青空文庫の作品から抽出した複合動詞
Adam Nohejl, 2016-07-04
有り得る
(有る.得る): 483語
し得る
(為る.得る): 479語
し始める
(為る.始める): 391語
歩き出す
(歩く.出す): 303語
言い出す
(言う.出す): 291語
思い出す
(思う.出す): 239語
泣き出す
(泣く.出す): 187語
見回す
(見る.回す): 182語
笑い出す
(笑う.出す): 178語
考え込む
(考える.込む): 151語
し合う
(為る.合う): 148語
歩き回る
(歩く.回る): 135語
起き上る
(起きる.上る): 127語
し続ける
(為る.続ける): 127語
し切る
(為る.切る): 126語
言い掛ける
(言う.掛ける): 122語
出来上る
(出来る.上る): 107語
成り得る
(成る.得る): 106語
引っ張り出す
(引っ張る.出す): 97語
駆け付ける
(駆ける.付ける): 95語
通り過ぎる
(通る.過ぎる): 93語
分かり切る
(分かる.切る): 85語
思い浮かべる
(思う.浮かべる): 85語
疲れ切る
(疲れる.切る): 82語
遣り出す
(遣る.出す): 82語
辿り付く
(辿る.付く): 80語
見比べる
(見る.比べる): 78語
向かい合う
(向かう.合う): 76語
見上げる
(見る.上げる): 73語
駆け込む
(駆ける.込む): 71語
し過ぎる
(為る.過ぎる): 71語
取り掛かる
(取る.掛かる): 67語
成り掛ける
(成る.掛ける): 67語
黙り込む
(黙る.込む): 67語
起ち上る
(起つ.上る): 67語
突き止める
(突く.止める): 66語
言い切れる
(言う.切れる): 66語
見守る
(見る.守る): 66語
為し得る
(為す.得る): 65語
飛び上る
(飛ぶ.上る): 63語
持ち出す
(持つ.出す): 61語
し兼ねる
(為る.兼ねる): 60語
し出す
(為る.出す): 60語
取り出す
(取る.出す): 60語
書き始める
(書く.始める): 59語
有り過ぎる
(有る.過ぎる): 58語
焼け残る
(焼ける.残る): 57語
呼び止める
(呼ぶ.止める): 57語
知り得る
(知る.得る): 57語
照らし出す
(照らす.出す): 56語
言い得る
(言う.得る): 56語
着換える
(着る.換える): 54語
成り切る
(成る.切る): 54語
駆け出す
(駆ける.出す): 52語
覗き込む
(覗く.込む): 52語
受け入れる
(受ける.入れる): 51語
逃げ込む
(逃げる.込む): 51語
遣り切れる
(遣る.切れる): 50語
追い出す
(追う.出す): 50語
感じ始める
(感じる.始める): 49語
言い付ける
(言う.付ける): 49語
忍び込む
(忍ぶ.込む): 48語
し切れる
(為る.切れる): 47語
走り出す
(走る.出す): 47語
し待つ
(為る.待つ): 46語
取り戻す
(取る.戻す): 46語
掴み出す
(掴む.出す): 46語
言い切る
(言う.切る): 45語
言い兼ねる
(言う.兼ねる): 44語
探し出す
(探す.出す): 43語
抜け出す
(抜ける.出す): 41語
見抜く
(見る.抜く): 41語
持ち得る
(持つ.得る): 41語
流れ込む
(流れる.込む): 40語
通り掛かる
(通る.掛かる): 40語
動き始める
(動く.始める): 40語
引き出す
(引く.出す): 40語
探し回る
(探す.回る): 40語
湧き上る
(湧く.上る): 40語
泊まり込む
(泊まる.込む): 39語
持ち続ける
(持つ.続ける): 39語
歌い出す
(歌う.出す): 39語
考え始める
(考える.始める): 38語
禁じ得る
(禁じる.得る): 37語
駆け上る
(駆ける.上る): 37語
知り尽くす
(知る.尽くす): 37語
持ち始める
(持つ.始める): 37語
書き続ける
(書く.続ける): 37語
見届ける
(見る.届ける): 37語
屈み込む
(屈む.込む): 36語
押し込む
(押す.込む): 36語
付き出す
(付く.出す): 36語
逃げ回る
(逃げる.回る): 35語
行き掛ける
(行く.掛ける): 35語
差し出す
(差す.出す): 35語
上り切る
(上る.切る): 35語
語り出す
(語る.出す): 35語
握り合う
(握る.合う): 35語
聞き取れる
(聞く.取れる): 34語
寝込む
(寝る.込む): 34語
語り始める
(語る.始める): 33語
呼び起こす
(呼ぶ.起こす): 33語
書き込む
(書く.込む): 33語
浮き上る
(浮く.上る): 33語
仰ぎ見る
(仰ぐ.見る): 33語
見張る
(見る.張る): 33語
言い利かせる
(言う.利かせる): 32語
見受ける
(見る.受ける): 32語
括り付ける
(括る.付ける): 32語
成り始める
(成る.始める): 32語
引き止める
(引く.止める): 32語
着替える
(着る.替える): 32語
話し合う
(話す.合う): 32語
投げ捨てる
(投げる.捨てる): 31語
考え続ける
(考える.続ける): 31語
植え付ける
(植える.付ける): 31語
堪え切れる
(堪える.切れる): 31語
駆け回る
(駆ける.回る): 31語
起こり得る
(起こる.得る): 31語
拾い上げる
(拾う.上げる): 31語
湧き上がる
(湧く.上がる): 31語
吹き付ける
(吹く.付ける): 31語
巻き付ける
(巻く.付ける): 31語
見渡す
(見る.渡す): 31語
来待つ
(来る.待つ): 31語
走り回る
(走る.回る): 31語
燃え上る
(燃える.上る): 30語
語り伝える
(語る.伝える): 30語
思いだせる
(思う.だせる): 30語
成り兼ねる
(成る.兼ねる): 30語
読み終わる
(読む.終わる): 30語
見込む
(見る.込む): 30語
出来上がる
(出来る.上がる): 29語
生き続ける
(生きる.続ける): 29語
逃げ去る
(逃げる.去る): 29語
忘れ得る
(忘れる.得る): 29語
決まり切る
(決まる.切る): 29語
仕舞い込む
(仕舞う.込む): 29語
立ち掛ける
(立つ.掛ける): 29語
語り続ける
(語る.続ける): 29語
言い始める
(言う.始める): 29語
飲み過ぎる
(飲む.過ぎる): 29語
吹き込む
(吹く.込む): 29語
読み始める
(読む.始める): 28語
飛び去る
(飛ぶ.去る): 28語
怒り出す
(怒る.出す): 28語
落ち掛かる
(落ちる.掛かる): 27語
分かり掛ける
(分かる.掛ける): 27語
見え出す
(見える.出す): 27語
打ち開ける
(打つ.開ける): 27語
見覚える
(見る.覚える): 27語
積み上げる
(積む.上げる): 27語
歩き始める
(歩く.始める): 27語
滑り落ちる
(滑る.落ちる): 27語
立ち止まる
(立つ.止まる): 27語
降り出す
(降る.出す): 27語
見直す
(見る.直す): 27語
笑い合う
(笑う.合う): 27語
現れ始める
(現れる.始める): 26語
流れ出す
(流れる.出す): 26語
斬り落とす
(斬る.落とす): 26語
飛び上がる
(飛ぶ.上がる): 26語
降り上げる
(降る.上げる): 26語
し尽くす
(為る.尽くす): 26語
住み込む
(住む.込む): 26語
縋り付く
(縋る.付く): 26語
駆け巡る
(駆ける.巡る): 25語
欠き始める
(欠く.始める): 25語
飲み始める
(飲む.始める): 25語
湧き起こる
(湧く.起こる): 25語
捲り上げる
(捲る.上げる): 25語
呼び集める
(呼ぶ.集める): 25語
買い集める
(買う.集める): 25語
湧き立つ
(湧く.立つ): 25語
言い張る
(言う.張る): 25語
申し込む
(申す.込む): 25語
抱き合う
(抱く.合う): 25語
張り出す
(張る.出す): 25語
掴み取る
(掴む.取る): 25語
座り治す
(座る.治す): 25語
引っ張り上げる
(引っ張る.上げる): 24語
満ち溢れる
(満ちる.溢れる): 24語
連れ出す
(連れる.出す): 24語
居らっしゃる
(居る.らっしゃる): 24語
見済ます
(見る.済ます): 24語
吹き上げる
(吹く.上げる): 24語
成り過ぎる
(成る.過ぎる): 24語
思い浮かぶ
(思う.浮かぶ): 24語
言い合う
(言う.合う): 24語
押さえ切れる
(押さえる.切れる): 23語
分かり兼ねる
(分かる.兼ねる): 23語
震え出す
(震える.出す): 23語
擦り付ける
(擦る.付ける): 23語
引き起こす
(引く.起こす): 23語
働き始める
(働く.始める): 23語
惹き付ける
(惹く.付ける): 23語
掬い上げる
(掬う.上げる): 23語
思い続ける
(思う.続ける): 23語
呼び出す
(呼ぶ.出す): 23語
歩み出す
(歩む.出す): 23語
押し潰す
(押す.潰す): 23語
召し上る
(召す.上る): 23語
入り込む
(入る.込む): 23語
引っ張り込む
(引っ張る.込む): 22語
駆け降りる
(駆ける.降りる): 22語
転がり落ちる
(転がる.落ちる): 22語
食べ始める
(食べる.始める): 22語
通じ合う
(通じる.合う): 22語
効き終わる
(効く.終わる): 22語
帰り掛ける
(帰る.掛ける): 22語
飛び降りる
(飛ぶ.降りる): 22語
見分ける
(見る.分ける): 22語
持ち上げる
(持つ.上げる): 22語
張り付ける
(張る.付ける): 22語
話し始める
(話す.始める): 22語
吐き捨てる
(吐く.捨てる): 22語
引き付ける
(引く.付ける): 22語
書き終わる
(書く.終わる): 22語
思い始める
(思う.始める): 22語
作り出す
(作る.出す): 22語
運び込む
(運ぶ.込む): 22語
見合う
(見る.合う): 22語
向き合う
(向く.合う): 22語
読み進む
(読む.進む): 22語
付き合う
(付く.合う): 22語
聞こえ始める
(聞こえる.始める): 21語
生まれ付く
(生まれる.付く): 21語
満ち満ちる
(満ちる.満ちる): 21語
溶け込む
(溶ける.込む): 21語
溢れ出る
(溢れる.出る): 21語
遣り始める
(遣る.始める): 21語
付き兼ねる
(付く.兼ねる): 21語
使い始める
(使う.始める): 21語
働き続ける
(働く.続ける): 21語
突き落とす
(突く.落とす): 21語
飲み続ける
(飲む.続ける): 21語
死に切れる
(死ぬ.切れる): 21語
払い落とす
(払う.落とす): 21語
辞し去る
(辞す.去る): 21語
働き出す
(働く.出す): 21語
し直す
(為る.直す): 21語
売り出す
(売る.出す): 21語
掻き回す
(掻く.回す): 21語
生まれ出る
(生まれる.出る): 20語
燃え上がる
(燃える.上がる): 20語
呆れ果てる
(呆れる.果てる): 20語
燃え出す
(燃える.出す): 20語
垂れ下る
(垂れる.下る): 20語
混じり合う
(混じる.合う): 20語
教え込む
(教える.込む): 20語
立ち向かう
(立つ.向かう): 20語
見捨てる
(見る.捨てる): 20語
出し掛ける
(出す.掛ける): 20語
挑み掛かる
(挑む.掛かる): 20語
抱き抱える
(抱く.抱える): 20語
動き回る
(動く.回る): 20語
漕ぎ出す
(漕ぐ.出す): 20語
成り出す
(成る.出す): 20語
沈み込む
(沈む.込む): 20語
切り出す
(切る.出す): 20語
書き出す
(書く.出す): 20語
引き取る
(引く.取る): 20語
食い殺す
(食う.殺す): 20語
成り遣る
(成る.遣る): 20語
耐え切れる
(耐える.切れる): 19語
閉じ籠もる
(閉じる.籠もる): 19語
付け始める
(付ける.始める): 19語
見え始める
(見える.始める): 19語
付け加える
(付ける.加える): 19語
膨れ上る
(膨れる.上る): 19語
重なり合う
(重なる.合う): 19語
考え直す
(考える.直す): 19語
刷り合わせる
(刷る.合わせる): 19語
来掛かる
(来る.掛かる): 19語
拾い集める
(拾う.集める): 19語
出始める
(出る.始める): 19語
有り続ける
(有る.続ける): 19語
言い替える
(言う.替える): 19語
抱き起こす
(抱く.起こす): 19語
出掛かる
(出る.掛かる): 19語
出任せる
(出る.任せる): 19語
言い続ける
(言う.続ける): 19語
書き掛ける
(書く.掛ける): 19語
置き残す
(置く.残す): 19語
食い込む
(食う.込む): 19語
立ち切る
(立つ.切る): 19語
取り治す
(取る.治す): 19語
話し出す
(話す.出す): 19語
進み出る
(進む.出る): 19語
繰り返す
(繰る.返す): 19語
喋り出す
(喋る.出す): 19語
飲み出す
(飲む.出す): 19語
巡り会う
(巡る.会う): 19語
買い取る
(買う.取る): 19語
這い上る
(這う.上る): 19語
付き添う
(付く.添う): 19語
思い至る
(思う.至る): 19語
繰り返し繰り返す
(繰り返す.繰り返す): 18語
立て続ける
(立てる.続ける): 18語
流れ始める
(流れる.始める): 18語
倒れ掛かる
(倒れる.掛かる): 18語
述べ立てる
(述べる.立てる): 18語
撫で回す
(撫でる.回す): 18語
痩せ細る
(痩せる.細る): 18語
駆け戻る
(駆ける.戻る): 18語
計り知れる
(計る.知れる): 18語
浮き上がる
(浮く.上がる): 18語
刷り寄せる
(刷る.寄せる): 18語
鳴り始める
(鳴る.始める): 18語
脱ぎ捨てる
(脱ぐ.捨てる): 18語
見続ける
(見る.続ける): 18語
踊り出す
(踊る.出す): 18語
喋り捲る
(喋る.捲る): 18語
作り直す
(作る.直す): 18語
斬り込む
(斬る.込む): 18語
上り込む
(上る.込む): 18語
立ち上る
(立つ.上る): 18語
巡り合う
(巡る.合う): 18語
打つかり合う
(打つかる.合う): 17語
膨れ上がる
(膨れる.上がる): 17語
纏め上げる
(纏める.上げる): 17語
跳ね起きる
(跳ねる.起きる): 17語
堪え兼ねる
(堪える.兼ねる): 17語
眺め入る
(眺める.入る): 17語
伸び切る
(伸びる.切る): 17語
考え出す
(考える.出す): 17語
溢れ出す
(溢れる.出す): 17語
出来得る
(出来る.得る): 17語
駆け寄る
(駆ける.寄る): 17語
転げ回る
(転げる.回る): 17語
遣り掛ける
(遣る.掛ける): 17語
押し充てる
(押す.充てる): 17語
詰み重ねる
(詰む.重ねる): 17語
失い掛ける
(失う.掛ける): 17語
立ち上げる
(立つ.上げる): 17語
巻き上げる
(巻く.上げる): 17語
寝転がる
(寝る.転がる): 17語
言い知れる
(言う.知れる): 17語
誘い出す
(誘う.出す): 17語
殺し合う
(殺す.合う): 17語
絡み合う
(絡む.合う): 17語
割切る
(割る.切る): 17語
見開く
(見る.開く): 17語
叩き潰す
(叩く.潰す): 17語
行き届く
(行く.届く): 17語
見返す
(見る.返す): 17語
吸い取る
(吸う.取る): 17語
出来過ぎる
(出来る.過ぎる): 16語
調べ上げる
(調べる.上げる): 16語
食べ終わる
(食べる.終わる): 16語
諦め切れる
(諦める.切れる): 16語
駆け去る
(駆ける.去る): 16語
堪え得る
(堪える.得る): 16語
信じ込む
(信じる.込む): 16語
煮え切る
(煮える.切る): 16語
抜け出る
(抜ける.出る): 16語
焼け出す
(焼ける.出す): 16語
掛け出す
(掛ける.出す): 16語
取り押さえる
(取る.押さえる): 16語
遣り兼ねる
(遣る.兼ねる): 16語
食い止める
(食う.止める): 16語
持ち伝える
(持つ.伝える): 16語
見調べる
(見る.調べる): 16語
聞き終わる
(聞く.終わる): 16語
付き付ける
(付く.付ける): 16語
成り掛かる
(成る.掛かる): 16語
押し立てる
(押す.立てる): 16語
吹き始める
(吹く.始める): 16語
成り切れる
(成る.切れる): 16語
歩き続ける
(歩く.続ける): 16語
し掛かる
(為る.掛かる): 16語
差し上げる
(差す.上げる): 16語
言いたげる
(言う.たげる): 16語
成り着る
(成る.着る): 16語
打ち拉ぐ
(打つ.拉ぐ): 16語
立ち帰る
(立つ.帰る): 16語
包み込む
(包む.込む): 16語
踏み出す
(踏む.出す): 16語
見通す
(見る.通す): 16語
拭き出す
(拭く.出す): 16語
迷い込む
(迷う.込む): 16語
担ぎ出す
(担ぐ.出す): 16語
帰り付く
(帰る.付く): 16語
押し殺す
(押す.殺す): 16語
響き渡る
(響く.渡る): 16語
叩き壊す
(叩く.壊す): 16語
滑り込む
(滑る.込む): 16語
守り通す
(守る.通す): 16語
慌てふためく
(慌てる.ふためく): 15語
考え過ぎる
(考える.過ぎる): 15語
閉め上げる
(閉める.上げる): 15語
眺め回す
(眺める.回す): 15語
流れ下る
(流れる.下る): 15語
投げ出す
(投げる.出す): 15語
言い終わる
(言う.終わる): 15語
言い交わす
(言う.交わす): 15語
言い降らす
(言う.降らす): 15語
突き上げる
(突く.上げる): 15語
押し寄せる
(押す.寄せる): 15語
引き寄せる
(引く.寄せる): 15語
飛び越える
(飛ぶ.越える): 15語
引き籠もる
(引く.籠もる): 15語
聞き慣れる
(聞く.慣れる): 15語
知り過ぎる
(知る.過ぎる): 15語
作り始める
(作る.始める): 15語
作り付ける
(作る.付ける): 15語
引き受ける
(引く.受ける): 15語
覆い被さる
(覆う.被さる): 15語
書き終える
(書く.終える): 15語
這い上がる
(這う.上がる): 15語
次ぎ次ぐ
(次ぐ.次ぐ): 15語
歩き去る
(歩く.去る): 15語
飛び込む
(飛ぶ.込む): 15語
言い残す
(言う.残す): 15語
救い出す
(救う.出す): 15語
吸い付く
(吸う.付く): 15語
書き得る
(書く.得る): 15語
居眠る
(居る.眠る): 15語
舞い上る
(舞う.上る): 15語
覆い隠す
(覆う.隠す): 15語
掘り返す
(掘る.返す): 15語
飲み歩く
(飲む.歩く): 15語
考え得る
(考える.得る): 14語
現れ出る
(現れる.出る): 14語
考え耽る
(考える.耽る): 14語
聳え立つ
(聳える.立つ): 14語
眺め遣る
(眺める.遣る): 14語
上げ得る
(上げる.得る): 14語
寄せ合う
(寄せる.合う): 14語
威張り返る
(威張る.返る): 14語
論じ合う
(論じる.合う): 14語
言い合わす
(言う.合わす): 14語
見計らう
(見る.計らう): 14語
築き上げる
(築く.上げる): 14語
呼び覚ます
(呼ぶ.覚ます): 14語
寝静まる
(寝る.静まる): 14語
結び合わす
(結ぶ.合わす): 14語
降り掛かる
(降る.掛かる): 14語
入り乱れる
(入る.乱れる): 14語
上り始める
(上る.始める): 14語
放り上げる
(放る.上げる): 14語
押し付ける
(押す.付ける): 14語
思い掛ける
(思う.掛ける): 14語
見終わる
(見る.終わる): 14語
し終わる
(為る.終わる): 14語
回り始める
(回る.始める): 14語
引き仕舞う
(引く.仕舞う): 14語
守り続ける
(守る.続ける): 14語
抱き寄せる
(抱く.寄せる): 14語
読み違える
(読む.違える): 14語
張り上げる
(張る.上げる): 14語
刈り立てる
(刈る.立てる): 14語
破り捨てる
(破る.捨てる): 14語
付き落とす
(付く.落とす): 14語
叱り飛ばす
(叱る.飛ばす): 14語
降り始める
(降る.始める): 14語
会い出来る
(会う.出来る): 14語
見取る
(見る.取る): 14語
刻み込む
(刻む.込む): 14語
盗み出す
(盗む.出す): 14語
叩き込む
(叩く.込む): 14語
飛び散る
(飛ぶ.散る): 14語
言い渡す
(言う.渡す): 14語
弄り回す
(弄る.回す): 14語
語り得る
(語る.得る): 14語
這い回る
(這う.回る): 14語
言い放つ
(言う.放つ): 14語
絞り出す
(絞る.出す): 14語
差し込む
(差す.込む): 14語
取り囲む
(取る.囲む): 14語
書き綴る
(書く.綴る): 14語
聞き取る
(聞く.取る): 14語
生まれ育つ
(生まれる.育つ): 13語
分かり過ぎる
(分かる.過ぎる): 13語
手繰り寄せる
(手繰る.寄せる): 13語
分け込む
(分ける.込む): 13語
植え込む
(植える.込む): 13語
連れ立つ
(連れる.立つ): 13語
受け見る
(受ける.見る): 13語
考え合う
(考える.合う): 13語
生き残る
(生きる.残る): 13語
冷え切る
(冷える.切る): 13語
まて待つ
(まてる.待つ): 13語
見ちがえる
(見る.ちがえる): 13語
持ち合わせる
(持つ.合わせる): 13語
向き替える
(向く.替える): 13語
出外れる
(出る.外れる): 13語
斬り付ける
(斬る.付ける): 13語
巻き起こす
(巻く.起こす): 13語
呼び寄せる
(呼ぶ.寄せる): 13語
焼き捨てる
(焼く.捨てる): 13語
待ち切れる
(待つ.切れる): 13語
成り果てる
(成る.果てる): 13語
吹き寄せる
(吹く.寄せる): 13語
読み続ける
(読む.続ける): 13語
上り掛ける
(上る.掛ける): 13語
言い添える
(言う.添える): 13語
走り過ぎる
(走る.過ぎる): 13語
払い退ける
(払う.退ける): 13語
読み終える
(読む.終える): 13語
言い過ぎる
(言う.過ぎる): 13語
這い込む
(這う.込む): 13語
運び出す
(運ぶ.出す): 13語
続き出る
(続く.出る): 13語
光り輝く
(光る.輝く): 13語
込み入る
(込む.入る): 13語
放り込む
(放る.込む): 13語
運び去る
(運ぶ.去る): 13語
噛み切る
(噛む.切る): 13語
見破る
(見る.破る): 13語
積み込む
(積む.込む): 13語
結び合う
(結ぶ.合う): 13語
飛び移る
(飛ぶ.移る): 13語
湧き出す
(湧く.出す): 13語
絞り取る
(絞る.取る): 13語
遣り抜く
(遣る.抜く): 13語
進みゆく
(進む.ゆく): 13語
生まれ始める
(生まれる.始める): 12語
成り立ち得る
(成り立つ.得る): 12語
忘れ兼ねる
(忘れる.兼ねる): 12語
出来兼ねる
(出来る.兼ねる): 12語
入れ替わる
(入れる.替わる): 12語
信じ兼ねる
(信じる.兼ねる): 12語
窶れ果てる
(窶れる.果てる): 12語
吠え立てる
(吠える.立てる): 12語
拵え上げる
(拵える.上げる): 12語
崩れ掛かる
(崩れる.掛かる): 12語
降り積もる
(降りる.積もる): 12語
流れ入る
(流れる.入る): 12語
分け入る
(分ける.入る): 12語
任せ切る
(任せる.切る): 12語
信じ切る
(信じる.切る): 12語
捨て置く
(捨てる.置く): 12語
伸び上る
(伸びる.上る): 12語
恐れ敷く
(恐れる.敷く): 12語
流れ出る
(流れる.出る): 12語
投げ返す
(投げる.返す): 12語
掛け上る
(掛ける.上る): 12語
書き加える
(書く.加える): 12語
思い比べる
(思う.比べる): 12語
計り兼ねる
(計る.兼ねる): 12語
引き入れる
(引く.入れる): 12語
見治める
(見る.治める): 12語
輝き始める
(輝く.始める): 12語
奮い起こす
(奮う.起こす): 12語
押し上げる
(押す.上げる): 12語
走り続ける
(走る.続ける): 12語
叩き落とす
(叩く.落とす): 12語
思い合わす
(思う.合わす): 12語
話し続ける
(話す.続ける): 12語
送り付ける
(送る.付ける): 12語
巻き起こる
(巻く.起こる): 12語
響き始める
(響く.始める): 12語
喋り続ける
(喋る.続ける): 12語
叫び続ける
(叫ぶ.続ける): 12語
置き並べる
(置く.並べる): 12語
歩き掛ける
(歩く.掛ける): 12語
送り届ける
(送る.届ける): 12語
踏み殺す
(踏む.殺す): 12語
張り込む
(張る.込む): 12語
遣り遣る
(遣る.遣る): 12語
剥ぎ取る
(剥ぐ.取る): 12語
成り下る
(成る.下る): 12語
呼び合う
(呼ぶ.合う): 12語
弱り切る
(弱る.切る): 12語
回り出す
(回る.出す): 12語
書き直す
(書く.直す): 12語
泣き止む
(泣く.止む): 12語
行き渡る
(行く.渡る): 12語
行い得る
(行う.得る): 12語
握り返す
(握る.返す): 12語
歩み去る
(歩む.去る): 12語
押さえ付ける
(押さえる.付ける): 11語
仕立て上げる
(仕立てる.上げる): 11語
見え過ぎる
(見える.過ぎる): 11語
満ち足りる
(満ちる.足りる): 11語
出来掛かる
(出来る.掛かる): 11語
駆け上がる
(駆ける.上がる): 11語
寄せ集める
(寄せる.集める): 11語
調べ始める
(調べる.始める): 11語
上げ始める
(上げる.始める): 11語
逃げ隠れる
(逃げる.隠れる): 11語
衰え切る
(衰える.切る): 11語
逃げ切る
(逃げる.切る): 11語
落ち合う
(落ちる.合う): 11語
助け出す
(助ける.出す): 11語
抜け切る
(抜ける.切る): 11語
降り立つ
(降りる.立つ): 11語
彷徨き回る
(彷徨く.回る): 11語
暴れ回る
(暴れる.回る): 11語
降り続く
(降りる.続く): 11語
見過ごす
(見る.過ごす): 11語
乗り遅れる
(乗る.遅れる): 11語
見竦める
(見る.竦める): 11語
持ち添える
(持つ.添える): 11語
喚き立てる
(喚く.立てる): 11語
言い聞かす
(言う.聞かす): 11語
招き寄せる
(招く.寄せる): 11語
飲み込める
(飲む.込める): 11語
引き上げる
(引く.上げる): 11語
飛び起きる
(飛ぶ.起きる): 11語
睨み据える
(睨む.据える): 11語
抱き上げる
(抱く.上げる): 11語
差し入れる
(差す.入れる): 11語
持ち上がる
(持つ.上がる): 11語
滑り降りる
(滑る.降りる): 11語
示し始める
(示す.始める): 11語
付き動かす
(付く.動かす): 11語
出し始める
(出す.始める): 11語
起ち上がる
(起つ.上がる): 11語
行き過ぎる
(行く.過ぎる): 11語
持ち過ぎる
(持つ.過ぎる): 11語
放り投げる
(放る.投げる): 11語
歌い始める
(歌う.始める): 11語
言い捨てる
(言う.捨てる): 11語
洗い落とす
(洗う.落とす): 11語
戦い続ける
(戦う.続ける): 11語
聞き出す
(聞く.出す): 11語
付き纏う
(付く.纏う): 11語
呼び返す
(呼ぶ.返す): 11語
走り込む
(走る.込む): 11語
辿り着く
(辿る.着く): 11語
思い見る
(思う.見る): 11語
焼き殺す
(焼く.殺す): 11語
迸り出る
(迸る.出る): 11語
押し出す
(押す.出す): 11語
戦い取る
(戦う.取る): 11語
知り合う
(知る.合う): 11語
斬り殺す
(斬る.殺す): 11語
追い抜く
(追う.抜く): 11語
申し出る
(申す.出る): 11語
叩き割る
(叩く.割る): 11語
奪い取る
(奪う.取る): 11語
押し合う
(押す.合う): 11語
張り付く
(張る.付く): 11語
叩き出す
(叩く.出す): 11語
選び取る
(選ぶ.取る): 11語
吹き渡る
(吹く.渡る): 11語
書き捲る
(書く.捲る): 11語
引き戻す
(引く.戻す): 11語
飲み残す
(飲む.残す): 11語
囁き合う
(囁く.合う): 11語
引きずり出す
(引きずる.出す): 10語
燃え落ちる
(燃える.落ちる): 10語
起こし掛ける
(起こす.掛ける): 10語
転げ落ちる
(転げる.落ちる): 10語
溢れ立つ
(溢れる.立つ): 10語
諦め切る
(諦める.切る): 10語
認め得る
(認める.得る): 10語
凍み通る
(凍みる.通る): 10語
捏ね回す
(捏ねる.回す): 10語
分け持つ
(分ける.持つ): 10語
感じ得る
(感じる.得る): 10語
すかし見る
(すかす.見る): 10語
投げ遣る
(投げる.遣る): 10語
曲がり込む
(曲がる.込む): 10語
考え抜く
(考える.抜く): 10語
垂れ流す
(垂れる.流す): 10語
知れ渡る
(知れる.渡る): 10語
逃げ巡る
(逃げる.巡る): 10語
跳ね回る
(跳ねる.回る): 10語
し舞い込む
(為る.舞い込む): 10語
為し遂げる
(為す.遂げる): 10語
打ち負かす
(打つ.負かす): 10語
遣り過ぎる
(遣る.過ぎる): 10語
言い立てる
(言う.立てる): 10語
立ち現れる
(立つ.現れる): 10語
読み上げる
(読む.上げる): 10語
居合わす
(居る.合わす): 10語
焼き尽くす
(焼く.尽くす): 10語
揺り起こす
(揺る.起こす): 10語
削ぎ落とす
(削ぐ.落とす): 10語
押し広げる
(押す.広げる): 10語
作り上げる
(作る.上げる): 10語
書き起こす
(書く.起こす): 10語
戻り掛ける
(戻る.掛ける): 10語
隠し切れる
(隠す.切れる): 10語
入り掛ける
(入る.掛ける): 10語
踏み止まる
(踏む.止まる): 10語
有り付ける
(有る.付ける): 10語
走り始める
(走る.始める): 10語
吊り下げる
(吊る.下げる): 10語
歌い終わる
(歌う.終わる): 10語
騒ぎ始める
(騒ぐ.始める): 10語
書き連ねる
(書く.連ねる): 10語
引き成る
(引く.成る): 10語
伐り倒す
(伐る.倒す): 10語
担ぎ込む
(担ぐ.込む): 10語
打ち振る
(打つ.振る): 10語
吹き消す
(吹く.消す): 10語
描き得る
(描く.得る): 10語
刺し込む
(刺す.込む): 10語
成りゆく
(成る.ゆく): 10語
愛し合う
(愛す.合う): 10語
使み込む
(使む.込む): 10語
持ち上る
(持つ.上る): 10語
鳴き出す
(鳴く.出す): 10語
割り込む
(割る.込む): 10語
飛びのく
(飛ぶ.のく): 10語
流し込む
(流す.込む): 10語
引き込む
(引く.込む): 10語
割り出す
(割る.出す): 10語
座り直す
(座る.直す): 10語
し去る
(為る.去る): 10語
泳ぎ回る
(泳ぐ.回る): 10語
売り歩く
(売る.歩く): 10語
作り得る
(作る.得る): 10語
滲み出る
(滲む.出る): 10語
乾き切る
(乾く.切る): 10語
言い因る
(言う.因る): 10語
生み出す
(生む.出す): 10語
探り出す
(探る.出す): 10語
居付く
(居る.付く): 10語
取り合う
(取る.合う): 10語
押さえ兼ねる
(押さえる.兼ねる): 9語
立ち上り掛ける
(立ち上る.掛ける): 9語
生まれ得る
(生まれる.得る): 9語
数え切れる
(数える.切れる): 9語
感じ続ける
(感じる.続ける): 9語
支え切れる
(支える.切れる): 9語
忘れ果てる
(忘れる.果てる): 9語
荒れ果てる
(荒れる.果てる): 9語
暮らし始める
(暮らす.始める): 9語
見せ始める
(見せる.始める): 9語
埋め尽くす
(埋める.尽くす): 9語
立て始める
(立てる.始める): 9語
掛け上がる
(掛ける.上がる): 9語
尋ね掛ける
(尋ねる.掛ける): 9語
燃え続ける
(燃える.続ける): 9語
燃え始める
(燃える.始める): 9語
おもひ出す
(おもふ.出す): 9語
答え得る
(答える.得る): 9語
訴え出る
(訴える.出る): 9語
攻め込む
(攻める.込む): 9語
離れ去る
(離れる.去る): 9語
投げ合う
(投げる.合う): 9語
掛かり切る
(掛かる.切る): 9語
感じ合う
(感じる.合う): 9語
あけ放す
(あける.放す): 9語
混ざり合う
(混ざる.合う): 9語
恐れ入る
(恐れる.入る): 9語
暴れ込む
(暴れる.込む): 9語
助け合う
(助ける.合う): 9語
揺れ出す
(揺れる.出す): 9語
覚め切る
(覚める.切る): 9語
絡まり合う
(絡まる.合う): 9語
入れ込む
(入れる.込む): 9語
浮かび出る
(浮かぶ.出る): 9語
埋め得る
(埋める.得る): 9語
生き得る
(生きる.得る): 9語
分け合う
(分ける.合う): 9語
嵌まり込む
(嵌まる.込む): 9語
来合わせる
(来る.合わせる): 9語
言いつくせる
(言う.つくせる): 9語
打ち眺める
(打つ.眺める): 9語
弱り果てる
(弱る.果てる): 9語
振り替える
(振る.替える): 9語
笑み掛ける
(笑む.掛ける): 9語
思い定める
(思う.定める): 9語
盛り上げる
(盛る.上げる): 9語
習い始める
(習う.始める): 9語
見飽きる
(見る.飽きる): 9語
見落とす
(見る.落とす): 9語
思い起こす
(思う.起こす): 9語
住み始める
(住む.始める): 9語
引き据える
(引く.据える): 9語
斬り捨てる
(斬る.捨てる): 9語
蹴り付ける
(蹴る.付ける): 9語
押し勧める
(押す.勧める): 9語
取り寄せる
(取る.寄せる): 9語
滴り落ちる
(滴る.落ちる): 9語
見積もる
(見る.積もる): 9語
吸い寄せる
(吸う.寄せる): 9語
運び入れる
(運ぶ.入れる): 9語
眠り続ける
(眠る.続ける): 9語
見忘れる
(見る.忘れる): 9語
下り始める
(下る.始める): 9語
待ち受ける
(待つ.受ける): 9語
寄り集まる
(寄る.集まる): 9語
吐き掛ける
(吐く.掛ける): 9語
貰い受ける
(貰う.受ける): 9語
刷り切れる
(刷る.切れる): 9語
飛び下りる
(飛ぶ.下りる): 9語
使い過ぎる
(使う.過ぎる): 9語
汲み交わす
(汲む.交わす): 9語
喚き散らす
(喚く.散らす): 9語
眠り掛ける
(眠る.掛ける): 9語
開き始める
(開く.始める): 9語
抱き始める
(抱く.始める): 9語
思い上がる
(思う.上がる): 9語
掻き上げる
(掻く.上げる): 9語
住み慣れる
(住む.慣れる): 9語
解し得る
(解す.得る): 9語
憎み合う
(憎む.合う): 9語
射抜く
(射る.抜く): 9語
至り得る
(至る.得る): 9語
引き回す
(引く.回す): 9語
有り余る
(有る.余る): 9語
降り回す
(降る.回す): 9語
遡り得る
(遡る.得る): 9語
巻き込む
(巻く.込む): 9語
鋳出す
(鋳る.出す): 9語
練り歩く
(練る.歩く): 9語
返り見る
(返る.見る): 9語
言い足す
(言う.足す): 9語
嗅ぎ回る
(嗅ぐ.回る): 9語
思い合う
(思う.合う): 9語
呼び込む
(呼ぶ.込む): 9語
付き出る
(付く.出る): 9語
見回る
(見る.回る): 9語
計り知る
(計る.知る): 9語
動き出す
(動く.出す): 9語
繋ぎ合う
(繋ぐ.合う): 9語
立ち回る
(立つ.回る): 9語
取り行う
(取る.行う): 9語
望み得る
(望む.得る): 9語
焼き込む
(焼く.込む): 9語
凝り出す
(凝る.出す): 9語
立ち至る
(立つ.至る): 9語
思い上る
(思う.上る): 9語
振り回す
(振る.回す): 9語
欠き抱く
(欠く.抱く): 9語
書き記す
(書く.記す): 9語
言い著す
(言う.著す): 9語
言い返す
(言う.返す): 9語
追いかけ回す
(追いかける.回す): 8語
引きずり下ろす
(引きずる.下ろす): 8語
引っ掻き回す
(引っ掻く.回す): 8語
捕らえ得る
(捕らえる.得る): 8語
捕らえ直す
(捕らえる.直す): 8語
引っ張り回す
(引っ張る.回す): 8語
考え合わせる
(考える.合わせる): 8語
据え兼ねる
(据える.兼ねる): 8語
揺すり上げる
(揺する.上げる): 8語
折れ曲がる
(折れる.曲がる): 8語
覚め掛ける
(覚める.掛ける): 8語
浮かび上がる
(浮かぶ.上がる): 8語
売れ始める
(売れる.始める): 8語
受け始める
(受ける.始める): 8語
揺れ始める
(揺れる.始める): 8語
抜け切れる
(抜ける.切れる): 8語
受け続ける
(受ける.続ける): 8語
恐れ叱る
(恐れる.叱る): 8語
耐え切る
(耐える.切る): 8語
恥じ待つ
(恥じる.待つ): 8語
締め出す
(締める.出す): 8語
閉め切る
(閉める.切る): 8語
感じ出す
(感じる.出す): 8語
動かし得る
(動かす.得る): 8語
信じ得る
(信じる.得る): 8語
見出し得る
(見出す.得る): 8語
流れ去る
(流れる.去る): 8語
消え込む
(消える.込む): 8語
眺め合う
(眺める.合う): 8語
燃え切る
(燃える.切る): 8語
起き治る
(起きる.治る): 8語
慌て出す
(慌てる.出す): 8語
痩せ擬す
(痩せる.擬す): 8語
巣食い取る
(巣食う.取る): 8語
跳ね上る
(跳ねる.上る): 8語
受け出す
(受ける.出す): 8語
怯え切る
(怯える.切る): 8語
弄くり回す
(弄くる.回す): 8語
見はらせる
(見る.はらせる): 8語
引き合わせる
(引く.合わせる): 8語
言い合わせる
(言う.合わせる): 8語
担ぎ上げる
(担ぐ.上げる): 8語
酔い知れる
(酔う.知れる): 8語
買い求める
(買う.求める): 8語
沸き起こる
(沸く.起こる): 8語
見極める
(見る.極める): 8語
研ぎ済ます
(研ぐ.済ます): 8語
泣き始める
(泣く.始める): 8語
救い上げる
(救う.上げる): 8語
振り上げる
(振る.上げる): 8語
煽り立てる
(煽る.立てる): 8語
探し倦ねる
(探す.倦ねる): 8語
立ち混じる
(立つ.混じる): 8語
嗅ぎ分ける
(嗅ぐ.分ける): 8語
塗り固める
(塗る.固める): 8語
喋り始める
(喋る.始める): 8語
狩り立てる
(狩る.立てる): 8語
引き下げる
(引く.下げる): 8語
塗り込める
(塗る.込める): 8語
繰り広げる
(繰る.広げる): 8語
祭り上げる
(祭る.上げる): 8語
鳴り続ける
(鳴る.続ける): 8語
見過ぎる
(見る.過ぎる): 8語
飲み終わる
(飲む.終わる): 8語
踊り始める
(踊る.始める): 8語
飛び続ける
(飛ぶ.続ける): 8語
運び上げる
(運ぶ.上げる): 8語
効き過ぎる
(効く.過ぎる): 8語
思い止まる
(思う.止まる): 8語
呼び迎える
(呼ぶ.迎える): 8語
通り抜ける
(通る.抜ける): 8語
習い覚える
(習う.覚える): 8語
叩き付ける
(叩く.付ける): 8語
塗り分ける
(塗る.分ける): 8語
打ち当たる
(打つ.当たる): 8語
引き比べる
(引く.比べる): 8語
描き始める
(描く.始める): 8語
磨き上げる
(磨く.上げる): 8語
移し換える
(移す.換える): 8語
しまえる
(為る.まえる): 8語
叩き始める
(叩く.始める): 8語
飛び掛かる
(飛ぶ.掛かる): 8語
入り過ぎる
(入る.過ぎる): 8語
取り済ます
(取る.済ます): 8語
腐り掛ける
(腐る.掛ける): 8語
掘り起こす
(掘る.起こす): 8語
聞き知る
(聞く.知る): 8語
買い出す
(買う.出す): 8語
叩き治す
(叩く.治す): 8語
防ぎ得る
(防ぐ.得る): 8語
舞い遊ぶ
(舞う.遊ぶ): 8語
押し頂く
(押す.頂く): 8語
斬り合う
(斬る.合う): 8語
断ち切る
(断つ.切る): 8語
欠き回す
(欠く.回す): 8語
喜び勇む
(喜ぶ.勇む): 8語
浚い込む
(浚う.込む): 8語
殴り倒す
(殴る.倒す): 8語
込み合う
(込む.合う): 8語
立ち因る
(立つ.因る): 8語
言い表す
(言う.表す): 8語
浮き出す
(浮く.出す): 8語
食い入る
(食う.入る): 8語
振り仰ぐ
(振る.仰ぐ): 8語
沸き立つ
(沸く.立つ): 8語
鳴り響く
(鳴る.響く): 8語
通り抜く
(通る.抜く): 8語
聞き返す
(聞く.返す): 8語
殴り殺す
(殴る.殺す): 8語
引き抜く
(引く.抜く): 8語
吹き飛ぶ
(吹く.飛ぶ): 8語
取り残す
(取る.残す): 8語
向き治る
(向く.治る): 8語
出向く
(出る.向く): 8語
刈り込む
(刈る.込む): 8語
戻り付く
(戻る.付く): 8語
思い悩む
(思う.悩む): 8語
纏い付く
(纏う.付く): 8語
示し得る
(示す.得る): 8語
救い得る
(救う.得る): 8語
隣り合う
(隣る.合う): 8語
輝き出す
(輝く.出す): 8語
読み直す
(読む.直す): 8語
効き流す
(効く.流す): 8語
し取る
(為る.取る): 8語
稼ぎ出す
(稼ぐ.出す): 8語
居畳む
(居る.畳む): 8語
盛り上る
(盛る.上る): 8語
吹き出す
(吹く.出す): 8語
食い違う
(食う.違う): 8語
吹き晒す
(吹く.晒す): 8語
見誤る
(見る.誤る): 8語
取り除く
(取る.除く): 8語
し治す
(為る.治す): 8語
這い出る
(這う.出る): 8語
見つけ出す
(見つける.出す): 7語
引っ張り合う
(引っ張る.合う): 7語
引きずり下す
(引きずる.下す): 7語
引きずり回す
(引きずる.回す): 7語
存じ上げる
(存じる.上げる): 7語
当たりまえる
(当たる.まえる): 7語
焼け爛れる
(焼ける.爛れる): 7語
燃え広がる
(燃える.広がる): 7語
崩れ落ちる
(崩れる.落ちる): 7語
掛け降りる
(掛ける.降りる): 7語
褒め称える
(褒める.称える): 7語
崩れ始める
(崩れる.始める): 7語
撫すり付ける
(撫する.付ける): 7語
流行り始める
(流行る.始める): 7語
訴え掛ける
(訴える.掛ける): 7語
上げ掛ける
(上げる.掛ける): 7語
痩せ衰える
(痩せる.衰える): 7語
終わり掛ける
(終わる.掛ける): 7語
食べ過ぎる
(食べる.過ぎる): 7語
疲れ過ぎる
(疲れる.過ぎる): 7語
壊れ掛かる
(壊れる.掛かる): 7語
受け継ぐ
(受ける.継ぐ): 7語
逃げ散る
(逃げる.散る): 7語
満たし得る
(満たす.得る): 7語
近づき得る
(近づく.得る): 7語
逃げ上る
(逃げる.上る): 7語
与え合う
(与える.合う): 7語
眺め渡す
(眺める.渡す): 7語
耐え得る
(耐える.得る): 7語
脱すり得る
(脱する.得る): 7語
揺れ動く
(揺れる.動く): 7語
生え揃う
(生える.揃う): 7語
開け切る
(開ける.切る): 7語
吠え出す
(吠える.出す): 7語
掛け戻る
(掛ける.戻る): 7語
向け治す
(向ける.治す): 7語
まかり成る
(まかる.成る): 7語
入れ解く
(入れる.解く): 7語
分かち合う
(分かつ.合う): 7語
果たし得る
(果たす.得る): 7語
調べ直す
(調べる.直す): 7語
溶かし込む
(溶かす.込む): 7語
辞め解く
(辞める.解く): 7語
舐め回す
(舐める.回す): 7語
加え込む
(加える.込む): 7語
禿げ上る
(禿げる.上る): 7語
与え得る
(与える.得る): 7語
見せ合う
(見せる.合う): 7語
生き通す
(生きる.通す): 7語
述べ合う
(述べる.合う): 7語
閉め治す
(閉める.治す): 7語
握り合わせる
(握る.合わせる): 7語
汲み合わせる
(汲む.合わせる): 7語
欠き合わせる
(欠く.合わせる): 7語
食い詰める
(食う.詰める): 7語
説き立てる
(説く.立てる): 7語
抜き上げる
(抜く.上げる): 7語
斬り伏せる
(斬る.伏せる): 7語
置き捨てる
(置く.捨てる): 7語
違い過ぎる
(違う.過ぎる): 7語
打ち萎れる
(打つ.萎れる): 7語
歌い続ける
(歌う.続ける): 7語
寝乱れる
(寝る.乱れる): 7語
待ち撫する
(待つ.撫する): 7語
思い捨てる
(思う.捨てる): 7語
知り始める
(知る.始める): 7語
刈り上げる
(刈る.上げる): 7語
入り切れる
(入る.切れる): 7語
保ち続ける
(保つ.続ける): 7語
欠き上げる
(欠く.上げる): 7語
欠き終わる
(欠く.終わる): 7語
効き始める
(効く.始める): 7語
見晴らす
(見る.晴らす): 7語
鳴き始める
(鳴く.始める): 7語
鳴き続ける
(鳴く.続ける): 7語
騒ぎ立てる
(騒ぐ.立てる): 7語
塗り替える
(塗る.替える): 7語
打ち始める
(打つ.始める): 7語
撒き散らす
(撒く.散らす): 7語
導き入れる
(導く.入れる): 7語
押し当てる
(押す.当てる): 7語
拭い切れる
(拭う.切れる): 7語
歩み始める
(歩む.始める): 7語
揺り上げる
(揺る.上げる): 7語
防ぎ止める
(防ぐ.止める): 7語
走り掛ける
(走る.掛ける): 7語
舞い降りる
(舞う.降りる): 7語
行き通う
(行く.通う): 7語
思い描く
(思う.描く): 7語
叩き斬る
(叩く.斬る): 7語
殴り合う
(殴る.合う): 7語
降り下す
(降る.下す): 7語
持ち崩す
(持つ.崩す): 7語
寄り合う
(寄る.合う): 7語
飲み治す
(飲む.治す): 7語
し来る
(為る.来る): 7語
解き話す
(解く.話す): 7語
出し得る
(出す.得る): 7語
送り出す
(送る.出す): 7語
汲み取る
(汲む.取る): 7語
躍り出す
(躍る.出す): 7語
飛び立つ
(飛ぶ.立つ): 7語
せき立つ
(せく.立つ): 7語
出直す
(出る.直す): 7語
重り合う
(重る.合う): 7語
吹き通る
(吹く.通る): 7語
上り着る
(上る.着る): 7語
導き出す
(導く.出す): 7語
悟り切る
(悟る.切る): 7語
立ち勝る
(立つ.勝る): 7語
書き残す
(書く.残す): 7語
見下す
(見る.下す): 7語
来出す
(来る.出す): 7語
迫り来る
(迫る.来る): 7語
追い返す
(追う.返す): 7語
忍び入る
(忍ぶ.入る): 7語
滑り出す
(滑る.出す): 7語
毟り取る
(毟る.取る): 7語
立ち合う
(立つ.合う): 7語
注ぎ込む
(注ぐ.込む): 7語
忍び因る
(忍ぶ.因る): 7語
奪い去る
(奪う.去る): 7語
取り去る
(取る.去る): 7語
聞き込む
(聞く.込む): 7語
叩き合う
(叩く.合う): 7語
し散る
(為る.散る): 7語
抜き去る
(抜く.去る): 7語
掴み得る
(掴む.得る): 7語
沈み切る
(沈む.切る): 7語
喜び合う
(喜ぶ.合う): 7語
巻き付く
(巻く.付く): 7語
振り向く
(振る.向く): 7語
読み出す
(読む.出す): 7語
笑い止む
(笑う.止む): 7語
引き下る
(引く.下る): 7語
探し歩く
(探す.歩く): 7語
来因る
(来る.因る): 7語
勇み立つ
(勇む.立つ): 7語
叩き殺す
(叩く.殺す): 7語
飲み下す
(飲む.下す): 7語
置き放す
(置く.放す): 7語
吊り上る
(吊る.上る): 7語
位置付け直す
(位置付ける.直す): 6語
しゃぶり尽くす
(しゃぶる.尽くす): 6語
馬鹿げ切る
(馬鹿げる.切る): 6語
せしめ得る
(せしめる.得る): 6語
聞こえ出す
(聞こえる.出す): 6語
ぶつけ合う
(ぶつける.合う): 6語
照らし合わせる
(照らす.合わせる): 6語
吊るし上げる
(吊るす.上げる): 6語
用い始める
(用いる.始める): 6語
投げ落とす
(投げる.落とす): 6語
禿げ上がる
(禿げる.上がる): 6語
舐め尽くす
(舐める.尽くす): 6語
受け取れる
(受ける.取れる): 6語
投げ与える
(投げる.与える): 6語
衰え始める
(衰える.始める): 6語
唱え始める
(唱える.始める): 6語
苦しみ始める
(苦しむ.始める): 6語
傾け尽くす
(傾ける.尽くす): 6語
絶え兼ねる
(絶える.兼ねる): 6語
伸び過ぎる
(伸びる.過ぎる): 6語
はたき落とす
(はたく.落とす): 6語
考え詰める
(考える.詰める): 6語
考え巡らす
(考える.巡らす): 6語
抱え切れる
(抱える.切れる): 6語
助け起こす
(助ける.起こす): 6語
付け兼ねる
(付ける.兼ねる): 6語
落ち始める
(落ちる.始める): 6語
覚え始める
(覚える.始める): 6語
脱すり切れる
(脱する.切れる): 6語
起こり始める
(起こる.始める): 6語
揺らぎ始める
(揺らぐ.始める): 6語
決め兼ねる
(決める.兼ねる): 6語
広がり始める
(広がる.始める): 6語
伸び上がる
(伸びる.上がる): 6語
捨て切れる
(捨てる.切れる): 6語
生き伸びる
(生きる.伸びる): 6語
逃げ走る
(逃げる.走る): 6語
慣れ切る
(慣れる.切る): 6語
考え及ぶ
(考える.及ぶ): 6語
起き出す
(起きる.出す): 6語
受け持つ
(受ける.持つ): 6語
怒鳴り込む
(怒鳴る.込む): 6語
逃げ戻る
(逃げる.戻る): 6語
乗せゐる
(乗せる.ゐる): 6語
捻くり回す
(捻くる.回す): 6語
掛かり合う
(掛かる.合う): 6語
彷徨い出る
(彷徨う.出る): 6語
溶け合う
(溶ける.合う): 6語
転げ出す
(転げる.出す): 6語
落ち切る
(落ちる.切る): 6語
縺れ合う
(縺れる.合う): 6語
考え沈む
(考える.沈む): 6語
肥え太る
(肥える.太る): 6語
捧げ持つ
(捧げる.持つ): 6語
群れ立つ
(群れる.立つ): 6語
溶け入る
(溶ける.入る): 6語
ねめ回す
(ねめる.回す): 6語
考え振る
(考える.振る): 6語
晴れ上る
(晴れる.上る): 6語
彷徨い歩く
(彷徨う.歩く): 6語
逃げ出す
(逃げる.出す): 6語
背負い込む
(背負う.込む): 6語
乱れ散る
(乱れる.散る): 6語
焼け付く
(焼ける.付く): 6語
砕け散る
(砕ける.散る): 6語
染み出す
(染みる.出す): 6語
転がり出す
(転がる.出す): 6語
尋ね回る
(尋ねる.回る): 6語
荒らし回る
(荒らす.回る): 6語
腫れ上る
(腫れる.上る): 6語
震え上る
(震える.上る): 6語
落ち窪む
(落ちる.窪む): 6語
食べ残す
(食べる.残す): 6語
冴え成る
(冴える.成る): 6語
転げ込む
(転げる.込む): 6語
恐れいる
(恐れる.いる): 6語
分かり合う
(分かる.合う): 6語
擦り合わせる
(擦る.合わせる): 6語
葺き替える
(葺く.替える): 6語
見迎える
(見る.迎える): 6語
押し開ける
(押す.開ける): 6語
押し静める
(押す.静める): 6語
差し向ける
(差す.向ける): 6語
斬り掛かる
(斬る.掛かる): 6語
飼い慣らす
(飼う.慣らす): 6語
執り上げる
(執る.上げる): 6語
睨み続ける
(睨む.続ける): 6語
遣り付ける
(遣る.付ける): 6語
出し尽くす
(出す.尽くす): 6語
掘り掛ける
(掘る.掛ける): 6語
付き掛ける
(付く.掛ける): 6語
切り抜ける
(切る.抜ける): 6語
拭き始める
(拭く.始める): 6語
持ち合わす
(持つ.合わす): 6語
付き当たる
(付く.当たる): 6語
思い決める
(思う.決める): 6語
乾き上がる
(乾く.上がる): 6語
取り始める
(取る.始める): 6語
見まごう
(見る.まごう): 6語
付き退ける
(付く.退ける): 6語
泣き崩れる
(泣く.崩れる): 6語
降り続ける
(降る.続ける): 6語
祈り始める
(祈る.始める): 6語
勝ち過ぎる
(勝つ.過ぎる): 6語
引き伸ばす
(引く.伸ばす): 6語
見定める
(見る.定める): 6語
持ち切れる
(持つ.切れる): 6語
載り越える
(載る.越える): 6語
洗い上げる
(洗う.上げる): 6語
掘り充てる
(掘る.充てる): 6語
叩き伏せる
(叩く.伏せる): 6語
吸い上げる
(吸う.上げる): 6語
語り尽くす
(語る.尽くす): 6語
踏み固める
(踏む.固める): 6語
笑い続ける
(笑う.続ける): 6語
立ち始める
(立つ.始める): 6語
叩き続ける
(叩く.続ける): 6語
似過ぎる
(似る.過ぎる): 6語
行き始める
(行く.始める): 6語
解き始める
(解く.始める): 6語
雇い入れる
(雇う.入れる): 6語
待ち続ける
(待つ.続ける): 6語
進み始める
(進む.始める): 6語
探し始める
(探す.始める): 6語
通い始める
(通う.始める): 6語
歩み続ける
(歩む.続ける): 6語
聞き覚える
(聞く.覚える): 6語
吹き起こる
(吹く.起こる): 6語
断り切れる
(断る.切れる): 6語
惹き起こす
(惹く.起こす): 6語
書き尽くす
(書く.尽くす): 6語
追い続ける
(追う.続ける): 6語
張り巡らす
(張る.巡らす): 6語
申し遅れる
(申す.遅れる): 6語
咲き始める
(咲く.始める): 6語
打ち続ける
(打つ.続ける): 6語
移し植える
(移す.植える): 6語
来行く
(来る.行く): 6語
持ち運ぶ
(持つ.運ぶ): 6語
舞い戻る
(舞う.戻る): 6語
来為す
(来る.為す): 6語
盗み見る
(盗む.見る): 6語
見成る
(見る.成る): 6語
勝ち得る
(勝つ.得る): 6語
干込む
(干る.込む): 6語
没し去る
(没す.去る): 6語
寄り集う
(寄る.集う): 6語
許し合う
(許す.合う): 6語
覗き見る
(覗く.見る): 6語
盗み取る
(盗む.取る): 6語
叫び出す
(叫ぶ.出す): 6語
折り取る
(折る.取る): 6語
摘み取る
(摘む.取る): 6語
黙り返る
(黙る.返る): 6語
澄み通る
(澄む.通る): 6語
言い直す
(言う.直す): 6語
泣き臥す
(泣く.臥す): 6語
言い回す
(言う.回す): 6語
響き合う
(響く.合う): 6語
立ち戻る
(立つ.戻る): 6語
愛し得る
(愛す.得る): 6語
射込む
(射る.込む): 6語
呼び得る
(呼ぶ.得る): 6語
食い破る
(食う.破る): 6語
誘い込む
(誘う.込む): 6語
滾り立つ
(滾る.立つ): 6語
巻き上る
(巻く.上る): 6語
下り切る
(下る.切る): 6語
撃ち殺す
(撃つ.殺す): 6語
書き移す
(書く.移す): 6語
騒ぎ回る
(騒ぐ.回る): 6語
取り巻く
(取る.巻く): 6語
喋り合う
(喋る.合う): 6語
狂い出す
(狂う.出す): 6語
聞き得る
(聞く.得る): 6語
引き吊る
(引く.吊る): 6語
沸き出す
(沸く.出す): 6語
睨み回す
(睨む.回す): 6語
泣き喚く
(泣く.喚く): 6語
踏み迷う
(踏む.迷う): 6語
抜き出す
(抜く.出す): 6語
睨み返す
(睨む.返す): 6語
踊り回る
(踊る.回る): 6語
行き会う
(行く.会う): 6語
飛び出す
(飛ぶ.出す): 6語
降り切る
(降る.切る): 6語
取り得る
(取る.得る): 6語
撃ち出す
(撃つ.出す): 6語
書き足す
(書く.足す): 6語
立ち得る
(立つ.得る): 6語
解き得る
(解く.得る): 6語
泳ぎ出す
(泳ぐ.出す): 6語
達し得る
(達す.得る): 6語
思い遣る
(思う.遣る): 6語
泣き込む
(泣く.込む): 6語
出し切る
(出す.切る): 6語
叩き売る
(叩く.売る): 6語
続き出す
(続く.出す): 6語
捕らわれ過ぎる
(捕らわれる.過ぎる): 5語
打っ付け合う
(打っ付ける.合う): 5語
片付け始める
(片付ける.始める): 5語
生まれ合う
(生まれる.合う): 5語
繰り返し言う
(繰り返す.言う): 5語
じゃれ付く
(じゃれる.付く): 5語
合わせ持つ
(合わせる.持つ): 5語
押さえ得る
(押さえる.得る): 5語
かけずり回る
(かけずる.回る): 5語
のた打ち回る
(のた打つ.回る): 5語
草臥れ切る
(草臥れる.切る): 5語
生き永らえる
(生きる.永らえる): 5語
捨ておける
(捨てる.おける): 5語
尽き果てる
(尽きる.果てる): 5語
受け兼ねる
(受ける.兼ねる): 5語
抜け落ちる
(抜ける.落ちる): 5語
拘わり過ぎる
(拘わる.過ぎる): 5語
借り受ける
(借りる.受ける): 5語
壊れ掛ける
(壊れる.掛ける): 5語
駆け抜ける
(駆ける.抜ける): 5語
落ち掛ける
(落ちる.掛ける): 5語
生き始める
(生きる.始める): 5語
朽ち掛ける
(朽ちる.掛ける): 5語
掛け並べる
(掛ける.並べる): 5語
眺め始める
(眺める.始める): 5語
信じ切れる
(信じる.切れる): 5語
入れ混じる
(入れる.混じる): 5語
落ち兼ねる
(落ちる.兼ねる): 5語
撫で上げる
(撫でる.上げる): 5語
投げ上げる
(投げる.上げる): 5語
掛け始める
(掛ける.始める): 5語
跳ね飛ばす
(跳ねる.飛ばす): 5語
苦しみ続ける
(苦しむ.続ける): 5語
掛け替える
(掛ける.替える): 5語
動かし始める
(動かす.始める): 5語
焼け落ちる
(焼ける.落ちる): 5語
照らし付ける
(照らす.付ける): 5語
絶え切れる
(絶える.切れる): 5語
食べ飽きる
(食べる.飽きる): 5語
逃げ切れる
(逃げる.切れる): 5語
気づき始める
(気づく.始める): 5語
馳せ参じる
(馳せる.参じる): 5語
藻掻き続ける
(藻掻く.続ける): 5語
上がり始める
(上がる.始める): 5語
耐え兼ねる
(耐える.兼ねる): 5語
始まり掛ける
(始まる.掛ける): 5語
入れ過ぎる
(入れる.過ぎる): 5語
倒れ掛ける
(倒れる.掛ける): 5語
馳せ付ける
(馳せる.付ける): 5語
枯れ切る
(枯れる.切る): 5語
隠れ込む
(隠れる.込む): 5語
満ち足る
(満ちる.足る): 5語
比べ合う
(比べる.合う): 5語
燃え移る
(燃える.移る): 5語
避け得る
(避ける.得る): 5語
えぐり取る
(えぐる.取る): 5語
名乗り出る
(名乗る.出る): 5語
連れ戻る
(連れる.戻る): 5語
求め得る
(求める.得る): 5語
荒れ回る
(荒れる.回る): 5語
あけ放つ
(あける.放つ): 5語
溺れ死ぬ
(溺れる.死ぬ): 5語
掛け回る
(掛ける.回る): 5語
受け得る
(受ける.得る): 5語
受け取る
(受ける.取る): 5語
捨て切る
(捨てる.切る): 5語
捨て去る
(捨てる.去る): 5語
生き越す
(生きる.越す): 5語
解け合う
(解ける.合う): 5語
落ち散る
(落ちる.散る): 5語
閉め出す
(閉める.出す): 5語
親しみ振る
(親しむ.振る): 5語
認め合う
(認める.合う): 5語
知れ切る
(知れる.切る): 5語
慰め合う
(慰める.合う): 5語
借り歩く
(借りる.歩く): 5語
考え悩む
(考える.悩む): 5語
起き出る
(起きる.出る): 5語
汚れ切る
(汚れる.切る): 5語
巣食い出す
(巣食う.出す): 5語
流れ付く
(流れる.付く): 5語
起こり出す
(起こる.出す): 5語
崩れ去る
(崩れる.去る): 5語
溶け出す
(溶ける.出す): 5語
覚え取る
(覚える.取る): 5語
付け合う
(付ける.合う): 5語
取り憑かれる
(取る.憑かれる): 5語
取り片付ける
(取る.片付ける): 5語
見とおせる
(見る.とおせる): 5語
効き合わせる
(効く.合わせる): 5語
放り捨てる
(放る.捨てる): 5語
見詰める
(見る.詰める): 5語
吹き過ぎる
(吹く.過ぎる): 5語
探り求める
(探る.求める): 5語
掘り上げる
(掘る.上げる): 5語
見逃がす
(見る.逃がす): 5語
吹き抜ける
(吹く.抜ける): 5語
漕ぎ寄せる
(漕ぐ.寄せる): 5語
辿り付ける
(辿る.付ける): 5語
願い上げる
(願う.上げる): 5語
聞き伝える
(聞く.伝える): 5語
突き伏せる
(突く.伏せる): 5語
病み衰える
(病む.衰える): 5語
見染める
(見る.染める): 5語
追い落とす
(追う.落とす): 5語
取り分ける
(取る.分ける): 5語
取り下ろす
(取る.下ろす): 5語
泣き続ける
(泣く.続ける): 5語
掃き清める
(掃く.清める): 5語
行き倒れる
(行く.倒れる): 5語
焼き焦がす
(焼く.焦がす): 5語
話し終わる
(話す.終わる): 5語
回り兼ねる
(回る.兼ねる): 5語
取り過ぎる
(取る.過ぎる): 5語
来なする
(来る.なする): 5語
見付ける
(見る.付ける): 5語
言い伝える
(言う.伝える): 5語
言いだせる
(言う.だせる): 5語
切り始める
(切る.始める): 5語
盛り切れる
(盛る.切れる): 5語
生み育てる
(生む.育てる): 5語
効き慣れる
(効く.慣れる): 5語
塞き止める
(塞く.止める): 5語
表し始める
(表す.始める): 5語
思い設ける
(思う.設ける): 5語
申し添える
(申す.添える): 5語
注ぎ掛ける
(注ぐ.掛ける): 5語
思い知らす
(思う.知らす): 5語
取り退ける
(取る.退ける): 5語
揉み始める
(揉む.始める): 5語
疑い始める
(疑う.始める): 5語
引き連れる
(引く.連れる): 5語
振り落とす
(振る.落とす): 5語
鳴り付ける
(鳴る.付ける): 5語
喋り過ぎる
(喋る.過ぎる): 5語
飛び過ぎる
(飛ぶ.過ぎる): 5語
引きあける
(引く.あける): 5語
押し止める
(押す.止める): 5語
打ち興じる
(打つ.興じる): 5語
言い負かす
(言う.負かす): 5語
しなする
(為る.なする): 5語
吸い過ぎる
(吸う.過ぎる): 5語
取り落とす
(取る.落とす): 5語
掘り続ける
(掘る.続ける): 5語
し下さる
(為る.下さる): 5語
踏み荒らす
(踏む.荒らす): 5語
付き始める
(付く.始める): 5語
出し続ける
(出す.続ける): 5語
成り立てる
(成る.立てる): 5語
上り続ける
(上る.続ける): 5語
愛し続ける
(愛す.続ける): 5語
呈し始める
(呈す.始める): 5語
し終える
(為る.終える): 5語
傾き掛ける
(傾く.掛ける): 5語
戻り始める
(戻る.始める): 5語
押し留める
(押す.留める): 5語
抱き続ける
(抱く.続ける): 5語
育ち始める
(育つ.始める): 5語
囀り始める
(囀る.始める): 5語
開き掛ける
(開く.掛ける): 5語
切り捨てる
(切る.捨てる): 5語
揺り動かす
(揺る.動かす): 5語
悩み続ける
(悩む.続ける): 5語
呼び続ける
(呼ぶ.続ける): 5語
待ち焦れる
(待つ.焦れる): 5語
喋り立てる
(喋る.立てる): 5語
決し兼ねる
(決す.兼ねる): 5語
狩り集める
(狩る.集める): 5語
取り交わす
(取る.交わす): 5語
し掛ける
(為る.掛ける): 5語
揉みほぐす
(揉む.ほぐす): 5語
掻き分ける
(掻く.分ける): 5語
打ち鳴らす
(打つ.鳴らす): 5語
解し兼ねる
(解す.兼ねる): 5語
打ち捨てる
(打つ.捨てる): 5語
編み続ける
(編む.続ける): 5語
飲み尽くす
(飲む.尽くす): 5語
窺い知る
(窺う.知る): 5語
着込む
(着る.込む): 5語
出会う
(出る.会う): 5語
読み合う
(読む.合う): 5語
織り出す
(織る.出す): 5語
力み返る
(力む.返る): 5語
貪り食う
(貪る.食う): 5語
突き殺す
(突く.殺す): 5語
捻り潰す
(捻る.潰す): 5語
噛み取る
(噛む.取る): 5語
食い付く
(食う.付く): 5語
付き切る
(付く.切る): 5語
拭き消す
(拭く.消す): 5語
打ち下す
(打つ.下す): 5語
読み得る
(読む.得る): 5語
取り下す
(取る.下す): 5語
嗅ぎ出す
(嗅ぐ.出す): 5語
斬り倒す
(斬る.倒す): 5語
浸り切る
(浸る.切る): 5語
思い付く
(思う.付く): 5語
掻き消す
(掻く.消す): 5語
向き返る
(向く.返る): 5語
跨ぎ越す
(跨ぐ.越す): 5語
係り合う
(係る.合う): 5語
歩き出る
(歩く.出る): 5語
誓い合う
(誓う.合う): 5語
乗り回す
(乗る.回す): 5語
探り得る
(探る.得る): 5語
思い耽る
(思う.耽る): 5語
死にゆく
(死ぬ.ゆく): 5語
舞い立つ
(舞う.立つ): 5語
遣り通す
(遣る.通す): 5語
渡り切る
(渡る.切る): 5語
見得る
(見る.得る): 5語
飛び回る
(飛ぶ.回る): 5語
言い治す
(言う.治す): 5語
遣り食う
(遣る.食う): 5語
押し並ぶ
(押す.並ぶ): 5語
歩み入る
(歩む.入る): 5語
許し得る
(許す.得る): 5語
歩み進む
(歩む.進む): 5語
持ち合う
(持つ.合う): 5語
張り渡す
(張る.渡す): 5語
押し拉ぐ
(押す.拉ぐ): 5語
居座る
(居る.座る): 5語
移し合う
(移す.合う): 5語
似合う
(似る.合う): 5語
頷き合う
(頷く.合う): 5語
見返る
(見る.返る): 5語
思い沈む
(思う.沈む): 5語
取り乱す
(取る.乱す): 5語
覗き出す
(覗く.出す): 5語
立ちゆく
(立つ.ゆく): 5語
選び出す
(選ぶ.出す): 5語
引き立つ
(引く.立つ): 5語
打ち割る
(打つ.割る): 5語
食い下る
(食う.下る): 5語
見出す
(見る.出す): 5語
歩き巡る
(歩く.巡る): 5語
突き立つ
(突く.立つ): 5語
滲み出す
(滲む.出す): 5語
言い置く
(言う.置く): 5語
付き込む
(付く.込む): 5語
説き得る
(説く.得る): 5語
寄り沿う
(寄る.沿う): 5語
除き見る
(除く.見る): 5語
飛び越す
(飛ぶ.越す): 5語
移し出す
(移す.出す): 5語
焼き付く
(焼く.付く): 5語
挟み込む
(挟む.込む): 5語
買い足す
(買う.足す): 5語
保ち得る
(保つ.得る): 5語
嗅ぎ取る
(嗅ぐ.取る): 5語
拾い出す
(拾う.出す): 5語
斬り取る
(斬る.取る): 5語
扱き下す
(扱く.下す): 5語
効き返す
(効く.返す): 5語
押し隠す
(押す.隠す): 5語
聞き流す
(聞く.流す): 5語
使い出す
(使う.出す): 5語
這い寄る
(這う.寄る): 5語
飲み回る
(飲む.回る): 5語
説き聞く
(説く.聞く): 5語
思い得る
(思う.得る): 5語
言い繕う
(言う.繕う): 5語
突き倒す
(突く.倒す): 5語
来立つ
(来る.立つ): 5語
言い囃す
(言う.囃す): 5語
思い迷う
(思う.迷う): 5語
恋い敷く
(恋う.敷く): 5語
し通す
(為る.通す): 5語
滲み込む
(滲む.込む): 5語
踏み分け行く
(踏み分ける.行く): 4語
引き止め解く
(引き止める.解く): 4語
見つめ続ける
(見つめる.続ける): 4語
しゃくい上げる
(しゃくう.上げる): 4語
芽生え始める
(芽生える.始める): 4語
生まれ掛ける
(生まれる.掛ける): 4語
引きずり上げる
(引きずる.上げる): 4語
無くなり掛ける
(無くなる.掛ける): 4語
確かめ得る
(確かめる.得る): 4語
落ち着き払う
(落ち着く.払う): 4語
巫山戯遣る
(巫山戯る.遣る): 4語
くっ付き合う
(くっ付く.合う): 4語
繰り返し読む
(繰り返す.読む): 4語
ほじくり返す
(ほじくる.返す): 4語
しゃがみ込む
(しゃがむ.込む): 4語
巫山戯切る
(巫山戯る.切る): 4語
焼け焦げる
(焼ける.焦げる): 4語
困じ果てる
(困じる.果てる): 4語
信じ始める
(信じる.始める): 4語
負け続ける
(負ける.続ける): 4語
投げ飛ばす
(投げる.飛ばす): 4語
おもひ詰める
(おもふ.詰める): 4語
決め付ける
(決める.付ける): 4語
勤め上げる
(勤める.上げる): 4語
考えなする
(考える.なする): 4語
投げ散らす
(投げる.散らす): 4語
開け掛かる
(開ける.掛かる): 4語
垂れ掛かる
(垂れる.掛かる): 4語
立て並べる
(立てる.並べる): 4語
流行り切れる
(流行る.切れる): 4語
眺め暮らす
(眺める.暮らす): 4語
立て籠もる
(立てる.籠もる): 4語
垂れ下がる
(垂れる.下がる): 4語
生き過ぎる
(生きる.過ぎる): 4語
伸び広がる
(伸びる.広がる): 4語
抱え上げる
(抱える.上げる): 4語
乗せ始める
(乗せる.始める): 4語
着せ掛ける
(着せる.掛ける): 4語
掛け過ぎる
(掛ける.過ぎる): 4語
覚め掛かる
(覚める.掛かる): 4語
抜けだせる
(抜ける.だせる): 4語
食べ続ける
(食べる.続ける): 4語
向け替える
(向ける.替える): 4語
物言いたげる
(物言う.たげる): 4語
腫れ上がる
(腫れる.上がる): 4語
崩れ掛ける
(崩れる.掛ける): 4語
怒鳴り立てる
(怒鳴る.立てる): 4語
ねめ付ける
(ねめる.付ける): 4語
起こり掛かる
(起こる.掛かる): 4語
起こり掛ける
(起こる.掛ける): 4語
曲がり掛ける
(曲がる.掛ける): 4語
鳴らし始める
(鳴らす.始める): 4語
溺れ掛かる
(溺れる.掛かる): 4語
変わり始める
(変わる.始める): 4語
向け始める
(向ける.始める): 4語
漏れ始める
(漏れる.始める): 4語
掛かり過ぎる
(掛かる.過ぎる): 4語
集め始める
(集める.始める): 4語
入れ始める
(入れる.始める): 4語
数え始める
(数える.始める): 4語
整え始める
(整える.始める): 4語
膨らみ始める
(膨らむ.始める): 4語
目立ち始める
(目立つ.始める): 4語
止まり掛ける
(止まる.掛ける): 4語
諦め掛ける
(諦める.掛ける): 4語
背負い切れる
(背負う.切れる): 4語
落とし始める
(落とす.始める): 4語
慣れ親しむ
(慣れる.親しむ): 4語
疲れ果てる
(疲れる.果てる): 4語
褒め上げる
(褒める.上げる): 4語
目立ち過ぎる
(目立つ.過ぎる): 4語
見せたげる
(見せる.たげる): 4語
分かり出す
(分かる.出す): 4語
借り出す
(借りる.出す): 4語
攻め入る
(攻める.入る): 4語
立て直す
(立てる.直す): 4語
詰め切る
(詰める.切る): 4語
迎え撃つ
(迎える.撃つ): 4語
捏ね得る
(捏ねる.得る): 4語
垂れ死ぬ
(垂れる.死ぬ): 4語
ぐれ得る
(ぐれる.得る): 4語
過ぎ去る
(過ぎる.去る): 4語
抜け去る
(抜ける.去る): 4語
燃え狂う
(燃える.狂う): 4語
投げ撃つ
(投げる.撃つ): 4語
励まし合う
(励ます.合う): 4語
受け付く
(受ける.付く): 4語
崇め奉る
(崇める.奉る): 4語
溺れ込む
(溺れる.込む): 4語
付け出す
(付ける.出す): 4語
詰め込む
(詰める.込む): 4語
零れ出す
(零れる.出す): 4語
染み入る
(染みる.入る): 4語
信じ合う
(信じる.合う): 4語
掠め取る
(掠める.取る): 4語
伸び育つ
(伸びる.育つ): 4語
絶え得る
(絶える.得る): 4語
燃え残る
(燃える.残る): 4語
はたき出す
(はたく.出す): 4語
交わし合う
(交わす.合う): 4語
眺め直す
(眺める.直す): 4語
撫で遣る
(撫でる.遣る): 4語
起き治す
(起きる.治す): 4語
付け解く
(付ける.解く): 4語
混じり込む
(混じる.込む): 4語
解け入る
(解ける.入る): 4語
覚え込む
(覚える.込む): 4語
崩れ立つ
(崩れる.立つ): 4語
浮かび出す
(浮かぶ.出す): 4語
色めき立つ
(色めく.立つ): 4語
流れ行く
(流れる.行く): 4語
解け去る
(解ける.去る): 4語
調べ出す
(調べる.出す): 4語
閉め直す
(閉める.直す): 4語
落ち来る
(落ちる.来る): 4語
崩れ込む
(崩れる.込む): 4語
崩れ出す
(崩れる.出す): 4語
駆け回す
(駆ける.回す): 4語
伸ばし得る
(伸ばす.得る): 4語
調べ治す
(調べる.治す): 4語
飽き足る
(飽きる.足る): 4語
生じ得る
(生じる.得る): 4語
訪ね歩く
(訪ねる.歩く): 4語
溢れ返る
(溢れる.返る): 4語
触れ得る
(触れる.得る): 4語
変わり得る
(変わる.得る): 4語
掛け遣る
(掛ける.遣る): 4語
脅かし遣る
(脅かす.遣る): 4語
爛れ切る
(爛れる.切る): 4語
威張り出す
(威張る.出す): 4語
挿げ得る
(挿げる.得る): 4語
尋ね合う
(尋ねる.合う): 4語
接すり合う
(接する.合う): 4語
苦しみ抜く
(苦しむ.抜く): 4語
語り利かせる
(語る.利かせる): 4語
踏みすべらす
(踏む.すべらす): 4語
申し利かせる
(申す.利かせる): 4語
結び合わせる
(結ぶ.合わせる): 4語
取りちがえる
(取る.ちがえる): 4語
示し合わせる
(示す.合わせる): 4語
思いちがえる
(思う.ちがえる): 4語
焼き立てる
(焼く.立てる): 4語
押し伏せる
(押す.伏せる): 4語
思い切れる
(思う.切れる): 4語
遣り損なう
(遣る.損なう): 4語
燃し付ける
(燃す.付ける): 4語
扱い兼ねる
(扱う.兼ねる): 4語
急き立てる
(急く.立てる): 4語
襲い掛かる
(襲う.掛かる): 4語
磨き立てる
(磨く.立てる): 4語
食い上げる
(食う.上げる): 4語
飲み終える
(飲む.終える): 4語
揉み続ける
(揉む.続ける): 4語
乗り上げる
(乗る.上げる): 4語
飲み上げる
(飲む.上げる): 4語
死に先立つ
(死ぬ.先立つ): 4語
書き忘れる
(書く.忘れる): 4語
干掛ける
(干る.掛ける): 4語
干詰める
(干る.詰める): 4語
書き捨てる
(書く.捨てる): 4語
頼り過ぎる
(頼る.過ぎる): 4語
張り避ける
(張る.避ける): 4語
睨み竦める
(睨む.竦める): 4語
散り掛ける
(散る.掛ける): 4語
見立てる
(見る.立てる): 4語
押し堪える
(押す.堪える): 4語
干乾びる
(干る.乾びる): 4語
舞い落ちる
(舞う.落ちる): 4語
引き開ける
(引く.開ける): 4語
覆い尽くす
(覆う.尽くす): 4語
整い過ぎる
(整う.過ぎる): 4語
探り充てる
(探る.充てる): 4語
し照らす
(為る.照らす): 4語
飲み分ける
(飲む.分ける): 4語
泣き立てる
(泣く.立てる): 4語
打ち任せる
(打つ.任せる): 4語
差し付ける
(差す.付ける): 4語
沈み掛ける
(沈む.掛ける): 4語
打ち掛かる
(打つ.掛かる): 4語
縫い上げる
(縫う.上げる): 4語
争い続ける
(争う.続ける): 4語
走り降りる
(走る.降りる): 4語
押しあける
(押す.あける): 4語
買い整える
(買う.整える): 4語
喜び迎える
(喜ぶ.迎える): 4語
聞き分ける
(聞く.分ける): 4語
成り替わる
(成る.替わる): 4語
包み切れる
(包む.切れる): 4語
使い分ける
(使う.分ける): 4語
辿り始める
(辿る.始める): 4語
突き入れる
(突く.入れる): 4語
吹き散らす
(吹く.散らす): 4語
座り続ける
(座る.続ける): 4語
漂い始める
(漂う.始める): 4語
折り曲げる
(折る.曲げる): 4語
綯い合わす
(綯う.合わす): 4語
脱ぎ掛ける
(脱ぐ.掛ける): 4語
着崩れる
(着る.崩れる): 4語
握り合わす
(握る.合わす): 4語
呼び立てる
(呼ぶ.立てる): 4語
言い尽くす
(言う.尽くす): 4語
移し始める
(移す.始める): 4語
詰み上げる
(詰む.上げる): 4語
減り始める
(減る.始める): 4語
兆し始める
(兆す.始める): 4語
効き止める
(効く.止める): 4語
育ち切れる
(育つ.切れる): 4語
読み慣れる
(読む.慣れる): 4語
屈み掛かる
(屈む.掛かる): 4語
付き上げる
(付く.上げる): 4語
著し始める
(著す.始める): 4語
撃ち掛ける
(撃つ.掛ける): 4語
差し寄せる
(差す.寄せる): 4語
履き替える
(履く.替える): 4語
あき足りる
(あく.足りる): 4語
蹴り上げる
(蹴る.上げる): 4語
読み過ぎる
(読む.過ぎる): 4語
見下ろす
(見る.下ろす): 4語
囁き掛ける
(囁く.掛ける): 4語
捥ぎ落とす
(捥ぐ.落とす): 4語
成り変わる
(成る.変わる): 4語
煽り付ける
(煽る.付ける): 4語
語り終わる
(語る.終わる): 4語
書き改める
(書く.改める): 4語
降り向ける
(降る.向ける): 4語
踏み分ける
(踏む.分ける): 4語
喋り散らす
(喋る.散らす): 4語
持ち替える
(持つ.替える): 4語
消し止める
(消す.止める): 4語
使い尽くす
(使う.尽くす): 4語
言い当てる
(言う.当てる): 4語
譲り受ける
(譲る.受ける): 4語
引き下ろす
(引く.下ろす): 4語
付き過ぎる
(付く.過ぎる): 4語
探し続ける
(探す.続ける): 4語
出迎える
(出る.迎える): 4語
探しだせる
(探す.だせる): 4語
叩きのめす
(叩く.のめす): 4語
食い尽くす
(食う.尽くす): 4語
会いなする
(会う.なする): 4語
着始める
(着る.始める): 4語
囃し立てる
(囃す.立てる): 4語
描き上げる
(描く.上げる): 4語
付き合わす
(付く.合わす): 4語
説き起こす
(説く.起こす): 4語
白み掛ける
(白む.掛ける): 4語
呼び習わす
(呼ぶ.習わす): 4語
読み更ける
(読む.更ける): 4語
謳い上げる
(謳う.上げる): 4語
奮い始める
(奮う.始める): 4語
使い続ける
(使う.続ける): 4語
通い続ける
(通う.続ける): 4語
並び始める
(並ぶ.始める): 4語
解き切れる
(解く.切れる): 4語
送り続ける
(送る.続ける): 4語
吹き変わる
(吹く.変わる): 4語
行き兼ねる
(行く.兼ねる): 4語
断り続ける
(断る.続ける): 4語
追い駆ける
(追う.駆ける): 4語
押し退ける
(押す.退ける): 4語
使い切れる
(使う.切れる): 4語
脱ぎ始める
(脱ぐ.始める): 4語
欠き続ける
(欠く.続ける): 4語
読み取れる
(読む.取れる): 4語
酔い過ぎる
(酔う.過ぎる): 4語
住み続ける
(住む.続ける): 4語
書き並べる
(書く.並べる): 4語
吸い始める
(吸う.始める): 4語
洗い続ける
(洗う.続ける): 4語
防ぎ切れる
(防ぐ.切れる): 4語
喚き続ける
(喚く.続ける): 4語
踏み入れる
(踏む.入れる): 4語
致し兼ねる
(致す.兼ねる): 4語
打ち下ろす
(打つ.下ろす): 4語
思い見だれる
(思う.見る.だれる): 4語
探し抜く
(探す.抜く): 4語
削り取る
(削る.取る): 4語
送り流す
(送る.流す): 4語
酌み合う
(酌む.合う): 4語
泣き抜く
(泣く.抜く): 4語
追い慕う
(追う.慕う): 4語
射放つ
(射る.放つ): 4語
押し進む
(押す.進む): 4語
立ち込む
(立つ.込む): 4語
有り合う
(有る.合う): 4語
吹き募る
(吹く.募る): 4語
吐き下す
(吐く.下す): 4語
斬り払う
(斬る.払う): 4語
着飾る
(着る.飾る): 4語
刺し抜く
(刺す.抜く): 4語
持ち成る
(持つ.成る): 4語
取り返す
(取る.返す): 4語
揉み捲る
(揉む.捲る): 4語
揉み潰す
(揉む.潰す): 4語
折り重る
(折る.重る): 4語
願い出る
(願う.出る): 4語
張り合う
(張る.合う): 4語
眠り得る
(眠る.得る): 4語
言い寄る
(言う.寄る): 4語
干張る
(干る.張る): 4語
悩み抜く
(悩む.抜く): 4語
割り着る
(割る.着る): 4語
戦い抜く
(戦う.抜く): 4語
託し得る
(託す.得る): 4語
辿り得る
(辿る.得る): 4語
取り壊す
(取る.壊す): 4語
思い決す
(思う.決す): 4語
歩き込む
(歩く.込む): 4語
伐り出す
(伐る.出す): 4語
降り返る
(降る.返る): 4語
立ち騒ぐ
(立つ.騒ぐ): 4語
頼り切る
(頼る.切る): 4語
貸し合う
(貸す.合う): 4語
吹き倒す
(吹く.倒す): 4語
立ち残る
(立つ.残る): 4語
塗り治す
(塗る.治す): 4語
猛り立つ
(猛る.立つ): 4語
入り得る
(入る.得る): 4語
弾き出す
(弾く.出す): 4語
粘り付く
(粘る.付く): 4語
突き込む
(突く.込む): 4語
打ち叩く
(打つ.叩く): 4語
吹き入る
(吹く.入る): 4語
取り凝る
(取る.凝る): 4語
似寄る
(似る.寄る): 4語
縮み上る
(縮む.上る): 4語
引き続く
(引く.続く): 4語
似因る
(似る.因る): 4語
効き知る
(効く.知る): 4語
畳み込む
(畳む.込む): 4語
吹き通す
(吹く.通す): 4語
鳴り轟く
(鳴る.轟く): 4語
浸り込む
(浸る.込む): 4語
効き合う
(効く.合う): 4語
売り渡す
(売る.渡す): 4語
働き得る
(働く.得る): 4語
捥ぎ離す
(捥ぐ.離す): 4語
突き回す
(突く.回す): 4語
移りゆく
(移る.ゆく): 4語
成り立つ
(成る.立つ): 4語
追い帰す
(追う.帰す): 4語
拭き込む
(拭く.込む): 4語
付き立つ
(付く.立つ): 4語
出し合う
(出す.合う): 4語
切り込む
(切る.込む): 4語
示し合う
(示す.合う): 4語
立ち返る
(立つ.返る): 4語
引き移る
(引く.移る): 4語
言い争う
(言う.争う): 4語
し愛す
(為る.愛す): 4語
降り仰ぐ
(降る.仰ぐ): 4語
付き崩す
(付く.崩す): 4語
磨き抜く
(磨く.抜く): 4語
読み治す
(読む.治す): 4語
来取る
(来る.取る): 4語
通し見る
(通す.見る): 4語
飛び巡る
(飛ぶ.巡る): 4語
読み返す
(読む.返す): 4語
狂い回る
(狂う.回る): 4語
立ち巡る
(立つ.巡る): 4語
持ち回る
(持つ.回る): 4語
咲き出す
(咲く.出す): 4語
向き出る
(向く.出る): 4語
飛び出る
(飛ぶ.出る): 4語
輝き出る
(輝く.出る): 4語
射し込む
(射す.込む): 4語
食い合う
(食う.合う): 4語
来合う
(来る.合う): 4語
光り出す
(光る.出す): 4語
撃ち破る
(撃つ.破る): 4語
飲み干す
(飲む.干す): 4語
釣り出す
(釣る.出す): 4語
浮き彫る
(浮く.彫る): 4語
撃ち振る
(撃つ.振る): 4語
見計る
(見る.計る): 4語
揉み出す
(揉む.出す): 4語
見失う
(見る.失う): 4語
焼き切る
(焼く.切る): 4語
上り付く
(上る.付く): 4語
踊り上る
(踊る.上る): 4語
食い取る
(食う.取る): 4語
申し渡す
(申す.渡す): 4語
引き合う
(引く.合う): 4語
躍り込む
(躍る.込む): 4語
返り付く
(返る.付く): 4語
飛び交う
(飛ぶ.交う): 4語
撃ち切る
(撃つ.切る): 4語
入り交う
(入る.交う): 4語
隠し持つ
(隠す.持つ): 4語
引き毟る
(引く.毟る): 4語
噛み割る
(噛む.割る): 4語
引き倒す
(引く.倒す): 4語
喚き出す
(喚く.出す): 4語
巻き戻す
(巻く.戻す): 4語
入り直す
(入る.直す): 4語
切り直す
(切る.直す): 4語
伺い知る
(伺う.知る): 4語
働き通す
(働く.通す): 4語
踏み消す
(踏む.消す): 4語
し行く
(為る.行く): 4語
踊り狂う
(踊る.狂う): 4語
唸り出す
(唸る.出す): 4語
有り来る
(有る.来る): 4語
行き因る
(行く.因る): 4語
干遣る
(干る.遣る): 4語
嘲り笑う
(嘲る.笑う): 4語
死に至る
(死ぬ.至る): 4語
欺き合う
(欺く.合う): 4語
葬り去る
(葬る.去る): 4語
出し遣る
(出す.遣る): 4語
打ち得る
(打つ.得る): 4語
書き通す
(書く.通す): 4語
聞き願う
(聞く.願う): 4語
叩き返す
(叩く.返す): 4語
遊び回る
(遊ぶ.回る): 4語
殺し得る
(殺す.得る): 4語
空き出る
(空く.出る): 4語
察しる
(察す.る): 4語
落ちぶれ果てる
(落ちぶれる.果てる): 3語
打ち明け兼ねる
(打ち明ける.兼ねる): 3語
取り上げ始める
(取り上げる.始める): 3語
捕らわれ始める
(捕らわれる.始める): 3語
わらわせ遣る
(わらわせる.遣る): 3語
くっ付け合う
(くっ付ける.合う): 3語
聞き捨て成る
(聞き捨てる.成る): 3語
草臥れ果てる
(草臥れる.果てる): 3語
気がつき始める
(気がつく.始める): 3語
立ち去り掛ける
(立ち去る.掛ける): 3語
生まれ変わる
(生まれる.変わる): 3語
蹌踉け掛かる
(蹌踉ける.掛かる): 3語
引きずり落とす
(引きずる.落とす): 3語
生まれ替わる
(生まれる.替わる): 3語
巫山戯散らす
(巫山戯る.散らす): 3語
振り回し始める
(振り回す.始める): 3語
とどまり続ける
(とどまる.続ける): 3語
苦しめ続ける
(苦しめる.続ける): 3語
撓垂れ掛かる
(撓垂れる.掛かる): 3語
跡づけ得る
(跡づける.得る): 3語
分かれ住む
(分かれる.住む): 3語
落ち着き込む
(落ち着く.込む): 3語
そそけ立つ
(そそける.立つ): 3語
押さえ込む
(押さえる.込む): 3語
這い出見る
(這い出る.見る): 3語
這いずり回る
(這いずる.回る): 3語
ぐらつき出す
(ぐらつく.出す): 3語
取っ組み合う
(取っ組む.合う): 3語
とばしり出る
(とばしる.出る): 3語
見つめ合う
(見つめる.合う): 3語
のたくり回る
(のたくる.回る): 3語
確かめ合う
(確かめる.合う): 3語
繰り返し行く
(繰り返す.行く): 3語
押さえ切る
(押さえる.切る): 3語
のた打ち巡る
(のた打つ.巡る): 3語
引きずり込む
(引きずる.込む): 3語
ほじくり出す
(ほじくる.出す): 3語
向かい合わせる
(向かう.合わせる): 3語
起きのぼれる
(起きる.のぼれる): 3語
告げ知らせる
(告げる.知らせる): 3語
漏れ聞こえる
(漏れる.聞こえる): 3語
尽き掛ける
(尽きる.掛ける): 3語
付け添える
(付ける.添える): 3語
崩れ壊れる
(崩れる.壊れる): 3語
騒めき始める
(騒めく.始める): 3語
慣れ過ぎる
(慣れる.過ぎる): 3語
生き耐える
(生きる.耐える): 3語
鍛え上げる
(鍛える.上げる): 3語
動かし掛ける
(動かす.掛ける): 3語
垂れ落ちる
(垂れる.落ちる): 3語
煽て上げる
(煽てる.上げる): 3語
逃げ落ちる
(逃げる.落ちる): 3語
逃げ降りる
(逃げる.降りる): 3語
口説き始める
(口説く.始める): 3語
咎め立てる
(咎める.立てる): 3語
掛け終わる
(掛ける.終わる): 3語
威張り散らす
(威張る.散らす): 3語
当たり散らす
(当たる.散らす): 3語
変わり過ぎる
(変わる.過ぎる): 3語
悶え苦しむ
(悶える.苦しむ): 3語
分かち与える
(分かつ.与える): 3語
宥めすかす
(宥める.すかす): 3語
食べ掛ける
(食べる.掛ける): 3語
尋ね兼ねる
(尋ねる.兼ねる): 3語
開け初める
(開ける.初める): 3語
剥げ落ちる
(剥げる.落ちる): 3語
落ち切れる
(落ちる.切れる): 3語
閉め忘れる
(閉める.忘れる): 3語
忘れ切れる
(忘れる.切れる): 3語
分け与える
(分ける.与える): 3語
支え兼ねる
(支える.兼ねる): 3語
開け始める
(開ける.始める): 3語
焼け崩れる
(焼ける.崩れる): 3語
捏ね上げる
(捏ねる.上げる): 3語
開け掛ける
(開ける.掛ける): 3語
味わい尽くす
(味わう.尽くす): 3語
乱れ掛かる
(乱れる.掛かる): 3語
出来始める
(出来る.始める): 3語
起こし始める
(起こす.始める): 3語
振れ始める
(振れる.始める): 3語
駆け下りる
(駆ける.下りる): 3語
詰め始める
(詰める.始める): 3語
入れ掛ける
(入れる.掛ける): 3語
勤め始める
(勤める.始める): 3語
動かし続ける
(動かす.続ける): 3語
こごみ掛かる
(こごむ.掛かる): 3語
藻掻き苦しむ
(藻掻く.苦しむ): 3語
眺め下ろす
(眺める.下ろす): 3語
暮れ掛かる
(暮れる.掛かる): 3語
掛かり始める
(掛かる.始める): 3語
割れ裂ける
(割れる.裂ける): 3語
消え掛かる
(消える.掛かる): 3語
逃げ遅れる
(逃げる.遅れる): 3語
締め上げる
(締める.上げる): 3語
流れ落ちる
(流れる.落ちる): 3語
帯び始める
(帯びる.始める): 3語
眺め尽くす
(眺める.尽くす): 3語
手繰り上げる
(手繰る.上げる): 3語
捲れ上がる
(捲れる.上がる): 3語
震え始める
(震える.始める): 3語
降り始める
(降りる.始める): 3語
増え始める
(増える.始める): 3語
入れ上げる
(入れる.上げる): 3語
浴び続ける
(浴びる.続ける): 3語
増え続ける
(増える.続ける): 3語
伸び掛かる
(伸びる.掛かる): 3語
集まり始める
(集まる.始める): 3語
入れ終わる
(入れる.終わる): 3語
求め始める
(求める.始める): 3語
暴れ始める
(暴れる.始める): 3語
広げ過ぎる
(広げる.過ぎる): 3語
数え上げる
(数える.上げる): 3語
覚め果てる
(覚める.果てる): 3語
現れ鋳出る
(現れる.鋳る.出る): 3語
染み渡る
(染みる.渡る): 3語
分かり申す
(分かる.申す): 3語
解け出る
(解ける.出る): 3語
駆け続く
(駆ける.続く): 3語
尋ね出す
(尋ねる.出す): 3語
暮れ焼く
(暮れる.焼く): 3語
掠め去る
(掠める.去る): 3語
転がり出る
(転がる.出る): 3語
浮かび上る
(浮かぶ.上る): 3語
まかり出る
(まかる.出る): 3語
借り蹴る
(借りる.蹴る): 3語
称え持つ
(称える.持つ): 3語
考え迷う
(考える.迷う): 3語
こせ得る
(こせる.得る): 3語
荒れ荒ぶ
(荒れる.荒ぶ): 3語
現れ出す
(現れる.出す): 3語
馳せ上る
(馳せる.上る): 3語
眺め出す
(眺める.出す): 3語
滅び去る
(滅びる.去る): 3語
滅びゆく
(滅びる.ゆく): 3語
伝え得る
(伝える.得る): 3語
落とし込む
(落とす.込む): 3語
忘れ散る
(忘れる.散る): 3語
閉め得る
(閉める.得る): 3語
消え遣る
(消える.遣る): 3語
尽くし得る
(尽くす.得る): 3語
手繰り出す
(手繰る.出す): 3語
苦しみ出す
(苦しむ.出す): 3語
覚め遣る
(覚める.遣る): 3語
切れ得る
(切れる.得る): 3語
ふてゐる
(ふてる.ゐる): 3語
おもひ込む
(おもふ.込む): 3語
たせゐる
(たせる.ゐる): 3語
舐め切る
(舐める.切る): 3語
応じ得る
(応じる.得る): 3語
忘れ切る
(忘れる.切る): 3語
彷徨き巡る
(彷徨く.巡る): 3語
降り来る
(降りる.来る): 3語
加え得る
(加える.得る): 3語
生き取る
(生きる.取る): 3語
唱え出す
(唱える.出す): 3語
下り立つ
(下りる.立つ): 3語
開け渡す
(開ける.渡す): 3語
降り止む
(降りる.止む): 3語
降り出す
(降りる.出す): 3語
考え倦む
(考える.倦む): 3語
甘え切る
(甘える.切る): 3語
静まり返る
(静まる.返る): 3語
へばり付く
(へばる.付く): 3語
受け合う
(受ける.合う): 3語
怒鳴り出す
(怒鳴る.出す): 3語
立て回す
(立てる.回す): 3語
流れ寄る
(流れる.寄る): 3語
遂げ得る
(遂げる.得る): 3語
支え合う
(支える.合う): 3語
入れ交う
(入れる.交う): 3語
生きゆく
(生きる.ゆく): 3語
狎れ合う
(狎れる.合う): 3語
立て得る
(立てる.得る): 3語
感じ治す
(感じる.治す): 3語
覚え解く
(覚える.解く): 3語
繋がり合う
(繋がる.合う): 3語
頑張り通す
(頑張る.通す): 3語
立て切る
(立てる.切る): 3語
降り切る
(降りる.切る): 3語
閉じ去る
(閉じる.去る): 3語
抜け上る
(抜ける.上る): 3語
悔い下る
(悔いる.下る): 3語
渦巻き立つ
(渦巻く.立つ): 3語
晴れ遣る
(晴れる.遣る): 3語
立て込む
(立てる.込む): 3語
重ね合う
(重ねる.合う): 3語
掛け打つ
(掛ける.打つ): 3語
悔い入る
(悔いる.入る): 3語
染め出す
(染める.出す): 3語
混ぜ合う
(混ぜる.合う): 3語
眺め治す
(眺める.治す): 3語
綴じ合う
(綴じる.合う): 3語
投げ込む
(投げる.込む): 3語
止め置く
(止める.置く): 3語
発すり得る
(発する.得る): 3語
降り込む
(降りる.込む): 3語
だせ出す
(だせる.出す): 3語
付け得る
(付ける.得る): 3語
集め得る
(集める.得る): 3語
すれ合う
(すれる.合う): 3語
漏らし合う
(漏らす.合う): 3語
訪ね回る
(訪ねる.回る): 3語
嵌め込む
(嵌める.込む): 3語
替わり合う
(替わる.合う): 3語
上げ解く
(上げる.解く): 3語
解け出す
(解ける.出す): 3語
零れ出る
(零れる.出る): 3語
預かり知る
(預かる.知る): 3語
遅れ出る
(遅れる.出る): 3語
掛け巡る
(掛ける.巡る): 3語
生かし切る
(生かす.切る): 3語
漏れ出す
(漏れる.出す): 3語
消え切る
(消える.切る): 3語
掛け渡す
(掛ける.渡す): 3語
掛け寄る
(掛ける.寄る): 3語
冴え切る
(冴える.切る): 3語
暮れ張る
(暮れる.張る): 3語
済まし込む
(済ます.込む): 3語
抜かし遣る
(抜かす.遣る): 3語
生え茂る
(生える.茂る): 3語
微笑み合う
(微笑む.合う): 3語
転げ出る
(転げる.出る): 3語
持て余す
(持てる.余す): 3語
乱れ咲く
(乱れる.咲く): 3語
生き切る
(生きる.切る): 3語
逃れ出る
(逃れる.出る): 3語
言いあらわせる
(言う.あらわせる): 3語
掘り問い質す
(掘る.問い質す): 3語
し合わせる
(為る.合わせる): 3語
絡み合わせる
(絡む.合わせる): 3語
見わたせる
(見る.わたせる): 3語
言い間違える
(言う.間違える): 3語
繋ぎ合わせる
(繋ぐ.合わせる): 3語
見おろせる
(見る.おろせる): 3語
採り入れる
(採る.入れる): 3語
打ち当てる
(打つ.当てる): 3語
書き伝える
(書く.伝える): 3語
刈り集める
(刈る.集める): 3語
貰い集める
(貰う.集める): 3語
引き包める
(引く.包める): 3語
踊り続ける
(踊る.続ける): 3語
歌い掛ける
(歌う.掛ける): 3語
見据える
(見る.据える): 3語
擦り寄せる
(擦る.寄せる): 3語
見尽くす
(見る.尽くす): 3語
掻き退ける
(掻く.退ける): 3語
吹き続ける
(吹く.続ける): 3語
しだせる
(為る.だせる): 3語
巻き立てる
(巻く.立てる): 3語
躙り付ける
(躙る.付ける): 3語
見上がる
(見る.上がる): 3語
し止まる
(為る.止まる): 3語
滑り抜ける
(滑る.抜ける): 3語
掘り広げる
(掘る.広げる): 3語
食い過ぎる
(食う.過ぎる): 3語
鳴き交わす
(鳴く.交わす): 3語
笑い興じる
(笑う.興じる): 3語
しやれる
(為る.やれる): 3語
言い充てる
(言う.充てる): 3語
し付ける
(為る.付ける): 3語
戦い始める
(戦う.始める): 3語
噛み続ける
(噛む.続ける): 3語
潜み隠れる
(潜む.隠れる): 3語
掃き捨てる
(掃く.捨てる): 3語
振り下ろす
(振る.下ろす): 3語
知り初める
(知る.初める): 3語
研ぎ終わる
(研ぐ.終わる): 3語
だき起こす
(だく.起こす): 3語
敷き並べる
(敷く.並べる): 3語
合い過ぎる
(合う.過ぎる): 3語
踏み込める
(踏む.込める): 3語
満ち足りる
(満つ.足りる): 3語
寝倒れる
(寝る.倒れる): 3語
立ち替える
(立つ.替える): 3語
言い足りる
(言う.足りる): 3語
驚き呆れる
(驚く.呆れる): 3語
居流れる
(居る.流れる): 3語
取り決める
(取る.決める): 3語
脱ぎ終わる
(脱ぐ.終わる): 3語
立ち過ぎる
(立つ.過ぎる): 3語
吹き千切る
(吹く.千切る): 3語
干包める
(干る.包める): 3語
掴み上げる
(掴む.上げる): 3語
狙い過ぎる
(狙う.過ぎる): 3語
出し兼ねる
(出す.兼ねる): 3語
余り過ぎる
(余る.過ぎる): 3語
付き伸ばす
(付く.伸ばす): 3語
射止める
(射る.止める): 3語
作り掛ける
(作る.掛ける): 3語
引き立てる
(引く.立てる): 3語
送り迎える
(送る.迎える): 3語
掘り凹める
(掘る.凹める): 3語
散り落ちる
(散る.落ちる): 3語
運び終わる
(運ぶ.終わる): 3語
吹き上がる
(吹く.上がる): 3語
繋ぎ止める
(繋ぐ.止める): 3語
走り抜ける
(走る.抜ける): 3語
泣き切れる
(泣く.切れる): 3語
居り掛ける
(居る.掛ける): 3語
愛し過ぎる
(愛す.過ぎる): 3語
呼び交わす
(呼ぶ.交わす): 3語
押し起こす
(押す.起こす): 3語
持ち耐える
(持つ.耐える): 3語
突き退ける
(突く.退ける): 3語
貸し与える
(貸す.与える): 3語
洗い清める
(洗う.清める): 3語
聞きなする
(聞く.なする): 3語
差し伸ばす
(差す.伸ばす): 3語
塗り換える
(塗る.換える): 3語
泣き悲しむ
(泣く.悲しむ): 3語
食い荒らす
(食う.荒らす): 3語
引き替える
(引く.替える): 3語
吹き済ます
(吹く.済ます): 3語
治り掛ける
(治る.掛ける): 3語
居なする
(居る.なする): 3語
飼い始める
(飼う.始める): 3語
結い付ける
(結う.付ける): 3語
語り明かす
(語る.明かす): 3語
急ぎ過ぎる
(急ぐ.過ぎる): 3語
住み荒らす
(住む.荒らす): 3語
憎み切れる
(憎む.切れる): 3語
吹き慣らす
(吹く.慣らす): 3語
誘い寄せる
(誘う.寄せる): 3語
散り掛かる
(散る.掛かる): 3語
書き勧める
(書く.勧める): 3語
織り続ける
(織る.続ける): 3語
撃ち当たる
(撃つ.当たる): 3語
書き過ぎる
(書く.過ぎる): 3語
切り話せる
(切る.話せる): 3語
書き切れる
(書く.切れる): 3語
欠き退ける
(欠く.退ける): 3語
集り始める
(集る.始める): 3語
焼き上げる
(焼く.上げる): 3語
去り兼ねる
(去る.兼ねる): 3語
出し惜しむ
(出す.惜しむ): 3語
思い諦める
(思う.諦める): 3語
渇き上がる
(渇く.上がる): 3語
叫び始める
(叫ぶ.始める): 3語
差し交わす
(差す.交わす): 3語
巻き上がる
(巻く.上がる): 3語
困り果てる
(困る.果てる): 3語
言い習わす
(言う.習わす): 3語
制し切れる
(制す.切れる): 3語
踏み越える
(踏む.越える): 3語
齧り始める
(齧る.始める): 3語
効き分ける
(効く.分ける): 3語
拒み続ける
(拒む.続ける): 3語
滑り掛ける
(滑る.掛ける): 3語
払い切れる
(払う.切れる): 3語
叫び掛ける
(叫ぶ.掛ける): 3語
失い始める
(失う.始める): 3語
太り過ぎる
(太る.過ぎる): 3語
進み合わす
(進む.合わす): 3語
引き始める
(引く.始める): 3語
差し始める
(差す.始める): 3語
引き剥がす
(引く.剥がす): 3語
示し続ける
(示す.続ける): 3語
拭き終わる
(拭く.終わる): 3語
書き詰める
(書く.詰める): 3語
来替える
(来る.替える): 3語
来合わす
(来る.合わす): 3語
打ち負ける
(打つ.負ける): 3語
言い分ける
(言う.分ける): 3語
書き添える
(書く.添える): 3語
絡み付ける
(絡む.付ける): 3語
死に掛かる
(死ぬ.掛かる): 3語
祈り続ける
(祈る.続ける): 3語
漂い流れる
(漂う.流れる): 3語
働き過ぎる
(働く.過ぎる): 3語
打ち掛ける
(打つ.掛ける): 3語
立ち兼ねる
(立つ.兼ねる): 3語
来始める
(来る.始める): 3語
聞き惚れる
(聞く.惚れる): 3語
窺い知れる
(窺う.知れる): 3語
食い続ける
(食う.続ける): 3語
眠り始める
(眠る.始める): 3語
見間違う
(見る.間違う): 3語
来悲しむ
(来る.悲しむ): 3語
積み重ねる
(積む.重ねる): 3語
貰い下げる
(貰う.下げる): 3語
聞き止める
(聞く.止める): 3語
躍り上がる
(躍る.上がる): 3語
し生ける
(為る.生ける): 3語
囁き交わす
(囁く.交わす): 3語
移し替える
(移す.替える): 3語
降り込める
(降る.込める): 3語
黙り続ける
(黙る.続ける): 3語
移し飢える
(移す.飢える): 3語
立ち続ける
(立つ.続ける): 3語
回し始める
(回す.始める): 3語
動き続ける
(動く.続ける): 3語
飛び始める
(飛ぶ.始める): 3語
注ぎ入れる
(注ぐ.入れる): 3語
従い兼ねる
(従う.兼ねる): 3語
呼び始める
(呼ぶ.始める): 3語
掘り始める
(掘る.始める): 3語
聞き落とす
(聞く.落とす): 3語
読み落とす
(読む.落とす): 3語
刈り忘れる
(刈る.忘れる): 3語
行き付ける
(行く.付ける): 3語
載り始める
(載る.始める): 3語
巻き散らす
(巻く.散らす): 3語
擦り減らす
(擦る.減らす): 3語
漕ぎ付ける
(漕ぐ.付ける): 3語
這い始める
(這う.始める): 3語
呟き続ける
(呟く.続ける): 3語
書き進める
(書く.進める): 3語
光り始める
(光る.始める): 3語
泳ぎ続ける
(泳ぐ.続ける): 3語
裁き切れる
(裁く.切れる): 3語
漕ぎ始める
(漕ぐ.始める): 3語
結び始める
(結ぶ.始める): 3語
洗い始める
(洗う.始める): 3語
遊び始める
(遊ぶ.始める): 3語
擦り抜ける
(擦る.抜ける): 3語
刻み始める
(刻む.始める): 3語
迷い続ける
(迷う.続ける): 3語
作り変える
(作る.変える): 3語
書き慣れる
(書く.慣れる): 3語
し伸びる
(為る.伸びる): 3語
睨み上げる
(睨む.上げる): 3語
回り過ぎる
(回る.過ぎる): 3語
飽き果てる
(飽く.果てる): 3語
押し飛ばす
(押す.飛ばす): 3語
吐き散らす
(吐く.散らす): 3語
来過ぎる
(来る.過ぎる): 3語
来慣れる
(来る.慣れる): 3語
穿ち過ぎる
(穿つ.過ぎる): 3語
愛し始める
(愛す.始める): 3語
跨ぎ越える
(跨ぐ.越える): 3語
掻き剥がす
(掻く.剥がす): 3語
降り掛ける
(降る.掛ける): 3語
聞き入れる
(聞く.入れる): 3語
貸したげる
(貸す.たげる): 3語
干作り返す
(干る.作る.返す): 3語
照り輝く
(照る.輝く): 3語
打ち回る
(打つ.回る): 3語
下し得る
(下す.得る): 3語
担ぎ回る
(担ぐ.回る): 3語
飲み合う
(飲む.合う): 3語
引き退る
(引く.退る): 3語
裁き得る
(裁く.得る): 3語
聞き穿る
(聞く.穿る): 3語
寝来る
(寝る.来る): 3語
潜り込む
(潜る.込む): 3語
開き切る
(開く.切る): 3語
待ち抜く
(待つ.抜く): 3語
打ち壊す
(打つ.壊す): 3語
会い申す
(会う.申す): 3語
拭い取る
(拭う.取る): 3語
絡み着く
(絡む.着く): 3語
おい出る
(おう.出る): 3語
取り潰す
(取る.潰す): 3語
し退く
(為る.退く): 3語
齧り付く
(齧る.付く): 3語
叩き殴る
(叩く.殴る): 3語
導き得る
(導く.得る): 3語
遡り込む
(遡る.込む): 3語
持ち致す
(持つ.致す): 3語
詰り切る
(詰る.切る): 3語
澱み残る
(澱む.残る): 3語
持ち直す
(持つ.直す): 3語
舞い出す
(舞う.出す): 3語
降り乱す
(降る.乱す): 3語
辿り辿る
(辿る.辿る): 3語
語り聞く
(語る.聞く): 3語
呼び戻す
(呼ぶ.戻す): 3語
作り話す
(作る.話す): 3語
射し入る
(射す.入る): 3語
付き回る
(付く.回る): 3語
見付く
(見る.付く): 3語
拭い去る
(拭う.去る): 3語
消し飛ぶ
(消す.飛ぶ): 3語
隠し得る
(隠す.得る): 3語
使み付く
(使む.付く): 3語
し言う
(為る.言う): 3語
任し解く
(任す.解く): 3語
申し残す
(申す.残す): 3語
隠し込む
(隠す.込む): 3語
買い戻す
(買う.戻す): 3語
聞き正す
(聞く.正す): 3語
積み為す
(積む.為す): 3語
載り撃つ
(載る.撃つ): 3語
打ち任す
(打つ.任す): 3語
行き遣る
(行く.遣る): 3語
打ち頷く
(打つ.頷く): 3語
頼み致す
(頼む.致す): 3語
罵り騒ぐ
(罵る.騒ぐ): 3語
指し合う
(指す.合う): 3語
切り拓く
(切る.拓く): 3語
探り合う
(探る.合う): 3語
あき足る
(あく.足る): 3語
治し得る
(治す.得る): 3語
遣り得る
(遣る.得る): 3語
踊り込む
(踊る.込む): 3語
見出る
(見る.出る): 3語
治し因る
(治す.因る): 3語
抜き因る
(抜く.因る): 3語
拾い取る
(拾う.取る): 3語
有り遣る
(有る.遣る): 3語
鳴り止む
(鳴る.止む): 3語
突き抜く
(突く.抜く): 3語
斬り返す
(斬る.返す): 3語
振り着る
(振る.着る): 3語
有り付く
(有る.付く): 3語
付き放す
(付く.放す): 3語
付き従う
(付く.従う): 3語
凝り付く
(凝る.付く): 3語
裂き殺す
(裂く.殺す): 3語
憎み切る
(憎む.切る): 3語
化し去る
(化す.去る): 3語
出遣る
(出る.遣る): 3語
囀り出す
(囀る.出す): 3語
抉り取る
(抉る.取る): 3語
増し来る
(増す.来る): 3語
踊り抜く
(踊る.抜く): 3語
困り抜く
(困る.抜く): 3語
盛り込む
(盛る.込む): 3語
言い聞く
(言う.聞く): 3語
食い出す
(食う.出す): 3語
取り歩く
(取る.歩く): 3語
思い惑う
(思う.惑う): 3語
取り守る
(取る.守る): 3語
効き出す
(効く.出す): 3語
引き下す
(引く.下す): 3語
出蹴る
(出る.蹴る): 3語
治り切る
(治る.切る): 3語
思い入る
(思う.入る): 3語
表し得る
(表す.得る): 3語
吹き吹く
(吹く.吹く): 3語
示し出す
(示す.出す): 3語
抱き出す
(抱く.出す): 3語
学び知る
(学ぶ.知る): 3語
取り消す
(取る.消す): 3語
打ち破る
(打つ.破る): 3語
見越す
(見る.越す): 3語
学び得る
(学ぶ.得る): 3語
歩き通す
(歩く.通す): 3語
言い成る
(言う.成る): 3語
轟き渡る
(轟く.渡る): 3語
干上る
(干る.上る): 3語
押し通す
(押す.通す): 3語
育ち上る
(育つ.上る): 3語
使い得る
(使う.得る): 3語
握り治す
(握る.治す): 3語
成り上る
(成る.上る): 3語
刈り取る
(刈る.取る): 3語
守り抜く
(守る.抜く): 3語
描き出す
(描く.出す): 3語
取り扱う
(取る.扱う): 3語
抱き得る
(抱く.得る): 3語
守り得る
(守る.得る): 3語
入り汲む
(入る.汲む): 3語
歩み込む
(歩む.込む): 3語
疑り振る
(疑る.振る): 3語
吹き靡く
(吹く.靡く): 3語
効き入る
(効く.入る): 3語
閃き出る
(閃く.出る): 3語
待ち切る
(待つ.切る): 3語
差し貫く
(差す.貫く): 3語
退き付く
(退く.付く): 3語
被り治す
(被る.治す): 3語
漲り出す
(漲る.出す): 3語
這い進む
(這う.進む): 3語
ゆき合う
(ゆく.合う): 3語
見習う
(見る.習う): 3語
吸い切る
(吸う.切る): 3語
押し包む
(押す.包む): 3語
縫い取る
(縫う.取る): 3語
取り急ぐ
(取る.急ぐ): 3語
出取る
(出る.取る): 3語
出切る
(出る.切る): 3語
照り返す
(照る.返す): 3語
沸き上る
(沸く.上る): 3語
出食う
(出る.食う): 3語
削ぎ取る
(削ぐ.取る): 3語
焼き払う
(焼く.払う): 3語
取り包む
(取る.包む): 3語
去りゆく
(去る.ゆく): 3語
吹き散る
(吹く.散る): 3語
聞き質す
(聞く.質す): 3語
拭き出る
(拭く.出る): 3語
返し解く
(返す.解く): 3語
吹き流す
(吹く.流す): 3語
撃ち降る
(撃つ.降る): 3語
し置く
(為る.置く): 3語
叩き回る
(叩く.回る): 3語
狙い撃つ
(狙う.撃つ): 3語
食い縛る
(食う.縛る): 3語
上り出す
(上る.出す): 3語
付き進む
(付く.進む): 3語
防ぎ守る
(防ぐ.守る): 3語
見いる
(見る.いる): 3語
引き張る
(引く.張る): 3語
進み因る
(進む.因る): 3語
行き合う
(行く.合う): 3語
差し招く
(差す.招く): 3語
立ち出る
(立つ.出る): 3語
渡し解く
(渡す.解く): 3語
吹き返す
(吹く.返す): 3語
立ちのく
(立つ.のく): 3語
出出す
(出る.出す): 3語
潜み込む
(潜む.込む): 3語
噛み成る
(噛む.成る): 3語
引き放す
(引く.放す): 3語
食い割る
(食う.割る): 3語
喚き合う
(喚く.合う): 3語
醸し出す
(醸す.出す): 3語
突き崩す
(突く.崩す): 3語
巡り巡る
(巡る.巡る): 3語
巻き治す
(巻く.治す): 3語
泣き通す
(泣く.通す): 3語
噛み潰す
(噛む.潰す): 3語
作り込む
(作る.込む): 3語
囲い込む
(囲う.込む): 3語
売り切る
(売る.切る): 3語
書き足る
(書く.足る): 3語
巻き直す
(巻く.直す): 3語
絞り込む
(絞る.込む): 3語
焼き直す
(焼く.直す): 3語
燥ぎ回る
(燥ぐ.回る): 3語
使い切る
(使う.切る): 3語
惹き込む
(惹く.込む): 3語
出し抜く
(出す.抜く): 3語
効き治す
(効く.治す): 3語
蹴り倒す
(蹴る.倒す): 3語
来解く
(来る.解く): 3語
通い出す
(通う.出す): 3語
這い巡る
(這う.巡る): 3語
磨き出す
(磨く.出す): 3語
書き悩む
(書く.悩む): 3語
聞き回る
(聞く.回る): 3語
釣り込む
(釣る.込む): 3語
持ち来す
(持つ.来す): 3語
走り狂う
(走る.狂う): 3語
入り治す
(入る.治す): 3語
差し置く
(差す.置く): 3語
荒み切る
(荒む.切る): 3語
吹き送る
(吹く.送る): 3語
滑り出る
(滑る.出る): 3語
帰り着く
(帰る.着く): 3語
出し解く
(出す.解く): 3語
吹き出る
(吹く.出る): 3語
縫い治す
(縫う.治す): 3語
走り寄る
(走る.寄る): 3語
綴り合わせ映す
(綴り合わせる.映す): 2語
くいたり満ち足りる
(くいたりる.満ち足りる): 2語
仰っしゃり始める
(仰っしゃる.始める): 2語
取り掛かり始める
(取り掛かる.始める): 2語
引き上げ掛ける
(引き上げる.掛ける): 2語
結び付け合う
(結び付ける.合う): 2語
書き付け侍る
(書き付ける.侍る): 2語
取り掛かり得る
(取り掛かる.得る): 2語
追っかけ回す
(追っかける.回す): 2語
叩きつけ合う
(叩きつける.合う): 2語
組み立て直す
(組み立てる.直す): 2語
繰り返し働きかける
(繰り返す.働きかける): 2語
生まれ付いてる
(生まれる.付いてる): 2語
目覚め掛ける
(目覚める.掛ける): 2語
色褪せ掛ける
(色褪せる.掛ける): 2語
引っ張り下ろす
(引っ張る.下ろす): 2語
遠ざかり消える
(遠ざかる.消える): 2語
結わえ付ける
(結わえる.付ける): 2語
掻き回し始める
(掻き回す.始める): 2語
行き届き過ぎる
(行き届く.過ぎる): 2語
ふらつき倒れる
(ふらつく.倒れる): 2語
苦しめ始める
(苦しめる.始める): 2語
恵まれ過ぎる
(恵まれる.過ぎる): 2語
合わせ備える
(合わせる.備える): 2語
繰り返し尋ねる
(繰り返す.尋ねる): 2語
言い出し兼ねる
(言い出す.兼ねる): 2語
ぐらつき始める
(ぐらつく.始める): 2語
浴びせ続ける
(浴びせる.続ける): 2語
働かせ始める
(働かせる.始める): 2語
捕らえ切れる
(捕らえる.切れる): 2語
立ち上り始める
(立ち上る.始める): 2語
めくれ上がる
(めくれる.上がる): 2語
亡くなり始める
(亡くなる.始める): 2語
目覚め始める
(目覚める.始める): 2語
付き合い始める
(付き合う.始める): 2語
めくれ掛かる
(めくれる.掛かる): 2語
見極め兼ねる
(見極める.兼ねる): 2語
繰り返し考える
(繰り返す.考える): 2語
引っ張り付ける
(引っ張る.付ける): 2語
うずめ尽くす
(うずめる.尽くす): 2語
繰り返し変わる
(繰り返す.変わる): 2語
叩き込み始める
(叩き込む.始める): 2語
押さえ始める
(押さえる.始める): 2語
繰り返し聞かす
(繰り返す.聞かす): 2語
繰り返し訪ねる
(繰り返す.訪ねる): 2語
生み出し始める
(生み出す.始める): 2語
繰り返し触れる
(繰り返す.触れる): 2語
誤魔化し切れる
(誤魔化す.切れる): 2語
生まれ鋳出る
(生まれる.鋳る.出る): 2語
傷付け合う
(傷付ける.合う): 2語
まさぐり合う
(まさぐる.合う): 2語
ひそまり返る
(ひそまる.返る): 2語
引きずり倒す
(引きずる.倒す): 2語
遠ざかり行く
(遠ざかる.行く): 2語
ほっつき歩く
(ほっつく.歩く): 2語
取り次ぎ致す
(取り次ぐ.致す): 2語
蹌踉け込む
(蹌踉ける.込む): 2語
生まれ出す
(生まれる.出す): 2語
取り戻し得る
(取り戻す.得る): 2語
生き残り得る
(生き残る.得る): 2語
千切れ飛ぶ
(千切れる.飛ぶ): 2語
のさばり出る
(のさばる.出る): 2語
繰り返し頼む
(繰り返す.頼む): 2語
仕立て治す
(仕立てる.治す): 2語
ちらつき出す
(ちらつく.出す): 2語
埋もれ切る
(埋もれる.切る): 2語
湧き出ずる
(湧き出る.ずる): 2語
結びつき得る
(結びつく.得る): 2語
突っ突き回す
(突っ突く.回す): 2語
ほっぽり出す
(ほっぽる.出す): 2語
ほっつき巡る
(ほっつく.巡る): 2語
引かれ合う
(引かれる.合う): 2語
苦しめ合う
(苦しめる.合う): 2語
いそげ急ぐ
(いそげる.急ぐ): 2語
噛み付き合う
(噛み付く.合う): 2語
繰り返し使う
(繰り返す.使う): 2語
巫山戯合う
(巫山戯る.合う): 2語
混ぜ合わせる
(混ぜる.合わせる): 2語
痩せほうける
(痩せる.ほうける): 2語
生きとおせる
(生きる.とおせる): 2語
すれちがえる
(すれる.ちがえる): 2語
受け入れ兼ねる
(受ける.入れる.兼ねる): 2語
溜まり始める
(溜まる.始める): 2語
分かち韲える
(分かつ.韲える): 2語
借り立てる
(借りる.立てる): 2語
溜まり兼ねる
(溜まる.兼ねる): 2語
燃え弾ける
(燃える.弾ける): 2語
尋ね求める
(尋ねる.求める): 2語
傾け過ぎる
(傾ける.過ぎる): 2語
消え薄れる
(消える.薄れる): 2語
上げ切れる
(上げる.切れる): 2語
逃げ掛ける
(逃げる.掛ける): 2語
焼け抜ける
(焼ける.抜ける): 2語
捏ね混ぜる
(捏ねる.混ぜる): 2語
上せ上がる
(上せる.上がる): 2語
仕舞いなする
(仕舞う.なする): 2語
寂れ果てる
(寂れる.果てる): 2語
論じ立てる
(論じる.立てる): 2語
分けまえる
(分ける.まえる): 2語
焼け広がる
(焼ける.広がる): 2語
乱れ始める
(乱れる.始める): 2語
覚め切れる
(覚める.切れる): 2語
溺れ掛ける
(溺れる.掛ける): 2語
濡れ萎れる
(濡れる.萎れる): 2語
治まり兼ねる
(治まる.兼ねる): 2語
流れ続ける
(流れる.続ける): 2語
勤め兼ねる
(勤める.兼ねる): 2語
分かり韲える
(分かる.韲える): 2語
解け切れる
(解ける.切れる): 2語
据え始める
(据える.始める): 2語
波立ち始める
(波立つ.始める): 2語
枯れ掛ける
(枯れる.掛ける): 2語
伸ばし始める
(伸ばす.始める): 2語
浸かり忘れる
(浸かる.忘れる): 2語
口走り始める
(口走る.始める): 2語
落ち続ける
(落ちる.続ける): 2語
拗ね始める
(拗ねる.始める): 2語
吠え掛ける
(吠える.掛ける): 2語
切れ掛ける
(切れる.掛ける): 2語
責め続ける
(責める.続ける): 2語
投げ下ろす
(投げる.下ろす): 2語
起こり兼ねる
(起こる.兼ねる): 2語
迎え入れる
(迎える.入れる): 2語
調べ終わる
(調べる.終わる): 2語
高ぶり過ぎる
(高ぶる.過ぎる): 2語
整え終わる
(整える.終わる): 2語
渦巻き起こる
(渦巻く.起こる): 2語
埋め替える
(埋める.替える): 2語
考え倦ねる
(考える.倦ねる): 2語
考え慣れる
(考える.慣れる): 2語
褒め過ぎる
(褒める.過ぎる): 2語
任せ過ぎる
(任せる.過ぎる): 2語
燃え失せる
(燃える.失せる): 2語
跳ね散らす
(跳ねる.散らす): 2語
泊め出来る
(泊める.出来る): 2語
口説き落とす
(口説く.落とす): 2語
燃え掛ける
(燃える.掛ける): 2語
告げ知らす
(告げる.知らす): 2語
裏切り続ける
(裏切る.続ける): 2語
楽しみ始める
(楽しむ.始める): 2語
怯え続ける
(怯える.続ける): 2語
生え初める
(生える.初める): 2語
生け上げる
(生ける.上げる): 2語
背負い掛ける
(背負う.掛ける): 2語
膨らみ掛ける
(膨らむ.掛ける): 2語
止まり慣れる
(止まる.慣れる): 2語
枯れ朽ちる
(枯れる.朽ちる): 2語
微笑み掛ける
(微笑む.掛ける): 2語
受け付ける
(受ける.付ける): 2語
焼け枯れる
(焼ける.枯れる): 2語
閉じ掛ける
(閉じる.掛ける): 2語
落ち尽くす
(落ちる.尽くす): 2語
転がし落とす
(転がす.落とす): 2語
通じ過ぎる
(通じる.過ぎる): 2語
我鳴り立てる
(我鳴る.立てる): 2語
纏まり掛ける
(纏まる.掛ける): 2語
唱え終わる
(唱える.終わる): 2語
唱え続ける
(唱える.続ける): 2語
腫れ掛かる
(腫れる.掛かる): 2語
乱れ流れる
(乱れる.流れる): 2語
生き切れる
(生きる.切れる): 2語
ねせ付ける
(ねせる.付ける): 2語
攻め付ける
(攻める.付ける): 2語
任せなする
(任せる.なする): 2語
枯れ果てる
(枯れる.果てる): 2語
食べ切れる
(食べる.切れる): 2語
求め過ぎる
(求める.過ぎる): 2語
付け終わる
(付ける.終わる): 2語
食べ尽くす
(食べる.尽くす): 2語
揺れ揺れる
(揺れる.揺れる): 2語
溺れ死なす
(溺れる.死なす): 2語
逃げ終わる
(逃げる.終わる): 2語
撫で過ぎる
(撫でる.過ぎる): 2語
止め兼ねる
(止める.兼ねる): 2語
乗せ終わる
(乗せる.終わる): 2語
認め始める
(認める.始める): 2語
生き抜ける
(生きる.抜ける): 2語
備わり始める
(備わる.始める): 2語
捨て兼ねる
(捨てる.兼ねる): 2語
応じ兼ねる
(応じる.兼ねる): 2語
過ぎ掛ける
(過ぎる.掛ける): 2語
剥げ掛かる
(剥げる.掛かる): 2語
膨らみ過ぎる
(膨らむ.過ぎる): 2語
し吹き掛かる
(し吹く.掛かる): 2語
尽くし切れる
(尽くす.切れる): 2語
静め兼ねる
(静める.兼ねる): 2語
撫で下ろす
(撫でる.下ろす): 2語
降り掛かる
(降りる.掛かる): 2語
広げ始める
(広げる.始める): 2語
極め付ける
(極める.付ける): 2語
背負い上げる
(背負う.上げる): 2語
芽ぐみ始める
(芽ぐむ.始める): 2語
降り掛ける
(降りる.掛ける): 2語
藻掻き始める
(藻掻く.始める): 2語
付け切れる
(付ける.切れる): 2語
尽れ始める
(尽れる.始める): 2語
治まり切れる
(治まる.切れる): 2語
与え始める
(与える.始める): 2語
つつみ切れる
(つつむ.切れる): 2語
しごき上げる
(しごく.上げる): 2語
揺すり始める
(揺する.始める): 2語
拵え始める
(拵える.始める): 2語
起こり続ける
(起こる.続ける): 2語
抜け掛かる
(抜ける.掛かる): 2語
掛け連ねる
(掛ける.連ねる): 2語
解け始める
(解ける.始める): 2語
辞めなする
(辞める.なする): 2語
考え終わる
(考える.終わる): 2語
抜け果てる
(抜ける.果てる): 2語
静まり掛ける
(静まる.掛ける): 2語
苛め過ぎる
(苛める.過ぎる): 2語
掛け掛ける
(掛ける.掛ける): 2語
枯れ掛かる
(枯れる.掛かる): 2語
色づき始める
(色づく.始める): 2語
落ち溜まる
(落ちる.溜まる): 2語
諦め兼ねる
(諦める.兼ねる): 2語
煮え替える
(煮える.替える): 2語
ゆわき付ける
(ゆわく.付ける): 2語
述べ終わる
(述べる.終わる): 2語
絞め付ける
(絞める.付ける): 2語
頑張り続ける
(頑張る.続ける): 2語
逃げだせる
(逃げる.だせる): 2語
述べ切れる
(述べる.切れる): 2語
尋ね充てる
(尋ねる.充てる): 2語
開け暮れる
(開ける.暮れる): 2語
溢れ替える
(溢れる.替える): 2語
籠もり続ける
(籠もる.続ける): 2語
上がり続ける
(上がる.続ける): 2語
励まし続ける
(励ます.続ける): 2語
変わり続ける
(変わる.続ける): 2語
試み始める
(試みる.始める): 2語
答え始める
(答える.始める): 2語
伸び始める
(伸びる.始める): 2語
恐れ始める
(恐れる.始める): 2語
口説き続ける
(口説く.続ける): 2語
求め続ける
(求める.続ける): 2語
当たり始める
(当たる.始める): 2語
固まり掛ける
(固まる.掛ける): 2語
垂れ込める
(垂れる.込める): 2語
調べ尽くす
(調べる.尽くす): 2語
擡げ始める
(擡げる.始める): 2語
教え始める
(教える.始める): 2語
通じ始める
(通じる.始める): 2語
満たし切れる
(満たす.切れる): 2語
並べ始める
(並べる.始める): 2語
怒鳴り散らす
(怒鳴る.散らす): 2語
並べ換える
(並べる.換える): 2語
溶け始める
(溶ける.始める): 2語
濡らし始める
(濡らす.始める): 2語
凭れ掛かる
(凭れる.掛かる): 2語
溶け掛かる
(溶ける.掛かる): 2語
感じ過ぎる
(感じる.過ぎる): 2語
伸ばし掛ける
(伸ばす.掛ける): 2語
痛め付ける
(痛める.付ける): 2語
温め始める
(温める.始める): 2語
訴え始める
(訴える.始める): 2語
生え始める
(生える.始める): 2語
起き上り掛ける
(起きる.上る.掛ける): 2語
駆けずり回る
(駆ける.ずる.回る): 2語
名乗り合う
(名乗る.合う): 2語
決め込む
(決める.込む): 2語
切れ込む
(切れる.込む): 2語
きこし召す
(きこす.召す): 2語
尋ね知る
(尋ねる.知る): 2語
尋ね問う
(尋ねる.問う): 2語
背負い歩く
(背負う.歩く): 2語
迎え祭る
(迎える.祭る): 2語
着せ申す
(着せる.申す): 2語
降り為す
(降りる.為す): 2語
駆け入る
(駆ける.入る): 2語
連れ帰る
(連れる.帰る): 2語
咎め出す
(咎める.出す): 2語
与え切る
(与える.切る): 2語
まて焼く
(まてる.焼く): 2語
指差し合う
(指差す.合う): 2語
連れ添う
(連れる.添う): 2語
凍え死ぬ
(凍える.死ぬ): 2語
温め治す
(温める.治す): 2語
やれ漕ぐ
(やれる.漕ぐ): 2語
吠え付く
(吠える.付く): 2語
仕え祭る
(仕える.祭る): 2語
隠れ見る
(隠れる.見る): 2語
建て込む
(建てる.込む): 2語
埋め込む
(埋める.込む): 2語
楽しみ着る
(楽しむ.着る): 2語
栄え得る
(栄える.得る): 2語
接すり得る
(接する.得る): 2語
治め得る
(治める.得る): 2語
比すり来る
(比する.来る): 2語
冷え来る
(冷える.来る): 2語
堪え抜く
(堪える.抜く): 2語
舐め取る
(舐める.取る): 2語
辞め散る
(辞める.散る): 2語
惚れ見る
(惚れる.見る): 2語
預け解く
(預ける.解く): 2語
ねせ解く
(ねせる.解く): 2語
垂れ遣る
(垂れる.遣る): 2語
耐え忍ぶ
(耐える.忍ぶ): 2語
捨て解く
(捨てる.解く): 2語
見え取る
(見える.取る): 2語
震え取る
(震える.取る): 2語
食べ成る
(食べる.成る): 2語
伝え解く
(伝える.解く): 2語
尋ね申す
(尋ねる.申す): 2語
付け上る
(付ける.上る): 2語
解け切る
(解ける.切る): 2語
掛け流す
(掛ける.流す): 2語
貯め込む
(貯める.込む): 2語
尋ね返す
(尋ねる.返す): 2語
売れ出す
(売れる.出す): 2語
投げ打つ
(投げる.打つ): 2語
馳せ寄る
(馳せる.寄る): 2語
焼け上る
(焼ける.上る): 2語
のめり出る
(のめる.出る): 2語
忘れ去る
(忘れる.去る): 2語
閉じ遣る
(閉じる.遣る): 2語
変じ遣る
(変じる.遣る): 2語
預かり致す
(預かる.致す): 2語
口説き得る
(口説く.得る): 2語
小突き回す
(小突く.回す): 2語
付け足す
(付ける.足す): 2語
跳ね飛ぶ
(跳ねる.飛ぶ): 2語
付け狙う
(付ける.狙う): 2語
流れ来る
(流れる.来る): 2語
集め移す
(集める.移す): 2語
洒落込む
(洒落る.込む): 2語
騒めき立つ
(騒めく.立つ): 2語
捧げ得る
(捧げる.得る): 2語
出来取る
(出来る.取る): 2語
戒め合う
(戒める.合う): 2語
駆け因る
(駆ける.因る): 2語
相成り申す
(相成る.申す): 2語
威張り腐る
(威張る.腐る): 2語
威張り遣る
(威張る.遣る): 2語
怒鳴り返す
(怒鳴る.返す): 2語
倒れ伏す
(倒れる.伏す): 2語
弾け出る
(弾ける.出る): 2語
埋め隠す
(埋める.隠す): 2語
掛かり着る
(掛かる.着る): 2語
出来致す
(出来る.致す): 2語
彷徨い出す
(彷徨う.出す): 2語
駆け歩く
(駆ける.歩く): 2語
負け解く
(負ける.解く): 2語
凍み残る
(凍みる.残る): 2語
判じ得る
(判じる.得る): 2語
似せ合う
(似せる.合う): 2語
逃げ出る
(逃げる.出る): 2語
燃え閃く
(燃える.閃く): 2語
恐れ戦く
(恐れる.戦く): 2語
伝え効く
(伝える.効く): 2語
見破り得る
(見破る.得る): 2語
暮れ切る
(暮れる.切る): 2語
転がし込む
(転がす.込む): 2語
考え取る
(考える.取る): 2語
任せ放す
(任せる.放す): 2語
ぐれ出す
(ぐれる.出す): 2語
借り解く
(借りる.解く): 2語
たへ得る
(たへる.得る): 2語
借り喋る
(借りる.喋る): 2語
値切り倒す
(値切る.倒す): 2語
拵え遣る
(拵える.遣る): 2語
見抜き合う
(見抜く.合う): 2語
泊まり歩く
(泊まる.歩く): 2語
曲がり腐る
(曲がる.腐る): 2語
替わり得る
(替わる.得る): 2語
落ち抜く
(落ちる.抜く): 2語
眺め耽る
(眺める.耽る): 2語
覚え出す
(覚える.出す): 2語
隠れ去る
(隠れる.去る): 2語
逃れ得る
(逃れる.得る): 2語
流れゆく
(流れる.ゆく): 2語
親しみ合う
(親しむ.合う): 2語
起き臥す
(起きる.臥す): 2語
白け切る
(白ける.切る): 2語
建て増す
(建てる.増す): 2語
崩れ残る
(崩れる.残る): 2語
伸ばし解く
(伸ばす.解く): 2語
伸び出す
(伸びる.出す): 2語
飲め飲む
(飲める.飲む): 2語
拵え出す
(拵える.出す): 2語
転がり込む
(転がる.込む): 2語
並べ直す
(並べる.直す): 2語
連れ歩く
(連れる.歩く): 2語
凍て付く
(凍てる.付く): 2語
跳ね巡る
(跳ねる.巡る): 2語
蔓延り出す
(蔓延る.出す): 2語
痩せ切る
(痩せる.切る): 2語
変じ得る
(変じる.得る): 2語
尽くし合う
(尽くす.合う): 2語
化け抜く
(化ける.抜く): 2語
感じ見る
(感じる.見る): 2語
流れ散る
(流れる.散る): 2語
紛らし得る
(紛らす.得る): 2語
伝え致す
(伝える.致す): 2語
乱れ飛ぶ
(乱れる.飛ぶ): 2語
暴れ出す
(暴れる.出す): 2語
固まり合う
(固まる.合う): 2語
生き進む
(生きる.進む): 2語
充てどる
(充てる.どる): 2語
背負い出す
(背負う.出す): 2語
揺るぎ出す
(揺るぐ.出す): 2語
伝え合う
(伝える.合う): 2語
えぐり出す
(えぐる.出す): 2語
恐れ憎む
(恐れる.憎む): 2語
生き続く
(生きる.続く): 2語
流れ貫く
(流れる.貫く): 2語
照らし合う
(照らす.合う): 2語
生き貫く
(生きる.貫く): 2語
荒れ狂う
(荒れる.狂う): 2語
向け得る
(向ける.得る): 2語
流れ走る
(流れる.走る): 2語
拵え治す
(拵える.治す): 2語
流れ漂う
(流れる.漂う): 2語
答え滾る
(答える.滾る): 2語
流れ動く
(流れる.動く): 2語
含羞み遣る
(含羞む.遣る): 2語
掛け治す
(掛ける.治す): 2語
溶け去る
(溶ける.去る): 2語
頑張り抜く
(頑張る.抜く): 2語
駆け集る
(駆ける.集る): 2語
生き返す
(生きる.返す): 2語
落ち会う
(落ちる.会う): 2語
綴じ込む
(綴じる.込む): 2語
眺め返す
(眺める.返す): 2語
老い込む
(老いる.込む): 2語
温め合う
(温める.合う): 2語
尋ね倦む
(尋ねる.倦む): 2語
凍み出す
(凍みる.出す): 2語
考え余る
(考える.余る): 2語
膨れ返る
(膨れる.返る): 2語
駆け出る
(駆ける.出る): 2語
溜まり込む
(溜まる.込む): 2語
染み通る
(染みる.通る): 2語
群れ飛ぶ
(群れる.飛ぶ): 2語
刺さり込む
(刺さる.込む): 2語
食べ繋ぐ
(食べる.繋ぐ): 2語
掛け合う
(掛ける.合う): 2語
起き直す
(起きる.直す): 2語
暮れゆく
(暮れる.ゆく): 2語
掛け集る
(掛ける.集る): 2語
抱え治す
(抱える.治す): 2語
並べ出す
(並べる.出す): 2語
借り合う
(借りる.合う): 2語
尋ね致す
(尋ねる.致す): 2語
責め殺す
(責める.殺す): 2語
窶れ切る
(窶れる.切る): 2語
考え回す
(考える.回す): 2語
遅れ出す
(遅れる.出す): 2語
騒めき出す
(騒めく.出す): 2語
膨れ出す
(膨れる.出す): 2語
付け治す
(付ける.治す): 2語
褪せ握る
(褪せる.握る): 2語
足り得る
(足りる.得る): 2語
薄れ行く
(薄れる.行く): 2語
演じ切る
(演じる.切る): 2語
生き治す
(生きる.治す): 2語
固まり切る
(固まる.切る): 2語
建て直す
(建てる.直す): 2語
掛け直す
(掛ける.直す): 2語
入れ直す
(入れる.直す): 2語
こなし得る
(こなす.得る): 2語
締め直す
(締める.直す): 2語
焼べ刈る
(焼べる.刈る): 2語
燃え合う
(燃える.合う): 2語
考え因る
(考える.因る): 2語
澄まし込む
(澄ます.込む): 2語
向け合う
(向ける.合う): 2語
支払い得る
(支払う.得る): 2語
飢え渇く
(飢える.渇く): 2語
侘び敷く
(侘びる.敷く): 2語
あおみどる
(あおむ.どる): 2語
上がり込む
(上がる.込む): 2語
吠え狂う
(吠える.狂う): 2語
枯れ見る
(枯れる.見る): 2語
教え合う
(教える.合う): 2語
捧げ奉る
(捧げる.奉る): 2語
寄せ来る
(寄せる.来る): 2語
憎みにくまれる
(憎む.にくまれる): 2語
干しゃがれる
(干る.しゃがれる): 2語
鳴りはためく
(鳴る.はためく): 2語
帰りそびれる
(帰る.そびれる): 2語
突き和らげる
(突く.和らげる): 2語
飛びまわれる
(飛ぶ.まわれる): 2語
掴みとらせる
(掴む.とらせる): 2語
聞きちがえる
(聞く.ちがえる): 2語
干散らかす
(干る.散らかす): 2語
書きつくせる
(書く.つくせる): 2語
欠きながせる
(欠く.ながせる): 2語
繰り合わせる
(繰る.合わせる): 2語
効きちがえる
(効く.ちがえる): 2語
思い知らせる
(思う.知らせる): 2語
歩きまわれる
(歩く.まわれる): 2語
取り散らかす
(取る.散らかす): 2語
載り合わせる
(載る.合わせる): 2語
隣り合わせる
(隣る.合わせる): 2語
遣りとおせる
(遣る.とおせる): 2語
見間違える
(見る.間違える): 2語
縫い合わせる
(縫う.合わせる): 2語
突き止め見つめる
(突く.止める.見つめる): 2語
着替え始める
(着る.替える.始める): 2語
ゐたせゐる
(ゐる.たせる.ゐる): 2語
し続け得る
(為る.続ける.得る): 2語
走り辞める
(走る.辞める): 2語
漂い揺れる
(漂う.揺れる): 2語
押し始める
(押す.始める): 2語
痛み始める
(痛む.始める): 2語
揉み終わる
(揉む.終わる): 2語
注ぎ分ける
(注ぐ.分ける): 2語
焼き始める
(焼く.始める): 2語
説き落とす
(説く.落とす): 2語
覆い掛かる
(覆う.掛かる): 2語
思い充てる
(思う.充てる): 2語
語り替える
(語る.替える): 2語
採り用いる
(採る.用いる): 2語
取り伝える
(取る.伝える): 2語
葺き上げる
(葺く.上げる): 2語
巻き掛ける
(巻く.掛ける): 2語
積み蓄える
(積む.蓄える): 2語
取り混ぜる
(取る.混ぜる): 2語
売り広める
(売る.広める): 2語
招き上げる
(招く.上げる): 2語
放り付ける
(放る.付ける): 2語
射尽くす
(射る.尽くす): 2語
住み兼ねる
(住む.兼ねる): 2語
解き掛ける
(解く.掛ける): 2語
漕ぎ続ける
(漕ぐ.続ける): 2語
立ち分かる
(立つ.分かる): 2語
干し固める
(干す.固める): 2語
蹴り飛ばす
(蹴る.飛ばす): 2語
売り上げる
(売る.上げる): 2語
擽り初める
(擽る.初める): 2語
反り替える
(反る.替える): 2語
縋り疲れる
(縋る.疲れる): 2語
罵り付ける
(罵る.付ける): 2語
盛り上がる
(盛る.上がる): 2語
練り固める
(練る.固める): 2語
挿し入れる
(挿す.入れる): 2語
誘い入れる
(誘う.入れる): 2語
恋い焦れる
(恋う.焦れる): 2語
煽り続ける
(煽る.続ける): 2語
掘りあける
(掘る.あける): 2語
削り落とす
(削る.落とす): 2語
叩き壊れる
(叩く.壊れる): 2語
刈り終わる
(刈る.終わる): 2語
寝こける
(寝る.こける): 2語
食い終える
(食う.終える): 2語
飛び跳ねる
(飛ぶ.跳ねる): 2語
出抜ける
(出る.抜ける): 2語
語り広げる
(語る.広げる): 2語
失い尽くす
(失う.尽くす): 2語
叩き起こす
(叩く.起こす): 2語
突き開ける
(突く.開ける): 2語
突き混ぜる
(突く.混ぜる): 2語
巻き始める
(巻く.始める): 2語
押し臥せる
(押す.臥せる): 2語
拭き切れる
(拭く.切れる): 2語
破き捨てる
(破く.捨てる): 2語
脱ぎ散らす
(脱ぐ.散らす): 2語
笑い始める
(笑う.始める): 2語
渡り越える
(渡る.越える): 2語
掻き寄せる
(掻く.寄せる): 2語
押し広がる
(押す.広がる): 2語
編み始める
(編む.始める): 2語
吹き消える
(吹く.消える): 2語
奏し始める
(奏す.始める): 2語
疑い掛ける
(疑う.掛ける): 2語
伺い出来る
(伺う.出来る): 2語
蒸し上げる
(蒸す.上げる): 2語
渡り掛ける
(渡る.掛ける): 2語
舞い下りる
(舞う.下りる): 2語
出離れる
(出る.離れる): 2語
待ち暮らす
(待つ.暮らす): 2語
及び付ける
(及ぶ.付ける): 2語
剃り終わる
(剃る.終わる): 2語
降り捨てる
(降る.捨てる): 2語
払い捨てる
(払う.捨てる): 2語
呼び掛ける
(呼ぶ.掛ける): 2語
言いなする
(言う.なする): 2語
書き替える
(書く.替える): 2語
漲り溢れる
(漲る.溢れる): 2語
蒔き付ける
(蒔く.付ける): 2語
喋り掛ける
(喋る.掛ける): 2語
呼び求める
(呼ぶ.求める): 2語
取り尽くす
(取る.尽くす): 2語
付き果てる
(付く.果てる): 2語
探り当てる
(探る.当てる): 2語
書きこなす
(書く.こなす): 2語
煌き始める
(煌く.始める): 2語
切り伏せる
(切る.伏せる): 2語
住み切れる
(住む.切れる): 2語
滑り込める
(滑る.込める): 2語
殴り掛かる
(殴る.掛かる): 2語
呼び替える
(呼ぶ.替える): 2語
書き変える
(書く.変える): 2語
驚き果てる
(驚く.果てる): 2語
解き尽くす
(解く.尽くす): 2語
絞り終わる
(絞る.終わる): 2語
引き分ける
(引く.分ける): 2語
呟き捨てる
(呟く.捨てる): 2語
掘り当てる
(掘る.当てる): 2語
煮立てる
(煮る.立てる): 2語
押し曲げる
(押す.曲げる): 2語
酔い倒れる
(酔う.倒れる): 2語
知り分ける
(知る.分ける): 2語
育ち上がる
(育つ.上がる): 2語
出過ぎる
(出る.過ぎる): 2語
振り捨てる
(振る.捨てる): 2語
見初める
(見る.初める): 2語
言い逃れる
(言う.逃れる): 2語
移り変わる
(移る.変わる): 2語
突き刺さる
(突く.刺さる): 2語
勇み過ぎる
(勇む.過ぎる): 2語
吐き苦しむ
(吐く.苦しむ): 2語
疑い続ける
(疑う.続ける): 2語
だき寄せる
(だく.寄せる): 2語
這い降りる
(這う.降りる): 2語
乗り合わす
(乗る.合わす): 2語
泣き明かす
(泣く.明かす): 2語
焼き過ぎる
(焼く.過ぎる): 2語
語り過ぎる
(語る.過ぎる): 2語
悩み始める
(悩む.始める): 2語
効き忘れる
(効く.忘れる): 2語
差し仕える
(差す.仕える): 2語
食い終わる
(食う.終わる): 2語
狂い始める
(狂う.始める): 2語
申し忘れる
(申す.忘れる): 2語
言い漏らす
(言う.漏らす): 2語
掻き口説く
(掻く.口説く): 2語
取りみだす
(取る.みだす): 2語
崩し始める
(崩す.始める): 2語
切り離れる
(切る.離れる): 2語
築き掛ける
(築く.掛ける): 2語
引き落とす
(引く.落とす): 2語
殴り始める
(殴る.始める): 2語
突き伸ばす
(突く.伸ばす): 2語
干集める
(干る.集める): 2語
干終わる
(干る.終わる): 2語
差し照らす
(差す.照らす): 2語
擦り上げる
(擦る.上げる): 2語
悟り済ます
(悟る.済ます): 2語
思い違える
(思う.違える): 2語
偏り過ぎる
(偏る.過ぎる): 2語
纏い掛ける
(纏う.掛ける): 2語
飲み減らす
(飲む.減らす): 2語
剥ぎ落とす
(剥ぐ.落とす): 2語
突き立てる
(突く.立てる): 2語
祈り終わる
(祈る.終わる): 2語
折り焼べる
(折る.焼べる): 2語
殺し兼ねる
(殺す.兼ねる): 2語
下り掛ける
(下る.掛ける): 2語
押し動かす
(押す.動かす): 2語
乗り過ぎる
(乗る.過ぎる): 2語
踏み掛ける
(踏む.掛ける): 2語
作りだせる
(作る.だせる): 2語
飛び落ちる
(飛ぶ.落ちる): 2語
惹き寄せる
(惹く.寄せる): 2語
踏み止める
(踏む.止める): 2語
咲き初める
(咲く.初める): 2語
滑り下りる
(滑る.下りる): 2語
咲き掛ける
(咲く.掛ける): 2語
切り下ろす
(切る.下ろす): 2語
飲み初める
(飲む.初める): 2語
歩き慣れる
(歩く.慣れる): 2語
言い忘れる
(言う.忘れる): 2語
拭き清める
(拭く.清める): 2語
治りなする
(治る.なする): 2語
言い伏せる
(言う.伏せる): 2語
吐き付ける
(吐く.付ける): 2語
切り揃える
(切る.揃える): 2語
乱し掛ける
(乱す.掛ける): 2語
書き換える
(書く.換える): 2語
食い切れる
(食う.切れる): 2語
掃き寄せる
(掃く.寄せる): 2語
打ち震える
(打つ.震える): 2語
寄り掛かる
(寄る.掛かる): 2語
酔い掛ける
(酔う.掛ける): 2語
取り換える
(取る.換える): 2語
養い育てる
(養う.育てる): 2語
貸し付ける
(貸す.付ける): 2語
積み下ろす
(積む.下ろす): 2語
乗り掛かる
(乗る.掛かる): 2語
泣き倒れる
(泣く.倒れる): 2語
引き歪める
(引く.歪める): 2語
疑い切れる
(疑う.切れる): 2語
運び始める
(運ぶ.始める): 2語
刈り溜める
(刈る.溜める): 2語
言い浸かる
(言う.浸かる): 2語
取り上せる
(取る.上せる): 2語
渡り終える
(渡る.終える): 2語
呼び慣らす
(呼ぶ.慣らす): 2語
拭き上げる
(拭く.上げる): 2語
掴み損なう
(掴む.損なう): 2語
書き損なう
(書く.損なう): 2語
頼み始める
(頼む.始める): 2語
配り終わる
(配る.終わる): 2語
噛み掛かる
(噛む.掛かる): 2語
し韲える
(為る.韲える): 2語
入り始める
(入る.始める): 2語
呼び捨てる
(呼ぶ.捨てる): 2語
思い過ぎる
(思う.過ぎる): 2語
売り損ねる
(売る.損ねる): 2語
保ち切れる
(保つ.切れる): 2語
し損ねる
(為る.損ねる): 2語
絞り尽くす
(絞る.尽くす): 2語
張り添える
(張る.添える): 2語
食い始める
(食う.始める): 2語
賄い切れる
(賄う.切れる): 2語
縫い続ける
(縫う.続ける): 2語
思い潜める
(思う.潜める): 2語
引きだせる
(引く.だせる): 2語
上り詰める
(上る.詰める): 2語
取り上げる
(取る.上げる): 2語
届き兼ねる
(届く.兼ねる): 2語
守り立てる
(守る.立てる): 2語
注ぎ続ける
(注ぐ.続ける): 2語
聞き捨てる
(聞く.捨てる): 2語
掴み始める
(掴む.始める): 2語
描き尽くす
(描く.尽くす): 2語
腐り始める
(腐る.始める): 2語
富み栄える
(富む.栄える): 2語
知り切れる
(知る.切れる): 2語
噛み合わす
(噛む.合わす): 2語
効き伝える
(効く.伝える): 2語
取り付ける
(取る.付ける): 2語
打ち立てる
(打つ.立てる): 2語
引き添える
(引く.添える): 2語
押し進める
(押す.進める): 2語
問い求める
(問う.求める): 2語
乗し上げる
(乗す.上げる): 2語
添い兼ねる
(添う.兼ねる): 2語
著し切れる
(著す.切れる): 2語
殺し掛ける
(殺す.掛ける): 2語
話し切れる
(話す.切れる): 2語
引き詰める
(引く.詰める): 2語
去り掛ける
(去る.掛ける): 2語
取り詰める
(取る.詰める): 2語
毟り捨てる
(毟る.捨てる): 2語
踏み減らす
(踏む.減らす): 2語
話し兼ねる
(話す.兼ねる): 2語
沈み掛かる
(沈む.掛かる): 2語
書き散らす
(書く.散らす): 2語
乾き始める
(乾く.始める): 2語
言い紛らす
(言う.紛らす): 2語
覆い掛ける
(覆う.掛ける): 2語
迫り掛ける
(迫る.掛ける): 2語
咲き満ちる
(咲く.満ちる): 2語
撃ち続ける
(撃つ.続ける): 2語
割り当てる
(割る.当てる): 2語
光り続ける
(光る.続ける): 2語
汲み立てる
(汲む.立てる): 2語
畳み上げる
(畳む.上げる): 2語
耽り始める
(耽る.始める): 2語
住み捨てる
(住む.捨てる): 2語
描き終わる
(描く.終わる): 2語
張り過ぎる
(張る.過ぎる): 2語
因り掛かる
(因る.掛かる): 2語
言い包める
(言う.包める): 2語
思い初める
(思う.初める): 2語
回し掛ける
(回す.掛ける): 2語
引き側める
(引く.側める): 2語
上り掛かる
(上る.掛かる): 2語
傾き過ぎる
(傾く.過ぎる): 2語
込み始める
(込む.始める): 2語
飲み掛ける
(飲む.掛ける): 2語
行き暮れる
(行く.暮れる): 2語
傾き掛かる
(傾く.掛かる): 2語
結い終わる
(結う.終わる): 2語
放りだせる
(放る.だせる): 2語
切り下げる
(切る.下げる): 2語
干し上げる
(干す.上げる): 2語
ゆき掛ける
(ゆく.掛ける): 2語
話し尽くす
(話す.尽くす): 2語
炙り付ける
(炙る.付ける): 2語
鳴き立てる
(鳴く.立てる): 2語
握り詰める
(握る.詰める): 2語
生みだせる
(生む.だせる): 2語
凪ぎ立てる
(凪ぐ.立てる): 2語
斬り掛ける
(斬る.掛ける): 2語
笑い損ねる
(笑う.損ねる): 2語
押しつつむ
(押す.つつむ): 2語
詰み始める
(詰む.始める): 2語
居慣れる
(居る.慣れる): 2語
見始める
(見る.始める): 2語
寝始める
(寝る.始める): 2語
吹き溜まる
(吹く.溜まる): 2語
巻き終わる
(巻く.終わる): 2語
振り立てる
(振る.立てる): 2語
吹き流れる
(吹く.流れる): 2語
作り設ける
(作る.設ける): 2語
来嵌める
(来る.嵌める): 2語
狙い始める
(狙う.始める): 2語
振り充てる
(振る.充てる): 2語
聞き集める
(聞く.集める): 2語
飲み交わす
(飲む.交わす): 2語
洗い終わる
(洗う.終わる): 2語
歌い辞める
(歌う.辞める): 2語
澄み冴える
(澄む.冴える): 2語
押し狭める
(押す.狭める): 2語
遣り終わる
(遣る.終わる): 2語
来続ける
(来る.続ける): 2語
言い換える
(言う.換える): 2語
擦り落とす
(擦る.落とす): 2語
嘆き悲しむ
(嘆く.悲しむ): 2語
吹き下ろす
(吹く.下ろす): 2語
白み掛かる
(白む.掛かる): 2語
撃ち始める
(撃つ.始める): 2語
頼み出来る
(頼む.出来る): 2語
響き続ける
(響く.続ける): 2語
吸い掛ける
(吸う.掛ける): 2語
取り続ける
(取る.続ける): 2語
催し始める
(催す.始める): 2語
言い終える
(言う.終える): 2語
隠し果せる
(隠す.果せる): 2語
書き足りる
(書く.足りる): 2語
遣り替える
(遣る.替える): 2語
笑い崩れる
(笑う.崩れる): 2語
舞い始める
(舞う.始める): 2語
降り立てる
(降る.立てる): 2語
付き混ぜる
(付く.混ぜる): 2語
守り切れる
(守る.切れる): 2語
移り始める
(移る.始める): 2語
居り始める
(居る.始める): 2語
遣り上げる
(遣る.上げる): 2語
稼ぎ溜める
(稼ぐ.溜める): 2語
弾き飛ばす
(弾く.飛ばす): 2語
唸り続ける
(唸る.続ける): 2語
眠りこける
(眠る.こける): 2語
扱い慣れる
(扱う.慣れる): 2語
解き兼ねる
(解く.兼ねる): 2語
掃き散らす
(掃く.散らす): 2語
縮み始める
(縮む.始める): 2語
売り尽くす
(売る.尽くす): 2語
描き改める
(描く.改める): 2語
合い続ける
(合う.続ける): 2語
見咎める
(見る.咎める): 2語
見合わす
(見る.合わす): 2語
撃ち落とす
(撃つ.落とす): 2語
差し終わる
(差す.終わる): 2語
飲み明かす
(飲む.明かす): 2語
吐き尽くす
(吐く.尽くす): 2語
引き退ける
(引く.退ける): 2語
炊き上がる
(炊く.上がる): 2語
拭き終える
(拭く.終える): 2語
為し始める
(為す.始める): 2語
泣き暮らす
(泣く.暮らす): 2語
焼き切れる
(焼く.切れる): 2語
切り変える
(切る.変える): 2語
描き掛ける
(描く.掛ける): 2語
練り上げる
(練る.上げる): 2語
絞り上げる
(絞る.上げる): 2語
向き合わす
(向く.合わす): 2語
傾き始める
(傾く.始める): 2語
流し続ける
(流す.続ける): 2語
学び始める
(学ぶ.始める): 2語
聞き終える
(聞く.終える): 2語
流し始める
(流す.始める): 2語
通し始める
(通す.始める): 2語
探り始める
(探る.始める): 2語
挑み始める
(挑む.始める): 2語
買い揃える
(買う.揃える): 2語
作り過ぎる
(作る.過ぎる): 2語
稼ぎ始める
(稼ぐ.始める): 2語
送り始める
(送る.始める): 2語
泳ぎ始める
(泳ぐ.始める): 2語
追い始める
(追う.始める): 2語
揃い始める
(揃う.始める): 2語
陰り始める
(陰る.始める): 2語
掴み切れる
(掴む.切れる): 2語
読み損なう
(読む.損なう): 2語
棲み分ける
(棲む.分ける): 2語
回し続ける
(回す.続ける): 2語
映り始める
(映る.始める): 2語
滾り始める
(滾る.始める): 2語
育ち過ぎる
(育つ.過ぎる): 2語
売り始める
(売る.始める): 2語
読み切れる
(読む.切れる): 2語
作り続ける
(作る.続ける): 2語
乗り始める
(乗る.始める): 2語
届き始める
(届く.始める): 2語
巡り始める
(巡る.始める): 2語
問い続ける
(問う.続ける): 2語
遣り終える
(遣る.終える): 2語
迷い始める
(迷う.始める): 2語
沸き上がる
(沸く.上がる): 2語
移し変える
(移す.変える): 2語
着変える
(着る.変える): 2語
移り掛ける
(移る.掛ける): 2語
効き掛ける
(効く.掛ける): 2語
効き入れる
(効く.入れる): 2語
進み掛ける
(進む.掛ける): 2語
付き止める
(付く.止める): 2語
被り続ける
(被る.続ける): 2語
吸い終わる
(吸う.終わる): 2語
取り変える
(取る.変える): 2語
買い続ける
(買う.続ける): 2語
聞き付ける
(聞く.付ける): 2語
言い負ける
(言う.負ける): 2語
呼び慣れる
(呼ぶ.慣れる): 2語
引き合わす
(引く.合わす): 2語
突き散らす
(突く.散らす): 2語
読み尽くす
(読む.尽くす): 2語
煮付ける
(煮る.付ける): 2語
凝り過ぎる
(凝る.過ぎる): 2語
踏み堪える
(踏む.堪える): 2語
洗い流れる
(洗う.流れる): 2語
着付ける
(着る.付ける): 2語
飲み疲れる
(飲む.疲れる): 2語
吹き募り始める
(吹く.募る.始める): 2語
言い出し兼ねる
(言う.出す.兼ねる): 2語
次ぎ次ぎ取る
(次ぐ.次ぐ.取る): 2語
咲き鋳出る
(咲く.鋳る.出る): 2語
住み合う
(住む.合う): 2語
灼き付く
(灼く.付く): 2語
熱し切る
(熱す.切る): 2語
知り申す
(知る.申す): 2語
押し上る
(押す.上る): 2語
盗み読む
(盗む.読む): 2語
復し遣る
(復す.遣る): 2語
有り見る
(有る.見る): 2語
持ち歩く
(持つ.歩く): 2語
刈り残す
(刈る.残す): 2語
移り動く
(移る.動く): 2語
打ち回す
(打つ.回す): 2語
聞き治す
(聞く.治す): 2語
奮い出す
(奮う.出す): 2語
燥ぎ抜く
(燥ぐ.抜く): 2語
聞き置く
(聞く.置く): 2語
戦ぎ立つ
(戦ぐ.立つ): 2語
会い致す
(会う.致す): 2語
隠し去る
(隠す.去る): 2語
追い陥る
(追う.陥る): 2語
罵り出す
(罵る.出す): 2語
這い因る
(這う.因る): 2語
啜り合う
(啜る.合う): 2語
押し渡る
(押す.渡る): 2語
寄り上る
(寄る.上る): 2語
働き合う
(働く.合う): 2語
思い立つ
(思う.立つ): 2語
弾き捲る
(弾く.捲る): 2語
歌い直す
(歌う.直す): 2語
弾き歌う
(弾く.歌う): 2語
下り着る
(下る.着る): 2語
注ぎ合う
(注ぐ.合う): 2語
引き治す
(引く.治す): 2語
咲き続く
(咲く.続く): 2語
謀り取る
(謀る.取る): 2語
察し得る
(察す.得る): 2語
使み着く
(使む.着く): 2語
押し拭う
(押す.拭う): 2語
欠き遣る
(欠く.遣る): 2語
躄り寄る
(躄る.寄る): 2語
見立つ
(見る.立つ): 2語
走り下る
(走る.下る): 2語
来撃つ
(来る.撃つ): 2語
散り来る
(散る.来る): 2語
叩き倒す
(叩く.倒す): 2語
動き得る
(動く.得る): 2語
乗り取る
(乗る.取る): 2語
睦み合う
(睦む.合う): 2語
し回る
(為る.回る): 2語
往に成る
(往ぬ.成る): 2語
絡み付く
(絡む.付く): 2語
し焼く
(為る.焼く): 2語
凍り付く
(凍る.付く): 2語
持ち為す
(持つ.為す): 2語
行き為す
(行く.為す): 2語
干取る
(干る.取る): 2語
立ち治る
(立つ.治る): 2語
干申す
(干る.申す): 2語
引き継ぐ
(引く.継ぐ): 2語
成り取る
(成る.取る): 2語
干奉る
(干る.奉る): 2語
並び称す
(並ぶ.称す): 2語
探し申す
(探す.申す): 2語
吹き来る
(吹く.来る): 2語
繰り上る
(繰る.上る): 2語
囀り止む
(囀る.止む): 2語
居立つ
(居る.立つ): 2語
引き離す
(引く.離す): 2語
啜り込む
(啜る.込む): 2語
掘り崩す
(掘る.崩す): 2語
笑い流す
(笑う.流す): 2語
飛び帰る
(飛ぶ.帰る): 2語
言い流す
(言う.流す): 2語
漂い着く
(漂う.着く): 2語
煮出す
(煮る.出す): 2語
着崩す
(着る.崩す): 2語
辿り来る
(辿る.来る): 2語
写し取る
(写す.取る): 2語
看取る
(看る.取る): 2語
期し得る
(期す.得る): 2語
作り歩く
(作る.歩く): 2語
来結う
(来る.結う): 2語
し照る
(為る.照る): 2語
押し切る
(押す.切る): 2語
貸し得る
(貸す.得る): 2語
笑い得る
(笑う.得る): 2語
斬り下す
(斬る.下す): 2語
差し迫る
(差す.迫る): 2語
着遣る
(着る.遣る): 2語
残り得る
(残る.得る): 2語
通い合う
(通う.合う): 2語
祈り出す
(祈る.出す): 2語
振り下す
(振る.下す): 2語
降り払う
(降る.払う): 2語
取り払う
(取る.払う): 2語
差し抜く
(差す.抜く): 2語
切り払う
(切る.払う): 2語
舞い回る
(舞う.回る): 2語
盗み去る
(盗む.去る): 2語
引き払う
(引く.払う): 2語
忍び出る
(忍ぶ.出る): 2語
ぼり聞く
(ぼる.聞く): 2語
這い戻る
(這う.戻る): 2語
し致す
(為る.致す): 2語
運び下す
(運ぶ.下す): 2語
躙り進む
(躙る.進む): 2語
泣き合う
(泣く.合う): 2語
抜き足す
(抜く.足す): 2語
押し破る
(押す.破る): 2語
飛び来る
(飛ぶ.来る): 2語
効き及ぶ
(効く.及ぶ): 2語
叩き得る
(叩く.得る): 2語
効き回る
(効く.回る): 2語
開き治る
(開く.治る): 2語
出し渋る
(出す.渋る): 2語
拭き取る
(拭く.取る): 2語
突き壊す
(突く.壊す): 2語
待ち振る
(待つ.振る): 2語
湧き出る
(湧く.出る): 2語
出回る
(出る.回る): 2語
舞い踊る
(舞う.踊る): 2語
貸し解く
(貸す.解く): 2語
狙い出す
(狙う.出す): 2語
狂い立つ
(狂う.立つ): 2語
言い遣る
(言う.遣る): 2語
打ち降る
(打つ.降る): 2語
養い得る
(養う.得る): 2語
腐り切る
(腐る.切る): 2語
酔い潰す
(酔う.潰す): 2語
積み出す
(積む.出す): 2語
疑り出す
(疑る.出す): 2語
煮殺す
(煮る.殺す): 2語
付き払う
(付く.払う): 2語
差し示す
(差す.示す): 2語
掘り捲る
(掘る.捲る): 2語
追い迫る
(追う.迫る): 2語
帰り遣る
(帰る.遣る): 2語
駆り出す
(駆る.出す): 2語
渡り歩く
(渡る.歩く): 2語
捻り殺す
(捻る.殺す): 2語
繰り出す
(繰る.出す): 2語
干戻る
(干る.戻る): 2語
騒ぎ立つ
(騒ぐ.立つ): 2語
ゐ遣る
(ゐる.遣る): 2語
踏み越す
(踏む.越す): 2語
切り回す
(切る.回す): 2語
干付く
(干る.付く): 2語
抱き縋る
(抱く.縋る): 2語
酔い通す
(酔う.通す): 2語
叫び合う
(叫ぶ.合う): 2語
蔑み憎む
(蔑む.憎む): 2語
思い募る
(思う.募る): 2語
憎み蔑む
(憎む.蔑む): 2語
押し犇く
(押す.犇く): 2語
服し得る
(服す.得る): 2語
読み遣る
(読む.遣る): 2語
召し出す
(召す.出す): 2語
差し成る
(差す.成る): 2語
減り見る
(減る.見る): 2語
絡み残る
(絡む.残る): 2語
見凝る
(見る.凝る): 2語
刻み残す
(刻む.残す): 2語
握り得る
(握る.得る): 2語
説き示す
(説く.示す): 2語
引き返る
(引く.返る): 2語
引き破る
(引く.破る): 2語
言い放す
(言う.放す): 2語
透き通る
(透く.通る): 2語
読み至る
(読む.至る): 2語
弱り込む
(弱る.込む): 2語
歩みゆく
(歩む.ゆく): 2語
引き剥ぐ
(引く.剥ぐ): 2語
決り泣く
(決る.泣く): 2語
探し探す
(探す.探す): 2語
鳴き止む
(鳴く.止む): 2語
押し通る
(押す.通る): 2語
飲み直す
(飲む.直す): 2語
躍り立つ
(躍る.立つ): 2語
愛し愛す
(愛す.愛す): 2語
追い払う
(追う.払う): 2語
踏み潰す
(踏む.潰す): 2語
翔巡る
(翔る.巡る): 2語
吹き回す
(吹く.回す): 2語
取り失う
(取る.失う): 2語
刳り抜く
(刳る.抜く): 2語
祭り治す
(祭る.治す): 2語
縮み込む
(縮む.込む): 2語
洗い去る
(洗う.去る): 2語
抜き取る
(抜く.取る): 2語
立ち交う
(立つ.交う): 2語
踏み砕く
(踏む.砕く): 2語
拭き去る
(拭く.去る): 2語
執り合う
(執る.合う): 2語
走り巡る
(走る.巡る): 2語
思い誤る
(思う.誤る): 2語
迷い入る
(迷う.入る): 2語
来乱す
(来る.乱す): 2語
追い遣る
(追う.遣る): 2語
有り取る
(有る.取る): 2語
言い解く
(言う.解く): 2語
踏み返す
(踏む.返す): 2語
有り待つ
(有る.待つ): 2語
縫い直す
(縫う.直す): 2語
湧き返る
(湧く.返る): 2語
打ち開く
(打つ.開く): 2語
刷り出す
(刷る.出す): 2語
働き回る
(働く.回る): 2語
通し得る
(通す.得る): 2語
吹き捲る
(吹く.捲る): 2語
浮き立つ
(浮く.立つ): 2語
輝き渡る
(輝く.渡る): 2語
言い募る
(言う.募る): 2語
為し能う
(為す.能う): 2語
思い患う
(思う.患う): 2語
茂り出す
(茂る.出す): 2語
し抜く
(為る.抜く): 2語
欠き治す
(欠く.治す): 2語
飛び返る
(飛ぶ.返る): 2語
行き得る
(行く.得る): 2語
押し戻す
(押す.戻す): 2語
回り回る
(回る.回る): 2語
奮い立つ
(奮う.立つ): 2語
憤り取る
(憤る.取る): 2語
持ち越す
(持つ.越す): 2語
選び合う
(選ぶ.合う): 2語
鋤き返す
(鋤く.返す): 2語
追い使う
(追う.使う): 2語
書き切る
(書く.切る): 2語
繰り返る
(繰る.返る): 2語
齎し得る
(齎す.得る): 2語
扱い得る
(扱う.得る): 2語
し残す
(為る.残す): 2語
焼き出す
(焼く.出す): 2語
生み得る
(生む.得る): 2語
巡り来る
(巡る.来る): 2語
取り逃す
(取る.逃す): 2語
導き込む
(導く.込む): 2語
付き入る
(付く.入る): 2語
射通す
(射る.通す): 2語
し歩く
(為る.歩く): 2語
読み回す
(読む.回す): 2語
居り成る
(居る.成る): 2語
除き出る
(除く.出る): 2語
見繕う
(見る.繕う): 2語
嗅ぎ合う
(嗅ぐ.合う): 2語
置き直す
(置く.直す): 2語
見飽く
(見る.飽く): 2語
しめく
(為る.めく): 2語
覆い削ぐ
(覆う.削ぐ): 2語
成り勝る
(成る.勝る): 2語
取り結ぶ
(取る.結ぶ): 2語
縫い出す
(縫う.出す): 2語
彫り出す
(彫る.出す): 2語
取り賄う
(取る.賄う): 2語
辿り治す
(辿る.治す): 2語
詰み出す
(詰む.出す): 2語
掬い出す
(掬う.出す): 2語
毟り合う
(毟る.合う): 2語
洗い出す
(洗う.出す): 2語
編み込む
(編む.込む): 2語
汲み込む
(汲む.込む): 2語
出来る
(出る.来る): 2語
招き出す
(招く.出す): 2語
差し引く
(差す.引く): 2語
食い遣る
(食う.遣る): 2語
引き被る
(引く.被る): 2語
刈り倒す
(刈る.倒す): 2語
映し出す
(映す.出す): 2語
流し出す
(流す.出す): 2語
話し振る
(話す.振る): 2語
踏み込む
(踏む.込む): 2語
遊び抜く
(遊ぶ.抜く): 2語
使み出る
(使む.出る): 2語
躄り出る
(躄る.出る): 2語
洗い晒す
(洗う.晒す): 2語
笑い返す
(笑う.返す): 2語
待ち合う
(待つ.合う): 2語
泣き叫ぶ
(泣く.叫ぶ): 2語
射し出す
(射す.出す): 2語
騙し合う
(騙す.合う): 2語
取り張る
(取る.張る): 2語
干得る
(干る.得る): 2語
説き去る
(説く.去る): 2語
頼み奉る
(頼む.奉る): 2語
帰り切る
(帰る.切る): 2語
食い繋ぐ
(食う.繋ぐ): 2語
揉み合う
(揉む.合う): 2語
映し合う
(映す.合う): 2語
飛び舞う
(飛ぶ.舞う): 2語
鳴き合う
(鳴く.合う): 2語
知り切る
(知る.切る): 2語
撃ち勝つ
(撃つ.勝つ): 2語
縫い進む
(縫う.進む): 2語
喚き狂う
(喚く.狂う): 2語
成り行く
(成る.行く): 2語
踏み入る
(踏む.入る): 2語
打ち抜く
(打つ.抜く): 2語
消し去る
(消す.去る): 2語
困り切る
(困る.切る): 2語
塗り込む
(塗る.込む): 2語
得出す
(得る.出す): 2語
送り返す
(送る.返す): 2語
躍り上る
(躍る.上る): 2語
持ち来る
(持つ.来る): 2語
痛み出す
(痛む.出す): 2語
剥き出す
(剥く.出す): 2語
合い済む
(合う.済む): 2語
引き切る
(引く.切る): 2語
掴み直す
(掴む.直す): 2語
載り込む
(載る.込む): 2語
泳ぎ切る
(泳ぐ.切る): 2語
騒ぎ出す
(騒ぐ.出す): 2語
見上る
(見る.上る): 2語
載り切る
(載る.切る): 2語
押し流す
(押す.流す): 2語
立ち去る
(立つ.去る): 2語
見送る
(見る.送る): 2語
渡り取る
(渡る.取る): 2語
移り出す
(移る.出す): 2語
食い残す
(食う.残す): 2語
居り着る
(居る.着る): 2語
送り得る
(送る.得る): 2語
喘ぎ出す
(喘ぐ.出す): 2語
舞い下る
(舞う.下る): 2語
伺い致す
(伺う.致す): 2語
撃ち倒す
(撃つ.倒す): 2語
焼き着る
(焼く.着る): 2語
見知る
(見る.知る): 2語
猛り狂う
(猛る.狂う): 2語
嬲り殺す
(嬲る.殺す): 2語
並び合う
(並ぶ.合う): 2語
切り治す
(切る.治す): 2語
踊り出る
(踊る.出る): 2語
掻き取る
(掻く.取る): 2語
歩み出る
(歩む.出る): 2語
祝い合う
(祝う.合う): 2語
焼き治す
(焼く.治す): 2語
書き進む
(書く.進む): 2語
問い直す
(問う.直す): 2語
辿り直す
(辿る.直す): 2語
紡ぎ出す
(紡ぐ.出す): 2語
眠り出す
(眠る.出す): 2語
這い入る
(這う.入る): 2語
読み切る
(読む.切る): 2語
打ち直す
(打つ.直す): 2語
積み増す
(積む.増す): 2語
読み残す
(読む.残す): 2語
推し出す
(推す.出す): 2語
引き越す
(引く.越す): 2語
惹きずる
(惹く.ずる): 2語
出戻る
(出る.戻る): 2語
起ち治る
(起つ.治る): 2語
違い待つ
(違う.待つ): 2語
し因る
(為る.因る): 2語
探し取る
(探す.取る): 2語
引き返す
(引く.返す): 2語
奪い返す
(奪う.返す): 2語
見解く
(見る.解く): 2語
書き張る
(書く.張る): 2語
し書く
(為る.書く): 2語
振り抜く
(振る.抜く): 2語
掬い取る
(掬う.取る): 2語
聞き逃す
(聞く.逃す): 2語
覗き回る
(覗く.回る): 2語
誇り得る
(誇る.得る): 2語
盗み遣る
(盗む.遣る): 2語
包み隠す
(包む.隠す): 2語
干く
(干る.く): 2語
いらっしゃいいらっしゃる
(いらっしゃる.いらっしゃる): 1語
ひっくり返し続ける
(ひっくり返す.続ける): 1語
押さえつけ始める
(押さえつける.始める): 1語
ひっくり返し始める
(ひっくり返す.始める): 1語
浮かび上がり掛ける
(浮かび上がる.掛ける): 1語
生まれ変わり得る
(生まれ変わる.得る): 1語
言い聞かせ得る
(言い聞かせる.得る): 1語
怒鳴り付け罵る
(怒鳴り付ける.罵る): 1語
放ったらかし解く
(放ったらかす.解く): 1語
踏み締め踏み締めよじ登る
(踏み締める.踏み締める.よじ登る): 1語
寄せ掛け寄せ掛け帰る
(寄せ掛ける.寄せ掛ける.帰る): 1語
おびやかし駆り立てる
(おびやかす.駆り立てる): 1語
思い詰め待ちわびる
(思い詰める.待ちわびる): 1語
乗り越え乗り越える
(乗り越える.乗り越える): 1語
突き当たり撥ね飛ばす
(突き当たる.撥ね飛ばす): 1語
湧き上がり崩れ落ちる
(湧き上がる.崩れ落ちる): 1語
殴り付け踏みにじる
(殴り付ける.踏みにじる): 1語
引っ掛け煮染める
(引っ掛ける.煮染める): 1語
嗅ぎ当て寄り添う
(嗅ぎ当てる.寄り添う): 1語
しがみ付き絡まり合う
(しがみ付く.絡まる.合う): 1語
遣っ付け切れる
(遣っ付ける.切れる): 1語
突っ撥ね切れる
(突っ撥ねる.切れる): 1語
掛かり合い遊ばす
(掛かり合う.遊ばす): 1語
踏み分け終わる
(踏み分ける.終わる): 1語
作り上げ切れる
(作り上げる.切れる): 1語
起き上がり掛ける
(起き上がる.掛ける): 1語
立ち上がり掛ける
(立ち上がる.掛ける): 1語
殴り付け始める
(殴り付ける.始める): 1語
問いかけ始める
(問いかける.始める): 1語
扱き下ろし始める
(扱き下ろす.始める): 1語
申し上げ兼ねる
(申し上げる.兼ねる): 1語
投げかけ始める
(投げかける.始める): 1語
纏わり付き始める
(纏わり付く.始める): 1語
持ち上げ始める
(持ち上げる.始める): 1語
話しかけ出来る
(話しかける.出来る): 1語
取り立て出来る
(取り立てる.出来る): 1語
ムキになり過ぎる
(ムキになる.過ぎる): 1語
まかなえ切れる
(まかなえる.切れる): 1語
掛け離れ過ぎる
(掛け離れる.過ぎる): 1語
がんばれ負ける
(がんばれる.負ける): 1語
酔い潰れ掛ける
(酔い潰れる.掛ける): 1語
彫りつけ始める
(彫りつける.始める): 1語
落ち着け過ぎる
(落ち着ける.過ぎる): 1語
殴り付けなする
(殴り付ける.なする): 1語
追っかけ始める
(追っかける.始める): 1語
引っ掛け交わす
(引っ掛ける.交わす): 1語
跳び上がり続ける
(跳び上がる.続ける): 1語
買いかぶり兼ねる
(買いかぶる.兼ねる): 1語
当てはめ兼ねる
(当てはめる.兼ねる): 1語
つからせ始める
(つからせる.始める): 1語
填まり込み切れる
(填まり込む.切れる): 1語
付きまとい始める
(付きまとう.始める): 1語
引き受け出来る
(引き受ける.出来る): 1語
引っかかり過ぎる
(引っかかる.過ぎる): 1語
填まり込み過ぎる
(填まり込む.過ぎる): 1語
引っかかり始める
(引っかかる.始める): 1語
吹きかけ始める
(吹きかける.始める): 1語
取り替え出来る
(取り替える.出来る): 1語
出しゃばり過ぎる
(出しゃばる.過ぎる): 1語
殴り付け兼ねる
(殴り付ける.兼ねる): 1語
起き上がり始める
(起き上がる.始める): 1語
持ち上げ兼ねる
(持ち上げる.兼ねる): 1語
くっ付け愛する
(くっ付ける.愛する): 1語
出来上がり始める
(出来上がる.始める): 1語
吹き飛ばし兼ねる
(吹き飛ばす.兼ねる): 1語
踏み越え始める
(踏み越える.始める): 1語
食い荒らし始める
(食い荒らす.始める): 1語
押し上げ始める
(押し上げる.始める): 1語
ついて行き掛ける
(ついて行く.掛ける): 1語
ひけらかし過ぎる
(ひけらかす.過ぎる): 1語
追いかけ回し始める
(追いかける.回す.始める): 1語
舞い上がり舞い落ちる
(舞い上がる.舞う.落ちる): 1語
すすり泣き出震える
(すすり泣く.出る.震える): 1語
追い詰め追い陥る
(追い詰める.追う.陥る): 1語
ほうむれ得治す
(ほうむれる.得る.治す): 1語
書き付け侍り蹴る
(書き付ける.侍る.蹴る): 1語
取り上げ話し合う
(取り上げる.話す.合う): 1語
ささくれ立つ
(ささくれる.立つ): 1語
振り向け得る
(振り向ける.得る): 1語
築き上げ得る
(築き上げる.得る): 1語
引き寄せ得る
(引き寄せる.得る): 1語
投げつけ為す
(投げつける.為す): 1語
捕らわれ出す
(捕らわれる.出す): 1語
呼びかけ合う
(呼びかける.合う): 1語
仰せ付け下す
(仰せ付ける.下す): 1語
うらぶれ歩く
(うらぶれる.歩く): 1語
はらたて申す
(はらたてる.申す): 1語
受け止め直す
(受け止める.直す): 1語
受け止め得る
(受け止める.得る): 1語
誘き寄せ解く
(誘き寄せる.解く): 1語
言いつけ遣る
(言いつける.遣る): 1語
落ちぶれ切る
(落ちぶれる.切る): 1語
打っ付かり合う
(打っ付かる.合う): 1語
打ち捨て置く
(打ち捨てる.置く): 1語
やって来因る
(やって来る.因る): 1語
よろこべ笑う
(よろこべる.笑う): 1語
やり遂げ裁く
(やり遂げる.裁く): 1語
書き立て得る
(書き立てる.得る): 1語
酔い潰れ寝る
(酔い潰れる.寝る): 1語
張り裂け死ぬ
(張り裂ける.死ぬ): 1語
割り切れ得る
(割り切れる.得る): 1語
こじつけ得る
(こじつける.得る): 1語
抱きとめ因る
(抱きとめる.因る): 1語
話しかけ解く
(話しかける.解く): 1語
押し付け遣る
(押し付ける.遣る): 1語
取り替え解く
(取り替える.解く): 1語
存じ上げ奉る
(存じ上げる.奉る): 1語
履き違え取る
(履き違える.取る): 1語
買い付け取る
(買い付ける.取る): 1語
立ち替わり眠る
(立ち替わる.眠る): 1語
荒れ果て澱む
(荒れ果てる.澱む): 1語
握り締め遣る
(握り締める.遣る): 1語
死に掛け取る
(死に掛ける.取る): 1語
追っかけ合う
(追っかける.合う): 1語
引き立て願う
(引き立てる.願う): 1語
差し支え合う
(差し支える.合う): 1語
打ち連れ舞う
(打ち連れる.舞う): 1語
立ち上がり得る
(立ち上がる.得る): 1語
踏みつけ壊す
(踏みつける.壊す): 1語
取り上げ得る
(取り上げる.得る): 1語
書き分け走る
(書き分ける.走る): 1語
引き付け得る
(引き付ける.得る): 1語
詰め掛け座る
(詰め掛ける.座る): 1語
むすぼれ合う
(むすぼれる.合う): 1語
取り上げ解く
(取り上げる.解く): 1語
打ち連れ合う
(打ち連れる.合う): 1語
言い聞かし解く
(言い聞かす.解く): 1語
組み立て治す
(組み立てる.治す): 1語
押し上げ得る
(押し上げる.得る): 1語
突き付け返す
(突き付ける.返す): 1語
掘り起こし得る
(掘り起こす.得る): 1語
押し退け得る
(押し退ける.得る): 1語
繰り返し思い浮かべる
(繰り返す.思い浮かべる): 1語
突き進み踏み越え押し流す
(突き進む.踏み越える.押し流す): 1語
繰り返し切り替える
(繰り返す.切り替える): 1語
思い切り懲らしめる
(思い切る.懲らしめる): 1語
飛び出し襲いかかる
(飛び出す.襲いかかる): 1語
押さえ握り締める
(押さえる.握り締める): 1語
飛び交いまいくるう
(飛び交う.まいくるう): 1語
酔っ払いまかり通る
(酔っ払う.まかり通る): 1語
燃え立ち咲き乱れる
(燃え立つ.咲き乱れる): 1語
繰り返し取り上げる
(繰り返す.取り上げる): 1語
繰り返し送り届ける
(繰り返す.送り届ける): 1語
繰り返し思い起こす
(繰り返す.思い起こす): 1語
打ち返し打ち寄せる
(打ち返す.打ち寄せる): 1語
振り向き振り向き通り過ぎる
(振り向く.振り向く.通り過ぎる): 1語
追い越し追い越し駆け付ける
(追い越す.追い越す.駆ける.付ける): 1語
繰り返し繰り返し眺める
(繰り返す.繰り返す.眺める): 1語
繰り返し繰り返し揺れる
(繰り返す.繰り返す.揺れる): 1語
這い出這い出剥ぎ終わる
(這い出る.這い出る.剥ぐ.終わる): 1語
繰り返し繰り返し書き続ける
(繰り返す.繰り返す.書く.続ける): 1語
繰り返し繰り返し語る
(繰り返す.繰り返す.語る): 1語
打ち返し打ち返し読む
(打ち返す.打ち返す.読む): 1語
繰り返し繰り返し蘇る
(繰り返す.繰り返す.蘇る): 1語
踏み潰し踏み潰す
(踏み潰す.踏み潰す): 1語
立ち寄り撃ち殺す
(立ち寄る.撃ち殺す): 1語
立ち並びそうろう
(立ち並ぶ.そうろう): 1語
恐れ入りそうろう
(恐れ入る.そうろう): 1語
見上げ見下ろす
(見上げる.見下ろす): 1語
立ち戻り立ち直る
(立ち戻る.立ち直る): 1語
繰り返し考え直す
(繰り返す.考え直す): 1語
横たわり突き出る
(横たわる.突き出る): 1語
言い出しそびれる
(言い出す.そびれる): 1語
引っ掻き噛み付く
(引っ掻く.噛み付く): 1語
絡み合い縺れ合う
(絡み合う.縺れ合う): 1語
踏ん張り引っ張る
(踏ん張る.引っ張る): 1語
振り返り眺めわたせる
(振り返る.眺める.わたせる): 1語
くたばり損ね得る
(くたばる.損ねる.得る): 1語
飛び出し駆け去る
(飛び出す.駆ける.去る): 1語
生まれたせゐる
(生まれる.たせる.ゐる): 1語
押さえ付け合う
(押さえる.付ける.合う): 1語
知り合い励まし合う
(知り合う.励ます.合う): 1語
利かせ威張る
(利かせる.威張る): 1語
揺すぶり始める
(揺すぶる.始める): 1語
引っ張り起こす
(引っ張る.起こす): 1語
引きずり入れる
(引きずる.入れる): 1語
留め置き遊ばす
(留め置く.遊ばす): 1語
無くなり始める
(無くなる.始める): 1語
合わせ述べる
(合わせる.述べる): 1語
埋もれ果てる
(埋もれる.果てる): 1語
合わせ考える
(合わせる.考える): 1語
付き合い切れる
(付き合う.切れる): 1語
追いつき切れる
(追いつく.切れる): 1語
亡くなり遊ばす
(亡くなる.遊ばす): 1語
飛び出し掛ける
(飛び出す.掛ける): 1語
飛び付き掛ける
(飛び付く.掛ける): 1語
仕立て済ます
(仕立てる.済ます): 1語
思い出し切れる
(思い出す.切れる): 1語
ぶつけ合わす
(ぶつける.合わす): 1語
蹌踉めき掛ける
(蹌踉めく.掛ける): 1語
合わせ用いる
(合わせる.用いる): 1語
轢き殺し掛ける
(轢き殺す.掛ける): 1語
見つけ始める
(見つける.始める): 1語
いざない戯れる
(いざなう.戯れる): 1語
繰り返し告げる
(繰り返す.告げる): 1語
亡くなりなする
(亡くなる.なする): 1語
片付け切れる
(片付ける.切れる): 1語
立ち去り兼ねる
(立ち去る.兼ねる): 1語
立ち入り過ぎる
(立ち入る.過ぎる): 1語
埋もれ掛ける
(埋もれる.掛ける): 1語
思い出しなする
(思い出す.なする): 1語
近づけ似せる
(近づける.似せる): 1語
掻き毟り始める
(掻き毟る.始める): 1語
思い出し始める
(思い出す.始める): 1語
飛び出し兼ねる
(飛び出す.兼ねる): 1語
聞き入り始める
(聞き入る.始める): 1語
差し当り起きる
(差し当る.起きる): 1語
押さえ臥せる
(押さえる.臥せる): 1語
あしらい兼ねる
(あしらう.兼ねる): 1語
可愛がり育てる
(可愛がる.育てる): 1語
役に立ち過ぎる
(役に立つ.過ぎる): 1語
踏み外し掛ける
(踏み外す.掛ける): 1語
繰り返し真似る
(繰り返す.真似る): 1語
繰り返し試みる
(繰り返す.試みる): 1語
駆られ始める
(駆られる.始める): 1語
ちらつき始める
(ちらつく.始める): 1語
思い込み信じる
(思い込む.信じる): 1語
力尽き果てる
(力尽きる.果てる): 1語
間に合い始める
(間に合う.始める): 1語
売り込み過ぎる
(売り込む.過ぎる): 1語
あたけ始める
(あたける.始める): 1語
見極め掛ける
(見極める.掛ける): 1語
蹌踉めき兼ねる
(蹌踉めく.兼ねる): 1語
引きずり寄せる
(引きずる.寄せる): 1語
潜り込み訪ねる
(潜り込む.訪ねる): 1語
ふらつき始める
(ふらつく.始める): 1語
這い出見せる
(這い出る.見せる): 1語
浮かべなする
(浮かべる.なする): 1語
見かけなする
(見かける.なする): 1語
繰り返し述べる
(繰り返す.述べる): 1語
受け取り兼ねる
(受け取る.兼ねる): 1語
追い込み似合う
(追い込む.似合う): 1語
絞め殺し兼ねる
(絞め殺す.兼ねる): 1語
飲み込み始める
(飲み込む.始める): 1語
積み込み始める
(積み込む.始める): 1語
冷やかし始める
(冷やかす.始める): 1語
蹴飛ばし兼ねる
(蹴飛ばす.兼ねる): 1語
思い込み遊ばす
(思い込む.遊ばす): 1語
青ざめ果てる
(青ざめる.果てる): 1語
遠ざかり過ぎる
(遠ざかる.過ぎる): 1語
這い出見破る
(這い出る.見破る): 1語
引きずり下さる
(引きずる.下さる): 1語
立ち直り掛ける
(立ち直る.掛ける): 1語
見つめ伏せる
(見つめる.伏せる): 1語
競り合い過ぎる
(競り合う.過ぎる): 1語
じゃれ疲れる
(じゃれる.疲れる): 1語
口ずさみ掛ける
(口ずさむ.掛ける): 1語
もて扱い兼ねる
(もて扱う.兼ねる): 1語
差し出し掛ける
(差し出す.掛ける): 1語
繰り返し浮かぶ
(繰り返す.浮かぶ): 1語
生まれ付ける
(生まれる.付ける): 1語
振り向き掛ける
(振り向く.掛ける): 1語
浮かべ続ける
(浮かべる.続ける): 1語
匂わせなする
(匂わせる.なする): 1語
押さえ止める
(押さえる.止める): 1語
持ち出し兼ねる
(持ち出す.兼ねる): 1語
はぐれ見失う
(はぐれる.見失う): 1語
気触れ掛かる
(気触れる.掛かる): 1語
和らげ慰める
(和らげる.慰める): 1語
言い出しなする
(言い出す.なする): 1語
請け合い兼ねる
(請け合う.兼ねる): 1語
憑かれなする
(憑かれる.なする): 1語
しかれ始める
(しかれる.始める): 1語
送り出し続ける
(送り出す.続ける): 1語
ほどけ始める
(ほどける.始める): 1語
匂わせ始める
(匂わせる.始める): 1語
知らせ始める
(知らせる.始める): 1語
亡くなり掛ける
(亡くなる.掛ける): 1語
生まれ消える
(生まれる.消える): 1語
這い出仕舞う
(這い出る.仕舞う): 1語
役立て始める
(役立てる.始める): 1語
言い表し切れる
(言い表す.切れる): 1語
振りまき始める
(振りまく.始める): 1語
捕らえ兼ねる
(捕らえる.兼ねる): 1語
目覚め初める
(目覚める.初める): 1語
送り出し始める
(送り出す.始める): 1語
見極め始める
(見極める.始める): 1語
問い質したげる
(問い質す.たげる): 1語
繰り返し振れる
(繰り返す.振れる): 1語
かかれ始める
(かかれる.始める): 1語
とどまり兼ねる
(とどまる.兼ねる): 1語
食われ尽くす
(食われる.尽くす): 1語
合わせ切れる
(合わせる.切れる): 1語
引かれ初める
(引かれる.初める): 1語
引っ張り乗せる
(引っ張る.乗せる): 1語
生まれ掛かる
(生まれる.掛かる): 1語
草臥れ過ぎる
(草臥れる.過ぎる): 1語
煮え滾り始める
(煮え滾る.始める): 1語
霜枯れ始める
(霜枯れる.始める): 1語
引き裂き始める
(引き裂く.始める): 1語
生き返り始める
(生き返る.始める): 1語
打つかり続ける
(打つかる.続ける): 1語
身じろぎ出来る
(身じろぐ.出来る): 1語
こごめ掛ける
(こごめる.掛ける): 1語
仕立て上がる
(仕立てる.上がる): 1語
受け取り切れる
(受け取る.切れる): 1語
話し込み掛ける
(話し込む.掛ける): 1語
言付け寄越す
(言付ける.寄越す): 1語
突っ突き落とす
(突っ突く.落とす): 1語
横たえ続ける
(横たえる.続ける): 1語
飲み込み兼ねる
(飲み込む.兼ねる): 1語
思い出し掛ける
(思い出す.掛ける): 1語
繰り返し眺める
(繰り返す.眺める): 1語
繰り返し口走る
(繰り返す.口走る): 1語
見据え続ける
(見据える.続ける): 1語
乾上がり掛ける
(乾上がる.掛ける): 1語
繰り返し現れる
(繰り返す.現れる): 1語
草臥れ掛ける
(草臥れる.掛ける): 1語
追いつき掛ける
(追いつく.掛ける): 1語
手こずり続ける
(手こずる.続ける): 1語
だぶつき始める
(だぶつく.始める): 1語
取り組み始める
(取り組む.始める): 1語
繰り返し寄せる
(繰り返す.寄せる): 1語
近づけ過ぎる
(近づける.過ぎる): 1語
繰り返しこなす
(繰り返す.こなす): 1語
片付け終わる
(片付ける.終わる): 1語
狂わせ始める
(狂わせる.始める): 1語
捕らえ始める
(捕らえる.始める): 1語
震わせ始める
(震わせる.始める): 1語
引き出し続ける
(引き出す.続ける): 1語
見つかり始める
(見つかる.始める): 1語
食い込み始める
(食い込む.始める): 1語
売り出し始める
(売り出す.始める): 1語
繰り返し覚える
(繰り返す.覚える): 1語
取り込み始める
(取り込む.始める): 1語
切り開き始める
(切り開く.始める): 1語
繰り返し口説く
(繰り返す.口説く): 1語
確かめ始める
(確かめる.始める): 1語
繰り返し求める
(繰り返す.求める): 1語
取り戻し始める
(取り戻す.始める): 1語
すれ違い掛ける
(すれ違う.掛ける): 1語
酔っ払い過ぎる
(酔っ払う.過ぎる): 1語
見つけ効き付け駆けつける
(見つける.効く.付ける.駆けつける): 1語
生まれ返り生き変わる
(生まれる.返る.生きる.変わる): 1語
取り巻き出出来上る
(取り巻く.出る.出来る.上る): 1語
繰り返し頼み掛ける
(繰り返す.頼む.掛ける): 1語
滲み出し始める
(滲み出る.為る.始める): 1語
繰り返し問い続ける
(繰り返す.問う.続ける): 1語
生まれ出ずる
(生まれる.出る.ずる): 1語
知り合い出る
(知り合う.出る): 1語
じゃれ合う
(じゃれる.合う): 1語
ぶらつき出す
(ぶらつく.出す): 1語
こき使い遣る
(こき使う.遣る): 1語
切り立ち縮む
(切り立つ.縮む): 1語
臈たけ来る
(臈たける.来る): 1語
焦がれ抜く
(焦がれる.抜く): 1語
枝垂れ込む
(枝垂れる.込む): 1語
合わせ申す
(合わせる.申す): 1語
恵まれ得る
(恵まれる.得る): 1語
振る舞い抜く
(振る舞う.抜く): 1語
見極め得る
(見極める.得る): 1語
とおせ通す
(とおせる.通す): 1語
聞こえ渡る
(聞こえる.渡る): 1語
巫山戯出る
(巫山戯る.出る): 1語
取り次ぎ仕る
(取り次ぐ.仕る): 1語
取り次ぎ賜る
(取り次ぐ.賜る): 1語
かえれ帰る
(かえれる.帰る): 1語
もどれ戻る
(もどれる.戻る): 1語
生まれ蘇る
(生まれる.蘇る): 1語
仕立て上る
(仕立てる.上る): 1語
怖じけ付く
(怖じける.付く): 1語
押さえ着る
(押さえる.着る): 1語
繰り返し聞く
(繰り返す.聞く): 1語
取り除き得る
(取り除く.得る): 1語
赤らめ合う
(赤らめる.合う): 1語
思い出し得る
(思い出す.得る): 1語
亡くなり成る
(亡くなる.成る): 1語
青ざめ切る
(青ざめる.切る): 1語
草臥れ抜く
(草臥れる.抜く): 1語
投げ出し得る
(投げ出す.得る): 1語
聞こえ侍る
(聞こえる.侍る): 1語
繰り返し来る
(繰り返す.来る): 1語
しゃぶり合う
(しゃぶる.合う): 1語
つくせばる
(つくせる.ばる): 1語
思い出し遣る
(思い出す.遣る): 1語
言付け遣る
(言付ける.遣る): 1語
食らわし解く
(食らわす.解く): 1語
捕まえ得る
(捕まえる.得る): 1語
くっ付き歩く
(くっ付く.歩く): 1語
くすね込む
(くすねる.込む): 1語
作り出し得る
(作り出す.得る): 1語
まさぐり出す
(まさぐる.出す): 1語
落ち着き和む
(落ち着く.和む): 1語
片付け去る
(片付ける.去る): 1語
ほっつき回る
(ほっつく.回る): 1語
蹌踉け回る
(蹌踉ける.回る): 1語
かっ込み出す
(かっ込む.出す): 1語
咳き込み出す
(咳き込む.出す): 1語
見定め得る
(見定める.得る): 1語
思い直し見る
(思い直す.見る): 1語
切り結び合う
(切り結ぶ.合う): 1語
とどまり得る
(とどまる.得る): 1語
引っ付き合う
(引っ付く.合う): 1語
探り出し得る
(探り出す.得る): 1語
ゆるせ許す
(ゆるせる.許す): 1語
生まれ切る
(生まれる.切る): 1語
のさばり返る
(のさばる.返る): 1語
誤魔化し解く
(誤魔化す.解く): 1語
落ち着き張る
(落ち着く.張る): 1語
張り合い抜く
(張り合う.抜く): 1語
確かめ解く
(確かめる.解く): 1語
思いつき得る
(思いつく.得る): 1語
繰り返し得る
(繰り返す.得る): 1語
住み着き遣る
(住み着く.遣る): 1語
蹌踉めき去る
(蹌踉めく.去る): 1語
あたけ遣る
(あたける.遣る): 1語
詰め切り取る
(詰め切る.取る): 1語
恐れ入り申す
(恐れ入る.申す): 1語
泣かせ遣る
(泣かせる.遣る): 1語
這い出遣る
(這い出る.遣る): 1語
繰り返し叫ぶ
(繰り返す.叫ぶ): 1語
横たえ得る
(横たえる.得る): 1語
引かれ遣る
(引かれる.遣る): 1語
騒がせ致す
(騒がせる.致す): 1語
見つけ為す
(見つける.為す): 1語
見分け得る
(見分ける.得る): 1語
懐かしみ出す
(懐かしむ.出す): 1語
仕掛け遣る
(仕掛ける.遣る): 1語
突っ込み遣る
(突っ込む.遣る): 1語
出かけ遣る
(出かける.遣る): 1語
這い出持つ
(這い出る.持つ): 1語
しくじり遣る
(しくじる.遣る): 1語
引っ叩き合う
(引っ叩く.合う): 1語
蹌踉めき出す
(蹌踉めく.出す): 1語
繰り返し続く
(繰り返す.続く): 1語
おいたち得る
(おいたつ.得る): 1語
引っ掻き巡る
(引っ掻く.巡る): 1語
苦しめ抜く
(苦しめる.抜く): 1語
繰り返し思う
(繰り返す.思う): 1語
寝かせ申す
(寝かせる.申す): 1語
見比べ合う
(見比べる.合う): 1語
項垂れ眠る
(項垂れる.眠る): 1語
ねむれ眠る
(ねむれる.眠る): 1語
突っ突き合う
(突っ突く.合う): 1語
突っ突き巡る
(突っ突く.巡る): 1語
繰り返し語る
(繰り返す.語る): 1語
飛び交い囀る
(飛び交う.囀る): 1語
聞き出し得る
(聞き出す.得る): 1語
投げ出し切る
(投げ出す.切る): 1語
自惚れ切る
(自惚れる.切る): 1語
うなづき合う
(うなづく.合う): 1語
知らせ頂く
(知らせる.頂く): 1語
投げ出し入る
(投げ出す.入る): 1語
見つけ放る
(見つける.放る): 1語
這い出縫う
(這い出る.縫う): 1語
打ち勝ち得る
(打ち勝つ.得る): 1語
さざめき渡る
(さざめく.渡る): 1語
気がつき出す
(気がつく.出す): 1語
利かせ待つ
(利かせる.待つ): 1語
あるけ焼く
(あるける.焼く): 1語
受け取り治す
(受け取る.治す): 1語
巫山戯笑う
(巫山戯る.笑う): 1語
合わせ轟く
(合わせる.轟く): 1語
打ち返し轟く
(打ち返す.轟く): 1語
追い込み遣る
(追い込む.遣る): 1語
押さえ絞る
(押さえる.絞る): 1語
繰り返し出る
(繰り返す.出る): 1語
繰り返し示す
(繰り返す.示す): 1語
仕立て致す
(仕立てる.致す): 1語
生まれ行く
(生まれる.行く): 1語
蹌踉めき立つ
(蹌踉めく.立つ): 1語
こねくり回す
(こねくる.回す): 1語
千切れ走る
(千切れる.走る): 1語
知らせ合う
(知らせる.合う): 1語
生まれ持つ
(生まれる.持つ): 1語
見つけ合う
(見つける.合う): 1語
持たせ込む
(持たせる.込む): 1語
ふらつき歩く
(ふらつく.歩く): 1語
ざわつき出す
(ざわつく.出す): 1語
うずめ取る
(うずめる.取る): 1語
さざめき返る
(さざめく.返る): 1語
思い出し話す
(思い出す.話す): 1語
揺らめき上る
(揺らめく.上る): 1語
繰り返し開く
(繰り返す.開く): 1語
読み直し願う
(読み直す.願う): 1語
繰り返し吹く
(繰り返す.吹く): 1語
じゃれ出す
(じゃれる.出す): 1語
打つかり愛す
(打つかる.愛す): 1語
絡ませ合う
(絡ませる.合う): 1語
仕掛け合う
(仕掛ける.合う): 1語
揺すぶり出す
(揺すぶる.出す): 1語
つくれ焼く
(つくれる.焼く): 1語
売り払い遣る
(売り払う.遣る): 1語
蹴落とし待つ
(蹴落とす.待つ): 1語
揺すぶり治す
(揺すぶる.治す): 1語
引きずり戻す
(引きずる.戻す): 1語
噛み殺し合う
(噛み殺す.合う): 1語
食い込み得る
(食い込む.得る): 1語
生み出し得る
(生み出す.得る): 1語
振り返り得る
(振り返る.得る): 1語
連れ込み宿る
(連れ込む.宿る): 1語
合わせ飲む
(合わせる.飲む): 1語
おどれ言う
(おどれる.言う): 1語
飛び出し立つ
(飛び出す.立つ): 1語
飛び込み死ぬ
(飛び込む.死ぬ): 1語
言い出し遣る
(言い出す.遣る): 1語
しくじり見る
(しくじる.見る): 1語
引っ張り出る
(引っ張る.出る): 1語
引っ張り歩く
(引っ張る.歩く): 1語
恋い慕い得る
(恋い慕う.得る): 1語
張り合い合う
(張り合う.合う): 1語
広がりおしかぶさる
(広がる.おしかぶさる): 1語
教え説き伏せ言い負かす
(教える.説き伏せる.言う.負かす): 1語
凍え死に掛ける
(凍える.死に掛ける): 1語
換え置き換える
(換える.置き換える): 1語
見せ申し上げる
(見せる.申し上げる): 1語
萎えうらぶれる
(萎える.うらぶれる): 1語
固まり折り重なる
(固まる.折り重なる): 1語
抱え待ち伏せる
(抱える.待ち伏せる): 1語
味わい噛み締める
(味わう.噛み締める): 1語
掛け立ち上る
(掛ける.立ち上る): 1語
極めつくせる
(極める.つくせる): 1語
極め明らめる
(極める.明らめる): 1語
逃げはぐれる
(逃げる.はぐれる): 1語
藻掻きはためく
(藻掻く.はためく): 1語
投げ散らかす
(投げる.散らかす): 1語
膨らみはためく
(膨らむ.はためく): 1語
崩れうずもる
(崩れる.うずもる): 1語
投げとばせる
(投げる.とばせる): 1語
あけ投げ出す
(あける.投げ出す): 1語
名乗りかえせる
(名乗る.かえせる): 1語
掛けそびれる
(掛ける.そびれる): 1語
逆巻きどよもす
(逆巻く.どよもす): 1語
味わいつくせる
(味わう.つくせる): 1語
懲り飛び出す
(懲りる.飛び出す): 1語
藻掻きのた打つ
(藻掻く.のた打つ): 1語
当たり散らかす
(当たる.散らかす): 1語
駆け苦しめる
(駆ける.苦しめる): 1語
綴じ合わせる
(綴じる.合わせる): 1語
痛め傷付ける
(痛める.傷付ける): 1語
果たし亡くなる
(果たす.亡くなる): 1語
覚えにくがる
(覚える.にくがる): 1語
背負い出かける
(背負う.出かける): 1語
重ね合わせる
(重ねる.合わせる): 1語
退け散らかす
(退ける.散らかす): 1語
数えつくせる
(数える.つくせる): 1語
感じ生み出す
(感じる.生み出す): 1語
違え取り返す
(違える.取り返す): 1語
掛け押さえる
(掛ける.押さえる): 1語
加え合わせる
(加える.合わせる): 1語
入れ間違える
(入れる.間違える): 1語
あけ間違える
(あける.間違える): 1語
生き替わり生まれ替わる
(生きる.替わる.生まれる.替わる): 1語
念じ上げ参らせる
(念じる.上げる.参らせる): 1語
満ち足り可愛がる
(満ちる.足りる.可愛がる): 1語
考え考え出かける
(考える.考える.出かける): 1語
考え考え続ける
(考える.考える.続ける): 1語
渦巻き渦巻き広がる
(渦巻く.渦巻く.広がる): 1語
出来掛かり始める
(出来る.掛かる.始める): 1語
受け入れ過ぎる
(受ける.入れる.過ぎる): 1語
逃げ隠れ出来る
(逃げる.隠れる.出来る): 1語
揺すり動かし砕き去る
(揺する.動かす.砕く.去る): 1語
たがい感じ合う
(たがう.感じる.合う): 1語
よじりよじり舞う
(よじる.よじる.舞う): 1語
判じ判じ読む
(判じる.判じる.読む): 1語
止め解け言う
(止める.解ける.言う): 1語
付け加え得る
(付ける.加える.得る): 1語
考え考え言う
(考える.考える.言う): 1語
転がし駆け回る
(転がす.駆ける.回る): 1語
受け入れ得る
(受ける.入れる.得る): 1語
行け行け言う
(行ける.行ける.言う): 1語
歪め転げ回る
(歪める.転げる.回る): 1語
並べ終える
(並べる.終える): 1語
のめり落ちる
(のめる.落ちる): 1語
浮かし掛ける
(浮かす.掛ける): 1語
見せ惜しむ
(見せる.惜しむ): 1語
早まり過ぎる
(早まる.過ぎる): 1語
褪せ掛ける
(褪せる.掛ける): 1語
薄れ始める
(薄れる.始める): 1語
錆び掛ける
(錆びる.掛ける): 1語
止まり始める
(止まる.始める): 1語
朽ち始める
(朽ちる.始める): 1語
脅かし続ける
(脅かす.続ける): 1語
粟立ち始める
(粟立つ.始める): 1語
焼け焦れる
(焼ける.焦れる): 1語
やかし続ける
(やかす.続ける): 1語
燃え焦れる
(燃える.焦れる): 1語
燃え切れる
(燃える.切れる): 1語
吟じ始める
(吟じる.始める): 1語
焼け果てる
(焼ける.果てる): 1語
薄れ掛かる
(薄れる.掛かる): 1語
治まり始める
(治まる.始める): 1語
萎び始める
(萎びる.始める): 1語
向け続ける
(向ける.続ける): 1語
夢見掛ける
(夢見る.掛ける): 1語
向け出来る
(向ける.出来る): 1語
伝わり伝わる
(伝わる.伝わる): 1語
言わし群れる
(言わす.群れる): 1語
止まり遊ばす
(止まる.遊ばす): 1語
儲け過ぎる
(儲ける.過ぎる): 1語
傷つき倒れる
(傷つく.倒れる): 1語
萌え始める
(萌える.始める): 1語
燃やし尽くす
(燃やす.尽くす): 1語
燃え上げる
(燃える.上げる): 1語
ぶれ果てる
(ぶれる.果てる): 1語
飢え始める
(飢える.始める): 1語
称え始める
(称える.始める): 1語
向かい出来る
(向かう.出来る): 1語
立て巡らす
(立てる.巡らす): 1語
降り過ぎる
(降りる.過ぎる): 1語
伸ばし掛かる
(伸ばす.掛かる): 1語
交え用いる
(交える.用いる): 1語
用い費やす
(用いる.費やす): 1語
消え忘れる
(消える.忘れる): 1語
覚え蓄える
(覚える.蓄える): 1語
述べ尽くす
(述べる.尽くす): 1語
並べ構える
(並べる.構える): 1語
うて設ける
(うてる.設ける): 1語
迎え拝する
(迎える.拝する): 1語
食べ試みる
(食べる.試みる): 1語
枯れ損じる
(枯れる.損じる): 1語
寄せ続ける
(寄せる.続ける): 1語
割れ砕ける
(割れる.砕ける): 1語
焼け過ぎる
(焼ける.過ぎる): 1語
信じ続ける
(信じる.続ける): 1語
受け損なう
(受ける.損なう): 1語
変え改める
(変える.改める): 1語
付け掛ける
(付ける.掛ける): 1語
尋ね集める
(尋ねる.集める): 1語
慰め兼ねる
(慰める.兼ねる): 1語
跳ね上がる
(跳ねる.上がる): 1語
鳴らし続ける
(鳴らす.続ける): 1語
懲り伝わる
(懲りる.伝わる): 1語
つつみ入れる
(つつむ.入れる): 1語
並べ比べる
(並べる.比べる): 1語
乾かし蓄える
(乾かす.蓄える): 1語
心付き始める
(心付く.始める): 1語
教え戒める
(教える.戒める): 1語
衰え掛ける
(衰える.掛ける): 1語
忘れ掛かる
(忘れる.掛かる): 1語
別れ掛ける
(別れる.掛ける): 1語
生き足掻く
(生きる.足掻く): 1語
任じ切れる
(任じる.切れる): 1語
忘れ惚ける
(忘れる.惚ける): 1語
収まり切れる
(収まる.切れる): 1語
燃やし掛ける
(燃やす.掛ける): 1語
よぎり過ぎる
(よぎる.過ぎる): 1語
暮れ始める
(暮れる.始める): 1語
いぶり始める
(いぶる.始める): 1語
零れ掛ける
(零れる.掛ける): 1語
逃げ籠もる
(逃げる.籠もる): 1語
焼けいぶる
(焼ける.いぶる): 1語
据え掛ける
(据える.掛ける): 1語
駆け向かう
(駆ける.向かう): 1語
訪れ始める
(訪れる.始める): 1語
集まり掛ける
(集まる.掛ける): 1語
交わし始める
(交わす.始める): 1語
くぐり損ねる
(くぐる.損ねる): 1語
いぶり燃える
(いぶる.燃える): 1語
駆け散らす
(駆ける.散らす): 1語
設け取れる
(設ける.取れる): 1語
入れ兼ねる
(入れる.兼ねる): 1語
つつみ遊ばす
(つつむ.遊ばす): 1語
駆け集まる
(駆ける.集まる): 1語
果て終わる
(果てる.終わる): 1語
見せ仕舞う
(見せる.仕舞う): 1語
入れ切れる
(入れる.切れる): 1語
入れ遊ばす
(入れる.遊ばす): 1語
開け切れる
(開ける.切れる): 1語
荒れ古びる
(荒れる.古びる): 1語
揺るぎ掛ける
(揺るぐ.掛ける): 1語
落ち介する
(落ちる.介する): 1語
燃え集める
(燃える.集める): 1語
濡れ掛ける
(濡れる.掛ける): 1語
封じ止める
(封じる.止める): 1語
荒らし悶える
(荒らす.悶える): 1語
尽くし遊ばす
(尽くす.遊ばす): 1語
ねめ据える
(ねめる.据える): 1語
溢れ掛ける
(溢れる.掛ける): 1語
負け仕舞う
(負ける.仕舞う): 1語
絡め上げる
(絡める.上げる): 1語
果せじゃう
(果せる.じゃう): 1語
仕舞い掛ける
(仕舞う.掛ける): 1語
濡らし掛ける
(濡らす.掛ける): 1語
分かり切れる
(分かる.切れる): 1語
折れ重なる
(折れる.重なる): 1語
逸らし掛ける
(逸らす.掛ける): 1語
閉じ伏せる
(閉じる.伏せる): 1語
迎え上げる
(迎える.上げる): 1語
染まり掛ける
(染まる.掛ける): 1語
崩れ果てる
(崩れる.果てる): 1語
解け落ちる
(解ける.落ちる): 1語
働かし始める
(働かす.始める): 1語
支え損ねる
(支える.損ねる): 1語
慣れ切れる
(慣れる.切れる): 1語
輝かし掛ける
(輝かす.掛ける): 1語
飢え死なす
(飢える.死なす): 1語
めくり掛ける
(めくる.掛ける): 1語
起き掛ける
(起きる.掛ける): 1語
仕舞い兼ねる
(仕舞う.兼ねる): 1語
生き絶える
(生きる.絶える): 1語
怠け具する
(怠ける.具する): 1語
真似出来る
(真似る.出来る): 1語
消え掛ける
(消える.掛ける): 1語
植え並べる
(植える.並べる): 1語
攻め寄せる
(攻める.寄せる): 1語
生き栄える
(生きる.栄える): 1語
寄せ上がる
(寄せる.上がる): 1語
並べ上げる
(並べる.上げる): 1語
用い初める
(用いる.初める): 1語
連なり広がる
(連なる.広がる): 1語
与え続ける
(与える.続ける): 1語
向かい過ぎる
(向かう.過ぎる): 1語
錆び尽くす
(錆びる.尽くす): 1語
果たし終える
(果たす.終える): 1語
関わり過ぎる
(関わる.過ぎる): 1語
束ね始める
(束ねる.始める): 1語
浮かび続ける
(浮かぶ.続ける): 1語
綻び始める
(綻びる.始める): 1語
撥ね退ける
(撥ねる.退ける): 1語
入れたげる
(入れる.たげる): 1語
案じ巡らす
(案じる.巡らす): 1語
受け終わる
(受ける.終わる): 1語
落とし初める
(落とす.初める): 1語
乱れ初める
(乱れる.初める): 1語
生き堪える
(生きる.堪える): 1語
隠れ初める
(隠れる.初める): 1語
傾け続ける
(傾ける.続ける): 1語
閉まり過ぎる
(閉まる.過ぎる): 1語
論じ切れる
(論じる.切れる): 1語
崇め続ける
(崇める.続ける): 1語
食べ慣れる
(食べる.慣れる): 1語
越え終わる
(越える.終わる): 1語
絶え入れる
(絶える.入れる): 1語
寄越し兼ねる
(寄越す.兼ねる): 1語
弁じ立てる
(弁じる.立てる): 1語
接すり始める
(接する.始める): 1語
勤め尽くす
(勤める.尽くす): 1語
浸かり落ちる
(浸かる.落ちる): 1語
曲がり始める
(曲がる.始める): 1語
寝入り掛ける
(寝入る.掛ける): 1語
抱え始める
(抱える.始める): 1語
落ちたぎつ
(落ちる.たぎつ): 1語
紛らし切れる
(紛らす.切れる): 1語
損じ遊ばす
(損じる.遊ばす): 1語
汚れ萎びる
(汚れる.萎びる): 1語
めくり下ろす
(めくる.下ろす): 1語
燃え禿びる
(燃える.禿びる): 1語
折れ零れる
(折れる.零れる): 1語
跳ね転がす
(跳ねる.転がす): 1語
折れ腐れる
(折れる.腐れる): 1語
下ろし掛ける
(下ろす.掛ける): 1語
巣食い掛ける
(巣食う.掛ける): 1語
汚れ乱れる
(汚れる.乱れる): 1語
苦しみ過ぎる
(苦しむ.過ぎる): 1語
垂れ始める
(垂れる.始める): 1語
尋ね尋ねる
(尋ねる.尋ねる): 1語
起き兼ねる
(起きる.兼ねる): 1語
吠え始める
(吠える.始める): 1語
駆け始める
(駆ける.始める): 1語
古び果てる
(古びる.果てる): 1語
離れ始める
(離れる.始める): 1語
荒れ汚れる
(荒れる.汚れる): 1語
浸かり覚める
(浸かる.覚める): 1語
閉じ焼ける
(閉じる.焼ける): 1語
投げ交わす
(投げる.交わす): 1語
詰まり掛ける
(詰まる.掛ける): 1語
閉め始める
(閉める.始める): 1語
支え助ける
(支える.助ける): 1語
助け乗せる
(助ける.乗せる): 1語
抱え止める
(抱える.止める): 1語
伸び掛ける
(伸びる.掛ける): 1語
締め掛ける
(締める.掛ける): 1語
じみ過ぎる
(じみる.過ぎる): 1語
よそい終わる
(よそう.終わる): 1語
よそい始める
(よそう.始める): 1語
触れ掛ける
(触れる.掛ける): 1語
崩れ寂れる
(崩れる.寂れる): 1語
蕩け掛ける
(蕩ける.掛ける): 1語
腐れ掛ける
(腐れる.掛ける): 1語
枯れ尽くす
(枯れる.尽くす): 1語
及ぼし始める
(及ぼす.始める): 1語
掛け変える
(掛ける.変える): 1語
しとり纏める
(しとる.纏める): 1語
吊るし入れる
(吊るす.入れる): 1語
連れ始まる
(連れる.始まる): 1語
食べ損なう
(食べる.損なう): 1語
腐れ果てる
(腐れる.果てる): 1語
流離い求める
(流離う.求める): 1語
投げ兼ねる
(投げる.兼ねる): 1語
捻くり始める
(捻くる.始める): 1語
化け損ねる
(化ける.損ねる): 1語
濡れしおる
(濡れる.しおる): 1語
燃やし付ける
(燃やす.付ける): 1語
生き掛ける
(生きる.掛ける): 1語
弾け替える
(弾ける.替える): 1語
荒れ掛ける
(荒れる.掛ける): 1語
掛け換える
(掛ける.換える): 1語
替え掛ける
(替える.掛ける): 1語
落とし尽くす
(落とす.尽くす): 1語
決め掛かる
(決める.掛かる): 1語
受け切れる
(受ける.切れる): 1語
逆らい兼ねる
(逆らう.兼ねる): 1語
離れ落ちる
(離れる.落ちる): 1語
口説き掛ける
(口説く.掛ける): 1語
涸れ尽くす
(涸れる.尽くす): 1語
立て兼ねる
(立てる.兼ねる): 1語
禁じ始める
(禁じる.始める): 1語
広がり伸びる
(広がる.伸びる): 1語
支え始める
(支える.始める): 1語
暮らし明かす
(暮らす.明かす): 1語
溶け解れる
(溶ける.解れる): 1語
耐え続ける
(耐える.続ける): 1語
試み続ける
(試みる.続ける): 1語
発すり続ける
(発する.続ける): 1語
味わい続ける
(味わう.続ける): 1語
薄らぎ初める
(薄らぐ.初める): 1語
出来掛ける
(出来る.掛ける): 1語
浮かびだせる
(浮かぶ.だせる): 1語
放れ過ぎる
(放れる.過ぎる): 1語
離れ切れる
(離れる.切れる): 1語
重なり過ぎる
(重なる.過ぎる): 1語
変え切れる
(変える.切れる): 1語
切らし始める
(切らす.始める): 1語
怒鳴り掛ける
(怒鳴る.掛ける): 1語
借り尽くす
(借りる.尽くす): 1語
まえ過ぎる
(まえる.過ぎる): 1語
信じ過ぎる
(信じる.過ぎる): 1語
堪え生きる
(堪える.生きる): 1語
慌て始める
(慌てる.始める): 1語
息巻き始める
(息巻く.始める): 1語
定まり始める
(定まる.始める): 1語
彷徨い始める
(彷徨う.始める): 1語
威張り立てる
(威張る.立てる): 1語
食べこなす
(食べる.こなす): 1語
蔓延り栄える
(蔓延る.栄える): 1語
痺れ掛ける
(痺れる.掛ける): 1語
食べ上げる
(食べる.上げる): 1語
覚え切れる
(覚える.切れる): 1語
攻め掛かる
(攻める.掛かる): 1語
味わい分ける
(味わう.分ける): 1語
兼ね備わる
(兼ねる.備わる): 1語
考え尽くす
(考える.尽くす): 1語
あけ忘れる
(あける.忘れる): 1語
乗せ切れる
(乗せる.切れる): 1語
怪しみ始める
(怪しむ.始める): 1語
尽くし始める
(尽くす.始める): 1語
吠え訴える
(吠える.訴える): 1語
現れ過ぎる
(現れる.過ぎる): 1語
褒め立てる
(褒める.立てる): 1語
枯れ始める
(枯れる.始める): 1語
滅び失せる
(滅びる.失せる): 1語
濡れ掛かる
(濡れる.掛かる): 1語
藻掻き発する
(藻掻く.発する): 1語
見込みたがう
(見込む.たがう): 1語
逃げ損なう
(逃げる.損なう): 1語
感じ当てる
(感じる.当てる): 1語
悔い終わる
(悔いる.終わる): 1語
失せ掛ける
(失せる.掛ける): 1語
食べ終える
(食べる.終える): 1語
離れ過ぎる
(離れる.過ぎる): 1語
抜け出来る
(抜ける.出来る): 1語
生やし始める
(生やす.始める): 1語
慌て過ぎる
(慌てる.過ぎる): 1語
焼け消える
(焼ける.消える): 1語
散じ隠れる
(散じる.隠れる): 1語
飽き過ぎる
(飽きる.過ぎる): 1語
揶揄い始める
(揶揄う.始める): 1語
悲しみ泣かす
(悲しむ.泣かす): 1語
慣れ初める
(慣れる.初める): 1語
めくり兼ねる
(めくる.兼ねる): 1語
掛け終える
(掛ける.終える): 1語
綻び初める
(綻びる.初める): 1語
収め切れる
(収める.切れる): 1語
丸め終わる
(丸める.終わる): 1語
燃え絶える
(燃える.絶える): 1語
消え隠れる
(消える.隠れる): 1語
調べ続ける
(調べる.続ける): 1語
続け始める
(続ける.始める): 1語
膨れ聳える
(膨れる.聳える): 1語
占め掛ける
(占める.掛ける): 1語
溺れ過ぎる
(溺れる.過ぎる): 1語
起き期する
(起きる.期する): 1語
波打ち高まる
(波打つ.高まる): 1語
流行り兼ねる
(流行る.兼ねる): 1語
生き別れる
(生きる.別れる): 1語
外れ掛ける
(外れる.掛ける): 1語
念じ続ける
(念じる.続ける): 1語
用い過ぎる
(用いる.過ぎる): 1語
弄くり始める
(弄くる.始める): 1語
勤め終わる
(勤める.終わる): 1語
考え明かす
(考える.明かす): 1語
連れ出来る
(連れる.出来る): 1語
化かし果せる
(化かす.果せる): 1語
冷やし続ける
(冷やす.続ける): 1語
閉め掛ける
(閉める.掛ける): 1語
戯れ兼ねる
(戯れる.兼ねる): 1語
教え出来る
(教える.出来る): 1語
預かり出来る
(預かる.出来る): 1語
気負い過ぎる
(気負う.過ぎる): 1語
褒め始める
(褒める.始める): 1語
嵌め忘れる
(嵌める.忘れる): 1語
捧げ尽くす
(捧げる.尽くす): 1語
洒落のめす
(洒落る.のめす): 1語
食べ散らす
(食べる.散らす): 1語
弁じ終わる
(弁じる.終わる): 1語
向かい続ける
(向かう.続ける): 1語
攻め始める
(攻める.始める): 1語
凍み付ける
(凍みる.付ける): 1語
込め掛ける
(込める.掛ける): 1語
発すり過ぎる
(発する.過ぎる): 1語
立て替える
(立てる.替える): 1語
垂れ死する
(垂れる.死する): 1語
受け損ねる
(受ける.損ねる): 1語
馳せ向かう
(馳せる.向かう): 1語
懲り始める
(懲りる.始める): 1語
調べ出来る
(調べる.出来る): 1語
口説き兼ねる
(口説く.兼ねる): 1語
グレ始める
(グレる.始める): 1語
論じ終わる
(論じる.終わる): 1語
任せ兼ねる
(任せる.兼ねる): 1語
色めき始める
(色めく.始める): 1語
見知りごする
(見知る.ごする): 1語
落ち詰める
(落ちる.詰める): 1語
枯れ初める
(枯れる.初める): 1語
泊まり戯れる
(泊まる.戯れる): 1語
甘え過ぎる
(甘える.過ぎる): 1語
よじり上げる
(よじる.上げる): 1語
腫れ改まる
(腫れる.改まる): 1語
生え掛ける
(生える.掛ける): 1語
乗せ替える
(乗せる.替える): 1語
投げ転がす
(投げる.転がす): 1語
増え過ぎる
(増える.過ぎる): 1語
育て愛する
(育てる.愛する): 1語
凝らし始める
(凝らす.始める): 1語
威張り替える
(威張る.替える): 1語
考え兼ねる
(考える.兼ねる): 1語
冷え始める
(冷える.始める): 1語
撫で続ける
(撫でる.続ける): 1語
燃え混じる
(燃える.混じる): 1語
助け上げる
(助ける.上げる): 1語
痩せ果てる
(痩せる.果てる): 1語
吊るし終える
(吊るす.終える): 1語
吊るし終わる
(吊るす.終わる): 1語
落ち崩れる
(落ちる.崩れる): 1語
朽ち掛かる
(朽ちる.掛かる): 1語
定め兼ねる
(定める.兼ねる): 1語
撥ね上げる
(撥ねる.上げる): 1語
尋ね当たる
(尋ねる.当たる): 1語
凍て果てる
(凍てる.果てる): 1語
うて仕舞う
(うてる.仕舞う): 1語
縺れ絡まる
(縺れる.絡まる): 1語
揺すり響めく
(揺する.響めく): 1語
備え付ける
(備える.付ける): 1語
染め付ける
(染める.付ける): 1語
焼け縮れる
(焼ける.縮れる): 1語
出回り始める
(出回る.始める): 1語
受け伝える
(受ける.伝える): 1語
流れ伝わる
(流れる.伝わる): 1語
振るい起こす
(振るう.起こす): 1語
飽き兼ねる
(飽きる.兼ねる): 1語
任せ出来る
(任せる.出来る): 1語
積もり積もる
(積もる.積もる): 1語
悲しみ苦しむ
(悲しむ.苦しむ): 1語
生え変わる
(生える.変わる): 1語
枯れ落ちる
(枯れる.落ちる): 1語
並べ植える
(並べる.植える): 1語
錆び捩れる
(錆びる.捩れる): 1語
白け掛ける
(白ける.掛ける): 1語
漏らしなする
(漏らす.なする): 1語
怠けなする
(怠ける.なする): 1語
忘れなする
(忘れる.なする): 1語
治まり掛ける
(治まる.掛ける): 1語
静まり掛かる
(静まる.掛かる): 1語
勧めなする
(勧める.なする): 1語
開けなする
(開ける.なする): 1語
蒸かし掛ける
(蒸かす.掛ける): 1語
詣で掛ける
(詣でる.掛ける): 1語
甘え掛かる
(甘える.掛かる): 1語
薄らぎ掛ける
(薄らぐ.掛ける): 1語
怖じ恐れる
(怖じる.恐れる): 1語
近寄り過ぎる
(近寄る.過ぎる): 1語
並べ続ける
(並べる.続ける): 1語
並べ据える
(並べる.据える): 1語
止まり兼ねる
(止まる.兼ねる): 1語
眺め続ける
(眺める.続ける): 1語
積もり重なる
(積もる.重なる): 1語
溢れ掛かる
(溢れる.掛かる): 1語
進め兼ねる
(進める.兼ねる): 1語
朽ち折れる
(朽ちる.折れる): 1語
芽ぐみ掛ける
(芽ぐむ.掛ける): 1語
漏らし掛ける
(漏らす.掛ける): 1語
朽ち果てる
(朽ちる.果てる): 1語
決まり掛ける
(決まる.掛ける): 1語
仕舞い忘れる
(仕舞う.忘れる): 1語
求めなする
(求める.なする): 1語
欠け損じる
(欠ける.損じる): 1語
見せなする
(見せる.なする): 1語
縮め上げる
(縮める.上げる): 1語
痩せ窶れる
(痩せる.窶れる): 1語
味わい始める
(味わう.始める): 1語
乱れ掛ける
(乱れる.掛ける): 1語
乱れ被さる
(乱れる.被さる): 1語
萎れ掛かる
(萎れる.掛かる): 1語
足掻き念じる
(足掻く.念じる): 1語
上がり遊ばす
(上がる.遊ばす): 1語
擡げ惚ける
(擡げる.惚ける): 1語
用い慣らす
(用いる.慣らす): 1語
立て閉める
(立てる.閉める): 1語
懲り固まる
(懲りる.固まる): 1語
冷やし過ぎる
(冷やす.過ぎる): 1語
飽き掛かる
(飽きる.掛かる): 1語
加え終わる
(加える.終わる): 1語
閉め立てる
(閉める.立てる): 1語
連れなする
(連れる.なする): 1語
寄越しなする
(寄越す.なする): 1語
呉れ負ける
(呉れる.負ける): 1語
分け始める
(分ける.始める): 1語
受け慣れる
(受ける.慣れる): 1語
立て疲れる
(立てる.疲れる): 1語
小突き上げる
(小突く.上げる): 1語
群がり掛かる
(群がる.掛かる): 1語
覚え初める
(覚える.初める): 1語
例え生ける
(例える.生ける): 1語
考え及ぼす
(考える.及ぼす): 1語
撫で下げる
(撫でる.下げる): 1語
拵え掛ける
(拵える.掛ける): 1語
兼ね備える
(兼ねる.備える): 1語
晴れ上がる
(晴れる.上がる): 1語
分かり出来る
(分かる.出来る): 1語
逃げ替える
(逃げる.替える): 1語
求め憧れる
(求める.憧れる): 1語
消え兼ねる
(消える.兼ねる): 1語
気負い高まる
(気負う.高まる): 1語
撫で鼓する
(撫でる.鼓する): 1語
恐れ悲しむ
(恐れる.悲しむ): 1語
考え感じる
(考える.感じる): 1語
下げ切れる
(下げる.切れる): 1語
面すり始める
(面する.始める): 1語
悔い尽くす
(悔いる.尽くす): 1語
若返り過ぎる
(若返る.過ぎる): 1語
止まり掛かる
(止まる.掛かる): 1語
聳え始める
(聳える.始める): 1語
流れ広がる
(流れる.広がる): 1語
覚まし始める
(覚ます.始める): 1語
繋がり始める
(繋がる.始める): 1語
儲け始める
(儲ける.始める): 1語
渦巻き始める
(渦巻く.始める): 1語
励まし韲える
(励ます.韲える): 1語
苦しみ尽くす
(苦しむ.尽くす): 1語
生かし始める
(生かす.始める): 1語
儲け尽くす
(儲ける.尽くす): 1語
老い過ぎる
(老いる.過ぎる): 1語
背負い続ける
(背負う.続ける): 1語
替え低める
(替える.低める): 1語
供え始める
(供える.始める): 1語
揃え兼ねる
(揃える.兼ねる): 1語
育て終わる
(育てる.終わる): 1語
食わし過ぎる
(食わす.過ぎる): 1語
脅かし付ける
(脅かす.付ける): 1語
振るい始める
(振るう.始める): 1語
生かし続ける
(生かす.続ける): 1語
乗せ続ける
(乗せる.続ける): 1語
纏め過ぎる
(纏める.過ぎる): 1語
投げ入れる
(投げる.入れる): 1語
広め深める
(広める.深める): 1語
暗まし切れる
(暗ます.切れる): 1語
建て連ねる
(建てる.連ねる): 1語
解ごし兼ねる
(解ごす.兼ねる): 1語
見破り続ける
(見破る.続ける): 1語
育て鍛える
(育てる.鍛える): 1語
避け切れる
(避ける.切れる): 1語
深まり広がる
(深まる.広がる): 1語
奏で始める
(奏でる.始める): 1語
見え感じる
(見える.感じる): 1語
逃れ始める
(逃れる.始める): 1語
敗れ果てる
(敗れる.果てる): 1語
向け集める
(向ける.集める): 1語
見出し兼ねる
(見出す.兼ねる): 1語
痛め続ける
(痛める.続ける): 1語
歪め終わる
(歪める.終わる): 1語
生き死する
(生きる.死する): 1語
儲け初める
(儲ける.初める): 1語
罰すり切れる
(罰する.切れる): 1語
崩れ終わる
(崩れる.終わる): 1語
遅れ始める
(遅れる.始める): 1語
解れ始める
(解れる.始める): 1語
焼け垂れる
(焼ける.垂れる): 1語
楽しみ過ぎる
(楽しむ.過ぎる): 1語
投げ伏せる
(投げる.伏せる): 1語
たで汚れる
(たでる.汚れる): 1語
収まり始める
(収まる.始める): 1語
溢れ感じる
(溢れる.感じる): 1語
痩せこける
(痩せる.こける): 1語
被さり掛かる
(被さる.掛かる): 1語
微睡み掛ける
(微睡む.掛ける): 1語
逃げ果せる
(逃げる.果せる): 1語
訪ね兼ねる
(訪ねる.兼ねる): 1語
放れ兼ねる
(放れる.兼ねる): 1語
生き兼ねる
(生きる.兼ねる): 1語
感じ詰める
(感じる.詰める): 1語
設け入れる
(設ける.入れる): 1語
告げ掛ける
(告げる.掛ける): 1語
告げ終わる
(告げる.終わる): 1語
吊るし始める
(吊るす.始める): 1語
苦しみ悶える
(苦しむ.悶える): 1語
拵え続ける
(拵える.続ける): 1語
替わり掛かる
(替わる.掛かる): 1語
褒め切れる
(褒める.切れる): 1語
訴え甘える
(訴える.甘える): 1語
とよみ上げる
(とよむ.上げる): 1語
切れ掛かる
(切れる.掛かる): 1語
分かり掛かる
(分かる.掛かる): 1語
倦ね掛ける
(倦ねる.掛ける): 1語
捩れ始める
(捩れる.始める): 1語
値切り始める
(値切る.始める): 1語
現れ掛かる
(現れる.掛かる): 1語
仕舞い切れる
(仕舞う.切れる): 1語
跳ね越える
(跳ねる.越える): 1語
揺れ掛かる
(揺れる.掛かる): 1語
更け始める
(更ける.始める): 1語
起き始める
(起きる.始める): 1語
飽き疲れる
(飽きる.疲れる): 1語
向かい合わす
(向かう.合わす): 1語
蒸かし始める
(蒸かす.始める): 1語
終わり掛かる
(終わる.掛かる): 1語
抜け掛ける
(抜ける.掛ける): 1語
溢れ鄙びる
(溢れる.鄙びる): 1語
込め始める
(込める.始める): 1語
仕舞い始める
(仕舞う.始める): 1語
溶け掛ける
(溶ける.掛ける): 1語
色づき掛ける
(色づく.掛ける): 1語
固まり掛かる
(固まる.掛かる): 1語
波打ち悶える
(波打つ.悶える): 1語
冷え固まる
(冷える.固まる): 1語
燃え揺れる
(燃える.揺れる): 1語
つつみ掛かる
(つつむ.掛かる): 1語
悲しみ訴える
(悲しむ.訴える): 1語
下ろし過ぎる
(下ろす.過ぎる): 1語
纏まり掛かる
(纏まる.掛かる): 1語
破れ掛ける
(破れる.掛ける): 1語
汚れ古びる
(汚れる.古びる): 1語
炊け過ぎる
(炊ける.過ぎる): 1語
建て始める
(建てる.始める): 1語
零れ掛かる
(零れる.掛かる): 1語
決まり過ぎる
(決まる.過ぎる): 1語
引越し掛ける
(引越す.掛ける): 1語
溢れ落ちる
(溢れる.落ちる): 1語
起き換える
(起きる.換える): 1語
掠め始める
(掠める.始める): 1語
転げ掛かる
(転げる.掛かる): 1語
腐れ掛かる
(腐れる.掛かる): 1語
考え潜める
(考える.潜める): 1語
壊れ落ちる
(壊れる.落ちる): 1語
燃え仕切る
(燃える.仕切る): 1語
白け掛かる
(白ける.掛かる): 1語
建て遊ばす
(建てる.遊ばす): 1語
戯れ掛かる
(戯れる.掛かる): 1語
受け過ぎる
(受ける.過ぎる): 1語
分け隔てる
(分ける.隔てる): 1語
燃え尽くす
(燃える.尽くす): 1語
見え初める
(見える.初める): 1語
煮え零れる
(煮える.零れる): 1語
占め続ける
(占める.続ける): 1語
揺れ過ぎる
(揺れる.過ぎる): 1語
折れ崩れる
(折れる.崩れる): 1語
降り溜まる
(降りる.溜まる): 1語
溶け崩れる
(溶ける.崩れる): 1語
絞め上げる
(絞める.上げる): 1語
育て眺める
(育てる.眺める): 1語
落とし掛ける
(落とす.掛ける): 1語
揺れ暴れる
(揺れる.暴れる): 1語
抜け倒れる
(抜ける.倒れる): 1語
閉め続ける
(閉める.続ける): 1語
凍み広げる
(凍みる.広げる): 1語
考え合わす
(考える.合わす): 1語
群れ集まる
(群れる.集まる): 1語
抱え起こす
(抱える.起こす): 1語
めくり始める
(めくる.始める): 1語
崩れ溶ける
(崩れる.溶ける): 1語
掛け集まる
(掛ける.集まる): 1語
蒸かし続ける
(蒸かす.続ける): 1語
建て替える
(建てる.替える): 1語
詰め寄せる
(詰める.寄せる): 1語
やれ助かる
(やれる.助かる): 1語
上げ終わる
(上げる.終わる): 1語
撫で始める
(撫でる.始める): 1語
冴え始める
(冴える.始める): 1語
溶け落ちる
(溶ける.落ちる): 1語
変え始める
(変える.始める): 1語
食べ過ごす
(食べる.過ごす): 1語
傷つき過ぎる
(傷つく.過ぎる): 1語
加え上げる
(加える.上げる): 1語
逃れ切れる
(逃れる.切れる): 1語
投げ続ける
(投げる.続ける): 1語
閉め過ぎる
(閉める.過ぎる): 1語
吠え続ける
(吠える.続ける): 1語
与えなする
(与える.なする): 1語
つつみ始める
(つつむ.始める): 1語
枯れ乗せる
(枯れる.乗せる): 1語
向け掛かる
(向ける.掛かる): 1語
投げ始める
(投げる.始める): 1語
滅ぼし掛かる
(滅ぼす.掛かる): 1語
当たり過ぎる
(当たる.過ぎる): 1語
替え続ける
(替える.続ける): 1語
取れまかる
(取れる.まかる): 1語
照らし上げる
(照らす.上げる): 1語
ほどき始める
(ほどく.始める): 1語
煩わし過ぎる
(煩わす.過ぎる): 1語
急かし立てる
(急かす.立てる): 1語
褒め感じる
(褒める.感じる): 1語
遅れ掛ける
(遅れる.掛ける): 1語
倒れ続ける
(倒れる.続ける): 1語
ぼやき続ける
(ぼやく.続ける): 1語
抜かし始める
(抜かす.始める): 1語
上がり掛ける
(上がる.掛ける): 1語
反らし続ける
(反らす.続ける): 1語
化け続ける
(化ける.続ける): 1語
集め続ける
(集める.続ける): 1語
乗せ終える
(乗せる.終える): 1語
掛かり続ける
(掛かる.続ける): 1語
溢れ始める
(溢れる.始める): 1語
居座り続ける
(居座る.続ける): 1語
溜め過ぎる
(溜める.過ぎる): 1語
並べ変える
(並べる.変える): 1語
寄せ始める
(寄せる.始める): 1語
気取り始める
(気取る.始める): 1語
上げ続ける
(上げる.続ける): 1語
見直し始める
(見直す.始める): 1語
拘わり続ける
(拘わる.続ける): 1語
応え切れる
(応える.切れる): 1語
終え掛かる
(終える.掛かる): 1語
だけ続ける
(だける.続ける): 1語
落とし入れる
(落とす.入れる): 1語
向け兼ねる
(向ける.兼ねる): 1語
固め終わる
(固める.終わる): 1語
当たり続ける
(当たる.続ける): 1語
育て始める
(育てる.始める): 1語
備え始める
(備える.始める): 1語
冷め掛ける
(冷める.掛ける): 1語
与え兼ねる
(与える.兼ねる): 1語
伸ばし続ける
(伸ばす.続ける): 1語
群がり始める
(群がる.始める): 1語
息衝き始める
(息衝く.始める): 1語
躊躇い続ける
(躊躇う.続ける): 1語
携わり続ける
(携わる.続ける): 1語
乗せ換える
(乗せる.換える): 1語
膨れ兼ねる
(膨れる.兼ねる): 1語
演じ始める
(演じる.始める): 1語
強まり続ける
(強まる.続ける): 1語
見守り続ける
(見守る.続ける): 1語
高まり始める
(高まる.始める): 1語
越え始める
(越える.始める): 1語
纏め終わる
(纏める.終わる): 1語
強張り始める
(強張る.始める): 1語
関わり続ける
(関わる.続ける): 1語
売れ続ける
(売れる.続ける): 1語
育て続ける
(育てる.続ける): 1語
はけ始める
(はける.始める): 1語
与え終わる
(与える.終わる): 1語
掛け続ける
(掛ける.続ける): 1語
収まり掛ける
(収まる.掛ける): 1語
揺れ続ける
(揺れる.続ける): 1語
欠け始める
(欠ける.始める): 1語
冷まし始める
(冷ます.始める): 1語
思え始める
(思える.始める): 1語
育て過ぎる
(育てる.過ぎる): 1語
綻び掛ける
(綻びる.掛ける): 1語
答え続ける
(答える.続ける): 1語
冴え過ぎる
(冴える.過ぎる): 1語
あけ掛ける
(あける.掛ける): 1語
教えたげる
(教える.たげる): 1語
滅び掛ける
(滅びる.掛ける): 1語
砕け過ぎる
(砕ける.過ぎる): 1語
彷徨い過ぎる
(彷徨う.過ぎる): 1語
抱え入れる
(抱える.入れる): 1語
閉め下ろす
(閉める.下ろす): 1語
黙すり続ける
(黙する.続ける): 1語
演じ過ぎる
(演じる.過ぎる): 1語
演じ損ねる
(演じる.損ねる): 1語
舐め過ぎる
(舐める.過ぎる): 1語
黄ばみ始める
(黄ばむ.始める): 1語
教え叱り言い含める
(教える.叱る.言い含める): 1語
持て向き引き継ぐ
(持てる.向く.引き継ぐ): 1語
捩れ合い縺れ合う
(捩れる.合う.縺れ合う): 1語
藻掻き出疲れ果てる
(藻掻く.出る.疲れる.果てる): 1語
考え抜き考え抜く
(考える.抜く.考える.抜く): 1語
封じ去り締め出す
(封じる.去る.締める.出す): 1語
駆け巡り始める
(駆ける.巡る.始める): 1語
刮げ抜き捨てる
(刮げる.抜く.捨てる): 1語
疲れ弱り果てる
(疲れる.弱る.果てる): 1語
跳ね回り始める
(跳ねる.回る.始める): 1語
乱れ散り始める
(乱れる.散る.始める): 1語
泊め致し兼ねる
(泊める.致す.兼ねる): 1語
跳ね回り落ちる
(跳ねる.回る.落ちる): 1語
分かり思いやれる
(分かる.思う.やれる): 1語
こけ脅しじみる
(こける.脅す.じみる): 1語
浮かび閃き過ぎる
(浮かぶ.閃く.過ぎる): 1語
遣らし鋳汚れる
(遣らす.鋳る.汚れる): 1語
親しみ合い睦み合う
(親しむ.合う.睦む.合う): 1語
羽織り居り通う
(羽織る.居る.通う): 1語
撫すり語り見る
(撫する.語る.見る): 1語
生え鋳出る
(生える.鋳る.出る): 1語
感じ見守る
(感じる.見る.守る): 1語
抜け鋳出る
(抜ける.鋳る.出る): 1語
散らし揉み潰す
(散らす.揉む.潰す): 1語
下り居り思う
(下りる.居る.思う): 1語
下り居り聞く
(下りる.居る.聞く): 1語
交わし鋳疑る
(交わす.鋳る.疑る): 1語
生き越し切る
(生きる.越す.切る): 1語
愛で有り得る
(愛でる.有る.得る): 1語
集め描き出す
(集める.描く.出す): 1語
撫で片し遣る
(撫でる.片す.遣る): 1語
刺さり込み合う
(刺さる.込む.合う): 1語
外れ遣る
(外れる.遣る): 1語
兼ね得る
(兼ねる.得る): 1語
言え練る
(言える.練る): 1語
止め解く
(止める.解く): 1語
紛れ去る
(紛れる.去る): 1語
預かり放す
(預かる.放す): 1語
逸らし放す
(逸らす.放す): 1語
知らし解く
(知らす.解く): 1語
掲げ遣る
(掲げる.遣る): 1語
紛れ入る
(紛れる.入る): 1語
詰め治す
(詰める.治す): 1語
裂け下る
(裂ける.下る): 1語
鍛え成る
(鍛える.成る): 1語
慌て散る
(慌てる.散る): 1語
破れ散る
(破れる.散る): 1語
掛かり遣る
(掛かる.遣る): 1語
付け散る
(付ける.散る): 1語
見縊り蔑む
(見縊る.蔑む): 1語
訪ね巡る
(訪ねる.巡る): 1語
知れ立つ
(知れる.立つ): 1語
萎れ切る
(萎れる.切る): 1語
手繰り出る
(手繰る.出る): 1語
荒らし抜く
(荒らす.抜く): 1語
開け放つ
(開ける.放つ): 1語
苦しみ合う
(苦しむ.合う): 1語
跳ね得る
(跳ねる.得る): 1語
食べ通す
(食べる.通す): 1語
交わり合う
(交わる.合う): 1語
燃え下る
(燃える.下る): 1語
責め問う
(責める.問う): 1語
脅かし出る
(脅かす.出る): 1語
濡れ腐る
(濡れる.腐る): 1語
開け残す
(開ける.残す): 1語
攻め悩む
(攻める.悩む): 1語
委ね切る
(委ねる.切る): 1語
悶え抜く
(悶える.抜く): 1語
褒め抜く
(褒める.抜く): 1語
悄気返る
(悄気る.返る): 1語
萎れ返る
(萎れる.返る): 1語
暴れ狂う
(暴れる.狂う): 1語
まかり越す
(まかる.越す): 1語
居着き申す
(居着く.申す): 1語
忘れ申す
(忘れる.申す): 1語
滅び切る
(滅びる.切る): 1語
静まり切る
(静まる.切る): 1語
捨て乗す
(捨てる.乗す): 1語
悔い来る
(悔いる.来る): 1語
流れ言う
(流れる.言う): 1語
縮まり込む
(縮まる.込む): 1語
調べ得る
(調べる.得る): 1語
乱れ狂う
(乱れる.狂う): 1語
称え出す
(称える.出す): 1語
繋がり通う
(繋がる.通う): 1語
訪れ来る
(訪れる.来る): 1語
背負い下す
(背負う.下す): 1語
興じ笑う
(興じる.笑う): 1語
迎え送る
(迎える.送る): 1語
照らし見る
(照らす.見る): 1語
老い去る
(老いる.去る): 1語
楽しみ聞く
(楽しむ.聞く): 1語
絶え切る
(絶える.切る): 1語
伝わり守る
(伝わる.守る): 1語
借り知る
(借りる.知る): 1語
企て及ぶ
(企てる.及ぶ): 1語
朽ち去る
(朽ちる.去る): 1語
覚え得る
(覚える.得る): 1語
企て望む
(企てる.望む): 1語
迎え取る
(迎える.取る): 1語
折れどる
(折れる.どる): 1語
勧め諭す
(勧める.諭す): 1語
求め歩く
(求める.歩く): 1語
信じ説く
(信じる.説く): 1語
受け請う
(受ける.請う): 1語
化け踏む
(化ける.踏む): 1語
諫め成る
(諫める.成る): 1語
痂せ沸く
(痂せる.沸く): 1語
開け進む
(開ける.進む): 1語
植え見る
(植える.見る): 1語
散じ被る
(散じる.被る): 1語
悲しみ泣く
(悲しむ.泣く): 1語
聞け聞く
(聞ける.聞く): 1語
迎え申す
(迎える.申す): 1語
遅れ送る
(遅れる.送る): 1語
設け出す
(設ける.出す): 1語
近づき寄る
(近づく.寄る): 1語
起こり勝つ
(起こる.勝つ): 1語
うて帰る
(うてる.帰る): 1語
攀じ上る
(攀じる.上る): 1語
宥め賺す
(宥める.賺す): 1語
念じ願う
(念じる.願う): 1語
真似得る
(真似る.得る): 1語
逃げ入る
(逃げる.入る): 1語
乱れ立つ
(乱れる.立つ): 1語
気負い込む
(気負う.込む): 1語
興じ抜く
(興じる.抜く): 1語
迎え奉る
(迎える.奉る): 1語
満ち満つ
(満ちる.満つ): 1語
奏で出す
(奏でる.出す): 1語
乱れ合う
(乱れる.合う): 1語
任じ合う
(任じる.合う): 1語
告げ因る
(告げる.因る): 1語
落ち入る
(落ちる.入る): 1語
寄せ効く
(寄せる.効く): 1語
賭け合う
(賭ける.合う): 1語
続け合う
(続ける.合う): 1語
迎え出る
(迎える.出る): 1語
駆け渡る
(駆ける.渡る): 1語
閉め立つ
(閉める.立つ): 1語
振れ歩く
(振れる.歩く): 1語
触れ出す
(触れる.出す): 1語
吠え脅す
(吠える.脅す): 1語
崩れ合う
(崩れる.合う): 1語
気遣い為す
(気遣う.為す): 1語
躊躇い出す
(躊躇う.出す): 1語
響めき渡る
(響めく.渡る): 1語
駆け合う
(駆ける.合う): 1語
極め込む
(極める.込む): 1語
近づき合う
(近づく.合う): 1語
参じ出る
(参じる.出る): 1語
顧み合う
(顧みる.合う): 1語
眺め知る
(眺める.知る): 1語
替え焼く
(替える.焼く): 1語
掠め奪う
(掠める.奪う): 1語
上げ合う
(上げる.合う): 1語
物語り致す
(物語る.致す): 1語
辱め遣る
(辱める.遣る): 1語
改め出す
(改める.出す): 1語
比べ得る
(比べる.得る): 1語
うて遣る
(うてる.遣る): 1語
擡げ出す
(擡げる.出す): 1語
覚め合う
(覚める.合う): 1語
揺らぎ出す
(揺らぐ.出す): 1語
固まり残る
(固まる.残る): 1語
戯れ合う
(戯れる.合う): 1語
掛かり出す
(掛かる.出す): 1語
強い唸る
(強いる.唸る): 1語
教え出す
(教える.出す): 1語
増え出す
(増える.出す): 1語
定め置く
(定める.置く): 1語
連れ致す
(連れる.致す): 1語
黙すり切る
(黙する.切る): 1語
めくり返す
(めくる.返す): 1語
色めき出す
(色めく.出す): 1語
生き飽く
(生きる.飽く): 1語
燃え止む
(燃える.止む): 1語
寝かし解く
(寝かす.解く): 1語
留め得る
(留める.得る): 1語
更け沈む
(更ける.沈む): 1語
迎え得る
(迎える.得る): 1語
垂れ香る
(垂れる.香る): 1語
藻掻き抜く
(藻掻く.抜く): 1語
垂れ言う
(垂れる.言う): 1語
答え合う
(答える.合う): 1語
藻掻き戦う
(藻掻く.戦う): 1語
蓄え出す
(蓄える.出す): 1語
藻掻き出す
(藻掻く.出す): 1語
縛め捕る
(縛める.捕る): 1語
映え出す
(映える.出す): 1語
ぞめき出る
(ぞめく.出る): 1語
数え来る
(数える.来る): 1語
藻掻き悩む
(藻掻く.悩む): 1語
浴び入る
(浴びる.入る): 1語
賑わい立つ
(賑わう.立つ): 1語
鍛え治す
(鍛える.治す): 1語
つつみ隠す
(つつむ.隠す): 1語
戯れ狂う
(戯れる.狂う): 1語
煮え出す
(煮える.出す): 1語
藻掻き嘆く
(藻掻く.嘆く): 1語
燃え募る
(燃える.募る): 1語
屈まり込む
(屈まる.込む): 1語
枯れ入る
(枯れる.入る): 1語
枯れ這う
(枯れる.這う): 1語
恐れ回る
(恐れる.回る): 1語
暮れ為す
(暮れる.為す): 1語
慣れ抜く
(慣れる.抜く): 1語
屈め込む
(屈める.込む): 1語
燻べ込む
(燻べる.込む): 1語
興じ合う
(興じる.合う): 1語
溜め解く
(溜める.解く): 1語
楽しみ得る
(楽しむ.得る): 1語
眺め飽く
(眺める.飽く): 1語
別れ合う
(別れる.合う): 1語
付け断る
(付ける.断る): 1語
投げ取る
(投げる.取る): 1語
用い得る
(用いる.得る): 1語
重なり得る
(重なる.得る): 1語
替わりゆく
(替わる.ゆく): 1語
込め直す
(込める.直す): 1語
掲げ持つ
(掲げる.持つ): 1語
整え直す
(整える.直す): 1語
治め直す
(治める.直す): 1語
撥ね返る
(撥ねる.返る): 1語
乱れ騒ぐ
(乱れる.騒ぐ): 1語
駆け帰る
(駆ける.帰る): 1語
添え合う
(添える.合う): 1語
責め得る
(責める.得る): 1語
入れ待つ
(入れる.待つ): 1語
通じ得る
(通じる.得る): 1語
掛け得る
(掛ける.得る): 1語
駆け付く
(駆ける.付く): 1語
破れ去る
(破れる.去る): 1語
秘すり隠す
(秘する.隠す): 1語
求め回る
(求める.回る): 1語
落ち凹む
(落ちる.凹む): 1語
広げ出す
(広げる.出す): 1語
入れ出す
(入れる.出す): 1語
強い願う
(強いる.願う): 1語
別れ去る
(別れる.去る): 1語
たくり取る
(たくる.取る): 1語
縺れ歩く
(縺れる.歩く): 1語
焼け切る
(焼ける.切る): 1語
絡め捕る
(絡める.捕る): 1語
責め抜く
(責める.抜く): 1語
味わい取る
(味わう.取る): 1語
覚まし因る
(覚ます.因る): 1語
失せ侍る
(失せる.侍る): 1語
群がり付く
(群がる.付く): 1語
近づき奉る
(近づく.奉る): 1語
千切り蹴る
(千切る.蹴る): 1語
見せ奉る
(見せる.奉る): 1語
覚まし為す
(覚ます.為す): 1語
更け渡る
(更ける.渡る): 1語
漏らし為す
(漏らす.為す): 1語
起こり蹴る
(起こる.蹴る): 1語
乱れ腐る
(乱れる.腐る): 1語
おもひ計る
(おもふ.計る): 1語
満ち来る
(満ちる.来る): 1語
信じ守る
(信じる.守る): 1語
乳繰り合う
(乳繰る.合う): 1語
撫すり見る
(撫する.見る): 1語
念じ遣る
(念じる.遣る): 1語
燃え成る
(燃える.成る): 1語
駆け抜く
(駆ける.抜く): 1語
食べ為す
(食べる.為す): 1語
暮れ散る
(暮れる.散る): 1語
詰まり言う
(詰まる.言う): 1語
食べ零す
(食べる.零す): 1語
こごみ込む
(こごむ.込む): 1語
転がし解く
(転がす.解く): 1語
詫び解く
(詫びる.解く): 1語
建て上る
(建てる.上る): 1語
掛け回す
(掛ける.回す): 1語
うて合う
(うてる.合う): 1語
連れ成る
(連れる.成る): 1語
上がり為す
(上がる.為す): 1語
だせ言う
(だせる.言う): 1語
聞け言う
(聞ける.言う): 1語
強張り竦む
(強張る.竦む): 1語
逃げおう
(逃げる.おう): 1語
認め解く
(認める.解く): 1語
殖やし解く
(殖やす.解く): 1語
鍛え込む
(鍛える.込む): 1語
上げ浚う
(上げる.浚う): 1語
伸び寄る
(伸びる.寄る): 1語
死なし解く
(死なす.解く): 1語
脅かし解く
(脅かす.解く): 1語
感じ通す
(感じる.通す): 1語
覚め散る
(覚める.散る): 1語
纏わり付く
(纏わる.付く): 1語
慣れ散る
(慣れる.散る): 1語
生え散る
(生える.散る): 1語
参じ遣る
(参じる.遣る): 1語
論じ遣る
(論じる.遣る): 1語
おもひ切る
(おもふ.切る): 1語
すれ散る
(すれる.散る): 1語
慌て切る
(慌てる.切る): 1語
悲しみ怒る
(悲しむ.怒る): 1語
調べ回る
(調べる.回る): 1語
逃れ出す
(逃れる.出す): 1語
慣れ問う
(慣れる.問う): 1語
入れおう
(入れる.おう): 1語
認め取る
(認める.取る): 1語
更け込む
(更ける.込む): 1語
悄気切る
(悄気る.切る): 1語
付け回す
(付ける.回す): 1語
弱まり痛む
(弱まる.痛む): 1語
苛め抜く
(苛める.抜く): 1語
認め掴む
(認める.掴む): 1語
負け行く
(負ける.行く): 1語
並べ置く
(並べる.置く): 1語
揃え得る
(揃える.得る): 1語
捏ね笑む
(捏ねる.笑む): 1語
行け因る
(行ける.因る): 1語
焦れ抜く
(焦れる.抜く): 1語
媚び勇む
(媚びる.勇む): 1語
生かし得る
(生かす.得る): 1語
入れ得る
(入れる.得る): 1語
止め見る
(止める.見る): 1語
付け探る
(付ける.探る): 1語
弾け貸す
(弾ける.貸す): 1語
迎え見る
(迎える.見る): 1語
馳せ集う
(馳せる.集う): 1語
倒れ覆う
(倒れる.覆う): 1語
割れ込む
(割れる.込む): 1語
仕え申す
(仕える.申す): 1語
掛け申す
(掛ける.申す): 1語
降り蹴る
(降りる.蹴る): 1語
失せ塗る
(失せる.塗る): 1語
振れ回す
(振れる.回す): 1語
振れ回る
(振れる.回る): 1語
応え返す
(応える.返す): 1語
掛け下す
(掛ける.下す): 1語
育て取る
(育てる.取る): 1語
留め置く
(留める.置く): 1語
馳せ下る
(馳せる.下る): 1語
馳せ戻る
(馳せる.戻る): 1語
助け頂く
(助ける.頂く): 1語
下げ渡す
(下げる.渡す): 1語
分けゆく
(分ける.ゆく): 1語
抱え取る
(抱える.取る): 1語
枯れ残る
(枯れる.残る): 1語
焼け通る
(焼ける.通る): 1語
慌て語る
(慌てる.語る): 1語
構え込む
(構える.込む): 1語
明るみ出す
(明るむ.出す): 1語
乱れ出す
(乱れる.出す): 1語
求め抜く
(求める.抜く): 1語
投じ去る
(投じる.去る): 1語
変え得る
(変える.得る): 1語
面すり得る
(面する.得る): 1語
生かし合う
(生かす.合う): 1語
教え諭す
(教える.諭す): 1語
撫ぜ回す
(撫ぜる.回す): 1語
費え去る
(費える.去る): 1語
起こり来る
(起こる.来る): 1語
落ち行く
(落ちる.行く): 1語
上げ出す
(上げる.出す): 1語
委ね任す
(委ねる.任す): 1語
閉まり切る
(閉まる.切る): 1語
支え切る
(支える.切る): 1語
解け込む
(解ける.込む): 1語
閉めゆく
(閉める.ゆく): 1語
高め切る
(高める.切る): 1語
流れ蠢く
(流れる.蠢く): 1語
閉じ込む
(閉じる.込む): 1語
換え得る
(換える.得る): 1語
敗れ去る
(敗れる.去る): 1語
見逃し得る
(見逃す.得る): 1語
止め得る
(止める.得る): 1語
枯れ得る
(枯れる.得る): 1語
枯れ萎む
(枯れる.萎む): 1語
恐れ慎む
(恐れる.慎む): 1語
住まい為す
(住まう.為す): 1語
藻掻き巡る
(藻掻く.巡る): 1語
崩れ切る
(崩れる.切る): 1語
念じ抜く
(念じる.抜く): 1語
顰め為す
(顰める.為す): 1語
焼け滅ぶ
(焼ける.滅ぶ): 1語
漏れ聞く
(漏れる.聞く): 1語
試み得る
(試みる.得る): 1語
潤け切る
(潤ける.切る): 1語
鍛え合う
(鍛える.合う): 1語
見なし得る
(見なす.得る): 1語
割れ来る
(割れる.来る): 1語
荒れ散る
(荒れる.散る): 1語
勤め取る
(勤める.取る): 1語
触れ合う
(触れる.合う): 1語
構え散る
(構える.散る): 1語
別れ散る
(別れる.散る): 1語
浸かり取る
(浸かる.取る): 1語
分かち持つ
(分かつ.持つ): 1語
借り掻く
(借りる.掻く): 1語
老け込む
(老ける.込む): 1語
別れ致す
(別れる.致す): 1語
褒め照る
(褒める.照る): 1語
言わし解く
(言わす.解く): 1語
起き稼ぐ
(起きる.稼ぐ): 1語
掛け立つ
(掛ける.立つ): 1語
拗らし立つ
(拗らす.立つ): 1語
恥じ知る
(恥じる.知る): 1語
任せ解く
(任せる.解く): 1語
流行り出す
(流行る.出す): 1語
立て出す
(立てる.出す): 1語
受け致す
(受ける.致す): 1語
飲め遣る
(飲める.遣る): 1語
崩れ行く
(崩れる.行く): 1語
煮立ち切る
(煮立つ.切る): 1語
馴染み得る
(馴染む.得る): 1語
着せ得る
(着せる.得る): 1語
支え得る
(支える.得る): 1語
掛け捩る
(掛ける.捩る): 1語
満たし能う
(満たす.能う): 1語
くぐり出る
(くぐる.出る): 1語
食べ合う
(食べる.合う): 1語
重なり起つ
(重なる.起つ): 1語
震え通す
(震える.通す): 1語
借り取る
(借りる.取る): 1語
冷え待つ
(冷える.待つ): 1語
借り切る
(借りる.切る): 1語
凍み知る
(凍みる.知る): 1語
曲がり切る
(曲がる.切る): 1語
定め得る
(定める.得る): 1語
律すり得る
(律する.得る): 1語
だせ解く
(だせる.解く): 1語
接すり持つ
(接する.持つ): 1語
罰すり得る
(罰する.得る): 1語
馳せ帰る
(馳せる.帰る): 1語
繋がり得る
(繋がる.得る): 1語
育て得る
(育てる.得る): 1語
数え得る
(数える.得る): 1語
見張り合う
(見張る.合う): 1語
遅れ取る
(遅れる.取る): 1語
述べ来る
(述べる.来る): 1語
現れ遣る
(現れる.遣る): 1語
開け遣る
(開ける.遣る): 1語
忘れ遣る
(忘れる.遣る): 1語
仕舞い申す
(仕舞う.申す): 1語
逃げ遣る
(逃げる.遣る): 1語
晴らし得る
(晴らす.得る): 1語
生え遣る
(生える.遣る): 1語
寝入り出る
(寝入る.出る): 1語
抱え去る
(抱える.去る): 1語
跳ね狂う
(跳ねる.狂う): 1語
辞め取る
(辞める.取る): 1語
惚れ抜く
(惚れる.抜く): 1語
笑え遣る
(笑える.遣る): 1語
見え遣る
(見える.遣る): 1語
捨て取る
(捨てる.取る): 1語
掛け切る
(掛ける.切る): 1語
整え得る
(整える.得る): 1語
逃げ住む
(逃げる.住む): 1語
老成遣る
(老成る.遣る): 1語
春めき出す
(春めく.出す): 1語
下ろし得る
(下ろす.得る): 1語
分かち着る
(分かつ.着る): 1語
入れ申す
(入れる.申す): 1語
生き行く
(生きる.行く): 1語
泊まり切る
(泊まる.切る): 1語
借り思う
(借りる.思う): 1語
手繰り遣る
(手繰る.遣る): 1語
捏ね付く
(捏ねる.付く): 1語
泊め置く
(泊める.置く): 1語
凍み遣る
(凍みる.遣る): 1語
転がり回る
(転がる.回る): 1語
荒れ叫ぶ
(荒れる.叫ぶ): 1語
立て合う
(立てる.合う): 1語
投げ下す
(投げる.下す): 1語
出会い知る
(出会う.知る): 1語
倒れ込む
(倒れる.込む): 1語
腫れぼる
(腫れる.ぼる): 1語
凭れ切る
(凭れる.切る): 1語
覚え研ぐ
(覚える.研ぐ): 1語
借り捲る
(借りる.捲る): 1語
高鳴り響く
(高鳴る.響く): 1語
抜かし因る
(抜かす.因る): 1語
食べ切る
(食べる.切る): 1語
投げ渡す
(投げる.渡す): 1語
燃え迫る
(燃える.迫る): 1語
群がり起つ
(群がる.起つ): 1語
転がり得る
(転がる.得る): 1語
訴え叫ぶ
(訴える.叫ぶ): 1語
惚れ遣る
(惚れる.遣る): 1語
働かし遣る
(働かす.遣る): 1語
借り残る
(借りる.残る): 1語
現れ因る
(現れる.因る): 1語
捏ね因る
(捏ねる.因る): 1語
負け遣る
(負ける.遣る): 1語
生え取る
(生える.取る): 1語
心得取る
(心得る.取る): 1語
食らい遣る
(食らう.遣る): 1語
惚れ来る
(惚れる.来る): 1語
グレ出す
(グレる.出す): 1語
論じ得る
(論じる.得る): 1語
燃え出る
(燃える.出る): 1語
連なり出る
(連なる.出る): 1語
乗せ致す
(乗せる.致す): 1語
攻め上る
(攻める.上る): 1語
伝わり残る
(伝わる.残る): 1語
起き残す
(起きる.残す): 1語
受け流す
(受ける.流す): 1語
崇め祭る
(崇める.祭る): 1語
綻び持つ
(綻びる.持つ): 1語
群がり立つ
(群がる.立つ): 1語
気づき得る
(気づく.得る): 1語
消え得る
(消える.得る): 1語
冴え来る
(冴える.来る): 1語
おもひ描く
(おもふ.描く): 1語
おもひ付く
(おもふ.付く): 1語
捧げ切る
(捧げる.切る): 1語
見縊り遣る
(見縊る.遣る): 1語
見せ立つ
(見せる.立つ): 1語
儲け来る
(儲ける.来る): 1語
たへ忍ぶ
(たへる.忍ぶ): 1語
おもひ知る
(おもふ.知る): 1語
浸かり動く
(浸かる.動く): 1語
借り飲む
(借りる.飲む): 1語
吠え鳴く
(吠える.鳴く): 1語
当たり舞う
(当たる.舞う): 1語
似せ遣る
(似せる.遣る): 1語
育て遣る
(育てる.遣る): 1語
起こし遣る
(起こす.遣る): 1語
怒鳴り合う
(怒鳴る.合う): 1語
惚れ合う
(惚れる.合う): 1語
燃え育つ
(燃える.育つ): 1語
倒れ去る
(倒れる.去る): 1語
掠め盗る
(掠める.盗る): 1語
委ね得る
(委ねる.得る): 1語
心得切る
(心得る.切る): 1語
舐め遣る
(舐める.遣る): 1語
嵌まり通す
(嵌まる.通す): 1語
荒れ切る
(荒れる.切る): 1語
逃げ歩く
(逃げる.歩く): 1語
怯え戦く
(怯える.戦く): 1語
駆け狂う
(駆ける.狂う): 1語
止まり得る
(止まる.得る): 1語
寄越し遣る
(寄越す.遣る): 1語
砕け狂う
(砕ける.狂う): 1語
冴え輝く
(冴える.輝く): 1語
悶え泣く
(悶える.泣く): 1語
述べ遣る
(述べる.遣る): 1語
彷徨い抜く
(彷徨う.抜く): 1語
落ちゆく
(落ちる.ゆく): 1語
入れ持つ
(入れる.持つ): 1語
降り足る
(降りる.足る): 1語
収め得る
(収める.得る): 1語
湛え得る
(湛える.得る): 1語
眩めき入る
(眩めく.入る): 1語
燃え因る
(燃える.因る): 1語
冷えゆく
(冷える.ゆく): 1語
別れ住む
(別れる.住む): 1語
分かり得る
(分かる.得る): 1語
預け放す
(預ける.放す): 1語
暴れ騒ぐ
(暴れる.騒ぐ): 1語
群れ寄る
(群れる.寄る): 1語
広がり得る
(広がる.得る): 1語
群れ咲く
(群れる.咲く): 1語
収まり返る
(収まる.返る): 1語
気取り遣る
(気取る.遣る): 1語
縒れ合う
(縒れる.合う): 1語
剥れ上る
(剥れる.上る): 1語
懲りぼる
(懲りる.ぼる): 1語
群がり咲く
(群がる.咲く): 1語
締め切る
(締める.切る): 1語
生け込む
(生ける.込む): 1語
生かし解く
(生かす.解く): 1語
据え込む
(据える.込む): 1語
躊躇い惑う
(躊躇う.惑う): 1語
怪しみ驚く
(怪しむ.驚く): 1語
責め叱る
(責める.叱る): 1語
閉め着る
(閉める.着る): 1語
慌て騒ぐ
(慌てる.騒ぐ): 1語
流れ注ぐ
(流れる.注ぐ): 1語
ぐれ潜る
(ぐれる.潜る): 1語
掠め飛ぶ
(掠める.飛ぶ): 1語
折れ込む
(折れる.込む): 1語
尋ね歩く
(尋ねる.歩く): 1語
滅入り込む
(滅入る.込む): 1語
転じ得る
(転じる.得る): 1語
剥れ返る
(剥れる.返る): 1語
壊れ去る
(壊れる.去る): 1語
求め合う
(求める.合う): 1語
付け遊ぶ
(付ける.遊ぶ): 1語
生き上る
(生きる.上る): 1語
勧め置く
(勧める.置く): 1語
茶化し切る
(茶化す.切る): 1語
眺め歩く
(眺める.歩く): 1語
退け剥ぐ
(退ける.剥ぐ): 1語
向け解く
(向ける.解く): 1語
煮え返る
(煮える.返る): 1語
案じ合う
(案じる.合う): 1語
見回り出す
(見回る.出す): 1語
生き出す
(生きる.出す): 1語
消え行く
(消える.行く): 1語
色めき渡る
(色めく.渡る): 1語
掛け入る
(掛ける.入る): 1語
絶え入る
(絶える.入る): 1語
せがみ出す
(せがむ.出す): 1語
群がり湧く
(群がる.湧く): 1語
冴え持つ
(冴える.持つ): 1語
呉れ行く
(呉れる.行く): 1語
信じ取る
(信じる.取る): 1語
擦れ切る
(擦れる.切る): 1語
すかし込む
(すかす.込む): 1語
漏れ入る
(漏れる.入る): 1語
恐れ出す
(恐れる.出す): 1語
占め出す
(占める.出す): 1語
呉れ出る
(呉れる.出る): 1語
収め残す
(収める.残す): 1語
為さい上る
(為さる.上る): 1語
切れ抜く
(切れる.抜く): 1語
年取り成る
(年取る.成る): 1語
転がし仕る
(転がす.仕る): 1語
固まり付く
(固まる.付く): 1語
しね来る
(しねる.来る): 1語
解け行く
(解ける.行く): 1語
呉れ言う
(呉れる.言う): 1語
暮れ立つ
(暮れる.立つ): 1語
いびり殺す
(いびる.殺す): 1語
伸ばし因る
(伸ばす.因る): 1語
渦巻き返る
(渦巻く.返る): 1語
冷え勝る
(冷える.勝る): 1語
過ぎゆく
(過ぎる.ゆく): 1語
和らぎ眠る
(和らぐ.眠る): 1語
高め得る
(高める.得る): 1語
群れ遊ぶ
(群れる.遊ぶ): 1語
群れ動く
(群れる.動く): 1語
化け得る
(化ける.得る): 1語
任せ申す
(任せる.申す): 1語
せびり出す
(せびる.出す): 1語
転がり巡る
(転がる.巡る): 1語
揺れ瞬く
(揺れる.瞬く): 1語
流れ囁く
(流れる.囁く): 1語
群れ集る
(群れる.集る): 1語
生え切る
(生える.切る): 1語
起こし得る
(起こす.得る): 1語
満ち輝く
(満ちる.輝く): 1語
負け切る
(負ける.切る): 1語
任せ得る
(任せる.得る): 1語
物語り合う
(物語る.合う): 1語
分かち得る
(分かつ.得る): 1語
投じ合う
(投じる.合う): 1語
練れ切る
(練れる.切る): 1語
離れ得る
(離れる.得る): 1語
虐げ追う
(虐げる.追う): 1語
跳ね返る
(跳ねる.返る): 1語
流れ渡る
(流れる.渡る): 1語
流れ通す
(流れる.通す): 1語
破れゆく
(破れる.ゆく): 1語
藻掻き通す
(藻掻く.通す): 1語
生き繋ぐ
(生きる.繋ぐ): 1語
求め戦う
(求める.戦う): 1語
強め合う
(強める.合う): 1語
生き育つ
(生きる.育つ): 1語
づけ取る
(づける.取る): 1語
古び切る
(古びる.切る): 1語
避け通す
(避ける.通す): 1語
広げ得る
(広げる.得る): 1語
流れ回る
(流れる.回る): 1語
費やし得る
(費やす.得る): 1語
解け得る
(解ける.得る): 1語
嵌め切る
(嵌める.切る): 1語
生き帰る
(生きる.帰る): 1語
捨て得る
(捨てる.得る): 1語
陥れ思う
(陥れる.思う): 1語
育て来る
(育てる.来る): 1語
宛て書く
(宛てる.書く): 1語
求め叫ぶ
(求める.叫ぶ): 1語
講じ得る
(講じる.得る): 1語
数え治す
(数える.治す): 1語
隠れ得る
(隠れる.得る): 1語
止まり通す
(止まる.通す): 1語
悔い破る
(悔いる.破る): 1語
下り入る
(下りる.入る): 1語
振れ得る
(振れる.得る): 1語
伸び立つ
(伸びる.立つ): 1語
生き付く
(生きる.付く): 1語
づけ得る
(づける.得る): 1語
絡め取る
(絡める.取る): 1語
勧め出す
(勧める.出す): 1語
たで洗う
(たでる.洗う): 1語
現れ得る
(現れる.得る): 1語
たゆみ泣く
(たゆむ.泣く): 1語
巣食い蝕む
(巣食う.蝕む): 1語
藻掻き回る
(藻掻く.回る): 1語
乗せ切る
(乗せる.切る): 1語
えぐり暴く
(えぐる.暴く): 1語
流れ合う
(流れる.合う): 1語
隠れ住む
(隠れる.住む): 1語
生き動く
(生きる.動く): 1語
生かし殺す
(生かす.殺す): 1語
関わり合う
(関わる.合う): 1語
混じり貶す
(混じる.貶す): 1語
冷め切る
(冷める.切る): 1語
広がりゆく
(広がる.ゆく): 1語
眺め回る
(眺める.回る): 1語
暮らし得る
(暮らす.得る): 1語
焦げ残る
(焦げる.残る): 1語
捏ね潰す
(捏ねる.潰す): 1語
流れ因る
(流れる.因る): 1語
手繰り合う
(手繰る.合う): 1語
溶かし出す
(溶かす.出す): 1語
馴染み切る
(馴染む.切る): 1語
馴染み振る
(馴染む.振る): 1語
絡め合う
(絡める.合う): 1語
流れ通う
(流れる.通う): 1語
生え出す
(生える.出す): 1語
感じ直す
(感じる.直す): 1語
群れ騒ぐ
(群れる.騒ぐ): 1語
固まり取る
(固まる.取る): 1語
建て舞う
(建てる.舞う): 1語
焼け死ぬ
(焼ける.死ぬ): 1語
借り越す
(借りる.越す): 1語
立て擦る
(立てる.擦る): 1語
燃え乾く
(燃える.乾く): 1語
解れ寛ぐ
(解れる.寛ぐ): 1語
起き返る
(起きる.返る): 1語
変わり織る
(変わる.織る): 1語
付け直す
(付ける.直す): 1語
起こり切る
(起こる.切る): 1語
群れ出る
(群れる.出る): 1語
連れ回る
(連れる.回る): 1語
閉じ合う
(閉じる.合う): 1語
閉め込む
(閉める.込む): 1語
汚れ腐る
(汚れる.腐る): 1語
起き遣る
(起きる.遣る): 1語
強張り痛む
(強張る.痛む): 1語
引け退く
(引ける.退く): 1語
燃え煌く
(燃える.煌く): 1語
持て扱う
(持てる.扱う): 1語
働かし解く
(働かす.解く): 1語
止まり合う
(止まる.合う): 1語
燃え走る
(燃える.走る): 1語
据え治す
(据える.治す): 1語
跳ね巻く
(跳ねる.巻く): 1語
折れ屈む
(折れる.屈む): 1語
抱え出す
(抱える.出す): 1語
撥ね返す
(撥ねる.返す): 1語
動かし出す
(動かす.出す): 1語
揺すり出す
(揺する.出す): 1語
垂れ憚る
(垂れる.憚る): 1語
冴え抜く
(冴える.抜く): 1語
急かし出す
(急かす.出す): 1語
壊れ残る
(壊れる.残る): 1語
向け成る
(向ける.成る): 1語
棚引き光る
(棚引く.光る): 1語
仕え得る
(仕える.得る): 1語
信じ奉る
(信じる.奉る): 1語
隠れ使む
(隠れる.使む): 1語
満ち見る
(満ちる.見る): 1語
悲しみ嘆く
(悲しむ.嘆く): 1語
満ちどる
(満ちる.どる): 1語
擦れ違う
(擦れる.違う): 1語
降り下る
(降りる.下る): 1語
潜め炙る
(潜める.炙る): 1語
曲がり畝る
(曲がる.畝る): 1語
急がし繰る
(急がす.繰る): 1語
染み込む
(染みる.込む): 1語
弾け出す
(弾ける.出す): 1語
群れ渡る
(群れる.渡る): 1語
伸び出る
(伸びる.出る): 1語
揺れ上る
(揺れる.上る): 1語
伸び下る
(伸びる.下る): 1語
攻め合う
(攻める.合う): 1語
慣れ成る
(慣れる.成る): 1語
閉じ切る
(閉じる.切る): 1語
切れ飛ぶ
(切れる.飛ぶ): 1語
借り得る
(借りる.得る): 1語
濡れ光る
(濡れる.光る): 1語
崩れ座る
(崩れる.座る): 1語
替え出す
(替える.出す): 1語
剥がし出す
(剥がす.出す): 1語
調べ切る
(調べる.切る): 1語
上がり切る
(上がる.切る): 1語
溜まり放す
(溜まる.放す): 1語
掠れ切る
(掠れる.切る): 1語
入れ致す
(入れる.致す): 1語
痂せ遣る
(痂せる.遣る): 1語
見せ願う
(見せる.願う): 1語
述べ得る
(述べる.得る): 1語
晴らし喜ぶ
(晴らす.喜ぶ): 1語
くねり出す
(くねる.出す): 1語
借り行く
(借りる.行く): 1語
濡らし放す
(濡らす.放す): 1語
植え移す
(植える.移す): 1語
避け出す
(避ける.出す): 1語
手伝い致す
(手伝う.致す): 1語
逃げ返る
(逃げる.返る): 1語
下り付く
(下りる.付く): 1語
いぶり出す
(いぶる.出す): 1語
控え願う
(控える.願う): 1語
捕まり合う
(捕まる.合う): 1語
取れ付く
(取れる.付く): 1語
始め遣る
(始める.遣る): 1語
掛け下る
(掛ける.下る): 1語
落ち出す
(落ちる.出す): 1語
映え茂る
(映える.茂る): 1語
集め出す
(集める.出す): 1語
付け纏う
(付ける.纏う): 1語
勤め出す
(勤める.出す): 1語
連れ剃る
(連れる.剃る): 1語
慣れ出す
(慣れる.出す): 1語
掛け通る
(掛ける.通る): 1語
話せ話す
(話せる.話す): 1語
纏め治す
(纏める.治す): 1語
強請り倒す
(強請る.倒す): 1語
飛ばし捲る
(飛ばす.捲る): 1語
抜け渡る
(抜ける.渡る): 1語
立て続く
(立てる.続く): 1語
決め張る
(決める.張る): 1語
見向き燃す
(見向く.燃す): 1語
揉め合う
(揉める.合う): 1語
化け出す
(化ける.出す): 1語
廃れ出す
(廃れる.出す): 1語
伏せ合う
(伏せる.合う): 1語
起こし直す
(起こす.直す): 1語
収まり切る
(収まる.切る): 1語
閉ざし切る
(閉ざす.切る): 1語
くめ繰る
(くめる.繰る): 1語
当たり直す
(当たる.直す): 1語
終わり切る
(終わる.切る): 1語
透かし込む
(透かす.込む): 1語
高め合う
(高める.合う): 1語
応え得る
(応える.得る): 1語
集め切る
(集める.切る): 1語
逃げ捲る
(逃げる.捲る): 1語
重ね得る
(重ねる.得る): 1語
混ざり込む
(混ざる.込む): 1語
切れ散る
(切れる.散る): 1語
痩せ張る
(痩せる.張る): 1語
冴え返る
(冴える.返る): 1語
逃げ行く
(逃げる.行く): 1語
食べ来る
(食べる.来る): 1語
預け張る
(預ける.張る): 1語
暮れ来る
(暮れる.来る): 1語
垂れ解く
(垂れる.解く): 1語
彷徨き出す
(彷徨く.出す): 1語
暮れ言う
(暮れる.言う): 1語
暮れ遣る
(暮れる.遣る): 1語
見せ足る
(見せる.足る): 1語
やれ言う
(やれる.言う): 1語
訴え出す
(訴える.出す): 1語
預け因る
(預ける.因る): 1語
掛かり因る
(掛かる.因る): 1語
怠け出す
(怠ける.出す): 1語
脱すり切る
(脱する.切る): 1語
落ち付く
(落ちる.付く): 1語
枯れ取る
(枯れる.取る): 1語
転げ巡る
(転げる.巡る): 1語
詰め寄る
(詰める.寄る): 1語
足りどる
(足りる.どる): 1語
褪せだく
(褪せる.だく): 1語
持て遣る
(持てる.遣る): 1語
威張り得る
(威張る.得る): 1語
並べ遣る
(並べる.遣る): 1語
預け申す
(預ける.申す): 1語
楽しみ合う
(楽しむ.合う): 1語
生き抜く
(生きる.抜く): 1語
教え聞く
(教える.聞く): 1語
告げ著す
(告げる.著す): 1語
接すりる
(接する.る): 1語
炊けく
(炊ける.く): 1語
考えく
(考える.く): 1語
たぐいる
(たぐう.る): 1語
生きう
(生きる.う): 1語
朽ちく
(朽ちる.く): 1語
し落ちぶれ切る
(為る.落ちぶれる.切る): 1語
慕い申し上げる
(慕う.申し上げる): 1語
憎みおびやかす
(憎む.おびやかす): 1語
追いしりぞける
(追う.しりぞける): 1語
悼み申し上げる
(悼む.申し上げる): 1語
来申し上げる
(来る.申し上げる): 1語
守り申し上げる
(守る.申し上げる): 1語
呼びならわせる
(呼ぶ.ならわせる): 1語
干落ちぶれる
(干る.落ちぶれる): 1語
這いずり上がる
(這う.ずり上がる): 1語
し打っ付かる
(為る.打っ付かる): 1語
付き申し上げる
(付く.申し上げる): 1語
去り切り上げる
(去る.切り上げる): 1語
掻き消え失せる
(掻く.消え失せる): 1語
し打ちのめす
(為る.打ちのめす): 1語
開き酔い潰れる
(開く.酔い潰れる): 1語
死に追い詰める
(死ぬ.追い詰める): 1語
払い消え失せる
(払う.消え失せる): 1語
干叩きつける
(干る.叩きつける): 1語
し待ち構える
(為る.待ち構える): 1語
し突き上げる
(為る.突き上げる): 1語
し吹きまくる
(為る.吹きまくる): 1語
振り振りかける
(振る.振りかける): 1語
し悔い改める
(為る.悔い改める): 1語
吐きまぎらせる
(吐く.まぎらせる): 1語
し投げつける
(為る.投げつける): 1語
刷り合わせばたつかせる
(刷る.合わせる.ばたつかせる): 1語
刷り合わせ始める
(刷る.合わせる.始める): 1語
振り振りまき散らす
(振る.振りまく.散らす): 1語
擦り合わせ頷き合う
(擦る.合わせる.頷く.合う): 1語
来たくれ得る
(来る.たくれる.得る): 1語
縋り付いてゆく
(縋る.付いてる.ゆく): 1語
読み合わせる
(読む.合わせる): 1語
付きまとえる
(付く.まとえる): 1語
入りそびれる
(入る.そびれる): 1語
成り引き取る
(成る.引き取る): 1語
成り立ち寄る
(成る.立ち寄る): 1語
申しつくせる
(申す.つくせる): 1語
乗りはぐれる
(乗る.はぐれる): 1語
拾い合わせる
(拾う.合わせる): 1語
解き明らめる
(解く.明らめる): 1語
誘い合わせる
(誘う.合わせる): 1語
窺い確かめる
(窺う.確かめる): 1語
捕り押さえる
(捕る.押さえる): 1語
見込み合う
(見る.込み合う): 1語
吹き途絶える
(吹く.途絶える): 1語
読み間違える
(読む.間違える): 1語
貰い合わせる
(貰う.合わせる): 1語
作りいそげる
(作る.いそげる): 1語
練り合わせる
(練る.合わせる): 1語
行きかよわす
(行く.かよわす): 1語
聞き間違える
(聞く.間違える): 1語
稼ぎ遣らかす
(稼ぐ.遣らかす): 1語
出くぐもる
(出る.くぐもる): 1語
踏みはだける
(踏む.はだける): 1語
病みほうける
(病む.ほうける): 1語
思い燃え立つ
(思う.燃え立つ): 1語
立ちそびれる
(立つ.そびれる): 1語
捩り合わせる
(捩る.合わせる): 1語
括り合わせる
(括る.合わせる): 1語
呻きのた打つ
(呻く.のた打つ): 1語
撃ち散らばる
(撃つ.散らばる): 1語
編み合わせる
(編む.合わせる): 1語
申しそびれる
(申す.そびれる): 1語
いぢ亡くなる
(いづ.亡くなる): 1語
作り出くわす
(作る.出くわす): 1語
通り片付ける
(通る.片付ける): 1語
し思い込む
(為る.思い込む): 1語
成り酔っ払う
(成る.酔っ払う): 1語
聞き合わせる
(聞く.合わせる): 1語
遣りぬかせる
(遣る.ぬかせる): 1語
食い為てやる
(食う.為てやる): 1語
住みこなせる
(住む.こなせる): 1語
引きくだせる
(引く.くだせる): 1語
書き間違える
(書く.間違える): 1語
繰り捕まえる
(繰る.捕まえる): 1語
取り間違える
(取る.間違える): 1語
召し捕らえる
(召す.捕らえる): 1語
守りとおせる
(守る.とおせる): 1語
突きころせる
(突く.ころせる): 1語
知りつくせる
(知る.つくせる): 1語
書きちがえる
(書く.ちがえる): 1語
押しかえせる
(押す.かえせる): 1語
し落ち着く
(為る.落ち着く): 1語
思い焦がれる
(思う.焦がれる): 1語
書きしくじる
(書く.しくじる): 1語
飲み酔っ払う
(飲む.酔っ払う): 1語
愛し懐かしむ
(愛す.懐かしむ): 1語
振り揺るがす
(振る.揺るがす): 1語
見合わせる
(見る.合わせる): 1語
浮きのぼれる
(浮く.のぼれる): 1語
囁き利かせる
(囁く.利かせる): 1語
書きそびれる
(書く.そびれる): 1語
見捕らえる
(見る.捕らえる): 1語
揉み合わせる
(揉む.合わせる): 1語
干仕上がる
(干る.仕上がる): 1語
置き合わせる
(置く.合わせる): 1語
酔い草臥れる
(酔う.草臥れる): 1語
追いしりぞく
(追う.しりぞく): 1語
し動き出す
(為る.動き出す): 1語
立ちまわれる
(立つ.まわれる): 1語
覆いうごける
(覆う.うごける): 1語
取り合わせる
(取る.合わせる): 1語
驚き立ち上る
(驚く.立ち上る): 1語
守り力づける
(守る.力づける): 1語
取りもどせる
(取る.もどせる): 1語
書きうつせる
(書く.うつせる): 1語
巡り合わせる
(巡る.合わせる): 1語
し絡み合う
(為る.絡み合う): 1語
継ぎ合わせる
(継ぐ.合わせる): 1語
訝り繰り返す
(訝る.繰り返す): 1語
覆いかくせる
(覆う.かくせる): 1語
見まわれる
(見る.まわれる): 1語
成り合わせる
(成る.合わせる): 1語
病みほつれる
(病む.ほつれる): 1語
追いはらえる
(追う.はらえる): 1語
綯い合わせる
(綯う.合わせる): 1語
出分かれる
(出る.分かれる): 1語
慰み煮付ける
(慰む.煮付ける): 1語
汲み合わさる
(汲む.合わさる): 1語
噛み合わさる
(噛む.合わさる): 1語
紡ぎ合わせる
(紡ぐ.合わせる): 1語
語りつくせる
(語る.つくせる): 1語
返し思い出す
(返す.思い出す): 1語
聞き草臥れる
(聞く.草臥れる): 1語
炙り焦げ付く
(炙る.焦げ付く): 1語
巻きしぼめる
(巻く.しぼめる): 1語
噛み合わせる
(噛む.合わせる): 1語
剥ぎ合わせる
(剥ぐ.合わせる): 1語
買いそびれる
(買う.そびれる): 1語
行きそびれる
(行く.そびれる): 1語
憎み合わせる
(憎む.合わせる): 1語
返り合わせる
(返る.合わせる): 1語
向き合わせる
(向く.合わせる): 1語
言いそびれる
(言う.そびれる): 1語
読みくだせる
(読む.くだせる): 1語
頼り為てやる
(頼る.為てやる): 1語
吊り合わせる
(吊る.合わせる): 1語
しとおせる
(為る.とおせる): 1語
歩き草臥れる
(歩く.草臥れる): 1語
踏み間違える
(踏む.間違える): 1語
立ち騒がせる
(立つ.騒がせる): 1語
動きまわれる
(動く.まわれる): 1語
思いえがける
(思う.えがける): 1語
取りはぐれる
(取る.はぐれる): 1語
飛びあがれる
(飛ぶ.あがれる): 1語
追い草臥れる
(追う.草臥れる): 1語
読みとおせる
(読む.とおせる): 1語
仕りそうろう
(仕る.そうろう): 1語
探し草臥れる
(探す.草臥れる): 1語
し咽び泣く
(為る.咽び泣く): 1語
喚き散らし言い立てる
(喚く.散らす.言い立てる): 1語
囁き掛け追っかける
(囁く.掛ける.追っかける): 1語
見上げ見下ろす
(見る.上げる.見下ろす): 1語
突き上げ振り回す
(突く.上げる.振り回す): 1語
勝ち続け勝ち誇る
(勝つ.続ける.勝ち誇る): 1語
聞き飽き見飽きる
(聞く.飽きる.見飽きる): 1語
踊り続け跳ね続ける
(踊る.続ける.跳ねる.続ける): 1語
立ち向かい始める
(立つ.向かう.始める): 1語
踏み下ろし掛ける
(踏む.下ろす.掛ける): 1語
積み終えなする
(積む.終える.なする): 1語
読み違え始める
(読む.違える.始める): 1語
見計らい過ぎる
(見る.計らう.過ぎる): 1語
来掛かり見渡す
(来る.掛かる.見渡す): 1語
見調べ始める
(見る.調べる.始める): 1語
見上げ見下す
(見る.上げる.見下す): 1語
掬い上げ切れる
(掬う.上げる.切れる): 1語
押し勧め始める
(押す.勧める.始める): 1語
貫き纏め掛ける
(貫く.纏める.掛ける): 1語
巻き散らし始める
(巻く.散らす.始める): 1語
吹き変わり始める
(吹く.変わる.始める): 1語
買い集め始める
(買う.集める.始める): 1語
打ち掛かり打ち下ろす
(打つ.掛かる.打つ.下ろす): 1語
脱ぎ捨て焼き捨てる
(脱ぐ.捨てる.焼く.捨てる): 1語
招き寄せ得る
(招く.寄せる.得る): 1語
蹴り降り来る
(蹴る.降りる.来る): 1語
見比べ合う
(見る.比べる.合う): 1語
し浸かり遣る
(為る.浸かる.遣る): 1語
押し留め得る
(押す.留める.得る): 1語
見付け出す
(見る.付ける.出す): 1語
知り生かし得る
(知る.生かす.得る): 1語
斬り伏せ蹴る
(斬る.伏せる.蹴る): 1語
挑み掛かり逃す
(挑む.掛かる.逃す): 1語
喋り散らし遣る
(喋る.散らす.遣る): 1語
押し退け殺す
(押す.退ける.殺す): 1語
打ち開け合う
(打つ.開ける.合う): 1語
描き称え得る
(描く.称える.得る): 1語
返り掛け出す
(返る.掛ける.出す): 1語
し尽くし得る
(為る.尽くす.得る): 1語
し助け合う
(為る.助ける.合う): 1語
去り流れ来る
(去る.流れる.来る): 1語
し色めき立つ
(為る.色めく.立つ): 1語
置き並べ見る
(置く.並べる.見る): 1語
続き溶け込む
(続く.溶ける.込む): 1語
飛び越えく
(飛ぶ.越える.く): 1語
除き続ける
(除く.続ける): 1語
傾き没する
(傾く.没する): 1語
笑い辞める
(笑う.辞める): 1語
沸き替える
(沸く.替える): 1語
戻し掛ける
(戻す.掛ける): 1語
増し始める
(増す.始める): 1語
吹き治める
(吹く.治める): 1語
踊り止める
(踊る.止める): 1語
澱み始める
(澱む.始める): 1語
拾い始める
(拾う.始める): 1語
叩き終わる
(叩く.終わる): 1語
殴り掛ける
(殴る.掛ける): 1語
耕し始める
(耕す.始める): 1語
笑い過ぎる
(笑う.過ぎる): 1語
話し終える
(話す.終える): 1語
病み老ける
(病む.老ける): 1語
粘り疲れる
(粘る.疲れる): 1語
貪り始める
(貪る.始める): 1語
啜り終わる
(啜る.終わる): 1語
回り切れる
(回る.切れる): 1語
食い治める
(食う.治める): 1語
切り損ねる
(切る.損ねる): 1語
掴み兼ねる
(掴む.兼ねる): 1語
履き換える
(履く.換える): 1語
適し切れる
(適す.切れる): 1語
散り降りる
(散る.降りる): 1語
罵り始める
(罵る.始める): 1語
歌い止める
(歌う.止める): 1語
呟き止める
(呟く.止める): 1語
浮き始める
(浮く.始める): 1語
張り始める
(張る.始める): 1語
踊り辞める
(踊る.辞める): 1語
絞り始める
(絞る.始める): 1語
欠き掛ける
(欠く.掛ける): 1語
粘り続ける
(粘る.続ける): 1語
干暮らす
(干る.暮らす): 1語
運び掛ける
(運ぶ.掛ける): 1語
帰り損なう
(帰る.損なう): 1語
載り切れる
(載る.切れる): 1語
渡り見回す
(渡る.見回す): 1語
躍り始める
(躍る.始める): 1語
住み変える
(住む.変える): 1語
飲み足りる
(飲む.足りる): 1語
聞き試みる
(聞く.試みる): 1語
引き抱える
(引く.抱える): 1語
追い足りる
(追う.足りる): 1語
出し強張る
(出す.強張る): 1語
剃り下げる
(剃る.下げる): 1語
苛み続ける
(苛む.続ける): 1語
解き下げる
(解く.下げる): 1語
鋳上げる
(鋳る.上げる): 1語
漕ぎ抜ける
(漕ぐ.抜ける): 1語
選りだせる
(選る.だせる): 1語
凌ぎ切れる
(凌ぐ.切れる): 1語
貪り味わう
(貪る.味わう): 1語
飛びすさる
(飛ぶ.すさる): 1語
似遊ばす
(似る.遊ばす): 1語
張り生ける
(張る.生ける): 1語
貸し遣わす
(貸す.遣わす): 1語
歪み果てる
(歪む.果てる): 1語
怠り果てる
(怠る.果てる): 1語
見足りる
(見る.足りる): 1語
吹き試みる
(吹く.試みる): 1語
掘り尋ねる
(掘る.尋ねる): 1語
渡り見回る
(渡る.見回る): 1語
置き付ける
(置く.付ける): 1語
蝕み始める
(蝕む.始める): 1語
侵し始める
(侵す.始める): 1語
殴り続ける
(殴る.続ける): 1語
捩り上げる
(捩る.上げる): 1語
困り始める
(困る.始める): 1語
押し上がる
(押す.上がる): 1語
会い続ける
(会う.続ける): 1語
見止める
(見る.止める): 1語
通り付ける
(通る.付ける): 1語
盗み始める
(盗む.始める): 1語
示し合わす
(示す.合わす): 1語
抉り立てる
(抉る.立てる): 1語
打ち充てる
(打つ.充てる): 1語
惹き入れる
(惹く.入れる): 1語
成り気づく
(成る.気づく): 1語
抗い切れる
(抗う.切れる): 1語
引き込める
(引く.込める): 1語
読み分ける
(読む.分ける): 1語
記し終わる
(記す.終わる): 1語
撮り続ける
(撮る.続ける): 1語
刷り過ぎる
(刷る.過ぎる): 1語
吊り下がる
(吊る.下がる): 1語
降り過ぎる
(降る.過ぎる): 1語
巻き垂れる
(巻く.垂れる): 1語
置き換える
(置く.換える): 1語
書き乗せる
(書く.乗せる): 1語
湧き替える
(湧く.替える): 1語
繋ぎ付ける
(繋ぐ.付ける): 1語
積み並べる
(積む.並べる): 1語
語り添える
(語る.添える): 1語
移し入れる
(移す.入れる): 1語
開き添える
(開く.添える): 1語
飽き満ちる
(飽く.満ちる): 1語
説き掛ける
(説く.掛ける): 1語
盛り当たる
(盛る.当たる): 1語
思い構える
(思う.構える): 1語
残り伝わる
(残る.伝わる): 1語
訝り尋ねる
(訝る.尋ねる): 1語
構い付ける
(構う.付ける): 1語
装い立てる
(装う.立てる): 1語
築き立てる
(築く.立てる): 1語
引き散らす
(引く.散らす): 1語
選び用いる
(選ぶ.用いる): 1語
説き尽くす
(説く.尽くす): 1語
焼き巡らす
(焼く.巡らす): 1語
招き迎える
(招く.迎える): 1語
帰し掛ける
(帰す.掛ける): 1語
差し控える
(差す.控える): 1語
取り捨てる
(取る.捨てる): 1語
食み荒らす
(食む.荒らす): 1語
防ぎ免れる
(防ぐ.免れる): 1語
営み続ける
(営む.続ける): 1語
語り交わす
(語る.交わす): 1語
走り近づく
(走る.近づく): 1語
養い立てる
(養う.立てる): 1語
蒔き散らす
(蒔く.散らす): 1語
写し伝える
(写す.伝える): 1語
養い続ける
(養う.続ける): 1語
抜き捨てる
(抜く.捨てる): 1語
歌い換える
(歌う.換える): 1語
話し替える
(話す.替える): 1語
言い教える
(言う.教える): 1語
績み始める
(績む.始める): 1語
吸い枯らす
(吸う.枯らす): 1語
ない上げる
(なう.上げる): 1語
聞き溜める
(聞く.溜める): 1語
拾い寄せる
(拾う.寄せる): 1語
緩み始める
(緩む.始める): 1語
汲み似通う
(汲む.似通う): 1語
祭り始める
(祭る.始める): 1語
取り重ねる
(取る.重ねる): 1語
進み加わる
(進む.加わる): 1語
打ち滅ぼす
(打つ.滅ぼす): 1語
恨み悲しむ
(恨む.悲しむ): 1語
拝み続ける
(拝む.続ける): 1語
彫り入れる
(彫る.入れる): 1語
刻み入れる
(刻む.入れる): 1語
彫り付ける
(彫る.付ける): 1語
拝み崇める
(拝む.崇める): 1語
忌み籠もる
(忌む.籠もる): 1語
流し掛ける
(流す.掛ける): 1語
追い退ける
(追う.退ける): 1語
放ち捨てる
(放つ.捨てる): 1語
流し捨てる
(流す.捨てる): 1語
歌い楽しむ
(歌う.楽しむ): 1語
言い触れる
(言う.触れる): 1語
伐り取れる
(伐る.取れる): 1語
し散らす
(為る.散らす): 1語
撒き降らす
(撒く.降らす): 1語
噛み散らす
(噛む.散らす): 1語
叩き散らす
(叩く.散らす): 1語
頼み入れる
(頼む.入れる): 1語
取り掛ける
(取る.掛ける): 1語
飛び乱れる
(飛ぶ.乱れる): 1語
付き流れる
(付く.流れる): 1語
叱り設ける
(叱る.設ける): 1語
酌み分ける
(酌む.分ける): 1語
除き掛ける
(除く.掛ける): 1語
踊り更ける
(踊る.更ける): 1語
撃ち漏らす
(撃つ.漏らす): 1語
送り入れる
(送る.入れる): 1語
労り慰める
(労る.慰める): 1語
防ぎ疲れる
(防ぐ.疲れる): 1語
計り過ぎる
(計る.過ぎる): 1語
射集める
(射る.集める): 1語
拒み切れる
(拒む.切れる): 1語
出付ける
(出る.付ける): 1語
出し下さる
(出す.下さる): 1語
隠し入れる
(隠す.入れる): 1語
飲み更かす
(飲む.更かす): 1語
言い解ける
(言う.解ける): 1語
話し尽きる
(話す.尽きる): 1語
舞い千切る
(舞う.千切る): 1語
泣き腫れる
(泣く.腫れる): 1語
酌み交わす
(酌む.交わす): 1語
睦み戯れる
(睦む.戯れる): 1語
貪り入れる
(貪る.入れる): 1語
泣き治まる
(泣く.治まる): 1語
持ち忘れる
(持つ.忘れる): 1語
担ぎ掛ける
(担ぐ.掛ける): 1語
差し並べる
(差す.並べる): 1語
詠み入れる
(詠む.入れる): 1語
射落とす
(射る.落とす): 1語
寝悶える
(寝る.悶える): 1語
成り初める
(成る.初める): 1語
語り韲える
(語る.韲える): 1語
弛み掛ける
(弛む.掛ける): 1語
渡り過ぎる
(渡る.過ぎる): 1語
遣り尽くす
(遣る.尽くす): 1語
鳴きすだく
(鳴く.すだく): 1語
出向かう
(出る.向かう): 1語
申し明かす
(申す.明かす): 1語
申し告げる
(申す.告げる): 1語
抱き支える
(抱く.支える): 1語
寝具する
(寝る.具する): 1語
聞き兼ねる
(聞く.兼ねる): 1語
死に殉じる
(死ぬ.殉じる): 1語
思い燃える
(思う.燃える): 1語
眠り落ちる
(眠る.落ちる): 1語
浚い掛ける
(浚う.掛ける): 1語
翻し掛ける
(翻す.掛ける): 1語
違いなする
(違う.なする): 1語
覆い切れる
(覆う.切れる): 1語
除き下ろす
(除く.下ろす): 1語
奮い落ちる
(奮う.落ちる): 1語
咽び上げる
(咽ぶ.上げる): 1語
申し浸かる
(申す.浸かる): 1語
起ち掛ける
(起つ.掛ける): 1語
会い頂ける
(会う.頂ける): 1語
聞き纏める
(聞く.纏める): 1語
狩り上げる
(狩る.上げる): 1語
躍り掛ける
(躍る.掛ける): 1語
散り混じる
(散る.混じる): 1語
噛み鳴らす
(噛む.鳴らす): 1語
挽き初める
(挽く.初める): 1語
叩き覚ます
(叩く.覚ます): 1語
思い極める
(思う.極める): 1語
通い付ける
(通う.付ける): 1語
嗅ぎ充てる
(嗅ぐ.充てる): 1語
食い兼ねる
(食う.兼ねる): 1語
縮み上がる
(縮む.上がる): 1語
疼き掛ける
(疼く.掛ける): 1語
泣き恥じる
(泣く.恥じる): 1語
追い切れる
(追う.切れる): 1語
頂き集める
(頂く.集める): 1語
積み終わる
(積む.終わる): 1語
拾い掛ける
(拾う.掛ける): 1語
踊り越える
(踊る.越える): 1語
振り悶える
(振る.悶える): 1語
病み傷つく
(病む.傷つく): 1語
持ち換える
(持つ.換える): 1語
恨み詰める
(恨む.詰める): 1語
咲き変わる
(咲く.変わる): 1語
届き掛ける
(届く.掛ける): 1語
掻き治める
(掻く.治める): 1語
言い科する
(言う.科する): 1語
焚き込める
(焚く.込める): 1語
佇み掛ける
(佇む.掛ける): 1語
探り掛ける
(探る.掛ける): 1語
渡し下さる
(渡す.下さる): 1語
戦い終わる
(戦う.終わる): 1語
治し切れる
(治す.切れる): 1語
思い果たす
(思う.果たす): 1語
挑み掛ける
(挑む.掛ける): 1語
泣き乱れる
(泣く.乱れる): 1語
住み侘びる
(住む.侘びる): 1語
払い出来る
(払う.出来る): 1語
通し続ける
(通す.続ける): 1語
踏み続ける
(踏む.続ける): 1語
違いじみる
(違う.じみる): 1語
思い寄せる
(思う.寄せる): 1語
取り兼ねる
(取る.兼ねる): 1語
祈り上げる
(祈る.上げる): 1語
書き止める
(書く.止める): 1語
負い切れる
(負う.切れる): 1語
聞き続ける
(聞く.続ける): 1語
推し上げる
(推す.上げる): 1語
練り合わす
(練る.合わす): 1語
取り終える
(取る.終える): 1語
計り続ける
(計る.続ける): 1語
剃り整える
(剃る.整える): 1語
盛り立てる
(盛る.立てる): 1語
因り生ける
(因る.生ける): 1語
払い終わる
(払う.終わる): 1語
出し倦ねる
(出す.倦ねる): 1語
選びだせる
(選ぶ.だせる): 1語
宿り始める
(宿る.始める): 1語
鳴り終わる
(鳴る.終わる): 1語
咲き考える
(咲く.考える): 1語
浮き立たす
(浮く.立たす): 1語
通し兼ねる
(通す.兼ねる): 1語
抱き初める
(抱く.初める): 1語
願い続ける
(願う.続ける): 1語
繰り初める
(繰る.初める): 1語
挟み付ける
(挟む.付ける): 1語
下り初める
(下る.初める): 1語
来揺する
(来る.揺する): 1語
畳み始める
(畳む.始める): 1語
笑い捨てる
(笑う.捨てる): 1語
注ぎ交わす
(注ぐ.交わす): 1語
敷き始める
(敷く.始める): 1語
巻き入れる
(巻く.入れる): 1語
伝い落ちる
(伝う.落ちる): 1語
括り上げる
(括る.上げる): 1語
追い詰める
(追う.詰める): 1語
握り掛かる
(握る.掛かる): 1語
見果てる
(見る.果てる): 1語
眠り過ぎる
(眠る.過ぎる): 1語
躍り越える
(躍る.越える): 1語
吹き終える
(吹く.終える): 1語
弾き始める
(弾く.始める): 1語
弾き終える
(弾く.終える): 1語
並び切れる
(並ぶ.切れる): 1語
開き続ける
(開く.続ける): 1語
使い減らす
(使う.減らす): 1語
因り付ける
(因る.付ける): 1語
刈り揃える
(刈る.揃える): 1語
勝ち始める
(勝つ.始める): 1語
押し沈める
(押す.沈める): 1語
粧し過ぎる
(粧す.過ぎる): 1語
見遊ばす
(見る.遊ばす): 1語
契り起きる
(契る.起きる): 1語
並び称する
(並ぶ.称する): 1語
契り交わす
(契る.交わす): 1語
聞き違える
(聞く.違える): 1語
打ち忘れる
(打つ.忘れる): 1語
暴き立てる
(暴く.立てる): 1語
塞き入れる
(塞く.入れる): 1語
結い巡らす
(結う.巡らす): 1語
向き掛ける
(向く.掛ける): 1語
探り合わす
(探る.合わす): 1語
言い暮らす
(言う.暮らす): 1語
聞き届ける
(聞く.届ける): 1語
太り始める
(太る.始める): 1語
掘り散らす
(掘る.散らす): 1語
陥り掛ける
(陥る.掛ける): 1語
争い始める
(争う.始める): 1語
狂い掛ける
(狂う.掛ける): 1語
歩き過ぎる
(歩く.過ぎる): 1語
見はぐる
(見る.はぐる): 1語
見のれる
(見る.のれる): 1語
履き終わる
(履く.終わる): 1語
刻み終える
(刻む.終える): 1語
選びなする
(選ぶ.なする): 1語
探り上げる
(探る.上げる): 1語
探しなする
(探す.なする): 1語
建ち上がる
(建つ.上がる): 1語
し難ずる
(為る.難ずる): 1語
売りこかす
(売る.こかす): 1語
振り変える
(振る.変える): 1語
言い宥める
(言う.宥める): 1語
遣り失せる
(遣る.失せる): 1語
走り下りる
(走る.下りる): 1語
し見える
(為る.見える): 1語
習い掛ける
(習う.掛ける): 1語
欠き過ぎる
(欠く.過ぎる): 1語
し飢える
(為る.飢える): 1語
積み立てる
(積む.立てる): 1語
剥ぎ始める
(剥ぐ.始める): 1語
買いはたく
(買う.はたく): 1語
縛り付ける
(縛る.付ける): 1語
掻き切れる
(掻く.切れる): 1語
振り鳴らす
(振る.鳴らす): 1語
囁き始める
(囁く.始める): 1語
吹き辞める
(吹く.辞める): 1語
遣り散らす
(遣る.散らす): 1語
聞き始める
(聞く.始める): 1語
掻き乗せる
(掻く.乗せる): 1語
引き起きる
(引く.起きる): 1語
書き遅れる
(書く.遅れる): 1語
滑り落とす
(滑る.落とす): 1語
差し掛かる
(差す.掛かる): 1語
叩き掛ける
(叩く.掛ける): 1語
来掛ける
(来る.掛ける): 1語
絞り取れる
(絞る.取れる): 1語
吹き荒れる
(吹く.荒れる): 1語
失い果てる
(失う.果てる): 1語
洗いなする
(洗う.なする): 1語
庇い過ぎる
(庇う.過ぎる): 1語
突き固める
(突く.固める): 1語
歌い済ます
(歌う.済ます): 1語
拾い入れる
(拾う.入れる): 1語
撃ち暮れる
(撃つ.暮れる): 1語
結び付ける
(結ぶ.付ける): 1語
愛し憂える
(愛す.憂える): 1語
し生かす
(為る.生かす): 1語
降り暮れる
(降る.暮れる): 1語
嫁ぎ仕える
(嫁ぐ.仕える): 1語
出し過ぎる
(出す.過ぎる): 1語
食い捨てる
(食う.捨てる): 1語
仰ぎ眺める
(仰ぐ.眺める): 1語
轟き始める
(轟く.始める): 1語
抱き掛かる
(抱く.掛かる): 1語
休み過ぎる
(休む.過ぎる): 1語
燃し過ぎる
(燃す.過ぎる): 1語
蹴り退ける
(蹴る.退ける): 1語
破り越える
(破る.越える): 1語
笑い転げる
(笑う.転げる): 1語
込み上がる
(込む.上がる): 1語
効き覚える
(効く.覚える): 1語
寝崩れる
(寝る.崩れる): 1語
描きなする
(描く.なする): 1語
弾き落とす
(弾く.落とす): 1語
喜び溢れる
(喜ぶ.溢れる): 1語
照り栄える
(照る.栄える): 1語
釣り尽くす
(釣る.尽くす): 1語
映し受ける
(映す.受ける): 1語
思い焦れる
(思う.焦れる): 1語
乱し始める
(乱す.始める): 1語
散り乱れる
(散る.乱れる): 1語
囀り泣ける
(囀る.泣ける): 1語
撃ち静める
(撃つ.静める): 1語
描き込める
(描く.込める): 1語
参り掛ける
(参る.掛ける): 1語
霞み掛ける
(霞む.掛ける): 1語
叫び上げる
(叫ぶ.上げる): 1語
行き尽くす
(行く.尽くす): 1語
見切れる
(見る.切れる): 1語
呟き掛ける
(呟く.掛ける): 1語
歌い付ける
(歌う.付ける): 1語
買い掛ける
(買う.掛ける): 1語
咲き綻びる
(咲く.綻びる): 1語
押し切れる
(押す.切れる): 1語
絡み上がる
(絡む.上がる): 1語
見替える
(見る.替える): 1語
引き起こる
(引く.起こる): 1語
崩し掛ける
(崩す.掛ける): 1語
吹き落とす
(吹く.落とす): 1語
渡し掛ける
(渡す.掛ける): 1語
笑い上げる
(笑う.上げる): 1語
引きめくる
(引く.めくる): 1語
踏み伸ばす
(踏む.伸ばす): 1語
入り込める
(入る.込める): 1語
押し分ける
(押す.分ける): 1語
泳ぎ切れる
(泳ぐ.切れる): 1語
切りだせる
(切る.だせる): 1語
薙ぎ立てる
(薙ぐ.立てる): 1語
食い抜ける
(食う.抜ける): 1語
脅しすかす
(脅す.すかす): 1語
出し揃える
(出す.揃える): 1語
打ち上がる
(打つ.上がる): 1語
綴り合わす
(綴る.合わす): 1語
剃り始める
(剃る.始める): 1語
押し重なる
(押す.重なる): 1語
引き巡らす
(引く.巡らす): 1語
括り合わす
(括る.合わす): 1語
凌ぎ始める
(凌ぐ.始める): 1語
せき韲える
(せく.韲える): 1語
押し掛かる
(押す.掛かる): 1語
彫り続ける
(彫る.続ける): 1語
辿りきたる
(辿る.きたる): 1語
踏み滑らす
(踏む.滑らす): 1語
漲り始める
(漲る.始める): 1語
思いきたる
(思う.きたる): 1語
放り落とす
(放る.落とす): 1語
使い捲れる
(使う.捲れる): 1語
力み真似る
(力む.真似る): 1語
上り切れる
(上る.切れる): 1語
巻き疲れる
(巻く.疲れる): 1語
刺し始める
(刺す.始める): 1語
戦い韲える
(戦う.韲える): 1語
織り混ざる
(織る.混ざる): 1語
吐き続ける
(吐く.続ける): 1語
し定める
(為る.定める): 1語
断ち切れる
(断つ.切れる): 1語
消し切れる
(消す.切れる): 1語
築ききたる
(築く.きたる): 1語
見つむる
(見る.つむる): 1語
し伝える
(為る.伝える): 1語
説き続ける
(説く.続ける): 1語
痛み悲しむ
(痛む.悲しむ): 1語
歩みきたる
(歩む.きたる): 1語
取りだせる
(取る.だせる): 1語
打ち医する
(打つ.医する): 1語
拾いだせる
(拾う.だせる): 1語
続き老成る
(続く.老成る): 1語
聞き澄ます
(聞く.澄ます): 1語
治り遊ばす
(治る.遊ばす): 1語
成り損ねる
(成る.損ねる): 1語
浚い損ねる
(浚う.損ねる): 1語
泣き折れる
(泣く.折れる): 1語
笑い切れる
(笑う.切れる): 1語
起ち開かる
(起つ.開かる): 1語
聞き逃がす
(聞く.逃がす): 1語
打ち絶える
(打つ.絶える): 1語
察し切れる
(察す.切れる): 1語
導きだせる
(導く.だせる): 1語
似足りる
(似る.足りる): 1語
編み分ける
(編む.分ける): 1語
作り降りる
(作る.降りる): 1語
構い出来る
(構う.出来る): 1語
暈し始める
(暈す.始める): 1語
凝り訪ねる
(凝る.訪ねる): 1語
切り見せる
(切る.見せる): 1語
揉み韲える
(揉む.韲える): 1語
寝掛ける
(寝る.掛ける): 1語
拾い充てる
(拾う.充てる): 1語
掃き溜める
(掃く.溜める): 1語
打ち溶ける
(打つ.溶ける): 1語
斬り散らす
(斬る.散らす): 1語
踏み外れる
(踏む.外れる): 1語
し忘れる
(為る.忘れる): 1語
貪り眺める
(貪る.眺める): 1語
荒み果てる
(荒む.果てる): 1語
病み窶れる
(病む.窶れる): 1語
し加える
(為る.加える): 1語
倒し蹴倒す
(倒す.蹴倒す): 1語
託し潜める
(託す.潜める): 1語
言い加える
(言う.加える): 1語
揃い過ぎる
(揃う.過ぎる): 1語
掘り荒らす
(掘る.荒らす): 1語
推し動かす
(推す.動かす): 1語
祈り伏せる
(祈る.伏せる): 1語
食いこなす
(食う.こなす): 1語
取り忘れる
(取る.忘れる): 1語
寄り切れる
(寄る.切れる): 1語
振り続ける
(振る.続ける): 1語
扱い切れる
(扱う.切れる): 1語
置き変える
(置く.変える): 1語
吹き終わる
(吹く.終わる): 1語
割りだせる
(割る.だせる): 1語
通い過ぎる
(通う.過ぎる): 1語
死に替える
(死ぬ.替える): 1語
読み止まる
(読む.止まる): 1語
付き転がる
(付く.転がる): 1語
切り過ぎる
(切る.過ぎる): 1語
外し始める
(外す.始める): 1語
疑り過ぎる
(疑る.過ぎる): 1語
思い付ける
(思う.付ける): 1語
撃ち負かす
(撃つ.負かす): 1語
行き合わす
(行く.合わす): 1語
踏み上げる
(踏む.上げる): 1語
出し切れる
(出す.切れる): 1語
散り隠れる
(散る.隠れる): 1語
読み解する
(読む.解する): 1語
這い起こる
(這う.起こる): 1語
待ち合わす
(待つ.合わす): 1語
照り合わす
(照る.合わす): 1語
練り固まる
(練る.固まる): 1語
負い過ぎる
(負う.過ぎる): 1語
捲り始める
(捲る.始める): 1語
笑い立てる
(笑う.立てる): 1語
酔い爛れる
(酔う.爛れる): 1語
泣き暮れる
(泣く.暮れる): 1語
飲み戯れる
(飲む.戯れる): 1語
吐き上げる
(吐く.上げる): 1語
殺し始める
(殺す.始める): 1語
降り飛ばす
(降る.飛ばす): 1語
振り飛ばす
(振る.飛ばす): 1語
斬り下げる
(斬る.下げる): 1語
召し寄せる
(召す.寄せる): 1語
打ち慣らす
(打つ.慣らす): 1語
沈み落ちる
(沈む.落ちる): 1語
耕し切れる
(耕す.切れる): 1語
揉み終える
(揉む.終える): 1語
切り終わる
(切る.終わる): 1語
計り切れる
(計る.切れる): 1語
狙い定める
(狙う.定める): 1語
怒り付ける
(怒る.付ける): 1語
操り始める
(操る.始める): 1語
拭き立てる
(拭く.立てる): 1語
鳴り立てる
(鳴る.立てる): 1語
探し纏める
(探す.纏める): 1語
書き漏らす
(書く.漏らす): 1語
突き続ける
(突く.続ける): 1語
打ち明かす
(打つ.明かす): 1語
選び集める
(選ぶ.集める): 1語
察し兼ねる
(察す.兼ねる): 1語
聞きだせる
(聞く.だせる): 1語
失い過ぎる
(失う.過ぎる): 1語
立ち枯れる
(立つ.枯れる): 1語
食い枯らす
(食う.枯らす): 1語
思い遊ばす
(思う.遊ばす): 1語
結びづける
(結ぶ.づける): 1語
知り兼ねる
(知る.兼ねる): 1語
付き初める
(付く.初める): 1語
遊び過ぎる
(遊ぶ.過ぎる): 1語
取り立てる
(取る.立てる): 1語
刷り寝込む
(刷る.寝込む): 1語
成り生きる
(成る.生きる): 1語
言い抜ける
(言う.抜ける): 1語
出遅れる
(出る.遅れる): 1語
閃き上がる
(閃く.上がる): 1語
着終わる
(着る.終わる): 1語
続き過ぎる
(続く.過ぎる): 1語
飾り換える
(飾る.換える): 1語
剃り清める
(剃る.清める): 1語
走り現れる
(走る.現れる): 1語
抜き放れる
(抜く.放れる): 1語
拭き忘れる
(拭く.忘れる): 1語
食い付ける
(食う.付ける): 1語
絞り続ける
(絞る.続ける): 1語
飲み付ける
(飲む.付ける): 1語
止み終わる
(止む.終わる): 1語
繰り考える
(繰る.考える): 1語
思い止める
(思う.止める): 1語
有り兼ねる
(有る.兼ねる): 1語
採り尽くす
(採る.尽くす): 1語
潜り続ける
(潜る.続ける): 1語
敷き連ねる
(敷く.連ねる): 1語
置き痂せる
(置く.痂せる): 1語
隠し立てる
(隠す.立てる): 1語
嗅ぎ溜める
(嗅ぐ.溜める): 1語
説き明かす
(説く.明かす): 1語
買い口説く
(買う.口説く): 1語
引き従える
(引く.従える): 1語
立ち退ける
(立つ.退ける): 1語
並び詰める
(並ぶ.詰める): 1語
打ち込める
(打つ.込める): 1語
研ぎ始める
(研ぐ.始める): 1語
喜び膨れる
(喜ぶ.膨れる): 1語
泣き生きる
(泣く.生きる): 1語
効き続ける
(効く.続ける): 1語
乾き過ぎる
(乾く.過ぎる): 1語
嗅ぎ立てる
(嗅ぐ.立てる): 1語
沸き掛ける
(沸く.掛ける): 1語
殴りづける
(殴る.づける): 1語
買い切れる
(買う.切れる): 1語
解し過ぎる
(解す.過ぎる): 1語
探し終わる
(探す.終わる): 1語
怒り過ぎる
(怒る.過ぎる): 1語
咽び始める
(咽ぶ.始める): 1語
消し終わる
(消す.終わる): 1語
笑い知れる
(笑う.知れる): 1語
掃き終わる
(掃く.終わる): 1語
及び兼ねる
(及ぶ.兼ねる): 1語
噛みほぐす
(噛む.ほぐす): 1語
突き上がる
(突く.上がる): 1語
運び切れる
(運ぶ.切れる): 1語
迫り始める
(迫る.始める): 1語
行き詰める
(行く.詰める): 1語
仰ぎ続ける
(仰ぐ.続ける): 1語
引き向ける
(引く.向ける): 1語
打ち伏せる
(打つ.伏せる): 1語
死に旅立つ
(死ぬ.旅立つ): 1語
釣り終える
(釣る.終える): 1語
嗅ぎ当てる
(嗅ぐ.当てる): 1語
済み老成る
(済む.老成る): 1語
叱り散らす
(叱る.散らす): 1語
包み替える
(包む.替える): 1語
買い付ける
(買う.付ける): 1語
食い減らす
(食う.減らす): 1語
使い慣れる
(使う.慣れる): 1語
切り答える
(切る.答える): 1語
破り兼ねる
(破る.兼ねる): 1語
臥し暮れる
(臥す.暮れる): 1語
継ぎ混ぜる
(継ぐ.混ぜる): 1語
唸り始める
(唸る.始める): 1語
思い決する
(思う.決する): 1語
乗り変える
(乗る.変える): 1語
見当てる
(見る.当てる): 1語
置き忘れる
(置く.忘れる): 1語
力み始める
(力む.始める): 1語
指し終わる
(指す.終わる): 1語
掃き集める
(掃く.集める): 1語
殺し損ねる
(殺す.損ねる): 1語
斬り漏らす
(斬る.漏らす): 1語
斬り損なう
(斬る.損なう): 1語
読み比べる
(読む.比べる): 1語
笑い楽しむ
(笑う.楽しむ): 1語
集り過ぎる
(集る.過ぎる): 1語
説き始める
(説く.始める): 1語
降り下げる
(降る.下げる): 1語
巻き落とす
(巻く.落とす): 1語
塗り兼ねる
(塗る.兼ねる): 1語
立ち遅れる
(立つ.遅れる): 1語
突き向ける
(突く.向ける): 1語
干立てる
(干る.立てる): 1語
掴み起こす
(掴む.起こす): 1語
寄り付ける
(寄る.付ける): 1語
生み爛れる
(生む.爛れる): 1語
押し固まる
(押す.固まる): 1語
遊び続ける
(遊ぶ.続ける): 1語
干寄せる
(干る.寄せる): 1語
飲み切れる
(飲む.切れる): 1語
飲み暮らす
(飲む.暮らす): 1語
干降りる
(干る.降りる): 1語
干捨てる
(干る.捨てる): 1語
遣り損ねる
(遣る.損ねる): 1語
干占める
(干る.占める): 1語
解き嵌まる
(解く.嵌まる): 1語
引きあふる
(引く.あふる): 1語
いひ含める
(いふ.含める): 1語
叶い生きる
(叶う.生きる): 1語
待ち設ける
(待つ.設ける): 1語
干覚える
(干る.覚える): 1語
服し切れる
(服す.切れる): 1語
扱き下さる
(扱く.下さる): 1語
睨み始める
(睨む.始める): 1語
選び育てる
(選ぶ.育てる): 1語
死に馳せる
(死ぬ.馳せる): 1語
書き飛ばす
(書く.飛ばす): 1語
毟り上げる
(毟る.上げる): 1語
し生きる
(為る.生きる): 1語
焦り過ぎる
(焦る.過ぎる): 1語
出し忘れる
(出す.忘れる): 1語
似切れる
(似る.切れる): 1語
愛し仕える
(愛す.仕える): 1語
思い窶れる
(思う.窶れる): 1語
焼き遊ばす
(焼く.遊ばす): 1語
ずり向ける
(ずる.向ける): 1語
説き馳せる
(説く.馳せる): 1語
回り掛ける
(回る.掛ける): 1語
払い兼ねる
(払う.兼ねる): 1語
抱き縺れる
(抱く.縺れる): 1語
帰り下さる
(帰る.下さる): 1語
譲り伝える
(譲る.伝える): 1語
憎み咎める
(憎む.咎める): 1語
あき過ぎる
(あく.過ぎる): 1語
作り捨てる
(作る.捨てる): 1語
疑り始める
(疑る.始める): 1語
沈み考える
(沈む.考える): 1語
拝み掛ける
(拝む.掛ける): 1語
咲き溢れる
(咲く.溢れる): 1語
散り続ける
(散る.続ける): 1語
運び下ろす
(運ぶ.下ろす): 1語
射当てる
(射る.当てる): 1語
泣き悶える
(泣く.悶える): 1語
作り終える
(作る.終える): 1語
刻み掛かる
(刻む.掛かる): 1語
湧き流れる
(湧く.流れる): 1語
貪り求める
(貪る.求める): 1語
押し延べる
(押す.延べる): 1語
引き掛ける
(引く.掛ける): 1語
飲み伝える
(飲む.伝える): 1語
食み尽くす
(食む.尽くす): 1語
書き了する
(書く.了する): 1語
歌い上げる
(歌う.上げる): 1語
塞ぎ止める
(塞ぐ.止める): 1語
刈り尽くす
(刈る.尽くす): 1語
欠き乗せる
(欠く.乗せる): 1語
しじまう
(為る.じまう): 1語
語り辞める
(語る.辞める): 1語
釣り落とす
(釣る.落とす): 1語
呼び分ける
(呼ぶ.分ける): 1語
雇い上げる
(雇う.上げる): 1語
剥ぎ取れる
(剥ぐ.取れる): 1語
営み始める
(営む.始める): 1語
蟠り始める
(蟠る.始める): 1語
塗り付ける
(塗る.付ける): 1語
伐り下ろす
(伐る.下ろす): 1語
茂り蔓延る
(茂る.蔓延る): 1語
貴び慣れる
(貴ぶ.慣れる): 1語
焦り始める
(焦る.始める): 1語
去り答える
(去る.答える): 1語
担い出来る
(担う.出来る): 1語
引きかむる
(引く.かむる): 1語
祈り求める
(祈る.求める): 1語
弱り疲れる
(弱る.疲れる): 1語
掘り開ける
(掘る.開ける): 1語
使い荒らす
(使う.荒らす): 1語
匂い出来る
(匂う.出来る): 1語
描き損ねる
(描く.損ねる): 1語
畝り寄せる
(畝る.寄せる): 1語
食い飽きる
(食う.飽きる): 1語
愛し育てる
(愛す.育てる): 1語
嗅ぎ始める
(嗅ぐ.始める): 1語
忍び降りる
(忍ぶ.降りる): 1語
刷り始める
(刷る.始める): 1語
躍り跳ねる
(躍る.跳ねる): 1語
彫り始める
(彫る.始める): 1語
茂り聳える
(茂る.聳える): 1語
話し忘れる
(話す.忘れる): 1語
動き掛ける
(動く.掛ける): 1語
飼い遊ばす
(飼う.遊ばす): 1語
舞い失せる
(舞う.失せる): 1語
毟り始める
(毟る.始める): 1語
敷き兼ねる
(敷く.兼ねる): 1語
操り兼ねる
(操る.兼ねる): 1語
伸し掛ける
(伸す.掛ける): 1語
打ち案じる
(打つ.案じる): 1語
燃し生ける
(燃す.生ける): 1語
労り眺める
(労る.眺める): 1語
潜り掛ける
(潜る.掛ける): 1語
貫き抜ける
(貫く.抜ける): 1語
瞑り掛ける
(瞑る.掛ける): 1語
祓い落とす
(祓う.落とす): 1語
為し兼ねる
(為す.兼ねる): 1語
裂き捨てる
(裂く.捨てる): 1語
開き兼ねる
(開く.兼ねる): 1語
滑り始める
(滑る.始める): 1語
退き掛ける
(退く.掛ける): 1語
捥ぎ捨てる
(捥ぐ.捨てる): 1語
座り掛ける
(座る.掛ける): 1語
綴り掛ける
(綴る.掛ける): 1語
乾き掛ける
(乾く.掛ける): 1語
売り切れる
(売る.切れる): 1語
包み掛ける
(包む.掛ける): 1語
敷き述べる
(敷く.述べる): 1語
思い詰める
(思う.詰める): 1語
し出来る
(為る.出来る): 1語
積み重なる
(積む.重なる): 1語
耽り過ぎる
(耽る.過ぎる): 1語
飲み収める
(飲む.収める): 1語
揃い掛ける
(揃う.掛ける): 1語
立ち会わす
(立つ.会わす): 1語
窺い済ます
(窺う.済ます): 1語
食い散らす
(食う.散らす): 1語
辞し掛ける
(辞す.掛ける): 1語
跨ぎこせる
(跨ぐ.こせる): 1語
躓き掛ける
(躓く.掛ける): 1語
断り兼ねる
(断る.兼ねる): 1語
燻り続ける
(燻る.続ける): 1語
痛み付ける
(痛む.付ける): 1語
渡し終わる
(渡す.終わる): 1語
置きなする
(置く.なする): 1語
書き疲れる
(書く.疲れる): 1語
貪り過ぎる
(貪る.過ぎる): 1語
差し延べる
(差す.延べる): 1語
憎み始める
(憎む.始める): 1語
来果てる
(来る.果てる): 1語
流し過ぎる
(流す.過ぎる): 1語
成り消える
(成る.消える): 1語
座り尽くす
(座る.尽くす): 1語
言い辞める
(言う.辞める): 1語
澱み湛える
(澱む.湛える): 1語
構い老成る
(構う.老成る): 1語
買い上げる
(買う.上げる): 1語
打ち萎える
(打つ.萎える): 1語
折り上げる
(折る.上げる): 1語
付き飛ばす
(付く.飛ばす): 1語
稼ぎ過ぎる
(稼ぐ.過ぎる): 1語
降り拗ねる
(降る.拗ねる): 1語
喋り考える
(喋る.考える): 1語
踏み損なう
(踏む.損なう): 1語
食い疲れる
(食う.疲れる): 1語
振り伸ばす
(振る.伸ばす): 1語
振り動かす
(振る.動かす): 1語
開き過ぎる
(開く.過ぎる): 1語
頼み過ぎる
(頼む.過ぎる): 1語
読み溜める
(読む.溜める): 1語
畳み退ける
(畳む.退ける): 1語
言いそやす
(言う.そやす): 1語
言い広げる
(言う.広げる): 1語
引き述べる
(引く.述べる): 1語
笑み崩れる
(笑む.崩れる): 1語
し止める
(為る.止める): 1語
説きすかす
(説く.すかす): 1語
育ち掛ける
(育つ.掛ける): 1語
待ち迎える
(待つ.迎える): 1語
取り散らす
(取る.散らす): 1語
呷り続ける
(呷る.続ける): 1語
見向かう
(見る.向かう): 1語
行き抜ける
(行く.抜ける): 1語
休み続ける
(休む.続ける): 1語
結び掛かる
(結ぶ.掛かる): 1語
被り終わる
(被る.終わる): 1語
蒔きなする
(蒔く.なする): 1語
居付ける
(居る.付ける): 1語
合い切れる
(合う.切れる): 1語
待ち倦ねる
(待つ.倦ねる): 1語
縫い縮める
(縫う.縮める): 1語
働き減らす
(働く.減らす): 1語
折り被せる
(折る.被せる): 1語
聞き疲れる
(聞く.疲れる): 1語
見なする
(見る.なする): 1語
炊き過ぎる
(炊く.過ぎる): 1語
生み始める
(生む.始める): 1語
刈り付ける
(刈る.付ける): 1語
話しなする
(話す.なする): 1語
纏い付ける
(纏う.付ける): 1語
泣き転げる
(泣く.転げる): 1語
白み初める
(白む.初める): 1語
有り切れる
(有る.切れる): 1語
描き伝える
(描く.伝える): 1語
話し揉める
(話す.揉める): 1語
寝続ける
(寝る.続ける): 1語
掃き目立つ
(掃く.目立つ): 1語
咽び流れる
(咽ぶ.流れる): 1語
降り落ちる
(降る.落ちる): 1語
擦り過ぎる
(擦る.過ぎる): 1語
干透ける
(干る.透ける): 1語
飛び抜ける
(飛ぶ.抜ける): 1語
輝き揺れる
(輝く.揺れる): 1語
取り集める
(取る.集める): 1語
返り始める
(返る.始める): 1語
殴り退ける
(殴る.退ける): 1語
渡り切れる
(渡る.切れる): 1語
押し竦める
(押す.竦める): 1語
飲み考える
(飲む.考える): 1語
盛り始める
(盛る.始める): 1語
撒き始める
(撒く.始める): 1語
書き溜める
(書く.溜める): 1語
来違える
(来る.違える): 1語
慕い切れる
(慕う.切れる): 1語
漕ぎ分ける
(漕ぐ.分ける): 1語
撃ち嵌まる
(撃つ.嵌まる): 1語
巡り暮らす
(巡る.暮らす): 1語
飽き疲れる
(飽く.疲れる): 1語
歩み初める
(歩む.初める): 1語
進み終わる
(進む.終わる): 1語
汲み合わす
(汲む.合わす): 1語
切りあける
(切る.あける): 1語
繰り入れる
(繰る.入れる): 1語
申し合わす
(申す.合わす): 1語
噛み千切る
(噛む.千切る): 1語
残り続ける
(残る.続ける): 1語
申し述べる
(申す.述べる): 1語
繰り下げる
(繰る.下げる): 1語
促し立てる
(促す.立てる): 1語
償い切れる
(償う.切れる): 1語
歪み萎える
(歪む.萎える): 1語
湿り続ける
(湿る.続ける): 1語
脅し始める
(脅す.始める): 1語
殺し合わす
(殺す.合わす): 1語
消し始める
(消す.始める): 1語
眠り兼ねる
(眠る.兼ねる): 1語
取り仕舞う
(取る.仕舞う): 1語
殺し慣れる
(殺す.慣れる): 1語
負い兼ねる
(負う.兼ねる): 1語
巻き治める
(巻く.治める): 1語
学び尽くす
(学ぶ.尽くす): 1語
跪き兼ねる
(跪く.兼ねる): 1語
し曲げる
(為る.曲げる): 1語
読み過ごす
(読む.過ごす): 1語
合い兼ねる
(合う.兼ねる): 1語
買い兼ねる
(買う.兼ねる): 1語
憎み悲しむ
(憎む.悲しむ): 1語
轟き裂ける
(轟く.裂ける): 1語
奮い立てる
(奮う.立てる): 1語
酔い食らう
(酔う.食らう): 1語
し考える
(為る.考える): 1語
持ち変える
(持つ.変える): 1語
織り込める
(織る.込める): 1語
弱り始める
(弱る.始める): 1語
置き切れる
(置く.切れる): 1語
押し嵌める
(押す.嵌める): 1語
痛み溢れる
(痛む.溢れる): 1語
着兼ねる
(着る.兼ねる): 1語
整い切れる
(整う.切れる): 1語
持ち兼ねる
(持つ.兼ねる): 1語
表し切れる
(表す.切れる): 1語
追い寄せる
(追う.寄せる): 1語
歩き終わる
(歩く.終わる): 1語
庇い助ける
(庇う.助ける): 1語
欺き続ける
(欺く.続ける): 1語
描き切れる
(描く.切れる): 1語
戦い生きる
(戦う.生きる): 1語
語り勧める
(語る.勧める): 1語
頂き重ねる
(頂く.重ねる): 1語
化し始める
(化す.始める): 1語
帰り始める
(帰る.始める): 1語
歩み勧める
(歩む.勧める): 1語
押し隔てる
(押す.隔てる): 1語
示し兼ねる
(示す.兼ねる): 1語
掃き続ける
(掃く.続ける): 1語
移し切れる
(移す.切れる): 1語
ゆき始める
(ゆく.始める): 1語
せき分ける
(せく.分ける): 1語
貫き流れる
(貫く.流れる): 1語
死に過ぎる
(死ぬ.過ぎる): 1語
掴み掛かる
(掴む.掛かる): 1語
黙り過ぎる
(黙る.過ぎる): 1語
守り過ぎる
(守る.過ぎる): 1語
示し尽くす
(示す.尽くす): 1語
欠き尽くす
(欠く.尽くす): 1語
置き添える
(置く.添える): 1語
漂い続ける
(漂う.続ける): 1語
動きだせる
(動く.だせる): 1語
従い切れる
(従う.切れる): 1語
拭き入れる
(拭く.入れる): 1語
絞り掛ける
(絞る.掛ける): 1語
稼ぎ続ける
(稼ぐ.続ける): 1語
輝き初める
(輝く.初める): 1語
湧き起こす
(湧く.起こす): 1語
盛り付ける
(盛る.付ける): 1語
実り過ぎる
(実る.過ぎる): 1語
熟し過ぎる
(熟す.過ぎる): 1語
踏みたくる
(踏む.たくる): 1語
切り縮める
(切る.縮める): 1語
し立てる
(為る.立てる): 1語
し信じる
(為る.信じる): 1語
噛みこなす
(噛む.こなす): 1語
使い覚える
(使う.覚える): 1語
咲き連なる
(咲く.連なる): 1語
干し連ねる
(干す.連ねる): 1語
遮り切れる
(遮る.切れる): 1語
泣き膨れる
(泣く.膨れる): 1語
話し辞める
(話す.辞める): 1語
湿り始める
(湿る.始める): 1語
使み込める
(使む.込める): 1語
掻き起こす
(掻く.起こす): 1語
漂い過ぎる
(漂う.過ぎる): 1語
覆い被せる
(覆う.被せる): 1語
思い高じる
(思う.高じる): 1語
探し当てる
(探す.当てる): 1語
蘇り始める
(蘇る.始める): 1語
建ち連なる
(建つ.連なる): 1語
擦り合わす
(擦る.合わす): 1語
取り揃える
(取る.揃える): 1語
し苦しむ
(為る.苦しむ): 1語
笑い紛らす
(笑う.紛らす): 1語
折り落とす
(折る.落とす): 1語
吹き寄越す
(吹く.寄越す): 1語
思い兼ねる
(思う.兼ねる): 1語
踊り過ぎる
(踊る.過ぎる): 1語
組み重ねる
(組む.重ねる): 1語
歩き疲れる
(歩く.疲れる): 1語
向き替わる
(向く.替わる): 1語
吊り終わる
(吊る.終わる): 1語
干し続ける
(干す.続ける): 1語
疼き始める
(疼く.始める): 1語
運び集める
(運ぶ.集める): 1語
出住まう
(出る.住まう): 1語
貫き震える
(貫く.震える): 1語
凍り詰める
(凍る.詰める): 1語
閃き過ぎる
(閃く.過ぎる): 1語
弾き退ける
(弾く.退ける): 1語
巻き解れる
(巻く.解れる): 1語
畳み掛かる
(畳む.掛かる): 1語
急ぎ続ける
(急ぐ.続ける): 1語
入り掛かる
(入る.掛かる): 1語
熟し掛ける
(熟す.掛ける): 1語
包み上げる
(包む.上げる): 1語
畝り流れる
(畝る.流れる): 1語
ばり過ぎる
(ばる.過ぎる): 1語
去り下げる
(去る.下げる): 1語
弾き鳴らす
(弾く.鳴らす): 1語
鋳付ける
(鋳る.付ける): 1語
欠き添える
(欠く.添える): 1語
ずりこける
(ずる.こける): 1語
言い生やす
(言う.生やす): 1語
拾い飽きる
(拾う.飽きる): 1語
刺し続ける
(刺す.続ける): 1語
泣き尽くす
(泣く.尽くす): 1語
縋り付ける
(縋る.付ける): 1語
入り兼ねる
(入る.兼ねる): 1語
酔い始める
(酔う.始める): 1語
載り損なう
(載る.損なう): 1語
伺い知れる
(伺う.知れる): 1語
拭き散らす
(拭く.散らす): 1語
絡み合わす
(絡む.合わす): 1語
思いやれる
(思う.やれる): 1語
誘い兼ねる
(誘う.兼ねる): 1語
減り続ける
(減る.続ける): 1語
歌い疲れる
(歌う.疲れる): 1語
へし曲げる
(へす.曲げる): 1語
噤み続ける
(噤む.続ける): 1語
梳き付ける
(梳く.付ける): 1語
庇い続ける
(庇う.続ける): 1語
買い遅れる
(買う.遅れる): 1語
欠き越える
(欠く.越える): 1語
載り入れる
(載る.入れる): 1語
吹き動かす
(吹く.動かす): 1語
引き留める
(引く.留める): 1語
働き慣れる
(働く.慣れる): 1語
降り広げる
(降る.広げる): 1語
絡み纏める
(絡む.纏める): 1語
閃き照らす
(閃く.照らす): 1語
抱き伏せる
(抱く.伏せる): 1語
押し過ぎる
(押す.過ぎる): 1語
奮い集める
(奮う.集める): 1語
使い覚める
(使う.覚める): 1語
折り屈める
(折る.屈める): 1語
掘り詰める
(掘る.詰める): 1語
出続ける
(出る.続ける): 1語
射掛ける
(射る.掛ける): 1語
放り乗せる
(放る.乗せる): 1語
辿り続ける
(辿る.続ける): 1語
消し尽くす
(消す.尽くす): 1語
書き埋める
(書く.埋める): 1語
迸り掛ける
(迸る.掛ける): 1語
消し掛ける
(消す.掛ける): 1語
歩み抜ける
(歩む.抜ける): 1語
貰い付ける
(貰う.付ける): 1語
踏み換える
(踏む.換える): 1語
繕い切れる
(繕う.切れる): 1語
茂り過ぎる
(茂る.過ぎる): 1語
渡り眺める
(渡る.眺める): 1語
ゆき当たる
(ゆく.当たる): 1語
歩き掛かる
(歩く.掛かる): 1語
買い替える
(買う.替える): 1語
追い下ろす
(追う.下ろす): 1語
睨み詰める
(睨む.詰める): 1語
押し被せる
(押す.被せる): 1語
畳み付ける
(畳む.付ける): 1語
治し始める
(治す.始める): 1語
取り損ねる
(取る.損ねる): 1語
行き詰まる
(行く.詰まる): 1語
引き終える
(引く.終える): 1語
弾き続ける
(弾く.続ける): 1語
書きよめる
(書く.よめる): 1語
解き上げる
(解く.上げる): 1語
裂き始める
(裂く.始める): 1語
居過ぎる
(居る.過ぎる): 1語
詰み溜める
(詰む.溜める): 1語
巻き始まる
(巻く.始まる): 1語
掘り終わる
(掘る.終わる): 1語
汲み取れる
(汲む.取れる): 1語
乾き果てる
(乾く.果てる): 1語
記し付ける
(記す.付ける): 1語
踏み鳴らす
(踏む.鳴らす): 1語
振り照らす
(振る.照らす): 1語
斬り下ろす
(斬る.下ろす): 1語
撃ち損じる
(撃つ.損じる): 1語
為し終わる
(為す.終わる): 1語
思い巡らす
(思う.巡らす): 1語
干起こる
(干る.起こる): 1語
住みはつる
(住む.はつる): 1語
包み秘める
(包む.秘める): 1語
飛び戯れる
(飛ぶ.戯れる): 1語
射過ぎる
(射る.過ぎる): 1語
零し始める
(零す.始める): 1語
踏み砕ける
(踏む.砕ける): 1語
売り蓄える
(売る.蓄える): 1語
持ち溜める
(持つ.溜める): 1語
煮溜める
(煮る.溜める): 1語
掻き苦しむ
(掻く.苦しむ): 1語
引き充てる
(引く.充てる): 1語
拭き続ける
(拭く.続ける): 1語
澄み重なる
(澄む.重なる): 1語
搗き始める
(搗く.始める): 1語
話し過ぎる
(話す.過ぎる): 1語
添い崩れる
(添う.崩れる): 1語
取り脱する
(取る.脱する): 1語
立ち籠もる
(立つ.籠もる): 1語
読み届ける
(読む.届ける): 1語
摘み終える
(摘む.終える): 1語
喚き始める
(喚く.始める): 1語
注ぎ添える
(注ぐ.添える): 1語
叩き飛ばす
(叩く.飛ばす): 1語
出掛ける
(出る.掛ける): 1語
得切れる
(得る.切れる): 1語
放り掛ける
(放る.掛ける): 1語
聞き当たる
(聞く.当たる): 1語
降り動かす
(降る.動かす): 1語
見掛ける
(見る.掛ける): 1語
運び兼ねる
(運ぶ.兼ねる): 1語
進み兼ねる
(進む.兼ねる): 1語
驚き似合う
(驚く.似合う): 1語
吐き始める
(吐く.始める): 1語
捻り始める
(捻る.始める): 1語
解き捨てる
(解く.捨てる): 1語
噛み慣らす
(噛む.慣らす): 1語
撃ち兼ねる
(撃つ.兼ねる): 1語
掃き飛ばす
(掃く.飛ばす): 1語
劣り下さる
(劣る.下さる): 1語
恨み重なる
(恨む.重なる): 1語
啜り上げる
(啜る.上げる): 1語
張り替える
(張る.替える): 1語
聞き当てる
(聞く.当てる): 1語
燥ぎ立てる
(燥ぐ.立てる): 1語
抱き下ろす
(抱く.下ろす): 1語
降り落とす
(降る.落とす): 1語
弾き上げる
(弾く.上げる): 1語
減り過ぎる
(減る.過ぎる): 1語
放り飛ばす
(放る.飛ばす): 1語
通い慣れる
(通う.慣れる): 1語
喜び過ぎる
(喜ぶ.過ぎる): 1語
巻き下ろす
(巻く.下ろす): 1語
括り始める
(括る.始める): 1語
し激する
(為る.激する): 1語
説き宥める
(説く.宥める): 1語
解き終える
(解く.終える): 1語
脱ぎ飛ばす
(脱ぐ.飛ばす): 1語
取り逃がす
(取る.逃がす): 1語
渡り始める
(渡る.始める): 1語
吹き入れる
(吹く.入れる): 1語
釣り下げる
(釣る.下げる): 1語
抱き切れる
(抱く.切れる): 1語
叩き禿げる
(叩く.禿げる): 1語
上り尽くす
(上る.尽くす): 1語
揃い伸びる
(揃う.伸びる): 1語
あきめくる
(あく.めくる): 1語
行い済ます
(行う.済ます): 1語
し触れる
(為る.触れる): 1語
引き垂れる
(引く.垂れる): 1語
差し充てる
(差す.充てる): 1語
寄り近づく
(寄る.近づく): 1語
書き上がる
(書く.上がる): 1語
挟み続ける
(挟む.続ける): 1語
言い出来る
(言う.出来る): 1語
失い兼ねる
(失う.兼ねる): 1語
寝飽きる
(寝る.飽きる): 1語
呼び変える
(呼ぶ.変える): 1語
得初める
(得る.初める): 1語
解き起こす
(解く.起こす): 1語
使い捨てる
(使う.捨てる): 1語
囃し続ける
(囃す.続ける): 1語
添い続ける
(添う.続ける): 1語
築き始める
(築く.始める): 1語
弄り変える
(弄る.変える): 1語
飾り続ける
(飾る.続ける): 1語
紡ぎ始める
(紡ぐ.始める): 1語
語り終える
(語る.終える): 1語
繋ぎ合わす
(繋ぐ.合わす): 1語
握り続ける
(握る.続ける): 1語
打ち上げる
(打つ.上げる): 1語
残し続ける
(残す.続ける): 1語
回り続ける
(回る.続ける): 1語
張り込める
(張る.込める): 1語
置き続ける
(置く.続ける): 1語
絡み始める
(絡む.始める): 1語
畝り始める
(畝る.始める): 1語
捻りだせる
(捻る.だせる): 1語
弄り始める
(弄る.始める): 1語
移り兼ねる
(移る.兼ねる): 1語
正し始める
(正す.始める): 1語
飽き始める
(飽く.始める): 1語
飾り始める
(飾る.始める): 1語
し損なう
(為る.損なう): 1語
噛み過ぎる
(噛む.過ぎる): 1語
集い始める
(集う.始める): 1語
断ち兼ねる
(断つ.兼ねる): 1語
塞ぎ始める
(塞ぐ.始める): 1語
実り始める
(実る.始める): 1語
繋ぎ始める
(繋ぐ.始める): 1語
救い切れる
(救う.切れる): 1語
差し込める
(差す.込める): 1語
陥り兼ねる
(陥る.兼ねる): 1語
使いだせる
(使う.だせる): 1語
刻み上げる
(刻む.上げる): 1語
萎み始める
(萎む.始める): 1語
練り始める
(練る.始める): 1語
通い詰める
(通う.詰める): 1語
乗り続ける
(乗る.続ける): 1語
沈み始める
(沈む.始める): 1語
除き始める
(除く.始める): 1語
呼び換える
(呼ぶ.換える): 1語
敷き終える
(敷く.終える): 1語
許し兼ねる
(許す.兼ねる): 1語
燃し始める
(燃す.始める): 1語
遣り果せる
(遣る.果せる): 1語
及び始める
(及ぶ.始める): 1語
沸き始める
(沸く.始める): 1語
頷き掛ける
(頷く.掛ける): 1語
読み飛ばす
(読む.飛ばす): 1語
雇い始める
(雇う.始める): 1語
突き動かす
(突く.動かす): 1語
包み始める
(包む.始める): 1語
齧り掛ける
(齧る.掛ける): 1語
描き終える
(描く.終える): 1語
思い入れる
(思う.入れる): 1語
突き始める
(突く.始める): 1語
掴み取れる
(掴む.取れる): 1語
噛み始める
(噛む.始める): 1語
飲み覚える
(飲む.覚える): 1語
打ち枯らす
(打つ.枯らす): 1語
買い溜める
(買う.溜める): 1語
探し掛ける
(探す.掛ける): 1語
驚き掛ける
(驚く.掛ける): 1語
したげる
(為る.たげる): 1語
覗き掛ける
(覗く.掛ける): 1語
破り掛ける
(破る.掛ける): 1語
差し当たる
(差す.当たる): 1語
瞬き始める
(瞬く.始める): 1語
言い腫れる
(言う.腫れる): 1語
寝足りる
(寝る.足りる): 1語
奪い上げる
(奪う.上げる): 1語
出仕舞う
(出る.仕舞う): 1語
有り売れる
(有る.売れる): 1語
巡り韲える
(巡る.韲える): 1語
読み慣らす
(読む.慣らす): 1語
敷き終わる
(敷く.終わる): 1語
飲み過ごす
(飲む.過ごす): 1語
語り起こす
(語る.起こす): 1語
勝ち尽くす
(勝つ.尽くす): 1語
し分ける
(為る.分ける): 1語
跨ぎ損ねる
(跨ぐ.損ねる): 1語
選び上げる
(選ぶ.上げる): 1語
僻み過ごす
(僻む.過ごす): 1語
剃り落とす
(剃る.落とす): 1語
振り掛かる
(振る.掛かる): 1語
申し生きる
(申す.生きる): 1語
誤り伝える
(誤る.伝える): 1語
走り流れる
(走る.流れる): 1語
労り切れる
(労る.切れる): 1語
取り澄ます
(取る.澄ます): 1語
欠き逃げる
(欠く.逃げる): 1語
編み掛ける
(編む.掛ける): 1語
咲き続ける
(咲く.続ける): 1語
降り尽くす
(降る.尽くす): 1語
切り分ける
(切る.分ける): 1語
巡り尽くす
(巡る.尽くす): 1語
焼き焦げる
(焼く.焦げる): 1語
解き解れる
(解く.解れる): 1語
走り込み突き当たる
(走る.込む.突き当たる): 1語
飲み飲み吹きかける
(飲む.飲む.吹きかける): 1語
撒き撒きやって来る
(撒く.撒く.やって来る): 1語
押し合い圧し合い押し詰める
(押す.合う.圧し合う.押し詰める): 1語
喘ぎ喘ぎ滑り込む
(喘ぐ.喘ぐ.滑り込む): 1語
掴み殺し引き裂く
(掴む.殺す.引き裂く): 1語
ぼりぼり引っ掻く
(ぼる.ぼる.引っ掻く): 1語
罵り罵り逃げ回る
(罵る.罵る.逃げる.回る): 1語
重り合い乱れ合う
(重る.合う.乱れる.合う): 1語
吹き来波立つ
(吹く.来る.波立つ): 1語
抜き干し収める
(抜く.干す.収める): 1語
酔い見だれる
(酔う.見る.だれる): 1語
頷き出受ける
(頷く.出る.受ける): 1語
迷い見だれる
(迷う.見る.だれる): 1語
食い鋳添える
(食う.鋳る.添える): 1語
見回し始める
(見る.回す.始める): 1語
歩き出し掛ける
(歩く.出す.掛ける): 1語
し出し訪ねる
(為る.出す.訪ねる): 1語
付き回り始める
(付く.回る.始める): 1語
作り見比べる
(作る.見る.比べる): 1語
書き込み始める
(書く.込む.始める): 1語
浚い込み始める
(浚う.込む.始める): 1語
吹き渡り始める
(吹く.渡る.始める): 1語
響き渡り始める
(響く.渡る.始める): 1語
降り回し始める
(降る.回す.始める): 1語
舞い見だれる
(舞う.見る.だれる): 1語
踏み迷い絶える
(踏む.迷う.絶える): 1語
動き回り始める
(動く.回る.始める): 1語
持ち崩し始める
(持つ.崩す.始める): 1語
斬り殺し兼ねる
(斬る.殺す.兼ねる): 1語
狂い見だれる
(狂う.見る.だれる): 1語
吹き消し始める
(吹く.消す.始める): 1語
し飼い慣らす
(為る.飼う.慣らす): 1語
湧き立ち溢れる
(湧く.立つ.溢れる): 1語
し鋳眺める
(為る.鋳る.眺める): 1語
噛み破り始める
(噛む.破る.始める): 1語
移し出し始める
(移す.出す.始める): 1語
見直し始める
(見る.直す.始める): 1語
押し移し始める
(押す.移す.始める): 1語
追い抜き掛ける
(追う.抜く.掛ける): 1語
占い出行ける
(占う.出る.行ける): 1語
擦り擦り起きる
(擦る.擦る.起きる): 1語
囁き出知れる
(囁く.出る.知れる): 1語
描き印し散らす
(描く.印す.散らす): 1語
付き合い切れる
(付く.合う.切れる): 1語
喘ぎ喘ぎ急き立てる
(喘ぐ.喘ぐ.急く.立てる): 1語
掘り出し拾い集める
(掘る.出す.拾う.集める): 1語
喋り捲り歌い捲る
(喋る.捲る.歌う.捲る): 1語
絡み合い抱き合う
(絡む.合う.抱く.合う): 1語
説き去り説き来る
(説く.去る.説く.来る): 1語
斎き祭り申す
(斎く.祭る.申す): 1語
聞き出し得る
(聞く.出す.得る): 1語
踏み出張る
(踏む.出る.張る): 1語
流し去り得る
(流す.去る.得る): 1語
聞き取り下す
(聞く.取る.下す): 1語
打ち仰ぎ引く
(打つ.仰ぐ.引く): 1語
ぼりぼり掻く
(ぼる.ぼる.掻く): 1語
飛び去りゆく
(飛ぶ.去る.ゆく): 1語
滾り打ち奮う
(滾る.打つ.奮う): 1語
探し縋り付く
(探す.縋る.付く): 1語
飛び立ち得る
(飛ぶ.立つ.得る): 1語
行き届き得る
(行く.届く.得る): 1語
聞き取り願う
(聞く.取る.願う): 1語
成り隠し込む
(成る.隠す.込む): 1語
羨み仰ぎ見る
(羨む.仰ぐ.見る): 1語
ぼり聞き正す
(ぼる.聞く.正す): 1語
取り見出す
(取る.見る.出す): 1語
書き出し解く
(書く.出す.解く): 1語
取り鋳出す
(取る.鋳る.出す): 1語
伐り出し取る
(伐る.出す.取る): 1語
干作り返る
(干る.作る.返る): 1語
喘ぎ喘ぎ上る
(喘ぐ.喘ぐ.上る): 1語
拭き拭き行く
(拭く.拭く.行く): 1語
躓き躓き歩く
(躓く.躓く.歩く): 1語
入り込み得る
(入る.込む.得る): 1語
出直し研ぐ
(出る.直す.研ぐ): 1語
読み読み持つ
(読む.読む.持つ): 1語
し描き得る
(為る.描く.得る): 1語
取り取り練る
(取る.取る.練る): 1語
描き出去る
(描く.出る.去る): 1語
湧き鋳出る
(湧く.鋳る.出る): 1語
移し汲み取る
(移す.汲む.取る): 1語
刈り着めく
(刈る.着る.めく): 1語
噛み噛み呻く
(噛む.噛む.呻く): 1語
飛び飛び行く
(飛ぶ.飛ぶ.行く): 1語
拾い拾い上る
(拾う.拾う.上る): 1語
巡り見渡す
(巡る.見る.渡す): 1語
見破り遣る
(見る.破る.遣る): 1語
立ち鋳出る
(立つ.鋳る.出る): 1語
喘ぎ喘ぎ言う
(喘ぐ.喘ぐ.言う): 1語
流し解く
(流す.解く): 1語
忍び出す
(忍ぶ.出す): 1語
走り来る
(走る.来る): 1語
切り刻む
(切る.刻む): 1語
ばり出る
(ばる.出る): 1語
付き会う
(付く.会う): 1語
し掻く
(為る.掻く): 1語
企み遣る
(企む.遣る): 1語
掃き遣る
(掃く.遣る): 1語
付き上る
(付く.上る): 1語
庇い合う
(庇う.合う): 1語
移り行く
(移る.行く): 1語
刈り合う
(刈る.合う): 1語
干し解く
(干す.解く): 1語
進み悩む
(進む.悩む): 1語
傾き立つ
(傾く.立つ): 1語
喘ぎ進む
(喘ぐ.進む): 1語
行き磨く
(行く.磨く): 1語
申し継ぐ
(申す.継ぐ): 1語
打ち奮う
(打つ.奮う): 1語
這い伏す
(這う.伏す): 1語
訛りめく
(訛る.めく): 1語
し荒む
(為る.荒む): 1語
言い諭す
(言う.諭す): 1語
探し成る
(探す.成る): 1語
来散る
(来る.散る): 1語
漂い動く
(漂う.動く): 1語
踏み誤る
(踏む.誤る): 1語
執り来る
(執る.来る): 1語
腐し合う
(腐す.合う): 1語
笑い治す
(笑う.治す): 1語
番い合う
(番う.合う): 1語
忍び会う
(忍ぶ.会う): 1語
食い捲る
(食う.捲る): 1語
飛び買う
(飛ぶ.買う): 1語
探し回す
(探す.回す): 1語
罵り喚く
(罵る.喚く): 1語
打ち上る
(打つ.上る): 1語
積み来る
(積む.来る): 1語
隠し残す
(隠す.残す): 1語
渡り済む
(渡る.済む): 1語
吸い入る
(吸う.入る): 1語
揉み抜く
(揉む.抜く): 1語
覗き得る
(覗く.得る): 1語
去り行く
(去る.行く): 1語
踏み治す
(踏む.治す): 1語
刈り出す
(刈る.出す): 1語
競い踊る
(競う.踊る): 1語
誘い誘う
(誘う.誘う): 1語
匂い来る
(匂う.来る): 1語
断り申す
(断る.申す): 1語
荒み行く
(荒む.行く): 1語
奪い盗る
(奪う.盗る): 1語
食い太る
(食う.太る): 1語
隠しおう
(隠す.おう): 1語
込み残す
(込む.残す): 1語
語り進む
(語る.進む): 1語
切り来る
(切る.来る): 1語
防ぎ戦う
(防ぐ.戦う): 1語
誇り合う
(誇る.合う): 1語
死に導く
(死ぬ.導く): 1語
迫り会う
(迫る.会う): 1語
召し放す
(召す.放す): 1語
炊き上る
(炊く.上る): 1語
抜き合う
(抜く.合う): 1語
拭い燃す
(拭う.燃す): 1語
温み取る
(温む.取る): 1語
有り出す
(有る.出す): 1語
掘り返る
(掘る.返る): 1語
盗み知る
(盗む.知る): 1語
成り申す
(成る.申す): 1語
置き下す
(置く.下す): 1語
入り申す
(入る.申す): 1語
渡り出る
(渡る.出る): 1語
走り付く
(走る.付く): 1語
消し出す
(消す.出す): 1語
呼び立つ
(呼ぶ.立つ): 1語
突き戻す
(突く.戻す): 1語
齧り申す
(齧る.申す): 1語
伝い致す
(伝う.致す): 1語
切り放つ
(切る.放つ): 1語
生み放つ
(生む.放つ): 1語
暈し合う
(暈す.合う): 1語
食い潰す
(食う.潰す): 1語
持ち倦む
(持つ.倦む): 1語
茂り誇る
(茂る.誇る): 1語
付し去る
(付す.去る): 1語
見申す
(見る.申す): 1語
歩み来る
(歩む.来る): 1語
恨み憤る
(恨む.憤る): 1語
移り得る
(移る.得る): 1語
罵り呪う
(罵る.呪う): 1語
摘み切る
(摘む.切る): 1語
潜り入る
(潜る.入る): 1語
干帰る
(干る.帰る): 1語
言い継ぐ
(言う.継ぐ): 1語
渡り付く
(渡る.付く): 1語
贖い取る
(贖う.取る): 1語
見振る
(見る.振る): 1語
漕ぎ行く
(漕ぐ.行く): 1語
競い進む
(競う.進む): 1語
蒔き刈る
(蒔く.刈る): 1語
営み得る
(営む.得る): 1語
拝み傅く
(拝む.傅く): 1語
打ち為す
(打つ.為す): 1語
為し遣る
(為す.遣る): 1語
送り申す
(送る.申す): 1語
訪い寄る
(訪う.寄る): 1語
行き巡る
(行く.巡る): 1語
仰ぎ望む
(仰ぐ.望む): 1語
憎み罵る
(憎む.罵る): 1語
寄り来る
(寄る.来る): 1語
至り及ぶ
(至る.及ぶ): 1語
祈り申す
(祈る.申す): 1語
拓き得る
(拓く.得る): 1語
俯き伏す
(俯く.伏す): 1語
潜み残る
(潜む.残る): 1語
着き為す
(着く.為す): 1語
立ち続く
(立つ.続く): 1語
葺き出る
(葺く.出る): 1語
葺き込む
(葺く.込む): 1語
削ぎ割る
(削ぐ.割る): 1語
建ち並ぶ
(建つ.並ぶ): 1語
為し合う
(為す.合う): 1語
結び繋ぐ
(結ぶ.繋ぐ): 1語
織り縫う
(織る.縫う): 1語
願い望む
(願う.望む): 1語
走り通す
(走る.通す): 1語
負い歩く
(負う.歩く): 1語
運び得る
(運ぶ.得る): 1語
張り切る
(張る.切る): 1語
し遣る
(為る.遣る): 1語
祝い治す
(祝う.治す): 1語
下し申す
(下す.申す): 1語
祭り申す
(祭る.申す): 1語
斎き祈る
(斎く.祈る): 1語
祈り呪う
(祈る.呪う): 1語
燻し回る
(燻す.回る): 1語
評し合う
(評す.合う): 1語
噛み砕く
(噛む.砕く): 1語
誘い合う
(誘う.合う): 1語
計り出す
(計る.出す): 1語
打ち欠く
(打つ.欠く): 1語
押し堕す
(押す.堕す): 1語
下し賜る
(下す.賜る): 1語
贈り合う
(贈る.合う): 1語
追い下す
(追う.下す): 1語
佇み並ぶ
(佇む.並ぶ): 1語
会い得る
(会う.得る): 1語
描き著す
(描く.著す): 1語
葬り消す
(葬る.消す): 1語
干散る
(干る.散る): 1語
泳ぎ渡る
(泳ぐ.渡る): 1語
送り来る
(送る.来る): 1語
酔い消す
(酔う.消す): 1語
寿ぎ合う
(寿ぐ.合う): 1語
沸き返す
(沸く.返す): 1語
醸し合う
(醸す.合う): 1語
奮い治す
(奮う.治す): 1語
呼び奉る
(呼ぶ.奉る): 1語
見歩く
(見る.歩く): 1語
致し因る
(致す.因る): 1語
聞き誤る
(聞く.誤る): 1語
匿い願う
(匿う.願う): 1語
慕い申す
(慕う.申す): 1語
有り成る
(有る.成る): 1語
呼び回る
(呼ぶ.回る): 1語
諮り合う
(諮る.合う): 1語
追い巻く
(追う.巻く): 1語
詠み誇る
(詠む.誇る): 1語
説き回る
(説く.回る): 1語
積み隠す
(積む.隠す): 1語
築き残す
(築く.残す): 1語
呼び抜く
(呼ぶ.抜く): 1語
盛り返す
(盛る.返す): 1語
喚き囃す
(喚く.囃す): 1語
頼み切る
(頼む.切る): 1語
散り抜く
(散る.抜く): 1語
着至る
(着る.至る): 1語
仰ぎ奉る
(仰ぐ.奉る): 1語
引き出る
(引く.出る): 1語
壊し召す
(壊す.召す): 1語
罵り止む
(罵る.止む): 1語
飲み回す
(飲む.回す): 1語
巡り帰る
(巡る.帰る): 1語
洗い消す
(洗う.消す): 1語
挙り立つ
(挙る.立つ): 1語
屈み合う
(屈む.合う): 1語
煙り出す
(煙る.出す): 1語
営み申す
(営む.申す): 1語
絞り合う
(絞る.合う): 1語
拭い通す
(拭う.通す): 1語
争い合う
(争う.合う): 1語
飲み飽く
(飲む.飽く): 1語
詠み競う
(詠む.競う): 1語
泣き咽ぶ
(泣く.咽ぶ): 1語
窺い合う
(窺う.合う): 1語
住み飽く
(住む.飽く): 1語
訪い下す
(訪う.下す): 1語
言い触る
(言う.触る): 1語
漂い出す
(漂う.出す): 1語
習い得る
(習う.得る): 1語
呟き出す
(呟く.出す): 1語
余り参る
(余る.参る): 1語
差し回す
(差す.回す): 1語
干塗る
(干る.塗る): 1語
笑い抜く
(笑う.抜く): 1語
言い召す
(言う.召す): 1語
復し得る
(復す.得る): 1語
鳴き渡る
(鳴く.渡る): 1語
拭き返す
(拭く.返す): 1語
糺し申す
(糺す.申す): 1語
窺い得る
(窺う.得る): 1語
祟り回す
(祟る.回す): 1語
裁き切る
(裁く.切る): 1語
申し置く
(申す.置く): 1語
致し置く
(致す.置く): 1語
白み出す
(白む.出す): 1語
打ち寛ぐ
(打つ.寛ぐ): 1語
噛み裂く
(噛む.裂く): 1語
尖り切る
(尖る.切る): 1語
呪い狂う
(呪う.狂う): 1語
呪い通す
(呪う.通す): 1語
厭い申す
(厭う.申す): 1語
言い断る
(言う.断る): 1語
し除く
(為る.除く): 1語
質し申す
(質す.申す): 1語
質し召す
(質す.召す): 1語
囁き寄る
(囁く.寄る): 1語
断ち得る
(断つ.得る): 1語
追い止む
(追う.止む): 1語
乱し合う
(乱す.合う): 1語
振り合う
(振る.合う): 1語
破り得る
(破る.得る): 1語
喜び抜く
(喜ぶ.抜く): 1語
取り持つ
(取る.持つ): 1語
召し賜る
(召す.賜る): 1語
祈り奉る
(祈る.奉る): 1語
漕ぎ出る
(漕ぐ.出る): 1語
洗い歩く
(洗う.歩く): 1語
言い抜く
(言う.抜く): 1語
抜き遣る
(抜く.遣る): 1語
持ち扱う
(持つ.扱う): 1語
貪り合う
(貪る.合う): 1語
掴み戻す
(掴む.戻す): 1語
転び出す
(転ぶ.出す): 1語
捥ぎ放す
(捥ぐ.放す): 1語
蔑み嘲る
(蔑む.嘲る): 1語
映し込む
(映す.込む): 1語
抱き戻す
(抱く.戻す): 1語
酔い臥す
(酔う.臥す): 1語
追い戻す
(追う.戻す): 1語
恨み返す
(恨む.返す): 1語
罵り足る
(罵る.足る): 1語
被り出す
(被る.出す): 1語
沈み入る
(沈む.入る): 1語
処し置く
(処す.置く): 1語
会い燃す
(会う.燃す): 1語
伐り残す
(伐る.残す): 1語
漁り回る
(漁る.回る): 1語
吹き殴る
(吹く.殴る): 1語
暴き合う
(暴く.合う): 1語
働き出る
(働く.出る): 1語
匿い置く
(匿う.置く): 1語
死に澄む
(死ぬ.澄む): 1語
残し得る
(残す.得る): 1語
盗み残す
(盗む.残す): 1語
訝り合う
(訝る.合う): 1語
担ぎ歩く
(担ぐ.歩く): 1語
営み合う
(営む.合う): 1語
奮い残す
(奮う.残す): 1語
致し来る
(致す.来る): 1語
触り合う
(触る.合う): 1語
見劣る
(見る.劣る): 1語
追い回る
(追う.回る): 1語
追い崩す
(追う.崩す): 1語
舞い歌う
(舞う.歌う): 1語
狩り殺す
(狩る.殺す): 1語
弾き返す
(弾く.返す): 1語
見過つ
(見る.過つ): 1語
畳み置く
(畳む.置く): 1語
祈り期す
(祈る.期す): 1語
呪い殺す
(呪う.殺す): 1語
凪ぎ渡る
(凪ぐ.渡る): 1語
説き為す
(説く.為す): 1語
称し得る
(称す.得る): 1語
減り来る
(減る.来る): 1語
押し作る
(押す.作る): 1語
思い返す
(思う.返す): 1語
し撮る
(為る.撮る): 1語
練り潰す
(練る.潰す): 1語
撃ち拉ぐ
(撃つ.拉ぐ): 1語
聞き直す
(聞く.直す): 1語
聞き言う
(聞く.言う): 1語
頼り着る
(頼る.着る): 1語
し覆す
(為る.覆す): 1語
悟り得る
(悟る.得る): 1語
運び回る
(運ぶ.回る): 1語
売り来る
(売る.来る): 1語
勝ち取る
(勝つ.取る): 1語
飛びゆく
(飛ぶ.ゆく): 1語
好み合う
(好む.合う): 1語
違い得る
(違う.得る): 1語
描き込む
(描く.込む): 1語
漂い匂う
(漂う.匂う): 1語
咲き並ぶ
(咲く.並ぶ): 1語
刳り取る
(刳る.取る): 1語
歩き入る
(歩く.入る): 1語
付き沿う
(付く.沿う): 1語
抱き下す
(抱く.下す): 1語
見焼く
(見る.焼く): 1語
噛み下す
(噛む.下す): 1語
炙り出す
(炙る.出す): 1語
摘み絞る
(摘む.絞る): 1語
吹き乱す
(吹く.乱す): 1語
遣り繰る
(遣る.繰る): 1語
着流す
(着る.流す): 1語
成り言う
(成る.言う): 1語
散り零す
(散る.零す): 1語
言い込む
(言う.込む): 1語
居並ぶ
(居る.並ぶ): 1語
握り出す
(握る.出す): 1語
持ち漕ぐ
(持つ.漕ぐ): 1語
浸り着る
(浸る.着る): 1語
忍び能う
(忍ぶ.能う): 1語
描き継ぐ
(描く.継ぐ): 1語
鳴き叫ぶ
(鳴く.叫ぶ): 1語
吐き遣る
(吐く.遣る): 1語
喜び切る
(喜ぶ.切る): 1語
折り入る
(折る.入る): 1語
伝い上る
(伝う.上る): 1語
押し拭く
(押す.拭く): 1語
見炊く
(見る.炊く): 1語
休み続く
(休む.続く): 1語
急き切る
(急く.切る): 1語
刳り付く
(刳る.付く): 1語
追い着く
(追う.着く): 1語
込み込む
(込む.込む): 1語
綴り得る
(綴る.得る): 1語
擽り回す
(擽る.回す): 1語
愛し切る
(愛す.切る): 1語
怒り切る
(怒る.切る): 1語
書き洗う
(書く.洗う): 1語
響き込む
(響く.込む): 1語
労り合う
(労る.合う): 1語
語り残す
(語る.残す): 1語
帰り行く
(帰る.行く): 1語
来鳴く
(来る.鳴く): 1語
照り陰る
(照る.陰る): 1語
探し来る
(探す.来る): 1語
抜き出る
(抜く.出る): 1語
漕ぎ下る
(漕ぐ.下る): 1語
言い消す
(言う.消す): 1語
忍び侍る
(忍ぶ.侍る): 1語
取り行く
(取る.行く): 1語
し掘る
(為る.掘る): 1語
行い返す
(行う.返す): 1語
書き継ぐ
(書く.継ぐ): 1語
恋い渡る
(恋う.渡る): 1語
干見る
(干る.見る): 1語
叱り蹴る
(叱る.蹴る): 1語
干侍る
(干る.侍る): 1語
忌み辞す
(忌む.辞す): 1語
寄り着く
(寄る.着く): 1語
継ぎ来る
(継ぐ.来る): 1語
畝り出す
(畝る.出す): 1語
押し畳む
(押す.畳む): 1語
し申す
(為る.申す): 1語
浮き来る
(浮く.来る): 1語
置き為す
(置く.為す): 1語
酌み取る
(酌む.取る): 1語
飲み願う
(飲む.願う): 1語
敬い労る
(敬う.労る): 1語
掘り問う
(掘る.問う): 1語
上り得る
(上る.得る): 1語
退り出る
(退る.出る): 1語
見空く
(見る.空く): 1語
見着く
(見る.着く): 1語
似出る
(似る.出る): 1語
打ち勝つ
(打つ.勝つ): 1語
去り遣る
(去る.遣る): 1語
説き及ぶ
(説く.及ぶ): 1語
憎み出す
(憎む.出す): 1語
飛び着く
(飛ぶ.着く): 1語
掘り遣る
(掘る.遣る): 1語
組み打つ
(組む.打つ): 1語
突き殴る
(突く.殴る): 1語
好き合う
(好く.合う): 1語
掘り通す
(掘る.通す): 1語
押し倒す
(押す.倒す): 1語
迷い歩く
(迷う.歩く): 1語
しゆく
(為る.ゆく): 1語
回り込む
(回る.込む): 1語
焼き頼む
(焼く.頼む): 1語
し見る
(為る.見る): 1語
飲み為す
(飲む.為す): 1語
使み入る
(使む.入る): 1語
守り見る
(守る.見る): 1語
し腐る
(為る.腐る): 1語
引き話す
(引く.話す): 1語
舞い解く
(舞う.解く): 1語
建ち上る
(建つ.上る): 1語
囀り騒ぐ
(囀る.騒ぐ): 1語
飲み成る
(飲む.成る): 1語
出競る
(出る.競る): 1語
振り見る
(振る.見る): 1語
死に浸す
(死ぬ.浸す): 1語
毟り付く
(毟る.付く): 1語
切り結ぶ
(切る.結ぶ): 1語
研ぎ合う
(研ぐ.合う): 1語
抱き付く
(抱く.付く): 1語
突き捲る
(突く.捲る): 1語
犯し得る
(犯す.得る): 1語
迷い出す
(迷う.出す): 1語
疼き出す
(疼く.出す): 1語
見散る
(見る.散る): 1語
守り防ぐ
(守る.防ぐ): 1語
し怒る
(為る.怒る): 1語
聞き下す
(聞く.下す): 1語
移し解く
(移す.解く): 1語
押し離す
(押す.離す): 1語
押し下る
(押す.下る): 1語
引き歪む
(引く.歪む): 1語
疑い出す
(疑う.出す): 1語
し止む
(為る.止む): 1語
立ち治す
(立つ.治す): 1語
探り歩く
(探る.歩く): 1語
打ち倒す
(打つ.倒す): 1語
歩み寄る
(歩む.寄る): 1語
押し回る
(押す.回る): 1語
敷き打つ
(敷く.打つ): 1語
申し解く
(申す.解く): 1語
拒み得る
(拒む.得る): 1語
遣り直す
(遣る.直す): 1語
読み込む
(読む.込む): 1語
切り切る
(切る.切る): 1語
貰い待つ
(貰う.待つ): 1語
叩き切る
(叩く.切る): 1語
流し取る
(流す.取る): 1語
歪み決る
(歪む.決る): 1語
外し解く
(外す.解く): 1語
有り出る
(有る.出る): 1語
脱ぎ切る
(脱ぐ.切る): 1語
揃い持つ
(揃う.持つ): 1語
鳴り進む
(鳴る.進む): 1語
憎み殺す
(憎む.殺す): 1語
説き進む
(説く.進む): 1語
疼き走る
(疼く.走る): 1語
吹き行く
(吹く.行く): 1語
吹き貫く
(吹く.貫く): 1語
零し抜く
(零す.抜く): 1語
突き出す
(突く.出す): 1語
立ち沸く
(立つ.沸く): 1語
切り割る
(切る.割る): 1語
眠り能う
(眠る.能う): 1語
干あり
(干る.あり): 1語
注ぎ切る
(注ぐ.切る): 1語
香り合う
(香る.合う): 1語
縫い通す
(縫う.通す): 1語
し負う
(為る.負う): 1語
掻き裂く
(掻く.裂く): 1語
思い残す
(思う.残す): 1語
侮り貶す
(侮る.貶す): 1語
響き残る
(響く.残る): 1語
契り合う
(契る.合う): 1語
歌い切る
(歌う.切る): 1語
降り見る
(降る.見る): 1語
戻り来る
(戻る.来る): 1語
吊り込む
(吊る.込む): 1語
塗り隠す
(塗る.隠す): 1語
回り会う
(回る.会う): 1語
取り繕う
(取る.繕う): 1語
成り塗る
(成る.塗る): 1語
躄り因る
(躄る.因る): 1語
庇い出す
(庇う.出す): 1語
拝み出す
(拝む.出す): 1語
練り回す
(練る.回す): 1語
泣き張る
(泣く.張る): 1語
撃ち返す
(撃つ.返す): 1語
買い探る
(買う.探る): 1語
括り合う
(括る.合う): 1語
陥り込む
(陥る.込む): 1語
寝乱す
(寝る.乱す): 1語
漕ぎ戻る
(漕ぐ.戻る): 1語
振り切る
(振る.切る): 1語
入り遣る
(入る.遣る): 1語
渡り返す
(渡る.返す): 1語
書き置く
(書く.置く): 1語
剃り込む
(剃る.込む): 1語
抱き返す
(抱く.返す): 1語
降り放す
(降る.放す): 1語
切り捲る
(切る.捲る): 1語
茂り合う
(茂る.合う): 1語
遣り合う
(遣る.合う): 1語
食い抜く
(食う.抜く): 1語
弾み出す
(弾む.出す): 1語
積み取る
(積む.取る): 1語
掴み乱す
(掴む.乱す): 1語
煮来る
(煮る.来る): 1語
漕ぎ因る
(漕ぐ.因る): 1語
漕ぎ寄る
(漕ぐ.寄る): 1語
挟み出す
(挟む.出す): 1語
擦り消す
(擦る.消す): 1語
掻き回る
(掻く.回る): 1語
窄み込む
(窄む.込む): 1語
縫い合う
(縫う.合う): 1語
振り込む
(振る.込む): 1語
這い着く
(這う.着く): 1語
除き出す
(除く.出す): 1語
削り合う
(削る.合う): 1語
思い思う
(思う.思う): 1語
迫り見る
(迫る.見る): 1語
移し込む
(移す.込む): 1語
引き放つ
(引く.放つ): 1語
進み行く
(進む.行く): 1語
沈み行く
(沈む.行く): 1語
動きゆく
(動く.ゆく): 1語
探し得る
(探す.得る): 1語
煌き渡る
(煌く.渡る): 1語
躍りいづ
(躍る.いづ): 1語
鋳治す
(鋳る.治す): 1語
崩し去る
(崩す.去る): 1語
切り開く
(切る.開く): 1語
指し示す
(指す.示す): 1語
咲き張る
(咲く.張る): 1語
沈み揺る
(沈む.揺る): 1語
進み来る
(進む.来る): 1語
座り得る
(座る.得る): 1語
歌い抜く
(歌う.抜く): 1語
盛り治す
(盛る.治す): 1語
成り断る
(成る.断る): 1語
思いいづ
(思う.いづ): 1語
喚き罵る
(喚く.罵る): 1語
押し揉む
(押す.揉む): 1語
吹き巻く
(吹く.巻く): 1語
舞い入る
(舞う.入る): 1語
打ち守る
(打つ.守る): 1語
空き通る
(空く.通る): 1語
押し悩む
(押す.悩む): 1語
申し下す
(申す.下す): 1語
与り知る
(与る.知る): 1語
計り得る
(計る.得る): 1語
選び得る
(選ぶ.得る): 1語
作り飲む
(作る.飲む): 1語
作り探す
(作る.探す): 1語
狙い誤る
(狙う.誤る): 1語
守り養う
(守る.養う): 1語
出立つ
(出る.立つ): 1語
言い洗う
(言う.洗う): 1語
見照る
(見る.照る): 1語
のき待つ
(のく.待つ): 1語
言い通す
(言う.通す): 1語
有り焼く
(有る.焼く): 1語
切り致す
(切る.致す): 1語
貰い出す
(貰う.出す): 1語
読みおう
(読む.おう): 1語
干立つ
(干る.立つ): 1語
掃き回す
(掃く.回す): 1語
稼ぎ得る
(稼ぐ.得る): 1語
聞き許す
(聞く.許す): 1語
撃ち成る
(撃つ.成る): 1語
盗み返す
(盗む.返す): 1語
壊し得る
(壊す.得る): 1語
力み出す
(力む.出す): 1語
帰り得る
(帰る.得る): 1語
疑り蔑む
(疑る.蔑む): 1語
移り済む
(移る.済む): 1語
縛り合う
(縛る.合う): 1語
嫌い抜く
(嫌う.抜く): 1語
降り続く
(降る.続く): 1語
書き成る
(書く.成る): 1語
越し住む
(越す.住む): 1語
作り合う
(作る.合う): 1語
語り治す
(語る.治す): 1語
歩き止む
(歩く.止む): 1語
降り着る
(降る.着る): 1語
痛み入る
(痛む.入る): 1語
祈り殺す
(祈る.殺す): 1語
語り取る
(語る.取る): 1語
打ち喜ぶ
(打つ.喜ぶ): 1語
寄り切る
(寄る.切る): 1語
焼き残す
(焼く.残す): 1語
寄り出す
(寄る.出す): 1語
足し得る
(足す.得る): 1語
巡り歩く
(巡る.歩く): 1語
移り歩く
(移る.歩く): 1語
喚き立つ
(喚く.立つ): 1語
悩み切る
(悩む.切る): 1語
評し去る
(評す.去る): 1語
食い行く
(食う.行く): 1語
証し得る
(証す.得る): 1語
使い潰す
(使う.潰す): 1語
覆し得る
(覆す.得る): 1語
思い探す
(思う.探す): 1語
欠き通す
(欠く.通す): 1語
殴り返す
(殴る.返す): 1語
消し取る
(消す.取る): 1語
消しおう
(消す.おう): 1語
縫い出る
(縫う.出る): 1語
移り集う
(移る.集う): 1語
咲き去る
(咲く.去る): 1語
来壊す
(来る.壊す): 1語
巧み打つ
(巧む.打つ): 1語
話し得る
(話す.得る): 1語
滑り下す
(滑る.下す): 1語
敷き隠す
(敷く.隠す): 1語
濁り澱む
(濁る.澱む): 1語
採り去る
(採る.去る): 1語
鳴き舞う
(鳴く.舞う): 1語
歌い通す
(歌う.通す): 1語
減り下る
(減る.下る): 1語
言い捲る
(言う.捲る): 1語
成り選ぶ
(成る.選ぶ): 1語
博し選ぶ
(博す.選ぶ): 1語
習い出す
(習う.出す): 1語
思い申す
(思う.申す): 1語
願い申す
(願う.申す): 1語
渡り遣る
(渡る.遣る): 1語
扱き遣る
(扱く.遣る): 1語
競い得る
(競う.得る): 1語
蹴り潰す
(蹴る.潰す): 1語
咲き得る
(咲く.得る): 1語
敬い愛す
(敬う.愛す): 1語
頷き得る
(頷く.得る): 1語
鳴り続く
(鳴る.続く): 1語
舞い巡る
(舞う.巡る): 1語
隠し切る
(隠す.切る): 1語
突き出る
(突く.出る): 1語
騙し得る
(騙す.得る): 1語
響き立つ
(響く.立つ): 1語
働き抜く
(働く.抜く): 1語
刷り合う
(刷る.合う): 1語
弄り出す
(弄る.出す): 1語
弱り出す
(弱る.出す): 1語
死に付く
(死ぬ.付く): 1語
担い出る
(担う.出る): 1語
斬り刻む
(斬る.刻む): 1語
繰り貰う
(繰る.貰う): 1語
斬り狂う
(斬る.狂う): 1語
睨み下す
(睨む.下す): 1語
願い致す
(願う.致す): 1語
読み漁る
(読む.漁る): 1語
貸し渡す
(貸す.渡す): 1語
射放す
(射る.放す): 1語
寝遣る
(寝る.遣る): 1語
取り遣る
(取る.遣る): 1語
呟き残す
(呟く.残す): 1語
集り遣る
(集る.遣る): 1語
施し為す
(施す.為す): 1語
回し為す
(回す.為す): 1語
煽り立つ
(煽る.立つ): 1語
押し開く
(押す.開く): 1語
舞い歩く
(舞う.歩く): 1語
追い返る
(追う.返る): 1語
驚き入る
(驚く.入る): 1語
騙しおう
(騙す.おう): 1語
及び致す
(及ぶ.致す): 1語
操り得る
(操る.得る): 1語
倒し得る
(倒す.得る): 1語
効き逃す
(効く.逃す): 1語
被り通す
(被る.通す): 1語
拭き残す
(拭く.残す): 1語
指し込む
(指す.込む): 1語
閃き立つ
(閃く.立つ): 1語
走り騒ぐ
(走る.騒ぐ): 1語
効き致す
(効く.致す): 1語
成り続く
(成る.続く): 1語
泣き狂う
(泣く.狂う): 1語
成り動く
(成る.動く): 1語
回り為す
(回る.為す): 1語
繰り遣る
(繰る.遣る): 1語
蠢き進む
(蠢く.進む): 1語
忍び得る
(忍ぶ.得る): 1語
隠し置く
(隠す.置く): 1語
忍び佇む
(忍ぶ.佇む): 1語
移し回る
(移す.回る): 1語
思い焦る
(思う.焦る): 1語
立ち塞ぐ
(立つ.塞ぐ): 1語
忍び戻る
(忍ぶ.戻る): 1語
施し置く
(施す.置く): 1語
働き捲る
(働く.捲る): 1語
歌い踊る
(歌う.踊る): 1語
食い切る
(食う.切る): 1語
酔い致す
(酔う.致す): 1語
居揃う
(居る.揃う): 1語
取り因る
(取る.因る): 1語
立ち斬る
(立つ.斬る): 1語
見零す
(見る.零す): 1語
来上る
(来る.上る): 1語
召し使う
(召す.使う): 1語
書き流す
(書く.流す): 1語
察し取る
(察す.取る): 1語
疑り合う
(疑る.合う): 1語
返り得る
(返る.得る): 1語
叫び立つ
(叫ぶ.立つ): 1語
舞い狂う
(舞う.狂う): 1語
組み上る
(組む.上る): 1語
し使う
(為る.使う): 1語
奮い得る
(奮う.得る): 1語
戻し致す
(戻す.致す): 1語
置き戻す
(置く.戻す): 1語
噛み着る
(噛む.着る): 1語
呷り出す
(呷る.出す): 1語
拾い漁る
(拾う.漁る): 1語
効き降る
(効く.降る): 1語
放り出す
(放る.出す): 1語
し憎む
(為る.憎む): 1語
歩き進む
(歩く.進む): 1語
睨み抜く
(睨む.抜く): 1語
繰り開く
(繰る.開く): 1語
住み得る
(住む.得る): 1語
見嫌う
(見る.嫌う): 1語
込み遣る
(込む.遣る): 1語
見残す
(見る.残す): 1語
走り得る
(走る.得る): 1語
喋り得る
(喋る.得る): 1語
噛み残す
(噛む.残す): 1語
絡み込む
(絡む.込む): 1語
憎み返す
(憎む.返す): 1語
怒り立つ
(怒る.立つ): 1語
渡し願う
(渡す.願う): 1語
光り閃く
(光る.閃く): 1語
施し因る
(施す.因る): 1語
効き因る
(効く.因る): 1語
使い因る
(使う.因る): 1語
ぼり効く
(ぼる.効く): 1語
汲み遣る
(汲む.遣る): 1語
潰し遣る
(潰す.遣る): 1語
出し取る
(出す.取る): 1語
狂い死ぬ
(狂う.死ぬ): 1語
戦い勝つ
(戦う.勝つ): 1語
施し得る
(施す.得る): 1語
言い送る
(言う.送る): 1語
打ち継ぐ
(打つ.継ぐ): 1語
説き迫る
(説く.迫る): 1語
飼い遣る
(飼う.遣る): 1語
飲み倒す
(飲む.倒す): 1語
座り付く
(座る.付く): 1語
乗り殺す
(乗る.殺す): 1語
待ち得る
(待つ.得る): 1語
打ち合う
(打つ.合う): 1語
這い通す
(這う.通す): 1語
住み移る
(住む.移る): 1語
漲り立つ
(漲る.立つ): 1語
足り為す
(足る.為す): 1語
割り致す
(割る.致す): 1語
憎み着る
(憎む.着る): 1語
使い捲る
(使う.捲る): 1語
殺し遣る
(殺す.遣る): 1語
打ち成る
(打つ.成る): 1語
撃ち捲る
(撃つ.捲る): 1語
干流す
(干る.流す): 1語
切り得る
(切る.得る): 1語
太り出す
(太る.出す): 1語
沈み得る
(沈む.得る): 1語
憎み呪う
(憎む.呪う): 1語
生み為す
(生む.為す): 1語
育ち作る
(育つ.作る): 1語
書き表す
(書く.表す): 1語
抜き得る
(抜く.得る): 1語
干表す
(干る.表す): 1語
似取る
(似る.取る): 1語
置き去る
(置く.去る): 1語
為し至る
(為す.至る): 1語
干巡る
(干る.巡る): 1語
成り焼く
(成る.焼く): 1語
行き対す
(行く.対す): 1語
来足る
(来る.足る): 1語
付き張る
(付く.張る): 1語
絞り抜く
(絞る.抜く): 1語
履き散る
(履く.散る): 1語
干残す
(干る.残す): 1語
泳ぎ付く
(泳ぐ.付く): 1語
促し待つ
(促す.待つ): 1語
成り返る
(成る.返る): 1語
来潰す
(来る.潰す): 1語
叩き折る
(叩く.折る): 1語
見隠す
(見る.隠す): 1語
焼き映す
(焼く.映す): 1語
立ち歩く
(立つ.歩く): 1語
蔑み合う
(蔑む.合う): 1語
蹴り回る
(蹴る.回る): 1語
会い見る
(会う.見る): 1語
退き下る
(退く.下る): 1語
止し遊ぶ
(止す.遊ぶ): 1語
恋い狂う
(恋う.狂う): 1語
請い希う
(請う.希う): 1語
書き暴く
(書く.暴く): 1語
だき合う
(だく.合う): 1語
持ち因る
(持つ.因る): 1語
伺い得る
(伺う.得る): 1語
握り遣る
(握る.遣る): 1語
彫り捲る
(彫る.捲る): 1語
言い綴る
(言う.綴る): 1語
貪り見る
(貪る.見る): 1語
有り知る
(有る.知る): 1語
漕ぎ急ぐ
(漕ぐ.急ぐ): 1語
叩き直す
(叩く.直す): 1語
狂い叫ぶ
(狂う.叫ぶ): 1語
踏み回る
(踏む.回る): 1語
刻み出す
(刻む.出す): 1語
漂い行く
(漂う.行く): 1語
書き放す
(書く.放す): 1語
成りいづ
(成る.いづ): 1語
貫き通る
(貫く.通る): 1語
匂い出す
(匂う.出す): 1語
見嘆く
(見る.嘆く): 1語
し奉る
(為る.奉る): 1語
引き添う
(引く.添う): 1語
聞き放す
(聞く.放す): 1語
書き示す
(書く.示す): 1語
回り歩く
(回る.歩く): 1語
放り遣る
(放る.遣る): 1語
鈍り澱む
(鈍る.澱む): 1語
飲み待つ
(飲む.待つ): 1語
編み為す
(編む.為す): 1語
黙り切る
(黙る.切る): 1語
食み出す
(食む.出す): 1語
読み返る
(読む.返る): 1語
養い来る
(養う.来る): 1語
咲き返る
(咲く.返る): 1語
切り殺す
(切る.殺す): 1語
吹き崩す
(吹く.崩す): 1語
救い致す
(救う.致す): 1語
降り注ぐ
(降る.注ぐ): 1語
返り走る
(返る.走る): 1語
泣き回る
(泣く.回る): 1語
合い取る
(合う.取る): 1語
有り蹴る
(有る.蹴る): 1語
白みゆく
(白む.ゆく): 1語
負い行く
(負う.行く): 1語
選び残す
(選ぶ.残す): 1語
折り倒す
(折る.倒す): 1語
滾り湧く
(滾る.湧く): 1語
歌い歩く
(歌う.歩く): 1語
因り頼む
(因る.頼む): 1語
撃ち込む
(撃つ.込む): 1語
咲き開く
(咲く.開く): 1語
入りゆく
(入る.ゆく): 1語
書き著す
(書く.著す): 1語
踊り遊ぶ
(踊る.遊ぶ): 1語
保ち司る
(保つ.司る): 1語
問い治す
(問う.治す): 1語
突き合う
(突く.合う): 1語
喜び躍る
(喜ぶ.躍る): 1語
見奉る
(見る.奉る): 1語
包み育む
(包む.育む): 1語
飛び渡る
(飛ぶ.渡る): 1語
推し計る
(推す.計る): 1語
ずり込む
(ずる.込む): 1語
帰りゆく
(帰る.ゆく): 1語
繋ぎゆく
(繋ぐ.ゆく): 1語
巻き取る
(巻く.取る): 1語
飛び乗る
(飛ぶ.乗る): 1語
躄り退く
(躄る.退く): 1語
座り切る
(座る.切る): 1語
飼い遊ぶ
(飼う.遊ぶ): 1語
担ぎ回す
(担ぐ.回す): 1語
突き切る
(突く.切る): 1語
漁り歩く
(漁る.歩く): 1語
打ち揃う
(打つ.揃う): 1語
待ち来る
(待つ.来る): 1語
庇い込む
(庇う.込む): 1語
選り拾う
(選る.拾う): 1語
差し伸す
(差す.伸す): 1語
伐り採る
(伐る.採る): 1語
裂き取る
(裂く.取る): 1語
汲み干す
(汲む.干す): 1語
結い回す
(結う.回す): 1語
思い倦む
(思う.倦む): 1語
探り取る
(探る.取る): 1語
漕ぎ上る
(漕ぐ.上る): 1語
驚き打つ
(驚く.打つ): 1語
包み治す
(包む.治す): 1語
吹き遣る
(吹く.遣る): 1語
澱み切る
(澱む.切る): 1語
積み重る
(積む.重る): 1語
暴き盗む
(暴く.盗む): 1語
制し込む
(制す.込む): 1語
思い回す
(思う.回す): 1語
囁き得る
(囁く.得る): 1語
漁り読む
(漁る.読む): 1語
漂い込む
(漂う.込む): 1語
聞き探る
(聞く.探る): 1語
張り回す
(張る.回す): 1語
差し解く
(差す.解く): 1語
抱き庇う
(抱く.庇う): 1語
選り取る
(選る.取る): 1語
踏み破る
(踏む.破る): 1語
軋り鳴る
(軋る.鳴る): 1語
滑り転ぶ
(滑る.転ぶ): 1語
寄り立つ
(寄る.立つ): 1語
拾い込む
(拾う.込む): 1語
打ち騒ぐ
(打つ.騒ぐ): 1語
浸し切る
(浸す.切る): 1語
言い進む
(言う.進む): 1語
作り治す
(作る.治す): 1語
思い迫る
(思う.迫る): 1語
歪み縮む
(歪む.縮む): 1語
持ち出る
(持つ.出る): 1語
粧し込む
(粧す.込む): 1語
飛び戻る
(飛ぶ.戻る): 1語
読み知る
(読む.知る): 1語
見休む
(見る.休む): 1語
言い迫る
(言う.迫る): 1語
歩き喜ぶ
(歩く.喜ぶ): 1語
し飲む
(為る.飲む): 1語
咲き切る
(咲く.切る): 1語
轟き取る
(轟く.取る): 1語
探り見る
(探る.見る): 1語
喜び歌う
(喜ぶ.歌う): 1語
取り入る
(取る.入る): 1語
転び出る
(転ぶ.出る): 1語
刈り出る
(刈る.出る): 1語
押し叩く
(押す.叩く): 1語
飛び付く
(飛ぶ.付く): 1語
突き上る
(突く.上る): 1語
遣り座る
(遣る.座る): 1語
持ち死ぬ
(持つ.死ぬ): 1語
差し通す
(差す.通す): 1語
響き返る
(響く.返る): 1語
継ぎ合う
(継ぐ.合う): 1語
犇き上る
(犇く.上る): 1語
話し仕る
(話す.仕る): 1語
頼み為す
(頼む.為す): 1語
振り舞う
(振る.舞う): 1語
取り扱く
(取る.扱く): 1語
言い歩く
(言う.歩く): 1語
漲り渡る
(漲る.渡る): 1語
喋り散る
(喋る.散る): 1語
弾き込む
(弾く.込む): 1語
遣り立つ
(遣る.立つ): 1語
引き攫う
(引く.攫う): 1語
張り通す
(張る.通す): 1語
為し似る
(為す.似る): 1語
泣き就く
(泣く.就く): 1語
打ち崩す
(打つ.崩す): 1語
包み去る
(包む.去る): 1語
遣り為す
(遣る.為す): 1語
致し遣る
(致す.遣る): 1語
破り切る
(破る.切る): 1語
嗅ぎ巡る
(嗅ぐ.巡る): 1語
思い汲む
(思う.汲む): 1語
探し倦む
(探す.倦む): 1語
燥ぎ切る
(燥ぐ.切る): 1語
居取る
(居る.取る): 1語
話し歩く
(話す.歩く): 1語
食い齧る
(食う.齧る): 1語
祭り込む
(祭る.込む): 1語
効き直す
(効く.直す): 1語
話し会う
(話す.会う): 1語
滑り回る
(滑る.回る): 1語
摘み下す
(摘む.下す): 1語
沿い持つ
(沿う.持つ): 1語
捩り込む
(捩る.込む): 1語
軋り出す
(軋る.出す): 1語
引き裂く
(引く.裂く): 1語
裂き開く
(裂く.開く): 1語
照り合う
(照る.合う): 1語
取り飾る
(取る.飾る): 1語
癒し得る
(癒す.得る): 1語
使い遣る
(使う.遣る): 1語
し動く
(為る.動く): 1語
欠き払う
(欠く.払う): 1語
返り振る
(返る.振る): 1語
出散る
(出る.散る): 1語
行き喜ぶ
(行く.喜ぶ): 1語
来直す
(来る.直す): 1語
会い歩く
(会う.歩く): 1語
込み従う
(込む.従う): 1語
咲き見る
(咲く.見る): 1語
成り引く
(成る.引く): 1語
滲み通る
(滲む.通る): 1語
眠り直す
(眠る.直す): 1語
切り残す
(切る.残す): 1語
入り眠る
(入る.眠る): 1語
話し倦む
(話す.倦む): 1語
吹き越す
(吹く.越す): 1語
し伴う
(為る.伴う): 1語
導き合う
(導く.合う): 1語
行き歩く
(行く.歩く): 1語
取り散る
(取る.散る): 1語
削り回る
(削る.回る): 1語
凌ぎ得る
(凌ぐ.得る): 1語
軋み合う
(軋む.合う): 1語
申し得る
(申す.得る): 1語
休み遊ぶ
(休む.遊ぶ): 1語
撒き散る
(撒く.散る): 1語
報い得る
(報う.得る): 1語
掴み回す
(掴む.回す): 1語
致し得る
(致す.得る): 1語
拭き晒す
(拭く.晒す): 1語
し働く
(為る.働く): 1語
書き上る
(書く.上る): 1語
咽び鳴る
(咽ぶ.鳴る): 1語
偽り得る
(偽る.得る): 1語
結び直す
(結ぶ.直す): 1語
揉み込む
(揉む.込む): 1語
言い降る
(言う.降る): 1語
踊り踊る
(踊る.踊る): 1語
詰み取る
(詰む.取る): 1語
戦い得る
(戦う.得る): 1語
効き頂く
(効く.頂く): 1語
言い話す
(言う.話す): 1語
繰り下る
(繰る.下る): 1語
買い渡す
(買う.渡す): 1語
射貫く
(射る.貫く): 1語
吐き得る
(吐く.得る): 1語
絡み取る
(絡む.取る): 1語
噛み直す
(噛む.直す): 1語
揉み来る
(揉む.来る): 1語
吊り出す
(吊る.出す): 1語
繰り込む
(繰る.込む): 1語
積み買う
(積む.買う): 1語
騙し売る
(騙す.売る): 1語
返り咲く
(返る.咲く): 1語
使み通る
(使む.通る): 1語
織り紡ぐ
(織る.紡ぐ): 1語
殺し殺す
(殺す.殺す): 1語
労り働く
(労る.働く): 1語
入り切る
(入る.切る): 1語
注ぎ出る
(注ぐ.出る): 1語
し殺す
(為る.殺す): 1語
愛し貴ぶ
(愛す.貴ぶ): 1語
築き守る
(築く.守る): 1語
執り得る
(執る.得る): 1語
残し持つ
(残す.持つ): 1語
愛し守る
(愛す.守る): 1語
遣り残す
(遣る.残す): 1語
話し返す
(話す.返す): 1語
いぢ増す
(いづ.増す): 1語
腐り着る
(腐る.着る): 1語
愛し通す
(愛す.通す): 1語
障りめく
(障る.めく): 1語
怒り得る
(怒る.得る): 1語
し話す
(為る.話す): 1語
戦い通す
(戦う.通す): 1語
欠き綴る
(欠く.綴る): 1語
し戦う
(為る.戦う): 1語
築き治す
(築く.治す): 1語
推し回す
(推す.回す): 1語
偽り出る
(偽る.出る): 1語
喜び得る
(喜ぶ.得る): 1語
突き入る
(突く.入る): 1語
扱き出す
(扱く.出す): 1語
買い煽る
(買う.煽る): 1語
辿り出す
(辿る.出す): 1語
死に晒す
(死ぬ.晒す): 1語
睨み通す
(睨む.通す): 1語
洗い流す
(洗う.流す): 1語
引き移す
(引く.移す): 1語
作り愛す
(作る.愛す): 1語
焦り立つ
(焦る.立つ): 1語
著し得る
(著す.得る): 1語
噛み治す
(噛む.治す): 1語
立ち焦る
(立つ.焦る): 1語
映し返す
(映す.返す): 1語
付き迫る
(付く.迫る): 1語
描き申す
(描く.申す): 1語
聞き合う
(聞く.合う): 1語
貪り読む
(貪る.読む): 1語
引き会う
(引く.会う): 1語
囁き込む
(囁く.込む): 1語
聞き致す
(聞く.致す): 1語
話し解く
(話す.解く): 1語
喜び笑う
(喜ぶ.笑う): 1語
刻み出る
(刻む.出る): 1語
踊り合う
(踊る.合う): 1語
踏み買う
(踏む.買う): 1語
流し合う
(流す.合う): 1語
降り出る
(降る.出る): 1語
畳み治す
(畳む.治す): 1語
射出す
(射る.出す): 1語
乗り移る
(乗る.移る): 1語
許し切る
(許す.切る): 1語
おい出す
(おう.出す): 1語
騒ぎめく
(騒ぐ.めく): 1語
漂い去る
(漂う.去る): 1語
噛み出す
(噛む.出す): 1語
死に置く
(死ぬ.置く): 1語
描き示す
(描く.示す): 1語
乗し回す
(乗す.回す): 1語
晒し出す
(晒す.出す): 1語
撃ち守る
(撃つ.守る): 1語
出渋る
(出る.渋る): 1語
見研ぐ
(見る.研ぐ): 1語
浚い出す
(浚う.出す): 1語
撓み合う
(撓む.合う): 1語
読み書く
(読む.書く): 1語
照り出す
(照る.出す): 1語
煮取る
(煮る.取る): 1語
浮き出る
(浮く.出る): 1語
差し立つ
(差す.立つ): 1語
守り合う
(守る.合う): 1語
伺い取る
(伺う.取る): 1語
練り舞う
(練る.舞う): 1語
し帰る
(為る.帰る): 1語
乗り継ぐ
(乗る.継ぐ): 1語
白み取る
(白む.取る): 1語
絞り貸す
(絞る.貸す): 1語
踏み成る
(踏む.成る): 1語
緩み出す
(緩む.出す): 1語
削り成る
(削る.成る): 1語
し返す
(為る.返す): 1語
憤り拒む
(憤る.拒む): 1語
放ち出す
(放つ.出す): 1語
どり読む
(どる.読む): 1語
震い上る
(震う.上る): 1語
汲み治す
(汲む.治す): 1語
鳴り立つ
(鳴る.立つ): 1語
漕ぎ回る
(漕ぐ.回る): 1語
話し切る
(話す.切る): 1語
嫌い憎む
(嫌う.憎む): 1語
凍り切る
(凍る.切る): 1語
立ち並ぶ
(立つ.並ぶ): 1語
憤りめく
(憤る.めく): 1語
鬩ぎ合う
(鬩ぐ.合う): 1語
狂い咲く
(狂う.咲く): 1語
流し遣る
(流す.遣る): 1語
霞み立つ
(霞む.立つ): 1語
着返す
(着る.返す): 1語
縫い貫く
(縫う.貫く): 1語
渇き上る
(渇く.上る): 1語
飛び入る
(飛ぶ.入る): 1語
乾き上る
(乾く.上る): 1語
死に入る
(死ぬ.入る): 1語
探り付く
(探る.付く): 1語
映し取る
(映す.取る): 1語
漂い因る
(漂う.因る): 1語
干いる
(干る.いる): 1語
嘲り挑む
(嘲る.挑む): 1語
立ち入る
(立つ.入る): 1語
滾り黙る
(滾る.黙る): 1語
眠り切る
(眠る.切る): 1語
し出る
(為る.出る): 1語
絞り治す
(絞る.治す): 1語
咽び泣く
(咽ぶ.泣く): 1語
掻き合う
(掻く.合う): 1語
送り帰す
(送る.帰す): 1語
拭き因る
(拭く.因る): 1語
見降る
(見る.降る): 1語
遣り来る
(遣る.来る): 1語
治り為す
(治る.為す): 1語
置き遊ぶ
(置く.遊ぶ): 1語
干吊る
(干る.吊る): 1語
沸き切る
(沸く.切る): 1語
置き成る
(置く.成る): 1語
歩み外す
(歩む.外す): 1語
請い光る
(請う.光る): 1語
黙り合う
(黙る.合う): 1語
打ち消す
(打つ.消す): 1語
効き為す
(効く.為す): 1語
摘み抜く
(摘む.抜く): 1語
会い話す
(会う.話す): 1語
見向く
(見る.向く): 1語
忍び足す
(忍ぶ.足す): 1語
見渡る
(見る.渡る): 1語
煮治す
(煮る.治す): 1語
見入る
(見る.入る): 1語
出し出す
(出す.出す): 1語
描き殴る
(描く.殴る): 1語
飲み耽る
(飲む.耽る): 1語
焼き取る
(焼く.取る): 1語
撃ち為す
(撃つ.為す): 1語
飲み記す
(飲む.記す): 1語
描き治す
(描く.治す): 1語
赴き成る
(赴く.成る): 1語
潜み入る
(潜む.入る): 1語
し証す
(為る.証す): 1語
思い計る
(思う.計る): 1語
吹き湧く
(吹く.湧く): 1語
勝り来る
(勝る.来る): 1語
集り覗く
(集る.覗く): 1語
続き得る
(続く.得る): 1語
救い合う
(救う.合う): 1語
湿り刻む
(湿る.刻む): 1語
噛み付く
(噛む.付く): 1語
踏み動く
(踏む.動く): 1語
去り来る
(去る.来る): 1語
戦い合う
(戦う.合う): 1語
乗り出る
(乗る.出る): 1語
死に迫る
(死ぬ.迫る): 1語
縛り続く
(縛る.続く): 1語
降り込む
(降る.込む): 1語
響き通る
(響く.通る): 1語
刈り上る
(刈る.上る): 1語
煌き立つ
(煌く.立つ): 1語
拭き磨く
(拭く.磨く): 1語
めき返る
(めく.返る): 1語
吐き流す
(吐く.流す): 1語
呟き合う
(呟く.合う): 1語
吹き上る
(吹く.上る): 1語
研ぎ磨く
(研ぐ.磨く): 1語
進み寄る
(進む.寄る): 1語
図り得る
(図る.得る): 1語
握り込む
(握る.込む): 1語
泣き縋る
(泣く.縋る): 1語
戻り得る
(戻る.得る): 1語
眠り込む
(眠る.込む): 1語
解き切る
(解く.切る): 1語
進み入る
(進む.入る): 1語
響き来る
(響く.来る): 1語
急ぎ出す
(急ぐ.出す): 1語
揺り治す
(揺る.治す): 1語
看守る
(看る.守る): 1語
笑い回る
(笑う.回る): 1語
成り合う
(成る.合う): 1語
持ち戻る
(持つ.戻る): 1語
回り切る
(回る.切る): 1語
聞き成る
(聞く.成る): 1語
買い治す
(買う.治す): 1語
叩き破る
(叩く.破る): 1語
刺し殺す
(刺す.殺す): 1語
泣き恨む
(泣く.恨む): 1語
記し置く
(記す.置く): 1語
忍び寄る
(忍ぶ.寄る): 1語
買い復す
(買う.復す): 1語
削ぎ立つ
(削ぐ.立つ): 1語
成り回る
(成る.回る): 1語
勝ち誇る
(勝つ.誇る): 1語
渡り着る
(渡る.着る): 1語
渡り出す
(渡る.出す): 1語
敷き直す
(敷く.直す): 1語
買い直す
(買う.直す): 1語
欠き破る
(欠く.破る): 1語
読み耽る
(読む.耽る): 1語
漂い来る
(漂う.来る): 1語
並び出す
(並ぶ.出す): 1語
買い得る
(買う.得る): 1語
し願う
(為る.願う): 1語
向き出す
(向く.出す): 1語
付き倒す
(付く.倒す): 1語
鳴り込む
(鳴る.込む): 1語
成り寝る
(成る.寝る): 1語
制し合う
(制す.合う): 1語
漁り出す
(漁る.出す): 1語
耽り出す
(耽る.出す): 1語
指し出す
(指す.出す): 1語
躙り潰す
(躙る.潰す): 1語
差し殺す
(差す.殺す): 1語
買い干す
(買う.干す): 1語
迷い出る
(迷う.出る): 1語
選び抜く
(選ぶ.抜く): 1語
死に成る
(死ぬ.成る): 1語
漕ぎ返る
(漕ぐ.返る): 1語
足り得る
(足る.得る): 1語
売り渋る
(売る.渋る): 1語
引き写す
(引く.写す): 1語
結び得る
(結ぶ.得る): 1語
触り出す
(触る.出す): 1語
捩り出す
(捩る.出す): 1語
汲み得る
(汲む.得る): 1語
通り行く
(通る.行く): 1語
築き得る
(築く.得る): 1語
繕い治す
(繕う.治す): 1語
張り繋ぐ
(張る.繋ぐ): 1語
騒ぎ捲る
(騒ぐ.捲る): 1語
添い切る
(添う.切る): 1語
結び出す
(結ぶ.出す): 1語
出し治す
(出す.治す): 1語
沿い得る
(沿う.得る): 1語
捧ぎ出す
(捧ぐ.出す): 1語
頼り得る
(頼る.得る): 1語
差し挟む
(差す.挟む): 1語
学び直す
(学ぶ.直す): 1語
回し合う
(回す.合う): 1語
育ち切る
(育つ.切る): 1語
知り会う
(知る.会う): 1語
作り切る
(作る.切る): 1語
頼み得る
(頼む.得る): 1語
洗い直す
(洗う.直す): 1語
歌い込む
(歌う.込む): 1語
言い詰る
(言う.詰る): 1語
来張る
(来る.張る): 1語
吹き止む
(吹く.止む): 1語
余り遣る
(余る.遣る): 1語
帰りめく
(帰る.めく): 1語
巻き殺す
(巻く.殺す): 1語
入り張る
(入る.張る): 1語
振り離す
(振る.離す): 1語
行き孕む
(行く.孕む): 1語
写し得る
(写す.得る): 1語
寝散る
(寝る.散る): 1語
押し計る
(押す.計る): 1語
詰み上る
(詰む.上る): 1語
送り戻す
(送る.戻す): 1語
織り重る
(織る.重る): 1語
飽き足る
(飽く.足る): 1語
打ち巡る
(打つ.巡る): 1語
擦り剥く
(擦る.剥く): 1語
罵り合う
(罵る.合う): 1語
悩み患う
(悩む.患う): 1語
撃ち砕く
(撃つ.砕く): 1語
欺き通す
(欺く.通す): 1語
嘆き合う
(嘆く.合う): 1語
成り急ぐ
(成る.急ぐ): 1語
問い正す
(問う.正す): 1語
洗い合う
(洗う.合う): 1語
刈り治す
(刈る.治す): 1語
せき切る
(せく.切る): 1語
打ち耕す
(打つ.耕す): 1語
舞い飛ぶ
(舞う.飛ぶ): 1語
燥ぎ出す
(燥ぐ.出す): 1語
笑い狂う
(笑う.狂う): 1語
寝ぼる
(寝る.ぼる): 1語
挿し治す
(挿す.治す): 1語
張り降る
(張る.降る): 1語
泣き騒ぐ
(泣く.騒ぐ): 1語
死に治す
(死ぬ.治す): 1語
注ぎ足す
(注ぐ.足す): 1語
育ちゆく
(育つ.ゆく): 1語
有りう
(有る.う): 1語
熱しる
(熱す.る): 1語
残りく
(残る.く): 1語
喘ぎく
(喘ぐ.く): 1語
思いく
(思う.く): 1語
繰りく
(繰る.く): 1語
ゑみく
(ゑむ.く): 1語
乗りる
(乗る.る): 1語
屈しる
(屈す.る): 1語
有り得る
(有る.得る)
延べ語数:
483
0003
,55,7: 人間 に は 絶望 という 事 は
^
あり 得 ない 。
0003
,1274,23: 盗ん で 、 自分 で 気 が つか ぬ 、 という 奇妙 な 心理 も 、 俳句 の 天狗 たち に は 、
^
あり 得る 事 かも 知れ ない と 僕 は 考え直し た 。
0009
,14,5: 孤独 という こと は 、
^
あり 得る かも しれ ない 。
0055
,1610,52: しかし この 議論 に よれ ば 、 人間 の する こと は 結局 大同小異 五 十 歩 百 歩 の 紋 切 型 で 、 赤 、 黄 、 青 、 紫 、 黒 、 白 など の 原色 と その 組み合わせ が ある だけ で 、 異色 など という もの は
^
あり 得 ない という こと に なる 。
0060
,1198,9: しかし 半導体 屋 の 目 から 見れ ば 、
^
あり え ない はず の 数字 が 十分 可能 に 映っ た の で ある 。
0060
,1205,14: ゲーム や 音楽 、 さらに は 事務 処理 に さまざま な 使い こなし が
^
あり うる と いわ れ て も 、 実感 として ピン と き た 人 が 、 日電 に 果たして 何 人 い た だろ う か 。
0060
,3330,18: 自分 が 積み上げ て いく 原稿 の 束 が 、 果たして ヤギ の 餌 以上 の もの で
^
あり 得る の か 悩み 続け た 筆者 は 、 ついに 不安 が こうじ た 挙げ句 、 同居 人 に 読ん で もらう という やけくそ の 振る舞い に 及ん だ 。
0060
,8188,27: こうした 人間 相手 に は 、 数値 の 正確 さ や 厳密 な 文法 で 支配 する の で は ない 、 柔らか な コンピューター 技術 が
^
あり うる 。
0060
,8275,51: 西 から プラン の 提示 を 受ける 前 、 後藤 は 社内 で 大内 淳 義 や 渡辺 和也 など の 上司 を 相手 に 、 今後 ますます 増大 する マイクロ コンピューター の 処理 能力 を 、 使い やす さ の 向上 の ため に 大きく 割り振っ た マシン が
^
あり うる と の プレゼンテーション を 行っ て い た 。
0060
,8894,11: ただし 事務 用 で ない 、 別 ジャンル の もの が
^
あり うる の なら 半導体 が 一 六 ビット に 乗り出す こと を 一概に 禁じ て いる わけ で は ない 」
0082
,184,32: この 場合 の よう に 、 人間 と 同じ に 、 感想 を のべ たり 、 生活 上 の こと を 希望 し たり する の は 、 ふつう で は 、
^
あり え ない こと だっ た 。
0087
,777,20: 例えば 兄貴 の ところ へ 忍ん で 来る 女 の 中 に 伊戸 子 が 交っ て いる 場合 も
^
あり 得る わけ です から ね 」
0087
,1526,26: 「 今 吾 々 は 一つ の 演習 を やっ て いる ん だ が 、 君 が 気 に なる なら 、 この 場合 は
^
あり 得 ない として 、 横 に 置こ う 。
0087
,1575,18: また 窓 の 外 から で あれ ば 、 小林 … … 小林 を 始め 婦人 で は
^
あり 得 ない 」
0087
,2012,10: そういう こと は 如何なる 状況 の 下 に 於 て
^
在り 得 べき こと か 。
0089
,1191,10: その 二 人 は 同 一 人 で は
^
あり 得 ない 。
0089
,1192,20: ヤリウス が 今 もし 生き て い たら 百 歳 を はるか に 越す わけ で 、 そんな こと は
^
あり 得 ない と 思う 。
0092
,729,3: また 0 でも
^
あり 得 ない 。
0092
,730,7: 3 以下 の 小さい 数字 で も
^
あり 得 ない 。
0098
,1277,6: 正当 な 批判 という もの は
^
あり 得 ない という ある 種 の 公理 が 、 公理 らしく も ある 以上 、 これ も それ 故 に 間違っ て いる かも しれ ない が 、 一応 先ず それ は それ と し て み て も 、 比較的 正し さ に 近づく 方法 と し て でも 、 傍観 の 徳 という こと は 有り得る の で ある 。
0099
,709,6: これ 以外 に 理 義 は
^
あり 得 ない ものの ごとく で ある 。
0099
,804,19: しかし この 超越 的 真理 は 単に 超越 的 な もの として とどまる 限り 真実 の 教 で
^
あり 得 ない 。
0099
,886,9: そこ に は もはや 師弟 の 差別 さえ も
^
あり 得 ない の で ある 。
0101
,19,17: 政治 を し ない 議員 を 選出 する ため の 選挙 が 国民 の 義務 で
^
あり 得る はず は ない 。
0119
,9,27: 食う に 困ら ず 、 顔 が きき 、 絹 くつ下 に も 困ら ない から と いっ て 、 そういう 人 の 最善 の 愛人 で
^
あり うる でしょ う か 。
0140
,2452,8: 結婚 という 考え が あんまり 突飛 で 、
^
あり 得る こと と 思え なかっ た から 、 現実 の 生活 で そういう 破局 に 面し て いる 夫婦 として の 父 の 立場 が 訴え て 来 なかっ た の だろ う か 。
0140
,3288,32: 夫婦 の 間 の 衝突 で さえ も 、 それ が 本質 から の 原因 を もっ て いる もの なら 、 決して もの わかり よく 手 ぎれいに 解決 する こと は
^
あり 得 ない 、 と 。
0140
,3339,19: 「 いい こと って いっ たって 、 そんなに 永劫 不変 な 型 に 入っ た 絶対 の もの が
^
あり 得る ?
0140
,4256,12: それ は 、 人間らし さ の 沈滞 と 別 な こと で
^
あり 得る だろ う か 。
0140
,5045,15: —— わざと わかろ う と し ない ん だ 、 って … … そんな こと
^
あり うる ?
0140
,5182,30: 一つ の 発展 の うち に ふくま れ て いる 矛盾 そのもの に 、 また 次 の 発展 の 可能 が 用意 さ れ 、 進展 に は 固定 が
^
あり 得 ない という こと 、 絶対 が ない という こと 、 解決 しきる という こと は 現実 に あり 得 ない こと 、 それら は 、 伸子 を 同感 さ せ 、 そして 実感 に 迫っ た 。
0140
,5182,49: 一つ の 発展 の うち に ふくま れ て いる 矛盾 そのもの に 、 また 次 の 発展 の 可能 が 用意 さ れ 、 進展 に は 固定 が あり 得 ない という こと 、 絶対 が ない という こと 、 解決 しきる という こと は 現実 に
^
あり 得 ない こと 、 それら は 、 伸子 を 同感 さ せ 、 そして 実感 に 迫っ た 。
0140
,5638,4: 伸子 は 、
^
あり え ない という 表情 で 、
0141
,874,6: 当分 は 、 モスクヷ に しか
^
あり 得 ない 種類 の 博物館 だ と 思い ます ね 」
0141
,1825,11: 伸子 は 、 リン 博士 と 自分 と の 間 に
^
あり 得る いくつ か の 場合 を 考え て いる うち に 、 ひとつ の こと に 思い当っ て 、 益々 困惑 し た 。
0141
,2325,6: —— ふと 、 伸子 は 、
^
あり 得 ない よう な こと を 推測 し た 。
0141
,2767,50: 科白 が わから ない ながら 、 伸子 は 、 雰囲気 の 濃い 舞台 の 上 に 展開 さ れる 時代 の 急速 な うつりかわり と 、 それ にとり 残さ れ ながら 自分 たち の 旧い 社交 的 習慣 に 恋着 し て 、 あたじけなく みみっちく 、 その 今 は もう
^
あり 得 ない 華麗 の 色あせ たき れ っ ぱじにしがみついている 人々 の 姿 を 、 印象 づよく 観 た 。
0141
,3472,40: シベリア 鉄道 は 、 一週 の うち きまっ た 日 に しか 通っ て い ない の だ から 、 さきおととい の よう に 多 計 代 から の 手紙 だけ が 一 通 別 に 届く という こと は
^
あり 得 なかっ た 。
0141
,4097,18: チェホフ の 子供 時代 に しろ 、 小 父さん の とっ た 一 二 枚 の 写真 は
^
あり 得 た だろ う 。
0141
,4274,30: 一 人 の 人間 で ある 作家 が 書い た もの に 、 ぴょこんと 、 一つ だけ 革命 的 ロマンティシズム が あっ て 、 ほか は そう で ない なんて
^
あり 得 ない じゃ ない か … … どっか で 、 きっと つながっ て いる ん だ 。
0141
,5259,2: 「 ——
^
あり 得る こと だ 」
0141
,5271,35: あぶなっかしい 伸子 の ロシア 語 を 、 ゴーリキイ は 骨骼 の 大きい 上体 を 椅子 の 上 に こごみ かげん に し て 、 左 膝 へ つっぱっ た 肱 を 張り ながら きき 、
^
あり 得る こと だ と 云っ て 肯く よう な とき 、 ゴーリキイ の 簡素 さ と 誠実 は 伸子 に 限り ない よろこび と 激励 を 与え た 。
0141
,7928,11: —— 残念 ながら これ は 、 過渡 期 の 社会 として
^
あり 得る こと です 」
0141
,8741,21: 文明 国 で は 、 身 もち 看護 婦 の 勤務 など という こと は 途轍 も ない 笑話 以外 に
^
あり 得 ない こと だっ た 。
0141
,8808,32: かさばっ て 貝がら だらけ に なっ た 船 そのもの を そのまま に し て おい て も 、 必要 な 金塊 だけ 発見 し て 海底 から もち 出す こと が
^
あり 得 ない の だろ う か 。
0141
,9460,44: 伸子 は 、 その 声 の 調子 から 、 素子 の 知りぬい て いる 多 計 代 を 中心 に パリ の どこ か で かたまっ た 情景 を 描く と 、 素子 は その 家族 の 輪 に 決して しっくり はまる こと の
^
あり 得 ない 自身 を 急 に 一 人 別 な もの として 感じ て いる に ちがい なかっ た 。
0141
,10169,32: そういう 召使 自身 は ポーランド 人 で あり 、 旧 市街 へ は 足 も ふみ 入れ た こと が ない 、 という こと を 誇り と し て いる こと も
^
あり 得る の だ 。
0141
,10170,3: その よう に
^
あり 得る 現実 を 伸子 は 嫌悪 し た 。
0141
,11024,11: それから 、 社会 主義 は 文化 だけ の 問題 で は
^
あり 得 ない ん です 。
0141
,11360,17: ドイツ で の 学会 という よう な ところ で は 、 似 た よう な こと が
^
あり 得 ない こと で も ない と 思っ た の だっ た 。
0141
,11859,35: ベルリン の この 人ごみ で 、 伸子 を こんなに 衝撃 する 笹部 準之助 の 顔 が 、 つまり は 顔 だ ち ばかり の もの で 、 生 の 過程 そのもの は 二度と 父 で
^
あり 得 ない 息子 の もの だ という こと は 、 何と きびしい 暗示 に みち た 現実 だろ う 。
0141
,13066,68: 四 十 日 の 航海 の 間 、 絶えず しっくり と 行か なかっ た らしい 和一郎 夫婦 と の こと が 、 泰造 を 苦しま せ て い ない わけ は ない だろ う し 、 現在 、 和一郎 が 益々 両親 夫婦 に 反撥 し て 、 神経 を たて て いる 、 それ が 父親 で ある 泰造 に 何 も 感じ させ ない こと も
^
あり 得 ない と 思える 。
0141
,13406,1:
^
あり 得 ない こと だ 、 と 伸子 は 思っ た 。
0141
,14508,7: 伸子 は 、 佃 の ところ で
^
あり 得る 幸福 から は 、 逃れ た の だ 。
0141
,14858,3: 別 で
^
あり 得る の よ 」
0141
,15700,13: そこ に こだわっ て 、 多 計 代 が おこり だす こと は
^
あり 得 た し 、 そう いっ て 多 計 代 が おこれ ば 、 伸子 は 自分 として 何 と 云い つくろう の か 知ら なかっ た 。
0141
,16538,23: しかし 、 こんど の 大 規模 な アメリカ の 恐慌 が 世界 経済 に 影響 し ない という こと は 、 絶対 に
^
あり 得 ない 」
0141
,17219,26: 社会 主義 の 計画 生産 と 資本 主義 を 救う ため の 計画 生産 と が 、 どうして 同じ 本質 の 「 計画 生産 」 で
^
あり 得る の だろ う 。
0141
,17220,29: 「 蜂谷 さん 、 この間 、 資本 ・ 労働 協定 の 話 の とき 、 あなた は 、 資本 主義 生産 に 、 ほん と の 合理 性 は
^
あり 得 ない ん だって 教え て 下さっ た こと よ 」
0141
,17235,26: したがって 社会 主義 へ 向う こと は 疑い ない に し た って 、 一つ 一つ の 過程 は どこ も 同じ コース という わけ も
^
あり 得 ない 」
0141
,17627,15: 「 センチメンタル で ある に し た って 、 それ は 感情 の 真実 で
^
あり 得る 」
0141
,17783,28: —— 僕 は そう と は 思わ ない で ね 、 急 に 何 か の 都合 で 、 あなた の 予定 が 変更 さ れる こと も
^
あり 得る ん だろ う 、 と 思っ て ね 」
0141
,19344,30: いま は 満員 かも しれ ない けれども 、 絶えず ひと の 動い て いる ホテル の こと だ から 、 一つ の 室 も 決して 空か ない という こと は
^
あり 得 なかっ た 。
0141
,20919,10: 愛する ソヴェト にとって 、 自分 が 役に立つ 何者 か で
^
あり 得る という 確認 は 、 トゥウェルスカヤ を 歩い て いる 伸子 の 心 と 体 と を 感動 で 顫 わせ た 。
0141
,21039,0:
^
あり 得 ない 生活 。
0142
,673,45: ひろ子 が そんな 石 の よう な 女 で 、 身 の まわり の こと に も 今後 一 切手 を かり まい と 思い きめ た なら 、 その 重吉 にとって 、 ひろ子 の 示す 愛着 は 、 どんな 真実 の 意味 が
^
あり 得よ う 。
0151
,11,10: そこ に 民主 的 文学 の 一つ の 新生面 が
^
あり 得る の で ある 。
0152
,21,9: おのずから そこ に 客観 的 な 効果 は
^
在り 得る の だ から 、 それ を とやかく 云う に は 及ば ない 。
0158
,160,8: あっ て なら ない こと は 絶対 に
^
あり え ない 条件 を 確保 しよ う と 願う の で ある 。
0160
,124,101: 人間 が 人間 を 生かし 殺す 力 の 媒介 物 たる 金銭 という もの の 魔術 性 を あらわ に し 、 それ が 近代 社会 を 支配 する 大 怪物 として 蓄積 さ れ て ゆく 過程 を 明らか に し て 、 人間 性 の 勝利 の 実質 、 生産 する 者 が 生産 を 掌握 する こと の 自然 さ を 示し た 社会 科学 者 たち の 業績 と 、 それ を 実践 する 人々 にたいして 、 その 雄々し さ と 真実 さ と 、 それ ゆえ の 美 を 感じ られ ない という こと が どうして
^
あり うる だろ う 。
0160
,130,19: わたし たち の 世紀 に 、 どうして 私 たち の 世紀 の 真 と 善 と 美 と が
^
あり え ない だろ う 。
0160
,165,2: この世 に
^
あり え ない こと が わかり きっ た 安らか さ で 笑っ て い た 、 その 笑い を 笑っ た で あろ う か 。
0164
,160,18: 一 人 の 人 と いえ ども 、 この 社会 で は 階級 に 属さ ない 生きもの で
^
あり え ない 。
0164
,213,12: どんな 幻想 的 創作 で さえ も 、 それ が 幻想 として
^
あり うる ため に は 幻想 の リアリティー を 欠く こと は 不可能 で ある 。
0165
,40,26: 況 ん や 、 私 たち の 生存 を 貫く 建設 能力 、 人間らしく 生きる 才能 の 核心 で あり 、 その 推進 の 力 で
^
あり 得る だろ う か 。
0168
,103,36: 公然 と 条理 を もっ て 、 しかも 人間 的 機智 と 明察 を もっ て 、 どこ まで も ユーモラス に 、 だが 誰 憚 ら ぬ 正気 な 状態 において 諷刺 文学 が
^
あり うる 処 と 時代 に 、 スカート の 中 を 下 から のぞく よう な ゲラゲラ 笑い が 、 笑う 人間 の 心 を 晴やか に する と は 思わ れ ない 。
0168
,107,29: それ だ から こそ 、 勇士 と 生れ つい て い ない すべて の おとなしい 平凡 な 人々 さえ も 、 生存 の 必要 に 当っ て 英雄 で
^
あり うる の だ と も いえる 。
0168
,119,31: 文学 分野 で の こと は 、 ソヴェト 作家 同盟 が 処理 す べき こと で 、 ジダーノフ の 報告 を また ない で も よかろ う という 考え かた も
^
あり 得る 。
0168
,255,38: ソヴェト 作家 が 、 ソヴェト の 人民 国家 の 諸 経験 、 諸 成果 、 痛苦 な その 失敗 から 学び 、 描き 、 物語ら ない で 、 どこ に 彼ら の 創造 的 情熱 の 源泉 が
^
あり うる だろ う 。
0171
,149,19: その ため に 動的 な 歴史 の 過程 に あっ て は 真実 の 反 措定 で さえ も
^
あり え ず 、 単に 反動 的 存在 で しか あり ませ ん 。
0180
,104,3: そういう 疑問 も
^
あり 得る 。
0181
,110,24: これ は 、 労働 者 出身 で あれ ば 、 その 理由 だけ で プロレタリア 作家 で あっ たり 、 民主 的 作家 で
^
あり うる と 考える の と 同じ まちがい だ と いえる 。
0184
,66,18: しかし 現代 の 世紀 に ピエタ の マリア で ない ほか の マリア が どこ の 世界 に
^
あり 得る だろ う か 。
0186
,15,32: 「 イデェオロギー が 情緒 感覚 の 生活 に まで 泌 みわ たっ て 、 これ を 支配 し 変革 する 」 こと が なけれ ば プロレタリア 文学 は 真 の 芸術 で
^
あり 得 ない という 片上 伸 の 主張 と その ため の たたかい を 著者 は 、 同情 と 批判 を もっ て 跡づけ て いる 。
0189
,36,10: 民主 的 な 文化 教育 は 、 架空 に
^
あり え ない 。
0189
,59,16: 民主 的 という 言葉 は 国 の 内外 の ファシスト によって 考え られ 得る 限り 、
^
あり 得る かぎり の 欺瞞 性 で つかわ れ て いる の で ある 。
0192
,139,52: それ だ から こそ 、 世界 に 平和 擁護 運動 が おこっ て いる し 、 日本 に 「 日本 文化 を 守る 会 」 「 民主 主義 擁護 同盟 」 等 が あり 真に 文化 を 守ろ う と する 人 が 、 民主 民族 戦線 に 無 関心 で は
^
あり 得 なく なっ て いる の です 。
0192
,194,24: 文学 を 愛し 、 文学 を 志す 人 の 気持 という もの は 、 おしながそ う と する 生活 の 波 に対して 盲目 で
^
あり 得 ない という の が 本質 です 。
0194
,26,24: 日本人 民 の 新しい 社会 生活 と 文学 の 方向 も 当然 この 世界 の 大きい 流れ に そっ た もの で しか
^
あり 得 ない の は 明白 です 。
0194
,48,30: 我と わが 頸 を おる よう な 仕業 を 強い られ た という こと は 、 当時 の 日本 の すべて の 人民 的 悲惨 の どんな 特等 席 で
^
あり 得 た でしょ う 。
0194
,72,36: だから 我々 が もし 「 人民 の 中 へ 」 と いう なら ば 、 それ は 作家 自身 の 人民 的 立場 について の より 強く はっきり し た 自覚 へ 、 という 意味 しか
^
あり 得 ない と 思い ます 。
0194
,140,56: 民主 主義 文学 は 世界 の 歴史 に おくり 出さ れ て 、 ブルジョア 文学 の 内部 で は 大ざっぱ に しか 理解 さ れ なかっ た 一般 人間 性 から 、 人間 の 階級 性 を 描き出す こと を 可能 に し た し 、 更に はかなく 弱く 権力 に 踏みにじら れる 存在 で しか
^
あり 得 なかっ た 個性 と 、 個々 の 自我 と を 、 複雑 多様 な 階級 の 性格 を なす 要因 、 階級 的 な 自主 性 ・ 独自 性 として の 自我 に 拡大 再 組織 し て ゆく 可能 性 を 許さ れ て いる もの です 。
0198
,108,19: もとより 、 わたし 一 人 の 作品 が 民主 主義 文学 の 全部 を 代表 する もの で は
^
あり 得 ない し 、 一 人 の 作家 の 一定 の 作品 に 革命 的 課題 の 全部 —— 教育 問題 から 土地 革命 、 中小 商工 業者 、 民族 資本 家 の 問題 まで 盛る こと も 不可能 です 。
0201
,14,21: 「 ヒロシマ 」 に たたえ られ て いる ヒューマニティ は 人間 の 不幸 、 悲惨 が どういう 程度 の もの で
^
あり 得る か という こと を 深く 理解 し て いる 一 人 の 男 が 、 その 目 に あっ た 人々 によって 語ら れる 物語 を きき 、 そこ に あっ た 状況 として この 真実 性 と その よう な 状況 に ぶちこま れ て 生きる ため に 闘っ た 人間 の 真実 —— ヒューマニティ を 尊重 し て 正直 に それ を 整理 し 記録 し て いる ところ から 生れ て いる 。
0204
,60,5: どの よう な 批判 も
^
あり 得る 。
0205
,74,7: 中間 小説 が 、 社会 小説 で
^
あり 得 ない この 派 の 作家 たち の 本質 に 立っ て 。
0205
,272,39: その ひと 一 人 一 人 として の 労働 者 、 および 作家 の 成長 の 過程 で 、 今 すぐ に も かき たい こと は 、 労働 者 作家 として ストライキ を 書か ない という こと は
^
あり 得 ない と さ れる 「 書か なけれ ば なら ない こと 」 と 一致 し ない 。
0205
,346,19: したがって 文学 の 創作 方法 は 、 科学 の 定理 の よう に 抽象 さ れる こと は 決して
^
あり え ない し 、 それ で こそ 文学 の 文学 で ある 人間 性 が ある の だ けれども 、 歴史 の 進行 の 方向 と 階級 間 の 関係 について の より 客観 的 な 把握 は 、 おのずから 文学 の 創作 方法 も 、 個々 の 作家 の テムペラメント に だけ 頼る もの で は なくなっ て くる 。
0205
,351,43: 社会 主義 的 リアリズム は 、 労働 者 階級 の 勝利 と 社会 主義 社会 へ の 展望 に たっ て いる から 、 当然 労働 者 階級 の 文学 の 創作 方法 で あり 、 党員 作家 の 創作 の 方法 で
^
あり うる 。
0210
,88,37: その よう に 、 文学 は どんなに 社会 的 で あっ て も 個人 として の 過程 を 通過 し て で なく て は 生れ ず 、 社会 的 な もの として 実在 する こと も
^
あり 得 ない 本質 で ある から こそ 、 現代 文学 に 求め られ て いる 社会 性 の 課題 の 困難 は 複雑 な の で ある 。
0210
,115,31: 私小説 的 リアリズム を 否定 し た から と 云っ て 、 いきなり シュール ・ リアリズム と 社会 主義 的 リアリズム と が 対決 を もとめ られる という 現実 も
^
あり 得 まい 。
0211
,105,39: 「 怒り の 葡萄 」 に 鋭い 筆致 で 描か れ て いる この 事実 を スタインベック が ソヴェト の 人々 に 向っ て 話し た と し たら 、 こんな 非合理 で 非 人間 的 な 浪費 が
^
あり 得る と 思う か と きい た と し たら 、 ソヴェト の 人 たち は 何と 答える だろ う 。
0211
,130,13: 文学 として 表現 さ れ た とき 、 真 の 人間 不信 は
^
あり 得 ない と 思う 。
0213
,52,76: 「 男 も 女 も 、 性 の 問題 を 十分 に 、 徹底的 に 、 真摯 に 、 そして 健全 に 考える よう に なる こと を 望む もの で ある 」 「 十分 に 満足 する まで 性的 に 行動 する こと は 出来 なく とも 、 性 の 問題 について は 明確 に 考え たい 」 彼 の この 考え は 、 まことに 穏健 な 常識 で ある という ほか の 何 でも
^
あり 得 ない 。
0213
,126,21: 男女 の ぬかるみ に つっこま れ て 生き て 来 た マリア が 、 人間 と 人間 と の 間 に
^
あり 得る 愛 という もの を 知っ て 、 その 信頼 から 湧く 歓喜 の 深み へ 、 わが 心 と 身 と を なげ 入れ て 生きる よう に なっ た 、 その 純一 さ が 、 彼女 について の 物語 に 、 いつも 新鮮 な 感動 を 、 おぼえ させる の で ある 。
0215
,128,39: それだけ の こと でしょ う 」 ( 群像 十一月 号 「 創作 合評 会 」 中村 光夫 ) と 総括 し て 、 その 上 で の 批評 が 果して 現代 文学 の 貧困 を 救う 何事 か で
^
あり 得る だろ う か 。
0215
,133,27: フォード の 能率 生産 という システム なし に 、 フォード 工場 の 労働 者 の 、 全 生涯 を 部分 品 と する 有名 な メカニズム は
^
あり 得 ない 。
0216
,20,106: そして 、 たとえ 「 雲 の 会 」 そのもの が 地上 に ふかく 舞い 下り て 、 地 の 塩 と なら ない に し て も 、 その 刺戟 から 更に 新鮮 な 機運 が わき出 て 、 一 九 三 三 年 ごろ エリカ ・ マン が ナチス 政権 の もと で 組織 し て い た 「 ペッパーミル 」 ( 胡椒 小 舎 ) に 似 た 演劇 団 が 生れる かも しれ ない 、 そういう ところ へ まで 思い を はせれ ば 、 「 雲 の 会 」 も それ として の 限界 の うち に 、 おのずから 一つ の フェノメノン で
^
あり 得る かも しれ ない 。
0216
,81,36: こん に ちの 世界 文学 の 状況 において 、 「 仮り の 調和 体 」 と ことなっ た 強壮 な 、 人類 に 根ざし た 美 は 、 外国 作家 の 文学 の 中 に しか
^
あり 得 ない と する なら ば 、 それ は 、 日本 という 島 の 国 が 面し て いる 明日 の 運命 について 、 あまりに 単純 な 見 かた だ と 思う 。
0216
,83,27: そして 、 ふたたび 日本 の 民族 が 自身 の 文学 を 生み出す とき 、 それ は 、 もはや 「 感覚 による 」 基本 的 方法 で は
^
あり 得 ない だろ う から 。
0216
,141,28: 民主 的 な 文学 者 として 文学 の 諸 問題 を 語る こと は わたし の 属す 文学 団体 そのもの の 内部 を 語る こと で さえ も
^
あり 得 ない 。
0220
,92,25: わたし たち の 立場 に ある 文学 者 の 人生 と 文学 と は 、 生き つ 、 生き られ つ の 関係 に しか
^
あり 得 ない 。
0226
,21,10: それ が すたれ 、 或は 穢さ れる という こと の
^
あり 得る 事実 も 明白 で ある 。
0227
,61,15: この 痛切 な 願望 を 、 胸 に 抱か ない 一 人 の 婦人 も
^
あり 得 まい 。
0231
,725,39: おのずから 、 殖える 人数 が 楽しく 生き て 行ける だけ の 衣料 と 食物 と 燃料 と が 湧き 出し て 来る 家庭 という よう な 、 魔法 の 小屋 は 、 今日 、 日本 の どこ に も
^
あり 得 ない 。
0237
,26,17: ブルジョア 独裁 の 民主 主義 で も なく 、 さりとて プロレタリア 独裁 の 民主 主義 で も
^
あり 得 ない 中国 、 日本 の 今日 より 明日 へ の デモクラシー を 、 新 民主 主義 と 呼ぶ わけ で ある 。
0238
,13,8: 女 は 女 以外 の もの で は
^
あり 得 ませ ん 。
0239
,35,65: すべて の 男 たち が 、 自分 たち の 仕来り を 考え 、 狩り の え もの の 分量 を 考え 、 それ を 女 と 二 人 で 食っ て 生活 する 小 舎 の 暮し を 思い 、 一対 の 弓矢 ばかり が 、 そんなに いくつ も の 夜 から 朝 へ と かけ られ た まま に なっ て いる こと は
^
あり 得 ない と 判断 し た 。
0239
,102,27: では 、 自分 に まだ はっきり し た 愛 の 対象 が ない 場合 、 その 人 が 守る べき 何 か の 清純 という もの は
^
あり 得 ない の だろ う か 。
0240
,21,37: 熱中 し て ほてら し て いる 頬 は 、 まがう かた ない 女 の 軟かい 頬 で あり 、 声高 に 議論 する その 声 は 、 どう し た って テノール や バス で は
^
あり 得 ない 。
0248
,20,39: 今日 は 男 も 女 も 、 それ が 地 みち の 生活 を し て いる 人 で ある なら ば 、 字 づら だけ で の 男女 平等 や 解放 だけ で 民主 主義 という もの は
^
あり 得 ない という こと を 痛切 に 感じ て 来 て いる 。
0248
,66,23: 現在 の 、 妻 に 疎開 さ れ て いる 夫 たち の 状態 が 、 人間らしい 男女 平等 の 状態 で は
^
あり 得 ない の で ある 。
0248
,69,46: 女性 の 性 が 保障 さ れ ない 社会 で は 、 男性 の 性 も 守ら れ ず 、 つまり 恋愛 も 結婚 も 家庭 生活 における 父母 として の 経済 上 の 安定 も 保た れ ず 、 従って 人間 性 も 健やか に
^
あり 得 ない 。
0248
,103,91: 当時 日本 の 資本 主義 は 小規模 ながら 興隆 期 に さしかかっ て い て 、 日本 の 中産 階級 が 経済 能力 を 増し て き て い た 頃 、 福沢 諭吉 が いう と おり 、 今日 の ブルジョア 民法 として の 民法 改正 が 行わ れ 封建 差別 が とりはらわ れ た の なら ば 、 たしかに 今 の まま の 条文 を 適用 さ れる よう な 親 の 財産 も 、 夫 の 財産 も 、 娘 たち 、 子供 たち 自身 の 財産 も
^
あり 得 た で あろ う 。
0248
,109,22: これ も 人間 で ある 以上 、 二 十 四 時間 の うち 十 時間 を 労働 に 縛りつけ られる こと は
^
あり 得 ない という こと を 意味 し て いる 。
0250
,25,13: こういう 関係 の 中 で は 、 性格 とか 気質 とかいう 問題 は
^
あり 得 なかっ た 。
0250
,70,10: そして 本当 の 真面目 な 結婚 生活 という もの が
^
あり 得る なら ば 、 それ は 決して 現在 の 常識 が うけいれ て 習慣 と し て いる よう な もの で は なく 、 夫婦 の 性的 な 交渉 も また ちがっ て 、 はっきり 子供 を 持と う と する 責任 を もっ た 心 の 上 に 立っ て 行わ る べき で ある と 考え た 。
0250
,173,6: 非常 に 重大 な 危機 も
^
あり 得る 。
0250
,206,57: 自分 の 人生 を 愛し 、 女性 で ある 喜び を 愛そ う と し 、 人間 で ある 男 の 誇らしい 希望 や 奮闘 に 同感 し たい と 思っ て いる 女性 たち にとって 、 愛 と は この 生き方 に 必要 な 互い の 協力 と 理解 と 信頼 以外 の 何 物 で
^
あり 得る だろ う 。
0250
,229,31: 人間らしい 女 の 総て の 心 が 、 こんなに 家庭 と 職業 と の 間 に 引き裂か れ て 、 二 重 の 負担 の もと に 憔悴 する こと は
^
あり 得 ない 。
0251
,56,16: 個人 個人 の 幸福 は 、 社会 全体 の 生活 の 安定 を 土台 として しか
^
あり 得 ない こと を 学ん だ とき 、 私 たち の うち の 誰 が 、 自分 だけ を 切り は なし て 、 自分 の 不幸 と くるしみ の なか に 、 もがき つづけ て い たい と 思う でしょ う 。
0255
,5,9: 宋 氏 の 美 齢 として 蒋氏 夫人 で
^
あり 得る 。
0255
,11,28: 少く とも 兄嫁 が 家 に のこっ て いる とき 、 次 弟 の 妻 が 自由 に 行動 する という よう な こと は 普通 に は
^
あり 得 ない 。
0255
,27,22: 離婚 は 、 いつ でも 、 結婚 の 純潔 と 互 の 責任 を 完 う する ため の 分離 として しか
^
あり 得 ない 。
0264
,9,29: 現代 の 戦争 が 資本 主義 そのもの の 病弊 で ある とき 、 その 原因 が 合理 的 に とりのぞか れ ない で 、 どうして 本当 の 平和 が
^
あり 得 ましょ う 。
0265
,25,17: その ため に 、 人間 として の 母 の 愛 が 老い すぎ た という こと が
^
あり 得る だろ う か 。
0268
,81,57: したがって 、 故人 の 遺族 は 思いがけ なく 主人 の 身の上 に おこっ た 悲劇 によって 、 妻 は 主婦 として 行手 の 寒 さ に 身 を ふるわせ 、 子息 たち は 、 アルバイト 学生 の 境遇 を 、 自身 たち の 明日 の 身の上 に うけ 入れ にくく 思っ た だろ う という こと も
^
あり え ない こと で は ない 。
0271
,20,64: 日本 の 政権 が 、 こん に ち 言論 を 抑圧 し 、 正義 を まげ て 労働 者 階級 を 弾圧 し 、 民主 的 発展 を 挫折 さ せる ため に 、 捏造 し て いる 幾つ か の 政治 的 事件 の 裁判 で の よう に 、 人民 の 基本 的 人権 さえ も 法律 によって ふみにじら れる こと は
^
あり 得 ない から です 。
0271
,30,18: もし そう で ある なら ば 、 どうして こん に ちの 人民 の 共和 国 が 中国 に
^
あり え た でしょ う 。
0271
,32,27: 日本 の 軍事 基地 化 に 反対 な の は 、 アジア と ヨーロッパ の 平和 が なけれ ば 、 日本 の 人民 の 生活 安定 が
^
あり 得 ない から です 。
0276
,4,14: したがって 、 きょう の わたし たち は 、 単なる 婦人 運動 者 で
^
あり 得 ない し 、 婦 権 獲得 運動 者 で も あり 得 ない 。
0276
,4,26: したがって 、 きょう の わたし たち は 、 単なる 婦人 運動 者 で あり 得 ない し 、 婦 権 獲得 運動 者 で も
^
あり 得 ない 。
0276
,15,40: 資本 主義 社会 の 悪 として 生じ て いる あらゆる 問題 の 正当 な 解決 の 見 と おし は 、 資本 主義 社会 そのもの の 全体 の 発展 —— 社会 主義 社会 へ の 見 とおし なし に
^
あり 得 ない 。
0276
,17,42: ソヴェト 同盟 の 社会 主義 社会 の 建設 について 、 疑いぶかい 人 たち も 、 日本 に 近い 中国 で 、 「 あの シナ で さえ 」 人民 の 新 生活 が はじまっ て いる 事実 について は 、 無 関心 で
^
あり 得 ない の だ 。
0276
,88,61: 都内 の 子供 の 生活 は 、 そういう 日本人 民 の 破滅 に 蝕 ば まれ て い て 、 風 が わるい から と 、 自分 の 貰っ た 子 たち は 学習 院 に 入れる 文学 者 たち は 、 その 学校 の 土 堤 の 中 に 、 日本 人民 の 独立 や 自由 や 平和 が よもや
^
あり 得る と は 信じ て い まい 。
0276
,119,25: 誰 で も 知る よう に 、 資本 主義 社会 で の 政治 的 方向 は 独占 資本 の 欲する 方向 と 反対 で は
^
あり 得 ない 。
0276
,150,15: 殺さ れる まで 、 ただ 生き て いる —— そんな 人間 の 存在 が 、
^
あり 得る だろ う か 。
0288
,20,47: そういう 日常 の 生活 を し て いる 官吏 たち が 、 偶 々 一 人 の 若い 母親 と その 赤子 の 上 に ふり かかっ た 災難 を とりあげ て 警告 的 処罰 を しよ う と 思い立っ た 理由 は 、 どこ に
^
あり 得 た の だろ う か 。
0293
,74,27: 『 世界 の 顔 』 で 、 国際 的 信望 を 失い つつ ある 鳩山 一郎 氏 が 、 自由党 という 第 一 党 の 首領 で
^
あり 得る こと も 、 おどろか れる し 、 現職 の まま 幣 原 首相 が 進歩 党 の 総裁 と なっ て 入党 し た こと も 、 民主 と は かかる こと に さえ つけ られる 名称 か と 、 日本 の 民主 主義 の 異常 さ に 、 目 を 瞠 る の で ある 。
0302
,57,38: 出版 ・ 印刷 の 全 組合 員 が 、 悪 出版 に 抵抗 し て 、 組織 ある 発言 を する とき 、 闇 出版 屋 の 横暴 が 何 の 痛痒 も 感じ ない という こと は
^
あり 得 ない 。
0304
,19,15: 悪かっ た もの が 違っ た 形 に 発展 し て 善く なる 場合 も
^
あり うる 。
0312
,184,20: そういう 選択 、 判断 が なかっ たら アメリカ の 貯蔵 食品 の 今日 の 発達 と 品質 の 向上 は
^
あり 得 なかっ た だろ う 。
0313
,15,56: ヨーロッパ の 国々 は 、 互に 国境 を 地つづき の 山 や 河 、 森 の 間 に となりあわ せ 、 互 の 国語 に 共通 な 語源 を もち 、 今日 まで の 歴史 の なか で は ヨーロッパ の どの 国 もと なり の 国 に おこる 事件 に対して 、 無関係 で は
^
あり 得 なかっ た 。
0313
,127,58: 王 と 王 と の 国際 性 から 、 資本 家 の ・ 軍人 の 国際 性 、 それ が 第 二 次 世界 大戦 で この よう に 破局 を 示し た あと に は 、 人類 社会 の 根 で ある 働く 人民 と 人民 と の 間 の 幸福 へ の 真面目 な 協力 しか
^
あり 得 ない 。
0315
,87,23: どこ の 国 で も 、 ほんとに 働い て 暮す 人民 層 は 戦争 に 便乗 し て 得る どんな 利益 も
^
あり 得 ない こと が この たび の 戦争 で 世界じゅう に 経験 さ れ た 。
0315
,111,24: 世界 の 様子 も しら ず 、 軍事 教育 で 育て られ て 来 た 青年 は 汽車 の 中 で そういう 話 も
^
あり 得る こと の よう に 喋っ て いる 。
0315
,153,34: 人民 が 自身 の 力 で 国 の 独立 と 、 生産 や 文化 の 確立 を なしとげる ため に 奮起 し ない かぎり 、 人民 という もの は 搾取 の 対象 で しか
^
あり 得 ない 。
0318
,941,26: 国際 的 に も 左翼 の 進出 を チェック する ため に さまざま の 宗教 運動 や ファシスト の 地下 勢力 を 容認 する 考え方 も
^
あり 得る 。
0318
,1665,53: すべて の 悪質 な 大衆 課税 を 通過 さ せ た 両院 が 承認 する 五 人 の 放送 委員 が 、 真に 公共 の 利益 の ため に たたかい 、 言論 の 自由 の ため に 奮闘 する 人物 で あろ う という こと は 、 こん に ちの 常識 において 最も
^
あり 得 ない 仮定 の 一つ で ある 。
0329
,23,35: ところが 事件 の 十 五 日 夜 アリバイ が はっきり し て いる ため に 「 やや 焦燥 の 色濃い 東京 地検 堀 検事正 、 馬場 次席 検事 は 」 「 教唆 罪 も
^
あり 得る 」 と 語っ て いる ( 七月 十 九 日 『 東京 新聞 』 ) 。
0329
,24,6: 検事 の この 言葉 は 「
^
あり 得る 」 あらゆる 罪名 を もっ て 飯田 、 山本 両氏 を 犯人 に しよ う と し て いる よう な 感じ を 与える 。
0332
,211,59: 矛盾 の まま の 、 無理 だらけ の 毎日 を 送っ て 、 ちっとも 心 に 不満 が 起ら ない 程 日本 の 「 家庭 生活 」 の なか で の 経験 者 —— 既に 一 人 の 女性 は その 家庭 の 犠牲 と なっ た ほど の —— 男 の 人 が 、 万 年 青年 で
^
あり 得る でしょ う か 。
0332
,247,16: 部分 部分 の 理解 を きりはなし て 屈服 さ せ られる よう な こと は 、
^
あり 得 ない もの に なっ て ゆき たい と 思い ます 。
0336
,15,66: 政府 の こしらえ て いる 特別 考査 委員 会 という もの は 、 その 委員 会 で の 討論 ぶり を 見 て も わかる よう に 、 特別 な 考慮 の ため の 委員 会 の 本質 を もっ て いる から 、 政党 として の 共産党 は 、 その 応答 ぶり において 、 必ずしも いつも わたし たち の 希望 する だけ 率直 で は
^
あり 得 ない 。
0344
,42,58: ひとり 、 ひとり の 文学 者 が 、 彼 あるいは 彼女 が 生き て き た すべて の 能力 を あつめ て 、 現代 史 の 示し て いる 本質 的 な 課題 を どう その 生活 と 文学 と によって 生き とおす か 、 世界 文学 の 中 で 、 日本 の 現代 文学 が 何もの で
^
あり 得る か という こと は 、 きわめて 厳粛 な この 課題 が 、 どう 答え られ て ゆく か という 現実 によって 決定 さ れ て ゆく の だ と 思う 。
0349
,32,54: だから と 云っ て 世界 周遊 船 の 旅客 に 、 あなた も 同じ 海 の 上 、 同じ 船 の 上 で の 旅 な の だ から 、 万一 の ため 、 と 入れ ずみ を すすめ て 、 それ は あなた の 権利 を 守る こと です 、 という マネージャ が
^
あり 得る だろ う か 。
0349
,33,38: 日本 の 権力 が 、 科学 によって 強化 さ れる プロセス が 、 催涙 ガス の 使用 とか 、 指紋 採取 とかいう 面 で おし 出さ れ て いる こと について 、 世論 は 無 批判 で
^
あり え ない の で ある 。
0352
,44,28: そして 、 それら の 暴力 は いかに 兇暴 で ある よう で も 、 歴史 の 長い 過程 において は 、 遂に 一時 的 な もの で しか
^
あり 得 ない こと を 実証 し て い ます 。
0395
,20,15: 人民 と その 指導 者 と の 間 に ま ごころ から の 信頼 が
^
あり うる なら 、 それ は くもり ない 客観 的 な 行動 の 真理 に たっ て いつも まじめ 率直 な 自己 検討 を おこたら ない 態度 を とおし て 互に かたく むすば れる とき で ある こと を 身 を もっ て 示し た 人 たち で あっ た 。
0398
,111,25: 同時に 終始 一貫 し て 、 婦人 と 子供 の 幸福 が 守ら れ ない 社会 に 、 全体 として の 生活 の 安定 も
^
あり 得 ない こと を はっきり と み 究め て いる 態度 も 支持 多い 理由 で ある 。
0404
,4,21: どんなに すぐれ た 個性 も 、 人類 社会 の 歴史 の 進行 の 枠 から とび出 し て 生きる こと は
^
あり 得 ない 。
0404
,5,53: しかし 、 優秀 な 個性 と 云う ほど の 資質 は 、 いつも 最も 素直 に 、 力いっぱい に 歴史 の そよぎ に 反応 し て い て 、 たとえば フロレンス や マリア の 様 に 、 その 矛盾 と 分裂 と において さえ 、 なお 次 の 時代 にとって 無意義 で は
^
あり 得 ない 何 か の 価値 を 、 歴史 の うち に もたらし て いる の で ある 。
0420
,6,18: 個性 の 発展 、 知性 の 自由 という もの も 、 民主 の 民主 的 自立 なし に
^
あり え ない し 、 民主 主義 の 達成 は 、 ファシズム と の 抗争 なし に あり え ない 。
0420
,6,35: 個性 の 発展 、 知性 の 自由 という もの も 、 民主 の 民主 的 自立 なし に あり え ない し 、 民主 主義 の 達成 は 、 ファシズム と の 抗争 なし に
^
あり え ない 。
0421
,143,32: この 八月 十 五 日 から 十月 、 十一月 、 十二月 と み つき の 間 に 展開 さ れ た 全 生活 の 変化 は 、 作者 の 一生 にとって 二度と
^
あり 得 ない 大 転換 の 刻々 で あっ た 。
0422
,20,16: 社会 が 階級 を もっ て いる とき 文学 は 階級 性 を ふくま ず に
^
在り 得 ない 現実 が のみこめ た 。
0422
,62,73: 日本 、 中国 、 朝鮮 を こめ て の 東洋 と 西欧 の 民主 主義 を うちたて 、 世界 の 平和 を 守ろ う と する すべて の 人々 は 、 めいめい の 日常 生活 の なか に 、 こまごま と し た 形 で はいりこん で 来 て いる 問題 として 、 ファシズム に 反対 し 反 民主 的 な 侵略 戦争 に 反対 し なけれ ば 平和 も 民主 主義 も
^
あり 得 ない こと を 理解 し はじめ て いる 。
0424
,64,10: そして 、 青春 こそ 、 いつも 歴史 の 英雄 で
^
あり 得る とともに 、 いたましい 犠牲 で も ある の だ から 。
0426
,109,23: ファッシズム に 反対 する 運動 は 、 非 人民 的 権力 に対して 譲歩 的 で ない 本質 に 立た ず に は
^
あり 得 ない こと 。
0427
,28,26: 精神 と 肉体 と が 一致 し 、 感情 は 理性 とともに ある 行為 の 美し さ へ の 招集 と 、 善 は 美 で
^
あり 得る という 事実 について の いく とおり か の 例証 が ある 。
0448
,167,32: 会え ば 不愉快 な こと が あり 、 私 が 何 か 書く と いけ ない と 云っ て 、 絶交 する と 云う こと が 、 親子 の 間 に
^
あり 得る こと だろ う か 。
0508
,1452,12: 「 自分 丈 は 正しい 理解 を 持っ た 同情 者 で
^
あり 得る 。
0540
,128,12: 私 の 知っ てる 医者 も 、 その 種 の 幻覚 は
^
あり 得る こと だ と 言っ た 。
0540
,152,43: 私 にとって は 、 一方 を 幻覚 だ と する なら ば 他方 も 幻覚 だ し 、 一方 を 現実 だ と する なら ば 他方 も 現実 だ し 、 而 も なお 、 一方 は 他方 の 反映 で も
^
あり 得る 。
0546
,353,7: そういう 錯覚 も 、 戦地 で は
^
あり 得る かも 知れ ませ ん 。
0547
,159,7: 今後 も 、 斯 かる 事態 は
^
あり 得る こと と 予想 さ れる 。
0555
,40,51: 但し 愛人 から 姙娠 へ と 、 噂 の 移り 方 が 時間 的 に 早 すぎ は し た けれど 、 その よう な こと に 留意 する の は 、 単なる 交際 上 で は 無理 だっ た ろうし 、 第 一 、 両者 が 同時に 起る こと だって
^
あり 得る の で ある 。
0557
,69,1: 「
^
あり 得る ね 。
0557
,71,3: 「 え 、
^
あり 得る … … 。
0583
,124,28: 彼女 が その 良人 の ため か 子供 の ため か または 誰 か 身内 の 者 の ため に 、 弁当 を 拵える こと は 、 甚だ
^
あり 得る こと だっ た の です 。
0597
,3223,13: 「 然し 、 実物 に 少し も 似 ない 肖像 画 なんて 、
^
あり 得る でしょ う か 。
0611
,112,62: 法規 が かかる 性質 の もの で ある 以上 、 個々 の 具体 的 事実 に 当てはまる べき 法 が 解釈 を 待っ て 明らか に なる の は 已 む を 得 ない こと で ある のみ なら ず 、 ときには 解釈 者 の 意見 によって 何 が 法 で ある か について の 見解 が 分 れる こと が
^
あり 得る の も 已 む を 得 ない こと で 、 それほど 世の中 そのもの が 、 あらかじめ いちいち 法 を 明らか に し て おく こと が でき ない ほど 複雑 に でき て いる の で ある 。
0611
,126,13: そう だ と すれ ば 、 裁判 から 法 が 生れる 筈 は
^
あり 得 ない し 、 判例 を 根拠 として 裁判 する の も 、 法 によって 裁判 する の だ と は 言い がたい 訳 で ある 。
0611
,139,26: 次に 、 解釈 上 の 意見 に 差異 を 生ずる 第 二 の 原因 は 、 彼ら 各自 の 法的 正義 観 に 差異 が
^
あり 得る こと で ある 。
0611
,147,17: 法規 解釈 が 純 客観 的 に 、 無 目的 に 行わ れる という こと は 事実
^
あり 得 ない 。
0611
,149,21: 従って 、 その 人 が いかなる 正義 観 を 持っ て いる か によって 解釈 が 違っ て くる こと が
^
あり 得る の は 当然 の こと で ある 。
0612
,2695,4: 近似 点 は いくらでも
^
あり 得る よ 。
0613
,404,11: こんな 悲惨 な 事実 が 、 たとい 戦争 と は いえ
^
あり 得る はず が ない 。
0617
,679,15: 芸術 における 思想 の 開 顕 という こと は 単なる 伝統 の 復興 で は
^
あり 得 ない 。
0617
,791,4: 今 まで に は
^
あり 得 なかっ た 暁 が 開け て 来る 。
0617
,1313,7: その わけ は 古典 人 で は
^
あり 得 ない という こと で ある 。
0617
,1549,5: 我々 衆生 が 無心 で
^
あり 得る の は あそび の 境界 において のみ で ある 。
0617
,1550,14: 我々 は 小 供 と は 違っ て 、 いつ でも 無心 で は
^
あり 得 ない 。
0620
,269,19: し て みれ ば 全国 的 な 現象 で 、 けっして 一 伊東 市 のみ の 風土病 で は
^
あり 得 ない の で ある 。
0623
,60,14: その 当然 堕ちる べき 地獄 で の 遍歴 に 淪落 自体 が 美 で
^
あり うる 時 に 始め て 美 と よび うる の かも 知れ ない が 、 二 十 の 処女 を わざわざ 六 十 の 老醜 の 姿 の 上 で 常に 見つめ なけれ ば なら ぬ の か 。
0623
,111,20: 生きよ 堕ちよ 、 その 正当 な 手順 の 外 に 、 真に 人間 を 救い 得る 便利 な 近道 が
^
有り うる だろ う か 。
0624
,132,123: 私 は あなた を 嫌っ て いる の で は ない 、 人間 の 愛情 の 表現 は 決して 肉体 だけ の もの で は なく 、 人間 の 最後 の 住み か は ふるさと で 、 あなた は いわば 常に その ふるさと の 住人 の よう な もの な の だ から 、 など と 伊沢 も 始め は 妙 に しかつめらしく そんな こと も 言い かけ て み た が 、 もとより それ が 通じる わけ で は ない の だ し 、 いったい 言葉 が 何 物 で あろ う か 、 何 ほど の 値打 が ある の だろ う か 、 人間 の 愛情 すら も それ だけ が 真実 の もの だ という 何 の あかし も
^
あり 得 ない 、 生 の 情熱 を 託 する に 足る 真実 な もの が 果して どこ に 有り得る の か 、 すべて は 虚妄 の 影 だけ だ 。
0625
,155,39: その 寺 は ワケ あっ て 再建 さ れ ない が 、 名 も ない お 堂 の よう な もの の 中 に 、 秘密 の 仏像 だけ が 今 も 残っ て 伝わる よう な 事実 が
^
あり うる よう な 気 が する 。
0625
,165,40: もっと 名 も ない 町 や 村 で 、 自分 の 土地 の 旅人 ぐらい しか 泊ら ない よう な 宿 を さがし て 泊り こん で 、 古い ヒダ の 顔 や 言葉 が 今 も どこ か に
^
あり うる か どう か 、 私 の カン が 最も 新鮮 な 第 一夜 に 昔ながら の 土地 の 匂い を 嗅ぎ当て て み たい 、 そう 考え て い た の だ 。
0626
,168,22: 正しい 思想 という もの は 、 オレ と 大衆 の 優劣 感 の ある ところ から 生れ た もの で は
^
あり 得 ない 。
0629
,38,14: これ を 知れ ば 、 現代 の 貧困 など ゝ いう 言葉 は
^
在り 得 ない 。
0631
,23,48: 我々 の 精神 文化 、 精神 上 の 良心 、 正義 という よう な もの が 、 肉体 生活 の 合理 性 まで 隠蔽 の 上 で 、 からく も 歪め られ た 在り方 を と ゝ の え て いる 、 それでは 魂 の 平衡 は
^
在り 得 ず 、 健全 な 精神 生活 も 在り 得 ない 。
0631
,23,57: 我々 の 精神 文化 、 精神 上 の 良心 、 正義 という よう な もの が 、 肉体 生活 の 合理 性 まで 隠蔽 の 上 で 、 からく も 歪め られ た 在り方 を と ゝ の え て いる 、 それでは 魂 の 平衡 は 在り 得 ず 、 健全 な 精神 生活 も
^
在り 得 ない 。
0636
,15,25: まれ に アガサ・クリスチィ の よう な 、 一作 ごと に 新手 を 用い 、 多作 し ながら 変化 を つづける 天才 的 な 作家 も
^
あり うる けれども 、 一般 の 作家 は 、 こう は 行か ない 。
0638
,16,15: その 意味 に 於 て 、 私 の 作品 は アマイ という 批評 も
^
有り うる と 思う が 、 これ が 、 また 、 問題 の ある ところ で 、 作品 人物 を いたわっ て いる 、 いたわる ため に いたわる の で は なく て 、 かく いたわる こと 自体 、 いたわり 方 自体 に 、 私 の 生き方 が ある 、 私 の 思想 の 地盤 が ある 、 その こと を 先ず 第 一 に 気付き 、 考え て い た ゞ かね ば なら ぬ 。
0639
,121,33: もとより 、 万 人 が 聖人 と なっ た 理想 社会 で なけれ ば 、 犯罪 の なくなる 時 は なく 、 万 人 ことごとく 聖人 と なる 時代 など 永遠 に
^
有り うる はず が ない から 、 犯罪 の つきる 時 は なかろ う 。
0641
,13,6: さ すれ ば 、 進歩 は
^
あり うる で あろ う 。
0645
,90,31: 女 が 二 百 円 を 握っ て ふりむい た とき 、 オツリ は いら ない よ 、 など ゝ そんな 言葉 を 咽喉 に 出す 軽快 な 早業 は
^
有り うる 由 も ない けれども 、 ふりむい て 逃げ 去る こと は でき た 筈 で あっ た 。
0647
,224,20: 情熱 の 高 さ のみ が 純粋 で あっ て も 、 人間 が 、 純粋 で ある 筈 は
^
あり 得 ない 。
0649
,197,6: もとより 、 その 筈 は
^
あり 得 ない 。
0660
,112,23: 特に 知識 は 人 を 悪魔 に つなぐ 糸 で あり 、 人生 に 永遠 なる もの 、 裏切ら ざる 幸福 など は
^
あり 得 ない 。
0660
,118,14: 物 自体 が 詩 で ある とき に 、 初めて 詩 に イノチ が
^
あり うる 。
0663
,9,52: 娘 が ヤミ の 女 に なっ たり する の も 、 肉欲 的 な 衝動 より も 、 冒険 とか ヤケ とか 腹いせ とか 境遇 とか 気質 的 な 諸 要素 による の が 多く 、 学究 的 に 処女 を 失っ て みよ う という よう な 型 まで
^
有り うる 。
0664
,74,12: 自由 人 の 宿命 は 、 彼等 ほど 偉大 で は
^
あり 得 なく とも 、 多かれ 少かれ 、 似 た 道 を 辿ら ざる を 得 ない もの だ 。
0667
,213,6: 人生 は 断じて 面白 を かしく
^
在り うる です 。
0667
,1606,25: 全然 無 智 無能 、 人間 の 屑 、 屑 の 屑 、 ルンペン 以下 、 い つたい 、 そんな の が 現実 的 に
^
在り うる の か な 。
0670
,31,10: これ で は 読者 に 犯人 が 当たる はず は
^
あり 得 ない 。
0670
,73,19: そんな 偶然 を あてこむ 仕掛 より も アリバイ の 作り方 に 重点 を おく 方 が 実際 は 「
^
有り うる こと 」 で あり つまり 読者 を 納得 さ せる もの な の で ある 。
0672
,313,22: 私 は 誰 か を 今 より も 愛す こと が できる 、 しかし 、 今 より も 愛さ れる こと は
^
あり 得 ない という 不安 の ため かしら 。
0672
,349,30: 芸術 の 世界 など だっ たら 、 個人 的 に 勝負 を 明確 に 決する 手段 が ない の だ から 、 落伍 者 で も 誇り や ウヌボレ は
^
あり うる のに 、 こうして ハッキリ 勝敗 が つく 相撲 という もの で は 負け て 落ち て ゆく 、 ウヌボレ 慰め の 余地 が ない 。
0672
,507,18: だから また 、 うち の オヤジ と 奥さん と は 浮気 の 及ば ざる 別 の つながり が
^
あり うる こと に なる の だ な 。
0673
,13,9: この 型 の 文学 は 個人 だけ で は
^
あり 得 ない 。
0674
,32,14: 尊 貴 なる 福音 の 使者 たる 人 に この やう な 眼 が
^
有り うる もの か と 小左衛門 は 我 目 を 疑る 始末 で あつ た が 、 思へ ば 男 の 魂 は 二 元 で 、 この 陰惨 な 眼 が 彼 の 偽ら ぬ 本性 で ある 。
0676
,43,71: 淫売 で 露命 を つない で ゐる この 青年 に 御 不自由 は 致さ せ ませ ん も ない もの だ が 、 本人 は それ を 思ひ こん で ゐる の で ある し 、 事実 貧富 暖 寒 の 差 に 人 の 真実 の 幸 不幸 が ない と すれ ば 、 堕ち つめ て 行く 路 の 涯 に この 青年 の 献身 が 拠り どころ で
^
あり 得る こと も 考へ られる ので あつ た 。
0677
,17,48: 過去 と は 、 すでに 行わ れ たる もの で あり 、 その 意味 において 不変 で ある こと に よ つて のみ 、 ウソ を つい て おら ぬ だけ で 、 か ゝ る 真実 は 未来 に 就 て の 真実 の 保証 で は
^
あり 得 ない 。
0677
,19,30: そして 、 それ が 真実 と なり 得る の は 、 生活 せ られる こと に よ つて ゞ は なく 、 何事 も 、 生活 すれ ば 真実 で
^
あり うる という 可能 性 の 中 に 、 より 大きな 真実 性 が 存する 。
0678
,83,13: 忘れ て い た の で は ない 、 その 手段 が
^
あり え なかっ た から あきらめ て い た の だ と いっ て も 、 おなじ こと で 、 要するに あきらめ て い た 。
0678
,89,21: 人 の 心 に は 偽り が あり 、 その 偽り が 真実 の とき は 、 真実 が 偽り で
^
あり うる こと も ある 。
0678
,156,4: い な 、 必ず
^
あり え た はず で ある 。
0680
,15,16: 映画 の 本質 に むすびつい た 美 に 就 て 、 映画 の 上 で しか
^
在り 得 ない 美 に 就 て 、 U 氏 は 正しい 感受性 を 持っ て い た の で ある 。
0682
,431,2: これから も
^
有り うる 。
0683
,14,22: しかし 、 彼 の よう に 全然 無名 で 地盤 も 顔 も ない 候補 者 に 、 どんな 裏 が
^
あり うる だろ う か 。
0683
,23,19: それ は 彼 が その 演説 を ぶつ まで 、 隣 の 人 に も 気がつか ない 場合 が
^
あり うる 。
0690
,369,5: そして 他 に 犯人 の
^
有り うる 状況 を つくる ため に 、 並木 先生 の 診察 を 拒否 し た と すれ ば 、 これ まさに 芸術 的 な 名作 じゃ ない か 。
0695
,10,13: 私 の 目 や 呼吸 が 東京 の 空 から 離れる こと は
^
あり 得 ない の で ある 。
0695
,320,17: 好調 なら 倒産 は し ない はず だ が 、 好調 倒産 という 変っ た こと も
^
あり うる こと が わかっ た の で ある 。
0697
,28,7: そして 、 夢 の 中 で しか
^
在り え ない 村 だ と 思っ て い た の だ 。
0710
,71,11: それ 以外 に 、 どう 考えれ ば 、 こんな 奇蹟 が
^
あり うる の か 。
0711
,3,26: 人間 に たいがい の 事 が 可能 で あり うる よう に 、 人間 について の 批評 も 、 たいがい の 事 に 根 が
^
あり うる もの で ある 。
0712
,57,35: H 画伯 が 、 写真 撮影 に 故意 に シカメッ 面 を し た という こと も 疑わしい こと で は ある が 、 これ は 刑事 の 主観 的 な 観察 で も
^
有り うる から 、 この 点 で 容疑 を 強める 理由 と は なら ない 。
0713
,82,40: しかし 、 人間 の すべて が 賢人 聖者 と なる 以外 に 、 か ゝ る 理想 の 実現 さ れる 筈 も なく 、 又 、 すべて の 人間 が 、 賢人 聖者 と なり うる 日 が 、
^
あり うる か 、 どう か は 、 疑わしい 。
0713
,179,22: 富貴 貧者 に 生活 の 差 は 殆ど なかっ た が 、 その よう な ところ に 、 人間 の 楽園 は
^
あり 得 ない 。
0713
,184,34: こんな 女 に 誰 が し た 、 という 無自覚 、 無責任 な 、 反 文化 的 魂 が 、 いたずらに 世相 に 反抗 を もらし た ところ で 、 いかなる 進歩 が
^
有り うる で あろ う か 。
0715
,5,16: 物事 を それら の 物事 そのもの の 個性 によって 見る 、 そのもの 自体 に だけ しか
^
あり 得 ない という よう な 根本 的 に リアル な 姿 を 、 取得 し て おら ない の で あり ます 。
0715
,44,37: この よう な 観察 の 仕方 に くらべ ます と 、 ヨーロッパ 人 たち の 物事 の 見方 という もの は 、 個々 の 事物 に しか ない 、 それぞれ の その 物事 自体 に しか
^
あり 得 ない ところ の 個性 という もの を 、 ありのまま に 眺め て 、 それ を リアル に 書い て おり ます ので 、 それだけに 非常 に 資料 価値 が 高い の で あり ます 。
0715
,252,3: そんな こと は
^
あり 得 ない 。
0720
,78,40: 現在 の 保守 政党 は 、 まだしも 、 か ゝ る 自由 人的 性格 に 変貌 し て 行く 見込み が ある の で ある が 、 共産党 は コチコチ の 党閥 で あり 、 党人 が 自由 人 で
^
あり うる 見込み すら も ない の で ある から 、 この 政党 に 進歩 性 を 望む こと は 本来 まちがっ て いる の で ある 。
0722
,6,19: したがって 、 歴史 に は 似 て い ない が 、 しかし 最も 真実 な 歴史 的 小説 で
^
有り うる かも 知れ ませ ん 。
0726
,18,36: これ だけ の 類似 で ゴッホ も テン カン だ と 即断 する の は 、 もとより 不当 で あり 、 だいたい 分裂 病 の 症状 は 多種 多様 で 、 無限 の 型 が
^
あり うる から 、 尚更 、 わから ない 。
0728
,296,9: 狂人 は 限度 の 問題 だ という 見方 も
^
あり うる ほど で ある 。
0732
,2581,12: しかし ツル子 と共に 箱根 を 往復 する 機会 は 今後 も
^
あり うる 見込み が ある から 、 はやる 胸 を おし 殺し て 、 我慢 し て いる 。
0735
,18,20: 第 一 章 中 の 「 その 一 」 だけ の 題 だ から 、 こんな 奇妙 な 題名 も
^
あり うる が 、 さもなければ 、 こんな 題 を つける バカ が いる 筈 の もの で は ない 。
0739
,229,7: すべて の 人間 が 犯罪 者 で
^
あり うる よう に 、 精神病 者 で あり うる 。
0739
,229,15: すべて の 人間 が 犯罪 者 で あり うる よう に 、 精神病 者 で
^
あり うる 。
0740
,50,18: 父 一 代 で 不可能 な 事業 を 子供 に 継承 さ せる という こと は 大いに
^
有り うる こと だ 。
0740
,213,59: 小さな 好み の 問題 で は なく 、 両人 とも に 政治 家 で あり 、 表看板 の 政治 的 見解 が 相違 し て い て は 致命 的 だ という 見方 が 多い の で ある が 、 だいたい に 於 て 見解 の 一致 という こと は 一方 を 奴隷 として 見る 場合 に のみ
^
有り うる こと で 、 理知 という もの は 、 各人 の 立場 の 相違 という もの を 基本 的 に 認め て いる もの で ある 。
0740
,218,35: 男女 二 人 の ツナ ガリ は 常に 独自 の もの で ある から 、 どういう 意想外 の 二 人 が 結びつく の も フシギ で は なく 、 その 二 人 が 現に
^
在り うれ ば 、 そういう 関係 が 有り うる こと に なる だけ な の で ある 。
0740
,218,42: 男女 二 人 の ツナ ガリ は 常に 独自 の もの で ある から 、 どういう 意想外 の 二 人 が 結びつく の も フシギ で は なく 、 その 二 人 が 現に 在り うれ ば 、 そういう 関係 が
^
有り うる こと に なる だけ な の で ある 。
0741
,163,26: 困っ た こと に は ジンギスカン や 金 の よう に 、 文化 の 低い 国 が 戦争 で は 強い よう な こと が 大いに
^
有り うる から ガッカリ する 。
0741
,170,43: 軍人 だの 官 公吏 という もの 、 又 事務 系統 を 減らし て 、 生産 面 の 各 部門 を 拡充 し 、 それ も 主として 貿易 の 生産 面 に ふりむける 以外 に 生活 水準 を 高める 実質 的 な 方法 は
^
あり 得 ない はず だ 。
0742
,220,34: しかし 、 観衆 は 、 落車 に は 同情 的 で あり 、 落車 に も いろいろ の 場合 が ある こと を 度外視 し て いる から 、 ここ に も 盲点 が
^
あり うる の で ある 。
0742
,226,17: そして 、 この 番狂わせ が 八百長 か どう か は 分ら ない が 、 八百長 で も
^
有り うる こと は 、 私 が 今 まで 述べ た ところ で 、 ほぼ 判じ うる だろ う と 思う 。
0743
,262,9: 天 を 駈ける 忍術 も 、 万能 で は
^
あり 得 ない の で ある 。
0743
,263,10: 自ら 善 なる もの のみ しか 、 万能 で は
^
あり 得 ない 。
0745
,341,44: むしろ アベコベ に 自由 競争 の 厳しい 現実 を 身 に しみ て 悟る こと で も あり 、 そこで 熱海 が この 焼跡 から 何 を 悟っ た か と いう と 、 糸川 の 復興 なく し て 熱海 の 復興 は
^
あり 得 ず という こと な の で ある 。
0746
,16,16: 裸体 の 停止 し た 美し さ は 裸体 写真 など の 場合 など は
^
有り うる が 、 舞台 に は ない 。
0746
,57,30: 生 の まま の 裸体 の 美 など という もの は 、 これから 一 しょ に 寝室 へ はいる という 目的 や 事実 を ヌキ に し て 美 で
^
あり うる 筈 は なく 、 その 目的 や 事実 を ヌキ に 、 単に 裸体 を やたら に さらけださ れ て は 、 ウンザリ する ばかり 、 この 両者 の バラバラ の 結び つき は 、 因果 物 の 領域 だ 。
0747
,61,16: 自由党 が 共産党 の 五 列 で ある という よう な こと は 、 断乎 として
^
有り え ない の で ある 。
0747
,269,42: たまたま 目下 予言 者 の 宿命 中 で 、 閑古鳥 は なき 、 美姫 は 立ち去り 、 事 志 と ちがっ て 、 大いに 困っ て いる けれども 、 美神 アロハ の 大 魂胆 が 全然 影 を 没する という こと は
^
有り え ない 。
0747
,445,11: たった 一 語 、 この 一語 の ほか の 言葉 は
^
有り え ない という 充足 し た 趣き が こもっ て い た 。
0750
,67,35: 医師 が ある 種 の 予期 を もつ 場合 、 患者 は それ に対して 敏感 で あり 、 その 結果 として 不安 を もつ 者 と 、 同化 する 者 と 二つ の 型 が
^
あり うる の かも 知れ ない 。
0754
,892,5: 白 は 黒 で は
^
有り え ない の です 」
0754
,907,10: しかし 、 理窟 として は 、 たしかに タダ で も
^
有り うる の です 。
0756
,39,3: 現実 に 最も
^
あり うる こと で 、 奇 も 変 も ない の で ある が 、 恐らく 全て の 読者 が トリック を 見のがし て しまう の で ある 。
0756
,93,14: ヒント は すべて 状況 証拠 で ある が 、 A でも B で も
^
あり うる という 漠然 さ が あっ て は 不可 で 、 A でも B でも C で も あり うる 、 又 、 D で も あり うる 、 という よう に 、 提出 し た 状況 証拠 の 漠然 さ が 増大 する ほど 、 その 推理 小説 は 不出来 で ある と 見 て よい 。
0756
,93,33: ヒント は すべて 状況 証拠 で ある が 、 A でも B で も あり うる という 漠然 さ が あっ て は 不可 で 、 A でも B でも C で も
^
あり うる 、 又 、 D で も あり うる 、 という よう に 、 提出 し た 状況 証拠 の 漠然 さ が 増大 する ほど 、 その 推理 小説 は 不出来 で ある と 見 て よい 。
0756
,93,41: ヒント は すべて 状況 証拠 で ある が 、 A でも B で も あり うる という 漠然 さ が あっ て は 不可 で 、 A でも B でも C で も あり うる 、 又 、 D で も
^
あり うる 、 という よう に 、 提出 し た 状況 証拠 の 漠然 さ が 増大 する ほど 、 その 推理 小説 は 不出来 で ある と 見 て よい 。
0759
,4630,4: 「 いろんな 場合 が
^
あり うる わ 。
0759
,4631,23: あの 年配 の お嬢さん に は 、 どんな 突飛 な こと も 、 御 自分 だけ の 歴 と し た 理由 が
^
あり うる わ 。
0759
,4791,16: 日々 が 平凡 で 平和 な 子守 女 で も ふと 自殺 する 理由 が
^
あり うる の だ 。
0759
,5295,12: 人生 の 裏 街 で は 、 どんな こと で も
^
有り うる の だ 。
0759
,5297,4: そして 、 全て が
^
在り うる の で ある 。
0759
,5772,16: 利己 的 な 場合 の ほか に 、 本当に 心配 し て いる 関係 は 、
^
有り え ない か と 思い ます 」
0759
,5889,12: 自然 に まかせ て 、 ある 時期 など という もの が
^
有り うる だろ う か 。
0759
,6821,9: 知っ て い て 黙っ て いる 筈 は
^
あり 得 ない 。
0759
,8339,14: 経済 的 に 独立 し 得 た ところ で 、 彼女 の 幸福 は
^
あり 得 ない だろ う 。
0759
,8372,9: 人間 は 、 それ 以上 に 幸福 で は
^
あり 得 ない もの な ん だ ね 」
0760
,44,3: それ 以上 で
^
あり うる 素質 の 持主 は 、 かならず 、 もっと 俗悪 な 、 時代 的 な もの へ 飛びこん で 生きよ う と する に きまっ て いる から 。
0761
,83,2: しかし 、
^
あり うる の だ 。
0764
,50,45: 大学 の 先生 方 に 、 天下 の 政治 について きか れ て も 、 イヤア 、 どうも 、 ヘッヘッヘ 、 と 答える 奴 が 、 議 政 壇上 に 立っ て 一 席 ぶと う という 大 ゲサ な 考え を 起す こと が
^
有り うる 道理 が ない で は ない か 。
0765
,5,39: 私 自身 の 経験 から 考え て 、 突発 的 に メランコリイ に おちこむ 場合 と 、 ジリジリ ふさぎこん で 衰弱 狂 化 し て いく 場合 と 、 同 一 人 でも 二 ツ の 場合 が
^
あり うる もの だ 。
0765
,33,14: 会社 の 同僚 、 友人 、 先輩 、 保護 者 、 上役 、 いろいろ
^
有り うる 。
0765
,127,11: 以上 は 、 下山 総裁 に 自殺 の 場合 も
^
あり うる こと を 想定 し て 、 その エスキス を 試み た に すぎ ない 。
0765
,148,26: つまり 、 本当に 孤独 に なる という こと と 、 本当に 性慾 から 解放 さ れる という こと は 、 どこ まで 生き て も
^
あり 得 ない 。
0768
,78,22: トマ さん の 現世 の 友情 によって 、 トマサン の カタキ が 作中 の カタキ で ある よう な こと は 、
^
あり 得 ない 。
0769
,220,31: 人間 関係 も 環境 も 、 まったく 人 によって 別々 な の が 人間 という もの の 在り方 で 、 したがって 人間 関係 を 解く 公式 という もの は 永遠 に
^
在り 得 ない 。
0777
,289,28: 亡父 最後 の 勝 局 、 この 譜 を 残し て おか なかっ た の は 残念 だ が 、 あの 唐突 の 死 に際して そんな 余裕 の
^
あり うる 筈 の もの で も ない 。
0778
,442,16: その 時 こそ は 、 本妻 の 娘 が 義理 の 父 の メカケ で
^
あり うる こと は 許さ れ ない に 相違 ない 。
0780
,577,16: 「 左近 を 突き刺し た 者 は 、 子供 で も なけれ ば 女 で も
^
あり 得 ます まい 。
0781
,268,26: 由也 様 は メガネ を お 用い で は あり ませ ん し 、 三枝 ちゃん が 男物 の メガネ を かける わけ は 一 そう
^
有り え ない でしょ う 。
0781
,708,39: 足跡 を ふい た らしい 物 が 発見 さ れ ない という こと は 、 それ が 隠さ れ た こと を 意味 し 、 したがって 、 他 に も どこ か に 隠さ れ た 何 か が
^
有り うる と 語っ て も い ます ね 。
0782
,407,8: 逃げ られ ない 特別 な 理由 が
^
有り うる だろ う か ?
0782
,420,24: けれども 、 ガマ 六 の よう な 強力 な 人物 を 策 によって 力 に 代え 、 これ を 殺し うる 方法 が
^
あり うる で あろ う か 。
0782
,474,4: 犯人 は 誰 でも
^
あり うる の です 。
0783
,417,0:
^
有り うる が 故に 、 起る の だ 。
0783
,459,11: すると 、 家探し の 結果 、 見落し て いる 場所 が
^
有り うる で あろ う か 。
0784
,484,1: 真に
^
有り うる でしょ う か 。
0784
,485,0:
^
有り うる なら ば 、 誰 が その 人間 で あり ましょ う か 。
0784
,562,7: しかし 、 どの よう な イワレ が
^
あり うる という の だろ う 。
0784
,687,14: これ 以上 に 聡明 な 人為 と 品格 を 表わす 例 が 他 に
^
あり うる だろ う か と 克子 は 感動 し て 見 まもっ た ほど で あっ た 。
0784
,749,27: すでに 明白 な 証拠 が 現れ て 万 人 を 承服 せしめる に 足る 結論 が 出 た と いう のに 、 この 上 さらに 何事 が
^
有り うる の だろ う か 。
0784
,1011,8: しかし 、 これ によって 益する スパイ 行為 が
^
有り うる だろ う か 。
0785
,914,7: どこ に も 謎 や 仕掛 は
^
あり 得 ませ ん 。
0786
,809,17: しかし 、 いかに 要心深い オカネ で も 、 度 を 失っ て 隠し場所 を さらけだす 場合 が
^
あり うる の です 。
0788
,683,7: 百 万 円 以上 で すら も
^
有り うる の です 。
0788
,720,20: そして 泥棒 が 人 を 殺し て も 盗む 必要 の ある もの は 、 単なる 美術 品 で は
^
あり 得 ない 。
0788
,812,9: 「 なぜ 犯人 は 多く の 者 で は
^
あり 得 ない の です か 」
0789
,882,25: そして 、 うちつづく 脅迫 に 悲しみ 泣かさ れ て いる 人 が 実は 手紙 の 束 を 取り戻し た 人 かも 知れ ない 場合 だって
^
有り うる でしょ う 。
0794
,407,4: 全員 が 犯人 で
^
あり うる の です 。
0795
,191,13: 山上 の 農家 の 人 が 時に 戸締り し て でかける こと も
^
あり うる と いう だけ の こと で ある 。
0795
,258,13: 野村 も 、 ひ ょ ッ と する と そんな こと が
^
あり うる かも 知れ ない な と 一 度 は 思っ て み たり し た 。
0795
,369,12: 「 しかし 、 四 五 桂 から 同棲 の コース は 、
^
あり うる と は 思っ た が 、 意外 で あっ た ね 。
0797
,37,3: そんな 化物 は
^
あり 得 ない 。
0798
,5,27: こんなに 幼く て 、 狂い なく 安定 し た 善意 という もの は 、 実 人生 に は ない かも 知れ ない が 、 文学 に は
^
有り うる し 、 そして その ため に 人間 にとって 文学 が 必要 な もの で も ある 。
0802
,573,8: 「 それ に は いろいろ な 説明 が
^
あり うる と 思い ます が 、 探偵 小説 など を 読み ます と 、 特に 西洋 におきまして は 、 女 が 悪者 に ゆすら れ て いる 場合 、 絶対 に ノーコメント で 押し通す こと が でき て 、 また その 秘密 を 知っ て 女 を 護衛 する 立派 な 男 なぞ が 逆 に そこ を つかれ て 女 と 一 しょ に い た ため に アリバイ を 立証 でき なく なる 例 が 多い の です ね 。
0803
,68,37: しかし 、 今後 に 於 て は その 可能 性 は なく なる 一方 で ある し 、 その 代り に は 、 もっと 安定 し た 稼ぎ 方 で 着実 に 富貴 に 至る 道 が
^
あり うる 時代 に も なっ て いる 。
0803
,82,12: 泥棒 が どう する こと も でき ない よう な 財産 も
^
あり うる で あろ う 。
0803
,103,17: 我々 の 未来 が 過去 の 歴史 や 過去 の 英雄 から 抜け だす こと は
^
あり うる もの だ 。
0805
,18,4: 又 、 犯人 で
^
あり うる 多様 な 人物 を 組み合せ て 、 その いずれ も が 疑惑 を 晴らし 得 ない よう な 条件 を 設定 する という よう な ところ に 主として 手腕 を 要する の じゃ ない か と 思う 。
0806
,604,28: カメ の 長 息 法 を 熟視 すれ ば 、 それ が まさしく 極意 の 仕業 で あり 、 人間 に も そんな こと が できる 名人 が
^
あり うる という 可能 性 は ハッキリ 身 に しみ て くる の で ある 。
0814
,138,48: にわかに 人間 が 変っ た 、 バカ 利 巧 に なっ た とか 、 その 利 巧 という こと が 今日 の 利 巧 と は ちがっ て 、 キツネ ツキ の 占い の 力 の 如き も 昔 に 於 て は 利 巧 の うち で
^
あり 得 た で あろ う 。
0817
,9,8: あるいは 、 それ 以外 の 何者 で も
^
あり 得 ない ほど の 真実 を 喝破 し て いる の かも 知れ ない が 、 物事 は 時に あまり 真に 迫っ て は いけ ない な ア 。
0818
,115,10: 鎖国 し た って 外国 の 兵隊 の 侵略 が
^
あり うる こと に 変り は なかろ う 。
0819
,378,14: きわめて 重大 な 理由 が なく て 、 この よう な 妖しい 記述 が
^
在り うる もの で は なかろ う 。
0825
,368,2: それ も
^
有り うる こと で ある 。
0830
,107,27: つまり 、 小平 の やっ た こと は 、 とにかく 人間 の 魂 の 奥 を さがせ ば 覚え の ある こと だ から 、 憎しみ も
^
あり うる が 、 太田 嬢 は 微々たる 人間 の 如き もの で は ない の で ある 。
0830
,126,31: しかも 、 とにかく 、 批評 を 書い て 、 それ が お金 に なる という 人間 が 文章 の 字面 だけ しか 読め ない という バカげ た こと が 現実 に
^
あり うる と は 思い も よら なかっ た 。
0830
,160,19: しかし 、 ただ 一 ツ 不安 な の は 、 山口 が 女 を 殺し て しまう 場合 が
^
あり うる こと で 、 こう なる と 後日 に 至って 山口 が どんなに カサ に かかっ て 私 の 文章 に インネン を つけ て き て も 、 法律 上 、 物的 証拠 によって 彼 の 犯行 を 断定 する こと が でき ない と 同様 に 、 私 も 彼 の インネン に 抵抗 する だけ の 物的 証拠 を もた ない の で ある 。
0830
,424,6: 環境 を きりはなし て 人間 は
^
あり 得 ない もの だ 。
0831
,17,39: たとえば 、 オカマ 殺し の 少年 が この 手記 と 同じ こと を 語る に し て も 、 それ を 私 が 直接 見聞 し て いれ ば 、 他 の 色々 の もの を 感じる こと も
^
あり うる が 、 この 手記 だけ なら 、 彼 という 人間 の 肉声 は どこ に も ない 。
0831
,18,7: 他 の 誰か の 手記 で も
^
あり うる の で ある 。
0831
,87,22: 人間 の 気持 は たとえ 十 六 の 少年 で も 、 そう 単純 で 、 ハッキリ し た もの で は
^
あり 得 ない 。
0831
,337,26: 警察 が 自身 調査 も し ない で 、 当事者 に 電話 を かけ て 、 彼 自ら に 調査 を ゆだねる よう な こと が
^
有り うる の だろ う か 。
0832
,226,36: 三業 組合 という よう な ところ で は 、 待合 芸者 結束 し て ボリ 屋 の 一 軒 を 吊し 上げる という 壮挙 を 敢行 し て 土地 の 自粛 を はかる こと は
^
あり うる 。
0833
,237,23: 我々 の 日常 生活 に その キザシ が ある という こと は 、 病気 の 際 に は その 完璧 な もの が
^
あり うる という こと で 、 人間 の 心 の 故障 という もの は 、 元来 そういう よう な もの だ 。
0833
,244,9: むしろ その 方 が 遁走 の 原動力 として 多く
^
在り うる こと らしい や 。
0834
,148,28: 奥さん を そんな 最低 な 仕事 に だし て 一家 の 生計 を たてる 必要 が ある なら 、 旦那 さん たる もの 失職 し てる 筈 は
^
あり 得 ませ ん や 。
0835
,11,50: 徹夜 同然 の 仕事 を 一 年 中 つ ゞ け て 、 つ ゞ きもの を いくつ も もち 、 ほか に 一 ヶ月 間 三 編 も 四 編 も 短篇 小説 を かく など という こと は 芸術 の 常識 として も 勤労 の 常識 として も
^
あり 得 ない こと だ 。
0835
,12,1: その
^
あり 得 ない こと を やら せよ う と する 追求 が 、 いま の 日本 の ジャーナリズム で ある 。
0835
,139,8: しかし 、 むろん 、 他 に 犯人 が
^
あり うる か どう か 、 考え 及ぶ 限り は 考え つくし た 上 で 、 その 怖 れ が ない よう だ という 確信 が あっ て 、 やっ た こと です 。
0835
,142,20: 可能 な あらゆる 細部 にわたって 考察 を 重ね た 上 で 、 彼 の 容疑 を くつがえし うる もの が
^
あり え ない 、 他 の 何者 も 犯人 で は ありえ ない 、 という 確信 が 他 の いかなる 証拠 によって も 疑わ れる 余地 なく 納得 でき なけれ ば 、 とても やれる もの で は あり ませ ん ね 。
0835
,165,12: 足跡 を 自ら 拭き 消し て から 退散 し た こと も
^
あり うる 。
0835
,180,36: こうして 真犯人 が 現れ た 以上 は すでに 明白 でしょ う が 、 犯人 で なかっ た 二 人 が 逮捕 さ れる や 直ちに やり も せ ぬ 犯行 を 自供 する こと は
^
有り え ず 、 一 俵 盗ん で つめかえ て 被害 者 宅 へ 持参 し て 屍体 を 発見 し て 逃げ た テン マツ を 先ず 第 一 に 述べ たり 言い張っ たり し た 筈 でしょ う 、 その 供述 に 応じ て 取調べ の 発端 から 真偽 の 調査 が なけれ ば なら ぬ 筈 でし たろ う 。
0836
,225,18: なぜなら 先生 は 菊 乃 さん が 居 なく とも 門下生 に かこま れ て ともかく 王様 で
^
あり うる が 、 そういう 約束 は 菊 乃 さん の 老後 に は 皆目 保証 さ れ て い ない 。
0837
,46,8: この 種 の 出来事 は 諸方 に 多く
^
あり うる 事件 で ある が 、 どこ の 家 の 出来事 に し て も いたましい 出来事 で ある こと に も 変り は ない 。
0837
,99,23: 閑院 氏 は 手記 によって 「 長年 暮し た 平和 な 夫婦 が 単に 性格 の 相違 によって 離婚 する こと が
^
あり うる だろ う か 。
0838
,60,91: 顔 や 手 を 一目 見る だけ で ズバリ という の は 、 いかにも 凄味 が ある よう だ が 、 左 程 に ズバリ の 先生 が 一生 易者 に すぎん と は バカげ た 話 で 、 現在 の 依頼 者 の 職業 身分 に 当り が つけ ば 、 あと は 人相 骨 相等 に にらみ合せ て 公約 数 的 に 身の上 、 性格 等 の 判断 を わりだす の は 不可能 で は なく 、 公約 数 の 算定 法 は 相当 に 合理 的 で も
^
あり うる 筈 の もの で あろ う 。
0838
,179,87: 忠義 という 修身 上 の 言葉 、 女 大学 的 に 説明 の 行き とどき うる 言葉 は 形式 的 で 、 本当に 充実 し た 内容 が ない の が 普通 で ある が 、 献身 という の は 情愛 の 自然 に 高まり 発し た 内容 が あっ て 、 経済 的 に 女 を 従属 せしめ て いる 男 にとって 、 男 を ハラ ワタ から ゆりうごかし 、 男 を みたし うる 力 は 、 女 の 献身 に こす 何 物 も
^
あり 得 ない もの で ある 。
0838
,201,32: 浮気 っぽい 私 の こと で 、 浮気 は 人並 以上 に やる だろ う が 、 私 が 私 の 家 へ 回帰 する 道 を 見失う こと は 決して
^
あり 得 ない 。
0838
,206,15: そして 女房 に 献身 の ある 限り 、 私 の 気質 に 変る こと は
^
有り え ない 。
0839
,55,4: なん の 感動 も
^
あり 得 まい 。
0839
,370,7: それ は 大いに 可能 性 の
^
あり うる こと だっ た 。
0842
,2580,12: その 御 婦人 は 体重 二 十 貫 以下 で は
^
あり 得 ない 。
0842
,2827,50: 投球 という 独立 の 競技 が でき て 、 投球 法 という もの が 基本 的 に 研究 さ れれ ば 、 アマチュア で も 、 プロ 野球 の 投手 や 捕手 の でき ない 正確 で スピード の ある 投球 が できる よう に なる 可能 性 は
^
あり うる の だ 。
0844
,3,35: 一 人 の 女 をめぐって 殺し 合う の は 、 山奥 の 飯場 の よう な アナタハン に 外見 の 似 た 土地 柄 で なく とも 、 都会 の 中 でも ザラ に
^
あり うる こと だ 。
0844
,74,47: この 店 へ くる 常連 の 全部 は 一 度 は ミヤ子 と 関係 の あっ た 男 で ある が 、 一夜 の 浮気 という こと で 終り を つげ て 、 しかも その 一夜 は 今後 に 於 て も 望む 時 に 時々
^
あり うる という こと で 、 結局 その 方 が 気楽 だ という 常連 も あれ ば 、 この ネエチャン は 金 が なく て は ダメ な ん だ と 自然 に 諦め て しまっ た 者 も あり 、 それら の やや 冷静 な 男 たち から 見る と 、 グズ 弁 と 右 平 の 冷静 を 欠い た 対立 は 、 どちら か が 一方 を 殺さ なけれ ば おさまり そう も ない ところ まで 来 て いる よう に 思わ れ た の で ある 。
0849
,211,22: 売人 は 各 家庭 の 主婦 の 前 で 直接 店 を 開い て 効能 を 述べ たてる 宣伝 カー で も
^
あり うる の だ 。
0849
,216,30: 彼ら の 売人 は 、 人 に 厭 がら れ ず に 、 直接 品物 を 持っ て あらゆる 家庭 を 訪問 できる 宣伝 カー で あり 移動 商店 で
^
あり うる から だ 。
0849
,451,28: そして 彼女ら にとって は 、 毒消し 売り の 流行 歌 が 彼女ら の 商売 の 宣伝 に なっ て 好都合 だ という よう な 考え方 が まったく
^
在り 得 ない の で ある 。
0852
,56,10: 私 の 見つめ て いる 豪奢 悦楽 は 地上 に
^
在り 得 ず 、 歴史 的 に も 在り 得 ず 、 ただ 私 の 生活 の 後 側 に ある だけ だ 。
0852
,56,18: 私 の 見つめ て いる 豪奢 悦楽 は 地上 に 在り 得 ず 、 歴史 的 に も
^
在り 得 ず 、 ただ 私 の 生活 の 後 側 に ある だけ だ 。
0852
,559,37: 自分 一 人 の 快楽 を もとめ て いる だけ な の だ から 、 刹那 的 な 満足 の 代り に 軽蔑 と 侮辱 を 受ける だけ で 、 野合 以上 の 何 物 で も
^
あり 得 ない 。
0853
,442,7: 然し 、 夢 が 文学 で
^
あり うる ため に は 、 その 夢 の 根柢 が 実 人生 に 根 を はり 、 彼 の 立つ 現実 の 地盤 に 根 を 下し て い なけれ ば なら ない 。
0854
,3,10: いずれ も 虚偽 で あり ながら 、 真実 で も
^
あり うる こと が 分る ので 、 私 は ひどく 馬鹿馬鹿しい 。
0855
,27,33: これ が 小説 なら 敗戦 後 も 十 年 二 十 年 たっ た あと で は 出版 の 見込 も ある かも 知れ ず 、 死ん だ あと でも という 考え も
^
有り うる けれども 、 支那 の 映画 など と は 全然 無意味 で 、 敗戦 と共に 永遠 に 流れ て 消える 水の泡 に すぎ ない 。
0857
,279,14: 人間 一般 は 永遠 に 存 し 、 そこ に 永遠 という 観念 は
^
あり うる けれども 、 自分 という 人間 に は 永遠 なんて 観念 は ミジン と いえ ども 有り得 ない 。
0859
,73,8: 人 各々 の 個性 による 如何なる 生き方 も
^
在り うる ので 、 真実 愛する 人 を 口説き 得 ぬ の も 仕方 が ない が 、 なぜ 藤村 が 自ら の 小さな 真実 の 秘密 を 自覚 せ ず 、 その 悲劇 を 書き 得 ず に 、 空虚 な 大 小説 を 書い た か を 咎め て いる だけ の こと で ある 。
0859
,136,41: けれども 、 ともかく 、 希求 の 実現 に 努力 する ところ に 人間 の 生活 が ある の で あり 、 夢 は 常に くずれる けれども 、 諦め や 慟哭 は 、 くずれ 行く 夢 自体 の 事実 の 上 に
^
在り 得る ので 、 思惟 として 独立 に 存する もの で は ない 。
0859
,150,5: 一般 的 な 生活 は
^
あり 得 ない 。
0866
,2073,17: だが 、 この ま ゝ 彼女 が 、 永久 に 眠 つ て しまう という こと は
^
あり 得 ない だろ う か ?
0877
,185,29: 練習 不足 の 演奏 ほど 聴き づらい もの は なく 、 第 一 、 そんな 演奏 を 公開 する など という こと は 、 専門 家 に は まず
^
あり 得 ない と 言っ て いい でしょ う 。
0878
,6,63: しかし 、 こういう もの を 例外 として 含め て も 、 なおかつ その ほか に 、 様々 な 特殊 な 上演 形式 が あつ て 、 俳優 は その 肉体 を 舞台 に 現 わ さ ず 、 その 代り に 「 幻 燈 の 人物 像 」 を 使 つて 、 セリフ だけ を 陰 で いう 、 という 方法 も
^
あり 得る 。
0878
,75,105: これ は 、 まさしく 、 作者 の 人生 観 を もつ て すれ ば 、 現代 社会 は そのまま 「 喜劇 」 で あり 、 「 現代 人 」 は 、 宿命 的 に 「 喜劇 的 存在 」 で ある という 皮肉 な 現実 主義 の 宣言 に ひとしい よう に 思わ れる けれども 、 一方 、 それほど の 深い 意味 を もた せ ず に 、 ただ 、 古代 悲劇 が 、 人間 と 神乃 至 運命 と の 対決 を 主題 と する の に 反し 、 すべて 人間 と 人間 と の 関係 に は 、 もはや 「 悲劇 」 は
^
あり 得 ず 、 これ を 「 演劇 」 と し て みれ ば 、 「 喜劇 」 の 部類 に 入れる の が 当然 だ 、 という 解釈 も 成り立つ の で ある 。
0878
,108,47: この 責任 を 超え て 、 演出 家 が 俳優 そのもの の 領域 に 踏みこみ 、 演技 を 自分 流 の 型 に はめ 、 いわば 、 演出 家 の 主観 と 独断 と に よ つて 構成 さ れ た 舞台 を 作りあげる こと も
^
あり 得る 。
0880
,32,15: 「 おもしろく ない 」 の は 、 「 むずかし すぎる 」 から という 場合 も
^
あり うる けれども 、 芝居 の 場合 は 、 やはり 、 「 わかる 」 より も 「 感じる 」 部分 の 方 が 大きい の だ から 、 あまり 「 考え込ま ず 」 、 先入 見 を もた ず に 、 素直 に 、 舞台 の 印象 を 受けとる よう に す べき で ある 。
0883
,17,6: 長続き する よう な こと は
^
あり 得 ない 。
0891
,255,31: さらに また 一切 の 目標 から 切断 さ れ て いる ゆえ に 、 闘争 も なく 行動 も なく 、 従って 多少 とも 本質 的 な 変化 という もの も
^
あり 得 ない 。
0891
,275,59: 発狂 し た もの は 何 名 、 酒 の 消費 量 いく 樽 、 餓死 し た 子供 何 名 、 と ただ 帖 面 に 黙々と 記入 する だけ の 仕事 —— それ は 「 無言 の 」 統計 で ある から 、 実質 的 に は 何らかの 反作用 を 期待 する 「 抗議 」 で すら
^
あり 得 ない 。
0893
,515,31: 更に また 一切 の 目標 から 切断 さ れ て いる ゆえ に 、 闘争 も なく 行動 も なく 、 従って 多少 とも 本質 的 な 変化 という もの も
^
あり 得 ない 。
0893
,539,24: それ は 「 無言 の 」 統計 で ある から 、 実質 的 に 何らかの 反作用 を 期待 する 「 抗議 」 で すら
^
あり 得 ない 。
0893
,697,43: 僕 は 前 の どこ か の 節 で 、 非 情人 として の チェーホフ を 描き ながら 、 彼 は 一切 の 目標 から 切断 さ れ て いる ゆえ に 、 多少 とも 本質 的 な 変動 という もの も
^
あり 得 ない と 述べ て おい た が 、 それ が まんざら 的外れ な 言葉 で も なかっ た こと が 、 以上 二 様 の 考察 から ほぼ 明らか に さ れる と 思う 。
0916
,47,9: しかし 、 決して 常に 現実 は 空白 で は
^
あり 得 ない 。
0916
,53,17: そして 、 トーキー の 出現 によって 、 もはや それ は 個人 企業 の 軽 工業 で は
^
あり 得 なく なり 大 企業 機構 と なる と共に 、 今度 は 一 九 五 〇 年 の 段階 で は 、 これ を 非 芸術 と し た 美学 論 そのもの を 転覆 せしめる ほど に 成長 し て しまっ た の で ある 。
0918
,93,23: 渺 たる 宇宙 に 比し て 、 小さな 秩序 で は ある が 、 しかし 、 宇宙 の ほか の どこ に も
^
あり え ない 、 創ら れ つつ ある 秩序 で ある 。
0948
,789,33: 捜査 主任 は 、 湖底 平原 の 吸込 孔 は 、 陥没 湖 の 可 容 性 地層 が 溶け て できる もの だ から 、 この 湖 に 吸込 孔 は
^
あり 得 ない と いっ た 。
0952
,162,4: そんな うまい 偶然 なんて
^
あり 得る はず は ない 。
0980
,100,50: それ が われわれ にとって 、 苦しく つらい だけ だっ たら 、 つまり 私 ども にとって そう する こと が 不幸 に なる こと だけ だっ たら 、 われわれ 小さい よわい 人間 に は かならずしも やれ ない し 、 また そんな こと は し ない 方 が よい という 考え も
^
あり うる と 思い ます 。
0984
,148,27: それ は 、 まるで 、 共産 主義 や 社会 主義 を 称し て いる 国 や 勢力 は 、 悪 を はたらく こと は 絶対 に
^
あり え ない と 、 信じ て いる もの の よう に 見え まし た 。
0985
,1947,40: ( 欣二 に ) しかし 君 の 言っ て いる よう な 意味 で は 、 これ まで も これから も 、 俺 達 が 眼 を ハッキリ 見開い て いれ ば 、 それ が 見え ない という 事 は
^
あり 得 ない 。
0985
,2170,22: 日本人 一 人 々 々 の 自己 完成 無く し て は 、 学問 も 、 日本 の 再建 も 、
^
あり 得 ない !
0985
,2258,25: ( 既に 眼 は 血走り 、 声 は 甲走っ て いる ) そんな ミソ も クソ も 一緒 に し た 日本 再建 なぞ
^
在り 得 ない !
0985
,2372,16: 全体 として 全体 の 中 で 解決 し て 行く 以外 に ホント の 解決 は
^
あり 得 ない 。
0987
,68,32: 伴 だが 、 信者 当人 の 取り よう によって 、 今 現に こうして 生き て いる 此の世 の だ な 、 此 の 国 が そう だ 、 という 考え も
^
あり 得る の か ね ?
0988
,2480,6: どうして 僕ら は 賢 こく
^
あり 得 た でし よう ?
0988
,2566,2: しかし 、
^
あり 得 ない 事 で は 無い の です 。
0988
,4327,17: いや 、 しかし 、 自分 が そんなに 急 に 變 る なん ていう 事 は 、
^
あり 得 ない 氣 が する 。
0988
,4347,2: 辯解 は
^
あり 得 ない 。
0988
,5083,12: だから 、 僕 の 搜 し て いる 女 など で は
^
あり 得 ない と 言う こと が 、 わかつ た わけ です 。
0989
,513,8: いくら 追いかけ て も 、 追いつく 事 は
^
あり 得 ない 。
0989
,932,3: 少く と も
^
在り 得る と は 思う 。
0989
,2532,22: 大きな ショック が ある と 、 変 な 分裂 が 起き て 、 それ が 元 へ 戻ら なく なる 事 が
^
あり 得る 。
0989
,2574,24: 私 狂人 を 診察 し て いる 医者 が 、 その 狂人 より も 深く 狂っ て いる と 言う 事 だって 、
^
あり 得 ない 事 で は ない 。
0989
,3126,3: だから 生 は
^
在り 得る 。
0990
,69,9: ペン を 持た ない 「 文学 者 」 など
^
あり うる はず は ない し 、 文学 が 他 の 目的 の 「 用具 」 に なり うる など の 考え は 、 傲慢 で ある と 同時に 、 卑屈 な 妄想 で あり ます 。
0990
,399,26: したがって 私 が 日本人 で あり たけれ ば あり たい ほど 、 外国 人 および 外国 文化 にたいして 排他 的 で は 、 これ また 徹頭徹尾
^
あり え ない 。
0994
,1368,5: 他 の よう に は
^
在り 得 ない 。
1000
,838,129: で 、 よく く 舌 で 味わい ながら 考える と 、 尿 の よう に 見え た 液体 は 、 丁子 を 煮 出し た 汁 で ある らしく 、 糞 の よう に 見え た 固形 物 は 、 野老 や 合 薫物 を 甘 葛 の 汁 で 煉り 固め て 、 大きな 筆 の つ か に 入れ て 押し出し た もの らしい の で あっ た が 、 しかし そう と 分っ て み て も 、 いみじくも 此方 の 心 を 見抜い て お 虎 子 に これ だけ の 趣向 を 凝らし 、 男 を 悩殺 する よう な こと を 工 むと は 、 何と 云う 機智 に 長け た 女 か 、 矢 張 彼女 は 尋常 の 人 で は
^
あり 得 ない 、 と 云う 風 に 思え て 、 い よく 諦め が つき にく ゝ 、 恋し さ は まさる のみ で あっ た 。
1003
,85,25: 太古 から すでに 日本 に あっ た と も 言わ れ て いる が 、 仏教 に 伴 なっ て 来 た という こと も
^
あり 得 ぬ こと で は ない 。
1007
,167,26: その ため の 精力 の 消費 が 、 夫 として 、 あるいは 父親 として の 漱石 の 態度 に 、 マイナス として 現われる という こと は
^
あり 得 た の で ある 。
1013
,1237,17: しかも ジーナ が 東京 に いる はず は なく 、 こんな 奇怪 な こと が また と
^
あり 得る こと でしょ う か ?
1013
,1781,12: そんな バカげ た こと が 、 今 の 世の中 に 一体 、
^
あり 得る こと でしょ う か ?
1014
,151,3: これ は 、
^
あり 得る こと で ある 。
1037
,2695,9: 勿論 、 私 も その 例外 で は
^
あり 得 ない 。
1041
,1162,45: 純粋 に 音 だけ を 考え て も 、 黒人 ブルース から の 影響 が 大きく 、 この 点 で も カントリー ・ ソング の サウンド は 、 自分 の 外 に むかっ て なに か を 表現 する 力 を 持っ た 音 で
^
あり うる の だ が 、 白人 は 白人 で 、 黒人 の ブルース ・ マン と は ちがっ た 事情 により 、 外 へ 出 て いか なけれ ば なら なかっ た 。
1041
,1799,34: 労働 力 として の 商品 価値 は 極度 に 機能 化 さ れ て い て 、 自分 の たとえば 人間 として の 生命 力 が 仕事 に 関与 する こと など 、 まず
^
あり え ない 。
1041
,3055,14: ローリング・ストーンズ は 嫌い だ が 、 ジェファスン・エアプレーン なら 好き だ という 場合 だって
^
あり うる だろ う 。
1041
,3503,23: もっとも 重要 な 政治 の 様式 や 方法 の 変化 なし に 音楽 の かたち や リズム が かわる こと は 、
^
あり え ない 。
1041
,4102,28: ロックンロール は 、 ある とき ある ところ で ある 人 にとって 一 種 の 臨時 的 な 価値 を しか 持た ず 、 誰 の 内部 に も
^
あり うる ブルース は 、 より 普遍 に ちかい 。
1042
,84,17: ひどい 封建 時代 に 生れ た 搾取 時代 の 民 器 に 、 何 の 美 が
^
あり 得よ う という の で ある 。
1072
,4964,24: こう ふたり の 関係 が 、 公 と なっ た とき 、 果たして 、 越前 守 の 地位 が 、 なお 不動 で
^
あり 得る だろ う か 、 世上 の 非難 にたいして どう いい 解く か 。
1072
,7714,17: 恋 に 勝っ た お 縫 も また 、 決して 、 完全 な 幸福 で は
^
あり 得 なかっ た 。
1072
,7718,11: 人間 に は 、 完全 なる 幸福 という もの は
^
あり 得 ない もの な の か 。
1073
,399,8: もとより 小次郎 に 、 理解 の 力 は
^
あり 得 ない 。
1073
,454,11: だから 、 子 が 親 に 悪たれ を たたく 場合 も
^
あり うる よう に 、 そこら の 天皇 や 法皇 の 御名 にたいして も くそ みそ に 悪口 を いっ て 憚 ら ない の で あっ た 。
1074
,20,41: まさか その 日 まで を 忘れ て しまう 者 は ある まい が 、 人 が 多く また たびたび かわる ので 、 こう で あっ た ああ で あっ た という こと が 、 不確か に なる 場合 が いくら も
^
あり 得る 。
1074
,1058,17: と いう など も また その 一つ で 、 これ が 各地 の 偶合 という こと は
^
あり 得 ぬ は もちろん 、 たった これ ばかり を よそ から 採用 し て 、 その他 は 独創 という こと も また 想像 し 難く 、 しかも 寛政 中頃 の 奥 民 図 彙 時代 、 すなわち 弘前 で まだ 四角 な 万 燈 を 担ぎ まわっ て い た 頃 から 、 すでに 全く 同じ 文句 で あっ た の で ある 。
1074
,1102,27: 睡 く なれ ば いつ で も 睡ら れる 赤ん坊 や 閑人 なら ば 、 睡 は 悪 で ない のみ か 、 また 快楽 で さえ
^
あり 得る の だ が 、 以前 は そういう 人 が 少なく 、 また 睡る べから ざる 場合 が 、 今 より も 遙 か に 多かっ た 。
1074
,1254,19: しかも 連想 の 鍵 と 仲間 の 共鳴 と が なく て 、 生まれ た 文芸 は 一つ だって
^
あり 得 ない 。
1074
,2064,26: その 月 が いよいよ 遅く 昇っ て 、 暁 に 残る 二 十 三 日 の 夜 、 もう一度 重い 祭 を する という の も
^
あり 得る こと で ある 。
1075
,222,26: これ は 皇室 を はじめ 奉り 、 下々 として も 大事 な こと で 、 これ を どう だって よい と 思っ て いる 者 は
^
あり 得 ない 。
1075
,226,17: その はじめ の 心持 は 、 ありがたい という 言葉 が しめす 通り 、 ほか に は まったく
^
あり 得 ない もの 、 人間 の 思慮 の およば ぬ ところ という こと で あっ た 。
1076
,779,81: 聴く 人 も 歌い上げる 人々 も 、 ともに 熟知 し て いる 事柄 について 、 深い 感激 と 讃 歎 と を 表現 しよ う と し た 言葉 の 端々 から 、 自然 に 底 に 意識 せら れ て い た もの を 窺お う と すれ ば 、 何ら の 特別 の 目途 を 抱か ない 場合 でも 、 世情 が 改まっ て くれ ば 解釈 は 片 より 、 時として は 真相 に 遠く なる こと も
^
有り うる 。
1076
,2377,33: 後世 の 卜部 進出 時代 は いさ 知ら ず 、 是 が 皇室 御 親 ら の 祭 の 年 久しい 伝統 まで に 、 干与 し 得 べ かり し 理由 は
^
あり 得 ない 。
1084
,42,11: 如何にも 不思議 で あっ て 、 そういう こと は 到底
^
あり 得 ない の で ある 。
1086
,150,12: それ に対して 、 「 綜合 の 物理 学 」 という もの も
^
あり 得る という の が 、 先生 の 持論 で あっ た 。
1093
,41,39: 制空権 を 完全 に 奪わ れ 、 補給 の 路 も 救援 の 望み も 全く 失わ れ た 場合 に 、 将兵 が 絶望 の 極 、 その 種 の 精神 的 異常 状態 に 陥る こと も
^
あり 得よ う という の で ある 。
1096
,18,39: 料理 の うち に は 、 甘 過ぎ も し ない 、 塩 ッ 辛く も ない 、 酸っぱ さ も 丁度 いい 、 何一つ 欠点 は ない が 、 唯 美味く は ない 、 という 料理 だって
^
あり 得る 。
1099
,10,21: そういう ところ なら ば 、 冬 寒く て 雪 が 多い と 害 蟲 が 死ぬ という よう な こと も
^
あり 得る 。
1111
,16,24: 作家 という 手品 使い が 最初 に つかう 手品 を 見分ける 雑誌 記者 に 、 いい加減 な 手品 を つき 付ける という こと は
^
あり 得 ない 、 雑誌 記者 は 原稿 の 字 づら を ひと 眼 見 た だけ で 、 内容 とか 作品 の 厚み とか を すぐ 読み 分ける かん を 持っ て いる から 、 油断 が なら ない し おっかない 人 な の で ある 。
1113
,9,70: 人 の 思い は 何 百 年 とか 何 千 年 とかいう 永い 歳月 を も ただ 、 一 呼吸 に 次 の 時代 の 人 に 移っ て あらわれる こと が ある もの だ 、 まるで きのう 考え た よう な 新しい 思い を そのまま に 移し かえ て くる から 妙 だ 、 人間 の 考え た ものの 前 で は 、 永い 歳月 など という もの は
^
有り え ない 、 よい 人間 の 考え た こと は 全く 今 すぐ に 思いつい た こと と 同じ 程度 に 新しい の だ 、 と 、 こういう ふう に 仰 有っ た こと が あり まし た 。
1116
,293,5: そんな 馬鹿 な こと は
^
あり 得 ませ ん よ 。
1117
,276,1: 「
^
あり 得 ない こと だ よ 。
1120
,287,16: 釘 を 踏ん で その 傷口 から 黴菌 が 入り 敗血症 に なる という 事 は
^
あり 得る 。
1135
,49,15: 大名 屋敷 で 、 臣下 に 美しい 腰元 を 貸す —— そんな こと は
^
あり 得 ない 筈 と いう かも 知れ ませ ん が 、 何 を 隠そ う 、 これ は 極めて 当然 の こと で 、 石川 日向 守 に は 、 こう し なけれ ば なら ぬ 事情 が あっ た の です 。
1136
,2,19: この 広い 世の中 に は 、 アラビアンナイト や 剪灯 新 話 に も 劣ら ぬ 怪奇 な 事件 が
^
あり 得る という こと を 明らか に し 、 その 中 に 潜む 道徳 を 批判 し て 頂く ため に 、 いろいろ の 差し障り を 忍ん で この 事件 の 真相 を 発表 する こと に なっ た の で あり ます 」
1139
,83,11: 恋 は 矢 張り 何 時 まで も プラトニック で は
^
あり 得 ず 、 観音 様 に 寄せる 思慕 が 、 何時 か は 人間 へ の 恋 に 変る のに 何 ん の 不思議 が ある でしょ う 。
1143
,2,37: この 広い 宇宙 の 中 で 、 大海 の 粟粒 より も はかない 存在 に 過ぎ ない 我々 の 地球 が 、 他 の もう 一つ の 気紛れ な 粟粒 なる 彗星 と 衝突 する こと だって
^
あり 得る だろ う し 、 世界 の 人間 が 全部 、 一 ぺん に 気 が 違う こと だって 、 あり 得 ない と 断ずる こと は でき ない 。
1143
,2,58: この 広い 宇宙 の 中 で 、 大海 の 粟粒 より も はかない 存在 に 過ぎ ない 我々 の 地球 が 、 他 の もう 一つ の 気紛れ な 粟粒 なる 彗星 と 衝突 する こと だって あり 得る だろ う し 、 世界 の 人間 が 全部 、 一 ぺん に 気 が 違う こと だって 、
^
あり 得 ない と 断ずる こと は でき ない 。
1143
,25,7: この 世の中 に 偶然 なんて もの は
^
あり 得 ない の だ 。
1143
,26,15: 稀 に あっ て も 偶然 は やはり 偶然 だ 、 断じて 必然 で は
^
あり 得 ない 。
1143
,27,24: 世の中 の こと は 何 時 でも 二 二 ンガ 四 で 弾ける の だ 、 努力 の 蓄積 以外 に 、 成功 は
^
あり 得 ない 。
1143
,92,38: これ だけ の 事 で 美奈子 の 心 が 、 醜い 笠森 仙 太郎 に 傾い た と すれ ば 、 それ は 五 十 年 前 の 通俗 小説 の 筋 で 、 実際 に は
^
あり 得 ない こと です 。
1146
,100,41: その 上 お 互 の 心 を 読み 合う の は 、 面 と 向っ た 二 人 だけ と し たら 、 恋 だけ は —— 何と 有難い こと か 、 永久 に 二 人 の 間 の 秘密 で
^
あり 得る で は あり ませ ん か 。
1149
,195,38: 藤波 金三郎 が 、 お 染 婆さん の 夫 の 追及 を 恐れ て 変名 で 泊っ た という こと は 考え られ 、 その 変名 に フト 思い付い て 私 の 名 を 借用 する 事 も
^
あり 得 ます が 、 六 十 近い お 染 婆さん が 、 四 十 も 若く なっ て 、 二 十 歳 前後 の 娘 で 藤波 金三郎 と 三 十 七 年 前 の 恋 の コース を 辿っ て いる の は どう し た こと でしょ う 。
1172
,643,2: それ は
^
あり 得 ない こと で は なかっ た 。
1172
,1308,6: ( 滅亡 が 、 何で 美しく
^
あり 得よ う )
1173
,95,19: しかし サンホセ 盆地 の 錯綜 する 道路 網 を 、 地理 不案内 の ため 方角 を 間違う こと も
^
あり 得る 。
1173
,96,13: また インタアル 付近 で 脚 の 傷 が 悪化 する という こと も
^
あり 得 ない で は ない 。
1173
,486,15: 人間 として の 矜持 か 、 此処 に は 最早 矜持 とか 自律 とか は
^
あり 得 ない 。
1173
,820,11: 唯 ちょっとした 恣意 が 人 の 命 を うばう 事 も
^
あり 得る 。
1174
,1206,6: まして 追っかけ て 来る こと は
^
あり 得 ない 。
1174
,2812,3: しかし それ は
^
あり 得 ない こと で あっ た 。
1177
,1267,29: それ は 青空 が 地上 に 降り て き た みたい に 、 清潔 で 、 眩しく 、 正確 に 人びと が それぞれ 単独 で ある こと 以外 に
^
あり え ない 、 純粋 な 世界 、 原型 の 世界 な の だ 。
し得る
(為る.得る)
延べ語数:
479
0002
,2093,40: ああ 、 お母さま の よう に 、 人 と 争わ ず 、 憎ま ず うらま ず 、 美しく 悲しく 生涯 を 終る 事 の 出来る 人 は 、 もう お母さま が 最後 で 、 これから の 世の中 に は 存在
^
し 得 ない の で は なかろ う か 。
0027
,222,10: もはや 、 自分 の 正体 を 完全 に 隠蔽
^
し 得 た の で は ある まい か 、 と ほっと しかけ た 矢先 に 、 自分 は 実に 意外 に も 背後 から 突き刺さ れ まし た 。
0027
,1610,21: すすめ られ て 拒否 する と 、 相手 の 心 に も 自分 の 心 に も 、 永遠 に 修繕
^
し 得 ない 白々しい ひび割れ が 出来る よう な 恐怖 に おびやかさ れ て いる の でし た 。
0037
,121,22: 私 は 志賀 直哉 の 新し さ も 、 その 禀質 も 、 小説 の 気品 を 美術 品 の 如く 観賞
^
し 得る 高 さ に まで 引きあげ た 努力 も 、 口語文 で 成し 得る 簡潔 な 文章 の 一つ の 見本 として 、 素人 に も 文章 勉強 の 便宜 を 与え た 文才 も 、 大いに 認める 。
0060
,309,9: だからこそ 、 あれ だけ の 大きな 支持 を 獲得
^
し え た の で は ない でしょ う か 。
0060
,312,20: ただし 、 私立 大学 の 文科 系 に 籍 を 置い て い た 私 が 個人 で 所有
^
し うる コンピューター なる もの に 本当に 興味 を 持ち はじめる の は 数 年 後 から な の です が 、 今 こうして 振り返っ て みる と 、 やはり この 偶然 を 多少 は 喜ば せ て もらい たい 気持ち に なり ます 。
0060
,314,10: その 一 〇 年間 に 果たして 自分 は 何 を
^
し え た か と 自問 する と まったく 恥ずかしい 限り です が 、 それ に 引き か え 個人 が 所有 する こと を 大前提 と し た パーソナル コンピューター が 示し た 進歩 は 何と 大きかっ た こと でしょ う 。
0060
,471,37: のち に 振り返っ て 、 この 時期 に あえて 設備 投資 を 行っ た から こそ 、 その後 目覚ましい 勢い で 盛り返し て き た 需要 に 応え 、 日電 の 半導体 部門 が さらに いっそう 飛躍
^
し え た の だ と 指摘 さ れる こと が 多い 。
0060
,809,10: 個人 用 コンピューター など という 代物 が 、 果たして 存在
^
し うる の か 。
0060
,936,3: 予想 も
^
し え ない 事件 は 、 別 の 場所 でも 起こっ た 。
0060
,1461,21: しかし その ため の 道具 として 自己 が 機能 さ せ られる とき 、 いかに 矮小 な 形 で しか 存在
^
し え なく なる こと か 。
0060
,1874,14: けっして 腹 の 立た ない 人 、 常に 零 位 に 立ち 研鑽
^
し うる 人 ——。
0060
,1930,4: 触れ た と 実感
^
し うる か 。
0060
,1931,18: また 、 て の ひらに その 感触 を 得 た として も 、 それ を いつ まで 持続
^
し うる か 。
0060
,2306,4: そうした 環境 を 準備
^
し うる もの 、 タケシ の 目 から は 天文学 的 な 金額 を 支払い うる もの のみ が 、 この 道具 を 利用 する こと が できる 。
0060
,2636,37: そうした 回路 が 機能 し て いる とき 、 社会 は かなり 柔軟 で 強力 たり うる と 思う の です が 、 現実 に は 逸脱 組 の 多く は ついに リターンマッチ の リング を 発見
^
し え ない 場合 の 方 が 多い に 違い あり ませ ん 。
0060
,2687,8: この 二 筋 の 道 が 果たして 交差
^
し え た か 。
0060
,2745,26: さらに 動き 方 を 正確 に 定義 できれ ば 、 これ まで に は 存在 し なかっ た 何 か に すら 、 コンピューター は 変身
^
し うる 。
0060
,3363,6: マシン の CPU が そのまま 解釈
^
し うる 機械 語 の 字句 を 、 人間 に 理解 し やすい よう に 記号 に 置き換え て ある 。
0060
,3692,24: 各 グループ は 開発 費 の 五 〇 パーセント に 相当 する 補助 金 を 国 から 交付 さ れ 、 IBM に 対抗
^
し うる マシン の 開発 に 取り組ん だ ★ 。
0060
,6430,36: ただし 、 八 〇 年代 の OA 市場 で しのぎ を 削る こと に なる オフィス コンピューター と 比較 すれ ば 、 マルチ 16 は それでも 圧倒的 に 小型 、 安価 で あり 、 充分 対抗
^
し うる 性能 を 備え て いる と 思え た 。
0060
,7510,12: ただ 、 立ちつくす 者 が 創造 の 喜び を 手 に
^
し え ない こと も 、 松本 に は 明らか だっ た 。
0060
,8319,41: だが もともと 八 ビット の 8 0 8 0 用 に 開発 さ れ た 8 2 3 7 A は 、 一 六 ビット 化 によって マイクロ コンピューター が 取り扱える よう に なっ た 、 大量 の メモリー に 対応
^
し うる 製品 で は なかっ た 。
0060
,8481,18: 「 インターフェイスマネージャー の ターゲット を 、 とりあえず 日本電気 の マシン に 限定 する 」 と 早め に 決断
^
し え た と すれ ば 、 この 基本 ソフト に対する 評価 と 発表 の タイミング は 異なっ た もの と なっ た かも しれ ない 。
0060
,9468,15: だが 限ら れ た 会社 の 力 を あの 時点 で 一つ に 結集
^
し え た から こそ 、 PC — 9 8 0 1 の あれ ほど の 圧倒的 な 勝利 が 実現 し た と 大内 は 今 、 考え て いる 。
0060
,9577,20: TopView が 提供 できる もの は テキスト だけ の ウインドウ に 限ら れ 、 DesQ も また 求心力 を 発揮
^
し え なかっ た 。
0062
,304,52: 既存 の パーソナル コンピューター 用 ソフト を ぶちまける トッテン 社長 の アシスト は 、 日本 の 三 千 六 百 万 人 の デスクワーカー 、 二 千 四 百 万 人 の 学生 、 児童 、 四 千 万 人 の 主婦 、 つご う 一 億 人 を 市場 と
^
し うる 商品 に アプリケーション を 大 化け さ せる こと を 目指す 。
0062
,549,9: ヒト 一 人 の ため の コンピューター が 存在
^
し うる と の 確信 に 支え られ た この 運動 は 、 アラン ・ ケイ を はじめ と する 先駆 者 達 が 積み重ね た 研究 成果 と は 無縁 だっ た 。
0062
,1021,43: わけ は ない の だ が 、 コンピューター に対する 過剰 な 期待 と 過剰 な 反発 を キメラ 化 さ せ た マスコミ 精神 の カーネル ・ コード を 書き直す ほど の 勢力 を 、 連中 は 大 組織 の 中 で 確保
^
し え て い ない という こと な ん だろ う な 。
0062
,2617,51: 十 年間 有効 な この 契約 ( その後 さらに 十 年間 延長 し た こと で 、 AMD は 一 九 九 五 年 まで これ が 継続 する と 主張 する ) によって 、 AMD は 3 8 6 の マイクロ コード を コピー し て 互換 チップ を 製造
^
し 得る と し 、 インテル の 独占 を 打破 する と 宣言 し た の だ 。
0062
,3292,27: 暖か さ と 厳し さ 、 知性 と を 兼ね備え た 彼女 の 真っ直ぐ な 視線 に 包ま れ て い なけれ ば 、 この間 唯一 継続
^
し え た この ちっぽけ な コラム さえ 、 私 に は 書き 続ける こと が でき なかっ た と 思う 。
0078
,133,22: 一 週間 の うち に 解決 し なかっ たら 、 天下 の 何 人 と いえ ども 、 この 事件 を 解決
^
し 得 ない の です 。
0080
,2793,19: この とおり 長戸 検事 と 蜂 矢 探偵 の 意見 は あっ た よう だ が 、 はた
^
し うる 一 点 は その とおり か どう か 、 いま 、 にわかに はっきり 断言 は でき ない 。
0087
,744,27: つまり 亡くなっ た この 邸 の 主人 鶴 彌 と 家政 婦 小林 と そして 亀 之 介 の 三角 関係 という よう な もの が 存在
^
し 得る の で は ない か ——。
0087
,1522,49: 君 は 、 一目 見れ ば 死ん で いる か 生き て いる か 分る と いっ た が 、 もし 一目 さえ 見る こと が 出来 なかっ たら 、 或いは 相手 を はっきり 見る こと が 出来 なかっ た と し たら 、 相手 の 生死 を 判別
^
し 得 ない 場合 が 生ずる ん だ 。
0087
,1527,41: … … もう 一つ の 場合 として は 、 引金 を 引い た 者 の 視力 が 非常 に 弱い か 、 それとも 精神 が 乱れ て い て 、 旗 田 氏 が 既に 死骸 で ある こと を 判別
^
し 得 なかっ た 場合 —— こういう 場合 が ある 」
0087
,2211,11: 帆 村 として は 、 三津子 の 潔白 を 既に 証明
^
し 得 た つもり で 今 は もう 安心 し て い た の だ 。
0095
,1225,9: 「 今 まで の ところ 、 それ を 検出
^
し 得 ない 。
0095
,1818,25: だが われわれ は 昔 の インディアン の 場合 と は 違い 、 実は 新しい コロンブス の やがて 到来 する だろ う という こと を 予想
^
し 得る 能力 を 備え て い た の だ 。
0095
,1842,3: 生物 が 棲息
^
し 得る 惑星 という もの は 、 何 も 火星 だけ に 限ら ない の だ よ 。
0095
,1843,9: なるほど わが 太陽系 において は 、 生物 の 棲息
^
し 得る 惑星 、 わが 地球 と 火星 と を おい て 、 その 外 に は 見当ら ない かも しれ ない 。
0095
,1993,48: これ が 人間 同士 なら 北 の 涯 の 者 と 南 の 涯 の 者 の 間 に も 、 言葉 は 通じ なく とも 何とか 意志 を 通ずる 方法 も ある し 、 相手 の 気持 も 能力 も 信頼 度 も 、 まず 大体 察知
^
し 得 られる 。
0095
,2019,45: それ は 、 果して 大西洋 海底 の 怪人 集団 が 、 現代 の 最強 武器 で ある 原子 爆弾 によって 完全 に 壊滅 する もの で あろ う か という 危惧 、 それから もう 一つ 、 たとえ 現在 蟠 居 する 彼等 を 殲滅
^
し 得 た と する も 、 彼等 の 後続 部隊 が 後 に なっ て 大挙 襲来 する の で は なかろ う か 。
0095
,2674,75: コロンブス の 船 が アメリカ大陸 に 到着 する 前 において 、 アメリカ ・ インディアン が 白人 の 存在 を 全く 考え なかっ た 如く 、 また 黒船 が 来航 する 前 において 、 蒸気 船 を 駆使 し て 大洋 を 乗切っ て いる アメリカ 人 の ある こと を 知ら なかっ た 幕府 の 役人 の 如く 、 この 広大 なる 宇宙 に 地球人 類 以外 の 優秀 なる 生物 の 存在 を 想像
^
し 得 ない 者 は 真に 気の毒 なる 人間 で ある 。
0097
,2,15: 尚 、 この ガス 状 地球 が 、 果して 新 星雲 に まで 発展
^
し 得る や 、 それとも 宇宙塵 として 低迷 する に 過ぎ ざる や 、 目下 の ところ 予報 資料 不足 の ため 推定 し がたい 。
0097
,24,68: 彼ら 脱 飛 者 たち の 多く が 目指す ところ は 、 龍 骨 座 密集 星図 に 属する スバル 太陽系 の 七 個 の 惑星 で ある が 、 彼ら が この 宇宙 移住 に 成功 する ため に は 最短 路 を とる として 約 一 千 光年 の 距離 を 翔 飛 せ ね ば なら ず 、 実際 に 目的 地 へ 到達
^
し 得る 者 は 全体 の 一 パーセント 程度 で あろ う 。
0097
,33,21: 人類 は 最早 到底 、 その 量 と 力 の 上 に 於 て 、 可動 植物 群 に 対抗
^
し 得る もの で は ない 。
0097
,48,8: 火山 学界 は これ を ほぼ 予報
^
し 得 た の で ある が 、 その 程度 について の 的中 を 欠き 、 ため に 世界国家 の 用意 は 十分 で は なく 、 惨禍 を 前 に し て 呆然 自失 の 態 た らく 。
0098
,2762,9: おそらく 、 誰 も 自身 の 心情 を 表現
^
し 得る という こと は もう 出来 ない のに ちがい ない 。
0099
,182,31: 衆生 に 善 あり 悪 あり 、 共に 仏 の 慈悲 に関する 故に 、 機 は 関 の 意味 を 有する の で あり 、 すなわち 教法 化 益 に 関係
^
し 得る もの 、 その 対 者 たり 得る もの の 意 で ある 。
0099
,566,86: 「 故 聖人 の お ほせ に は 、 親鸞 は 弟子 一 人 も もた ず と こそ お ほせ られ 候 ひ つれ 、 その ゆ へ は 、 如来 の 教法 を 十分 衆生 に とき きかし むるときは 、 ただ 如来 の 御 代官 を まう し つる ばかり なり 、 さらに 親鸞 めづらし き 法 を も ひろめ ず 、 如来 の 教法 を われ も 信じ ひと に も を し へ きかし むるばかりなり 、 その ほか は なに を を
^
し え て 弟子 と いは ん ぞ と お ほせ られ つる なり 。
0099
,732,3: 我々 の 思惟
^
し 得る 限り において は 、 みずから あらゆる 善行 を 励み 、 これ を 差し向け て 浄土 に 往生 しよ う と する こと は 、 理 の 当然 で あっ て 、 それ が 究極 の もの で ある 。
0101
,21,29: むしろ 、 日本 国民 中 の 有権者 の 全部 が 、 なぜ い つ せい に 棄権 し て 、 あの よう な 欺瞞 政治 に対する 不信 を 表明
^
し 得 なかつ た か と 残念 に 思う くらい で ある 。
0102
,43,14: これ が 「 不明 」 という 知的 現象 に 善悪 の 批判 が 介在
^
し 得る ゆえん で ある 。
0115
,44,23: けれども —— そう 確か に けれども 、 私 共 の 言葉 の 裡 に は 、 私 共 で なけれ ば 感得
^
し 得 ない 何 物 か が ある こと も 事実 で は ない だろ う か 、
0115
,48,14: 誰 が 与え られ た 時 を 知り 、 その 動揺 を 知覚
^
し 得よ う 。
0141
,13320,5: 人類 の 社会 は 成長
^
し 得る もの で ある こと を 信じ て 、 努力 し て いる 世界 の 人々 にとって 守ら れ なけれ ば なら ない 。
0141
,18807,16: 保 は 、 絶対 の 真理 とか 、 絶対 の 善 ・ 公平 さ という 存在
^
し 得 ない もの を 求め て 、 敗北 し た 。
0141
,18958,47: 「 プロレタリアート の 戦列 に 伍 し て 、 プロレタリアート の 路 を 歩も う と し て いる インテリゲンチア の 書棚 に 、 党 の 新聞 とともに 、 相川 氏 の 『 侏儒 の 言葉 』 が 置か れ て い ない と 誰 が 断言
^
し 得よ う 」
0144
,1204,51: ゴーリキイ が 、 民衆 の 中 から 出 て いる から こそ 民衆 に 加え られる 抑圧 と その 暗 さ と に対し 不撓 な 闘志 を 抱き 、 その 故 に こそ 彼 の 若い 生命 は 高価 で ある 所以 を 、 当時 の 民衆 派 達 は 理解
^
し 得 なかっ た の で ある 。
0144
,1295,6: その 客観 的 価値 を 判断
^
し 得 ない ナロードニキ の 憤怒 。
0144
,1694,24: 先進 者 の 努力 は 、 農村 の どういう 人々 の 群 の 利害 と 対立 し 、 どういう 人々 の 幸福 と 結合
^
し 得る もの で ある か という こと の 実際 を 、 ゴーリキイ は 、 恐らく 自覚 し た 以上 の 鮮明 さ で 描き出し て いる の で ある 。
0145
,39,20: そういう 人間 の 性格 の 確定 の 図 どり の 上 に 、 はじめて 、 諸 関係 は 益々 紛糾
^
し 得る の で ある し 利害 は 益々 錯雑 し 、 近代 そのもの の 複雑 を 示し て 展開 する 可能 を もっ た の で ある 。
0148
,6,49: 誕生 この かた 不断 の 栄養失調 の うち に 辛うじて 息づい て 来 た 旧 日本 文学 の 精神 は 、 全く 非 人間 的 な 擅断 と 営利 主義 と によって 導か れ た 自身 の 崩壊 さえ も 、 その 事実 の 重大 さ において 自覚
^
し 得 なかっ た 。
0150
,53,32: その 潮 に ともに 流れ て こそ 、 作家 は 、 新しい 文学 の 真 の 母胎 で ある 大衆 生活 の うち に 自身 の 進発 の 足がかり を も 確保
^
し 得 た で あっ たろ う 。
0150
,75,46: そして 、 それ を 表現 する 芸術 こそ 、 地球 上 の 他 の あらゆる 生きもの の 動物 性 から 人間 を 区別 する 光栄 ある 能力 で あり 、 その 成果 によって 私 たち は はじめて 生き て ゆく 自分 たち の 姿 を 客観
^
し 得る の で ある 。
0152
,56,67: 字 で 書か れ 、 口 に 云わ れ 、 銘 うた れ た 「 思想 性 」 で なけれ ば 、 思想 性 で ない よう に 思う 日本 文化 の 一 面 に ある 根本 的 な 非 思想 性 は 、 考え させ まい と する 強権 に 向っ た とき 、 却って 人間 の 権利 として の 精神 的 抵抗 力 を 発揮
^
し 得 なかっ た の で ある 。
0155
,51,17: アメリカ の 文学 は 、 ブルジョア 民主 社会 内 の 個性 と 理性 と が 発展
^
し 得る 道行き の 様々 な 経過 と 摩擦 と を 鋭く 反映 し て いる 。
0155
,137,20: 「 人 に 依頼 する 者 と 人 から 掠奪 する 者 のみ が 所 謂 風俗 習慣 を 遵守
^
し 得る 」 親愛 の 情 を もっ て 、 作者 は 春桃 の 生活 態度 を 肯定 し て いる 。
0160
,102,77: この 病的 に あらわさ れ て いる 主我 と その 心理 傾向 は 、 主観 において 強烈 で あり ながら 、 客観 的 に は 一種 の 無力 状態 で ある から 、 より 年少 な 世代 の 精神 的 空白 を みたし 、 戦争 によって 脳髄 を ぬきとら れ た 青春 に その 誇り を とりもどし 、 その 人間 的 心持 に 内容 づけ を 与え て やる 、 どんな 精神 的 熱量 を も 放射
^
し え ない で いる の で ある 。
0160
,172,35: その 国 の 民主 主義 が 社会 主義 の 段階 まで 到達 し て いる ところ 、 そして 、 非 条理 な ナチズム の 専制 に 献身 し て 闘っ て それ を 撃破
^
し え た ソヴェト 同盟 の 文化 が 、 シェクスピア を とりあげる 場合 、 それ は また おのずから 異 っ て いる で あろ う 。
0163
,82,17: インテリゲンツィア が 歴史 の 進歩 において 可能 と さ れる 自身 の 展開 の ため に 献身
^
し 得る 道 が そこ に しか ない という よう な 社会 を こそ 私 たち は 絶滅 しよ う と し て いる の だ し 、 小林 自身 の 窮極 の 目的 も そこ に あっ た 。
0164
,18,51: 文学 の 上 に 、 民主 的 とか 民主 主義 とかいう 字 が 、 ただ とりつけ られ た ばかり の よう に 理解 すれ ば 、 文学 は いつ だって 文学 で いい の だ 、 という 居直り も 、 その 感情 の 根源 に 主観 的 な 必然 を 主張
^
し うる 。
0164
,57,26: 天皇 制 支配 、 土地 関係 その他 封建 的 資本 主義 の 国 で ある 日本 は 、 明治維新 において 、 ブルジョア 民主 主義 を 確立
^
し え て い ない こと が 明瞭 に 示さ れ た の で あっ た 。
0164
,106,30: その 場合 、 その 勤 人 は 、 勤め先 そのもの の 機械 性 、 冷血 に 苦しむ 苦し さ を 、 組合 として の 要求 の 中 に 一部 吐露
^
し うる 。
0164
,195,57: ソヴェト が 一 九 一 七 年 から 十 二 年 の 星霜 を 経 て 、 その 深刻 な 根本 的 改変 と 建設 と の 成果 に 立っ て 、 社会 主義 生産 の 段階 に 到達 し 、 生産 の 全面 と 文化 の 全 部門 から 利潤 追求 の 企業 性 を 排除
^
し え た とき 、 国内 的 に 勤労 階級 と 有識 人 階級 と の 対立 、 貧農 と 富農 と の 対立 が 消え た と 認め られ た こと は 理解 できる 。
0164
,214,34: 人間 という もの が 本格 的 に リアリスト で あり 、 芸術 の 根 蔕 が リアリズム で ある からには 、 作家 として 現実 を 真に その 活き 動く 関係 の まま に 把握
^
し うる 眼 として の 世界 観 、 史的 唯物 論 に 立つ 現実 のみ かた と 、 そこ から の リアリズム を 求める の で ある 。
0170
,196,14: この 時代 に は 文学 の 創造 者 として の 婦人 は 存在
^
し 得 なく なっ た 。
0171
,137,54: ファシズム という もの が 、 一つ の 組織 さ れ た 政治 的 圧力 で ある のに 、 それ に 抗す べき 人民戦線 が 一般 ヒューマニズム 擁護 という モットウ に だけ 解消 さ れ て 、 民主 的 な 社会 的 政治 的 本質 を 抹殺 し て 、 一つ の 勢力 として 存在
^
し え ない こと は 自明 です 。
0171
,152,8: 性的 交渉 にたいして 精神 の 燃焼 を 知覚
^
し え ない 男 ・ 女 の いきさつ の なか に 、 この 雄大 な 二 十 世紀 の 実質 を 要約 し て しまう こと は 理性 にとって 堪えがたい 不具 です 。
0171
,323,72: 第 四 号 に 作家 論 を 書い て いる 三 人 の 新しい 評論 家 たち は 、 もとより 自分 の 書き たい と 思う 作家 を 自由 に 研究 題目 と し て いる の です が 、 注目 さ れる こと は 、 この つつましい 試作 三つ とも が 、 作家 論 という もの は どういう 方法 による の が 最も その 作家 の 真実 に 肉 迫
^
し うる もの か という こと を 、 地味 に 、 客観 的 に 、 社会 的 に 、 文学 的 に 究明 しよ う と し て いる 態度 です 。
0181
,92,81: 作家 が 創作 の 力 を たかめ 、 強固 に し 、 あるいは 創作 する 可能 性 そのもの を さえ よろこび をもって 自身 の 日々 の 間 に 発見 し て ゆく の は 、 民主 主義 文学 の 鮮明 な 理論 が 確立 さ れ 、 個々 の 進歩 的 意図 を もっ て 書か れる 作品 が 、 それぞれ の 角度 と 本質 と で 大 なり 小 なり 、 前進 する 歴史 の 生き たい のち に 参与
^
し え た こと が 客観 的 に 評価 さ れ 、 なっ と くされ た とき で ある 。
0183
,31,17: 人間 が 変革 さ れ なけれ ば なら ない という こと は 、 人間 を 変革
^
し 得る 社会 を もた なけれ ば なら ない という こと を 常識 と する まで に 、 一 人 一 人 の 心 の 中 で 半 封建 的 で あっ た 日本 の 社会 感覚 が 変革 さ れ なけれ ば なら ない という こと で ある 。
0191
,38,12: 自由 市民 が 労役 奴隷 に対して 、 ど たん 場 で 発揮
^
し 得る 絶対 権力 が あっ た 。
0193
,15,29: 文学 団体 が 機関 誌 さえ も 順調 に 刊行 でき ず 、 団体 解散 の 理由 を 、 直接 治安 維持 法 の 暴力 による もの と 明言
^
し 得 ない で 、 指導 者 と 指導 理論 の 批判 に 藉口 する ため に 汲々 と し て いる 雰囲気 の 中 で 、 小林 多喜二 全集 刊行 が どうして 実現 しよ う 。
0197
,124,20: また 同じ こと の 別 の あらわれ として 、 ある 作品 の 民主 的 文学 として の 本質 を 理解
^
し 得 ない 働く 人 が 、 題材 から だけ み て 、 その 世界 は 私 たち の 世界 で ない 、 と 否定 する こと まで しか でき ない 場合 、 批評 家 が そのまま その 意見 に 追随 し て 、 だから 働く もの の 文学 は 働く もの の 手 で 、 と 外 から 激励 する だけ でも 、 労働 者 階級 の 文学 が 育っ て ゆく こと は でき ない 。
0198
,27,46: 「 播州 平野 」 「 風知草 」 の 基調 に ある もの が 前衛 党 と その 活動 家 の 新しい 情勢 の もと における 一つ の 姿 を 描い て いる こと は 、 いくら か でも 文学 を 理解 する 人 なら ば 否定
^
し 得 ない 点 です 。
0198
,39,26: 一つ の 長篇 の 完成 に 努力 し て いる とき は 、 その 仕事 に うちこま なけれ ば 、 ブルジョア 文学 に 対抗
^
し 得る 作品 は 成熟 し ませ ん 。
0201
,25,33: こん に ちの 世界 で 語ら れ て いる 崇高 で 理想 に みち た 「 プラン も 希望 も 、 条約 も —— すべて こういう もの は 何 物 を も 保証
^
し 得 ない の で ある 。
0201
,26,3: それ を 保証
^
し 得る もの は 人間 で ある 。
0205
,93,58: もし われわれ が 本当に 人間 として 基本 的 な もの だけ は 守り 通す という 決意 を もち 、 それ が 実践 の ため に は 牢獄 と 死 を さえ 辞せ ない だけ の 強い 意志 だけ あれ ば 、 必ず 我々 は この よう な お 調子 に のっ た 今日 の 右翼 攻勢 を 粉砕
^
し うる 時 は くる 。
0210
,55,82: したがって 、 民主 的 文学 の 成長 を たすける ため に 主導 力 たる 階級 の 文学 を おし 出し ( プロレタリア 文学 の 伝統 を 発展 的 に うけ 入れる こと ) 、 同時に その 連関 を もっ て 具体 的 に 現代 文学 の 全 野 に ふくま れ て いる より 大きい 社会 性 へ の 可能 を 、 それぞれ の 道 の 上 に 安心 し て 花 咲かせる ため に 協力 する という よろこばしい 活力 を 発揮
^
し 得 なかっ た 。
0215
,53,16: フランス の 社交 小説 の 大体 は 、 こん に ちの フランス に は 存在
^
し え ない 、 限界 に 立つ もの だっ た 。
0216
,49,14: そこ に 文学 者 として 文学 者 で ない 一般 社会 人 に アッピール
^
し うる 大義名分 が ある 。
0223
,11,19: 安倍 能成 氏 は 文部 大臣 と なっ て 女子 に 全国 の 専門 学校 、 大学 を 開放
^
し 得る で あろ う か 、 ここ に 試金石 の 一つ が ある 。
0231
,361,68: 今日 この 点 を 改めて とり上げ て みる なら ば 、 第 一 日本 の 総 人口 の 九 割 迄 の 人々 は 、 一生 を 働き 通し て 、 しかも 伝える もの と て は 借金 以外 に 極 く 僅か の 財産 しか 持た ず 、 況して それ を 何 人 か の 子供 に 平等 に 分配 する という 程 の 富 を 蓄積
^
し 得 ない 人民 の 経済 生活 で ある 。
0231
,366,32: 明治 開化 期 以来 、 日本 の 民主 主義 の 伝統 と その 指導 力 は 根本 から 婦人 の 社会 的 地位 を 向上 さ せる という 大 事業 に 成功
^
し 得 ない まま 絶え ざる 封建 性 と の 闘い の うち に 今日 まで 来 た の で あっ た 。
0231
,1030,13: 婦人 を 、 男子 と 等しい 社会 の 成員 として 認める こと さえ
^
し 得 なかっ た 社会 の 半 封建 の 性格 が 、 今日 まで のこっ て いる から で ある 。
0245
,65,1: 否定
^
し うる 条件 が この 社会 に 作ら れ なけれ ば なり ませ ん 。
0276
,73,23: そして 働く 能力 と 意志 の ある 男 たち は 、 これ も 、 日本 の より やすい 賃銀 で 「 使用 」
^
し うる 産業 予備 軍 として 、 ある 歴史 の 段階 に 到る まで は 労働 者 階級 の 負担 と なら ない わけ に は ゆか なく さ せ られ て いる 。
0280
,0,36: 朝 の 太陽 が 、 一刻 一 刻 と 地平線 の 上 に さしのぼっ て 来る よう に 、 日本 に は 人民 が 自身 の 幸福 建設 の ため に 支配 者 として 生活
^
し 得る 可能 が まし て い ます 。
0282
,28,19: どちら か と 云え ば 単純 な その 二つ の 顔 は 、 彼等 が 言葉 に も 表現
^
し 得 ない 程 、 複雑 な 、 云う に 云え ない 青年 として の こころ もち を 反映 し て い た 。
0283
,16,19: そして 、 我々 日本人 は 、 今日 、 他 の 文明 国 の 人々 たち が ほとんど 想像 も
^
し 得 ない ほど 些細 な 日常 事象 の 一つ 一つ について 、 可能 と なっ た 積極 性 、 或は 合理 性 を よろこん で いる の で ある と 痛感 し た の で あっ た 。
0291
,25,21: やはり 立会 演説 の 公開 の 席上 で 、 社会 主義 即時 断行 と 天皇 制 護持 と 、 決して 両立
^
し 得 ない 二つ の こと を 並べ て 綱領 と し て いる 一 政党 の 立候補者 、 執行 委員 の 某氏 は 、 聴衆 の 面前 で 、 個人 として の 見解 は 必ずしも 自分 の 属す 政党 の 意見 と は 一致 し て い ない が 、 党 代表 として 語る 党 の 立場 は 、 云々 と 護持 論 を 発表 し 、 大衆 に 今更 その 政党 の ヌエ じみ た 性質 を 痛感 さ せ た 実例 が ある 。
0315
,103,24: ヨーロッパ を 救う という 義務 は 、 アメリカ が 全 人民 生活 の 安定 を 保ち ながら 、 どこ まで 負担 し 、 実現
^
し 得る こと か 、 救世主 めい た 誇大 な 表現 を さけよ 、 という 声 が きこえ て いる ( 朝日 ニュース ) 。
0315
,152,25: わたし たち 人民 は 、 人民 生活 を その わ だ ち にかけて ころがっ て ゆく どんな 権力 に も 決して 窮極 的 に 便乗
^
し 得る こと は ない から で ある 。
0316
,169,7: その 人生 の 美し さ に 感動
^
し うる 精神 こそ 文化 性 と いう に ふさわしい と おもう 。
0318
,339,31: 二 百 万 台 の 受信 機 の 生産 と 二 百 万 台 の 修理 を し なけれ ば 七 百 万 人 の 聴取 者 の 要求 を 満
^
し え ない 。
0318
,448,48: 内閣 の 用紙 割当 委員 会 が 最近 の 選挙 において 、 過去 の 業績 において 文化 的 価値 の 認め られ にくい 出版 社 の 多く を 委員 と し た こと は 、 将来 内閣 が どの 程度 まで 出版 の 自由 に関する 公約 を 実現
^
し うる か という 観点 から 注目 さ れ て いる 。
0318
,554,45: 第 三 に は 封建 的 な 教育 思想 を 打破 する とともに ポツダム 宣言 に 明示 さ れ て いる 通り 人民 的 な 民主 主義 による 民族 自立 の 精神 を 養成 し て 世界 的 な 規模 で 平和 建設 に 参与
^
し うる 次 の 世代 を 育てる こと など で ある 。
0318
,584,20: これ は 大学 として 要求 さ れる 設備 が 、 理科 系統 の 学習 の ため に 必要 を 満
^
し え ない という 内容 の 貧困 さ から き て いる 。
0318
,1008,69: 協会 に 優秀 な 物理 学者 で あり 原子 論 の 研究 家 で ある 学者 や 、 結核 治療 に関して 卓抜 な 技術 を 示し て いる 研究 者 、 進歩 的 な 哲学 者 、 学問 として の 歴史 を 日本 に 建設 しよ う と する 歴史 家 、 生物 学者 、 数学 者 等 、 将来 日本 の 科学 において 多く の 部門 を 指導
^
し 得る 研究 家 たち 凡そ 二 千 名 ばかり を 網羅 し て いる 。
0318
,1037,33: 発明 奨励 委員 会 や 研究 復興 会議 の 設立 など は 何れ も 研究 機関 と 研究 者 の 窮状 を 救っ て 平和 日本 の 建設 の ため に 活動
^
し 得る 条件 を つくり出そ う として 着手 さ れ た もの で ある 。
0319
,85,45: ここ に は 第 一 次 大戦 後 の 世界 デモクラシー 時代 から 提唱 さ れ て いまだに 未解決 な 課題 が 再び とりあげ られ て いる とともに 、 アメリカ を 民主 国家 として 知る 世界 の すべて の 人 にとって 、 それ が 存在
^
し 得 て いる こと を 不審 に 思わ せ て い た いくつ か の 民主 的 と 見え ない 法規 へ の 廃止 と 独占 資本 の 害悪 に 反対 する 主張 が 示さ れ て いる 。
0326
,41,44: しかし 、 この 問題 も いろいろ 興味 が あっ て 、 人類 社会 の プロセス の 一つ として 、 ある 一つ の 社会 成員 が 、 ワンダ・ワシリェフスカヤ の 「 虹 」 の よう な 生存 防衛 の 意識 に 、 自発 的 に 結集
^
し 得る よう に なっ た 歴史 の 段階 は 、 やはり 一つ の 新しい 一 歩 です 。
0336
,7,30: 「 でっちあげる の は わけ は ない の だ 」 と 被告 の 家族 に 向っ て 云い はなす こと の 出来る 検事 が 、 きょう の 日本 に 存在
^
し 得 て いる という こと は 、 わたし たち 人民 の 生活 の お かれ て いる どういう 状態 を 、 世界 に 向っ て 示し て いる こと だろ う 。
0344
,85,30: ヒューマニティー が より 拡大 し て 、 特に 人間 の 理性 が 、 現実 の 諸 現象 に対して より 人間 生活 にとって 合理 的 な 判断 に 立っ て 実践
^
し 得る よう に 、 高め られ なけれ ば なら ない という 課題 で ある 。
0352
,35,27: 不幸 な 菅 氏 は 、 その 良心 と 正義 感 と 、 勇気 に かかわら ず 、 自身 が 客観 的 な より どころ と
^
し 得る 単純 明白 な リアリティー の 上 に 、 しっかり と 脚 を かため て 立つ 、 たたかい の 技術 を 知っ て い ませ ん でし た 。
0392
,18,11: 結婚 と 仕事 と は 、 女性 の 幸福 にとって 両立
^
し 得る もの だろ う か という 疑問 を も ふくめ て 。
0433
,362,11: 良人 と 自己 の 愛 の 為 に 斯く 断言
^
し 得る 者 が 幾 人 、 無数 の 妻 の 裡 に ござい ましょ う 。
0433
,364,31: 其の 一口 に 申せ ば 生温 る さ に 、 満ち足り なかっ た 男性 の 心 は 、 此国 の 強健 な 肉体 と 、 少く とも 自己 を 主張
^
し 得る 女性 の 「 張り 」 に 、 甦っ た よう な 解放 を 感じ ず に は 居 られ ない の で ござい ます 。
0433
,400,37: 其 で 、 私 は 此 から 、 私 の 出来る 丈 の 細密 な 思考 を 廻らし て 、 私 の 出来る 丈 公平 な 、 出来る 丈 無我 な 態度 で 、 私 の 観察
^
し 得 た 範囲 の 米国 女性 観 を 述べ て 行こ う と する の で ござい ます 。
0433
,454,22: 時代 が 、 或 事件 に 依っ て 、 激変 を 来たそ う として 居る 時 、 変転 する 文明 を 理解
^
し 得 ない 女性 の 存在 は 恐る べき もの で ござい ます 。
0433
,521,35: 白熱 し た 純一 な 動機 から 、 無意味 な 、 価値 の 怪しむ べき 常套 を 破る 丈 の 心力 が 乏しい 、 その 魂 の 無力 を 、 率直 に 謙虚 に 承認
^
し 得 ない 虚栄 心 から 構え た 理論 が 私 の 心 を 苦しめ ます 。
0433
,527,62: 若し 其 が 真 の 価値 批判 に 於 て 高価 な もの で ある なら 、 所 謂 現代 が 嘲笑 する 伝統 に 晏如 として 自信 ある 認定 を 与え ながら 、 如何 に 喋々 さ れ 、 絶叫 さ れる 傾向 で あっ て も 、 其 が 無 価値 なら ば 、 最後 の 唯一 人 として 否定
^
し 得る 、 其の 定見 が 総て の 点 に 欲しい の で ござい ます 。
0444
,125,40: H 町 に 暮し て 居 た 種々 な 、 やや アリストクラット な 趣味 や 脆弱 さ が 抜け て 居 ない ので 、 自分 は 、 静 に 生活 を 冥 想 する 場合 に は 、 予想
^
し 得 ない よう な 、 階級 の 差別 感 に 打た れ た の で あっ た 。
0444
,175,32: 人間 として 持つ べき だけ の 威厳 、 快楽 、 美 に 敏感 な 感情 を 授け られ た こと は 、 生涯 、 生活 を 、 蕪雑 な もの に
^
し 得 ない 為 に 、 自分 を 益 し て 居る 。
0444
,204,19: 今 、 恐らく 一生 、 自分 は 此 反省 の 誤っ て 居 なかっ た こと を 感謝
^
し 得る だろ う 。
0448
,354,25: それ が 、 不安 に なり 、 不自然 を 覚え 始め た 自分 の 心 に も 、 云い 難い 安息 、 流れる と 自覚
^
し 得 ない 程 、 身 に つい た ヒーリング・ウォーター と なっ て 滲み 通っ て 行く の だ 。
0448
,506,25: 自分 の 生活 で は 、 無心 、 女らしい 可愛い 浅はか さ 、 など と 云う もの が 、 決して ある がま まで は 存在
^
し 得 ない 有様 な の だ 。
0450
,81,6: 或は 又 、 外界 と 調和
^
し 得 ぬ
0450
,236,2: 憤り も
^
し 得 ず 、 わが 痴 か な 恋人 の 面影 も 忘れ 得 ず
0453
,17,6: 人情 によって 理解 し 、 直覚
^
し 得 た ところ を 、 理想 に 燃える 知 で 文学 に し た 。
0453
,18,7: 情 と 知 と を 二 分別
^
し 得る もの と すれ ば 、 彼 は 第 一 に 情 の 人 で 、 それ を 粗野 に 取扱わ れ なかっ た 情 そのもの の デリカシー と 、 後天的 の 品 と が あっ た の だ 。
0458
,7,35: 自分 が 文学 者 として 如何 う だ と 云う 批評 や 野心 等 は 抜き に し て 、 青年 の よう な 熾 な 愛 、 帰依 で 先人 の 文 を 追想
^
し 得 た 尊い 心情 の 持ち主 で ある と 云う 感服 。
0477
,16,3: 大体 思索
^
し 得る 女流 の 間 に 道徳 家 が 多い の は 何故 で あろ う か 。
0477
,18,32: ブルジョア 文化 は 、 その 階級 的 特性 によって 、 文学 哲学 の 如く 高度 に 発展 し た 形態 に あっ て は ごく 僅か の ブルジョア・インテリゲンツィア 婦人 しか 包括
^
し 得 ない と 同時に 、 それら の 彼女ら は 謂わ ば ブルジョア 文化 の 精華 として 多分 に 、 ブルジョア 観念論 的 世界 観 に 毒 さ れ た もの を 持っ て いる 。
0477
,31,12: 性的 交渉 の 苦々し さ を 知ら ぬ 女 として 生活
^
し 得る 社会 に なっ て こそ 、 その よう な 恋愛 を し 得 て こそ 、 始めて 女 は 絶大 の よろこび をもって 、 階級 的 統一 体 として の 美 を 男 の 内 に も 発見 し 描き 得る 。
0477
,31,25: 性的 交渉 の 苦々し さ を 知ら ぬ 女 として 生活 し 得る 社会 に なっ て こそ 、 その よう な 恋愛 を
^
し 得 て こそ 、 始めて 女 は 絶大 の よろこび をもって 、 階級 的 統一 体 として の 美 を 男 の 内 に も 発見 し 描き 得る 。
0490
,141,43: 芸術 の 根本 的 本質 を 持た ない まま 日本 の 私小説 は そこ から ぬけ 出し て 、 かえり 見る だけ の 力 の 限界 を 踰 え て より 拡大 さ れ た 自己 認識 を 与える に 成功
^
し 得 なかっ た 。
0490
,225,18: 最後 の 言葉 = 彼 にとって の 和解 は 、 とり も なおさ ず 彼 自身 制御
^
し 得 なかっ た 彼 の 芸術 家 の 歴史 性 の 解明 力 に 存する という の は 、 何と 劇的 な 、 心 を 打つ 眺め で あろ う 。
0494
,29,10: × 或は 田舎 に い て 自分 を 表現
^
し 得 ない 女 が 、 一 人 の 他人 を 賛美 する こと で 自分 の 夢 を はぐくむ 。
0494
,56,90: あらゆる 情熱 の 動機 を 、 形而上 的 な もの において しかも 情熱 の 表現 は 愛 という もの を 知ら ぬ 利己 と 狡猾 の フェドラ の 冷た さ の 凝固 や 売笑 婦 ユーフラジー の 「 精神 なき 悪徳 」 から ラファエリ の 「 意思 の 力 を 集中 さ せ 、 その 総量 を 自由 に 動かし 、 そうした 流動 体 の 放射 を 間断 なし に 人々 の 心 に 向ける 訓練 が 出来 て 来る と 、 最早 こうした 力 に 抵抗
^
し 得る もの は ない 」 それ が 美徳 で あれ 悪徳 で あれ 」 と 考える 、 あらゆる 層 を モーラ し て その 個別 の 中 に タイプ を 見よ う と し て いる 。
0509
,231,44: 生れ て 始め て 斯 う 云う 処 に 来 た 事 丈 で さえ 異 っ た 気持 に さ れ て 居 た のに 、 叔父 の 様子 と 声 は 七つ の 子供 に対して は 余り 厳格 で あり 解
^
し 得 ない もの で あっ た ので 、 今にも 先 ぐ 逃げ出し たい 気持 に なっ て 居 た 。
0544
,44,8: 理屈 で は 分っ て も 、 実行
^
し 得る 者 は 、 見渡し た ところ 仲間 の うち に は まず 無い 。
0545
,335,17: 天才 は 忍耐 だ と 言う が 、 忍耐 し て 努力 する こと 、 つまり 努力
^
し 得る 能力 が 、 即ち 天才 な ん だ 。
0548
,172,3: 主婦 として 行動
^
し 得る 余地 は どこ に も なかっ た 。
0556
,209,4: この こと を 許容
^
し 得る ほど 、 母 たる あなた が 強い こと を 、 私 は 信じ 且つ 祈る 。
0572
,79,31: 「 … … 氷炭 相 容れ ず 、 冷熱 並び 存 し ない 筈 だ が 、 あれ の うち に は 、 それ が 二つ とも 、 りっぱ に 存在
^
し 得る の だ 。
0572
,329,32: 「 いや 、 私 が 言う の は 、 農 精神 を 基調 と し た 新た な 構想 の 国民 組織 を 行なわ なけれ ば 、 中国 は 国家 として 存立
^
し 得 ない という こと です 。
0587
,223,3: 俺 の 窺知
^
し 得 ない 心理 だ 。
0594
,491,7: 然し 私 に は それ に 対抗
^
し 得る 自信 が ある 。
0597
,1849,5: 中国 が これ まで 存立
^
し 得 た の は 、 官僚 という 機構 が まだ なかっ た から だ 。
0611
,47,21: 否 、 更に 進ん で 考えれ ば 、 資本 主義 的 経営 そのもの が 初め から 機械 の よう に 信頼
^
し 得る 法律 の 存在 を 条件 として のみ 可能 な の で あっ て 、 裁判 や 行政 の よう な 国家 機能 が 法治 的 で なけれ ば なら ない 主 な 理由 も ここ に ある と 考える こと が できる 。
0611
,57,15: かくして 国家 活動 が 「 偶然 性 ・ 恣意 性 を 脱し 、 あらかじめ 計算
^
し うる ( 予見 し うる berechenber ) もの と なる 」 によって 、 「 企業 は 安心 し て 国家 活動 を その 企業 活動 に 織りこむ こと が でき 」 、 「 近代 的 工場 経営 に 特徴 的 な 固定 投資 は これ によって はじめて 可能 と なる の で ある 」 。
0611
,57,19: かくして 国家 活動 が 「 偶然 性 ・ 恣意 性 を 脱し 、 あらかじめ 計算 し うる ( 予見
^
し うる berechenber ) もの と なる 」 によって 、 「 企業 は 安心 し て 国家 活動 を その 企業 活動 に 織りこむ こと が でき 」 、 「 近代 的 工場 経営 に 特徴 的 な 固定 投資 は これ によって はじめて 可能 と なる の で ある 」 。
0611
,61,42: ( 2 ) 資本 主義 的 経営 が 合理 的 資本 計算 によって のみ 可能 で ある よう に 、 司法 ・ 行政 等 の 国家 機能 も 、 あらかじめ 定め られ た 法 規範 に従って すべて 結果 を 予見
^
し 得る よう に 正確 に 運営 さ れる こと が 必要 で 、 それ に は 、 その 運営 に 当る 官僚 群 が 、 かかる 目的 に従って 規律 正しい 活動 を なし 得る よう に 特別 に 訓練 さ れる こと が 必要 で ある 。
0611
,63,34: ( 3 ) 従って 、 団体 と 団体 と の 関係 、 人 と 人 と の 関係 も 、 すべて あらかじめ 定め られ た 法 規範 によって 「 結果 を 予見
^
し 得る よう に 」 規律 さ れ て いる こと が 必要 で 、 これ ある によって のみ 、 近代 社会 の 基礎 で ある 自由 主義 的 秩序 が 可能 で あり 、 かかる 法的 保障 ある によって のみ 、 個人 の 行動 の 自由 と それ を 基礎 と し た 民主 的 社会 秩序 と が 成り立ち 得る 。
0611
,103,27: 無論 、 個々 の 法規 の なか に は 、 普通 の 国語 知識 を 持っ て い さえ すれ ば その 法的 意味 を 正しく 理解
^
し 得る もの も ある けれども 、 それ は むしろ 稀 な 場合 で あっ て 、 法令 法規 の 大 部分 は 解釈 を 予定 し て 書か れ て おり 、 解釈 を通して 初めて 法 が 何 で ある か を 知り 得る よう に でき て いる 。
0611
,185,24: 私 は 、 この 科学 が 、 やがて 自然 科学 と 同じ 程度 に 実用 法学 に 必要 な 社会 法則 を 十分 提供
^
し 得る ところ まで 発達 すれ ば 、 法学 が 真に 科学 の 名 に ふさわしい 学問 に まで 発展 し 、 立法 や 裁判 の ごとき 法 実践 が 、 もっと 無駄 と 無理 の ない 合理 的 な もの に なる に 違い ない と 考え て いる 。
0613
,981,31: 今回 発明 せら れ た 原子 爆弾 は 只 その 一 箇 を以て し て も 優に あの 巨大 な B ‐ 29 二 千 機 が 一 回 に 搭載
^
し 得 た 爆弾 に 匹敵 する 。
0613
,1138,76: かねて 原子 物理 学 に 興味 を もち 、 その 一部 面 の 研究 に 従っ て い た 私 たち 数 名 の 教室 員 が 、 今 ここ に その 原子 物理 学 の 学理 の 結晶 たる 原子 爆弾 の 被害 者 と なっ て 防空壕 の 中 に 倒れ て おる という こと 、 身 を もっ て その 実験 台 上 に 乗せ られ て 親しく その 状態 を 観測
^
し 得 た という こと 、 そして 今後 の 変化 を 観察 し 続ける という こと は 、 まことに 稀有 の こと で なけれ ば なら ぬ 。
0613
,2045,24: 思い を ここ に 致せ ば 、 まことに 慄然 たる もの が あり 、 正しき 宗教 以外 に は この 鍵 を よく 保管
^
し 得る もの は ない という 気 が する 。
0615
,38,20: 私 を こわがら せる —— こうした 空虚 を 具 相する 心 、 此人 の 心 を 俟 って 具 相
^
し 得 た 真実 相 が 、 茲 に は あっ た こと を 言っ て おき たい の で ある 。
0617
,888,7: 鶴見 は それ を 内心 に 予感
^
し 得る もの で あろ う と 考え て いる 。
0617
,920,33: 暁 の 夢 に その 面影 を 見かけ た と いっ た として も 、 誰 が それ を 過度 の 空想 を 逞 うし た もの と いっ て むげ に 非難
^
し 得る で あろ う 。
0617
,1881,18: その 彼 に も 、 その 苦痛 を 、 冷静 に 、 淡々たる 一句 に 約め て 表現
^
し 得る 或 る 日 が 到来 し た 。
0617
,2486,18: それ が 将来 に 如何なる 展開 を 示す もの か 、 その 意義 を 正しく 認識 し 批判
^
し 得る もの は 恐らく 稀 で あっ たろ う と 思う 。
0618
,859,23: ヒメ の 生涯 に 、 この 先 なに を 思いつき 、 なに を 行う か 、 それ は とても 人間 ども の 思量
^
し うる こと で は ない 。
0622
,157,3: 我々 の 為
^
し うる こと は 、 ただ 、 少し ずつ 良く なれ と いう こと で 、 人間 の 堕落 の 限界 も 、 実は 案外 、 その 程度 で しか 有り得 ない 。
0623
,76,1: 予想
^
し 得 ぬ 新 世界 へ の 不思議 な 再生 。
0624
,199,6: この 低俗 な 不安 を 克服
^
し 得 ぬ 惨め さ に 幾たび 虚しく 反抗 し た か 、 彼 は せめて 仕立 屋 に 全て を 打 開け て しまい たい と 思う の だっ た が 、 その 卑劣 さ に 絶望 し て 、 なぜなら それ は 被害 の 最も 軽少 な 告白 を 行う こと によって 不安 を まぎらす 惨め な 手段 に すぎ ない ので 、 彼 は 自分 の 本質 が 低俗 な 世間 なみ に すぎ ない こと を 咒 い 憤る のみ だっ た 。
0624
,332,21: 高低 と 休止 の ない 奇怪 な 音 の 無限 の 流れ を 世 の 何 人 が 跫音 と 判断
^
し 得よ う 。
0626
,82,55: 殿様 曰く 、 自分 は 商品 を 納める 約束 で 金 を 貰っ た 、 たまたま 当 に し て い た 紙 が すぐ 手 に はいら ず 、 約束 を 履行 し ない うち に 捕まっ た ゞ け で 、 もう ちょ ッ と 時間 が あれ ば やがて 約束 を 履行
^
し 得 た 見込み で あり 、 したがって 、 合法 的 な 商 取引 で あり 、 たまたま まだ 約束 を 果し て い なかっ た ゞ け の こと 、 サギ で は ない 、 と 。
0626
,228,18: ヤミ 値 なら 応じ うる 、 為 に する つもり なら それ に 応える こと によって 取引
^
し うる 。
0626
,247,18: それら の もの が 有る なら ば 、 人 は 勇気 なく し て 我 慾 を 主張
^
し うる もの で は ない 。
0637
,191,51: 現代 の 観念論 は 観念 に かたより すぎ て いる から 、 飛躍 を 合理 化 せ ざる を 得 ない の で ある が 、 恋愛 から 殺人 へ 、 社会 へ の 不満 から 殺人 へ 、 武力 革命 へ という よう な 飛躍 は 、 合理 化
^
し 得 ざる もの で ある 。
0639
,97,42: もしも 私 が 、 読者 に むかっ て 、 耐乏 生活 の 小説 など を 書き 、 ヤミ の 悪徳 を 説い た なら 、 文士 として は 愧死 す べき こと で あり 、 かかる 徒輩 は 文学 者 として 存在
^
し え ない もの で ある 。
0641
,3,28: 僕 の 「 堕落 論 」 その他 の エッセイ に し て も 、 小説 に し て も 、 その 反語 に こもる 正しい 意味 を 理解
^
し 得 ず に 、 軽率 な 判読 断定 を 下す から 、 読者 に 誤読 の お手本 を 与え て いる よう な もの で ある 。
0642
,419,21: すべて 現れ い でる 新 展開 は 、 身 に いかほど 不利 で あろ う とも 、 不利 も 亦 利用
^
し うる もの 、 この 心構え の ある ところ 、 いかなる 不利 の 展開 も 歓迎 せ ず という こと は ない 。
0670
,20,23: 第 二 の 欠点 は 、 超 人的 推理 に かたより すぎ て 、 もっとも 平凡 な ところ から 犯人 が 推定
^
し うる 手掛り を 不当 に 黙殺 し て いる こと 。
0670
,30,26: 探偵 小説 が 天才 の 超 人的 推理 を 必要 と する の は 、 犯人 が また 天才 的 で 、 凡人 の 発見
^
し うる 手掛り を 残し て おら ぬ から な の だ が 「 蝶々 殺人 事件 」 の 場合 は そう で は なく て 、 犯人 が 平凡 な 手掛り を 残し て いる に 拘ら ず 、 作者 が 強い て それ を 伏せ て 、 自分 の 都合 の よい よう に 黙殺 し て おる の で ある 。
0670
,77,42: 今 まで の 日本 は 、 容疑 者 が すぐ ひっぱら れる 、 自白 だけ で 起訴 さ れる 、 全然 探偵 小説 の できあがる 条件 が なかっ た の だ が 、 こんど は 物的 証拠 が なけれ ば 起訴
^
し 得 ず 、 本人 の 自白 だけ で は どう する こと も でき なく なっ て 新 憲法 は 探偵 小説 の 革命 的 発展 を 約束 づけ て いる よう な もの だ 。
0671
,24,29: だから 、 理想 の 女 を 書け 、 といふ 、 この 婦人 の 厚意 の 言葉 も 、 私 が それ を 単に 意志 する のみ で 成就
^
し 得 ない 文学 本来 の 宿命 を 見落し て を る ので 、 文学 は 、 ともかく 、 書く こと に よ つて 、 それ を 卒業 する 、 一 つづ ゝ 卒業 し 、 一 つづ ゝ 捨て て そして 、 ヨヂ 登 つて 行く より ほか に 仕方 が ない もの だ 。
0677
,14,26: 未来 に 向け て 定着 せら れ た 眼 が 過去 に レンズ を 合せ た 時 に 、 始めて 過去 が 文学 的 に 再生
^
し 得る ので あ つて 、 単なる 過去 の 複写 の 如き は 作文 以外 の 意味 は ない 。
0678
,142,19: その 私 すら 、 しかし 、 歴史 的 に 異常 に し て 壮烈 な 愛国 者 として 復活
^
し うる という 、 歴史 の カラクリ と 幻術 を 、 私 は 今 、 私 自身 について 信じる こと が できる 。
0678
,147,13: その かわり 終戦 後 の 変化 に も 、 都会人 は すぐ 同化
^
し え て も 、 農村 人 は なかなか 同化 し ない に 相違 ない 。
0682
,83,4: 技術 的 に 短縮
^
し うる 時間 だけ で は 、 それ を 防ぐ こと が でき ない 。
0682
,140,25: 長井 は 家柄 の せい で 反 妙 椿 派 の 頭目 と 仰が れ て いる が 、 とうてい 妙 椿 に 対抗
^
し うる 器量 で は なく 、 彼 が 陰謀 を 画策 し て 味方 を 集め し きり に 実行 を あせっ て いる こと は 、 味方 の 者 に も 次第に 危ぶま れる よう に なり つつ あっ た 。
0682
,439,12: しかし 、 実力 の 問題 で は なく 、 それ を 決行
^
し うる か どう か という 心理 的 な 、 実に 妙 な 問題 だ 。
0687
,20,7: 術策 を もっ て 天下 を 掌握
^
し うる もの と 考え て いる 。
0687
,21,24: 余 の 領内 に 内乱 を 策し 、 余 を 釘 づけ に し て その ヒマ に 西下 を はかり 天下 を 掌握
^
し うる もの と 考え て いる 。
0687
,212,14: この 城塞 は 規格 が 小 で ある から 、 中 に 収容
^
し うる 兵力 は せいぜい 二 千 足らず で ある が 、 余 が 一 万 三 千 の 兵力 を もっ て 突入 を はかっ て も 一朝一夕 に は 抜き がたい 要害 で あっ た 。
0687
,316,15: 信玄 の 放っ た 間諜 は 、 ついに 一 名 と いえ ども 復命
^
し 得 た 者 が なかっ た そう で ある 。
0695
,345,10: そして ちょっと 服役 する こと によって まんまと デフレ を 活用
^
し うる 予算 で あっ た らしい 。
0708
,67,11: 他人 が 認める こと によって 、 自分 の 実力 を 発見
^
し うる もの で ある 。
0708
,417,55: それ を 特に 指定 し て 逐一 き ゝ だし た 信玄 が 、 然し 、 今日 我々 が 歴史 的 に 完了 し た 姿 に 於 て 信長 の 評価 を なし うる よう に 、 彼 の 人間像 を つかみ 得 た か 、 然し 、 信玄 に は 信長 を 正解
^
し 得 ない 盲点 が あっ た 。
0712
,26,42: したがって 、 自分 で は ハッキリ 記憶 し た つもり の 顔 が 、 実は その 多く が 後日 他 から の ハタラキ で 修正 附加 し た 部分 が 多い の だ から 、 イザ 実検 と なっ て 、 断定
^
し 得 なく なる の は 当然 な の で ある 。
0713
,47,23: 今 まで 戦争 が 我々 に もたらし た 利益 は 、 そして 、 今後 も 戦争 が 我々 に もたらす と 予想
^
し うる 利益 は 、 これ を 戦争 以外 の 方法 に 委譲 する 方策 を 立て ね ば なら ない 。
0723
,19,17: 戦争 に 至る 道程 、 謀略 も 内乱 も 一切 架空 で 、 私 自身 が 到達
^
し うる 人間 の 限界 を 示し て いる に すぎ ない だろ う 。
0732
,2561,14: 本来 は 正義 を 愛する 人間 で あり 、 正道 について も 、 成功
^
し うる 人物 な の だ 。
0735
,40,4: 京都 弁 を 表現
^
し 得 ない もどかし さ に 。
0735
,61,24: 千谷 さん から 、 二 ヶ月 で 必ず 治し て みせ ます 、 と 云わ れ た とき に 、 私 はた ゞ 恢復
^
し うる 感動 で 、 胸 が いっぱい で あっ た 。
0735
,79,31: 私 の 健康 さ の 全部 の もの を 作品 に 捧げ つくし て 、 その 残り カス が 私 という グウタラ な 現身 な の だ よ 、 と 誇示
^
し 得 ない こと も ない の で ある 。
0739
,76,2: 当然 除去
^
し うる 副作用 の 成分 を 除去 する だけ の 良心 的 な 作業 を 怠っ て いる わけ で 、 それ で 中毒 を 起し 易い の だ そう だ 。
0741
,22,10: なぜなら 、 本当に 党 中央 を 批判 し 審判
^
し うる の は コミンフォルム だ から だ 。
0741
,42,36: 国民 が 自分 の 思想 を 自由 に 選び 、 政党 を 批判 し 、 審判 する こと を 許さ ぬ よう な 暴力 的 な 主義 という もの は 、 自由 人 と 共存
^
し うる もの で は ない 。
0741
,152,19: それ は 軍部 が 言論 同様 、 芸術 に も 統制 を 加え て 、 彼ら に 理解
^
し うる 限度 を もっ て 文化 の 水準 と し 、 彼ら に 理解 し 得 ない 高 さ の もの を 欧米 的 だ と し た こと ゝ 全く 同一 で ある 。
0741
,152,34: それ は 軍部 が 言論 同様 、 芸術 に も 統制 を 加え て 、 彼ら に 理解 し うる 限度 を もっ て 文化 の 水準 と し 、 彼ら に 理解
^
し 得 ない 高 さ の もの を 欧米 的 だ と し た こと ゝ 全く 同一 で ある 。
0742
,207,3: レコード を 短縮
^
し 得 た と すれ ば 、 それだけ の 実力 が あり 、 それ を 隠し て い た だけ の こと だ 。
0744
,437,11: 読者 に 不快 、 不潔 感 を 与え ず に 表現
^
し うる で あろ う か 。
0751
,23,11: 理論 的 に 納得 さ せる という 精神 と 、 納得
^
し 得 ない 側 から の 理論 的 な 批判 を うける 謙虚 さ を 失っ て 文化 国家 の 建設 など が 有る もん じゃ ない 。
0754
,342,5: これ が 彼 の 為
^
し うる 唯一 の 執拗 な 反撃 で あり 、 仕返し な の で ある 。
0754
,761,3: 言うまでもなく 、 自給自足
^
し うる 土地 です よ 。
0754
,939,7: ただ 少数 の 階級 だけ が 所有
^
し 得 た ゼイタク 物 です よ 。
0755
,69,28: 精神 など と いっ て 、 非 物質 的 な 張本 に まつりあげる の は 、 精神 を 増長 さ せる ばかり で 、 物質 的 に 加工
^
し うる 限度 を ひろげる よう に 工夫 する と 、 相当 に 細工 の きく シロ モノ だ という こと が 分っ て くる 。
0756
,82,30: たとえば 「 三 幕 の 悲劇 」 で は 、 フランス の ある 町 から ある 町 の 距離 、 南北 に 遠く 離れ て 、 一 日 に 往復
^
し うる や 否 や 、 という ところ に 推理 の 鍵 が ある の だ が 、 地理 的 条件 と 、 交通 機関 の 条件 について 知識 が ない 読者 に は それ に対して 明瞭 な ヒント が 与え られ て い ない から 、 解決 を よん で も 正しく 納得 さ せ られ ない 。
0756
,84,29: それ は 山荘 の 地点 から 、 殺人 の 現場 まで 、 どれ ぐらい の 距離 で 、 地形 が どう で 、 スキー なら ば 短時間 に 到着
^
し うる という ヒント が 与え られ て い ない こと で ある 。
0756
,97,94: 相当 ムリ に ツジツマ を 合せる 苦し さ は ある が 、 トリック や ヒント の 華麗 さ は 、 外国 に も あまり 例 が なく 、 たとえば 、 「 獄門 島 」 に 於 て 、 犯人 を 和尚 単独 に する と 手 易く 見破ら れ やすい 、 そこで 一 人 一 殺 ずつ 三 人 の 犯人 を 仕立て た ところ は 、 意外 で あっ て も ムリ で ある が 、 三つ の 俳句 による 殺人 法 など の トリック は 華麗 で あっ て 、 大いに 珍重
^
し うる もの で ある 。
0756
,98,18: 私 は 横溝 君 を 世界 の ベスト ・ テン 以上 、 ベスト ・ ファイブ に ランク
^
し うる 才能 で ある と 思っ て いる 。
0759
,4581,12: そして 、 心理 を 辿る と 、 足跡 の 方角 を 推量
^
し うる かも 知れ ない よう に 思わ れ た 。
0759
,4605,12: なんとなく 空転 し 、 いつ まで も 空虚 な もの を 自覚
^
し うる だけ で ある 。
0759
,5298,30: 青木 の ほか に も 記代子 の 恋人 が い た かも 知れ ぬ 、 という こと も 、 放 二 にとって は 、 なん で も なく 実在
^
し うる こと で あっ た 。
0759
,5895,14: そして 、 人間 という もの は 、 所詮 、 他人 の 心 を どう
^
し うる もの で も ない 。
0759
,8338,4: 青木 が 悲しく 結論
^
し 得 た こと は 、 それ だけ で あっ た 。
0759
,8339,4: 経済 的 に 独立
^
し 得 た ところ で 、 彼女 の 幸福 は あり 得 ない だろ う 。
0765
,135,54: 自分 と の あらゆる 現実 的 な ツナガリ を 、 無 関心 という 根柢 の 上 へ きずい た ツモリ で 、 そして 、 そう する こと によって 人間 を 突き放し た ツモリ で も 、 そう さ せ て いる もの が 、 又 、 何 物 で ある か 、 実は 自覚
^
し 得 ざる 人間 愛 、 どうしても 我々 に 断ち がたい 宿命 の アヤツリ 糸 の 仕業 で ない と 言い きれよ う か 。
0766
,52,2: 当時 入手
^
し うる もの ほぼ 全部 を あつめ て 三 十 冊 ぐらい の もの で あっ た 。
0766
,139,32: よしんば 原物 の 保存 が でき なく とも 、 今日 は 、 後世 に ミイラ を 残す 時代 で は なく 、 昔 の ミイラ を 現代 に 多少 と も 復元
^
し うる 時代 な の で ある 。
0769
,173,21: 斬り 落し た 鬼 の 手 を 眺め て いる よう で 、 人間 の 皮膚 の 色 として 、 想像
^
し うる 色 で は ない 。
0777
,230,10: あるいは 土民 の 先祖 に 切支丹 の 品々 を 目利き
^
し 得る 人 が い て 、 千 頭 家 の 持参 し た 荷物 の 中 に 秘密 の 祭具 を 見かけ た の かも 知れ なかっ た 。
0777
,789,8: 以上 が 今日 の 史料 から 判読
^
し うる 事実 で ある が 、 さだ は 長安 の 生前 多く の 財宝 を うけとっ て それ を 生家 に 秘蔵 し て い た と 見る べき で あろ う か 。
0779
,158,18: 十 一 二 の 作品 すら も 読みこなす 力 は 光子 に は なかっ た が 、 理解
^
し うる 部分 だけ でも 凡庸 なら ぬ 天才 が 閃 めい て いる よう に 見 うけ られ た 。
0781
,108,10: 翌朝 二 人 は 三枝子 が 彼女ら の 使用
^
し うる どの 部屋 に も 寝 た 形跡 が ない のに 気 が つい た し 、 第 一 、 由也 の 夜食 に 用意 し た もの が そ ッ くり 台所 の 置か れ た 場所 に 在る の に も 気がつい た が 、 まだ 二 人 はさ のみ 疑る 心 を 起さ ない 。
0781
,709,9: 他 に 何 が 隠さ れ た と 想像
^
し うる か 。
0782
,174,16: ガマ 六 が 美女 を 探し て 歩く の も 、 雨 坊主 に 対抗
^
し うる 唯 一つ の 策 が それだけ だ から で 、 これ だけ は 政治 力 が あっ て も 、 学問 が あっ て も 、 それと これ で は 勝負 に なら ぬ 。
0783
,86,38: そして 何 年 たっ て も 武芸者 然 と は なら なかっ た が 、 特別 な 心得 の 人 が 見れ ば 、 彼ら が すでに 相当 の 手練 を 会得 し つつ ある こと が 了解
^
し 得 た で あろ う 。
0783
,95,8: カラテ は 徒手空拳 、 剣 に 対抗
^
し うる が 、 これ だけ は とても かなわ ん 、 という の が 一 ツ ある 。
0783
,292,35: ただ 問題 は 島田 幾 之 進 で ある が 、 平戸 久作 が 山本 定信 に そむい て 葉子 を 三 次 郎 に めあわす と すれ ば 、 島田 は 山本 と 対立
^
し うる 実力 者 で ある に 相違 ない 。
0784
,881,58: 克子 が ゆうべ どうしても 思い だせ なかっ た こと と 云う の は 、 彼女 が 一夜 つきそっ て い た 兄 の 枕頭 を はなれ て 、 別室 に 待つ 人々 に 、 異状 なく 過ぎ た 一夜 の 様子 と 、 むしろ 兄 は 安静 を 得 て 快方 に 向い つつ あり と 判断
^
し うる 吉報 など を 報告 に でかけ た 時 の こと で ある 。
0784
,1007,11: それ は 莫大 な 運動 資金 を 費し た と 想像
^
し うる に も 拘ら ず 、 ロッテナム 夫人 は 一 ヶ月 足らず の うち に 悪評 の 総 攻撃 に あっ て 行方 を くらまし た 。
0784
,1008,29: もっとも 、 高価 きわまる 手術 費 と 香水 の 値段 だ から 、 ロッテナム 夫人 の モウケ は 一 ヶ月 でも 少なから ぬ 額 で あっ た と 想像
^
し うる が 、 三 貴人 を 動かし た 人 が これ によって いかに 益する ところ が あっ た か 、 これ が 我々 の 大いなる 謎 な の さ 。
0784
,1204,12: ロッテナム 美人 術 によって 同 一 人 が 三 体 に 変化
^
し うる という 実験 が 行わ れ それ が 眼前 に 確か に 証明 さ れ まし た から 、 お 兄 上 は 三位一体 を 信ぜ ざる を 得 なかっ た の です 。
0792
,791,25: むしろ 彼 は それ によって 一 そう 親近 感 と 心服 を 深める 結果 に なっ て いる の で は ない か と 想像
^
し うる 理由 も ある の です 。
0794
,560,53: 特定 の 一 人 と 云え ば 、 特に 茂 手 木 の 代人 は ガラガラ が 鳴り はじめ て から 行動 を 起し 、 鳴り 終る 前 に 行動 を 終え て なお 余裕 シャクシャク たる もの が あっ た の だ が 、 かかる ガラガラ の 鳴る こと を 予期
^
し うる はず も なく ( 九 太夫 すら 予期 し なかっ た ) また その 鳴り つづく 時間 を 予知 できる はず も ない 。
0797
,63,19: 強要 せら れ たる 結果 と は 云え 、 凡人 も 亦 かかる 崇高 な 偉業 を 成就
^
し うる という こと は 、 大きな 希望 で は ない か 。
0799
,145,21: 生憎 私 の 宙 ブラ リン の 教養 は こういう 唐突 な 古代 史 の 人々 の 生活 に 対処
^
し 得る 訓練 が 欠如 し て おる もの です から 、 多分 私 の 驚き が 鏡 の 如く 純潔 な 太郎丸 氏 に 反映 致し た もの か 、 太郎丸 氏 は 大きな 目 を 顔 一ぱい に 見開い て 、 私 を ジッ と 見 て い まし た 。
0802
,559,27: もし この 能面 が 邸 内 の どこ か に 焼け も せ ず に 在っ た と すれ ば 、 その 所持 する 人 や 所持
^
し うる 人 が 犯人 で ある こと は 明か で は あり ませ ん か 。
0809
,388,6: 一瞬 も その 気配 を 察知
^
し 得 なかっ た 米 屋 の アンニャ 、 すでに 相手 が 間 に は いっ て いる から 、 いきなり 振り 下す 。
0818
,127,17: 支倉 も ソ テロ も 政 宗 が 家康 に 対立 し 独自 の 政策 を 断行
^
し うる 唯一 の 人物 だ など と 毛頭 考え て い なかっ た で あろ う が 、 こう 云わ なけれ ば ほか に 相手 を 説得 でき そう な 口実 が ない から 仕方 が ない 。
0818
,269,14: 戦争 で 焼か れ た マイナス を 、 これ で 幾分 の プラス に
^
し うる 。
0822
,17,24: その くせ 、 古代 史家 が ヒダ の 史実 を 巧妙 に 隠そ う として 隠し 得 なかっ た シッポ らしき もの を 発見
^
し うる し 、 その 隠さ れ た 何 か をめぐって ヒダ と スワ に 特別 な そして 重大 な 関心 が 払わ れ 、 その 結果 として 古代 史上 に ヒダ に関する 重大 な 記事 が 一 ツ も ない 、 そういう 結果 が 現れ た の で は ない か と 疑う こと が できる の です 。
0822
,152,42: 他 の 一方 の 、 つまり 暗示 の カギ で 解か れる 人物 の 方 は 表向き の 主役 で ある が 、 これ は 真実 が 歪め て あっ て 、 その 分身 の 暗示 する こと を カギ として 解明
^
し うる もの が 真相 で ある らしい 。
0823
,319,42: 両雄 の 初 登場 が リンリン と 力 が こもっ て 目覚ましく 生き て いる の も ホンモノ の 馬 を 使っ た から で も ある し 、 また ホンモノ の 馬 を 使い うる ので この 登場 ぶり を 発案
^
し 得 た の で も あろ う 。
0823
,329,34: 各々 の 物 を それぞれ 本当に 生かし て 使う こと が 才能 という もの で 、 その 本当 の 才能 は 費用 が 不足 なら その ワク 内 で 最大限 の 効果 を 考案
^
し うる 才能 で も ある し 、 臨機応変 の 術 こそ は 天分 という もの だ 。
0825
,18,21: という テンデンバラバラ の 家族 的 な 移動 は 、 日本 の 諸 地 に 無数 に あっ た もの と 想像
^
し うる の で ある 。
0825
,23,29: 別に 監視 の ある わけ で も ない 大昔 に は 、 アマ の 小舟 で 易々 と 、 また 無限 に 入国 し て 、 諸方 に 定住
^
し 得 た の は 自然 で あろ う 。
0825
,375,9: 系図 の 残存 の 部分 の 記載 が 信用
^
し うる もの の よう で ある から 、 破り 棄て られ た 部分 が 甚だ 惜しい の で ある 。
0825
,581,44: この コマ 村 が 、 それら の 悲しい 人々 の 本流 か 末流 か は 知ら ない が 、 特に 悲痛 な 運命 を 負う た 悲劇 的 な 人々 の 主たる もの が コマ 系 に 多かっ た こと だけ は 断言
^
し うる と 思い ます 。
0826
,170,17: 単に 実力 日本一 で は 影 が 薄い こと 夥しい から 、 名人 の 名 に 対抗
^
し うる 権利 の 象徴 が 必要 だ 。
0826
,245,8: 誰 が その よう な マゴコロ を 想像
^
し うる で あろ う か 。
0830
,133,15: どこ に 怪 牛 の 化け 者 の よう な フシギ な 女 が 実在
^
し うる もの です か 。
0830
,145,28: 文学 者 は 素人 タンテイ で は ない の だ から 、 ただ 文学 者 の 職分 として 心理 分析 によって 山口 と 成子 の 犯行 を 確認
^
し うる 理由 を もっ た が ゆえに 、 文学 的 に 表明 し て み た だけ の 話 で あっ て 、 素人 タンテイ たる の 功 を 誇る こと と は 意味 が ちがう 。
0830
,161,12: 山口 の 犯行 を 暗示 する たって 、 そう 明々白々 に 暗示
^
し うる もの で は ない 。
0830
,215,18: たとえば 下山 事件 の 場合 に は 、 動物 実験 の 結果 自殺 か 他殺 か 明確 に
^
し うる か 否 か 、 という こと が 第 一 の 限界 で ある 。
0830
,257,29: 私 が 「 フシギ な 女 」 を 書い た の は 、 単に 人間 の 心理 を 解析 する だけ で 、 確実 に 犯人 を 推定
^
し うる 稀有 な 場合 で あっ た から 。
0831
,109,25: ブレーキ に 押しつけ られ て いる 願望 は 、 なんと かし て 自然 に 、 又は 自然 らしく 、 そして 罪 を 他 に 転嫁
^
し うる 堂々たる 口実 を 得 て ブレーキ を 外し たい と ひそか に 待っ て いる の だ から 。
0831
,313,16: したがって 、 犯人 の 手記 の よう に それ 一 ツ 独立 の 対象 として 論議
^
し うる もの で は ない が 、 あいにく 殴ら れ た 婦人 の 手記 だけ で 殴っ た 方 の 言い分 も 、 証人 の 証言 も ない から 、 この 手記 を 一方 的 に 信じ て 書く の は 不当 で ある が 、 私 は 元々 紙上 裁判 しよ う という コンタン が ある わけ で は なく 、 およそ 裁判官 的 な 意識 は 持っ て い ない の で ある 。
0832
,47,20: 原告 は 慰藉 料金 二 十 万 円 を 請求 し て いる が 、 慰藉 料 を 請求
^
し 得る の は 女子 のみ で 、 男子 は これ を 請求 し 得 ない 。
0832
,47,33: 原告 は 慰藉 料金 二 十 万 円 を 請求 し て いる が 、 慰藉 料 を 請求 し 得る の は 女子 のみ で 、 男子 は これ を 請求
^
し 得 ない 。
0832
,76,4: 慰藉 料 を 請求
^
し うる は 女子 のみ に し て 、 男子 は これ を 請求 する あたわ ず と 、 簡単 に 断定 する わけ に は いか なかっ た で あろ う 。
0832
,79,19: この クリーニング 氏 の 場合 に は 、 請求 でき なく とも 、 男の子 だって 慰藉 料 を 請求
^
し うる 場合 が ある 筈 で ある 。
0832
,88,34: しかし 、 ほか の 日本 の 男の子 の 全部 が どの よう な 特殊 事情 が あっ て も 慰藉 料 を 請求 でき ない 、 という こと を 、 そんなに 易々 と 結論
^
し うる もの で は なかろ う 。
0832
,89,17: だいたい 、 そんなに 易々 と 全般 的 な 結論 が だせ て 、 それ で 通用
^
し うる なら 、 裁判 の 必要 は ない じゃ ない か 。
0832
,414,7: 実際 は 、 物質 で 処理
^
し うる もの 全て 物質 で 処理 する 秩序 が 確立 する と 、 本当に 内容 充実 し た 礼儀 や モラル が 実生活 の 表面 へ ハッキリ 押しださ れ て くる の で ある 。
0833
,154,15: むろん 、 ある 種 の 精神病 は 、 潜在 意識 を ひきだし て 判明
^
し うる 苦労 の タネ から ズルズル と 衰弱 に ひきこま れ て いる 場合 も ある でしょ う 。
0836
,169,22: 切実 な 生活 問題 という その 切実 さ は 、 老境 に 至ら ぬ 私 に も 容易 に 想像 し 同感
^
し うる の で ある 。
0838
,210,24: たとえ その イタワリ や イツクシミ が 逆 な ブッチョウ 面 と なっ て 現れる に し て も 、 それ は そういう ワガママ を
^
し うる の が 自分 の 本当 の ウチ で ある アカシ な の で ある 。
0842
,172,19: 「 ゴルフ に 於 て は 天才 は 存在 せ ず 、 万 人 が 同じ よう に 上達
^
し うる もの です 」
0842
,748,22: 「 いかが です か 、 うまい です か 」 「 ハ 、 ちょっと 痛い です 」 という よう な 会話 の 発生
^
し うる 場合 は 、 カニ ミソ の ほか に は めったに 考え られ ない ばかり で なく 、 カニ ミソ において は 、 そういう 会話 の 発生 する の が 当然 な の だ から 凄味 が ある 。
0842
,2805,20: したがって 、 あらゆる スポーツ に 基本 的 な 身体 の 動かし 方 、 使い方 という もの が ゴルフ によって 会得
^
し うる の で ある 。
0850
,112,10: 待つ 身 の つら さ と いう が 、 予期
^
し 得 ぬ 早 さ の うち に 電報 為替 が とどい た 時 の 喜び は 忘れ られ ぬ 。
0851
,215,57: 然し 、 この 悲しみ の 有無 は 生れつき の 気質 で は なく 、 人 は 本来 この 悲しみ が 有る もの な ので 、 この 悲しみ は 素朴 で あり 、 父 は それ を 抑える か 、 抑える こと によって 失う か 、 後天的 に 処理 し た もの で 、 そういう 風 に 処理
^
し 得 た こと に は 性格 的 な もの が あっ た かも 知れ ない 。
0852
,369,20: そういう 太虚 の 状態 から 、 人 は たぶん 色々 の 自分 の 心 を 組み立 て 得 、 意志
^
し 得る 状態 で あっ た と 思う 。
0853
,12,41: 予定 の プラン という もの は その 作家 の 既成 の 個性 に 属し 、 既成 の 力量 に 属し て いる の だ が 、 芸術 は 常に 自我 の 創造 発見 で 、 既成 の プラン を はみだし 予測
^
し 得 ざり し もの の 創造 発見 に 至ら なけれ ば 自ら 充たし あたわ ぬ 性質 の もの だ 。
0853
,101,58: ある が まま の 本性 は 見 ぬ ふり し て 、 こと さらに 綺麗 ごと で 夢物語 を 仕上げ 、 実 人生 を 卑俗 なる もの として 作中 人物 に わが ま こと の 人格 を 創り だす つもり な の だ が 、 わが 本性 の 着実 な 裏づけ なし に 血肉 こもる 人格 の 創作
^
し うる 由 も ない 。
0853
,281,90: だから 、 通俗 雑誌 など から 注文 を つけ られ たり 、 こんな こと を 書い て くれ と 言わ れる と 、 却って それ を キッカケ に 独自 な 作家 活動 が 起り 易い もの 、 なぜ なら 、 作家 は 自分 一 人 で あれ これ 考え て いる 時 は 自分 の 既成 の 限界 に 縛ら れ そこ から 出 にくい もの で あり 、 他 から 思い も 寄ら ない 糸口 を 与え られる と 、 自分 の 既成 の 限界 を はみだし て 予測
^
し 得 ざる 活動 を 起し 新 ら た な 自我 を 発見 し 加える こと が でき 易い から だ 。
0853
,286,75: 落伍 者 ほど ウヌボレ の 強い もの は ない が 、 ウヌボレ と 自信 は 違っ て 、 自信 は 人 が 与え て くれる もの 、 つまり 人 が 自分 の 才能 を 認め て くれる こと によって 当人 が 実際 の 自信 を 持ち 得る もの で 、 ドストエフスキー ほど の 大 天才 で も 人々 に 才能 を 認め られ 名 と金 を 与え られ て 、 はじめて 全 才能 を 発揮
^
し うる 自信 に 恵まれる こと が でき た 。
0855
,98,10: だから 私 は 敗戦 後 の 日本 が むしろ 混乱
^
し うる 最大 の 混乱 に 落ち て 、 精神 の 最大 の デカダンス が 来 た 方 が いい と 思っ た 。
0855
,198,37: この 女 は ただ 戦争 に 最後 の 大 破壊 の 結末 が き て 全て が 一新 する という こと だけ が 願い で あり 、 破壊 の 大き さ が 、 新た な 予想
^
し 得 ない 世界 へ の 最大 の 味覚 の よう で あっ た 。
0857
,265,61: 芸術 など は 作家 の 人生 に 於い て は たかが 商品 に すぎ ず 、 又は 遊び に すぎ ない もの で 、 そこ に 作者 の 多く の 時間 が かけ られ 、 心労 苦吟 が 賭け られ 、 時には 作者 の 肉 を けずり 命 を 奪う もの で あっ て も 、 作者 が そこ に 没入
^
し 得る 力 と なっ て いる もの は それ が 作者 の 人生 の オモチャ で あり 、 他 の 何 物 より も 心 を 充たす 遊び で あっ た という 外 に 何 物 が ある の か 。
0858
,156,3: 我々 の 為
^
し うる こと は 、 ただ 、 少し ずつ 良く なれ 、 という こと で 、 人間 の 堕落 の 限界 も 、 実は 案外 、 その 程度 で しか 有り得 ない 。
0859
,33,30: そして 彼 は 処世 的 な マジメ さ によって 、 真実 の 文学 的 懊悩 、 人間 的 懊悩 を 文章 的 に 処理 しよ う と し 、 処理
^
し 得る もの と タカ を くくっ て い た 。
0859
,59,9: 彼 は 告白 する こと によって 苦悩 が 軽減
^
し 得る と 信じ 、 苦悩 を 軽減 し 得る 自己 救済 の 文章 を 工夫 し た 。
0859
,59,17: 彼 は 告白 する こと によって 苦悩 が 軽減 し 得る と 信じ 、 苦悩 を 軽減
^
し 得る 自己 救済 の 文章 を 工夫 し た 。
0859
,69,43: 姪 と 関係 を 結ん で 心ならずも 身 に ふり かかっ た 処世 的 な 苦悩 に対して 死物 ぐる いで 処理 始末 の できる 執拗 な 男 で い ながら 、 身 に ふり かかっ た 苦悩 に は 執拗 に 堪え 抵抗
^
し 得 て も 、 自ら の 本当に 欲する 本心 を 見定め て 苦悩 に とびこみ 、 自己 破壊 を 行う という 健全 なる 魂 、 執拗 なる 自己 探求 という もの は なかっ た の で ある 。
0859
,104,36: 日本 の 家庭 という もの は 、 魂 を 昏酔 さ せる 不健康 な 寝床 で 、 純潔 と 不変 という 意外 千 万 な 大 看板 を かかげ て 、 男 と 女 が 下落
^
し 得る 最低 位 まで 下落 し て それ が 他人 で ない 証拠 な の だ と 思っ て いる 。
0859
,148,31: 人間 の 肉体 に は 精神 が 宿り 、 本能 が 宿り 、 この 肉体 と 精神 が 織り だす 独得 の 絢 は 、 一般 的 な 解説 によって 理解
^
し 得る もの で は なく 、 常に 各人 各様 の 発見 が 行わ れる 永遠 に 独自 なる 世界 で ある 。
0859
,154,3: 又 、 安息
^
し 得 ない 人間 で ある 。
0860
,43,31: 然し 、 それ が 、 自ら 省みる こと 不足 の せい で あり 、 自ら 知る こと 足ら ざる せい で ある こと を 、 そう で は ない と 断言
^
し 得る や 。
0862
,17,22: 私 は 前 に も 記し た よう に 、 朝 の 散歩 の 時間 において 、 もっとも 平静 に 思考
^
し うる 。
0863
,153,9: それ は 蒼古 の 色 を 帯び 、 記憶
^
し 得 ない ほど の 年数 を 経 た こと を 証拠立てる たくさん の 痕跡 を 見 て 、 わたくし は 慄然 と し まし た 。
0868
,128,21: すなわち 、 婦人 は 部屋 着 と 特殊 な 外出 着 ( 礼服 を 含む ) に 限り これ を 保存
^
し 得る こと 、 男子 は 、 部屋 着 のみ と する こと 。
0869
,5,28: か ゝ る 強制 が 如何なる 結果 を 生む か は 、 或 る 種 の 教育 者 を 除い て は 、 明 か に 想像
^
し 得る に 違い ない 。
0877
,199,33: 俳優 の 側 から 言え ば 、 当然 、 その 作家 の 才能 を 高く 評価 する ばかり で なく 、 自分 の ため に 、 自分 の 力 を 最大限 に 発揮
^
し 得る 脚本 を 書い て くれる 相手 として 、 これ を 遇 し ます 。
0880
,23,27: この 野蛮 な 風習 だけ を み て も 、 日本 の 劇 作家 が 、 社会 から いかに 遇 さ れ て いる か を 想像
^
し うる の で ある 。
0880
,38,10: われわれ が 劇場 に 求め 、 舞台 において 発見
^
し うる 「 演劇 の 美し さ と 真実 」 は 、 すべて われわれ の 現実 に 営む 生活 を 土台 として つくりあげ た もの で ある 。
0894
,61,42: 飛行機 に し て も 戦車 に し て も 前 大戦 に 使用 さ れ た もの は 、 今日 から 見れ ば 玩具 の 様 な もの で 、 三 〇 年間 の 発達 は その 当時 夢想 だ に
^
し 得 なかっ た 情勢 を 齎し て 了 っ た 。
0894
,62,53: 勿論 その 発展 の 可能 性 は 誰 しも 疑う もの は なかっ た の で ある が 、 今日 の 様 な 強力 、 快速 な 飛行機 が 多量 に 生産 せら れ 、 それ が 今次 大戦 に 運用 せら れ た 様 に 使わ れる と は 誰 も 予知
^
し 得 なかっ た で あろ う 。
0894
,72,31: こんな ロケット 弾 を 、 目的 の 都市 の 中央 に 自動的 に 到着 さ せる という こと は 、 今日 の 欧米 の 技術 の 発達 を以て すれ ば 実現
^
し 得る こと で ある 。
0894
,125,89: 殊に 米国 に は 原子 爆弾 の 秘密 は 絶対 に 他 に 洩らし て は なら ぬ という 強い 輿論 も ある し 、 米国 の バーンズ 国務 長官 は 国際 連合 総会 に 出席 する ため ロンドン に 出発 する に際し 、 原子力 管理 委員 会 は アメリカ が 自発 的 に 提供 せ ぬ 科学 情報 を 要求 でき ない こと 、 又 もし この 種 の 情報 を 強いて 獲得 しよ う と し た 場合 に は 、 米国 は 拒否 権 を 行使
^
し 得る こと 、 又 安全 保障 理事 会 が 此 の 種 の 情報 の 交換 を 票決 し て も 、 これ に 参加 する 程度 は 米国 議会 の 決定 に 俟 つ こと を 言明 し 、 国際 連合 総会 に 於 て も 原子力 管理 委員 会 は 原子 爆弾 の 秘密 公開 を 米国 に 強要 する 権能 の ない こと を 述べ て いる 。
0894
,128,5: 今日 原子 爆弾 を 製造
^
し 得る の は アメリカ だけ で ある 。
0894
,131,27: 即ち アメリカ は 世界 の 警察 国 として 、 原子 爆弾 の 威力 の 裏付け によって 国家 の 不正 行為 を 押え 、 国際 平和 を 維持
^
し 得る 能力 を 有し て いる の で ある 。
0894
,133,28: それ さえ 実現 できれ ば 、 国際 連合 と よく 連絡 協調 を 保つ こと により 、 世界 の 平和 と 文化 と の 推進 は 充分 企図
^
し 得 られる で あろ う 。
0908
,12,6: そこで 始め て 彼 は 呼吸
^
し 得る 。
0910
,52,18: ゲーテ が ディレッタント の こと を 評し て 、 何 でも 自分 が 練習 すれ ば 上達
^
し うる もの で ある と 思っ て いる もの の こと で ある と いっ て いる の は 、 注意 す べき 言葉 で ある 。
0918
,406,78: それ が どんなに 悲しい 時 で あれ 、 それ が どんなに 怒り に 満ち た もの で あれ 、 ひしひし と 「 生き て いる 」 「 生き て いる 」 と 、 自分 が 自分 の 生命 に 驚き の 声 を あげる 時 のみ 、 人々 は 、 時間 に 、 空間 に 、 光 に 、 音 に 、 言葉 に 「 これ を こんなに 自由 に 、 使い まくれる ん だ 」 「 命令
^
し うる ん だ 」 と いい きれる の で ある 。
0918
,463,14: つまり それ は 、 おたがいに 切り結び あう こと を もっ て のみ 、 存在
^
し うる という 時代 の 、 一つ の 大きな 特徴 と なっ て くる の で ある 。
0918
,664,16: それ と共に 、 夢 で は なく 、 近く 地球 の 人類 が 同時に 、 合唱
^
し うる 手段 も 、 技術 も 、 今 現われよ う と し て いる と も いえる の で ある 。
0918
,1276,59: この 商品 化 さ れ た 巨大 な 流れ の 中 に 、 ローマ法王 から のがれ て 、 新大陸 に メイフラワー 号 で 上陸 し た 人々 から 生まれで た アメリカ が 一 九 五 〇 年代 に いたっ て 、 世紀 の 新しい 担い手 と なっ て くる という こと を 、 幾 人 の 人 が 予見
^
し え た で あろ う 。
0918
,1378,23: 何びと も が 、 その 組織 に 属する こと によって のみ 、 その 対象 の 感覚 的 素材 も 初めて 的確 に 把握
^
し うる という 段階 の 文化 が 出現 しよ う と し て いる の で ある 。
0932
,3,20: ちょうど 潮 の 干満 が 、 遠い 遠い 月 の 世界 と 関係 が ある と 、 誰 が 想像
^
し 得 た で あろ う 。
0936
,0,44: 三 年 前 、 第 一 回 の 支部 図書館 準備 会 の 会合 に 出席 し た 人々 の 何 人 が 、 この 三 年 目 の 今日 、 かかる かたち で 三 周年 を 迎える こと が できる と 想像
^
し え た で あろ う 。
0944
,52,65: あくまでも 実際 的 で 、 受刑 者 の 感受性 を 土台 に し て 周到 に 計算 さ れ 、 相手 の 苦痛 を 想像 力 で 補っ たり 割引 し たり する よう な 幼稚 な 誤り を おかさ ない のみ なら ず 、 単純 な いくつ か の マニエール に 独創 的 な 組合せ を あたえる こと によって 、 誰 も 想像 も
^
し 得 なかっ た 測り 知れ ぬ 残酷 の 効果 を ひきだす の で ある 。
0947
,3260,10: 歳月 の 力 も 、 神月 に は 作用
^
し え なかっ た の だ と みえる 。
0967
,40,8: それ 以前 に は およそ 外人 が 使用
^
し うる 日本 紙幣 という もの は 存在 し ない の だ から 、 問答 に で て くる キン サツ が この 銀 札 で ある に せよ か の 金札 で ある に せよ 、 こと がら が 慶応 三 年 以後 に ぞくし て いる こと だけ は 間違い が なく 、 三 百 年 の 屋台骨 まさに 崩れ ん として 、 いちはやく 日本人 の 商業 社会 から サツ の 見放さ れ て い た こと も また 間違い が ない 。
0984
,195,20: 共産 主義 を 一つ の 思想 として は 是認 し ながら も 、 実践 的 な 体系 として は 肯定
^
し え ない 人 も 多い 。
0984
,274,9: 要するに 、 マルクス主義 は あらゆる 戦争 に 反対
^
し うる もの で は なく 、 反対 し て い ない 。
0985
,871,26: 学問 の 事 など 私 に は わから ん が 、 兄さん みたい な 良心 的 な 歴史 学者 なんて 、 これから の 日本 に 存在
^
し 得る わけ が ない 。
0986
,32,47: 二 人 の 言葉 に けしかけ られ た よう に 、 朗読 の 声 が しだいに 大きく なる ) 『 もちろん 私 ども は 、 二 度 や 三 度 の ミソギ 行 に 参加 し た こと を もっ て 、 カンナガラ の 大道 を 体得
^
し 得 たり と 僣称 しよ う と する もの で は あり ませ ん 。
0986
,427,27: 三芳 … … ( チョット きょとん と し て 大野 と 薄田 を 見 あげる が 、 しかし 、 なに が はじまっ た の か 理解
^
し 得 ず 、 さらに また 薄田 に 向っ て 二 度 三 度 と 頭 を さげる 。
0988
,1213,8: しかも それら の 全貌 を いくらか 明らか に
^
し 得 た として も 、 そこ から 別に 何 の 得る 所 も 無い だろ う 。
0988
,4956,9: し た が つて 稻子 は それ に 對抗
^
し 得 ない 。
0989
,945,36: それ を 境目 に し て 、 その 向う側 の 第 一 の 勢力 と 此方 側 の 第 二 の 勢力 の 対立 の 中間 に は 実際 的 に は どんな 立場 も 存在
^
し 得 ない 。
0989
,2872,8: 審判 を 下し 、 悪 を きゅうだん
^
し 得る の は 誰 か と 言う 事 だ !
1000
,1110,9: 父 は 滋 幹 が その 詩 を 暗誦
^
し 得る よう に なっ た の を 見 て 、
1002
,23,17: 能楽 が 今 でも 日本 文化 の 一つ の 代表 的 な 産物 として 世界 に 提供
^
し 得 られる もの で ある と すれ ば 、 その 内 の 少なから ぬ 部分 の 創作 者 で ある 世阿弥 は 、 世界 的 な 作家 として 認め られ なく て は なる まい 。
1002
,27,20: そうして この 墨絵 も また 、 日本 文化 の 一つ の 代表 的 な 産物 として 、 世界 に 提供
^
し 得 られる もの で ある 。
1002
,64,26: 彼 は 民衆 の 力 の 勃興 を 眼前 に 見 ながら 、 そこ に 新しい 時代 の 機運 の 動い て いる こと を 看取
^
し 得 ない の で あっ た 。
1002
,79,16: ただ しかし 、 それら の 物語 を 特に 応仁 以後 の 時代 の 製作 として 確証
^
し 得る か どう か は 疑問 で ある 。
1002
,181,21: しかし 日本 の 民衆 の なか に 、 苦しむ 神 、 死ん で 蘇る 神 と いう ごとき 観念 を 理解
^
し 得る 能力 の あっ た こと は 、 疑う べく も ない 。
1002
,259,29: 以上 の ごとく 見れ ば 、 応仁 以後 の 無秩序 な 社会 情勢 の なか に あっ て も 、 ヨーロッパ 文化 に 接し て それ を 摂取
^
し 得る よう な 思想 的 情況 は 、 十分 に 成立 し て い た という こと が できる の で あろ う 。
1002
,375,47: 敵 を ののしる こと によって 敵 を 憤激 さ せれ ば 、 それだけ 敵 が 強まる こと に なっ て 損 で ある 、 という 利害 打算 も あるいは 含ま れ て いる の かも しれ ぬ が 、 しかし 根本 に ある 考え は 、 尊敬
^
し 得 ない よう な もの は 敵 と する に 価し ない 、 敵 に 取っ た という こと は 尊敬 に 価する 証拠 で ある と いう に ある で あろ う 。
1008
,71,12: 少年 時代 以来 の 藤村 の 苦労 を 、 作品 を通じて 通観
^
し 得 た とき に 、 私 に は やっと この こと が わかっ た 。
1008
,78,17: ありのまま を 卒 直 に 言っ て しまう という こと は 、 実際 に ありのまま を 表現
^
し 得る か どう か は 別 問題 として 、 一つ の 性格 的 な 態度 で ある 。
1012
,17,25: と 不満 に 思わ ず に は い られ なかっ た の でし た が 、 大人 に なる に従って 祖母 が 細かく 説明
^
し 得 なかっ た 、 その 辺 の 事情 も 、 ハハア 、 なるほど な !
1019
,160,17: しかして 、 優れ た 時代 が 優れ た 人間 を 生ん だ の で ある と 断言
^
し 得 られる で あろ う 。
1033
,9,22: 微妙 な 工夫 、 デリケート な 魅力 を 持た ね ば なら ぬ はず の 「 味 」 は 、 終に 発見
^
し 得 なかっ た 。
1037
,1580,10: 性欲 に対して も 、 一応 、 苦悩 期 を 脱皮
^
し 得 た の で あろ う 。
1037
,2186,11: しかし 私 は それ を 私 の 体 で 初めて 実証
^
し 得 た の で ある 。
1037
,2593,17: しかし 全癒 し た から 退院 する の で ない こと 、 人体 に 放射線 を 照射
^
し 得る 限界 に 達し た から で ある こと 、 従って 体力 が 回復 次第 、 再 入院 し なけれ ば なら ない 旨 を 、 医者 から 繰り返し 告げ られる 。
1041
,1294,29: 南部 体験 を まったく 新しい もの として とらえ なおす の で ない かぎり 、 南部 体験 は 、 南部 の ブルース を うたう 黒人 の 数 だけ しか 存在
^
し え ない 個人 的 な 体験 の 世界 で しか なく 、 黒人 自身 にとって すら 、 ブルース は 、 フォーク ・ アート に なり そう だっ た 。
1041
,1752,39: そして この 意味 で の カントリー ・ アンド ・ ウエスタン は 、 アパラチア の 山 の なか に とどまっ て い た 当時 の 音楽 と は 区別 し て 考える べき で あり 、 ロックンロール と 結合
^
し え た カントリー ・ アンド ・ ウエスタン は 、 充分 に 商業 的 に なっ て から の もの で なけれ ば いけ ない 。
1041
,3202,31: ロックンロール が 持つ 快適 さ は 、 はじめ から 陽気 に 単純 に しあげ られ た ビー玉 の よう な うれし さ で は なく 、 複雑 な もの に 発展
^
し うる 土台 を 持っ た 、 大 泣き し た あと の 昇華 的 な さわやかさ で なけれ ば なら ない 。
1041
,3817,6: その とき の 彼 の 発揮
^
し 得る 音楽 的 な あるいは 社会 的 な 意味 について 論じる 記事 から 、 彼 が 歌い 始め た 一 九 五 〇 年代 なかば の アメリカ について 論評 する 記事 まで 、 数多く の 関連 記事 を 僕 は ヒッピー・ペーパーズ で 読ん だ 。
1046
,51,34: その 地域 の 西南 部 は 少く とも 今 の オオサカ ( 大阪 ) 湾 の 沿岸 地方 を 含ん で い て 、 セト 内海 の 航路 によって 遠く キュウシュウ 方面 と 交通
^
し 得る 便宜 を もっ て い た に 違い ない が 、 東北 方 において どこ まで ひろがっ て い た か は 、 知り がたい 。
1046
,71,28: もし 日本 民族 の 全体 が 一つ の 国家 に 統一 せら れ た 時 を 建国 と すれ ば 、 その おおよそ の 時期 は よし 推測
^
し 得 られる として も 、 たしか な こと は やはり わから ず 、 そう し て また それ を 建国 と する こと も ふさわしく ない 。
1047
,72,20: ただ それら が いかに 変化 し て も 、 その 変化 し た 状態 に 常に 適応 する もの 適応
^
し 得る もの が 永久 不変 な の で あっ て 、 国体 は この 意義 において 不変 で あっ た の で ある 。
1047
,73,66: 政治 の 実際 に あらわれ た ところ について 見 て も 、 権臣 政治 ・ 摂関 政治 ・ 院宣 政治 ・ 幕府 政治 と 、 その 形態 は 昔 から 幾度 も 変っ て 来 た に かかわら ず 、 国体 は 変ら なかっ た が 、 それ は 実は 政治 の 形態 が どう 変っ て も その 変っ た 形態 が 成立 し 存在
^
し 得る よう な 国体 だ から の こと で あり 、 一層 適切 に いう と 、 政治 の 形態 が 変り 得 た が ため に 国体 が 変ら ず に 来 た の で ある 。
1052
,31,5: 不幸 は 不幸 と 自覚
^
し える 人間 に のみ 不幸 な の だ から 。
1072
,1025,19: いちど 、 短刀 を 取り落し た 市十郎 の 手 に は 、 従兄 の そういう 力 に 、 抗
^
し 得 ない 魅力 を おぼえ た 。
1073
,515,58: いつも の 山 の 穴 へ 」 と 、 不 死人 は 、 われ がち に 逃げまどう 仲間 へ 叱咤 し ながら 、 一方 の 腕 に 、 小次郎 の からだ を 引 ッ つるし 、 山門 を 横 に 、 山 寄り の 地勢 へ 向っ て 、 駈け 出し て ゆく と 、 彼 すら 予測
^
し 得 なかっ た 物 蔭 から 、 一 陣 の 人影 が 、 列 を すすめ 、 ばらばら と 、 虚空 に は 羽 う なり を 、 地 に は 空 走り の 音 を 立て て 、 無数 の 矢 を 、 射 集め て き た 。
1073
,1013,3: いかで か 看過
^
し 得ん と いう ところ だ 。
1074
,126,37: それから 今一つ は 年 久しい 慣行 より も 、 新た に 入っ て 来 た 外国 の 理論 に 、 根拠 を まず 求めよ う と し た こと が 、 ついに 民 風 を 新た に
^
し 得 なかっ た 原因 か と 思わ れる 。
1074
,150,17: 比較 の 方法 が 研究 の 上 に 、 これ くらい 有効 に また 興味深く 、 応用
^
し 得 られる 場合 も 少ない 。
1074
,265,29: また そういう 事 が 書物 に 載せ られ て ある の も 、 数 百 年 以来 の こと で ある が 、 私 たち に 少し も 諒解
^
し 得 ない の は 、 どうして その よう な こと を 国 中 挙っ て 、 信じ 始め たろ う か という 点 で ある 。
1074
,341,5: 以前 は 全く 想像 も
^
し 得 なかっ た 福徳 の 神 を 、 仮に 国外 から 学ば ず として も 、 自然 と 考え出さ ず に は い られ なく なっ た という の は 、 一言 で いう なら ば 海 の 産業 の 進歩 で あっ た 。
1074
,507,51: それ を 根 こそげ 抜き 棄てよ う という の なら ば 、 また 一つ の 議論 として 成立つ だろ う が 、 これ ほど 明々白々 な 民間 の 事実 に も 気がつか ず 、 ただ 今日 いう 所 の 何 々 サイ という 類 の 催し を以て 、 国民 を 統一
^
し 得 られる と 思う よう だっ たら 、 祝祭日 という 名称 の 如き は 、 むしろ ない 方 が 害 が 少なかろ う 。
1074
,610,10: 昔 は 女房 を この 日 で ない と 離縁
^
し 得 なかっ た 。
1074
,653,72: 仙台 の 「 梅若 の こと 」 という 日 は やはり 同じ 日 で 、 四百四病 を 送れ 送れ と 書い た 紙 を 笹 の 枝 に つけ て 、 草餅 を 添え て 家 の そば に 立てる 風 が 昔 あっ た と 、 真山 青果 君 の 仙台 方言 考 に 出 て いる が 、 これ など まだ 江戸 風 を 真似 た もの と も 想像
^
し 得 られる 。
1074
,706,20: オコナイ が もと 行法 の 義 で 、 寺家 から 生まれ た 語 で ある こと は ほぼ 想像
^
し 得 られる 。
1074
,765,40: なるほど この 日 が 女 に 取っ て 最も 名誉 ある 記念 す べき 日 なる 故に 、 この 日 を以て 祀ら るる 結界 の 社 に 、 花 摘 の 名 が 起っ た の だ と も 説明
^
し 得る か 知ら ぬ が 、 一 たび 他 の 地方 の 事例 を 比較 し て 見る と 、 根原 の 必ずしも そう 単純 で なかっ た こと が 窺い 知ら るる の で ある 。
1074
,786,90: 前 に 挙げ た 陸中 化粧 坂 の 薬師堂 に 美女 を以て 池 の 神 の 牲 と し た 口碑 を 伝える の も 、 その 薬師 の 賽 日 という 四月 八 日 と 関係 ある こと は 、 同時に 報告 せら れ た 武蔵 井 ノ 頭 の 弁天 の 申し 児 なる 長者 の 娘 が 、 池 に 入っ て 蛇体 と なっ た の も 同じ 日 という 話 ( 郷土 研究 二 巻 六 九 二 頁 ) と 見合わせ て も 推測
^
し 得 られる 。
1074
,847,9: どういう 順序 で そう なっ た か が 説明
^
し 得 なけれ ば 物 に なら ぬ が 、 この 三 把 の 苗 と サンバイサン の 名 と 、 脈絡 が あり そう だ という 推測 ばかり は 、 空 な もの で ない と 私 は 思っ て いる 。
1074
,1016,25: 町 と 村落 と 、 一つ の 行事 の 花々し さ の 度 の ちがう 理由 は 、 誰 に でも 容易 に 推測
^
し 得る こと で ある 。
1074
,1045,43: 京都 や 奈良 で こそ すでに 足利 期 の 末 頃 から 、 珍しい 形 の 盆 燈籠 の 、 貴人 の 間 に 賞翫 せら れ た こと が 見え て いる が 、 それ を 地方 に 住む 者 が 利用
^
し 得 た の は 、 また 大分 後 の こと で なく て は なら ぬ 。
1074
,1080,41: この 人 の 意見 は 日本 風俗 志 ( 上巻 四 八 三 頁 以下 ) に も 出 て い て 、 十分 に 穏健 なる もの で あっ た が 、 なお この 一語 の 意味 を 明らか に
^
し 得 なかっ た ため に 、 今 に 至る まで 地方 の 通説 を 、 覆え す こと に 成功 し て い ない 。
1074
,1151,50: こういう いろいろ の 村 の ため に 好ま しから ぬ もの が 、 この 一種 の 示威 運動 的 方式 を以て 、 毎年 定まっ た 日 に 追 却 せら れる という こと が 、 郷土 の 気風 に 暗々裏 の 影響 を 与え て い た こと は 想像
^
し 得 られる が 、 そういう 中 で も 異なる 日 、 または 岡 の 上 とか 水 の 辺 とかいう 場所 の ちがい は 、 何 か 本原 に 溯っ て の 考え方 に 、 特色 が あっ た こと を 語る もの で は なかっ た か 。
1074
,1189,54: 日本 北半 の 七 日 日 行事 、 ことに 秋田 津軽 の 眠 流し の 大祭 が 、 東海 近畿 から 彼方 の 各 都会 に 今 でも 盛ん に 行わ れ て いる 十 六 日 の 魂送り の 式 と 、 非常 に よく 似 て いる 理由 も これから 説明
^
し 得 られ そう だ 。
1074
,1415,24: 桔梗 という 花 の しばしば 神祭 に 使用 せ られる の は 、 あるいは その 形状 から で も 若干 の 理由 を 推測
^
し 得 ぬ こと は ない が 、 その他 の 植物 に 至っ て は 、 繁茂 の 地 が 荒野 で あっ た 点 以外 に 、 これ を 盆 花 と し 始め た 動機 を 知り 難い 。
1074
,1439,14: すなわち その 日 に 口 に する 甘酒 や 鮓 、 外部 から 想像
^
し 得 ない 深い 歓楽 は 、 村 として 神 を 祀ら ぬ 前 から 引継が れ た もの で あっ た 。
1074
,1540,60: そうして この 害鳥 獣 の 駆除 手段 が 人智 の 進ま ぬ 時代 に かえって 自動 式 で あっ た という こと は 、 何だか 不思議 な よう に も 思わ れる が 、 我々 の 祖先 に は 単なる 動物 の 生態 とか 、 水 とか 風 とか の 自然 の 法則 以外 に 、 別に 深く 信頼
^
し 得る もの が あっ た の で ある 。
1074
,2101,21: 少なくとも この 区域 において は 、 独断 は 何ら の 威力 も なく 、 ただ 事実 に 基づい て 帰納
^
し 得る 者 だけ が 、 正しい 知識 に 到達 する という こと を 経験 さ せ て くれる の で ある 。
1074
,2108,20: 今後 の 採集 が いよいよ 必要 で あり 、 かつ 必ずしも 興味 の 乏しい 仕事 で ない こと を 例示
^
し 得 た こと を以て 満足 す べき もの で 、 もちろん 完成 という もの から は 大変 な 距離 が ある 。
1075
,214,12: 村 の 祭り に 一 人 の 例外 も なく 協力
^
し 得る という こと は 、 もう 大分 ひさしい 前 から 望み がたい こと に なっ て いる 。
1075
,390,41: 勢 祈祷 も 近ごろ は 病人 など の ため ばかり だ から 、 だんだん と 人数 が 少なく なっ て いる が 、 この 大きな 総 国 の 祈願 を 機会 として 、 できる なら ある だけ の 人 が 参加
^
し 得る よう な 、 かん た ん な 式 を 設け たい もの で ある 。
1075
,671,36: 町 に 出 て き て 反物 を 買い もとめ たり 、 または 仕立 屋 に 縫っ て もらう など という こと は 、 こういう 昔話 に 笑い 興じ た 娘 たち の 、 夢にも 予想
^
し 得 ない こと で あっ た 。
1075
,885,43: 都会 も 最初 の うち は 、 屋根 の 形 や 葺き かた が おそろい で あっ た らしい こと は 、 火事 に あわ ない いくつ か の 小さな 町 の 、 家並み を 見 て も 大 よそ は 想像
^
し 得 られる 。
1075
,934,55: どう すれ ば 日本 の 国土 に 相応 し 、 風景 と 調和 し 、 無事 の 日 に は こころよい 住 心地 と 、 たのしい 安全 感 と を あたえる よう な 住宅 の 群れ を 作りあげ て 、 いよいよ わたし たち の 愛惜 の 念 を 、 深く かつ 切 なる もの に
^
し 得る か を 考え なけれ ば なら ぬ 。
1075
,992,8: という 有名 な 古 歌 から も 想像
^
し 得 られる が 、 いっぽう に は また 家庭 生活 、 日常 生活 の こと も ケ と いっ て いる から 、 あるいは かえって こちら が さき かも 知れ ない 。
1075
,1257,18: 土地 の 事情 という よう な かん た ん な 言葉 で も 、 ひと 通り は 説明
^
し 得 られる の かも 知れ ぬ が 、 つまり わたし たち の 一 人 一 人 の 必要 に は 、 まだ 改良 の でき ない こまごま と し た もの が 、 か ず 多く のこっ て い た の で ある 。
1075
,1258,27: そうして 現在 ある もの が 、 ともかく も 今 で は 一番 つご う の よい 方法 で ある という こと が 、 だいたい に は 想像
^
し 得 られる の で ある 。
1075
,1331,64: その 一つ は 両 の 手 の 自由 に つかえる こと 、 山 へ 登る のに 木 に つかまり 萱 を わけ 、 または 杖 とか 少し の 武器 とか を とっ て 、 急場 の 危害 を ふせぎ 得 られる こと 、 その 二 は 練習 と 忍耐 または 持前 の 力 によって 、 荷物 の 分量 を よほど の ところ まで 増加
^
し 得 られる こと で 、 その ため に 人 が 余計 な 労苦 を する こと に なっ た けれども 、 一方 に は また この 二つ の 長 処 を 利用 し て 、 中世 いらい の 我 邦 の 交通 は 、 いちじるしく 開け すすん だ の で あっ た 。
1075
,1423,17: すなわち 道路 の 危害 の 少なく なっ た 今 の 世 で なく て は 、 発達
^
し 得 ない 一つ の 運搬 法 で あっ た 。
1075
,1428,10: そく ざ に 敵 を ふせい で 荷物 を 保護
^
し 得る という 、 たった 一つ の 長 処 を のぞい て は 、 以前 さかん に 行わ れ た 背負 繩 の 運搬 の 、 かわり に なる だけ の 力 は もっ て い なかっ た の で ある 。
1076
,85,62: いよいよ その よう な 気楽 な こと を 、 言っ て はおら れ ない 時代 が 到来 し て 、 自然 科学 の 方面 で は まず 一段 の 活気 が 感じ られ 、 その 研究 の 成果 に は 、 或 る 程度 の 期待 が 繋げ られる よう に なっ た が 、 是 と 雁行 し また 互いに 利用
^
し 得 べき 文化 史 の 方面 で は 、 まだ 疑問 の 形 すら も 具わっ て い ない 。
1076
,155,30: 海 からく さぐ さ の 好ましい もの を 、 日本人 に 寄与 し た 風 の 名 を 、 アユ と 呼ん で い た 理由 は こうして 説明
^
し 得 られる が 、 是 が 日本海 の 沿岸 だけ に 弘 く 伝わっ て 、 東 や 南 に 面し た 海辺 に は 知ら れ て い ない の は 、 やはり 海運 史 の 問題 で あろ う 。
1076
,181,31: 伊勢 が 常世 の 波 の 重 波寄 する 国 で あっ た こと は 、 すでに 最古 の 記録 に も 掲げ られ て いる が 、 それ を 実証
^
し 得 た 幾つ か の 事実 の なか に 、 椰子 の 実 も また 一つ として 算 えら れ た こと を 、 説き 得る 者 は まだ 無かっ た の で ある 。
1076
,204,19: すなわち 独り この 一種 の 椰子 の 実 だけ が 、 久しき を 経 て ついに 移住 に 成功
^
し 得 なかっ た の で ある 。
1076
,322,72: そこで いよいよ 私 の 問題 の 中心 、 どうして その よう な 危険 と 不安 と の 多かっ た 一つ の 島 に 、 もう一度 辛苦 し て 家族 朋友 を 誘う て まで 、 渡っ て くる こと に なっ た の か という こと に なる の だ が 、 私 は 是 を 最も 簡単 に 、 ただ 宝貝 の 魅力 の ため と 、 一言 で 解説
^
し 得る よう に 思っ て いる 。
1076
,329,21: 中国 古代 史学 の 展開 につれて 、 この 点 は 今後 ますます 確実 に なっ て 行く こと が 期待
^
し 得 られる 。
1076
,383,64: 米 の 信仰 的 用途 と も いう べき もの が 、 もし 日本一 国 だけ の 現象 で ある なら ば 、 なお 自由 なる 種々 の 解釈 を 成り立た せる で あろ う が 、 是 に は また 二 、 三 の 重要 なる 点 において 、 四隣 の 幾つ か の 稲作 国 と 共通 の もの が 、 指示
^
し 得 られる よう に なっ て 来 た の で ある 。
1076
,448,12: 次に は その 異同 が 、 果して 現在 の 学問 をもって 説明
^
し 得る もの で ある か 。
1076
,468,38: この 名称 の 民間 に 普及 し 、 したがって 誰 も が これ に 由っ て 、 或 る 種 の 昔話 を 記憶 する よう に なっ た 始め は 、 文献 の 側 から 明らか に
^
し 得る 道 が ある 。
1076
,472,77: 是 から 考え られる の は 、 新た に 国外 から 運び 入れ た の は 、 主として 語 音 の 珍 らしい その 仙郷 の 名 だけ で あっ て 、 説話 の 内容 は 是 が ため に 大きな 変化 を 受け て い なかっ た という こと で 、 この ただ 一つ の 側面 から でも 、 島 ごと の 昔話 の 発生 の 時 の 、 古 さ 新 らし さ が 測定
^
し 得 られる と 思う 。
1076
,494,37: そういう 中 に は 説話 と の 境目 が 明らか で なく 、 さながら 真実 として 主張 せ られる もの が 多い ので 、 その ため に かえって 将来 の 比較 研究 に は 十分 に 利用
^
し 得 られる の で ある 。
1076
,552,37: 或いは 終局 に この 一つ の 特徴 から 、 竜宮 すなわち ニルヤ の 起源 が 明らか に なり 、 同時に また 遠い 洋上 の 幾つ か の 島々 と の 跡 なき 水 の 路 が 発掘
^
し 得 られる の で は ない か 。
1076
,649,18: その 一つ 一つ の 記述 は 長く なる から でき ない が 、 現在 自分 の ほぼ 立証
^
し 得る もの は 、 第 一 に は 火 で ある 。
1076
,745,43: いわゆる ニルヤカナヤ の 信仰 が 、 その 変化 の 前 に 栄え 、 オボツカクラ の 天 中心 思想 は 、 おくれ て 入っ て き て それ を 押 除ける に 足ら なかっ た こと は 、 この 一 点 から でも 推測
^
し 得 られる か と 思う 。
1076
,762,48: もし そう だ と すれ ば 、 是 が 新た な 神 観 の 移行 を 導く に 便 だっ た こと は 、 海 を アマ と いい 、 天 を アメ という 二つ の 日本語 の 互いに 繋がり 通う て い た 実状 から も 類推
^
し 得 られる 。
1076
,837,44: 少なくとも 是 は 偶然 の 近似 で なく 、 かつて この 海 の 彼方 の 楽土 に対して 、 今 より も 遥か に 豊富 な 知識 、 ないしは 空想 を 抱い て い た 人 が 、 多かっ た だけ は 是 によって 推定
^
し 得 られる 。
1076
,895,7: 逆潮 に 妨げ られ て 上陸 は
^
し 得 なかっ た が 、 かえって その ため に アガリヒラ 島 の 解釈 は 、 大きな 影響 を 受け た か と 思わ れる 。
1076
,969,61: など という 文句 が 列ね られ て いる の を 見る と 、 かつて 稲作 の 豊熟 を もっ て 、 いわゆる 弥勒 出世 の 第 一 の 奇瑞 と 解し 、 米 を 祭場 に 撒き ちらす こと によって 、 その 絶大 の 歓喜 を 表示 しよ う と し た 時代 が 、 あっ た という こと も 想像
^
し 得 られる 。
1076
,981,16: 単に 干支 が 一致 する と いう 以上 に 、 記録 の 上 から も 推定
^
し 得 られ 、 また 土地 の 人々 が 誰 も 彼 も 、 十干 十二支 の 年 繰り を 誤る という こと は 有り得 ない から で ある 。
1076
,993,5: 後 の 改作 が 想像
^
し 得 られる に かかわら ず 、 今 伝わっ て いる 謡 の 辞 句 も 、 表現 が いかにも 素樸 で あっ て 、 室町 期 の 気分 が 感じ られる ほか に 、 一方 に は 寛永 の 頃 、 諸国 に 疫癘 の 災い が あり 、 鹿島 の 神輿 を 渡し て その 患い を 除か ん こと を 祷っ た 際 に 、 この 躍 を 踊っ た の が 始め だ という 言い伝え も ある と いう から 、 少なくとも 近年 の 流行 で ない だけ は 判る 。
1076
,1005,13: 仮に その 背後 に さらに 悠久 の 昔 の 世 を 、 推定
^
し 得る 望み が まったく 無い とき まっ た 場合 でも 、 なお この 現象 は 伝え て おく 価値 が ある 。
1076
,1026,52: 土地々々 の 空想 も 参加 し て いる に ちがい ない が 、 なお 根本 に は 鹿島 の 神徳 を 説く 点 の 共通 が 失わ れ て い ない の は 、 単に 伝来 の 経路 を 明らか に する 以上 に 、 或いは また 是 を し も 収容
^
し 得 た よう な 、 以前 の 神社 信仰 の 本質 を 、 窺い 知ら しめる 、 一つ の 手がかり に なる かも しれ ない 。
1076
,1043,33: 伊勢 と 春日 と を 招請 し た 、 一種 東国 風 と も いう べき 三 社 信仰 は 、 推理 によって でも ほぼ その 成立 の 年代 を 明らか に
^
し 得 られよ う が 、 それ が はたして 私 の 謂う 世直し 神 の 、 遠く 海上 より この 国土 を 訪れ た もう べし という 伝承 の 、 起原 を 成し て い た か どう か は 、 そう 簡単 に は きめ られ ない 。
1076
,1066,83: 単に ミミラク の 島 という 名 が 文献 の 上 に 現われ ない だけ で 、 日本 に 古く から 伝わっ て いる 死者 の 国 、 それ も 海 の 彼方 に 隔絶 し て 、 稀 々 に 生者 も 往き 通う と 信じ られ て い た 第 二 の 世界 が 、 我々 の 古典 において は ネノクニ で あり 、 または ネノカタスクニ と も 呼ば れ て おり 、 それ と ミミラク と の 繋り は 説明
^
し 得 られる 。
1076
,1136,10: 緩やか に 捜し て ゆけ ば 同じ 例 は 増加
^
し 得る 。
1076
,1137,91: ことに 文書 に は 久しく 顕れ ず し て 、 しかも 歴史 は 古い か と 思う 郷 の 名 に 、 ラキ または ロキ を 下 に もつ もの が 、 九州 の 端々 に は 多い よう で 、 是 と 今日 の 訓詁 学者 まで が 、 まだ 説明 に 苦しん で いる 重要 な 上代 語 、 たとえば スメロギ・カムロギ・ヒモロギ の 類 と 、 形 の よく 似 て いる の は 偶然 で は ある まい と 、 今 も まだ 楽しい 後々 の 発見 が 想望
^
し 得 られる の で ある 。
1076
,1143,60: キヨラ・ウマラ は 南島 に まで 共通 し た 、 古い 形容詞 の 常 の 形 で あっ た けれども 、 別に 活用 の 目途 を 拡大 し た ヤスラカ・アキラカ など の 、 今 も 決して 衰え て おら ぬ の を 見る と 、 カ 行 の 導入 の その後 さらに 著しい もの が あっ た もの と も 推測
^
し 得 られる 。
1076
,1153,52: ましてや 語 音 に は 一 千 年間 の 移行 が 著しく 、 どれ を 古い 姿 と 見定める こと が でき ぬ 場合 が なお 多い うえ に 、 語法 の 領域 において すら も 、 別に 久しい 中間 期 の 忌避 と 閑却 と の あっ た こと が 推定
^
し 得 られる 。
1076
,1154,6: それと 後 に やや 日本 化
^
し 得 た 我々 の 仮名 文字 を 、 初期 に は 女文字 と 呼ん で い た こと と 、 女流 が 日本 文学 の 先進 者 で あっ た こと と は 、 明らか な 関係 が ある 。
1076
,1200,22: 器量 骨柄 が 尋常 を 絶 し た 人々 も 、 一代 の 間 に は この 小さな 島 を さえ 統一
^
し 得 ず 、 次々 と 衰え て 子孫 は 永続 し なかっ た 。
1076
,1201,16: つまり は 家 なり 個人 なり の 力 の 差 が 小さく て 、 且つ 蓄積
^
し 得る ほど の 余裕 も なかっ た ため に 、 たちまち 次 の 者 の 取っ て かわる 機会 を 与え た の で ある 。
1076
,1241,47: この 末 段 に は いささか 不明 の 点 も あり 、 また 世持 神 から 世持 役 へ の 繋がり も はっきり し ない が 、 是 は 諸島 の 信仰 の 近来 の 推移 を 体験 し た 者 に は 、 必ずしも 解説
^
し 得 ない ほど の 不審 で は ない 。
1076
,1291,9: この 三つ の 仮定 も まだ 十分 に 説明
^
し 得 た と 思わ ぬ うち に 、 もう 多く の 時 と 紙 と を 費し て しまっ て 、 最初 の 計画 で あっ た 第 四 の 点 、 かつて 本誌 に 載せ て いただい た 「 弥勒 の 船 」 の 結論 の 部分 を 、 爰 に 続け て 行く こと が でき なく なっ た の は 、 何とも 不手際 な こと で あっ た 。
1076
,1294,93: この 尊き 導師 が 船 に 乗っ て 、 遠く 東日本 の 鹿島 の 海 ば た に 上陸 なさ れ た という 言い伝え は 、 中古 数 百 年間 の 歴史 を もっ て いる が 、 是 は おそらくは 言葉 と 語 音 の 類似 に 導か れ た 、 無意識 の 習合 で あっ たろ う という こと が 、 新た に 八重山 古見 の 信仰 行事 の 、 ごく 近頃 まで の 変遷 を 見比べる こと によって 、 さ まで の 強弁 を 雇わ ず とも 、 ほぼ 証明
^
し 得る か と 思う 。
1076
,1426,12: 鼠 の 害 の 人 の 力 だけ で は 制止
^
し 得 なかっ た 記事 は 、 古い 奈良 朝 の 史籍 に も すでに 見え て いる 。
1076
,1431,112: もちろん 当て も なく 食物 を 求め あるく うち に 、 餓え て 殪 れ た 鼠 の 数 は 多かっ た に ちがい ない けれども 、 もともと 水 を 泳ぐ 能力 を もっ て いる の だ から 、 何 か 僅か の 誘導 が あれ ば 、 群 を なし て 海 に 飛びこみ 、 近く に 上陸 する ところ が あれ ば し あわ せ 、 広い 海上 へ 出 て しまう と 、 次 から 次 へ と 不利 な 条件 が 累加 し て き て 、 大 多数 の もの が 生命 を 失い 、 ただ その 際 少 部分 だけ が 、 種族 を 存続
^
し うる よう に 定まっ て い た の で は なかろ う か 。
1076
,1482,94: ここ に 鼠 の 始祖 を 天 の 日 と いい 、 また 人 の 世 に 降り くる という こと は 、 島 人 も 後 に は そう 考え出し た に ちがい ない が 、 私 から みる と 是 は 宗教 発達 の 一つ の 過程 で あっ て 、 最初 は 太陽 も また 海 の 浄土 の 信仰 に 含ま れ 、 むしろ その 信仰 の 基底 でも あっ た 故に 、 鼠 が これ を 父 として 生まれる という よう な 、 奇異 なる 言い伝え も 発生
^
し 得 た の か と 思う 。
1076
,1548,32: 夜 しか 出 て 来 ぬ から 夜 物 は 判っ て いる よう だ が 、 それ が 早合点 の 一 種 で あっ た こと は 、 簡単 に 証明
^
し 得 られる 。
1076
,1573,85: 是 と 同種 の 古 文献 は 、 多分 は もう 他 の 島々 に は 伝わっ て も おる まい が 、 かつて この 小さな 害 獣 の 故郷 を 、 海 の 彼方 の ニライ の 島 と 信じ 、 能 く 精 誠 の 力 を もっ て これ を 退去 せしめる 道 が ある という 言い伝え が 、 久しく 続い て い た という こと だけ は 、 行く行く なお 多く の 伝承 の 綜合 を もっ て 、 明確 に
^
し 得る 望み が ある 。
1076
,1779,94: それ は 或いは 証明 し 難い こと で あろ う が 、 少なくとも 後々 は 是 を 波 濤 の 底 に 隠れ て 、 しかるべき 理由 の ある ごく 僅か な 人 だけ が 、 稀 々 に そこ を 訪い 、 また 戻っ て 来 て 見聞 を 談 り 、 もしくは 後 より 派遣 せら れ て 、 人間 の 住む 国 へ 、 数々 の 幸福 を もたらす こと も ある よう に 、 信じ られ て い た 時代 の ある こと だけ は 、 ほぼ 証跡 を 指示
^
し 得 られる 。
1076
,1780,113: 本州 の 主要 な 島々 で は 、 この 信仰 が 夙く 少数 の 氏族 に 限ら れ て 、 公 け に は 承認 せ られ なく なっ た らしい が 、 沖縄 諸島 で は なお 久しい 後 まで 、 是 が 協同 生活 の 根幹 を なし 、 ニルヤ の 交通 を もっ て 職掌 と し た 人々 が 、 政治 の 中心 を 支持 し て い た こと も あっ た よう だ が 、 それ と 同時に 中央 の 学問 が 進み 、 外来 文化 の 影響 も 強く なっ て 、 解釈 は 次々 と 変転 し て 、 永く 当初 の 信仰 を 持続
^
し 得 なかっ た こと は 、 文字 史料 の 側 から も 、 おおよそ は 窺い 知る こと が できる 。
1076
,1829,23: 是 を 私 など は 南北 共同 の 民俗 学 が 、 今後 大いに 極東 の 古代 史 の 上 に 、 寄与
^
し 得る 重要 な 観点 と も 考え て いる ので 、 一 度 は この 知識 慾 の 、 まことに 已 む を 得 ざる もの なる こと を 説い て おき たい の で ある 。
1076
,1877,37: すなわち 強力 なる 中原 の 王者 は 、 万策 を 講じ て 遠い 海 の 果 から これ を たぐり 寄せ 、 或いは また これ を 無形 の 武器 として 、 洪 大 なる 地域 を 征服
^
し 得 た の も 、 すでに 悠々 たる 三 千 年 以上 の 昔 の こと で ある 。
1076
,1888,42: そうして 是 は 考古学 の 領分 に なる が 、 この 風習 の 流伝 に は 地域 により 、 かなり 著しい 年代 の ずれ が あっ て 、 甲 から 乙 丙 へ と 移り 進ん だ 形跡 が 、 ほぼ 立証
^
し 得 られる の で は ない か と 思う 。
1076
,1892,27: 「 沖縄 が 世界 に 稀 なる 宝貝 の 豊 産地 で あっ た こと 」 は 、 是 ただ 一つ の 材料 から でも 、 証明
^
し 得 られる か と 思う ほど の 整理 ぶり だっ た が 、 あれ は 結局 どう なっ て しまっ たろ う か 。
1076
,2011,44: がま ぐち や 財布 など の まだ 普及 せ ぬ 以前 、 銭 は こうして 緒 に 貫い て 襟 に かける 風習 が あっ た ので 、 すなわち 古来 まん中 に 穴 の あい て い た 理由 が 、 簡単 に 説明
^
し 得 られる 。
1076
,2124,60: 終り に なお 一つ だけ 言い 添え たい こと は 、 自分 は 最初 『 お もろ 草紙 』 の ツシヤ という 言葉 を もっ て 、 日本 で いう 子安 貝 、 すなわち 海 巴 または 宝貝 の こと だ と 言い 切ろ う と し て い た の で ある が 、 それ は やがて 証明
^
し 得 られる かも 知れ ぬ 仮定 に 止まっ て い た 。
1076
,2127,26: 是 を 記憶 し て い た なら ば 、 いつか は 思いがけ ぬ 方面 から 、 単語 の 一致 または 同 似 が 、 立証
^
し 得 られる 日 が くる かも しれ ない 。
1076
,2184,48: しかも 自分 など の 想像 する よう に 、 いわゆる 嘗 の 祭 は 彼 邦 に は すでに 久しく 絶え 、 此方 に は なお 盛ん に 行わ れ て い た と すれ ば 、 二 者 の 元来 同一 の 語 を もっ て 処理
^
し 得る もの なる か 否 か を 定める こと は 、 いわゆる 今来 の 諸 越人 たち に は 、 少なくとも 荷 が 勝ち すぎ た こと だっ たろ う と 思う 。
1076
,2186,23: もしも 単なる 思いつき で 、 格別 これ という 共通 点 も 無かっ た と すれ ば 問題 は 小さい が 、 もしも 看過
^
し 得 ない 一致 が 双方 に ある と する と 、 引 続い て 必ず 何故 に という 疑い が 起こる の で ある 。
1076
,2252,53: ともかく も ニホ が 稲 を 穂 の まま に 、 或 る 期間 蔵置 する 場所 で あっ た こと が 明白 だ と すれ ば 、 是 が 農民 の 心 の うち に 占める 地位 が 、 今 より も 遥か に 重要 で あっ た こと は まず 推定
^
し 得 られる 。
1076
,2264,33: 今 でも 地図 について その 所在 を 見れ ば わかる よう に 、 多く は あまりに も 引込ん だ 山間 に あっ て 、 そこ まで は 新設 の 部 曲 が 分散
^
し 得 なかっ たろ う という の が 理由 らしい が 、 今 ある 地方 の 壬生 という 在所 とても 、 その 点 は 五十歩百歩 で あっ た 。
1076
,2273,7: 双方 の 文化 を 一望 に 観察
^
し 得る 地位 に ある 者 が 、 現在 は まだ 至って 少ない 故に 、 私 は あえて 乏しい 知識 を さらけだす が 、 目的 は ただ 今後 の 若い 学徒 に こういう 研究 の 欠く べから ざる こと を 力説 する に すぎ ない 。
1076
,2325,54: この 種 神 の 信仰 と 、 人間 の 血筋 家筋 の 考え かた と は 、 多分 は 併行 し 、 且つ 互いに 助け合っ て 、 この 稲作 民族 の 間 に も 成長 し て き た こと は 、 いわゆる 新 嘗 儀礼 の 民間 の 例 から でも 、 証明
^
し 得 られる と 私 は 信じ て いる 。
1076
,2327,17: 日本人 の 嘗 の 祭 が 、 非常 に 古く から あっ た こと は 想像
^
し 得 られる が 、 是 に も 他 の 米作 種族 と 同じ よう に 、 いわゆる 稲 の 産屋 の 信仰 を 伴 なっ て い た か 、 或いは い なかっ た か を 確定 しよ う と する と 、 今 ある 豊富 な 文献 資料 だけ で は 実は まだ 十分 と 言え ない 。
1076
,2351,35: 国津 神 の 文化 の やや 低級 で あっ た こと は 、 大祓 の 祝詞 から でも 窺わ れる が 、 おそらくは 語 言 は ほぼ 通じ 、 したがって 相互 の 信仰 は 理解
^
し 得 られ 、 烈しい 闘諍 を もっ て 統一 を 期する まで の 、 必要 は なかっ た か と 思わ れる 。
1076
,2364,37: 紙 など は 近世 得 やすく なっ た ので 、 細く 長く 剪 って 垂れ て 、 もっぱら シ デ の 用 に 供する こと に なっ た のに 、 なお 二つ の 境 を 明らか に
^
し 得 ず 、 ゴヘイ という よう な 新 らしい 日本語 が 生まれ て 、 文字 を 識 る 人 たち が かえって 迷う て いる 。
1076
,2377,26: 後世 の 卜部 進出 時代 は いさ 知ら ず 、 是 が 皇室 御 親 ら の 祭 の 年 久しい 伝統 まで に 、 干与
^
し 得 べ かり し 理由 は あり 得 ない 。
1076
,2443,39: 前 に 信濃川 流域 の スヂ 俵 について 一言 し た よう に 、 是 ただ 一筋 の 伝承 の 明らか に 尋ね 求め られる 御蔭 に 、 独り 農民 の 理論 なき 保守 主義 が 、 一通り 解説
^
し 得 られる のみ で なく 、 さらに 進ん で は 上古 以来 の 厳重 なる 農作 の 朝 儀 、 すなわち 祈年 と 新 嘗 と の 二つ の 祭 の 、 漢字 採用 以前 の 関係 が 、 ふたたび はっきり と し て くる よう に 、 私 に は 考え られる 。
1076
,2521,4: どこ まで 精密 に
^
し 得る か は 人 に も より 、 また それほど の 要求 も 無かっ た ろう が 、 ともかく も 霜月 二 十 三 夜 の 前後 、 月 の 半輪 が 暁 の 空 に 、 傾く 頃 が 冬至 で あり 、 また おそらくは 西洋 の クリスマス でも あっ た 。
1076
,2534,31: 海 は 必然 に 日本 の 民俗 学 の 大切 な 課題 と なる べき だ が 、 その 中 に は まだ この 島国 で ない と 、 探求
^
し 得 られ ない もの の 若干 が 取り残さ れ て いる 。
1076
,2557,41: 幸い に し て これ は 人情 の 古今 に 一貫 し た 願望 で ある 故に 、 今 でも まだ 眼 に 立た ぬ 人々 の 言葉 や 行い の 中 から 久しく 埋れ て い た もの を 発見
^
し 得る 望み は ある 。
1076
,2586,43: 私 は この 赤い 色 の 食物 が 、 わざと 用い られる 場合 を 数多く 集め て み て 、 それ が 物忌 と 常 の 日 と の 境目 を 明らか に する ため の 食物 だっ た こと が 、 証明
^
し 得 られる こと を 期し て いる 。
1078
,204,39: 肉食 動物 なら ば 、 氷河 の 下部 に は モルモット も チベット 鼠 も 棲ん で いる ので 、 それら を 常食 として 生き て 行ける が 、 菜食 動物 は 、 こういう ところ で は 、 生存
^
し 得 ない はず で ある 。
1079
,23,34: それ に は 指示 実験 ( デモンストレーション 実験 ) を し て 見せる の が 、 一番 よい 方法 で あり 、 かつ これ こそ テレビ が 、 その 性能 を 一番 よく 発揮
^
し 得る 舞台 で も ある 。
1086
,140,14: 例えば 、 現在 の 物理 学 は 、 自然 界 から 量的 に 計測
^
し 得る 性質 を 抜き出し て 、 その間 の 関係 を 、 数式 で 表現 する 方向 に 向っ て 進歩 し て き た 。
1092
,110,16: この 火縄銃 が 大砲 に まで 進歩 し た 日 の こと を ありあり と 想像
^
し 得る 人 は 少い で あろ う 。
1093
,94,20: それ と 同じ よう な こと が 社会 問題 に も ある と 言え ば 、 それ は 十分 理解
^
し 得る こと で ある 。
1093
,104,10: 天候 は 勿論 人間 の 力 で は 左右
^
し 得 ない もの で ある 。
1093
,106,64: 例えば 春さき 雪 が なかなか 融け ない ため に 作付 が 遅れる とか 、 寒 国 地方 で 水田 の 水温 が 低い ため に 冷害 の 厄 を 蒙る とかいう よう な 問題 は 、 もちろん 天候 に 起因 し て いる の で ある が 、 機巧 を 見れ ば 、 それ は 或 る 程度 まで 科学 の 力 で 制御
^
し 得る 要素 を通じて 作用 し て いる の で ある 。
1093
,107,17: 従って そういう 意味 で は 、 科学 の 力 によって 或 る 程度 まで 天候 を 克服
^
し 得る と 言っ て も 差支え ない で あろ う 。
1104
,10,18: それ は 、 現在 の ところ は まだ 、 ごく 少数 の 探検 家 たち だけ が 享受
^
し 得る 天恵 で ある 。
1109
,4,18: その後 いろいろ な ところ で 、 雪 を 調べ て み た が 、 十勝 岳 に 匹敵
^
し うる ところ は 、 グリーンランド の 氷 冠 上 くらい の もの で ある 。
1143
,11,8: 笠森 仙 太郎 が 偶然 を 支配
^
し 得る と 信ずる 様 に なっ た の は 、 X 大学 の 法科 に 在学 中 の 頃 から でし た 。
1143
,39,35: 一番 早く 出勤 し て 、 一番 最後 に 引 揚げる といった 、 初歩 の 勉強 振り は いう まで も なく 、 自分 の 仕事 振り を 見せる ため に は 、 想像
^
し 得る 限り の 、 あらゆる 機会 を 利用 し て 、 その 努力 の 蓄積 を 実行 し て いっ た の です 。
1143
,47,25: ローランサン の 描く 美女 の 蒼白い 魅力 と 、 ルノアール の 描く 裸婦 の 生々しい 肉感 と を 併せ 備える 女 が ある と 想像
^
し 得 たら 、 それ は 即ち 皆川 社長 の 令嬢 美奈子 の 、 世にも 不思議 な 姿 を 彷彿 さ せる こと が でき た でしょ う 。
1143
,154,29: 会社 は する こと 成す 事 損失 続き の 上 、 仙 太郎 自身 の 不正 が 暴露 し て 刑事 問題 を 起し 、 その 上 想像
^
し うる 限り の 不祥事 が 続発 し て 、 遂に 会社 は 潰れ 、 笠森 仙 太郎 自身 も 破産 し て しまい まし た 。
1146
,11,50: 中国 の 『 夢路 』 に 始まっ て 、 フロイド の 『 精神 分析 』 に 到着 し た 夢 の 研究 は 、 まことに 到れ り 尽せ り の 感 です が 、 実は 出発 点 が 間違っ て いる ため に 、 遂に 夢 の 実体 を 把握
^
し 得 なかっ た の で あり ます 。
1146
,23,32: ところで 、 此処 に たった 一 人 、 夢 の 生活 を マスター し て 、 見事 第 四 次元 の 世界 を 見 尽し 、 その 不思議 な 生活 を 生活
^
し 得 た 人間 が ある の で あり ます 。
1146
,41,35: 或 人 は 、 極楽 とか 天国 とかいう もの は 、 無神 論 者 の いう よう な 決して 無い もの で は 無く 、 唯 肉体 的 な 我々 の 経験 し 意識
^
し 得る 、 時間 や 空間 の 制約 を 超越 し た 、 一つ の 状態 だ と 申し て 居り ます 。
1150
,385,16: 「 それ を これから 研究 する の だ 、 —— 何より 先ず この ビルティング を 利用
^
し 得る 人間 —— この ビルディング の こと を よく 知っ て いる 人 を 調べる ほか は ある まい 」
1151
,183,20: 世界 の 果 に 隠れ て も 、 あの 人 は 私 達 を 捜し出し て 、 人間 の 想像
^
し 得る 一番 残酷 な 仕返し を する に 違い ない 。
1169
,31,49: 第 三 に 我国 が 他国 の 侵略 に 遇っ た 場合 に 、 何 ずれ か の 第三国 より 兵力 的 掩護 を 受けん と する 構想 に 至っ て は 、 凡そ 一 国 が 何 時 でも 優勢 なる 兵力 を 東洋 方面 に 集中
^
し うる 体制 を 整え て 日本 を 掩護 する こと は 、 固 より 容易 なら ざる 犠牲 を 伴う もの で あり ます 。
1173
,788,38: 人間 は 、 自分 の 利益 とか 快楽 に しか 奉仕 し ない という こと 、 犠牲 とか 献身 とかいう こと は 、 その 苦痛 を 補っ て 余り ある 自己 満足 が あっ て 始め て 成立
^
し 得る こと 。
し始める
(為る.始める)
延べ語数:
391
0060
,184,10: だが 「 自活 する 大学生 」 を 免罪 符 に
^
し はじめ て い た 僕 は 、 自分 なり の 問題 意識 を 据え て 現代 史 に 切り込む こと が いつ まで たっ て も でき なかっ た 。
0060
,727,15: 渡辺 の 抱い た 疑問 に 、 一人ひとり が 解答 を 寄せよ う と 努力
^
し はじめ た の で ある 。
0060
,907,14: その こま が 、 自分 に 与え られ た 役割 を 放り出し て 逸脱
^
し はじめ たら 、 組織 は どう なる 。
0060
,909,25: アメリカ で は 明らか に これ まで は 存在 し て い なかっ た 「 個人 用 コンピューター 」 という 新しい 商品 が 成立
^
し はじめ て いる 。
0060
,927,30: ユーザー たち は さまざま な クラブ を 作り はじめ 、 マイコン 雑誌 上 で 、 あるいは クラブ の 席上 で 自慢 の プログラム 、 自慢 の 回路 を 発表
^
し はじめる 。
0060
,1224,17: 発売 開始 以前 から 、 PC — 8 0 0 1 に は 予約 が 殺到
^
し はじめる 。
0060
,1418,15: この 時代 の 揺れ に 、 タケシ の 入学 し た 高校 も 共振
^
し はじめ て い た 。
0060
,1419,38: 受験 を 控え た 三 年生 が 比較的 大人しく 見え た の に対し 、 二 年生 に は かなり 、 タケシ の 抱い て い た 高校生 像 から 逸脱 し 、 時代 の 揺れ に 共振
^
し はじめ た 連中 が 多かっ た 。
0060
,2016,10: タケシ の 脳 の 神経 回路 は 灼熱 化
^
し はじめ て い た 。
0060
,2235,17: しかし しだい に 、 郊外 に 出る こと に 不安 を 感じ て いる 自分 を 意識
^
し はじめ た 。
0060
,2246,13: しかし 皮肉 に も 、 心 に 負っ た 傷 が 治癒
^
し はじめる につれ 、 タケシ は それ を 促進 し た おだやか で は あっ て も 張り合い の ない 生活 の リズム を 意識 する よう に なっ て い た 。
0060
,3222,12: ただし この 広告 の どこ に も 、 アルテア を 出荷
^
し はじめ た と の 記述 は ない 。
0060
,3234,3: だが 突如 殺到
^
し はじめ た 注文 に も 、 エド ・ ロ バーツ は 動ずる ところ は なかっ た 。
0060
,3485,24: そして 生まれ落ち た とたん 、 この マシン に さまざま な 連中 が 取りつい て ソフト と ハード の 両面 から 機能 を 拡張
^
し はじめ た 。
0060
,3529,50: 一 九 七 七 ( 昭和 五 十 二 ) 年春 、 後藤 富雄 は 彼方 に パーソナル ・ ダイナミック ・ メディア を 望み ながら 、 個人 の ため の コンピューター に 向かっ て 勢い を 増す 時代 の 波 に 運ば れ 、 闇 の 中 を 疾走
^
し はじめ て い た 。
0060
,3688,42: その後 、 順調 に 電子 計算 機 を 伸ばす こと の でき た 日本 の メーカー にとって 、 沖縄 返還 と 日 米 繊維 交渉 の 絡み で 一 九 六 五 ( 昭和 四 十 ) 年 前後 から 浮上
^
し はじめ た 電子 計算 機 の 自由 化 論議 は 、 大きな 脅威 だっ た 。
0060
,3761,53: そうした 二つ の 流れ から の 圧力 を 受け て 、 さまざま な 機器 の エンジニア たち が 、 複雑 な 専用 回路 を 作る 代わり に 簡単 な CPU を 集積 回路 化 し 、 ROM に 収め た プログラム によって 機能 を 実現 する 方 が 賢明 で ある と 判断
^
し はじめ た 。
0060
,3844,12: 完成 品 の パーソナル コンピューター が アメリカ で 続々 と 誕生
^
し はじめ た の は 、 その 矢先 だっ た 。
0060
,3915,34: だが ブリックリン が 自動 計算 ツール の 着想 を 得 た ころ に は 、 アメリカ で は すでに アップル Ⅱ を はじめ と する 桁外れ に 安い 新種 の コンピューター が 普及
^
し はじめ て い た 。
0060
,3947,17: ところが 当初 は 高嶺 の 花 だっ た フロッピーディスク を パーソナル コンピューター でも 使お う と
^
し はじめ た ころ から 、 ユーザー は 基本 ソフト を 意識 し はじめ た 。
0060
,3947,29: ところが 当初 は 高嶺 の 花 だっ た フロッピーディスク を パーソナル コンピューター でも 使お う と し はじめ た ころ から 、 ユーザー は 基本 ソフト を 意識
^
し はじめ た 。
0060
,4093,6: TK — 80 から 疾走
^
し はじめ た 渡辺 たち が 、 本格 的 に パーソナル コンピューター を 事業 化 する と 意気込ん で PC — 8 0 0 1 の プラン を 持っ て き た とき 、 ゴーサイン を 出す か 否 か 迷い に 迷っ た こと を 、 大内 は 思い出し た 。
0060
,4167,41: ステレオ が 、 ビデオ が 、 テレビ が ユーザー の 注文 を 記憶 する よう に なり 、 洗濯 機 、 冷蔵庫 、 掃除 機 を はじめ 、 ありとあらゆる 家電 製品 が コンピューター コントロール による 複雑 な 機能 を 売り物 に
^
し はじめ た 。
0060
,4485,34: 彼ら は DECUS ( Digital Equipment Computer Users Society ) と 名付け た 組織 を 作り 、 PDP — 1 に関する 情報 と 、 自分 たち が 開発 し た プログラム を 共有 化
^
し はじめ た 。
0060
,4641,21: 新聞 の 第 一報 に 引き続い て 、 内外 の パーソナル コンピューター 専門 誌 が PC の 速報 記事 を 掲載
^
し はじめ て い た 。
0060
,4769,27: 幼児 の 皮膚 に 根 を 張っ て 伸びる 木々 は 、 目まぐるしく 変化 し ながら 厚い 植物 層 を 彼 の 体躯 の 上 に 形成
^
し はじめ た 。
0060
,4772,28: マイクロソフト の ビル ・ ゲイツ や アップルコンピュータ の スティーブン ・ ジョブズ 、 そして アスキー の 西 和彦 が うっすら と 目 を あけ て 世界 を 認識
^
し はじめ た の は 、 そんな 時期 だっ た 。
0060
,4852,50: さらに 一 九 七 〇 ( 昭和 四 十 五 ) 年 ごろ から は 、 従来 の 大型 機 に 比べ て 大幅 に 安い ミニ コンピューター の 台頭 を 背景 に 、 専門 の 業者 が マシン を 買い入れ て 導入 先 に 貸し出す リース が 普及
^
し はじめ た 。
0060
,4886,37: さっそく マイクロコンピュータ・メーキング・アソシエイション と 名付け た 同好 会 を 作り 、 リース バック の 中古 コンピューター を 扱っ て いる 店 から 電動 タイプライター を 買っ て き て 、 手作り の システム に つなご う と 奮闘
^
し はじめ た 。
0060
,5331,25: 事実 、 八 ビット の 世界 で は すでに 、 CP / M が 商品 として の アプリケーション 開発 の 共通 基盤 として 機能
^
し はじめ て い た 。
0060
,5428,35: ホーム ブルー ・ コンピューター ・ クラブ の 集会 に も 顔 を 出す よう に なっ た ラス キン は 、 アマチュア の マニア と は 異なっ た 研究 者 として の 立場 から 発言
^
し はじめ た 。
0060
,5539,16: 急激 な 成長 と 高 収益 の 原動力 だっ た IC パッケージ は 、 普及
^
し はじめ た プラスチック の 安価 な ライバル に 足下 を 食わ れ はじめ て い た 。
0060
,5550,58: 自動車 なし で は 日常 生活 が 成り立た ない アメリカ で は 、 石油 の 払底 によって ガス 欠 による 交通 事故 や 雪 に 閉じ込め られ た 車中 で の 凍死 事故 が 起こる や 、 緊急 時 の 連絡 手段 として CB 用 トランシーバー が 注目 を 集め 、 需要 が 爆発 的 に 急増
^
し はじめ た 。
0060
,5603,6: ホワイト ボード を 使っ て 説明
^
し はじめ た ゲイツ の アイディア は 、 鈴木 の まとめ た 結論 と 同じ だっ た 。
0060
,5755,13: 年明け そう そう 、 プロジェクト の 本格 始動 に 向け て 奔走
^
し はじめ た 浜田 に は 、 まだ 一 九 八 二 ( 昭和 五 十 七 ) 年 が どの よう な 年 に なる の か 、 確信 が 持て なかっ た 。
0060
,6107,43: 一 九 八 二 ( 昭和 五 十 七 ) 年 三月 に 入っ て 、 PC — 8 8 0 1 の 互換 一 六 ビット 機 を ターゲット と し た N — 10 プロジェクト が 本格 的 に 始動
^
し はじめ た 。
0060
,6152,21: パーソナル コンピューター が 浜田 たち の 脅威 と なっ た の は 、 さまざま な 分野 の パッケージ ソフト が 誕生
^
し はじめ て から だっ た 。
0060
,6536,7: だが 流通 大手 の シアーズローバック が 展開
^
し はじめ た シアーズビジネスセンター は 、 従来 の パパママストアー 的 な ショップ と は はっきり と 一線 を 画し 、 IBM PC や UNIX の 載っ た マシン を 並べ て 明確 に ビジネス を 志向 し て い た 。
0060
,6566,40: 晴天 の 彼方 を 目指し て 打ち上げ られ た ロケット が ふい に 機首 を 傾け 、 ふらふら と さまよっ た 挙げ句 、 爆発 する 情景 が 、 ビデオテープ の 映像 の よう に 浜田 の 脳裏 で 反復
^
し はじめ た 。
0060
,6575,40: PC — 9 8 0 1 を 生ん だ 浜田 俊三 は 、 この 瞬間 から PC — 9 8 0 1 を 恐れ 、 同時に PC — 9 8 0 1 の 再生 へ の シナリオ を 模索
^
し はじめ た 。
0060
,6601,30: 一方 、 京都 セラミツク の 稲 盛 和夫 と の 出会い を きっかけ に 、 明日 の パーソナル コンピューター と 信じる アルト の 子供 の 可能 性 を 検討
^
し はじめ た その 段階 から 、 西 和彦 は 常に 彼 にとって の ウォズニアック と なる 人物 を 念頭 に 置い て い た 。
0060
,6885,55: ギリシャ の 酒 と ダンス と 音楽 と を 愛し 、 人 の 根 に ある 物 の 善 と 可能 性 に 信頼 し 、 官僚 主義 と 形式 主義 を 嫌悪 する アルブレヒト は 、 コンピューター が 人 を より 生き生き と 振る舞わ せる 酵素 の 役割 を 演じる こと を 確信
^
し はじめ た 。
0060
,6896,9: ダイマックス は 、 ハッカー たち の たまり場 として 機能
^
し はじめ た 。
0060
,6902,40: アルブレヒト は コンピューター を 人々 に 解放 する ため の 紙 の 爆弾 を 用意 しよ う と 考え 、 一 九 七 二 年 秋 、 『 ピープルズ・コンピューター・カンパニー ★ ( PCC ) 』 と 名付け た 雑誌 を 発行
^
し はじめ た 。
0060
,6908,12: 『 PCC 』 は 、 ミニ コンピューター を 培養 器 として 発生
^
し はじめ て い た ハッカー たち の 情報 交換 の 広場 と なっ た 。
0060
,7352,45: この 反省 を 踏まえ 、 西村 は 『 CQ ham radio 』 の 一 九 七 〇 ( 昭和 四 十 五 ) 年 八月 号 から 、 静止 画 しか 扱え ない 代わり 作り やすい 別 方式 の カメラ の 製作 記事 を 連載
^
し はじめ た ばかり だっ た 。
0060
,7417,33: 」 と 題さ れ た 記事 に よれ ば 、 アメリカ の インテル という 半導体 メーカー が 、 コンピューター の CPU を 一つ の 集積 回路 上 に 収め た 製品 を 供給
^
し はじめ た と いう 。
0060
,7681,32: フロッピーディスク ドライブ を 利用 しよ う と すれ ば 、 コントロール 用 の ソフトウエア として は ほとんど 唯一 の 存在 で 、 アメリカ で アプリケーション 開発 の 共通 基盤 として も 機能
^
し はじめ て い た CP / M に は 、 日本 の メーカー も 大小 を 問わ ず 注目 し て い た 。
0060
,7703,14: MITS を はじめ と する メーカー は 独自 の ユーザー グループ を 組織
^
し はじめ て おり 、 書き手 に は ここ に 作品 を 登録 する という 手 も あっ た 。
0060
,7972,27: マイクロソフト の ベーシック は 確か に アメリカ 市場 の 標準 と なっ て い た が 、 商品 として の プログラム 開発 の 基盤 として 機能
^
し はじめ て い た の は CP / M だっ た 。
0060
,8038,54: PC の 誕生 以降 、 こうした 問いかけ が 鋭い 緊張 感 を はらん で 浮上 し た こと は 、 パーソナル コンピューター を ベーシック だけ の マシン から OS を 前提 と し た システム へ と 転換 する こと が 次 の 課題 で ある こと を 、 誰 も が 意識
^
し はじめ た こと の 証 だっ た 。
0060
,8340,6: だが パーソナル コンピューター が 広く 普及
^
し はじめる 中 で 、 アメリカ の 連邦 通信 委員 会 ( FCC ) は いち早く 厳しい 規制 方針 を 打ち出し て い た 。
0060
,8515,34: 古川 が まず あたり を 付け た の は 、 PC — 9 8 0 1 用 に 味 も そっけ も ない 「 日本語 ワードプロセッサ 」 と 名付け た 製品 を 発売
^
し 始め た ばかり の 管理 工学 研究所 だっ た 。
0060
,8548,40: OS 上 に さまざま な 言語 が 用意 さ れ 、 これ を 使っ た 本格 的 な ソフトウエア が 書か れ はじめ た アメリカ の 状況 と 引き 比べ て 、 ディスク ベーシック が 次世代 の 基盤 として 機能
^
し はじめ て しまっ た 日本 の 状況 を 見る につけ 、 古川 は 先 の ない 脇道 に この 国 の パーソナル コンピューター 全体 が 迷い込ん で しまっ た の で は ない か と 危惧 する よう に なっ て い た 。
0060
,8766,58: ベーシック 機 として 生まれ た PC — 9 8 0 1 を 、 アプリケーション に 潜り込ま せ た MS — DOS によって 誰 も 気付か ぬ うち に 新 世代 の OS マシン に 変身 さ せ 、 その こと によって PC — 9 8 0 1 の 勝利 を 決定づける という 浜田 の 戦略 が 機能
^
し はじめる まで に は 、 ある 日本語 ワードプロセッサー の 誕生 を 待た なけれ ば なら なかっ た 。
0060
,9045,5: 竹松 は そう 確信
^
し はじめ た 。
0060
,9103,23: 水面 下 で 早水 が 仕掛け つつ あっ た 、 MS — DOS マシン に 変身 さ せる ため の プログラム が 発動
^
し はじめれ ば 、 PC — 9 8 0 1 は 日本電気 版 の IBM PC として さらに 確固たる 地歩 を 固める だろ う と 、 浜田 は 読ん で い た 。
0060
,9216,46: 新聞 記者 の 質問 に 答え 、 大内 は 組織 変更 の 意図 を 「 パソコン の 製品 系列 の 拡大 に 伴い 、 開発 、 販売 を 担当 する ホーム エレクトロニクス 、 電子 デバイス 、 情報処理 の 三 グループ の 事業 戦略 が 重複
^
し はじめ て き た 」 ため と 、 正直 に 答え た 。
0060
,9392,12: そうした 中 で 、 急速 に 視覚 的 な 方向 に 発展
^
し はじめ た プログラム 資産 を 共有 する ため に 歴史 の 前 に 提示 さ れ た 選択肢 は 二つ あっ た 。
0060
,9403,11: PC — 9 8 0 1 が 市場 を 独占
^
し はじめ た 段階 で 、 いくつ か の 競合 他社 は 互換 機 によって 対抗 する 可能 性 を 繰り返し 検討 し た 。
0060
,9451,31: ページ メーカー を はじめ と する グラフィックス の 強み を 生かし た アプリケーション の 登場 によって 、 マッキントッシュ の 視覚 的 な 操作 環境 に あらためて 幅広い ユーザー が 注目
^
し はじめる もう 一方 で 、 マイクロソフト は Windows を 標準 に 押し上げる こと に 手こずり 続け た 。
0060
,9484,21: 一 九 八 五 ( 昭和 六 十 ) 年 の 秋 から 株式 の 公開 を 真剣 に 検討
^
し はじめ た マイクロソフト は 、 事業 体制 整理 の 一環 として 、 日本 市場 へ の 取り組み を 見直し はじめ た 。
0060
,9534,35: PC — 9 8 0 1 の 勝利 を 最終 的 に 決定づける MS — DOS バンドル ★ を 仕掛け た 男 は 、 一太郎 の 誕生 を 契機 として この 戦略 が 機能
^
し はじめる の を 目前 に 控え て 、 パーソナル コンピューター 事業 の 表 舞台 から 突如 退い た 。
0061
,208,7: 紙 の 本 の 制約 を 意識
^
し はじめ て から は 、 コンピューター で 簡単 に 安く 作れる 電子 本 へ の 期待 が 膨らん だ 。
0062
,365,14: 振り返っ て みれ ば 、 横綱 の 目玉 パワー の ボルテージ が 急上昇
^
し 始める の は 、 断崖絶壁 に 立たさ れ た この 時期 から で は なかっ た か 。
0062
,986,15: 便所 という の は 「 トイレ 」 で 通じる の か な と 朦朧 と
^
し 始め た 頭 を ふり ふり たずね あて て 便座 に 腰 を 下ろす や 、 腹 は ナイヤガラ の 滝 の よう に 下る わ 、 イエロー ストーン の 間欠泉 の よう に 吐瀉 物 は 口 から 吹きだす わ 。
0062
,996,7: 確か に そんな こと を 気 に
^
し 始めれ ば 、 すぐ に でも 自殺 し たい ほど 生き て いる の が 怖く なる 。
0062
,1136,20: ここ に は なんと いっ て も 膨大 な ソフトウエア の 資産 の 蓄積 が あり 、 アシスト が 着手
^
し 始め た ばかり の パーソナル コンピューター 分野 に関して も 、 日本 市場 に 持っ て き て 面白い 製品 は 五 万 と ある 。
0062
,1714,30: さらに 入れ 込む うち に 、 首 まで 泥まみれ に なっ て いる 日本語 処理 の クソッタレ 仕事 を マシン に 預け られる の で は ない か と 期待
^
し 始め た 。
0062
,2502,4: 仕事 に 熱中
^
し 始める と 昼 と 夜 が 逆転 し 、 さっぱり 会社 に 来 なく なる 。
0062
,2560,46: 要するに 科学 が 発達 し 、 技術 が 増大 し 、 人工 的 な 核分裂 が 成功 する わ 、 飛行機 で 世界中 駆け回れる わ 、 後 一 歩 で 宇宙 に まで 飛び出せる わ と 、 人間 の 経験 が 猛烈 な 勢い で 増大
^
し 始め た 。
0062
,2688,32: そして 一 九 九 一 年 三月 、 AMD は 3 8 6 互換 チップ を 、 続い て 七月 に は 3 8 6 SX 互換 チップ を 量産 出荷
^
し 始め た 。
0062
,3232,24: 面白い と 思っ た 手書き の サポート や 電話 の 遺伝子 の 取り込み が 、 これ を きっかけ に 一つ の イメージ に 凝縮
^
し 始め た 。
0062
,3235,24: 世界 の どこ に でも たちどころに 広がっ て いく 、 電子 の 紙 と ペン の 時代 が 開ける と オレ は 確信
^
し 始め た 。
0068
,53,22: 私 は 前 から 酒 好き で 、 その 酒 も 強い ほう だっ た が 、 催眠 剤 を 連用
^
し はじめる と 、 酒 だけ で は まるで 酔え なく なっ た 。
0074
,186,25: 彼 は 湯槽 の 中 に 伸び 切っ た 自分 の 身体 を いたわり ながら 、 この 事件 を 頭 の 中 で 復習
^
し 始め た 。
0078
,125,14: 袋 探偵 は 、 急 に この 事件 の 重大 性 を 力説
^
し 始め た の で ある 。
0081
,325,26: それ が すむ と 、 ラツール は 、 筏 の 上 から 、 しきりに 手まね を し て 、 こっち へ 何 か を 通信
^
し はじめ た 。
0082
,266,5: そして にわかに 大きな 呼吸 を
^
し はじめ た 。
0082
,3142,9: 宇宙 航空 船 は ものすごい 勢い で 上昇
^
し はじめ た 。
0083
,444,7: 思考 力 が 、 目立っ て 減退
^
し 始め た 。
0089
,872,12: そして 鉄 の 棒 を とっ て 、 土台 石 を 動
^
し はじめ た 。
0098
,1084,11: 暴風 が 鎮 って 来る と 、 真っ先 に 活動
^
し 始め た の は 蝉 だ 。
0098
,1884,5: また この 術 を 研究
^
し 始め て から の 彼 は 、 それ まで 夢中 に なっ て 読ん で い た ヴァレリイ の こと について も 、 ぱったり 口 に し なく なっ た ばかり か 、 ひどく 人間 が 真面目 に なり 、 私 の 応接 室 用 の 煙草 を 三 本 吸う と 、 その 日 帰っ て から 別に 三 本 持っ て 返し に わざわざ 来 たり し た 。
0098
,2439,22: 生物 は 自己 の 群 から 脱 れる と 死滅 し て いく という 法則 は 私 に も 確実 に 作用
^
し 始め て いる の で あろ う 。
0098
,2474,25: これ で ひと 先ず 帰り 仕度 は 出来 た と は いえ 、 終戦 以来 最初 の 入金 の ため か 、 再び 活動 を
^
し 始め た 文壇 の 最初 の 一息 の よう で 、 貴重 な 感じ が する 。
0098
,2848,14: 跳び 降り た 次男 は 振り向い た が 、 その とき もう 発車
^
し 始め た 。
0098
,3090,5: そろそろ 荷物 の 整理 を
^
し 始める よう 私 は 妻 に 頼ん だ 。
0112
,27,6: H が この 家庭 に 出入
^
し 始め た の は 二 年 前 の 夏 頃 から 父親 の いそがしい 仕事 を 手伝っ て もらう 様 に なっ て から で 、 その 年 の 冬 に なる と 、
0112
,443,29: 千世子 は まるで 三 十 を 越し た 人 の 様 な ゆとり の ある 様子 で 又 心持 で 二 十 人 ほど 並ん だ 男 を 観察
^
し はじめ た 。
0112
,794,20: 衿 を 合わせ ながら 入っ て 来 た 母親 は 二 人 を つかまえ て 北海道 の 話 を
^
し 始め た 。
0112
,823,18: 七 時 頃 っ から 千世子 は 本 を しまっ て 学校 に 行く つもり で 仕度
^
し はじめ た 。
0121
,3,13: 丸 公 が 値上げ に なっ た ため に 一般 家計 が 窮迫
^
し はじめ た の も 昨年 中 の こと です 。
0137
,18,22: トラ は お はぐ ろ を つけ た 反 歯 を 見せ 、 口 を あけ ぱなしにしたような 表情 で 仕事 に 熱中
^
し はじめ た 。
0138
,1244,10: 中川 が 金 の こと で 自分 を 追及
^
し はじめ て 間もなく 、 主任 が こんな こと を 云っ た 。
0140
,707,8: 小さい モータア が 鳴る よう な 音 が
^
し はじめ た 。
0140
,1361,42: パイプ を くわえ た まま の 顔 を 横 に 向け て 、 御飯 を よそっ て くれ 、 袂 の 袖 で 腕 ぐみ を する 素子 の もの ごし や 口調 は 、 女 を 少女 らしい 特徴 で 意識
^
し はじめ て いる 保 の 感覚 に きっと 居心地 わるかっ た の だろ う 、 と 。
0140
,1505,7: 二 人 が 一緒 に 生活
^
し はじめ て 間 も ない ころ の こと で あっ た 。
0140
,1513,13: 「 この 頃 、 そういう 組合 わせ で 女 の ひと が 生活
^
し はじめ た の 、 やっぱり これ まで の 女 の 生活 が いろいろ 疑問 だ から じゃ ない の 。
0140
,1604,16: 佃 に 会っ て 、 別れる 結末 を つけ て 、 そして 新しく 素子 と 生活
^
し はじめよ う と 思っ た 。
0140
,1712,28: その 単調 さ の 感じ と 、 伸子 が 、 自分 の 小説 は 一つ 地盤 の 上 の 、 あれこれ に 過ぎ ない と 不安 をもって 自覚
^
し はじめ た 時期 は 一致 し て い て 、 平ら な 池 の 底 に おこっ た 渦 の よう な その 感覚 は 、 笑っ て いる 伸子 の 笑い の 底 に 、 素子 の 関西 風 な 献立 で 御飯 を たべ て いる 伸子 の 心 の 奥 に 、 音 を たて ず に ひろがり 、 つよく なり まさっ た 。
0140
,1787,22: 腕 ぐみ を し て 、 うなだれ て い た 司会 者 も 、 顔 を もたげ て 、 話し手 に 注目
^
し はじめ た 。
0140
,2944,7: ちょうど 佃 と の 生活 が 破綻
^
し はじめ て いる とき に おこっ た その 作家 の 死 は 、 伸子 を つよく 衝撃 し た 。
0140
,4221,62: 率直 に 、 漠然と し た 本質 を そのまま 「 ただ ボン ヤリ し た 不安 」 と 告白 さ れ て いる とりとめ ない 不安 を 相川 良之 介 が 自分 の 将来 にたいして 感じ はじめ た と すれ ば 、 それ は 、 彼 の 聰明 さ が 、 才能 的 な 聰明 の 限界 という もの を 直感
^
し はじめ た から で は なかっ た の だろ う か 。
0140
,4820,21: のり子 は 、 涙 を 抑え て い た ハンカチーフ を 口 に あて て 、 声 を 忍ん で 嗚咽
^
し はじめ た 。
0140
,4984,13: 自分 の 名 も いわ ず に 、 いきなり そんな 話 を
^
し はじめ た 人 を 、 伸子 は また 不思議 に 感じ た 。
0140
,6247,39: 青山 の 大通り を はしっ て い た タクシー は 前 を ゆく 電車 と 、 板 を 積ん だ 荷馬 車 と に 行手 を さえぎら れ て 、 不機嫌 そう に スピード を おとし 、 徐行
^
し はじめ た 。
0140
,6348,15: 伸子 も 自分 たち の 降りる 角 を 見 まち が うまい として 、 バック
^
し はじめ た タクシー の 座席 から 腰 を うかし た 。
0141
,254,39: これ で 、 伸子 たち と の 用 に 一段落 が つき 、 ゴルシュキナ は 、 さっき から 待っ て い た 三 人 の アメリカ 人 に 、 出来 て 来 た 書類 を わたし て 説明
^
し はじめ た 。
0141
,513,19: そう きまる と 、 秋山 は 言葉 を おしま ない で 、 その 芝居 の 見事 さ を 賞讚
^
し はじめ た 。
0141
,830,6: 伸子 は 新聞 読み に 没頭
^
し はじめ た 素子 を デスク の 前 に のこし て 、 ホテル を 出かけ た 。
0141
,2514,6: 革命 後 作品 を 発表
^
し はじめ て いる ボリス ・ ポリニャーク は 、 ロシア プロレタリア 作家 同盟 に 属し て い て 、 活動 中 の 作家 だっ た 。
0141
,2876,46: 秋山 も 素子 も 、 バス の なか の 暖か さ と 、 凍っ た 雪 の 夜道 を 駛 って ゆく 車体 の 単調 な 動揺 と で 軽い 酔い から 睡 気 を 誘わ れ た らしく 、 気持 よ さ そう に うつらうつら
^
し はじめ た 。
0141
,3167,42: 凍り つめ て 一 面 の 白 だっ た 冬 の 季節 が 春 を 感じ て 、 或 る 夕方 の 霧 と なっ て 立ちのぼっ たり 、 ある 朝 は 氷 華 と なっ て 枝 々 に とまっ たり
^
し はじめる と 、 北方 の 国 の 人 を 情熱 的 に する 自然 の 諧調 が 伸子 たち の 情感 に も しみわたっ た 。
0141
,4141,7: こうして 、 道 が 乾く と 乾燥
^
し はじめ た 春 の 大気 の なか で は 、 電車 の 音響 、 人声 、 すべて が 灰色 だの 古び た 桃色 だの 剥げ かかっ た 黄色 だ の の 建物 の 外壁 に ぶつかっ て 反響 し た 。
0141
,4561,9: モスクヷ の 印象 記 を 書こ う と
^
し はじめ て から 、 伸子 は これ まで 経験 さ れ なかっ た その 緊張 感 を 自覚 し た 。
0141
,5584,12: 伸子 は 、 窓 の 前 を ゆっくり 行っ たり 来 たり
^
し はじめ た 。
0141
,5849,20: 部下 の 兵士 たち が 、 革命 軍 に 向っ て 、 私 を 処罰 する な 、 と 要求
^
し はじめ た ん です 。
0141
,6014,3: 素子 と 生活
^
し はじめ て から は 、 一体 、 吉見 という ひと は 、 という 冒頭 で はじまる 同じ よう な 多 計 代 の 感情 だっ た 。
0141
,7215,23: 素子 の 日常 が 、 レーニングラード へ 出かける 前 の 初夏 の ころ と あんまり ちがわ ない 平面 の 上 で 廻転
^
し はじめ た 。
0141
,7846,21: それと いっしょ に 伸子 は 黙っ た まま 猛烈 な 勢 で 電車 の 奥 へ 人ごみ を かきわけ て 突進
^
し はじめ た 。
0141
,9502,5: そして 、 だまっ て 診察
^
し はじめ た 。
0141
,11433,48: テーブル に 向っ て いる 半白 の 髭 の ひと は 、 こげ 茶色 の 服 を 着 て 鼻 髭 の ある 隣席 の ひと と 、 伸子 に は それ が 伸子 を 無視 し た こと を 示す もの だ と 感じとれる 態度 で 私語
^
し はじめ た 。
0141
,14490,6: 「 あれ は —— もう ごたごた
^
し はじめ て い た とき だ から 四月 ごろ だっ た か な 。
0141
,16453,15: 伸子 は 、 蜂谷 の いう まま に 、 その 帳面 を ひろげ て ノート
^
し はじめ た が 、 そこ の 一区切り へ 来 た とき 、 鉛筆 を もっ て い ない 左 の 手 の 先 を ちょっと あげる よう に 合図 し て 、
0141
,16692,4: モスクヷ で 生活
^
し はじめ て から 十 五 ヵ月 たつ うち に 、 おのずから 会得 さ れ て 来 て いる ソヴェト 社会 の 常識 から 、 伸子 は 藤原 威夫 の 訪問 を 、 迷惑 に 思っ た 。
0141
,18144,5: 伸子 は 急 に 自覚
^
し はじめる の だっ た 。
0141
,19752,8: 台所 と 休憩 室 に また 話し声 が
^
し はじめ た 。
0141
,20287,38: 同時に 、 五 ヵ年 計画 によって 変化 し て いる 現実 は 、 こういう 共産 党員 で ない あたりまえ の 人々 の 存在 と その 活動 の 評価 について これ まで と ちがっ た 考え かた を 肯定
^
し はじめ て 来 て いる と も 感じ た の だっ た 。
0141
,21851,12: そういう 発言 は 、 パリ を 中心 に ますます 盛 に 活動
^
し はじめ て いる 各国 の ソヴェト 同盟 へ の 侵略 計画 、 ソヴェト 社会 を 崩壊 さ せよ う という 意図 へ の うってつけ の たきつけ と なっ て いる の だっ た 。
0141
,21945,51: 同じ 国 の 文学 の 世界 で は 、 数 こそ 少ない けれども 優秀 な 数 人 の 人 たち が 、 歴史 の 上 に あらわれ た 人間 の 新しい 現実 を 現実 として うけいれ 、 そこ に 粗野 な もの と 同時に 人間 にとって より よい もの を 発見
^
し はじめ て いる とき 、 絵画 が 、 ピカソ の 最も 果敢 な 精神 において さえ 、 未開 に ひかれ 、 現実 の 分解 図解 の 方向 に ばかり 向け られ て いる 。
0142
,176,9: 二 日 ほど し て 意識 が 恢復
^
し はじめ た 。
0142
,383,16: それにしても 、 どうして 、 よりによって 重吉 は 、 この 混雑 の 中 で こんな 話 を
^
し はじめ た の だろ う 。
0142
,545,48: 遠い 郊外 へ 出勤 する 重吉 の 外出 が 、 段々 規則 的 に なり 、 来客 が 益々 ふえ 、 隠さ れ て い た 歴史 の 水底 から 一つ の 動き が 、 渦巻き ながら その 秋 の 日本 の 社会 の 表面 に 上昇
^
し はじめ て 来 た 。
0142
,1220,25: 戦争 が 進み 、 情報 局 が すべて の 文化 統制 を 行っ て 、 文学 者 や その 作品 を すっかり 軍用 に 統一
^
し はじめ た 頃 、 ひろ子 たち 一 群 の 作家 は 、 不安 な 状況 に 陥っ た 。
0144
,1528,7: ゴーリキイ は 非常 に よく 生活
^
し はじめ た 。
0144
,1588,9: 果樹 園 所有 者 組合 の 組織 に 成功
^
し はじめ た ロマーシ に対する 「 戦争 」 は 、 もとより 村 の 富農 から 挑ま れ た 。
0150
,46,30: ところが 、 戦争 が 進む につれ 、 軍 そのもの が 、 偽り で 固め た 人民 むけ 報道 の ため に は 、 むしろ 作家 報道 員 を 邪魔 に
^
し はじめ た とともに 、 一般 に 、 戦線 視察 にたいする 作家 たち の 熱心 が うすれ て き た 。
0155
,33,20: バルザック の 「 幻滅 」 は 十 九 世紀 において 、 ヨーロッパ に 出版 業 が 企業 として 擡頭
^
し 始め た 時代 に 、 作者 たち が 、 どんなに その 営利 業 の 本性 を むき出し た 奸策 と 闘い 、 打算 に 抵抗 し 、 頑強 に 作家 として 闘わ なけれ ば なら なかっ た か という こと を 、 暑 くるしい ほど に 描き出し て いる 。
0160
,53,112: それ のみ か 、 一 年 の 時 を 経 た 昨今 、 彼ら は 呆然 自失 から 立ち なおり 、 きわめて 速力 を 出し て 、 この 佝僂病 が 人間 性 の 上 に のこさ れ て いる うち に 、 まだ わたし たち の 精神 が 十分 強壮 、 暢達 な もの と 恢復 し きら ない うち に 、 その 歪み を 正常 化 する よう な 社会 事情 を 準備 し 、 客観 の レンズ を 奇妙 な 凹凸 鏡 に すりかえ て 、 それ に 映れ ば 焦点 が われ て 、 かざさ れる 剣 が 光輪 の よう に も 見える 状態 を つくろ う と
^
し はじめ て いる 。
0160
,117,5: 人類 が 社会 を 構成
^
し はじめ て から 、 それ について の 認識 を もち はじめ て 以来 、 より 幸福 に 、 より 快適 に 生きよ う と する 希望 から 築き あげ て き た 成果 の 見事 さ について 、 くりかえす の は ほとんど 愚 な 業 で ある 。
0160
,118,45: 一方 において 、 芸術 と 自然 科学 と を 幾 世代 にわたって 花 咲かせ て き た 人間 が 、 社会 認識 の 成熟 する 諸 条件 が そなわり はじめ た 十 八 世紀 末 から 、 社会 を 学問 的 探究 の 対象 と
^
し 始め た 。
0160
,174,50: 社会 連帯 の つよ さ で かえって 個性 が 護ら れ 、 家庭 や 母性 が 確立 し 、 勤労 による 財産 の 蓄積 さえ 安定 さ れ て いる 社会 で 、 はるか とおい ルネッサンス 時代 に 、 人間 が 自分 の 人間 性 を どの よう に 発揮
^
し はじめ た か という こと を 舞台 で 眺める の は 、 さぞや 興味深い こと で あろ う 。
0166
,49,85: エリカ ・ マン は 、 はじめ 小論文 や 諷刺 物語 を 書い て 反 ナチ の 闘争 を はじめ た が 、 一 九 三 三 年 一月 一 日 、 ミュンヘン に 「 胡椒 小屋 」 ( ペッパー・ミル ) という 政治 的 キャバレー を ひらい て 、 おなじ 名 の 諷刺 劇 を 上演 し たり 、 娯楽 と 宣伝 と を かね た 政治 的 集会 を 催し 、 演劇 的 才能 と 行動 性 と を 溌剌 と 発揮 し て 活動
^
し はじめ た 。
0166
,87,21: 民主 の 夜 あけ が き た とき 、 すぐ その 理性 の 足 で 立っ て 、 嬉々 と 行進
^
し はじめ られ なかっ た ほど 日本 の 知性 は 、 うち ひしが れ て い た の で あっ た 。
0166
,90,34: 自分 の 才能 の 達成 と 、 愛 の 達成 そのもの の ため に 、 民主 社会 の 諸 条件 が どんなに 必須 な もの で ある か を 、 どの よう に 理解
^
し はじめ て いる だろ う か 。
0168
,127,4: 合法 党 として 存在
^
し はじめ て わずか 一 年 を 経 た ばかり の 日本 の 党 が 、 よしんば まだ 十分 豊饒 な 文化 性 を 溢れ させ て い ない として 、 また 組織 人 の 大 部分 が 文芸 作品 の 真剣 な 読者 で ある 暇 が ない ほど 活動 に 多忙 で ある から と いっ て 、 日本 の 民主 的 革命 と その 文学 の 発展 の ため に 、 党 が 重大 な 関心 を 示す の が 、 誤り で ある と どうして いえる だろ う 。
0170
,255,8: 彼女 が はじめて 小説 を 書こ う と
^
し はじめ た とき 、 その 相談 の ため 半井 桃水 という 文学 者 と の 交渉 が あっ た 。
0170
,289,64: プロレタリア 文学 は 文学 の 分野 で 、 はじめて 、 おくれ た 資本 主義 日本 の 封建 的 の のこり もの の 多い 社会 機構 の 中 で 、 文化 は どういう 歪み を 強い られ て 来 て いる か 、 婦人 は どうして 文学 創造 の 能力 を 低め られ て いる か という こと を 追求 し 、 明白 に
^
し はじめ た 。
0171
,46,14: ある 種 の 文学 者 たち 自身 が 営利 的 ジャーナリズム に 関与
^
し はじめ た という こと の ほか 、 今日 どういう やりくり を し て か 三 百 余 種 の 文芸 雑誌 が ある という こと を 思え ば 『 新 日本 文学 』 が 紙 の ない ため に あんな 薄っぺら な もの を 間遠 に しか 出し え ない 事実 は 、 私 ども を 深く 考え させ ます 。
0171
,113,20: 三月 ころ から 後 いわゆる カムバック し た 中堅 作家 の ほとんど 全部 が ジャーナリズム の 安易 さ によって 活動
^
し はじめ て 、 自身 にとって の 真 の 文学 的 発展 の モメント は 、 かえって イージー に 流し て しまっ て いる 点 は 、 こん ご 新しい 文学 の 発展 について 語る について も 、 けっして 無関係 で は ありえ ない 点 と 思い ます 。
0171
,334,43: 『 新 日本 文学 』 は 第 四 号 で 、 やっと 、 こういう ふう に 、 かたよっ た 文学 人 の 文学 で ない もの 、 あたりまえ の 社会 的 人間 の 情理 に 立っ た 文学 へ の 声 を 包括
^
し はじめ まし た 。
0171
,411,10: この 報告 で は 新しい 方向 に 研究 を 展開
^
し はじめ て いる 国文学 、 短歌 、 俳句 、 戯曲 、 児童 文学 等 について ふれる こと が でき ませ ん でし た 。
0174
,17,31: この こと は 、 民主 主義 が 、 階級 間 の 平均 化 で は ない という こと を 、 日本 の 人民 が 激しい 二 年間 の 経験 によって 理解
^
し はじめ た こと を 意味 する 。
0176
,22,48: 詩 の 方面 で は 、 国鉄 の 詩人 達 が 職場 の 詩人 として の 成果 を しめし て 、 ますます 発展 しよ う と し て いる こと や 、 勤労 者 によって 書か れ た 戯曲 が 自立 劇団 の 上演 目録 に 登場
^
し はじめ た こと など を 見逃す こと は でき ませ ん 。
0176
,42,82: たとえば 四 七 年 十二月 に も たれ た 新 日本 文学 会 の 大会 で 行わ れ た 文学 サークル 協議 会 の 報告 は 、 これら の 活動 家 や サークル 員 の 一 人 一 人 が ごく 自然 な かたち で 、 人民 の 文学 という もの が 、 ジャーナリズム と ばかり 結びつい た 「 流行 作家 」 たち の 実存 主義 や 肉体 主義 あるいは 客観 主義 と 、 どんなに ちがう か という こと を 実感
^
し はじめ て い ます 。
0181
,64,30: 今日 民主 的 立場 に 立つ 若い 評論 家 は 、 新しい 作家 が 成長 し て くる より も 早い 速度 と 人数 と で 活動 に 参加
^
し はじめ て いる 。
0185
,46,9: この こと を 一般 は 現実 問題 として 理解
^
し はじめ て いる 。
0185
,49,42: 頭 の よし わるし を 論じる より も 、 この 世紀 の 人間 的 分別 の 共同 防衛 の ため に 、 性癖 と 偏見 から 飛躍 し て 人民 的 な 生活 と 文化 の 自主 性 を 守ろ う と
^
し はじめ て いる 。
0188
,0,33: ソヴェト 同盟 と の 間 に とりかわさ れ て い た 不可侵 条約 を やぶっ て 、 ナチス 軍 が ポーランド から ウクライナ へ 、 モスクワ へ 、 レニングラード へ と 侵略
^
し はじめ た 一 年 後 、 一 九 四 二 年 八月 、 ソヴェト 同盟 の 新聞 『 イズヴェスチア 』 に 「 虹 」 という 小説 が 連載 さ れ た 。
0189
,12,54: その よう な 新しい 潮 に おさ れ て 、 まだ 日本 独特 の 民主 主義 の 実体 は 不 明確 に しか つかま れ て い なかっ た けれども 、 ともかく 人民 が 人民 の 幸福 の ため に 求め 、 たたかい 建設 し て ゆく こと の 当然 を 次第に 理解
^
し はじめ て あけ た 一 九 四 六 年 の 春 から 一 九 四 七 年 の 二月 ごろ まで の ひと 区切り が 、 日本 民主 化 の 第 二 段 を なし て いる 。
0197
,177,54: 「 民主 主義 文学 運動 について の 報告 」 ( 岩上 順一 ) の 、 最後 の 部分 「 日本 民主 主義 運動 の 深まり や はげし さ を 強力 に 反映 する 創造 や 批評 の 活動 に つきすすむ 」 必要 、 「 全 人民 の 民主 化 運動 の なか に 成長
^
し はじめ て いる 」 「 市民 層 知識 層 の 活動 も けっして 見のがさ れ て は なら ない 」 という 部分 と 、 その ため に は 「 勤労 者 文学 」 について 新しく 大きい 見 かた が 緊急 に 必要 で は ない か という 点 と が 、 かみ 合わさ れ て い ない 。
0202
,6,26: これ まで の 文学 が 、 しかけ て い た 話 の 中途 で その 主題 を さえぎら れ た よう に 方向 を 失い 萎縮
^
し はじめ た 時期 だっ た 。
0205
,157,17: 「 かつて の 自然 主義 隆隆 と まったく 同様 、 ちょうど 三 年 に し て 衰退
^
し はじめ た の で あり ます 。
0205
,244,29: 一 九 四 六 — 七 年 、 日本 の 全 産業 面 に 労働 組合 が 組織 さ れ 、 そこ に 党 細胞 が 公然 と 活動
^
し はじめ た こと は 日本 の 労働 者 、 勤労 者 すべて にとって 全く 新しい 歴史 の はじまり で あっ た 。
0206
,58,23: 今日 の 世界 民主 婦人 連盟 について 知っ て おり 、 ソヴェト 同盟 や 中国 の 新しい 社会 で 婦人 が どう 生活
^
し はじめ て いる か という こと について も 、 相当 に 知っ て いる だろ う 。
0206
,219,53: そこで 人類 の 祖先 たち は 、 イリーン が 面白く 旅行 し て いる よう に 、 一定 の 約束 を もっ た 長 さ 、 短 かさ で 棒 に 記号 を 刻みつけ たり 、 ぶら下げ た 繩 に それぞれ 約束 で きめ られ て いる 形 で 結び目 を こしらえ たり
^
し はじめ た 。
0219
,0,30: 一 九 四 九 年 の 春 ごろ から 、 ジャーナリズム の 上 に 秘史 、 実録 、 実記 と 銘 を うた れ た 記録 もの が 登場
^
し はじめ た 。
0221
,164,6: けれども 田村 俊子 など が 活動
^
し はじめ た について 意見 を 求め られ た とき の 彼 の 答え は 、 時代 的 で あり また 性格 的 で あっ た 。
0221
,265,51: 三木 清 によって シェストフ の 「 不安 の 文学 」 が 語ら れ 、 やがて 「 不安 の 文学 」 に あき たら ない 小松 清 、 舟橋 聖一 など の 人々 が フランス の 反 ファシズム 運動 を 変形 さ せ た 「 行動 主義 の 文学 」 を 提唱
^
し はじめ た 。
0221
,308,42: 中国 ・ 朝鮮 の 婦女 連盟 、 英国 の 主婦 連盟 、 日本 の 民主 婦人 協議 会 など は 、 それぞれ の 地域 の 具体 的 な 条件 に たっ て 平和 と 人民 生活 の 擁護 の ため に 奮闘
^
し はじめ た 。
0221
,320,40: 『 新 日本 文学 』 は 小沢 清 「 町 工場 」 つづい て 熱田 五郎 「 さむい 窓 」 、 林 米子 「 矢車草 」 など 、 職場 に 働い て いる 労働 者 作家 の 作品 を 発表
^
し はじめる とともに 、 徳永 直 「 妻 よ ねむれ 」 、 宮本 百合子 「 播州 平野 」 など を のせ はじめ た 。
0221
,381,55: 多面 的 な 日常 生活 の 困難 と とりくみ ながら 、 家庭 の 主婦 で あり 、 小さい 子供 の 母 で ある 早船 ちよ が 、 「 峠 」 「 二 十 枠 」 「 糸 の 流れ 」 「 季節 の 声 」 「 公僕 」 など 、 次々 に 力作 を 発表
^
し はじめ て いる 。
0221
,405,29: 新しく 書き はじめ て いる 婦人 たち の 文学 は 、 早船 ちよ を やや 例外 として 、 まだ その 大 多数 が 、 小規模 の 作品 に 着手
^
し はじめ た という 段階 で ある 。
0221
,414,28: 関村 つる子 、 由起 しげ子 など の 人々 は 、 もう 久しく つづけ て 来 た 文学 の 勉強 の 結果 を 、 こん に ち 発表
^
し はじめ て いる 。
0231
,161,34: 徳川 の 中葉 から 日本 で は 町人 階級 が 勃興 し て 、 身分 制度 において は 一番 低い もの と さ れ て いる 商人 が 巨大 な 富 を 蓄積
^
し はじめ た 。
0231
,163,74: 大阪 商人 の 富 は 、 封建 領主 達 が 領地 の 農民 から 取立て て い た 米 を 廻漕 し 、 その 収穫 と 収穫 と の 間 に 金銭 の 立替 を し て 利 を とり やがて 集め た 米 を 土台 に 相場 を し て 、 政治 的 に は 支配 者 で あっ た 武士 の 経済 を 本質 的 に 大 坂 の 商人 が 掌握
^
し はじめ た こと で 増大 し て 行っ た 。
0231
,224,36: 日本 の 歴史 を 見 て 、 深い 驚き に うた れる こと は 、 ヨーロッパ において 人文 復興 の ルネッサンス が 起り 、 近代 に 向う 豊富 な 社会 生活 と 文化 と が 発生
^
し はじめ た 丁度 その 頃 に 、 徳川 の 完全 な 鎖国 政策 が はじまっ た こと で ある 。
0231
,464,40: そして 、 毎日 毎日 、 凄まじい 勢い で あらゆる 家庭 の 屋根 の 下 から 引き離さ れ て 行く 夫 、 兄 、 父 、 弟 達 に対する 婦人 たち の 苦しい 愛惜 の 情 を 押えつける こと に 熱中
^
し 始め た 。
0231
,639,17: この よう に し て 総て の 基本 的 な 面 で 人民 の 生活 が 破綻
^
し 始める につれて 、 政府 は それ に対する 真実 の 対策 を 立て 得 ない から 、 ひたすら 威かし つける こと で 戦争 を 遂行 し 表面 の 統一 を 保と う として 来 た 。
0231
,838,30: 土地 の 有償 自作 創立 案 を 政府 が 発表 する や 否 や 、 日本 中 の 大 地主 たち は 、 忽ち 親族 間 に 土地 を 分割
^
し はじめ た 。
0236
,2,10: この こと について は 、 婦人 が 急速 に 自覚
^
し はじめ て いる ばかり で なく 、 心 ある 男子 は 皆 ふかく 理解 し て いる 。
0239
,53,54: 社会 進化 の 過程 で 、 奴隷 という 働き手 が 出来 、 その 労働 で 富 が 蓄え られ 、 耕作 ・ 牧畜 ・ その他 の 固定 し た 土地 から の 収穫 が ふえる につれて 、 部落 の 男 、 父親 が 、 その 財産 の 管理 者 として 権力 を 発揮
^
し はじめ た 。
0239
,57,18: 婦人 に対して 、 社会 が 、 生存 の 基本 に なる モラル として 、 貞操 を 要求
^
し はじめ た 第一歩 は 、 私有 財産 という もの が 人間 社会 で 権威 を もち はじめ た 時期 と 歴史 の 上 で 一致 し て いる 。
0242
,117,12: カール は パリ 発行 の 『 フォールベルツ 』 誌 へ 寄稿
^
し はじめ た 。
0242
,118,31: 現代 社会 の 発展 は 生産 の もっと 合理 的 な 方法 による しか なく 、 進歩 の に ない 手 は 世界 の 勤労 階級 で ある こと を 理解
^
し はじめ て い た カール は 、 「 プロシヤ 国王 と 社会 改良 」 という よう な 論文 で 盛 に ドイツ の 野蛮 と 闘っ た 。
0242
,163,19: 共産 主義 者 同盟 の 人々 の 多く が ドイツ に 帰っ て 、 さまざま の 面 で 活動
^
し はじめ た 。
0244
,19,42: 幼 な 児 の 如く 信じ た 国民 が その 結果 として おか れ た 今日 の 生活 の 破綻 の 中 から めざめ て 、 不合理 な 生産 と 、 経済 の 事情 を 民主 的 に 改善 しよ う と
^
し はじめ た の は 当然 で あり ます 。
0246
,16,20: 世界 で 、 はじめて メーデー を 働く もの の 行進 の 日 と きめ て 、 それ を 実行
^
し はじめ た の は アメリカ の 労働 者 でし た 。
0249
,53,2: 擡頭
^
し はじめ た 町人 が 、 金 の 力 に まかせ て 、 贅沢 な 服装 を し 、 妻女 に 競争 で キラ を きそわ せ た こと は 西鶴 の 風俗 描写 の うち に まざまざ と あげ られ て いる 。
0250
,1,47: 一言 に いえ ば 、 これら の いきさつ の 総て は 第 一 次 世界 大戦 後 の 二 十 五 年間 に 世界 の あらゆる 国々 で 、 婦人 も だんだん 、 男子 と 同じ よう な 角度 から 結婚 や 家庭 の 問題 について 理解
^
し はじめ た という こと だ と 思う 。
0250
,46,21: そして 権力 の ため に 犠牲 に さ れる こと の ない 市民 の 個々 の 家庭 の 尊厳 を 主張
^
し はじめ た 。
0254
,29,21: 民主 主義 保育 連盟 が 子供 の 生き て ゆける 場所 の 建設 について 、 具体 的 に 動こ う と
^
し はじめ て いる こと の 必然 が 、 はっきり ここ に 示さ れ て いる 。
0268
,71,20: 勉学 ざかり の 少年 、 青年 で ある 子息 たち が 、 色 を なし て 自殺 説 を 否定
^
し はじめ た という 心理 。
0270
,24,26: 印度 の 婦人 たち は 、 こん に ち 心から 夫 や 息子 と 肩 を ならべ て 、 人民 の 幸福 の ため に 活動
^
し はじめ まし た 。
0276
,175,37: 一 九 三 三 年 、 日本 の 権力 が 戦争 強行 の 決意 を かため て 、 言論 ・ 思想 の 自由 を 奪い 、 文学 を 戦争 宣伝 の 方向 に 利用 しよ う と
^
し はじめ た 時 、 プロレタリア 文学 運動 は 禁圧 さ れ た 。
0277
,19,31: 十 代 の 若い ひと が 、 人生 に めざめ そめ て 、 朝霧 が いつか はれ て ゆく よう に 自分 の 育っ て 来 た 環境 を 自覚
^
し はじめ た とき 。
0277
,20,6: 人間 として の 自我 が 覚醒
^
し はじめ て 、 自分 を 育て 来 て いま も 周囲 を とりかこん で いる 社会 と 家庭 の しきたり に 、 これ まで 思い も し なかっ た はげしい 批判 の 感情 が わき 立つ よう に なっ た とき 。
0277
,57,18: 十 代 の ひと の 発言 が 、 社会 的 な 意味 を もつ もの として 登場
^
し はじめ た こと は 、 人間 の ゆたか さ にとって よろこばしい こと だ けれども 、 それ について 、 十 代 の ひと 自身 ある程度 辛辣 な 感情 を 経験 し て いる こと を 、 おとな は 知っ て いる だろ う 。
0277
,59,29: 十 代 が 、 ジャーナリズム の 新しい 開拓 地 と 見 られ て いる の で は ない か という こと を 、 わかい 女性 は 案外 批判
^
し はじめ て いる 。
0291
,18,23: 選挙 運動 が はじまっ て 、 乱立 し た 各党 が 一 票 を 我 党 へ 、 の 活動 を 開始
^
し はじめる や 否 や 、 この 憲法 草案 が 、 どれほど 日本 の 民主 化 の ため に 害悪 を 及ぼす もの で ある か が 誰 の 目 に も 明らか に なっ て 来 て いる 。
0292
,13,21: 経済 の 上 に 、 従って 政治 的 権力 の 上 に 、 自分 たち の 意志 を 明瞭 に 反映
^
し はじめ た 近代 第 三 階 級 ( ブルジョア ) として の 市民 たち が 、 自身 の 活溌 な 精神 の 表現 として 、 自分 たち の 市 に 、 大学 を 建て 、 大 図書館 を 建て 、 劇場 を 建て た 。
0292
,17,42: 寧ろ 、 現代 の 資本 主義 が 強く 文化 分野 を 支配 する よう に なっ て から 、 その 取引 場 として パリ 、 ロンドン 、 ニューヨーク という 風 な 首都 が 、 文化 ・ 芸術 の 成果 を 集中
^
し はじめ た 。
0292
,86,21: 若い 世代 が 、 自分 たち の 青春 と 発展 の 可能 を 、 自覚 し て 実現 しよ う と
^
し はじめ て いる こと で ある と 思う 。
0292
,91,15: 私 たち の 文化 も 、 漸 々 これから 私 たち の もの として 成長
^
し はじめよ う と し て いる 。
0293
,50,40: 生活 の 現実 は 、 これら の 婦人 代議士 が 、 初めて の 政治 経験 において 「 女 の こと は 女 の 手 で 」 解決 する に は 余りに 重大 な 社会 情勢 で ある こと を 直感
^
し はじめ て いる の で は ない だろ う か 。
0293
,76,43: その 席上 で 幣 原 首相 は 、 私 も 自分 の 利益 の ため に 粘っ て いる の で は ない 、 国 を 憂える こと は 諸君 と 同じ だ が 、 方法 が 違う 、 と 意見 を 披瀝
^
し はじめ たら 、 傍 から 楢橋 書記 翰長 が 、 なお 言 を つご う と する 首相 に 「 『 ストップ 』 と 命じ 、 首相 に これ 以上 の 発言 を 許さ なかっ た 」 ( 四 ・ 二 〇 、 毎日 ) という 意味 深長 な 寸劇 が 行わ れ た 。
0302
,48,9: 組合 は 、 文化 部 の 意味 を 理解
^
し はじめ て 来 て いる 。
0302
,73,55: ただ 、 近頃 一部 の 作家 の 間 に 流行 し て いる よう に 、 小金 を ため て 来 た 作家 たち が 、 背後 により 大きい 資本 と 結合 し て 、 出版 企業 体 を 組織 し 、 株主 や 理事 に なっ て 、 利潤 の 分配 に 直接 関係
^
し はじめ て いる 人々 は 、 作家 と いっ て も 、 それ は 例外 で ある 。
0302
,75,18: 文筆 家 が 、 自分 たち の お かれ て いる 現実 の 社会 関係 を 理解
^
し はじめ て いる こと と 、 出版 ・ 印刷 の 労働 組合 が 、 人民 大衆 の 社会 的 発言 の 形態 として の 出版 の 活動 の 真 の 意味 を 把握 する 歩調 と が ある程度 そろっ た とき 、 日本 の 文化 は 、 出版 の 刷新 の 可能 から 非常 に 大きい 進歩 を とげる だろ う と 期待 さ れる 。
0302
,85,11: 資本 主義 出版 企業 の 矛盾 の 国際 性 について 理解
^
し はじめ て いる 。
0302
,89,22: 最も 進歩 し た 良質 の 文化 人 は 、 今日 、 文化 生産 者 として の 社会 的 責任 を 自覚
^
し はじめ て いる 。
0307
,82,14: ギリシャ 神話 の 時代 から 、 人類 が 考える という 最初 の 努力 を
^
し はじめ た とき から 、 追求 し つづけ て 来 た の は 幸福 に 生き たい という こと だっ た と 思い ます 。
0313
,7,17: そして 、 このごろ の よう に 幾年 ぶり か で 国 の 内外 の 往来 が 恢復
^
し はじめる と 、 ユネスコ の 問題 に しろ 国際 的 だ し 、 アメリカ へ の 留学生 の 出発 も 国際 的 な 一つ の でき ごと だ し 、 織姫 渡米 も 国際 的 な 現象 の 一つ と なっ た 。
0313
,27,33: 他 の 多く の ところ で は 、 きょう わたし ども が 、 日本 の 明治 時代 に 資本 主義 に 立つ 民主 主義 は 完成 さ れ なかっ た 、 と 理解
^
し はじめ て いる その 資本 主義 に 立つ 民主 的 な 政治 の 形 が もたれ た の で あっ た 。
0313
,40,20: 小さかっ た ナチス が そういう 支援 ・ 投資 を 得 て 怪物 的 な 成長 を とげ 世界 を 攪乱
^
し はじめ て 一 九 三 八 年 以来 、 世界 平和 の ため 、 自分 たち の 人民 生活 ・ 国家 の 存在 の 擁護 の ため に 自分 の 息子 たち 孫 たち を 前線 に 送ら なけれ ば なら なく なっ た の は 、 ほか なら ぬ か つて の ナチス へ の 投資 者 たち で あっ た 。
0314
,7,15: この 悲惨 な 経験 を 生き抜き 、 「 自分 」 を 取り戻そ う と
^
し はじめ て わずか 三 年 たつ か たた ない のに 、 日本 の 理性 は 再び 戦争 の 挑発 と 、 根 の 深い 日本 の ファシズム と 権力 の 屈従 的 な ショーヴィニズム と によって 危機 に さらさ れよ う と し て いる 。
0315
,88,32: だからこそ 八 千 一 万 の 婦人 が 五 十 数 ヵ国 から 集っ て 民主 婦人 連盟 を 組織 し 、 世界 の 永続 的 な 平和 の ため に 努力
^
し はじめ て いる し 、 世界 の 労働 組合 総 連合 が でき て 、 平和 の 確保 に 努力 し て いる 。
0318
,596,23: 反動 的 な 学内 の 諸 習慣 、 制度 について 学生 は 自主 的 な 改善 を 求め 研究 の 自由 を 確立
^
し はじめ た 。
0318
,797,52: そして この 希望 は 、 日本 の 民主 化 さ れ た 経済 再建 の 具体 的 な コース の 中 の 一部分 で あり 、 労働 者 の 生活 安定 の ため の 諸 闘争 こそ 学生 の チープ・レーバー を 救い 、 働き つつ 学ぶ 社会 を もたらす もの と 理解
^
し はじめ て いる 。
0318
,929,58: 戦争 中 は その 人 が キリスト教徒 で ある という キ の 字 も 人 に 知ら れ ない で 暮し て い た 人々 が 、 首相 や 大臣 に なる 時期 が 来 たら 、 にわかに キリスト 教 諸 外国 に 向っ て 自身 の キリスト教徒 で ある こと を 言明 し 、 神 に 感謝
^
し はじめ た こと について 、 むしろ 皮肉 を 感じ た 。
0318
,1061,46: 評論 家 として 蔵原 惟人 その ほか 活溌 な 数 人 の 活動 家 ・ 作家 として の 中野 重治 ・ 徳永 直 ・ 佐多 稲子 ・ 宮本 百合子 ・ 豊島 与志雄 、 詩人 で は 壺井 繁治 ・ 岡本 潤 、 その他 戦後 に 活動
^
し はじめ た 若い 作家 、 評論 家 、 詩人 の 多数 が ある 。
0318
,1103,50: それ は 、 林 房雄 ・ 尾崎 士郎 ・ 火野 葦平 ・ 石川 達三 その他 、 軍 の 特派 員 として 前線 に 活動 し た ばかり で なく 、 戦争 煽動 の ため に 一 〇 〇 パーセント 活躍 し た 作家 たち が 、 殆ど すべて 再び 執筆
^
し はじめ た こと で ある 。
0318
,1316,33: アメリカ 映画 の 貧弱 な 真似 を する こと を 止め ない 限り 日本 映画 の 芸術 的 な 独自 性 は 育て られ ない という 事実 を これら の 社 も 自覚
^
し はじめ た 。
0318
,1475,6: 学校 の コーラス 団 も 発達
^
し はじめ た 。
0318
,1638,50: もし かりに 、 漠然と 公安 を 乱す お それ が ある 出版 物 は とりしまる という よう な 新 取締 法 を つくっ た なら ば 、 政府 は よろこび 勇ん で 、 政府 を 批判 し 彼ら の 良心 を 眼 覚め さす すべて の 出版 物 を 禁止
^
し はじめる で あろ う 。
0319
,96,39: 選挙 の 最後 の 二 週間 に 、 トルーマン は 彼 を 制約 し つづけ た 南部 へ の 気がね を ふりすて 、 民主 精神 に 反し た 第 八 十 議会 の 失敗 を 明瞭 に 指摘
^
し はじめ た 、 と 日本 の 新聞 は 報じ て いる 。
0332
,25,70: 最近 の 「 軍艦 大和 」 の 問題 は 、 文学 作品 の 形 を とっ て い た から 、 文学 者 たち の 注目 を 集め 、 批判 を うけ まし た が 、 ひきつづき いくつ か の 形 で 二 ・ 二 六 実記 が 出 て 来たし 、 丹羽 文雄 の 最後 の 御前 会議 の ルポルタージュ 、 その他 いわゆる 「 秘史 」 が 続々 登場
^
し はじめ まし た 。
0348
,13,56: ブック マン 運動 と よば れる よう に なっ て い た この 運動 が アメリカ で 勢力 を 得 て き た の は 、 第 二 次 大戦 中 、 ぬけ め の ない ブック マン 博士 が この 運動 を 宗教 問題 から 社会 運動 に きりかえ て 、 労資 協調 を 主張
^
し はじめ て から の こと で ある 。
0350
,27,30: わたし たち は この 言葉 を 、 生活 の 実際 について 理解 し 、 平和 について 語り 、 平和 の ため に する 行動 を 、 犯罪 めかし て 宣伝
^
し はじめ た 日本 の 軍国 主義 者 に 、 平和 を 求める 人民 の ゆるが ない 意志 を 示し て ゆく べき 時 に なっ て いる 。
0388
,6,15: わたし は 、 女学校 を 卒業 し て じき 、 文学 の 仕事 を
^
し はじめ た 。
0408
,6,29: これら の 作家 論 は 、 当時 の 日本 の 権力 が 戦争 推進 の ため どんなに 現実 を 歪め た 観念 を 社会 の あらゆる 面 に 流布
^
し はじめ た か という こと と 、 近代 市民 社会 の 生活 史 を もた ない 日本 の 文化 人 が 自身 の 内 なる 封建 性 と 非 社会 性 によって どんなに その 強権 に 屈伏 し た か 、 それら と の たたかい は 、 どんなに 困難 で あっ た か という こと を 示し て いる 。
0409
,17,23: 日本 の 文学 に は 無産 派 文学 運動 が 擡頭 し て い て 、 アナーキズム と ボルシェビズム の 対立 の はっきり
^
し はじめ た 時代 で あっ た 。
0417
,10,15: 日本 資本 主義 高揚 期 で あっ た 明治 末 及び 大正 時代 に 活動
^
し はじめ た 永井 荷風 、 志賀 直哉 、 芥川 龍之介 、 菊池 寛 、 谷崎 潤一郎 その他 の 作家 たち は 、 丁度 それぞれ の 段階 で の 活動 期 を 終っ た とき だっ た 。
0417
,11,14: これら の 作家 たち は 無産 階級 運動 と その 芸術 運動 の 擡頭
^
し はじめ た 日本 の 新しい 社会 と 文学 の 動揺 の なか に 、 各自 の 発展 の 道 を 求め なけれ ば なら なかっ た の で あっ た が 、 これら の 人々 が こん に ち 自身 を おい て いる 状態 から み て も 一目瞭然 で ある とおり 、 誰 も が 自身 の 既成 文壇 において の 地位 を 肯定 し 、 個人 的 な 才能 に 未来 の 打開 を たのん だ 。
0422
,62,79: 日本 、 中国 、 朝鮮 を こめ て の 東洋 と 西欧 の 民主 主義 を うちたて 、 世界 の 平和 を 守ろ う と する すべて の 人々 は 、 めいめい の 日常 生活 の なか に 、 こまごま と し た 形 で はいりこん で 来 て いる 問題 として 、 ファシズム に 反対 し 反 民主 的 な 侵略 戦争 に 反対 し なけれ ば 平和 も 民主 主義 も あり 得 ない こと を 理解
^
し はじめ て いる 。
0426
,90,12: そして 「 非常時 」 が 、 あらゆる 理性 と 文化 を 抹殺
^
し はじめ て 横光 利一 の 「 高邁 」 の 力 よわ さ を あらわし 、 「 自由 な 自意識 」 の 存在 は 不可能 で ある こと を 明瞭 に し て ゆく につれ 、 日本 の 文化 知識 人 の 間 に 、 文化 擁護 の 欲求 が 湧い た 。
0426
,95,55: 一方 で は 、 前年 ヴェノスアイレス の 国際 ペンクラブ 大会 に 日本 代表 として 出席 し た 島崎 藤村 が 、 大会 の 反 ファッシズム に 高まっ た 雰囲気 から 、 彼 独特 の 用心 ぶ かさ で 日本 の 立場 を 守っ て かえって 来 て 、 日本 ペンクラブ の 創立 に 着手
^
し はじめ て いる 時 で あっ た 。
0426
,97,15: それら の 事情 に 加え て 、 文化 の 擁護 、 新しい ヒューマニズム を 提唱
^
し はじめ た 人々 自身 が 、 その 心理 に 、 つよい プロレタリア 文化 ・ 文学 の 運動 忌避 の 要因 を ひそめ て い た から 、 一つ 一つ 、 曲り角 へ 出る ごと に 、 この 運動 に は 階級 性 が ない こと 、 プロレタリア 文化 運動 の 再建 で は ない こと 、 階級 意識 を もつ 人 は ボイコット する こと を 証明 し なけれ ば なら なかっ た 。
0427
,43,45: そして 本質 において は 反 人民 的 な 勢力 の スポークス・ウーマン と なり つつ ある とき 、 小池 富美子 の 自然 発生 の 生 の たたかい が 、 岩 を めぐり 、 草の根 に しみ て 、 より 高い 人民 的 な もの に 成長
^
し はじめ て いる こと は 、 意義 ぶ かい 現実 で ある 。
0446
,5,53: すると 、 突然 、 今 まで 居る と も 思え なかっ た 一 人 の 友達 が 、 多勢 の 中 から 突 立ち 、 どう し た こと か 、 まるで まる 真赤 な 洋服 を 着 て 、 非常 に 露骨 な 強い 言葉 で その 先生 の 不公平 を 罵倒
^
し 始め た 。
0448
,92,5: やっと 、 人間 として 生活
^
し 始め 、 独特 な 作品 も 出よ う と 云う 時 、 又 、 再び 、 貧しき 人々 の 群 を 書い た 頃 の 、 従順 を 期待 さ れ て は 、 全く 、 一 箇 の 芸術 家 として 、 立つ瀬 が ない で は ない か 。
0461
,141,5: 翌年 仕事 を
^
し 始める 。
0504
,56,22: 見知ら ず の 人 が すぐ 隣り に 居る と 思う と その 人達 を 研究 的 な 注意深い 気持 で 観察
^
し 始める ので 病ん で 居る 妹 の 事 を 思う の は 半分 位 に なっ た 。
0505
,49,22: お 君 は 、 一つ 一つ の 写真 について 頭 から 爪先 まで 身 の まわり の 物 の 値 踏 を
^
し はじめ た 。
0505
,728,77: 先 の 金 を 返さ ない うち は 、 お金 は どうせ ああ な の だ と 云っ て 、 栄蔵 は 、 もう 東京 の 話 は せ ず 、 早速 明日 から 、 山岸 の 方 へ 行っ て 見 なけれ ば なら ん と 、 川窪 から もらっ て 来 た 心覚え の 書きつけ だの 、 馬場 の ところ へ 行っ て 相談 し なけれ ば なら ない 事 など を 書きとめ たり
^
し 始め た 。
0507
,165,33: 斯 う やっ て 子供 達 の 待遠しい 時間 は 、 ゆるゆる と 立っ て 漸く 鍋 の 中 から 、 白い 湯気 が 立ちのぼり 、 グツグツ と 云う うれしい 音 が
^
し 始め て 、 しばらく 立つ と 一番 の 兄 は 、 ヒョイ と 土間 へ 素足 の まんま 下り て 「 流し 」 に 行っ た 。
0508
,173,26: 自分 の 云う 丈 の 事 を 話す と お 久美 さん は 、 あんまり 遅く なる と よく ない から と 帰り 仕度 を
^
し 始め た 。
0510
,600,53: 「 一 ツ 星 を 見つけ た 、 運 が よく なれ ー 」 と 半 ズボン の 小 供 が 叫ぶ 頃 ようやく 目 を さまし た 人 は 、 今更 の 様 に 自分 が よく ね て 居 た の を 驚く 様 に 又 自分 が つい ウトウト と
^
し はじめ て から 今 まで の 間 ずいぶん 長い 間 、 自分 を ビク とも な せ ない で 胸 を かし て 呉れ た 人 の 心 が 段々 心 に しみ て 来 て たまらない 様 な 声 で 〔 以下 欠 〕
0527
,36,43: どうも 、 変 だ と 云っ て □ の 反応 を しらべ た 医師 の 報告 は 一 更 おびえ させ て 、 無 智 から 無精 に 病 を こわがる 女中 共 は 、 台所 に たっ た まま 泣い たり
^
し 始め た 。
0534
,88,25: 雌 鴨 も 、 連れ の 傍 によって 、 白い 瞼 を 開け たり 、 つぶっ たり し ながら 、 一生懸命 に 身繕い を
^
し 始め た 。
0554
,714,86: 柿沼 の 方 で も 、 大 規模 の 製菓 会社 が いろいろ 出来 て き た 現在 で は 、 彼 の 小さな 会社 は 、 戦後 の 一頃 の よう な 利益 が ない ばかり か 、 次第に 経営 さえ 困難 に なっ て 来 た ので 、 もともと その 土地 出身 者 で は あり 、 松木 の 旅館 業 経験 を たより に 、 後図 を はかる 気 に も なっ て 、 二 、 三 の 共同 出資 者 を 物色
^
し 始め た 。
0578
,61,11: そして 敏子 は もう 、 視線 の 悪戯 に 自ら 退屈
^
し はじめ まし た 。
0586
,287,12: が やがて 、 美春 は また 上体 を 屈め て 、 蠕動
^
し はじめ た 。
0612
,1772,13: 真夜中 に なっ て 逆風 が 吹き出し 、 小舟 は 沖 に 漂流
^
し 始め た 。
0612
,2039,17: —— その 情景 を 見 て いる うち に 、 私 の 心 は 次第に 反省 を
^
し はじめ た 。
0612
,2073,30: 絵 という もの は 見る ばかり で 過ぎ て き た が 、 このごろ 病床 の つれづれ に 寝 ながら 筆 を とっ て 目 に 見える もの を 写生
^
し 始め た 。
0613
,602,15: この 建物 の 一角 に も 火 は 燃え移っ た らしく 、 ぱちぱち 音 が
^
し 始め た 。
0613
,983,13: 我 等 は 今や 日本 本土 に対して 此 の 武器 を 使用
^
し 始め た 。
0617
,89,26: それ と 同時に 、 好奇 と 驚異 、 清 寧 と 冷徹 —— 詩 の 両極 を なす 思想 が 、 かれ を 中軸 として 旋回
^
し はじめる の を 覚える 。
0618
,886,3: キリキリ舞い を
^
し はじめ た 人 が い て よ 。
0645
,333,19: い ら だ ゝ しく 呟い た が 、 すると 彼 の 想念 が 逆上 的 に 混乱
^
し はじめ た 様子 で あっ た 。
0646
,175,35: これ が 度 かさなる と 、 なんだか 、 私 が 口説い て 追い廻し て 、 逃げ 廻ら れ 、 振ら れ て いる よう な 様子 で 、 妹 も 不審 な 顔 を
^
し はじめ て き た から 、 私 も 我慢 が でき なく なり 、 逃げ こん で ピシャリ と しめ た 女中 部屋 の 障子 を あけ て 、
0655
,51,32: 彼 は 出場 券 づき の 雑誌 を 改めて 買っ て き て 、 白 札 を つけ て 、 やたら に 十人並 の 女の子 に 狙い を つけ て 東奔西走
^
し はじめ た が 、 それ と は 知ら ず ニセ モノ 同志 が ハチ 合せ を し て いる に すぎ ない の で ある 。
0674
,25,19: 五 名 の 老人 は マヽコス の 予言 書 を 持ち 廻 つて 四 郎 の 奇蹟 を 宣伝
^
し はじめ た の で ある 。
0674
,98,22: 自分 を 常に 大人 達 の その 上 に 置い て 、 彼 は 絶対 の 王者 を 夢み 、 やがて 確信
^
し はじめ た 。
0678
,157,39: 私 は 今朝 の 新聞 に 、 カラフト の 郵便 局 の 九 人 の 女 事務 員 が 、 ソビエト 軍 の 攻 げき に 電信 事務 を 死守 し 、 いよいよ 砲弾 が 四 辺 に 落下
^
し はじめ た とき 、 つぎつぎ に 服毒 し て おのおの の 部署 に 倒れ て いっ た という 帰還 者 の 報告 を 読ん だ 。
0682
,141,11: 彼ら は 長井 に 一味 し た こと を 後悔
^
し はじめ て い た 。
0682
,401,10: 失わ れ た 信長 の 兵力 は 少し ずつ 恢復
^
し はじめ た 。
0685
,356,14: 二 人 の 狂信 者 が それ につれて 、 ここ を センド と 合唱
^
し はじめ た こと は 云う まで も ない 。
0698
,116,27: そして 片手 で 松夫 の 手 く び を 握り 、 扉 に はさん だ 手 を 無理 に 抜きとる よう な 真剣 な 作業 に 没頭
^
し はじめ た の で ある 。
0698
,376,25: 眼 は 学者 の もの に なり ロイド眼鏡 と 一つ に なっ て ケンビ 鏡 の よう に 冷徹 に 哀れ な 生物 を 観察
^
し はじめ た の で ある 。
0701
,258,13: しかし 、 大学生 の バンド を よぼう じゃ ない か と 主張
^
し はじめ た 時 から なんとなく 狙い は あっ た 。
0702
,318,8: 結論 が で て 、 みんな が 散会
^
し はじめる と 、 彼 も だまっ て 歩き だし た 。
0702
,386,22: 彼 が 本当に 穴 の 中 に 閉じこもっ た きり 一 歩 も で なく なり 、 したがって 自然 に 断食
^
し はじめ た の は 、 この 時 から で あっ た 。
0735
,58,7: 覚醒剤 と アドルム を 過度 に 服用
^
し はじめ た の は 、 この 時 から で あっ た 。
0736
,71,15: 私 は 精神 病院 へ 入院 し て 、 やがて 病人 たち を 観察
^
し はじめ た とき 、 いつも 比較 的 に 富士見 の 皮膚 の すきとおる 患者 たち を 思い だし た が 、 精神 病院 に も 同じ 年 ごろ の 分裂 病 の 患者 たち が い て 、 彼ら も 一様 に 病院 を 呪い 、 病気 を 呪い 、 鉄格子 の 外 へ 脱出 したがっ て い た が 、 帰 する 思い は 非常 に 違っ て い た よう で ある 。
0739
,55,14: それ は 三 四 日 服用 を 中止 し た のち 、 改めて 服用
^
し はじめ た 第 一 日 目 で 、 この 時 だけ は 、 なかなか 利か ない 。
0757
,1259,8: 居 古井 警部 は キゲン よく 説明
^
し はじめ た 。
0759
,5802,4: 放 二 が 捜査
^
し はじめ て 、 ちょうど 一 週間 。
0762
,67,10: 私 は ちかごろ 再び かなり 過度 の 仕事 を
^
し はじめ た 。
0780
,404,10: 左近 は また 、 たまりかね て クツクツ 忍び笑い を
^
し はじめ た 。
0780
,495,89: それ は 台所 に 接する 壁 に ぶつかっ て 割れ た が 、 それ まで 幸平 と 同じ よう に 手伝う こと を 怠っ て い た 正司 は 、 それ に ハッ と し て 立ち上っ た が 、 にわかに 台所 へ 歩い て いっ て 、 然し 皿洗い に 働く 常友 や 食器 の 運搬 に 立ち働く 志 道 軒 に は 目 も くれ ず 、 一 升 徳利 の ところ へ マッシグラ に すすん で 、 それ を 両手 に 持ち上げ て ラッパ 飲み に
^
し はじめ た 。
0781
,227,19: 実に 重太郎 が 乞食 の 世界 を 巡歴 し て 彼ら を 正業 に つか せよ う と 努力
^
し はじめ た の は わずか に 十 七 の 時 で ある 。
0782
,260,32: と 、 手 で 地図 を 説明 する よう に 器用 に ふり ながら 、 誰 の 存在 も そう 大して 気 に かから ない よう に 、 彼 は 演説
^
し はじめ た 。
0784
,1206,21: それ と 同時に 三 人 の 女 たち は 決して 同時に 姿 を 現す こと が ない よう に 注意深く 行動
^
し はじめ て い た でしょ う 。
0785
,244,8: と 、 虎 之 介 は ジリジリ
^
し はじめ た 。
0792
,211,59: 小夜子 サン の 報告 に よる と 、 その ポケット の 中 の 物 は ピストル で 、 セラダ は 部屋 に ドタンバタン と 大 ゲサ に 尻もち つく よう に 坐りこむ と 、 その ピストル を とりだし て 、 うるん だ よう な 憑かれ た よう な 目 ツキ で ピストル を なで まわし たり いじり まわし たり
^
し はじめ た そう です 。
0815
,30,42: 大体 、 一 ど に 半 ダース から 一 ダース の ニセ 札 を 鉛筆 で トレース し 終る と 、 次に その 鉛筆 の トレース の 上 を 、 紙 の 乾く の を 待っ て 、 インク で トレース
^
し はじめる 。
0816
,32,7: 又 、 いよいよ 、 日本 も 発狂
^
し はじめ た か 、 と 思い ます よ 。
0825
,32,37: もっとも その タネ は 日本 が まい た よう な もの で 、 支那 で 戦争 を 起し たり ノモンハン 事変 など も あっ た から 、 ロシヤ は ウラジオ 港外 に 機雷 網 を しいて 用心
^
し はじめ た の で あろ う 。
0831
,189,26: でも 、 父 も 母 も 、 私 が 年頃 に なる と 、 私 の 行動 に 、 とても 神経質 に なり 、 うるさく 干渉
^
し はじめ まし た 。
0841
,223,23: なぜ 幸い か と いう と 、 人見 は 薄々 それ が 自分 の ソラ 耳 で あっ た らしい こと を 自覚
^
し はじめ て い た から で ある 。
0842
,1796,15: 山 に 海 に 白旗 なびき 、 の 海 の 方 は 当時 続々 来朝
^
し はじめ て 、 やがて 通商 を 国禁 さ れ た マニラ や マカオ 等 から の 救援 の 外国 船 を 指す の で あろ う 。
0842
,2435,4: 当時 日本 へ 来朝
^
し はじめ た ばかり の ポルトガル 商船 が 鹿児島 の 近所 の 港 に 泊っ て いる と 、 ヤジ ロー が 駈け こん で き て 、
0844
,103,39: 彼 は ミヤ子 に 真剣 に 惚れ て 、 本当に 結婚 し たい と 熱望 し て い た ので 、 彼 の グズ の ベール の 下 の 才能 は 誰 に も 秘密 に めざましく 活動
^
し はじめ て い た 。
0862
,243,32: 赤沢 は 四 畳 の 部屋 の 隅 の 二 本 の 柱 の 前 に 正座 する と 、 そこ に 残さ れ た 種々 の 瑕 を 仔細 に 点検
^
し はじめ た 。
0866
,422,28: 二 人 は 奥 の 座敷 の 縁 に 座蒲団 を 持ち出し 、 うら ゝ かな 午後 の 陽 を 浴び ながら 、 積 る 話 を
^
し はじめ た 。
0866
,1018,35: そして 、 なに より も 彼 の 眼 を みはらせ た の は 、 ふとした はずみ に 、 彼女 が 、 昔 よく 唱 つた 「 菩提樹 」 の 歌 を 、 さりげ なく ハーミング
^
し はじめ た こと で あつ た 。
0866
,3580,8: 小萩 は 、 もう 、 息切れ が
^
し はじめ た ので 、 すこし 、 立ちどま つ て 、 休も う と 提案 し た 。
0866
,4210,40: 愛情 の 度 が 深けれ ば 深い ほど 、 その 苦痛 は 大きい という こと を 、 彼女 は 、 京野 等 志 の 最初 の 愛撫 の 下 で 、 早く も それ と 察し 、 そして 、 警戒
^
し はじめ た の で ある 。
0866
,4497,11: そして 、 どういう 出方 で 、 いわゆる 友達 づきあい を
^
し はじめ た か ?
0878
,27,20: フランス で も 、 十 八 世紀 に なる と 、 悲劇 と 喜劇 と の 区別 を 無視
^
し はじめ た 。
0897
,17,36: マイクロフィルム の 中 に とけ込ん で ゆく 書籍 、 マイクロ カード の 中 に 沈ん で ゆく 書籍 は 、 電話 連絡 の インフォーメイション とともに 、 もはや 、 単独 空間 の 図書館 概念 を 破壊
^
し はじめ た の で ある 。
0903
,0,15: 終戦 の 混乱 から 広島 県 の 東部 地方 が その 身辺 を 整理
^
し はじめ た の は 昨年 の 九月 中旬 頃 から で あっ た 。
0903
,169,26: 商業 資本 機構 の 中 に しみ込ん だ ボス 的 封建 制 は 民主 的 再 建設 に対して は 、 その スタート を 明らか に 拒否
^
し はじめ て いる 。
0915
,25,12: この 理性 の 受動 性 で ある 感覚 に それ が 関係
^
し はじめる と 、 それ は 、 ただ の 受身 で は なくなり 、 真直ぐ に 現代 に 通じ はじめる の で ある 。
0918
,187,3: 」 と 提唱
^
し はじめ た の で ある 。
0918
,294,63: 太陽 の 光 を ふんだんに 費 っ た という 、 十 八 、 十 九 世紀 の 絵画 も 、 ゴッホ 、 ゴーガン を もっ て 区切り と し 、 燃え きっ て しまっ て 、 やがて 、 一 九 〇 〇 年代 、 ムンク より 始まっ て 、 キリコ に いたる 線 は 、 寂しい 空虚 が 、 芸術 を 支配
^
し はじめる の で ある 。
0918
,590,50: ところが 太陽 の 洪水 と も いう べき あの 光 の 氾濫 、 光 が 一 八 〇 〇 年代 をもって 終り を つげ 、 ムンク あるいは その他 の 人々 の 画 の さき ぶれ し た よう に 、 太陽 の 光 が 人類 の 眼前 で 凋落
^
し はじめ た の で ある 。
0918
,752,23: 原始 共産 体 崩壊 より 奴隷 制 に 推移 し た ギリシャ 人 は 、 異なっ た 形 で 空間 を 意識
^
し はじめ て いる 。
0918
,771,12: それ は 王 笏 を もっ た 帝王 たち を 哄笑
^
し はじめる 商人 たち の つら 魂 が まず 掴ん だ 感覚 で ある 。
0918
,775,29: 「 今 」 「 ここ に 」 自分 が 立っ て いる こと を 意識 し 自分 が 物 を 考え て いる ん だ という こと を 意識
^
し はじめ た という こと は 、 容易 なら ざる こと で あっ た の で ある 。
0918
,793,28: ゴーガン 、 ゴッホ で 、 その 個性 の 豊か さ は 最高 の 点 に まで 達し 、 ようやく その カタストローフ 、 その 空間 の 破壊 が 支配
^
し はじめ た の で ある 。
0918
,794,15: つまり 人間 が その 人格 の 存在 を みずから の 生活 の 中 に 崩壊
^
し はじめ た の で ある 。
0918
,797,52: 金融 経済 の もつ 国際 的 体系 は もはや 人格 と 人格 の 相互 の 信用 といった 個人 的 構造 を はるか に 越え て 、 人間 が 一片 の 砕片 と なっ て 、 その 巨大 なる 空間 の 中 で キリリキリリ と 分子 の ブラウン 運動 の よう に 回転
^
し はじめる の で ある 。
0918
,798,33: 巨大 なる ブロック 資本 の 重工業 の 機械 生産 の 中 で 、 人間 は 新た なる 貧窮 の 意味 を 知り はじめ 、 個性 の 喪失 を 味わっ て 慄然 と
^
し はじめる の で ある 。
0918
,1012,5: そして ドイツ そのもの が 動揺
^
し はじめる の で ある 。
0918
,1027,55: それ が ルネッサンス の 時代 で は 、 趣味 の 名 によって 天才 の 名 によって 、 その 肉的 な 感情 的 な もの の 中 に 、 知的 な もの を 越え た 正しい 「 繊細 な 知恵 」 ( デリカテス ) が 潜ん で いる こと を いろいろ の 角度 から 検討
^
し はじめ た の で ある 。
0918
,1030,31: しかし 、 やがて 、 かくして 確立 さ れ た ところ の 現代 の 美学 は 、 この 知情意 の 認識 能力 として の 代表 制 が 、 ようやく さらに 動揺
^
し はじめ た ところ に 現代 的 特徴 を もっ て くる の で ある 。
0939
,34,10: もはや 、 格 の 身分 的 上下 は まさに 転倒
^
し はじめ た の で ある 。
0939
,35,42: かく て 、 近年 の 図書館 大会 に 至っ て は 、 協議 会 は 、 もはや 、 往年 の 懇親 会 、 酒飲み 会 の 形式 を 蝉脱 し て 、 委員 会 組織 体 として の 構成 を 完成
^
し はじめ た の で ある 。
0949
,42,15: と いう と 、 膝 杖 を つい て うつらうつら と なに か 思案
^
し はじめ た 。
0956
,215,16: … … … そして 、 時折 、 山 鴿 の 物淋し げ な 鳴 声 が
^
し 始める 。
0956
,883,9: … … 同時に わらべ 達 は 一様 に 退屈
^
し 始める 。
0956
,997,6: 遠近 に 小鳥 の 声 が
^
し 始める )
0956
,2186,10: 清原 ( 右手 を 見 、 急 に 狼狽
^
し 始める ) … … 小野 、 僕 は 失敬 する !
0956
,3884,14: 綾 麻 呂 ( 遠く 不尽 を 望み ながら 、 朗々 と 朗誦
^
し 始める ) … …
0958
,308,69: その 人達 は 、 私 ら 父 娘 が 、 娘 が 忙しく 釣り 私 が 忙しく 手 網 に 入れる 姿 を 注目 し て い た が 、 とうとう 三 、 四 人 の 人々 は 竿 を 河原 に 置い て 私 ら の 近く へ 集まり 砂 の 上 へ 腰 を 降ろし て うずくまり 、 私 ら 父 娘 の 釣り を 観察
^
し はじめ た 。
0977
,107,14: 嫁さん は なん でも うれし そう に 、 部屋 の なか へ 支度
^
し はじめ た 。
0979
,974,8: そらそら 、 今 も 木魚 の 音 が
^
し はじめ た から
0981
,1776,12: その 次ぎ に お前 が 外 に 出 て 急 に ソワソワ
^
し はじめ た 時 に 、 私 は 大急ぎ で タクシイ に 飛び乗る や
0981
,2086,14: そして お前 は イソイソ と 、 薬 と 綿 を 取っ て 手当て を
^
し はじめ た
0988
,3415,27: 間もなく 、 貴島 は オドオド し た 調子 から 囘復 し て 、 私 が 訪ね て 來 た こと を シン から うれし そう に
^
し はじめ た 。
0988
,4421,16: いえ 、 初め の 間 は 、 主として 前 の 氣持 の 方 で 搜
^
し はじめ まし た 。
0988
,4940,32: しかし 次第に 口論 が 激しく な つて 、 第三者 の 自分 の 存在 を 顧慮 し て いる 余裕 が 双方 に 無く な つて 來 て 、 アケスケ な 言い方 を
^
し はじめ て 來 る と 、 立川 景子 より 聞い た 事 と 照 し 合せ て 次第に わかつ て 來 た 。
0988
,4990,23: それに ビックリ し て 伸一 郎 は 議論 を やめ て 、 オロオロ し ながら 、 ハンカチ など を 出し 、 カイホウ を
^
し はじめ た 。
0988
,5837,33: … … 僕 は 不意 に 身 の 引き しまる よう な 氣持 に おそわ れ 、 そして 、 どう 言う わけ か 古賀 さん を 急 に 好き に なり 、 尊敬
^
し はじめ て い た 。
0989
,1852,8: そいつ が 私 たち の 間 を ウロウロ
^
し はじめ た 。
0989
,2181,3: 困っ て モジモジ
^
し はじめる 須永 )
0990
,118,22: それで 前節 の よう な 、 グチ ばなし に 似 た 自身 の 内輪 話 を する こと によって 痛い 思い を
^
し はじめ た わけ です 。
0993
,34,10: … … そのうち 非常 に 香ばしい 、 いい 匂い が
^
し はじめ た ので 、 何 だろ う と 思っ て いる と 、 老人 は それ と 察し た の か ニコニコ と 眼 を 小さく し て 、 焚火 の 灰 の 下 を ほりおこし て 、 コンガリ 焼け た 饅頭 の よう な もの を いくつ か とり 出し て 、 その 一つ を 手の平 に のせ て ポンポン と 灰 を たたき 落し て から 、 私 に さし 出し て 食え と いう の です 。
0993
,4132,9: この間 も 、 遠く の 方 で あれ が
^
し はじめ たら 、 俺 と 二 人 で 蝶々 つかまえ て た の が 、 いきなり 駈け 出し て 逃げ た っけ 。
0993
,4700,13: この あたり から ボツリボツリ と 通り すぎ て 行く 人 の 気配 が
^
し はじめる )
0995
,1790,18: やりきれない の は 、 ど いつも こいつ も 、 戦争 し た なあ 俺 じゃ ない といった ツラ
^
し はじめ た 。
0995
,1905,35: 村 子 は 手足 を バタバタ さ せ て 、 いくらか それ に 抵抗 する が 、 衰弱 し 倒錯 し た 肉体 と 心理 から 来る 被 征服 の 快感 の 中 に グッタリ
^
し はじめる ) この !
0999
,4,62: 書き たい と い つ て も 、 例 の 通り に 私 の 場合 に は 、 自分 の 實 生活 から 切り離さ れ た 觀念 的 追求 だ とか 作家 的 意欲 だけ から 來 た 慾望 で は なく 、 もつ と ジカ な 自身 の 内外 の ゴミ や アクタ など が 溜り に 溜 つて 發酵
^
し はじめ た 所 から 發 し て 來 る 慾望 で ある ため 、 發想 の 動機 も 作品 自 體 も 、 半ば 以上 は 一種 の 無意識 活動 の よう な 所 が ある 。
1000
,163,61: … … … そんな こと を 思い く 、 女 の 匂 が まだ こまやか に 立ち 籠 め て いる 暗がり の 中 に 佗 びしい 雨 の 音 を 聞き ながら 、 彼 は 夜もすがら まんじりと も せ ず に い た が 、 次第に 明け方 が 近く なっ て 来 、 彼方 此方 で ガヤ く 人声 が
^
し 始める と 、 矢 張 きまり が 悪く なっ て コソ く 逃げ出し て しまっ た の で あっ た 。
1000
,208,30: で 、 今夜 も 時 平 に 詰め寄ら れる と 、 次第に 云う こと が しどろもどろ に 、 口 の 先 で は 否定 し ながら 顔つき で は 肯定
^
し 始め た の で あっ た が 、 時 平が 猶も 追究 する と 、
1000
,364,18: その 翌日 から 国 経 の 邸 は 俄 に 活気づき 、 大勢 の 人夫 共 が 出入り
^
し 始め た 。
1000
,769,17: 彼 は 去年 の あの 晩 以来 、 時 平が 急 に 伯父 の 大納言 に 接近
^
し 始め 、 しきりに 歓心 を 求める よう に なり 出し た の を 、 何となく 不安 な 気持 で 眺め ながら 、 それにしても どう 云う 積り で あろ う か と 、 密か に 時 平 の 意図 を 疑い 、 事件 の なり ゆき に 注意 を 怠ら なかっ た の で ある が 、 恰も その 矢先 に 、 あの 饗宴 の 話 が 持ち 上り 、 自分 も それ に 随行 する よう に 命ぜ られ た の で あっ た 。
1001
,126,50: ところが 、 K 氏 の 話 を 聞い て いる 中 に 、 いつか 私 は 、 それ 等 学究 の 徒 が 、 世俗 と もつとも 縁遠い 研究 に 没頭 する 所以 が 、 単なる 趣味 など から 出発 し た もの で ない 、 という こと を 理解
^
し はじめ た 。
1039
,334,8: その 婦人 の 片方 の 黒目 が 白濁
^
し 始め て い た から ばかり で は ない 。
1041
,186,13: フロンティア が 消滅 する と 同時に 、 アメリカ の 価値 は 変転
^
し はじめ た 。
1041
,544,16: 除隊 し て き た エルヴィス・プレスリー が 、 ハリウッド で つまらない 映画 づくり に 専念
^
し はじめ た の と おなじ よう に 、 つまらない ロックンロール の スター たち は 、 多く が 映画 に 向っ た 。
1041
,837,23: あふれ て い た 失業 者 は 次々 に 労働 力 と なり 、 ついに は 、 逆 に 労働 者 が 不足
^
し はじめ た 。
1041
,2260,15: これから さき アメリカ の 国際 収支 は ずっと 赤字 を つづける こと が はっきり
^
し はじめ た の は 、 一 九 五 八 年 ころ だっ た 。
1041
,2742,18: ノーマッド な ヒッピー と 、 アメリカ 社会 の なか に 帰っ て アメリカ を 正面 から 相手 に
^
し はじめ た ヒッピー と の 中間 あたり に 、 ヒッピー ・ コンミューン が 存在 する 。
1041
,3086,14: 公民 権 法 の 成立 は 、 黒人 問題 が ひとまず 大きく 解決
^
し はじめ た よう な 錯覚 を アメリカ に あたえ 、 ワッツ の 暴動 で 反 黒人 的 な 感情 が べつ なか たち で あらた に アメリカン ・ ホワイト たち の あいだ に 、 うえつけ られ た 。
1072
,1944,18: だが 、 出 て 来 た 二 人 は 、 すぐ 暗い 中 で 、 立ち話 を
^
し はじめ た 。
1073
,65,25: 小次郎 の 父 良 持 が 擁し て い た 広大 な 土 の 支配 は 、 この 三 叔父 が 、 すべて 指図
^
し 始め た 。
1073
,472,12: 藤原 全 盛っ て やつ が 、 そもそも 、 天下 を 紊乱
^
し 始め た 原因 だ 。
1073
,3073,21: 細工 場 を 、 片づけ 、 あちこち 、 広い 家 の 戸 じ まり を 、 手分け し て 、
^
し はじめ て いる 時 だっ た 。
1073
,3618,7: また 、 さっそく 、 種 つけ
^
し 始め た 牧 の 牝馬 は 、 みな 仔 を 生み 、 明け て 三 歳 の 春 駒 や 、 二 歳 、 当歳 仔 が 、 大 結 ノ 牧 に 、 群れ 遊び 、 むかし に 近い 景観 を 呈し 始め て も いる 。
1073
,6089,42: この 年 ( 天 慶 元年 ) の 頃 、 京都 に は 、 僧 の 空也 という 者 が あらわれ て 、 辻 に 立ち 、 念仏 を となえ 、 念仏 を すすめ 、 念仏 即 浄土 の 説教 を
^
し 始め て い た 。
1074
,334,48: 信州 北部 など の 実例 を 見 て 行く と 、 これ も 在来 の 神 を 排除 し て 、 新た に こうした 新 神 を 迎え て 来 た の で は なく 、 ただ 幾分 か 田の神 の 機能 を 、 恵比須 風 に 解釈
^
し 始め た と いう に 過ぎ ぬ らしく 、 家 を 接し 部落 を 隣 し て 、 同じ 一つ の 神 を 田の神 とも また 恵比須 と も いう 者 が 入りまじり 、 祭り 方 も 大 よそ 元 の 通り で 、 大 よそ 東北 など で いう 宇賀 の 神 に 近く 、 表 の 神棚 より も むしろ 勝手 の 方 に 祭場 を 設け て いる 。
1074
,352,23: 火事 など は 眼 の 前 に その 大きな 不幸 を 見 た 者 が 、 たいてい は 秋葉 愛宕 を 信心
^
し 始め 、 または 村 限り の 火事 の 年忌 を 設け たり し て いる 。
1074
,1415,57: 桔梗 という 花 の しばしば 神祭 に 使用 せ られる の は 、 あるいは その 形状 から で も 若干 の 理由 を 推測 し 得 ぬ こと は ない が 、 その他 の 植物 に 至っ て は 、 繁茂 の 地 が 荒野 で あっ た 点 以外 に 、 これ を 盆 花 と
^
し 始め た 動機 を 知り 難い 。
1075
,1509,52: タビヨコ は すなわち 旅 朸 で あっ て 、 こう いう に ない 方 を すれ ば 相応 に 重い 荷物 で も 、 かなり の 速力 で 遠く まで 持っ て 行く こと が でき た ので 、 旅 の 商い を する 人 たち が 、 まず これ を 利用
^
し 始め た の で ある 。
1076
,301,8: 糸満 人 が 九州 の 荒磯 に 出没
^
し 始める と 、 今 まで 記述 せ られ なかっ た 色々 の 多彩 の 魚 が 市場 に 現われ て 、 内外 の 魚 学者 を 喫驚 さ せ た という 話 も 聴い て いる 。
1076
,1065,58: 従って 或いは 崎 の 名 の 方 が 前 に でき て い て 、 その 珍 らしい 地名 の 評判 から 新た に 国 の 外 に その よう な 奇怪 な 島 、 そこ に 行け ば 死に別れ た 親 はらから に も 逢える という よう な 、 また 一つ の 同名 の 島 を 空想
^
し 始め た とも 、 考え られ ぬ こと は ない よう だ が 、 それ に は 或 る 程度 の 反証 が 自分 に は 挙げ られる 。
1101
,544,7: すると この 付近 の 気団 が 上昇
^
し 始める ので 、 凝結 核 が 山頂 近く まで ずっと 殖え て くる 。
1102
,56,9: 近代 に なっ て 、 氷河 が 後退
^
し 始め た という の は 、 スカンジナヴィア だけ に かぎっ た 話 で は ない 。
1110
,37,11: それで メー 師 は 自分 の 学校 で 黒板 を 使用
^
し はじめ た 、 と の こと で ある 。
1139
,46,35: その 頃 は 江戸 が 東京 に 変り 、 廃刀 令 が 布か れ 、 丁髷 が 無くなり 始め て 、 物 皆 新 時代 の 歯車 の 上 に 、 活溌 に 回転
^
し 始め た 時分 の こと です 。
1139
,72,24: 兎 も 角 も 、 それ を 機会 に 、 香 折 は 恐ろしい 勢 で 、 積極 的 に 綾 麿 に 接近
^
し 始め た の でし た 。
1140
,93,28: その 一方 で は 、 鈴子 未亡人 と 森川 森 之 助 は 、 堰か れ た 二つ の 水 の よう に 、 急速 に 接近
^
し 始め て 、 離れ 難い もの に なっ て 行く 様子 でし た 。
1148
,51,38: ある 日 —— よく 晴れ た 冬 の 午後 、 銀子 は いつも の よう に 深沢 深 の アパート に 来 て 、 狭 っ 苦しい 四畳半 に 膝 を 突き合せ た まま 、 近頃 稽古
^
し 始め た 、 ロバート ・ フランツ の リード を 歌っ て 、 深沢 の 忠告 を 聴い て おり まし た 。
1151
,94,44: 運転 手 が 気 を きかし た の か 、 それとも 運転 手 に 命じ て 置い た の か 、 兎 も 角 それ を 合図 の よう に 、 婦人 の 柔かい 体重 を 、 私 は 肩 の あたり に 意識
^
し 始め た の です 。
1153
,156,38: インキ に まみれ て 働く の は 不満 で は ない が 、 輝かしい 成功 を 夢見る 自分 が こんな ところ に 埋もれ て 暮す の は たいへん な 道草 を 食っ て いる よう な 気 が
^
し 始め た の で ある 。
1153
,901,24: 私 は いつ まで も 手工業 に あまんじる べき で は ない と 、 ドイツ から 巻 取り 段ボール 機械 の 輸入 を 計画
^
し 始め た 。
1171
,323,3: そろそろ 警戒
^
し 始め ながら 、 五郎 は 丸 椅子 を がたがた と ずらし た 。
1171
,2953,21: 温泉 に 入っ た こと 、 あんま を さ れ た こと で 、 彼 の 体 は ぐにゃりとなり 、 虚脱
^
し 始め て い た 。
1171
,3466,12: 氷水 を 食べ た あたり から 、 彼 の 気分 は 下降
^
し 始め て い た 。
1171
,4116,2: 動悸 が
^
し 始め た ので 、 彼 は あわて て 弁当 を 捨て 、 小瓶 の 酒 を 飲む 。
1173
,204,17: 寝台 の へり に 腰 を かけ 、 彼 は 背 を 曲げ て 仔細 に 点検
^
し 始め た 。
1173
,1309,14: 彼 は 顔 の 皮膚 を 河 風 に さらし ながら 、 段々 混乱
^
し 始め て 居 た 。
1174
,415,26: それから 左 腰 が 右 と 同等 に 痛く なり 、 この 二 、 三 日 へん な 圧迫 感 が 背中 の 方 に 移行
^
し 始め て い た 。
1175
,349,15: そして 僕ら は 書類 を 提示 し たり し て こもごも その 事情 を 説明
^
し 始め まし た 。
1175
,1020,13: 云々 と 僕 が 、 いろいろ 専門 語 を 混ぜ て 説明
^
し 始め た もの です から 、 野呂 は 口 惜しげ に 黙っ て しまい まし た 。
1176
,147,11: 僕 は しだいに 自分 の こんな バカ な 思い付き を 後悔
^
し 始め て い た 。
歩き出す
(歩く.出す)
延べ語数:
303
0034
,85,104: そして 前方 の 道頓堀 の 灯 を ながめ て 、 今 通っ て き た 二つ 井戸 より も なお 明るい あんな 世界 が この世 に あっ た の か と 、 もう まるで 狐 に つまま れ た よう な 想い が し 、 もし 浜子 が 連れ て 行っ て くれ なけれ ば 、 隙 を み て かけだし て 行っ て 、 あの 光 の 洪水 の 中 へ 飛びこも う と 思い ながら 、 「 まから ん や 」 の 前 で 立ち 停っ て いる 浜子 の 動きだす の を 待っ て いる と 、 浜子 は やがて また
^
歩き だし た ので 、 いそいそ と その 傍 について 堺 筋 の 電車 道 を 越え た とたん 、 もう 道頓堀 の 明る さ は あっという間に 私 の 躯 を さらっ て 、 私 は ぼうっと なっ て しまっ た 。
0034
,264,38: それで 煙草 と マッチ を 買い 、 残っ た 三 銭 を マッチ の 箱 の 中 に 入れ て 、 おり から 瀬 多川 で 行わ れ て い た ボート 競争 も 見 ず に 、
^
歩き だし た 。
0034
,336,22: 男 は じっと 私 の 顔 を 見 て い まし た が 、 やがて 随 い て こい と 言っ て
^
歩き だし まし た 。
0038
,312,35: 眼 の 底 が 次第に 白く 更け 、 白い 風 が 白く 走る 寒々 と し た 焼跡 に 、 赤井 は ちょぼ ん と 佇ん で い た が 、 やがて と ぼとぼと
^
歩き だし た 。
0044
,127,3: 並ん で
^
歩き 出す と 折井 は 、
0053
,40,17: それ に し て は 随分 野暮ったい 調子 で 、 ずばり と 言っ て 、 すたすた
^
歩き 出し た 。
0053
,83,22: 鶴雄 は にやりと 笑う と 、 サイコロ を ズボン の 中 へ 入れ て 、 四条 河原町 の 方 へ さっさと
^
歩き 出し た 。
0053
,291,3: と 、
^
歩き だし た 。
0053
,791,7: 鶴雄 は 河原町 の 方 へ
^
歩き 出し た 。
0054
,86,19: 一刻 も 早く ここ は 立去っ た 方 が 良 さ そう だ と 小沢 は うなずい て 、
^
歩き 出し た 。
0054
,146,17: 二 人 は 、 恋人 の よう に 肩 を 並べ て 阿倍野橋 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0054
,482,7: 豹 吉 は 固い 姿勢 で
^
歩き 出し た 。
0054
,554,12: やがて 豹 吉 が 南海 通 の 方 へ 大股 で
^
歩き 出す と 、 次郎 と 三郎 は 転げる よう に し て チョコ チョコ つい て 来 た 。
0054
,1721,24: お 加 代 が 言っ た 時 は 、 しかし 針 助 は もう 娘 を 残し て 一 人 で スタスタ と
^
歩き 出し て い た … … 。
0055
,1700,10: と 、 信吉 は 新内 語り と 別れ て
^
歩き だし た が 、 すぐ その 足 で 第一ホテル へ 行こ う と は し なかっ た 。
0060
,896,6: ひょっと する と 今度 は 、
^
歩き だし た TK — 80 を 自分 たち が 追っ て みる と 面白い の かも しれ ない 。
0064
,14,10: 分配 が 終る と 、 皆 それぞれ の 方角 に
^
歩き 出し た 。
0067
,77,9: と いっ て 、 美しい 少年 の 太郎左衛門 は
^
歩き だし た 。
0070
,509,4: 三 人 は
^
歩き 出し た 。
0071
,1293,9: 博士 は 倉庫 の 入口 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0072
,128,18: 五助 が 先 に 立ち 、 その後 に 彦太 が つづき 、 雪 の 道 を いよいよ
^
歩き だし た 。
0075
,178,28: それから 彼 は 手の甲 で 洟 を すすりあげ 、 大きな 黒 眼鏡 の 枠 を ゆすぶり 直す と 、 両手 を 後 に 組ん で 、 ぶらぶら と
^
歩き 出し た 。
0080
,226,3: 検事 は
^
歩き だし て 、 そのまま 下 まで いっ た 。
0081
,953,30: 玉太郎 は 、 にわかに 出来 た 流れ を あきれ ながら 見 て い た が 、 ふと 気がつい て 、 その 流れ に そっ て 下流 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0081
,2473,3: そして 急 に
^
歩き だし たり 、 また 急 に 足 を とめ たり 、 落ちつき が ない 。
0081
,2696,17: 彼 は 二 人 の 水夫 を つれ て 、 海岸 づたいに 右 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0081
,2871,11: ケン は そろ り そろりと 岩 に つたわり ながら 、
^
歩き 出し て いっ た 。
0081
,2885,17: 三 人 は お互い に 手 を しっかり と にぎり あい ながら 水 の 中 を
^
歩き 出し た 。
0081
,3032,4: 四 人 は
^
歩き だし た 。
0081
,3330,13: 不平 を いい ながら も 、 誰 も が この 演出 通り
^
歩き だし た 。
0082
,401,3: 一同 は
^
歩き だし た 。
0082
,415,6: それから 一同 は 、 また
^
歩き だし て 、 地階 へ の おり 口 の 方 へ 向かっ た 。
0082
,1713,18: 博士 は そう いう と 、 うし ろ 向き に なっ て 、 奥 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0082
,2838,19: 山形 警部 は 、 あぶら 汗 を 流し ながら 、 自分 の からだ を 背負っ て 、 えっちらおっちら
^
歩き だし た 。
0087
,233,31: たった それだけ の こと を いい 終る と 、 古 堀 医師 は 、 部屋 の 一隅 の カーテン の 蔭 に ある 大理石 の 洗面 器 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0087
,352,25: 帆 村 は 急 に くそ 真面目 な 顔 に 戻り 、 警部 を 彼方 へ 誘っ て 、 部屋 の 中 を ゆっくり
^
歩き だし た 。
0087
,1917,2: それから 又
^
歩き だし て 、 三津子 の 前 に 行っ た 。
0088
,569,12: そして 春部 の 手 を 引い て 、 部屋 の 中 を
^
歩き 出し た 。
0089
,321,11: そう 思っ た 八木 は 、 とことこ と トンネル を
^
歩き だし た 。
0091
,529,24: 老 浮浪 者 は 大きく 首 を かしげ た が 、 それ に は 答えよ う と も せ ず 、 すたすた と
^
歩き だし た 。
0091
,1584,17: と 、 彼女 は 課長 の 机 の 前 を はなれ て 、 すたすた と 室内 を
^
歩き だし た 。
0095
,1372,8: 仕方 なく 海岸 通り の 方 へ 少し
^
歩き 出し た とき 、 突然 彼 の 名前 が 呼ば れ 、 彼 の 目 の 前 に 飛び出し て き た 女 が あっ た 。
0095
,1736,8: 怪物 の 一 隊 は 、 ぞろぞろ
^
歩き だし た 。
0096
,74,8: そして 、 自分 の 家 の 方 へ
^
歩き 出し た 。
0103
,164,12: 西条 様 は テレ かくし の よう に 言っ て 、
^
歩き 出さ れ まし た 。
0106
,86,24: 夜中 に 起き て 、 少し ずつ 歩い て み まし た けれど 、 から だ が 重く て なかなか 登り の 道 へ
^
歩き 出す こと が でき ませ ん 。
0112
,910,38: 目黒 に つく と 千 世子 は 一番 先 に 降り た H に 外国 の 貴女 の 様 に たすけ られ て 気取っ た 様子 を し て 下り て H を まんなか に し て
^
歩き 出し た 。
0112
,1004,11: H は 千 世子 の 肩 を かるく 押し て
^
歩き 出し た 。
0112
,1019,3: だれ が
^
歩き 出す とも なく 三 人 は 歩き 出し た 。
0112
,1019,10: だれ が 歩き 出す とも なく 三 人 は
^
歩き 出し た 。
0114
,117,26: 少し 行っ て 後 を 振 返っ た 時 京子 が まだ 立っ て 居る の を 見 て 前 より も 一層 速足 に
^
歩き 出し た 。
0141
,2045,32: 素子 は 、 神経 の 亢奮 で 妙 に 動作 が 鈍く なり 、 そんな 男 が よっ て 来 た こと も 心づか ず 、 伸子 が 力いっぱい 引っぱっ て
^
歩き 出そ う と する の に も 抵抗 する よう に し た 。
0141
,3516,16: 番人 と は 反対 の 方向 へ 、 大使館 の 門 の 方 へ 伸子 も
^
歩き 出し た 。
0141
,4439,54: 夜 の 物 干場 の しめっぽく て 石鹸 の 匂い が きつく こめ て 居る 空気 の 中 で 、 ほし もの と ほし もの の 間 に 向い あっ て 、 瞬間 そう し て 立っ て い た 二 人 は 、 やがて 黙っ た まま 入口 の ドア の 方 へ
^
歩き 出し た 。
0141
,7895,26: その とき 、 ピオニェール 小僧 は 、 伸子 の 小型 で 古び た スーモチカ を 脇の下 に しっかり 挾み 、 伸子 の 腕 を 支え て
^
歩き 出し ながら 、 手袋 を はめ て いる 伸子 の 手 を とりあげ 、 寒 さ で 赤く なっ て いる 自分 の むき出し の 両手 の 間 に はさん で 音 たかく 接吻 の 真似 を し た 。
0141
,10001,24: 伸子 たち は 、 次第に ここ の 広場 の 空気 の ただ なら な さ を 感じる につれ 、 どっち から とも なく また
^
歩き 出し て 、
0141
,11485,28: 伸子 たち を いれ て 六 人 ばかり の もの は 、 ベルリン の 白夜 と で も いう よう に 薄 明い 夜 の 通り を ぶらぶら
^
歩き だし た 。
0141
,14383,0:
^
歩き 出し ながら 、 その 男 は 同じ よう な 沈ん だ 声 で 、 あなた は コンミュニスト です か 、 と 質問 し た 。
0141
,16943,21: 伸子 は 、 蜂谷 良作 の わき から は なれ 、 彼 と 足 を あわせる の を やめ て
^
歩き だし た 。
0142
,461,4: 重吉 は 又
^
歩き 出し た 。
0142
,1285,25: やや 暫く 立っ て い て 、 ひろ子 に は それ が 二 本 め と 思え た アスファルト の ひろい 道 を 左 へ
^
歩き 出し た 。
0150
,10,2: しかも 、
^
歩き だし つつ ある それら の 瞳 の うち に 、 なにか 自身 を 把握 し きっ て い ない 一種 の 光り が 見 られる の は 、 なぜ だろ う か 。
0211
,66,25: そして 、 材木 を 肩 に かつぎあげ 、 いわば 身 たけ より はるか に 長い 材木 を 背負わ さ れ た 小僧 の 姿 で
^
歩き 出し た の で あっ た 。
0227
,31,60: 云い かえれ ば 、 今日 これから の 問題 は 、 私 たち 婦人 にとって 、 又 日本 の 全 人民 にとって 「 読む ため に 書か れ て いる 」 の で は なく て 、 事実 の 性質 と その 解決 の 方向 を 明らか に し て 、 たとえ 半 歩 なり と も その 方 へ
^
歩き 出す ため の 矢 じ る し の 一つ として 、 書か れ て いる 。
0378
,37,36: 牛 たち は 、 おだやか で 暖 い 春 の 光 を あび ながら 、 かたまっ て いる と 思う と 、 その うち の 一 頭 が ゆるり と かたまり から は なれ て 、
^
歩き だす 。
0430
,183,9: 退屈 ま ぎれにもっこに 土 を 一杯 負う て
^
歩き 出し た 。
0446
,24,26: と 云い さ ま 、 手 を 振 もぎっ て 、 殆ど 馳 る よう に 、 階 子 段 と は 逆 の 方 に
^
歩き 出し た 。
0455
,249,41: きのう は 母 が 居 なかっ た ので 、 —— あの 山 の 彼方 の 町 に —— 見え なかっ た の だ と 思い 、 翌日 雲 が 出 た とき 、 その 山 に 向っ て の 道 を
^
歩き 出す 。
0507
,805,36: つま さき を すっかり 雪 の 中 へ 落し て 、 爪皮 一 枚 を 透し て 雪 の 骨 に しみる 様 な 冷た さ を 感じ ながら 荷 やっかい な 下駄 を 引きずっ て
^
歩き 出し た 。
0508
,208,8: とお 久美 さん が 先 に 立っ て
^
歩き 出し た 。
0509
,50,11: 私 の 満足 は 頂上 に 達し て 踊る 様 に
^
歩き 出そ う と する と 、 今 まで の 様子 を 傍 に 立っ て 珍 らし そう に 見 て 居 た 私 より ズーット 大きい 男の子 は いきなり 賤 し い かすれ 声 を 立て て 、
0509
,67,13: けれ 共 彼 は だまっ て 私 の 手 を 引い て
^
歩き 出し た 。
0510
,254,21: そう だ 私 は 」 と 嬉し さ の こもっ た 声 で 云っ て 前 より も 一層 早足 で
^
歩き 出し まし た 。
0525
,138,11: 旅人 を 中 に はさん で 三 人 の 子供 は
^
歩き 出す 。
0534
,97,6: そして 又 、 意気揚々 と
^
歩き 出し た の で ある 。
0538
,30,9: ( 立 上 って 壕 舎 の 方 へ
^
歩き 出し ながら ) どちら を お たずね な ん です か 。
0538
,1326,15: 誰 が 選ん で くれ た の で も ない 、 自分 で 選ん で
^
歩き だし た 道 です もの 。
0538
,1945,3: そう いっ て
^
歩き 出す 。
0538
,1955,1: と
^
歩き 出し 、 又 ふらふら する 。
0538
,1986,10: 栄二 ( ゆっくり さっき の 切石 の 方 へ
^
歩き 出し ながら ) 体 は 長い 放浪 生活 で 、 相当 鍛え て あり まし た から ね 。
0540
,478,13: 私 は 立ち上り 、 彼女 も 立ち上り 、 そして 火口 を 離れ て
^
歩き だし た 。
0543
,347,6: 私 は 立ち上っ て 、
^
歩き だし まし た 。
0544
,428,3: おれ は また
^
歩き だし た 。
0554
,591,4: 言い捨て て 、
^
歩き だし 、 それから 、 手 の 煙草 も 投げ捨て た 。
0554
,1409,13: 長谷川 は ぴくり と 肩 を 震わし 、 反対 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0555
,457,6: 二 人 は 黙っ て
^
歩き 出し た 。
0555
,479,36: この 近所 に 自動車 は なかなか 見当る まい と 聞い て 、 彼 は ちょっと 考え てる 風 だっ た が 、 帽子 は 忘れ 、 泥水 に ずぶ濡れ に なっ た まま 、 すたすた
^
歩き 出し て 、 板倉 邸 の 方 へ 行き 、 その 裏口 へ はいっ て しまっ た 。
0557
,79,2: そして また
^
歩き 出し た 。
0559
,126,15: 木山 は また 額 を 叩き 、 立ち上っ て 、 小首 を 傾げ ながら
^
歩き だし た 。
0562
,39,0:
^
歩き 出し て 、 ふと 空 を 仰ぐ と 、 星 々 が 燃える よう に 光っ て い た 。
0564
,61,1:
^
歩き だし て 、 はっきり し た 。
0564
,358,4: 立ち上っ て 、
^
歩き だし た 。
0566
,168,10: し ぜん に 、 二 人 は 並ん で
^
歩き だし た 。
0569
,379,24: 煙 吉 は 正夫 に 近づき 、 正夫 の 様子 を 眺め て 、 ちょっと 立ち止る が 、 首 を 振っ て 、 また
^
歩き 出す 。
0573
,439,38: 波多野 未亡人 に 礼 を 言い 、 人々 に 挨拶 を し 、 玄関 で 外套 を 着せ て くれ た お 花 さん に 会釈 を し 、 鹿 革 の 手套 を 片手 に 掴ん で
^
歩き だす まで 、 すべて の こと を 冷淡 に そして 冷静 に 紳士 らしく やっ て のけ た 。
0578
,386,13: 保科 は じっと 敏子 の 顔 を 見 て 、 それから また
^
歩き だし まし た 。
0583
,148,8: 彼女 は 首 垂れ て 、 そして
^
歩き だし まし た 。
0584
,201,31: それ に 気がつい て も 、 顔 の 表情 を 変え ず 、 帽子 を 拾っ て かぶり 、 欅 に 眼 を 据え た まま 、 酔っ た 足取り で
^
歩き だし まし た 。
0585
,374,17: その 方 へ は 仁木 は 眼 も くれ ず 、 首 垂れ ながら 、 ふらり と
^
歩き だし まし た 。
0596
,382,19: と同時に 、 おれ は 彼女 の 腕 を 執っ て 、 黙っ た まま 、 家 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0597
,581,7: 北村 は 笑っ て 、 ゆっくり
^
歩き だし た 。
0600
,180,7: 肩 を 並べる と 、 女 も
^
歩き だし た が 、 ぐんぐん 俺 の 方 へ 体 を 押し寄せ て くる 。
0600
,194,11: 俺 は 女 を 静か に 押しやり 、 黙っ て
^
歩き だし た 。
0600
,356,12: 坂 を 上り きる と 、 意外 に も 元気 に すたすた
^
歩き だし た 。
0601
,123,1: それから
^
歩き だす と 、 やがて また 雨 に なっ た 。
0601
,268,4: 私 が 黙っ て
^
歩き だせ ば 、 私 の あと について 来る だろ う 。
0601
,272,5: 私 は 立ち上っ て
^
歩き だし た 。
0601
,514,12: その 腕 を 私 は 抱い て 、 旅館 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0624
,462,34: 夜 が 白ん で き たら 、 女 を 起し て 焼跡 の 方 に は 見向き も せ ず 、 ともかく ねぐら を 探し て 、 なるべく 遠い 停車場 を めざし て
^
歩き だす こと に しよ う と 伊沢 は 考え て い た 。
0642
,1157,19: 私 は フッ と ハシゴ を つかん で 、 横 に 地上 に 倒し て 見向き も せ ず
^
歩き だし て い た 。
0647
,436,5: そして 、 私 は
^
歩き だし た 。
0689
,256,5: 肩 を 並べ て
^
歩き だす と 、 意外 に も 安福 軒 は ガラリ と 人柄 が 変っ て 、
0691
,533,4: 梅 玉堂 は
^
歩き だし た 。
0701
,526,7: 信二 は 先頭 に 立っ て
^
歩き だし た が 、 月 も 星 も 見え ない 夜 で 、 手さぐり で しか 歩け ない 。
0702
,318,16: 結論 が で て 、 みんな が 散会 し はじめる と 、 彼 も だまっ て
^
歩き だし た 。
0702
,416,2: だまっ て
^
歩き だし た 。
0731
,267,6: 馬 吉 は あきらめ て
^
歩き だし た 。
0732
,249,13: 半平 は 自分 の 荷物 を 持つ と 、 サッと 立っ て
^
歩き 出し た 。
0732
,252,9: 人々 は にわかに 各々 の 荷物 を とっ て
^
歩き だし た 。
0732
,253,8: 正宗 菊松 も 二 足 三 足
^
歩き だし て 深呼吸 を し た 。
0747
,33,9: そして 爾後 の 芸術 は 、 新 恒星 をめぐって
^
歩き だす 。
0753
,14,25: あの 小説 一 篇 の 中 で 、 際立っ て めざましく 印象 に 残る の は 、 少女 に クルリ と 背 を 向け て
^
歩き だし た 女 主人公 の 冷め た さ で ある 。
0754
,1245,7: 二 度 朗読 を くり返し て
^
歩き だし た 。
0757
,480,13: 一服 は 、 光子 を ムリ ヤリ ひっぱる よう に し て
^
歩き だし た 。
0759
,2847,2: 又 、
^
歩き だす 。
0759
,4839,6: 彼 は 苦笑 し て 、
^
歩き だし た 。
0761
,188,12: ウッカリ する と 自動車 に ひかれる から 、 彼 は ふりむい て
^
歩き だす 。
0788
,238,5: 重い 荷 を 背負っ て
^
歩き だし た 。
0788
,500,7: ナミ子 が 燭台 を もっ て
^
歩き だす と 、 川田 と オトメ も つい て き た 。
0790
,15,65: 楠 も 大方 そんな こと だろ う と 同感 し て 特に こだわり も し なかっ た が 、 それ から 二 日 目 、 二月 五 日 の 午 さがり に 、 用 が あっ て タケヤ の 渡し で 向島 へ 渡り 、 さて 用 を すまし て 渡し舟 の 戻っ て くる の を 待つ 間 、 なんとなく ドテ を ブラブラ
^
歩き だす と 、 また 岸 の 草 の 中 に 油紙 の 包み が 流れ つい て いる の に 気がつい た 。
0792
,210,9: すると セラダ も 今度 は 大いに マジメ くさっ て
^
歩き だし まし た が 、 右 の ポケット を 右手 で 突き上げ 突き上げ 、 お手玉 を 突き つづけ て 消え去っ た の です 。
0795
,236,7: 木戸 は また 考え こん で
^
歩き だし た 。
0806
,572,6: そして 水 の 中 へ
^
歩き だす 。
0815
,66,16: そこで 彼 は その ビール を 立 のみ し ながら 入口 の ドアー の 方 へ
^
歩き 出し た 。
0839
,162,3: そこで 光也 も
^
歩き だし た 。
0842
,2677,48: 酒 の 統制 以来 、 小売 店 と 飲食 店 の 区別 が 厳重 に なっ て 法規 で 取締 られ て いる の かも 知れ ない が 、 馬方 なぞ が 車 を チョイ と とめ て 、 キューッ と 一 パイ ひ ッ かけ て また
^
歩き だす 風景 は わるく ない もの で ある 。
0866
,675,36: その 日 彼 は 家 へ まつ すぐ 帰る 筈 な の を 、 高円寺 に 用事 が ある と い つ て 一緒 に 電車 を 降り 、 のこのこ と 彼女 の 歩く 方角 へ
^
歩き だし た 。
0866
,993,18: 彼 は 、 立つ たま ゝ 頭 を 軽く さげ 、 大股 に 内玄関 の 方 へ
^
歩き だし た 。
0866
,2018,36: 若い 医者 は 、 そう 言い ながら 、 微笑 を ふくん だ 視線 を 軽く 彼 の 上 に 投げ て 、 その ま ゝ 廊下 を 奥 の 病棟 の 方 へ すたすた と
^
歩き だし た 。
0866
,2105,7: 彼 が 二 三 歩 、
^
歩き だし た 時 、 看護 婦 は 、 ベッド から の 合図 に こたえる よう に 、
0886
,9,15: スズキ なら 、 大した もの だ 、 と 考え 、 私 たち は 、 また
^
歩き 出し た 。
0944
,145,14: 一 日 行け ば 水 に あり つける と 、 夢中 に なっ て
^
歩き だす が 、 間もなく 、 発泡 剤 の おかげ で 足 の う ら に 水 膨れ が でき 、 匍匐 する ほか 進め なく なる 。
0944
,307,31: 三 日 ばかり そこ で 休養 し て から 、 厚く 犒っ て テンバ を 帰し 、 六 貫目 ばかり に なっ た 荷 を 背負っ て トルボ・セー の ほう へ
^
歩き だし た 。
0944
,329,23: 礼 を いっ て ヤク を 一 頭 借り う け 、 その 背 に 荷 を 預け て 北 に 向い て
^
歩き だし た 。
0944
,372,37: それ くらい な 金 で すむ なら と 、 いう まま に 金 を やる と 、 これから すぐ 行き ましょ う 、 むこ う は 暇 な ひと だ から と 、 先 に 立っ て
^
歩き だし た 。
0947
,789,16: 美術館 の ティ・ルーム で 息 を つこ う と 、 ひか れる よう に そちら へ
^
歩き だし た 。
0947
,817,5: 無言 の まま 、
^
歩き だす 。
0947
,3476,6: 四 丁目 の ほう へ
^
歩き だそ う と する とき 、 向う側 の 歩道 の そば に とまっ て いる セダン の 側 窓 から 、 たれ か 手招き し て いる の が 見え た 。
0948
,155,24: 久美子 は 駅前 の 食堂 で 昼食 を すませる と 、 バス を 見捨て て 下田 街道 を 湖水 の ある ほう へ
^
歩き だし た 。
0948
,494,12: 湖水 の 風景 を スケッチ する つもり で 、 伊東 から
^
歩き だし た の だっ た が 、 分れ道 の 近く で 雨 に 逢っ て 困っ て いる ところ を 大池 の 車 に 拾わ れ 、 ロッジ で 泊め て もらう こと に なっ た という 話 を し た 。
0956
,1111,2: ひょこひょこ
^
歩き 出し た よ !
0977
,14,16: 三吉 は いそい で 橋 を わたり 、 それから ふたたび 鉄 の 門 へ むかっ て
^
歩き だす 。
0977
,534,2: うなずき ながら
^
歩き だし た 。
0978
,544,6: 草 の 中 を サヤサヤ と
^
歩き 出し た
0978
,546,2: その後 から
^
歩き 出す
0978
,766,2: スタスタ と
^
歩き 出し ながら
0978
,900,5: 再び 二 人 と も
^
歩き だす
0980
,113,27: したがって 、 あなた が 気持 よく 遠く の 道 を 歩く ため に は 、 疲れ すぎ ない うち に 休み 、 休み すぎ ない うち に
^
歩き だす の が 、 いちばん かしこい 方法 で ある こと を 知る という こと です 。
0981
,1334,7: 答える 気 に も なら ず 又
^
歩き 出す と
0982
,49,1: (
^
歩き 出す 下駄 の 音 と 鈴 の 音 )
0982
,158,2: 馬 が
^
歩き 出し 、 車 が きしむ 。
0982
,159,0:
^
歩き 出し ながら ) 気 を 附けろ う !
0982
,165,1: 再び
^
歩き 出し て いる 下駄 と 鈴 。
0982
,457,11: 青年 … … ( それ を 見返り 、 見返り 、
^
歩き 出し 、 癖 に なっ て いる ハモニカ が 口 へ 行っ て 、 「 砂漠 」 の メロディ 。
0982
,462,12: そめ … … ( チョット 立 停る が 、 又 、
^
歩き 出す )
0982
,487,1: (
^
歩き 出し て いる )
0982
,554,3: ( 自分 は
^
歩き 出し て いる )
0982
,609,9: じゃま 、 やい 歩 べ ——( 馬 が ポカポカ
^
歩き 出す 。
0982
,631,5: … … ( 二 人
^
歩き 出す )
0983
,639,16: ( と これ も ゴム 長 を ひっかけ て カゴ に 拾い 入れ て 、 又
^
歩き だす )
0985
,516,5: 清水 が 青い 顔 で
^
歩き 出す 。
0985
,951,16: … … 僕 が 高等 学校 時分 から お父さん に 背い て 別 の 方 へ
^
歩き 出し た ため に 、 信子 は お父さん に お父さん の 信念 を シャブ ら さ れ て 育っ た ん だ 。
0985
,1550,1: 欣二
^
歩き 出し て 食卓 の 方 へ 来る 。
0985
,2054,10: ( 立っ て フラフラ と 上手 の 方 へ
^
歩き 出す ) 死に神 の 歯 の 間 から 、 皮 一 枚 の 違い で すり抜け て 来 た ん だ 。
0988
,390,52: 間 も 無く 、 しかし 、 腕時計 を のぞい た ルリ が 、 「 あら もう 十 時半 だ わ 」 と 急 に あわて 出し 、 すると この 女 の いつも の 例 で 、 もう 立つ て ペコン と 頭 を 下げる と 、 玄 關 の 方 へ
^
歩き 出し て い た 。
0988
,624,17: 知 つた 人 に でも 逢 つたの か と 思い ながら 用 を すまし 、 私 は
^
歩き 出し た の だ が 、 直ぐ の 小さい 四つ角 の 所 に 、 國 友 は 背 を 向け て 立ちどま つ て 前 に 立つ た 人影 と 話し て い た 。
0988
,641,11: 待ち な と 言わ れ て その 男 は 、
^
歩き 出し かけ た 足 を とめ 、 グルリ と 國 友 へ 振り返 つ て 、 今 まで と 逆 の 位置 に なつ た 。
0988
,1033,9: と 言 つて 、 その 方 へ スタスタ
^
歩き 出し た 。
0988
,1878,19: 當人 は マキ おえ た と 思 つて す つかり 安心 し た らしく 今度 は 落着 い て
^
歩き 出し まし た 。
0988
,2266,9: 高 圓 寺 の 驛 を 出 て
^
歩き 出す と 、 ルリ さん は 腕 を 組ん で くれ と 言い まし た 。
0988
,2580,5: する うち 、 女 が
^
歩き 出し て 顏 の 七 分 ばかり が チラッ と 見え 、 僕 は ハッ と し まし た 。
0988
,3156,24: それ を 無視 し て 久保 正三 は 防空壕 と 反 對 の 驛 の 方 へ ダラダラ 坂 を の ぼつ て
^
歩き 出し て い た 。
0988
,3344,16: フン 、 と 言 つた なり 久保 は ふりかえり も し ない で スタスタ と
^
歩き 出し て い た 。
0988
,3604,24: その 方 を 、 すかす よう に し て 久保 は 立つ て い た が 、 フッ と それ に 向 つて
^
歩き 出し た 。
0988
,5802,45: 僕 が モジモジ し て いる と 、 一 人 で のみこん で あがれ と も 言わ ず 、 そのまま クツ を 突 つ かけ て 下 へ おり 、 ガラガラピシャン と 表 戸 を しめ て 、 先 き に 立つ て ドンドン
^
歩き 出す の です 。
0988
,5935,21: それ を ジッ と 見定め て から 、 古賀 さん は 、 今度 は 口 を つぐん で 、 サッサ と
^
歩き 出し た 。
0989
,447,11: 須永 も 自然 に それ に 従う よう な 形 で
^
歩き 出し て いる )
0993
,269,10: 壮 六 ( もう 崖 下 へ 向っ て
^
歩き 出し て いる ) なあに 置い とけ まさか 、 トンビ が その 重い もん 、 くわえ て 行き やし め え 、 ハハ !
0993
,270,9: 金吾 ( これ も その後 に 従 つて
^
歩き 出し ながら ) だけ ん ど 、 ち ょっくら 、 この 、 手 でも 洗わ ねえ じゃ 、 泥 だらけ だ 。
0993
,304,5: 同時に パカパカ と 馬 が
^
歩き 出し 、 ギイコトン と 馬車 が 動き出す )
0993
,594,8: ( 枯小 枝 を ポキポキ 言わ せ て
^
歩き 出し て いる ) 戻っ たら 、 斉藤 さん に や そう 言っ とく から な 。
0993
,698,1: (
^
歩き 出す )
0993
,765,11: ( 香川 、 春子 、 敦子 、 金吾 の 順 で
^
歩き 出す 足音 。
0993
,1294,15: 春子 あら 、 敦子 さん 、 こっち へ 向い て お 一 人 で
^
歩き 出し た わ 。
0993
,1356,9: ( 娘 の 腕 を 取っ て デッキ を
^
歩き 出す )
0993
,1937,15: 金吾 それ を チヨット 見送っ て い て から 、 ゆっくり 砂利 を 踏ん で
^
歩き 出す 。
0993
,2735,27: 春子 … … ( 金吾 の 言葉 が 聞こえ た の か 聞え ない の か 、 又 ウツラウツラ … … それ を 見 て 金吾
^
歩き だす )
0993
,2964,9: … … ( 二 、 三 歩 思わず
^
歩き 出す が 、 立 停っ て 、 その ドア の 方 を じっと 見つめ て いる 。
0993
,3345,5: 魚屋 ( カタカタ と
^
歩き 出し 乍 ら ) うむ 、 直ぐ そこ の あの 角 の 内 だ 。
0993
,3706,17: 金吾 そう で やす か 、 どうも ありがとう ご ざり やし た 、 そい じゃ ——(
^
歩き 出す )
0993
,3845,6: ( もと 来 た 方 へ
^
歩き 出す )
0993
,4237,1: (
^
歩き 出す )
0993
,4240,4: ( 呼び ながら 、
^
歩き 出し て いる )
0993
,4623,7: ( 黙っ て コンクリート の 上 を
^
歩き 出し て いる 足音 一つ )
0993
,4654,8: 金吾 へえ 、 どうも … … (
^
歩き 出す 。
0993
,4697,1: また
^
歩き 出す 金吾 と 金太郎 。
0993
,5138,21: 金吾 う 、 うむ … … ( 三 人 が 家 の 方 へ 向かっ て 駅 を 出 て
^
歩き 出し て いる )
0993
,5327,4: おどろい て 私 は
^
歩き 出し まし た 。
0994
,13,11: 全部 を ポケット に もどし 、 フン と い つ て
^
歩き だす 。
0994
,63,7: … … 又 もと の よう に
^
歩き 出す 。
0994
,70,10: … … やがて 、 しいて 氣 に し ない で
^
歩き 出す 。
0994
,91,7: ( 意味 なく 低く 笑 つて 、
^
歩き 出す )
0994
,92,8: 男 二 … … ( これ も
^
歩き 出し ながら ) もう 一時 は 、 𢌞 り まし た か ね ?
0994
,114,1: (
^
歩き 出す )
0994
,258,17: じ や ——( 片手 を 帽子 の ツバ の 所 に あげ て から 、 左手 へ
^
歩き 出す 。
0994
,334,9: 熊 丸 … … ( やつ と 再び
^
歩き 出し 、 御 橋 に 追いつい て 、 しばらく 默 つて 歩 を はこん で い て から ) … … そんな ふう に 見え ます か ?
0994
,546,11: ( ペコリ と 頭 を さげ て 右手 の 方 へ
^
歩き 出し て いる )
0994
,641,5: ( いい ながら 思い出し て
^
歩き 出す 。
0994
,642,6: 熊 丸 も 續 い て
^
歩き 出す ) … … だから 、 やつ ぱり 、 浮世 ばなし さ 。
0994
,927,5: … … ( 左手 に
^
歩き だす )
0994
,928,8: 熊 丸 … … ( これ も
^
歩き 出す )
0994
,1101,4: そつ ちの 方 へ
^
歩き 出し てる 人 じ や ない か な ?
0994
,1170,17: ( そして 二 人 は 、 いつの間にか 息苦しい 見詰め 合い から 拔 け 出し て 、 再び
^
歩き だし て いる )
0994
,1429,51: だから 見 た まい 、 人間 が 弱 つ ちや つた 時 、 國 が メチャメチャ に なつ た 時 、 文化 が 叩き こわれ た 時 、 その他 人間 全 體 の 調子 が ダメ に なつ た 時 に は 、 知 らん 間 に 人 は 、 みんな
^
歩き 出し て いる よ 。
0994
,1430,10: それ と 意識 し ない で 、 本能 的 に
^
歩き 出し て いる ん だ 。
0994
,1475,20: しかし 、 日本人 みんな 、 今 氣 ちがい に な つて 、 なにもかも 打つ ちや つと い て 、 トコトコ
^
歩き 出し て 見る 必要 が ある ん じ や ない か な ?
0994
,1546,48: しかし 又 立ち止 つ て チョット 何 か 考え て い て から 、 なつかし そう な 微笑 を 浮べ て 、 こちら へ 向 つて 輕 く 頭 を 下げ て から 、 ユックリ とも と の 街道 を 左手 へ 、 御 橋 の 後 へ
^
歩き 出す ) … … ああ は なり たく ない 。
0994
,1666,8: … … そい じ や ——( 左手 へ
^
歩き 出し て いる )
0994
,1679,12: ( それ を 聞きすまし て から 、 左 方 へ ユックリ と
^
歩き 出し て いる )
0995
,162,12: 花岡 だから … … ( 奥 —— 入口 の 方 へ
^
歩き だし て いる ) ちょっと ——( 消える )
0995
,1309,2: ノロノロ と
^
歩き だし て 、 七 八 歩 右 の 方 へ 行き 、 立ちどまっ て 、 入口 の 方 に 目 を やっ て から 、 その へん の 壁 や 天井 を 見 まわす 。
0995
,2725,38: 佐山 … … ( それ を 見る が 、 危険 を 感じ た の か 感じ ない の か 、 ほとんど 夢遊病 者 の よう に 動か ない 表情 で 、 また 花岡 の 方 へ スタスタ
^
歩き 出し て いる )
0995
,2741,21: それ の 刃 止め を かけ 、 右手 に 逆手 に 持っ て 、 再び ユックリ と 花岡 の 方 へ
^
歩き 出し て いる )
1000
,1182,57: 父 は 、 小川 に 橋 の か ゝ っ た 所 へ 来る と 、 それ を 渡っ て 、 なお 真っ 直 ぐにつゞいている 路 の 方 へ は 行か ない で 、 川 の ふち へ 降り て 、 少し ばかり 河原 の よう に なっ て いる 砂地 を 、 川下 の 方 へ
^
歩き 出し た 。
1012
,76,47: 「 ところが どう だろ う 、 人 の 一念 という もの は 恐ろしい もん で ね 、 その 真っ黒 に 燃え 切っ て 、 坊さん の 身体 が もう いい だろ う と 薪 を 取り除け た 途端 、 大 膳 めがけ て 二 足 三 足
^
歩き 出し た という ん だ よ 。
1012
,78,0:
^
歩き 出し た その 坊さん の 身体 が 、 途端 に 何 か に 躓い て 、 バタッ と 倒れ て … … 倒れる と 同時に 、 土煙 を 挙げ て 粉々 の 灰 に なっ て しまっ た ん だ よ 。
1012
,86,30: と 祖母 は 私 の 頭 を 撫で て 、 怖い 話 を 止め に する の でし た が 、 全身 真っ黒 に 焼け 切っ て から 、
^
歩き 出し て 、 ボロボロ の 灰 に なっ た 男 という の は 、 何 も あながち 、 棚田 の 仕置き 場 の 僧侶 に 限っ た 話 で は あり ませ ん 。
1012
,87,55: 後年 、 私 が 読ん だ 講談 本 に も 、 豊臣 秀吉 の 家来 で 、 泉州 堺 の 町 を 焼き払っ た 何 とかいう 豪気 な 侍 が 、 火焙り の 刑 に 処せ られ た 後 、 眼 も 鼻 も 口 も ない 真っ黒 け な 焼死体 に なっ て から
^
歩き 出し て 、 倒れ たら 粉々 の 灰 に なっ た という こと が 出 て い た よう な 気 が し ます 。
1013
,209,14: そして 、 翌 る 朝 は 夜 が 明ける と スグ に 、
^
歩き 出し まし た 。
1013
,211,2: そして 今朝
^
歩き 出し て から でも 、 もう 三 時間 くらい は 歩い て い まし た から 、 野宿 し た ところ から でも 三 、 四 里 ぐらい は 来 て い たろ う と 思い ます 。
1013
,287,28: ここ から 四 里 ばかり 離れ て 、 小浜 の 町 へ 行く 途中 に 、 大野木 という 村 が ある と 聞い て 、 私 は
^
歩き 出し まし た 。
1013
,296,11: と 、 私 は 山 を 指さし て 、 また
^
歩き 出し まし た 。
1013
,1501,38: そう 心 を 決め て 、 陽 も 大分 傾い て き まし た から 、 私 は 初めて 来 た 時 に スパセニア から 教え られ た 、 水 の 尾 という 村 へ 向っ て
^
歩き 出し まし た 。
1013
,2110,31: 藤 五郎 氏 が 背負っ て 来 た 弁当 を 、 自動車 中 で 認め て 、 いよいよ 姉妹 の 墓 に 詣 ずる べく 湖岸 を 西 に 向っ て
^
歩き 出す 。
1037
,430,8: 私 は 先 き に 立っ て
^
歩き 出し た 。
1037
,1674,2: 私 が
^
歩き 出す と 、 玲子 も 黙っ て 従い て 来る 。
1037
,2283,13: 私 は 妻 と 並ん で 、 爪先 あがり の 坂道 を
^
歩き 出し た 。
1072
,69,49: 色街 で も ない 真 ッ くら 闇 を 、 いつも の 癖 で 、 阿 能 が イヤ に 気取っ て 歩く の を うし ろ から 見 て 笑い ながら 、 あばた の 大 亀 も 、 のそのそ と 味噌 久 を 中 に 挟ん で
^
歩き 出し た 。
1072
,2165,13: そして 、 傘 の 下 に 、 援 けら れ ながら 、 やっと
^
歩き 出し た 。
1072
,2521,25: 「 とにかく 、 どこ か で 温 ッ たまろ う 」 と 、 彼 を つれ て 、 また 歳の市 の 人波 の 中 へ
^
歩き 出し た 。
1073
,135,11: ぷんぷん と 、 面 ふくらせ て 、 先 に 、
^
歩き 出し た 。
1073
,2413,1:
^
歩き 出し て から 、 将門 は 、 なお 、 憂い 気 な 弟 や 郎党 たち を 、 振り かえって 、 いいつけ た 。
1073
,2666,5: と 、 馬 が
^
歩き 出し て から 、 将門 は 振り 顧 っ た 。
1073
,2743,7: 大股 に 、 広前 を 斜め に
^
歩き 出し て い た 。
1073
,2968,9: 良正 は 、 彼 を かつい で 、
^
歩き 出す 群れ を とめ て ——
1073
,3039,13: さっさと 、 彼女 が 、 ひとり し て 、 先 に 、
^
歩き 出し た ので 、 良兼 が 、 追いかける よう に 、 いう と 、 玉虫 は 、 投げやり に 、 うし ろ へ 答え た 。
1114
,190,18: 突然 、 はぎ 野 は 立ち 停 まり 、 よろける よう に 、 二 、 三 歩
^
あるき 出し た が 、 驚き と 恐怖 と で 足 が 前 に はこべ ない ふう だっ た 。
1114
,229,24: 落 著い て あきらか に 嫌がっ た ふう を 見せ た はぎ 野 は 、 そのまま 、 うし ろ 向き に なっ て
^
歩き 出し た 。
1153
,488,38: まっ 赤 な 大きな 夕日 が 西 の 山の端 に 傾く ころ 、 アン 巻き の 道具 を 背負っ た 男 と ふろ 敷 包み を 下げ た 私 は 、 広い 京 城 街道 を とぼとぼ と
^
歩き 出し た 。
1153
,726,46: 上野公園 で は 咲き誇る 桜 の 下 で 、 花見 客 が うかれる 陽春 を 、 私 は うすぎたない 冬 服 姿 で 、 もらっ た 十 銭 玉 が 汗 を かく ほど にぎりしめ 、 赤 げっ と を 小わき に 抱い て 、 とぼとぼ
^
歩き 出し た 。
1153
,762,25: 押し いただい た ものの 、 切符 を 使っ て しまう の が 惜しく 、 私 は しとしとと 降る 梅雨 の 町 へ 、 はだし で
^
歩き 出し た 。
1171
,925,8: トランク を 提げ て 、 先 に
^
歩き 出し た 。
1171
,1071,8: 砂塵 が おさまっ て 、 五郎 は また
^
歩き 出し た 。
1171
,1997,7: 五郎 は 北 に 向っ て
^
歩き 出し た 。
1171
,2233,3: 五郎 は
^
歩き 出し ながら 、 大正 エビ の こと を 思い出し た 。
1171
,2512,4: 少年 の 後 について
^
歩き 出し た 。
1171
,2619,11: 教授 は 顔 を 元 に 戻す と 、 すたすた と
^
歩き 出し た 。
1171
,2691,15: 巨大 な 海 と 陽 に 背 を 向け 、 二 人 は ゆっくり と
^
歩き 出す 。
1171
,3391,9: 五郎 は 煙草 を 捨て 、 ぶらぶら と
^
歩き 出し た 。
1171
,4111,9: 丹尾 は 彼 に 背 を 向け 、
^
歩き 出し た 。
1171
,4121,1: また
^
歩き 出す 。
1171
,4146,4: トランク を 提げ て
^
歩き 出す 。
1171
,4158,3: … … また
^
歩き 出す 。
1171
,4162,3: そして ふらふら と
^
歩き 出す 。
1172
,204,8: 気軽く 兵隊 たち に も 話しかけ 、 そして
^
歩き 出し た 。
1172
,220,15: 通信 科 の 兵 が 来 て 、 それ と 一緒 に 居住 区 に
^
歩き 出し た 。
1172
,315,1: そして
^
あるき 出し た 。
1172
,748,1:
^
歩き 出し た 。
1172
,1269,2: 私 は
^
歩き 出し た 。
1172
,1369,17: 私 は 、 莨 を 崖 の 下 に 捨てる と 、 暗号 室 の 方 に
^
歩き 出し た 。
1173
,278,15: そして 足 を 引きずる よう な 歩き 方 で 高城 と 反対 の 方 に
^
歩き 出し た 。
1173
,333,9: 出発 、 と 彼 は 低く 言い 、 そして
^
歩き 出し た 。
1173
,467,6: 彼等 は 崖 の 縁 を
^
歩き 出し た 。
1173
,534,12: 高城 は むこ う を むく と 崖 縁 の 道 を
^
歩き 出し た 。
1173
,554,9: 彼 は 頭 を 強く 振る と のろのろ と
^
歩き 出し た 。
1173
,671,5: 小屋 を 出 て すぐ
^
歩き 出さ ね ば なら ない 。
1173
,731,7: 返事 を し ない まま 彼 は
^
歩き 出し た 。
1173
,747,10: 宇治 は 黙っ て 背 を ひるがえし 再び 道 を
^
歩き 出し た 。
1173
,856,26: それ は 声 に なっ て は 出 なかっ た が 、 そう 言う 気持 で 宇治 は 肩 を 張る よう に し て
^
歩き 出し た 。
1173
,907,9: 「 では 」 彼 は 先 に 立っ て
^
歩き 出し ながら 、 「 おれ が 先 に 行く 。
1173
,932,5: 二 人 は そして そのまま
^
歩き 出し た 。
1173
,1001,34: 宇治 は 手 を 挙げ て 高城 を 制そ う と し た が 、 思いなおし た よう に 深い 呼吸 を し 、 そして 先 に 立っ て 部落 の 方 へ
^
歩き 出し た 。
1173
,1150,26: 胸 の 中 に 泡立っ て たぎり 立つ もの を いきなり ねじ伏せる と 、 ふい に 宇治 は 背 を 向け て 小屋 の 外 に
^
歩き 出し て い た 。
1173
,1215,13: 意 を 決し た よう に 高城 は 背 を ひるがえし て
^
歩き 出し た 。
1173
,1263,10: 宇治 は 顔 を 光 から 背け 、 黙っ て
^
歩き 出し た 。
1174
,1954,4: 地図 を たより に
^
歩き 出し た 。
1174
,1978,11: それから 盛り場 と 思わ れる 方向 に 、 二 人 は
^
歩き 出し た 。
1174
,5079,15: 彼 は 五 分間 ほど 牛 の 動き を じっと 観察 し 、 そして ゆっくり
^
歩き 出し た 。
1174
,5223,12: 信号 が 青 に なっ た ので 、 私 たち は
^
歩き 出し た 。
1174
,5376,20: 栄介 が のろのろ し て いる の を 認める と 、 くるり と 顔 を 戻し て 、 ひとり で
^
歩き 出し た 。
1174
,5384,6: 私 たち は ゆっくり と
^
歩き 出し た 。
1177
,1483,1: また
^
歩き 出そ う と する 。
1180
,63,9: 千 二 百 年 の 時 を 逆 に
^
歩き だし た
言い出す
(言う.出す)
延べ語数:
291
0001
,36,170: いや 、 大 酒 を 飲む の は 、 毎夜 の 事 で あっ て 、 なに も 珍 らしい 事 で は ない けれども 、 その 日 、 仕事場 から の 帰り に 、 駅 の ところ で 久し振り の 友人 と 逢い 、 さっそく 私 の なじみ の おでん や に 案内 し て 大いに 飲み 、 そろそろ 酒 が 苦痛 に なり かけ て 来 た 時 に 、 雑誌 社 の 編輯 者 が 、 たぶん ここ だろ う と 思っ た 、 と 言っ て ウイスキー 持参 で あらわれ 、 その 編輯 者 の 相手 を し て また その ウイスキー を 一 本 飲み つくし て 、 こりゃ もう 吐く の で は なかろ う か 、 どう なる の だろ う 、 と 自分 ながら 、 そらおそろしく なっ て 来 て 、 さすが に もう 、 この へん で よそ う と 思っ て も 、 こんど は 友人 が 、 席 を あらためて 僕 に これから おごら せ て くれ 、 と
^
言い 出し 、 電車 に 乗っ て 、 その 友人 の なじみ の 小料理 屋 に ひっぱっ て 行か れ 、 そこで また 日本 酒 を 飲み 、 やっと その 友人 、 編輯 者 の 両人 と わかれ た 時 に は 、 私 は もう 、 歩け ない くらい に 酔っ て い た 。
0003
,2470,24: どうも 、 あの 時 の 孔雀 の 、 小さい せき ば らい を 一つ し て 、 さて 、 「 私 こと 」 と
^
言い 出し た ところ は 、 なんとも 、 よろしく て 、 忘れ られ ない もの だっ た 。
0004
,298,63: 父 は 、 わたくし たち 、 あまり 身 を 入れ て 聞い て い ない のに 感 附い て 、 いよいよ 、 むき に なっ て 、 こまかく 、 ほんとう らしく 、 地図 やら 何やら たくさん 出し て 、 一生懸命 に ひそひそ 説明 し て 、 とうとう 、 これから 皆 で その 山 に 行こ う で は ない か 、 と まで
^
言い 出し 、 これ に は 、 わたくし 、 当惑 し て しまい まし た 。
0012
,35,7: キリスト の 愛 、 など と
^
言い 出す の は 大袈裟 だ が 、 あの ひと の 教える 「 隣人 愛 」 なら ば わかる の だ が 、 恋愛 で なく 「 異性 を 愛する 」 という の は 、 私 に は どうも 偽善 の よう な 気 が し て なら ない 。
0029
,222,114: これから は 、 何 でも この 調子 で 、 軽く 夫 に 甘え て 、 冗談 を 言い 、 ごまかし だって 何 だって かまわ ない 、 正しい 態度 で 無くっ たって かまわ ない 、 そんな 、 道徳 なんて どう だって いい 、 ただ 少し でも 、 しばらく でも 、 気持 の 楽 な 生き方 を し たい 、 一 時間 でも 二 時間 でも たのしかっ たら それ で いい の だ 、 という 考え に 変っ て 、 夫 を つねっ たり し て 、 家 の 中 に 高い 笑い声 も しばしば 起る よう に なっ た 矢先 、 或 る 朝 だしぬけ に 夫 は 、 温泉 に 行き たい と
^
言い 出し まし た 。
0034
,104,11: しかし 、 私 が もう一度 引きかえし て み たい と
^
いい だす 前 に 、 浜子 は ふたたび 明るい 方 へ 戻っ て 行き 、 植木 屋 、 風鈴 、 花 緒 、 らん ち ゅう 、 暦 、 扇子 、 奥州 斎川 孫太郎虫 、 河豚 の 提灯 、 花火 、 びいどろのおはじき … … いい 母親 だ と 思っ た 。
0054
,853,6: ペ ペ 吉 も 良心 なんて
^
言い 出し ちゃ 、 もう おしまい だ ねえ 。
0054
,1157,12: 帰ら ない で 、 上っ て は どう か と 、
^
言い だし 兼ね て 、 道子 は もじもじ し て い た 。
0054
,2653,38: 昼間 雪子 に 惚れ て いる の だ と 、 はっきり と お 加 代 の 前 で 言っ た —— その 手前 、 雪子 を 救い出す から 、 力 を 藉 し て くれ と は 、
^
言い 出し 兼ね た の だ 。
0060
,4831,44: 大学 から の 紹介 を 受け て 訪ね て き た 長髪 で 童顔 、 体格 の よ さ を 通り越し て かなり 太り 気味 の 学生 は 、 部屋 を 見せ られる なり 、 続き の 二 部屋 を 借り たい と
^
言い 出し て 大家 の 郡司 家 を 驚か せ た 。
0060
,7177,40: 一 九 七 七 年 一月 三 日 、 アップルコンピュータ 社 を 正式 に 設立 しよ う と する 当日 に なっ て も なお 、 マークラー の 家 に 集まっ た メンバー に 、 ウォズニアック は 降りる と
^
言い 出し た 。
0060
,8738,47: ショップ 用 に 準備 し て い た 対応 アプリケーション 紹介 の ため の 「 市販 ソフト 情報 」 に 、 浜田 は OS 対応 製品 を 一 まとめ に し た 欄 を 別に 設ける よう に 指示 し 、 自ら コピー を 書く と
^
言い 出し た 。
0060
,8784,26: だが 一 年 も たつ と 仕事 へ の 欲求 不満 を 募ら せ 、 「 この まま で は 頭 が おかしく なる 」 と
^
言い 出し て 、 東芝 の オフィス コンピューター の 代理 店 を やっ て いる 地元 の 会社 で プログラマー として 働き はじめ た 。
0061
,82,12: そんな 人 が 、 この 歳 で 〈 先祖 〉 など と
^
言い 出す の が 、 まず 面白い 。
0061
,145,7: コンピューター で 読む 本 など と
^
言い 出す と 、 「 画面 で 文字 に 付き 合わさ れる の か 」 と 、 まず 嫌 な 顔 を さ れる 。
0062
,458,37: 考え て みれ ば あの クソッタレ・バンド は 教師 が 指導 し て い た と 思う の だ が 、 それ で なく て も いつも 生意気 な ガキ が 「 ギター 弾か せろ 」 と
^
いい だし た もん だ から 、 呆れ返っ た 教師 は 「 どうせ 聞こえ やし ない や 」 と 踏み 、 オレ の 自由 奔放 な 演奏 スタイル に 文句 を 付け なかっ た の だろ う 。
0062
,787,23: かつて 大型 コンピューター しか なかっ た 時期 、 DEC という 会社 が 突然 「 小さい こと は いい こと だ 」 と
^
言い 出し た 。
0062
,899,26: ところが 開発 スタッフ は 、 ミニ コンピューター へ の 日々 の 欲求 不満 を はらす 、 自分 達 の 使い たい マシン が 作り たい と
^
言い 出し た 。
0062
,933,20: * 一 九 九 二 年 の 一月 に なっ て 、 アップル が 家電 市場 に 参入 する と
^
言い 出し た 。
0062
,961,21: 家電 製品 自体 は 作ら ない まで も 、 電脳 家電 が 人 に 向ける 顔 の ところ は 任せろ と
^
言い 出す の は 当然 だ 。
0062
,1338,9: 猪木 が モハメッド ・ アリ と やる と
^
言い だし た 日 に は 、 実に まったく 驚かさ れ た もの で ある 。
0062
,1361,16: ところが へ そま がり が 、 メニュー を 減らし て 効率 アップ を 目指そ う と
^
言い 出し た 。
0062
,1456,51: 先行 し た ソニー の パームトップ は 、 「 変わっ て も いい と 思う よ 」 と 宣言 し 、 京セラ の 意欲 作 リファロ は 「 システム 手帳 に 化け て 電子 化 の メリット を ここ に 付け た ほう が 面白い の で は 」 と
^
言い だし た 。
0062
,2217,45: ミップス の 最 高速 版 で ある R 4 0 0 0 の 8 0 MIPS に対して 、 ALPHA は 3 0 0 MIPS は でる という 触れ込み で 、 商売人 の ビル ・ ゲイツ は さっそく Windows NT を ALPHA に 載せる と
^
言い だし た 。
0062
,2220,22: 五月 に なっ て コンパック が 正式 に ACE から の 脱退 を 表明 する と 、 サンタクルズオペレーション も 撤退 だ と
^
言い 出し た 。
0062
,2231,8: アップル と IBM が 提携 する と
^
言い だし た か と 思う と 、 西 和彦 さん と いっしょ に アスキー を 引っ張っ て き た 郡司 明郎 さん と 塚本 慶一郎 さん が 辞め て しまっ た 。
0062
,2429,31: ところが 米国 通商 代表 部 が 教育 用 パソコン へ の BTRON 採用 は 、 アメリカ 企業 の 市場 参入 を 阻む 排他 的 な 貿易 障壁 と なる と
^
言い だし 、 通産省 の 腰 が 呆れる ほど あっけなく 崩れ て 採用 は 取り消し と なっ た 。
0062
,2432,40: そして 大手 エレクトロニクス 企業 の 腰 が 完全 に 引け て しまっ た 中 で 、 BTRON の 可能 性 を 葬る に 忍び ない と 判断 し た パーソナル メディア が 、 「 俺 が やる 」 と
^
言い だし た 。
0062
,2449,37: 8 0 2 8 6 、 3 8 6 で 動く BTRON 1 と 聞け ば 、 PC — 9 8 0 1 で 動く バージョン を 作っ て OS だけ 売っ て くれ ない か と
^
言い だす の が 人情 だ 。
0062
,2470,22: * IBM 産業 スパイ 事件 を 体験 し て い たら 、 池田 敏雄 さん は 次に 何 を やろ う と
^
言い 出し たろ う 。
0062
,2850,40: その うち に MS — DOS に 続い て Windows でも いい お客 に なっ て もらお う と 思っ て い た IBM は 、 「 そんなに もたもた し てる ん なら 自分 で 書く もん ね 」 と
^
言い 出し て TopView なんて 代物 を 持ち出し て き た の も 、 Windows に は つらかっ た 。
0062
,2869,23: さらに 翻っ て 、 「 なら 後発 の あんた ら は もっと 安く し なく て は いか ん よ 」 など と
^
言い 出す かも 知れ ない で は ない か 。
0062
,2873,38: さらに 十一月 の 末 に は 、 ビル・アトキンソン 等 の ジェネラル・マジック で 開発 を 進め て き た 二 十 四 時間 世話焼き マシン の 製品 化 にあたって 、 ソニー 、 モトローラ と 提携 する の だ と
^
言い だし た 。
0068
,188,33: そして 新宿 の 家 について も 、 桂子 に対して 、 「 あなた の 旦那 を 送っ て き て やっ た 」 と 恩 を 着せ 、 また チップ の こと を ゴタゴタ
^
言い 出し 、 おまけ に 池袋 の マーケット の 家賃 が 高い なぞ と 言い 始める 。
0068
,344,10: 彼女 は 米 を 買う 金 も ない と
^
言い だし た から 、 私 は 大切 に し て い た クロポトキン の 「 ロシア 文学 の 理想 と 現実 」 、 ジョイス の 「 ダブリン の 人々 」 他 二 、 三 冊 の 洋書 を 、 訪ね て き た 編集 者 に 頼み 、 一面識 だけ ある 本屋 の 社長 に 図々しく も 売っ て き て 貰う 。
0068
,404,37: 黄昏 、 例 によって アドルム と 人 が 恋しく なる 頃 、 私 は 台所 の 姉 に 薬 を 貰い に ゆき 、 その 時 、 新宿 の 桂子 を 見舞 に ゆき たい と
^
言い だし た 。
0072
,379,13: 「 そう だ とも 」 五 助 は 、 彦太 が 何 を
^
いい 出す の か と 、 じっと 目 を すえ た 。
0074
,7,20: もし それ を 怠る よう な 者 が あれ ば 、 その 者 は 真人間 で は ない 」 と
^
いい だし た こと で ある 。
0079
,88,37: ヒト ミ も 、 もともと メソ 子 ちゃん の 組 で は なく 、 なに ごと に も どんどん とびこん で いく 方 の 明るい 性質 の 少女 だっ た から 、 東 助 が そう
^
いい だす と 、 ヒト ミ も おもしろ がっ て 、 早く あそこ へ いっ て あれ を ひろい ましょ う と いっ て 、 足 を 向け た 。
0079
,483,11: 君たち は 気持 わる が って 、 もう 帰ろ う と
^
いい だす かも しれ ん よ 」
0080
,2791,30: そんな こと から 、 Q は ぼく たち を 生かし て おけ ない と 考え 、 きゅう に きょう の 午後 二 時 かっきり 、 時刻 厳守 で 会う なんて
^
いい だし た の だろ う 。
0082
,2128,27: 戸山 少年 は 、 みな の とめる の を ふりきっ て 、 廊下 へ とびだし た が 、 まもなく 帰っ て 来 て ふしぎ そう に
^
いい だし た 。
0082
,2959,10: 博士 は その 時 とつぜん 口 を ひらい て
^
いい だし た 。
0083
,183,6: そこで 私 達 は どっち から
^
いい 出す とも なく それ を いい 出し て この 島 を 離れ 、 元 の 古巣 で ある 都会 へ 引返し た 。
0083
,183,12: そこで 私 達 は どっち から いい 出す とも なく それ を
^
いい 出し て この 島 を 離れ 、 元 の 古巣 で ある 都会 へ 引返し た 。
0083
,389,11: その とき 鳴海 が 、 突然 妙 な こと を
^
いい 出し た 。
0084
,584,18: その まわり に は 町 の 人々 が 黒山 の よう に 集まっ て 来 て 、 わいわい
^
いい 出し た 。
0084
,2459,18: ネッド は 、 この 自動車 に 積ん で あっ た 電気 蓄音器 を かけ て みよ う と
^
いい 出し た 。
0086
,29,7: そこで 彼 は 場所 を 換える と
^
いい 出し まし た 。
0087
,322,10: 尤も 鼠 の 狙撃 説 は 、 彼 自ら が
^
いい 出し た こと で あっ た が ——。
0087
,473,5: 長谷 戸 検事 が
^
いい 出し た 。
0087
,2053,15: 長谷 戸 検事 も 大寺 警部 も その他 の 係官 も 、 帆 村 の
^
いい 出し た こと が 意外 だっ た ので 、 おどろい た 。
0087
,2071,8: 帆 村 が 意外 な こと を
^
いい 出し た ので 、 係官 の 顔 が さっと 緊張 する 。
0088
,155,7: と 、 楽士 の ひとり が
^
いい だし た とき 、 指揮 者 の 森山 は 顔色 を かえ て 、
0089
,130,54: 「 ぼく たち 人間 の 科学 知識 は 、 まだ 発達 の 途中 に ある ん だ から 、 もっと 先 に なっ て 、 幽霊 や お化け が ある って こと が 証明 さ れる 日 が 来る かも しれ ない 」 と 四 本 君 が と くい の むずかしい こと を
^
いい 出し た 。
0089
,198,23: 時計 台 の ある 怪 屋敷 は 、 崩れ かけ た 塀 を 越し た 向こう に 、 何 か もの を
^
いい 出し そう に 立っ て いる 。
0089
,484,8: 四 本 は 、 おもしろい こと を
^
いい 出し た 。
0091
,297,16: 道夫 は 、 川北 先生 に 話 を する 決心 を し て 、 こう
^
いい だし た 。
0091
,1810,42: しかるに 新聞 社 の 写真 班 が 、 女 幽霊 を うつそ う として 競争 で 追いかけ まわす 、 放送 局 で は 女 幽霊 の 呻 り 声 を 録音 し て 、 実況 中継 放送 を し ます など と
^
いい だす もの だ から 、 女 幽霊 の 妙 な 人気 は 日毎 に 高く なる 。
0098
,1514,3: 何 を
^
云い 出す やら 。
0098
,1743,18: 云う かも しれ ない な 、 と 私 の 思っ て い た こと を また うまく
^
云い 出し た もの だ と 、 私 も 弱っ た 。
0098
,2223,34: 柴 を 背 に おい 、 鞍 乗 の 尾根 路 を 左 に 登り ながら 、 妻 は ここ の 海 の 見える 所 へ 家 を 一つ 建て たい と また
^
云い 出し た 。
0098
,2611,2: 」 と
^
云い 出し た 。
0098
,3231,8: 私 は また 彼 に そんな こと を
^
云い 出せ ば 、 せっかく の 参 右 衛門 の 好意 を もみ消し そう で 、 この 二 人 の 間 に 挟ま れ て の 行動 は 、 目立た ぬ ところ で うるさい こと の 多かっ た の も 、 今 まで から 度度 感じ て い た 。
0112
,468,15: 十 時 一 寸 過ぎ 頃 千 世子 は たまらなく なっ て 帰る と
^
云い 出し た 。
0112
,882,24: 家 を 出る 時 っ から 源 さん は 、 重い 進ま ない 気持 に なっ て 今日 こんな ところ に 来る と
^
云い 出さ なけりゃ あ よかっ た と さえ 思っ て 居 た 。
0112
,894,12: 「 ほんとう に 己 は なぜ こんな ところ に 行こ う と
^
云い 出し た ん だろ う 自分 で 自分 の 気 が しれ やし ない 、 千世子 は たしかに H を 思っ てる ん だ 、 そい で 己 はだし に つかわ れ てる ん だ !
0112
,952,19: 一番 奥 の 茶屋 の 赤い 毛布 の 上 に 腰 を 下す と すぐ 我 まま らしく
^
云い 出し た 。
0112
,960,8: 「 歩け まい と 思え ば 誰 が
^
云い 出し なんか する もん です か 、 キット 歩き ます 、 どんな 事 に なっ て も … … 」
0112
,1028,10: 二 人 は どっち か 早く 「 もう 」 と
^
云い 出し て 呉れれ ば と まち 合っ て 居 た 。
0112
,1095,5: 「 オヤオヤ 偉い 事 を
^
云い 出し た もん だ 、 それ じゃあ 今 も かけ 落ち し てる と 思っ て たら こわく は ない でしょ う ?
0112
,1409,6: 父親 が こんな 事 を
^
云い 出し た 。
0112
,1853,17: 千世子 は だまっ て きい て 居 た けれども その 云う わけ も こんな 事 を
^
云い 出す 動機 も 知っ て 居 た 。
0112
,2138,15: と 云っ た 言葉 に対して も 又 女 の 様子 に対して も それ を 再び
^
云い 出す 事 は 出来 なかっ た 。
0113
,138,23: 自分 が 進ん で 話 を 切り出し 、 自分 が 自分 を 明 か に する 事 より も 、 人 の
^
云い 出す 話 を 静か に 聞き 、 他人 を 細々 と 観る の が すき な 人 だ と じきに 知っ た 千世子 は 始終 自分 の わき に 眼 が 働い て 居る 様 な 気 が し て 肇 と 相対 し て 居る とき に は 例え 其の 手際 は 良く なくっ て も あんまり 見すかさ れ ない だけ の 用心 を し た 。
0113
,142,10: 時々 亢奮 し た 目 附 で 何 か
^
云い 出そ う として は フット 口 を つぐん で 静か な 無口 に なる の を 千 世子 は 興味 ある 気持 で ながめ た 。
0114
,845,5: そんな 事 私 が
^
云い 出し た ん じゃあ ない ん です けど ね 、 ここ に 居る 人 が 云い つけ た ん です よ 。
0114
,910,6: 「 いいえ 、 でも 何 と
^
云い 出し たら いい ん だ か わから ない ん で ねえ こまっ てる ん です —— が 、
0140
,1040,11: 雑誌 に よせ て いっ た が 、 それ を
^
いい 出す 伸子 の 心 の うち で は 、 自分 の 書く 小説 の こと で あり 、 小説 を 書い て ゆく 、 という その こと でも あっ た 。
0140
,1524,2: それ を
^
いい 出し た 男 の 有為転変 的 な 生活 の いく 分 を 伸子 は 知っ て い た 。
0140
,1716,18: 蕗子 が この間 来 て 、 友達 の 就職 の 相談 が あっ た あと 、 伸子 が
^
いい 出し た 、 婦人 の 一応 の 経済 的 独立 の 、 その さき に ある 目的 について の 疑問 も 、 伸子 の 実感 に は 、 きのう きょう で ない 根 を もっ て いる こと な の で あっ た 。
0140
,1729,7: 互 の 誠意 の 問題 として
^
いい 出さ れる こと で あっ て も 、 伸子 の 女 の 感情 にとって 、 それ は ありふれ た 小心 な 男 の いう こと と 同じ だ と 映る よう な 場合 、 伸子 は 悲しく 、 そして 容赦 なく 、 自分 たち の まねごと じみ た 生活 の 矛盾 を 感じ た 。
0140
,2446,20: きのう 、 動 坂 の 家 で 多 計 代 が 越智 と 結婚 しよ う と 思う と
^
いい 出し た とき 、 伸子 は 全力 を つくし て その 不可解 な こと を 、 わかろ う と 努力 し た 。
0140
,2954,7: 日曜日 の 朝 、 素子 が
^
いい だし た 。
0140
,3612,4: それ は 素子 が
^
云い 出し た こと で あっ た 。
0140
,3821,13: 素子 と 伸子 と が 、 そろそろ 帰ら なけれ ば 、 と
^
いい 出す 時分 に なっ て 、 俄 雨 が ふり 出し た 。
0140
,3950,15: —— で も 、 何故 、 素子 は この 話 に かぎっ て 結論 から
^
いい 出し た の だろ う 。
0140
,5073,16: 伸子 は 、 ほんとう に 眼 を 大きく 見 ひらい て そういう こと を 突然
^
云い 出し た 素子 を 見 た 。
0140
,5331,6: 実際 的 な テムポ で
^
云い 出す 素子 に そう 答え ながら 、 伸子 は 、
0140
,5578,22: けれども 、 木下 が なにか の 気分 の こじれ で 、 伸子 が その とき の 調子 で なに 心 なく
^
云い 出し た 話 に とりあわ なけれ ば 、 少く とも 、 こういう 工合 で 金 が 出来る よう に は なら なかっ た だろ う 。
0141
,517,12: けさ 、 ВОКС へ 行く とき も 、 実際 に それ を
^
云い 出し 、 誘っ て くれ た の は 瀬川 雅夫 で あっ た 。
0141
,518,4: 瀬川 が それ を
^
云い 出し 、 行く と きまって から 、 ВОКС 訪問 の 重要 さ を 力説 し た の は 秋山 で あっ た 。
0141
,1836,5: 伸子 は やや 唐突 に
^
云い だし た 。
0141
,1838,14: リン 博士 は 、 前 おき も なし に いきなり そんな こと を
^
云い だし た 伸子 の 顔 を 平静 な 目 で ちょっと 眺め て い た が 、
0141
,2185,20: エスペラント で 講演 する ひとで さえ も 、 女 という もの について は 、 ひっくるめ て 顔 だ ち から
^
云い 出す よう な 感覚 を もっ て いる という 事実 は 、 それ につれて 、 伸子 に 苦しく 佃 を 思い 浮ば せ も する こと だっ た 。
0141
,2196,7: 思いがけない 素直 さ で 素子 が
^
云い 出し た 。
0141
,2936,5: プレハーノフ を よも う と
^
いい 出し た 素子 の 動機 は 、 そういう ところ に も ある の だっ た 。
0141
,3032,7: 皮肉 の 味 を もっ て
^
云い 出し ながら 、 皮肉 より 重い 日ごろ の 負担 が つい 吐露 さ れ た よう に ヴェラ は 云っ た 。
0141
,3697,13: 秋山 さん たち 、 どう し て いる でしょ う ね 、 と
^
云い 出し た 伸子 の 心持 に は 、 アストージェンカ で はじまっ た 生活 の 感情 から みる と 、 パッ サージ の 暮し が 平面 の ちがう 高 さ に 浮い て いる よう に 思える から だっ た 。
0141
,3919,5: 宮野 は 伸子 が そう
^
云い 出し て も 帰り そう な 気配 が なかっ た 。
0141
,3981,7: まだ こだわっ て 、 伸子 が
^
云い 出し た 。
0141
,4218,1: と
^
言い 出し た 。
0141
,5172,6: 伸子 が いきなり 単純 に
^
云い だし た 。
0141
,5419,31: ますます 焦れ て 来 た 素子 が いま に も 日本語 で 、 こんな 女 を 対 手 に し て たっ て 仕様 が ない よ 、 と でも
^
云い 出し そう に なっ た とき だっ た 。
0141
,7374,1: と
^
云い だし た 。
0141
,8841,13: そう だ と すれ ば 、 権田 正 助 が こんな ところ で
^
云い 出し た の が わから なく て 伸子 は 、
0141
,9589,1: と
^
言い だし た 。
0141
,10810,24: シュミット を さがす こと は 断念 し た らしく 、 黒川 隆三 が また 一 本 タバコ を つけ て 、 何 か
^
云い 出そ う と し た とき 、 廻廊 の 奥 から 一 人 の 少年 が 、 伸子 たち 一 行 へ 向っ て 歩い て 来 た 。
0141
,11019,12: ふだん 話す とき より 、 二 音程 ばかり 低い 声 で
^
云い 出し た 。
0141
,11058,2: そう
^
云い だし た の は 黒川 だっ た 。
0141
,12942,26: 「 小枝 を 小間 使い に する ため だって こと が はじめ っ から わかれ ば 、 僕 、 決して 、 あの とき 結婚 する なんて
^
云い 出しゃ し なかっ た ん だ 。
0141
,13418,6: 「 急 に そんな こと を
^
云い 出さ れ た って 、 わたし に どう しよう が ある もん じゃ ある まい し —— 第 一 、 お 父様 も いらっしゃら ない のに 」
0141
,13669,13: こんど だって 、 お母様 が 思っ て いらっしゃる より も 和 一郎 が
^
云い 出し た 心持 は 根 が 深い と 思う から 、 わたし は 実際 的 に 処置 し た 方 が いい と 思っ た だけ な ん だ から 」
0141
,14560,24: それ も 、 和一郎 が 、 ガス に し て は 部屋 代 が すこし はり すぎ て いる よう だ ね 、 と
^
云い 出し た の が はじまり だっ た 。
0141
,14568,6: 「 実は 、 僕 たち 、
^
云い 出そ う か どう しよ う か って 、 大分 遠慮 し て い た ん だ 。
0141
,14734,15: だから 、 あと から 段々 木村 さん が 、 イギリス の 商魂 という こと を
^
云い 出し て ね 。
0141
,15208,1: と
^
云い 出し た 。
0141
,15696,15: 雨 が 降っ て いる こと について は 、 多 計 代 は 何とも
^
云い 出さ なかっ た 。
0141
,15948,9: 寝室 へ ゆく と 、 伸子 が 何とも
^
云い 出さ ない うち に 多 計 代 が 枕 の 上 から 白眼 がち の 眼 づか い で 娘 を 見上げ た 。
0141
,16131,6: 少女 らしい 几帳面 さ で
^
云い 出し た つや子 の 膝 を 、 つつい て 、 伸子 は だまら せ た 。
0141
,16134,5: いま 、 それ を
^
云い 出す の が 真実 の 思い なら 、 多 計 代 は どうして きょう に なる まで 、 伸子 にとって は わけ の わから なかっ た 用心 ぶ かさ で 、 パリ に 残っ て あと から モスクヷ へ 帰ろ う と する 伸子 の プラン と 、 自分 たち だけ で シベリア 経由 で 帰る と きめ た プラン と の 間 に 、 けじめ を つけ て 来 た だろ う 。
0141
,16478,25: 冷静 な 意志 で 、 はねる 馬 を くつ わ で 導い て 行こ う と し て いる よう に 、 蜂谷 が
^
云い 出し た 。
0141
,17365,21: しかし 、 佐々 さん は ここ を 見 たら 、 きっと セダン や メッツ へ も 行っ て 見 たい って
^
云い 出す ん だろ う な 」
0141
,18904,5: 伸子 は 、 ぼんやり
^
云い 出さ れ た その 帰国 の 考え に 賛成 も し ず 、 不賛成 も あらわし て い ない の だっ た が 、 木下 が 、 自身 で 責任 を 負っ た 金 を 送れ ない という とき に なっ て 、 会計 係 の 弟 に 事務 一 片 の 手紙 を 書か せ て すまし て いる こと が 不愉快 だっ た 。
0141
,20080,9: 日本 で 、 はじめて 帝国 主義 という こと を
^
云い 出し た 男 だ 」
0141
,21869,24: だが 、 いま 素子 の 日曜日 の 歯痛 で 二 人 ながら 途方 に くれ て いる と 、 伸子 は 、 自分 の
^
云い だし た パリ で の 暮し かた が 、 へん くつ すぎ た よう に も 思わ れ て 来る の だっ た 。
0141
,22341,3: 「 磯崎 が
^
云い だし て 、 ここ の マダム に たのん だ こと です のに ——」
0142
,366,19: せわしく 朝 から の こと を 思いかえし て 見 て も 、 ひろ子 に は 重吉 に それ を
^
云い 出さ せ た きっかけ を 自分 から とらえる こと は 出来 なかっ た 。
0142
,416,21: その 姿 を 仔細 に 追っ て ゆく と 、 そこ に は 電車 の 中 で 重吉 が 不意 に
^
云い 出し た 批評 に つながる 自分 の 在る こと が 、 ひろ子 自身 に も さとら れる よう な 気 が する の で あっ た 。
0144
,414,1: と
^
云い 出し た 。
0144
,1670,20: パンコフ 、 ククーシュキン その ほか 十 人 ばかり の 者 が 駆けつけ た とき 、 商人 クジ ミン は 勿体らしく
^
云い 出し た 。
0197
,78,10: 徳永 直 も この 点 に ふれ て 自分 が
^
いい 出し た 「 日常 性 」 から 書く という こと を 、 ストライキ や 組合 運動 を ぬき に 理解 さ れ て いる 不満 を 語っ て いる の で ある 。
0205
,264,33: 労働 者 階級 の 歴史 的 任務 の 性格 を ひきぬい た 「 人民 的 リアリズム 」 の 創作 方法 について の 論 が 、 文学 サークル そのもの の 指導 者 から
^
云い 出さ れ て い た よう な 職場 の 文学 の 空気 は そのまま なり に 、 一 九 四 八 年 の 後 半期 、 中国 の 人民 革命 の 勝利 の 見 とおし とともに 、 日本 の 民主 主義 文学 の 立場 から の 科学 的 な 検討 や 分析 なし に 、 これ まで の 作品 活動 —— 徳永 、 宮本 、 佐多 など を こめ て —— は 労働 者 階級 にとって 役 ない もの だ という よう な お お ざっぱな 発言 が おこっ た 。
0398
,26,19: いわば あて の ない 人 を そうして 幾年 も 待っ て い て も 、 と 周囲 が とやかく
^
云い だし て 来 て いる 。
0442
,169,1: と
^
云い 出し た として も 、 照子 は 瞬き 一つ せ ず 、 勿論 極り など 悪 がら ず 、
0446
,82,1: と
^
云い 出し た 。
0461
,26,0:
^
云い 出す と 、 要求 ばかり に なる 辛 さ
0470
,204,26: 「 ○ ○ が もう 一 年 で 大学 を 卒業 する と いう とき 、 突然 もう 学校 は やめ たい と 思い ます と
^
云い 出し た 時 に は 実に 天地 が 暗く なる 程 驚き まし た 。
0505
,138,13: 気心 の 知れ ない 赤 の 他人 に やる より は と
^
云い 出し た お節 の 話 が 、 お節 自身 で さえ 予気 し て 居 なかっ た ほど 都合 よく 運ん で 、 別 に あらたまっ た 片 苦しい 式 も せ ず に 、 お 君 は 恭二 の 家 の もの に なっ て しまっ た 。
0505
,360,32: 去年 の 中頃 に 、 お節 が 長 病 い を し た 時 、 貸 り て まだ 返さ ず に ある 十 円 ばかり の 金 の 事 を
^
云い 出さ れ て は 、 口惜しい けれど 、 それでも と は 云わ れ なかっ た 。
0505
,383,10: など と 、 自分 の 病気 について の 事 を
^
云い 出し たい 様 に し て 居 たけれ 共 、 栄蔵 は 、 種々 な 話 に 紛らし て 、 一寸 の 間 も 、 否 な 話 から のがれ て 居 た がっ た 。
0505
,733,52: 始め の 間 は 栄蔵 も お節 も 山岸 と は かねがね 知り合い の 間 だ から 却って 話 もち ゃんちゃんとまとまって 行き そう に 思っ て 居 た が 、 面 と 向っ て 見る と 、 まるで 見知らぬ 者 同志 の 話 より は 、 斯 うし た 事 は
^
云い 出し 難かっ たり し て 思う ほど の 実 も 挙ら なかっ た 。
0505
,744,8: そんな 訳 な ので 、 息子 の
^
云い 出さ ない うち は 此方 から その 事 を 云い 出す の も 何と 云う 事 は なし てれ 気味 な ので 、 余計 ずるずる に なる ばかり で あっ た 。
0505
,744,18: そんな 訳 な ので 、 息子 の 云い 出さ ない うち は 此方 から その 事 を
^
云い 出す の も 何と 云う 事 は なし てれ 気味 な ので 、 余計 ずるずる に なる ばかり で あっ た 。
0506
,97,47: ドシンドシン と はげしい 金 鎚 の 音 の する 毎 に 眉 を よせ て 居 た 隣 の 主人 堪え 切れ なく なっ た と 見え て 、 ズカズカ と よっ て 来 て 、 小さい と 思っ て か 弟 に 種々 垣根越し に
^
云い 出し た 。
0506
,175,12: 上 の 弟 は 、 鳥 に お菜 を やり ながら
^
云い 出し た 。
0507
,340,26: しばらく だまっ て 居 た っけ が やがて 頭 を あげ て 、 小さい 庖丁 を つかっ て 居る 祖母 の 手許 を 見 ながら
^
云い 出し た 。
0507
,373,11: いや な 顔 を し て 祖母 が 斯 う
^
云い 出す と 菊 太 は 少し 力 づい た 調子 で 又 繰返す の で ある 。
0508
,41,3: 何 か
^
云い 出し たら 此方 に 話 を 引っぱっ て 困ら せ て やろ う と 云う 明 か に 意識 さ れる 程 の 毒々しい 期待 で 、 喉元 まで 声 を 出し 掛け て 居 た 。
0508
,45,1: と
^
云い 出し た 。
0508
,288,41: 頭 を かしげ て 池 と 蕙子 を 半々 に 見 て 居 た お 久美 さん は いきなり 「 ああ そう そう 、 私 どうしても 貴女 に 伺お う と 思っ て 居 た 事 が 有る 」 と
^
云い 出し た 。
0508
,403,67: まだ 経験 の ない 一 日 一 日 と 育つ 盛り に ある か たまらない 考え で お 久美 さん を 動かし て 行く と 云う 事 は 、 まるで 性質 も 之 から の 行き 方 も 違っ て 居る 蕙子 に は 不安 の 様 で も 不 忠実 の 様 でも 有っ た ので 、 いつ でも お 久美 さん の 仕様 と
^
云い 出し た 事 を 判断 し て 居 た 。
0508
,405,12: けれ 共 お 久美 さん は じき に 涙 を 止め て
^
云い 出し た 。
0508
,558,2: 等 と
^
云い 出し たり し 、 お 関 も 亦 重 三 の 事 が しきりに 思わ れ て 、 どんな 立派 な 男 に 育っ て 居る だろ う 、 ぜひ 一 度 は 会い も し た し 、 出来る 事 なら 家 へ 入れ たい と 云う 願望 が はげしく 起っ て 、 長い 間 親知らず で 放っ て 置い た 大切 な 息子 へ 気の毒 で あっ たり 済まなかっ たり する 気持 が 一方 恭 へ の 態度 を より 丁寧 に 思いやり 深く さ せ た 。
0508
,949,68: 其の 夜 若者 共 に 加え た 無礼 な 仕打ち 等 が 段々 知れ て 来る と 、 益々 山田 夫婦 に は 面白く 無い 噂 ばかり 耳 に 入る 様 に 成っ た ので 、 急 に 思い立っ て お 関 は 兼 て から 主人 に 話し て ある 養子 の 話 を 進行 さ せ て 迎え に Y 市 へ 行く 事 を
^
云い 出し た 。
0508
,1217,1: と
^
云い 出し た 。
0508
,1399,18: と 蕙子 が 云っ て も 聞か ない 祖母 は 段々 山田 の 家族 の 事 を 悪く
^
云い 出し て 、 お 関 の 事 、 お 久美 さん の 事 を 頭ごなし に 仕 た 。
0508
,1471,81: お 久美 さん は 「 お 蕙 さん に なんて 今 の 私 の 心 が 分る もの か 、 彼 の 人 は 呑気 な ん だ もの 」 と 思い ながら 種々 案じ て 居る らしく 気遣っ て 居る 蕙子 の 様子 を 見る と 、 又 何と なし 頼り の 有る 縋っ て 居 たい 様 な 気 に も なっ た の だけ れ 共 、 喉 まで 出 掛っ て 居る 最初 の 一言 を
^
云い 出す 決心 が 付か ない で 、 蕙子 に 会う 毎 に 、 云い たい 事 は 有っ て も 云え ない 苦し さ に 攻め られ て 居 た 。
0508
,1601,3: 誰 が
^
云い 出し た 事 か は 知ら なかっ た が 、
0508
,1610,1:
^
云い 出し た 者 は 勿論 、 お 関 や 何 か に 積 っ た 悪意 を 持っ て 居る 者共 だ と は 思っ て 居 た けれど 、 お 関 は 気 の 顛倒 する 程 の 恐怖 に 襲わ れ た 。
0527
,15,21: 家中 の 者 は 、 万 更 思わ ぬ で は なかっ た けれども 、 こう 明 ら さま に
^
云い 出さ れる と 、 今更 に はげしい 不安 に おそわ れ て 、 どうぞ そう なり ませ ん 様 に と 思う 傍ら 、 電 の 様 に 避病院 の 黒 馬車 と 、 白い 床 の 中 に 埋まっ て 居る 瘠せ ほうけ た 宮部 を 一様 に 思い 浮べ て 居 た 。
0529
,26,4: と 大変 威張っ て
^
云い 出し まし た 。
0535
,116,28: そして 家中 が 、 何だか ザワザワ し た 様子 で 午後 に なる と 、 第 一 に 母 が 頭 の 工合 が 大変 悪い と
^
云い 出し た 。
0538
,944,10: 総子 だって 、 将棋 を し ましょ う なんて
^
いい 出し た の は 精三 さん な の よ 。
0538
,1189,10: 精三 いや 、 俺 は 別に 指し たくっ て
^
いい 出し た わけ じゃ ない 。
0538
,1524,12: 章介 俺 が ここ の 店 を 伸太郎 に 譲れ と
^
いい 出し た 時 、 お前 達 の おふくろ は 伸太郎 一 人 で は 到底 やっ て 行け ない こと を 見透し て い た の だ 。
0538
,1703,6: あんた が 今 そんな こと を
^
いい 出し て どう する 。
0540
,500,17: 浅間 山麓 に 行こ う と 誘っ た 時 から 、 或は 、 登山 しよ う と
^
言い 出し た 時 から 、 無意識 の うち に その 思い が なかっ た で あろ う か 。
0542
,229,11: 気 重い 沈黙 が 続い た 後 に 、 彼女 は
^
言い 出し た 。
0543
,217,19: そして ウイスキー を つが せ られ てる うち に 、 誰か が 、 ダンス を しよ う と
^
言い 出し まし た 。
0544
,305,35: おかしい の は 、 おれ が 出版 社 の 編輯 員 だ という こと を 知っ て 、 自叙伝 風 の 小説 を 書い て み たい から 出来 たら 出版 し て ほしい と
^
言い 出し た こと が ある 。
0548
,372,25: そして 或 る 晩 、 母 は ふい に 、 しばらく の 間 、 和歌山 に ある 生家 へ 行っ て き たい と
^
言い だし た 。
0552
,75,19: 僕 の 家 で は 、 三千子 は 客間 に 一 人 で 寝る の は 淋しい と
^
言い 出し た から 、 僕 の 寝室 に 寝かし た 。
0560
,246,31: わたくし は 当 が 外れ た と いう より は 、 なにか 癪 に さわっ て 、 あなた の 方 は とにかく 清 さん の 方 が 怪しい 、 と
^
言い 出し まし た 。
0563
,507,14: その 地所 の 浄 め を 、 A 女 に し て ほしい と
^
言い 出し まし た 。
0565
,79,18: 誰 か 、 しきりに 自分 の こと を 探索 し て いる と 、 美津子 さん は
^
言い 出し た の です 。
0566
,142,20: そこで 初めて 意見 が 一致 し て 、 市木 さん は 自分 から 、 竹垣 を 拵えよ う と
^
言い 出し た 。
0567
,196,19: どんなに 親切 に しとやか に 内山 さん に 仕え てる か 、 少し 見習っ たら どう だい 、 と
^
言い 出す と 、 もう むくれ 返っ て 、 どうせ わたし は 不親切 で 莫連 だ と がなり 立て 、 大 喧嘩 に なる の が 落ち です 。
0576
,274,25: 女 たち も やがて 御飯 を 食べ て しまい 、 日本 酒 も 飲み つくさ れ て しまう と 、 岩田 元彦 は 突然
^
言い だし まし た 。
0577
,436,16: 然し 、 やがて 、 ちょっと 布団 の 上 に 坐っ て 外 を 眺め たい と
^
言い だし まし た 。
0580
,367,12: 然し そんな こと に 気 を 遣わ ない で 、 彼 は
^
言い 出し た 。
0584
,189,24: 久保 は 気 を 変える よう に 、 立川 の 辞職 と 就職 と の 二つ の 祝い に 一杯 飲も う と
^
言い 出し まし た 。
0586
,187,13: 沈黙 が 続い た あと で 、 千枝子 は ごく 自然 に
^
言い だし た 。
0586
,428,13: と は いえ 、 柳 丹 永 の こと を 秦 が
^
いい 出し た 一事 は 、 何 か 気 に なっ た 。
0587
,267,15: それから 木原 の 肩 に もたれかかる ほど 身 を 寄せ て き て 、 ゆっくり
^
言い だし まし た 。
0596
,292,19: 病院 へ は 僕 が ついて行く こと に なっ てる のに 、 嘉代 は 、 自分 で 行く と
^
言い だし て 、 僕 に は 来 ちゃあ いけ ない という ん だ 。
0597
,937,10: 松本 は 黙っ て い た が 、 やがて
^
言い だし た 。
0597
,1745,3: 菅原 は
^
言い だし た 。
0597
,2137,21: —— むかし むかし 、 竜宮 の 乙姫 様 が かげん が わるく て 、 猿 の 肝 を たべ たい と
^
言い ださ れ まし た 。
0597
,2142,34: 猿 は びっくり し て 、 海岸 の 木 の 上 に 肝 を 干し て おい た の を 忘れ て い た が 、 雨 で も 降る と 困る なあ と
^
言い だし まし た 。
0597
,3029,30: 毛糸 の 玉 を 幾つ も ころがし て 、 手袋 だの 靴下 だの 、 帽子 だの 、 スエータ だ の … … 今 に 外套 まで 編む ん だ と
^
言い 出す かも 知れ ない わ 。
0602
,214,9: 怪しい こと が ある 、 と カヨ は
^
言い だし て い た 。
0602
,215,4: 耳 が おかしい と
^
言い だし た 、 その後 の こと で ある 。
0602
,437,36: 蔓 の こと を 久子 から 聞い て い た 桂 介 が 、 カヨ の 顔色 を ちらちら 窺っ て いる と 、 カヨ は 、 家 の 壁 を 白く 塗り 直そ う と
^
言い だし た 。
0624
,63,12: 部長 だの 社長 の 前 で 個性 だの 独創 だ の と
^
言い 出す と 顔 を そむけ て 馬鹿 な 奴 だ という 言外 の 表示 を 見せ て 、 兵隊 さん よ 有難う 、 ああ 日の丸 の 感激 、 思わず 目頭 が 熱く なり 、 OK 、 新聞 記者 と は それ だけ で 、 事実 、 時代 そのもの が それだけ だ 。
0642
,292,50: この 岩本 を 美代子 は かねがね 最も 嫌っ て い た の で あっ た が 、 大浦 種 則 の 縁談 が 起る 、 そして 私 が 一肌 ぬぎ ましょ う 、 とこう でる と 、 実は 私 、 岩本 さん が 好き な の よ 、 と
^
言い だし た 。
0656
,74,17: 本因坊 は 自宅 へ 忘れ物 を し た ので 、 とり に 行き たい 、 と
^
いい だし た 。
0672
,77,46: そうこう する うち オメカケ なぞ は 国賊 の よう な 時世 と なっ て 、 まっさきに 徴用 さ れ そう な 形勢 だ から 、 母 は 慌て て やむなく オメカケ の 口 は あきらめ 、 徴用 逃れ に 女房 の 口 を 、 と
^
いい だし た けれども 、 たかが オメカケ の 娘 だ もの 、 華族 様 だの 千 万 長者 の 三太夫 の 倅 だって 貰い に 来 て くれる もの です か 。
0684
,469,16: 彼 は 余 を 役場 へ みちびく 道すがら 、 突然 その よう な こと を
^
云い だし た 。
0698
,192,19: 彼 が 彼女 に 威厳 を 見せる 手段 と 云え ば 、 彼 の 方 から 別れよ う と
^
云い だす ぐらい の もの だ が 、 それ が 云 える ぐらい なら 苦労 は し ない 。
0701
,170,34: 昭和大学 の バンド 一 行 は ねむい 目 を こすり ながら 上野 駅 に 集合 し た が 、 歌手 の 小森 ヤツ 子 が 二 等 で なけれ ば 乗ら ない と
^
言い だし た ので 、 この 旅行 は 出発 から 情勢 険悪 に なっ て しまっ た 。
0726
,12,34: 僕 が 退院 する 二 日 前 、 小林 秀雄 が 見舞い に 来 て くれ て 、 ゴッホ は 分裂 病 で は なく 、 テン カン じゃ ない の か と
^
言い だし た 。
0744
,253,15: 今度 は 男 の カバン を 探し て くれ という こと を シツ コク
^
言い だし て 、 いかにも それ も 押しつける よう に 、 たのみ ます よ 、 と くりかえす 。
0757
,740,42: 明日 の 正午 に 受取る こと に なっ て い まし た が 、 岩 矢 は 明日 の 午後 三 時 に ある 人 に 支払い する 必要 が あっ て 、 今夜 の うち に 、 金 が 欲しい と
^
言い だし た の です 。
0759
,38,22: そこで 下車 し て お茶 を の ん だ が 、 記代子 は 放 二 の アパート まで 送っ て 行く と
^
言い だし た 。
0759
,1187,11: この 奥さん が 大庭 君 を 思いつめ て 離婚 する と
^
云い だす 。
0759
,4782,28: 青木 は 、 記代子 の 将来 を 考え て ダタイ を すすめ たい の で ある が 、 記代子 の 反対 は 強く 、 青木 は 再々
^
云い だす こと が でき なかっ た 。
0780
,284,23: 二 十 五 年 ぶり に 老父 を 訪れ た とき に 、 いきなり 一 万 円 貸し て やろ う と
^
云い だし た 時 、 父 の 顔 に は 悪病 に かかっ た 薄笑い が つい て い て 、 それ を はぐ と 、 下 に は 死ん だ 顔 、 青い 死神 の 顔 が ある よう な 気 が し た 。
0792
,60,4: あの 人 の こと
^
云い だし た の 、 なぜ です か 」
0792
,287,25: 五 十 五 に も なっ て 、 女房 子供 も あっ て 惚れ た ハレ た も ない もの だ が 、 こうして いったん
^
云い だし た からには 、 とにかく 私 の 心境 —— と 云っ て は 大 ゲサ かも 知れ ない が 、 私 の 気持 という もの を 一 通り きく だけ は きい て 下さい 。
0794
,115,16: 彼 が 長男 の 幽霊 を 見 た 、 ビルマ の 孫 を ひきとり たい と
^
云い だし た の はず ッ と 後 の こと で 、 つまり 何事 か 心 に 変化 の 生じ た あげく に 思いつい た 口実 と しか 考え られ ない の で ある 。
0794
,129,17: 「 ビルマ に 兄さん の 子供 なんか が ある はず ない けど 、 オヤジ が あんな こと
^
云い だす からには 、 兄さん の 奥さん と 子供 が 必要 な ん だ 。
0814
,161,60: 自分 の 作 ッ た 米 や ナス は 人 の 物 より も 品質 が よい など と 語る の は 極めて 小数 で 、 たいがい 酔っ払う と 、 吉田 が なん だ 、 片山 の 奴 の あの ザマ は 何 だ 、 オレ に 天下 の 政治 を やらし て みろ 、 という よう な こと を
^
云い だす 。
0816
,241,64: 四月 から 十月 まで が 海女 の 働く シーズン で 、 冬 に は 四 五 人 ずつ 集団 を くみ 旅館 の 女中 など に 稼ぎ に でる の が 多い そう だ が 、 彼女ら の 団結 心 たる や 猛烈 で 、 一 人 が 事 を 起し た あげく 、 未だ 帰る べき 時期 でも ない のに 帰郷 する と
^
云い だす と 、 他 の 全員 も 必ず それ に 殉じ て 同時に 帰郷 し 、 あたかも 雁 の 如く に 列 を 離れる 者 が ない そう で ある 。
0818
,37,15: 築城 の 第 一 候補 地 は 石巻 の 日和山 で あっ た など と
^
云い だし た の は 、 それから 後 の こと だろ う 。
0836
,242,26: それ という の も 、 自分 が 彼 の 一筆 を 十 七 年間 も 肌身 は なさ ず 持っ て い た など ゝ
^
云い だし た の が 事 の 起り で ある と 思え ば 、 要するに 彼 によって 救わ れ 、 安定 を 与え られ 、 死し て も 瞑す べき 名誉 を 与え られ 、 いわば 、 先生 の 無邪気 という もの の イケニエ に あげ られ た 観 ある の も 、 身 から で た サビ で ある 。
0842
,436,25: この 二 ツ の 民族 が 戦っ て どちら が 勝つ か と 言え ば 、 先 に 純血 だの 異 族 追放 など と
^
言い だし た 方 が 負ける と 私 は 考える 。
0842
,1284,7: もっとも 、 碁 を 打と う と
^
いい だし た の は 升田 だっ た 。
0850
,25,13: こんな 下らない 原稿 ばかり で 雑誌 を だす の は 厭 だ と
^
言い だす の は 葛巻 で 、 いい じゃ ない か 、 人 の 原稿 は 下らなく て も 、 自分 だけ 立派 な 仕事 を すれ ば よい 、 同人 雑誌 は そういう 性質 の もの だ と 言っ て 、 年中 二 人 で 口論 する 、 葛巻 は 文学 的 名門 に 生育 し た 人 で ある から 、 自分 が 編輯 に たずさわる 以上 くだら ぬ 原稿 は のせ られ ぬ という 誇り を 放す こと が でき ぬ 。
0854
,94,13: 泊り に 行こ う よ 、 連れ て 行っ て よ 、 と
^
言い だす の は 必ず 娘 の 方 な ので 、 私 たち は 友達 の カンコ の 声 に 送ら れ て 出発 する の で ある が 、 私 と この 娘 と は 肉体 の 交渉 は ない 。
0861
,267,11: 供 の 者 は ふるえ 上っ て 江戸 へ 帰る と
^
言い だし た 。
0861
,336,2: と
^
言い だし た 。
0863
,63,14: 「 N さん 」 やや あっ て ペンダア 君 は いや に 改まっ て
^
いい だし た 。
0866
,2510,16: そんな もの は 犠牲 に し て 、 わたし たち の 愛情 を 守ろ う と
^
言い だし た こと も あり まし た けれど 、 美佐 に は 、 どうしても 、 そう さ せる 勇気 が なかつ た の です 。
0866
,3654,29: 「 この 暮 に 、 あの ひと が 二 度目 に 療養 所 へ 来 た とき 、 また 親戚 が どう の 、 近所 が どう の つて
^
言い だし た から 、 あたし 、 思い きつ て 、 別れ話 を 持ち だし て み た の 。
0866
,4144,21: 「 それ は そう と 、 真喜 の やつ 、 とうとう 、 学校 を やめ て 、 自分 で 働く つて
^
言い だし た ん だ 。
0866
,4634,11: 二 人 は 、 やがて 、 もう 、 帰る と
^
言い だし た 。
0891
,41,18: これ は 或 る 夜更け 、 クリミヤ の 海岸 道 を 馬車 に 揺ら れ ながら 、 いきなり
^
言い だし た 文句 で 、 彼 は そう 言っ た なり 不機嫌 そう に 黙り こん で しまっ た と メンシコフ は 書い て いる 。
0893
,186,17: これ は 或 る 夜更け クリミヤ の 海岸 道 を 馬車 に 揺ら れ ながら 、 いきなり
^
言い だし た 文句 で 、 彼 は そう 言っ た なり 不機嫌 そう に 黙り こん で しまっ た 、 と メンシコフ は 書い て いる 。
0926
,14,15: 「 突然 無茶 な 事 を 言っ た もん だ なあ 」 と 私 が
^
いい 出す と 、 みんな が 「 わ ーッ 」 と 笑っ て しまっ た 。
0947
,2384,15: シヅ は 、 アメリカ ・ ビニロン の ファッション ・ モデル に 紹介 する と
^
言い だし た が 、 気 が ない ので 、 サト子 は 断っ た 。
0953
,332,18: 七夕 と 虫 払い が すむ と 、 泰文 は 急 に 八 坂 へ 行く と
^
いい だし た 。
0977
,472,5: 彼女 の 方 から
^
いい だし た 。
0979
,572,15: 隣り の 内 で 、 その 土地 を 自分 の 内 の もの だ と
^
言い 出し た
0988
,1866,2: 」 と
^
言い 出し た 。
0988
,2412,18: ですから 、 僕 が 少年 時代 に 、 「 軍人 に なる の は イヤ だ 」 と
^
言い 出し た 時 に 父 は 、 世にも 悲し そう な 顏 を し まし た 。
0988
,3474,12: そこ に 、 貴島 が 急 に 荻窪 に 歸 る と
^
言い 出し た 。
0993
,3064,54: そんな 関係 で 、 金吾 が まあ 自分 は こう やっ て せっせと 百姓 やっ て 、 田地 も 五 六 町 出来 た 、 しかし 女房 を もた ねえ から 後 を ゆずる 子供 が ねえ 、 その後 とり に 、 お 豊 さん の 生ん だ 息子 を 養子 に 呉れ と
^
言い だし て ね 、 お 豊 さん と 喜助 も 喜ん で ね 、 それで 男の子 の 一 人 を 養子 に やる という 話 に なっ て 、 それ が 今 の 、 あの 金太郎 君 で やす よ 。
0993
,3981,64: ありゃ 俺 の 遠い 親戚 に あたっ て て ね 、 ふだん おだやか な 男 だ が な 、 この間 、 それ 、 満 洲 国 へ 村中 入植 し た 、 あの 大河内 村 の 連中 と 逢い に 行っ たり し て な 、 それ 以来 、 ここら の 高原 農業 も 満 洲 なみ に やら ねえ じゃ なら ん とか
^
言い だし て ね 、 そこ へ 二 番目 の 伜 に 赤紙 が 来 て な 、 すっかり どうも カーッ と なっ ちまっ て 。
0993
,4493,8: 敏子 だって お母さん は 、 何 を
^
いい 出す か わから ない し 、 大体 事柄 が のみこめ やし ない と 私 思う の 。
0994
,342,8: 熊 丸 … … ( 不意 に
^
いい 出す ) 幸福 に なら なけれ ば いけ ない 。
0995
,2793,6: 佐山 音 が 聞える と
^
いい 出し て から 、 なおっ た 。
1000
,196,6: 「 不意 に こんな こと を
^
云い 出し て 、 変 に お 思い かも 知れ ない が 、 あの 北の方 は 世に 稀 な 美人 だ と 云う 噂 が ある が 本当 か な ?
1000
,363,148: そして 、 大臣 の 邸 と は 比べもの に なら ない 手狭 な 館 で は ある けれども 、 一夕 我が 方 へ 臨席 を 仰い で 饗宴 を 催し 、 心 の 限り もてなし を し て 、 感謝 の 念 の 萬 分 の 一 でも 酌み 取っ て 貰え ない で あろ う か と 云う こと も 、 考え ない で は なかっ た の で ある が 、 な かく 大納言 風情 の 所 へ など 来 て くれ そう な 人 で は ない ので 、 申し出 て も 無駄 で あろ う 、 却って 身の程 を 弁え ぬ 失礼 な 奴 と 、 物笑い に なる だけ で あろ う 、 と 、 そう 思っ て 差 控え て い た 際 で あっ た のに 、 図ら ず も その 人 が 自ら 望ん で 客人 に なろ う と
^
云い 出し た の で あっ た 。
1000
,1053,24: 彼 は 几帳 の かげ で 母 の 膝 に 抱か れ た 時 、 自分 の 方 から も 父 の こと を
^
云い 出し た こと は なかっ た が 、 母 も 、 お 父 さま は どうして いらっしゃる 、 と 云う よう な こと を 、 嘗て 一 度 も 問う た こと は なかっ た 。
1001
,34,37: これ なら 先ず 大丈夫 だろ う と 安心 し て いる と 、 そこ ここ で 、 もう すでに この 土地 の 人 が 十 数 人 切符 を 買 つ て いる らしい 、 と 、
^
いい 出し た 。
1007
,233,32: 樗陰 も 、 これ は いい と 言っ て しばらく ながめ て い た が 、 やがて 首 を かしげ て 、 先生 、 この 文句 は 変 です ね 、 と
^
言い 出し た 。
1013
,833,36: 何 の 事件 も 起っ て い ない 今日 まで で すら それ です から 、 九州 の こう こういう ところ で 知り合っ た 混血 児 の 娘 と 、 結婚 し たい なぞ と
^
いい 出し たら 、 母 なぞ は びっくり し て 、 眼 を 回し て しまう かも 知れ ませ ん 。
1013
,840,2: と
^
いい 出す もの でしょ う か ?
1023
,14,8: 料理 の 根本 義 について … … なんぞ
^
いい 出す から だ よ 。
1035
,99,6: 村長 を やめよ う と まで
^
言い 出し た が 、 私 は 子供 の 思想 の 責任 を 親 が 負う 必要 は ない と いっ て 思いとどまら せ た 。
1047
,52,21: かかる 語 が エド 時代 の 末期 から 世 に 現われ た ので 、 それ は 多分 アツ タネ によって はじめて
^
いい 出さ れ た もの らしい 。
1068
,80,36: 東京 の 近く の 、 どこ か の 盛り場 の 女給 さん が 、 愛人 と 同せい し て い た が 、 男 に 別に 縁談 が あっ て 身 を 固め たい と
^
いい 出し た 。
1072
,251,12: これ は 阿 能 十 —— 阿 能 十 蔵 の
^
いい 出し で ある 。
1072
,3463,18: お 燕 は 、 なお 口 しぶっ て い た が 、 問いつめ られ て 、 ついに
^
いい だし た 。
1072
,7432,3: 次に 、
^
いい 出し た の は 、 お 袖 の 方 から で あっ た 。
1072
,7544,3: と 、
^
いい 出し た 。
1072
,7954,7: すこし 膝 を 進め 、 こう
^
いい 出し た の は 若年寄 の 板倉 伊予 守 で あっ た 。
1073
,353,19: 「 ねえ 、 和子 … … 」 と 、 並ん で 足 を 休める と 、 尼 は すぐ
^
いい 出し た 。
1073
,1177,14: いつぞや 、 小次郎 と 約束 し た こと など 、 何 も 、
^
いい 出さ ない うち に —— で ある 。
1073
,1893,8: ふい に 、 純 友 が 、
^
いい 出し た 。
1073
,2396,12: いつか は と 、 おれ は 、 肚 の うち で 、
^
いい 出す 時 を 待っ て い た の だ 。
1073
,3058,27: 翁 の ことば について 、 弟子 達 も 、 水守 の 良正 や 、 羽鳥 の 良 兼 の 悪口 を 、 不 遠慮 に 、
^
いい 出し た 。
1073
,3060,19: 工匠 の 良心 など は 、 わから ない で 、 価 の 安い 高い ばかり いう とか … …
^
いい 出す と 、 きり も ない 程 、 弟子 たち は 、 しゃべっ た 。
1073
,3101,32: 朝 に なる と 、 将門 は 、 家族 たち に 、 感謝 し て 、 その 日 の うち に も 、 豊田 郷 へ 帰る よう な 事 を
^
いい 出し た 。
1073
,3638,11: いきなり 大勢 の 前 で 、 こう 、 彼 らしく 、
^
いい 出し た もの で ある 。
1073
,3830,23: すると 、 常に は 気 の 弱い 神経質 な 将 頼 な のに 、 決然 と 、 涙 を 払っ て 、
^
いい 出し た 。
1073
,4059,42: それ も 、 それ を やる 者 の 如何 に も よる が 、 常陸 源 氏 の 嫡子 や 二男 三男 ら が 手 を 下す なら ば 、 周囲 や 近国 で も 、 その 成敗 に 、 苦情 を
^
いい 出す 者 は ある まい 。
1073
,4555,42: つい 、 この間 まで は 、 こう まで で も なかっ た が 、 ひとたび 、 将門 が 、 勝ち誇っ て 、 将門 方 が 強い と み た ので 、 急 に 、 百姓 共 まで が 、 そんな 事 を
^
いい 出し た の だ 。
1073
,5568,6: 「 飲も う 」 と 、
^
いい 出す の で あっ た 。
1073
,5901,4: そんな 事 を
^
いい 出し た の も 、 気 の 弱り で あろ う 。
1073
,6275,7: —— その 流言 は 、 誰 が
^
いい 出し た の だ 」
1073
,7015,12: そして 定 遠 も また 、 急 に 座 を 立っ て
^
いい 出し た 。
1073
,8028,3: と 、
^
いい 出し た 。
1075
,1101,23: これ を 小中 飯 という 漢字 を あてる 人 も ある が 、 じっさいは 昼飯 または ヒルイイ を 、 しゃれ て チュウハン と
^
言い 出し て から 後 の 名 で ある 。
1076
,14,5: 私 が 東海岸 と
^
言い 出し た の は 、 別に 明白 な 証拠 と て ない が 、 沖永良部島 や 、 与論島 の 沿海 など も 、 東西 二つ の 道 が あっ た こと を 島 の 人 は 記憶 し て いる 。
1078
,167,14: あの 細い 川 の ところ 、 あそこ とても 綺麗 だっ た わ 」 と
^
いい 出し た の は 、 そんな こと など とても 憶え て い そう も ない 二女 で あっ た 。
1120
,4,9: まゆみ は 彼女 が 一度 いや だ と
^
云い 出し たら どんなに すすめ て み た ところ で 無駄 だ と 知っ て い た ので 、 黙っ て いる と 、 百合子 は まゆみ の 気持ち を 損じ た と でも 思っ た の か 、 駅前 の 闇市 で 買っ て き た という 南京豆 入り の 飴 を 出し て すすめ 、 自分 も 口 に 入れ て 、
1120
,78,23: 舞台 稽古 の 前日 に なっ て 百 合 子 は 急 に 鷺 娘 を 踊る の が いや だ と
^
云い 出し た 。
1135
,26,10: 日向 守 の 国広 は 大変 な こと を
^
いい 出し まし た 。
1140
,71,2: そう
^
言い 出し た の は 、 鈴子 の 再婚 の 相手 と 思わ れ て いる 森川 森 之 助 でし た 。
1146
,16,15: 話 手 桃川 燕 之 助 は 、 実に 途方 も ない こと を
^
云い 出し まし た 。
1153
,882,21: 痔 の 方 は どうやら なおっ た が 、 しばらく する と 、 お 静 は また 気分 が 悪い と
^
言い 出し た 。
1162
,10,27: 波 里 さん は すっかり 絶望 し て しまっ て 、 もう 東京 に い て も 仕方 が ない から 郷里 へ 帰る ん だ と
^
云い 出し た の で ある 。
1164
,23,39: この こと を 兄 に 話す と 、 小学校 の 図画 の 専科 教師 で ある 兄 が じっと し て は い られ ない 風 に 、 「 校長 に 会っ て 事情 を よく 話す 」 と
^
言い 出し た の で あっ た 。
1171
,1413,4: 泳ご う と
^
言い 出し た の は 、 福 で あっ た 。
1174
,930,4: 殴ろ う と
^
言い 出し た の は 、 矢木 城 介 の 方 で あっ た 。
1174
,1566,2: そう
^
言い 出し た の は 、 伯父 の 幸太郎 で ある 。
1174
,3751,2: と
^
言い 出し た の は 城 介 で ある 。
1175
,662,41: どちら が 身勝手 か と腹 が 立っ て 、 勝手 に しろ と 怒鳴っ て やり たかっ た の です が 、 もし 呉れ なきゃ 真裸 に なっ て 女 生徒 の 前 を ウロウロ する ぞ 、 など と
^
言い 出し て き た 。
1175
,869,30: とたんに 妥協 的 な 態度 に なっ て 、 もし 自分 に 買う 権利 を 譲っ て 呉れる なら 、 立退き 料 を 充分 に 出 そう 、 など と
^
言い 出し て 来 まし た 。
思い出す
(思う.出す)
延べ語数:
239
0034
,89,19: その ため か 、 私 は 今 でも 蛇 ノ 目 傘 を 見る と 、 この 継母 を
^
想い だし て 、 なつかしく なる 。
0034
,90,4: それ と もう ひとつ
^
想い だす の は 、 浜子 が 法善寺 の 小路 の 前 を 通る 時 、 ちょっと 覗き こん で 、 お 父 つ あん の 出 た はるの は あの 寄席 や と 花月 の 方 を 指し ながら 、 私 たち に 言っ て 、 きゅう に ペロリ と 舌 を 出し た あの 仕草 です 。
0034
,154,30: しかし 、 玉子 は けち くさい 女 で 、 買い ぐい の 銭 など くれ なかっ た から 、 私 は ふと 気前 の よかっ た 浜子 の こと を
^
想い だし て 、 新次 と 二 人 で その こと を 語っ て いる と 、 浜子 が まるで 生み の 母親 みたい に 想わ れ て 、 シクシク 泣け て き た と は 、 今 から 考える と 、 ちょっと 不思議 でし た 。
0034
,246,1: 今
^
想い だし て も なつかしく 、 また 恥しい くらい 。
0034
,325,2: そして ふと
^
想い だし た 文子 の 顔 は 額 が せまく て 、 鼻 が 少し 上向い た 、 はれぼったい 瞼 の 、 何 か 醜い 顔 だっ た 。
0034
,427,92: 聴け ば 、 秋山 さん は あれ から 四国 の 小豆島 へ 渡っ て 丸金醤油 の 運搬 夫 を し て いる うち に 、 土地 の 娘 と 深い 仲 に なっ た が 、 娘 の 親 が 大阪 で 拾い 屋 など し て い た 男 に は 遣ら ぬ と 言っ て 、 引き離さ れ て しまっ た ので 、 やけに なり 世 に すね た あげく 、 いっそ この世 を 見限ろ う と し た こと も ある が 、 五 年 後 の 再会 を
^
思い だし た ので 、 ふたたび 発奮 し て 九州 へ 渡り 、 高島 、 新屋敷 など の 鉱山 を 転々 と し た 後 、 昨年 六月 から 佐賀 の 山城 礦業 所 に は いっ て 働い て いる が 、 もし あの 誓約 が なかっ たら 今 まで 生き て い た か どう か 。
0034
,450,40: べつに 確 め よう と する 気 も 起ら なかっ た が 、 何 か けたたましい よう な 、 そして また もの 哀しい よう な その 歌 を 聴い て いる と 、 やはり 十 年 前 の こと が
^
想い ださ れ た 。
0035
,33,51: 都 ホテル や 京都 ホテル で 嗅い だ 男 の ポマード の 匂い より も 、 野暮天 で 糞 真面目 ゆえ 「 お寺 さん 」 で 通っ て いる 醜男 の 寺田 に 作っ て やる 味噌汁 の 匂い の 方 が 、 貧しかっ た 実家 の 破れ 障子 を ふと
^
想い 出さ せる よう な 沁 々 し た 幼心 の なつかし さ だ と 、 一代 も 一皮 剥げ ば 古い 女 だっ た 。
0035
,88,30: この まま 静脈 に 刺し て やろ う か と 、 寺田 は 静脈 へ 空気 を 入れる と 命 が ない と 言っ た 看護 婦 の 言葉 を
^
想い 出し 、 狂暴 に 燃える 眼 で 一 代 の 腕 を 見 た 。
0035
,157,13: ある 夜 ふと ロン パン の 使い 残り が あっ た こと を
^
想い 出し た 。
0038
,180,11: と 叫ん だ 兵隊 が 、 この 人 だ と
^
思い だし た の で ある 。
0039
,78,16: 解せ ぬ という 顔 だっ た が 、 やがて 、 あ 、 そう か と
^
想い 出し て 、
0039
,153,17: 到頭 中央 局 へ 廻っ た が 、 さて 窓口 まで 来る と 、 何 を
^
想い 出し た の か 、 また 原稿 を 取り出し て 、
0039
,166,10: と 赧 く なっ た が 、 急 に
^
想い だし た よう に 、
0039
,206,6: 旧 円 の 預け入れ の 時
^
想い だし た ん だ が 、 どの 本 に 入れ て 置い た の か 忘れ て しまっ た から 、 探す の は やめ た 。
0040
,188,6: 私 は 何となく 高等 学校 を
^
想い 出し た 。
0041
,206,19: しかし 、 ふと 女 が 素足 に は い て い た 藁 草履 の みじめ さ を
^
想い だす と 、 もう 新吉 は 世間 に 引き戻さ れ て 情痴 の におい は にわかに 薄らい で しまっ た 。
0042
,11,24: しかし 私 は 「 想 出 の 宝塚 名曲 集 」 など という 放送 を 聴い て 、 昔 見 た レヴュ を
^
想い 出し て み た が 、 こんな もの を 禁止 し た の も おかしい が 、 あわて て 復活 し たり 放送 し て み たり する ほど の こと も ある まい と 思っ た 。
0042
,128,21: そんな みだら な 話 を 聴い て いる と 、 ふと 私 は 殺さ れ た 娘 の こと が
^
想い 出さ れ た 。
0042
,208,35: 大阪 劇場 の 裏 で 殺さ れ て い た 娘 が 「 千日堂 」 へ 飴 を 買い に 来 た と 聴い た 時 、 私 は その 妓 の こと を
^
想い 出し た の で ある 。
0042
,265,4: 参 ちゃん は
^
思い だし た よう に そう 言っ た が 、 べつに 怒っ てる 風 も 見え ず 、
0042
,291,21: レヴュ の 放送 を 聴い て 、 大阪 劇場 の 裏 で 殺さ れ て い た 娘 の こと を
^
思い だし た ため だろ う か 、 一つ に は 「 波 屋 」 へ 行っ て 、 新しく 出 た 雑誌 の 創刊 号 が 買い たかっ た の だ 。
0042
,328,5: 二つ とも 私 自身
^
想い だす の も いや な 文章 だっ た が 、 ひょんな ところ で 参 ちゃんと 「 花屋 」 の 主人 を 力づける 役目 を し た の か と 思う と 、 私 も 、
0043
,188,31: 今 は もう その 時 の 実感 を 呼び 起す だけ の ナイーヴ な 神経 を 失っ て いる し 、 音楽 で も 聴か ぬ 限り 、 めった と
^
想い だす こと も ない が 、 つまらない 女 から 別れ話 を 持ち出さ れ て 、 オイオイ 泣き だし た の は 、 あと に も さき に も この 一 度 きり で 、 親 が 死ん だ 時 も こんなにも 取り乱さ なかっ た 。
0046
,26,11: その 発表 を きい た 時 、 私 は 将棋 を
^
想い だし た 。
0046
,58,33: 私 は 何となく 選挙 の 終っ た 日 、 落選 者 の 選挙 演説 会 の 立 看板 が 未だに 取り除か れ ず に 立っ て いる 、 あの 皮肉 な 光景 を
^
想い だし た 。
0047
,39,37: メリケン が 怖く て は メリヤス の シャツ も 着 れ ない という 意味 の 洒落 に ちがい ない と 、 私 は かねがね 他 ア や ん が 洒落 の 名人 で あっ た こと を
^
想い 出し 、 治 に 居 て 乱 を 忘れ ず と は この こと だ と 呟い て いる ところ へ 、 只今 と 帰っ て 来 た の は 他 ア や ん の 細君 で あっ た 。
0047
,55,4: この 話 を
^
想い 出し ながら 、 劇場 の 前 を 過ぎ た 途端 、 名前 を 呼ば れ た 。
0047
,86,3: 聖徳太子 作 で
^
想い 出す の は 、 六 万 体 地蔵 の こと で 、 天王寺 の × × 町 の 真光 院 に やはり 聖徳太子 作 の 地蔵 さん が 二 体 あり 、 これ は 聖徳太子 が 六 万 体 の 石像 を お 刻み に なっ て 、 天王寺 を 中心 と する 地 の 中 へ 埋め られ た の を 発掘 し た もの で あり 、 田村 さん の 地蔵 さん と 同じ 浮彫 で ある 所 を 見る と 、 恐らく 田村 さん の 地蔵 も 六 万 体 地蔵 の 一つ で あろ う 。
0048
,12,17: 新聞 で 武田 さん の 死 を 知っ た 時 、 私 は 一番 先 き に
^
想い 出し た の は 藤沢 さん の こと で あっ た 。
0048
,59,29: やはり 、 武田 麟太郎 失明 せり という デマ を 自分 で 飛ばし て い た 武田 さん の こと を 、 その 死 を ふと 忘れ た 微笑 を以て
^
想い だし たい 。
0048
,96,21: 「 方丈 記 」 を 読み ながら 、 武田 さん と 一緒 に 明かし た 吉原 の 夜 の こと でも
^
想い だし て い たい 。
0053
,64,9: 「 あれ から 毎日 あなた の こと を 懐しく
^
想い 出し て おり ます 。
0053
,278,17: さっき この 路地 で 、 自分 が 鶴雄 に 話しかけ た 時 の こと を 、
^
想い だし た の だ 。
0053
,686,13: 千枝子 は 、 ふと 小郷 虎吉 の 脂 切っ た 顔 を
^
想い 出し た 。
0053
,891,10: と 頼ん で 置い た —— その こと を
^
想い 出し た から で あっ た 。
0053
,905,4: そんな こと を
^
想い 出し ながら 、 鶴雄 は ずらりと 並ん だ 寺町 の 闇市 の 中 に 建っ て いる 錦 ビル の 前 まで 来 た 。
0053
,1379,17: 鶴雄 は 口 も 利け ぬ くらい 驚き ながら 、 山吹 教授 の 言葉 を ふと
^
想い 出し た 。
0053
,1456,17: 夕闇 の 中 の 椿 の 花 の 清楚 な 白 さ が 、 鈴子 を
^
想い 出さ せ た の で あろ う か 。
0053
,1528,10: と 、 鶴雄 は うなっ た が 、 ふと
^
想い 出し た よう に 言っ た 。
0053
,1596,11: 鶴雄 は 「 架空 の インタヴュー 」 の 文句 を
^
想い 出し た 。
0053
,1748,11: その 時 の こと を 、 生なましい 後悔 で ふと
^
想い 出し ながら 、 幹男 は 、
0053
,1769,9: ふと 、 木村 という 友達 の こと を
^
想い 出す と 、 幹男 は 急 に いきいき と し た 眼 に なっ た 。
0053
,1858,11: お 雪 は そう 言っ た が 、 急 に
^
想い 出し て 、
0053
,1926,7: と 、 鶴雄 の 話 を
^
想い 出し た 。
0053
,2002,19: と 、 島野 も 川端 康成 の 「 雪国 」 という 小説 に 出 て 来る 芸者 を
^
想い 出し た 。
0053
,2191,37: と 、 鶴雄 は 後姿 を 見送っ て い た が 、 ふと 、 電話 で の 小郷 の 口振り で は 、 どうやら 弓子 が 二 階 の 小郷 に 会い に 来る らしい と
^
想い 出す と 、 そわそわ と 食事 を 終っ て 、 自分 の 部屋 へ 引き揚げ て しまっ た 。
0053
,2786,22: 言い ながら 、 君 勇 は 自分 が 舞妓 の 時 、 はじめて 旦那 を 取っ た 晩 の こと を
^
想い 出し て 、 しびれる よう な 感傷 に 胸 が 温まり 、 声 が うるん だ 。
0053
,2935,37: 鶴雄 は 思わず 微笑 し た 途端 に 、 下鴨 の 小郷 の 女中 に 「 明日 正午 べ に や で 待っ て いる 」 という 弓子 へ の 置手紙 を ことづけ た こと を
^
想い 出し た 。
0053
,3007,22: 鶴雄 は さっき 階段 を 上る 時 に 見 た 、 小郷 の 屈託 の な さ そう な 顔 を
^
想い 出し ながら 、 そう 呟い た 。
0053
,3014,22: 鶴雄 は 額 の 汗 を 拭き ながら 、 寝床 を 出る と 、 ふと 、 弓子 と の 約束 を
^
想い 出し た 。
0053
,3257,16: 鶴雄 は さっき ちぎり 家 の 前 で 、 伊村 から きい た こと を
^
想い 出し ながら 、 いきなり そう 言っ た 。
0053
,3789,20: 昨日 べ に や から つけ て 来 た いやらしい 男 だ と 、 その 時 の こと を
^
想い 出し ながら 、 ふっと おかし さ が こみ上げ て い た の だ 。
0053
,3871,23: と 昂奮 し ながら 、 部屋 の 中 を 歩き まわっ て い た が 、 ふと 、 鶴雄 の こと を
^
想い 出し て 、 桔梗 家 へ 電話 し た 。
0053
,3887,29: 小田 は 電話 を 切っ て 、 部屋 へ 戻る と 、 鶴雄 が 「 罪 と 罰 」 の 話 を し て い た こと を
^
想い 出し た 。
0053
,4260,12: 鶴雄 と 賭け を し た こと を 、 小田 は
^
想い 出し た 。
0054
,123,20: 焼跡 に 佇ん で 、 途方 に 暮れ て いる うち に 、 ふと 細工谷 の 友人 の こと を
^
想い だし た 。
0054
,525,28: 豹 吉 は ふと 、 香里 の 一家 みな 殺し の 犯人 が 靴 を 磨い て いる ところ を 、 捕まっ た —— という 話 を
^
想い 出し た 。
0054
,688,23: 今 さき ハナヤ の 入口 で 自分 を 掏 ろう と し た 頓 馬 な 駆け出し の 掏摸 の 顔 を
^
想い 出し ながら 、 にやりと 笑っ た が 、 ふと 時計 を 見る と 、 もう 豹 吉 の 頬 から え く ぼ が 消え て しまっ た 。
0054
,1147,13: 伊部 が 阪大 の 外科 に 勤め て い た こと を
^
想い 出し た 。
0054
,1451,17: 小沢 は 今 さき 自分 が つけ て い た 男 の 顔 を ちら と
^
想い 出し た 。
0054
,1622,9: と 、 にわかに 豹 吉 の こと を
^
想い 出し た 。
0054
,1768,6: その 時 の こと を
^
想い 出す よう に ふっと 空 を 見上げる と 、 降る よう な 星空 だっ た 。
0054
,2502,20: そう 言っ た 途端 、 ふと 渡辺 橋 で 釣 を し て い た 男 の 言葉 を
^
想い 出し た 。
0054
,2703,7: 中之島 公園 で の こと を
^
想い 出し て 、 豹 吉 は 微笑 し ながら 、
0054
,3078,9: 雪子 は 豹 吉 たち の こと を
^
想い 出し た 。
0055
,45,9: 新吉 は ふと 伊都子 の 腋臭 の におい を
^
想い 出し た 。
0055
,425,8: 信吉 は その 女 と の 約束 を
^
想い 出し て 、 さっさと ホテル へ 帰っ て しまえ ば いい の だ 。
0055
,450,22: 信吉 は 田村 が 脚本 の 改訂 の こと で 自分 に 同情 し て い た という 冴子 の 言葉 を
^
想い だし て 寄っ て 行っ た 。
0055
,690,4: 「 この 手 、
^
想い だす わ 」
0055
,878,14: 」 と 呼び つづけ て い た 絶え入り そう な 声 が 、 なまなましく
^
想い 出さ れ て 、
0055
,1329,101: そういう 意味 で 、 信吉 が 今 、 冴子 に 思いがけ ぬ 新しい 魅力 を 感じ た の は 、 初日 の 舞台 で 女優 として の 冴子 を はじめて み た から だ —— と 、 読者 は 思う かも 知れ ない が 、 しかし 、 信吉 は その 時 、 昨日 の 総 稽古 で 楽屋 浴衣 を 着 て い た 冴子 の 姿 と 、 稽古 が 終っ て 雨 の 中 を わびしく 帰っ て 行く 姿 と 、 颯爽 と 大きな 帽子 を かぶっ て 、 第一ホテル へ やって来 た 姿 を 、 同時に
^
想い 出し て い た 。
0055
,1330,20: 一 人 の 女 を 見 ながら 、 その 女 の さまざま な 環境 で の 姿 を 同時に
^
想い 出し て いる —— これ は もう 、 その 女 に のっぴきならない 愛情 を 感じ て いる 証拠 で なく て 何 で あろ う 。
0055
,1371,19: と 、 声 を 掛け られ た の だ と 、 信吉 は その 時 の こと を
^
想い 出し て 、 気味が悪かっ た 。
0055
,1454,13: と 書い て 、 受付 へ ことづけ て 置い た こと を
^
想い 出し ながら 、 言っ た 。
0055
,1641,17: 女 の 写真 と 戒名 と 、 そして 美しい 想 出 —— それ だけ で 女 を
^
想い 出し て いる と 、 もう その 女 が 何 人 も の 男 の 手垢 に 触れ た 女 だ と は 、 思え ず 、 嫉妬 の 感情 も 何 か 遠い 想い に 薄らい で しまっ て いる 。
0055
,1693,13: という ルナアル の 「 博物 誌 」 の 中 の 言葉 を
^
想い 出し た 。
0055
,1734,9: 信吉 は 途端 に 昼間 の こと を
^
想い 出し た 。
0055
,1844,13: 信吉 は ふと 新内 語り の 、 どろん と 濁っ た 眼 を
^
想い 出し た 。
0055
,1928,14: と 、 苦笑 し た 途端 に 、 信吉 は いきなり 伊都子 を
^
想い 出し た 。
0055
,1949,5: —— 伊都子 の こと を
^
想い 出し た 途端 に 、 伊都子 が はいっ て 来 た の だ 。
0055
,2020,40: と 、 信吉 は 煙草 に 火 を つけよ う として 、 マッチ を 擦っ た 途端 、 そう だ 、 この マッチ は あの 女 が くれ た の だ っけ —— と 、 冴子 の こと を
^
想い 出し た 。
0055
,2228,8: 信吉 は 蜂谷 重吉 の 顔 を
^
想い 出し た 。
0059
,44,49: やはり 栄え た 筆頭 は 芸者 に 止め を さす の か と 呟い た 途端 に 、 私 は 今宮 の 十 銭 芸者 の 話 を 聯想 し た が 、 同時に その 話 を 教え て くれ た 「 ダイス 」 の マダム の こと も
^
想い 出さ れ た 。
0059
,84,26: 日頃 彼女 が 「 男 と 寝る 前 は ブランディ に 限る わ 」 と 言っ た の を 、 私 は 間抜け た 顔 で
^
想い 出し 、 ますます 今夜 は 危な そう だっ た 。
0059
,224,17: あれ から 五 年 に なる と 、 夏 の 夜 の 「 ダイス 」 を
^
想い 出し ながら 、 私 は 夜更け の 書斎 で 一 人 水洟 を すすっ た 。
0059
,510,9: 新聞 の 広告 で 見 て 、 幼友達 を
^
想い だし て 来 た と 言い 、 実は 折 入っ て 頼み が ある 。
0059
,645,7: 「 … … 僕 の こと を
^
想い だし て 、 訪ね て 来 た わけ だ な 」
0059
,742,7: ふと 五 年 前 の 夏 が
^
想い 出さ れ て 、 遠い 想い だっ た 。
0062
,697,6: 太平洋戦争 直後 に 作っ た 、
^
思い だし たく ない 例 の やつ が 。
0062
,1783,26: そう 思い付い た オレ は 、 かつて パーソナル コンピューター と 出合っ た 当時 、 日々 明け暮れ て い た 編集 作業 の 消耗 戦 を
^
思い だし た 。
0062
,3236,26: マッキントッシュ と の 初めて の 出合い に 体験 し た 、 深く 抜け わたる 青空 を 仰い だ よう な 感覚 を 、 オレ は
^
思い だし て い た 。
0080
,924,9: 「 すっかり わすれ て い た が 、 いま
^
思い だし た 。
0080
,1805,2: きみ は
^
思い だし て みる が いい 」
0080
,2204,9: その こと を 、 いま 蜂 矢 探偵 は
^
思い だし た 。
0081
,3406,3: 玉太郎 が
^
思い だし た よう に いっ た 。
0089
,1080,17: 縄 は なかっ た が 、 細い 紐 が 実験 室 に あっ た の を
^
思い だし た 者 が あっ て 、 それ を とっ て 来 た 。
0090
,335,15: 川上 は 、 本 に 出 て い た 三色版 写真 の オーロラ を
^
思い だし た 。
0091
,1377,25: 蜂 矢 は 自信 に みち た 声 とともに 椅子 から 立 上っ て 、 課長 に 別れ を つげ た が 、 ふと
^
思い だし た よう に 課長 に いっ た 。
0140
,2066,9: いま 伸子 は 、 ふと 一つ の こと を
^
想い 出し た 。
0141
,4356,29: こわい という ニューラ の 言葉 から 伸子 は 、 この間 この 建物 の 別 の 棟 に 泥棒 が はいっ た という 噂 が あっ た の を
^
思い だし た 。
0141
,4791,48: 秋山 宇一 が 、 その 話 を さけ た そう に 体 を のり出さ せ て 眺め て いる 赤い 演壇 の 方 を 一緒 に 見 ながら 、 伸子 も 、 メーデイ の 朝 の 気分 に そぐわない 、 いや な 気持 で その こと を
^
思い だし た 。
0141
,8213,22: 伸子 は ゆうべ の まぶし さ と うるささ と が こんがらかっ て い た 気持 を 夢 の よう な 感じ で
^
思い だし た 。
0244
,30,18: 「 戦時 中 あれ ほど の 犠牲 に たえ た 婦人 の 皆さん 、 どうぞ あの とき を
^
想い 出し て 窮乏 に 耐え て 下さい 。
0244
,31,24: 」 しかし 、 あの とき を 思い出せ と いう こと は 戦争 で 殺さ れ た 夫 と 兄弟 、 父親 、 息子 を
^
想い 出す こと です 。
0327
,11,34: 実 の 母 に 警察 と 手配 を うちあわさ れ て 検挙 さ れ た 友達 や 、 おばさん に 密告 さ れ て つかまり 、 ひどい 拷問 に あっ た 友達 を
^
思い だし た 。
0327
,12,21: また 肉親 の 圧迫 で 自殺 し た 三 條 ウメ子 という 貴族 の 娘 が あっ た の も
^
思い だし た 。
0389
,8,29: 譲原 さん と いう と 、 わたし に は NHK で 会っ た とき 、 あの 人 の 着 て い た 紫 っぽい ちり めん の 羽織 を
^
想い 出す 。
0389
,9,26: それから 録音 に とり かかる 前 、 二 人 で 話し あっ て い た あいだ に 、 びっしょり 汗 を かい た 譲原 さん を
^
想い 出す 。
0573
,298,9: 山口 は 先刻 の 肥料 の 話 を
^
思い だし た 。
0596
,350,7: 嘉代 さん の 最後 の 言葉 を
^
思い だし た の だ 。
0612
,286,28: カヤ ノ も 妹 の ササ ノ が 生き て い たら 、 こんなに さみし がり もす まい もの を 、 と 私 さえ 過ぎ た 日 を
^
想い 出し て は 、 くちびる を かむ のみ で あっ た 。
0613
,1902,3: 誰 を
^
想い 出し て も 善い 人 ばかり 。
0617
,452,3: そんな こと を
^
想い だす まま に 泡鳴 に 説明 し た 。
0618
,307,23: こう 考え て オレ は ふと 気がつい た が 、 耳 の 痛み が とれ て から は 、 この 女 を
^
思い だし た こと も なかっ た 。
0621
,478,13: 彼 は 鈴鹿 の 山 の 桜 の 森 の こと を 突然
^
思い だし て い た の でし た 。
0621
,558,5: と 、 女 も
^
思い だし て 、 言い まし た 。
0624
,201,33: 街角 を 曲る 時 だの 、 会社 の 階段 を 登る 時 だの 、 電車 の 人ごみ を 脱 け でる 時 だの 、 はから ざる 随所 に 二つ の 顔 を ふと
^
思い だし 、 その たび に 彼 の 一切 の 思念 が 凍り 、 そして 一瞬 の 逆上 が 絶望 的 に 凍りつい て いる の で あっ た 。
0624
,440,13: そして 彼 は 子供 の 頃 の 小さな 記憶 の 断片 を ふと
^
思い だし て い た 。
0627
,427,42: 彼 は 祖国 へ 生還 し て 、 山奥 の 村里 に ポマード と パーマネント が 抱き もつれ て 野菜 ダンス を やっ て い て も 、 文明 を 感じ ず むしろ 原始 を 感じ 、 ビルマ の ジャングル を
^
思い だし た が 、 衣子 に だけ は 、 先ず 文明 、 いや 、 原始 で ない という 意味 の 、 そういう もの を 感じ させ られ た 。
0637
,125,26: さる 夏 の 日 、 ウチ の 池 で 蛙 の むれ が 交合 し 、 恍惚 と 浮沈 し つ ゝ あっ た の を
^
思い だし た が 、 あれ より も 、 ギゴチ ない 。
0642
,710,13: 僕 だって 、 自分 が それほど 能 なし の バカ だ なんて 、
^
思い だし たく ない です よ 」
0642
,1076,14: あの リンリン たる 言葉 を 、 美しい 音楽 の よう に わが 耳 に
^
思い だし て 、 私 の 心 は いとし さ に 澄み 、 そして ひろ びろとあたゝまる 。
0646
,292,30: 私 の 頭 が ハゲ て いる と 分っ て のち の サンタン たる 思い の うち で 、 私 は 時々 お トン ちゃん の シャクレ 顔 を
^
思い だし た もの で ある 。
0647
,267,29: それ に も 拘ら ず 、 逆上 的 な 怒り の たび に 、 矢田 津世子 の 同じ 女体 を 、 一つ 特別 な 神聖 な もの として
^
思い だし て も いる の だ 。
0649
,295,16: 「 昨日 申し上げれ ば よかっ た の です が 、 今 に なっ て 、 ようやく
^
思い だし た の です 。
0662
,17,10: 窒息 し なかっ た の が 不思議 至極 で 、
^
思い だし て も 、 心 に 暗幕 が はら れ て しまう 。
0672
,648,1: 「
^
思い だし た って 、 仕方 が ない でしょ う 。
0683
,20,30: これ は さる 心理 学 の 本 に 書か れ て い た 文句 で ある が 、 まさに 寒 吉 は それ を 発 止 と ばかり に
^
思い だし た の で ある 。
0689
,9,0:
^
思い だし た でしょ う 。
0689
,431,11: 大巻 先生 は キヌギヌ の 彼女 の 泣きぬれ た 顔 を
^
思い だし た 。
0692
,251,20: 金 サン は 天元 堂 が 市 で は 一 二 を 争う 将棋 指し だ という こと を
^
思い だし た から 、
0698
,38,14: したがって 、 先 に 手 を 握っ た 自分 の 行為 という もの は
^
思い だし て も 毛虫 に 肌 を 這わ れる よう な 思い が する の で あっ た が 、 その 不快 さ も 綾子 の 握り 返し た 手 を 考える と 忘れ て しまう 。
0705
,45,31: ボク の 青年 時代 に も 今 は 死ん だ けれども F 君 の よう な 悪い 仲間 が い て 絶交 し たり さ れ たり し た の を
^
思い だし た 。
0726
,57,46: 話 が ワキ 道 へ それ て しまっ た が 、 僕 が 東大 へ 入院 し 、 僕 の うける 療法 が 、 持続 睡眠 と 云っ て 一 ヶ月 昏睡 さ せる もの だ 、 と きい た 時 に 、 僕 が
^
思い だし た の は 、 フロイド で あっ た 。
0728
,109,7: 私 は 王子 君 五郎 氏 を
^
思い だし た 。
0732
,373,11: 彼 は この 時 ほど 痛烈 に 少年 の ころ を
^
思い だし た こと は ない 。
0732
,627,37: 彼 は 神様 の 使者 に ふんづけ られ て 魂 を ぬか れ た とき 、 いつも 自分 一 人 だけ が 悲しい 思い を し なけれ ば なら なかっ た 少年 の 頃 を 痛切 に
^
思い だし て い た の で ある 。
0732
,3372,3: アア 、 みんな
^
思い だし た ぞ 。
0735
,217,5: その 日 の こと を
^
思い だし た から 、 一 週間 に 四 キロ ふとっ た の は 温灸 の せい だろ う か 、 と 私 は 考え た の で ある 。
0736
,71,32: 私 は 精神 病院 へ 入院 し て 、 やがて 病人 たち を 観察 し はじめ た とき 、 いつも 比較 的 に 富士見 の 皮膚 の すきとおる 患者 たち を
^
思い だし た が 、 精神 病院 に も 同じ 年 ごろ の 分裂 病 の 患者 たち が い て 、 彼ら も 一様 に 病院 を 呪い 、 病気 を 呪い 、 鉄格子 の 外 へ 脱出 したがっ て い た が 、 帰 する 思い は 非常 に 違っ て い た よう で ある 。
0738
,174,11: 下山 事件 は バルザック の 『 暗黒 事件 』 を
^
想い 出さ せる ね 、 あらゆる 意味 で 似 て いる よ 。
0752
,6,8: 全集 だ 何 だ と 鳴物 入り で
^
思い だし た よう に やる が 、 物 自体 を 本来 の 裸 の まま オッ 放りだし て 、 需要 の 限り 何 百 千 年 で もつ ゞ け て やろ う という よう な 根気 は 見当ら ない 。
0754
,435,8: 亮作 は セッパ つまっ て 、 それ を
^
思い だし た 。
0759
,520,19: この 子 の ため に 三 人 の 男 が 死ん でる という 、 それ を 長平 は
^
思い だし た が 、 ルミ子 の 澄ん だ 目 に なん の カゲリ も 見え なかっ た 。
0759
,4230,3: 主婦 が
^
思い だし た 名 は 、 放 二 の 手帳 に 控え た もの を で なかっ た 。
0759
,5011,18: 青木 は 、 たそがれ の 街 を 歩い て い た が 、 ふと 、 キッピイ を
^
思い だし た 。
0759
,7244,8: 「 子供 の 時 の こと を 、
^
思い だし たく ない こと が 有る ん じゃ ない の か 」
0771
,514,13: 帰り かけ て い た 新 十 郎 は 、 なに を
^
思い だし た か 、 再び 女中 たち の 部屋 へ 戻っ て 、 お 絹 を よびだし た 。
0778
,297,33: 身売り の 金 を 手 切 金 に 、 親子 の 縁 を 切る から 、 母 も 姉 も ない もの と 思っ て 、 こんな 悲しい 家 の こと は 二度と
^
思い だし て も いけ ませ ん よ ッ て 、 そう 言わ れ て 出 た ん です 」
0778
,341,31: 私 の 抱え 主 の 芸者 屋 の お カア さん に も 姉 が 呉れ 呉れ も 念 を 押し た こと で 、 私 が 母 や 姉 を
^
思い だし たら 諭し て くれる よう に 、 また 兄さん が 会い に 来 たり ユスリ に 来 て も 私 に は 会わ せ ない よう に 、 と 頼ん で おり まし た 。
0779
,689,17: 「 あなた が 風 守 さま を ごらん に なっ た 時 の こと を 、 よく
^
思い だし て きかせ て 下さい ませ ん か 」
0780
,430,9: 云い 終っ て から 倉 三 は 、
^
思い だし た よう に ちょ ッ と 頭 を かい て 、
0781
,75,9: 十 二 時 を すぎ て も 、 まだ
^
思い だし た よう に 、 雷鳴 が 起っ て い た 。
0781
,730,7: 由也 の 話 で 彼 は 次第に
^
思い だし た が 、 彼 は たしかに 三枝子 に 会い たい 、 三枝子 の 手 を 握り たい とか 、 なんとか だ とか 、 お前 の ところ へ 泊めろ と 由也 に対して 強情 に 言い はっ て い た の も 思いだす こと が でき た 。
0782
,281,4: そして 菅谷 は ふと
^
思い だし た 。
0782
,658,10: ちょ ッ と 大切 な ところ です から 、 よく
^
思い だし て いただき たい の です が 」
0784
,415,3: 宗久 は
^
思い だし た よう で ある 。
0784
,416,5: けれども 、 どの 程度 に
^
思い だし た か 、 怪しい もの で あっ た 。
0784
,563,21: 克子 は ただ の 一 度 だけ 訪れ た こと の ある ロッテナム 美人 術 の 店内 の 様子 など も
^
思い だし た 。
0784
,859,17: 少し でも この 謎 を とく 助け に なり そう な もの を 、 お互い に みんな
^
思い だし て みよ う じゃ ない か 」
0784
,879,8: これ に 関聯 し た こと は みんな
^
思い だし て い た のに 、 この こと だけ が どうして 思い だせ なかっ た の かしら 」
0784
,880,1:
^
思い だし て みる と 、 バカバカしい ほど 単純 な 事実 で あっ た 。
0784
,884,1:
^
思い だし て みれ ば バカバカしい こと で ある 。
0784
,888,22: この 時 の 意外 感 は 鮮明 で 、 昨夜 の 克子 は この 意外 感 の テン マツ の 方 は
^
思い だし て 良人 に 語っ て い た の で ある 。
0784
,889,2: そこ まで
^
思い だし て 語っ て い ながら 、 キミ子 と 同様 、 カヨ子 も この 香水 を 身 に つけ て いる の を 認め た 時 に 「 分身 」 を 感じ た 方 だけ どうして 思い だせ なかっ た の だろ う 。
0788
,550,2: ナミ子 は
^
思い だし て 人々 に こう 語っ た 。
0789
,708,4: それ を 慎重 に
^
思い だし て いただき たい の です が 」
0792
,347,43: という の は 、 小夜子 サン が セラダ と 熱海 心中 を 決行 し た の は その 翌日 の 出来事 で 、 昏睡 中 の ウワゴト に セラダ の 名 を 一 度 も 叫ば ず 、 ただ トオサン 、 トオサン と
^
思い だし た よう に 口走っ て い た という の です 。
0794
,176,7: やがて 九 太夫 は アリ アリ
^
思い だし た 。
0794
,776,20: 私 とても 同じ こと 、 その こと は 、 今朝 糸子 サン から 荷物 の 話 を きく まで フッツリ
^
思い だし た こと が なかっ た わけ だ 。
0802
,198,25: 辻 は その とき 本邸 の 応接間 に いくつ か の 能面 が 飾ら れ て い た の を 見 た こと を
^
思い だし た 。
0821
,36,3: 私 は ようやく
^
思い だし た 。
0821
,392,46: しかし 、 私 は この たび 長崎 に 至り 、 チャンポン 屋 へ はいっ て 長崎 の 彼 や 彼女 の 例外 なき 胃袋 に 接し 、 十 年 前 に 見 た それら の 胃袋 の 怖 る べき 実績 を アリ アリ と
^
思い だし 、
0823
,304,5: 美少女 と 動物 で
^
思い だし た が 、 「 虞 美人 」 で は ホンモノ の 馬 と 象 を 用い て い た 。
0833
,84,5: なぜ なら ただ モヤモヤ と
^
思い だし た よう な 感じ が ある だけ で 、 それ を 頼り に 写生 しよ う たって 決して でき ます まい 。
0839
,12,18: 彼 の アダ 名 は バカ で は なく て 、 牛 だっ た な と 緒方 は
^
思い だし た 。
0839
,96,15: 半裸 の 娘 を 見 た から で は なく 、 緒方 の 言葉 を
^
思い だし た から で あっ た 。
0841
,103,5: けれども 、 彼 は
^
思い だし た 。
0841
,367,5: 「 子供 の 詩 を
^
思い だし た の です 。
0842
,2339,30: 私 は そこ へ 到着 し て 、 もっぱら 山の幸 を 供する 料理 屋 で ある と きい て 、 さては 例 の 芋虫 の ウチ だ な と
^
思い だし た 。
0844
,246,10: 昨晩 は のみ すぎ た こと を 自然 に
^
思い だし た 。
0844
,249,14: すると 、 その とき 、 誰か が 来 た の を グズ 弁 は
^
思い だし た 。
0844
,267,7: グズ 弁 は そんな こと を 次第に
^
思い だし た 。
0844
,288,17: グズ 弁 は それ から の こと は 警察 の 独房 で 夢 の よう に
^
思い だし て い た 。
0845
,45,13: かねがね 叩き こま れ て い た 第六感 という 奴 を ヒョイ と
^
思い だし て 、
0849
,364,15: 私 は 役場 で 、 毒消し 組合 の 組合 長 から 聞い た 言葉 を
^
思い だし た 。
0850
,70,10: この とき 葛巻 に 助け られ た ので 今 歴々
^
思い だし た が 、 まだ 弁当 仕出 屋 の 二 階 に 移ら ぬ 前 に 、 火薬 庫 の 前 の 計理士 の 二 階 を 借り て い た こと が あっ た 。
0851
,224,59: 私 は ただ 、 私 の この 標準 が 父 の 姿 から 今日 に 伝 流し て いる 反感 の 一つ で ある こと を 思い知っ て 、 人間 の 生き て いる 周囲 の 狭 さ に 就 て 考え 、 そして 、 人間 は 、 生れ て から 今日 まで の 小さな 周囲 を 精密 に
^
思い だし て 考え直す こと が 必要 だ と 痛感 する 。
0852
,85,38: ちょうど 中村 地平 と 真杉 静枝 が 遊び に き て 、 その とき 真杉 静枝 が 、 蜘蛛 が 巣 を かけ た ん じゃ ない かしら 、 と 言っ た ので 、 私 は 歴々 と
^
思い だし た 。
0852
,388,4: 私 は アキ を
^
思い だし た 。
0852
,464,14: 私 は 「 アドルフ 」 の 中 の 一節 だけ を 奇妙 に よく
^
思い だし た 。
0854
,247,37: それ は 寅 さん の 「 桜 」 に対する 好意 で あり 、 寅 さん は 又 、 私 に 甚だ 好意 を よせ て くれ た の だ が ( 寅 さん の 本名 を 今
^
思い だし た 。
0854
,470,24: 私 は その後 、 よく 旅先 の 宿屋 の 部屋 の 孤 愁 の 中 で 、 この とき の 女 の こと を
^
思い だし た もの だっ た 。
0866
,192,11: 京野 等 志 が 、 そんな エピソード を ふい と
^
想い 出し た 時 は 、 高円寺 の 駅 の 灯 が 、 もうすぐ 先 に 見え た 。
0866
,2915,47: 引 揚げ の 日 、 東京 へ 着い て 、 中野 から 線路 伝い に 、 焼け 残 つた 一郭 の 住宅 地 へ 辿り つい た 時 、 彼 は ほとんど 無意識 に 、 味岡 小 萩 の 家 を 探し求め て い た こと を
^
想い 出し た 。
0866
,4011,22: 「 とにかく 療養 所 へ 帰 つて 、 ひと晩 、 ゆ つくり 、 あなた と お 会い し た こと を もう一度
^
想い 出し て みる の 。
0866
,4612,45: いつも の よう に 、 彼 は 、 顔 を 洗う 前 に 外 に 出 て 、 蜜蜂 の 箱 を あけよ う と する と 、 きのう 、 南条 に 朝 六 時 頃 に 来い と 言 つ た こと を
^
思い だし た 。
0877
,97,23: 一種 の センチメンタリズム が 、 最も 尖端 的 な 劇場 の 中 に 満ち て い た 光景 を 、 僕 は
^
想い 出し て ゾッと する 。
0890
,104,1: いま
^
思い だし て も 、 つい この 頬 の あたり に 漂っ て 参り ます 。
0890
,265,13: わたくし は その 谷間 を ようよう 這い 上り ます と 、 ああ 今
^
おもい 出し て も 総身 が 粟 だ つ こと で ござい ます 。
0918
,496,10: 私 は この 時 、 古い 中国 の 物語 を
^
思い だし た 。
0918
,1163,6: 山本 さん は 、 いつ
^
思い だし て も 、 夢 で は ない か と 思わ れる 美しい 童話 の 世界 だっ た と 思いかえし て いる 。
0943
,240,28: そんな こと を 考え て いる うち に 、 この 七月 の はじめ の 夜 、 御 待合 の 腰掛 で 舞扇 を 拾っ た こと を
^
思い だし た 。
0944
,58,5: 食餌 は 番 僧 が
^
思い だし た とき 、 檻 の 鉄棒 の 間 から 便宜 に 投げこま れる 。
0947
,506,29: あの 夜 、 同僚 も 漁師 も 帰し て 、 この ひと が ひとり で 錨 繩 を ひい て い た 、 孤独 な す がた を
^
思い だし た 。
0947
,1025,1: 「
^
思い だし て くれ た の ねッ 」
0947
,2396,48: アリエ 、 アリエ … … と 口 の なか で くりかえし て いる うち に 、 アメリカ の 北西 部 で 、 祖父 が 、 有江 という ひと と 共同 で 、 鉱山 の 仕事 を やっ て いる という 消息 が あっ た の を 、
^
思い だし た 。
0947
,2946,3: ふっと 、
^
思い だし 笑い を し て 、
0947
,3078,6: つづい て 、 いま まで
^
思い だし た こと も なかっ た ある 情景 が 、 ふい に 、 こころ に うかん だ 。
0947
,3753,25: サト子 は 網棚 から とり おろし た スプリング に 腕 を 通し ながら 、 けさ 、 出 がけ に あっ た ちょっとした 出来事 を
^
思い だし た 。
0948
,226,6: 「 ここ へ 来る 途中 で
^
思い だし た ん だ が 、 あなた の よう な 絵 を 描く ひと に 、 いちど たずね て み たい と 思っ て い た こと が ある ん だ 」
0948
,567,2: すぐ
^
思い だし た 。
0953
,73,18: なるほど 自分 に は 何 人 か 子供 が い た よう だ と 、 それで ようやく
^
思い だし たら しかっ た が 、 なにか また 忙しい 思いつき が ある の だ と みえ 、 いい よう に し たら よかろ う と 、 あっさり 話 を うちきっ て しまっ た 。
0957
,27,2: それ を
^
想い 出し 、 頭 に 夢 を 繰り返す 時 だけ 、 私 の 悲痛 は 救わ れる の で ある 。
0957
,42,8: その ころ の 利根川 に は 、 いま
^
想い だし て も 、 うそ で は ない か と 思える ほど 、 夥しい 群れ の 若鮎 が 下流 の 方 から 遡っ て き た 。
0970
,17,8: その 時 ふと 、 父 の こと を
^
想い 出し て 、 この 寒 さ に どう し て いる か と 思う と 、 矢 も たて も たまらなく なっ て 、 出稽古 から 帰る と かせぎ ため た 何 が しか を 早速 、 父 に 送っ た こと も あっ た 。
0975
,13,22: ところが 不思議 な こと に 、 お腹 が すい て くる と 頭 が さえ て 、 忘れ た の も つい
^
想い 出す の で ある 。
0975
,31,20: 私 は 表 へ 出 て 、 それ を じっと 聞い て いる と 、 内地 の こと が
^
想い 出さ れ て 、 師匠 は 今頃 どうして 居 られる か 、 師匠 に 会い たい な と 思う の で あっ た 。
0975
,51,23: 南山 に 登っ たり 、 静か な 町 を 歩い たり し ながら 、 若い 心持 を 語り合っ た こと を 今 でも
^
想い 出す 。
0977
,536,34: —— 土 堤 道 の 杉 の ところ で 、 彼女 が 野菊 を つまん で 、 むね に も たれる よう に し て 何 か いっ た こと も 、 いま は
^
思い だし も し なかっ た 。
0988
,2957,7: 私 は 一瞬 あじさい の 花 を
^
想い 出し た 。
1043
,94,29: その 厖大 な 蒐集 や 展観 は 松坂屋 の 服部 氏 や 高島屋 の 川勝 氏 等 の 経済 的 応援 が あっ た ため で 、 今 も
^
想い 出し て 感謝 し て いる 。
1072
,56,15: アア いけ ねえ 、 ここら は 虫 の 声 ばかり 、 女 の 顔 を
^
おもい 出す と 、 今夜 の 先 が 急 に 恐く なっ て き た 」
1072
,3058,16: けれど 、 なお その後 も 、 と も すれ ば 、 お 燕 の 泣き声 は
^
おもい 出さ れ た 。
1072
,3128,18: と 、 物騒 な この 頃 を 諷し て あっ た 不気味 な 絵 と 句 を
^
おもい 出し て 、 ぶる ッ と 、 背すじ を ふるわせ た 。
1072
,3546,15: だが 、 大亀 も いっ た 通り に 、 市十郎 の い の 字 を
^
おもい 出し て も 、 すぐ 変る 顔 いろは 、 まだ 容易 に 、 心 の 底 波 を しずめ て は い ない 風 だ 。
1072
,3728,1:
^
おもい 出す だに 、 彼 は 、 体 の 組織 が すぐ 変る よう な 気 が し た 。
1072
,3730,20: あら れ 降る 飢餓 の 町 の さま よい を —— あの 堺 の 抜け裏 の 雑鬧 を 、
^
おもい 出し た 。
1073
,3405,5: 桔梗 を 、 胸 に
^
想い 出し て い た 。
1076
,1976,21: 疣 も 現在 は もう すっかり 治っ て いる の だ が 、 やはり 縁 に 引か れ て 時々 は
^
想い 出さ れる 。
1155
,16,16: お かみさん の 顔 を 見 て 、 二 十 年 ばかり 前 の こと を
^
おもい 出し た の だ 。
1156
,17,113: あと で の 話 に よる と 茨城 に い た 義兄 が 、 新聞 で ぼく の 沖縄 行 を 知り 、 「 まさか 、 行き っきり に なる ん じゃ ある まい 」 と 、 その 義弟 に 不安 を もらし た と の こと で ある が 、 女房 側 の 親 兄弟 の 間 で は 、 はじめ から ぼく の こと を 遠い ところ の 人 で ある として 、 それ を 気 に し て いる よう で 、 亡くなっ た 義母 も 、 「 遠い なあ 」 と 云っ て 、 ぼく ら の 結婚 に 一抹 の 不安 を 持っ て い た こと など
^
おもい 出す の で ある 。
1159
,46,56: 上京 し て から 何 年 と いう ほど 屋外 に 住ん で い た 浮浪 者 の ぼく が 、 就職 の 件 で 先輩 の 家 を 訪ね て 、 久し振り に 座蒲団 の 上 に 坐っ た の で あっ た が 、 自分 ながら あの 頃 の 生活 の かゆ さ が
^
おもい 出さ れる の で ある 。
1163
,2,23: 南方 生れ の ぼく は 、 はじめて 見る 雪 の ながめ に 、 つい 寒 さ も 忘れ て 『 忠臣蔵 』 を
^
おもい 出し て い た の で あっ た 。
1163
,5,10: いま で は しかし 、 上京 当時 の こと を
^
おもい 出さ ない 限り 、 どんなに 雪 が 降っ た ところ で 、 忠臣蔵 を おもい 出す こと は なくなっ て しまっ た の で ある 。
1163
,5,25: いま で は しかし 、 上京 当時 の こと を おもい 出さ ない 限り 、 どんなに 雪 が 降っ た ところ で 、 忠臣蔵 を
^
おもい 出す こと は なくなっ て しまっ た の で ある 。
1163
,32,69: ぼく は そういう 家屋 に 生れ 、 が じ まる の 木 の 折れる ほど の 暴風 の なか で 、 少年 の 時代 を 育っ た せい か 、 時たま 、 十 五 メートル 、 二 十 メートル ほど の 風 の 吹く 東京 の 、 灰色 の 瓦 を 置き 並べ た に すぎ ない 屋根 の 下 に い て 、 暴風 の こと など
^
おもい 出し たり する の だ が 、 いま と なっ て は 暴風 も 、 一種 の 郷愁 に すぎ なく なっ て しまっ た の だ 。
1165
,30,4: れい し で
^
おもい 出し た が 、 沖縄 の へちま も うまい 。
泣き出す
(泣く.出す)
延べ語数:
187
0002
,399,4: そう 気づい て 、
^
泣き 出し たく なっ て 立ちつくし て い たら 、 前 の お家 の 西山 さん の お 嫁さん が 垣根 の 外 で 、 お 風呂 場 が 丸焼け だ よ 、 かま どの 火 の 不 始末 だ よ 、 と 声高 に 話す の が 聞え た 。
0002
,673,15: と 言っ たら 、 涙 が 出 て 来 て 、 思わず わっ と
^
泣き 出し た 。
0002
,1937,18: と 右手 で 左手 を しぼり ながら 言っ たら 、 突然 、 直治 が 、 めそめそ と
^
泣き 出し て 、
0003
,1750,25: なん に も 知ら ない くせ に 、 ひばり なんか は 、 」 と 言い かけ て 、 くるり とうしろ を 向い て ヒイ と
^
泣き 出し た 。
0003
,2060,43: それだけ の 事 で あっ た が 、 道場 へ 帰り 着き 、 次第に 落ちつい て 来る と共に 、 何とも 言え ず おそろしく 、 心配 で 心配 で たまらなく なり 、 ついに 夜 、 蒲団 を 頭 から かぶっ て ひとり で めそめそ
^
泣き 出す に 到っ た の だ という の で ある 。
0025
,183,24: 娘 は 棒立ち に なり 、 顔 に 血の気 を 失い 、 下 唇 を 醜く ゆがめ た と 思う と 、 いきなり
^
泣き 出し た 。
0027
,312,10: ただ 、 自分 は 、 女 が あんなに 急 に
^
泣き 出し たり し た 場合 、 何 か 甘い もの を 手渡し て やる と 、 それ を 食べ て 機嫌 を 直す という 事 だけ は 、 幼い 時 から 、 自分 の 経験 に 依っ て 知っ て い まし た 。
0038
,342,8: きく と 、 ミネ子 は わっ と
^
泣き だし た 。
0038
,350,27: そして 、 小声 で 落語 を 語り だす と 、 ミネ子 は はじめ 面白 そう に 聴い て い た が 、 しかし 直ぐ シクシク と
^
泣き だし た 。
0042
,112,22: 何 に も 知ら ぬ 若い レヴュガール を 無理矢理 その 楽屋 の 窓 へ 連れ て 来 て 、 見せる と 、
^
泣き だす 娘 が ある —— その 時 の 噂 を し て い た 。
0043
,182,2: それから オイオイ
^
泣き 出し て 、 そして 、 また 煙草 を 吸う ため に 泣き やん だ 。
0043
,188,48: 今 は もう その 時 の 実感 を 呼び 起す だけ の ナイーヴ な 神経 を 失っ て いる し 、 音楽 で も 聴か ぬ 限り 、 めった と 想い だす こと も ない が 、 つまらない 女 から 別れ話 を 持ち出さ れ て 、 オイオイ
^
泣き だし た の は 、 あと に も さき に も この 一 度 きり で 、 親 が 死ん だ 時 も こんなにも 取り乱さ なかっ た 。
0043
,189,49: 私 は しょっちゅう 尻尾 を 出し て いる 人間 で 、 これから 先 も どんな 醜態 を 演じ て 、 世間 の 物 わ らい の 種 に なる か 、 知れ た もの で は ない が 、 しかし 、 すくなくとも 女 から 別れ話 を 持ち出さ れ て
^
泣き だす よう な 醜態 だけ は 、 もはや 見せる こと も ある まい と 思わ れる 。
0043
,196,21: 「 あの 時 は 君 は … … 」 H ・ K は いきなり T ・ I に だきつい て 、
^
泣き だし た 。
0043
,203,21: やはり T ・ M は H ・ K が し た よう に 、 T ・ I と 抱き合っ て 、
^
泣き だし た と いう 。
0043
,214,22: し て みれ ば 、 よしんば 二 十 歳 そこそこ だっ た と は いえ 、 女 と の 別れ話 に
^
泣き だし た 時 の 私 は 案外 幸福 だっ た の かも 知れ ない 。
0053
,1784,4: お 雪 は
^
泣き 出し た 。
0053
,1786,6: ただ ぽかんと し て 、
^
泣き 出し て いる お雪 の 背中 を ながめ て い た 。
0053
,2881,11: そう 言っ て 、 鶴雄 の 胸 に すがりつい て
^
泣き 出し た 。
0053
,2900,12: 言い かけ て 、 鈴子 は また 子供 の よう に
^
泣き 出し た 。
0053
,2916,4: 鈴子 は また
^
泣き 出し た 。
0054
,371,26: 娘 は 暫く だまっ て 肩 で 息 を し て い た が 、 いきなり 小沢 の 背中 に 顔 を くっつけ て 、
^
泣き 出し た 。
0055
,2438,1: 「
^
泣き 出す わ !
0067
,334,11: とつぜん 、 「 わ ッ 」 と 、 だれ か
^
なき だし た 。
0067
,336,12: わん ぱく もの で けんか の 強い 徳一 君 が 、 まっさきに
^
なき だし た の だ 。
0067
,337,20: すると 、 その まね を する よう に 兵太郎 君 が 「 わ ッ 」 と 、 同じ 調子 で
^
なき だし た 。
0067
,339,21: つづい て 加 市 君 が 、 ひゅっ と いき を すいこん で 、 「 ふえ ー ん 」 と うまく
^
なき だし た 。
0067
,342,35: そして 、 四 人 は しばらく ない て い た が 、 太郎左衛門 は 、 ひろっ た 貝がら で 、 足もと の 砂 の 上 に すじ を ひい て いる ばかり で 、
^
なき ださ ない の で あっ た 。
0073
,96,2: うわ あと
^
泣き だし たり 、 縄 を ひっぱる こと も 、 壁 に 名前 を 書く こと も 忘れ て 、 一目散 に 逃げだす かも しれ ない よ 。
0080
,1437,22: かれ は 落胆 の あまり 、 場所 がら を も わきまえ ない で 、 舞台 に ぶっ 倒れ て 、 おいおい と
^
泣き だし た 。
0082
,2658,8: 山形 警部 は 、 いま に も
^
泣き だし そう な 声 で あっ た 。
0084
,52,17: はなばなしい 自動車 旅行 の 出発 を 明日 に ひかえ て 、 山木 と 河合 と は
^
泣き 出さ ん ばかり の 有様 だっ た 。
0084
,2403,13: と 、 張 と ネッド が 顔 を 見合わせ て 、 今にも
^
泣き 出し そう だ 。
0087
,1066,13: 彼女 は 滂沱 たる 涙 を 押え て 、 声 を 放っ て
^
泣き 出し た 。
0095
,134,13: そして 彼 は 目 を 両手 で 蔽う と 、 大きな 声 で
^
泣き 出し た 。
0098
,225,23: 呶 鳴っ た か と 思う と 、 笑っ たり 、 ぺこぺこ お辞儀 し た か と 思う と 、 ふん 反り返り 、
^
泣き 出し た か と 思う と 、 鼻唄 で 闊歩 する 。
0106
,70,2: 岩 は
^
泣き 出し て しまい まし た 。
0109
,222,46: 昨日 、 橋 の ところ で 女中 と はぐれ 、 それから 後 は 他所 の 人 に 従い て 逃げ て 行っ た の で ある が 、 彼女 は 母親 の 姿 を 見る と 、 急 に 堪え られ なく なっ た よう に
^
泣き だし た 。
0138
,337,29: 小 使い が 、 ヒジキ の 入っ た 箱 弁当 を 娘 さん の 分 も 床 へ 置い て ゆく と 、 それ を 見 て 急 に
^
泣き 出し た 。
0138
,356,7: 留置 場 の 弁当 で は
^
泣き 出し ながら も 会社 の やり口 は 見 とおし 、
0138
,1401,10: やがて 袖 を さぐっ て ハンケチ を 出し ながら
^
泣き 出し た 。
0141
,6086,17: て すり に つかまっ て 一 段 一 段 のぼっ て 行き ながら 、 伸子 は はげしく
^
泣き 出し た 。
0141
,6146,1:
^
泣き ださ ない で 礼 を いう の が 伸子 に やっ と だっ た 。
0141
,10515,62: 赤坊 の とき から 家 じゅう の 関心 が そこ に 集め られ て い て 、 和一郎 が 四つ の 春 、 はじめて 乙女 椿 の 花 の 咲い て いる 庭 を 一 人 だ ち で 歩い た とき 、 二 歳 の 姉 娘 で ある 伸子 は 母 の 多 計 代 より 先 に よろこん で
^
泣き だし た 。
0142
,677,5: ひろ子 は 、 激しく
^
泣き だし ながら 頭 を ふっ た 。
0144
,608,5: 声 を あげ て
^
泣き 出し そう な 心持 で スムールイ と わか れ 、 下船 し た 後 、 ゴーリキイ は 再び 因業 な 嫁 姑 の いがみ合っ て いる 元 の 製図 師 の ところ で 働く こと に なっ た 。
0398
,100,4: みんな の くたびれ て
^
泣き 出し たい 気持 が うずまい て 、 それ は 書記 長 で ある 櫛田 さん を ひきずりこま ず に は おか ない 。
0446
,47,7: 一目 見 、 自分 は 大声 で
^
泣き 出し た 。
0448
,181,5: 自分 は 、 到頭
^
泣き 出し て しまっ た 。
0466
,337,17: そこ へ 別 の が 入っ て 来 、 黙っ て 見 て 居 た が 、
^
泣き 出す 。
0498
,25,2: わたし は
^
泣き 出さ ない で い られよ う か 、 と 。
0508
,460,80: お 関 は 負け嫌い で 小さい 内 から かなり 身 巧者 に 働い た 代り 何 か 気に入ら ない と 、 引き つめ に 毛 の 根 の ふくれる 程 きっちり 銀杏返し に 結っ て 居る お 駒 の 髷 を つかん で 引っぱっ たり 、 後 から いきなり 突き飛ばし て 、 小柄 な 妹 が 毬 の 様 に 弾ん で 行っ て 突 調子 も ない 柱 等 に いや と 云う 程 体 を 打ちつけ て
^
泣き 出し たり する の を 見 て 面白 がっ て 居 た 。
0508
,940,1: と
^
泣き 出し た 。
0509
,341,35: と 云う なり つまずき そう に なり ながら 屏風 の 外 へ 飛び出す と 、 激しい 怖 れ で ガタガタ 震え ながら 自分 で 気 が ボーッ と なる 程 大きな 声 を あげ て
^
泣き 出し た 。
0518
,62,16: 隣り の 子供 が 三 人 大立 廻り を し て 声 を そろえ て
^
泣き 出す 。
0532
,12,19: 赤坊 が 風車 を 廻さ れ て 驚き 、 舌 出し 三 番 の 舌 を 見 て
^
泣き 出す と 同じ 等 な 驚き を し 泣き 方 を し て 居 ます 。
0538
,439,4: ( けい 、 しくしく
^
泣き 出す ) あなた 、 なに も 泣か なくっ て も いい ん です よ 。
0538
,503,15: けい ( 黙っ て 受取っ て み て いる が 、 やがて 又 しくしく
^
泣き 出し 、 そのまま 坐っ て しまう )
0542
,288,19: 彼女 の ぎらぎら 光る 眼 は 、 霧 が かける よう に 曇っ て き て 、 こんど は
^
泣き 出し た 。
0544
,326,13: 突然 、 彼女 は 卓上 に 突っ伏し 、 肩 を 震わし て
^
泣き だし た 。
0550
,211,10: 炬燵 の 上 に つっ伏し て 、 彼女 は
^
泣き だし て しまっ た 。
0564
,129,42: 周 さん は 俺 の 腕 を 離し て 、 こんど は 、 同国 人 の 腕 を 捉え 、 俺 の 知ら ない 言葉 でし きり と 饒舌 り 、 そして ふい に 、 卓上 に 顔 を 伏せ て
^
泣き だし た 。
0576
,89,5: じっと し て いる と
^
泣き だし そう な 気 が し た から 、 もう 何 も 考え ず に 、 急ぎ足 に 立ち去っ た 。
0577
,386,1: その
^
泣き 出し そう な 顔 付 と 、 次 で 、 小さな 足袋 の 汚れ た 裏 と が 巳之助 の 眼 に ちら と 残り まし た 。
0591
,146,9: 大きな 蟹 に 指 を はさま れ て 、
^
泣き だし た こと も ある の 。
0596
,44,21: やがて 彼女 は 起き 上り 、 跣 の まま 、 家 の 方 へ 戻っ て いき 、 急 に しくしく
^
泣き 出し て 、 裏口 へ はいっ て 行っ た 。
0596
,324,13: おれ が 出かけよ う と する と 、 嘉代 さん は 突然
^
泣き だし て おれ の 腕 を つかまえ た 。
0597
,206,12: わたし は 首 垂れ て 、 もし そのまま で い たら 、
^
泣き 出し た かも 知れ なかっ た 。
0597
,2083,28: 紅毛碧眼 白肌 の 中年 者 だっ た が 、 或 る 時 、 二 人 で 飲ん で いる と 、 彼 は 突然 声 を 挙げ て
^
泣き だし た 。
0598
,342,22: 娘 は 黙っ て い た が 、 ふい に 顔 を 伏せ 、 ハンカチ を 眼 に あて て 、
^
泣き だし て しまっ た 。
0598
,347,2: 娘 が
^
泣き だし た こと で は ない 。
0599
,450,8: お父さん は また 頷い て 、 しくしく
^
泣き だし た 。
0599
,487,10: 言っ てる うち に 、 お父さん は もう しくしく
^
泣き だし て しまっ た 。
0599
,489,10: ただ 人間 の こと と なる と 、 すぐ に
^
泣き だし て しまう の だ 。
0599
,496,14: もし 涙 を 見せよ う もの なら 、 お父さん は 声 を あげ て
^
泣き だす に きまっ て いる の だ 。
0601
,503,8: 彼 は 小児 の よう に しくしく
^
泣き だし た 。
0602
,37,23: まだ 子供 の 頃 、 暴風雨 の 烈しい 折 、 建て直し 以前 の 古い 家屋 が みしみし 揺れ て 、 恐ろしく なり 、
^
泣き だし たく なり 、 祖母 に 連れ られ て 土蔵 の 中 に 避難 し た こと が ある 。
0603
,186,21: あちこち 破れ 、 ことに 、 赤 いひ げ だるま が ひどく 破れ てる の を 、 じっと 、 眺め て 、
^
泣き だし そう な 顔 を し まし た 。
0612
,688,0:
^
泣き 出す 動機 は そんな もの で あっ て も 、 いざ 泣き 出し て しまえ ば もう そんな こと は 意識 に なく 、 ただ 泣く ため に 泣く 。
0612
,688,12: 泣き 出す 動機 は そんな もの で あっ て も 、 いざ
^
泣き 出し て しまえ ば もう そんな こと は 意識 に なく 、 ただ 泣く ため に 泣く 。
0612
,1270,13: やがて 、 その 次 の 部屋 の 窓 から ワーン と 大声 で
^
泣き 出す と 、 修道 女 が 、 アラアラ 、 おしっこ ネ 、 と ばたばた する 音 。
0612
,1960,0:
^
泣き 出す の で も ない 。
0613
,227,9: 橋本 君 は わっ と 声 を あげ て
^
泣き だそ う と し た 。
0613
,802,10: 婦長 さん を はじめ 看護 婦 たち が 、 しくしく
^
泣き 出し た 。
0613
,1459,9: わっ と 声 を たて て 私 は
^
泣き だし て い た 。
0613
,1465,12: その 顔 を 見 たら 、 また 、 わっ と 私 は
^
泣き だし て しまっ た 。
0616
,54,18: 女 たち は 黙っ て 聞い て い た が 、 そのうち 急 に 二 人 と も
^
泣き 出し て しまう 。
0616
,73,59: 」—— 鶏 が 鳴く と 、 遠く から イエス が 焚火 に あたっ て いる ペ テロ の 方 を ふりむい て 見る 、 すると ペ テロ は 急 に イエス に 言わ れ た 言葉 を 思い出し 、 はっと 我 に 返っ て 、 庭 の 外 へ 出 て いっ て 、 暗がり の なか で はげしく
^
泣き 出す の だ ね 。
0619
,283,16: ある とき 、 この 子供 が 、 先生 は 僕 ばかり 叱る 、 と いっ て
^
泣き だし た 。
0619
,327,3: 彼 は
^
泣き だし た 。
0642
,703,8: その とき 、 種 則 は やおら
^
泣き だし て 、 恨めし そう に 衣子 を 睨み 、
0645
,74,0:
^
泣き だす ワケ に も 行か ない の で ある 。
0645
,213,21: 最後 に 先生 は アキ子 の 両 頬 を パチ パチ 二 十 ほど ビンタ を くれる と 、 キャアーッ と
^
泣き だす 。
0645
,219,6: けれども 、 子供 は ギャア と
^
泣き だす 。
0672
,79,10: そして その 晩 、 夕食 の 時 に は オロオロ
^
泣き だし て しまっ た もの だ 。
0672
,104,61: 要するに 私 の 母 は 戦争 なかば に 手 ッ 取り ば やく 日本 の 滅亡 を 祈っ た あげく 、 すでに 早く も 私 を あちら の オメカケ に しよ う と もくろん だ 始末 で 、 その くせ 時 なら ぬ 深夜 に 起き 上っ て 端坐 し て 、 雪夫 や 許し て おくれ 、 など と
^
泣き だし て しまう 。
0683
,494,11: 「 アア 無情 」 それ は 酔 ッ 払 ッ て
^
泣き だし た 三高 の セリフ で は ない か 。
0710
,69,5: 花田 の 顔 は 、
^
泣き だし そう に 見え た 。
0732
,371,5: 菊松 は 、 とうとう
^
泣き だし た 。
0732
,630,33: 彼 は あわて ゝ シキフ を もたげ た が 、 それから 先 は 為す 術 を 失い 、 途方 に くれ て 、 クッ という 声 を たてる と 、 手 ばなし で
^
泣き だし て しまっ た の で ある 。
0732
,2370,19: と 呻き を たて ゝ 、 足 を バタバタ ふり 、 七転八倒 、 廊下 を ころがっ て 、
^
泣き だし た から サルトル も おどろい た 。
0732
,3040,5: と 、 才蔵 は
^
泣き だし た 。
0732
,3054,38: オレ は 戦地 へ 行っ て も 、 戦争 し ない で 、 満腹 し て いる 性分 な ん だ 、 と 才蔵 は 内々 セセラ 笑っ た が 、 それ は 色 に もださ ず 、
^
泣き 出す フリ を し て 横目 で ウインク 。
0733
,130,36: この 一 升 が き て から 後 は 、 論戦 の 渦まき 起り 、 とうとう 三好 達治 が 、 バカア 、 お前 なんか に 詩 が 分る か ア 、 と 云っ て 、 ポロポロ
^
泣き だし て 怒っ て しまっ た 。
0734
,346,4: 男 は ポロポロ
^
なき だし た 。
0754
,1000,13: 亮作 は 顔 を しかめ て 、 手放し で 、 ポロポロ と
^
なき だし た 。
0759
,6305,3: 彼女 は
^
泣き だし た 。
0773
,559,8: そして 幼女 の 声 はた まぎる よう に
^
泣き だし た そう です 。
0774
,217,16: そこ へ ヘトヘト に やつれ た 女中 が ションボリ 戻っ て き て 、 ワッ と
^
泣き だし た 。
0806
,183,19: カメ が 井戸 へ とびこん で 、 それ ッ きり 物音 ひとつ きこえ ない から 、 ワッ と
^
泣き だし た の は 女房 で 、 髪 を ふりみだし て 多 茂平 の ところ へ 駈け こん で 、
0807
,360,17: 山犬 は 一 かたまり に 口 を あけ ノド を ふるわせ て 、 恐怖 の あまりに
^
泣き だし そう だ 。
0808
,178,10: ちょ ッ と 突い て も 、 スッ とん で
^
泣き だす よう な 女の子 で 、 なん の 取柄 も ない のに 、 世間 は 案外 な もの で 、
0817
,420,23: そういう こと と は 知ら ない から 、 女 は お 酒 を の ん で は いけ ませ ん 、 酔う と
^
泣き だし て 見苦しい もの だ 、 と 私 と 檀 君 徳田 君 だけ 飲ん で い た ので 、 後で 分っ た 時 は 手 おくれ 、 人選 の 任 を 果さ ぬ こと に なっ て しまっ た 。
0834
,7,53: お 人形 です から 、 表情 が 動く 訳 で は あり ませ ん が 、 喜び や 悲しみ が 見える よう で 、 寒く なる と 風邪 を ひい た ん じゃ ない かしら と 思い 、 お 留守番 を さ せる と 、 “ 連れ て っ て ” と
^
泣き 出す 顔 が 浮ん で 来 て 、 大粒 の 涙 が ポロ く こぼれ たり し ます 。
0851
,75,37: 私 は その 母 を 睨みつけ 、 肩 を そびやかし て 自分 の 部屋 へ とじこもっ た が 、 その とき この 姉 が そ ッ と 部屋 へ はいっ て き て 私 を 抱きしめ て
^
泣き だし た 。
0943
,156,17: そう いう と 、 曙 染め の 小袖 の 袂 に 顔 を おし あて て
^
泣き だし た 。
0945
,48,52: こういう しあわせ で 、 生き て いる かぎり 、 この 島 に 居着か なけれ ば なら ぬ こと に なっ た が 、 何 に とりつい て 命 を 助かろ う 方便 も 思いつか ぬ こと で 、 みなみ な 途方 に くれ 、 なかには 顔 に 手 を あて て
^
泣き だす もの も あっ た 。
0946
,182,72: 金 十郎 は 胸 とどろかせ ながら 、 去年 の 夏 の はじめ 、 八 条 猪熊 の 女衒 に 連れ ださ れ 、 大湊 という 、 北 の 湊 の 船宿 へ 、 飯盛 に 売ら れ た ひと が あっ た そう だ が 、 と なぞ を かける と 、 女 は うなずい て 、 お はずかしい が 、 わたくし も その 一 人 だ と 、 さめざめ と
^
泣き だし た 。
0947
,868,14: 思いあまっ た よう に 、 青年 は 顔 に 手 を あて て
^
泣き だし た 。
0947
,969,1:
^
泣き だし たり し たら 、 コナゴナ に さ れ て しまう 。
0947
,1530,2: 美術館 で
^
泣き だし た とき の かぼそい 声 と は 、 似 て も つか ぬ もの だっ た 。
0951
,156,52: 始発 の 電車 が 通る 時間 まで 「 ちょっと 眠っ て おく 」 という 簡単 な 作業 の ほか 、 自分 の 人生 に は もう なに も する こと が ない の だ と 思う と 、 その 考え に おびえ て 、 枕 に 顔 を 埋め て はげしく
^
泣き だし た 。
0952
,49,59: これ だけ ひき 離し て おけ ば 、 絶対 大丈夫 と 思っ た の が 、 油断 だっ た の ね … … そう なる と 、 ジョーゼット まがい の 、 悪く 新し がっ た 薄っぺら な ところ 、 浮き あがっ た よう な レモン の 色合 の わざとらし さ が 、 悲しい ほど 嫌味 で 、 こちら は
^
泣き だし たい くらい に なっ て いる のに 、 志貴 子 の やつ 、 わざわざ 手 で 触っ て み て 、 「 まあ ま 、 これ 中村 だっか 。
0952
,55,1:
^
泣き だし も し なかっ た わ 。
0953
,139,66: 奇怪 な の は 泰文 の 態度 で 、 湧き たつ よう な 醜聞 を 平然と 聞流し に し て いる ばかり か 、 自分 の ほう から ほうぼう へ 出かけ て 行っ て 、 自分 が 毎日 どんな 情けない 目 に あっ て いる か という よう な こと を 行っ て ある き 、 自分 の 話 の あわ れ さ に つまされ て
^
泣き だし たり し た 。
0956
,1259,15: 胡蝶 ( 急 に 思い出し て 、 火 の つい た よう に おいおい
^
泣き 出す )
0956
,1270,3: ( また おいおい
^
泣き 出す )
0956
,2499,25: ( 文 麻 呂 の 胸 に すがりつく と 、 急 に 気 が ゆるん だ よう に 、 大声 を 上げ て 、
^
泣き 出す 。
0977
,308,11: それから とつぜん 、 三吉 の 腕 に も たれ て シクシク
^
泣き だす ——。
0981
,1854,10: しまいに は ヒュンヒュン 、 ヒュン と 小犬 の よう に
^
泣き 出し て 、 終り に なっ て も 女 は ドタリ と 横ざま に 寝返っ た だけ で
0981
,2012,4: お前 は 遂に メソメソ
^
泣き 出し て
0981
,2074,2: やがて ボロボロ
^
泣き 出し て 「 ジ が 出 た 」 と 言う
0982
,54,18: ( 部屋 の 中 で それ まで 眠っ て い た 幼児 が 眼 を さまし て グズグズ
^
泣き だす )
0982
,567,32: そめ ( ひとり ごと の 様 に ) つれ え 事 が 有っ て も 、 なあ … … ( その 言葉尻 が 涙声 に なり 、 やがて 、 すすりあげ て
^
泣き 出す )
0985
,1584,22: … … ( しばらく ボン ヤリ し て い た が 、 やがて 耐え きれ なく なっ て 声 を あげ て
^
泣き 出す )
0985
,2320,5: はずかしい ——( ヒステリック に
^
泣き 出し て しも う )
0987
,461,23: 明 俺 あ 、 こんど 兄さん に 逢っ たら 、 俺 あ 、 この 腕 で 、 兄さん を ——( ククク と
^
泣き 出し 、 せぐりあげ て ヒーッ という )
0987
,2213,42: 治子 … … ( その 俊子 の 姿 を 見 て いる うち に 、 今 まで の 凍りつい た 態度 が クラリ と 変っ て 、 不意 に バラバラ と 涙 を こぼし 、 次ぎ に 声 を 出し て
^
泣き 出す ) … … ごらん なさい 、 友吉 さん !
0987
,2780,11: ( 昂奮 の 極 、 オイオイ と 声 を あげ て
^
泣き 出し て いる ) あの 、 先生 も 、 そい から 、 あの 、 両方 とも … … ( まだ 何 か いい つづけ て いる が 、 泣き声 に なっ て 聞き とれ ない 。
0988
,34,0:
^
泣き 出し て しまい たい ほど 、 あ われ に なる 。
0988
,119,4: 急 に 、
^
泣き だす の で は ない か と 言う 氣 が し た 。
0988
,354,22: 顏 を クシャクシャ と さ せ た か と 思う と 、 それ が ベソ に な つて 、 ヒー と
^
泣き 出し て い た 。
0988
,1534,26: 人 を 眞 正面 から ヒタ と 見 て たじろが ない 視線 は そのまま だ が 、 黒目 に ツヤ を 帶 びて 直ぐ に も
^
泣き 出し そう な 、 せつない よう な 色 を 浮べ て 、 強く 光 つ て いる 。
0988
,6049,9: 僕 は それ を 見 て 二 度 ばかり
^
泣き 出し て しまい まし た 。
0989
,883,21: 省三 ハハ 、 ヒヒ 、 アッハハ … … ( その 笑い声 の 尾 の 所 で ヒー 、 ウー と
^
泣き 出し て いる )
0989
,1995,7: その 代り に 、 恐怖 から 今にも
^
泣き 出し そう な 顔 に なっ て いる 。
0989
,2190,30: 一方 が 、 一緒 に 心中 し て くれ と くどく か と 思う と 、 一方 は 金 を 拵える から 、 それ 持っ て 逃げ て くれ と
^
泣き 出し たり 、 いや はや !
0992
,5,14: 聞い て いる うち に 、 自分 に も 思いがけ ず 、 急 に
^
泣き だし て い た 。
0993
,574,26: 壮 六 この 夏 、 黒田 さま を 案内 し て 来 た 馬車 の 中 で よ 、 なんで お前 、 あんな 出しぬけ に
^
泣き 出し た だ ?
0993
,600,30: あの お嬢様 も 御 一緒 だら ず 、 お前 は ここ の 世話 やき 頼ま れ て っ から な 、 まあ ま 、 金吾 、 あの 人 見 ちゃ
^
泣き 出し て 、 よ 、 眼 え 泣きはらさ ねえ 用心 する だ なあ !
0993
,1173,1: (
^
泣き 出し て いる ) うん !
0993
,1174,6: 敦子 なん な の 、
^
泣き 出し たり し て ?
0993
,2059,6: 私 が それ を 見 て
^
泣き 出し た の 。
0993
,2060,29: すると お 父 さま が ——( 言っ て いる 内 に 涙声 に なっ て い て 、 そこで 、 こらえ きれ なく なっ て 言葉 を 切っ て
^
泣き 出す 。
0993
,2068,33: 春子 ( すこし 笑っ て 見せ て ) いえ ね 金吾 さん 、 昔 の こと 思い出し て … … そい で 父 の こと ——( 言っ て いる 内 に 又
^
泣き 出す )
0993
,2792,4: ( しみじみ と
^
泣き 出し て いる ) お父さん !
0993
,2965,19: 間 … … その 閉 っ た ドア の 奥 から 、 火 が つく よう に 敏子 が
^
泣き 出し た 声 が 聞える 。
0993
,3025,9: 金吾 … … ウー ( 唸る よう に
^
泣き 出し 、 火じ ろ の わき の 畳 に 打 伏 し 、 それ に かじりつい て 泣く ) こらえ て くだせ え 、 敦子 さま 、 俺 あ 、 バカ だ 、 春子 さま も こら へ て くだせ え 、 う ー 、 ああ あ 、 う ー 、 う ー
0993
,4141,6: したら な 春子 おばさん が メソメソ
^
泣き 出し て 詫 まる ん だ 。
0993
,4562,1: (
^
泣き 出す ) お母さん ありがとう 。
0993
,4563,2: 敦子 も
^
泣き だし て いる 、 二 人 の 女 の 泣声 に まじっ て 、 木戸 と 金吾 と 杉 夫 も 泣い てる よう で 洟 を すすりあげる 音 。
0993
,4693,5: ( 手 離し で オイオイ
^
泣き 出す ) これ で 孫 が 助かり ます 。
0993
,4839,62: 敏行 う ー 、 ふん 、 う ー ——( はじめ 、 妙 な 唸り 声 を 出す ので 、 また ノド でも 詰まっ た の か と 思っ て 金吾 と 金太郎 が 見る と 、 そう で は なく 、 口 の はた に 飯粒 を くっつけ た まま 、 ボロボロ 、 ボロボロ 大粒 の 涙 を 流し て 、
^
泣き 出し て いる ) おう !
0993
,5153,14: お仙 あの なあ 、 お母ちゃん ——( いきなり 手 離し で オイオイ 、 オイオイ
^
泣き 出す )
0993
,5154,17: 金太 春子 おばさん は な ——( これ も 姉 の 泣声 に つられ て 、 オイオイ
^
泣き 出す )
0993
,5175,53: お 豊 何 を おら が ふるえ てる だ 、 ふん 、 この 子 は 何 を 言う だ か 、 ふん 、 へ … … ( 笑いかける が 、 その 笑い が だんだん 泣き声 に なっ て 、 しまいに オイオイ 、 オイオイ と 手 離し で 、 大声 を あげ て
^
泣き 出す )
0993
,5176,7: お仙 お母ちゃん ——( これ も また
^
泣き 出す )
0993
,5178,3: ( これ も
^
泣き 出す 。
0993
,5179,16: あと の 二 人 の 子 も 茶碗 を 放り出し て 、 オイオイ 、 オイオイ 、
^
泣き 出す 。
1000
,459,11: と 、 皆 が 拍手 し た が 、 平中 は
^
泣き 出し そう な 顔 を し て 、
1037
,217,8: 多分 、 母 に ひどく 叱ら れ 、
^
泣き 出し て しまっ た こと で あろ う 。
1041
,906,6: 感 きわまっ て 、 途中 で
^
泣き 出す こと も あり 、 アナウンサー とか その とき の ショウ の 主役 が 「 じつは ジャン の 息子 が ヴェトナム で その 命 を アメリカ に ささげ た の です 、 ジャン も 息子 も 立派 です ね 」 という よう な こと を 、 必ず 言う 。
1041
,3369,4: この 喉頭 は 、
^
泣き だす 寸前 の よう な 激しい 感情 の とき に も おなじ よう に 緊張 する 。
1072
,2106,15: 無心 に 眠っ て い た お 燕 は 、 びっくり し て 、
^
泣き 出し た 。
1072
,2371,16: ふと 、 かれ の 心 は 、 べつ な 心 の なか で 、 シュクシュク
^
泣き 出し て い た 。
1072
,2680,19: 女 の 肌 の 下 で 、 幼 な 子 が 、 わ ー ん ッ と 、
^
泣き 出し た の も 一 しょ だっ た 。
1072
,5684,22: 左右 太 が 、 背 を たたく と 、 義平 太 は なお 、 咽び あげ て 、 子ども みたい に
^
泣き 出し た 。
1073
,30,48: —— 行く 雲 を 見る とも なく 見 て いる 眼 から 、 急 に 、 ぽろぽろ と 、 涙 を 奔 ら せ 、 鼻 み ず を 垂らし 、 しまいに は 、 顔 を くしゃくしゃ に し て 、 独り 、 声 を あげ て 、
^
泣き 出し て しまう こと が あっ た 。
1120
,164,7: と 云っ て 、 また 一しきり
^
泣き 出し た が 、
1141
,187,72: 花 を 持っ た 手 を 組ん だり 、 栗 の 枝 へ 抱き上げ て やっ たり 、 谷川 の 水鏡 に 顔 を 並べ て 映し たり し て 居る 間 に 、 二 人 は 何時の間に やら 、 長い 間 手 を 握り 合っ て じっと し て 居 たり 、 娘 は 男 の 懐中 に 顔 を 埋め て 、 何 ん という 理由 も なく 、 シクシク
^
泣き 出す よう な 仲 に なっ て 居り まし た 。
1144
,146,30: その 理由 が 何 ん で あっ た か 、 どんなに 訊ね て も 芳江 の 口 を 開ける 由 も なく 、 強いて 問え ば 、 シクシク と
^
泣き 出す だけ 、 その 痛々しい 涙 を 見る と 、 伊予 守 忠弘 も 押し て 責め 問う 気力 も 無くなり ます 。
1173
,885,3: 高城 は 突然
^
泣き 出し そう な 表情 に なっ て 、 大きな 身振り を し ながら 甲高い 声 で 言っ た 。
1173
,1252,11: 「 花田 中尉 殿 に お 逢い に なっ たら ——」
^
泣き 出し そう な 表情 に 見え た 。
1175
,405,35: 果て は 、 あんな インチキ 野郎 が 得 を し て 、 自分 みたい な 正直 者 が 損 を する 、 神 も 仏 も ない もの か 、 と 野呂 が 男泣き に
^
泣き 出す 有様 で 、 さすが の 僕 も 始末 に 困り まし た 。
1176
,144,11: 弟 の 方 の 顔 は しだいに くずれ て 、 今にも
^
泣き 出し そう な 顔 に なっ た 。
1177
,938,7: 「 や だ よう 」 と 、
^
泣き 出す よう な 太い 声 が 叫ん で 、 信二 は わざと 大きな 跫音 を たて て その 扉 を ひらい た 。
1177
,1113,1: ほとんど
^
泣き 出し そう に なっ て いる 自分 に 気づい て い た 。
見回す
(見る.回す)
延べ語数:
182
0072
,81,3: そして あたり を
^
見 まわし た 上 で 、 彦太 の 耳 の 近く で 低い 声 を 出し た 。
0079
,23,10: ヒト ミ は 、 まぶしく 光る やけ 野原 を
^
見 まわし て 、 ため息 を つい た 。
0079
,1033,8: と 、 東 助 は あたり を
^
見 まわし た 。
0080
,224,11: 長戸 検事 は 、 その あと で 室内 を ぐるぐる
^
見 まわし て い た が 、 やがて かれ の 目 は 一 点 に とまっ た 。
0080
,279,18: たしかに 斬ら れ た と 思っ た ん です が … … ところが 、 自分 の まわり を
^
見 まわし て も 、 誰 も 下手人 らしい 者 が い ない 」
0080
,344,15: と 、 長戸 検事 は 重大 なる 決意 を 見せ て 、 あたり を
^
見 まわし た 。
0081
,181,7: 玉太郎 は あたり を 一生 けんめい
^
見 まわし た 。
0081
,258,9: 三 百 六 十 度 、 どこ を
^
見 まわし て も 海 と 空 と 積乱雲 の 群像 ばかり で 、 船影 は おろか 、 島影 一つ 見え ない 。
0081
,270,8: 玉太郎 は 、 自分 の まわり を
^
見 まわし た 。
0081
,293,8: 玉太郎 は 、 身 の まわり を
^
見 まわし た 。
0081
,484,9: 玉太郎 は 、 筏 の まわり を ぐるっと
^
見 まわし て いる うち に 雲 の 下 に 、 うす 鼠色 の 長い もの が 横たわっ て いる の を 見つけ た 。
0081
,2042,15: 玉太郎 は 、 自分 の 方 の 味方 を ふやす ため に 、 あたり を
^
見 まわし て 、 ケン と ダビット の 姿 を もとめ た 。
0081
,2141,23: その間 、 ケン と ダビット は 煙草 に 火 を つけ 、 相談 し ながら 、 ものめずらし げ に 下 を じろじろ と
^
見 まわし て い た 。
0081
,2306,33: 彼 の 眼 ぶた は 下っ て 、 目 を とじ させ て いる よう だっ た が 、 ときどき びく っと 目 を あい て 、 すごい 目付 で 、 あたり を
^
見 まわす 。
0081
,2416,14: 「 その 前 に 、 伯爵 は ひとり で 、 洞窟 の あちこち を
^
見 まわし て い まし た が ね 、 その うち に おどろき の 声 とともに 何 か 一言 みじかい ことば を いっ て 、 ロープ へ とびつい て 下りよ う と し た の です 」
0081
,2596,13: ケン は 恐怖 に みち た 目 で 、 玉太郎 たち を
^
見 まわし た 。
0081
,3266,5: ケン が みんな を
^
見 まわし た 。
0081
,3510,5: ケン が 一同 を
^
見 まわし ながら 、 おごそか に 云っ た 。
0081
,3531,7: ダビット が 一同 の 姿 を
^
見 まわし た 。
0081
,3558,5: ダビット が あたり を
^
見 まわし た 。
0082
,590,15: 機械 人間 は 、 片手 に ダイナマイト の 箱 を ぶらさげ 室内 を ぐるぐる
^
見 まわし て い た が 、 壁 に 張りつけ て ある ダム の 断面 図 に 目 を つける と 、 そば へ 寄っ て まるで 生き て いる 人間 の 技師 の よう に 、 しげしげと 図面 に 見 いっ た 。
0082
,2239,12: 少年 たち が 、 部屋 の 中 を 、 きょろきょろ と
^
見 まわし て い た 時 だっ た 。
0082
,2554,4: あわて て あたり を
^
見 まわす と 、 まわり に い た 機械 人間 は 、 一 人 のこら ず ば たり と 動か なく なっ て しまっ た の で ある 。
0084
,1471,12: そう いっ て 博士 は 、 一同 の 顔 を ぐるっと
^
見 まわし た 。
0089
,476,7: 四 本 が 、 あたり を
^
見 まわし て 、 感じ た こと を もらし た 。
0089
,498,8: 五井 は 、 一同 の 顔 を
^
見 まわし た 。
0089
,881,6: そして きょろきょろ と 、 あたり を
^
見 まわし た 。
0089
,1085,5: そして しげしげと この 部屋 を
^
見 まわし た 。
0091
,941,13: 道夫 は 、 そこで あらためて 部屋 の 中 を ものめずらし げ に ぐるぐる
^
見 まわし た 。
0091
,1529,10: 蜂 矢 探偵 が 、 じろじろ と あたり を
^
見 まわし 、 すぐ 前 に いる 課長 に いっ た 。
0091
,1642,2: 下 を
^
見 まわし た が 何 に も 見え ない 。
0091
,1932,15: そう いわ れ て 、 道夫 は 気 が つき 、 あたり を じろじろ
^
見 まわし た 。
0094
,213,17: 見 張番 は 双眼 鏡 で 、 水平 線 三 百 六 十 度 を ぐるっと
^
見 まわし て 、 近づく 船 が ある か と 気 を つける の だ 。
0140
,365,15: そして 、 立っ た まま 、 伸子 が 一 人 だけ いる その 辺 を
^
見 まわし た 。
0140
,1224,12: 保 は 、 目新し そう に 庭 や 竹 藪 を
^
見 まわし た 。
0140
,4351,12: 保 が い ない で 開放 さ れ て いる 書斎 を
^
見 まわし て 、 伸子 は 、 そこ に ある どの 本棚 も 、 例 によって 教科書 ばっかり な のに 、 いまさら 不思議 な 気 が し た 。
0140
,4853,41: 東京 を はなれ た の は 僅か の 十 日 たら ず で ある けれども 、 その間 ひどく ちがっ た 生活 の 中 に い て き た 人 の 眼 つき で 、 素子 は うち の なか を
^
見 まわし た 。
0140
,5106,0:
^
見 まわし た ところ 、 素子 の いう 虎の巻 らしい もの は 見当ら なかっ た 。
0140
,5292,11: そして 、 たしかめる よう に 、 じろじろ と 伸子 を
^
見 まわし た 。
0140
,5839,11: 伸子 は 、 政治 家 という もの の 客間 を 珍しく
^
見 まわし た 。
0140
,5974,15: そう いい ながら 、 伸子 は 商店 の 並ん だ その 街 上 を
^
見 まわし た 。
0141
,198,33: 防寒 靴 を 下足 に あずける 間 も 伸子 は 深い 興味 を もっ て この 二 十 世紀 初頭 の 新 様式 ( ヌーボー ) で 建て られ て いる 建物 を
^
見 まわし た 。
0141
,602,11: 伸子 や 素子 の 感動 し て いる 顔 を
^
見 まわし ながら 満足 そう に 秋山 が 中指 に インク の しみ の つい た 小さい 両手 を すり 合わせ た 。
0141
,1509,27: 伸子 が 、 簡単 な 返事 を する の を 半分 きき ながら 、 藤堂 駿平 は 鼻眼鏡 の 顔 を 動かし て その あたり を
^
見 まわし て い た が 、 むこ う の 壁際 で 四 五 人 かたまっ て いる 人々 の 中 から 、 灰色 っぽい 交織 の 服 を 着 て 、 いが くり 頭 を し た 五 十 がらみ の 人 を さしまねい た 。
0141
,4232,15: そばかす の ある 顔 を 仰向け て 段々 教室 に つまっ た 仲間 たち を
^
見 まわし ながら その 学生 は 、 ユーゴー について の 質問 に 応答 し た 。
0141
,5918,23: そして 白眼 に 血管 の 走っ て いる 二つ の 大きな 眼 で 、 伸子 、 素子 、 老嬢 エレーナ を ぐるり と
^
見 まわし ながら 、
0141
,7630,32: ピオニェール は 、 オペラ ・ グラス を 目 に あて て 、 そう 大きく も ない エクスペリメンターリヌイ 劇場 の 円 天井 の てっぺん だの 、 下 の 座席 だ の を
^
見 まわし た 。
0141
,7700,12: そして 、 かえし た オペラ ・ グラス で 又 ひとしきり あっち こっち
^
見 まわし て から 、 少年 は 、 いま そっち へ ゆく という 意味 の 合図 を し て 、 見え なく なっ た 。
0141
,9997,21: 高い 建物 に かこま れ た 広場 の まんなか で 足 を とめ 、 そのまま どこ やら 物々しい 光景 を
^
見 まわし て いる 伸子 と 素子 。
0141
,10098,15: どこ か へ かけ て 一服 し た そう に 素子 も ぐるり を
^
見 まわし た 。
0141
,12161,7: 素子 が 、 しばらく 店内 を
^
見 まわし て い た あげく に 云っ た 。
0141
,12619,18: 多 計 代 は 、 港町 の ホテル らしく 華美 に 飾ら れ て いる 室内 を
^
見 まわし て い た が 、
0141
,12707,27: 海辺 の ホテル で の 献立 に は 新鮮 な 魚介 も あっ て 、 多 計 代 は 満足 し た 表情 で 、 あたり を
^
見 まわし て い た 。
0141
,15599,29: 蜂谷 良作 と 伸子 と は 、 小 扉 を あけ て アトリエ に 入っ た ところ に たたずん だ まま 、 しばらく 黙っ て その 辺 を
^
見 まわし て い た 。
0141
,15605,4: いま この アトリエ を
^
見 まわし て いる 伸子 の 心 に 湧い た よう な 空想 を おこさ せ た 場所 は 、 どこ に も なかっ た 。
0141
,15763,23: そこ へ 入っ て 行っ た とき 、 伸子 は 、 何と なし はじめて 案内 さ れ た ホテル の 室 で も
^
見 まわす 時 の よう な 視線 で 、 古風 に どっしり と し た 室内 を 眺め た 。
0141
,16792,33: 白い 石 の 卓 を さしはさん で 蜂谷 と 向い あわせ に かけ ながら 、 いま も 、 伸子 は 興味 を そそら れ た 顔つき で 、 まわり の 光景 を
^
見 まわし て いる の だっ た 。
0141
,21291,9: 部屋 の まんなか に 立っ て ぐるり を
^
見 まわし ながら 、 須美子 が おとなしく お かっぱ を 若い 良人 に 仰向け ながら 、
0142
,77,13: 実験 用 テーブル の 上 の 、 つつましい ピクニック の あと を
^
見 まわし た 。
0142
,919,9: ひろ子 は 、 道 の 上 に 立ちどまっ て
^
見 まわし た 。
0155
,6,3: 何 心 なく
^
見 まわし て い たら 、 「 春桃 」 中国 文学 研究 会 編 という 一 冊 が 目 に とまっ た 。
0189
,16,23: 同時に 、 この 期間 は 、 呆然 自失 し て い た 旧 権力 が おのれ を とり 戻し 、 そろそろ 周囲 を
^
見 まわし て 、 自分 が つかまっ て 再び 立ち上る 手づる は 何処 に ある か という 実体 を 発見 し た 時期 でも あっ た 。
0274
,16,19: それ は 当然 の 権利 な の だ から 、 母 も 子 も 、 生活 を 着実 に
^
見 まわし て 、 そこ に ある 可能 を 発展 さ せ て ゆく ため に 協力 する 時代 に なっ て い ます 。
0289
,65,15: この 草案 と 照 し 合わ せ て 、 私 たち の 現実 を
^
見 まわし た とき 、 すべて の 人民 は 、 せめて ここ に 云わ れ て いる 範囲 まで ぐらい 自分 たち の 生活 が 向上 さ れ なけれ ば 、 これ で は 全く 「 人 」 以下 だ と 思わ ざる を 得 ない 。
0294
,2,24: そして 、 誰 しも 一応 は わかっ て 暮し て いる わけ でしょ う が 、 昨今 私 ども が 周囲 の 生活 を
^
見 まわし た とき 、 一応 は 誰 に でも わかっ て いる 筈 の 、 その 公私 の 区別 が 、 果し て ある べき よう に はっきり し て いる でしょ う か 。
0368
,44,15: その 人 は いる かしら 、 と 思っ て 来 て 、 待つ 間 に
^
見 まわす と 、 たがわ ず その 司書 は 、 もと の よう に 司書 の 席 に いる の を 発見 する の で あっ た 。
0510
,240,28: 詩人 は そこ の 立石 の わき に 腰 を おろし て 汗 を ぬぐい ながら いつの間にか 、 初夏 の 装 を し た 村 の 様子 を
^
見 まわし まし た 。
0512
,6,6: つぶやき ながら 、 四辺 を
^
見 まわし た 。
0545
,403,1:
^
見 まわし た が 、 書棚 の 硝子 戸 が ぼーっと 白ん でる だけ で 、 異状 は ない 。
0603
,91,5: 一郎 は あたり を
^
見 まわし て 、 三 毛 猫 を 見つけ まし た 。
0603
,126,8: 烏 は 用心 ぶ かく あたり を
^
見 まわし まし た 。
0617
,2754,7: 鶴見 は そう 思っ て あたり を
^
見 まわし た 。
0618
,532,7: ヒメ は 珍し そう に 室内 を
^
見 まわし 、 また 天井 を 見 まわし た 。
0618
,532,13: ヒメ は 珍し そう に 室内 を 見 まわし 、 また 天井 を
^
見 まわし た 。
0759
,811,31: 営業 前 の 薄暗い 酒場 という もの は 、 坐り 場所 に 窮する よう な 落付 か ない もの だ が 、 礼子 は むしろ そう でも なく 悠々 と
^
見 まわし て 、
0759
,821,25: ひたむき に 思いまどっ て 何 の 余裕 も ない か と 思え ば 、 長平 より も 落ちつき はらっ て 、 静か に 四囲 を
^
見 まわし て いる 。
0759
,8210,6: せつ子 は 青木 の 部屋 を
^
見 まわし て 、 記代子 の 残し た 動物 臭 を かぎわけ て いる らしい 様子 で ある 。
0771
,337,27: 鹿蔵 も 一 しょ に 四 人 が 内 へ 進も う と する と 、 星 玄 は おどろき 呆れ て 虎 之 介 を ジロジロ
^
見 まわし ながら 、
0773
,338,9: 彼 は アズマヤ の 中 へ はいっ て アチコチ
^
見 まわし た 。
0785
,888,14: 新 十 郎 は 人々 の 呆然 たる 顔 を 面白 そう に
^
見 まわし つつ 、
0785
,906,8: 直立 不動 、 無言 の まま 一同 を
^
見 まわし た 。
0786
,780,18: せまい 部屋 に 一同 が 着席 する と 、 新 十 郎 は 家族 の 者 を
^
見 まわし た 。
0787
,744,7: 新 十 郎 は 一同 を
^
見 まわし て 、
0803
,26,0:
^
見 まわす と 、 百 米 ぐらい まで の 彼方 此方 の 屋根 に バラバラ 、 ガラガラ と タケノコ が ふりこめ て おり 、 たま に は それ を 抑え たり 投げ たり し て 別世界 の 人 の よう に 格闘 し て いる 人 の 姿 も 見え は し た が 、 通行人 たち は ニワカ 雨 の ハレマ を 見 て 歩い て いる という 様子 で しか なかっ た 。
0803
,30,8: ほか の 通行人 たち の 顔 を
^
見 まわし て ニヤリ と 笑っ て 言 や ア がっ た 。
0809
,169,16: ハテナ 、 誰 が 戸 を 開け や がっ た の だろ う 、 と ウロウロ
^
見 まわし て いる と 、
0824
,304,8: それに 雪国 という もの は 、 どっち を
^
見 まわし て も 物 の すべて が うら悲しく 小さく 見え て 仕方 の ない もの だ 。
0844
,303,18: 洋服 を つけ 、 オーバー を ひ ッ かけ 、 あたり に 落し物 は ない か と
^
見 まわし 、 屋根裏 を 降り て 、 スパナー を フトコロ に 忍ば せ 、 足音 を 殺し て 、 外 へ で た 。
0860
,26,23: すると 、 へえ 、 あなた が 、 と 云っ て 、 私 の 行きつけ の 怪しき 飲み屋 の 怪しき 構え を 改めて ジロジロ
^
見 まわし たり 、 又は 私 の 怪しき 洋服 に 目 を つけ たり する 。
0947
,1996,13: 時 はずれ で 、 客 の い ない 食堂 の なか を
^
見 まわし て い た が 、 通り に むい た 窓ぎわ の テーブル で 、 カオル の 弟 の 山岸 芳夫 が 煙草 を 吸っ て いる の を 見つける と 、
0947
,2005,29: 由良 は 、 嫌気 な 表情 を 露骨 に 見せ ながら 、 小さな 椅子 に 大きく おさまる と 、 うさん 臭 そう に ジロジロ と 食堂 の なか を
^
見 まわし た 。
0947
,2264,10: 強い 目 つき で 、 部屋 の なか を
^
見 まわし ながら 、
0947
,2469,21: もう ひとり の 、 ずんぐりむっくり の 猪首 の 女 は 、 戸口 に 立ちはだかっ て 、 部屋 の なか を
^
見 まわし ながら 、
0947
,3175,17: 秋川 は サト子 の 連れ を 捜そ う という よう に 、 ラウンジ の なか を
^
見 まわし ながら 、
0948
,274,14: 久美子 は 眼 を 細め て 、 陽 の 光 に きらめく 湖面 を
^
見 まわし て いる うち に 、 やっと の こと で ボート の 所在 を つかまえ た 。
0948
,1147,20: 大池 は 肩息 を つき ながら 、 家宅 捜索 で めちゃめちゃ に ひっくりかえさ れ た 広間 の 中 を
^
見 まわし 、 マントルピース の 端 に 縋っ て 食器 棚 の ほう へ よろけ て 行っ た が 、 曳 出し に 手 を かけ た まま 、 ぐったり と 食器 棚 に 凭れ かかっ た 。
0951
,153,15: なにか 仕 残し た こと は なかっ た か と 、 部屋 の なか を
^
見 まわし た が 、 し て おか なけれ ば なら ない よう な こと は 、 なに も なかっ た 。
0954
,23,14: あきれ た よう な 顔 で 煤 ぼけ た 駅前 の 広場 を
^
見 まわし て いる と 、 襤褸 買い が オ・タビ・ラ・シフォニ と 触れ ながら 横 通り から 出 て き た 。
0981
,1220,4: ソッ と 坐っ て
^
見 まわす と 書 斉 も 以前 と 同じ だし
0981
,1731,10: お前 は 車 を おりる と キョロキョロ と 前後 を
^
見 まわし て から
0984
,196,20: そういう 人 は 、 そこ の ところ で 、 ちゅうちょ し て 立ちどまり 、 問いかける 目 つき で 周囲 を
^
見 まわす でしょ う 。
0985
,36,8: せい … … ( その へん を
^
見 まわし て ) あら 、 どう なさい まし て ?
0985
,82,25: 半白 の 頭髪 を 手拭 で しばり 、 青白く むくん で 、 あちこち に 泥 を 附け た 顔 が 、 キョトリ と 周囲 を
^
見 まわす )
0985
,449,21: ( 返事 を さ れ ない のに も 別に 気 を 悪く し た 様子 も なく 、 その 辺 を
^
見 まわし て い た 眼 が 食卓 の 端 に のっ て いる ジャガイモ の 包 に 行く 。
0985
,531,19: —— 扉 の 外 で ぬい だ 破れ 靴 を 扉 の 傍 に 置い て 、 室内 を
^
見 まわし た 眼 が 自然 に 清水 に とまり 、 しばらく 見 て いる が 、 清水 は こちら に 気 が 附か ぬ 。
0985
,532,17: 誠 は 別に 言葉 を かけよ う と する で も なく 、 ユックリ と 室内 を
^
見 まわし た 末 に 、 上手 前 寄り の 坐る 式 の 机 の 所 へ 来 て 、 ズック の カバン を 机 の 上 に バタリ と 置く )
0985
,594,4: 双葉 その 辺 を
^
見 まわし て )—— せい子 おばさん は 、 どこ かしら ?
0985
,615,6: 寝ぼけ て キョロキョロ と 周囲 を
^
見 まわし たり 、 眼 を こすっ たり ) う 、 ど 、 どう し た ?
0985
,1348,10: … … ( その へん の 床 の 上 を
^
見 まわし て ) この 辺 じゃ なかっ た かしら ?
0985
,1544,12: 誠 と せい子 が 身 を 離し て 、 その 辺 を
^
見 まわす 。
0985
,1596,16: … … ( せい子 、 事情 が わかっ て ハッ と し て その 辺 を
^
見 まわす )
0985
,1625,4: ( 一同 を
^
見 まわし て ) はじめ っ から 、 逃げよ う と する 気 も 無い らしい ん だ 。
0985
,2428,15: 圭子 ( それ と 同時に 、 その 前 から ハラハラ し て 一同 を
^
見 まわし て い た の が 、 その チヨット 前 から 欣二 が ニヤリ ニヤリ と し ながら 誠 の 方 へ 近寄っ て 行き つつ ある のに 視線 を 吸い とら れ て い た が 、 欣二 の 薄笑い を 浮べ た 表情 に 、 なにか 唯 なら ぬ もの を 感じ取っ て 、 不意 に 真青 に なっ て スッ と 立つ ) 欣二 さん !
0987
,486,6: … … ( その 辺 を
^
見 まわす ) な ん だ 、 ここ は 仕 上部 か 。
0987
,572,7: 宗 定 は 、 一同 を ユックリ
^
見 まわし ながら 、 巻煙草 を 取り出す )
0987
,652,44: 友吉 … … ( 弱り 果て た 、 しかし 、 すこしも インウツ で は ない 、 たとえば 自分 を 苦しめ て いる 熱病 の コンスイ から 眼 を さまし た 子供 の よう に 、 すこし キョトン と し て その へん を
^
見 まわす )
0987
,762,15: 義一 だけ が 恐怖 の まじっ た 、 いぶかし そう な 顔 で 一同 を
^
見 まわし て いる 。
0987
,916,36: 私 は ——( いい かけ て 、 自分 が 祈ろ う と しかけ て いる 事 に 気 附き 、 ビクッ として 起きあがり 、 宗 定 や 黒川 など を 、 おびえ た 眼 で
^
見 まわす 。
0987
,948,9: … … ( 友吉 や 義一 や 人見 を
^
見 まわし て い た が ) うん 。
0987
,953,9: 友吉 は ボン ヤリ し て 、 あたり を
^
見 まわし て いる 。
0987
,1141,8: … … ( キョトリキョトリ と 暗い 周囲 を
^
見 まわす ) … … 祈ら なきゃ なら ん の は 、 もっと 、 べつに 有る ん じゃ ない だろ う か ?
0987
,1639,6: 男 は キョトキョト その へん を
^
見 まわし た 末 に 、 から だ 全体 を ち ぢ こめ 、 石 の よう に 強直 し て しまう 。
0987
,1935,42: ( その 拍手 の 中 に 、 ションボリ し て イス の そば から 立ち去っ て 行き かけ た 友吉 が 、 ちょっと 立ちどまっ て 、 一同 の 方 を 、 いぶかし そう な 、 そして 悲し そう な 眼 つき で
^
見 まわし て いる 顔 。
0987
,2529,6: なつかし そう に その へん を
^
見 まわし ながら 。
0987
,2696,17: 友吉 … … ( 追いつめ られ た 者 の よう に 、 その へん を キョロキョロ
^
見 まわし たり し て い た が 、 やがて 自分 の 顔 前 一 尺 くらい の ところ に 突きつけ られ て いる 木山 の 真率 な 眼 つき に ヒタ と 吸い よせ られ て ) … … あの 、 それ は 、 … … 僕 は その —— いえ 、 今度 の 戦争 で 、 あなた がた は 勝ち まし た 、 日本 は 負け まし た 。
0987
,2904,14: ( いわ れ て 友吉 は オドオド し て 警官 や 刑事 たち を
^
見 まわし て いる )
0987
,2910,16: ( 私服 B は 、 その 貴島 と 友吉 と 治子 と 俊子 を ユックリ と
^
見 まわし ながら 、 ポケット から タバコ の ケース を 出し て 一 本 抜き 、 差し出し た 貴島 の 口 に くわえ させ て やる ) … … あり が てえ 。
0987
,2997,6: … … 友吉 、 一同 を
^
見 まわし 、 又 、 治子 と 俊子 の 方 を 見 て 、 ニコッ と 笑う 。
0988
,19,14: あの 時 あの 動物 が 人 と 犬 の 圓 陣 を ジッ と
^
見 まわし て い た 目 だ 。
0988
,135,23: 最初 書い た よう な 、 下等 動物 が 追いつめ られ て 、 自分 を 殺そ う と し て いる 者 を
^
見 まわし て いる よう な 目 つき に なつ て い た 。
0988
,1030,17: 「 ここ です 」 と 言 つて 久保 が 立ちどま つ た ので 、 その へん を
^
見 まわし た が 、 近く に 建物 らしい 物 は 無い 。
0988
,4073,15: やつ と それ で 、 どの へん だろ う と 、 立ち止 つて あたり を
^
見 まわし た が 、 見 當 が つき ませ ん でし た 。
0989
,213,6: … … ( 卓上 を ジロジロ
^
見 まわし て ) よう 、 フライ か 。
0989
,289,9: ( と 箸 を 取っ て 、 一同 を
^
見 まわし て キョトリ として ) どう し まし た ?
0989
,383,10: 入口 の 所 に 立っ て ユックリ その 辺 を
^
見 まわし た 眼 を 桃子 の 上 に 停める )
0989
,595,5: ( 暗い 周囲 を
^
見 まわす ) なんだか 気味が悪い わ ねえ 。
0989
,1012,12: … … 若宮 は 入っ て 来る や キョロキョロ と 室内 を
^
見 まわし て から 私 に 向っ て 夕刊 を 突き出す )
0989
,1030,6: 省三 は キョトキョト その 辺 を
^
見 まわし はじめる … … 間 )
0989
,1068,18: 須永 … … … … ( これ は 黙っ て 捨て て 、 めくっ て 、 ウロウロ
^
見 まわし 、 合っ てる 札 に 重ね て 取る )
0989
,1121,11: ( 助け を 求める よう に 周囲 の 人 たち を
^
見 まわす 。
0989
,1148,12: … … ( 血走っ た 眼 で 、 その 辺 を
^
見 まわし て いる )
0989
,1153,6: ( 室内 の 一同 を
^
見 まわし 、 それから 妻 に 眼 を 返す ) … … どう し た ん だ よ 、 顔色 が 悪い なあ ?
0989
,1279,10: … … ( 舟木 や 私 の 顔 を
^
見 まわし て いる うち に 、 眼 つき が 妙 に なり 、 歯 を 喰い しばっ て シュウ と 言う よう な 声 を 出し 、 それ が ヒイ と 聞こえる よう に なっ て 身体 を あお向け に そらし て スト ン と 倒れる )
0989
,1699,17: 別に 僕 あ ——( 虚脱 し た よう に 弱々しい 眼 で 、 その 辺 を
^
見 まわす )
0989
,2035,19: ( 反問 し て いる うち に 、 出しぬけ に 、 とび 上っ て 、 キョロキョロ あたり を
^
見 まわし 、 それから 室内 を キリキリ舞い を し て 、 窓 の 所 へ 駆け寄っ たり 、 テーブル の 下 に かくれよ う と し たり する ) そう だ 、 殺し た の は 俺 だ !
0989
,2090,3: 再び あたり を
^
見 まわし 、 暗い の を すかし て 客席 の 方 を 覗く よう に する 。
0989
,2118,6: 私 ( その 辺 を
^
見 まわし て ) 逃げ出す ん です か ?
0989
,2231,18: 若宮 … … ( チョイ と それ を 見送っ て から 、 再び キョロキョロ と あたり を
^
見 まわし ) なに が 、 くそ !
0989
,2524,10: 舟木 … … ( ジロリ と 三 人 を
^
見 まわし て ) 須永 を どう し ます ?
0989
,2829,5: ( ニヤリ と 一同 を
^
見 まわし て から 、 注射 する )
0990
,268,33: という こと は 、 抵抗 す べき 目標 物 が 一 目標 に かぎら れ すぎ 、 それ に むかっ て 論者 の 目 が 「 すわり 」 すぎ て 、 他 を
^
見 まわす 余裕 が 失わ れ て いる という こと と 、 論 の 力点 が 前 の 方 へ 傾き すぎ て 、 後 から ヒョイ と こづか れれ ば 、 前方 へ ひっくりかえる 態勢 に ある という こと だ 。
0993
,648,6: 勝 介 ( 立ちどまっ て
^
見 まわし て ) えらい 所 に 水 を 引い た が 何 が 出来る ん か ね ?
0993
,2760,3: ( あたり を
^
見 まわす )
0993
,2765,11: … … ( と と いき を つい て 周囲 を
^
見 まわす )
0995
,155,20: 村 子 … … ( シガレット に 火 を つけ 、 長く 煙 を 吐き ながら 、 あたり を
^
見 まわす ) へえ 、 こんな ところ ?
0995
,299,20: ( 花岡 から 渡さ れ た シガレット を 口 に くわえ て 、 白く ふかし ながら 、 その へん を
^
見 まわし て い た が 、 やがて 腕 に かけ て い た コート を バラリ と 開い て 地面 に しく 。
0995
,675,8: … … ( 天井 や 、 あたり を
^
見 まわす 。
0995
,725,10: ( 村 子 を 見 、 それから 周囲 を
^
見 まわす )
0995
,1096,9: 佐山 はあ … … ( その へん を
^
見 まわし て いる 。
0995
,1215,19: せいぜい 永く て も 四 五 時間 ——( タバコ の 煙 を 吹き出し ながら 、 洞窟 の 中 を
^
見 まわす )
0995
,1220,25: … … やがて 村 子 が ユックリ と 、 人形 の 首 が 動く よう に 顔 を 動かし て 、 洞窟 の 内部 を
^
見 まわす 。
0995
,1309,35: ノロノロ と 歩き だし て 、 七 八 歩 右 の 方 へ 行き 、 立ちどまっ て 、 入口 の 方 に 目 を やっ て から 、 その へん の 壁 や 天井 を
^
見 まわす 。
0995
,1353,10: 花岡 ( 口 を 動かし ながら 、 あたり を
^
見 まわす ) なあに 、 こん だ け ありゃ 。
0995
,1525,14: … … 再び ヒョッ と 顔 を 動かし て 、 洞窟 の あちこち を
^
見 まわす 。
0995
,1577,16: … … 焦点 が 乱れ て すこし スガメ に なっ た 目 で 、 あたり を
^
見 まわし た 末 に 、 佐山 を 見つけだし て 、 びっくり し て いる ) … … え ?
0995
,1586,12: ( と 口 の 中 で いっ て 、 周囲 を
^
見 まわす ) … … ああ 、 夢 を 見 て いる の か と 思っ た 。
0995
,1939,8: ( 自分 の 胸 の あたり を
^
見 まわし て ) … … なん だ ?
0995
,2557,58: ハハ 、 たとえ 二 年 や 三 年 くらい こん だ って 、 なあに 、 金 さえ ありゃ お 前 ——( いい かけ た 自分 の 言葉 で 、 ギクン と だまっ て しまい 、 一瞬 空 を 見 て ジッ と なる が 、 やがて 急 に 目 が さめ た よう に キョロキョロ と あたり を
^
見 まわす ) あの 、 サツ は 、 どこ い 、 やっ た ?
0995
,2780,24: 村 子 … … ( 飲み 終っ て ) 心臓 の ——( と 意味 なく いい かけ て 、 ビクッ として あたり を
^
見 まわし て 、 自分 が 陥り かけ て い た 夢 の よう な 状態 から 醒め 、 佐山 を 見る ) … … あんた は そい じゃ 、 助かり たく は ない の ?
1072
,104,7: と 、 あたり の 喬木 を
^
見 まわし た 。
1072
,306,2: —— と
^
見 まわし た が 、 どこ で わかれ て しまっ た か 、 かれ の 姿 は 前 に も 後 に も 見え なかっ た 。
1072
,1270,9: 頬杖 つい て 、 家 の 中 を
^
見 まわし て い た が 、 やがて 、 飯 が できる と 、 悠々 と 掻 ッ こん で 、
1072
,2269,8: —— と 、 彼 は 、 逃げ口 を
^
見 まわし た 。
1072
,3406,65: 舟 が 寄っ て 来る ひま に 、 彼女 は 、 きりりと 、 帯 を 直し 、 髪 の ほつれ を なであげ て 、 男 まさり の —— と いう より は 、 何 か 、 烈しい 風雪 と 闘っ て いる 花 の よう な 、 きか ない 眼 と 唇 もと に 、 春 の 夜明け を 、 油断 も なく 、
^
見 まわし て い た 。
1072
,4040,15: 」 と 、 その とき 、 義平 太 は 、 あたり の 河 柳 を
^
見 まわし て 、
1072
,4590,23: 肚 を すえ て 、 居 眠っ て い た 山本 左右 太 は 、 夢 か 、 と 疑う よう に 、
^
見 まわし た 。
1073
,638,18: 放免 は 、 轅 門 を はいっ て 、 白砂 の しきつめ て ある 広前 を きょときょと
^
見 まわし 、 もう 一 重 ある 右側 の 平 門 を のぞき かける と 、 一隅 の 雑 舎 の うち から 、 水干 姿 の 小者 が 、 ぱっと 、 駈けよ って 、
1073
,2461,7: —— そして 芦 荻 の 間 を
^
見 まわし 、 対岸 に 渡る 舟 を 探し求め て いる と 、 一 頭 の 馬 を 曳い た 男 が 、
1073
,2669,5: 将門 も 、 馬上 から
^
見 まわし た 。
1073
,2725,3: 大 玄関 を
^
見 まわし て いる と 、 横 の 家人 小屋 から 、 武士 が 出 て 来 た 。
1073
,2775,18: そして 、 予期 し なかっ た 落着き に つつま れ た よう に 、 あたり の たたずまい を
^
見 まわし た 。
1073
,6786,12: —— が 、 ひろい 天地 と は 思っ た が 、 さて
^
見 まわす 所 、 坂東 十 州 の 平野 で は 、 頼む 木蔭 も 多く は ない 。
笑い出す
(笑う.出す)
延べ語数:
178
0003
,1709,19: 」 と 思い切り 罵倒 し て やっ た が 、 マア 坊 は こんど は 怒る どころか 、 げらげら
^
笑い 出し た 。
0003
,3199,5: 竹 さん は くすくす
^
笑い 出し て 、
0011
,152,20: お かみさん は 、 いかにも 不機嫌 そう に 眉 を ひそめ 、 それ から 仕方 無 さ そう に
^
笑い 出し 、
0027
,1487,20: うわっ はっ は 、 と まず 、 ヒラメ が 大声 を 挙げ て 笑い 、 マダム も クス クス
^
笑い 出し 、 自分 も 涙 を 流し ながら 赤面 の 態 に なり 、 苦笑 し まし た 。
0027
,1564,3: 奥さん は
^
笑い 出し 、
0053
,363,7: 男 の よう な 声 で
^
笑い 出し た 。
0053
,445,16: うなずい た が 、 それ が われ ながら 神妙 だっ た ので 、 鶴雄 は
^
笑い 出し た 。
0053
,714,9: そして 、 お たがい 顔 を 見合っ て
^
笑い だし た が 、 鶴雄 は 笑い やむ と 、
0053
,1920,4: 小田 は 何となく
^
笑い 出し た 。
0053
,2304,5: 小郷 は 急 に
^
笑い 出し た 。
0054
,1702,25: 針 助 を 睨む よう に 見る と 、 針 助 は ふと 狼狽 の 色 を 見せ た が 、 やがて 急 に
^
笑い 出し て 、
0055
,1085,3: そして また
^
笑い だす と 、
0055
,1166,1:
^
笑い 出し た 。
0055
,1185,7: すると 、 男 は 急 に
^
笑い 出し た 。
0055
,1380,3: と 、
^
笑い 出し た の だっ た 。
0055
,1400,11: と 、 思わず きく と 、 男 は 急 に
^
笑い 出し た の だっ た 。
0055
,1457,11: 信吉 が そう きく と 、 男 は 急 に
^
笑い 出し た 。
0055
,1577,6: 新内 語り は 急 に
^
笑い 出し た 。
0060
,668,1: なかでも
^
笑い 出し た の は 、 MOS 型 LSI の 取り扱い 注意 で ある 。
0060
,9135,16: マック ペイント を 一目 見 た とき 、 湧き 上がっ て き た の は
^
笑い 出し たい よう な 驚き だっ た 。
0065
,161,23: 踊ら せ た 繰り 手 の 心 が のり 移っ た よう に 、 彼 は しまり も なく ゲラ ゲラ と
^
笑い 出し た 。
0067
,36,4: 久助 君 は
^
わらい だし た 。
0067
,112,35: すると とたんに 、 その にがかっ た もの が 、 すずしい あま さ に 変わっ て 、 じつに 口 の 中 が 爽快 に なっ た ので 、 久助 君 は ひとり で 、 クックッ と
^
わらい だし て しまっ た 。
0067
,181,17: すると 彼女 は 、 なにか おかしい 返事 を 聞い た の だろ う 、 とつぜん クックックッ と
^
わらい だし た 。
0080
,440,7: 「 はっ はっ はっ 」 博士 は
^
笑い だし た 。
0080
,635,4: と 博士 は
^
笑い だし た 。
0081
,677,23: とつぜん ラツール が 、 かかえ て い た 椰子 の 枯草 を 前 に ほうりだし て 、 大きな 声 を たて て
^
笑い だし た 。
0087
,1511,10: 帆 村 の 言葉 を 聞い て 土居 は
^
笑い 出し た 。
0087
,1751,5: そして 声 に 出し て
^
笑い 出し た 者 も あっ た 。
0089
,155,32: 二宮 少年 は むずかし 屋 の 四 本 君 が 、 自分 と 同じく 時計 屋敷 探険 を 強く 主張 し て いる こと を 知っ て 、 そう いっ て
^
笑い だし た 。
0095
,2442,8: すると ドレゴ が 、 わ は は と
^
笑い 出し た 。
0098
,1615,6: どういう 了簡 か 私 も
^
笑い 出し た 。
0138
,689,7: これ に は 監房 じゅう が
^
笑い 出し 、 実に 大笑い を し た 。
0138
,1157,4: 思わず 腹 から
^
笑い 出し た 。
0139
,55,10: いくらか 子供 らしく 歎息 する 母親 に 、 源一 は
^
笑い 出し た 。
0140
,546,2: 伸子 は
^
笑い 出し た 。
0140
,945,14: 断定 的 に 素子 が いっ た ので 、 蕗子 も 伸子 も
^
笑い 出し た 。
0140
,2636,3: 伸子 は
^
笑い 出し た 。
0140
,3834,36: 小川 豊助 が 、 当惑 し た よう に 、 雷 が 主人 で ある 自分 の 責任 で ある よう に 額 に 手 を やっ た ので 、 こわがっ て いる 伸子 まで
^
笑い 出し た 。
0141
,234,3: ゴルシュキナ は
^
笑い 出し て 、 伸子 の 手 を とっ た 。
0141
,239,5: こんど は 伸子 が
^
笑い 出し た 。
0141
,476,16: 妙 に 含蓄 の ある 調子 で 瀬川 が 力説 し た ので 、 みんな
^
笑い 出し た 。
0141
,782,14: 伸子 は 思わ ず 、 その 浴室 の ずば抜け た 広 さ に
^
笑い 出し た 。
0141
,2274,6: そして 伸子 は 、 ふっと
^
笑い 出し た 。
0141
,2883,60: 自分 も 何 か 用事 で 廊下 へ 出 て 来 た 拍子 に 、 小さい 伸子 が 来 かかる の を 見 て 、 ひょいと 掬い 上げ た という の なら ば 、 そう する ポリニャーク に 陽気 な いたずら っ子 の 笑い が あっ た はず だ し 、 伸子 も 、 びっくり し た 次 に は
^
笑い 出す 気分 が うつっ た はず だっ た 。
0141
,9130,44: モスクヷ 生活 について の あれこれ 雑談 の 末 、 日本 の 天皇 という もの について あなた は どう 考え て おら れ ます か 、 と 訊か れ た とき 、 伸子 は あんまり その 質問 が 思いがけなかっ た から ベッド の 上 で
^
笑い 出し た 。
0141
,11708,7: と 云っ た ので 、 みんな が
^
笑い 出し た 。
0141
,13211,24: やがて 軽い やき もち を より 多く の 茶目 気 で あらわし た よう な いたずら の 気分 が わかっ て 二 人 は
^
笑い 出し た 。
0141
,14215,25: 体 を かたく する よう な 気持 で きい て い た 伸子 は 、 しばらく する と 、 小さい 声 を たて て
^
笑い だし た 。
0141
,15360,4: 心 の 中 で
^
笑い だし たく も あり 、 腹 も 立ち 、 よ 。
0141
,15806,12: 風呂 ぎらいだった 和一郎 の 毛脛 を 考え て 、 伸子 は
^
笑い 出し た 。
0141
,15863,7: 悄気 て い た つや子 が
^
笑い だし た 。
0141
,17608,4: 伸子 は 、
^
笑い だし た 。
0141
,18342,3: みんな が
^
笑い 出し た 。
0141
,18589,20: 鞄 ぐらい 、 と 目 の 前 に ある 物 について いう の が おかしく て 、 伸子 は
^
笑い 出し た 。
0141
,19478,34: ファインダー を のぞきこん で い た 青年 は 、 しきりに 苦心 中 らしかっ た が 、 遂に 彼 が その 顔 を あげ て 何 か いう と 、 娘 たち は 、 ひどく
^
笑い 出し た 。
0141
,19991,4: 伸子 は 、
^
笑い 出し た 。
0141
,20470,9: 伸子 も 素子 も 、 蒲原 自身 も
^
笑い 出し た 。
0142
,504,15: いかにも 、 それだけ は 確実 だ 、 という 云い かた で 、 ひろ子 は 思わず
^
笑い 出し た 。
0142
,1362,2: と 、
^
笑い 出し た 。
0144
,170,21: 悪魔 が 屋根 から もんどり うっ て 飛ぶ 様子 を 想像 し て 、 ゴーリキイ が 笑う と 、 祖母 も
^
笑い 出し 、
0336
,298,7: ( 被告 席 身体 を ゆすっ て
^
笑い 出す ) ( 以下 略 ) 」
0415
,20,16: 原稿 を あけ て み て 、 わたし は おこる より 先 に 呆れ 、 やがて
^
笑い 出し た 。
0459
,15,1:
^
笑い 出す と だらし なく はめ を 脱し た 事 。
0544
,92,4: おれ は あぶなく
^
笑い 出し そう に なっ た 。
0545
,461,2: おれ は
^
笑い 出し た が 、 憤怒 は 笑い と 共に 高まる 。
0553
,32,41: ダブル の 上衣 、 ポマード を ぬっ た 髪 、 ぴかぴか 光らし てる ダンス 用 の 靴 、 それで 尻もち を つい て 、 手足 を 宙 に ばたばた 泳が し てる 様子 が 、 まったく 滑稽 で 、 俺 は
^
笑い だし た し 、 他 の 酔客 も 笑っ た 。
0557
,422,18: 有松 夫人 と 久木 未亡人 は 眼 を 見合っ て 頼 笑み 、 河口 と 吉岡 は
^
笑い だし た 。
0560
,339,15: 議論 し てる の か と 思う と 、 そこで 、 二 人 とも
^
笑い だし て しまい まし た 。
0569
,190,3: 愛子 は 突然
^
笑い だし て 、 腕 を 引っこめ 、 両手 を 腰 に あてがい 、 時彦 と 同じ よう な 姿勢 を 取る 。
0572
,382,5: そして 彼 は 突然
^
笑い だし た 。
0578
,338,7: そして 暫く たっ て 、 ふい に
^
笑い だし まし た 。
0591
,259,2: 私 は
^
笑い だし た 。
0597
,457,23: 北村 は 何 か 衝激 を 受け た よう に きっと なっ た が 、 次に は 急 に 変っ て 、
^
笑い だし た 。
0597
,1711,3: 周 は
^
笑い だし た 。
0599
,220,3: それから ふい に
^
笑い だし た 。
0619
,288,5: そう 云っ て 私 が
^
笑い だし たら 、 すぐ 泣き やん で 自分 も 笑い だし た 。
0619
,288,15: そう 云っ て 私 が 笑い だし たら 、 すぐ 泣き やん で 自分 も
^
笑い だし た 。
0621
,431,3: その あげく に
^
笑い だし まし た 。
0629
,11,8: 私 が こう 書く と 皆さん アハハ と
^
笑い だす かも 知れ ない が 、 そういう 方々 の 何 割 か が 実は 日常 か ゝ る 奇怪 な 論証 法 を 友 として おら れる 筈 だ 。
0645
,175,25: そして 、 ちかごろ の 学生 は 、 うれし がる と 、 だらし なく 相好 くずし て 、 ゲタ ゲタ と バカ の よう に
^
笑い だす の で ある 。
0645
,374,17: 一 人 の パンパン は 尻ごみ の 代わり に もはや 堪ら なく なっ て 、 ゲタ ゲタ
^
笑い 出し た 。
0645
,375,9: 一 人 の パンパン も 仕方 なし に
^
笑い だし た が 、 彼女 は 気立て が よかっ た から 、 急 に 思いきっ た 顔 を つくる と 、 気の毒 な 病人 の 枕元 へ にじりよっ て 、 病人 の 手 を にぎり 、 顔 を よせ て 、 さ ゝ やい た 。
0683
,82,31: ふだん は オレ なぞ と も 云っ て まし た が … … 」 馬鹿笑い の 男 が 部屋 の 隅 で きい て い て 、 今度 は クス クス
^
笑い だし た ので 、 寒 吉 は 三高 が 気の毒 に なっ た 。
0706
,58,6: 私 は バカ らしく なっ て
^
笑い だし た が 、 弁 吉 は 大 喜び で 、
0715
,179,7: これ を 聞く と ニンジ は
^
笑い 出し て しまい まし た 。
0728
,271,14: まるで 、 思いがけなく 、 ゼンマイ の ネジ が 狂っ た よう に 女 が
^
笑い だし た 。
0732
,3298,5: 彼 の 妻 は
^
笑い だし た 。
0735
,129,9: 居 合わし た 数 人 の 人 たち が
^
笑い だし て 、
0747
,337,9: パンパン は 私 を 見る と 、 みんな ゲラゲラ
^
笑い だす の で ある 。
0747
,477,4: 従卒 ども は ゲラゲラ
^
笑い だし や がる し 、 しかし 、 今 まで ウッカリ し て い た が 、 パパ という 言葉 は 、 実際 凄い 言葉 だ 。
0759
,4122,2: 長平 は
^
笑い だし た 。
0759
,4396,26: 先ず 同僚 に 向っ て こう 報告 する と 、 キッピイ さん は 有名人 と みえ て 、 女の子 たち は 顔 を 見合せ て
^
笑い だし た 。
0759
,7066,10: 青木 は こう 長平 に 語っ て 、 カラカラ
^
笑い だし た が 、
0759
,7568,16: ルミ子 は 自分 の 気持 が 改まっ て いる の を 羞 じ て 、
^
笑い だし た 。
0761
,350,10: 私 を 大 激励 し て 、 とたんに ゲラゲラ
^
笑い だし た 。
0771
,445,8: お 絹 は 自分 の 言葉 に
^
笑い だし て 、
0774
,673,17: と 虎 之 介 は 腹 を シッカ と かかえ て 、 断末魔 の 如く に
^
笑い だし た 。
0779
,360,16: その 岩 は 、 にわかに ゆれ て 、 ミズミズ しい 豪快 な 音 を たて て
^
笑い だし た 。
0793
,292,20: 障子 の 外 で 様子 を うかがっ て い た お 竹 の 仲間 たち が たまりかね て ドッ と
^
笑い だす 。
0795
,88,12: と 云っ た ので 、 彼 も 声 を たて て
^
笑い だし た が 、 その ハズ ミ に よい こと に 気がつい た 。
0802
,478,10: あの 人 らしく も ない 」 九 太夫 は クツクツ
^
笑い だし た 。
0832
,213,26: 私 に 限っ た こと で は ない が 、 酔いどれ ども は 一読 ゾッと わが身 の ごとく 肝 を 冷やし 、 つづい て ゲタ ゲタ
^
笑い だす ところ で あろ う 。
0850
,26,56: もう 印刷所 へ 原稿 が 廻し て あり 、 校正 が で て いる 最中 に すね はじめ て 、 あした まで に 何 か 書い て 頂戴 よ 、 とか 、 之 を 飜訳 し て 頂戴 よ 、 とか 、 じゃ 君 自身 書き たまえ 、 ウン 僕 も 書く けど さ 、 弱々しく
^
笑い ださ れる と 仕方 が ない ので 、 二 人 で よく 徹夜 し て 原稿 を 書い た 。
0852
,22,73: 細く 長く 生きる こと は 性 来 私 の にくむ ところ で 、 私 は 浪費 の あげく に 三 日間 ぐらい 水 を 飲ん で 暮さ ね ば なら なかっ たり 下宿 や 食堂 の 借金 の 催促 で 夜逃げ に 及ば ね ば なら なかっ たり 落武者 の 生涯 は 正史 に のこる 由 も なく 、 惨 又 惨 、 当人 に 多少 の 心得 が ある と 、
^
笑い ださ ず に い られ なく なる 。
0854
,108,3: 私 が ゲラゲラ
^
笑い だし た もの だ から 、 キョトン と 手 を たれ て 、 不思議 な 目 で 私 を 見つめ て いる 。
0854
,364,50: 朝 、 目 を さまし て 、 とび 起き て 、 紙 フウセン を ふくらまし て 、 小さな 部屋 を つき まわっ て 、 一 人 で キャアキャア 喜ん で い たり 、 全裸 に なっ て 体操 し たり 、 そして 、 急 に 私 に だきつい て ゲラゲラ
^
笑い だし たり 、 娼家 の 朝 の 暗 さ が ない ので 、 私 は この 可愛い 女 が 好ましかっ た 。
0856
,63,9: 女 も ボン ヤリ し て い たり 、
^
笑い だし たり 、 怒っ たり 憎ん だり し た 。
0892
,57,19: これ また シン ミリ し た その 場面 に 一種 異様 な 効果 を あたえ 、 見物 は げらげら
^
笑い だし た 。
0929
,45,25: 「 見てくれ 根性 」 「 抜駆け 根性 」 と 類型 化 する と 、 「 それなら 私 の 中 に あり ます わあ 」 と
^
笑い だす の で ある 。
0943
,134,48: 主 水 は いよいよ 平伏し て 、 御 高家 御 同座 で は 申しあげ かねる こと な ので 、 お ゆるし ねがい たい と 言う と 、 宗春 卿 は お 糸 の 方 の ほう へ 底意 の ある 眼 づか い を し ながら ニヤニヤ
^
笑い だし た 。
0947
,474,8: 「 私 が 名 を 名乗っ て 、
^
笑い ださ なかっ た の は 、 過去 現在 を通じて 、 あなた だけ です 」
0947
,1693,7: 読ん で いる うち に 、
^
笑い だし て しまう こと も ある し 、 キザ だ と 思っ て 、 顔 を しかめる こと も ある 。
0947
,2763,7: と 、 いっしょ に なっ て
^
笑い だし た 。
0947
,3105,41: もう いちど 、 おだやか な 人柄 の 紳士 と 対坐 し て み たい と ねがっ て い た が 、 こんな 折 に 秋川 に 会える の か と 思う と 、 気持 が はずん で き て 、 ひとりでに
^
笑い だし そう に なる 。
0947
,3375,8: 神月 は 、 ひきつっ た よう に
^
笑い だし た 。
0947
,3377,12: あまり 大きな 話 な ので 、 サト子 も 釣ら れ て
^
笑い だし た 。
0947
,3534,15: 芳夫 が 座席 の うし ろ に 倒れ て 、 腹 を 抱え て
^
笑い だし た 。
0947
,3931,6: サト子 は おかしく なっ て
^
笑い だし た 。
0947
,3950,8: そこ まで 言う と 、 急 に
^
笑い だし ながら 松林 の ほう を 指さし た 。
0948
,1094,21: 主任 は 薄 眼 に なっ て 聞い て い た が 、 やりきれない といった ようす で 、 クス クス
^
笑い だし た 。
0949
,19,5: 伊 良 は ニコニコ
^
笑い だし て 、
0952
,155,35: ギリギリ の ところ で 茶席 へ 追いこん で やろ う と 思っ て 、 頭 の なか で 席 入り の 段 取 を こね まわし て いる うち に 、 面白く なっ て 、
^
笑い だし そう で 困っ た わ 。
0954
,148,7: そう いう と クス クス と
^
笑い だし た 。
0954
,207,3: 滋子 は 思わず
^
笑い だし て 、
0956
,3857,24: この 頃 儂 は な 、 都 の 奴等 の こと など を ふと 思い出す と 、 腹 を 抱え て 大声 で
^
笑い 出し たく なる の だ 。
0978
,865,3: クス クス と
^
笑い 出し た
0981
,2039,5: とうとう ゲラゲラ 、 ゲラゲラ と
^
笑い 出し た
0983
,406,10: それで 仲蔵 と お よね が 声 を そろえ て
^
笑い だす 。
0985
,96,14: 柴田 だって さ 、 しかた が ない ——( 自分 を 振 返っ て
^
笑い 出し て いる ) クラス の 連中 、 元気 か ね ?
0985
,2615,35: 欣二 ( 父 から 突飛ばさ れ た 拍子 に 、 椅子 に ドシン と 掛け た まま 、 ポ カン と し て い た が やがて 手斧 に 眼 を やっ て ニヤニヤ
^
笑い 出し て いる ) … … フー 。
0987
,629,18: ( 義一 の 背 を つつい たり し ながら 、 それ を 聞い て い た 黒川 も
^
笑い 出す 。
0987
,760,7: 黒川 も 今井 も 釣ら れ て
^
笑い 出す 。
0987
,761,10: 最後 に 人見 まで が 、 歪ん だ 顔 で
^
笑い 出し て いる 。
0987
,2688,13: ( と 、 ヘドモド し て いる 友吉 の 様子 を 見 て
^
笑い 出す ) いっ たら いい じゃ ない か 、 片倉 。
0987
,2785,5: 竜子 も 釣ら れ て
^
笑い 出す が 、 しかし 眼 は 、 いぶかし そう な 、 びっくり し た 色 を 浮べ て 友吉 を 見 ながら 。
0987
,2993,23: 若い 女 、 すぐ そば で は 友吉 の 言葉 が 聞き取れる と 見え 、 不意 に プーッ と 吹き出し 、 ゲラゲラ
^
笑い 出し て 、 嘲笑 の 手つき で 友吉 を 指す 。
0987
,2994,5: 他 の 一同 も ゲラゲラ
^
笑い 出す 。
0988
,201,16: その くせ 、 下げ た 頭 を まだ 上げ ない うち から 、 クス クス と
^
笑い 出し て いる 。
0988
,368,21: 釣ら れ て ルリ も その 子供 らしい 言い方 に まだ 涙 の 溜 つ て いる 目 の まま 、
^
笑い 出し た 。
0988
,2247,41: その うち に ルリ さん は 僕 の 困 つ て いる のに 氣 が つい て 、 自分 で も ビックリ し た よう で 、 暫く 默 つて 僕 を 見詰め て い まし た が 、 やがて
^
笑い 出し まし た 。
0988
,3239,6: そして 不意 に 、 アッハッハハハ と
^
笑い 出し た 。
0988
,3340,17: 女 は それ を しばらく 見送 つ て い た が 、 急 に ゲタ ゲタ と
^
笑い 出し 、 片手 を 高く こちら へ 向 つて 上げ た 。
0988
,5518,14: いかにも 久子 さん らしい 考え方 で 、 聞い て い て 僕 は
^
笑い 出し まし た が 、 笑い ながら 、 急 に 目 が 開い た よう な 氣 が し た の です 。
0988
,5668,6: … … 久子 さん が ゲラゲラ
^
笑い 出し まし た 。
0988
,5669,6: すると 釣ら れ て ルリ も
^
笑い 出し まし た 。
0993
,322,16: ( と 言っ て から口 を 手 で ふさい で 下 を 向い て クス クス
^
笑い 出す ) フフ 、 フフ 、 フフ !
0993
,335,3: ( これ も
^
笑い 出し て いる )
0993
,1628,4: 金吾 ( 思わず
^
笑い 出す ) は は 、 まったく だ あ 、 は は !
0993
,2925,13: 横田 ( 畑 の フチ に 立 停っ て 、 ニヤニヤ と
^
笑い 出す ) は は 、 へ へ へ 、 やっぱり ここ に 来 て い た ね 。
0993
,3504,9: 敏子 ( 涙声 の まま で 快活 に
^
笑い 出す ) 小 父さん 、 今 でも 盆踊り の 歌 、 うたっ てる ?
0994
,340,3: ( 又
^
笑い 出し て いる ) いい よ 、 いい よ 。
0994
,517,8: 御 橋 … … ( クス クス
^
笑い 出し て いる ) … … フ 。
0994
,1147,6: 御 橋 ( フッ と
^
笑い 出し て いる ) … … この 奧 の 仙川 だ とか 、 もつ と 遠く から も 、 市内 へ コエ くみ に 行く 。
0995
,780,7: 花岡 ふ 、 ふ ——( ゲラゲラ
^
笑い だし て いる ) そう か 、 ヒヒ !
1000
,30,33: 大 鏡 は 時 平 を 悪く ばかり は 云わ ず 、 愛す べき 点 が あっ た こと を も 伝え て いる 中 に 、 可笑しい こと が ある と 直ぐ
^
笑い 出し て 笑い が 止まら ない 癖 が あっ た と 云う が 如き は 、 無邪気 で 明朗 濶達 な 一 面 が あっ た こと を 證 する に 足りる の で ある が 、 その 一 例 として 滑稽 な 逸話 が ある 。
1013
,405,5: と 姉 娘 が
^
笑い 出し まし た 。
1013
,487,8: と 娘 は 面白 そう に 、
^
笑い 出し まし た 。
1013
,694,22: と その 時 の こと を 思い出し た の でしょ う 、 ジーナ は 声 を 立て て 、 ホホホホホホホ と
^
笑い 出し まし た 。
1013
,977,5: オホホホホ 、 と 今にも
^
笑い 出し そう に 、 悪戯 っぽ そう な 声 でし た けれど 、 その 悪戯 っぽい 声 の 中 に 何 か 妙 に 、 淋し さ が 籠っ て いる よう な 気 が し まし た 。
1013
,1190,28: 「 オテガミクダサラナイノデ … … ワタクシタチ … … マイニチシンパイシテオリマス … … ドウナサツタノ … … デスカ … … 」 と 判じ 判じ 読ん で 、 オホホホホホホホ と 、 母 は
^
笑い 出し まし た 。
1064
,52,6: と 、 ここ で げらげら
^
笑い 出し て 、 かねて 半信半疑 だっ た 私 の 疑問 に 、 こう 結論 を つけ て くれ た 。
1072
,5870,5: 左右 太 は 、
^
笑い 出し た 。
1073
,1621,14: 」 と 、 不 死人 は 、 彼 の 当惑 を 見 て 、
^
笑い だし た 。
1073
,3492,30: —— が 、 そこ まで は いえ ない で いる と 、 顔 いろ だけ で 、 不 死人 は 、 将門 の 心 を 読み取っ た よう に 、
^
笑い 出し た 。
1172
,105,11: 妓 は 顔 を あげ て 、 発作 的 に
^
わらい 出し た 。
1172
,1071,19: 吉良 兵曹 長 は 、 首 を 後ろ に そらせ ながら 、 引き つっ た よう な 声 で
^
笑い 出し た 。
1172
,1140,14: 言い 終る と 、 身の毛 も すくむ よう な 不快 な 声 で
^
わらい 出し た 。
1173
,1048,9: 女 は 突然 歌い 止める と 大きな 声 で
^
笑い 出し た 。
1173
,1076,16: その 言葉 を 聞く と 男 は 突然 低い 濁っ た 声 で ふ ふと
^
わらい 出し た 。
1173
,1133,7: 男 は 太い 濁っ た 声 で
^
笑い 出し た 。
1174
,1793,8: 城 介 は 突然 大きな 声 で
^
笑い 出し た 。
1174
,5250,7: 栄介 は しゃがれ た 声 で
^
わらい 出し た 。
1177
,83,2: 娘 は
^
笑い 出し た 。
1177
,183,3: 安達 は
^
笑い 出し た 。
1177
,430,4: 兵士 は 大声 で
^
笑い 出し た 。
1177
,590,7: びっくり し て 、 彼 は
^
笑い 出し た 。
1177
,918,7: その 白い 頭 を そらせ 娘 は
^
笑い 出し た 。
考え込む
(考える.込む)
延べ語数:
151
0053
,1090,11: 小田 は しばらく その 音楽 を きき ながら 、 何 か
^
考え こん で い た が 、 急 に 灰皿 の 中 へ 煙草 を 捨てる と 、 きっと し た 表情 に なっ て 、
0053
,3353,8: そう 言っ て 、 小田 は ふと
^
考え こん で い た が 、 やがて 、 起ち 上る と 、
0053
,3965,6: と 、 司法 主任 は
^
考え こん で い た が 、 やがて 、
0054
,1840,6: 次郎 は だまっ て 、
^
考え こん で い た が 、 やがて ひょいと 足許 を 見 た 途端 、 唇 まで 真青 に なっ た 。
0066
,42,14: いつも 、 夕暮 の 湖 の 紅 鶴 の よう に 、 しょんぼり と
^
考え こん で いる 。
0076
,27,16: 烏 啼 の 心友 は 、 ひどい 猫背 を 一層 丸く し て しばらく じっと
^
考え こん で い た が 、 やがて 彼 は 黒 眼鏡 の 奥 に 、 かっと 両 眼 を 開き 、 両手 を ぽん と 打っ た 。
0078
,270,17: と 、 袋 猫 々 探偵 は 、 腕 を 組み 、 首 を かしげ て
^
考え こん で しまっ た 。
0079
,260,3: なに を ぼんやり
^
考え こん で いらっしゃる の 」
0079
,505,6: と 、 東 助 は
^
考え こん だ が 、 すぐ に は 思い出せ なかっ た 。
0080
,497,6: が 、 そんな こと で
^
考え こん で 、 多く の 時間 を つぶす わけ に は いか ない 。
0081
,1004,15: 彼 は 、 砂 の 上 に 腰 を おろし て 、 ぼんやり と
^
考え こん だ 。
0082
,2121,8: 戸山 少年 は 、 何 か しきりに
^
考え こん で い た 。
0082
,2942,4: 博士 は しきりに
^
考え こん で い た の だっ た 。
0089
,346,6: どう し た もの か と
^
考え こん で いる とき 、 どこ から か 、 異様 な うなり 声 を 聞い た 。
0091
,290,20: 学校 で の お 昼休み の 時間 、 運動 場 の すみ の 木柵 に よりかかっ て 、 ぼんやり
^
考え こん で いる 、 道夫 の 肩 を 、 そう いっ て たたい た 者 が あっ た 。
0095
,608,13: 水戸 は 椅子 の 中 に 深く 身体 を 沈め て 、 じっと
^
考え こん で いる 。
0098
,218,7: 妻 は さし うつ向き 、 よく
^
考え こむ 眼 つき で ある 。
0140
,1698,9: 伸子 を 折 に ふれ て 真剣 に
^
考え こま せる 問題 が あっ た 。
0140
,2803,6: 伸子 は 、 真面目 に
^
考え こん で 、 じっと 三 人 の 垢 だらけ の 若い 顔 々 を 見守っ た 。
0140
,2892,9: 紫 メリンス の 前かけ を しめ て 、
^
考え こん で い た 伸子 は 、 上り が まち に 腰かけ た まま 、 うし ろ の 襖 が 細目 に あけ られ た の に 気づか なかっ た 。
0140
,4175,41: 伸子 は 、 自分 が さ し ず に まかせ て 、 いとど しく 、 という 文章 を 書き うつさ なけれ ば なら なかっ た その 宵 の 切ない 心持 を 思い出す より も しばしば 、 そして 、 その 度 に
^
考え こむ 気分 に 誘わ れ ながら 、 相川 良之 介 が 、 あんなに むき に 、 人目 から 画帖 を かくして 、 描い て い た 姿 を 思いおこし た 。
0140
,5206,7: この こと は 、 伸子 を 深く
^
考え こま せ た 。
0141
,664,5: しばらく 沈黙 し て
^
考え こん で い た 素子 は 、
0141
,1472,54: 四 階 の 自分 の 室 へ 戻る 階段 を ゆっくり のぼり ながら 、 伸子 は 、 この パッ サージ という モスクヷ の 小 ホテル に 、 偶然 おち 合っ た 四 人 の 日本人 それぞれ が 、 それぞれ の 心 や 計画 で 生き て いる 姿 について 知ら ず 知ら ず
^
考え こん だ 。
0141
,1496,6: そして 、 彼 は ちょっと
^
考え こん で い た が 、
0141
,4199,29: 食事 の ため に 素子 と 会う 約束 の 時間 が 来る まで 、 伸子 は アストージェンカ の 室 の ディヴァン の 上 へ よ こ に なっ て
^
考え こん で い た 。
0141
,9102,43: そういう 或 る 日 、 伸子 にとって は 一 日 で 一番 き もち の いい 湯上り の 時間 だっ た に かかわら ず 、 彼女 は 緊張 し た 眼 を 病室 の 白い 壁 に くぎづけ に し て 、
^
考え こん で い た 。
0141
,14381,21: 肥っ た 男 は 、 二つ の 指 で 下 唇 を つまむ よう に し て しばらく 黙っ て 、
^
考え こん で い た 。
0141
,14595,1:
^
考え こみ ながら 、 伸子 が 目 を やっ て いる 室 の 露台 窓 から は 、 せまい 裏通り のむ こう 側 の 建物 の てっぺん に ある 室内 が 見え て い た 。
0141
,14678,3: 蜂谷 は
^
考え こん で 歩い た 。
0141
,15265,1:
^
考え こみ ながら 出かけ て い た 足 を 、 伸子 は 急 に とめ た 。
0141
,16714,41: 素子 から の 手紙 で 、 思いがけない こと を はじめて 知っ た 伸子 は 、 モスクヷ で 母親 を そんな 度 はずれ に 行動 さ せ た ひそか な 動機 は 何 な の だっ た の だろ う と 、
^
考え こま ず に い られ ない の だっ た 。
0141
,17665,4: 伸子 は 、
^
考え こん で いる ため に ふだん より ちんまり し た 顔つき で 蜂谷 を 見 た 。
0141
,18192,7: —— 考えれ ば 考える ほど 伸子 を
^
考え こま せる 言葉 —— 伸子 の 欲望 とともに 自覚 さ れ ない 奥底 に 育っ て い て 、 あの とっさ に 、 動かし がたく 作用 し た この ひとこと 。
0141
,18972,14: 伸子 は 、 その 評論 を よみ 終っ て も 、 なお じっと
^
考え こん で い た 。
0141
,19194,1:
^
考え こん で い た 伸子 を 我 に かえら せ て 誰 か が ドア を ノック し た 。
0141
,20840,6: 山上 元 は 、 ちょっと
^
考え こん だ 。
0141
,21015,10: いつか 伸子 の 注意 は 字 から それ て 、
^
考え こん で いる の だっ た 。
0255
,103,11: 結婚 の 問題 にあたって 、 私 たち を 深刻 に
^
考え こま せる 托 児 所 が ない という こと 、 炊事 、 洗濯 が 社会 化 さ れ た 家事 に なっ て い ない こと が 、 離婚 の 場合 、 また 切実 な 問題 と なり 、 桎梏 と なっ て 来る 。
0269
,8,14: わたし は 、 偶然 、 その ところ を よん で 、 何と なし
^
考え こん だ 。
0511
,6,33: 人達 の 笑い ながら しゃべっ て 居る 時 に 私 は 何 か よん だ もの の 中 の 主人公 なんか を 思っ て 別に 気 も つか ず 悪気 も なくっ て
^
考え こん で 居る と 、 いきなり 私 の 母 は 私 の 体 を ゆすっ たり 大きな 声 を 出し たり し て 私 の 思っ た 事 を めちゃめちゃ に こわし て おい て 、 別に あやまり も し ない で 私 の かお を 大穴 の あく ほど 見 て 一 人 ごと の よう に 「 妙 な 子 だ よ 」 と 云う 。
0538
,408,4: 三 人 、 一寸
^
考え こん で しまう 。
0540
,18,11: だが 、 ふと 杯 を 置い て 、 私 は
^
考え こん だ 。
0542
,365,3: 私 は
^
考え こみ ながら 会社 を 出 、 考え こみ ながら 街路 を 歩い た 。
0542
,365,10: 私 は 考え こみ ながら 会社 を 出 、
^
考え こみ ながら 街路 を 歩い た 。
0548
,329,10: 私 は 後片付け を し て 、 炬燵 で しばらく
^
考え こん だ 。
0550
,140,9: 返事 を せ ず に 、 彼女 は
^
考え こん で いる 。
0552
,139,4: 女 が 黙っ て
^
考え こむ こと なんか 、 どうせ 下らない こと に きまっ て いる 。
0554
,151,2: なにか
^
考え こん で 、 それ から ふい に 、 く たり と 姿勢 を くずし た 。
0554
,750,11: きっぱり 言いきっ て 、 彼女 は 眼 を 見据え て
^
考え こん だ 。
0555
,259,4: 上目 を 見据え て
^
考え こん だ 。
0555
,496,0:
^
考え こみ ながら 夕食 を すまし た が 、 どうにも 落着 か ず 、 自動車 を 駆っ て 小泉 美枝子 を 訪れ た 。
0563
,180,5: 村尾 さん は ちょっと
^
考え こん で 、 頭 の 中 を 整理 する らしく 、 そして 話し まし た 。
0576
,121,2: なにか じっと
^
考え こん で いる よう だっ た 。
0576
,122,3: 兄さん が
^
考え こん でる 時 は 、 怒っ てる よう に も 見える 。
0576
,123,5: 怒っ てる 時 は 、
^
考え こん でる よう に も 見える 。
0581
,73,30: 酔っ た はずみ に 、 二 人 きり の 時 、 その こと を 話し て み まし たら 、 檜山 さん は 急 に 真顔 に なっ て 、
^
考え こん で しまい まし た 。
0584
,16,7: そして そのまま 自席 に 就き 、 ぼんやり
^
考え こん で い ます と 、 専務 の 水町 周造 から 呼びつけ られ まし た 。
0584
,187,16: でも 久保 は 、 また 口 を 噤ん で 、 立川 を 眺め ながら 、
^
考え こみ まし た 。
0585
,355,14: それ なら ば … … と 仁木 は 両 腕 を 組ん で
^
考え こみ まし た 。
0586
,325,16: 「 五郎 」 の 二 階 に 戻っ て き た 秦 は 、 なにか 深く
^
考え こん で い た 。
0586
,344,4: そして 彼 は また
^
考え こん だ が 、 やがて 話し だし た 。
0587
,289,0:
^
考え こん で 歩い てる うち に 、 木原 は うっかり そこ へ 踏みこん で 、 片方 の ズボン の 裾 を 泥まみれ に し まし た 。
0588
,32,16: そして 嵩張っ た 紙幣 束 を 金庫 に しまっ て から 、 こんど は 真剣 に
^
考え こみ まし た ね 。
0589
,383,6: 北川 さん が へん に
^
考え こん でる ので 、 おれ は 気 を 利か せ て 、 やがて 出 て 行っ た 。
0591
,417,5: 私 が 黙っ て
^
考え こん でる と 、 桃代 の 方 から 打ち切る の だ 。
0591
,472,10: さむざむ と し た 思い で 、 一 人
^
考え こん で 、 飲ん で いる と 、 いつのまにか 喜美子 が 来 て いる 。
0592
,232,5: 時々 眉根 を 寄せ て
^
考え こん だ が 、 客 に 向っ て は にやりと 笑っ た 。
0593
,145,21: その 顔 を 彼 は 伏せ がち に 、 電灯 の 光り を 避ける よう に し て 、 ともすれば なにか
^
考え こむ の でし た 。
0595
,1,63: 顔 は 美人 と いう ほど で は ない が 整っ て い て 、 皮膚 は 白粉 や けし ながら 磨き が かかっ て おり 、 切れ の 長い 眼 に 瞳 が ちらちら 光り 、 睫 が 長く 反り返っ て い て 、 まあ 深み の ない 顔 立 な の だ が 、 ちょっと 瞬き を する とか 、 ふと
^
考え こむ とか 、 なにか ごく 些細 な きっかけ で 、 眼 に 深い 陰 が 宿る の で ある 。
0597
,698,9: 北村 は 立ち上っ た が 、 そこで ちょっと
^
考え こん だ 。
0597
,1642,0:
^
考え こん でる の か 、 うっとり し てる の か 、 どちら と も 分ら ない 様子 だっ た 。
0597
,2291,4: 菅原 は しばらく
^
考え こん だ 後 、 軽蔑 的 な 微笑 を 浮べ た 。
0597
,2573,14: 菅原 は 両 の 掌 に 額 を あて て 、 何 か
^
考え こん で いる 。
0599
,206,7: 先生 は 眉根 を 寄せ て
^
考え こみ 、 それから また 酒 を 飲み だし た 。
0602
,157,22: 卵酒 を 一 合 五 勺 ほど 、 二 階 に 持っ て 上っ て 、 炬燵 に はいり 、 ぼんやり なにか
^
考え こみ ながら 、 または 娯楽 雑誌 など を 眺め ながら 、 ゆっくり 味 って 、 それから 寝床 に は いる の で ある 。
0602
,319,11: それでも やはり 、 彼女 は 白 猫 を 抱い て 何やら
^
考え こん で いる 。
0602
,454,4: 彼 は しばらく
^
考え こん で 、 突然 、 顔 を 挙げ て 言っ た 。
0603
,107,3: 二郎 は
^
考え こみ まし た 。
0612
,282,60: 近所 の 再婚 し た 人 の 子供 が きちんと し た 身なり を し て いる の に 比べ て 、 わが子 の 着たきり の 一 枚 の 夏 衣 の むさくるし さ を 見る につけ 、 新しい お母さん を 迎え て 世話 を し て もらう の が 善い の で は なかろ う か と 、 深く
^
考え こむ こと も あっ た 。
0642
,450,8: と 、 ヤス子 はつ ゝ まし く
^
考え こん で 、
0647
,446,13: 私 は 、 塔 の 中 の 部屋 で 、 夜更け まで
^
考え こん で い た 。
0653
,12,2: ソレハネー と
^
考え こむ 。
0672
,611,6: 「 だって ムッツリ 、 ションボリ 、
^
考え こん で い た ぜ 。
0686
,280,51: 『 当日 午前 十 一 時 三 十 五 分 駅 着 の 電車 で 降り た わが 社 の 矢部 文 作 記者 は 、 同じ 電車 でき た 安川 久子 が 坂 の 登り 口 で 大きな ハンドバッグ の 中 を のぞい て 何 か 思いつめ た 様子 で
^
考え こん で いる の を 見出し て 話しかけ た 。
0686
,318,5: と 一応 自信 タップリ
^
考え こん で み た が 、 彼 が 不能 者 か 、 男色 か 、 それとも 性的 に 常人 で あっ た の か 、 それだけ の こと すら も 見当 が つか ない 。
0690
,141,61: 古い 紺 ガ スリ の サツマ 上布 が 幸い に も まだ 手もと に ある から 、 それ に 花色 木綿 の 裏 を つけ て —— 落語 で は 笑われる かも 知れ ない が 、 この ゴツゴツ し た 服装 こそ は 、 雇わ れ マスター として 大通 の 装束 で は ない か 、 なぞ と ホレボレ と
^
考え こむ の で あっ た 。
0695
,51,8: こう 言っ て 武芸者 の よう に
^
考え こん で しまう 人物 も いる 。
0697
,226,20: しかし 、 この 剣法 が 余りに も 風変り で 、 また 実用 一点ばり で ある から 、 私 も
^
考え こま ず に は い られ なかっ た 。
0702
,342,3: その ため に
^
考え こん で しまっ た の で ある 。
0702
,368,17: 穴 の 中 の 久作 は この 親 の 一喝 に ふと 目 を あい て
^
考え こん だ 。
0732
,1102,26: 彼 は 盤 を かくす よう に 覆い かぶさっ て 、 五 分 、 十分 、 十 五 分 、 沈々 として 微動 も せ ず
^
考え こん で いる の で ある 。
0732
,2509,8: 才蔵 は 車中 で しばらく 黙々 、
^
考え こん で い た が 、
0734
,316,3: 男 は
^
考え こん だ 。
0744
,280,13: 牛乳 じゃ ない の か 、 と きく と 、 フシギ そう に
^
考え こん で しも う 。
0754
,717,24: いったい 亮作 は 肌身 放さ ぬ 包み の 中 に 、 いくら 持っ て いる の だろ う と 野口 は 真剣 に
^
考え こん だ 。
0757
,441,3: 光子 が
^
考え こん で 歩い て いる と 、 一服 投手 に パッタリ あっ た 。
0757
,1125,9: 居 古井 警部 は 目 を とじ て
^
考え こん だ 。
0757
,1130,4: 彼 は 又
^
考え こん だ が 、 一服 投手 を よば せ た 。
0759
,584,6: 青木 は にわかに おし黙っ て
^
考え こん だ 。
0759
,1415,3: 青木 は
^
考え こん だ が 、
0759
,3613,8: 穂積 は ちょ ッ と うつむい て
^
考え こん で い た が 、 ちょい と とがめ だ てる よう に 、
0759
,4296,7: 彼女 は 黙りこく ッ て 、
^
考え こん で い た が 、
0759
,4636,2: そして 、
^
考え こん で い た が 、
0759
,6003,41: しかし 、 警察 の 力 を かり ず 、 法律 の 名 を かり ず 、 極秘 裡 に 記代子 を とりもどす に は 、 どういう 手段 が ある だろ う か 、 と 、 せつ子 も これ に は
^
考え こん だ 。
0759
,6634,5: エンゼル は ニコニコ と
^
考え こん だ 。
0759
,7402,5: 青木 は 素直 に
^
考え こん だ 。
0771
,6,24: 虎 之 介 は 海舟 邸 の 玄関 で 、 籐 の イス に 腰 を 下し て 、 頭 を おさえ て
^
考え こん だ 。
0771
,7,39: これ が この 男 の 変っ た 癖 で 、 心配 事 が あっ て 海舟 屋敷 を 訪れる 時 に は 、 玄関 の 籐 イス に 腰かけ て 、 頭 を かかえ て 今更 の よう に
^
考え こむ 。
0771
,270,6: 心眼 を こらし て ジッ と
^
考え こむ の が 愉しく て 仕様 が ない という 因果 な 男 だ 。
0771
,481,12: 新 十 郎 は 、 つまら ぬ こと を 呟き ながら
^
考え こん だ 。
0772
,4,24: こわれ かけ た 籐椅子 が グラ つく の も 気づか ぬ 態 に 腰かけ て 、 額 に 指 を あて て ジックリ と
^
考え こん だ が ミ ロク 菩薩 の よう な 良い 智慧 は うかば ない らしい 。
0773
,2,40: 訪客 の ない 早朝 を 見 すまし て 智恵 を かりに き た の で ある が 、 手帳 を あちこち ひ ッ くりかえし て 、 キチョウメン に 書き こん だ メモ と 首 ッ ぴき に 、 入念 に
^
考え こん で は 説明 し て いる 。
0774
,562,41: その 晩 、 花 廼屋 と 虎 之 介 が 新 十 郎 の 書斎 へ 遊び に 行く と 、 彼 は 机上 の 白紙 に 図面 を ひい て 、 先客 の お 梨 江 と 二 人
^
考え こん で い た 。
0775
,21,28: 母 の 血 を うけ て 利 巧 な こと は 確か で ある から 、 粗雑 、 奔放 の よう で も 、 無口 で 陰気 で
^
考え こん で いる よう な 放心 状態 の とき 、 実は 万引 の 手口 について 新 発明 を こらし て いる の かも 知れ ない 。
0777
,725,7: 千代 は 我 を 忘れ て 、
^
考え こん で い た 。
0777
,742,18: 甚八 は 部屋 へ 戻る ど 、 天 鬼 から もらっ た 紙 キレ を ひろげ て
^
考え こん だ 。
0777
,815,4: 謎 の 文字 を
^
考え こん で いる うち に 時 を 過し て 、 夜中 に なっ て しまっ た と 見える 。
0781
,149,7: 由也 は うなだれ て 何 か
^
考え こむ 様子 。
0781
,151,10: まるで 彼 自身 が こわし た よう に ジッ と
^
考え こん で い た が 、
0782
,75,4: 菅谷 巡査 は
^
考え こん だ 。
0782
,76,0:
^
考え こむ の は ムリ が ない 。
0782
,498,15: と 菅谷 に 云わ れ て 、 オタツ は 目 を まるく し て
^
考え こん だ 。
0784
,141,13: 晴 高 に こう 云わ れる と 、 宗久 も さすが に
^
考え こみ 、 やがて ひどい 落胆 が 顔 に 黒 々 と 表れ て 黙り こむ こと も あっ た し 、 時に は フッ と 何 か 考えつい た らしく 、 やにわに 鎌首 を もたげ て 、
0784
,471,10: 通 太郎 は この 意外 な 言葉 に 、
^
考え こん で 、 答える こと が でき なかっ た 。
0784
,561,8: 克子 は 石 の よう に 、
^
考え こん で しまっ た 。
0789
,444,4: 周 信 は
^
考え こん で いる らしかっ た が 、
0789
,906,23: 新 十 郎 は こう 自分 に 向っ て 言い きかせる と 、 湧 立つ 胸 を 必死 に しずめ て 、
^
考え こん で しまっ た 。
0795
,154,12: と 野村 は 木戸 を うながし た が 、 彼 は
^
考え こん で いる ばかり で 返事 を し ない 。
0795
,236,4: 木戸 は また
^
考え こん で 歩き だし た 。
0823
,185,4: 私 は ボン ヤリ
^
考え こん で しまい まし た よ 。
0824
,134,9: と 、 私 は 大いに 悲観 的 に
^
考え こま ざる を 得 なかっ た 。
0825
,218,9: 檀 君 も 腕 ぐみ を し て
^
考え こん で いる よう な 答え を 返し た 。
0825
,230,3: 私 は ひどく
^
考え こん で しまい まし た よ 。
0825
,240,16: と 私 が 思わず 呟く と 、 若い 神官 も なんとなく 浮か ない 面持 で
^
考え こん で 、
0833
,4,49: 思い起せ ば 四月 廿 三 日 何気なく 某 紙 夕刊 を 見 ます と 『 日本 版 心 の 旅路 、 ウソ 発見 器 は 語る 犯罪 と 女 —— 突然 記憶 を 失っ た 男 』 という 三 段 抜き の 記事 と共に 過去 を 思い出そ う と
^
考え こん で いる 男 の 写真 が 出 て いる の でし た 。
0841
,386,3: 警部 は
^
考え こん だ 。
0842
,1119,2: や に
^
考え こん でる な 。
0842
,1145,6: 身動き も せ ず に
^
考え こん で い た 八 公 が 、 盤面 の 上 に か が みこん だ 顔 を ジリジリジリ と 起し て 、 ヒョイ と 立てる と 、 ノッペラボー 。
0851
,289,59: その くせ 懲り ず に 、 翌日 に なる と 必ず せせら笑っ て やり だす ので 、 負け て 悄然 今日 だけ は 土蔵 へ 入れ ず に 許し て くれ 、 へい つくばっ て 平 あやまり に あやまる あと で せせら笑っ て 、 本当は 負ける 筈 が ない の だ と 呟い て 、 首 を 傾け て
^
考え こん で いる 。
0866
,115,5: 「 いや よ 、 なに
^
考え こん でん の よ 。
0947
,3443,9: 秋川 は 額 を 曇らせ て 、 じっと
^
考え こん で い た が 、 間もなく 笑顔 に なっ て 、 愛一郎 に うなずい て みせ た 。
0948
,1087,7: 久美子 は 浮か ない 顔 で
^
考え こん で い た が 、 どう し た って 真実 を 告げ ず に すます わけ に は いか ない ので 、 思いきっ て いっ た 。
0979
,860,4: 永い こと 永い こと
^
考え こん で い た の です
0988
,3493,17: 「 … … そう です か 」 しばらく し て から 言 つて 、 心配 そう に
^
考え こん で いる 。
1013
,1350,30: 何とか 親 を ゴマ カス 旨い 手段 は ない か と 、 伊東 の 別荘 へ 行け と 勧める 母 の 言葉 を 渋っ て 、 無理 に 東京 で
^
考え こん で い た の です が 、 偶然 に も 、 父 が 休暇 を 取っ て 、 道後 の 温泉 へ 行く こと に なっ た の です 。
1072
,4053,3: と 、
^
考え こん で 、
1072
,4946,9: 腕 拱い て 、 立ちすくみ に 、 独り
^
考え こん で い た 彼 の 肩 に 、 パラ と 、 大樹 の 夜 つゆ が 冷たく 降っ た 。
1072
,6633,15: と 、 額 に 手 を あて て み たり 、 腕 こまぬい て
^
考え こん だり 、 藪 八 と共に 、 果て なく 憂い に 沈み こん だ 。
1112
,211,28: 袴 野 は 勿論 野伏 に も 合す 顔 が ない 、 なんだか 合す 顔 が ない という こと が 、 合さ れ ない 顔 に なる と
^
考え こむ と 、 凜乎 として 来 た 。
1177
,676,6: 「 そう か 」 荻村 は
^
考え こむ 様子 だっ た 。
し合う
(為る.合う)
延べ語数:
148
0003
,2599,68: 尊い お方 に 僕 たち の 命 は すでに お あずけ し て ある の だ し 、 僕 たち は 御 言いつけ の まま に 軽く どこ へ でも 飛ん で 行く 覚悟 は ちゃんと 出来 て い て 、 もう 論じ 合う 事柄 も 何 も ない 筈 な のに 、 それでも 互いに 興奮 し て 、 所 謂 新 日本 再建 の 微衷 を 吐露
^
し 合っ た が 、 男の子 って 、 どんな 親しい 間柄 で も 、 久し振り で 逢っ た 時 に は 、 あんな 具合 に 互いに 高邁 の 事 を 述べ 合っ て 、 自分 の 進歩 を 相手 に みとめ させ たい 焦躁 に かられる もの な の かも 知れ ない ね 。
0012
,98,29: そんな 下手くそ な 見えすい た 演技 を 行っ て い ながら 、 何 か それ が 天 から 与え られ た 妙 な 縁 の 如く 、 互いに 首肯
^
し 合お う という の だ から 、 厚かましい に も 程 が ある という もの だ 。
0016
,290,107: その 会話 に 依っ て 私 は 、 男 は 帰還 の 航空 兵 で ある 事 、 そうして たった いま 帰還 し て 、 昨夜 この 港町 に 着い て 、 彼 の 故郷 は この 港町 から 三 里 ほど 歩い て 行か なけれ ば なら ぬ 寒村 で ある から 、 ここ で 一休み し て 、 夜 が 明け たら すぐ に 故郷 の 生家 に 向っ て 出発 する という プログラム に なっ て いる らしい 事 、 二 人 は 昨夜 はじめて 相 逢っ た ばかり で 、 別段 旧知 の 間柄 で も 無い らしく 、 互いに 多少 遠慮
^
し 合っ て いる 事 など を 知っ た 。
0017
,25,25: その 娘 が 、 海軍 に 行っ て いる 男の子 と 手紙 で 甲府 の 家 の 事 に 就い て しょっちゅう こまごま と 相談
^
し 合っ て いる 様子 で あっ た 。
0019
,18,69: 僕 にとって は 、 その 屋台 に 行く の は 、 その 夜 が はじめて でし た が 、 しかし 、 その 店 は あの 辺 の 新聞 記者 や 雑誌 記者 、 また 作家 、 漫画 家 など の 社交 場 みたい に なっ て い て 、 焼酎 を 飲み 、 煙草 を 吸い 、 所 謂 その 日 その 日 の 「 ホットニュウス 」 を 交換
^
し 合い 、 笑い 興じ て いる 場所 だっ た の です 。
0023
,6,166: 笹島 先生 は 、 ここ の ご 主人 と 同様 の 四 十 歳 前後 の お方 で 、 やはり ここ の ご 主人 の 勤め て い らし た 本郷 の 大学 の 先生 を し て いらっしゃる の だ そう で 、 でも 、 ここ の ご 主人 は 文学 士 な のに 、 笹島 先生 は 医学 士 で 、 なん でも 中学校 時代 に 同級生 だっ た とか 、 それから 、 ここ の ご 主人 が いま の この 家 を お つくり に なる 前 に 奥さま と 駒込 の アパート に ちょっと の 間 住ん で い らし て 、 その 折 、 笹島 先生 は 独身 で 同じ アパート に 住ん で い た ので 、 それで 、 ほんの わずか の 間 ながら 親交 が あっ て 、 ご 主人 が こちら へ お移り に なっ て から は 、 やはり ご 研究 の 畑 が ちがう せい も ござい ます の か 、 お互い お家 を 訪問
^
し 合う 事 も 無く 、 それ っきり の お 附き 合い に なっ て しまっ て 、 それ 以来 、 十 何 年 とか 経っ て 、 偶然 、 この まち の マーケット で 、 ここ の 奥さま を 見つけ て 、 声 を かけ た の だ そう です 。
0030
,39,53: 私 は 、 私 の 家庭 において も 、 絶えず 冗談 を 言い 、 薄氷 を 踏む 思い で 冗談 を 言い 、 一部 の 読者 、 批評 家 の 想像 を 裏切り 、 私 の 部屋 の 畳 は 新しく 、 机上 は 整頓 せら れ 、 夫婦 は いたわり 、 尊敬
^
し 合い 、 夫 は 妻 を 打っ た 事 など 無い の は 無論 、 出 て 行け 、 出 て 行き ます 、 など の 乱暴 な 口争い し た 事 さえ 一 度 も 無かっ た し 、 父 も 母 も 負け ず に 子供 を 可愛がり 、 子供 たち も 父母 に 陽気 に よく なつく 。
0030
,66,22: 白痴 、 唖 、 … … それ を 一言 で も 口 に 出し て 言っ て 、 二 人 で 肯定
^
し 合う の は 、 あまりに 悲惨 だ から で ある 。
0060
,1996,8: 夜更け まで 、 つらい 「 放 」
^
し 合い が 続い た 。
0060
,2980,31: パ パート に よれ ば 「 プログラム する という こと は 、 コンピューター と 人間 で ある 使用 者 と の 両方 が 『 理解 』 できる 言葉 で 交流
^
し 合う という こと に ほか なら な 」 かっ た ★ 。
0060
,2990,16: パ パート の ところ から 戻っ た ケイ は 、 コンピューター と 人間 が 交流
^
し 合う 環境 を 組み込ん だ 、 新しい システム の イメージ を 描い た 。
0060
,3000,36: 暫定 版 の ダイナブック の ハード ウエア を 用意 し た アラン ・ ケイ は 、 この システム で 使う 言語 に ロゴ における タートル の よう な 、 人 と コンピューター と が 交流
^
し 合う ため の 道具 を 組み込も う と 考え た 。
0060
,4114,15: クラブ の メンバー が 集まっ て お互い に 自分 の 作っ た 作品 を 発表
^
し あっ たり 、 情報 交換 し たり 、 テーマ を 決め て プログラム コンテスト を 行なっ たり 、 その 活動 は 大変 盛ん で ある らしい 。
0060
,4647,2: そう 確認
^
し あっ て から 、 浜田 は もう 一つ の 道 を 選ぶ 可能 性 に関して 戸坂 の 意見 を 求め た 。
0060
,6344,13: 古川 と 西 は 、 視線 で 「 おかしい 」 と 確認
^
し あっ た 。
0060
,6780,27: ハッカー の 一 人 が 取り組ん だ の は 、 二 台 の 宇宙船 を 駆っ て 画面 上 の 宇宙 空間 で 互い を 攻撃
^
し 合う シューティング ゲーム 、 〈 スペースウォー 〉 の 開発 だっ た 。
0060
,6854,30: この 時期 、 マイクロ コンピューター に 取りつい て い た ハッカー たち は 、 ベーシック の 開発 に関する 情報 を 『 ドクター・ドブズ・ジャーナル ( DDJ ) 』 など を通じて 共有
^
し あっ て い た 。
0060
,7052,32: そして 、 無料 もしくは 非常 に 安い ソフトウエア が つぎつぎ と 生み出さ れる よう に なれ ば 、 ソフトウエア の 作り 手 と 使い手 が 互い を 泥棒 呼ばわり し て 非難
^
し あう 事態 は 避け られる だろ う と 考え た 。
0060
,7181,11: カラー 版 6 5 0 2 マシン に関して 意見 を 交換
^
し あい 、 一部 は 共同 し て アイディア を 練っ て くれ た バウム から 、 翌日 「 会社 を 始め て も 経営 者 に なる 必要 は ない 。
0060
,7468,31: と 次 から 次 へ 湧き 上がっ て くる アイディア を ぶつけ 合い 、 「 今後 この 技術 に は しっかり 注目 し て いき ましょ う よ 」 と 確認
^
し あっ た とき に は 、 窓 の 外 は すっかり 暮れ て 、 はるか に 広がる 街 の 灯 が 美しい 夜景 を 作っ て い た 。
0060
,7962,16: テレビ カナ タイプ の 仲間 三 人 は 、 弱電 関係 の 仕事 を 融通
^
し あい ながら 、 それぞれ 自営 で 食っ て い た 。
0060
,9060,48: グループ の 目指す ところ を ハイエンド の 先端 的 な CG の 世界 から 、 パーソナル コンピューター に 切り替える にあたって は 、 あらためて アラン ・ ケイ の ビジョン を 見直し て 、 誰 も が 使う こと の できる 役に立つ 道具 を 目指す という 方針 を 確認
^
し あっ た 。
0060
,9235,48: 後藤 や 西 や 松本 は 、 思い の みたし きれ なかっ た 点 を 残し て PC — 1 0 0 の 初代 機 の 仕様 を 固め ざる を え なかっ た 時点 から 、 すぐ に 改良 に 着手 す べき 点 を 確認
^
し あっ て い た ★ 。
0071
,2246,5: あれ は 、 話 を
^
し あっ て いる ん だ よ 」
0071
,2248,2: 話 を
^
し あう って 。
0084
,1500,3: そして 互に 激励
^
し あっ た の で あっ た 。
0084
,2809,29: そして 火星 と 地球 の 間 に やがて 定期 航空 を ひらく こと と 、 火星 と 地球 の 間 に 互いに 不足 し て いる 資源 を 融通
^
し あう こと 、 もう 一つ 両者 の 間 に 文化 学術 の 交流 を 行う こと について 一応 諒解 が 成立 し た 。
0095
,615,30: そう いっ て 、 この 烱眼 なる 記者 は 、 ドレゴ と 水戸 の 手 を かわるがわる 握っ て この 困難 なる 仕事 へ の 再 発足 を 激励
^
し 合っ た 。
0095
,2382,24: 僕ら に も 最初 の うち は よく 分ら なかっ た けれど 、 船長 や 一等 運転 士 など と いろいろ 意見 を 交換
^
し 合っ た 結果 、 これ は 例 の 怪人 集団 の 写真 だ という 推定 に 落付 いたん だ 。
0095
,2679,17: 果して 然 ら ば 、 地球人 類 が お互い 同士 に 猜疑 し 、 堕 と
^
し 合い 、 殺戮 し 合う こと は 賢明 なる こと で あろ う か 。
0095
,2679,21: 果して 然 ら ば 、 地球人 類 が お互い 同士 に 猜疑 し 、 堕 と し 合い 、 殺戮
^
し 合う こと は 賢明 なる こと で あろ う か 。
0095
,2685,7: 地球 の 上 に 人類 相 斃
^
し 合う 戦争 が 永遠 に 封鎖 さ れ なけれ ば なら ない と 同時に 、 大 宇宙 に も また 宇宙 戦争 を 生ぜ しめ て は なら ない の だ 。
0098
,226,2: 信頼 を
^
し あう に も 、 寸断 さ れ た 心 の 砕片 を 手 に 受け て 、 これ が おのれ の 心 か と 思う と 、 ぱ ッ と 捨てる 。
0098
,1238,24: 先祖 の 位置 が 金銭 で 決定 さ れる こと で ある から 、 ひそか に 、 出す べき 基底 の 額 を 相談
^
し 合う 寄り あい が 、 あちこち で 行わ れ た 。
0098
,1549,17: 野路 の 中 の 立話 に も 自家 の 田 の 出来 の 悪 さ を 吹聴
^
し 合う 嘘 も 混 って い て 、 正直 さ は 天候 の 加減 で 少し ずつ 違っ て くる よう だ 。
0098
,1829,11: かの 山山 は 、 物部 、 蘇我 二 族 の 殺戮
^
し あう 血族 の 祈り だけ だっ た 。
0098
,2026,15: 味噌 と 大根 と の 本来 の 味 が 、 互いに 不純物 を 排除
^
し あい 、 その どちら で も ない 純粋 な 化合 物 と なっ て 、 半 透明 な ろう かん 色 に 、 およそ 味 という 味 の うち 、 最も 高度 な 結晶 を 示し て いる 天来 の 妙味 、 絶妙 と も いう べき その 一片 を 口 に し た とき 、 塩辛 さ の 極点 滲 じ むがごとき 甘 さ と なっ て いる その 香味 は 、 古代 密 祖 に 接し て いる よう な 快感 を 感じ た が 、 誰 か 人間 も 人 漬け の 結果 、 この よう な 見事 な 化合 物 と なっ て いる 人物 は ない もの か と 、 私 は しばらく 考え に ふけっ た 。
0098
,3179,3: 僧兵 の 殺戮
^
し 合っ た 場所 は 、 あの あたり から 、 この あたり に かけ て で あろ う が 、 念念 刻刻 死に 迫る 泥中 の 思い に も 薄 雪 は こう し て 降っ て い た こと だろ う ——
0112
,662,24: 二 人 は 男 の だれ でも が する 様 に かけ声 を かけあっ て わけ の わから ない 笑い が お を
^
し あっ た 。
0113
,141,12: お 互に 或 る 無形 の 鏡 を 持っ て 照
^
し 合わ せ 様 として 居る の を 又 お 互に 知っ て 居 た 。
0128
,3,19: その こと は 批評 家 も ともども 歴史 を 押し進める 推進 力 を 明瞭 に する いとなみ に 協力
^
し あう こと が 大切 だ 。
0141
,4880,11: 行進 を 解散 し た ばかり の 群集 が 押し合い へ
^
し 合い し て いる 間 を 縫っ て 、 赤い プラトーク で 頭 を つつん だ 娘 を のせ た 耕作 用 トラクター が 、 劇場 の 方 から ビラ を 撒き 撒き やって来 た 。
0141
,10457,6: シムフォニー として 一つ に まとまり 調和
^
し あっ た 音楽 の 雲 に つつま れる こと が でき ず 、 伸子 たち の 席 で は 、 はじめ っ から おしまい まで 厖大 な 音響 の 群 ら だ つ 根っこ の 底 に かがん で いる よう な もの だっ た 。
0141
,11822,66: ベルリン に いる 日本人 にとって 大使館 は ウィーン の 公使館 の よう に 、 そこ に いる 日本人 の 日常 生活 の 中心 に なる よう な 存在 で は なく 、 大戦 後 の インフレーション 時代 から ひきつづい て ベルリン に 多勢 来 て いる 日本人 は 、 めいめい が 、 めいめい の 利害 や 目的 を もっ て 、 互に 競争 し たり 牽制
^
し あっ たり し ながら も 、 じかに ベルリン の 相当 面 に 接続 し て 動い て いる の だっ た 。
0144
,925,30: 信仰 の 堅い という 連中 は 、 その 生活 の 中 で は ちっとも 愛 の 光 に 照 さ れ て い ず 、 寧ろ 喜ん で 互に 圧迫
^
し あっ て いる 。
0144
,1110,27: 「 子供 が 道 傍 で ひろっ た 大きい 銅貨 で も 見せ 合う よう に 、 誇り を もっ て 」 彼 を 皆 に 紹介
^
し 合っ た 。
0155
,221,44: 正しく 調整 さ れ た 民族 自主 の 国々 が 自由 に ゆき 来し 、 いろいろ な 作家 が 、 いろいろ の 鏡 、 いろいろ の 角度 で 、 内 と 外 から それぞれ の 国 の 生活 を 互に 映し 、 互に 表現
^
し 合い 芸術 化 し て ゆく 愉し さ こそ は 、 この 地球 に 生れ 合わし た それぞれ の 時代 の 人間 の 真 の 歓喜 と 富貴 で ある と 思う 。
0164
,42,52: しかし 、 その後 治安 維持 法 が 改悪 さ れ 、 日本 の 侵略 戦争 が 着手 さ れ 、 拡大 さ れ て ゆく 社会 波瀾 の 裡 で 、 プロレタリア 文学 と その 理論 と が めぐりあっ た 悲劇 と 、 この 後進 性 と は きわめて 重大 に 関係
^
し あっ た 。
0164
,166,52: が 、 一つ の 悲しみ 、 一つ の よろこび 、 あるいは 憧憬 を 、 独自 で あっ て 普遍 な 精神 的 収穫 と し て ゆく ため に 、 わたし たち の 眼 は 、 錯雑 する 現実 に くい 入っ て 、 交錯 し た 諸 関係 、 その 影響
^
し あう 利害 、 心理 の 明暗 を 抉 出し たい と 欲する 。
0168
,133,30: そして 世界 の 各 民主 国家 が 、 その 民主 的 進展 の 歴史 的 段階 に 応じ て 、 それぞれ の 経験 と 成果 と を 研究 しあい 摂取
^
し あう こと こそ 、 最も 真実 な 親睦 で ある と 思う 。
0171
,242,15: 文学 評論 が 、 論争 の 当事者 に だけ わかり 、 その 感情 を 刺激
^
し あう よう な 楽屋 おち の もの で ある こと は 、 民主 主義 文学 運動 の 課題 として かえりみ られ なけれ ば なる まい と 思い ます 。
0172
,1,32: 文学 は 字 で あらわさ れる 芸術 で ある し 、 字 という もの は 生活 の 言葉 で ある から 、 私 たち の 生活 の 実感 という もの と 照
^
し あわ せ て それ を 理解 し 判断 する 手がかり が ある 。
0210
,136,55: 現代 文学 が より ひろく つよい 社会 性 に 解放 さ れよ う と する 意欲 において 真実 なら ば 、 現代 文学 の すべて の 創作 方法 が 、 きょう は 、 その 研究 の ひろば に あつまっ て 、 文学 の 精神 の より 世界 史 的 覚醒 の ため に 協力
^
し あっ て いい 時 だ と 思わ れる 。
0212
,63,45: サガレン で は 経験 さ れ なかっ た らしい が 、 一 九 三 〇 年 ごろ から ソヴェト で は 自立 劇団 と 少数 民族 劇団 が 年 に 一度 モスクワ で 演劇 オリムピアード を 開い て 、 一 年間 の 成果 を 評価
^
し あう 。
0215
,74,25: 従来 の 市民 文学 と の 関係 で 、 この こと が 観察 さ れ た 場合 、 そこ に は 、 互いに 影響
^
し あっ て いる 何 か 微妙 な いきさつ は ない だろ う か 。
0216
,125,20: その 半面 、 文学 の 分野 で は どの よう に 語る べき こと を まっすぐ に 語り 、 検討
^
し あう 責任 が ある か という 事実 も 学ん だ —— 民主 主義 文学 について 枠 内 で 語る の で は なく 、 民主 主義 文学 者 として の 責任 において 、 日本 の 文学 の 諸 問題 について ふれ て ゆく こと が ——。
0221
,350,39: 常識 と 分別 、 ひと がら の かしこ さ が くつがえさ れ て 、 むき出さ れ た 人間 関係 の えぐ さ は 、 「 妻 の 座 」 の 場合 、 作品 の 世界 の 中 で 関係
^
し あっ て いる 人物 たち が 、 我 知らず その 精神 、 生活 態度 の うち に もち 運ん で 来 て いる 小 市民 的 な 先入観 、 世俗 性 の もつれ で あっ た 。
0221
,432,34: 作家 について 語る 場合 、 その 人々 の 文学 作品 を 見る ばかり で なく 社会 的 な すべて の 発言 、 すべて の 行動 が 統一 的 に 見 られ 互に 関係
^
し あう もの として 見 られる よう に なり つつ ある 。
0231
,390,41: 経済 的 に 自立 する 丈 の 能力 を 持た ず 、 さりとて 、 社会 的 な 勤労 に 従事 し た こと も なかっ た それら の 婦人 達 が 集まっ て 、 文化 文学 について の 情熱 を 吐露
^
し 合っ た として も 社会 生活 における 根 の な さ 、 経済 的 親 がかり の 事情 は 、 彼女 たち の 現実 の 能力 を 制約 し た 。
0231
,424,17: 平和 に対する 世界 の 努力 を 、 暴力 的 に 破壊 さ せる 切 掛 を 合図
^
し 合う ため の 同盟 を 結ん だ 三 国 は 、 西 に 東 に 兇暴 な 力 を 揮い 始め た 。
0248
,53,11: ところで 、 本当に 人間らしい 関係 に 立っ て 男女 が 協力
^
し 合う という こと の 実際 は 、 どんな 風 に あらわれる もの だろ う 。
0250
,238,21: 人間 の 社会 の 歴史 は 実に のろく 前進 する けれども 、 やっと そこ まで 進歩 し た こと を 祝福
^
し あっ て 、 心から その 肉体 を も 結び 合す 愉快 さ を そういう 時 に なっ て 拒絶 する 必要 が ある だろ う か 。
0253
,65,24: 家庭 を たのしい ところ と し たい という 子供 の 希望 について 、 親 たち が 互 の 暮し ぶり を うちあけ て 研究
^
し あう こと は 無意味 でしょ う か 。
0268
,53,7: 原因 と 結果 と は 互に 作用
^
し あっ て いる から 、 もしも すべて の 女性 が 妻 で あり 母 で ある こと によって 、 いよいよ 勤労 生活 に 安定 が 保障 さ れ て いる よう な 社会 なら ば 、 したがって 、 太い 潮 が 細々 と し た 流れ を 吸い あげ て しまう よう な 金 づまりだの 、 手 に もっ て いる 御飯 の 茶碗 を はたき 落さ れる よう な 馘首 が おこる 原因 も 減る こと は 明白 で ある 。
0276
,126,21: 人類 の 理性 と 意志 と は 、 様々 な 架空 の 名目 、 美名 で 人民 同士 が 互に 殺戮
^
し あう よう な 偽 瞞 の 誇り や 愛国心 に まどわさ れ て い て は なら ない 。
0289
,65,5: この 草案 と 照
^
し 合わ せ て 、 私 たち の 現実 を 見 まわし た とき 、 すべて の 人民 は 、 せめて ここ に 云わ れ て いる 範囲 まで ぐらい 自分 たち の 生活 が 向上 さ れ なけれ ば 、 これ で は 全く 「 人 」 以下 だ と 思わ ざる を 得 ない 。
0290
,26,44: それ は ただ 私 達 が 自分 の 経験 を 我が 物 と 充分 自覚 し て うけとり 、 それ を 凡 ゆる 角度 から 玩味 し 、 研究 し 、 社会 の 客観 的 な 歴史 と 自分 の 経験 と を 照
^
し 合わ せ 、 そこ から 好い に しろ 悪い に しろ 正直 な 結論 を ひき 出し て 、 その 結論 から 次ぎ の 一 歩 へ の 可能 を ひき 出し て 行く から で ある と 思う 。
0309
,19,24: どういう 可能 性 が あり 、 どういう 障碍 物 が あり 、 どんな 方法 で それ を 打ち破る こと が 出来る か を 研究
^
し あう 会 だ と 思う 。
0309
,21,52: 役所 風 の いわゆる 文化 政策 に対して 、 私 たち は 生き て 働き ながら も 十分 に 食う こと が 出来 ず しかも 未来 を 信じ 、 より 高い 科学 的 な 人間 社会 と その 文化 を 生み出し て ゆく 情熱 に 燃え て いる 心 を うちあけ て 相談
^
し あい 、 それ を 実行 に 移し て 勤労 者 の 善意 という もの は どういう もの か という こと を 自分 に も 人々 に も はっきり さ せ て ゆこ う という 正直 で 熱心 な 意図 に たっ て いる 会議 だ と 思う 。
0313
,79,42: 日本 が 地理 的 に 大陸 から は なれ て い て 、 人民 の 経済 能力 が 低い こと は 、 ヨーロッパ の 学生 や 勤 人 が 休暇 旅行 に 隣り の 国 の 親戚 や 友人 を 訪問
^
し あう 手軽 さ を 許さ ない 。
0318
,231,31: 一般 市民 の 過重 な 課税 に対する 抗議 と 官公庁 勤務 者 たち の 生活 安定 の ため の たたかい と は 互に 共通 な 生活 擁護 の 必然 を 理解
^
し あっ て いる 。
0368
,125,4: 互に 励 しあい 勉強
^
し あっ て 、 夜 が 更け て から の 気味 わるい 上野 の 山内 を みん で かたまっ て 帰っ て 行く よう な 扶 け 合い から 、 これら の 人々 は 若い 女 の 人 たち の 集り として は 珍しく 、 時 によって は 経済 上 の 援助 も し あっ た 。
0368
,125,57: 互に 励 しあい 勉強 し あっ て 、 夜 が 更け て から の 気味 わるい 上野 の 山内 を みん で かたまっ て 帰っ て 行く よう な 扶 け 合い から 、 これら の 人々 は 若い 女 の 人 たち の 集り として は 珍しく 、 時 によって は 経済 上 の 援助 も
^
し あっ た 。
0475
,285,18: 各 托 児 所 そのもの の 活動 と オーエン と は どう 結びつい て その 経験 を 研究
^
し 合っ た か 。
0500
,136,9: 73 田舎 で は 階級 同志 が 敵視
^
し あっ て い て その間 に は ごく 間接 的 に で さえ 全く 交渉 という もの が ない 。
0527
,19,16: 明る 朝 は 誰 も 彼 も 起きぬけ に 宮部 の 容態 を 気 に
^
し あっ て 、 夜中 に 二 度 ほど 行っ て 氷 を とりかえ て やっ た 女中 は 、 そこ い ら 中 で 捕え られ て 喋ら さ れ た 。
0549
,76,26: 私 達 は お 互に 、 忘 られ がち に なっ てる こと を 、 夢 の 中 で 、 淋しく 悲しく 、 怨み 合い 復讐
^
し 合っ てる の で は ある まい か 。
0552
,61,17: 彼等 は 言葉 を 持た ない が 、 その 羽ばたき の 紋様 によって 、 互に 話 を
^
し 合っ てる の で は ある まい か 。
0552
,393,18: 高木 と 三 千 子 は 、 面 と 向っ て 逢わ ない まで も 、 互に 交渉
^
し あっ て い た の で は ない か 。
0562
,223,12: それから 、 二 人 は 道 で 出逢う と 、 会釈
^
し 合う よう に なっ た 。
0566
,4,6: 往来 で 出逢っ て 、 会釈
^
し 合う こと も なかっ た 。
0577
,437,23: 幹夫 と 看護 婦 は 眼 を 見合 し て 、 言う が まま に さし た 方 が よかろ う と 了解
^
し あい まし た 。
0612
,1631,11: 傷つい た 修道 女 たち が 祈り ながら 、 互いに 看護
^
し 合っ て いる 情景 は 美しかっ た 。
0642
,35,36: 私 の ナジミ の 妓 は 照 葉 という 平凡 な 、 いつも 金 龍 に 叱りつけ られ て いる よう な 女 だ から 、 私 が 金 龍 姐さん の ジロリ を 反撥
^
し 合っ て 両 々 ソッポ の 向 けっく ら で も 一向に 気 に も かけ ない 。
0647
,296,15: 三 十 の 私 たち は 、 の ッ ぴき なら ぬ 愛情 を 告白
^
し あい 、 武装 し て 、 睨み合っ て いる だけ で 、 身動き すら も でき ない 有様 で あっ た 。
0649
,43,9: 文献 を 貸し 合っ たり 、 研究 を 報告
^
し 合っ たり 、 お揃いで 研究 旅行 に でかける こと も 屡々 だっ た 。
0672
,57,17: パトロンヌ 気取り で 、 時計 や 洋服 を 買っ て やっ たり 、 指 環 を 交換
^
し あっ たり 、 お金 も やっ たり し て い た よう だ が 、 温泉 だの 待合 へ 泊る よう に なり 、 しかし 処女 は まもっ て いる の だ と 得意 で あっ た 。
0701
,173,13: バンド マスター の 谷 と ヤツ 子 は ここ 一 週間 ほど 反目
^
し あっ て い た 。
0732
,1488,17: ボク ら は 合法 的 な 卑屈 さ を 排し て 、 相互 の 人格 を 尊重
^
し 合う ところ から 出発 し て いる の です 。
0740
,214,7: 人格 を 認め 合い 、 信頼
^
し 合え ば 、 友情 は なりたつ 。
0740
,216,2: 両々 軽蔑
^
し 合え ば 、 もう ダメ で ある が 、 敵 と 味方 で も 尊敬 し 合う こと は できる もの で 、 その 限り に 於 て 、 政見 を 異に する 故 に 、 夫婦 生活 が 持続 でき ない という こと は ない 。
0740
,216,18: 両々 軽蔑 し 合え ば 、 もう ダメ で ある が 、 敵 と 味方 で も 尊敬
^
し 合う こと は できる もの で 、 その 限り に 於 て 、 政見 を 異に する 故 に 、 夫婦 生活 が 持続 でき ない という こと は ない 。
0745
,136,20: H 氏 が 、 又 、 最も 女性 的 な 豪傑 タイプ で 、 女性 的 な 面 が 衝突
^
し 合っ て いる の で ある 。
0751
,16,9: ところが 両 々 自分 の 言い分 を 応酬
^
し 合っ て 宣伝 に つとめる ばかり で 、 国民 を 納得 さ せる よう な 物的 証拠 という もの が 、 登場 し て こ ない 。
0759
,3273,17: 毎日 、 ノン ビリ 、 コーヒー や ビール や 焼酎 でも のん で 、 バカ 話 を
^
し 合っ て 、 たのしく 過そ う じゃ ない か 。
0781
,14,82: この よう に 完備 し た 地図 が どうして 出来 上る か と いう と 、 各 地域 に 雷 ギライ の 主 の よう な の が 必ず 住ん で いる もの だ そう で 、 雷 の なる たび に 半分 気 を 失い ながら も 必死 に 手帳 と エンピツ を 握っ て 進路 を 記録 し 、 また 翌日 は 落雷 の 地点 を たしかめ 、 各 地域 の 主 と 主 と で 記録 を 交換
^
し あう 。
0781
,15,56: 主 から 主 へ と レンラク は たちまち つく もの だ そう で 、 一致 団結 し て カミナリ 相手 に どういう 陰謀 を たくらむ という ワケ で は なく 、 特に 主 同士 で 私 交 を 深める こと も ない が 、 ただ カミナリ の 進路 を たしかめ て 各自 の 記録 を 交換
^
し あう という 一事 に対して のみ は 神代 説話 的 な 執念 と 共鳴 が ある もの の よう だ 。
0789
,777,10: なぜ って お 互 の 尻 の 穴 を 心配
^
し 合っ た の は たしかに 私 たち 夫婦 二 人 だけ 。
0802
,68,33: 客 の 席 で は さすが に こんな 話 まで は し ない の だ が 、 師匠 の 家 で は ずいぶん ひどい 話 も うちあけ て 茶 のみ 話 に
^
し あっ て いる 。
0817
,69,5: 相互 に 良識 を 信頼
^
し 合う という 表情 は 大阪 市 に は 見 られ ない 。
0821
,46,78: それから 判断 する と 、 いたる ところ の 山の上 や 中腹 など に こういう カンタン な 詰所 だ か 見 張 所 の よう な もの が あっ て 、 そこ から 対岸 や 左右 の 山中 や 市街 を 望遠鏡 で 見張り あっ て 、 お前 の ところ の 公園 の ベンチ に 変 な 奴 が 膝 の 上 の 紙 と 港 を 見 くらべ て いる 、 取調べ よ 、 という よう に 注意
^
し 合っ て いる もの の よう だ 。
0823
,27,7: 同性 は 各自 の 短所 に 着目
^
し 合っ て 、 その 長所 に対して は 酷 で あり 、 イビツ で も あり 、 ひねくれ がち で ある が 、 異性 に対して は 誰 しも アコガレ 的 な 甘 ッ た るい 感情 を 支え として 見 て いる の は 当り前 の 話 。
0836
,94,19: あと は 二 人 の 現身 が あっ て 、 より ゆたか な たのしい 生活 の ため に 協力
^
し あう 現実 が ある だけ の こと だ 。
0838
,185,16: 同じ 職場 で 働い て い て 、 恋愛 時代 は 経済 的 に 独立
^
し 合っ て い て 、 男 の 方 が 女 の 方 に サービス する よう な 恋愛 時代 が つづい て も 、 結婚 し て 女 が 男 に 経済 的 に 従属 し た なら ば 、 愛情 の 自然 の 発展 が 献身 に 高まら ない と 、 いつか は 男 は 他 の 女 の 献身 へ 走っ て しまう 。
0842
,2725,28: 各人 の 前 に ひろげ た いろいろ の 手製 の 料理 、 レバー 焼き だの 肉 の カンヅメ だの 、 イモ や カボチャ の 煮つけ など を 交換
^
し 合い ながら
0854
,161,7: 接吻 し た こと すら 、 恋
^
し 合う よう に なっ て 、 五 年 目 の 三 十 一 の 冬 の 夜 に ただ 一 度 。
0877
,332,16: なに か 、 互に 、 不信 、 軽視 、 敬遠 の 姿勢 で 、 相対
^
し 合っ て いる 傾向 が 強い の は なぜ でしょ う ?
0895
,140,7: 双方 が 互いに 敬遠 し 、 軽蔑
^
し 合っ て いる 有様 で ある 。
0900
,23,24: その ため に は 、 行政 、 司法 各省 に 支部 図書館 を おい て 、 おたがいに 材料 を 見せ あい 、 利用
^
し あっ て 、 分裂 し ない よう に する こと と なっ て いる 。
0906
,4,12: もはや 私 達 は 、 互いに 競争 し 、 互いに 孤立
^
し あっ て い て は 、 自ら 存立 でき ない 段階 に 立至っ て き た 。
0909
,91,3: たがい に 射影
^
し あう こと が できる 。
0918
,1185,16: そこで 、 意識 と いわ れ て いる もの は 、 その うつし あう 、 模写
^
し あう いろいろ な 光 の 交錯 と 考え られる の で ある 。
0938
,18,29: 文化 の 闘い において 、 私 たち が 、 一 人 ずつ で なかっ た こと を 、 この 大会 で 、 最も 具体 的 に 互いに 確認
^
し 合っ た こと は 、 まことに この 大会 を 輝かしい もの に し た 。
0952
,186,26: 跡見 が すん で 、 あと は 数 茶 に なっ た ん です けど 、 二 人 だけ で きり も なく 点前 を 所望
^
し あっ て 、 纏綿 たる 情景 を 見せる もん です から 、 さすが の 一白 庵 も まいっ て しまっ て 、 「 今日 は お粗末 で 」 と 皮肉 を おっしゃっ た ん だ けど 、 てんで 通じ ない の 。
0956
,520,14: … … 華やか な 平安 のみ や び の 中 で あの よう に
^
し あわ せ 過ぎる 位 の 身の上 で ござい まし た もの で 、 そんな 娘 の こと なぞ すっかり 忘れ て しまっ て おり まし た の です 。
0956
,1453,8: 造 麻 呂 な よ たけ は
^
し あわ せ もの で ござい ます 。
0981
,778,8: お互い に 、 なんと オカシ な 事 を
^
し 合う の でしょ う !
0987
,2756,38: … … ( 膝 を 突い た まま 、 混乱 し て 、 人見 を 見 たり 木山 を 見 たり し ながら ) あの 、 それ は 、 おたがいに 、 許し て —— あの 、 許
^
し 合っ て です !
0987
,2757,10: おたがいに 人間 どうし な ん です から 、 許
^
し 合っ て この ——( 人見 に 、 あわれみ を 乞う よう に 目 を 上げ て ) 先生 、 治子 さん を 許し て ください 。
0995
,802,11: あんまり ひどい 目 に 逢っ て いる と 、 おたがいに ケイベツ
^
し 合っ て 、 憎み 合う よう に なり ます よ 。
1007
,106,55: 手紙 で は そういう こと も どしどし 書く し 、 また 人 から も そういう 手紙 を 盛ん に 受け取っ た で あろ う が 、 面 と 向かっ て 話し合う とき に は 、 できるだけ 淡泊 に 、 感情 を あらわ に 現 わ さ ず に 、 互いに 相手 の 心持ち を 察
^
し 合っ て 黙々 の うち に 理解し合う こと を 望ん で い た よう に 見え た 。
1040
,489,8: ふたり の 大人 が ごく 普通 に 挨拶
^
し 合う の を 、 恵理子 と 洋介 は かたわら で 見 て い た 。
1040
,2466,28: 自分 たち が まったく おなじ パターン を たどっ て 西野 哲郎 と 結婚 し 、 そして 離婚 し た こと を 、 美代子 と 三枝子 は 確認
^
し 合っ た 。
1041
,522,11: その 場 で 即興 的 に つくら れ 、 おたがいに 真似
^
し あっ て 、 せまい 範囲 の 人 たち の あいだ に 広まっ て いっ た の だ から 。
1041
,1760,26: カントリー ・ アンド ・ ウエスタン と リズム ・ アンド ・ ブルース と の 結合 は 、 単に お た がい が 音楽 的 に 吸収
^
し あっ た 結果 の こと で は なく 、 時代 の 背景 や その なか の 人間 が 持つ 精神 状況 、 そして あくまでも 地理 的 な 条件 など が 複雑 に からみあっ た 結果 の こと な の だ 。
1041
,2732,20: ハイウェイ の ほか の 部分 に いる ヒッピー たち と は 連絡 が あり 、 麻薬 や 女性 を 融通
^
し あう の だ 。
1041
,3383,16: 自分 が 持っ て いる 不安 を なくす ため 、 私 たち は おたがいに 常に コミュニケート
^
し あう 。
1043
,252,4: かくして お 互に 警告
^
し 合う 意味 で 「 改めて 民 藝 について 」 の 一文 を 草せ ざる を 得 なく なっ た 。
1064
,481,18: もちろん 日頃 胸 に つかえ て いる 不平 、 忠告 、 疑問 、 何 でも 持ち出し て 討議
^
し あう 事 に なっ て い た と いう 。
1065
,28,13: 新婚 で も 、 ちかごろ 、 そんな 他人行儀 みたい な こと を 、
^
し あう かしら 』
1072
,4013,17: ふたり は 、 夜 の 川面 に 、 眼 を 落し ながら 、 しばらく 、 沈黙
^
し あっ て い た 。
1072
,4088,15: 三 人 は 、 それ から も 、 一刻 ほど 、 何事 か 諜
^
し あっ て 、 別れ た 。
1072
,7962,4: を 、 熟議
^
し 合っ た という の で ある 。
1072
,8081,70: 鉄 淵 は 、 先師 の 遺し た 大蔵経 開 版 の ため 、 幕府 へ 嘆願 の こと が あっ て 、 しばしば 寺社 奉行 の 因幡 守 の 私邸 を も 訪れ 、 因幡 守 も 、 かれ に 帰依 し て い た 関係 から 、 自然 、 越前 守 の うわさ も 出 、 前々 から 、 ふたり は 、 その 問題 について 、 心配
^
し 合っ て い た 間 で あっ た 。
1073
,5861,33: しかも 、 弓 袋山 から 里 へ 出 て 来 た 彼 の 眷族 や 伴 類 たち は 、 将門 が 石井 へ ひき 揚げ た あと で 、 歯噛み を
^
し あい 、
1073
,6219,32: 貞 盛 は 、 ある 夕べ 、 弟 の 繁盛 と共に 、 辻 の 空也念仏 の 群れ を 見物 に 出かけ ながら 、 途 々 、 そう いっ て 、 微笑
^
し あっ た 。
1076
,1431,65: もちろん 当て も なく 食物 を 求め あるく うち に 、 餓え て 殪 れ た 鼠 の 数 は 多かっ た に ちがい ない けれども 、 もともと 水 を 泳ぐ 能力 を もっ て いる の だ から 、 何 か 僅か の 誘導 が あれ ば 、 群 を なし て 海 に 飛びこみ 、 近く に 上陸 する ところ が あれ ば
^
し あわ せ 、 広い 海上 へ 出 て しまう と 、 次 から 次 へ と 不利 な 条件 が 累加 し て き て 、 大 多数 の もの が 生命 を 失い 、 ただ その 際 少 部分 だけ が 、 種族 を 存続 し うる よう に 定まっ て い た の で は なかろ う か 。
1131
,3,45: その後 太平洋戦争 の 真っ最中 、 筆 を 執る こと さえ 稀 に なっ た 私 と 江戸川 乱歩 氏 は 、 自分 の 持っ て 居る 涙 香 の 著書 の 目録 を 見せ 合っ て 、 互に 重複 し た もの を 交換
^
し 合い 、 騒がしい 世 の 姿 と かけ離れ て 、 静か に 涙 香物 の 醍醐味 に 没頭 し 、 箇中 の 境地 を 楽しん だ こと は 、 個人 的 な 思い出 で は ある が 、 まことに 忘れ 難い 記憶 で ある 。
1134
,5,9: クリーム 色 の 四壁 に 、 ほのか に 反射
^
し 合う 真珠 色 の 光 や 、 何処 から とも なく 聴 え て 来る 、 クラヴサン や ヴィオラ・ダ・ガンバ や —— 今 の 世 の 生活 に は 縁 の 遠い 古代 の 楽器 から 発する ほのか な 音楽 や 、 沈香 や 白檀 を たく らしい 幽 雅 な 香 の 匂い など は 、 会場 へ 入っ た ばかり で も 、 我々 を 夢幻 の 境地 に 誘い込ま ず に は 措き ませ ん 。
1143
,215,3: 愛し あい 信頼
^
し あう 人達 に だけ 許さ れ た 平和 が 、 この 三 人 の 骨身 を 惜しま ぬ 生活 を 明るく し て いる こと でしょ う 。
1162
,122,31: 彼 も 、 矢 張り 、 詩 や 絵 など を やっ てる 男 な の で ある が 、 ふたり とも 、 厭世 的 な 気分 の 上 で 共鳴
^
し 合っ たり し て いる うち に 、 彼 は 、 家出 を 試み たく なっ た らしく 、 ぼく が 、 東京 まで 案内 し て 呉れる なら ば 、 旅費 を 負担 し たい と ぼく に 申し出 た の で ある 。
1168
,85,4: できる なら 、 協力
^
し あっ て 作業 を 進め ましょ う 。
1174
,1897,18: ところが 家 に 帰る と 、 他愛 も ない こと で 、 おれ たち は よく 喧嘩 を
^
し 合っ た もん だ 。
1174
,4559,6: あれ ほど わたし ら は 信頼
^
し 合っ て い た のに 、 彼 は 自分 自身 の 苦しみ や 悲しみ を 、 ほとんど 打ちあけ なかっ た 。
1175
,803,4: 二 人 で 相談
^
し 合う の が 当然 だ 」
1175
,987,8: こうして 一つ家 を 二 人 で 所有
^
し 合っ て 以来 、 お互い に あまり 口 を きか なく なっ た が 、 それ は お互い に 無 関心 に なっ た こと か と 言う と 、 飛ん で も ない 、 全然 その 反対 な の です 。
1175
,1243,8: もう 僕ら の 憎み 合い 、 嫌がらせ の
^
し 合い は 、 すでに 業 の 域 に 達し て い て 、 他人 の 言葉 が 耳 に 入る 段階 を はるか に 通り過ぎ て いる の です 。
1182
,342,5: だ のに この世 は 実に
^
し あわ せ そう だ
歩き回る
(歩く.回る)
延べ語数:
135
0002
,189,7: 「 けさ から 、 お 庭 を
^
歩き まわっ て い た の よ 」
0004
,4,25: そうして 間もなく 戦い が 終り 、 私 は 和服 の 着流し で 故郷 の 野原 を 、 五 歳 の 女児 を 連れ て
^
歩き まわっ たり など 出来る よう に なっ た 。
0004
,7,8: そうして また 、 その 故郷 の 野原 を
^
歩き まわっ て いる 私 も 、 ただ の 津軽 人 で ある 。
0004
,306,32: 信濃 の 山奥 の 温泉 に 宿 を とり 、 それから まる 一 年間 、 あの 子 は 、 降っ て も 照っ て も 父 の お伴 し て 山 を
^
歩き まわり 、 日 が 暮れ て 宿 へ かえって は 、 父 の 言う こと 、 それ は 芝居 と 思え ない ほど 、 熱心 に 聞い て 、 ふたり で 何かと 研究 し 、 相談 し 、 あした は 大丈夫 だ 、 あした は 大丈夫 だ と 、 お互い 元気 を つけ 合っ て 、 そうして 寝 て 、 また 朝 早く 、 山 へ 出かけ て 、 ほうぼう 父 に 引っぱり まわさ れ 、 さんざ 出鱈目 の 説明 聞かさ れ て 、 それでも 、 いちいち 深く うなずい て 、 へとへと に なっ て 帰っ て き まし た 。
0004
,384,15: 私 は ゲートル を 着け 、 生れ て はじめて 津軽 の 国 の 隅々 まで
^
歩き まわっ て み た 。
0015
,111,39: 女子大 の 校庭 の あさましい 垣 のぞき を し たり 、 ミス 何とか の 美人 競争 の 会場 に かけつけ たり 、 映画 の ニューフェース と やら の 試験場 に 見学 と 称し て まぎれ込ん だり 、 やたら と
^
歩き 廻っ て み た が 、 い ない 。
0025
,7,43: と 私 は 田舎 の 或 る ひと に 書い て 送り 、 そうして 、 私 も やっぱり 何 の 変る ところ も 無く 、 久留米絣 の 着流し に 二 重 まわし を ひっかけ て 、 ぼんやり 東京 の 街 々 を
^
歩き 廻っ て い た 。
0032
,135,148: 二 人 で 出 て 、 かね て 私 の 馴染 の おでん や に 行き 、 亭主 に 二 階 の 静か な 部屋 を 貸し て もらう よう に 頼ん だ が 、 あいにく その 日 は 六月 の 一 日 で 、 その 日 から 料理 屋 が 全部 、 自粛 休業 とか を する 事 に なっ て いる の だ そう で 、 どうも お座敷 を 貸す の は まずい 、 という 亭主 の 返辞 で 、 それ なら ば 、 君 の ところ に 前 から 手持 の お 酒 で 売れ残っ た もの が ない か 、 それ を ゆずっ て 貰い たい 、 と 私 は 言い 、 亭主 から 日本 酒 を 一 升 売っ て もらっ て 、 私 たち 二 人 は 何 の あて ども なく 、 一升瓶 を さげ て 初夏 の 郊外 を
^
歩き 廻っ た 。
0038
,368,17: 夜 が 明ける と 、 赤井 は ミネ子 と 二 人 で 、 大阪 中 を
^
歩き まわっ た 。
0044
,137,11: 翌日 から 安子 は 折井 と 一緒 に 浅草 を
^
歩き 廻り 、 黒姫 団 の 団員 に も 紹介 さ れ て 、 悪 の 世界 へ 足 を 踏み入れる と 、 安子 の おきゃ ん な 気っぷ と 美貌 は 男 の 団員 たち が はっと 固唾 を 飲む くらい 凄く 、 団員 は 姐 御 とよん だ 。
0053
,3871,10: と 昂奮 し ながら 、 部屋 の 中 を
^
歩き まわっ て い た が 、 ふと 、 鶴雄 の こと を 想い 出し て 、 桔梗 家 へ 電話 し た 。
0054
,494,4: どこ を どう
^
歩き まわっ て い た の か 、 豹 吉 は 風 の よう に 難波 の 闇市 へ 現れ た 。
0079
,569,6: 勝手 に 部屋 の 中 を
^
歩き まわる こと は ごめん こうむる 」
0080
,2268,23: そう いい ながら 、 博士 は 手ばやく ぬい だ 服 を 着 て 、 胸 を はっ て 、 いかめしく 室内 を
^
歩き まわり ながら 演説 する よう な 、 くち ょうでいった 。
0081
,1035,13: 口笛 を ふき ながら 、 ぶらぶら 海岸 の 白い 砂 の 上 を
^
歩き まわっ た 。
0082
,2665,21: 博士 の 機械 人間 は 、 腕 を 背中 に くん で 、 部屋 の 中 を 、 こつこつ と
^
歩き まわっ て い た 。
0082
,2699,15: X 号 は 立ちあがっ て 、 部屋 の 中 を 二 三 歩 、
^
歩き まわっ て い た が 、 割れる よう な 大声 を 出し て どなり たて た 。
0087
,1265,5: しばらく 部屋 の 中 を
^
歩き 廻っ て いる らしかっ た が 、 その うち が ちゃんと 音 が し まし た 。
0089
,964,9: 四 本 は 、 部屋 の 中 を
^
歩き まわる 。
0091
,1261,10: 幽霊 が 今どき この 世の中 を 大手 を ふっ て
^
歩き まわる なんて こと を 本気 に なっ て 都民 が 信ずる よう に なっ て は 困る から なあ 」
0091
,2232,24: 雪子 は だんだん と 昂奮 の 色 を 示し 、 じっと し て いる こと が でき なく て 部屋 の 中 を
^
歩き まわる 。
0098
,2346,53: 私 は 外国 から 帰っ た 直後 の こと 、 何とか し て じかに 一 度 土地 という もの へ の 愛情 を 感じ て 見 たく なり 、 少し 自分 で 持っ て み たい と 思っ た こと が あっ て 、 義弟 の いる 玉川 附近 を 二 人 で
^
歩き 廻っ た ある 日 の こと 、 むかし の 神社 の 跡 で 八幡山 という 小高い 丘 の 前 へ 立っ た 。
0112
,1063,11: 三 人 は あかるい 顔 を し て あっち こっち と
^
歩き 廻っ たけれ 共 、 時候 の せい で どこ に 行っ て も すき だらけ だっ た 。
0112
,1297,14: H は 椅子 から 立ち上っ て カーペッツ に 足 を うずめる 様 に
^
歩き 廻っ た 。
0112
,1976,9: H は しずか に 部屋 の 中 を
^
歩き 廻っ た 。
0114
,3,36: あきる 時 を 知ら ない 様 に 千世子 は 自分 の 手足 と チラッ と 見える 鼻柱 が 大変 白く 見える の を 嬉しい 様 に 思い ながら テニス コート の 黒土 の 上 を
^
歩き まわっ た 。
0114
,277,15: 千世子 は 腰掛 様 と も し ない で 部屋 の あっち こっち と
^
歩き まわっ た 。
0138
,598,43: 工場 や 集団 農場 から 樺の木 の 胴乱 を 下げ て やって来 た 労働 者 農民 男女 の 見学 団 は 、 賑やか に 討論 し たり 笑っ たり し ながら ノート を 片手 に ゾロゾロ 博物館 の 床 の 上 を
^
歩き まわる 。
0140
,5611,29: 素子 と 伸子 と は 、 うれし さ が 明瞭 に なる につれ 、 元気 が 出 て 、 大股 に どんどん と 畑 の 間 の 道 を
^
歩き まわっ た 。
0141
,788,39: この うす よごれ て 、 だだっぴろい 浴室 を 、 撫で肩 で なめらか な 皮膚 を もっ た 断髪 の 素子 が 、 自分 の ゆたか で 女らしい 胸 もと について 我 から 癪 に さわっ て いる よう に
^
歩き まわり ながら 、 時々 畜生 !
0141
,2125,32: 素子 は 、 タバコ の 灰 を おとす とき だけ 灰皿 の おい て ある 机 の ところ へ よる だけ で 、 いかにも 不愉快 そう に 室 の 内 を
^
歩き まわっ て いる 。
0141
,5721,3: —— 考え ながら
^
歩き まわっ て 、 素子 は やがて 、
0141
,5749,48: 伸子 と 素子 と が デーツコエ・セロー について 、 ごく あらまし に しろ あれこれ の 知識 を もっ た の は 、 ヴ・オ・ク・ス の つけ て くれ た 案内 者 と 一緒 に 、 七月 の 或 る 一 日 その 大 公園 と 離宮 の 村 を
^
歩き まわっ た から だっ た 。
0141
,5765,23: アベード の あと 、 八 時 の 夜 の 茶 の 時間 まで 伸子 と 素子 と は 大 公園 の 中 を
^
歩き まわっ たり 、 草 の なか に 長い 間 ねころがっ て い たり し た 。
0141
,6183,17: 落胆 の なか を さまよう よう に 、 伸子 は デーツコエ・セロー の 森 の なか を
^
歩き まわっ た 。
0141
,7739,41: 小さい 焔 が ゆれ て いる よう な 顔 を し て トラヴィアタ の 中 に ある メロディー を 口笛 で 吹き 、 そう か と 思う と 、 ブジョンヌイ の 歌 を 鼻 うた で うたっ て 、 部屋 じゅう
^
歩き まわっ た あげく 膝 を まげ た 脚 を ピンピン 左右 かわりばんこ に 蹴出す コーカサス 踊 の 真似 など を し た 。
0141
,9699,29: やっと 病棟 の 廊下 を そろそろ 歩き する よう に なっ た 伸子 に 代っ て 、 ひま を 見 て は 素子 が その 調べ の ため に
^
歩き まわっ た 。
0141
,10376,33: 夜半 の 二 時 十 五 分 に 、 装甲 自動車 が 到着 し て 、 遂に その 明けがた 、 労働 者 が バリケード を 放棄 し た まで が 、 夜 じゅう
^
歩き まわっ た 記者 の 戦慄 的 な ルポルタージュ に 描写 さ れ て いる 。
0141
,14187,2: その 代り
^
歩き まわる に は いい けれども 」
0141
,14300,24: 伸子 が 、 二 階 づくり の バス に のっ て 、 商業 地域 から 、 奥 に ひろがる ロンドン の 東 区 を
^
歩き まわる とき 、 そこ で 出会っ て 来る 数 万 の 店員 たち の 一 人 で あっ た 。
0141
,15502,11: ひろい 室内 を ヴェランダ や 窓 に 沿っ て ぶらぶら
^
歩き まわり ながら 、 伸子 は 、 借り ない とき まっ て いる 気持 の 楽 さ で 、 主婦 と 蜂谷 の 問答 を きい た 。
0141
,15789,26: きょう プランタン で 須美子 が きまっ た 型 の カバン を さがし て 、 いつも の 須美子 に 似合わ ず 執拗 に 陳列 の 間 を
^
歩き まわっ て い た とき 、 伸子 が 、 おせっかい な 口 を さしはさま なかっ た の は 、 せめて も の こと で あっ た 、 と 。
0141
,15820,32: お かっぱ の 髪 の 上 に 、 指 を くみ 合わせ た 両手 を のせ て 、 短い スカート を ふる よう に し ながら 部屋 から 部屋 へ ぶらぶら
^
歩き まわっ たり 、 ヴェランダ に よりかかっ て 飽き ず に 外 を 見 て い たり 、 そう か と 思う と 、 いきなり 、
0141
,19623,33: おそらく マヤコフスキー の この 靴 が 、 爪先 に うた れ て いる 鋲 の 音 を かすか に カタカタ さ せ ながら メイエルホリド の 舞台 の 上 を 、 精力 的 に
^
歩き まわっ た こと だろ う 。
0141
,20139,53: メーデー に 、 伸子 と 素子 と は 、 おととし の よう に 広場 の 中 、 クレムリン 外壁 に 沿う て 設け られ て いる 観覧席 に 場所 を とら ず 、 赤い 広場 に 向っ て つめかけ て いる 行進 の 列 の 間 を 、 街 から 街 へ
^
歩き まわっ た 。
0141
,21360,24: モスクヷ で 暮し て い た 一 年 半 ちかく の 間 、 伸子 は 実に よく ひとり で 、 あっち こっち と
^
歩き まわっ た 。
0144
,389,6: 警官 が 来 て 、 少し
^
歩き 廻っ て 、 心づけ を 貰う と 出 て 行っ た 。
0231
,705,31: これ まで の 過度 の 労働 から 俄 か に 働か ない 生活 が はじまり 気分 は 散漫 荒廃 し て 、 正しい 健康 な 慰安 の ない 街 々 を
^
歩き まわっ た 。
0242
,241,18: ほか の 日 に は 書斎 の カーペット が すり 切れ て いる ほど 机 の ぐるり を
^
歩き 廻っ て 、 朝 九 時 から 夜中 まで 仕事 し て いる カール も 、 日曜日 ばかり は イエニー と 子供 たち と の 完全 な とりこ に なっ た 。
0245
,18,78: そこ を 歩い て いる 日本 の 若い 女性 たち は 、 目 に 入り きら ない ほど の 色彩 や 、 現実 の 自分 の 生活 の 内容 に は 一つ も じっくり 入りこん で い ない 情景 を 、 グラス の なか の 金魚 を 外 から 眺める よう に 眺め て 、 時間 の たつ の も 忘れ 、 わずか 一 杯 の あったかい もの で 楽しも う と する 気持 を 現 わし て
^
歩き まわり ます 。
0444
,106,11: 炎天 を 、 神経質 に なっ て 家探し や 買物 に
^
歩き 廻っ た ため 、 疲労 で 弱っ て しまっ た の で ある 。
0499
,6,5: そして 、 ザール を ぐるぐる
^
歩き まわる 。
0504
,35,15: 心 は せかせか し て 足取り や 姿 は 重く 止めど なく あっち こっち
^
歩き 廻っ た 、 祖母 も あんまり ぞっと し ない 様 な 顔 を し て だまっ て 明るく ない 電気 の まどろん だ 様 な 光線 を あび て 眼 を しばたたい て 居 た 。
0506
,124,84: 殆ど 一 日 居る 学校 など で は 、 あんまり 人 が 多勢 すぎ たり 、 違っ た 気持 ばかり が 集っ て 、 遠慮 で 漸う 無事 に 居る と 云う 様 な の が いや な ので 、 あんまり 人 とも 一緒 に 喋ら ない 様 に 出来る だけ 静か な 気持 を 保つ 様 に し て 居る ので 、 かなり ゆとり の ある 自分 の 家 の 裏 を 、 暮方 本 を 読み ながら 足 の 向く 方 へ
^
歩き 廻っ たり 、 連想 の 恐ろしく たくましい 悧恰 な 小さい 弟 を 対 手 に 、 そこ い ら に 生え て 居る 菌 を 主人公 に し た お話し を きかせ たり する の は 真に 快い 。
0506
,265,70: 夜 は 、 いつも 私 の 何より 尊い 時間 で 夕食 後 から 十 一 二 時 位 まで の 間 に その 日 一 日 の 仕事 の 大半 は さ れる のに 、 その 夜 は 、 濁声 に かきみださ れ て 、 どうしても し なけれ ば なら ない 本 を 片手 に 持ち ながら 、 とげとげしい 、 うるおい の ない 気持 を 抱え て 家中 を
^
歩き 廻っ た 。
0519
,18,22: 眠り たい だけ 眠り 、 気 の 向い た 時 食べ 、 そして 何 を する で も なく ノソノソ 家中
^
歩き 廻っ て 居る 。
0527
,17,78: 台所 で は 二つ の 氷嚢 に 入れる 氷 を かく 音 が 妙 に 淋しく 響き 主 夫婦 は 、 額 を つき合わ せ て 何 か 引き しまっ た 顔 を し て 相談 し て 居る の を 見る と 娘 は 、 じいっと し て 居 られ ない 様 な 気持 に なっ て 、 何事 も 手 に つき かね た 風 に 、 あて も なく あっち こっち と 家中 を
^
歩き 廻っ て 居 た 。
0529
,17,22: 彼 の 温室 の 前 の 方 へ 立っ て ズーッ と 彼方 を 見渡す と 、 多勢 の 人 が
^
歩き 廻っ て 居る 時 に は 左 程 に も 思い ませ ん けれ 共 、 木 の 梢 も 痩せ 草 も 末枯れ て 居 て おまけ に 人 っ子 一 人 居 ない の です から もう そりゃあ そりゃあ 広く はるか に 見え ます 。
0547
,503,10: 鞄 ごと 両手 を 大きく 打ち 振り 、 大股 に
^
歩き 廻っ た 。
0550
,278,19: 翌日 の 午前 中 、 私 は 加津美 の まわり を 、 遠巻き に ぐるぐる 何 度 か
^
歩き 廻っ た 。
0550
,304,11: 加津美 の 前 は 通り かね 、 遠巻き に ぐるぐる
^
歩き 廻っ た 。
0554
,188,38: 同じ 卓 で 食事 を し 、 同じ 室 に 寝 、 代り 番 こ に 留守居 を し て 本館 の 湯 に 出かけ 、 その くせ 、 戸 に 錠 を かっ て 一緒 に あちこち
^
歩き 廻っ た 。
0554
,1438,24: 長谷川 は 、 一 週間 ばかり の 間 に 、 普通 の 場合 の 一 年間 分 ぐらい も 、 東京 の 街路 を
^
歩き 廻っ た 。
0559
,402,9: そして 立ち上り 、 室 の 中 を ぐるぐる
^
歩き 廻っ た 。
0562
,145,3: どこ を どう
^
歩き 廻っ た の か 、 自分 で も よく 覚え て い なかっ た 。
0570
,451,19: うち の 犬 は 、 夜 は 解き放し に なっ て い た が 、 それ が 庭 を
^
歩き 廻っ て 鳴い た 。
0571
,203,4: 田宮 は やたら に
^
歩き 廻っ た 。
0587
,104,19: ビール や ウイスキー を 飲ん でる 者 も あり 、 煙草 を ふかし てる 者 も あり 、
^
歩き 廻っ てる 者 も あり 、 そして 皆 賑 か に 談笑 し て おり 、 蓄音器 も 鳴っ て い まし た 。
0589
,454,5: おれ は そこら を
^
歩き まわっ て 涙 を ごまかし た 。
0590
,245,18: 一 人 に なっ て から 、 おれ は 急 に 癇癪 が 起り そう で 、
^
歩き 廻っ た 。
0595
,350,5: それから 野原 の 方 を
^
歩き 廻り 、 河 の 土手 を ぶらつい た 。
0597
,1927,11: カフェー で ぼんやり 微笑ん で い たり 、 ジェスフィールド 公園 を
^
歩き まわっ たり し た 。
0597
,2786,16: 病気 で 寝つい て いる の なら とにかく 、 家 の 中 や 庭 を いつも
^
歩き 廻っ て 、 戸締り など を やかましく 言い ます のに 、 一方 で は そう な ん でしょ う 。
0597
,3280,14: 北村 は ぷいと 画面 の 前 から 離れ 、 室 の 中 を
^
歩き 廻っ た 。
0601
,247,6: 平田 は そこ い ら を
^
歩き 廻っ て い た 。
0624
,94,5: 跣 足 で 外 を
^
歩き まわっ て 這入っ て き た から 部屋 を 泥 で よごし た 、 ごめんなさい ね 、 という 意味 も 言っ た けれども 、 あれこれ 無数 の 袋小路 を うろつき 廻る 呟き の 中 から 意味 を まとめ て 判断 する ので 、 ごめんなさい ね 、 が どの 道 に 連絡 し て いる の だ か 決定的 な 判断 は でき ない の だっ た 。
0627
,437,2: そこ を
^
歩き まわり 、 炭焼 の 山 の 方 へ も 行き かけ て み た が 、 娘 の 姿 を 見かける こと は 出来 なかっ た 。
0721
,44,2: マーケット を
^
歩き 廻っ た が 、 この 迷宮 に は 日蝕 パレス は 見当ら ない 。
0745
,231,10: 翌日 は 足腰 が 痛ん で 不自由 し た ぐらい
^
歩き まわっ た よ 」
0745
,247,7: 私 は 熱海 の 火事場 を
^
歩き まわっ て ヘトヘト に なり 、 しかし 、 いくらでも ミレン は あっ た が 、 女房 が ついてる から 仕方 が ない 。
0754
,1177,6: 亮作 は 毎日 街 を
^
歩き まわっ た 。
0754
,1182,5: 日 ごと に 街 を
^
歩き まわっ た 。
0759
,78,16: 記代子 を 散歩 に さそっ て 、 夜 の 明ける まで 、 神宮 外苑 を グルグル
^
歩き まわっ て い た の で ある 。
0774
,218,10: 彼女 は ヒサ を 探し あぐね て 、 心当り を
^
歩き まわり 、 途方 に くれ て 空しく 戻っ て き た の で あっ た 。
0777
,252,15: その 指 の 示す 方向 の 山林 中 を 、 彼ら は 二 日間 も
^
歩き 廻っ て い た で は ない か 。
0777
,600,11: こう 度胸 を きめ て 、 里人 の 間 を
^
歩き まわっ て 、 石 の 話 、 千 頭 家 の 祖先 の 話 、 狙い を つけ て 訊い て まわる 。
0777
,731,6: 彼 は すでに タナグ 山中 を
^
歩き まわっ て いる と いう で は ない か 。
0777
,926,5: 夜 は 夜 で
^
歩き まわり 、 また 読書 に ふけっ て い た が 、 花 廼屋 と 虎 之 介 に 系図 を 示し て 、
0777
,967,32: 「 とうとう 川越 の 居酒屋 で 、 タナグ 山 の 祭神 が 、 石 だ という こと を 突き とめ て 、 次 の 日 から タナグ 山 へ わけ こん で
^
歩き まわっ て い た そう です ね 」
0779
,189,25: ちかごろ 催眠 術 という もの が ハヤッ て い ます が 、 まア 、 自然 に 催眠 術 に かかっ た よう な 状態 で
^
歩き まわる の でしょ う 」
0789
,77,20: 再び 女 に 手 を とら れ て 、 あッ ち へ 、 こ ッ ち へ と グルグル
^
歩き まわっ た あげく 、
0789
,737,20: もっとも 当日 の ハマ子 は ウロウロ と 面白 そう に 諸方 の 部屋 々 々 の 騒ぎ を 見物 に
^
歩き 廻っ て は い まし た が 」
0794
,381,22: 注意 は もっぱら 心霊 術 の 方 に 吸い とら れ て おり ます し 、 吉田 八十松 さん が あれ だけ
^
歩き まわっ て も 音 の し ない よう に 仕掛け た ジュウタン です から 、 忍び足 の 犯人 の 気配 が 分る もの で は あり ませ ん 。
0794
,840,5: 奴 め は 自由 に
^
歩き まわる こと が できる し 、 後閑 サン の 近く に 来 て い ながら 鉄 丸 と ガラガラ を 中央 へ ん へ 落し て 自分 の 位置 を ごまかす こと が 完全 に できる の だ から 後閑 サン も 助から ない 。
0803
,5,18: ショー バイ 柄 も あっ た が 、 空襲 の たび 、 まだ 燃え て いる 焼跡 を
^
歩き まわる の が あの ころ の 私 の 日課 の よう な もの で あっ た 。
0839
,163,2: 山林 を
^
歩き まわっ て 、 落附 きの ない 時間 を すごし た の で ある 。
0866
,3140,12: 彼 は 、 昼 頃 まで 懐古 園 の なか を
^
歩き まわり 、 千曲川 を 見 降ろす 崖 の 上 に 立ち 、 うろ覚え の ローレライ を 口 吟 み 、 た ゞ なんと いう こと なく 、 時間 の 過ぎる の を 待つ た 。
0947
,1128,57: 「 こんな 空家 、 気 に いる も いら ない も 、 ない じゃ ない の … … でも 、 人間 に 疲れ て 、 ひとり に なり たく なる と 、 朝 でも 夜中 で も 、 東京 から 車 を とばし て き て 、 この 家 へ 入りこん で 、 はだし で 谷戸 を
^
歩き まわっ たり 、 罐 詰 を ひっぱり だし て 食べ たり 、 二 三 日 、 ケダモノ の よう に なっ て 暮す こと が ある わ 」
0947
,1148,2: 庭 でも
^
歩き まわっ た あと らしく 、 うす よごれ た はだし の 足 の 裏 に 、 草 の 葉 が 、 こびりつい て い た 。
0947
,1171,10: カオル は 、 はだし で 部屋 の なか を
^
歩き まわり ながら 、 リズム も 音節 も 無視 し た 無 形式 の 楽 句 を 、 ぞっと する よう な いい 音色 で 弾き だし た 。
0947
,1376,7: 秋川 は 部屋 の なか を
^
歩き まわっ て いる 。
0947
,1554,12: ゆうべ も 、 夜中 じゅう 、 裸足 で 家 の なか を
^
歩き まわっ て い た ね … … ママ の 部屋 へ はいっ て 、 なに を しよ う という ん だ 。
0947
,1681,69: サト子 は 、 窓ぎわ の 椅子 に 掛け 、 灰色 の 霧 に 白い 筋 を ひき ながら 、 舞い たち 舞い おりる カモメ の 遊戯 を 、 所在 なく ながめ て い た が 、 その うち に 、 そう し て いる こと に も 耐え られ なく なり 、 椅子 から 立っ て 、 広く も ない アパート の 部屋 の なか を ウロウロ と
^
歩き まわっ た 。
0947
,1724,15: 秋 ざれ の 寒 むざむしい 町 の なか を 、 宿る あて も なく
^
歩き まわる の は 辛い こと だ が 、 友だち という の で も ない 大矢 シヅ の 世話 に なっ て いる より 、 よほど サッパリ する 。
0947
,2156,30: 岐阜 県 の 恵那 の 苗木 の 奥 に 、 崩れ 残っ て いる 先祖 の 家 に 住ん で 、 ガイガー計数管 を 持っ て 、 付知川 の 谷間 を
^
歩き まわっ て いる うち に 、 三 万 カウント の サマルスキー 石 に うち あたっ た 」
0947
,2452,16: シヅ は 殺気だっ た 喧嘩 の かまえ に なっ て 、 部屋 の なか を
^
歩き まわり ながら 、 カス レ た よう な 声 で つぶやい た 。
0947
,3010,42: 約束 の 時間 まで に 、 まだ 一 時間 以上 も ある が 、 身体 を まげ て 歩い て い た ので 、 腰 の あたり が ズキズキ と 痛ん で き て 、 あて ども なく 風 の 中 を
^
歩き まわる の が 、 我慢 なら なくなっ た 。
0948
,442,19: 加藤 という 秀才 型 の 係官 は ノンシャラン な よう す で 広間 の 中 を ブラブラ と
^
歩き まわり 、 煖炉 棚 の 花瓶 や 隅 棚 の 人形 を 眺め て い た が 、 そこ の 床 の 上 に 置い て あっ た 絵具 箱 を とりあげる と 、 だしぬけ に 久美子 の ほう へ 振 返っ た 。
0948
,678,13: 永劫 と も 思える 長い 時間 、 靄 の 中 を 茫然 と
^
歩き まわり 、 辷っ たり 転ん だり 、 湖水 に 落ちこん で 、 頭 から びしょ濡れ に なっ たり し た が 、 夢 の 中 の 出来事 の よう で 、 細かい こと は なに ひとつ 記憶 に ない 。
0948
,1144,5: 湖岸 の 泥深い ところ を
^
歩き まわっ た の だ と みえ 、 膝 から 下 が 泥 だらけ に なり 、 靴 に アオミドロ が つい て いる 。
0958
,74,17: 三 人 は 来る 日 も 来る 日 も 、 我 れ を 忘れ て 水際 を
^
歩き まわっ た 。
0977
,9,26: 手 を 背 に くん で 、 鍵 束 の 大きな 木札 を ブラ つか せ ながら 、 門 の 内側 を た いくつ そう に
^
歩き まわっ て いる 守衛 。
0977
,255,5: 町はずれ へ で て 、
^
歩き まわる うち 、 いつか 立田 山 へ き て い た 。
0982
,151,14: 馬方 ホント は 、 なん じゃ ねえ の か 、 そ やっ て
^
歩き まわっ て 闇 米 か つぎ の 仲人 でも 稼い で んじゃ ね え かよ ?
0988
,3949,27: 」 と 言わ れ て 、 別れ て 、 そして 、 その 次ぎ の 日 の 午後 、 又 M さん に 連れ ださ れ 、 方々
^
歩き まわり 、 その 途中 で あなた の 所 に 寄り 、 その後 、 夜 おそく な つて 、 變 な 所 で 僕 は その 女 に 逢わ さ れ た の です 。
0988
,4177,27: … … ( いや 、 實 は 、 それ から しばらく 經 つて から 、 銀座 裏 や 新橋 京橋 あたり の 裏通り を 、 すい ぶん
^
歩き まわ つて 心 當 り の 所 を 見つけ出そ う と し まし た が 、 ダメ でし た 。
0988
,5024,16: こんなふうに な つて 來 た の は 、 黒田 組 を 出 て 、 方々 を
^
歩き まわり 、 いろんな 人 に 會 つて 、 それら の 人々 を 細か に 觀察 する よう に な つて から な ん です 。
0989
,1854,4: 死ん だ 人間 が
^
歩き まわっ て いる の を 見 て いる うち に 、 おれ たち の 一 人 一 人 が 急 に 、 自分 が 生き て いる こと に 気 が 附い た の か ?
0994
,959,6: 會社 の 集金 で 一 日
^
歩き まわ つ て 、 そして 、 集め た 金 を 社 へ 持つ て 行 つて から 、 内 へ 歸 つ た 。
0994
,963,3: なにしろ 一 日
^
歩き まわ つ て 、 豫定 の 半分 も 集金 でき なかつ た が 。
0995
,2552,7: ( その へん を フラフラ と
^
歩き まわる 。
1040
,3333,21: 何 度 も 遊歩道 を 往復 し 、 駐車 場 の スペース を 高み から 見渡し 、 そこ へ 降り て
^
歩き まわっ て も み た 。
1040
,3339,11: 暗く なる まで 、 あの 砂丘 を 中心 に さまざま に
^
歩き まわり 、 ひとり で 過ごし た 。
1051
,97,10: 高橋 氏 は 、 不平 一つ こぼす で も なく
^
歩き まわっ た 。
1072
,1264,7: —— その 番 町 も 、 さんざん
^
歩き 廻っ て み た が 、 かいもく 何 も 分ら ない 」
1072
,8384,18: お 袖 は 、 船 の 上 から 考え て い た よう に 、 巷 を
^
歩き 廻ら ない 足 で 、 すぐ 青山 善光 院 へ 行っ て 、 髪 を おろし た 。
1073
,4793,24: それから 初めて 、 彼 は 、 自分 の 身 に なっ た よう な 心地 で 四 、 五 日 、 京洛 を
^
歩き まわっ た 。
1073
,5478,25: やがて は 、 ただ 咽び 、 ただ 涙 と なり 、 そして 、 おろおろ と 、 あたり を 、 行き暮れ た よう に 、
^
歩き 廻っ て 、 突然 ——
1141
,122,28: 話 変っ て 真 物 の 出雲 守 頼 門 は 、 腐っ た 半纏 を 一 枚 着せ られ て 、 夜っぴて 山 の 中 を
^
歩き 廻り まし た が 、 五 千 尺 の 烏帽子 岳 の 中腹 を 、 何処 を 何 う 歩い た か 、 まる っ 切り 見当 も つき ませ ん 。
1141
,184,40: 娘 の 桂 と 頼 門 の 亥太郎 は 、 昨日 も 今日 も 、 ふ ご を 提げ 、 背負 籠 を 背負っ て 、 冬 の 間 の 食糧 の 用意 に 、 山 から 山 へ と
^
歩き 廻っ た の です 。
1171
,1994,7: 脛 まで ひたし て 、 がばがば と
^
歩き 廻り 、 また 波打 際 に とって返す 。
1171
,3543,9: 「 今日 一 日 、 市内 の あちこち を
^
歩き 廻っ た よ 。
1171
,3779,18: 彼 は 自分 が 透明 人間 に なっ た よう な 気分 で 、 夜 の 盛り場 を
^
歩き 廻り 、 パチンコ を やっ たり 、 ビヤホール に 入っ たり し た 。
1175
,782,13: 僕 は 愕然 と し 、 また 茫然 として 部屋 中 を ぐるぐる
^
歩き 廻っ た 。
1175
,785,1: ぐるぐる
^
歩き 廻り ながら 僕 は 考え まし た 。
起き上る
(起きる.上る)
延べ語数:
127
0016
,334,3: 男 は
^
起き 上り かけ た 様子 だ 。
0019
,272,29: と 言っ て 、 また コツ ン と 笠井 氏 の 頭 を 殴り まし た が 、 笠井 氏 は 、 なんにも 抵抗 せ ず 、 ふらふら
^
起き 上っ て 、
0027
,228,12: 果して 皆 の 大笑い に なり 、 自分 も 苦笑 し ながら
^
起き 上っ て ズボン の 砂 を 払っ て いる と 、 いつ そこ へ 来 て い た の か 、 竹一 が 自分 の 背中 を つつき 、 低い 声 で こう 囁き まし た 。
0027
,1378,5: 出鱈目 を 言い ながら
^
起き 上り ます 。
0027
,1412,3: 自分 は
^
起き 上っ て 、 ひとり で 焼酎 を 飲み 、 それから 、 おいおい 声 を 放っ て 泣き まし た 。
0033
,118,6: と 小声 で 呟き 、
^
起き 上っ て 、 また 転倒 し 、 世界 が 自分 を 中心 に 目 に も とまら ぬ 速 さ で 回転 し 、
0033
,124,6: また 転倒 し 、 また
^
起き 上り 、 れい の 「 いい 下着 」 も 何 も 泥まみれ 、 下駄 を 見失い 、 足袋 はだし の まま で 、 電車 に 乗っ た 。
0036
,186,24: そして 天下茶屋 の アパート の 前 へ 車 を つける と 、 シート の 上 へ 倒れ て い た 彼 は むっくり
^
起き 上っ て 、 袂 の 中 から 五 円 紙幣 を 掴み 出す と 、 それ を ピリッ と 二つ に 千切 って 、 その 半分 を 運転 手 に 渡し た 。
0036
,192,61: 昭和 十 五 年 の 五月 、 私 が 麹 町 の 武田 さん の 家 を はじめて 訪問 し た 時 、 二 階 の 八 畳 の 部屋 の 片隅 に 蒲団 を 引き っぱなし て 、 枕 の 上 に 大きな 顎 を のせ て 腹ばい の まま 仕事 し て い た 武田 さん は むっくり
^
起き 上っ て 、 机 の うし ろ に 坐る と 、
0041
,219,9: が ふと 夜中 に 眼 を 覚まし て むっくり
^
起き 上っ た 。
0064
,60,12: 外 に 案内 に 出る 者 も ない ので 、 男 が
^
起き 上っ て 行っ て 門 を 開い た 。
0098
,185,35: と 、 私 は 照明 弾 の 明る さ で 、 最後 の 妻 の 顔 を ひと 眼 見 て 置こ う と 思い 、 次ぎ の 爆発 する の を 待っ て
^
起き 上っ た 。
0112
,209,7: ムッ クリ と 床 の 中 に
^
起き 上っ て 手 を のばし て テーブル の 上 に 置い て ある ひやっこい お茶 を のん だ 。
0138
,1168,36: 一番 奥 の ところ に 昨夜 入れ られ て 来 た 若い 女 が 、 頬 ぺた を 濡手 拭 で 押え 、 房 さり 髪 を 切っ た 体 を ちぢめる よう に し て
^
起き 上っ て いる 。
0140
,2170,11: ね て い た 泰造 が 長椅子 の 上 で
^
おき 上っ た 。
0141
,6260,55: この ダーシャ は 、 伸子 が 保 の 死ん だ しらせ を うけとっ て 、 まだ 自分 の 部屋 で 食事 を し て い た ころ 、 朝食 を のせ て 運ん で 来 た 盆 を テーブル の 上 へ おろす と 、 改めて エプロン で 拭い た 手 を 、 ベッド に
^
おき 上っ て い た 伸子 に さし 出し た 。
0141
,8247,22: 肉 の 小さい かた まり が 食事 に 運ば れ て 来 た とき 、 その 女 は 、 ベッド に 半分
^
起き 上っ て 、 皿 の 上 の その 肉 を フォーク で つつい て ころがし ながら 、
0141
,8858,44: それなり 世界 的 な 日本 の 潜水 業者 と 自他 とも に 許し て いる 背 の 低い 、 色 の 黒い 男 は 伸子 の ところ へ 二度と あらわれ ず 、 伸子 は 一 日 の うち 少し ずつ ベッド の 上 へ
^
起き 上っ て くらす よう に なっ た 。
0144
,778,8: 家 の 者 は 皆 一 度 に
^
起き 上っ た 。
0184
,23,32: ジャック という 一 人 の 人間 が 、 一定 の 社会 史 の 期間 を とおし て 、 その 矛盾 、 その 悪 、 その 痛苦 につき ころ が さ れ 、
^
おき 上り 、 また 倒れ つつ 人間 の 理性 を 喪わ ず 生き つつ ある 姿 として 描か れ て いる 。
0470
,21,5: 自分 一 人 で 半身
^
起き 上っ て 、 右 肱 を つい て 左手 で 傍 の 卓子 から もの を とる という 芸当 。
0505
,788,11: 只 ころん だ だけ だ と 思っ て フイ と
^
起き 上ろ う と し た が どうしても 腰 が 切れ なかっ た 。
0509
,258,14: そして 到頭 隣り の リンゴ を もぐ 様 な 心持 に なっ て
^
起き 上っ て 、 廊下 へ 一 歩 出る と 、 あんまり 真 暗闇 だっ た の と 、 これから 取り掛ろ う と する 大 冒険 の 緊張 で 、 犬 っ ころ の 様 な 身震い を し た 。
0510
,173,8: けれども 女 は 一度 寝 て から 又
^
起き 上っ て 長く 長く のばし た 髪 を 指さ き で いじり ながら こんな こと を 云っ て 又 ね まし た 。
0543
,279,3: 私 は
^
起き 上っ て 、 体 中 、 着物 を はたはた と はたき まし た 。
0543
,311,4: 私 は もう
^
起き 上っ て い まし た 。
0544
,413,16: その 夜 遅く 、 或は 明け方 近かっ た かも 知れ ない が 、 おれ は
^
起き 上っ て 、 ひそか に 雨戸 を 開き 、 庭 に 出 で 、 木戸 から 外 へ 忍び 出 た 。
0545
,297,0:
^
起き 上り 、 整理 小 箪笥 の 一番 下 の 抽出 を 探る と 、 幾つ か の 小 壜 が ある 。
0545
,394,2: おれ は
^
起き 上っ て 、 ジン の グラス を 取りあげ た 。
0547
,370,11: そう 気がつい て 、 寝そべっ て た の を 、 むっくり
^
起き 上っ て み た 。
0548
,175,5: 母 が その 時間 に
^
起き 上る から で ある 。
0548
,176,35: たま に は 日曜日 など 、 朝寝坊 し たい こと も あっ た し 、 吉川 は ゆうゆう と 寝 て いる のに 、 母 が 六 時 に 起きる ので 、 私 も 必ず
^
起き 上っ た 。
0548
,191,6: 母 は なかなか 私 を
^
起き 上ら せ て くれ なかっ た 。
0550
,233,7: その 手 を はねのけ て 私 は
^
起き 上っ た 。
0552
,340,3: わたし は そっと
^
起き 上り 、 薬剤 を 取り出し て 、 枕 もと の コップ の 水 に そそい だ 。
0553
,30,5: ばかり なら よい が 、
^
起き 上ろ う として 、 手足 を ばたばた やっ た 。
0554
,324,2: 怪しん で
^
起き 上り 、 そこら を 見 調べ た が 、 琴 に も 、 どこ に も 、 異状 は なく 、 鼠 一 匹 い なかっ た 。
0554
,481,15: 千代乃 が 上っ て 来 て 声 を かけ て も 、 彼 は
^
起き 上ら ず 、 返事 も し なかっ た 。
0558
,258,12: その よう な 時 、 彼 は ただ 機械 的 に
^
起き 上っ て い た 。
0559
,510,26: 夜明け 頃 ふと 眼 を 覚し て 、 ぐっしょり 寝汗 を かい て い た のに 、 気持ち を 悪く し て い た し 、
^
起き 上っ て 顔 を 洗う 時 、 洗面 所 に 歯磨 粉 が 散らかっ て い た ので 、 女中 を 叱りつけ 、 叱りつけ た こと で 却って 気持ち を 悪く し て い た 。
0562
,346,33: ところが その 朝 、 なにか 気 に かかる 心地 が し た し 、 室外 の 空気 に ざわめき が 感ぜ られ た ので 、 寝床 の 中 に 落着け ず 、
^
起き 上っ て み た 。
0563
,94,12: 夏 の こと で は あり まし た が 、 夜中 に
^
起き 上っ て 水 を 浴びる の は 、 難儀 な こと に 違い あり ませ ん 。
0563
,96,3: 彼女 は
^
起き 上っ て 、 風呂 場 に はいり 、 浴槽 に 水道 の 水 を 注ぎ 、 そして 素裸 と なり まし た 。
0565
,244,14: わたくし たち は もう 寝 こん で おり まし た が 、 母 が
^
起き 上っ て 丹前 を 引っかけ 、 戸 を 開け に 出 て 行き まし た 。
0568
,342,12: 妻 の 登志子 は もう 眠っ て い た が 、
^
起き 上っ て 来 た 。
0568
,364,2: それから
^
起き 上っ た 。
0570
,471,1:
^
起き 上っ て 窓 の 雨戸 を 開く と 、 朝日 の 光り が 空 に 流れ て い た 。
0575
,146,8: 八重子 は へん に びっくり し て 、
^
起き 上り まし た 。
0579
,90,8: 恒吉 は 習慣 的 に 早起き で 、
^
起き 上る と すぐ 庭 に 出 て 、 池 を 見る の が 楽しみ でし た 。
0579
,312,13: 「 いえ 、 それだけ です が 、 ただ 一 二 度 夜中 に
^
起き 上っ て 、 子供 を 見 て くる と 言っ て 、 出 て 行こ う と しかけ た こと が あり まし た 。
0585
,202,11: 宿酔 気味 の 頭 を かかえ て 仁木 三十郎 は
^
起き 上り まし た 。
0590
,464,36: それから おれ は 、 肱 で 突っつか れ て 寝返り を し た 喜久子 の 、 下品 な 耳 を しばらく 見 て い た が 、 ひどく 佗 びしい 気持ち に なっ て 、 そっと
^
起き 上っ た 。
0590
,492,3: おれ は そっと
^
起き 上っ て 、 寝間着 を ぬぎ 捨て 服装 を ととのえ た 。
0592
,430,5: そして 私 は 泣き ながら
^
起き 上り 、 彼女 を この 箱枕 に 寝 させ 、 彼女 に あの 百日紅 の 花 を 眺め させる だろ う 。
0592
,533,2: 私 は
^
起き 上っ て 、 枕 を 拾い あげ 、 袖 で 拭き 清め 、 それ を 頭 に あてがっ て 寝そべっ た 。
0593
,103,10: 直吉 が 駆け寄っ て ゆく と 、 彼女 は もう
^
起き 上っ て 、 大きく 見える 眼 と 口 で 笑い まし た 。
0593
,216,11: 笠井 直吉 は 休暇 に あたる 日 で 、 遅く
^
起き 上り まし た 。
0594
,149,2: 彼女 が
^
起き 上っ て 私 と 向い 合い に 坐る かも 知れ ない という 、 そんな こと で も ない 。
0596
,44,3: やがて 彼女 は
^
起き 上り 、 跣 の まま 、 家 の 方 へ 戻っ て いき 、 急 に しくしく 泣き 出し て 、 裏口 へ はいっ て 行っ た 。
0597
,2154,0:
^
起き 上っ て やれ 。
0597
,2689,28: もう 陽 が 高く 昇っ てる らしい 明る さ の 中 で 、 北村 は 恐怖 に 近い 感情 に 駆ら れ 、 布団 を はねのけ て
^
起き 上っ た 。
0598
,77,14: 長火鉢 の 向う側 から 、 小柄 な 中年 の 女 が むくむく と
^
起き 上っ た 。
0598
,95,3: 俺 は
^
起き 上っ た 。
0598
,150,4: 「 お嬢さん 」 が
^
起き 上っ た 。
0599
,18,13: その 代り 、 朝 は 早く 、 雀 の 鳴き声 と いっしょ に
^
起き 上る こと と なる 。
0599
,31,11: 朝 早く の 汽車 だ から 、 雀 より も 早く
^
起き 上っ た 。
0600
,344,3: 彼 は
^
起き 上り かけ て 、 また よろけ て 、 こんど は コンクリート 塀 の 方 へ 寄りかかっ た 。
0622
,18,33: 人 を 見 たら 泥棒 と 思え と いう の が 王朝 の 農村 精神 で あり 、 事実 群盗 横行 し 、 地頭 は ころん だ とき でも 何 か 掴ん で
^
起き 上る という 達人 で ある から 、 他 へ の 不信 、 排他 精神 という もの は 農村 の 魂 で あっ た 。
0624
,102,0:
^
起き 上っ て 電 燈 を つける と 、 女 は 戸口 の ところ に 襟 を かき合せ て うずくまっ て おり 、 まるで 逃げ場 を 失っ て 追いつめ られ た 眼 の 色 を し て いる 。
0624
,105,15: そのまま 三 たび 目 の 電気 を 消す と 、 今度 は 女 は すぐ
^
起き 上り 、 押入 の 戸 を あけ て 中 へ 這入っ て 内側 から 戸 を しめ た 。
0624
,342,3: 伊沢 は ゆっくり
^
起き 上っ て 、 胸 や 膝 の 土 を 払っ た 。
0624
,417,6: 人々 が 畑 の 畝 から
^
起き 上り 、 国道 へ 下り た 。
0642
,818,13: 衣子 が 眠っ た の を 見 す ます と 私 は
^
起き 上っ て 、 枕元 に 用意 さ せ た 酒 を のん だ 。
0672
,33,12: 夜更け に 私 が もう 眠っ た もの だ と 心得 て
^
起き 上っ て 神棚 を 伏し拝ん で 、 雪夫 や 、 かんにん し て おくれ など と さめざめ と 泣い たり し て いる くせ に 、 翌日 の 昼 は ゴム マリ が はずむ よう な 勢い で どこ か の オバさん たち に 倅 の 凜 々 し さ を 吹聴 し て 、 ある こと ない こと 喋り まくっ て いる の で ある 。
0672
,104,46: 要するに 私 の 母 は 戦争 なかば に 手 ッ 取り ば やく 日本 の 滅亡 を 祈っ た あげく 、 すでに 早く も 私 を あちら の オメカケ に しよ う と もくろん だ 始末 で 、 その くせ 時 なら ぬ 深夜 に
^
起き 上っ て 端坐 し て 、 雪夫 や 許し て おくれ 、 など と 泣き だし て しまう 。
0685
,179,8: フトン の 中 の 男 が もっ くり
^
起き 上っ て 、 観念 の 様子 。
0687
,178,30: 余 が かく の 如く に カツゼン 大悟 し て 、 ふと 見やれ ば 、 放 善 坊 は 涙 を 拭き 拭き カラカラ と 狂 笑 し て
^
起き 上り 、
0688
,334,12: オタツ に 首 を しめら れ た 復讐 に 、 深夜 に
^
起き 上っ て 、 殺し に 来 やし ない か と 心配 で たまらない の だ 。
0693
,219,7: さて 熱 が さがっ て 病床 から
^
起き 上っ た 助六 は 、 家 に い て も 面白く ない ので 、 朝食 が すむ と 弁当 もち で 自転車 に のっ て 町 へ でかける 。
0731
,148,4: 翌日 野宿 から
^
起き 上っ て 、 水 を のん で 小屋 へ 通い 、 そこ は 男 より も 女 、 女優 を 一 人 一 人 訪問 し て 、 弁当 を 一 つまみ ずつ 分け て もらう 。
0731
,261,5: 馬 吉 は 渋々
^
起き 上っ た が 、 熊 さん は ツマミ だし かね まじき 殺気立っ た 見幕 で ある から 、 馬 吉 は 益々 物 欲しく なる ばかり で ある 。
0732
,629,1:
^
起き 上る と 、 サルマタ や 腹 の まわり に 溜っ て い た 小便 が ドッ と 流れ て 、 フトン の 下 へ あふれ 出よ う と し た 。
0744
,153,18: なん べ ん ノビ た か 分ら ない が 、 ノビ た 数 だけ 突如 と し て
^
起き 上っ て とびかかっ て 、 いつ まで も 終り が ない ので 、 五 人 の 親分 という の が 留め に き て くれ た 。
0754
,105,44: 死ぬ かも 知れ ない という 不安 を 賭け て の 仕事 だ から 、 諦め は つい た が 、 この 馬 は 死 の 直前 に 発狂 し て 、 クワッ と 血走っ た 目 を ひらい て 瀕死 の 藁 床 から
^
起き 上る と 、 天 へ 跳び 上る よう な 恰好 を し た 。
0759
,1517,7: 青木 も 唄 の 文句 で
^
起き 上っ て 、
0759
,6238,3: ルミ子 は
^
起き 上っ て 、 坐り 直し た 。
0759
,7415,6: 青木 は 改まっ て 、
^
起き 上ら ず に い られ なかっ た が 、 それ が 一 そう 長平 に 不興 を 与え た よう で あっ た 。
0762
,227,5: 私 は 深夜 に
^
起き 上っ て 、 机 に 向い 、 机 の 向う に 見える 女房 の 寝 姿 を 見 ながら 考え た 。
0769
,154,22: 私 は 完全 に 無抵抗 状態 で ある から 、 鼻 が 水上 に で て い なけれ ば 、 自分 で
^
起き 上っ て 鼻 を だす 精根 も 分別 も なかっ た の で ある 。
0769
,168,4: 私 は もがい て
^
起き 上ろ う と し た が 、 ど ッ こい 、 そう 簡単 に は 起き 上れ ぬ 。
0776
,368,24: 武道 に 達し て いる から 、 五十嵐 は 一 たまり も なく 廊下 の 外 へ ケシ 飛ん で 、 恨めし げ に
^
起き 上り 、
0777
,748,6: 彼 は ヒザ を 叩い て
^
起き 上っ た 。
0781
,731,24: また 三枝子 さん が 来 た とき に 、 半ば ねむり かけ て い た らしい が 由也 に 起さ れ た の か
^
起き 上っ て みる と 、 まさに そこ へ 手燭 を もっ て 現れ た の が 三枝子 さん で あっ た から 、 いきなり とびつい て 手 を 握っ た が 、 すると 三枝子 さん が 手燭 を 落し た から 、 マックラ に なる 。
0782
,43,19: けれども 甚だ 退屈 し て いる から 、 村 に 事 あれ ば ジッ として い られ ず ヤオラ
^
起き 上っ て 指図 を やき た がる が 、 根 が タンテイ の 才 が ない から 悪賢い 犯人 は つかまら ない 。
0784
,146,2: いきなり
^
起き 上っ て 刀 を ぬい て 斬り かかっ て くる 。
0808
,423,3: アネサ は
^
起き 上る と 、 クワ を とっ て 、 ふりかぶっ た 。
0826
,66,10: 鯨 の よう な 溜息 を 吐い て モゾモゾ
^
起き 上り 、
0835
,297,1: さて
^
起き 上っ て シャニムニ 駈け だす 段 に なれ ば 、 「 誰 が 先 に 起き 上っ て 駈け だす こと が できる か と 云え ば 、 一番 あと から ころん だ 子 に きまっ てる な 。
0835
,297,17: さて 起き 上っ て シャニムニ 駈け だす 段 に なれ ば 、 「 誰 が 先 に
^
起き 上っ て 駈け だす こと が できる か と 云え ば 、 一番 あと から ころん だ 子 に きまっ てる な 。
0835
,300,11: 「 よせ ば よい の に 米田 選手 が モクモク と
^
起き 上っ て … … おさまら ない の は 群集 で ある 。
0839
,44,17: しかし 、 緒方 が その 近く まで 達し た とき に は 、 牛 は もう
^
起き 上っ て い た 。
0852
,218,0:
^
起き 上る と 、 私 は 言っ た 。
0858
,18,33: 人 を 見 たら 泥棒 と 思え と いう の が 王朝 の 農村 精神 で あり 、 事実 群盗 横行 し 、 地頭 は ころん だ とき でも 何 か 掴ん で
^
起き 上る という 達人 で ある から 、 他 へ の 不信 、 排他 精神 という もの は 農村 の 魂 で あっ た 。
0959
,131,6: そう いい ながら 、 ようやく
^
起き 上っ た お 近 は べたりと とんび 脚 に 坐る と 、 穴 の あく ほど 歌麿 の 顔 を 見守っ た 。
1000
,141,6: と 云い ながら 、 彼 も
^
起き 上っ て 、 襖 の 際 へ 行っ て みる と 、 怪しから ぬ こと に は 此方 側 の 懸 金 は 外れ て い て 、 向う側 の 懸 金 が 下り て いる の で ある 。
1036
,422,10: が 、 忽ち 激痛 に 襲わ れる らしく 、 直ぐ
^
起き 上っ て しまう 。
1036
,458,11: 薬 が 効い て 来 た の か 、 素子 の
^
起き 上る 気配 は ない 、 私 は 初めて ほっと し て 、 ペン を 取り直す 。
1036
,504,5: 素子 が 緩 り
^
起き 上っ た 。
1036
,801,6: 素子 は 床 の 上 に
^
起き 上る と 、 沈痛 な 表情 で 言っ た 。
1037
,597,4: たつ は やっと
^
起き 上っ た 。
1037
,1446,12: 私 は ズボン下 を 引き上げ 、 診察 台 の 上 に
^
起き 上っ て 、 聞き返す 。
1037
,3024,7: 妻 は 布団 の 上 に
^
起き 上り 、 胸 を 開く 。
1039
,99,14: 妻 の 病室 に 入る と 、 妻 は 微笑 を 浮かべ て
^
起き 上り 、 いきなり 言っ た 。
1039
,275,6: 妻 は 微笑 し て
^
起き 上る 。
1062
,172,8: やがて 夜 が 明け て 、 男 が
^
起き 上っ て 見る と 、 自分 の 前 に 神 々 が ユーカル を する 時 に 手 に 持っ て 拍子 を 取っ て い た “ レㇷ ゚ ニ ( rep - ni 拍子 を とる 木 ) と 呼ぶ 棒 が おい て あり まし た 。
1123
,15,10: 私 は 毛布 を はね 退け 、 むっくり と
^
起き 上っ て 、
1123
,345,13: 打ちどころ で も 悪 る かっ た か 、 彼 は 少時
^
起き 上る こと も 出来 なかっ た 。
1136
,324,17: 寝台 に 崩 折れ た 小杉 卓二 は 、 この 打撃 に 打ちのめさ れ て 、 最早
^
起き 上る 気力 も ない よう に 見え まし た が 、 暫 らく する と 必死 の 顔 を 挙げ て 、 猛然と 由紀子 の 方 に 殺到 し た の です 。
1141
,139,59: 追わ れる 女 は 十 八 九 、 それ が 二 人 の 男 の 手 を くぐっ て 逃 廻る ごと に 、 帯 も 解け 、 袖 も 千 切れ 、 最後 に は 袷 も 剥がれ 、 襦袢 も むしら れ て 、 殆 ん ど 半裸 体 の まま 、 傷つき 倒れ て は
^
起き 上り 、 起き 上っ て は 小突き 廻さ れ 、 真に 命 を 賭け て 争い 続け て 居る の でし た 。
1141
,139,62: 追わ れる 女 は 十 八 九 、 それ が 二 人 の 男 の 手 を くぐっ て 逃 廻る ごと に 、 帯 も 解け 、 袖 も 千 切れ 、 最後 に は 袷 も 剥がれ 、 襦袢 も むしら れ て 、 殆 ん ど 半裸 体 の まま 、 傷つき 倒れ て は 起き 上り 、
^
起き 上っ て は 小突き 廻さ れ 、 真に 命 を 賭け て 争い 続け て 居る の でし た 。
1142
,205,7: が 、 この 醜い 魚 は 最早
^
起き 上る 力 も 尽き た 様子 です 。
1145
,190,18: 幸い 美食 に 肥っ た 伯爵 は 、 床 の 上 に 崩 折れ て 、 暫く は
^
起き 上る 力 も あり ませ ん 。
1171
,2864,4: 五郎 は 憤然 と
^
起き 上っ て 、 寝具 の 上 に あぐら を かい た 。
1173
,1142,15: 今 まで 寝ころん で い た 狂女 が その 声 に 応ずる よう に むっくり
^
起き 上っ た 。
1174
,904,7: 脳卒中 で 倒れ た きり 、 ついに
^
起き 上る こと を し ない で 、 半年 後 に 息 を 引き取っ た の で ある 。
1174
,5070,2: それから 渋々
^
起き 上っ て 、 かん た ん な 食事 を 済ませ 、 外出 の 用意 を する 。
1177
,987,13: 目 の 前 に 星 が 飛ん で 、 信二 は しばらく は
^
起き 上る こと が でき なかっ た 。
し続ける
(為る.続ける)
延べ語数:
127
0010
,1,7: けれども 、 まさか 、 いま まで 軽蔑
^
し つづけ て 来 た 者 たち に 、 どうか 仲間 に いれ て 下さい 、 私 が 悪う ござい まし た 、 と 今さら 頼む 事 も 出来 ませ ん 。
0012
,127,17: 私 に は 、 一つ の チャンス さえ 無かっ た のに 、 十 年間 の 恋 を
^
し 続け 得 た 経験 も ある し 、 また 、 所 謂 絶好 の チャンス が 一夜 の うち に 三つ も 四つ も 重っ て も 、 何 の 恋愛 も 起ら なかっ た 事 も ある 。
0012
,308,18: それでは もう 一つ の 、 何 の チャンス も 無かっ た のに 、 十 年間 の 恋 を
^
し 続け 得 た 経験 と は どんな もの で ある か と 読者 に たずね られ た なら ば 、 私 は 次 の よう に 答える で あろ う 。
0023
,142,211: 泣く よう な 笑う よう な 不思議 な 声 を 挙げ て 、 若い 女 の ひと たち に も 挨拶 し て 、 また も くるくる コマ 鼠 の 如く 接待 の 狂奔 が はじまり まし て 、 私 が お 使い に 出さ れ て 、 奥さま から あわて て 財布 がわり に 渡さ れ た 奥さま の 旅行 用 の ハンドバッグ を 、 マーケット で ひらい て お金 を 出そ う と し た 時 、 奥さま の 切符 が 、 二つ に 引き裂か れ て いる の を 見 て 驚き 、 これ は もう あの 玄関 で 笹島 先生 と 逢っ た とたん に 、 奥さま が 、 そっと 引き裂い た のに 違い ない と 思っ たら 、 奥さま の 底 知れ ぬ 優し さ に 呆然と なる と共に 、 人間 という もの は 、 他 の 動物 と 何 か まるで ちがっ た 貴い もの を 持っ て いる という 事 を 生れ て はじめて 知らさ れ た よう な 気 が し て 、 私 も 帯 の 間 から 私 の 切符 を 取り出し 、 そっと 二つ に 引き裂い て 、 その マーケット から 、 もっと 何 か ごちそう を 買っ て 帰ろ う と 、 さらに マーケット の 中 を 物色
^
し つづけ た の でし た 。
0029
,39,192: 夫 は から だ が 弱い ので 、 召集 から も 徴用 から も のがれ 、 無事 に 毎日 、 雑誌 社 に 通勤 し て い た の です が 、 戦争 が はげしく なっ て 、 私 たち の 住ん で いる この 郊外 の 町 に 、 飛行機 の 製作 工場 など が ある おかげ で 、 家 の すぐ 近く に も ひん ぴんと 爆弾 が 降っ て 来 て 、 とうとう 或 る 夜 、 裏 の 竹 藪 に 一 弾 が 落ち て 、 その ため に お勝手 と お 便所 と 三 畳 間 が 滅茶 々 々 に なり 、 とても 親子 四 人 ( その 頃 は マサ子 の 他 に 、 長男 の 義太郎 も 生れ て い まし た ) その 半壊 の 家 に 住み つづける 事 が 出来 なく なり まし た ので 、 私 と 二 人 の 子供 は 、 私 の 里 の 青森 市 へ 疎開 する 事 に なり 、 夫 は ひとり 半壊 の 家 の 六 畳 間 に 寝起き し て 、 相 変ら ず 雑誌 社 に 通勤
^
し 続ける 事 に し まし た 。
0050
,77,3: 新人 を 攻撃
^
し つづける と 、 彼 は 自己 の 特徴 で ある 個性 的 表現 を 薄めよ う と する 。
0060
,134,2: 変化
^
し 続ける 大いなる もの の 小さな 細胞 として 生き 続ける に は 、 『 パソコン 創世 記 』 は 繰り返し ネットワーク と の 連携 を 確かめ なけれ ば なら ない 。
0060
,1464,17: そして タケシ は この のち 、 「 我々 自身 の 変革 」 なる 課題 と 格闘
^
し 続ける こと に なる 。
0060
,1522,18: 報道陣 は 軽井沢 に 殺到 し 、 テレビ 各局 は えんえん と 現場 の 模様 を 中継
^
し 続け た 。
0060
,1954,30: 愛 、 いや もう少し 私 の 実感 に 引き寄せ て 言え ば 、 性 の 淵 に 言葉 を 一つ 一つ 打ち込み ながら もぐり込み 、 その 奥底 を 凝視
^
し 続ける という 作業 ほど 困難 な もの が 、 果たして いくつ ある の だろ う 。
0060
,2399,15: それに 何 より も 、 コンピューター は 管理 の ため の 武器 として 機能
^
し 続ける 一方 で 、 個々人 も この 道具 を 思い通り に 使う こと が できる 。
0060
,4104,10: だが この 趣味 の 世界 が 果たして 今後 も 成長
^
し 続ける もの か 、 当初 、 大内 に は 確信 が 持て なかっ た 。
0060
,4244,23: その あいだ 、 発売 開始 以来 一 年 を 経 て 、 PC — 8 0 0 1 は なお 好調 を 維持
^
し 続け て い た 。
0060
,4273,6: 耳 の 奥 で こだま
^
し 続ける 浜田 の 報告 を なぞり ながら 、 石井 は そう 言葉 を 継い だ 。
0060
,4418,30: 一 九 五 二 年 に は 再び 連邦 政府 に 告訴 さ れ た 経緯 が 示す とおり 、 相 変ら ず 作表 機 の 市場 を 独占
^
し 続け て い た IBM は 、 大 企業 や 大 組織 の データ 処理 の 仕事 を パンチ ・ カード ・ システム に 載せ て 処理 する ノウハウ を 蓄積 し て おり 、 ユーザー の 要求 を 吸い上げる 確固たる 営業 、 技術 体制 を 確立 し て い た 。
0060
,5362,20: 売上 高 に対する 経常 利益 率 が 、 成長 を 重ね ながら なお 二 〇 パーセント 台 を 維持
^
し 続ける という 高 収益 体質 と 、 社員 の 滅私 奉公 的 な 献身 、 その 核 と なる 稲 盛 和夫 の カリスマ 性 において 、 京都 セラミツク は 際だっ て い た ★ 。
0060
,6448,15: 『 ASCII 』 の 目玉 記事 で ある ロード テスト を 渡部 は 長く 担当
^
し 続け た が 、 「 すべて の 部品 を 取り寄せろ 」 と の 無理 難題 に 応え た の は 、 最初 で 最後 、 唯一 小澤 のみ だっ た 。
0060
,6586,7: 遠い 目標 は おそらく 、 共有
^
し 続け て き た の だろ う 。
0060
,7050,24: 外野 の ホビイスト の 目 に は 、 ビル ・ ゲイツ は ユーザー に 誠実 に 対応 する ため の 体制 作り を 放棄
^
し 続け た MITS と ぐる と しか 映ら なかっ た 。
0060
,7183,26: だが 会社 が 本格 的 に 走り はじめ た 当初 、 ウォズニアック は アップル が 失敗 し た とき HP に 復職 できる か を 心配
^
し 続け て い た 。
0060
,7696,41: 『 DDJ 』 が 8 0 8 0 版 の 掲載 を 締め切っ て から も 、 石田 は 日本 の ホビイスト の 中 から 自作 の タイニーベーシック を 発表 する 者 が 出る の で は ない か と 期待
^
し 続け て い た 。
0060
,7762,47: MITS は 、 この 空白 に つけ込ん で あ こぎ な 商売 を 仕掛け て いる よう に 思え た が 、 この 空白 を 埋め て いく うえ で は 、 『 DDJ 』 の 称揚 する 手作り と 共有 の 試み も 有効 に 機能
^
し 続ける と は 思わ なかっ た 。
0060
,8727,51: 「 過去 の こと と は いえ 、 契約 内容 に関する こと を 明かす こと は ビジネス 上 の 信義 に 反する 」 として まったく 口 を つぐむ 浜田 氏 は 、 MS — DOS の サブ ライセンス が 無償 で 行わ れ た という 点 に関して も コメント を 拒否
^
し 続け た 。
0060
,9547,42: 入社 後 、 初めて の 配属 先 と なっ た 電子 機器 事業 部 の プログラム 係 で 水野 幸男 と 出会っ て 以来 、 この 先輩 と の 縁 が 深かっ た 高山 は 、 大型 の OS を 長く 担当
^
し 続け て き た 。
0060
,9649,20: 「 何 の 権利 が あっ て 」 と なじる 深夜 の 視線 に 貫か れ ながら 、 それでも お尋ね
^
し 続け た の は 、 私 自身 が 何らかの 狂気 の 虜 と なっ て い た から だ 。
0062
,371,23: そして スタート ・ ダッシュ を 決め た 横綱 率いる 東芝 の 開発 部隊 は 、 激しい 競争 を通じて この 流れ を 常に リード
^
し 続け た 。
0062
,1665,10: だが 国家 と 大 資本 の 支柱 を 再 生産
^
し 続け て き た 東大 が 、 東大 で なく なる こと に は 可能 性 が 感じ られ た 。
0062
,2050,12: 「 日本語 が タコ で ある 」 と の 批判 を 甘受
^
し 続ける 代わり 世界 に 添い 続け た マック は 、 サード パーティ と ユーザー に 引きずら れる 形 ながら 、 ソフトウエア から の 日本語 処理 の 技術 を 積み重ね て 世界 に 開い た 確固たる 日本 の 窓 と なっ た 。
0062
,2279,19: むしろ 柴谷 さん は 、 傲慢 な 錯誤 だっ た 分子生物学 の 黄金 時代 に 本質 的 に 期待
^
し 続ける が ゆえに 、 「 終焉 」 を 言い立て た の で は ない か 。
0067
,172,26: 彼女 は 、 つく え の むこ う の 、 す がた も 見え なけれ ば 返事 も し ない 人 に 、 話 を
^
し つづけ て い た 。
0078
,247,16: 「 ああ 、 その こと です が 、 実は 私 は 烏 啼 を 常に 監視
^
し つづけ て いる の です が 、 どう し た わけ か 、 この 半年 ほど 、 烏 啼 は 本部 に 居 ない の です 。
0095
,2710,29: ウラル 号 の 使節 団 は 、 それ に 拘ら ず 失望 する こと なく 、 “ 尋ね たい こと が ある ” 旨 の 信号 を 発射
^
し 続け つつ 、 ひたむき に 前進 し て いっ た 。
0098
,3101,12: こういう こと を 云う とき も 、 そわそわ し 、 ひょこひょこ
^
し つづけ て いる 。
0102
,21,22: 少なくとも 戦争 の 期間 を つうじ て 、 だれ が 一番 直接 に 、 そして 連続 的 に 我々 を 圧迫
^
し つづけ た か 、 苦しめ つづけ た か という こと を 考える とき 、 だれ の 記憶 に も 直ぐ 蘇 つ て くる の は 、 直ぐ 近所 の 小 商人 の 顔 で あり 、 隣組 長 や 町会 長 の 顔 で あり 、 あるいは 郊外 の 百姓 の 顔 で あり 、 あるいは 区役所 や 郵便 局 や 交通 機関 や 配給 機関 など の 小役人 や 雇員 や 労働 者 で あり 、 あるいは 学校 の 先生 で あり 、 と い つ た よう に 、 我々 が 日常 的 な 生活 を 営む うえ において いや でも 接触 し なけれ ば なら ない 、 あらゆる 身近 な 人々 で あつ た という こと は い つ たい 何 を 意味 する の で あろ う か 。
0114
,107,10: 「 それ じゃあ 日本人 の 先祖 は よっぽど 寝不足 ばっかり
^
し つづけ た もの と 見える 。
0140
,4929,50: 素子 は 、 そういう 伸子 の 心 に は あまり さわら ない よう に し 、 さわら ない こと で はやく 、 伸子 が いわゆる みのっ た 状態 に おか れる こと を 期待 し て いる 風 で 、 自分 の 旅行 の ため の 用事 で 外出
^
し つづけ た 。
0140
,5658,34: 日本 の 政府 は 一 九 一 七 年 から シベリア へ 出兵 し て 、 ウラン ゲル や コル チャック とともに 、 ふるい ロシア が ソヴェト に 変っ て ゆく 道 を 妨害
^
し つづけ た 。
0140
,5816,44: だから 、 和一郎 の 友人 に しろ 、 保 の 友達 に しろ 、 その 年頃 の 若い 者 らしく 溌剌 と 自由 で 、 まとも な つき 合 は 佐々 の 家庭 の なか まで ひろがら ず 、 例外 の よう に 出入り
^
し つづける 若者 は 、 多 計 代 の そういう 態度 に 反撥 し ない よう な 人柄 だっ た 。
0141
,5069,5: 無条件 に 父 を 肯定
^
し つづけ 、 父 を 肯定 する 自分 を 肯定 し て 来 た 伸子 にとって 、 こういう 思い は 、 一段落 が つい た とき 、 痩せ た 自分 に 心づく よう な 心 の 中 の 経験 で あっ た 。
0141
,5303,9: この こと が 、 半年 モスクヷ で ばかり 生活
^
し つづけ て 来 た 伸子 と 素子 と に 、 レーニングラード へ 来 て みる まで は わから なかっ た そこ で の 暮し の 味わい を 知らせ た 。
0141
,5351,46: 迅 くま わっ て いる 自転車 の 輪 の こまかい 一 本 一 本 の スポークス が 目 に とまら ない よう に 、 モスクヷ で 、 人々 は 、 一 人 一 人 が 活動 の なか へ 消え こん で いる ほど はげしく 活動
^
し つづけ て いる 。
0141
,6253,31: 伸子 という 姉 の いる せい で 、 保 が 一層 保 らしく 生き そして 死ん だ として も 、 伸子 は 、 その 生 と 死に おい て やっぱり 密着
^
し つづけ て いる 彼 と 自分 と を 感じ た 。
0141
,8277,26: モスクヷ へ 来 て から 、 とりわけ 去年 の 夏 保 が 自殺 し て から という もの 、 伸子 の 生存 感 は つよく 緊張
^
し つづけ て い た 。
0141
,10961,77: 伸子 と すれ ば 、 もし あした に なれ ば 、 ふたたび みる こと の ない この 丘 の 斜面 の 風景 で ある に しろ 、 いま 遠い ところ に ある どこ か の 建物 の 窓 々 が 午後 の ある 時間 の 日光 を ある 角度 から 受ける と あんなに 燃える という 事実 は 、 伸子 が それ を 眺めよ う が 眺め まい が 、 その 事実 独自 の 全 さ で 存在
^
し つづける だろ う 。
0141
,12075,17: 伸子 自身 は 、 「 洗煉 性 」 の 中 で 腐っ て ゆく 文学 に 反抗
^
し つづけ て 来 て いる 自分 として 感じ て いる の で は あっ た が 。
0141
,13295,27: 「 デイリー ・ メイル 」 は 、 はじめ と 同じ よう な 冷静 さ で 、 中国 側 の 動き を 肯定 的 に とりあげ て 報道
^
し つづけ て いる 。
0141
,17200,29: 工場 、 労働 者 クラブ 、 産院 、 託児 所 、 子供 の 家 、 学校 、 劇場 、 映画 製作所 、 ソヴェト の 運営 など と 、 見学
^
し つづけ た 伸子 は 、 労働 者 男女 が 互に わけ あっ て いる 社会 保障 の 現実 を 社会 主義 の 社会 という もの の よ さ として 、 うけいれ ず に は い られ なかっ た 。
0141
,18866,36: ブハーリン が 国際 的 な 指導 者 の 一 人 で ある という 盲目的 な 信頼 の 多い 立場 を 利用 し て 、 自分 に ゆだね られ て い た コミンターン の 機関 を 専擅
^
し つづけ た 。
0141
,18871,53: それら の 国 で は 、 党 の 機関 を 握っ て いる ブハーリン 派 が 上 から 下 まで の 組織 の 力 を つかっ て 、 少数 の 人々 によって 提起 さ れる 正当 な 情勢 の 判断 を 、 無視 し 、 圧迫 し 、 機関 の 名 によって 誹謗
^
し つづけ た 。
0141
,20057,19: 昔 、 自分 たち が 日本 で 出し た 平民 新聞 を こんなに 丁寧 に 今 も なお 保存
^
し つづけ て いる 山上 元 の 気持 が わかる よう に 思っ た 。
0141
,20854,19: 伸子 は 、 年齢 に くらべる と 、 早くから 文学 上 の 仕事 で 働き 、 それ で 生活
^
し つづけ て 来 た 。
0142
,792,4: 暫く 仕事 を
^
し つづけ て 、 ひろ子 に よみとれ ない 箇所 が 出 て 来 た 。
0150
,27,42: けれども 、 徳川 末期 から 明治 へ と 移っ た 日本 文学 の 特色 の 一つ として の 非 社会 性 が つよい 余韻 を ひい て い て 、 文化 ・ 文学 の 全面 に つねに 反動 の 力 が 影響
^
し つづけ た 。
0152
,36,76: 岩 ばかり の 峡谷 の 間 から 、 かすか に 、 目 に 立た ず 流れ出し 、 忍耐 づよく 時 とともに その 流域 を ひろげ 、 初め は 日常茶飯 の 話題 しか なかっ た もの が 、 いつしか 文化 ・ 文学 の 諸 問題 から 世界 情勢 について の 観測 まで を 互に 語り合う 健やか な 知識 と 情感 と の 綯い 合わさ れ た 精神 交流 と なっ て 十 二 年 を 成長
^
し つづけ て 来 た という 事実 は 、 単なる 誰 それ の 愛情 問題 に は とどまら ない 。
0153
,33,42: ダンテ に し て も 、 「 神 曲 」 は 空想 と リアリズム の 混 っ た 独特 な 作品 です けれども 、 これら の 人々 から 後 、 イタリー の 民衆 は 営々 と し て 数 世紀 を 生活
^
し つづけ て 来 て おり ます 。
0154
,27,9: 執筆 し た 人々 は 、 今日 生存
^
し つづけ て いる 。
0160
,15,43: やすい もの を 早く 、 どっさり こしらえ て 、 できるだけ あっち こっち に 売りさばか なけれ ば なら ず 、 その 原料 仕入れ に 気 も 狂わ ん ばかり あせり 立っ て 、 あらゆる 国際 間 の 利害 に からん で 、 戦争 ばかり
^
し つづけ て き た 。
0160
,116,29: 幸福 で あろ う と する 意欲 は 、 人類 が 幸福 という 言葉 の 符号 も 、 文字 として の 記号 も 持た なかっ た とき から 存在
^
し つづけ て いる 。
0170
,300,38: ところが 日本 の 支配 階級 が 、 大衆 の 進歩 性 を 抑圧 する こと は 実に 烈しく 、 特に 最近 の 十 余 年間 は 、 全く 軍事 目的 の ため に 民衆 の 意志 を 圧殺
^
し つづけ た 。
0188
,4,70: 「 虹 」 は 、 ナチス に 侵略 さ れ た ウクライナ の 農民 が 、 手段 の 限り を つくし た 侵略 軍 の 残虐 と 脅威 に さらさ れ ながら 、 ほんとに 村中 が つりあげ られ て ゆく 悲劇 に たえ ながら 、 人民 の 最後 の 勝利 を 確信 し 、 自由 と 平和 の ため に 赤軍 が 還っ て くる こと を 信じ て 抵抗
^
し つづけ た 一つ の 物語 で ある 。
0192
,240,8: 最後 の 段階 として 資本 主義 が 存続
^
し つづける かぎり 、 ファシズム は 生き て い ます 。
0204
,26,3: 長い 仕事 を
^
し つづけ て いる ところ を みれ ば 、 病気 も 特権 で 自分 を かばっ て いる か の よう に 気 が まわる 。
0210
,86,18: だが 、 文学 は 、 遂に は そこ に とどまら ない で 社会 的 な もの として 実在
^
し つづける 。
0211
,135,31: わたし の 生活 と 文学 と の 通っ て 来 た 特別 な 道行き を さかのぼっ て みる と 、 わたし は 、 常に コンプレックス を 解く 方向 へ 努力
^
し つづけ て 来 た 人間 で あっ た 。
0231
,937,15: 人民 の 貯蓄 は 、 昨年 末 から 、 大 干潮 の よう に 減少
^
し つづけ た 。
0235
,75,27: 宮城 前 から 首相 官邸 前 に さしかかっ た 行進 は 、 隊伍 の 中 から 代表 を 官邸 へ 送りこみ 、 秩序 正しく 、 前進
^
し つづけ た 。
0241
,17,39: 第 一 次 欧州 大戦 の あと 、 ヨーロッパ 諸国 の 心 ある 人々 が 男 も 女 も 、 平和 の 永続 の ため に 、 どんなに 苦心 し 、 話し合い 調和 点 を 見出そ う と 努力
^
し つづけ て 来 て い た か という こと は 知ら ない もの は ない 。
0241
,18,16: 第 一 次 大戦 の 惨禍 は 生き て いる もの に 、 平和 を 警告
^
し つづける 記念 物 として 、 ヴェルダン の 廃 市 に 一望 果 ない 戦死 者 墓地 と なっ て のこっ て い た 。
0244
,9,13: 改正 憲法 の 中 に 奇妙 な 特殊 性 として 天皇 が 存在
^
し つづけ て いる こと を 考える こと は し ませ ん でし た 。
0276
,201,46: しかし 、 日本 の 保守 政党 が 、 買弁 の 立場 に 立っ て 人民 の 平和 へ の 念願 と 生活 安定 の 欲求 を うらぎる とき 、 参政 権 の ある 日本 の 婦人 たち は 、 なお 、 保守 政党 へ 投票
^
し つづける 義務 を もつ だろ う か 。
0284
,12,16: その よう な 非道 な 力 の 下 で しかも 猶 よく 生きよ う と 念願
^
し つづけ て 来 た 自分 たち 若い 女性 の 心情 を 、 いつくしん で やま ない 情熱 を も 持っ て いる で あろ う 。
0307
,82,21: ギリシャ 神話 の 時代 から 、 人類 が 考える という 最初 の 努力 を し はじめ た とき から 、 追求
^
し つづけ て 来 た の は 幸福 に 生き たい という こと だっ た と 思い ます 。
0310
,6,70: 同じ 共産 主義 者 と いっ て も 、 困難 な 条件 に おか れ た とき 、 佐野 、 鍋山 、 三田 村 の よう に 共産 主義 の 理論 を 、 自分 の 身 を 守る に 都合 の よい よう に ねじまげ て 安全 を はかり 、 しかも 治安 維持 法 の なくなっ た あと まで 、 勤労 階級 の 民主 化 と 解放 を 邪魔
^
し つづけ て いる 事実 は 、 すべて の まじめ な 人々 を 深く 考え させ ず に は おか ない 。
0315
,114,24: 満州 事変 以来 、 日本 の 侵略 戦争 に 反対 し 、 戦争 によって 人民 の 生活 を 悲惨 に する こと を 拒絶
^
し つづけ て 来 た の が 赤 で あっ た こと は 、 憲兵 や 検事 局 が よく 知っ て いる 。
0315
,133,26: 日本 の 小規模 な 独占 資本 は 、 より 強大 な 国外 の 独占 資本 の 利益 追及 に 便乗 し て その おかげ で 存続
^
し つづける こと に 決心 し て いる 。
0318
,354,14: NHK は 力 を つくし て 変ら ない こと の ため に 努力
^
し つづけ て き て いる 。
0318
,540,33: 著者 の 死後 二 五 年 で 遺族 の 版権 所有 が 消滅 する ので 夏目 家 は 彼等 を これ まで 養っ て き た その 権利 を 新しい 形 で 確保
^
し つづけよ う と し た 。
0318
,615,66: この 興味 ある 事実 が 語っ て いる よう に 、 政府 と 文部省 と は 表面 日本 教育 の 民主 化 を 試み て いる よう な 振り を し ながら 、 事実 上 何とか し て 、 封建 的 で は ない まで も 、 余り 民主 的 で ない 範囲 に 人民 を 保つ 程度 の 教育 を 行お う と 努力
^
し つづけ て いる 。
0318
,1179,14: 日本 の 進歩 的 文学 理論 の 発展 に対して 、 価値 ある 貢献 を
^
し つづけ た 蔵原 惟人 を はじめ 、 長い 沈黙 の 間 に 活動 の 日 を 待っ て い た 岩上 順一 その他 の 若い 評論 家 が 、 こぞって 日本 の 民主 的 文学 の 本質 と 方向 について の 検討 を はじめ た 。
0318
,1192,11: 最悪 の 場合 において は 、 人権 と 文化 を 抑圧
^
し つづけ た 治安 維持 法 へ の 抗議 を 忘れ て 、 その 抑圧 の ため に 生じ た 人民 的 組織 —— たとえば 日本 共産党 や プロレタリア 文化 ・ 文学 団体 —— の 活動 に 見 られ た 不十分 さ だけ を 、 必死 に 追究 し た 人々 も ある 。
0319
,96,14: 選挙 の 最後 の 二 週間 に 、 トルーマン は 彼 を 制約
^
し つづけ た 南部 へ の 気がね を ふりすて 、 民主 精神 に 反し た 第 八 十 議会 の 失敗 を 明瞭 に 指摘 し はじめ た 、 と 日本 の 新聞 は 報じ て いる 。
0336
,49,6: 最初 は 犯行 そのもの を 否認
^
し つづけ 、 同月 二 十 日 に 至り 平山 検事 に 単独 犯行 を 自供 し た 。
0350
,2,13: 一 九 四 九 年 から 、 南北 統一 の ため に 努力
^
し つづけ て い た 朝鮮 の 人々 の 間 に 、 どうして 戦争 が ひきおこさ れ た の だっ たろ う 。
0353
,46,35: われわれ は 、 人間 が 理性 ある 者 で ある こと を 信じる かぎり 、 人間 が 人間 と 生きる ため に は 、 平和 が 必要 だ という 明白 な 真実 を 表白
^
し つづけ なけれ ば なら ない 。
0368
,91,18: こんな 永年 、 経済 の 上 で は 成り立ち よう も ない 俸給 で 司書 の 仕事 を
^
し つづけ て 来 て いる の だ から 、 この 人 の 三 十 年 の 生計 は 平安 で あり 、 寧ろ ゆとり が ある もの かも しれ ない 。
0370
,22,27: 母 も 、 女 だ から 、 という 社会 の 習慣 的 な ひけ め に は 、 観念 的 で あり 矛盾 も もち ながら 抵抗
^
し つづけ た ひと で あっ た 。
0378
,86,2: 紛糾
^
し つづけ て いる 西村 の 家 へ 下 の 弟 を 養子 に やる こと を 母 は 躊躇 し きっ て い た のに 、 到頭 それ を 承知 し て しまっ た 。
0398
,110,18: 婦人 民主 クラブ と 婦人 民主 新聞 が 、 はじめ から きょう まで 平和 の ため に 発言
^
し つづけ て き て いる こと は 注目 さ れ なけれ ば なら ない 。
0422
,26,20: 二 十 世紀 に 入っ て から 世界 の 文学 は 、 絶えず 自身 を 新しく 生れかわら そう として 七転八倒
^
し つづけ て 来 た が 、 その 意味 で は 第 一 次 大戦 後 に おこっ た シュール ・ リアリズム さえ も 、 古い 資本 主義 社会 の 機能 の もと で 苦しむ 小 市民 の 魂 の 反抗 の 影絵 で しか なかっ た 。
0426
,96,54: また 他 の 一 面 で は 、 これ も 日本 に 独特 な 治安 維持 が 化物 の 眼 を 見 はっ て 、 日本 に おこっ た 能動 精神 、 新しい ヒューマニズム 、 反 ファッシズム 文化 擁護 の 運動 が 、 実践 的 な 力 を もた ない よう に と 監視
^
し つづけ て いる 。
0433
,107,8: が 、 従来 多く の 男性 を 圧殺
^
し 続け て 来 た 、 所 謂 男らし さ に 心 の 歪 けさ せ られ た 者 は 、 憧憬 を ねじ向け て 、 嫌 厭 に 突 込ん で しまい ます 。
0505
,697,19: 二 人 は 、 寒い 夜道 を 、 と ぼとぼと 歩き ながら 淋しい 声 で 辛い 話 を
^
し つづけ て 居 た 。
0506
,281,50: 苔 の 厚い 庭 土 に しとしとと 染み込む 雨足 だの 、 ポトーリポトーリ と 長閑 らしく 落ちる 雨垂れ の 音 など に 気 が まとめ られ て 、 手 の 先 から 足 の 爪先 まで 張り切っ た 力 で まるで 、 我 を 忘れ た 気持 で 仕事 を
^
し つづけ て 居 た 。
0529
,101,42: そんな 風 で 帰る まで 凡そ 二 時間 もの 間 、 育ち かけ の 芽生え の お話 やら 空 を 飛ん で 行く 鳥 の お話 やら 、 非常 に 子供 らしい それ で 居 て なかなか 利口 な 話 を
^
し つづけ て 居 まし た 。
0577
,37,8: そして … … それ まで 自若 として 抵抗
^
し 続け て き た 椎の木 が 、 俄 に 、 葉 から 枝 から 幹 まで ぼっと 燃え 上り まし た 。
0580
,339,6: 黒雲 は 東 へ と 移動
^
し 続け て い て 、 西 空 の 濃い 本拠 が 拭わ れる よう に 薄らい で ゆき 、 真綿 の よう に 透い て き て 、 日 の 光り さえ も 洩れ そう に なっ た 。
0581
,364,5: いつ まで も 凝視
^
し 続け てる 檜山 の 前 に 来 て 、 菊 千 代 は 淋し そう に 微笑み まし た 。
0590
,14,34: その 強烈 な アルコール は 、 急速 に 意識 を 昏迷 さ せる が 、 熟睡 … … だ か どう だ か 分ら ない 睡眠 中 に も 、 神経 中枢 に 作用
^
し 続け て 、 その 刺戟 の ため 、 夜中 に ぱっと 眼 を 覚め させる 。
0613
,1138,88: かねて 原子 物理 学 に 興味 を もち 、 その 一部 面 の 研究 に 従っ て い た 私 たち 数 名 の 教室 員 が 、 今 ここ に その 原子 物理 学 の 学理 の 結晶 たる 原子 爆弾 の 被害 者 と なっ て 防空壕 の 中 に 倒れ て おる という こと 、 身 を もっ て その 実験 台 上 に 乗せ られ て 親しく その 状態 を 観測 し 得 た という こと 、 そして 今後 の 変化 を 観察
^
し 続ける という こと は 、 まことに 稀有 の こと で なけれ ば なら ぬ 。
0613
,1683,26: 放射線 傷 を 受け た 皮膚 で 、 瘢痕 蟹 足 腫 を 形成 し 、 それ が かゆい もの だ から 、 かい たり など
^
し つづける と 、 数 年 後 に 潰瘍 と なり 、 さらに 何 十 年 か の 後 に は 癌 に なる こと は 、 ラジウム や エックス線 で しばしば 経験 さ れ た 。
0617
,3326,6: それで 花 袋 は 旅 を
^
し つづけ た 。
0622
,11,18: 戦争 中 は 農村 文化 へ かえれ 、 農村 の 魂 へ かえれ 、 という こと が 絶叫
^
し つづけ られ て い た の で ある が 、 それ は 一時 の 流行 の 思想 で ある とともに 、 日本 大衆 の 精神 でも あっ た 。
0623
,103,56: 徳川 幕府 の 思想 は 四 十 七 士 を 殺す こと によって 永遠 の 義士 たら しめよ う と し た の だ が 、 四 十 七 名 の 堕落 のみ は 防ぎ 得 た に し た ところ で 、 人間 自体 が 常に 義士 から 凡俗 へ 又 地獄 へ 転落
^
し つづけ て いる こと を 防ぎ うる よし も ない 。
0624
,252,9: この むく ろ を 抱い て 無限 に 落下
^
し つづけ て いる 、 暗い 、 暗い 、 無限 の 落下 が ある だけ だっ た 。
0765
,110,26: 私 は その とき 、 フンドシ 一つ で 、 見る 女 、 見る 女 を 片 ッパシ から 口説い て 、 パンパン 宿 を 巡礼
^
し つづけ て い た 。
0789
,271,20: 久五郎 は 長火鉢 に よりそっ て 端坐 し て 、 人々 の なす が まま に まかせ て 放心
^
し つづけ て い た 。
0842
,1835,13: 火 アブリ は 死ぬ まで の 時間 が 長く 、 それ まで 説教
^
し つづける ので 最も 荘厳 で いけ なかっ た 。
0858
,11,18: 戦争 中 は 農村 文化 へ かえれ 、 農村 の 魂 へ かえれ 、 という こと が 絶叫
^
し つづけ られ て い た の で ある が 、 それ は 一時 の 流行 の 思想 で ある とともに 、 日本 大衆 の 精神 でも あっ た 。
0861
,46,41: 威勢 を 見せ て 大いに 顔 を うっ て 嬉し がっ て い た が 、 それ を 渡世 に し て お金 を もうけ て いる わけ で は なく 、 その ため に お金 が かかっ て 貧乏 の
^
し つづけ だっ た 。
0862
,263,33: 朝 から 昼 まで 、 そして 、 昼 から 晩 まで 私 は 床柱 の 前 に 坐っ て 、 かすか に 浮び上っ て いる 「 キセソーベ 」 の 文字 を 凝視
^
し つづけ て いる 。
0868
,90,20: でき て も でき なく て も 、 一 歩 一 歩 、 その 目標 に 近づく 努力 だけ は
^
し 続け なく て は なら ぬ 。
0901
,35,28: その ため に 幾 百 人 の 人 が 間断 なく 、 その 観点 から 、 日本 の 過去 から 現在 に 至る まで の 状態 を 調査
^
し つづけ て い なけれ ば なら なく なる の で ある 。
0916
,67,29: しかし 、 この 世紀 の 初頭 にあたって 映画 が 非 芸術 と さ れ た これら の 三 点 は 、 今 また 、 ようやく 絶えま なく 成長
^
し つづけ た が 故に 、 美学 論 を かえって くつがえす テコ の 三 支点 と も なり つつ ある か の よう で ある 。
0918
,1109,7: 人民 の 戦線 は 戦い に 反対
^
し つづけ た に も かかわら ず 、 夢魔 の ごとく 第 二 次 大戦 は 起っ た の で あっ た 。
0956
,1,32: 世の中 の どんなに 偉い 学者 達 が 、 どんなに 精密 な 考証 を 楯 に この 説 を 一笑 に 付そ う として も 、 作者 は ただ もう 執拗 に 主張
^
し 続ける だけ な の です 。
0984
,29,17: という の は 、 私 は 朝鮮 戦争 勃発 以前 から 、 朝鮮 の 姿 に 注目
^
し つづけ て おり 、 朝鮮 人 の 友人 も かなり 持っ て いる ので 、 戦争 勃発 の とき に は 、 大きな ショック を 受け 、 それだけに 、 勃発 の とき の 事情 について は 、 私 なり の 情報 を あつめ たり し て 、 ある程度 の 認識 を もっ て いる という 自信 は あり ます が 、 しかし 、 これ これ だ と 断言 できる ほど の 知識 は いまだに もて ない で い ます 。
0988
,4944,22: だから 伸一 郎 は 稻子 に 向 つて 正式 の 離婚 手 續 き を 取る こと を 承諾 する よう 要求
^
し つづけ て 來 た が 、 稻子 の 方 で 承知 し ない 。
1015
,4,23: ところで 、 この わたし は 、 幼年 時代 から 七 十 年 の 長期 に 渉 って 、 日本 料理 を 研究
^
し 続け て いる ので 、 普通 人 と は 少し ばかり 違う なにか を 持っ て いる 。
1025
,29,14: これ を 素直 に とり入れ 、 舌鼓 打ち ながら 、 うまい うまい と 絶叫
^
し 続ける ところ に 、 おのずと 健康 は つくら れ 、 栄養 効果 は 上がる の で ある 。
1037
,2374,7: しかし この 事実 を 冷静 に 凝視
^
し 続ける に は 私 は 愚か に 過ぎる 。
1041
,244,4: 物価 は 、 上昇
^
し つづけ た 。
1041
,3707,16: この 幸運 は 、 ナッシュヴィル・サウンド ふう な 音 に ストリング を からませ た バック を 要求
^
し つづけ て ついに 得 られ なかっ た ジョニー ・ キャッシュ に も あてはまる 。
1073
,5734,26: とにかく 、 武 芝 は 、 いろいろ 苦情 を つけ て 、 新任 の 「 権守 」 と 「 介 」 を 絶対 に 排斥
^
し つづけ て い た 。
1117
,362,16: 「 その 恩 が ある と 思え ば こそ 、 今日 まで 出来 ない 我慢 を
^
し つづけ て き た ん だ 。
1174
,4630,20: あれ 以来 、 そっけ ない と 言お う か 、 あるいは よそよそしい 態度 を 、 栄介 に対して 幸太郎 は 保持
^
し 続け て いる 。
1182
,746,2: 常に 攻撃
^
し つづけ て い たい 敵 で あり
1182
,751,7: おれ が おれ を 敵 として 攻撃
^
し つづけ た の は
し切る
(為る.切る)
延べ語数:
126
0003
,573,4: 」 と 馬鹿 に
^
し 切っ た 口調 で 尋ねる こと が 出来 た 。
0027
,585,2: 閉口
^
し 切っ た よう に 、 腕組み し て ツネ子 を じろじろ 眺め 、 苦笑 する の でし た 。
0032
,63,14: と 、 からかう よう な 口調 で は 無く 、 私 を 信頼
^
し 切っ て いる よう な 口調 で 尋ね た 。
0034
,11,30: その 時 、 母 は いいわけ する の も あほらしい という 顔 だっ た が 、 一つ に は いいわけ する 口 を 利く 力 も ない くらい 衰弱
^
し きっ て い て 、 私 に 乳 を 飲ま せる の も おぼつかなく 、 びっくり し た 産婆 が 私 の 口 を 乳房 から 引き離し た 時 は 、 もう 母 の 顔 は 蝋 の 色 に なっ て い て 歯 の 間 から 舌 の 先 を 出し ながら 唸っ て い た そう です 。
0053
,824,49: 上流 に 育っ た らしい 気品 の ある 顔立ち だ が 、 どこ か 濃 艶 な 色っぽ さ が あり 、 十 代 に 輝い た で あろ う この 女 の 新鮮 な 美し さ が 、 今 三 十 代 に なっ て 再び 成熟
^
し 切っ た 美し さ に したたっ て いる か の よう で あっ た 。
0054
,34,50: しかし 、 むっちり 肉 の つい た 肩 や 、 盛り 上っ た 胸 の ふくらみ や 、 そこ から なだらか に 下 へ 流れ て 、 一 たん 窪み 、 やがて 円く くねくね と 腰 の 方 へ 廻っ て 行く 悩ましい 曲線 は 、 彼女 が もう 成熟
^
し 切っ た 娘 で ある こと を 、 はっと 固唾 を 飲む くらい ありあり と 示し て い た 。
0075
,292,61: この よう な スピーデー な 意外 な 現実 に 、 袋 探偵 は 徹頭徹尾 大 面 くらい の 形 で あっ た が 、 心臓 を 抜か れ た 安東 仁 雄 が 、 心臓 を 抜か れ た こと によって 一躍 有名 と なり そして 待望 の 恋 まで 得 て しまっ た 今日 、 安東 は 十分 満足
^
し 切っ て いる で あろ う から 、 従っ て 彼 の 安東 に対する サービス は もう し なく なっ た もの と 信じ た 。
0081
,2669,7: だが 、 四 人 は すっかり 疲労
^
し きっ て い た 上 に 、 恐竜 の 咆哮 が おさまる とともに 、 心 の ゆるみ が 一 度 に 出 て 、 四 人 とも 前後 も しら ず 、 深い 睡り に 落ち て いっ た の で ある 。
0082
,583,31: きょう も 測定 当直 の 古山 氏 ほか 二 人 と 、 巡視 が すん で 休憩 中 の 大池 さん と 江川 さん の 五 人 が 、 退屈
^
し きっ た 顔 で 、 時間 の たつ の を 待っ て い た 。
0082
,2545,12: X 号 は がくがく と からだ を ふるわせ て 、 興奮
^
し きっ て い た の で ある 。
0087
,1679,9: 出 て みる と 、 八雲 千鳥 が 当惑
^
し 切っ た という 旨 で 、
0098
,1999,26: これ で も 初め に 比べれ ば よほど 私 も 謙遜 に なっ て いる の を 感じる が 、 妻 が この 村 に対して 感謝
^
し きっ て いる 心 と は 、 まだ よほど 私 の 方 は 好ま しから ざる もの が ある よう だ 。
0141
,3525,5: 遊歩道 の 上 で 安心
^
し きっ て おっ かけっこ を し て いる 小さい 子供 ら が 、 外套 の 上 から 毛糸 の 頸 巻き を うし ろ でしょ っきり 結び に さ れ た かっこう で 、 駈け て 来 て は 通行人 に ぶつかり そう に なる 。
0141
,6500,9: 自分 に 話しかけ られる と 、 彼女 は 軽蔑
^
し きっ た 視線 を ちらりと 素子 に なげ て 、 技師 の 細君 に 向っ て 云っ た 。
0144
,714,17: お茶 から 夕飯 まで の 時間 、 ゴーリキイ は 口論 し ない とき に は 「 退屈
^
し 切っ て いる 人々 の 胃 の 働き を よく する ため に 」 『 モスクヷ 新聞 』 の 隅 から 隅 まで 音読 し て 聞か せ た 。
0150
,10,17: しかも 、 歩き だし つつ ある それら の 瞳 の うち に 、 なにか 自身 を 把握
^
し きっ て い ない 一種 の 光り が 見 られる の は 、 なぜ だろ う か 。
0160
,53,56: それ のみ か 、 一 年 の 時 を 経 た 昨今 、 彼ら は 呆然 自失 から 立ち なおり 、 きわめて 速力 を 出し て 、 この 佝僂病 が 人間 性 の 上 に のこさ れ て いる うち に 、 まだ わたし たち の 精神 が 十分 強壮 、 暢達 な もの と 恢復
^
し きら ない うち に 、 その 歪み を 正常 化 する よう な 社会 事情 を 準備 し 、 客観 の レンズ を 奇妙 な 凹凸 鏡 に すりかえ て 、 それ に 映れ ば 焦点 が われ て 、 かざさ れる 剣 が 光輪 の よう に も 見える 状態 を つくろ う と し はじめ て いる 。
0164
,33,18: フランス 、 イギリス その他 ヨーロッパ 諸国 の とおり 、 日本 も 明治維新 によって 、 ブルジョア 革命 を 完成
^
し きっ た 近代 市民 社会 に なっ て いる の か 、 あるいは そう で ない か という 点 について 、 大 論争 が 行わ れ て い た 。
0170
,126,15: この フランス の 大 革命 の 中心 人物 で あっ た マリー・アントワネット は 、 腐敗
^
し きっ て い た フランス 宮廷 生活 の 中 で 、 その 若々しく 軽 浮 で あっ た 一生 を 最も 悪く 利用 さ れ た 一 人 の 女性 で あっ た 。
0170
,204,25: 徳川 三 百 年 と 云え ば 、 ひとこと だ けれども 、 そこ から 尾 を ひい て い て 今日 私 ども が 解決
^
し きっ て い ない 沢山 の 封建 性 について の 問題 が ある 。
0181
,30,33: 一 九 三 三 年 プロレタリア 文学 運動 が まったく 抑圧 さ れ て しまう ころ 、 まだ 日本 の 進歩 的 な 文学 における 評価 の 基準 は 、 しん から 確立
^
し きっ て い なかっ た 。
0220
,2,21: 一つ の 雑誌 が 、 あし かけ 四 年 かかっ て 、 ほぼ 三 千 枚 の 小説 を 連載
^
し きっ た という こと は 、 風変り な 仕事 で あっ た 。
0315
,67,52: 権力 を もつ ひと 握り の 人 が 、 自分 たち の 階級 の 利益 を むさぼっ て 戦争 を 挑発 し たり 、 戦争 を 命令 し たり する こと が 、 どんなに 人類 の 道義 に そむく 行為 で ある か という こと は 、 近代 武器 が 発達
^
し きっ て いる こん に ち で は 、 戦争 が 決して 軍隊 の 仕事 で は なくなっ て いる 現実 によって 決定 さ れ て いる 。
0333
,37,20: 日本 の 伝統 的 な 皇族 へ の 感情 の 習慣 は 、 ナンセンス そのもの を通じて 、 偶像 を 否定
^
し きっ て い ない 心理 を 温存 さ せ て ゆく 。
0346
,2,62: 私 たち が 真剣 に 学びとら なけれ ば なら ない こと は 、 これら の 事件 が どちら も 労働 者 として の 生死 に かかわる 生存 の ため の たたかい の 慾 求 に 出発 し て いる こと と 、 それ にたいして 労働 組合 の 闘争 の 方向 、 テンポ が 、 かならずしも その ひと たち を 十分 指導
^
し きら ない 点 を もっ て い て 、 この さけ 目 が 敵 の 謀略 に 乗ぜ られ た という 点 、 三鷹 事件 も 、 松川 事件 も この 点 で は 共通 の 動機 を もっ て い た よう だ し 、 この 点 が 同時に 敵 に 着目 さ れ 、 全く 組織 的 に ちょう 発 を 準備 さ れ た と 思い ます 。
0349
,13,15: われわれ 都民 は 、 とら れる もの に は 、 もう 誰 しも たんのう
^
し きっ て いる 。
0378
,86,22: 紛糾 し つづけ て いる 西村 の 家 へ 下 の 弟 を 養子 に やる こと を 母 は 躊躇
^
し きっ て い た のに 、 到頭 それ を 承知 し て しまっ た 。
0421
,85,77: テーマ は 、 革命 的 な 労働 者 は 次々 ひっこぬか れ て ダラ 幹 ばかり のこさ れ た 東 交 の 中 に でも 、 いろいろ な やり かた で その 活動 を 年中 警察 に 妨害 さ れ 苦境 に いる 無産 者 托 児 所 の 中 に でも 人民 が 自分 たち の 生活 と 職場 を 守り 、 権力 と たたかっ て ゆこ う と し て いる 意欲 は 決して 潰滅
^
し きっ て いる の で ない こと を 描こ う と し た もの で ある 。
0426
,93,12: パリ の 文化 擁護 の 大会 ニュース は 、 混迷 停滞
^
し きっ て い た 当時 の 日本 の 文化 人 、 文学 者 に 、 新しい ヒューマニズム の 希望 を 与え た 。
0468
,343,10: 普通 の 女 、 五 十 に なれ ば 老衰
^
し 切る が まだ 若い ところ が 多い だけ 苦しい の だ 。
0489
,1,38: 彼等 は いずれ も それぞれ の 時代 、 それぞれ の 形 で 、 人間 は 不 合理 と 紛乱 と 絶望 の 頁 を 経験 し た が 、 それでも 猶 、 窮極 に 人間 は 絶望
^
し きら ず 、 非合理 に なり きら ず 、 人生 は 謙遜 に 愛す べき もの で ある こと を 語っ て いる 作家 たち だ 。
0490
,31,50: ( これ は よく 見 られ て いる 、 そして 、 私 たち の 時代 の 人間 が バルザック の きらい な 一つ の 理由 は ここ に も ある 、 近代 人 は 、 バルザック の 描く 形式 において 倫理 と 心理 と の 単純 な 反応 に 固定
^
し きら ない の で ある から 。
0505
,888,4: けれ 共 衰弱
^
し きっ て 居る 栄蔵 に は 、 前後 の 考え も なく 只 、 うらやましかっ た 。
0540
,196,11: それ まで 、 怪談 とか 迷信 とか 霊界 とか を 軽蔑
^
し きっ て い た が 、 実は そういう もの が 、 アルコール と 同様 に 私 の 精神 を 酔わ せ 、 アルコール 以上 に 私 の 精神 の 栄養分 と なり そう に 思わ れ た の だ 。
0545
,181,27: 顔立ち は ふっくら し て いる し 、 首 が 短く て 肩 が 丸く 、 腰つき が 丸っこく 、 踝 も 丸っこく 、 乳房 は 充実
^
し きっ た 球形 を し て いる 。
0585
,15,7: なにか 世 の 平凡 さ に 退屈
^
し きっ て い た と も 言え ましょ う か 。
0617
,2193,19: アナ トオル ・ フランス の 幾 巻 か を 成す 幼年 物 は 、 晩年 も 晩年 、 老熟
^
し 切っ た 文芸 の 畑 の 土壌 に 培わ れ た 作品 で ある 。
0618
,546,21: 三 年 昔 、 オレ が 見納め に し た ヒメ の 顔 は 、 にわかに 真剣 に ひきしまっ て 退屈
^
し きっ た 顔 で あっ た が 、 オレ の 小屋 で は 笑顔 の 絶える こと が なかっ た 。
0619
,350,6: 私 は 臆面 も なく 老成
^
し きっ て 、 そういう 老成 の 実際 の 空虚 という もの を 、 さとら ず に い た 。
0628
,259,9: 彼 は もう あんまり 徹底的 に 女 を 軽蔑
^
し きっ て いる ので 、 自分 で も 面 喰っ た ほど で ある が 、 同時に 荒々しい 情慾 が わき 起っ て 、 情念 の 英雄 豪傑 という よう な 雄大 な 気持 に なっ た 。
0639
,39,17: つまり われわれ の 四囲 の 現実 という もの は 、 戦争 と 同じ よう に 荒廃
^
し きっ て いる の で ある 。
0639
,51,36: 戦争 という まことに 不可解 な 麻薬 による 悪夢 で あり 、 そこ で は 人智 は 錯倒 し て 奇妙 に 原色 的 な 、 一見 バカバカしい ほど 健全 な 血 の 遊び に ふけり 麻痺
^
し きっ て い た の で ある 。
0642
,488,9: つまり 私 という もの を 、 軽蔑 、 無視
^
し きっ た 態度 と しか 受取る こと が でき ない の だっ た 。
0645
,77,9: 女 たち は 何 だ 、 という 軽蔑
^
し きっ た 顔 を し た 。
0645
,96,13: もとより 意地 の わるい 彼女ら に 分ら ぬ 道理 は なく 、 軽蔑
^
し きっ て いる に 相違 ない 。
0647
,149,27: そう 語っ て いる の で あろ う が 、 なに を 、 甘 ッ ちょろい 、 私 の 心 は 波立ち も せ ず 、 退屈
^
し きっ て いる のみ だ 。
0647
,166,35: そんな 義理 人情 、 私 は さりげ なく 返答 を にごし て いる が 、 肚 で は 意地 悪く あの 人 の 言葉 の 裏 の 何もの か を 見 すくめ て 、 軽蔑
^
し きっ て いる 。
0647
,202,37: 私 は ヘドモド し て 、 え ゝ 、 ハア 、 女 の 人 、 うわずっ て 言い直し て 、 あやまっ たり し た が 、 私 は 然し 、 口惜し さ で 、 あなた を 軽蔑
^
し きっ て い た 。
0651
,245,5: 食傷 し て 、 ウンザリ
^
し きっ て いる の です 。
0672
,43,5: 会社 員 など は 軽蔑
^
し きっ て おり 、 要するに 私 が お金 の ない 青年 と 恋 を する の が 母 の 最大 の 心痛 事 で あり 恐怖 で あっ た 。
0689
,506,13: その 最中 は 二 人 に 話しかけ て も ムダ だ と 断定
^
し きっ て いる 落着き で ある 。
0697
,270,29: それだけに 、 畑 に 同化 する よう に 、 剣 に も 同化 し 、 それ を 実用 の 武技 として で なく 天命 的 な 生活 として 同化
^
し きっ た 安らぎ が ある 。
0706
,399,6: お 魚 女史 は 軽蔑
^
し きっ て 、 弁 吉 の 手 を 押しのけ て 、 箱 を つかみあげ て 、 サッサ と それ も フトコロ へ 入れ て しまっ た 。
0709
,27,31: 殆 ん ど 食事 を とら ず 、 アルコール で 生き て いる よう な もの で 、 その くせ 一 時 に 大量 は 無理 の よう で 、 衰弱
^
し きっ て い た の で ある 。
0709
,105,32: 色 若衆 と いっ て も 、 これ ほど の みずみずしい 美少年 は また と ある まじ と 思わ れる ほど の ヤマサン に 懸想 さ れ て 、 私 は 困却
^
し きっ て い た 。
0732
,1321,37: もっぱら 食慾 に か ゝ りき って 、 骨 を シャブッ て 玩味 し 、 汁 を すくっ て 舌 の 上 を ころがし 、 両手 から 肩 、 胸 の 筋肉 を 総動員 し て 没入
^
し きっ て いる 。
0735
,55,4: 体力 的 に 消耗
^
し きっ て 、 落武者 の 如く 東京 へ ひきあげ た が 、 この 旅行 へ の 期待 と 希望 が 大きかっ た だけ に 、 私 の 落胆 は 甚大 で あっ た 。
0755
,22,9: と 、 全然 ここ の 温泉 を 軽蔑
^
し きっ て い た そう で 、 婆さん が 絶え間 なく タオル で 全身 摩擦 し ながら 意地ずく で つかっ て いる 温泉 と は 何 度 ぐらい だろ う と 興 に かられ た が 、 調査 も せ ず に 引越し た 。
0757
,996,28: 「 しかし 、 九 時半 に 上野 光子 が 大鹿 を 訪ね て い ます が 、 その とき は 契約 を 交し た あと らしく 、 安心
^
し きっ て い た そう です な 」
0759
,75,4: 記代子 は 安心
^
し きっ て い た 。
0759
,4113,4: せつ子 は 退屈
^
し きっ た 様子 で 、 そう 呟い た が 、 机上 から 一 通 の 封書 を とりあげ て 、
0759
,5786,4: 記代子 は 軽蔑
^
し きっ て 、 白い 目 を し た 。
0759
,6745,2: 軽蔑
^
し きっ た 口調 、 たすから ない ほど 冷め たい 。
0762
,175,18: 女房 は 、 東京 で は ズッ と 南雲 さん に 診 て もらっ て おり 、 信頼
^
し きっ て い た 。
0781
,507,11: 新 十 郎 は 話 を きき 終り 、 落胆
^
し きっ た 二 人 を 慰め て 、
0784
,110,7: なす ところ を 失う ほど 困惑
^
し きっ て いる 様子 で あっ た 。
0784
,499,7: 宗久 は 何事 か に 落胆
^
し きっ た よう だっ た 。
0784
,714,20: 叔父 は ユックリ うなずい て 、 甥 の 顔 を きびしく 見つめ て い た が 、 実は 落胆
^
し きっ た よう に 目 を ふせ て しまっ た 。
0792
,552,38: と 小夜子 サン は 説明 し て きか せ まし た が 、 トオサン は 吹き つける 波 の シブキ と ミゾレ の 寒 さ 痛 さ と 闘う のに 必死 で 、 感傷 以下 に 衰弱
^
し きっ て い た の です 。
0806
,265,11: これ に対して 、 亭主 を オトト と 云う が 、 軽蔑
^
し きっ て 云う 時 に は 、 トッツァ と いう 。
0821
,29,73: 「 南高来 郡 一揆 の 記 」 だ とか 、 その ほか 三 四 そこ で 筆写 し た もの を 、 戦争 中 に どこ へ どう し た か 見失っ て しまっ た の は バカげ た こと で ある が 、 切支丹 資料 の 主要 な もの は その ころ たいがい 集め て おい た し 、 地図 など も 揃え て おい た 筈 だ から 、 と 安心
^
し きっ て 、 今度 の 旅行 に でかけ た 。
0823
,110,8: 宝塚 的 な 生態 や カラ に 安心
^
し きっ て おっ て 、 人生 や 芸術 に対して 「 むさぼる よう に ドンラン な 」 激しい ひたむき な 意慾 という もの は 感じ られ ない の で ある 。
0823
,345,62: 妹 は 攻撃 が 停止 する 寸刻 が もどかしく て たまら ぬ らしく セカセカ と 空気 銃 を 膝 へ 当て て 折っ て 、 もしも 袖 ナシ の 服 で なけれ ば 、 やにわに 腕まくり を し た で あろ う し 、 それ すら も もどかしく て 袖 を ちぎっ て 捨て ず に い られ ない よう な 充実
^
し きっ た 攻撃 精神 や センメツ の 気魄 によって 、 前 へ 、 前 へ 、 身体 が 押しださ れ 、 延び て 行く 。
0823
,352,65: 男 と 女 が 恋愛 を する 、 その 恋愛 によって 、 互に 相手 に 良く 思わ れよ う と 言葉 の 数 を 控え て み たり 、 言葉 の 表現 や 表情 に 意 を めぐらし て み たり する 、 食堂 で 中食 を たべ て も あんまり 大食 と 思わ れる かしら と 考え なけれ ば なら ない よう な 衰弱
^
し きっ た 自己 表現 や 和平 運動 という もの が 、 いかに 不用 で 、 ミジメ な もの か という こと が 、 この 土地 に 於 て ハッキリ する よう で ある 。
0823
,356,20: 男 と 女 が 食事 や 言葉 を ひかえ て 妥協 和平 を カクサク する の は 彼ら が 衰弱
^
し きっ た 病弱 者 だ から で ある 。
0842
,1012,17: 呉清源 は 支那 の 人 らしく 約束 に は 甚だ 固い ん だ から と 安心
^
し きっ て い た 新聞 社 の 人 が 念 の ため 彼 の 家 へ 電話 を かけ て みる と 、 意外 に も 、 ジコーサマ 一行 が 上京 し て 呉清源 を さらっ て 行っ た という の だ 。
0842
,1036,30: 主催 の 新聞 社 の 驚き は 大変 な もの で 、 呉清源 は 支那 の 人 で 本来 約束 に 堅い 人 だ から と いう ので 安心
^
し きっ て い て 、 ジコーサマ の 上京 を 知り ながら も 早め に 手 を 打た せ なかっ た 。
0852
,139,20: 無頼 の 徒 で 、 どこ か の アパート に いる の だ が 、 女 は 亭主 を 軽蔑
^
し きっ て おり 、 客 の 中 から 泊る 勇士 が ない 時 だけ 亭主 を 泊め て やる 。
0853
,157,43: お 見 それ し た わ ね 、 先生 も だらし が ない 方 ね 、 あんな 奥さん に ミレン が ある の かしら 、 と 毒 の 針 を ふくん だ よう な 言葉 を 浴 せる 、 底意 は 侮蔑
^
し きっ て いる の が 分っ て おり 目 の 色 に も 半分 嘲笑 が にじみで て いる の だ けれども 、 先生 も 浮気 な さら ない の 、 など と 冷やかさ れる と 、 彼 は もう ヤケ に なっ て 、
0853
,369,23: 按吉 に 慰め られ て いる うち は 庄吉 も 力強い よう な 気持 で 、 すっかり 相手 に まかせ きり 安心
^
し きっ て ウンウン きい て い た が 、 按吉 が さっさと 帰っ て しまう 、 待ちかね た もの を 待つ うち は まだ よかっ た が 、 すでに 来り 、 すでに 去っ た 、 按吉 の 居る うち こそ は そこ に 何 が し の 説得 力 も あっ た に し て も 、 按吉 去る 、 その 残さ れ た 慰め の 言葉 は 何 物 ぞ 、 ただ 空虚 なる 冗言 のみ 、 女房 は おら ぬ 、 男 と共に 失踪 し て いる 、 この 事実 を 如何 に す べき 。
0855
,264,4: 私 は ただ 退屈
^
し きっ た 悪魔 の 魂 で 、 碁 に ふけり 、 本 を 読みふけり 、 時々 一 人 の 女 の ハリアイ の ない 微笑 を 眺め て 、 ただ 快楽 に だらし なく くずれる だけ の 肉体 を もてあそん だり し て い た だけ だっ た 。
0918
,197,25: 陸上 競技 場 の トラック で 先頭 を 走っ て いる 人 を 、 次 の 人 が 抜い て いく 時 、 あの 緊張
^
し きっ た 瞬間 、 人々 は 、 黙っ て 、 息 を のむ 瞬間 が ある 。
0918
,220,18: 今 さっき まで 自分 で あんなに 軍隊 の 罪悪 を 罵倒 し ながら 、 それ を 軽蔑
^
し きっ て い た 哲学 の 学生 が 、 僅か 三 年間 の 習慣 で ある に も かかわら ず 、 彼 自身 の 手 は 、 彼 の こころ を 裏切っ て 、 その 中尉 に 向っ て 敬礼 が し たく て たまらなく なっ て くる この 愚劣 を 、 どう しよう も ない の で ある 。
0918
,369,24: 前 に も 、 後 に も ない 、 鋼鉄 の よう に しまり きっ た 時間 を 、 ポー ン と 、 凝集
^
し きっ た 形 で きめつける よう な 太鼓 な の で ある 。
0918
,371,8: モヤモヤ し た 何もの も が 、 脱落
^
し きっ た 感じ な の で ある 。
0918
,394,23: 現実 の 中 に 「 論理 的 な もの 」 「 正しい もの 」 が 必ず ひそん で いる こと を 、 信頼
^
し きっ て いる 証拠 な の で ある 。
0953
,20,20: 少々 、 高く つく で あろ う が ) ぐらい で すむ はず だ と 、 誰 も みな 安心
^
し きっ て い た の で ある 。
0966
,36,20: 桜田門 事変 から 戊辰戦争 に いたる 大小 幾多 の 政争 や 内乱 を その あいだ に さしはさん で 、 混乱
^
し きっ て いる 日本 幣制 を 、 金銀 両 本位 の 円 制度 に 切 替る という は なれ わざ が 、 どうして あの 貧乏 政府 に でき た か という 問題 で ある 。
0981
,1162,3: 私 は 白熱
^
し きっ て 凍りつい て しまっ た 炎 で あっ た 。
0983
,34,17: その 音 を 合図 の よう に 、 少し は なれ た 所 から 、 まだ 成熟
^
し きら ない 少女 の 、 まるで 少年 の 声 に きこえる よう な 堅い 粗野 な 節まわし の 歌 。
0987
,1042,16: ロー ソク の 光 の 中 に 浮びあがっ て 来 た 彼 の 姿 は 憔忰
^
し 切っ て いる 。
0988
,1414,46: しかし 二 人 の 話 の 中 に チラチラ 出 て 來 る 貴島 について の 言葉 を 綜合 する と 、 貴島 という 人間 が 、 一 個 の 人格 として は ほとんど 捕捉 する こと の 出 來 ない 位 に シリメツレツ に 混亂
^
し 切 つ て おり 、 兇暴 で 異 樣 な もの に なつ て い ながら 、 一 面 何 か 頑是 の 無い 子供 の よう に ひ弱 で 單純 な 所 も 有る 人間 で ある こと が わかつ て 來 た 。
0988
,1834,26: しかし 、 俺 あ ファインダア から 覗い た 眼 を 信じ ない わけ に 行か ない 」 奴さん に よる と 、 若い 女 が 成熟
^
し 切 つ て 、 完全 に 花 が 開い て 、 蜜蜂 の 來 る の を 待つ て いる 時期 に です 、 戀愛 を 、 非常 に 強烈 純 粹 な 戀愛 を 感じる 。
0989
,1103,1: 昂奮
^
し 切っ て いる )
0990
,8,24: じつに ばからしい 話 で その 点 で は 、 現に そんな 雑誌 の 編集 者 自体 が 、 その よう な 読者 を 軽蔑
^
し きっ て い ます 。
0990
,136,2: むしろ 悲観
^
し きっ て いる から です 。
0990
,283,79: 彼 は その とき 、 すでに 十 年 も パルチザン 戦 に 参加 し て き た そう で 、 痩せ た 身体 の 強じん で 柔軟 な こと は ムチ の よう で 、 風雨 に さらさ れ た 頬 に は コケ の よう な もの が 生え 、 一 頭 の 馬 に またがり 、 戦闘 と 生活 に 必要 な もの は 全部 馬 に つけ て おり 、 その 姿 は まるで 安心
^
し きっ た 乞食 の 引っ こし の よう で 、 さらに 、 つねに 少量 の 酒 を たやさ ず 、 そして 馬 の くら つ ぼ の ところ に は 古い コキュウ を 一 ちょう さげ て いる 。
0995
,143,23: 念入り に 化粧 し て いる ので 、 ちょっと 見 に は 二 十 四 五 に しか 見え ない が 、 成熟
^
し きっ た 肉感的 な からだ つき や 、 こだわり の ない 動作 など から 、 すでに 人生 の いろいろ の 波 を くぐっ て 来 た 三 十 近い —— もしか する と 、 三 十 を ちょっと ぐらい 過ぎ て いる かも しれ ない —— こと が わかっ て くる 。
0995
,1824,22: ここ に 、 こんな ところ に 、 こんな こと に なっ て しまっ て から 、 実は 私 、 今 まで 軽蔑
^
し きっ て い た 木戸 を —— そういう こと も ある の よ 。
1000
,285,53: 人 の 女 を 寝取る こと にかけて は 常習犯 の 彼 な の で ある が 、 あの 傷 々 しい 、 骸骨 の よう に 痩せ た 老翁 が 、 たま く 若い 美しい 妻 を 贏 ち 得 て 、 後生大事 に その 人 に 册 き 、 それ に 満足
^
し きっ て いる らしい 様子 を 見 て は 、 柄 に も なく 憐愍 の 情 に 似 た もの を 感じ て い た 訳 で あっ た 。
1000
,583,40: 意外 な こと が つぎ く と 起る のに 、 客人 たち は 度胆 を 抜か れ て 、 館 の 主 から 「 帰れ 」 と 云わ れ て も 直ぐ に は 動く けしき も なく 、 興奮
^
し きっ た 主 の 顔 の 、 喜ん で いる の か 泣い て いる の か 判断 の つか ない 眼 つき を 見 て い た 。
1012
,438,82: それ 以来 、 夫人 は 必死 で 知人 や 心当り を 探索 し て い た ものの 、 井沢 判事 は 東京 以来 、 棚田 判事 と 親密 な 同僚 関係 に あり 、 平素 口論 一つ し た こと も なく 、 何故 、 兇器 を 振るっ て 死 に 至る まで 決闘 を 続け なけれ ば なら なかっ た の か 、 思い当る ところ が さらに ない と 、 両氏 を 知る 交遊 関係 は 異口同音 に 、 当惑
^
し 切っ て いる 。
1012
,444,81: 十 八 日 家出 の 当日 まで 、 両 判事 とも 、 極めて 和気藹々 として 、 殊に 棚田 判事 は 親友 井沢 判事 の 来訪 を 喜ん で 、 病後 に も かかわら ず 、 珍しく 酒盃 を 手 に し て 、 親し げ に 語り合い 、 井沢 判事 の 来訪 以来 、 同家 に 滞留 三 日間 、 決闘 の 原因 と 目す べき もの の 見当ら ぬ の に は 、 夫人 を 始め 係官 一同 、 困惑
^
し 切っ て いる 。
1013
,650,37: 「 ホテル を 作っ たら 、 ここ に 白鳥 を 放し て 、 快走 艇 や 遊覧 ボート を うかべ て 、 日本 へ 来る 外人 客 を みんな 呼ぶ ん だって 、 パパ は 楽しみ に
^
し 切っ て まし た の よ … … 」
1013
,1040,23: ほんの 七 、 八 日 、 長く て も 十 日 ぐらい の つもり で 家 を 出 て 、 母 も 心配
^
し 切っ て いる し 、 そう そう 学校 を 休ん で 遊ん で いる という の も 、 ふだん の お前 に も 似合わ しから ぬ こと 。
1013
,1112,41: 悩ましい 肢体 を 惜しげ も なく 陽 に 晒し て 、 海水 帽 を 除 って キラキラ と 黄金 色 の 髪 を 振り乱し ながら … … その 二 人 に 囲ま れ て 、 ただ 私 は 黙々 として 上気
^
し 切っ て い た と いう より ほか 、 いう 言葉 が あり ませ ん 。
1013
,1554,19: が 、 今 聞け ば 、 家 が 焼け た さえ ある に 二 人 の 頼り に
^
し 切っ て いる 父親 まで 亡くなっ た という の です から 、 これ で は 気 の 浮こ う 道理 は あり ませ ん 。
1041
,2339,11: 外出 許可 の ある 兵士 たち は アメリカ 国内 で 退屈
^
し きっ て いる こと が 多く 、 七 、 八 〇 名 は あつまる 。
1041
,2378,28: ベース ・ ギター など ほとんど 弾け なかっ た ステュ・サトクリフ は なかば うし ろ を むい て いる し 、 ドラマー の ジョニー ・ ハッチ は 、 退屈
^
し きっ て 面白く な さ そう な 顔 を し て いる 。
1072
,2777,59: こうして 大 焚火 を かこみ つつ 、 彼等 は 、 粥 が 煮える の を 待ち ながら 、 時には 法話 に 耳 を すまし 、 時に は 、 女 ばなし に 笑い あい 、 また 時に は 、 同 苦 坊 の 身の上 など も 、 訊い たり し て 、 正月 の 夜 の 楽しみ を 満足
^
し きっ て いる の だっ た 。
1072
,2960,6: すっかり 落着き 、 また 覚悟
^
し きっ た 市十郎 は 、 見 ちがえる ほど 、 顔 いろ も よく なり 、 眉 も 眸 も 、 清々 と し て い た 。
1072
,3664,6: 宦官 的 な 側用人 、 腐敗
^
し きっ た 無 能吏 、 つべこべ 出入 する 阿諛 的 儒者 、 大奥 と 表 と の 見え ざる 穴 道 を 往来 する 城 鼠 奸人 の 輩 など 、 仮借 なく 、 罷免 さ せ た 。
1073
,3529,9: 梟 の よう に 、 暗闇 と 、 同化
^
し きっ て いる 。
1073
,4937,3: 私 は 満足
^
し きっ て い ます 。
1073
,4939,10: 母 の 私 の 腕 に 、 こんなに 、 安心
^
し きっ て 抱か れ て いる この 乳 のみ 子 の よう に … … です 」
1076
,1252,16: 是 に は 幸い に し て まだ 有形 無形 の 史料 が 、 必ずしも 埋没
^
し きっ て は い ない 。
1112
,381,22: 数 日 後 すて は 衆人 の 眼 の 前 で 、 赤ん坊 を 抱い て 、 大胆 に 殆ど 冷却
^
し きっ た 顔 附 で 、 山塞 を 去ろ う と し かかっ た 。
1115
,213,35: たとえば 男 という もの の 腕 だけ の 世界 で も 、 それ が ちょっと でも 、 女 の からだ に さわる と 、 かつて 知る こと の でき なかっ た 頼 母 しい 信頼
^
し きっ た 腕力 が 感じ られ 、 それ に も たれ て いる こと だけ で 、 何 も いら ない よう な 一切 を 放棄 し た 信条 が 花 桐 の 心 に 湧い た 。
1123
,316,25: 親戚 の 者 達 は もともと 私 が あの 家 の 後継 者 の 妻 と なる 資格 は ない 、 と 、 反対
^
し きっ て いる の です から 、 夫 の い ない の を いい こと に し て 、 薫 さん に 家督 相続 を さ せよ う と し て おり ます の です 。
1139
,66,37: 南郷 綾 麿 が 頬 摺り し て い た 相手 が もし 本当 の 生き た 人間 の 女性 で あっ た なら 、 それ は 高貴 の 姫君 たる と 、 岡場所 の 頽廃
^
し 切っ た 女 で あろ う と 、 香 折 は たった 一 と 眼 で 胸 を 悪く し て 逃げ出し た こと でしょ う 。
1139
,80,25: その 頃 は もう 、 香 折 は 朝夕 綾 麿 の 家 に 入り浸っ て 、 身 の 廻り の 世話 に 没頭
^
し 切っ て 居り まし た 。
1142
,40,6: 摺れ っ 枯 しの 、 爛熟
^
し 切っ た 美女 お金 の 方 に 代る もの は 、 野 の 花 の よう に 素朴 で 、 野 の 花 の よう に 純粋 で なけれ ば なら ない と 気 が 付く と 、 美人 狩出し の ため に 特別 な 役人 を 置き 、 御領 内 何 百 ヶ村 を 毛見 の 衆 の よう に 探し 廻ら せ まし た 。
1142
,219,12: それ に対して 、 血染め の 匕首 を カラリ と 投げ捨て 、 観念
^
し 切っ た 顔 を 挙げ た 、 女装 の 中村 新八 郎 の 美し さ 。
1147
,91,26: 主人 に 叱り 飛ばさ れ て 、 スゴスゴ と 自分 の 住ん で いる 物置 に 引下 る 宇太 松 を 、 皆んな は 軽蔑
^
し 切っ た 眼 で 見送っ て 居り ます 。
1149
,81,57: 兎 も 角 五 体 に 痙攣 する 、 恐ろしい 動乱 に 悩まさ れ 乍 ら 、 一 晩 まんじりと も せ ず に 明かし た こと だけ は 確か で 、 翌 る 日 、 宿屋 から 列車 の 中 へ 、 お 染 が 金 三郎 を 捜し に 来 た 時 は 、 困憊
^
し 切っ た 身体 を 、 木 の 固い 椅子 に 横たえ て 、 気抜け の し た よう に 、 まじり まじり と 客車 の 天井 を 眺め て 居 た という こと でし た 。
1150
,112,11: 幸子 は 熱い 茶 を 一杯 すすめ ながら 、 屈託
^
し きっ た 狩 屋 三 郎 を うながし ます 。
言い掛ける
(言う.掛ける)
延べ語数:
122
0002
,86,2: と
^
言い かけ て 、 首 を かしげ 、
0002
,108,2: と
^
言い かけ て 、 少し 困っ た 。
0002
,407,2: と
^
言い かけ て 、 自分 が あんまり みじめ で 、 涙 が わい て 出 て 、 それ っきり うつむい て 黙っ た 。
0003
,463,55: 」 摩擦 の 時 など 、 他 の 助手 さん たち は 、 塾生 と 、 無駄口 を きい たり 、 流行 歌 を 教え 合っ たり 、 善く 言え ば 和気藹々 と 、 悪く 言え ば のろのろ と やっ て いる のに 、 この 竹 さん だけ は 、 塾生 たち が 何 を
^
言い かけ て も 、 少し 微笑ん で あいまい に 首肯く だけ で 、 シャッシャ と あざやか な 手つき で 摩擦 を やっ て しまっ て いる 。
0003
,1187,22: 「 僕 の 友だち で 、 詩 の 勉強 を し て いる 男 が ある ん です が 、 」 と
^
言い かけ たら 、 越後 は 即座 に 、
0003
,1485,8: あの 歌 の 意味 はね 、 」 と
^
言い かけ たら 、
0003
,1665,13: 「 塾生 を 時々 ここ へ 、 」 ひっぱり 込ん で 、 と
^
言い かけ た の だ が 、 流石 に それ は ひどく 下品 な 言葉 の よう に 思わ れ た から 、 口ごもっ た 。
0003
,1750,14: なん に も 知ら ない くせ に 、 ひばり なんか は 、 」 と
^
言い かけ て 、 くるり とうしろ を 向い て ヒイ と 泣き 出し た 。
0003
,2873,15: でも 、 こっち は もう 、 と し を とっ てる し 、 」 と
^
言い かけ た 時 に 、 娘 さん が どうやら 活花 を 完成 さ せ た らしく 、
0011
,68,5: と 、 誰か が
^
言い かける と 、
0011
,162,2: と
^
言い かけ て 、 さらに 大声 で 笑っ た 。
0013
,227,15: そんな つもり で 、 お呼び し た の で は 、 … … 」 と
^
言い かけ て 、 泣き面 に なっ た 。
0013
,265,5: と 私 は 、
^
言い かけ て 口 を 噤ん だ 。
0020
,102,10: それ を お前 たち は 、 なん だい 」 と
^
いい かけ た 時 、 空襲 警報 が 出 て 、 それ と ほとんど 同時に 爆音 が 聞え 、 れい の ドカンドカンシュウシュウ が はじまり 、 部屋 の 障子 が まっか に 染まり まし た 。
0026
,272,2: 」 と
^
言い かけ た 時 に 、 おじさん は 、
0027
,1200,2: と
^
言い かけ て 、 急 に 声 を ひそめ 、 お勝手 で お茶 の 仕度 を し て いる ヨシ子 の ほう を 顎 で しゃくっ て 、 大丈夫 かい ?
0027
,1508,35: しかし 、 自分 の 不幸 は 、 すべて 自分 の 罪悪 から な ので 、 誰 に も 抗議 の 仕様 が 無い し 、 また 口ごもり ながら 一言 で も 抗議 め いた事 を
^
言い かける と 、 ヒラメ なら ず とも 世間 の 人 たち 全部 、 よくも まあ そんな 口 が きけ た もの だ と 呆れかえる に 違い ない し 、 自分 は いったい 俗 に いう 「 わがまま も の 」 な の か 、 または その 反対 に 、 気 が 弱 すぎる の か 、 自分 で も わけ が わから ない けれども 、 とにかく 罪悪 の かたまり らしい ので 、 どこ まで も 自ら どんどん 不幸 に なる ばかり で 、 防ぎ 止める 具体 策 など 無い の です 。
0027
,1644,2: と
^
言い かけ て 、 うふふ ふと 笑っ て しまい まし た 。
0029
,86,2: と
^
言い かけ て 、 ふっと 言葉 が とぎれ て 、 見る と 、 夫 は 口 を ゆがめ 、 眼 に 涙 が 光っ て 、 泣き たい の を こらえ て いる 顔 でし た 。
0030
,139,1:
^
言い かけ て 、 私 は 、 よし た 。
0037
,106,40: 私 は 一昨日 「 エロチシズム と 文学 」 という 題 で 朝っぱら から 放送 し た が 、 その 時 私 を 紹介 し た アナウンサー は 妙齢 の 乙女 で 、 「 只今 より エロチ … … 」 と
^
言い かけ て 私 を 見る と 、 耳 の 附 根 まで 赧 く なっ た 。
0038
,169,3: と 、
^
言い かけ て 、 白崎 は 赧 く なっ て いる 女 の 顔 を 見 て 、 おやっ と 思っ た 。
0038
,260,8: 好き に なり まし た よ と
^
言い 掛け た 途端 、 発車 の ベル が 鳴り 、 そして 汽笛 の 響き が 言葉 を 消し て しまっ た 。
0044
,62,17: 早熟 の 安子 は もう その 頃 に は 胸 の ふくらみ など 何 か 物 を
^
言い 掛ける ぐらい に なっ て い た 。
0053
,2234,3: と 、
^
言い かけ て 、 君 勇 は いきなり 、
0053
,2900,1:
^
言い かけ て 、 鈴子 は また 子供 の よう に 泣き 出し た 。
0053
,3442,3: と 、
^
言い かける と 、 小田 は いきなり 、
0054
,2302,3: —— いや 、
^
言い かけ た 、 と 同時に 、
0055
,335,2: と
^
言い かけ て 、 ふと 眼 を 外し た 。
0055
,382,15: 昼食 を 食べ に ホテル へ 来 ませ ん か と 、 信吉 が
^
言い かける と 、 しかし 冴子 は 、
0059
,144,11: 十 銭 芸者 の 話 … … 」 と マダム が
^
言い かける と 、
0059
,757,22: 帝塚山 の お 宅 の 方 は 助かっ た ん だ から 、 疎開 さ せ とけ ば … … 」 と
^
言い 掛ける と 、
0070
,452,17: 交川 博士 に 聞け ば 分る ん だ が 、 博士 は 今 何処 に ——」 と
^
いい かけ て 帆 村 は 突然 電撃 を 受け た よう に ぶるぶる と 慄 え た 。
0080
,795,14: 「 これら の もの が 何 で ある か は 、 さっき も ちょっと
^
いい かけ まし た が 、 あと で 隣 の 部屋 で 申しあげ ます 」
0081
,789,5: と 、 ラツール が
^
いい かけ た とき 、 どこ か で 犬 の はげしく ほえ た てる 声 が 聞え た 。
0087
,728,10: 「 さあ その こと だ が … … 」 と
^
いい かけ て 亀 之 介 は 消え かかっ た 葉巻 を 口 に 啣 え て 何 回 も すぱすぱ やり 、 やがて 多量 の 紫煙 を その あたり に まきちらし た 果 に 「 弟 で ある 私 の 口 から いう の は 厭 な こと な ん だ が 、 兄貴 と 来 たら 昔 から だらし が ない んで し て ね 。
0087
,1798,2: と
^
いい かけ て 検事 は 俄 に 言葉 を 停め た 。
0088
,449,2: と
^
いい かけ た 帆 村 は 突然 口 を 噤ん だ 。
0091
,1079,5: と 怪 紳士 は
^
いい かけ て 、 更に 自分 の 感情 を 殺し ながら 、
0091
,1164,6: わし は 知ら ん と
^
いい かけ た とき に は 、 課長 は 既に 階段 を のぼり 切っ て い た 。
0095
,109,2: と
^
いい かけ て 、 ドレゴ は 突然 声 を 停め た 。
0095
,530,7: 「 それ は … … 」 と
^
いい かけ た ドレゴ は 、 後 の 言葉 を 咽喉 の 奥 に のみこん だ 。
0095
,666,11: だから 僕 は 前 に ホー テンス に その こと を
^
いい かけ て 、 周章て て 口 を 噤ん だ の だ 。
0095
,1542,4: その 先 を
^
いい かけ た とき 、 飛行場 の サービス 嬢 が 、 旅客機 の 修理 が 終っ て すぐ 出発 し ます から 、 すぐ 乗っ て いただき ます と 觸 れ て 来 た ので 、 ケノフスキー は 周章て て ドレゴ の 方 へ 手 を 振っ て 、 飛行機 の 方 へ 駆け出し た 。
0095
,2548,2: と
^
いい かけ て ドレゴ は 出 かかっ た 言葉 を 急 に 嚥 みこみ 目 を 皿 の よう に 大きく し た 。
0098
,3370,5: と 、 私 が
^
云い かける と 、
0138
,771,4: お婆さん は 」 と
^
云い かけ たら 、 中止 !
0140
,574,4: なお 、 はげしく
^
いい かけ た ところ へ 、
0140
,2334,3: つい そう
^
いい かけ て 多 計 代 は 周章 し た 。
0140
,2687,2: もの を
^
いい かけ て も 黙っ て おり 、 笑いかけ て も こたえ ない 漁師 の 子 たち の 群 と つい その 崖 上 の 西洋 に ある よう な 家 、 そこ を 出 たり 入っ たり する 自分 と の 対照 は 、 伸子 に 何と なし あたりまえ で ない 感じ だっ た 。
0140
,3329,5: 偽善 的 な と
^
いい かけ た その 先 は 言葉 が 出 なく て 、 伸子 は ただ くい 入る よう に 保 の 眼 を みつめ た 。
0141
,357,2: 何 か
^
云い かけ た が ノヴァミルスキー は 聰明 に それ を のみこん で しまっ た 。
0141
,1621,44: その 男 は 、 断髪 で 紺 の 絹 服 を つけ て いる 伸子 に 、 女 を 意識 し た 長い 一瞥 を 与え た まま 、 わざと 伸子 を 無視 し て 、 比 田 に 向っ て 高飛車 に
^
云い かけ た 。
0141
,3911,3: と 素子 に
^
云い かけ た 。
0141
,17635,1:
^
云い かけ た 伸子 の 腕 が 並ん で かけ て いる 蜂谷 の 手 に とらえ られ た 。
0155
,130,23: 晩 香 玉 の 香 の 高い ひっそり と し た 暗やみ の 中 で 、 かすか に 「 女房 や 」 と
^
云い かける の と 「 聞き たく も ない 。
0308
,11,35: 政治 と 愛嬌 と が 結ば れ た 時 、 政治 と 不思議 な 人当り の よ さ が 結ば れ た 時 、 若い 娘 が 見知らぬ 男 から ひどく あいそ よく 物 を
^
いい かけ られ た 時 の よう な うす 気味悪 さ を 感じ ます 。
0505
,440,11: 恭二 が 、 ムク ムク と し た ので 、
^
云い かけ た 言葉 を お 君 は 引こ め た 。
0538
,803,25: ほら 、 ばたばた する から 櫛 が … … ( と 拾っ て ) お 、 これ は あの 時 の … … ( と
^
いい かける 時 、 けい は 急 に それ を 奪い とり 、 走っ て 入ろう と する 。
0538
,1297,3: そう だ 、
^
言い かけ た ついで に もう 一つ いっ ちまお う か 。
0555
,255,1:
^
言い かけ て 、 美枝子 は 口 を 噤ん だ 。
0564
,427,5: 口 の 中 で
^
言い かけ て 、 俺 は やめ た 。
0568
,89,1:
^
言い かけ た まま で 、 石村 は ウイスキー を なめ ながら 考え込ん だ 。
0573
,82,23: 自分 から は 殆 ん ど 口 を 利か ず 、 没 表情 の なか に 閉じこもっ て い て 、 何 を
^
言い かけ て も 反応 が なかっ た 。
0581
,285,1:
^
言い かけ て 菊 千 代 は やめ まし た 。
0583
,79,1:
^
言い かけ て 岸本 は 、 今 の 場合 、 その 答え の 間抜け さ を 感じ まし た 。
0592
,97,1:
^
言い かけ て 彼女 は やめ た 。
0593
,279,1:
^
言い かけ て 直吉 は 立ち上り まし た 。
0594
,429,1:
^
言い かけ て 、 私 は 口 を 噤ん だ 。
0597
,2790,1:
^
言い かけ て 、 富子 は ぱちぱち 目 ば たき を し て 口 を 噤ん で しまっ た 。
0598
,266,1:
^
言い かけ て 、 ふと 思い当っ た 。
0600
,415,1:
^
言い かけ た とたん 、 其奴 の 姿 は 消え て しまっ た 。
0613
,1351,14: 「 せめて 先生 方 の お 骨 に でも 会い たく て 」 と
^
いい かけ 、 ぼろぼろ と 涙 を 流し た 。
0617
,3241,3: 」 誰 に
^
いい かける で も なく 、 そう いっ て いる 藤村 の 言葉 を 聞き 放し て 、 鶴見 は ひとり で 嘯い て い た 。
0624
,132,66: 私 は あなた を 嫌っ て いる の で は ない 、 人間 の 愛情 の 表現 は 決して 肉体 だけ の もの で は なく 、 人間 の 最後 の 住み か は ふるさと で 、 あなた は いわば 常に その ふるさと の 住人 の よう な もの な の だ から 、 など と 伊沢 も 始め は 妙 に しかつめらしく そんな こと も
^
言い かけ て み た が 、 もとより それ が 通じる わけ で は ない の だ し 、 いったい 言葉 が 何 物 で あろ う か 、 何 ほど の 値打 が ある の だろ う か 、 人間 の 愛情 すら も それ だけ が 真実 の もの だ という 何 の あかし も あり 得 ない 、 生 の 情熱 を 託 する に 足る 真実 な もの が 果して どこ に 有り得る の か 、 すべて は 虚妄 の 影 だけ だ 。
0685
,18,7: 署長 が 云い にく そう に
^
言い かける の を 、 小野 刑事 が ひきとっ て 、
0688
,191,2: と
^
言い かけ て 、 あわて て 最後 の 句 を のみこん だ 。
0759
,4683,6: つまんない でしょ う 、 と
^
言い かける ほか に は 押し黙っ て い た 。
0759
,5760,4: と 、 やさしく
^
言い かけ て 、 姿 を 消し た 。
0759
,7685,2: そう
^
言い かける と 、 放 二 の 目 から 一 滴 の 涙 が こぼれ た 。
0765
,103,11: 女将 に 、 女 は い ない か 、 と ニヤニヤ
^
言い かけ て み て 、 しかし 、 それ 以上 に たって 言う 勇気 も ない 。
0778
,45,2: と
^
云い かける と 、
0779
,298,4: けれども 、 いったん
^
言い かけ た 以上 は 、 光子 は ゴマ カシ が でき なかっ た し 、 必死 でも あっ た 。
0808
,46,92: キンカ の 野郎 は ションボリ うなだれ て 、 それだけ は カン ベン し て くれる と たぶん 嬉しく 思う だろ う と 思う という よう な 意味 の 心情 を ヒレキ し た つもり で あっ た し 、 その 哀れ な 有様 を 見 て は 馬 吉 も 多少 同感 し て 、 倅 の アネサ が ただ の 人間 の 女 で あっ て も 必ずしも 悪く も ない よう に 思わ れる 気 も し ない で も ない らしい よう に 思う という よう な こと を
^
言い かけ て み たり し た 。
0843
,51,2: こう
^
云い かけ て ワッ と 泣き くずれ て しまい まし た 。
0845
,270,2: と
^
云い かける と 、 令嬢 は ニコニコ し て 、
0856
,41,3: 私 が
^
言い かける と 、 女 は 私 の 言葉 を 奪う よう に 激しく 私 に かじりつい て
0865
,182,5: と 、 増田 が
^
言い かける と 、
0866
,2935,3: と 、
^
言い かける の を 、 抑える よう に 、
0866
,4487,3: と 、
^
言い かける の を 、 真喜 は みな まで 聞か ず 、
0946
,209,35: 金 十郎 も 鉾 先 を 折り 、 尻内 へ 帰っ て ぼんやり し て い た が 、 いろいろ と 考え あわ せる と 、 笹木野 の 萱 の 中 から もの を
^
言い かけ た の が 、 知 嘉 姫 だっ た よう に 思え て なら ない 。
0947
,1273,19: 行きずり に 家 へ 誘っ て 、 否応 なく つい て くる よう な 女 なら 、 なに を
^
言い かけ た って 恥 を かく こと は ない の だ 。
0947
,1625,9: 愛一郎 は 、 顔 を あげ て なにか
^
言い かけ た が 、 もの を 言う の は ムダ だ という よう に 、 がっくり と 首 を たれ た 。
0947
,2356,3: そこ まで
^
言い かけ た とき 、 坂田 は 花瓶 の マイク の シルエット に 気がつい て 、 口 を つぐん だ 。
0947
,2621,10: こんな 赤ん坊 みたい な ひと に 、 むずかしい こと を
^
言い かけ て み た って 、 あなた がた の 気 の すむ よう な 返事 は でき なかろ う という こと を 、 言っ た つもり な ん だ けど 」
0947
,2630,5: 曽根 が 、 なにか
^
言い かける の を 、 カオル は 、 おさえ て 、
0947
,3732,20: サト子 は 雲 から 足 を 踏みはずし かけ て いる あぶなっかし さ を 感じ ながら 、 おずおず と 中村 に
^
言い かけ て み た 。
0979
,530,7: 父 は 何 か 強い 言葉 で
^
言い かけ た が
0981
,647,11: 「 美沙子 さん 、 僕 は ——」 と 低い 声 で
^
言い かけ
0985
,1352,12: 圭子 … … 信 チン 、 あなた は ——( ボン ヤリ
^
言い かけ て 言葉 を 止め 、 立っ た まま その 額 を 壁 に 押しつけ て ジッ と なっ て しも う ) … … 。
0987
,916,4: 私 は ——(
^
いい かけ て 、 自分 が 祈ろ う と しかけ て いる 事 に 気 附き 、 ビクッ として 起きあがり 、 宗 定 や 黒川 など を 、 おびえ た 眼 で 見 まわす 。
0988
,853,3: 貴島 が
^
言い かけ て いる 所 へ 、 外 の 廊下 に 足音 が し て 、 ドア が スット 開き 、 丸い 顏 の 男 が ユックリ 入 つて 來 て 「 やあ 」 と 言 つ た 。
0988
,3600,8: 久保 が 圓 陣 に 向 つて
^
言い かけ た 。
0988
,4663,24: 「 だけど ね 、 そんな 事 より も 人間 が い つ たん 藝 術 に 惚れこん で しまう と … … 」 と
^
言い かけ て 、 フフフ !
0993
,3347,39: ( 下駄 の 音 を ひびかし て そちら へ 近づき 、 門前 に 立ちどまっ て 、 ちょっと ためらっ て い て から オズオズ と 敷石 道 を 玄関 へ ) … … ええ 、 ち ょっくら … … (
^
言い かけ て から 、 呼鈴 を 見つけ て 押す 。
0993
,3362,7: 鈴 … … あの う (
^
言い かけ た 言葉 を たち 切っ て 奥 座敷 の 障子 の 内 から 、 けん だ か な ヒステリック な 女 の 声 )
0995
,2557,21: ハハ 、 たとえ 二 年 や 三 年 くらい こん だ って 、 なあに 、 金 さえ ありゃ お 前 ——(
^
いい かけ た 自分 の 言葉 で 、 ギクン と だまっ て しまい 、 一瞬 空 を 見 て ジッ と なる が 、 やがて 急 に 目 が さめ た よう に キョロキョロ と あたり を 見 まわす ) あの 、 サツ は 、 どこ い 、 やっ た ?
0995
,2780,16: 村 子 … … ( 飲み 終っ て ) 心臓 の ——( と 意味 なく
^
いい かけ て 、 ビクッ として あたり を 見 まわし て 、 自分 が 陥り かけ て い た 夢 の よう な 状態 から 醒め 、 佐山 を 見る ) … … あんた は そい じゃ 、 助かり たく は ない の ?
1013
,1059,3: と 、
^
いい かけ て 、 病 青年 は 言葉 を 切っ た 。
1071
,234,1:
^
云い かける うち に 、 彼 の 気もち は 、 二 十 年 も 前 の 少年 に 似 た 素朴 な 在り方 に 似 た もの と なっ て い た 。
1072
,950,1:
^
いい かける 弟 へ 、 主 殿 は 、 いきなり 手 を のばし て 、 その 襟 もと を ひ ッ つかみ 、
1072
,1113,1:
^
いい かけ て 、 さすが に 、 ほろ と 、 声 を かすら せ ——
1072
,5981,12: 「 これ に おる 御 子息 の … … 」 と 、
^
いい かけ た の を 、 慌て て 、 勘蔵 は 、 いい 直し た 。
1073
,1184,11: その 時 、 小次郎 が 、 物欲しそう に 、 何 か
^
いい かけ て 来 そう に し た から 、 あわて て 、 身 を そらし た 程 な ん だ 。
1116
,242,12: そして 、 恰度 昨日 の 事 な ん です が 」 と
^
云い かけ て 、 身 震る いし ながら 「 夫 と 愛子 の 事 で 喧嘩 し た あと で 、 私 は まだ 興奮 から さめ きら ず 、 むしゃくしゃ 腹 を 立て て いる ところ へ 弘 さん が やって来 た ん です 。
1148
,187,2: そう
^
言い かけ た 深沢 沢 は 、 二 度目 の 喀血 に 力尽き て 、 舞台 の 上 に 崩 折れ て しまい まし た 。
1154
,137,3: と まで
^
いい かけ て 、 急 に
1171
,2498,9: それ は 知っ て いる が 、 と
^
言い かけ て 、 五郎 は 口 を つぐん だ 。
1174
,1804,2: と
^
言い かけ て 、 栄介 は 口 を つぐん だ 。
1174
,4594,3: 加納 は
^
言い かけ て 、 あと 口 を つぐん だ 。
1174
,5010,3: そこ まで
^
言い かけ て 、 あと は 無言 で 飯 を かっこみ 、 そそくさ と 書斎 に 戻っ て 来 た 。
1176
,91,4: そう 僕 は
^
言い かけ て 、 途中 で 止め た 。
出来上る
(出来る.上る)
延べ語数:
107
0002
,235,9: 十 日 ばかり し て 、 整理 が
^
出来 上っ た 。
0016
,55,24: この 地方 の 産物 を 、 出来る だけ おいしく たべる 事 に 、 独自 の 工夫 を こらし た 結果 、 こんな もの が
^
出来 上っ た ん です 。
0027
,350,14: 自分 で も 、 ぎょっと し た ほど 、 陰惨 な 絵 が
^
出来 上り まし た 。
0037
,132,101: 「 灰色 の 月 」 は さすが に 老大家 の 眼 と 腕 が 、 日本 の 伝統 的 小説 の 限界 の 中 で は 光っ て おり 、 作者 の 体験 談 が 「 灰色 の 月 」 に なる まで に は 、 相当 話術 的 工夫 が 試み られ て 、 仕上げ の 努力 が あっ た もの と 想像 さ れる が 、 しかし 、 小説 は 「 灰色 の 月 」 が 仕上っ た ところ から はじまる べき で 、 体験 談 を 素材 に し て 「 灰色 の 月 」 という 小品 が
^
出来 上っ た こと は 、 小説 の 完成 を 意味 し ない の だ 。
0071
,2372,7: いつ に なっ たら 、 それ は
^
出来 上り ます か 」
0081
,3627,4: その 丸木舟 が
^
出来 上っ た の は 、 ちょうど 玉太郎 の 一行 が 洞穴 の 横穴 を いそい で まわっ て 苦しん で い た ころ で ある 。
0081
,3628,7: 「 御苦労 、 御苦労 、 さあ 、
^
出来 上っ たら 、 御苦労 ついで に 海 まで はこぶ ん だ 」
0087
,142,32: 「 それ は 、 さっき も 申し まし た が 、 土居 三津子 は ピストル を 持っ て 居り ませ ん ので 、 その ところ が まだ 十分 な 証拠 固め が
^
出来 上っ て い ませ ん 」
0087
,2621,41: つまり この 工場 で 、 まだ 売出し 前 の 食料 品 を 試験 的 に 缶詰 に する 工程 において 、 彼 は それ の 最後 の 仕事 として 、 蓋 を つけ て 周囲 を 熔接 し て 缶詰 に
^
出来 上ら せる 部署 で 働い て い た 。
0088
,142,48: それ は この 建物 が 、 彼 の 旧友 古 神 子爵 が 道楽 に 作っ た もの で ある こと 、 そして 子爵 は その 設計 を 早く も 高等 学校 時代 から 始め た こと 、 それ は 前後 十 年 の 歳月 を 要し て
^
出来 上っ た こと 、 だが その 千早 館 は 公開 さ れる に 至ら ず 、 客 を 招く こと も なく 、 その 儘 に し て 置か れ た が 、 それ から 二 年 後 に 、 例 の 日本 アルプス における 遭難 事件 が あり 、 子爵 は 恐ろしい 雪崩 と 共に 深い 谿谷 へ 落ち て 生涯 を 閉じ た の で ある 。
0088
,399,12: もう 誰 の 目 に も はっきり それ と 分る 望遠鏡 が
^
出来 上っ た 。
0089
,22,13: 建築 は 手間どっ て 、 春 から 始め た 工事 が すっかり
^
出来 上っ た の は 、 夏 も 過ぎ 、 秋 も たけ 、 木 枯 の 吹きまくっ た あと に 、 白い もの が ちらちら と 空 から 落ち て 来る 冬 の 十二月 はじめ だっ た 。
0091
,2257,6: 雪子 の 求める 薬物 が
^
でき 上っ た の は 、 もう 暁 に 近かっ た 。
0098
,3570,8: 「 これ で 、 今年 の 米 が
^
出来 上る の は 、 正月 を 越す のう 。
0107
,20,10: 五 日 ほど し て 、 うぐいす の 写真 は
^
出来 上り まし た 。
0109
,175,14: その 厖大 な 、 奇妙 な 顔 は 全体 が 黒豆 の 粒々 で
^
出来 上っ て いる よう で あっ た 。
0112
,1759,54: 不 安心 な 事 が ある もん か 自分 さえ しっかり し て 居れ ば チャン チャン と 事 は すん で 行く に きまって 居る 、 それに 又 若し 二 人 が 夢中 に なっ て しまっ たら 私 の 望ん で 居る 恋 の どっち か が 満足 する 様 に
^
出来 上っ たら それ で いい ん だ 。
0114
,674,35: 両親 も 可 哀 が って 呉れ た し 、 貧 亡 ながら そんなに あくせく し ない で 居 られる 家庭 に 育っ た ん です けど 、 こんな かげ の 多い 人間 が
^
出来 上っ た ん です 。
0137
,24,12: 織 子 なら 日給 だ が 、 そうして 内職 に おろせ ば
^
出来 上っ た 反 当り で 手間 を 支払い 、 しかも それ を 機 の 貸し賃 で 小 ぎった 。
0140
,3564,8: それから しばらく し て 、 素子 は こんど
^
出来 上っ た 翻訳 に とり かかっ て 、 昼間 の な ま あくび を 消滅 し た の で あっ た 。
0140
,4798,26: 「 そういう 条件 だ のに 、 それなり ずるずる に 進行 し た 全体 の 関係 そのもの が 変 よ —— まして 一方 に 、 もう ちゃんと
^
出来 上っ た 家庭 生活 が あっ たり すれ ば … … 」
0140
,4968,14: 年 の 多 さ という 以上 に 、 その ひと は 伸子 にたいして 、
^
出来 上っ て いる 自分 の 世界 の 感じ を 示し た 。
0142
,1078,18: ひろ子 は 自分 が 美術家 で あっ たら 、 この 、 独特 な 、 がっちり と 動的 に
^
出来 上っ た 人物 を どういう 手法 で あらわす だろ う と 思っ た 。
0144
,622,12: それから 全景 の 上 に 斜 の 線 を 引い て 、
^
出来 上っ た もの を 主人 の ところ へ 持っ て 行っ た 。
0144
,1223,37: 「 四 十 人 の 職人 仲間 の 代り に 、 一 人 の パン 焼 職人 ルトーニン の 『 助手 』 兼 仲間 の もの として 」 パン 焼 が 麦粉 、 卵 、 バタ 、
^
出来 上っ た パン など を 盗ま ない よう に 注意 する の が 今や ゴーリキイ の 仕事 と なっ た 。
0170
,13,41: 世界 文学 に あらわれ た 第 一 の 女 は その よう な 争奪 物 として の 位置 で あり 「 イリアード 」 が 字 に かかれる 時代 に は 、 ギリシア に も 、 もう 家長 制度 という もの が
^
出来 上っ て い た こと を 示し て いる 。
0211
,74,15: この よう な 方法 は 、 一 歩 か 二 歩 先 に 、
^
出来 上っ た もの として ある よう に 考え られ て いる 社会 主義 リアリズム の 方法 として 、 型破り で ある し 、 誰 が 見 て も 低い 程度 から の 試み で ある 。
0232
,6,1: 折角
^
出来 上っ た 雑誌 を そっくり そのまま 警察 の 手 で 押え られる という ひどい こと など も あり まし た 。
0249
,35,7: 天 照 という 女 酋長 が 、
^
出来 上る こと を たのしみ に し て 織っ て い た 機 の 上 に 弟 で あり また 良人 で あっ て 乱暴 もの の スサノオ が 馬 の 生皮 を ぶっつけ て 、 それ を 台 なし に し て しまっ た の を 怒っ て 、 天 の 岩戸 —— 洞窟 に かくれ た 話 が つたえ られ て いる 。
0284
,77,13: 婦人 が 、 天成 の 直観 で 、 不具 な 形 に
^
出来 上っ て 人民 の 重荷 で あっ た 過去 の 日本 の 「 政治 」 に 、 自分 たち を あてはめ かね て いる の は 、 面白い こと だ と 思う 。
0316
,158,39: 国会 の 人 さえ 知ら ない うち に 用意 さ れ た これら の 法案 は 、 形式 上 国会 の 屋根 を くぐっ た だけ で 、 事実 上 は 官僚 の 手 で こね あげ られ 、
^
出来 上っ た 法律 として 権力 を もっ て わたし たち の 前 に 出さ れ て 来る 。
0405
,4,10: 「 伸子 」 の 苦悩 と 翹望 と は 、
^
出来 上っ て いる 社会 の 常套 に 承服 し かねる 一 人 の 女 、 人間 の 叫び として 描か れ た の で あっ た 。
0433
,568,19: けれども 、 余り 気分 が 冴え ない で 若し 其儘 進ん だら 如何 那 に 物 懶い もの が
^
出来 上る か 分ら ない と 思っ た ので 、 其処 まで 書い て ペン を 擱 い て 仕舞い まし た 。
0493
,30,23: あと で 、 或 る 人 が 「 しかし 、 あの 人 の 作品 は 、 純粋 で あろ う として 、 現在
^
出来 上っ て いる 境地 を こわす より は 、 それ を 守ろ う と する 傾向 が 強い ん じゃ ない です か 。
0497
,82,0:
^
出来 上っ た の を 加藤 しづえ が 書き なおし 、 来週 月曜日 ごろ まで に 届ける でしょ う ミス・ウィード に 。
0507
,977,43: 褪紅 色 の 地 に 大きな 乱菊 を 出し た の と 、 鶯 茶 の 様 な 色 へ 暖 い 色 の 細かい 模様 を 入れ た の を 買う と 、 あっち の 隅 で お 繁 婆さん は 、
^
出来 上っ て 居る 瓦斯 の 袢天 の 袖 を 引っぱっ て 居 た ので 、 せかせ まい と 女中 の 見 て 居 た 袢衿 を 一緒 に 見る 。
0507
,1001,14: わかっ た 様 に うけ 合っ て 行っ たけれ 共 、 どんな もの が
^
出来 上る やら わから ない 。
0554
,1572,12: ただ 、 意識 的 に 努力 し ない で 、 自然 に
^
出来 上っ たり 崩れ 去っ たり し た 。
0563
,185,4: そして 家 が
^
出来 上る と 、 田舎 の 方 に い た 母親 を 引 取り まし た 。
0563
,358,7: ずいぶん 長い 間 かかっ て 、 ようやく
^
出来 上り まし た 。
0565
,22,0:
^
出来 上っ たら 書物 に する つもり です けれども 、 書い て いる うち に も 、 一 日 一 日 と 日 が たっ て ゆく し 、 そして わたし は 生き て ゆく し 、 書く こと が たまり ます から 、 いつ 出来 上る こと やら 、 見当 が つき ませ ん 。
0565
,22,45: 出来 上っ たら 書物 に する つもり です けれども 、 書い て いる うち に も 、 一 日 一 日 と 日 が たっ て ゆく し 、 そして わたし は 生き て ゆく し 、 書く こと が たまり ます から 、 いつ
^
出来 上る こと やら 、 見当 が つき ませ ん 。
0565
,24,19: そういう 風 に 言い ます と 、 明日 という 日 が 無くなら ない 限り 、 いつ まで も
^
出来 上ら ない に 違い あり ませ ん 。
0566
,149,4: 「 これ で 、
^
出来 上っ た 。
0594
,61,3: 覚悟 が 既に
^
出来 上っ て い た の だ 。
0625
,91,41: その 中 に 目 と 鼻 と 口 が あっ て 、 コブ と コブ の 間 の 谷 が いくつ も あっ て 、 その コブ は 各々 すすけ た ツヤ が あっ て 、 一 ツ の 顔 が
^
でき 上っ て いる の です 。
0625
,240,1: そして
^
出来 上っ た の が 一 ツ の クモリ なく 一 ツ の チリ も とめ て い ない 、 ただ その 美し さ に 見とれる 以外 に 法 の ない この 仏像 で あっ た の だろ う 。
0627
,62,26: そうして 、 洋行 さき の どこ に も 無かっ た 形 の もの が 、 キノコ みたい に 、 珍妙 な 恰好 で こんな ところ へ
^
出来 上っ た という の だろ う か 。
0635
,5,20: ルパン で 撮し た 私 の 四 五 枚 の うち に 、 一 枚 、 凄い 色男 に
^
出来 上っ た の が あり 、 全然 別人 の 観 が ある から 、 私 は この 上 も なく 喜ん で 、 爾来 この 一 枚 を もっ て 私 の 写真 の 決定 版 に する から 、 と 林 君 に たのん で 、 たくさん 焼増し し て もらっ た 。
0684
,164,22: 毒消し 売り の 泊る はたご に 泊り こん で 、 諸々 方々 を 拝み倒し て 、 あれ だけ の バラック が ともかく
^
でき 上っ た の です ぞ 。
0687
,232,7: なん だって 、 また 、 穴 が
^
出来 上る まで ねばら なかっ た ん でしょ う か ねえ 。
0718
,2,16: 私 が あんまり 布石 に ヘタクソ で 、 二 十 目 ちかい ダンゴ 石 が
^
出来 上っ た 始末 だ から 、 塩入 三 段 も 驚い た 様子 で 、 あんまり 勝っ ちゃ 気の毒 だ と 気 を 許し た ところ を ツケ こん で 向う脛 を 払っ た よう な 碁 だ から 、 私 は もとより 勝っ た 気 は し て い ない の で ある 。
0728
,57,15: その後 、 まだ マーケット など ゝ いう もの が ハッキリ し た 形 で
^
出来 上ら ない 路上 で 、 彼 が 品物 を 売っ たり 買っ たり し て いる の を 見かけ た 。
0745
,468,18: これ に 比べれ ば 糸川 の 復活 は 木 と 紙 と フトン と ネオンサイン によって 忽ち
^
出来 上る カンタン な もの で ある から 、 熱海 の 復興 は 糸川 から 、 お歴々 が こう 叫ぶ の は 筋 が 通っ て いる の で ある 。
0766
,40,36: 後 篇 の 宣伝 映画 の 方 は すでに ニュース や その他 の 目的 で 撮影 さ れ た もの が 多く あっ て 、 それ を 編輯 し 、 多少 手 を 加える だけ で
^
出来 上る かも 知れ ない が 、 私 の 受け もっ た 方 は そう は いか ない 。
0775
,335,12: 裏表 両方 合せ て 三 人前 ぐらい の 嫁入り 仕度 が 忽ち
^
出来 上ろ う という もの 。
0781
,14,10: この よう に 完備 し た 地図 が どうして
^
出来 上る か と いう と 、 各 地域 に 雷 ギライ の 主 の よう な の が 必ず 住ん で いる もの だ そう で 、 雷 の なる たび に 半分 気 を 失い ながら も 必死 に 手帳 と エンピツ を 握っ て 進路 を 記録 し 、 また 翌日 は 落雷 の 地点 を たしかめ 、 各 地域 の 主 と 主 と で 記録 を 交換 し あう 。
0794
,741,2: どうして みんな
^
出来 上っ て から 一 しょ に 運ば ない の か と 思っ て ね 、 なにか ワケ が あり そう だ から オジサン に 報告 に 来 た の です 」
0815
,29,3: そうして 表 が
^
出来 上る と 、 それ を ひっくり返し て 、 他 の 反面 へ トレース を 続け て ゆく 。
0815
,40,8: さて 、 これ で ニセ 札 は
^
出来 上っ た 。
0817
,562,13: 大きな 国技 館 が 立ち よる と 思っ て い たら 、
^
出来 上っ て カンバン ( ネオン だ ね ) が あがっ た の を 見る と 、 メトロ という キャバレー だっ た そう だ 。
0820
,300,19: され ば と て 旅客 が それ で 不自由 を 感じる わけ で も なく 、 ちゃんと それ が
^
出来 上っ た 生活 が あっ て 、 要するに 旅 だ 。
0823
,135,16: 新劇 など という もの は 先生 の まわり へ 素人 の 男女 が 集まっ て 忽ち
^
でき 上っ て 通用 する カタムキ も ある が 、 宝塚 は そう カンタン に は でき ない 。
0842
,2595,6: 名古屋 近辺 で 原稿 が
^
でき 上っ た らしく 、 今度 は 胸 を グッ と はり 手 を ふり ながら 原稿 を 読み 始め た 。
0848
,211,54: こういう 点 について み て も 、 彼ら が 自分 の 村 に 所有 し て いる 高天原 や 岩戸 神社 と 実は 精神 的 に 結びつい て いる もの が ない こと が 分る し 、 この 村 における それら の 聖地 の 発生 という もの が 案外 無邪気 な 理由 から なんとなく
^
出来 上っ た に すぎ ない もの で は ない か という こと が 察せ られる の で ある 。
0855
,13,41: 何 も せ ず 、 会社 へ も 出 ず 、 月給 を 貰う の は つらい 思い で あろ う と 察し て 、 ここ に 大 脚本 を たのん だ 次第に 相違 なく 、 小 脚本 で は すぐ
^
出来 上っ て 一々 面倒 だ から という 思いやり で あっ た に 相違 ない 。
0860
,18,41: 先日 酔っ払っ て 意識 不明 の ところ を 読売新聞 の 先生 方 に 誤魔化さ れ て 読み も し ない サルトル につき 一 席 口上 を 書い た の が 運 の 尽き で 、 改造 だの 青磁 社 だの まだ
^
出来 上ら ない サルトル の 飜訳 の ゲラ 刷 だの 原稿 だの 飛び 上る よう な 部 厚 な 奴 を 届け て 汝 あくまで 読め と いう 。
0877
,328,1:
^
出来 上っ た ものの 批評 は 、 各人 各 説 で あっ て も よい が 、 同君 の 美術家 として の 演劇 へ の 関心 と 協力 と に は 、 演劇 人 の 立場 から 、 真面目 に その 業績 を 見守る こと によって 、 敬意 を 払う べき だ と 信じ ます 。
0877
,583,41: もともと 、 日本人 が 西洋 人 に 扮 し て おかしく ない こと は 稀 な の です し 、 ことに 、 あの 芝居 の よう な 、 すべて が 類型 化 さ れ 、 誇張 に 誇張 を 重ね て
^
出来 上っ て いる 芝居 に 、 日本 の 俳優 を どう 使っ て み た ところ で 、 フランス 十 七 世紀 の 伊達 女 や 風流 騎士 の 意気 が 出せる わけ は あり ませ ん 。
0895
,31,33: この よう な わけ で 、 行政 の 分野 に も 、 経済 界 に も 、 社会 事業 に も 、 労働 運動 に も 、 各種 各様 の 専門 家 が
^
でき 上っ た 。
0895
,170,24: 調査 マン を し て 単なる 調査 職人 に 終わら しめ ず 、 立派 な 社会 人 として 成長 する よう な 環境 が
^
でき 上る こと を 祈っ て やま ない 。
0904
,10,50: 二 十 三 年度 に 入る や 、 中央 で は バー ネット 氏 を 中心 に 研究 会 が 開か れ 、 地方 より は 館 界 の 意見 を あつめる ため に 、 九月 公共 図書館 法 委員 会 を 開き 、 いわゆる 協会 案 なる もの が
^
出来 上っ た の で ある 。
0921
,5,5: この 支部 図書館 が いよいよ
^
出来 上る 時 、 過半数 の 人々 は まことに その 前途 を 危ぶん だ の で ある 。
0927
,51,35: 来日 の 四 年 前 、 この 機能 化 の 努力 の 真只中 に あっ た クラップ 氏 が 、 図書館 協会 の ブラウン 氏 と共に 協力 せら れ て 、 我が 国立 国会図書館 は
^
出来 上っ た の で ある 。
0965
,34,0:
^
でき 上れ ば いろんな いみ で よい 参考 に なる と 思う 。
0993
,3068,17: そこ に みんな すわりこん で 御馳走 を 食っ たり 、 酒 を くみかわし て 、 きれい に
^
出来 上っ た 家 を 眺めよ う つう だ 。
0993
,3172,14: 辰造 そう か よ 、 な ある 程 、 こいつ あ 見事 に
^
出来 上っ た だ なあ 、 ふうん 。
0993
,3206,35: ( 足音 が ピタリ と 止り 、 太鼓 の 音 やむ ) ええ 私 ども は そこ の 農民 道場 の 者 たち です が 、 本日 は 、 柳沢 家 の 御 新築 が
^
出来 上っ て おめでとう ござい ます 。
0993
,3914,33: 轟 ( 中年 の 男 ) いやあ 川合 君 —— だっ た ね 、 あんた の 言う こと も 一応 は わかる が 、 ご存じ の 通り 、 満 洲 国 は
^
出来 上っ た 。
1037
,2639,5: 義歯 は 数 日 で
^
出来 上っ た 。
1067
,182,0:
^
出来 上っ たら つまらない 。
1076
,538,10: 是 など も おそらくは 島 の 外 で 、 すでに
^
出来 上っ て い た 一つ の 説話 を 、 新た に 移し 入れ た 証拠 で あっ た 。
1077
,52,3: もし これ が
^
出来 上っ たら 、 或 る 時代 に 或 る 民族 または 部落 民 が 持っ て い た 精神 文化 を 数学 的 に 規定 出来る こと に なる 。
1083
,44,15: もっとも それ が 出来 た 時 は 、 新 日本 の 科学 は 半ば 以上
^
出来 上っ た 時 で ある かも しれ ない 。
1084
,95,8: その間 に ゆで 卵 の 方 が
^
出来 上っ た 。
1091
,8,25: しかし 当時 の 出版 事情 で は 、 こういう 本 の 印刷 は 非常 に 遅れ 、 終戦 前年 の 十一月 に 、 やっと
^
出来 上っ た 。
1091
,9,5: 牧野 伯 は 「 やっと
^
出来 上っ た が 、 もう 間に合わ ない 」 と いっ て おら れ た 。
1094
,74,21: たまさか 新しい 科学 の 知識 を 授け られれ ば 、 それ は 「 断片 的 な 科学 知識 」 と 「
^
出来 上っ た 理論 の 外面 」 だけ で あっ た 。
1103
,219,2: これ が
^
出来 上れ ば 、 フーラー 教授 の 志 は 完全 に 遂げ られる わけ で ある 。
1115
,37,165: 「 お 身 に あう ごと に お 身 の 額 に きざま れる もの を 見 て 、 はっと する が 、 しかし 自分 で 一 人 いる こと は これ まで の 経験 で も 、 とうてい 耐え られる もの で は ない 、 そして 何時の間にか 花 桐 の そば に 来 て しまう の だ 、 その たび に お 身 の 心労 は 額 に 深く きざま れ て ゆく よう で 、 あう ごと に 気 が 気 で は ない 、 きょう こそ は 一 人 で 寝よ う として も 、 夜 は 静か で ある し お 身 の 寝息 が わた どの の あたり で 聞える 、 髪 も におう て 来る 、 お 身 の 話す 言葉 が ながい 列 に なっ て 頭 に うかん で 来る 、 そう なる と 一 人 で いる こと が 莫迦 莫迦 しく なり 、 今宵 一 夜 の ため に は どういう 生涯 が 間違っ て
^
出来 上っ て も 、 そんな こと は 、 どう でも よく なっ て 終 う の だ 。
1122
,23,2: そして 、
^
出来 上っ た もの は 失敗 で ある かも 知れ ない 。
1134
,30,68: ところで 、 此悲 劇 の 舞台 に なっ た 、 南伊豆 の 別荘 、 曾 て 役 の 行者 が 、 神 斧 鬼 鑿 の 法 術 で 彫り 成し た という 伝説 の 凄まじい 断崖 の 上 の 高楼 —— 名づけ て 臨海 亭 という の も 、 実は 志津子 夫人 の 我儘 な 願い を 容れ て 、 二 三 年 前 に 漸く
^
出来 上っ た もの だっ た の です 。
1135
,23,0:
^
出来 上っ た 上 で 、 家中 一統 の 者 に いずれ が 勝れ て いる か 、 鑑定 さ せ よう で は ない か 」
1135
,75,1:
^
出来 上っ た の は 、 もう 桜 の 散る 頃 、 何 より も まず 衣服 を 改めて 殿 に 御 目通り を 願う と 、
1135
,76,1: 「
^
出来 上っ た 相 だ な —— まず は 目出度い 、 さぞ 見事 な もの で あろ う な 」
1135
,157,41: その間 に も 六郷 左京 と 多 与里 の 恋 の 遊戯 は 、 日 とともに 濃度 を 加え 、 最早 抜き差し なら ぬ 心境 に まで 押し上げ まし た が 、 その 時 丁度 、 彫像 八百屋 お七 は
^
出来 上っ て い た の です 。
1140
,230,11: その 製造 に 十 日 ばかり 費し た 為 に 、
^
出来 上っ た の は 、 鈴子 夫人 と 森川 森 之 助 の 結婚式 の 前 の 晩 で 、 丁度 その 晩 は 、 鈴子 夫人 の お 別れ の 会 に 、 私 共 友人 達 が 招待 さ れ て いる 時 でし た 。
1140
,285,9: 吹 込み レコード 会社 の 好意 で それ は
^
出来 上っ た が 、 どうせ 悪人 に 知れ ず に 済む まい と 思っ て 、 レコード は 佐瀬 弁護士 に 、 レコード 箱 の 鍵 は わざと 森川 森 之 助 に 預け て 置く 。
1152
,4,18: 「 お前 が 編輯 し て 居 た の か 、 —— タガ の 外れ た 新聞 が
^
出来 上ら なきゃ 宜 いが 、 な 勇 」
1156
,24,15: 書き上げ 次第 、 帰京 の あいさつ も 出す つもり で 、 これ は 印刷 も
^
でき 上っ て い て 、 机 の 上 で 出発 を 待っ て いる の で ある が 、 ぼく の 原稿 は まだ でき ない の で ある 。
1172
,304,5: 「 此 の 穴 が
^
出来 上ら ない うち に 、 米 軍 が 上陸 し て 来 ます か 」
1173
,369,26: その 頃 アパリ の 防衛 も 一応 完成 し て い て 、 本 陣地 、 前進 陣地 、 海岸 陣地 と 三 段 構え が
^
出来 上っ て い た けれども 、 レイテ島 から の 報告 によって 、 米 軍 の 攻撃 力 を 支える に は も 一度 根本 的 な 陣地 改築 が 必要 で ある こと が 判っ て 来 た 。
1174
,363,5: 翌々日 レントゲン 像 は
^
出来 上っ た 。
1174
,859,10: 「 うまい か まずい か 知ら ない が 、 とにかく
^
出来 上っ た よ 。
1174
,893,1: 「
^
出来 上っ た 時 に 、 これ が ほんとに おれ の 背中 か と 、 おれ は 哀しかっ た よ 」
1174
,4013,2: 飯 が
^
出来 上っ て 、 城 介 は あっと 驚い た 。
1174
,4137,3: 「 用意 が
^
出来 上る まで 、 しばらく これ を 見 て なさい よ 。
成り得る
(成る.得る)
延べ語数:
106
0002
,2650,11: そうして 、 それ が 、 所 謂 民衆 の 友 に
^
なり 得る 唯一 の 道 だ と 思っ た の です 。
0025
,42,45: その ひと は 所 謂 貴族 の 生れ で 、 美貌 で 病身 で 、 と 言っ て み た ところ で 、 そんな 条件 は 、 ただ キザ で うるさい ばかり で 、 れい の 「 唯一 の ひと 」 の 資格 に は
^
なり 得 ない 。
0037
,196,41: よしんば 実存 主義 運動 が 既成 の 日本 文学 の 伝統 へ の アンチテエゼ として 起る として も 、 しかし 、 伝統 へ の アンチテエゼ が 直ちに 「 水 いら ず 」 や 「 壁 」 や 「 反吐 」 に
^
なり 得 ない ところ が 、 いわば 日本 文学 の 伝統 の 弱 さ で は なかろ う か 。
0060
,382,29: そして 、 この 二つ の 顔 の あいだ に 存在 し た 亀裂 が 埋め られ て はじめ て 、 C & C は 日電 全体 の 合言葉 と
^
なり え た の で ある 。
0060
,592,37: 当時 は ようやく テレビ ゲーム が 出 はじめ た 時期 だっ た が 、 こうした 新しい オモチャ が 人気 を 集める よう に なれ ば 、 オモチャ 業界 は 当然 、 マイクロ コンピューター の 売り込み 先 と
^
なり うる 。
0060
,1827,26: まず 第 一 に 組織 なり 社会 なり の 直接的 な 変革 を 目指す の で は なく 、 その 内部 に 革命 の 主体 と
^
なり うる ヤマギシズム へ の 賛同 者 を 作っ て いく 。
0060
,1881,17: 特 講 から 帰っ た あと 、 タケシ は 自ら が 自分 に対して も 寛容 と
^
なり うる の を 感じとっ て い た 。
0060
,2379,22: ほんの わずか な 情報処理 能力 しか 持た ない とき 、 人間 の 思考 の 枠組み は ほんの 貧弱 な もの と しか
^
なり え ない 。
0060
,3168,18: そもそも きわめて 小規模 な もの に 仕上げ なけれ ば 、 安価 な 電卓 の 部品 に は とても
^
なり え ない 。
0060
,4751,38: あたり を 見回し ながら 、 流れ落ちる 水 を 呑む 滝壷 の よう に 世界 像 を 取り込み はじめ た 巨大 な 幼児 の 頭脳 は 、 この エレクトロニクス の 宝石 が 認識 の 限界 を 吹き飛ばす 翼 と
^
なり うる こと を 直感 し た 。
0060
,5833,46: アメリカ で パーソナル コンピューター の 普及 に 猛烈 な 拍車 を かけ た 表 計算 ソフト や 、 日本 の ソード が 開発 し た 表 計算 と データベース を 軸 に さまざま な 機能 を 組み合わせ た ピップス など 、 幅広い 作業 の ベース と
^
なり うる 一 群 の ソフトウエア は 、 当時 、 簡易 言語 と 呼ば れ て い た 。
0060
,7688,46: コンピューター 科学 の 研究 者 で ある 石田 にとって 、 手作り 運動 を 呼びかけ た ボブ ・ アルブレヒト が 、 七 歳 の 子供 に なっ た つもり で 書い て み ない か と し た タイニーベーシック は 、 仕事 の テーマ に は
^
なり え なかっ た 。
0060
,7695,8: タイニーベーシック は 研究 者 の テーマ と は
^
なり え ず 、 しかも 趣味 として 書く に は あまりに 大きな 労力 を 求め た 。
0060
,8812,25: だが 徳島 だけ を 相手 に ビジネス を 続け て いる 限り 、 自分 たち が 地方 の 一 ソフトハウス 以外 の 何者 と も
^
なり え ない こと を 、 浮川 は 強く 意識 し て い た 。
0060
,9051,17: 会社 を 起こそ う という 話 に は 、 なす べき 仕事 へ の 第一歩 に
^
なり うる と 考え 、 迷わ ず に 乗っ た 。
0060
,9309,12: 結局 の ところ 、 アメリカ の ソフトウエア を 引き込む 受け皿 と
^
なり え た はず の J X は 、 ジュニア が 惨敗 を 強い られる 中 で 、 せっかく の 日 英 バイリンガルマシン として の 性格 を 生かせ なかっ た 。
0060
,9316,52: この AT を ベース に 日本語 機能 を 付け加え た マシン を 開発 し 、 世界 の アプリケーション と 増設 ボード 、 周辺 機器 の 資産 を 背景 に PC — 9 8 0 1 に 対抗 し て いく という シナリオ は 、 日本IBM にとって じつに 素直 な 選択肢 と
^
なり え た はず だっ た 。
0060
,9397,40: 一方 いかに し て 日本語 の 機能 を 実現 する か が グラフィックス と 並ぶ もう 一つ の 互換 性 の 壁 と なっ た 日本 で は 、 IBM PC 互換 は 長く 標準 の 基礎 と は
^
なり え なかっ た 。
0060
,9588,36: 裏返せ ば Windows は 、 業界 標準 の PC アーキテクチャー が 過大 な ハード ウエア へ の 要求 に どうにか 応え られる レベル に 到達 し て はじめ て 、 成功 し た 製品 と
^
なり え た 。
0062
,619,24: 少なくとも 、 手書き まで 受け入れよ う と する 謙虚 な マシン は 、 人 を 脅し たり 屈服 さ せる 道具 と は 到底
^
なり え ない で は ない か 。
0062
,1321,28: けれど かろうじて この 一条 を 憲法 に 掲げ て いれ ば こそ 、 イラク の クエート 侵略 を 引き金 と し た 危機 は 挑戦 の 舞台 と
^
なり うる の で は ない か 。
0062
,2026,41: なぜ なら 日本IBM は 従来 から 一貫 し て 「 高 解像度 が なけれ ば 二 四 × 二 四 ドット で ごまかし なく 漢字 を 表示 する こと が でき ず 、 正しい 日本 の パーソナル コンピューター に は
^
なり え ない 」 と 主張 し て き た から で ある 。
0092
,514,35: なぜなら 、 除数 の 百 位 の 数字 が 今 1 と 決まっ た 以上 は 、 この 四 桁 の 数字 の 左端 は どんな 数字 を 掛けよ う が 1 以外 に は
^
なり 得 ない 。
0095
,2167,18: この 提案 が 容れ られ ない とき は 、 余 は 貴君 が 余 の 如く あけすけ に
^
なり 得 ない 人物 だ と 断定 する で あろ う 。
0101
,22,84: こうして 、 私 は 投票 は 例外 なく 棄権 する こと に 決め て い た から 、 投票 日 が いつの間に 過ぎ た か も 知ら ず 、 議会 の 経過 を 報道 する 新聞 記事 に も 眼 を 通す こと なく 、 要するに 私 に とつ て 、 我国 の 政治 という もの は 世の中 で 最も 愚劣 で 、 低級 で 、 虚偽 と 悪徳 に 満ち た もの として 、 いかなる 意味 で も 興味 の 対象 と
^
なり 得 なかつ た の で ある 。
0144
,41,32: 下層 階級 出身 の ゴーリキイ が 波瀾 多い ジクザク の 道 を 経 て その 晩年 に は 遂に 人類 的 な 規模 で 進歩 的 文化 の 地 の 塩 と
^
なり 得 た 迄 の 過程 に は 、 とり も 直さ ず 十 九 世紀 後半 ( 明治 元 年頃 ) から 今日 まで 、 夥しい 犠牲 に 堪え つつ 不撓 な 精神 と 情熱 と を もっ て 、 自身 を 縛る 鎖 を 断ち切る ため に 闘い つづけ て いる ロシア 大衆 の 意志 と その 勝利 が まざまざ と 反映 し て いる 。
0160
,129,44: 詩情 の 究極 は 人間 へ の 愛 で あり 、 愛 は 具体 的 で 、 いつも 歴史 の それぞれ の 段階 を 偽り なく うつし 汲み とる もの で ある から こそ 、 そこ に 真実 と 美 の より どころ と
^
なり うる 。
0176
,38,55: 石川 達三 、 林 房雄 氏 その他 の 戦争 協力 者 が 民主 化 の 低迷 に 乗じ て の 活動 は 本年 中 どう 動く か という こと は 、 これ こそ 実に 数 百 万 の 小説 を 読む 人々 が 自分 たち の 運命 について どこ まで 自分 の 主人 に
^
なり うる か という 問題 と 関連 し て い ます 。
0191
,56,2: 比較 に
^
なり 得 ない 後者 の 貧弱 さ に かかわら ず 、 なおかつ 、 わたし たち は レオナルド の 時代 が 考え なかっ た 事実 を 航空機 に関して 考え 、 彼ら の 感じ なかっ た 感情 を 感じ つつ ある 。
0194
,208,83: ブルジョア 作家 が 狭い 「 私 」 的 環境 に 止め られ て 、 僅か な 感情 冒険 だの 偏奇 の 誇張 など に エネルギー を ついやし て いる 時 、 少く とも 現在 民主 的 作家 は 、 政治 的 活動 の 分野 を 解放 さ れ て いる し 、 経営 内 の 文化 活動 に 直接 ふれる こと が できる し 、 労働 者 ・ 農民 の 闘い に 観察 者 で ある ばかり で なく 、 協力 者 と
^
なり 得 ます 。
0198
,56,5: うぬぼれ の 象徴 に さえ
^
なり 得 ない 噴飯 事 です 。
0202
,41,10: よい 素質 だけ で 人民 は 歴史 の 主人 と
^
なり 得 ない 。
0212
,76,43: 毎日新聞 の この 方法 は 、 何 回 か の 調査 の うち に 或 る 均衡 を 見出そ う と する ある 試み で あっ た かも しれ ない が 、 文化 賞 の ため の 具体 的 根拠 と は
^
なり 得 なかっ た 。
0215
,103,32: この 天皇 制 の 尾 骶骨 の ゆえ に 、 一 九 四 〇 年 ごろ の ファシズム に 抗する 人民戦線 は 、 日本 で 理性 を 支える いかなる 支柱 と も
^
なり 得 なかっ た 。
0226
,47,12: 浄 ら か な 人間 生活 は 、 浄 ら か
^
なり 得る 現実 条件 が あり 、 或は 少く とも その 可能 が 存在 する 社会 事情 が なけれ ば 営ま れ よう も ない 。
0231
,236,48: 例えば 今 日常 に 保守 的 或は 反動 的 な 役割 を 持っ て いる 文部省 で さえ も 創設 さ れ た ばかり に は 、 本当に 日本 の 人民 の 間 に 文字 を 普及 さ せ 、 常識 を 広め 、 輿論 の 担い手 と
^
なり 得る 人民 の 文化 を 導き出そ う という 熱心 な 意図 を もっ て い て 、 先ず 『 言 海 』 という 字引 を 出し たり し た 。
0250
,86,64: 今日 改正 さ れ た よう な 民法 は 明治 三 十 年 の 初め 、 日本 が 未だ 資本 主義 興隆 期 に 向っ て い た 時代 に 、 ブルジョア 民法 として 福沢 諭吉 が 強く 主張 し て い た 折 に 改正 さ れれ ば 、 いくら か は 社会 生活 の 現実 で 女性 の 実際 の 助力 と
^
なり 得 たろ う 。
0284
,42,58: その 頃 から 、 本年 八月 迄 、 十 四 年 の 間 、 日本 の 婦人 運動 は 辛うじて 母子 保護 法 を 通過 さ せ た のみ で 、 炭鉱 業者 が 戦時 必需 の 名目 で 婦人 の 坑内 深夜 業 復活 を 要求 し た の に対し 、 何 の 防衛 力 と も
^
なり 得 なかっ た 。
0288
,9,22: 全く 不幸 な 災難 と しか いい よう の ない この 事件 が 、 先ず 法律 的 処罰 の 対象 と
^
なり 得る という こと に 一驚 し た の は 、 私 だけ で は なかっ たろ う 。
0288
,61,41: そういう 風 に 心 が 生き て 生活 に ふれ て いれ ば —— 生活 の 自覚 に 充たさ れ て いる なら ば 、 誰 に しろ 、 敢 て 「 最初 に 石 を なげる 者 」 と は
^
なり 得 なかっ た だろ う と 思う 。
0290
,36,58: その 二つ の 間にあっ て 自分 という もの の 生活 が どんな 関係 で あり 、 どうして 行か なけれ ば なら ない か と 深く 考える こと が 出来る なら ば 、 戦時 中 の 青春 の 浪費 という もの は 、 又 違っ た 形 で その 人々 の 若 さ を とり 戻さ せる 力 と
^
なり 得 た で あろ う 。
0318
,62,25: 当時 の 教育 局 長田 中耕 太郎 は 教育 勅語 を 自然 法的 な もの として 、 この 勅語 が 国民 教育 の 基準 と
^
なり 得る こと を 主張 し た 。
0318
,1124,54: 日本 の 社会 が 、 封建 的 絶対 主義 に つつま れ て き て い た ため に 、 「 私小説 」 は 個性 の 完成 に 伴う 、 より 広く ゆたか な 社会 的 生存 と 、 そこ に 集積 さ れ て ゆく 人間 的 経験 の 文学 表現 と は
^
なり 得 なかっ た 。
0433
,529,15: 人格 者 として 保有 す べき 権能 に対して 尊敬 す べき 其の 主権 者 と
^
なり 得 ます でしょ う 。
0449
,306,7: 命 の ひきつぎ て と
^
なり 得る の だ 。
0456
,256,5: 学者 に は 学ん で
^
なり 得る 。
0554
,499,9: しかも いま 、 彼 は 彼女 の 相手 に
^
なり 得る 地位 に い ない の だ 。
0554
,1562,8: 格闘 、 そんな ばか な こと に は
^
なり 得 ない が 、 何等 か の 意味 で の 対決 が 、 まだ 前途 に 残さ れ てる よう だっ た 。
0597
,2352,3: 少く とも 、
^
なり 得る 権利 を 、 人間 は 持っ て いる よ 。
0622
,143,44: 私 は 元来 世界 聯邦 も 大いに 結構 だ と 思っ て おり 、 咢堂 の 説く 如く 、 まもる に 価する 日本人 の 血 など 有り は し ない と 思っ て いる が 、 然し それ によって 人間 が 幸福 に
^
なり うる か 、 人間 の 幸福 は そういう ところ に は 存在 し ない 。
0622
,145,17: 日本人 が 世界 人 に なる こと は 不可能 で は なく 、 実は 案外 簡単 に
^
なり うる もの で ある の だ が 、 人間 と 人間 、 個 の 対立 という もの は 永遠 に 失わ る べき もの で は なく 、 しかして 、 人間 の 真実 の 生活 と は 、 常に ただ この 個 の 対立 の 生活 の 中 に 存 し て おる 。
0673
,17,62: 社会 小説 とか 農民 文学 とか いう けれども 、 特別 そんな レッテル が ある の は バカバカしい こと で 、 思想 の 文学 は 当然 時代 に 社会 に 政治 に 結びつい て 発展 構成 せ ざる を 得 ない もの 、 従っ て 又 、 その よう な 文学 は 、 思想 によって 新しく 、 時代 の 流行 と も
^
なり うる 代り に 、 思想 によって 老い 、 時代 と共に 亡びる 性質 も ある 。
0677
,19,6: そして 、 それ が 真実 と
^
なり 得る の は 、 生活 せ られる こと に よ つて ゞ は なく 、 何事 も 、 生活 すれ ば 真実 で あり うる という 可能 性 の 中 に 、 より 大きな 真実 性 が 存する 。
0695
,365,20: しかし フハイダラク の 底 を つい た 現代 は かかる 大 政治 家 を 生み 育てる 温床 と も
^
なり うる 時代 な の で ある 。
0698
,95,20: そして 彼女 が そう し ない と すれ ば 、 それ は 綾子 だけ が 例外 だ という こと に
^
なり うる 」 その 例外 は 困っ た こと だ と 松夫 は 思っ た 。
0713
,11,26: 原子 エネルギー とても 、 同じ こと で 、 その 使用 の 限界 が 発見 、 確定 せら れ て 、 はじめて 文化 の 一員 と
^
なり うる に すぎ ない 。
0713
,82,35: しかし 、 人間 の すべて が 賢人 聖者 と なる 以外 に 、 か ゝ る 理想 の 実現 さ れる 筈 も なく 、 又 、 すべて の 人間 が 、 賢人 聖者 と
^
なり うる 日 が 、 あり うる か 、 どう か は 、 疑わしい 。
0715
,159,6: 一口 に 云え ば 鷹揚 に
^
なり 得る の で あり ます 。
0720
,35,15: 共産 主義 など ゝ いう もの が 、 決して 我々 の 最後 の 理想 と
^
なり うる 筈 の もの で は ない 。
0742
,118,58: そこで 売り上げ の 数字 を 見れ ば 、 その 競輪 に 何 人 ぐらい の 穴 狙い が モグリ こん で いる か 分る し 、 どんな 番狂わせ が で て も 、 三 千 円 、 五 千 円 ぐらい に しか なら ない 、 という こと や 、 あるいは 二 万 、 三 万 に
^
なり うる 、 という こと が 分っ て くる 。
0745
,467,37: 熱海 市 は 大通り を 全部 鉄筋コンクリート に さ せる と いう が 、 これ も 狙い は 正しく 、 すくなくとも 熱海 銀座 は その よう に 復活 する こと によって 、 一つ の 名物 と
^
なり うる で あろ う が 、 それ は いつ の こと だ か 分ら ない 。
0748
,65,34: 二 メートル 跳ば ない と 一 人前 じゃ ない から 、 小男 ぞろい の 日本 で も 、 走高跳 と いう と 、 六 尺 前後 の 大男 に 限っ て 一流 選手 に
^
なり うる の が 普通 で ある 。
0766
,150,30: 金閣寺 は 観光 日本 の 一大 資源 、 という 意味 に 於 て も 、 私 は 過去 の 遺物 が 観光 客 を ひく 一つ の 理由 と
^
なり うる こと を 認め は する が 、 もっと 大切 な こと は ホテル とか 道路 の 建設 、 観光 地帯 の 積極 的 な 公園 化 の 方 が より 大切 で 、 観光 客 向き の 遺物 として の 価値 から いっ て は 、 金閣寺 より も 広島 や 長崎 の 原 バク 記念 地 の 方 が 、 どれ くらい 国際 観光 客 を ひきつける もの で ある か 知れ ない と 考え て いる 。
0780
,348,16: この 約 を 守ら なけれ ば 正司 は 八 千 円 の 所有 者 と は
^
なり 得 ない 。
0817
,104,35: 各人 の 上り タイム の 比較 など も ある 者 は 二 百 で ある のに 、 ある 者 は 二 百 五 十 の タイム で ある という よう に 、 全然 比較 に
^
なり 得 ない もの を 並べ て すまし て いる という ズボラ な やり方 、 万事 形 だけ で すまし て いる 。
0831
,28,48: 佐藤 春夫 、 河 盛 好 蔵 両 先生 の 大 合戦 の 如き は ( 文学 界 二 三月 号 ) 、 期せ ずし て 両 先生 の 稀有 な 手記 が 机上 に 並ん だ よう な もの で 、 これ だ と この 時評 に
^
なり うる の だ が 、 両 先生 の 名文 が 長 すぎ て 、 のせ きれ ない し 、 それ を 無断 で 載せる と 両 先生 に 今度 は 私 が 征伐 さ れる し 、 手記 を 載せ なけれ ば この 時評 の 体裁 が ととのわ ない という わけ で 、 人生 は ままならない 。
0835
,166,20: それ は 彼ら が 今日 に 至って 反証 を あげ て も 、 それ を 無力 に する 理由 と
^
なり うる 。
0835
,170,55: しかし 、 泥足 の 証人 が ない という こと は 、 泥足 で あっ た という 被告 の 主張 と その 証拠 の 力 に 於 て 五分五分 に 対立 し て いる だけ の もの で 、 泥足 で なかっ た という 確実 な 証人 が でなければ 本当に 否定 する 力 に は
^
なり 得 ない わけ だ 。
0835
,280,62: 競輪 場 の ゴタゴタ を 放火 傷害 強盗 殺人 と 仰 有る が 、 私 の よう に 競輪 場 に 行き つけ て いる 者 の 目 から 見れ ば そう 大 ゲサ な もの で は なく て 、 ちょ ッ と し た 一 ツ の もの を つけ加える と 、 それ は 愉しい 遊び の 雰囲気 に
^
なり うる 性質 の もの な ん です ね 。
0842
,193,58: また 、 久生 君 の 小説 が 同君 の 独創 的 な 発想 による もの で 、 パリ の 事実 に 即し て いる わけ で は ない かも 知れ ない が 、 そういう こと は とにかく として 、 一応 負け た シャモ は 勝て ない と きめこむ より は 、 訓練 次第 で 再び 優勝 者 に
^
なり うる 、 と 考える 方 が 正しい よう に 私 は 思う 。
0842
,196,11: 子供 時代 に 負け た 相手 を たちまち やり返す よう に
^
なり うる もの だ 。
0842
,3045,24: コリー の 習性 や 性癖 から 判断 し て 、 たぶん 猛獣 と よば れ て いる ケダモノ 、 実は 人間 の 親友 に
^
なり うる 温和 な 連中 で は ない か と 考える よう に なっ た の で ある 。
0844
,316,33: たとえば 現場 から 血 に まみれ た グズ 弁 以外 の 指紋 で も 現れ て くれ ゝ ば 、 彼 の 犯行 を 積極 的 に 否定 する 有力 な 根拠 と
^
なり うる が 、 そういう もの も 現れ なかっ た 。
0849
,617,45: 美しい 娘 は その 土地 で 芸者 に ひろわ れ 、 美しく ない 娘 は 他国 へ 働き に で なけれ ば なら なかっ た よう な 理由 によって 、 土地 で 芸者 に で られ た という こと が 選ば れ た 誇り に
^
なり え た の かも 知れ ない 。
0858
,142,44: 私 は 元来 世界 聯邦 も 大いに 結構 だ と 思っ て おり 、 咢堂 の 説く 如く 、 まもる に 価する 日本人 の 血 など 有り は し ない と 思っ て いる が 、 然し それ によって 人間 が 幸福 に
^
なり うる か 、 人 の 幸福 は そういう ところ に は 存在 し ない 。
0858
,144,17: 日本人 が 世界 人 に なる こと は 不可能 で は なく 、 実は 案外 簡単 に
^
なり うる もの で ある の だ が 、 人間 と 人間 、 個 の 対立 という もの は 永遠 に 失わ る べき もの で は なく 、 しかして 、 人間 の 真実 の 生活 と は 、 常に ただ この 個 の 対立 の 生活 の 中 に 存 し て おる 。
0877
,409,52: ただ 、 僕 に もし 彼 について 何 か を 語る 興味 が ある と し たら 、 それ は 、 ちょうど 君 の よう な 、 将来 俳優 として 立つ 勉強 を し て いる 若い 人 たち に 、 ジューヴェ が どういう 特質 によって かかる 魅力 ある 俳優 と
^
なり 得 た か について 、 僕 の 観察 が 多少 その 説明 に なる かも 知れ ぬ と 考える から です 。
0877
,577,24: 「 シラノ 」 の 上演 は 、 これ で いよいよ 、 わが 新劇 にとって 、 二 十 世紀 の 「 新しい 問題 」 と
^
なり 得る の です 。
0878
,93,31: 尊大 な 力 の 前 で 、 狡猾 な 弱者 が どんな 振舞い に 及ぶ か という 永遠 の 喜劇 は 、 常に 民衆 の 健康 な 笑い の 対象 と
^
なり 得る のに 、 近代 の 日本 は 、 この 笑い さえ も 忘れよ う と し て いる の で ある 。
0882
,3,45: そこで 問題 と なる の は 、 やはり 、 われわれ の 「 聴覚 」 が どこ まで 、 いろいろ な もの を 受けいれる 力 が あり 、 それ が また 、 どこ まで われわれ の 感覚 と 精神 と を 動かす 源泉 、 契機 と
^
なり 得る か という こと で あろ う 。
0893
,401,26: 彼 は この 老人 を 「 神 の よう だ 」 と まで 讃え た が 、 さりとて 善意 も 権威 も そのまま 実行 と は
^
なり 得 ない 。
0931
,35,81: 文化 法案 は 砂 の 上 に 指 で 一 本 の 線 を 引く よう な 細い もの で あっ て も 、 その 砂 の 上 を もし 、 チョロチョロ 水 が 流れ はじめ たら 、 すなわち 大衆 の 動き と なっ たら 、 その 水 は 、 砂 を 少し ずつ 流し て いっ て 、 やがて ゴーゴー と 一つ の 流れ と なり 、 その 溝 は 自 から 掘り ひろげ られ つつ 、 大いなる 河 と
^
なり 得 ない と は いえ ない の で ある 。
0933
,5,30: 学校 図書館 の 四 万 五 千 を 加えれ ば 、 五 万 五 千 の 購買 ユニット が 、 この 数 年間 に その 合理 的 構造 と
^
なり うる 未来 を 待っ て いる 。
0981
,1253,13: 今後 の 自分 の 活動 に対して 、 他 より も より 忠実 に
^
なり 得る だろ う し 、
0990
,69,26: ペン を 持た ない 「 文学 者 」 など あり うる はず は ない し 、 文学 が 他 の 目的 の 「 用具 」 に
^
なり うる など の 考え は 、 傲慢 で ある と 同時に 、 卑屈 な 妄想 で あり ます 。
0991
,28,59: それら を 秘密 または アイマイ に し て おく こと によって 、 他国 の 戦意 を 威圧 し て いこ う という の かも しれ ない が 、 それで 今後 ぜったいに 戦争 が 起ら ぬ こと に なれ ば ありがたい が 、 それにしても 不安 は 消え ず 、 そして 不安 は さらに 大きな 戦争 の 原因 に も
^
なり うる の だ 。
0996
,29,15: そして 、 私 が 自分 自身 を 全く 憎ま ず 、 ただ 愛する だけ に
^
なり 得る か どう か ( そう なり たい の だ が ) わから ない と 同様 に 、 この 青年 を 全く 憎ま ず 、 ただ 愛する こと が 出来る よう に なれる か どう か ( 実に そう なり たい の だ が ) まだ 私 に は わから ない 。
1041
,283,67: 成果 として は すばらしい の だ が 、 技術 者 集団 の チームワーク による もの で ある こと が わかっ て い て 、 それ は 人間 の 原点 へ の 回帰 と は ほど遠い ところ に あっ た ので 、 景気 を 前進 さ せる 役 は 果たして も 、 新しい 意識 の シンボル に は 、 アポロ による 月面 歩行 に いたっ て も 、
^
なり え て は い ない の だ 。
1041
,293,103: アメリカ の どこ が いけ ない の か は よく わかっ て い ながら 、 その いけ ない 部分 を 改革 しよ う と する ため の 、 方向 の みつかっ た 怒り の 推進 力 が 、 ビート の 世代 に は 欠け て い た 、 怒り や 反抗 を そのまま の かたち で 社会 に ぶつけ て も 、 どう に も なら なかっ た し 、 ビート は 悪い 意味 で の アメリカン ネス から できるだけ 自分 を 遠ざける こと に 専念 し た ので 、 ビート の 考え方 は 具体 的 な プロテスト へ の インスピレーション に は
^
なり え ず 、 したがって ビート は 非 政治 的 だっ た 。
1041
,327,66: たとえば チャーリー・パーカー で は 、 創造 する 人間 の 内面 で の 苦しみ を 表現 する 手段 が 彼 の ジャズ で あり 、 インスピレーション や その 場 で の 天啓 に 頼り きる 方法 で も たしかに パーカー の ジャズ と なっ て 外 に あらわれ た し 、 鈴木 大拙 が 書い た よう に 、 実存 を 内面 から つかむ こと に も
^
なり え た の だ が 、 個人 的 な 感性 の 強烈 な 表現 は 、 エルヴィス・プレスリー の ロックンロール が そう だっ た よう に 、 ロマンティック で は ありえ て も 、 政治 的 に は なり 得 なかっ た 。
1041
,327,104: たとえば チャーリー・パーカー で は 、 創造 する 人間 の 内面 で の 苦しみ を 表現 する 手段 が 彼 の ジャズ で あり 、 インスピレーション や その 場 で の 天啓 に 頼り きる 方法 で も たしかに パーカー の ジャズ と なっ て 外 に あらわれ た し 、 鈴木 大拙 が 書い た よう に 、 実存 を 内面 から つかむ こと に も なり え た の だ が 、 個人 的 な 感性 の 強烈 な 表現 は 、 エルヴィス・プレスリー の ロックンロール が そう だっ た よう に 、 ロマンティック で は ありえ て も 、 政治 的 に は
^
なり 得 なかっ た 。
1041
,1618,45: イタリー 西部 劇 の 主人公 は 、 職業 的 な 殺し 屋 で あり 自由 人 で あり 、 世の中 と は ピストル の 弾 を 媒介 に し て しか 関係 し ない 放浪 者 だっ た が 、 ついに カウボーイ に は
^
なり え なかっ た 。
1041
,1771,11: 個人 の 努力 による 経済 的 成功 が 現実 に
^
なり うる として 、 それ を もっとも 小さい 状況 で ながめ なおす と 、 自分 の 成功 は 他人 の 犠牲 に ほかなら ない 。
1041
,1813,38: 体質 として は 右 より だ から 、 都合 の わるい こと は 力 で 押えよ う と はかる 好戦 的 な 部分 を 必ず 持ち 、 強大 な 軍事 力 が 、 民主 主義 の 守護神 に
^
なり うる 。
1041
,1897,48: 委員 会 の 目的 は 、 新車 を 買わ ない という 一 〇 万 名 の 署名 を あつめ 、 戦争 遂行 に対する 強い 反対 が アメリカ 国内 に 存在 する こと を 自動車 産業 に 示し 、 この 反対 勢力 が 、 自動車 産業 にとって 威嚇 に
^
なり うる 事実 を 、 彼ら に 示す こと です 。
1041
,2453,8: 複雑 で ある こと も 犯罪 に は
^
なり うる の だ が 、 はらん で いる 可能 性 は 、 単純 さ より も 複雑 さ の ほう が はるか に 多い し 、 まさっ て いる 。
1041
,2806,20: マリ ワナ や LSD 自体 が 麻薬 で は なく て も 、 殺人 や 暴行 の きっかけ に は
^
なり うる ので 、 この へん を 理由 に 、 警察 は とりしまる の だ 。
1041
,3005,22: 無料 の フェスティヴァル は 、 アメリカ を 支え て いる 中間 搾取 的 民主 主義 に 根底 から 対立 する もの に
^
なり うる 。
1041
,3006,26: さらに 、 いかなる かたち の 企業 も やがて 持た ざる を え なく なる 公共 へ の 無料 サービス の 予言 的 な 先がけ に さえ
^
なり うる の だ 。
1041
,3067,24: ロック 音楽 を 皮膚 感覚 で とらえる こと は 、 快感 で あり とき に は 反抗 の よう な もの に も
^
なり うる の だ が 、 思考 に は なら ない 。
1041
,3071,26: ロック という 個人 的 な 感覚 上 の 体験 は 、 複雑 に 抽象 さ れ て いか ない かぎり 、 なん の 力 に も
^
なり え ない 。
1041
,3136,35: 政府 を あて に し ない 点 において 、 シット・イン は 、 いま の アメリカ の 外 に つくら れる べき 、 代議 制 の 二 党 に かわる 第 三 党 の 予言 と
^
なり え た 。
1041
,3572,16: 昔ながら の アメリカン・ウェイ・オヴ・ライフ を 伝える 文化 的 な 伝道 師 に 、 ロック だけ は
^
なり え なかっ た 。
1069
,27,13: これ で 自分 が もっと その 恩 施 を 汲み とる 人間 に
^
なり え て い たら 法 縁 と いっ て も いい かも しれ ませ ん 。
1073
,849,16: そして 、 自分 も 、 その 美しい 都 人 の なか の 一 人 と
^
なり 得 た こと を 誇っ て い た 。
1168
,15,5: 青空 の 本 と
^
なり うる の は 、 著作 権 の 切れ た 作品 に とどまり ませ ん 。
引っ張り出す
(引っ張る.出す)
延べ語数:
97
0003
,2087,44: 読め ば わかる だろ う が 、 どうも この 道場 の 人 たち は 、 僕 を よっぽど 英語 の 達人 だ と 買いかぶっ て いる らしく 、 いまに この 道場 へ アメリカ の 兵隊 が 来 たら 、 或いは 僕 を 通訳 として
^
ひっぱり 出す かも 知れ ない ん だ 。
0003
,2096,5: これ で 通訳 なんか に
^
ひっぱり 出さ れ て 、 僕 が へどもど まごつい て いる ところ を 見 られ たら 、 あの 助手 たち が 、 どんなに 僕 を 軽蔑 する か 、 わかりゃ し ない 。
0003
,2124,7: 固 パン 氏 が 、 通訳 として
^
引っぱり 出さ れる 事 を どんなに 恐怖 し 、 また 、 れい の 見栄坊 の 気持 から 、 もし 万一 ひっぱり 出さ れ て も 、 何とか し て 恥 を かか ず に すまし て 、 助手 さん たち の 期待 を 裏切ら ぬ よう に し たい と 苦心 惨憺 し て 、 さまざま 工夫 を こらし て いる 様 が 、 その 英文 に 依っ て も 、 充分 に 、 推察 できる の で ある 。
0003
,2124,27: 固 パン 氏 が 、 通訳 として 引っぱり 出さ れる 事 を どんなに 恐怖 し 、 また 、 れい の 見栄坊 の 気持 から 、 もし 万一
^
ひっぱり 出さ れ て も 、 何とか し て 恥 を かか ず に すまし て 、 助手 さん たち の 期待 を 裏切ら ぬ よう に し たい と 苦心 惨憺 し て 、 さまざま 工夫 を こらし て いる 様 が 、 その 英文 に 依っ て も 、 充分 に 、 推察 できる の で ある 。
0003
,2135,16: どうも 僕 は 英語 の 知識 を ひけらかし すぎ た ので 、 或いは 、 通訳 として
^
引っぱり 出さ れる かも 知れ ない ん です 。
0015
,766,2: ケイ子 を
^
引っぱり 出す 事 は 、 まず 不可能 らしい 。
0020
,48,23: 私 は 葡萄 酒 の 闇屋 の 大きい 財布 の 中 に いれ られ 、 うとうと 眠り かけ たら 、 すぐ に また
^
ひっぱり 出さ れ て 、 こんど は 四 十 ちかい 陸軍 大尉 に 手渡さ れ まし た 。
0025
,86,3: そうして お母さん を
^
引っぱり 出し て 、 どこ か その 辺 の 料理 屋 で 大いに 飲も う 。
0027
,254,6: 「 雨 の 中 を 、
^
引っぱり 出し たり し て 、 ごめん ね 」
0032
,154,12: 先刻 、 こちら の 叔父さん に 逢い まし て 、 芝居 に
^
引っ張り 出し た けど 、 途中 で 逃げ て しまっ た と おっしゃっ て 、 笑っ て おら れ まし た から 。
0053
,1122,5: 用事 の ある 君 を
^
引張り 出し て … … 。
0054
,846,3: たいてい 皆 いやいや
^
引っ張り 出さ れ て 、 浦島 太郎 に なっ て 帰っ て 来 た 連中 や ぞ 。
0060
,3207,12: たとえ て 言え ば アルテア は 、 押し入れ の 奥 から
^
引っ張り 出し て き た 八 ビット の パーソナル コンピューター から 基板 だけ を 抜き出し 、 メモリー の あらかた を 捨て 、 周辺 機器 を 接続 する インター フェイス も 取りはずし 、 代わり に 入力 用 の スイッチ と 小さな ランプ だけ を 取り付け た よう な 代物 だっ た 。
0060
,3262,17: 興奮 が しなやか さ を 奪っ た 指 で かさばる 箱 を 開け 、 部品 を
^
引っ張り 出し た ドンピア は 、 ただちに 組み立て に かかっ て 、 三 〇 時間 後 に は 電源 を 入れる 段階 に まで こぎ着け た 。
0060
,5082,6: 西 は 渡辺 の 名刺 を
^
引っ張り 出し て 電話 で 約束 を 取り付け 、 日本電気 を 訪ね た 。
0060
,7373,6: 書棚 から この 本 を
^
引っ張り 出し て き た 桜井 は 、 翌日 、 授業 の 終わっ た あと で 「 読ん で み ない か 」 と 松本 に 手渡し 、 「 コンピューター に 関連 する 内容 を 、 今度 授業 で も やる から 、 そっち も ちゃんと 聞い とけ よ 」 と 釘 を さし た 。
0062
,53,10: だが 屋根裏 部屋 から 『 科学 サロン 』 を
^
引っ張り だし て 、 わざわざ タイプ ・ イン し 直し た の は 、 そんな なつかし さ から で は ない 。
0062
,566,14: 気 が つく と ピート・シーガー の 「 若者 と 老人 」 なんて レコード を
^
引っ張り だし て 、 この オレ は 「 ♪ ブリング・ゼム・ホーム 〜 」 と ベトナム 反戦 の プロテスト ・ ソング ( ああ 、 こんな 言葉 を 十 七 年 ぶり に 思い出し ちまっ た ぞ !
0062
,639,18: 初代 の パームトップ が 出 た 頃 に は 、 手書き など でき の 悪い SF 映画 から
^
引っ張り だし て き た 実用 性 の ない ガ ジェット だ と 言い張ろ う と 思え ば 言え たろ う 。
0062
,1834,7: 横 組 の 本 や 雑誌 を
^
引っ張り 出し て 確認 し て いただけれ ば 、 古く から やっ て いる 会社 の もの は 比較的 この ルール を よく 守っ て いる こと を 確認 し て いただける だろ う 。
0067
,256,26: それから まもなく 、 あした は 春 の 遠足 という 日 に 、 久助 君 はじ しゃく を さがす ため 、 茶だんす の 引き出し を みな
^
ひっぱり 出し て 、 いろんな ガラクタ の なか を かきまわし て い た 。
0080
,688,11: 警部 は 、 その 死骸 いり の 大きな 引出 を
^
ひっぱり 出し た 。
0080
,692,15: ねん の ため に 、 おなじ よう な 他 の 引出 を かたっぱし から
^
ひっぱり 出し て み た 。
0080
,862,32: そういう 間 も 博士 は 、 まん中 に すえ て あっ た テーブル の 横戸 を 開き 、 その 中 から 潜水 夫 の か ぶと の よう な もの を
^
引っ張り 出し て 、 すっぽり と かぶっ た 。
0082
,1455,12: それから 彼 は 、 函 の 中 から 山形 警部 を
^
引っぱり だす と 、 まるで 魚 を 料理 する よう に 警部 の 頭蓋 を ひらい て その 脳髄 を 取りだし 、 急い で それ を 人造 人間 の 頭 の 中 に 押し こん だ 。
0082
,1470,13: 彼 は 、 非常 な 速 さ で もっ て 、 今
^
引っぱり だし て 来 た 警部 の 脳髄 を 女体 の 人造 人間 の 頭蓋 の 中 へ 移植 し た 。
0084
,2232,12: 会議 中 だっ た デニー 博士 も 遂に マイク の 前 に
^
引張り 出さ れ た 。
0084
,2787,5: ネッド は 張 を
^
引張り だし て 踊り はじめ た 。
0087
,40,9: 探偵 帆 村荘 六 を 、 朝っぱら から
^
引張り 出し た 事件 という の は 、 一体 どう し た もの で あっ た か ?
0087
,321,16: 警部 は 、 紐 を 鼠 の 首 へ かけ て 結び 、 穴 から
^
引張り 出し て 一瞥 し た が 、 早速 鼠 の 狙撃 説 を くつがえし た 。
0087
,2489,13: 彼 は 右 の ポケット から 白い 紙 を 折り畳ん だ もの を
^
引張り 出し た 。
0088
,14,18: 帆 村 は 肯い て 、 封筒 を 受取る と 、 中 から しずか に 用箋 を
^
引張り だし て 、 彼 の 事務 机 の 上 に 延べ た 。
0089
,858,12: そして 全身 の 力 を こめ て 、 穴 から 何 か
^
引っぱり だし た 。
0089
,861,21: 怪人 は 、 ぎりぎり と 歯ぎしり を し ながら 、 両手 を つかっ て 少年 の 身体 を 、 なおも
^
引っぱり 出し た 。
0089
,1135,4: あれ を こっち へ
^
ひっぱり 出し て 、 中 を 読ん で み たら 、 なにか 秘密 が 分る かも しれ ない よ 」
0091
,1590,20: 雪子 学士 は 、 その 大 金庫 の ハンドル に 手 を かける と 、 その 大 金庫 を かるがると
^
引っぱり だし た の で あっ た 。
0095
,823,12: ドレゴ は 、 ポケット から 皺くちゃ に なっ た 封筒 を
^
引張り だし て 、 水戸 に 見せ た 。
0096
,104,9: 青 二 は 、 机 の ひき だし を
^
ひっぱり だし て 、 ひも を 探し た 。
0098
,2029,30: 「 兵衛 門 の こと を 人 は みな 悪口 ばかり いう が 、 あの 人 だって 、 組合 長 に なり たく ない という の を 、 皆 が
^
引っ張り 出し て 、 なら せ た の だ から のう 。
0140
,1046,6: 「 ところで 、 きょう は 、
^
ひっぱり 出し に 来 た ん だ 。
0140
,3659,4: 「 だから どしどし 、
^
ひっぱり だし て やる ん だ 」
0141
,2042,19: 伸子 は 、 いきなり 素子 の 腕 を 自分 の 腕 に からめ て 輪 の そ と へ
^
ひっぱり 出し ながら ささやい た 。
0141
,9011,52: ソヴェト の 働く 女 と いう より 古い 、 ロシア の 下層 の 女 の まま な 彼女 の 暗い 不安 な 、 人 を 信用 し ない 感情 に は 、 医者 の いう こと も 疑わしけれ ば 、 苦労 の な さ そう な 日本 の 女 を 手本 に
^
ひっぱり 出さ れる こと に も 辛抱 が なら ない らしかっ た 。
0141
,13838,32: 多 計 代 が くたびれ て ベッド に よ こ に なっ て も 、 そこ から みんな の し て いる こと は 見える 廊下 の 位置 に 、 トランク は
^
ひっぱり 出さ れ て いる の だっ た 。
0141
,18749,49: 伸子 は 、 きょう こそ 風呂 の 前 に 、 ほこり っぽい 仕事 を 片づけ て しまお う と 思っ て 、 正餐 が すむ と 、 素子 の 本棚 の 下 から 、 束 の まま つくね て あっ た 日本 から の 新聞 ・ 雑誌 類 を
^
ひっぱり 出し た 。
0141
,20901,14: 「 つかまっ て 、 牢屋 へ ぶちこま れ て 、 いく ど 法廷 へ
^
ひっぱり 出さ れ て も 何一つ 組織 について は 云わ なかっ た 。
0141
,22158,12: 「 それ より か 、 たま に は 、 わたし たち を
^
ひっぱり だし て もらっ て 、 うまい もの で も 一緒 に たべ ましょ う よ 。
0170
,338,4: 権力 で 戦争 に
^
引張り 出さ れる か 、 さもなければ 戦争 は いけ ない という 人間 として 牢屋 に 引張ら れ た 。
0198
,46,22: これ まで 、 日本 の 権力 は 外国 に 示す 日本 文学 の 典型 と いう と いつも 源氏物語 ばかり
^
ひっぱり 出し た 。
0223
,41,13: 馬 一 匹 より も やすい もの と 命 ぐるみ 片 ぱし から
^
引っぱり 出さ れ た の は 、 人民 で ある 。
0223
,42,23: やっと 生き て 帰っ て 来 た 世間 が 冷たい の も 、 もと は と いえ ば 、 不幸 な 人々 を
^
引っぱり 出し た 同じ その 強権 によって 、 愚弄 さ れ て 来 た こと を 今日 の 憤り と し て いる 世間 の 感情 が ある から で ある 。
0307
,131,25: ただ 口先 で 、 いろいろ な こと を いっ て 、 社会 主義 だ とか 、 民主 主義 だ とか 、 しまいに は キリスト まで
^
引張り 出し て 恵み を 乞う 、 そういう おかしな 、 すり 変え られ た 民主 主義 は 真平 御免 だ と 思う の です 。
0327
,6,68: 七月 三 日 の 各 新聞 に は 、 集団 的 な 行動 に なれ て 帰っ た もの たち が 、 自分 たち の 立て て 来 た プログラム に したがっ て 党 本部 へ 行動 し たり 、 民主 主義 擁護 同盟 の 大会 に 出席 し たり する なか から 肉親 の 甥 一 人 を 仲間はずれ に し て 列 の 中 から
^
ひっぱり だし て いる 女 二 人 の 写真 が 大きく のっ た 。
0327
,20,18: 帰還 者 の 妻 たち が それぞれ の 夫 の 胸 に むしゃぶりつい て 、 列 から
^
引っぱり 出す 写真 は とら れ て い ない 。
0535
,4,43: 三つ とも 引き出し は 抜き っぱなし に なっ て 、 私 共 が ふだん 一 寸 拾っ た ボタン だの 、 ピン 、 小布 など の 屑 同様 の もの を 矢 鱈 に つめこん で ある の が 、 皆 な
^
引っぱり 出さ れ て 、 あか ある い 日 の 中 に 紙屑 籠 を 引っくり返し た 様 に なっ て 居る 。
0538
,1907,27: けい あの 人達 が くる のに 、 いくら か でも くつろげる か と 思っ て 、 お 蔵 の 中 から 昔 の お 道具 を
^
引張り 出し て 来 た の です が … … 。
0554
,1645,26: 千代乃 が 出 京 し たら 、 手近 な ところ に 落着 い て 、 ゆっくり 話し合い たい と 思っ て い た のに 、 慌しく
^
引っ張り 出さ れ て しまっ た 。
0570
,289,4: それ を 兄 は
^
引っ張り 出し て 、 私 の 室 に 逃げ込み 、 食卓 など を 持ちこん で 来 て 、 私 に 言っ た 。
0612
,72,30: あの 徴用 工 という 一団 の 人びと 、 それ は 商業 や 事務 に 半生 を 送っ た ひ弱い 肉体 の 持ち主 で あっ た のに 、 にわかに 工場 に
^
引っ張り 出さ れ て 重労働 を さ せ られ た の だ から 、 過労 と 生活 の 低下 と で 病人 が 相つい で あらわれ 、 その ほか 、 一般 の 市民 も また 過労 と 生活 難 と から 特に 胸 の 病 に おかさ れる 者 が 多く なり 、 また 放射線 の すぐれ た 力 が 一般 市民 の 常識 と なっ た ため に 利用 者 も おのずから 増す 、 といった ふう に 、 いろいろ の 事情 から 、 私 の 教室 を 訪れる 患者 は おびただしい もの で 、 出勤 し て みる と 朝 早くから 患者 待合室 や 受付 は 、 息 も 苦しく なる ほど の 雑踏 で あっ た 。
0624
,327,2: リヤカー を
^
ひっぱり だす と 仕立 屋 も 慌て て い た 。
0628
,246,7: と キヨ子 は お フトン を
^
ひっぱり だす 。
0634
,22,12: 私 は 浅草 へ でかける と 、 もっぱら 淀橋 太郎 を
^
ひっぱり だし て 、 一 しょ に 飲む 。
0655
,38,9: あっち 、 こっち から 、 美女 と 美男 を
^
ひっぱり だし て き て 、 あゝ しろ 、 こう しろ 、 ひねくり 廻し て 撮影 する 。
0658
,0,15: 私 は こ ゝ 一 ヶ月 間 に 五 回 も 座談 会 に
^
ひっぱり ださ れ て 困っ た 。
0746
,284,13: 私 は 浅草 小 劇場 から 、 座長 の 河野 弘吉 を
^
ひっぱり だし て 、 ヤケ 酒 を のん だ 。
0836
,57,40: あんまり 宝塚 へ 通い すぎる と いう ので 私 の 母 に 叱ら れ た こと が あっ た が 、 この 娘 は いささか も ヘキエキ せ ず 、 巧み な 方法 で 母 を 再々 宝塚 見物 に
^
ひっぱり だし て 、 いつか 年寄り を ヅカファン に し て しまっ た 。
0947
,1128,64: 「 こんな 空家 、 気 に いる も いら ない も 、 ない じゃ ない の … … でも 、 人間 に 疲れ て 、 ひとり に なり たく なる と 、 朝 でも 夜中 で も 、 東京 から 車 を とばし て き て 、 この 家 へ 入りこん で 、 はだし で 谷戸 を 歩き まわっ たり 、 罐 詰 を
^
ひっぱり だし て 食べ たり 、 二 三 日 、 ケダモノ の よう に なっ て 暮す こと が ある わ 」
0947
,1866,86: 「 新婚 早々 で 、 鎌倉 の 材木座 に 住ん で い た が 、 この 前 の 戴冠 式 に 、 足柄 で 英国 へ 行っ て 帰っ て き た あと 、 どうしても 、 ある 男 に 懲罰 を 加え て やら なけれ ば 、 おさまら ない こと に なっ た … … 撃っ て も 、 斬っ て も 、 恥 の 上塗り に なる という 、 やる 瀬 ない 事情 な もん だ から 、 その 男 を 、 ある ところ へ
^
ひっぱり だし て 、 車 で つっ かけ て 、 始末 し て しまお う と 思っ た … … あなた も 知っ て いる 人物 だ から 、 名 を 言っ て も かまわ ない … … その 男 という の は 、 神月 伊佐 吉 です 」
0948
,1325,50: 湖水 の 分れ道 で 君 を 拾っ た こと は 、 誰 も 知ら ない はず だ から 、 目当て は 、 当然 、 私 だっ た の だ と 思う ほか は ない … … 泊っ て くれる だけ で いい など と 、 うまい こと を いっ て
^
ひっぱり だし て 、 私 を 殺し て 湖水 に 沈める つもり だっ た ん だ 」
0952
,109,7: 一白 庵 の 名残 の 茶会 へ
^
ひっぱり だし て 、 逃げ場 の ない お茶 室 で 、 だしぬけ に 木津 さん に 逢わ せ て やろ う と 思っ た だけ … … なに よ ウ 、 そんな 大きな 声 を だす の は よし て 。
0958
,165,17: 越後 の 南 北魚沼 郡 を 流れる 魚 野川 へ は 二 、 三 年 続け て
^
引っ張り だし て 六 日 町 、 五日 町 、 浦佐 、 小出 、 堀之内 あたり で 竿 の 操作 を 仕込ん だ 。
0981
,550,9: しょ う こと なし に イヤイヤ ながら 戦争 に
^
引っぱり 出さ れ て い た の だ と 言う
0985
,1441,4: 叔父さん が 見つけ て
^
引っぱり 出し た けど 、 何 を 聞い て も 黙っ て シャックリ ばかり し て いる 。
0985
,2328,15: 去年 の 八月 三 日 の 新聞 と 、 十月 三 日 の 新聞 を
^
引っぱり 出し て 、 くらべ て ごらん なさい 。
0986
,82,5: だが 君たち まで 第一線 に
^
引っぱり 出さ なきゃ なら ん ほど 、 まだ 、 わが 方 の 状況 は なっ とら ん 。
0986
,259,12: ここ に おりゃ 大野 さん の 顔 で 挺身 隊 に も
^
引っぱり 出さ れ ない で すむ が 、 うち に 戻れ ば 、 たちまち ——
0987
,1230,6: … … あなた を 隅っこ から
^
引っぱり 出し て 来 て 、 しめ殺し て やり たい !
0987
,1743,142: ( 客席 から 拍手 ) … … で 、 もっと いろんな 事 を 話し たい と 思い まし た が 、 なん です 、 この 、 まだ カラダ が 本 調子 で ない もん です から 、 非常 に つかれる もん で … … ( 微笑 ) いや 、 実は 、 カラダ と 言う より も 、 正直 いっ て 、 ホン の しばらく 前 まで 、 ほとんど 一 日 中 、 人 と 話 を する の は 、 係り の 監守 や なんか と 二言 か 三 言 といった よう な 生活 を ズーッ と つづけ て 来 てる もん です から 、 急 に こうして 多勢 の 方 に 会っ て しゃべり ます と 、 気づか れ —— と いう より も ノド が くたびれ まし て ね 、 ハハ 、 それ に 毎日 の よう に あちこち と
^
引っぱり 出さ れる んで 、 この ところ 、 太夫 、 チョ と イン コウ を 害し て おる ( 客席 に 好意 的 な ひかえ め な 二 三 の 笑い声 )—— といった 所 で 。
0989
,828,2: 真先 に
^
引っぱり 出さ れる の は 僕ら だ 。
0993
,305,12: 勝 介 すま なかっ た ねえ 、 お 仕事 中 に
^
引っぱり 出し て 、 開墾 やっ とる そう だ な ?
0993
,531,20: 春子 でも 近頃 で は 父 も 大学 と 農林省 だけ じゃ なく て 、 叔父さん の 会社 に
^
引っぱり 出さ れ たり し て 、 めったに 内 に い ない の 。
0993
,643,36: そう やっ て 黒田 様 一家 が 一月 二月 と 別荘 で 暮す 間 、 金吾 は 自分 の 百姓 仕事 に 忙しい の です が 、 何やかや と 別荘 の 人 たち の ため に
^
引っぱり 出さ れる こと も 多い よう でし た … …
0993
,4156,28: そい で 、 みんな で 山 へ 登る ん だ 、 山 へ 登る ん だ と 言っ て きか ない もん だ から 、 こう やっ て
^
引っぱり 出さ れ て 来 た の 。
0995
,773,9: … … 終戦 の 年 の 冬 です 、
^
引っぱり 出さ れ た の は 。
0995
,2289,18: … … てめえ が 、 あん だけ イヤ がっ て い た 戦争 を —— しかも 、 ただ
^
引っぱり 出さ れ た だけ の 戦争 を 、 まるで 俺 が 自分 で おっぱじめ た よう な 気 に なっ た 。
1035
,73,6: 翌日 の 夜 練兵 場 に
^
引張り 出さ れ た とき は もう だめ か と 思っ た 。
1035
,83,8: 夜 九 時 ごろ 看守 の 詰所 に
^
引張り 出さ れ 『 さっき 何 といった か 、 もう一度 いっ て みろ 』 と いう 。
1037
,1029,18: そんな 関係 も あっ て 、 柔道 の 時間 に は 、 上級生 の 選手 達 に よく
^
引張り 出さ れる 。
1041
,335,9: 詩 を 、 大学 から 切り は なし て
^
ひっぱり 出し 、 道路 に さらし た の だ 。
1041
,2253,2: フォークソング まで
^
ひっぱり 出し て き て 、 アメリカ は いい 国 だ 、 と ひとり で 勝手 に 確認 し なけれ ば なら ない ところ まで 、 アメリカ は 低下 し て い た の だ 。
1041
,2585,24: 土曜 の 夜 の フィナーレ で は 、 三 万 六 〇 〇 〇 の 観客 の まえ に バイエズ や ジャック・エリオット たち によって
^
ひっぱり ださ れ 、 『 風 に 吹か れ て 』 を ともに うたっ た 。
1041
,3957,32: 自分 の 存在 の ぜんたい 的 な 問い な おし から 当然 みちびき 出さ れる 結論 みたい な もの に いたる 自分 の 足場 の ほとんど を 、 頭 の なか から
^
ひっぱり 出し て 、 はっきり さ せ たい と ぼく は 思っ た 。
1174
,493,15: 一番 奥 に かくさ れ て い た 洋酒 瓶 を 、 私 は
^
引っぱり 出し て やっ た 。
1174
,1813,6: 城 介 は 財布 を
^
引っぱり 出し た 。
1174
,4039,8: それ が 急 に 苛烈 な 戦闘 に
^
引っぱり 出さ れる 。
1174
,5017,4: 彼 は それ を
^
引っぱり 出し て 、 いきなり 二つ に 破ろ う と し た 。
1175
,1031,9: 胸 を わくわく さ せ て 、 中身 を
^
ひっぱり 出し て 見る と 、 それ は 一 枚 の 赤 罫 の ペラペラ 紙 で 、 内容 証明 専用 の 罫紙 な の です 。
駆け付ける
(駆ける.付ける)
延べ語数:
95
0004
,302,4: すぐ に 東京 から
^
駈け つけ 、 大 喜び の ふり し て 、 お父さん 、 そんな いい 山 を 持っ て い ながら 、 なぜ 僕 に いま まで 隠し て い た の です 、 そんな いい 事 ある ん だっ たら 、 僕 は 、 学校 なんか 、 ばかばかしい 、 どうか 学校 よさ せ て 下さい 、 こんな 家 、 売りとばし て 、 これから すぐ に 、 その 山 の 金鉱 しらべ に 行こ う 、 と 、 もう 父 の 手 を ひっぱる よう に し て せきたて 、 また 、 わたくし を 、 こっそり ものかげ に 呼ん で 、 お母さん 、 いい か 、 お父さん は 、 もう さき が 長く ない の だ 、 おちぶれ た 人 に 、 恥 を かか せ ちゃ いけ ない 、 と わたくし を 、 きつく 叱り まし た 。
0014
,123,71: と 連呼 し 、 やがて 、 ジャンジャン ジャン という まことに 異様 な 物音 が 内 から 聞え 、 それ は 婆 が 金盥 を 打ち 鳴らし て いる の だ という 事 が 後で わかり まし た が 、 私 は 身の毛 の よだつ ほど の 恐怖 に おそわ れ 、 屋根 から 飛び降り て 逃げよ う と し た とたん に 、 女房 たち の 騒ぎ を 聞い て
^
駈け つけ て 来 た お まわり に つかまえ られ まし て 、 二つ 三つ 殴ら れ 、 それから 、 お まわり は 月 の 光 に すかし て 私 の 顔 を つくづく 見 まし て 、 なん だ 、 お前 か 、 と 言い まし た 。
0027
,625,18: 自分 は 海辺 の 病院 に 収容 せら れ 、 故郷 から 親戚 の 者 が ひとり
^
駈け つけ 、 さまざま の 始末 を し て くれ て 、 そうして 、 くに の 父 を はじめ 一家 中 が 激怒 し て いる から 、 これ っきり 生家 と は 義絶 に なる かも 知れ ぬ 、 と 自分 に 申し渡し て 帰り まし た 。
0035
,12,87: あの 男 は この 競走 は 穴 が 出 そう だ と 、 厩舎 の ニュース を 訊き 廻っ た が 、 訊く 度 に 違う 馬 を 教え られ て 迷い に 迷い 、 挽馬 場 と 馬券 の 売場 の 間 を うろうろ 行っ たり 来 たり し て 半 泣き に なっ た あげく 、 血走っ た 眼 を 閉じ て 鉛筆 の 先 で 出馬 表 を 突く と 、 七 番 に 当っ た ので ラッキーセブン だ と 喜び 、 売場 へ
^
駈け つけ て いく 途中 、 知人 に 会い 、 何 番 に する の か と 訊け ば 、 五 番 だ と いう 。
0038
,130,14: 「 今 、 司令 部 から 電話 掛っ て 来 て 、 あわて て
^
駈け つけ て 行き や がっ た 。
0041
,151,35: しかし スグ コイ と いっ たって 、 この 頃 の 電報 は 当て に なら ない し 、 待ち合わす 時間 が 書い て ない し 、 電報 を 受け取ら れ た あなた が 、 すぐ
^
駈け つけ て 行か れる に し て も 、 荒神 口 という ところ へ 着か れる の が 何 時 に なる か 、 全然 見当 が つか ない でしょ う 。
0054
,2245,17: だから 、 中之島 公園 の 暗がり の 中 を 一息 に 、 図書館 の 前 まで
^
駈け つけ た 時 、 自分 の 到着 を 待っ て い た の は 千 日 前 の 喫茶店 の 前 で 、 自分 を 掏 ろう と し た あの 間抜け の 掏摸 一 人 で は なく 、 十 数 名 に 及ぶ 隼 団 の 団員 だ と 判る と 、 豹 吉 は 思わず にやりと し た くらい 、 ゾクゾグ と うれしかっ た 。
0054
,2382,22: 小沢 は ふと 亀吉 の ポケット に は いっ て い た 果し状 の こと を 思い出す と 中之島 公園 へ
^
駈け つけ て 行っ た 。
0054
,2383,10: 小沢 が 中之島 公園 の 図書館 の 前 へ
^
駈け つけ た 時 は ——。
0054
,2756,33: わざわざ S 署 を えらん で 送っ て 来 た の は 、 雪子 の 行方 を 空しく 探し 廻っ て いる うち に 十 時 が 来 て 中之島 公園 へ
^
駈け つけよ う として S 署 の 前 を 通り掛っ た 時 、 警官 に 連れ られ て S 署 の 玄関 へ はいっ て 行く 雪子 の 姿 を 見 た から で あっ た 。
0103
,338,9: 曲者 は ここ に おり まする 、 お
^
駈け つけ 下され !
0103
,340,40: 声 に 応じ て 四方 から 、 おっ 取り 刀 の お 侍 さん や 、 鋸 や 槌 を 持っ た 船大工 の 群れ が 、 松明 など を 振り 照らし て 、 わたし たち の 方 へ
^
駈け つけ て 来 まし た 。
0109
,32,25: 畳 の 飛散っ た 坐 板 の 上 を そろそろ 歩い て 行く と 、 向う から 凄 さ ま じい 勢 で 妹 が
^
駈け つけ て 来 た 。
0141
,9190,52: たった 一 度 しか あっ た こと の ない 軍人 に 、 それ が 旧く から 知っ た もの の ところ へ 義妹 を 縁 づけ た 人 だ と いう だけ の 因縁 で 、 おそらくは 、 軍人 だ から たしか だ と 信じ て 多 計 代 が 自動車 で
^
駈け つけ 、 伸子 の 思想 上 の こと も よろしく お願い いたし ます と たのん で いる 情景 を 想像 する と 、 伸子 は 手のひら が に ちゃ つく よう な 屈辱 を ともなう 切な さ だっ た 。
0144
,1622,8: ロマーシ は 、 棒 を もっ て
^
駈け つけ て 来 た ゴーリキイ に 云っ た 。
0319
,1,24: 日本 時間 で 十一月 四 日 の 午前 、 トルーマン 当選 確定 と なっ た あと 、 東京 の あちこち の 印刷 屋 に
^
駈け つけ て とりいそぎ 目下 進行 中 の 新年 号 の 雑誌 の 特輯 の 中 から 大統領 と きめこん で とりあつかっ た デューイ の 、 或は デューイ 氏 に関する 記事 の さし か え を し なけれ ば なら なかっ た 雑誌 社 が いくつ か あっ た という こと だっ た 。
0620
,616,2: 病院 へ
^
駈け つける と 薬 を つめ た カバン を とり 、 私 を したがえ て 、 一散 に 海 へ 。
0627
,261,6: 消防 隊 と 巡査 が
^
駈け つけ た とき 、 彼 は やたら に 亢奮 し て 、 放火 説 に し て しまっ た が 、 あの とき 、 焚火 の 不 始末 だ とか 、 ごまかす 手段 は あっ た の で ある 。
0667
,333,5: それ 、 と いふ ので
^
駈け つけ て 売値 を たしかめ 、 それから 諸方 の 本屋 に つて を 求め て 買手 を さがし て 、 東奔西走 、 忙しく て 仕方 が なく て も 、 売手 買手 、 両雄 チャッカリ し た もの で 、 口銭 は いくら に も なら ない 。
0667
,703,9: 十 万 円 握 つて 瀬戸 の ところ へ
^
駈け つけ た まで は よ かつ た が 、 宿六 が 追 ひ かけ て き て 取り戻さ れ て は 大変 と 、 温泉 へ 瀬戸 を 誘 つて 豪遊 し た から 忽ちに し て 文無し と なり 、 伴 稼ぎ を 始め た が 、 瀬戸 の 飲み代 で 青息吐息 、 ち つ と も 面白く ない 。
0675
,2,38: すると 、 タンク の 中 へ 人間 を 投げこみ 、 首 だけ だし て 全身 を 蒸す の ださ う だ が 、 中村 地平 の 弟子 の 日大 の 芸術 科 の 生徒 が こ ゝ へ
^
駈け つけ て タンク の 中 へ ねかさ れ て 、 もの ゝ 五分 も 蒸さ れる と 悲鳴 を あげ て 、 死ん で しまふ から 出し て くれ 、 今 でる と 治ら ない よ 、 治ら なく とも 死ぬ より い ゝ よ 、 這 々 の てい で ころがり で ゝ 帰 つて き た といふ 話 が ある 。
0683
,234,3: 寒 吉 が
^
駈け つけ た 時 に は 、 もう 人だかり が でき て い た 。
0683
,534,10: そこで 寒 吉 は 幼友達 の タンテイ 事務所 へ
^
駈け つけ た の で ある 。
0685
,202,9: 奴 サン 、 せっかく 恋しい 女 の ところ へ
^
駈け つけ た のに 、 先客 アリ で しめださ れ 、 そ ッ と 中 を うかがっ て い た らしい や 。
0692
,450,6: 野球 が 終る と 大急ぎ で
^
駈け つける が 、 それ まで は 将棋 の 方 に 顔 が だせ ない から 、 お前 が 代理 で ござん す と 云っ て 、 よろしく やっ て くれ 」
0693
,246,13: この 知らせ を きい て 、 長男 や 女房 が 野良 から
^
駈け つけ て みる と 、 キコリ たち が エイ エイ と 大木 に 切り こん で おり 、 門前 に は 助六 が 六尺棒 を 握りしめ て 、 女房 子供 も よせつけ ない 。
0702
,363,24: そこで 子供 たち が 土 を くずし はじめ た から 、 これ を 見 て おどろい た の は 親 たち で 、
^
駈け つけ て 来 て 子供 を つれ去っ た 。
0721
,36,5: 喜び 勇ん で 紀伊国屋 へ
^
駈け つけれ ば 、 社長 は 、 今しがた お 帰り に なり まし た 、 という 返事 で あっ た 。
0726
,127,8: その とき 石川 淳 が 見舞い に
^
駈け つけ て くれ て 、 合い 部屋 だって い ゝ じゃ ない か 。
0731
,397,7: 人々 が 音 を ききつけ て
^
駈け つけ た 時 、 馬 吉 は 一平 の クビ へ 出刃 を さしこん で 、 い た の で ある 。
0731
,400,3: ドッ と
^
駈け つけ た 人々 を 見 て 、 彼 は ニヤリ と 笑っ た 。
0732
,1982,5: と 、 薬屋 へ
^
駈け つける やら 、 楽屋裏 で は 上 を 下 へ の 騒ぎ を し て いる 。
0732
,2932,13: 玄関 かち サッと 現れ た 一群 の 人物 、 門 を しめて
^
駈け つけ た 一群 の 人物 、 十重二十重 に 車 を とりかこむ 。
0744
,22,19: 雨 が 降り だす と 、 ソレッ と 親方 から 車 を かり て 、 駅 や 劇場 へ
^
駈け つける 。
0744
,496,18: しかし カリコミ を 察知 さ れ た の が 早かっ た ので 、 便所 の 入口 へ
^
駈け つけ た 巡査 が 、 懐中 電 燈 で 中 を 照 しだし た 時 に は 、 七 人 の 男 が クモ の 子 を 散 す よう に 、 逃げ でる 時 で あっ た 。
0759
,7152,34: 記代子 さん が 重病 で 放浪 の 旅 から 戻っ て き て も ビク と も し ない という 心事 も 分る に は 分る が 、 北川 君 の 病床 に は
^
駈け つける 。
0771
,171,7: 雲助 だ から 汗 を かい て
^
駈け つける 、 真に せまっ た 名演技 と 云い たい が 、 当人 は それどころ じゃ ない 。
0771
,177,4: 五 兵衛 が
^
駈け つける と 、 星 玄 は 正式 の 戸口 に い ない で 、 給仕 女 が 料理 を 運ぶ 戸口 の 陰 に カゴ を おい て 、 通行 する 給仕 女 を よびとめ て は 、 酒肴 を まきあげ て 、 よい キゲン に なっ て いる 。
0771
,226,11: 人々 は ドッ と お 梨 江 の 方 へ
^
駈け つけ た 。
0771
,263,9: 新 十 郎 に 用 が ある と 、
^
駈け つける の が 役目 で あっ た 。
0771
,271,16: そこで 犯罪 と きく と 、 商売 を お ッ ぽ り だし て 現場 へ
^
駈け つける 。
0771
,281,3: この 通報 に
^
駈け つけ て 案内 に 立つ 係り が 古田 鹿蔵 老 巡査 で ある 。
0771
,316,0:
^
駈け つけ た の は 、 まア 、 四 分の 一 ぐらい でしょ う か 。
0772
,282,12: 酒席 の 男女 、 店 の 者 全部 そろっ て ドッ と
^
駈け つけ た から 、 たまらない 。
0775
,363,7: 浅虫 家 の 人 が 報 によって
^
駈け つけ て みる と 、 死ん で いる の は 、 花田 医師 と 野草 通 作 で あっ た 。
0775
,731,0:
^
駈け つけ て 下さい まし た 花田 先生 の 親切 な お 指図 により 、 甚吉 の 顔 の 皮 を はぎ 、 癩病 、 発狂 、 自殺 と 見せ て 葬り 、 主人 は 生き て この 土蔵 の 中 に 今 も 暮し て いる こと は お 見透し の 通り で ござい ます 。
0777
,912,5: 報せ によって 離れ から
^
駈け つけ た 玄 斎 は 甚八 の 顔 を ジッ と 見 て 、 マブタ の 裏 を かえし て み た が 、
0779
,757,11: 東京 へ 戻る と 、 まず 多久 家 の 別荘 へ
^
駈け つけ たり 、 英信 の 学ん だ 学林 へ 赴い たり し て 、 彼 の 筆跡 を 見せ て もらい 、 八ヶ岳 山麓 から 持っ て き た 稿本 に てらし 合わせ て 調べ た 。
0783
,369,22: そこで 新 十 即 は 花 廼屋 に 虎 之 介 の 三 騎 づれ 、 馬 を 急が せ て
^
駈け つける 。
0784
,589,5: 克子 が 病床 へ
^
駈け つけ て 以来 、 次第に 常態 に 復し つつ ある か に 見え た 宗久 は 、 意外 に も 妹 の 眼前 で 精神 病院 へ 拉し 去ら れ た 。
0784
,594,7: 克子 が 兄 の 病床 へ
^
駈け つけ た とき は 、 兄 は 妹 の 顔 を 見 て も 、 その 現実 と 幻想 と の 区別 が つか ない 状態 だっ た 。
0785
,294,12: 所轄 の 警察 の ほか に 、 急報 を うけ て
^
駈け つけ た の は 深川 警察 の 精鋭 。
0786
,135,3: 「 ナニ 、
^
駈け つける 道理 が ある か よ 。
0786
,436,4: しかし 、 警官 が
^
駈け つけ た 午前 四 時 に は オカネ の 死体 は まったく 冷 く なっ て い た し 、 タタミ や ネダ を あげる という 大 仕事 を 、 耳 さとい 二 階 の メクラ たち に 知ら れ ず に やれる と は 思わ れ ない 。
0787
,206,18: 発見 者 は 由利子 で あっ た が 、 彼女 の 報 ら せ で 兄 とともに
^
駈け つけ た 川根 は 兄 と 妹 が そこ に いる こと を 忘れ た よう に 、 一足 一足 ふるえ つつ 退い て 、 叫ん だ 。
0788
,365,2: と
^
駈け つける こと は ない 。
0792
,115,22: しかし 、 もともと 小夜子 サン と セラダ が 死に 損 っ た こと について 日野 と 八千代 サン まで が 熱海 へ
^
駈け つける 必要 は ない の です から 、 トオサン も 熱海 へ 近づい た じ ぶん から 弱り だし て 、
0792
,120,25: 仕方 が ない から 、 トオサン は 二 人 を 適当 な 旅館 へ あずけ て 、 自分 だけ 小夜子 サン の 病床 へ
^
駈け つけ て 一 晩 看病 し まし た 。
0806
,612,23: そして カメ が 水 から 静 々 と あがっ て くる と 、 十兵衛 は その 水際 へ 狂気 の 如く に
^
駈け つけ て 、 カメ の 膝下 に ひれふし 、
0807
,260,21: 「 その とき オレ が 段 九 郎 の 手 を ひ ッ ぱ ッ て 、 ホラブン の とこ へ
^
駈け つける 。
0807
,299,25: 万事 予定 通り に 、 うまく 運ん で 、 長兵衛 は 段 九 郎 の 手 を ひ ッ ぱって 、 ホラブン の ところ へ
^
駈け つけ て 、
0808
,341,10: そこ へ 馬 吉 の オカカ が 血相 変え て
^
駈け つけ た が 、 家老 を 見る と ホッ と し て 、
0809
,37,4: 何事 なら ん と
^
駈け つける と 、 十 一 名 の 悪 侍 が 、 美しい 娘 を 二 人 つれ た オジイサン 侍 に インネン を つけ 、 果し合い に なっ た の で ある 。
0815
,83,10: この 男 は コート ランド ・ ストリート の 渡船場 に
^
駈け つけ て み た が 、 そこ に も やはり ニンゲル は い なかっ た 。
0815
,84,12: そこで あまり 遠く は なれ て い ない リバーティ・ストリート の 渡船場 に
^
駈け つけ た 。
0817
,218,29: 大阪 の 新 開拓 者 、 檀 一雄 先生 、 すすん で 案内 役 を 志し 、 いそがしい 仕事 を ほ ッ たら かし て 、 東海道 を
^
駈け つける 。
0817
,432,12: とにかく 、 子供 が ころぶ と 赤チン を 持っ て 慌て て
^
駈け つけ たり する 役目 で 、 毎日 学園 内 を 右往左往 御多忙 の 由 で ある 。
0842
,2577,29: 当時 は 物資 窮乏 の 時代 だ から 、 年内 は 車内 暖房 を 行わ ない こと に なっ て おり 、 霜 を ふん で 駅 へ
^
駈け つけ た 私 は ガタガタ と 車内 で は ただ ふるえ 通し て い た 。
0842
,2947,35: 私 が 伊東 で 税務署 の 差押え を うけ 、 それ が 東京 の 新聞 の 雑報 に も 報じ られ た とき 、 その 翌日 、 彼 は 火事 見舞い の よう に
^
駈け つけ て くれ た 。
0843
,137,21: ざま ア 見や がれ 、 クソ 婆 ア め 」 と 、 銀 包み を 握っ て 婆さん の 前 に
^
駈け つけ て 手 の 中 の 物 を 突きだし て 見せ まし た 。
0845
,115,12: それから 二 分 ほど の 後 、 ピストル の 音 で
^
駈け つけ た パトロール の 巡査 が 百合子 と 父 を 助け 起し て くれ た 。
0845
,463,7: 「 あら 、 ちゃんと 知っ てる から
^
駈け つけ て 下さっ た くせ に 。
0853
,61,13: だから 客人 来 たる 、 それ と ばかり に 酒屋 へ 女房 を
^
駈け つけ させる 、 朝 の 来客 で も 酒 、 深夜 でも 酒 、 どの 酒屋 も 借金 だらけ 、 遠路 を 遠し と せ ず 駈け 廻り 、 医者 の 門 を 叩く 如く に 酒屋 の 大戸 を 叩い て 廻り 、 だから 四隣 の 酒屋 に ふら れ て しまう と 、 新天地 めざし て 夜逃げ 、 彼 の 人生 の 輸血 路 だ から 仕方 が ない 。
0853
,227,11: 銀座 へん から 電話 で 誘っ て 下す って も 、
^
駈け つける わ 。
0853
,333,15: そこで 庄吉 は 按吉 に 当て て 、 この 手紙 見 次第 小田原 へ
^
駈け つけ て くれ 、 君 の 顔 を 見る こと 以外 に 外 の 何 も 考える こと が でき ない 、 という 速達 を だし た 。
0855
,49,38: 蒲田 が 一挙 に 何 万 という 強制 疎開 の とき は 箪笥 が 二 十 円 で 売ら れ た もの で 、 これ を 私 から きい た 荒 正人 は すぐ に も 蒲田 へ
^
駈け つけ て 箪笥 を 買い た そう な 顔 だっ た 。
0861
,104,10: すると また 新手 の 加勢 が 三 十 人 ほど
^
駈け つけ て 敵 は 五 十 人 ほど に なっ た 。
0865
,377,10: 若し 岡本 が あの 時 握り飯 を 持つ て
^
駈け つけ て 来 なかつ たら 、 この 旅 の 男 は 、 或は 、 あの ま ゝ 事切れ て い た かも 知れ ぬ 。
0866
,30,25: 収容 所 を 出る 時 、 時計 も 万年筆 も 捲き あげ られ 、 いよいよ 乗船 の 間 ぎわ に 、 サイゴン の 桟橋 へ
^
駈け つけ て 来 た ポーレット が 、 別れ の 挨拶 を し に 頬 を 差出し た とたん 、 飛行 靴 の 胴 へ 手早く 落し 込ん だ の が 、 この 金 の 腕 環 で 、 その 時 は 、 なん の 意味 と も わから ず 、 た ゞ 紀 念 に と いう ほど の 感傷 を 、 あの 黒く うるん だ 瞳 の なか に 読ん だ きり で あつ た 。
0874
,23,6: 彼 は 、 悔み に
^
駈け つけ た 私 に 向 つて 、 ——「 とうとう 、 おれ は 前科 二 犯 に なつ た よ 」 と 、 や ゝ 厳粛 に 、 しかし 、 仲間 同志 の 内証 話 という 調子 で 言 つ た 。
0890
,145,30: お 目 に かかる 折々 に は 、 打 融け られ た 磊落 な お 口つき で 、 「 室町 が 火 に なっ たら 、 俺 が 真 すぐ
^
駈け つけ て やる ぞ 。
0954
,157,28: 巴里 に は お 元日 なん か な いっ たって 、 そう か と すぐ 話 の わかる ひと じゃ なし 、 大急ぎ で マドレーヌ の エデアール へ
^
駈け つける と 、 錨 の 印 の つい た ふしぎ な 正宗 な ん です が 、 情けない こと に は たった 一 本 だけ な の 。
0972
,16,36: 今年 の 春 私 は 宇都宮 へ 演奏 に いっ て 急 に 肝炎 と 中耳炎 を 患っ て 旅先 で 寝 て いる と 聖 路 加 病院 の 畑 先生 が 東京 から
^
駈け つけ て 、 今 来 まし た よ という その 声 を 聞い た 時 に は なんとも いえ ぬ 心丈夫 な 気 が し た 。
1013
,2088,15: と 朴直 そう な 六 十 爺 は 、 湖岸 から 半道 あまり を
^
駈け つけ て 来 た 禿げ 頭 の 汗 を 押し 拭い つつ 、 悔やみ を 述べる 。
1014
,41,14: と 、 中学 二 年 の 末っ子 など は 、 御 注進 に
^
駈け つけ て 来 て くれる 。
1014
,68,9: 大急ぎ で 着物 を 着 換え て 停車場 へ
^
駈け つける 。
1067
,265,4: 悟 空 が よく
^
駈け つける 観世音菩薩 は 、 真理 の 象徴 とか 、 愛 の 具現 とか に なり ます ね 。
1072
,3034,16: すぐ 、 わが家 も かえりみ ず 、 馬 を 出し て 、 お 城 へ
^
駈け つけ た 。
1072
,3311,14: 北 の 鬼 与力 、 佐藤 剛 蔵 は 、 すぐさま 現場 へ
^
駈け つけ て い た し 、 三 十 手 の ひとり 倉橋 剣 助 は 、 逸早く 、 現場 附近 から 、 逃げ おくれ た 賊 の 一 人 らしい 曲者 を 狩り出し 、 捕手 を さし ずし て 、 江戸 橋詰 の 木戸 近く まで 、 その 影 を 追いつめ て い た 。
1073
,2919,52: お返し 下さる 以上 は 、 将門 始め 、 弟 共 も 、 終生 、 それ は 御 恩 に 感じ 、 また 、 叔父 御 たち の お家 に 、 一朝 、 変乱 の ある とき に は 、 いつ でも 、 弓矢 を 帯 し て 、 ま ッ 先 に
^
駈け つけよ う という もの です 。
1073
,4331,30: 将 平 は 、 べつ な 敵 を 追って 、 方角 ちがい へ 駈け て い た が 、 煙 を 見 た ので 、 一散 に ここ へ
^
駈け つけ て 来 た 。
1073
,4360,41: 初め は 、 百 五 、 六 十 人 の 小勢 で あっ た が 、 毛 野 べり の 事 が 早く も 豊田本郷 へ 知れ渡っ た ので 、 後 から 後 から 、 将門 の 身 を 案じ て
^
駈け つけ て 来る 者 が 絶え なかっ た 。
1073
,5058,21: そこ へ 、 守谷 に 住ん で いる 御厨 三郎 将 頼も 、 馬 に ムチ を 打っ て 、
^
駈け つけ て 来 た 。
1073
,7019,16: … … 私 に 構わ ず 、 どうか 国 庁 の 方 へ 、 すぐ お
^
駈け つけ 下さい 。
1073
,7023,37: 常陸 の 行方 、 河内 、 那珂 郡 など の 諸方 から も 、 なお 続々 、 国境 の 変 を 聞い て 、 国府 の 官衙 や 官 倉 を 守る べく 、 兵馬 が
^
駈け つけ て いる と も 聞え た 。
通り過ぎる
(通る.過ぎる)
延べ語数:
93
0071
,999,2: 艇 の
^
通り すぎる うし ろ に は 、 もうもうと 砂煙 が あがっ て 、 まるで 艇 が 火災 を 起し た よう だ 。
0073
,158,12: 廃屋 の 一つ を 越え 、 さらに もう 一つ の 廃屋 を
^
通り すぎる 。
0079
,639,23: これ は 水 の 屈折 率 が 硝子 の 屈折 率 と ほとんど 同じ だから 、 光 は 硝子 板 を まっすぐ に
^
通り すぎる 。
0079
,1661,21: つまり あの モルネリウス は 、 さっき あなた がた の 三 次元 世界 の 中 へ はいっ て き て 、 ずんずん
^
通り すぎ た の です 。
0080
,823,10: 川内 警部 は 、 早く も その 前 を
^
通り すぎ て 、 つぎ なる 戸 の 前 へ 行っ た が 、 長戸 検事 は その 前 に 足 を とどめ て 、 首 を 横 に かしげ た 。
0081
,2853,31: 今 まで 四 人 の 周囲 を ひたひた と 包ん で い た 水 が 、 一つ の 流れ と なっ て 、 勢 よく 四 人 の 前 を
^
通り すぎ て いっ た 。
0091
,1030,20: ところが 彼 の 靴音 は その 椅子 の 方 へ は いか ず 、 道夫 の 背後 を 忍び足 で
^
通り すぎ た 。
0091
,2149,6: さあ そこで この お 芋 の
^
通り すぎ た こと を 、 二 次元 世界 で は どう 感じ た か 、 もちろん お 芋 という 立体 が 通り すぎ た と は 感ずる 力 は ない 。
0091
,2149,28: さあ そこで この お 芋 の 通り すぎ た こと を 、 二 次元 世界 で は どう 感じ た か 、 もちろん お 芋 という 立体 が
^
通り すぎ た と は 感ずる 力 は ない 。
0112
,1350,14: 何 か の 霊 の 様 に スーッ と 心 を 掠め て
^
通り すぎ られ た 様 に 感じ ながら 、
0112
,1503,4: 五つ 六つ ステーション を
^
通り すぎ て から 母親 が こんな 事 を 千 世子 に 云っ た 。
0138
,1070,20: 呼び出さ れ て 、 いつも 通り 二 階 へ 行く もの と 思っ て い たら 昇り 口 を
^
通り すぎ 、 主任 が 先 へ 歩き ながら 、
0140
,5619,39: 草道 を 足音 も し ない で 来 て 急 に 灌木 の かげ から 現れ た 二 人 の 女 たち を 見つめ て 、 子供 たち は じっと し て い た が 、 その 柵 を
^
通り すぎ て しばらく する と 、 うし ろ から 、
0141
,17,75: タクシー の 窓 へ 顔 を ぴったり よせ て そ と を 見 て いる 伸子 の 前 を 、 どこ か 田舎 風 な 大きい 夜 に つつま れ はじめ た 都会 の 街 々 が 、 低い ところ に 灯 かげ を みせ 、 時には 歩道 に 面し た 半 地下 室 の 店 の 中 から 扇形 の 明り を ぱっと 雪 の 降る 歩道 へ 照 し 出し たり し て
^
通り すぎ た 。
0141
,193,17: 伸子 たち の のっ て いる 橇 は 、 国立 音楽 学校 の 鉄柵 の 前 を
^
通り すぎ 、 やがて 右側 の ひろい 段々 の ある 建物 の 前 へ とまっ た 。
0141
,309,30: 伸子 に は 、 人形 を み て いる 夫人 の 胸 の 中 を で は なく 、 その 断髪 の 頭 の 中 を 、 どんな 感想 が
^
通り すぎ て いる か 、 きこえ て 来る よう な 気 が し た 。
0141
,3515,13: そして 、 伸子 が よん で いる ハガキ に 目 を くれ ながら
^
通り すぎ た 。
0141
,3556,13: 海 の 面 は こまやか な 日光 に きらめき 、 時々 雲 が
^
通り すぎる と 薄 ら 曇り 、 純粋 で いのち を もっ て いる 。
0141
,3589,29: 地図 を みる と 伸子 たち が いる ホテル ・ パッ サージ から 狩人 広場 へ 出 て 、 ずっと 右 へ 行き 、 クレムリン の 外廓 を
^
通り すぎ た ところ に デルタ の よう に つき 出 た 小 区画 が あっ て 、 そこ が アストージェンカ だっ た 。
0141
,4393,20: そして 、 伸子 の 先 へ 立っ て 、 ずんずん 、 ほし 物 の 幾 列 か の 横 を
^
通り すぎ 奥 に 近い ところ に 張り わたさ れ て いる 綱 の 下 に 、 下げ て 来 た バケツ を おろし た 。
0141
,4826,20: 騎馬 の 一団 は 、 伸子 たち が 目 を はなさ ず 見守っ て いる 観覧席 の 前 を
^
通り すぎ て 、 一番 はずれ の 観覧席 の ところ まで 行っ た 。
0141
,10131,17: こちら を 向い て しゃがん で いる 女の子 の 体 が むき出し に 馬車 に のっ て
^
通り すぎ て ゆく 伸子 たち の 目 に ふれ た 。
0141
,10163,37: 自分 たち が 決して これら の 近代 的 館 の 客 と なる こと は ない の だ と 感じ ながら 、 伸子 は 贅沢 に 静まっ て いる 邸宅 の 前 を 次々 と 馬車 で
^
通り すぎ て 行っ た 。
0141
,10391,21: そう 云い ながら 、 さっき カバン や なに か の 買物 を し た 鞣 細工 店 の 前 を また
^
通り すぎる とき 、 素子 は 、 つと その ショウ ・ ウィンドウ へ よっ て 行っ て また その 中 を のぞい た 。
0141
,10877,23: 小さな もの に つまずい た よう な 表情 が 黒川 の 、 ぴったり 黒い 髪 を わけ た 顔 の 上 を
^
通り すぎ た 。
0141
,11739,17: 丁度 、 昼食 の 配 ばら れ て いる 時間 で 、 伸子 たち が 廊下 を
^
通り すぎる とき 、 一 人 の 雑役 が 小型 の ドラム 罐 の よう な 型 の 入れ もの から 、 金 じゃ くし で 、 液体 の 多い 食餌 を アルミ ニューム の 鉢 へ わけ て いる とき だっ た 。
0141
,12021,41: 雨 の 夜 で 、 伸子 が 窓ぎわ に 立っ て 外 の 往来 を 見おろし て いる と 、 レイン・コート を 着 た 男 と 女 の ひと 組 が 、 むこ う 側 の 歩道 を いそぎ足 に
^
通り すぎ て 行く とき 、 ネオン の 光 が 、 お もやい に さし て いる 濡れ た 雨傘 の 上 に 赤 々 と 流れ た 。
0141
,12196,31: 伸子 は その 陰気 で じめつい た カフェー に かけ て い た 三 十 分 ばかり の 間 に 、 女 たち が 踊り ながら 伸子 たち の わき を
^
通り すぎ て 行く とき 、 とくに スーツ の 方 の 女 が 、 意味 あり そう な 眼 つき で 素子 を 見 、 それから その 視線 を 伸子 の 上 へ 流し て ゆく の に 気づい た 。
0141
,12843,71: 伸子 は 、 その 夕方 、 和一郎 、 小枝 、 つや子 を 自分 たち に 加え た 五 人 づれで 、 気持 よく 爽やか な 日暮れ 前 の リュクサンブール 公園 の なか を 歩き 、 ソルボンヌ大学 附近 や この 公園 の 中 で は 特に ゆき 合う こと の 多い 中国 青年 たち が 、 素子 と 伸子 二 人 の とき より 、 あらわ な 侮蔑 を 示し て
^
通り すぎる の に 心づい た 。
0141
,14502,32: モスクヷ へ 立っ て 来る 前 に 、 渋谷 から タクシー で 、 佃 の 住ん で いる 町 の 角 々 に 目 を とめ て 、 冷たい いとわし さ で
^
通り すぎ て から 、 モスクヷ で も 、 伸子 の 心 に 悔恨 の 感情 は 湧い た こと が なかっ た 。
0141
,15429,15: 伸子 が 云い あらそっ て いる とき 、 わざと ゆっくり カウンター の わき を
^
通り すぎ ながら きき 耳 を たて て い た 男女 や 、 必要 以上 ゆっくり 食堂 に 腰 を おろし て い た 連中 の 顔 の 上 に は 、 自己 満足 が あっ た 。
0141
,15433,18: 伸子 は 、 たかぶっ た 自分 を しずめる ため に ペ レール の 家 の 前 を
^
通り すぎ て 、 ペ レール 広場 まで 行っ て 、 そこ から もどっ て 家 へ 入っ た 。
0141
,16400,24: 晴れ た 秋 の 朝 の 庭 に いる 伸子 の 心 の 前 を 、 いくつ も の 情景 が 重なっ て
^
通り すぎ た 。
0141
,20772,41: 伸子 が これ まで 、 トゥウェルスカヤ の 通り や 並木道 で すれちがっ た とき 、 こっち から 行く 伸子 を 目 に 入れる と にわかに 日本人 だ か 中国 の 人 だ か 区別 の つか ない 表情 を よそおっ て
^
通り すぎ て 行っ た 日本人 らしい 人 たち 。
0141
,21369,22: シュ 、 シュ と 特徴 の ある 語尾 を 響かせ ながら 早口 に 喋り つづけ て 二 人 の アメリカ 婦人 が
^
通り すぎ た 。
0141
,21534,8: これ を 見る ひと は そう 思っ て
^
通り すぎ て ゆく こと は 、 腕 環 が 当然 の こと の よう に ほのめかし て いる 見事 な 女 という もの へ 幻想 を かきたて られる 。
0141
,22190,7: どんな 考え が 素子 の 心 を
^
通り すぎ て 、 彼女 の 顔 を あからめ させ た の だろ う 。
0141
,22501,23: どこ か の ドア の ところ で 止る だろ う と 思っ て きい て い た 靴音 は 、 そのまま 隣り も
^
通り すぎよ う と し て いる ので 、 伸子 は 、 いそい で 寝台 から おり て 、 自分 の 室 の 開け放さ れ て いる ドア を しめよ う と し た 。
0155
,11,20: わたし は 、 惰性 めい た 微か な 反撥 の 気分 の まま 、 この 赤い 二つ の 文字 も
^
通り すぎ て しまっ た 。
0206
,42,23: 漫才 や 軽音楽 や カス トリ 小説 の 、 時 にとって は おもしろい かも しれ ない けれども 、 感覚 の 中 を ただ
^
通り すぎ て ゆく 間 だけ の 気 紛らし と は 全く 質 の ちがう 文学 の 存在 意義 が ある 。
0221
,347,59: 「 暦 」 によって 、 働い て 生きる 人々 の 清潔 で 勤勉 な 人生 の 語り て として あらわれ た 壺井 栄 が 「 暦 」 の 続篇 として の 性格 を もっ て いる 「 渋谷 道玄坂 」 を かき 、 その 系列 として 「 妻 の 座 」 を 生ん だ こと に は 、 軽く
^
通り すぎ て しまう こと の でき ない 意味 が みとめ られる 。
0478
,59,8: 鋭く 感じる 、 判断 する 、 そして
^
通り すぎる と し たら 、 作家 で あろ う か 。
0480
,27,86: 銀座 雨 も よい weekday の 午後 一 時 すぎ むこ う から 特長 の ある 石川 湧 の 鳥打帽 タバコ を ふかし つつ コバルト 色 の コート 傘 の 若い 女 と 並ん で 歩い て 来る 、 女 私 の 前 を 通す ぎるとき 傘 を 傾け て 顔 を かくし て しまう 湧 煙草 を ふかし こっち を 見 、 しかし 知ら ぬ もの を 見 て いる よう に 見 て
^
通り すぎ て しまう 。
0495
,22,5: しかも 最後 の 車台 が
^
通り すぎよ う と し た とき 一 人 の カーキ 色 服 の 男 が 、 最 後尾 の 棒 に つかまっ て 雨 に ぬれ 乍 ら 外 に つら 下っ て いる の が 目 に とまっ た 。
0507
,960,6: 長い 長い 田圃 道 を
^
通り すぎ て 町 の 一番 はじ に ある 傘 直し の 家 の 前 へ 来 た 時 に は 、 お 互に 気持 の わかり にくい 私 共 は もう だまり 返っ て 只 セッセ と 歩い て 居 た 。
0540
,171,7: 気がつい て みる と 、 先程 たしかに
^
通り すぎ た 交番 の 前 だ 。
0562
,9,16: 彼 は 、 彦一 が やって来る の を 認め 、 道 を 避け て 佇み 、
^
通り すぎる の を 待っ てる の か 、 或 るい は 、 出会い が しら に 、 ひょいと 横 へ 退い た の か 。
0565
,154,46: そういう 電波 が 或 る こと を 、 美津子 さん は 知り ませ ん でし た が 、 天気 の よい 或 る 日 、 道 を 歩い て おり ます と 、 誰 か ひそひそ と 、 その 電波 の こと を 囁い て
^
通り すぎ まし た 。
0566
,40,16: そういう 所 も 、 市木 さん は すーっ と 、 然し ゆっくり と 、 真直 に
^
通り すぎ て いっ た 。
0568
,412,5: その 前 を 青木 は
^
通り すぎ て 、 次 の 扉 の 方 へ 行っ た 。
0568
,576,33: そして 証券 会社 の 扉 の 前 で 、 ちょっと 躊躇 し た が 、 只今 の 失策 が また 胸 に 来 て 、 中 へ は はいら ず 、 足早 に
^
通り すぎ て しまっ た 。
0589
,83,30: ぶっつかっ た … … と 思っ た とたん に 、 娘 は 地面 に 倒れ た が 、 馬 は まるで 影 か 霧 の よう に 、 すーっ と
^
通り すぎ て いっ た 。
0596
,83,5: 「 まっ黒 な つむじ風 が
^
通り すぎ た 。
0599
,502,0:
^
通り すぎ て 、 お寺 の なか に は いっ て いっ た 。
0617
,720,25: 夕 がた に 少し 晴間 が 見える か と 思う と 、 夜分 は また 陰り 、 明 がた に は 雨 が さっと
^
通り すぎる 。
0618
,679,5: どうやら ホーソー 神 が
^
通り すぎ た 。
0618
,724,4: ホーソー 神 が
^
通り すぎ て 五 十 日 も たた ぬ うち に 、 今度 は ちがっ た 疫病 が 村 を こえ 里 を こえ て 渡っ て き た 。
0646
,99,1:
^
通り すぎる の を 、 追っかけ て 、 フトコロ の 品物 を 見定め て 、 モシモシ 、 トン 子 さん です か 、 と きく 、 シャクレ た 顔 を ツン と ソッポ を むけ て 、 そう だ という 意味 を 表現 し た 。
0646
,103,9: トン 子 さん も ワキメ も ふら ず スタスタ
^
通り すぎ て 行っ た が 、 ツン と ソッポ を むい て 、 そう だ という 意味 を 表現 し た の は 、 この 御 一方 だけ で あっ た 。
0646
,157,18: けれども 、 時に は 、 私 が 便所 へ 降りる 途中 に 運 よく 郵便 屋 の
^
通り すぎる 影 を 認める 時 が ある 。
0661
,109,6: この 苦し さ の 一瞬 を
^
通り すぎる と 、 あと は 冬 で も 同じ こと で 、 刺す 痛 た さ も 無感覚 に なる 。
0683
,211,11: 三高 の トラック は 花見 の 中 を 遠慮 深く
^
通り すぎ て 止っ た 。
0691
,258,5: 彼 が その 前 を
^
通り すぎよ う と する と 、
0745
,290,18: 彼 の 前方 から 、 逆 に 熱海 を さして 馳せ つける 自動車 が きり も なく
^
通り すぎ た が 、 同じ 方向 へ 向っ て 急ぐ 者 と て は 、 彼ら の ほか に は 誰 一 人 い なかっ た 。
0759
,1555,4: ザワザワ と 群れ て
^
通り すぎ て 行く その 一つ の 跫音 に すぎん じゃ ない です か 」
0776
,197,19: 大きな 魚 が 逃げ も せ ず 目 を 光らせ て いる の も あれ ば 、 悠々 と
^
通り すぎ て 行く の も ある 。
0778
,478,4: 一 度 二 度
^
通り すぎ て 確 め て みる と 、 男 の アンマ も 、 息子 の 車夫 も 、 たしかに 居 ない よう で ある 。
0783
,141,9: そこ へ お 吉 アンマ が 普請 場 を
^
通り すぎ た が 、 昼間 通る 時 に 比べ て 実に 歩行 が 不自由 だ 。
0790
,3,1: 一応
^
通り すぎ た が 、 なんとなく 気 に かかっ て 、 半町 ほど 歩い て から 戻っ て き て それ を 拾い上げ た 。
0794
,473,2: かたわら を
^
通り すぎ た の は 子供 の よう な 感じ だっ た と 云っ てる ぞ
0821
,0,32: 急行 列車 が 駅 に とまる と 、 二 人 か 三 人 の 私服 刑事 らしき 人物 が 車内 の 人物 の 面相 を 読み つつ 窓 の 外 を
^
通り すぎる 。
0839
,79,14: 女 の 悲鳴 が 起ら なけれ ば 、 気 に とめ ず に
^
通り すぎる ところ で あっ た 。
0841
,111,12: 「 殺人 の 行わ れ た 日 の 夕刻 あの 部落 を
^
通り すぎる の を 見 た という 者 が ある が 」
0857
,14,9: その うち に 小林 の 乗っ た 汽車 が
^
通り すぎ て しまう と 、 汽車 の なくなっ た 向う側 に 、 私 より も 一段 高い ホンモノ の プラットホーム が 現われ た 。
0866
,4464,10: お 店 の 前 を のぞき込む よう に し て
^
通り すぎる こと も ある の よ 。
0893
,777,16: その 時 ふと 見る と 、 オーロラ を 背景 に 、 愛する 女 の 影 が
^
通り すぎる 。
0943
,216,0:
^
通り すぎ て おかしい くらい だ が 、 なにか 一 点 、 溶けあえ ぬ もの が ある 。
0951
,165,14: 意外 に も 、 電車 は 背中 の 皮 に も 触れ ず に
^
通り すぎ て 行っ た 。
0980
,37,12: 自然 と 人びと の 中 に 立ちどまり 、 そして その あいだ を
^
通り すぎ て いく という こと です 。
0980
,121,3: それから 、
^
通り すぎ て いく 村 や 町 で 耳 に する その 土地々々 の 人びと の 言葉 から 、 日本語 という もの が 、 ひじょうに 豊富 な ニュアンス と 変化 を 持っ た 国語 で ある こと が わかっ て くる 。
0980
,127,4: その 旅人 に
^
通り すぎ て いか れる 側 の 、 その 土地々々 の 人びと の うえ に 起きる こと は 、 見知らぬ 日本人 の 自分 たち と は どこ か 違う 姿 や 表情 や 動作 を 見る こと で 、 日本 は この 土地 だけ で なく 、 もっと 広く て 、 そこ に は まだ 自分 たち の 知ら ぬ いろいろ の もの が ある こと を 感ずる こと が できる 。
0983
,342,7: 店 の 前 の 道路 を 、
^
通り すぎ て ゆく 下駄 の 音 。
0990
,276,64: 重大 な 点 は 、 日本 において これ まで いろいろ の こと が そう で あっ た よう に 、 問題 を 筆 や 口 の さき で あまりに 「 ヘナブリ 」 すぎる と 、 抵抗 という 課題 自体 の もっ て いる 重大 な 現実 的 意味 が 、 国民 の あいだ に 定着 し ない で 、 頭 の 上 を
^
通り すぎ て いく 危険 が ある という こと だ 。
0993
,3609,14: すこし 離れ た 街角 を 号外 売り の 鈴 の 音 が 、 けたたましく
^
通り すぎる 。
0993
,4449,12: ( 少し 離れ た ところ を 列車 が ゴウーッ 、 シュッ と
^
通り すぎ て 行く 音 )
0993
,4700,5: この あたり から ボツリボツリ と
^
通り すぎ て 行く 人 の 気配 が し はじめる )
0993
,4767,11: それ が 一瞬 の 内 に 、 突風 の よう に
^
通り すぎ て 行く )
1050
,68,42: ときどき 、 おれ が まだ 小さい 頃 、 村 で 見 た こと の ある 病死 し た 男 や 女 が 通りかかる の だ けれども 、 やはり おれ の 方 を 見 ず に 、 あら ぬ 方 ばかり 見 て
^
通り すぎる の で ある 。
1050
,152,21: どんどん 進ん で 、 穴 の 入口 近く 来る と 、 また 一 人 の 老人 が 袋 を 背 に
^
通り すぎ た が 、 やっぱり こちら の 姿 は 見え ぬ らしい 。
1051
,53,64: 多少 立場 を 異に し た 、 部落 の 青年 の 言葉 を かりる と 、 「 信仰 みたい な もの だ 、 高橋 さん じゃ なけれ ば なおら ない と 、 信じ こん で いる ん だ よ 」 で あり 、 同じ 町 に 住む 商店 の 主人 の 、 「 高橋 さん 熱 は すごい です よ 、 あの 人 が
^
通り すぎ て 行く と 、 手 を 合わせる 老婆 が いる ん です から ね 。
1115
,62,8: それ は 毎時 も 彼女 の 胸 を
^
とおり 過ぎる 不可思議 な 或 る いじらしい 反抗 で あっ た 。
1172
,370,2: 飛行機 の
^
通り すぎる 間 、 忘れ て しまっ て い た 蝉 の 声 が 、 此 の 時 に なっ て よみがえっ て 来 た 。
1177
,74,29: 鍵 の こわれ た 扉 の 前 の 通路 を アルバイト らしい 日本人 の 学生 服 の ボーイ たち が 、 金属 の 盆 を もっ て 速足 に
^
通り すぎる 。
分かり切る
(分かる.切る)
延べ語数:
85
0002
,1833,3: 実に 単純 で
^
わかり 切っ た 事 ばかり だ 。
0003
,712,7: しかし 僕 は 、 いま は そんな
^
わかり 切っ た 事 は いっさい 君 に 語り たく ない の だ 。
0003
,2839,19: へん に 大袈裟 な 身振り の もの や 、 深刻 めかし た もの は 、 もう 古く て 、
^
わかり 切っ て いる の です 。
0003
,2842,5: 苦し さ は 、 もう
^
わかり 切っ て いる の です 。
0027
,183,9: 必ず 片手 落 の ある の が 、
^
わかり 切っ て いる 、 所詮 、 人間 に 訴える の は 無駄 で ある 、 自分 は やはり 、 本当 の 事 は 何 も 言わ ず 、 忍ん で 、 そうして お 道化 を つづけ て いる より 他 、 無い 気持 な の でし た 。
0027
,417,8: しかし 、 自分 に は 、 それ は
^
わかり 切っ て いる 事 の よう に 思わ れ まし た 。
0050
,27,0:
^
判り 切っ た こと だ 。
0050
,28,2: そして 、
^
判り 切っ た こと を 楯 に もの を 言え ば 、 颯爽 と し て いる という の が 、 作家 で あり 同時に 評論 家 で ある こと の むつかし さ に なる の だ と 、 僕 は 思う 。
0055
,2014,5: と 、 信吉 は
^
判り 切っ た こと を 、 きい た 。
0079
,327,4: なぜ 、 そんなに
^
わかり きっ た こと を 疑う の です か 。
0079
,563,4: と 博士 は
^
分り 切っ た こと を 聞く 奴 だ と いわ ん ばかり の 顔 を し た 。
0080
,2589,1: 「
^
わかり きっ た 話 です 。
0081
,2495,3: 「 はて 、
^
分り 切っ た こと を いう 。
0138
,828,9: たとえば 、 夫婦 関係 は 現実 に は
^
わかり 切っ た もの で ある が 、 それ を 人前 で 行う 者 は ない 。
0140
,4223,4: けれども 、 やはり
^
わかり きら なかっ た 。
0141
,3122,3: 「 そんな こと
^
わかり きっ てる じゃ ない か 」
0141
,3832,1:
^
わかり きっ てる 、 という よう に 答え た とたん 、 素子 は そう きい た 伸子 の 気持 を はっきり さとっ たら しかっ た 。
0141
,5709,49: 素子 の 家庭 で 、 父 と 母 と 母 の 妹 と の 間 に 乱れ た 関係 が あっ て 、 素子 の 実母 へ の 愛 と 正義 感 が 男 へ の 軽蔑 や 反撥 に なっ た として も 、 やっぱり 伸子 に は
^
わかり きら ない もの が あっ た 。
0141
,12954,7: おやじ に だって 、 そんな こと ぐらい
^
わかり きっ て いる はず な ん だ 」
0141
,17269,14: あと 半月 で パリ に い なく なる —— それ は 伸子 にとって
^
わかり 切っ た 計画 だっ た 。
0141
,17270,3: それ が そんなに
^
わかり きっ て い て 、 動か せ ない よう に きまっ て いる という こと が 、 伸子 に 奇妙 に 思え た 。
0141
,22465,36: 内庭 で オール ゴール を 鳴らし て いる 辻 音楽 師 にとって 、 必要 な の は 十 サンティーム で あり 、 それ が 投げ て 与え られる 、 こと が 問題 で ない の は
^
わかり きっ て い た から 。
0141
,22466,0:
^
わかり きっ て い て も 、 何と なし そう でき にくく なっ て いる 自分 の 、 人間 として 人間 に対する 感情 を 、 素子 は 、 思いがけない 自分 を 見出し た よう に 眺める の だっ た 。
0160
,165,7: この世 に あり え ない こと が
^
わかり きっ た 安らか さ で 笑っ て い た 、 その 笑い を 笑っ た で あろ う か 。
0161
,38,10: けれども 、 日本 の 社会 は 、 全体 が 、
^
分り きっ た こと 、 云わ れる まで も ない こと が 、 又 改めて とりあげ られる べき 時期 に ある 。
0171
,387,20: 人民 の ため の 文学 を つくる 、 それ が 社会 主義 的 リアリズム だ と シーモノフ が いう 、
^
わかり きっ た こと で 対談 が 終る 。
0175
,24,12: 新しく なる こと の ため に 、 どれ ほど 、 平凡 で
^
分り きっ た よう な 現実 追求 が さ れ なけれ ば なら ない か という こと を 飛躍 し て 、 画家 の 主観 的 な 気分 の 昂揚 の 中 で 「 新しい 」 もの を 生も う と する 苦悩 が あり まし た 。
0185
,7,9: だけれども 、 誰 に だって その 無茶苦茶 ぶり が
^
わかり きっ て いる 横柄 ずく な やり かた に 、 いまさら 楯 つく の は 大人気 ない 、 という 感情 は 、 あの ころ の 日本 の 一般 的 な 気持 で あっ た 。
0194
,90,50: 民主 主義 文学 運動 の 批評 が 、 すくなくとも ブルジョア 文学 における 観賞 批評 で ない こと は あきらか だ し 、 人民 の 民主 主義 的 課題 という 広い 基盤 に 結び 合わさ れ ながら 、 文学 の 独自 性 において 活動 し なけれ ば なら ない こと も
^
分り 切っ た こと だ と 思い ます 。
0205
,91,4: この よう な 、
^
わかり きっ た 情ない 問題 を 、 その 一 尖端 として 水面 に 露出 さ せる ところ の 見え ない 水面 下 の 暗礁 こそ 問題 な の で ある 。
0253
,77,49: 子供 の 生活 を 本当に とりあげ 、 それ を もりたて て ゆく 社会 施設 の 実現 を 問題 に し ない 結婚 や 離婚 の 自由 は 、 その 自由 が めざし て いる よう な 人間らしい 立派 さ を この世 に ふやす もの で ない こと は 、
^
わかり きっ て いる の です 。
0255
,17,29: この 社会 に ともに 働き 、 ともに 生きる 男 と 女 と が 、 その 基本 的 な 人間 として の 権利 において 互に 等しい もの で ある という
^
わかり きっ た こと が 、 現 世紀 の 半ば に なっ て 、 しかも 、 こんなに 深刻 な 破局 を とおし て 、 やっと 成文 に かかれ た という こと は 、 むしろ おどろく べき こと だ と 思う 。
0289
,28,19: 「 欠損 を し て いる 」 の は 、 帳面 づら だけ だ と 、 誰 に も
^
分り きっ た 軍需 生産 者 、 つまるところ は 、 戦争 で 儲け つくし た 者 たち に 、 何故か 幣 原 内閣 は 、 なおも 追 銭 を やら なけれ ば なら ない 義理 を 感じ て いる の で ある 。
0504
,154,21: 生み の 力 と 絶えず 争い つづける 死 の 偉大 な 意味 、 その 心 など は 人間 に は きっぱり
^
分り きっ て 仕舞う もの で は ある まい 。
0519
,46,1:
^
わかり きっ た 事 の 様 だけ れ 共 、 ほんとう に 心から つくづく と 思う の は 自分 が それ を する 事 の 出来 ない 様 な 境遇 に なっ て から で ある 。
0523
,19,24: 母 が そう 云う の も 、 父 が 云う 事 も 、 心配 し て くれる の だ と 云う 事 は
^
分り きっ て 居 ながら 、 何だか 、 それほど に は 云わ ない で も 、 と 云う 気 が する 。
0581
,138,5: それ を … … そんな
^
分り きっ た 嘘 を 、 なぜ 永井 さん は 言う の でしょ う か 。
0599
,458,9: 黙っ て いる の が 辛く て 、
^
分り きっ た こと を 言っ た が 、 そこで 、 私 は 真面目 に なっ た 。
0612
,406,16: 一度 死ん だ 父母 を 再び この世 に 連れ戻す こと が でき ない こと は
^
わかり きっ て いる 。
0618
,786,9: あんな バケモノ が 魔よけ の 役に立た ない の は
^
分り きっ て いる のに 、 その ホコラ に すがりつい て 死ぬ 人 が ある と は 罪 な 話 だ 。
0624
,177,18: その ほか に 世間 など は どこ に も あり は し ない のに 、 その くせ この
^
分り きっ た 事実 を 俺 は 全然 信じ て い ない 。
0625
,46,5: 過去 の 史家 は この
^
分り きっ た 偽装 の 方 を うのみ に し て 、 これ を 真実 の 物 として い まし た 。
0629
,46,12: スタンダール の 作品 は 、 人間 が 紋 切 型 で 、
^
分り きっ て い て 、 退屈 で 、 私 は バカ らしい と 思う 。
0637
,379,12: だから 堤 を 築く だけ で は ダメ の こと が
^
分り きっ て い て も 、 ほか に 手段 を 施さ ず 、 これ を 天災 と みる 。
0647
,310,18: 思え ば 、 人 の 心 は 幼稚 な もの で ある が 、 理窟 で は
^
分り きっ た こと が 、 現実 で は ママ なら ない の が 、 その 愚 を 知り ながら 、 どう する こと も でき ない もの で ある らしい 。
0654
,14,29: これ に 配する ボン クラ 刑事 は 、 マーカム という 検事 、 ヒューズ 警部 、 御 ていねい に 二 人 まで 登場 し て 、 読者 に は
^
判り きっ た マヌケ ぶり を 、 くりかえし 、 くりかえす 。
0654
,23,36: つまり 一方 に マカ 不思議 な 超 人的 迷 探偵 が 思い入れ よろしく 低 脳 ぶり を 発揮 し 、 一方 に それ と 対し て あまりに も ナンセンス な バカ 探偵 が 現れ て 、
^
わかり きっ た クダラヌ 問答 を くりかえす 。
0658
,75,57: けれども 私 は 決して 深夜 に 豊島 さん を 叩き起さ ない の は 、 生命 に か ゝ わる から で 、 先生 は ガバ と 起き 、 碁盤 を もちだし 、 私 が どんなに 疲れ て い て も 、 夜 が 明け 、 日 が 暮れる まで 、 かんべん し て くれ ない こと が
^
分り きっ て いる から で ある 。
0660
,90,6: なぜなら 、 弱者 の 道 は
^
わかり きっ て いる 。
0672
,219,40: なぜ と いっ て 、 日本人 は 返事 の 気持 の 起ら ない 月並 な こと ばかり 話しかける の だ もの 、 今日 は 結構 なお 天気 で ござい ます 、 お 寒う ござい ます 、 いわ なくっ て も
^
分り きっ て いる の だ から 、 私 が ほんとに そう で ござい ます なんて 返事 を し たら 却 て 先 さま を 軽蔑 、 小馬鹿 の よう に 扱う 気 が する から 、 私 は 返事 が でき なく て 、 ただ ニッコリ 笑う 。
0678
,86,10: 人間 の 本心 という もの は 、 これ ばかり は
^
わかり きっ て いる の だ から 。
0693
,224,37: 「 オレ だって 今度 の こと は 残念 で たまらない し 、 お父さん が 可哀そう だ と 思っ て いる が 、 我々 若い 者 の 目 から 見れ ば お父さん が 犯人 で ない の は
^
判り きっ て いる の だ 。
0699
,237,19: お嬢さん が 悪 侍 を 八 人 も 相手 に 、 結局 どう に も なら ない の は
^
分り きっ てる じゃ あり ませ ん か 。
0711
,13,30: 然し 、 彼 が 修道 僧 の 如く 、 我 慾 をめぐって 、 三思 悪 闘 の 如く 小説 し つ ゝ あっ た 時 も 、 落ちつく 先 は
^
判り きっ て おり 、 見せかけ に 拘ら ず 、 彼 の 思惟 の 根柢 は 、 志賀 直哉 という 位置 の 安定 に すぎ なかっ た の で ある 。
0713
,79,21: 共産 主義 社会 も 、 今 ある 日本 の 社会 形態 より も 、 まし な 形態 で ある の は
^
分り きっ て いる 。
0713
,81,30: 人類 の 善意 と 相互 扶助 による 政府 や 役人 の いら ない 社会 など が 、 我々 の 理想 社会 として 、 最良 の もの で ある の は
^
分り きっ た こと で ある 。
0719
,41,20: 元々 探偵 小説 の トリック という もの は 、 根 は 、 それだけ の 、 ハッキリ し た 、
^
分り きっ た もの だ 。
0720
,34,3: それ は 、
^
わかり きっ て いる 。
0726
,64,13: あらゆる 抑圧 を 解放 すれ ば 、 人間 が どう なる か 、
^
分り きっ て いる 。
0727
,40,7: あの 時間 の 太陽 の 直射 が
^
分り きっ て いる のに 何ら の 用意 も なく 、 ポロポロ と 凡 フライ を 落っ こと す の は 、 野球 で オマンマ を 食う 人間 の 心掛け で は ない よう で ある 。
0759
,2922,2: それ は
^
分り きっ た ところ だ が 、 それ を こんな 見えすい た 言いがかり で 表す ところ が 幼い 。
0759
,6531,13: 人 の 心 という もの が トコトン まで 買い きれ ない の は
^
分り きっ た こと で ある が 、 一応 物質 に 換算 し て 、 ある 限界 まで は 金銭 で 売買 する の が 、 むしろ 健全 だ 。
0759
,6735,7: もう 目 を 見 なく て も
^
分り きっ て いる 。
0767
,167,27: 若し 僕 が 犯罪 を 犯す こと に なれ ば 多く の 人 を 裏切り 、 しかも 始め から 犯罪 者 は 僕 だ という こと が
^
判り 切っ て いる と 、 その 時 の 僕 の 心 の 悶え 、 苦しみ 、 女 と 自分 の 立場 の 板ばさみ 、 理性 的 に なれ ば なる ほど 、 心 の 中 は 苦しく 現在 彼女 の 苦境 は 所詮 僕 の 罪 で ある と 考え が きまる と 、 どう すれ ば よい か 判ら なく なり まし た 。
0776
,444,8: 「 オレ が 犯人 で ない こと は
^
分り きっ て いる が 、 片手落ち は 確か に よろしく ねえ な 。
0781
,356,33: 奴 め は 時田 に 貸し た 本 だ と 云う が 、 あの シャア く と 人 を 食っ た こと を 云う 栃尾 の 言葉 が 信用 でき ない の は
^
分り きっ た こと だ 。
0784
,754,1: すでに
^
分り きっ た こと で は ない か 。
0797
,19,13: なぜなら 、 疑っ た ところ で 、 タカ が 知れ て おり 、
^
分り きっ て いる から だ 。
0803
,65,25: ここ の ウチ へ 間抜け 泥棒 が 忍び こむ より も 、 この オヤジ が 殺人 強盗 に 転ずる 率 が 多い の は
^
分り きっ た 話 じゃ ない か 。
0818
,391,13: サフラン 湯 より も ハンニャ 湯 が 身体 に よく きく の は
^
分り きっ た 話 だ ね 。
0851
,181,14: 元 より 私 は 再び 買っ て もらえる 筈 が ない の は
^
分り きっ て おり 、 幸い 、 黒 眼鏡 で あっ た 為 友人 達 は 元々 私 は 目 が 悪く ない のに 伊達 で かけ て き た の だろ う と 考え て 、 翌日 から 眼鏡 なし でも 買っ て 貰え ない せい だ と 思わ れ ない の が 幸せ で あっ た 。
0855
,11,59: 三 ツ 目 の 「 黄河 」 という の は 無茶 な ので 、 この 脚本 を たのま れ た の は 昭和 十 九 年 の 暮 で 、 もう 日本 が 負ける こと は ハッキリ し て おり 支那 の 黄河 あたり を カメラ を ぶらさげ て 悠長 に 歩く こと など 出来 なく なる の は
^
分り きっ て いる のに 、 脚本 を 書け と 言う 。
0855
,31,54: 硫黄 島 が 玉砕 し 、 沖縄 が 落ち 、 二 ヶ月 に 一 度 ぐらい 専務 に 会う と 、 そろそろ 書い て くれ 、 と 催促 さ れる が 、 もとより 専務 は 会社 内 の 体裁 だけ を 気 に し て いる ので 、 撮影 が 不可能 な こと は
^
分り きっ て いる 。
0855
,259,17: 人間 は 目的 の ない 仕事 、 陽 の 目 を 仰ぐ 筈 が ない と
^
分り きっ た 仕事 を する こと が 如何 に 不可能 な もの で ある か 、 厭 と いう ほど 思い知っ た 。
0891
,73,11: この 試み の 空し さ は 彼 に は 最初 から
^
わかり きっ て い た はず で ある 。
0893
,220,16: そして この 試み の 空し さ は 、 彼 ほど の 人 に は 最初 から
^
分り きっ て い た はず で ある 。
0948
,1036,62: 「 溺れ かける 父 を 見捨て て 、 泳ぎ かえって くる よう な 、 非情 な 方 だ と 思っ て い まし た が 、 まったく の ところ 誤解 でし た … … そんな 方 だっ たら 、 父 に し て も 、 あれ ほど 強く あなた に 惹か れる こと は なかっ た ろうし … … はじめ から 、
^
わかり きっ た こと だっ た の です 」
0956
,2234,4: 文 麻 呂
^
分り きっ て いる じゃ ない か !
0988
,4238,5: みんな みんな 、 はじめ から
^
わかり 切 つ て いる よう な 、 白 つ ち やけ て 見える だけ です 。
1041
,2951,17: 禁止 令 が で た 以上 、 でかけ て み て も 無駄 で ある こと は
^
わかり きっ て いる から だ 。
1071
,84,5: よくも 人間 て やつ は
^
分り きっ た こと を 次 から 次 へ くり返し て いる もの だ 』
1072
,6662,0:
^
わかり きっ て いる その 事 を 、 今や 、 かれ はかれ 自身 の 手 で 、 孜々 として 、 急い で いる 。
1073
,7950,6: その よう な 手続き は 、
^
分り きっ た 事 で あろ う が 」
1074
,826,5: 土地 の 人 に は
^
わかり 切っ た こと か も 知ら ぬ が 、 我々 に は 今 まで 心づか ず に い た こと な の で ある 。
1139
,149,12: 最後 の 一つ に 無けれ ば —— いや もう 無い こと は
^
解り 切っ た よう な もの です が 、 あの 観音 像 は 、 金 より 外 に 目的 の ない 、 古金 屋 の 劫火 に 焼か れ て しまっ た の でしょ う 。
思い浮かべる
(思う.浮かべる)
延べ語数:
85
0087
,2209,7: 帆 村 は その こと を ちらりと
^
思い 浮べ た だけ で 、 昂奮 の 念 を 禁じ 得 なかっ た 。
0110
,1,34: ちょうど 集会 の 夜 だっ た ので 、 私 は 例 の よう に もう 、 とぐろ を 巻い て 怪 弁 を 振るっ て いる で あろ う 仲間 たち の 顔 を
^
思い うかべ ながら 、 地下鉄 に ゆら れ て い た —— とつぜん 、 背後 から 声 を かけ られ た 私 は 振り返っ た 。
0110
,49,10: 私 は 若い G たち の 顔 を もう一度 そっと
^
思い うかべ た 。
0140
,6064,15: 伸子 は 、 躊躇 なく 自分 の 手 が そこ へ のびる 小説 集 を
^
思い 浮べる こと が 困難 だっ た 。
0141
,1656,49: 藤堂 駿平 の 一行 で 占め られ て いる サヴォイ・ホテル の 奥まっ た 一 画 から 、 お もて の 方 へ 深紅 色 の カーペット の 上 を 歩い て 行き ながら 、 伸子 は 、 モスクヷ に いる 同じ 新聞 の 特派 員 の 生活 を
^
思い うかべ た 。
0141
,2273,22: みんな の 手紙 の 調子 は 、 伸子 に まざまざ と 動 坂 の 家 の 、 食堂 の 情景 を
^
思い 浮べ させ た 。
0141
,4235,5: 伸子 は その 情景 を
^
思い うかべ ながら 、
0141
,4521,18: ゆうべ 見 た 夜ふけ の 物 干場 の 光景 や 人気 なかっ た 階段 の 様子 を
^
思い 浮べ ながら 伸子 が 気味 わるい という 顔 を し て 素子 を かえりみ た 。
0141
,6445,24: 雪 の つもっ た 大使館 の 外 庭 の 菩提樹 の 下 で よん だ 保 から の ハガキ を 伸子 は まざまざ と
^
思い 浮べる こと が でき た 。
0141
,8341,10: 素子 は 、 ちょっと 寂しい 室内 の 光景 を
^
思い 浮べる 表情 を し た 。
0141
,10361,24: ワルシャワ の あの 広場 の カフェー に 逃げ こん だ とき の 女 二 人 の 自分 たち の 姿 を 伸子 は
^
思い 浮べ た 。
0141
,11789,15: 伸子 は 、 えづく よう に 、 バシャバシャ いっ て い た あの 音 を
^
思い 浮べ た 。
0141
,17482,17: ごたごた し た その 小店 と その 内 に 動い て い た 人々 の 姿 を
^
思い 浮べる こと が できる が 、 その 河岸 の 店 の 灯 の 色 と 伸子 が いる カフェー ・ レストラン の 内部 と の 間 に は 、 深い 沈黙 の 夜 が ひろがっ て いる 。
0144
,9,21: そう 思い 、 そして ゴーリキイ の 馴染み 深い 、 重い 髭 の ある 顔 と 、 広い 肩 つき と を
^
思い 浮べる の で あっ た 。
0239
,84,51: けれども 、 この 考え かた が 、 現実 の 社会 生活 の 矛盾 や 相剋 の なか で 、 どんな 破局 を 経験 し て 来 て いる か という こと は 、 十 九 世紀 以来 今日 まで の 文学 古典 の 傑作 が 扱っ て いる テーマ を
^
思い 浮べる だけ で 十分 で ある 。
0319
,127,20: ウォーレス の 進歩 党 綱領 が 発表 さ れ た とき 、 わたし は あの 日 の 光景 を
^
思い 浮べ た 。
0380
,23,31: 村山 知義 さん の 自筆 の 插画 を み て い て 、 わたし は 、 この マイヨール の 「 とげ 」 の 飾ら れ て い た 工合 を
^
思い 浮べ た 。
0431
,23,28: 自分 は 顔 を ぎぅ ー っと 挾ん だ 二つ の 手 が 、 急 に パチ パチ と 頬 ぺた を 叩く 心持 さえ まざまざ と
^
思い 浮べ た 。
0465
,23,15: と 、 駄々っ子 の よう に 急 に 眠 た がる Y の 様子 を
^
思い 浮べ 、 笑い 乍 ら 云っ た の だ が 、 女中 に は 気持 通ぜ ず 。
0504
,27,46: 四角い 電 燈 の 様 な もの の ささやか な 灯影 が 淋しい 露 の じめじめ し た 里 道 を ゆれ て 行く の を 見る と 今更 やるせない 気持 に なっ て 口 の 大きい 気 の 強い 小さい 妹 の 姿 を
^
思い うかべ ながら 大きな 炉 の 火 を のろのろ と なおし たり し て 居 た 。
0505
,165,6: 栄蔵 の 昔 の 姿 を
^
思い 浮べる と 一緒 に 、 小ざっぱり と し た 着物 に 、 元結 の 弾け 弾け し た 、 銀杏返し に し て 朝 化粧 を 欠かさ なかっ た 、 若い 、 望 の ある 自分 も 見え て 来 た 。
0505
,442,18: お 君 は 、 暗 黒い 中 で 、 まざまざ と 彼 の 時分 の 事 を
^
思い 浮べ た 。
0508
,4,135: 西洋 洗濯 を し て 居る ので 、 朝 から 日 の 落ちる まで 、 時に よる と 夜中 白い 洗濯 物 が 高い 所 に 張り 渡さ れ た 繩 と 一緒 に ヒラヒラ と 風 に 吹か れ て 居る の を 見 たり する と 、 五月 蠅 い 程 沢山 な 髪 を 味 も 素っ気 も ない 引き つめ の 束髪 に し て 西洋 人 の 寝間着 の 様 に 真白 で ブワブワ し た もの を 着 た 胴 を 後 まで 廻る 大前 掛 で 押え た お 久美 さん が 、 肩 まで も まくり 上げ た 丈夫 らしい 腕 に 一 杯洗 物 を 引っかけ て 手早く 一つ 一つ 繩 の より目 に 挾ん で は 止 木 を 掛け て 居る 様子 を
^
思い 浮べ たり し て 居 た 。
0508
,125,94: 痩せこけ て 、 嘴 許 り 重 そう に 大きく て 鳥 の 中 で は 嫌 な もの の 中 に 入れ て 居る 蕙子 な ので 、 地肌 に ピッタリ 張り 附い た 様 な 重い 羽根 に も 「 烏 の 濡羽 」 など と 云う 美的 な 感じ は 一寸 も 起ら ない で 只 、 死人 と 烏 は つきもの で 、 死ぬ 者 の 近親 に は 如何程 鳴き 立て て も 聞える もの で は ない など と 云う 凄い 様 な 話し 許 り を
^
思い 浮べ て 居 た 。
0508
,449,37: 蕙子 は 此村 の 若者 の 中 で は 何方 か と 云う と 目 に 立つ 程 調っ た 容貌 と 言葉 を 持っ て いる 二 十 三 四 の 恭吉 の 姿 を
^
思い 浮べ ながら 、 単純 な 頭 で 其 を 見 て 種々 に 感じ て 居る お 久美 さん を 不安 に 思い出し て 来 た 。
0508
,764,11: 蕙子 は その 晩 種々 な 厭 な 事 ばっかり
^
思い 浮べ て 涙 を こぼし ながら 長い 事 眠ら れ ない で 居 た 。
0508
,813,59: 誰 も 口 を 利く 者 も 立つ 者 も ない 位 魂 を 奪わ れ た 者 達 は 、 自分 達 を どうして 好い の か 惑う 様 に 互に 顔 を 見 向わ せ て 、 静まり返っ て 心 の 高まる 様 だっ た と 思わ れ て 居 た 前 の 瞬間 を 不思議 に
^
思い 浮べ て 居 た 。
0508
,1356,50: お 久美 さん は 蕙子 が 何 の 屈託 も 無 さ そう に 一 日 中 好き な 物 を 読ん で 好き な 事 を 考え て 、 厭 に なれ ば 響 ける 様 な 声 で 歌 を 歌っ たり し て 居る 様子 を
^
思い 浮べ た 。
0508
,1484,19: お 久美 さん は 滑らか に 薄 赤い つややか さ を 持っ て 居る 恭 の 皮膚 を
^
想い 浮べる と 一 杯 に 黒毛 の 被う て 居る 堅 そう に 醜い 重 三 の 等 は まるで 同じ 人間 で は ある まい と 思わ れる 程 お 久美 さん の 目 に 見 っと も なく 写っ た 。
0509
,15,42: 誰 で も 多く の 人 は その 幼年 時代 の 或 る 一つ の 出来事 に対して 自分 の 持っ た 単純 な 幼い 愛情 を 年 の 立つ まま に 世 の 多く の 出来事 に 遭遇 する 毎 に
^
思い 浮べ て 見る と 、 真に 一色 な もの で は 有り ながら 久遠 の 愛 と 呼び 度 い 様 な なつかしい 慰め られる 愛 を 感じる 事 が 必ず 一つ は 有る で あろ う 事 を 信じる 。
0509
,24,76: 其等 は 彼 特有 の すべて の 表情 を 作っ て 居 た らしく —— 人 の 話 に 依れ ば 確か に 一度 見れ ば 忘れ ない 印象 を 与える そう だっ た が 、 私 に対して は 記憶 の 裡 の 叔父 の 顔 と 今 生き て 居る 或 る 盲目 に 成ろ う として 居る 男 と の 顔 が 混同 し て 、 宙 に 顔 の 細かい 部分 部分 まで
^
思い 浮べる 事 は 非常 に 難 かしい 事 な の で ある 。
0509
,377,22: 私 は 話 に 聞く 彼 の 気性 又は 帰朝 後 一致 さ れ なかっ た すべて の 周囲 の 状態 を
^
思い 浮べる と 、 病院 の 飯 は 不 美味い と 云う の は 極 く 極 く 表面 的 な 理由 で あっ たろ う と 云う 事 に 思い及ぶ の で ある 。
0527
,15,71: 家中 の 者 は 、 万 更 思わ ぬ で は なかっ た けれども 、 こう 明 ら さま に 云い 出さ れる と 、 今更 に はげしい 不安 に おそわ れ て 、 どうぞ そう なり ませ ん 様 に と 思う 傍ら 、 電 の 様 に 避病院 の 黒 馬車 と 、 白い 床 の 中 に 埋まっ て 居る 瘠せ ほうけ た 宮部 を 一様 に
^
思い 浮べ て 居 た 。
0542
,304,28: それ を 見 ながら 私 は 、 彼女 の 日常 の 顔 の 変化 、 皮膚 が 美しく 冴え たり 醜く くすん だり する 変化 を 、 ふと
^
思い 浮べ て 、 それ は 単に 生理 的 変化 に すぎ ない もの だろ う と 妙 な こと を 考え た 。
0557
,431,17: 今井 氏 が 贔屓 に し てる 年増 芸者 の 面影 を 、 志村 は 頭 に
^
思い 浮べ た 。
0568
,357,5: そんな もの を どうして
^
思い 浮べ た の か 、 彼 自身 に も 分ら なかっ た 。
0572
,201,10: —— この 嘗て の 訪問 を 陳 振 東 は
^
思い 浮べ た 。
0572
,474,15: パレス ・ ホテル の 一室 で 、 私 は 丹 永 の こと を
^
思い 浮べ て い た 。
0573
,202,15: と同時に 彼 は 、 魚住 千枝子 の 皮膚 の 緊張 し た 薄 さ を
^
思い 浮べ た 。
0573
,365,6: 彼 は 彼女 の 姿 を
^
思い 浮べ た 。
0591
,452,27: そして 加津美 の 二 階 の 室 で 、 私 は 桃代 の 死 を はっきり 感じ 、 同時に 、 彼女 の 姿 を まざまざ と
^
思い 浮べ た 。
0593
,301,11: 彼 は 火傷 の 時 の こと を ちら と
^
思い 浮べ まし た 。
0597
,673,24: —— そういう 事情 と 関連 し て 、 北村 は 、 側 に 千重子 が いる せい か 、 菅原 洋平 の こと を
^
思い 浮べ た 。
0602
,354,12: 家屋 や 地所 が カヨ の 名 儀 で ある こと さえ
^
思い 浮べ なかっ た 。
0616
,96,25: … … 僕 は きのう ね 、 こんな 落日 を 眺め ながら 、 ふい と 飛騨 の 山 の なか の 或 る 落日 を
^
おもい 浮かべ て い た 。
0616
,109,24: 或 日 など は 、 昔 、 村 の 雑貨 店 で 買っ た 十 銭 の 雑記 帳 の 表紙 の 絵 を
^
おもい 浮べ て い た 。
0616
,115,39: まあ 、 そういう 時代 の かた み の よう な もの だ が 、 —— その 十 銭 の 雑記 帳 の 表紙 の 絵 を 、 僕 は こういう 落日 を 前 に し て 、 しみじみ と
^
思い 浮べ て いる よう な こと も ある し ね 。
0617
,513,14: 長話 の 後 で 鶴見 は また 別 な 事 を 勝手 に
^
想い 浮べ て いる 。
0617
,999,6: その 折 の こと を おおかた
^
思い 浮べ て いる の だろ う 。
0617
,1226,12: 鶴見 は ここ で あの 才気 の 勝っ た 風貌 を
^
思い 浮べる 。
0617
,1601,18: 鶴見 は ここ まで 考え つづけ て いる うち に 、 心 に 一つ の 顔 を
^
思い 浮べ て い た 。
0617
,1709,25: 中央 劇場 の はね た あと で 、 とある 料亭 で 向い 合っ て 、 おこっ たり 、 仲直り し た 昔 の こと を
^
思い 浮べる 。
0617
,1911,5: 鶴見 は その 伝説 を
^
思い 浮べ て いる 。
0617
,2032,19: その 姿 を 、 鶴見 は まざまざ と 、 いつ で あろ う とも 、 眼 の あたり に
^
思い 浮べる こと が 出来る 。
0617
,2781,15: 『 蓬莱 曲 』 を 読む と 、 『 マン フレッド 』 が 自然 に
^
思い 浮べ られる 。
0689
,396,15: 生き神 様 は こう なる もの か と 大巻 先生 は 童貞 の ダライラマ を
^
思い うかべ たり し た ほど だっ た 。
0777
,297,18: 千代 は こう 答え て 、 目 に アリ アリ と 黒 の 見落し た 筋 を
^
思い 浮べ た 。
0839
,130,9: ランニング と 柔道 という 二 ツ を 同時に
^
思い 浮べ て も 羞恥 に 悩む よう に なっ て い た 。
0865
,322,16: 増田 健次 は 、 たまたま ひとり 駐在 所 の 一隅 で 彼 の 風貌 を
^
想い 浮べる 時 、 ふと 、 平沢 事件 の 主人公 の 職業 が 記憶 の 中 に 蘇る 。
0891
,433,5: その 彼 の 表情 を
^
思い 浮べ て みる が いい 。
0893
,579,23: それ のみ か ダーウィン = スペンサー 系 の 進化 論 の 信奉 者 として 、 彼 は おそらく 突然変異 説 など 念頭 に
^
思い 浮べ も し なかっ たろ う 。
0893
,789,7: その 時 の 彼 の 表情 を
^
思い 浮べ て みる が いい 。
0951
,57,44: 太郎 は 保護 室 と いっ て いる 薄暗い 小 部屋 の 板敷 に 坐っ て 、 巣箱 の 穴 の よう な 小さな 窓 から 空 を 見 あげ ながら 、 サイパン の 最後 の 日 の こと を 、 うつらうつら と
^
思い うかべ て い た 。
0956
,770,26: 僕 は 今 、 この よう な 竹林 の 中 で 想 を 練っ た と 云う あの 七 人 の 賢者 達 の こと を
^
想い 浮べ て いる 。
0956
,2757,11: … … ( 翁 は 無限 に 遠く の 世界 を
^
思い 浮べる 心 ) … … おう 、 あれ は いつ の こと じゃっ たろ う ?
0965
,8,43: というのも 国策 パルプ 、 苫小牧 製紙 、 東洋 高圧 、 帝国 製 麻 、 日本 製鋼 、 北海道電力 といった 優良 株 を 、 北海道 に 工場 が ある という 理由 で 、 絶対 に 買わ ない 男 が いる という 話 を とたんに
^
思い 浮べ た から で ある 。
0965
,42,47: 大 碁盤 縞 の 都市 計画 は 、 後年 佐賀 の 乱 の 叛将 と なっ て きょう 首 さ れ た 島 義勇 が 京都 に ならっ て 墨 を ひい た と いわ れる もの だ が 、 札幌 に 住む 人 で 京都 を
^
思い うかべる 人 が どこ に あろ う か 。
0988
,1994,12: 「 … … ヒョッ と 僕 は 、 貴島 の こと を
^
思い 浮べ た ん です 、 その 時 、 そして 、 ああ そう だ と 思い まし た 。
0988
,5457,12: その 瞬間 に 山梨 の 山内 久子 の こと を フッ と
^
思い 浮べ まし た 。
1000
,28,26: 従来 藤原 時 平 と 云う と 、 あの 車曳 の 舞台 に 出る 公卿 悪 の 標本 の よう な 青 隈 の 顔 を
^
想い 浮かべ がち で 、 何となく 奸佞 邪智 な 人物 の よう に 考え られ て 来 た けれども 、 それ は 世人 が 道真 に 同情 する 餘 り そう なっ た ので 、 多分 実際 は それ程 の 悪党 で は なかっ た で あろ う 。
1000
,943,27: 滋 幹 が そう 云う 齢 に なっ て も なお 、 母 の こと が 忘れ られ ず 、 折 に ふれ て は 面影 を
^
想い 浮かべ て なつかし がっ て い た と 云う の に は 、 尤も な 理由 が 存する の で あっ て 、 昔 、 あの 事件 の あっ た 当座 、 五つ 六つ の 幼童 の 頃 に こそ 彼 も 本 院 の 館 へ 出入り する こと を 許さ れ て い た もの ゝ 、 七 八 歳 に なっ た 頃 から は 早く も さま ぐな 浮世 の 掟 に 制せ られ て そう も 行か なく なっ た らしく 、 その後 ずっと 、 母 が 健在 で ある こと は 聞き及び ながら 、 親しく 会う 機会 に 恵まれ ず に い た の で あっ た 。
1013
,474,25: 立派 な 父親 と 、 綺麗 な 娘 たち だけ が 住ん で い て … … なぞ と 取り留め も ない こと を
^
思い うかべ て いる うち に 、 そよそよ し た 風 に 誘わ れ て いつか グッ スリ と 、 眠り込ん で しまい まし た 。
1045
,75,41: エド 時代 の 書物 を 読みあさっ て いる うち に 、 いろいろ の こと が ら について 、 じ ぶん だけ の 考 の よう な もの が 、 ぼんやり し た 形 において で ある が 、 いくら か ずつ
^
思い うかべ られ て 来 た 。
1045
,79,3: その ころ に
^
思い うかべ られ た こと は 、 みな 同じ よう な もの で あり 、 学問 上 の 見解 など と いい 得 られる もの で は なかっ た 。
1083
,20,23: もう 二 十 年 以上 も 前 の こと で ある が 、 あの 時 の 状 景 は 今 でも ありあり と
^
思い 浮べる こと が 出来る 。
1171
,2939,12: 彼 は 眼 を 閉じ て 、 少年 の 風貌 を
^
思い 浮べ た 。
1171
,2948,14: 茶碗 の 焼酎 を ぐっと あおり 、 彼 は 少年 の 顔 を
^
思い 浮べ ながら 呼びかけ た 。
1172
,448,12: 私 は 、 吉良 兵曹 長 の こと を 頭 に
^
思い 浮べ て い た 。
1172
,456,32: 通信 科 の 兵隊 を 集め て の 故 も ない 制裁 の 場 における 、 彼 の 偏執 的 な 挙動 を 、 私 は 瞼 の 裏 に まざまざ と
^
思い 浮べ て い た 。
1172
,750,30: 暗い 海 の 、 果て から 果て まで キラキラ と 光り ながら 、 帯 の よう に くねり 、 そして ゆるやか に 移動 し て 行く 紫色 の 微光 を
^
思い 浮べ た とき 、 私 は 心 が すがすがしく 洗わ れる の を 感じ た 。
1173
,415,28: 南口 の 戦場 から 花田 が 離脱 し た こと を 耳 に し た とき 、 彼 は すぐ あの 目 の 大きな 女 の こと を
^
思い 浮べ た の だ 。
1173
,1455,32: あの 夜 窓 から 覗い た 時 も 此 の 女 は 、 確か に 左手 で 酒 瓶 を 支え て い た と 、 彼 は 頭 の 片隅 に
^
思い 浮べ て い た 。
1174
,1361,10: 栄介 は その 暗 欝 な 病棟 の 光景 は
^
思い 浮べる が 、 竜介 の 死 貌 に 対面 し た 記憶 は ない 。
1174
,4041,24: 栄介 は 広漠 と し た ステップ を 想像 し 、 突如 と し て 眼前 に あらわれる 巨大 な 地 隙 を
^
思い 浮べよ う と し た が 、 やはり うまく 行か なかっ た 。
1177
,1394,20: あの 女 が 」 ふと 、 彼 は 茅ヶ崎 で の 、 安達 の 狡 そう な 微笑 を
^
思い うかべ た 。
疲れ切る
(疲れる.切る)
延べ語数:
82
0002
,440,45: 夜 が 明け て 、 お座敷 の ほう に 、 そっと 足音 を しのば せ て 行っ て 見る と 、 お母さま は 、 もう ちゃんと お 着 換え を すまし て おら れ て 、 そうして 支那 間 の お 椅子 に 、
^
疲れ 切っ た よう に し て 腰かけ て い らし た 。
0020
,42,6: いま は もう この よう に
^
疲れ 切っ て 、 自分 が どこ に いる の やら 、 それ さえ 見当 が つか なく なっ て しまっ た ほど 、 まるで 、 もうろく の 形 です が 、 それでも いま もっ て 忘れ られ ぬ ほのか に 楽しい 思い出 も ある の です 。
0023
,81,3: 寝不足 の
^
疲れ 切っ た 真 蒼 なお 顔 で 、 眼 に は 涙 さえ 浮べ て そう おっしゃる の を 聞い て は 、 私 も それ 以上 なんとも 言え なく なる の でし た 。
0027
,466,61: 自分 も また 、 知らん振り を し て 寝 て おれ ば いい のに 、 いかにも その 娘 が 何 か 自分 に 言っ て もらい たげ の 様子 な ので 、 れい の 受け身 の 奉仕 の 精神 を 発揮 し て 、 実に 一言 も 口 を きき たく ない 気持 な の だ けれども 、 くたくた に
^
疲れ 切っ て いる から だに 、 ウム と 気合い を かけ て 腹這い に なり 、 煙草 を 吸い 、
0027
,603,32: それから 、 女 も 休ん で 、 夜 明けがた 、 女 の 口 から 「 死 」 という 言葉 が はじめて 出 て 、 女 も 人間 として の 営み に
^
疲れ 切っ て い た よう でし た し 、 また 、 自分 も 、 世の中 へ の 恐怖 、 わずらわし さ 、 金 、 れい の 運動 、 女 、 学業 、 考える と 、 とても この 上 こらえ て 生き て 行け そう も なく 、 その ひと の 提案 に 気軽 に 同意 し まし た 。
0041
,66,8: 一つ に は 、 もう すっかり 頭 が
^
疲れ 切っ て い た 。
0071
,1794,7: 全 隊員 は 、 ルナビゥム 運搬 で
^
疲れ 切っ た 身体 を 自ら 叩き はげ まし て 配置 に つき 、 死力 を つくし て 急ぎ 出発 準備 を ととのえ に かかる 。
0071
,2342,33: ちょうど 、 正吉 が 、 その 部屋 へ はいっ た とき は 、 輝かしい 結果 が 出 た 直ぐ あと だっ た ので 、 カン ノ 博士 と スミレ 女史 は 、
^
疲れ 切っ た 顔 に 、 興奮 の 色 を 浮かべ ながら 、 正吉 に この 研究 の 成功 を 話し た 。
0074
,182,1:
^
疲れ 切っ て 自分 の 事務所 に 戻っ た 探偵 袋 猫 々 だっ た 。
0081
,255,13: しかし その間 に は かなり の 距離 が あり 、 そして 身体 は
^
疲れ きっ て い た 。
0081
,1203,3: 玉太郎 は すっかり
^
疲れ きっ て 、 たき火 の そば に 、 し ゅろ の 蓆 を 寝床 に し て 、 ぐっすり と 睡っ て いる の だっ た 。
0084
,1069,3: 彼 は たいへん
^
疲れ 切っ て い た 。
0095
,68,12: 彼 は 沙漠 を 旅行 し た 者 の よう に 、
^
疲れ 切っ て いる 自分 を 発見 し た 。
0095
,1662,2: 彼 は
^
疲れ 切っ て しばらく 寝 た まま 休ん で い た 。
0095
,2220,5: ドレゴ は 、 すっかり
^
疲れ 切っ て 、 夕暮 の 埠頭 に 沖 を 向い て 腰 を 下ろし た 。
0106
,11,23: がさがさ と 音 を たて て 、 やがて 、 一 ぴき の オオカミ の よう な け だ もの が 、 いかにも
^
つかれ きっ た よう なす がた で ひょいと 岩 の 前 に 登っ て 来 まし た 。
0141
,16171,3: 「 だって 、
^
疲れ きっ て いる の が わかっ て いる の に —— 一 人 で やる なんて … … 」
0506
,29,22: 四 五 度 引っ くり 返っ て は 起き なおり 起き なおり し て 居る 内 に 二 人 と も
^
疲れ 切っ て しまっ て ペタッ と 座っ た まんま 今度 は 、 もう 車夫 の 口論 みたい な 悪 体 の 云い 合い が 始まっ た 。
0530
,80,4: 実際 彼女 は
^
疲れ 切っ て 居 た の です 。
0544
,430,9: 体 も 神経 も 精神 も 、 ひどく
^
疲れ きっ てる 感じ だ 。
0558
,168,14: 敷石 の 上 に 蹄鉄 の 火花 を 散らす こと も なく 、 もう
^
疲れ きっ て 頭 を 垂れ 、 眼 を しょんぼり と 開い て 、 こっ とり こっ とり 歩い て ゆく 。
0575
,22,9: 和服 に 草履 の 身 扮 で 、 しかも
^
疲れ きっ た か 弱い 足 で 、 次 の 駅 まで 歩く こと は 到底 望め ませ ん でし た 。
0617
,519,5: 鶴見 は 諦め て 、
^
疲れ 切っ た 体 を 持て余す よう に し て 足 を 引きずっ て い た 。
0617
,2472,12: しかるに 昨年 の 秋 に なっ て 、 転出 先 から
^
疲れ 切っ た 翼 を 休め に もと の 古巣 に 戻っ て 来 て 、 さて 今年 の 夏 に なっ て 見る と 、 裏庭 を 畑 に おこし た その あと の 土 に 、 この 久しく 忘れ て い た とんぼ 草 が 一 面 に はびこり 出し た の を 発見 し た 。
0617
,2600,0:
^
疲れ 切っ て い た 心身 も 急 に 緊張 し て はず みだす 。
0624
,285,3: 伊沢 は
^
疲れ きっ て い た 。
0628
,269,3: 幸吉 は
^
疲れ きっ て かすん だ 耳 に キヨ子 の 声 を きい た 。
0647
,345,32: 私 たち は 、 三 十 分 か 、 長く て 一 時間 ぐらい 対座 し て 、 たった それ だけ で 、 十 年 も 睨みあっ た よう に 、
^
疲れ きっ て い た 。
0685
,231,8: 平作 が ドシャ 降り の 中 を
^
疲れ きっ て わが家 へ 戻る と 、 わが家 の 土間 で は 大 騒動 が もちあがっ て いる 。
0687
,8,8: 百 余 日 にわたる 遠征 に 将兵 は
^
疲れ きっ て い た 。
0695
,211,16: 私 が 夜明け に 行っ て み たら 、 役者 より も 見物人 の 方 が
^
疲れ きっ て い た 。
0706
,108,1:
^
疲れ きっ て い た 私 は 、 酔っ払っ て 、 先 に 寝床 へ もぐっ て 眠っ て しまっ た が 、 弁 吉 は お 魚 女史 を 送っ て 、 防空壕 まで 参観 に 赴い た そう だ 。
0736
,70,0:
^
疲れ きっ た 私 は 、 病人 に 同情 さ れ 、 病人 が 看護 婦 を つれ て き て 、 葡萄糖 や ビタミン の 注射 を 打っ て くれ たり し た が 、 透きとおる よう な 皮膚 を し た 青年 たち と 食事 を し たり し て いる と 、 一 そう この 山々 が なつかしく 、 都会 が うとましく 思わ れる の で あっ た が 、 皮膚 の すきとおる 青年 たち は 一様 に 山々 を 呪い 、 都会 に アコガレ を よせ て い た が 、 その 思い は 、 まことに 激しく 、 目覚ましい もの で あっ た 。
0759
,79,14: 始 電 が うごき だし て 、 新宿 駅 で 別れ た とき 、
^
疲れ きっ て 、 物 を 言う 力 も なかっ た 。
0759
,3347,1: グッタリ
^
疲れ きっ て お 帰り で さ 。
0759
,4538,4: 放 二 は
^
疲れ きっ て い た 。
0759
,5206,3: 放 二 は
^
疲れ きっ て いる 。
0759
,6884,1:
^
疲れ きっ て ウトウト しかける と 、 数 名 の 男 たち が フトン を かかえ て 現れ た 。
0759
,8355,8: 京都 へ つく と 、 記代子 は
^
疲れ きっ て い た ので 、 はやく ね た 。
0759
,8665,4: 駈け 歩い て
^
疲れ きっ た 二 人 は 、 酒 の 酔い が よく まわっ て 、 舌 の スベリ が よかっ た 。
0769
,119,48: 私 から 事 の 次第 を きい て 納得 し 、 狸 の ホコラ まで 案内 し て くれ た が 、 彼 は 自転車 を ひっぱり ながら 急ぎ足 で 突き進む から 、 重い 荷 を 背負っ た 私 は 、 彼 に 足 を 合せる ため に
^
疲れ きっ て しまっ た 。
0771
,670,5: そこ へ 鹿蔵 が
^
疲れ きっ て やってき た 。
0777
,653,15: 明日 は いよいよ 二 十 一 周忌 の 当日 という 夕方 、 甚八 が
^
疲れ きっ て 山 から 戻っ て くる と 、 珍しく 離れ から 使い が き て 、 遊び に こ ない か と いう 。
0779
,608,17: 英信 は 強い 体力 は ない けれども 、 当夜 の 木々 彦 は 精根 つき はて て
^
疲れ きっ た 廃人 だっ た 。
0780
,422,13: 倉 三 は 語り 終っ て 、 酔い も さめ 、 ぐったり
^
疲れ きっ て しまっ た 。
0784
,622,0:
^
疲れ きっ て い た せい で あろ う か 。
0788
,368,2: シン が
^
疲れ きっ てる から 、 また 眠っ た に きまっ て いる さ 」
0792
,724,14: そう こう し て いる ところ へ 、 トオサン と 小夜子 サン が
^
疲れ きっ て 戻っ て き まし た 。
0792
,757,5: 小夜子 サン は 病後 で
^
疲れ きっ て い まし た が 、 これ は また 天下 の 些事 に は 一向に 無 関心 らしく サバ サバ と カゲリ は まったく あり ませ ん でし た 。
0795
,275,0:
^
疲れ きっ た あげく だっ た そう で ある 。
0802
,100,10: 「 アンマ は それ ぐらい 寝 て も 毎日 毎日
^
疲れ きっ てる 商売 よ 」
0807
,350,0:
^
疲れ きっ た 時 の 様子 で ある 。
0841
,227,3: 「 オレ は
^
疲れ きっ て いる の だ 」
0841
,235,2: 人見 は
^
疲れ きっ て 口 も きき たく ない ほど だっ た が 、 毛 里 は 寸刻 の 休み も 与え て くれ なかっ た 。
0842
,1042,34: ヨレヨレ の 国民 服 を き て 、 長 さ 一 尺 足らず 、 幅 四 、 五 寸 の 手垢 で よごれ た ズック の 小さな ボストンバッグ を 手 に もっ て 、
^
疲れ きっ て 現れ た の で ある 。
0842
,1085,10: これから が 一番 むつかしい という 時 に 、 棋士 は
^
疲れ きっ て モーロー と し た 顔 を し ながら 、 盤面 の 勝負 の ほか に 疲労 を 相手 に 悪戦苦闘 し て いる もの だ 。
0842
,1586,13: ところが 、 翌日 京都 で 誰何 を うけ た とき は 、
^
疲れ きっ て トボトボ 歩い て おっ て 、 前日 の 不逞 な 気概 は もう なかっ た らしい 。
0848
,221,16: それ は 旅 の 終り で あっ た し 下痢 も ひどかっ た ので 私 は
^
疲れ きっ て も い た の だ 。
0848
,225,3: それほど 彼ら も
^
疲れ きっ て い た の だ 。
0948
,1309,8: 半年 近く 逃げ まわっ て 、 忠平 が
^
疲れ きっ て いる から 、 すこし 休ま せ て やり たい 。
0956
,3315,14: … … ああ 、 あたし は なぜ だ か だんだん 身 も 心 も
^
疲れ きっ て 行く わ 。
0985
,538,3: … … (
^
疲れ きっ た 様子 で 坐り ながら ) どうぞ 、 ご ゆっくり 。
0985
,2144,0:
^
疲れ 切っ て いる ところ に 、 昂奮 し て 長々 と 喋っ た ので 、 力 が 尽き 果て た の で ある )
0987
,1105,1: (
^
疲れ 切っ た 様子 で 、 くずれる よう に ベンチ に かける )
0987
,1450,43: 男 1 ( 背広 ) 、 男 2 ( 和服 —— ヒトエ ) 、 男 3 ( シャツ に ズボン ) 、 男 4 ( 和服 —— ユカタ ) 、 の 四 人 が 、 ひどい 暑 さ と 倦怠 に グッタリ と
^
疲れ きっ て 、 壁 に 背 を もた せ 、 互いに 押し 合っ た まま 、 ギッシリ と 並ん で 坐っ て いる 。
0988
,5647,1: そして
^
疲れ 切 つて 山梨 へ 戻 つて 行く の です 。
0989
,2750,27: 須永 は 白い シャツ の 胸 や 袖 が ズタズタ に 破れ 、 ズボン の 片方 も 腿 の 所 が 大きく 裂け た 姿 で 、
^
疲れ 切っ て 、 それでも まだ 逃げ出そ う と する よう な 姿勢 で 、 中央 の 支柱 に かじりつい て 立ち 、 ハア ハア 喘い で いる 。
0995
,1173,4: 三 人 と も
^
疲れ きっ て 、 ボン ヤリ 、 動か ない 。
0995
,1559,31: —— 円錐 形 の 光 に 照らし 出さ れ た この 場 の あり さま は 、 近々と 、 異様 に 平静 で 炭坑 内 の 最終 の キリハ で 、
^
つかれ 切っ た 坑夫 の 先山 と 後山 と が 働い て いる よう に も 見える 。
1013
,1506,0:
^
疲れ 切っ た 足 を 引き摺っ て 、 ぼんやり と 私 は 、 その つづら折り の 山道 を 登っ て い まし た が 、 登り詰める と 、 今度 は 山 の 背 を 大分 行っ た ところ で … … こんもり 繁っ た 大きな 木の下 あたり で 、 もう 一つ 、 右手 の 山 を めぐる 小径 に 分れ て いる らしい 様子 です 。
1013
,1565,1:
^
疲れ 切っ て い まし た から ハッキリ と は 覚え ませ ん けれど 、 その 時 は もう 五 時 過ぎ ぐらい で は なかっ た か と 思わ れ ます 。
1013
,1603,2: 私 が
^
疲れ 切っ た 足 を 引き摺っ て 、 この 宿屋 へ 着い た の は 、 夜 も もう 八 時 近く だっ た でしょ う か ?
1065
,150,39: さすが 観衆 も 、 終電 を いそい で 、 広い 会場 は 人影 も まばら に なっ て い た し 、 選 に 落ち た 三 十 人 の ミス たち の 面 に も 、 いじらしく も
^
疲れ きっ た 色 が ただよっ て い た 。
1072
,983,35: 撲ら れ て いる 弟 より も 、 拳 を かため て 、 打擲 し て いる 兄 の ほう が 、 果て は 、 泣き顔 を 皺め 、 ぽろぽろ 涙 を ながし 、
^
疲れ きっ た 血相 と なっ て い た 。
1073
,5262,12: 路傍 の 木蔭 へ 、 流れ 矢 を 避け 、 さも 、
^
疲れ きっ た よう に 、 馬の背 で 吐息 を つい た 。
1078
,151,1: 「
^
疲れ 切っ た 姿 で 、 クルプリ の 棲む 密林 の 方 から 、 さまよい 出 て 来 て 、 部落 に たどりつい た 途端 に 倒れ た 」 という 以外 に は 、 この 男 の こと は 何 も 分ら ない 。
1120
,128,13: 一夜 まんじりと も し ない で 踊り つづけ 暁 方 近く に は
^
疲れ きっ て 舞台 に 俯伏 し た まま 前後 不覚 に 寝入っ て しまっ た 。
1153
,66,47: 和助 さん に うながさ れ 、 夢心地 の 私 は ふろ 敷 包み を だい て 、 てくてく と あと に 従っ た が 『 あれ が 三井 銀行 や 、 ここ が 米 相場 の たつ ところ や 』 と 教え られ て も 、
^
疲れ 切っ た 私 は うなずく こと さえ 忘れ て いる 有様 で ある 。
1153
,262,3: ひどい 労働 で
^
疲れ 切っ て い た 私 は 、 いくぶん 肉体 労働 に は うんざり し て い た 。
1153
,737,0:
^
疲れ 切っ て とぼとぼ 歩く うち 、 出 て き た の は 上野 広小路 の 教会 の 前 で ある 。
1153
,741,12: もう いう こと を きか ぬ ほど 、 私 の 足 は
^
疲れ 切っ て いる 。
1162
,172,2: しかし 、
^
疲れ 切っ た の で あろ う 。
遣り出す
(遣る.出す)
延べ語数:
82
0004
,186,29: 何せ どうも 、 気 が 弱く て だらし ない 癖 に 、 相当 虚栄 心 も 強く て 、 ひと に おだて られる と わくわく し て 何 を
^
やり 出す か わかっ た もん じゃ ない 男 な の だ から 。
0053
,1069,34: —— それ も そう だ な 、 じゃ 、 一 ぺん やっ て みよ う か な 、 っていう 訳 で 、 この 店 の ボーイ に なっ た という ん だ が 、
^
やり 出し て みる と 案外 働く こと が 面白い ので 、 ああ し て 一生懸命 一 日 も 休ま ず 働い てる ん だ よ 。
0054
,1038,7: という 意味 の 手真似 を 、
^
やり 出し た 。
0082
,2224,10: 「 戸山 君 が 、 あんまり むちゃ な こと を
^
やり だす から 、 こんな こと に なる ん だ よ 」
0082
,2298,10: 「 それで X 号 は 、 これから どんな こと を
^
やり だそ う という の です 」
0082
,2591,56: 彼 は 、 自分 の 体 が はずかしい ので 、 役所 に も 出 ず 、 自分 の 家 へ ひきこもっ た きり だっ た が 、 何 度 もと の からだ に かえし て くれ と たのん で も 一向に らち が あか ず 、 その うち に 博士 が ふしぎ な こと ばかり
^
やり だし た ので 、 いよいよ 博士 の 正体 に 恐ろしい 疑い を いだき 、 一 人 の 機械 人間 を ばらばら に 分解 し て 、 その 中 の 機械 を とりだし 、 自分 が その 中 に は いっ て 、 機械 人間 の よう に 見せかけ 、 この 研究所 の 中 へ はいりこん で 、 内部 の 様子 を さぐっ て い た の で ある 。
0082
,2907,3: どんな こと を
^
やり だす か 知れ ない 、 と 人々 は 考え た の で ある 。
0098
,2274,14: 本家 の 参 右 衛門 の 家 で は 、 夕暮 から 餅搗き を
^
やり 出し た 。
0141
,9349,3: 奇想天外 を 実際
^
やり だす ん だ から 恐縮 し ちまう 。
0144
,266,9: アクリーナ 祖母 さん は 、 再び レース 編 を
^
やり 出し た 。
0315
,7,13: こんな 場合 に つかわ れ た 便乗 は 、 その ころ は
^
やり 出し た 便乗 という ことば の 、 最も 正統 な 、 また 最も 素朴 な 使い かた で あっ た 。
0506
,251,32: しばらく する と 、 端唄 や 都々逸 らしい もの を 唄い 出し て 、 それ も 一 人 や 二 人 なら まだしも 、 その 十 人 位 が 一時 に
^
やり 出す の だ から 聾 に なり そう に なる 。
0538
,154,20: あんた の 御 亭主 が 支那 貿易 に 目 を つけ 、 三井 や 三菱 に 先達 って 取引 を
^
やり 出し た の は 確か に 先見 の 明 だ と 私 は 感心 し てる ん です が ね 。
0580
,385,6: 「 波多野 さん は 何 を
^
やり だす か 分り ませ ん よ 。
0612
,1501,24: 世界中 の 戦争 孤児 が 一つ に まとまり 、 明日 の 世界 を 明るく する ため に 立ち上がっ たら 、 どんなに 素晴らしい こと を
^
やり 出す だろ う ?
0612
,2955,7: まして 今 ごろ から 原子 医学 を
^
やり 出す よう で は 、 まるで 昨日 の マラソン レース に 今日 スタート する よう な もの で は ない か な ?
0619
,335,6: その 時 も マメ マメ しく
^
やり だし た ので 、 私 は おかしく て 仕方 が ない 。
0621
,399,2: 何 を
^
やり だす か 分り ませ ん 。
0633
,101,31: 地 に ぬかずく 、 という よう な こと が 、 つまり は 、 戦争 の 性格 で 、 人間 が 右手 を あげ たり 、 国民 儀礼 みたい な 狐憑き を
^
やり だし たら 、 ナチス で も 日本 で も 、 もう 戦争 は 近づい た と 思え ば 間違い ない 。
0653
,21,52: キザ の 見本 だ と いう ので 漫文 漫画 に 諷刺 さ れ 世間 の 笑いもの に なっ て いる から 、 自粛 する か と 思う と そう じゃ ない 、 伯爵 夫人 で も 重役 夫人 で も ない 熊 さん 八 さん の オカミサン が 、 とたんに ザアマス を
^
やり だし て 、 人 に 笑わ れ て 得々 と し て いる 。
0653
,77,11: 八 ッ つ ぁん の 女房 が とたんに ザアマス と
^
やり だし た 裏 に は 、 それ に 相応 し た 心理 上 の 生活 が あっ て の せい だ 。
0672
,395,68: 私 は すべて 予約 さ れ た こと に は 義務 的 な こと しか でき ず 私 の 方 から 打ちこむ こと が でき ない タチ で あっ た が 、 思いがけない 窓 が ひらか れ 気持 が にわかに 引き こま れる と 、 モウロウ たる 常に 似合わ ず 人 を せきたて 有無 を いわさ ず 引き 廻す よう な 変 に 打ちこん だ こと を
^
やり だす 。
0672
,477,29: 田代 さん は ノブ子 さん が 好き で 、 一 杯 のみ 屋 の マダム は 実は 口実 で 、 てい よく 二 号 に と 考え て
^
やり だし た こと で あっ た が 、 ノブ子 さん も 田代 さん が 好き で 表向き は 誰 の 目 に も 旦那 と 二 号 の よう に 見える が 、 からだ を 許し た こと は ない 。
0672
,882,29: もう こらえ性 が なく て 、 横 に なる と 眠る から 、 起き て 坐っ て 私 の 顔 を 見 て いる けれども 、 やがて 、 コクリコクリ
^
やり だす 。
0672
,899,5: 彼 は 再び コクリコクリ
^
やり だす 。
0672
,917,3: そして また コクリコクリ
^
やり だす 。
0676
,73,42: 母親 は 内気 で 水商売 の 女 と は 思は れ ぬ ぐらゐ 気 立 の 良 さ 、 人 の 善 さ を 失は ず に ゐる 女 だ が 、 え ゝ マヽヨ と 肚 を きめる と 何 を
^
やり だす か 分ら ない ヤケクソ の 魂 を かくして ゐ た 。
0683
,194,6: と 例 の 如く に
^
やり だし た から 、 あまり 関心 を もた なかっ た 花見 客 も ドッ と 笑っ て 、 意外 に 大きな 人だかり に なっ て くれ た の は 有り がたい が 、 いずれ も 酒 が はいっ て いる から 、 ヤジ の うるさい こと 。
0686
,400,17: この ラジオ は アケミ の 記憶 に よれ ば 神田 が 唐 手 の 型 を
^
やり だす 時 に スイッチ を ひねっ た もの で 、 文 作 の 記憶 によって も 、 彼 が 到着 し た 時 から 立ち去る 時 まで 鳴り つづい て い た よう に 思わ れる の で ある 。
0688
,201,10: 四 合 ビン を 手 ジャク で グビリ く
^
やり だし た が 、 なんとなく ヤケ 酒 の 切な さ だ 。
0695
,238,25: この ギオン 祭 は 今 から 二 百 四 、 五 十 年 前 に 京都 の ギオン 祭 を まね て 盛大 に
^
やり だし た もの らしい 。
0698
,118,7: 彼女 が 予想 外 の こと を
^
やり だし た から 、 処置 に 窮 し た の で ある 。
0702
,10,13: 中平 は 畑 は いくら も 持た ない が リンゴ 園 を
^
やり だし て から 部落 一 番 の 金持 に なっ た 。
0714
,43,16: その 日 は 睡眠 不足 で 、 対局 中 、 時々 コックリ 、 コックリ 、
^
やり だし 、 ツ と 立っ て 、 三 四 分 し て 、 目 を ハッキリ さ せ て 戻っ て き た が 、 たぶん 顔 を 洗っ て き た の だろ う と 思う 。
0726
,14,24: 小林 秀雄 は 十 何 年 か の 間 ドストエフスキー について 殆ど あらゆる 文献 を しらべ 、 今 は 又 ゴッホ 研究 を
^
やり だし て いる の で ある が 、 はからずも 、 ドストエフスキー と ゴッホ の 発病 時 の 表現 に 、 いちじるしい 類似 の ある こと を 見出し た 由 で あっ た 。
0727
,38,10: すると 、 三塁 と 左翼 が ポロポロ と 失策 を
^
やり だす 。
0732
,3016,4: 疲れ 果て 、 コックリ
^
やり だす と 、 頭上 から 冷水 を あびせる 。
0732
,3261,11: 彼ら は 時 を 得 たり と 存分 に ハデ に
^
やり だし た から で ある 。
0735
,324,21: 簡単 に 師匠 について 出来る の は 語学 で ある から 、 フランス語 、 ラテン語 、 サンスクリット 等々 、 大いに 手広く
^
やり だし た 。
0743
,157,20: ところが この 先生 、 山 と つま れ た 凄い 御馳走 に は 目 も くれ ず 、 ハンスト を
^
やり だし た の で ある 。
0744
,126,43: 私 が 中学生 の ころ は 浅草 が ひどかっ た が 、 震災 後 、 親分 連 が 自粛 し て 、 浅草 の 浄化 運動 という よう な もの を 自発 的 に 、 又 、 警察 と 協力 的 に
^
やり だし た ので 、 私 が 東京 の 盛り場 を ノンダクレ て まわる 頃 に は 、 浅草 は 安全 な 飲み 場 の 一つ で あっ た 。
0745
,203,11: あんた の 力 は 、 それだけ です かい 」 など と
^
やり だし た が 、 六 尺 三 十 貫 の 本職 の 相撲取 だ から 、 廃業 し て 飲ん だ くれ て い た って 、 なんとか 組 の なんとか 氏 が 全力 を つくし て も 、 ハエ が とまっ た よう な もの だ 。
0746
,181,3: ストリップ を
^
やり だし たら 、 にわかに 客 が ふえ た 。
0757
,152,13: その ニラ ミ を きかせ て 、 フリー の 女 スカウト を
^
やり だし た の だ 。
0759
,606,28: 同じ ころ 、 良人 の 青木 は 書斎 を で て 事業 に のりだし 、 鉱山 開発 だの 、 当時 流行 の 出版 だ の と 手広く
^
やり だし 、 出版 の こと で は 時々 長平 を 京都 まで 訪ね て い た 。
0772
,78,15: 金次 と 正平 は すでに 顧客 まわり の ベテラン で 、 ちかごろ は 彦太郎 も
^
やり だし た 。
0804
,0,11: 敵 は 中小 都市 の 予告 爆撃 という もの を
^
やり だし た が 、 これ は つまり 予告 殺人 事件 と 同じ 性質 の もの だ と 思わ れる 。
0805
,2,37: 私 は その 頃 「 現代 文学 」 という 集り の 同人 で あっ た が 、 この 同人 の 中 で 探偵 小説 の 愛好 者 が 集っ て 、 犯人 の 当 てっ こ を
^
やり だし た 。
0814
,100,0:
^
やり だす と 好き な の だ が 、 立つ の が オックウ だっ たり 、 着物 を ぬぐ の が イヤ だっ たり し て 、 なかなか 入れ ない 。
0814
,102,7: その くせ 何 か ツマラヌ こと を
^
やり だす と 今度 は それ に かかり きる という 妙 な こと に なっ て しまう 。
0835
,231,23: 横丁 の 勝手口 と ちがっ て 喧嘩 を やる に は 申し分 の ない フィールド が あっ て ワン ワン 、 ウー ウー
^
やり だせ ば 先頭 に 立っ て まちがわ ず に 走っ て い た 二 匹 か 三 匹 の 感心 な 犬 も 、 サテハ 敵 ニ 計 ラレタリ 、 我 オロカニモ 先頭 ニ 走 ッテオクレヲトリシカ 、 一大事 、 と コウベ を めぐらし て 、 競走 の 方 を 忘れ て フィールド の 喧嘩 の 一団 へ フンゼン な ぐりこみをかけるに 極 っ た もの な の で ある 。
0842
,1022,17: そして いつも の デン で いきなり マンマク を 張っ て 一家 を 占領 し ドンチャカピーピー お祈り を
^
やり だし た から 、 怒っ た の は 宿主 だ 。
0842
,1080,27: 戻っ て き た とき は 、 いかにも 目 が パッ チリ し た よう だ が 、 坐る と まもなく 、 また コックリコックリ 自然 に
^
やり だし て しまう 。
0842
,2402,0:
^
やり だし て から 三 ヶ月 ちょっと の ゴルフ で 、 今 まで は もっぱら 屋内 練習 場 で カンバス に 叩きつけ て 稽古 し て い た ゴルフ で ある 。
0851
,285,9: 呆れる ばかり 一徹 で 強情 で あっ た )
^
やり だす の だ が 、 白痴 の 方 は 案 に 相違 、 いつも 負け て しまう 。
0851
,289,13: その くせ 懲り ず に 、 翌日 に なる と 必ず せせら笑っ て
^
やり だす ので 、 負け て 悄然 今日 だけ は 土蔵 へ 入れ ず に 許し て くれ 、 へい つくばっ て 平 あやまり に あやまる あと で せせら笑っ て 、 本当は 負ける 筈 が ない の だ と 呟い て 、 首 を 傾け て 考え こん で いる 。
0852
,143,24: 私 と 男 二 人 だけ で 外 に 客 の ない 時 は 、 今晩 泊めろ 、 泊め て やら ない 、 ネチネチ
^
やり だし 、 男 が 暴力 的 に なる と 女 が 一 そう 暴力 的 に バカ ヤロー 行っ て くれ 、 水 を ひっかける 、 と 言い も 終ら ず 皿 一 杯 の 水 を ひっかけ 、 この ヤロー 、 男 が いきなり 女 の 横 ッ 面 を ひっぱたく 、 女 が 下 の くぐり を あけ て 這いだし て き て 武者 ぶり つき 椅子 を ふり あげ て 力まかせ に 男 に 投げつける の だ 。
0857
,64,9: 生き て いる 人間 など は 何 を
^
やり だす やら 解っ た ため しがなく 鑑賞 に も 観察 に も 堪え ない 、 という 小林 は 、 だから 死人 の 国 、 歴史 という もの を 信用 し 、 「 歴史 の 必然 」 など という こと を 仰 有る 。
0857
,79,7: 生き てる 奴 は 何 を
^
やり だす か 分ら ん と 仰 有る 。
0857
,105,5: 人間 は 何 を
^
やり だす か 分ら ん から 、 文学 が ある の じゃ ない か 。
0861
,88,10: 彼 が ケンカ の 修業 を 本格 的 に
^
やり だし た の は 、 これから で ある 。
0892
,18,5: それで 、 たまに 飜訳 を
^
やり だし て も 、 一 晩 徹夜 し て 三 枚 な ん ていう 酷い こと に も なり がち だ 。
0947
,319,11: と 、 上着 を ぬい で 、 じ ぶん で
^
やり だし た 。
0947
,753,41: カメラ を 持っ た お上りさん の 青年 たち は 、 モデル を つかっ て 写真 を 撮っ て いる 外国 人 を 、 ふしぎ そう に 見 て いる が 、 まもなく 了解 し て 、 じ ぶん たち も
^
やり だす 。
0947
,2310,16: 芳夫 は 胸 を 反らす と 、 検事 の 論告 の よう な 調子 で
^
やり だし た 。
0947
,3397,30: 「 君 は 、 貧乏 する だろ う という 感じ だけ で 参っ て しまう よう な 、 弱い ひと で 、 せっぱつまる と 、 め ちゃ な こと を
^
やり だす ん だ が 、 その たび に 迷惑 を こうむる の は 、 君 の 古い 友だち や 知己 な ん だ … … あまり 貧乏 に し て おく の は よく ない から 、 君 の まわり の ひと たち を 保護 する 意味 で 、 今日 まで 君 の 生活 を 見 て き た … … うちあけ た ところ は 、 そう だっ た ん だ 」
0947
,3633,24: 「 途方 も ない こと を いう の は 、 やめ て ちょうだい … … それ で なく とも 、 バカ な こと を
^
やり だし そう で 困っ て いる ん だ から 」
0949
,3,55: いきなり 蒲団 の 裾 を まくっ て 足 の 浮腫 を しらべ 、 首 を かしげ ながら なにか ぶつぶつ いっ て い た が 、 その うち に 厨 へ 行っ て 、 昨日 飲み のこし た 一升瓶 を さげ て くる と 、 枕元 へ あぐら を かき 、 調子 を つけ て ぐいぐい
^
やり だし た 。
0951
,95,17: 太郎 が 膝 を 折っ て 坐る と 、 ヨハネ は いつも の 調子 で ネチネチ と
^
やり だし た 。
0952
,211,63: いままで 好き やっ た 着物 の 色目 や 柄 が 、 急 に 見る の ん も 嫌 ァ 思う よう に なっ たり 、 口 の 端 に も 寄せ られ なん だ 食べ もん が 、 むしょうに 慾 し ィ に なっ たり 、 顔つき や 声 まで 変っ て しも て 、 べつ な 人間 の よう な こと を
^
やり だし ます ねん わ 。
0953
,291,15: この まま 放っ て おく と 、 いずれ 姉 と おなじ よう な こと を
^
やり だす に ちがい ない 。
0956
,62,8: どこ か 一 ヶ所 で いい 加減 に
^
やり 出す と 、 あっち の 寺 で も こっち の 寺 で も みんな 思い出し た よう に 、 ただ 無定見 に 真似 を し て 鐘 を 鳴らし 始める だけ です 。
0956
,2006,21: … … それ に 、 第 一 、 今度 の こと は もともと あいつ が ひとり で 勝手 に 決め て
^
やり 出し た こと な の さ 。
0956
,2008,26: … … 僕 あ 、 あの 頃 は な よ たけ が 好き だっ た から 、 誘わ れる まま に ひきずら れ て 一緒 に
^
やり 出し た けれど 、 … … だけど 、 あいつ は 今 で は 僕 の 恋 まで も 横取り し て しまっ た ん だ 。
0988
,165,21: 綿貫 ルリ は 室 に 入 つて 來 る なり 、 坐り も し ない 内 から ベラ ベラ と
^
やり だし た 。
0988
,1770,66: 三 四 日 たつ て 、 私 を 訪ね て 來 た 佐々 兼武 が 、 室 に 通 つて 坐 つ た か と 思う と 、 例 の 人 を いくら か 嘲弄 する よう な 調子 と 人 に 取り入る よう な 愛嬌 の ある 調子 と を 突き まぜ た 話し方 で 、 時々 舌なめずり を し ながら 、 ペラペラ と
^
やり 出し た 。
1001
,36,22: その 中 、 件 の 女 が 、 つかつか と 切符 売場 の 口 に い つ て 、 何 か ごそごそ
^
やり だし た 。
1013
,1966,76: ですから 最初 は 、 米 の ほか に ライ麦 の 麺 麭 を 拵える ため の 裸麦 とか 、 メリケン粉 用 の 小麦 … … 大麦 … … 野菜 も キャベツ 、 セロリー なぞ を 作っ た で がす が 、 それ が 戦争 で ホテル が 駄目 に なっ て から は 、 大急ぎ で 水田 に 切り換え て 、 野菜 も ここいら の 百姓 と 同じ よう な もの を 、 何 でも
^
やり 出し た で がす 。
1014
,39,7: ゴロゴロ と 遠く の 方 で
^
やり 出す と 、 大丈夫 だ ヨ 、 大丈夫 だ ヨ 、 お父さん !
1073
,4947,15: おまえ は また 、 羽鳥 の 叔父 や 貞 盛 など が 、 何 か
^
やり 出し て 来 やし ない か —— と それ を 心配 し て いる の だ な 」
1075
,375,18: 江戸 で は もう 二 百 年 近く も 前 から 天 愚 孔 平 という 人 が
^
やり 出し て 、 千社札 という こと が はじまっ た 。
1167
,172,11: それ の つぎ に 十 竹 斎 箋譜 の 翻刻 を
^
やり 出し 、 第 二 集 を 印刷 中 に 死ん だ の です 。
辿り付く
(辿る.付く)
延べ語数:
80
0034
,279,36: その 弁当 で いくらか 力 が つい た ので 、 また トボトボ と 歩い て 、 静岡 まで 来 まし た が 、 ふらふら に なり ながら 、 まず 探し た の は 交番 、 やっと
^
辿り つい て 豊橋 で 弁当 を 盗ん だ こと を 自首 し まし た 。
0036
,12,18: 武田 さん 自身 言っ て い た よう に 「 リアリズム の 果て の 象徴 の 門 に
^
辿り つい た 」 の が 、 これら の 一見 私小説 風 の 淡い 味 の 短篇 で は なかっ た か 。
0048
,72,34: が 、 武田 さん は 「 日本 三文 オペラ 」 から 「 銀座 八丁 」 の リアリズム を 通っ て 、 遂に 「 雪 の 話 」 一 巻 の 象徴 の 門 に
^
辿り つい た 。
0051
,40,6: しかし 、 この 人 たち の
^
辿り つい た 道 から 出発 し て 、 第 二 の 藤村 、 第 二 の 秋声 、 第 二 の 志賀 直哉 を 作る こと は 、 もはや 今日 無 必要 な 努力 で あり ます 。
0059
,566,13: 十二月 二 十 五 日 の 夜 、 やっと 大阪 駅 まで
^
辿り つい た が 、 さて これから どこ へ 行け ば 良い の か 、 その 当て も ない 。
0087
,164,28: その 時刻 は 、 多分 午前 二 時 頃 だ と 思う と 述べ て い ます が 、 当時 泥酔 し て い て 、 家 に
^
辿り つく と 、 そのまま 二 階 の 寝室 に 入っ て 今朝 まで ぐっすり 睡 込ん で しまっ た よう です 。
0095
,252,6: それでも 両人 が 現場 に
^
辿り つく まで に は 、 かなり の 時間 が かかっ た 。
0141
,1698,13: 伸子 は 、 用心 ぶ かく その 暗い 階段 を 三 階 まで
^
辿り つい た 。
0142
,123,51: 十月 十 四 日 、 十 二 年 ぶり に 東京 の 街 を ひとり で 歩く こと に なっ た 重吉 は 、 一 面 の 焼 原 で 迷い 、 ひろ子 が 住ん で いる 弟 の 家 の ぐるり を 二 時間 も 迷っ て やっと 玄関 に
^
辿り つい た 。
0220
,69,37: さて 、 わたし という 一 人 の 作家 が 、 ここ に 書い て 来 た あれ や これ や の 思い に かられ て 、 延々 たる 長篇 の 、 辛うじて その 中途 へ まで
^
辿り つい た とき 、 二つ の 肩 は ずっしり と し た 明日 から の 仕事 の 重 さ を 感じ て いる ばかり で ある の は 、 当然 で は ない だろ う か 。
0378
,136,35: うし ろ を 見る の も こわく 、 しかし 見 ない と なお こわく て 、 ちょいちょい ふりかえり ながら 逃げ て 、 もう つかまっ て いる 弟 や 大人 の 女 の いる ところ まで
^
辿り つい た 。
0509
,130,26: どんな 工合 に し て それ を 持っ て 行っ た か 覚え ない が 、 とにかく どうにか 斯 うに か し て 病室 に
^
たどり 付い て 、 母 に 教え られ て ある 通り 猫 の 様 に カタリ と も 云わ せ ず に 戸 を あけ て 入る と 、 叔父 は 薄目 を し て 、
0539
,13,6: 男 —— ああ 、 ようやく
^
辿り つい た 。
0540
,440,4: 火口 の 縁 に
^
辿り つく と 、 硫黄 の 匂い と 大きな 轟き と に 包ま れる 。
0571
,10,59: バス で 、 畑中 の 道 を 走り 、 峠 を 越し て 、 片品川 の 岸 に 出 で 、 川 を 遡り 、 鎌田 町 から 右 へ 切れ て 、 渓流 ぞい に 進み 、 白根 温泉 を 過ぎ て から は もう 人家 は なく 、 山道 を 上り 上っ て 、 丸沼 湖畔 に
^
辿り つき 、 その 東側 を 廻っ て 行く と 、 北岸 に 温泉 ホテル が ある 。
0579
,278,32: 警防団 員 として 警戒 に 当っ て い た 増 二 郎 は 、 もう 警戒 どころ で は なく 、 火 の トンネル の 中 を くぐっ て 、 自家 に
^
辿り つく と 、 その 辺 に は 人影 も ない 。
0579
,291,9: そして 二 人 は 焼け 残っ てる 寺 に
^
辿り つき 、 雪子 の 死体 の そば で 一 日 を 過し た 。
0600
,158,14: 仔猫 は 下駄 の あたり から 、 女 の 足 先 の 方 まで
^
辿り つき 、 また 暫く 嗅ぎ まわり 、 それから 草 の 中 に ぐったり 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0618
,773,2: あそこ まで
^
辿り つい て ちょ ッ と 拝ん で い た と 思う と 、 にわかに 立ち上っ て キリキリ舞い を はじめ た の よ 。
0621
,76,5: そして わが家 の 前 へ
^
辿り つい た とき に は 目 も くらみ 耳 も なり 嗄れ 声 の ひと きれ を ふりしぼる 力 も あり ませ ん 。
0624
,29,60: なぜなら 、 路地 の どん底 に 辿り つき この 家 の 門 を くぐっ て 見廻す けれども 戸口 という もの が ない から で 、 見渡す 限り 格子 の はまっ た 窓 ばかり 、 この 家 の 玄関 は 門 と 正反対 の 裏側 に あっ て 、 要するに いっぺん グルリ と 建物 を 廻っ た 上 で ない と
^
辿り つく こと が でき ない 。
0664
,82,28: つまり 猪 八 戒 と 子 路 の 合 ひ の 子 な ので 、 猪 八 戒 の 勢力 範囲 が 旺勢 だ から 、 天竺 へ
^
辿り つか ず に 、 あつ ちの 女の子 に 目尻 を 下げ 、 こ つ ちの 女の子 の 手 を 握り 、 あべこべ に 縛りあげ られ て 、 助け て くれ 、 と 泣い て ばかり ゐる 。
0664
,96,8: 猪 八 戒 は ともかく 天竺 へ
^
辿り つい て 法名 だ か 何だか 貰 つ た けれども 、 私 が どこ へ 辿り つく か 、 危 いも の だ 。
0664
,96,24: 猪 八 戒 は ともかく 天竺 へ 辿り つい て 法名 だ か 何だか 貰 つ た けれども 、 私 が どこ へ
^
辿り つく か 、 危 いも の だ 。
0674
,16,15: 散々 に 殴り 、 血 に まみれ 、 喘ぎ ながら 小左衛門 の 牛 小屋 に
^
辿り つく と 、 へたばる やう に もぐりこん で 藁 を か ぶつ て 寝 て し まつ た 。
0674
,100,28: その とき 飄然 訪れ た の が 金鍔 次 兵衛 で 、 彼 は 江戸 から 逃げ 戻 つ て 、 長崎 の 二 官 の 店 へ
^
辿り つい た ところ で あつ た 。
0676
,342,4: 夜汽車 に 喘い で
^
辿り つい た 白髪 頭 の 腰 の 曲 つた 老婆 の 姿 を なんで 見 なけれ ば なら ない の か 。
0688
,101,2: ここ へ
^
辿り つい て から は 、 思わ ぬ こと の 連続 だ 。
0699
,336,5: そこ へ 十 郎 が
^
辿り つい て 、 弟 を 一同 に ひき 合せ 、 勘当 の 事情 を 説明 し て 援助 を たのん だ 。
0728
,62,62: その とき は 、 附き 添い も 女房 も 外出 し て 、 私 一 人 で あっ た が 、 特別 私 と レンラク の あっ た 人物 の ほか は 、 精神 病院 の 錠 を 下し た 関所 を 越え 、 又 、 看護 婦 の 認可 という 関門 を 越え て 、 私 の 病室 を つきとめ て
^
辿り つく という こと は 不可能 な の で ある 。
0735
,383,18: 夕 凪ぎ に なる と ヨット も 動か なく なり 、 ナメクジ の 海上 歩行 で 辛くも
^
辿り つく 勇士 も ある し 、 商船 学校 の 豪傑 は 宇佐美 の 奥 へ 白帆 の 姿 が 消え去る ほど 流さ れ て 、 救助 艇 が で た 始末 で ある 。
0736
,98,9: その 夕方 の 六 時 、 京都 へ
^
辿り つい た 時 、 私 は まったく 病人 で あり 、 発熱 し て 、 旅館 に 病臥 し て しまっ た 。
0741
,64,50: 私 は 先日 、 今日 出海 の 「 私 は 比島 の 浮浪 者 だっ た 」 を 読ん で 、 彼 の なめ た 辛酸 の 大き さ に 痛ましい 思い を さ せ られ た が 、 彼 が ようやく 比島 を 脱出 し て 台湾 へ
^
辿り つき 、 新聞 記者 団 に 比島 敗戦 の 惨状 を 告げ たら 、 敗戦 思想 だ と 云っ て ブン 殴ら れ た そう で ある 。
0743
,51,9: 稚児 の 屍体 は 海 へ 流れ て 、
^
辿り つい た の が 富戸 の 断崖 の 海岸 だ 。
0748
,114,42: この 最初 の 国際 競泳 は 、 なんとか 玉川 という 遥か 郊外 で 行わ れ 、 終点 で 電車 を 降り て 、 多摩川 ぞい の 畑 の 中 を トボトボ 歩い て 遊園 地 の 五 十 米 プール に
^
辿り つく 。
0757
,568,7: 細い 道 へ まがり こん で 、
^
辿り つい た の が 、 山崎 の 里 。
0759
,2329,7: そして 放 二 の 社 へ
^
辿り つい た とき に は 、 晴れ晴れ と し た 自分 を 見出す こと が でき た 。
0759
,6918,8: 夜中 に 、 青木 の 宿 へ
^
辿り つい た 。
0759
,7017,11: 彼 は 京都 の 長平 の 閑居 へ 早朝 に
^
辿り つく と 、 まるで わが家 の よう に 落ちつき はらっ て 、
0759
,8697,27: 子供 の 私 は 、 不平 家 で 、 ねたみ 強く て 、 いつも 人 に たてつい て い まし た が 、 この 町 へ
^
辿り つい て 野良猫 生活 を はじめて から は 、 人 が 変っ た よう に 素直 でし た 。
0769
,36,14: 非常 に クモ の 多い ところ で 、 クモの巣 を 踏みきっ て 谷川 に
^
辿り つき 、 水 を くん で 戻っ て くる と 、 もう クモの巣 が 修繕 さ れ て 、 往復 とも に クモの巣 の 海 を 渡っ て いる よう な もの で あっ た 。
0769
,183,28: そして 、 勇 を ふる ッ て 岩 と 岩 の 中 から 身 を 起し 、 ついに 、 とっぷり 暮れよ う と する 寸前 に 山小屋 へ
^
辿り つく こと が でき た の で ある 。
0773
,529,15: ふとっ て いる から 心臓 の 働き が まことに 不充分 で 、 カケコミ 教 へ
^
辿り つい た 時 に は 顔面 蒼白 、 全身 強直 し て ヒキ ツケ を 起し そう で ある 。
0776
,171,15: その お蔭 で 波瀾 も なく 、 昇 龍 丸 は 目的 の 海 に
^
辿り つい た の で ある 。
0785
,123,56: それら の 家 は いずれ も 山 キ と ジッコン の ところ で ある から 、 まア お 茶菓子 で も お あがり と カマチ に 腰かけ たり 、 女中 部屋 へ 引きあげ られ たり 、 茶菓 を いただき 、 お返し の 半紙 など 受けとっ て 、 順ぐり に 五 軒 を すまし て 向島 に
^
辿り つい た もの だ 。
0787
,480,18: 曲りくねっ た 山 の 小径 を 三 時間 ほど も 歩い て 、 ようやく オーカミイナリ の 本拠 に
^
辿り つい た 。
0808
,336,41: 庄屋 が 大 そう 苦心 し て いる ところ へ 、 ちょうど いい アンバイ に 、 たそがれ た ころ 、 遠乗り の 家老 が 山道 に 行き なやみ 、 一 人 の 侍 を したがえ て 庄屋 の ところ へ
^
辿り つい た 。
0818
,114,18: 万里 の 海 を へだて た 外国 が 、 日本 へ 千 人 の 兵隊 を 無事 に
^
辿り つか せる だけ でも 容易 で ない のに 、 侵略 など という こと を 当時 として は 当面 の 大事 として 考える 必要 は なかっ たろ う ね 。
0824
,238,13: 私 が フラフラ 状態 で 秋田 市 へ つき 、 旅館 に
^
辿り つい た とき 、 いきなり 秋田 の 新聞 記者 が 訪ね て き た 。
0825
,274,5: ようやく コマ 神社 に
^
辿り つく 。
0825
,402,28: さて さて 当代 の 武蔵野 少女 は 風流 で ある と 感 に 堪え て 、 やがて 我々 のみ 遠く おくれ 道 に 迷い ようやく コマ 神社 に
^
辿り つく 仕儀 と 相成っ た が 、 彼女ら も 特に 風流 女学生 で は なかっ た の で ある 。
0833
,218,20: その 日 は あきらめ た が 、 泥酔 し て 出かける と 、 きわめて 自然 に ちゃんと その 店 へ
^
辿り つく の で ある 。
0833
,221,4: 酔え ば 自然 に
^
辿り つく 。
0833
,225,18: ある 時間 の 記憶 を 失っ たり 、 酩酊 という モー ロー 状態 に なら なけれ ば
^
辿り つく こと が でき なかっ たり 、 精神病 の 状態 と 同じ よう な こと を 我々 の 日常 に 経験 する の は 決して 珍しい こと で は ない ね 。
0845
,453,5: なかば 茫然 と ここ へ
^
辿り つい て しまっ た の で ある 。
0849
,77,8: そして 私 が この 旅 の 終り に
^
辿り つい た 渡り鳥 の 本拠 は 意外 きわまる もの で あっ た が 、 旅 の 順序 に したがっ て 、 まず 富山 の 薬 から 語り はじめる こと に しよ う 。
0849
,401,10: 称名寺 という の は 慶長 初年 に 能登 から
^
辿り つい た 坊さん の 開い た 寺 だ 。
0866
,251,4: たしかに 、 わが家 へ
^
辿り つい た の だ けれども 、 彼 の 足 は 、 鎖 が つい て いる よう に 重い 。
0866
,1060,3: 家 に
^
辿り つく まで こんな こと を 考え た の だ が 、 京野 等 志 は 、 ちよ うど 夕食 に か ゝ る 前 の 、 なんとなく 落ちつか ぬ 一つ 時 を 、 二 階 の 居間 で 、 ぼんやり 煙草 を ふかし ながら 相 変ら ず 、 いかに 昔 の 花やか さ は なく とも 、 今 は 今 で 好もしい 小 萩 の 面影 を 、 いつ まで も 心 に 描い て い た 。
0866
,1941,10: どこ を どう 通 つて 、 荻窪 の 家 まで
^
辿り つい た か 、 翌朝 に な つて 、 まるで 覚え が なかつ た 。
0866
,2915,24: 引 揚げ の 日 、 東京 へ 着い て 、 中野 から 線路 伝い に 、 焼け 残 つた 一郭 の 住宅 地 へ
^
辿り つい た 時 、 彼 は ほとんど 無意識 に 、 味岡 小 萩 の 家 を 探し求め て い た こと を 想い 出し た 。
0866
,3437,5: 大森 駅 へ やがて
^
辿り つい た 。
0866
,4499,5: ホテル の 門前 に
^
辿り つい た 時 、 真喜 は 、 大声 で 、 「 南条 さん … … 早く いら つ し や あい 」 と 叫ん だ 。
0890
,227,19: それでは 自分 も 一応 は 浄火 の 界 を 過ぎ て 、 いま 凉道 蓮台 の 門 さき まで
^
辿り つい た と でも 云う の か 。
0899
,14,13: しかし 私 達 は 今 まさに 一つ の 人間 の 夢 に まで
^
辿り つい て いる の で ある 。
0926
,65,33: 或 る 時 は 五 里 の 雨 の 道 を 走る よう に 可部 町 に 入っ て 、 ビラ を 見 て 会場 を 知り 、 メガ フォン を 治し ながら
^
辿り つい た こと も あり 、 二 十 日 市 で は 会場 が 無断 で 変っ て い て 豪雨 の 申 を ジリジリ し ながら 立ちつくし た 。
0944
,311,35: 神戸 を 出発 し た の が 卅年 の 六月 廿 六 日 、 その 日 は 卅 三 年 の 七月 八 日 、 これ という 災厄 に も あわ ず に ここ まで
^
辿り つい た が 、 これから 先 に なに が ある か 、 予想 も つか ぬ むずかしい 旅 で あっ て みれ ば 、 こんな こと で 安心 し て は い られ ない 。
0947
,3795,10: 四苦八苦 の 恋愛 を し て 、 ゴール に
^
辿り つく の も 味 が ある が 、 波風 を たて ず に 、 おっとり と 結びつい た 姿 も 好もしい もの だ 。
0947
,3826,32: パーマー は ドイツ へ 帰る そう だ し 、 山岸 は 損 に なる こと は し ない 男 だ から 、 これ も 間もなく ひっこむ でしょ う … … ここ へ
^
辿り つい た の は 、 並々 なら ぬ 苦労 の すえ の こと で 、 その間 、 坂田 君 が 悪党 だ と 思わ れ て も しよう の ない よう な 、 むずかしい 時期 が あっ た の だ と 思っ て ください 」
0956
,54,36: 暗く なら ない 内 に 、 私 は 国境 い を 越し て 、 出来る こと なら 、 今夜 の うち に 滋賀 の 国 の あの 湖 辺 の 町 まで は 何とか し て
^
辿り つい て やろ う と 思っ て いる 。
0993
,4849,136: わし あ 、 あんな こと で 、 あれ 達 を 捨て て 、 ほか に 二 人 も 三 人 も の へん な 女 を 渡り歩い て 、 挙句 、 上海 へ も ちょっと 渡っ た が 、 仕事 は うまく いか ん 、 帰っ て 来 て みる と 、 行く 所 も なくなっ てる し 、 その 中 に 空襲 だ 、 横浜 で 焼け出さ れ て な 、 ウロウロ し て いる 中 に 、 ヒョイ と 、 敏子 に 赤ン坊 が 生まれ た という 噂 を 耳 に 入れ て ね 、 どういう の か 、 こい でも 人間 の 内 か なあ 、 その 孫 の 顔 を 一目 見 たい よう な 気 が し て な 、 そい で 尋ね 尋ね て 、 こう やっ て ここ まで
^
辿り つい て 、 そい で 君 に 逢っ たら 孫 の こと も 敏子 の こと も 春子 の こと も お っぽ り 出し て こう やっ て 握り飯 に 噛 りつ い て いる の だ 。
1014
,84,14: 狐 に つまま れ た よう な 顔 を し て 、 家 へ
^
辿り つい て 、
1051
,74,12: 吹雪 を つい て 、 雪だるま の よう に なっ て
^
辿り つき 、 ニコ や かに 、 やさしく 病人 の 手 を とっ て 心から なる 療治 を つくし 、 「 大事 に する ん だ よ 」 と 一言 いっ て 、 また 雪 の なか を 引き返し て 行く の で ある 。
1073
,6081,13: おそらく 、 身一つ で 木曾 路 へ のがれ 、 やがて 京師 に
^
辿り つい た もの で あろ う 。
1073
,6815,21: 数 日 の 後 に は 、 興 世 王 の 妻 、 女 、 童 、 下郎 たち も
^
辿り つい て 、 彼 の 一 家族 だけ でも 五 十 人 近い 人間 が また 、 豊田 曲輪 の うち に 住む こと に なっ た 。
1081
,20,10: とりあえず 闇 の 中 を 駅前 の 交番 まで
^
辿り つい て きい て み た が 「 さあ 、 今頃 に なっ て 宿 は 無理 でしょ う な 」 と 巡査 は 極めて 冷淡 で ある 。
1113
,64,13: 「 ご免 あそば せ 、 わたくし が あなた 様 の 御 本心 に
^
辿り つく まで に は 三 日 も 四 日 も 考え つづけ て 、 やっと あなた 様 が お 方様 の ため に その よう に ご 衣裳 を お 取りかえ に なる こと を 知っ た の で ござい ます 。
1113
,172,51: 「 決して そ な た に やき もち を やい て いる の で は ない 、 よく お 聞き あれ 、 人 という もの は その 終 の 日 に 近づい て ゆく と 、 気持 が 澄ん で 一 点 の 濁り も ない ところ に 、 ようよう に
^
辿り つく もの らしい の だ 。
1162
,64,8: 九 段 上 の 侯爵 邸 に
^
辿り つく まで 、 結局 、 この 証明 書 を 必要 と する こと が 襲いかかっ て 来 た こと は なかっ た 。
1162
,69,43: まもなく 、 東海道 線 の 復旧 で 、 ぼく も 、 罹災 民 の 一 人 として 、 沿線 の 、 おにぎり や 林檎 や 味噌汁 など の 恩恵 を こうむり ながら 、 無賃 乗車 、 無賃 乗船 で 、 郷里 へ
^
辿り つい た の で ある が 、 おもえ ば 、 上京 以来 、 帰郷 まで の 一 年間 を 、 よくも 無銭 の 状態 で 過ごし て 来 た もの だ 。
見比べる
(見る.比べる)
延べ語数:
78
0027
,579,77: 堀木 に よごさ れ た ツネ子 は 、 自分 と わか れ なけれ ば なら なく なる だろ う 、 しかも 自分 に も 、 ツネ子 を 引き留める 程 の ポジティヴ な 熱 は 無い 、 ああ 、 もう 、 これ で おしまい な の だ 、 と ツネ子 の 不幸 に 一瞬 ハッ と し た ものの 、 すぐ に 自分 は 水 の よう に 素直 に あきらめ 、 堀木 と ツネ子 の 顔 を
^
見 較べ 、 にやにや と 笑い まし た 。
0053
,120,8: 鶴雄 は 一 枚 ずつ 掲示板 と
^
見 くらべ て み た が 、 三枚目 まで 全部 はずれ て いる こと が 判る と 、 もう 掲示板 を 見上げる の も 莫迦 らしく なっ て 、 四 枚 目 は 一 桁 の 数字 だけ 見 て 、 破っ て しまっ た 。
0078
,45,10: それと 、 壁 に かかっ て いる 画面 と を
^
見 較べる と 、 いよいよ 相違 が はっきり し て き た 。
0079
,996,17: ポー デル 博士 は 、 にやにや と 笑い ながら 、 東 助 と ヒト ミ を
^
見 くらべ た 。
0080
,2333,21: 蜂 矢 探偵 は 、 わが身 の 危険 も 忘れ て 、 しばし ふたり の 針目 博士 の 顛 を
^
見 くらべ た 。
0080
,2362,15: —— ほんと かしら —— と 、 蜂 矢 は 目 を いそがしく 走ら せ て
^
見 くらべる が 、 顔 は よく 似 て い て 、 くべ つ を つけ かねる 。
0081
,2266,21: ネリ は 苦し げ に 眉 を よせ て 、 父親 と 、 玉太郎 と マルタン の 両人 と を
^
見 くらべ た が 、 やがて 力 なく その 場 に しゃがん だ 。
0083
,178,6: 私 の 両手 を 握っ て
^
見 較べ 、 以前 より も 艶 々 し て き た と 褒め た 。
0084
,2550,19: 河合 は 音盤 の 番 を し ながら 、 友 の 後姿 と 火星 人 の 様子 と を
^
見 くらべる のに 忙しかっ た 。
0088
,177,13: 婆さん は 、 胡散く さ そう に 帆 村 と カズ子 を
^
見 くらべ て いっ た 。
0095
,871,12: 時計 係 は 、 自記 航海 図 と 時計 と を
^
見 較べ ながら 、 刻々 と 迫り 来る 重大 時刻 について 警告 を 続け た 。
0107
,30,14: 雄二 と 山田 君 は その 写真 と 庭 の 梅 の 木 を
^
見 くらべ て 調べ て み まし た 。
0112
,106,14: 千世子 は フイ と 横槍 を 入れ て 二 人 の 顔 を
^
見 くらべ た 。
0112
,852,39: 千世子 は いつも ほど しゃべら ない で 白い 足袋 の つま さき で 小石 を けとばし たり 、 H の かる そう な 洋 服す がた と 源 さん の マント を 着 た 大きな 影 を ちょいちょい
^
見 くらべ たり なんか し て 歩い た 。
0138
,692,6: やや 離れ て その 両方 を
^
見 較べ られる 位置 に 主任 が 腕組み を し て いる 。
0139
,384,33: お 茂 登 は 、 時々 自転車 の 灯 が 掠め て 通る 店 の ガラス 戸 の 方 と 古び た 雨戸 を たて た 裏 と を やや 暫く 仔細 に
^
見 くらべる よう に し て い た 。
0140
,791,15: 越智 の 存在 と その 多 計 代 へ の 影響 の あり かた を
^
見 くらべる と 、 今 伸子 に は 佃 の ぎごち ない 、 光 の とぼしい 正直 さ が 理解 さ れ た 。
0140
,2682,21: 風景 の 晴れやか さ や 別荘 の いかにも 快適 らしい 外見 と 、 多 計 代 の 不 機嫌 と を
^
見 くらべる と 、 チェホフ か ゴーゴリ の 小説 に 諷刺 的 に 描か れ て いる 細君 の よう で 、 ばつ が わるかっ た 。
0140
,2963,5: と 、 二 人 を
^
見 くらべ た 。
0141
,1401,19: 伸子 が 椅子 から 立ち かける と 、 ドーリヤ が 思いがけない という 顔 で 伸子 と 秋山 を
^
見 くらべ ながら 、 自分 も 腰 を 浮かし て 、
0141
,9482,30: 伸子 と 素子 と は 長椅子 へ 並ん で かけ た 膝 の 上 に ヨーロッパ 地図 を ひろげ て 手帳 の うし ろ に つい て いる カレンダー を
^
見 くらべ ながら 、 モスクヷ から パリ まで の 道順 を 相談 し た 。
0141
,10225,30: ホテル を 出 て ウィーン の 街 を 歩く につれ 、 目 に つく 鞣 細工 品 の 店 の あれ から これ へ と 丹念 に 飾 窓 を
^
見 くらべ た 。
0141
,14111,5: 素子 の 時計 と
^
見 くらべ た 。
0141
,14319,20: 伸子 は 、 しかし 、 資本 主義 が ひき 出し た これら の 二つ の 人種 を ある まま に
^
見 くらべ て 驚歎 し 、 やがて は 奥歯 を かみしめる よう な 思い に おか れ た 。
0141
,16223,40: おもちゃ 一つ の ため に そんなに さわぎたてる 伸子 が わから ない という 風 に 、 ぷすりとした 表情 を し て いる 蜂谷 と 、 椅子 の 背 に 手 を かけ た まま 立っ て いる 伸子 と を
^
見 くらべ て 、 フランシーヌ が 、
0141
,18756,8: 伸子 は 、 何となく 二つ の 手紙 を
^
見 くらべ て い て 、 蕗子 の 手紙 から よみ はじめ た 。
0145
,109,21: ツワイク によって こういう 風 に 主観 化 さ れ うすめ られ た フーシェ と バルザック が 描い た フーシェ と を
^
見 くらべる と 、 一驚 する 。
0170
,212,25: この 貝原 益軒 が 養生 訓 を かい て 、 男 の 長寿 の ため の 秘訣 を くどくど 説明 し て いる の を
^
見 くらべる と 、 私 たち は 心から おどろか ず に は い られ ない 。
0206
,71,70: 文学 と も いえ ない 読物 の 中 に は 、 重役 と 女 秘書 、 闇 の 事業 の 経営 者 と その 婦人 助手 の いきさつ など が はやっ て いる けれども 、 パール ・ バック の 「 この 心 の 誇り 」 に とらえよ う と さ れ て いる 女性 の 自立 の 世界 と 、 それ は どんなに ちがっ て いる か という こと を
^
見 くらべる に つけ て も 、 その 人 は 自分 の 立場 を どの 点 において 、 判断 し て 行動 し て ゆく だろ う 。
0210
,102,26: 当然 矛盾 が 見出さ れ 、 失敗 と よば れ 成功 と よば れる もの について も 疑問 が 湧き 、 自分 と 周囲 と の
^
見 くらべ が おこる 。
0212
,17,44: 一 九 三 三 年 に 石坂 洋次郎 が 、 左翼 へ の 戯画 として かい た 「 麦 死な ず 」 と 、 一 九 五 〇 年 に 三好 十郎 が 書い た 「 ストリップ ・ ショウ ・ 殺意 」 と を
^
見 くらべれ ば 、 現代 文学 の 傾斜 が 明瞭 に わかる 。
0226
,33,46: 手 に とっ た ばかり の 参政 権 を 、 使う より 前 に よごし て しまう 今日 の 古参 婦人 指導 者 たち の 堕落 を 、 生活 の より どころ な さ から 性的 に 失墜 し た 無 産婦人 の 悲劇 と
^
見 較べ た とき 、 人 は 、 いずれ を 真 の 堕落 と 呼ぶ で あろ う か 。
0229
,4,20: 全 有権者 は 、 この 生々しい 不安 と 手 に わたさ れ た 選挙 場 へ の 入場 票 を
^
見 くらべ て 、 深い 思い に うた れる の で ある 。
0231
,718,36: 私 達 は この 数字 を 心 に 留め て 、 さて 昭和 七 、 八 年 の 世界 恐慌 の 時 に 世界 の 失業 者 は どう で あっ た か という こと を
^
見 較べ て 見よ う 。
0256
,100,41: 同じ 婦人 民主 新聞 に 、 G ・ H ・ Q の 労働 課長 シュークリフ 女史 が 、 今年 義務 教育 を 終っ た 十 三 万 人 の 女の子 の 就職 について 語っ て いる 親切 な 忠告 を
^
見 くらべる と 、 深い 感情 に うた れ ます 。
0289
,9,37: 私 たち 七 千 万 の 人民 は 、 自分 たち の 毎日 の 現実 の ひどい 有様 と 、 この 無責任 で 親切気 の ない 政府 の 不思議 な 居 据 り 状態 と を
^
見 較べ て 、 しん から 、 この まま で 生活 は どう なっ て 行く の だろ う か と 思い はじめ て いる 。
0316
,111,5: これら の 現象 を
^
見 くらべ た とき 、 すべて の 真面目 な ひと の 心 に 切実 な 疑問 の 声 が おこら ず に は い まい と 思う 。
0318
,168,22: したがって 家計 失調 は 日本 において 全般 的 な 状態 で 、 この 事情 は 業種 別 勤労 者 賃銀 表 と
^
見 くらべる と 深刻 な 日本 の 全 人民 層 の 生活 難 を 語っ て いる 。
0368
,29,49: きょう も また 、 古い 昭和 初期 の 新聞 を 出し て 貰う の を 待ち ながら 、 私 は 特別 の 関心 で 、 高い 卓 の あっち 側 で 事務 を とっ て いる 黒い 上っぱり の 三 人 の 男 の 顔 だ ち を
^
見 くらべ た 。
0368
,54,8: 左 へ 右 へ 司書 の 顔 を
^
見 くらべ た 。
0371
,173,13: シューベルト と ゲーテ と の 写真 が そば に あっ て 、 自然
^
見 くらべ られ た 。
0371
,174,20: シューベルト の 表情 の 正直 さ 、 かけ ひき の ない 顔つき は 彼 の 音楽 を 思いおこさ せ 、
^
見 くらべる ゲーテ の 相貌 の 見事 さ に かかっ て いる 俗 な 艷 出し に おどろい た 。
0427
,26,17: 歴史 の 進み ゆく 本質 と 自分 の 生活 と を まじめ に 、 がん こ に
^
見 くらべ て 生き て ゆく 、 ほこり たかい 人間 として の 根気 を 失わ ない よう に 、 という 願い が ある 。
0508
,1176,17: 物好き だ と 思っ て 何 の 気 なし お 関 と 重 三 の 顔 を
^
見 くらべ て 居 た 蕙子 は 、 二 人 が 余り 以 て 反っ歯 な のに 驚 ろか さ れ た 。
0508
,1182,38: 十 五 分 程 し て 他所 へ も 行か なけれ ば なら ない と 云っ て 二 人 が 帰る まで 、 蕙子 は 怖 ろ しい 気持 に 成っ て 、 二つ の 顔 を
^
見 くらべ て 居 た 。
0617
,2013,38: 紙 入 に 嵌め て ある 鏡 を 拭っ て 、 拭い 切れ ぬ 水銀 の さび を 悲しみ ながら 、 その 鏡 に 自分 の 顔 を うつし て 、 かの 写真 と この 面影 と を
^
見 較べ て 、 身じろぎ も せ ず に 何 か 考え込む こと が 、 これ まで も 、 しばしば あっ た 。
0777
,1020,14: 新 十 郎 は 二 人 の 連れ の 顔 を 意地 わるく
^
見 くらべ て クスリ と 笑っ た 。
0806
,55,11: カメ は それ を のぞきこん で 、 自分 の もの と
^
見 くらべ ながら 、
0821
,46,66: それから 判断 する と 、 いたる ところ の 山の上 や 中腹 など に こういう カンタン な 詰所 だ か 見 張 所 の よう な もの が あっ て 、 そこ から 対岸 や 左右 の 山中 や 市街 を 望遠鏡 で 見張り あっ て 、 お前 の ところ の 公園 の ベンチ に 変 な 奴 が 膝 の 上 の 紙 と 港 を
^
見 くらべ て いる 、 取調べ よ 、 という よう に 注意 し 合っ て いる もの の よう だ 。
0824
,302,5: もっとも 、 秋田 犬 と
^
見 くらべ ざる を 得 なかっ た せい で 、 実際 以上 に 柄 が 小さく 感じ られ た の かも 知れ ない 。
0839
,158,10: 与作 は 珍し そう に 女 と 男 を
^
見 くらべ た 。
0866
,67,19: と 、 一 人 の 若い 女 が 、 眼 を 丸く し て 双方 の 顔 を
^
見 くらべ ながら 叫ん だ 。
0866
,885,24: この 二 人 の 話しぶり を じ つと 聴き ながら 、 片手 で 頸 を 押え たり 、 二 人 の 顔 を
^
見 くらべ たり し て いる 長久保 宇治 の 、 キョトン と し た 眼 つき に は 、 た ゞ なんとなく 、 自分 に は 縁 の ない 話題 が い つ 終る か を 待つ て いる という 風 な 、 手持無沙汰 な 様子 が 見える ばかり で 、 そこ に は いささか も 警戒 の 色 を 示し て は い なかつ た 。
0947
,2359,15: 皮肉 な 微笑 を うかべ ながら 、 レコーダー と 二 人 の 顔 を
^
見 くらべ て から 、 ツイ と 手 を のばし て 、 スイッチ を あけ た 。
0948
,667,28: 久美子 は ベッド の 端 に 腰 を かけ 、 手 の 中 の と 夜 卓 の 上 に ある 二つ の 容器 を ジロジロ と
^
見 くらべ て いる うち に 、 隆 という 青年 の いっ た こと に 、 胡散 くさい ところ が ある の に 気がつい た 。
0958
,81,12: 私 は 、 婆さん と 雨村 の 二 人 の 顔 を
^
見 くらべ て 、 心 の 中 に 驚い た の で ある 。
0979
,762,4: ジロジロ と 両方 を
^
見 くらべ て いる ん だ
0980
,125,30: それから 、 この 地方 の 日本人 と 、 かの 地方 の 日本人 の 姿 の あらゆる 要素 や 面 や 質 の 異なる 点 と 同一 の 点 と を
^
見 くらべ 、 それら の 一 時 性 と 恒久 性 を 区別 し たり 、 それら の 全体 を 統一 的 に つかん だり する こと が できる 。
0981
,1015,16: と 私 が いう と 、 フン と 言っ て それ と 私 の 顔 を
^
見 くらべ て から
0985
,804,20: ( はしゃい で 笑う 三平 と 、 青い 顔 を し て 三 平 を 見つめ て いる 誠 を
^
見 くらべる ) —— どう し た ね !
0986
,31,18: 三芳 … … ( 朗読 を 中断 さ れ て 、 二 人 の 顔 を キョロキョロ
^
見 くらべ て い た が 、 ふたたび 朗読 を はじめる 。
0986
,850,20: 椅子 の 上 から トンコ を 抱き あげ 、 その 顔 を 撫で ながら 、 三芳 と 記者 たち を
^
見 くらべ つつ 立っ て いる )
0987
,201,12: はい … … ( その 聖書 と 伴 の 顔 を
^
見 くらべ て オドオド する ) 読む の で ござい ます か ?
0987
,228,11: … … ( その 水たまり と 、 伴 の 顔 を
^
見 くらべ て も 、 まだ 自分 の し た 事 に 気づか ず ) はあ ?
0987
,1226,23: ( 空襲 と 兄 へ の 二 重 の 恐怖 の ため に 、 兄 の 顔 と 、 窓 の 外 を
^
見 くらべ つつ 、 これ も 立 上っ て いる )
0987
,2465,7: 木山 は 、 その 二 人 を
^
見 くらべ て 、 チョット こまる が 、 祈り は し ない で 、 カガト を そろえ て 立ち 、 すこし 頭 を さげ かげん に し て いる 。
0987
,2544,13: 友吉 ( わびる よう に 微笑 し て 一同 の 顔 を
^
見 くらべ ながら ) ずいぶん 、 ごぶさた し ちまっ た もん です から 、 あの ——
0988
,566,11: 」 と 國 友 は 名刺 と 私 の 顏 を
^
見 くらべ て いる 。
0988
,1622,12: 「 いやあ … … 」 佐々 は 、 ルリ と 私 を
^
見 くらべ ながら ニヤニヤ し て いる 。
0989
,1041,31: 私 だけ が 遠い 所 を 見つめ て いる だけ で 、 他 の 三 人 は 互い が 互いに 何 か 珍 らしい もの で で も ある よう に
^
見 くらべ 合っ て いる )
0994
,460,26: 男 あの う 、 あの ねえ … … この う ——( そこ で プツン と 言葉 を 切 つて 、 ジロジロ と 二 人 を
^
見 くらべる 。
1040
,362,10: 純粋 に 驚い て 、 小夜子 は ふたり を
^
見 くらべ た 。
1040
,512,8: 恵理子 の 父親 は 、 三 人 を
^
見 くらべ て 柔和 に 微笑 し て い た 。
1040
,3223,10: 少年 は 立ちどまり 、 左右 に ある 砂丘 を
^
見 くらべ た 。
1072
,1427,7: まして 久助 の 身なり と それ を
^
見 較べ て は 、 買手 が ない の は 当然 と いえる 。
1073
,2806,16: 良兼 の 家人 たち は 、 彼 と 玉虫 の す がた を 、 等分 に
^
見 くらべ て 、 瞬間 、 妙 な 顔 を し て い た が 、
1075
,224,21: 敬神 という 言葉 は 大昔 から 、 いろいろ の 書い た もの に 用い られ て いる が 、 それ を
^
見 くらべ て も はっきり と わかる よう に 、 神 を 敬う の は もと は ありがたい と 思う から 、 また 多く の 者 が ありがたがっ て いる こと を よく 知っ て いる から で あっ た 。
1175
,931,8: すると 陳 は じろりと 僕ら 二 人 を
^
見 くらべ 、 さらさら と 筆 を 動かし まし た 。
向かい合う
(向かう.合う)
延べ語数:
76
0002
,700,33: お母さま は きびしく 言い 、 そうして かつて 私 に 見せ た 事 の 無かっ た ほど 、 威厳 に 満ち た お 顔つき で 、 すっと お立ち に なり 、 私 と
^
向い 合っ て 、 そう し て 私 より も 少し お 背 が 高い くらい に 見え た 。
0002
,1240,8: 娘 さん は 、 食堂 で 私 と
^
向い 合っ て 腰かけ て お茶 を 飲み ながら 、 じつに 、 リアル な 口調 で 、
0003
,3042,9: 僕 たち は 鏡 の 下 の テーブル に
^
向い 合っ て 席 を とり 、 二 人 で 生ぬるい 番茶 を 飲ん だ 。
0026
,235,8: おじさん は 、 渋々 、 僕 と
^
向い 合っ た 椅子 に 腰 を おろし て 、
0027
,567,35: 銀座 四 丁目 で 降り て 、 その 所 謂 酒池肉林 の 大 カフエ に 、 ツネ子 を たのみ の 綱 として ほとんど 無一文 で はいり 、 あい て いる ボックス に 堀木 と
^
向い 合っ て 腰 を おろし た とたん に 、 ツネ子 と もう 一 人 の 女給 が 走り 寄っ て 来 て 、 その もう 一 人 の 女給 が 自分 の 傍 に 、 そうして ツネ子 は 、 堀木 の 傍 に 、 ドサン と 腰かけ た ので 、 自分 は 、 ハッ と し まし た 。
0053
,334,15: 四条 河原町 で は それほど に も 思わ なかっ た が 、 今 こうして
^
向い 合っ て 見る と 、 こんなに 美しい 学生 だっ た の か と 、 意外 だっ た 。
0055
,716,1:
^
向い 合っ て 坐る と 、 信吉 は 食堂 の 中 を 見廻し た 。
0055
,925,9: 地下 室 の グリル へ はいっ て 、
^
向い 合っ て 坐る と 、
0055
,995,3: 窓側 に
^
向い 合っ て 坐っ た 。
0055
,2329,5: 昨日 の 様 に
^
向い 合っ て 椅子 に 掛ける と 、 信吉 は 時計 を 見 た 。
0070
,487,14: 老 探偵 は 、 圧し つける よう な 調子 で 、 自分 に
^
向い 合っ て いる 醜 怪 なる 顔 の 男 に 呼びかけ た 。
0075
,222,40: 強い て 欠点 を あげれ ば 、 彼 安東 は まるで 徳川 時代 の 箱 入 娘 の よう に 気 が 小さ すぎ て 、 人前 に も ろくに 口 が きけ ず 、 況 ん や 婦人 に
^
向い あう と 、 たとえ 相手 が 八 十 の 梅干 婆さん で あっ て も 、 彼 は 頬 から 耳朶 から すべて を 真赤 に 染め て はずかし がる の だ そう で あっ た 。
0078
,5,23: 画面 は 、 場末 の 酒場 で 、 あまり 裕 か で ない 中年 の 男 が 二 人 、 卓子 に
^
向い あっ て 静か に カード を 手 に し て 競技 を つづけ て いる 。
0091
,1964,94: それ は 、 こうして 眼 の 前 に 、 椅子 に 腰 を かけ て いる 雪子 の 姿 は 見え て い て 、 たしかに そこ に 生き て いる 雪子 が いる こと が 感ぜ られる の に も かかわら ず 、 よく 気 を つけ て いる と 、 ときどき —— それ は ほんの ま たたき を する ほど の わずか の 時間 で は ある が —— ふい に 雪子 の 姿 が 消え て なくなり 、 卓子 のむ こう に は ただ 椅子 の 背中 だけ が 道夫 に
^
向い あっ て いる こと が ある の だっ た 。
0138
,143,3: 縞 背広 は
^
向い 合う 場所 に かけ 、
0138
,1147,1:
^
向い 合っ て 坐っ て い た 女給 が 突然 、
0140
,2537,32: 伸子 は 、 母 に たいする と いう より も 、 年かさ で 命令 権 を もっ て いる 女 に 向っ て 、 一 人 の 若い 女 が 正面 から
^
向い あっ て 立ち上っ た 時 の 感情 を 経験 し た 。
0140
,4121,5: その 右手 に 楢崎 、
^
向い あう 側 に 伸子 と 佐保子 と が い て 、 謡曲 の 師匠 に 相対 す 座 に 相川 良之 介 が 坐っ た 。
0140
,4698,15: ペン で つめ た 字 ばかり 書い て いる 伸子 にとって は 、 のり子 と
^
向い 合っ て 話し て いる 気分 の 行間 が 、 いかにも ゆっくり のび て い た 。
0140
,6260,52: 橋本 と 染め だし た のれん の 下っ た うなぎ や の 横 から 、 不意 に 佃 が そこ の 歩道 へ 出 て 来 た として も 、 そして 、 タクシー の 窓 ガラス 越し に 佃 の 蒼 め な 顎 の 大きい 顔 が 伸子 の 顔 と
^
向い あっ た として も 伸子 は クッション に もたせ た 自分 の 頭 は 動かさ なかっ たろ う 。
0141
,1822,14: —— 伸子 に は 段々 、 この 経歴 の ゆたか らしい リン 博士 に
^
向い あっ て 自分 が 坐っ て いる 意味 が わから なく なっ て 来 た 。
0141
,3440,12: ホテル の 玄関 と 雪 の つもっ た 往来 を へだて て
^
向い あっ て いる 中央 郵便 局 の 建築 場 の 前 に 、 大きな トラック が 来 て 、 鉄材 の 荷 おろし を やっ て い た 。
0141
,3456,9: そう 考え ながら だまっ て いくらか 仰向き かげん に
^
向い あっ て 立っ て いる 伸子 の 顔 に 、 捲 毛 の 女 主人 は 瞬間 全く 別 な こと を 考え て いる 視線 を おとし た 。
0141
,4439,28: 夜 の 物 干場 の しめっぽく て 石鹸 の 匂い が きつく こめ て 居る 空気 の 中 で 、 ほし もの と ほし もの の 間 に
^
向い あっ て 、 瞬間 そう し て 立っ て い た 二 人 は 、 やがて 黙っ た まま 入口 の ドア の 方 へ 歩き 出し た 。
0141
,6337,6: 廊下 を はさん で 食堂 と
^
向い 合い に 洋風 の 客間 が あっ て 、 そこ に ガス ストーブ が おか れ て いる 。
0141
,13414,24: くっ 、 という むせび泣き の 声 と 一緒 に つや子 が くるり と 向き なおっ て 、 廊下 ご し に 客室 と
^
向い あっ て いる 自分 の 小 部屋 へ 逃げ こん で しまっ た 。
0141
,20539,22: そういう ある 朝 、 二 人 きり の 、 のんき な 時間 で 伸子 と 素子 と が 茶 テーブル に
^
向い あっ た とき 、 ドア が ノック さ れ た 。
0141
,20705,7: 山上 元 は 、 伸子 と
^
向い あっ て かけ 、 ズボン の ポケット へ 両手 を いれ て 、 テーブル の 下 へ ずっと 両脚 を のばし た 。
0141
,20978,18: 二 人 は いつも と 同じ 時刻 に 前後 し て 目 を さまし 、 一つ テーブル に
^
向い あっ て 茶 を のみ 、 夜食 の ため に イクラ や 塩 漬 胡瓜 を 買い に 出る の は 、 やっぱり 伸子 の 役だっ た 。
0141
,22417,30: ホテル じゅう に 人気 が すく なく なっ て い て 、 室 に いる もの は 昼寝 で も し たい 午後 の 時刻 、 廊下 の どん づまりに
^
向い 合っ た 室 を もっ て いる 伸子 と 素子 と は 、 涼しく いる ため に 、 互 の 室 の ドア を あけはなし て い た 。
0141
,22418,9: そんな 時刻 に は 、 三つ 四つ さき に
^
向い あっ て いる アメリカ 娘 たち の 室 の ドア も あけはなさ れ て い て 、 内庭 に 面し た 側 の 室 に いる 娘 は エリザベス と で も いう 名 で も ある の だろ う か 、 西側 の 室 の 開け は なし た ドア 越し に 、 遠慮ない 声 で 、
0168
,243,10: 彼 の 横溢 性 は アメリカ の 横溢 性 と
^
向い あい 、 まじり あっ て 、 彼 が 社会 主義 の 段階 に 到っ て いる 民主 国 の 市民 、 その 人民 の 作家 で ある こと を 、 どの よう な おどろき をもって 再 確認 する で あろ う か 。
0287
,3,23: 提案 者 の 意 企 は 、 どういう ところ に あっ た か 知ら ない けれども 、 今日 の 日本 の 現実 と
^
向い 合っ て この テーマ が 出 て 来る からには 、 まさか 、 婦人 の 参政 権 に 伴っ て 、 婦人 の 日常 性 の 中 で 、 公的 生活 と 、 私的 生活 と は 、 どう 調和 する か 、 或は 、 どう 調和 さ せ て 行く べき か という よう な 、 官僚 じみ た 視点 に 立っ て 出さ れ た の で は ない で あろ う 。
0382
,24,18: 「 菊 見 せんべい 」 の 店先 に 立つ と 、 店 の 板 じき の 奥 に
^
向い あっ て 坐っ て せんべい を やい て いる 職人 たち の 動作 が すっかり 見え た 。
0433
,24,68: 丁度 、 雨 に そぼぬれ た 獣 物 が 、 一つ ところ に じっと 団 り 合っ て 、 お 互 の 毛 の 臭い 、 水蒸気 に 混 って 漂う 息 の 臭い を 嗅ぎ 合う よう な 親密 さ 、 その 直接 な —— 種々 な 虚飾 や 、 浅薄 な 仮面 を かなぐり捨て て 、 持っ て 生れ た 顔 と 顔 と で
^
向い 合う 心持 は 、 私 の 今 まで 知ら なかっ た 、 其 れ で 居 て 知ら なけれ ば なら ない 事 だっ た の で ござい ます 。
0451
,21,9: 自分 を 抱い て 名 を 呼ぶ 声 、
^
向い 合っ て 坐り 、 朝 や 夜 、 種々 の 物語 を し た 、 その 懐しい 声 を 聞い て 居 た の だ 。
0468
,196,3: 大学生 と
^
向い 合っ て いろいろ 喋る 。
0508
,1131,29: 非常 に 厳 な 気持 で お 久美 さん が 主 屋 へ 行っ た 時 は 山田 の 主人 と 新 らしく 来 た 人 と が
^
向い 合っ て 座っ て 居る わき で お 関 が 突き 衿 を 仕 い 仕 い 大きく 団扇 の 風 を 送っ て 居る 所 だっ た 。
0525
,66,11: A 、 B は 後 について 、 旅人 を はさん で
^
向い 合っ た 様 に しゃがみ 、
0530
,72,35: 彼女 は その 様子 に 一層 気 の たるん だ の を 感じ ながら 、 ストーブ の 石炭 から ポッカリ 、 ポッカリ 暖 い 焔 の 立つ 広い 部屋 の 裸 の 卓子 に
^
向い 合っ て まじまじ と 座っ て 居 まし た 。
0560
,52,9: 二 人 は 炬燵 に は いっ て
^
向い 合っ て い た 。
0569
,5,2: 彼等 と
^
向い 合っ て 、 室 の 他方 に 、 四角 な 小 卓 が あり 、 正夫 が 坐っ て いる 。
0572
,275,17: 洪 は 男 を 室 から 去ら し て 、 小 卓 ご し に 秦 と
^
向い 合っ て 席 に つい た 。
0580
,412,26: 室 の 正面 に は 、 多彩 な 政治 家 だっ た 故人 波多野 氏 の 肖像 画 が 掲げ て あり 、 それ と
^
向い あっ て 、 孫 中山 の 書 が かかっ て おり 、 一方 の 卓上 に は 、 画集 や 写真 帖 が 置い て あり 、 他方 の 棚 の ケース に は 、 銀製 の 種々 の 記念 品 や 骨董 品 が 並べ て あり 、 煖炉 棚 に は 、 古い 壺 や 皿 が 飾ら れ て い て 、 その 片端 に 、 坐 形 の 大きな 人形 が 一つ あっ た 。
0580
,436,13: 吉村 は 立ち上り 、 室 に は いっ て 、 房江 と
^
向い 合い に 坐り かけ た が 、 俄 に 、 身 を ずらせ て 、 彼女 の 膝 に 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0583
,225,31: 岸本 は 背広 の 上衣 を ぬい で ネクタイ を ゆるめ 、 美津枝 は 端坐 し て 扇 を 使い 、 畳 敷 の 方 に 卓 を はさん で
^
向い 合い まし た 。
0594
,149,7: 彼女 が 起き 上っ て 私 と
^
向い 合い に 坐る かも 知れ ない という 、 そんな こと で も ない 。
0597
,1676,4: 両方 の 欄間 に
^
向い あっ て 漢文 の 扁額 が 懸り 、 一つ に は 、 「 其人 ヲ 看 テ 其病 ヲ 看 ズ 」 と あり 、 一つ に は 、 「 静 ニ 処 シテ 以 テ 動 ヲ 観 ル 」 と ある 。
0617
,593,27: 囲炉裏 の 間 とも と は 台所 で あっ た らしい 部屋 と の あいだ に は 大きな 柱 が 立っ て い て 、 大黒柱 と
^
向い 合い に なっ て いる 。
0617
,1709,11: 中央 劇場 の はね た あと で 、 とある 料亭 で
^
向い 合っ て 、 おこっ たり 、 仲直り し た 昔 の こと を 思い 浮べる 。
0642
,845,46: こ ゝ は つまり 、 鉱泉 と いっ たって 、 実は アイビキ 旅館 です が ね 、 これ も 後学 の ため です よ 、 など ゝ ヤス子 を 案内 し て き た が 、 ヤス子 は 平然たる もの で ある が 、 テーブル に
^
向い あっ て キチン と 坐っ て 、 いさ ゝ かも 油断 なく 、 厳然 古武士 の よう な 正座 で ある 。
0647
,295,17: 二 十 七 の 私 たち は 、 愛情 の 告白 は でき なかっ た が 、
^
向い あっ て いる だけ で 安らか で あり 、 甘い 夢 が あっ た 。
0655
,74,17: 同じ 村 から 一 しょ に 出 て き た 二 人 の 娘 が 、
^
向い 合っ て 河原 に 尻もち つい て 、 さっき から 、 もう 二 時間 も 懐中 鏡 で 鼻 の 頭 を てらし ながら 、 同じ ところ へ パフ ばかり た ゝ い て いる 。
0704
,55,4: ところが 彼 と
^
向い あっ て 、 彼 に 代っ て ジイッ と 隠居 の 脈 を しらべ て い た 唐 七 は 、 その 死 を 確認 し て 静か に 手 を 放し 、 手 を 合わせ て ホトケ に 一礼 し 、 さて 彼 に 向っ て 、
0757
,324,7: とある 料亭 の 別室 で 、
^
向い 合っ て 話し て いる の は 、 大鹿 と 上野 光子 で ある 。
0759
,541,31: 彼 の は 二 十 代 が きる よう な 明るい 紺 の 、 ピン と はっ た 肩 に は 仕掛け が あり そう な 、 ショオウインドウ の 洋服 と
^
向い 合っ て いる よう だっ た 。
0769
,71,16: 私 の 番 が き て 、 立ち上っ て 姓名 を 名乗る と 、 席 を
^
向い 合っ て い た 菊池 寛 が 、
0777
,1068,3: その 正面 に
^
向い あっ て いる の は 新 十 郎 。
0783
,411,6: なぜなら 二 ツ の 壁 は
^
向い 合っ て い た 。
0791
,118,1: まず
^
向い 合っ て 一礼 し 、 しかる 後 ハチ マキ を しめ ハカマ の 股 ダチ を とり 、 武器 を とっ て 相対 する の が 昔 の 定法 で ある から 、 まして 殿様 の 眼前 の こと だ 、 相手 は あくまで 礼儀 専一 に 、 つつましく 控え て 武蔵 と の 挨拶 を 待っ て いる だけ の 構え に すぎ ない 。
0792
,254,3: しかし 喫茶店 で
^
向い あっ てる 間中 、 どうしても 物 が 云え ず 、
0822
,493,11: この 古墳 は 、 ま ッ すぐ 御岳 サン と
^
向い 合っ て おり ます 。
0842
,589,27: そういう 剣法 だ から 、 今 の チャンチャンバラバラ 用 の 剣法 と まったく ちがっ て 、 だいいち に 、 すくなくとも 三 間 以上 は なれ て
^
向い 合う 。
0842
,1104,14: 私 は 敗因 を 説明 する ヒョウ ヒョウ と 仙人 じみ た 本因坊 と
^
向い あい ながら 、 笑い が こみあげ て き て しようが なかっ た 。
0850
,96,15: ただ なつかし さ で 一 杯 だ から 、 借金取 の ふくれ ッ 面 に
^
向い 合う と 親愛 の 微笑 が 自然 に 浮び 、 歌う よう に 借金 の 言訳 を のべ たてる こと の たのし さ 。
0979
,486,3: 二 人 で
^
向い 合う と 馬鹿 の 中 で も 一番 の 馬鹿 に なる
0986
,5,23: 背広 姿 の 大野 卯 平 と 第 一 装 の 軍装 の 薄田 が 、 室 の 中央 の 円卓 に
^
向い 合っ て ソファ にかけ 黙々 として ブランディ を 飲ん で いる 。
1000
,1157,60: と 、 そう 云っ た ので 、 滋 幹 が 恐る く 佛 間 の 前 へ 行っ て 、 閾際 に 跪い て 、 音 を 立て ぬ よう に 障子 に 手 を かけ て 、 一寸 ばかり する く と 開け て 見る と 、 正面 に 普賢菩薩 の 絵像 を 懸け 、 父 は それ に
^
向い 合っ て 寂然 と 端坐 し て い た 。
1040
,1448,7: プール の 縁 に ふたり は
^
むかい 合っ て 立っ た 。
1072
,7225,10: こうして 、 その 憎い 男 と 、 上下 に
^
むかい 合っ て 坐り ながら 、 お 袖 は まだ 、 その 男 の 姿 を すら 、 顔 を 上げ て 見る こと が でき ない の で ある 。
1146
,98,14: 憎み も 、 怒り も 、 友情 も 、 そして 恋 も 、
^
向い 合っ て 直ぐ 相手 の 心 を 読み取れる と し たら 、 世の中 は 、 どう 変貌 する か 、 試み に 考え て 見 て 下さい 。
1149
,40,27: 一般 の 旅客 にとって 、 それ は まことに 我慢 の なら ぬ 厄介 な 旅 でし た が 、 三 等 車 の 固い 椅子 に 、
^
向い 合っ て 席 を 取っ た 金 三郎 と お 染 にとって は 、 —— いや 少く とも 藤波 金三郎 にとって は 、 長い 一生 の 歓喜 と 興奮 を 、 この 三 十 幾 時間 に 圧縮 し た よう な 、 言いよう も なく 愉しい 旅だっ た の です 。
1149
,41,44: 時候 は 五月 の 末 、 三 日 前 から 降り続い て いる 雨 は 、 若い 夏 の 風物 を 洗っ て 、 窓 の 外 は 容 々 と 煙る よう な 景色 でし た が 、 若い お 染 と
^
向い 合っ て 、 膝 と 膝 と を 摺り 合せ た 車 の 中 の 情緒 は 、 まことに ホカホカ と 五体 を 環 る 血潮 の 温か 味 を 感ずる よう な 心持 でし た 。
1150
,341,8: 狩 屋 三 郎 は 誠一 と
^
向い 合っ て 、 その 先 を 促し まし た 。
1174
,2363,3: つまり 彼 と
^
向い 合っ た よう な 恰好 に なっ て いる 。
1174
,2371,2: 遺骨 と
^
向い 合っ て 、 彼 だけ が 食べ た 。
見上げる
(見る.上げる)
延べ語数:
73
0041
,215,55: 一 人 の 浮浪 者 が ごろりと 横 に なっ て いる 傍 に 、 五つ 六つ 位 の その 浮浪 者 の 子供 らしい 男の子 が 、 立膝 の まま ちょぼ ん と うずくまり 、 きょとん と し た 眼 を 瞠 い て 何 を 見る とも なく 上 の 方 を
^
見 あげ て い た 。
0054
,1250,17: と 唇 を 噛ん で 、 ふと 壁 に 掛っ た 野口 英世 の 写真 を
^
見 あげ て 、
0080
,1086,7: 検事 は 、 天 じ ょうのすみを
^
見 あげ て 、 ため息 と も うなり 声 と も つか ない 声 を 発し た 。
0080
,2102,8: そして 地下道 に 立っ て 、 上 を
^
見 あげ 、
0082
,20,13: 博士 は 、 腕 を ふり 、 怒号 し 、 塔 を
^
見 あげ 、 それから 目 を 転じ て 、 自分 の 前 において ある 大きな ガラス の 箱 の 中 を 見すえる 。
0114
,737,12: 改まっ た 口調 で 肇 は 云っ て 瓦斯 燈 を
^
見 あげ て しかめ っ つら を し た 。
0140
,142,3: と 伸子 を
^
見 あげ た 。
0140
,1198,19: 電話 を かけ て 帰っ て 来 た 伸子 の 顔 を 椅子 の 上 から 素子 が
^
見 あげ て 、 気むずかし げ に いっ た 。
0140
,1553,17: 疑い を まだ その 目 の 底 に 湛え て 、 むしろ 訴える よう に 素子 を
^
見 あげ ながら 、
0140
,3760,6: そして 、 ちらりと 小川 豊助 を
^
見 あげ た 。
0141
,1264,17: そう 云い ながら 、 ボタン の 一つ とれ た ジャケツ の 胸 を さして 伸子 を
^
見 あげ た 。
0141
,2207,11: 自分 の 前 に 来 て 立っ た 素子 を
^
見 あげ て 伸子 は すこし ほほえみ ながら 涙 を うかべ た 。
0141
,4642,27: 伸子 は 落 付き の わるい 顔 を し て 、 ちょいちょい 食堂 の 壁 の 高い ところ に つい て いる 円い 時計 の 方 を
^
見 あげ た 。
0141
,6826,43: 一途 な 、 子供 らしい 恋愛 の 経験 しか ない 伸子 は 、 ぱらりと し た 目鼻 だ ちの 顔 に 切迫 し た よう な 表情 を うかべ て 、 スタンド の クリーム 色 の 光 の 中 から 素子 を
^
見 あげ た 。
0141
,9296,16: ほとんど 、 あっけ に とら れ 、 信じ られ ない という 風 に 素子 を
^
見 あげ た 。
0141
,15708,16: 思いがけない 行きちがい で 、 伸子 は 、 びっくり し ながら カウンター の 上 の 時計 を
^
見 あげ た 。
0141
,17518,30: ロンドン の 夏 の 日曜日 、 セント ・ ポール 寺院 の 、 その 一段 ごと に 失業 者 が 鈴なり に なっ て い た 正面 大 階段 を
^
見 あげる 石だたみ の 広場 の はずれ に 、 第 一 次 大戦 で 戦歿 し た ロンドン 市民 の 記念 塔 が たっ て い た 。
0141
,19346,20: 葡萄色 の ルバーシカ の 男 は 、 新しい 注意 で デスク の 向う側 に 立っ て いる 伸子 を
^
見 あげ た 。
0141
,19914,20: 窓 のま ん 前 に ぶら 下っ て い て 伸子 が おさまっ て いる 場所 から 左手 に 、
^
見 あげる 婦人 靴下 は ひどく 長い もの の よう に 見え た 。
0141
,21794,22: 素子 は 涙 を こらえ て いる 眼 つき で 、 苦し そう に 総 毛 だ ち ながら 伸子 を
^
見 あげ た 。
0142
,94,5: ひろ子 は 重吉 を
^
見 あげ た 。
0142
,1458,2: 通り から
^
見 あげ て 、 ひとりでに 口元 が くずれ 、 昔 の 女 が 笑い を ころす とき し た よう に ひろ子 は 、 元禄 袖 の たもと で 口 を おさえ た 。
0191
,20,15: 空 を とぶ 大きな 鳥 の たのし そう に 悠々 と し た 円舞 を
^
見 あげ て 、 あんな 風 に し て 自分 たち も 自由 に 空 を とん で み たい と あこがれる 人類 の 感情 を 、 ギリシア 人 が 、 若々しい 人類 の 歴史 の 若年 期 を 生き つつ 、 自分 たち の 社会 の 伝説 に とりいれ た こと は いかにも 面白い 。
0433
,649,22: 先生 は 、 大きな 米国 人 より もっと 大きい 黒 坊 の 傍 で 、 頭 が 痛く なる 程 上 を
^
見 あげ て 喋っ て 居る 小さい 〔 以下 欠 〕
0443
,56,21: 秋 の 日 の 三 時 頃 、 縁先 に 立っ て 、 斜 に の きば から 空 を
^
見 あげ て 居 た 。
0504
,89,9: 母 は 私 の 顔 を 静か に
^
見 あげ て 妹 に その 視線 を 向け た 。
0508
,780,39: 敷く 物 も なし に 取り 澄し た 様子 で 居並ん だ 者 達 は 、 一種 異 っ た 気持 を 持っ て 、 禿げ 上っ た 大きな 額 と 白く 光る 髭 の 有る 老人 を
^
見 あげ た 。
0510
,27,50: 女 は 美 くし いと おっ た こえ で 「 どう なすっ た の 、 もう お なおり に なっ て 」 詩人 は 森 の 中 に 育っ た 児 の よう に 、 たまに 村 から 出 た 女 達 の する よう に その 気高い 姿 を
^
見 あげ 見下し まし た 。
0510
,141,10: 日 も 落ち まし た ワ 」 と 空 を
^
見 あげ て うっとり と し た 声 で 云い ます 。
0577
,106,0:
^
見 あげる と 、 一 羽 の 鳶 が 椎の木 から 飛びたっ た の でし た 。
0583
,121,15: 彼女 は 返事 を せ ず に 、 ただ 怪訝 そう に 彼 を
^
見 あげ まし た 。
0603
,49,5: 一郎 は 上 を
^
見 あげ ながら 、 凧 の 糸 を 、 ちょ っ ちょっと 引っぱり 、 ゆっくり 引っぱり 、 強く 引っぱっ て み まし た 。
0603
,258,3: ちょっと 椎の木 を
^
見 あげ た きり 、 のっそり と 歩き つづけ まし た 。
0617
,3285,10: 鶴見 は そう 思っ て 花 袋 の 顔 を
^
見 あげ た 。
0652
,246,2: 堂々 、
^
見 あげ た M ・ C で あり 、 歴史 の 中 の M ・ C ぶり で ある 。
0695
,478,23: すくなくとも 連日 私 の 頭上 に まぶしく のどか に か ゞ やい て い た 雪国 の 秋 と 冬 の 太陽 を
^
見 あげ て 、 私 は それ を 痛感 せ ず に い られ なかっ た 。
0745
,238,1:
^
見 あげ た ヤジ ウマ 根性 だ と 思っ て 、 私 は 大いに 感服 し た 。
0759
,2601,24: 誰 に 助け を もとめよ う か と 迷っ た すえ 、 おずおず と 長平 に よりそっ て 、 訴える よう に 顔 を
^
見 あげ た 。
0759
,2651,9: お 蝶 は うるん だ 目 で ジッ と
^
見 あげる 。
0866
,673,38: 別に 、 わざわざ 立寄る ほど の 理由 も 口実 も ない ま ゝ に 、 いく 月 か は 、 た ゞ 、 門 の 前 を いくぶん ゆ つくり 歩き 、 二 階 の 窓 を それとなく
^
見 あげ 、 時たま 大きく 咳払い を し て みる ぐらい ですぎ た の だ が 、 遂に 、 彼 に と つて 忘れ 難い 日 が 来 た 。
0866
,1277,15: と 、 母 が 打ち しおれ た 風 で 、 彼 の 方 を
^
見 あげ た 。
0866
,1555,54: そう 、 彼 が 、 急 きこむ よう に 言 つ て いる ところ へ 、 襖 がさつ と 開い て 、 見違える よう な 、 しかし 、 たしかに それ に 違い ない 、 芸者 姿 の 妹 、 美佐 が 、 静か に 手 を つい て 、 こ つ ち を
^
見 あげ て い た 。
0866
,2782,24: 礼 を 尽し 、 誠意 を こめ 、 しかも 、 堂々 と し て 、 臆 する ところ の ない 態度 は 、 まことに
^
見 あげ た もん だ 。
0866
,3195,20: と 、 すこし はだけ た セル の 襟 を 、 軽く おさえる よう な 手つき で 、 彼 を
^
見 あげ た 。
0866
,3505,27: 父 は 、 終始 無言 の ま ゝ 、 母 の 差出す 袷 羽織 に 手 を 通し 、 最後 に 、 庭 の 松の木 を
^
見 あげ て 、 悄然 と 門 を 出 た 。
0869
,25,15: 黙 つ て そこ に 立つ て いる 生徒 監 の 方 を ちら と
^
見 あげ た 。
0943
,38,47: おなじ 正月 の 十 一 日 、 池 の 端 の 下 邸 に 尾張 侯 、 酒井 日向 守 、 酒井 大 学頭 、 松平 摂津 守 など を 招い て 恒例 の 具足 祝い を し た が 、 酒 狂乱 舞 の さなか 、
^
見 あげる よう な 蓬莱山 の つくり もの を 据え た 十 六 人 持ち の 大 島台 を 担ぎ だし 、 播磨 守 が 手 を 拍 つと 、 蓬莱山 が 二つ に 割れ て 、 天 冠 に 狩衣 を つけ 大口 を 穿い た 踊子 が 十 二 、 三 人 あらわれ 、 「 人間 五 十 年 、 下 天 の 内 を くら ぶれ ば 、 夢幻 の ごとく なり 」 と 幸 若 を 舞っ た 。
0944
,276,17: 越える はず の 東 の 雪 鞍 は 、 なお 半 里 ほど の 高 さ で
^
見 あげる よう な ところ に 聳え て いる 。
0946
,66,10: 金 十郎 は 懐手 を し ながら 、 出窓 を
^
見 あげ て い た が 、 いつも の 癖 が 出 て 、 駒止 石 の 上 に あがっ て 、 荒 格子 の 中 を のぞい て み た 。
0947
,372,3: 時計 を
^
見 あげ て いる よう な 、 短い 間 が あっ て から 、 長い ため 息 が きこえ た 。
0947
,378,6: サト子 は 、 時計 を
^
見 あげ た 。
0947
,827,26: 足 高 の ケース に おさまっ た 壺 の 底 づき ぐあいを 、 ガラス 越し に 、 よ つん ば い に なっ て 下 から
^
見 あげ て いる ひと が ある 。
0947
,1053,11: 愛一郎 は 、 二 階 の 窓 の ほう を
^
見 あげ ながら 、 沈ん だ 顔 で 父 に 言っ た 。
0947
,1129,17: 手枕 を し て 、 長椅子 に あおのけ に 寝る と 、 マジマジ と 天井 を
^
見 あげ ながら 、 トゲ の ある 調子 で 、
0947
,1765,24: シヅ は 、 サト子 の 胸 から 顔 を はなす と 、 大きな 目 で 額 ご し に サト子 の 顔 を
^
見 あげ た 。
0947
,2135,13: 由良 は 欠伸 を し ながら 、 壁 の 電気 時計 を
^
見 あげ た 。
0948
,413,18: 一 人 だけ 残っ た 年配 の 刑事 は 、 ロッジ の 二 階 の 窓 を
^
見 あげ て い た が 、 秀才 型 の そば へ 行っ て 、 なにか ささやい た 。
0948
,433,5: 久美子 は 広間 から
^
見 あげる 位置 に ある 中 二 階 の ドア を 指さし た 。
0948
,647,17: 芝生 の 縁石 の ところ で 車 を とめ 、 チラ と 二 階 の 窓 を
^
見 あげる と 、 汗 を 拭き ながら せかせか と 玄関 に 入っ て いく の が 見え た 。
0948
,1025,13: 久美子 は 無言 の まま 、 マジマジ と 隆 の 顔 を
^
見 あげ た 。
0951
,57,29: 太郎 は 保護 室 と いっ て いる 薄暗い 小 部屋 の 板敷 に 坐っ て 、 巣箱 の 穴 の よう な 小さな 窓 から 空 を
^
見 あげ ながら 、 サイパン の 最後 の 日 の こと を 、 うつらうつら と 思い うかべ て い た 。
0986
,427,14: 三芳 … … ( チョット きょとん と し て 大野 と 薄田 を
^
見 あげる が 、 しかし 、 なに が はじまっ た の か 理解 し 得 ず 、 さらに また 薄田 に 向っ て 二 度 三 度 と 頭 を さげる 。
0987
,972,15: 友吉 … … ( その 父 の 、 ほとんど 錯乱 し た 顔 を
^
見 あげ て い た が ) お 父 っ あん !
0987
,1437,13: 明 … … ( 崖 の 上 を 、 まぶし そう に
^
見 あげ て ) なあんだ よお !
0987
,2634,10: ( 珍 らしい ケダモノ を 見る よう に 友吉 を
^
見 あげ 見おろす 。
0987
,2763,9: ( 救い を 求める よう に 、 木山 を
^
見 あげ て ) そう な ん です !
0987
,2907,78: 友吉 これ は 、 私 の 妹 と 治子 さん —— あの 、 よく 知っ て いる —— 今 、 から だ が 悪くっ て —— そい で 、 私 と 妹 が 、 この 人 を むかえ に 、 ゆうべ 夜中 に 来 た ん です —— 治子 さん が 此処 に 居る と 知らせ て くれ た 人 が あっ て 、 あの ——( と 既に トラック に のっ て いる 貴島 の 方 を
^
見 あげる )
0988
,3397,34: … … 私 より も 上背 の ある ガッシリ と し た 貴島 の 姿 が 、 私 の 前 で 急 に 小さく な つて し まつ て 、 オドオド と 私 を
^
見 あげ た 。
0988
,3585,12: 貴島 が 土 氣色 の 顏 を 上げ て 久保 を
^
見 あげ た が 何 も 言わ ず 、 言う 力 が 無い よう だ 。
0989
,1947,7: 舟木 と 私 は その 方 を
^
見 あげ て 聞き耳 を 立て て いる 。
0994
,911,6: 御 橋 それ を ジロリ と
^
見 あげる が 、 何 も いわ ぬ )
1072
,8149,10: 吉 宗 は 、 唖然 として 、 彼 を
^
見 あげ た 。
1101
,180,10: もう少し 役 に たた ない 研究 を やっ たら 、
^
見 あげ た もの で ある が 、 アメリカ として は 、 これ でも 上等 な ほう で あろ う 。
駆け込む
(駆ける.込む)
延べ語数:
71
0011
,154,8: 外 から バタバタ 眼 つき を かえ て
^
駈け 込ん で 来 て 、 いきなり 、 ずぶ り です から ね 。
0033
,189,50: 次第に 東京 の 空襲 が はげしく なっ た が 、 丸山 君 の 酒席 の その 招待 は 変る 事 なく 続き 、 そう し て 私 は 、 こんど こそ 私 が お 勘定 を 払っ て 見せよ う と 油断 なく 、 それら の 酒席 の 帳場 に
^
駈け 込ん で 行っ て も 、 いつも 、 「 いいえ 、 もう 丸山 さん から いただい て おり ます 。
0077
,65,36: 袋 猫 々 は 何 も 知ら なかっ た が 、 彼 が 公園 を 出 た あと 三 十 分 ほど 経っ て 、 三 人 の 男 が この 公園 の 中 へ
^
駆け こん で 来 た 。
0084
,2136,14: 張 の 方 は 「 よろしい 」 と 答え て 、 厨房 へ
^
駆け こん だ 。
0098
,2452,9: また 夕暮 に なっ て から 、 利枝 は
^
駈け 込ん で 来 て 、
0098
,2515,24: 由良 の 老婆 の 利枝 は まだ 久左衛門 の 所 から 帰ら ない が 、 今日 も 参 右 衛門 の 炉端 へ
^
駈け こん で 来 て 、
0103
,133,10: 言いすて て わたし は 露 路 の 一つ へ
^
駈け こみ まし た っけ 。
0103
,135,52: その ムシャクシャ し て いる 腹の中 へ 、 グッ と 棒 でも 突っ込ん だ よう に 、 わたし の 言葉 が はいっ た の です から 、 わたし に対する 憎しみ は 烈しく 、 あくまでも 斬り すてよ う と 、 わたし の 後 を 追って 、 西条 様 が 、 露 路 へ
^
駈け 込ん で 来 た の は 、 当然 の こと か と 存ぜ られ ます 。
0103
,331,10: あやうく 受け流し 、 わたし は 木立 ちの 中 へ
^
駈け 込み まし た 。
0138
,1298,13: さりとて 、 ストライキ の 時 の 確り し た 友達 の ところ へ
^
駈け 込ん で 、 もう 二度と 家 へ かえら ず 新しい 生活 へ 入る 決心 し た の だ とも 、 思え ない 。
0144
,631,6: それから これ は 、 家 へ
^
駈け 込ん で ゆく 人 で 、 女 が 一 人 ころん で 、 こっち の が レモン 売り で … … 」
0538
,1169,6: ( そう いっ て 泣き ながら
^
駈け こむ )
0545
,468,7: も 一 人 の 幽霊 が 、
^
駆け こん で 来 た 。
0612
,1711,15: 七 時 三 十 分 に 、 大変 だっ 、 と 叫ん で 誠一 が
^
駆け こん で 来る か ?
0612
,1728,7: 門 の 中 に 勢い よく
^
駆け こん だ 。
0612
,2005,7: しかし 今日 に 限っ て 、 ばたばた
^
駆け こん で 来 ない 。
0618
,157,18: 馬 の 顔 に そ ッ くり だ と 云わ れ て 山 の 奥 へ 夢中 で
^
駈け こん で しまっ た とき 、 オレ は 日暮れ ちかく まで 滝 壺 の そば に い た あげく 、 オレ は ヒメ の 気に入ら ない 仏像 を 造る ため に 、 いや 、 仏像 で は なく て 怖 ろ しい 馬 の 顔 の 化け物 を 造る ため に 精魂 を 傾け て やる と 覚悟 を かため て い た の だ から 。
0620
,595,9: ボロシャツ 一 枚 、 水 に ぬれ て
^
駈け こん で き た 女 が あっ た 。
0627
,259,10: これ が 火の手 を 見 て 一 と かたまり に
^
駈け こん で き て 、 消し とめ た 。
0627
,498,15: 女 は 又 ウインク し て 、 じゃ 、 さよなら 、 と 学校 へ
^
駈け こん で 行っ た 。
0646
,174,10: クルリ と ふりむい て 、 女中 部屋 へ バタ く
^
駈け こみ 、 ピシャリ と 障子 を しめ て しまう 。
0651
,429,16: 千鳥 波 を ジッ と 見上げ て 、 そして にわかに 振 向い て 我が家 へ
^
駈け こん で 行っ た 。
0655
,27,12: 門 を でる と 、 うち の 女中 が 蒼 ざめて
^
駈け こん で き た 。
0685
,97,24: ところが それ から 三 四 十 分 後 に 、 濡れ 鼠 の 平作 が ただ 一 人 蒼い 顔 で 警察 へ
^
駈け こん だ 。
0686
,70,8: ハーイ 、 と アケミ さん が 浴室 へ
^
駈け こん で いっ た 。
0686
,79,8: 神田 は 口笛 を 吹き ながら 寝室 へ
^
駈け こん だ らしい 。
0695
,339,36: そして とうとう 七 、 八百万 が とこ 隠匿 財産 を 白状 し た が 、 翌朝 病気 だ から 医者 へ 行か せ て くれ と 監視 人 に つきそわ れ て 外出 、 警察 へ
^
駆け こん で 保護 を もとめ た 。
0702
,215,26: と リンゴ 園 から 見下し て 中平 が からかっ た とき 、 久作 は すでに 完成 し て いる 石室 の 中 へ 急い で
^
駈け こん だ 。
0702
,276,8: 久作 は 怒っ て 天 の 岩戸 へ
^
駈け こむ よう に 石室 へ もぐっ た が 、 意外 に も ジッ と こらえ て 坐禅 を くん で い た 。
0704
,85,8: 葬儀 の 直後 、 葬場 から 一室 へ
^
駈け こん で 無念 の 涙 に むせん だ ほど で 、 野人 の かかる 悪風 は 世 を 毒する もの という よう な 怒り に もえ た 。
0704
,98,29: 四 ツ 五 ツ まるまる と し た 音 の よい の が つづけ さま に 鳴り とどろい た から 、 花子 は ワッ と 泣き叫ん で 自室 へ
^
駈け こみ 、 よよと 泣き伏し て しまっ た 。
0732
,1383,9: 才蔵 が 降り て タチバナ 屋 の 玄関 へ
^
駈け こも う と する と 、
0732
,3121,13: 一 日 に 何 回 と なく 、 嵐 の 如く に
^
駈け こん で き て 、 三 名 を バッタ 、 バッタ と 蹴倒す 。
0732
,3141,8: それ は お歴々 が 嵐 の 如く
^
駈け こん で き て 、 蹴 とばし 、 ブン 殴り 、 突き 倒し た 時 で あっ た 。
0732
,3195,6: ミコ が 鈴 を ふっ て
^
駈け こん で き て 、 列 に 加わる 。
0744
,408,13: そして 二幸 の 横 の 露 路 へ 大変 な 慌ただし さ で
^
駈け こん で しまっ た 。
0744
,421,2: 慌ただしく
^
駈け こん だ まま 再び 姿 を 見せ なかっ た ところ を みる と 、 八 百 円 で パンパン を 説得 する の に 成功 し た の だろ う 。
0744
,535,12: 巡査 は サッと 身 を ひるがえし て 植え込み の 中 へ
^
駈け こん だ 。
0771
,283,45: 戯作 者 など という もの は 、 主として 江戸 大阪 生れ の 人間 が やる もの だ が 、 花 廼屋 は 薩摩 ッポウ で 、 鳥羽 伏見 の 戦争 で は ワラジ を はい て 、 大刀 を ふり 廻し て 、 ソレ 、
^
駈け こめ 、 駈け こめ 、 と 、 上野寛永寺 まで 駈け こん で き た 鉄砲 組 の 小隊 長 で あっ た 。
0771
,283,48: 戯作 者 など という もの は 、 主として 江戸 大阪 生れ の 人間 が やる もの だ が 、 花 廼屋 は 薩摩 ッポウ で 、 鳥羽 伏見 の 戦争 で は ワラジ を はい て 、 大刀 を ふり 廻し て 、 ソレ 、 駈け こめ 、
^
駈け こめ 、 と 、 上野寛永寺 まで 駈け こん で き た 鉄砲 組 の 小隊 長 で あっ た 。
0771
,283,55: 戯作 者 など という もの は 、 主として 江戸 大阪 生れ の 人間 が やる もの だ が 、 花 廼屋 は 薩摩 ッポウ で 、 鳥羽 伏見 の 戦争 で は ワラジ を はい て 、 大刀 を ふり 廻し て 、 ソレ 、 駈け こめ 、 駈け こめ 、 と 、 上野寛永寺 まで
^
駈け こん で き た 鉄砲 組 の 小隊 長 で あっ た 。
0774
,592,8: そこ へ 古田 老 巡査 が 慌ただしく
^
駈け こん で き た 。
0781
,19,2: 隠れ里 へ
^
駈け こむ 順 が ほぼ 極 って い て 、 特に 、 一番 、 二 番 、 三 番 、 という 頭 の 方 は 狂う こと が ない 。
0781
,411,24: 彼 が 裏門 の 方 へ まわっ て 木 の 繁み から うかがっ て いる と 、 女中 が 気 チガイ の よう に
^
駈け こん で き た 。
0806
,183,36: カメ が 井戸 へ とびこん で 、 それ ッ きり 物音 ひとつ きこえ ない から 、 ワッ と 泣き だし た の は 女房 で 、 髪 を ふりみだし て 多 茂平 の ところ へ
^
駈け こん で 、
0809
,25,16: 機転 の きい た 小僧 の 一 人 が ソッ と ぬけだし て 、 自身番 へ
^
駈け こむ 。
0814
,110,41: その いずれ も 石室 の 内部 で 生木 を 焚い て 石 を 熱し 、 火 が 灰 と なっ た 時 を 見 て 火消し 装束 の 如き もの で 身 を かため た 若者 が 木履 を はい て
^
駈け こみ 、 急い で 灰 を 掃きだし て 、 海水 で ぬれ た ムシロ を しく 。
0817
,469,11: 意味 を 知り すぎ た 人間 が 意味 から 無意味 へ
^
駈け こん で 行 ぐ 遁走 です よ 。
0841
,306,5: 彼女 は 自宅 に
^
駈け こむ と 、 花井 が 同時に 駈け こん だ 。
0841
,306,12: 彼女 は 自宅 に 駈け こむ と 、 花井 が 同時に
^
駈け こん だ 。
0842
,2435,26: 当時 日本 へ 来朝 し はじめ た ばかり の ポルトガル 商船 が 鹿児島 の 近所 の 港 に 泊っ て いる と 、 ヤジ ロー が
^
駈け こん で き て 、
0866
,3135,9: 彼 は 、 近所 の 公衆 電話 へ
^
駈け 込ん で 、 療養 所 を 呼び出し た 。
0945
,166,27: 朝 早く 、 浜 へ 潮 垢離 を とり に 行っ て い た 土佐 船 の 長平 が 、 甚八 たち の いる 岩穴 へ
^
駆け こん で き た 。
0947
,328,23: サト子 は 、 芝生 から 立ちあがる と 、 身 を 隠そ う と でも する よう に 、 家 の なか に
^
駆け こん だ 。
0947
,405,9: 車 を 帰し て 、 家 の なか に
^
駆け こむ と 、 広縁 から 庭先 へ 出 て み た 。
0947
,454,10: お ちび さん の 女中 が 、 木戸 から
^
駆け こん で き た 。
0947
,1069,8: 愛一郎 は 、 家 の なか に
^
駆け こん で 行っ た 。
0947
,2402,13: サト子 は 電報 を 手 に 持っ て 、 シヅ の 部屋 へ
^
駆け こむ と 、 食事 の 支度 を し て いる シヅ に 、 いきなり 抱きつい た 。
0947
,2697,32: シヅ は 、 はっと 眼 を 伏せ て 、 立ちすくん だ よう に なっ て い た が 、 居たたまらなく なっ た の か 、 どっと 勝手 の 流し 場 へ
^
駆け こん で しまっ た 。
0947
,3465,29: 一段 高く なっ た 、 奥 の グリル の 丸 椅子 に 掛ける と 、 ガゼット・バッグ を かつい だ 新聞 記者 らしい の が 三 人 、 ラウンジ へ
^
駆け こん で き て 、 突っかかる よう な 調子 で 秋川 に たずね た 。
0986
,641,76: 大野 以前 は 、 いつも 着物 を 着 て 、 マゲ など に ゆっ て —— いや 、 あれ も よく 似合っ て い られ た から ね え —— 三つ指 を つい て さ 、 全く の 日本 趣味 の —— 忘れ も し ませ ん 、 三芳 君 が 二 度目 に 、 この 、 引っぱら れ た 時 に 、 あんた が 真青 な 顔 を し て 私 ん ところ に
^
駆け こん で 来ら れ た 時 さ ——
0993
,2951,16: 敏子 ( 火 が つい た よう に 叫び ながら 、 別荘 の 中 に
^
駈け 込む ) お 母 あ ちゃ ま 、 お 母 あ ちゃ ま 、 こわい よう !
1013
,1311,16: 私 の 喚い た の と 、 隣室 から 二 人 の 看護 婦 の
^
駈け 込ん で 来 た の が 、 同時 で あっ た 。
1050
,347,37: 彼等 は 、 たまたま 子 を 負う た 女 が タンネシラリ の 漁場 に 行く 途中 、 フーリ が さらっ て 洞窟 に 飛びこん だ の を み て 、 それ を 追って 洞窟 の 中 へ
^
駆け こん だ 。
1050
,348,8: ところが 、 名剣 を 持っ て 先 に
^
駆け こん だ 三 人 は フーリ と共に ついに 帰ら ず 、 やや 後れ て 穴 へ 飛びこん だ 三 人 だけ が 、 網走川 の 岸 に 向っ て 開い て いる ペシュイ の 洞窟 へ 出 て 来 た 。
1067
,91,8: 夢中 で 町 の 横丁 の 防空壕 へ
^
駈け 込ん だ 。
1072
,6428,9: 自訴 する なら 、 私 あ 南 へ 、
^
駈け こむ つもり さ 。
1073
,1397,22: —— 小次郎 は 、 肚 を きめ て 、 盗賊 たち が 出 た 裏門 から 、 紫陽花 の 壺 へ 、
^
駈け こん で 行っ た 。
1073
,3906,20: 充分 に 、 疑っ て 、 野 霜 の 具足 師 、 伏見 掾 の 部落 屋敷 へ 、
^
駈け こん だ 。
1073
,5932,17: と 、 弟 の 将 平 、 将文 の ふたり が 、 石井 ノ 柵 へ
^
駆け こん で 来 て 告げ た 。
1073
,7910,23: 武蔵 の 百 済 貞 連 を 始め 、 諸国 の 介 や 掾 も 、 前後 し て 、 太政官 へ
^
駈け こみ 、
し過ぎる
(為る.過ぎる)
延べ語数:
71
0003
,2095,16: どうも 僕 は 少し 調子 に 乗っ て 、 助手 たち に 英語 の 披露 を
^
し すぎ た ん だ 。
0003
,3241,17: 僕 は 今 まで 、 自分 を 新しい 男 だ 新しい 男 だ と 、 少し 宣伝
^
し すぎ た よう だ 。
0050
,71,15: 三 十 代 は 今 まで 自分 に 窓 を あける の を 、 警戒
^
し すぎ て い た 。
0053
,3171,10: 日本人 て 、 大体 他人 の こと を 干渉
^
し すぎる わ よ 。
0055
,780,6: しかし 、 あなた は まだ 信用
^
し 過ぎ て いる 」
0055
,1890,35: 観念 的 に 言え ば 、 それ は 信吉 の 良心 の 苛責 という こと に なる だろ う が 、 しかし 、 … … 、 いや 思え ば 作者 は いくらか 先 廻り
^
し 過ぎ た 。
0081
,1800,2: あまり 前進
^
し すぎる と 、 あぶない よ 」
0102
,30,27: しかし 、 この よう な 考え方 は 戦争 中 に だまし た 人間 の 範囲 を 思考 の 中 で 実際 の 必要 以上 に 拡張
^
し すぎ て いる の で は ない か という 疑い が 起る 。
0141
,5673,14: 「 あなた は 、 自分 の そういう もの の 感じ かた を あんまり 自認
^
し すぎ て いる わ よ 」
0141
,11130,2: あっさり
^
し すぎ た 口調 が 、 何 か を 伸子 に 感じ させる よう に 中館 公一 郎 は 答え た 。
0141
,12146,18: こまかく 云え ば 、 伸子 が そう 思っ て い た という こと さえ 、 いくら か 意識
^
し すぎ た 表現 に なる くらい だっ た 。
0141
,13112,1: ちんまり
^
し すぎ て い て … … 」
0158
,133,22: それら の こと から 派生 し て 、 日本 の 作家 は これ まで あまり 個々 の 才能 を 過大 に 評価
^
し すぎ た し 、 文学 創造 の 過程 に ある 心的 な 独自 性 、 ほか の 精神 活動 に ない メンタル な 特性 の 主張 を 、 おお ざっぱに 文学 の 純粋 性 だの 、 文学 性 だ の という 概念 で かため て しまっ て き た 。
0212
,34,36: 「 はい 、 そこ に いらっしゃる お 若い 方 」 と 指さ れ て 答え た 人 は 自由党 支持 者 で あっ た が 、 意見 として 、 自由党 は 少し 言論 の 圧迫 を
^
し すぎる と 思い ます 、 と 答え た 。
0216
,79,84: 伊藤 整 が 、 「 美 という 仮り の 調和 体 を つくる こと しか でき ない 」 日本 の 文学 者 の 運命 を いう とき 、 その 文脈 の 底 に は 、 「 日本 の 文学 は 日本 そのもの の 反映 な の だ 」 「 日本 の 芸術 の 基本 的 方法 は イデエ の 根 を もた ず 感覚 による の だ 」 という 、 きょう で は もう 半 過去 に なり つつ ある 事実 に 執
^
し すぎ て いる ため に 、 感傷 を さけ がたい 知性 の 響き が ある 。
0231
,297,30: 家庭 を 円満 に 治める ため に も 、 男子 の 手足 まとい に なり すぎる 程 物 の 道理 が 判ら なく て も 困る が 、 余り はっきり
^
し すぎ て 男 が 煙たい ほど で も 亦 困る 、 と 。
0536
,56,9: 母 は そんな たち です から 、 しゃっきり
^
し すぎ て い た の でしょ う 。
0545
,180,1: 肥満
^
し すぎ てる の で も なく 、 贅肉 が 多 すぎる の で も ない が 、 全体 に 丸っこい の だ 。
0580
,547,11: 「 恋人 として は 、 顔 の 表情 が あまり きっぱり
^
し すぎ て い ます し 、 妻 として は 、 手 が あまり 美し すぎ ます よ 。
0592
,98,4: 私 が あまり 微笑
^
し すぎ てる の に 気付い た の だ 。
0619
,104,10: 先生 達 が 人間 世界 を 悪く 汚く 解釈 妄想
^
し すぎ て いる ので 、 私 は 驚い た もの で あっ た 。
0619
,131,3: オイ 、 満足
^
し すぎ ちゃ いけ ない ぜ 、 と 私 を 睨む の だ 。
0624
,56,33: 彼等 の 日常 の 会話 の 中 に は 会社 員 だの 官吏 だの 学校 の 教師 に 比べ て 自我 だの 人間 だの 個性 だの 独創 だ の という 言葉 が 氾濫
^
し すぎ て いる の で あっ た が 、 それ は 言葉 の 上 だけ の 存在 で あり 、 有金 を はたい て 女 を 口説い て 宿酔 の 苦痛 が 人間 の 悩み だ と 云う よう な 馬鹿馬鹿しい もの な の だっ た 。
0660
,38,12: 人 は 恋愛 という もの に 、 特別 雰囲気 を 空想
^
し すぎ て いる よう だ 。
0672
,325,10: 有利 の 時 に は ちっとも つけあがら ず 、 相撲
^
し すぎる という こと が なく 、 理 づめ に 慎重 に さばい て 行く 、 いかにも 都会 的 な 理智 と たしなみ と 落着き が 感じ られる くせ に 、 不利 に対して 敏感 すぎ て 、 彼 の 力量 なら 充分 押し かえせる 微小 な 不利 に も 頭 の 方 で 先 廻り を し て 敗北 という 結果 の 方 を 感じ て しまう 。
0684
,168,23: 御 説 の 如く に 書類 を 拝見 し て 私 の 意見 を のべ ましょ う が 、 君 は いささか 亢奮
^
し すぎ て いる 。
0687
,280,31: もとより 合一 し た 以上 は 今度 は 何 か 仕掛ける で あろ う が 、 怯える 心 の 故に 、 敵 の 仕掛 は 慌て て いる か 、 用心
^
し すぎ て いる か 、 どっち に し て も 迫力 を 欠く もの に きまっ て いる 。
0719
,39,4: あそこ で 、 ハッキリ
^
し すぎ て しまう 。
0748
,62,13: こういう 天才 と 私 と で は 、 力量 の 差 が ハッキリ
^
し すぎ て 、 面白く なかっ た な 。
0748
,127,30: 日本 の 水泳 が 世界 記録 を 破る よう に なっ て から 、 日本 水上 聯盟 は やたら に 、 そして 不当 に 世界 新 記録 を 製造
^
し すぎる よう で ある 。
0756
,67,4: あまりに 仕掛け を 弄
^
し すぎる 、 仕掛け を 弄する 必然 性 が なく 、 仕掛け を 弄 する だけ 、 それ によって 危険 に 身 を さらし て いる こと に なる の だ が 、 その 計算 を 全然 忘れ て いる 。
0756
,86,48: 「 Y の 悲劇 」 に し て も 、 ふれ た 手 の 高 さ と 、 ヴァニラ の 匂い を 総計 する と 、 まア 、 犯人 の 少年 を 描き うる こと に なる が 、 それ だけ が ヒント として は 、 かなり 漠然と
^
し すぎ て おり 、 もう ちょ ッ と 明確 な ヒント を 与え て おい て 、 読者 を 説 服する だけ の 準備 と 構成 が ほしかっ た 。
0759
,1046,9: けれども 、 これ は 当事者 の 心事 に 同情
^
し すぎ て の 判断 で 、 第三者 の 公平 な 目 で みる と 、 夫婦 生活 の 平凡 さ は 賀す べく 珍重 す べき こと かも 知れ ず 、 概して 幸福 な 一 対 という もの は その 一生 が 平凡 な 性質 の もの でしょ う よ 」
0759
,7654,4: ただ 非常 に 平均
^
し すぎ た 女 。
0766
,10,34: ここ で 捕物 帳 を 書い て いる と 、 そういう こと を 時々 考え て ゾクゾク する こと も あり 、 おのずから 捕物 帳 の 心境 と なっ て 、 探偵 気分 横溢
^
し すぎる キライ が ない でも ない 。
0766
,78,4: 人間 ども が 繁殖
^
し すぎる 。
0775
,182,18: 外国 に 癩 を 治す 名医 が いる なら とにかく 、 そう まで 慌てる の も 、 甚
^
し すぎる という もの だ 。
0784
,1157,6: 海舟 の 結論 は アッサリ
^
し すぎ た もの だっ た 。
0792
,84,5: 「 あなた が パッ と
^
し すぎ てる から さ 。
0792
,86,4: あなた だけ パッ と
^
し すぎ て 、 ここ の 客 が 寄りつか なく な ッ ちゃう よ 」
0792
,89,26: 一見 し て 家柄 を 感じ させる よう な 気品 が あっ て 、 それで 目 が さめる ほど 美しい の です から 、 パッ と
^
し すぎ て ここ の 客 が よりつか なく なる という の も 云い すぎ で は あり ませ ん 。
0798
,12,6: 人々 は あまり 濁り なく 安定
^
し すぎ て いる こと で 、 この 善意 を コシラエモノ 、 マガイモノ だ と 思う かも 知れ ない が 、 善意 は 濁り が ない に 越し た こと は ない 。
0817
,449,3: 東京 を 意識
^
し すぎ 、 対立 感 を もち すぎる 。
0817
,460,15: 大阪 に ミジメ な もの が ある と すれ ば 、 東京 を 意識
^
し すぎる という こと だけ だ 。
0819
,215,41: 戦争 中 東条 が 民衆 の 自然 な 感情 の 中 に 生き て い た 人気 と 、 同じ 民衆 の 今 の 感情 と を 考え 合せれ ば 、 民衆 の 今 的 な たより な さ は ハッキリ
^
し すぎる ほど でしょ う 。
0835
,213,13: 日本 で の 運営 方法 が 悪く 観衆 の 賭博 神経 を 刺戟
^
し 過ぎる と 云う 事 が ある かも 知れ ぬ 。
0842
,1331,11: 相手 を 一気に バタバタバタ の 遠大 な 着想 に 熱中
^
し すぎ て 、 自分 の 方 が バタバタバタ に なっ て しまっ た の で ある 。
0842
,2240,17: 土地 自慢 の 過ぎ た の も 困る けれども 、 土地 に ない 物 を 珍重
^
し すぎる の も 困る もの だ 。
0857
,2,77: それ は 私 が 小林 という 人物 を 煮 て も 焼い て も 食え ない よう な 骨っぽい 、 そして チミツ な 人物 と 心得 、 あの 男 だけ は 自動車 に ハネ 飛ばさ れ たり 川 へ 落っ こっ たり する よう な こと が ない だろ う と 思いこん で い た から で 、 それ は 又 、 私 という 人間 が 自動車 に ハネ 飛ばさ れ たり 川 へ 落っ こっ たり
^
し すぎる から の アコガレ 的 な 盲信 で も あっ た 。
0866
,2480,12: 「 ほんと … … 相手 は それ を い ゝ こと に
^
し すぎ て た わ 」
0877
,188,63: これ も 用心 の ため に 、 一 、 二 の 例外 は ある という こと に し て 、 実は 、 大 多数 の 演出 家 も 脚本 作家 も 、 情熱 や 才能 は ともかく 、 実際 の 仕事 の 上 で は 、 可 なり手 を 抜い て いる 、 言葉 が わるけれ ば 、 急ごしらえ の 仕事 を
^
し すぎる こと は たしか の よう です 。
0892
,62,5: あんまり レンズ を 信用
^
し すぎる と 、 ときどき こんな 喜劇 が おこる 。
0909
,120,40: 個人 を 単に 抽象 化 さ れ たる 共通 分子 と し 、 それ によって 社会 的 集団 が 構成 さ れる と せん に は 、 すでに 社会 的 集団 的 性格 が あまりに も 類型 を 複雑 に
^
し すぎ て いる 。
0918
,943,10: かく て 、 かかる 個性 の 特異 性 を 強調
^
し すぎる と 、 人間 一般 に 妥当 する ところ の 普遍 性 から 追放 さ れる こと に なっ て しまう の で ある 。
0948
,552,18: … … 大池 が 死ん で から まで 、 ベッド に 這い こも う なんて 、 あんまり 厚顔
^
し すぎる わ 。
0956
,157,4: 少し 長話 し を
^
し 過ぎ て しまっ た よう だ 。
0981
,2222,4: だけど 、 あんまり 安心
^
し すぎ て 、 いい 気 に なる の は よし なさい
0985
,1054,12: 少し きまり 悪い の を かくす ため に 、 かえって 馴 々
^
し すぎる 表情 )
0988
,1452,12: 佐々 の 私 に 對 する 態度 は 、 すこし 馴 々
^
し すぎる 位 に 親しみ と 敬意 の こも つ た もの で ある 。
0988
,5677,12: … … しかし 僕 に は やつ ぱり ルリ は 、 ギラギラ
^
し すぎ て 、 眼 を 開い て 正面 から 見 て おれ ない 。
0989
,1293,8: テン カン と 言う より 、 あんまり 昂奮
^
し すぎ てる 所 へ 、 今 の 事 で ——( 浮山 に ) それ に 、 コカイン 相当 に やっ てる ん でしょ う ?
0989
,2547,4: … … 昂奮
^
し すぎる 。
1037
,2746,14: しかし 私 の そんな 行為 が 、 妻 の 性欲 を 強く 刺戟
^
し 過ぎ 、 妻 を 病的 に し ない か 、 と 私 は 不安 に なっ て 来る 。
1041
,994,23: これ まで の カントリー ・ ソング は 、 ほんとう に うたい たい こと を 、 あまりに も 巧み に 失恋 に カモフラージュ
^
し すぎ て い た 。
1041
,3384,9: 語りあう コミュニケーション で は 、 言語 は すでに 固化
^
し すぎ て いる 。
1058
,24,33: ただ 将来 、 日本語 と アイヌ 語 の 関係 を 考える 場合 、 文化 という もの は 水 の 流れ と 同じく 、 高き より 低き に つく 、 という 原則 に 固執
^
し すぎ た きらい が あっ た 。
1073
,406,54: いったい 、 飛鳥 、 奈良 など の 時世 を 経 、 ここ に 遷都 し た 初め に 、 その 規模 や 企画 も 、 唐 朝 大陸 の 風 を まねる に 急 で 、 およそ 、 現実 の 国力 と は 不相応 な 、 ただ 広大 な 理想 に ばかり 偏
^
し すぎ た きらい が ある 。
1073
,5338,21: 到底 、 限り ある 命 で は 、 それ は 見極め 得 ない もの を 、 わし は 余りに 長生き を
^
し 過ぎ た よう だ 」
1076
,425,23: 四面 を 海 で 囲ま れ た 国 の 人 として は 、 今 は また あまりに も 海 の 路 を 無視
^
し 過ぎる 。
1117
,89,17: 何 ん でも 知っ て や がる の は 、 つまり その 第 七 感 が 発達
^
し すぎる から だ 。
1171
,1728,4: 第 一 がらん と
^
し 過ぎる 。
取り掛かる
(取る.掛かる)
延べ語数:
67
0002
,168,40: 私 は ただ そう 思っ た だけ で 、 それ 以上 深く 考える 事 も せ ず 、 籐椅子 を 持っ て 引返し て 縁側 に あがり 、 縁側 に 椅子 を 置い て それ に 腰かけ て 編物 に
^
とり かかっ た 。
0002
,451,22: 朝 の お 食事 を 軽く すまし て から 、 私 は 、 焼け た 薪 の 山 の 整理 に
^
とり かかっ て いる と 、 この 村 で たった 一 軒 の 宿屋 の おかみ さん で ある お 咲 さん が 、
0002
,804,28: それ を 、 ことし の 春 、 死蔵 品 の 復活 と やら いう 意味 で 、 ときほぐし て 私 の セエタ に しよ う と 思っ て
^
とり かかっ て み た の だ が 、 どうも 、 この ぼやけ た よう な 色合い が 気に入ら ず 、 また 打ち すて 、 きょう は あまりに 所在 ない まま 、 ふと 取り出し て 、 のろのろ と 編み つづけ て み た の だ 。
0002
,2824,43: 昨夜 、 ふたり で お 酒 を 飲み 、 女 の ひと を 二 階 の 洋間 に 寝かせ 、 僕 ひとり ママ の 亡くなっ た 下 の お座敷 に 蒲団 を ひい て 、 そうして 、 この みじめ な 手記 に
^
とり かかり まし た 。
0003
,1506,15: 」 とか っぽ れ は 不平 そう に 小声 で 言っ て 、 食事 に
^
とり かかっ た 。
0003
,2059,80: キントト さん は 、 まち で 用事 を すまし て 、 帰り の バス を 待合 所 で 待っ て い たら 、 どしゃ降り の 中 を 、 アメリカ の 空 の トラック が 走っ て 来 て 、 そうして どうやら 故障 を 起し た らしく 、 バス の 待合 所 の ちょうど 前 で とまり 、 運転 台 から 子供 の よう な 若い アメリカ 兵 が 二 人 飛び降り 、 雨 に 打た れ ながら 修理 に
^
とり かかっ て 、 なかなか 修理 が すま ぬ 様子 で 、 濡鼠 の 姿 で いつ まで も 黙々と 機械 を いじくり 、 やがて 、 キントト さん たち の バス が やって来 た が 、 キントト さん は 待合 所 から 走り出 て 、 バス に 乗りかけ 、 その 時 まるで 夢中 で 、 自分 の 風呂敷 包 の 中 の 梨 を 一つ ずつ その アメリカ の 少年 たち に 与え 、 サンキュウ という 声 を 背後 に 聞い て バス の 奥 に 駆け込ん だ とたん に 発車 。
0003
,2738,7: 僕 も 、 あわて て 運動 に
^
とり かかっ た 。
0071
,1189,17: なぞ の 人骨 は そのまま に し て おい て 、 急ぐ 方 の 仕事 に
^
とり かかっ た 。
0071
,1568,36: しかし 動物 の 中 で 、 文化 の 進ん で い た 者 —— つまり 人間 でしょ う ね 、 この 人間 たち は 早く も 身 を まもる こと を 考え 、 その 仕事 に
^
とり かかっ た 。
0075
,266,37: ひょっと する と 途端 に ひきつける かも しれ ない が 、 幸い 彼 の 居る ところ は 病室 だ から 、 応急 手当 に は 事欠か ない だろ う と 安心 し て 、 いよいよ 報告 に
^
とり かかっ た 。
0079
,621,11: ぼく は 元気 を だし て 最後 の 研究 に
^
とり かかっ た 。
0080
,1856,55: この よう な 知らせ が 、 長戸 検事 の ところ へ 蜂 矢 から とどい た ので 、 検事 は びっくり し た が 、 かねて 待っ て い た こと だ から 、 すぐ 手続き を とっ て 、 警察 力 の すべて を あげ て 怪 魔 の 追跡 と 逮捕 に
^
とり かかっ た 。
0082
,1451,41: しかし さしあたり 、 彼 が 知り たい と 思っ て い た こと は 、 知る こと が でき た ので 、 こんど は 、 例 の 死ん だ よう に なっ て いる 人造 人体 を 生かす 実験 に
^
とり かかっ た 。
0084
,2812,9: それから 博士 は 、 次 の 仕事 に
^
とり かかっ た 。
0087
,813,13: 警部 が 帳面 を ひろげ て 、 次 の 段 取 に
^
とり かかっ た 。
0095
,190,5: さあ 、 すぐ 仕度 に
^
取り 懸る ん だ 、 早く しろ 水戸 」
0095
,202,39: 水戸 は 何事 と も 知ら ない が 、 やっと 事態 の 重大 性 を 呑み込め た と 見え 、 それ から は 室内 を こま 鼠 の よう に くるくる 走り まわっ て 登山 の 支度 に
^
取り 懸っ た 。
0138
,477,27: 翌朝 、 平常 どおり 八 時 に 出勤 し て 来 て 凡そ 十 時 頃 から 、 やっと 今野 を 病院 へ 入れる 評定 に
^
とり かかっ た 。
0139
,69,7: など と 、 トランク の 整理 に
^
とり かかっ た 。
0140
,3564,13: それから しばらく し て 、 素子 は こんど 出来 上っ た 翻訳 に
^
とり かかっ て 、 昼間 の な ま あくび を 消滅 し た の で あっ た 。
0141
,1947,35: レーニン の 遺骸 を 、 その 姿 の まま に 保存 し て 、 公開 し て い た レーニン 廟 は 、 伸子 たち が モスクヷ へ 来 た ころ から 修繕 に
^
とり かかっ て 、 閉鎖 さ れ て い た 。
0141
,5147,8: レーニングラード へ 行こ う として その 支度 に
^
とり かかっ て い た 伸子 は 、 保 の 夏 の プラン という もの も 、 ひとりでに 自分 が その 中 に いる モスクヷ の 夏 景色 に あてはめ て 読みとっ た 。
0141
,12576,20: ひと やすみ し て から 、 多 計 代 は 化粧 台 に 向き なおっ て ゆっくり 化粧 に
^
とり かかっ た 。
0141
,18568,12: ひと休み し て から の 伸子 は 荷物 の 整理 に
^
とり かかっ た 。
0142
,568,11: 重吉 は 、 いそい で 紙片 を まとめ て 身支度 に
^
とり かかっ た 。
0144
,613,23: ゴーリキイ は 「 本当 の 仕事 と 修業 の 始 っ た の を 悦び 」 すぐ 手 を 洗っ て 修業 に
^
とり かかっ た 。
0144
,1052,14: ゴーリキイ は 非常 な 困難 をもって 「 科学 を 克服 」 する 仕事 に
^
とり かかっ た 。
0170
,88,10: レオナルド・ダ・ヴィンチ は 、 この 美しい モナ・リザ の 肖像 に
^
とり かかっ て 数 年間 を 費し た が 、 到頭 未 完成 で 終っ て しまっ た 。
0206
,145,6: 小説 を かき たく て
^
とり かかっ た が 、 どうにも こう に も まとまり が つか なく て 投げ て しまっ たり 、 さもなければ 複雑 で 大きい 経験 と 実感 の 中 から その 人 として 手 もち の 創作 方法 で 、 何とか まとめ られる 部分 だけ を 切りとっ て 、 こじんまり と し た 一 篇 の 小説 に し て 見 た 、 という よう な 場合 も 少く ない 。
0220
,18,37: わたし は 、 別 の ところ でも 語っ た よう に 、 この 長篇 は 、 自分 の 実力 の ある が まま の ところ から 、 はた め に は 自然 発生 的 な 方法 で
^
とり かかっ た 。
0242
,221,3: しかし 彼 の
^
とり かかっ て いる 「 資本 論 」 は 大 英 博物館 の 図書館 なし に は 完成 し ない 。
0253
,79,32: うち の こと で 精いっぱい だからこそ 、 その 気 を ちょっと 持ち 変え て 、 一 歩 ふみ 出し 、 気 を ひきたて て 、 何 か 一つ 身近 な 改善 に
^
とり かかり 、 主婦 の はりつめ た 心 に 、 希望 の 窓 を きりひらく 年 だ と 思い ます 。
0415
,27,44: それ まで 、 ちょっとした 随筆 を 二 三 篇 かき 、 その 一つ で あっ た 「 清風 おもむろに 吹き 来 つて 」 という 随筆 が きっかけ と なっ て 、 明治 から 現代 まで の 文学 史 と 婦人 作家 の 研究 に
^
とり かかっ た 。
0466
,610,9: 早速 かえって 、 祈祷 書 の 翻訳 に
^
とり かかっ た 。
0579
,112,1: 早速
^
とり かかり ましょ う 。
0587
,233,25: そして あの 父親 の こと だ から 、 それ は 必ず 実行 する に 違い あり ませ ん でし た し 、 既に 実行 に
^
とり かかっ てる かも 知れ ませ ん でし た 。
0612
,2359,13: 死刑 の うわさ を 聞く と 、 すぐ それぞれ 殺さ れる 準備 に
^
とり かかっ た 。
0613
,325,25: 友清 史郎 君 は 「 はあ 」 と 答え 、 施 長老 は 「 おい 」 と 答え て 、 すぐ に 準備 に
^
とり かかっ た 。
0613
,1393,13: 私 たち は それ から すぐ に 犬 継 地区 の 治療 に
^
とり かかっ た 。
0625
,41,94: それ が 大友皇子 に も 当る し 、 聖徳太子 か 、 太子 の 嫡男 たる 山代 王 に も 当る し 、 日本 武 尊 に も 当る 方 で 、 神話 中 の 人物 に も その 分身 は タクサン あり ます が 、 日本 の 中 ツ 国 を 平定 する ため に 天 照 大神 に 命ぜ られ て タカマガ 原 から 日本 の 中 ツ 国 へ 降り て き た 天 の ワカヒコ の ミコト 、 下界 で 恋人 が でき て 一向に 命じ られ た 平定 事業 に
^
とり かから ぬ ので 天 照 大神 の 投げ た 矢 で 胸 を 射 ぬか れ て 死ん で しまう 。
0665
,4,16: チエホフ の 傑作 は 劇場 主 の 無理 な 日限 に 応じ て 渋面 つくり ながら
^
とり かかっ た もの で ある し 、 バルザック は ただ もう 遊興 の ため に 書き まくり 、 ドストエフスキー は 読者 の 要求 に ひきずら れ て スタヴロオギン の 性格 まで 変え て いっ た 。
0741
,108,16: 現に 側近 の バカ モノ が 戦前 に 劣ら ぬ 偶像 崇拝 的 お祭り騒ぎ に
^
とり かかり 、 彼 が それ に 殆ど 抵抗 を 示し て い ない ところ を 見れ ば 、 彼 の 聡明 さ や 軍部 へ の 抵抗 は 、 側近 の つくり ごと で 、 彼 は 善良 な 人間 で は ある が 、 聡明 の 人 で は ない と 判断 し て も よかろ う と 思う 。
0759
,7975,8: 記代子 は さっそく 家出 の 仕度 に
^
とり かかっ た 。
0766
,160,32: 大 黄河 に も 及び も つか ない が 、 利根川 の 水害 を なくし 、 只見川 の 発電 所 を つくる ぐらい の こと は 、 文句 なし に 、
^
とり かかる だけ の 国民 的 な 見解 を もち たい もの だ と 思う 。
0768
,96,18: アイツ の こと を 書い て 芥川賞 を もらっ て みせる 、 と 、 小説 の 製作 に
^
とり かかっ た という 話 で ある 。
0780
,582,10: 新 十 郎 は ニッコリ 笑っ て 推理 に
^
とり かかっ た 。
0782
,472,4: いつも 白紙 で 、
^
とり かかる こと です 。
0789
,532,33: しかし 、 あの 怖し い 鬼 の よう な 男 が まさか 人 に 殺さ れる 筈 は ある まい から 、 人 に 顔 を 見せ られ ない よう な 悪事 に
^
とり かかり 中 かも 知れ ない 。
0817
,379,7: なん しろ 私 は 仕事 に
^
とり かかっ て しまう と 気違い じみ て しまう の です 。
0850
,29,6: 僕 も 仕方 なく 飜訳 に
^
とり かかっ て 、 たった 一夜 に いくつ か 相当 厚 味 の ある 原書 を 訳し て しまっ た もの だ 。
0918
,1389,14: 機械 時代 は 、 その 模型 モデルビルト を もと う として その 実験 に
^
とり かかっ た の で ある 。
0944
,271,3: さっそく 仕度 に
^
とり かかり 、 食糧 として 小麦粉 、 炒 粟 、 乾 葡萄 、 塩 、 唐辛子 粉 、 榧 の 油 、 木 椀 に 木 匙 、 羊 の 長毛 を 内側 に し て 縫い あわ せ た ツクツク ( 寝袋 ) 、 燧 道具 、 薬品 といった 類 の もの を 、 八 貫目 ばかり 荷 に し て テンバ という 山 案内 に 背負わ せ 、 地図 と 磁石 を 靴 の なか に 隠し 、 カンプゥタン を 出発 し た の は 、 明治 卅 三 年 の 六月 十 二 日 の こと で あっ た 。
0944
,277,13: 手早く 昼食 を し 、 岩 隙 の ある 削 岩 壁 に
^
とり かかっ た 。
0945
,9,53: 十 二 人 は 正体 も なく 寝 框 に ころがっ て い た が 、 どうやら 命 の 瀬戸 を 切り ぬけ た よう す な ので 、 誰 も 彼 も 生きかえっ た よう な 心持 に なり 、 粮米 を 出し て まず 饑 え を ふさぐ 仕事 に
^
とり かかっ た 。
0960
,22,27: 二 人 の 青年 は それ を 探し に 引きかえし 、 ゆくりなく も 私 は 板敷山 の 宵 道 を ただ 一 人 で 降り 坂 に
^
とり かかっ た 。
0990
,2,8: いま 私 は すこし 長い 戯曲 に
^
とり かかっ て い ます が それ を 書きあげ て も 発表 する 場所 の 目あて が ない ので 困っ て い ます 。
1040
,2980,28: 本棚 を ととのえ 終り 、 いら ない 本 を 一 階 の 納戸 の なか に とりあえず 移し 、 次に デスク の 引き出し の なか の 整理 に
^
とり かかっ た 。
1040
,3848,14: それぞれ の 専用 の 浴室 で シャワー を 浴び 、 夕食 の 準備 に
^
とり かかっ た 。
1041
,160,13: 四 作 目 の 映画 『 闇 に 響く 声 』 に すでに
^
とり かかっ て い て 、 ここ で 軍隊 に 入る と パラマウント その他 に めいわく が かかる から 、 という 理由 で 入隊 を のばし て もらい 、 三月 二 四 日 、 アーカンソー の フォート・チャックス に 出頭 し た 。
1041
,2975,12: キップ の 売り あげ 金 が 入り はじめ て から 準備 に
^
とり かかっ た パウダーリッジ は 、 だから 失敗 し て 当然 な の だ 。
1071
,193,37: 眼 の 前 に 、 老 画師 の 煮 た 茶 の 香り が 置か れ 、 老 画師 は 客 に かまわ ず また 絵筆 を もっ て 、 べつ な 試作 に 他念 なく
^
とり かかっ て い た 。
1073
,7582,13: と 、 各 〻、 奉行 を 承っ て 、 その 準備 に
^
とり かかっ た 。
1077
,2,7: 弟 は その 分類 の 仕事 に
^
とり かかっ て 、 何 か 科学 的 な 分類 法 が ない か と 、 いろいろ 考え て い た 。
1077
,51,16: 今 から 考え て みる と 、 これ は ずいぶん 大胆 不敵 な 研究 に
^
とり かかっ た もの で ある 。
1084
,91,18: そこで その 方 を 早速 ゆで て もらう こと に し て 、 その間 に 大きい 方 に
^
とり かかっ た 。
1101
,691,17: その 現像 焼付 が 完了 し て 、 さて その 資料 の 分析 と 整理 と に
^
とり かかっ て みる と 、 まるで わから ない こと だらけ で ある 。
1109
,1,21: 昭和 五 年 に 新しく 出来 た 北大 の 理学部 へ 赴任 し て 、 間もなく 雪 の 研究 に
^
とり かかっ た 。
成り掛ける
(成る.掛ける)
延べ語数:
67
0001
,36,64: いや 、 大 酒 を 飲む の は 、 毎夜 の 事 で あっ て 、 なに も 珍 らしい 事 で は ない けれども 、 その 日 、 仕事場 から の 帰り に 、 駅 の ところ で 久し振り の 友人 と 逢い 、 さっそく 私 の なじみ の おでん や に 案内 し て 大いに 飲み 、 そろそろ 酒 が 苦痛 に
^
なり かけ て 来 た 時 に 、 雑誌 社 の 編輯 者 が 、 たぶん ここ だろ う と 思っ た 、 と 言っ て ウイスキー 持参 で あらわれ 、 その 編輯 者 の 相手 を し て また その ウイスキー を 一 本 飲み つくし て 、 こりゃ もう 吐く の で は なかろ う か 、 どう なる の だろ う 、 と 自分 ながら 、 そらおそろしく なっ て 来 て 、 さすが に もう 、 この へん で よそ う と 思っ て も 、 こんど は 友人 が 、 席 を あらためて 僕 に これから おごら せ て くれ 、 と 言い 出し 、 電車 に 乗っ て 、 その 友人 の なじみ の 小料理 屋 に ひっぱっ て 行か れ 、 そこで また 日本 酒 を 飲み 、 やっと その 友人 、 編輯 者 の 両人 と わかれ た 時 に は 、 私 は もう 、 歩け ない くらい に 酔っ て い た 。
0002
,741,13: 実は 私 も 、 毎日 の 畑 仕事 が 、 少し つらく
^
なり かけ て い た の だ 。
0027
,1194,74: 男 は たいてい 、 おっかなびっくり で 、 お てい さい ばかり 飾り 、 そうして 、 ケチ でし た ) あの 煙草 屋 の ヨシ子 を 内縁 の 妻 に する 事 が 出来 て 、 そうして 築地 、 隅田川 の 近く 、 木造 の 二 階 建て の 小さい アパート の 階下 の 一室 を 借り 、 ふたり で 住み 、 酒 は 止め て 、 そろそろ 自分 の 定 っ た 職業 に
^
なり かけ て 来 た 漫画 の 仕事 に 精 を 出し 、 夕食 後 は 二 人 で 映画 を 見 に 出かけ 、 帰り に は 、 喫茶店 など に はいり 、 また 、 花 の 鉢 を 買っ たり し て 、 いや 、 それ より も 自分 を しん から 信頼 し て くれ て いる この 小さい 花嫁 の 言葉 を 聞き 、 動作 を 見 て いる の が 楽しく 、 これ は 自分 も ひょっとしたら 、 いま に だんだん 人間らしい もの に なる 事 が 出来 て 、 悲惨 な 死に 方 など せ ず に すむ の で は なかろ う か という 甘い 思い を 幽か に 胸 に あたため はじめ て い た 矢先 に 、 堀木 が また 自分 の 眼前 に 現われ まし た 。
0050
,13,23: 僕 は 昔 から 太宰 治 と 坂口 安吾 氏 に 期待 し て いる が 、 太宰 氏 が そろそろ 大人 に
^
なり かけ て いる の を 、 大いに おそれる 。
0059
,50,9: その 頃 は もう 事変 が 戦争 に
^
なり かけ て い た ので 、 電力 節約 の ため で あろ う ネオン の 灯 も なく 眩しい 光 も 表通り から 消え て しまっ て い た が 、 華 かさ は なお 残っ て おり 、 自然 その 夜 も —— 詳しく いえ ば 昭和 十 五 年 七月 九 日 の 夜 ( と いま なお 記憶 し て いる の は 、 その 日 が 丁度 生国 魂 神社 の 夏 祭 だっ た ばかり で なく 、 私 の 著書 が 風俗 壊乱 という 理由 で 発売 禁止 処分 を 受け た 日 だっ た から で )—— 私 は 道頓堀 筋 を 歩い て いる うち に 自然 足 は 太 左衛門 橋 の 方 へ 折れ て 行っ た 。
0067
,288,5: 麦畑 は 黄色 に
^
なり かけ 、 遠く から かえる の 声 が 、 村 の 中 まで 流れ て い た 。
0080
,1934,4: そして 気 が 遠く
^
なり かけ た 。
0081
,2208,7: 玉太郎 は 、 気 が 遠く
^
なり かけ て 、 はっと われ に もどっ た 。
0091
,1368,13: 「 幽霊 の でる 時刻 は 夕方 に なっ て あたり が 薄暗く
^
なり かけ て から 始まり 翌日 の 夜明け まで の 間 です 。
0091
,2111,12: すると まもなく 道夫 は 大きな おどろき に ぶつかっ て 気 が 遠く
^
なり かけ た 。
0096
,165,5: もっとも 、 もう 春 に
^
なり かけ て いる ん だ から 、 のぼせる かも しれ ない から ね 」
0448
,199,7: そして 、 いよいよ 少し は もの に
^
なり かけ 、 自覚 、 良心 が 芽生え て 来る と 、 私 と 彼女 と の 芸術 観 の 深 さ 、 直接 性 に 著しい 差 が 生じ 、 自分 が 進ま せ た 道 で ある が 故に 、 彼女 は 一層 失望 や 焦慮 を 感じ 、 私 は 、 絶えず 、 自己 の 内的 生活 、 制作 に 、 有形 無形 の 掣肘 を 加え られる と 云う 意識 から 脱し 切れ ない 有様 な の で ある 。
0456
,112,20: わかっ て 居る つもり で 、 私 は 自分 の きらう 口やかましく 実力 なき 批評 家 の 一 人 に
^
なり かけ た 。
0485
,68,24: その ため に 専務 が 十 何 年 か 前 よそ から ひっぱっ て 来 た 工場 長 を やめ させ スト に
^
なり かけ 宍 が 中 に 入っ て まるめる
0505
,765,15: はたして 、 もう 一寸 の 間 で 、 証書 が 口 を 利か なく
^
なり かけ て 居 た 。
0508
,1669,27: と 云う 許 り で 、 ちっとも 周章て た 暗 そう な 事 が ない ので 、 い つ と は なし に 噂 は 下火 に
^
なり かけ た 。
0545
,165,2: もう 薄暗く
^
なり かけ て いる 。
0553
,332,19: いったい 、 心 の 底 の その 奥 は 、 嬉しい の か 悲しい の か 、 不感症 に
^
なり かけ た の を 自覚 し ない 老いぼれ 蛸 。
0557
,162,15: ふとした 恋愛 関係 が 複雑 に もつれ て き て 、 訴訟 沙汰 に まで
^
なり かけ た の を 、 彼女 の 斡旋 で 無事 に 解消 し た の だっ た 。
0577
,231,3: 夕方 、 薄暗く
^
なり かける 頃 、 見張っ て い ます と 、 ほんとに 蝙蝠 が ひらり ひらり と 、 椎の木 の 蔭 に 飛ん でる こと が あり まし た 。
0601
,507,7: —— 彼 は 気 が 変 に
^
なり かけ た の で は ある まい か 。
0601
,508,2: 白痴 に
^
なり かけ た の で は ある まい か 。
0626
,72,12: 蜂須賀 小六 は もう 八方 に 野武士 から 一国一城 の あるじ と
^
なり かけ て いる の で ある 。
0627
,9,7: 彼 は ビルマ に 少し ばかり 仲良く
^
なり かけ た 娘 が い て 、 前線 へ 出動 し て のち 別れ た ま ゝ に なっ て いる が 、 いっそ あの 土地 で あの 娘 と 土人 の 生活 が 許さ れる なら オレ は むしろ それ を 選ぶ 、 別に 特別 の 愛着 が ある で も ない が 、 そんな こと を 収容 所 に い て 思いめぐらし て い た 。
0649
,98,6: そして 変 に 情慾 的 に
^
なり かけ て いる 自分 に 気付く と 、 思い は 再び 神尾 と タカ子 の こと 、 自分 が 現に こう ある よう に 、 彼ら が そう で あっ た という 劇 しい 実感 に 脅 やかさ れ ず に い られ なかっ た 。
0667
,122,70: その ニヤニヤ が なんとなく 色好み らしく 、 その 気 が ある 様子 に 見え て カン 違 ひ を する 客 も あり 、 おい 泊り に 行か う など ゝ 札束 を みせ て 意気込ん で くる 五 十 男 が あつ たり する と 、 まつ たくも う 泊 つて やら う か 、 金 の ため に は 何 でも する といふ やう な 気持 に も
^
なり かける ほど だ つ た 。
0679
,3,20: けれども 、 当時 は そろ く 酒 も 姿 を ひそめ て 、 めったに 宿酔 も でき ない 世の中 に
^
なり かけ て い た から 、 ヒロポン の お世話 に なる 必要 も なかっ た 。
0683
,88,4: 演説 口調 に
^
なり かけ た ので 、 寒 吉 は そらす ため に 大声 で 質問 し た 。
0691
,424,6: せ ッ かく ロマンチック に
^
なり かけ た のに 、 何たる こと だ 。
0703
,7,42: しかし 私 の 弟子 を 称する 数 名 の あまり 素行 よから ぬ 連中 が 言い合せ た よう に 綱男 クン の ため に 貯金 し て あげ て 下さい と 言い 言い する ので 、 私 も なんとなく そんな 気 に
^
なり かけ て き た 。
0732
,677,3: 思わず 夢心地 に
^
なり かける と 、 フッ と 溜息 が で て 、 涙 が にじん で しまう の で ある 。
0759
,1041,13: 長平 が こう 結ん で 、 幕 を おろし た ツモリ に
^
なり かける と 、 無言 を やぶっ て 、 礼子 が きい た 。
0763
,139,21: しかしながら 、 私 の よう に 、 芸術 家 の 素質 が 不足 し て いる と 、 ミイラ に
^
なり かけ て み ない と 、 俗悪 に なり きる こと が でき ない もの だ 。
0763
,141,11: チエホフ だの 、 ショパン だ の という 人 は ミイラ に
^
なり かけ なく て も 、 それ が でき た の だ から 、 天才 な の で ある 。
0763
,142,5: 私 は ミイラ に
^
なり かけ て 、 ようやく 人間 を 見 た よう な もの だ 。
0763
,143,9: あるいは 、 人間 に 、 本当 の 人間 に
^
なり かけ た の かも 知れ ない 。
0763
,154,7: 私 は まだ 、 ミイラ に
^
なり かけ た ばかり で 、 半 出来 まで も いか ない から 、 根気 が つづか ない 。
0776
,61,45: 船員 たち が 二 人 の 女 を 見る 時 に は 、 すでに 優し さ を 失い 、 最も 厭 まわし い 物 を 見る よう な 憎み きっ た 目 附き に なり 易い の は 、 愛慾 が 野獣 の もの に
^
なり かけ て いる 証拠 で あっ た 。
0789
,362,14: こう 云わ れ て 政子 は 気色ばみ 、 あわや 兄妹 の 喧嘩 に
^
なり かける 形勢 に 、 年功 の 周 信 、 これ は マズイ と 悟っ た らしく 、 にわかに 切りあげ て 、 三 人組 は 荷車 と 一 しょ に 引き上げ て しまっ た の で ある 。
0789
,773,8: 「 さ ア 、 春さき の 陽気 に
^
なり かけ た ころ 、 三月 か 四月 ごろ か な ア 」
0853
,94,27: 遠征 の 夢 遊歩 行 は まだ よかっ た が 、 女房 の 妹 に 女学生 、 まだ 四 年生 、 然し 大柄 で 大人 に
^
なり かけ た 体格 だ が 、 女房 と は 比較 に なら ぬ 美少女 で 色 ッ ぽい 。
0866
,452,4: 「 二 人 に
^
なり かけ という ところ だ 」
0866
,1929,25: 強いて 反対 も し ない ので 、 上野 の さる 中華 料理 店 で ビール を 飲み 、 すこし 打ち 融け た 気分 に
^
なり かける と 、 急 に 、 弟 の 深志 は むつ つり 口 を 噤ん で しまう 。
0944
,347,24: 石造 の 家 が 多く 、 風俗 も 都 風 で 、 孤 愁 に みち た 北西 原 の 旅 も 終り に
^
なり かけ て いる 感じ だっ た 。
0947
,1480,14: このごろ の 若い 連中 の 性情 は 、 われわれ に は 、 わから なく
^
なり かけ て いる らしい 」
0947
,1756,9: サト子 は 椅子 と いっしょ に 横倒し に
^
なり かけ 、 やっと の こと で 踏みこたえ た 。
0947
,3053,7: たいへん なお 金持 に なる とか 、
^
なり かけ て いる とか 、 そんな 評判 だ から 」
0953
,88,18: 亀 遊 は 基 房 の 珠 数 を 見知っ て い た ので 、 むずかしい こと に
^
なり かけ た が 、 走水 の 黒 鉄 が 捕まっ た ので 、 すべて 泰文 の 仕業 だっ た こと が わかっ た 。
0975
,58,6: それ が 少し 楽 に
^
なり かけ た 頃 に 、 東京 の 大震災 に 会っ た 。
0988
,3026,5: 氣 の 少し 變 に
^
なり かけ た 、 カン の きつい 子供 を 相手 に し て いる よう な もの で あつ た 。
0988
,3111,39: 荻窪 の 例 の 燒跡 の 近く まで 來 た 時 は 既に 夕方 で 、 西 の 方 に 夕 燒 が 薄 赤く 殘 つて 、 空 は まだ 明るい が 、 地上 は 少し 暗く
^
なり かけ て い た 。
1013
,1163,54: 今に 起き られる よう に なっ たら 、 今年 の 夏 こそ どんな こと でも し て 、 二 人 に 逢い に 行こ う と 寝 ながら も その こと ばっかり 考え て 暮し て い まし た が 、 せっかく よく なっ た と 喜ん だ 甲斐 も なく 、 暑く
^
なり かけ て き た 二月 後 の 六月 半ば 頃 から 、 また から だ の 違和 を 感じ て 、 父 と 母 の 厳命 で 、 その 年 の 夏 から 秋 へ かけ て は 、 到頭 七里ヶ浜 の 湘南 サナトリウム で 、 懊悩 し ながら 療養 の 日 を 送っ て しまい まし た 。
1041
,2215,47: ジョンソン の カウボーイ ・ ブーツ が アメリカ の 好戦 的 保守 主義 の シンボル で は ありえ ない と おなじく 、 ボブ ・ ディラン も また アメリカ の 若い 世代 の メサイア で は なく 、 『 風 に 吹か れ て 』 で あやうく メサイア に
^
なり かけ た ディラン は 、 自分 が メサイア に なる こと の 不当 性 と 不可能 性 に 気づく と 同時に 電気 ギター を とりあげ た 。
1072
,266,10: う ッ すら 、 東 の 方 が 、 明るく
^
なり かけ て 来 た ぜ 」
1072
,1329,30: いや 、 市十郎 は 、 こうして 毎日 、 泣く 子 を 負っ て 、 町 を うらぶれ 歩く の も 、 今 で は 何 か 、 楽しみ に
^
なり かけ て い た 。
1072
,4548,21: 「 … … あっ 」 と 、 眼 まい を おぼえ て 、 左右 太 は ふたたび 、 気 が 遠く
^
なり かけ た 。
1072
,7628,27: 抱き よせ て —— 子 等 の 姿 を 見る の も 、 幾 十 日 ぶり ぞ と 、 父 の 眼 は 、 熱く
^
なり かけ た 。
1073
,352,19: ただ 心 ぼ そい の は 、 夕闇 の 陰影 が 、 自分 の 影 に も 、 濃く
^
なり かけ て い た こと だっ た 。
1073
,671,17: —— が 、 やがて 、 銭 の 手もと も 夕闇 に まつわら れ て 灯 が 欲しく
^
なり かけ た 頃 。
1073
,6769,14: 「 では 、 先年 、 府中 へ 出向か れ て 、 和睦 に まで
^
成り かけ た もの を 、 当夜 の 喧嘩 で 、 また ぶち壊し て しまっ た あの 一方 の 者 です な 」
1073
,7009,19: 維茂 と 為 憲 と の 父子 の 間 に 、 ちょっと 感情 の もつれ が 露骨 に
^
なり かけ た 。
1075
,231,39: 人 が 多く の 同志 者 と共に 、 同じ 祭り を つかえ まつる 心づよ さ は 、 今 で は 田舎 の 住人 ばかり が よく 知っ て い て 、 都会 で は だんだん と わから なく
^
なり かけ て いる 。
1075
,687,26: 高い ところ など に のぼっ て 見る と 、 町 の 形 が まるで かわっ て 、 日本 に いる よう な 感じ が し なく
^
なり かけ て い た 。
1075
,776,22: だから 今日 でも まだ まったく なくなっ て は い ない と いう だけ で 、 萱野 は もう 一つ の おごり に
^
なり かけ て いる 。
1101
,201,18: 日の出 の 五 十 分 くらい 前 から 東 の 地平線 の 空 が 、 少し 明 かるく
^
なり かける 。
1143
,160,29: ビルディング に は もはや エレベーター の 無くなっ た 時間 で 、 笠森 仙 太郎 馴れ ない 重荷 を 背負っ た まま 、 一 階 一 階 と 薄暗く
^
なり かけ た 階段 を 登り 、 ようやく 四 階 まで いっ た 時 でし た 。
1154
,77,10: —— せ ッ かく 、 しんみり し た はなし に
^
なり かけ た とき 、 どうして 急 に 、 そんな つまらない こと を いいだし た ん だ ?
黙り込む
(黙る.込む)
延べ語数:
67
0084
,1041,6: さっき から 河合 ひとり は
^
黙り こん で 、 しきりに 下界 の 様子 と 、 どこ から とも なく 聞こえ て くる 機械 的 な 音 に 耳 を すませ て い た が 、 この とき とつぜん 大きな 声 を あげ た 。
0138
,1328,3: それ ぎり
^
黙り こみ 、 新聞 を 読み出し た 。
0141
,335,12: こういう 贈呈 の 儀式 が すむ と 、 夫人 は 再び
^
黙り こん だ 。
0141
,9305,4: 伸子 は 、 しばらく
^
黙り こん で 電報 を ながめ て い た 。
0141
,11587,2: みんな
^
黙り こん だ なか へ 川瀬 勇 が プー と つよく タバコ の 煙 を ふい た 。
0141
,21861,6: 伸子 が そう し て
^
黙り こん で いる うち に 、 もう一度 、 その 新聞 の 人 が ホテル へ よって 名刺 を 置い て 行っ た 。
0142
,375,24: つり 革 に さ がっ て いる 方 の 元禄 袖 で 、 重吉 から 半ば 顔 を かくす よう に し て
^
黙り こん で しまっ た ひろ子 を 重吉 は 見上げ た 。
0508
,146,27: 平常 興 に 乗れ ば 口 の 軽い 蕙子 は 、 斯 う 云う 時 に 出会う と 、 殆ど 唖 に 成っ た 程 、
^
だまり 込ん で 仕舞っ て 、 思い を こめ て 優しく お 久美 さん の 手 を 撫ぜ たり 肩 を 触っ たり が 漸 々 で あっ た 。
0539
,64,43: あたし より も あの 女 の 方 を 愛し て いらっしゃる ん です ね 、 あたし に 使う 金 は 惜しく て 御 自分 の 酒 に 使う 金 は 惜しく ない ん です ね 、 風向き の 悪い 話 に なる と
^
黙り こん で そっぽ 向い て しまい なさる ん です ね 、 痛い ところ を 突っ突か れる と 怒鳴りつけ て 虚勢 を 張り なさる ん です ね … … 何とか かん とか 、 結局 の ところ 、 僕 は 一片 の 愛情 も ない エゴイスト で 卑怯 者 で 我利 々 々 亡者 だ という こと に なる 。
0548
,116,16: あと で 、 その こと を 母 に 告げる と 、 母 は 不機嫌 そう に
^
黙り こん で 、 やがて 私 を たしなめ た 。
0554
,193,3: 彼女 は 時に
^
黙り こん で 、 遠い 彼方 に 目 を やり 、 何 か 考え 耽っ た 。
0554
,383,9: 松月 館 に いっ て も 、 むっつり と
^
黙り こみ 、 そして 長々 と 湯 に 浸っ た 。
0554
,422,0:
^
黙り こん で 、 急い で 酒 を 飲み 、 二 階 に 上っ て いっ た 。
0554
,916,13: でも 、 ふと 言葉 が とぎれ た 時 、 し ぜん に
^
黙り こん だ 時 、 あなた は なにか 考え込ん で おしまい なさる こと が あり まし た 。
0554
,1185,3: 長谷川 は
^
黙り こん で 、 柿沼 と 対決 してやろ う か どう か と 考え て い た 。
0554
,1512,9: 然し 、 その あと で 、 へん に 皆
^
黙り こん だ 。
0557
,341,7: 志村 は 眉 を ひそめ て
^
黙り こん だ 。
0557
,446,3: 志村 が
^
黙り こん で も 、 一座 は 賑 か だっ た 。
0559
,97,1: それから
^
黙り こん で 、 彼 は 雑談 の 圏外 に 出 た 。
0559
,464,3: 由美子 は
^
黙り こん で しまっ た 。
0559
,608,4: 彼 は また
^
黙り こん で 、 酒 を 飲ん だ 。
0563
,382,8: そこで 二 人 とも 、 へん に
^
黙り こん で しまい まし た 。
0565
,61,45: 喧嘩 と 言っ て も 、 打つ とか 殴る とか 、 取っ組み 合う とかいう の で は なく 、 ただ の 言い争い に すぎ ませ ん でし た し 、 それ も 短い 間 の こと で 、 あと は お 二 人 と も
^
黙り こん で おしまい に なり まし た 。
0567
,128,8: 時に よる と 、 中途 で ふい に
^
黙り こん で 、 ひどく 不機嫌 な の か 立腹 し てる の か 分ら ぬ 顔つき に なっ た 。
0571
,72,21: 家 に も 入れ て 貰え ず 、 食物 も 与え られ ず 、 しょんぼり と 何 か を 待ち ながら
^
黙り こん で じっと し て い た の だ 。
0576
,247,2: 俺 は
^
黙り こむ こと に きめ た 。
0576
,270,8: そうした 間中 、 岩田 元彦 は やはり
^
黙り こん で 酒 を 飲ん で い まし た 。
0579
,210,8: 辰子 は なにか ぎくりと し て 、
^
黙り こみ まし た 。
0584
,71,25: 風 が 吹きだし て 、 雨 が 来 そう な 気配 に 母 と 妹 は 戸外 へ 注意 を 向け て 、 暫し
^
黙り こみ まし た 。
0585
,49,11: それ より も 寧ろ 、 彼 が 憂 欝 そう に
^
黙り こん で 煙草 など 吹かし てる 、 その 態度 こそ 、 人目 につき 易かっ た の で あり ましょ う 。
0585
,50,47: 血気 盛ん な 筈 の 三 十 歳 あまり で 、 顔色 は 浅黒く 、 頭髪 は 硬く 、 眼 は 輝き 、 口許 に は 冷笑 を 浮べ 、 肩 が いかり 、 手 が へん に 大きな 、 そういう 彼 が 憂 欝 そう に
^
黙り こん でる ところ は 、 なにか 乱暴 な 爆発 が 起る かも 知れ ない と 思わ せる もの が あり まし た 。
0589
,306,9: 当の 竹中 さん も 、 北川 さん も 、
^
黙り こん だ だけ で 、 平気 な 顔 を し て いる 。
0589
,345,8: 北川 さん と 竹中 さん は 、
^
黙り こん だ まま 、 知らん顔 を し て 、 煙草 を ふかし 酒 を 飲ん で い た 。
0589
,381,4: 北川 さん は
^
黙り こん で 酒 を 飲ん だ 。
0590
,69,10: 冗談口 を 利い てる うち に 、 中野 は いつしか
^
黙り こん で 、 それから 、 実は たいへん 気 に かかる 秘密 事 が ある と 囁い た 。
0595
,178,13: それ を 政代 に 伝える と 、 笑う どころか 、 ひどく 不機嫌 に
^
黙り こん で しまっ た 。
0597
,738,11: 二 人 は 肩 を 並べ て 歩き ながら 、 もう
^
黙り こん で しまっ た 。
0597
,1117,30: 順一 さん は 、 お 父 さま の 応接 室 の こと なんか 、 勇敢 に 批評 する けれど 、 お 父 さま の 前 に 出る と 、 すっかり
^
黙り こん で 、 ろくに 口 も 利け ない じゃ ない の 。
0597
,2382,5: 菅原 も 憂鬱 そう に
^
黙り こん だ 。
0597
,2776,16: その あと で は 、 自分 も 不愉快 に なる と みえ て 、 むっつり と
^
黙り こん で しまう の だ 。
0598
,377,11: 久子 さん は 気 を 悪く し た らしく 、
^
黙り こん で しまっ た 。
0599
,310,17: 皆 が あと を 続け てる うち 、 どう し た の か 、 先生 は
^
黙り こん で しまっ た 。
0601
,196,6: それ きり 、 私 は
^
黙り こん で しまっ た 。
0602
,458,6: 二 人 とも それ きり
^
黙り こん だ 。
0613
,1224,21: 原子 理論 も 死傷 者 の 分類 も 朝 から 論議 が 続き 、 夜 に なる と 皆 疲れ て
^
黙り こん で しまっ た 。
0613
,1412,8: みんな 不 機嫌 に なっ て 、
^
黙り こん で 傷 に 向かう 。
0642
,1086,55: 人 に対して 何 か 喋ら ず に いる こと が 悪事 の よう に すら 思わ れる 幇間 的 な 性根 が 具わっ て いる の だ が 、 アイビキ の はて の 帰り の 散歩 の 道 など で は 、 どういう 言葉 も イヤ に なっ て 、 怒っ た よう に 、
^
黙り こん で しまう 。
0779
,628,7: 一 人 のこらず 貝 の よう に
^
黙り こん で しまう でしょ う よ 。
0784
,141,27: 晴 高 に こう 云わ れる と 、 宗久 も さすが に 考え こみ 、 やがて ひどい 落胆 が 顔 に 黒 々 と 表れ て
^
黙り こむ こと も あっ た し 、 時に は フッ と 何 か 考えつい た らしく 、 やにわに 鎌首 を もたげ て 、
0853
,218,8: 庄吉 が 暗然 腕 を くん で
^
黙り こん で しまう と 、 さすが に 自分 も 失踪 から 戻っ た ばかり 、 宿六 の 古傷 も いたわっ て やり たい 気持 で 、
0866
,1942,14: そして 、 た ゞ 、 ビール の コップ を 手 に 、 憂鬱 に
^
黙り こん で いる 弟 の 顔 が 眼 に 残 つ て いる だけ で あつ た 。
0866
,2720,21: 京野 等 志 は 、 さ ゝ れる ま ゝ に 盃 を 受け 、 なんとなく 憂鬱 に なつ て
^
黙り こん で い た 。
0891
,41,33: これ は 或 る 夜更け 、 クリミヤ の 海岸 道 を 馬車 に 揺ら れ ながら 、 いきなり 言い だし た 文句 で 、 彼 は そう 言っ た なり 不機嫌 そう に
^
黙り こん で しまっ た と メンシコフ は 書い て いる 。
0891
,85,25: 死 へ の 感動 も ない し 、 さりとて 社交 辞令 も 身 に つか ぬ と あっ て は 、 誠実 な 人間 は
^
黙り こむ か 冗談 を いう しか ない で は ない か 。
0891
,86,9: 事実 チェーホフ は 、 しばしば 不 愛想 に
^
黙り こん だ 。
0893
,186,32: これ は 或 る 夜更け クリミヤ の 海岸 道 を 馬車 に 揺ら れ ながら 、 いきなり 言い だし た 文句 で 、 彼 は そう 言っ た なり 不機嫌 そう に
^
黙り こん で しまっ た 、 と メンシコフ は 書い て いる 。
0893
,232,25: 死 へ の 感動 も ない し 、 さりとて 社交 辞令 も 身 に つか ぬ と あっ て は 、 誠実 な 人間 は
^
黙り こむ か 冗談 で も いう ほか に 、 打つ手 は ない で は ない か 。
0893
,233,8: 事実 チェーホフ は しばしば 不 愛想 に
^
黙り こん だ 。
0947
,2645,3: いま まで
^
黙り こん で い た 、 ずんぐり し た ほう の 女 が 、 だしぬけ に 、 もの を 言っ た 。
0948
,180,18: 紳士 の ほう も 、 もの を いう 興味 を 失っ た の だ と みえ て 、
^
黙り こん で しまっ た 。
0951
,7,123: 廃棄 し た 掩体 壕 の なか に 、 生憎 と 進駐軍 の 器材 が 入っ て い た 関係 で 、 やかましい こと を いっ て おり ます が 、 器材 と いっ て も 、 旧 海軍 兵舎 の 廃 木 な ん です から 、 ちょっと 火 を いじっ た ぐらい の こと で 、 放火 の どう の と 騒ぐ の は おかしい です わ … … です から 、 理由 は なん だって いい ので 、 あそこ で ギャング の 真似 を し て い た とか 、 キャンプ・ファイヤ を やろ う と 思っ た とか 、 書類 の 上 で 、 筋 が 通っ て いれ ば すむ こと な ん です が 、 石 みたい に
^
黙り こん で いる ので 、 計らい よう が なく て 、 困っ て おり ます の 」
0953
,321,14: 善 世 は 眼 の 色 を 沈ま せ て いつも むっつり と
^
黙り こん で い て 、 なに を 考え て いる の か いっこう に 気心 が 知れ ず 、 うちつけ に そういう 大事 を 洩らす の は いかが か と 思わ れ た が 、 ほか に 便宜 とても ない の で ある から 、 ある 日 、 まま よ と 切り だし て みる と 、 意外 な こと に 、 異議 なく すぐ 同腹 し て くれ た 。
0979
,532,7: 言葉 を 切っ て 、 急 に
^
黙り こみ
0985
,1232,7: 欣二 … … ( 不意 に
^
黙り こむ 。
0989
,1570,6: ( 二 人 とも 、 いっとき
^
黙り こむ )
0993
,292,34: 金吾 私 は 柳沢 、 金 ——( と 言っ た トタン に 春子 の 顔 を 正面 に 見 て 、 ギクッ として キン と 言っ た きり 絶句 し て 、 あと
^
黙り こん で しまう )
0993
,5146,4: 金太郎 も お仙 も
^
黙り こん で しまっ て 、 コトコト コト と つづい て 歩く —— 間 。
起ち上る
(起つ.上る)
延べ語数:
67
0034
,331,4: 私 は 力 なく
^
起ち 上っ て 、 じっと 川 の 底 を 覗い て いる と 、 おい と 声 を 掛け られ まし た 。
0035
,197,52: 二 時間 ばかり 経っ て 、 うっとり と 眼 を あけ た 女中 は 、 眠っ て い た 間 何 を さ れ た か さすが に 悟っ たら しかっ た が 、 寺田 を 責める 風 も なく 、 私 夢 を 見 て た の かしら と 言い ながら
^
起ち 上る と 、 裾 を かき合せ て 出 て 行っ た 。
0036
,382,3: と 、
^
起ち 上っ て 出 て 行っ た 。
0038
,380,20: と 、 磨き だし て 、 ひょいと その 客 の 顔 を 見上げ た 途端 、 赤井 は いきなり
^
起ち 上っ て 、 手 に し て い た ブラシ で 、 その 客 の 顔 を 撲っ た 。
0038
,432,12: と 、 呟い て い た が 、 やがて そわそわ と
^
起ち 上っ て 、 電話 を 掛け に 行っ た 。
0041
,118,9: 一瞬 あたり が 明るく なっ た ので 、 はっと
^
起ち 上ろ う と し た 。
0042
,253,68: その 南 が 一夜 の うち に 焼失 し て しまっ た こと で 、 「 亡び し もの は なつかしき か な 」 という 若山 牧水 流 の 感傷 に 陥っ て い た 私 は 、 「 花屋 」 の 主人 や 参 ちゃん の 千日前 へ の 執着 が うれしかっ た ので 、 丁度 ある 週刊 雑誌 から たのま れ て い た 「
^
起ち 上る 大阪 」 という 題 の 文章 の 中 で この 二 人 の こと を 書い た 。
0042
,254,25: しかし 、 大阪 が 焦土 の 中 から 果して 復興 出来る か どう か 、 「 花屋 」 の 主人 と 参 ちゃん が 「
^
起ち 上る 大阪 」 の 中 で 書ける 唯一 の 材料 か と 思う と 、 何だか 心細い 気 が し て 、 「 起ち 上る 大阪 」 など という 大袈裟 な 題 が 空念仏 みたい に 思わ れ て なら なかっ た 。
0042
,254,49: しかし 、 大阪 が 焦土 の 中 から 果して 復興 出来る か どう か 、 「 花屋 」 の 主人 と 参 ちゃん が 「 起ち 上る 大阪 」 の 中 で 書ける 唯一 の 材料 か と 思う と 、 何だか 心細い 気 が し て 、 「
^
起ち 上る 大阪 」 など という 大袈裟 な 題 が 空念仏 みたい に 思わ れ て なら なかっ た 。
0042
,277,1: 「
^
起ち 上る 大阪 」 という 自分 の 使っ た 言葉 も 、 文章 を 書く 人間 の 陥り 易い 誇張 だっ た と 、 自己 嫌悪 の 念 が 湧い て 来 た 。
0042
,279,14: ところが 、 戦争 が 終っ て 二 日 目 、 さき に 「
^
起ち 上る 大阪 」 を 書い た 同じ 週刊 雑誌 から 、 終戦 直後 の 大阪 の 明るい 話 を 書い て くれ と 依頼 さ れ た 時 、 私 は 再び 「 花屋 」 の 主人 と 参 ちゃん の こと を 書い た 。
0043
,199,14: 速記 者 が あっけ に 取ら れ て いる と 、 二 人 は
^
起ち 上っ て 、 ダンス を はじめ た 。
0044
,51,7: 安子 は そう 言う と いきなり
^
起ち 上っ て 、 男 湯 と 女 湯 の 境 に つい て いる 潜り戸 を あける と 、 男 湯 の 中 へ 裸 の まま は いっ て 行っ た 。
0047
,0,5: この 話 に 「
^
起ち 上る 大阪 」 という 題 を つけ た が 、 果して 当っ て いる か どう か 分ら ない 。
0047
,1,2: 或は 「
^
起ち 上れ 大阪 」 と 呼び掛ける か 、 「 大阪 よ 起ち 上れ 」 と 叫ぶ 方 が 、 目下 の 私 の 気持 から 言っ て も ふさわしい かも 知れ ない 。
0047
,1,13: 或は 「 起ち 上れ 大阪 」 と 呼び掛ける か 、 「 大阪 よ
^
起ち 上れ 」 と 叫ぶ 方 が 、 目下 の 私 の 気持 から 言っ て も ふさわしい かも 知れ ない 。
0047
,2,83: しかし 、 この 一 ト 月 の 間 —— という の は つまり 、 過 ぐる 三月 の 、 日 を いえ ば 十 三 日 の 夜半 、 醜悪 に し て 猪口才 な 敵 機 が 大阪 の 町 々 に 火 の 雨 を 降らせ た その 時 から 数え て 今日 まで 丁度 一 ト 月 の 間 、 見 たり 聴い たり し て 来 た 数々 の 話 に は 、 はや 災害 の 中 から 「
^
起ち 上ろ う と する 大阪 」 もしくは 「 起ち 上り つつ ある 大阪 」 の 表情 が 、 そこはかとなく 泛 んで いる よう に 、 少く とも 私 に は 感じ られ た 。
0047
,3,4: いや 、 もはや 「
^
起ち 上っ た 大阪 」 の 表情 で ある と いっ て も 、 まるで 心 に も ない こと を いっ た こと に も なる まい と 、 思わ れる 節 も いくら か は ある 。
0047
,9,7: ありてい に いえ ば 、 この 「
^
起ち 上ろ う と する 」 もしくは 「 起ち 上り つつ ある 」 —— 更に 「 起ち 上っ た 」 大阪 の 表情 の あ え か な 明る さ に 、 よしんば それ が そこはかとなき 表情 で ある に せよ 私 は 私 なり に 興奮 し た の で ある 。
0047
,9,23: ありてい に いえ ば 、 この 「 起ち 上ろ う と する 」 もしくは 「 起ち 上り つつ ある 」 —— 更に 「
^
起ち 上っ た 」 大阪 の 表情 の あ え か な 明る さ に 、 よしんば それ が そこはかとなき 表情 で ある に せよ 私 は 私 なり に 興奮 し た の で ある 。
0047
,13,17: だが 、 いや 、 だから し て 、 以下 の 数々 の 話 に つけ た 「
^
起ち 上る 大阪 」 という 題 も 、 思え ば まるで 見当 ちがい の 出鱈目 な もの で は なかっ た かも 知れ ない 。
0053
,254,11: 君 勇 は 勘定 を 払う と 、 すくっ と
^
起ち 上っ て 、
0053
,1124,3: 小田 は
^
起ち 上る と 、 勘定 を 払っ て 、 鶴雄 と 一緒 に その 喫茶 室 を 出 た 。
0053
,1310,2: と
^
起ち 上ろ う と する と 、
0053
,1672,6: お 雪 は しずか に
^
起ち 上る と 、 幹男 の 枕元 へ 灰皿 を 持っ て 行っ た 。
0053
,1673,14: 幹男 は その 灰皿 に 煙草 を 捨てる と 、 急 に むっくり
^
起ち 上っ て 、 出 て 行こ う と し た 。
0053
,1796,5: お 雪 は つと
^
起ち 上る と 、
0053
,2359,4: そして 急 に
^
起ち 上る と 、
0053
,2569,25: 焼け なかっ た 京都 が 、 その 幸福 に 甘んじ て いい 気 に なっ て おれ ば 、 やがて 焦土 の 中 から
^
起ち 上ろ う と する 大阪 の 若々しい 復興 の 力 に 圧さ れ て しまっ て 、 再び 大阪 の 妾 と なる 日 が 来る の だ —— という こと を 知ら なかっ た 。
0053
,3069,9: 躊躇 し た が 、 宮子 は さっさと
^
起ち 上っ て 、 勘定 を 払う と 、
0053
,3353,17: そう 言っ て 、 小田 は ふと 考え こん で い た が 、 やがて 、
^
起ち 上る と 、
0053
,3639,8: と 、 小田 は 言い ながら 、
^
起ち 上る と 、
0053
,3791,7: 小郷 は たまりかね て 、 いきなり
^
起ち 上っ て 客席 を 出 て 行っ た 。
0053
,3792,8: すると 一 人 の 男 が すっと
^
起ち 上っ て 、 小郷 の あと を つけ て 行っ た 。
0053
,3897,3: あわて て
^
起ち 上る と 、 小田 は 二 階 の 洗面 所 の 横 に ある 電話 の 方 へ 飛ん で 行っ た 。
0054
,612,1:
^
起ち 上る と 、 じゃ 明日 また … … と 、 雨 の 中 へ 風 の よう に 出 て 行っ た 。
0054
,1254,1:
^
起ち 上ろ う と する の を 道子 は 、
0054
,1286,6: 小沢 は むっと し て
^
起ち 上っ た 。
0054
,1848,9: 次郎 は きっと 唇 を 噛ん で 、
^
起ち 上っ た 。
0054
,2637,23: 珈琲 と サンドイッチ が 運ば れ て 来る と 、 豹 吉 は 一寸 口 を つけ た だけ で 、 いきなり
^
起ち 上っ た 。
0055
,505,3: 頭取 は
^
起ち 上っ て 、 部屋 の 隅 に 掛け て ある 上衣 の 中 から 、 マッチ 箱 を 取り出し て 来 た 。
0055
,862,6: と 言う と 、 いきなり
^
起ち 上っ て 、
0055
,916,4: と 、 すぐ
^
起ち 上っ て 、 寄っ て 行っ た 。
0055
,1087,3: と 、
^
起ち 上っ た 。
0055
,1187,6: 信吉 は 照れ て 、
^
起ち 上ろ う と する と 、
0055
,1402,5: 信吉 は 照れ て
^
起ち 上ろ う と する と 、
0059
,71,26: 途端 に ボックス で 両側 から 男 の 肩 に 手 を 掛け て い た 二 人 の 女 が 、 「 いらっしゃい 」 と
^
起ち 上っ た が 、 その 顔 に は 見覚え は なく 、 また 内部 の 容子 が 「 ダイス 」 と は まるで 違っ て いる 。
0059
,104,41: 私 は 悲しく なっ て しまっ て 、 店 の 隅 で 黙々と 洗い物 を し て いる マダム の 妹 の 、 十 五 歳 らしい 固い 表情 を ふと 眼 に 入れ ながら 、 もう 帰る よ と
^
起ち 上っ た が 、 よろめい て 醜態 で あっ た 。
0059
,693,4: 私 は ソワソワ と
^
起ち 上る と 外出 の 用意 を し た 。
0231
,898,28: 第 一 次 大戦 、 第 二 次 大戦 を 凌い で 来 た 、 フランス の 女性 たち は 婦人 として 最大 の 苦痛 の 中 から
^
起ち 上っ て 、 自分 達 の 新しい フランス 人民 の 光栄 の ため に 平和 の に ない 手 として 働こ う と し て いる 。
0891
,198,7: 医師 として 市民 として チェーホフ は 勿論
^
起ち 上っ た 。
1112
,226,11: その 時 、 非常 に 素早い 滑らか さ です て は
^
起ち 上っ て 口元 に 手 を 遣り 、 手 に べたつく 一 杯 の 血 を 草 の 間 に ぺっとりと 吐き つけ た 、 そして なお ぬた つく 口元 に 手 を やっ て 、 いそい で 谷間 に 下りる と 、 続け様 に 水 を ふくん で 、 か あっと 口 を 灑 い だ 。
1117
,101,4: 本庄 は ついと
^
起ち 上っ て 、 ちょっと 次の間 を 覗い た 。
1117
,187,10: 本庄 は ぱたり と 日記 帳 を ふせ て
^
起ち 上っ た 。
1117
,392,4: 彼 は ぱっと
^
起ち 上る と 何者 か を 払いのける よう に 、 心臓 の あたり を ばたばた と 叩い た 。
1119
,152,13: 長い 間 泣き つづけ まし た 、 この 恐し い 打撃 に もう
^
起ち 上る 気力 も なかっ た の です 。
1120
,57,14: 百合子 は 博士 に とら れ た 手 を 邪慳 に ふりきっ て
^
起ち 上ろ う と する と 、
1120
,131,18: 母 に 起さ れ て 、 百合子 は パッ と 眼 を 開く と 、 直ぐ また
^
起ち 上っ て 復習 を 始め 、 母 を 驚か せ た 。
1120
,234,3: 百合子 は
^
起ち 上っ て 、
1123
,158,17: 廻転 椅子 が くるり と 後ろ向き に なっ て いる ところ を 見る と 、 急 に
^
起ち 上っ た もの らしい 。
1123
,162,19: 本 を 読ん で いる ところ を 、 急 に 誰 か に よば れ 、 慌て て
^
起ち 上っ た 拍子 に カーネーション の 一 本 が 袖 に 引っかかっ て 落ち た 、 彼 は それ を 拾い上げる ひま も なく 、 踏みにじっ て あの 低い 窓 から 飛び出し た の だろ う と 私 は 想像 し た 。
1123
,273,4: 美しい 女性 は
^
起ち 上っ て 、 夫 に 握手 を 求め 、 魂 を とろかす よう な 微笑 を 浮べ ながら 真紅 な 唇 を 彼 の 耳 に あて て 、
1123
,348,2: さあ 、
^
起ち 上っ て 、 私 の 云う こと を お きき なさい 。
1134
,167,12: 不意 に 、 会場 の 隅 の 磯上 伴 作 は
^
起ち 上り まし た 。
1138
,55,0:
^
起ち 上っ て 眼 隠し を 直す よう な 振り を し て 、 上 眼 遣い に 覗く と 、 当の 京 姫 は 泉水 の ほとり の 合歓 の 木 に も たれ て 、 面白 そう に 笑い 乍 ら 、 此方 を 眺め て 居る で は あり ませ ん か 。
1149
,154,3: 僕 は 漸く
^
起ち 上っ た 。
1151
,47,36: 波 の よう な 会場 の 空気 を 揺る 拍手 に 送り 迎え られ て 、 茶谷 会長 が 着席 する と 、 青年 佐々 村 村 一 君 が 、 隣 の 席 から
^
起ち 上り まし た 。
突き止める
(突く.止める)
延べ語数:
66
0088
,239,12: 私 は あなた の 御 依頼 によって 田川 氏 の 行方 を
^
突き 停めよ う として こそ あれ 、 あの 今様 弁天 さま の 魅力 に 擒 に なっ て いる わけ じゃ あり ませ ん よ 」
0620
,306,46: そこで 先生 は 冷静 の 上 に も 冷静 を 重ね て 例外 なく 腫れ て いる モロ モロ の 肝臓 を つぶさに 観察 し 、 一方 に 慢性 的 な 進行 性 と 、 一方 に 甚 しい 伝染 性 の ある こと を
^
突き とめ た 。
0622
,92,46: 好き な もの を 好き だ という 、 好き な 女 を 好き だ という 、 大義名分 だの 、 不義 は 御法度 だの 、 義理 人情 という ニセ の 着物 を ぬぎ さり 、 赤裸々 な 心 に なろ う 、 この 赤裸々 な 姿 を
^
突き とめ 見つめる こと が 先ず 人間 の 復活 の 第 一 の 条件 だ 。
0624
,292,12: 伊沢 は ともかく 煉 歯磨 と 石鹸 を 断念 せ ず に
^
突き とめ た 執拗 さ を 祝福 し 、 果して この 夜 の 運命 は どう なる の だろ う と 思っ た 。
0627
,101,7: 仕方 が ない から 、 それ を
^
突き とめる の を 明日 から の 日課 に してやろ う 。
0653
,66,21: その 奥 に あり 、 敬語 という 形 と なっ て 現れ た 日本 的 生活 の 歪み という もの を
^
突き とめ て 、 それ を 論じる こと が 必要 で ある 。
0676
,2,49: 故郷 の 知り 人 に 会 ふこ と も なく 、 親しい 人 に も 今 の 住所 は なるべく 明 さ ぬ やう に し て ゐる の だ が 、 どう いふ 風 の 便り を 嗅ぎ わけ て 、 母 がた うとう 自分 の 住居 を
^
突き とめ た の だ か 、 母 の 一念 を 考へ て 、 ゾッと する ほど の 気持 で あつ た 。
0732
,1702,19: アタシ が 華中 の 特務 機関 に おり まし た ので 、 ジッ と 見つめる うち に 正体 を
^
突き とめ やし た が 、 ちょ ッ と 失礼 さん 」
0732
,2169,13: 本当に あなた が 阿片 もっ て らっしゃる か どう か 、 それ を
^
突き とめる 使命 を おび た スパイ です 」
0750
,37,41: 邪教 と いっ て も 、 教祖 と 狂信 者 と の ツナガリ に は 、 ある 種 の 実効 ( たとえば 病気 が 治る という よう な ) が たしかに 在る に は 相違 ない その 実際 と 限界 を
^
突き とめ て み たい という こと で あっ た 。
0757
,318,8: そして 、 大鹿 の 愛 の 巣 を
^
突き とめ て おけ 。
0757
,350,16: なぜ 、 あなた が 三 百 万 円 欲しかっ た か 、 私 は チャン と
^
突き とめ て ます よ 。
0757
,431,6: どうしても 、 大鹿 の 住所 を
^
突き とめ ね ば なら ない 。
0757
,479,7: 「 とにかく 、 大鹿 の 隠れ家 を
^
突き とめ て みせる から 、 つい て こい 」
0757
,809,21: お 午 すぎ 、 一時 ごろ から 、 夜 の 九 時 ごろ まで 探し て とうとう 彼 の 隠れ家 を
^
突き とめ た ん です から ね 」
0757
,1175,18: 部屋 を 借り て い て 、 借り手 が 時々 しか 現れ ない という ところ を 、 みんな
^
突き とめる の だ 。
0759
,2763,22: なに も 、 あなた 、 ぼく が どれ ほど 落ちぶれ た って 、 あなた 方 が シッポリ なんと やら 、 それ を
^
突き とめる ため に つける ほど ケチ な 根性 は もた ない さ 。
0759
,4910,9: しかし 、 そう 考え たり 、 それ を
^
突き とめる ため に 来 た わけ で は なかっ た 。
0759
,5035,3: むしろ 居場所 を
^
突き とめる という 事業 に 熱中 する 方 が 、 気持 が まぎれる という もの だ 。
0759
,5203,12: ぼく の 予感 が 正しけれ ば 、 記代子 さん の 行方 を
^
突き とめる まで 倒れ ない の が 精 一ぱい です 。
0759
,5258,7: とにかく 、 はじめて 足跡 らしい もの を
^
突き とめ た の だ が 、 そこで とぎれ で 、 あと が ない 。
0759
,5275,4: あなた は それ を
^
突き とめれ ば よろしい の です 。
0759
,6959,5: 記代子 さん の 行方 を
^
突き とめる こと も でき なかっ た じゃ ない の 。
0759
,6961,25: 放 二 さん は 人 の 隙 を ねらう よう な 猾 いこ と は でき ませ ん が 、 記代子 さん の 行方 を
^
突き とめ て いる の です 」
0773
,253,35: 問題 は 、 快 天王 と は 、 何者 の 霊 の 働き によって 生ずる 怪 現象 で ある か 、 という こと で ある が 、 事実 に 於 て 、 これ を
^
突き とめる こと は 不可能 で ある が 、 別 天王 が この 教祖 で ある 以上 は 、 別 天王 乃至 別 天王 流 の 霊 者 による 心霊 現象 と 見る べき で は ない か 。
0774
,140,52: そこで 翌日 足 を 棒 に し て 中橋 家 の 周囲 を 洗っ た アゲク 、 中橋 に は ヒサ という 妾 が あっ て 向島 に かこわ れ て いる と 知り 、 ここ を 訪ね て ヒサ が 十一月 の 晦日 以来 行方 不明 で ある こと を
^
突き とめ た 。
0775
,708,2: それ を
^
突き とめる ため に 昨日 まで 若干 苦労 いたし まし た が 、 御 安心 なさ れ ませ 。
0777
,925,46: 彼 は 全て を 調べ あげ た が 、 特に 甚八 の 行動 に は 興味 を ひか れ た らしく 、 彼 が 諸方 を 歩い た と 同じ よう に 諸方 を 歩い て 、 彼 が 何 を 質問 し 、 何 を
^
突き とめ 、 何 を きい て 満足 し た か を 調査 し て 倦む こと を 知ら ない よう で あっ た 。
0777
,967,18: 「 とうとう 川越 の 居酒屋 で 、 タナグ 山 の 祭神 が 、 石 だ という こと を
^
突き とめ て 、 次 の 日 から タナグ 山 へ わけ こん で 歩き まわっ て い た そう です ね 」
0781
,473,2: それ を
^
突き とめる の は 、 むしろ 重大 と 思い ます が 」
0781
,514,22: あなた 方 は メガネ の 主 を つきとめ 、 その 男 が 現に メガネ を 紛失 し て い た の を
^
突き とめ ながら 、 紛失 し た メガネ が 母里 家 の 泥 だらけ の フトン の 間 から 出 て き た の は ナゼ で ある か を どうして 追求 なさら なかっ た の でしょ う か 。
0782
,20,13: 明治 の 新聞 を コクメイ に 調べれ ば 、 第 一 号 を
^
突き とめる の は 不可能 で は なかろ う が 、 その 名 が 喧伝 さ れ て い ない の は 、 その 手口 の 発見 が 教祖 の 名 に かなう ほど 卓抜 な もの と 認定 さ れ ない せい かも 知れ ない 。
0782
,460,5: 二 人 の 方法 を
^
突き とめる と 、 第 三 人 目 四 人 目 の 人間 の 用い た 方法 の ヒント を うる こと が できる かも 知れ ませ ん 」
0782
,467,30: たとえば ガマ 六 や 雨 坊主 など が 、 小田原 から 下 曾我 方面 へ 向っ て どこ まで 人 に 姿 を 見せ て いる か 、 それ を
^
突き とめ て ゆく と 、 彼ら が どこ から 姿 を 消し た か 分っ て くる でしょ う 。
0782
,469,2: これ を
^
突き とめる と 限界 が 分っ て き て 、 誰 が 犯人 で あり うるか 、 という ヒント の 一 ツ に なり ます 」
0782
,485,9: オタツ は 偶然 ナガレ 目 の アルバイト を
^
突き とめ て 、 時々 材木 を 運ん で やる から 運賃 を よこせ と いう の を 口実 に し て 、 口止め 料 を かせい で い た 。
0783
,454,20: しかし 、 結局 、 島田 幾 之 進 が 何者 で ある か 、 ついに 新 十 郎 も
^
突き とめる こと が でき ない の だ 。
0784
,1170,19: だが 、 それ を 説明 する 前 に お断り し て おき ます が 、 陰謀 の 筋 を
^
突き とめ た だけ で は お 兄 上 を 救い だす こと が どうやら 不可能 だっ た よう です 。
0786
,699,12: それ を や ッ ぱり 私 自身 が 頭 の 中 で
^
突き とめ なけれ ば 意味 を なさ ない 」
0786
,814,11: 彼 は こうして 偶然 に も オカネ の 貯金 場所 を
^
突き とめる 機会 に めぐまれ まし た 。
0788
,741,23: 全作 が 昨日 五 万 円 を 必要 と し た の は いかなる 事情 による もの で ある か 、 それ を
^
突き とめる こと が 必要 だ 。
0790
,736,10: で 、 今度 は その ヨメ さん の 居所 を
^
突き とめ 、 加 十 の 側 から 見 た 事実 が 平作 たち の 側 から の 物 と ズレ の 有る 無し を 確かめる 方法 は ある まい か と 考え た の です 。
0790
,779,10: 加 十 の ヨメ の カヨ さん の 居所 を
^
突き とめ て さっそく 会い まし た 。
0795
,186,49: 娘 の 様子 を 思い返し て み て も 、 野村 に は それ らしい もの を 感じとる こと が でき ない ので 、 バカ らしい よう な 気持 が 多分 に あっ た が 、 木戸 の 対局 中 の 異常 心理 の 感じ た ものの 正体 を
^
突き とめ させ て みる の も 一興 だ 。
0821
,206,54: これ は 在留 の 外国 人 の ため の もの で 、 日本人 に 伝道 し て は 相成ら ん という 約束 の もの で あっ た が 、 外人 神父 の 肚 の 中 で は 、 切支丹 の 子孫 が どこ か に 隠れ て いる はず 、 いつか は それ を
^
突き とめ たい 、 名乗り で て くれ ない か 、 という ひそか な 願い が 第 一 で あっ た 。
0842
,1038,8: 今夜 の うち に ジコーサマ の 行方 を
^
突き とめ て 呉清源 を 連れ出さ ない と 、 明日 の 天下 待望 の 対局 が オジャン に なる と その 時 に なっ て ようやく 気がつい た 。
0842
,1040,53: 実に 二 十 名 ちかい 奇怪 な 一行 が 、 逃げ 隠れ する ワケ で は なく 、 人 より も 物々しく 道中 し て い て も 、 判ら ない 時 に は 判ら ない もの で 、 夜半 に なっ て も 遂に ジコーサマ の 行方 は 誰 に も
^
突き とめ られ なかっ た の で ある 。
0842
,1763,15: 系図 を 捜し て も 、 過去 帳 を 見 て も 、 位牌 を
^
突き とめ て も 、 名 は で て こ ない 。
0844
,104,23: そして ミヤ子 の ホンモノ の 情夫 が 誰 で ある か という こと すら も 、 彼 が ま ッ さき に
^
突き とめ て い た の で ある 。
0844
,108,27: グズ 弁 は 諸般 の 状況 判断 や 実地 偵察 等 によって 、 ミヤ子 の 昼 の 外出 先 が 中井 の アパート で ある と
^
突き とめ た とき 、 直ちに これぞ 真 の 大敵 で ある と 直覚 し た 。
0844
,129,21: かねて こういう 疑い を いだい て い た から 、 グズ 弁 は ミヤ子 の 昼 の 外出 先 を
^
突き とめる ため に 異様 な 執念 を もっ て 行動 し た 。
0844
,130,11: そして 、 それ が 中井 の アパート で ある こと を
^
突き とめる と 、 彼 こそ ミヤ子 の ホンモノ の 情夫 で ある という こと を 一気に 理解 し た の で あっ た 。
0852
,459,6: 男 が 私 の 住所 を
^
突き とめ 刃物 を ふりまわし て 躍り こむ から 、 と 言う の だ が 、 私 は 多分 女 の カラクリ で あろ う と 始め から 察し た ので 、 それ を 私 は 怖 れ ない と 言う の だ が 、 女 は 無理 に 私 を せきたて て 、 そして 私 は 知ら ない 町 の 知ら ない 小さな アパート へ 移り すむ よう に なっ て い た 。
0857
,67,14: 西行 が なぜ 出家 し た か 、 など いう こと を いくら
^
突き とめよ う たって 、 謎 は 謎 、 そんな ところ から 何 も 出 て き やし ない 、 実 朝 が なぜ 船 を つくっ た か 、 そんな こと は どう でも いい 、 右大臣 で あっ た こと も 、 将軍 で あっ た こと も 、 問題 で は ない 、 ただ 詩人 だけ を 見れ ば いい の だ と 仰 有る 。
0858
,91,46: 好き な もの を 好き だ という 、 好き な 女 を 好き だ という 、 大義名分 だの 、 不義 は 御法度 だの 、 義理 人情 という ニセ の 着物 を ぬぎ さり 、 赤裸々 な 心 に なろ う 、 この 赤裸々 な 姿 を
^
突き とめ 見つめる こと が 先ず 人間 の 復活 の 第 一 条件 だ 。
0859
,35,29: 距離 と は 、 人間 と 作品 の 間 に つまる この 空白 を さす の で あり 、 肉体 的 な 論理 によって 血肉 の 真実 が
^
突き とめ られ 語ら れ て い ない こと を 意味 し て いる 。
0859
,67,82: それほど も 彼 は ポーズ に 憑かれ て おり 、 彼 は 外形 的 に 如何にも 新 らしい 道徳 を 探し も とめ て いる よう で い ながら 、 芸者 を 芸者 と よば ない で 何だか 妙 な 言い方 で 呼ん で いる と いう だけ の 、 全く 外形 的 な 、 内実 で は より 多く の 例 の 「 健全 なる 」 道徳 に 呪縛 せら れ て 、 自我 の 本性 を ポーズ の 奥 に
^
突き とめよ う と する 欲求 の 片鱗 すら も 感じ て は い ない 。
0866
,4675,7: 飯 を 食う 前 に 僕 が
^
突き とめ て 来る よ 。
1072
,6629,7: 「 首尾 よく 、 居 どころ を
^
突き とめ て 、 途中 まで は 、 連れ て 来 た の だ が … … 」
1072
,7593,16: 要は 、 根本 から これら の 社会 悪 と 個々 の 罪 の あり どころ を
^
突き とめ 、 ふたたび かかる 人心 の 害 と 不安 と が 起ら ぬ よう に 、 抜本 的 に 、 禍根 を 断ち 、 もっ て 、 政道 の 公明 を 期さ ね ば なら ぬ 。
1073
,4347,45: 彼 は 、 断じて 、 この まま 、 豊田 に は 帰れ ない と いい 張り 、 家人 郎党 を 集め て 、 一 たん 兵糧 を 摂り 、 その間 に 、 偵察 を 放っ て 、 扶 や 隆 等 の いる 所 を
^
突き とめ た 。
1076
,388,31: 結局 は 私 の 謂う 海上 の 道 、 潮 が どの よう に 岐 れ 走り 、 風 が どの 方角 へ 強く 吹く か を 、 もっと 確実 に
^
突き 留め て から で ない と 断定 し 難い が 、 稲 を 最初 から の 大切 な 携帯 品 と 見る 限り において は 、 南 から 北 へ 、 小さな 低い 平たい 島 から 、 大きな 高い 島 の 方 へ 進み 近 よっ た という 方 が 少し は 考え やすい 。
1076
,1195,17: 今 ある 日本語 の 何 という 言葉 に 、 対応 さ せ て よい か は まだ
^
突き 留め られ ぬ が 、 皇室 を 中心 に し て 考える と 、 稜 威 という 古語 が 大分 近い よう に 感じ られる 。
1076
,1498,25: 弘 く 内外 の 島々 において 、 鼠 の 害 を 防ぎ 免れる 方法 は 、 どうして い た か 、 それ を 次々 と
^
突き とめる 必要 が ある 。
1137
,127,24: 実は そんな 世間 並 な 年輩 染み た 考 に 名 を 仮り て 、 幽 里子 の 家 と 素性 と を
^
突き 留め たかっ た の かも 知れ ませ ん 。
1151
,175,23: 「 夫 の 四 番目 の 妾 が 、 忠義立て を し て 私 の 跡 を 蹤 け 、 此 隠れ家 を
^
突き 留め て しまっ た の です 、 夫 は アラビアン・ナイト の 大 魔王 より も 、 残酷 で 皮肉 です 。
言い切れる
(言う.切れる)
延べ語数:
66
0049
,19,68: ただ 僕ら は かつて 僕ら が 忘れ て い た 「 人間 」 を 、 僕ら の 文学 の 中 へ 呼び戻す ため に 、 まず モンテエニュ あたり から 勉強 の し 直し を はじめる として も 、 しかし 、 今日 僕ら の 文学 の 足音 が 少し は 乱暴 に 高鳴っ て も 、 致し方 は ある まい —— という こと だけ は 、 今 ここ で
^
言い 切れる と 思う 。
0055
,1342,10: 今 も 情熱 は … … 、 ある と
^
言い きれる だろ う か 。
0080
,199,9: いや 、 理屈 に あわ ない と は
^
いい きれ ない 。
0082
,3177,12: ぼく に し て も 、 そう で ない と は 、
^
いい きれ ない の だ 。
0091
,249,15: そう で ある よう に も 思う が 、 はっきり そう だ と は
^
いい 切れ ない 。
0095
,239,16: しかし 正確 に いう と 、 彼 の この 言葉 は 完全 だ と は
^
いい 切れ なかっ た 。
0095
,1230,6: 「 まだ 、 そこ まで は
^
いい 切れ ない が 、 とにかく これ まで に 知ら れ た ウラニウム 爆弾 で ない と いえる 可能 性 が 多分 に ある 」
0095
,2018,16: しかしながら 、 この 防衛 殲滅 論 も 百 パーセント 決定的 勝利 が 得 られる と は
^
いい 切れ ない ところ に 、 やはり 弱点 が あっ た 。
0102
,27,30: たとえ 、 はつ きり うそ を 意識 し ない まで も 、 戦争 中 、 一 度 も まち が つた こと を 我 子 に 教え なかつ た と
^
いい きれる 親 が はたし て いる だろ う か 。
0112
,166,39: 「 私 は どっち を どっち と 云い かね ます ねエ 、 近頃 の 小説 は 一寸 も よん で 居 ず それ について 又 深く 考え た 事 も ない し する ん です から 、 ち ょっくらちょいとは
^
云い きれ ない もの です 、 … … 」
0139
,333,32: けれども 、 そんな 例 を きかさ れ て 源 一 の 身 に 万一 の あっ た 場合 を 考える と 、 結局 その 嫁 も 、 あっ て 仕合わせ と ばかり
^
云い 切れ ない 世の中 に 思える の で あっ た 。
0140
,1696,6: 伸子 を 体裁 屋 と 、
^
いい きれる こと な の だろ う か 。
0141
,7552,20: ゆっくり 口 を きく 真面目 な 細君 は 、 伸子 たち に対して 、 主婦 として はっきり し た こと の
^
云い きれ ない 極り わる さ とともに 、 夫 に 独断 で 外国 人 を 家庭 に 入れ たり し た こと に 不安 を 感じ て いる の だっ た 。
0150
,12,35: その 大 規模 な 歴史 の 廃墟 の かたわら に 、 人民 の 旗 を 翻し 、 さわやか に 金槌 を ひびか せ 、 全 民衆 の 建設 が 進行 し つつ ある と は
^
いい きれ ない 状態 に ある 。
0175
,48,2: 一口 で
^
言い きれ ない もの が 残さ れ て いる の です 。
0183
,33,23: われわれ が もの を 考える 能力 を もっ て いる という こと は 、 つねに 人類 の 誇り で ある と は
^
いい 切れ ない こと を 痛切 に 感じる 。
0231
,918,36: 家庭 婦人 たち が 、 参政 権 より も 藷 を 、 という こころ もち の うち に 、 しずか に 入っ て 行っ て みれ ば 、 そこ は 決して ただ の 無自覚 と
^
いい きれ ない 、 「 政治 」 へ の 批判 が 言葉 に いいあらわさ れ ない で 澱ん で いる の だ と 感じ られる 。
0251
,8,22: その 中心 に まだ 天皇 一族 の 特権 を ひろく 認め て いる よう な 憲法 が 、 民主 憲法 と
^
いい きれ ない こと は 世界 の ひとしく 認め て 問題 と し て いる 事実 で あり 、 最後 的 な 承認 は まだ さ れ て おり ませ ん 。
0293
,61,67: 一部 の 人々 によって 批評 さ れ て いる よう に 、 連記 制 の おかげ で 女 が 得 を し た 、 珍し がら れ て 得 を し た 、 と いう だけ の こと で も ない と 思える し 、 同時に 、 数 の 多 さ は 、 婦人 有権者 たち だけ の 質 の 低 さ を 示す もの と も
^
いい 切れ ない 。
0329
,13,25: これ と それ と を 考え あわ せれ ば 、 十 五 歳 の 少年 団 の 列車 妨害 は ただ の いたずら 心 と
^
いい きれる だろ う か 。
0332
,71,45: 一つ の 学校 の 中 で 、 優秀 な 細胞 が あり 、 自治 会 が あり 、 そこ に 属す 学生 は すべて 頭脳 明晰 だ という こと だけ が 、 その 学校 全体 の 学生 の 精神 水準 を 示す と は
^
云い きれ ない し 、 日本 の 青年 の 進歩 の 総和 的 な 標準 だ と は いえ ませ ん 。
0502
,17,40: 19 「 地獄変 」 「 野蛮 な 芸術 的 法悦 に 云々 」 —— 伸子 は 野 バンナ という 形容詞 に はっと し た 、 それ は 彼女 が 感じ て い た もの だっ た が 、 ヤバン と
^
云い 切れ なかっ た もの だっ た 、
0505
,571,1: と
^
云い 切れる か どう か が 疑問 で あっ た し 、 お 君 も 亦 、 頼む 夫 が 、 ふらり ふらり し て 居る ので 、 余計 、 取越苦労 や 廻し 気 ばかり を し て 居 た 。
0583
,131,8: ゆっくり し た 調子 で 彼 が
^
言い きれ ない うち に 、 彼女 は 立ち止っ て しまい まし た 。
0600
,274,5: 自分 の 仕事 、 そう
^
言い 切れる よう な もの が 欲しい 。
0622
,128,80: 一応 傾聴 す べき 論 で あり 、 日本人 の 血 など と 称し て 後生大事 に まもる べき 血 など ある 筈 が ない 、 と 放言 する あたり 、 いささか 鬼気 を 感ぜ し むる 凄味 が ある の だ が 、 私 の 記憶 に 誤り が なけれ ば 彼 の 夫人 は イギリス 人 の 筈 で あり 、 日本人 の 女房 が あり 、 日本人 の 娘 が ある と 、 却 々 こう は
^
言い きれ ない 。
0638
,19,46: 鬼 に なる か 、 人 に なる か 、 そこ に も 又 、 問題 は ある で あろ う し 、 私 も 人 たら ず 、 鬼 と なら ざる を 得 ぬ よう な 生長 変貌 が 行わ れ ぬ と は
^
云い きれ ぬ 。
0642
,1073,8: 否 、 私 より も いとしい と ハッキリ
^
言い きれる の で ある 。
0735
,78,21: 私 の 精神 が 異常 で ある の は 、 私 の 作品 が 健全 の せい だ 、 と
^
言い きれ ない こと も ない 。
0744
,286,17: 私 が 見 て い た 感じ から いう と 、 女 が 犯人 だ と は
^
云い きれ ない が 、 犯人 の 素質 は 充分 に ある こと だけ は 確か で ある 。
0759
,7847,18: 彼 の 冷たい 判断 から でも 、 放 二 の 善意 を 若気 の アヤ マチ と
^
言い きれ は し ない 。
0759
,7848,3: 感傷 と は
^
言い きれ ない 。
0759
,8696,12: 心 に かかる 小さな 雲 すら も 、 まず なかっ た と
^
言い きれ ます 。
0765
,135,74: 自分 と の あらゆる 現実 的 な ツナガリ を 、 無 関心 という 根柢 の 上 へ きずい た ツモリ で 、 そして 、 そう する こと によって 人間 を 突き放し た ツモリ で も 、 そう さ せ て いる もの が 、 又 、 何 物 で ある か 、 実は 自覚 し 得 ざる 人間 愛 、 どうしても 我々 に 断ち がたい 宿命 の アヤツリ 糸 の 仕業 で ない と
^
言い きれよ う か 。
0781
,170,5: 井戸 という 言葉 が
^
言い 切れ ない らしい の だ 。
0792
,320,59: 「 私 は 自分 が 卑怯 だ から 、 すでに 自分 の 女房 と 名 の つく もの に 、 また 自分 の 子供 も ある 女 に 、 お前 さん も 遠慮なく 間男 する が いい 、 そして 私 と は 茶 のみ 友達 の 本当 の 愛人 同士 で いよ う じゃ ない か という こと は
^
云い きれ ない の だ ね 。
0814
,31,6: というのも 、 決して そう だ と
^
言い きれる ワケ で は ない 。
0858
,127,80: 一応 傾聴 す べき 論 で あり 、 日本人 の 血 など と 称し て 後生大事 に まもる べき 血 など ある 筈 が ない 、 と 放言 する あたり 、 いささか 鬼気 を 感ぜ し むる 凄味 が ある の だ が 、 私 の 記憶 に 誤り が なけれ ば 彼 の 夫人 は フランス 人 の 筈 で あり 、 日本人 の 女房 が あり 、 日本人 の 娘 が ある と 、 却 々 こう は
^
言い きれ ない 。
0866
,49,38: ほ ッ と し た と いえ ば そう も いえる が 、 内地 へ 帰り 、 家族 の もの に 取り巻か れる こと を 想像 する と 、 それ を た ゞ 、 うれしい と は どうしても
^
言い きれ ない 、 ある こだわり が 底 の 底 に ある 。
0866
,833,33: それなら 、 どこ まで も 彼女 が みじめ な 境遇 に 追い込ま れる こと を 望む か と いえ ば 、 それ は まさか どう 考え て も そんな はず は ない と
^
言い きれる 。
0866
,3254,3: そう と も
^
いい きれ ぬ 何 か ゞ 、 まだ 残 つ て いる 。
0876
,3,30: が 、 よく 考え て みる と 、 なるほど 戯曲 は 小説 ほど 人目 に た ゝ ない けれども 、 この 一 、 二 年来 、 決して 不振 と は
^
言い 切れ ない 、 ある 新しい 気運 を はらみ 、 私 など の 眼 から みる と 、 これ まで に ない 活発 な 動き を 示し だし て いる の で ある 。
0885
,16,23: 同じ 笑い に も こういう ふう に い ろくな 笑い が あつ て 、 なかには どちら か と 言え ば 明るい と は
^
言い 切れ ない もの が あり ます 。
0918
,406,84: それ が どんなに 悲しい 時 で あれ 、 それ が どんなに 怒り に 満ち た もの で あれ 、 ひしひし と 「 生き て いる 」 「 生き て いる 」 と 、 自分 が 自分 の 生命 に 驚き の 声 を あげる 時 のみ 、 人々 は 、 時間 に 、 空間 に 、 光 に 、 音 に 、 言葉 に 「 これ を こんなに 自由 に 、 使い まくれる ん だ 」 「 命令 し うる ん だ 」 と
^
いい きれる の で ある 。
0988
,5015,15: 「 あの 人 は 善い 人 だ 」 と 言 つて も 、 果して そう
^
言い 切れる か ?
0990
,371,62: 私 の 精神 が 、 どの よう に 私 の 肉体 の 条件 や 本性 を 考慮 に いれ 、 それ と の 調和 統合 において ゆるぎ の ない と 思わ れる 抵抗 論 を つくりあげ た として も 、 将来 私 の 肉体 が 、 私 の 抵抗 論 を 絶対 に うらぎる こと は ない と は 、 私 は
^
言い きれ ない 。
0993
,2842,217: あれ から 敏行 が 会社 の 株式 を ゴマ 化 し た とか で 牢屋 に 入っ て 一 年 半 ばかり 、 小笠原 さん や 、 横田 など の 言う と うり に なっ て 、 ずい 分 いろんな 目 に あっ た の 、 しまいに 敏行 を 助ける 金 を つくる ため だ と いう ので 、 千葉 の 方 へ 行っ て 芸者 に 出 たり まで し た の よ 、 それから 銀座 の 方 で 、 割烹 料理 屋 に つとめ たり 、 しまいに 秩父 の 方 の 、 その セメント 山 の 事務所 の 留守番 を やらさ れ たり 、 それで 敏行 が やっと 牢屋 から 出 て き た か と 思う と 病気 に なっ て ね 、 その 入院 の 費用 を 稼ぎ 出す ため に 、 また 銀座 へ 戻っ て 、 する 中 に 、 敏行 の 病気 が 治っ た と 思っ たら 、 あの 人 は 別 の 女 の 人 と 行方 知れ ず に なっ て 、 その後 横浜 に いる と いい ます けど ね 、 セメント 会社 の 方 は 、 いつの間にか 横田 が 社長 の よう な こと に なっ て … … この 六 、 七 年 を ふり 返っ て みる と 、 ホント に 言う に
^
言い きれ ない ひどい 目 に あっ て き た わけ な の 。
1008
,97,7: そこで 私 に は 、 物 が
^
言い 切れ ない 」 。
1008
,98,35: 岩野 泡鳴 の よう に 、 あけ 放し に 物 の 言える 人 から 見る と 、 藤村 の 書い た もの は 思わせぶり に 感じ られ た かも しれ ぬ が 、 物 の
^
言い 切れ ない 藤村 から 見る と 、 泡鳴 の よう に 物 を 言い切っ て しまう 人 は 、 話せ ない よう に 感じ られる 、 という の で ある 。
1008
,99,10: つまり 藤村 は 、 自分 の 文体 が 物 の
^
言い 切れ ない 文体 、 「 … … と 言っ て 見せる 」 文体 で ある こと を 認め て いる の で ある 。
1008
,109,4: ちょうど 「 物 が
^
言い 切れ ない 」 と 言わ れ て いる と 同様 に 、 人物 を も 一つ の 性格 に 片づけ 切れ ない という 趣 が 見える 。
1010
,20,73: 推古 仏 の 特徴 は 肢体 が ほっそり し た 印象 を 与える こと 、 顔 も 細面 で ある こと 、 それら を 取り扱う 場合 に 意味 ある 形 を 作り出す こと が 主要 な ね らい で あっ て 、 感覚 的 な 興味 は 二の次 で ある こと など で ある が 、 そういう 特徴 を 持つ もの が 雲 岡 の 石仏 の 中 に 全然 ない と は
^
言い きれ ない に し て も 、 例外 的 に しか ない と は 言える で あろ う 。
1037
,1985,19: しかし 仏 とか 、 神 とかいう 絶対 者 の 前 に 立っ て も 、 果して 同じ こと が
^
言い 切れる か 。
1038
,282,9: その 頃 は 、 そう と も 強く
^
言い 切れる ほど 、 まだ ひねくれ ぬ 妻 へ の 激しい 愛情 が 、 胸 一 杯 に 溢れ て い た もの だっ た 。
1073
,1273,43: 櫛 匣 を おき 、 鏡 に むこ う て おら れ た の を 、 なかば 捲か れ た 御簾 ご し に 見 た の だ が … … 」 など と 、 乏しい かれ ら の 形容詞 で は なかなか
^
いい きれ ない 程 に 、 艶 なる さま を 、 説明 し て 聞かす の で あっ た 。
1074
,1591,58: その 悦び の あまりに 、 私 は この 連中 を 集め て 一 席 、 それから 半月 ほど を おい て 女 の 人 たち の 会 の ため に 一 度 、 この ミカエリバアサン の 話 を し た が 、 そういう うち に も 話 は だんだん 成長 し て 、 もっと 考え ない と
^
言い 切れ ない こと が 多く なっ て 来 た 。
1076
,1374,44: 京都 の 読書 人 に は 、 是 は たしかに 珍事 異聞 の 一つ で あっ たろ う が 、 話 が 中央 まで 伝わっ た の は 是 だけ でも 、 他 に も 同種 の 現象 が 無かっ た と は
^
言い 切れ ない 。
1083
,38,41: その 所長 は 研究 員 の 人 に 「 君たち は 百 僚 有司 の その 有司 の 一 人 じゃ ない か 、 こういう 場合 に は 、 そんな 馬鹿 な 話 が ある はず が ない と 言下 に
^
言い 切れる よう に なら なく て は いけ ない 」 と 訓 えら れ た そう で ある 。
1138
,129,32: 「 恋人 の 顔 —— これ ほど 世の中 に 不思議 な もの は あり ませ ん ね 、 諸君 は 自分 の 配偶 の 顔 を はっきり 記憶 し て 居る と
^
言い 切れ ます か 。
1139
,7,18: 有名 な 与謝野 晶子 の 大仏 の 歌 に も 、 恋心 が 無い と は 誰 が
^
言い 切れる でしょ う 。
1146
,43,36: つまり は —— 私 の 言葉 が 聊か 冒涜 的 に なる の を お許し 下さい 、 —— 天国 と 云い 地獄 という の も 第 四 次元 の 世界 で ない と 誰 が
^
いい 切れる もの でしょ う 。
1149
,130,22: 一 本 の 歯 も 無い 、 皺 だらけ の 老人 藤波 金三郎 に は 、 斯 ん な 事 を
^
言い 切れる ほど 、 まだ 青年 の 血 が 燃え て い た の です 。
1173
,970,5: そう だ と も
^
言い 切れ ない 。
1173
,1209,3: はっきり と そう
^
言い 切れる の か 。
1174
,2117,1: 「
^
言い 切れ ない と 思う よ 。
1174
,2806,15: あの 下関 の 飲み屋 で 城 介 が 、 おやじ の タネ だ と はっきり
^
言い 切れ ない 、 と 言っ た の は 、 自分 の 子供 に かこつけ て 冗談 を 言っ た の か 、 あるいは 本気 で 言っ た の か 、 城 介 が 戻っ て 来 ない 以上 、 もう 判る すべ も ない 。
見守る
(見る.守る)
延べ語数:
66
0002
,187,19: 私 たち は 手 を とり 合っ て 、 息 を つめ 、 黙っ て その 蛇 を
^
見 護っ た 。
0071
,550,17: カン ノ 博士 は 、 人 の よ さ そう な 笑顔 で 、 正吉 を
^
見 まもっ た 。
0071
,1412,21: その 異様 ない で たち の 一団 は 、 トロイ 谷 を 見下ろす 峰々 から 、 そっと マルモ 隊 を
^
見 まもっ て い た 。
0071
,2399,26: 探検 隊長 の マルモ ・ ケン だけ は 、 さすが に 探検 の 場 か ず を ふん で にやにや 笑い ながら 怪 塔 を
^
見 まもっ て いる 。
0071
,2590,25: まったく そんな こと を 予期 も し て い なかっ た のに 、 マルモ 探検 隊 の こと を 心配 し て 地球 上 から
^
見 まもっ て くれ て い た 世界 連盟 本部 から の 温かい 貴重 な 贈物 だっ た の で ある 。
0082
,331,20: 少年 たち は 、 目 を 丸く し て 、 この ふしぎ な 機械 人間 の 運動 ぶり を
^
見 まもっ て いる 。
0082
,2793,10: 双眼 鏡 で 、 おそるおそる 研究所 の 方 を
^
見 まもっ て い た 検事 が 、 そば の 署長 に ささやい た 。
0082
,3010,12: 六 人 は ささやき かわし て 、 その あり さま を
^
見 まもっ て い た 。
0087
,175,13: 検事 は 引続き 軽く 肯き ながら 、 小 卓子 の 上 を
^
見 まもっ た 。
0095
,2895,5: 僕 たち が あれよあれよ と
^
見 まもっ て いる うち に 、 あの 船 は だんだん 上 へ あがっ て しまっ て 、 やがて 見え なく なっ た ん です 。
0112
,1552,31: 心 の 中 、 体 の 中 を 感謝 の かたまり に し て 入日 の 赤く なっ た 空 と 、 満潮 に 青 さ の まし た 水面 を
^
見 まもっ て 、 尊い 、 ととのっ た 芸術 的 な 顔つき を し て 千 世子 は 時 の 立つ の を 知ら ず に 座っ て 居 た 。
0140
,4622,15: 沈痛 に 沈黙 し て いる 伸子 を 、 じりじり し た 眼 で
^
見 まもっ て い た 絢子 は 、 どうしても 信じる らしく ない 伸子 を 屈伏 さ せよ う と する よう に 、 その こと で 、 自分 が 男心 を 惹き つける 女性 で ある こと を 力説 する よう に いっ た 。
0140
,4969,26: 伸子 は 静か で 、 おとなしく 、 だが 、 どこ か ふみこん だ ところ の ある 人物 を 、 警戒 より も つよい 好奇 心 で
^
見 まもっ た 。
0140
,5281,24: 伸子 は 、 妙 に 力 の こもっ た 眼 つき を し て 素子 が 素人 写真 を いじっ て いる 様子 を
^
見 まもっ て い た が 、 やがて 、 少し つば の たまっ た よう な 声 に なっ て 、
0140
,6233,13: そこ へ も 、 えび 錠 を かける と よ の 手もと を
^
見 まもり ながら 、 伸子 は いよいよ こうして 日本 を 離れよ う と し て いる 自分 を 痛感 し た 。
0141
,308,19: こっち の 椅子 から 、 伸子 たち が 、 また じっと 、 その 夫人 の もの ごし を
^
見 まもっ て いる の だっ た 。
0141
,1519,18: 灰色 服 を き た ひと は 、 一瞬 医者 らしい 視線 で 伸子 の 顔色 を
^
見 まもっ た が 、
0141
,3067,7: ニコライ は 、 ヴェラ の 顔 を
^
見 まもっ た まま 、 ゆっくり タバコ に 火 を つけ た 。
0141
,3467,5: 毱 の はずむ の を
^
見 まもっ て いる うち に 、 伸子 は 、 ふっと ある こと を 思いつい た 。
0141
,4757,23: まして 自分 が 、 特権 で も ある よう に 、 箒 目 の 立っ た 清潔 な 広場 を 整理 員 に
^
見 まもら れ ながら よこぎっ て ゆく 経験 も もっ て い なかっ た 。
0141
,5396,29: 迅 すぎ ない 時間 の 流れ の なか に 、 伸子 は 変化 し つつ ある ソヴェト の 人々 の 感情 の 、 横 姿 や うしろ姿 まで を
^
見 まもる ゆとり を 与え られ た 。
0141
,6832,29: 素子 は だまっ た まま 、 葡萄 酒 を のみ 、 スタンド の かさ の まわり で タバコ の 煙 が ゆるやか に 消え て 行く の を
^
見 まもっ て いる 。
0141
,10670,24: 川辺 みさ子 が 、 自分 で 自分 を とりこ に し た その 言葉 の 垣 の すき間 から 、 彼女 の 一挙一動 は
^
見 まもら れ て いる の だ 。
0141
,11800,46: テーブル の 上 に のっ て いる もの は みんな お前 たち の もの だ と 云わ れ ながら 、 現実 に は それ の 一片 に さえ 自由 に 手 を 出す こと を 許さ れ て い ない 人々 に 給仕 さ れ 、
^
見 まもら れ て 、 客 として それら を 食べる こと は 、 何 という 思いやり の ない 人でなし の し うち だろ う 。
0141
,13606,10: それ は 、 いかにも 身 の まわり を こまやか に
^
見 まもっ て くれる 者 を もた ない 、 中途半端 な 年 ごろ の 少女 の 可哀そう な 後姿 だっ た 。
0141
,17491,14: そして しずか に カード 遊び を し て いる 四 人 の 男 を
^
見 まもっ て いる 彼女 の 瞳 の なか に 、 黒い 、 きつい 焔 を もえたた せ て いる の だっ た 。
0141
,18179,18: 自分 に 、 はっきり 思い出さ れる の は 、 枕 の 上 に ある 蜂谷 の 顔 を
^
見 まもっ て いる うち に 、 伸子 の 気持 を やさしく 、 やさしく みたし た 不思議 な 明る さ 、 透明 の 感じ だけ だっ た 。
0141
,19556,14: 無言 で さかさ に 映っ て いる 赤い 二つ の В の 頭字 を
^
見 まもり ながら 、 伸子 は 聴衆 の 一 人 として 、 マヤコフスキー は 大きい 誤り を おかし た と 云わ れる 言葉 を きい た の だっ た 。
0141
,20961,31: おどろき と よろこび の 感動 が 、 苦悩 ひとつ に かわっ た 顔 を もたげ て 、 伸子 は 窓 の 逆光 に 浮びあがっ て いる 素子 の 後姿 を
^
見 まもっ た 。
0141
,22001,23: 伸子 は 甲板 の 椅子 によって 、 鏤める という 字 そのまま に 美しく 、 大きく 黒い 空 に きらめい て いる 星 を
^
見 まもり ながら 、 流れ 下る 若い 男 の 唄 声 に とかさ れ て そのまま 眠っ て しまっ た こと も あっ た 。
0141
,22155,15: まんじゅう 頭 の お かっぱ の 眼 を あげ て 、 伸子 たち を
^
見 まもり ながら 残念 そう に 云っ た こと が あっ た 。
0142
,220,18: 今度 は 、 どう だろ う 、 と 、 重吉 の 無言 の 格闘 を 遠 まき に
^
見 まもら れ て いる 裡 で 、 死な ず に 生き て 出 て 来 た 。
0142
,467,52: 格別 、 彼 の ため に 新調 さ れ た の で も ない 座布団 の 上 に あぐら を くん で 、 うま がっ て 、 はったい 粉 を たべ て いる 重吉 を 、 ひろ子 は 、 飽か ず 眺める 、 という 字 の まま の こころ もち で
^
見 まもっ た 。
0217
,28,45: 後半 いま の 風俗 小説 風 の 世相 が 女 主人公 の 生活 に ふれ て 来 て から 、 最後 の むすび に 到る 間 に 、 作者 は 一 歩 女 主人公 の 心 の 内 に せまっ て 、 たたかう 心 を
^
見 まもる べき で あっ た 。
0277
,13,17: 小さい 人間 の 成長 過程 として 男 の 子供 、 女 の 子供 の 生き かた を
^
見 まもる よう な 表情 を もっ て いる おとな 。
0336
,12,36: したがって 、 こと の 真実 に 立っ て 社会 的 発言 を する 責任 を 感じ て いる すべて の 良心 的 な 人々 は 、 三鷹 事件 に関して は むしろ 慎重 に 、 推移 を
^
見 まもっ て いる という ところ で あろ う と 思う 。
0382
,179,41: 小さい 女の子 は 気味 わる そう に 、 舞台 から すこし 遠のい て 、 しかし 眼 は まばたき を する の を 忘れ て 、 熊谷 次郎 が 馬 に のっ て 、 奈落 から せり 上っ て 来る 光景 を
^
見 まもっ た 。
0647
,27,1: 常に
^
見 まもり 、 そして 帰宅 を 待ちかね て 、 やってき た の だ 。
0759
,8722,7: 兄さん が つい て い て 、
^
見 まもっ て い て 下さる の です もの 、 なん の 不平 が あり ましょ う 。
0784
,687,25: これ 以上 に 聡明 な 人為 と 品格 を 表わす 例 が 他 に あり うる だろ う か と 克子 は 感動 し て
^
見 まもっ た ほど で あっ た 。
0784
,781,27: その 時 まで の 兄 の 姿勢 は 、 意外 きわまる 物 を 見出し た 人 が 内心 の 混乱 と 争い つつ 必死 に それ を
^
見 まもる 時 の 姿勢 の よう に 、 あるいは 恐怖 の あまり それ に 飛びかかる 寸前 の 姿勢 の よう に 、 両手 を 胸 の 両 脇 に シッカ と ちぢめ て 小腰 を かがめ て 、 そして 、 ふるえ はじめ て いる の で あっ た 。
0785
,286,2: ただ 、
^
見 まもっ て いる ばかり で ある 。
0792
,686,38: 彼 が こう 考え た の も 、 フシギ に 自ら 反省 する 頭 を 失わ なかっ た から で 、 なぜなら 彼 は 八千代 サン の 愚劣 きわまる 獣 的 異変 と 色情 狂 的 酔態 を
^
見 まもっ て いる 間中 、 彼 自身 の 性器 が 完全 に ボッキ し た まま 挫折 する こと が なかっ た の を 見出し た から です 。
0866
,4361,36: が 、 深志 の こと に 限ら ず 、 両親 や 同胞 の こと は 、 心配 し だす と 際限 が ない ので 、 努め て 楽観 的 に それぞれ の 運命 を 陰ながら
^
見 まもる こと で 満足 しよ う と し た 。
0911
,28,61: 自然 の パニック 、 人為 的 パニック の 連続 で この 三 百 年 、 否 三 千 年 を 、 滝 壺 の 水 の よう に 、 繰り返し 、 繰り返し 、 たたき つけ られ て いる 農民 は 、 この 百 年 に でき て き た 「 知識 人 」 を 、 妙 な 目 で いまだに
^
見 まもっ て いる 。
0911
,37,11: いまだ 、 彼ら は 、 「 知識 人 」 を
^
見 まもっ て いる 。
0911
,38,30: 彼ら の 表現 せ ん と し て き た 、 果し て い ない 自分 の 顔 を いかに 表現 し て くれる か と 、 その 口もと を
^
見 まもっ て いる 。
0911
,41,7: 大衆 の 「 知恵 」 に
^
見 まもら れ て いる シナリオ ・ ライター の 位置 は 、 この 三 百 年 の 冷凍 文化 崩壊 後 の 現代 において 、 まことに 切実 な 位置 で ある と いえる で あろ う 。
0918
,244,24: そして 、 中国 の 長い 長い 歴史 を 、 この 芸術 品 は その 人々 の こころ 、 嘆き を 伝え つつ 、 じっと
^
見 まもり 、 ほほえん で いる の で ある 。
0918
,250,4: それ を 人々 が
^
見 まもっ て いる の で ある 。
0918
,1428,17: 機械 時代 について の 理論 と 実践 において 、 巨大 な 実験 の レトルト として 世界 の
^
見 まもる ところ で ある 。
0943
,249,37: 両 脇 に 子供 を ひきつけ 、 依怙地 な ほど 身体 を 硬 ばら せ て いる 石 の よう な お 安 の 後姿 を 、 主 水 は 歎息 する よう な 気持 で
^
見 まもっ た 。
0944
,173,36: ほか に 目的 が ある わけ で は ない から 、 率直 に 訪問 の 素志 を のべる と 、 チャンドラ は なんとも いい よう の ない 表情 で 、 しばらく 智 海 の 顔 を
^
見 まもっ て い た 。
0947
,2986,30: 恋文 か … … それにしても 、 ずいぶん 書きため た もの だ と 思い ながら 、 サト子 は 、 同情 する 気持 に なっ て 、 暁子 の 顔 を
^
見 まもっ て いる と 、 暁子 は 、 だしぬけ に 、
0947
,3888,24: あばれだす とき の 癖 な ので 、 なに を 言う つもり な の か と 、 サト子 は 遠く から 叔母 の 顔 を
^
見 まもっ た 。
0987
,505,13: … … 北村 と シルエット の 静代 と が 、 二 人 を
^
見 まもっ て いる ) … … フ !
0987
,1936,8: その 友吉 を 、 細田 が ジッ と
^
見 まもっ て いる )
0991
,71,9: そういう 人 たち の 苦しみ と 、 それ を
^
見 まもっ て い なけれ ば なら なかっ た 私 たち の 苦しみ を 、 想像 し て いただき たい と 思い ます 。
1038
,372,9: 私 は この 母 の 老 先 を
^
見 護る べき 妻 の 、 先立っ て 行っ た 不幸 を 、 妻 に 代っ て 母 に 詫び た 。
1071
,47,26: 『 やあ … … 』 と 、 蕭照 は 忽ち 悪党 ぶ ッ た 見 得 を 失っ て 、 どぎまぎ と 相手 の 顔 を
^
見 まもっ た 。
1072
,6981,58: その 夜 の 恐怖 を 、 眼 の まえ に 、 再現 し て 見せ られ た よう に 、 寝床 の 中 の 庄七 も 、 油障子 を うし ろ に 、 棒立ち に なっ て いる 由蔵 も 、 茫 と 、 大きな 眼 を うつろ に し て 、 お 袖 の 姿 を
^
見 まもっ て い た 。
1072
,7164,27: おそらくは この 一瞬 の かれ の 眼 を 、 満廷 の 者 は 、 たれ も みな 多分 な 不安 と 危惧 を もっ て 、
^
見 まもっ た に ちがい ない 。
1073
,1814,22: これ は 、 衝撃 で あっ た と みえ 、 忠平 は 、 穴 の あく 程 、 小次郎 を 、
^
見 まもっ た 。
1073
,3668,25: そう だ といった 声 も 、 途方 も ない 大声 だっ た ので 、 みな 、 あっ気 に とら れ て 、 将門 を 、
^
見 まもっ た 。
1112
,2,39: 離れ 山 の 洞窟 の この 荒くれ 男 から 、 少し 隔 れ た 切株 の 上 に 腰 を おろし た わかい 女 は 、 なまなましい 脚 を 組ん で 、 やはり 山麓 を ゆく 一行 を 徐に
^
見 まもっ て い た 。
1113
,69,16: 彼女 は 誰 も 知ら ない 夜歩き が 、 こういう 遠く の 一つ 家 から
^
見 まもら れ て いる こと に 、 羞 かみ と 不思議 さ と を 感じ た 。
為し得る
(為す.得る)
延べ語数:
65
0037
,121,35: 私 は 志賀 直哉 の 新し さ も 、 その 禀質 も 、 小説 の 気品 を 美術 品 の 如く 観賞 し 得る 高 さ に まで 引きあげ た 努力 も 、 口語文 で
^
成し 得る 簡潔 な 文章 の 一つ の 見本 として 、 素人 に も 文章 勉強 の 便宜 を 与え た 文才 も 、 大いに 認める 。
0060
,6370,33: 加え て 同じ 日本電気 の 渡辺 和也 の チーム に ベーシック を 供給 する 際 、 オブジェクト コード の 使用 権 だけ を 与える と し て き た こと も 争点 と
^
なし うる だろ う 。
0060
,8554,12: 立ちふさがる ベーシック の 壁 を 前 に し て 古川 が
^
成し うる こと は 、 取りあえず バンドル 用 の MS — DOS 日本語 ワードプロセッサー の 開発元 を 確保 し 、 この OS で 動く アプリケーション を 一 本 でも 多く 生み出す ため に サード パーティー の 説得 を 続ける こと で しか なかっ た 。
0060
,8723,30: 沈黙 の 背景 に は 、 「 有効 に 機能 し て いる 戦略 に関して は 明か せ ない 」 という 認識 と 、 「 たとえ 自分 が 何 か
^
なし え た として も 会社 の 業務 として やっ た こと で あり 、 個人 的 に 視線 を 集める こと は 本意 で は ない 」 と の 思い が ある よう だっ た 。
0060
,9387,54: だが パーソナル コンピューター で 主流 と なっ た OS が 、 CP / M に し て も それ を 引き継い だ MS — DOS に し て も 、 文字 と 数値 だけ を 取り扱い の 対象 と し た もの だっ た こと は 、 OS へ の 期待 と 現実 に
^
なし うる こと を 大きく 乖離 さ せ た 。
0062
,1386,63: だが 結局 の ところ 、 印刷 機 の 縮小 版 として DTP に アプローチ せ ざる を 得 なかっ た ワークステーション ( 後 に 触れる ジャストシステム の 大地 の 流儀 も これ だ ) は 、 人 の 手 の 中 に ある 絵筆 と 鉛筆 の 拡張 版 として これ に 取り組ん だ マッキントッシュ の 前 に 、 抵抗 らしい 抵抗 を
^
なし え なかっ た 。
0075
,90,32: 「 生き て いる 人間 の 心臓 を 芟除 する なんて こと は 、 かの 憎む べき 怪 賊 烏 啼天 駆 め の 外 に 、 何人 が かかる こと を
^
なし 得 ましょ う か 。
0084
,1226,12: だから 椿事 が 起れ ば 、 その 際 最も いい 処置 を
^
なし 得る 者 は 自分 で ある という 信念 を もっ て い られる 。
0087
,1044,3: そういう こと を
^
なし 得る 立場 に ある 人物 は 、 極めて 数 が 少い の です ぞ 。
0095
,1856,15: さあ 、 そういう 場合 、 劣等 なる われ ら 地球人 類 は 一体 何 を
^
なし 得る だろ う か 」
0097
,69,7: 人間 の 寿命 は 無限 と
^
なし 得る こと に 成功 する 。
0144
,1451,85: 我々 読者 に 今日 無限 の 示唆 を 与える の は 、 ゴーリキイ ほど の 強靭 な 天質 と 生活 力 と を 持つ 者 で さえ も 、 歴史 の 或 る 時期 に は 自殺 を しよ う と し た という 一 事実 を 踰 え て 、 更に 、 人 及び 芸術 家 として の ゴーリキイ が 、 自分 の この 記念 的 経験 を ちゃんと 短い ながら 一つ の 作品 「 マカール の 生涯 の 一 事件 」 に
^
なし 得 た の は 、 二 十 五 年 の 後 、 『 プラウダ 』 に 参加 する よう に なっ た 一 九 一 二 年 の こと で ある という 事実 で ある 。
0215
,102,26: 同じ 歴史 の うち に 生き ながら 、 共産 主義 者 の 負う 運命 は 、 さながら 自身 の 良心 の 平安 と 切り は
^
なし 得る もの で ある か の よう に 装う 、 最も 陳腐 な 自己 欺瞞 と 便宜 主義 が 、 日本 の 現代 文学 の 精神 の 中 に ある 。
0221
,170,28: 葉子 とともに 、 作者 有島 武郎 も 自分 自身 生活 と 文学 と を 発展 的 に 良心 的 インテリゲンチャ として 成長 さ せる ため の 飛躍 を
^
なし 得 なかっ た 。
0250
,88,50: 今日 長い おそろしい 戦争 の 結果 これ程 の 未亡人 と 、 浮浪 児 が 何 ん の 人間らしい 生活 へ 進む 可能 性 も 国家 から 保証 さ れ ない で 、 おそろしい インフレーション の 街 に 放り出さ れ て いる とき 、 平等 の 親権 は 、 何 を
^
なし 得る だろ う 。
0272
,9,52: けれども 、 その 美し さ に しろ たのし さ に しろ 、 その 民族 或いは その 人々 が 実際 に は 半ば 奴隷 の 立場 に 甘んじ て い て 、 自分 の 民族 の 独立 や 世界 の 平和 の ため に 良心 的 な 何 の 発言 も 行動 も
^
なし 得 ない ほど 無気力 で あっ た なら 、 その 固有 の 服装 が 優美 で あり 、 み もの に なる という 事実 が 、 卑屈 の 粉飾 以外 の 何もの で も ない こと に なる 。
0477
,10,84: この 賢 さ が 、 実質 において は 現代 ブルジョア・インテリゲンツィア の 婦人 が 進歩 的 な 外見 に かかわら ず 、 内実 強力 に 抑圧 を うけ て いる 封建 性 そのもの へ の 屈伏 で ある こと を 、 作者 は それ を 正面 から とりあげ なかっ た こと によって 明瞭 に せ ず 、 同時に この 屈従 は 宿命 的 な もの で は なく て 、 プロレタリア 解放 運動 達成 によって 達せ られる もの で ある こと を も 明らか に
^
なし 得 ない 。
0508
,1611,6: 自分 で 調える 事 を
^
なし 得 ない まで に 混乱 し た 頭 に なっ て 仕舞っ た 。
0540
,32,38: これ こそ 、 好奇 心 を 満足 さ せる と共に 、 知識 の 新 領域 を 開拓 する もの で 、 最も 肝要 だ が 、 実は 、 多少 の 観察 と 多少 の 想像 と で 容易く
^
成し 得る の で ある 。
0611
,61,75: ( 2 ) 資本 主義 的 経営 が 合理 的 資本 計算 によって のみ 可能 で ある よう に 、 司法 ・ 行政 等 の 国家 機能 も 、 あらかじめ 定め られ た 法 規範 に従って すべて 結果 を 予見 し 得る よう に 正確 に 運営 さ れる こと が 必要 で 、 それ に は 、 その 運営 に 当る 官僚 群 が 、 かかる 目的 に従って 規律 正しい 活動 を
^
なし 得る よう に 特別 に 訓練 さ れる こと が 必要 で ある 。
0612
,909,29: 現代 の 悲劇 は 、 神 の 実在 を 否定 し 、 神 の 力 を 頼ま ず 、 人間 の 力 だけ で 何事 も 完全 に
^
なし 得る と 思いこみ 、 うぬぼれ た 人類 みずから が 創作 を 演出 し て いる もの で ある 。
0613
,980,7: 米国 は 今や 何 人 も
^
なし 得 なかっ た 極めて 強力 な 爆薬 を 発明 する に 至っ た 。
0614
,13,48: 次 で 「 新 青年 」 で 同時 当選 し た 者 として 一 度 手紙 で も 出し て 見よ う か と 幾度 も 思っ た の で あっ た が 、 作品 から 受け た 私 の 「 オジケ 」 た 気持 が それ を
^
なし 得 ず 一 度 の 文通 も せ ず 氏 は 故人 と なら れ た 次第 で ある 。
0617
,965,16: そして また 一 回 の 苦行 が 終り 、 その 贖い の 歓喜 を 恣 に
^
なし 得る とき 、 徐 か に 「 南無 」 と 唱える の で ある 。
0617
,1950,13: 新 時代 の 要請 に 容易 に 志 を 遷す という こと を
^
なし え なかっ た の で ある 。
0622
,146,22: この 生活 は 世界 聯邦 論 だの 共産 主義 など という もの が 如何 よう に 逆立ち し て も 、 どう
^
為し 得る もの で も ない 。
0623
,133,19: 戦争 が どんな すさまじい 破壊 と 運命 を もっ て 向う に し て も 人間 自体 を どう
^
為し うる もの で も ない 。
0680
,22,33: U 氏 は 自分 の 社 の 映画 に ブツ く 不平 ばかり 言っ て い た が 、 全 権力 を 持つ 人 が 自ら の 責任 に 於 て 事 を
^
為し 得 ず ブツブツ 不平 を 言っ て いる など は 悲しむ べき こと で ある より も 罪悪 的 な こと で 、 私 は とうとう 本気 で 仕事 を する 情熱 が もて なかっ た 。
0682
,513,16: そこ まで は 分ら ない が 、 これ が 信長 の 総 血 を ふりしぼっ て
^
為し 得 た ギリギリ の 策 で あっ た 。
0704
,115,2: それ を
^
為し え ない 者 は 野蛮 人 です 。
0708
,417,33: それ を 特に 指定 し て 逐一 き ゝ だし た 信玄 が 、 然し 、 今日 我々 が 歴史 的 に 完了 し た 姿 に 於 て 信長 の 評価 を
^
なし うる よう に 、 彼 の 人間像 を つかみ 得 た か 、 然し 、 信玄 に は 信長 を 正解 し 得 ない 盲点 が あっ た 。
0736
,164,52: この 一月 に 、 最後 の 希望 を 托し て 、 仕事 と 闘う ため に 、 京都 へ 旅立っ た よう に 、 私 は 最後 の 手段 として 、 二 階 から 飛び降り 、 足 を 折る かも 知れ ぬ という 危険 に かえ て 、 立ち直り 、 仕事 を
^
為し うる 自信 を つかむ ため の キッカケ を 生みだそ う と し た ゞ け だ 。
0764
,179,21: そして 交際 ギライ という 殻 の 中 から 出 は し ない が 、 殻 の 中 に 隠れ た まま
^
なし うる 最善 を なし たい という 善意 と 努力 は 忘れ ない つもり だ 。
0771
,820,13: これ は 加納 さん の 性癖 を よく 知り つくせる 者 のみ の
^
なし うる こと です 。
0779
,870,24: はやく 風 守 さま を 消滅 さ せ たい 願い は 近づい た 死期 の 予言 と なり 、 それ を 欲 し て
^
為し 得 ぬ 悩み は 、 生き て いる の は やさしい が 死ぬ こと は むずかしい と 言葉 と なっ て 表れ た の です 。
0780
,536,18: アンド ン を つける 落着き を もつ 唯一 の 人物 ミネ が 、 かかる 冷静 な 犯行 を
^
なし うる こと は フシギ で は ない 。
0781
,746,46: 二度と 捜し は し ない し 、 彼 は たぶん その 井戸 が 父母 いずれ か によって 地下 に 隠さ れる こと を 知っ て おり 、 父母 が それ を 考えつか ない 時 は 自分 が それ を 暗示 し て も 、 結局 そう
^
なし うる こと を 確信 し て い たろ う と 思い ます 。
0784
,676,6: この 場 に 処し て かく
^
為し うる 人 は 驚く べき 聡明 冷静 な 人 で あろ う 。
0790
,756,65: すると 、 顔 の どこ か に ゴマ カシ の 主点 が ある 場合 に 、 顔 の 特徴 を 取り除き 、 また ゴマ カシ の 手 を 加え て も 五 分間 で すむ のに 、 その 御 相伴 として 全身 バラバラ の 大 作業 を 加え て 、 わずか ばかり ゴマ カシ の 引立て役 と する の は 、 普通 人 の よく
^
なし うる こと で は あり ます まい 。
0830
,119,11: 「 フシギ な 女 」 は 論理 的 に それ を
^
なし うる チャンス です から 、 蛇足 を 加える こと に いたし ます 。
0830
,250,11: 太田 成子 について も 最も 多く の 不利 な 供述 を
^
なし うる の は 山口 だ 。
0831
,132,16: しかし 、 怒っ た から 、 いきなり 刺す という の は 一般 の 人 の よく
^
為し うる こと で は ない 。
0831
,175,17: もっと 智能 が 生育 し て 、 やや 低能 で なく なれ ば 、 そういう こと は
^
為し 得 ない で あろ う 。
0832
,243,7: 酔っ払っ て 、 他 の 酔っ払い の
^
為し 得 ない 放れ業 は 数々 これ を 行い 、 諸方 に 勇名 を とどろかし た もの で ある が 、 こういう バカげ た 大 勘定 を つき つけ られ た こと は ない 。
0835
,188,44: そして 追求 の 結果 として 、 逮捕 直後 に その 供述 が 行わ れ た こと が あっ た が 、 その 裏づけ の 調査 に 欠 くる ところ が あっ て 、 今 と なっ て は その 真偽 を 明 か に
^
なし 得 ない 。
0837
,85,3: これ 以上 に
^
為し 得る 人間 が 果して 幾 人 おり ます か 。
0858
,145,22: この 生活 は 世界 聯邦 論 だの 共産 主義 など という もの が 如何 よう に 逆立ち し て も 、 どう
^
為し 得る もの で も ない 。
0868
,83,28: そして 、 この 本能 に 従う こと こそ が 、 人間 に ゆるさ れ た 権利 で あり 、 課せ られ た 義務 で あり 、 これ を
^
なし 得 ない という こと は 、 人間 の ほこり を 棄て た も 同然 で あり ます 。
0877
,489,4: それ を 満足 に
^
なし 得る ため に は 、 俳優 は 、 それ 自身 、 様々 な 人物 を 自ら 生き 得る まで に なら ね ば なら ぬ 。
0918
,1383,14: それ は 機械 時代 が はたす 、 または 機械 的 な 組織 が
^
なし うる 最も 神話 的 な 苦悩 に みち た 巨人 「 プロメシウス 」 より も もっと 悲劇 的 な 巨人 と なっ て くる の で ある 。
0957
,33,33: よし 、 これから 二 十 年 三 十 年 生き られ た ところ で 、 己 も 満足 し 、 世 の 人 も 認め て くる よう な 仕事 が 、 何一つ
^
なし 得る 見込み も ない 。
0988
,4267,5: 僕 を こんな ふう に
^
なし 得る もの は 匂い だけ な ん です 。
1000
,685,59: 自分 は 昨夜 の 饗宴 を 、 平素 の 左大臣 の 恩 に 報いる 絶好 の 機会 で ある と 思い 、 出来る だけ の もてなし を し た に は 違い なかっ た が 、 一方 で は 、 自分 の 力 に 限り が あっ て 、 到底 左大臣 を 満足 さ せる 程 の 款待 を
^
なし 得 ない の を 、 耻 かしく も 歯痒く も 感ずる 念 が 一 杯 で あっ た 。
1008
,27,33: これ は もと 幕府 の 奢侈 禁止 令 に対して 起こっ た こと で ある かも しれ ぬ が 、 やがて それ が 一つ の 好み に なっ て くる と 、 奢侈 を
^
なし 得る 能力 の ある もの で も 、 それ を 遠慮 し た 形 で 、 他人 に 見せびらかさ ない 形 で やる こと が 、 奥ゆかしい よう に 感ぜ られ て 来 た 。
1008
,56,11: おそらく 藤村 自身 それ を はっきり と 反省 の 材料 と
^
なし 得 ない ほど に 、 それ は 藤村 の なか に 深く しみ込ん で い た で あろ う 。
1046
,315,6: 国民 は いかなる こと を も
^
なし 得る 能力 を 具え 、 また それ を なし 遂げる ところ に 、 民主 政治 の 本質 が ある から で ある 。
1068
,64,2: それ だに
^
なし うれ ば 、 因果 と いう 。
1072
,2768,11: 幕府 の 力 で も 朝廷 の 財 で も 、
^
成し 得 なかっ た “ 大蔵経 開 版 ” の 大業 を 、 民衆 に よびかけ て 、 血みどろ な 忍苦 の 生涯 を ささげ 、 ついに 成し と げた 人 で あっ た 。
1072
,5095,7: 「 所詮 、 神 の 裁き は
^
なし 得 ない 。
1072
,5470,12: 「 決して 適材 と も 存ぜ ぬ が 、 越前 も 、
^
なし うる 最善 は つくす 所存 で ござる 」
1073
,3725,45: 何 か 、 彼 も 一言 、 いい たげ で あっ た が 、 この 若者 ぞろい の 、 逞しい 野性 に 酒気 を そそい だ 雰囲気 に 反 むく よう な 事 は 、 とても 老人 の 乏しい 意力 で は 、 よく
^
為し うる こと で は ない 。
1073
,8006,60: その間 を 、 東奔西走 し て 、 とにかく 、 短時日 の あいだ に 、 常陸 勢 の 再 編成 を 遂げ 、 下野 勢 の 新手 を 加え て 、 将門 へ 当ろ う と 計っ て い た 貞 盛 の 根気 の よ さ と 苦心 の 程 も 、 また 、 生 やさしい 軽薄 才子 の よく
^
なし うる 業 で は ない 。
1076
,2131,15: 消極 的 な 事実 で ある けれども 、 かく まで 人 を 美しく また 楽しく
^
なし 得る もの が 、 まったく 遮断 せら れ て い た という こと も 、 説明 し なけれ ば なら ぬ 大きな 現象 で あっ た 。
1076
,2395,52: ともかく も その 祭 の 日 は 、 朝家 の 儀典 と 同じ 季節 の 、 同じ 日 で ない まで も その 前後 で 、 少しく 発 遣 の 日 を くり上げる と 、 賜わっ た 弊 物 が 間に合っ て 、 一段と 祭 を 感 深く 且つ うれしい もの と
^
なし 得 た ので 、 これ に対して 一方 の 新嘗祭 当日 の 案 上 案下 の 幣 は 、 各々 の 社 の 祭 に は 間に合わ ず 、 ただ 朝廷 が 顧念 なさ れる という 主義 だけ を 、 明らか に する 目的 に もっぱら だっ た ため か 、 他 の 多く の 例幣 の 物 と 同じく 、 いつ まで も 頂戴 に 出 て こ ぬ 者 が 多く て 、 追 々 に 処理 に 困ら れる こと に なっ た らしい 。
1143
,6,13: 如何に 私 が プロバビリティ を 支配 し て 、 これ を ポシビリティ と
^
なし 得る か を 御 目 に かけ よう で は ない か —— 笠森 仙 太郎 は 申す の で あり ます 。
飛び上る
(飛ぶ.上る)
延べ語数:
63
0002
,1792,6: 私 は うれし さ に
^
飛び 上っ て 、 お座敷 へ 行き 、
0003
,2172,8: 然るに 鳩 は 、 いくら はばたい て も
^
飛び 上る 事 が 出来 なかっ た 。
0003
,2174,9: 空気 の 抵抗 が あっ て はじめて 鳩 が
^
飛び 上る 事 が 出来る の です 。
0004
,502,8: 然るに 鳩 は 、 いくら はばたい て も
^
飛び 上る 事 が 出来 なかっ た 。
0004
,504,9: 空気 の 抵抗 が あっ て はじめて 鳩 が
^
飛び 上る 事 が 出来る の です 。
0015
,119,9: 出し抜け に 背後 から 呼ば れ て 、
^
飛び 上ら ん ばかり に 、 ぎょっと し た 。
0027
,273,42: 自分 が 中学 時代 に 世話 に なっ た その 家 の 姉 娘 も 、 妹 娘 も 、 ひま さえ あれ ば 、 二 階 の 自分 の 部屋 に やって来 て 、 自分 は その 度 毎 に
^
飛び 上ら ん ばかり に ぎょっと し て 、 そうして 、 ひたすら おびえ 、
0035
,45,8: ある 夜 、 一代 は 痛い と
^
飛び 上っ た 。
0036
,235,4: 武田 さん は
^
飛び 上っ た 。
0038
,526,1:
^
飛び 上っ て 出 て 行こ う と する と 、 佐川 が 、
0053
,3203,3: 鶴雄 は
^
飛び 上っ た 。
0054
,746,16: 名前 を いえ ば 、 針 が 足 の 裏 に ささっ た より 、 まだ
^
飛び 上る わ よ 」
0054
,1585,26: そして 今日 一 日 の 次郎 、 三郎 の 儲け の 金 を 鷲掴み に し た が 、 瞬間 びっくり し た よう に
^
飛び 上る と 、 ブルブル ふるえる 手 で 、 その 金 を 罐 の 中 へ 戻し た 。
0054
,2066,7: 次郎 と 、 三郎 は 、
^
飛び 上っ た 。
0076
,297,11: すると 刑事 は 蝙蝠 の よう な 恰好 を し て
^
とび 上っ た と 思う と その 場 に ぱったり 倒れ た 。
0079
,585,8: と 、 アルコール ・ ランプ の 帽子 が
^
とび 上っ て 、 台 の 上 へ 下り た 。
0087
,2382,9: その とき 帆 村 が 、 ぴょんと 椅子 から
^
とび 上っ て 、 こっち へ 急ぎ足 で やって来 た 。
0091
,728,6: 武平 は 、 座敷 へ
^
飛び 上っ て 、 夫人 を かかえ 起し ながら 、 息せき切っ て きい て いる 。
0138
,263,1:
^
とび 上る よう な 声 が 保護 室 で 起っ た 。
0170
,347,6: 二 三 ヵ月 に 物価 が
^
とび 上る インフレーション は 、 一 人 一 人 の 経済 を 破滅 さ せ て いる とともに 、 婦人 の 社会 的 生活 、 家事 の 心痛 を 未曾有 に 増大 さ せ て いる 。
0231
,1011,7: そしたら 、 国鉄 の 運賃 は 、
^
飛び 上っ た 。
0250
,114,24: 唯 満腹 の 後 の 満足 の 叫び声 として の 歌 、 雌 として の 女 の 廻り に 近 よっ たり 遠のい たり
^
飛び 上っ たり する 一種 の 踊り 、 そして 最後 に 彼等 の 生活 の 核心 で あっ た 性的 祝典 が おか れる 。
0507
,286,31: と 低い 声 で 呼びかける まで 、 甚助 の 児 が なげ た 石 が 足 にあたって 、 そこ が 、 うずき でも する 様 に 、 苦しい 、 さわる と
^
飛び 上る ほど 、 痛い 様 な 気持 で 居 た 。
0509
,82,14: と 云う と 、 思いがけ ず 私 の 延し て 居 た 腕 に
^
飛び 上る 程 の 痛み を 感じ た 。
0515
,14,8: 敵 は 「 コッ 」 と さけん で
^
飛び 上っ て こっち に 向っ て 来 た 。
0515
,16,10: 雞 は 「 コッ 」 と 掛声 を し て
^
飛び 上っ て 顔 を つっつこ う と する 。
0515
,31,16: 私 は たまらなく なっ て 「 にわとり ——」 と 叫ん で 草履 の まま 椽 に
^
飛び 上っ た 。
0534
,124,31: 何 の 躊躇 も なく 、 一 二 度 羽根 だ めし を する と 、 彼女 は 死に 物狂い な 叫び を 上げ て 、 狂気 の 様 に
^
飛び 上っ て 仕舞っ た 。
0541
,125,14: 私 は その 中 に あっ て 、 少し の 衝撃 に も
^
飛び 上っ て 死ぬ る 身構え を 致し まし た 。
0549
,266,42: じりじり と 、 逃げる つもり か 、 乗り出し て その 眼 を 押える つもり か 、 或は 雪洞 の 明り を 消す つもり か 、 自分 で も 更に 分ら ない が 、 ただ じりじり と 動く つもり で 実は 、 ぱっと
^
飛び 上っ た らしい 。
0554
,2046,11: 夕刊 新聞 を 見 て いる うち 、 長谷川 は
^
飛び 上る ほど 駭然 と し た 。
0557
,472,11: ホテル の ベッド で 、 彼 は 俄 か に
^
飛び 上っ て 、 ぺっぺっと 唾 を 吐い た 。
0561
,70,27: なにか 強い 力 で 結び 合さ れ た か の よう に 、 眼 と 眼 を ひたと 見合せ てる うち に 、 十 内 は
^
飛び 上っ た 。
0561
,89,17: その 上 、 十 内 は 兵士 で あり 武装 し て い た 、 彼 は
^
飛び 上っ て 、 銃剣 で 相手 を 刺殺し た 。
0578
,110,3: 敏子 は
^
飛び 上る よう に 喜ん で 、 自室 に 迎え入れ まし た 。
0590
,72,23: そして 、 耳朶 に 何 か さわっ た よう で 、 それから 、 急 に くすぐったく なっ た から 、 びっくり し て
^
飛び 上っ た … … 。
0590
,282,9: 中野 に 耳 を しゃぶら せ 、 くすぐったく て
^
飛び 上っ た で は ない か 。
0602
,293,22: 久子 は まだ すっかり 覚め きら ぬ 心地 の なか で 、 ぞっと 冷水 を あび た 思い が し て 、
^
飛び 上る よう に 身 を 起し た 。
0624
,113,8: なん です か 、 そして 伊沢 は
^
飛び 上る ほど 驚い た 。
0642
,30,3: まさか 舞台 へ
^
とび 上っ て ヒッパタキ に くる こと も なかろ う さ 」
0674
,255,3: ふと 気がつい て
^
飛び 上る ほど 混乱 し た が 、 彼 の 魂 は 血 に 飢え た 。
0710
,421,6: 片 彦 は バネ 仕掛 に
^
とび 上っ て 、 逃げ腰 と なっ て 、
0732
,2116,17: 雲 隠さ ん ぐらい の チンピラ なら 、 機関 銃 と きい て 、 血相 変え て
^
跳び 上る に きまっ てる わ 。
0754
,105,50: 死ぬ かも 知れ ない という 不安 を 賭け て の 仕事 だ から 、 諦め は つい た が 、 この 馬 は 死 の 直前 に 発狂 し て 、 クワッ と 血走っ た 目 を ひらい て 瀕死 の 藁 床 から 起き 上る と 、 天 へ
^
跳び 上る よう な 恰好 を し た 。
0779
,412,24: 木々 彦 は まず 直立 合掌 し て ピョン く とび はじめ 、 座敷 から 自然 に 庭 へ とび 降り 、 また
^
とび 上っ て みせる 。
0782
,534,3: 菅谷 は
^
とび 上る ほど おどろい た 。
0783
,496,2: 金三 は
^
とび 上っ た 。
0785
,969,8: 「 彼 の 人 は 隠れる ため に
^
飛び 上る こと も 走る こと も 一切 の 特殊 な 動作 が 必要 で は なかっ た の です 。
0817
,382,0:
^
飛び 上る こと 、 ふりむく こと 、 走る こと 、 この 三 ツ が 同時に 行わ れ て いる もの だ ね 。
0842
,1867,26: 私 は 戦争 中 に 皮膚 病 を やり 、 昨年 また 水 ムシ に 悩ん だ とき に 他人 が 手 を ふれる と
^
飛び 上る よう な 熱湯 へ 患部 を つける 快感 を 知っ た の で ある 。
0860
,18,53: 先日 酔っ払っ て 意識 不明 の ところ を 読売新聞 の 先生 方 に 誤魔化さ れ て 読み も し ない サルトル につき 一 席 口上 を 書い た の が 運 の 尽き で 、 改造 だの 青磁 社 だの まだ 出来 上ら ない サルトル の 飜訳 の ゲラ 刷 だの 原稿 だの
^
飛び 上る よう な 部 厚 な 奴 を 届け て 汝 あくまで 読め と いう 。
0956
,1183,3: みのり (
^
飛び 上っ て 、 空中 から 何 か を つかむ )
0989
,2035,12: ( 反問 し て いる うち に 、 出しぬけ に 、
^
とび 上っ て 、 キョロキョロ あたり を 見 まわし 、 それから 室内 を キリキリ舞い を し て 、 窓 の 所 へ 駆け寄っ たり 、 テーブル の 下 に かくれよ う と し たり する ) そう だ 、 殺し た の は 俺 だ !
0989
,3203,10: 死ん だ よう に なっ て い た 浮山 が
^
飛び 上っ て 階段 を あがり 、 外 へ 出る 。
0993
,4350,1: (
^
飛び 上っ て 叫ぶ )
1037
,154,7: 突然 、 白い 腹 を 翻し て
^
跳び 上る こと も ある 。
1050
,238,5: 狂喜 し て 磯 に
^
飛び 上っ た ところ 、 女 は びっくり し て 後 も 見 ず に 逃げだし た ので 、 若者 は 大声 で 女 の 名 を 呼び ながら 追って 行く と 、 女 は 日ごろ 人々 が 恐れ て 近 よら ぬ 洞窟 の 中 へ 逃げ こん だ 。
1074
,1970,49: どう し たら 好い でしょ う か と また 神様 に 窺う と 、 そん なら その 石 を 熱く 焼い て おい て 見よ と の こと な ので そう する と 、 それ を 知ら ず に 来 て 腰 を おろし 、 尻 を 焼い て
^
飛び 上っ て 逃げ て 行っ た 。
1076
,584,22: 美しい 一人娘 の 姿 は ここ に 見え ない が 、 外 を 見る と 赤い 白い 色々 の 鳥 が 高く
^
飛び 上っ て 行く 。
1120
,252,3: 」 女の子 は
^
飛び 上る ほど 驚い た 。
1150
,304,5: 馬 吉 少年 は
^
飛び 上り ます 。
1175
,287,4: 野呂 は ぴょこんと
^
飛び 上っ て 、 あたふた と 表 の 方 にかけて 行き まし た 。
1175
,719,8: 僕 は しゃがん だ まま 十 センチ ばかり
^
飛び 上っ た 。
持ち出す
(持つ.出す)
延べ語数:
61
0034
,28,11: もっとも 同情 を 惹く と いっ て も 、 哀れ っぽく
^
持ち だす など 気性 から いっ て も でき なかっ た 。
0034
,66,87: 私 を 送っ て 行っ た 足 で 上り こむ なり 、 もう 嫌味 たっぷり に 、 —— 高津 神社 の 境内 に ある 安井 稲荷 は 安井 さん ( 安い 産 ) と いっ て 、 お産 の 神 さん だ のに 、 この 子 の 母親 は 安井 さん の すぐ 傍 で 生み ながら 、 産 の 病 で 死ん で しまっ た と は 、 何と 因果 な こと か … … と 、 わざとらしく 私 の 生み の 母親 の こと を
^
持ち だし たり など し て 、 浜子 の 気持 を 悪く し た 。
0062
,496,20: この MS — DOS に関して 彼 が どう 思っ て いる か は 、 その 日 の 講演 で
^
持ち だし た ねじ 回し の 握り の 話 が 雄弁 に 物語っ て い た 。
0062
,1618,14: コンピューター 環境 の 一 から の 再 整理 など という 物凄い 課題 を
^
持ち ださ ない 分 、 コミュニケータ は 現実 主義 的 で ある 。
0079
,605,6: ぼく は 親爺 の 金 まで
^
持ち だし た 。
0081
,1162,5: 船長 は ついに 大砲 を
^
持ち だし た 。
0082
,1419,6: ついに 博士 は X 号 が
^
持ち だし た 椅子 に しばりつけ られ 、 そして 脳波 受信 機 の 収 波 冠 を 頭 に しっかり と 鉢巻き の よう に かぶせ られ た 。
0091
,1681,7: 「 木見 学士 が 大 金庫 を
^
持ち だし た わけ は 、 課長 さん が よく ご存じ な ん でしょ う 。
0578
,47,24: その 合間 に は 話題 も くだけ て 、 魚釣り の こと 、 競馬 の こと 、 碁 将棋 の こと など も 、
^
持ち ださ れ まし た が 、 その どれ に対して も 、 彼 は 妥当 な 意見 を 持っ て いる よう でし た 。
0613
,38,4: おやじ の 望遠鏡 を
^
持ち だし て 腰 に つけ て いる 。
0621
,288,6: 着物 や 宝石 や 装身具 も
^
持ち だし まし た が 、 それ のみ が 女 の 心 を 充たす 物 で は あり ませ ん でし た 。
0625
,3,10: お 祭り という 隠居 じみ た こと を なぜ
^
持ち だし た か と いう と 、 お 祭り に は 御 開帳 という もの が あっ て 、 ふだん は 見せ て くれ ない もの を 見せる 。
0642
,714,25: 今回 は 、 美代子 は 前回 の 経験 によって 、 ダイヤ の 指輪 とか 、 金 時計 とか 、 相当 の 金額 の もの を
^
持ち だし て 行っ た の で ある 。
0642
,1219,2: 美代子 の
^
持ち だし た 品物 を 売っ て 、 ダンサー と 遊ん で い た の で ある 。
0649
,216,3: 「 外 へ
^
持ち だし て 焼け 残っ た もの を 、 盗ま れ た の で は ない でしょ う か 」
0649
,221,7: 僕 は 然し 家内 が 本 を
^
持ち だし た こと を 言っ て くれ ない もの です から 、 そんな 風 に し て 蔵書 の 一部 が 残っ て いる という こと を 想像 も でき なかっ た の でし た 」
0649
,244,10: 家 の 焼ける まえ に 誰 か ゞ それ を
^
持ち だし て いる の だ よ 。
0649
,245,4: 君 は 本 を
^
持ち ださ なかっ た と 言っ た ね 。
0649
,246,4: いったい 、 誰 が
^
持ち だし た の だろ う 。
0649
,258,9: その 時 は 怖 さ ばかり で 、 何一つ
^
持ち だす 慾 も なかっ た わ 。
0649
,261,21: すると 和子 が 、 そう よ 、 きっと 乞食 に なっ て 死ん で しまう わ 、 ねえ 、 何 か
^
持ち だし て よ 、 と 言っ た の よ 。
0649
,336,23: 二 人 にとって は 暗号 遊び の たのしい 台本 で あっ た から 、 火急 の 際 に も 、 必死 に
^
持ち だし て 防空壕 へ 投げ い れ た のに 相違 ない 。
0664
,17,3: 別に 法廷 へ
^
持ち だす まで の こと は ない 。
0667
,167,34: よし 出 て 行け 、 今晩 必ず カケオチ しろ 、 さ う 言 ふと 富子 の 横 ッ 面 を たつ た 一 ツ だけ 叩きつけ て おい て 、 いきなり 万年筆 を
^
持ち だし て 紙 キレ へ せかせか 何 か 書き だし た 。
0667
,1956,10: あの 野郎 、 人 の 目 を チョロ まかし て
^
持ち だし や が つて 、 だから 君 は あの 野郎 と ダン パン すり や い ゝ ん だ 。
0670
,21,50: 例えば 犯人 は 東京 の 犯行 と 見せかけ て 大阪 で 犯行 を 行っ た が 、 その ため に は 、 砂 の つまっ た トランク を 大阪 の アパート で 受取ら ね ば なら ず 、 コントラバス ケース を 盗み だし て アパート へ 持ちこみ 、 また
^
持ち ださ ね ば なら ず 、 以上 の 如く アパート を 中心 に 大きな 荷物 を 入れ たり 出し たり し て いる の で ある 。
0676
,50,8: その どさくさ に 、 会社 の 残品 を
^
持ち だし て なかば 公然 と 売りとばし た 一味 の 中 に 彼 も まじ つて ゐ た わけ だ が 、 別段 計画 的 な 仕事 で は なく 、 誰 しも その 場 に 居合 は せれ ば さ うせ ざる を 得 ぬ 拾 ひ 物 の やう な もの で 、 その 利得 など も 今 から 見れ ば 問題 に なら ぬ 小額 だ つ た 。
0709
,5,7: 女 は 実家 から 金 を
^
持ち だし て 、 私 の 下宿 から 遠から ぬ 神保 町 に 店 を 買い 、 喫茶 バー を はじめ 、 友人 を ローラク し て 、 私 を その 店 へ 案内 さ せ た 。
0740
,69,31: この 父 に 対処 する 天 光 光 嬢 は 、 身 は 代議士 で あり ながら 、 少し ずつ フロシキ 包み に し て 身 の 廻り の 物 を
^
持ち だし 、 みんな 持ち だし て しまう と 、 父 の 寝 しずまる を 待っ て 家出 し て 、 結婚 し た 。
0740
,69,35: この 父 に 対処 する 天 光 光 嬢 は 、 身 は 代議士 で あり ながら 、 少し ずつ フロシキ 包み に し て 身 の 廻り の 物 を 持ち だし 、 みんな
^
持ち だし て しまう と 、 父 の 寝 しずまる を 待っ て 家出 し て 、 結婚 し た 。
0740
,88,11: 天 光 光 嬢 は フロシキ 包み を 連日 にわたって
^
持ち だし 、 墓前 に ぬかずき 、 結婚式 場 で は 泣い て いる が 、 これ を リード する 園田 氏 は 徹頭徹尾 理知的 だ 。
0740
,102,6: 連日 にわたって フロシキ 包み を
^
持ち だし て 、 ミー ちゃん ハー ちゃん と 同じ こと を やっ て い ながら 、 家出 という 一事 のみ に 、 代議士 なみ の 効果 を 利用 し 、 午前 五 時 、 ヘッド ・ ライト 、 墓前 、 線香 、 この イヤ ミ は 、 人間 が その 一途 の 恋 に 於 て 当然 そう ある べき 素直 さ を 汚す こと 万 々 で ある 。
0740
,170,5: 厳粛 なる 事実 など を
^
持ち だす 限り 、 園田 氏 は 妻子 を 離別 す べから ず 、 これ が 鉄則 で なけれ ば なら ない 。
0740
,172,10: もっとも 、 堤 女史 が 厳粛 なる 事実 を
^
持ち だし た の は 、 その 道義 感 によって で は なく 、 又 、 自ら の 選挙 対策 によって で ある 、 と いう なら 、 何 を か 云わ ん や 。
0774
,379,15: 尚 、 彼 は 劇団 から は 一文 も 受けとら ず 、 かえって 金 を
^
持ち だし て いる ほど 劇団 に つくし て いる の で ある 。
0776
,155,12: 一 日 に 二 度 も 三 度 も これ を
^
持ち だす 。
0776
,422,12: 彼 は こう 云い ながら 船長 室 の ヒキ ダシ から
^
持ち だし た ピストル を ガチャ つか せ た 。
0785
,634,14: 山 キ の 聟 だ もの 五 万 十 万 の お 小遣い を
^
持ち だす の は 長屋 の ガキ が 三 文 持ち だす よう な もの です よ 。
0785
,634,24: 山 キ の 聟 だ もの 五 万 十 万 の お 小遣い を 持ち だす の は 長屋 の ガキ が 三 文
^
持ち だす よう な もの です よ 。
0785
,647,14: 山 キ の 聟 が お 店 の 金 を 五 万 十 万
^
持ち だす の は 当然 です よ 。
0794
,834,24: 明日 の 実験 に 用いる ため の 道具 が はいっ て いる の だ が 、 もう その 用 が なくなっ た から と
^
持ち だし て 、 駅 から 送りだし て しまえ ば すむ の さ 。
0814
,163,8: そう か と 思う と 系図 など を
^
持ち だし て 神がかり 的 な インネン を つけ たり 、 何 千 年来 痼疾 の 精神病 者 の 感 濃厚 な 怪人 物 が 多い 。
0842
,1096,28: 呉清源 が この 対局 を いかに 重大 に 考え て い た か という こと は 、 対局 者 は 対局 中 門外不出 絶対 カンヅメ という 条件 を
^
持ち だし た こと でも 明らか で 、 その 対局 中 に 自然 に ウトウト やる の だ から 、 この 睡魔 は 絶対 の 不可抗力 で あっ たろ う 。
0842
,2919,8: パチンコ の タマ を 店 の 外 に
^
持ち だす と 懲役 です よ 」
0851
,168,4: 私 は 物 を
^
持ち だし て 売り 、 何 でも 通帳 で 買っ て ジャンジャン 人 に やっ た 。
0855
,72,71: 友人 達 は 呆れ て 、 どうせ 焼ける じゃ ない か 、 と 言っ た が 、 私 は 浪費 せ ず に い られ ぬ 男 な ので 、 酒 が のめ なく なり 、 女 遊び も でき なく なり 、 本 でも 読む 以外 に 仕方 が ない から 本 を 読ん で い た ので 、 私 は 然し どんな 空襲 の とき でも その 本 を
^
持ち だし た こと は ない 。
0855
,73,1: 何一つ
^
持ち だし た こと が ない 。
0856
,53,33: 真実 という もの から 見捨て られ た 肉体 は なまじい 真実 な もの より も 、 冷め たい 愛情 を 反映 する こと が できる よう な 、 幻想 的 な 執着 を
^
持ち だし た の で ある 。
0866
,3654,42: 「 この 暮 に 、 あの ひと が 二 度目 に 療養 所 へ 来 た とき 、 また 親戚 が どう の 、 近所 が どう の つて 言い だし た から 、 あたし 、 思い きつ て 、 別れ話 を
^
持ち だし て み た の 。
0944
,5,41: 黄 寺 に あっ た 満 訳 大蔵 も 蒙 古 訳 大蔵 も みな それ の 翻訳 で 、 梵語 仏典 の 写本 の 校合 すら 西蔵 訳 の 助け を かりる くらい の もの だ から 、 それ を
^
持ち だす こと が できれ ば 、 仏教 伝来 千 三 百 年 に し て 、 はじめて 釈迦 所説 の 正念 に 触れる こと が できる の で ある 。
0944
,160,91: 身 に つく もの と いえ ば 、 康 熙五 十 三 年版 「 官 板 西 彊 四 大部 図 」 を 謄写 し た 手製 の 西蔵 地図 、 光 緒 二 年 に 北京 で 出版 さ れ た 天主 公 教会 の 神父 有向 の 「 韃靼 旅行 雑 写 」 ( アッベ・ユック 「 韃靼 古道 」 Abb ※ Hu ※ Haute voie de Tartare の 漢 訳 ) 、 十 年 ほど 前 、 サラット・チャンドラ という 西蔵 語 学者 が ラッサ から 大量 に 史料 を
^
持ち だし 、 印度 の ダージリン で 西 英 対訳 辞典 の 編纂 を し て いる そう だ という 知識 ぐらい の もの で 、 それで 、 とりあえず その 人 に 逢っ て 入蔵 の 方法 を たずね 、 でき たら 、 紹介 状 の よう な もの でも 貰お う と 考え て い た の で ある 。
0945
,199,14: 「 なら ぬ と わかっ て い ながら 、 国 へ 帰る 相談 など
^
持ち だす の は 、 罪 な 話 だ と 思う だろ う が 、 まア どうか 聞い て もらい たい 。
0947
,2319,2: ガイガー計数管 を
^
持ち だし て 、 あたっ て み たら 、 すごい 反応 が あっ た … … という ん です 」
0947
,3674,11: 若い ほう の メード が 、 オードゥヴル の 皿 を
^
持ち だし ながら 、
0948
,1227,8: 薬 だの 酒 瓶 だの 、 いろいろ と
^
持ち だし て 来 て 、 熱心 に やっ て い た ふう です … … 私 の 見 た の は それ だけ 」
0984
,14,70: 同時に 、 それだけに 、 あなた の 論文 を 読ん で だいたい よく わかり 賛成 な こと が 多い に も かかわら ず 、 それでも まだ 私 の なか に 生まれ て き た 疑問 や 、 または 直接 あなた の 論文 を 読ん だ 結果 で は なく とも 、 あなた が あつかっ て い られる 諸 問題 について 、 私 の 抱い て いる 疑義 の 二 三 を
^
持ち だし て みれ ば 、 あるいは ご 教示 を えら れる かも しれ ない し 、 それ が 他 の 人びと の ため に も 多少 は なる かも しれ ない と 思い まし た 。
0984
,210,52: それ に し て は 、 しかし 、 あなた の 批判 の 言葉 は 、 たいがい の ば あい 、 本気 すぎ 熱烈 すぎる よう に も 思い ます が 、 でも 私 は 、 ホント は カトリック教 を 信じ て も い ない くせ に 、 カトリック の 神 を
^
持ち だし て 神罰 の こと を 言っ て 本気 に 熱烈 に 不良 青年 を 叱っ て い た 人 を 見 た こと が あり ます 。
0984
,329,7: しかし 、 私 に こんな 質問 を
^
持ち だす 理由 は ある の です 。
0991
,15,53: それに 、 これ を 言いだし て みる という こと それ 自体 が 、 私 が あなた がた を 人間 として 信頼 し て いる —— すくなくとも ある程度 まで は —— という こと は 、 私 の 質問 の 表面 的 な 不愉快 さ にたいする 反感 の ため に 、 この 質問 を
^
持ち だそ う と 思っ た 私 の 真意 まで を 曲解 なさる ほど 不 公正 な 人間 で あなた が ない と 、 私 が 思っ て いる という こと です 。
1073
,3471,7: 原始 的 な 楽器 や 仮面 を
^
持ち だし 、 二 十 五 座 の 神楽 を 奏し 、 家々 で も 餅 を つき 、 黒酒 を 酌ん で 歌っ た 。
1073
,7372,22: … … だが 、 朝廷 に せよ 、 太政大臣 家 に せよ 、 こんな 騒ぎ に なる と 、 すぐ 忠誠 を
^
もち 出す が 、 一体 、 わし の 官位 は どう だ 。
し兼ねる
(為る.兼ねる)
延べ語数:
60
0060
,7826,24: そして もう 一つ が 初心者 にとって 取っつき やすい もの と する 一方 で 、 経験 者 に も 飽き させ ない という 、 相反
^
し かね ない 課題 を 達成 する こと だっ た 。
0098
,1891,22: それ は 非常 な 天才 で 、 それ が 人 から 斬ら れる という こと は 習練 者 ら 一同 の 理解
^
し 兼ねる こと だっ た が 、 ある とき 謎 が 解け た 。
0140
,1606,15: 涙 を 流し て 生活 の やり直し を しよ う と すすめる 佃 を 拒絶
^
し かね た 。
0140
,3376,21: 保 を むき出し に し て やる ちか ら が 自分 に ない という こと を 伸子 は 自分 に 承認
^
し かねる 撞着 を 感じ ながら … … 。
0140
,6202,4: その 上 拒絶
^
し かね て その 金 を うけとっ た まま 立っ て いる 伸子 の 顔 を 腰かけ た まま の 高 さ から のぞきこむ よう に し て 、 砂場 嘉訓 は 一段 声 を ひそめ て 、 ささやい た 。
0141
,6355,41: ほんとに 保 が 多 計 代 の 情熱 の 子 なら ば 、 何 か の 不安 から 保 の そば を はなれ かねる 気分 が 多 計 代 に なかっ た という 方 が 、 伸子 に すれ ば 納得
^
し かね た 。
0141
,7014,18: 伸子 も 素子 も 、 吉之助 の 気持 が ぴったり わかる だけ に 、 すぐ 返事 を
^
し かね た 。
0141
,8619,41: —— で も 、 そう なれ ば 、 この 耳 飾 は 既に 貴族 の もの で 、 素子 が 買い も し なかっ た だろ う し 、 第 一 伸子 は もらえ ば なお 更 こまっ て 返し も
^
し かね ない もの に なる 。
0141
,20716,22: そして 下宿 先 の 主婦 に 、 文学 の ね うち という もの を 説明 さ れ た が 、 どうも 納得
^
し かね た 、 という 感想 が 書か れ て い た 。
0171
,26,27: が 、 それら は 私 ども の 希望 する よう な 創造 活動 として 現れ て いる か と いえ ば 、 けっして 、 単純 に 肯定
^
し かねる 実際 だ と 思い ます 。
0190
,5,17: 重吉 に うかれる 佳子 が 雛菊 寮 の 中 の 共産党 毛 ぎらいのふん 囲気 に おのずから 一致
^
し かね て いる ところ も 無理 が ない 。
0191
,37,33: しかし 、 その 半面 の 現実 で ある 奴隷 使役 者 として の 市民 感情 は 、 敢 て なお 人類 の 勇敢 さ という もの を 無 際限 、 無条件 に 肯定
^
し かねる 心理 が 存在 し た 。
0205
,14,22: 過去 三 年間 の 経験 で は 、 まだ 日本 の 人々 の 間 に 民主 的 な 生活 感情 が 確立
^
し かね て い た うち に 、 既成 の 勢力 は 全力 を つくし て 、 一応 はびこる こと に 成功 し た 。
0239
,89,33: しかも その 社会 の 本質 は 、 自力 で その 矛盾 を 解決 する 力 を 失っ て いる から 恋愛 、 結婚 における 貞潔 の 社会 的 根拠 という もの も 保証
^
し かね て いる の で ある 。
0242
,196,13: 四 番目 の 子供 は 弱く て 夜 も せいぜい 二 三 時間
^
し かね なかっ た 。
0285
,68,25: 法律 だけ で 、 現実 の 辛苦 は 解決 し ない から 、 その 対象 と なっ た 市民 たち は 、 勿論 承服
^
し かねる の だ が 、 そこ に 人間 の 心理 の 機微 が ある 。
0285
,75,10: 農村 とても 、 決して 平穏 に 彼等 の 拒絶 を
^
し かね て いる で あろ う 。
0286
,17,38: そう だ と すれ ば 、 どこ の 家 の 家計 簿 も 、 やすやす と 世帯 主 三 〇 〇 円 、 一 人 ます 毎 の 一 〇 〇 円 也 の 預金 引出し を 算出
^
し かねる わけ で ある 。
0288
,37,12: 何故 、 運輸省 は 今日 の 殺人 的 交通 事情 を 解決
^
し かね て いる の で あろ う か 。
0312
,97,51: だから 、 一 九 四 五 年 八月 十 五 日 、 日本 の ファシズム 権力 が 無条件 降伏 し ポツダム 宣言 を 受諾 し た のち 、 「 聖戦 」 が 帝国 主義 の 侵略 戦争 で あっ た と いわ れ て も 、 すぐ それ を 納得
^
し かねる 感情 が 大 部分 の 人民 の 心 に ひそん で いる 。
0405
,4,19: 「 伸子 」 の 苦悩 と 翹望 と は 、 出来 上っ て いる 社会 の 常套 に 承服
^
し かねる 一 人 の 女 、 人間 の 叫び として 描か れ た の で あっ た 。
0448
,540,6: けれども 、 即座 に 返事 は
^
し かね た 。
0514
,7,7: まして 文学 は 私 が 心中
^
し かね ない ほど 思っ て 居る もの で ある 。
0553
,307,46: 至極 平凡 な こと で 、 息子 の 貞夫 が 女給 の 百合子 に 惚れ 、 金 に つまり 、 両親 に 告白 し 、 結婚 の 許諾 を 求め た が 、 母親 の 頑強 な 反対 に 出会い 、 欝 々 として 自殺 さえ
^
し かね まじき 態度 を 取っ た 。
0554
,497,13: この 感情 を 愛 そのもの だ と は 、 長谷川 は 自認
^
し かね た 。
0554
,950,12: しごく 冷静 に 計画 的 に 、 ひと を 殺す こと さえ
^
し かね ない と 、 私 は ぞっと する こと が あり ます 。
0571
,318,10: ほんの 一 歩 の 差 で 、 彼 は 自決
^
し かね なかっ た 。
0580
,379,17: 「 それ を 、 むざむざ 打ち捨て て しまう という の は 、 僕 に は どうも 納得
^
し かね ます ね 。
0583
,151,33: その 無言 の うち に 、 彼 は 、 彼女 の うち に ある もの 、 表面 的 な 一種 の 白痴 美 の 底 に ひそん で いる もの を 、 推測
^
し かね まし た 。
0588
,195,6: 「 わたし は 、 とうとう お断り
^
し かね て 、 衆議院 議員 の 選挙 に 立候補 する こと に なり まし た 。
0597
,539,13: 「 只今 の 菅原 君 の 説 に は 、 僕 は 賛成
^
し かね ます な 。
0603
,148,7: 椋鳥 は もう 、 なんだか がまん
^
し かね まし た 。
0616
,114,65: —— その 冬 は 、 おもいがけ ず 悲しい 思い出 に なっ た が 、 それ は ともかく も 、 あの 頃 の —— 立原 など も まだ 生き て い て 一 しょ に 遊ん で い た 頃 の 僕 たち と き たら 、 まだ 若々しく 、 そんな 他愛 の ない 夢 に も 自分 の 一生 を 賭ける よう な こと まで
^
し かね なかっ た 。
0617
,1232,6: それ で 思い切っ た こと も
^
し かね ない 。
0678
,141,24: 私 はた ゞ 、 ぐうたら な 怠けもの で 飲ん だ くれ で 、 同胞 の 屍体 の 景観 すら も 酒 の 肴 に
^
し かね ない 一 存在 で しか なかっ た 。
0691
,189,4: 梅 玉堂 が 返答
^
し かね て いる と 、 木 ノ 葉 天狗 は 説明 し て 、
0748
,135,24: 世界 新 記録 病 という 精神病 患者 で あり 、 世界 新 記録 宗 という 一派 を ひらい て 古橋 で も 教祖 に
^
し かね ない コンタン の よう に 見 うけ られる 。
0785
,722,44: 生き て 火葬 に なる ほど の シャレ た 趣向 を する 以上 は 、 そこ まで 人 を 食っ て イタズラ も し たく なろ う という もの 、 まア 、 私 が 山 キ の 立場 で も 大きに それ ぐらい は
^
し かね ませ ん と も 。
0788
,523,2: 我慢
^
し かね て 抗議 し た の は 、 この 家 の 者 で は なく て 、 見舞い に 来 て くれ た 川田 で あっ た 。
0835
,147,28: こんな 事件 に 限っ て 世人 も 関心 を もち ませ ん から 、 取調べ も ゾンザイ に なり 、 自供 が ある と 、 多少 の 納得
^
し かねる ところ が 現場 の 状況 など に 残っ て い て も 、 ピッタリ 合う 証拠 だけ とりあげ て 犯人 と きめ て しまう 。
0857
,18,23: だから 私 は もう 十 六 、 七 年 前 の あの とき から 、 小林 秀雄 が 水道 橋 から 墜落
^
し かね ない 人物 だ という こと を 信じ て も よい 根拠 が 与え られ て い た の で あっ た が 、 私 は 全然 あべこべ な こと を 思いこん で い た の は 、 私 が 甚だ 軽率 な 読書 家 で 、 小林 の 文章 に だまさ れ て 心眼 を 狂わせ て い た から に 外 なら ない 。
0865
,179,44: 呑気 と いう か 、 図々しい と いう か 、 増田 健次 に は 、 ちよ つと 正体 の つかめ ぬ ところ も あつ た が 、 しかし 、 常識 から い つ て 、 この 態度 は ど つ ち みち 承服
^
し かねる よう に 思わ れ た 。
0865
,199,23: この 理窟 は 屁 理窟 に ちがい ない が 、 どこ か 人情 を うがつ た ところ が あり 、 表向き 賛成 は
^
し かねる が 、 次第に よ つて は 、 眼 を つぶ つて も かまわ ぬ よう な 気 が し た 。
0877
,320,80: 内容 は 、 至って つまら ぬ こと だ が 、 その ゴシップ は 偏見 と 悪意 と によって 、 不 必要 に 事実 を 歪曲 し て あり 、 しかも 、 個人 の アラ 探し を 快 と する 卑し さ が 見えすい て いる ばかり で なく 、 それ こそ 、 いろいろ な 新しい 試み 、 演劇 にとって 尊重 す べき 意図 、 時に 大胆 な 冒険 という 風 な もの を 、 ひっくるめ て 、 妨害 、 阻止
^
し かね ない 俗論 の 尻押し を する 結果 に なっ て いる の で ある 。
0918
,399,10: それ は 実に 大胆 な 、 宇宙 に も 挑戦
^
し かね まじ い 、 不敵 な 、 フテブテ しい 一つ の 主張 な の で ある 。
0947
,326,29: いま と なっ て は 、 空巣 なんか に 同情 する 気 は 、 みじん も ない が 、 と いっ て 、 そこ まで の こと は 、
^
し かね た 。
0947
,3061,22: あっ た と 言え ば いい の か 、 なかっ た と 言え ば いい の か 、 とっさ に 判断
^
し かね た が 、 なに も 、 いちいち 本当 の こと を 言う 必要 が ない と 思っ て 、 どちら と も とれる よう な 返事 を し て おい た 。
0947
,3626,56: 外国 の 映画 で は 、 これ に よく 似 た 夢 の よう な 場面 を いく どか 見 た が 、 東京 の 山の手 に 現実 に こんな 生活 を し て い た 人間 が い た と は 、 貧乏 で 衰弱 し た サト子 の 頭 で は 、 どうしても 納得
^
し かね た 。
0948
,752,7: 「 その 辺 の ところ が 理解
^
し かねる … … 今夜 に でも 自殺 しよ という 切羽詰っ た 境遇 に ある 男 が 、 行きずり に 、 知ら ぬ 女 を 拾っ て 、 家 へ 泊め たり する もの だろ う か ?
0953
,19,20: 公平 な 立場 に 立て ば 、 公子 と 花世 に 罪 が ある か どう か 容易 に 判定
^
し かねる よう な 性質 の もの だっ た から 、 当然 、 この 二 人 は 寺 預け か 贖銅 ( 罰金 刑 。
0953
,69,16: 今年 は 今年 は と 、 隠忍 し て 待っ て い た が 、 辛抱
^
し かね 、 ある 日 、 おそるおそる その こと を 切り だし た 。
0953
,204,7: 朝霞 は 泰文 の 気持 を 忖度
^
し かね て 悩ん で い た が 、 そういう こと も 度重なる と 、 つい 心 を ゆるし 、 将来 の 不幸 を 見越し て 、 子供 たち の ため に 別 に し て あっ た … … どんなに 責め られ て も 言わ なかっ た 隠し田 の あり か を 白状 し て しまっ た 。
0956
,1619,15: … … 自己 の 栄達 の ため に は 、 どんな 不道徳 な こと でも
^
し かね ませ ん 。
0988
,2568,19: 非常 に ハシッコイ 男 です けれど 、 それだけに ソソッカシ く 、 とんでも 無い 所 で 拔 けた 事 を
^
し かね ない 男 です 。
1000
,1325,22: とすれば 、 定め て 滋 幹 も 心 が 動い た こと で あろ う が 、 それでも 猶 しばらく は 決心
^
し かね て 、 ためらっ て い た らしい 様子 が 見える 。
1073
,4530,41: … … いや 実は 、 なに も 、 将門 を 怖 れ て で は ない が 、 わし に は 、 すこし 腑 に おち ぬ 事 が ある ので 、 この 羽鳥 の 砦 を 、 めったに 留守 に
^
し かね て いる の だ 」
1074
,1635,60: それ が 再び 平常 の 生活 に 復帰 する ため に 、 何 か 特別 の 行法 を 必要 と し た こと は 、 やがて 斎 忌 の 期間 の 清浄 に 過ぎ て 、 そのまま で は 人 と 交際 し にくい よう な 状態 で あっ た こと を 意味 し 、 今日 なお 我々 の 説明
^
し かね て いる 大きな 不思議 、 同じ 一つ の イミ という 言葉 が 、 吉凶 二つ の 面 を 持っ て いる 理由 に まで 入っ て 行か れる 山口 の 栞 と なる の かも しれ ない 。
1084
,51,44: しかし その 記事 の 最後 に 、 「 立春 立 卵 説 を 軽く うち 消し た が 、 さて 真相 は … … 」 と 記者 が 書い て いる ところ を みる と 、 記者 の 人 に も 何 か 承服
^
し かねる 気持 が 残っ た の で あろ う 。
1152
,654,13: 花房 一郎 も さすが に この 強烈 な 職業 意識 に 対抗
^
し 兼ね た もの か 、 千種 十 次 郎 の 腕 を 取っ て 病室 を 見棄て まし た 。
1172
,289,37: 電信 員 の 技術 が 落ち て 来 た ため と 、 暗号 員 の 質 の 低下 の ため に 、 たとえば 昼間 六 時間 の 当直 の 間 、 一 通 の 電報 すら 翻訳
^
し かね て いる よう な 暗号 員 が いる 位 で あっ た 。
し出す
(為る.出す)
延べ語数:
60
0112
,1404,10: きまっ た 日 っ から 母 は 急 に そわそわ
^
し 出し て 弟 の 着物 を そろえ たり 、 自分 の 羽織 を ぬっ たり し て 毎日 毎日 供 に ついて行く 女中 と 一緒 に あくせく あくせく し て 居 た 。
0140
,894,36: 燭光 の 小さい 電 燈 の 光 が 、 日本人 の 習慣 で は 想像 も さ れ ない ほど こみ 入っ て 、 しかも 整頓 さ れ て いる その 室 の 光景 を 照
^
し 出し て い た 。
0140
,3873,20: 毎日 毎日 の 事件 が 、 この ふた とおり の 新聞 で 、 裏 から と 表 から と 照
^
し 出さ れ て 、 はじめて ほんと の 現実 に なる という 発見 は 、 伸子 に ぴったり として わかる 実感 だっ た 。
0140
,3916,2: —— も
^
し 出さ なけりゃ 、 むこ う が ばか な の さ 」
0141
,3408,21: いま 、 篝火 の よう に メイエルホリド の 舞台 いっぱい に 燃え 上っ て 、 観客 の 顔 々 を 照
^
し 出し て いる 憎悪 に くらべれ ば 、 伸子 の もっ て いる 憎悪 は ほんとに 古く て 小さい 。
0141
,8734,40: 三 階 の やすい 席 から のり出し て 一心に 舞台 を 見 ながら 涙 を ふい て いる ミス ・ ジョーンズ の 急 に ふけ た よう な 真面目 な 横顔 が 、 うす 明り の 中 に ぼんやり 照
^
し 出さ れ て い た 。
0141
,9260,23: 灯 を 消し て ある 病室 の 中 は 、 ドア の 上 の ガラス から さしこむ 廊下 の 明り に ぼんやり 照
^
し 出さ れ て い た 。
0141
,17068,25: ところが 、 二 階 の おどり 場 に は 電 燈 こそ つい て いる けれども 、 燭光 の 弱い 光 に ぼんやり 照
^
し 出さ れ て 、 無味 乾燥 に 何 ひとつ なく 、 そこ に 面し て いくつ か の 戸 が 無愛想 に しまっ て いる 。
0141
,18240,36: —— 恥し さ は 、 この ひと つき ほど の パリ 生活 間 に 、 蜂谷 と も たれ た さまざま な 情景 における 伸子 自身 の 姿 を 、 全く 別 の 光 で 照
^
し 出す の だっ た 。
0141
,19455,15: 夜中 も プロジェクトール の 強い 光 が 雪 の 吹きだまり の ある 足場 を 照
^
し 出し て いる 。
0148
,5,43: 私 たち 総て が 、 この 数 年来 経 つつ ある 酸 苦 と 犠牲 と を 、 新しい 歴史 の 展開 の 前夜 に 起っ た 大 なる 破産 として 理解 し 、 同時に それ は 生き抜く に 価する 苦難 として 照
^
し 出し て ゆく 力 こそ 、 悲劇 において なお 高貴 で あり 、 人間らしい 慰め と 励まし と に みち て いる 文学 精神 の 本質 で は ない だろ う か 。
0216
,21,14: だが 、 芸術 の 本質 から いま の 文学 の ゆがみ を 照
^
し 出そ う と する その 企て の 第 一 着 で ある 「 キティ 颱風 」 は 、 自他 とも に あれ で は 駄目 な もの と 考え られ 、 「 芝居 という もの は あんな もの で は 困る と 思う 」 ( 小林 秀雄 ) と 座談 会 で 語ら れ て 、 その 言葉 は 笑声 とともに うけ が われ て いる 。
0216
,32,14: 「 芸術 の 本来 の 性質 から いま の 文学 の ゆがみ を 照
^
し 出そ う と する 企て 」 を もつ 作家 の 一 人 で ある 。
0221
,356,53: この 作品 は 第 一 作品 集 『 秋 』 から 『 光子 』 『 妻 たち 』 『 汽車 の 中 で 』 『 若い 日 』 その他 二 十 余 年 の 間 つみ 重ね られ て き た この 作家 の 、 日本 的 な 苦悩 を さかのぼっ て 照
^
し 出す 感動 的 な 一 篇 で あっ た 。
0221
,401,53: 歴史 の 波 の もう 一つ の 面 は 、 社会 の 底 まで うちよせ て 小池 富美子 を 成長 の 道 に おき 、 印刷 工場 の ベンチ の 間 から 、 「 矢車草 」 「 芽生え 」 の 林 米子 の ため に 新しい 生活 と 文学 の 道 を 照
^
し 出し た 。
0268
,80,22: 民自党 の 本質 的 な こわ さ が 、 故人 の 運命 を アーク 燈 の 光 の よう に 照
^
し 出し て いる 。
0336
,253,35: ( 中略 ) 一 ヵ月 あまり せめ られ て 、 」 「 自分 一 人 で 志願 囚 と なる より は 」 「 皆 で 背負っ て ゆく の も 同じ だ と 妄想
^
し 出し 、 十月 十 三 日 、 二 日 ほど 拒ん だ の です が 、 紙 と 鉛筆 と を わたさ れ 私 一 人 の 自白 と 同じ よう な 気持 から スラスラ 書い て しまっ た の です 。
0352
,23,42: 四月 二 十 三 日 の 週刊 朝日 「 菅 証人 は なぜ 自殺 し た か 」 という 記事 は 、 特別 調査 委員 会 における 速記 録 の 一部 を のせ て 、 この 悲劇 の 核心 を 照
^
し 出し て い ます 。
0397
,65,10: 様々 の 生活 の あり かた を 公平 に 照
^
し 出し 、 読者 に それ について の 省察 を 自由 に し て 貰う 条件 を ひろく する ため に 。
0505
,730,33: 翌日 馬場 の 家 へ 行っ て 、 いろいろ の 事 を 聞い て 来 た 栄蔵 は 、 その 次 の 日 から せっせと 山岸 の 家 へ 足 繁く 往来
^
し 出し た 。
0506
,241,13: と 云い ながら 、 ワッワッ と ゆれる 様 な 音 を 気 に
^
し だし た 。
0509
,317,15: と 云う 絶望 的 な 、 もう どうしても 取り返し の つか ない 心持 が はっきり
^
し 出し て 、 私 は 大人 の 様 な 静か な それで 居 て 胸 を 掻きむしら れる 様 に 苦しい 涙 を こぼし た の で あっ た 。
0548
,161,16: 時たま 酒 を 飲ん で くる と 、 専門 の 経済 学 の 知識 を 披瀝
^
し だす こと も あっ た が 、 私 に も 母 に も それ は 通ぜ ず 、 殆 ん ど 独語 に 終っ た 。
0559
,34,8: その 木山 が 、 突然 、 憤慨
^
し だし た の で ある 。
0559
,285,8: 近頃 彼 は 身体 の 違和 を 自覚
^
し だし て い た 。
0586
,205,13: 主人 の 西浦 辰吉 夫妻 も 、 美春 の こと を 心配
^
し だし た 。
0594
,145,3: 犯罪 を 意識
^
し だす という 、 そんな こと で は ない 。
0602
,360,14: ところが 、 土蔵 の 件 に なっ て 、 鉄壁 の よう に 抵抗
^
し だし た 。
0617
,759,7: 朝日 が 今 その 梢 を 照
^
し 出し て いる 。
0792
,777,6: つまり 彼 が ぼく を 警戒
^
し だし た の と 同じ ころ から ぼく の 方 が その 何 倍 も 彼 を 敵 に 見立て て い た の です が 、 日野 に は その 色 を 見せ ない よう に 注意 する の を 忘れ ませ ん でし た 。
0842
,1297,13: 夕方 の 四 時 五 時 ごろ から その 構想 に 熱中
^
し だし た 升田 は 、 すでに バタバタバタ の 成功 を 確信 し て 勝ち誇っ て い た よう だ 。
0866
,4361,18: が 、 深志 の こと に 限ら ず 、 両親 や 同胞 の こと は 、 心配
^
し だす と 際限 が ない ので 、 努め て 楽観 的 に それぞれ の 運命 を 陰ながら 見 まもる こと で 満足 しよ う と し た 。
0891
,220,15: つまり 今度 は 、 サガレン・マニヤ なら ぬ 飢饉 マニヤ に 取 憑かれ て 、 そわそわ
^
し だし た の だ 。
0893
,419,15: つまり 今度 は 、 サガレン・マニヤ なら ぬ 飢饉 マニヤ に 取り 憑かれ て 、 そわそわ
^
し だし た の だ 。
0944
,139,43: それで 、 一 八 一 一 年 ( 文化 八 年 ) の マイエング を 最初 に 、 英 、 仏 、 露 、 洪 、 米 、 瑞 の 探検 家 や 地理 学者 が 西蔵 の 堅固 な 障壁 に 挑戦
^
し だし た 。
0947
,167,34: と 笑い 流し 、 西側 の 木戸 から 、 みな の いる 地境 へ 行く と 、 こちら へ 尻目 つかい を し ながら 、 頭 を よせ あっ て 、 なにか 相談
^
し だし た 。
0947
,1350,17: 美しかっ た 目 の 色 が 消え 、 愛一郎 の 瞳 が 、 落着き なく ウロウロ
^
し だし た 。
0949
,21,43: 民芸 で は 食っ て いけ ない ので 、 ファイアンス の 模造 を はじめ た が 、 予期 以上 に うまく いき そう な ので 、 手本 を 追いこす くらい の ところ まで やっ て みる つもり で いる 、 と めざましく 昂奮
^
し だし た 。
0956
,868,33: 造 麻 呂 ( 半ば 独白 ) … … りす なら いい ん だ が 、 … … この 頃 は 都 の 人間 たち まで が 、 この 辺 に うろうろ
^
し 出し た から な 。
0988
,819,7: すると 、 さしあたり 、 ルリ を 搜
^
し 出す 一番 大事 な 手がかり を 失 つ て しまう 。
0988
,3646,30: 壕 の 中 か と 思 つて 、 のぞい て 見 た が 、 ロウソク の 灯 が 誰 も 居 ない 壕 の 内側 を ボン ヤリ と 照
^
し 出し て い た 。
0988
,4416,8: 僕 が こうして あの 女 を 搜
^
し 出そ う と 、 あちら こちら を ウロウロ し て いる の は 、 實 は ただ 、 なんとなく 、 あの 女 に もう一度 逢 つて 見 たい 、 逢 つて 見れ ば 、 なにか 、 今 迄 の いろんな 自分 の 問題 や 氣分 が 、 腑 に 落ち て 來 て 、 おさまり が 附く よう な 氣 が する 。
0988
,4435,16: 案 の 條 、 リスト を 追 つて 一 人 二 人 三 人 と 搜
^
し 出し 訪ね て 行 つて 見 て いる うち に 、 その 事 が 鼻 の 先 に 突きつけ られる よう に ハッキリ し て 來 た 。
0988
,4443,11: それに 、 こうして 歩く こと が 、 あの 女 を 搜
^
し 出す という 目的 の ため に は 遂に は 無駄 で あ つて も 、 何かしら 自分 の ため に なる の で は ない か という 氣 が し て 來 て いる 。
0988
,5557,8: 僕 は 、 あの 女 を 搜
^
し 出し た の です 。
0994
,4,9: とぼしい 街 燈 が 、 あたり を 明るく 照
^
し 出す ため より も 、 かえ つ て 暗く する ため の よう に 、 ポツリ ポツリ と つい て いる 。
1000
,1097,74: 父 は 最初 、 子供 に 覚え 易い よう に 、 一句 ずつ 句切っ て ゆっくり と 云い 、 滋 幹 が 一句 を 唱え 終る の を 待っ て 次に 進む よう に し た が 、 そう し て いる うち に だ ん く 教え て いる と 云う 心持 を 忘れ 、 己 れ の 感情 の 赴く ま ゝ に 声 を 張り上げ 、 抑揚 を つけ て 朗吟
^
し 出し た 。
1000
,1193,35: そして 、 さっき 佛 間 で し て い た よう に 凝然 と 端坐 し て 、 と きぐ 屍骸 の 方 を 見 て は 又 半眼 に 眼 を 閉じ て 沈思
^
し 出し た の で あっ た 。
1065
,124,34: 票 の 集計 やら 、 審議 に も 、 たいへん な 時間 が かかっ て 、 委員 たち は 『 こんな ふう で は 、 授賞 式 も 夜半 に なる 』 と 心配
^
し 出し て い た が 、 私 は 、 そんな 予想 より も 、 だんだん に 落さ れ て 、 ステージ から 消え て 行っ た 子 が 、 何だか 、 かわいそう で なら なくなっ て しまっ た 。
1067
,283,32: 一つ 終っ て 、 また 何 か 、 そろそろ 始めよ う と 思う と 、 僕 は 、 日頃 抱い て いる 空想 の 卵 を 胸 で 孵そ う と
^
し 出す ん です よ 。
1072
,295,9: 犬 同心 も 、 何 か 、 絶叫
^
し 出し た 。
1072
,7969,25: 吉宗 が 、 こんど の 事件 に 関心 を もち 、 同時に 、 窮地 に ある 越前 守 の 進退 について 、 深く 心配
^
し 出し た の は 、 すでに 事件 の 表裏 や 臆測 について 、 噂 が 、 一般 的 に なっ た この 初夏 の 頃 だっ た 。
1073
,420,30: こういう 声 は 、 徐々に 、 巷 に 聞え だし 、 上流 層 も 庶民 も 、 ひと頃 から みれ ば 、 よほど 自己 の 信仰 に 、 懐疑
^
し 出し て は い た けれど 、 それでも なお 、 素朴 なる 知的 水準 に ある この 国 の 上 で は 、 およそ 仏陀 の 鐘 の 音 みたい に 、 無条件 に 衆 を 跪伏 さ せ て しまう ほど な 魅力 ある もの は 、 他 に なかっ た 。
1073
,1532,30: 強権 を 発し て 、 未 納税 を 取りたて に き た 中央 の 徴税 船 を 襲っ て 、 税 物 の 奪 り 返し を やっ たり
^
し 出し て 、 いよいよ 、 純 友 の 名 は 、 四国 で は 、 英雄 視 さ れ て い た 。
1073
,4052,16: そして 、 激越 な 語気 の もと に 日頃 の 大胆 な 考え を 口 に
^
し 出し た 。
1073
,5817,8: と 、 武 芝 が 、 警戒
^
し 出し た 時 は 、 もう 遅かっ た の で ある 。
1073
,7651,20: 酒気 は 、 満堂 に 漲り 、 誰 の 顔 に も 、 すぐ 燃え そう な 脂 が てかてか
^
し 出し た 。
1074
,154,3: 古い 話 を
^
し 出す と 止め られ なく なっ て 、 うっかり 紙 数 を 費やす 恐れ が ある が 、 今 でも 覚え て いる の は 旧 十月 の 亥 の 日 の 晩 に 、 亥 の 子 と 称し て 新 藁 で 太い 苞 を 巻き 立て 、 地面 を 打っ て まわる 遊び が あっ た 。
1132
,248,18: 朧 の 月 が 橋 の 下 の 浅ましい 世界 を 夢 の 国 の よう に 照
^
し 出し まし た 。
1164
,61,66: 四 年生 に なっ て から の 雄弁 大会 に 「 ほ の ほ 」 の 仲間 で ある O と N と が 演壇 に 立っ た が 、 O は 熱弁 を ふるって 社会 主義 を 唱え 出し て 弁士 中止 、 その ため に 学校 を 追わ れ 、 N は 骨董 品 に 校長 を たとえ て その 人身 を 攻撃
^
し 出し た ので 演壇 から 引摺り 下ろさ れ N も 放校 処分 と なっ た 。
取り出す
(取る.出す)
延べ語数:
60
0026
,147,38: 主人 は 、 憤激 し て いる よう な ひどく 興奮 の てい で 、 矢庭 に 座敷 の 畳 を あげ 、 それから 床板 を 起し 、 床下 から ウィスキイ の 角 瓶 を 一 本
^
とり 出し た 。
0070
,280,12: 帆 村 は ポケット から 紐 の つい た 器械 を
^
とり 出し て 、 玄関 の 壁 へ 匐 いこん で いる 電線 に 、 重ね た 。
0070
,545,32: 警部 の 話 に よる と 、 交川 博士 殺し の 嫌疑 で 碇 曳治 を 要 急 逮捕 に 向っ た ところ 、 彼 は いきなり ピストル を 二 挺
^
とり だし て 反抗 を し た ので 、 それから 双方 の 撃ち合い と なり 、 遂に ここ で 彼 を 撃ち 倒し た の だ と いう 。
0109
,4,5: ポケット に は 仏壇 から
^
とり 出し た 線香 が 一 束 あっ た 。
0109
,64,6: 私 は 押入 から 寝間着 を
^
とり 出し 彼 に 手渡し 、 更に 縁側 の 暗幕 を 引裂い た 。
0138
,38,29: 金モール が 出 て 行く と 、 看守 は 物 懶 そう な 物ごし で 、 テーブル の 裏 の 方 へ 手 を 突込み 鍵 束 を
^
とり 出し た 。
0141
,327,6: 心から の おくり もの が
^
とり 出さ れる に は 、 およそ そぐわない その 場 の 雰囲気 だっ た 。
0141
,328,41: しかし 、 素子 が 、 いくら かむっ として 上気 し 、 その ため に 美しく なっ た 顔 で 立ち上り 、 二 人 の みやげ として もっ て 来たし ぼり 縮緬 の 袱紗 と 肉筆 の 花鳥 の 扇子 と を
^
とり 出し て 、 カーメネヷ 夫人 の デスク の 上 に おい た 。
0141
,1569,10: 比 田 は 、 ポケット から 煙草 ケース を
^
とり 出し て 、 ゆっくり 一 本 くわえ ながら 、
0141
,2171,12: タバコ の 箱 の ふた の 上 で 、 一 本
^
とり 出し た タバコ を ぽん ぽん と はずま せ て い た が 、
0141
,3349,29: 伸子 は 変 な 気 が し て 瞬間 眺め て い た が 、 やがて 、 生きもの を つかむ よう に 、 その 手紙 を 仕切り 箱 から
^
とり 出し た 。
0141
,8111,20: そして 、 その 中 に 彼女 の もち もの として 一 枚 かかっ て い た 大きな 毛皮 外套 を
^
とり 出し た 。
0141
,8543,12: 長椅子 にかけて 、 ナターシャ は 前かけ の ポケット から リンゴ を
^
とり 出し 、 いい 音 を たて て それ を 丸 かじり し 、 五 分 ばかり 休ん で 出 て 行く 。
0141
,8664,22: ミス ・ ジョーンズ は 、 真白い 糊 の こわい エプロン の 前 胸 の 横 から 、 小さな 灰色 の 袋 を
^
とり 出し 、 その くち を あけ 、 なか から 何 か つまみ出し て 左手 の 指 に はめ た 。
0141
,9386,22: そして 、 目 が さめ た とき 、 伸子 は テーブル の 青い 薬 箱 の 下 から 、 もう一度 電報 を
^
とり 出し て 、 読みかえ し た 。
0141
,10767,5: 素子 は 早速 タバコ を
^
とり 出し た 。
0141
,11294,22: 伸子 は テーブル に おい て い た ハンド ・ バッグ を 膝 の 上 に おろし て 、 小さい ハンカチーフ を
^
とり 出し た 。
0141
,11749,23: 津山 進 治郎 の 説明 に よる と 、 それら の 奇妙 な もの は 、 ことごとく 囚人 の 胃 の 中 から
^
とり 出さ れ た もの だっ た 。
0141
,11752,14: 日本人 の 医学 者 たち は 、 未決囚 の 胃 の 中 から
^
とり 出さ れ た 異様 な 品々 に 研究 心 を そそら れる の か 、 その 室 の 内 に 散っ て めいめい の 顔 を さし よせ 、 ガラス の 内 を のぞき 、 そこ に 貼ら れ て いる レントゲン 写真 の 標本 を 眺め た 。
0141
,12109,13: 素子 は 、 テーブル の 上 へ 旅行 用 の 裁縫 袋 を
^
とり 出し て 、 上衣 の 絹 裏 が ほつれ た の を つくろっ て いる 。
0141
,15535,7: 蜂谷 は ポケット から ノートブック を
^
とり 出し て 、 アドレス を しらべ た 。
0141
,16442,11: そして 、 ポケット から 一 冊 の 仮綴 の 本 を
^
とり 出し 、 表紙 を 下 に し て 、 自分 の 前 に おい た 。
0141
,16614,34: ゆっくり し た 歩調 で 歩き つづけ ながら 蜂谷 は 、 封 の し て ない 封筒 を あけ て 、 その 中 から 、 白い 小さい 紙 に つつん だ もの を
^
とり 出し た 。
0141
,18426,14: 伸子 は 、 一旦 平ら に し て 入れ た 敷布 を 又
^
とり 出し て 、 こんど は くるくる まい て 借り 鞄 の よ こ へ つめこむ 手 を やすめ ず に いう の だっ た 。
0141
,19721,34: ハルビン から モスクヷ へ 来る とき 、 知人 が もたせ て くれ た 大きい 籐 籠 から 、 伸子 は 、 これ も ハルビン で 買っ た 空色 エナメル の かかっ た ヤカン を
^
とり 出し た 。
0141
,21124,26: 素子 は 、 その 衣裳 箪笥 に 用 が ある とき 、 自然 に 歩い て 伸子 の 寝台 に 近 より 、 その 上 に
^
とり 出し た 衣類 を 一時 おく こと も し なく なっ た 。
0141
,22361,6: と 云い ながら 、 タバコ を
^
とり 出し た 。
0144
,182,49: それら の ゴタゴタ の 間 で 「 結構 さん 」 は 、 朝 から 晩 まで 鉛 を 溶かし たり 、 小さい 天秤 で 何 か を はかっ たり 、 指 の 先 を 火傷 を し て うん うん とう なっ たり 、 すり 切れ た 手帳 を
^
とり 出し て 、 それ へ 何 か しきりに 書き込ん だり し て いる 。
0144
,419,22: 錠 を あけ 「 熱い もの か 何 か みたい に 鞄 の 蓋 を 吹い て 」 中 から 下着 を
^
とり 出し た 。
0166
,59,16: トーマス ・ マン の ため に 、 この たい せつな 原稿 は 、 どうにか し て
^
とり 出さ なけれ ば なら ない 。
0173
,2,20: それ は 、 トーマス ・ マン は マン なり に 、 自分 の 問題 を 自分 の そ と に
^
とり 出し て 作品 として の 客観 的 存在 を 与え 、 それ を 真剣 に 追究 し て 行っ て 、 作品 の 世界 で 到達 し た 点 まで 自分 の 生活 を 押し出し 、 そこ から 次 の 生活 を 展開 さ せよ う と し て いる 点 だ 、 という 意味 を 話さ れ た 。
0185
,4,37: むしろ 、 大人気 なく ある まい と し た ポーズ そのもの の なか に 人間 性 も 人間 理性 も 追いこま れ て 、 それなり に 凍結 さ せ られ 、 やがて 氷 が とけ た とき
^
とり 出さ れ た 知性 は 、 鮮度 を 失っ て 、 急 な 温度 の 変化 に あっ た 冷凍 物 特有 の 悲しい 臭気 を 放っ た 現実 を 、 大 なり 小 なり わたし たち は 経験 し て は い ない だろ う か 。
0205
,5,11: そこ に ある はず の 問題 が ちゃんと お もて に
^
とり 出し て 、 うける だけ の 扱い を うけ て い ない よう に 思える 。
0231
,30,20: 世界 に 誇る 日本 の 古典 文学 と いえ ば 、 それ が たった 一つ しか ない よう に いつも
^
とり 出さ れ て いる 源氏物語 に しろ 、 枕草子 、 栄華 物語 、 その他 総て この 時代 の 婦人 たち の 作品 で ある 。
0316
,19,22: 日本 の 七 千 万 の 人 の 大 多数 は 、 文化 の 資産 として 歴史 の なか から なに を
^
とり 出し て 来 て いる か 。
0427
,20,29: その よう に わたし たち は 、 起伏 する 社会 現象 を はげしく 身 に うけ ながら 、 そこ から さまざま の 感想 と 批判 と 疑問 と を
^
とり 出し つつ 、 人間らしい 人生 を 求める 航路 そのもの を 放棄 し て は い ない 。
0612
,2108,6: みんな 懐 から ふかし 芋 を
^
とり 出し 、 そこら に 生え て いる かや の 葉 を ちぎっ て 、 その 葉 を なめ て 芋 を 食っ た 。
0651
,140,43: そこで 町内 の 小 公園 の 野球 場 で 試合 を する こと に なり 、 両 軍勢 揃い し て 、 見物人 も 集り 、 試合 が はじまる 頃 に なる と 、 シン ちゃん が フロシキ の 包み から 何やら
^
とり だし た 。
0683
,103,13: 彼 は 膝 の 蔭 から 二 三 冊 の 本 も
^
とり だし て 見せ た 。
0706
,340,18: と ニヤリ と 笑っ て 、 フロシキ 包み の 中 から 、 ピース の 箱 を 三つ
^
とり だし て き て 、 テーブル の 上 へ ならべ た 。
0759
,4178,12: 捜査 の 手がかり に なり そう な もの を 一つ 一つ
^
とり だし た 。
0787
,710,24: 一同 の 顔 が 揃う と 、 新 十 郎 は うし ろ に 隠し た 両手 の 品々 を そ ッ と
^
とり だし て 一同 に 示し た 。
0789
,753,27: 一月 の 十 三 日 に 、 小沼 家 の 親子 三 名 が 寮 へ 現れ て 、 そろそろ 新居 に 落ちつい て 隠し 物 も
^
とり だし た ころ だろ う と 憎い こと を 言い ながら 家探し の 日 。
0819
,286,7: 焼ける 国 記 を 恵 尺 が
^
とり だし た という こと は 、 弁解 的 な 筆法 で 、 事実 は アベコベ に それ を 焼い た の が 彼ら 自身 だ と みる こと も 、 歴史 家 や 学者 は やら ない かも 知れ ない が 、 タン テイ という もの は そういう 下司 な カングリ を やらかす もの な の さ 。
0842
,1053,13: その ボストンバッグ から 、 まだ 青く て 小さな リンゴ を 一 ツ
^
とり だし た 。
0866
,4214,19: 小萩 は 、 蜂蜜 より も 一足 先 に 届い た 彼 から の 手紙 を 、 また
^
とり 出し て 読み直し た 。
0978
,847,4: ウイスキー の びん を
^
とり 出し て
0993
,34,60: … … そのうち 非常 に 香ばしい 、 いい 匂い が し はじめ た ので 、 何 だろ う と 思っ て いる と 、 老人 は それ と 察し た の か ニコニコ と 眼 を 小さく し て 、 焚火 の 灰 の 下 を ほりおこし て 、 コンガリ 焼け た 饅頭 の よう な もの を いくつ か
^
とり 出し て 、 その 一つ を 手の平 に のせ て ポンポン と 灰 を たたき 落し て から 、 私 に さし 出し て 食え と いう の です 。
0993
,3244,10: ( 郵便 袋 を ガチャガチャ と 開け て 封書 を
^
とり 出す ) ほ い !
0993
,4810,31: 金吾 ( 入っ た 裏口 の 、 たたみ の 土間 の 上り が まち に リュック を 置い て 、 その 中 から 竹 の 皮 包 の 握り飯 を
^
とり 出す ) そい じゃ 、 これ を お 食べ なし て 。
0993
,5026,30: そう だ 、 春 さん おなか が すい て べ え 、 え えと … … ( リュック の 紐 を とい て 、 その 底 から 紙 包み を
^
とり 出し て 、 竹 の 皮 を 開ける ) 握り飯 が 二つ 三つ ある 。
1041
,2990,19: そして 、 ローリング・ストーンズ たち が 演奏 し て いる とき に 、 メレディス・ハンター という 黒人 青年 が ピストル を
^
とり 出し て ふりかざし 、 すぐ に ヘルズ・エンジェルズ に おさえこま れ 、 その うち の ひとり によって ナイフ で 刺さ れ て 死亡 し た 。
1047
,36,25: これ は 物語 に 語ら れ て いる こと を その 全体 にわたって 考え ず 、 一部分 または 一 方面 の 記載 を 恣 に
^
とり 出し て 、 それ だけ を 主張 の 根拠 と する から の こと で あっ て 、 そこ に こういう 主張 に 学問 的 根拠 の ない 理由 が ある 。
1047
,45,67: そうして こういう こと の いわ れ た の は 、 誤っ た 訓 み かた から 誘わ れ た の で は ある が 、 その 訓 み かた の 正しい か 否 か を 学問 的 方法 によって 吟味 する こと なし に 、 特に この 句 の 用い て ある 文章 の 全体 の 意義 を 考える こと なし に 、 この 句 だけ を
^
とり 出し て それ に 恣 な 解釈 を し た の で あっ て 、 それ は また 、 古典 を 解釈 する の で は なくし て 、 自己 の 主張 の ため に 古典 を 利用 しよ う と する 態度 から 出 た こと で ある 。
1072
,3183,21: 立ち しびれ て 来る と 、 二 人 は 地 に しゃがみこみ 、 そっと 、 な た 豆 煙管 を
^
とり 出し て 、 煙草 を つけ 初め た 。
1072
,5291,15: 越前 は 、 ふたたび 、 自室 へ もどっ て 、 文庫 から 、 印籠 を
^
とり 出し 、 また すぐ 降り て 、 中庭 門 から 、 役宅 庫 の 路地 を 抜け 、 幾 廻り も し て 、 柵 門 から 獄舎 の 世界 へ 、 通り抜け た 。
1073
,7696,30: 為 憲 、 明 に 、 貞 盛 と 協 謀 し 、 三 千 余 の 兵 を 発し 、 恣 に 、 兵庫 の 器 仗 を
^
とり 出し て 、 戦ひ を 挑む 。
1103
,413,6: そして 棚 から 大きい 地図 を
^
とり 出し て き て 、 それ を 床 の 上 に 拡げ ながら 、 話 を 続ける 。
1175
,543,17: そして あわて て 部屋 に かけこみ 、 財布 の 中 から 千 円 札 四 枚 を
^
とり 出し て 、 孫 に 手渡し まし た 。
1184
,30,12: 机 の 中 から 、 封 も きら ない 原稿 が
^
とり 出さ れ た 。
書き始める
(書く.始める)
延べ語数:
59
0004
,20,10: けれども 私 が 、 それら の 小説 を 本気 で
^
書き はじめ た の は 、 その 前年 から の 事 で あっ た 。
0036
,322,39: しかし 、 話 は しよ う と せ ず 、 とろんと 疲れ た 眼 を 放心 し た よう に 硝子 扉 の 方 へ 向け て い た が 、 やがて 想い が まとまっ た の か 、
^
書き はじめ た が 、 二 行 ばかり 書く と 、 すぐ 消し て 、 紙 を まるめ て しまっ た 。
0037
,101,16: 私 は 目下 上京 中 で 、 銀座 裏 の 宿舎 で この 原稿 を
^
書き はじめる 数 時間 前 は 、 銀座 の ルパン という 酒場 で 太宰 治 、 坂口 安吾 の 二 人 と 酒 を 飲ん で い た —— と いう より 、 太宰 治 は ビール を 飲み 、 坂口 安吾 は ウイスキー を 飲み 、 私 は 今夜 この 原稿 の ため に 徹夜 の カンヅメ に なる ので 、 珈琲 を 飲ん で い た 。
0060
,51,37: ネットスケープ が ほとんど 標準 と いっ て いい よう な 大きな 存在 に なる と 、 開発元 だけ で なく 、 他 の 人 たち も これ に 新しい 機能 を 付け加える ため の プログラム を
^
書き 始め た 。
0060
,2502,22: この プログラム を 、 タケシ は 機械 語 と 高級 言語 の 中間 的 な 存在 で ある アセンブリー 言語 で
^
書き はじめ た 。
0060
,4581,37: デジタル リサーチ から の 発売 を これ 以上 待っ て い られ ない と 考え た パターソン は 、 一 九 八 〇 年 四月 、 自分 で 8 0 8 6 用 の OS を
^
書き はじめ た 。
0060
,5332,40: ある 特定 の マシン の ベーシック に 縛ら れ ない 、 より 商品 性 の 高い アプリケーション を より 大きな 市場 に ぶつける ため に 、 一部 の ソフトハウス は CP / M に 対応 さ せ て プログラム を
^
書き はじめ て い た 。
0060
,5441,5: 雑誌 に 記事 を
^
書き はじめ て から 間 も ない ころ 、 ラス キン は むき出し の 回路 基板 の まま の システム を 作っ て いる アップルコンピュータ を 名乗る 二 人組 を 取材 で 訪ね た こと が あっ た 。
0060
,6855,31: こうした 記事 を 参考 に 、 まず 経験 の なかっ た この 言語 の 文法 を 学ん で から 、 ウォズニアック は 機能 を 限定 し た 小規模 な インタープリター を
^
書き はじめ た 。
0060
,6944,24: ビル ・ ゲイツ と ポール ・ アレン は 、 アルテア 誕生 の 記事 に 刺激 さ れ て 商品 として の ベーシック を
^
書き はじめ た 。
0060
,8545,16: カセットテープ を 供給 媒体 として ゲーム が 普及 し て いっ た あと 、 少し ずつ
^
書き はじめ られ て い た 日本語 ワードプロセッサー や 一部 の 業務 用 ソフト は 、 ドライブ の 管理 機能 を 付け加え た ディスク ベーシック によって 供給 さ れ て い た 。
0060
,9134,34: ワードプロセッサー の マック ライト とともに 添付 さ れ て い た お 絵かき 用 の マック ペイント に は 、 同じ 領域 を 狙っ た もの を PC — 1 0 0 用 に
^
書き はじめ て い た だけ に 視線 が 吸い寄せ られ た 。
0060
,9634,9: だが 、 本 の 後書き 程度 と 思っ て
^
書き 始め た 原稿 が 十 万 字 に 近づい た ところ で 、 パーソナル コンピューター が どう 生まれ 、 いかに し て 育っ た の か 、 何 も わかっ て い ない 自分 に 向き 合わさ れ た 。
0060
,9659,27: 萩野 正 昭 さん たち と の 出会い が あり 、 初代 『 パソコン 創世 記 』 電子 ブック 版 の 後書き として 、 この 原稿 を
^
書き 始め た 。
0062
,432,36: その 小心 者 根性 は 今 も オレ の 血潮 の 中 に 脈々と 流れ て い て 、 普段 の オレ に は 全体 の 構成 を 決め ず に ドシドシ と 原稿 を
^
書き 始め て しまう といった 、 六 万 四 千 人 の 大 観衆 の 前 で シングル ・ マッチ で デビュー 戦 に 臨む 北尾 光司 の よう な 真似 は 、 とても でき ない 。
0062
,440,27: と ここ まで 書い て き て 海 より も 深く 反省 し た の だ が 、 ほら みろ 、 構成 を 決め ず に
^
書き 始める と 、 アラン ・ ケイ の 目 に 映っ た 東芝 の ダイナブック を テーマ と し た はず の 原稿 が 、 もう 東京ドーム における ビガロ の 突然 死に なっ て しまう でしょ う 。
0062
,1799,4: と 諦め て
^
書き 始め た ところが 、 前項 は 「 起 」 が 肥大 化 し て 「 続く 」 と 相成っ た 。
0068
,43,23: そこで 私 は 、 桂子 と 、 夜昼 なし の 愛欲 生活 を 送り ながら 、 カス トリ 雑誌 なぞ に しきりに
^
書き はじめ た 。
0083
,94,1: ところが
^
書き 始め て みる と 、 やっぱり いつも の 癖 が 出 て 小説 体 に なっ て しまっ た 。
0112
,795,31: いく ども いく ども お祈り の 文句 の 様 に くり返し て きかさ れ て 居る 千世子 は 自分 の 部屋 に 入っ て K 子 の ところ に 手紙 を
^
書き 始め た 。
0112
,1717,28: いかにも こんな ところ の 筆 らしい ガチガチ に なっ た 筆 の 先 を かん で ふだん より ぎこっちない 字 で H の ところ へ 手紙 を
^
書き 始め た 。
0141
,3490,4: いま 、 返事 を
^
書き はじめる 前 に も 、 また 二 度 くりかえし て 読ん だ 。
0141
,3744,6: —— 伸子 は 、 もの を
^
書き はじめ た 。
0141
,4563,8: ソヴェト の 社会 現象 は その 印象 を
^
書き はじめ て みる と 、 ひとしお その 複雑 さ と 嵩 の たか さ と で 伸子 を 圧倒 し そう に なる の だっ た 。
0142
,775,18: ペン を もっ た なり 口 を 利い て い た 重吉 は 、 又 つづき を
^
書き はじめ た 。
0153
,178,10: 十 五 、 六 歳 に 誰 しも 日記 を
^
書き 始め たく なっ て 書き ます 。
0171
,67,15: いま まで ジャーナリズム の 上 に 作品 を 発表 し なかっ た 人々 が
^
書き はじめ た 、 という こと を カムバック と いわ れ て いる よう です 。
0171
,164,20: どういう ふう に なっ て 行く の か 今 から は わから ない けれども 、 幼年 時代 の こと から
^
書き はじめ られ て 作者 の 社会 的 な 成長 を 書こ う と し て いる もの です 。
0171
,181,7: そして 、 自分 が すらすら 調子 よく
^
書き はじめ て いる という こと 、 これ は なん だろ う か 、 と 反省 を し て いる 。
0171
,182,18: 第 一 回 で 、 羞恥 という こと は われと わが身 を 摘発 する こと だ 、 と
^
書き はじめ て いる 。
0181
,52,18: たとえば 、 わたし の よう に 、 文学 における 階級 性 の 問題 など まったく 知ら ず に
^
書き はじめ た 作家 が 、 プロレタリア 文学 運動 に 参加 し た とき 、 理論 的 な 大 すじ について の 理解 と 創作 活動 の 実践 に くいちがい を おかし た 。
0206
,90,18: その ものう さ を 人生 の 姿 として それなり に 訴え ず に い られ なく て 、
^
書き はじめ られ た 小説 が 、 考え すすみ 書き すすむ まま に 、 やがて 次第に すべて それら の ものう さ の 原因 を 、 主人公 の 内部 に ある もの と 、 外 の 社会 と の あり かた と の 関係 の うち に 批判 を ともなっ て 、 発見 さ れ て ゆき はじめる 。
0211
,24,24: やっと 一 九 四 六 年 の 初冬 から 、 はっきり 「 伸子 」 に ひきつづく 作品 として 「 二つ の 庭 」 を
^
書き はじめ 、 「 二つ の 庭 」 に つづく もの として 「 道標 」 一部 、 二 部 、 いま は 第 三 部 の おわり 三 分の 一 ばかり の ところ に いる 。
0220
,6,11: 第 一部 は 、 健康 の 最も わるい 時期 から
^
書き はじめ た 。
0220
,14,2: こうして
^
書き はじめ て みる と 、 わたし にとって 「 道標 」 三 部 を かき 終っ た ところ で 、 この 長篇 全体 を とおし て 何 を 試みよ う と し て いる か という よう な こと を 語る の は 、 まだ 困難 だ という こと が わかっ た 。
0220
,25,37: わたし は 、 現代 に 生きる 一 人 の 階級 人 として 、 文学 者 として 、 書き のこし たい 人間 理性 の 闘い の 物語 を 、 書ける ところ から 、 書ける 時 に 、 まず
^
書き はじめ ない わけ に は いか なかっ た の だっ た 。
0221
,382,49: 早船 ちよ は 、 「 峠 」 の 抒情 的 作風 から はやい 歩調 で 成長 し て き て 、 取材 の 範囲 を ひろめ ながら 日本 の 繊維 産業 と そこ に 使役 さ れ て いる 婦人 の 労働 について はっきり 労働 階級 の 立場 から
^
書き はじめ て いる 。
0221
,405,1: 新しく
^
書き はじめ て いる 婦人 たち の 文学 は 、 早船 ちよ を やや 例外 として 、 まだ その 大 多数 が 、 小規模 の 作品 に 着手 し はじめ た という 段階 で ある 。
0407
,1,0:
^
書き はじめ た の は 、 一 年 ばかり 前 の こと で あっ た 。
0501
,34,15: わたし は 、 そこ へ 小 机 を おい て 、 ルスタム の 物語 を
^
書き はじめ た 。
0505
,105,46: 父親 がき の 毒 で 、 一時 は 、 書く の を 止めよ う か と も 思っ たけれ 共 、 さりとて 、 黙っ た まま すむ 事 で も ない ので 、 ロール 手紙 に 禿び た 筆 で 、 不様 な 手紙 を
^
書き 始め た 。
0616
,79,8: —— そんな もの から チェホフ は 小説 を
^
書き はじめ て い ます が 、 日本 の いい もの は それ と は 反対 に 、 一番 最後 に そういう ところ へ われわれ を 引きずり込ん で ゆく よう に 思わ れる ん です けれど … … 。
0670
,42,19: その あげく に 、 暑気 払い の つもり で 、 私 も この 夏 、 本格 推理 小説 を
^
書き はじめ た が 、 これ は 趣味 から の こと で 、 私 自身 は 探偵 小説 を 謎とき ゲーム として 愛好 し て いる だけ の 話 、 探偵 小説 は 謎とき ゲーム で なけれ ば なら ぬ など ゝ 主張 を 持っ て いる わけ で は ない 。
0686
,5,13: 流行 作家 神田 兵太郎 が 文 作 の 新聞 に 連載 小説 を
^
書き はじめ て から 百 回 ぐらい に なる 。
0705
,59,21: 急 に 気がつい て 「 人生 案内 」 という 戯作 を 書く 気 に なり 、 すぐ ひ ッ こん で
^
書き はじめ た 。
0709
,145,14: そして 、 私 は 、 その 墓 を つくる ため の 小説 を
^
書き はじめ た 。
0764
,100,17: 一昨年 と 昨年 、 それから 今年 に なっ て も 、 三 度 、 劇 を
^
書き はじめ て 、 三 度 ながら 中途 で 破っ て しまっ た 。
0842
,2592,53: はじめ は ヒザ の 上 へ トランク を のせ 、 その 上 で 原稿 を 書い て い た が 、 その 形 で は 速力 が 出 ない らしく 、 二 人 分 の 座席 を 占領 し 、 一 人 分 の 座席 の 上 へ ヘッピリ 腰 で 坐っ て
^
書き はじめ た 。
0893
,14,10: 一 年生 の 頃 から 週刊 雑誌 や 新聞 に
^
書き はじめ 、 八 〇 年代 の 初め に は 既に この 仕事 は 職業 的 性格 を 帯び て い た 。
1040
,2880,22: 机 に むかっ て 椅子 に すわり 、 頭 の なか に 文面 の 出来 て いる 手紙 を 、 彼 は
^
書き はじめ た 。
1041
,3940,11: エルヴィス から 始まっ た 物語 を 、 僕 は そこ から
^
書き 始め た 。
1041
,3945,3: ぜんたい を
^
書き はじめ た とき 、 この よう な 内容 の 本 に なる こと など 、 思っ て も い なかっ た 。
1126
,73,11: わたし は 四 十 六 歳 に なっ て 小説 を
^
書き はじめ た ん だ けど 、 妙 な ところ に 恩人 が いる もん で ね 。
1126
,91,32: 予算 が 議会 を 通っ た の で ござい ます か 」 と 聞い たら 「 いや 、 嬉しい じゃ ない か 、 コナン ・ ドイル が また 新しい 小説 を
^
書き はじめ た そう だ 」 と いっ た という 話 。
1126
,99,2: ぼく は
^
書き はじめ て から 二 十 五 年 に なる が 、 このごろ に なっ て 、 代議士 に なっ て いる くらい の 年輩 の 人 に 、 「 読ん で い ます よ 」 と いわ れる よう に なっ た 。
1129
,9,8: 私 は 「 銭形 平次 」 を
^
書き 始め た 頃 は 、 大袈裟 な 道具立て と 、 怪奇 な 筋 と 、 物々しい 身振り で 読者 を 驚かそ う と し た 当時 の 所 謂 大衆 読物 の 型 に 、 一応 は 踉 い て 行っ た もの で ある 。
1174
,461,23: 肱 掛 椅子 に 戻り 、 医長 は 彼 の かかりつけ の 医師 へ の 返事 を 、 考え 考え し ながら
^
書き 始め た 。
1174
,4866,4: と いう より 、
^
書き 始める と 、 何 か 書き 忘れ た 気 が し て 、 つい 止め 処 が なくなる の で あろ う 。
1182
,529,15: ごく 若い 頃 に 私 も 詩 を 書い た が 、 小説 を
^
書き はじめる よう に なっ て から 、 ふっつり やめ た 。
有り過ぎる
(有る.過ぎる)
延べ語数:
58
0042
,22,37: 高等 学校 へ はいっ て から 新劇 を 見 た が 、 この 時 も また 、 新劇 の 役者 は 何故 あんなに 喧嘩腰 の 議論 調子 で 喋っ たり 、 誰 も かれ も 分別 の
^
あり 過ぎる よう な 表情 を し たり 声 を 出し たり する の か と 、 不思議 に 思っ た 。
0053
,2421,11: 「 ば ア さん に し ちゃ 、 若 さ が
^
あり すぎる よ 。
0055
,1696,19: 「 あんまり 何 々 すぎる 」 例えば 、 異色 が ある に し て も 、 あんまり 異色 が
^
あり すぎる 。
0081
,649,7: 「 君 は 、 感傷 家 で
^
あり すぎる 。
0092
,1203,3: 歯ごたえ が
^
あり すぎる !
0140
,2197,42: けれども 、 年 とっ た 夫婦 で ある 父 と 母 と が あらそい を し た 今朝 、 父 が やっぱり 一 人 箪笥 の 前 で 身 仕度 を し て いる の は 、 いつも の 通り で
^
あり すぎ て 伸子 に は 気の毒 に 感じ られ た 。
0140
,3102,42: さっき 、 丸の内 で 一 時間 あまり 一緒 に 過し て 来 た 父 が 主人 な の だ から 、 これ が 父 の 生活 だ と いう に は 、 父 と この 生活 と の 間 に 距離 が
^
あり すぎ た 。
0141
,1222,9: 「 新しもの ず き は 、 どこ に だって
^
あり すぎる ぐらい ある さ 。
0141
,2431,53: まして 、 泰造 が ロンドン 暮し を し て い た 明治 の 末期 、 日本 に のこさ れ た 妻子 の とぼしい 生活 と ロンドン の 泰造 の 、 きりつめ ながら も その 都会 として の 色彩 に つつま れ た 生活 と の 間 に は 、 あんまり ひらき が
^
あり すぎ た 。
0141
,20857,0:
^
あり すぎる ぐらい だ 。
0141
,21624,4: あすこ に 物 は
^
あり すぎる ほど ある ん です もの 。
0191
,46,22: イカルス を 死な せ 、 プロメシウス を さいなむ よう な 残忍 さ で 、 主人 の 怒り は 才能 と 勇気 の
^
あり すぎる 不運 な 奴隷 の 頭上 に おち かかる だろ う 。
0268
,16,2: 威厳 が
^
あり すぎる ほど 威厳 に みち た 王女 エリザベス として 、 妹 の マーガレット ・ ローズ と 比較 し て 語ら れ て いる 。
0292
,47,26: しかし 、 これら の 逆用 さ れ て いる 智慧 は 、 文化 の ひろびろ と し た 開花 を うながす に は 、 暗く 寒く
^
あり すぎ た 。
0380
,24,56: 「 結婚 」 の さし絵 は 男 が 描い た もの だ という 点 に こだわっ て 考え ない に しろ 、 一般 に 、 いま の 人間 感覚 の うち に 、 文化 の 感覚 の うち に こういう パンティー など 登場 さ せ たら それ を 前 から 描く という 風 な 流行 が
^
あり すぎる と 思う 。
0468
,468,11: 「 私 は 眠れ ませ ん 、 世界 に 思想 が
^
あり すぎる の です 、
0612
,371,14: その 原因 の 一つ として 、 私 は 職員 が あまりに 善良 で
^
あり すぎ て 、 ゆきすぎ た 愛情 を ほどこす こと を 考え たい 。
0617
,2675,12: 「 青木 さん の 絵 は 青木 さん なり に 特色 が
^
あり 過ぎる よう に 思い ます の 。
0634
,60,19: 浅草 は ペラゴロ の 昔 から 、 人情 的 で あり すぎ 、 一座 と お客 と ナレアイ で
^
あり すぎ た 、 お客 は 芸 や 劇 を 見る の じゃ なし に 、 一座 を 見 に くる だけ で 、 演劇 の 進歩 という もの は 殆ど なかっ た よう だ 。
0637
,65,12: みんな が 、 無自覚 、 無 批判 に 我利 々 々 で
^
あり すぎる 。
0652
,151,11: 死に 近き ころ の 太宰 は 、 フツカヨイ 的 で
^
あり すぎ た 。
0667
,864,6: なるほど 、 ゐる 、 けれども 一癖
^
あり すぎ て 、 お客 を 吸 ひ よせる より も 追 ひ ちらかす 危険 が 多分 に あり 、 養 命 保身 、 天才 は ざら に ある もの で は ない 。
0667
,932,7: 「 女中 ぐらゐ 、 志願 者 が
^
あり すぎる の さ 。
0682
,7,27: 同門 の 小坊主 ども は 法蓮 房 に 引き 廻さ れ て 快く 思わ なかっ た が 、 それ は 才 器 に 距 たり が
^
あり すぎ た せい でも あっ た 。
0689
,497,2: ヒマ が
^
あり すぎる ん です よ 。
0697
,109,6: 他流 の 構え と 雲泥の差 が
^
あり すぎる 。
0704
,291,10: 言葉 ッ て もの は 、 とかく いろいろ 意味 が
^
あり すぎ て 、 あなた の 言葉 で も 憎い やら 口惜しい やら バカ らしい やら で 、 親しみ が もて ない です ね 。
0726
,52,30: それ だけ 、 又 、 ねむる ため に は 多量 の 催眠 薬 を 用い ざる を 得 なかっ た こと ゝ なり 、 要するに 、 生活 が 不自然 で
^
あり すぎ た の で ある 。
0754
,1066,0:
^
有り 過ぎ て 困る 物 で は あり ませ ん から 、 持っ て こう か と 思っ た の です が 、 こちら に 何 も なく て は 、 せっかく 田畑 が あっ て も 耕作 に さしつかえ ます から 、 お 譲り しよ う と 思っ た の です 。
0759
,824,2: 余裕 が
^
あり すぎる から 、 余裕 の ない 世界 を 弄び 、 たのしん で いる の じゃ ない か 、 と 長平 は 疑り たく なる の で あっ た 。
0759
,1422,6: 「 女 は 現実 派 で
^
あり すぎる から 、 きわどい 時 ほど 夢 を 弄ぶ こと が できる の さ 。
0759
,3186,7: しかし 、 とにかく 、 文学 的 で
^
あり すぎる よ 。
0759
,4525,21: 彼女 の 態度 は 、 放 二 が 記代子 を さがし て いる 理由 について 、 あまり 無 関心 で
^
あり すぎる よう に 見 うけ られる 。
0759
,7648,6: せつ子 は 女らしい 女 で
^
あり すぎる の だ 。
0759
,7657,15: しかし 、 事業 家 として 成功 する に は 、 あべこべ に 、 潔癖 で
^
あり すぎ た し 、 好き嫌い が 強 すぎる 。
0759
,7658,7: 人 を 信頼 する に 過不足 で
^
あり すぎる 。
0759
,7663,14: 「 梶 さん は 、 お 世辞 を 使い すぎる し 、 無愛想 でも
^
あり すぎる し 、 憎み すぎ も する し 、 愛し すぎ も する の です 。
0784
,907,28: あなた は この 分身 の 直覚 に 限っ て 思いだす こと が でき なかっ た が 、 それ は あなた にとって あんまり 平凡 で 当然 な 事 で
^
あり すぎる 意味 が あっ て に 相違 ない 。
0788
,289,3: 思い当る こと が
^
あり すぎる 。
0790
,790,35: ムコ の 銀 八 は 女郎 屋 を もらっ た だけ 、 鬼 の 才川 平作 の 巨万 の 財産 を つぐ 身 と 、 馬肉 屋 の オヤジ の 身 と は 差 が
^
あり すぎ ます ね 。
0793
,251,16: また 新しく お 竹 の 身 に そなわり はじめ た 色香 に も ミレン は 数々
^
あり すぎる 。
0818
,65,1: むしろ
^
有り すぎ て 困る の が 田舎 豪傑 の ウヌボレ と 抱負 な の かも 知れ ない 。
0830
,146,22: 私 は 先ず 山口 の 手記 に 、 成子 の 個性 が ない こと 、 アベコベ に 男 の 個性 が
^
あり すぎる こと を 指摘 し 、 成子 が しばしば ゴミ を すて に 裏 へ で た こと 、 深夜 に 男 が 来 て い た こと 、 成子 が 旦那 の 売上げ を 数える の を 見 て い た こと 等 、 彼 の 観察 が 男女 共犯 物 盗り 説 の 一 点 に のみ 集中 し て いる こと を 指摘 し た 。
0832
,130,10: たしかに 彼氏 は 軽卒 で あり 、 楽天的 で
^
あり すぎ た 。
0832
,377,21: 日本 に は 人 の 労 に 報いる 言葉 のみ が 発達 し 、 多種 多様 、 実に 豊富 で
^
あり すぎる よ 。
0842
,2353,6: しかし 、 あんまり 都会 風 で
^
あり すぎる 。
0842
,2372,4: ちょっと 高踏 的 で
^
あり すぎ た の かも 知れ ない 。
0863
,101,12: 「 —— 君 は あまりに も 自分 の 仕事 に 熱心 で
^
あり すぎ た 。
0868
,63,6: 今月 は 問題 が たくさん
^
あり すぎ て 困る くらい です 。
0868
,175,50: 当節 の バラツク 生活 、 集団 生活 の 実際 を 観察 し て 、 小生 は 、 なぜ この 機会 に 、 新しい 住 生活 の 工夫 が 加え られ ない か を 不思議 に 思う の です が 、 それ も 要するに 、 畳 そのもの に 執着 が
^
あり すぎる ため だ として も 、 一方 、 バラツク なら バラツク なり に 、 快適 な イス 生活 の 様式 と 、 その 使用 法 を 、 誰 も 指導 せ ず 、 宣伝 も し ない から だ と 思い ます 。
0877
,496,24: ジューヴェ の 扮 する 人物 は 、 舞台 で も スクリーン で も 、 あまりに 変り ば え の し ない ジューヴェ で
^
あり すぎる よう に 思う ひと も ある でしょ う 。
1040
,2026,6: 私 たち と は 距離 が
^
あり すぎる の よ と 、 おなじ 水泳 部 の 選手 、 山形 多恵子 が かつて 祐一 に 言っ た 。
1040
,2099,28: 風祭 百合 絵 は いま 自分 の すぐ 目 の まえ に いる けれど 、 自分 から は 遥か に 遠い 存在 で あり 、 距離 は
^
あり すぎる ほど に ある の だ と 、 祐一 は 自覚 し た 。
1040
,2100,6: 私 たち と は 距離 が
^
あり すぎる の よ 、 という 山形 多恵子 の 言葉 が 、 部分 的 に は よく わかる 気 が し た 。
1040
,2255,7: 「 私 たち と は 距離 が
^
あり すぎる 、 と 言っ た 女 の こ が い た 」
1072
,2925,9: しかし 、 それ に は 、 難問題 が
^
あり すぎる 。
1072
,5815,19: 思いつき の 出 まかせ に し て は 、 乗っ て い た 駕 籠 と の 縁 が
^
あり すぎる 。
1173
,1170,16: そこ に かえる こと を 想像 すれ ば 、 そこ に は あまり なまぐさい 抵抗 が
^
あり 過ぎ た の だ 。
焼け残る
(焼ける.残る)
延べ語数:
57
0002
,2747,54: でも 、 僕 は 、 その 秘密 を 、 絶対 秘密 の まま 、 とうとう この世 で 誰 に も 打ち明け ず 、 胸 の 奥 に 蔵 し て 死ん だ なら ば 、 僕 の から だ が 火葬 に さ れ て も 、 胸 の 裏 だけ が 生臭く
^
焼け 残る よう な 気 が し て 、 不安 で たまらない ので 、 姉さん に だけ 、 遠まわし に 、 ぼんやり 、 フィクション みたい に し て 教え て 置き ます 。
0017
,152,8: 私 たち は 、 まち はずれ の
^
焼け 残っ た 国民 学校 に 子供 を 背負っ て 行き 、 その 二 階 の 教室 に 休ま せ て もらっ た 。
0017
,281,13: 県立 病院 が 焼け て 、 それ が 郊外 の 或 る
^
焼け 残っ た 建築 物 に 移転 し て 来 た という 事 を 、 その お家 の 奥さん から 聞い た ので 、 私 と 妻 は 子供 を ひとり ずつ 背負っ て すぐ に 出かけ た 。
0029
,40,66: けれども 、 私 たち が 青森 市 に 疎開 し て 、 四 箇月 も 経た ぬ うち に 、 かえって 青森 市 が 空襲 を 受け て 全焼 し 、 私 たち が たいへん な 苦労 を し て 青森 市 へ 持ち運ん だ 荷物 全部 を 焼失 し て しまい 、 それ こそ 着のみ着のまま の みじめ な 姿 で 、 青森 市 の
^
焼け 残っ た 知合い の 家 へ 行っ て 、 地獄 の 夢 を 見 て いる 思い で ただ まごつい て 、 十 日 ほど やっかい に なっ て いる うち に 、 日本 の 無条件 降伏 という 事 に なり 、 私 は 夫 の いる 東京 が 恋い しく て 、 二 人 の 子供 を 連れ 、 ほとんど 乞食 の 姿 で またもや 東京 に 舞い戻り 、 他 に 移り住む 家 も 無い ので 、 半壊 の 家 を 大工 に たのん で 大ざっぱ な 修理 を し て もらっ て 、 どうやら また 以前 の よう な 、 親子 四 人 の 水 いら ず の 生活 に かえり 、 少し 、 ほっと し たら 、 夫 の 身の上 が 変っ て 来 まし た 。
0042
,226,42: ところが 去年 の 三月 十 三 日 の 夜 、 弥生 座 も 「 花屋 」 も 「 浪花 湯 」 も 大阪 劇場 も 「 千日堂 」 も 常盤 座 も 焼け て しまっ た が 、 地蔵 だけ は
^
焼け 残っ た 。
0042
,227,1: しかし
^
焼け 残っ た の が かえって 哀れ な よう だっ た 。
0042
,255,39: ところが 、 一月 ばかり たった ある 日 、 難波 で 南海 電車 を 降り て 、 戎橋 筋 を 真っ直ぐ 北 へ 歩い て 行く と 、 戎 橋 の 停留所 へ 出る まで の 右側 の 、
^
焼け 残っ た 標札 屋 の 片 店 が 本屋 に なっ て い て 、 参 ちゃん の 顔 が 見え た 。
0042
,272,0:
^
焼け 残っ た という 地蔵 を 見 たい 気 も 起ら なかっ た 。
0047
,32,37: 聴け ば 他 ア や ん は 頼っ て いく 縁故 先 が 無い わけ で も なかっ た が 、 縁故 疎開 も 集団 疎開 も しよ う と せ ず 、 一家 四 人 、
^
焼け 残っ た 防空壕 の 中 で 生活 し て いる の で ある 。
0053
,100,4: 敗戦 国 に
^
焼け 残っ た 唯一 の 大都市 だ と いっ て しまえ ば 、 それ まで だ が 、 しかし 、 この 浮つい た 、 はなやか さ は 何 か 気 ちがい 染み て いる 。
0053
,145,2: 「 ——
^
焼け 残っ た 幸福 な 花 の 都 の 京都 の 人々 に お願い し ます 。
0054
,17,22: しかし 、 上ノ宮 中学 の 前 を 過ぎる と 、 やっと 家並 が 続い て 、 この 一角 は 不思議 に
^
焼け 残っ た らしい 。
0059
,567,19: 昔 働い て い た 理髪 店 は 恐らく 焼け て しまっ て いる だろ う し 、 よしんば
^
焼け 残っ て い て も 、 昔 の 不 義理 を 思え ば 頼っ て 行ける 顔 で は ない 。
0089
,63,29: その わけ は 、 住宅 難 の こと 、 資材 難 の こと 、 物価 が たいへん 高く なっ た こと など の ため に 、 戦災 で
^
焼け のこっ た ありとあらゆる もの が 、 新しい 目 で 見直さ れる こと だっ た 。
0098
,224,24: 農民 のみ と は 限ら ず 、 一般人 の 間 に も 生じ て いる この 不通 線 は 、 焼け た もの 、
^
焼け 残り 、 出征 者 や 、 居残り 組 、 疎開 者 や 受入れ 家族 、 など 幾多 の 間 に 生じ て いる 無 感動 さ の 錯綜 、 重複 、 混乱 が 、 ひん 曲り 、 捻じ あい 、 噛みつき あっ て 、 喚き ちらし て いる の が 現在 だ 。
0109
,216,5: ところどころ 崩れ た まま で
^
焼け 残っ て いる 家屋 も あっ た が 、 到る 処 、 光 の 爪跡 が 印さ れ て いる よう で あっ た 。
0142
,1289,11: その 辺 は すっかり やけ 原 で 、 左手 に いくらか
^
焼け のこっ た 町筋 が ある 。
0144
,1673,4: ロマーシ は 、
^
焼け のこっ た もの を 皆 パンコフ が 新しく 出 そう と し て いる 店 へ 売り 、 ヴャートカ へ 行く こと に 決し た 。
0371
,141,8: 又 その 次 の 月 に は 、
^
焼け のこっ た 藤堂 さん の 石垣 に ぴっしり と 爆弾 が 投じ られ た 。
0563
,254,15: 戦災 当時 は 樹木 の 茂み に でも 護ら れ た か し て 、
^
焼け 残っ た の でしょ う 。
0579
,29,32: 地所 の 三 方 に は 竹 の 四つ 目 垣 が 結い 廻さ れ 、 八手 の 青葉 など が 所々 に あしらわ れ 、 一方 の 崖 に は 、
^
焼け 残っ た 灌木 が 芽 を 出し 、 蔦 や 蔓 が 延び まし た 。
0579
,291,4: そして 二 人 は
^
焼け 残っ てる 寺 に 辿り つき 、 雪子 の 死体 の そば で 一 日 を 過し た 。
0585
,0,15: 仁木 三十郎 が 間借り し て い た 家 は 、 空襲 中 に
^
焼け 残っ た 一群 の 住宅 地 の 出外れ に あり まし た 。
0617
,521,3: 大 部分 は
^
焼け 残っ て いる 。
0621
,142,20: 自分 の 肚 が 女 に 知れ て は 大変 だ という 気持 が 、 なぜ だ か 胸 に
^
焼け 残り まし た 。
0624
,416,10: 蒲田 署 管内 の 者 は 矢口 国民 学校 が
^
焼け 残っ た から 集れ 、 と ふれ て いる 。
0649
,92,18: 社用 を 果し て のち 、 神尾 夫人 の 疎開 先 を 訪ねる と 、 そこ は
^
焼け 残っ た 丘 の 上 で 、 広瀬川 の うねり を 見下す 見晴らし の よい 家 で あっ た 。
0649
,207,3: そこ は
^
焼け 残っ た 、 さ のみ 大きから ぬ 洋館 で あっ た 。
0649
,216,6: 「 外 へ 持ち だし て
^
焼け 残っ た もの を 、 盗ま れ た の で は ない でしょ う か 」
0649
,222,9: 然し 、 こうして 、 矢島 の 蔵書 が
^
焼け 残っ た イワレ が 分っ て みる と 、 解せ ない こと は 、 明 に 矢島 の 家 の もの で あっ た 本 の 中 に 、 なぜ タカ子 の 記し た 暗号 が あっ た か という こと で あっ た 。
0649
,243,10: あの 本 の ほか に も 十 何 冊 か
^
焼け 残っ た 本 が あっ た の だ 。
0672
,180,0:
^
焼け 残っ た 国民 学校 は 階上 階下 階段 まで 避難 民 が ごろごろ し て 、 誰 の 布団 も かまわ ず 平気 で 持っ て き て ごろごろ 寝 て いる 男 達 、 人 の 洋服 や 人 の ド テラ を 着 て いる 者 、 それ は 私 の だ と いわ れ て 、 じゃ ア 借り とく よ です んで しまう 。
0684
,14,7: 幸い 新築 ま も ない 中学校 は
^
焼け 残っ た ので 、 それ と 寺院 なぞ で 二 部 三 部 授業 を 行っ て 一時 を しのぎ 、 目下 どうやら バラック の 教室 も できあがっ て 、 あと は 本 建築 の 校舎 起工 に とりかかる 段取り で ある 。
0688
,1,0:
^
焼け 残っ た 侘しい 長屋 が 並ん で いる 。
0745
,309,8: 私 は 焼跡 を 見物 し て 、
^
焼け 残っ た 起 雲 閣 を 目 に し た 時 に は 、 呆然 、 わが 目 を 疑っ た の で ある 。
0745
,320,1:
^
焼け 残っ た 銀座 の 国民 酒場 で 、 私 は よく 彼 と ぶつかっ た 。
0754
,465,0:
^
焼け 残れ ば 、 よろこん で くれる 人 も ある でしょ う 。
0759
,5640,6: 表側 だけ コンクリート の 塀 が
^
焼け 残っ て いる が 、 三 方 に は 二 間 ぐらい の 厚 板 の 高 塀 を めぐらし て いる 。
0794
,853,6: 「 ええ 、 京都 奈良 が
^
焼け 残っ て い まし た から あちら で 商売 し て い まし た 」
0817
,194,12: 飛田 遊廓 を 中心 に し て この 地帯 は ほぼ
^
焼け 残っ て いる の だ が 、 昔 は たぶん 安 サラリーマン の 住宅 地帯 で あっ たろ う 。
0823
,250,90: 人 の ウチ や 人 の 町 が 戦争 で 焼け て しまえ という よう な こと は 冗談 に も 云う べき で は ない が 、 日本 の 大 多数 の 都市 が ムザン に 焼け た のに 、 京都 が 、 イヤ 、 京都 と 云う と イケ ない が 、 つまり 例 の 娘 が 出 たり 引 ッ こん だり する 犬 の 出入口 の 最も 多い 京都 が 、 イヤ 、 つまり 犬 の 出入口 の ある 奇怪 の 宴会 室 の 多く が
^
焼け 残っ た という の は 、 怖 る べき こと だ ね 。
0824
,193,1:
^
焼け 残っ た 都市 が 焼跡 の バラック 都市 より も 汚く 暗く 侘び し い という こと は 、 銘記 し て 我ら の 再建 作業 の 課題 と す べき 重 大事 で は あり ます まい か 。
0824
,197,44: 祖国 の 力 が 尽き は てる ほど の 大 戦争 に 敗北 し 、 生活 の 地盤 の 大半 が 烏有 に 帰し 、 その 荒涼たる 焼 野原 へ 不足 だらけ の 資材 を かき集め て 建て た バラック 都市 で すら 、
^
焼け 残っ た 都市 より も 立派 な の だ 。
0824
,198,1:
^
焼け 残っ た 都市 が 焼け跡 の バラック 都市 を 指し て 、 この 戦争 の 惨禍 を 見よ 、 戦争 の 悲し さ を 見よ と 言え ない こと は 奇怪 千 万 で は ない か 。
0824
,201,3: 今 で は
^
焼け 残っ た 都市 の 方 が 逆 に 汚く 貧し げ で 、 戦争 前 の 庶民 生活 が 豊か で 平和 で たのしかっ た こと を 実質 的 に 語っ て いる よう な 誇り や かな 遺物 は 殆ど ない 。
0842
,2058,16: 昔 私 の 住ん で い た 蒲田 の 矢口 の 渡し という ところ に
^
焼け 残っ た 碁 席 が 一 軒 あっ た が 、 一度 遊び に 行っ た ところ 誰 も 客 が 来 て い ない 。
0842
,2059,6: 今 住ん で いる 桐生 も
^
焼け 残っ た 町 だ から 最近 碁 会所 の 一 ツ が 再 開店 し て 路上 から 内部 が 見える が 、 いつも 老人 連 が せいぜい 三 四 人 集っ て いる だけ だ 。
0842
,2862,33: 私 の 住ん でる あたり で は ちょうど 桜 の 咲い てる とき に 空襲 が あっ て 、 一 晩 で 焼け野原 に なっ た あと 、 三 十 軒 ばかり
^
焼け 残っ た ところ に 桜 の 木 が 二 本 、 咲い た 花 を つけ た まま やっぱり 焼け 残っ て い た の が 異様 で あっ た 。
0842
,2862,53: 私 の 住ん でる あたり で は ちょうど 桜 の 咲い てる とき に 空襲 が あっ て 、 一 晩 で 焼け野原 に なっ た あと 、 三 十 軒 ばかり 焼け 残っ た ところ に 桜 の 木 が 二 本 、 咲い た 花 を つけ た まま やっぱり
^
焼け 残っ て い た の が 異様 で あっ た 。
0890
,196,7: そう なり ます と 町 なか で
^
焼け 残っ て いる 場所 と て は 数える ほど しか ござい ませ ん 。
0890
,297,40: その 日 は 空しく 立 戻り 、 次 の 日 も また 次 の 日 も 、 わたくし は 御 文 を 懐 に し つつ 或は 功徳 池 の ほとり に 立ち 暮らし 、 或は 心当て も なく
^
焼け 残っ た 巷 々 を 探 ね 廻り まし た が 、 松 王様 に 似 た お 姿 だに 見掛ける こと で は ござい ませ ん 。
0985
,399,61: せい でも ね え —— 家 で も 、 まだ 焼け ない で 残っ て いれ ば 、 なん です けど さ 、 お 宅 の お父さん に 建て て いただい た 家 は 跡形 も なく 焼け て しまっ て 、 こうして あなた 、 遠縁 に あたる こんな 所 の 、 それ も たっ た この 部屋 だけ が
^
焼け 残っ た の を 借り て 、 みんな で 住ん で いる よう な あり さま です から ねえ 。
1035
,242,9: 私 は 終戦 の 勅語 を 深川 の
^
焼け 残っ た アパート の 一室 で 聞い た が 、 この とき の 気持 を 終生 忘れる こと が でき ない 。
1035
,257,13: 新党 発起人 の 選考 を やっ て くれ 』 と 頼ま れ 、
^
焼け 残っ た 書類 を 探し だし て 名簿 を 作成 し た 。
1036
,105,1: 危く
^
焼け 残っ た 一軒家 の よう に 、 激しい 孤立 感 を 呼び おこす 。
1117
,2,21: 二 人 は 腕 を 組ん で 夕闇 の 迫っ た 街 を 二 三 町 も 歩く と 、
^
焼け 残っ た 屋敷 街 の 大きな 一つ の 門 の 前 に 立ち止っ た 。
1150
,168,3: 幸い に
^
焼け 残っ た 狩 屋 家 の 番 町 邸 は 、 小規模 で は ある に し て も 、 大 炭鉱 王 の 昔 の 栄華 を 偲ば せ て 、 何 ん と なく まとまっ た 美し さ と 、 趣味 の 高い 清潔 さ を 思わ せる 家 でし た が 、 それ が 今朝 は 何 ん という 変り よう でしょ う 。
呼び止める
(呼ぶ.止める)
延べ語数:
57
0002
,2317,5: と おかみ さん は
^
呼び とめ て 、
0003
,2650,9: 「 ちょっと 、 君 、 ちょっと 竹 さん を
^
呼び とめ て くれ 給え 。
0003
,2654,8: 」 と 僕 が 大声 で 言っ て
^
呼び とめ たら 、
0014
,130,35: そんなに まで さ れ て は 、 さすが に 私 も 、 呆れかえっ て 物 が 言え ない 気持 に なり 、 そう です か 、 さようなら 、 と 言っ て 、 お まわり の
^
呼び とめる の も 聞か ず 、 すたすた と 川 の ほう に 歩い て 行き 、 どうせ もう 、 いつか は 私 は 追い出す つもり で い た の でしょ う し 、 とても 永く は 居 られ ない 家 な の だ から 、 きょう を 限り 、 また ひとり者 の 放浪 の 生活 だ と 覚悟 し て 、 橋 の 欄干 に よりかかっ たら 、 急 に どっと 涙 が 出 て 来 て 、 その 涙 が ぽ たんぽ たんと 川 の 面 に 落ち 、 月影 を 浮べ て ゆっくり 流れ て いる その 川 に 、 涙 の 一 滴 ずつ 落ちる 度 毎 に 小さい 美しい 金 の 波紋 が 生じ て 、 ああ 、 それから もう 二 十 年 ちかく 経ち ます が 、 私 は いま でも 、 あの 時 の 淋し さ 悲し さ を その まんま 、 ありあり と 思い出す 事 が できる の で ござい ます 。
0042
,334,24: その 常盤 座 の 前 まで 、 正月 の 千 日 前 らしい 雑 閙 に 押さ れ て 来る と 、 またもや
^
呼び 停め られ た 。
0053
,735,3: と 、
^
呼び とめよ う と し た 時 は 、 もう 襖 が 閉 って い た 。
0053
,940,5: と 山吹 教授 は
^
呼び とめ て 、
0053
,1292,3: と 鋭く
^
呼び とめ て 、
0053
,2107,11: 何 か 心 に 残っ て 、 君 勇 は
^
呼び とめよ う と し た が 、 思い直し て 、
0053
,3238,5: 小田 は あわて て
^
呼び 停め た 。
0053
,3240,5: 小田 は 鶴雄 を
^
呼び とめ ながら 階段 の 所 まで 追い 駈け て 来 て 、
0054
,1570,2: と
^
呼び とめよ う と し た 。
0054
,1571,13: もっとも 、 亀吉 から の こと づけ が なかっ た として も
^
呼び とめ た に 違い ない 。
0054
,1729,1:
^
呼び とめよ う と し た が 、 しかし 、 針 助 は ふり 向き も せ ず 、 鴈治郎 横丁 から 姿 を 消し て しまっ た 。
0054
,2085,34: まい て しまっ た こと は 、 ちょっとした 自尊心 の 満足 だっ た が 、 しかし 、 たった 一つ 残念 だっ た の は 、 あの 靴 磨き の 兄弟 が 自分 を
^
呼び 停めよ う として 追いかけ て 来 た 時 、 立ち 停っ て やら なかっ た こと で あっ た 。
0054
,2515,5: と 、 小沢 は
^
呼び とめ た 。
0054
,2546,7: 小沢 は お 加 代 を
^
呼び とめ て 、
0054
,2867,5: と 、 小沢 が
^
呼び 停めよ う と する と 、 豹 吉 は ふと 振り向い て 、
0059
,229,41: 「 夜中 に おなか が すい たら 、 水屋 の 中 に 餅 が はいっ て ます から … … 」 勝手 に 焼い て 食べろ 、 あたし は 寝 ます から と 降り て 行こ う と する の を
^
呼び 停め て 、
0076
,237,37: その 夜 仕事 が 終っ て 寺 を 抜け出 て 通り へ 出 た 途端 に 、 またもや 約束事 の よう に 、 刑事 が とび出 し て 仏像 を 背負っ た 貫一 を 後 から
^
呼び 留め た 。
0081
,2697,18: それ に 気がつい て 、 マルタン は 天幕 から とび 出す と 、 大声 で 彼ら を
^
呼び とめ た 。
0087
,235,9: と 検事 は あわて て 裁判 医 を
^
呼び 停め た 。
0087
,1355,7: 玄関 の ところ で 帆 村 は
^
呼び とめ られ た 。
0087
,1662,33: 博士 が パイプ に 火 を 点け て 、 この 部屋 を 出 て 廊下 を 五 足 六 足 歩い た とき 、 帆 村 が 追っ て 来 て 博士 を
^
呼び 停め た 。
0109
,159,11: 「 おじさん 」 と 鋭い 哀切 な 声 で 私 は
^
呼び とめ られ て い た 。
0138
,430,1: と
^
呼び とめ た 。
0155
,79,2: 」 と
^
呼び とめ た 者 が あっ た 。
0505
,849,1: と
^
呼び とめ た 。
0566
,202,11: 表門 の 方 へ 行こ う と する 私 を
^
呼び とめ て 、 市木 さん は 裏 の 方 を 指し示し た 。
0574
,171,11: 後れ て 辞し 去る 上原 稔 を 、 彼 は
^
呼び とめ まし た 。
0589
,244,16: そこで 、 おれ は 帰っ て ゆこ う と し た が 、 北川 さん から
^
呼び とめ られ た 。
0589
,424,5: すると 、 北川 さん から
^
呼び とめ られ た 。
0598
,4,2: それ を
^
呼び とめ て 、 パイプ を 振っ て みせ た 。
0598
,117,7: 廊下 に 出 て 、 女中 を
^
呼び とめ て 、 それから ヘヤーピン の 一 件 だ 。
0627
,67,9: と 貞吉 は 一 人 の 女 を
^
呼び とめ た 。
0704
,102,39: 花子 に は 悲しい 思い を さ せ たく ない から 、 お 奈良 さま も 意 を 決し 、 放課 の 時刻 を 見 はからい 、 学校 の 門前 で 校門 を 出 て くる 糸子 を
^
呼び とめ て 対話 し た 。
0732
,1165,7: 長範 社長 は 大手 を ふっ て
^
呼び とめ た 。
0762
,30,7: その 往復 に 、 この 女 に
^
呼び とめ られ たり 、 追っかけ られ たり する の が 、 苦痛 で あっ た 。
0792
,906,7: 買い物 の 途中 、 セラダ を
^
呼び とめ た の は 法 本 です 。
0831
,93,21: 昔 の 女の子 が 家出 する と 、 悪い 奴 が 駅 や 道 に 待ちかまえ て い て 、
^
呼び とめ て 、 だまし て 売りとばし た もの で ある が 、 ポンピキ が 男の子 を ひ ッ ぱるというのはあまり 聞か なかっ た 。
0839
,495,8: 木陰 から 郵便 局長 が 現れ て
^
呼び とめ た 。
0842
,2913,4: 「 モシモシ 」 と
^
呼び とめ られ た 。
0845
,348,12: 渋谷 駅 の 方 へ 歩き かける と 、 後 から
^
呼び とめ られ た 。
0850
,117,21: 為替 を 握っ て 家 を でる 、 十 間 ぐらい 歩い た ところ で 、 坂口 さん 、 僕 を
^
呼び とめる 男 に 会っ た 。
0850
,216,11: 偶然 一 人 で いらっしゃる の を 見かけ た ので 思わず
^
呼び とめ て しまっ た けれども 、 こうして 十 分 か 十 五 分 一緒 に お茶 を のん で いただく 光栄 だけ で 充分 な ので 、 決して 令嬢 の 一 人 に 紹介 し て いただき たい など という こと は 考え て い ない 。
0944
,364,30: 大きな 店 は バル コル という 通り に 集まっ て いる が 、 どの 店 に も 客 引 の よう な もの が い て 、 やかましく 通行人 を
^
呼び とめる 。
0956
,2567,15: 文 麻 呂 、 右手 奥 へ 走ろ う と する な よ たけ を
^
呼び とめ て … …
1000
,1041,61: 腕 へ 文字 を 書か れ た の は その 時 一 遍 だけ で あっ た か 、 それ から も 一 二 遍 そんな こと が あっ た か 、 そこ の ところ は おぼろ げ で ある が 、 その後 も 西 の 対 へ 行く と 、 平中 が うろ くし て い て 、 彼 を
^
呼び とめ て 文 を 托し た こと は あっ た 。
1013
,468,16: 夕 暗 の 立ちこめ た 町 の 小路 で 、 ふと 行き 摺り の 美女 に
^
呼び 留め られ て 、 入り込ん だ 邸 の 中 が 眼 の 醒める よう な 宮殿 で 、 山海 の 珍味 で もてなさ れ た よう な 物語 が 、 よく 出 て き ます 。
1040
,507,28: 恵理子 と その 父親 に 会釈 し 、 さらに 階段 を 上がっ て いこ う と する 小夜子 を 、 ふと 思いつい た まま に 洋介 は
^
呼び とめ た 。
1040
,2740,6: うし ろ から 自分 を
^
呼び とめる 声 に 、 彼 は 立ちどまっ て ふりむい た 。
1072
,1440,18: 「 —— おっ 、 蕎麦 屋 さん 」 と 、 久助 は われ を 忘れ た よう に
^
呼び とめ て 「 熱い の を 、 二 杯 くん な 」 と 、 思わず いっ て しまっ た 。
1072
,1902,1: 「
^
呼び とめろ 。
1072
,6796,15: 竹屋 河岸 の 人通り も ない 所 で —— か の 女 は ふと
^
呼び とめ られ た 。
1073
,195,8: 小次郎 は 、 誰 やら に 、
^
呼び とめ られ た 。
1171
,2517,2: 少年 を
^
呼び とめ て 聞い た 。
1175
,121,48: 時刻 から み て 八王子 行き の 終電 は 出 た あと らしい し 、 僕 も 少々 酔っ て どう でも いい よう な 気分 に なっ て い た し 、 即座 に 不破 の 家 に 泊り に 行く こと に 決め 、 タクシー を
^
呼び とめ まし た 。
知り得る
(知る.得る)
延べ語数:
57
0060
,8394,5: 唯一 半導体 側 が
^
知り え た の は 、 従来 機 と の 互換 性 を 持っ た 一 六 ビット 版 の ベーシック 開発 に関して 、 西 と 浜田 と の 交渉 が 決裂 し た という 事実 のみ だっ た 。
0060
,8728,12: この 点 に関する 本書 の 記述 は 、 契約 内容 に関して
^
知り うる 複数 の 関係 者 の 証言 を もと に 浜田 氏 に 仮説 を ぶつけ 、 最終 的 に は 筆者 が 氏 の 顔色 を 判断 し て 、 事実 に 間違い ない と 確信 し 、 まとめ た もの で ある 。
0062
,1304,26: 猪木 寛 至 参議院 議員 の 試み が 多少なりとも 効 を 奏 する か 否 か は 、 この 駄文 の 作成 時点 で は
^
知り え ない 。
0078
,108,8: これ が 袋 探偵 が その 場 で
^
知り 得 た ところ の 諸点 だっ た 。
0097
,63,1: そして
^
知り 得 た の は 、 怪 賊 団 が 地球人 類 で は なく 、 他 の 惑星 の 生物 群 の 組織 する 遠征 隊 乃至 探検 隊 らしい と いう こと だけ で あっ た 。
0336
,175,38: 第 二 として 法廷 における 証人 尋問 に対して 公判 期日 において 証人 尋問 する こと は でき ない が 、 これ は 刑訴 第 二 九 九 条 により あらかじめ 証人 の 住所 、 氏名 を 相手方 に
^
知り 得る 機会 を 与え なけれ ば なら ない 。
0444
,6,21: 何 年 まで 此 が 続く か 、 如何 那 こと が 起っ て 来る か 、 書く 私 自身 も
^
知り 得 ない 未来 が 、 我々 の 将来 に は 横 って 居る 。
0586
,41,4: 後で 私 の
^
知り 得 た ところ で は 、 彼等 は 、 或 る 文化 的 会合 で 顔 を 合せ た こと が あっ た 。
0611
,103,70: 無論 、 個々 の 法規 の なか に は 、 普通 の 国語 知識 を 持っ て い さえ すれ ば その 法的 意味 を 正しく 理解 し 得る もの も ある けれども 、 それ は むしろ 稀 な 場合 で あっ て 、 法令 法規 の 大 部分 は 解釈 を 予定 し て 書か れ て おり 、 解釈 を通して 初めて 法 が 何 で ある か を
^
知り 得る よう に でき て いる 。
0617
,1872,0:
^
知り 得る 限り において 、 これ だけ は その 通り で あっ た と 認 むるより 外 は ない 。
0623
,21,33: 日本 戦史 は 武士 道 の 戦史 より も 権謀術数 の 戦史 で あり 、 歴史 の 証明 に まつ より も 自我 の 本心 を 見つめる こと によって 歴史 の カラクリ を
^
知り 得る で あろ う 。
0625
,157,41: しかし 、 そういう こと は 過去 に 於 て 公然 と 言い うる こと で は なかっ た から 、 何 寺 や 何 堂 に 古代 の 何 が ある という 確か な こと は 文献 的 に は
^
知り 得 ない 。
0639
,22,47: しかし 、 どこ に 戦争 が あっ て 、 い つ 戦争 が 終っ た か 、 身 を もっ て それ を ハッキリ 知る もの は 、 絶海 の 孤島 で 砲煙 の 下 から 生き残っ た わずか な 兵隊 で で も なけれ ば 、
^
知り うる はず は ない 。
0647
,32,4: 私 が 真相 を
^
知り 得 た の は 去年 の 春 の こと で あっ た 。
0651
,369,33: それ を 信じ た こと は 、 それ は 私 の 無 智 だ けど 、 それ 故に 、 それ を 暴力 に 訴える 、 それ によって のみ しか 位置 の 優位 を
^
知り 得 ない 、 それ は それ によって 敗戦 を まねい た 劣等 人種 の 偏見 で ある わ よ 」
0661
,187,26: 尤も 私 は 精神 的 に も 、 この 戦争 といふ もの から 近代 知性 と 戦争 と の 交 る ところ の 結論 は
^
知り 得 ず に 、 四 五 百 年 前 の 野武士 の 心境 に 就 て 、 もつ ぱら 自得 する ところ が あつ た の で ある 。
0667
,1331,26: 一方 が おの づか ら 時代 の 英雄 だ から 、 一方 は おの づか ら 奴隷 で 、 近代 人 の 絶え て 現実 に
^
知り 得 ない 奴隷 女 といふ 無 人格 な 従属 物 を 知る に 至 つ た 。
0672
,211,14: どうにか なる という こと が 、 こうして 実際 行わ れ て くる の を
^
知り うる こと が 、 私 を 特別 勇気づけ て くれ た 。
0687
,317,4: したがって 信玄 が
^
知り 得 た こと は 、 善光寺 の わが 軍 に 何ら の 動き も 起ら なかっ た こと だけ で あっ た 。
0723
,11,23: 他人 の 録 し た 戦争 で は なく 、 私 自身 の 目 で 戦争 を 見 て 、 私 自身 の
^
知り うる 人間 の 限界 まで 究め たかっ た 。
0726
,20,25: 事実 、 精神 について は 、 医者 のみ なら ず 、 文士 も 、 哲学 者 も 、 その 実体 に 確たる もの を
^
知り 得 て い ない で は ない か 。
0759
,7924,10: 青木 さん について 、 エンゼル について 、 あなた が 新しく
^
知り 得 た こと は 、 どんな こと でし た か 。
0772
,714,15: 偶然 の こと は 、 又 、 偶然 による ほか に は 、 人智 によって
^
知り 得 ない もの だ 。
0773
,153,19: それ が はからずも 今回 の 事件 が 起る に 至っ て 、 はじめて いくら か 明瞭 な リンカク を
^
知り 得 た と 申し ましょ う か 。
0773
,174,75: ある とき は モノノケ の 発する 声 の 如く 怖し く 、 ある とき は 悲しめ る 美女 の 如く 哀切 に 、 ある とき は 母 を 恋 うる 幼児 の 如く 物悲しく 、 千差万別 、 泣く が 如く むせぶ が 如し と 思え ば 海山 を 裂く が 如く に すさまじく 、 密偵 たる 私 と いえ ども 、 その い ず こ より 、 又 、 いかに し て 発する 声 か
^
知り うる 術 が あり ませ ん 。
0773
,257,3: 彼 は ただ
^
知り 得 た こと のみ を 正確 に 報告 し た 。
0776
,766,49: それに 注意 し た 今村 氏 は 、 それ が 専門 の 靴 屋 によって 精密 に 造ら れ た 二 重 底 の 宝石 入れ で 、 船長 が 今日 ある を 察し て 出発 前 に 用意 し た 密輸 用 の 容器 で ある の を
^
知り 得 た の です 。
0777
,728,39: わが身 に 課せ られ た 義務 を 忘れ て 無為 に すごし て いる うち に 、 二 十 年 目 に 迷い こん だ 風来坊 が た ッ た 六 七 日 の うち に 、 彼女 の
^
知り 得 た 秘密 の 全て を 見破っ て いる で は ない か 。
0777
,792,7: 甚八 は そんな こと まで は
^
知り 得 なかっ た が 、 佐渡 金山 奉行 に 関係 ある 財宝 が 石 の 下 に 隠さ れ て いる もの と 睨ん だ 。
0779
,624,25: 新 十 郎 は それ を 整理 し て 、 風 守 の 生母 が 自害 し た という 風説 が それ まで に
^
知り 得 た 最も 重大 な 何 か だ と 思っ た 。
0783
,516,5: 私 は 今 もっ て
^
知り 得 ませ ん が 、 どうやら 三 休 と 五 忘 は その 場所 を 心得 て い た よう です 。
0784
,974,60: 洋行 帰り の 彼 で ある から 彼 の 地 で ジッコン を 重ね た 役人 も あっ て 、 新 十 郎 の 知り たい 事 を 調べ て もらう に は 便利 で あっ た が 、 ロッテナム 夫人 、 ならびに その 従者 の 来朝 帰国 について は 、 それ について は 当然 何 か の 消息 が
^
知り うる 筈 の ところ に 、 ただ の 一行 も 記録 し た もの が なく 、 それ について 報告 を うけ た こと も 、 上司 から 調査 を 命じ られ た こと も ない と いう 。
0784
,1190,65: そして 両者 に 共通 する もの が 存在 し なく て 、 両者 全く かけ離れ て いる という 事実 の 方 に 、 その 真実 の 性格 も 目的 も 表さ れ て い た の です が 、 たとえ そこ まで 分り かけ た 人 で も 、 大伴 家 の 秘密 を 知ら ない 限り は 、 ロッテナム 美人 術 の 目的 を
^
知り うる 筈 は あり ませ ん 。
0789
,596,33: むろん 機敏 な 新 十 郎 は 、 警察 が 調べ た 以上 に 多く の こと を その 日 まで に 調べ て おい た が 、 公爵 邸 の 会見 で
^
知り 得 た こと は 、 外部 から で は 調査 の 届き がたい 意外 千 万 な 秘密 で あっ た 。
0789
,844,29: 周 信 が 手紙 の 束 を 紛失 し た 前後 から 、 他 の 目 ぼ しい 出来事 の 日 附 と 合わせ て みる と 、
^
知り 得 た ところ まで で は 、 こんな 風 で あっ た 。
0790
,510,12: 犯人 は 誰 か と 考え て も 、 彼 が
^
知り 得 た こと だけ で は 考え の 進め よう が ない し 、 然 ら ば 次 の 調査 を と 思っ て みる と 、 これ 以上 は 独力 で 調査 の 進め よう も ない 。
0792
,234,11: 彼 は この とき 、 はじめて トオサン の 悲しい 恋心 を
^
知り 得 た か と 思い ます 。
0792
,414,3: ただ 彼 が
^
知り 得 た こと で 重大 な の は 、 セラダ に は 二 世 に 親友 が ない こと 、 彼 が 二 世 たち に も 秘密 くさい ウサン な 人物 と 見 られ て おり 、 うし ろ 暗い こと が あっ て ついに 自殺 する に 至る の が 別に フシギ で は ない よう に 見 られ て いる という 事実 でし た 。
0795
,307,3: 敵 のみ を
^
知り うる 無 智 。
0814
,143,23: まして 酒 の 副作用 で 翌朝 酔い が さめ て から 陰鬱 に なる という よう な こと が 昔 の 人々 に
^
知り うる わけ は なく 、 酒 の 力 は その 酒 を のみ 直接 きい て 愉しい 時 だけ が 作用 の 全部 で 、 酒 こそ は たのしい もの 、 酔っ て 泣く こと は あっ て も 、 それ 又 たのしく 、 陰鬱 な フツカヨイ の 如き は 別 の 何 か で 、 又 酒 を のめ ば そんな もの は 吹き とぶ で は ない か 。
0822
,437,4: そして 、 これ によって
^
知り うる 他 の 一 ツ は 、 平地 の 道 や 川 の 舟行 より も アルプス 越え の 道 の 方 が 早く でき て い た 、 という 一事 で 、 ヒダ は 馬 の 国 だ と 云わ れ 、 ヒダ の 騨 の 字 は その せい で 後日 改め られ た と 云わ れる ぐらい です が 、 書 紀 に も スクナ の 早業 という 特徴 が 書き 加え られ て い た 如く に 、 彼ら ヒダ 人 は この アルプス の 難路 を 馬 に のっ て 風 の よう に 走り まわっ て い た の で は ない でしょ う か 。
0825
,361,15: 勝 楽 という 師 の 僧 が 共に 土着 し た こと は 系図 によって
^
知り うる の で ある 。
0825
,374,3: 今日 これ を
^
知り 得 ない の が 、 まことに 残念 で ある 。
0830
,45,26: つまり 、 テイネイ に 跡 の 始末 を する だけ の 甚 しく 冷静 な 行動 が 次に 長時間 行わ れ て い た こと が
^
知り 得 られる 。
0830
,201,21: 彼 が 浅草 と 云っ て いる の は 新宿 を ごまかす ため だ という こと は 、 心理 試験 によって
^
知り うる 如く で あり ながら 、 実は まず 絶望 的 に 不可能 だろ う と 思う 。
0831
,21,20: この 荒筋 だけ の 手記 から は 、 彼 や 彼女 の 特異 な もの は 空想 的 に しか
^
知り 得 ない 。
0838
,114,51: 彼 を 愛さ ぬ 人 は 愛し 得 べき 良 さ 美し さ に 理解 でき ない せい も あろ う し 、 彼 に 匹敵 する 深い 愛情 や 、 人間 の 交 り は その よう な 深 さ に 於 て のみ 相 許 さる べき こと を
^
知り 得 ない せい も あろ う 。
0842
,1757,39: はじめ の 十 年 ぐらい は 、 この 空 壕 や 城址 を 怖 れ た かも 知れ ない が 、 そんな 気持 が 永続 する はず の ない こと は 広島 、 長崎 の 例 で も
^
知り 得よ う 。
0853
,290,51: その くせ 時代 の 通念 が その 自覚 に 信念 を 与え て くれ ず 、 自信 が なく て 、 彼 は 徒 ら に 趣味 的 な 文人 墨客 的 気質 の 方 に 偏執 し 、 真実 の 自我 、 文学 の 真相 を 自信 を もっ て
^
知り 得 ない 。
0863
,195,20: われわれ の 探し た 妖物 が どんな 様子 を し て い た か 、 もう わたくし に は
^
知り 得 ない の です が 、 と は 言え あの 時 の すべて を 今 でも 覚え て いる の です 。
0956
,1632,4: あなた の 心 を
^
知り 得る ひと は 、 この 自然 の こころ を 愛し 得る ひと だけ です 。
1037
,1972,9: しかし そんな こと を 私 も とく子 も どうして
^
知り 得よ う 。
1037
,2896,9: むしろ 私 の 喜び は 、 それ を はっきり
^
知り 得 た 、 私 の 心 の 中 から 生れ て 来る よう で ある 。
1046
,20,43: チョウセン ( 朝鮮 ) ・ マンシュウ ( 満 洲 ) ・ モウコ ( 蒙 古 ) 方面 の 諸 民族 と も 違う ので 、 この こと は 体質 から も 、 言語 から も 、 また 生活 の しかた から も 、
^
知り 得 られよ う 。
1046
,49,29: この 政治 的 勢力 は 種々 の 方面 から 考察 し て 、 皇室 の 御 祖先 を 君主 と する もの で あっ た こと が 、 ほぼ
^
知り 得 られる よう で あり 、 ヤマト ( 大和 ) が その 中心 と なっ て い た で あろ う 。
1074
,1719,8: それ だ から 新た に 私 たち の
^
知り 得る こと が 、 まだ この 中 に は 隠れ て いる の で ある 。
1076
,2217,44: 是 は 「 釈迦 に 説法 」 とか 、 「 両替 屋 に 算盤 」 とかいう の と 一類 の 譬え ごと で 、 無益 の 心 づくし を 嘲笑 し た 警句 で あろ う が 、 これ に 由っ て 始め て
^
知り 得 た の は 、 江戸 期 の 初頭 まで 近畿 地方 に も 、 ニョウ に 近い 稲積 の 呼び名 が あっ た という 以上 に 、 ミョウ が 拝み かしずか るる 一種 野外 の 祭場 で あっ た らしい こと で ある 。
照らし出す
(照らす.出す)
延べ語数:
56
0071
,1420,16: 太陽 の 光 が 、 彼ら の 頭 や からだ の 側面 を 、 くっきり と
^
照らし 出し て い た 。
0072
,331,38: ふもと 村 から はこば れ た 薪 が あちこち に つみあげ られ 、 油 を かけ て 火 を つける と 、 赤い 焔 は ぱちぱち と 音 を たて ながら 燃えさかり 、 雪 の 山中 は ものすごく
^
照らし 出さ れ た 。
0082
,164,7: 室内 は 、 ますます 明 かるく
^
照らし ださ れ た 。
0088
,700,14: そして この 横丁 だけ が 、 白 々 と し た 怪光 に
^
照らし 出さ れ て いる !
0089
,546,12: その 光 の 中 に 、 複雑 な 機械 が 、
^
照らし ださ れ た 。
0140
,2344,57: 涙 の 浮ん で いる その 母 の 眼 に 、 まばたき も し ない 自分 の 視線 を ぴったり と 合わせ 、 想像 さ れる あらゆる 場合 を 考え めぐらし て いる うち に 、 混沌 と し て い た 伸子 の 想像 の うち に いくらか 現実 性 の ある 一つ の 点 が
^
照らし 出さ れ て 来 た 。
0141
,716,11: 伸子 は そう 感じ ながら 長い 間 、 アーク 燈 に
^
てらし 出さ れ て 粉雪 の ふっ て いる 深夜 の 街 を 見 て い た 。
0141
,2878,18: その 穴 に 顔 を よせ て 外 を のぞい て いる と 、 蒼白く アーク 燈 に
^
てらし 出さ れ て いる 並木 の 雪 の つもっ た 枝 だの 灯 の つい た 大きい 建物 だ の が 、 目 の 前 を 掠め て すぎ た 。
0141
,10512,19: 細面 の 、 瞳 の 澄ん だ 顔 は 、 うち 側 から いつも 何 か の 光 に
^
てらし 出さ れ て いる よう に 美しく 燃え て い た 。
0141
,11745,11: ひる 間 だ が 、 その 室 は 電 燈 に
^
てらし 出さ れ て い た 。
0141
,13749,12: 夜更け の 沈黙 が 、 やや 古風 な 家具 調度 の 明るく
^
照らし 出さ れ た アパルトマン の 客室 に みち た 。
0141
,19573,30: 今夜 の 告別 式 の ため に 二 ヵ所 に とりつけ られ た 照明 燈 の 強い 光 が 、 黒い 列 の うねっ て いる 冬枯れ の 内庭 を
^
てらし 出し た 。
0142
,1154,40: 先 へ ゆく 一団 の 中 に 懐中 電 燈 を もっ て いる 人 が あっ て 、 その 蒼い 光 の 条 が 、 ときどき 前方 の 木立 の 幹 や 草 堤 の 一部 を パッ と
^
照らし 出し た 。
0205
,258,19: やがて これら の 職場 から の 作品 の 日常 性 へ の 膠着 が 、 注意 の もと に
^
てらし 出さ れ はじめ た 。
0241
,1,12: 久しぶり に うす 暗い かさ を とりはずし 、 隅々 まで くっきり と
^
照らし ださ れ た 炉 ば た に 坐っ て 一家 の もの が あらためて 互 の 顔 を 眺め あっ た 刹那 、 湧き あがっ た 思い と 新た な 涙 こそ 忘れ がたい と 思う 。
0249
,52,18: 徳川 時代 に なっ て 服装 は 、 一層 複雑 に 当時 の 封建 社会 の 矛盾 を
^
てらし 出す よう に なっ た 。
0391
,19,40: マルクス = エンゲルス 全集 、 レーニン 全集 、 スターリン の 論文 集 と 三つ を 眺め わたす と 、 その 文体 に まで も 人民 解放 の 歴史 の 足どり 、 社会 主義 の 実現 と 発展 の あゆみ が
^
てらし 出さ れ て いる 。
0398
,112,29: その 上 に たっ て 日本 の まじめ な 婦人 大衆 の 生活 の 闘い と 平和 へ の 発言 を 世界 の 婦人 の 活動 の 一部 として
^
てらし 出し て き た 。
0421
,108,8: 「 乳房 」 は 白昼 の 光線 に
^
てらし 出さ れ た 生活 の 上 に リアル な 闘い の いきさつ が 展開 さ れ て いる の で ある 。
0573
,192,13: それだけ の こと が 、 奇妙 に 一座 の 空気 を はっきり
^
照らし だし た 。
0613
,251,5: その うす 赤い 火 に
^
照らし ださ れ た 目 の 前 の 光景 は !
0617
,2068,9: 顔 の 輪廓 が 暫く の あいだ くっきり と
^
照らし 出さ れる 。
0744
,512,21: 私 が まだ 何 の 予感 も ない のに 、 彼 が にわかに クラ ヤミ の 一 点 を パッ と
^
てらし だす 。
0744
,515,6: 彼 は すれちがう 女 を
^
てらし だし た 。
0863
,175,8: われわれ の ランプ は 石段 の てっぺん を
^
照らし 出し まし た 。
0890
,479,35: その うち に 食堂 、 つづい て 講堂 も 焼け落ち た らしく 、 火の手 が 次第に 仏殿 に 迫っ て 参り ます 頃 に は 、 そこら に ちらほら 雑兵 ども の 姿 も 赤黒く
^
照らし 出さ れ て 参り ます 。
0890
,483,27: それ とともに 、 大して 広から ぬ 境内 の こと ゆえ 、 鐘楼 も 浴室 も 、 南 麓 の 寿光 院 も 、 一 とき に 明るく
^
照らし 出さ れ ます 。
0948
,1143,7: 壁 付 灯 の 光 に
^
照らし ださ れ た 大池 の 正体 は 、 意外 に も みじめ な もの だっ た 。
0951
,60,47: 洞窟 の 口 は 西 に むい て あい て いる ので 、 昼 すぎ まで じめじめ と 薄暗く 、 夕方 に なる と 、 急 に 陽 が さしこん で き て 、 奥 の ほう に 隠れ て いる 男 や 女 の 顔 を
^
照らし だし た 。
0987
,331,25: 同じ 工場 内 の 仕 上部 の 一角 ( クローズ ・ アップ ) 管制 用 の 電 燈 の エンスイ 形 の 光 に
^
照らし 出さ れ た 仕上 台 を はさん で 、 正面 に こちら を 向い て 、 人見 勉 の 妹 の 治子 と 、 向う 向き に なっ て 背 を 見せ た 、 その 同僚 の 静代 の 二 人 が 、 それぞれ 、 流れ 作業 の 台 の 上 に 押し出さ れ て 来る 小さい 長方形 の 金属 ブロック を 仕上 台 に 取りつけ て ある ミクロメータア に 当て がっ て 見 て は 、 合格 品 と 不 合格 品 を 別々 に キチン と 積み あげ て 行っ て いる 。
0987
,333,5: 正面 を 向い て 明るく
^
照らし 出さ れ た 治子 の 表情 は 、 どんなに 小さい 所 まで も ハッキリ と 見 られる が 、 語っ て いる 静代 は 向う 向き の 逆光 の ため 、 ボン ヤリ と 大きな シルエット 。
0987
,489,6: その ギラギラ し た 光 に
^
照らし 出さ れ た 明 の 作業 服 が ズタズタ に 裂け 、 右 の コメカミ の 所 に ベットリ と 血 )
0987
,1222,13: その 時 、 照明 弾 の 強い 青い 光 が 、 窓 を
^
照らし 出し て 、 室内 を カッ と 明るく する ) … … じゃま っけ だ 。
0987
,1231,7: ( 兄妹 の 顔 を 真青 に
^
照らし 出し て いる 強い 光 )
0987
,1448,20: 壁 の 上部 の 小さな 空気 穴 から の 明り が 、 箱 の 中 を ボン ヤリ と
^
照らし 出し て いる 。
0987
,2998,15: その 白い 笑顔 を 、 あけ がた の 薄 桃色 の 陽 の 光 が
^
照らし 出し て いる 。
0995
,159,16: … … 長く 書い た が 、 二 人 の 人間 と 穴 の 中 が
^
照らし 出さ れ た の は 、 ホン の タバコ を 吸いつける 七 八 秒 の フラッシュ に 近い 間 の こと で ある 。
0995
,326,31: たとえ 、 奴ら が なに し た ところ で … … ( いい ながら 動かし た 電 燈 の 光 が 、 村 子 の 坐っ て いる ところ を
^
照らし 出す 。
0995
,1088,12: ロウソク の 光 だけ が 、 その へん の 壁 を チラチラ
^
照らし 出し て いる )
0995
,1171,15: ただ ロウソク の 立っ て いる 場所 が 変っ た ため に 、 全体 を
^
照らし 出し て いる 光線 の かげん が ちがっ て いる だけ 。
0995
,1519,17: それ を 、 すぐ わき の 壁 の 上 に 立て られ た ロウソク の 光 が
^
照らし だし て いる 。
0995
,1546,47: ボストン ・ バッグ を 半分 に 切り さ い て 、 その 中 に ロウソク に 火 を ともし て 立て 、 ちょうど ガンドウ の よう に し た もの が 、 左隅 の 岩 の 上 に 置か れ 、 それ が 、 この 場所 を
^
照らし だし て いる 。
0995
,1559,6: —— 円錐 形 の 光 に
^
照らし 出さ れ た この 場 の あり さま は 、 近々と 、 異様 に 平静 で 炭坑 内 の 最終 の キリハ で 、 つかれ 切っ た 坑夫 の 先山 と 後山 と が 働い て いる よう に も 見える 。
0995
,2029,24: その 半ば ぐらい の ところ で 、 ボストン ・ バッグ の ガンドウ の スポット が 、 右手 の 黒い 壁 の 一 ヵ所 を
^
照らし 出し 、 光 は 壁 の 上 を 這っ て すこし 動い て 、 壁 の 前 に 立っ て いる 村 子 を とらえ て 、 とまる 。
0995
,2097,6: やがて 、 花岡 の 顔 が
^
照らし 出さ れる 。
0995
,2194,45: ( 低い が 、 しかし ホント の 殺気 の こもっ た 語気 に 、 花岡 は 這い 寄る の を やめ て 、 佐山 の 声 の 方 を うかがっ て い た が 、 やがて 、 ガンドウ を 動かし て 、 そちら を
^
照らし 出す 。
0995
,2199,17: しかし 途中 で 妙 な 気 が し て 、 再び 佐山 の 方 を 真正面 に
^
照らし 出す 。
0995
,2213,23: … … ( 花岡 が 、 ガタガタ と ふるえる 手 で ガンドウ を グルリ と 動かし て 、 村 子 の 方 を
^
照らし 出す 。
0995
,2970,22: —— そのまま で 、 息 が 絶え て 、 もう 腐り はじめ た と も 見える 三 人 の 姿 を 、
^
照らし 出し て いる ガンドウ の 光 の ロウソク が 、 燃え ちび て 来 た の か 、 プチプチ と 微か な 音 を 立て て 息 を つき 、 壁 の 上 の 三 人 の 影 が 、 ユラリ と 動く )
1000
,1371,14: あの 時 の 月 は 地上 に ある 微細 な 極小 物 まで も
^
照らし 出し て 、 屍骸 の 膓 に うごめい て いる 蛆 の 一 匹 々 々 を も 分明 に 識別 さ せ た の で あっ た が 、 今宵 の 月 は そこら に ある もの を 、 たとえば 糸 の よう な 清水 の 流れ 、 風 も ない の に 散り か ゝ る 桜 の 一片 二 片 、 山吹 の 花 の 黄色 など を 、 ある がま ゝ に 見せ て い ながら 、 それら の すべて を 幻 燈 の 絵 の よう に ぼうっと し た 線 で 縁 取っ て い て 、 何 か 現実 ば なれ の し た 、 蜃気楼 の よう に ほんの 一時 空中 に 描き出さ れ た 、 眼 を しば だ ゝ く と 消え失せ て しまう 世界 の よう に 感じ させる 。
1003
,130,15: 来る 時 に 見え なかっ た いろいろ な 物 が 、 朝日 の 光 に
^
照らし 出さ れ た 。
1013
,1893,36: 空 が 曇っ て 、 低く 雲 が 垂れ て 、 しかも その 曇っ た 雲 の 切れ目 から 薄日 が 洩れ て 、 一際 濃い 彼方 の 山 の 中腹 から 、 麓 を
^
照らし 出し て い た もの凄 さ … … 凄まじ さ … … その 山 を 背 に し て 、 しょんぼり と 松 の 木の下 に 立っ て い た 二つ の 墓 !
1139
,52,25: 三月 中 ば の 生 温かい 陽 は 廊下 一 パイ に 射し て 、 百 体 の 観音 様 が 、 燦燗 と
^
照らし 出さ れ た 中 に 、 一番 遅れ た 綾 麿 は フ と 足 を 留め まし た 。
1177
,47,25: 車輪 が 砂利 を はじき 、 警笛 を 立て て トラック は 右折 しよ う として 、 ヘッド ・ ライト が 間近 な 松林 を
^
照らし 出し た 。
1177
,72,19: バンド ・ マン たち は 、 トラック を 降り 、 懐中 電灯 で 一 人 一 人 顔 を
^
照らし 出さ れ 形式 的 に 人数 を かぞえ られ て から 、 ふい に 寡黙 に なり 不機嫌 な 表情 を うかべ て いる 。
1177
,634,13: あかあか と 幾 基 か の 照明 が 前後 左右 から 彼 を
^
照らし 出し て 、 夜 と いう より 、 それ は いつも 同じく 低く せまく 暗い 空 を もっ た 真昼 な の だ 。
言い得る
(言う.得る)
延べ語数:
56
0060
,640,5: 唯一 売れ た と
^
言い うる の は 、 キャッシュ レジスター 用 のみ 。
0099
,26,7: 彼 の 思想 を 人間 的 と
^
いい 得る の は 、 これ に よる で あろ う 。
0099
,27,13: 生 へ の 接近 、 かかる 現実 性 、 肉体 性 と さえ
^
いい 得る もの が 彼 の 思想 の 著しい 特色 を なし て いる 。
0099
,40,20: 内面 性 と は 空虚 な 主観性 で は なく 、 かえって 最も 客観 的 な 肉体 的 と も
^
いい 得る 充実 で ある 。
0099
,165,55: したがって その 場合 、 自覚 的 な われ より も むしろ 主客 未 分の 、 したがって 無意識 的 な 、 無自覚 的 な われ が 、 したがって 知的 な 、 人間 的 な われ より も 、 実践 的 な 、 動物 的 な われ が かえって 全体 的 な われ で ある と も
^
いい 得る で あろ う 。
0099
,465,22: 自己 の 真実 の 姿 を 深く 見つめ た 者 にとって 誰 が 自己 は 他 より も 善人 で ある と
^
いい 得る で あろ う 。
0141
,18951,12: 相川 良之 介 の 特色 で あっ た 知識 に対する 貪欲 とも
^
云い 得る 強烈 な 欲望 、 伸子 が 衒学 的 だ と 感じ て 、 常に 反撥 し た その 欲望 は 、 日本 の 中流 下層 階級 に 属し て 、 この 社会 に 何 の 伝統 的 な 生活 手段 も 持っ て い なかっ た 彼 の 、 個人 的 特性 で ある とともに 、 知識 は 相川 良之 介 にとって 生活 上 の 武器 で あり 、 生活 手段 で あり 、 享楽 で あっ た と 、 評論 は 語っ た 。
0192
,17,14: それ は 結局 東條 は 死ん だ の で は ない という こと を
^
いい 得る だけ の 社会 的 基盤 が まだ ある こと を 家族 の 人 が 知っ て いる から です 。
0221
,167,37: 「 作者 と 作品 と を わけ て 、 どうも こういう はなはだしい こと を 書く よう な 女 は 嫁 に する こと は 困る という こと は また 別 で 、 作品 の 上 に は
^
いい え られ ない が 作者 の 上 に は いっ て も 差支え は ない 」 と 。
0227
,68,15: 日本 の 婦人 ばかり が 、 その 熱情 さえ もた ない と 、 誰 が
^
云い 得よ う 。
0288
,57,37: この 不幸 な 由紀子 さん と その 赤子 と の 場合 を 例 に とっ た なら ば 、 どういう 風 に 全 事情 が 理解 さ れ 、 取扱わ れ た とき 民主 的 と
^
いい 得 た だろ う か 。
0318
,212,42: 安倍 源 基 は 、 一 九 二 八 年 以来 、 日本 の 人民 の 良心 を 奪い 自由 を 抑圧 し て 来 た 治安 維持 法 そのもの の 、 人格 化 さ れ た 存在 で ある と さえ
^
いい 得る 。
0353
,21,47: 一 九 〇 〇 年 に は いっ て から こん に ち まで の 世界 史 を 虚心 に しらべ て み た とき 、 わたし たち は 、 人間 関係 の 進歩 が 科学 の 進歩 と 全く 歩調 を あわせ なかっ た と
^
いい 得る だろ う か 。
0477
,27,15: 自分 は 今 こそ 「 妻 ・ 母 」 として Full に もの を
^
云い 得る 。
0477
,28,25: 愛する 男 の 美し さ について 、 その 皮膚 の すみ ずみ に対する 愛 について 、 階級 的 統一 の もと に あます ところ なく
^
云い 得る 。
0508
,111,19: お 久美 さん は 悲し そう な 顔 を し て 、 それでも 半 句 の 不平 も
^
云い 得 ず に コトコト と 暗い 土間 から 外 へ 出 て 行っ て 仕舞っ た 。
0510
,380,2: 母 「
^
いい えよ う ござん す とも 。
0612
,3093,6: 金 は いら ぬ 、 と
^
言い 得る 人 は 、 実際 手 の 中 に 大金 を 持っ て いる 人 で なけれ ば なら ぬ 。
0622
,20,14: 自分 の 方 から こう し たい と は 言わ ず 、 又 、
^
言い 得 ない 。
0625
,157,12: しかし 、 そういう こと は 過去 に 於 て 公然 と
^
言い うる こと で は なかっ た から 、 何 寺 や 何 堂 に 古代 の 何 が ある という 確か な こと は 文献 的 に は 知り 得 ない 。
0642
,1429,4: 何事 を 私 が
^
言い 得よ う か 。
0660
,52,36: 恋愛 は 後者 に 属する もの で 、 所詮 幻 で あり 、 永遠 の 恋 など は 嘘 の 骨頂 だ と わかっ て い て も 、 それ を する な 、 と
^
いい 得 ない 性質 の もの で ある 。
0660
,105,13: それ について も 、 また 、 私 は 確信 を もっ て
^
いい うる 言葉 を もた ない 。
0660
,106,63: ただ 、 常識 、 いわゆる 醇 風 良俗 なる もの は 真理 で も なく 正義 で も ない という こと で 、 醇 風 良俗 によって 悪徳 と せ られる こと 必ずしも 悪徳 で は なく 、 醇 風 良俗 によって 罰せ られる より も 、 自我 みずから によって 罰せ られる こと を 怖 る べき だ 、 という こと だけ は
^
いい 得る だろ う 。
0663
,25,38: 貞操 ぐらい で 殺さ れる なんて そんな 勘定 の 合わ ない ソロバン が ある もの か と おっしゃる なら 、 まことに その 通り 、 命 に 代え て も 貞操 を まもれ など ゝ 無理 難題 を
^
言い 得る もの で は ない 。
0712
,27,24: 自分 で ハッキリ 記憶 が 残っ て いる と 信じ 得る だけ 、 むしろ 、 他 から の ハタラキ が 多い の だ と
^
言い 得る で あろ う 。
0715
,160,38: ですから ニンジ は 、 しかつめらしい 顔 を し て 坐禅 を 組ん で いる 、 修行 中 の 僧侶 たち が 、 そのまま で 行い澄まし た 境地 に いる の だ 、 という ふう に は 、
^
云い 得 なかっ た の で あり まし て 、 たとえ 彼等 が 人間 本来 の 弱 さ から し て 、 どんなに 俗 な こと を 考え て い た に し て も 、 それ は それ と し て 咎める べき 筋合い の もの で は ない と 考え て いる の で あり ます 。
0744
,92,43: まだしも 露出 は 地域 的 で あり 、 そういう もの に 触れ たく ない と 思う 人 が 触れ ず に 住み うる 程度 に 秩序 が 保た れ て いる こと は 、 敗戦 国 として は 異例 の 方 だ と
^
云い 得る だろ う 。
0744
,93,45: 裏側 と 表側 の 接触 混合 という 点 で は 、 パンパン 泥棒 の 類 い より も 、 役人 連 の 公然 たる 収賄 、 役得 による 酒池肉林 の 方 が 、 はるか に 異常 、 亡国 的 な もの で ある と
^
云い 得る 。
0774
,728,10: 完璧 なる が 故に 弱点 も ある と は よく
^
言い 得 て いる 。
0780
,511,25: あまり 緊張 の はげしい 異常 な 時間 で あっ た から 、 どれ ぐらい の 時間 が 経過 し た か 自信 を もっ て
^
言い うる 者 は い ない が 、 十 五 分 か 二 十 分 か 三 十 分 か 、 気分 的 に は 一 時間 以上 の よう だ と 思っ て みる こと も 不可能 で は なかっ た 。
0838
,68,15: 文学 は 可能 性 の 探求 で ある 、 と 一言 に し て
^
云い うる かも 知れ ない が 、 文学 に も いろいろ 流儀 が あっ て 、 性格 の 可能 性 を 探す 人 も あろ う が 、 むしろ 人間 の 可能 性 という こと の 方 が 大事 で あり 主流 と 申す べき で あろ う 。
0858
,20,14: 自分 の 方 から こう し たい と は 言わ ず 、 又 、
^
言い 得 ない 。
0869
,110,28: その 習癖 は 、 第 二 の 天性 素質 と みなせ ば みなし 得る もの で あろ う けれども 、 それ は 、 あくまでも 比喩 的 に そう
^
云い 得る だけ の こと で あ つて 、 天性 は 天性 、 習癖 は 習癖 、 飽くまでも 私 は そこ に 区別 を つけ て 、 一切 の 悲しむ べき 習癖 から われわれ を 、 特に われわれ の 子孫 を 解放 する 手段 だけ は 講ず べき で あろ う と 思う 。
0878
,118,28: 俳優 本位 の 「 演劇 」 という もの は 、 それ 自身 、 ある 意味 で は 、 極めて 自然 な 「 かたち 」 で ある と
^
言い 得る の で ある が 、 一方 、 その 極端 な もの は 、 さまざま な 弊害 を 生む に 至る 。
1002
,370,40: そこで 、 武道 、 男 の 道 、 武士 の 道 など と 言わ れる もの は 、 自 敬 の 立場 において 、 卑し さ そのもの を 忌み 貴 さ そのもの を 尚 ぶ 道徳 で ある 、 と
^
言い 得 られる よう に なる 。
1019
,159,16: 優れ た 名人 なし に 優れ た もの は 生まれ 出 ない の だ と はっきり
^
いい 得 られる で あろ う 。
1025
,9,18: わたし に し て も 美味 道楽 七 十 年 、 未だに 道 を つくす と は
^
いい 得 ない 。
1033
,43,18: それ か あら ぬ か 、 われわれ が フランス 料理 から 学びとる もの は ほとんど なかっ た と
^
いい 得る 。
1037
,1999,11: 無分別 と いえ ば 、 とく子 も その 例外 と は
^
言い 得 ない 。
1038
,364,25: 私 は 「 無限 抱擁 」 から 文学 の 養分 を 汲み取る と 同時に 、 なに より 生きる 自信 を 与え られ た と も
^
言い 得よ う 。
1045
,79,24: その ころ に 思い うかべ られ た こと は 、 みな 同じ よう な もの で あり 、 学問 上 の 見解 など と
^
いい 得 られる もの で は なかっ た 。
1045
,164,21: 平凡 なし ごと 平凡 な 生活 を し て 来 た の で ある から 、 実は ことごとしく 閲歴 など と
^
いい 得る こと が ない の で ある 。
1045
,165,95: その 平凡 な 生活 の うち でも 、 ぼく 自身 として は 、 し ごと の 上 で わりあい に 重要 な 時期 で あっ た と 思う 大正 の 末期 から 後 の こと について は 、 却って 叙述 が 粗略 に なっ た が 、 これ は 何 か 書こ う と すれ ば 著作 の 内容 に ふれ ね ば なら ず 、 そう し て それ は 簡単 に は 書け ない こと で ある の と 、 その 来歴 について は 、 上 に いっ た よう な こと しか
^
いい 得 られ ない の と の ため で ある 。
1046
,10,32: さて この 二つ の 意義 の 何れ において も 、 これ まで 一般 に 日本 の 上代 史 と いわ れ て いる もの は 、 まちがっ て いる 、 と
^
いい 得 られる 。
1046
,26,9: 時期 は ただ 遠い 昔 で あっ た と
^
いい 得る のみ で ある 。
1071
,139,27: 下 の 山寺 は 、 ともかく 屋根 や 荒壁 は ある ので 、 山中 の 旅人 が よく 雨露 を しのぎ 、 折々 、 居 ながら に
^
いい え もの を 獲る の で あっ た が 、 今朝 の は 、 面 ざし は 上品 な 老人 だ が 、 ろくな 持物 は な さ そう だ し 、 衣服 を 剥い で も 、 彼 の 慾 を みたす に は 余りに 不足 だっ た 。
1072
,144,14: 慨嘆 の 聞か れる 時代 は 、 まだ 多少 健康 な 時代 と
^
いい うる 。
1072
,5720,6: 勘蔵 は 、 何 も
^
いい 得 ない 義平 太 に 代っ て 、 人違い し た 怪しげ な 人物 の こと を —— また 、 駕 籠 だけ は 、 まちがい なく 、 楽 翁 の 駕 籠 だっ た こと を —— ありのまま 、 話し た 。
1073
,3016,5: 将門 は 、 やっと
^
いい 得 た 。
1074
,1031,13: すなわち 人 を 苦しま せる ネブタ という もの 、 睡魔 と まで は
^
言い 得 なく とも 何 か 流し て 離れ て し まえる もの が ある よう に 考え た の が 元 だっ た らしく 、 合歓木 を ネブタ という 方言 は 、 恐らくは まず 来 て これ を 助け た の で ある 。
1074
,1628,33: 現在 の 私 の 仮定 など は 弱い もの だ が 、 今に そんな 事 が ある もの か という 時 が 来る かも しれ ぬ と共に 、 なるほど そう だっ た と
^
言い 得る 日 が 来 ぬ と も 限ら ぬ 。
1076
,523,25: それ を 見定め て 一つ の 場所 の 名 に し た の が ニルヤ で あり 、 すなわち 新た に 生まれ た もの と
^
言い 得る よう で ある が 、 この 南 の 方 の 資料 は 、 実地 に 用い られ ぬ 言葉 だけ に 、 捜し て い て も 中 々 集まっ て こ ない 。
1076
,825,23: この こと は 後 に 蓬莱 とも 竜宮 とも 名 を 替え た 、 とこ よ の くに に 就い て も
^
言い 得る 。
1076
,1009,48: 記録 文芸 に 痕 を 留め た 事例 こそ は 僅か で あろ う が 、 この 民族 の 信仰 が 是 によって 生育 し 、 繁 延し 変化 し 複雑 化 し た こと は 、 中世 以後 に あっ て は むしろ 普通 だっ た と
^
言い 得る 。
1090
,19,15: という こと は 、 現在 ばかり で なく 、 将来 を 含め て も 、
^
言い 得る こと の よう に 思わ れる 。
着換える
(着る.換える)
延べ語数:
54
0002
,726,34: と 言い捨て 、 そのまま 小走り に 走っ て 、 お 風呂 場 に 行き 、 泣きじゃくり ながら 、 顔 と 手足 を 洗い 、 それから お 部屋 へ 行っ て 、 洋服 に
^
着 換え て いる うち に 、 また わっ と 大きい 声 が 出 て 泣き崩れ 、 思いのたけ もっと もっと 泣い て み たく なっ て 二 階 の 洋間 に 駈け 上り 、 ベッド に からだ を 投げ て 、 毛布 を 頭 から かぶり 、 痩せる ほど ひどく 泣い て 、 その うち に 気 が 遠く なる みたい に なっ て 、 だんだん 、 或 る ひと が 恋い しく て 、 恋い しく て 、 お 顔 を 見 て 、 お 声 を 聞き たく て たまらなく なり 、 両足 の 裏 に 熱い お 灸 を 据え 、 じっと こらえ て いる よう な 、 特殊 な 気持 に なっ て 行っ た 。
0002
,940,32: お昼 すぎ に 、 直治 は 、 東京 の お 友達 や 、 文学 の ほう の 師匠 さん など に 逢わ なけれ ば なら ぬ と 言っ て 背広 に
^
着 換え 、 お母さま から 、 二 千 円 もらっ て 東京 へ 出かけ て 行っ て しまっ た 。
0003
,3157,29: お昼 すこし 前 に 道場 へ 帰っ て 来 た が 、 往復 半 里 以上 も 歩い た から 、 さすが に 疲れ て 、 寝巻 に
^
着 換える の も めんどうくさく て 、 羽織 も 脱が ず に ベッド に 寝 ころがっ て 、 そのまま 、 うとうと 眠っ た 。
0003
,3169,4: 早う お 寝巻 に
^
着 換え たら ええ 。
0003
,3190,9: 何事 も 無かっ た よう に 寝巻 に
^
着 換え て 、 僕 は 食事 に 取りかかり 、 竹 さん は 傍 で 僕 の 絣 の 着物 を 畳ん で いる 。
0010
,46,8: 私 は すぐ 立っ て 背広 に
^
着 換え 、 私 の 方 から 、 その 若い 記者 を せき立てる よう に し て 家 を 出 まし た 。
0022
,242,13: 更衣 の 季節 で 、 オサダ は 逃げ ながら 袷 を セル に
^
着 換え た 。
0027
,1497,183: 自分 も その 頃 に は 、 ヒラメ の 家 から 逃げ出し た あの 時 と ちがっ て 、 ヒラメ の そんな もっ たい 振っ た 芝居 を 、 おぼろ げ ながら 見抜く 事 が 出来る よう に なっ て い まし た ので 、 こちら も ずるく 、 全く 気づか ぬ 振り を し て 、 神妙 に その お金 の お礼 を ヒラメ に 向っ て 申し上げ た の でし た が 、 しかし 、 ヒラメ たち が 、 なぜ 、 そんな ややこしい カラクリ を やらかす の か 、 わかる よう な 、 わから ない よう な 、 どうしても 自分 に は 、 へん な 気 が し て なり ませ ん でし た ) その お金 で 、 思い切っ て ひとり で 南伊豆 の 温泉 に 行っ て み たり など し まし た が 、 とても そんな 悠長 な 温泉 めぐり など 出来る 柄 で は なく 、 ヨシ子 を 思え ば 侘び し さ 限り なく 、 宿 の 部屋 から 山 を 眺める など の 落ちつい た 心境 に は 甚だ 遠く 、 ド テラ に も
^
着 換え ず 、 お湯 に も はいら ず 、 外 へ 飛び出し て は 薄汚い 茶店 みたい な ところ に 飛び込ん で 、 焼酎 を 、 それ こそ 浴びる ほど 飲ん で 、 からだ 具合い を 一 そう 悪く し て 帰京 し た だけ の 事 でし た 。
0029
,121,57: うち で 寝る 時 は 、 夫 は 、 八 時 頃 に もう 、 六 畳 間 に ご 自分 の 蒲団 と マサ子 の 蒲団 を 敷い て 蚊帳 を 吊り 、 も すこし お 父 さま と 遊ん で い たい らしい マサ子 の 服 を 無理 に ぬがせ て お 寝巻 に
^
着 換え させ て やっ て 寝かせ 、 ご 自分 も おやすみ に なっ て 電 燈 を 消し 、 それ っきり な の です 。
0087
,1844,10: 一つ に は 、 三津子 は 今日 は 和服 に
^
着 換え て いる せい も あっ たろ う 。
0113
,45,9: と 云っ た っきり のろい 手つき で 着物 を
^
着 換え たり し た 。
0140
,3178,19: 保 は 、 畳 廊下 において ある 洋服 ダンス の ところ で キチン と 紺絣 の 筒袖 に
^
着 換え 、 手 と 顔 を 洗っ て 、 まだ 客間 に いる 伸子 の ところ へ 戻っ て 来 た 。
0141
,2560,28: そう 云う ものの 、 素子 は 時間 が 来る と 、 案外 面倒く さがら ず よく 似合う 黄粉 色 の スーツ に 白 絹 の ブラウス に
^
着 換え た 。
0141
,12752,7: 日本 浴衣 の ね まき に
^
着 換え た 多 計 代 は 、 煖炉 棚 の 上 において ある 錦 の つつみ もの に 向っ て 、 よく 響く かしわ で を 二つ うち なら し た 。
0141
,13808,32: いくら 眼 を 大きく し て も 、 鈍い 光 の 下 に 重い 茶色 の 雰囲気 の どぎつく ない よう な その 室内 で 、 伸子 は 部屋 着 に
^
着 換え た 。
0454
,158,85: 私 も 、 自分 の 荷物 を 出 そう として 、 ひと の 子 を やき 殺し ちゃあ 寝 ざめ が よく ない と 思っ て 、 我慢 し て しまい まし た が … … それ も いい が まあ 貴女 、 その 小僧 が 朝鮮 人 の 子 だって 云う じゃあ あり ませ ん か 、 私 口惜しくっ て 口惜しくっ て 、 こんな ん なら 放 ぽ り 出し て やれ ば よかっ た と 思っ て ね 、 傘 一 本 、
^
着 換え 一 枚 あり ませ ん や 。
0505
,723,72: お節 は 、 二 十 二 三 に なる 頃 まで に は あの 社 で 一 か どの 者 に なれる 望 が この 事 で 根から ひっくり返っ て 仕舞わ ない か と 云う 不安 に 、 川窪 で いずれ そう なっ たら 運動 も し て くれる だろ う が 、 今度 の 礼 と 一緒 に 念 の ため に たのん で 置け と 、 まだ 着物 も
^
着 換え ない 栄蔵 の 前 に 硯箱 を 持ち出し たり し た 。
0507
,468,12: 「 お 起きん なっ た ばっかり だに よ 、 着物 で も
^
着 換え て から いらっしゃる だ べ 。
0507
,471,6: と 思い ながら 大 いそぎ で
^
着 換え て 土間 の 処 へ 行く と 、 鍬 を わき に ころがし て 、 もじゃもじゃ の 頭 を し て 胸 を ダブダブ に はだけ た 四 十 近い 様 な 女 が 立っ て 居る 。
0554
,1472,12: 髪 に パーマ を かけ て は いる が 、 和服 に
^
着 換え て 、 膝 を きちんと 坐っ て い た 。
0554
,1849,15: たしかに 千代乃 の もの で 、 どうして 置き忘れ た か 、 新調 の 品 と
^
着 換え て 脱ぎ捨て た の か 、 よく 覚え て い なかっ た 。
0560
,141,25: 前夜 、 みんな やすん で しまっ た 後 、 清 さん は 自分 の 室 で 、 寝床 も 敷か ず 、 着物 も
^
着 換え ず 、 電 燈 を あかあか と つけ た まま 、 書物 を 読ん で い た そう です 。
0566
,298,18: 背 は 高い 方 で 、 痩せ て い て 、 学校 から 帰る と たいてい 和服 に
^
着 換え て い た 。
0568
,343,4: 青木 は 和服 に
^
着 換える と 、 不機嫌 そう に 叱りつけ た 。
0570
,128,13: 自分 の 室 で 、 髪 を 直し たり 、 着物 を
^
着 換え たり 、 一休み し たり する よう な 時 、 ふと 窓 の 方 を 顧み て 、 はっと する こと が あっ た 。
0570
,421,19: 祖母 が 息 を 引き取り 、 その 体 が すっかり 拭き 清め られる と 、 羽二重 の 白無垢 に
^
着 換え させ られ た 。
0595
,271,3: それから 着物 を
^
着 代え た 。
0597
,2697,4: 彼 は 服 に
^
着 換え た 。
0642
,800,5: 衣子 は ネマキ に
^
着 代え ず に ドスン と フトン の 上 に ころがっ た が 、 私 が 寄り そ って 横 に なる と 、 さすが に 、 にわかに キリリ として 、
0649
,254,13: 空襲 警報 が なる さき に 、 私 は もう 防空 服装 に
^
着 代え て い た けれど 、 ね て い た 子供 たち を 起し て 、 身 仕度 を つけ させる の に 長い 時間 が か ゝ っ た の よ 。
0691
,290,29: 一夫 は 二 ツ 返事 で タバコ と ライター を 握っ て 立ち上り 、 それから 、 ふと 思い直し て 、 いささか も 悪びれる ところ なく 学生 服 に
^
着 代え 、 二 人 を 尻目 に 悠々 と 立ち去っ た の で ある 。
0745
,27,14: 一 陣 の 風 と なっ て 家 へ とびこみ 、 洋服 に
^
着 代え 、 腕時計 を まき 、 外 へ とびだし 、 何時 か な 、 と 腕 を み て 、
0757
,1300,39: アトリエ へ つく や 、 出迎え た 大鹿 が 、 ふりむく ところ を 、 いきなり 一 刺し 、 メッタヤタラ に 突き刺し て 、 それから 、 顔 や 手 の 血 を 洗い 、 金 を 奪い 、 衣服 も
^
着 代え て 、 アジト へ 戻っ た 。
0757
,1301,8: そこで 、 更に 、 元 の 服装 に
^
着 代え て 、 かねて 買っ て おい た ミヤゲ の 品々 を 持っ て 、 途中 で 新京極 で 一 パイ の ん で 、 旅館 へ 戻っ た の だ 。
0759
,1556,15: ルミ子 は 青木 の ニヒリズム の 相手 に は なら ず 、 ネマキ に
^
着 代え ながら 、 詩集 を 朗読 する よう に 、
0785
,831,44: 「 さて 、 あの 日 、 山 キ の 主人 は 棺桶 が 安置 さ れる と 、 棺桶 の 中 から 立 上 って 火消 一同 が 彼 を かこん で 木やり を うたっ て いる とき 、 用意 の 火消 装束 に
^
着 代え 、 脱い だ 法衣 だけ 棺桶 に 入れ て 元通り フタ を とじ 、 火消 人足 に まじっ て 外 へ で て しまっ た の です 。
0842
,610,26: 今 まで 握っ て い た クワ を 捨て 、 手足 と 顔 を 洗っ て 、 折目 の つい た 縞 の 着物 に
^
着 代え 、 木綿 の ゴツゴツ し た 袴 を はい て 現われ て き た 人 たち で 、 まれ に 一 、 二名 紋服 を 着 て い た 老人 も い た が 、 多く の 老人 は 生涯 紋服 を 着 た こと の なかっ た 人 で あろ う 。
0866
,583,24: 翌朝 、 ふと 眼 を 覚ます と 、 弟 の 深志 が 、 もう 床 を あげ て 、 学校 の 制服 に
^
着 換え て いる 。
0944
,247,11: それ は いい が 、 男 も 女 も 服 を
^
着 換える の は 年 に 一 度 、 身体 の 垢 は 生涯 身 に つけ て 手 は 洗う という こと を し ない 。
0947
,706,29: 馬 の 尻尾 を とき 、 クリップ と ピン で 、 得体 の しれ ない かっこう に 髪 を まとめあげる と 、 ウール の ワン ・ ピース に
^
着 換え 、 玄関 の 脇 間 から 広縁 へ 出 た 。
0947
,718,5: 前 の ウール に
^
着 換え 、 こんど は 「 テネシー ・ ワルツ 」 で やる 。
0948
,212,5: 「 ともかく 、 これ と
^
着 換え なさい 。
0948
,214,22: 久美子 は 言わ れ た よう に 風呂 場 へ 行き 、 濡れ しおっ た もの を 脱い で ピジャマ に
^
着 換え た 。
0948
,246,21: 久美子 は ベッド に し て い た 長椅子 から 起きあがる と 、 風呂 場 へ 行っ て ジャンパー に
^
着 換え 、 音 の し ない よう に 玄関 の 扉 を あけ て ロッジ を 出 た 。
0948
,255,7: ロッジ へ 帰っ て ピジャマ に
^
着 換え 、 濡れ もの を ひとまとめ に し て 浴槽 の 中 へ 置き 、 気 の ない 顔 で コオフィ を 沸 し に かかっ た 。
1014
,68,4: 大急ぎ で 着物 を
^
着 換え て 停車場 へ 駈け つける 。
1039
,587,5: 花井 夫人 は 和服 に
^
着 換え 、 寝台 の 上 に 坐っ て いる 。
1120
,266,28: 百合子 は 擽ったく て 居 たたま れ ず 早々 逃げ出し て 、 客席 の 方 を 眼 で 探す と 、 約束 通り まゆみ は いつか 洋装 に
^
着 換え て 、 彼女 を 招い て い た 。
1123
,19,16: 安全 剃刀 を 当て て 、 いそい で 顔 を 洗う と 、 外出 着 に
^
着 換え て 、 客間 に 現われ た 。
1171
,98,4: こっそり と 背広 に
^
着 換え 、 入院 費 に 予定 し た 金 を 内 ポケット に 入れ 、 マスク を かけ て 病院 を 出 た 。
1171
,694,4: 朝 そっと 背広 に
^
着 換え て い た 時 、 大正 エビ が 彼 に 言っ た 。
1171
,2788,0:
^
着 換え し て 温泉 に つかる と 、 あと は もう 何 も する こと が ない 。
1171
,2956,6: 彼 は のろのろ と 寝巻 に
^
着 換え た 。
1174
,2158,0:
^
着 換え し て 来る から 」
成り切る
(成る.切る)
延べ語数:
54
0027
,86,3: エゴイスト に
^
なり きっ て 、 しかも それ を 当然 の 事 と 確信 し 、 いちど も 自分 を 疑っ た 事 が 無い ん じゃ ない か ?
0027
,717,83: 自分 が この 家 へ 来 て から は 、 道化 を 演ずる 張合い さえ 無く 、 ただ もう ヒラメ と 小僧 の 蔑視 の 中 に 身 を 横たえ 、 ヒラメ の ほう で も また 、 自分 と 打ち解け た 長 噺 を する の を 避け て いる 様子 でし た し 、 自分 も その ヒラメ を 追いかけ て 何 か を 訴える 気 など は 起ら ず 、 ほとんど 自分 は 、 間抜け づら の 居候 に
^
なり 切っ て い た の です 。
0054
,954,7: いわば 、 まだ 本当 の 人間 に
^
なり 切っ て い ない の だ 。
0055
,854,22: だから 、 信吉 の 願い と は 、 つねに 世間 的 な 出世 に は なく 、 異色 ある 人物 に
^
なり 切る こと で あっ た 。
0141
,5645,15: 伸子 は 、 ほん と の 意味 で は 女 に も 妻 に も
^
なり きら ない まま 、 素子 と 暮す よう に なっ た の だっ た 。
0141
,8318,14: わたし は まだ 濃い スープ は だめ な ん だ から 、 かす に
^
なり きっ ちゃ い ない わ よ 」
0160
,179,3: 大人 に
^
なり きっ た 人 は 、 少年 から 青年 期 の 無 思慮 な 思い出 にたいして さえ も 微笑む の だ けれども 、 いま まさに 十 七 歳 で あり 、 少年 と 青年 と の あい なかば し た 成長 の 過程 に ある もの が 、 直情径行 に 願う こと は 何 で あろ う 。
0161
,10,21: 更に 、 その 感動 に 加え て 、 それら の 俳優 たち が 、 かつら を かぶり A という 人物 に
^
なり きろ う と し 、 衣裳 と 科白 と で B という 人物 に なり きろ う と し て いる の に かかわら ず 、 その 役 によって 却って 何 と まざまざ と 自分 という 一 個 の 存在 内容 を むき出し て いる か という こと で あっ た 。
0161
,10,36: 更に 、 その 感動 に 加え て 、 それら の 俳優 たち が 、 かつら を かぶり A という 人物 に なり きろ う と し 、 衣裳 と 科白 と で B という 人物 に
^
なり きろ う と し て いる の に かかわら ず 、 その 役 によって 却って 何 と まざまざ と 自分 という 一 個 の 存在 内容 を むき出し て いる か という こと で あっ た 。
0171
,281,7: 今日 の 、 あくどい 、 ジャーナリスティック に
^
なり きっ た 、 ごみ っぽい 作品 の 間 に 、 阿川 弘之 という 人 の 小説 は 、 表現 に しろ 、 なん で も ない よう だ が 、 よく 感じ しめ 、 見つめ た 上 で の あっさり し た 、 くっきり し た 形象 性 を もっ て い て 、 ふっくり 、 しかも 正面 から 感性 的 に 現実 に 迫る 作風 に 好感 を もち まし た 。
0248
,11,16: けれども もし 何 か の 自然 の 間違い で 、 胎生 細胞 が いくつ か 新しく
^
なり きら ない で 、 人間 の からだ の 中 に のこっ た まま 生れ た とき 、 成長 し て のち ある 生物 的 な 条件 の もと で 、 その 細胞 が 異常 な 細胞 増殖 を はじめる 。
0250
,190,8: 又 、 いくら 洗っ て も 清潔 に
^
なり きら ない おむつ の 長い 列 で ある 。
0287
,70,45: 日本 の 重大 な 運命 に かかわる とき 、 上流 婦人 が 、 反動 的 で ある こと さえ 人民 の 発展 の 阻害 で ある のに 、 なお その 上 、 彼ら が 自分 ら の 無 智 を 知ら ず 、 厚顔 に
^
なり きっ た 社交 性 に つり 出さ れ て 、 男 で さえ 、 まとも な 暮し を する 者 は 、 行か ない ところ で ある 待合 で 、 待合 政治 の 真似 ごと を くりかえす と は 、 云う に 言葉 が ない 。
0489
,1,44: 彼等 は いずれ も それぞれ の 時代 、 それぞれ の 形 で 、 人間 は 不 合理 と 紛乱 と 絶望 の 頁 を 経験 し た が 、 それでも 猶 、 窮極 に 人間 は 絶望 し きら ず 、 非合理 に
^
なり きら ず 、 人生 は 謙遜 に 愛す べき もの で ある こと を 語っ て いる 作家 たち だ 。
0490
,184,10: ○ つねに 逆 に 還り 、 徹底的 な 対照 に
^
なり 切っ て いる 作家 ドストイェフスキー は 信仰 の 必要 を とき 他 の 誰 より も 激越 に それ を 主張 し て いる が —— しかし 彼 自身 は 信心 を もっ て い ない の だ 。
0508
,192,117: 十 位 の 時 から の 交わり は お 互 の 位置 の 違い だ とか 年 の 違い だ とか 云う 事 を 離れ させ て 仕舞っ て 居る ので 、 十 九 の お 久美 さん は 二つ 下 の 蕙子 に 愛せ られ 大切 に いつくしま れ て 、 困る 事 と 云え ば 打ちあけ て 相談 する の が 習慣 に なっ て 居 て 、 二 人 は 打ちあけ て 話し て 居る の だ とか 上手く 相談 に 乗っ て 呉れよ う か くれ まい か など と 云う 事 に関して は 何 も 考え も 感じ も し ない 程 「 一緒 の 者 」 と 云う 気 に
^
なり きっ て 居 た 。
0566
,230,5: まだ 親 猫 に は
^
なり きっ て い ない が 、 だいぶ 大きく なっ て い た 。
0617
,1855,9: 今 は 昔 で 、 既に 過去 と
^
なり きっ て 、 どこ に も 支障 が あろ う はず も なかろ う から と 、 鶴見 も 打明け 話 を する 気 に なっ て いる 。
0618
,161,12: その 雑念 を 抑える ため に 、 タクミ の 心 に
^
なり きろ う と オレ は 思っ た 。
0643
,91,5: 一介 の 勝負 師 に
^
なり きら ね ば なら ぬ 。
0643
,92,9: 骨 の 髄 から 勝負 ひとつ の 鬼 と
^
なり きら ね ば なら ぬ 。
0682
,154,19: そして 自ら 長井 の 姓 を とり 、 長井 新九郎 と 改名 し て 、 家老 の 家柄 に
^
なり きっ て しまっ た 。
0737
,56,7: 私 は アナウンサー も ハッキリ 芸人 に
^
なり きる べき だ と 考え て いる が 、 その 芸 は 、 役者 に 於け る 芸 と は 違っ て 、 その 基本 を なす もの は アナウンス で あり 、 アナウンス を 行う 芸人 な の で ある 。
0746
,60,7: しかし 、 ストリップ は 因果 物 に
^
なり きっ て も い ない 。
0750
,57,11: したがって 、 易者 が 催眠 術 者 の 状態 に
^
なり きり 、 相手 が 被 術 者 の 状態 に なり きっ て いる と 、 時に 妙 な 的中 率 を 示す よう な こと が 起り うる かも 知れ ない 。
0750
,57,22: したがって 、 易者 が 催眠 術 者 の 状態 に なり きり 、 相手 が 被 術 者 の 状態 に
^
なり きっ て いる と 、 時に 妙 な 的中 率 を 示す よう な こと が 起り うる かも 知れ ない 。
0759
,5909,6: もう 、 ここ の 人 に
^
なり きっ て 、 いる よう で あっ た 。
0759
,5917,61: 二 ヶ月 前 まで は 電車 に もま れ 、 靴下 の いたむ の を 気 に し ながら 訪問 記事 を とっ て 歩い て い た せつ子 で ある が 、 自家用 の 高級 車 も 板 に つき 、 衆目 の 指す ところ 、 日本 に 於 て 最も 傑出 し た 女性 の 一 人 に
^
なり きっ て いる 。
0759
,5936,14: 記代子 も 、 たった 十 日間 で 、 エンゼル 家 の 主婦 に
^
なり きっ て いる よう だ 。
0759
,6731,21: エンゼル の 女 を 嫌う 実感 に 一時 は 長平 も ハッ と し た が 、 相手 が 悪党 に
^
なり きっ て しまう と 、 その 実感 へ の 感興 も うすれ た 。
0792
,303,47: どうも 気の毒 で 仕方 が ない が 、 私 と し ちゃ ア 、 性慾 てえ の は シン から 惚れ て い ない 女 に 限っ て 用いる こと で 、 シン から 愛し て いる もの に は 用いる こと が でき ない 気持 に
^
なり きっ て いる ん だ から 仕方 が ない 。
0803
,39,24: 一 時間 後 に は 自分 が どう なる か 分り や し ない という こと が 唯一 の 人生 の 信条 と
^
なり きっ て い た 筈 の あの 最中 に 、 自分 の 罪 を 隠す ため に 人 を 殺す という よう な 平常 の 心 が チャン と 時計 の よう に 動い て いる の は 異常 な こと さ ね 、 あの 場合 に 於 て は まさに 驚く べき 良心 だ ね 。
0823
,31,9: 舞台 の 上 に 新しく 生れ た 一人物 に
^
なり きっ て 、 己 れ の 現身 を 捨て きら ね ば なら ぬ 。
0823
,38,13: ところが 、 女形 や 人形 使い は 、 はじめ から 女 に
^
なり きら ね ば なら ない の だ し 、 ナマ の 現身 が ない の で ある から 、 そもそも 芸 が 女 に 「 なる 」 女 に 扮する こと から 出発 する 。
0825
,83,29: 全国 各地 に 土着 し た 多く の コマ 人 は 決して 自ら コマ 人 など と は 称 せ ず 、 中央 政府 の もと に 日本人 に
^
なり きっ て しまっ た 時 だ 。
0836
,246,9: 先生 の 一 人 ぎめ の 晩 香 に
^
なり きっ て 見せ 、 先生 が 思いこん で いる よう に 、 先生 によって 救わ れ 安定 を 得 た 賤 の 女 として 、 しかも 古 の 殿様 と の 同席 に も 堪え うる よう な 利 巧者 に なり きっ て 見せ 、 満足 の 様子 も し て 見せ なけれ ば なら ぬ 。
0836
,246,51: 先生 の 一 人 ぎめ の 晩 香 に なり きっ て 見せ 、 先生 が 思いこん で いる よう に 、 先生 によって 救わ れ 安定 を 得 た 賤 の 女 として 、 しかも 古 の 殿様 と の 同席 に も 堪え うる よう な 利 巧者 に
^
なり きっ て 見せ 、 満足 の 様子 も し て 見せ なけれ ば なら ぬ 。
0861
,28,5: いち早く ただ の 日本人 に
^
なり きっ て しまっ た 。
0918
,100,12: それ は ただ 、 その 切る という 機能 が 、 純粋 に
^
なり きっ た 時 、 その 秩序 は 、 自然 の 美し さ を しのぐ ほど の もの に まで 立ち いたっ て いる 。
0918
,692,12: フランス の 一 批評 家 を し て 「 物 に
^
なり きり たい 」 と いわ しめる 言葉 の 背後 に も 、 率直 と 、 正直 が 、 人間 を 離れ て いく ノスタルジヤ を 表現 し た か と 思わ れる 。
0946
,72,41: 金 十郎 の 瞼 の 裏 に 、 その とき の おも かげ が はっきり と 残っ て いる のに 、 水色 の 手柄 を かけ た 丸髷 を 結い 、 繻子 の 帯 を しめ 長屋 の 青 女房 に
^
なり きっ て いる の が ふしぎ で なら ない 。
0956
,1928,27: 男 6 ( 大層 感心 し た 様子 で ) さよう 、 … … いや 、 あの 気配 で は 、 本当に もう 心から 神 に
^
なり 切っ て おり ます な 。
0985
,814,2: 卑屈 に
^
なり 切っ て 、 言う べき 事 も 言え ない 。
0997
,10,11: まちがっ て いる として も 、 その 男 ほど に 「
^
なり 切っ て 」 いれ ば 、 そこ に は 最早 なん の 問題 も 無い の で は ない か という 言う 点 だ 。
1012
,308,31: その間 に 私 の 父 も 母 も 相次い で 世 を 去っ て 、 今 で は 棚田 判事 と の 間 も また 昔日 の ご とく に 疎く
^
なり 切っ て い た こと でし た が 、 さて その 頃 に 私 は 一 年 ばかり の 予定 で 、 亜米利加 へ 行く こと に なっ た の です 。
1013
,691,24: 姉妹 は もちろん の こと 、 父親 とても 十 四 くらい で 離れ て いる の です から 、 まったく の ユーゴ 人 に
^
なり 切っ て いる の です 。
1055
,58,63: この ルㇷ ゚ は 実は すなわち 「 とける もの 」 という 意味 で 、 これ によって 彼等 は 氷 を ノーマル な スタンダード な 状態 と 考え て い た こと が 明らか に なる し 、 氷 を ノーマル な 状態 と 考える こと は 、 彼等 が 永く 酷寒 の 地 に 住み なれ て 、 北方 人 の 心 に
^
なり きっ て い た こと を 示す もの で あり ます 。
1071
,130,30: つまり 蕭照 も いつのまにか 、 平気 で 旅人 を 掠め 、 里 に 降り て は 風 の 如く 、 人家 を 荒し て 去る 盗賊 の 一 箇 に
^
なり きっ て しまっ た の で ある 。
1072
,2088,24: どう に も なら ない 屈服 の 下 に 、 今 で は まったく 、 お 袖 は 、 化物 刑部 の もの に
^
なり きっ て しまっ て い た 。
1072
,8446,35: お 燕 の 一 面 に 、 たあい の ない 純真 さ の ある ため に 、 父 の 越前 守 も 、 ここ で は まるで 、 寺 小屋 の よい 先生 に
^
なり きっ て いる 。
1138
,168,11: 江戸 は すっかり 青葉 と 鰹 と ほととぎす の 季節 に
^
なり 切っ た 頃 、 京 姫 の 上 に も 、 いよいよ 淡路 守 の 娘 分 として 、 因 州 鳥取 三 十 二 万 石 の 城主 、 松平 相模 守 に 嫁ぐ 日 は 廻っ て 来 た の です 。
1144
,163,99: 忠弘 に は 絹 姫 という 従兄 妹 同士 の 許婚 が あり 、 朝夕 顔 を 合わせ て おり ます が 、 絹 姫 の 絵 に 描い た よう な 端麗 な 美し さ も 、 取 済し た お 行儀 の よ さ も 、 学問 諸 芸 の 並々 なら ぬた し なみ も 、 最早 興味 を ひく 対象 で は なく 、 忠弘 は その 日 から 、 芳江 の 情熱 と 野性 と 、 そして 不思議 な 聡明 さ に 魅了 さ れ て 、 白日 の 夢 を 追う 痴漢 に
^
なり 切っ て しまっ た の です 。
1148
,118,61: 四 十 五 歳 の 定評 の ある 男 と 、 二 十 四 歳 の うぶ な 娘 が 、 人 の 見る 眼 も 、 世上 の 噂 も 構わ ず に 、 両方 から 近づい て 行っ て 、 三月 経た ない うち に 、 何処 から 見 て も 、 二 人 は 立派 な 恋人 に
^
なり 切っ て おり まし た 。
1171
,2390,28: 爺さん の 言う よう に 、 恰好 は 本 もの で ない が 、 気持 の 上 で は 五 郎 は 完全 に チン ドン 屋 に
^
なり 切っ て い た 。
駆け出す
(駆ける.出す)
延べ語数:
52
0035
,9,171: 朝 、 駅 で 売っ て いる 数種類 の 予想 表 を 照らし 合わせ どの 予想 表 に も 太字 で 挙げ て いる 本命 ( 力量 、 人気 共 に 第 一 位 の 馬 ) だけ を 、 三 着 まで 配当 の ある 確実 な 複式 で 買う という 小心 な 堅実 主義 の 男 が 、 走る の は 畜生 だ し 、 乗る の は 他人 だ し 、 本命 と いっ て も 自分 の まま に なる もの か 、 もう 競馬 は やめ た と 予想 表 は 尻 に 敷い て 芝生 に ちょんぼ り と 坐り 、 残り の 競走 は 見送る 肚 を 決め た のに 、 競走 場 へ 現れ た 馬 の 中 に 脱糞 を し た 馬 が いる の を 見つける と 、 あの 糞 の 柔 さ は ただ ごと で ない 、 昂奮 剤 の せい だ 、 あの 馬 は 今日 は やる らしい と 、 慌て て 馬券 の 売場 へ
^
駈け 出し て 行く 。
0044
,32,16: そういった 途端 、 うし ろ から ボソボソ 尾行 て 来 た 健 坊 が いきなり
^
駈け だし て 、 安子 の 傍 を 見向き も せ ず に 通り抜け 、 物凄い 勢い で 去っ て 行っ た 。
0053
,166,2: そして
^
駈け 出し た 。
0054
,484,27: そう 呟き ながら 、 渡辺 橋 を 北 へ 渡っ て 行っ た が 、 橋 の 中 ほど まで 来る と 、 急 に ぱっと
^
駈け 出し た 。
0054
,1356,2: そして ぱっと
^
駈け 出し た 。
0054
,1358,23: おれ の 直感 が あたっ た —— と 咄嗟 に 呟き ながら 、 小沢 は あわて て その あと を 追う て
^
駈け 出し た 。
0054
,1921,8: 三郎 は もの も 言わ ず に
^
駈け 出そ う と し た 。
0054
,2239,13: そう 言っ た か と 思う と 、 豹 吉 は ぱっと
^
駈け だし て 行っ た 。
0054
,2562,17: 小沢 は そう 叫ぶ と 、 一同 が 引 揚げる の も 待た ず 、 ぷっと
^
駈け 出し て 行っ た 。
0084
,1943,8: マートン が 、 油 を はねとばし ながら
^
駈け 出し た 。
0141
,2051,30: 二 人 は 、 出来る だけ 早足 に 数 間 歩く と 、 どっち から とも なく 段々 小走り に なっ て 、 最後 の 数 間 は 、 ほんとに
^
駈け だし て 、 ボリシャーヤ・モスコウスカヤ の 前 の 通り まで 抜け た 。
0141
,5486,3: 「 どこ へ
^
駈け 出す ん です ?
0144
,379,12: 小僧 ゴーリキイ は 「 そんな 時 に は 、 店 から
^
駈け 出し て 行っ て 、 婦人 客 に 追い縋り 、 彼等 について の 陰口 を ぶちまけ て やり たい 心持 に 駆り立て られる 」 の で あっ た 。
0157
,73,33: 私 たち は その 窓 枠 を 飛び越え て 、 自分 たち の 生活 の 声 を あげ ながら 、 世界 の 友だち に 向っ て 、 子供 の よう に 熱心 に
^
駈け だし たい と 思っ て いる 。
0371
,123,22: 私 たち 子供 は 一 列 に なっ て 息 を ころし て 馬 の わき を すりぬけ 、 すりぬける や 否や
^
駈け 出し 、 やがて とまっ て あと を ふりかえっ て み た 。
0573
,333,4: 子供 が すぐ
^
駈け だし て いっ た 。
0646
,169,29: 顔 を そむけ た ま ゝ 、 これ を きい て い て 、 肩 に 怒り を あらわし て プイ と 振り きる よう に 郵便箱 へ
^
駈け だし て 行く の で ある 。
0686
,547,19: と 、 巨勢 博士 は 文 作 を 置き のこし 、 帽子 を つかん で 、 アイビキ に
^
駈け だし て しまっ た 。
0687
,333,11: その 隙 を 見 て 余 は 突如 一 騎
^
駈け だし た 。
0687
,349,17: 四 太刀 目 こそ は と 振り上げ た とき 、 余 の 馬 が 躍り 立っ て
^
駈け だし た 。
0706
,233,20: と 叫ぶ と 、 お 魚 女史 の 手 を 払っ て 、 私 は 血相 変え て 、
^
駈け だし て い た 。
0759
,312,9: すぐ 立ちあがっ て 、 部屋 の 外 へ
^
駈け だそ う と し た 。
0759
,3291,5: こんど 喋っ たら 、
^
駈け だし ちゃう 」
0759
,4890,10: 茶店 で 休ん で い た 人 が 、 とつぜん
^
駈け だし て 飛びこむ こと も ある そう よ 。
0795
,30,22: 天才 的 な 若者 で は ある が 、 公式 戦 へ で られる よう に なっ て 三 年 足らず 、
^
駈け だし で ある 。
0835
,297,5: さて 起き 上っ て シャニムニ
^
駈け だす 段 に なれ ば 、 「 誰 が 先 に 起き 上っ て 駈け だす こと が できる か と 云え ば 、 一番 あと から ころん だ 子 に きまっ てる な 。
0835
,297,20: さて 起き 上っ て シャニムニ 駈け だす 段 に なれ ば 、 「 誰 が 先 に 起き 上っ て
^
駈け だす こと が できる か と 云え ば 、 一番 あと から ころん だ 子 に きまっ てる な 。
0850
,115,19: その よろこび の 為 ばかり で 勇気 は 忽ち 百 千 倍 、 郵便 局 まで 歩く ばかり か
^
駈け だす こと すら 出来 そう な 起死回生 の 有様 で ある 。
0855
,232,46: 特別 私 が 忘れ ない の は 荒 正人 の 「 石 に 噛 りつ い て も 」 という まるで 歯ぎしり する よう な 口 に 泡 を ため た 表現 と 、 二 十 円 の 箪笥 の いくつ か を 今にも 蒲田 へ
^
駈け だし て 買い た そう な 精力 的 な 様子 と で 、 荒 君 は ほんとに そういう もの が 後日 役に立つ 生活 を 自信 を もっ て 信じ て いる 。
0857
,117,20: そして 近代 文学 という 奴 は 仮面 を 脱げ 、 素面 を 見せよ 、 そんな こと ばかり 喚い て
^
駈け だし て 、 女々しい 毒 念 が 方図 も なく ひろがっ て 、 罰 が 当っ て しまっ た ん だ 、 と 仰 有る 。
0857
,303,26: 有る もの を 書く の じゃ なく て 、 無い もの 、 今 ある 限界 を 踏み こし 、 小説 は いつも 背のび を し 、
^
駈け だし 、 そして 跳び あがる 。
0972
,20,56: まだ 腰 が 充分 に 立た なかっ た 私 は わきまえ も なく 帰り たく なっ て みんな の 止める の も きか ず に 一番 列車 で 立つ こと に なっ て 、 朝 早く 身体 を 抱え て 人力車 へ のせ て 貰っ て いる と 、 弟子 の 妹 の くに ちゃん が
^
駈け 出し て き て 、 先生 お 大事 に と 言い ながら 手 を 握っ た 。
0993
,4132,26: この間 も 、 遠く の 方 で あれ が し はじめ たら 、 俺 と 二 人 で 蝶々 つかまえ て た の が 、 いきなり
^
駈け 出し て 逃げ た っけ 。
0993
,4239,4: 金太 よう 、 そう
^
駈け 出す で ねえ 。
0993
,4712,1: あわただしく
^
駈け 出し た 二 三 の 靴音 。
0993
,4759,18: すぐ 、 あの それ 、 それ が 敦子 さま の 店 だ から ——( 二 人 が
^
駈け 出し て 、 その 店 の 前 )
0993
,4933,6: ( 言う なり 、 トットットット と
^
駈け 出し て 去る )
0993
,4956,11: ( 叫ん で 、 とび 上り 、 そちら へ 向っ て
^
駈け 出す 。
0993
,5062,2: 少年 が
^
駈け 出そ う と し た 途端 に 、 だしぬけ に 遠く の 方 から ひびい て くる 空襲 警報 の サイレン 。
1067
,15,8: そして 僕 なんか も 、 まだ 無名 の
^
駈け 出し でし た し 、 年 も 三 十 三 、 四 歳 でし た か な 。
1072
,6468,12: と 、 いう や い な 、 不 伝 は 、
^
駈け 出し て 、 ばっ と 、 往来 へ 逃げ出し た 。
1072
,6476,6: 果たして 、 不 伝 が
^
駈け 出し た 先 に 、 二 人 の 武士 が 、 横 から 躍り 出し て い た 。
1072
,6777,11: 「 そう か 」 不 伝 は 、 すぐ そこ から
^
駈け 出し た 。
1073
,515,49: いつも の 山 の 穴 へ 」 と 、 不 死人 は 、 われ がち に 逃げまどう 仲間 へ 叱咤 し ながら 、 一方 の 腕 に 、 小次郎 の からだ を 引 ッ つるし 、 山門 を 横 に 、 山 寄り の 地勢 へ 向っ て 、
^
駈け 出し て ゆく と 、 彼 すら 予測 し 得 なかっ た 物 蔭 から 、 一 陣 の 人影 が 、 列 を すすめ 、 ばらばら と 、 虚空 に は 羽 う なり を 、 地 に は 空 走り の 音 を 立て て 、 無数 の 矢 を 、 射 集め て き た 。
1073
,2023,39: ゆく て の 道 に 、 一 かたまり の 人 群れ が 見え 、 彼 を 指さし て 、 がやがや いっ て い た と 思う と 、 中 から 三 、 四 人 の 若者 が 、
^
駈け 出し て 来 た 。
1073
,2379,15: 奴 僕 も 、 郎党 も 、 得物 を もっ て 、 彼 の
^
駈け 出し た あと に つづい た 。
1073
,4377,17: と 、 こぞり 立っ て 、 煙 を 目あて に 、 野 の 十方 から 、
^
駈け 出し た こと は 、 たしかに 、 ここ の 広い 土壌 に も めったに ない 大 異変 で あっ た 。
1073
,4378,4: しかも 、 その
^
駈け 出す 者 の ほとんど が 、 優勢 な 常陸 源 氏 の せがれ 達 の 陣地 へ 行か ず 、 豊田 の 殿 の 為 に —— と 、 将門 方 へ つい た という 事 も 、 彼 にとって 、 幸 か 、 不幸 か 、 わから なかっ た 。
1073
,4506,9: と 、 将門 は 、 新治 まで 、
^
駈け 出し て 、 陣 を し た 。
1073
,5079,6: と 、 まっ黒 に 、
^
駈け 出し た 。
1073
,6514,20: あわて た 人影 は 、 その 将門 を 、 後ろ から 突きとばし て 、 武器 を 小脇 に 、
^
駈け 出し て ゆく 。
1073
,6529,31: あたり へ 向っ て 、 彼 は 、 そう 三 名 を 、 さっき から 呼び 廻っ て い た が 、 いずれ も 、 部下 を 案じ て 、
^
駈け 出し て 行っ た もの か 、 いい 合せ た よう に 、 みな 見え ない 。
覗き込む
(覗く.込む)
延べ語数:
52
0034
,9,18: それ か あら ぬ か 、 父 は 生れ た ばかり の 私 の 顔 を そわそわ と
^
覗き こん で 、 色 の 白い ところ 、 鼻筋 の 通っ た ところ 、 受け口 の 気味 など 、 母親 似 の ところ ばかり 探し て 、 何となく 苦りきっ て い た と いい ます 。
0034
,90,21: それ と もう ひとつ 想い だす の は 、 浜子 が 法善寺 の 小路 の 前 を 通る 時 、 ちょっと
^
覗き こん で 、 お 父 つ あん の 出 た はるの は あの 寄席 や と 花月 の 方 を 指し ながら 、 私 たち に 言っ て 、 きゅう に ペロリ と 舌 を 出し た あの 仕草 です 。
0036
,213,17: 武田 さん は それら の 客 に いちいち 相手 に なっ たり 、 将棋 盤 を
^
覗き 込ん だり 、 冗談 を 言っ たり 、 自分 から ガヤガヤ と 賑 か な 雰囲気 を 作っ て はしゃぎ ながら 、 新聞 小説 を 書い て い た が 、 原稿 用紙 の 上 へ 戻る とき の 眼 は 、 ぞっと する くらい 鋭かっ た 。
0053
,126,42: 振り向く と 、 赤い ブラウス を 着 た 二 十 二 三 の 女 が 、 サージ の 黒 ズボン に 両手 を 突っ込ん だ まま 、 すくっ と 立っ て 、 ぶし つけ に 鶴雄 の 手 の 中 を
^
覗き 込ん で い た 。
0053
,2893,5: 鈴子 の 顔 を
^
覗き 込む と 、
0054
,2107,33: もう 夜 の 十 時 に 近かっ た から 、 朝 と 同じ よう に 、 人通り の すくない 橋 の たもと に 佇ん で 、 豹 吉 は じっと 川 を
^
覗き こん で い た 。
0054
,2118,3: 川 を
^
覗き こん で い た 顔 を きっと 上げ て 、 豹 吉 は 豹 の よう な 眼 を 輝か せ て 、 いきなり 振り むく と 、 ペッ と 唾 を 吐い た 。
0055
,1427,8: 男 は いきなり 信吉 の 顔 を
^
覗き こん で 、 荒ん だ 調子 の 声 を 出し た 。
0055
,1974,7: 信吉 は 伊都子 の 顔 を
^
覗き こん で 、 なだめる 姿勢 に なっ た 。
0055
,2572,13: とりとめ の ない こと を 言い ながら 、 冴子 の 顔 を
^
覗き こん で 、 優しく 抱い て い た 。
0087
,2475,6: 彼 は 部屋 の 中 を
^
覗き こん だ が 、 室内 は 乱雑 に 椅子 が 放り出さ れ て ある だけ で 、 その 上 に 尻 を 乗せ て い た 連中 の 姿 は 一 人 も なかっ た 。
0091
,403,21: その とき 先生 が 入口 の 扉 の 方 へ 眼 を やっ た とき 、 暗い 廊下 から こっち を
^
覗き こん で いる 背 の 低い 洋装 の 少女 が あっ た 。
0095
,1594,42: そこで 底 へ 下り て 最初 の 測定 が 始まっ た 、 器械 や 装置 が 並べ られる 、 特別 の 照明 が 行わ れる 、 ワーナー 博士 が プリズム 式 の 屈折 鏡 で 計器 の 針 の 動き を
^
覗き 込む 。
0095
,1595,12: ホー テンス 記者 と 水戸 記者 は 、 その 計器 を
^
覗き 込も う と し た が 窮屈 な 潜水 服 を つけ て いる ので 、 それ は 見え なかっ た 。
0103
,75,15: 驚い て わたし は 引き返し 、 その 男 の 側 へ 参り 、 顔 を
^
覗き こみ まし た ところ 、 例 の 男 だっ た の で ござい ます 。
0540
,446,10: 秋子 は 嘆声 を 発し て 、 火口 を
^
覗き こん で いる 。
0544
,404,6: 底 知れ ぬ 深淵 を
^
覗き 込む 気持ち だ 。
0569
,434,15: ふと 、 時彦 は 議 一 の 側 に 立ち止っ て 、 その 顔 を
^
覗き 込む 。
0569
,460,6: 崖 から 淵 の 方 を
^
覗き 込む と 、 恐ろしい 力 で 吸い込ま れる よう だっ た 。
0574
,64,6: 傍 から 彼女 も 地図 を
^
覗き こん で い まし た 。
0577
,365,6: 柴田 巳之助 は そこ を
^
覗き こん で 、 昏迷 し た 心地 に なり まし た 。
0578
,465,6: けれど 、 姿見 の なか を
^
覗き こん で みる と 、 もう そこ に は 彼女 は い ず 、 まさしく 自分 の 姿 だけ でし た … … 。
0585
,360,4: 新た な 深淵 を
^
覗き こむ よう な 怖 れ と 寂寥 が 襲っ て き まし た 。
0586
,35,31: それ も 、 顔 立 を 眺める とか 顔色 を 読む とかいう の で は なく 、 眼 の 中 を じっと 見入っ て 、 眼 の 孔 から 心中 を
^
覗き こむ という 工合 だっ た 。
0586
,199,11: そんな こと が しばしば 起っ て 、 遂に は 、 じっと
^
覗き こん で くる その 顔 が 、 蚊帳 の ところ まで やって来 た 。
0588
,148,13: それ なら ば 更に 、 庭 の 隅 の あの 古池 で も
^
覗き こむ と 宜しかっ た でしょ う 。
0592
,14,1: もし
^
覗き こめ ば 、 視線 と共に 体 まで 底 へ 引きずりこま さ れ そう だ 。
0592
,303,20: そして 何故か 、 眉根 に 深い 縦 皺 を 寄せ て 、 一 度 は 必ず 火鉢 の 中 を
^
覗き 込む 。
0592
,306,12: —— 或 る 時 、 彼女 は やはり 火鉢 の 中 を
^
覗き こん だ が 、 ふい に 、 くすり と 笑っ た 。
0602
,392,8: または 、 欄干 に よりかかり 、 水の上 を
^
覗き こん で 、 ぽとりと 落し た か 。
0943
,203,7: 女 という もの は 誰 も みな
^
覗き こん で も 底 の 見え ない 、 深い 淵 の よう な もの を 一つ ずつ 胸 の うち に 持っ て いる よう に 思え て なら ない 。
0985
,426,20: この 子 が 、 あなた ( と 背中 の 幼児 を 邪慳 に ゆり 動かし て 寝顔 を 肩ごし に
^
覗き 込む 。
0985
,588,8: 双葉 … … ( 床 穴 を
^
覗き 込も う と し た 姿勢 を チャン と 坐り 、 床 に 手 を つい て 頭 を 下げ ) … … 御苦労 さま でし た 。
0985
,601,5: 双葉 ( 床下 を
^
覗き こん で ) お父さん !
0987
,214,8: ( ニヤニヤ し て 本 の 見返し を
^
覗き こみ ながら ) われ ら の ため に 十字架 に かかり たまい し イエス のみ もと にて 、 逢わ ん 、 か 。
0988
,2287,48: 僕 が いつ まで も 返事 を せ ず 、 動き も し ない で 突 つ 立つ て いる ので ルリ さん 變 に 思 つたの か 、 腕 を 組ん だ まま 、 身 體 を クルリ と ひね つ て 僕 の 顏 を
^
覗き こむ よう に し まし た 。
0988
,5836,18: 古賀 さん は 、 深い 鋭 どい 眼 で ジッ と 僕 の 眼 の 奧 を
^
覗き こむ よう に し た 。
0989
,1019,6: 省三 も 寄っ て 来 て
^
覗き こむ 。
0989
,1054,17: ( 唸り 乍 ら 、 手札 と 須永 の 眼 の 中 を 火 の よう に
^
覗き こむ ) … … ビケ だ わ ね 、 あん た 須永 さん ?
0989
,3200,25: … … … … ( 微笑 を 浮べ た 顔 で 、 客席 の 方 を 、 いつ まで も い つ まで も
^
覗き こん で いる )
0989
,3207,24: … … ( そちら へ 行き かけ 、 再び ユックリ と 上半身 を めぐらし て 、 いぶかし そう に 客席 の 方 を
^
覗き こん で いる )
0993
,1784,2: ( と
^
覗き こん で 来る )
0993
,5171,103: 弱っ て い た が 、 上野 の 山 まで 連れ て 行く 間 、 別に 何 と も なかっ た が 、 林 の 中 で 寝せ て 、 そい から 、 焼夷弾 だ と か なんか が 落ちる の 何 の と 言っ て —— 春 さん 恐がっ て 俺 の 手 に かじりつく から な 、 俺 あ 、 いよいよ 燃え て き たら 、 また 引っ 抱え て 逃げ べ えと 思っ て 、 飛行機 の 方 ばっか 見 て い たら 、 その 中 に 俺 の 手 を 握っ てる 手 が ヒョッ と ゆるん だ ので
^
覗き こん で み たら 、 もう 、 へえ 、 いけ なかっ た 。
1012
,132,24: 父 は その 石 の 上 に 乗っ て 水 の 中 へ 顔 を 浸け ん ばかり に 、 池 の 中 を
^
覗き 込ん で いる の です 。
1013
,602,60: と 感慨 深 げ に 姉 娘 の ジーナ が —— 昨夜 の 雑談 で 、 すっかり 馴染 に なっ て 、 もう その 頃 は 私 も 姉 娘 を ジーナ 、 妹 娘 を スパセニア と 呼ん で い まし た が 、 その 姉 娘 の ジーナ が しゃがん で 、 感慨深 げ に 中 を
^
覗き 込ん で いる の です 。
1038
,231,15: 下駄 履い て 来 た 小野 医師 は 、 直ぐ 妻 の 顔 を
^
覗き 込む よう に し て 、 坐っ た 。
1038
,294,9: 小野 医師 は やはり 妻 の 顔 を
^
覗き 込む よう に し て 、 その 枕許 に 坐っ た きり だっ た 。
1073
,663,4: 小次郎 も 、
^
覗き こん で い た 。
1073
,2053,19: 古い 巨大 な 門 の 外 に は 、 郷 の 老幼 が 、 むらがっ て 、 内 を
^
覗き 込ん で いる 。
1078
,51,3: 」 と 、
^
覗き 込む 。
1101
,355,21: この 歩き にくい シンダー の 丘 を 登りつめ て 、 真赤 に 口 を あけ た 噴火 孔 の 中 を
^
覗き こむ に は 、 少し 勇気 が いる 。
1118
,219,13: 』 と 云っ て 、 肩 へ 手 を かけ 、 顔 を
^
覗き 込ん で 、 思わず あっ と 後 退り まし た 。
受け入れる
(受ける.入れる)
延べ語数:
51
0113
,174,17: 千世子 と は 正反対 に ただ 音 無し い 京子 の 性質 と 何 でも を
^
うけ 入れ やすい 加 型 性 の たっぷり ある 頃 から の 仲 善し だっ た と 云う 事 が 千 世子 と 京子 の 間 の どうしても 切れ ない 「 つなぎ 」 に なっ て 居 た ばっかり で あっ たろ う 。
0116
,113,11: これ 迄 は 、 黙っ て 、 そっと 、 心 に
^
うけ 入れ ず 、 其 を 外 へ 流し 出し て しまう しか しかた が なかっ た でしょ う 。
0141
,3548,5: 伸子 が 、 それ を
^
うけ 入れよ う と する 気 さえ 失わ せる 多 計 代 の 能弁 は 、 手紙 と なっ て そこ の 机 の 上 に さらさ れ て いる 。
0141
,4572,12: 伸子 は 眼 から 自分 の 中 へ 様々 の もの を
^
うけ 入れ 、 自分 という もの を それ によって 発掘 し て も い た 。
0141
,6047,26: 一 人 で 帰る こと が いや 、 いや で ない より も 、 伸子 にとって は 今 ソヴェト から 帰る という こと が 、
^
うけ 入れ られ ない の だっ た 。
0141
,12664,24: 泰造 さえ 、 あるいは 、 こういう 形 で 保 を つれ まわる こと を 、 多 計 代 の 満足 の ため に だけ
^
うけ 入れ て いる の かも しれ なかっ た 。
0141
,14795,8: 女 として の 伸子 を 全体 として
^
うけ 入れ ながら 、 彼女 の 考え かた に は 、 どこ まで も 自分 の 考え を 対立 さ せ 、 かみ合わ せ て ゆく 手ごたえ の 面白 さ を 味 う よう に 、 利根 亮輔 は 云っ た 。
0141
,18003,38: 年 を 重ね た 素子 と の 生活 の うち に 、 そういう 場合 が なかっ た から で は なく 、 反対 に 、 伸子 は いま は 自分 の 卑屈 さ として 、 そういう 場合 を
^
うけ 入れ すぎ て い た と 思いかえし て いる の だっ た 。
0144
,1207,25: ゴーリキイ の 地下 室 仲間 は 一般 に 、 当時 急進 的 インテリゲンツィア の もっ て いる 革命 的 な 値うち を 素直 に
^
うけ 入れ られ ない 程 生活 に 圧し ひしが れ て い た 。
0164
,40,30: 日本 の 細い ながら 雄々しい 民主 的 文学 の 伝統 は 、 この 時期 に 後進 国 らしい 飛躍 を し て 、 先進 世界 の プロレタリア 文学 理論 を
^
うけ 入れ 、 影響 さ れ 、 それ に 導か れ て 動き出し た の で あっ た 。
0168
,88,50: そして 、 戦争 の 永い 年月 、 人間らしい 自主 的 な 判断 による 生き かた や 、 趣味 の 独立 を 奪わ れ て い た 一般 読者 は 、 無 判断 に 、 ほとんど 封建 的 な 「 有名 へ の 」 屈伏 癖 で それ を 読み 、
^
うけ 入れ た 。
0170
,301,47: プロレタリア 文学 という もの は 、 結局 新しい 社会 的 発展 を 求め て 、 半 封建 的 な ブルジョア 社会 の 矛盾 と 桎梏 と を 、 否定 する 方向 を もつ から 、 軍事 的 な 日本 の 専制 支配 権力 が 、 それ を
^
うけ 入れよ う 筈 は ない 。
0192
,76,47: すべて の ドイツ の 人 が ファシスト だ とか 、 そこ に 責任 が ある という の で なく 、 地主 、 軍需 生産 者 、 旧 軍人 の 権力 で ある ファシズム の 権力 を 、 動揺 的 な 小 市民 層 、 学生 など が
^
うけ 入れ た という こと が 今日 の ドイツ の 人々 を あれ ほど 悲惨 に し 、 食べる もの も ない 、 着る もの も ない という 状態 に 陥れ た 。
0206
,72,63: もし その 人 が 小説 を 書く なら ば 、 そこ に は 社交 的 な 恋愛 から 結婚 が 、 仕事 の 協力 者 として 発見 さ れ た 人 と 人 と の 間 の 愛 と 結合 に 発展 し て ゆく 「 この 心 の 誇り 」 と も ちがい 、 ただ ありふれ た 三角 関係 を そのまま に
^
うけ 入れ て かこう と し て いる の で も ない 、 新しい 女性 として の 人生 発見 の いきさつ が 、 その 矛盾 の はげしい 高低 と たたかい の 姿 で かかれ なけれ ば なら ない わけ に なる 。
0206
,212,15: フォード の 労働 者 が 、 不景気 に つれ て 案外 に 低 賃銀 を
^
うけ 入れ 、 労働 時間 の 短縮 を うけいれ なけれ ば 生き て こ られ なく なっ て いる 原因 は ここ に ある 。
0210
,55,29: したがって 、 民主 的 文学 の 成長 を たすける ため に 主導 力 たる 階級 の 文学 を おし 出し ( プロレタリア 文学 の 伝統 を 発展 的 に
^
うけ 入れる こと ) 、 同時に その 連関 を もっ て 具体 的 に 現代 文学 の 全 野 に ふくま れ て いる より 大きい 社会 性 へ の 可能 を 、 それぞれ の 道 の 上 に 安心 し て 花 咲かせる ため に 協力 する という よろこばしい 活力 を 発揮 し 得 なかっ た 。
0213
,71,29: ローレンス の 反抗 は 、 フランス の 自然 主義 の 初期 、 その 先駆 者 ゾラ など が 、 近代 科学 の 成果 、 その 発見 を 文学 に
^
うけ 入れる べき だ として 、 科学 書 から の 抜萃 を そのまま 小説 へ はめこん だ 、 その 試み の 精神 と 通じる ところ が ある 。
0219
,2,14: 記録 文学 、 ノン ・ フィクション の 作品 が 生れ はじめ 、 また
^
うけ 入れ られ た の に は 、 理由 が あっ た 。
0221
,116,8: イプセン 、 エレン・ケイ の 婦人 解放 思想 が
^
うけ 入れ られ た が 、 やがて 奥村 博史 と 結婚 し た らいてう の 生活 が 家庭 の 平和 を もとめ て 『 青鞜 』 の 仕事 から 分離 し た こと と 、 その後 を ひきつい だ 伊藤 野枝 が アナーキスト 大杉 栄 と むすば れ て 、 神近 市子 と の 間 に 大きい 生活 破綻 を おこし た こと など から 、 『 青鞜 』 は 歴史 の 波間 に 没し た 。
0221
,220,31: 横光 利一 、 川端 康成 など によって 組織 さ れ た 「 新 感覚 派 」 は 、 過去 の 文学 に あき たら ない けれども 、 プロレタリア 文学 は
^
うけ 入れ ない 人々 の グループ で あっ た 。
0221
,230,10: この 訴え は 、 当時 の 社会 的 感情 に
^
うけ 入れ られ やすかっ た 。
0231
,438,15: それ を きい た とき 、 私 たち の 心もち は 、 どうしても それ を
^
うけ 入れ かねる 。
0242
,4,19: ライン 沿岸 地方 は 、 未開 な その 時代 の ゲル マン 人 の 間 に まず 文明 を
^
うけ 入れ 、 ついで 近代 ドイツ の 発達 と 、 世界 の 社会 運動 史 の 上 に 大切 な 役 割り を 持つ 地方 と なっ た 。
0268
,81,47: したがって 、 故人 の 遺族 は 思いがけ なく 主人 の 身の上 に おこっ た 悲劇 によって 、 妻 は 主婦 として 行手 の 寒 さ に 身 を ふるわせ 、 子息 たち は 、 アルバイト 学生 の 境遇 を 、 自身 たち の 明日 の 身の上 に
^
うけ 入れ にくく 思っ た だろ う という こと も あり え ない こと で は ない 。
0283
,4,49: しかし 、 この 十 数 年間 の 民衆 の 実生活 は 全般 にわたって 、 その 細目 に 及ぶ まで 余り 切り つまり 、 自由 を 失い 、 発言 の 力 が なかっ た から 、 ましてや ラジオ など について は 、 日本 の ラジオ は 、 こういう もの として
^
うけ 入れ て い た よう に 思う 。
0318
,226,34: 千 八 百 円 ベース は 保ち きれ なく なっ て 、 二 千 四 百 円 ベース 案 を 政府 は 提出 し て いる が 、 勤労 人民 は 、 それ を
^
うけ 入れ かね て いる 。
0318
,1634,11: この 仕事 は 、 一応 すべて の 人 の 常識 に
^
うけ 入れ られる 性質 を もっ て いる 。
0332
,182,24: 人民 層 の 多様 さ に 応じ た 多様 な 歴史 的 善意 が 、 それぞれ の 必然 によって 湧き たち 、 そのもの として
^
うけ 入れ られ 、 結合 さ れ 高め られ つつ あり ます 。
0358
,10,10: 大町 さん の あたたかい 人柄 と 、 人 を
^
うけ 入れる ひろ や かな やさし さ と 、 いざ という とき の 熱心 と 剛 さ と を 、 私 たち は 十分 知っ て い ます 。
0388
,40,22: いま 、 わたし の 書い た もの が 学校 の 雑誌 に のる の も 、 きょう の 常識 が それ を
^
うけ 入れ て いる から で ある 。
0426
,3,32: ところが 、 この 枠 は まず 思いがけない 機会 から モスクワ で 打ち破ら れ 、 段々 わたし は 自分 の 文学 活動 の 範囲 に 、 小説 より ほか の もの を
^
うけ 入れる よう に なっ て 行っ た 。
0456
,18,11: ◎ 或 こと について の 自分 の 注意 が 一度
^
うけ 入れ られる と 、 一 度 で やめ ず 、 幾度 も 幾度 も 繰返し 、 しつこく その 効果 を ためし 、 きらわ れる 。
0492
,2,47: この 燈火 の 煌 い た 華やか な 宴席 に は 、 もう 何 年 も 前 に 名 を きき 知っ て いる ばかり で なく 、 幾つ か の 絵 を 展覧 会場 で 見 て い て 、 自分 なり に 其 々 に
^
うけ 入れ て いる よう な 大家 たち も 席 を つらね て いる 。
0507
,278,4: 親切 を 親切 として
^
うけ 入れ られ ない 事 の ある 世の中 、 それ は 実に 悲しい こと で ある 。
0545
,167,9: おれ は それ を 肯定 し 、 それ を
^
受け 容れよ う 、 拒否 は すべて 卑怯 だ 。
0566
,262,31: 近所 の お上 さん たち の 間 だけ の 他愛 も ない 噂 だっ た が 、 実状 に ふさわしく ない その 噂 が 、 何 の 矛盾 も なく 、
^
受け 容れ られ て い た の で ある 。
0571
,311,10: 久子 の その 申し出 を 田宮 は 素直 に
^
受け 容れ て 、 この 山奥 の 丸沼 温泉 に 来 た 。
0576
,159,17: 川原 一家 が 去っ た あと に は 、 人数 も 一 名 多い 牧田 一家 を
^
受け 容れる こと を 、 苦 も なく 承知 し て しまっ た 。
0590
,437,18: 彼女 の 盲目 な 肉体 は 、 また 彼 の 萎靡 し た 精神 は 、 それ を
^
受け 容れ 得る かも 知れ なかっ た 。
0866
,2278,17: 組合 側 の 要求 を 一部 抑える と みせ て 、 実は これ を 全面 的 に
^
受け 容れ 、 経営 者 側 から 自発 的 に 重役 を はじめ 幹部 級 の 引退 乃至 減俸 の 声明 を 出さ せ た の で ある 。
0866
,3236,38: なんびと も 、 現に 、 どんな 程度 に しろ 、 心 の 奥底 に 分ち もつ て い ながら 、 それ が 、 なんらかの 形 に 現れ 、 互いに それ を それ と し て 、 素直 に
^
受け 容れる 機会 が ない かぎり 、 愛情 は 、 かえ つ て 、 わずらわしい 束縛 、 抵抗 と なる か 、 さもなければ 、 永久 に 冷たい 人生 の 壁 な の で ある 。
0877
,264,35: 君 の 言葉 を 藉 り る と 、 現在 の 新劇 は 、 もはや 新劇 と は 言え ない 殻 の なか に 閉じ 籠り 、 外部 から の 刺戟 も 素直 に
^
受け 容れよ う と せ ず 、 まして 、 自発 的 に 飛躍 を 試みよ う と する 意欲 は 薬 に し たく も なくなっ て いる 、 という の です ね 。
0877
,304,14: ただ 、 「 新しい もの 」 へ の 関心 と 、 それ を
^
受け 容れる 寛大 さ だけ で 、 いい 芝居 は でき ない という 自覚 は 、 それほど 吹聴 する 値打ち の ない 発見 です 。
0877
,354,54: しかも 、 この 場合 、 基礎 的 教育 と いい 、 訓練 と いい 、 如何なる 方法 が とら れよ う とも 、 必ず 可能 性 の 限界 が あっ て 、 例えば どんな 理想 に 近い 教育 が 行わ れ て も 、 訓練 が 施さ れ て も 、 それ を
^
受け 容れる 側 の 素質 によって 著しい 効果 の 差 が 生じる ばかり で なく 、 また 、 同時に 、 ある ひとつ の 技術 的 な 部分 を 取りあげ て み て も 、 その 部分 の なか に 、 更に 、 正確 に 「 教授 し 」 得る 部分 と 、 常に 漠然と しか 「 指示 し 」 得 ない 部分 と が あり 、 これ が 混同 さ れる と 、 指導 する 側 から いっ て も 、 指導 さ れる 者 の 立場 から いっ て も 、 しばしば 大きな 誤算 が 生れる 結果 に なり ます 。
0983
,531,45: この あたり まで の 歌 や 音楽 の 調子 は 、 最初 は 単音 の それ が 次第に ポリフォニイ に なり 、 それ が 暗く なっ たり 明るく なっ たり する が 、 いずれ に し て も 古い 日本 の 民謡 を そのまま に
^
受け 容れ た 、 したがって 基本 的 に 単純 な 懐古 的 な 調子 で ある 。
1007
,219,23: 世慣れ た 人 の よう に よけい なお 世辞 など は 一つ も 言わ なかっ た が 、 しかし 好意 は 素直 に
^
受け 容れ て 感謝 し 、 感嘆 す べき もの は 素直 に 感嘆 し 、 いかにも 自然 な 態度 で あっ た 。
1041
,1466,23: ブルース が リズム ・ アンド ・ ブルース に まで 進展 し ながら 、 その ときどき の 時代 の なか で 白人 に
^
うけ 入れ られ て いく 歴史 は 、 白人 に 真似 さ れ て いく 歴史 だっ た 。
1041
,2560,11: かわいらしい 感じ だっ た 彼 は まず 好感 を 持っ て
^
うけ 入れ られ 、 シンギング・スタイル とともに 、 音楽 的 、 文学 的 才能 は 、 誰 の 目 に もとまっ た 。
1046
,43,44: 青銅器 の 製作 と 使用 と の 始まっ た の は 前 一 世紀 の 末 の ころ で あっ た らしく 、 その後 も かなり 長い 間 は いわゆる 金石 併用 時代 で あっ た が 、 ともかく も シナ の 文物 を
^
うけ 入れる こと に なっ た 地方 の 小 国家 の 君主 は それ によって 、 彼ら の 権威 を も その 富 を も 加える こと が でき た 。
1047
,27,70: また 第 二 について は 、 学問 的 研究 その こと が いま 述べ た よう な 状態 で ある ため に 、 誤っ た 知識 を 正そ う と する その 正しい 知識 が 十分 に でき上がっ て い ない し 、 よし それ が 或 る 程度 に でき て いる と する に し て も 、 一般 世間 に は それ を 理解 し それ を
^
うけ 入れる だけ の 準備 が でき て い ず 、 そう し て また 一方 で は 、 権力 の 抑圧 が 解か れ 恣 な 言論 が 声 を ひそめ た に し て も 、 その 根柢 と なっ て い た 固陋 な 思想 なり 考え かた なり は 急 に なくなっ て は しまわ ない ので 、 それ が 何らかの 形 において 正しい 知識 の 理解 を 拘束 する で あろ う から で ある 。
1136
,204,60: H は 亡くなっ た 由紀子 とも 親しく 、 音楽 学校 に いる ころ は 、 卓二 と 首席 を 争っ た 秀才 でし た が 、 卓二 が 流行 作曲 家 として メキメキ と 浮世 的 に 成功 し て 行っ た の に対して 、 H は 融通 の きか ない ピアニスト で あっ た 上 、 一向 人 に
^
受け 容れ られ そう も ない 芸術 的 な ピアノ 曲 など を 作っ て 、 何時 まで 経っ て も 貧乏 な 、 一 ピアニスト で 甘んじ て いる といった 風 の 男 でし た 。
逃げ込む
(逃げる.込む)
延べ語数:
51
0068
,291,14: 少年 は 近く の S 駅 の 事務 員 らしく 、 事務 室 に
^
逃げ こん だ の を 、 桂子 は 後 を 追う 。
0081
,3067,10: 「 僕ら も おどろい て 、 洞穴 の 中 へ
^
逃げ こん で い た 時 だ 」
0082
,2499,6: あいつ ら は その 部屋 へ
^
逃げ こん で 、 中 から 鍵 を かけ おっ た な 。
0087
,1257,21: 「 それで わし は 、 すぐ 蒲団 から 出る と わし の 枕 を 抱え て 、 押入れ の 中 に
^
逃げ こみ まし た 。
0089
,733,18: と 、 八木 君 は 声 を あげ て 、 地下道 を また 奥 の 方 へ
^
逃げ こん だ 。
0141
,10361,8: ワルシャワ の あの 広場 の カフェー に
^
逃げ こん だ とき の 女 二 人 の 自分 たち の 姿 を 伸子 は 思い 浮べ た 。
0141
,11221,17: 伸子 が 思い出し た の は ワルシャワ の メーデー の 朝 、 素子 と 二 人 で
^
逃げ こん だ カフェー に い た 男 たち の もっ て い た 感じ だっ た 。
0141
,13414,33: くっ 、 という むせび泣き の 声 と 一緒 に つや子 が くるり と 向き なおっ て 、 廊下 ご し に 客室 と 向い あっ て いる 自分 の 小 部屋 へ
^
逃げ こん で しまっ た 。
0141
,16407,5: 伸子 と 素子 と が
^
逃げ こん だ カフェー の ショウ ・ ウィンドウ の ガラス に 押しつけ られ て 、 変 に 薄 べ っ たく 血の気 を 失っ て 見え た 無 帽 の 若い 男 の 横顔 。
0561
,4,8: 雨 を 避け て その 木陰 に
^
逃げ こん だ の で は 、 勿論 なかっ た 。
0624
,52,48: 気違い の 方 は 我家 の 如く に 堂々 と 侵入 し て き て 家鴨 に 石 を ぶつけ たり 豚 の 頬 っ ぺた を 突き 廻し たり し て いる の だ が 、 白痴 の 女 は 音 も なく 影 の 如く に
^
逃げ こん で き て 豚 小屋 の 蔭 に 息 を ひそめ て いる の で あっ た 。
0624
,93,15: 伊沢 は 問わ ず に 事情 を さとり 、 多分 叱ら れ て 思い余っ て
^
逃げ こん で 来 た の だろ う と 思っ た から 、 無益 な 怯え を なるべく 与え ぬ 配慮 によって 質問 を 省略 し 、 いつ ごろ どこ から 這入っ て き た か という こと だけ を 訊ねる と 、 女 は 訳 の 分ら ぬ こと を あれこれ ブツブツ 言っ た あげく 、 片腕 を まくり あげ て 、 その 一 ヶ所 を なで て ( そこ に は カスリ 傷 が つい て い た ) 、 私 、 痛い の 、 とか 、 今 も 痛む の 、 とか 、 さっき も 痛かっ た の 、 とか 、 色々 時間 を こまかく 区切っ て いる ので 、 ともかく 夜 に なっ て から 窓 から 這入っ た こと が 分っ た 。
0624
,107,51: 手荒く 押入 を 開け放し て あなた は 何 を 勘違い を し て いる の です か 、 あれ ほど 説明 も し て いる のに 押入 へ 這入っ て 戸 を しめる など と は 人 を 侮辱 する も 甚 しい 、 それほど 信用 でき ない 家 へ なぜ
^
逃げ こん で き た の です か 、 それ は 人 を 愚弄 し 、 私 の 人格 に 不当 な 恥 を 与え 、 まるで あなた が 何 か 被害 者 の よう で は あり ませ ん か 、 茶番 も いい 加減 に し た ま え 。
0625
,40,15: そして 大和 から 追わ れ た 嫡流 の 皇子 は 故郷 たる ヒダ へ
^
逃げ こん で 戦っ て 亡 さ れ まし た 。
0627
,207,16: もとより 正一郎 は レーダー の 威力 を 知っ て いる から 、 この 山奥 へ
^
逃げ こん で 、 戦車 に 体当り の 下界 の モロモロ の 低 脳 ども を 冷やか に 見下し て い た の で ある が 、 カメ に 虚 を つかれ て 逆上 し た 。
0639
,18,49: 麦 は 国民 の イノチ の もと で ある かも 知れ ぬ が 、 その 麦 を 大事 に する の は 国民 の イノチ が 大事 だ から で 、 私 自身 は つまり その 国民 で あり 、 その イノチ の 難 を さけ て 麦畑 へ
^
逃げ こん で いる 次第 な の だ が 、 この 先生 は 、 国民 の イノチ より も 麦 の イノチ を 大事 に し て いる 錯倒 に とんと 気 が つか ず 、 血相 変え て 私 の 胸倉 を つかん で 、 とっちめ て いる の で ある 。
0646
,175,50: これ が 度 かさなる と 、 なんだか 、 私 が 口説い て 追い廻し て 、 逃げ 廻ら れ 、 振ら れ て いる よう な 様子 で 、 妹 も 不審 な 顔 を し はじめ て き た から 、 私 も 我慢 が でき なく なり 、
^
逃げ こん で ピシャリ と しめ た 女中 部屋 の 障子 を あけ て 、
0649
,257,21: 一時 に 気 が 違っ た よう に 怖く なっ て 、 子供 を 両手 に ひきずっ て 、 防空壕 へ
^
逃げ こん だ の よ 。
0672
,145,11: 戦争 が 本土 で はじまる こと に なっ たら 山奥 へ
^
逃げ こん で も 助かる つもり で い た が 、 まだ 空襲 の 始まら ぬ 時 だっ た ので 、 遊び場 の ない 田舎 へ 落ちのびる 気持 に も なら なかっ た 。
0682
,488,18: この 報 を きく と 、 道三 は ただちに 手兵 を まとめ て 美濃 の 山中 へ
^
逃げ こん だ 。
0682
,491,12: 道三 が 義龍 に 城 を とら れ て 山中 へ
^
逃げ こん だ から 、 それ まで 鳴り を しずめ て い た 信長 の 敵 は 色めき はじめ た 。
0702
,426,15: リンゴ 園 で それ を 見 た 中平 は いそい で 家 の 中 へ
^
逃げ こん で 、 壁 の 二 連発 銃 を はずし 、 それ を 膝 に のせ て ガタガタ ふるえ て 坐っ て い た 。
0715
,81,18: 或 る 時 、 人 を 殺し まし て 、 役人 に 追わ れ て 、 お寺 へ
^
逃げ こみ まし た 。
0742
,196,4: そして トップ の まま
^
逃げ こん で 、 優勝 し て しも う 。
0744
,72,61: こう なっ て から は 、 碁 席 の 方 へ も 、 乾 分 の インチキ 薬 売り や 、 その サクラ や 、 八卦見 や 療養 師 や 、 インチキ・アンマ や 、 目 附 の 悪い の が くる よう に なり 、 彼ら が 昼間 くる 時 は カリコミ が あっ た 時 で 、 一時しのぎ に
^
逃げ こん で いる の だ から 、 ソワソワ と 落 付か ず 、 碁 は ウワ の 空 で 、 階下 で ゴトリ と 音 が する たび 、 腰 を うかし て 顔色 を 変える 。
0754
,498,21: しかし 、 まさかの 用意 に 、 鍋 釜 、 フトン で も 分散 し とい て 、 イザ という とき 、
^
逃げ こも う という 算段 でし たら 、 あの 鶏 小屋 を あなた に 開け 渡し て あげ ます 」
0774
,567,17: 飛 龍 座 へ 到着 匆々 小山田 に 抱きすくめ られ て 夢 之 助 の 部屋 へ
^
逃げ こみ 、 ちょ ッ と 伏せっ た の です が 、 ヤス が 主人 の 姿 が 見え ない と 云っ て 騒ぎだし た の が 午後 一 時 ごろ 。
0777
,301,21: しばし し て 、 人 に 顔色 を さとら れ ぬ うち と 座 を 立っ て 、 わが 部屋 へ
^
逃げ こん だ が 、 その 踏む 足 も ウワ の 空 、 宙 を 踏む 夢心地 で ある 。
0782
,287,41: カモ 七 から 話 を きい て オタツ は 怒っ て ナガレ 目 の ウチ へ かけあい に 行っ た から 、 ナガレ 目 は オタツ の 怪力 に ひねら れ て は イノチ に かかわる から 駐在 所 へ
^
逃げ こん だ 。
0787
,371,23: 神 の 子孫 は 若干 の 古文書 だけ から くも フトコロ に 、 少数 の 従者 を したがえ て 山 の 中 へ
^
逃げ こん だ 。
0787
,376,72: オーカミイナリ は この 神社 も 、 ミカ 神社 も 、 北向 明神 も みんな 自分 の 配下 で 、 北向 明神 という の は 坂上田村麻呂 の 創建 と いう が 、 実際 は 臣下 の 子孫 が 何 々 党 を たて て 遂に 神 の 子孫 を 追う に 至っ た とき 、 神 の 子孫 は 従者 に 多く の 黄金 を 背負わ せ て 、 いったん 赤城 山中 へ
^
逃げ こん だ 。
0792
,881,45: そこ へ セラダ が 本日 こそ は と 意気 高らか に 乗りこん で き て 、 寝 みだれ 姿 も 物 か は 、 いきなり 哀願 泣訴 の 意気ごみ を 見せ た もの です から 、 小夜子 サン は アラーッ 、 キャーッ と 部屋 へ
^
逃げ こん で 障子 を バッタリ しめ て 、
0806
,423,9: 井戸 が なけれ ば 、 川 の 中 へ
^
逃げ こむ 以外 に 手 が ない から 、 カメ は 人々 の 手 の 下 を くぐっ て 、 一目散 に 逃げる 。
0845
,253,7: 「 先夜 、 この 邸 内 へ
^
逃げ こん で 行方 不明 に なっ た ある 事件 の 容疑 者 の こと で 、 助言 し て いただけ たら と お 伺い し た ん です けど 、 御 主人 に 会わ せ て いただき たい の です が 」
0845
,286,7: 「 先夜 、 この 邸 内 へ
^
逃げ こん だ まま 行方 が 消え て しまっ た 容疑 者 の こと な ん です けど 、 その とき 庭 に 放さ れ て い た はず の ドーベルマン と シェパード が 闖入 者 を 見逃し た 理由 が 分ら ない の です 」
0845
,315,5: 実は この 邸 内 へ
^
逃げ こん だ 容疑 者 という の は 、 密輸 品 売買 の 容疑 者 な の です 。
0845
,432,5: 陳 の 庭 内 へ
^
逃げ こん だ の は 、 男装 し た 女 だっ た に 相違 ない 。
0845
,444,6: とにかく 、 あの 邸 内 へ
^
逃げ こん だ 男 の 顔 は オレ だけ が 見 て いる の だ から な 。
0943
,306,12: 押原 右 内 は 男坂 を はね 越し 、 新花 町 へ
^
逃げ こん だ が 、 そこ で 仕留め られ た 。
0947
,531,25: 台風 が 来 そう に なる と 、 海 に むい た 広縁 の 雨戸 に スジ カイ を 打っ て 、 ここ へ
^
逃げ こむ 。
0947
,1622,41: 「 ドライヴ なんか やめ て 、 家 へ 帰ろ う と 言っ たら 、 それでも 、 渋々 、 車 を かえし た けど 、 国道 の 分れ道 で 中村 に 会っ たら 、 ハンドル を 切っ て 、 こんな ところ へ
^
逃げ こん で 」
0947
,2583,84: 「 そこ に いる 水上 さん とこ へ 、 何 億 という 財産 が ころげこん で … … そうしたら 、 水上 さん の 叔母 テキ だの 、 山岸 という 弁護士 だの 、 坂田 とかいう アメリカ くずれ だの 、 それから 、 秋川 という 大 金持 だの 、 その 息子 だの 、 欲 の 皮 の つっぱっ た やつ ら が 、 総 がかり に なっ て 、 ひったくり に かかっ た ので 、 水上 さん は 切なく なっ て 、 お シヅ の ところ へ
^
逃げ こん で き て 、 お シヅ と ウィルソン に 、 身柄 は 任せる から よろしく たのむ と 、 委任 状 を 渡し た ん だって … … あたし の 聞い た ところ じゃ 、 それ が 、 ウラニウム 籤 の モト に なる 話 な ん です 」
0948
,1134,23: 久美子 は 声 に なら ない 声 で 悲鳴 を あげ ながら 、 片 闇 に なっ た 階段 の 下 へ
^
逃げ こん だ 。
0989
,2168,11: 人殺し の 兇状 持ち の 男 が 洲崎 の 遊廓 に
^
逃げ こん だ 。
0995
,1406,27: 好き か ってな こと を し て —— 悪い こと の ありったけ を 尽し て 、 そい で 、 追いかけ られ て 、 こんな ところ に
^
逃げ こん で 来 て —— そんな こと は なに ひとこと 私 に は いわ ない ど い て —— うまい こと 人 を だまし て 連れ出し て 、 こんな 、 こんな ところ に 引きずりこん で —— ぜんたい 、 どう し て くれる の よ !
1050
,212,19: 近 よっ て みる と 死ん だ 妻 だっ た ので 、 捕えよ う と する と アフンルパロ に
^
逃げ こん で しまっ た 。
1050
,238,52: 狂喜 し て 磯 に 飛び 上っ た ところ 、 女 は びっくり し て 後 も 見 ず に 逃げだし た ので 、 若者 は 大声 で 女 の 名 を 呼び ながら 追って 行く と 、 女 は 日ごろ 人々 が 恐れ て 近 よら ぬ 洞窟 の 中 へ
^
逃げ こん だ 。
1050
,267,18: むかし 、 二 匹 の 犬 が 熊 を 追っ た ところ 、 熊 は この 中 に
^
逃げ こん だ ので 二 匹 の 犬 も 続い て 中 に 入っ て 行っ た が 、 一 匹 は 熊 を 追って アカン の ふもと へ 抜ける こと が でき た けれども 、 もう 一 匹 の 方 は ついに 出 て こ なかっ た 。
1072
,5006,47: 十 六 弁 の 裏 菊 の 紋 の つい た 大 提灯 が ほのか に 明り を 投げ て いる 寛永寺 裏門 の 袖 塀 を かすめ 、 小さい 潜り 門 の うち へ 、 お 袖 の す がた は 、 吸いこま れる よう に
^
逃げ こん で い た 。
1073
,4522,11: 良正 は 、 あわて て 、 味方 の 中 へ
^
逃げ こん だ 。
1073
,5845,15: さき に は 、 将門 の 復讐 に 会っ て 、 弓 袋山 へ
^
逃げ こみ 、 からく も 彼 の 襲撃 から 遁 れ た が 、 帰っ て みる と 、 羽鳥 の 館 も 、 附近 一帯 の 民家 から 屯 倉 まで 、 一夜 に 、 焼野 原 と 化し て いる 。
遣り切れる
(遣る.切れる)
延べ語数:
50
0004
,149,0:
^
やり 切れ ねえ 。
0005
,55,13: しかし 己 を 愛する 如く 隣人 を 愛する という こと は 、 とても
^
やり 切れる もの で は ない と 、 この 頃 つくづく 考え て き まし た 。
0030
,152,13: 「 きょう は 、 夫婦 喧嘩 で ね 、 陰 に こもっ て
^
やり きれ ねえ ん だ 。
0062
,2800,30: 自分 の 才覚 一つ で 人生 の 荒波 を 乗り切っ て き た だけ に 、 手 の 届か ない 何 か に たやすく 首 を 捻ら れる の が
^
やり きれ ない の だ 。
0075
,184,7: 「 探偵 さん 、 僕 は もう
^
やり 切れん です よ 」
0081
,514,12: 「 それ は そう だ が 、 くい もの が ない と
^
やり 切れん から ね 」
0084
,610,35: 「 だって 、 あんな 重い 牛 の 頭 の かぶり もの を かぶっ て 、 二 時間 も 三 時間 も 休み なし で 呻 っ たり 喚い たり の 真似 を する の は
^
やり 切れん 」
0091
,1756,7: 「 幽霊 が 相手 じゃ 、 全く
^
やり きれ ない よ 」
0092
,1977,14: すっかり 問題 を 片づけ て しまう と 、 後 は さびしく なっ て
^
やり 切れ まい 。
0141
,5725,7: 「 そう 分析 さ れ ちゃ 、
^
やり きれる もん か 」
0141
,12682,5: でも 僕 たち は 、
^
やり きれ やし ない 。
0141
,14138,24: パリ の タクシー は 、 市内 は やすい が 、 一 歩 郊外 へ 出る と メーター が 倍 ずつ まわる から 、 とても
^
やり きれ た もん じゃ ない 」
0144
,650,4: 神様 、 神様 、
^
遣り 切れ ない
0230
,158,21: 私 共 は 十 一 時間 働い て かすかす の 月給 を とっ て それ で 物価 が 三 倍 で
^
やり きれ ない で いる 。
0332
,78,45: 一般 の 人々 が 、 毎日 の 生活 の 中 に これ ほど の 不 合理 と 権力 の 押しつけがまし さ を 感じ 、 物質 と 精神 の 渇き あがっ た 苦し さ を 感じ て いる とき 、 この まま で は 、
^
やり きれ ない という 、 素朴 な 人間 感情 から だけ で さえ も 、 自然 に 変革 と 前進 と の 側 に 立た ない わけ に は ゆか ない の です 。
0508
,1293,1:
^
やり 切れ た もん じゃあ ない 。
0547
,224,10: 私 は 中途半端 に 飲ん だ 時 とか 、 なにか
^
やり きれ ない 気持ち の 時 とか 、 そこ に 立寄る 癖 が つい て い た 。
0554
,1246,6: いずれ に し て も 、
^
やり きれ ませ ん よ 。
0599
,339,8: 何 か 書か なけりゃ あ 、 淋しく て
^
やり きれ ねえ 。
0642
,835,3: 君たち だって 、
^
やり きれ ない だろ う 」
0642
,907,37: おかげ で 私 も 安心 し まし た が 、 然し 、 ムリ ヤリ あなた の 気持 を ネジ 向け て い た ゞ い た 心苦し さ に は 、 当惑 、 むしろ 、 罪悪 、
^
やり きれ ませ ん 。
0672
,491,28: ノブ ちゃん 、 どう だい 、 この 情景 を 目の当り 見せつけ られ ちゃ ア 、 ここ で 心境 の 変化 を 起し て くれ なきゃ 、 私 も
^
やり きれ ねえ な 」
0732
,1492,11: お前 の 屁 理窟 は キリ が なく ッ て 、
^
やり きれ ねえ 」
0732
,2241,6: これ で は 雲 さん も
^
やり きれ ない 。
0741
,123,40: だから 、 祖国 の 敗戦 を 見る の は 切なかっ た が 、 しかし 、 祖国 が 敗れ ず に 軍部 の 勢威 が つづき 、 国民 儀礼 や 八紘 一宇 に 縛ら れ て は 、 これ 又 、
^
やり きれる もの で は ない 。
0753
,16,23: あれ で 少女 を 突き放さ ず に 、 まだ 、 援助 しよ う など と 、 甘ったるく 同情 し て いる から 、
^
やり きれ ない が 、 面白い 。
0759
,4049,16: 目 が さめ て 、 大 坊主 の ねぼけ 顔 を 見る なん ざ ア 、
^
やり きれ やし ない から な 。
0759
,8869,11: しょ ッ ち ゅう 鼻 を つきあわし て ちゃ ア 、
^
やり きれ ませ ん や ね 。
0794
,104,56: そういう 次第 で ある から 、 そもそも 息子 の 幽霊 が 仙 七 に 一目 会い に 現れ た なぞ という の が 大いに マユツバ 物 で 、 もしも 生き残っ て ビルマ に 土着 し た の が 事実 と すれ ば 、 日本 へ 帰っ て 仙 七 の 顔 を 見る の が
^
やり きれ ない せい だろ う 。
0834
,88,40: 食べる という こと は ウス 汚く は ない の だ けれども 、 自分 の 愛する 者 が 実際 に は 食べ ない 場合 に は 、 自分 が 物 を 食べる という こと は 、 ずいぶん ウス 汚くっ て 、
^
やり きれ ない と 私 は 思う な 。
0836
,137,32: もっと 卑しく て 、 汚らしく て 、 小さく て 、 みじめ な ところ 、 欠点 も 弱点 も 知り つくし た 上 で 愛さ れ なく て は 、 息苦しく て 、
^
やり きれ まい 。
0838
,143,21: 私 個人 の 立場 として 家庭 的 に 煩雑 で 、 家庭 の こと まで 気 に かかる の は 時に
^
やり きれん と 思う こと も 確か に ある が 、 他 の 人 や 、 他 の 家庭 に くらべ て 、 私 の 方 が 煩雑 だ という 比較 に なる と 、 桜井 さん に は 悪い が 、 これ だけ は 完全 に そう で ない よう で ある 。
0842
,2365,17: 汚 な らしい 坊主 と 同じ ワン に 口 を つけ て 飲み わける の は 、
^
やり きれ やし ない よ 」
0844
,217,10: ギャアー なんて 悲鳴 に 、 目 を さまし ちゃ 、
^
やり きれ やし ない よ 。
0850
,85,2: さらに 最も
^
やり きれ ぬ の が 夜 で あり 、 あの 暗闇 で あり 、 あの 静寂 だ 。
0893
,3,30: 自分 の こと が かれこれ 書い て ある の を 読ん だり 、 ましてや それ を 発表 する ため に 書く など という こと は 、 僕 に は 全く
^
やり きれ ない 。
0947
,374,0:
^
やり きれ ねえ や 」
0947
,2992,36: 「 これ が 、 あ たくし と 愛一郎 さん を 、 今日 まで 、 つない で い て くれ た ん です けど 、 こんな もの に たよっ て いる の で は 、 みじめ で
^
やり きれ ない の 。
0988
,2714,0:
^
やり きれん 氣 が し た なあ 。
0988
,4164,2: もう 、
^
やり 切れ ず 、 たまらない 氣持 で しばらく 暮し て い まし た 。
0988
,5995,20: 僕 に は 、 その ポ カン として 無 邪 氣 な タミ子 の 姿 が 、 あ われ で
^
やり きれ ない 。
0994
,1392,11: 手 に 入れ た と いう より も 、 とにかく 、
^
やり きれん もの だ から —— 君 の いう 人生 に 耐える ため の 思辨 かね —— 考え と いう より は 、 から だ が 一 人 手 に しぼり 出し た 汗 みたい な もん で 、 つまり 、 出たとこ勝負 だ 。
0995
,2385,2: とにかく 、
^
やり きれん 。
0995
,2386,0:
^
やり きれ ん から だ 。
1066
,58,42: 浅草 の 仲見世 に は 、 その キャラ 蕗 と 山椒 の 佃煮 だけ を 、 まげ もの の 容器 で 売っ て い た 代々 の 小店 が —— それ こそ 気づか ない よう な 小店 が あっ た が ——
^
やり きれ ませ ん 、 と 言っ て つい 二 年 ほど 前 に 店 を やめ て しまっ た 。
1101
,687,45: この 一般 分類 は 、 天然 に 見 られる ぜんぶ の 結晶 を 、 十 七 種 に 分け た もの で ある が 、 その 一つ に 、 これ だけ の 変種 ( ヴェリエーション ) が 出 て くる の で は 、 まったく
^
やり きれ ない 。
1143
,63,8: 「 こう 毎日 毎日 水泳 禁止 じゃ とても
^
やり 切れ ない わ 。
1174
,4040,2: 誰 だって
^
やり 切れ ない です よ 」
1176
,105,32: 子供 たち から なめ られ た よう な 気 が し た の か 、 子供 の 所業 が しゃくにさわっ た の か 、 また その 所業 を 見逃し た 自分 が
^
やり 切れ なかっ た の か 。
1177
,167,4: なまなましい 醜 さ が
^
やり きれ なかっ た 。
追い出す
(追う.出す)
延べ語数:
50
0034
,112,33: お きみ 婆さん は 昔 大阪 の 二 等 俳優 の 細君 でし た が 、 芸者 上り の 妾 の ため に 二 人 も 子 の ある 堀江 の 家 を
^
追い ださ れ て 、 今日 まで 二 十 五 年 の 歳月 、 その 二 人 の 子 の 継子 の 身の上 を 思いつめ ながら 野 堂 町 の 歯ブラシ 職人 の 二 階 を 借り て 、 一 人 さびしく 暮し て き た という 女 でし た から 、 頼ま れ も せ ぬ のに 八尾 の 田舎 まで 私 を 迎え に 来 て くれ た の も 、 また うま の 合わ ぬ 浜子 に 煙たがら れる の も 承知 で 何かと 円 団 治 の 家 の 世話 を 焼き に 来る の も 、 ただ の 親切 だけ で なく 、 自分 で は それ と 気づか ぬ 何 か 残酷 めい た 好奇 心 に 釣ら れ て の こと かも しれ ませ ん 。
0034
,131,35: あ ほ ぬかせ と 私 は 本当に し なかっ た が 、 翌 る 日 おき み 婆さん が いそいそ と やってき て 言う の に は 、 喜び イ 、 喜び イ 、 とうとう
^
追い ださ れ よっ た ぜ 。
0034
,132,12: 浜子 は 継子 の 私 を 苛め た 罰 に 父 に
^
追い ださ れ て しも うた と 言う の です が 、 私 は 父 が そんなに 自分 の こと を 思っ て くれ て いる と は なぜ か 思え なかっ た 。
0059
,517,51: 「 部屋 」 という の は 散髪 の 職人 の 組合 の よう な もの で 、 口入れ も 兼ね 、 どこ の 店 で 働く に し て も それぞれ の 「 部屋 」 の 紹介 状 が なけれ ば 雇っ て くれ ない 、 だから 「 部屋 」 を
^
追い ださ れ た 自分 は ごらん の 通り の ルンペン に なっ て いる が 、 今度 新しく 別 の 「 部屋 」 に 入れ て 貰う こと に なっ た ので 非常 に 喜ん で いる 、 ところが 「 部屋 」 に は いる に は 二 百 円 の 保証 金 が いる 、 働い て 返す から 一時 立て替え て 貰え ない だろ う か と 言う 。
0080
,2553,8: でなければ 、 わたし は すぐさま 検事 たち を
^
追い だす から 、 その つもり で 」
0082
,2535,15: 「 よし 、 それでは すぐ に 圧縮 空気 を 吹き こん で 、 毒ガス を
^
追い だせ 」
0618
,250,3: それほど オレ が
^
追い だし たい の か 。
0618
,251,11: 三 ヵ年 の 手当 に まさる 黄金 を 与え て まで
^
追い だし たい ほど 、 オレ が 不要 な タクミ な の か 。
0619
,9,4: 田舎 の 中学 を
^
追い ださ れ て 、 東京 の 不良 少年 の 集る 中学 へ 入学 し て 、 そこ でも 私 が 欠席 の 筆頭 で あっ た が 、 やっぱり 映画 を 見 に 行く など という こと は 稀 で 、 学校 の 裏 の 墓地 や 雑司ヶ谷 の 墓地 の 奥 の 囚人 墓地 という 木立 に かこま れ た 一 段歩 ほど の 草原 で ねころん で い た 。
0624
,11,36: この 路地 の 出口 に 煙草 屋 が あっ て 、 五 十 五 という 婆さん が 白粉 つけ て 住ん で おり 、 七 人 目 とか 八 人 目 とか の 情夫 を
^
追い だし て 、 その 代り を 中年 の 坊主 に しよ う か 矢 張り 中年 の 何 屋 だ か に しよ う か と 煩悶 中 の 由 で あり 、 若い 男 が 裏口 から 煙草 を 買い に 行く と 幾つ か 売っ て くれる 由 で ( 但し 闇値 ) 先生 ( 伊沢 の こと ) も 裏口 から 行っ て ごらん なさい と 仕立 屋 が 言う の だ が 、 あいにく 伊沢 は 勤め先 で 特配 が ある ので 婆さん の 世話 に なら ず に すん で い た 。
0625
,34,11: なぜなら 大和 飛鳥 へ 進出 し て そこ の 王様 を
^
追い だし て 中原 を 定め た の は ヒダ の 王様 で あり まし た 。
0627
,109,0:
^
追い ださ れる まで 居る 気 な の だ 。
0635
,32,17: と 、 にわかに 勇み立っ て 、 自分 の アトリエ みたい に 心得 て 、 私 を
^
追い だし て しまっ た 。
0646
,200,10: あんな 不潔 な 、 可愛 げ の ない 奴 、
^
追い だし て しまえ 」
0702
,42,4: 彼 を 風呂 から
^
追い だす と キチガイ の 一家 は 楽 に 入浴 が たのしめる の だ 。
0708
,294,56: 油 を 売り ながら 兵法 に 心 を そ ゝ ぎ 、 昔 の 坊主 仲間 の 南陽 房 に たよっ て 、 美濃 の 長井 の 家来 と なり 、 長井 を 殺し 、 長井 の 主人 の 土岐 氏 から 聟 を もらっ て 、 その 聟 を 毒殺 、 土岐 氏 を
^
追い だし て 、 美濃 一 国 の 主人 と なっ て 、 岐阜 稲葉山 の 城 に よっ た 。
0709
,77,34: 話 の 筋 が 通る うち はい ゝ けれども 、 酔っ払う と 、 こんな 店 は キライ だ 、 と 怒り だし て 、 店 の オヤジ と 喧嘩 に なっ て 、
^
追い ださ れ て しまう 。
0731
,126,3: と 、
^
追い ださ れ て しまっ た 。
0744
,0,40: わが 経 来り し 人生 を 回想 する という 年 で も ない が 、 子供 の ころ は 類例 稀 れ な 暴れん 坊 で 、 親 を 泣かせ 、 先生 を 泣かせ 、 郷里 の 中学 を
^
追い ださ れ て 上京 し て も 、 入れ て くれる 学校 を 探す の に 苦労 し た 。
0744
,3,1:
^
追い ださ れる の は 仕方 が ない 。
0744
,197,15: 勘定 が 足り なく て 、 時計 や 上衣 を カタ に とら れ て
^
追い ださ れる 。
0759
,7209,12: ですが 、 宿 なし の 女の子 たち を 、 この 部屋 から
^
追い ださ ない で 下さい 。
0772
,272,17: 芳男 と 修作 は 前 の 番頭 の 加 助 が 煙たい から 、 ワナ にかけて 、
^
追い だし た という 説 が ある ね 」
0772
,290,6: 藤 兵衛 が 加 助 を
^
追い だし た こと を 後悔 し て 、 彼 を よびよせ て 何事 か 密談 し た という こと は 、 お 槙 、 芳男 、 修作 の 三 名 にとって 、 容易 なら ぬ 危機 で ある 。
0772
,669,33: なぜ なら ば 重なる 悪事 を 見破ら れ て 信用 を 失っ た 上 に 、 折 よく 芳男 と お 槙 の 姦通 が 見破ら れ て 縁切り を さ れ て
^
追い ださ れる こと を 藤 兵衛 の 口 から 知っ た から です 。
0772
,672,13: 主家 へ 帰参 する こと に なり 、 入れ替っ て 、 自分 が
^
追い ださ れる という 話 など を し て 主従 むつまじく 昔日 の 親しい 仲 に 戻っ て おる 。
0778
,385,5: 怒る なら 、 また 、
^
追い だす なら 、 みんな 一 まとめ に 追い だす こと だ 。
0778
,385,13: 怒る なら 、 また 、 追い だす なら 、 みんな 一 まとめ に
^
追い だす こと だ 。
0778
,415,13: それ を タテ に とれ ば 、 お 米 だの お 源 なんぞ
^
追い だす の は ワケ は ありゃ ア し ませ ん と さ 。
0802
,526,10: どんなに からかわ れ て も この 金 を やっ て
^
追い だす 以外 に 手 が なかっ た 」
0809
,207,3: と 、
^
追い だし て しまう 。
0851
,193,3: そして 学校 を
^
追い ださ れ た の で ある 。
0852
,39,12: 私 は 新潟 中学 という ところ を 三 年生 の 夏 に
^
追い ださ れ た の だ が 、 その とき 、 学校 の 机 の 蓋 の 裏側 に 、 余 は 偉大 なる 落伍 者 と なっ て いつ の 日 か 歴史 の 中 に よみがえる で あろ う と 、 キザ な こと を 彫っ て き た 。
0852
,206,14: ところが 私 は 散々 で 、 私 は スタンド の 気違い 女 に
^
追い ださ れ て しまっ た の で ある 。
0852
,326,8: 私 は あの 夜 更に スタンド を
^
追い ださ れ て 以来 、 その 店 へ 酒 を 飲み に 行か なかっ た 。
0852
,480,7: それ が 分る と 、 男 に
^
追い ださ れ て しまっ た の だ 。
0853
,84,16: けれども 庄吉 は 酔っ払う と 必ず ここ へ 乗りつけ て 、 前後 不覚 に 口説き 、
^
追い ださ れ 、 借金 サイソク の 書状 や コック が 露骨 に くる 。
0853
,89,0:
^
追い ださ れる 、 不撓 不屈 、 ついに 疲れ て 自然 に ノビ て しまう まで 、 くりかえす 。
0947
,1532,5: こんな かっこう で 家 から
^
追い だそ う って 言う の ?
0947
,1695,15: 西荻 窪 の 植木 屋 の 離 屋 は 、 間代 を ため て
^
追い ださ れ 、 行き どころ が なく て 困っ て い た とき 、 大矢 シヅ に この アパート に 連れこま れ 、 底抜け に ひと の いい シヅ に 養わ れる よう に なっ て から 、 もう 二 ヵ月 に なる 。
0947
,2102,3: 「 また 、
^
追い だす ?
0947
,2114,14: 「 西荻 窪 の 植木 屋 の 離 屋 から 、 サト子 さん を
^
追い だし た の も ?
0947
,2152,22: それなのに 、 着 た っきり に なっ て 帰っ て き た ご 尊父 を 、 座敷 に も あげ ず に
^
追い だし て しまっ た 」
0947
,2157,3: 「 あたし が
^
追い ださ なかっ たら 、 恵那 へ 帰ら なかっ た はず だ し 、 ウラニウム に も 、 ぶち あたら なかっ た … … 感謝 し て いい わけ じゃ ない かしら 」
0947
,3309,11: 日 独 協会 なんか じゃ 、 ナチ の 系統 など は
^
追い だし て しまえ なんて 、 騒い で いる という こと だ が 」
0951
,151,12: 死 に でも する ほか 、 汚 ない もの を 身体 から
^
追い だし て やる こと が でき ない 。
0953
,129,16: 保 嗣が 急 に 浪花 へ 下っ た の は 、 朝霞 が 細工 し て
^
追い だし た の だ と 一 図 に 思いつめ 、 うらめし さ の あまり 、 朝霞 と 保 平 の こと を ある こと ない こと 泰文 に 告げ口 し た 。
0953
,154,12: 天羽 を おろす と 、 あぶれ者 ども を 車 部屋 から
^
追い だし 、 天羽 と 二 人 だけ 残っ た 。
0954
,145,18: それ は あたりまえ の こと な んで 、 婆 ァ うるさい 、 日本 へ 帰れ って アパート から
^
追い ださ れ て しまっ た けど 、 うるさ がら せ に 行っ た あたし の ほう が 悪い ん だ から 、 文句 を いう セキ なんか あり は し ない 。
0995
,837,3: 村 子
^
追い ださ れ た ?
感じ始める
(感じる.始める)
延べ語数:
49
0026
,182,30: その 頃 から 既に 、 日本 で は 酒 が 足り なく なっ て い て 、 僕 が 君たち と 飲ん で 文学 を 談ずる のに 甚だ 不自由 を
^
感じ はじめ て い た 。
0060
,894,22: そうした 不満 を 耳 に する たび 、 渡辺 は 自ら が 引き裂か れ て いく よう な 奇妙 な 焦り を
^
感じ はじめ て い た 。
0060
,3523,35: フェアー の 会場 を みたす エネルギー の 奔流 に 圧倒 さ れ ながら 、 この 流れ に 乗れ ば 行き たかっ た 遠く に 行ける の で は ない か と 、 後藤 は
^
感じ はじめ て い た 。
0060
,3880,24: 三月 中旬 、 早く も 一 〇 〇 〇 台 を 超える 出荷 達成 に オフィス コンピューター の 部隊 が 成功 の 手応え を
^
感じ はじめ た ころ から 、 導入 先 から の クレーム が 聞こえ はじめ た 。
0060
,8997,57: キーボード を 叩き 、 マウス を 操作 し ながら マシン の 動作 を 確かめ て いく うち に 、 竹松 は ディスプレイ の 奧 に 潜む まだ 会っ た こと も ない 兄弟 の 魂 の 息吹 を 、 頬 に 寄せ た 手 の ぬくもり の よう に 、 一瞬 の 震え も 逃さ ず
^
感じ はじめ て い た 。
0060
,9671,33: 張り詰め た 空気 の ボイジャー に 居候 する うち に 、 僕 は やがて 、 彼等 が 人生 の 最上 の 一時 を 過ごし て いる の で は ない か と
^
感じ 始め た 。
0062
,3234,4: オレ は そう
^
感じ 始め た 。
0062
,3278,7: 嫌 な こと 続き で 疎ましく
^
感じ 始め て い た この 町 を 、 オレ は まんざら で も ない で は ない か と 思っ た 。
0067
,366,16: それ を 見る と 、 ほか の 四 人 は 、 ますます たより な さ を
^
感じ はじめ た 。
0124
,2,38: なぜなら 現実 の 生活 において 日本 の 大 多数 の 婦人 は 、 自分 たち の 二 度 の 投票 が 果して 正しく 行わ れ 、 それ が 成功 で あっ た か どう か について 疑問 を
^
感じ 始め て い ます 。
0140
,1704,49: けれども 、 その 長篇 を かき 終っ た こと で 到達 し た 境地 から は 、 伸子 は 、 また 歩み ぬけ て ゆく ため に 必要 な 活力 は 、 二 人 の 日々 に 動い て い ない こと を 、 伸子 は ぼんやり と 、
^
感じ はじめ て い た 。
0140
,2303,47: そして 、 母 の この 唐突 で しかも 重大 な 話 が 、 抑え かねる 情熱 的 な 焔 の もえ たち として 出さ れ て いる と いう より も 、 むしろ 何 か もう すこし 別 な 動機 から 出 て いる らしい こと を
^
感じ はじめ た 。
0140
,2485,26: 伸子 は 、 年 とともに そういう 母 の 趣味 や 見識 を 、 男の子 たち の ため に むしろ 気の毒 に 感じ 、 危険 に も
^
感じ はじめ て い た 。
0140
,4221,36: 率直 に 、 漠然と し た 本質 を そのまま 「 ただ ボン ヤリ し た 不安 」 と 告白 さ れ て いる とりとめ ない 不安 を 相川 良之 介 が 自分 の 将来 にたいして
^
感じ はじめ た と すれ ば 、 それ は 、 彼 の 聰明 さ が 、 才能 的 な 聰明 の 限界 という もの を 直感 し はじめ た から で は なかっ た の だろ う か 。
0140
,4719,39: 葉 から 葉 へ つたわる しずく の よう に 、 少し ずつ したたっ て 来る これら の 話 、 と いう より 、 むしろ それ を 話す のり子 の 話しぶり から 、 伸子 は ぼんやり なに か を
^
感じ はじめ た 。
0141
,2948,26: 自分 の 片 こと の ロシア 語 について も 、 伸子 は 昨夜 の 「 に ぇ ま ぐう 」 の こと から 不快 を
^
感じ はじめ て いる の だっ た 。
0141
,6174,52: 多 計 代 は 、 誠実 とか 純潔 とかいう こと を 保 あい て に 情熱 的 に 話す の が 大好き だっ た が 、 もしか し たら 保 は 次第に 母 と 越智 と の 現実 に 、 母 の 言葉 と ちぐはぐ な こと も あっ た こと を
^
感じ はじめ て い た の で は なかっ たろ う か 。
0141
,9062,13: 女 は 思い 嵩じ て 、 脅迫 観念 の よう な もの を
^
感じ はじめ て いる らしかっ た 。
0141
,10582,45: それ を まったく 感じよ う と し て い ない 母 の 多 計 代 の 人生 へ の 態度 と の 間 に 、 伸子 の 一生 にとって 決定的 な もの と なっ た とけ 合う こと の でき ない へ だ たり を
^
感じ はじめ て いる とき だっ た 。
0141
,13033,37: 小規模 な 上 に 、 設備 の 不十分 な ホテル 暮し で 、 じき 七月 十 四 日 の パリ 祭 を むかえよ う と する 都会 の 暑気 を 多 計 代 は 凌ぎ がたく
^
感じ はじめ て いる の だっ た 。
0141
,18740,19: —— モスクヷ へ 帰っ て 二 三 日 たつ と 、 伸子 は 自分 の おくれ を 痛切 に
^
感じ はじめ た 。
0141
,20872,20: 山上 元 も 、 この まま 問答 を つづけ て いる の は 、 時間 の むだ だ と
^
感じ はじめ て い たら しかっ た 。
0213
,77,15: ヨーロッパ の 中産 階級 は その ころ から 急速 に 経済 能力 の 不安 を
^
感じ はじめ て い た 。
0277
,37,33: 社会 生活 の 上 に 固定 し て いる さまざま の 約束 に 、 若い ひと たち の 心 と 体 と が ぶつかっ て 、 輝く よう な 希望 とともに 自分 について
^
感じ はじめ た ぼんやり し た いとわし さ の 間 に ゆれ ながら 、 いくら か 不器用 に 生き かた の 追求 に 出発 する 。
0409
,9,23: しかし この 作品 の 範囲 で は 、 少年 で ある 主人公 が 、 厄介 な 偶然 を 自覚 し て 苦しみ を
^
感じ はじめる こころ まで が かかれ た 。
0418
,9,25: 結婚 生活 に 入っ て 五 年 の 間 、 一つ も まとまっ た 作品 の ない こと を 苦痛 に 感じ 、 不安 に
^
感じ はじめ て い た 作者 は 、 一 九 二 三 年 の 夏 に は 本気 で すこし 長い もの を かき たかっ た 。
0508
,572,12: そして お 関 は 恭 に対して 明 か に 嫉妬 を
^
感じ 始め た の で あっ た 。
0508
,1574,27: 蕙子 も 又 お 久美 さん を 自分 の 力 で 如何 うも する 事 は 出来 ない 事 だ と 云う 事 を かすか ながら
^
感じ 始め て 居 た 。
0534
,149,45: さっき まで 、 彼 の 様 に 自分 に 深い 恵み を 垂れ て 居 た 神様 は 、 此 れ から 先 も 、 決して 自分 に は 辛く ばかり は 御 あたり なさる まい と 云う 事 を 、 段々 彼 は
^
感じ 始め た 。
0585
,273,36: お 酌 する より 外 に 能 が な さ そう な 、 そして お 酌 する ため に だけ そこ に いる よう な 、 その 女 から 、 彼 は 一種 の 圧迫 を
^
感じ はじめ まし た 。
0647
,164,51: なぜなら 、 私 は 矢田 津世子 に 再会 し た 一 週 ほど の 後 に は 、 二 人 の ツナ ガリ は その 激しい 愛情 を 打ち 開け あっ た と いう だけ で 、 それ 以上 どう する こと も でき ない らしい と いう こと を
^
感じ はじめ て い た から で あっ た 。
0682
,144,13: 彼ら は 長井 に たよる より も 、 今さら 長井 を 重荷 に
^
感じ はじめ て い た の で ある 。
0765
,96,39: だから 、 彼 は 、 彼女 に 会う や 、 オレ は お前 を 愛し て い た 、 あるいは 、 一 しょ に 死の う 、 そんな こと を 、 いきなり 言っ て しまう 危険 を はげしく
^
感じ はじめ て い た 。
0793
,198,26: 山田 虎二郎 という 存在 が め ッ た に 見かけ られ ない 珍 種 らしい と いう こと は お 竹 が ちかごろ め ッ きり
^
感じ はじめ て い た から で あっ た 。
0918
,1111,10: こうして すべて の 哲学 は 自分 の 無力 を
^
感じ はじめ 、 すべて の 美学 は あまりに も 多い 、 自分 の 方向 を もてあまし 、 芸術 家 も が 、 その よって 立つ あまり に も 多い 自分 の 中 に 自分 自身 を 見失っ て き た の で ある 。
0956
,2324,15: 小野 ( 文 麻 呂 の 異様 な 態度 に 不気味 な 恐怖 を
^
感じ 始める ) 俺 に は 聞え ない … …
0959
,65,34: 断 え ず 込み上げ て 来る 好色 心 が 、 それから それ へ と 渦 を 巻い て 、 まだ 高々 と 照り 渡っ て いる 日 の 色 に 、 焦慮 を さえ
^
感じ 始め た の で あっ た 。
1004
,9,2: それ を
^
感じ はじめる と 、 どの 色 と いわ ず 、 色 の つい て いる こと 自体 が いや に なっ て くる 。
1043
,220,59: 私 は 若い 頃 から 宗教 に 心 を 傾け 、 幾 冊 か の 本 が 未熟 な もの ながら 心 の 遍歴 の 跡 を 語っ て いる が 、 たまたま 浄土 系 の 仏教 の 教義 に 触れる につれ 、 この 民衆 仏教 の 教え によって 、 民 藝 美 の 秘密 が 解ける の を
^
感じ 始め た 。
1075
,232,36: 田舎 で は 土地 に ただ 一つ の 神 の お 社 の 祭典 に 、 不 熱心 な 者 の ある の を きらう のみ で なく 、 どうしても その 統一 が 保ち がたい と
^
感じ はじめる と 、 べつに 少数 の 仲間 だけ で 申しあわせ て 、 庚申 甲子 等 の いろいろ の 講 、 あるいは 二 十 三 夜 講 の よう な もの を 組織 し 、 また 継続 し て 、 その 講中 だけ は 一 人 も 脱 け 落ち ず 、 我人 おなじ 心 に 信心 を やしなっ て 行こ う と し て いる の で ある 。
1076
,335,135: 私 は 三 十 二 年 前 の 沖縄 旅行 に 、 故 尚順 男爵 の 目ざましい 大 蒐集 を 見せ て もらっ て 、 この 近海 が 宝貝 の あらゆる 種類 の 産地 で ある こと を 知り 、 始めて この 問題 の 大き さ に 心づき 、 近頃 は また 国頭 郡 北端 の 村 々 における この 貝類 の 食用 と 捕獲 法 、 それから 今 まで まったく 知ら ず に い た この 種 の 貝 の 生態 と を 、 同地 出身 の 崎 浜 信行 君 から 教え られ た ほか に 、 さらに 十 何 年 か 前 に 、 西南 諸島 を 巡歴 し て き た 大森 義憲 氏 の 旅行 記 によって 、 とくに 宮古島 が 注意 す べき 一つ の 中心地 なる こと を
^
感じ 始め た の で ある 。
1076
,2536,107: 私 は 今 まで 主として 椰子 の 実 の 壺 や 盃 など の 方 から 入っ て みよ う と し た の だ が 、 古く は 「 玉藻 刈る あま 乙女 ども 」 と 詠ぜ られ た その 海 の 玉藻 の 用途 、 「 それ も てこ 」 と 歌わ れ た 色々 の 貝 や 石 、 さらに 進ん で は 寄木 ・ 寄 石 の 汰上 げ の 森 の よう に 、 知ら ぬ 洋 中 から 運ば れ た 古来 の 信仰 など 、 省み られ ず に 置か れ た もの が まだ 幾ら も ある こと を
^
感じ 始め て いる のみ か 、 漁業 の 根源 に も この 方面 から もう一度 観察 す べき 事柄 が 多 かり そう な 気 が する 。
1132
,193,25: 妻木 右 太 之 進 は 、 全身 の 官能 が 動員 さ れ て 、 一種 不安 な —— が 快適 な 焦燥 を
^
感じ 始める と 、 何処 から とも なく 現われ た 一 人 の 女性 が 、 右 太 之 進 の 右手 に 、 ほのか な 裾 風 を 起し て ふわり と 坐っ た の です 。
1171
,2728,15: やがて 彼 は 少年 を 、 少年 が 彼 に 持つ 関心 を 、 うるさく
^
感じ 始め て い た 。
1172
,8,37: 此 の よう な 生活 を し ながら も 、 目 に 見え ぬ 何 物 か が 次第に 輪 を 狭め て 身体 を 緊 め つけ て 来る の を 、 私 は 痛い ほど
^
感じ 始め た 。
1172
,481,24: 数 日間 の 此処 で の 生活 で 、 私 は 私 の 部下 にあたる 暗号 兵 たち に 、 ほのか な 愛情 を
^
感じ 始め て い た 。
1173
,471,34: 片手 で 木の根 や 枝 を つかみ 僅か に 身体 を 支え て 歩き 悩み ながら 、 先刻 何気なく 呟い た 言葉 の 意味 が 執拗 に 胸 に からむ の を 彼 は
^
感じ 始め て い た 。
1173
,1200,32: 宇治 は そんな 風 に 自分 を 一 度 は 制し ながら も 、 何 か 濁っ た 亢奮 が それ を 超え て 胸 に ひろがっ て 行く の を じっと
^
感じ 始め て い た 。
1174
,754,12: 背 を そらし 放し な ので 、 栄介 も やや 疲労 を
^
感じ 始め て い た 。
言い付ける
(言う.付ける)
延べ語数:
49
0002
,848,6: その マスク は 、 直治 の
^
言い つけ に従って 、 おかけ に なっ て いる の で ある 。
0063
,105,17: すると 国司 は 、 うるさ がっ て 、 この 女 を 追い出せ と 、 役人 達 に
^
云い つけ た 。
0063
,188,10: 灯 を ともし て さがし て くれ ) と 、
^
云い つけ た 。
0076
,137,1: しかと
^
いい つけ た ぞ 」
0081
,337,25: 氏 の 筏 が 、 あと 二 十 メートル ばかり に 近づい た とき 、 玉太郎 は ポチ に 泳い で わたる よう に
^
いい つけ た 。
0087
,818,19: 警部 が 手 を あげ て 、 警官 に 芝山 を ここ へ 連れ て 来る よう に
^
いい つけ た 。
0112
,818,5: 夕飯 の 手伝い を
^
云い つけ られ て いや な かお を し た 働き ぎらいの 千 世子 は 八 時 頃 に なっ て 、
0112
,1187,9: わき に 立っ て 居 た 女中 に
^
云い つけ て 、
0112
,1294,14: 台所 の 器具 の ぶつかる 音 や 母親 の 女中 に 何 か
^
云い つけ て 居る こえ を 遠く の 方 に きき ながら 二 人 は ひっぱり あげる 事 の 出来 ない 様 な 、 深い 深い 冥 想 に しずん で 居 た 。
0114
,404,4: 何 か お
^
云い つけ ん なっ た ん で ござい ます か ?
0114
,775,3: 京子 に
^
云い つけ られ て だれ が 来 て も 女中 は 、
0114
,845,21: そんな 事 私 が 云い 出し た ん じゃあ ない ん です けど ね 、 ここ に 居る 人 が
^
云い つけ た ん です よ 。
0141
,2069,10: 素子 が 立っ て 行っ て 、 茶 を
^
云い つけ 、 それ を 注い で 、 伸子 の 手 に もたせ た 。
0141
,2962,8: 「 そう そう 、 御 亭主 に 何だか
^
云い つけ て た ね 」
0141
,7278,10: —— 必要 な こと は 、 何 でも アニュータ に
^
云い つけ て 下さい 」
0141
,13844,12: 和 一郎 が 来 て 、 トランク を 多 計 代 の
^
云い つける 位置 に 出し て おい て 、 すぐ 帰っ て 行っ た 。
0141
,15857,7: 何 か よぶ ん な 用事 を
^
云い つけ た とき 、 多 計 代 が 心づけ を わたし たり する と 、 彼女 は 、 いかにも 感謝 に たえ ない よう に 片 膝 を かがめ て 礼 を のべ た 。
0144
,794,14: 主人 は 、 火の手 が 見える か 屋根 へ 登っ て 見ろ と
^
云い つけ た 。
0144
,807,6: ゴーリキイ が サモワール の 仕度 を
^
云い つけ られ て 台 処 で 働い て いる ところ へ 主人 が 玄関 へ 飛び込ん で 来 て 「 太い 声 で 云っ た 。
0246
,25,11: 女工 たち は 三 十 六 時間 も 働かせ られ 、
^
云い つけ に そむけ ば 天井 から 吊さ れる という よう な 状況 でし た 。
0444
,150,24: まつ を 、 いつ まで も 止め て 置く こと は 出来 ない ので 、 我々 の 夕飯 の 仕度 に 鰻 を
^
云い つけ させ て 、 帰し た 。
0499
,20,5: ○ なべ やき うどん を
^
云い つけ に ゆく
0508
,110,1: と
^
云い つけ た 。
0508
,750,22: 『 之 を おし なさい 』 『 彼 れ を おし なさい 』 って 小間 使い の 様 に 用 を
^
云い つけ て 切り たく も ない 人形 の 絵草紙 だの 何 だ の を 切り抜か せ られ た 時 は ほんとに 腹 が 立っ た 。
0508
,1328,37: 傍 の 者 が 自分 を 何 と 批評 仕様 が 仕 まい が 、 まるで 介 わ ず に 、 自分 は 自分 だ と 云う 様 に のろのろ と 洗 場 で 恭 に
^
云い つけ られ た 用事 を 気 が 利か なく 足し て は 嘲笑 れ たり 、 悪口 を 云わ れ たり し て 居 た 。
0508
,1584,40: 家 で 使う なら と 云う 様 な 事 が 有っ た ので 、 蕙子 は 早速 、 決して 家 で 使う 等 と 云う 事 は 出来 ない 、 私 が 帰っ た 時 呼 びずてにして 用 を
^
云い つける 事 は 到底 出来 ない の だ から 、 どうぞ いそが ない で も どっか 見つけ て あげ て くれ と 、 前 に も まして 丁寧 に 願っ て やっ た 。
0530
,37,8: 書生 と 女中 と に 用 を
^
云い つける 丈 で も 平常 は 引込ん で ばかり 居る 彼女 に は 一 仕事 だっ た のに 、 下働き の 小女 を 助ける もの が ない ので 午後 から は 流し 場 へ 立っ た っきり でし た 。
0618
,271,17: 斧 だけ 持っ て 一 しょ に 参れ と 申し た の は 御 主人 様 の
^
言い つけ だ 。
0684
,200,41: 何 に つけ て も 威張る こと が 好き で 、 人 を 下 に 見 た がる 男 で ある が 、 特に 馬 に は 特別 の もの が ある らしく 、 俺 の 馬 は 日本一 だ と
^
云い つけ て い た 。
0685
,183,2: カカア に
^
云い つけ て やる ぞ 」
0759
,5653,6: 「 大庭 先生 と 社長 の
^
言い つけ で 、 大庭 記代子 と お ッ し ゃる 方 を 探し て いる 者 です が 、 当家 に かくまっ て いただい てる と きき まし た ので 、 お 目 に かから せ て いただき に 上り まし た 。
0772
,159,27: 「 ゆうべ は 旦那 から 指図 が あり まし て 、 今夜 加 助 が くる だろ う から 、 来 たら 土蔵 へ 案内 しろ と
^
云い つけ られ て い まし た から 、 加 助 さん の 顔 が 見える と 案内 し まし た 」
0772
,392,16: そして 私 が お 暇 を 告げ ます とき に 、 それでは ついでに おし の に
^
云い つけ て 、 お 槙 と 芳男 二 人 そろっ て 土蔵 へ くる よう に 伝え て おくれ と 、 お ッ しゃ い まし た 。
0774
,616,12: 「 音次 が のせ た 女 と 、 捨吉 に 用 を
^
云い つけ た 男 は 、 たった 一 ツ です が 重要 な 点 で 類似 し て いる の です 。
0780
,307,32: 五 年 前 に 輪 を かけ た こと が オッ ぱじまろうてえ 段 どり で 、 私 は 永 の 奉公 の 奉公 じまい という 三 日 前 に 、 旦那 の
^
云い つけ で 、 一々 案内 状 を 持っ て まわっ て 来 まし た んで 。
0780
,586,5: 父親 志 道 軒 の
^
云い つけ 以外 に 、 久吉 が 嘘 を つく 筈 は あり ませ ん 。
0781
,245,18: 大学生 の 由也 は 先妻 の 子 だ が 、 兄 が 三枝子 や オソノ に 用 を
^
云い つける の に も ヤキモチ を やい て 、 兄 が そう し ない よう に 中傷 し たり 二 人 に シクジリ を さ せる よう な 陰謀 を たくらん だり する 。
0784
,238,12: 克子 が お 役に立ち ます なら 、 どの よう な こと も
^
云い つけ て いただき とう ござい ます 」
0815
,81,11: ニンゲル を とらえ て 引き 返 え さ せる よう に
^
いい つけ た 。
0982
,174,13: 近頃 じゃ 、 この 辺 、 組 内 で い ながら 駐在 に
^
云い つけ たり する 者 が いる だ 。
0988
,5493,17: とにかく 僕 は 、 その 翌日 から 、 割 に 落ちつい て 、 久子 さん に
^
言い 附け られる まま に 、 いろんな 百姓 仕事 を し まし た 。
1000
,999,33: 滋 幹 は 、 自分 が 母 に 会う こと は 内 證 な の で ある から 、 決して 人 に しゃべっ て は いけ ない と 、 讃岐 や 乳人 に
^
云い つけ られ て い た ので 、 返事 に 窮 し て ためらっ て いる と 、 男 は しきりに 、 そう 云う 心配 に は 及ば ない こと 、 自分 は 和子 の 母上 を よく 知っ て いる ので 、 和子 が 取次 を し て くれ たら 母上 も きっと 喜ば れる で あろ う こと を 、 さま ぐ に 言葉 を かえ て 繰り返し て 云い 、 和子 は そう 云っ て も 聞き分け の よい 賢い お 子 で ある と 、 二 た 言 目 に は それ を 云い 添え た 。
1000
,1232,35: 僧 と は 云う が 寺男 の よう な 者 で 、 上人 に 仕え て い ろくな 雑用 を 勤める の で あっ た が 、 平素 主人 を 大切 に し て 、
^
云い つけ た こと は 一事 を も 違え ず 、 まことに 忠実 な 性質 だっ た ので 、 上人 も 少から ず 信頼 し て い た 。
1064
,187,20: 忠秋 は 、 感心 し て 見 て い た が 、 ふと 近習 を 振 向い て 、 こう
^
いい つけ た 。
1073
,3930,2: そう
^
いい つけ て 、 自分 は 、 不快 怏々 と 、 先 に 自邸 へ 、 帰っ て しまっ た 。
1073
,4753,70: そもそも 、 父 良 持 の 死後 、 おれ たち 、 幼い みなし 子 が 、 叔父 共 の 手 に 、 ゆだね られ 、 そして 、 おれ が 十 六 で 、 都 へ 追いやら れ た その 時 の 大 掾 国 香 の たくみ だの 、 国 香 が 、 貞 盛 に いいつけ て 、 おれ を 、 都 に いる うち 刺し殺し て しまえ と
^
いい つけ て い た 内輪 事 まで 、 つつま ず 打ち明け ね ば 、 わかる まい 」
1120
,74,6: 「 まゆみ ちゃん に 何 か
^
云い つける と 困る わ 、 あの ひと 、 私 の 方 を 変 に じろじろ 見 て い た けれど 大丈夫 かしら ?
1144
,67,12: 従 五位下伊予守忠弘臍 の 緒 切っ て 以来 、 人 に 物 を
^
いい 付け られ た の は 、 これ が 始め て 、 十 九 歳 の 殿様 に 取っ て 、 それ が 又 、 ゾクゾク する ほど 嬉しく て たまらなかっ た の です 。
1146
,103,7: 京極 三太郎 は 編集 長 の
^
云い つけ で 、 錦 小路 という 、 曾 て の 公卿 華族 を 訪ね まし た 。
忍び込む
(忍ぶ.込む)
延べ語数:
48
0078
,106,49: それ によって 、 探偵 は 家中 を 調べ 、 雇人 について 正し た が 、 その 結果 分っ た こと は 、 伯爵 は 嘘 を つい て いる の で は ない 、 雇人 たち も この 犯罪 に 関係 し て い ない 、 賊 が
^
忍び こん だ ところ は 調理 室 の 窓 から で あっ て 、 そこ に は 有り得 べから ざる ところ に 犯人 の ゴム 靴 の 足跡 が かすか に 残り 、 また 棚 の ところ に は 犯人 の 手袋 の 跡 が 残っ て い た 。
0078
,297,18: その ため か どう か 分ら ない が 、 遂に 北岡 邸 へ 例 の 怪盗 が
^
忍び こん だ 。
0082
,1604,12: それでは 今 夜半 を 期し て 、 研究所 の 最 地階 へ
^
忍び こむ こと に しよ う 」
0082
,2323,8: 自分 たち が 、 こうして 地下 室 へ
^
忍び こん で 、 サル に なっ た 本物 の 谷 博士 と 話 を し て いる ところ など を 見 られ たら 、 とうてい 命 は ある はず が ない !
0166
,61,33: そして 、 いつぞや の 早 まわり で 賞品 と し て もらっ た 小型 フォード に のりこみ 、 ミュンヘン に 潜入 し 、 危険 を おかし て ひとたび は すて た 家 に
^
忍び こん だ 。
0305
,3,25: シロウト の 強盗 は 昔 から こわい と いわ れ て き た の は 、 ただ で さえ おびえ て 人 の 家 へ
^
忍び こん だ 者 が 相手 に 眼 を さまさ れ て 、 こわ さ で 夢中 に なっ て 相手 を 殺傷 する から で あっ た 。
0554
,918,24: その 放心 という か 、 瞑想 という か 、 沈思 という か 、 その よう な 折 の あなた の 胸 の 中 に
^
忍び こん で 、 その 奥底 を 私 は 打診 し たかっ た の です が 、 やめ まし た 。
0554
,920,18: けれど 、 こんど は 、 今後 は あなた の その 胸 の 中 に 、 私 は 遠慮なく
^
忍び こん で 、 そこ に 手 を 触れ て み ます から 、 覚悟 し て いらっしゃい ませ 。
0597
,4,10: 二つ が 妖しく 絡み あい 、 わたし の 胸 に
^
忍び こみ 、 わたし の 心 を 緊 め つけ て … … 誘う の で ある 。
0688
,341,12: シシド 君 が イビキ を かき かき 唐紙 を あけ て
^
忍び こん で 来 やし ない か と マンジリ と も し ない うち に 、 夏 の 夜 が 明け はじめ た 。
0702
,109,23: 三吉 は アイビキ の 後 登志 に 送ら れ て ま ッ すぐ 帰宅 し た から 、 犯人 は アイビキ 中 に
^
忍び こん だ こと が 分っ た だけ で 、 中平 の 入浴 は その 「 鉢 の 木 」 の おかげ で 部落 の 誰 に も 分っ て い た の だ から 、 留守番 の アイビキ 中 に 楽々 と 盗む チャンス は 部落 の 全員 に あっ た の で ある 。
0731
,354,9: 誰 だって 、 知ら ない ウチ へ 泥棒 に
^
忍び こむ の は 、 気心 が 知れ なく ッ て 、 第 一 勝手 が 分ら なくっ て 、 薄 気味 が 悪い じゃ ない か 。
0743
,138,23: ド テラ の 温泉 客 の フリ を 忘れ て 、 洋服 の まま 、 伊東 温泉 の 地下鉄 寮 という ところ へ
^
忍び こん だ 。
0743
,145,30: ほか に 雨戸 や 錠前 を こじあける ため の ペンチ その他 七 ツ 道具 一 式 持っ て い た が 、 七 ツ 道具 を 使っ て 夜陰 に
^
忍び こむ の は 女 を つれ て い ない 時 で 、 機 に のぞみ 、 変 に 応じ て 、 手口 を 使い分け て い た が 、 結局 七 ツ 道具 の 有りふれ た 方法 など を 弄ん だ ため に 失敗 する に 至っ た の で ある 。
0759
,6111,2: 泥棒 に
^
忍び こん で 、 ビール を みつけ て 、 ヌキ 探し て ちゃ ア 、 フンヅカマ る でしょ う 」
0772
,419,5: 「 どうも 、 誰か が
^
忍び こん だ 様子 だ ねえ 。
0772
,434,6: これ で は 益々 何者 が
^
忍び こむ こと も 容易 で ある 。
0772
,572,20: 「 加 助 は いったん 主家 を 辞去 する と 、 裏 から 塀 を のりこえ て 、 土蔵 へ
^
忍び こん だの さ 。
0772
,573,12: たぶん お 槙 と 芳男 の 叱ら れ て いる 最中 に
^
忍び こん で 隣室 に 隠れ て い た の だろ う が 、 お 槙 と 芳男 が 三 行 り 半 と 勘当 を 云い わたさ れ て 立ち去る の を 見 すまし て 、 藤 兵衛 を 一 突き に 刺し殺し た の さ 。
0772
,661,18: 土蔵 の 裏 の ゴミ箱 へ あがり 、 塀 に 手 を かけ て 、 なんなく 主家 へ
^
忍び こん だ 。
0773
,291,50: 「 私 は かね て カケコミ 教 に 大きな 憎しみ を もっ て おり まし た が 、 かほど 信者 の 心 を 奪い 去る 邪教 の 詐術 という もの を 一見 し たい と 思い 、 元々 か の 本殿 は 勝手 知っ たる わが家 です から 、 ふと
^
忍び こん で み た の です 。
0776
,726,11: お キン が わが 部屋 を 出 て 船長 室 に
^
忍び こん だ 物音 は きこえ ない から 、 畑中 を 殺し 、 金庫 を ひらい て 真珠 を 奪い 、 再び わが 部屋 へ 戻っ た お キン を 、 清松 の 耳 は デッキ を 降り た 男 の 仕業 と きい て いる の さ 。
0776
,727,24: 今日 まで は 、 これ を 八 十 吉 と 心得 て い た から 、 清松 は お キン の 留守 宅 に
^
忍び こん で 、 再々 真珠 を 探し た の だ 。
0776
,770,66: そこで ロウソク を ふき 消し 、 扉 を しめて 廊下 へ で まし た が 、 ええ 、 まま よ と 思い 、 すでに 船長 が 死ん で しまえ ば 怖い 者 は あり ませ ん し 、 それ が 八 十吉 君 を 殺し た 動機 で も あり ます から 、 にわかに 堪ら ない 気持 に なっ て お キン 夫人 の 寝室 へ
^
忍び こん だ の です 。
0778
,207,25: 暗い 井戸端 で フグ を 手造り し て い た 宮吉 の 姿 、 その 毒 を 隠し もっ て 二 号 の 家 へ
^
忍び こん だに 相違 ない 怪人 物 の 姿 、 それ は お 米 の 姿 で も あれ ば 、 お 源 の 姿 で も ある し 、 花 亭 の 姿 でも あっ た 。
0781
,354,29: 他 の 三 名 の 召使い が カミナリデンカン だ という こと を 一同 が 知っ て い た と する と 、 栃尾 が ある 目的 で ひそか に
^
忍び こん だ と 疑う こと も できる 。
0782
,263,67: その とき から クサレ 目 は オタツ に も クサレ 目 を うつし て やろ う と オタツ の 通りかかる の を 隠れ て 狙っ て い た が 、 オタツ に 組み伏せ られ て シマ 蛇 で 手足 と クビ を しばら れ て から は 、 オタツ の 目 が さめ て い て は 勝て ない と 知っ て 寝 て いる とき に
^
忍び こん だ が 、 オタツ の イビキ が 大きい ので 、 ビックリ し て 逃げだす ところ を オタツ の オヤジ に 捕われ 、 クサレ 目 を オタツ に うつす ため だ と 分っ た から 、 馬 の クソ を 一 ツ 食え ば 帰し て やる と 言わ れ 、 食べる こと は でき ない から 甜める だけ で カン ベン し て くれ と たのん で 、 甜め て 帰し て もらい まし た 。
0783
,147,22: 幸い あたり は 人通り が ない から 、 ベク 助 は そ ッ と 塀 を のりこえ て 邸 内 へ
^
忍び こん だ 。
0783
,511,2: 金三 は
^
忍び こむ 五 忘 ら を 地下 の 密室 で 殺す 必要 が あっ た 。
0786
,802,17: クラ ヤミ の 動作 に 熟練 し た 者 で なけれ ば 、 よそ の ウチ へ
^
忍び こん で 人殺し を し て 、 タタミ や ネダ を あげ ながら 、 こんなに ムダ の ない 仕事 の 跡 を のこせる もの で は ない でしょ う 。
0788
,300,23: 三 日 に あげ ず やって来 て ムリ に も 中 へ 入り た がる が 、 カギ が あれ ば 自由 に
^
忍び こむ こと が できる 。
0788
,739,25: 一番 のぞき たい の は この 部屋 です が 、 カギ が ない 上 に 、 女中 さん が 隣室 に ガン 張っ てる から
^
忍び こむ わけ に 行き ませ ん でし た よ 」
0788
,834,10: カギ を 盗ん だ 人 が 北 の ドア から
^
忍び こん で 旦那 様 を 殺し た の だ と 思い ます 。
0788
,932,12: つまり 、 カギ を 盗ん だ 犯人 は 、 陳列 室 へ
^
忍び こむ ため に 盗ん だ の で は なく て 、 十 一 時 に オルゴール が 鳴っ て も ナミ子 が 中 へ はいれ ぬ よう に 盗ん で おい た の です 。
0794
,714,5: ゆうべ 私 の 寝室 へ
^
忍び こん で き て ね 、 私 が 蹴 とばし て やっ たら 、 女中 部屋 へ 行っ た ん です 。
0803
,65,8: ここ の ウチ へ 間抜け 泥棒 が
^
忍び こむ より も 、 この オヤジ が 殺人 強盗 に 転ずる 率 が 多い の は 分り きっ た 話 じゃ ない か 。
0809
,8,27: 殺気 と 殺気 の 中間 に はさまっ た 絹糸 の 細 さ ほど の ユルミ で ある が 、 そこ を 狙っ て 空気 の よう に
^
忍び こむ 。
0819
,116,11: しかし 長禄 元年 に 北朝 の 刺客 が この 村 に
^
忍び こん で 自 天王 を 殺し 、 その 弟 の 宮 忠義 王 を も 殺し た 。
0820
,124,18: アッ という ま に ベール を かけ られ 、 モヤモヤ と 襟 クビ へ 、 フトコロ へ と
^
忍び こま れ て 、 にわかに 視界 を 失っ て モヤ の 中 に ただ 一 人 沈没 し て いる 。
0842
,1231,40: ところが 当時 は 料亭 閉鎖 の 暗黒 時代 で ある から 、 レッキ と し た 新聞 社 の 宴会 だ と いう のに 、 クラ ヤミ の 裏 木戸 から コソコソ と 泥棒 の よう に 一 人 ずつ
^
忍び こむ 。
0853
,51,29: 転々 引越し 、 夜逃げ に 及び 、 居候 に 及び 、 鬼 涙 村 ( キナダムラ ) だの 風祭 村 など という ところ で 、 造り酒屋 の 酒倉 へ
^
忍び こん で 夜陰 の 酒宴 に 成功 し たり し なかっ たり 、 借金 とり と 交驩 し たり 、 悪 虐無 道 の 因業 オヤジ と 一 戦 に 及び 、 一泡 ふか し たり ふかさ れ たり 、 そして 彼 の 女房 は 常に 嬉々 として 陣頭 に 立ち 、 能 なし ロク で なし の 宿六 を こづき 廻し たり する けれども 、 口笛 ふい て 林野 を ヒラヒラ 、 小川 に くしけずり 、 流れ に 足 を ひたし て 俗念 なき てい で ある 。
0947
,2588,11: それ は 、 愛一郎 が 飯島 の 久慈 という 家 に
^
忍び こん だ こと に も 、 叔母 の 熱海 行き に も 、 山岸 芳夫 と の 結婚 を おしつけ られ た こと に も 、 大矢 シヅ が 今日 まで 世話 を し て い た こと に も 、 すこし ずつ 関係 が ある らしい ふう だっ た 。
0951
,142,7: 太郎 は 母 の フラット へ
^
忍び こん で 、 ベット の 下 で 腹ばい に なっ て 寝 て い た 。
0953
,87,89: 江口 の 遊女 で 亀 遊 と いい 、 南殿 で 桜花 の 宴 が あっ た とき 、 喜 春 楽 を 舞っ て 御感 に あずかっ た という 悧口 者 で 、 世間 で は 祇園女御 と 呼ん で い た が 、 毎月 、 月 初め の 三 日 、 清水寺 の 籠 堂 で お 籠り を する こと を 聞きつける と 、 走水 の 黒 鉄 という 鉢 叩き に 烏 面 を かぶせ 、 天狗 の 現形 で 籠 堂 の 闇 に
^
忍び こま せ て 通じ させ た うえ 、 基 房 の 伽羅 の 珠 数 を そば に 落し て き た 。
1073
,1299,5: 三 段 が まえ の
^
忍び こみ で ある 。
1076
,1657,15: それ が いつのまにか この 奄美 の 島 の 節 祭 の 古伝 の 中 に
^
忍び こん で い た の で ある 。
1182
,51,12: 地面 から 壁 を のぼり 三 階 の 窓 から 部屋 に
^
忍び こみ
1183
,108,9: そこで 服 を 脱ぎ捨てる と 、 つるりと 浴室 に
^
忍び こむ 。
し切れる
(為る.切れる)
延べ語数:
47
0027
,377,4: 自分 は 拒否
^
し 切れ ず 、 その 画 塾 の 近く の 、 蓬莱 町 の カフエ に 引っぱっ て 行か れ た の が 、 彼 と の 交友 の はじまり でし た 。
0060
,517,15: ところが 集積 度 が 高まっ て くる と 、 そんな もの で は とても 対応
^
し きれ なく なり 、 次に 開発 さ れ た の が 、 リレー を 使っ た テスター で ある 。
0060
,2969,30: スティーブン ・ ジョブズ を 除く マッキントッシュ に かかわっ た 大半 の キーマン を インタビュー し て 原稿 を まとめ た 斎藤 由 多 加 氏 は 、 雑誌 に 掲載
^
し きれ なかっ た 部分 と 本人 の コメント 、 デモンストレーション など の 動画 資料 を エキスパンドブック 形式 の 電子 ブック に まとめる 作業 を 雑誌 掲載 分 と 同時 並行 的 に 進め 、 同年 二月 の MACWORLD Expo / Tokyo に CD — ROM 版 を 間に合わ せ た 。
0060
,7596,32: そう なれ ば 性能 を 評価 し て くれる ユーザー も 「 高く て 使え ない 」 と 結論づけ 、 大きな 開発 投資 を つぎ込ん だ 製品 が 、 市場 を 開拓
^
し きれ ない まま 消え て いく 可能 性 が ます 。
0060
,8438,38: 当初 予定 し て い た マスター の LSI で ゲート 数 は 足り て い た ものの 、 いざ 設計 に もとづい て 配線 を 行う 段 に なっ て 、 LSI ロジック から 「 配線
^
し きれ ない から マスター を 変更 し て ほしい 」 と の 注文 が つい た 。
0060
,8750,39: 「 ディスク ベーシック の 貧弱 な ファイル 管理 機能 で は 、 今後 フロッピーディスク が 当たり前 に なり 、 さらに ハードディスク に 大量 の 情報 を 蓄積 し て 使う よう に なっ た 段階 で は まったく 対応
^
し きれ なく なる 。
0062
,2725,15: かなり でき の 良い 個人 情報 管理 ツール の ハイパーカード に 全面 的 に 依拠
^
し きれ ない で いる の は 、 要するに オレ の マック が しょっちゅう 眠っ て おり 、 こいつ を 起こそ う と する と ハードディスク を 回し 、 メモリ ・ チェック を かけ 、 システム を 読み込ん で と 、 とんでも なく 時間 が かかる ため だ 。
0140
,4210,38: その 相川 良之 介 が こういう 風 に 彼 の 一生 を 閉じ なけれ ば なら なかっ た という こと は 、 彼 を 肯定 し て 来 た すべて の 人々 にとって 、 また 彼 を 肯定
^
し きれ なかっ た すべて の 人々 にとって 、 ひとごと で なく 迫っ て ゆく こと で は ない の だろ う か 。
0141
,8377,33: そういう 個人 的 な つき合い が 深まり そう に なる ごと に 、 伸子 の 心 の 隅 に は ソヴェト における 日本 の 外交 官 という もの の 伸子 にとって も 信頼
^
し きれ ない 性質 が 思い 浮ん だ 。
0141
,14798,14: 「 さもなければ 、 『 プラウダ 』 一 枚 で 、 ああ 完全 に 支配
^
し きれる もの で は ない 」
0141
,18811,12: しかし そこ に ある 理論 と 芸術 作品 の 実際 に 納得
^
し きれ ない もの を 発見 し て 、 その 否定 面 を のりこせ ない 自分 を 歴史 にとって 無 価値 な 者 として 一 図 に 死なし て しまっ た の だっ た 。
0141
,19628,113: マヤコフスキー が 、 こんなに いつも いそぎ つづけ て 、 はげしく 進む ソヴェト の 事業 の 第 一 列 より も 猶 先 へ 立と う と 力 を つくし て 生き た に も かかわら ず —— いいえ 、 そう で は ない 、 彼 が 詩人 らしい 正直 さ と 情熱 で 自分 により 高い 任務 を さずけれ ば さずける ほど 、 彼 の 革命 的 抒情詩 の 骨格 で ある シムボリズム と ロマンティシズム が 、 重荷 に なっ て —— いそい で も いそい で も 、 あるいは 、 いそげ ば いそぐ ほど 自分 から 抜け出る こと 、 自分 を 追い ぬく こと の ま どろ っ こし さ に 辛抱
^
し きれ ず 、 マヤコフスキー は 、 革命 へ の 愛 、 民衆 の 建設 へ の 愛 の 小舟 を 難破 さ せ て しまっ た 。
0171
,157,29: しかし 、 私 たち の 心 の たえる こと の ない 欲求 で ある 社会 的 な 清らか さ 、 など を 豊島 さん の シンボリズム で はたして 表現
^
し きれる もの でしょ う か 。
0171
,337,17: 小林 秀雄 という よう な 評論 家 は 、 こういう 若い 世代 の 感覚 で しか 批判
^
し きれ ない でしょ う 。
0210
,6,32: けれども その 軽蔑 に も かかわら ず 、 他 の 一 面 で は 、 彼 の 名づける 小 豚 派 文学 の 、 発生 の 社会 的 起源 について 、 否定
^
し きれ ない もの を もっ て いる 。
0210
,11,51: その 共感 に ひかされ て 、 三好 十郎 の 毒舌 も 、 し まい は ブツブツ 、 現在 の 肉体 派 や 中間 小説 が 、 現代 文学 の 新しい 局面 を 展 く ため に は 、 無益 で ある ばかり か 有害 で さえ ある という 事実 を 批判
^
し きれ なかっ た 。
0216
,40,41: 「 巨大 な 冷酷 な 秩序 の ヒダ に はさま れ て もがく 虫 の よう な 存在 として 自己 を 意識 し 」 て 、 そこ に 伊藤 整 の 人間 及び 文学 者 として の 存在 感 が 定着
^
し きれる もの なら ば 、 どうして 彼 自身 、 きわめて 具体 的 な ファイティング・スピリット を もっ て 「 チャタレー 夫人 の 恋人 」 の 告発 状 の 中 に は 、 検察 当局 が その 作品 を ちゃんと よん で い ない 節 が ある こと を 公表 する だろ う 。
0219
,68,30: 生 の ため に 不屈 に たたかう 能力 を 小柄 な 全身 に みなぎら し て いる 著者 は 、 その 体 の たけ と は ば と で 解決
^
し きれ ない よう な 問題 は 、 みんな きっ て すて て いる 。
0231
,714,44: しかも 、 家庭 の 中心 的 な 男子 が まだ 前線 から 帰ら ない か 、 或は 復員 し て も 今 まで 勤め て い た 軍需 会社 が 解散 し て い たり 、 新 らしい 職場 は 復員 職員 を 消化
^
し 切れ ない 程 一ぱい に なっ て い たり する 。
0250
,137,12: 人間 坂 口 は 単に 雄 で ある ばかり で は 実在
^
し きれ ない 。
0250
,138,9: 雄 で ある こと だけ に 実在 を 包括
^
し きれ ない 。
0418
,12,38: 一つ は 、 作者 の 日々 の 感情 に 犇めい て いる さまざま の 苦し さ 、 矛盾 葛藤 を 、 二 十 五 歳 の 作者 の 力量 で は 、 人間 的 に も 把 掴
^
し きれ ず 、 まして 文学 の 作品 として それ を 客観 的 に 再現 する こと は 不可能 で あっ た 。
0456
,226,7: まつ 、 女中 が 辛 棒
^
し きれ ず 、 べ っと う と 結婚 する 。
0554
,896,23: 自分 の 腕 で 働い て じみ に 暮す に は 、 私 に は 我慢 が 足り ない 、 辛 棒 が
^
し きれ ない 、 という の でしょ う か 。
0584
,177,3: 「 仕事 は
^
し きれ ない ほど ある よ 。
0585
,198,42: その 感触 に 彼 が すがりつい て い ます と 、 突然 、 彼女 の 肉体 は くりくり 盛りあがっ て き 、 半球 形 を 無数 に つみ 重ね た よう な 工合 に なり 、 彼 は その 重み に 抵抗
^
し きれ ず に 倒れ まし た 。
0597
,2772,1: 抑制
^
し きれ なく なる と 、 大声 に 怒鳴りつけ は し ない が 、 手当り次第 に 物 を 放りだす 。
0647
,311,23: 矢田 津世子 が 生き て いる 限り 、 夢 と 現実 と の 距 り は 、 現実 的 に は 整理
^
し きれ ず 、 その いずれ か の 死 に 至る まで 、 私 の 迷い は 鎮まる 時 が 有り得 なかっ た と 思わ れる 。
0711
,30,55: この 阿呆 の 健全 さ が 、 日本 的 な 保守 思想 に は 正統 的 な 健全 さ と 目 さ れ 、 その 正統 感 は 、 知性 高き 人々 の 目 すら も くらまし 、 知性 的 に その ニセ モノ を 見破り 得 て も 、 感性 的 に 否定
^
し きれ ない よう な 状態 を つくっ て いる 。
0759
,5883,8: どれ ぐらい 感謝 し て も 、 感謝
^
し きれ ない ほど の 喜び な ん です 。
0759
,7934,7: 人間 関係 という もの は 合理 化
^
し きれる もの で は ない 。
0816
,124,42: そして 天皇 家 に 直接 征服 さ れ た もの が 、 大国 主命 だ か 、 長 スネ 彦 だ か 、 蘇我 氏 だ か 、 それ も 見当 は つけ 難い が 、 征服 し て も 、 征服
^
し きれ ない の は 民間 信仰 あるいは 人気 という よう な もの だ 。
0877
,626,16: 現代 日本語 の 性格 は 、 言語 学 的 な 形式 論 だけ で 説明
^
し きれ ない 、 どこ か 、 現代 日本人 の 性格 の 、 そのまま の 現れ と み なけれ ば なら ぬ 一 面 が あり そう です 。
0947
,2810,13: サト子 は 、 精いっぱい に つとめ て い た が 、 我慢
^
し きれ なく なっ て 、 思いきり 手強く はねつけ た 。
0960
,48,31: 真宗 の 寺 に 生まれ た 私 が 、 マルクス 学 の 因縁 から その 夜 の 仲人 と なっ て この 家 に き た だけ に 、 ちょっと 消化
^
し きれ ぬ ほど の 馳走 で あっ た 。
0986
,412,18: 薄田 ( 三芳 の 言葉 の 中途 から 怒り 出し た の が 、 この 時 がまん
^
し きれ なく なっ て ) 黙り た まい !
0987
,2736,7: 人見 ( 自分 で も 排除
^
し きれ ない 友吉 に対する 根深い 反撥 を 、 つとめて 押し かくし ながら ) 君 の いう 事 は 、 一つ の 考え として は 正しい 。
0987
,2790,10: 非常 に 長い 列車 で 、 音 は ほとんど しんぼう
^
し きれ ない くらい に 長く つづく … … 。
0990
,370,23: いずれ に しろ 現前 の 事実 として は 、 私 は 私 の 肉体 を 愛する が 、 完全 に は 信頼
^
し きれ ない の です 。
1000
,1280,43: そう 云う こと が あっ て から 十 箇月 ばかり を 経 、 明 くる 年 の 夏 の 終り に 父 は 此の世 を 去っ た の で ある が 、 最期 の 折 に は 果して 色慾 の 世界 から 解脱
^
し きれ て い た で あろ う か 。
1072
,1408,15: に も 関わら ず 、 自分 は この 子 を 捨て 児 に も
^
し きれ ない の だ 。
1081
,17,3: しかし とうとう 我慢
^
し 切れ なく て 、 思い切っ て I 駅 で 下り て しまっ た 。
1120
,139,19: 笑い を 噛み殺し て い た 朋輩 達 は 家元 が 笑っ た ので 、 もう 我慢 が
^
し きれ なく なり 、 一 度 に ぷっと 吹き出し た 。
1123
,315,77: 本邸 で は 父 が 重態 だ と いう のに 何故 一雄 は 来 ない の だ 、 と 、 やかましく 私 が 攻め られ て い まし た ので 、 行方 が わから ない とも 申 せ ず 、 風邪 で 熱 が 高く て 起き られ ぬ と 嘘 を 吐い て 、 その 場 、 その 場 を 胡麻 化 し て いる の です が 、 母 に だけ は 胡麻 化
^
し きれ ず 、 母 に だけ 私 は 白状 し て しまっ た ん です の 。
1138
,122,22: 昨日 の 冒険 に かき立て られ た 心持 は 、 此処 で どんな 形容詞 を 濫発 し た ところ で 説明
^
し 切れる わけ は あり ませ ん 。
1151
,172,93: —— 六 回 目 は 昨年 の 秋 でし た 、 いつも の よう な 、 真っ暗 な 室 の 中 で 、 寝台 に 押し 並ん で 掛け た 阿修羅 は 、 —— 近頃 で は もう 斯 う 呼ん で 居り まし た 、 どうせ 本当 の 名 を 知ら ない の です から —— いつも と 違っ て 、 ひどく 打ち 萎れ て 居る ので 、 その わけ を 訊く と 、 最初 は 胡麻 化 し て 教え て くれ ませ ん でし た が 、 到頭 我慢 が
^
し 切れ なく なっ た か 、 シクシク と 泣き 乍 ら 、 二度と もう 此処 へ は 来 られ ない 、 あなた と 逢う の も 今晩 限り に なる かも 知れ ない という の です 。
1152
,455,31: 「 土蔵 の 中 —— に 、 大変 ッ 、 あの 中 に は 私 が 半生 を 傾け て 集め た 、 美術 品 が 入っ て 居る 、 勘定
^
し 切れ ない ほど の 値打 物 だ ——」
走り出す
(走る.出す)
延べ語数:
47
0060
,8983,28: マシン を 立ち 上げ た とき 、 画面 の 左上 から 右 に 流れ はじめる はず の オープニング メッセージ は 、 左下 から 真上 に 向かっ て
^
走り だし て い た 。
0071
,1478,19: その 人 たち は 、 装甲車 の 中 に は いっ て 、 それ を 運転 し て
^
走り だし た 。
0079
,2526,10: すると 、 一度 自転車 に 、 人間 が のっ て
^
走り だし さえ すれ ば 、 あと は 人間 が 足 を 使わ なく とも 、 チューブ の 圧力 で 、 いつ まで も 自転車 は 走っ て いく わけ な ん だ が 、 … … はて 、 どこ が 間違っ て いる の か しら ん 。
0080
,1457,7: 検事 が 席 を 立っ て
^
走り だし た ので 、 蜂 矢 は かれ の あと に したがわ ない わけ に いか なかっ た 。
0081
,499,17: 風 が 残っ て い た ので 、 帆 が 出来る と 、 筏 は かるく
^
走り だし た 。
0081
,2291,19: 玉太郎 も 、 しゃがれ 声 を 出し て 、 マルタン 氏 の 先 に 立っ て 、 また
^
走り だし た 。
0081
,3613,3: 玉太郎 は
^
はしり 出し た 。
0089
,1012,28: その ため に 、 自分 は 怪 囚人 に 別れ て 、 急い で ガラス張り の 道路 を 、 怪 囚人 に 教え られ た とおり 、
^
走り だし た はず だっ た 。
0091
,1497,12: 課長 の 眼 は その パンフレット の 各 頁 の 上 を
^
走り だし た 。
0095
,207,2: 車 は
^
走り だし た 。
0095
,1308,5: 彼 は 北 へ
^
走り だし た 快速 貨物 船 の 甲板 に 立っ て 、 小さく なり 行く ワーナー 調査 隊 の 船団 の 姿 を 永い こと 見送っ て い た 。
0585
,372,10: その 二 人 が 、 一息 つ くま に 、
^
走り だし まし た 。
0585
,373,0:
^
走り だし て 、 一散 に 逃げ て ゆき まし た 。
0613
,347,6: 長老 が そう いい ざま
^
走り だし た 。
0613
,1368,11: 婦長 さん が 「 お ほほ ほほ 」 と 笑っ て
^
走り だし た 。
0621
,5,22: できるだけ 早く 花 の 下 から 逃げよ う と 思っ て 、 青い 木 や 枯れ木 の ある 方 へ 一目散 に
^
走り だし た もの です 。
0624
,338,9: 突然 、 もだえ 、 泣き 喚い て 盲目的 に
^
走り だし そう だっ た 。
0639
,29,30: 扉 に 外套 が ひっかかっ て いる 、 電車 が 動きだす 、 外套 を はさま れ た 男 は 止め て くれ 、 助け て くれ 、 と 電車 とともに
^
走り だす 、 ホーム の 人 は ようやく 気づく 、 気づい た とき に は 男 は すでに ホーム を ひきずら れ て いる 、 ホーム の 人々 が ワアワア 騒ぐ が 、 後部 の 車掌 は 平然と ホーム の 騒ぎ に 睨み を くれ て 、 やがて 車 は 人 を ブラ 下げ て ひきずり つつ 闇 へ 消え去る 。
0647
,347,22: あなた は お婆さん に なっ た よう に 、 やつれ 、 黙り こみ 、 円タク に のっ て 、 その 車 が
^
走り だす とき 、 鉛 色 の 目 で 私 を 見つめ て 、 もう 我慢 が でき ない よう に 、 目 を とじ て 、 去っ て しまう 。
0699
,289,5: 女 と 五郎 は
^
走り だす 。
0699
,290,6: 物見高い 連中 が 後 を 追って
^
走り だす 。
0732
,1179,3: と 、
^
走り だし た 。
0757
,1257,8: 数 台 の 車 が 、 つづい て
^
走り だし た 。
0759
,2848,6: 知覚 が もどり 、 彼 は
^
走り だし て いる 。
0759
,4935,4: 彼 は 一散 に
^
走り だし た 。
0761
,186,7: 女 は 自転車 に のっ て
^
走り だし た 。
0771
,48,8: 十 何 年 も 前 から 汽車 が
^
走り だし た が 、 その 機関 車 も いまだに 海外 から 輸入 し て いる 。
0773
,516,18: アッ と 驚く とたん に 帯 が とけ て しまっ た の を 、 ひきずり ながら 一目散 に
^
走り だそ う と する と 、 書生 の 晏吾 が よびとめ て 、
0774
,572,40: 帝 大 裏 と 不 忍 池 の 間 の 淋しい 道 で 音 次 に クロロホルム を かが せ て 昏倒 さ せ 、 女装 を ぬい で 男 の 車夫 に 変装 し て 車 を ひい て
^
走り だす まで に 、 三 十 分 は かかり ます まい 。
0782
,766,24: 牛 が おどろい て 、 角 を ぬく と 、 もう一度 花房 を 突き あげ て 自分 の ナワ を きっ て 盲 メッポウ
^
走り だし た の でしょ う 。
0811
,0,14: 元旦 正午 、 DC 四 型 四 発 機 は 滑走 路 を
^
走り だし た 。
0818
,413,24: 神社 側 や ミコシ の 担ぎ 手 は 、 人間 が 企ん で やる こと で は なく て 、 ミコシ が 自然 に
^
走り だす こと で 、 神意 だ と いう 。
0831
,245,29: 誰 の 胸中 に も 善悪 両々 相 対峙 し て いる の は 自然 で 、 その 対峙 を 破っ て 悪 の 方 へ 一方 的 に
^
走り だす の は 当人 に も 容易 なら ぬ 覚悟 を 要する もの で ある が 、 それ を 最も 簡単 に 破ら せ 易い キッカケ と なる の は 、 親 が その こと で 疑り すぎ て ヤケ を 起さ せ た 場合 。
0831
,247,7: なぜなら ヤケ まぎれ に 一方 的 に
^
走り だす 口実 を 得 て も 、 実際 に それ を キッカケ に し て 踏み切る 娘 より は 、 まだ 踏み切ら ない 娘 の 方 が 多い だろ う から で ある 。
0845
,82,9: 奴ら は 急 に 二 手 に 分れ て
^
走り だす かも 知れ ない から 、 その とき は ボストンバッグ の 奴 の 方 を 執念深く 追う こと に しよ う 」
0947
,224,24: はじまっ た と 思う より 早く 、 三 人 の 警官 は 一斉 に 立ちあがっ て 、 木戸口 から 前庭 の ほう へ
^
走り だし た 。
0947
,330,3: 崖 端 へ
^
走り だし て 、 大きな 声 で 叫び だし そう で 、 不安 で たまらない 。
0947
,1483,17: 玄関 の 横手 の 車庫 から 、 愛一郎 と 山岸 カオル の 乗っ た 車 が
^
走り だし 、 飛ぶ よう に 前 の 坂道 を 下っ て 行っ た 。
0947
,1832,22: 三 丁目 の ほう へ 行く の だろ う と 思っ て い たら 、 反対 に 水上 警察 の ほう へ
^
走り だし た 。
0947
,1971,14: いきなり スターター が はいり 、 車 が 飛び あがる よう な 勢い で
^
走り だし た 。
0947
,1974,32: 中村 の 車 は 、 都電 の 線路 を 横切っ て 後 を 追っ て い た が 、 汐留 の 長い コンクリート の 塀 の あたり で 、 並行 し て
^
走り だし た 。
0947
,3500,21: サト子 が 、 あわて て 芳夫 の となり に 辷り こむ と 車 は いきなり 四 丁目 の ほう へ
^
走り だし た 。
0947
,3582,28: 芳夫 が 運転 手 を 叱りつける と 、 車 は 急 に 勢いづい て 、 墓地 の 間 の 道 を 麻布 の 高台 の ほう へ
^
走り だし た 。
0948
,176,13: 久美子 が 運転 席 に 腰 を 落ちつける と 、 車 が
^
走り だし た 。
0948
,764,27: 久美子 が 乗りこむ と 、 機外 船 は ガソリン の 臭気 と エンジン の 音 を まきちらし ながら 、 対岸 の 船着 場 の ほう へ
^
走り だし た 。
0958
,286,20: 竿 先 が 一 尺 ばかり あがる と 、 果然 激しい 勢い を もっ て 沖 の 方 へ
^
走り だし た 。
0958
,296,51: 瀞 場 の 鮎 は 、 鈎 に 掛かっ た 瞬間 、 微少 の 衝動 を 目印 に 感ずる の が 、 急流 の 鮎 と 異なっ て 、 鈎 に 掛かる や 否 や 、 男 の 足 でも 追いつけ ない ほど の 速 さ で 、 下流 へ
^
走り だし は し ない 。
し待つ
(為る.待つ)
延べ語数:
46
0101
,40,67: なぜ なら ば 政治 的 転換 は ほとんど 知識 の 問題 として 比較的 容易 に 解決 が できる が 、 支配 階級 の 教育 機関 によ つ て 我々 が 幼少 の ころ から 執念 ぶ かく たたき込ま れ た 彼ら の 御都合主義 の 理念 は 、 それ が 道徳 の 名 を 騙る こと に よ つて 、 我々 の 良心 に まで くい 入 つて
^
し まつ て いる から 始末 が 悪い の で ある 。
0101
,58,11: 彼ら は 時代 の 教養 標準 から あまりに も かけ離れ て
^
し まつ て いる 、 彼ら は 、 蓄音機 の よう に ただ 、 民主 主義 という 言葉 を くり返し さえ すれ ば 、 時代 について 行ける よう に 考え て いる 。
0102
,47,61: そして だまさ れ た ものの 罪 は 、 ただ 単に だまさ れ た という 事実 そのもの の 中 に ある の で は なく 、 あんなに も 造作 なく だまさ れる ほど 批判 力 を 失い 、 思考 力 を 失い 、 信念 を 失い 、 家畜 的 な 盲従 に 自己 の 一切 を ゆだねる よう に な つて
^
し まつ て い た 国民 全体 の 文化 的 無気力 、 無自覚 、 無 反省 、 無責任 など が 悪 の 本体 な の で ある 。
0661
,134,6: 私 は 非常 に 怒 つて
^
し まつ て 、 この 土地 で 穴 を 掘る の が 間 違 つて ゐる ので 、 イザ と なれ ば 水 が あ つて も 飛びこむ 筈 だ など ゝ 考へる の は 大間 違 ひだ 。
0667
,459,35: 借り着 に 及ん で 店 へ で た が 、 富子 の やう に 金銭 に やつれ て しまふ と 、 借り着 まで 如何にも 借り着 といふ やう に 板 に つか なく な つて
^
し まつ て 、 心 に 卑下 が ある から 、 その 翳 が そつ くり 外形 へ 現れ て 、 どことなく 全て に 貧相 で 落附 きが ない 。
0868
,144,47: あなた に は す ぐにおわかりのことゝ 思い ます が 、 なぜ 、 日本人 は 、 古今 東西 に 亘 つて 、 粉 に は ネギ が つきもの だ という こと 、 更に 、 粉 と 油 と は よく うつる という こと を 、 うつ かり 忘れ て
^
し まつ て いる ので しよ う か ?
0871
,13,19: A 永く 俳優 を やつ て いる と 、 演技 を する という こと に 慣れ て
^
し まつ て 、 戯曲 を 素材 として 、 新しい 芸術 作品 を 創り出す という こと から 離れ て しまう 。
0883
,29,41: その ため の 学校 とか 、 勉強 する 機関 が 完備 さ れ て いれ ば ともかく だ が 、 職業 化 さ れ た 劇団 なり グループ なり に 入る と 、 結局 安易 に 役者 気分 に な つて
^
し まつ て 、 大成 が 望め ない 。
0988
,28,110: げんに 、 あの 時 —— 終 戰後 はじめて 私 を 訪れ て き た 時 に 、 あと から 訪ね て 來 た 綿貫 ルリ が 、 二 時間 ばかり 同席 し て いる うち に 、 彼 に 對 し て 急速 に 好意 を 抱く よう に なつ たこ と 、 そして その あげく 、 夜 おそく 二 人 が つれだつ て 歸 つて 行く こと に なり 、 そして 、 その 結果 、 あの よう な 、 わけ の わから ない 奇怪 な 事件 が ひき 起き て しまう こと に な つて 、 その ため 私 まで が 事件 の 中 に 卷き こま れ て
^
し まつ て 、 すくなから ぬ 迷惑 を こう むることになつた —— そういう 事 の すべて が 、 すくなくとも 最初 の 間 、 ルリ の 目 に は この 男 が 一 人 の 感じ の 良い 、 おとなしい 青年 に 見え た ため だろ う と 思わ れる の で ある 。
0988
,106,29: なん の 事 だ か よく わから なかつ た けれど 、 しかし 直ぐ 續 い て 起つ た 空襲 騷 ぎ の ため に 、 それ も 忘れ て
^
し まつ て い た … …
0988
,149,12: … … … 二 人 とも 時間 という もの を 忘れ て
^
し まつ て 、 シビ レ た よう に なつ て い た 。
0988
,239,11: 「 いいえ 、 貴島 さん が ね 、 こんなふうに な つて
^
し まつ て 、 どう しよう も ない とお つ し やる から 、 私 は そい で も 、 まだ 以前 より も この 方 が いい つて 言 つ てる ん です 」
0988
,421,23: かね て 、 この 、 暑い 時 など 、 家 に 入る 前 から 着 て いる 物 の ホック など はずし て
^
し まつ て 、 下着 一 枚 に な つて 飛び込ん で 來 たり する 子 でし て 、 どうも この … … です から 、 それだけ なら まあ な ん です が 、 朝 に なつ て み ます と 、 いつ 出 て 行 つ た か 居 なく なつ て い た そう で 。
0988
,1821,11: ただし 、 パステル だ と 、 粉 つ ぽく な つて
^
し まつ て 、 あの シットリ として 、 光 という 光 を すべて 吸收 し て 底 の 方 に 沈ま し た よう な ツヤ は 出 ない と 言う の です 。
0988
,2116,8: 頭 の 中 が ワーン と 鳴 つて
^
し まつ て 、 最初 言お う と 思 つ た こと が 頭 の 中 一 杯 に 反射 し て し まつ て 、 まるで アベコベ な 考え が 出 て 來 たり 、 又 それ を 打ち消し たり 、 等々 、 そして ついに 何 も 言え なく なり だ まつ て しまう 事 が 多い の です 。
0988
,2116,30: 頭 の 中 が ワーン と 鳴 つて し まつ て 、 最初 言お う と 思 つ た こと が 頭 の 中 一 杯 に 反射 し て
^
し まつ て 、 まるで アベコベ な 考え が 出 て 來 たり 、 又 それ を 打ち消し たり 、 等々 、 そして ついに 何 も 言え なく なり だ まつ て しまう 事 が 多い の です 。
0988
,2300,21: 」 と 口 の 中 で 叫ん だ よう でし た が 、 あと は 石 の よう に 默 つて
^
し まつ て 、 僕 の する まま に 委せ て い まし た 。
0988
,2589,9: その 女 は すぐ に 角から 消え去 つて
^
し まつ て 、 二 度 見直す 暇 は 無く 、 確か に ルリ さん で あつ た か どう か を 確かめる こと は でき ませ ん でし た 。
0988
,3397,26: … … 私 より も 上背 の ある ガッシリ と し た 貴島 の 姿 が 、 私 の 前 で 急 に 小さく な つて
^
し まつ て 、 オドオド と 私 を 見 あげ た 。
0988
,3480,24: 度胸 が すわ つ て いる から と 言う よう な 事 で は なく 、 危險 を 感じる 氣持 が マヒ し て
^
し まつ て いる よう な 所 が あつ た 。
0988
,3504,37: 暗 かつ たし 、 双方 とも ほとんど 聲 を 立て なかつ た し 、 第 一 、 アッと言う間に はじ まつ て 、 そして 何 が どう なつ たか が のみこめ ない 内 に 、 サッと 終 つて
^
し まつ て い た 。
0988
,3832,16: 今 でも 僕 は 女 の 人 を あまり 近く で 見る と ドギマギ し て
^
し まつ て 、 どうして よい か わから なく なり 、 自分 に は 理解 する こと の でき ない もの を 突きつけ られ た よう な 氣 が する の です 。
0988
,3898,5: 僕 は 困 つて
^
し まつ て 、 どうして よい か わから ず 、 だま つて 腰かけ て い まし た 。
0988
,4083,14: そう です 、 その 事 を 僕 は ほとんど 完全 に 忘れ て
^
し まつ て い た の です 。
0988
,4084,9: 正直 の ところ 、 それ は 過ぎ去 つて
^
し まつ たら 、 實 に なん で も 無い 事 でし た 。
0988
,4109,26: 第 一 、 その 時 は オボロゲ ながら 見 た と 思 つた 女 の 顏 の リン カク など も 、 完全 に 忘れ て
^
し まつ て いる の です 。
0988
,4115,24: 飛行機 や 艦 砲 で ビシビシ 來 られる のに 、 こちら で は 大事 な 武器 は と つく の 昔 に こわれ て
^
し まつ て い て 、 しかた 無く 、 手 りう 彈 と シャベル を 抱え て 、 タコ 穴 の 中 に 逃げ かくれ て ばかり 居 まし た 。
0988
,4176,21: あの 家 に し て も 、 どこ だ つ た か 、 第 一 、 空襲 で 燒 かれ て
^
し まつ て 、 今 は 跡形 も 無い の かも 知れ ない 。
0988
,4201,70: とにかく 、 その 晩 は その 事 は 言い出せ ず 、 ルリ さん と 連れ立つ て 歸 る こと に なり 、 歸 り 途 で ルリ さん と の 間 に 變 な 事 が 起り 、 それ 以來 ルリ さん から 追いかけ られ 、 憎まれ 、 その 上 に あなた まで も 、 つまらない 事件 の 中 に 引つ ぱり 込む よう な 形 に な つて
^
し まつ て 、 最後 に は 、 とうとう 、 荻窪 で の 、 あんな イヤ な ゴロ ツキ 同士 の 斬り 合い まで 見せ て しまう こと に なり まし た 。
0988
,4287,23: ルリ さん と 連れ立つ て の 歸 り 途 で 、 ルリ さん に 對 し て 變 な こと を し て
^
し まつ て 、 ルリ さん から 憎まれる よう な 事 に な つて しま つたの は 。
0988
,4319,8: それ が 、 黒田 組 を 出 て
^
し まつ て 、 方々 を ウロ つき まわり はじめ て 、 たつ た 二 三 カ月 で 、 まるで いつ ぺん に 幕 を 切 つて 落し た よう に 、 ギョッ と する ほど 見え て 來 た 。
0988
,4477,17: 係り の 人 たち 自身 が この 一 二 年 の 間 に スッカリ 入れ 變 つて
^
し まつ て い て 、 戰爭 中 まで の 人事 など の くわしい 事 を おぼえ て いる 人 が 、 ほとんど 居 なく なつ て いる よう でし た 。
0988
,5067,38: 僕 は 徳富 稻子 に 會 つて 、 彼女 と 夫 と の 關係 や 、 彼等 の 進歩 的 思想 の 内容 を 覗く と 、 その あと 實 に 變 な 氣持 に な つて
^
し まつ て 、 いろいろ 考え まし た 。
0988
,5188,15: 「 うち の 子供 を そそのかし て 滿 洲 なんか に 連れ て 行 つて
^
し まつ て 殺し て し まつ た じ や ない か 。
0988
,5270,20: ただ 、 そういう 事 に 氣持 を 動かす よう な 心境 から 、 はるか に 遠い 所 に 行 つて
^
し まつ て いる と でも 言う か 。
0988
,5272,41: 野々宮 キミ が 燒死 し た 現場 に 居 た らしい が 、 それ を 語る に も 淡々 として 、 短い 言葉 で 、 「 … … 顏 の 皮 が 、 アゴ の 所 まで 綺麗 に むけ て
^
し まつ て い た わ 。
0988
,5415,25: その 上 に 、 實 は 、 身 を かくす 時 に 黒田 策 太郎 から 渡さ れ た 金 も 、 ほとんど 使い果し て
^
し まつ て 、 もう 僅か しか 殘 つ て い ない の です 。
0988
,5442,21: その 時 は 唯 聞き流し て い た ん です が 、 今 こうして 、 前途 の 目標 を 失 つて
^
し まつ て 、 ボン ヤリ 寢 ころがり ながら 、 それ を 思い出す と 、 不意 に クラクラッ と する 位 に 、 逢い たく な つたの です 。
0988
,5721,26: 野口 の 所 に 居る と 國 友 の 子分 たち に 附き まとわ れる ので 、 あれ 以來 、 野口 の 所 を 出 て
^
し まつ て 、 うぐいす 谷 の 方 の アパート に 住み 、 生活 の 方 は デパート の マネキン に なつ たり 、 時に よ つて 畫家 の モデル に なつ たり —— その ほか 、 上野 や 淺草 かいわい で 、 例 の 案内 ガール 、 つまり カフエー の 客引き の オトリ を し たり 、 それから 、 もつ と ひどい 事 も し た かも 知れ ない 、 僕 に は 現在 でも そこ の 所 は ハッキリ わかり ませ ん —— そして 、 時に よ つて 、 いよいよ 困る と フラリ と 野口 の アトリエ に 現われ て 現金 引き か え に 寫眞 の モデル に なる と 言 つ た よう な 生活 を し て い た らしい の です 。
0988
,5760,12: あの 女 を 搜 す 氣持 は 、 もう ほとんど 失 つて
^
し まつ て い た の です から 。
0988
,6088,33: … … どう 言え ば いい か 、 そう です 、 映 つ て い た トーキー の 映 畫 が 、 何 か の 故障 の ため に ピタッ と 停 つて
^
し まつ て 、 その 畫面 だけ を 殘 し て 動か なく なり 、 音 も 停止 し て し まつ た —— ちよ うど 、 そう 言 つた 感じ でし た 。
0988
,6123,6: タミ子 は 、 びつくり し て
^
し まつ て 、 口 を ポ カン と 開け て 立つ た まま 見 て い まし た 。
0988
,6194,24: しかも 、 何 か 細かい 事 を 小さい 聲 で 言 つ たり し て も 、 波 の 音 に かき消さ れ て
^
し まつ て 、 聞こえ は し ない 。
0994
,476,25: ど つ ち せ 、 澁谷 まで は 出 なく ちや なら ん だろ う から 、 すると —— いや 、 新宿 まで 出 て
^
し まつ て 、 環状 線 を 行け ば 一番 早 や わかり だ が 、 そう すれ ば すこし 遠く なる に や 、 なる が 、 それなら ね 、 これ を まつ すぐ に どこ まで 行 つて ( 來 た 方 を 指す ) 驛 の わき を 通 つて ね 、 直ぐ 變 てこ な カッコウ の 四つ角 に 出 たら 、 それ を 右 に 取 つて 行き や 代々木 、 原宿 、 澁谷 と 一 人 で に 行ける 。
0994
,1044,20: それから ——( 何 か まだ いう か と 思う と 、 そこで 言葉 を 切 つ た きり 默 つて
^
し まつ て 、 ボクボク と 歩く )
0994
,1371,14: … … こ つけ い な 事 に 、 こんな ふう に 思 つて
^
し まつ て 、 氣 が つい て 見る と 、 自分 の 状態 が 、 そんな こと を まるきり 考え なかつ た 前 と 同じ だ という 事 だ 。
取り戻す
(取る.戻す)
延べ語数:
46
0091
,100,40: たとえば 、 何 か の からくり を 使っ て 、 部屋 の 外側 より 、 部屋 の 内側 の 扉 に さしこん で ある 鍵 を まわし て 扉 に 錠 を 下ろし 、 それから その からくり を 手もと へ
^
取り もどし て 、 家出 を し た という よう な やり方 で ある 。
0091
,324,9: そして 雪子 姉さん —— いや 木見 学士 を うまく
^
取り もどし て 下さる でしょ う か 」
0100
,31,55: 昭和 十 三 年 に 私 が 発病 し て から は 彼女 の 御難 時代 で 、 ことに 現在 で は 当時 の 半分 しか 収入 が ない うえ に 、 物価 が 百 倍 に も なつ た ため 貯金 を 費 い 果し 、 保険 を 解約 し て 掛金 を
^
取り もどし たり し た が 、 それ も ほとんど なく な つ た 。
0114
,570,23: 何と 云う まとまり も ない ありふれ た 世間 話 が 四 人 の 間 を 走り まわっ て 白け かかる 空気 を
^
取り もどす ため に 、 篤 は 下らない 自分 の 日常 の 事 について まで 話し た 。
0116
,120,55: 大人 が 、 あなた がた の 生き かた を 眺め た とき 、 かつて は 自分 たち も 、 あの よう に 濁り ない 瞳 、 あの よう に 真直 な 心 と を もっ て い た の だ と 感動 を もっ て 思いかえし 、 一刻 なり と も 素直 な 心 を
^
とり 戻す よう に 、 其位 健やか に 、 熱心 に 、 よく 生きよ う と 励ん で 下さい 。
0138
,1475,11: 自分 は 八 十 二 日間 の 検束 から 自由 を
^
とり 戻し た 。
0141
,7770,6: ピオニェール は すぐ 元気 を
^
とり 戻し た 陽気 さ に かえって 、
0141
,18138,5: まだ すっかり 自分 を
^
とり 戻し て い ない 伸子 が 、 不自然 に ゆっくり し た 口調 で 反問 し た 。
0184
,60,8: 「 わたし たち は 、 やっと 青春 を
^
とり 戻し た ばかり だ 。
0189
,16,17: 同時に 、 この 期間 は 、 呆然 自失 し て い た 旧 権力 が おのれ を
^
とり 戻し 、 そろそろ 周囲 を 見 まわし て 、 自分 が つかまっ て 再び 立ち上る 手づる は 何処 に ある か という 実体 を 発見 し た 時期 でも あっ た 。
0206
,16,57: 戦争 中 日本 の わたし たち が 軍国 主義 一点ばり の 権力 によって 、 どんな 日々 を 送り どんな 死に かた を さ せ られ 、 きょう の 生活 に いたっ て いる か という こと を ふかく 思え ば 、 この 四 年間 、 日本 の 人民 が 「 人間 として 生きる 権利 」 を
^
とり 戻す ため に 各 方面 に 骨 を 折っ て き た 意義 は 実に 大きい 。
0206
,215,26: 社会 労働 と 文化 の 全面 で 、 わたし たち は 、 まとも な 人間 一 個 として の 生活 に ふさわしい 統一 と 釣りあい を
^
とり 戻す ため に たたかっ て 行か なけれ ば なら ない 。
0219
,19,62: ルポルタージュ で ある に は ちがい ない が 、 したがって それ は あっ た こと を あっ た とおり に 書い て いる と いえる わけ だ が 、 例えば 「 軍艦 大和 」 という 作品 が 問題 に なっ た よう に 、 題材 に 向う 態度 が 、 戦争 当時 の 好戦 的 な 亢奮 し た 雰囲気 を そのまま
^
とり 戻し て いる よう な もの が あらわれ た 。
0281
,26,22: サラリーマン から 、 再び 、 人民 の 声 を 反映 し 、 同時に 木鐸 たる 記者 に 、 自身 の 本質 を
^
とり 戻す ジャーナリスト たち の 新しい 希望 と 、 それ に対する 数 千 万 の 人々 の 期待 は 、 互に 苦しい 時代 を 経 て いる だけ に 、 決して 表面 の 交歓 で は ない と 信じ て いる 。
0290
,36,53: その 二つ の 間にあっ て 自分 という もの の 生活 が どんな 関係 で あり 、 どうして 行か なけれ ば なら ない か と 深く 考える こと が 出来る なら ば 、 戦時 中 の 青春 の 浪費 という もの は 、 又 違っ た 形 で その 人々 の 若 さ を
^
とり 戻さ せる 力 と なり 得 た で あろ う 。
0318
,923,35: その 団体 に 「 軍 」 という 字 が つい て いる こと が 悪い と いっ て 弾圧 さ れ た 日本 救世 軍 も 、 戦後 は 本来 の 名称 と 活動 を
^
とり 戻し つつ ある 。
0534
,155,16: 四辺 の 万物 は 体 の 薄 黒色 から 次第 次第に 各々 の 色 を
^
取り もどし て 来 、 山の端 が あかるみ 、 人家 の 間 から 鶏 共 が 勢 よく 「 時 」 を 作る 。
0613
,620,14: その 後ろ姿 を いちいち 見送り ながら 、 私 は みんな が 平常 心 を
^
取り もどし て いる の を 知っ た 。
0620
,293,33: 足 の 医者 たる 者 に は 、 足 の 医者 たる の 本分 が あっ て 、 個々 の 患者 の 治療 に 従事 し て 、 より すみやか に 健康 を
^
とり 戻し て やる の が 小さな しかし 尊い 仕事 で なけれ ば なら ぬ 。
0620
,299,12: しかし 、 先生 は ついに 自分 の 行く べき 道 を
^
とり 戻し た 。
0672
,26,44: 知ら ない 男 から ラヴ レター を 投げこま れ たり し て 、 私 が それ を 母 に 見せる と 、 まるで 私 が 現に 恋 でも し て いる よう に 血相 を 変え て しまっ て 、 それから ようやく 落着き を
^
取り もどし て 、 男 の 恐し さ 、 甘言 手管 の 種々相 について 説明 する 。
0726
,134,21: 衰え はて た 僕 は 、 その 時 ひどく 安心 し た が 、 治療 が 終っ て 、 健康 を
^
とり 戻し て 後 は 、 むしろ 五 人 の 合 部屋 へ 入院 し なかっ た こと を 残念 だ と 思っ た 。
0756
,71,16: 「 アクロイド 殺し 」 は アリバイ を つくる ため に 蓄音機 を 使い 、 それ を
^
取り もどす 危険 を 冒す 必要 が あっ た 。
0759
,5931,12: 戦争 が 終っ て から は 、 尋常 な 感覚 を
^
とり 戻し た けれども 、 感覚 異変 は 、 まだ 多少 は 残っ て いる 。
0784
,708,7: そう する うち に 、 冷静 を
^
とり 戻し た よう だ 。
0839
,193,11: 一 たび つまっ て しまう と 、 もう 落 付き を
^
取り もどす こと は なかなか でき なく なる 。
0866
,962,24: それ は 、 あなた の 方 は どう でも い ゝ という こと じ や なく 、 あなた に も 、 あなた 自身 を
^
取り もどし て ほしい という 僕 の 願い が こも つ て いる ん です 」
0866
,1852,25: つまり 、 あなた の 生命 を 僕 の 手中 に 握 つ て 、 僕 は 必ず 、 その 生命 に 力 と よろこび を
^
取り もどさ せる 自信 が ある から です 。
0891
,368,31: いや 笑い の 本質 から 見れ ば 、 壮年 以後 の 彼 の 笑い は 、 青年 期 の 強制 から 解き放た れ て 、 かえって 笑い 本来 の 面目 を
^
とり 戻し て いる と いっ て も いい くらい だ 。
0893
,696,33: いや 笑い の 本質 から 見れ ば 、 壮年 以後 の 彼 の 笑い は 、 青年 期 の 強制 から 解き放た れ て 、 却って 笑い 本来 の 嬉々 たる 面目 を
^
とり 戻し て いる と いっ て も いい くらい な の で ある 。
0956
,431,6: 清原 ( やや 理性 を
^
とり 戻す ) … … 石ノ上 。
0956
,3711,14: 今 こそ 、 長い こと 忘れ られ て い た 正義 の 魂 が
^
とり 戻さ れ ね ば なら ぬ 時 な の だ !
0960
,12,4: 鯉 が 正気 を
^
とり 戻し て 平鉢 の 中 で 一 はね する と 、 背中 の 割目 から 一寸 大 の さ しみ が こぼれ 出る という 仕組 で ある 。
0977
,491,22: 三吉 たち の 生活 に は ない そんな 文句 を いわ れ て 、 あわて て たちあがっ た とき 、 もう
^
とり 戻し が 出来 ぬ ほど 遠い うし ろ に 自分 が いる こと を 、 三吉 は 感じ ず に い られ なかっ た 。
0986
,489,11: それ を だ な 、 この 、 人民 の 手 に
^
取り もどし 、 人民 の 幸福 の ため に 使う という こと は 当然 の こと で —— つまり 、 それ です よ 。
0988
,1261,32: だ のに 當 の 君たち が ノコノコ 歸 つ ち まつ たり し て たら 、 せつ かく 會社 の 連中 を しめ 出し て いる の が 、 又 、
^
取り もどさ れ て しまう じ や ない か 」
1040
,2991,11: その 一 日 は どこ か へ 消え て 、 もはや
^
取り もどす こと は 絶対 に 不可能 だっ た 。
1072
,661,13: いい 捨てる と 、 かの 女 は 、 おもわ ぬ 暇つぶし を
^
取り もどす べく 急ぐ よう に 、 薬研 坂 を 小走り に 下り て 行っ た 。
1072
,1582,26: この 日 、 江戸 町 奉行 は 、 懸案 の 難問題 を 解決 し て 、 百 数 十 日 ぶり の 明る さ を
^
取り もどし て い た 。
1072
,7422,22: おそらく 牢舎 の 一 日 二 晩 の あいだ に 、 お 袖 は 、 一時 混乱 し た 頭 を
^
とり 戻し て 、 いかなる 官 力 の 圧迫 に も 、 いかめし そう な 裃 の 人間 たち に も 、 気 負け しまい と 、 心 を 夜叉 の よう に 持っ て 、 これ へ 曳か れ て 出 た もの に 違い ある まい 。
1072
,7746,26: ただ 彼 は 、 彼女 が これから の 孤閨 に 母 として のみ 生き て ゆく 長い 前途 に 、 一 日 も はやく 健康 を
^
とり 戻す よう に —— と 、 それ だけ が 祈ら れ た 。
1073
,3630,42: 叔父 共 の 手 から は 、 依然 、 一 枚 の 田 も 返さ れ て は い ない が 、 奪 られ た 家産 田 領 の 何 十 分の 一 か は 、 自分 の 努力 と 汗 から
^
取り もどし た 。
1150
,302,10: 三郎 は ようやく その 冷静 な 思考 力 を
^
取り もどし まし た 。
1150
,306,14: その 時 は 麻薬 で やら れ た 人 たち も どうやら 元気 を
^
取り もどし 、 警察 から さっそく 警官 を 派遣 し て 、 調査 や 保護 に 当っ て くれ た ので 、 狩 屋 邸 の ほう は まず 心配 は あり ませ ん 。
1150
,440,11: 三郎 は 、 さすが に 日頃 の 冷静 さ を
^
取り もどし まし た 。
1175
,454,5: 野呂 は すっかり 面目 を
^
とり 戻し て 、 にこにこ し ながら 老酒 を 舐め て い ます 。
掴み出す
(掴む.出す)
延べ語数:
46
0036
,186,36: そして 天下茶屋 の アパート の 前 へ 車 を つける と 、 シート の 上 へ 倒れ て い た 彼 は むっくり 起き 上っ て 、 袂 の 中 から 五 円 紙幣 を
^
掴み 出す と 、 それ を ピリッ と 二つ に 千切 って 、 その 半分 を 運転 手 に 渡し た 。
0059
,603,4: ズボン の ポケット から
^
掴み 出し て 大阪 の 上 へ 一 枚 載せ た 。
0076
,105,17: と 、 貫一 は 胸 へ 手 を 突 込む と 、 愛用 の ピストル を
^
つかみ 出し て 、 畳 の 上 へ 置い た 。
0080
,863,29: それから 両手 に 、 大げさ に 見える ゴム の 手袋 を はめ 、 同じく テーブル の 横 から たいこ に 大きな ラッパ を とりつけ た よう な もの を
^
つかみ 出し 、 たいこ の 皮 の よう な ところ を 棒 で 力いっぱい たたき つづけ た 。
0080
,1837,20: 怪人 は 、 その 中 から 、 蜂 矢 の たい せつに し て い た 茶釜 の 破片 を
^
つかみ だし た 。
0082
,3011,15: と 思う と 、 X 号 は 博士 の 頭 の 中 から 脳髄 を
^
つかみ だし 、 自分 の 頭 の 中 から 取りだし た 脳髄 と 手ぎわ よく 入れかえ た の で ある 。
0087
,1654,18: 博士 は 笑い も せ ず 、 内 ポケット から 、 皺くちゃ に なっ た 紙片 を
^
つかみ 出し て 、 机 の 上 へ 放り出し た 。
0088
,5,17: ぴしぴし とそ だ を 折っ て 中 に さしこみ 、 それから 机 の 引出 を あけ て
^
掴み 出し た 古 フィルム を そ だ の 間 に 置い て 炉 の 中 に 突込み 、 そして 火 の つい た 燐 寸 の 軸木 を 中 に 落とし た 。
0095
,2476,18: 小 蒸気 船 から あがる とき 、 彼 は ポケット に 手 を 入れ て 金 を
^
つかみ 出し た 。
0109
,127,11: 私 は 函 を 引 寄せ 、 中 から 玉葱 を
^
掴み 出し て は 、 岸 の 方 へ 手渡し た 。
0141
,10826,23: 伸子 も 素子 も 瞬間 躊躇 し て いる と 、 黒川 隆三 が ズボン の ポケット から いくら か の 小銭 を
^
つかみ 出し て 少年 に やり 、 顔 みしり らしく おっかさん が どう と かき い た 。
0141
,12049,8: しかし 、 プロレタリアート という もの の 意味 は
^
つかみ 出さ れ て い なかっ た 。
0141
,22312,35: 伸子 が 我 知らず 重い 息 と いっしょ に そう 云っ た の は 、 この 現代 絵画 の 常識 と も うけとら れる 境地 から 、 磯崎 が 彼 自身 の 世界 を
^
つかみ 出し て 来る ため に は 、 これから 先 の 幾 階 程 が ある だろ う 、 という 感想 だっ た 。
0167
,31,19: 今日 から 明日 へ の 文学 は 、 人生 の 根幹 へ 手 を 入れ て 、 それ を
^
つかみ 出し て 見直す だけ の 、 社会 的 理解 力 を 必要 と し て 来 て いる 。
0197
,76,6: とにかく 現実 の 大 問題 を
^
つかみ 出し て くる という 記録 文学 運動 という もの は 、 意識 的 に サークル に いま おこさ なけれ ば なら ない 。
0426
,8,142: この 一 巻 に 集め られ て いる 二 十 数 篇 の 評論 、 批評 は 、 理論 的 に 完成 さ れ て い ない 部分 や 、 展開 の 不十分 な 面 を ふくん で いる に も しろ 、 日本 の 人民 階級 の 文学 、 人間 解放 の ため 文学 が もっ て いる 基本 課題 を とりあげ 、 それ を 正当 に 推進 さ せよ う と する 努力 において 、 ちっとも 古び て い ない ばかり か 、 民主 主義 文学 の 時代 に 入っ て から こと 新しく 揉ま れ て 来 て いる 階級 性 の 問題 、 主体性 の 問題 、 社会 主義 的 リアリズム の 問題 、 文学 と 政治 の 問題 など が 、 これら の プロレタリア 文学 運動 の 末期 の 評論 の うち に 、 その 本質 は
^
つかみ 出さ れ て いる という こと を 再 発見 する 。
0622
,105,18: 堕落 自体 は 悪い こと に きまっ て いる が 、 モトデ を かけ ず に ホンモノ を
^
つかみ だす こと は でき ない 。
0628
,405,49: コチ トラ も 伊東 さん も 、 おんなじ 考え な ん だ から 、 今更 人 を コバカ に し て 結婚 しよ う なんて 言っ たって 、 クソ 、 ふざけ や がる と 、 ドテッ 腹 を 蹴破っ て 、 肋骨 を かきわけ て 、 ハラ ワタ を
^
つかみ だし て くれる ぞ 」
0667
,1327,95: た ゞ 、 い つ 客 が 来 なく なる か といふ 不安 に よ つて 充足 し て を り 、 ともかく 充足 し て ゐる 証拠 に 、 目 が さめる と 自然 に ビヂネス の 日課 に 応じ て 動きだす 、 もう 帰 つて おくれ 、 警察 の 目 を く ゞ つて ゐる 仕事 だ から 、 さ うい つま でも つき あ へ ない から 、 など ゝ ジャケン に 餓鬼 ども を 追 つ 払 ひ 店 の 扉 に カンヌキ を かけ て 、 一 升 ビン を
^
掴み だし て 極めて 事務 的 に 寝酒 を のみ 、 極めて 事務 的 に ヨッチャン を だく 。
0667
,1530,15: 王様 は 無言 、 懐 口 の ズッシリ ふくらん だ 財布 から 五 千 円
^
つかみ だし て 、 握ら せる 。
0670
,22,19: 警察 の 刑事 の 捜査 だっ たら 、 こういう 最も 平凡 な 点 から 手 が ゝ り を
^
つかみ だす の が 当然 で 、 読者 の 方 で は 無論 そう ある べき もの と 思っ て いる から 、 刑事 が それ を かぎださ ぬ 以上 、 そんな 疑い が ない から だ 、 と 思う 。
0671
,33,43: 小説 といふ もの は 、 わが 理想 を 紙上 に もとめる 業 くれ で 、 理想 と は 、 現実 に みたさ れ ざる もの 、 即ち 、 未来 に 、 人間 を あらゆる その 可能 性 の 中 に 探し求め 、
^
つかみ だし たい といふ 意慾 の 果 で あり 、 個性 的 な 思想 に 貫か れ 、 その 思想 は 、 常に 書き 、 書き する こと に よ つて 、 上昇 し つ ゝ ある もの な の で ある 。
0732
,1630,11: サルトル は 一 万 円 の 札束 を 無造作 に
^
つかみ だし て 握ら せ て 、
0741
,195,13: こういう 無 関心 と 無抵抗 を 国民 の 知性 と 文化 によって
^
掴み だす こと は 、 決して 弱者 の ヤリ クリ 算段 という もの で は ない 。
0741
,205,30: 無 関心 、 無抵抗 は 、 仕方 なし の 最後 的 方法 だ と 思う の が マチガイ の もと で 、 これ を 自主 的 に 、 知的 に
^
掴み だす という 高級 な 事業 は 、 どこ の 国 も まだ やっ た こと が ない 。
0759
,408,9: 長平 は ポケット から むきだし の 札束 を
^
つかみ だし て 、 二 千 円 やっ た 。
0783
,62,7: その 何 本 か を 無造作 に
^
つかみ だし て 平戸 久作 に 手渡し た と いう 。
0784
,86,17: 満足 そう に うなずい て こう 云う と 、 ポケット から 日本 の 札 タバ を
^
つかみ だし て 、 一 枚 の 十 円 札 を テーブル の 上 へ のせ 一助 の 方 へ 押しだし た 。
0799
,54,7: 選り に 選っ て 一番 安物 を
^
掴み だし て くる と は 貴様 の 下 素 根性 の せい だろ う 、 と ブツブツ 叱 言 だ か 強がり だ か 言っ て い た そう です 。
0830
,10,11: 洋品 屋 で は 、 オーバー の ポケット から 札 を
^
つかみ だし て 、 百 円 札 で 四 枚 、 十 円 札 で 六 十 二 枚 、 それ を 算 える の に 十分 も か ゝ っ た が 、 多 すぎる ので 百 円 札 一 枚 返す と 、 それ を ポケット へ ねじこん だ そう だ 。
0830
,188,23: その 人間 の 個性 を 究め て い ない と 、 とんだ 狂い を 生じる し 、 その 実験 から 証拠 を ハッキリ
^
つかみ だす こと は 、 まず 不可能 で あろ う 。
0858
,104,18: 堕落 自体 は 悪い こと に きまっ て いる が 、 モトデ を かけ ず に ホンモノ を
^
つかみ だす こと は でき ない 。
0946
,128,43: これ で は 用 に たつ まい と 思っ て 、 金 だけ 投げこん だ が 、 文 は とっ て ある から 、 読める か どう か 見てくれ と 、 手箱 から 紙 くそ の よう に なっ た 封じ 文 を
^
つかみ だし て よこし た 。
0981
,1892,2: 胃 を
^
つかみ 出し て 塩水 で 洗っ て も
0987
,2319,19: そん で まあ ( まくしたて ながら 、 ズボン の ポケット から 、 サツ の タバ を 無造作 に
^
つかみ 出し て 、 その 一部分 を ポイ と 友吉 の 机 の 上 に 置い て ) … … だろ う じゃ あり ませ ん か ?
0988
,3549,14: 」 と 言う なり 、 ポケット の 中 から ギラリ と 光る もの を
^
掴み 出し て 、 スッ と 外 へ 消え た 。
0989
,2381,6: ( と 、 ポケット から
^
掴み 出し た 。
0993
,3293,31: ちょうど 一 時半 の 汽車 に 乗りゃ 、 今夜 東京 に 着ける だ から 、 ——( ガタガタ と 裏口 から 上っ て 、 タンス の 抽出 し から 財布 など を
^
つかみ 出し 、 また 下り て 下駄 を 出し て はく ) 壮 六 、 すま ねえ 。
0993
,4684,27: 金吾 そう で やす か … … そい じゃ 、 これ を ——( と 懐 から 袋 を 出し て 、 その 中 から ホシイ を
^
つかみ 出す ) 金太 、 そこ に 紙 が ある べ 。
0994
,10,25: 男 は 、 その 方 を 見送 つて から 、 やがて 右手 を ズボン の ポケット に 突 つこ ん で クシャクシャ の サツ を
^
つかみ だす 。
0994
,522,1: (
^
つかみ 出し た サツ を 男 の 手 に 握ら せる 。
0995
,1041,28: ( ボストン ・ バッグ を 引き よせ て サッと 開き 、 その 中 に ハダカ で 詰めこん で ある 一 万 円 の サツタバ を 三つ ばかり
^
掴み 出し て 、 水たまり の そば の 地 めん に ほうり出す ) ほら よ !
0995
,2633,61: … … ( いい ながら 、 ヨロヨロ と 歩い て もと の 場所 へ もどり 、 そこ に 自分 が 敷い て 寝 て い た 背広 の 上衣 を どけ て 、 その 下 の 地面 の 泥 や 岩 くず を 掻き のけ て 、 その 下 に 埋め て あっ た ウィスキイ の ビン を 一 本 、
^
つかみ 出す ) フフ 、 見ろ 、 ちゃんと こうして —— これ 一 本 きり だ 、 もう 。
1171
,2016,9: 五郎 は ポケット から 、 貝殻 を ざくざく
^
つかみ 出し て 、 そこ に 並べる 。
1171
,2440,4: 少年 は バケツ から
^
つかみ 出し 、 頭 を はね 鱗 を 落し 、 内臓 を 抜い た 。
1171
,2536,13: 少年 が 立ち去る と 、 五郎 は 自分 の 在り 金 を 全部
^
つかみ 出し て 勘定 し た 。
言い切る
(言う.切る)
延べ語数:
45
0002
,2724,15: 上原 さん の お 仕事 を 尊敬 し て いる から 、 と 簡単 に
^
言い 切っ て しまっ て も 、 ウソ で 、 僕 に も 本当は 、 はっきり わかっ て い ない ん です 。
0055
,845,4: しかし 、 そう
^
言い 切っ て しまえ ば 、 嘘 に なる だろ う 。
0060
,1452,13: つまり 〈 うた 〉 は 、 単に 問題 提起 で ある と
^
言い 切ら ない で 、 もっと 深い 、 ヒューマン な 感動 を 持っ て 人々 の 心 を ゆり 動かし て こそ 、 意義 ある の で は なかろ う か 。
0084
,1005,2: そう
^
いい 切っ た の は 河合 少年 だっ た 。
0087
,139,17: 「 犯人 が この 家 の 外部 の 者 だ と 、 そこ まで は 私 は
^
いい 切っ て い ませ ん の です が 、 何分 に も ハンド バグ が 屍体 の 尻 の 下 に あり 、 その ハンド バグ の 持主 が 今朝 も この 邸 に 居 わせ まし た んで 、 その 婦人 —— 土居 三津子 を 有力 なる 容疑 者 に 選ば ない わけ に は 行か なく なり まし た 」
0095
,521,13: と 、 ドレゴ が 、 寒帯 住人 らしい 自信 を 持っ て
^
いい 切っ た 。
0095
,571,4: ドレゴ は そう
^
いい 切っ て 呵々 大 笑 し た 。
0095
,1229,20: 「 すると 、 D 十 五 号 は 原子 爆弾 によって 破壊 さ れ た の で は ない と
^
いい 切っ て いい わけ です か 」
0095
,1889,16: 水戸 記者 は 、 始めて 晴々 と し た 気持 に なっ て 、 そう
^
いい 切っ た 。
0141
,2112,32: が 、 とある 食料 品 店 の 前 の 人ごみ で 、 ほとんど 肩 を くっつける よう に し て すれちがっ た とき 、 その 人 たち が 、 日本人 だ と
^
云い 切る 特徴 を 伸子 は 発見 し なかっ た 。
0163
,70,64: その こと と 、 作家 小林 多喜二 が 、 その よう に 無惨 な 特攻隊 を 考え出す よう な 非 人間 な 権力 の 重圧 から インテリゲンツィア を こめる 日本 の 全 人民 を 解放 しよ う と する 運動 に 献身 し 、 警察 で 殺さ れ なけれ ば なら なかっ た こと と を 、 単に 歴史 の 両面 の 現象 と
^
云い 切る 心 に は 、 慄然 と さ せる もの が ある 。
0204
,16,14: 」 そういう 特権 の 「 立場 に ある 宮本 さん が 」 正論 を
^
云い きっ て 、 「 いささか の うしろめた さ も 覚え ぬ らしい 態度 に 、 実は 私 は あ きたら ぬ もの で あり ます 」 と 云わ れ て いる 。
0231
,724,16: 「 女子 労務者 の 大 部分 は 家庭 に 復帰 する の で ある 」 と
^
言い 切っ て いる という こと は 、 何 という 厚顔 な 責任 回避 で あろ う 。
0448
,64,15: 彼女 が 自分 の 口 から 、 来る な 、 会わ ない 、 と 迄
^
云い 切っ た の を 、 今更 取り消し 、 折れる こと が 、 如何 に 、 性格 として 不可能 か は 判っ て 居る 。
0505
,931,49: この 木 の 肌 を 見ろ の 、 枝 の 差し ぶり を 見ろ の と 立派 な 理屈 ——「 栄蔵 は 木 なり を 見る 目 が 利か ない 男 だ 」 を ならべたて て 、 私 が 出来る だけ 出し て 五 十 円 だ と
^
云い 切っ た 。
0527
,40,55: と 云っ た と 云う の を きい たり する と 、 いくら しっかり し て 居る と 云っ たって 二 十 前 の 息子 が 他人 の 家 で 病 う 気持 が 思いやら れ て 、 娘 は 、 他 人事 で ない 様 な 、 只 書生 の 云う 事 だ と
^
云い きっ て しまわ れ ない 様 な 深い 思いやり が 湧い た 。
0562
,125,3: 彦一 は
^
言い 切っ て 、 不快 そう に 口 を 噤ん で しまっ た 。
0590
,20,6: 女 … … と 、 そう
^
言い 切っ て し まえる ほど 、 おれ の 心 は もう 喜久子 から 離れ て い た 。
0647
,143,76: 私 が 求婚 に 応じ て あげ なかっ た もの です から 、 私 の 住む 日本 に いる の が 堪え られ ない と 、 今 は 満 洲 に 放浪 し 、 呑ん だ くれ て いる の です けど 、 私 の こと を 一生 に 一 人 の 女 だ と いっ て 、 世間 の 常識 が どう あろ う とも 、 自分 の 心 に は 、 妻 だ と
^
言い きっ て いる の です 。
0757
,241,8: きっと 、 成功 し て みせる 、 と
^
云い きっ た の です 」
0759
,5560,29: それ を 悔い て も い ない し 、 世間体 よく 暮す 人 を 羨ん で も い ない が 、 記代子 を ハッキリ と パンパン なみ だ と
^
言い きっ て 、 寝 ざめ が 良く も ない 。
0779
,681,13: 「 今日 は その 日 で は ない 」 と 確信 的 に
^
云い きっ た 英信 は 数 十 分 後 に 不審 な 挙動 で 戻っ て き て 、 甚 しく 混乱 し て い た よう で ある 。
0823
,25,2: 本筋 と
^
いい きっ て は いけ ない かも 知れ ない が 、 その 存在 が 別に フシギ で は ない という こと だ 。
0835
,108,40: けれども 論理 的 に 行き届い た 解説 を する に 先立っ て 、 いきなり 「 ジャーナリズム の 酷使 が 林 さん の 死 を 決定的 に 意味 づける 結果 と なっ た 」 と ある から 、 一応 そう
^
云い きっ た よう に 見え 、 その あと に テイネイ な 解説 や 補足 が あっ て 、 決して そう ガム シャラ に 言いきっ た わけ で は ない という こと が 、 そこ まで で は 分ら ない 。
0854
,21,58: その くせ 、 あなた は 、 郵便 で 送ら ず に 、 野口 の 家 へ わざわざ 原稿 を とどける よう な 芸当 が できる の だ が 、 それ を 女 の 太 々 し さ と 云っ て よい の だ か 、 悲し さ という の だ か 、 それ まで を 、 馬鹿馬鹿しい と
^
言い 切る 自信 が 私 に は ない ので 、 私 は 尚さら 、 せつない の だ 。
0918
,290,62: ホッ ブス が 、 「 人間 は おたがいに 狼 で ある 」 といった 言葉 は 、 人間 が 、 封建 国王 の 獅子 に 喰わ れ て 文句 の いえ ない 羊 で は なく て 、 おたがいに 海 の 上 で は 剣 で わたりあう 男一匹 、 腕 一 本 で 戦い あえる 対等 の 対立 物 で ある と
^
いい きっ た の で ある 。
0941
,5,12: 死ん だ 母 が 天 に いる と 先達 まで 固く
^
云い きっ て い た 十 歳 の 子 に 芽生え た 疑問 な の で ある 。
0985
,263,8: 少く とも 、 それ が 無かっ た と
^
言い 切る こと は 私 に は 出来 ない 。
0988
,276,2: 」 と
^
言い 切 つ て 、 「 そして 、 ヘン な 事 が はじまる ん です 。
1000
,1079,5: と 、 不機嫌 そう に
^
云い 切っ た 。
1016
,77,21: 古く から 、 人間 が 食べ なれ て いる 料理 だ から 、 この 料理 の 取り合わせ は 陳腐 だ と
^
いい 切っ て しまっ て いい か どう か 。
1024
,179,9: 彼 は 「 寿司 です から ね 」 と
^
いい 切っ た 光景 を 私 は 隣席 で 見 た が 、 遂に 彼 は 改め なかっ た 。
1042
,21,20: ここ が 素晴らしい 見方 で 、 同じく 民 藝 を 見つめ て 、 「 民 藝 なし 」 と まで
^
いい 切る 程 に なら ね ば なら ぬ 。
1076
,1120,62: 久しい 記憶 が 幸い に 誤っ て おら ぬ なら ば 、 その 答え は ちょうど 此方 の 期待 し た 通り で 、 今日 の 分類 で 言え ば 形容詞 、 しかも 語尾 の 働き 言葉 を 添え ず に 、 ほぼ 此方 の 歌詞 など の アハレサ や カナシサ と 近く 、 ただ 感 投 詞 風 に ニーラ と
^
言い 切っ て しまう もの だっ た 。
1076
,2124,43: 終り に なお 一つ だけ 言い 添え たい こと は 、 自分 は 最初 『 お もろ 草紙 』 の ツシヤ という 言葉 を もっ て 、 日本 で いう 子安 貝 、 すなわち 海 巴 または 宝貝 の こと だ と
^
言い 切ろ う と し て い た の で ある が 、 それ は やがて 証明 し 得 られる かも 知れ ぬ 仮定 に 止まっ て い た 。
1083
,23,14: そういう 場合 に 「 そんな 馬鹿 な こと が ある もの か 」 と
^
言い 切る 人 が ない こと が 、 一番 情ない こと な の で ある 。
1083
,39,10: 「 そんな こと が ある はず が ない 」 と
^
言い 切る 人 が あれ ば 、 流言 蜚語 は 決して 蔓延 し ない 。
1111
,2,14: その 断り 方 に は のぞみ が なく 、 どうしても 書け ない と きっぱり
^
言い 切っ て いる が 、 先客 は 断わら れる の も 覚悟 し て 遣っ て 来 た もの らしく 、 なまなか の こと で 承知 し ない で 、 たとえ 、 三 枚 でも 五 枚 で も よい から 書い て くれる よう に いい 、 引き 退 がる 様子 も なかっ た 。
1114
,309,21: 人 に ちがい なく 人 も 女 身 だっ た の だ 、 誰 が これ を はぎ 野 だ と
^
いい 切る 者 が いよ う ぞ 、 しかも 、 紛う 方 も ない はぎ 野 だっ た の だ 、 経 之 は 、 あれ ほど の 驚き を 数刻 の 前 に 知っ た 女 が 、 執拗 に しかも 既 うに 何 も 彼 も 打っ ちゃっ て 男 に あい に 行く ため に 、 同じ 夜半 に ふたたび 庭 わ たり を し て いる で は ない か 、 凝然 として 経 之 は 呆れ返っ た なか に 、 女 の つよ さ 、 一念 の 剛直 さ に 眼 を はなさ ない で い た 。
1120
,336,4: と 竹村 は
^
云い きっ た 。
1144
,235,23: 伊予 守 忠弘 は 、 ひ た 泣き に 泣き 濡 る 芳江 の 手 を 取り ながら 、 敢然 として こう
^
いい 切る の でし た 。
1149
,172,51: 宿屋 の 老 番頭 を 呼ん で 、 身分 不相応 の 茶代 を はずん で 、 一 ヶ月 前 此処 へ 泊っ た に 違い ない 、 不思議 な 老 恋人 達 の こと を 訊ね まし た が 、 老 番頭 は 全く その 様 な 心当り は ない と
^
云い 切る の です 。
1149
,173,76: 藤波 金三郎 という 人 が 泊っ た 筈 だ が —— と 云う と 、 田舎 風 の 大きい 宿帳 を 持っ て 来 て 、 一 二 ヶ月 の ところ を バラバラ と 開い て 、 此 通り 、 藤田 、 伊藤 など いう 人 は 泊っ て いる が 、 藤波 金三郎 という 泊り 客 は 、 私 が 記憶 し て 居る ところ で は 、 近年 無かっ た 筈 だ と
^
言い 切り まし た 。
1153
,985,13: 留守 なら 帰り を 待つ という の なら 、 いっそ いか ぬ と
^
言い 切っ て やれ ——。
1183
,142,3: こう きっぱり
^
云い 切っ た 時 、 相手 の 顔 は むっと どす黒く 歪ん で 見え た 。
言い兼ねる
(言う.兼ねる)
延べ語数:
44
0001
,58,7: 「 窓 から 小便 し て も
^
いい かね 。
0071
,774,0:
^
いい かね 。
0071
,1704,9: その とき 君 の 立場 が なくなる が 、
^
いい かね 」
0072
,165,22: 五助 は あの こと を 早く 兄 に 話 を し たく 思っ た が 、 妹 が いる ので それ を
^
いい かね た 。
0081
,1884,21: 「 いよいよ 、 この 奥 に 恐竜 夫人 が 寝 こん で いらっしゃる だろ う が 、 みんな よう い は
^
いい かね 」
0094
,122,0:
^
いい かね 」
0095
,541,0:
^
いい かね 」
0098
,662,4: どうも 、 それだけ は
^
云い かねる よ 。
0112
,166,7: 「 私 は どっち を どっち と
^
云い かね ます ねエ 、 近頃 の 小説 は 一寸 も よん で 居 ず それ について 又 深く 考え た 事 も ない し する ん です から 、 ち ょっくらちょいとは 云い きれ ない もの です 、 … … 」
0138
,1443,2: 「 ——
^
いい かね ?
0141
,5700,6: 醜い 、 という 言葉 を
^
云い かね て 伸子 は 、
0144
,931,0:
^
いい かね ?
0144
,1467,18: 俺 は いい 本 を 持っ て いる し 、 君 の 勉強 を 助け て あげる ——
^
いい かね ?
0144
,1674,15: 「 そして 、 幾 日 か 経っ たら 君 を 呼ぶ こと に する 、
^
いい かね ?
0234
,16,39: 子供 たち が 、 いつも おなか を すかし て い なけれ ば なら ない という 、 事情 一つ を 考え て み て も 、 子供 の ため に よい 社会 の 状態 で ある と は 、
^
いい かね ます 。
0379
,1,23: 建物 を 破壊 し ない で 人間 は セン 滅する から 原子 爆弾 より も 有効 で ある など と 人間 なら ば
^
言い かねる 言葉 を 日本 の 新聞 は 書い て おり ます 。
0554
,1819,8: いや だ と は 、 千代乃 は
^
言い かね た 。
0568
,254,10: 喜久 家 の 費用 は 僕 が 引受ける から 、
^
いい かね 。
0597
,3124,6: 富子 は その 先 を
^
言い かね て 、 息 を 呑ん だ 。
0617
,220,0:
^
いい かね 。
0617
,1098,0:
^
いい かね 。
0637
,32,18: すると 、 輿論 の 多く が 、 そう だ 、 そう だ 、 遠慮なく 昔 に かえれ と
^
言い かね ない 有様 だ から 、 ものすごい 。
0652
,290,57: その あと で 、 人 に 向っ て 、 坂口 安吾 に こう わざと ショゲ て 見せ たら 、 案の定 、 大 先輩 ぶっ て 、 ポ ン と 胸 を た ゝ かん ばかり に 、 い ゝ じゃ ない か 、 ほ ッ たら かし とけ 、 だって さ 、 など ゝ 面白 おかしく
^
言い かね ない 男 な の で ある 。
0732
,3133,45: 天草 次郎 は 闘志 益 々 さかん 、 肉体 の 衰える に したがっ て 、 目 は 凄味 を まして 妖光 を 放つ が 、 さすが に 光秀 と 半平 は 心身 まったく 衰え て 、 気息 エンエン 、 冬眠 状態 、 ウワゴト も
^
言い かね ない 有様 と なっ た 。
0757
,1260,1: 「
^
いい かね 。
0759
,1778,26: 青木 さん の 目 の 前 に 電話 が ある ん です から 、 こんな 電話 が あり まし た ッ て 、 ちょ ッ と
^
云い かねる と 思い ます 」
0765
,87,22: もし 彼女 に 会え ば 、 彼 は 実際 、 オレ は お前 を 愛し て い た 、 なぞ と
^
言い かね なかっ た 。
0772
,549,31: 警察 の 調べ が とどい て 、 お 槙 が あげ られる 、 心細い の 一念 、 可愛い 憎い で 、 芳男 と 一 しょ に 殺り まし た 、 と
^
云い かね ない 女 な の さ 。
0784
,269,4: そして 、 や ゝ
^
言い かねる 様子 で あっ た 。
0822
,10,46: しかし 、 神話 だ から 、 その とりいれ の 方法 が 正確 で は ない し 、 所詮 は ボー バク たる 神話 な の だ から 、 似 て いる が ハッキリ と それ が オレ の 国 の 誰 それ 様 だ と も
^
言い かねる もの が 多い の です 。
0947
,3391,20: 「 機会 が あっ たら 、 言お う と 思っ て い た こと が ある ん だ が 、
^
いい かね ?
0948
,1304,25: だまっ て い て くれる ほう が 望み だっ た が 、 大池 の あ われ な よう す を 見る と 、 そう は
^
言い かね た 。
0985
,2090,0:
^
いい かね ?
0986
,144,0:
^
いい かね ?
0986
,363,0:
^
いい かね ?
0987
,798,0:
^
いい かね ?
0987
,885,0:
^
いい かね ?
0987
,900,0:
^
いい かね ?
0989
,2622,0:
^
いい かね 。
0994
,656,4: へ へ へ 、
^
いい かね ?
0995
,468,0:
^
いい かね ?
0995
,545,0:
^
いい かね ?
1050
,176,28: 従って われわれ が 問題 に し て いる よう な 洞窟 、 すなわち あの世 へ の 入口 を 地獄 穴 と 訳す の は 正しい 訳 と は
^
云い かねる 。
1073
,235,0:
^
いい かね 」
探し出す
(探す.出す)
延べ語数:
43
0080
,1757,13: もう これから は わたし の 実力 で 、 必要 と する もの を
^
さがし 出し て 持っ て いく ばかり だ 」
0082
,998,26: そこで 、 今 の ところ 、 この 犯罪 事件 について すぐ 手 を くだす 必要 が ある 捜査 は 、 火 辻 の 死体 を
^
探し だす こと 、 犯人 らしい 怪しい 者 を 見つける こと だっ た 。
0082
,1643,32: という の は 、 最 地階 から 山形 警部 が 出 て くる とき に は 、 この 秘密 の 出入り口 の 鍵 は 内 が わ に あっ た から 、
^
探し だし て すぐ 使う こと が でき た 。
0082
,2429,18: 研究所 の 中 を 隅 から 隅 まで 、 捜索 し て 、 あいつ ら の 居所 を
^
探し だせ 」
0091
,1695,11: それ より 全国 へ 手配 し て あの 大 金庫 を
^
探し ださ せる の が いい 」
0103
,112,14: 「 討ち 損じ た は 貴 郎 様 の 未 熟 、 それ で
^
さがし 出し て 討と う と なさ れ て も 、 あて なし に お さ が しなさ れ て は 、 なんで はしっ こい 江戸 者 など を 、 さがし 出す こと が でき ましょ う 」
0103
,112,44: 「 討ち 損じ た は 貴 郎 様 の 未 熟 、 それ で さがし 出し て 討と う と なさ れ て も 、 あて なし に お さ が しなさ れ て は 、 なんで はしっ こい 江戸 者 など を 、
^
さがし 出す こと が でき ましょ う 」
0103
,134,32: 庄内川 の 岸 で 、 職人 風 の 男 を 討ち そこ なっ て 逃がし 、 西丸 様 から お 叱り を 受け 、 どう あろ う と その 男 を
^
さがし 出し 、 討っ て とれ と の 厳命 を 受け 、 さがし 廻っ て いる が わから ない 。
0103
,259,5: 「 どう あろ う と
^
さがし 出し て 捕え ね ば … … 」
0141
,1332,30: ロシア 語 で 、 真面目 な 顔つき で 云っ て 足 の ばたばた は 中止 に し 、 両手 を うし ろ に 組ん で 、 面白い こと を
^
さがし 出そ う と する よう に 、 秋山 の 室 の なか を ぐるり と 歩い た 。
0144
,1419,16: 「 神 が 存在 し ない と なれ ば 、 今度 は 社会 主義 者 を
^
さがし 出さ なけれ ば なら ない 」 ——。
0171
,218,75: わが身 に 痛く こたえ て いる から 封建 的 な もの を 嗅ぎ わける 神経 が 病的 に するどく なっ て き て いる 人々 は 、 自身 の うち に ある 近代 精神 の 後進 性 は 自覚 し ない で 、 同じ 神経 を 民主 主義 の 翹望 の 方向 へ も 向け て 、 日本 で 民主 主義 という 、 その こと の うち に ある 封建 な もの を 熱心 に
^
さがし 出し 、 その 剔抉 に 熱中 し て いる の だ と 思い ます 。
0506
,196,9: どうしても なくなっ た 鶏 の 眼 玉 を
^
さがし 出さ なけれ ば なら ない と 思っ た 小さい 子 は 、 可哀そう に 顔 を 真赤 に し て 、 木の根 の 凹凸 の 間 から 縁 の 下 の 埃 の 中 まで かきまぜ て 一 粒 の 眼 玉 を あさって 居 た 。
0589
,200,6: 北川 さん は 鍬 を
^
探し だし て 来 た 。
0627
,435,14: そして 彼 は 小学校 の ダンスパーテー で 踊っ た 炭焼 の 娘 を
^
探し だし て 、 ビルマ の ジャングル を そっくり 日本 へ うつし た よう な 土民 の あ いびき で も やろ う と 考え て い た 。
0649
,161,4: そして その 本 を
^
探し だす とき 、 二 人 は もう 酔っ て い て 、 よく 調べ も せ ず 、 持っ て き た 。
0684
,146,26: 一 と 思案 の てい で あっ た が 、 何事 か 思い 決し た 様子 で 、 書棚 から 何 冊 か の 書類 を
^
探し だし て き た 。
0690
,192,36: 実は ねえ 、 ボク は 三 四 年 前 から 陰毛 で 毛筆 を つくる こと を 考え て 、 旅先 なんか で 旅館 の 部屋 の ゴミ を 集め て もらっ て 、 陰毛 を
^
探し だし て 毛筆 を つくっ て み た です 。
0691
,470,16: よそ から 二 人 の 足 に 合う よう な 古び た 地下 タビ を
^
探し だし て き て 、 その 上 に 、 ワラジ を はか せ た 。
0731
,315,6: 馬 吉 は 米 を
^
探し だし て 、 まず メシ を たい た 。
0754
,1284,5: 山海 の あらゆる 味 を
^
探し だし て 食う こと が できる の で ある 。
0757
,1152,3: 今日 中 に
^
探し だす の だ 」
0759
,4089,7: 「 あなた の 独力 で 、 かならず
^
探し だし て い ら ッ し ゃい 。
0759
,4104,7: あなた の 役目 は 記代子 さん を
^
探し だす こと な ん です 。
0759
,4497,6: 明日 の 朝 まで に 、
^
捜し ださ ない と 、 困る こと が ある ん です けど 、 こちら へ 立ち寄ら れ なかっ た か と 思い まし て 」
0759
,5544,18: エンゼル の もと に 居る と 分れ ば 、 せつ子 や 長平 や 、 又は 、 警察 が
^
探し だし て くれる だろ う 。
0759
,5549,4: 「 記代子 さん を
^
探し だし て あげる の が 、 その 方 に 親切 な こと でしょ う か ?
0759
,7815,7: とうとう 虎の子 の あり か を
^
探し だし た 。
0772
,131,15: 新 十 郎 は 二 三 尺 離れ た ところ から 、 五寸釘 を
^
探し だし た 。
0772
,330,9: 「 そんな もの を 、 いったい 、 どこ から
^
探し だし た の です か 」
0776
,424,12: どこ へ 隠し て も 、 天眼通 大和 の 眼力 、 必ず
^
探し だし て みせる から な 」
0785
,293,24: 焼け落ち て しまっ て から 、 ようやく 焼跡 を ほじくっ て 、 中央 の まさに 在る べき ところ から 喜兵衛 の 焼 屍体 を
^
探し だし て 茫然 たる コマ 五 郎 一 党 に 向っ て 、 人々 の 怒り の 視線 は きびしく そそが れ た 。
0787
,424,52: 「 田舎 者 の こと です から 学者 と いう ほど の 者 は おり ませ ん が 、 しかし その 晩 古文書 を 改め た 人 たち は 、 蛭川 さん を 除け ば 、 とにかく 好事 家 で 、 長年 の 間 、 村内 の そういう 物 を 好ん で
^
探し だし て 読み 漁っ て き た 人 たち な の です 。
0790
,635,21: 新 十 郎 は パラパラ 日記 の 頁 を めくっ て 、 話 に つれ て 一々 その 箇所 を
^
探し だし て 示し ながら 語り つづけ た 。
0830
,92,6: 兇行 の 室内 から 三文判 を
^
探し だし て 満足 し た の か 、 実印 を さがし た が 見つから なかっ た の か 不明 で ある が 、 あれ ほど 信用組合 の 時間 を 気 に し て い た ところ を みる と 、 三文判 で 用 が 足りる もの と 満足 し て い た の かも 知れ ない ね 。
0845
,398,17: 父 は 証人 の 証言 を とじ た もの を 開い て 、 一 ヵ所 を
^
探し だし た 。
0845
,469,5: それ は 麻薬 患者 を
^
探し だし て 、 麻薬 を 餌 に 、 密輸 の 荷物 の 仮 の 受取 人 に 仕立てる こと です 。
0852
,470,20: 私 自身 に 考える 気力 が なかっ た ので 、 私 は 私 の 考え を 本 の 中 から
^
探し だし たい と 考え た 。
0945
,70,51: 南 の 島 に は 松の木 は ない はず だ から 、 これ は 国 の 近く の 浜 から 来 た もの だろ う など と いい 、 かたみに 松木 の 膚 を 撫で て なつかしみ 、 朝 ごと 入江 に 出 て 、 国 の 木々 の 端くれ を
^
探し だす の を たのしみ に する よう に なっ た 。
0947
,3724,32: 「 それ が 秋川 の 夫人 さん の 古い 恋文 だっ た ん だ わ … … 愛一郎 も 神月 も 捜し だせ なかっ た もの を 、 久慈 の 娘 が
^
捜し だし た という わけ な の ね 」
0988
,472,16: 彼 を 送り出す と 、 私 は すぐ に 貴島 が くれ た 名刺 を
^
さがし 出し て 、 そこ に 書い て ある D 興業 株式 會社 の 所 番地 の 大 體 の 見 當 を 地 圖 で しらべ た 。
1035
,257,18: 新党 発起人 の 選考 を やっ て くれ 』 と 頼ま れ 、 焼け 残っ た 書類 を
^
探し だし て 名簿 を 作成 し た 。
1075
,1156,16: 子ども は ただ 味 を おぼえ たら 忘れ ぬ と いう だけ で 、 自分 で
^
さがし 出す こと は でき ない のに 、 砂糖 以外 の いろいろ の 甘味 が 、 つぎ から つぎ と 日本 の 食べ物 に 加わっ て き て いる の で ある 。
抜け出す
(抜ける.出す)
延べ語数:
41
0034
,215,30: 私 は 一 と 六 の 日 ごと に 平野 町 に 夜店 が 出る 灯 ともし ころ に なる と 、 そわそわ と し て 、 そして 店 を
^
抜け だす の でし た 。
0043
,244,34: 教室 で は 教師 が はいっ て 来る と 、 もみ消さ ね ば なら なかっ た が 、 授業 中 吸え ない という の が 情けなく て 、 教師 と 入れちがい に 教室 を
^
ぬけ 出す こと が しばしば で あっ た 。
0071
,1560,9: おそらく 今 太平洋 が ある ところ あたり から 、
^
抜け だし た の で あろ う と いわ れ て い ます 。
0089
,179,28: さて 少年 たち は 、 午後 二 時 に 、 学校 が ひける と 、 一 度 家 へ かえっ た あと で 、 そっと 家 を
^
ぬけ 出し て 、 集合 所 の 鎮守 さま の 境内 へ 急い だ 。
0112
,206,14: 千世子 の 頭 中 に たまっ て 居る 不平 やら 疑問 やら が
^
ぬけ 出し て 来 て ゾロリ っと ならん で 一つ 一つ が 、
0141
,692,21: けれども 、 劇場 で うけ て き た 深い 感覚 的 な 印象 の なか から 、 素子 の よう に
^
ぬけ 出す こと が 伸子 の 気質 にとって は 不可能 だっ た 。
0141
,1683,6: しかし すぐ 、 その 立ち往生 から
^
ぬけ 出し て 、 クラウデ は 、
0141
,6964,17: 相川 良之 介 の 聰明 さ は 、 半分 泥 の 中 に うずまり ながら 泥 から
^
ぬけ 出し た 上半身 で 自分 に も 理性 を 求め て もがく 人間 の 精神 の 野性 が かけ て い た 。
0141
,12183,26: 胸 の あたり も 体 の しまっ た 若い 女 と しか 見え ない その 男 は 、 踊り が 終っ て 照明 の 輪 から
^
ぬけ 出す 瞬間 、 伸子 たち の いる ところ から は 見え なかっ た 何 か の 動作 を し た らしく て 、 それ まで し ー ん として その 女 の よう な 男 の 踊る 姿 に 目 を うばわ れ て い た 観客 が 、 どっと いち じ に 男 の 喉 声 を 揃え て 笑っ た 。
0141
,17256,6: 今夜 は ベルネ の 食卓 を
^
ぬけ 出し て 来 て いる 気軽 さ ばかり で なく 、 蜂谷 と 伸子 と の 間 に ある 心理 的 な ひきあい が 、 彼女 の 側 として 恋愛 的 で ない こと の 自然 さ が 段々 会得 さ れ て 来 て 、 伸子 は 快活 に なっ て いる の だっ た 。
0151
,10,38: 作家 が 、 自分 を 一 市民 と 自覚 し て 、 自身 の 社会 生活 構築 の 過程 により 真摯 に 参加 する につれて 、 文学 と 政治 と の いきさつ は 、 観念 の 論議 から
^
ぬけ 出し て 、 正常 な 生活 的 血液 を 循環 さ せる よう に なる で あろ う 。
0178
,7,42: けれども 、 最後 の 場面 で 、 政治 犯 で シベリア に 流刑 さ れる 人々 に まじっ た カチューシャ が 、 その 人々 の 感化 から 自分 の 過去 の 不幸 の 意味 を 理解 し 、 人間 として そこ から
^
ぬけ 出し て ゆく 途 が わかっ て みれ ば 、 ネフリュードフ の 自己 満足 の ため の 犠牲 は いら ない こと と わかっ て 、 ネフリュードフ と 訣別 する 。
0213
,46,21: D ・ H ・ ローレンス は 、 一生 、 自分 自身 が おちこん で いる いくつ か の 矛盾 から
^
ぬけ 出す こと が 出来 ず に 、 苦しん だ よう に 見える 。
0242
,130,50: パリ 時代 に その 国 の 歴史 から 革命 の 歴史 と その 発展 の 理論 を わが もの と し 、 先進 的 な イギリス の 経済 学 を 発展 的 に 学びとり 、 同時に 哲学 の 領域 で は 、 大学 時代 から の 研究 によって ヘーゲル から
^
ぬけ 出し 、 やがて フォイエルバッハ から も 育ち 出 て 唯物 弁証法 に 立つ 史観 と 階級 闘争 の 理論 を 確立 し て い た カール は 、 ブルッセル において 彼 の 「 書物 の 海 」 を 出 た 。
0301
,71,20: そう 云わ れる 時 が 来 て 、 働い て い た あの おびただしい 女 は 、 みんな 切手 から
^
ぬけ 出し て 、 生計 上 の 必要 という もの も 荷物 に まとめ て 家庭 へ 帰っ た という の だろ う か 。
0311
,65,31: そして 、 愛する という こと は 、 一緒 に うれし がる ばかり で は なく 、 一緒 に 悲しむ こと の できる 心 で あり 一緒 に その 悲し さ から
^
ぬけ 出す 努力 の できる 心 を いう の だ と 思い ます 。
0490
,141,17: 芸術 の 根本 的 本質 を 持た ない まま 日本 の 私小説 は そこ から
^
ぬけ 出し て 、 かえり 見る だけ の 力 の 限界 を 踰 え て より 拡大 さ れ た 自己 認識 を 与える に 成功 し 得 なかっ た 。
0551
,232,3: 八幡 様 から
^
ぬけ 出し て 三好 屋 で 飲ん で いる 男 たち が い て 、 すぐ に 助け に 出 た が 、 とても 駄目 だろ う と の こと だ 。
0613
,457,2: 上 へ
^
ぬけ 出そ う と 押し て は みる が 、 梁 やら 桁 やら 、 椽 やら 、 瓦 やら 土 やら 積み重なっ て いる こと と て 、 いっかな 動き そう に も ない 。
0786
,346,26: 給料 なんぞ も イクラ も もら ッ ちゃ い ない から 、 妙 庵 が アンマ を とっ て 眠る 晩 に 、 稀 れ に
^
抜け だし て 一 パイ のむ の が 手 一 パイ という フトコロ 具合 で あっ た 。
0786
,389,4: 私ゃ あの 野郎 が
^
抜け だし て 一 パイ 飲ん で 戻る まで 、 先生 を もん で なく ッ ちゃ ア なら ねえ の さ 」
0786
,633,16: 仙 友 の 奴 、 アンマ に 先生 の 肩 を もま せ て おい て
^
抜け だす の だ そう で 。
0786
,635,8: そこで 、 あと は アンマ に まかせ て
^
抜け だす 。
0786
,667,7: 仙 友 さん は 仲 々 うまい
^
抜け だし 方 を あみだし た もの だ 。
0786
,823,10: そこで 、 妙 庵 が ねこみ 、 仙 友 が
^
抜け だし た 後 に 彼 も そ ッ と 抜け だし て 、 ここ へ 戻っ て き て オカネ を 殺し 金 を 奪っ て 肌身 に つけ 、 何 食わ ぬ 顔 で 妙 庵 の ところ へ 戻っ て もみ つづけ て い た の でしょ う 。
0786
,823,20: そこで 、 妙 庵 が ねこみ 、 仙 友 が 抜け だし た 後 に 彼 も そ ッ と
^
抜け だし て 、 ここ へ 戻っ て き て オカネ を 殺し 金 を 奪っ て 肌身 に つけ 、 何 食わ ぬ 顔 で 妙 庵 の ところ へ 戻っ て もみ つづけ て い た の でしょ う 。
0803
,103,13: 我々 の 未来 が 過去 の 歴史 や 過去 の 英雄 から
^
抜け だす こと は あり うる もの だ 。
0845
,452,6: 百合子 は いつのまにか 署 を
^
抜け だし て 、 すでに 陳 家 の 玄関 で 令嬢 と 対坐 し て い た 。
0910
,74,23: それ は 、 それ まで 獲得 し た 自分 の 芸 が 、 その 芸 独り の 歩み によって 、 それ を
^
抜け ださ ざる を え ない 、 したがって 自分 自身 から 脱出 せ ざる を え ない 「 巨大 なる 動き 」 が 、 自分 自身 の 中 に 起っ て くる の で ある 。
0918
,455,18: 自分 が 自分 自身 の 無理 な もの 、 無駄 な 飾り 、 いら ない 重たい もの から
^
抜け だし て 、 日 に 新しく 、 日に日に 新しく 自由 な 、 ほんとう の もの に なる という こと の 中 に は 、 常に まとい つく 古い もの 、 進み いこ う と する 足もと に 群がっ て やっ て くる タックル の よう な もの を 鋭く はらい 捨て 、 脱落 し 、 脱走 する ある 切実 な もの が ある わけ で ある 。
0918
,565,55: あたかも ボート ・ マン が 一 漕ぎ 一 漕ぎ 固定 し た 座 の 上 で 漕い で いる けれども 、 実は それ は 無限 に 自分 を 脱落 し 、 無限 に 自分 を 自分 の うし ろ に 投げだし て いる か の よう に 、 一 漕ぎ 一 漕ぎ は 自分 を
^
抜け だし て いる の で ある 。
0918
,566,29: ちょうど それ の よう に 絵画 は 、 一 タッチ 一 タッチ 自分 の 習気 、 つまらない みえ 坊 、 あるいは 滞っ た 、 腐っ た 自分 、 それから
^
抜け だす ため に 一筆 一 筆 が 自分 から 脱落 し て いく 、 こんな ふう に 考える 考え かた も ある の で ある 。
0918
,1125,3: 自分 から
^
抜け だし たい 自分 の 弱 さ に あきあきし て い ながら 、 しかも 、 脱出 しきる こと の でき ない 嘆き 、 これ が 現代 の 自我 の ほんとう の 姿 と も いえる の で ある 。
0947
,3030,7: ファッション ・ ショウ の ステージ から
^
抜け だし て き た ばかり という よう な 、 突飛 な フロック を 着 た 吊目 の 娘 が 、 あしらう よう な 鼻声 で こたえ た 。
0953
,55,25: 宿場 の 遊女 を 単騎 で 征伐 に 出かける の も 仕事 の 一つ だ が 、 その ほか 毎夜 の よう に 邸 を
^
抜け だし て 安 衆 坊 の 散 所 へ 出かけ て 、 乞食 ども と 滓 湯 酒 を 飲み わけ たり 、 八条 猪熊 で 辻君 を 漁っ たり 、 あげく の はて 、 鉢叩 や 歩き 白拍子 を 邸 へ 連れこん で 乱痴気騒ぎ を やらかす 。
0980
,105,26: まず それ は 、 現在 自分 が かかずらっ て いる こと や ものの いっさい を 捨て て 、 自分 の 身体 ひとつ で そこ から
^
抜け だし て いく という こと です 。
0988
,3252,4: 早く そんな 世界 から
^
ぬけ 出せ と 言 つて も ぬけ 出せ ない そう です 。
0989
,21,18: 私 たち が どう 考え て どっち に 転ん で も 、 自分 の 演出 の 外 へ
^
抜け だす こと は 出来 ない こと を 知っ て いる 。
1041
,2095,6: できる こと なら 、 軍隊 から
^
ぬけ 出す こと だ 。
1123
,355,40: カーネーション を 送っ て おい て 、 次ぎ の 夜 、 覆面 し た あなた は 、 夫人 から 聞い て い た 秘密 の 合言葉 を 使っ て 、 お 兄さん を 窓 から おびき出し 、 わざと 裏門 から
^
ぬけ 出し て 、 いきなり 彼 の 頭 に 風呂敷 を 被 ぶせ 、 外 に 待た せ て あっ た 自動車 に 乗せ て アトリエ の 地下 室 に 連れ込ん で 、 監禁 し た の です 。
1175
,674,14: そういう 心理 から どうしても 彼 は ぬけ られ ない し 、 また 頑強 に
^
ぬけ 出そ う と し ない の です 。
見抜く
(見る.抜く)
延べ語数:
41
0089
,542,11: 四 本 は 、 早く も 階段 の 秘密 を
^
見 ぬい た 。
0141
,7268,20: 食後 の タバコ を くゆらし て い た 素子 が 、 そんな 風 に いう ソコーリスキー の 気分 を
^
見 ぬい た 辛辣 さ で 、
0163
,30,5: 彼等 は この 事実 を
^
見 ぬい て い た 。
0291
,38,19: 国際 的 な 注目 は 、 今度 の 総 選挙 の 日本 の 民主 化 に対する 危険 性 を
^
見 ぬい て い た 。
0642
,738,27: 美代子 と 種 則 に は 爾 今 逢い 見る こと かなわ ぬ 、 など ゝ 厳しく オフレ を だす 衣子 、 大浦 博士 の 魂胆 を
^
見 ぬい て おり ながら 、 やっぱり 、 まだ 二 人 の クサレ 縁 は 切れ ず に いる 。
0642
,739,21: そこ は 大浦 博士 の 巧者 な ところ で 、 弟 は 疎んぜ られ 、 己 れ の 策 は
^
見 ぬか れ て も 、 し らっぱ くれ て 、 からみつい て いる 。
0647
,363,9: 私 は 矢田 津世子 が 私 の 下心 を
^
見 ぬい た こと を 知っ て い た し 、 それ に対して 、 色々 に 心 を 働かせ て いる こと を 見抜い て い た 。
0647
,394,5: つづい て 、 下心 を
^
見 ぬき 合い 、 その 一室 へ 歩き つ ゝ ある 今 と なっ て 、 自ら すゝ んで 肉体 の こと を 言いだす の は 、 それ も テレカ クシ に すぎ ない の だ 、 という こと で あっ た 。
0672
,248,7: 彼 は 私 の 本性 を
^
見 ぬい て 、 その 本性 の すべて を 受けいれ 、 満足 さ せ て くれよ う と する 。
0688
,130,6: オレ の 指先 の 早業 を
^
見 ぬい た から にゃ ア 、 薄 バカ どころ じゃ ア ねえや 。
0689
,240,15: オレ は 今 ごろ 気がつい た が 、 日野 管長 が 一目 で それ を
^
見 ぬい た と する と 、 これ も アッパ レ な 人物 だ 。
0708
,120,20: もとより 、 信長 の 慧眼 は 、 虚 器 の 疎 ずべ から ざる 、 その 利用 価値 を
^
見 ぬい て は い た 。
0708
,130,4: 彼 は 信長 を
^
見 ぬい た 。
0708
,190,19: そして 、 当時 流行 の 短 槍 より も 、 長 槍 の 方 が 有利 で ある と
^
見 ぬい て 、 自分 の 家来 に 三間 半 の 長 槍 を もたせ た ほど 、 幼少 に し て ケンカ の 心得 に レンタツ し て い た 。
0708
,318,11: 炮術 に 練達 し 、 長柄 の 槍 の 利得 を
^
見 ぬい て いる と いう で は ない か 。
0708
,367,8: 道三 は 信長 の 人物 を 素直 に
^
見 ぬく こと が でき た が 、 信長 の 家来 ども は 素直 で は なかっ た から 、 彼ら に は 、 やっぱり 主人 が 分ら なかっ た の だ 。
0747
,41,26: それ は ぼく が かね て 美 の 新しい 衣裳 について 想 を ねる ところ が あっ た から 、 敵 の 抜群 の 実力 を
^
見 ぬく 神速 に めぐまれ て い た の で ある 。
0747
,78,15: それ ゆえ 諸君 は 、 諸君 の 中 へ 没し た アロハ の 姿 を
^
見 ぬく こと が でき ない の で ある 。
0759
,1688,23: 宇賀神 の もと へ 一 しょ に 訪問 記事 を とり に でかけ た 男 で 、 ソモソモ の ナレソメ を 一挙 に
^
見 ぬく 唯一 の 人物 だ から 始末 が わるい 。
0759
,1794,16: せつ子 は 一目 で 、 記代子 が 自分 に 好感 を いだい た こと を
^
見 ぬい て い た 。
0759
,3320,4: しかし 記代子 は
^
見 ぬい て いる の だ 。
0759
,6507,11: 記代子 の 目 は いつも 彼 の 欠点 を 鋭く
^
見 ぬい て いる と 放 二 は 思っ た 。
0762
,131,50: 誰 の 子 か 科学 的 に 証明 する 方法 が ある と 知っ て 安心 し た の かも 知れ ない し 、 誰 の 子 に しろ 、 自分 の 家 で 生れ た からには 、 若干 うちこん で 育てる 気持 も ある らしい 私 の 思い を
^
見 ぬい て 安心 し て いる の かも 知れ なかっ た 。
0771
,74,4: 裏 の 裏 まで
^
見 ぬい た 。
0771
,623,2: 計画 は
^
見 ぬか れ まい と 、 自信 が あっ て の こと だ 。
0778
,337,25: 姉さん が 、 家 も 母 も 姉 も ない もの と 思え 、 と お前 に 諭し た の は 、 よく そこ を
^
見 ぬい て いる の で あろ う 。
0783
,14,22: 肌 を 見せ て は なら ぬ 曰く インネン 大 有り の ベク 助 だ が 、 まさか その 秘密 が
^
見 ぬか れ た ワケ で は ある まい 。
0783
,256,15: しかし 、 ここ まで 踏みこん だ から にゃ ア 、 今に みんな 正体 を
^
見 ぬい て みせる 。
0783
,510,26: 金三 は ベク 助 が 三 休 、 五 忘 の 命令 で 縁 の 下 に 抜け 道 の 細工 を 施し た の を
^
見 ぬい て い まし た 。
0792
,160,31: 八千代 サン は 洗いざらい 人 に 喋っ て しまう タチ です から 、 その 一夜 の 出来事 が トオサン はじめ 一同 に 筒 ぬけ に なる に きまっ てる の を
^
見 ぬい た 上 で の 演技 な ん です 。
0792
,804,23: そして その ハキダメ の よう な 土壌 の 中 から 芽生え て き た 日野 の 友情 を 彼 は 意外 に 早く
^
見 ぬく こと が でき まし た 。
0792
,811,8: 法 本 が 日野 の 人柄 を
^
見 ぬい て い た こと は 申す まで も あり ませ ん 。
0836
,128,6: 悪意 によって 裏 の 裏 まで
^
見 ぬく の は 夫婦 生活 として は 好ましく ない が 、 相手 の ため に 献身 的 で あろ う として 裏 の 裏 まで 見 て やる 、 相手 を 知り つくす 、 という こと は 何より の こと だ 。
0841
,284,24: 「 僕 は サヨ が 全裸 で 殺さ れ て い た と 聞い た とき から 、 犯人 は この 人 だ と
^
見 ぬい て い まし た 。
0853
,451,14: 彼 の 鬼 の 目 は それ ぐらい の こと は チャン と
^
見 ぬい て い た 筈 な の だ が 、 彼 は 自分 の 女房 は 別 の もの 、 女房 は 別もの 、 ただ 一 人 の 女 、 彼 の みぞ 知る 魂 の 女 、 そんな ふう な 埒 も ない 夢想 的 見解 に とらわれ 、 彼 が 死ん で しまえ ば 、 女房 なんて 、 メカケ に なる か 売春 婦 に なる か 、 大事 な 現実 の 根元 を 忘れ 果て て しまっ て い た の だ 。
0944
,316,18: こういう 退 引 なら ない 場所 で 人 に 逢っ たら 、 密入国 し た こと が いっぺんに
^
見 ぬか れ て しまう 。
0947
,2751,55: あの へん の 谷 から 、 ウラニウム が 出る 可能 性 が ある もの だろ う か という こと な ん でしょ う … … 由良 さん は 、 離婚 裁判 で ひどい 目 に 逢っ て 以来 、 あなた の 叔母 さま を 憎ん で いる し 、 業つくばり の 腹 の 底 を
^
見 ぬい た もん だ から 、 ウラニウム って もの は 、 世界中 、 どこ の 土地 に も ある もの だ という よう な 、 皮肉 な 返事 を なすっ た ん だ そう よ 。
0948
,233,4: 心 の 中 を
^
見 ぬか れ た と も 思わ ない が 、 あてこすり を 言わ れ て いる よう で 無気味 だっ た 。
0952
,148,0:
^
見 ぬい た わ ね 。
0952
,174,12: 待合 へ 入っ た とたん に 、 こちら の 計画 は あらかた
^
見 ぬい て しまっ た わけ な ん だ から 、 この ところ 、 志貴 子 の 進退 掛 引 は 、 よっぽど 考慮 を 要する ん です ワ … … こちら は 面白く て たまらない 。
0954
,311,4: 「 あなた は ちゃんと
^
見 ぬい て い らし た ん です から 驚き は なさら ない でしょ う 。
持ち得る
(持つ.得る)
延べ語数:
41
0060
,269,17: これ まで に まったく 聞い た こと も ない スタイル の 音楽 に 大いに 戸惑い 、 唯一
^
持ち え た 感想 は 「 何 か 、 女の子 が 歌っ てる みたい 」 という もの でし た 。
0060
,1451,10: そういう 働き を し て こそ 本来 の 使命 を
^
持ち 得る の で あろ う 。
0060
,2440,11: もちろん タケシ が 授業 なる もの に こうした 感想 を
^
持ち え た の も 、 この 時期 、 彼 の コンピューター に対する 傾斜 が いかに 強かっ た か を 示し て いる の で あろ う 。
0060
,7662,14: 自分 にとって は 、 この 分野 も エレクトロニクス の 一部分 以上 の 意味 を
^
持ち え ない と 、 松本 に は 確信 でき た 。
0115
,37,21: 勿論 私 は 如何程 感心 し た から と 云っ て 、 自分 達 の 国語 が 、 人類 の
^
持ち 得る 最上 の もの —— 完全 無欠 で 、 最も 理想 的 な もの だ と は 思っ て 居 ない 。
0141
,17224,23: しかし 、 実際 に は 、 資本 主義 の 枠 の 内 でも 過渡 的 に 、 部分 的 に 計画 性 を
^
もち 得る 面 も ある わけ な ん だ 。
0145
,80,8: そういう 社会 を のぞみ 、 信義 を
^
もち 得る 社会 を 求める 心 から バルザック は 反対 党 —— 共和党 に対して 王 党 と なっ た の か 。
0152
,47,27: 今日 、 わたし 共 は 、 愛する 若者 たち の 命 によって 書か れ た 只 一 冊 の 「 戦没 学生 の 手紙 」 さえ も
^
持ち 得 ない の で ある 。
0158
,152,87: しかし 、 作家 たち が 社会 機構 の 中 で 保守 封建 な もの と たたかい ながら 、 営利 資本 の 圧力 に 抗し つつ 自身 と その 芸術 を 新しく し 、 なおさら に 新しい 作家 と 文学 と を もりたて て ゆこ う と 欲する とき 、 自分 たち の 文学 活動 の 自立 性 を 、 民主 の 立場 に たっ て 、 経済 的 に 政治 的 に 守る 力 さえ もた ない で 、 どうして 遠大 な 希望 に ふさわしい 実力 を
^
もち えよ う 。
0168
,53,52: しかし 人類 の 発展 を 良心 的 に 歴史 の 歩み に したがっ て 理解 しよ う と し て いる 文学 者 にとって 、 第 二 次 大戦 の なかっ た 昔 と 、 その後 の 今日 と で は 、 類似 の 文学 現象 にたいして も 同一 の 感想 は
^
もち え ない の で ある 。
0168
,184,68: 現代 史 において 人間らしい 生活 という もの にたいして 最も 意識 的 で ある 社会 から 、 その 成果 として 成長 し た 文学 者 、 人生 の 諸 経験 にたいして 最も 意識 的 で ある はず の 文学 者 ・ 芸術 家 「 魂 の 技師 」 が 、 自身 そこ に 属し その 中 から 生れ た 人民 生活 の 価値 について 、 曖昧 な 評価 しか
^
もち え ない という こと が 認め られよ う か 。
0231
,418,52: 同時に 、 あれ 程 多く の 血 を 流し 、 あれ 程 多く の 人々 の 命 を 失い 、 国民 生活 を 互に 破滅 さ せ 合い ながら 、 その 結果 として の 国際 連盟 や 軍備 縮小 会議 など は 平和 建設 の 上 に 極めて 薄弱 な 力 しか
^
持ち 得 ない こと も 、 ヨーロッパ の 人々 は 発見 し て い た 。
0292
,62,16: 当然 、 それら の 都市 で の 文化 も 、 決して 強い 独特 な 隆盛 を
^
もち 得 なかっ た の で あっ た 。
0322
,4,21: あの 壁画 が 感動 的 で ある の は 、 画面 の 素晴らし さ が 、 わたし たち に 人間 の
^
もち 得る 美感 の 高 さ 、 深 さ を 、 まざまざ と し た 生命 感 で 直感 さ せる こと で あっ た 。
0433
,425,36: 男性 が 、 一 人 の 良人 で あり 父 で ある と 申す 以外 に 、 彼 の 「 仕事 」 を 持つ 如く 彼女 等 も 若し 要する なら ば 「 仕事 」 を
^
持ち 得る 丈 の 教育 と 健康 と を 享有 し て 居る の で ござい ます 。
0433
,426,16: が 今度 の 戦乱 に際して 、 婦人 の 活動 が 男子 同等 の 能 権 を
^
持ち 得る 事 を 示し た の は 、 皆 此点 に * し て 居り ます 。
0433
,621,14: 平地 の 健脚 は 、 決して 石ころ の 山道 で 同様 の 威厳 を
^
持ち 得 ない 事 を 発見 致し まし た 。
0447
,93,31: 嘗て は 、 住 心地 の よい とか 、 カムフォタブル で ある と 云う こと は 、 もう ちゃんと そう 出来 た 家 に 於 て で なけれ ば 、
^
持ち 得 ない こと の よう に 思っ て 居 た の で ある 。
0456
,106,11: 狭き 我 の バッコ は いけ ない が 、 decision を
^
持ち 得 ない 砕け すぎ は 恐ろしい ダラク の 一段 だ 。
0606
,17,32: —— 現実 的 描写 と 象徴 的 表現 と が どの 程度 まで 綯 り 合せ られる もの か 、 また 話 述 体 の 文章 が どの 程度 の 効果 を
^
持ち 得る もの か 、 それ は 識者 の 批判 に 俟 つ として 、 私 として は 一種 の 習作 に 過ぎ ない の で ある 。
0623
,68,32: その よう に 姿 の 明確 な もの なら 、 私 は 安心 する こと も できる し 、 そこ から 一途 に 二 十 の 美女 を 追っかける 信念 すら も
^
持ち うる の だ が 、 生きる こと は 、 もっと わけ の 分ら ぬ もの だ 。
0676
,45,12: 夏川 は 変態 的 な 情慾 に は てんから 興味 を
^
もち 得 ない たち で あつ た が 、 それ と は 別に 、 ひとつ の 純情 に対する い た はり は 心 に 打ち消す わけ に 行か ない 。
0708
,111,48: 近い ところ に 六 角 、 朝倉 、 浅井 が いる し 、 三好 一 党 、 松永 弾正 という 老 蝮 も とぐろ を まい て 威張っ て いる 、 毛利 も いる 、 却 々 もっ て 生来 の ウヌボレ 通り に 、 確たる 自信 が
^
持ち うる もの で は ない 。
0744
,43,22: 両者 に 共通 し て い た こと は 、 スポーツ の よう な 子供 っぽい こと に は 深く 興味 を
^
持ち 得 ない こと だけ で あっ た 。
0851
,70,8: 私 が 母 の 立場 に 理解 を
^
持ち うる 年齢 に 達し た とき 、 母 は 私 の 気質 を 理解 し た 。
0853
,286,45: 落伍 者 ほど ウヌボレ の 強い もの は ない が 、 ウヌボレ と 自信 は 違っ て 、 自信 は 人 が 与え て くれる もの 、 つまり 人 が 自分 の 才能 を 認め て くれる こと によって 当人 が 実際 の 自信 を
^
持ち 得る もの で 、 ドストエフスキー ほど の 大 天才 で も 人々 に 才能 を 認め られ 名 と金 を 与え られ て 、 はじめて 全 才能 を 発揮 し うる 自信 に 恵まれる こと が でき た 。
0866
,3019,11: むろん 、 こ つ ち は 、 それ に対して 責任 は
^
もち 得 ませ ん 」
0947
,2746,18: サト子 として は 、 ウラニウム なんか の 話 より 、 じ ぶん の こと に しか 興味 を
^
持ち え ない 、 我儘 な カオル が 、 なん の ため に 、 こう まで 熱烈 に 庇い たて する の か 。
0990
,161,27: 現前 の 自己 の 条件 を 一つ の ハッキリ し た 限界 情況 として 受けとっ た うえ で 、 それ と つなげ た 形 として 私 の
^
持ち うる 具体 的 実践 的 な パースペクティヴ で あっ て 、 ほしい まま な 、 または 逃避 的 な 想定 で は ない の です 。
1041
,1861,19: この よう な 意味 の 「 平和 」 で ない かぎり 、 アメリカ で は あまり 意味 を
^
持ち え ない 。
1041
,1938,9: ( 髪 が なん の 関係 を 反戦 と
^
持ち うる だろ う か 。
1041
,2327,17: いわゆる ヒューマニズム 的 な 立場 から なさ れる ヴェトナム 反戦 運動 は 、 ほとんど 力 を
^
持ち え ない 。
1041
,2704,42: リーダー なし に 自然 発生 し た という こと は 、 アメリカ 社会 に対して 若者 が 持っ て い た 個人 的 な 体験 が 、 ひとつ の 思想 として 人 と 人 と を 結びつけ あう だけ の 力 を
^
持ち うる まで に 複雑 に しかも かなり 高度 に 抽象 化 さ れ て い た こと を 示し て いる 。
1041
,3142,15: アメリカ の 若い ラディカル が 言う 「 愛 」 と は 、 人間 関係 が
^
持ち うる 最高 の ユートピア の 、 仮定 さ れ た 姿 な の だ 。
1041
,3201,34: ただ 単に 、 なにか 悲しい 原因 が ある から 泣く という の で は なく 、 生理 的 あるいは 精神 的 な 本能 の ひとつ として 大 泣き する という 、 人間 が
^
持ち うる ごく 自然 な 姿 の 「 泣き 」 な の だ 。
1041
,3354,31: 詞 の 言葉 が 持つ 響き や 意味 も 、 そして ギター の 弦 の 上 を すべる 黒い 指 の 音 も ふくめ て 、 その ブルース 曲 が
^
持ち うる すべて の 音 は 、 その ブルース マン が 自分 の もの として かかえこん で い た 状況 によって つくりあげ られ た もの で あり 、 その ブルース を 聞く 人 たち の 反応 まで が 、 作曲 の 一部分 として 組みこま れ て いる と 考え なけれ ば いけ ない 。
1041
,3357,2: 音 が
^
持ち うる この 抽象 化 さ れ た コミュニケーション 能力 は 、 たいてい は 気軽 に 考え られ て いる が 、 じつは おどろく べき こと な の だ 。
1041
,3546,39: 一 五 〇 年 、 二 〇 〇 年 も 昔 に 書か れ た もの で も 、 すぐれ た 解釈 演奏 なら 、 ブルース ・ ギター の 偉大 な ソロ と おなじ よう に 、 ソウル を
^
持ち うる 。
1064
,29,14: 近代 人 の ドライ でも ここ まで の ドライ と 救い の 両方 は
^
持ち え ない 。
1073
,86,32: どんな 苛酷 な 使役 に も 、 貞操 に も 、 衣食 の 供与 に も 、 身体 の 移動 に も 、 絶対 に 自分 で 意志 の 自由 を
^
持ち 得 ない 約束 の 人間 が 、 この 国 の 地上 に は 、 まだ 全 人口 の 三 分の 二 以上 も い た 。
1073
,416,9: 仏 の 教え も 、 功力 の 光 を
^
もち 得る の は 、 せいぜい 五 々 百 歳 に すぎ ず 、 正法 千 年 、 像法 千 年 を すぎ 、 およそ 二 千 年 で 、 滅する で あろ う —— と 。
流れ込む
(流れる.込む)
延べ語数:
40
0034
,230,105: ところが 、 その 年 の 冬 、 詳しく いう と 十一月 の 十 日 に 御 即位 の 御 大礼 が 挙げ られ て 、 大阪 の 町 々 は 夜 ごと 四 ツ 竹 を 持っ た 踊り の 群 が くりだす という 騒ぎ 、 町 の 景気 も 浮つい て い た ので 、 こんな 日 は 夜店 出し の 書入れ時 だ と 季節はずれ の 扇子 に 代っ た 昭和 四 年度 の 暦 や 日めくり の 店 を 谷町 九 丁目 の 夜店 で 張っ て いる と 、 そんな ところ へ も 色町 から くりだし た 踊り の 群 が
^
流れ こん で き て 、 エライコッチャエライコッチャ と 雑鬧 を 踊り の 群 が 入り乱れ て いる うち に 、 頭 を 眼鏡 という 髪 に ゆっ て 、 襟 に 豆絞り の 手拭 を 掛け た 手古舞 の 女 が 一 人 、 どっと 押しださ れ て よろよろ と 私 の 店 の 上 へ 倒れ かけ まし た 。
0081
,3002,22: そこ は 大きな 洞窟 に なっ て い て 、 上 から は 岩 と 岩 の 間 を通して 明るい 光 が
^
流れ こん で い た 。
0081
,3100,20: 天井 に 具合 の よい 窓明り が あっ て 、 そこ から 光 が 太い 帯 を なし て
^
流れ こん で い た 。
0082
,1074,21: その 製造 事業 が さかん に なる と 、 し ぜん この へん の 村 々 へ も 大きな 金 が
^
流れ こむ こと に なり ます わい 。
0088
,164,13: 親 の 代 から の 料理 人 で 、 この 粋 月 に
^
流れ こん で 来 た の は 七 八 年 前 で 、 今年 四 十 二 に なる 男 だ と いう 。
0089
,266,12: 穴 の 中 は 、 どこ から とも なく 光線 が
^
流れ こん で 来 て 、 うすぐらい が 、 もの の 見 わけ は つい た 。
0089
,758,48: あと で 分っ た こと で ある が 、 これ は タンク に たまっ た 水 と 同じ よう な 種類 で ある が 、 じつは それ と は くらべ もの に なら ない ほど 多量 の 水 を たくわえ て いる ところ から 、 こっち へ
^
流れ こん で 来 た の で ある 。
0090
,418,3: そこ へ
^
流れ こん だ 物 は 、 宙ぶらりん に なっ て しまっ て 、 地球 の 方 へ も 落ち なけれ ば 月 の 方 へ も 落ち ない 。
0090
,421,10: それに 、 大昔 から この 重力 平衡 圏 へ
^
流れ こん で 、 宙ぶらりん に なっ て いる 物 が 少なく ない の で ある 。
0091
,1707,17: すると 、 東 に 面し た 硝子 窓 が 大きく 破れ 、 そこ から 冷たい 夜気 が
^
流れ こん で いる 。
0141
,1104,56: けれども 、 その 生活 の 液汁 は 、 伸子 の 胸 を すっ と さ せ 、 眼 の 裡 を 涼しく さ せる よう な 醗酵 力 は もっ て い なく て 、 或 る とき は 熱く 、 ある とき は つめたく 、 そして とき に は 壜 が はりさけ そう に 苦しく
^
流れ こん で 来る に し て も 、 伸子 は かた とき も それ に 無心 に おしながさ れる こと が 出来 なかっ た 。
0141
,4828,20: それ が 合図 の よう に 、 赤軍 の 行進 が 猟人 広場 の 方 の 門 から 広場 へ
^
流れ こん で 来 た 。
0141
,6690,16: そこ へ 、 上手 の ドア が 開い て 、 どっと 附近 の 農民 たち が
^
流れ こみ 、 ぐるり と 三 人 を とりかこん で しまう 、 その どっと なだれこん で 三 人 を とりまく 瞬間 の 農民 の 集団 の 動き を 、 エイゼンシュタイン が 必要 と する テムポ と 圧力 と で カメラ に 効果 づける ため に 、 練習 が くりかえさ れ て いる ところ だっ た 。
0141
,14534,21: 熱 でも でる 前 の よう に ふるえ て いる 伸子 を つつん で 、 あけはなさ れ て いる 窓 から
^
流れ こむ 夏 の 夜 の 濃い 樫 の 葉 が 匂っ た 。
0318
,460,38: 出版 は 自身 の 設備 を 所有 し ない で よい こと 、 使用人 を 多く 必要 と し ない こと など によって 、 軍需 産業 で 小 資本 家 と なっ た 連中 が 出版 事業 に
^
流れ こん だ 。
0464
,107,21: その 上 、 長崎 人 は 、 鹿児島 の 人々 など と 違い 、 自分 達 の 祖先 の 生活 に
^
流れ こん だ 外国 文明 に 、 郷土 文化 と の 対立 や 文明 史 的 の 客観 を 持ち 難い 程 、 心持 の 上 で コスモポリタン に なっ て 居る の で は ある まい か 。
0554
,452,7: その 隙間 から 、 なまぬるい 風 が
^
流れ こん で き て 、 ざわざわ と 、 妄想 を かき立てる 。
0597
,1302,12: 風下 の 窓 を 開く と 、 冷 か な 夜気 が
^
流れ こん で き た 。
0613
,453,15: その うち に 狭い 木材 の 隙間 から すう と 物 の 焼ける 匂い が
^
流れ こん で き た 。
0613
,454,6: やがて 熱っぽい 、 いがらっぽい 煙 が
^
流れ こん で き た 。
0695
,245,43: 一般 に 山中 の 温泉 は 山 また 山 に かこま れ た 谷川 沿い に ある もの だ が 、 伊香保 は 山 の 斜面 に あっ て 前面 は 空間 の ひろがり だ から 、 はるばる 空 を 渡っ て
^
流れ こむ 風 が さわやか だ 。
0724
,8,14: しきりに ハナ が で て 、 吐気 を 催し 、 ふせ ば ノド に
^
流れ こみ 、 起き てる 時 は ハナ を かみ つ ゞ け なけれ ば なら ない 。
0736
,3,8: 然し 、 ね て いる と 胃 に
^
流れ こみ 、 起き て いる と 、 むやみ に 洟 を かみ つ ゞ け なけれ ば なら ない 。
0736
,4,2: 胃 へ
^
流れ こむ ま ゝ に する と 、 忽ち 吐き気 を 催し 、 終日 吐き気 に 苦しん で 、 思考 する 時間 も なく 、 仕事 に 注意 を 集中 し 持続 する という こと が 全く 不可能 と なる の で あっ た 。
0736
,83,14: かみ 残さ れ た 何 分の 一 か は 常に 間断 なく 胃 に
^
流れ こみ 、 終日 吐き気 を 忘れる こと が 出来 なく なっ て い た 。
0755
,37,33: そこで 温泉 加熱 の 装置 を 施し た が 、 薪 を たき 、 釜 の 中 を グルグル まい た パイプ に 水道 を 通し 、 湯 と なっ て 湯槽 へ
^
流れ こむ 仕掛け で 、 入浴 し て いる 方 は 温泉 気分 で ある が 、 外 で は 薪 を たい て いる の だ 。
0766
,84,17: 洪水 の あと は 水 が 数 年 ひか なかっ たり する が 、 洪水 地帯 へ
^
流れ こん で 一 米 から 三 米 の 厚 さ に 堆積 し た 黄土 は 新た に 豊饒 な 沃野 を つくり 、 豊か な 作物 を 実ら せ て くれ も する の で ある 。
0784
,713,34: やや 亢奮 の せい か 、 さ ッ き より も 声 は 高く 、 ふくらみ の ある 澄ん だ 声 が 冷たく 張りつめ た 空気 を きりさい て 人々 の 耳 に
^
流れ こん だ 。
0814
,34,14: すると 、 私 の 場合 、 胃 が 重かっ たり 、 鼻汁 が
^
流れ こん だり する と 、 自然 に 体内 に アセトアルデヒド を 蓄積 する よう な 体質 で も あろ う か 。
0842
,3110,2: 水 の
^
流れ こま ない 用心 が 必要 です 。
0946
,139,10: 千住 の 橋詰 に 関所 が でき 、 江戸 へ
^
流れ こも う と する 難民 の 大群 を 、 十 人 ばかり の 番 士 が 、
0946
,197,49: 天保 の はじめ ころ から 、 この 浦 に 時 知らず に くじら が 寄る よう に なり 、 妓楼 百 軒 という 繁昌 で 、 米 の ない 土地 から 、 人 買い に 買い 出さ れ た 女 ども が 、 おおよそ 千 人 ほど も
^
流れ こん で いる 。
0947
,2863,44: 風 が 変っ た らしく 、 工場 の サイレン や 、 ポンポン 蒸気 の 排気 管 や 、 可動 橋 の 定時 の 信号 や 、 汽艇 の 警笛 や 、 さまざま な 物音 が 、 欄間 の 回転 窓 の 隙間 から 雑然と
^
流れ こん で くる 。
0947
,3323,17: 食堂 の ほう から 、 食べもの の 匂い が 、 水脈 を ひい て ラウンジ へ
^
流れ こん で くる 。
0948
,860,14: 石倉 の 腕 が 咽喉 輪 を 攻める … … 胃 に 水 が
^
流れ こみ 、 肺 の 中 が 水 で いっぱい に なる 。
0977
,272,13: ところが 東京 から 「 ボル 」 が いちはやく 五 高 の 学生 に
^
流れ こん で くる と 、 裂けめ が おこっ た 。
0977
,273,23: 「 前衛 」 とか 「 種 蒔く 人 」 とか 、 赤い 旗 の 表紙 の 雑誌 が 五 高 の 連中 から
^
流れ こん で くる と 、 小野 の ところ に は 「 自由 」 という 黒い 旗 の 表紙 が 流れ こん で き た 。
0977
,273,43: 「 前衛 」 とか 「 種 蒔く 人 」 とか 、 赤い 旗 の 表紙 の 雑誌 が 五 高 の 連中 から 流れ こん で くる と 、 小野 の ところ に は 「 自由 」 という 黒い 旗 の 表紙 が
^
流れ こん で き た 。
0981
,1614,12: それ が 又 、 どこ が どんなに 発展 し て 左翼 に
^
流れ こん で 来 た の か ?
1073
,631,64: —— なる ほど 、 連れ の 放免 の いう と おり 、 築 土 ご しの 樹 々 を 透し て 、 笙 、 和琴 、 振鼓 、 笛 など の 散楽 譜 が 、 天上 の 雲間 から でも 降っ て くる よう に 、 小次郎 の 旅 垢 だらけ な 耳 の 穴 へ も 、 春風 とともに 、 忍びやか に 、
^
流れ こん で き た 。
通り掛かる
(通る.掛かる)
延べ語数:
40
0036
,288,8: 改造 社 を 出る と 空車 が
^
通り かかっ た ので 、 それ に 乗っ て 大日本印刷 へ 行っ た 。
0063
,64,7: ちょうど 、 そこ へ お 兼 が
^
通り かかっ た 。
0063
,115,31: ある 時 、 故郷 を 流れ て いる 川 の 南 辺 へ 行っ て 、 洗濯 を し て いる と 、 折 から 荷物 を 積ん だ 船 が
^
通り かかっ た 。
0077
,6,13: かれ 猫 々 は 、 その 夜 すっかり 酔っぱらっ て あそこ を
^
通り かかっ た が 、 どうにも 身体 が 思う よう に なら ず 、 そこで しばらく 時間 を やり過ごす こと に し て 、 ふらふら と 足 を 踏みこん だ の が あの 公園 。
0082
,699,20: おいおい そこ へ 集まっ て 来 た 木こり や 炭 やき や 、 用事 が あっ て そこ を
^
通り かかっ て い た 村人 も 加わり 、 怪しい 機械 人間 を 追いかけ て いっ た 。
0082
,1199,6: 戸山 少年 が そば を
^
通り かかっ た 職工 の ひとり を よびとめ て 、 たずね て みる と 、
0084
,140,20: その うし ろ から 、 仲間 の 大 歓声 が いつ まで も 続い て い て 、 附近 を
^
通り かかっ た 人々 を 驚か せ た 。
0084
,1067,33: その マートン 青年 —— いや マートン 技師 が 、 油 だらけ に なっ た 身体 を 二 階 廊下 の ベンチ の 上 に 横たえ て いる そば を 、 四 少年 は
^
通り かかっ た の で ある 。
0091
,181,23: と 、 彼 は 探険 電灯 の 灯 を 消し 、 一 ぺん 表通り へ でる ため 木見 家 の 裏手 を
^
通り かかっ た 。
0096
,379,5: その とき 青 二 が
^
通り かかっ て 猫 を 拾っ た わけ だ 。
0141
,4074,3: 伸子 たち が
^
通り かかっ た とき 丁度 一 人 の 若い 断髪 の 女 が 、 生真面目 に レンズ を 見つめ て 、 シャッター が 切ら れよ う と し て いる ところ で あっ た 。
0141
,13930,12: 朝っぱら から ワグラム の カフェー に いる ところ を 、 思いがけなく
^
通り かかっ た 泰造 に 発見 さ れ て 、 若 夫婦 の 信用 が 徹底的 に 失墜 し た 小 事件 が あっ た 。
0557
,358,5: 河口 と 吉岡 が
^
通り かかっ て 、 志村 の 前 に 足 を 止め た 。
0562
,2,15: この 一本松 の ところ を 、 或 る 夜 遅く 、 島野 彦一 は
^
通り かかっ た 。
0598
,3,9: 廊下 に 出 て みる と 、 女中 が
^
通り かかっ た 。
0612
,814,120: 一 羽 一 銭 の 値打ち も ない すずめ 、 なん の 役 に も 立た ぬ ちっぽけ な すずめ 、 —— 屋根 から こぼれる 木の葉 の よう に 庭 に おりる と 、 きょろきょろ と 右 を 見 、 左 を うかがい 、 ガラス 戸 越し に 私 から 見 られ て いる と も 知ら ず 、 人間 も とんび も おら ぬ と 安心 を し 、 ひとつ 大 あくび を し て から 、 ぴょんぴょん と むしろ の ほう へ 行き 、 干 芋 を つつき 、 三 ツ つつい て は 首 を あげ て 空 を 警戒 し 、 また 二 口 ばかり 芋 を つつき 、 雲 の 影 が すうっ と
^
通り かかっ た の に おびえ て パッ と 飛び立ち 、 口 に くわえ た 干 芋 を あたら 落とし 、 仲間 と 羽 を そろえ て あわただしく 畑 の 上 を ひと まわり し て 帰っ て くる と 、 物 干 ざおに 三 羽 並ん で とまり 、 チュンチュン 鳴き 交わし 、 三 羽 すり寄り 、 大きい ほう が 負け て 横 へ 横 へ とおさ れる うち 、 一 羽 は チュン と 叫ん で 逃げ 、 残る 二 羽 が 仲よく あくび を し 、 片 脚 を のばし て 羽 を つくろい 、 やがて 目 を つむっ て しゃがみこむ と 、 ぷっくら 膨れ て うたた ね する 。
0623
,49,17: 宮本 武蔵 は 一乗寺 下り松 の 果し 場 へ 急ぐ 途中 、 八幡 様 の 前 を
^
通り かかっ て 思わず 拝み かけ て 思いとどまっ た と いう が 、 吾 神仏 を たのま ず という 彼 の 教訓 は 、 この 自ら の 性癖 に 発し 、 又 向け られ た 悔恨 深い 言葉 で あり 、 我々 は 自発 的 に は ずいぶん 馬鹿げ た もの を 拝み 、 ただ それ を 意識 し ない と いう だけ の こと だ 。
0747
,462,8: どの 棟 の どの 部屋 の 前 を
^
通り かかっ て も 、 そう な ん だ 。
0754
,1238,11: その 彼 が 、 たまたま 水鳥 亭 の 前 を
^
通り かかっ た 。
0759
,989,12: 夜道 に オイハギ に やら れ つつ ある 男 が 、 たまたま
^
通り かかっ た 人 に 、 助け を よびかけ ます 。
0759
,2945,9: 二 人 は 小さな バア の 前 を
^
通り かかっ た 。
0774
,161,34: 気違い めい た 男 で 、 手ごめ に し た アゲク 、 裸体 に し て 柱 に 縛りつけ て お 灸 を すえ たり 色々 と 折檻 し た から 、 往来 を
^
通り かかっ た 巡査 が 悲鳴 を ききつけ て 土蔵 へ 踏みこみ 、 ヒサ を 助け だし た 。
0775
,730,51: 一夜 キク子 が 自害 し て 果てよ う と する の を 、 かね て 私 が 怪しん で おり まし た 為 に 、 事前 に 察し て 取り 押え 、 事 の 次第 を 知る に 至り まし た が 、 父 は 激怒 逆上 の あまり 庭前 を
^
通り かかっ た 甚吉 を この 居間 へ よびこみ 一 刀 の もと に 刺し殺し て しまっ た の です 。
0782
,308,13: マチガイ という の は いつも 自然 に 起る こと と 人 の たまたま
^
通り かかっ た の が 重なっ た とき を 云う もの だ 。
0785
,510,15: 「 お 鈴 の 話 で は 、 門 を 一足 でる と 、 ちょうど
^
通り かかっ た 車 が あっ た から 呼び こん だ の だ そう です 。
0809
,261,4: 鼻 介 が
^
通り かかっ た 。
0809
,292,5: ンナ も いい とこ へ
^
通り かかっ た もん だ わ 。
0839
,154,5: 山林 の 小径 を
^
通り かかっ た 農夫 の 与作 が 様子 を 怪しん で 近づい た 。
0852
,224,6: 君 が 偶然 あの 場所 を
^
通り かかっ た という こと によって 僕 の 行為 に 掣肘 を 加える 何 の 権力 も 生れ は し ない 。
0954
,215,15: 「 あたし たち が 土筆 を 摘ん で いる と 、 村 の 人 が
^
通り かかっ て 、 リアン・ド・コア・マンジェ ( この 国 に は 食える よう な もの が ない から ね ) と からかっ て 行き ます の よ 」
0956
,1729,15: 男 1 ( 右 より ) ええ 、 そこ を 偶然 この 私 が
^
通り かかっ た と 云う わけ な の です よ 。
0981
,1473,5: なん の 気 も なく
^
通り かかっ た 或 る 講堂 の 表 に 出 て い た
0989
,1149,30: ( そこ へ 、 別 の 入口 から 、 散歩 から 帰っ て 来 た 舟木 が 、 ステッキ を さげ 、 外 の 廊下 を 自室 の 方 へ
^
通り かかっ た の が 、 この 室 の 気配 に 気 が 附い て 、 のぞい て 見 た と 言う 様子 で 半身 を 見せる )
0993
,1970,7: 若い 女 一 ( 駅前 を
^
通り かかっ た 土地 の 女 。
0993
,2652,11: 見る に 見かね た から 、 ちょうど 市 造 さん が
^
通り かかっ た で 、 頼ん で 連れ て 来 た 。
0993
,4184,12: 八 ツ 岳 へ 登る ん だ と 言っ て ここ を
^
通り かかっ て さ 。
1013
,1252,7: と 私 は 、 廊下 を
^
通り かかっ た 女中 頭 の 幾 に 聞い て み まし た 。
1144
,157,25: 争う 二 人 、 —— 大名 の 若君 と 、 町 の 賤 か 女 と 、 その 不思議 な 図 は 、 丁度
^
通り かかっ た 高力 家 の 家来 達 によって 掻き乱さ れ て しまい まし た 。
1153
,731,6: ひとり の 救世 軍 士官 が
^
通り かかっ て 声 を かけ た 。
1171
,2582,22: それから 一 週間 後 、 一 人 で 酒 を 飲み 、 夜更け て 戻る 時 、 赤 提灯 の 前 を
^
通り かかっ た 。
動き始める
(動く.始める)
延べ語数:
40
0015
,103,12: 眼鏡 の 奥 の かれ の 眼 は 、 にわかに キョロキョロ いやらしく
^
動き はじめる 。
0060
,1412,18: 一応 歌い 終わっ た フォーク 集会 の 参加 者 は 、 デモ 隊 に 合流 しよ う と
^
動き はじめ た 。
0060
,2802,3: この マシン が
^
動き はじめる 前 に 「 思考 の おもむく まま に 」 を まとめ た ブッシュ は 、 こうした 道具 を コンピューター を 使っ て 作る と はっきり 意識 し て は い なかっ た 。
0060
,3631,25: その 直後 に 東北大学 の 通信 研究所 に 搬入 さ れ た SENAC は 調整 に 手間取っ た ものの 、 同年 の 十一月 に は
^
動き はじめ た 。
0060
,3638,81: 次世代 素子 の もう 一つ の 候補 で ある トランジスター に は 、 電気 試験 所 ( 通産省 電子 技術 総合 研究所 の 前身 ) が 開発 を 終え て い た MARK Ⅳ の 技術 を もと に 、 開発 作業 に 着手 し 、 一 九 五 八 ( 昭和 三 十 三 ) 年 の 九月 に は 早く も 、 NEAC — 2 2 0 1 と 名付け た トランジスター 型 の 第 一 号機 が
^
動き はじめ た 。
0060
,4056,12: 浜田 俊三 が アストラ で アメリカ 市場 に 食い込も う と
^
動き はじめ た 一 九 七 九 年 は 、 ビジカルク と ワード スター が 登場 し 、 パーソナル コンピューター が 仕事 の 道具 として 急速 に 認知 さ れる こと に なる まさに その 年 だっ た 。
0060
,4445,24: テスト 実験 機 ( Test - eXperimental computer ) を 略し て T X — 0 と 名づけ られ た この マシン が
^
動き 始める 一 九 五 七 年 、 オール セン は 開発 過程 で 生み出し た 技術 を ビジネス に 生かそ う と 、 ボストン 近郊 の メイナード に ディジタル イクイップメント 社 ( DEC ) を 設立 し た 。
0060
,4997,29: 仲間 の うち から 郡司 と 塚本 に 声 を かけ て 、 ホビイ と は 一線 を 画し た 新しい 雑誌 の 創刊 を 目指そ う と
^
動き はじめ た 。
0060
,5455,25: さらに 一 九 七 九 年 の はじめ から は 、 アップル 内 で もう 一つ の より 意欲 的 な 開発 計画 が
^
動き はじめ た 。
0060
,5458,37: 誕生 当初 の ワークステーション は こぞって 6 8 0 0 0 を 採用 し た が 、 アップル も また 発表 直後 から この マイクロ コンピューター を 用い て 世代 を 画する マシン を 作ろ う と
^
動き はじめ て い た 。
0060
,6945,36: ちょうど 同じ 時期 、 同じく 『 ポピュラー エレクトロニクス 』 で アルテア と 出会っ た ボブ ・ アルブレヒト と デニス ・ アリソン は 、 タイニーベーシック の 手作り を 目指す 大衆 運動 に 火 を つけよ う と
^
動き はじめ た 。
0060
,6967,28: これ だけ の 反応 が 返っ て き て いる 以上 、 少なくとも 一 〇 や そこら の タイニーベーシック が 、 その とき すでに 読者 の アルテア で
^
動き はじめ て いる こと は 明らか だっ た 。
0060
,7184,17: カラー 版 6 5 0 2 マシン を アップル Ⅱ として 製品 化 しよ う と
^
動き はじめ た アップル は 、 一 九 七 七 年 四月 に 開催 さ れる こと に なっ た 第 一 回 ウェスト・コースト・コンピューター・フェアー ( WCCF ) を 新 製品 の お披露目 の 場 と しよ う と 考え た 。
0060
,7238,25: 志 を 共有 する 仲間 たち と 群馬 県 下 で グループ を 作り 、 世界 的 な 世界 連邦 運動 に 共鳴 し て
^
動き はじめ た 。
0060
,8590,8: 松田 も また 、 建築 の コンサルタント として
^
動き はじめる 一方 で 、 孫 が 起こす という ソフトウエア 流通 の 会社 に も 興味 を 持っ た 。
0060
,9537,41: アスキー と の 提携 解消 後 、 一 〇 〇 パーセント 子会社 として 設立 さ れ た マイクロソフト 株式会社 は 、 MS — DOS の 勝利 が 確定 し た 段階 で 、 アプリケーション へ の バンドル 打ち切り に 向け て
^
動き はじめ た 。
0082
,1475,34: が 、 こんど は 、 女体 から は 黒い 煙 も あがら ず 、 その 電撃 操作 は 成功 し 、 女体 は かすか に 目 を ひらい て 、 台 の 上 で
^
動き はじめ た 。
0106
,0,12: 夜 に なっ て 、 ふしぎ な 岩 は 、 そっと
^
動き はじめ まし た 。
0141
,4848,13: やがて 、 拡声 機 から 行進曲 が 流れ出し て 、 赤軍 が
^
動き はじめ た 。
0141
,6648,21: 歌舞伎 の 伝統 的 な 世界 の 消息 に も 通じ て いる 中館 は 、 若い 俳優 たち の
^
動き はじめ て いる 心 に 同感 を もっ て いる 口調 だっ た 。
0141
,19649,13: 伸子 は 目 の 中 に 涙 を うかべ ながら 、 再び そろそろ
^
動き はじめ た 列 について 棺 の 裾 を 通過 し 、 いかめしい マヤコフスキー の 顎 と 額 と を 瞥見 し た 。
0195
,4,30: 選挙 後 、 三 百 万 票 を 得 た 党 は 、 文化 面 で も ひろく 力 を 結集 し て 文化 反動 と の たたかい に
^
動き はじめ た 。
0285
,35,44: 漸く 、 永年 強い られ て 来 た 欺瞞 に 盲従 する 習慣 から 脱し て 、 少し ずつ 、 人民 の 生存 は 人民 の 知 慧 、 判断 、 行動 で 守り 、 平和 と 安定 を 日常 に もたらそ う として
^
動き はじめ た ところ で ある 。
0392
,4,27: ふるい 煤 や ごみ で よごれ た 表面 を もっ た なり で 、 しかし 、 その 底 の 方 で は 確実 に 新しい もの が
^
動き はじめ て いる 。
0413
,3,21: 過去 三 年 あまり つづい て 来 た 女 ばかり の 生活 に 微妙 な 単調 さ を 感じる 心 が
^
動き はじめ て いる と 同時に 、 自分 の 書く 作品 の 世界 に も 、 疑問 を 抱き はじめ て いる 時期 で あっ た 。
0433
,576,8: 澱ん で 居 た 雲 が 徐々に
^
動き 始め まし た 。
0690
,292,7: と いっ て 、 別段 警察 が
^
動き はじめ た わけ で は ない が 、 前 山家 の 邸 内 の 住人 たち が それぞれ 人 を 疑っ て 大変 な の で あっ た 。
0779
,453,5: フシギ や 、 テーブル が
^
動き はじめ た 。
0779
,458,4: 走る よう に 、
^
うごき はじめる 。
0779
,460,4: また 、 コトコト と
^
うごき はじめる 。
0785
,903,0:
^
うごき はじめ た 。
0903
,44,20: ボロボロ の 図書館 は 、 かくして 、 ボロ の フォード が 身震い し て 走り出し た よう に 、 ついに
^
動き はじめ た の で あっ た 。
0908
,32,23: その 自分 が 動い て 、 自分 が 方向 の 舵 を もっ て 動き つつ 、 距離 感 の 中 を
^
動き はじめる 時 、 第 三 次元 が 生れる と 云う の で ある 。
0908
,44,19: この 一定 の 方向 が 自由 に なり 、 範囲 が 自由 と なり 、 この 距離 が
^
動き はじめる 時 、 この 芸術 的 空間 が 彫刻 と なっ て 来る の で ある 。
0988
,3082,6: その 連中 が 集 團 として
^
動き 始める と 、 それ は 又 それ で 絶 對 的 な 意志 を 持つ もの で 、 もう そう なれ ば 、 たとえ その 徒 黨 の 親分 や 統率 者 が 自分 個人 の 意志 から そう さ せ まい と いくら 思 つて も 、 そう は 出 來 ない 事 が ある 。
0993
,4471,6: 同時に 、 上り の 列車 が
^
動き はじめる 。
0993
,4600,53: 大きな 駅 の 、 すぐ 外 に ある 地下道 の 入り口 近く 、 そこ を 防空壕 がわり に 、 声 を ひそめ て うつ伏せ て い た 、 二 十 人 ばかり の 乗客 達 が 、 それ まで シーン と 息 を 殺し て い た の が 、 やっと モゾモゾ と
^
動き 始め た 気配 。
1005
,189,25: こういう 雪景色 と 交錯 し て 、 二月 の 初め 、 立春 の 日 の 少し 前 あたり から 、 池 の 鯉 が
^
動き はじめ 、 小鳥 が しきりに 庭先 へ 来る 。
1174
,2864,10: エンジン が 音 を 立て て 、 舟 が
^
動き 始め た 。
1174
,4064,17: エンジン が ポンポン と 調子 の いい 音 を 立て 、 舟 は 岸 の 方 に
^
動き 始め た 。
引き出す
(引く.出す)
延べ語数:
40
0087
,2607,17: トリック という の は 、 もちろん 旗 田 亀 之 介 を 鶴 彌 の 広間 へ
^
ひき 出し て 、 あの 灰皿 の 上 の 黒ずん だ 灰 を 盗ま せる ため だっ た 。
0141
,4678,31: 伸子 たち が モスクヷ へ 来 た 時 、 コロンタイズム は 十 年 昔 の 社会 が 、 古い もの から 新しい もの に うつろう と し た 過渡 期 に
^
ひき 出さ れ た 性的 混乱 の 典型 として 見 られ 、 扱わ れ て い た 。
0141
,14319,8: 伸子 は 、 しかし 、 資本 主義 が
^
ひき 出し た これら の 二つ の 人種 を ある まま に 見 くらべ て 驚歎 し 、 やがて は 奥歯 を かみしめる よう な 思い に おか れ た 。
0141
,15736,53: 須美子 に は もの を 買う に も 、 ほんとに 須美子 らしい つつまし さ と 清らか さ が あっ て 、 山 と つま れ 、 色とりどり に 飾ら れ た 品物 の 山 の 中 から 、 正直 な 小鳥 が 、 自分 に いる もの だけ を 謙遜 に 嘴 で
^
ひき 出す よう に 、 おちつい て 選びだす の だっ た 。
0141
,18312,5: 酒 の 話 から 、
^
ひき 出さ れ て パリ で アルコール 中毒 に かかっ て いる ある 男 の 噂 を し て いる 人々 。
0141
,20596,24: 床 の 上 に ひざまずい て 、 伸子 は 自分 の 寝台 の 下 に おしこん で ある 籐 の 大 籠 を
^
ひき 出し た 。
0164
,58,36: この 三 二 年 に 、 日本 は みずから の 社会 を その よう な もの として 客観 的 に 見いだし た と 同時に 、 ソヴェト の 第 一 次 五 ヵ年 計画 によって 自然
^
ひき 出さ れ て き た 社会 主義 的 リアリズム の 問題 を うけとっ た 。
0177
,16,26: 一 九 四 五 年 の 秋 から 昨今 、 また 人間 性 の 解放 という こと が 云わ れ 、 ルネッサンス が それ につれて
^
ひき 出さ れ て いる 。
0181
,42,35: しかし 、 理論 家 にとって は 一 篇 の 作品 を 細心 に 吟味 する こと で 、 プロレタリア 文学 として 次 の 発展 段階 へ 、 しか じかに あり たい 、 という 要望 を
^
ひき 出す こと が 可能 で ある 。
0197
,1,47: この 課題 について 、 わたし は 自分 として 一定 の 見解 を 主張 する と いう より は 、 むしろ 、 みんな の 手近 に ある 『 新 日本 文学 』 『 文学 サークル 』 『 勤労 者 文学 』 など を 見直し て 、 そこ から
^
ひき 出さ れ て 来る 具体 的 な 論点 を あらまし 整理 し 、 発展 さ せ て みる 方 が 、 実際 的 だ と 思う 。
0204
,62,29: 一つ の 書い た もの の なか から 、 偶然 の 誤記 を 機会 に 、 書い て ある こと と は まるで 方向 の ちがっ た 結論 を
^
ひき 出し て 、 自身 の コンプレックス を 展開 する こと は 、 公正 で ない し 、 文学 という もの の 客観 的 な 真実 を 尊重 する 本質 も ふみにじっ て いる 。
0206
,62,27: おそらく 彼女 は 、 冒険 を さけ て ばかり は い ない 性格 で あろ う し 、 刻々 の 条件 の なか で 楽し さ を
^
ひき 出し 、 自分 と ひと と の 愉快 の ため に 雰囲気 を つくる かしこ さ も 持ち あわし て いる だろ う 。
0206
,160,8: さっき 「 女 の 一生 」 から
^
ひき 出さ れ た 話 として ふれ た 今日 の 婦人 の 社会 生活 、 家庭 生活 に ある 諸 問題 の 例 は 、 工場 に 働く 婦人 労働 者 の 場合 、 一層 負担 の 重い 苦しい もの に なる 。
0206
,221,42: 人類 に は 、 他 の 動物 より 発達 し た 知覚 が ある ばかり で なく 、 生存 の ため の たたかい の 上 に おこっ た 経験 を 記憶 し 、 その 多く の 経験 から 一つ の 法則 を
^
ひき 出し て 来る 能力 が あっ た 。
0210
,57,36: ある 種 の 文化 ・ 文学 活動 家 たち が この 見解 の 支援 の ため に うごかさ れ た こと も 、 職場 の 文学 サークル の 分裂 が ある 意味 で は そこ から
^
ひき 出さ れ た こと も 、 この 数 年間 民主 主義 文学 運動 に たずさわっ て 来 て い た 人 が 公平 に かえりみる なら ば 、 すべて 理解 する とおり で ある 。
0210
,108,28: 民主 的 な 文学 の 陣営 に 属し て いる いく たり か の 既成 作家 の 文学 活動 が その よく ない 影響 によって そういう 結果 を
^
ひき 出し て いる という 強弁 が 一時 流布 し た こと が あっ た 。
0211
,188,45: 一つ の 民族 の 社会 と 文学 の 健全 にとって は 、 少数 の 西欧 文学 精神 の うけつぎ て が 、 自国 の 文学 について 劣等 感 に 支配 さ れ つつ 、 翻訳 文学 で ある なら ば 、 つとめて その 優性 を
^
ひき 出す として も 、 多く プラス する ところ は ない 。
0215
,19,12: 過去 の 戦争 の 年々 は 、 権力 によって その 場 に
^
ひき 出さ れ た 個々 の 人 たち の 真 の 心根 が どう で あっ た に し て も 、 世界 史 の 上 に 演じ た 客観 的 な 役割 は 、 憲兵 的 で ある 程度 を こし て 、 アジア の 平和 の 毒害 者 で あっ た 。
0249
,95,58: 貧乏 の ため に 娘 を 吉原 に 売る より は まだ 女工 の 方 が 人間 なみ の 扱い と 思っ て 紡績 工場 に 娘 を やっ て 、 その 娘 は 若い 命 を 減し ながら 織っ た 物 が 、 まわり まわっ て その 人 たち の 親 の 財布 から 乏しい 現金 を
^
ひき 出し て ゆく という 循環 が はじまっ た 。
0257
,27,14: 大 資本 は 、 税 の 滞納 に対する 処分 に さえ も 利益 を
^
ひき 出す 。
0276
,154,4: 男 は 戦線 に
^
ひき 出さ れる 。
0290
,26,60: それ は ただ 私 達 が 自分 の 経験 を 我が 物 と 充分 自覚 し て うけとり 、 それ を 凡 ゆる 角度 から 玩味 し 、 研究 し 、 社会 の 客観 的 な 歴史 と 自分 の 経験 と を 照 し 合わ せ 、 そこ から 好い に しろ 悪い に しろ 正直 な 結論 を
^
ひき 出し て 、 その 結論 から 次ぎ の 一 歩 へ の 可能 を ひき 出し て 行く から で ある と 思う 。
0290
,26,75: それ は ただ 私 達 が 自分 の 経験 を 我が 物 と 充分 自覚 し て うけとり 、 それ を 凡 ゆる 角度 から 玩味 し 、 研究 し 、 社会 の 客観 的 な 歴史 と 自分 の 経験 と を 照 し 合わ せ 、 そこ から 好い に しろ 悪い に しろ 正直 な 結論 を ひき 出し て 、 その 結論 から 次ぎ の 一 歩 へ の 可能 を
^
ひき 出し て 行く から で ある と 思う 。
0301
,57,6: 男子 が 戦争 の 犠牲 として
^
ひき 出さ れ た 後 、 日本 の 人口 は 女子 の 増大 を もたらし た 。
0328
,24,44: 日ごろ 進歩 的 な 意見 を もっ て いる 作家 で ある 豊島 与志雄 、 新居 格 氏 など から さえ 、 この 新聞 は まるで 共産党 系統 の だれ か が 暴力 的 行為 を 仕組み でも し た よう な 話 を
^
ひき 出し て いる 。
0332
,76,28: 現実 の 社会 悪 と とりくん で 、 悪 の 中 から 一つ 一つ と 、 社会 と 人間 の より よい 変革 の ため の 方向 を
^
ひき 出し て ゆく 、 善意 の 実感 の 美しい 生き た 力 を 欠い て いる こと の 証拠 です 。
0339
,3,23: 帝政 時代 の ロシア の 裁判所 の 公判廷 に 、 客 を 殺し た 一 人 の 売笑 婦 として 、 カチューシャ が
^
ひき 出さ れ て 来る 。
0348
,23,9: 独占 資本 の 機構 が 、 時々刻々 に
^
ひき 出す 尨 大 な 金貨 の 山 に おしあげ られ ながら 、 自分 を ファシスト だ と 認め ない 国際 ファシスト たち は 、 MRA の ため に 資金 を 出し 惜しま ない 。
0351
,25,42: 全体 の そういう 火事場 泥棒 めい た 雰囲気 の なか で 、 先生 の 正直 で あれ という 声 は 、 案外 に も 、 だから 先生 ん ち は いつも 貧乏 な ん だ ね 、 という 子供 の ひそひそ話 を
^
ひき 出し さえ し て いる の で ある 。
0759
,1401,38: 去る に のぞん で 、 にわかに 風 に 舞い 去る 花びら の よう に 軽かっ た ので 、 放 二 は わが 目 を いぶかる 思い に うた れ も し た が 、 そこ から 解答 を
^
ひき 出す こと は 不可能 で あっ た 。
1041
,3145,39: 人間 の 経済 活動 は 、 地表 における 肉体 的 な 存在 を 維持 する ため で ある と 同時に 、 人間 が 持っ て いる はず の 創造 的 な エネルギー を できるだけ 多く その 人 から
^
ひき 出す ため で も なけれ ば なら ない 。
1041
,3329,27: ジャズ の ギター 奏者 たち は 、 ギター の 音 を ホーン に 似せよ う と し たり 、 あるいは 、 ギター の 限界 を うまく
^
ひき 出し て い ない の だ 。
1041
,3375,41: 音階 を 保っ た 規則 的 な ベース ・ ライン は 、 自信 、 ないしは 、 もの ごと が すべて うまく いっ て いる よう な 気持 、 あるいは その 両方 を 、 聞く 人 の 心 の なか に
^
ひき 出し て くる 。
1072
,2816,14: ひとり 言 に 呟い て 、 同 苦 坊 は 、 車 を
^
曳き 出し た 。
1072
,3573,13: —— そして 、 さい ご に 捕まっ て 、 南 の 白洲 へ
^
ひき 出さ れ たら 、 それ こそ 、 一 生涯 の うらみ を いっ て いい ぬい て やろ う 。
1072
,7435,8: こんな 仰山 な 白洲 へ 私 を
^
曳き 出し て も 、 私 を 見 たら 、 何 も いえ ない の じゃ ない か 。
1073
,676,25: それ と ばかり 、 勝っ た 者 も 、 負け た 者 、 一 せい に 出払っ て 、 おのおの の 牛 輦 を
^
曳き 出し て 行っ た 。
1073
,784,9: 主人 の 外出 にあたって 、 牛 ぐる ま を
^
曳き 出し 、 その お供 について 歩き 、 また 、 帰っ て くる と 、 牛 を 放ち 、 車 の 輪 を 洗い 、 轅 の 金具 まで ピカピカ 磨い て 、 怠り なく 備え て おく 。
1073
,5070,40: しかし 、 彼 の 命令 を 待つ まで も なく 、 あたり に い た 郎党 は 、 館 、 柵 内 の 味方 へ むかっ て 、 事態 を どなり 歩い て い た ので 、 馬 を
^
曳き 出し 、 武器 を 押 っと り 、 前後 し て 、 甲冑 の 奔流 が 、 諸 門 から 往来 へ 、 溢れ 出 て い た 。
1073
,8035,57: と いっ て も 、 戦闘 に かかっ て みる と 、 手 に あう 敵 兵 は いくら も 出 て 来 ず 、 それら の 者 を 射 尽し て 、 あと の 船 を 調べ て 見る と 、 女 子供 や 老女 みたい な 者 ばかり が 、 苫 の 下 から
^
曳き 出さ れ た 。
探し回る
(探す.回る)
延べ語数:
40
0054
,2756,19: わざわざ S 署 を えらん で 送っ て 来 た の は 、 雪子 の 行方 を 空しく
^
探し 廻っ て いる うち に 十 時 が 来 て 中之島 公園 へ 駈け つけよ う として S 署 の 前 を 通り掛っ た 時 、 警官 に 連れ られ て S 署 の 玄関 へ はいっ て 行く 雪子 の 姿 を 見 た から で あっ た 。
0074
,212,8: 猫 々 は それ から 家中 を
^
探し 廻っ た 。
0078
,76,8: と いっ て 、 彼 が 自ら
^
探し まわっ た ん で は 、 大した 収穫 の ない の を 弁え て い た ので 、 早速 この 事件 を 警察 署 に 訴え た 。
0079
,485,11: ぼく は 、 いつも こわい もの が 見 たく て 、
^
探し まわっ て いる ん です よ 」
0082
,1502,15: もう ひとり の 人造 人間 の 女の子 の 姿 を 、 X 号 は
^
探し まわっ た 。
0082
,2146,19: だが いくら 壁 を たたき 、 床 を はい 、 機械 や 戸棚 の かげ や 下 を
^
探し まわっ て も 、 そんな 抜け穴 は 、 どこ に も 発見 でき なかっ た 。
0082
,2487,17: さて 機械 人間 は 大急ぎ で 四方 へ 散っ て 、 血まなこ で あちら こちら を
^
探し まわっ た が 、 この 時 に は 、 この 階 に は 、 人間 は おろか 、 機械 人間 の 影 さえ 見あたら なかっ た の で ある 。
0083
,258,23: はげしい 人波 を かきわけ 、 或いは 押戻 さ れ つ し て 、 私 は 何 回 と なく 求む る 人 を
^
探し 廻っ た 。
0089
,663,19: 五井 たち は がっかり し た が 、 なおも 希望 を 捨て ず に 、 この 部屋 を
^
探し まわっ た 。
0089
,1200,12: それ と 知っ て 五 少年 は 、 部屋 中 を
^
探し まわっ た あげく 、 天井 の 隅 の ところ が 震動 し て 、 かすか に 壁土 が 落ち て くる の を 発見 し た 。
0089
,1202,2: 方々
^
探し まわっ た 末 、 天井 の 上 にあたる 部屋 から 救い ださ れ た の は 、 永らく 行方 を たずね られ て い た 北岸 を はじめ 七 人 の 村人 だっ た 。
0091
,837,22: 彼 は もう一度 庭 に で て 、 携帯 電灯 を 照らし ながら 、 やわらかい 土 の 上 を 熱心 に
^
探し まわっ た 。
0103
,134,44: 庄内川 の 岸 で 、 職人 風 の 男 を 討ち そこ なっ て 逃がし 、 西丸 様 から お 叱り を 受け 、 どう あろ う と その 男 を さがし 出し 、 討っ て とれ と の 厳命 を 受け 、
^
さがし 廻っ て いる が わから ない 。
0577
,241,56: 震災 で 市街 の 大 部分 は 焦土 と なり 、 莫大 な 死傷 者 が 生じ 、 不安 恐慌 の 気 が 漲り 、 生活 の 方途 が 混乱 を 来し て いる 際 、 巳之助 は 、 救恤 と 復興 と の 政治 機関 に 働き ながら 、 一方 、 梟 の 剥製 を
^
探し 廻り まし た 。
0613
,750,4: 二 人 は あちこち
^
捜し 回る けれども 、 役に立つ 担架 は 一つ も ない 。
0698
,229,5: それから 庭園 内 を ぐるぐる
^
探し 廻っ て 元 の 位置 へ 戻っ て み た が 、 どこ に も 水木 由子 を 認める こと は でき なかっ た 。
0759
,4163,5: まア 、 あんまり キチョウメン に
^
探し まわら ず に 、 遊び が てら の 気持 で 、 ゆっくり やり たまえ 」
0759
,4510,4: 「 どこ を 、
^
探し まわっ た の ?
0777
,493,15: 二 十 年 前 に 父 兆 久 と共に ひどく 真剣 に 邸 内 を
^
探し まわっ た の は 今 から 思え ば ムダ な 話 。
0788
,285,5: それから 、 部屋 中 を
^
探し まわっ た 。
0789
,431,8: 半日 がかり で 邸 内 クマ なく
^
探し まわっ た 。
0789
,541,36: 久五郎 は 妹 の こと を 思いだし て 、 むろん これ は 言う べき 筋 で は ない と きめ た が 、 思え ば 無頼漢 の 周 信 の 失踪 すら も 巡査 が
^
探し まわる ぐらい なら 、 妹 の 失踪 を 誰 か が 探し て も フシギ は ない 。
0806
,455,5: 手 わけ し て
^
探し まわっ て いる うち 、 ふと 対岸 を みる と 、 カメ が オカ へ あがっ て 一休み し て いる 。
0825
,555,21: 牝 獅子 隠し の 段 で 、 獅子 が ササラッ 子 の マン 中 へ 隠れ 、 牡 獅子 が
^
探し まわる とき に 、 音譜 は
0845
,305,6: 「 あなた 方 が 庭 を
^
探し まわる まで 、 特に 気づい た こと は なかっ た よう です 。
0945
,44,21: なに より まず 飲み 水 の こと だ と 、 十 二 人 で 手分け し て 焼け山 の 中段 まで
^
探し まわっ た が 、 川 泉 は おろか 溜り 水 すら ない 。
0946
,114,23: 尼 院 の 築地 の 中 に でも 隠れ こん だ か と 、 足 を 棒 に し て 、 隈 なく
^
探し まわっ た が 、 消息 ほど の もの も 、 つかむ こと は でき なかっ た 。
0993
,3736,12: 金吾 お 手紙 を もらい やし て 、 そい で あちこち
^
探し まわっ て ——
0993
,4905,27: とにかく 三 日 過ぎ た か 、 夜 も 行きあたりばったり の 軒下 や 防空壕 など で ちょっと 眠る という 有様 、 もう グタグタ に くたびれ 果て て
^
探し まわっ た が 、 どうしても 春子 さん は 見つから ねえ 。
1002
,163,9: 探索 隊 は 深い 山 の 中 を
^
さがし 回っ て 、 ようやく 老 夫婦 を 見いだし た が 、 その 老 夫婦 は 、 この 十 七 年来 人 に 逢っ た こと わずか に 二 度 で ある と 語り 、 浮世 に 出 て 来る こと を 肯 じ なかっ た 。
1019
,127,2: 日本 中
^
探し 廻っ た と て 昔 三 百 年 前 に 見 た よう な 茶碗 の 作 人 は 一 人 も い ない の で ある 。
1072
,3889,33: と 、 みな 同心 部屋 を 出払っ て 、 ひろい 役宅 、 吟味 所 、 各 詰所 、 揚屋 、 仮 牢 、 不浄 門 の 裏 の 空地 など 、 おもいおもい
^
さがし 廻っ た 。
1072
,6615,46: また 、 藪 八 に 従い て 、 見え隠れ に 供 し て い た 「 蔭 の 者 」 二 人 も 、 一 しょ に なっ て 、 風鈴 や 虫 売り など の 灯 の 巷 を 、 躍起 と なっ て
^
探し まわっ た 。
1073
,2798,31: すると 、 さっき 奥 へ 取次 に はいっ た 良兼 の 家人 たち に 違い なかっ た 三 、 四 人 の 声 が し て 、 しきりに 将門 を
^
探し 廻っ て い た 。
1073
,5908,33: 家人 景 久 、 常行 、 昌 忠 など の 重臣 も 加え て 、 協議 の 末 、 俄 に 四方 へ 使い を 派し て 、 貞 盛 の 居所 を
^
探し まわっ た 。
1073
,6074,15: 翌日 も その 翌日 も 、 山里 の 部落 や 道 という 道 を
^
捜し 廻っ た 。
1074
,1948,1: 方々
^
探し まわっ て その 旅僧 を 見つけ 無理 に ひっぱっ て 来 て 、 くれ と も 言わ ぬ のに 布 を 何 尺 か 剪 って 渡す と 、 御 褒美 は これ も 同じ 力 で あっ た 。
1142
,40,68: 摺れ っ 枯 しの 、 爛熟 し 切っ た 美女 お金 の 方 に 代る もの は 、 野 の 花 の よう に 素朴 で 、 野 の 花 の よう に 純粋 で なけれ ば なら ない と 気 が 付く と 、 美人 狩出し の ため に 特別 な 役人 を 置き 、 御領 内 何 百 ヶ村 を 毛見 の 衆 の よう に
^
探し 廻ら せ まし た 。
1152
,399,14: 豪華 を 極め た 部屋 の 隅々 まで 、 恐ろしく 念 入 に
^
捜し 廻っ た 末 、 安楽椅子 に ド カリ と 腰 を おろし て 花房 一郎 は 言う の です 。
1152
,550,41: 「 では 一 丁 つけ させよ う 、 ブランデー は きき が 良 すぎ て 楽しみ が 少い 、 —— ところで 、 先刻 から 噂 を し て 居 た という の は 、 君 に 急用 が 出来 て 、
^
捜し 廻っ て 居 た の だ 」
湧き上る
(湧く.上る)
延べ語数:
40
0016
,179,56: たった いま まで 読ん で い た という 形 の つもり かも 知れ ない が 、 それ も また 、 あまりに きちんと ひらか れ て 置か れ て いる ので 、 かえって 彼 が 、 その 本 を 一 ページ も 読ま なかっ た の で は なかろ う か という 失礼 な 疑念 が おのずから
^
湧き 上る の を 禁じ 得 なかっ た くらい で あっ た 。
0095
,1302,6: その あと から 夥しい 泡 が
^
湧き 上っ て 、 甲板 から 見守っ て いる 人々 に 、 何 か 息苦し さ に 似 た 感じ を 与え た 。
0112
,748,14: その かわり 恐ろしい ほど の 陰気 さ と 疑 が 雲 の 様 に
^
湧き 上っ て 来 た 。
0112
,1716,27: と 云っ て 居る 母親 の 横顔 を 珍 らしい もの の 様 に 見 ながら H の 声 の 丸 さ が 心 の 中 に
^
湧き 上っ て 居 た 。
0113
,82,31: 不断 あんまり 物 に こだわら ない 京子 が 今度 ばっかり こんなに し て 居る の を 思っ て 大 よそ こんな 事 だろ う 位 に 京子 の 身 に
^
湧き 上っ た 事件 を 想像 し た 千世子 は 今 その 事 について 考え なけれ ば なら ない ほど に まで 話 に 深 入 する の を いやがっ た 。
0113
,238,30: 何 か を 抱え て 居る らしい 人 だ と 云う 感じ が その 時 に 限っ て ふだん の 倍 も 倍 も 強く 千世子 の 頭 に
^
湧き 上っ た 。
0265
,12,29: そして 、 戦争 に ふるい 立て られ て い た 当時 の 「 あの すさまじい 皆 の 心 、 それ と 同じ もの が 世界 平和 の ため に
^
湧き 上ら ぬ もの かしら 」 という 言葉 は 、 燁子 さん に にじりよっ て 、 その 手 を とら せ たい 心 に さ せる 。
0289
,5,23: 少く とも 、 これ について 無 関心 で は い られ ない もの が 、 私 たち の 生活 全体 の 事情 から
^
湧き 上っ て 来 て いる 。
0433
,82,17: 純白 な 面 に 灼熱 し た 炬火 を 捧げ て 、 漂 々 たる 河面 から
^
湧き 上っ た 自由 の 女神 像 こそ 、 その 心持 に つり合っ て 居り ます でしょ う 。
0433
,340,16: けれども 、 私 共 は 先ず 、 此 の 催眠 さ せ られる 程 烈しく
^
湧き 上る 憧憬 は 、 如何なる 背景 を その後 に 持っ て 居る か 考え なけれ ば なり ませ ん 。
0449
,1,29: 或 午後 、 机 に 向っ て 居る と 、 私 の 心 に 、 突然 、 或 諧調 の ある 言葉 が 、 感情 に つれ て
^
湧き 上っ た 。
0505
,35,25: 誰 か 一 人 、 しっかり とっ 附い て 居 て 安心 な 人 を 望む 心 が 、 お 君 の 胸 に
^
湧き 上っ て 、 目 の 前 に は 、 父親 だの 母 、 弟 又は 、 家 に 居 た 時分 仕事 を 一緒 に ならっ て 居 た 友達 の 誰 れ 彼 れ の 顔 や 、 話し 振り が ズラッ と ならん だ 。
0505
,324,71: 色 の 小 白い 、 眼 の 赤 味 立っ た 、 細い 体 を 膳 の 上 に の しかけ て 、 せっせと 飯 を 掻込 んで 居る 恭二 の ピクピク する 「 こめかみ 」 や 条 を つけ た 様 な 頸足 し を 見 て 居る うち に 、 栄蔵 の 心 に は 、 一種 の 、 今 まで に 経験 し なかっ た 愛情 が
^
湧き 上っ た 。
0507
,243,21: 私 の 心 の 中 に は 、 一種 の 「 あわれみ 」 と 恥 かしい 様 な 気持 が
^
湧き 上っ た の で あっ た 。
0508
,34,25: 蕙子 の 顔 を 一目 見 た 時 お 関 の 心 の 中 に は 口 に 云い 表わせ ない 悩まし さ が
^
湧き 上っ た 。
0508
,144,34: と 、 始めて 笑顔 に 成っ た 時 、 自然 と 涙 が 滲み 出 て 、 物 を 云う 声 が 震える ほど の 満足 が 蕙子 の 胸 に 滾 々 と
^
湧き 上っ て 来 た 。
0508
,263,69: 向う の 道 から 来る お 久美 さん に 先 ぐ 見つかる 様 に と 、 往還 に 沿う て 続い て 居る 堤 の 青草 の 上 に 投げ 座り を し て 体 の 重味 で 伏し た 草 が 白い 着物 の 輪廓 を まるで 縁 飾り の 様 に 美 くし く 巧妙 に 囲ん で 居る の を 見 たり 、 モックリ と
^
湧き 上っ た 雲 の 群 の 前 に しっとり と 青い 山並 が 長く 長く 続い て 、 遙 か に 小さい 森 や 丘 が 手際 よく 取りそろえ られ て 居る の 等 を 眺め ながら お 久美 さん の 足音 を 待っ て 居 た 。
0508
,814,48: 急 に 足元 を 浚わ れ た 様 な 皆 は 、 始め の 間 こそ 妙 に 擽ったい 様 な 滑稽 な 気持 に なっ て 居 たけれ 共 、 しばらく する と 、 自分 達 に 加え られ た 無礼 に対する 反感 が ムラムラ と
^
湧き 上っ て 、 前 より も 一層 引き しまっ た 顔 を 並べ て 黙り 返っ て 居 た 。
0508
,1142,29: お 久美 さん は 夢 の 醒め た 様 に 飽気 無い 気 が し て 、 何処 か の 小 作男 の 様 な 若者 を 何時しか
^
湧き 上っ た 軽い 侮蔑 を以て 見下し て 居 た 。
0509
,141,25: だまっ て 傍 に 立っ て それ を 見 て 居 た 私 は 、 何とも 云え ない 感情 が 胸 一 杯 に
^
湧き 上っ て 、 大声 を 上げ て 泣き たく て 泣き たく て 、 どうにも 堪え られ ない 心持 に さ せ られ て 居 た 。
0538
,101,27: ふみ 火 の 帯 、 火 の 波 、 火 の 流れ 、 姿 の みえ ない 所 から 軍歌 が 地 響 の よう に
^
湧き 上っ て き て … … ほら 、 又 聞える 。
0560
,204,8: 一 度 に 、 さまざま な 疑惑 が
^
湧き 上っ て き まし た 。
0597
,2563,5: それ が 今年 は 一向に
^
湧き 上っ て 来 なかっ た 。
0597
,2569,5: 新た に 何 か が
^
湧き 上っ て くる まで は と 、 そういう 気持ち で 飲ん だ 。
0617
,470,3: 一度 念頭 に
^
湧き 上っ た もの を 、 善く も 悪しく も 、 直ちに 実行 する 。
1000
,585,16: と 、 重ね て 主 が 促す と 、 人々 の 間 に 漸く ざわめき が
^
湧き 上っ た が 、 それでも なお 、 あっさり その 場 を 出 て 行っ た 者 は 幾 人 も い なかっ た 。
1000
,722,40: 自分 は 昨夜 、 左大臣 の あの し つ ッ こい 所作 を 見 て いる うち に 、 平素 胸中 に わだかまっ て い た そう 云う い ろくな も やく が 、 酔い が 発する の と共に 次第に
^
湧き 上っ て 来る の を 覚え た 。
1000
,1276,128: 彼 は 、 恋しい 人 の 面影 を 追う て 日夜 懊悩 し て いる 父 が 、 苦し さ の 餘 り 救い を 佛 の 道 に 求め た 経路 に は 同情 が 出来 た し 、 そう 云う 父 を 傷ま し いとも 気の毒 と も 思わ ない で は い られ なかっ た が 、 でも 、 ありてい に 云う と 、 父 が 折角 美しい 母 の 印象 を その ま ゝ 大切 に 保存 しよ う と 努め ない で 、 それ を ことさら 忌まわしい 路上 の 屍骸 に 擬し たり し て 、 腐り た ゞ れ た 醜悪 な もの と 思い込も う と する の に は 、 何 か 、 憤り に 似 た 反抗 心 の
^
湧き 上る の を 禁じ 得 なかっ た の で あっ た 。
1132
,278,4: 油然 として 胸 に
^
湧き 上る の は 、 思い も よら ぬ 親しみ の 感情 です 。
1139
,154,0:
^
湧き 上る 涙 が 、 御 仏 の 冷たい 頬 へ ハラハラ と 降りそそぎ ます 。
1171
,2606,19: 背徳 と 疎外 の 感じ は あっ た が 、 別に 妙 な 優越 感 が やがて 彼 に
^
湧き 上っ て 来 た 。
1172
,524,5: 私 の 胸 に
^
湧き 上っ て 来 た の は 、 悲しみ と も 憤り と も つか ぬ 感情 で あっ た 。
1172
,706,30: 私 を も 含め て 、 度 を 失っ た 此 の 一群 の 男 たち に 、 私 は 言い 知れ ぬ 不快 な もの が 胸 に
^
湧き 上っ て 来る の を 感じ た 。
1172
,725,17: にがい 笑い は 、 何 か 生理 的 な 発作 の よう に 、 止め 度 無く
^
湧き 上っ て 止ま なかっ た 。
1172
,796,7: 突然 するどい 哀感 が 、 胸 に
^
湧き 上っ た 。
1172
,1314,27: 突然 、 親近 の 思い と も つか ぬ 、 嫌悪 の 感じ と も ちがう 、 不思議 な 烈しい 感情 が 、 私 の 胸 に
^
湧き 上っ た 。
1172
,1415,19: その 山 の 形 を 眺め て いる うち に 、 静か な 安らぎ が 私 の 心 に
^
湧き 上っ て 来 た 。
1173
,402,16: 彼 は じっと うずくまっ た まま 、 何 か 解明 出来 ぬ 複雑 な 感情 が
^
湧き 上っ て 来る の を 意識 し た 。
1173
,653,9: 彼 は その 時 重く 静か な 亢奮 が
^
湧き 上っ て 来る の を 感じ て い た 。
1174
,3946,12: 時間 の 経過 の 空虚 さ が 、 しみじみ と 胸 に
^
湧き 上っ て 来 た 。
泊まり込む
(泊まる.込む)
延べ語数:
39
0077
,322,31: 例 の 男 は 前島 セン 一 と 偽名 し 、 富子 という 女 を 連れ 、 一昨日 以来 、 原 の 町 とも え 旅館 離れ 竹 の 間 に
^
泊り こみ 誰 か を 待受け て いる 様子 です ”
0568
,156,38: そして 二 人 で 饒舌 り 合っ てる うち に 、 石村 は いつしか 席 を 立ち 、 他 の 者 も 相次い で 姿 を 消し 、 二 人 だけ 泥酔 し て 、 喜久 家 に
^
泊り こん で しまっ た の で ある 。
0568
,181,14: 二 人 は 喜久 家 へ 行っ て 、 また 泥酔 し 、
^
泊り こん で しまっ た 。
0581
,15,17: いくら 酔っ て も 、 そのまま つぶれ て しまう こと は なく 、 杉 茂 登 に
^
泊り こむ こと は なく 、 遅く なっ て も 必ず 自宅 に 帰っ て ゆき まし た 。
0589
,141,3: とうとう 昨夜 は
^
泊り こん だ 。
0597
,2711,2: 若竹 に
^
泊り こん で 喜 代香 の 肉体 に 触れ た こと など 、 彼 にとって は 問題 で なかっ た し 、 嘗て 何 度 か し た こと の 繰り返し に 過ぎ なかっ た が 、 それ を 繰り返す よう な 地位 に 自分 を 置い た こと が 、 既に 、 自分 一 人 置きざり に さ れ た よう な もの だっ た 。
0625
,165,24: もっと 名 も ない 町 や 村 で 、 自分 の 土地 の 旅人 ぐらい しか 泊ら ない よう な 宿 を さがし て
^
泊り こん で 、 古い ヒダ の 顔 や 言葉 が 今 も どこ か に あり うる か どう か 、 私 の カン が 最も 新鮮 な 第 一夜 に 昔ながら の 土地 の 匂い を 嗅ぎ当て て み たい 、 そう 考え て い た の だ 。
0638
,3,2: 病院 へ
^
泊り こん で 、 病人 の 枕元 で 書い て い た の で ある が 、 ちょうど 、 そういう さなか の 六月 六 日 ふと 思いたっ て 、 握り飯 を ぶらさげ て 、 木村 塚田 将棋 名人 戦 の 最終 回 を 見物 に でかけ た 。
0684
,164,6: 毒消し 売り の 泊る はたご に
^
泊り こん で 、 諸々 方々 を 拝み倒し て 、 あれ だけ の バラック が ともかく でき 上っ た の です ぞ 。
0685
,65,18: ヤス子 に 憑 い て いる 狐 を 落し て やる と 云っ て 、 十 日間 も
^
泊り こん で 祈っ た 。
0685
,95,33: その あげく 、 お 加 久 が 不 二男 の 性根 を 叩き 直し て くれる こと に なり 、 お 加 久 は 兵頭 清 とともに 当分 平作 の 家 に
^
泊り こん で お祈り を する こと に なっ た 。
0695
,328,23: 被害 者 は 告訴 し ない こと を 申 合わせ 、 順に 数 名 ずつ の 当番 を S の 店 に
^
泊まり こま せ て 帰宅 を 待っ た 。
0706
,0,26: その 朝 は 玄関 脇 の 応接間 に × 社 の 津田 弁 吉 という 頭 の 調子 の 一風 変っ た 青年 記者 が
^
泊り こん で い た 。
0709
,121,15: 昨年 、 私 が 、 折 あしく 病人 を か ゝ えて 病院 へ
^
泊り こん で おり 、 外出 の 不自由 な とき 、 思いがけ ず 、 ヤマサン から 手紙 を もらっ た 。
0714
,11,20: 呉 氏 の 応援 に 、 ジコーサマ が 津軽 辺 から 出張 し て 、 呉 氏 の 宿 に
^
泊り こん だ 由 で ある が 、 あたり 構わ ぬ オツトメ を やり 、 音楽 、 オイノリ 、 その うるさ ゝ に 家主 が 怒っ て 、 警察 へ 訴え 、 ジコーサマ の 一行 が 留置 さ れ て しまっ た の で ある 。
0732
,113,6: 場合 によって は 四 五 日
^
泊り こむ こと に なる でしょ う から 、 明日 は その つもり で 出社 し て 下さい 。
0732
,469,20: 「 オヤジ はね 、 ガンコ だ から 、 信心 と なる と 、 何 月 何 年 でも 箱根 に
^
泊り こむ 意気込み な ん です から ね 。
0739
,158,13: そして 、 渡辺 彰 、 高橋 正二 という 二 人 の 青年 を
^
泊り こま せ 、 その他 、 八木 岡 英治 や 原田 裕 や に 、 夜昼 見廻り に 来 て もらう という よう な 、 巧妙 な 策戦 を 考え て くれ た 。
0739
,159,29: そうして 私 が 気がつい た とき 、 私 は 伊東 に 来 て おり 、 私 の 身辺 に 、 四 五 人 の 親しい 人 たち が
^
泊り こん で いる の を 発見 し た 。
0757
,597,8: よろし 、 こう なっ たら 、 オイラ も
^
泊り こん で やれ 」
0759
,431,7: アブ レ る と 、 五 人
^
泊り こん じゃ うわ よ 」
0759
,5166,5: キッピイ は どこ か へ
^
泊り こん で 、 三 日 、 家 へ 戻ら なかっ た の で ある 。
0759
,7214,7: 長平 は ルミ子 の 部屋 へ
^
泊り こむ こと に なっ て 、 よい こと を し た と 思っ た 。
0759
,7796,6: パンパン 宿 へ 一 週間 も
^
泊り こん で いる ジジイ に 利 巧 な 奴 が いる 筈 は ない 。
0781
,42,14: 主人 不 在中 だ から 妻 ラク だけ は 本宅 の 女中 部屋 へ
^
泊り こん で い た 。
0785
,494,28: 寮 に は チヨ と 二 人 の 若い 女中 の お 鈴 と お宮 の ほか に 、 チヨ の 兄 の 三原 保太郎 という 若旦那 が
^
泊り こん で い た 。
0807
,20,28: 町 から 大工 を たのん で 、 小屋 を つぶし て 、 立派 な 家 を 新築 し た が 、 その 出来 上る まで 、 お寺 に
^
泊り こん で 、 坊主 に 代っ て 、 寺 小屋 へ あつまる 小僧 ども に 詩文 を 教え た 。
0809
,254,23: めでたく 相談 が まとまっ て 、 その 晩 は 前祝い に 充分 の ん で 、 一同 アンニャ の 総代 の ウチ に
^
泊り こむ 。
0816
,14,13: 伊東 に 住む 私 は 前日 から 小石川 の 「 モミヂ 」 に
^
泊り こみ 、 増淵 四 段 と 碁 を うっ て 大晦日 を 送る という 平穏 風流 な 越年 ぶり 。
0825
,130,3: と 、
^
泊り こん で の サイソク で ある 。
0842
,917,4: 「 実は 私 は
^
泊り こん で 、 犬 が 獲物 を 持参 する の を 見 とどけよ う という わけ です 」
0849
,470,39: 小さな 一 部屋 を 借り て 何 人 か が 下宿 し て いる の が 普通 で ある が 、 なか に は 小さな 家 を 一 軒 持っ て い て 、 そこ に 十 数 名
^
泊り こん で 、 年中 そこ を 拠点 に し て いる 一団 も ある 。
0852
,158,16: 酒 を のん で 露骨 に 女 を 口説き はじめ た が 、 以前 に も
^
泊り こん だ こと が ある の は 口説き 方 の 様子 で 察し る こと が 容易 で あっ た 。
0948
,1259,8: 大池 の 弟 と ツルン で ロッジ に
^
泊り こん だって 、 とがめ られる こと は ない はず だ から 」
0993
,2341,21: 私 も こうして 黒田 さん から 一切 を まかさ れ て 信州 くん だり まで やって来 て 、 こうして 宿屋 に
^
泊り こん で まで 事 を 片 附け に かかっ て いる ん だ から 、 話 を 急ぐ ん で ねえ 。
0993
,3957,51: そい で まあ 、 俺 あ これから 海尻 の 郵便 局 の 林 さん とこ へ 寄っ て 話 を し て 、 それから 落窪 の 実行 組合 の 人 たち に 逢えれ ば 逢っ て 話 を し た 上 で 、 今夜 金吾 の 所 さ 行っ て 、
^
泊り こん で よ うく 話 を つけ べ えと こう 思っ て な 。
0995
,117,17: 男 の 声 … … ゆんべ 、 おそく なっ て から 、 十 号 室 に
^
泊まり こん だ 二 人 づれ の 男 と 、 そい から 、 六 号 に 前 の 日 から 泊っ て て 、 部屋 の 外 へ ちっとも 出 なかっ た 背広 の 男 なあ 。
1076
,1338,71: 私 の 聴い て いる 一つ は 山口 県 の 東部 、 大島 群島 の 南 の 方 に ある 片山 島 、 是 など は 隣 の 島 から は 一 里 余り しか なく 、 平地 も 大分 に ある ので 、 何 度 か 開墾 しよ う として 渡っ て ゆく 者 も あっ た が 、 何分 に も 鼠 が 多く 、 小屋 を 掛け て
^
泊り こん で いる と 、 夜分 は 入っ て き て 人 の 鼻 を 咬ん だ という よう な 騒ぎ な ので 、 成功 し た 者 が ない という こと だっ た が 、 それ は 今 から 三 十 五 年 ほど 前 の 話 、 この 頃 は もう 畠 も 拓か れ 、 耕す 人 も 住ん で いる と いう から 、 ここ の 鼠 の 歴史 に は 、 たしかに また 一つ の 変化 が あっ た の で ある 。
1101
,421,25: 私 は 簡単 に 陥落 し て 、 とうとう 一 晩 も 泊ら なかっ た が 、 菅谷 君 は 、 通計 一 週間 ばかり
^
泊り こん で 、 小屋 の 内部 を 、 天井 も 四方 の 壁 も 、 全部 テックス で 張りつめ て 、 やっと 住める よう に し た 。
持ち続ける
(持つ.続ける)
延べ語数:
39
0003
,1456,14: 最初 の あの 新鮮 な おののき を 、 何事 に 於い て も 、
^
持ち つづけ て い たい もの だ 、 と その 時 つくづく 思っ た の だ が 、 この 道場 の 生活 に対して も 、 僕 は もう そろそろ いい加減 な 気持 を 抱き はじめ て いる の で は なかろ う か 、 と マア 坊 に 怒ら れ て はっと 思い当っ た という わけ な の だ 。
0003
,1643,15: それ は 僕 が 、 この 道場 に 来 た 当初 から 変ら ず に
^
持ち つづけ て い た 感情 で 、 いまさら どうにも 動かし がたい の だ 。
0034
,430,18: それで 私 たち は お互い の 名義 の 貯金 帳 を 見せ 合っ た だけ で 、 また
^
持ち 続ける こと に し まし た 。
0098
,1266,6: 誰 も 若 さ を そのまま
^
持ち つづけ て いる こと は 出来 ない 。
0102
,76,11: けれども それ は 必ずしも 私 が 確固たる 反戦 の 信念 を
^
持ち つづけ た ため で は なく 、 たまたま 病身 の ため 、 その よう な 題材 を つかむ 機会 に 恵まれ なかつ たり 、 その他 諸種 の 偶然 的 な まわり 合せ の 結果 に すぎ ない 。
0141
,4126,21: 伸子 が 、 母 の 多 計 代 に対して はた で 想像 さ れ ない ほど 激越 し た 反撥 を
^
もち つづける 原因 も 、 伸子 の その 苦悩 を 多 計 代 が 理解 し ない こと によって いる 。
0141
,10620,7: 彼女 の 天才 主義 に 疑問 を
^
もち つづけ た 伸子 は 、 櫛 の こと から 、 芸術 家 として の 川辺 みさ子 と 自分 の へだたり を 埋め がたい もの として 感じ た 。
0213
,9,23: 第 一 次 大戦 の 前後 に 書か れ た 作品 で 、 イギリス の 人 たち が 、 十 九 世紀 から
^
もち つづけ て 来 た 家庭 、 結婚 について の 形式 的 な 習慣 に 、 新しく 深い ヒューマニティー の 光 を 射 こん だ 作品 で あっ た 。
0221
,117,25: 同 時代 に あらわれ た 『 白樺 』 の ヒューマニスト たち が 、 『 青鞜 』 の グループ と 終始 或 る 隔り を
^
もち つづけ た こと は 、 注目 さ れる 。
0252
,17,18: 国会 で 隠退蔵 物資 特別 調査 委員 会 が 出来 た こと は 、 政府 も 権力 を
^
もち つづけよ う と する ため に は 、 安定 本部 の 理論 数字 で 現実 は ごまかし きれ ない こと を 認め て 来 た 証拠 で ある 。
0292
,20,17: それ は 、 ヨーロッパ において の フランス が 、 封建 時代 から より 進ん だ 文化 を
^
もち つづけ て 今日 に 到っ た から で も ある が 、 他面 に は 、 パリ という もの が もち つづけ た その 伝統 的 な 地位 によって 、 おのずから 文化 において 世界 最大 の 取引 市場 の 一つ と なっ て いる こと から も 来 て いる 。
0292
,20,38: それ は 、 ヨーロッパ において の フランス が 、 封建 時代 から より 進ん だ 文化 を もち つづけ て 今日 に 到っ た から で も ある が 、 他面 に は 、 パリ という もの が
^
もち つづけ た その 伝統 的 な 地位 によって 、 おのずから 文化 において 世界 最大 の 取引 市場 の 一つ と なっ て いる こと から も 来 て いる 。
0422
,19,29: 一 九 〇 五 年 から あと の ロシア の 反動 期 を通じて 、 チェホフ が 一見 しずか そう な 彼 の 文学 の 底 を 貫い て
^
もち つづけ た 科学 性 に 立つ 正義 感 ( 彼 を サガレン の 流刑 地 生活 調査 に おもむか せ 、 「 桜 の 園 」 において その よう に 新しい 生活 へ 憧れ させ 、 生産 と 労働 と 民衆 生活 へ の 関心 ) の 水脈 を つたわり 、 つつましい コロレンコ が 若い ゴーリキー の うち に 未来 へ の 期待 を かけ た その 社会 性 、 人民 性 に対する 待望 の 樋 を つたわっ て 、 一 九 一 七 年 の 「 十月 」 の あと 、 ソヴェト・プロレタリア 文学 運動 の 生じ た 必然 が のみこめ た 。
0508
,185,36: けれ 共 十 の 時 から 今 まで の かなり 長い 間 年 に 二 度 会う か 会わ ない で 居 ながら どうして も 弱ら ず 鈍る 事 の ない 愛情 を 蕙子 は
^
持ち つづけ て 来 た 。
0537
,4,4: あの 毅然たる 中 に
^
持ち つづけ た 女らしい 床し さ こそ 、 私 達 が 学ば なけれ ば なら ない もの で ある 。
0544
,286,47: あなた の 情熱 が うれしい 、 と 囁い て 、 彼女 は しばしば 蛇 の よう に おれ の 体 を しめ あげ た が 、 然し 、 獣 で は ある まい し 、 常住不断 に 性慾 を 、 いや 妥協 し て 、 情熱 を
^
持ち 続け られる もの で は ある まい 。
0572
,112,25: 日本 の あ のみ そぎ 修業 は —— これ は 君 の 方 が よく 知っ てる 筈 だ が —— 神 の 世界 を
^
持ち 続け てる 間 しか 、 生き た 生命 は なかろ う 。
0585
,18,27: 田舎 の 温泉 で 暫く 保養 し た 身体 は 、 不自由 な 食糧 事情 の なか に あっ て も 、 逞 まし い 健康 を
^
持ち 続け まし た 。
0597
,353,11: —— その 時 の 感銘 を 、 佐竹 は 今 に
^
持ち 続け て いる 。
0612
,979,13: 年齢 を 重ね て ゆく とも 、 この 無邪気 な 信仰 を そのまま
^
持ち 続け て ゆき さえ すれ ば いい の で ある 。
0612
,3053,7: こんな 人びと が 素直 な 心 を
^
もち つづけ て おり さえ すれ ば 、 いつか は 神 のみ 業 が あらわれる の だ 。
0612
,3154,4: —— この 心がけ を
^
持ち 続け て ゆけ ば 永遠 に 生きる の だ 。
0852
,59,7: ただ 私 が 生きる ため に
^
持ち つづけ て い なけれ ば なら ない の は 、 仕事 、 力 へ の 自信 で あっ た 。
0911
,30,11: しかし 、 強い 願い を 、 この 二 千 年 も
^
もち つづけ て 、 一 度 も 自分 たち の 思い を 表現 し た こと が ない の で ある 。
0914
,2,34: 「 志 」 と は 、 文学 と 文化 に 関係 を もつ もの たち が 、 政治 に対して 、 消し て も 消し きれ ない 断っ て も 断ち きれ ない 願い を
^
もち つづける こと 、 そして その ため に 身 の 危険 を 冒し て も 、 あえて 挺 し て それ を 貫か なけれ ば なら ない ところ の もの で ある 。
0918
,409,85: 昔 の 本 の 『 耕 雲 口伝 』 に いっ て いる こと で ある が 、 「 唯 、 寝食 を 忘れ 、 万事 を 忘却 し て 朝夕 の 風 に 耳 を すまし 、 何時も 胸中 に 、 大 疑団 、 大いなる 疑 の ある 如く に 暮し 明かせ ば 」 いつか 、 かかる 自分 に めぐりあう と いっ て いる が 、 この 生き て いる こと に 大いなる 不安 、 大いなる 憤り 、 大いなる 疑い と 畏れ を
^
持ち つづける 、 まじめ な 態度 が 、 この めぐりあう こと の 前提 と なる の で ある 。
0955
,64,17: 子ども へ の 愛情 を もち ながら 、 その 愛情 を し つけ の うえ で どう
^
もち つづけ 、 表現 し て いけ ば いい の か 。
0979
,896,3: つまり 希望 を
^
持ち つづける こと な ん だ
0979
,900,7: 君 と 僕 と は 希望 を
^
持ち つづけよ う !
1005
,49,12: こういう 杉苔 は 、 四季 を通じて 鮮やか な 緑 の 色調 を
^
持ち 続け 、 いつも 柔らか そう に ふく ふく と し て いる 。
1037
,2009,21: 従って 、 とく子 に対して も 、 とく子 の 体 に対して も 、 常に 新鮮 な 感情 と 、 感覚 と を
^
持ち 続ける こと が でき た 。
1041
,3698,17: 黒人 ミュージック に対する 偏見 を 、 一般 白人 大衆 を 代表 する かたち で 彼ら は まだ
^
持ち つづけ て い た し 、 音楽 について は なに も ほんと の こと は わから ず 興味 も ない 人 たち が ただ 商売 として ポピュラー ・ ソング の レコード を つくっ て い た から でも あっ た 。
1075
,777,7: それ を 以前 の まま に なお
^
持ち つづけ て こ られ た の は 、 一つ は 改革 の そう たやすく ない ため と 、 今ひとつ は 我 邦 に 発達 し た 、 ユイ という 団結 の おかげ で あっ た 。
1076
,1685,58: 是 は 上古 史 の 究明 について も 言える こと で ある が 、 つまり は 私 など の 謂う 真実 線 の 著しい 移行 によって 、 話者 も 聴手 も ともども に 、 もう 何 と し て も 信用 し または 説明 する こと の でき なく なっ た 昔話 に対し 、 なお その 関心 を
^
持ち つづけよ う と する 、 是 が 一つ の 処理 方法 だっ た の で ある 。
1076
,2148,7: そうして 少し でも 以前 の たしなみ を
^
持ち 続けよ う と する と 、 まず 目 に 留まっ た の は この ズズダマ という 草 で は なかっ たろ う か 。
1141
,43,9: でも 、 さすが に 殿様 らしい 自尊心 を
^
持ち 続け 乍 ら 、 風呂 場 で お 腰元 に お 召換 を さ せ て 貰う 時 の よう に 、 いとも 鷹揚 に 、 一糸 も 残さ ず 身ぐるみ 脱い で しまっ た の です 。
1143
,133,37: なん の 因縁 も なく 、 誰 の 形見 に 貰っ た の で も ない 、 貝 細工 の つまらない カフスボタン —— 特色 と いえ ば 、 大学 以来 十 何 年間 、 それ を
^
持ち 続け た カフスボタン が 、 禍 い を 転じ て 福 と する ばかり で なく 、 全く 想像 も つか ない 魔力 を 発揮 し て 、 持主 の ため に 偶然 を 支配 し て くれよ う と は 誰 が 想像 する もの でしょ う 。
1149
,16,124: 一 八 〇 三 年 フランス の 生ん だ 革命 的 な 音楽家 で 、 その 作曲 者 として の 、 歴史 的 地位 は 、 ベートーヴェン を 承け て ワーグナー に 先駆 し 、 「 幻想 交響 曲 」 や 「 ファウスト の 劫 罰 」 を 作っ て 近代 音楽 の 基礎 を 築き上げ た 、 最も 偉大 な 天才 です が 、 この 人 は 恐ろしく 弱気 で 無鉄砲 で 情熱 家 で 、 十 二 歳 の 時 早く も 自分 より 六つ も 年上 の エステル という 「 大きな 眼 を 持っ た 、 薔薇色 の 靴 を はい た 」 少女 に 恋し 、 その 記憶 を 情熱 を 六 十 歳 を 越し た 後 まで も
^
持ち 続け 、 七 十 歳 近く なっ て 幾 人 か の 孫 の ある 老婆 エステル を 必死 に なっ て 愛そ う と し 、 パリ の 往来 の 石 の 上 に 坐っ て さめざめ と 泣い た という こと で あり ます 。
1184
,2,25: それから 今日 まで 、 戦争 騒ぎ で そこばく の 蟄居 時代 は あっ た に し て も 、 探偵 小説 へ の 情熱 を
^
もち つづけ て 、 海外 もの の 研究 に 、 新人 の 育成 に 、 倦 く なき 努力 を つづけ て き た 江戸川 君 の 労 は 、 まったく 多 と し なけれ ば なら ない 。
歌い出す
(歌う.出す)
延べ語数:
39
0053
,2963,5: と 、 寮歌 を
^
歌い 出し た 。
0053
,2964,15: すると 、 二 階 の 部屋 から 鶴 雄 の 歌 について 小声 で
^
歌い 出し た 女 の 声 が きこえ て 来 た 。
0053
,3784,10: やがて 、 望月 は 得意 の 流行 歌 を
^
うたい 出し た 。
0060
,1441,29: 畜生 メ と 感じ た わけ で ある が 、 いっしょ に フォーク ゲリラ の ギター を 持っ た 連中 も 歩い て い た から 、 まあ 当然
^
歌い 出し た わけ で ある 。
0060
,1442,37: はじめ の うち は かなり 白々しく て 、 うたう 気 に も なれ なかっ た が 、 規制 を うける と コンニャロメ って わけ で 『 友 よ 』 や 『 栄 ちゃん の 』 など を
^
うたい だし た 。
0060
,3296,11: 喝采 に 包ま れ た ドンピア は 、 アルテア が
^
歌い だす に いたっ た 経緯 を 語り はじめ た 。
0062
,462,10: 「 音楽 が やり たい の なら その 場 で
^
歌い だす か 、 ギター 抱え て ともかく 鳴らし 始める の が 先決 だろ う 」 と 喉 まで 出 かかっ て い た オレ は 、 リード ・ ギター として の 参加 を 正式 に 求め て き た 谷川 ユズル に 「 なんだかんだ やる 前 に 、 やり たい 楽器 が ある ん なら 鳴らし て み たら 」 と 厳か に 宣言 し た の で ある 。
0080
,1553,30: はじめ は 舞台 の 上 に うつぶし て 、 わあわあ 泣い て い た ん です が 、 しばらく する と 、 むっくり 起きあがり まし て ね 、 歌 を
^
うたい 出し た ん です 。
0098
,3294,33: 彼 の 足 の 先 は 私 の 頭 の ところ に あり そう だ が 、 寝 て くれ て 静まっ た と 思う と 、 また すぐ 彼 は 歌 を
^
謡い 出し た 。
0137
,101,3: と 小声 で
^
唄い 出し た 。
0140
,3071,21: 松浦 が 口ずさみ から 段々 本気 に なっ て 、 声量 は とぼしい が 正確 で 地味 な バリ トーン で
^
歌い だし た 。
0141
,18960,13: エセーニン の 詩 は 、 いわゆる 母 なる ロシア の 感覚 そのもの から
^
歌い 出さ れ て い て 、 その 憂愁 と ロシア へ の 愛 は イサドラ・ダンカン の よう な 外国 の 舞踊 家 まで を 魅 し た 。
0153
,185,26: しかし 文学 は 先生 なし に 、 手紙 を 書き 、 日記 を 書き 、 恋文 を 書く こと の 中 に 心 の 声 が
^
歌い 出す から 、 私 ども にとって は 、 文学 は 生活 に 織込ま れ た 芸術 です 。
0506
,251,11: しばらく する と 、 端唄 や 都々逸 らしい もの を
^
唄い 出し て 、 それ も 一 人 や 二 人 なら まだしも 、 その 十 人 位 が 一時 に やり 出す の だ から 聾 に なり そう に なる 。
0569
,418,9: 時彦 が 音頭 を 取っ て 、 ラ・マルセイエーズ を
^
歌い 出し 、 一同 それ に 和 し て 歌い ながら 卓 を 叩い て 拍子 を 取る 。
0612
,2193,21: カヤ ノ は また じいっと その ステンドグラス を 見つめ て い た が 、 やがて たどたどしい ラテン語 で アヴェ・マリア を
^
歌い 出し た 。
0613
,464,6: 突然 、 海 ゆか ば を
^
歌い だし た 者 が ある 。
0773
,430,9: それ につれて 信徒 が グラグラ 上体 を ゆり ながら
^
唄い だす 。
0857
,229,39: 然し 作家 は ともかく 生きる 人間 の 退 ッ 引き なら ぬ ギリギリ の 相 を 見つめ 自分 の 仮面 を 一 枚 ずつ はぎとっ て 行く 苦痛 に 身 を ひそめ て そこ から 人間 の 詩 を
^
歌い だす の で なけれ ば ダメ だ 。
0857
,327,26: 小林 秀雄 という 落下 する 物体 は 、 その 孤独 という 詩 魂 によって 、 落下 を 自殺 と 見 、 虚無 という 詩 を
^
歌い だす こと が できる かも 知れ ぬ 。
0947
,25,12: 退屈 に うかされ て 、 サト子 は 、 稗 搗節 を
^
うたい だし た 。
0949
,15,7: と めずらしく 琉球 の 歌 を
^
うたい だし た 。
0956
,2878,15: あの 子 は 山 鴿 が 鳴き 始める 頃 に なる と きまって 唄 を
^
うたい 出し た もの じゃ 。
0956
,2879,18: 山 の わ くらべ ども と 一緒 に なっ て 、 可愛い 声 を 出し て 唄 を
^
うたい 出し た もの じゃ 。
0975
,8,25: 師匠 が 手 を 取っ て 、 最初 に 教え られ た の は 「 四季 の 花 」 で あっ た が 、 その
^
唄い 出し の “ 春 は 花 ” という 節 の 箏 の 音色 に 、 私 は 幼い ながら も 、 何 か 美しい もの を 感じ た 。
0983
,574,59: 肥前 は それ に は 答え ず 、 鼻歌 まじり に ミシミシ と みんな の 枕元 を 通っ て 自分 の 寝 場所 に 行き 、 フトン を 引きずり出し て 寝 仕度 に かかり ながら 自分 だけ は 良い 心持 そう に —— しかし はた から 聞く と くずれ さびれ た 投げやり な 調子 で —— 低い 声 で
^
唄い 出す 。
0987
,1718,24: 友吉 … … ( 額 を 壁 に つけ た まま 、 低い 声 で 、 男 の うなり 声 の 中 に
^
歌い 出し て いる 。
0987
,1805,21: ( 歌 ) 民衆 の 旗 、 赤旗 は ——( 客席 前部 の 大 部分 の 人々 が 、 それ につれて
^
歌い 出す 。
0993
,1614,7: ( いきなり 、 投げやり な 調子 で
^
歌い 出す 「 チンタオ 節 」 ) 海尻 よい とこ と 誰 が 言う た 、 うし ろ は ハゲ 山 、 前 は 川 、 尾 の ない キツネ が 出る そう な 、 僕 も 二 三 度 だまさ れ た あ 、 ナッチョラン !
0993
,3210,26: ババ バン 、 ババ バン 、 ババ バン 、 バン と 小太鼓 の 前奏 が ちょっと あっ て 、 八 人 ばかり の 青年 が 明るく
^
うたい 出す 。
0995
,2253,40: 佐山 の 声 … … ( しばらく だまっ て い て から ) 吉富 と いっ て 、 やっぱり 、 はじめて の 召集 で 、 甲州 の 山 ん 中 から 来 た 男 だ … … そいつ が
^
歌い だし て —— 盆踊り の 歌 だって いっ て た … … みんな 、 それから 、 ここ を 掘り ながら 歌っ た 。
1000
,467,8: 左大臣 は 又 「 我が 駒 」 を
^
謡い 出し て 、
1057
,1,39: その 頃 豊浦 の 村 に 洞爺湖 の 主 を 憑神 に もつ 有名 な 巫女 が 居 た ので それ に 巫術 を さ せ たら 、 やがて 神がかり の 状態 に なっ て 次 の よう に
^
謡い 出し た ——
1148
,70,17: 三 室 銀子 は 胸 を 張っ て 、 もう一度 無 伴奏 の まま フランツ を
^
歌い 出し まし た 。
1148
,108,2: と
^
歌い 出し た の でし た 。
1153
,843,21: 『 でき た 、 でき た よ ォ ——』 私 は デタラメ の 節 を つけ 、 茶わん を たたい て
^
歌い 出し た 。
1173
,1042,22: 思わず 眼 を 外らそ う と し た 時 、 女 は 寝ころん だ まま 咽喉 を 反らせ て 高い 声 で
^
歌い 出し た 。
1175
,645,12: ガヤガヤザワザワ と おしゃべり は する し 、 中 に は 歌 を
^
うたい 出す 子 も いる 。
1177
,444,22: 」 前方 を 睨み ながら 兵士 は なおも 笑い 、 女 は 平然と 尻 を ふっ て ハミング で 流行 歌 を
^
うたい 出し た 。
考え始める
(考える.始める)
延べ語数:
38
0060
,150,8: おまけ に ネットワーク と の 連携 を
^
考え はじめ て から は 、 「 自分 の もの だ 」 という 著作 権 意識 まで 希薄 化 し つつ ある 。
0060
,597,18: たくさん の アマチュア たち が 、 マイクロ コンピューター に 何 を やら せる の か 、 勝手 に
^
考え はじめ て い た の で ある 。
0060
,1365,11: 狭い 階段 を 下りる うち 、 だが タケシ は 再び
^
考え はじめ て い た 。
0060
,2070,10: その 昂揚 感 の 中 で 、 タケシ は
^
考え はじめ て い た 。
0060
,3117,45: だが 四月 から の 新人 の 研修 用 に 、 キット と も 呼べ ない 部品 の まとまり を 準備 する 一方 で 、 後藤 は この セット に もう少し 磨き を かけ 、 より 組み立 て やすい 教材 を 提供 し たい と
^
考え はじめ て い た 。
0060
,3488,25: エド ・ ロ バーツ は 一 九 七 五 年 の 秋 に は 、 フロッピーディスク を アルテア で 使える よう に しよ う と
^
考え はじめ て い た 。
0060
,5673,49: その後 も 超越 瞑想 に 未練 を 残し つつ 、 IBM の メイン フレーム に 悪態 を つき ながら プログラミング の 経験 を 積ん で い た が 、 やがて 退屈 な 七 〇 年代 の 推移 に 飽き飽きし て 心理 学 の 博士 課程 へ の 進学 を
^
考え はじめる よう に なっ た 。
0060
,7670,33: 松本 は グラス の 中 の 氷 を 遊ば せ ながら 、 強烈 な 個性 を 持っ た 西 の ビジョン に 、 自分 自身 を さらし て みよ う か と
^
考え はじめ て い た 。
0060
,7944,18: アメリカ で 注目 を 集め た 新しい ソフトウエア を 前 に し て 、 松本 は 再び
^
考え はじめ た 。
0060
,8128,1: そう
^
考え はじめ て い た 後藤 は 、 アップル が モトローラ の 6 8 0 0 0 を 使っ て アルト の 子供 を 二つ 、 並行 し て 開発 し つつ ある という 情報 を フォーラム で 得 て 、 パーソナル コンピューター の 変革 の 波 が 着実 に 近づい て いる こと を 意識 し た 。
0060
,8861,44: マウス を いじり 回し て いる うち に 笹渕 は 、 この ちっぽけ な 新しい 装置 が 、 その 時点 で アスキー が 抱え込ん で い た さまざま な 問題 に 一気に 片 を 付ける 切り札 に なる の で は ない か と
^
考え はじめ て い た 。
0062
,486,40: 一 九 六 八 年 頃 、 ゼロックス の パロアルト 研究所 ( この 世界 の 『 虎 の 穴 』 の よう な もの だ ) に 入る 前 、 一 九 六 八 年 頃 に ダイナブック について
^
考え 始め た ころ 、 アラン ・ ケイ は これ を 「 サービス や コミュニケーション の アイデア として 想定 し た 」 と いう 。
0062
,1875,47: ところが 先日 、 「 コンピューター で 読む 」 事 を 狙っ た 電子 本 という やつ に お目にかかり 、 お 調子 者 の 常 で 「 読む こと の 電子 化 」 に も 積極 的 な 意味 が ある の で は ない か と
^
考え 始め た 。
0062
,2589,39: 攻守 所 を 変え て 、 こっち が Windows の 意義 と やら を 主張 し て みよ う で は ない か 、 と 考え た の が 約 六 時間 前 、 この 駄文 の 構成 を
^
考え 始め た 時点 で の オレ の 認識 で あっ た 。
0124
,6,37: 日本 女性 は 真面目 に 自分 たち の 社会 的 能力 の 低い こと を 反省 し 、 この 次 に は 一 票 を 現実 的 な 効果 で 使わ なけれ ば なら ぬ こと を
^
考え 始め て い ます 。
0141
,13894,20: 素子 の 方 は 、 大学 の 新 学期 が はじまる まえ に 、 モスクヷ へ 帰ろ う と
^
考え はじめ て いる 。
0141
,19399,23: 引越さ なけれ ば なら なく なっ た こと は 、 外国 人 一般 として わたし たち の 課題 だ と 伸子 は
^
考え はじめ た 。
0141
,19981,22: 僕 が 一 八 九 四 年 に ロンドン や エジンバラ の 貧民窟 を 見 て 、 社会 主義 について まじめ に
^
考え はじめ た よう な もん さ 」
0307
,24,28: それ は やはり 、 その 人 が 実際 に その 中 で 暮し て 見 た ソヴェト の 社会 生活 そのもの から 、 日本人 の 利己 心 について
^
考え はじめ た の で あろ う と 思い ます 。
0315
,1,27: 日本 の 天皇 制 権力 が 満州 ・ 中国 と 侵略 を すすめ て 、 世間 の 輿論 も 、 議会 の 討論 も 邪魔 と
^
考え はじめ て から 、 日本 全国 に は 政治 が なくなっ て 強権 の 専断 ばかり に なっ た 。
0318
,949,41: 礼拝 の 対象 が 天皇 で なけれ ば 、 どんな 名 を 持っ た もの で も 最高 権力 者 と 思わ れる もの に 膝 を かがめる 封建 的 卑屈 が なくなる こと こそ 民主 化 で ある こと を
^
考え 始め て いる 。
0508
,1635,27: そして 手 を 膝 に ちゃんと のせ て 、 どう し たら 巧 く 事 が 運ん で 行き そう だ か と 云う 事 を
^
考え 始め た 心 の 中 に は 今 まで 覚え なかっ た 力 と 快感 が 満ち て 居 た 。
0745
,464,19: 熱海 市 の お歴々 が 、 熱海 の 復興 は 糸川 から 、 と 、 今さら いと 真剣 に
^
考え はじめ 、 しかめ つ らしい 顔 を そろえ て パンパン 街 の 復興 の 尻押し に 乗りだし た から と いっ て 、 笑う わけ に いか ない 。
0759
,6404,20: 戦法 を 変え て 、 芝居気 なし に 、 露骨 な 取引 を す べき じゃ ない か と
^
考え はじめ た から 、 放 二 に対して も 、 演技 者 の 気持 を 多分 に 失っ て いる 。
0777
,504,14: 悪 智恵 で は 人 に 負け ない 天 鬼 、 そこで 人知れず ジックリ
^
考え はじめ た 。
0789
,554,34: 政子 は 本当 の ところ を ズケズケ 云っ てる の だ が 、 警察 の 方 で は 男女 関係 アリ と くれ ば 、 さて こそ と 二 人 を 堅く 結びつけ て
^
考え はじめる の も 理 の 当然 。
0844
,28,9: そして 二 人 は たがい に それ を 当然
^
考え はじめ て いる の で あっ た 。
0851
,286,13: はてな 、 と 云っ て 、 石 が 死にかけ て から 真剣 に
^
考え はじめ 、 どうして 自分 が 負ける の か 原因 が 分ら なく て 深刻 に あわて はじめる 、 それ が 白痴 の 一徹 だ から 微塵 も 虚構 や 余裕 が なく て 勝つ 方 の 愉し さ に 察せ られる もの が ある 。
0856
,220,14: そして 私 は 極めて 威勢 よく 、 そういう 念仏 の よう な こと を
^
考え はじめ た 。
0918
,114,42: やがて 、 さらに 、 もう 一 歩 進め て 、 何 に 用 うるか という 用途 を 離れ て 、 人間 が 、 ただ 美し さ そのもの のみ を 求め て 、 新しい 秩序 を 創造 し て み たい と
^
考え はじめ た 時 、 ここ に 芸術 の 世界 が 創ら れ て くる の で ある 。
0932
,43,42: 日本 の 大学 の 図書館 が 学生 を 書庫 に 入れ ない よう に する と いっ て C ・ I ・ E の 或 る 人 が 笑っ て い た が 、 全く 、 日本 の 図書館 は サーヴィス について
^
考え はじめ た の は 最近 の 事 で ある 。
0968
,33,12: 静か に なっ た ので 、 私 は さっき の 続き を
^
考え はじめる と 、 おばあさん が 急 に 眼 を 醒まし て 、 今度 は 三 十 三 間 堂 の さわり を 始め た 。
1008
,10,11: その 藤村 が 自分 の 家 を 建て たい と
^
考え 始め た の は 、 たぶん 長男 の 楠 雄 さん の ため に 郷里 で 家 を 買っ た ころ から で あろ う 。
1041
,1863,44: たとえば 日本 で 考え られ て いる ヴェトナム 戦争 反対 と アメリカ で の 「 アメリカ へ の 参加 の 拒否 」 と の あいだ に は 、 ばく ぜん たる 平和 の イメージ と 、 すべて の 根元 に たちかえり そこ から 再び
^
考え はじめる ラディカル 本来 ( ラディカル という 語 は 、 その よう な 意味 を 持っ て いる ) の 姿 と の 、 厳しい へ だ たり が ある 。
1074
,1755,24: 馬 の 頭 を 持つ 道 の 神 で ある 故に 、 それ を 運送 用 馬 の 保護 者 の 如く 、
^
考え 始め た の も 無理 は ない が 、 この 信仰 の 起り は 別に 在り 、 また もっと 古かっ た よう で ある 。
1074
,1793,26: すなわち 庚申 は その 猿 の 日 だ から 、 この 日 祭 を する 神 は 馬 の 安全 を 守り たまう べし と 、
^
考え 始め た の が 元 だっ た か と も 見 られる の で ある 。
1076
,526,23: 問題 の 中心 は ニルヤ の 起源 、 どうして そういう 不思議 の 国 が 、 海 の 彼方 に ある もの と
^
考え 始め た か という 点 で あろ う が 、 それ を 竜宮 と 呼び かえ て 怪しま なかっ た 北 隣 の 島々 で も 、 なお 若干 の 思い当る ふし を 、 持ち 伝え て は い なかっ た か どう か 。
1076
,906,52: 歌 に しばしば 「 その あかつき 」 と 詠ぜ られ た 、 未来 仏 ・ 当来 仏 の 信仰 は 、 日本 に 渡っ て 来 て から 後 、 何 か よ ほど 大きな 変化 を 遂げ た の で は ない か という こと を 、 私 は 今
^
考え 始め て いる 。
禁じ得る
(禁じる.得る)
延べ語数:
37
0014
,15,72: これ 、 これ が 、 私 の 最も 関心 を 有し 、 かつ 久しく 待ち望ん で い た ところ の もの で ござい まし て 、 もう これから は 私 も 誰 はばかる ところ なく 、 男性 の 権利 を 女性 に対して 主張 する 事 が 出来る の か と 思え ば 、 まことに 夜 の 明け たる 如き 心地 が 致し まし て 、 おのずから 微笑 の わき出る の を
^
禁じ 得 ない の で ござい ます 。
0014
,73,81: その 印刷所 から 逃げ出し て から の 私 の 生活 たる や 、 お話 に も 何 に も なら ぬ て い た らく の もの で ござい まし て 、 いま 思い出し て も 、 まるで 地獄 の 走馬燈 を 呆然と 眺め て いる よう な 気持 が 致し まし て 、 よく まあ 発狂 も せ ず 餓え 死 も せ ず 、 こうして 生き 伸び て 来 た もの だ と 我 ながら 驚歎 の 念 を
^
禁じ 得 ない もの が ござい ます 。
0016
,179,60: たった いま まで 読ん で い た という 形 の つもり かも 知れ ない が 、 それ も また 、 あまりに きちんと ひらか れ て 置か れ て いる ので 、 かえって 彼 が 、 その 本 を 一 ページ も 読ま なかっ た の で は なかろ う か という 失礼 な 疑念 が おのずから 湧き 上る の を
^
禁じ 得 なかっ た くらい で あっ た 。
0060
,841,59: 後藤 富雄 が PET の 完成 度 に 強烈 な 印象 を 受け た 同じ 会場 で 、 青年 と 呼ぶ に は いまだに 稚気 を 面 に 残し た 二 一 歳 の 西 和彦 は 、 目 の 前 で 起こり つつ ある こと と 日本 の 現状 と の 落差 に 、 はがゆ さ を
^
禁じ え ない で い た 。
0060
,6179,55: オフィス コンピューター の 製品 計画 に 携わっ て き た 小澤 は 、 従来 機 から の 継承 性 を 重視 する という 方針 は 承知 し て い た ものの 、 まがりなりにも コンピューター に 家庭 用 テレビ や カセット テープレコーダー へ の インター フェイス を 用意 せよ という 注文 に は 違和感 を
^
禁じ え なかっ た 。
0060
,7660,40: ヘリコプター を チャーター し て 一気に 山頂 に 到達 する より も 、 システム を 組む 過程 で 理解 と 発見 を 積み重ね て いっ た 方 が 、 よほど 楽しい の で は ない か と の 思い は
^
禁じ え なかっ た 。
0060
,8409,42: しかも PC が 犯し た 誤り と しか 思え ない 点 まで PC — 9 8 0 1 が きれい に なぞっ て い た こと に は 、 不可解 な 疑念 を 喉元 に 押し込ま れ た よう な 驚き を
^
禁じ え なかっ た ★ 。
0062
,534,31: だが オレ は 東芝 の 『 ダイナブック 』 と 始め て 出会っ た とき 、 一方 で 名前 に対する 反発 を 覚え ながら も 、 もう 一方 で 興奮 を
^
禁じ え なかっ た 。
0083
,194,4: 私 は 失望 を
^
禁じ 得 なかっ た と共に 、 珠子 に対して 或 る 不満 を さえ 始め て 感じ た 。
0083
,451,5: 私 は 失望 を
^
禁じ 得 なかっ た が 、 その うち に 不 図 気 の つい た こと は 、 この 医書 は かなり 版 が 古い こと で ある 。
0087
,2209,17: 帆 村 は その こと を ちらりと 思い 浮べ た だけ で 、 昂奮 の 念 を
^
禁じ 得 なかっ た 。
0095
,643,30: と同時に 、 世界 に 第 二 の 原子 爆弾 製造 国 が 現われ た の かも 知れ ない という 点 で 、 原子 爆弾 の 偉力 に 常に 戦慄 を
^
禁じ 得 ない 世界 人類 に 別個 の 刺激 を 与える 結果 と なっ た 。
0141
,6320,7: その 心 を 思いやれ ば 涙 を
^
禁じ 得 ず 。
0141
,8655,38: 貧しく て 正直 な もの が 蒙っ た 愚弄 の 惨憺 さ を 、 ミス ・ ジョーンズ は 真実 その よう な 目 に あう こと も ある 立場 の 人間 として 、 同情 と いたまし さ を
^
禁じ 得 ず に いる の だ 。
0319
,27,16: おそらく 、 日本 の 不幸 という もの の 底 知れ ぬ 深 さ に おどろき を
^
禁じ 得 ない と 思う 。
0454
,60,7: ヒナン 民 の 心持 を 思い 同情
^
禁じ 得 ず 。
0459
,13,39: 醍醐 帝 の 延喜 年間 、 西暦 十 世紀 頃 、 京 の 都大路 を 、 此那 実際 家 、 ゆとり の ない 心持 の 貴族 が 通っ て 居 た と 思う と 、 或 微笑 を
^
禁じ 得 ない で は ない か 。
0492
,9,40: かりに 、 自分 が 当夜 の 主人公 で あり 、 画業 何 十 年 か の 果 に こういう 席 の わり 当て の 還暦 の 祝 を 催さ れ た と し たら 、 私 は 戦慄 を
^
禁じ 得 なかっ たろ う と 思う 。
0579
,321,43: 大井 増 二 郎 に 対し て でも なく 、 時子 に 対し て でも なく 、 空襲 の 被害 に つい て でも なく 、 その 話 全体 について 、 また そんな 話 が 起っ た という こと について 、 憤り を
^
禁じ 得 なかっ た の でし た 。
0617
,1311,21: それにしても 一 の 夢 から 醒め て また 一つ の 夢 に 入っ た よう な 心持 の する の を
^
禁じ 得 ない の で ある 。
0617
,1464,8: 」 そう いっ て 苦笑 する の を
^
禁じ 得 なかっ た 。
0743
,286,56: 私 が ハンスト 先生 に 一 陣 の 涼風 を 覚え た の は 、 泰平 の 風流 心 を マザマザ と 味得 さ せ られ た から で 、 私 は 大 マジメ な 社会 改良 家 に は 一向に 親愛 を 覚え ない が 、 この 先生 に は 親愛 の 念 を
^
禁じ 得 ない の で ある 。
0837
,82,41: そして かよう な 結論 の 後 に 、 去る 妻 を あくまで イタワリ つつ 断乎 たる 離婚 に 至っ た 彼 の 処置 に対し 、 その 心事 に対し 、 私 は 敬服 の 念 と共に 、 同感 の 涙 を
^
禁じ 得 ませ ぬ 。
1000
,1276,132: 彼 は 、 恋しい 人 の 面影 を 追う て 日夜 懊悩 し て いる 父 が 、 苦し さ の 餘 り 救い を 佛 の 道 に 求め た 経路 に は 同情 が 出来 た し 、 そう 云う 父 を 傷ま し いとも 気の毒 と も 思わ ない で は い られ なかっ た が 、 でも 、 ありてい に 云う と 、 父 が 折角 美しい 母 の 印象 を その ま ゝ 大切 に 保存 しよ う と 努め ない で 、 それ を ことさら 忌まわしい 路上 の 屍骸 に 擬し たり し て 、 腐り た ゞ れ た 醜悪 な もの と 思い込も う と する の に は 、 何 か 、 憤り に 似 た 反抗 心 の 湧き 上る の を
^
禁じ 得 なかっ た の で あっ た 。
1012
,228,90: ともかく 、 懐かし さ と 幻滅 の 半ば し た 気持 で 、 私 は 犬 に 吠え られ ながら 、 昔 住ん で い た 家 の 回り に 佇ん で い まし た が 、 ふと 眼 を 放っ た 向う の 坂上 に 、 昔ながら の 石垣 の 上 に 、 厳然 と 城廓 の よう に そびえ立っ て いる 、 棚田 の 家 を 見る と 、 そこ へ も 足 を 伸ばし て 、 昔 を 懐かしん で み たい よう な 衝動 を
^
禁じ 得 ませ ん でし た 。
1013
,1946,11: と 私 も 熱い もの の 迸り 出る の を
^
禁じ 得 なかっ た 。
1014
,305,34: と 、 正直 に 告白 し て いる 人 を 見る と 、 私 は その 人 に 何とも いえ ぬ 親愛 と 、 尊敬 の 念 の 湧き出 ずる の を 、
^
禁じ 得 ない 。
1019
,84,56: かかる が 故に 、 お茶 人 の 身上 は これ これ と ばかり なんら 怪しむ ところ なく 、 ただ もう わけ も なく 喜悦 し 、 この 珍 風景 に 縁 なき 徒輩 たち を 指し て は 妄り に 俗物 として 、 無風流 の 誹謗 を 真向 から 浴びせかける という わけ で 、 まことに 苦笑
^
禁じ 得 ない もの ばかり で ある 。
1036
,392,3: 思わず 微笑 を
^
禁じ 得 ない 。
1037
,2561,6: 私 は 内心 苦笑 を
^
禁じ 得 ない 。
1039
,282,16: 「 鶯 、 ね 」 と 言っ た が 、 私 は 心中 いかにも 苦笑 が
^
禁じ 得 ない 。
1041
,397,36: 意味 も なく ただ ニヤニヤ と 笑う の が 相 かわら ず 得意 な ビル に 、 成功 の 量 は すくなかっ た けれども 役 割り は 果たし た プロフェッショナル として 、 敬愛 の 思い を
^
禁じ 得 ない 。
1064
,174,8: 雛鳥 の 飼育 に 無情 の ほほ笑み を
^
禁じ 得 ない 。
1064
,287,41: 武 骨 な 伝右 老人 も 、 生前 に は 一 ト 言 も 自ら その 事 に ふれ て い なかっ た 又之丞 の 恋 を 的確 に いま 見 た 気 が し て 、 つい 涙 を
^
禁じ え なかっ た と いう 。
1072
,214,77: あと で 沙汰 に さ れ た 噂 に よる と 、 この 軽輩 の 士 に は 、 まだ 幼い 愛娘 が あり 、 その 娘 の 重病 に 、 燕 の 黒焼 を あたえれ ば よい と 人 に きかさ れ て 、 親心 から つい 禁 を 犯し 、 この 酷刑 を うけ た もの という こと だっ た ので 、 聞く ひと は みな 悪法 を 呪い 同情 の なみ だ を
^
禁じ 得 なかっ た 。
1107
,11,46: その 方 たち と 、 ほとんど まる 一 日 自動車 を 走ら せ た が 、 到る ところ で 、 若き 日 の 寅彦 の 像 が 、 この 人 たち の 頭 の 中 に 蘇っ て 来る のに 、 むしろ 驚嘆 の 念 を
^
禁じ 得 なかっ た 。
1136
,49,29: 明るい 光線 が 一 パイ に 入る と 、 寝室 の 中 の 調度 の 豪華 さ に 、 一種 の 反感 を 交え た 讃 歎 を
^
禁じ 得 ませ ん 。
駆け上る
(駆ける.上る)
延べ語数:
37
0002
,726,65: と 言い捨て 、 そのまま 小走り に 走っ て 、 お 風呂 場 に 行き 、 泣きじゃくり ながら 、 顔 と 手足 を 洗い 、 それから お 部屋 へ 行っ て 、 洋服 に 着 換え て いる うち に 、 また わっ と 大きい 声 が 出 て 泣き崩れ 、 思いのたけ もっと もっと 泣い て み たく なっ て 二 階 の 洋間 に
^
駈け 上り 、 ベッド に からだ を 投げ て 、 毛布 を 頭 から かぶり 、 痩せる ほど ひどく 泣い て 、 その うち に 気 が 遠く なる みたい に なっ て 、 だんだん 、 或 る ひと が 恋い しく て 、 恋い しく て 、 お 顔 を 見 て 、 お 声 を 聞き たく て たまらなく なり 、 両足 の 裏 に 熱い お 灸 を 据え 、 じっと こらえ て いる よう な 、 特殊 な 気持 に なっ て 行っ た 。
0002
,2229,62: それ を 考え たら 、 私 の 恋 も 、 一時 に さめ 果て た よう な 気持 に なっ て 、 下駄 の 鼻緒 を すげかえ 、 立っ て はたはた と 手 を 打ち合せ て 両手 の よごれ を 払い 落し ながら 、 わびし さ が 猛然と 身 の まわり に 押し寄せ て 来る 気配 に 堪え かね 、 お座敷 に
^
駈け 上っ て 、 まっ くら 闇 の 中 で 奥さま の お 手 を 掴ん で 泣こ う かしら と 、 ぐらぐら 烈しく 動揺 し た けれども 、 ふと 、 その後 の 自分 の しらじらしい 何とも 形 の つか ぬ 味気 無い 姿 を 考え 、 いや に なり 、
0027
,1400,10: 自分 は 、 ひとり 逃げる よう に また 屋上 に
^
駈け 上り 、 寝ころび 、 雨 を 含ん だ 夏 の 夜空 を 仰ぎ 、 その とき 自分 を 襲っ た 感情 は 、 怒り で も 無く 、 嫌悪 で も 無く 、 また 、 悲しみ で も 無く 、 もの凄まじい 恐怖 でし た 。
0054
,2670,8: 若い 女 が 泣き ながら 石段 を
^
駈け 登っ て 行く 。
0055
,2344,4: 出来 なけりゃ 部屋 へ
^
駈け 上っ て 脳天 を ピストル で 打 貫く ん だ ぞ !
0062
,2078,53: 五 年 前 が ジュラ紀 、 十 年 前 が デボン 紀 、 二 十 年 前 が 先 カンブリア 紀 に 相当 する この 世界 で は 今や 記憶 する 人 も 絶え て 久しい が 、 椎名 さん は パーソナル コンピューター の 台頭 の 波 に 乗っ て 頂点 まで
^
駆け 上っ た 時代 の 寵児 だっ た 。
0084
,1850,4: そして 展望 台 へ
^
駆け のぼっ た 。
0088
,419,21: その 春部 は 十 五 分 ほど 経つ と 、 息 を せいせい 切っ て 帆 村 の ところ へ
^
駆け 登っ て 来 た 。
0547
,440,5: 駅 の フォーム に
^
駆け 上る と 、 急 に 酔い が ぶり返し て 、 ふらふら し た 。
0581
,157,20: 杉 茂 登 で 、 檜山 さん 一 人 と 聞く と 、 菊 千 代 は 階段 を
^
駆け 上っ て ゆき まし た 。
0589
,76,16: それ が 、 たいへん な 勢い で 、 たいへん な 速 さ で 、 草原 を
^
駆け 登っ て き た 。
0589
,79,44: 下方 の 谷間 を 流 るる 川 や 、 その あたり の 畑地 や 、 杉 の 木立 など 、 パノラマ の よう な 美しい 背景 の なか に 、 人馬 が 大きく 浮き だし て 、 それ が 草原 を いっさ ん に
^
駆け 登っ て くる 。
0602
,177,33: 或 る 晩 、 二 階 で 、 猫 が ひどく あばれ 騒ぐ 音 が し 、 それから 、 猫 は 階段 に 出 て 来 て 、 駆け 降り たり 、
^
駆け 昇っ たり 、 途中 に 止っ て 身 を 隠し たり し た 。
0602
,195,14: 久子 は 驚い て 、 寝間着 の 上 に 丹前 を ひっかける なり 、
^
駆け 昇っ て いっ た 。
0602
,203,6: そして カヨ の 肩 に も
^
駆け 上る よう に なっ た 。
0602
,204,25: 肩 に 乗る の が 猫 は 好き で 、 彼女 が 坐っ て い て も 、 立っ て い て も 、 さっさと
^
駆け 上り 、 彼女 が 静か に し て おれ ば 、 その 後ろ 襟 の 頸 もと に うずくまっ て 、 眠る こと さえ ある 。
0627
,209,40: 正一郎 は 都市 に いる ころ は 空襲 警報 に も 起き た こと が なかっ た のに 、 山奥 へ き て から は 、 警報 が でる と 猛烈 な 勢い で 屋根裏 の 下男 部屋 へ
^
駈け 上っ て 、 電 燈 を 消す 。
0785
,267,26: と 、 小さな 老師 は シワ だらけ の 顔 を くもらせ て 呟く と 、 にわかに ダビ 所 の 扉 に 向っ て 階段 を
^
駈け のぼっ た 。
0785
,276,7: 連呼 し て 、 もつれ つつ
^
駈け 上り 、 扉 の 前 で 押し ひしめく 。
0785
,846,20: それ に つづい て 、 三 四 名 の 坊主 と 十 名 あまり の 火消 人足 が 追っかけ て
^
駈け 登っ て 、 扉 が 倒れ た な ア 。
0785
,930,7: お 年寄 の 坊さん が 助け に
^
駈け 登っ た の は 、 喜兵衛 さん の ため で は なく て 、 第 二 の 人物 、 即ち 、 棺桶 が 安置 さ れる 前 から 、 たぶん 前夜 から すでに 室内 に 屍体 とともに 居 た 人 、 その 人 を 助け だす ため でし た 。
0818
,406,22: 降り きっ て しまう と 、 降り た 姿 で 、 つまり 後向き の まま 、 にわかに ダダダダッ と この 急坂 を
^
駈け 登る という ん です な ア 。
0818
,422,12: アレヨ と 見る ま に 、 後向き で ヒュー と 上 まで
^
駈け 登っ た と さ 。
0948
,554,15: 母親 の 癇声 を 聞きつけ て 、 息子 なる 青年 が 二 階 へ
^
駈け 上っ て 来 た 。
0956
,615,11: 文 麻 呂 は 身 も 軽々と 丘 の 上 に
^
駆け 上り 、 清原 ノ 秀臣 の 手 を しっかり と 握りしめる 。
1013
,336,11: と 、 娘 は いきなり 高い 混凝 土 の 床 に
^
駈け 上っ て 行っ て 、 紳士 の 首 へ 手 を 回し て 、 何 か 小声 で 話し て い ます 。
1013
,1437,9: 叫び たい の を 我慢 し て 、 一気に
^
駈け 上っ て 行っ た 途端 … … 呀 っ !
1013
,1866,5: … … そこ を
^
駈け 上る と 、 見え まさ ア !
1013
,1869,17: 急 に 勇み立っ た 四 、 五 人 の 後 から 、 急い で 小径 を
^
駈け 上っ て みる と 、 なるほど 、 なるほど 、 見え ます 、 見え ます !
1013
,1887,13: 気 が 付い た 時 は 夢中 で 、 私 は 山 を
^
駈け 上っ て い た の です 。
1013
,1889,29: そして 、 私 が 逃げ て 来る と 同時に 、 先 に 進ん で い た 連中 も ワーッ と 血相 変え て 、 算 を 乱し て
^
駈け 上っ て 来る の は 覚え て い まし た が 、 ただ それ だけ !
1073
,5443,7: 誰 か 、 麓 から 、
^
駈け 上っ て くる 。
1134
,63,14: 兎 も 角 、 異常 な 気合 に 女中 達 が 展望 台 へ
^
駆け 上っ た 時 は 、 美しい 夫人 の 姿 も 、 それ を 護る 騎士 の よう に 、 一寸 も 傍 を 離れ ない 千束 守 の 姿 も 其処 に は 無かっ た の です 。
1135
,85,8: 髪 を 振り乱し て 、 櫓 に
^
駈け 登る 人形 振り の お 七 、 激情 に 取り 逆 せ て 、 見る も 凄まじい 美し さ は 、 これ が 勢 州 亀山 六 万 石 の 殿様 の 隠し芸 か と 思う と 「 鑿 を 取っ て は 」 の 誇り に 充ち 満ち た 、 六郷 左京 の 自慢 の 角 を へし折り ます 。
1135
,156,43: わざと 毛描き や 、 丹念 な 塗り は 止し て 、 ザット 刷 い た 淡彩 が 、 その 匂う ばかり の 繋 の 跡 を 活かし て 、 檜 に 刻ん だ 八百屋 お七 が 、 その 儘櫓 の 上 に
^
駈け 登り そう です 。
1139
,51,45: 綾 麿 と 香 折 の 他 に は 、 十 八 九 から 二 十 歳 を 越し た の が 四 五 人 、 例 の 一瓢 を 空っぽ に し た 元気 で 、 威勢 よく 蠑螺 堂 の 頂上 に
^
駈け 登っ て 、 大 ふざけ に ふざけ ながら 、 四方 の 景色 を 眺め て 居り ます 。
1182
,314,6: 遅刻 す まい と ブリッジ を
^
駆け のぼっ て 行く
知り尽くす
(知る.尽くす)
延べ語数:
37
0060
,657,35: マニュアル が いかに 重要 で ある か 、 特に イメージ の つかみ にくい マイクロ コンピューター を 理解 し て もらう ため に は 懇切 ていねい な 解説 が 欠か せ ない か は 痛い ほど
^
知り つくし て いる 。
0060
,6339,25: 彼ら は N 88 — BASIC の 現行 バージョン の どこ に どんな バグ が 潜ん で いる の か を 、 誰 より も
^
知り つくし て い た 。
0070
,456,3: しかし 今 は
^
知り つくし て い ない 。
0140
,258,37: 同時に 結婚 し なけれ ば いつ まで つづく か わから ない 「 大きい お嬢様 」 の 生活 の 苦痛 と きまり わる さ と は 、 十 八 歳 から の 二 年間 で 、 伸子 は
^
知り つくし た 。
0141
,8742,16: ナターシャ は 、 彼女 が うけ て いる 社会 の 条件 について 、 価値 を
^
知り つくし て い ない 。
0149
,38,56: イリーン が 、 科学 の 知識 を 、 ああ も わかり やすく 、 ああ も よろこばしく 語り 得る の は 、 彼 が 、 専門 の 知識 に 通暁 し つくし て い て 、 その 上 に 、 人類 が より 明るく 智慧 の 光り に 照らさ れ て 生きる 愉し さ を 、
^
知り つくし て いる から で は なかろ う か 。
0149
,39,0:
^
知り つくし た こと について 、 人 は いつも 分り やすく 、 ふっくり と 語る 。
0155
,226,27: 昼間 は もちろん の こと 、 夜 じゅう 田圃 に 立っ て 、 天 の 星 や 月 の 美し さ 、 露 の 味 を
^
知り つくし て いる の は 身動き も し ない で 、 ゆるやか に 手 の 団扇 を うごかし て いる 稲草 人 で ある 。
0215
,134,55: あらゆる 種類 の 労働 に したがい 、 勤労 に 従事 し て いる 現代 の 多数 の 人々 —— すなわち 読者 たち は 、 誰 だって 、 職場 が 自分 たち を 、 それぞれ の 場 における 従順 な 部分 品 として だけ 必要 と し て いる 事実 を 、 日々 の 現実 から
^
知り つくし て いる 。
0223
,6,46: 井上 秀子 女史 が 戦時 中 日本女子大学 校長 として どの よう に 熱心 に 戦争 遂行 に 協力 し た か は 当時 の 学生 たち が 、 自分 たち の 経験 し た 過労 、 栄養 不良 、 勉学 不能 によって 骨 の 髄 まで
^
知り つくし て いる こと だろ う と 思う 。
0227
,59,31: 良人 を 、 兄 を 、 父 を 、 戦争 で 奪わ れ た 日本 の 数 百 万 の 婦人 は 、 身 を もっ て この 事情 を
^
知り つくし て いる 筈 だ と 思う 。
0288
,4,18: そして 、 この 不幸 は 母親 ばかり の 責任 で は なく 、 我 もろ とも 十分 に
^
知り つくし て いる 昨今 の 東京 の 交通 地獄 の 凄 じ さ に対して 、 熱意 ある 解決 を し ない 運輸省 の 怠慢 について 、 注意 を 喚起 し た 。
0358
,13,9: こんなに 純情 な 女 の 生活 の 苦労 を
^
知り つくし て 立ちあがっ て いる 大町 米子 さん こそ は 、 私 たち の 大切 な 一 票 を 得る に 全く ふさわしい 婦人 代表 で ある と 信じ ます 。
0647
,373,18: 私 は すでに 「 いづ こ へ 」 の 女 を通して 、 矢田 津世子 の 女体 を
^
知り つくし 、 蔑み 、 その 情慾 を 卑し ん で い た 。
0647
,374,13: 矢田 津世子 も 、 何らかの 通路 によって 、 私 の 男 体 を
^
知り つくし て い た に 相違 ない 。
0761
,253,14: 理窟 じゃ ない が 、 上り タイム 、 過去 の 戦績 、 これ を
^
知り つくし て 半人前 だ ね 。
0776
,743,18: キン は 気魄 するどく 否定 の 身構え を 見せ た が 、 余裕綽々 として 尚 すべて を
^
知り つくし て いる らしい 新 十 郎 の 落着き を みる と 、 赧 らん で うなだれ た 。
0779
,798,6: 英信 は すべて の 秘密 を
^
知り つくし た 唯一 の 人物 。
0836
,128,38: 悪意 によって 裏 の 裏 まで 見 ぬく の は 夫婦 生活 として は 好ましく ない が 、 相手 の ため に 献身 的 で あろ う として 裏 の 裏 まで 見 て やる 、 相手 を
^
知り つくす 、 という こと は 何より の こと だ 。
0836
,137,18: もっと 卑しく て 、 汚らしく て 、 小さく て 、 みじめ な ところ 、 欠点 も 弱点 も
^
知り つくし た 上 で 愛さ れ なく て は 、 息苦しく て 、 やり きれ まい 。
0877
,596,28: たしかに 彼 は 、 当時 の フランス の 芝居 好き を 手玉 に 取っ た ばかり で なく 、 フランス の 民衆 の 心理 を 心 にくい ばかり
^
知り つくし て い ます 。
0913
,34,22: 足 で 立ち 、 手 で もの を もっ て いる 私 たち 自身 を 、 自分 たち は 、 はっきり
^
知り つくし て いる だろ う か 。
0918
,17,9: 例えば 自分 の 体 の 構造 や 働き を
^
知り つくし て いる だろ う か 。
0948
,829,3: 「 湖水 を
^
知り 尽し て いる よう な こと を いう けど 、 もし 、 吸込 孔 が あっ たら どう し ます 」
0958
,350,21: 伜 の 方 は 、 越後 国 南魚沼 郡 浦佐 村 地 先 の 魚野川 の 釣り場 を 克明 に
^
知り つくし て いる から 、 娘 の 方 に は 北魚沼 郡 小出 を 中心 と し た 地方 の 釣り場 に 親しま せ たい と 考え た 。
0959
,250,32: 生れ て 五 十 一 年 の 間 、 悪所 通い の したい 放題 は し た し 、 普 の 道楽者 の 十 倍 も 余計 に 女 の 肌 を
^
知り 尽し て 来 は し た ものの 、 いまだ 、 ただ の 一 度 も 賽の目 を 争っ た こと は なし 、 まして 人様 の 物 を 、 塵 ッ 端 一 本 でも 盗ん だ 覚え は 、 露 さら ある わけ が なかっ た 。
0978
,234,4: どこ も かしこ も
^
知り つくし た ため か
0981
,1772,4: どこ の 隅 まで
^
知り つくし て いる と 思っ て い た お前 さん が
0993
,3370,10: —— そういう 横田 の 裏 も 表 も 私 は
^
知り つくし て いる ん だ 。
1037
,1583,5: 性 の 醜悪 さ を
^
知り つくし て いる 。
1037
,1795,10: 二 人 は 互に 肉体 の 深奥 の 秘密 を
^
知り つくし た わけ で ある 。
1037
,2727,12: 私 は 「 私 」 の もの の 哀しみ 、 歓び も
^
知り つくし た 。
1078
,75,19: 科学 の 素 晴 しい 進歩 によって 、 人間 は もう 地球 上 の こと は 、 何もかも
^
知り 尽くし た よう に 思っ て いる 。
1117
,46,10: そして 、 僕 の 事 なら 一 から 十 まで
^
知り つくそ う と し て いる 。
1117
,59,11: 「 ほんとに 愛し て いれ ば 、 相手 の 全部 を
^
知り つくそ う と する の は 、 当然 だ わ 。
1117
,180,26: 彼女 の 本心 を 忌憚 なく 云え ば 、 本庄 俊 なる 僕 を 全部 独占 し 、 僕 の 行い を 一 から 十 まで
^
知り つくそ う と する に ある 。
1139
,79,26: 綾 麿 が 何 ん の ため に 、 三 日 に あげ ず 出 て 行く か 、 その 行先 も 用事 も 、 悉く
^
知り 尽し て いる のに 、 自分 の 魅力 や 誠心 で は 、 それ を 引き止め て 、 全身全霊 を 此方 へ 投げかけ させる こと の 出来 ない 悲し さ は 、 何 に 譬える もの が ある でしょ う 。
持ち始める
(持つ.始める)
延べ語数:
37
0060
,312,29: ただし 、 私立 大学 の 文科 系 に 籍 を 置い て い た 私 が 個人 で 所有 し うる コンピューター なる もの に 本当に 興味 を
^
持ち はじめる の は 数 年 後 から な の です が 、 今 こうして 振り返っ て みる と 、 やはり この 偶然 を 多少 は 喜ば せ て もらい たい 気持ち に なり ます 。
0060
,2344,9: タケシ は マイコン なる もの に 興味 を
^
持ち はじめ た 。
0140
,5212,41: そして 、 その 中産 階級 という もの は 、 ますます 寡頭 化 し て ゆく ブルジョアジー と 勤労 階級 と の 矛盾 の 間 に はさまっ て 動揺 し て おり 、 歴史 の 発展 の 中 で 新しい 任務 を
^
もち はじめ て いる 勤労 階級 と 利害 を ともに する 立場 に うつる か 、 さもなければ 、 本質 的 な 発展 を 阻ま れ た まま ふるい 支配 階級 とともに 歴史 の なか に 消耗 さ れ て ゆく しか ない 階級 として 、 示さ れ て いる の で あっ た 。
0141
,10621,20: 稚い ながら も 川辺 みさ子 に対して は 伸子 も 一 人 の 芸術 に たずさわる もの として の 主張 を
^
もち はじめ て い た 。
0141
,21469,18: 伸子 は 、 パリ へ 来 て から 、 ちょいちょい 心 を 掠める 一つ の 疑問 を
^
もち はじめ て い た 。
0158
,156,49: 日本 の 自覚 ある すべて の 勤労 者 が 、 歴史 の うち に 描きだす 自分 たち の 人生 を 大切 に 思い 、 自分 たち の 生命 の 価値 を 表現 する 職務 を 愛し 、 自分 と すべて の 人々 の ため に 力 ある 組織 を
^
もち はじめ て いる いま 、 人生 を 感受 する こと の 最も 鋭い はず の 作家 たち が 、 自分 たち も 組合 を もと う と 希望 する の は 、 ふしぎ の ない こと で ある 。
0160
,117,15: 人類 が 社会 を 構成 し はじめ て から 、 それ について の 認識 を
^
もち はじめ て 以来 、 より 幸福 に 、 より 快適 に 生きよ う と する 希望 から 築き あげ て き た 成果 の 見事 さ について 、 くりかえす の は ほとんど 愚 な 業 で ある 。
0168
,249,10: この 大戦 中 から 、 ソヴェト 文学 が 世界 に
^
もち はじめ た 読者 と の 関係 は 、 前 時代 の この 段階 を とびこし た 。
0197
,138,23: この 広汎 な 人間 的 めざめ を 土台 として 、 新しい 民主 的 作品 が 大衆 の 生活 に 浸透 する 必然 を
^
もち はじめ た の で ある 。
0219
,18,64: こうして 、 わたし たち 日本 の 男女 が 、 人民 として 忘れる こと の でき ない 経験 を 、 ふたたび 吟味 する こと で 、 帝国 主義 という もの の 本質 や 侵略 戦争 の 現実 を 学び 、 非 人道 な 権力 に 強い られ た 残虐 や 民族 的 偏見 を また くりかえす こと は し まい と 、 決意 を
^
もち はじめ た とき 、 記録 文学 、 実録 文学 の 調子 に 一つ の 変化 が あらわれ て き た 。
0239
,57,34: 婦人 に対して 、 社会 が 、 生存 の 基本 に なる モラル として 、 貞操 を 要求 し はじめ た 第一歩 は 、 私有 財産 という もの が 人間 社会 で 権威 を
^
もち はじめ た 時期 と 歴史 の 上 で 一致 し て いる 。
0246
,47,33: もし 、 すべて の 男女 が 生き て ゆく ため に 働い て いる 毎日 の 勤労 で 、 男女 平等 で ない なら 、 五月 三 日 から 実際 の 効力 を
^
もち はじめる 新 憲法 で 、 国民 たる 男女 は 、 性別 に かかわら ず 平等 で ある と 認め られ た 基本 的 人権 は 、 字 の 上 だけ の そら ごと に なっ て しまい ます 。
0277
,6,45: 十 代 の 人 たち が 、 社会 の 歴史 にとって 、 注目 す べき 年代 として 登場 し て 来 た こと は 、 日本 の 一般 が 、 人間 という もの について 、 いくら か 複雑 で 立体 的 な 理解 を
^
もち はじめ た こと を 語っ て いる 。
0302
,74,14: 職人 が 小金 を ため て 、 親方 と なり 、 小 経営 を
^
もち はじめ た よう な 関係 に ある 。
0307
,30,65: だから 沢山 の 不便 を し て 過ごし まし た けれども 、 それでも なお ソヴェト の 生活 が 私 の 一生 に 大きな 影響 を 与え た の は 、 いま その 人 が ソヴェト へ 捕虜 に なっ て 行っ て 暮し て み て 、 何故 日本人 という もの は 利己 心 が こんなに 強い の で あろ う 、 という 疑問 を
^
もち はじめ た の と 同じ モメント が 、 反対 の 側 から 与え られ た から だ と 思う の です 。
0316
,148,28: 現在 で は 、 すべて の 封建 的 な 意図 が 、 その 表現 は かならず 日本 の 民主 化 と 復興 の ため 、 という いいまわし を
^
もち はじめ た 。
0318
,1474,16: 各 労働 組合 の 文化 部 は ブラス・バンド や 合唱 隊 、 軽音楽 団 など を
^
持ち はじめ た 。
0318
,1706,23: 最近 の 二 年間 に 多く の 自立 劇団 、 美術 、 音楽 、 詩 、 小説 、 科学 の グループ を
^
もち はじめ た 日本 の 労働 組合 員 は 、 彼ら の 休日 の 大きい 楽しみ で ある 映画 が 、 輸入 もの か さもなければ 愚劣 な 日本 もの しか なくなる という こと について 、 重大 な 関心 を 示し て いる 。
0318
,1722,90: 日本 文化 を 守る 会 が 結成 さ れ た こと 、 この よう に 広汎 な 全日本 にわたって 男女 学生 の 自主 的 文化 学問 へ の 要求 が 表明 さ れ て いる こと 、 また 各 方面 に 日本 の 軍国 主義 と ファシズム の 再燃 にたいして たたかい 、 平和 の 擁護 の ため に 働こ う と する 人々 の グループ が 結成 さ れ た こと など は 、 日本 の 人民 が 日本 の 運命 の 現実 について 次第に 真面目 な 自覚 を
^
もち はじめ た こと を 物語っ て いる 。
0392
,9,33: ちょっと みる と おどろく よう な その 相 異 に も かかわら ず 、 十 五 歳 の 小さい 婦人 たち が 、 少女 として ふれ て ゆく 自身 の 社会 環境 に対して
^
もち はじめ て いる 批評 は 、 また そこ に 共通 な 本質 に たっ て いる 。
0425
,20,26: 伸子 は 伸子 なり に 渦巻く それら の 現実 に対し 、 あながち 一身 の 好悪 や 利 に 立っ ていう の で は ない 批判 を
^
もち はじめ て いる 。
0453
,23,17: 「 或 女 」 以後 、 私 は 、 彼 の 作品 が 、 或 行き詰り を
^
持ち 始め た こと を 知っ た 。
0597
,121,12: あの 人 の 愛 について 、 わたし は 苦しい 疑い を
^
持ち はじめ た 。
0750
,170,25: なんとなく ウロウロ し て いる よう に 見える の は 大人 の 方 で 、 子供 は むしろ シッカリ と 、 自分 という もの を
^
持ち はじめ て いる の で は ない か な 。
0835
,20,25: 戦後 の 「 雨 」 「 晩 菊 」 「 浮雲 」 など 、 前期 の 林 さん の もた なかっ た 思想 性 を
^
もち はじめ て いる 。
0912
,43,49: 映画 の レンズ が 、 人間 の 目 に 代わっ て 物質 の 見 かた を もっ て 物質 の フィルム に 刻み込む いろいろ の 形 は 、 一 九 五 〇 年 において 、 新た な 人造 人間 的 視覚 として 、 その 特異 なる 角膜 を
^
もち はじめ つつ ある 。
0915
,38,44: 以上 の よう な こと を 考え て い て 私 は 、 フト 日本 の 文化 史 の 上 で 、 自分 が 自分 の 意識 を 自覚 し た の を 確かめる 言葉 が ある だろ う か と 興味 を
^
もち はじめ た 。
0918
,607,12: これら の 時代 の 音楽 は 、 宗教 的 な 雰囲気 を
^
もち はじめる の で ある 。
0918
,609,60: これら は すでに 、 かつて 、 狩 の 場 で みずから の 弓 絃 に 耳 を 傾け 、 あるいは 臼 で 麦 を 搗き ながら みずから の リズム の 中 に 労働 の 歌 を 生みだし た 時代 と は 違っ て 、 一つ の 目的 の ため に 音楽 が 独立 し て 一つ の 世界 を
^
もち はじめ て いる の で ある 。
0918
,1067,24: この 感覚 と いう か 、 常識 的 な 勘 が 、 屁理屈 で かたまっ た いわゆる 理性 に対して 、 そろそろ と 優越 を
^
もち はじめる こと は 、 この 学問 的 な 窮屈 な ヒエラルキア を 、 自由 な 感覚 的 な 常識 で もっ て ブッ 壊し て しまっ た の で ある 。
0988
,1624,10: 佐々 は ルリ に 對 し て 強い 興味 を
^
持ち はじめ た らしい 。
1041
,1161,40: カントリー ・ ソング 、 特に ジミー ・ ロジャーズ 以後 の 都会 派 の それ は 、 人間 関係 の 歌 と なる と 同時に 、 サウンド は 人 を し て どこ か 外 へ むかわ しめる 力 を
^
持ち はじめ た 。
1041
,1774,13: アメリカ が ようやく 自分 の かかげ て き た 理想 に 不安 を
^
持ち はじめ た 一 九 五 〇 年代 なかば に チャック ・ ベリー や エルヴィス・プレスリー が あらわれ て いる 。
1043
,97,30: その 考え は 今 まで の 世間 の 美 論 と は 大いに 異 る 所 が ある ので 一度 世 に 問い たい と の 考え を 心 に
^
持ち 始め た 。
1171
,2018,11: 風景 が 急 に 活き活き と 、 立体 感 を
^
持ち 始め て 来 た 。
1174
,2127,7: い つ 頃 から そんな 考え を
^
持ち 始め た の だろ う 。
1174
,5244,14: 「 君 は 誰 か が 死ぬ と 、 にわかに それ に 興味 を
^
持ち 始める の だ 。
書き続ける
(書く.続ける)
延べ語数:
37
0003
,504,18: やっと 、 どうやら 、 お隣 の 騒ぎ も 、 しずまっ た よう だ から 、 も 少し
^
書き つづける 事 に しよ う 。
0041
,9,8: 四 十 時間 一睡 も せ ず に
^
書き 続け た 直後 の 疲労 が まず 眼 に 来 て いる の だっ た 。
0041
,20,52: 三 時 に なれ ば 眠れる ぞ と 、 子供 を あやす よう に 自分 に 言い きかせ て 、 —— しまいに は 、 隣り の 部屋 の 家人 が 何 か 御用 です か と は いっ て 来 た くらい 、 大きな 声 を 出し て 呟い て 、
^
書き 続け て 来 た の だっ た 。
0041
,112,9: 四 十 時間 一睡 も せ ず に
^
書き 続け て 来 た 荒行 は 、 何 か 明治 の 芸道 の 血みどろ な 修業 を 想わ せる が 、 そんな 修業 を 経 て も 立派 な 芸 を 残す 人 は 数える 程 しか い ない 。
0050
,54,3: しかし 、 それでも
^
書き つづけ て 行け ば 、 いつか は 神 に 通ずる 文学 が 書ける の だろ う か 、 今 は 、 せめて 毀誉 褒貶 を 無視 し て 自分 に しか 書け ぬ ささやか な 発見 を 書い て 行く こと で 、 命 を すりへらし て 行け ば いい と 思っ て いる 。
0050
,60,4: 「 世相 」 は
^
書き つづける つもり だ 。
0050
,93,14: 僕 は たたか れ て も 、 けなさ れ て も 、 平気 で
^
書き つづけ た 。
0052
,32,6: 私 は 孤独 と 放浪 を
^
書き つづけ て いる うち に 、 ついに 私 自身 、 孤独 と 放浪 の 中 へ 追い込ま れ て しまっ た が 、 孤独 と 放浪 という 任意 の 一 点 を 設定 し た 瞬間 すでに その 一 点 は 、 私 にとって は 宿命 的 な もの だっ た の だ 。
0059
,222,13: 闇 に 葬る なら 葬れ と 、 私 は 破れかぶれ の 気持 で
^
書き 続け て 行っ た 。
0059
,533,45: 横堀 の 身なり を 見 た 途端 、 もしか し たら 浮浪 者 の 仲間 に は いっ て 大阪 駅 あたり で 野宿 し て い た の で は ない か と ピン と 来 て 、 もはや 横堀 は 放浪 小説 を
^
書き つづけ て 来 た 私 の 作中 人物 で あっ た 。
0060
,5433,13: その後 も 『 DDJ 』 や 『 バイト 』 誌 に レポート を
^
書き 続け た ラス キン に は 、 マニュアル の 仕事 の 口 も つぎつぎ と かかっ て き た 。
0062
,9,7: この コラム だけ を 、 かろうじて
^
書き 続ける 時期 が 長く 続き 、 書籍 化 が 決まっ て から も 、 各項 へ の 言い訳 が なかなか 用意 でき なかっ た 。
0062
,89,28: なにしろ オレ は 、 一人称 の 「 ボク 」 を 物心 つい て から 十 七 の 秋 まで 「 人 べ ん に 美しい 」 と
^
書き 続け て き た 、 歩く 誤字 大全 と 呼ば れ た 男 だ 。
0062
,3280,9: つらい こと ばかり の ここ 三 年 、 どうにか
^
書き 続け て き た この 原稿 を 本 に まとめる 作業 は 、 体調 不良 で 遅れ 遅れ に なっ て い た 。
0062
,3281,15: パワー ブック の キー を 叩い て マシン を 起こす と 、 ディスプレイ に かろうじて
^
書き 続ける こと の でき た 原稿 が 蘇っ た 。
0062
,3292,39: 暖か さ と 厳し さ 、 知性 と を 兼ね備え た 彼女 の 真っ直ぐ な 視線 に 包ま れ て い なけれ ば 、 この間 唯一 継続 し え た この ちっぽけ な コラム さえ 、 私 に は
^
書き 続ける こと が でき なかっ た と 思う 。
0112
,310,30: 午前 中 は とりとめ の ない 事 に 時 を つぶし て しまい 、 午後 から は H も いそがしく 、 千世子 も 興 に のっ て 夕飯 まで
^
書き つづけ た んで いつも の 様 に 話 も で ず 平凡 な 一 日 を 送っ た 。
0113
,6,8: 珍 らしく 巻紙 へ 細い 字 で
^
書き 続け た 。
0140
,268,18: その 二 階 で 、 伸子 は ほんと の 生涯 が これから 始まる こころ もち で 小説 を
^
書き つづけ た 。
0140
,764,33: 佃 の 家 を 出 て 、 二 階 借り の 生活 から 、 駒沢 の この 家 へ 来 た 二 年 目 の 冬 まで 、 伸子 は その 小説 を
^
書き つづけ た 。
0180
,56,11: 二 作 、 三 作 、 まして それ で 儲かっ て
^
書き つづけ て ゆく 作品 の モティーヴ に なっ て は い ない 。
0376
,0,1:
^
書き つづけ て いる 「 道標 」 を 今年 の 半ば まで に 書き上げ 、 更に その 先 に すすみ たい と 思い ます 。
0433
,473,26: 私 が 専念 に 真剣 に なっ た 時 、 心 に 燃え 上る 焔 の 明る さ に 総て を 委せ て 、 此 を
^
書き 続ける の で ござい ます 。
0444
,224,6: 朝飯 後 、 一時 頃 まで
^
書き つづけ て 食事 に する 。
0514
,1,11: 思っ た まんま 間違っ た もの は 間違っ た なり に
^
書き つづけ て 見る 。
0565
,44,6: 御 自身 で は 、 せっせと
^
書き 続け て おら れ た の でしょ う 。
0593
,311,24: しかし 、 明子 の こと を 想っ て も 心 痛み まし た し 、 明子 は 沈黙 の 相手 に も 手紙 を
^
書き 続け まし た 。
0617
,3613,10: わたくし は もとより そういう こと を 気 に し つつ
^
書き つづけ た の で ある 。
0853
,306,28: 然し 胸 の 底 で は 彼 の 心 は 一筋 の 糸 の 如く に 痩せる ばかり 、 小説 を 如何 に せ ん 、 もはや
^
書き つづける 自信 も ない 、 待合 の 支払い 、 連日 の 酒代 を 如何 に せ ん 、 この 機会 に し て 書き 得 なけれ ば もはや 文学 的 生命 の 見込み も ない 、 この 切な さ を 何処 に 向っ て もらす べき 。
0859
,159,38: そして 、 私 は 私 自身 を 発見 し なけれ ば なら ない よう に 、 私 の 愛する もの を 発見 し なけれ ば なら ない ので 、 私 は 堕ち つづけ 、 そして 、 私 は
^
書き つづける で あろ う 。
0862
,176,14: しぶき を 避け て 窓 を しめ 、 論文 の 最後 の 章 を
^
書き つづける 。
0893
,591,10: そして また 黙々 として 「 無言 の 統計 」 を
^
書き つづけ た に 違い ない 。
0988
,2606,3: 明らか に まだ
^
書き つづける つもり の やつ が 途中 で 不意 に 中絶 さ れ た らしい 。
1044
,28,200: ( それから 、 昭和 十 一 年 は 、 この 絵葉書 の 写真 が 「 石見 国府 址 伊 甘 の 池 」 で ある よう に 、 茂吉 は 、 昭和 九 年 の 七月 に 、 土屋 文明 と 熊野 路 に 遊ん だ 帰り に 、 石見 の 国 に 行っ て 、 『 鴨 山 考 』 について 調査 し 、 その 結論 を 得 た ので 、 後 に 一代 の 大作 と なっ た 、 『 柿本人麿 』 の 研究 を はじめ 、 その 年 の 十一月 に は 、 大著 『 柿本人麿 』 ( 総論 篇 ) を 刊行 し 、 その 翌年 ( 昭和 十 年 ) に は 、 人 麿 関係 の 調査 の ため に 、 再び 石見 に 行っ て 、 浜原 、 その他 の 町 々 を 遍歴 し 、 ほとんど 丸 一 年 の 間 、 人 麿 の 研究 に 憂き身 を やつし て 、 『 鴨 山 考 補註 篇 』 を 書く こと に 没頭 し 、 その 年 ( つまり 、 昭和 十 一 年 ) は 、 箱根 の 強羅 の 山荘 で 、 人 麿 の 歌集 の 評釈 を
^
書き つづけ た 。
1067
,54,19: これ を ヒント に 僕 は 二 、 三 年 にわたる あんな 長い 空想 の 中 に 遊び呆け て
^
書き つづけ た わけ な ん です ね 。
1069
,16,31: それ も 今 の よう に 原稿 用紙 へ ちゃんと 書く の で なく て 、 デスク 用 の ザラ 紙 に 鉛筆 で 時間 に 追わ れ ながら 毎朝 毎朝
^
書き 続ける の です 。
1129
,4,36: 私 は 好き で 書い てる わけ で も なく 、 暮し の ため に 書い てる わけ で も ない が 、 御存じ の 強力 な ジャーナリズム が 、 弱気 な 私 を 引摺 って
^
書き 続け させ て 居る という の が 本当 の 話 で ある 。
見届ける
(見る.届ける)
延べ語数:
37
0003
,1034,41: ところが 、 きのう の 朝食 の 時 、 お 隣り の 固 パン が やはり 、 食事 の 度 毎 に 持出し て い た らっきょう の 瓶 が 、 ちょうど 空い た の を 、 かっぽ れ は 横目 で
^
見 とどけ 、 あれ が いい と 思っ た 。
0003
,2192,2: 肉眼 で
^
見 とどける 事 の 出来 ない 仮説 から 出発 し て いる 。
0004
,522,2: 肉眼 で
^
見 とどける 事 の 出来 ない 仮説 から 出発 し て いる 。
0017
,157,23: 私 は 妻 と 子 を 教室 に 置い て 、 私 たち の 家 が どう なっ て いる か を
^
見 とどけ に 出かけ た 。
0027
,170,140: 子供 の 無邪気 を てらっ て 、 わざと 、 そうした の でし た ) を 、 こと さらに 悲し そう な 筆致 で 書い て 提出 し 、 先生 は 、 きっと 笑う という 自信 が あり まし た ので 、 職員 室 に 引き揚げ て 行く 先生 の あと を 、 そっと つけ て 行き まし たら 、 先生 は 、 教室 を 出る と すぐ 、 自分 の その 綴り 方 を 、 他 の クラス の 者 たち の 綴り 方 の 中 から 選び出し 、 廊下 を 歩き ながら 読み はじめ て 、 クス クス 笑い 、 やがて 職員 室 に は いっ て 読み 終え た の か 、 顔 を 真赤 に し て 大声 を 挙げ て 笑い 、 他 の 先生 に 、 さっそく それ を 読ま せ て いる の を
^
見 とどけ 、 自分 は 、 たいへん 満足 でし た 。
0060
,3838,26: 情報処理 小型 システム 事業 部長 として オフィス コンピューター 部門 を 率い て い た 渡部 和 は 、 黒字 へ の 転換 の めど を
^
見 とどけ て から かつて コンピューター 開発 を 直訴 し た 小林 宏治 の 会長 室 に 資料 を たずさえ て 報告 に おもむい た 。
0071
,1621,10: 「 ぼく は 、 おじさん 毛利 博士 の 最後 を
^
見 とどけ たい の です 。
0081
,2787,4: 「 その 火 で
^
見 とどけよ う という 寸法 だっ た の か ね 」
0085
,227,16: 三四郎 は 、 おそろしく も 悲しき アトランチス 大陸 と 人 と 生物 と の 最後 を
^
見 とどけ た 。
0618
,552,16: 小屋 が 煙 に つつま れ 、 一時 に ど ッ と 燃え あがる の を
^
見 とどける と 、 ヒメ は オレ に 云っ た 。
0688
,296,10: 偉い か 、 偉く ない か 、 オレ が 正体
^
見 とどけ て やる 。
0701
,609,7: 帰京 の 旅費 が ある の を
^
見 とどけ た から 、 信二 は 愁眉 を ひらい た 。
0732
,2233,15: じゃ ア 、 ツル ちゃん 、 サルトル を うまく まるめ て 、 二 人 で
^
見 とどけ て 下さい ね 」
0732
,2793,4: 敵 の 策 は
^
見 とどけ て おけ 」
0759
,1822,10: 二 人 が マルセイユ へ はいっ た の を
^
見 とどける と 、 青木 は 三 十 分 、 店 の 傍 に 見張っ て い た 。
0759
,7159,20: タヌキ か トラ か 、 ただ の ネズミ か 知ら ない が 、 オレ は 長 さん の 正体 を
^
見 とどける の が タノシミ さ 。
0759
,7160,24: オレ が 来年 も 生き て いる と し たら 、 ミレン の せい で は なく て 、 長 さん の 正体 を
^
見 とどけ たい 一心 だ と 思っ て くれ よ 」
0777
,597,1: 正体
^
見 とどけ て ツラ の 皮 ひん むい て やる から 覚え て や がれ 。
0777
,893,3: その 断末魔 を
^
見 とどけ た 千代 に は 思いだす の も 辛い 時間 で あっ たろ う 。
0781
,205,66: 二 人 の 井戸 屋 に 命じ て 息 綱 を 腰 に まかせ て イザ という とき 引っぱり あげる 用意 を し て やり 代る代る 石 を 持た せ て 底 を さぐら せ 、 自分 も 同様 な 方法 で 三 べ ん も 底 へ くぐっ て 調べ て 、 遂に 井戸 の 中 に 誰 の 死体 も ない こと を
^
見 とどけ た の で ある 。
0781
,412,2: それ を
^
見 とどけ て 彼 は 応接間 へ 戻っ て き た 。
0790
,263,11: 杉 代 の 遺言 に 、 加 十 の 改心 を
^
見 とどけ たら 家 へ 入れ て 元 へ 直し て やっ て くれ 、 ちかごろ で は 心底 から 心 が 改まっ た らしく 、 勘当 の 訓戒 を 忘れ ず 、 他人 の 姓名 を 名乗り 、 貧乏 し ながら も 学 を 修め て だんだん 立派 に なっ てる そう だ から 、 と 鬼 の 手 を とっ て 泣い た そう な 。
0802
,218,6: オツネ は 大川 の 熟睡 を
^
見 とどけ 能面 を 卓上 に おき 鍵 を かけ ず に 立ち去っ て いる 。
0806
,354,7: 町内 の 連中 の 魂胆 を
^
見 とどけ た から 、 もう 、 どんなに うまい こと を 言っ て も 、 カメ は あがっ て こ ない 。
0806
,396,33: 「 そん なら 、 井戸 の 底 へ ザル に 入れ て ミソ 漬け の ムスビ を 降し て やる から 、 それ を 食っ て 、 嘘 を こか ん ところ を
^
見 とどけ て から 、 上っ て こい 。
0808
,304,19: そして ホコラ の 裏 へ ミコサマ を よびだし て 怖し い 約束 を むすん だ テン マツ を みんな
^
見 とどけ た の で ある 。
0809
,401,18: と 声 を かけ て 現れ た の は 、 遠乗り に 来 かかっ て 一部始終 を
^
見 とどけ た 家老 で あっ た 。
0842
,917,16: 「 実は 私 は 泊り こん で 、 犬 が 獲物 を 持参 する の を
^
見 とどけよ う という わけ です 」
0842
,919,4: じゃ ア 君 が
^
見 とどけ て 本当に 優秀 だっ たら 、 仔犬 を オレ が 買っ て も いい よ 」
0852
,213,23: そして 私 の アパート へ 急ぐ 途中 、 偶然 、 奇妙 な 場面 に ぶつかっ て 、 露 路 に かくれ て 逐一
^
見 とどけ た の で あっ た 。
0853
,82,63: 然し 彼女 は 昔 の 彼女 なら ず 、 お 金持 の 紳士 と なら 三 日 でも 一 週間 でも 泊り に 行く が 、 庄吉 と き て は とても バア で は 飲む 金 が なく て 、 後輩 お 弟子 と オデン 屋 で のむ 、 後輩 お 弟子 に まだ いくら か 所持 金 の ある の を
^
見 とどける と 、 あそこ へ 連れ て 行け 、 者共 きたれ 、 と いでたつ 。
0880
,7,17: この 六つ の 見方 によって 、 あらかじめ 、 演劇 の 正体 なる もの を 誤り なく
^
見 とどけ 、 その 上 で 、 各自 の 好み によって 「 おもしろい 芝居 」 を 見 、 各自 の 才能 に 応じ て 、 「 舞台 芸術 の 一 分野 」 を 開拓 すれ ば よい の で ある 。
1072
,5982,33: 「 —— これ に おる 同僚 が 、 先夜 、 上野 の 寛永寺 の 森 で 、 たしかに 、 其許 が お 燕 を 駕 籠 へ のせ て 逃がし た の を
^
見 とどけ て おる し … … 。
1073
,3247,5: おれ が 、 面 を
^
見 とどけ て から に しろ 。
1073
,5386,14: 将門 は 、 陸路 を たどっ て 、 妻子 の 落着き を 、
^
見 とどけ た 後 。
1073
,5937,8: 「 まちがい なく 、 それ を 眼 に
^
見 とどけ た 者 の 知らせ です 。
1182
,1016,4: そいつ の 正体 を
^
見 とどけ て やり たい が
屈み込む
(屈む.込む)
延べ語数:
36
0087
,2484,6: それから 彼 は すこし 前 に
^
かがみ こん で 、 手 を 灰皿 へ 伸ばし た 。
0091
,1217,7: 課長 が 先生 の 方 へ
^
かがみ こん で 、 先生 の 左手 を とっ て 振っ た 。
0141
,4288,11: スカート を はい た ゴーリキイ が 、 炉 ば た に
^
かがみ こん で 「 四 十 年 」 という 大 鍋 を ゆるゆる かきまわし て いる 絵 だっ た 。
0141
,12549,22: しかし 、 小枝 は それ について 一緒 に 行こ う と せ ず 、 一 人 だけ のこっ て 大 トランク に
^
かがみ こみ 、 つま れ た 衣類 を 一 枚 一 枚 丁寧 に わき へ どけ ながら 、 云わ れ た 着物 を 見つけよ う と し て いる の だっ た 。
0277
,44,24: 青春 は 人類 の 可能 性 の 時期 で あり 、 どんなに 肉体 の 年齢 が 重なろ う と 、 その 重み で
^
かがみ こん で しまわ ない 人間 精神 の 若 さ こそ 、 人類 の 不滅 の 可能 に つながっ て いる の で ある から 、 この 社会 で 人間 が もっ て いる 社会 関係 、 人間 の 生き かた に 密着 し て いる 文学 が 、 若い ひと とともに ある の は 自然 な こと で ある 。
0540
,463,11: 彼女 は 砂上 に のび 、 私 は そば に
^
屈み こん で その 腕 を 捉え て い た 。
0545
,479,2: 女中 は
^
屈み こん で 、 硝子 の 破片 を ゆっくり ゆっくり 拾っ て いる 。
0546
,22,20: とたんに 、 真黒 な 風 の よう な もの が 身 を 掠め 、 わたし は 欄干 に すがりつい て
^
屈み こん だ 。
0547
,442,6: フォーム の 先端 まで 行き 、
^
屈み こん で 息 を つい た 。
0553
,1,97: 八 本 の 足 を すぼめ て 立ち 、 入道 頭 を ふり 立て 、 眼 玉 を ぎょ ろ つか せ て 、 ふらり ふらり 、 ゆらり ゆらりと 、 踊り 廻り 、 その 数 、 十 、 二 十 、 或 るい は 三 十 、 音楽 の リズム の 緩急 に は 殆 ん ど 無関係 に 、 淡い 赤色 の 照明 の 中 を 、 ふらり ゆらり 、 くっつい たり 離れ たり 、 踊り 歩き 、 音楽 が 止む と 、 狭い ホール の 四方 に 散り 、 足 を ひろげ て べたりと
^
屈み こむ の で ある 。
0553
,230,4: 河岸 ぷち に
^
屈み こん で 、 街 の 灯 の ちらちら 映っ てる 掘割 の 水面 を 眺め て いる と 、 また し て も 蛸 の 幻想 が 浮ん で くる 。
0558
,408,7: 山田 は 彼女 の 上 に
^
屈み こん だ 。
0562
,242,5: 彦一 も そこ に
^
屈み こん だ 。
0566
,491,6: 私 は なんとなく そこ に
^
屈み こん だ 。
0573
,334,5: 山口 は そこ に
^
屈み こん だ まま 、 灰 の なか を 掻き 廻し ながら 、 言いだし た 。
0581
,359,13: そして 踊り ぬい て 、 中途 で 息 を 切らし 、 そこ に
^
屈み こん で しまい まし た 。
0587
,84,5: 私 達 は そこ に
^
屈み こん で 、 海 を 眺め た 。
0588
,271,8: そこ の 一隅 、 玉砂利 の 上 に
^
屈み こみ 、 陽光 の なか に 立ち 昇る 線香 の 淡い 煙 を 、 肩先 に 受け て 、 黒 御影石 の 石碑 に 向い 両手 を 合せ てる 、 その あなた の 姿 は 、 もう 未亡人 で は あり ませ ん でし た よ 。
0594
,86,19: 大きな 円 っ こい 石 が そこ に あり 、 私 は それ により かかる よう に し て
^
屈み こん だ 。
0594
,174,12: 立ち枯れ た 雑草 の 中 に 私 は 飛びこみ 、 そこ に
^
屈み こん で 泣い た 。
0594
,375,14: 私 は 眼 を 伏せ 、 コップ の 酒 を なめ 、 食卓 に
^
屈み こむ よう に 両 肱 を つい て 、 掌 に 額 を もたせ た 。
0596
,98,4: 大勢 の 人 が
^
屈み こん でる 真中 に 、 ただ つっ 立っ て 、 なにか 考える よう に 足元 に 眼 を やっ て いる 。
0596
,101,22: 嘉代 さん が 桶 に 湯 を くん で やっ て 、 さあ 洗い なさい と 促す と 、 はじめて そこ に
^
屈み こむ 。
0600
,345,4: そして そこ に また
^
屈み こん で 、 げ ー っと 吐い た 。
0656
,98,36: 呉 氏 も 今日 は 、 目 を パッ チリ と 、 ねむ そう だっ た 昨日 の 面影 は ミジン も ない 、 貧乏 ゆすり を し ながら 、 食い こむ よう に 、
^
かがみ こん で 考え て いる 。
0732
,1075,7: この 先生 が グッ と 盤上 へ
^
かがみ こむ と 、 将棋 盤 が 灰皿 ぐらい に 小さく なっ て しまう 。
0732
,2770,3: 半平 、
^
かがみ こん で 、 ほる 。
0754
,7,6: 火 の ない 火鉢 に
^
かがみ こん で 、 タバコ の 屑 を さがしだし て キセル に つめ て 吸っ て い た 亮作 は 、 その 声 に 活気づい て 立ち上る 。
0759
,2475,9: 女 は これから 沐浴 する よう に 、
^
かがみ こん で 、 一方 の ストッキング を ぬぎ はじめ た 。
0774
,93,14: と いう ので 、 音次 が チョウ チン を かざし て 地面 へ
^
かがみ こむ と 、 女 の 足もと に 、 すぐ 見つかっ た 。
0842
,1075,13: 呉清源 は 特に 片手 もしくは 両手 を タタミ について 盤面 の 上 に
^
かがみ こむ 習慣 で ある から 、 ちょい と 見た目 に は 居眠り と は 気がつか ない が 、 よく 見る と 、 まごう 方 ない 居眠り だ 。
0946
,143,23: 前側 に いる の を 、 とっ て は 投げ 、 とっ て は 投げ し て いる うち に 、 川端 に
^
かがみ こん で い た 二 百 人 ばかり の 一団 が 、
0985
,1082,15: 欣二 ( 扉 の 近く へ 来 て 、 自然 に 、 机 に
^
かがみ こん で 校正 を し て いる 誠 を 目 に 入れ て ) 兄さん 、 チーズ 食べ ない ?
0987
,515,10: 黒 背広 を 着 た 中年 の 今井 が 、
^
かがみ こん で 老人 の 背 に 手 を かけ て 、 のぞきこん で いる 。
0994
,841,7: … … ( 女 の 方 に
^
かがみ こん で ) おい 、 起き たら どう か ね ?
1177
,388,10: 外套 の 襟 を 立て て 、 席 に
^
かがみ こむ よう に 坐る 兄たち を うし ろ に し て 、 信二 は しかし 寒 さ を 忘れ て い た 。
押し込む
(押す.込む)
延べ語数:
36
0082
,1409,12: そして 警部 を 大きな 脳波 受信 機 の 函 の 中 へ
^
押し こん で 、 ぱたんと 蓋 を し た 。
0082
,1455,45: それから 彼 は 、 函 の 中 から 山形 警部 を 引っぱり だす と 、 まるで 魚 を 料理 する よう に 警部 の 頭蓋 を ひらい て その 脳髄 を 取りだし 、 急い で それ を 人造 人間 の 頭 の 中 に
^
押し こん だ 。
0087
,2487,19: 彼 は 急い で 灰 を ハンカチーフ の 中 に 丸めこみ 、 上衣 の 左 の ポケット へ
^
押し こん だ 。
0138
,881,35: また 、 もう 随分 長く て 体 も 弱っ て 来 た の だ から 、 云う こと を 早く 云っ て 市ケ谷 へ 行っ た 方 が こんな 不潔 な 留置 場 に
^
押し こま れ て いる より ずっと 健康 の ため に も よい 、 等 云っ た 。
0141
,2292,3: そして そこ に
^
押し こん で あっ た 古い 机 を 、 小松 の 根 に 蕗の薹 の 生える 小 庭 に 向っ て すえ た 。
0142
,49,49: 妻子 を 疎開 さ せ た から 、 研究所 に 寝泊り し て 自炊 し て いる 吉岡 は 、 自分 が 実験 用 の 生きもの に でも なっ て いる よう に 、 隣室 の ベッド の 下 に 泥 だらけ の もの だの 大根 だ の を
^
押し こん で 暮し て いる の で あっ た 。
0142
,471,29: 自然 な まま の 人間 に 、 こわ らしい 罪名 を つけ て 、 たった 四 畳 の 室 へ 何 し に 十 二 年 もの 間 、
^
押し こん で 暮さ せ た の か 。
0234
,9,12: 毎朝 、 毎夕 、 あの 恐し い 省線 に ワーッ と
^
押し こま れ 、 ワーッ と 押し出さ れ て 、 お 勤め に 通う 若い 女性 たち は 、 昔 の 躾 を 守っ て い たら 、 電車 一つ に も のれ ませ ん 。
0613
,585,17: 施 先生 と 婦長 さん と が 私 の 傷 に 薬 を つけ 、 ガーゼ を
^
押し こん で 圧迫 止血 を し て くれ 、 その 上 から 三角巾 で ぎりぎり と 締めつけ た 。
0621
,332,56: 女 は たれ た 目尻 の 両端 を 両手 の 指 の 先 で 押え て 、 クリ クリ と 吊りあげ て 廻し たり 、 獅子鼻 の 孔 へ 二 本 の 棒 を さしこん だり 、 逆さ に 立て て ころがし たり 、 だきしめ て 自分 の お 乳 を 厚い 唇 の 間 へ
^
押し こん で シャブ ら せ たり し て 大笑い し まし た 。
0646
,98,54: 日の丸 を ふっ て で て くる 田舎 娘 に モシモシ など ゝ 言い寄る の は キマリ が 悪い から 、 私 も 迷惑 し て い た が 、 先方 は 私 以上 に 迷惑 で あっ た らしく 、 日の丸 を クルクル 棒 に まい て 、 帯 の 間 へ
^
押し こん で 、 たった 一 寸 ばかり フトコロ から 顔 を だし て いる ばかり で ある から 、 危く 見逃す ところ で あっ た 。
0646
,104,9: 日の丸 を キリキリ まい て 、 フトコロ へ
^
押し こん で 、 一寸 だけ のぞかせ た タシナミ と 云い 、 ソッポ を むい た 気合い と 云い 、 た ゞ の 田舎 娘 の 意気 じゃ ない 。
0649
,65,34: 戦争 が 一つ の 悪夢 な ん だ から 、 と 気持 を ととのえる よう に 努力 し て 、 買っ た 本 は 家 へ 持っ て 帰っ た が 、 片隅 へ
^
押し こん で 、 タカ子 に 一切 知らせ ない つもり で あっ た 。
0667
,572,12: 富子 が 灰 を つかん で 宿六 の 眼 の 中 へ
^
押し こん だ 。
0667
,575,37: 宿六 は 七転八倒 、 途中 に 正気 づい て は 大変 と 、 もう 一つ の 火鉢 の 灰 を 頭 から ぶちまけ て 、 眼 も 鼻 も 口 も 一緒 に グシャ く 灰 を
^
押し こん で やる 。
0686
,164,21: と 、 社会 部 の 荒くれ ども は 犯人 の 如く に 彼 を とりかこん で 、 グイグイ 別室 へ
^
押し こん で しまっ た 。
0691
,676,8: シャニムニ 抱きつい た まま 滝 の 真下 へ
^
押し こま れ ちゃい まし た よ 。
0691
,680,17: そこ へ お前 が 現れ た から 、 ビックリ し て 、 シャニムニ 滝 の 中 へ
^
押し こん だ の だ 」
0732
,1176,3: 助手 台 へ
^
押し こま れ て しまっ た 。
0745
,63,14: 宇佐美 で 身動き でき なく なっ た が 、 網代 で ドッ と
^
押し こみ 突き こみ 、 阿鼻叫喚 、 十分 ちかく も 停車 し て 、 ムリムタイ に みんな 乗りこん で しまっ た の は 、 網代 の 漁師 の アン チャン 連 だ 。
0745
,249,10: 満員 スシ 詰め 、 死 も の ぐる い に
^
押し こま れ て 来 ノ 宮 へ 吐きださ れ た 幾つ か の 電車 の ヤジ ウマ の 大半 が 終電車 に 殺到 する と 見 て とっ た から で 、 事実 、 私 たち の 電車 は 、 満員 で は あっ た が 、 ギュウ く 詰め で は なかっ た 。
0757
,544,8: 例 の カバン は 座席 の 下 へ
^
押し こん で 足 で おさえ て いる 。
0759
,4154,8: 安心 し て 、 本棚 の 奥 へ
^
押し こん だ 。
0759
,4188,4: 放 二 は
^
押し こん だ 日 記帳 を とりだし た 。
0759
,4196,9: 放 二 は 再び 日記 帳 を 本棚 へ
^
押し こん で 、 ヒタイ や クビ 筋 の 脂汗 を ふい た 。
0780
,264,54: 実に ただ 薄笑い を うかべ て 、 幸平 の 差出し た もの を 黙っ て つかん で 、 まず 預金 帳 を 懐中 に しまい こみ 、 次に 印鑑 を つまん で ヘコ 帯 の 中 へ 入れ て グルグル まきこみ 、 それ を 帯 の 一番 内側 へ 指 で 三 四 度
^
押し こん で から 、 札束 を 掴み あげ た 。
0786
,330,13: 仙 友 は オヒネリ を だし て 角 平 の フトコロ に
^
押し こん だ 。
0802
,350,16: 辻 は アンマ 宿 へ 自動車 を 走ら せ て オツネサン を さらう よう に
^
押し こん で 爺さん の 家 へ 運ん で き た 。
0839
,325,7: 女 は 指 で キャラメル を
^
押し こん だ 。
0839
,331,10: 女 は 無言 で 一 ツ ずつ キャラメル を
^
押し こん だ 。
0839
,338,20: 女 は それ に 勢 を 得 た の か 、 益々 せ ッ せ と 無言 で キャラメル を
^
押し こん だ 。
0845
,189,29: そして たしかに 香港 から 発送 さ れ た 証拠 に は 、 それ を 包む に 用い た らしい 香港 発行 の 新聞紙 が たくさん 押入 の 奥 に
^
押し こま れ て い た の で あっ た 。
0854
,352,16: 裸 で 道中 なる もの か という 鉄則 を 破っ て 目 出 たく 妓楼 へ
^
押し こむ こと が でき た が 、 三 軒 ぐらい 門前払い を くわさ れる うち に 、 ようやく 中也 も いくら か 正気 づい て 、 泊め て もらう こと が でき た 。
1072
,840,23: 若党 と 、 仲間 たち は 、 気 を 失っ た まま の お 袖 を 、 粗末 な 駕 籠 に
^
押し こん で 、 丘 の 裏 から 夜 の 町 へ 担ぎ出し た 。
1072
,1263,21: そしたら 、 何 でも あの 晩 、 召使 たち が 三 、 四 人 で お 袖 を 駕 籠 に
^
押し こん で 担ぎ出し 、 番 町 辺 の 濠 際 へ 、 その 駕 籠 ぐるみ 、 抛り 捨て て 帰っ た なんて いやがる ん だ 。
1072
,2067,62: 「 その 日 その 日 に 気 が 変る あて に なら ない 男 と も おもわ ず 、 あの 赤坂 の 屋敷 まで 、 おまえ に 会い に 行っ た の が 、 魔 の 辻 やら 、 夢 の 辻 やら 、 あの 晩 、 屋敷 の 召使 たち に 、 まるで 囚人 あつかい に 、 括り 駕 籠 へ
^
押し こま れ 、 半蔵 御門 の 近く まで 担が れ て 来 た あげく 、 外濠 あたり へ 捨て られ た ん です 。
付き出す
(付く.出す)
延べ語数:
36
0021
,7,14: 空襲 の 時 に も 私 は 、 窓 を ひらい て 首 を
^
つき 出し 、 隣家 の ラジオ の 、 一 機 は どうして 一 機 は どう し た とかいう 報告 を 聞き とっ て 、 まず 大丈夫 、 と 家 の 者 に 言っ て 、 用 を すまし て い た もの で ある 。
0054
,2598,20: その 娘 は 、 着物 が ない ため に 、 宿屋 の 着物 を 盗も う として 、 警察 へ
^
つき 出さ れ た 。
0070
,187,11: 心得 て 甥 が 伯父 の 背 越し に 頤 を
^
つき 出す 。
0070
,198,3: 前 に
^
つき 出し た 顔 や 、 後 に 流れ た よう な 顔 は 、 それほど ふしぎ で は ない 。
0081
,556,4: まん中 に 背中 を
^
つき 出し て いる 高い 丘 の 形 は 、 たしかに 、 この 前 見 た 水夫 ヤン の 写生 図 に 出 て い た 図 そっくり だ 。
0082
,1379,10: X 号 は 、 顔 を ぬっと 前 に
^
つき だし た 。
0089
,12,14: 窓 の 戸 は やぶれ 、 屋根 に は 穴 が あき 、
^
つき だし た ひさし は ひどく ひん 曲っ て い た 。
0091
,1579,23: —— が 、 雪子 学士 は 課長 を 睨み すえる と 、 研究 ノート の 山 を 指し そして 両手 を 前 に
^
つき だし た 。
0139
,277,8: 繩 で ぶら下げ た サイダー 瓶 を
^
つき 出し た 。
0140
,4736,29: 伸子 は 、 力 を 入れ て 棹 を つっぱっ て 、 二 人 が のっ て いる 話し にく さ の 小舟 を 、 流れ の なか へ
^
つき 出し た 。
0141
,1358,41: ドーリヤ は 、 シベリア という 言葉 に 幾度 も 頷 ず き ながら 、 濃く 紅 を つけ た 唇 の 両 隅 を 、 救い よう の ない 困惑 の 表情 で ひき 下げ ながら 、 下 唇 を
^
つき 出す よう な 顔 を し た 。
0141
,4538,6: わざと ちょい と 顎 を
^
つき 出す よう な 表情 で 云っ た 。
0141
,5010,28: モスクヷ の 生活 は 、 伸子 を 、 日本 に い た とき は ある こと さえ わから なかっ た 広い 複雑 な 社会 現象 の なか へ
^
つき 出し た 。
0141
,6209,49: その うち に 黄色 と 黒 の 横 だ ん だら の 方 の 形勢 が わるく なっ て 来 た らしく 、 その 若者 は 、 返答 に つまる たんび に 頭 の 上 に ちょこなんと のっかっ て いる 白い スポーツ 帽 を うし ろ から 前 へ
^
つき 出す よう に し て は 喋っ て いる 。
0141
,6401,36: すぐ 隣り の 席 で 、 だまっ た まま 薄笑い し て いる 歴史 教授 リジンスキー を とばし て 、 鼻眼鏡 を かけ て 髭 の そり あと の 青い 顔 を テーブル の 上 へ
^
つき 出し ながら 技師 は エレーナ・ニコライエヴナ に 言っ て いる 。
0141
,11408,15: 聴い て い た 素子 が 、 にやりと し て こころ もち 顎 を
^
つき 出す よう な 形 で わき を 向い た 。
0141
,11682,14: 川瀬 は いくらか 口 を とがらし て 、 大きな 眼 玉 を なお
^
つき 出す よう に 素子 を 見 た 。
0141
,16563,25: 主人 の ベルネ は 満足 そう に 、 椅子 の 背 に ぐっと もたれ て 両方 の 脚 を テーブル の 下 に ぐっと
^
つき 出し ながら 肯い た 。
0141
,20726,16: 小さい けれども 角 ばっ て い て 強情 そう な 年 より の 顎 を
^
つき 出す よう に し て 、 山上 は 、 例 の 三白眼 で 伸子 を 見 た 。
0141
,21250,12: その すこし 先 に やっぱり 大きい キャフェ・ドーム が 歩道 いっぱい 日除け を
^
つき 出し て いる 。
0141
,21526,16: 黒人 の 女 を 、 開い た メトロ の ドア から プラットフォーム の 上 へ
^
つき 出し た 。
0142
,576,12: ぶらぶら し て はまら ない カフス ・ ボタン の 袖口 を
^
つき 出し た 。
0155
,228,30: その 左腕 を 内側 に まわし て いかにも 力強く 群集 を その 下 に 抱き かかえ て いる よう に 、 又 右腕 の 拳 は ぐっと 前 に
^
つき 出し て 、 敢 て 彼 を 侵さ ん と する 者 は 何 人 たり と も 来っ て この 刑 具 —— 拳 を 受けよ !
0164
,12,37: しかし 、 今日 の ごく 若い 文学 の 働き手 、 または 今日 読者 で ある が 未来 は 作家 と 期待 さ れる 人々 にとって 、 民主 の 文学 と いっ て も 、 なんと なし いきなり
^
つき 出さ れ た 棒 の よう な 感じ を 与える の で は ない だろ う か 。
0336
,316,49: 傍聴 席 に い た 竹内 被告 の 妻 政 さん は 、 ハンカチーフ を 顔 に あて て うずくまり 、 これ に ニュース カメラ が 焦点 を あわせる と 、 その 前 に 坐っ て い た 伊藤 被告 の 妻 が 子供 を 抱い た 身体 を
^
つき 出し て かばい 、 ( 日本経済新聞 ) 毎日新聞 の カメラ は 証言 台 に 立っ て 陳述 する 竹内 被告 の 後 の ところ で ハンカチーフ を 眼 に あて て 泣い て いる 横谷 被告 の 姿 を キャッチ し た 。
0454
,136,10: やり を かつぎ 、 闇 から ぬ きみ を
^
つき 出さ れ たり し た 。
0555
,270,13: その 前 へ 、 美枝子 は ジンフィール の 残り の 一 杯 を
^
つき 出し た 。
0581
,148,6: 永井 さん は 顔 を
^
つき 出し まし た 。
0645
,89,43: すると 女 は 、 先生 の 方 を ふりむく 時 に は 打っ て 変っ て 怒り の 像 と なり 、 睨み すくめ て 、 二 百 円 を 持ち去り 、 六 十 円 の オツリ を 持参 し て 、
^
つき 出し た 。
0672
,67,18: しかし 許す どころ の 段 で は なく 、 そんな こと を いいだす と 、 そろそろ 虫 が
^
つき だし た と ますます 監視 厳重 に 閉じこめ られる ばかり 、 そのうえ 母 は 焦っ て 、 さる 土木 建築 の 親分 の オメカケ に しよ う と し た 。
0891
,169,14: 自分 は 典型 的 な 小 ロシア 人 で 、 そろそろ 怠け 癖 が
^
つき だし た から 、 この 際 性根 を 叩き 直す 必要 が ある 。
0893
,364,14: 自分 は 典型 的 な 小 ロシヤ 人 で 、 そろそろ 怠け 癖 が
^
つき だし た から 、 この 際 ひとつ 根性 骨 を 叩き 直す 必要 が ある 。
1050
,438,9: 長い 尾根 が 断崖 と なっ て 海 に
^
つき 出し た いわゆる 蘭法華岬 ( 原名 R ※ mpok - etu ) の 上 の 所 で 、 海 を 眺める 風景 の 美し さ は 、 古く 東 蝦夷 日誌 や 蝦夷 行程 記 など の 中 でも 特記 さ れ た 場所 で ある 。
1072
,1348,16: から 風 に 鳴る 幾 すじ も の 小屋 幟 の 音 が 耳 に
^
つき 出し た 。
1072
,3676,17: さっき 、 坊主 が たて て さし 上げ た 薄茶 茶碗 を 、 助 八 に
^
つき 出し て 、
1075
,690,17: 田舎 は もちろん の こと 、 大きな 都会 で も 、 あたらしい 平 屋根 が 目 に
^
つき 出し た と いう だけ で 、 われわれ の 住ん で いる 家 は 、 たいてい は 三角 に とがっ た まま で いる 。
逃げ回る
(逃げる.回る)
延べ語数:
35
0017
,128,8: 子供 を 背負っ て この 上 また あちこち
^
逃げ まわる の は 、 いや に なっ て い た 。
0027
,833,90: 自分 に は 、 貧し さ へ の 恐怖 感 は あっ て も 、 軽蔑 感 は 、 無い つもり で い ます ) あの お しるこ と 、 それから 、 その お しるこ を 喜ぶ 堀木 に 依っ て 、 自分 は 、 都会人 の つましい 本性 、 また 、 内 と 外 を ちゃんと 区別 し て いとなん で いる 東京 の 人 の 家庭 の 実体 を 見せつけ られ 、 内 も 外 も 変り なく 、 ただ のべつ 幕 無し に 人間 の 生活 から
^
逃げ 廻っ て ばかり いる 薄馬鹿 の 自分 ひとり だけ 完全 に 取 残さ れ 、 堀木 に さえ 見捨て られ た よう な 気配 に 、 狼狽 し 、 お しるこ の はげ た 塗 箸 を あつかい ながら 、 たまらなく 侘び しい 思い を し た という 事 を 、 記し て 置き たい だけ な の です 。
0081
,35,24: だから やかましく いう と 、 ポチ は 密航 し て いる こと に なる ) 玉太郎 に おわ れ て 通路 を あちこち と
^
逃げ まわり 、 ついに ラツール 氏 の 船室 に とびこん だ 事件 に はじまる 。
0554
,1306,9: 「 それなら 、 その よう に 、 わたし から
^
逃げ 廻ら ない で 、 きっぱり 解決 を つけ たら どう でしょ う か 。
0561
,79,17: 茶箪笥 の 棚 、 鴨居 の 上 、 長火鉢 の 陰 など 、 鼠 は 素 速く
^
逃げ 廻っ た が 、 しまいに やっと 姿 を 消し た 。
0624
,444,15: 尻 の 肉 を 切りとら れ た こと も 知ら ない よう に 、 ただ
^
逃げ まわっ て いる だけ だっ た 。
0627
,1,45: 彼 の 兵隊 生活 は 捕虜 時代 も 数え て 八 年 にわたり 、 ソ 満 国境 から 北 支 、 南 支 、 仏 印 、 フィリッピン 、 ビルマ 、 戦争 らしい 戦争 は ビルマ だけ 、 こ ゝ で は ひどい 敗戦 で
^
逃げ まわっ て いる うち に 終戦 、 捕虜 に なっ た 。
0646
,178,11: まるで 、 オレ が 君 を 追い廻し て 、 君 に
^
逃げ 廻ら れ て ゞ も いる よう な 様子 だ ね 。
0647
,22,18: 「 いづ こ へ 」 の 女 と 私 は 女 の 良人 の 追跡 を のがれ て
^
逃げ まわり 、 最後 に 、 浦和 の 駅 の 近く の アパート に 落 付い た 。
0678
,136,24: おもえ ば 私 は おもしろ がっ て 空襲 を 見物 し て 、 私 自身 も 火 と 煙 に 追いまくら れ て
^
逃げ まわっ たり 、 穴 ボコ へ 盲滅法 とびこん で 耳 を 押え 、 目 を 押え て 突然 神さま を おもいだし たり 、 そういう こと も 実際 は さして 身 に つまされ て おら ず 、 戦争 中 も 相 かわら ず つねに ぐうたら で 、 だらし が なかっ た 。
0715
,276,23: 併 し 、 宣教師 一流 の し つっ こい 、 熱心 な 探索 によりまして 、 ようやく の こと で 、 足利 将軍 の
^
逃げ まわっ て いる 姿 を 見つけ 、 つかまえ て 、 ニッポン に 布教 を 許し て くれる よう に と 頼ん だ の で あり ます 。
0734
,306,31: 彼 は ソノ 子 を つれ て 三 週間 の 出張 旅行 を 共に し た が 、 出張 と は デタラメ で 、 公金 を 持ち逃げ し て 、 盲滅法
^
逃げ まわっ て い た の で ある 。
0772
,550,7: 芳男 が 怖 れ て 戸惑っ て
^
逃げ まわっ た の は 、 その 心配 が あっ て の こと だ 。
0807
,10,23: 時々 村 の 子供 と 大 喧嘩 し て 、 ナグリコミ を かける と 、 相手 は 三 十 人 ぐらい かたまっ て
^
逃げ まわり 、 大人 も ソッポ を むい て 知らん顔 を し たり 、 一 しょ に 逃げ まわ ッ たり し た 。
0807
,10,40: 時々 村 の 子供 と 大 喧嘩 し て 、 ナグリコミ を かける と 、 相手 は 三 十 人 ぐらい かたまっ て 逃げ まわり 、 大人 も ソッポ を むい て 知らん顔 を し たり 、 一 しょ に
^
逃げ まわ ッ たり し た 。
0852
,111,4: ただ 当 も なく
^
逃げ まわる 旅寝 の 夢 が 、 私 の 人生 の 疲労 に 手ごろ な 感傷 を 添え 、 敗残 の 快感 に いささか うつつ を ぬかし て いる うち に 、 女 が 私 の 所有 に 確定 する よう な 気分 的 結末 を 招来 し て しまっ た だけ だ 。
0948
,685,8: 破産 詐欺 の 容疑 で 、 久しく
^
逃げ まわっ て い た 大池 忠平 という 人物 は 、 ひどい 淋し がり 屋 で 、 一 人 で 自殺 する の に 耐え られ ず 、 行きずり に 逢っ た 女性 を 道連れ に する つもり だっ た の か ?
0948
,742,22: 「 大池 は 今年 の はじめ ごろ から 、 K ・ U という 女性 と 二 人 で 、 日本 中 を
^
逃げ まわっ て い た という こと です が 、 する と 、 あたし は K ・ U で ある わけ は ない でしょ う ?
0948
,760,14: 「 大池 は たしかに 自殺 し た らしい … … この 先 、 まだ
^
逃げ まわる つもり なら 、 伊豆 の 奥 の 、 こんな 袋 の 底 の よう な ところ へ 入っ て くる わけ は ない から … … われわれ の 見解 は そう だ が 、 大池 が 生き て いる という 事実 で も ある の か ね 」
0948
,1179,50: 「 あなた は 生き て いる ん だ から 、 自殺 干与 や 殺人 の 容疑 は なくなっ た わけ だ けど 、 今夜 、 二 人 だけ で い た こと が わかる と 、 共犯 だ なん だって 、 また むずかしい こと に なる の よ … …
^
逃げ まわる の は 勝手 だ として も 、 あたし が K ・ U なんて 女 で ない こと を 証明 し て いただき たい の よ 。
0948
,1309,2: 半年 近く
^
逃げ まわっ て 、 忠平 が 疲れ きっ て いる から 、 すこし 休ま せ て やり たい 。
0948
,1314,24: その 十 分の 一 も あれ ば いい ほう だ 、 わずか ばかり の 隠し 財産 に 執着 し て 、 時効 年 まで
^
逃げ まわる なんて 、 バカ な 話 だ と 思う ん だ が 、 世間 で は そろそろ 忘れかけ て いる のに 、 下手 に 捕っ て 、 むしかえさ れる ので はか あい そう だ という 気持 も あっ た … … 企画 は 、 まったく 他愛 の ない よう な こと な ん だ … … 兄 が 乗り捨て た プリムス が 豊橋 の ガレージ に ある 。
0948
,1355,19: 「 こういう 目 に あっ て みる と 、 いったい 、 なん の せい で 、 兄 が あんなふうに
^
逃げ まわっ て いる の か 、 よく わかっ た 。
0993
,2849,15: でも どうせ お目にかかっ て も また 心配 を かける だけ だ から 悪くっ て 、
^
逃げ 廻っ て き た の 。
0993
,2982,23: そりゃ ね 、 私 に あんまり これ 迄 心配 を かけ て き た ので 、 もう すま ない から と 言う んで
^
逃げ 廻っ てる 春子 さん の 気持 は 私 わかる の 。
0993
,2983,6: しかし そういう 風 に し て
^
逃げ 廻っ て いる ため に 、 なお 一 そう 、 私 に 心配 を かけ て いる という こと に は 気がつか ない の 。
0993
,3524,28: 横浜 の 父 が ああ し て 私 の 事 で チョイチョイ 来る し 、 それ から 横田 の 小 父さん が お母さん を いじめる ので 、 あちこち
^
逃げ まわる よう に し て いる の ね 。
1014
,92,21: 夕飯 も 食わ ず に 、 へとへと に なっ て 、 夕立ち の 来る 方 来る 方 と 、 東京 中
^
逃げ 廻っ た バカ 野郎 は どこ の どい つ だ と 、 自分 を 罵り つけ て くれ たい よう な 気 が し た 。
1062
,53,7: 彼 は 着物 を びしょぬれにしながら 海中 を
^
逃げ まわり 、 最後 に 岸 に 這い 上っ て 、 他 の 風の神 達 や 会衆 の 前 に ひれ伏し て 、 「 もう 決して 乱暴 は いたし ませ ん から 許し て 下さい 」 と 陳謝 いたし ます 。
1072
,2487,37: 八丁堀 の お 島 に 可愛がら れ て 、 お 島 の 情夫 の 赤 螺 三 平 に 、 あぶなく 叩 ッ 斬ら れる ところ だっ た そう だ が 、 三平 が 怖く て 、
^
逃げ 廻っ て いる の か 」
1073
,5235,18: どう し た の か 、 この 日 、 将門 は 、 やや も する と 、
^
逃げ 廻っ て い た 。
1073
,5359,22: その 、 わずか な 郎党 と 、 妻子 を つれ て 将門 は 数 日 の あいだ 、 彼方 此方 、
^
逃げ まわっ た 。
1132
,238,9: 秋月 九 十 郎 は 命 辛 々
^
逃げ 廻り まし た 。
1148
,30,21: フランツ ・ リスト は いたる ところ 上流 貴婦人 の 洪水 に 襲わ れ て 、 欧 羅 巴 中 を
^
逃げ 廻っ た と いわ れ て おり ます 。
1150
,69,2: 戦争 で
^
逃げ 廻っ て いる うち に 、 お父さん は 行く え が わから なく なる し 、 ビル は 悪者 たち に 占領 さ れる し 、 ぼく と 姉さん は 、 しかた が ない から この ビル の 横っ腹 に 、 ダニ の よう に 食いつい て 、 お父さん の 帰っ て くる の を 待っ て いる ん だ 」
行き掛ける
(行く.掛ける)
延べ語数:
35
0053
,873,16: 鶴雄 は 一寸 ためらい ながら 、 本 の 包み を 受け取っ て 、 出 て
^
行き かけ た が 、 何 を 思い出し た か 、 急 に 戻っ て 来 て 、
0053
,2928,3: 出 て
^
行き かけ て 、 また 戻っ て 来る と 、
0054
,1533,3: そわそわ と
^
行き かけ た が 、 ふと 戻っ て 来る と 、
0055
,262,14: 身支度 が 済む と 、 娘 の 方 が 先 に 出 て
^
行き かけ た が 、 いきなり 振り向く と 、 唇 を 突き出し た 。
0507
,520,26: 中 を 一寸 のぞい たけれ 共 人影 が 見え ない ので 誰 か に きい て 見よ う と 思っ て 又 牛舎 の 方 へ
^
行き かける と 、 裏 の 方 から 、 主婦 が 出 て 来 た 。
0538
,59,4: 煙草 を 消し て
^
行き かけ て い た 栄二 が その 声 を 聞い て 立ち止る 。
0538
,1785,1: と
^
行き かける 時 、 伸太郎 。
0538
,1935,11: と 、 いい ながら 、 ちょっと 周囲 を 見廻し 、 又
^
行き かける 。
0580
,416,14: そのまま 数 秒 たっ て 、 彼女 は 立ち上り 、 人形 の 方 へ
^
行き かけ た が 、 やめ て 、 扉 わき の 細長い 柱 鏡 の 方 へ 行っ た 。
0589
,377,21: 可哀そう に 、 梅子 が 、 ほろり と 涙 を こぼし た とき に は 、 もう 室 から 出 て
^
行き かけ て い まし た 。
0627
,437,12: そこ を 歩き まわり 、 炭焼 の 山 の 方 へ も
^
行き かけ て み た が 、 娘 の 姿 を 見かける こと は 出来 なかっ た 。
0628
,217,4: 先週 も 、 一度
^
行き かけ た けど 、 雨 が 降っ て き た でしょ う 。
0661
,166,36: 見物 し て ゐる ヒマ 人 も を ら ず 、 鼻唄 まじり で 呑気 な もの で 面倒 が つて ドッコイショ と 屍体 を 投げ す て ゝ 、 次 の 屍体 を とり に
^
行き かけ て 、 ヒョッ と 気 が つい た の は 何かと いふ と 屍体 が 戦闘 帽 を か ぶつ て ゐる 。
0947
,336,36: 車 が まわっ て くる の を 待っ て いる と 、 ホワイト ・ シャツ に 、 きちんと ネクタイ を つけ た 身なり の いい 中年 の 紳士 が バス から 降り て 海岸 へ
^
行き かけ た 足 を かえし て 、 ゆっくり と サト子 の そば へ やってき た 。
0948
,1124,22: ジャンパー の 胸 の かくし から 、 ブロミディア の 容器 を とりだし 、 水 を とり に 厨 の ほう へ
^
行き かけ た とき 、 風呂 場 に つづく 裏口 の ほう で 、 うさんくさい 足音 が 聞え た 。
0985
,566,10: … … ( 下手 の 炊事 場 の 方 へ
^
行き かけ て 、 ストン と 膝 を 突い て しも う )
0985
,1270,12: 柴田 … … ( 欣二 の 後 を 追って 出 て
^
行き かけ た 足 を とめ て 、 此方 を 見 て ) 双葉 。
0985
,1426,4: せい子 も 一緒 に
^
行き かける が 、 急 に 三平 と 誠 と が 喧嘩 で も し て いる 姿 が 頭 に 来 て 、 立ちすくむ 。
0986
,529,6: ( 怒っ て 立っ て
^
行き かける )
0987
,1935,16: ( その 拍手 の 中 に 、 ションボリ し て イス の そば から 立ち去っ て
^
行き かけ た 友吉 が 、 ちょっと 立ちどまっ て 、 一同 の 方 を 、 いぶかし そう な 、 そして 悲し そう な 眼 つき で 見 まわし て いる 顔 。
0987
,2209,3: ( 立っ て
^
行き かける )
0987
,2256,34: 友吉 … … ( 思い 決し た ふう で 、 ツト 立っ て 、 左手 の 棚 の 上 に のせ て あっ た 一 冊 の 本 を 取っ て 出 て
^
行き かける ) じゃ 、 チョット 、 なんか 買っ て 来る から ——
0987
,2494,7: ( 気軽 に 奥 の 方 へ
^
行き かける 。
0988
,484,18: 廊下 の 突き 當 り に 、 階上 に あがる 階段 が 有る から 、 あ が つて
^
行き かける と 中途 に 、 こわれ かか つ た 椅子 や テーブル を 積み上げ て 遮 斷 し てあつ たり 、 木札 の か かつ た ドア が 有る から 開けよ う と する と 釘付け に なつ て い たり 、 反 對 に 、 ドア も なに も 無い 入口 が 有る ので 入 つて 行く と 、 ガラン と し た 室 の 、 窓 の 部分 が 壁 ごと ゴボッ と 大穴 が 開い て い て 、 いきなり 青空 が 見え 、 風 が 吹き こん で 來 たり し た 。
0989
,452,7: 若宮 ( 室 を 出 て
^
行き かけ ドア の 所 で 聞きとがめ て ) へえ 、 お前 も 引ける の か ?
0989
,464,7: 舟木 ( 立っ て 出 て
^
行き かけ ながら ) 省三 、 あと で ちょっと 話し たい 事 が ある 。
0989
,3207,6: … … ( そちら へ
^
行き かけ 、 再び ユックリ と 上半身 を めぐらし て 、 いぶかし そう に 客席 の 方 を 覗き こん で いる )
0995
,495,13: 村 子 ( 火 の つい た ロウソク を 持っ て 、
^
行き かけ た 足 を とめ て 佐山 を 見 て い た が ) … … する と 、 なん な の 、 あんた 兵隊 だっ た の ?
0995
,1140,23: だって 、 そんな ——( まじめ に は 取っ て い ない ) どれ どれ … … ( 自分 も 手伝う 気 で
^
行き かける が 、 そのまま ここ を 出 て 行く つもり で 、 スーツ ・ ケース の 方 を 片手 に さげ 、 コート を 取り上げ 、 泥 を 払っ て 肱 に かける )
0995
,2002,22: 二 人 の 組打ち を とめる ため に 、 からだ を 引きずる よう に し て 、 その 方 へ 這っ て
^
行き かける )
0995
,2122,15: … … ( ガンドウ を 押し 動かし ながら 、 左手 の 方 へ 這いずっ て
^
行き かける )
0995
,2184,21: なん でも いい から 、 俺 あ 、 この 、 なに か を 信じ て ——( 這いずっ て 左手 へ
^
行き かける )
0995
,2631,5: ( 水たまり の 方 へ
^
行き かける 。
1073
,158,19: 蝦夷 萩 は 、 それだけ 告げる と 、 暗い 床 むしろ を 、 後退り に 、 出 て
^
行き かけ た 。
1123
,119,5: 玄関 の 方 へ
^
行き かける ので 、
差し出す
(差す.出す)
延べ語数:
35
0088
,868,33: ご くり 、 ご くり と 、 うま そう に 呑み 終わっ て 、 死神 男 は 盃 を 唇 から 放す を 、 傍 なる 女 は 白い あらわ な 腕 を
^
さし 出し て 盃 を 受け取る 。
0092
,2111,15: 残念 ながら 私 の 手許 に ある もの は 、 これ まで に 全部
^
さし 出し まし て 、 後 に は もう 何 も 残っ て い ませ ん 。
0138
,764,3: と 手 を
^
さし 出し 、 「 働く 婦人 」 四月 号 の 赤 線 の ところ だけ を よっ て 貪る よう に 目 を 通し た 。
0140
,5446,41: 幅 一 寸 ばかり の 紙きれ を 、 つば で しめし て 、 鼻 の 先 へ はりつけ 、 その 運命 判断 の 、 数字 ばかり 四角い コマ に 印刷 し て ある 見開き の 頁 の 上 に 顔 を
^
さし 出し て フーオン・コロ・コロ の フン 、 と いっ て 、 その 紙きれ を ふきとばす 。
0140
,5556,16: 素子 は 、 ちらりと 皮肉 な 笑顔 を し て 、 木下 に ウェストミンスタア を
^
さし 出し ながら 、
0140
,6123,35: ひらい た 長い 二つ の 脚 の 間 に 腹 を おとす よう な 姿勢 で 煖炉 まえ の ベンチ に かけ た 砂場 嘉訓 は 、 伸子 に 向っ て 大きい 右手 を
^
さし 出し た 。
0141
,3730,6: そして 一 束 の 花束 を
^
さし 出し た 。
0141
,6260,62: この ダーシャ は 、 伸子 が 保 の 死ん だ しらせ を うけとっ て 、 まだ 自分 の 部屋 で 食事 を し て い た ころ 、 朝食 を のせ て 運ん で 来 た 盆 を テーブル の 上 へ おろす と 、 改めて エプロン で 拭い た 手 を 、 ベッド に おき 上っ て い た 伸子 に
^
さし 出し た 。
0141
,7578,23: どこ か まだ 子供 っぽい 声 で 、 ゆっくり 声 を かけ 、 つい にっこり する 笑顔 で 茶 の 盆 を
^
さし 出し た 。
0141
,7796,14: 伸子 は 、 少年 の 前 へ ずっと よっ て 行っ て 手 を
^
さし 出し た 。
0141
,7881,8: 少く とも 、 ピオニェール 小僧 は 親方 に
^
さし 出す 獲物 として 、 いくら か の 金 と 、 金側 時計 と 古く て も 皮 の スーモチカ が あっ た 。
0141
,9864,21: 女 売子 は お 義理 に 素子 の 相手 を し 、 素子 の 顔 を み ない で 釣銭 を
^
さし 出し ながら 、 フランス語 で メルシ と 云っ た 。
0141
,9916,34: 直立 し て 、 乗馬 靴 の 二つ の 踵 を きつく うち 合わせ チャリン と 拍車 を 鳴らし 、 笑い を ふくん で 白い 麻 の 女 もち ハンカチーフ を 伸子 に
^
さし 出し た 。
0141
,9919,19: そして 軽く 指 の 先 へ ひっかける よう に し て つまみあげ た ハンカチーフ を 小柄 な 伸子 に
^
さし 出し た 身ごなし 。
0141
,10817,26: すると 、 男の子 は 、 何 という こと なし の 身ごなし で それ まで 伸子 たち の 視線 から かくさ れ て い た 右手 を
^
さし 出し て 、
0141
,14923,7: 細長く たたん で ある 紙 を
^
さし 出し た 。
0141
,15456,15: ブルヴァール を へだて た 遠く に 、 赤 白 縞 の 日 よ け を
^
さし 出し た 一 軒 の カフェー が ここ から 見え て い て 、 つや子 の 絵 の 中 に そこ も 入れ られ て いる の だっ た 。
0141
,18159,3: 手 を
^
さし 出し た 。
0141
,21317,21: 膝 に のせ て いる 子供 の 白い 服 の わき から 須美子 も 若々しく お かっぱ の 前髪 を
^
さし 出し て 地図 を のぞきこん だ 。
0142
,752,7: 重吉 に 向っ て 小指 を
^
さし 出し た 。
0142
,1121,4: 覚えず 片手 を
^
さし 出し た 。
0144
,1472,10: 立ち上り 、 ゴーリキイ に 幅 の 広い 掌 を
^
さし 出し 片手 で 重 そう な 銀 の 饀 パン 時計 を 取出し て 云っ た 。
0316
,159,42: 法律 は 政府 が こしらえる もの 、 その 政府 は なお 大きい 力 に おさ れ て いる もの 、 悲しく も あきらめ て 徳川 時代 の 農民 の よう に 、 その 人々 を 養い 利潤 さ せる 年貢 ばかり を
^
さし 出し て 、 茫然 と こと の なり ゆき を 見 て いる しか 、 わたし たち に する こと は ない わけ だろ う か 。
0378
,112,42: みの 一つ だに なき ぞ 悲しき と 云っ て 、 娘 が 笠 の 上 に 花 の 咲い た 山吹 の 枝 を のせ て 、 鹿 皮 の むかばき を つけ て 床几 に かけ て いる 太田 道灌 に
^
さし 出し て いる 絵 も 見 た 。
0415
,19,7: そして 、 当惑 し て 原稿 を
^
さし 出し 、 何しろ 赤 鉛筆 の スジ の ところ は いけ ない って 云う ん です が 、 という こと だっ た 。
0455
,214,24: それでも 夕暮 に なる と 雨 も やみ 、 風 も しずまり 、 すっかり 秋 らしい 虫 の 声 とともに 、 西日 が
^
さし 出し た 。
0464
,79,13: 唐 門 を 入っ た つき 当り の 低い 築地 から 枝 を
^
さし 出し た 一 叢 の 紅 薔薇 が 、 露 多い 夕闇 に 美しかっ た 。
0510
,526,7: はずん だ 声 で 云っ て
^
さし 出し た 手 に は あつい あつい 、 書い た もの が のっ て 居 まし た 。
0617
,3544,8: 老 刀自 が 一 本 の 書状 を
^
さし 出し て 、 これ を 読ん で みる よう に と の こと で ある 。
0993
,34,82: … … そのうち 非常 に 香ばしい 、 いい 匂い が し はじめ た ので 、 何 だろ う と 思っ て いる と 、 老人 は それ と 察し た の か ニコニコ と 眼 を 小さく し て 、 焚火 の 灰 の 下 を ほりおこし て 、 コンガリ 焼け た 饅頭 の よう な もの を いくつ か とり 出し て 、 その 一つ を 手の平 に のせ て ポンポン と 灰 を たたき 落し て から 、 私 に
^
さし 出し て 食え と いう の です 。
1072
,2866,33: と 、 僧侶 の いんぎん な 礼 を 見 た ので 、 つい 彼 も 、 武家 ことば が 出 て 、 べつ な 器 へ 、 粥 を 入れ て 、
^
さし 出し た 。
1072
,8038,31: すでに 、 一切 の 調書 、 予審 経過 は 、 評定 所 お開き の 上 、 公明 な 御 裁決 を 仰ぎ たい 旨 を 申し 添え て 、 龍ノ口 へ
^
さし 出し て あり ます 。
1073
,6242,25: 「 だって 、 あなた 様 は 、 この 春 、 東国 から 御 帰京 に なる やい な 、 太政官 へ 長い 上 告文 を
^
さし 出し て 、 将門 に 謀反 が 見える という お 訴え を 出し て おら れ た でしょ う 」
1075
,861,20: それから 竿 の さき に 穴 の あい た もの へ 繩 を とおし て 、 助手 が 下 から
^
さし 出す の を 、 上 に いる 葺き 手 が 取りあげ て 、 それ を もっ て 萱 藁 を 縫い ぼく に むすびつける の が 、 ちょうど 着物 を 縫う の と 同じ だっ た 。
1171
,78,15: やがて 男 は ごそごそ と 動い て 、 不安 げ な 口調 で 名刺 を
^
さし 出し た 。
上り切る
(上る.切る)
延べ語数:
35
0070
,480,3: 坂 を
^
昇り 切ろ う と し た とき 、 帆 村 は 甥 に 合図 を し た 。
0071
,686,3: 天井 まで
^
のぼり 切る と 、 あと は 梁 を 横 へ つたわっ て 進ん だ 。
0081
,1719,6: 隊長 が 、 まだ 崖 を
^
のぼり 切っ て い ない から … … 」
0081
,3587,1: 「
^
上り きっ た ところ で 、 右 に 移動 する 。
0089
,516,9: やがて 五井 が 、 階段 を 中二階 まで
^
のぼり 切っ た 。
0089
,1021,3: 階段 を
^
のぼり 切っ た ところ に 、 頑丈 な 扉 が しまっ て いる 。
0091
,1164,18: わし は 知ら ん と いい かけ た とき に は 、 課長 は 既に 階段 を
^
のぼり 切っ て い た 。
0095
,1550,7: 彼 は 軽金属 の 階段 を
^
登り 切っ て 、 旅客機 の 中 へ 姿 を 消し た 。
0095
,1623,3: その 丘陵 を
^
のぼり 切っ た とき 、 突然 右 隊 から 「 警戒 !
0140
,5590,10: 門 から 右手 へ つづい て いる だらだら 坂 を
^
のぼり きっ て 、 この 郊外 の 分譲 地 の 中央 通り にあたる 桜 の 並木道 を 、 左 へ とっ た 。
0141
,3637,4: 三 階 へ
^
のぼり 切る と 、 伸子 は 防寒 扉 の 黒い お もて に 3 5 と 白 ペンキ で 書い た 扉 の 前 に とまっ た 。
0141
,3704,12: すりへっ て 中 凹 に なっ た 白い 石 の 階段 を
^
のぼり きっ た とっつき に ガラス ばり の ボックス が あっ て 、 そこで 切符 を 買い 、 広間 で は 、 五 人 の 若く ない 楽 手 たち が モツァルト の 室内楽 を 演奏 し て い た 。
0368
,144,15: わたし も 、 ふろしき 包 から 下駄 を 出し て 、 正面 の 段々 を
^
のぼり 切っ た ところ で 穿き かえ た 。
0371
,51,6: そうして 切 ど おし を
^
のぼり 切る と 、 道灌 山 つづき の 高台 の 突端 に 出 た 。
0371
,58,8: そして 、 冬 は 、 その 坂 を
^
のぼり 切っ て 明るい 高台 道 の 日向 に 出 た とき 、 急 に はっきり 陽 の ぬく み を 顔 に 感じ た 。
0371
,149,2: 坂 を
^
のぼり 切る と 一 本 は そのまま 真直 に 肴 町 へ 、 右 は 林 町 へ 折れ 、 左 の 一 本 は 細く くねっ て 昔 太田 ケ 原 と 呼ば れ た 崖 沿い に 根津 権現 に 出る 。
0457
,8,19: 表通り と 云っ て も 、 家 より は 空地 の 方 が 多く 、 団子 坂 を
^
登り 切っ て 右 に 曲り 暫く 行く と 忽ち 須藤 の 邸 の 杉林 が 、 こんもり 茂っ て 蒼々 として 居 た 。
0464
,67,10: 沢山 の 石段 を 自然 に 悠 くり 登り 、
^
登り きっ た 処 で は 誰 しも 一息 入れ たく 成る だろ う 。
0464
,176,8: 灌木 の 茂み の 間 の 坂 を
^
登り 切っ た ところ に 、 大理石 の 十字架 上 の 基督 像 を 中心 と し た 花園 が ある 。
0507
,937,77: 町 へ 雑誌 と 、 書く 紙 を 買い に 行こ う と 思い ながら 、 寒 さ に めげ て 一 日 一 日 と のばし て 居 た が 、 歳暮 売出し を 町 の 店 々 は 始め 、 少し は 目先 が 変っ て 居る から と 云う 事 で 、 芝居 ず き の 「 御 とも さん 」 と お 繁 婆 と 女中 と で 午前 の 日 が
^
上り きっ て 、 暖 い 時 に 出かけ た 。
0509
,211,32: 幅 が 狭い 上 に 梢 で 遮 ぎられた 日光 が よく 差し 透さ ない ので 、 所々 に 苔 の 生え た 其の 道 を 弱い たどたどしい 二 人 が
^
登り 切る の は なかなか 大した 事 で あっ た 。
0509
,213,27: 息 を はずま せ ながら 私 は 叔父 の 袂 を 引っぱっ て 一足 一 足 と 踏みしめ て 、 漸う 最後 の 一 歩 を
^
登り 切る と 、 其処 に は ひろびろ と 拡がっ た 高原 が 双手 を 延ばし て 私 共 を 引きあげ て 居 た 。
0554
,2068,4: 高架線 の 階段 を
^
上り きっ た ところ の ホーム に 、 柿沼 は 立っ て い た が 、 そこ から は 下り 電車 の 来る の は 見え ない 。
0567
,3,4: その 坂道 を
^
昇り きっ た ところ 、 逆 に 言え ば 降り 口 に 、 小さな 中華 ソバ 屋 が あっ た 。
0583
,103,4: もう 階段 を
^
上り きっ て しまっ た のに 、 彼女 は 袋 を 彼 に 渡し まし た 。
0596
,343,2: 坂 を
^
上り きっ た 左手 の 方 、 神社 の 境内 に 、 数 株 の 桜 の 台木 が 、 満開 すぎ の 花 を つけ て いる 。
0862
,60,8: 洗面 所 、 手洗 場 は 階段 を
^
上り 切っ た 真横 の 一間 を 区切り 、 古風 な 趣き を さえ 呈する もの で ある 。
0862
,192,2: 階段 を
^
登り 切っ た 赤沢 の 子息 は 私 を 一瞥 し た まま 、 突然 に 襲わ れ た らしい 何 か 異常 な 感動 を 押し かくし でも する よう な 様子 を 彼 の 動作 に 明らか に 示し ながら じっと そこ に 立ち竦ん で しまっ た 。
0918
,325,25: その 願い の 姿 は 、 空間 に 形づくる と すれ ば 、 あの 教会 に ある よう な 柱 の 姿 、 天 に
^
のぼり きら ん として 、 空 に 消え去っ て いる よう な 、 鋭い 屋根 の 姿 を 形づくっ て いる の で ある 。
1072
,6608,6: ちょうど 、 暗い 切通し を
^
登り きっ て 、 そこら の 灯影 人影 に 、 立ち 紛れ た 途端 な ので 、 後 から 歩い て い た 藪 八 も 、 お 燕 が 、 あれ ッ —— と 、 泣く が 如く 叫ん だ ので 、 初めて 、 はっと 気がつい た 程 だっ た 。
1101
,332,0:
^
登り きっ た ところ で 、 視界 が ひらけ た か と 思う と 、 突如 と し て 、 この 奇怪 な 山稜 が 、 真黒 に 眼 の 前 に 現れる 。
1171
,1350,2: 石段 を
^
登り 切る と 、 校庭 に なる 。
1171
,1836,5: 峠 の だらだら 坂 を
^
登り 切る と 、 いきなり 海 が 見え た 。
1172
,316,4: だらだら 坂 を
^
登り 切る と 、 丘 の 頂上 は 喬木 の 疎林 と なり 、 その間 を 縫う 径 を 通る とき 、 暑い 午後 の 日射 は 私 の 額 に そそぎ 、 汗 が 絶え間 なく したたっ た 。
1173
,1462,4: 堤 の 上 に
^
登り 切っ た 高城 の 姿 が 、 宇治 の 茫然 と し た 視野 の 端 を 影絵 の よう に 動い て 、 拳銃 を 女 に 擬し ながら 急速 に その 方向 に 近づく らしい 。
語り出す
(語る.出す)
延べ語数:
35
0035
,170,20: と 驚く と 、 僕 も 中学校 へ 三 年 まで 行っ た 男 だ が … … と
^
語り だし た の は 、 こう だっ た 。
0038
,350,7: そして 、 小声 で 落語 を
^
語り だす と 、 ミネ子 は はじめ 面白 そう に 聴い て い た が 、 しかし 直ぐ シクシク と 泣き だし た 。
0053
,518,5: そして 、 弓子 が
^
語り だし た の は こう だっ た 。
0053
,689,9: そして 、 千枝子 は 昨夜 の こと を
^
語り 出し た 。
0053
,1146,67: 小田 の 分類 に よる と 、 三高 出身 者 に は 、 軽佻 浮薄 派 ( さしずめ 小田 が その 代表 ) と 、 重厚 派 の 二 種類 ある が 、 吉井 は 、 「 重厚 派 と 見 られる こと を 最も いやがっ て いる 所 の 重厚 派 」 で ある だけ に 、 ねちねち し た 口調 で 、 ポツリ ポツリ
^
語り だし た 。
0053
,1546,5: と 、 弓子 が
^
語り だし た の は 、 こう だっ た 。
0059
,7,9: 「 先日 聴い た 話 です が 」 と
^
語り だし た 話 も 教師 らしい 生硬 な 語り 方 で 、 声 も ポソポソ と 不景気 だっ た 。
0059
,563,6: しかし やがて 横堀 が ポツリ ポツリ
^
語り だし た 話 を 聴い て いる うち に 、 私 の 頭 の 中 に は 次第に 一つ の 小説 が 作りあげ られ て 行っ た 。
0071
,1877,32: そう いっ て 老 博士 は 、 また みんな の 方 を 向い て 、 手 を ふり 顔 を ふり し て 、 月 人 の ふしぎ な 生活 について
^
語り だし た 。
0074
,126,3: そして 吐息 と共に
^
語り 出し た 。
0084
,2157,15: ネッド が 熱心 に いう もの だ から 、 張 は はずかし そう に
^
語り だし た 。
0088
,591,26: と 、 帆 村 は そこ で 暫く 薄 あかり の 中 に 沈思 し て い た が 、 やがて 元気 を 加え て
^
語り 出し た 。
0091
,2134,5: 雪子 は 熱心 に
^
語り だし た 。
0095
,457,6: と いっ て 気軽 に
^
語り 出し た 。
0095
,460,6: と 、 ホー テンス は
^
語り 出し て ドレゴ の 顔 を 見 た 。
0095
,2891,23: と 、 ホー テンス 記者 は 、 すっかり 憔悴 し た 顔 に 、 持前 の 不敵 な 微笑 を 浮べ て
^
語り 出し た 。
0199
,9,10: 「 一 時機 」 が 五 ・ 一 五 から
^
語り 出さ れ 「 チミ は ナヌス とっ た か 」 と 侮蔑 的 に 第 一 部長 の 東北 弁 を まね られ て いる ところ も 、 「 嵐 の あと さき 」 昭和 七 年度 の 記述 と 、 ほとんど そのまま で ある 。
0205
,256,32: したがって 、 この 時期 、 文学 と 政治 の 問題 は 、 十 数 年 以前 の 昔 に さえ さかのぼっ て 、 文学 における 政治 の 優位 について の 理解 から
^
語り 出さ なけれ ば なら ない 有様 だっ た 。
0332
,163,12: サルトル が 流行 し たら 「 無 」 は 実存 主義 によって
^
語り ださ れ まし た 。
0572
,283,4: 秦 は 腹蔵 なく
^
語り 出し た の で ある 。
0610
,23,35: 私 は 、 「 お 噂 は 岡 から 承っ て 、 大 へん お 慕い し て 居り ます ので 、 加減 が いい と つれ て 参っ た の です が 」 と
^
語り 出し て 、 残し て き た 病床 の 妹 の 事 が 案じ られ た 。
0619
,30,13: 人 と 話 を する とき は 、 始め 、 小さな 声 で
^
語り だせ 、 という の だ 。
0646
,135,51: 夜 、 膝 つき 合し て 裁縫 し て いる 時 など に 、 身の上 を きい たり する と 、 シャクレ 顔 が デングリ 返っ た よう な 深刻 な 思いつめ た 表情 と なっ て 、 ママ 母 に いじめ られ た 数々 を 身 もだえる よう に
^
語り だす 。
0675
,21,63: 私 が 切支丹 の 文献 が 手 に はいら なく て 困 つ て ゐる とき 、 彼 に 会 つて その 話 を する と 、 その 文献 なら なんとか 教会 に あ つて 、 そこ の フランス 神父 は 友達 で 先日 も 会 つて 何 について どんな 話 を し て き た など ゝ 清流 の 流れる ごとく
^
語り だす から 、 それ は ありがたい 、 さ つ そく 神父 に 紹介 し て くれ 、 これから 行 つて 本 を 読ま せ て 貰 ふか ら 、 と 言 ふと 、 ウム 、 ところが 、 と 彼 は ち つ と も 困ら ず 、 今 は その 本 は 教会 に は ない ね 、 なぜ 、 なぜ なら ば ネ 、 目下 ある 人 が 借り て ゐる 、 この 借り た 人 が 何故 に 借り て ゐる か と いふ と これ に は 次 の やう な 面白い 事情 が あつ て … … 勿論 神父 など ゝ 友達 で すら ない の で ある 。
0769
,89,43: 軍人 に せよ 、 政治 家 に せよ 、 壮士 に せよ 、 農夫 に せよ 、 神がかり 的 に なり 易い 人士 は 、 反面 チミツ な 計算 家 で 、 はじめ は 相手 に ききとれ ない よう な 細い 声 で
^
語り だす 、 という よう な 術 について は 一生 心 を 用い て いる 人種 らしい 、 と 、 私 は そんな こと を 考え たり し た 。
0773
,195,4: そこで 牧田 は
^
語り だし た が 、 あまり 話 が 長 すぎる ので 、 その 要点 だけ を 読者 に お伝え し て おこ う 。
0956
,3625,10: … … ( 声 を 低め て 、 静か に
^
語り 出す ) 実は 、 文 麻 呂 様 の 心 を 惑わし た の は 、 年 若 な 賤 しい 田舎 娘 な の で ござい ます 。
1013
,166,16: と 壮健 だっ た 時分 を 愛 おしむ よう な 調子 で 、 病人 は
^
語り 出し た 。
1013
,662,9: と 溜息 を 吐い て 、 ジーナ は
^
語り 出し まし た 。
1051
,34,42: ちなみに 部落 の 長老 に 、 高橋 氏 について の 話 を きく と 、 彼等 は 、 昔ばなし を 子供 達 に きかせる 親 で で も ある か の よう に 、 深く 静か に 瞑想 し 、 得々 として
^
語り だす ので 語る に ふさわしい 、 いくつ か の 事実 譚 を 披瀝 し て 、 人間 「 高橋 房次 」 の 断面 を 、 私 は 語る こと に し たい 。
1073
,801,28: 雑談 が わく と 、 限り も なく 、 そうした 猥 ら と 、 物騒 な はなし は 、 次 から 次 へ 、 いくつ も 、
^
語り 出さ れる の で ある 。
1076
,496,52: あまりに 若く 見える ので 、 その 夫 まで が 初め は 信じ なかっ た が 、 自分 は ただ 二 、 三 日 、 野原 で 遊ん で い た ばかり 、 年 を 取る わけ が ない と 言っ て 、 色々 と 閨 中 の みそ か ごと まで を
^
語り 出し た ので 、 もう 疑う こと が でき なく なっ た と ある 。
1118
,206,30: 応接 室 に 戻っ て ほっと し て いる と 、 後 を 追って 来 た 青年 は 私 と 差向い の 椅子 に 腰かけ て 、 静か に
^
語り 出し た 。
1151
,55,15: 佐々 村 村 一 は 観念 し た 様子 で 、 徐 ろ に
^
語り 出し まし た 。
1183
,57,11: と 声 を ひそめ 、 ひどく 熱心 な 口元 で
^
語り だし た 。
握り合う
(握る.合う)
延べ語数:
35
0002
,2804,10: 僕 は いつか 、 奥さん と 、 手 を
^
握り 合っ た 夢 を 見 まし た 。
0012
,57,6: 」 なんて 言っ て 手 を
^
握り 合い 、 夜 の 公園 など を 散歩 し て いる 若い 男女 は 、 何 も あれ は 「 愛し 」 合っ て いる の で は ない 。
0034
,395,18: “ おお 秋山 さん ” “ おお 長藤 君 か ” 二 人 は 感激 の 手 を
^
握り 合っ て 四 年 前 の 回 旧 談 に 耽っ た 。
0081
,359,6: 二 人 は 手 を
^
にぎり あっ て 喜ん だ 。
0081
,360,11: が 、 この まま で は 、 ゆっくり 手 を
^
にぎり あっ て いる こと も 許さ れ ない 。
0081
,2885,10: 三 人 は お互い に 手 を しっかり と
^
にぎり あい ながら 水 の 中 を 歩き 出し た 。
0081
,3506,8: ダビット と 、 ラウダ が 手 を
^
にぎり あっ て 、 甲板 の 上 で おどっ た 。
0091
,2293,7: 雪子 の 両親 が 、 手 を
^
握り あっ て 泣い て いる の だっ た 。
0141
,15282,39: 伸子 が 来る まで に 、 三 時間 ほど よ こ に なっ た という 須美子 は 、 きのう から の 黒い 服 で 、 自分 で 自分 を 支えよ う と する よう に かたく 両手 を
^
握り あわ せ て 、 客間 の 椅子 に い た 。
0141
,18490,15: 伸子 は 、 窓 に 向っ て 立っ た まま いつの間にか ネッカチーフ の 前 で
^
握り あわ せ て い た 両手 を きつく 胸 に おし あて た 。
0141
,21212,7: 伸子 は 、 きつく 両手 を
^
握り あわ せ ながら 、 自分 の デスク の 前 に 立ちつくし た 。
0508
,815,38: 娘 達 は 大嵐 の 起ろ う と する 前 一 刻 の 死ん だ 様 な 寂寞 に 身 を 置い て 居る 様 な 不気味 さ で 互に 袂 の かげ で 手 を 堅く
^
握り 合っ たり 肩 を ぴったり すり よせ たり し て 、 何 か たくらん で 居る らしい 若者 の 群 を 臆病 に 折々 見合っ て 居 た 。
0538
,1486,18: 中国 は 中国 と 、 生活 の 上 で 一番 関 り の 深い 国 と 手 を
^
握り 合う こと で しか 独り立ち は 出来 ませ ん よ 。
0572
,59,9: 楊 さん は 両手 を 胸 もと に
^
握り あわ せ 、 くどく 念 を 押し 、 深く 辞儀 し て 、 帰っ て いっ た 。
0577
,107,26: 鳶 の 姿 が 見え なく なり 、 しいんと なっ た 時 、 巳之助 と 久江 は 肩 と 肩 と で 寄りかかり 手 を
^
握り 合っ て い まし た 。
0594
,259,18: 昔 —— そう だ 、 もう 昔 の 感じ だ が —— 私 たち は よく 手 を
^
握り 合っ た もの だ 。
0594
,260,22: 彼女 の 家 の ミルクホール の 片隅 で 、 縁日 の 夜 の 暗がり で 、 人目 を さけ て 手 を
^
握り 合っ た 。
0594
,356,8: 「 昔 は 、 よく 、 手 を
^
握り 合っ た わ ね 。
0594
,398,6: 昔 、 こっそり 手 を
^
握り 合っ たり し た 時 の こと を 、 彼女 は 言っ てる の だっ た 。
0601
,492,2: 手 を
^
握り 合い さえ も し なかっ た 。
0612
,1430,13: 同じ 心 の 孤児 が 互いに 心 を 通わし 、 手 を
^
握り 合い 、 一つ の 仲間 を つくっ たら 、 また 別 の 大きな 力 が 生まれ て き は し ない だろ う か ?
0613
,857,10: 私 たち は お互い に 手 を とっ て 固く
^
握り 合っ て じっと し て い た 。
0685
,291,4: めいめい の 片手 を
^
握り あっ て 、 心 を 合せ て 相談 しよ う 。
0685
,294,9: 「 お前 ら も めいめい の 手 を シッカリ
^
握り 合う の だ 。
0842
,2302,5: と 堅く 手 を
^
握り あっ て 意気投合 する 。
0904
,43,19: 四月 八 日 の 衆院 本 会議 を 通っ た とき 、 全く 私 達 は 手 を
^
握り 合っ た の で あっ た 。
0930
,3,21: 法案 通過 の ため に たたかっ た 諸兄 と 共に 深い 感慨 を もっ て 、 お互い に 手 を
^
握り あい たい 。
0931
,16,26: いわば 五 年 越し の 刀 折れ 矢 つき た 形 で は あっ た が 、 法案 通過 の とき は お互い に 手 を
^
握り あっ た 。
1041
,536,2: 手 を
^
握り あう こと すら まれ で 、 かつて の グレン ・ ミラー や ベニー・グッドマン の 演奏 に あわせ て 踊ら れ た ソーシャル・ダンス の よう に 、 男女 が 一定 の フォーム で 触れあう こと は 、 なかっ た 。
1072
,4541,44: そして 、 そこ に 佇ん で 、 心 を 打た れ て い た 友 の 小林 勘蔵 と 、 はっと 顔 を あわせ 、 お た がい の 熱涙 を 、 睫毛 に 相 見 て 、 濡れ た 手 を かたく 、
^
にぎり 合っ た 。
1072
,6228,22: そして 父 と 母 と が 、 私 の 眼 の まえ で 、 ただ 一 度 でも … … 手 を
^
握り あっ て … … そして 、 私 の 口 から 、 お父さん 、 おっ 母さん と 呼ば せ て くれ たら 、 私 は すぐ 死ん で も よい と 思い ます 。
1073
,3271,2: そして 固く
^
握り あっ た 。
1141
,187,44: 花 を 持っ た 手 を 組ん だり 、 栗 の 枝 へ 抱き上げ て やっ たり 、 谷川 の 水鏡 に 顔 を 並べ て 映し たり し て 居る 間 に 、 二 人 は 何時の間に やら 、 長い 間 手 を
^
握り 合っ て じっと し て 居 たり 、 娘 は 男 の 懐中 に 顔 を 埋め て 、 何 ん という 理由 も なく 、 シクシク 泣き 出す よう な 仲 に なっ て 居り まし た 。
1147
,216,18: 二 人 は 暫く 闇 の 中 に 、 後 も 前 も 忘れ て 手 を
^
握り 合っ て 居り まし た 。
1151
,159,15: 内気 な 許婚 同士 の よう に 、 真っ暗 な 中 で 手 を
^
握り 合っ た まま 、 頬 と 頬 を 触れ て 、 半分 は 黙りこくっ て 、 あと の 半分 は おしゃべり を し て 。
聞き取れる
(聞く.取れる)
延べ語数:
34
0003
,668,7: 」 と 、 ほとんど 僕 に も
^
聞き とれ なかっ た くらい の 低い 声 で 言っ て お 膳 を 持ち上げ 、 そう し て また 、 何事 も 無かっ た よう な 澄まし た 顔 で 部屋 から 出 て 行っ た 。
0003
,1110,32: かっぽ れ は 、 それ こそ 親 獅子 の ふところ に かき 抱か れ て いる 児 獅子 という よう な 形 で 、 顔 を 振り 振り 泣きじゃくり 、 はっきり
^
聞き とれ ぬ よう な 、 ろれつ の 廻ら ぬ 口調 で 、 くどくど と 訴え はじめ た 。
0027
,1205,86: じっさい 、 ヨシ子 は 、 信頼 の 天才 と 言い たい くらい 、 京橋 の バア の マダム と の 間 は もとより 、 自分 が 鎌倉 で 起し た 事件 を 知らせ て やっ て も 、 ツネ子 と の 間 を 疑わ ず 、 それ は 自分 が 嘘 が うまい から と いう わけ で は 無く 、 時に は 、 あからさま な 言い方 を する 事 さえ あっ た のに 、 ヨシ子 に は 、 それ が みな 冗談 と しか
^
聞き とれ ぬ 様子 でし た 。
0081
,1724,16: 下 で は 、 伯爵 が 何 か いっ た が 、 玉太郎 に は
^
聞き とれ なかっ た 。
0465
,3,12: よく 眠り 、 目 醒し が 鳴っ た 始め の 方 を
^
聞き とれ なかっ た らしい 。
0704
,26,17: この 隠居 は 顔 も 半分 ひき つ ッ て い て 、 その 言葉 が よく
^
聞き とれ ない 。
0780
,494,5: その 言葉 の 終り は
^
聞き とれ なかっ た が 、 すると 幸平 は いきなり 手 の 近く に あっ た 皿 を とっ て 台所 の 方 へ 投げつけ た 。
0784
,684,9: そして 、 声 は 総て の 耳 に は
^
聴き とれ なかっ た ほど 低かっ た が 、 低 声 は 兄 の 生れつき の もの で も ある し 、 衰弱 によって 甚 しくも なっ て い た 。
0802
,51,16: 彼 は 熟睡 し て いる し 、 男 の 声 は 低く て よく も
^
聞き とれ ない ぐらい だっ た が 、 大川 の 声 と は 違っ て い た よう だ 。
0802
,394,11: 聞き耳 を たて てる と 二 三 十 間 さき でも
^
聞き とれる 音 です ね 」
0841
,171,22: 隣席 の 男 が 何と 答え た か は 聞え なかっ た し 、 それ から の 男 の 言葉 も
^
聞き とれ なかっ た 。
0841
,225,26: 田舎 の 人 は 高 声 で 話 を し がち で は ある が 、 二 人 の 会話 は ただ それ 一 ツ が
^
聞き とれ た だけ で 、 他 に 一言 も 聞き とれ なかっ た という こと は 奇妙 で ある 。
0841
,225,36: 田舎 の 人 は 高 声 で 話 を し がち で は ある が 、 二 人 の 会話 は ただ それ 一 ツ が 聞き とれ た だけ で 、 他 に 一言 も
^
聞き とれ なかっ た という こと は 奇妙 で ある 。
0842
,721,11: 宇野 浩二 氏 の よう に 一間 離れ て も
^
聞き とれ ない よう な ひとり ごと を つぶやく よう な 人 も いる し 、 全然 他人 の 発言 と 連絡 なく 電光石火 の 一言 を 叫ん だ と 思う と 沈黙 し て しばし 語ら ぬ 人 も いる し 、 しかも それら の 議論 が 一 名 ずつ 別個 に 行わ れる わけ で は なく て 「 それ も ある 」 と 合 槌 を 打つ 人 「 それ は つまら ん 」 吐き 捨てる よう に つぶやく 人 。
0845
,12,3: とぎれとぎれ に しか
^
聞き とれ ない が 、 聞え た 部分 は なんとなく 穏やか で は ない 。
0845
,14,23: 男 の 声 が 何 か クドクド と それ に 答え て いる よう だ が 、 これ は 低く て 全く
^
聞き とれ ない 。
0866
,3818,6: 小萩 の 声 は 、
^
聞き とれ ない くらい に 、 低く な つ て 行く 。
0947
,2233,12: と 、 ささやい た が 、 由良 に は 、 よく
^
聞き とれ なかっ た らしい 。
0985
,1419,5: 」 など 言う の が
^
聞き とれる だけ で 、 まだ いろいろ に 言っ て いる 言葉 は ハッキリ し ない )
0986
,431,20: ただし 、 情報 の 途中 から だ し 、 サイレン の 音 に じゃ まさ れ て 完全 に は
^
聞き とれ ない ) —— 大型 機 に 誘導 さ れ たる 大 編隊 —— 大 編隊 —— 大 編隊 —— 西南 方 より 帝都 上空 に 侵入 し つつ あり —— 西南 方 より —— 帝都 上空 に 侵入 し つつ あり —— くりかえし ます —— 大型 機 に 誘導 さ れ たる 大 編隊 —— 西南 方 より 帝都 上空 に 侵入 —— ガーガーガァ 、 ピッピ 、 ピッピ 、 ガァガァ —— ワァワァワァ 、 ブー 、 帝都 ——( そこ で プツン と 切れ て しまう 。
0987
,943,10: それに 耳 を かたむけ て い た が 、 よく
^
聞き とれ ない ので ) うむ 。
0987
,1455,2: 歌詞 は
^
聞き とれ ぬ 。
0987
,1719,1: はじめ
^
聞き とれ ない が 、 次第に メロディ が ハッキリ し 、 又 次第に 歌詞 が ハッキリ する 。
0987
,2466,27: 窓 の 外 の 顔 は 、 まだ のぞい て いる ) … … ( 口 の 中 で 低く いっ て いる 言葉 が 、 すこし
^
聞き とれる よう に なる ) 感謝 いたし ます 。
0987
,2780,44: ( 昂奮 の 極 、 オイオイ と 声 を あげ て 泣き 出し て いる ) あの 、 先生 も 、 そい から 、 あの 、 両方 とも … … ( まだ 何 か いい つづけ て いる が 、 泣き声 に なっ て
^
聞き とれ ない 。
0987
,2988,17: しかし その 声 は 、 列車 の 轟く 音 に のみこま れ て しまっ て 、 全く
^
聞き とれ ない 。
0987
,2990,0:
^
聞き とれ ない 。
0988
,625,27: 「 じ や 、 あの シマ の 事 あ 、 君 ん と この オヤジ さん も 知 つて ん だ ね … … 」 あと は
^
聞き とれ ない 。
0988
,3632,6: 」 と 言う 言葉 だけ が
^
聞き とれ た 。
0992
,3,8: 天皇 の 言葉 は ハッキリ せ ず 、
^
聞き とれ た 所 も 意味 が 不明瞭 で あっ た 。
0995
,380,28: 男 … … ( 口 の 中 で なにか いっ て いる が 、 声 に 力 が なく て 、 ボヤ ボヤ と つぶやく よう に
^
聞き とれ ない ) … … あの 、 いや … … タバコ が … … そい で … …
1037
,990,8: 私 達 の 部屋 で は 話し声 は
^
聞き とれ ない 。
1072
,4594,1:
^
聞き とれ ない よう な 小声 だ が 、 たしかに 、 床上 の 声 で は ない 。
1073
,1097,37: 小次郎 は 、 地 に ぬかずい て いる 耳 へ 、 その まぢか な 声 が 、 何 か 、 ただ がんがんと 、 地 うなり の よう に 聞える 心地 で 、 満足 に は 、
^
聞き とれ なかっ た 。
寝込む
(寝る.込む)
延べ語数:
34
0080
,2001,11: わし は 、 この ところ 腰 が いたく て 、 ずっと
^
寝 こん で い ます で な 。
0081
,1884,9: 「 いよいよ 、 この 奥 に 恐竜 夫人 が
^
寝 こん で いらっしゃる だろ う が 、 みんな よう い は いい かね 」
0091
,1281,33: 道夫 の 両親 、 ことに 、 その 母親 は いつ まで も 道夫 が 戻さ れ ない ので 、 非常 な 不安 な 気持 に なり 、 この 頃 で は よく
^
寝 こむ 始末 で あっ た 。
0141
,14261,67: 時間 を 倹約 する つもり も あっ て 伸子 と 素子 と は 、 飛行機 で ロンドン へ 向っ た の だっ た が 、 午後 おそく 佐々 の 一行 が とまっ て いる ケンシントン 街 の ホテル へ たどりつい た とき の 二 人 は 、 帳場 から 電話 を し た きり 、 挨拶 に ゆく 力 も なく て 、 晩餐 の 時刻 まで
^
寝 こん で しまっ た 。
0141
,19002,5: 「 主人 も 、 ぐっすり
^
寝 こん で 、 火 が 乾草 小 舎 を つつん で しまう まで 気づか なかっ た 」 。
0565
,244,4: わたくし たち は もう
^
寝 こん で おり まし た が 、 母 が 起き 上っ て 丹前 を 引っかけ 、 戸 を 開け に 出 て 行き まし た 。
0565
,256,13: その 晩 は それ きり で 、 良吉 さん も すぐ に
^
寝 こん だ 様子 でし た 。
0616
,11,5: あいにく 僕 が 病気 で
^
寝 こん で い た ので 、 君 の よう に 、 ひとり で 林 の 中 を 雪 だらけ に なっ て 歩い て 帰っ て 来 た っけ 。
0693
,203,22: 助六 は 悲憤 の 涙 を のん で わが家 へ 帰り 、 その 晩 から ど ッ と 発熱 し て
^
寝 こん で しまっ た 。
0693
,207,9: 「 杉 の 木 も 高熱 を 発し て
^
寝 こん だ そう で ある が 、 自業自得 と は 云い ながら 、 まことに 気の毒 な こと で ある 。
0743
,141,44: 時に 三月 三 日 、 桃の節句 の 真夜中 で 、 五 名 の 刑事 は 一夜 腕 を 撫し 、 四 日 の 一番 列車 で 伊東 を 出発 し て 、 湯河原 の 目ざす 旅館 へ つい た の が 六 時半 、
^
寝 こみ を 襲っ て 、 つかまえ た と いう 。
0759
,1430,14: 放 二 の アパート で は 、 ヤエ子 が 熱 を だし て
^
寝 こん で い た 。
0759
,6920,14: 記代子 は 青木 の 部屋 へ たどりつく と 、 高熱 を 発し て
^
寝 こん で しまっ た 。
0772
,247,20: 「 ちょ ッ と 酒 を のみ まし た ので 、 今朝 起さ れる まで 何 も 知ら ず に
^
寝 こん で しまい まし た 」
0772
,466,21: 私 は お 槙 を なだめ て 、 部屋 へ ひきとら せ ます と 、 ぶうぶう 不平 を ならべたて ながら 、
^
寝 こん だ よう で ござい ます 。
0774
,377,32: 彼 は 荷造り の 座員 を ねぎらう ため 、 酒 を 買わ せ て 楽屋 で 酒宴 を ひらき 、 明るい うち に 大 虎 に なっ て 、 みんな と
^
寝 こん で しまっ た 。
0776
,721,24: 自室 へ 戻っ て 残り 酒 を ひ ッ かけ た から 、 にわかに 疲れ が 出 て 椅子 に も たれ た まま
^
寝 こん だ の だろ う 。
0781
,86,3: 「 あなた も
^
寝 こん だ の ね 。
0782
,315,32: オタツ の 剣幕 が ひどい ので 一方 的 に オタツ を 叱っ た が 、 元来 カモ 七 は 肥 を あび た 上 に 膝小僧 を どうか し て 数 日
^
寝 こん で いる の だ 。
0782
,316,14: そこで 改めて クサレ 目 に も 注意 を 与え 、 カモ 七 が
^
寝 こん だ ほど だ から 、 何 か 詫び の シルシ に 品物 を 贈っ て 見舞わ せ 、 それで 手 を 打た せ た こと が あっ た の で ある 。
0786
,744,2: オカネ は
^
寝 こみ を 襲わ れ て いる ぜ 。
0786
,834,25: 石頭 の メクラ に は 、 目 を さまし て いる 目 アキ の 心 は 分ら ない が 、 もま れ て グッ スリ
^
寝 こん だ 人間 の 動 勢 は 手 に とる よう に 心得 が ある という 、 大きに 有り そう な こと だ 。
0795
,233,32: 山の上 に 離れ て いる こと だ から 、 あの ウチ の こと は 村 の 者 も よく 知ら ない が 、 なん でも 父親 は 四 五 日 前 から
^
寝 こん で いる という こと だっ た 」
0795
,273,40: 木戸 は 喘ぐ よう な 悪戦苦闘 の あげく 、 前 局 で 散歩 に でかけ た と 同じ よう な 時刻 に は 脂汗 で ぬれ た よう な 悲愴 な 様 で 別室 へ 下っ て 一 時間 ほど
^
寝 こん だ そう だ 。
0802
,268,16: 夜中 の 十 二 時 ごろ 戻っ て き て そのまま 正体 なく 翌朝 おそく まで
^
寝 こん で い た と いう だけ だ 。
0891
,208,6: その間 六 週間 ほど 流感 で
^
寝 こむ という 不利 も あっ た が 、 要するに 大した 金額 は 集まら なかっ た 。
0981
,1180,6: 次ぎ の 日 から 私 は
^
寝 こん で しまっ た
0983
,714,10: マキ子 の 病気 が 、 ひどく なっ て 、 どっと
^
寝 こん で しまい 、 マキ子 に 好意 を 持っ て いる 連中 が 、 意識 不明 に なっ て いる マキ子 を 遠 まき に し て 見 て いる 。
0993
,3901,12: 急 に 十 も 年 を とっ た よう に 、 いっとき
^
寝 こん で しまっ た 、 … … 「 お 豊 さん 、 敦子 さま が これ まで なんど も おっしゃっ た 通り 、 春子 さん は 、 つまら ねえ 女 だ 。
1041
,168,27: あくる 日 、 母親 に わかれ を つげる エルヴィス の 言葉 が 新聞 に でかでか と 報道 さ れ 、 彼 自身 は カゼ を ひい て
^
寝 こん で しまっ た 。
1050
,47,23: ところが 、 父さん も 、 母さん も 、 兄さん だ ち も 、 何 の 病気 か 、 ほんの 二 、 三 日
^
寝 こん だ か と 思う と 、 ぽっくり と 死ん で しまっ て 、 おれ は たちまち 独りぼっち に なっ て しまっ た 。
1071
,107,4: ほか の 者 が
^
寝 こん だ らしい から 云う が 、 君 は いったい 、 どういう 量 見 で 、 泥棒 なぞ 始め た ん だい 。
1177
,513,3: そして 病気 で
^
寝 こん で いる 母 も 母 だ と ぶつぶつ いう 。
1182
,43,1: ぐっすり
^
寝 こん で いる はず だっ た
語り始める
(語る.始める)
延べ語数:
33
0060
,997,15: 神戸 生まれ の 西 は 、 関西 弁 の アクセント を 交え ながら 熱っぽく
^
語り はじめ た 。
0060
,1038,30: アップル Ⅱ や PET 、 TRS — 80 といった パソコン 元年 を 飾っ た 機種 に 、 いかに し て マイクロソフト の ベーシック を 売り込ん だ か を と うとうと
^
語り はじめ 、 新型 の パーソナル コンピューター に いかに アプローチ し て いる か を 披露 する 。
0060
,3296,18: 喝采 に 包ま れ た ドンピア は 、 アルテア が 歌い だす に いたっ た 経緯 を
^
語り はじめ た 。
0060
,5368,42: 他 の 業界 の 人物 相手 という 気安 さ に 、 稲盛 の はさむ 相づち の 的確 さ が 手伝っ て 、 西 は もしも 許さ れる の なら 自分 自身 で 今 すぐ に でも 作っ て み たい マシン について
^
語り はじめ た 。
0060
,5522,26: だが アルト の 子供 たち は 、 視覚 的 な 操作 環境 が コンピューター の 可能 性 を 大きく 拡大 する こと を 雄弁 に
^
語り はじめ て い た 。
0060
,9602,5: ビル ・ ゲイツ の
^
語り はじめ た 新しい 夢 は 同時に 、 万能 の 夢 の 器 たる コンピューター は 、 人間 の 想像 力 が つき ぬ 限り 進化 の 歩み を 止める こと は ない こと を 告げ て い た 。
0162
,13,7: 今 その 言葉 で 、 真実 を
^
語り はじめよ う と する の で ある 。
0199
,7,101: 同氏 は 二 ・ 二 六 事件 の 本質 を 、 陸軍 内部 の 国体 原理 主義 者 —— 皇 道 派 ( 天保銭 反対 論 者 ) と 、 人民 覇道 派 —— 統制 派 と の 闘争 と し 、 敗北 し た 二 ・ 二 六 事件 の 本質 を 、 労働 者 農民 の 窮乏 に 痛憤 し た 青年 将校 の 蹶起 、 侵略 戦争 に 反対 し 、 陸軍 内 の 閥 と 幕僚 を 排撃 し て 、 陸軍 の 自由 を 愛好 する 分子 の 挙げ た こと として 、 こん に ち
^
語り はじめ て いる の で ある 。
0213
,109,22: 問題 が おこっ て から 俄 に ローレンス の 作品 の 社会 的 、 文学 的 意味 を ジャーナリズム の 上 に
^
語り はじめ た 同じ 人 たち が 、 出版 の はじめ から 、 「 チャタレイ 夫人 の 恋人 」 の バンド に 刷ら れ た アンケート が 果して 文学 の 問題 で ある か どう か 考える こと は 出来 なかっ たろ う か 。
0215
,15,9: 中国 は 中国 の 人々 自身 の 物語 を
^
かたり はじめ た 。
0221
,406,28: 題材 と 創作 方法 の 点 で も 、 人民 生活 として の ひろがり を ふくみ つつ 自身 の 生活 によって 確 め られ て いる 地点 から
^
語り はじめ て いる の が 特徴 で ある 。
0318
,1204,45: 民主 的 文学 の 陣営 に 属さ ぬ 人々 が 、 「 かえりみ て 他 を いう 」 という 態度 で 、 主として 自然 主義 時代 の 作家 や 日本 の 明日 にとって は 、 昨日 の 作家 で ある 人々 について ばかり 多く
^
語り はじめ て いる こと も 注目 さ れる 。
0612
,2606,19: 「 ここ で はじけ た この 原子 爆弾 の 物語る 意味 は いろいろ ある 」 私 は しずか に
^
語り 始め た 。
0759
,1003,8: 長平 は 一方 的 に 心境 を
^
語り はじめ た 。
0771
,125,18: そこで 石頭 に 念 を 入れ 、 大いに 、 前後 に 自戒 し て 、 静 々 と
^
語り はじめ た 。
0772
,53,15: 虎 之 介 は 思わず ニッコリ と 勇み立っ て 、 一 膝 のりだし て
^
語り はじめ た 。
0773
,32,28: 虎 之 介 は 目 を むい て 唸っ た が 、 直ちに 目 を とじ て 長々 と 気息 を ととのえ 、 再び 静 々 と
^
語り はじめ た 。
0786
,731,12: 海舟 は 小指 の 悪血 を しぼり 終っ て 、 静か に
^
語り はじめ た 。
0849
,77,35: そして 私 が この 旅 の 終り に 辿り つい た 渡り鳥 の 本拠 は 意外 きわまる もの で あっ た が 、 旅 の 順序 に したがっ て 、 まず 富山 の 薬 から
^
語り はじめる こと に しよ う 。
0863
,110,21: 案の定 ペンダア 君 は 身ぶり 手 ぶり で 話 の ペダル を 踏み ながら 、 劇的 な アクセント を つけ て
^
語り 始め た 。
0956
,2786,7: 竹 取 翁 ( 静か に
^
語り 始める ) 今 は 昔 、 竹 取 の 翁 と 云う 者 が おり まし た の じゃ 。
0968
,31,29: 急ぎ の 作曲 が あっ た ので 、 それ を 考えよ う と する と 、 隣り に かけ て い た おばあさん が 小さい 声 で 義太夫 を
^
語り 始め た 。
0988
,2989,9: その 前 で ルリ が 貴島 の 事 を
^
語り はじめ て いる 。
0988
,4644,14: しかし 彼女 は 、 い つ た ん そうして 氣 を 許し て
^
語り はじめる と 、 僕 を 離そ う と し ませ ん 。
1040
,233,13: 長い 話 を 聞き たい と 言っ た 洋介 に 、 恵理子 は
^
語り はじめ た 。
1041
,645,14: すると それ を 見 て 、 老人 たち が 、 かつて の 雨 について
^
語り はじめる 。
1072
,3817,15: と 、 あちこち で の 、 聞きかじり を 、 茶 の あいだ に 、
^
語り はじめ た 。
1074
,1987,38: そうして この 話 が 幾分 か 筑波山 の 方 を ひいき し て いる の は 、 二つ の 山 の 間 と はいっ て も 、 やや 東 の 方 へ 偏 し た 村里 において 、
^
語り 始め た もの だっ た から で あろ う と 、 私 は 考え て いる 。
1075
,520,19: もともと 実際 に そういう こと が あっ た わけ で なく 、 いずれ だれ か が こしらえ て 、
^
語り はじめ た もの で あろ う から 、 歌 も その 時 から でき て い た と も 考え られよ う が 、 それ に し て は 少し ばかり 合点 の ゆか ぬ の は 、 同じ 一つ の 話 が ほうぼう の 土地 に あっ て 、 ある ところ で は 歌 が つき 、 また ある ところ で は 歌 なし に その 話 を し て いる 。
1123
,163,14: 部屋 中 くま なく 調べ 終る の を 待っ て 、 夫人 は
^
語り はじめ た 。
1132
,5,14: 壇上 の 桜井 作楽 は 山羊 髥 を しごき 乍 ら 、 こう
^
語り 始め まし た 。
1149
,1,31: 吉井 明子 夫人 を 会長 と する 奇談 クラブ の 席上 で 、 話 の 選手 に 指名 さ れ た 近江 愛之助 は 、 斯 ん な 調子 で
^
語り 始める の でし た 。
1175
,261,16: 野呂 は それ から いじめ られ た 子供 みたい な 表情 に なっ て 、
^
語り 始め まし た 。
呼び起こす
(呼ぶ.起こす)
延べ語数:
33
0043
,188,9: 今 は もう その 時 の 実感 を
^
呼び 起す だけ の ナイーヴ な 神経 を 失っ て いる し 、 音楽 で も 聴か ぬ 限り 、 めった と 想い だす こと も ない が 、 つまらない 女 から 別れ話 を 持ち出さ れ て 、 オイオイ 泣き だし た の は 、 あと に も さき に も この 一 度 きり で 、 親 が 死ん だ 時 も こんなにも 取り乱さ なかっ た 。
0054
,2998,10: 雨 男 の 行く ところ 、 必ず 雨 を
^
呼び 起す よう に 、 この 「 偶然 一 代 男 」 の 行く ところ 、 必ず 降り掛かる 偶然 が ある の で ある 。
0055
,2201,5: 例えば 自尊心 が 嫉妬 を
^
呼び 起す 。
0081
,65,31: 彼ら は 玉太郎 の うめき声 に 気がつい た 者 も ある はず だっ た が 、 誰 も 親切心 を 持っ て い なかっ た と 見え 、 この 少年 を
^
呼び 起し て やる 者 が なかっ た 。
0082
,237,0:
^
呼び おこし て も 、 意識 が ない 。
0098
,1428,39: 妻 は 桜沢 如一 氏 の 愛読 者 で 、 一度 講演 も 聴き に 行っ た こと も あっ て 、 日本 の 敗北 を 予言 し た その 人 の 存在 が 、 今ごろ 興味 を
^
呼び 起し て 来 た らしい 様子 で ある 。
0099
,423,13: しかるに 末法 の 自覚 は 必然 的 に 正法 時 の 自覚 を
^
喚び 起す 。
0113
,167,47: 心 の 隅 に 起っ た 目 に 見える か 見え ない の 雨雲 を 無理 に も はて し なく 押し 拡げ て 、 降りそそぐ 雨 に その 心 を うた せる 事 を 何 の 考え も ない うち に し て 自ら の
^
呼び 起し た 雨雲 の 空 が 自然 の 空 の 全部 と 思いなし て 居る 人達 だ 。
0144
,801,16: この 夜 の 地方 の 町 らしい 描写 を 、 ゴーリキイ は 実感 をもって 記憶 に
^
呼び おこし て いる 。
0144
,1327,21: 「 加工 を 必要 と する 素材 」 として ゴーリキイ を 眺め て いる 人々 は 、 ゴーリキイ の 同感 を
^
呼び 起す 力 を 失っ た 。
0194
,178,21: それ だ のに 、 何故 この 言葉 は 一種 の 感情 を 刺戟 し 、 それ に対する 反撥 の 気分 を
^
よび 起し て いる の でしょ う 。
0508
,1469,5: と 潜ん だ 気持 まで
^
呼び 起す 様 な 事 が 無い もの で は ない と 思っ て 居 た ので 、 出来る だけ 気 を 引き立てる 様 に 気 を 引き立てる 様 に と は し ながら 別 に 立ち入っ た 気持 まで 聞く 様 な 事 は 仕 ず に 居 た 。
0550
,65,30: 澄江 が 男嫌い だ という こと は 、 私 は 前 から 聞い て い た し 、 胸 の 奥 の 男心 に 、 ほのか な 温かみ を
^
呼び 起さ れ て い た 。
0554
,1976,10: 憎悪 は 、 柿沼 の 面影 を そこ に
^
喚び 起し た 。
0594
,205,14: 私 が 弓子 の 死 を 知っ て から 、 直ちに おばさん を
^
呼び 起さ ず 、 或は 直ちに 医者 の 許 へ 馳 け つけ ず 、 一 時間 余り も 時間 を 空費 し た という こと は 、 私 にとって 決定的 に 不利 な 条件 と なっ た 。
0596
,126,16: 用 が ない と 、 居眠り を し て い て 、 最後 の 後片付け に
^
呼び 起さ れる 。
0616
,88,15: 君 は いま 、 こういう 落日 を み ながら 、 どんな 文学 的 感情 を
^
喚び 起す かね ?
0692
,444,17: 金 サン は 翌朝 未明 に 窓 の 外 から 二 階 の 天元 堂 を
^
呼び 起し て 、
0772
,103,8: フシギ で ある から 、 お 槙 を
^
よび 起し て 、 戸 を 押し 破っ て はいっ て みる と 、 藤 兵衛 は 脇差 で 胸板 を 刺し ぬか れ て 死ん で い た の で ある 。
0890
,243,12: 折 から の 強風 に かて て 加え て 、 火勢 の
^
呼び 起す つむじ風 も すさまじい こと で 、 御 泉水 あたり の 巨樹 大木 も 一様 に さながら 箒 を 振る よう に 鳴り ざわめき 、 その 中 を 燃えさかっ た まま の 棟木 の 端 や 生木 の 大枝 が 、 雨あられ と 落ち かかっ て 参り ます 。
0959
,119,9: 突然 聞き 馴れ ない 男 の 声 で
^
呼び 起さ れ た お 近 は 、 びく ッ として 歌麿 の 顔 を 見つめ た 。
1013
,1418,26: その 道 も ない 草 の 中 を 、 あっち へ 行き 、 こっち へ 曲り 、 二 年 昔 の 朧 な 記憶 を
^
呼び 起し て やっ と の こと で 、 例 の 、 向う に 赤松 の 丘 を 眺める 、 ホテル の 建築 場 跡 の 広場 へ 辿り 着く こと が でき まし た 。
1036
,105,13: 危く 焼け 残っ た 一軒家 の よう に 、 激しい 孤立 感 を
^
呼び おこす 。
1037
,664,11: しかし 男 生徒 の 目 が 女 生徒 の 羞恥 を
^
呼び おこし た の で は ない 。
1038
,140,19: が 、 私 は 妻 の いつ に ない そんな 平静 な 状態 が 、 かえって ある 不安 を
^
呼び 起し た 。
1046
,174,21: なお 半島 に対する 行動 が かれ ら の 間 に も 或 る 程度 に 一種 の 民族 的 感情 を
^
よび 起さ せ 、 その 感情 の 象徴 として 皇室 を 視る 、 という 態度 の 生じ て 来 た らしい こと を も 、 考える べき で あろ う 。
1072
,2180,17: 調っ た 家居 や 調度 の 中 に 置か れる と 、 屋敷 生活 の 躾 が
^
よび 起さ れ 、 たちまち 、 今 の 彼 らしく ない 彼 に もどる の で あっ た 。
1072
,2420,17: 市十郎 の 頭 は 、 その 思い出 を 、 ふと 、 泡 つぶ の よう に
^
呼び 起し て 、 もう 階下 に 待た せ て おい た 者 を わすれ て い た 。
1072
,3060,10: わが子 の それ は 、 胸 の うち から
^
呼び 起す の で は なく 、 胸 の 底 から 呼ば れる の で あっ た 。
1072
,6321,31: 将軍家 の 隠し 目付 が ここ に 臨ん だ という 囁き は 、 たちまち 、 全 院 の 僧侶 や 寺侍 に つたわっ て 、 蔽い きれ ぬ 動揺 を
^
よび 起し て い た 。
1072
,7427,2: 満身 に
^
呼び 起さ れる 人間 当然 な 凡情 を どう しよう も なかっ た 。
1073
,3828,6: 共に 、 幼時 の 哀愁 を
^
呼び 起さ れ た 。
1073
,5089,13: この 自然 下 に あっ た 特性 が 、 史上 、 将門 が
^
よび 起し た もの と いわ れ て 来 た いわゆる “ 天 慶 ノ 乱 ” なる もの を 、 ひどく 凄惨 な もの に し た に 違い ない こと は 、 疑い の 余地 も ない 。
書き込む
(書く.込む)
延べ語数:
33
0078
,79,14: その後 で 、 盗難 届 の 用紙 を 伯爵 に 渡し 、 詳細 を
^
書き こん で 、 警察 筋 に 提出 し なさい と いっ て 、 係官 は 帰っ た 。
0084
,1173,12: 河合 は 鉛筆 を 握っ て 、 手帖 に 何 か しきりに
^
書き こん で いる 。
0091
,1477,6: 「 なんだか むずかしい 数式 を いっぱい
^
書き こん で ある ね 。
0091
,1498,91: 文献 の 内容 は 、 消 身 術 に関する もの で は なく て 、 いったん 人間 が 消 身 術 を おこなっ て から 後 、 もと の よう に 人間 が 姿 を あらわす に は どう すれ ば いい か —— つまり それ が 復元 という こと で ある が 、 その 復元 の 研究 について 、 古から 最近 の もの まで の 文献 が 、 番号 を うっ て ずらりと 並べ て あり 、 そして 各項 について 読後 の 簡単 な 批評 と 要点 と が
^
書き こん で あっ た 。
0140
,696,19: 頁 の 上 に は 、 鉛筆 で ところどころ に アンダ ・ ライン が ひか れ て い 、
^
書き こみ が つけ られ 、 本 の 角 は 少し めくれ かかっ て いる 。
0144
,927,10: ゴーリキイ は 、 手帖 に いろいろ の こと を
^
書き こむ こと を 始め た 。
0259
,1,23: その カード に は 、 現在 どんな 新聞 を よん で いる か 、 これから どんな 新聞 が 読み たい か を
^
書き こむ 欄 が あっ て 、 希望 新聞 の 名 を 書け ば その 新聞 へ 切り かわる こと が できる し くみ に なっ て い た 。
0259
,3,0:
^
書き こみ の カード の すら れ て いる 十一月 一 日 の 朝日 も 毎日 も 四 ページ で 、 大々的 に スポーツ を とりあげ て い た 。
0613
,127,28: 浦上 から 七 キロ 離れ た 小 ヶ 倉 国民 学校 の 職員 室 で 、 田川 先生 は 防空 日誌 に 今朝 の 警報 記事 を
^
書き こん で い た が 、 ちょっと 顔 を あげ て 窓 の 外 へ 目 を 休め た 。
0689
,125,10: 安福 軒 の 飲食 代 も むろん その 中 に
^
書き こん で ある 。
0732
,527,11: 雲 隠 才蔵 は ニコニコ と 手帳 を だし て
^
書き こむ 。
0739
,249,22: 私 は 伊東 から わざわざ 見物 に 行っ た から 、 まだ 精神病 かも 知れ ない が 、 こうして 原稿 紙 に
^
書き こん で 稼い で いる から 、 やっぱり 商業 精神 の 発露 で 、 病気 完治 せり と 判断 し て いる 。
0747
,420,8: 分別 の ある 兵隊 が メニュー を
^
書き こむ 料理 屋 の 支配人 の よう な こと を 言う 。
0757
,794,36: 一 、 大鹿 の ズボン の ポケット に 、 上野 光子 の 名刺 が あり 、 東京 の 住所 は 印刷 し て ある が 、 京都 の アパート の 所 番地 が 鉛筆 で
^
書き こん で ある 。
0773
,2,28: 訪客 の ない 早朝 を 見 すまし て 智恵 を かりに き た の で ある が 、 手帳 を あちこち ひ ッ くりかえし て 、 キチョウメン に
^
書き こん だ メモ と 首 ッ ぴき に 、 入念 に 考え こん で は 説明 し て いる 。
0774
,563,11: 見る と 、 上野 だの 本郷 だの 浅草 だ の と
^
書き こん だ 図面 で あっ た 。
0775
,12,41: しかし 、 商店 は なれ て いる から 、 何 食わ ぬ 顔 、 毎度 ありがとう ござい ます 、 と 送り返し て おい て 、 月末 の ツケ の 中 へ 、 お 買い上げ 品 として 万引 の 品物 も
^
書き こん で おく 。
0777
,272,12: その 系図 の 文字 と は 別に 、 何 か こまかく
^
書き こま れ て いる の は 、 それ が 津 右 衛門 の オジイサン が 書き 加え た という 文字 に ちがい ない 。
0777
,273,4: その ほか に は
^
書き こみ が なかっ た 。
0777
,274,3: しかし 、 その
^
書き こみ に は 、 別に そう 重大 らしい こと は 書い て なかっ た 。
0777
,777,14: 長安 は 死に 先立っ て 妾 たち に 遺産 分配 の 金額 を
^
書き こん だ 遺言 状 を 一 人 一 人 に 渡し て おい た 。
0777
,927,4: 「 この 系図 の
^
書き こみ は 面白い もの です ね 。
0787
,823,22: オーカミイナリ の タタリ を 怖 れ て の こと なら 、 オーカミイナリ の 神 名 の ほか に 余計 な 名 を
^
書き こむ よう な こと は 何より 怖 れ つつ しむ 筈 だ と 思わ れる から です 。
0842
,2597,10: 彼 は 慌て て 何 か チョコ チョコ と
^
書き こむ 。
0842
,2599,7: 彼 は また チョコ チョコ と
^
書き こむ 。
0842
,2602,13: 無我夢中 で 手 を ふり ながら 演説 し 、 また チョコ チョコ と
^
書き こん で いる 。
0891
,39,16: また 同じ ころ 、 —— 孤独 が 怖けれ ば 結婚 する な —— と 手帖 に
^
書き こむ 。
0893
,183,19: 同じ 頃 の 彼 は また 、 —— 孤独 が 怖けれ ば 結婚 する な 、 と 手帖 に
^
書き こむ 。
0947
,485,21: 「 戸籍 に つい て いる 名 です の よ … … ついで に 、 血統 と 毛並み の ぐあいを 、
^
書き こん で おい て もらえ ば よかっ た 」
0988
,912,39: ただ 、 省線 の 驛 で 電車 を 待つ て いる 時 に 一 度 と 、 それから 電車 の 中 で 一 度 、 胸 の ポケット から 小さな 手帳 を 取り出し て 、 鉛筆 で 何 か
^
書き こん で 、 すぐ に ポケット に しまい こん で 、 知ら ん 顏 を し て い た 。
0988
,1173,34: そして 彼 自身 も 、 その 二 段 に 押入れ の よう に なつ た 下 の 段 に もぐりこみ 、 腹ばい に な つて 、 ポケット から 出し た 手帳 に 又 なにか
^
書き こみ はじめ た 。
0989
,288,20: 若宮 ( それ まで 他 の 一同 に 関係 無く ソロバン を 入れ て は 手帳 に 数字 を
^
書き こん で い た の が 、 計算 が すむ と 、 それ を サッサ と ポケット に しまい こん で ) さあ て 、 いただく か 。
1040
,2316,11: カレンダー に むけ て 上体 を のばし 、 祐一 は
^
書き こみ を 見 た 。
浮き上る
(浮く.上る)
延べ語数:
33
0027
,410,98: しかし 、 自分 は 、 人間 へ の 恐怖 から のがれ 、 幽か な 一夜 の 休養 を 求める ため に 、 そこ へ 行き 、 それ こそ 自分 と 「 同類 」 の 淫売 婦 たち と 遊ん で いる うち に 、 いつのまに やら 無意識 の 、 或 る いまわしい 雰囲気 を 身辺 に いつも ただよわ せる よう に なっ た 様子 で 、 これ は 自分 に も 全く 思い設け なかっ た 所 謂 「 おまけ の 附録 」 でし た が 、 次第に その 「 附録 」 が 、 鮮明 に 表面 に
^
浮き 上っ て 来 て 、 堀木 に それ を 指摘 せら れ 、 愕然 として 、 そうして 、 いや な 気 が 致し まし た 。
0081
,3977,12: 三 人 の 身体 は 一度 沈ん だ が 、 再び
^
浮き 上っ て 、 流さ れ はじめ た 。
0095
,2894,32: おや おや 、 どう する つもり か な と 思っ て い たら 、 それから 暫く し て 彼奴 等 の 船 —— 怪人 城塞 て ぇやつですかね —— それ が すうっ と
^
浮き 上っ た 。
0106
,90,15: すると 、 ある 夜ふけ 、 急 に から だ が 風船 の よう に かるがると
^
浮き 上っ て 、 まるで やわらかい 風 の よう に 、 とんび 岩 は 空 の 上 に 舞いあがっ て い まし た 。
0140
,3375,11: 窓ぎわ に いる 伸子 は 、 逆光 で ぼんやり シルエット を
^
浮き 上ら し た まま 、 二 人 の 姉 弟 は 灯 を つけ ない その 部屋 に かけ て い た 。
0141
,7107,54: レーニングラード の ジプシー 料理 の 店 で 、 クリーム 色 の スタンド の 灯 かげ と いっしょ に 伸子 の 気分 まで 動揺 さ せ た 、 あの 、 吉之助 、 なかなか いい ね 、 と 云っ た 素子 の 三 十 を いくつ か 越し た 女 の 体 が その せつな ふっと
^
浮き 上っ た よう な 切ない ニュアンス は 消さ れ て い た 。
0141
,14253,42: 真白い 飛行機 は 灰色 の 濃い 霧 の 渦 の 中 で 、 エレヴェータァ が 三 階 から 地階 まで 落ちる とき の よう な 気味 わるい 無抵抗 さ で 沈み 、 次 の 瞬間 に は 、 同じ 高 さ を
^
浮き 上っ た 。
0141
,17043,58: そこ に 、 木造 の 、 粗末 だ けれども 清潔 な キャフェテリア ( 自分 で 給仕 する 方式 ) の 大 食堂 や 、 簡単 な 日 用品 の 売店 が あっ て 、 本 建築 の 仕上っ た 本館 は 、 すこし は なれ た ところ に 灰色 と 白 で 、 清楚 な 四角い 姿 を
^
浮き 上ら せ て い た 。
0169
,25,51: そういう なだらか さ 、 癖 の ない と いう だけ の きりこみ で は 「 軍服 」 の 軍隊 生活 という 特別 な 、 常識 はずれ な 生活 の 立体 的 な 空気 、 感情 の 明暗 、 それ に 抵抗 し て いる 主人公 三 吉 の 実感 が 濃く
^
うき 上っ て 来 ない 。
0170
,2,5: けれども その 陰 に は
^
浮き 上っ て いる 厚 さ だけ の 深い くぼみ が ある 。
0205
,196,42: 個人 として それら の 人々 が どの よう に 歴史 の 現実 を うけとり 、 それ を 表現 し 、 その こと によって 、 進ん で ゆく 歴史 と 自分 と の 関係 を 、 おのずから 客観 の 証明 の もと に
^
浮き 上ら せ て ゆく こと は 、 もとより 各人 の 自由 で ある と 思う 。
0435
,19,27: 昼間 は 、 多勢 の 人々 の 動作 につれて 、 いつも みださ れ て 居 た 家具 調度 の 輪廓 が 、 妙 に くっきり と
^
うき 上っ て 、 しんと 澱ん だ 深夜 の 空気 の 中 に 、 かっきり と はめ込ん だ よう に さえ 見える 。
0534
,3,32: 小路 は 霜 で 白く 光り 、 寒 げ な 靄 に 立ちこめ られ た 彼方 に は 、 遠く 高い 山並み や 木立 の 影 が 夢 の 様 に
^
浮き 上っ て 、 人家 の 灯 かげ が ところ 、 どころ に チラチラ と 、 小さく 暖か そう に 瞬い て 居る 。
0535
,103,65: まあ これぞ と 取ら れ た もの も なし する から ほんとに よかっ た と は 思っ たけれ 共 、 一番 部屋 の 端 に 寝 て 居 た 自分 は 、 きっと 蚊帳 を通して 、 自分 の 寝 姿 を 見 られ た 事 は 確か だ と 思う と 、 女性 特有 の 或 る 本能 的 な 恐怖 は 、 強く
^
浮き 上っ て 来 て 、 自分 の 眠っ て 居 た と 云う 事 は 、 将 し て 、 ほん と の 自分 の 眠り で あっ たろ う か など と 云う 事 さえ 感じ られ て 来 た 。
0547
,443,16: 高架線 に なっ て い て 、 レール が そこ の 地面 と共に 宙 に
^
浮き 上っ た 感じ で ある 。
0570
,158,10: そして 、 葬式 当時 の 嫌 な こと ども が
^
浮き 上っ て き 、 それ を 打ち消す ため に 、 祖母 の やさしい 笑顔 に 縋り つき たかっ た 。
0590
,49,16: その 耳 は 、 寝 乱れ た 髪 の 中 から へん に なま 白く
^
浮き 上っ て い た 。
0593
,297,37: そして その 中 に 、 自分 の 火傷 の 跡 、 ひきつっ た 皮膚 や 、 ちぢれ た 耳 や 、 赤 光り の 禿 げ や 、 殊に あかんべえ の 大きな 眼 が 、 まざまざ と
^
浮き 上っ て き まし た 。
0599
,408,24: お寺 の 銀杏 樹 が くっきり と 姿 を 現 わし 、 その 重畳 し た 緑葉 の 一 枚 一 枚 が 、
^
浮き 上っ て 、 その 中 に 、 雀 が もう 囀り だし た 。
0601
,415,17: それで 、 水死 人 が 、 深く 深く 沈ん で ゆく と 、 水圧 の ため に
^
浮き 上ら なく なり 、 立っ た まま 、 底 の へん を 、 ふらり ふらり 歩い てる の 。
0823
,114,23: それでも あの 大 舞台 で 坐っ た まま 動き の 少ない 主役 たち の 迫力 が 消え かから ず に 、 かなり
^
浮き 上っ て くる から 、 まア 、 いくら か 、 ほめ て やっ て も よい 。
0985
,2313,7: そい で い て 私 達 から
^
浮き 上っ て しまっ てる !
0985
,2314,27: そい だ から 、 そんな だっ た から —— 良い 、 立派 な 人達 の 考え たり 言っ たり する 事 が 国民 の みんな から
^
浮き 上っ て しまっ た から 、 戦争 なぞ 起き て しまっ た の よ 。
1102
,47,22: しかし これ に は 異論 が あっ て 、 もし 氷 が ぜんぶ 融け たら 、 グリーンランド の 内陸 は 、
^
浮き 上っ て くる だろ う と も 考え られる 。
1137
,29,9: 窓 から 真っ直ぐ に 受け た 光線 に
^
浮き 上っ て 、 それ は 実に パッ と 咲い た よう な 美しい 婦人 だっ た の です 。
1143
,48,38: その 上 美奈子 の 持つ 高度 の 教養 と 、 その 背後 に 控え た 父親 の 財産 の 後光 が 、 この 令嬢 を 伝説 の 姫君 の よう に 、 神話 の 妖精 の よう に
^
浮き 上ら せ まし た 。
1150
,32,72: 愛子 は 何 心 なく ビルディング の 前 の 街灯 の 下 まで 行く と 、 道行く 男 は 後ろ へ 廻っ て 愛子 の 外套 の 裾 を 払っ たり し て おり まし た が 、 不意 に 、 真に 不意 に 、 愛子 の 体 は 宙 に 浮い て 、 ハイヒール の 踵 が 一寸 、 二 寸 、 三寸 と 、 ペーヴメント を 離れ て 空中 に
^
浮き 上る で は あり ませ ん か 。
1171
,789,5: 女体 の 輪郭 が 黒く
^
浮き 上っ て いる 。
1171
,2127,30: 柱 は 何 の 木 か 知ら ない が 、 長年 の 潮風 に さらさ れ 、 材質 の やわらかい 部分 は 風化 し 、 木目 だけ が くっきり と
^
浮き 上っ て いる 。
1172
,79,11: 一瞬 、 右 の 半面 が 乏しい 電灯 の 光 に
^
浮き 上っ た 。
1172
,784,4: そのまま 、 ゆるゆる と
^
浮き 上っ て 来る よう に し て 目 が 覚め た 。
1173
,381,29: 真夜中 すぎ て 二 十 二 三 夜 の 月 が 出 て い た が 、 風物 は 蒼然 と くらく 湿地 を 貫く 道 だけ が 白く
^
浮き 上っ て い た 。
1173
,607,24: 気がつけ ば 胸 の 上 に 組み合さ れ た 両手 は ほとんど 肉 が 落ち て 、 筋 だけ が 針金 の よう に
^
浮き 上っ て いる 。
仰ぎ見る
(仰ぐ.見る)
延べ語数:
33
0013
,81,21: 私 の 子 は 遊び を やめ て 、 私 の ほう に 真正面 向い て 、 私 の 顔 を
^
仰ぎ 見る 。
0034
,87,21: そして もう少し 行く と 、 中座 、 浪花 座 と 東 より 順に 五 座 の 、 当時 は ゆっくり と
^
仰ぎ 見 て たのしん だ ほど 看板 が 見 られ た わけ だっ た が 、 浜子 は 角 座 の 隣り の 果物 屋 の 角 を きゅう に 千 日 前 の 方 へ 折れ て 、 眼鏡 屋 の 鏡 の 前 で 、 浴衣 の 襟 を 直し まし た 。
0081
,2161,5: ケン は 上 を
^
あおぎ 見 た 。
0141
,3060,16: ほとんど 彼女 の 正面 に ドア に よっ かかっ て 立っ て いる ニコライ を
^
仰ぎ みる よう に し て 云っ た 。
0141
,9512,30: 伸子 は 、 手術 台 の 上 に おきあがり 看護 婦 の きせる 病 衣 に 腕 を とおし ながら 断髪 の 頭 を もたげ て その 医者 を
^
仰ぎ 見 、 ひとこと 、 ひとこと を あい て の 理解 に うちこも う と する よう に 云っ た 。
0553
,85,4: いや 、 空 を
^
仰ぎ 見 ない もの だ 。
0560
,126,9: 清 さん は ちら と わたくし の 顔 を
^
仰ぎ 見 て 、 懐 から 真白 な 角封筒 を 取り出し まし た 。
0562
,332,13: 田中 さん は 草 の 中 に しゃがみこん だ まま 、 空 を
^
仰ぎ 見 て い た 。
0563
,498,14: 表 の 街路 に 出る と 、 小泉 さん は A 女 を
^
仰ぎ 見る よう に し まし た 。
0564
,235,2: 北極星 を
^
仰ぎ 見 て 、 その とたん 、 舷側 の 欄干 の 間 から 身 を 躍ら す 。
0564
,242,10: 千代乃 の 場合 、 あるいは 最後 に 星 を
^
仰ぎ 見 て 、 それ が 彼女 の オプトグラム と なっ た かも 知れ ない けれど 、 それ は ただ 偶然 の チャンス で 、 俺 が 理解 する 自殺 の 決意 なんか 、 毒薬 を 嚥下 する 際 に も 果し て あっ た で あろ う か 。
0566
,488,8: 市木 さん は 私 の 方 を
^
仰ぎ 見 て 、 半端 な 笑み を 浮べ た 。
0578
,490,13: そして 敏子 は 、 青い 空 と 日 の 光り と を
^
仰ぎ 見 まし た 。
0580
,623,15: 房江 は その 言葉 を 繰り返し て 、 椎 の 茂み の 方 を
^
仰ぎ 見 た が 、 その 瞬間 、 眩暈 に 襲わ れ た か の よう に 、 よろけ かかっ て 吉村 へ 縋り つき 、 彼 の 胸 に 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0584
,14,20: その 姿 を 、 翌朝 、 青空 の もと 、 晴れやか な 陽光 の なか に 、 立川 一郎 は
^
仰ぎ 見 まし た 。
0584
,210,32: 彼 は 眼 を 一つ しばたたい て 、 欅 から 視線 を 引き離し 、 鮨 の 包み を 胸 に かかえ あげ て 、 上空 に 光り だし てる 星 を
^
仰ぎ 見 まし た 。
0593
,317,22: 直吉 は 瞑想 から さめる と 、 眉 を あげ て 、 高 窓 に さし てる 月 の 光 を
^
仰ぎ 見 まし た 。
0597
,1986,22: つつましい 孤独 者 だっ た 俺 は 、 眼 が さめ た よう な 思い で 佇み 、 頂上 の 人々 を
^
仰ぎ 見 、 また 霧 の 底 の 鳥 の 鳴き声 に 耳 を 傾け た 。
0603
,68,5: うらめし そう に 凧 を
^
あおぎ 見 まし た 。
0613
,1900,22: 悲しみ の 極み の うち に も 私 たち は それ を あな 美し 、 あな 潔し 、 あな 尊し と
^
仰ぎ み た の で ござい ます 。
0617
,1534,7: 魔 を以て 魔 の 浄 相 を
^
仰ぎ 見よ う と する の で ある 。
0617
,1837,14: 鶴見 は 、 そこ に 、 はからずも 、 畏し こげ な 御 影 を
^
仰ぎ 見 た の で ある 。
0617
,1844,12: もはや 聞え なく なっ た か と 思う と共に 、 今 まで
^
仰ぎ 見 て い た 御影 も また 滅 え て 行っ た 。
0617
,2159,6: そこ から 川上 に 富士 を
^
仰ぎ 見 た こと 。
0617
,3515,9: 」 喜 海 は そう いっ て 上人 を
^
仰ぎ みる 。
0618
,441,15: オレ は 耳 を そぎ 落さ れ た のち も 、 ヒメ を ボン ヤリ
^
仰ぎ 見 て い た 。
0754
,263,4: 人々 は 彼 を
^
仰ぎ 見 た 。
0754
,1260,11: 数 年 前 に は 一 匹 の イワシ すら も
^
仰ぎ 見る 貴重 品 で あっ た のに 、 伊東 の 漁師 街 で は アジ や サバ の 干物 なら 野良犬 すら も 見向き も し なく なっ て い た し 、 温泉 街 で は 一 箸 つけ た ばかり の 伊勢 エビ 料理 が ハキダメ へ 投げこま れ て い た 。
0956
,3178,16: 二 人 は 肩 を 寄せ 合っ た まま 、 深遠 なる 星 の 夜空 を
^
仰ぎ 見る 。
0981
,893,0:
^
仰ぎ 見る よう に 先生 を 眺め た
0987
,1330,13: … … ( ボン ヤリ し た 眼 つき で 北村 を
^
仰ぎ 見 て ) やあ 。
0989
,1837,9: ほとんど 恍惚 として 我 を 忘れ て 須永 を
^
仰ぎ 見 て いる 柳子 。
1040
,1968,20: これ 以上 なに も いら ない と 思い つつ 、 裕一 は 大きく のけぞり 、 後方 の 空 を
^
仰ぎ 見 た 。
見張る
(見る.張る)
延べ語数:
33
0002
,883,18: と 、 れい の 鯉 の 眼 の よう な まんま るい 眼 を 、 さらに 強く
^
見 はっ て 、 一大事 の よう に 、 低い 声 で 言う の で ある 。
0027
,1509,48: 自分 は 立っ て 、 取り敢えず 何 か 適当 な 薬 を と 思い 、 近く の 薬屋 に は いっ て 、 そこ の 奥さん と 顔 を 見合せ 、 瞬間 、 奥さん は 、 フラッシュ を 浴び た みたい に 首 を あげ 眼 を
^
見 はり 、 棒立ち に なり まし た 。
0027
,1510,3: しかし 、 その
^
見 はっ た 眼 に は 、 驚愕 の 色 も 嫌悪 の 色 も 無く 、 ほとんど 救い を 求める よう な 、 慕う よう な 色 が あらわれ て いる の でし た 。
0033
,14,22: 小さい 盃 の 中 の 酒 を 、 一息 に ぐいと 飲みほし て も 、 周囲 の 人 たち が 眼 を
^
見 はっ た もの で 、 まして 独酌 で 二 三 杯 、 ぐいぐい つづけ て 飲みほそ う もの なら 、 まず これ は ヤケクソ の 酒乱 と 見なさ れ 、 社交 界 から 追放 の 憂 目 に 遭っ た もの で ある 。
0055
,2147,18: あ 、 こんな 清潔 な 娘 が 受付 に い た の か と 信吉 は 眼 を
^
見 はっ た 。
0082
,342,25: もっとも 博士 は 視力 を うしなっ て いる ので 、 見える はず は なかっ た が 、 しかし 博士 は 、 見え ない 目 を
^
見 はり 、 両方 の 耳たぶ に 手 を あてがっ て 、 機械 人間 の 発する 足音 や 、 動き まわる 気配 に 、 全身 の 注意 力 を あつめ て 、 何事 か を 知ろ う と あせっ て いる 様子 だっ た 。
0082
,1668,4: あッ と 目 を
^
見 はる ほど の 宏大 な 実験 室 だっ た 。
0084
,415,64: 天 から 降っ た か 地 から 湧い た か 、 異様 な 箱 自動車 が がたがた 音 を さ せ て 入っ て き て 、 牛頭 大 仙人 の 占い を 、 顔 の 真黒 な 子供 とも 老人 とも 区別 が つか ない 従者 が 高い 腰掛 の 上 から 宣伝 し た もの で ある から 、 みんな 目 を
^
見 はっ て おどろい た 。
0091
,56,6: 道夫 は 大きく 目 を
^
見 はっ た 。
0091
,1550,7: と 、 彼 の 眼 は 大きく
^
見 はら れ た 。
0140
,1347,3: 眼 を
^
見 はる よう な 表情 で 、 素子 は 、
0140
,1447,16: 竹村 と 素子 と は 変 に 熱中 し て 、 互 の 手許 を
^
見 はり ながら 競争 し た 。
0140
,5918,17: ソヴェト 大使館 に は 警視庁 の 私服 の 刑事 が はりこん で 、 出入り する 日本人 を
^
見 はっ て いる という 話 が あり 、 伸子 と 素子 と は 、 漠然と 緊張 し た 気もち で 、 人影 の ない 植 ごみ の 横 の 事務所 の ベル を 押し た 。
0141
,10405,33: モスクヷ を 出発 し て 来 て から 十 日 ばかり たっ て 、 伸子 も もう ウィーン で は 下宿 の 食事 に 出る パン の 白 さ に 目 を
^
見 はら なく なっ た 。
0141
,11735,13: ローザ・ルクセンブルグ が 投獄 さ れ て い た とき 、 女 看守 に
^
見 はら れ ながら 散歩 に 出 て いる ところ を うつし た 写真 を モスクヷ で 見 た こと が あっ た 。
0141
,13129,4: 輝く 眼 を
^
見 はっ て 和一郎 と 顔 を 見合わせ た 。
0141
,13762,23: 年 とっ て 保 に 死な れ た 親 たち 夫婦 の こころ もち に は 、 まだ 人生 の 前方 ばかり を
^
見 はっ て いる 伸子 や 、 生活 を 保証 さ れ た 長男 の 若 夫婦 で ある 和 一郎 たち に 、 うかがい しれ ない 微妙 な 動機 が こもっ て いる 。
0141
,17276,27: 鍵 穴 を のぞい て 台所 口 の ドア を あけ て いる 伸子 の うし ろ から 、 それら の 台所 の 生きもの が 無言 で
^
見 はっ て いる よう で 、 外 の 踏石 へ のっ た とき 、 伸子 は やっと ほっと し た 。
0155
,197,20: 八 枚 の 最後 の 一 枚 を 手 に とりあげ た とき 、 C 女史 は 突然 目 を
^
見 はっ た 。
0315
,144,40: 人民 生活 を わ だ ち にかけて 、 一 握り の 特権 者 が 利 慾 を たくましく しよ う と し て いる 国際 的 な 便乗 図絵 は 、 無邪気 な 昔 の 人 が 目 を
^
見 はっ た 地獄 図絵 より も 偽善 的 で ある 。
0371
,16,8: 弟 嫁 は 、 まるい 黒い 瞳 を
^
見 はっ て 、 それら の 意見 を きき 、 やっぱり そう な の ねえ 、 と 日頃 良人 で ある 弟 の こと を 信用 し なおす の で あっ た 。
0406
,12,5: 若い 作者 の おどろき に
^
見 はら れ た 眼 と 心 と を通じて 、 そこ に 描か れ て いる 穢い もの まで 、 それ が 生活 で ある という 真面目 な 光り を 浴び て いる 。
0426
,96,21: また 他 の 一 面 で は 、 これ も 日本 に 独特 な 治安 維持 が 化物 の 眼 を
^
見 はっ て 、 日本 に おこっ た 能動 精神 、 新しい ヒューマニズム 、 反 ファッシズム 文化 擁護 の 運動 が 、 実践 的 な 力 を もた ない よう に と 監視 し つづけ て いる 。
0510
,560,12: あと は 何 と も 云わ ない で 大きい 目 を
^
見 はっ た 美 くし い 人 の 口 から もれる 声 を まっ て 居 ます 。
0513
,5,20: 天 も やがて は その 火 輪 に 下っ て 来ら れる 也土 も 皆 驚異 の 目 を
^
見 はっ て 大きく 生れ て 小さく 育ち 大きく なっ て い ず こ に かも り 行く 輝き の たま を 見 た 。
0621
,172,4: 男 は 目 を
^
見 はり まし た 。
0783
,163,11: それから 話 は 金 三 に 尚 とくと 大工 を
^
見 はれ と 言っ てる らしく 、 まもなく お 吉 は 立ち去っ た 。
0842
,2728,45: 青年 男子 と は 云い ながら 、 皮膚 や 骨柄 の 感じ など は 深窓 の 佳人 と でも 云い たい よう な 優形 な 彼ら が 、 大江山 の 怪物 の よう な 食慾 を 発揮 する から 、 私 は 目 を
^
見 はっ た の で ある 。
0848
,190,45: グラビヤ の 最初 の 写真 は この 国見 の 丘 から 見おろし た 高千穂 の 長崎 という 部落 の 風景 で ある が 、 四方 に これ に 類似 の 山 また 山 、 そして 屋根 に 千木 を のせ た 小さな 部落 風景 を
^
見 はる かす 地 に 洋風 の 共同 便所 が チョコ ン と 建っ て いる の で ある 。
0947
,2661,10: 曽根 は 、 おどろい た よう に 目 を
^
見 はっ て 、
0954
,300,6: 杜 松子 は 眼 を
^
見 はっ て 、
0977
,257,0:
^
見 はら し の きく 頂上 へ き て 、 岩 の 上 に ひざ を 抱い て すわる と 、 熊本 市街 が 一 とめ に みえる 。
1184
,36,5: ただただ 驚嘆 の 目 を
^
見 はる ばかり 、 内心 で は 、 なにか 外国 の 作品 に ヒント を 得 た もの で は ある まい か という 懸念 も うかん だ ほど の 驚き で あっ た 。
言い利かせる
(言う.利かせる)
延べ語数:
32
0041
,20,17: 三 時 に なれ ば 眠れる ぞ と 、 子供 を あやす よう に 自分 に
^
言い きかせ て 、 —— しまいに は 、 隣り の 部屋 の 家人 が 何 か 御用 です か と は いっ て 来 た くらい 、 大きな 声 を 出し て 呟い て 、 書き 続け て 来 た の だっ た 。
0053
,2739,5: と 、 自分 に
^
言い きかせ て い た が 、 しかし 、
0054
,1251,7: 「 —— 僕 これから 行っ て 、
^
言い きかせ て やり ます 」
0054
,2036,13: と 、 針 助 は ネチネチ と し た 口調 で 、
^
言い きかせる よう に 、
0054
,2153,30: という 、 たった今 さき 腹の虫 を 動か せ て 来 た 不意 の 思いつき に 、 ピッタリ 合っ て いる で は ない か と 咄嗟 に 自分 に
^
云い きかせる 余裕 だけ は 、 さすが に 残っ て い た 。
0054
,2854,72: 大阪 の 市民 の ため 、 ひいては この 国 の 社会 の 秩序 の ため —— いや 豹 吉 はじめ 青 蛇 団 の 連中 が 、 向日葵 の よう に 太陽 の 子 に 甦生 する ため に も 、 心 を 鬼 に し て 非情 の 石 と なっ て 、 無理 な 要求 を し なけれ ば なら ぬ と 、 小沢 は あわて て 自分 に
^
言い きかせる と 、 もう きっと 冷 か な 眼 を し て 、
0054
,3057,7: 雪子 は ひそか に 自分 に
^
言い きかせ て 、 諦め て い た 。
0055
,898,6: という 風 に 自分 に
^
言い きかせる 。
0055
,1348,2: 自分 に
^
言い きかせ た がる 。
0055
,1573,28: 信吉 は 一応 そう 答え た が 、 しかし 、 もうこ の 男 が 何 を 言お う と 驚か ない ぞ —— と 、 自分 に
^
言い きかせ て い た 。
0055
,2616,3: すくなくとも 、 そう
^
言い きかせ て い た 。
0144
,539,12: スムールイ は ゴーリキイ に 向っ て 「 口癖 の よう に
^
云い きかせ た 。
0560
,291,19: 清 さん は 家 に 来 まし た 時 から 、 返事 は はっきり する もの だ と
^
言い きかせ て は おき まし た が 、 実に はっきり と 返事 を する 子 でし た 。
0618
,36,4: オレ は 自分 に
^
云い きかせ た 。
0618
,49,6: なぜなら 、 親方 が 常に こう
^
言い きかせ て い た から だ 。
0618
,164,20: 大蛇 が 足 に かみつい て も この 目 を 放し は し ない ぞ と 我と わが 胸 に
^
云い きかせ ながら 。
0624
,99,30: 彼 は この 唐突 千 万 な 出来事 に 変 に 感動 し て いる こと を 羞 ず べき こと で は ない の だ と 自分 自身 に
^
言い きかせ て い た 。
0624
,104,29: それ を 寝床 へ つれもどし て 心配 する こと は ない 、 私 は あなた の 身体 に 手 を ふれる よう な こと は し ない から と
^
言い きかせる と 、 女 は 怯え た 眼 附 を し て 何 か 言訳 じみ た こと を 口 の 中 で ブツブツ 言っ て いる の で あっ た 。
0695
,451,5: と 念 を おして
^
言い きかせ 、 また
0754
,275,10: 「 今に なんと かし ます が 、 本人 に も
^
言い きかせ ます から 、 辛抱 し て 下さい 」
0754
,279,21: 信子 は 、 大伯母 の 援助 が なけれ ば あなた を 道づれ に 自殺 し たろ う と 克子 に
^
言い きかせる の で あっ た 。
0759
,4080,8: 彼 は 苦笑 し て 自分 に
^
言い きかせ た 。
0759
,6536,16: 彼 は ただ 二 人 の ため に 誠意 を つくそ う 、 と 自分 に
^
言い きかせ て い た の で あっ た 。
0779
,368,3: 改めて 、 ただいま
^
言い きかせる から よく きく が よい 。
0783
,135,8: ベク 助 は 自分 の 心 に
^
言い きかせる 必要 が あっ た 。
0789
,906,10: 新 十 郎 は こう 自分 に 向っ て
^
言い きかせる と 、 湧 立つ 胸 を 必死 に しずめ て 、 考え こん で しまっ た 。
0790
,208,12: ここ で 勇気 を 失っ て は ダメ だ と 自分 に
^
云い きかせ た 。
0792
,322,36: それ は もう いったん 世間 なみ の 女房 亭主 という 関係 に なっ て 肉体 の 交 り も 結ん で 子 まで でき て しまっ た から 云 え ない の だ と 自分 に
^
云い きかせ も し て みる の だ が 、 よく よく 考え て みる と 、 みんな 私 が 卑怯 の せい だ 。
0851
,124,38: 私 は 父 の 伝記 の 中 で 、 父 の 言葉 に 一つ 感心 し た ところ が あっ て 、 それ は 取引 所 の 理事 長 の 父 が その 立場 から 人 に
^
言い きかせ た という 言葉 で 、 モメゴト の 和解 に 立っ たら 徹夜 し て でも 一気に 和解 さ せ 、 和解 さ せ たら その 場 で 調印 さ せよ 、 さも ない と 、 一夜 の うち に 両方 の 考え が ぐらつき 又 元 へ 逆戻り する もの だ 、 と 言い きかせ て い た そう だ 。
0851
,124,93: 私 は 父 の 伝記 の 中 で 、 父 の 言葉 に 一つ 感心 し た ところ が あっ て 、 それ は 取引 所 の 理事 長 の 父 が その 立場 から 人 に 言い きかせ た という 言葉 で 、 モメゴト の 和解 に 立っ たら 徹夜 し て でも 一気に 和解 さ せ 、 和解 さ せ たら その 場 で 調印 さ せよ 、 さも ない と 、 一夜 の うち に 両方 の 考え が ぐらつき 又 元 へ 逆戻り する もの だ 、 と
^
言い きかせ て い た そう だ 。
0866
,2232,35: それ ゆえ 、 二 週間 を 経 て なん の 音沙汰 も ない という こと は 、 すくなくとも 、 意 を 強く する に 足る 事実 で は ない か 、 と 、 自分 に
^
言い きかせ た 。
1173
,463,23: そして 暫く し て 「 殺さ れ なく て も 皆 死ん で 行く 」 宇治 は この 言葉 を 自分 に
^
言い きかせる よう に 呟い て い た 。
見受ける
(見る.受ける)
延べ語数:
32
0082
,2424,25: 「 いいえ 、 機械 に も 何 も 異状 は あり ませ ん し 、 見張り の 機械 人間 も 、 だれ の 姿 も
^
見 うけ なかっ た と 申し て おり ます 。
0141
,3625,11: それ は 、 まだ 未 完成 な 普請 場 に よく
^
見 うけ られる よう な 板 囲い と 木戸 だっ た 。
0141
,4740,56: 行進 を する 幾 十 万 という 人々 は 、 みんな それぞれ の 勤め先 から 旗 や プラカート を もっ て くり出し て 来る から 、 ばらばら に 赤い 広場 の 方 へ 歩い て いる もの は ごく 少数 で 、 しかも 何 か の 事情 で 行進 に は 参加 し ない 連中 らしく
^
見 うけ られる 。
0141
,15579,19: 「 ところで 、 あなた の 下宿 は 、 外国 人 に あんまり 馴れ て おいで で ない よう に
^
見 うけ ます が … … 」
0141
,22013,4: かなり の 年配 に
^
見 うけ られる その 人 は 、 黒い 趣味 いい 服 に つつま れ た しなやか な 体 に 細く て つよい 力 を もっ て い て 、 あかぬけ し た 足 の さばき や その 軽やか さ が 、 雪 で 重く さ れ て いる モスクヷ の 婦人 たち の もっ て い ない 風情 で 、 伸子 の 目 を ひきつけ た 。
0150
,20,50: 自身 にとって も 、 十分 新 ら しかるべき もの と 予想 さ れ て いる 日本 の 今日 の 文学 を 、 どこ から 本質 的 に 新しく し て ゆけ ば よい の か 、 わかっ て いる よう で わから ない の が 、 本当 の ところ らしく
^
見 うけ られる 。
0318
,629,13: 外見 は 全国 的 に 文化 センター を こしらえる 運動 の よう に
^
見 うけ られ た 公民館 の 「 設置 運営 の しおり 」 を みる と 、 この 本質 が 民主 的 と は いえ ない 文化 統制 を 意図 し た こと は 明瞭 で あっ た 。
0613
,1682,30: 長崎 市内 を 歩い て いる と 、 顔 や 手 など が 桃色 に 盛り上がり 、 てらてら 光り 、 引き つっ て いる この 瘢痕 蟹 足 腫 を
^
見 うける で あろ う 。
0620
,421,16: ところが 、 昭和 十 二 年 末 ごろ から 、 年々 か よう な 患者 を
^
見 うける こと が 急速 に 、 かつ 、 非常 に 多く なっ て 、 殊に 感冒 患者 は ほとんど 肝臓 肥大 で 圧痛 ある こと が 普通 の こと と なっ た の で あり ます 。
0670
,54,63: 世間 一般 に ある こと だ が 、 独学 者 に 限っ て 語学 の 知識 を ひけらかし た がる が 、 語学 など は 全然 学問 で も 知識 で も なく 、 語学 を通して 読ま れ た テキスト の 内容 だけ が 学問 な の だ が 、 一般 に 探偵 小説 界 は 、 まだ 知識 の 語学 時代 に
^
見 うけ られる 。
0682
,273,18: 「 噂 で は そう です が 、 鋭敏 豪胆 こと の ほか の 大器 の よう に
^
見 うけ られ ます 」
0689
,247,15: 宗匠 然 たる 風采 が 一段と 落着き を 増し 、 底光り を 放つ よう に
^
見 うけ られ た ほど で ある 。
0697
,80,36: 門弟 や 里人 の 念 流 と 樋口 家 に対する 態度 は 、 まさしく 教祖 や 神人 に対する それ で 、 村 の 誇り で あり 、 彼ら の 生き甲斐 で すら も ある よう に
^
見 うけ られる ほど だ 。
0748
,135,31: 世界 新 記録 病 という 精神病 患者 で あり 、 世界 新 記録 宗 という 一派 を ひらい て 古橋 で も 教祖 に し かね ない コンタン の よう に
^
見 うけ られる 。
0759
,4525,25: 彼女 の 態度 は 、 放 二 が 記代子 を さがし て いる 理由 について 、 あまり 無 関心 で あり すぎる よう に
^
見 うけ られる 。
0759
,5402,10: 女 は わりに 若く て 三 十 三 四 と
^
見 うけ られる が 、 いくらか こんな 商売 を し て い た よう に 思わ れる 程度 の おとなし そう な 女 で あっ た 。
0759
,5681,28: 青木 の なぐら れ た の も 好男子 の 愚連隊 だ と いう が 、 この 男 た は 、 そんな こと を し そう な 風 が
^
見 うけ られ なかっ た 。
0779
,158,34: 十 一 二 の 作品 すら も 読みこなす 力 は 光子 に は なかっ た が 、 理解 し うる 部分 だけ でも 凡庸 なら ぬ 天才 が 閃 めい て いる よう に
^
見 うけ られ た 。
0780
,243,40: しがない 暮し は し て おり ます が 、 物分り の よい 世話好き など と 多少 は 人様 に も 信用 さ れ 、 人柄 を 見 こん で 目 を かけ て 下さる お客様 も おいおい つく よう に
^
見 うけ られ ます 。
0792
,676,22: 女 が 処女 を 失う という こと と 、 泥酔 する という こと は 、 ケダモノ より も あさましい もの に
^
見 うけ られ まし た 。
0792
,758,19: セラダ が いつか の 心中 の 相手 だっ た こと なぞ は 思いだす こと も でき ない 様子 に
^
見 うけ られ まし た 。
0795
,449,28: 山上 の 茶店 へ 来 て みる と 、 表 の 茶店 は 戸締り が 施さ れ て い て 、 接待 の ため 予定 の 休業 と
^
見 うけ られ た 。
0825
,425,31: これ に やや 似 た よう な の は カグラ や サイ バラ に も 見かけ られる し 、 猿楽 、 能楽 に も 似 た よう な の が
^
見 うけ られる 。
0825
,596,21: この 白髯 サマ の 御 神体 は 一見 し た ところ 五 六 百 年 以前 の 作品 らしい と
^
見 うけ られ た が 、 あるいは それ 以上 に も さかのぼり うる の か 私 に は 分ら ない 。
0825
,606,14: さては 泉山 大 先生 も 総理 大臣 を 志し て いる か と
^
見 うけ られる 。
0841
,9,7: 暴行 を うけ た らしい 様子 は
^
見 うけ られ ない 。
0842
,188,43: 日本 の 軍事 専門 家 や 学術 専門 家 も 、 自分 の 専門 分野 における 一 人 ぎり の 常識 に しばら れ て 、 妙 に 相手 を 見くびり 常識 範囲 の 精度 に 酔払っ て い た よう に
^
見 うけ られる が 、 われわれ の 日常 生活 に も 愛きょう の ある 常識 が たくさん ある よう だ 。
0868
,123,69: 従 つて 、 男性 は もちろん 、 主婦 の 仕事 に あまり 興味 を もた ず 、 それ 以外 の 活動 に 専念 し て いる 女性 たち は 、 経済 的 に 楽 か 苦しい か という それぞれ の 立場 から 、 要するに 自分 の 好み に 一応 かなえ ば それで 満足 する という 至極 のんき な 態度 で これ を 処理 し て いる よう に
^
見 うけ られ ます 。
0990
,285,45: それ ゆえ 、 彼 は 自分 の し て いる パルチザン の 抵抗 戦 に 、 とくに 一時 的 に 興奮 し たり 興味 を 感じ たり は し ない が 、 いつ でも 、 そして いつ まで も それ に 飽き ない らしく
^
見 うけ られ た そう です 。
1047
,192,25: そうして その 点 に 、 考え かた として は 、 自然 科学 の それから 導か れ た ところ の ある 側面 も ある よう に
^
見 うけ られ た 。
1072
,5618,13: これ は 、 牛込 柳 町 の かご 寅 の 若い 者 と
^
見 うける が 」
1114
,18,18: 「 わらわ も ゆめ か と も 覚える が 、 ひと 夜 に 二 度 も 姿 を
^
見 うけ て は 、 ゆめ で は ある まい 。
括り付ける
(括る.付ける)
延べ語数:
32
0069
,362,11: だから 胸 の 中 に はいら ず 背中 に それ を
^
くくり つけ て ある 。
0071
,360,11: だから 胸 の 中 に はいら ず 背中 に それ を
^
くくり つけ て ある 。
0072
,116,20: そして 二 人 の 背中 に は 、 食料 品 と 燃料 と 水 と 酒 と が 、 しっかり
^
くくり つけ られ た 。
0081
,211,23: 首 から 紐 を はずし て 、 扉 の ふち に 割れ て いる ところ が ある ので 、 そこ へ 紐 を通して
^
くくり つけ た 。
0081
,2391,10: 君 は 自分 の 分 を 、 この ロープ で
^
くくり つけ たまえ 」
0098
,2233,15: 私 は もう 柴 など 拾い たく は なく 、 縄 を 腰 に
^
くくり つけ た まま 灌 木の間 を ぶらぶら し た 。
0105
,304,16: 与平 は やがて 支度 が 出来 た の か 、 隆吉 の 自転車 に リヤカア を
^
くくり つけ て 、 「 夜 にゃ ア 戻っ て 来る 」 と 云っ て 出掛け て 行っ た 。
0138
,151,22: 目 を うつす と 、 テーブル の 脚 の ところ に 何 本 も しごい た 拷問 用 の 手拭 が
^
くくり つけ て ある 。
0141
,21233,11: その 自転車 の 横 に は 短い 脚立 が しっかり と
^
くくり つけ て ある 。
0141
,21969,11: 軽く 顎 を だす よう に し て 、 氷嚢 を
^
くくり つけ て いる 白い 布 と 純白 の シーツ の 間 から 痛み が やわらい で ほんのり 赤み の さして 来 た 目鼻 だ ち を のぞかせ て 眠っ て いる 。
0613
,815,9: 竹竿 に この 一 坪 余り の 日の丸 を
^
くくり つけ て 押し 立てる と 、 熱風 が 吹き つけ て はたはた と 大きく 鳴っ た 。
0745
,321,28: 我々 は 一 パイ の ウイスキー を のむ ため に 必死 で あっ た が 、 彼 は 下駄 ば き に 、 背 に 鉄 カブト を
^
くくり つけ 、 それ が 消防 団 員 石川 淳 の 戦備 ととのっ た 勇姿 の 全部 で あっ た 。
0794
,238,25: 見る と すでに 吉田 八十松 は ボックス の 中 の イス に かけ 、 仙 七 が 手首 を 縄 で いましめ 、 イス に
^
くくり つけ た 。
0803
,28,9: 通行人 の 一 人 が 死人 の 腰 に
^
くくり つけ た 弁当 包み を 手 に のせ て み て 、
0960
,21,11: 宵闇 が 道 に 垂れこめ た ところ で 、 自転車 に
^
くくり つけ た 私 の 荷物 が 失わ れ て いる の に 気がつい た 。
0963
,51,20: 上 の 横木 に は 両手 を 、 下 の 横木 に は 両足 を 大字 に 踏ま せ て
^
くくり つけ 、 そのうえで 柱 を 土中 に たてる 。
0987
,2406,22: それ に 向っ て 、 人見 勉 が 黒い 背広 を キチン と 着 、 ネクタイ も しめ て 、 デコレーション を
^
くくり つけ て いる 。
0993
,4977,3: その 背中 に
^
くくり つけ られ た 赤ン坊 の 一 郎 が 、 眼 を 覚し て 、 ウ 、 ウーン 、 ウ 、 ウーン と ぐずる )
1037
,3138,15: 従って 右 の 手首 に 、 妻 の 血液 型 を 記し た 厚紙 が
^
括り つけ て ある 。
1072
,4556,12: 「 大丈夫 、 がん じ 絡め に 、 土台 柱 へ 、
^
くくり 付け て ある 」
1074
,595,7: 目笊 を 高い 竿 の さき に
^
括り つけ て 、 表 に 立て て おく の は 広い 風習 で 、 西 の 方 で は その 竹 籠 に 八 日 の 餅 を 入れ て 上げる よう だ が 、 東京 近く の は たいてい 空っぽ で 、 目 籠 の 目 の 数 の 多い の に 驚い て 、 一つ 目 が 敗北 し て 行く など という 者 も ある 。
1074
,663,4: 花 に 草鞋 を
^
くくり 付け て 、 共に 立てる など も 山の神 と 縁 が あり 、 これ を 日 天 様 に 上げる という 処 も 例 は 多い 。
1075
,860,17: 屋根 の 三角 の 斜面 に は 、 まず 何 十 本 も の 木 竹 を
^
くくり つけ て 、 それ を ヌイ ボク と いっ た 。
1075
,1274,25: それ は 手 に 持つ か 腰 に 下げる か 、 頭 に のせ て 行く か 背 に 負う か 、 はた 棒 に
^
くくり つけ て 肩 に になう か 、 これ によって 大小 も かっこう も きまり 、 また 区別 の ため に 名 まえ も かえ て いる 。
1075
,1350,6: 繩 で 背なか に 物 を
^
くくり つける こと を カルウ という 言葉 は 多く の 人 が まだ 知っ て いる 。
1075
,1362,60: かる 子 の ほう は ただ 長い 荷 繩 を もっ て 、 物 を 直接 に 背 に かるう 者 だっ た にたいして 、 連雀 も 長い 繩 を もちい た こと は 同じ だ が 、 べつに 木 で つくっ た かん た ん な 枠 の よう な 物 が あっ て 、 それ へ 荷物 を
^
くくり つけ て から 負う た の で あっ た 。
1075
,1388,30: これ に も 荷 ご しら え の 上手 下手 は あっ たろ う が 、 ともかく も 持てる かぎり 多く の もの を 、 その 繩 で 背 に
^
くくり つけ て くれ ば よい ので 、 歩 荷 や 籠 背負い の 行商 人 の よう に 、 とち ゅうでおろしたり 、 分け たり する 必要 は ちっとも なかっ た の で ある 。
1075
,1433,13: 次に 今一つ 、 棒 の 片方 の 端 に 荷物 を しかと
^
くくり つけ て 、 それ を ななめ に 肩 に かける こと が あっ た 。
1075
,1473,30: 地方 によって は 中 取り と いっ て 、 こうして 物 を 運ぶ の を いやがる ところ も ある と 聴く が 、 それ は ただ 荷物 を 棒 に
^
くくり つける もの だけ で 、 多分 は かん た ん な 葬式 と 、 形 が に て いる の が 、 いまわしい から で 、 綱 を 長く 下げ て 棒 に 通す もの まで きらっ た の で は 、 せっかく 平ら な 広い 路 が でき て も 、 大きな 重い 物 は 運ば れ ない こと に なる から 、 その ほう は 構わ ず に やっ て いる の で あろ う 。
1075
,1483,17: ノ メシ という の は 惰 け 者 の こと で 、 荷 繩 で 棒 に
^
くくり つける めんどう を いやがり 、 じかに 荷物 の なか へ 棒 の はし を 刺し こん で に なっ て 帰る から 、 そういう たわむれ の 名 を つけ た の だ が 、 これ も 、 じつは じゅうぶん に その 便利 を 知っ た 人 の 言葉 で あっ た 。
1075
,1486,12: 此方 法 が 始まる と 、 いちいち 長い 繩 で 棒 に
^
くくり つける こと が むだ な 手数 の よう に 考え られ 、 今 まで の 山 朸 だけ で なく 地 かるい という よう な 背 で 負う 荷造り まで 、 なるべく 荷 繩 を すくなく 使お う として 、 背 板 や 背負 梯子 の 類 に あらため られる こと に も なっ た もの らしい 。
1171
,2394,4: 弁当 は 腰 に
^
くくり つける 。
成り始める
(成る.始める)
延べ語数:
32
0027
,545,62: 別れ て 、 日 が 経つ につれて 、 よろこび は 薄れ 、 かり そ め の 恩 を 受け た 事 が かえって そらおそろしく 、 自分勝手 に ひどい 束縛 を 感じ て 来 て 、 あの カフエ の お 勘定 を 、 あの 時 、 全部 ツネ子 の 負担 に さ せ て しまっ た という 俗事 さえ 、 次第に 気 に
^
なり はじめ て 、 ツネ子 も やはり 、 下宿 の 娘 や 、 あの 女子 高等 師範 と 同じく 、 自分 を 脅迫 する だけ の 女 の よう に 思わ れ 、 遠く 離れ て い ながら も 、 絶えず ツネ子 に おびえ て い て 、 その 上 に 自分 は 、 一緒 に 休ん だ 事 の ある 女 に 、 また 逢う と 、 その 時 に いきなり 何 か 烈火 の 如く 怒ら れ そう な 気 が し て たまら ず 、 逢う のに 頗る おっくう がる 性質 でし た ので 、 いよいよ 、 銀座 は 敬遠 の 形 でし た が 、 しかし 、 その おっくう がる という 性質 は 、 決して 自分 の 狡猾 さ で は なく 、 女性 という もの は 、 休ん で から の 事 と 、 朝 、 起き て から の 事 と の 間 に 、 一つ の 、 塵 ほど の 、 つながり を も 持た せ ず 、 完全 の 忘却 の 如く 、 見事 に 二つ の 世界 を 切断 さ せ て 生き て いる という 不思議 な 現象 を 、 まだ よく 呑みこん で い なかっ た から な の でし た 。
0060
,731,26: ラジオ 会館 七 階 に 足 を 運ぶ 人 は さらに ふえ 続け 、 ビット ・ イン は しだいに マニア の 情報 交換 の 場 と
^
なり はじめ 、 マイコン ゲーム に は 小学生 や 中学生 が 群がり はじめ た 。
0060
,3515,4: 今や 激しい 急流 と
^
なり はじめ た パーソナル コンピューター を めぐる うねり は 、 無秩序 で あらかじめ 予想 する こと など とても でき なかっ た 錯綜 し た 協力 関係 の 中 で 、 増幅 さ れ て い た 。
0060
,6414,22: だが 手作り システム や 組み立て キット から スタート し た この 世界 に は 、 パーソナル コンピューター が 実用 の 道具 と
^
なり はじめ た この 時期 に いたっ て も なお 、 マシン を ブラックボックス として 放置 し ない 気概 が 息づい て い た 。
0062
,42,20: アップル Ⅱ を その 手 で 作り上げ た スティーブン ・ ウォズニアック は 、 会社 が 軌道 に 乗っ て 大きく
^
なり はじめる と ビジネス に すっかり 興味 を 失っ て しまい 、 ウッドストック 以来 の 大 野外 ロックコンサート を 企画 し て 大 赤字 を だし た 。
0062
,3247,28: 冬 の あいだ は ゲートボール 場 に なっ て いる 向かい の 広場 が 見渡せ て い た の が 、 葉 が 育ち 、 小さな 実 が
^
なり 始める と 、 ボール を 叩く 高い 音 は 聞こえ て も 朝起き 鳥 の 元気 な プレイヤー の 姿 は 見え なく なっ た 。
0082
,2799,5: 砲撃 は ますます はげしく
^
なり はじめ た 。
0140
,5981,27: 伸子 たち の 旅行 準備 は 、 トランク を 買う こと から 旅行 の ため の 服装 の 仕度 まで 俄 に 現実 の こと として せわしく
^
なり はじめ た 。
0141
,5550,10: レーニングラード の 白夜 も やや すぎ かけ て 薄暗く
^
なり はじめ た 夜ふけ の 窓 に よりかかり 、 ネヷ から の 風 に ふか れ ながら 、 部屋 靴 に くつろい だ 伸子 が 、 ひか れる 心 を 抑え かねる よう に 素子 に 云っ た 。
0141
,7136,27: もう 引きあげ なく て は なら ない と わかり ながら 、 吉之助 を 待っ て 二 人 の 娘 たち が 長椅子 の 上 で おちつか なく
^
なり はじめ た とき 、 せっかち に 伸子 たち の 部屋 を ノック する もの が あっ た 。
0141
,7807,15: 茶 を のみ ながら 伸子 は そろそろ 自分 の かえる 時間 も 気 に
^
なり はじめ た 。
0141
,10054,17: 段々 、 目 に 立た ない 速 さ で 広場 の 群集 の もみ合い も 下火 に
^
なり はじめ た 。
0141
,14644,5: 去年 もつ た が 赤く
^
なり はじめ た 時分 、 なかなか よかっ た です よ 」
0141
,17326,14: いつも 十 時 ごろ の メトロ に のっ て 、 腹 の 太く
^
なり はじめ た 年輩 の 山高 帽 の 男 たち が 、 云い あわ せ た よう に 「 人民 の 友 」 を ひろげ て いる 光景 ばかり を 伸子 は 見なれ て 来 た 。
0144
,1134,12: この 時代 から ゴーリキイ の 心 は 溢れ て 詩 に
^
なり はじめ た 。
0168
,245,53: ジダーノフ の 報告 に 警告 さ れ て いる 、 ソヴェト 作家 の 外国 文学 追随 の 弱点 という よう な こと は 、 シーモノフ の 一 例 でも 見 られる とおり 、 ソヴェト 社会 が 、 人類 の 歴史 に もたらし つつ ある 寄与 の 大き さ によって 、 国際 的 と
^
なり はじめ た 若い 有能 な 作家 ・ 技術 家 ・ 諸 市民 が 、 自身 の 生活 的 実感 において 国際 的 に なり つつ ある 、 その 現実 から こそ 、 揚棄 さ れ て ゆく の で ある 。
0202
,5,47: 昭和 十 三 年 — 十 五 年 という 年 は 、 一方 に 戦争 が 拡大 強行 さ れ て 、 すべて の 文化 ・ 文学 が 軍部 、 情報 局 の 統制 、 思想 検事 の 監視 の もと に おか れる よう に
^
なり はじめ た 時代 だっ た 。
0231
,26,28: 太古 の あどけない 平等 は 失わ れ 、 財産 の 主人 で ある 男 の 父権 が 確立 し て 女子 は それ に 従属 する もの と
^
なり はじめ た 。
0231
,594,17: 世間 の 注目 は この よう に し て 始まっ た 青少年 の 生活 破産 に対して 鋭く
^
なり 始め た 。
0250
,78,29: 恋愛 と 結婚 の 問題 は それら の 論争 の 時代 に 、 やっと 小説 と 詩 と 伝説 の 枠 から 離れ て 社会 科学 の 対象 と
^
なり 始め た 。
0276
,108,54: そして 、 いま なお 世界 平和 を 語り 、 その ため に 努力 を つづけよ う と し て いる 者 は 、 こん に ちの 世界 で 最も おくれ て 野蛮 な 用語 の 一つ で ある 「 アカ 」 の やから だけ で ある という 偏見 が 流布 さ れる よう に
^
なり はじめ て いる の は 、 どういう 理由 だろ う 。
0315
,108,15: この 恐怖 の 凧 が 、 日本 の 空 に も 見える よう に
^
なり はじめ て から 、 わたし たち の 周囲 に は 注目 す べき さまざま の 便乗 現象 が おこっ て 来 た 。
0316
,137,21: 侵略 戦争 が はじめ られ て 、 それ まで の 平和 と 自由 を のぞむ 文化 の 本質 が 邪魔 に
^
なり はじめ た とき 、 谷川 徹三 氏 の 有名 な 文化 平衡 論 が 出 た 。
0624
,293,11: まだ 顔 を ふき 終ら ぬ うち に 高射 砲 が
^
なり はじめ 、 頭 を あげる と 、 もう 頭上 に 十 何 本 の 照 空 燈 が 入り みだれ て 真上 を さして 騒い で おり 、 光芒 の まんなか に 米 機 が ぽっかり 浮い て いる 。
0956
,882,7: また な よ たけ の 琴 が
^
なり 始める 。
1005
,10,3: 気 に
^
なり 始める と 、 いや な の は 緑 の 色調 ばかり で は なかっ た 。
1040
,1870,6: 人 の 数 が 少なく
^
なり はじめ て い た 。
1040
,2527,5: 商店 が まばら に
^
なり はじめる あたり に 、 歩道 から すこし 引っ こん で 、 映画 館 が 一 軒 ある こと に 哲也 は 気づい た 。
1040
,3331,6: 海 も 海岸 も 、 薄暗く
^
なり はじめ た 。
1173
,104,9: その 中 に だんだん 食糧 事情 が 悪く
^
なり 始め た 。
1173
,827,14: 彼 は 次第に 自分 が 何 を 考え て いる の か 判ら なく
^
なり 始め て い た 。
1174
,1284,11: 「 おやじ の 背中 も 、 その 頃 から そろそろ 丸く
^
なり 始め て い た 」
引き止める
(引く.止める)
延べ語数:
32
0023
,7,57: 呼びかけ られ て 、 ここ の 奥さま も また 、 ただ 挨拶 だけ に し て 別れ たら よい のに 、 本当に 、 よせ ば よい のに 、 れい の 持ち前 の 歓待 癖 を 出し て 、 うち は すぐ そこ です から 、 まあ 、 どうぞ 、 いい じゃ あり ませ ん か 、 など
^
引き とめ たく も 無い のに 、 お客 を おそれ て かえって 逆上 し て 必死 で 引き とめ た 様子 で 、 笹島 先生 は 、 二 重 廻し に 買物 籠 、 という へん な 恰好 で 、 この 家 へ やって来 られ て 、
0024
,222,1:
^
引き とめ られる の を 振り切っ て 、 私 は アパート を 辞し 、 はなはだ 浮か ぬ 気持 で 師走 の 霧 の 中 を 歩い て 、 立川 駅前 の 屋台 で 大 酒 を 飲ん で 帰宅 し た 。
0035
,114,27: 渡し て 原稿 を 貰い 、 帰ろ う と し た が 、 僕 も 今日 は 京都 へ 廻る から 終る まで つき合わ ない か と
^
引き 停め られる と 、 寺田 は もう 気 が 弱かっ た 。
0036
,321,3: と 、
^
引き とめ た 。
0053
,1351,10: 宮子 は うむ を 言わさ ず 、 鶴雄 を
^
引き とめる 手段 に 成功 し た と 思う と 、 思わず にやりと し た 。
0053
,2466,3: と 、
^
引き とめ た 。
0055
,1089,3: しかし 、
^
引き とめる 気 は し なかっ た 。
0055
,1839,4: 明日 は そんなに
^
引き とめ ない という こと を ほのめかし て 、 冴子 に 安心 を 与えよ う と し た の か 、 それとも 、 二 時 に 出掛ける という 嘘 が 、 明日 冴子 と 会っ て いる 時 の 信吉 自身 に 、 何 か の 切っ掛け か 口実 を 与え て くれる こと に 、 期待 を 掛け た の か 。
0060
,2428,9: 「 もう少し やっ て ほしい 」 と 、 強く
^
引き とめ られ た 。
0068
,265,29: 桂子 が フラ フラ 立 上る のに 、 Y さん が 、 「 この 女 、 生意気 な 」 と 組みつい て いか れ て 、 奥さん に
^
引き とめ られ 、 奥 に 寝かさ れ に 連れ て ゆか れ て しまっ た 。
0091
,626,20: 川北 先生 も それ を 見て取っ て 、 今や 壁 の 中 に 消えん と する 怪 影 を
^
引き とめよ う と 突進 し た の で ある が 、 それ は 僅か に 時 おそく 、 先生 は 壁 に いや と いう ほど ぶつかっ た ばかり だっ た 。
0504
,22,3: いろいろ に
^
引き とめる の を きか ない で 私 は 手廻り の もの を 片づけ たり 、 ぬい だ まんま 衣桁 に なんか かけ て 置い た 浴衣 を ソソクサ と たたん だり し た 。
0505
,690,26: 口 を 酸く し て もう せめて 二 日 だけ 居 て くれ なけれ ば し たい 話 も 仕切れ ず に ある から と
^
引き とめ たけれ 共 、 もう 腹立たし さ に 燃え て 居る 栄蔵 は 、
0507
,733,9: 来る 人 も 少ない ので 祖母 は 長い 事
^
引き とめ 、 いろいろ 食べ させ たり 、 飲ませ たり し て 、 反物 を お 祝 だ と 云っ て やっ た 。
0594
,294,9: そして 内心 で は 、 彼女 が 私 を
^
引き とめ て くれる もの と 期待 し て い た 。
0597
,2232,14: 用件 を すまし て 須田 が 帰り かける の を 、 菅原 は
^
引き とめ た 。
0628
,59,4: いつ まで も
^
引き とめる わけ に 行か ない ので 、 幸吉 も 仕方 なし に 衣服 を つけ て 、
0667
,637,23: 最上 先生 、 たまに 会 つて 、 呆気なく 別れ た ん ぢ や ア 、 首 く ゝ り に 出かける ところ を
^
引き とめ なかつ た みたい で 、 寝 ざめ が 悪い よ 」
0667
,1865,12: 最上 清人 は 、 まア 、 ちよ ッ と 、 と
^
引き とめ て 、
0866
,3948,10: あなた を 、 これ 以上 、 あたし の そば に
^
引き とめ て おい て は 、 いけ ない わ … … 」
0981
,1369,0:
^
引き とめよ う と も し なかっ た
0981
,2168,2: 私 を
^
引き とめ たり 、 しばっ たり 、 けしかけ たり 、 がんばら せ たり する もの は
0988
,3959,4: 」 と 僕 が
^
引き とめ に かかろ う もの なら 、 眼 を 怒らし て 、
0988
,4064,5: 女 に も 僕 を
^
引き とめる 氣 は 無い よう です 。
0989
,1771,9: 須永 … … ( 舟木 の 眼 から
^
引き とめ られ て しばらく それ を 見 て い て から 、 薄く 微笑 し て ) ええ 。
0993
,3045,8: あなた は どうして 春子 さん を ここ に
^
引き とめ て あなた の おかみ さん に し て くれ なかっ た ん です か !
1040
,3064,5: ぱっと 人 の 目 を
^
引き とめる 、 明るく 陽気 な 人 の 印象 は 、 邦子 に は なかっ た 。
1072
,1794,2: … …
^
ひき 止め て も 、 何やら 今 は 、 おたがいに 心 も 楽しま ん 。
1073
,2366,16: 三郎 将 頼 や 、 ほか の 小さい 弟 たち は 、 抱きつい て 、
^
ひき 止め た 。
1073
,6992,29: —— まあ 、 一献 、 と 旅 舎 の 者 に 命じ て 、 酒肴 の 支度 を さ せ 、 定 遠 が しきりに 、 三 名 を
^
ひき 止め て い た 折 で あっ た が 、 途端 に 、 そんな 主客 の くつろぎ は 消し飛ば さ れ て しまっ た 。
1073
,7070,3: と 、
^
ひき 止める つもり で 、 慌て て 庁 の 庭 へ 出 て 来 て みる と 、 定 遠 は もう 馬 に 乗っ て 、 従者 に 口 輪 を 取ら せ て い た 。
1154
,206,51: … … 逢う の は タマ だ けれど 、 といった 口 の 下 で 、 すぐ に こういう の は おかしい が 、 と いいわけ し いく 、 お さわ は 、 その あと で 、 じつは 、 四 五 日 まえ 、 鎌倉 に 年 ちゃん を 訪ね 、
^
引き とめ られる ま ゝ 、 一 ト 晩 、 泊っ て さえ 来 た という はなし を し た 。
着替える
(着る.替える)
延べ語数:
32
0002
,324,42: けれども 、 その 強い 注射 が 奇効 を 奏し た の か 、 その 日 の お昼 すぎ に 、 お母さま の お 顔 が 真赤 に なっ て 、 そうして お 汗 が ひどく 出 て 、 お 寝巻 を
^
着 かえる 時 、 お母さま は 笑っ て 、
0016
,216,2: どてら に
^
着 かえ て 下さい 。
0016
,217,4: 僕 も いま 、
^
着 かえ て 来 ます から 。
0054
,3061,18: やがて 雪子 は 小沢 の 手 によって 針 助 の 家 から 取り戻さ れ た 着物 に
^
着 かえ て 、 刑事 室 を 出よ う と し た 途端 、
0095
,1475,35: ドレゴ は エミリー を 浴室 から 追い出す と 、 ゆで蛸 の よう に 真 ッ 赤 に なっ た 身体 で 立ち上り 、 タオル で 拭う の も そこそこ に し て 服 を
^
着 かえる と 、 エミリー を 自家用車 に 乗せ て 駛 り 出し た 。
0112
,824,2: 着物 を
^
着 かえ て 時間割 を 見る と 数学 。
0141
,3858,2: ちゃんと
^
着 かえる 機会 を 失っ た 素子 が 部屋 着 の まま 、 茶 を のみ ながら 話し て い た 。
0141
,6375,30: その 夜 は 、 清浄 無垢 な 保 に 対面 する に は 心 の 準備 が いる と て 一夜 を 寝室 に こもり 、 翌朝 はやく 紋服 に
^
着 かえ 、 保 の 柩 の 安置 さ れ て いる 室 へ 入っ た 。
0141
,8701,2: 着物 を
^
着 かえ て 来 た ミス ・ ジョーンズ だっ た 。
0141
,12984,10: 船 で 、 小枝 が 夜 の 服 に
^
着 かえ て から 、 多 計 代 の 和服 の 帯 を しめる 。
0141
,22532,27: 話 の 中途 から 、 伸子 は 半開き に し た 衣裳 箪笥 の 扉 の かげ に かくれ て 、 外出 の できる なり に
^
着 かえ はじめ た 。
0141
,22618,16: そう 云い ながら 、 やがて 入っ て 来 た 素子 は 、 もう パジャマ に
^
着 かえ て い た 。
0141
,22665,1: 「
^
着 かえ て 来る から 、 その間 に 顔 でも あらっ て おき なさい 。
0213
,55,9: 家族 の 晩餐 の ため に も 礼装 に
^
着 かえる 某 々 卿 にとって 、 ノック さ れる の が 何より 厭 な 暗い 性 の ドア を 、 ローレンス は フランネル ・ シャツ を 着 て いる 男 に ノック さ せ た 。
0510
,290,35: 詩人 が 目 を さまし まし た 時 夕飯 の 頃 に も うなっ て 居 て 自分 は いつの間にか 雪 の 様 に 白い ベッド の 中 に うつさ れ て 枕元 に は
^
着 かえる べき サッパリ し た 着物 も 出 て 居 まし た 。
0543
,127,18: 「 僕 は 、 いつも 、 猿股 も 何もかも 脱ぎ すて 、 素っ裸 に なっ て 寝間着 に
^
着 かえ 、 そして 寝る こと に し て いる 。
0572
,247,24: —— 珈琲 を すすり 、 煙草 を ふかし 、 それから 、 ごたごた 散らかっ てる 室 に 行っ て 、 支那 服 を 背広 と
^
着 かえ 、 わざと 時間 を つぶし 、 少し 後れ め に 上 階 の 食堂 へ 行き 、 食事 を し た の だ が 、 その間 に 彼 は 断片 的 に 話し た 。
0624
,37,45: ある 日 この 路地 で 防空 演習 が あっ て オ カミさん 達 が 活躍 し て いる と 、 着流し 姿 で ゲタ ゲタ 笑い ながら 見物 し て い た の が この 男 で 、 そのうち 俄 に 防空 服装 に
^
着 かえ て 現れ て 一 人 の バケツ を ひったくっ た か と 思う と 、 エイ とか 、 ヤー とか 、 ホーホー という 数種類 の 奇妙 な 声 を かけ て 水 を 汲み 水 を 投げ 、 梯子 を かけ て 塀 に 登り 、 屋根 の 上 から 号令 を かけ 、 やがて 一場 の 演説 ( 訓辞 ) を 始め た 。
0672
,730,17: 私 は 顔 を 洗い 、 からだ を ふき 、 お 化粧 を 直し 、 着物 を
^
着 かえ て 、 食卓 に 向う 。
0757
,1298,18: 散歩 の フリ し て 旅館 から 出 た 煙山 は 先ず アジト へ 走り 、 衣服 を
^
着 かえ て 、 さらに 嵐山 へ 急行 し た 。
0781
,451,19: 遠山 は こう 命じ られ た が 、 今 まで の 失敗 に こり た から 私服 に
^
着 かえ て 、 重太郎 と 連れ だって 、 直接 小勝 に は 当ら ず に 近所 を コクメイ に しらべる と 、 小勝 は 二 十 二 の 土地 で も 指折り の 美形 で 、 旦那 に 一 軒 もたせ て もらっ て 抱え を 置い てる が 、 その 抱え の ヤッコ という 妓 の ナジミ の 大学生 という の が 、 どうも 由也 の よう だ 。
0787
,781,14: 「 定 助 は 殺さ れ た 日 に 限っ て 野良 着 に
^
着 かえ て 日 の 暮れ 方 に 家 を 立ち 出 まし た が 、 自分 の 畑 を 通り こし て 、 もっと 先 の 方 へ 立ち去り まし た 。
0787
,801,11: 盗み に でかける 時 の 定 助 は 野良 着 に
^
着 かえ て 出かける よう な 人目 に たつ こと は し ませ ん でし た が 、 その 日 に 限っ て 野良 着 など を 着 て 出 た の は 、 いつ 誰 が 埋め た か 分る 筈 の ない 金 箱 を 埋める の だ から 、 その 日 という 日 附 が 後日 に 至っ て 重大 に なる と は 考え られ なかっ た せい でしょ う 。
0795
,103,26: とかく 気候 の 変り目 に カゼ を ひき がち の 野村 は セーター を 用意 し て き て 、 釣り に でる のに セーター に
^
着 かえ て き た の で ある 。
0855
,121,21: 欲しい もの は せいぜい シャツ か 浴衣 ぐらい で 、 まるで 自分 の 物 と 同じ 気持 で ちょっと 風呂屋 で
^
着 かえ て 出 て くる くらい の こと は する が 、 本心 は 犯罪 に 痲痺 し 落ちぶれ きっ て い ながら 、 泥棒 も オイハギ も やら ない 。
0861
,313,48: 湯 づけ を 食べ させ て 宴 を 終り 、 一同 を 次の間 に 控え させ て 、 座敷 に 法 の 通り の 切腹 の 仕度 を ととのえ させ 、 彼 は 庭 へ 降り て 手桶 の 水 を 三 杯 あび て 白 ムク に
^
着 かえ 、 その 上 に 平時 の 服装 を つけ た 。
0865
,240,16: その 晩 、 増田 健次 は 、 夕食 を すます と 、 ド テラ に
^
着 かえ て 、 風呂 を もらい かたがた 信濃 屋 へ 出かけ て 行 つ た 。
0866
,1804,14: こんな 風 な 戯談 に まぎらし て 、 彼 は 、 洋服 を
^
着 かえ はじめ た 。
0947
,412,5: 急い で 水着 に
^
着 かえる 。
0947
,1071,19: 「 けさ 、 亡妻 の 七 回忌 を やっ た まま な ので 、 失礼 し て 、 ちょっと
^
着 かえ て き ます 」
0947
,3662,21: 広大 も ない 衣装 戸棚 に 一 着 だけ 吊っ て ある 一 帳 羅 の カクテル ・ ドレス に
^
着 かえる と 、 サト子 は 朽葉 色 の 絨毯 を 敷い た 長い 歩廊 を 、 本館 の 食堂 の ある ほう へ 行っ た 。
1080
,13,27: 英国 の こと で ある から 、 先祖 代 々 伝わっ た オーク の 立派 な 食卓 で 、 毎晩 家族 一同 が 、 きちんと 着物 を
^
着 かえ て 、 晩餐 の 卓 に つく 。
話し合う
(話す.合う)
延べ語数:
32
0071
,891,33: いま は カコ 技師 も 、 はればれ と し た 顔つき に なっ て 、 喫煙 室 へ 来 て 、 煙草 を うま そう に 吸い ながら 、 だれ かれ と
^
話し あっ て いる 。
0089
,188,57: 「 そう かも しれ ない と 、 ぼく は 思っ て いる ん だ が ね 、 とにかく 、 屋敷 の 中 へ はいっ て から 出る まで に 、 あやしい こと を 見 たり 、 あやしい 音 を 聞い たら 、 よく おぼえ て おい て 、 外 へ 出 て から あと で 、 よく
^
話し あっ て 、 研究 を しよ う や 」
0095
,2756,13: —— あなた がた の 傍 まで 近づい た 上 で 、 互いに 十分
^
話し あい たい 。
0106
,77,6: と 、 岩 を とりまい て
^
話し あっ て い ます 。
0140
,3903,25: 夫婦 は 、 その 夫婦 らしい 会話 の 間 で 、 どんな 風 に 、 新聞 に 出 た 学生 処分 の こと など について
^
話し あう だろ う 。
0141
,879,10: 「 十月 に レーニン に 会っ て 、 二 時間
^
話し あい まし た 。
0141
,3649,29: そんな 話 を 、 ルイバコフ 夫婦 、 伸子 、 素子 の 四 人 が これから 借りよ う と し 、 貸そ う と し て いる 室 で
^
話し あっ た の だっ た が 、 赭 っぽい 鼻 髭 の ルイバコフ は 人 は わるく ない が いくら か 慾 ふか そう な 顔つき で 、 その 室 の 入口 の 左手 に 置い て ある 衣裳 箪笥 に も たれ て 立っ て 話し て いる 。
0141
,13068,11: それと いっしょ に 気がかり な あれこれ を 年かさ の 娘 らしく
^
話し あっ て み たい 心 を もっ て いる の だっ た 。
0141
,16752,19: そして 、 ぶ こ が そっち に い て 、 わたし は 一 人 だ もん だ から 、
^
話し あい て も なく て 、 つい そんな もの を 書い て みる 気 に も なっ た ん だろ う から 、 と 。
0158
,49,23: そういう 場合 、 そういう 立場 に おか れ た 作家 たち の いわ ず に い られ ない たくさん の 感想 を
^
話し あっ た 。
0242
,150,23: 優しい 夫 で あっ た カール は 、 二 人 の 幼 な 子 を もつ イエニー と この こと について も よく
^
話し あっ た こと だろ う 。
0382
,85,26: そう 云っ て 、 二 人 だけ で お 酒 を のん で いる とき 、 お ゆき と 浅吉 は 何 か 低い 声 で
^
話し あっ た 。
0389
,9,10: それから 録音 に とり かかる 前 、 二 人 で
^
話し あっ て い た あいだ に 、 びっしょり 汗 を かい た 譲原 さん を 想い 出す 。
0543
,268,2: ひそひそ と
^
話し あっ たり 、 ふい に 高笑い を し たり し ます 。
0546
,401,45: それから どういう 話 の 続き か 、 わたし が 席 を 立っ てる 間 に 、 お母さま と お 姉 さま と は 、 小野田 さん の 馬 は もと 軍馬 だっ た か どう か と 、 つまら ぬ こと を 長々 と
^
話し あっ て い らし た 。
0554
,387,9: 天城 登山 の こと など を 、 何気なく
^
話し あっ た 。
0554
,1514,21: 自分 たち に 好意 を 持っ てる 菊池 親子 と 、 この 際 、 千代乃 の こと を なにか と
^
話し あう の は 、 長谷川 にとって 心 嬉しい こと で は あっ た 。
0572
,6,52: 商会 の 看板 は 出 て いる が 、 人 の 出入 は 稀 で 、 とっつき の 広間 に 体躯 逞 まし い 二 三 の 事務 員 が 居る きり 、 めったに 開か れ ない らしい 大きな 帳簿 を 前 に し て 、 雑誌 を 読ん だり 小声 で
^
話し あっ たり し て 、 広 すぎる 応接 室 といった 感じ だ 。
0576
,214,14: こんな 時 、 昔 の 二 人 だっ たら いろいろ な こと を
^
話し あっ た に 違い ない 。
0617
,2737,26: 鶴見 が ひょっくり 尋ね て 行っ た 時 に 、 友人 は たまたま この 薬局 に 出 て 来 て 、 若い 人々 に たちまじっ て
^
話し あっ て い た の で ある 。
0642
,343,12: そして 、 ともかく 、 二 人 だけ で 、 もっと 冷静 に
^
話し あっ て 下さい ませ ん か 、 と 云っ て 、 帰る という の を 送っ て で て 、 喫茶店 で 話 を し た が 、 美代子 は 、 母 と 大浦 博士 と の 問題 が ある 限り 、 これ 以上 の 汚辱 を 加える こと は でき ない と 席 を 蹴っ て 、 その 足 で 、 私 の 社 へ かけこん だ 。
0759
,3214,3: もっと 平静 に
^
話し あい ましょ う 」
0920
,9,25: 主役 は この 船団 と 、 警護 の 艦隊 で あり 、 それら の もの が 考え込む 姿 は 、 委員 会 で あり 、
^
話し あう 姿 は 、 おのおの の ラジオ の 信号 、 光 の 点滅 の モールス として 交索 する の で ある 。
0947
,963,2: しんみり と
^
話し あえ ば 、 わかる こと な の だ が 、 それ は 、 望ん で も むだ らしい 。
0952
,203,5: いつの間に 、 そんな ところ まで
^
話し あっ た の か 、 あたし に は 見当 が つか ない ん です けど 、 れい の 年忌 の こと まで 抜目 なく ちゃんと 吹き こん で しまっ た みたい で 、 あの とき の こと を 言いだし て も 、 木津 さん 、 笑う ばかり で 受けつけよ う と も し ない ん だ から 、 あたし も やつれ て しまっ た わ 。
0953
,316,74: 泰文 が 腹 を たて て 花世 と 公子 を どんな むごい 目 に あわせ た か 、 想像 する に 難く ない が 、 不幸 な 二 人 の 女 は 、 この うえ 一 日 も こういう 生活 を つづけ て ゆく こと に 耐え られ なく なり 、 どういう 手 を 尽し て も 、 この 地獄 から ぬけだす 方法 が ない こと を 承知 する と 、 二 人 で
^
話し あっ て 、 とうとう 非常 手段 に 及ぶ 決心 を し た の で ある 。
0955
,47,30: その よう な 子ども たち の し つけ の 苦しみ や 、 教育 の こと について の 悩み を 、 先生 方 に 相談 し たり 、 学校 全体 で
^
話し あっ たり 、 研究 し たり する こと は ない か と たずねる と 、 K 子 は さびしく 学校 の なか の 先生 方 の 孤立 し て い て 協力 的 で ない こと など を 語っ た の だっ た 。
0980
,52,26: ただ なんと なく 、 たたえ 持ち ながら 、 自然 を 見 たり 人びと を 見 たり 、 自然 の 中 へ ふみこん だり 、 人びと と
^
話し あっ たり し て いる あいだ に 、 私 自身 に も よく わから ない 微妙 な 作用 が 起き て い て 、 自分 の たたえ 持っ て いる 問題 の 中心 の よう な もの 、 本質 の よう な もの が 、 ハッキリ し た 形 に なっ て 、 自分 の 手のひら の 上 に のっ て いる の です 。
1045
,35,13: 人 に 交わる こと が 殆ど なかっ た ので 、 こういう こと について
^
話し あう 友人 という よう な もの も 有 た なかっ た 。
1072
,1595,19: 町 の 情報 通 は 、 虚 と 実 の けじめ も なく 、 そんな こと を ガヤガヤ
^
話し あい ながら 、 裸馬 の 三 途 行列 を 、 首 を 長く し て 、 待っ て い た 。
1075
,1474,6: しかし 人 が ふたり 以上
^
話し あっ た 上 で ない と 、 物 が 運べ ない の で は 朸 の 効能 は 小さい 。
1177
,1477,15: 笑い声 が おこり 、 口々 に ガム を 噛ん だ 彼ら は 、 たがい に
^
話し あっ て また 笑っ た 。
投げ捨てる
(投げる.捨てる)
延べ語数:
31
0141
,5793,59: 今 まで 杯 を のせ た 盆 を もっ て 、 お客 が た のう しろ に 立っ て 給仕 を し て い た 給仕 頭 が 、 人民 たち は 野獣 に すぎ ない ん だ と 主人 が 云っ た 次 の 瞬間 、 真直 に 杯 を のせ た 盆 を 自分 の 足許 に
^
投げ すて た ん です 。
0221
,196,24: 一 九 二 七 年 『 文芸 戦線 』 に 「 施療 室 にて 」 を 発表 し た 平林 たい子 は 、 「
^
投げ すてよ !
0357
,12,9: 自分 たち が 学校 の 看板 を とっ て
^
投げ すて た その 溝川 へ 、 あろ う こと か A 部隊 と 大書 し た 板 が 投げこま れ て いる で は ない か 。
0573
,122,18: 彼 は 無邪気 に 笑い 、 草履 の 裏 から 芋 を はぎとっ て 、 庭 に
^
投げ すて 、 手先 を ハンカチ で 拭き ながら 、 また 無邪気 に 笑っ た 。
0620
,253,24: 急 病人 の 知らせ を きけ ば 、 深夜 に 枕 を 蹴っ て とびだし て 行か ね ば なら ず 、 箸 を
^
投げ すて て 疾走 し て 行か ね ば なら ぬ 。
0621
,117,5: 男 は 血刀 を
^
投げ すて て 尻もち を つき まし た 。
0645
,39,19: 女 は 黙っ て 立っ た が 、 やがて 、 ドン ブリ を 持っ て き て 、
^
投げ すてる よう に 置い て 行っ た 。
0661
,173,9: ヒョイ と 帽子 を つかみ と つて 横 へ
^
投げ すて た 。
0693
,28,17: と 暗闇 の 中 へ おどりこむ と 、 泥棒 は 竹竿 を 池 の 中 へ
^
投げ すて て 逃げ て しまっ た 。
0695
,408,17: と 母親 が 門 の 外 から 声 を かける と 、 子供 は 棒 を
^
投げ すて て 走り去る ので 、 ここ で キャデー を 使う の は むしろ 悪 趣味 に すぎ ない の で ある 。
0708
,142,4: 一身 を はり 、
^
投げ すて て いる で は ない か 。
0732
,2385,3: 魂 を
^
投げ すて られ た から 、 白衣 の 男 の 苦しむ の な ん の 。
0754
,64,6: 女子大 生 の 克子 は
^
投げ すてる よう に 言う 。
0754
,191,20: それから ゆっくり と 、 ゴミ を すてる よう に 、 火 の ない 火鉢 の 中 へ イワシ を
^
投げ すてる 。
0754
,197,13: 「 今さら ゴミ より も 軽蔑 し た 手 ツキ で イワシ を
^
投げ すて て みせ て も 、 今 まで 食べ て い た 意地汚 さ を 打ち消す 力 に は なら ない の だ よ 。
0754
,222,4: 彼 は イワシ を
^
投げ すて た 克子 の よう に 、 お 弁当 の 御飯 を 投げ すてる こと は でき ない 。
0754
,222,17: 彼 は イワシ を 投げ すて た 克子 の よう に 、 お 弁当 の 御飯 を
^
投げ すてる こと は でき ない 。
0757
,878,13: 光子 は チラ と 反抗 の 色 を みせ た が 、
^
投げ すてる よう に 云っ た 。
0771
,106,11: と 云っ て 、 お 梨 江 は マッチ を
^
投げ すて て しまっ た 。
0792
,916,27: 次に ちょうど よろしい あたり で 頭 を うた れ て 死に 、 法 本 は 自分 の ピストル に セラダ の 指紋 を つけ て 車中 に
^
投げ すて 、 ハンドル を きっ て 車 は 屍体 を のせ た ま ゝ 谷 底 へ すべり 落ち て しまっ た の です 。
0794
,732,15: ところが その 時 は もの凄い 見幕 で 怒っ て ね 、 庖丁 を とりあげ て
^
投げ すて た そう です 。
0808
,128,39: 横 に 振 え ば 一 度 に 三 十 五 人 の 首 を コロコロ と 斬り 落し 、 その ナギ ナタ を 返す トタン に 三 人 の 胸板 を 芋 ざし に 突い て 中空 へ
^
投げ すてる 。
0841
,15,29: しかし 子供 たち の 侵入 が 執拗 に くりかえさ れる ので 、 彼ら の 目 から 屍体 を 距 てる ため に 、 部屋 の 片隅 に 丸め て
^
投げ すて られ て い た サヨ の 着物 を とっ て 屍体 に かぶせ た 。
0841
,133,6: 自分 は それ を 片隅 へ
^
投げ すて た 。
0841
,139,14: 「 勝手 に 屍体 に 着物 を かぶせ たり 、 落ち た トランプ を
^
投げ すて たり し て 、 現場 の 様子 を 変え た こと が 重要 だ と 思わ ない の か 」
0843
,36,27: また それ を 顔 ちかく 引き よせ て 打ち ながめ 、 同じ くり ごと を 五 度 ほど くりかえし て から 、 やっと 釜 の 中 へ
^
投げ すて まし た 。
0857
,73,15: 教祖 に かかっ て は 三文 文士 の 実相 の 如き 手玉 にとって チョイ と
^
投げ すて られ 、 惨 又 惨 たる もの だ 。
0861
,25,27: 維新 後 は 三 十 余 年 も ダラダラ と 占領 政策 が つづい て い た よう な もの で 、 ただ 一 人 幕府 を
^
投げ すて た 海舟 だけ が 三 十 年 前 から 一貫 し て 幕府 も なけれ ば 薩長 も なく 、 日本 という 一 ツ の 国 の 政治 だけ を 考え て い た 。
1050
,329,50: ところが 、 ある とき 、 ひとり の 女 が 、 フレウ の 日ごろ 飲ん で いる 小川 の 流れ を 、 尻 を まくっ て わたっ た ので 、 フレウ は ひどく 怒っ て 、 女 を くわえ て 山 の うし ろ に 持っ て 行き 、 そこ へ
^
投げ すて て 、 遠い 国 へ 飛ん で 行っ て しまっ た 。
1072
,7625,15: と 、 手 に 持っ て い た 朝顔 や 草 の 花 を
^
投げ すて て 、 父 の 越前 守 の 膝 へ とびつい て 来 た 。
1072
,8189,22: と 、 吉宗 は 、 膝 の 下 の 敷物 を 、 抜き取る よう に 、 ばっ と 、 外 へ
^
投げ すて て 、
考え続ける
(考える.続ける)
延べ語数:
31
0060
,1319,13: 心 の 中 で 絶え間 なく そう つぶやき ながら 、 タケシ は
^
考え 続け て い た 。
0060
,1331,9: 口 を つぐん だ まま 、 タケシ は
^
考え 続け て い た 。
0060
,2137,4: けれど 、 なおも
^
考え 続け て い た 。
0060
,2182,15: 心 の 中 で 断 え 間 なく そう つぶやき ながら 、 タケシ は
^
考え 続け て い た 。
0060
,4817,21: ただし 最終 的 に 人 を 超える 結果 を 出し て こ られ た と すれ ば 、 鍵 は あくまで
^
考え 続ける 持続 力 と 集中 力 に あっ た と いう 。
0060
,5601,26: テキスト の データ 構造 と 、 画面 上 に 表示 する テキスト と 表示 位置 を どう 結びつけ 、 管理 する か を 二 日 ほど
^
考え 続け た 鈴木 は 、 実現 可能 と 思わ れる 構造 を まとめ 上げ た 。
0060
,8159,38: 乗客 の 食事 を 片付け 終わっ た あと 、 客室 の 窓 を 閉ざし て スチュワーデス が 作り上げ た 人工 の 夜 の 闇 の 中 で 、 後藤 は 一 人 、 瞳 を 燃やし ながら
^
考え 続け て い た 。
0062
,2361,6: おっさん は 自分 の 頭 で
^
考え 続け たかっ た の だろ う 。
0096
,226,34: 歩き ながら 、 どうして 世の中 に こんな 奇怪 な こと が ある の か 、 また どうして それ が 自分 の からだ を おそっ た の で あろ う か と 、 いろいろ
^
考え つづけ た 。
0098
,1812,44: 私 も 人 から 受け た 恩 の こと を 考え たり 、 友人 の 有難 さ や 、 人生 の 厳し さ や 、 夫婦 の 愛 や 、 子供 の 教育 や 、 神 の こと なぞ 、 次ぎ から 次ぎ と
^
考え つづけ て 停める こと の 出来 なかっ た の も ここ で 、 妻 や 子供 が よく 、
0140
,4066,12: 「 僕 は この 二 年 ばかり は 死ぬ こと ばかり を
^
考え つづけ た 」 「 気づか れ ない うち に 自殺 する ため に 数 ヵ月 準備 し た のち 、 自信 に 到達 し た 」 「 僕 は 冷やか に この 準備 を 終り 、 今 は ただ 死 と 遊ん で いる 」 「 僕 は 昨夜 ある 売笑 婦 と 一緒 に 彼女 の 賃銀 !
0141
,3531,31: モスクヷ 夕刊 社 で 広告 を 出す 用事 を すまし 、 トゥウェルスカヤ の 大通り へ 出 て ホテル へ 帰っ て 来 ながら 、 伸子 は 、 その こと ばかり
^
考え つづけ た 。
0141
,15788,5: 話し ながら 伸子 は
^
考え つづけ た 。
0141
,17683,4: 僕 は 毎日 毎日
^
考え つづけ た ん だ 」
0512
,24,16: こんな 風 に 男 は 歩み の のろく なっ た の も 気づか ず に
^
考え つづけ た 。
0535
,160,29: それ より も 一 素 、 矢 張り 私 一流 の 狸 を かまえる の が 、 一番 巧 い だろ う と 云う 事 を 、 しきりに
^
考え つづけ て 居 た の で ある 。
0612
,133,5: 私 は 寝 た まま
^
考え 続け て い た 。
0617
,841,6: 鶴見 は ここ まで 一気に
^
考え つづけ て 来 て 、 ほっと し て 、 溜息 を つい た 。
0617
,1517,19: そして 論 の 中 で の むずかしい 課題 で ある 、 あの 忽然 念 起 を いつ まで も
^
考え つづける 。
0617
,1601,5: 鶴見 は ここ まで
^
考え つづけ て いる うち に 、 心 に 一つ の 顔 を 思い 浮べ て い た 。
0709
,137,9: 死ん で は なら ぬ 、 と 、
^
考え つづけ た 。
0759
,4523,13: 放 二 は アパート へ 戻っ て き て も 、 まだ
^
考え つづけ て い た 。
0852
,569,12: 私 は 「 無償 の 行為 」 という 言葉 を 、
^
考え つづけ て い た の で ある 。
0979
,862,3: それから 私 は
^
考え つづけ て い まし た
1028
,34,10: それでも 男 は 考える こと を 止め ず に 、
^
考え 続け た 。
1041
,1790,19: さらに 、 アメリカ は 、 民主 主義 と 資本 主義 を 、 同 一 不可分 な もの として
^
考え つづけ て いる 。
1076
,1318,42: それ を この 次 に は もう少し わかり やすい 説明 と 証拠 と を もっ て 若い 同人 に 説く こと が でき た なら ば 、 どの くらい うれしく 力強い だろ う か 、 という こと を 今 も 私 が
^
考え つづけ て いる 。
1113
,64,24: 「 ご免 あそば せ 、 わたくし が あなた 様 の 御 本心 に 辿り つく まで に は 三 日 も 四 日 も
^
考え つづけ て 、 やっと あなた 様 が お 方様 の ため に その よう に ご 衣裳 を お 取りかえ に なる こと を 知っ た の で ござい ます 。
1144
,180,70: 可愛らしい 掌 を 肉刺 だらけ に し て 、 火の粉 の 中 を 漕ぎ 抜け た あの 女 —— 継 の 当っ た 木綿 物 を 着 て いる くせ に 、 名香 の 匂い を 持っ た 不思議 な 娘 、 野蛮 な 情熱 と 、 聡明 さ と を 兼ね備え た 芳江 —— 忠弘 は その 幻 を 追って 、 夜 も 昼 も 、 うつらうつら と
^
考え 続け て い た の です 。
1173
,500,13: 彼 は じっと 高城 を 見据え ながら 、 今朝 の こと を
^
考え つづけ て い た 。
1173
,1273,9: サンホセ で の 一 箇月 間 毎夜 逃亡 を
^
考え つづけ て い た よう な 気 が する の も 、 ただ あの 日々 の 重苦し さ を そう 考え違い し た だけ で 、 昨夜 咄嗟 に 逃亡 を 思いつい た の で は ない の か 。
植え付ける
(植える.付ける)
延べ語数:
31
0003
,98,28: 暑い 日射し の 下 で 、 うん うん 唸り ながら 重い 鍬 を 振り 廻し て 畑 の 土 を 掘り かえし 、 そうして 甘藷 の 蔓 を
^
植え つける の で ある 。
0027
,1100,7: どうにも でき ない 情慾 の 種子 を
^
植え つけ られ た 許 り に
0054
,3117,13: あの 刺青 が 燈台 もと 暗し で おれ の 家 の 近所 で
^
植え つけ られ た の も 、 何 か の 縁 だ 。
0071
,2365,5: そして どんどん 地球 文化 を
^
植え つけ て 、 火星 の 文化 水準 を できるだけ 向上 さ せる 必要 が ある ね 。
0087
,2679,18: —— 僕 は 感心 の あまり 、 灰皿 の 中 の 黒ずん だ 灰 に 強い 印象 を
^
植え つけ られ 、 さて こそ 例 の 小 卓子 の 上 の 灰皿 の 中 に ある 黒ずん だ 灰 を 見 た とき 、 ひどく 注意 を ひきつけ られ た ん です 。
0140
,1070,14: 坂の上 の 方 を とおっ て いる 桜 並木 は 、 左右 に
^
植え つけ られ て いる 桜 が 古木 で 梢 を ひろげ 、 枝 を 重く さし 交し て いる ばかり で なく 、 並木 通り から また 深い 門 内 の 植え こみ を へだて て 建て られ て いる 住宅 が 、 洋風 に しろ 、 和風 に しろ 、 こっ た もの ばかり で あっ た 。
0144
,1696,37: 同時に 、 ゴーリキイ の 生涯 を通じて ( 最後 の 数 年間 を のぞき ) 持た れ た 彼 の 農民 に対する 考え かた の 根 が 、 この ヴォルガ 河畔 の 村落 生活 の 経験 によって
^
植え つけ られ た こと も 、 見落せ ない ところ で ある と 思う 。
0192
,71,54: 口 の 先 で ある い は いろいろ 印刷物 の 表面 で は 民主 化 、 民主 化 と いっ て 、 日本 の 民主 化 は 進行 し て いる 、 きわめて スムース に 進行 し て いる という よう な こと を いい ながら 、 その 半面 で 露骨 に ファシズム を
^
植え つけ て 行く こと が 可能 な よう な 社会 意識 に 日本 を 止め て おく こと は 私 ども 日本 の 人民 にとって 非常 に 恐ろしい こと です 。
0201
,15,17: その 過程 で ハーシー は 、 日本人 の 習慣 的 な 感情 、 天皇 という もの に対して
^
植え つけ られ て いる 錯覚 的 な 信頼 の 表現 など さえ も 、 切りすて て い ない 。
0234
,40,56: 人間 の 社会 に は 、 いろいろ の 行きちがい 、 矛盾 、 醜い こと が ある けれども 、 最後 の ところ へ ゆけ ば 、 人間 は 道理 に従って 生きる もの で ある 、 という 、 動かす こと の 出来 ない 天下 の 真理 を 、 稚い 心 の うち に 明るく 、 しっかり と
^
植え つけ て やら なけれ ば なり ませ ん 。
0312
,87,11: 明治 以来 の 日本 の 支配 者 が 人民 に
^
植え つけ た 戦争 観 を そっくり そのまま もっ て いる 大 多数 の 人々 は 、 相 変ら ず それ を さけ られ ない 投機 的 な 災難 として 楽観 的 に うけとっ た 。
0433
,135,31: 健全 な 体躯 と 、 明快 な 理智 と 、 馴練 さ れ た 感情 は 、 光栄 な 何等 か の 理想 を 彼女 の 魂 の 裡 に
^
植え つけ ます 。
0538
,872,16: し ず 子供 に 家 を 譲る という こと は 、 苗木 を 土地 に
^
植え つける よう な もの です 。
0554
,1988,22: 千代乃 と あの 一夜 を 過し て 以来 、 柿沼 に対する 憎悪 の 念 が 、 根深く 彼 の 胸 に
^
植え つけ られ て い た 。
0582
,251,34: この 打ち 萎れ た 気持ち の 中 で 、 白藤 の 家 の 心像 が 、 汽車 の 窓 から 見 た 聊か の 風景 を 機縁 に 、 俺 の うち に
^
植え つけ られ た の だ 。
0597
,1915,13: 俺 は 海軍 参謀 に 涙 を以て 訴え 、 不信 を 中国人 に
^
植え つけ て は いけ ない と 説き 、 海軍 の 手 で 周 志 淵 を 逮捕 し た 形 に し て 、 彼 を 逃亡 さ せる こと に 成功 し た 。
0624
,83,5: 底 知れ ぬ 退屈 を
^
植え つける 奇妙 な 映画 が 次々 と 作ら れ 、 生 フィルム は 欠乏 し 、 動く カメラ は 少なく なり 、 芸術 家 達 の 情熱 は 白熱 的 に 狂躁 し 「 神風 特攻隊 」 「 本土 決戦 」 「 ああ 桜 は 散り ぬ 」 何もの か に 憑かれ た 如く 彼等 の 詩情 は 興奮 し て いる 。
0695
,469,14: そして 子供 たち に すら あきらめ きっ た 考え方 や 話 の 仕方 を
^
植え つけ た もの だ 。
0759
,7963,16: 記代子 は 半死半生 の 経験 によって も 、 冒険 や 危険 に 怯える 心 を
^
植え つけ られ は し なかっ た 。
0822
,78,34: これ は 尾根 を 往復 する 一行 の 目 ジルシ で も あり 、 或いは この 木の実 は 彼ら が 故郷 たる 異国 から 持参 し て 通過 や 居住 の 地 ごと に
^
植え つけ て き た もの で は なかろ う か 。
0851
,260,9: それ は 少年 の 頃 否応 なく 心 に
^
植え つけ られ た 私 の 心 で あり 、 ふるさと の 情 で あっ た から 。
0869
,73,55: しかし 、 われわれ 日本人 の 場合 は 、 さ うい う 社会 的 な 原因 も ない と は 云え ない が 、 それ より も 、 やはり 、 三 百 年来 の 道徳 教育 が 、 民衆 の 日常 生活 の なか へ 、 一つ の 簡易 な 作法 の 形式 として これ を
^
植え つけ た の で ある 。
0869
,104,64: 「 反省 」 だけ は する が 、 それ 以外 の こと は ほとんど なに も し ない という 精神 の はたらき は 、 個人 として は 、 なるほど 、 ある 種 の 興味 ある 知的 存在 で あり 、 場所 に よ つて 使い道 も あろ う けれども 、 国民 の 大 多数 、 ことに 、 知識 層 に その 傾向 が 根深く
^
植え つけ られ て いる 現象 は 、 断じて 民衆 の 幸福 を 約束 する もの で は ない と 思う 。
0875
,1,51: た ゞ 、 今 から 考え て 、 これ だけ は もつ と 多く の 日本人 が そう で あつ たら 、 と 思う よう な 、 ごく 些細 な こと だ が 、 案外 人 の 気 の つか ない 習慣 を 、 わたくし は 少年 期 青年 期 を通じて
^
植え つけ られ た 。
0877
,196,34: 僕 の 見解 で は 、 いかなる 戯曲 作家 も 、 自分 の 国 の 、 その 時代 の 劇場 から 、 戯曲 を 書く 興味 と 、 感覚 と 、 野心 と を
^
植え つけ られる ので 、 そのうち 、 最も 影響 力 を もつ の は 、 自分 が これ と 思う 優れ た 俳優 の 魅力 、 しかも 、 直接 その 俳優 に 接し た 時 の 感動 による もの の よう です 。
0877
,706,58: さて 、 そこで 俳優 として の 「 教養 」 という 問題 です が 、 こういう こと を 今更 とりあげ て 云々 し なけれ ば なら ない の は 、 君 の よう に 、 「 教養 」 という 言葉 の 意味 を 曲解 し て いる ひと が い たり 、 「 教養 」 そのもの が 正しく
^
植え つけ られ にくい 社会 と 時代 と に お 互 が 生れ た という こと に 関係 が ある の です から 、 どうか その つもり で 、 僕 の 言う こと を 聴い て ください 。
0985
,1962,25: 誠 そりゃ 俺 達 は 力 が 弱くっ て 、 その ため に 、 国民 全般 に 俺 達 の 考え を 充分 に
^
植え つけ 戦争 に 反対 さ せる 事 が 出来 なかっ た 。
0988
,5661,22: 久子 さん の 山畑 に は 、 麥 が 生え て いる 頃 から 、 その ウネ の 間 に イモ が
^
植え つけ て あ つて 、 麥 の トリイレ を すませる と 、 畑 は たちまち イモ 畑 に 早 變 り する の です が 、 傾斜 の 強い 山畑 な ので 乾燥 が ひどい ため 、 時々 下 から オケ で 汲みあげ て 水 を やら なく て は なり ませ ん 。
1007
,144,15: それ は 愛 の 行為 で ある から 、 子供 の 心 に 憎悪 を
^
植え つける はず の もの で は ない 。
1008
,76,5: 少年 の ころ から 深く
^
植え つけ られ た 習癖 が 、 そう 簡単 に 抜き 去ら れる もの で は ない 。
1174
,756,11: その 約束 を 教える こと は 、 無用 の 競争心 を
^
植え つける こと で あり 、 つまり 幼 な 心 を 傷つける もの だ 、 と 両親 は 考え た の で あろ う 。
堪え切れる
(堪える.切れる)
延べ語数:
31
0002
,1551,11: 私 は 港 の 息づまる よう な 澱ん だ 空気 に
^
堪え 切れ なく て 、 港 の 外 は 嵐 で あっ て も 、 帆 を あげ たい の です 。
0011
,160,2: どんなに 、
^
こらえ 切れ なく なっ て い た って 、 何 も それほど あわて 無く て も よろしい じゃ ござい ませ ん か 。
0011
,237,1:
^
こらえ 切れ ず 、 僕 は 怒声 を 発し た 。
0011
,252,34: いや 、 そんな 理由 ばかり で は なく 、 眉山 ごとき に 、 僕 の 名前 や 、 作品 を 、 少し で も いじら れる の が 、 いや で いや で 、
^
堪え 切れ なかっ た 。
0030
,38,16: つまり 、 私 は 、 糞 真面目 で 興 覚め な 、 気まずい 事 に
^
堪え 切れ ない の だ 。
0035
,55,16: ラジウム を 掛け に 通う だけ で いい が 、 しかし 通う の が 苦痛 で
^
堪え 切れ ない の なら 、 無理 に 通わ なく て も いい と いう 。
0035
,62,23: しかし 一 代 は 衰弱 する 一方 で 、 水 の 引く よう に みるみる 痩せ て 行き 、 癌 特有 の
^
堪え 切れ ぬ 悪臭 は ふと 死 の におい で あっ た 。
0053
,1460,8: 先斗 町 の 雰囲気 は 鶴雄 にとって は
^
堪え 切れ ぬ もの だっ た が 、 しかし わずか に 鈴子 が いる こと で 、 鶴雄 の あ え か な 郷愁 を そそっ た 。
0053
,3836,19: 女中 の お 雪 に 孕ま せ た 罪 の 苦悩 は 、 この 少年 に は もはや
^
堪え 切れ ぬ くらい 大きかっ た 。
0080
,1942,10: 「 うーむ 」 という 呻 り 声 は 、 とうとう
^
こらえ きれ なく なっ て 、 その 警官 が 目 を まわし て しまっ た の で ある 。
0081
,267,8: だが 、 それ より も 、 もっと
^
こらえ 切れ ない の は 暑 さ だ 。
0144
,56,2: 彼 は
^
堪え 切れ ず 十 七 歳 に なる 迄 に 五 度 も 家出 を し 、 最後 に 、 そして 永久 に 父 の 家 を 見捨てる こと に 成功 し た 時 に は 、 ニージニ の 町 へ 落 付い た 。
0202
,29,41: 自身 、 人間 の 生活 に 何 か の よろこび を もたらさ ず に は い られ ない 栄 さん が 、 世間 も 文学 も あの 息苦し さ と 人為 的 な 形 に し い られる なか で 、
^
こらえ 切れ なく なっ た 息 を 一つ 深く 深く 吸いこみ 、 さて 、 と 立っ て 襷 を かけ 、 動き出し た の が 、 「 暦 」 その ほか この 集 に も おさめ られ た いくつ も の 作品 で あっ た の で は ない か と 思う 。
0505
,123,28: やがて 、 恭二 など が 帰っ て 来る 頃 な ので 、 髪 を まとめる つもり で 頭 に 手 を やり は やっ て も 、
^
こらえ きれ ない ねむた さ に 、 その 手 を どうにも 斯 うに も する 事 が 出来 なかっ た 。
0506
,97,21: ドシンドシン と はげしい 金 鎚 の 音 の する 毎 に 眉 を よせ て 居 た 隣 の 主人
^
堪え 切れ なく なっ た と 見え て 、 ズカズカ と よっ て 来 て 、 小さい と 思っ て か 弟 に 種々 垣根越し に 云い 出し た 。
0507
,71,2: 泣く泣く
^
堪え きれ ない 不満 を 心 に 抱き ながら も 、 暗い 運命 に 随 う より ほか 仕方 は ない の で ある 。
0509
,233,29: 私 は 途方 に くれ て 、 きっと 気 が 急 に 違っ た に 相違 ない 叔父 の 素振り を おずおず ながめ て 居 た が 到頭
^
堪え 切れ なく なっ て 、
0541
,15,8: 肉体 の わずか な 重荷 に も
^
堪え きれ ぬ 、 心 の わずか な 苦痛 に も 堪え きれ ぬ 、 虫 の よう に 、 白痴 の よう に 、 何 も なし 得 ぬ 我 身 の 不甲斐な さ を 、 どの よう に 辱 と 忍従 で 受け 味 わ ね ば なら ぬ こと で ござい ましょ う 。
0541
,15,19: 肉体 の わずか な 重荷 に も 堪え きれ ぬ 、 心 の わずか な 苦痛 に も
^
堪え きれ ぬ 、 虫 の よう に 、 白痴 の よう に 、 何 も なし 得 ぬ 我 身 の 不甲斐な さ を 、 どの よう に 辱 と 忍従 で 受け 味 わ ね ば なら ぬ こと で ござい ましょ う 。
0550
,41,42: 日常 生活 の 場面 の 一つ 一つ が 、 私 に は 劇場 の 舞台 の よう な 気 が し 、 大勢 の 人 から 見 られ てる よう な 気 が し 、 その たくさん の 視線 に 私 は
^
堪え きれ ない の だ 。
0555
,578,19: それ が 、 私 の ため に 、 たとい 一 点 の 汚点 でも 附い たら 、 私 は
^
堪え 切れ ませ ん でしょ う 。
0579
,247,3: 辰子 は
^
堪え きれ なく なっ て 、 立ち上り 、 会釈 も そこそこ に 出 て ゆき まし た 。
0589
,450,6: 涙 が 出 て き て
^
こらえ きれ なかっ た 。
0591
,12,5: だが 、 彼女 は すぐ
^
堪え きれ なく なっ て 、 白布 を 元 に 戻し 、 涙 を ほろほろ と こぼし 、 声 を 立て ず に 泣い た 。
0594
,177,1: 寧ろ
^
堪え きれ なかっ た の だ 。
0985
,2201,25: せい ( どう なる か と 思う 心配 の ため に 、 ハラハラ と 唇 まで 顫 わせ て い た の が 、
^
こらえ きれ ず に 誠 の 言葉 を たち 切っ て ) もう 、 あなた 、 いい じゃ あり ませ ん か !
0993
,464,5: しかし その ため に かえって
^
こらえ きれ ず に なっ て 、 慟哭 する ) おう !
0993
,2060,20: すると お 父 さま が ——( 言っ て いる 内 に 涙声 に なっ て い て 、 そこで 、
^
こらえ きれ なく なっ て 言葉 を 切っ て 泣き 出す 。
0993
,2271,3: 敦子 (
^
こらえ きれ ず に なっ て 、 涙声 で 怒り だす ) ちょ 、 ちょっと 、 もう よし て !
1013
,1720,37: そして 赫 っと し た 弾み に 、 姉 に 発射 は し た ものの 、 やっぱり 大学生 から は 何 の 音沙汰 も なく 、 父 も 姉 も い なく なっ た 淋し さ に
^
堪え 切れ ず に 、 その 勝気 な 妹 も 湖水 に 身 を 投げ て 死ん で しまっ た の で は なかろ う か ?
1072
,1133,12: と 、 かれ は 伸び を し て 、 何 か
^
堪え きれ ぬ 心 の もの を 誤魔化し ながら 、 むく と 、 起き かける と 、
駆け回る
(駆ける.回る)
延べ語数:
31
0084
,2014,5: 全員 は 各室 を
^
駆け まわり 、 すこし 惜しかっ た けれど 、 漏洩 の ある 部屋 は どんどん 捨て て 、 それ より 手前 の 密閉 戸 を 下ろし て いっ た 。
0416
,7,19: かすか だっ た 人声 は 次第に たかまり 、 やがて 早足 に 歩く 跫音 が おこり 、 やがて かたまっ て
^
駈け まわる とどろき に なっ て 来 た 。
0457
,101,20: 地面 に おろす と 、 仔犬 は 珍しい ところ に 出 た ので 、 熱心 に 彼方 此方 を
^
駆け 廻っ た 。
0544
,343,2: 喚き ながら
^
駆け 廻り たい 。
0544
,368,12: また また 、 わ ー っと 喚き たい 、 喚き ながら
^
駆け 廻り たい … … 。
0551
,95,3: 足袋 はだし で
^
駆け 廻っ て も 躓く こと は ない 。
0577
,245,10: それ を 貰う と 、 幹夫 は 家中 を
^
駆け まわっ て 喜び まし た 。
0579
,285,9: 増 二 郎 は 殆 ん ど 無我夢中 で
^
駆け 廻っ た 。
0628
,81,16: 私ゃ 、 ふとっ て ビヤ ダル みたい だ が 、 毎日 自転車 で 十 里 ぐらい
^
駈け 廻っ て 買っ た もの を 売りさばい て 、 屋台 の 支度 も し て 、 仕事 が すん で 一 パイ の ん で 、 梯子酒 し て 、 虎 に なっ て 、 それで 、 お前 、 手筈 一つ 狂わ ねえ や 。
0667
,1324,12: ヨッチャン 母 娘 に 指図 し て ビール を 買 ひ に
^
駈け 廻ら せる 。
0708
,229,12: それでも 彼 は 時々 路上 で 馬 を グルグル 輪 型 に
^
駈け まわら せ て 、 家来 たち の 何 人 か ゞ 用意 し て 、 つい て くる の を 待っ た 。
0746
,73,19: 私 が この 車 に のる とき は 、 銀座 から 、 新宿 、 上野 、 浅草 へ と
^
駈け まわる 運命 に ある よう で ある 。
0746
,127,11: 今日 は 一 日 ストリップショオ の 見物 に 東京 を グルグル
^
駈け まわっ て き た の だ よ 。
0759
,2382,14: せつ子 は 車 を ひろっ て 、 招待 の 手筈 の ため に
^
駈け まわっ た 。
0775
,451,4: 明日 から 日本 中
^
駈け まわっ て 喚き ちらし 言いたて て やる から 覚え て や がれ 」
0777
,696,4: あんた いくら 村中 を
^
駈け まわっ て も 、 これ を 訊き だす ワケ に は いか ない の さ 。
0794
,696,30: こう し て みる と 、 動機 の 上 でも 位置 から でも 辰男 が 最 有力 の 容疑 で ある が 、 糸子 の 嘲り に対して ジダンダ ふみ
^
駈け まわっ て 必死 に こらえ て い た あの 有様 は どう 解釈 す べき だろ う か 。
0821
,153,26: その とき 彼 は 戸 町 の 谷間 の 中腹 の 横穴 に ひそみ 、 相 も 変ら ず 夜 ごと に 信徒 の 間 を
^
駈け まわっ て 伝道 を つづけ て い た の です 。
0853
,61,40: だから 客人 来 たる 、 それ と ばかり に 酒屋 へ 女房 を 駈け つけ させる 、 朝 の 来客 で も 酒 、 深夜 でも 酒 、 どの 酒屋 も 借金 だらけ 、 遠路 を 遠し と せ ず
^
駈け 廻り 、 医者 の 門 を 叩く 如く に 酒屋 の 大戸 を 叩い て 廻り 、 だから 四隣 の 酒屋 に ふら れ て しまう と 、 新天地 めざし て 夜逃げ 、 彼 の 人生 の 輸血 路 だ から 仕方 が ない 。
0856
,241,11: 女 は まだ 波 の ひ くま を くぐっ て 、
^
駈け 廻っ て いる 。
0953
,105,61: 誰 が 告 口 し た の か 、 伜 ども が 連 書 し て 法皇 に 不届き な 願 を し た こと を 耳 に し て い た らしく 、 すごい 形相 で 式台 に 上る と 、 長い 渡 廊 から 廊 ノ 間 、 対 ノ 屋 の 広間 と 、 邸 じゅう を
^
駆け まわっ て 伜 ども を 探し た が 、 国吉 と 泰博 は 下司 の 知らせ で 、 逸早く 邸 から 逃げだし た ので 、 きわどい 瀬戸 で 助かっ た 。
0982
,166,15: 仲買 ねえ 、 お かみさん 、 俺 だって 何 も こうして 朝っぱら から 、
^
駆け まわる の 嫌 だけ ん ど よ 、 今度 ばかり は 金儲け の 事 は さておい て 、 どうしても 二 斗 ばっかり 集め て やら ねえ じゃ 、 取引 先 き に 義理 の 立た ねえ わけ が 有っ て なあ 、 ひとつ 頼む から 、 たとい 一 升 でも 二 升 でも ええ から 、 分け て くれろ や 、 頼ん ます よう 。
0986
,318,68: なにしろ 、 われわれ の 方 は 技術 者 ばかり で 、 ただ この 文化 的 に 立派 な 、 つまり 戦力 増強 に 真に 役立つ よう な 作品 を 作り さえ すれ ば よかろ う と 言う んで 、 経営 方面 は カラダメ でし て 、 がんらい 、 映画 評論 や なんか で やってき た 私 など が 、 こうして 企 かく や 製作 の こと で 、
^
駆け まわっ て いる あり さ まなん です から ねえ 。
0989
,873,25: すると お前 は アルバイト し たり 、 血 を 売っ て 、 その 金 で 食っ て 、 勉強 そっちのけ に 、 政治 運動 に
^
駆け まわっ てる 。
0993
,4147,12: それ に まじっ て 、 林 の 奥 から 、 はしゃい で
^
駈け 廻り ながら こちら へ 近づく 犬 の 吠声 。
0993
,4200,8: ( 犬 の ジョン が ワン ワン と
^
駈け 廻っ て 吠える )
0993
,4415,4: 先頭 に ジョン が
^
駈け 廻り ながら つい て き ながら 、 時々 吠える 。
0993
,4902,109: … … それ から ますます ひどく なっ て くる 空襲 の さ 中 を また 市川 へ 行っ て み たり 、 銀座 の 店 に 戻っ て や し ない か と 思っ て 、 そちら へ も 行っ て み たり 、 それから 以前 の 黒田 家 の 家 に 、 春子 さん 立 廻っ て は し ない か と 思っ て 、 麻布 の その 石川 の 家 に 寄っ て み たり 、 そう し とい て は 、 また 保土ヶ谷 へ 引返し て は 、 また 東京 へ 出る という よう な こと で 、 二 日 も 三 日 も あちこち と
^
駈け まわっ た らしい 。
1037
,836,12: 相 変ら ず 、 生徒 達 は 右 に 左 に
^
駆け 廻っ て いる 。
1051
,76,6: 高橋 氏 は 足どり も 軽く
^
駆け まわっ て い た 。
1073
,7288,19: 火焔 に 染まっ た 赤い 大地 を 、 こう 呼ばわり 呼ばわり 、 戟 を 躍ら せ ながら 、
^
駈け 廻っ て いる 、 七 、 八 人 の 兵 が あっ た 。
起こり得る
(起こる.得る)
延べ語数:
31
0037
,183,86: しかも 敢 て この よう な 文章 を 書く の は 、 老大家 や その 亜流 の 作品 を 罵倒 する 目的 で は なく 、 むしろ 、 それら の 作品 を 取り巻く 文壇 の 輿論 、 即ち 彼等 の 文学 を 最高 の 権威 と し て いる 定説 が 根強く はびこっ て いる 限り 、 日本 の 文壇 は いわゆる 襟 を 正し て 読む 素直 な 作品 に は こと を 欠か ない だろ う が 、 しかし 、 新しい 文学 は
^
起こり 得 ない 、 可能 性 の 文学 、 近代 小説 は 生れ 得 ない と 思う から で ある 。
0083
,123,6: 醜い 段 など は 絶対 に
^
起り 得 ない 。
0087
,387,14: 「 そう 君 の よう に 、 何でもかんでも 目 に つく もの について 、
^
起り 得る あらゆる 場合 を 検討 し て いったん じゃあ 、 事件 の 犯人 を 捕える まで に 何 年 かかる か 分りゃ し ない 。
0098
,861,12: まことに 遊ぶ 形 の 労働 なく し て 抽象 は どこ から
^
起り 得 られる だろ う 。
0141
,9357,5: 伸子 は 一生懸命 に
^
起り 得る あれ や これ や の 条件 を 考え 、 それ について 素子 に 相談 し 、 最後 に 一つ の 決定 を し た 。
0164
,101,49: さもなければ 、 文化 人 、 文学 者 が 、 民主 主義 の 展望 の 具体 的 要因 として 、 どうして 今日 の よう に 、 個人 の 確立 を 問題 と し 、 苦悩 し 、 ある 意味 で 混乱 し て 迷路 に さえ ひきこま れる 現象 が
^
起り うる だろ う 。
0211
,38,33: ある 読者 の 人生 経験 の 角度 が 、 ある 作家 の 人生 と 文学 の 角度 と くいちがっ て 来 て 、 そこ に 共感 が 失わ れる という 事実 は しばしば
^
起り 得る 。
0497
,100,25: いきなり 、 そんな こと は 加藤 なんか が やる べき こと で は ない 党 で とりあげる べき だ 、 と 云う 見解 も
^
おこり 得 ます から 。
0624
,122,11: だが いったい 女 が 伊沢 の 愛情 を 信じる こと が
^
起り 得る よう な 何事 が あっ た で あろ う か 。
0637
,235,6: かかる 事例 は 極めて 自然 に
^
起り うる はず だ 。
0750
,57,39: したがって 、 易者 が 催眠 術 者 の 状態 に なり きり 、 相手 が 被 術 者 の 状態 に なり きっ て いる と 、 時に 妙 な 的中 率 を 示す よう な こと が
^
起り うる かも 知れ ない 。
0783
,402,8: 「 有り う べから ざる こと は 、
^
起り 得 ない 道理 です 。
0790
,601,10: こんな こと が 、 いつか は 、 誰 に でも
^
起り うる 。
0815
,8,77: 当今 の よう に ニセ 札 追求 の 組織 と 技術 の 進ん だ アメリカ の 当局 の 前 に は 、 さすが の “ 能筆 ジム ” も 、 その 最初 の 一 枚 で 御用 と なり 、 従って 安吾 先生 の お 目 に も とまら なかっ た で あろ う し 、 また 彼 の ニセ 札 が 蒐集 家 によって 額面 より はるか に 高く 評価 さ れる という 珍 現象 も
^
起り え なかっ た で あろ う 。
0839
,182,21: それ は 彼ら が 自分 の 姿 を 認め た から で 、 さもなければ 、 彼ら が 逃げ 去る こと は
^
起り 得 ない と 解釈 を つけ加え た 。
0844
,2,15: しかし 、 アナタハン の よう な 事件 そのもの は 、 戦争 が なけれ ば
^
起り 得 ない 性質 の もの で は ない 。
0878
,120,20: また 、 俳優 の 都合 で 、 戯曲 の 原形 を 無造作 に こわし て しまう よう な こと も
^
起り 得る 。
0894
,148,20: 世界 の 科学 者 、 技術 者 が 戦争 に 協力 し なけれ ば 、 今日 の 科学 戦争 は
^
起り 得 ない 。
0947
,1960,9: 「 将来 、 そんな 意外 な こと も 、
^
起り うる だろ う という こと です よ 。
0984
,249,25: この 人 たち にとって は 、 戦争 自体 が イヤ と いう より も 、 また 、 そういう こと の 手 まえ で 、 今後
^
起り うる 戦争 で 、 アメリカ が 、 ソビエット 圏 諸国 を 攻撃 し たり 打ち 負かす こと が イヤ らしい の です 。
0985
,2140,22: それ を 一つ 一つ ときほぐし て 、 その 中 に 本質 を 見つけ出さ ね ば 、 ホント の 日本 の 再建 は
^
起り 得 ない 。
0988
,666,45: 國 友 の 前身 と 貴島 という 人間 、 そして 、 貴島 の D 商事 は 直ぐ 近く に ある —— 考え 合せる と 、 今 の 光景 が どんな 事 を 意味 し て いる の か まるで わから ない まま で 、 それほど
^
起り 得 ない 事 が 起き た よう な 氣 も し なかつ た 。
0988
,1379,42: それ は 、 どんな 目だつ た の か 、 その 時 に は 彼 は 具 體的 に は 言わ なかつ た が 、 その 言い方 から 察 する と 、 ほとんど 人間 の 頭 で は その よう な 事 が
^
起り 得る と は 考え られ ない 位 に 手ひどい 經驗 だ つた らしい —— その 時 を 境い目 に し て 、 彼 と 言う 人間 は 變 つて し まつ た と 言う の で ある 。
0989
,840,10: ところが 、 そういう 運動 そのもの が 、 既に 次ぎ に
^
起り 得る 戦争 の 原因 を 拵え あげ て いる じゃ ない か 、 戦争 を 喰い とめよ う と する 努力 そのもの が 戦争 の 原因 に なり つつ ある 。
0990
,167,8: つまり 自分 の 生活 および 仕事 と 、
^
起り うる 困難 な 事態 と の 関係 で は 、 私 は 水中 を 下 へ 下 へ と 沈ん で いっ た すえ に 、 私 の 足 は 水底 の 地面 に やっと とどい た の です 。
0990
,188,32: だから もしか する と 、 この 人 たち は そういう ところ まで は 考え て い ない の で は ない か 、 だから この 人 たち の 抵抗 論 は 今後
^
起り うる 悪い 事態 を 予想 し て 、 それ に むかっ て 警戒 照明 弾 を ぶっぱなし て おく といった 式 の もの か 、 または 観念 的 な —— 観念 的 のみ で あり うる 境 で の 、 犬 の 遠吠え 式 の もの で は なかろ う か と 思っ たり する わけ です 。
1041
,1152,15: この よう な こと が 、 ごく 普通 に 、 アメリカ で は いま でも
^
おこり うる 。
1041
,1484,10: アーネスト ・ タブ は 「 ブルース は 、 人間 に
^
おこり うる 最悪 の こと を うたっ て いる 。
1074
,1637,17: それで 私 など は これ は この 程度 に し て おい て 、 なお その 次に
^
起り 得る 問題 の 幾つ か を 、 出来る 限り 片づけ て 見よ う と する の で ある 。
1074
,2020,56: 東北 で は 二 十 三 夜 と 大師 講 と を 別々 に 見 て いる から 、 これ も 正月 と 二月 と の 争い に なっ て いる が 、 もともと 土地 によって 祭る 月 が 同じ で ない の だ から 、 こう いっ た 話 は どの 月 に も
^
起り 得る 。
1076
,618,38: 深夜 に 神 々 の 交語 を 聴い て 、 人 の 世 の 隠れ た 前 定 を 知る という こと は 、 文化 の 或 る 階段 に 達し た 社会 なら ば 、 幾ら も
^
起り 得 べき 空想 で あっ て 、 その 偶合 は 怪しむ に 足ら ぬ 。
拾い上げる
(拾う.上げる)
延べ語数:
31
0077
,57,5: 彼 は それ を
^
拾い あげ て 、 常夜灯 の 下 まで 持っ て いっ て 改め た 。
0080
,1562,17: あげく の はて に 、 足もと に 落ち て い た 文 福茶 釜 の 破片 を
^
拾い あげ て 、 これ を 見物人 席 へ 投げ はじめ た から たいへん です 」
0081
,405,7: ラツール が 苦心 を し て
^
拾い あげ た 食料 品 を 、 玉太郎 は 世界一 の ごちそう だ と 思い ながら 、 思わず たべ すごし た 。
0081
,1039,5: 彼 は それ を
^
拾い あげ た 。
0087
,2268,3: 「 あなた が
^
拾い あげ た 缶詰 は たいへん 軽かっ た と いう が 、 どれ 位 の 重 さ だっ た ん です か 」
0095
,424,30: 彼 は 、 燃える ソ連 船 ゼムリヤ 号 の 焔 の 中 に 飛びこむ 代り に 、 七つの海 の 中 から その 前日 まで の ゼムリヤ 号 の 消息 を
^
拾い あげよ う と 努力 し て いる 」
0546
,36,11: その ひと は すぐ 、 藁 編み の 瓶 容れ を
^
拾い あげ 、 じっと 眺め て 、 残っ てる 瓶 の 下部 を つまみ 取り 、 乱暴 に 川 の 中 に 投 り 込み 、 地面 の 瓶 の 破片 も 、 足 先 で 乱暴 に 川 に 蹴込 んで 、 それから 瓶 容れ を 私 の 手 に 返し た 。
0567
,191,15: 怪しげ な 飲屋 の 女中 なんか し て い た の を 、 わたし が
^
拾い あげ て やっ た 、 その 恩義 は けろりと 忘れ て 、 十 五 も 二 十 も 年 が 違う のに 一緒 に なっ て やっ た と 、 逆 に こちら へ 恩 を 着せよ う と する 。
0573
,363,4: 彼 は それ を
^
拾い あげ た が 、 すぐ に 投げ捨て た 。
0579
,10,15: 火災 の 際 に 投げ込ま れ た 多少 の 器物 は 、 いつのまにか 、 すっかり
^
拾い あげ られ まし た し 、 また 、 以前 から い た 緋鯉 や 真鯉 や 鮒 の 類 は 、 それ も 僅か で は あり まし た が 、 いつのまにか 、 捕獲 さ れ て しまっ て い まし た 。
0592
,533,8: 私 は 起き 上っ て 、 枕 を
^
拾い あげ 、 袖 で 拭き 清め 、 それ を 頭 に あてがっ て 寝そべっ た 。
0617
,2157,1: 漸く
^
拾い あげ た もの を 次に 列挙 する 。
0642
,1158,37: 又 、 ある 時 、 買い物 し て 現れ て 自転車 に 乗ろ う と する 男 が 万年筆 を 落し て 知ら ず に 走り去ろ う と する から 、 よびとめ て 、 万年筆 を
^
拾い あげ て 渡し て やっ た 。
0642
,1331,3: その 雑巾 で
^
拾い あげ た ま ゝ を 、 お 渡し に なっ た の です わ 」
0701
,23,20: これ を 右手 の 掌中 に 持ち かえ て 、 右側 の 生徒 の 机 の 下 から それ を
^
拾い あげ た よう な フリ を する 。
0734
,202,12: そのうち 、 なん の 気 なし に 、 歯 の ところ を
^
拾い あげ た と 思い なさい 。
0754
,94,14: 昔 の 同僚 が 町 工場 の 小 成金 に 出世 し て 、
^
拾い あげ て くれ た の 。
0754
,112,9: 野口 は ウダツ の あがら ぬ 亮作 を
^
拾い あげ て 会計 を まかせ た 。
0759
,6401,36: エンゼル は 事 の 意外 に 驚い た ばかり で なく 、 大庭 という 奴 が 海千山千 の 強か者 で 、 記代子 の バカ さ かげん に 手 を 焼い て おり 、 これ を
^
拾い あげ た エンゼル を いい カモ だ と 笑っ て いる の じゃ ない か と ヒガン だ ほど で あっ た 。
0790
,16,2: おどろい て
^
拾い あげ て みる と 、 まさしく 同じ 物 。
0841
,17,0:
^
拾い あげ て みる と 、 ハート の クイン で あっ た 。
0844
,279,15: グズ 弁 は あまり の フシギ さ に 驚い て 、 急い で スパナー を
^
拾い あげ た 。
0863
,196,22: 自分 の 計画 に しぶしぶ ながら 賛成 し た わたくし を 見る と 、 スティヴン は 電線 を 巻い た リール を
^
ひろい 上げ 、 器具 類 を 直し まし た 。
0866
,658,97: 彼 は まだ 外国 語 学校 に 籍 は おい て い た が 、 家庭 教師 、 筆耕 、 翻訳 の 手伝い など の 収入 で 、 少し でも 家 の 負担 を 軽く しよ う と 、 それ こそ 青春 の 誘惑 に は 眼 も くれ ぬ という 時代 で あつ た が 、 ある 日 の 夜 遅く 、 高円寺 に 住む 某 銀行 家 の 息子 の 中学生 に 初歩 の 英語 を 教え に 行 つた 、 その 帰り みち で 、 ふと 誰 か が 落し た らしい 紙入れ を
^
拾い あげ 、 駅前 の 交番 へ それ を 届け出 た 。
0866
,1129,26: 京野 等 志 は 、 弟 の 机 の 上 に 、 学校 の ノート が 一 冊 投げ出し て ある の を 、 ふと
^
拾い あげ て パラパラ と 頁 を 繰 つ て み た 。
0981
,794,29: … … ( それに 気 附き 、 ユックリ し た 動作 で 下 を 向き 、 白い 頭 と 左腕 を しなやか に 伸ばし て 扇 を
^
拾い あげる … … 白鳥 が 何 か を ついばん で いる )
0995
,423,5: … … ( 相手 が
^
拾い あげ た 火 の 消え た シガレット を 、 顔 の 前 で いじくっ て いる の を 見 て 、 ライタア に 火 を つけ 、 近づく )
0995
,1098,24: 村 子 … … ( その 方 を チョット 振り返っ て み て から 、 歩い て 来 て 、 サツ タバ を
^
拾い あげ 、 バタバタ と 泥 を はたき 落し て 、 佐山 の 方 に 寄っ て 、 それ を 相手 の 手 に 持た せる ) 取っ とき なさい よ 。
0995
,1241,31: … … ( 花岡 と 村 子 は 、 相手 の 意味 が わから ず 、 佐山 を 見る ) … … ( 返辞 が ない ので 佐山 は それ を
^
拾い あげ 、 泥 を 吹き払っ て から 、 そば の ロウソク の 火 に 持っ て 行っ て 吸いつけ 、 煙 を 吸いこみ ながら 、 自分 の 場所 に 行っ て 腰 を おろす 。
1071
,13,43: 前 措き が 長く なっ た が 、 私 の この 小篇 は 、 そんな 社会 課題 を とり上げ た という 程 な 作 で は なく 、 たまたま 手近 な 書 から 宋 代 の 緑林 挿話 の 小 素材 を
^
ひろい 上げ 、 それに 些か 潤色 を 加え て み た まで の もの で ある 。
1075
,299,22: あるいは 酒樽 に 奉納 住吉 大明神 、 または 金毘羅 大 権現 宝前 と 書い た の を 、 海 で 船頭 が
^
ひろい 上げる こと も ある 。
湧き上がる
(湧く.上がる)
延べ語数:
31
0060
,725,3: 渡辺 は
^
湧き 上がっ て くる 疑問 を 、 抑え られ なかっ た 。
0060
,2868,11: 論文 を 読み 進む うち に 、 エンゲルバート は 胸 に
^
湧き 上がっ て くる 興奮 を 抑え られ なく なっ た ★ 。
0060
,3289,62: 「 フール・オン・ザ・ヒル 」 の 演奏 を 終え た あと 、 アンコール の 声 を 充分 待ち きる こと なく アルテア が 次 の 演奏 に 移っ た 点 に は 不満 が 残っ た が 、 耳 を 澄ま せ て ラジオ から の 音 を 追う 聴衆 の 視線 の 熱 に 、 ドンピア は くすぐら れる よう な 喜び が
^
湧き 上がる の を 抑え られ なかっ た 。
0060
,4085,24: マイクロ コンピューター の 販売 という 本業 を こなし ながら 、 孤立 無援 で ここ まで 育て て き た 渡辺 の 胸 に
^
湧き 上がっ て いる 思い に 、 大内 は 想像 の 手 を 伸ばし た 。
0060
,4097,3: そして 内 から
^
湧き 上がる 彼ら の エネルギー は 、 硬直 し がち な 大 組織 を 活性 化 さ せる 鍵 と なる と 読ん だ 大内 淳 義 の 理 。
0060
,4105,23: どこ まで 突き進ん で いく の か 、 確かめ たい と 思っ た の は むしろ 、 渡辺 たち の 胸 に
^
湧き 上がり 、 たぎり はじめ て い た 熱 の 行方 だっ た 。
0060
,4158,36: すべて の 大 企業 が 自由 で は い られ ない こうした 硬直 化 を 阻む うえ で 、 会社 の 中 で は なく 外 に 目 を 向け た スタッフ の 、 内 から
^
湧き 上がっ て くる 新しい 発想 と エネルギー は 、 唯一 の 特効薬 と なる と 大内 は 考え た 。
0060
,4211,13: 渡辺 と の 激しい やりとり の 中 で 、 彼ら の 内 に
^
湧き 上がっ て いる 熱 の すさまじさ を 、 大内 は あらためて 痛感 さ せ られ た 。
0060
,4798,12: そんな 勉強 漬け の 中学校 時代 に も 、 内 から
^
湧き 上がっ て くる 興味 を 育てる 機会 は あっ た 。
0060
,6043,4: ふと 胸 に
^
湧き 上がっ て き た の は 、 気負い や 誇り で は なかっ た 。
0060
,6335,42: この マシン へ の アプリケーション 開発 に も 、 是非 とも 力 を ふるっ て いただき たい 」 と 締めくくっ て 浜田 が 席 に 着い た とき 、 アスキー 側 の 出席 者 は 緊張 に 背筋 を 粟立た せ 、
^
湧き 上がっ て くる 苦い 唾液 に 舌 を 焼か れ はじめ て い た 。
0060
,6476,50: PC サブ グループ の 後藤 たち が 一 〇 〇 〇 を 表わす K の 単位 で 月間 の 出荷 台数 に 言及 する たび に 、 N — 10 プロジェクト の 小澤 や 早水 たち は オフィス コンピューター と の あまり の 規模 の 違い に 唾 の
^
湧き 上がっ て くる よう な 緊張 を 覚え させ られ て き た 。
0060
,6984,14: アルテア の うがっ た 穴 に 生まれ た 湖 は 、 内 から
^
湧き 上がる ソフトウエア へ の 飢え の 圧力 を はらみ 、 水面 を かろうじて 平らか に 保ち ながら 膨れ 上がっ て い た 。
0060
,7468,5: と 次 から 次 へ
^
湧き 上がっ て くる アイディア を ぶつけ 合い 、 「 今後 この 技術 に は しっかり 注目 し て いき ましょ う よ 」 と 確認 し あっ た とき に は 、 窓 の 外 は すっかり 暮れ て 、 はるか に 広がる 街 の 灯 が 美しい 夜景 を 作っ て い た 。
0060
,7485,29: さっそく MITS あて に 注文 を 出し た 安田 は 、 かつて ラジオ の 世界 で 巻き 起こっ た 大衆 運動 が 、 マイクロ コンピューター を 核 として 再び
^
湧き 上がる の で は ない か と 考える よう に なっ た 。
0060
,7997,14: ソフト カード と 名付け られ た この 製品 を 一目 見 て まず
^
湧き 上がっ て き た の は 、 アイドル の 作品 を 汚さ れ た よう な 不快 感 だっ た 。
0060
,8054,24: 組織 上 の 役割 や 制約 と は 無関係 に 、 一 人 の 人間 として 人 が コンピューター と 向き合っ た とき
^
湧き 上がっ て き た 、 グラフィックス や 音 と 遊び たい という 欲求 を 埋め た の は 、 ベーシック だっ た 。
0060
,8504,35: この マシン に 「 GUI を 生かし た アプリケーション を 可能 な 限り 早く 用意 し て ほしい 」 と 日本電気 から 要請 さ れ た 時点 で 、 古川 は 共感 と 焦り という
^
湧き 上がっ て くる 二つ の 思い に 引き裂か れ た 。
0060
,9135,9: マック ペイント を 一目 見 た とき 、
^
湧き 上がっ て き た の は 笑い 出し たい よう な 驚き だっ た 。
0062
,581,69: この テレンス・マン が 「 絞り染め ソフト 」 という ソフトハウス の オヤジ に なっ て 退屈 な 七 〇 年代 以降 を 生き延び て いる という 設定 に 、 オレ は かなり 心 の ひだ を くすぐら れ た の だ が 、 ここ に 主人公 が 押しかけ て き て なに や か や あっ て 、 マン の 内側 に は 再び 表現 し たい という 衝動 が
^
湧き 上がっ て くる 。
0062
,2945,21: だが 、 自分 自身 が 父 と 母 の 結び付き の 産物 で ある こと は 、 骨 の 髄 から
^
湧き 上がっ て くる 直感 によって 知っ て い た 。
0103
,378,7: 「 わ ーッ 」 という 声 が
^
湧き 上がり まし た が 、 これ は 船大工 や 藩士 の 方々 が 、 思わず あげ た 声 でし た 。
0113
,162,7: けれ 共 自分 の 心 から
^
湧き あがっ た 事 で ない 限り 一つ 事 を そう いつ まで も 思い つづける 事 の ない 千 世子 な ので 久しい 間 と は 云え じき に 忘れ て 居 た 。
0141
,11744,4: 伸子 は 、 段々
^
湧き あがっ て 来る 一種 の 憤り めい た 感情 で それ に 堪え 、 一同 について レントゲン 診察 室 に 案内 さ れ た 。
0241
,1,36: 久しぶり に うす 暗い かさ を とりはずし 、 隅々 まで くっきり と 照らし ださ れ た 炉 ば た に 坐っ て 一家 の もの が あらためて 互 の 顔 を 眺め あっ た 刹那 、
^
湧き あがっ た 思い と 新た な 涙 こそ 忘れ がたい と 思う 。
0512
,17,15: と が なら れ た 事 等 が 悪い 夢 の 様 に 頭 に
^
湧き あがっ て 来 た 。
0613
,213,2: あの
^
湧き 上がる 青葉 に 埋まっ て い た 稲佐山 は 赤 ちゃ けた 岩山 と 変わっ て いる で は ない か ?
0613
,1140,10: 勃然 として 新鮮 なる 興味 が 荒涼たる 原子 野 に
^
湧き 上がる 。
0617
,923,21: 藤原 南 家 の 郎女 が 藕糸 を 績 い で 織っ た 曼陀羅 から 光明 が 泉 の よう に
^
涌き あがる と 見 られる 暁 が 来る 。
0985
,2624,22: しばらく し て から 又 同じ よう な 声 … … 低い 、 地 の 底 から の よう な 慟哭 が
^
湧き あがっ て 来 て 、 次第に その あたり を ゆるがす よう に 強く なる )
1041
,3182,6: というのも 、 そこ から ロックンロール が
^
湧き あがる 母胎 で ある 一 九 四 〇 年代 の 都会 ブルース は 、 これ を 水 で 薄める に は 余りに も 強烈 な 生命 力 に 満ち て い た し 、 また そう で ある から こそ 、 どちら も アメリカ 文化 一般 から 孤立 し 疎外 さ れ て い た の で ある 。
吹き付ける
(吹く.付ける)
延べ語数:
31
0055
,573,21: 僕 も 何だか 昨日 に くらべる と 、 一躍 有名 に なっ た みたい だ けど こうして しょぼん と 雨 に
^
吹き つけ られ て 電車 を 待っ て いる と 、 人間 って 奴 は 案外 寂しい もん だ な ア という 気 が する 」
0055
,2634,22: 僕 も 何だか 昨日 に くらべる と 、 一躍 有名 に なっ た みたい だ けど 、 こうして しょぼん と 雨 に
^
吹き つけ られ て 電車 を 待っ て いる と 、 人間 って 奴 は 案外 寂しい もん だ な ア という 気 が する —— って 。
0072
,169,28: 第 一 地蔵 の 森 は 、 青 髪 山 より ずっと 下 に ある こと 、 また その 足跡 と 見え た の は 、 雪 を
^
吹き つけ た 風 の 悪戯 で ある こと 、 それから 雪 の 中 で は 眼 が 変 に なっ て 、 よく そうした 青い もの を 見る こと が ある こと など を あげ て 、 それ は 青 髪 山 の 魔神 で は ない と 結論 し た の だっ た 。
0081
,448,8: 刃物 の よう な 風 が ぴゅうぴゅうと
^
吹き つける 。
0082
,2,12: すごい うなり 声 を あげ て 、 つめたい 風 が 、
^
吹き つけ て き た 。
0098
,1599,16: 稲 の 穂 の 垂れ 曲っ た 方向 に 風 が 吹か ず 、 逆 に
^
吹き つけ られ た その ため に 、 茎 から 折れ 、 以後 の 天候 の 良 さ も 結実 に は 役立つ こと 少い 。
0141
,11941,20: ニューヨーク じゅう の 幾 百 という サイレン が 、 あの とき は 一時 に 音 の 林 を 天 へ
^
吹き つけ た 。
0507
,764,22: 障子 の ガラス に つい た 小 障子 を あけ て 雨戸 の ガラス を すかし て 見る と 、 灰 を
^
吹き つける 様 に 白い 粉 が 吹き つける と 一緒 に 、 ガタン ガタン と 戸 が ゆす れる 。
0507
,764,29: 障子 の ガラス に つい た 小 障子 を あけ て 雨戸 の ガラス を すかし て 見る と 、 灰 を 吹き つける 様 に 白い 粉 が
^
吹き つける と 一緒 に 、 ガタン ガタン と 戸 が ゆす れる 。
0558
,82,25: 風 の 吹く 時 に 限る の だ が 、 それ も 、 余り 強く なく 弱く ない 風 で 、 軒端 に 正面 から
^
吹き つける 場合 だけ で ある 。
0558
,89,13: そして 或 る 程度 の 強 さ の 風 が 正面 から
^
吹き つける 場合 、 白昼 でも 深夜 でも 、 時 を 択ば ず 、 天井 裏 に 、 ギーイ 、 ギーイ と 、 音 が 響く の だっ た 。
0571
,214,3: 湖面 に
^
吹き つける 風 は 、 長い 息 を つい た 。
0612
,807,12: フラナガン 神父 は ただ 横 に あっ て 、 悪い 風 が
^
吹き つけ ぬ よう 、 気 を 配っ て いる 。
0613
,815,18: 竹竿 に この 一 坪 余り の 日の丸 を くくり つけ て 押し 立てる と 、 熱風 が
^
吹き つけ て はたはた と 大きく 鳴っ た 。
0695
,465,12: その 海 も 波 一つ ない 湖水 の よう で 一 冬
^
吹き つける 北風 すら も なく ただ 海 も 浜 も 砂丘 も 一 面 に まぶしく 光っ て いる だけ で あっ た 。
0743
,86,11: 戸外 に は 十 五 米 ぐらい の 突風 が
^
吹き つけ て いる が 、 キティ 颱風 を 無事 通過 し た 窓 が 、 満月 の 突風 ぐらい で ヒックリ 返る 筈 が ない 。
0743
,99,2: 突風 に
^
吹き つけ られ て 土台 が 傾い た から 、 窓 が 外れ 、 風 の 力 で 猛烈 に 下 へ 叩きつけ られ た 。
0759
,8442,7: そして 、 記代子 の 胸 に
^
吹き つけ て くる の は 、 新しい 風 だ 。
0792
,552,16: と 小夜子 サン は 説明 し て きか せ まし た が 、 トオサン は
^
吹き つける 波 の シブキ と ミゾレ の 寒 さ 痛 さ と 闘う のに 必死 で 、 感傷 以下 に 衰弱 し きっ て い た の です 。
0944
,339,34: 一滴 の 水 も 一片 の 日蔭 も ない チャン タン の 原 を 、 一 点 の 塵 と なっ て 漂っ て いる と 、 ある 日 、 猛烈 な 砂嵐 が
^
吹き つけ て き た 。
0946
,227,40: 七 戸 丸 は 五 日 ばかり 海 に 出 て い て 、 沼尻 へ 入っ て き た が 、 なに を 積み とっ た の か 、 言う に 言え ぬ 悪臭 が その ほう から
^
吹き つけ て くる 。
0947
,2861,3: 海 から
^
吹き つける 強い 風 が 、 ガタピシ と 窓 を ゆすぶる 。
0954
,123,8: 冷たい 風 が 波 しぶき と いっしょ に
^
吹き つける 桟橋 を 寒 肌 を たて ながら 行っ たり 来 たり し て い た が 、 引揚 者 は 収容 所 に いる だろ う という こと で そっち へ まわっ た 。
1001
,11,30: 私 は 、 移り 行く 風景 の 面白 さ に 、 時に 松島 を 思い 、 時に 瀬戸内海 を 航行 し た 日 の こと を 、 思い出し ながら 、
^
吹き つける 北風 と 、 舷側 に 散る 水沫 を さけ て い た 。
1076
,99,15: 宮崎 は すなわち 東端 越後 境 の 海 角 で あっ て 、 是 から
^
吹き つける 風 のみ が 大伴家持 ら の 袂 を 翻 え し 、 能登 から 吹く アイ は 山 に 遮ら れ て 、 この 辺り で は 心づか れ なかっ た ので 、 まだ この 頃 まで は 漢字 の 利用 が 、 その 場 かぎり の 思いつき だっ た こと が 是 で よく 判る 。
1078
,8,1: 「
^
吹き つける 雪 の ため に へし折ら れる 枯枝 が やや ともすると 投槍 の よう に 襲っ て 来 た 。
1100
,66,3: しかし 日本海 から
^
吹き つけ て 來 る 冬 の 季節風 を まとも に 受ける 難所 で ある 。
1174
,12,17: 黄昏 時 な ので 交通 事故 を 心配 し た の で は なく 、 風 が
^
吹き つける ので 、 それ を 嫌っ て 畠中 に 降り て 入っ た の だろ う 。
1174
,5381,4: 強い 風 が どっと
^
吹き つける 度 に 、 杉 の 梢 は ゆらゆら と 揺れ動い た 。
1177
,45,2: 潮風 を
^
吹き つけ て くる 海 が 左手 に あっ た が 、 その 渚 の 線 さえ が 見え なかっ た 。
1182
,516,8: 怒 濤 に 雪 が 横 なぐり に
^
吹き つけ て い た の だ
巻き付ける
(巻く.付ける)
延べ語数:
31
0026
,106,16: 軍刀 の 紫 の 袋 に は 、 真赤 な 太い 人絹 の 紐 が ぐるぐる
^
巻き つけ られ 、 そうして 、 その 紐 の 端 に は 御 ていねい に 大きい 総 など が 附け られ て ある 。
0059
,445,8: しごき を 取っ て 石田 の 首 に
^
巻き つける 。
0080
,2048,50: 蜂 矢 が ふりかえっ て 顔 を 見 あわ し た その 人物 は 、 黒い 服 を 着 、 白い カラー の 、 しかも 昔 流行 し た こと の ある 高い カラー で 、 き ゅうくつそうにくびをしめ 、 頭部 に は 鉢巻 の よう に ぐるぐる 繃帯 を
^
巻き つけ 、 その 上 に のせ て い た 黒い 中折 帽子 を とっ て 、 蜂 矢 に あいさつ し た 。
0081
,2113,51: そこで 上 で ロープ を ひっぱっ て いる 人数 が 二 人 に なる ので 、 それでは 力 が 足り ない から 、 伯爵 と 玉太郎 を うながし て 、 ロープ の はし の 方 を 、 後方 に とび出 し て いる 手頃 な 岩 に ぐるぐる ぐる と かたく
^
巻き つけ た 。
0112
,1088,25: 田端 に 下りる と すぐ 千世子 は 、 「 何だか うすら寒い よう です わ ネエ 」 と 云っ て ショール を 一つ 余計 に
^
巻き つけ た 。
0112
,1583,54: それ は もう よっぽど ここ に 居 なれ た 頃 に なっ て の 事 だっ たけれ 共 、 ろ く で も ない 、 時に よる と 目 を つぶり たい ほど の 顔 や なり を し た 芸者 を つかまえ て 、 紫 の ハンケチ なんか を く び に
^
巻き つけ た 磯 くさい 男 達 や やたら に 黄金 色 に ピカツイ て 居る 男 達 が 多 愛 も ない 無 智 な 顔 を し て たわけ て 居る の や 、 箱根 の 山 の 夕方 の 紫 の も や の 中 に うい て あかり の チョビチョビ とも って 居る 路 を 駒下駄 を カラコロ と 「 今晩 は ——」 と 云っ て 行く 女 の 姿 を 見る の なんか は 山の手 に 東京 に 居 て は 住ん で 居る 千世子 に は かなり めずらしい 事 で も あり 又 いろいろ な 複雑 し た 生活 の 状態 を 教え られる 様 で あっ た 。
0141
,6258,12: いつも 葡萄 酒色 の さめ た 大前 掛 を スカート いっぱい に
^
巻き つけ て 働い て ばかり いる ダーシャ を 、 外 光 の 中 で 見る の は 珍しかっ た 。
0141
,16865,37: すると その となり の 室 の これ も 大 鏡 の 前 で 、 大きい 髭 を はねあげ た 老 紳士 が 、 侍 僕 あい て に 、 だぶつく 腹 に 黒 繻子 の 布 を
^
巻き つけ て 威厳 ある 容姿 を こしらえ て いる 。
0141
,21952,43: 通 の 吸う もの と さ れ て いる 「 マリ ラン 」 を 試み たり 、 「 ばら の 花びら という 名 を つけ られ て い て 、 吸口 の 金箔 の 上 へ 深紅 色 の ばら の 花びら を
^
巻き つけ た エジプト ・ タバコ —— それ は 、 素子 の あっさり し た スーツ 姿 に は 似合う ところ が なかっ た —— を 見つけ出し たり し て いる の だっ た 。
0470
,348,13: 「 食う 準備 」 は 人類 が 獣 の 皮 を 腰 に
^
巻き つけ て 棍棒 と 石 で マンモス と 戦っ た 時代 から の 問題 で あっ た 。
0470
,356,13: 鉢 の 側 —— 右腕 に 肩 から 白 毛糸 の ショール を
^
巻き つけ 、 仰向い た 胸 の 上 に のせ た 手帖 へ 、 東洋 文字 を 縦 に 書い て 居る 。
0507
,877,20: 頸 の 、 群青 色 等 は 又 と ない ほど 輝い て 、 その まんま 私 の 頸 に
^
巻き つけ たい ほど だ 。
0507
,1106,16: 首 に 毛糸 で 編ん だ 赤 や 紫 の 頸巻 の 様 な もの を
^
巻き つけ て 懐手 を し て 、 青 っ ぱな を 啜り上げ 啜り あげ 、 かさかさ な 顔 を し て 広い 往還 の 中央 に かたまっ て 居る 。
0579
,418,50: ただ 一つ 不思議 な の は 、 池 から 斜め 上 に 当る 崖 の 上 に 、 嘗て は 粗末 な 稲荷 堂 が あっ て 、 小さな 石 の 鳥居 が まだ 残っ て い まし た が 、 その 鳥居 の 片足 に 、 赤い 布 が
^
巻き つけ て ある の が 、 誰 から とも なく 見出さ れ まし た 。
0597
,1569,8: 単 衣 の 着流し に 帯 を ぐるぐる
^
巻き つけ てる だけ だ が 、 その 頑丈 な 体躯 と 、 禿げ 上っ てる 額 と 、 たじろが ない 眼差し と に 、 なにか 威圧 的 な もの が あっ た 。
0601
,5,24: 誘う とも なく 、 誘わ ぬ と も なく 、 言いすて て 、 私 は 外套 を まとい 、 スカーフ を 首 に
^
巻き つけ た 。
0612
,285,12: 焼け跡 から 徳利 を 拾っ て それ に 何 か 布 を
^
巻き つけ 、 ササ ノ 、 ササ ノ と 呼ん で 、 だっこ し たり 、 おんぶ し たり 独り 遊ん で いる カヤノ を 見る と 、 この 小屋 に 女手 が あり さえ すれ ば 、 人形 らしい 人形 を 作っ て くれる だろ う に … … 。
0674
,15,19: 男 は 暫く 汀 に う づく まつ て ゐ た が 、 やがて 起き 上 つて 腰 に
^
巻き つけ て ゐ た ヂシビリナ ( 鞭 ) を ほどく と 、 力 一ぱい 自分 の 身体 を 殴り はじめ た 。
0754
,634,12: たとえば 、 あなた は 肌身 放さ ず 腰 に フロシキ 包み を
^
巻き つけ て いらっしゃる でしょ う 。
0944
,233,29: 家 に いる とき や 、 右手 を 使い たい とき は 、 片 肌脱ぎ に なっ て 長い 袖 を 腹巻 の よう に 帯 の 上 に
^
巻き つける 。
0948
,38,29: それ を なん だ と も 思わ ず 、 十分 ほど し て 部屋 に 帰る と 、 仲 数枝 が 久美子 の 行李 の 細引 を 首 に
^
巻き つけ て その 端 を 出窓 の 手摺 子 に 結びつけ 、 一気に 窓 から 裏 の 竹 藪 へ 飛ん で 死ん で い た 。
0951
,47,53: 麻 紐 で 首 を 締め られ て 、 島 北 の 台地 の パン の 樹 の 下 で 苔 色 に なっ て 死ん で い まし た … … それにしても 、 ほど が ある ので 、 首 が 瓢箪 に なる ほど 締め あげ た うえ に 、 三重 に
^
巻き つけ て 、 神 の 力 でも 解け ない よう に 固く 駒 結び に し て 、 おまけ に 、 滑り が いい よう に 麻 紐 に ベトベト に 石鹸 が 塗っ て ある ん です ね … … むやみ に 腹 が たっ て 、 なんと かし て 助けよ う じゃ ない か という こと に なっ て 、 アダムス と 二 人 で 二 時間 近く も 人工 呼吸 を やっ て 、 いくら か 息 が 通う よう に なっ て から 、 ジープ で 野戦 病院 へ 連れ て 行き まし た … … サイパン の 最後 の 近い ころ 、 三 万 から の 民間 人 が 、 生き て 捕まっ たら アメリカ 人 に 殺さ れる と 思っ て 、 親子 が 手榴弾 を 投げ あっ たり 、 手 を つない で 断崖 から 飛ん だり 、 いろいろ な 方法 で 自決 し まし た が 、 そういう の は 親子 の 死体 が 密着 し て いる の が 普通 で 、 子供 の 死体 だけ が 草むら に ころがっ て いる よう な の は 、 ほか に は 一つ も あり ませ ん でし た 」
0953
,195,12: そう いう と 、 白 女 の 垂れ髪 を 手首 に
^
巻き つけ 、 腰刀 で 咽喉 を 抉っ た 。
0963
,50,33: 刑場 で は 、 十字架 の 上 に 柱 の 出 た ところ が あっ て それ に もと どり を 繩 で 結びつけ 、 着衣 の 袖 を 断ち切っ て 両手 に
^
巻き つけ 、 胸 腹 に も 着物 の は しばし を 集め て 三 カ所 に 繩 で くくっ て 胸 腹 を あけ て おく 。
0985
,828,45: なん でも 肌着 を 全部 二 重 に し て 、 それ を ちょうど 防弾チョッキ みたい に 一 面 に 小さい 袋 に なる よう に 縫っ とい て 、 それ に 全部 買っ た 米 を 入れ て 胴中 から 足 の 先 まで
^
巻き つけ て 来る の が ある そう だ 。
0985
,2550,12: ( せい子 に 抱きつい て 行き 、 その 首 に 右手 を
^
巻き つけ て 、 なめ ん ばかり に し て 、 その 顔 を のぞきこむ ) ねえ 、 お せいさん 、 そう でしょ う ?
0994
,20,22: ( その 視線 の 先 きの 、 街路 樹 の 根 もと に グタリ と 抱きつい て 片 脚 を 幹 に
^
卷き つけ て いる 洋服 の 男 )
0994
,849,19: ( と 鼻 聲 で い つ て 、 いきなり 伸ばし た 右腕 を 御 橋 の 首 に
^
卷き つける )
0995
,280,15: ( からだ を 弓 の よう に そらし て 、 花岡 の 首 に
^
巻き つけ た 左腕 に 右手 を 添え て 、 しめ に かかる )
1040
,3749,12: 花 柄 の 大きな スカーフ を 巻き スカート みたい に 腰 に
^
巻き つけ て 。
1075
,14,14: 女 の 児 たち が 自分 で 作っ た 手毬 は 、 できる かぎり
^
巻き つける 木綿 糸 を 多く し 、 その 芯 に は ごく 少し の 綿 を まるく し て 入れ 、 また よく はずむ よう に と いっ て 、 竜 の 髭 の みどり 色 の 実 を つつん だり 、 蜆 貝 に 小さな 石 など を つつみ 入れ て 、 かすか な 音 の する の を 喜ん だり し て い た 。
見渡す
(見る.渡す)
延べ語数:
31
0067
,383,6: と 、 あきれ て みんな を
^
見 わたし た とき 、 久助 君 は 、 救わ れ た と 、 思っ た 。
0079
,829,0:
^
見 わたす かぎり 焼 野原 だ 」
0079
,1852,3: こうして 太陽系 を
^
見 わたし た 感じ は … … 」
0080
,1926,8: と 、 すばやく 部屋 の 中 を
^
見 わたす と 、 意外 な 光景 が 目 に うつっ た 。
0081
,717,5: なぜ と いっ て 、
^
見 わたし た ところ 、 そこ に は 川 も 流れ て い ない し 、 海 に は 水 が うんと ある が 、 これ は 塩 からく て 飲め やし ない 。
0090
,248,15: が 、 音 も しんどう も そのまま おさまっ た し 、 計器 盤 を
^
見 わたし て も 、 べつに 異常 は な さ そう で ある 。
0098
,1377,0:
^
見 わたす 広い 平野 の 中 で 、 自分 に 食わ せる 食物 を せっせと 探し て くれ て いる 一 人 の 人間 が 、 あれ か と 思う 。
0141
,7838,41: そう 云い ながら 伸子 より 一 歩 さき に 車掌 台 から 一段 高く なっ た 電車 の 入口 に 立っ て い た ピオニェール は 、 すこし 爪先 だっ た よう に し て 、 こん だ 車内 を
^
見 わたし た 。
0141
,7975,2: 部屋 を
^
見 わたし て 、 伸子 は 、
0141
,20173,23: 伸子 は 、 けさ ホテル を 出 て 、 トゥウェルスカヤ の 大通り を 埋め て いる 行進 の 列 を ひと め
^
見 わたし た とたん 、 おととし と ちがう ことし の メーデー を 直感 し た 。
0141
,21698,18: けさ は 、 どう し た の か ひろい 通り を 下手 へ ヴェルサイユ 門 の 方 へ
^
見 わたし て も 、 上手 を 見やっ て も 、 プラタナス の 緑 の 並木 の 梢 に 朝 の 光 が ちらつい て いる ばかり で 、 街 は ひっそり し て いる 。
0152
,17,8: だが この 節 の 一般 文化 面 を
^
見 わたし た とき 、 私 たち の 率直 な 感想 は 、 どう だろ う か 。
0164
,96,58: その 結果 、 わたし たち の 日常 生活 の あらゆる 面 と 感情 と が 、 古き もの へ の たたかい と 同じ 刹那 に 、 帝国 主義 末期 の 現象 で ある さまざま の 矛盾 と 衝突 し 、 そこ から の 出口 として 、 より 進ん だ 民主 主義 —— 社会 主義 的 民主 主義 を
^
見 わたさ ず に は い られ なく なっ て き て いる 。
0227
,7,2: 世界 を
^
見 わたせ ば 、 一つ の 国 が 、 封建 的 な 性質 から より 民主 化 さ れ て 来る につれて 、 それ と 歩調 を 一つ に し て 、 婦人 の 社会 生活 全面 が 、 変化 し 、 より 合理 的 に なっ て 来 て いる 。
0233
,29,10: 当選 し た 各党 代議士 の 職業 を ひと とおり
^
見 わたそ う 。
0510
,453,40: 女 の 瞳 は おののい た 様 に そして いい 勢 に かがやい て この 美 くし い 人 を どうか する もの が あっ た なら どうして 呉れよ う と 云う 様 に 水の上 から 山 の 方 まで
^
見 わたし まし た 。
0603
,196,14: 猫 は かぎ まわっ て 、 がけ の 方 まで 行き 、 遠く
^
見 わたし まし た 。
0617
,2670,30: 床の間 の 壁 に 掛け た 青木 の 画 幀 は その 額縁 を 一つ の 窓 として 、 そこ から は ユニク な 海 景 が 残り なく
^
見 わたさ れる よう に なっ て いる 。
0617
,3402,4: そういう 人格 者 は
^
見 わたし た ところ 殆ど ない ね 。
0617
,3508,3: もう 一 遍
^
見 わたす こと 。
0617
,3510,16: 喜 海 は 上人 から そう いわ れ て 丹念 に 隅 から 隅 まで
^
見 わたし た 。
0890
,102,20: 一 穴 ごと に 千 人 二 千 人 と 投げ入れ ます ので 、 橋 の 上 に 立っ て
^
見 わたし ます と 流れ出す 屍 も 数 しれ ず 、 石ころ の よう に ごろごろ と 転ん で 参り ます 。
0994
,698,5: そして 次 の 瞬間 に
^
見 わたし て 見ろ 。
1073
,25,12: 下総 、 上総 、 常陸 、 下野 、 武蔵 —— と
^
見 わたし て も 、 これ ほど な 馬 数 と 、 また 、 豊か な 墾田 と 、 さらに 、 まだまだ 無限 な 開拓 を まつ 広大 な 処女 地 と を 、 領有 し て いる 豪族 と いっ て は 、 そう たくさん は 、 ある もの じゃ ない 。
1073
,3674,10: ずっと 、 弟 たち 、 すべて の 顔 を
^
見 わたし て 、
1073
,6438,19: 多摩川 上流 の 山岳 を うし ろ に し 、 武蔵 の 原 を 、 東南 一帯 に
^
見 わたし た 一 丘陵 に 、 武 芝 は 、 別荘 を もっ て い て 、 その 附近 を 、 砦 造り に 、 かため て い た 。
1075
,1094,2: 全国 を
^
見 わたす と 、 大体 は 午後 の 休み に 食べる の が この コビル で 、 午前 の は ナカマ・オナカイリ 、 または アサコ ビリ など の 名 で 呼ぶ 土地 が 多い が 、 中 に は そう ほう 共に コビリ で 、 これ を ヒルマデコビリ と ヒルカラコビリ と に 、 言い わけ て いる 大分 県 の よう な 例 も あり 、 稀 に は また 午前 の だけ が コビル で 、 午後 の を わざわざ ヒルコビリ 、 もしくは ユウコビリ と いっ て いる ところ も ある 。
1076
,1484,8: 『 お もろ 草紙 』 の 神歌 を
^
見 わたし て も 、 沖縄 の 島 人 が 日 の 神 のけ 高い 御 姿 を 、 花 とも 錦 とも 詠歎 し た の は 、 すべて 神 が まだ ニライカナイ の 国 を 離れ たまわ ぬ うち だけ で 、 テダ が 穴 など という 語 は 吾 々 に は 俗 に 聴 える けれども 、 ちょうど 昇る 日 の 直下 だけ が 、 鮮 か に 光り輝い て いる の を 見 て 、 そこ を 特殊 に 尊く も また 慕わしい 神の島 と 感じ て 、 数々 の 幻 し を 積み重ね た の も 自然 で あっ た 。
1101
,64,0:
^
見 わたす 限り の 黒い 熔岩 の 原 で ある 。
1101
,99,11: なだらか な 傾斜 を もっ た この 広い 上地 も 、
^
見 わたす かぎり の 熔岩 の 原 で ある 。
1173
,389,10: 窓掛け の 隙間 から 彼 は 家 の 内部 を
^
見 わたし た 。
来待つ
(来る.待つ)
延べ語数:
31
0042
,156,10: 「 ほな 、 おとなしい 、 若い ええ 妓 呼ん で
^
来 まっ さかい 、 お 部屋 で 待っ と くれ やす か 」
0102
,11,20: 上 の ほう へ 行け ば 、 さらに もつ と 上 の ほう から だまさ れ た と いう に
^
き まつ て いる 。
0666
,13,59: なぜ メチル が 安全 か と いふ と 、 私 が カス トリ を 用 ひる やう に な つたの は 東京 新聞 の 人 たち に 誘は れ た の が もと で 、 彼等 は 十 杯 ぐらゐづゝ 連日 飲ん で ゐる 猛者 ぞ ろ ひだ から 、 それ で 死な ゝ けれ ば 安全 に
^
き まつ て ゐる といふ 次第 、 それで 私 は 上品 なる 紳士 ぞ ろ ひ の 中央 公論 の 人 たち など から カス トリ 飲ん で 大丈夫 です か 、 と きか れる たび に 、 大丈夫 々 々 々 、 東京 新聞 から 死人 の で ない うち は 大丈夫 、 そしたら 私 も 気 を つける 。
0666
,20,8: 危険 だ から 止さ う と 話 が
^
き まつ た の だ が 、 そのうち ヨリ タカ が ふと 思ひ だし て 、 買 つ て こよ う 、 死ん で も い ゝ や 飲も う 。
0667
,268,11: 「 心理 を ほじくれ ば 矛盾 不 可決 、 迷路 に
^
き まつ てる よ 。
0667
,363,47: 富子 は 衣裳 もち で 戦争 中 は それだけ 疎開 さ せ て おい た から 質 に 入れ て 宿六 の ふところ に ころがりこん だ 金 だけ でも 大きな もの 、 この 金 に よ つて 女給 を 手 なづけ て 口説か う といふ 肚 が
^
き まつ て 、 もう 宿六 の 思想 は 微動 も し ない 。
0667
,548,4: もとより 嘘 に
^
き まつ て ゐる 。
0667
,693,16: 然し 、 あなた 、 お金 の 裏 は お金 、 女 の 裏 は 女 、
^
き まつ てる な 、 これ が 生きる と いふ こと だ 。
0667
,850,6: も とく お客 は 貧乏 に
^
き まつ た もの で 、 お 酒 の お代り は 、 とか 、 召 上り 物 は 、 とか 、 脅迫 し ちや いけ ない の です 。
0667
,1135,4: 「 一 人 に
^
き まつ てる わ 」
0667
,1189,43: これ に 手助け を 頼み たい と 思 つ た が 、 何 が さて 歌舞伎 育ち の 粋 好み 、 義理 人情 に 生きぬい て ゐる 珍品 だ から 、 御 開帳 の 露出 趣味 と 相 容れ ず 軽蔑 する に
^
き まつ て ゐる 。
0667
,1450,5: それ は さ う に
^
き まつ て ゐる 。
0667
,1478,7: そこで なき や なら ない なんて 、
^
き まつ た ウチ は 窮屈 さ 。
0667
,1564,10: 慾望 の 線 なら 誰 でも 動い て ゐる に
^
き まつ て ゐ さうな もの です が 、 案外 な もの で 、 六 割 かた 、 この 線 は 停止 し て ゐる もの です な 。
0667
,1782,6: この 方 が 利 巧 に
^
き まつ てる ぢ や ない か 。
0667
,2021,18: 紙屋 の 倉庫 に や 、 いつ だ つて 紙 は 山 と つま れ て ゐる に
^
き まつ てる ぢ や あり ませ ん か 。
0675
,43,19: 浅草 の 裏道 と 同じ 人生 の 裏道 で 、 インチキ な 仕事 を し て ゐる 事務所 に
^
き まつ て ゐる の で ある 。
0675
,56,15: 昔 は 郡山 先生 が 手がける 酒 は 命 に か ゝ はる もの に
^
き まつ て ゐ た 。
0866
,2575,14: ほんとに 輪タク を やる と 言 つて も 、 べつだん 、 驚か ぬ に
^
き まつ て い た 。
0866
,3246,0:
^
き まつ た 仕事 が ほか に ある わけ で は ない から 、 自然 、 自分 の 部屋 に とじ 籠 つて 、 読み たい 書物 を 読み耽る ぐらい の もの だ が 、 そういう 生活 は また 、 家 の もの と の 接触 を 意外 に 複雑 に し た 。
0866
,3371,7: もちろん 、 それ は 、 無理 に
^
き まつ て い た 。
0866
,3925,24: あたし が お そば に いる こと が なん に も なら ない ばかり で なく 、 いつか あなた を 不幸 に する に
^
き まつ てる わ 」
0866
,4091,22: 「 ねえ 、 お母さん 、 元来 こういう こと は 、 みんな に 相談 し て 決め た 方 が い ゝ に
^
き まつ て い ます が 、 真喜 は 、 それ を 待つ て い られ なかつ た んで しよ う 。
0866
,4202,5: 彼 の 手紙 は 、
^
き まつ て 月曜 か 火曜 に 配達 さ れ た 。
0868
,173,10: また 新調 する より は その 方 が 経済 に
^
き まつ て いる 。
0882
,38,16: いろいろ な 心理 を 反映 し て いる 筈 の 声 が 、 いつも 、
^
き まつ た 音色 で ある という の は 、 ラジオ の 場合 に は 、 特に 、 甚だ 困る ので 、 そういう 声 は 、 た ゞ 高低 強弱 の 調子 を つけ たり 、 どんなに 顔 の 表情 を 変え たり し て も 、 それ は 、 無表情 な 声 という こと に なる の で ある 。
0885
,14,32: 「 最後 に 笑う の は ど つ ち だ 」 という こと を 西欧 で は 申し ます が 、 その 意味 は 結局 こ つ ちの 方 が 正しい に
^
き まつ て いる 、 正しい 方 が 正しく ない 方 を 笑う こと に なる から 今 に 見 て いろ という 意味 で あり ます 。
0885
,28,22: ベルグソン に さえ そういう 悲鳴 を あげ させる の です から 、 私 など の 手 に は 到底 負え ない に
^
き まつ て おり ます 。
0885
,40,24: 話 を 前 に 戻し て 、 人間 は なぜ 笑う か という 問題 に かえり ます が 、 普通 おかしい から に
^
き まつ て おり ます 。
0988
,6205,12: 今後 どう する か 、 まだ 僕 の 氣持 は ハッキリ
^
き まつ て い ませ ん 。
1001
,61,5: 三 十 六 人 に
^
き まつ て いる ん です よ 。
走り回る
(走る.回る)
延べ語数:
31
0014
,99,34: 私 は その 頃 、 或 る インチキ 新聞 の 広告 取り みたい な 事 も やっ て 居り まし て 、 炎天下 あせ だく に なっ て 、 東京 市 中 を
^
走り まわり 、 行く 先々 で 乞食 同様 の あつ かい を 受け 、 それでも 笑っ て ぺこぺこ 百 万 遍 お辞儀 を し て 、 どうやら 一 円 紙幣 を 十 枚 ちかく 集める 事 が 出来 て 、 たいへん な 意気込み で 家 へ 帰っ て まいり まし た が 、 忘れ も 致し ませ ん 、 残暑 の 頃 の 夕方 で 女房 は 縁側 で 両 肌 を 脱ぎ 髪 を 洗っ て い まし て 、 私 が 、 おい きょう は 大金 を 持っ て 来 た よ 、 と 言い 、 その 紙幣 を 見せ まし て も 、 女房 は にこり と も せ ず 、 一円 札 なら たか が 知れ て いる 、 と 言い まし て 、 また 髪 を 洗い つづけ ます 。
0060
,4980,30: さて 、 その 西 君 は と いえ ば 、 単身 、 パン アメリカン 航空 の サンフランシスコ 直行 便 で 会場 に 乗り込ん で き て 、 ちょこまか と
^
走り まわり 、 あっち で ぺちゃくちゃ 、 こちら で ぺちゃくちゃ と 、 しゃべり まくっ て い た と 思う の も つかの間 、 いつの間にか ふい と 姿 を 消し て しまっ た 。
0060
,5020,17: 自分 の 車 に 大量 の 雑誌 を 積み込み マフラー を こすり ながら 郡司 は 配本 に
^
走り まわっ た 。
0071
,1967,12: 黒 緑色 の 線 が 、 網 を かぶっ た よう に
^
走り まわっ て いる の も 見える 。
0080
,535,35: また その お隣 の ガラス 槽 の 中 で は 、 一 本 足 の コマ が 、 ゆるく まわり ながら 、 トカゲ の よう に 、 あっち へ ふらふら 、 こっち へ ちょろちょろ と
^
走り まわっ て いる の を 見 た 。
0080
,1617,21: きゅう に ある 家出 人 事件 が おき て 、 その こと について 蜂 矢 探偵 は 一生 けんめい に
^
走り まわっ て い た ので 、 れい の 茶釜 破壊 の 日 から 約 二 十 日間 を 、 怪 金属 事件 の 捜査 から 、 手 を ぬい て い た の だっ た 。
0081
,1713,10: ポチ は よろこん で 、 そこら 中 を 嗅ぎ ながら
^
走り まわる 。
0084
,709,28: 赤 三角 研究 団 の 団員 は 、 どういう わけ か 、 いつも たいてい 防毒 面 の よう な もの を 被っ て この 荒蕪 地 を
^
走り まわり 、 測量 を し たり 、 煙 を あげ たり 、 そう か と 思う と 小型 飛行機 を 飛ばし たり 、 時には 耕作 用 の トラクター の よう に 土 を 掘り ながら 進行 する 自動車 を 何 台 か ならべ て 競争 を する の だっ た 。
0087
,25,39: そこ に は 鉛筆 の いたずら 書 と しか 見え ない 三角形 や 楕円 や 串 に さし た 団子 の よう な 形 や 、 それら を つなぐ もつれ た 針金 の よう な 鉛筆 の 跡 が
^
走り まわっ て い た 。
0091
,2119,39: それから どの くらい の 時間 が たった か 分ら ない が 、 道夫 が 気がつい た とき に は 、 彼 は 机 に うつ伏せ に なり 、 そして 雪子 の 幽霊 が 彼 の まわり を うろうろ
^
走り まわっ て いる の を 発見 し た 。
0094
,294,13: 巨船 の 甲板 で は 乗組 員 や 船客 が 、 あわて て
^
走り まわる の が 潜望鏡 を通して 見え た 。
0095
,202,32: 水戸 は 何事 と も 知ら ない が 、 やっと 事態 の 重大 性 を 呑み込め た と 見え 、 それ から は 室内 を こま 鼠 の よう に くるくる
^
走り まわっ て 登山 の 支度 に 取り 懸っ た 。
0114
,570,16: 何と 云う まとまり も ない ありふれ た 世間 話 が 四 人 の 間 を
^
走り まわっ て 白け かかる 空気 を 取り もどす ため に 、 篤 は 下らない 自分 の 日常 の 事 について まで 話し た 。
0139
,335,24: その 夏 は 特別 大 規模 の 防空 演習 が 行わ れ 、 村 で も 、 世話 役 が 亢奮 の あまり
^
走り まわっ て 家々 の 洗濯 物 を 飛行機 から 見える と 云っ て 引 ちぎっ て すて た こと が 、 後 から 物議 の 種 に なっ たり し た 。
0682
,447,0:
^
走り まわる 。
0692
,211,19: 朝 は くらい うち から 自転車 に のっ て 、 犬 と 同じ よう に 子供 を ひい て
^
走り まわる 。
0697
,185,8: 間断 なく 足 を バタバタ 跳ね て
^
走り まわり ながら 斬っ たり よ け たり し て いる から 、 てんで 剣術 らしい 威厳 が ない 。
0759
,4798,8: 青木 は ちょっとした 当て を たより に
^
走り まわっ た 。
0772
,603,21: 婦人 間 に も 流行 し て 、 袴 を つけ て 、 馬 に のっ て 雑沓 の 町 を
^
走り まわる 。
0773
,431,7: ミコ が 世良田 をめぐって 踊り 跳ね つつ
^
走り まわる 。
0822
,437,104: そして 、 これ によって 知り うる 他 の 一 ツ は 、 平地 の 道 や 川 の 舟行 より も アルプス 越え の 道 の 方 が 早く でき て い た 、 という 一事 で 、 ヒダ は 馬 の 国 だ と 云わ れ 、 ヒダ の 騨 の 字 は その せい で 後日 改め られ た と 云わ れる ぐらい です が 、 書 紀 に も スクナ の 早業 という 特徴 が 書き 加え られ て い た 如く に 、 彼ら ヒダ 人 は この アルプス の 難路 を 馬 に のっ て 風 の よう に
^
走り まわっ て い た の で は ない でしょ う か 。
0929
,73,15: 競輪 という 近代 機械 が 、 国定 忠次 ばり の 繩 張り の 周囲 を
^
走り 回 わる よう に 、 近代 知識 人 が その 派閥 性 で 、 「 やあ やあ 我 こそ は … … 」 と 声 高らか に お互い に 仁王立ち に 立 上っ て い ない と は いえ ない の で ある 。
0931
,25,7: 眼前 の 三 十 万 円 で
^
走り まわる より も 、 確実 な 三 億 の 予算 の 獲得 に 眼 を 転ぜ られ たい の で ある 。
0947
,2108,29: 「 現在 、 叔母 が あり ながら 、 肉親 の めぐみ も 受け ず 、 仕事 の 口 に ありつこ う と いう ので 、 氷雨 の 中 を
^
走り まわっ て いる … … へん な 話 だ という こっ て す よ 」
0948
,876,84: 朽ち かけ た 貸 バンガロー が 落 々 と 立っ て いる ほか 、 人影 らしい もの も なかっ た 対岸 の 草地 に 、 大 白鳥 の 大群 でも 舞い おり た よう に いち めん に 三角 テント が 張ら れ 、 ボーイ ・ スカウト の 制服 を 着 た の や 、 ショート ・ パンツ ひとつ に なっ た 少年 が 元気 な 声 で 笑っ たり 叫ん だり し ながら 、 船着 場 に 沿っ た 細長い 渚 を
^
走り まわっ て い た 。
0987
,2044,9: こないだ の 選挙 だって 共産党 の 運動 員 で
^
走り まわっ た くらい だ もん 。
0988
,5535,9: いろんな 事 が あり まし て 、 あちこち
^
走り まわ つ て い まし た ので 、 やつ と 、 すこし 落ちつき まし た 。
1040
,1216,18: 町 の なか で は 、 何 台 も の スクーター が 、 主婦 を 乗せ て
^
走り まわっ て い た 。
1041
,1128,32: この バス に 、 楽器 から コスチューム 、 バンド の メンバー すべて を つみこみ 、 一 年 に 最小限 一 〇 万 マイル の ハイウェイ を ワン ・ ナイター を 追いかけ て
^
走り まわる 。
1041
,3790,25: そして 当の エルヴィス・プレスリー は 、 グレース ランド の 大 邸宅 に ある プール の まわり を 、 ひとり モーターサイクル で 、 あきず に なんど も
^
走り まわっ て ヒマ な 時間 を つぶし て いる 。
1177
,1202,8: はしゃい で 少年 が 地面 を 左右 に
^
走り まわる 。
燃え上る
(燃える.上る)
延べ語数:
30
0027
,233,16: 自分 は 、 世界 が 一瞬 に し て 地獄 の 業火 に 包ま れ て
^
燃え 上る の を 眼前 に 見る よう な 心地 が し て 、 わ あっ !
0053
,3214,17: 二 十 七 歳 の 身体 の 中 に 燃え て いる 火 が 、 そのまま
^
燃え 上っ て 来 た よう な 声 で あっ た 。
0065
,55,39: 父 の 死 に対する 疑惑 や 、 母 の 生活 に対する 憤懣 や 、 自己 の 運命 に 就い て の 屈辱 感 や 、 そうした もの が 一時 に 火 と なっ て 、 彼 の 中 に
^
燃え 上っ た 。
0083
,336,36: こう なれ ば 珠子 に対する 愛着 は 冷却 せ ざる を 得 ない が 、 その 代り 珠子 が 私 の 脚 を 仇 し 男 に 贈っ た という 所業 に対する 怨恨 は 更に 強く
^
燃え 上ら ない わけ に 行か なかっ た 。
0112
,34,9: 三 人 は しめきっ た 西洋 間 で 赤く
^
もえ 上る ストーブ の 焔 を 見 ながら 、 特別 に 造ら れ た 国 に 住む 人間 の 様 な わだかまり の ない 気持 で 居 た 。
0141
,3408,11: いま 、 篝火 の よう に メイエルホリド の 舞台 いっぱい に
^
燃え 上っ て 、 観客 の 顔 々 を 照 し 出し て いる 憎悪 に くらべれ ば 、 伸子 の もっ て いる 憎悪 は ほんとに 古く て 小さい 。
0433
,473,12: 私 が 専念 に 真剣 に なっ た 時 、 心 に
^
燃え 上る 焔 の 明る さ に 総て を 委せ て 、 此 を 書き 続ける の で ござい ます 。
0435
,9,28: 或 時 に は 、 情慾 だ と 思っ て 、 自分 で 恥じる ほど 激しい 思慕 が 、 身 と 魂 を 、 白熱 し て
^
燃え 上っ て 来る の で ある 。
0491
,44,53: 二 十 六 歳 に 花 ざかり を 描い た ( 三 十 三 年 ) 画家 が 何故 十 九 年 の 後 、 四 十 五 歳 で 焔 を ( たった 一 枚 の 凄艷 な 絵 ) として ( 中年 女 の 嫉妬 の 炎 —— 一念 が
^
もえ 上っ て 炎 の よう に やけつく 形相 を かい た ) 大正 七 年 ( 四 十 五 歳 ) の で あろ う か 。
0509
,371,16: 私 共 が 一旦 病気 に なっ て 生き 様 と 云う 願望 が 激しく
^
燃え 上っ た 時 ほど 医者 の 奴隷 に なる 事 は ない 。
0550
,106,11: 語り合う こと は 少なかっ た が 、 愛情 は 急 に
^
燃え 上っ て いっ た 。
0562
,349,10: 田中 さん は 衆人 に かこま れ ながら 、
^
燃え 上る 炭 俵 を 見つめ て い た 。
0565
,278,7: そして 暫く 、 美津子 さん は
^
燃え 上る 火 を 見 て い まし た が 、 ふい に が くり と なっ て 、 地面 に 突っ伏し て しまい まし た 。
0565
,291,8: たとえ 粗相 から に せよ 、 物置 が
^
燃え 上る よう な こと を 致し た の は 、 この 花子 で ござい ます 。
0573
,287,11: 火 は 横 に は い 、 それから 一斉 に
^
燃え 上っ た 。
0577
,24,19: 蒼白い 閃光 に 次い で 、 赤い 焔 が 人家 の 軒先 に 流れ 、 あちこち から 、 どっと
^
燃え 上り まし た 。
0577
,37,26: そして … … それ まで 自若 として 抵抗 し 続け て き た 椎の木 が 、 俄 に 、 葉 から 枝 から 幹 まで ぼっと
^
燃え 上り まし た 。
0595
,303,23: 腹 の 底 から 湧い て くる 憤怒 と 肉 に きざみこま れ てる 愛着 と が 、 一緒 に よれ 合っ て
^
燃え 上っ て くる 。
0787
,155,3: 厚紙 だ から
^
燃え 上る のに 手間 が かかっ て 、 部屋 は 煙 で 目 も あけ られ ない 程 に なっ た 。
0853
,292,15: 東都 第一流 の 大 新聞 から 連載 小説 の 依頼 を 受け て 、
^
燃え 上る ごとく に 心 が 励ん だ けれども 、 子供 の 学校 の こと 、 女房 の こと 、 オフクロ の 顔 を 見 て たん じゃ 心 が 落付 か ない ん だ 、 下ら ぬ 文人 気風 の 幻影 的 習性 に 身 を 入れ て 下らなく 消耗 し 、 ともかく 小田原 の 待合 の 一室 を 借り て 日本 流行 大 作家 御 執筆 の 体裁 だけ ととのえ た が 、 この 小説 が 新聞 に のり 金 が はいる の が 四 、 五 ヶ月 さき の こと 、 出来 が 悪く て 掲載 でき ない など と 云っ たら この 待合 の 支払い を 如何 に せ ん 、 そんな こと ばかり 考え て 、 実際 の 小説 の 方 は ただ 徒 ら に 苦吟 、 遅々 として 進ま ない 。
0974
,7,36: ガンジー の お 葬式 の 日 に は 、 何 十 万 という 民衆 が 、 地方 から 集っ て 来 て 、 ガンジー 夫人 が 、 棺 へ 火 を つけ て 、 炎 が
^
燃え 上っ た 時 に は 、 人々 が 声 を あげ て 、 花束 を 投げこん だ という ニュース を 聞い て 、 私 は 広い 川 の ほとり の 、 この 光景 を 想像 し て 、 何 か 詩 の よう な 感じ が し た 。
1000
,775,63: 行列 が 本 院 の 館 に 着い て 、 その 人 が 車 から 下りる 時 に 、 せめて 一 と 眼 逢え も しよ う か と 願っ て い た のに 、 と うく その 望み も 空しく 終り 、 もはや 永久 に 隔絶 し 去っ た こと を 思う と 、 更に その 人 を 愛惜 する 念 が
^
燃え 上っ て 来る の で あっ た 。
1000
,857,57: 尊 意 が 、 咽喉 が 渇い て おい で ゞ しょ う と 云っ て 柘榴 を すゝ め た の を 、 丞相 は 取っ て 口 に 啣 んで ひしひし と 噛み砕き 、 妻戸 の ふち に 吐き かけ た か と 思う と 、 見る く 一 条 の 火焔 と なっ て
^
燃え 上っ た が 、 尊 意 が 灑水 の 印 を 結ぶ と 、 たちどころに その 火 が 消え た 。
1140
,36,11: 水 の よう に 静か な 表情 が 、 俄然 として
^
燃え 上る 火 の よう に 激発 さ れ た 変り目 は 、 何 に 譬え たら 宜しい でしょ う 。
1147
,175,39: 江戸 中 の 人 が 大騒ぎ を する 生 仏 様 で あっ た に し て も 、 飯 も 食い 、 水 も 呑み 、 夜 に なれ ば 眠り も する お 竹 に対して 、
^
燃え 上る 恋心 を どう 鎮め た もの でしょ う 。
1148
,161,28: 深沢 深 の 手 は 憑かれ た もの の よう に 鍵盤 の 上 に 踊っ て 、 その 長髪 は 牡 獅子 の 鬣 さながら に
^
燃え 上り まし た 。
1172
,1392,20: 厚い 暗号 書 は 燃え 切れ ず に くすぶっ た と 思う と 、 また 頁 が めくれ て 新しく
^
燃え 上っ た 。
1172
,1427,13: 新しい 材料 を 得 て 、 焔 は 飴 の よう に 粘っこく
^
燃え 上っ た 。
1174
,2394,13: しばらく 収まっ て い た 怒り が 、 また じりじり と 胸 に
^
燃え 上っ て 来 た 。
1174
,4310,17: 厚和 の よう な 北辺 と 違っ て 、 亜熱帯 の 風物 は 華麗 で 、 まるで
^
燃え 上っ て いる よう に 見え た 。
語り伝える
(語る.伝える)
延べ語数:
30
0197
,127,20: それ は 封建 時代 の 昔 から 、 「 百姓 、 町人 」 の 間 に きき つたえ られ 、
^
語り つたえ られ て いる テーマ だ から で ある 。
0396
,24,27: 軍国 主義 時代 の 日本 の 文壇 的 な 存在 として 成功 する ため に は よ つん ば い に でも なる と いっ た と
^
語り つたえ られ た 張 赫宙 の よう な 朝鮮 の 作家 の だれ 一 人 も 、 きょう 民主 朝鮮 の 民族 文学 の 担当 者 と は なっ て い ない 。
0620
,186,7: そして 、 その 名跡 は 子々孫々 に
^
語り つたえ られる の で ある 。
0637
,161,58: 殿様 の お 手打 で ある とか 、 新刀 を もとめ て の 辻斬 で ある とか 、 賭場 荒し で ある とか 、 仇 打ち で ある とか 、 それら の こと は 正常 の 罪 の 自覚 と は 別 の 場 に 於 て 物語 化 さ れ 、 人情 化 さ れ て
^
語り 伝え られ て いる の で ある 。
0647
,60,7: そして それ は すべて 矢田 さん に
^
語り 伝え られ て い た で あろ う 。
0704
,62,29: こういう わけ で お 奈良 さま は 意外 に も 面目 を ほどこし 、 お通夜 や 葬儀 の 席 で は 口 から 口 へ その 徳 が
^
語り 伝え られ て 一 発 ごと に オナラ が 人々 に 歎賞 さ れる よう な 思いがけなく 晴れ が まし い 数 日 を すごす こと が でき た 。
0777
,238,7: 「 では 、 父 から 息子 へ
^
語り 伝える 必要 は もう なくなっ た の です か 」
0890
,59,5: それに 自分 として も 、
^
語り 伝え て 置き たい 人 の 上 の ない こと も ない 。
0918
,600,5: さらに 人々 が 、
^
語り 伝え たい 物語 を 、 何 度 も 何 度 も ものがたっ て いる うち に 、 やがて 歌 の 形式 と なり 、 物語 ふう の 音楽 が 生まれ て くる の で ある 。
0922
,27,20: 昔 、 語部 が 、 『 万葉集 』 や 『 古事記 』 を 記憶 力 を もっ て 、
^
語り つたえ た よう に 、 今 、 目 に 見え ない 巨大 な 機械 の よう な 人間 が 、 日本 全体 の 図書館 の 網 の 目 を通して 、 民族 の 前 に 立ちあがっ て 行く こと は 、 すばらしい 一 九 五 一 年 の うつつ の 夢 で は ない だろ う か 。
0956
,2738,9: 儂 の 夢 を とこしえ の 後 まで も
^
語り 伝え て 下され 。
1041
,3915,48: 観客 の 反応 は 熱狂 的 で あり 、 ヘッド ライナー の ウェッブ・ピアース は 、 前座 で これ だけ 盛り上がっ た あと に 出 て いく の は 嫌 だ と 言い 、 ステージ に は 出 ない まま で あっ た と 、 確か な 伝説 は
^
語り 伝え て いる 。
1050
,29,51: これら の 中 に は 、 たんに 洞窟 の 意 に すぎ ない もの も ある が 、 大体 は 名 そのもの が あの世 へ 行く 道 の 入口 で ある こと を 示し て いる もの が 多く 、 それ に からん で いろいろ と 伝説 や 信仰 が
^
語り 伝え られ て いる の が ふつう で ある 。
1050
,497,20: ただし 、 附近 に 散在 し て いる 遺跡 や 、 その 名称 や 、 それ に 附随 し て
^
語り 伝え られ て いる 伝説 や 信仰 など を 考え あわ せる と 、 或は これ は 俗人 の 近づく の を 許さ なかっ た 祭祀 関係 の 遺跡 だっ た の で は なかろ う か と も 考え られる 。
1072
,2775,18: 彼 が 、 語ら なく て も 、 浮浪 者 たち は 、 いつか 知っ て 、
^
語り つたえ 、 それら の こと を 知ら ない 者 は ない くらい で ある 。
1074
,238,46: 東北 で は オダイシ は 常 の 日 は 何処 に おら れる か を 言わ ぬ に対して 、 こちら で は 毎年 この 一夜 に 限り 、 村 々 家々 を 経 めぐっ て 、 人 の 心 を 見 て ある かれる と
^
語り 伝え て い た 。
1074
,283,32: それ が 目立っ た 自然 の 現象 で ある ため か 、 これ を 拾っ て 来 て 魔よけ に し たり 、 また いろいろ と その 由来 を 説く 昔話 を
^
語り 伝え たり し て いる 。
1074
,335,74: 一つ の 目 に 立つ 変化 は 、 恵比須 は 田の神 と 同じ よう に 、 春 出 て 秋 の 末 に 還ら れる という 説 の 他 に 、 別に なお 十月 の 二 十 日 に 空 の 財布 を 持っ て 稼ぎ に 出かけ 、 正月 二 十 日 に は それ を 一 杯 に し て 還っ て ござら っし ゃる など と 、 戯れ ながら も
^
語り 伝える 者 の ある こと で 、 そういう 農閑期 の 副業 など の 、 もと は なかっ たろ う こと を 考える と 、 これ は むしろ 雪国 の 冬場 稼ぎ の 、 わびしい 内情 を 反映 し た もの で 、 本来 は やはり 田の神 の 田 から 山 に 、 還っ て 行か れる という 信仰 を 受継い だ もの で あっ た 。
1074
,1184,66: 京都 四 周 の 大きな 御社 や 寺 で 、 御霊 会 または 聖霊 会 と 名づけ て いと 花やか なる 儀式 の 行わ れ て い た の も 、 要は 共同 に これら の 亡魂 を 慰撫 し て 、 人生 に 向っ て その 幽 憤 を 漏らさ しめ ぬ ため で あっ た こと は 、 記録 が すでに これ を
^
語り 伝え て いる 。
1074
,1869,59: そうして 喜界 島 の 方 で は この 異人 が 二 十 三 夜 の 神様 で あっ て 、 それ を 知ら なかっ た けれども 前 の 祭 宿 の 主人 は 、 信心 深く また 正直 で あっ た 故に 、 神 の 恵み を 受け て 大 へん な 長者 に なっ た の だ と
^
語り 伝え て いる の で ある 。
1074
,1877,21: つまり は 遙 か 南 の 喜界島 において は 、 二 十 三 夜 講 の 晩 の 出来事 として
^
語り 伝え て いる 奇談 が 、 内地 で は 庚申 の 話 と なっ て 、 諸処 方々 に 分布 し て いる の で あっ て 、 島 に は まだ 庚申 の 日 に 夜 籠り の 祭 を する 風 が 始まっ て おら ぬ らしい から 、 あるいは この 二つ の 講 が もと は 一つ だっ た か という 想像 も 成り立つ の で ある 。
1075
,437,45: しかし 、 この 話 の 日本 に き た の も 古い こと で 、 人 によって は これ を この 国 で あっ た こと の よう に 思っ て いる 者 も ある くらい に 、 今 なお ほうぼう の 農村 において
^
語り 伝え られ て いる 。
1075
,442,24: そこで 一体 どういう 種類 の めずらしい 難問題 が 、 老人 の 力 で なく て は とく こと が でき なかっ た と
^
語り 伝え られ て い た か という こと を 、 少し くわしく 話し て 見る と 、 日本 で は それ が 七つ ほど あっ て 、 どれ も これ も 相応 に ひろく そち こ ち に 行わ れ て いる 。
1076
,609,6: 現在 は どんなに きたならしい 子供 として
^
語り 伝え られ て おろ う とも 、 竜宮 から もらっ て き た 子供 、 すなわち 我々 の いわゆる 海神 少 童 は 、 やはり 乙姫 信仰 の 所産 で あっ て 、 この 二つ は もと 互いに 交渉 し て い た の が 、 永い 歳月 を 経 て だんだん に 、 記憶 の 筋 を たぐり 難く なっ た もの と 思う 。
1076
,754,38: アマ ミヤ 世 の 世 そう セヂ と いい 、 または 甘 世 と さえ 説明 せら れ た 、 初期 の 島 人 の 信仰 生活 は 、 多く の 神歌 の 中 に 煩わしき まで に
^
語り 伝え られ て いる のに 、 たった 一つ の 天 降 神話 を 信ぜ ん と し た ばかり に 、 今 は それ が ことごとく 、 まだ 解釈 し 難い もの に なっ て いる 。
1076
,1177,46: 察 する に 是 は 近世 の 種子 交換 が いまだ 始まら ず 、 ましてや 現在 の ごとき 交配 は 企てる 者 も なかっ た 時代 の 、 一門 一 氏族 の 稲 に対する 誇り と 信頼 と が 、 たまたま こういう 形 を もっ て
^
語り 伝え られ た もの で あろ う 。
1076
,1493,75: 実際 に また 人 が この 海中 の 国 へ 招か れ て 遊び に 行き 、 いろいろ 御馳走 に なり 宝物 を もらい 、 または ニルヤ の 大 主 の たった 一 人 の 娘 を 、 嫁 に 所望 し て 連れ て 還っ た という ほか に 、 黄金 を ひり出す 猫 や 小犬 を 、 譲り受け て き た という よう な 昔話 が 、 あの 島 この 島 に 数多く
^
語り 伝え られ て いる 。
1076
,1668,7: と 歌っ て い た と も
^
語り 伝え られる 。
1076
,1742,35: かつて この 通り の 事実 が 必ず あっ た と 、 主張 する 者 が ある わけ で は なく 、 とにかく に いつ の 世 から と も 知れ ず 、 かく の ごとく
^
語り 伝え て き た 故に 、 それ を さながら に 文筆 の 上 に 、 書き残し て おこ う と し た ばかり で 、 ただ 後世 の 類 話 と 異なっ て い た の は 、 とても 信ずる 者 など は ある まい と 見切り を つけ て 、 いっそ の こと もっと 奇抜 に 誇張 を し て やれ という よう な 、 不まじめ な 改作 に 出 た 者 の 無かっ た 点 で あろ う 。
1138
,208,26: この 話 は 徳川 時代 で は 飛離れ た 自由 恋愛 の 一 例 で 、 京 姫 の 淫蕩 を 非難 さ れる 意味 に
^
語り 伝え られ て 居り ます が 、 私 の 調べ た ところ で は 、 必ずしも そう と は 限り ませ ん 」
思いだせる
(思う.だせる)
延べ語数:
30
0126
,7,6: いま 作品 の 名 を
^
おもい 出せ ませ ん が 赤穂 義士 の 仇討 に対して それ を 唯 封建 的 な 忠義 の 行為 と 見 ず 、 浪士 たち の 経済 的 事情 や その他 の 現実 的 いきさつ を 主眼 として 扱っ た もの も あっ た よう です 。
0141
,13922,22: 吉見 さん 、 ロンドン へ 三 日 しか い ない なんて がんばっ て いる ん だ もの 、 あと で 何 が
^
おもい 出せる もん です か 。
0712
,18,61: 税務署 の 役人 と 云え ば 、 これ は もう 、 殺人 鬼 の 次 ぐらい に 、 こちら も 、 要心 に 要心 を 重ね 、 注意 の 上 に も 注意 を 払っ て い た の で ある が 、 それ が もう 、 その 翌日 は 、 二 人 の うち 、 一 人 の 顔 が
^
思い だせ ない 。
0735
,224,10: 数 日 の こと が 、 明確 に は 、
^
思い だせ ない の で ある 。
0736
,92,31: 私 は 以前 、 一 年 半 ほど 京都 に 住ん で い た が 、 十 何 年 も 昔 の こと で 、 もう 、 京都 の 言葉 が
^
思い だせ ない 。
0756
,53,45: 個々 の 傑作 として は 、 クリス チー 女史 、 クィーン 、 ヴァン・ダイン の 諸 作 は 別 として 、 「 矢 の 家 」 「 観光 船 殺人 事件 」 「 ヨット 殺人 事件 」 「 赤毛 の レ ドメイン 」 ほか に
^
思い だせ ない が 、 まだ 私 の 読ん だ 限り でも 十 ぐらい は 良い もの が あっ た はず 、 しかし 、 百 読ん で 、 二 ツ か 三 ツ 失望 し ない もの が ある程度 だ 。
0784
,623,5: それ が 一 晩 中
^
思い だせ なかっ た という こと も 、 そこ に ツジウラ と 似 た よう な 何 か の 宿命 が ある の かも 知れ ない 。
0784
,879,20: これ に 関聯 し た こと は みんな 思い だし て い た のに 、 この こと だけ が どうして
^
思い だせ なかっ た の かしら 」
0784
,881,5: 克子 が ゆうべ どうしても
^
思い だせ なかっ た こと と 云う の は 、 彼女 が 一夜 つきそっ て い た 兄 の 枕頭 を はなれ て 、 別室 に 待つ 人々 に 、 異状 なく 過ぎ た 一夜 の 様子 と 、 むしろ 兄 は 安静 を 得 て 快方 に 向い つつ あり と 判断 し うる 吉報 など を 報告 に でかけ た 時 の こと で ある 。
0784
,889,39: そこ まで 思い だし て 語っ て い ながら 、 キミ子 と 同様 、 カヨ子 も この 香水 を 身 に つけ て いる の を 認め た 時 に 「 分身 」 を 感じ た 方 だけ どうして
^
思い だせ なかっ た の だろ う 。
0784
,910,8: 分身 の 直覚 は 当然 すぎる ため に
^
思い だせ ない ほど で あっ た が 、 三 本 指 の 方 は 思い だせ ない どころか 神 の お告げ と 見 たい ほど 曰く あり げ に 思わ れ て いつも 心 に かかっ て いる 。
0784
,910,23: 分身 の 直覚 は 当然 すぎる ため に 思い だせ ない ほど で あっ た が 、 三 本 指 の 方 は
^
思い だせ ない どころか 神 の お告げ と 見 たい ほど 曰く あり げ に 思わ れ て いつも 心 に かかっ て いる 。
0784
,912,3: あんまり 当然 で
^
思い だせ ない の も 、 あんまり 当然 な 真実 を 衝い て いる ため に いつも 気 に かかっ て いる の も 、 結局 同じ 根から 出 て 一見 アベコベ を さし て いる に すぎ ない 。
0788
,352,4: ナミ子 は 変り が
^
思い だせ なかっ た 。
0789
,795,0:
^
思い だせ ない らしい 。
0792
,591,7: 「 フシギ に 子供 の ころ が
^
思い だせ ない 性分 な ん だ な 。
0792
,887,44: いつのまに 、 茶 のみ 話 の 妖しい 魔術 に とらえ られ て しまっ た の か 、 この 軽 さ 、 親し さ 、 解放 感 、 心ゆく まで 胸 いっぱい の 爽やか な 孤独 感 、 それら の 楽し さ を 今 まで
^
思い だせ なかっ た の が フシギ でし た 。
0820
,155,5: どうも 、 その 顔 が
^
思い だせ ない 。
0833
,58,30: また 、 単に 自分 の 部屋 を 立上り 、 戸 を あけ て 出 た 瞬間 に 、 部屋 を 出 た 目的 を 忘れ て 、 何 秒間 か
^
思い だせ なかっ た という よう な 場合 が あり は し ない だろ う か 。
0833
,78,3: どうしても 過去 が
^
思い だせ ない 状態 など も 夢 の 中 で 時々 経験 する こと の 一 ツ です し 、 子供 に 還っ て い たり 、 また 分裂 病 より も 甚 しい フシギ な 経験 を 夢 の 中 で やっ て い ます よ 。
0833
,114,10: 山口 さん の 如く に 過去 を 忘れ て
^
思い だせ ない という こと は 、 奇 ッ 怪 フシギ の 如く で ある が 、 実は それほど の こと で は な さ そう だ よ 。
0833
,236,33: 我々 の 健全 な 時 でも 、 ド 忘れ し たり 、 ちょ ッ と 記憶 だけ 霞ん だり という こと は ママ あっ て 、 思いだそ う と 焦っ て も なかなか
^
思い だせ ない こと は 常時 ある こと だ 。
0839
,300,1:
^
思い だせ ない 声 だっ た 。
0855
,7,20: 尤も 私 は 日本 映画 社 という ところ の ショクタク で 、 目下 ショクタク という 漢字 を 忘れ て
^
思い だせ ない ショクタク だ から 、 お 分り で あろ う 。
0947
,841,9: どこ か で 見 た 顔 だ が 、
^
思い だせ ない 。
0947
,3198,33: そう 言わ れれ ば 、 遠い むかし の 記憶 の 中 に 、 中村 に 似 た 、 いかつい 顔 が あっ た よう な 気 が する が 、 はっきり と
^
思い だせ ない 。
0947
,3719,19: 飯島 の 家 の 屋根 部屋 か なんか へ ほうり あげ た きり 、 どこ に ある の か
^
思い だせ なかっ た の … … そういう 弱味 が ある ので 、 押し きれ なかっ た らしい … … それ は それ として 秋川 が 、 だまっ て お金 を 出し て くれ たら 、 パーマー なんか と 組ん で 、 あなた の もの を 裏 から 剥ぎ とり に かかる よう な あくどい こと は 考え なかっ た でしょ う 」
0948
,998,27: 記憶 に 深い 断層 が 出来 、 時 の 流れ が ふっつり と 断ち切ら れ 、 どういう つづき で こんな こと に なっ た の か
^
思い だせ ない 。
0988
,2392,1: しかし
^
想い 出せ ない の です 。
1073
,1348,0:
^
おもい 出せ ない の か 。
成り兼ねる
(成る.兼ねる)
延べ語数:
30
0060
,405,13: 「 これ じゃ マイクロコンピュータ 販売 部 じゃ なく て 、 マイクロ 部 に
^
なり かねん な 」
0060
,418,78: 確か に 何やら 革新 的 な イメージ だけ は 強い この 代物 を 売り込ん で いく ため に マイコン 販売 部 が 新設 さ れ 、 自ら が 部長 として その 先頭 に 立つ こと に なっ た わけ で は ある が 、 営業 の え の 字 も 知ら ず 、 みな が マイクロ コンピューター を ゲテ 物 扱い する よう で は 、 スタッフ も 貧弱 、 売り上げ も 貧弱 の マイクロ 部 に
^
なり かね ない 。
0060
,1255,12: そして 、 自ら の 唱える C & C の 主役 と も
^
なり かね ない 存在 として 、 パーソナル コンピューター を 位置づける の で ある 。
0060
,1316,17: 担当 の 医師 は 「 この まま で は 豊里 と 病院 と の 往復 に
^
なり かね ない 」 と 判断 し 、 一時 取りあえず 帰郷 し て みる こと を 勧め た 。
0060
,2218,10: そのまま に し て おけ ば トラブル の 原因 に
^
なり かね ない もの に も 、 平気 で 目 を つぶる 。
0060
,4413,12: データー 処理 機械 における IBM の 独占 にとって 、 脅威 と
^
なり かね ない 可能 性 を 秘め た 新しい 技術 を 生ん だ の は 、 第 二 次 世界 大戦 だっ た 。
0098
,689,16: 誰 も 同様 に 困っ て いる とき と て 、 他人 から 借りる 工夫 も
^
なり かねる この 不安 さ に対して は 、 援 け など 求め よう が ない 。
0098
,1495,36: その くせ 自分 が 最初 に 貰っ た とき は 、 家 に 仏壇 も ある のに 帰途 忽ち 使っ て しまっ た が 、 子供 の 月給 と なる と 、 そう も 簡単 に
^
なり かね て 、 眼 の 向く ところ ほくほく し て 来る の は 、 何とも 知れ ぬ 動物 くさい 喜び で 気 羞 し い の は 、 これ は また どう し た こと だろ う か 。
0206
,5,28: だから 歴史 的 に み て くる と 、 文学 と 生活 は とり も なおさ ず 階級 社会 と その 文学 史 の よう な もの に
^
なり かね ない 。
0231
,413,52: さもなければ 、 誤っ た 狭い 民族 意識 に 捉 われ 、 その 民族 意識 は 反動 者 に 巧 に 利用 さ れ 、 結果 として は 、 私 たち の 手 が やっと 端緒 に つい た ばかり の 民主 政治 を 再び まき 上げ られ て しまう こと に も
^
なり かね ない 。
0285
,64,15: 小 競り あい も 、 空腹 が 先 に 立っ て おれ ば 、 荒々しく
^
なり かね ない 。
0447
,27,22: その 上 、 可 成 、 田舎 らしく ない 金 を とる 家 は 、 しめる 、 曲る で 病気 に も
^
なり かね ない 。
0661
,92,50: けれども その 年 は ともかく レッキ ともし て ゐ ない が 会社 員 で あり 、 すでに サイパン も 落ち 、 日本 中 の 人間 みんな 学生 女 生徒 まで 工場 へ 住み こん だ の だ から 、 この 年 ばかり は 海水浴 の 人間 など は 国賊 に
^
なり かね ない 時世 に なつ て ゐる の だ 。
0667
,1209,28: しかし あなた 、 私 の 現在 の 立場 ぢ や ア これ を 一 晩 で あ しらふ 手だて が むづかしい 、 九分九厘 後腐れ 、 四谷 怪談 に
^
なり かね ない ところ だ から 、 こ ゝ は つらい ところ だ な 。
0672
,583,15: 私 の 場合 は 、 処女 という ヨリドコロ を 失う と 闇 の 女 に
^
なり かね ない 不安 や もろさ や 暗 さ に 就 ていう の です 。
0672
,867,17: ノブ子 さん の 懊悩 は 真剣 で 、 実際 その 懊悩 通り に 金銭 の 悪鬼 に
^
なり かね ない ところ が あっ た が 、 私 は しかし ノブ子 さん その 人でなし に 、 その 人 の 陰 に いる 田代 さん の ガッチリズム の 現実 家 、 ころん で も タダ は 起き ない くせ に 、 実は 底ぬけ の 甘 さ 加減 が おかしく て 仕方 が ない の だ 。
0689
,526,28: しかし 大巻 先生 は 、 何 か の ハズ ミ が あり さえ すれ ば 今夜 の うち に も 阿 二 羅 教 の 信者 に
^
なり かね ない 自分 の 頼り な さ に 気がつい た 。
0699
,25,35: うっかり する と 、 この 子 の ため に 再び 鎌倉 へ 召し出さ れる ハメ に なり 、 兄 の 一 万 も 義父 の 曾我 も ともに 成敗 を うける よう な こと に
^
なり かね ない 。
0759
,1967,5: さも ない と ハムレット に
^
なり かね ない わ 。
0767
,87,30: アゲク に は 金 が なけれ ば 恋愛 が でき ない よう な 、 始め の 志 に くらべれ ば 思い も よら ぬ ムジュン に みち た こと に
^
なり かね ない 。
0773
,246,38: 幸三 は 千 列 万 郎 の 懸想 する 海野 ミツエ の 恋人 で あっ た が ため に 殺さ れ た の かも 知れ ない し 、 佐分利 母子 は 別 天王 に 対立 する 勢力 に
^
なり かね ない 懸念 の ため に 殺さ れ た の かも 知れ ない の で ある 。
0782
,7,15: その 当時 は 世間 の 噂 、 評判 という よう な もの が 証拠 に
^
なり かね ない 。
0795
,77,20: 自分 で は 一撃 必殺 の きびしい 桂 の つもり で ある が 、 あべこべ に 自分 の 命とり に
^
なり かね ない 懸念 も あっ た 。
0848
,147,19: 八紘 一宇 の 塔 が 平和 の 塔 に 変り 、 それ が またぞろ 八紘 一宇 の 塔 に
^
なり かね ない よう な 危な さ 悲し さ 。
0865
,267,28: 相手 は 一杯機嫌 で 、 そんな こと は なん でも な さ そう だ が 、 こ つ ち は 、 いきなり 、 おいそれと その 調子 に
^
成り かね た 。
0910
,59,40: しかし 、 それ は 、 本人 は それ で よい が 、 無邪気 な 大衆 、 専門 家 にとって は 、 その ほほえまし さ の 程度 、 すなわち 愛嬌 を 越える と 、 まことに 娯楽 の 正反対 の もの と
^
なり かね ない の で ある 。
0953
,46,36: 当時 、 京 から 大津 へ 出る 美濃 路 の 口 にあたる 栗田 口 や 逢坂越 に は 、 兇悪 無慙 な 剽盗 が たむろ し て い て 、 昼 でも 一 人 旅 は
^
なり かねる 時世 だっ た が 、 泰文 は 蝦夷 拵え 柄 曲 の 一 尺 ばかり の 腰刀 を 差し 、 伴 も 連れ ず に 馬 で 膳所 の 遊女 宿 へ 通っ た 。
0993
,2319,17: な ん です か 、 その 金 が 払い込め ない と 、 刑事 問題 とか に も
^
なり かね ない とか で … …
1061
,5,36: 直訳 すれ ば 、 「 どう われ ら ・ 褒め ・ よう も ない 」 という こと で 、 「 褒め よう も ない 」 から 「 くさす 」 という 意味 に も
^
なり かね ない 。
1135
,271,17: でも 私 の 歎 き の 深 さ 切な さ に 、 砧 様 は 我慢 が
^
なり 兼ね て 、 皆んな 教え て くれ まし た 。
読み終わる
(読む.終わる)
延べ語数:
30
0053
,3868,3: 小田 は
^
読み 終る と 、
0059
,407,27: 謄写 刷り の 読み にくい 字 で 、 誤字 も 多かっ た が 、 八 十 頁 余り の その 記録 を その 夜 の うち に
^
読み 終っ た 。
0071
,2587,1:
^
読み 終っ て 、 カン ノ 博士 たち は 、 へたへた と その 場 に しり もち を つい た 。
0098
,2697,17: 佐々木 君 の 所 から 支那 哲学 の 書 を 買っ て 来 た の を
^
読み 終っ た が 、 少し も 要領 を 得 ない 。
0141
,3517,5: 歩き ながら 、 ハガキ を
^
よみ おわっ た 。
0141
,6384,7: 伸子 は 、 素子 が そこ を
^
読み 終る まで 、 うつろ な 眼 を ひらい て 自分 の 前 を 見 て い た 。
0141
,8647,5: そして 、 暫く し て
^
よみ 終っ た とき 、 思わず 前 こごみ に なっ て い た 背中 を のばし て 安楽椅子 へ も たれこみ ながら 、 ミス ・ ジョーンズ は 、
0141
,10387,27: 不可解 な 気もち と 、 腹だたし さ の 加 っ た 不安 と で 伸子 は 、 眉根 と 口もと を ひきしめ ながら 、 その 記事 を
^
よみ 終り 、 あらまし を 素子 に 話し た 。
0141
,18972,7: 伸子 は 、 その 評論 を
^
よみ 終っ て も 、 なお じっと 考え こん で い た 。
0155
,214,6: 冰心 女 士 は 、
^
読み 終っ た 人々 の 心 の 中 に 同情 と 哀愁 と を 湛え させ た まま 、 そっと 自分 は ものかげ へ 退い て しまう 。
0219
,60,26: 読者 は 次々 と 展開 する 插話 に ひきいれ られ て 、 口 を はさむ ひま なく 読む の で ある が 、 さて 、
^
読み 終っ て 、 わたし たち の 心 に 、 落付 か ない 感じ が のこさ れる の は どうして だろ う 。
0392
,36,4: わたし が それ を
^
読み 終っ て 思う こと は 、 この よう に 熱心 に 具体 的 に 社会 現象 について の 意見 を 書い て いる 十 七 歳 の ひと は 、 この 具体 的 で つっこん だ 社会 観察 の 眼 を 、 自分 の 学問 の 日常 生活 、 そこ で は もと から 行わ れ て い た 共学 の あり かた 、 教師 と 生徒 と の 関係 など に 、 どの よう に 向け て い た の だろ う 、 という 疑問 で あっ た 。
0505
,959,4: し まい まで
^
読み 終る と いきなり 破れる 様 な 声 で 、
0613
,994,2: 五 度
^
読み 終わっ て これ は 宣伝 ビラ で は なく 、 冷静 に 事実 を 述べ て いる の を 知っ た 。
0613
,1927,4: 市太郎 さん は
^
読み 終わっ て 眼 を つむっ た 。
0617
,1207,5: 鶴見 は そこ を
^
読み 終っ て 、 その 一貫 し た 主張 と 倦む こと を 知ら ざる 精神 と に 感動 し た 。
0617
,2779,8: 『 蓬莱 曲 』 は もちろん すぐ に
^
読み おわっ た 。
0619
,147,13: 私 は 夏 も 冬 も 同じ 洋服 を 着 、 本 は
^
読み 終る と 人 に やり 、 余分 の 所有 品 は 着 代え の シャツ と フンドシ だけ で 、 ある とき 私 を 訪ね て き た 父兄 の 口 から あの 先生 は 洋服 と 同じ よう に フンドシ を 壁 に ぶらさげ て おく という 笑い話 が ひろまり 、 へえ 、 そういう こと は 人 の 習慣 に ない こと な の か 、 と 私 の 方 が びっくり し た もの だ 。
0781
,658,6: 新 十 郎 は それ を
^
読み 終る と 生き生き と 笑っ て 、
0787
,759,32: 新 十 郎 が 東京 に 起っ た 神 の 矢 殺人 事件 を のべ て 、 伊 之 吉 が 残し て 去っ た 手紙 を 見せる と 、 老人 は
^
読み 終っ て 、 なんとなく 意外 の 顔 だっ た 。
0819
,159,19: しかし 私 の 生存 中 に 百 ぺん 世界 戦争 が あっ て も 、 とても この 本 を
^
読み 終る 見込み は ない ね 。
0866
,637,1:
^
読み 終る と 、 京野 等 志 は 、 大きく 伸び を し た 。
0903
,155,33: 尾道 で も 、 ちょうど 夏期 大学 中 青山 君 が 私 の 家 に いる とき 、 一 農村 青年 が 、 「 やっと カント の 『 純粋 理性 批判 』 を
^
読み 終り まし た 」 と 言っ て 、 貸し た 本 と 南瓜 を 二つ 持っ て 来 た ので 、 青山 君 は とても びっくり し て い た 。
0981
,406,4: 先生 は それ を
^
読み おわっ て 、 しばらく だまっ て い て から 、
1073
,4735,8: 将門 は 、 涙 を ため て 、
^
読み 終っ た 。
1078
,32,6: そして 別れ しな に 、 丁度
^
読み 終っ た この 本 を 、 私 に 残し て 行っ て くれ た の で ある 。
1119
,212,5: 公正 は 遺書 を
^
読み 終る と 徐 ろ に 席 を 起っ て 、
1137
,66,1:
^
読み 終っ て 上げ た 女 の 眼 に は 、 何 ん と 涙 さえ 浮ん で いる で は あり ませ ん か 。
1175
,789,4: 割に 平然と それ を
^
読み 終っ て 言い まし た 。
1175
,830,4: 野呂 は それ を
^
読み 終っ て 、 きょとん と し た 顔 で 僕 を 見 まし た 。
見込む
(見る.込む)
延べ語数:
30
0077
,30,7: ちょ ッ 、 悪い 者 に
^
見 こま れ た よ 。
0080
,11,2: 運命 に
^
見 こま れ て しまう と 、 お金 の ない 人 が 大 金持 に なっ たり 、 または その 反対 の こと が 起こっ たり 、 いや 、 そんな こと より も 、 もっと もっと 意外 な こと が 起こる の だ 。
0141
,9488,22: うち へ は 、 今月 末 まで に 退院 と 電報 を うっ て やっ た けれども 、 それ は 退院 の
^
見 こみ 、 または 伸子 たち の 予想 と いう だけ で 、 フロムゴリド 教授 は その 点 について 、 はっきり し た こと は 何 も 言っ て い なかっ た 。
0505
,941,2: 足元 を
^
見 こん で 、 法外 な 事 は し ない が いい と 栄蔵 は 怒っ たけれ 共 、 冷然 と 笑い ながら 、
0554
,1227,10: 「 ええ 、 長い 間 の 病気 で 、 もう
^
見 こみ は なかっ た の です 。
0649
,51,31: 他 の 社員 も みな そう で 、 当時 は 紙 が 店頭 に ない の で ある から 、 銘々 が 自宅 へ 持ちこむ 量 も 長期 の ストック を
^
見 こん で おり 、 矢島 の 出征 後 の 留守 宅 に も 少から ぬ この 用箋 が 残さ れ て い た 筈 で あっ た 。
0690
,190,7: その 先生 の 神妙 な 話術 を
^
見 こん で 、 お願い が ある ん です が 、 なん しろ オレ は 喋り だす と 軽率 で ねえ 。
0732
,1722,5: 雲 さん を 男 と
^
見 こん で 胸 の 秘密 を うちあけ まし た 。
0754
,95,6: 実直 で グズ な ところ を
^
見 こま れ て 、 会計 を あずかる 重要 な ポスト を 与え られ た の よ 。
0777
,1096,12: 「 宇礼 が ミコ で 、 暗示 に かかり 易い 娘 と
^
見 こん で 、 やっ た まで の こと です が 、 ほか に 証拠 が 一 ツ も ない ので 、 破れかぶれ 窮余 の 策 という わけ でし た 。
0780
,243,26: しがない 暮し は し て おり ます が 、 物分り の よい 世話好き など と 多少 は 人様 に も 信用 さ れ 、 人柄 を
^
見 こん で 目 を かけ て 下さる お客様 も おいおい つく よう に 見 うけ られ ます 。
0783
,55,6: とき に ベク 助 朝臣 と
^
見 こん で 頼み の 筋 が ある が … … 」
0783
,354,27: 二 人 の 坊主 が 、 どこ を どうして 、 この 中 で 殺さ れ て いる の か 判じ 難い が 、 婚礼 の ドサクサ を
^
見 こん で 泥棒 に 来 た もの の よう だ 。
0785
,986,4: 私 を 男 と
^
見 こん で この 秘密 を あかし て 下さっ た 以上 、 ただ もう 山 キ が 成仏 する よう に 、 冥福 を 祈る こと だけ しか 考え ます まい 。
0787
,87,28: 父 が 故郷 を ひきはらい 上京 し て 店 を ひらく とき 、 土地 の 小さな 織物 屋 の 手代 を し て い た 川根 が
^
見 こま れ て 連れ られ て き た の で ある 。
0788
,49,16: たまたま 病床 に つき そめ て 不自由 を かこっ て い た 全作 が どこ を
^
見 こん で か 看護 人 に 選ん だ 。
0788
,268,3: その 心がけ を
^
見 こま れ て 全作 が 特に 係り に 選ん だ の だ 。
0808
,45,4: アネサ の 怪力 を
^
見 こん で ヨメ に もらっ た の は オカカ だ から で ある 。
0808
,361,10: 庄屋 は アネサ を 一目 見る と 、 蛇 に
^
見 こま れ た よう に 、 冷汗 が 流れ 、 から だ が ふるえ て 、 動け なく なっ て しまっ た 。
0809
,232,19: 「 話 という の は 外 でも ねえ が 、 オメ 様 方 を い ッ ち キッツイモン と
^
見 こん で 、 ここ に 一 ツ の 頼み が ある て もん だ て 。
0853
,269,94: 亡夫 の 遺産 は 年端 も ゆか ぬ 庄吉 が みるみる 使い果し 家 屋敷 は 借金 の カタ に とりたて られ 、 執達吏 は くる 、 御 当人 は 逃げだし て 文学 少女 と ママゴト みたい な 生活 し て 、 原稿 は 売れ ず 、 酒屋 米 屋 家賃 に 追わ れ て 、 逃げ 廻り 、 居候 、 転々 八 方 うろつき 廻り 、 子供 が 病気 だ の と 金 を せびり に くる 、 彼女 は 長年 の 訓導 生活 で 万金 の ヘソクリ が ある から それ を
^
見 こん で 庄吉 が 騙し に くる の だ けれども 、 もう 鐚 一 文 やら ない こと に し て いる 。
0861
,105,43: 並木 通り の 入口 の ソバ 屋 か なんか の 格子 を 後 に し て 一生 けんめい 叩き 合っ て 四 五 人 に 手傷 を 負わ せる と 敵 に やや ヒル ミ が 見え た から 、 ここだ 、 と
^
見 こん で ムヤミ に 斬り ちらし て トビ 口 十 本 ぐらい 叩き 落し た 。
0953
,57,41: 大臣 、 参議 の 思い もの や 、 夫婦 仲 の いい 判官 や 府 生 の 北 ノ 方 、 得度 し た ばかり の 尼 君 、 という ふう に むずかしけれ ば むずかしい ほど いい ので 、 これ と
^
見 こん だら 、 尼寺 の 築 泥 も 女院 の 安 主 も 、 泰文 を 食い とめる こと が でき ない 、 かならず 奇怪 な 手段 で 成功 し た 。
0953
,67,18: 朝霞 は 父 や 兄 から 泰文 の 評判 を きき 、 おおよそ そんな こと だろ う と
^
見 こみ 、 嫁 資 の ほか に 自分 の 身 に つく もの を こっそり 持っ て き た ので 、 子供 たち の 養育 費 は すべて その 土地 の あがり から 出し て い た 。
0988
,2175,9: もう どんな 事 を し て も 救わ れる
^
見 こみ の 無い 、 暗い 暗い 穴 の 中 で 泣き まし た 。
0989
,2199,13: それ を 追いかけ て 行く よう な 姿勢 で 廊下 の 奥 を
^
見 こん で いる 柳子 。
1040
,2160,20: 好き な とき だけ のんびり 泳ぐ つもり で い た の だ が 、 何 人 か の コーチ に
^
見 こま れ た 。
1072
,4433,23: 目明し の 辰三 は 、 その 長い 経験 と 、 老練 で しかも 、 実直 な ところ を 、 二 人 に
^
見 こま れ て 、 こんど の 事件 と 、 裏面 の 秘事 も 、 のこらず 打ち明け られ て い た 。
1097
,19,15: たき 立て の ご飯 の 匂い が 、 ほのぼの と おなか の 底 まで 浸
^
み 込む よう な 気 が し た 。
1101
,619,14: 陸地 の 上 で これ を 探す こと は 、 今 の ところ ちょっと
^
見 こみ が うすい 。
出来上がる
(出来る.上がる)
延べ語数:
29
0081
,384,8: その うち に 筏 の 方 は
^
出来 あがっ た 。
0098
,3181,7: 荷 は 十 一 包み も
^
出来 あがっ た 。
0112
,230,55: アポ ロー の 銀 の 絃 の 澄ん だ 響 に 、 ふか さ の 知れ ない 谷 底 に なる 沈鐘 の 鐘 が まじっ て 美 くし い 音楽 と なり 、 山 の * さん 郎 ら の 金 の 櫛 で 梳り ながら の 歌声 、 そうした 、 いかにも 想像 で
^
出来 あがっ た 美 くし い おだやか な 幻影 の 絵巻物 が 千 世子 の 前 に ひろがっ た 。
0140
,3539,20: 前 の 年 の 初夏 に 着手 さ れ た もの で あっ た から 、 一 年 ぶり で
^
出来 あがっ た 。
0140
,3837,4: 素子 は 、
^
出来 あがっ た 翻訳 の 出版 社 を きめる 用事 で 数 日 つづけ て 外出 し た 。
0141
,20422,1: 大体
^
出来 あがっ て 、 その 下見 が 行わ れ た とき 、 伸子 も ついて行っ た 。
0141
,21012,27: 来週 の 木曜日 まで に —— 川瀬 の こと づけ で 伸子 が リュックス へ 行っ た きのう は 木曜日 で あっ た から —— とても
^
出来 あがら ない の は 明らか だ として も 、 どだい 、 伸子 に やりとげ られる 仕事 な の か どう か 。
0141
,21178,5: 伸子 が 、 ここ まで
^
出来 あがっ て 来 た 今 の ソヴェト 生活 を 、 ほめる の は 何と たやすい こと だろ う 。
0501
,40,18: それでも 八月 の 二 十 日 すぎ て 東京 へ かえる とき 「 古き 小 画 」 は
^
出来 あがっ た 。
0616
,111,98: 或 日 、 その 雑記 帳 を 買っ て き て 僕 が なんと いう こと も なく その 表紙 の 絵 を スゥイス あたり の 冬 景色 だろ う 位 に おもっ て 見 て い たら 、 宿 の 主人 が そば から 見 て 、 それ は 軽井沢 の 絵 です ね 、 と すこしも 疑わ ず に 言う ので 、 しまいに は 僕 まで 、 これ は ひょっとしたら 軽井沢 の 何処 か に 、 冬 に なっ て 、 すっかり 雪 に 埋まっ て しまう と 、 これ と そっくり な 風景 が ひとりでに
^
出来 あがる の かも しれ ない 、 と 思い出し た もの だ 。
0618
,151,44: しかし 、 や むにやまれぬ 必要 の ため に 遠い 国 から 買い に くる の だ から 、 奴隷 は 大切 に 扱わ れ 、 第 一等 の お客様 と 同じ よう に もてなし を 受ける そう だ が 、 それ も 仕事 が
^
出来 あがる まで の 話 さ 。
0665
,32,10: 傑作 は 鼻歌 を うたい ながら 書きなぐっ て も
^
出来 あがる もの で 、 どんな 通俗 な 取引 でも よろしい 。
0715
,63,29: 御存知 の マルコポーロ で あり ます が 、 彼 の 手記 に 書い て ある ニッポン は 、 ジパング という こと で あり まし て 、 黄金 で
^
出来 あがっ て いる 国 だ という こと に なっ て おり ます 。
0732
,1438,43: 作業場 から 下 の 鉄道 駅 まで 立派 な 道路 を きりひらい て 、 砂利 も しき 、 ヌカ ルミ に なら ない よう に 充分 手 も 加え て ある が 、 今や トロッコ も 敷設 中 で 、 八 割 まで
^
出来 あがっ て いる 。
0732
,1441,3: この トロッコ が
^
出来 あがる と 、 今 まで の 苦労 が 報わ れる の だ 。
0787
,507,14: 三 十 本 の 神 の 矢 は ちょうど まる 一 年 かかっ て
^
出来 あがる よう な 定まっ た 工程 が ある 。
0853
,275,41: その くせ 武士 は 食わ ね ど 高 楊子 、 金 なんか 何 だい 、 ただ 仕事 さえ すりゃ いい ん だ 、 静か な 部屋 、 女房 子供 に 患わ さ れ ぬ 閑居 が あれ ば 忽ち 傑作 が
^
出来 あがる よう な 妄想 的 な 説 を 持 し て いる 。
0853
,276,96: 彼 は 然し 実際 は 最も 冷酷 な 鬼 の 目 を もち 、 文学 など は タカ の 知れ た もの 、 芸術 など と いう と 何 か 妖怪 じみ た 純粋 の 神秘 神品 の 如く に 言わ れる けれども 、 ゲーテ が たまたま シェクスピア を 読み 感動 し て オレ も 一つ マネ を し て と 慌て て 書き だし た の が 彼 の 代表 的 な 傑作 で あっ た という ぐあいのもの 、 古来 傑作 の 多く は お金 が 欲しく て お金 の ため に 書きなぐっ て
^
出来 あがっ た もの だ 、 バルザック は 遊興 費 の ため に 書き 、 チェホフ は 劇場 主 の 無理 な 日限 に 渋面 つくっ て 取りかかり 、 ドストエフスキー は 読者 の 好み に 応じ て 人物 の 性格 まで 変え 、 あらゆる 俗悪 な 取引 に 応じ て 、 その 俗悪 な 取引 を 天来 の インスピレーション と 化し 自家 薬 籠 の 大 活動 の 源 と 化す 才能 を めぐまれ て い た に すぎ ない 。
0891
,188,19: 旅行 後 二 年 半 ほど し て 、 厖大 な 報告 書 『 サガレン 島 』 が
^
出来 あがっ た 。
0893
,385,19: 旅行 後 二 年 半 ほど し て 、 厖大 な 報告 書 『 サガレン 島 』 が
^
出来 あがっ た 。
0893
,737,3: どんな ロパーヒン が
^
出来 あがっ た か は 想像 に 難く ない 。
0916
,60,14: そこで のみ 感情 移入 、 物我 合一 という よう な 過程 で 芸術 が
^
出来 あがる の で ある 。
0977
,189,51: せん で 竹 の 皮 を むき 、 ふし の 外 の でっぱり を けずり 、 内側 の かたい 厚み を けずり 、 それから 穴 を あけ て 、 柄 を つける と 、 ぶかっこう ながら 丈夫 な 、 南 九州 の 農家 など で よく つかっ て いる 竹 びしゃくが
^
出来 あがる 。
0985
,886,7: 正しい 公平 な 日本 の 歴史 が
^
出来 あがる の は これから だろ う と 思わ れる 。
0989
,2210,15: さんざん 女狂い を し て 、 そこで 立派 な 一 か どの 道楽 もん が
^
出来 あがっ た と 思っ た 時 に は 、 まるで あんた 、 当人 腑抜け に なっ ちゃっ て た 。
0989
,2561,10: 病気 が 治っ て も 、 人間 として 廃人 が
^
出来 あがっ て も 無意味 な ん だ から 。
0993
,626,18: 壮 六 ( 語り ) その 次ぎ の 年 の 春 に 別荘 は きれい に
^
出来 あがっ て 、 その 夏 から 黒田 様 御 一家 が ズーッ と 毎年 おい でる よう に なり やし た 。
0993
,1072,6: 春子 ああ 、 もう すっかり
^
出来 あがっ てる わ !
1076
,88,14: わかる はず が ない と いう だけ の 答 すら も 、 どうやら まだ
^
出来 あがっ て は い ない の で ある 。
生き続ける
(生きる.続ける)
延べ語数:
29
0060
,134,10: 変化 し 続ける 大いなる もの の 小さな 細胞 として
^
生き 続ける に は 、 『 パソコン 創世 記 』 は 繰り返し ネットワーク と の 連携 を 確かめ なけれ ば なら ない 。
0060
,8157,30: 西 に 誘わ れ て 顔 を 出し た ローゼン の フォーラム は 、 この 問い と 、 後藤 の 胸 の 中 で はるか な 導き の 光 として
^
生き 続け て き た アルト へ の 憧憬 と を 結びつけ た 。
0060
,8551,19: そう なれ ば 、 日本 の パーソナル コンピューター は 今後 も 、 実質 的 に は ゲーム マシン として
^
生き 続ける こと に なる だろ う 。
0060
,9315,56: 一 九 八 四 ( 昭和 五 十 九 ) 年 八月 に アメリカ 市場 で X T の 上位 機種 として 発表 さ れ た AT は 、 マイクロ コンピューター に 8 0 2 8 6 を 採用 し 、 グラフィックス や バス の 機能 を 大幅 に 強化 し て 、 その後 長く
^
生き 続ける 標準 アーキテクチャー を 確立 する マシン と なっ た 。
0060
,9326,14: IBM が 切り捨て た あと も 、 AT は 業界 の 標準 アーキテクチャー として
^
生き 続け た 。
0060
,9391,35: マイクロソフト が 約束 する Windows の 供給 は 遅れ に 遅れ 、 他社 の GUI 環境 も 標準 に 駆け 上がる 勢い を 示せ ない まま グラフィックス を 欠い た MS — DOS は
^
生き 続け た 。
0060
,9415,17: 互換 性 の 要求 に 応え きれ ない MS — DOS という 器 が 標準 として
^
生き 続け た こと で 、 PC — 9 8 0 1 の 市場 独占 は 圧倒的 な もの に なっ た 。
0078
,69,15: 毎日 あの 名画 を 見 、 あの 名画 を 頼り に し て 辛うじて
^
生き 続け て 来 た のに それ を 奪わ れ て しまっ て は 、 伯爵 は 生活 力 の 九 割 がた を 失っ た よう な もの だ と 思っ た 。
0140
,4276,1:
^
生き つづける 友人 たち の 生 の 営み は 様々 で ある が 、 相川 良之 介 を かなしむ 思い で は ひとつ に ながれ て い て 、 伸子 は 、 白い 花 と きらめく 蝋燭 の 灯 に ちりばめ られ た 式場 に 声 ない 哀悼 の 合唱 を 感じ た 。
0140
,4297,4: 武 島 裕吉 が
^
生き つづけ られ なく なっ た 生活 環境 の 矛盾 そのもの が 、 上流 人 らしい 老若 の 顔 々 と なり 、 威儀 を 正し た 喪 装 の そよぎ と なっ て そこ に 立ち並ん で い た 。
0141
,4197,29: —— 伸子 は 、 その 人々 の 苦闘 とも がき の 中 に い なかっ た し 、 この 社会 に 存在 の 場所 を 与え られ ず に
^
生き つづけ て 来 た 者 の 一 人 で は ない 。
0141
,22651,19: 死 が 生き られ て いる もの で ある という こと 、 生 の 価値 に かえら れ て
^
生き つづけ られる もの だ という こと 。
0147
,64,34: そして 生涯 精励 で ある いかなる 作家 も 、 最後 に は 、 自分 で 書き きれ ない 一 篇 の 小説 を 、 自分 の 人生 の 真髄 に 応じ て 後 に
^
生き つづけ て ゆく 者 の 間 へ 遺す もの だ という こと に こころ うた れ た 。
0154
,4,10: 警察 は 、 殺し た 小林 多喜二 の 猶
^
生き つづける 生命 の 力 を 畏れ て 、 通夜 に 来る 人々 を 片端 から 杉並 警察 署 へ 検束 し た 。
0160
,60,19: その 女流 選手 で あっ た 英国 の ヷージニア・ウルフ が 、 こんど の 大戦 が はじまっ て まもなく 、
^
生き つづける 精神 の より どころ を 失っ て 、 自殺 し た こと は 、 私 たち に 深い 暗示 を 与え た の で あっ た 。
0207
,16,35: 世界 の 平和 と 正義 の ため に たたかい 、 いくた の 経験 を なめ て いる キュリー 夫人 ・ ロットン 夫人 ・ クーチュリエ 夫人 など の 活動 の うち に 誠実 な アンネット は
^
生き つづけ て いる し 、 彼女 の 善意 の 試み や いくつ か の 矛盾 は 、 より 解決 に 向っ て 発展 さ せ られ つつ ある 。
0210
,87,7: 古典 文学 が 歴史 に 耐え て
^
生き つづけ て いる 秘密 は ここ に ある 。
0296
,46,77: 野呂 を 尊敬 し 、 後進 する 人間 的 な 社会 理念 にとって その 生き かた こそ 一つ の 鼓舞 で ある と 感じる こと が 真実 で ある なら ば 、 逸見 氏 は 、 どうして 知識 人 の 勇気 を もっ て 、 自身 の 辛苦 の 中 から 、 野呂 栄太郎 こそ 、 嘗て 生ける 屍 と なっ た 自身 や その他 の 幾多 の もの の 肉体 を 超え て 、 今日
^
生き つづける もの で ある こと を 語ら なかっ た の で あろ う か 。
0339
,22,5: イソップ 物語 は きょう に
^
生き つづける 。
0391
,4,35: そして 、 かくさ れれ ば かくさ れる ほど 、 それ は 人々 の 生活 の 奥 へ もぐり 、 現実 によって その 理論 の 真実 を たしかめ られ つつ 思想 の 底 に しみいっ て
^
生き つづけ 、 こん に ち ヨーロッパ と アジア に はばひろく 流れる 人民 民主 主義 へ の 源泉 と なっ た 。
0762
,20,40: 毎日 狂っ て 、 暴れ て い た が 、 暴れる スサマジサ に も 拘ら ず 、 意外 に 早く ポックリ 死ぬ もの だ そう で 、 二 三 日 うち に 死ぬ だろ う と 云わ れ ながら 、
^
生き つづけ て い た 。
0842
,626,25: だから 、 また 、 馬庭 の 里 の 界隈 で は 、 あらゆる 里人 、 あらゆる 百姓 の 魂 の 中 に 正しい 剣 が
^
生き つづけ て き た の で あろ う 。
0842
,627,11: 正しい 生活 として 、 正しい 趣味 として 、 正しい 誇り として
^
生き つづけ て き た 。
0852
,26,48: これ ばかり は 私 の 生来 の 悲願 で あっ て —— どうも 、 いけ ない 、 私 は 生れ つい て の オッチョコチョイ で 、 何かと いう と むやみ に 大袈裟 な こと を 言い た がる ので 、 もっとも こうして 自分 を あやし ながら 私 は
^
生き つづけ て き た の だ 。
0855
,52,50: 私 は 先見 の 明 が なかっ た ので 、 尤も 私 は 生れつき 前途 に 計画 を 立てる こと の 稀薄 な たち で 、 現実 に 於 て 遊ぶ こと を 事 と する 男 で あり 、 窮 すれ ば 通ず 、 という だらし ない 信条 によって
^
生き つづけ て き た もの で あっ た 。
0856
,9,42: その とき こそ 刀 折れ 、 矢 尽きる まで 、 悪魔 と 神様 を 相手 に 組打ち も する し 、 蹴 とばし も する し 、 めった やたら に 乱戦 乱闘 してやろ う と 悲愴 な 覚悟 を かため て 、
^
生き つづけ て き た の だ 。
0944
,65,23: という の は 、 そういう 不幸 な 受刑 者 の 命 の 緒 を つなぎとめ 、 天寿 が 終る まで 、 ゆるゆる と
^
生き つづけ させる 延命 薬 の よう な もの が 発明 さ れ て い て 、 渇き の 頂上 で 水 に 混ぜ て こっそり 飲ま せる 。
0947
,833,23: それ だけ でも 、 おどろか れる のに 、 この もろい セトモノ ども は 、 サト子 の 年 の 、 百 倍 も 長く
^
生き つづけ て き た の だ と 思う と 、 なにか 、 はるばる と し た 気持 に なる 。
0995
,977,0:
^
生き つづけ て 行く ため なら 、 人間 、 どんな こと を し て も いい ん だ 。
逃げ去る
(逃げる.去る)
延べ語数:
29
0450
,101,6: 詩 らしい 言葉 の 調子 が
^
逃げ 去っ た 。
0561
,92,5: 部落 中 の 者 が
^
逃げ 去っ た 後 まで 、 一 人 で そこ に 残っ て い た から で ある 。
0618
,902,24: オレ が 逆 吊り に し た 蛇 の 死体 を オレ の 手 が 斬り 落す か 、 ここ から オレ が
^
逃げ 去る か 、 どっち か 一 ツ を 選ぶ より 仕方 が ない と オレ は 思っ た 。
0621
,282,9: 彼 は 泣き 、 祈り 、 もがき 、 ただ
^
逃げ 去ろ う と し て い まし た 。
0624
,329,10: それ が この 路地 の 住人 達 の 最後 に
^
逃げ 去る 姿 で あっ た 。
0645
,90,40: 女 が 二 百 円 を 握っ て ふりむい た とき 、 オツリ は いら ない よ 、 など ゝ そんな 言葉 を 咽喉 に 出す 軽快 な 早業 は 有り うる 由 も ない けれども 、 ふりむい て
^
逃げ 去る こと は でき た 筈 で あっ た 。
0693
,114,29: そこで 足音 を 殺し 、 シン バリ 棒 を 外し 、 ガラリ と 戸 を あけ て 大喝一声 いたし まし た ところ 、 賊 は とる 物 も とりあえず
^
逃げ 去り まし た 。
0693
,116,35: 魚 泥棒 が ツリ 竿 と ビク を おき 残し て 逃げ た のに フシギ は あり ませ ん が 、 その ほか に 、 もう 一品 、 異様 な 物 を おき 忘れ て
^
逃げ 去り まし て 、 それ が これ なる 手 ヌグイ 包み で あり ます が 」 平吉 は ツリ 竿 と ビク を 下 において 、 フトコロ から 例 の 物 を とりだし て 、 人々 に 差し 示し た 。
0744
,541,6: 女 は 塀 の 向う へ
^
逃げ 去っ た 。
0759
,993,8: よって 余 は 汝 を 見 すて て
^
逃げ 去る で あろ う が 、 汝 これ を 諒せよ 。
0780
,521,10: 一同 は 相談 の 結果 、 夜明け 前 に
^
逃げ 去る こと に きめ た 。
0787
,223,23: 犯人 は 六 畳 の 小 部屋 の 北側 の 窓 を あけ て 外 へ 降り 、 木戸 を あけ て
^
逃げ 去っ た もの の よう で ある 。
0802
,219,54: しかるに 二 ツ の ドア の 鍵 が 一 ツ は 外側 一 ツ は 内側 から かけ られ て いる の は 何者 か が 犯行 の のち まず 廊下 に でる ドア を 内 から 鍵 を かけ て 隣室 へ で て この ドア を 外側 から 鍵 を かけ て
^
逃げ 去っ た こと を 意味 し て いる 。
0835
,126,98: しかるに 沼田 少年 の 自供 は 小林 大内 が 強制 せら れ て 云わ れる 通り の 自供 を 行っ た という 兇行 事実 と 符合 する のみ で なく 、 使用 し た 兇器 、 鉈 、 薪 、 フンドシ ( 絞殺 用 ) 等 も 現場 と 符合 し 、 特に 「 殺し た 後 で 屋内 を 物色 し て いる と 、 外 で 足音 が きこえ た ので 仏壇 の かげ に 隠れ て いる と ヤミ 屋 風 の 男 が 中 を のぞき 死体 を 見 て ビックリ し て
^
逃げ 去っ た 」 という の が 小林 大内 の 不 認 供述 に 一致 し て い た 。
0839
,182,17: それ は 彼ら が 自分 の 姿 を 認め た から で 、 さもなければ 、 彼ら が
^
逃げ 去る こと は 起り 得 ない と 解釈 を つけ加え た 。
0842
,2670,34: 私 が ルパン を で て 焼跡 で 小便 し て いる と 、 二 人 の ヨタモノ が 左右 から サッと 寄っ て き て 、 私 の ポケット を さぐっ て
^
逃げ 去っ た の で ある 。
0842
,2671,9: アッ という 間 の 出来事 で 、 彼ら が
^
逃げ 去っ た とき 、 私 の 小便 は まだ 半分 しか 終っ て い なかっ た 。
0845
,113,8: 百合子 は 痛 さ を こらえ て
^
逃げ 去る 足音 の 方 を 目 で 追っ た 。
0853
,165,9: 目 を とじ 耳 を ふさい で 一目散 に
^
逃げ 去り たい のに 、 その 心 を さておい て 何 物 か ネチネチ 尻 を まくる 妖怪 じみ た 奴 が おり 、
0956
,1521,27: 大伴 ノ 御行 、 土間 の 外 に 立っ て いる 二 人 を 突き飛ばさ ん ばかり の 勢い で 、 倉皇 として 、 左 方 へ
^
逃げ 去る 。
0956
,1554,20: 二 人 の 青年 が 立っ て いる の に 気付き 、 瞬間 、 身じろぎ を する が 、 つと
^
逃げ 去る よう に 小路 の 方 へ 行く 。
0956
,2361,2: (
^
逃げ 去る よう に 左 方 へ 消える )
1000
,1108,9: 今 に なっ て 考えれ ば 、 父 は
^
逃げ 去っ た 母 を 鶴 に なぞらえ 、 悶々 の 情 を 此 の 詩 に 托し て い た 訳 で ある が 、 父 が これ を 吟ずる 時 の 悲痛 な 声 の 調子 を 聞け ば 、 子供 心 に も 父 の 胸 に ある 断腸 の 思い が 自分 に 伝わり て 来る の を 感じ た 。
1000
,1131,30: その 時分 、 讃岐 は い つ から か 館 に い ない よう に なっ て い た の で ある が 、 思う に 彼女 は 母 が
^
逃げ 去る と 間もなく 、 自分 も 父 を 見限っ て 母 の 方 へ 身 を 寄せ た の で は ある まい か 。
1000
,1186,28: 屍骸 の 肉 を 貪っ て い た らしい 犬 が 一 匹 、 不意 に 叢 の 間 から 跳び 出し て 慌て ゝ 何処 か へ
^
逃げ 去っ た が 、 父 は そんな もの に も 眼 も くれ なかっ た 。
1000
,1284,9: いったい 、 普通 の 人情 から すれ ば 、
^
逃げ 去っ た 妻 を 諦め きれ ない 夫 として 、 その 妻 が 彼 に 生ん で くれ た 一 人 の 男の子 を 、 今 少し 可愛 がっ て も よい 筈 で あり 、 妻 へ の 愛情 を その 子 に 移す こと に 依っ て 、 いくら か でも 切ない 思い を 和げ よう と す べき で ある が 、 滋 幹 の 父 は そう で なかっ た 。
1000
,1301,27: そして 、 自分 の 容貌 が 不幸 に し て 母 に 似 ず 、 父 に 似 て いる こと を 歎 き 、 母 が
^
逃げ 去っ て から の 父 が 、 母 を 恋し がる ばかり で 自分 を 可愛がっ て くれ なかっ た の は 、 自分 の 顔 が 母親 似 で なかっ た から で あろ う 、 と 云い 、 敦 忠 が 時 平 の 死後 も 母 と 一緒 に 暮らし て いる の を 羨み 、 母 は あの めでたい 男 ぶり の 敦 忠 を さぞ いつくしん で いる で あろ う が 、 自分 の よう な 醜い 顔 を し た 子息 は 、 たとい 一緒 に 暮らす こと が 出来 た ところ で 可愛 がっ て は 貰え ない で あろ う 、 母 は 父 を 嫌っ た よう に 、 必ず 自分 を も 嫌っ た で あろ う 、 など ゝ も 云っ て いる の で ある 。
1072
,4953,13: 木の間 の 暗がり を 、 白い 顔 が 、 泳ぐ よう に 、
^
逃げ 去っ て 行く 。
1073
,7979,14: 旅行 者 は 絶え 、 駅路 の 長 や 役人 も 、 みな
^
逃げ 去っ た か 、 姿 も 影 も 見せ ない 。
忘れ得る
(忘れる.得る)
延べ語数:
29
0014
,64,31: こんな 工合 に 女 から 手ひどい 一撃 を くらっ た 経験 は 、 もう 私 に はか ず かぎり も 無く ござい ます が 、 その 中 でも 、 いまだに
^
忘れ 得 ぬ 恥辱 の 思い出 だけ を 申し述べる として も 、 それ だけ でも 、 たっぷり 一 箇月 の 連続 講演 を 必要 と する ほど 、 それほど おびただしい の で ござい ます から 、 きょう は 、 その 忘れ 得 ぬ 思い出 の 中 から 、 あと ほんの 三つ 四つ 聞い て いただく 事 に し まし て 、 それで ひとまず 、 お わかれ と いう 事 に 致そ う か と 存じ ます 。
0014
,64,71: こんな 工合 に 女 から 手ひどい 一撃 を くらっ た 経験 は 、 もう 私 に はか ず かぎり も 無く ござい ます が 、 その 中 でも 、 いまだに 忘れ 得 ぬ 恥辱 の 思い出 だけ を 申し述べる として も 、 それ だけ でも 、 たっぷり 一 箇月 の 連続 講演 を 必要 と する ほど 、 それほど おびただしい の で ござい ます から 、 きょう は 、 その
^
忘れ 得 ぬ 思い出 の 中 から 、 あと ほんの 三つ 四つ 聞い て いただく 事 に し まし て 、 それで ひとまず 、 お わかれ と いう 事 に 致そ う か と 存じ ます 。
0022
,67,8: 私 は 左 に 、 私 の
^
忘れ 得 ぬ 事実 だけ を 、 断片 的 に 記そ う と 思う 。
0060
,258,10: 「 一 九 四 八 年 、 もう 一つ の
^
忘れ 得 ぬ 要素 。
0060
,6907,19: 何 の 関係 も ない と 思わ れる かも しれ ない パーソナル コンピューター の 歴史 と ロック ミュージック の
^
忘れ え ぬ 出来事 は 、 ある 種 の 人々 の 歩み の 中 で は 深く 結びつい て いる 。
0062
,3137,25: なんだか 幽霊 が 出 て くる とき の 効果 音 が 似合い そう な 奇妙 な 音色 だっ た が 、 今 聞き返し て も
^
忘れ 得 ぬ この 曲 に いい 味 を 添え て いる と 思う 。
0092
,6,31: 「 虫 喰い 算 」 は 非常 に おもしろく 楽しい もの で 、 一旦 これ で 遊ん だ もの は 、 終生 「 虫 喰い 算 」 の うれしい 味 を
^
忘れ 得 ない で あろ う 。
0115
,91,51: 彼等 が 、 そして 私 共 が 、 地上 に 於 て 最初 の 呼吸 を し た 其 一 点 —— 地理 的 に 、 歴史 的 に 或 る 伝統 を 持っ た 、 地上 の 其の 一 点 が 、 総て 生れ 出 た 者 にとって 、
^
忘れ 得 ぬ 「 祖国 」 と 成る の で ある 。
0144
,747,8: 」 本 の 中 に は ゴーリキイ にとって
^
忘れ 得 ぬ スムールイ の よう に 獣 的 な 粗野 な もの と 優し さ と の 混 り あっ た 人物 は 出 て 来 ない 。
0144
,1514,1: 「
^
忘れ 得 ない 日々 で あっ た 。
0450
,236,15: 憤り も し 得 ず 、 わが 痴 か な 恋人 の 面影 も
^
忘れ 得 ず
0453
,30,5: 何 か で 「
^
忘れ 得 ぬ 人々 」 ?
0541
,339,23: 時 によって は 彼 の 心 を 苛立た せる こと も あっ た が 、 今 は 、 多少 色褪せ た 静か な
^
忘れ 得 られ ぬ 花 で ある 。
0583
,15,42: 彼 の 生れ 故郷 が 東京 市 で あり まし た なら ば 、 そして もろもろ の 市街 情趣 が 彼 の 幼時 の 生活 に 刻み こま れ て い まし た なら ば 、 彼 は 容易く は 惨害 を
^
忘れ 得 なかっ た で あり ましょ う 。
0612
,842,13: それ に 比べ て 、 髪の毛 の 一 本 一 本 に まで
^
忘れ 得 ぬ 愛情 を つない で いる 神 の その 愛 の こまやか さ 、 深 さ 、 大き さ !
0617
,2313,0:
^
忘れ え ぬ 感銘 の 一つ で ある 。
0617
,2907,18: その 平 康 の なか から また 新た な 性慾 の 経験 が はじまっ て 、 かれ は
^
忘れ 得 ぬ 苦しみ を 身 を以て 苦しみ ぬい た 。
0624
,200,4: 彼 に は
^
忘れ 得 ぬ 二つ の 白痴 の 顔 が あっ た 。
0674
,176,0:
^
忘れ 得 ぬ 捕吏 の 顔 まで 、 友達 の やう に 思は れる の だ 。
0759
,4405,0:
^
忘れ 得 ぬ 夜 の 出来事 」
0768
,120,40: 私 は トマサン なる 遊び 好き の 旦那 が 、 自分 の 意志 で も なく 肉親 の 意 に したがっ て 愛する 女房 を 離 絶 し 、 その後 は 悶々 として 、 一生 女房 の 面影 を
^
忘れ 得 なかっ た など という の は 、 てんで 信用 が でき ない の で ある 。
0929
,96,29: 六 十 人 の 労働 者 の 真中 に 立っ て 舞台 装置 を 作っ た 深夜 の 小学校 の 講堂 の 情況 など 、 私 に は 一生
^
忘れ え ない 思い出 と なっ た 。
1034
,44,28: そういう 意味 で 、 また 此 の 学生 時代 に 鍛錬 さ れ た 自分 の 姿 を 顧み て 学生 運動 は 私 にとって いつ まで も
^
忘れ 得 ない 思い出 の 一つ で ある 。
1064
,70,26: 私 も 興 の まま に 伺っ て は 、 つい その 場 かぎり で 忘れ て しまっ た 事 の 方 が 多い けれど 、
^
忘れ え ない 幾つ か の 話 も ある 。
1072
,5424,5: いやいや 、 それ は
^
忘れ 得 べく も 、 この 印籠 を 、 路傍 に 得 て 、 飢餓 の 巷 に 、 幼い お 燕 を 、 背 に 負い ながら 、 木枯らし の 日 、 みぞ れ 降る 日 を —— 一 椀 の 食 に も 窮 し て 、 さまよい ある い た あ われ なる 父 の す がた を 、 子 の 泣き声 を 、 どうして 忘れ 得よ う 。
1072
,5424,73: いやいや 、 それ は 忘れ 得 べく も 、 この 印籠 を 、 路傍 に 得 て 、 飢餓 の 巷 に 、 幼い お 燕 を 、 背 に 負い ながら 、 木枯らし の 日 、 みぞ れ 降る 日 を —— 一 椀 の 食 に も 窮 し て 、 さまよい ある い た あ われ なる 父 の す がた を 、 子 の 泣き声 を 、 どうして
^
忘れ 得よ う 。
1073
,1680,23: —— まことに 、 山陽 、 南海 、 西国 に わか れ 去る 旅人 たち にとって 、 江口 の 一夜 の 泊り こそ 、
^
忘れ え ない 旅情 を 残す もの だっ た 。
1073
,2078,0:
^
忘れ 得 ない 彼女 の 唇 の 熱 さ も 想う 。
1073
,6746,5: —— おれ にとって は 、
^
忘れ 得 ない 初めて の 女 。
決まり切る
(決まる.切る)
延べ語数:
29
0003
,764,21: 本当に 、 いま 、 愛国 思想 が どう の 、 戦争 の 責任 が どうのこうの と 、 おとな たち が 、
^
きまり きっ た よう な 議論 を やたら に 大声 挙げ て 続け て いる うち に 、 僕 たち は 、 その 人 たち を 置き去り に し て 、 さっさと 尊い お方 の 直接 の お 言葉 の まま に 出帆 する 。
0003
,1393,5: どうも 、 このごろ 、 この
^
きまり きっ た 挨拶 の 受け答え が 、 めんどうくさく て 、 うるさくっ て 、 たまらない の で ある 。
0045
,14,22: が 、 私 に は どの 作家 の 小説 に 書か れ た 京都 弁 も 似 たり 寄っ たり で 、
^
きまり 切っ た 紋 切 型 で ある よう な 気 が し て なら ない 。
0045
,32,21: 新派 の 芝居 や 喜劇 や 放送 劇 や 浪花節 や 講談 や 落語 や 通俗 小説 に は 、 一種
^
きまり きっ た 百姓 言葉 乃至 田舎 言葉 、 たとえば 「 そう だ ん べ 」 とか 「 おら 知 ン ねえ だ よ 」 など という 紋 切 型 が 、 あるいは 喋ら れ あるいは 書か れ て 、 われわれ を うんざり さ せ 、 辟易 さ せ 、 苦笑 さ せる 機会 が 多く て 、 私 に その たび に 人生 の 退屈 さ を 感じ て 、 劇場 へ 行っ たり 小説 を 読ん だり 放送 を 聴い たり する こと に 恐怖 を 感じ 、 こんな 紋 切 型 に 喜ん で いる の が 私 たち の 人生 で ある なら ば 、 随分 と 生き て 甲斐 なき 人生 で ある と 思う の だ が 、 そして また 、 相当 人気 の ある 劇 作家 や 連続 放送 劇 の ベテラン 作家 や 翻訳 の 大家 や 流行 作家 が こんな 紋 切 型 の 田舎 言葉 を 書い て いる の を 見る と 、 彼等 の 羞恥心 なき 厚顔無恥 に 一種 義憤 すら 感じ て しまう の だ が 、 大阪 弁 が 紋 切 型 に 書か れ て いる の を 見 て も 、 やはり 「 ばか に する ね い !
0060
,2773,0:
^
決まり きっ た 形 の 文字 だけ を 表示 する の に 比べれ ば 、 ビット マップ で は はるか に 大きな 処理 速度 と メモリー が 必要 と なっ た 。
0060
,9124,4: デジタル RGB で
^
決まり きっ た 八 色 しか 表示 でき ない という 点 は 、 彼ら が 目指し た 世界 と は 無縁 の 発想 から 導き出さ れ た 解答 だっ た 。
0060
,9142,4: 長方形 や 円 といった
^
決まり きっ た パターン を 動かせる よう に する こと は 、 竹松 たち も 考え て い た 。
0082
,2957,11: この 中 で 原子 爆弾 が 使え ない の は 、
^
きまり きっ た こと だ 。
0141
,5718,22: 具体 的 に 経験 さ れ て い ない から 却って 、 男 と 女 の こと って いう と 、
^
きまり きっ た 形 で いや に むき出し に 頭 の 中 で 誇張 さ れる の かしら … … 」
0204
,18,23: 」 その 当然 の 希望 は 、 政治 生活 を 作家 生活 に きりかえ て いる 特権 者 で ある わたし の 「
^
きまり きっ た 」 「 一 人 の 文学 者 として で は なく 、 いわば 組合 の 指導 者 でも 云い そう な 正論 」 「 軌道 的 な 文学 論 」 に 轢殺 さ れ て いる と 、 平野 氏 は 語っ て いる の で ある 。
0309
,20,2: 一つ の
^
きまり きっ た 型 を し て 、 みなさん これ に ならえ という 風 な 役所 的 な 会議 で ある 筈 が ない 。
0312
,40,40: 国内 政治 の 現実 に その 胸 の 思い を 実現 し て ゆく 人民 的 な 自由 を 持た ず 、 その よう な 教育 が どこ に も なかっ た 時代 、 人々 は めいめい の 生涯 の
^
きまり きっ た 小さ さ に 飽き飽きし た 思い を 、 せめて は 日本 が 戦争 に 勝つ という 景気 よい 機会 に 放散 さ せる の が 一つ の 心ゆか せ で あっ た 。
0506
,313,5: そんな 事 は 、
^
きまり きっ て 居る 事 だけ に 余計 危うく 、 みじめ に 感じ られる の で ある 。
0508
,637,1:
^
きまり 切っ た 顔 が 殖え も 減り も し ない 此 の 小さい 村 で は そんな 事 が 大した 事 な ん だ から ね 。
0557
,31,0:
^
きまり きっ て ます 。
0576
,245,2: それ が
^
きまり きっ た 酒 の 肴 と さ れる 。
0579
,416,16: それから 、 医者 や 警官 、 一 通り の 調査 、 葬儀 の 準備 など 、
^
きまり きっ た こと が 為さ れ まし た 。
0597
,33,1: なにか
^
きまり きっ た もの の 中 に わたし は 置か れ て いる の だ 。
0660
,61,0:
^
きまり きっ た こと だ から 、 勝手 に そう する が いい だけ の 話 だ 。
0678
,77,6: 誰 だって 死に たく ない に
^
きまり きっ て いる 。
0720
,36,6: 理想 は 、 簡単 明快 、
^
きまり きっ て いる で は ない か 。
0740
,152,0:
^
きまり きっ て いる の だ 。
0779
,25,23: 実 の 兄弟 で も 時に 紛争 が 起る ほど だ から 、 異母 兄弟 と なる と 相続 の お家 騒動 は
^
きまり きっ た よう な もの 、 小説 や 物語 を よん で も 、 異母 兄弟 が 争わ ず に 仲よく する と 、 ただ それ だけ で 美談 の よう な 扱い 方 で ある 。
0857
,282,9: 人間 孤独 の 相 など と は 、
^
きまり きっ た こと 、 当り まえ すぎる 事 、 そんな もの は 屁 で も ない 。
0857
,284,2: そう に
^
きまり きっ て いる の だ から 。
0860
,77,4: そんな こと は 、
^
きまり きっ て いる よ 。
1037
,2184,5: 不具 で ない 限り 、
^
決り 切っ た 話 で ある 。
1046
,227,20: と いう より も 、 そういう こと が 明 か に 意識 せ られ ない ほど に 、 それ は
^
きまり きっ た 事実 で ある と せら れ た 、 という ほう が 適切 で ある 。
1074
,2,60: しかし 少なくとも 子供 に 言っ て 聴か せる よう に 、 これ は 昔 から こう する もの な の だ と 、 説い た だけ で は 話 に も なら ぬ し 、 また このごろ の ジャーナリズム の 如く 、 正月 が 来れ ば 門松 の 由来 、 三月 が 来れ ば 雛祭 の 根原 など と 、
^
きまり きっ た こと を 毎年 くりかえし て い た の で は 、 観光 団 の 通弁 に は なっ て も 、 考える 人 の 役 に は 立た ぬ だろ う 。
仕舞い込む
(仕舞う.込む)
延べ語数:
29
0002
,2381,21: お かみさん は 、 封筒 の 中 を 見 も せ ず に 、 それ を 長火鉢 の 引出し に
^
仕舞い 込ん で 笑い ながら 言う 。
0003
,214,44: ベッド は 木製 で ひどく 大きく 、 ちゃち な スプリング など 附い て い ない の が 、 かえって たのもしく 、 両側 に は 引出し やら 棚 やら が たくさん 附い て い て 、 身 の まわり の もの 一切 を それ に
^
しまい 込ん で も 、 まだ 余分 の 引出し が 残っ て いる くらい だ 。
0003
,1655,61: つっかえし て やろ う か と さえ 思っ た が 、 前 の 日 に 、 すみれ の 花 くらい の あ われ な 誇り を こそ 大事 に いたわっ て やら なけれ ば 、 など と 殊勝 な 覚悟 を 極め た 手前 も あり 、 しょんぼり し た 気持 で 、 その 土産 は ひとまず ベッド の 引出し に
^
しまい 込ん で 置く 事 に し た 。
0003
,3212,17: 竹 さん は 大袈裟 に 身震い し て 、 畳ん だ 着物 を さっさと 引出し に
^
しまい 込み 、 澄まし て 部屋 から 出 て 行っ た 。
0027
,137,67: 何 という 失敗 、 自分 は 父 を 怒ら せ た 、 父 の 復讐 は 、 きっと 、 おそるべき もの に 違い ない 、 いま の うち に 何とか し て 取りかえ し の つか ぬ もの か 、 と その 夜 、 蒲団 の 中 で がたがた 震え ながら 考え 、 そっと 起き て 客間 に 行き 、 父 が 先刻 、 手帖 を
^
しまい 込ん だ 筈 の 机 の 引き出し を あけ て 、 手帖 を 取り上げ 、 パラパラ めくっ て 、 お 土産 の 注文 記入 の 個所 を 見つけ 、 手帖 の 鉛筆 を なめ て 、 シシ マイ 、 と 書い て 寝 まし た 。
0027
,352,81: 自分 の お 道化 の 底 の 陰惨 を 見破ら れ 、 急 に ケチ くさく 警戒 せ られる の も いや でし た し 、 また 、 これ を 自分 の 正体 と も 気づか ず 、 やっぱり 新 趣向 の お 道化 と 見なさ れ 、 大笑い の 種 に せら れる かも 知れ ぬ という 懸念 も あり 、 それ は 何 より も つらい 事 でし た ので 、 その 絵 は すぐ に 押入れ の 奥深く
^
しまい 込み まし た 。
0141
,2426,15: 「 母 の 手紙 が つく と 、 父 は それ を いきなり ポケット に
^
しまい こん で 、 やがて きっと 、 ひと の い ない ところ へ 立っ て 行っ た ん だって ——。
0141
,21375,85: キャフェ の テラス で は 、 若い 給仕 たち が 高く ささげ た 大 盆 を たくみ に 肱 で あやつり ながら 、 絶えず 動い て 、 雑沓 し て いる 客 たち の 前 へ 、 盃 を 、 コーヒー の 茶碗 を くばり 、 飲みもの 代 と 一 割 の 心 づけ を おい た まま 行っ て しまっ た 客 の テーブル に 残っ て いる 受け皿 から 、 器用 に 片 手のひら へ 心づけ を あけ て ズボン の ポケット に
^
しまい こむ 。
0142
,1169,6: そう 云い ながら 、 余り
^
しまい こん で い て 、 その 紙ばさみ が なかなか 見つから なかっ た 。
0289
,32,8: それ も 、 どこ か の 役所 に
^
しまい こま れ て いる 。
0518
,54,6: 飾っ た もの なんか さっさと
^
仕舞い 込ん で 仕舞う 。
0746
,222,27: そう か と 思う と 一 人 は 三 分の 一 だけ 吸い 、 残り を うやうやしく 紙 に くるん で 胸 の ポケット へ 大事 に
^
しまい こん で しまっ た 。
0759
,2326,3: そして 名刺 を
^
しまい こむ と 、 いつか ら か 、 あるいは 、 たぶん 昨日 から かも 知れ ない が 、 雄大 な 新た な 自己 が 生れ つ ゝ ある こと を 知っ て 、 満足 し た 。
0780
,264,24: 実に ただ 薄笑い を うかべ て 、 幸平 の 差出し た もの を 黙っ て つかん で 、 まず 預金 帳 を 懐中 に
^
しまい こみ 、 次に 印鑑 を つまん で ヘコ 帯 の 中 へ 入れ て グルグル まきこみ 、 それ を 帯 の 一番 内側 へ 指 で 三 四 度 押し こん で から 、 札束 を 掴み あげ た 。
0784
,500,5: そして 大切 な 物 を
^
しまい こむ よう に 、 実に ゆるやか に 目 を とじ た 。
0833
,91,38: 写真 機 より も 正確 な 現像 能力 が ある くせ に 、 自分 の 撮影 し たり 録音 し た トーキー を 頭 の 奥 の 部屋 の ヒキ ダシ へ 入れ て カギ を かけ て
^
しまい こみ 、 自分 の 意志 で とりだし て 眺める こと が でき ない の だ ね 。
0866
,568,20: と 、 母 は 、 捨てぜりふ の よう に 言 つて 、 その 写真 を 元 の ところ へ
^
しまい 込ん だ 。
0947
,3425,7: 「 その 紙切れ を 、 紙入れ に
^
しまい こめ ば 、 それで いい ん だ 。
0988
,912,47: ただ 、 省線 の 驛 で 電車 を 待つ て いる 時 に 一 度 と 、 それから 電車 の 中 で 一 度 、 胸 の ポケット から 小さな 手帳 を 取り出し て 、 鉛筆 で 何 か 書き こん で 、 すぐ に ポケット に
^
しまい こん で 、 知ら ん 顏 を し て い た 。
0989
,288,39: 若宮 ( それ まで 他 の 一同 に 関係 無く ソロバン を 入れ て は 手帳 に 数字 を 書き こん で い た の が 、 計算 が すむ と 、 それ を サッサ と ポケット に
^
しまい こん で ) さあ て 、 いただく か 。
1070
,6,37: なるほど 、 忘れ 果て て い た ほど遠い 年月 以前 の 物 に ちがい ない し 、 また 何 か の 必要 で それ を 拵え た とき も 、 私 は 袖 も 通さ ず つい
^
仕舞い 込ん で しまっ た もの で あっ たろ う 。
1072
,3179,6: どこ か へ 、 忠孝 を
^
仕舞い こん で しまっ た わけ だ ね 。
1073
,866,16: そして 、 恥 か し そう に 、 あわて て 、 書 を ふところ に
^
しまい こみ 、
1111
,21,20: 毎日 三 枚 か 四 枚 か を 夕方 使 に 取り に 遣り 、 その 原稿 を 大切 に
^
しまい 込み 、 有名 な 画家 の 絵 の よう に これ を 愛撫 し て い た こと は 、 原稿 という もの の 歴史 の 上 に も 、 これ また 稀 な こと で あっ た 。
1112
,49,38: それ を 下げ て 塞 に 戻る と 、 野伏 の 下 著 は 野伏 の 物 の 中 につき 込み 、 袴 野 の 物 は 袴 野 の し きり の ある 塞 の 奥 に
^
しまい 込ん だ 。
1112
,217,23: 貝 ノ 馬 介 は 完全 に 、 すて のす がた を 自分 の 大兵 な 装束 の なか に 、 悠然と
^
しまい 込み 、 すて は 気味 の 悪い ほど しずまり 返っ た 。
1174
,5015,2: 財布 を
^
しまい 込も う と 机 の 引出し を あけ たら 、 分厚い 幸太郎 の 封書 が まず 眼 に 入っ て 来 た 。
1175
,464,14: 陳 さん は その 書類 を 満足 げ に 受取り 、 内 ポケット に
^
しまい 込む と 、 掌 を ぽん ぽん と 叩き まし た 。
1175
,952,7: 陳 は にこにこ し ながら それ を
^
しまい 込み 、 ぽん ぽん と 掌 を 打ち合わせ まし た 。
立ち掛ける
(立つ.掛ける)
延べ語数:
29
0098
,3146,5: 私 は 帰ろ う として
^
立ち かける と 、
0140
,584,4: そろそろ 伸子 が
^
立ち かける と 、 保 も それ につれて 立 上っ た 。
0141
,133,3: 席 から
^
立ち かけ ながら 、 瀬川 が 云っ た 。
0141
,1401,5: 伸子 が 椅子 から
^
立ち かける と 、 ドーリヤ が 思いがけない という 顔 で 伸子 と 秋山 を 見 くらべ ながら 、 自分 も 腰 を 浮かし て 、
0141
,9429,3: と そこ を
^
立ち かけ た 。
0141
,19998,3: 席 から
^
立ち かけ た 。
0552
,165,11: だいぶ 長く 黙っ て た 後 で 、 彼女 は
^
立ち かけ た が 、 また 腰 を 落着け た 。
0597
,2486,3: よろよろ と
^
立ち かける と 、 いつのまにか 来 て い た 芸者 が 、 体 を 支える よう に し て 逆 に 坐ら せ た 。
0628
,391,5: と 、 キヨ子 は
^
立ち かける よう な こと を し て 、 又 、 のみ も し ない お茶 を いれ た 。
0759
,343,3: ルミ子 が
^
立ち かけ た 。
0759
,345,2: ルミ子 が
^
立ち かけ た ので 、 オデン 屋 の オヤジ も 腰 を うかし て 、
0759
,1390,4: 泥沼 の フチ に
^
立ち かけ て 踏みとどまっ て いる 放 二 に は 、 その 切な さ が 他人 の もの で は なかっ た 。
0759
,1920,15: しばらく し て 、 青木 は 後 を 追う ため に 、 フッ と
^
立ち かけ た が 、 ためらっ て 、 坐りこん だ 。
0947
,111,6: 冷蔵庫 の ある ほう へ
^
立ち かけ た とき 、 玄関 の 玉砂利 を 踏ん で くる 靴 の 音 が きこえ た 。
0947
,2680,5: と 、 椅子 から
^
立ち かけ た 。
0986
,810,27: ツヤ子 に 向っ て なおも 何 か 言お う と し て い た 三芳 が 、 そっち の 方 に 耳 を 取ら れ て 、
^
立ち かける ところ へ 、 浮 々 と 昂奮 し た 久子 が 小走り に 入っ て 来る )
0987
,677,17: ( フラフラ し ながら 、 友吉 の 方 へ 向っ て 、 竹 力 を 握っ て
^
立ち かける )
0987
,2191,5: —— 友吉 の 方 へ
^
立ち かける )
0988
,5289,49: しかた が 無い ので 歸 る 氣 に な つて 、 カンタン に 失 禮 を 詫び 、 「 お 大事 に 」 と 言い 、 金 を 千 圓 ばかり 、 安子 に は 氣 づか れ ない よう に 枕元 の 盆 の 下 に はさん で
^
立ち かけ た 。
0989
,925,2: (
^
立ち かける )
0989
,1092,5: ( うれし そう に 、
^
立ち かける )
0993
,1487,25: そもそも だ な 、 そもそも 、 この ——( ホント に 怒っ て 食卓 の 上 の 皿 小鉢 を ガチャガチャ 言わ せ て 、
^
立ち かける )
1000
,486,8: そして 、 左大臣 が よろめき ながら 座 を
^
立ち かける と 、
1000
,497,6: そう 云っ て 時 平 は
^
立ち かけ た が 、 立つ と 又 すぐ 臀 餅 を つい た 。
1040
,3107,8: 四つ め で 降りよ う として 席 を
^
立ち かけ た の だ が 、 なん の 理由 も なし に 思いとどまり 、 次 の 五つ め で 彼女 は 降り た 。
1072
,4456,13: と 、 そこそこ に 辞し て 、 お次 と共に 、 玄関 へ
^
立ち かけ た 。
1072
,4546,17: 左右 太 は 、 何 を 考える より も 先 に 、 無意識 に 、 すぐ
^
立ち かけ た 。
1072
,5229,7: 勘蔵 、 義平 太 が 、
^
立ち かける と 、
1072
,7240,10: そして 越前 守 が 、 つと 、 席 を
^
立ち かける と 、 それ まで は 、 自分 と 自分 と の 闘い に 、 唖 の よう に 悶え を かかえ て い た お 袖 が 、 突然 、 盲目的 に 身 を 起し て 、
語り続ける
(語る.続ける)
延べ語数:
29
0060
,5529,47: ファースト クラス の 大きな 座席 から 身 を 乗り出す よう に し て 、 メモ用紙 に スケッチ し た ディスプレイ の 中 に いくつ も ウインドウ を 書き入れ 、 アイコ ン の 役割 や マウス を 使っ た 操作 の 利点 を 熱 を 込め て
^
語り 続ける 西 和彦 を 、 稲 盛 和夫 は 唇 を 固く 結ん で 見守り 続け て い た 。
0060
,7647,47: 早々 と 料理 を 平らげ た 西 は 、 ブーム の 様相 を 呈し て いる マイクロ コンピューター の 流れ が 今後 どこ に 向かう の か 、 胸 の 内 から 止めど も なく 噴き出し て くる 言葉 を かろうじて さばき ながら 、 と うとうと
^
語り 続け た 。
0060
,7669,43: タクシー の 中 でも バー の カウンター に つい て から も 、 「 パーソナル コンピューター は 対話 性 の ある メディア として 育ち 、 社会 の あり方 を 決定的 に 変化 さ せ て しまう だろ う 」 と 、 西 は
^
語り 続け た 。
0080
,2676,7: 興奮 の 色 さえ 見せ て 、
^
かたり つづけ た の で あっ た 。
0095
,994,14: ワーナー 博士 は 、 自ら 観測 し た 結果 について 、 休み なく
^
語り 続け 、 博士 の 指 に ある 煙草 が 幾度 と なく 消え た が 、 水戸 は その 度 に 、 ライター を 摺っ た 。
0141
,16654,45: こんな あんばい で 、 わたし の し なけれ ば なら なかっ た はず の こと を みんな やっ て 貰え て 、 大いに たすかっ た わけ だ けれども 、 と 素子 の こまかい ペン の 字 が 、 原稿 用紙 の 枠 を はずし て
^
語り つづけ て い た 。
0221
,433,26: そして 、 更に いくつ か の 変転 を 経 た 日 、 「 日本 の 社会 における 婦人 と 文学 」 と の 苦しい 関係 を
^
語り つづけ て 来 た 婦人 文学 の 特殊 性 は 、 人間 の 歴史 の 勝利 の 歌声 の うち に とけ て ゆく の で ある 。
0442
,150,20: 照子 は 、 彼等 を 等分 に 眺め 乍 ら 、 我 から 興 に 乗っ た 眼差し で
^
語り つづけ た 。
0617
,22,28: 鶴見 は いっぱし の 手柄 でも し た 様子 で 、 言葉 を 多く し て 、 はずみ を つけ て 、 これ だけ の 事 を
^
語り 続け た 。
0617
,390,9: 鶴見 は ひとり で 興 に 乗っ て
^
語り 続け た 。
0754
,757,9: そして 高圧 的 な 商談 を たのし そう に
^
語り つづけ た 。
0759
,5479,4: 年配 の 女 は
^
語り つづけ た 。
0773
,479,33: 話 が 長い ところ へ 、 今 まで 見聞 の なかっ た 特殊 な 事柄 を 語る の だ から 、 一々 メモ と 首 ッ ぴき に 長考 連続 、 ついに 半日
^
語り つづけ た 。
0774
,570,13: 一同 に 異議 が ない らしい ので 、 新 十 郎 は
^
語り つづけ た 。
0774
,689,11: 新 十 郎 は 一息 つい て 、 又 、
^
語り つづけ た 。
0775
,726,6: 未亡人 は 落着 い て
^
語り つづけ た 。
0778
,537,3: 妖しく ハシャ ぎ
^
語り つづける 妹 の 様 を ジッ と 見 て い た お 園 は 、 その 言葉 に 胸 を 刃物 で 突か れ た ほど 鋭い 痛み を 覚え た 。
0778
,541,5: 妹 が 妖しく ハシャイ で
^
語り つづける ワケ は 、 ただ それだけ な の で ある 。
0786
,84,30: 仁助 の 目 が ギラリ と 光っ た と は 知る 由 も ない メクラ の 弁 内 、 馬 の 鼻息 を 物 と も せ ず に
^
語り つづける 。
0786
,806,4: 新 十 郎 は
^
語り つづけ た 。
0790
,261,1: そして
^
語り つづける 。
0790
,276,19: 天心 堂 は 荒ぶ る 神 が ゴセンタク を くだす よう に カッ と 目 を むい て
^
語り つづける 。
0790
,635,26: 新 十 郎 は パラパラ 日記 の 頁 を めくっ て 、 話 に つれ て 一々 その 箇所 を 探し だし て 示し ながら
^
語り つづけ た 。
0845
,474,6: そして 、 微笑 すら 浮べ て
^
語り つづけ た 。
0862
,115,3: 毎朝 毎晩 でも
^
語り つづけ て くれ た こと で あろ う 。
1136
,7,13: 平賀 源一郎 は その 凄まじい 緊張 を 眺め ながら 、 静か に
^
語り 続ける の でし た 。
1140
,262,38: それ は 森川 森 之 助 の 真っ 蒼 な 顔 です が 、 今 と なっ て は 、 最早 取合う 者 も なく 、 レコード は 宿命 的 な 速 さ で 、 相 変ら ず
^
語り 続け ます 。
1151
,134,17: 婦人 は 激情 に 駆ら れる らしく 、 私 の 手 を 犇 と 握っ て
^
語り 続け まし た 。
1152
,569,16: 花房 一郎 は 相手 の 表情 など に 構わ ず 、 自分 の 考 を
^
語り 続け まし た 。
言い始める
(言う.始める)
延べ語数:
29
0060
,2845,25: さらに 念 を 入れ て リンク を 手繰れ ば 「 思考 の おもむく まま に 」 に たどり着き 、 そもそも ヴァニーヴァー・ブッシュ が こんな こと を
^
言い はじめ た こと を 発見 し て またまた 驚く という 仕掛け に なっ て いる 。
0062
,864,27: その 内 さすが の 聖徳太子 も さばき きれ なく なっ て 、 のろま な はず の 人間 の 側 が 「 遅い 遅い 」 と 文句 を
^
言い 始める 。
0062
,1217,22: 今度 どこ か の 高座 で ご 一緒 する 機会 で も あれ ば 、 トッテン 師匠 が アメリカ の 悪口 を
^
言い 始める 前 に 、 山 ほど 日本 の 悪口 を 並べよ う と 考え て いる 。
0062
,2872,9: 七月 、 アップルコンピュータ が IBM と 組む と
^
言い 始め た 。
0068
,188,47: そして 新宿 の 家 について も 、 桂子 に対して 、 「 あなた の 旦那 を 送っ て き て やっ た 」 と 恩 を 着せ 、 また チップ の こと を ゴタゴタ 言い 出し 、 おまけ に 池袋 の マーケット の 家賃 が 高い なぞ と
^
言い 始める 。
0116
,71,38: もし 、 今 の 闇 で 命 を つない で いる よう な 暮し を 、 日本 じゅう の 少女 たち が 、 悲し がり 、 立腹 し 、 ちゃんと し た 解決 を 求め て 物 を
^
云い はじめ たら 、 其 は 、 すべて の 人々 を 一層 本気 に 考え させ 、 工夫 さ せ 、 よい と 思う 方法 を 試みる 勇気 を 起さ せる こと だろ う と 思い ます 。
0140
,4162,23: しばらく そちら を 眺め て い た 主客 が 、 おのずと 卓 の 上 へ 顔 を もどし て 、 物 を
^
いい はじめる ぐらい たっぷり 手間 が かかっ た 。
0141
,4632,27: モスクヷ の 気候 が 春めい て 来 て から 、 素子 は 、 日本人 の 体 に は もっと 野菜 を たべ なけれ ば わるい 、 と
^
云い はじめ た 。
0141
,7392,13: 素子 が 、 ソコーリスキー に タバコ の 火 を つけ させ ながら
^
云い はじめ た 。
0142
,1105,14: 段々 座 が くつろい で 、 いくつ も の 声 が 物 を
^
云い はじめ た 。
0170
,303,6: 女 も 率直 に もの を
^
いい はじめ た 。
0184
,38,8: 民主 的 な 日本 へ の 転換 が
^
いい はじめ られ 、 ブルジョア 民主 主義 という 言葉 が 、 半 封建 的 日本 という 表現 とともに 、 常用 語 の ため に 生れ た 。
0202
,22,51: わたし は 、 むしろ 、 人間 として 女 として の 壺井 栄 さん が 、 ある 意味 で 腹 を 立て 、 地声 で 、 自分 の 言葉 と 云い まわし で 、 素直 で 自然 な 多く の 人々 は どう 生きる か という こと について すぱすぱ と もの を
^
云い はじめ た 結果 だ と 思う 。
0315
,116,28: それ が 、 いつの間に かさかさ に なっ て 、 世界 の ファシスト たち が 、 平和 を みだす 軍国 主義 者 は 共産 主義 者 だ など と
^
いい はじめ た の は なぜ だろ う 。
0783
,6,19: この 寺 へ 奉公 し て 足かけ 四 年 に なる が 、 五 忘 の 奴 が こう
^
云い はじめ た の は 今年 の 夏 から の こと で ある 。
0862
,105,55: 父 は 私 の 母 に関して は 何事 も 語ろ う と せ ず 、 幼時 、 折 に ふれ て 、 母 の こと に 一 と 言 でも ふれる と 、 父 の 顔色 は さ ッ と 変っ て 、 そそくさ と 座 を 立つ か 、 突然 に 面白い こと を
^
云い 始め て 、 大きな 声 で 笑い 、 私 の 関心 を 他 に 向ける こと に 力め た 。
0870
,6,14: 本書 において 、 著者 は 、 その 言わ ん と する ところ を
^
言い はじめ た に 過ぎ ぬ 。
0987
,1785,28: … … そいつ は 、 あんまり きこえ ない という わけ で 、 やむを得ず 諸君 も 今度 立ち上っ て 、 首 は 切ら ない で くれ と 、 まあ
^
言い はじめ た わけ です ね ?
0988
,411,50: 「 芙佐子 が いつも お世話 に なり まし て 」 と 黒い 背 廣 を キチン と 着 て 、 どこ か の 官 廳 に でも つとめ て いる らしい 四 十 恰好 の 小松 敏 喬 は 謹嚴 な 初 對面 の 挨拶 を すます と 、 すぐ
^
言い はじめ た 。
0988
,2118,7: また 、 い つ たん 物 を
^
言い はじめ て しまえ ば 、 その 先 き は 表面 の 言葉 の 上 で は ドモ り ませ ん 。
0988
,2979,3: 或 事 を
^
言い はじめ て 、 その 一言 の 中 で 忽ち 別 の 事 を 言い出す か と 思う と 、 次に 最初 の 事 と も 二 番目 の 事 と も 違う 事 に 飛ん で いる 。
0988
,3203,26: 氣 の 無い 調子 で そう 言 つて から 、 しばらく 默 つて 歩い た あと 、 ヒョイ と 又 脈絡 の 無い 事 を
^
言い はじめ た 。
0988
,5783,50: しかし 人柄 は 女 醫 と 言う より も アネゴ と 言 つた 感じ の 、 亂暴 な 位 に 率直 な 、 白い 上衣 に ズボン を はい て 出 て 來 て 、 僕 が 「 貴島 と 言い まし て 、 立川 景子 さん から ——」 と
^
言い はじめる と 、
0993
,4006,15: 果て は 、 金吾 に だけ は 肥料 の 配給 を よせ だ なんて
^
言い はじめる 。
1072
,684,37: と 、 日数 を かぞえ たり 、 若 夫婦 の ため に 、 奥 の 書斎 と 古い 一 棟 を 、 大工 で も 入れ て 、 すこし 手入れ も せ ね ば など と
^
いい はじめ た 。
1073
,7795,17: 彼 は 、 いよいよ 、 しかつめらしく 、 何 か 、 祝詞 の よう な 事 を 、
^
いい 始め た 。
1074
,612,27: だから 御方 が ほしけれ ば 二月 九 日 の 晩 、 四つ辻 へ 行け ば 幾ら でも 見つかっ た そう だ など という の は 、 後々
^
言い 始め た 戯れ の 説明 に ちがい ない 。
1075
,125,20: 事 に よる と まだ 小娘 で あっ た 私 の 母 や 、 その 友だち 仲間 など が そう
^
言い 始め た くらい が もと で ある かも しれ ぬ 。
1076
,2023,42: 今 まで の 植物 家 は 多分 一様 に 、 ズズダマ という 名 の 起こり を 仏教 の 数珠 に 托し 、 子供 が この 草 の 実 を 採っ て 信心 者 の 真似 を する 故 に 、 そう
^
云い 始め た もの と 解し て いる 。
飲み過ぎる
(飲む.過ぎる)
延べ語数:
29
0011
,273,11: それから 数 日 後 、 僕 は お 酒 の
^
飲み すぎ で 、 突然 、 からだ の 調子 を 悪く し て 、 十 日 ほど 寝込み 、 どうやら 恢復 し た ので 、 また 酒 を 飲み に 新宿 に 出かけ た 。
0027
,1138,1: 「
^
飲み すぎ ます わ よ 」
0029
,135,1: 「
^
飲み すぎる と かえって きか ない ん です 。
0030
,57,0:
^
飲み すぎる と 、 げっそり 痩せ て しまっ て 寝込む 。
0048
,60,10: 失明 し た という の は 、 実は メチルアルコール を
^
飲み 過ぎ た の だ 。
0062
,975,10: 日付変更線 を 過ぎる ころ に は きっと ただ 酒 の
^
飲み 過ぎ で すっかり 出来上がり 、 早く も 慶子 ちゃん の 膝 なんか なぜ ながら 赤みがかっ た 妄想 を たくましく し て 、 脳味噌 に 砂糖 水 で も 注射 さ れ た よう な 心持ち で あろ う 。
0087
,681,65: その こと です が … … 」 と 亀 之 介 は 葉巻 の 煙 が 目 に しみる か 瞬き を し て 「 雇人 たち は ずいぶん 早くから 私 の 室 の 戸 の 外 まで 来 て それ を 知らせ た そう です が 、 実 の ところ 私 は それ を 夢心地 に 聞い て い まし て —— 昨夜 は
^
呑み すぎ まし て な —— 本当に はっきり と その こと を 知っ て 目 が 覚め た の は 、 今 から 一 時間 ほど 前 な ん です 。
0087
,2034,4: 昨夜 の 酒量 も
^
呑み 過ぎ た という 程 で は ない 顔色 だっ た 。
0095
,34,10: 水戸 は この 友情 に 篤い ドレゴ が その 夜
^
飲み 過ぎ た こと と 、 日頃 に 似合わ ず 虚無 的 な 影 に 怯え て いる らしい こと を 案じ て 彼 の 邸 まで 送っ て 来 た の で ある 。
0095
,914,6: こういう とき は あまり アルコール を
^
呑み 過ぎる もの じゃ ない 。
0567
,75,24: 峠 の 茶屋 で は たいてい 、 内山 は 百 円 札 を 何 枚 か 袂 に 入れ て い た が 、
^
飲み すぎ て 金 が 足り なく なる と 、 朋子 が 金 を 取り に 自宅 へ 駆け出し て 行っ た 。
0567
,327,2: 酒 を
^
飲み すぎる の も 、 意志 薄弱 、 猫いらず を 飲む の も 、 意志 薄弱 の せい でしょ う 。
0569
,259,2: 酒 を
^
飲み すぎる と 体 に 障る 、 と 言う 奴 も いる が 、 そんな こと に 耳 を 貸し ちゃ いか ん 。
0569
,323,9: そう で なく なっ た の は 、 また
^
飲み 過ぎ た と 、 自分 自身 に 腹 を 立て てる ん じゃ ある まい ね 。
0572
,138,2: ウォートカ を
^
飲み すぎ た あと 、 この 甘 っぽい 饅頭 は 殊に うまかっ た 。
0590
,443,1: 「
^
飲み すぎ た ん でしょ う 。
0597
,1560,6: 「 僕 の 方 は 少し
^
飲み すぎ てる ん だ 。
0652
,154,2: 覚醒剤 を
^
のみ すぎ 、 心臓 が バク ハツ し て も 、 舞台 の 上 の フツカヨイ は くいとめ なけれ ば いけ ない 。
0667
,331,0:
^
飲み すぎ て 足 を だす から 、 ピイピイ し て ゐる 毎日 が 多く 、 闇屋 みたい な こと も やる が 、 資本 を 飲む から 大 闇 が でき ず 、 人 に 資本 を ださ せ 口銭 を かせぐ ぐらゐが 関の山 で 、 何 の こと は ない 、 大望 を いだき ながら 徒に 他人 の 懐 を もうけ させ て ゐる やう な もの だ 。
0679
,41,1: どうしても
^
飲み すぎ て 、 顔色 は そう 白 と なり 、 汗 は でる 、 動き は うつ 、 どうも いや だ 、 もう 飲み たく ない と 思う けれども 、 仕事 の 無理 を きかせる ため に は 飲ま ざる を 得 なく なっ て しまう 。
0714
,61,21: 対局 前夜 に 、 私 が 相手 に なっ た の も 悪かっ た が 、 彼 は 酒 を
^
のみ すぎ た 。
0743
,203,4: ナニ 、 連日 の
^
飲み すぎ で 、 下痢 し て た ん です な 。
0759
,6344,3: 酒 を
^
飲み すぎれ ば 、 誰 しも 妙 な 風 に なる もの だ 。
0844
,242,29: その 晩 は お客 が 殆ど なかっ た ので 、 グズ 弁 は 店 の 一定 の 売上げ の ため 、 ミヤ子 に たのま れ て 、 多量 に
^
のみ すぎ た 。
0844
,246,3: 昨晩 は
^
のみ すぎ た こと を 自然 に 思い だし た 。
0844
,247,5: 殆ど 記憶 し ない ぐらい
^
飲み すぎ て しまっ た の で ある 。
0866
,585,3: 「 あゝ 、
^
飲み すぎ た よ 」
0989
,1659,29: … … あい子 を 殺し て から 、 僕 も 生き て は おれ ない もん です から 、 薬 を の ん だ ん です けど 、 たくさん
^
飲み すぎ て 吐い たり し て グズグズ し て た ん です 。
1073
,8011,17: まる 三 日 にわたる 戦捷 と 、 新年 の 大 饗宴 に も 、 余りに 、
^
飲み すぎ て い た が 、 何より は 、 周囲 の 有頂天 な 雰囲気 に 、 悪酔い し た に ちがい ない 。
吹き込む
(吹く.込む)
延べ語数:
29
0034
,250,2: レコード に
^
吹き こま はる いう こと でっ せ と 言う 返辞 。
0082
,2535,9: 「 よし 、 それでは すぐ に 圧縮 空気 を
^
吹き こん で 、 毒ガス を 追い だせ 」
0141
,5942,49: 人 っ こ 一 人 い ない 雨 の 日 の 大 公園 で 、 噴水 を 白く 吹き なびか せ て いる 風 は 、 パンシオン・ソモロフ の ヴェランダ の よ この 大 楓 の 枝 を ゆすっ て 、 雨 の しずく を 欄干 の なか まで
^
吹き こま せ た 。
0141
,11695,18: 街頭 に 面し て 低く 開い て いる 窓 から 、 ベルリン の 初夏 の 軽い 風 が
^
吹き こん で 来 て 、 その 部屋 の かすか な 日本 の におい を かきたてる 。
0144
,111,25: こういう 幼年 時代 の 暗い 荒々しい 境遇 の 中 で ゴーリキイ の 敏感 な 心 に 一縷 の 光り と 美 の 感情 を
^
吹き こん だ の は 、 祖母 アクリーナ の 一種 独特 な 存在 で あっ た 。
0538
,534,49: 船 から 荷物 が どんどん 積み おろさ れる 所 や 、 引渡し の 立合 の 目 の 廻る よう な 忙 さ や 今 迄 み た こと も ない 税関 の 交渉 なんか 、 何もかも 生き生き し て い て 、 頭 の 中 へ 涼しい 風 が
^
吹き こん で くる よう でし た わ 。
0572
,516,8: 陳 君 に も これから 感傷 を 少し
^
吹き こん で やる つもり だ 。
0613
,379,20: 壕 の 入口 に 笊 を 持っ て い た 富田 君 が ぷ ー っと 壕 の 奥 へ
^
吹き こま れ 、 そこ に しゃがん で 鍬 を 振っ て いる 清 木 先生 の 背 に ど しん と ぶつかっ た 。
0613
,387,8: 熱い 空気 が ごうごうと 壕 の 中 へ
^
吹き こむ 。
0613
,607,14: ご う と 火炎 の 鳴る の が 聞こえ 、 窓 から 火の粉 が
^
吹き こん で くる 。
0618
,526,10: 戸 が あい た ので そこ から 風 が
^
吹き こむ よう に 、 ヒメ は ニコニコ と 小屋 の 中 へ はいっ て き た 。
0642
,263,31: これ が 又 、 小娘 ながら 、 やっぱり ジロリ の 小娘 で 、 何 が さて ジロリ の 母 から ジロリ 的 観察 によって 私 の 内幕 を 意地 悪く
^
吹き こま れ て いる に 相違 ない から 、 一人前 で も ない くせ に 、 てんから 私 を 見くびっ て いる 。
0695
,254,11: あまり の こと に メン くらっ た が 、 窓 から
^
吹き こむ 山 の 冷気 に も まして そう快 でも あっ た 。
0761
,381,12: つまり 語部 の 代表 たる 巷談 屋 に 彼ら の ユーカラ を
^
吹き こん で おこ う という 楽しい 精神 状態 な の かも 知れ ない 。
0776
,479,5: 一時 に 同じ 魂 を
^
吹き こま れ た よう に 、 ムク く と ふくれ て 動きだし た 。
0785
,607,7: … … する と なるべく 煙 の
^
吹き こむ 隙 が ない よう に 、 という ため に です ね 」
0824
,258,12: 汽車 が 横手 市 を 通る 時 に は 、 窓 から
^
吹き こむ 風 すら も 、 むさぼる ばかり に 、 なつかしかっ た 。
0831
,323,15: 泥棒 の 心配 は し なけれ ば なら ぬ し 、 真冬 の 寒風 は
^
吹き こむ し 、 不安 や 健康 を 損 う よう な 破壊 を 置き 残し て 、 その 程度 の 差押え の 仕方 について は 悔 ゆ べき ところ も ない らしい 日常 茶飯事 らしい から 、 言語道断 、 まったく 鬼畜 の 行為 が 身 に つい て いる の で ある 。
0839
,293,6: 格子 の 隙間 から 風 が
^
吹き こん で くる ばかり で 、 その 向う に 誰か が 存在 し て いる よう な 様子 は なかっ た 。
0842
,1484,8: いかめしい 法廷 に 多少 の シャレッ 気 が
^
吹き こん で 、 なんとなく 風情 が あっ て 悪く は ない 。
0877
,619,17: 僕 も その 点 は 同感 です が 、 また 一方 、 言葉 に 新しい 生命 を
^
吹き こむ こと こそ 、 詩人 の 畢生 の 仕事 な の です から 、 まだまだ 、 それだけ の こと で 希望 を すて て は い ませ ん 。
0944
,89,17: 修 咒者 は 床 に 坐りこん で 大きな 円陣 を つくり 、 凛 烈 たる 寒風 の
^
吹き こむ の に まかせ 、 振鈴 や 太鼓 の 伴奏 で 咒文 の 合唱 が はて しも なく つづく 。
0952
,203,31: いつの間に 、 そんな ところ まで 話し あっ た の か 、 あたし に は 見当 が つか ない ん です けど 、 れい の 年忌 の こと まで 抜目 なく ちゃんと
^
吹き こん で しまっ た みたい で 、 あの とき の こと を 言いだし て も 、 木津 さん 、 笑う ばかり で 受けつけよ う と も し ない ん だ から 、 あたし も やつれ て しまっ た わ 。
0988
,484,108: 廊下 の 突き 當 り に 、 階上 に あがる 階段 が 有る から 、 あ が つて 行き かける と 中途 に 、 こわれ かか つ た 椅子 や テーブル を 積み上げ て 遮 斷 し てあつ たり 、 木札 の か かつ た ドア が 有る から 開けよ う と する と 釘付け に なつ て い たり 、 反 對 に 、 ドア も なに も 無い 入口 が 有る ので 入 つて 行く と 、 ガラン と し た 室 の 、 窓 の 部分 が 壁 ごと ゴボッ と 大穴 が 開い て い て 、 いきなり 青空 が 見え 、 風 が
^
吹き こん で 來 たり し た 。
1040
,3094,0:
^
吹き こん で くる 風 が 邦子 の 顔 に 当たり 、 髪 を 軽く あおり 続け た 。
1041
,122,15: あらた な レコーディング も はじまり 、 『 アイ・ガット・ア・ウーマン 』 が ヴィクター で の 最初 の
^
吹き こみ に なっ た 。
1041
,1145,47: ホンキイ・トンク め ぐりでどんなものでもこなせるようになり 、 スタジオ ・ ミュージシャン として 、 マール・ハガード 、 ディーン ・ マーティン 、 ボビー ・ ダーリン 、 ビーチボーイズ と 、 多様 な タレント の バック を つとめ 、 デモンストレーション ・ レコード 用 の 歌い手 に なり 、 自分 に ぴったり の 曲 を みつけ て
^
吹き こみ 、 スター に なっ た 。
1041
,1387,12: 一 九 二 〇 年 の 二月 、 マミー・スミス が オケー に
^
吹き こん だ 二 枚 目 の ブルース ・ レコード 『 クレイジー・ブルース 』 が 売れ た の が 、 レイス・レコード ( 黒人 市場 専用 の レコード ) 時代 の 本格 的 に コマーシャル な はじまり だ と さ れ て いる 。
1172
,299,10: 十一月 頃 に なっ たら 、 さだめし 涼しい 風 が
^
吹き こむ こと で あろ う と 、 むしろ 腹立たしく 、 私 は 兵隊 に 話しかけ た 。
読み始める
(読む.始める)
延べ語数:
28
0027
,170,93: 子供 の 無邪気 を てらっ て 、 わざと 、 そうした の でし た ) を 、 こと さらに 悲し そう な 筆致 で 書い て 提出 し 、 先生 は 、 きっと 笑う という 自信 が あり まし た ので 、 職員 室 に 引き揚げ て 行く 先生 の あと を 、 そっと つけ て 行き まし たら 、 先生 は 、 教室 を 出る と すぐ 、 自分 の その 綴り 方 を 、 他 の クラス の 者 たち の 綴り 方 の 中 から 選び出し 、 廊下 を 歩き ながら
^
読み はじめ て 、 クス クス 笑い 、 やがて 職員 室 に は いっ て 読み 終え た の か 、 顔 を 真赤 に し て 大声 を 挙げ て 笑い 、 他 の 先生 に 、 さっそく それ を 読ま せ て いる の を 見 とどけ 、 自分 は 、 たいへん 満足 でし た 。
0060
,2436,22: これ まで に も 『 マイコン 基礎 講座 』 を きっかけ として 数 冊 を 勉強 し 、 マイコン 誌 を
^
読み はじめ た 。
0060
,2739,3: だが 何気なく
^
読み はじめ た 論文 の 数行 に 、 好奇 心 の 針 が 鋭く 振れ た 。
0060
,7686,50: 『 DDJ 』 に 初めて 登場 し た テキサス 版 が 、 いかに 機能 を 限っ た もの と は いえ 二 ・ 九 K バイト に 収まっ て いる と 知っ て 、 通勤 電車 の 中 で 八 進数 で 書か れ た 機械 語 の リスト を
^
読み はじめ 、 何 を どう 処理 し て いる の か を 分析 し て み た 。
0060
,8990,6: 飛びつく よう に し て
^
読み はじめ た 資料 を めくっ て は マシン を 操作 し て いく うち に 、 竹松 は 自分 の 胸 が 、 経験 し た こと の ない 熱い うずき に みたさ れ て いく の を 覚え た 。
0112
,1598,24: 晩 は まっくろい 海 が 目の下 に 見える ベランダ に 出 て あかるい 電気 の 下 で 買っ て 来 た 本 を
^
よみ 始め た 。
0113
,301,47: 懐 の 裡 に 入れ て 来 た 肇 の 雑誌 に 千 世子 が 読み たい と 思う もの が 出 て 居 た ので それ を 見つける と すぐ 奪う 様 に し て 息 も つか ず 肇 を 忘れ た 様 に
^
読み 始め た 。
0140
,763,21: こちら の 部屋 で 伸子 も 机 に つき 、 最近 書き 終っ た 長篇 小説 の 綴じ 合わせ を
^
よみ はじめ た 。
0140
,4267,10: 短躯 の 久地 浩 が 友人 総代 の 弔詞 を
^
よみ はじめ た が 、 彼 は 、 せき上げる 涙 に 耐え ず 、 友 よ !
0141
,901,9: 素子 は 、 プーシュキン の 「 オニェーギン 」 を
^
よみ はじめ た 。
0141
,18756,18: 伸子 は 、 何となく 二つ の 手紙 を 見 くらべ て い て 、 蕗子 の 手紙 から
^
よみ はじめ た 。
0180
,0,20: 文学 に 心 を ひか れる 人 は 、 いつも 、 自分 が かき はじめる より 先 に かならず
^
読み はじめ て いる 。
0180
,2,63: そういう 人 は 大抵 よむ の が すき で 、 年 の 小さい とき から い つ と は なし に 、 あれ や これ や の 文学 を よん で 来 て いる の だ が 、 はじめて 読ん だ 小説 を いま わたし たち が わきまえ て いる よう な 意味 で は 、 小説 だ と さえ 知ら ず に
^
読み はじめ た よう な 場合 も 多い と 思う 。
0180
,13,28: という よう な こと を 母 に きい て いる うち に 、 年月 が たつ まま に 、 その 中 の どれ か を 偶然 に
^
よみ はじめ て 、 少女 雑誌 から 急速 に 文学 作品 へ 移っ て 行っ た 。
0180
,22,16: 彼 は 少年 の ゴーリキイ と 一緒 に 、 自分 の 読み 古し た 本 を
^
よみ はじめ 、 やがて 、 ゴーリキイ が 勝手 に そこ から 本 を 出し て 読ん で は かえし て 置く こと を 許す よう に なっ た 。
0180
,27,4: この 本 を
^
よみ はじめ た 時代 の 思い出 の なか で 、 ゴーリキイ は 、 きょう の わたし たち にとって 極めて 暗示 に とん だ 回想 を し て いる 。
0180
,43,8: だから 、 そういう 時代 に 本 を
^
よみ はじめる 年 ごろ に なっ た 若い ひと たち は 、 偶然 よん だ 小説 が 、 竹田 敏彦 で あっ たり 、 尾崎 士郎 の 従軍 記 で あっ たり 、 火野 葦平 の 麦 と 兵隊 で あっ たり し た 。
0384
,4,2: アカハタ を
^
よみ はじめ 、 黙っ て 考え を かえ て ゆく あたり は 、 さ も あろ う と 肯け る が 、 積極 的 に なっ て から 、 あの 父親 は 言葉 まで 急 に 若がえり すぎ て しまっ て は い まい か 。
0415
,23,18: はじめ から 赤 鉛筆 を 手 に もっ て 、 べた スジ を ひく こと に し て
^
読み はじめ た もの で ある こと が 一目瞭然 で あっ た 。
0432
,105,15: 私 は 立っ て シェード を 押し て 、 又 よみかけ の 本 を
^
よみ 始め た 。
0759
,308,10: かすか に 笑っ て 、 又 、 本 を
^
読み はじめ た 。
0790
,560,42: 新 十 郎 は バラバラ 事件 の 書類 を 入れ た 分類 箱 の 中 の もの を 改め て い た が 、 やがて 一 冊 を 読み だす と 次第に 目 に 情熱 が こもり 、 やがて 一心不乱 に
^
読み はじめ た 。
0819
,154,44: 私 は 戦争 中 バク ダン に 追いまくら れ て いる 以外 の 時間 に 甚 しく 退屈 に 苦しん だ ので 、 この 時 と ばかり に 「 台 記 」 だの 「 玉 葉 」 という もの を ノート を とり ながら
^
読み はじめ た 。
0842
,2595,24: 名古屋 近辺 で 原稿 が でき 上っ た らしく 、 今度 は 胸 を グッ と はり 手 を ふり ながら 原稿 を
^
読み 始め た 。
0956
,128,10: 綾 麻 呂 ( 何気なく 開い た ところ を
^
読み 始める 。
1168
,41,18: 青空 文庫 を 訪ね て 下さっ た 方 は 、 この 形式 の もの なら すぐ に 、
^
読み 始め られる でしょ う 。
1168
,64,5: 皆 が ためらい なし に
^
読み はじめ 、 その 恵み に 浴する こと が できる よう に なる でしょ う 。
1175
,1033,4: 僕 は 急い で
^
読み 始め まし た 。
飛び去る
(飛ぶ.去る)
延べ語数:
28
0081
,3351,12: 玉太郎 は ラツール と 握手 を する と 、 身軽 に
^
飛び さっ た 。
0140
,4277,17: 生きる ため に 生きる こと を 拒絶 し ない 人々 は 、 それ を 拒絶 し て
^
翔び 去っ た 友人 の 最後 の か ど で を 、 真情 の 手 に 舁い で 送っ て いる 。
0141
,15330,74: パイプ ・ オルガン が 、 ゆたか な 響 を 溢 らし て 鳴り はじめ た とき 、 わたし は 、 隣り に かけ て いる 須美子 さん の 美しい 黒 服 の 体 が 、 看護 婦 に 抱か れ て いる 子供 の そば から も 離れ 、 もちろん 、 わたし たち 少数 の 参会 者 の 群 から も 離れ て 、 恭介 さん と ぴったり 抱き あい ながら 、 徐々に 徐々に
^
翔び 去っ て 行っ た の を 感じ まし た 。
0141
,19160,24: そして 、 飛行機 は 、 見物 に 見え ない ところ から プロペラ の 響 を きかせ て 、 社会 主義 の 社会 へ と
^
翔び 去っ て しまう の だっ た 。
0378
,99,21: いそい で 、 縁側 に 立っ て 来 た 母 が 、 息 を はずま し て 、 鳥 の
^
とび 去っ た こぶし の 梢 の 方 を み た 。
0495
,31,13: その 状態 の うち に 日日 夜々 は 寂しい 内容 を もっ て
^
翔び 去っ て 、 過去 に 属し て しまっ た 。
0506
,131,22: 私 は 眼 を キラキラ 輝か せ て 、 まるで 燕 の 様 に 、 私 の 頭 の 上 を
^
飛び 去ろ う と する 球 を 高く 飛び 高 って 捕え た 時 、 今 まで すっかり 忘れ て 居 た 裏 の 家 の 垣根越し に 、
0508
,1530,15: 蕙子 は 陰気 に なっ て 、 その 高く 短く 空 の 中 に
^
飛び 去っ て 仕舞っ た
0534
,142,25: 彼 は 激動 の 後 の 静か な 心持 で 、 もう 恐らくは 死ぬ まで 会う 事 の 出来 ない だろ う 、 今
^
飛び 去っ た 雌 鴨 の 事 を 思い出し て 居 た 。
0582
,46,7: それ は すぐ に 車窓 から
^
飛び 去り まし た が 、 草 光 保治 は なお その 姿 を 心 で 眺め 続け まし た 。
0613
,1475,12: B 29 の あっと たまげる ほど の 図体 が 三ツ山 すれすれ に
^
飛び 去っ た 。
0621
,461,8: 彼 の 胸 から 鳥 の 姿 が
^
飛び 去り 、 掻き消え て いる の でし た 。
0625
,108,20: ヒダ 嫡流 の 皇子 サマ か 天皇 サマ は 殺さ れ て 白い 鳥 に なっ て どこ か へ
^
飛び 去っ た と いう 。
0625
,112,20: ヒダ 自身 の 第 一 の 神社 は 水無 神社 です が 、 これ は どうやら 白鳥 に なっ て
^
飛び 去っ て この世 から 身体 を 失っ た 人 、 実際 は ヒダ へ 追いつめ られ て 負け て 死ん で その 首 を ミヤコ へ 持ち去ら れ て しまっ た 人 、 その ヒダ 王朝 の 嫡流 の 最後 の 人 を 祀っ た もの らしく 、 水無 神社 は 身 無 神社 の 意 で あろ う と 私 は 解し て おり ます 。
0780
,334,36: 幸平 は 五 年 前 に 公金 で 株 を 買っ て 穴 を あけ 、 当 に し て い た 左近 から の 借金 は 目 の 前 で 人 の フトコロ へ
^
飛び 去っ て しまい 、 まもなく 公金 横領 が 発覚 し て しまっ た 。
0787
,502,7: その 神 の 矢 が どこ へ
^
飛び 去っ て い つ 何者 を 射殺 すか 、 それ は 神霊 の お 心 で ある 。
0789
,675,15: と 言いすて て 政子 は 二 人 に ふり向き も せ ず サッソウ と
^
とび 去っ た 。
0822
,159,13: この 最後 は 日本 武 尊 の 屍体 が 白鳥 と なっ て
^
飛び 去り 、 墓 が カラ だ と いう のに 半分 だけ 似 て い ます 。
0822
,396,16: 日本 武 尊 の 伝説 で は 屍体 は 白鳥 と なっ て 墓 から
^
飛び 去っ た と 云い ます が 、 大友皇子 も 首 を 持ち去ら れ て しまっ た 。
0918
,419,75: また 私 は よく 溝 の 辺 に 臥し て 、 日 が 沈ん で いく 時 柔らか な 深い 深い 青色 の 東方 に 向っ て 、 大地 が 大いなる 旅 を し つつ ある こと 、 また 一 日 の 疲れ と 、 日 の 沈ん で しまっ た 地平線 の 彼方 に 、 彼女 は めざましい 飛躍 を もっ て 、 静か な 夜 と 、 無限 の 地平 に 向っ て
^
飛び 去っ て いる こと 、 そして 、 大地 が 私 を も 、 その 地平線 の 彼方 へ 連れ て いっ て くれる こと を 思っ た の でし た 。
0918
,420,29: 私 は 、 私 の 問い の 中 に 、 私 の 魂 の 中 と 同じ よう に 大地 そのもの の わななき 、 進ん で いく 大地 の
^
飛び 去り ゆく わな なき を 感じ た 。
0980
,31,38: その うち に 、 目 が 美しい 木 の シルエット を とらえ たり 、 耳 が 思いがけない 響き を とらえ たり する と 、 その 瞬間 に 、 さき ほど の 思い は 完全 に どこ か へ
^
飛び さっ て い ます 。
1002
,146,14: その すき に 鷲 が 舞い おり て 、 玉 王 を さらっ て
^
飛び 去っ た 。
1002
,149,31: 玉 王 を さらっ た 鷲 は 、 阿波 の 国 の らい とう の 衛門 の 庭 の びわ の 木 に 嬰児 を おろし て 、 虚空 に
^
飛び 去っ た 。
1040
,550,36: 限度 いっぱい に のばし て いる 彼 の 左腕 の 先 を 、 ボール は 地面 に むけ て 浅い 角度 で 入っ て いき 、 土 くれ を ひとつ 蹴り 上げ 、 バウンド し て
^
飛び 去っ た 。
1074
,1377,36: その 戒め に も かかわら ず 三 人 の 児 が 出来 て 、 もう よかろ う と 思っ て 羽衣 を 出し て 遣る と 、 果して その 三 人 の 子 を 挾ん で
^
飛び 去っ て しまっ た 。
1075
,689,11: しかし 日本 の 屋根 の 三角 は 、 けっして まだ
^
飛び 去っ て しまっ て は い ない 。
1075
,740,41: しかも 大震災 の よう な 、 意外 の 激変 も なく 、 また 西洋 文化 の 影響 も なく て 、 ただ 眼 の 前 の なん で も ない 原因 から 、 この 草屋根 の 三角 も 、 やがて
^
飛び 去ろ う と し て いる の で ある 。
怒り出す
(怒る.出す)
延べ語数:
28
0003
,2761,3: 」 と 、
^
怒り 出し た 。
0060
,740,31: たとえば 家電 製品 を 買い求め て 、 いざ 使お う として 「 電源 は そちら で 用意 し て 下さい 」 など という 但し書き を 発見 し た ユーザー は 果たして
^
怒り だす の だろ う か 。
0062
,431,19: 母親 の 証言 に よる と 、 オレ は 寝小便 を かま し た 後 、 親 が
^
怒り だす 前 に 必ず 先回り し て 泣い て しまう 、 繊細 かつこ ずるい ガキ で あっ た と いう 。
0081
,2660,13: 恐竜 が ぐいと 鎌首 を もたげる と 、 うなり 声 を あげ て
^
怒り 出し た 。
0084
,633,8: 黙っ て い て は お客 さん が
^
怒り 出す ぜ 」
0084
,636,4: 占い の 答 に
^
怒り だす お客 さん なんか 一 人 も い ない や 」
0141
,13446,9: 「 しまいに は 、 詐欺 も 同じ だ なんて
^
怒り 出し て さ … … 誰 が お前 … … 全く 泣く に も 泣け ない 気持 だっ た —— 死ぬ の に し ょってゆけるものじゃなし 、 いずれ は みんな あの ひと の もの に なる に きまっ た もの じゃ ない か —— それ も 、 どれ ほど に 沢山 ある という わけ で も ある まい し … … 」
0597
,768,4: ところが 、 松本 は
^
怒り だし まし た 。
0597
,772,19: 先方 の 診断 書 を 求め て おい て 、 こちら の 診断 書 を 求め られる と 、
^
怒り だす ん です 。
0597
,2100,12: 」 そして 勢 よく 酒 を あおっ た が 、 此度 は
^
怒り だし た 。
0597
,2282,2: 私 は
^
怒り だす ところ だっ た 。
0597
,2760,6: たびたび 勧め ます と 、 ほんとに
^
怒り だし ます ので 、 これ に は 困り ます 。
0612
,1863,31: 誠一 に スェーター の ホック を はめ て もらい ながら ランドセル を 背負い かける ので 、 小さな 兄さん は 、 そんなに 動い たら 着せ られ ん じゃ ない か 、 と
^
怒り 出し て しまっ た 。
0676
,75,26: 金 さ へ あげれ ば い ゝ で せ う 、 その 言 ひ 方 が 癪 だ と 云 つて 母親 は 凄い 見幕 で
^
怒り だす が 、 さほど 下卑 た 言 ひ 方 で は ない ので 、 はす つ 葉 な 物腰 物 の 言 ひ 方 に も まだ どことなく 娘 らし さ が 残 つて ゐる 。
0706
,138,7: と 、 大変 な 見幕 で
^
怒り だし た そう で あっ た 。
0709
,77,21: 話 の 筋 が 通る うち はい ゝ けれども 、 酔っ払う と 、 こんな 店 は キライ だ 、 と
^
怒り だし て 、 店 の オヤジ と 喧嘩 に なっ て 、 追い ださ れ て しまう 。
0728
,5,21: 会え ば 誤解 は 一 度 に 氷解 する が 、 麻薬 中毒 と は 別 の 意味 で 患者 が
^
怒り だし 、 それ によって 、 せっかく の 治療 が オジャン に なる 怖 れ が ある から で あろ う 。
0759
,4276,6: 敏子 の 母 は とうとう
^
怒り だし た 。
0793
,69,6: 女房 は すごい 見幕 で
^
怒り だし た が 、 虎二郎 は その 言葉 を よく 耳 に きき とめ 、 ボケ ナス め と 叫ん で 亭主 を 足蹴 に し 、 ついに 狂乱 、 庖丁 を 握りしめ て ブスリ … … あわや と いう ところ で 刃物 を もぎとっ た が 、 女房 の 狂乱 と 悲しみ 、 それ を 見る 亭主 の 胸 つぶれる 思い … … て な こと を 腹の中 で 考え ふけっ て いる 。
0794
,627,8: 一寸法師 が 立ち上っ て ジダンダ ふん で
^
怒り だし た 。
0947
,688,4: 叔母 が 、
^
怒り だし た 。
0979
,148,9: 「 あっ 、 いけ ねえ 、 小父 さん が
^
怒り だし た !
0981
,628,9: その ほか いろいろ 言っ て 、 山田 先生 も
^
怒り 出し て
0986
,412,9: 薄田 ( 三芳 の 言葉 の 中途 から
^
怒り 出し た の が 、 この 時 がまん し きれ なく なっ て ) 黙り た まい !
0988
,1412,4: すると 佐 々 が
^
怒り 出し て ベラ ベラ と 罵倒 する … … … … 果てし が 無 かつ た 。
0988
,2154,4: すると M さん は
^
怒り 出し て
0993
,2271,12: 敦子 ( こらえ きれ ず に なっ て 、 涙声 で
^
怒り だす ) ちょ 、 ちょっと 、 もう よし て !
1041
,2526,5: 店員 が もう ちょっと で
^
怒り だす ところ まで 、 ボブ は それ を つづける の 。
落ち掛かる
(落ちる.掛かる)
延べ語数:
27
0081
,2261,16: 「 邪悪 な 慾望 を 持っ た 者 たち の 上 に 、 おそろしい 災難 が
^
落ち かかる の は 、 あたり前 だ 。
0082
,19,9: もっと はげしく 、 もっと 強く 、 この 塔 に
^
落ち かかれ 」
0112
,567,4: 白い 額 に
^
落ち かかっ て 来る 濃い 髪 を 上げ あげ し ながら H は 軽い 気持 に なっ て 自分 の すき な 子守 唄 を うたっ た 。
0112
,975,16: 娘 は パッ と 顔 を 赤く し て 、 見 っと も ない かお に
^
落ち かかる 毛 を あげ あげ し て 茶 がま の 方 に 行っ た 。
0112
,1397,20: H は いかにも 心から の 様 に 真 の ある 声 で 云っ て 千 世子 の 額 に
^
落ち かかっ た 髪 を あげ て やっ た 。
0114
,214,9: 笑い ながら 濃い 長い 髪 が 額 へ
^
落ち かかっ て 来る の を 平手 で 撫で 上げ 撫で 上げ し ながら 窓 の 外 に しげる 楓 の 若 葉越し に せわしく 動い て 居る 隣り の 家 の 女中 の 黒い 影 坊 師 を 見 て 居 た 。
0140
,3452,9: 前ぶれ なく ふっと 一 枚 の 木の葉 が
^
落ち かかっ て 来 た よう に 、 伸子 が きい た 。
0140
,3485,15: そういう 切迫 し た 場合 でも 、 瀑布 の よう に 自分 の 上 に
^
おち かかる 多 計 代 の 情熱 を 、 支え 切れ ず 圧倒 さ れる 人物 の 悲鳴 で こたえる 越智 で は ない 。
0140
,4190,22: どの 写真 も 、 相川 良之 介 と いえ ば その 知的 な 風 丰 を 標榜 し て 、 額 に
^
おち かかっ て いる 髪 や 、 敏感 な 口もと や 、 じっと こらさ れ た 眼 に 焦点 を むけ て いる の で ある が 、 相川 良之 介 の 、 やや 上 眼 に こらさ れ て いる 瞳 の うち に は 、 知的 で 硬い 自足 し た よう な 辛辣 さ は ちっとも なかっ た 。
0141
,5941,21: しっとり 雨 を ふくん だ 公園 の 散歩道 に パラパラ と 音 を たて て 木立 から 雨 の しずく が
^
落ち かかり 、 雨 に うた れ て いる ひろい 池 の 面 を かなり 強い 風 が 吹く ごと に 、 噴水 が 白い 水煙 と なっ て なびき ながら とび 散っ た 。
0141
,9387,2: 雪崩 が
^
おち かかる よう に 感じ られ た 驚き と 不安 が すぎ 、 伸子 たち として の 処置 の 第 一段 を 一応 きめ た のち の 感情 で しずか に 電報 を 読ん で いる と 、 伸子 の 心 に は 午前 中 感じる ゆとり の なかっ た いくつ も の こと について 思わ れ て 来 た 。
0141
,17029,52: 毎 土曜 と 日曜 の 夜 エッフェル塔 に イルミネーション を きらめか せ て 、 6 シリンダー ・ 6 ・ 6 ・シトロエン・ 6 と せわしく 広告 し て いる シトロエン 自動車 会社 、 エッフェル塔 の 上 に 火事 の まね を 描き出し その 火 の 上 へ 滝 の よう に 水 が
^
落ち かかる 仕掛け イルミネーション を つかっ て まで 人目 に 訴え て いる シトロエン はじめ 、 フランス の 自動車 会社 は 、 フォード の 価 下げ による 深刻 な 打撃 を さけ られ ない 。
0141
,17637,28: 体 を し ざら せよ う として 蜂谷 の 方 へ 向い た 伸子 の 顔 の 上 に 、 蜂谷 の 重い 頭 が 急 に
^
落ち かかっ て 来 た 。
0141
,17694,19: 蜂谷 良作 と 伸子 の 要求 は くいちがい の まま 、 その 流れ を 流れ て 、 瀬 に
^
おち かかろ う と し て いる 。
0191
,46,30: イカルス を 死な せ 、 プロメシウス を さいなむ よう な 残忍 さ で 、 主人 の 怒り は 才能 と 勇気 の あり すぎる 不運 な 奴隷 の 頭上 に
^
おち かかる だろ う 。
0312
,170,15: ニューヨーク の あの 摩天楼 の 櫛比 し た 上 に 巨大 な 破壊 力 が
^
おち かかる 時 の 光景 を 想像 すれ ば 、 どんな 蒙昧 な 市民 も 、 それ が 、 ノア 洪水 より 、 惨 な 潰滅 の 姿 で ある こと を 理解 する だろ う 。
0454
,55,16: 夜 、 青山 の 通 を 吉田 、 福岡 両氏 を たずね 、 多く 屋根 の
^
落ち かかっ た 家 を 見る 。
0512
,59,17: おどり 上っ て 男 が 叫ぶ と 一緒 に 頭 の 上 に 何 か が
^
落ち かかっ て 来る の を 感じ た 。
0513
,0,9: 枯草 の ひしめき合う この 高原 に 次第 次第に
^
落ち かかる 大火 輪 の とどろき は まことに おかす べから ざる み 力 と 威厳 を もっ て 居る 。
0617
,2774,21: ただ その 様子 を 見 て いる と 、 次第に 迫っ て くる 暗い 影 が 、 かれ の 身 に
^
落ち かかっ て いる よう に も 思わ れる 。
0862
,255,13: 私 は 百千 の 雷 が 一時 に 頭 の 上 に
^
落ち かかっ て 来 た よう な 衝撃 を 感じ た 。
0890
,243,56: 折 から の 強風 に かて て 加え て 、 火勢 の 呼び 起す つむじ風 も すさまじい こと で 、 御 泉水 あたり の 巨樹 大木 も 一様 に さながら 箒 を 振る よう に 鳴り ざわめき 、 その 中 を 燃えさかっ た まま の 棟木 の 端 や 生木 の 大枝 が 、 雨あられ と
^
落ち かかっ て 参り ます 。
0948
,857,14: 間もなく 水面 へ 出よ う という とき 、 石倉 の 身体 が まとも に
^
落ち かかっ て き た 。
0956
,53,11: うっかり し て いる と 、 すぐ 夜 の 帳 が
^
落ち かかる から な 。
0956
,3496,21: … … 彼 の 手 から 、 な よ たけ の 美しい 衣裳 の 上 に 竹 の 枝 が はらりと
^
落ち かかっ た 。
1041
,1857,7: ニクソン 副 大統領 は 、 ディエン・ビエン・フー が
^
落ち かかっ て いる とき 、 アメリカ の 軍隊 を 送ら なく て は いけ ない 、 と さえ 語っ た 。
1172
,1496,9: 吉良 兵曹 長 の 声 が 、 がっ と
^
落ち かかっ て 来 た 。
分かり掛ける
(分かる.掛ける)
延べ語数:
27
0027
,1056,8: どうやら 自分 に も 、 それ が ぼんやり
^
わかり かけ て 来 た よう な 気 が し て い まし た 。
0027
,1384,26: 罪 と 罰 を アント として 考え た ドスト の 青み どろ 、 腐っ た 池 、 乱麻 の 奥底 の 、 … … ああ 、
^
わかり かけ た 、 いや 、 まだ 、 … … など と 頭脳 に 走馬燈 が くるくる 廻っ て い た 時 に 、
0071
,817,52: この 宇宙 は 、 地球人 類 だけ が 、 ひとり いばっ て い られる 世界 だ と 思っ て い た のに 、 それ が 今 は 夢 として 破れ 去り 、 ほんとう は 他 の 星 の 生物 たち と いっしょ に 住ん で いる 雑居 世界 だ という こと が
^
分り かけ た 。
0081
,326,21: それ は 何事 だ か 分ら なかっ た が 、 いく ども くりかえし て いる うち に 、 意味 が
^
わかり かけ た 。
0091
,2178,16: そう 問わ れ て 、 道夫 は ようやく 雪子 の いっ て いる こと が
^
わかり かけ た よう に 思っ た 。
0095
,1996,22: それ は 第 二 報 が 警告 し て いる 内容 の 如何 に 重大 なる か が 世界 各国 に ぼつぼつ
^
分り かけ て 来 た から で あろ う 。
0140
,2349,6: いくら か ずつ 伸子 に も
^
わかり かけ て 来 た 。
0141
,4363,4: やっと 伸子 に
^
わかり かけ て 来 た 。
0220
,73,1: 少し
^
わかり かけ て みる と 、 少く とも わたし として は 、 「 文学 」 という もの について の 諸 理解 の 常套 性 や 文学 を通じて わたし たち の 生活 感情 に もちこま れ て いる 人間 理解 の 型 の ふるくさ さ に 、 びっくり し て いる し 、 政治 と 文学 と の 具体 的 関係 について の 粗末 な 先入観 に も おどろかさ れ て いる 。
0509
,360,16: けれ 共 此頃 、 彼 の 心 に 湧い て 居 た 事々 が 僅か ながら
^
解り かけ て 来 た 様 な 心持 で 種々 考え て 見る と 、 彼 の 死 は 非常 に 平穏 な 形式 に 依っ た 一種 の 自滅 で は なかっ た か と 云う 事 を 考え させ られる 。
0554
,1915,10: 長谷川 に も ようやく 、 彼女 の 気持ち が
^
分り かけ て き た 。
0554
,1916,0:
^
分り かける こと は 、 同時に 、 柿沼 という 人物 に対する 反感 が 高まる こと だっ た 。
0554
,1918,4: 僕 に も すこし
^
分り かけ た よう です 。
0621
,631,22: 花 と 虚空 の 冴え た 冷め た さ に つつま れ て 、 ほ の あたたかい ふくらみ が 、 すこし ずつ
^
分り かけ て くる の でし た 。
0759
,7096,8: いろんな こと が 、 しみる よう に 、
^
分り かけ て くる よ 。
0784
,243,13: 三位一体 という 言葉 が ある が 、 あの 本当 の ワケ は どうやら
^
分り かけ た の かも 知れ ぬ 。
0784
,1190,42: そして 両者 に 共通 する もの が 存在 し なく て 、 両者 全く かけ離れ て いる という 事実 の 方 に 、 その 真実 の 性格 も 目的 も 表さ れ て い た の です が 、 たとえ そこ まで
^
分り かけ た 人 で も 、 大伴 家 の 秘密 を 知ら ない 限り は 、 ロッテナム 美人 術 の 目的 を 知り うる 筈 は あり ませ ん 。
0786
,600,5: 「 いろいろ な こと が
^
分り かけ て き まし た ね 。
0802
,418,3: 「 それで いろいろ
^
分り かけ て き た が 、 そんな こと を し た 理由 は なぜ だろ う ね 」
0806
,586,15: 踵 が 川底 へ つく よう に なる と 、 そろそろ 魚 の 心 が
^
わかり かける が 、 まだ 魚 を つかむ こと は でき ない 。
0845
,440,5: それで 、 いくら か 、
^
分り かけ て き やし ない か 」
0852
,555,27: 私 は アキ が 私 達 の 部屋 に 住む よう に なり 、 その 孤独 な 姿 を 見 て いる うち に 、 次第に
^
分り かけ て き た よう に 思わ れる 言葉 が あっ た 。
0856
,173,26: この 女 から 淫蕩 を とりのぞく と 、 この 女 は 私 にとって 何 物 で も なくなる の だ という こと が 、 だんだん
^
分り かけ て き た 。
0865
,381,36: 増田 健次 は 、 終日 、 苦悶 し 、 自己 嫌悪 に 陥り 、 岡本 が 彼 に 、 なぜ 警官 など に なつ た か と 詰問 し た 意味 が おぼろ げ に
^
わかり かけ た 。
0947
,1400,33: でも 、 父 の ため に 、 この こと だけ は 、 お話し し て おか なく て は なら ない … … このごろ に なっ て 、 ぼく に も 、 やっと
^
わかり かけ て き まし た が 、 父 自身 は 、 こんなに まで 、 じ ぶん を 枯らし て しまう つもり は なかっ た 。
1074
,37,30: つまり は 我々 の 人生 を 視る 眼 が 広く なり 、 比較 の 方法 は 歴史 の 研究 に も なお 必要 だ という こと が 、 追 々
^
わかり かけ て 来 た 兆候 な の で ある 。
1174
,371,7: そう 言え ば どうにか 上下 が
^
判り かけ 、 その 部分 が 変形 し て いる らしい の が 認め られ た 。
見え出す
(見える.出す)
延べ語数:
27
0071
,1939,3:
^
見え 出し た 火星
0072
,199,18: あの 裏側 だ から 、 そこ の 山峡 を 過ぎる と 、 観測 所 の 雪 穴 が
^
見え 出す よ 」
0079
,1624,3: ほら 、 もう
^
見え だし まし た よ 。
0079
,1801,43: それ は もっと もっと 縮ん で 、 たんぽぽ と れんげ 草 の 花畑 と なり 、 もっと もっと 縮ん で 飛行機 から 見下ろし た 武蔵野 の 風景 と なり 、 それから 南 と 北 に 分れ て 太平洋 と 日本海 が 藍色 に
^
見え だし た 。
0079
,1802,19: あれよあれよ という うち に 、 スピード は いよいよ 増し て 、 地球 が 大きな 球 に なっ て
^
見え だし た 。
0079
,1803,23: その 地球 も 、 どんどん 小さく 遠く なっ て いっ て 、 その そば を 月 が ぐるぐる まわっ て いる の が
^
見え だし た 。
0079
,2133,5: 「 さあ 、 広場 が
^
見え だし まし た 。
0085
,116,14: 山 が 見え 、 川 が 見え 、 それから りっぱ な 建築 物 が
^
見え だし た 。
0094
,67,12: すると 窓 の くもり が 取れ て 、 外 の 景色 が
^
見え だす 。
0095
,892,8: ワイシャツ の 下 から ドレゴ の 胸毛 が
^
見え 出し た とき に 、 ドレゴ は 始め て 呻 り 声 を あげ た 。
0098
,3205,15: 東京 から 来 て いる という こと で 、 火 燧崎 まで 強盗 に
^
見え 出し て 来る の も 、 今 は 輸送 の 安全 率 が 皆目 私 ら に は 見当 が つか ぬ から だ 。
0109
,28,10: しかし 、 あたり の 様子 が 朧 ながら 目 に
^
見え だし て 来る と 、 今度 は 惨劇 の 舞台 の 中 に 立っ て いる よう な 気持 で あっ た 。
0109
,68,13: 隣 の 製薬 会社 の 倉庫 から 赤い 小さな 焔 の 姿 が
^
見え だし た 。
0507
,696,17: 川 の 水 も 減っ て 、 赤 っぽい 粘土 の ごみ だらけ の きたない 処 が
^
見え 出し 、 こちこち に なっ て ひび が 入っ て 居る 。
0597
,2779,21: —— いったい に 物ぐさ と なり 、 投げやり に なり 、 富子 夫人 に 万事 を 一任 し た 風 が
^
見え だし た 。
0597
,3258,14: ところが ふしぎ な こと に 、 彼 の その 意識 が はっきり 外 に
^
見え だす につれて 、 耳 を 傾ける 者 は 少く なっ た 。
0866
,1445,29: 第 一 に 腰 を 据え て か ゝ ら ね ば なら ぬ 対 労組 の 問題 も 、 こ ゝ で は まだ 初歩 の 動き が
^
見え だし た くらい で 、 これ も 、 彼 として は 、 健全 な 指導 者 に 一切 を 委せる か 、 自分 が 矢面 に 立つ て 攻勢 の 先手 を うつ か 、 どちら か に 肚 を 決める つもり で あつ た 。
0948
,61,49: さほど 遠く ない 将来 に 、 いずれ 自分 も すごい 苦悶 の なか で 息 を ひきとる こと に なる の だろ う という こと を 、 久美子 は その ころ から はっきり と 自覚 し て い た ので 、 もし 、 すこし でも そういう 予徴 が
^
見え だし たら 、 肉体 の 機能 の うえ に 残酷 な 死 の 影 が さしかけ ない 前 に 、 安らか な 方法 で すばやく 自殺 してやろ う と 覚悟 し て い た 。
0977
,5,28: いつも の よう に 三吉 は 、 熊本 城 の 石垣 に 沿う て ながい 坂道 を おり て き て 、 鉄 の 通用 門 が
^
みえ だす あたり から 足どり が かわっ た 。
1000
,337,60: 八 十 に 近い 老人 に 斯様 な 熱情 が ある こと は 、 不思議 と 云え ば 不思議 で ある が 、 実は さしも に 頑健 を 誇っ た 此 の 老人 も 、 一 二 年 此 の かた 漸く 体力 が 衰え 始め 、 何 より も 性 生活 の 上 に 争わ れ ない 證拠 が
^
見え 出し て 来 た ので 、 それ を 自覚 する 老人 は 、 一つ に は 遣る 瀬 な さ の 餘 り 変 に 懊 れ て いる の でも あっ た 。
1003
,56,9: そうして あたり の 蓮 の 花 が はっきり と
^
見え 出し た 。
1072
,617,28: ところが 、 養子 の 市十郎 も 、 年 ごろ に なる につれ 、 近頃 の 若い 者 の 風潮 に もれ ず 、 おもしろく ない 素行 が
^
見え だし た 。
1072
,2707,17: —— が 、 やがて 彼方 に 、 一団 の 火 の かたまり が 、 赤 々 と
^
見え 出し 、 彼 の 眼 を ひきつけ た 。
1073
,1763,16: あたり の 、 明るく なる につれ 、 ちらほら 、 舟 も うごき 、 人影 も
^
見え だし て 来 た 。
1073
,3019,10: 空 の 茜 は うすれ て 、 夕 星 が
^
見え 出し て い た 。
1073
,6728,9: —— こういう 変り 方 が 彼 の 人間 に
^
見え 出し て き た の は 、 最愛 の 桔梗 と 、 彼女 と の 仲 に 生まれ た 一子 と を 、 叔父 の 良 兼 の 兵 の ため に 、 芦 ヶ 谷 の 入江 で 惨殺 さ れ た 時 から の 現象 で ある 。
1113
,193,15: じっと 見つめ て いる 床 の うえ が きゅう に 明るく なっ た よう に
^
見え 出し て 来 まし た 。
打ち開ける
(打つ.開ける)
延べ語数:
27
0619
,70,23: 同宿 者 が あっ て は 勉強 が でき ない から 、 と 云っ て 、 引越し の 決意 を 老 夫婦 に
^
打ち 開ける と 、 その ホッ と し た 様子 は 意外 の ほど で 、 又 、 私 へ の 感謝 は 全く 私 の 予想 も し ない もの だっ た 。
0647
,164,29: なぜなら 、 私 は 矢田 津世子 に 再会 し た 一 週 ほど の 後 に は 、 二 人 の ツナ ガリ は その 激しい 愛情 を
^
打ち 開け あっ た と いう だけ で 、 それ 以上 どう する こと も でき ない らしい と いう こと を 感じ はじめ て い た から で あっ た 。
0667
,110,11: 然し 胸 に 一計 が ある から 、 すぐさま これ を
^
打ち 開け なかつ た 。
0683
,300,12: なにか ワケ が ある ん でしょ う が 、 私 に も
^
打ち 開け て くれ ない の です 」
0745
,308,7: 事 の 真相 を ここ まで
^
打ち 開け て 語る の は ツレナイ こと かも 知れ ない が 、 石川 淳 の 逃げだし た 起 雲 閣 という 旅館 は 、 隣 まで 焼け て き た が ちゃんと 残っ て いる の で あっ た 。
0757
,729,5: 葉子 は 警官 に
^
打ち 開け た 。
0762
,56,14: それ を 女房 は ある程度 まで は ( と 私 は 思う が )
^
打ち 開け て い た が 、 私 も それ を 気 に し なかっ た し 、 女房 も 前夫 と 結婚 中 は 浮気 を し なかっ た 、 私 と 一緒 の うち も 浮気 を し ない 、 浮気 を する 時 は 、 別れる 時 だ 、 という こと を 、 かなり ハッキリ 覚悟 し て いる 女 で あっ た 。
0778
,424,5: それ を 今さら 駒子 に
^
打ち 開ける の は 切ない が 、 お 米 お 源 の 出現 に 誰 より も 悲しい 思い を 噛みしめ て いる 駒子 の こと 、 彼女 の 母 が 正二郎 の 本妻 で あっ た と 知っ て 驚く に し て も 、 時に よりけり 、 杖 とも 力 と も 頼む 思い が する かも 知れ ん 。
0778
,569,48: そこで お 園 に 言い含め 遠縁 の 者 だ という 程度 に 、 深い 話 は せ ず に 安心 さ せ て 返し て くれる よう に と 八 十 吉 の もと へ 差し むける と 、 お 園 は 案外 に も 、 みんな
^
打ち 開け て 、
0780
,423,20: 「 怖し くっ て 誰 に も 打ちあける 勇気 が あり ませ ん でし た が 、 はじめて あなた に
^
打ち 開け て 、 自分 で も こんな こと を 物語っ て いる だけ でも 夢 を 見 て いる よう で さ ア 。
0785
,162,6: 「 私 が こんな こと を
^
打ち 開ける の は 、 先代 の コマ 五 郎 に カリ が ある から で さ ア 。
0785
,165,10: 恩人 が 隠し た がっ て い た こと を
^
打ち 開ける の は 悪い よう だ が 、 今 と なっ て は 、 そう で は あり ます まい 。
0839
,131,18: だから 、 ランニング を 選ん だ ため に 柔道 を 捨て なけれ ば なら ない という 心底 を
^
打ち 開ける こと は 絶対 的 に 不可能 で あっ た 。
0839
,132,34: どっち か 一 ツ を 捨てる と すれ ば 、 たぶん ランニング より も 柔道 の 方 が 泥棒 泣かせ に 近づい て いる だろ う という よう な 思弁 を どうして 人 に
^
打ち 開ける こと が できよ う 。
0844
,33,20: 彼 は 勤め先 の こと や 、 家庭 の 事情 を 割合 正直 に ミヤ子 や 孤島 の 常連 に
^
打ち 開け て い た の だ けれども 、 誰 も それ を 信用 し なかっ た だけ の 話 な の で ある 。
0844
,35,20: つまり 、 ほか の 連中 は ( もちろん ミヤ子 も ) 自分 の 本当 の 身の上 を 誰 に も
^
打ち 開け て い なかっ た し 、 自分 と 同じ よう に 他 の 人々 も そう に 決っ て いる と きめこん で い た の で あっ た 。
0844
,46,49: グズ 弁 と いえ ども 、 ふじの 家 の よう な フンイキ の ところ で 、 素性 を みんな さら け て 見せる こと が 適当 で ない と は 知っ て い た が 、 ミヤ子 と 結婚 し たい 一念 で 実は 熱心 に 真実 を
^
打ち 開け た 。
0844
,345,9: やがて 女 は この ジゴロ に だけ みんな
^
打ち 開け た 。
0852
,142,19: 私 は 女 に 誘わ れ て も 泊ら ない ので 亭主 は 私 に 好意 を 寄せ て
^
打ち 開け て 話し 、 女 も 私 に は 隠さ ず 、 あの バカ ( 女 は 男 を そう よん だ ) ヤキモチ も 焼か ない 代り に 食いつい て エモリ みたい に 離れ ない の よ 、 と 言っ た 。
1118
,252,30: 二 人 は 手 を 取り合っ て 喜ん だ の です が 、 その 時 彼女 は 悲し そう に いま の 生活 の 大変 不幸 で ある こと を
^
打ち 開け て 、 何とか し て 救っ て くれ と 泣い て 頼み まし た 。
1123
,204,42: 私 が これ ほど 苦労 し て 待っ て い た 夫 が 、 こんな 冷め たい 、 変 な 人 に なっ て しまっ た の か と 思う と 、 悲しくっ て どんな 秘密 で も 、 私 に だけ
^
打ち 開け て くれ たら —— と 、 しみじみ 思う の でし た 。
1123
,220,10: 妻 として の 資格 が ない から 、 何事 も
^
打ち 開け て 下さら ない の でしょ う 。
1123
,226,3: それ より も
^
打ち 開け られ ない という こと は 、 私 が 信用 さ れ て い ない という こと に なる ので 不愉快 だっ た の です 。
1123
,228,16: そして かたい 誓約 を さ せ て から 、 始め て 、 心 の 苦悶 を
^
打ち 開け て くれ た の です 。
1123
,297,29: 私 は どう 慰め て いい か わから なかっ た ので 、 絶対 秘密 を 誓っ た に かかわら ず 、 薫 さん に だけ この こと を
^
打ち 開け て 相談 し まし た 。
1123
,306,16: 誓い を 破 ぶっ た という の は 、 一雄 が その 秘密 を 私 に
^
打ち 開け た という こと でしょ う が 、 それ が どうして 知れ た の か わかり ませ ん 。
1137
,146,17: 「 どう です 東野 さん —— いや 東野 先生 、 ただ と は 言い ませ ん 、
^
打ち 開け て 下され ば お礼 は し ます よ 」
見覚える
(見る.覚える)
延べ語数:
27
0069
,341,6: ここ に おら れる 少年 に
^
見 おぼえ が あり ます か 」
0071
,339,7: ここ に おら れる 少年 に お
^
見 おぼえ が あり ます か 」
0072
,464,2: 文字 に
^
見 おぼえ が ある し —— あ 、 ほら 、 そこ に ほ く の 名 が 書い て ある 」
0087
,2162,4: 「 この 缶詰 に
^
見 おぼえ が ない という ん です ね 。
0089
,1235,6: しかし ふしぎ な こと に 、
^
見 おぼえ の ある 鉄 の 鎖 と 死神 の 仮面 は 見つかっ た が 、 かんじん の 怪 囚人 の 姿 は なかっ た 。
0096
,122,7: 机 の 上 に は 、
^
見 おぼえ の ある 赤 と 青 と の だ ん だら の ひも と 、 ゴム の バンド が あっ た 。
0109
,269,8: 西 練兵 場 寄り の 空地 に 、
^
見 憶え の ある 、 黄色 の 、 半 ず ぼん の 死体 を 、 次兄 は ちらりと 見つけ た 。
0109
,272,0:
^
見 憶え の ある ず ぼん に 、 まぎれ も ない バンド を 締め て いる 。
0140
,2992,6: 名 を しら ず 顔 さえ
^
見 おぼえ て い ない 人々 から 、 泰造 の うち の 者 という 意味 で 頭 を 下げ られる の は 伸子 を い ぐる しく させ た 。
0141
,5218,2: 写真 で
^
見 覚え て いる より も 、 ゴーリキイ は ずっと ふけ て 大柄 な 体 から 肉 が 落ち て い た 。
0141
,11863,37: その 顔 は 、 ベルリン に いよ う と ロンドン へ 行こ う と 、 そこ に 日本人 が い て 、 その 日本人 が 笹部 準之助 という 名 を 知っ て いる かぎり 、 写真 を
^
見 おぼえ て いる かぎり 、 この 親 の 立派 な 顔 だ ち を うけつい だ 青年 の ぐるり に 一応 は 、 父 の 文学 へ の 連想 によって 調子 の つけ られ た 環境 が つくら れ て しまう に ちがい ない の だ 。
0538
,71,17: 丸坊主 に なっ た 松 の 枝 ぶり に も くずれ た 土蔵 の 面影 に も
^
見 おぼえ が ある 。
0538
,1909,5: そう か 、 道理 で
^
見 憶え が ある と 思っ た … … 。
0597
,857,1: よく
^
見 覚え て おき なさい と 、 御 自分 で なさ り ながら 、 嬉し そう だっ た わ 。
0706
,301,1: かねて
^
見 覚え た 要領 で さ 。
0775
,459,17: この 警官 は 彼 が 警察 へ 三 人 づれ で 押しかけ て 来 た の を
^
見 覚え て い た から 、 ハテ 、 何 か 悪事 を 企ん で いる の で は ない か と 、 訊問 し 、 フトコロ を しらべる と 手 の 切れる よう な 札束 で 千 円 。
0778
,512,32: お 園 と は 顔見知り の 仲 で は なかっ た が 、 お 園 と その 母 の メクラ 按摩 と 杖 代り の 娘 について は 街 で 見かけ て
^
見 覚え て いる 男 で あっ た 。
0785
,511,3: その 車夫 を
^
見 覚え て いる か え 」
0855
,109,32: 夜 は 暗闇 で あり 、 巡査 は 殆ど おら ず 、 焼跡 だらけ で 逃げれ ば 捕まる 恐れ は なく 、 人間 は みんな 同じ 服装 を し て 特徴 を
^
見 覚え られる 恐れ も なく 、 深夜 の 夜勤 の 帰り で 不時 の 歩行 が 怪しま れ ず 、 懐中 電 燈 の 光 すら 後 を 追う て くる 心配 が ない 。
0947
,3098,16: そう いえ ば 、 愛一郎 と 並ん で すわっ た 操縦 席 の シート の ぐあいに
^
見 おぼえ が あっ た 。
0988
,5696,11: ど つ かしら 、 その 女 の 身 體 つき に
^
見 おぼえ が ある よう な 氣 が し た の です 。
0988
,5697,0:
^
見 おぼえ と 言 つて も 、 ハッキリ この 眼 で 見 た 記憶 と も 言え ない が 、 向う を 向い た 顏 の 襟足 の へん だ とか 、 肩 から 背中 の 凹み 、 それから 全 體 の ポーズ など 、 目 で 見 た とも 、 手 で さわ つた と も 言え ない が 、 どこ か で おぼえ が 有る 。
0988
,5704,5: どこ かしら 、 僕 に
^
見 おぼえ が 有る よう な 氣 が し た 筈 な ん です 。
0988
,5948,5: もちろん 、 僕 に は
^
見 おぼえ は 無 かつ た 。
1000
,975,17: 彼 は たま に しか 会え ない 母 の 顔 を 、 そう 云う 折 に しっかり
^
見 覚え て 置き たかっ た ので 、 抱か れ ながら 仰向い て 見 た が 、 残念 な こと に は 部屋 が 暗い の と 、 額 から 垂れ た ゆたか な 髪 が 輪郭 を 覆い 隠し て いる ので 、 厨子 の 中 に ある 御 佛 を 拝む よう で 、 心ゆく まで 見きわめ た こと は なかっ た 。
1072
,3146,34: ただ 、 生き残っ た 召使 の ことば で は 、 五 人組 の 五 人 が すべて 一 様 の 黒衣 を 着 こみ 、 もちろん 覆面 も し 、 刀 の 目貫 を
^
見 覚え られ ない ため か 、 大小 の 柄 まで 黒 布 で 巻い て い た と いう 。
1177
,1327,0:
^
見 おぼえ の ある 真珠 の 首飾り が 、 ながい 首 の し た に 巻か れ て いる 。
積み上げる
(積む.上げる)
延べ語数:
27
0067
,57,4: そして 、 れんが を
^
積み あげ て つくっ た らしい 反射 炉 の 図 と 、 びっくり し た 人 の よう に 目玉 の 大きい 、 ちょんまげ す がた の 江川 太郎左衛門 の 肖像 が 、 久助 君 の 頭 に うかん だ 。
0071
,2391,5: さらに また その 上 に
^
積み あげ られ た よう に なっ て いっ て 、 やがて 「 光る 円筒 」 で もっ て 、 巨大 な 塔 が 出来 た 。
0081
,654,16: そこ から 枯草 の るい を うんと 集め て き て 、 山 の よう に
^
積み あげる ん だ 。
0081
,2516,24: する て えと 、 おれ は ロープ を たぐり あげ て 、 ぴかぴか し た 卵 を 籠 から 出し 、 この へん に
^
積み あげ て 行か あ 。
0087
,1320,5: 折角 ピストル を 土台 として
^
積み あげ た もの が 、 この 電話 によって 一瞬 の 間 に がらがら と 崩れ て しまっ た の で ある 。
0087
,1416,5: そこ は 雑然と 書籍 が
^
積み あげ られ 、 実験 室 に は 電気 の 器械 器具 が 並び 、 レトルト や 試験管 が 林 の よう に 立っ て い て 、 博物館 と 図書 室 と 実験 室 を 一緒 に し た よう な 混雑 を 示し て いる 部屋 だっ た 。
0087
,1474,8: あくまでも 、 確か な 証拠 を 一つ 一つ
^
積み あげ て いっ て 、 その 結果 犯人 の 形 が 浮び上っ て くる の で なけれ ば なら ない 。
0087
,1480,9: 「 じゃ 、 それ は 今 どんな 形 に
^
積み あげ られ て いる の か ね 。
0087
,2443,12: 佐々 は 、 部屋 の 真中 に 山 の よう に
^
積み あげ た 缶詰 を 指さし た 。
0140
,1137,22: 土間 の つづき に 炊事 場 と 風呂 桶 を おく ところ が あっ て 、 炭 や 薪 が 田舎 らしく
^
積み あげ られ て いる 。
0141
,7,74: その テーブル の 上 に 伸子 の ハンド ・ バッグ だの 素子 の 書類 入 鞄 だ の が ごたごた のっ て い て 、 目 を うつす と 白く 塗ら れ た 入口 の ドア の 横 に 、 大小 数 個 の トランク 、 二つ の 行李 、 ハルビン で 用意 し た 食糧 入れ の 柳 製 大籠 など が 、 いかにも ひとまず そこ まで 運び こん だ という 風 に
^
積み あげ られ て いる 。
0141
,17064,26: 狭く て 賑やか な 裏通り の 錯綜 し た 光 の 中 を 来 た 伸子 の 眼 に は 、 ぼんやり 何 か 大きく
^
積み あげ られ て いる 物 の 形 しか 見え ない 埃 っぽい コンクリート の 床 から 、 じかに 幅 の ひろい 鉄製 の 階段 が 通じ て い た 。
0175
,26,32: しばらく 健康 を 恢復 さ せ ながら 短い 時間 の うち に 、 御 自分 の 思っ て い た より も 早く 、 芸術 家 として の 彼女 の 前 に
^
積み あげ られ た 乗り越える べき もの を 、 まとも に 踏み こえ て みよ う と 言っ て おら れ まし た 。
0563
,2,4: 火山岩 の 石塊 を
^
積み あげ て 、 高い 塚 を 築き 、 その 頂 に 、 平たい 石碑 を 立て た もの です 。
0621
,227,31: 彼 は 都 に あり とある 櫛 や 笄 や 簪 や 着物 や 鏡 や 紅 を 三 日 三 晩 と たた ない うち に 女 の 廻り へ
^
積み あげ て みせる つもり でし た 。
0821
,359,127: その 下 に は 日本 の ウドン と 支那 の ウドン の アイノコ の よう な もの が 全部 を 占め て い て 、 カナダ ライ に 水 を ナミナミ と 満 し た 場合 に は カナダ ライ の 内部 が 直接 空気 に ふれる 空隙 という もの は なく なる の で ある が 、 日本 の ウドン と 支那 の ウドン の アイノコ の 場合 に 於 て は その 空隙 が ない のみ で なく 更に カナダ ライ の 高 さ と 同じ ぐらい の もの が 上 へ 盛り あげ られ て おり 、 更に その 上 に キャベツ 一 個 分 は ない けれども 一 個 の 半分 以下 で は ない らしい キャベツ と キノコ と 肉 など が
^
積み あげ られ て いる の で ある 。
0927
,33,42: それ に も かかわら ず 、 法律 図書館 長 の ジョン・ヴァンス 氏 は 、 注文 の 書 が 後れる こと の 原因 を 「 自分 が 買い たい と 思う 本 も 、 購入 書類 が 副 館長 の 事務 室 に
^
積み あげ られる が 故に 、 いつも 逃がし て しまう 」 と マックリーシュ 氏 に 断乎 として 主張 する の で あっ た 。
0944
,387,55: 眼 が 暗 さ に 馴れる につれ 、 五 十 畳 敷 ほど も あろ う か と 思わ れる 仄 暗い 石室 の 三 方 の 壁 の 書棚 に 、 経 本 と 経巻 が 、 黄ばん だ 帙 と 朱 塗 の 軸 に 古代 の 薄明 を 見せ て 天井 まで
^
積み あげ られ て いる 。
0944
,390,34: 十 畳 より は やや 狭い 、 窓 一つ だけ ある 薄暗い 部屋 の まわり の 壁 に 沿っ て 、 何 千 束 と も 知れ ぬ 麻紙 が 厖大 な 量 に
^
積み あげ られ 、 窓 の 下 の 経机 の 上 に 筆墨 と 青銅 の 油 壺 の つい た 油 燈 が 出 て いる 。
0945
,86,41: 米 の ほか 、 帆布 、 鳶口 、 大 釘 など 、 役 に たつ もの が いろいろ あっ た ので 、 それ も 悉皆 取り おさめ 、 船板 は 釘 から はずし て 、 入江 の 岸 に 井桁 に
^
積み あげ て おい た が 、 急 に 高波 が 来 て 、 跡形 も なく 浚っ て 行っ て しまっ た 。
0947
,2434,25: そういう 間 も 手 を 休め ず 、 サッサ と 部屋 の なか を 片付ける と 、 テーブル や 椅子 を 壁 ぎわ に
^
積み あげ た 。
0947
,2478,18: シヅ に は 目 も くれ ず 、 サト子 に そう 言い ながら 、 壁 ぎわ に
^
積み あげ た 椅子 や テーブル を 見る と 、 ここ で はじまる こと を 察し た らしく 、 痩 立ち の みえる 頬 の あたり に 、 人 の 悪い 微笑 を うかべ た 。
0948
,1389,18: 久美子 は 煖炉 の 燃えさし の 上 に 紙屑 や 木 箱 の 壊れ た の を
^
積み あげ 、 ケロシン 油 を かけ て 火 を つけ た 。
0985
,17,11: あちこち の 壁 に 寄せ て 、 寝具 と 書籍 が
^
積み あげ て ある 。
0987
,331,114: 同じ 工場 内 の 仕 上部 の 一角 ( クローズ ・ アップ ) 管制 用 の 電 燈 の エンスイ 形 の 光 に 照らし 出さ れ た 仕上 台 を はさん で 、 正面 に こちら を 向い て 、 人見 勉 の 妹 の 治子 と 、 向う 向き に なっ て 背 を 見せ た 、 その 同僚 の 静代 の 二 人 が 、 それぞれ 、 流れ 作業 の 台 の 上 に 押し出さ れ て 来る 小さい 長方形 の 金属 ブロック を 仕上 台 に 取りつけ て ある ミクロメータア に 当て がっ て 見 て は 、 合格 品 と 不 合格 品 を 別々 に キチン と
^
積み あげ て 行っ て いる 。
0987
,990,8: 粗末 な 木 の ベンチ が 一方 に
^
積み あげ て ある 。
1075
,1176,44: 家 で も 正月 だけ は 集まっ て これ を 食べ た と 見え て 、 干柿 ・ 榧 ・ 搗栗 という よう な 、 今 は お菓子 と いわ ない 昔 の 菓子 が 、 三方 折敷 の 上 に 鏡餅 と共に かならず
^
積み あげ られる 。
歩き始める
(歩く.始める)
延べ語数:
27
0060
,196,26: 科学 物 や コンピューター 物 の 原稿 を 書き 、 週刊 誌 の 取材 記者 を 引き受け 、 僕 は 個人 営業 の ライター として
^
歩き はじめ た 。
0060
,1431,5: デモ の 後尾 について
^
歩き はじめ た タケシ は 、 シュプレヒコール の 文句 を 単純 に 繰り返す こと は でき なかっ た 。
0060
,2987,16: それ まで 静的 な 存在 で しか なかっ た 図形 は 、 亀 に なっ て
^
歩き はじめ た とたん 筆者 の 認識 の 中 で 動的 な 存在 へ と 一変 し た 。
0060
,3102,44: アメリカ の AMD 社 の 互換 製品 として 開発 さ れ た μ COM — 2 9 0 0 を 、 のち に パーソナル コンピューター の ライバル と なる 日立製作所 、 松下電器 、 シャープ 、 カシオ計算機 、 ヤマハ といった 企業 に 売り込み に
^
歩き はじめ て 間もなく 、 後藤 は 電電 公社 の 横須賀 通信 研究所 の スタッフ から 、 新人 教育 用 の 教材 が 作れ ない だろ う か と の 打診 を 受け た 。
0060
,5223,28: 日本電気 で 初舞台 を 踏ん だ 古川 は 、 それ 以来 、 西 と 同道 し て 各社 の パーソナル コンピューター 開発 チーム を 軒並み 訪ね て
^
歩き はじめ た 。
0060
,6875,6: ゲイツ が ゲイツ の 道 を
^
歩き はじめ た ころ 、 多く の ホビイスト たち も また 彼ら の 道 を 歩み 出し て い た 。
0112
,730,13: H は 足 の 先 を 見 て 部屋 の 中 を
^
歩き 始め た 。
0141
,2059,30: そして 、 青く 塗っ た 囲い の 柵 が 雪の下 から のぞい て いる 小 公園 の よう な 植込み に 沿っ た ひろい 歩道 を ホテル の 方 へ
^
歩き はじめ た 。
0141
,3168,30: 伸子 と 素子 と は 、 その ころ に なっ て 一 週間 の うち の 幾日 も 、 モスクヷ 市 の あっち の 町 、 こっち の 横丁 を
^
歩き はじめ た 。
0141
,3550,43: 外套 を ぬい で 水色 の ブルーズ 姿 に なっ た 伸子 は 、 ちょっと 長椅子 に かけ て い た 体 を また おこし て 、 清潔 に つや出し を さ れ た 茶色 の 床 の 上 を あっち こっち
^
歩き はじめ た 。
0141
,9578,3: 「 やっと そろそろ
^
歩き はじめ まし た —— もう 結構 永い こと ね た きり だっ た けれど 」
0141
,14873,3: そろそろ また
^
歩き はじめよ う として 蜂谷 良作 は ベンチ の 上 から 帽子 を とりあげ た 。
0141
,17674,9: 蜂谷 は 伸子 の 腕 を とっ て
^
歩き はじめ た 。
0141
,20950,19: 素子 は 、 ベッド に かけ て いる 伸子 の 前 の 床 の 上 を あっち こっち
^
歩き はじめ た 。
0183
,27,3: 小さい こども が
^
歩き はじめ た とき 、 その 親 や ぐるり の 人 は 何 と いっ て 見る だろ う 。
0276
,35,5: 丁度 親 が 、 おそく
^
歩き はじめ た わが子 の よちよち 姿 を 見 て 、 丈夫 な 子 を 持っ た 親 は 知ら ない よろこび に 涙ぐむ よう に 、 日本 の 善良 な 人民 の こころ は 、 今 に なっ て 、 どうやら われわれ と 大して ちがっ た もの で も なく 生きる よう に なっ た 方々 、 に 、 身分 が 高い だけ 気の毒 な 、 として 世 なれ た おとな の 親しみ を おぼえ て 来 て いる の で ある 。
0423
,11,13: 同時に 日本 の 大衆 が 人民 的 な 民主 主義 の 道 を
^
歩き はじめ て 、 中国 や 北朝鮮 の ひと びと の 現実 の 建設 を 眼 近 に みる につれ 、 遠い 一つ の 社会 主義 的 実験 国 の よう に 思わ れ て い た ソヴェト 同盟 の 生き方 が 、 案外 に も 日本 の わたし たち の 日常 に つらなっ た もの で ある こと が 実感 さ れ はじめ て き て いる 。
0569
,431,15: 一同 は ノーエ 節 を 歌い ながら 、 円卓 の まわり を 踊る よう に
^
歩き 始める 。
0706
,218,40: 御 本人 も 、 ビックリ し て 、 ちょ ッ と 手 を ひ ッ こめ かけ た が 、 思い直し た らしく 、 私 の 袖 を ちぎれる ぐらい 掴ん で 、 一 しょ に 手 を ふっ て
^
歩き はじめ た 。
0732
,850,32: そして 、 白衣 の 人達 は 、 手 を 高々 と すり 合わせ て 、 マニ 妙 光 を 唱え ながら 、 ふんづけ られる 大納言 の 廻り を グルグル と 廻っ て
^
歩き はじめ た 。
0988
,3161,12: じき だ あ 」 と 久保 は 答え て 、 並ん で
^
歩き 始め た 私 に 向 つて
0994
,563,11: 御 橋 ( これ も 、 左手 の 方 へ
^
歩き はじめる ) フ 、 世話 を 燒 かせる 。
1020
,63,11: 型 を 卒業 し たら 、 すぐ 自分 の 足 で
^
歩き 始め ね ば なら ぬ 。
1040
,1395,8: プール の 縁 を 、 裕一 は
^
歩き はじめ た 。
1040
,2739,10: アイス キャンディー を 一 本 持っ て 、 彼 は
^
歩き はじめ た 。
1040
,2774,9: 町 なみ の 中心 部 に むけ て
^
歩き はじめ て 、 彼 は いきなり 気づい た 。
1040
,3125,2: 邦子 は
^
歩き はじめ た 。
滑り落ちる
(滑る.落ちる)
延べ語数:
27
0038
,213,19: あわて て 手 を 離し た 時 、 彼女 の 身体 は 巧 く プラットホーム の 上 へ
^
辷り 落ち て い た 。
0060
,1938,1:
^
すべり 落ちる 砂時計 の 砂 の 、 一 粒 一 粒 を 数える 焦燥 か 。
0080
,1024,6: 釜 の ふた が 下 へ
^
すべり 落ち た の で ある 。
0081
,914,6: 土 が 上 から 島 を
^
すべり 落ち て 来 て 、 密林 の 一部 を うずめ た よう に 見える 」
0081
,946,13: その 結果 、 玉太郎 の からだ は 雨水 とともに ずるずる と 下 へ
^
すべり 落ち て いっ た 。
0081
,947,21: すごい スコール の ひびき に 、 玉太郎 より すこし 上 を のぼっ て い た ラツール は 、 玉太郎 の
^
すべり 落ち た こと を 知ら なかっ た 。
0089
,621,11: あっという間に 、 四 少年 は 、 傾い た 板の間 から
^
すべり 落ち て 、 下 へ 墜落 し て いっ た 。
0109
,18,30: それから 何 秒 後 の こと か はっきり し ない が 、 突然 、 私 の 頭上 に 一撃 が 加え られ 、 眼 の 前 に 暗闇 が
^
すべり 墜ち た 。
0114
,708,22: 今 まで より も 一層 はげしい すき間 が 三 人 の 間 に 出来 た 、 千世子 は その すき間 に
^
すべり 落ち て 死ん で 仕舞 える ほど の 深 さ が 有る に 違い ない と さえ 思っ た 。
0140
,703,23: 去年 、 夜行 で 京都 から 帰っ て 来 た 朝 、 伸子 は 二 階 の はしご の 上 から 下 まで
^
滑り おち て 、 階段 下 の 板 を へし折る ほど から だ を うっ た 。
0231
,850,16: この よう に 、 すべて の 課題 を とき かね て 今にも 政権 の 橋 より
^
すべり 落ち そう に 見える 現 政府 が 、 あれ や これ や と 身 を かわし ながら 、 今日 なお 権力 を 保っ て いる の は 、 どういう 仕組み な の で あろ う か 。
0507
,940,16: 一 本筋 の 高い 処 に ある 道 を 、 静か ながら 北 の 山 から
^
すべり 落ち て 来る 風 に あらい ざらい 吹き さ られ て 、 足 の 遅い お伴 と 一緒 に 、 私 は もう ちっと 早く 歩き たい もん だ なあ と 思い ながら 歩い て 行く 。
0792
,916,45: 次に ちょうど よろしい あたり で 頭 を うた れ て 死に 、 法 本 は 自分 の ピストル に セラダ の 指紋 を つけ て 車中 に 投げ すて 、 ハンドル を きっ て 車 は 屍体 を のせ た ま ゝ 谷 底 へ
^
すべり 落ち て しまっ た の です 。
0866
,260,20: 息づまる よう な 一瞬 の 後 、 母 の 手 から 、 竹 箒 が するする と 地面 に
^
すべり 落ち た 。
0956
,3189,16: あたし 達 は しっかり 抱き合っ て い ない と 、 この 大空 の 中 に
^
すべり 落ち て しまう わ 。
0986
,398,20: ( くやし泣き に 泣い て 、 椅子 に 坐っ て おら れ なく なっ て 、 床 の 上 に
^
すべり 落ち 、 頭 を さげ 両手 を つく 。
0987
,2752,28: 友吉 ええ 、 それ は 、 あの ——( 人見 の 言葉 で 打ちくだか れ 、 にぎりしめ た 両手 を ブルブル と ふるわせ 、 やがて 、 イス から
^
すべり 落ち て 、 ユカ に 膝 を 突く )
0988
,2076,36: 強 さ が 一方 の 方 へ グッ と 傾い て いる 時 に 、 その 傾き かた が 激しけれ ば 激しい ほど 、 後ろ から ヒョイ と 押さ れ た だけ でも 、 ガラガラ と
^
すべり 落ち て 行く 穴 の 深 さ だ 。
1072
,5179,15: また 、 その 十蔵 の 、 もと の 身分 、 悪 の 仲間 へ
^
すべり 落ち た 動機 。
1075
,706,22: 屋根 の 斜面 を 急 に し て 、 あの 三角 を とがら せ て おく と 、 石 や 材木 が
^
すべり 落ちる かも しれ ない 。
1075
,1502,48: これ は に なっ て 行く 者 の 足取り に つれ て 、 両端 が 少し ずつ 上下 に うごき 、 その わずか の あいだ だけ 、 肩 を 休める よう に でき て いる ので 、 そういう 動作 の ため に 、 荷物 の 吊 繩 が
^
すべり 落ち ない よう に 、 丈夫 な 小さい 突起 が 、 棒 の 両端 に つい て いる の で ある 。
1173
,695,20: 頬 が びく びく と 痙攣 し た 、 涙 の 玉 が 瞼 から 離れ て 頬 に 一筋
^
辷り 落ち た 。
1174
,124,5: 「 それ が バス から
^
すべり 落ち た 、 君 の 弁解 か ね 」
1174
,1626,20: 上座 に い た 城 介 は 、 自然 追いやら れる よう な 形 で 、 次 の 座 に
^
すべり 落ち た 。
1174
,4027,0:
^
すべり 落ちる 奴 も いる し さ 」
1174
,4028,4: 仁木 軍曹 が
^
すべり 落ち て 、 背骨 や 足 を 折っ て 、 やがて 死ん だ 。
1174
,4106,3: この間 バス から
^
辷り 落ち て さ 、 背骨 を 痛め た ん だ 。
立ち止まる
(立つ.止まる)
延べ語数:
27
0034
,85,86: そして 前方 の 道頓堀 の 灯 を ながめ て 、 今 通っ て き た 二つ 井戸 より も なお 明るい あんな 世界 が この世 に あっ た の か と 、 もう まるで 狐 に つまま れ た よう な 想い が し 、 もし 浜子 が 連れ て 行っ て くれ なけれ ば 、 隙 を み て かけだし て 行っ て 、 あの 光 の 洪水 の 中 へ 飛びこも う と 思い ながら 、 「 まから ん や 」 の 前 で
^
立ち 停っ て いる 浜子 の 動きだす の を 待っ て いる と 、 浜子 は やがて また 歩き だし た ので 、 いそいそ と その 傍 について 堺 筋 の 電車 道 を 越え た とたん 、 もう 道頓堀 の 明る さ は あっという間に 私 の 躯 を さらっ て 、 私 は ぼうっと なっ て しまっ た 。
0034
,356,28: とぼとぼ 河 堀口 へ 帰っ て 行く 道 、 紙芝居 屋 が 、 自転車 の 前 に 子供 を 集め て いる の を 見る と 、 ふと
^
立ち 停っ て 、 ぼんやり 聴い て い た くらい 、 その 日 の 私 は 途方 に 暮れ て い まし た 。
0038
,407,5: と 、 ミネ子 は
^
立ち 停っ た 。
0043
,229,3: そして 急 に
^
立ち 停る 。
0053
,44,6: と 、 君 勇 は
^
立ち 停っ た 。
0053
,53,55: その 隙 に 鶴雄 は さっさと 路地 を 出 て 行っ た が 、 四条 の 電車 通り を 横切っ て 、 もと の 「 矢尾 政 」 今 は 「 東 華菜 館 」 という 中華 料理 店 に なっ て いる 洋風 の 建物 の 前 まで 来る と 、 急 に
^
立ち 停っ た 。
0053
,261,40: 君 勇 は ちょっと 腰 を ひねっ て 、 風 が 通る の を 待ち 、 それから 、 鴨川 湯 の 横 を 抜け て 、 先斗 町 の 路地 まで 来る と 、 ふと 思案 する よう に
^
立ち 停っ た が 、 やがて 歌舞 練 場 の 方 へ 路地 を 歩い て 行っ た 。
0053
,780,9: 三条小橋 まで 来る と 、 鶴雄 は ふと
^
立ち 停っ た 。
0053
,1211,5: 宮子 は 急 に
^
立ち 停っ て 、 橋 の 欄干 に 凭れる 真似 を し ながら 、 鶴雄 の 行き 過ぎる の を 待っ た 。
0054
,1120,18: 刺青 の 男 は 、 半町 ばかり 行く と 古風 なし も た 家 の 前 で
^
立ち 停っ た 。
0054
,1574,6: しかし 、 豹 吉 は
^
立ち 停ろ う と し なかっ た 。
0054
,1951,32: そして 半町 も 行っ た 頃 だろ う か 、 門 燈 の あかり が 鈍く 点っ て いる しも た 家 の 前 まで 来る と 、 針 助 は
^
立ち 停っ た 。
0054
,2085,44: まい て しまっ た こと は 、 ちょっとした 自尊心 の 満足 だっ た が 、 しかし 、 たった 一つ 残念 だっ た の は 、 あの 靴 磨き の 兄弟 が 自分 を 呼び 停めよ う として 追いかけ て 来 た 時 、
^
立ち 停っ て やら なかっ た こと で あっ た 。
0054
,2659,3: と 、
^
立ち 停っ て 考え て みる だけ の 、 思慮 分別 は 持っ て い た 。
0078
,336,12: うし ろ を 歩い て いる 男 賊 は 、 時々
^
立ち 停っ て 、 女 賊 の する こと を 凝視 する 。
0084
,2552,21: 三 人 の 少年 大使 は 、 やがて 進める だけ 進ん で 、 火星 人 の 群 の 前 に
^
立ち 停 まっ た 。
0098
,3563,37: どれ も 同じ よう に 見える 刈田 ばかり 続い た 闇夜 の 底 を 一 本 細い 路 が 真直ぐ に 延び て い て 、 その 中ごろ まで 来 た とき 、 久左衛門 は ぴたり と
^
立ち 停っ て 田 を 見 て い た 。
0744
,563,11: 巡査 は その 人 群れ の 隅 ッ こ で
^
立ち 停っ た が 群れ に 目 を つけ て いる の で は なく 、 何 か 奥 の クラ ヤミ を うかがっ て いる 様子 で ある 。
0988
,5818,10: その うち に 、 言葉 を 止め て ヒョイ と
^
立ち 停 つ て 僕 を ジロリ と 見 て から 、
0988
,6068,4: タミ子 が フッ と
^
立ち 停 つ た ので 、 なん の 氣 も 無く 、 前 の 方 へ 眼 を やる と 、 タミ子 から 三 四 歩 、 僕 から 六 七 歩 の 坂 の 上 に 、 こちら を 向い て ルリ が 立つ て い た の です 。
0989
,1241,16: … … ( 舟木 の 後 に従って 一緒 に 行き そう に する が 、 又
^
立ち 停っ て ) あの う ——
1013
,312,8: いう こと が 飲み込め なく て 、
^
立ち 停 まっ て 顔 を 眺め て い たら 、
1013
,585,5: と 思わず 私 は
^
立ち 停 まり まし た 。
1076
,613,34: むかし 旅人 が 路 に 行暮れ て 、 とある 小社 の 中 に 仮 宿 する と 、 夜 深く 馬 の 鈴 の 音 が 聞え て き て 社 の 前 に
^
立ち 留り 、 こ よい は 何 村 に 産 が あり ます 。
1113
,11,23: こういう 毎夜 の わたくし の 歩み は いつも 、 松 並木 の なかば まで 参り まし た 時 に 、 きっと 一応
^
立ち 停 まっ て 見る の が つね で ござい まし た 。
1114
,190,6: 突然 、 はぎ 野 は
^
立ち 停 まり 、 よろける よう に 、 二 、 三 歩 あるき 出し た が 、 驚き と 恐怖 と で 足 が 前 に はこべ ない ふう だっ た 。
1150
,25,16: 不意 に 声 を 掛け られ て 、 ふたり は 大きい ビルディング の 下 に
^
立ち 停り まし た 。
降り出す
(降る.出す)
延べ語数:
27
0067
,108,8: 太郎左衛門 はじ ぶん の て の ひらに も
^
ふり 出す と 、 それ を 口 の 中 へ ほうりこん で 、 門 の 方 へ いっ て しまっ た 。
0140
,3821,23: 素子 と 伸子 と が 、 そろそろ 帰ら なけれ ば 、 と いい 出す 時分 に なっ て 、 俄 雨 が
^
ふり 出し た 。
0140
,4675,7: その 豪雨 は 、 宵の口 から
^
ふり 出し た 。
0141
,10321,40: その カフェー も 、 ウィーン の 目抜き通り に ある カフェー が そう で ある よう に 、 通り に 向っ て 低く 苅り こん だ 常緑樹 の 生垣 の 奥 に 白 と 赤 の 縞 の 日覆い を
^
ふり 出し て いる 。
0141
,15364,7: その 上 、 もう じき 雪 が
^
ふり 出す で あろ う シベリア 横断 の 間 で 食糧 に 不自由 し ない よう に 、 とくに 果物 の かかさ れ ない 多 計 代 の ため に 、 十分 ととのえ た 食糧 籠 の 心配 も し て 貰わ なけれ ば なら ない 。
0466
,127,4: 女房 丁度 雨 が
^
ふり 出し た ので 傘 を もっ て 迎い に 来る 。
0581
,212,10: 月 は ない のに 仄 明るく 、 いつしか 雪 が
^
降り だし て い まし た 。
0595
,199,3: いつしか 雨 が
^
降り だし て 、 軒端 に その 音 が し て いる 。
0601
,121,14: 旅館 まで 半分 ほど 来 た か と 思わ れる 頃 、 雨 が
^
降り だし た 。
0613
,779,6: 大粒 の 雨 が ぼたぼた
^
降り だし た 。
0617
,2881,14: 一つ 思い出す こと は 、 その 小倉 で その 日 に 雪 が
^
降り だし て 、 翌朝 起き て みれ ば 、 めずらしく も 二 尺 以上 積 って い た という こと だけ で ある 。
0685
,100,7: その 日 は 暮れ 方 から
^
降り だし た 雨 が 、 平作 の 立ち去る ころ に は ドシャ 降り に なっ て い た 。
0695
,462,2: 雪 が
^
降り だす の は 一月 なかば すぎ て から です ね 」
0695
,466,9: 私 が 育っ た ころ でも 大雪 の
^
降り だす の は 一月 なかば を すぎ て から で それ だけ は 変り が ない が 、 十月 なかば から それ まで という もの は ずっと しぐれ と みぞ れ が 降り つづき 、 空 は 低く たれこめ て 太陽 が 連日 失わ れ て いる の が 例 で あっ た 。
0744
,22,2: 雨 が
^
降り だす と 、 ソレッ と 親方 から 車 を かり て 、 駅 や 劇場 へ 駈け つける 。
0781
,344,3: 雨 が
^
降り だし た 時刻 だ ッ て ?
0865
,328,21: と 、 秋 も ようやく 過ぎ て 、 十二月 の 声 を きく 頃 、 その 日 、 朝 から
^
降り だし た 雪 が 、 もう 夕方 に は 、 膝 を 埋める よう に なり 、 バス も 午後 から 通わ ぬ という 始末 で あつ た が 、 増田 健次 は その 日 の 日誌 を つけ 終る と 、 急 に 岡本 弘 に 会い たく なり 、 ゴム 靴 の 底 に たまる 雪 を はたき はたき 、 信濃 屋 の 玄関 を は い つ た 。
0866
,3261,8: みぞ れ まじり の 雨 が 朝 から
^
降り だし て い た 。
0866
,3881,8: 翌日 は 、 朝 から 雪 が
^
降り だし た 。
0944
,257,8: 七月 の 末 に は もう 雪 が
^
降り だし 、 それ が 翌年 の 五月 まで つづく 。
0948
,161,16: 川奈 へ 行く 分れ道 の 近く 、 急 に 空 が 曇っ て 雨 が
^
降り だし た 。
1101
,546,5: ところが 雨 や 雪 が
^
降り だす と 、 とたんに この 凝結 核 の 数 は 、 非常 に 少なく なる 。
1101
,659,16: 夕方 山頂 小屋 へ 着い たら 、 ちょうど その 頃 から 、 ちらちら と 雪 が
^
降り だし た 。
1101
,660,7: おもしろい こと に は 、 雪 が
^
降り だす と 、 核 の 数 は きゅう に 減り 、 百 個 程度 の 「 最 純 」 状態 に なっ た 。
1101
,663,3: 雪 が
^
降り だす と 、 菅谷 君 は 、 たいへん で ある 。
1101
,671,6: 今度 の 場合 も 、
^
降り だし た の が 、 十 四 日 の 夕方 で あっ て 、 菅谷 君 は 早速 その 晩 から 徹夜 で ある 。
1101
,673,30: せっかく 雪 が 降り出し た のに と 、 内心 少し やきもき し た が 、 夜 に なっ て 気温 が さがっ て くる と 、 いろいろ な 雪 が
^
降り だし た 。
見直す
(見る.直す)
延べ語数:
27
0060
,7193,5: 百貨店 を 歩い て あらためて
^
見 なおし て みる と 、 家電 製品 や 音響 機器 など 、 日常 的 に 使わ れる 道具 は いずれ も プラスチック の ケース に 収まっ て い た 。
0060
,7554,22: DEC の PDP — 11 を お手本 に し た コンピューター らしい 構造 の 6 8 0 0 を 学ん で から
^
見 なおせ ば 、 電卓 の 部品 から 育っ て き た 8 0 8 0 の 氏 と 育ち が よく 見える だろ う と 考え た 。
0060
,7985,11: この とき じっくり と アップル Ⅱ の ハード ウエア を
^
見 なおし た 松本 は 、 スティーブン ・ ウォズニアック の 仕事 の 切れ味 に あらためて 鮮烈 な 印象 を 受け た 。
0080
,1081,38: 蜂 矢 は 、 この 三つ の 条件 を そなえ た 金属 Q が 実在 する と 、 かりに 信じ 、 これ を レンズ と 見なし 、 その レンズ を通して これ まで の 怪 事件 を 、
^
見 なおし た の で あっ た 。
0096
,197,35: やっぱり 自分 も 、 のぼせ 目 と なっ た の か と 思い 、 青 二 は 、 いく ども 目 を こすっ て 、 鏡 の 中 に うつる 自分 の 顔 を
^
見 なおし た 。
0096
,199,2: いく ど
^
見 なおし て も 、 彼 の 顔 は ぼんやり し て い た し 、 両手 を うつし て み て も 、 やはり それ も はっきり うつら なかっ た 。
0141
,1545,5: 伸子 は 、 名刺 を
^
見 なおし ながら 云っ た 。
0141
,4019,15: 伸子 は 、 また はじめ っ から 、 仕切り の 壁 に 沿っ て
^
見 なおし て 行っ た 。
0141
,8001,16: ロシア における フランス 近代 絵画 の 優秀 な コレクション で ある モローゾフスキー の 画廊 を もう一度
^
見 なおし たい と も 思っ た 。
0141
,12067,36: 伸子 は 、 雨 に ぬれ た 街 の 夜空 に 赤く ネオン が 燃え て いる 窓 から は なれ て 、 テーブル へ もどり 、 また その 小説 の ところどころ を あけ て
^
見 なおし た 。
0141
,15183,54: いま の 伸子 に パリ で 会っ て い て 、 モスクヷ へ は 藤堂 駿平 の 紹介 で 行っ た の だっ た と きけ ば 、 むしろ 、 そう だっ た ん です か 、 と 下げ て いる 頭 も 上げ て 、 何となく びっくり し た 眼 で 伸子 を
^
見 なおす の が あたりまえ の よう な 話 だっ た 。
0164
,110,16: 集団 の 一定 方向 を もつ 行動 と の 関係 の 中 で 個人 は ふたたび
^
見 なおさ れ 、 たとえば 、 組合 や 政党 など と 、 そこ に 属する それぞれ の 人々 の 人間 的 ・ 社会 的 具体 性 を 見きわめ 、 歴史 的 な 前進 の 可能 の 核 と 角度 の あり どころ を 洞察 し 、 当然 の 摩擦 も 見解 の 相違 も 予見 し て 、 さらに その 個人 の 社会 的 拡大 の 道 ゆき を 追究 する の で ある 。
0184
,39,60: 軍国 主義 の 餌 じき と さ れ て 来 て い た 日本人 民 の 人間 性 ・ 知性 が 重圧 を とりのぞか れ て むら 立つ よう に 声 を あげ はじめ た とき 、 自我 の 確立 とか 自意識 とかいう こと が 言わ れ はじめ た とき 、 そういう 角度 を 手がかり として 自分 の 人生 を
^
見 なおし はじめ た 若い 人 たち の うち で 、 何人 が 「 チボー 家 の 人々 」 を よん で い た だろ う 。
0218
,13,31: 現代 は 、 アララギ が かつて 現代 短歌 史 に わけ もっ た 積極 の 意義 の 故に 、 その 歩み を 制約 する 流派 として の 諸 問題 が 、
^
見 なおさ れる 時期 に 入っ て いる と 思わ れ ます が 、 いかが な もの でしょ う か 。
0241
,60,32: 治安 維持 法 が 廃止 さ れ た 去年 の 秋 、 その 法律 の 犠牲 に なっ た 人々 は 、 民衆 の 解放 の ため の 英雄 として 、 新しく
^
見 なおさ れ た 。
0432
,95,29: 私 が 窓 の 方 へ 目 を 向け た 其瞬 間 、 フーッ と 光っ た よう な 気 が し た 丈 で 、 あと いくら
^
見 なおし て も もう 二度と 眼 に うつら ない 。
0449
,231,6: 思い切れ ず に 再
^
見 なおし
0469
,119,3: 対 手 を
^
見 なおす 心持 、 何 か 他人 で ない よう な 気持 が する 。
0508
,1180,14: 蕙子 は 好奇 心 に 動かさ れ て 尚 幾度 も 幾度 も
^
見 なおし たけれ 共 、 一 度 毎 に その 事 は 明 か に なっ て 来 て 、 気 の 故 か 頸 の 辺 の 皮膚 の 荒 さ まで そっくり の 様 に 思え て 来 た 。
0832
,177,17: 七 千 四 百 七 十 円 の 間違い か と 思っ て 、 何 度 も
^
見 なおし まし た 。
0947
,106,6: サト子 は 、 それ で
^
見 なおし た 気 に なり 、 美し すぎる 顔 も 、 さっき ほど に は 嫌 で なく なっ た 。
0947
,508,0:
^
見 なおし た わ 」
0947
,1267,39: 美術館 の ティ・ルーム で 見 た とき の 第 一 印象 は 、 大学 の 先生 か 、 信仰 の あつい クリスチャン といった 、 心配 の ない 堅苦しい タイプ だ と 思っ て い た が 、 あらためて
^
見 なおす と 、 目 もと に シットリ と うるみ が つき 、 頬 の あたり が 赤らん で 、 意外 に なまめい た 顔 に なっ て い た 。
1002
,12,6: 我々 は よほど この 点 を
^
見 なおさ なく て は なる まい と 思う 。
1074
,50,16: たま に は こういう 人 たち の 立場 に 立っ て 、 ま 一度 日本 を
^
見 なおし て 見る の も よく 、 また 少なくとも そういう 無邪気 な 疑い を 、 どう 説明 する か を 考え て おく の も よい 勉強 で ある 。
1074
,504,41: それ を 飛ん で も ない 所 で 区画 し て 、 他 の 一方 を 無視 し た から 、 今 は 一段と 根原 が 不明 に なっ た ので 、 祭 は もう一度 、 改めて この 側面 から 、
^
見 なおす 必要 が ある と 、 私 など の 考え て いる 理由 は ここ に ある 。
1128
,1,6: 捕物 小説 は も 一度
^
見 なおさ れる べき で は ない か 。
笑い合う
(笑う.合う)
延べ語数:
27
0010
,147,0:
^
笑い 合っ て いる 写真 と 、 それから もう 一 枚 は 、 私 が 浮浪 児 たち の 前 に しゃがん で 、 ひとり の 浮浪 児 の 足 を つかん で いる 甚だ 妙 な ポーズ の 写真 で あっ た 。
0020
,35,79: それ は また 日本 の 人 に 限っ た こと で なく 、 人間 性 一般 の 大 問題 で あろ う と 思い ます が 、 今宵 死ぬ かも 知れ ぬ という 事 に なっ たら 、 物慾 も 、 色慾 も 綺麗 に 忘れ て しまう の で は ない かしら と も 考え られる のに 、 どうして なかなか その よう な もの で も ない らしく 、 人間 は 命 の 袋小路 に 落ち込む と 、
^
笑い 合わ ず に 、 むさぼり くらい 合う もの らし う ござい ます 。
0025
,239,128: 実に つまらない 、 不思議 な くらい に 下手くそ な 、 まるっきり センス の 無い 冗談 を 言い 、 そうして ご 本人 が 最も 面白 そう に 笑い 、 主人 も お 附き 合い に 笑い 、 「 トカナントカイッチャテネ 、 ソレデスカラネエ 、 ポオットシチャテネエ 、 リンゴ 可愛 イヤ 、 気持 ガワカルトヤッチャテネエ 、 ワハハハ 、 アイツ 頭 ガイイカラネエ 、 東京 駅 ハオレノ 家 ダト 言 ッチャテネエ 、 マイッチャテネエ 、 オレ ノ 妾宅 ハ 丸ビル ダト 言 ッタラ 、 コンドハ 向 ウガマイッチャテネエ 、 … … 」 という 工合 い の 何 一つ 面白く も 、 可笑しく も ない 冗談 が いつ まで も 、 ペラペラ と 続き 、 私 は 日本 の 酔客 の ユウモア 感覚 の 欠如 に 、 いまさら ながら うんざり し て 、 どんなに その 紳士 と 主人 が
^
笑い 合っ て も 、 こちら は 、 にこり と も せ ず 酒 を 飲み 、 屋台 の 傍 を とおる 師走 ちかい 人 の 流れ を 、 ぼんやり 見 て いる ばかり な の で ある 。
0029
,221,18: でも 、 私 は 、 それ だけ でも 夫 に 甘え て 、 話 を し て
^
笑い 合う 事 が 出来 た の が うれしく 、 胸 の しこり も 、 少し 溶け た よう な 気持 で 、 その 夜 は 、 久しぶり に 朝 まで 寝ぐるしい 思い を せ ず に とろとろ と 眠れ まし た 。
0053
,282,13: すると 、 自分 で も 何となく 笑い声 を 立て ながら 、 こうして
^
笑い 合っ た こと で 、 急 に 親しく なっ た と 思い 、 ぐいと 肩 に 力 を 入れ て 寄り添う て 行っ た 。
0090
,220,4: 二 人 は
^
笑い あっ た 。
0098
,2260,5: 」 と 私 たち は
^
笑い 合っ た 。
0112
,1055,23: 水ごけ を つけ て 居 た 人 は 一寸 かお を 上げ て 千 世子 の 頭 越し に 群れ の 人達 と
^
笑い 合っ て 居 た 。
0112
,1514,38: 母親 達 は こ ない だっ から 問題 に なっ て 居る 玉川 の 地所 の 事 や 、 持主 の あ こぎ な 事 やら 仲 に 立っ て 居る 男 の 半間 な 事 やら を
^
笑い 合っ て 居 た 。
0112
,1675,6: こんな 事 を 云っ て
^
笑い 合っ て 小峯 に つい た 。
0112
,1751,23: 千世子 の そんなに 深く 思っ て 居 ない らしい 様子 を 見 て 母親 は 快く 他愛 も ない 事 を 書きつけ て
^
笑い 合っ て 居る の が 、 千世子 に は 只 自分 の つとめ た 事 が 成功 し た と 云う 事 の ほか に うれしい 事 は なかっ た 。
0112
,2044,14: そうした 時 に 二 人 は かるく 淋しい 様 な 口元 を し て
^
笑い 合っ た 。
0464
,169,11: 私 共 は 顔 を 見合わせ 、 当惑 し て
^
笑い 合っ た 。
0672
,261,68: 私 は 若い 女 だ もの 、 美しい 青年 と 腕 を 組ん で 並木 路 を 歩い たり 、 美 青年 に 荷物 を もっ て もらっ たり 自動車 を よび に 走っ て もらっ たり 、 チヤ ホヤ かしずか れ て 銀座 など 買物 に 歩い て 、 人波 を 追い つ 追わ れ つ 、 人波 の あいま から 目と 目 を 見合せ て
^
笑い あう 。
0672
,286,13: 若い 目と 目 が 人波 を 距 て て ニッコリ 秘密 に
^
笑い あう とき 、 そこ に は 仇 な 夢 も こもり 、 花 の 匂い も 流れ 、 若 さ の おのずから の 妖し さ も あっ た が 、 だから また 、 そこ に は 、 退屈 、 むなし さ 、 自ら 己 を 裏切る 理智 も あっ た 。
0704
,198,18: それ と 同じ よう に 、 手 で ぶち あっ たり 、 たがい に オナラ を もらし て
^
笑い あっ たり する 。
0885
,109,5: 大 ぴら に お互い に
^
笑い 合う という こと は 、 これ は 軽微 な 相手 の 欠点 や 間違い を 笑う ので 、 決して 相手 を 傷つける こと に は なら ない という 、 そういう 習慣 を 我々 は 身 に つけ たい と 思う ん です 。
1072
,29,19: 大亀 と 阿 能 十 は 、 おかし さ やら 、 暗 さ やら 、 わけ も なく
^
笑い あっ て 、
1072
,93,24: 大亀 も 、 味噌 久 も 、 それ に 倣っ て 、 通り越し 、 番所 の 灯 を ふりむい て 、 声 なく
^
笑い あっ た 。
1072
,2777,32: こうして 大 焚火 を かこみ つつ 、 彼等 は 、 粥 が 煮える の を 待ち ながら 、 時には 法話 に 耳 を すまし 、 時に は 、 女 ばなし に
^
笑い あい 、 また 時に は 、 同 苦 坊 の 身の上 など も 、 訊い たり し て 、 正月 の 夜 の 楽しみ を 満足 し きっ て いる の だっ た 。
1072
,5698,15: 三 人 は そこで 、 何 と は なく 、 意味 も なく 、
^
笑い 合っ て しまっ た 。
1072
,6286,10: 大 真面目 に いっ て 、 ひそか に 、
^
笑い あっ たり する 、 主従 だっ た 。
1073
,1559,25: すると 、 純 友 や 秋 茂 たち が 、 そういう 不 死人 の 横顔 を ながめ ながら 、 意味 あり げ に 、
^
笑い あっ た 。
1171
,1936,18: 荷台 の 若者 と 運転 手 は 、 意味 の 判ら ない 早口 の 会話 を 交わし 、
^
笑い 合う 。
1172
,515,5: 何 か 言っ て は
^
笑い 合う その 声 に 、 何とも 言え ない いや な 響き が あっ た 。
1173
,1322,3: 二 人 で
^
笑い 合う 気配 で あっ た 。
1175
,497,13: そこで 仕方 なく 二 人 は 顔 を 見合わせ て 、 ハッハッハア と
^
笑い 合っ た の です が 、 外国 の 諺 に 、 最後 に 笑う もの が もっとも よく 笑う 、 という の が ある そう です ねえ 。
現れ始める
(現れる.始める)
延べ語数:
26
0060
,728,47: 発売 当初 は あくまで 、 ビット ・ イン に 持ち込ま れる 数 の 多 さ から 、 「 かなり 売れ て いる の で は 」 と 予測 の 域 を 出 なかっ た TK — 80 の 売れ行き は 、 しだいに はっきり と 数字 に
^
現われ はじめ た 。
0060
,7879,18: だが 日本 市場 に 売り込み を 図っ て い た 当の 本人 は 、 形 と なっ て
^
現われ はじめ た 成果 に むしろ 戸惑い を 覚え て い た 。
0062
,2959,20: で 勇躍 怖かっ た ものの ネタ 振り から 入れ ば 、 はや 駄文 に は 長大 化 の 兆し が
^
現われ 始め た 。
0100
,32,15: 昨年 の 秋 から は 、 妻 に も 明らか に 栄養失調 の 徴候 が
^
現われ 始め た 。
0140
,5178,38: うすい 灰色 の よう な 紙 表紙 に 、 赤い 字 で ブハーリン 著 史 的 唯物 論 と 書か れ た 定価 一 円 の 厚い 本 が 、 伸子 の 身 の まわり に も
^
現れ はじめ た 。
0141
,12045,15: 無産 派 の 小説 は 伸子 が まだ 日本 に い た ころ に
^
あらわれ はじめ た 。
0141
,17006,25: 自分 の 心 が 恋 に とらわれ て い ない こと を はっきり 知っ て いる 伸子 は 、 おちつい て 、 こまかい 景色 の
^
あらわれ はじめ た 感情 の 小道 について 、 吟味 を つづけ た 。
0141
,22381,13: この 世界 に は 、 そういう たのし さ や 新しい 美し さ が
^
あらわれ はじめ た 、 って 話し た と し たら 、 須美子 さん 何 と 思う かしら 。
0170
,113,11: プロレタリア の 婦人 という もの が 歴史 の 上 に
^
現れ はじめ た 。
0170
,295,9: この 時代 に 新しい 素質 の 婦人 作家 が
^
あらわれ はじめ た 。
0170
,298,25: そういう 人達 によって 、 本当に 社会 矛盾 を 認識 し 、 人間 として 伸びよ う と する 女性 の 声 が 文学 の なか へ
^
現われ はじめ た 。
0181
,36,3: 自然 発生 に
^
あらわれ はじめ た 無産 者 文学 一般 の 中 に 、 プロレタリア 文学 と ルンペン ・ プロレタリアート 文学 と の けじめ を つけ 、 プロレタリア 文学 と 農民 文学 、 同伴 者 文学 と の 現実 的 な 関係 を あきらか に し た の も 、 プロレタリア 文学 理論 で あっ た 。
0199
,0,32: 去る 六月 十 一 日 、 読売新聞 の 「 世界 へ の 反逆 」 という 文章 で 中島 健蔵 氏 が 、 記録 文学 の 名 の もと に ジャーナリズム に
^
あらわれ はじめ た 戦記 もの の 本質 について 注意 を よびおこし た の は 適切 で あっ た 。
0267
,21,23: こん に ち 同じ 本質 の 挑発 的 事件 や 記事 が 、 主題 を かえ て 、 言葉 を かえ て 、
^
あらわれ はじめ まし た 。
0318
,1195,33: 一 九 四 七 年 に 入っ て から 、 支配 権力 の 民主 化 サボタージュ に つれ て 、 文学 評論 の 面 に も 反 民主 的 活動 家 が
^
現れ はじめ た 。
0318
,1248,33: 反戦 的 な 文学 一 九 四 七 年 の 後半 に なっ て 、 やっと 少し ずつ 日本 の 侵略 戦争 に対する 批判 を 表現 し た 文学 作品 が
^
あらわれ はじめ た 。
0682
,251,27: イヤイヤ 信秀 に 屈し て い た 尾張 の 諸 将 の うち に も 、 信秀 の 命脈 つき たり と 見 て 背く もの も
^
現れ はじめ た 。
0736
,24,5: そして 、 軽い 幻聴 が
^
現れ はじめ た の は 、 その 頃 から で あっ た 。
0918
,275,23: この ヴォーリンガー の 先生 で ある 、 リーグル という 学者 は 、 ギリシャ で 初めて 「 内面 的 な 寂し さ が
^
現われ はじめる 」 と いっ て いる 。
0918
,1013,32: カント の 時代 は 、 この 「 ドイツ の 血 」 と 「 ヒューム = ヴォルテール 的 な もの 」 の 二つ の もの が すでに 社会 的 な 矛盾 として
^
現われ はじめ て いる の で ある 。
1041
,3475,5: 歌詞 の なか に
^
あらわれ はじめ た シュルレアリズム は 、 ロック の 内容 を 知的 に たかめる 役 を はたし は し た が 、 その 尻馬 に のっ て ただ かね もうけ だけ を たくらん で いる 人 たち によって 、 必要 以上 の 内省 と 芸術 性 と が ロックンロール に あたえ られる こと に なっ て しまっ た 。
1043
,103,26: 良い 品 は ない はず な の だ が 、 見処 が 違う おかげ で 、 その 目 こぼし の 中 から 種々 の 佳品 が
^
現れ 始め た 。
1043
,106,59: しかし 「 下手 もの 」 なる 言葉 は 俗語 だ し 、 語 音 の 調子 が 面白い せい か 、 この 言葉 は 忽ち 伝播 し 「 下手 も の 好き 」 とか 、 「 下手 趣味 」 とかいう 表現 まで 生れ 、 ついに は 公 に 「 下手 もの 展 」 など を 開く 骨董 商 が
^
現れ 始め た 。
1043
,136,23: 仕事 は 順風 に 帆 を あげ た が 、 しかし こういう 協 団 に 必要 な 道徳 的 基礎 に 疾患 が
^
現れ 始め 、 昭和 四 年 私 の 外遊 中 に ついに 崩壊 し て しまっ た 。
1043
,183,6: しかし 味方 も 同時に 方々 から
^
現れ 始め た 。
1145
,80,23: それから 暑い 夏 が 過ぎ て 、 秋 が 深く なる と 、 町 々 に は 又 納豆 売 の 姿 が
^
現われ 始め 、 窓 の 外 に も 時々 納豆 屋 が 来 まし た 。
流れ出す
(流れる.出す)
延べ語数:
26
0062
,3121,28: MIDI 対応 の ギター と キーボード を マック が 仲立ち する と あら 不思議 、 ギター から は キーボード の 、 キーボード から は ギター の 音 が
^
流れ だす 。
0072
,383,9: 「 すると あの 血 は 兄さん の 身体 から
^
流れ だし た 血 だっ た ん だ ね 。
0079
,580,18: と 、 とつぜん じゃ ーッ と 音 が し て 、 栓 から 水 が いきおい よく
^
流れ だし た 。
0081
,227,10: 玉太郎 の 額 から は 、 血 が たらたら と
^
流れ だし た 。
0081
,735,13: 玉太郎 は それ を うけとっ て 、 椰子 の 水 が しとしとと
^
流れ だし て くる 穴 に 唇 を つけ て 、 すっ た 。
0082
,1723,11: 中 から さ ッ と ひえびえ と し た 気流 が
^
流れ だし て 、 検事 たち の 顔 を なで た 。
0082
,2683,11: ふたたび ラウドスピーカー から は 、 機械 人間 の 声 が
^
流れ だす 。
0084
,953,19: 室内 に あっ た 自動車 同士 が 、 はげしく ぶつかり 合い 、 ドラム缶 が ひっくりかえり 、 油 が どろどろ
^
流れ だす 。
0095
,2352,23: すると しばらく し て その 映写 幕 が 光り 出し て 、 その 上 に 、 波 の よう な 模様 が 忙しく
^
流れ だし た 。
0141
,22099,2: ラジオ の
^
流れ だす 低い 二 階 の 窓 を 見上げ たら 、 灯 を つけ ない 窓 から 半身 のり出さ せ て 、 若い 男 と 女 と が 通り を 見 て い た 。
0507
,821,17: 鯛 の 眼 の 通り な 水色 の 眼 玉 は 、 たるん だ 瞼 を
^
ながれ 出し そう に なっ て 居 て 、 「 たて 」 や 「 横 」 の 「 しわ 」 が 深い 谷間 を 作っ て 走っ て 居る 。
0568
,376,8: 細い 静脈 が 切れ て 、 血 が
^
流れ だし て き た 。
0597
,2166,3: 理由 も なく
^
流れ だし た 涙 な の だ 。
0613
,10,11: 病院 の 大 廊下 へ 講堂 から 学生 の 群 が
^
流れ だし 、 幾 組 か の かたまり に なっ て それぞれ の 持ち場 へ 散っ て いっ た 。
0944
,332,13: 西蔵 一 の 大河 ブラマプートラ の 上流 で 、 氷河 の 溶け て
^
流れ だす 一 万 六 千 尺 の 高地 の 川 を 、 零下 十 度 の 寒風 の 吹きすさぶ さなか に 胸 まで 入っ て 渡り 、 北 へ 二 十 日 、 高地 の 雪 を 喰い すぎ 、 肺 の 凍傷 に かかっ て 血 を 吐き 、 人間 の 影 の よう に なっ て 弟 という 天幕 の ある 河原 に 着い た 。
0946
,2,6: 江戸 を 離れ て 上方 へ
^
流れ だし 、 なんと いう こと も なく 、 京都 に 住みつい て しまっ た 。
0947
,409,22: 「 フニクリ・フニクラ 」 という 、 どこ か の 国 の 陽気 な 民謡 が 、 割れ っ かえる よう な 音 で
^
流れ だす 。
0947
,2212,27: ドビュッシイ の 『 金魚 』 の メロディ に 乗っ て 、 由良 ふみ子 の 、 ( へえ 、 あなた だっ た の ) という 甲高い 声 が
^
流れ だし て き た 。
0947
,2360,26: 由良 と 芳夫 の 会話 の つづ きが 、 ショパン の 『 雨だれ 』 の メロディ に 乗っ て 、 無類 の あざやか さ で
^
流れ だし て き た 。
0948
,143,11: 間もなく ホーム の 拡声 器 から アナウンス の 声 が
^
流れ だし た 。
0948
,310,55: そこ だけ 深い 水 の 色 を 見せ て いる 青々 と し た 湖心 に 、 ひと の 乗っ て い ない 空 の ボート が 漂っ て いる の を 見 た とき 、 久美子 は 「 おや 」 と 思っ た が 、 モヤイ が 解け て ボート が ひとり で
^
流れ だし た の かも 知れ ず 、 おどろく よう な こと で も なかっ た 。
0977
,434,10: たちまち せき を きっ た よう に 、 人々 が
^
流れ だし て くる と 、 三吉 は いそい で 坂 の 中途 から 小径 を のぼっ て 、 城内 の 練兵 場 の 一部 に なっ た 小 公園 へ き た 。
1101
,41,25: そして この 噴火 は 現在 も 時々 起る ので 、 過去 百 年間 に 山頂 近く から 十 五 、 六 回 も 熔岩 が
^
流れ だし て いる 。
1101
,390,18: しかし 内部 の 熔融 し た 部分 は どこ か 突破口 を 見つける と 、 その ほう へ
^
流れ だし て しまう 。
1101
,413,18: 噴火 の 週 期 から いえ ば 、 もう そろそろ 山頂 近く から 、 新しい 熔岩 が
^
流れ だし 、 方々 で 噴火 孔 が 口 を 開き 、 熔岩 の しぶき を 噴き あげ て も よい 時期 で ある 。
1102
,105,26: 人 によって だいぶ ちがう が 、 いずれ に し て も 、 それ は たいへん な 量 で あっ て 、 ぜんぶ 融け て 海 へ
^
流れ だし たら 、 海面 が 現在 より も 著しく 高く なる 。
斬り落とす
(斬る.落とす)
延べ語数:
26
0618
,306,3: 「 耳 を
^
斬り 落さ れ た オレ が 女 を 憎む なら ワケ は 分る が 、 女 が オレ を 憎む と は ワケ が 分ら ない な 」
0618
,309,12: オレ の よう な カンシャク 持ち が 、 オレ の 耳 を
^
斬り 落し た 女 を 咒 わ ない と は 奇妙 な こと だ 。
0618
,310,7: オレ は 誰 か に 耳 を
^
斬り 落さ れ た こと は 考え て も 、 斬り 落し た の が この 女 だ と 考え た こと は め ッ た に ない 。
0618
,310,17: オレ は 誰 か に 耳 を 斬り 落さ れ た こと は 考え て も 、
^
斬り 落し た の が この 女 だ と 考え た こと は め ッ た に ない 。
0618
,321,15: その 時 の こと が 身 に しみ て いる から 、 片耳 を
^
斬り 落さ れ た 痛み ぐらい は 、 仕事 の 励み に なっ た だけ だ 。
0618
,387,7: 「 お前 、 エナコ に 耳 を
^
斬り 落さ れ て も 、 虫 ケラ に かま れ た よう だ ッ て ?
0618
,423,13: その ヒメ が エナコ に 懐剣 を 与え て オレ の 耳 を
^
斬り 落せ と 命じ て いる のに 、 オレ が それ を 幸福 な 遊び の ひととき だ と ふと 考え て い た の は 、 思え ば フシギ な こと で あっ た 。
0618
,440,16: この よう に し て いる うち に 順 を 追う て オレ の 耳 が
^
斬り 落さ れる の を オレ は みんな 知っ て い た が 、 オレ の 目 は ヒメ の 顔 を 見つめ た まま どう する こと も でき なかっ た し 、 オレ の 心 は 目 に こもる 放心 が 全部 で あっ た 。
0618
,479,2: クビ を
^
斬り 落し て 、 その 血 を 像 に したたら せ た 。
0618
,563,6: エナコ が オレ の 耳 を
^
斬り 落す の を 眺め て い た の も この 笑顔 だ し 、 オレ の 小屋 の 天井 から ぶらさがっ た 無数 の 蛇 を 眺め て い た の も この 笑顔 だ 。
0618
,564,4: オレ の 耳 を
^
斬り 落せ と エナコ に 命じ た の も この 笑顔 で ある が 、 エナコ の クビ を オレ の 斧 で 斬り 落せ と 沙汰 の で た の も 、 実は この 笑顔 が それ を 見 たい と 思っ た から に 相違 ない 。
0618
,564,27: オレ の 耳 を 斬り 落せ と エナコ に 命じ た の も この 笑顔 で ある が 、 エナコ の クビ を オレ の 斧 で
^
斬り 落せ と 沙汰 の で た の も 、 実は この 笑顔 が それ を 見 たい と 思っ た から に 相違 ない 。
0618
,615,8: 「 エナコ は 耳 男 の 耳 を
^
斬り 落し た 懐剣 で ノド を つい て 死ん で い た の よ 。
0618
,902,16: オレ が 逆 吊り に し た 蛇 の 死体 を オレ の 手 が
^
斬り 落す か 、 ここ から オレ が 逃げ 去る か 、 どっち か 一 ツ を 選ぶ より 仕方 が ない と オレ は 思っ た 。
0685
,310,14: こうして 横 に 倒し て から 、 次に は 不 二男 の 首 を
^
斬り 落す 。
0685
,312,2: スッパリ と
^
斬り 落し て 胴体 と 首 を バラバラ に し なけれ ば なら ない 。
0685
,325,12: 三 ツ の 首 を 重ね て おい て 一 ツ に
^
斬り 落す 。
0685
,344,11: うし ろ から 心臓 を ブッスリ 突き刺し て 、 首 を
^
斬り 落す の だ 。
0685
,359,12: 日光 男体山 の 山中 で 心臓 を 刺さ れ 、 首 を
^
斬り 落さ れ て 死ん で いる 男 が 発見 さ れ た 。
0685
,371,9: それ に し て は 、 わざわざ 首 を
^
斬り 落す ほど テイネイ な こと を し ながら 、 懐中 を 改め ない と は マヌケ の 犯人 が いる もの だ 。
0708
,237,34: 今川 義元 は 味方 が ケンカ を はじめて 同志 討ち を し て いる の か と 思っ て いる うち 、 もう 織田 方 の 侍 が 飛び か ゝ って 首 を
^
斬り 落さ れ て い た の で ある 。
0769
,173,0:
^
斬り 落し た 鬼 の 手 を 眺め て いる よう で 、 人間 の 皮膚 の 色 として 、 想像 し うる 色 で は ない 。
0783
,54,8: 「 坊主 首 を た ッ た 一つ
^
斬り 落し て 元 も 子 も なくし ちゃ ア 合 うめ え や な 。
0784
,24,27: ところが その後 ふとした こと で 村 の 若者 と 口論 の あげく 、 相手 の 鎌 で 左 の 小指 と クスリ 指 を 根元 から
^
斬り 落さ れ た が 、 その 代り 相手 の 腹 を 蹴倒し て 生涯 不治 の 半 病人 に し て しまっ た 。
0788
,586,10: 外科 の 先生 が 患者 の 片足 を ノコギリ で
^
斬り 落す よう な タダ の 静か な 顔 で 人殺し は やら ない 。
0790
,12,19: この 辺 は 斬っ た 張っ た の 多い ところ で 、 その 連中 が 腕 や 脚 を
^
斬り 落さ れる よう な こと は 特別 珍しく も ない ところ だ 。
飛び上がる
(飛ぶ.上がる)
延べ語数:
26
0082
,2233,35: 日本 ザル で は なく 、 オランウータン か チンパンジー の 類 か と 思わ れ た が 、 その サル は 五 人 の 顔 を 見る と 、 とたんに 檻 の 中 で
^
飛び あがっ た 。
0082
,2561,24: エレベーター は 矢 の よう に 、 地下 十 六 階 から 、 この 研究所 の 最上階 、 二 十 四 階 へ
^
飛び あがっ て いっ た 。
0082
,2846,16: ところが 、 機械 の 調子 が 少し へん な の か 、 航空 船 は なかなか
^
飛び あがろ う と は し なかっ た 。
0521
,24,23: もう 、 ゆ だ ん の なら ない 大波 が 立っ て 、 汀 から 、 八 九 尺 の 上 まで
^
飛び あがっ て から 、 投げつけ られ た 様 に 、 砂 の 上 に くずれ 落ちる 。
0555
,592,3: 恒子 は
^
飛び あがっ て 、 美枝子 の 手 を 押え た 。
0595
,265,3: その 淵 から
^
飛び あがる よう に し て 、 顔 を 挙げ 、 微笑ん で 、 また 飲ん だ … … 。
0603
,156,11: 椋鳥 は なかば ひろげ た 翼 を ひらい て 、
^
飛び あがろ う と し まし た 。
0603
,161,2: と共に 、
^
飛び あがろ う として 力いっぱい に 羽ばたき を し まし た 。
0603
,180,0:
^
飛び あがっ て しまえ ば 、 羽ばたき に 力 が こもっ て 、 ぐんぐん 速く なり まし た 。
0603
,279,13: こがね 虫 は 迷っ た あげく 、 羽 を ひろげ て 、
^
飛び あがり まし た 。
0613
,352,3: それから 史郎 が
^
とび 上がり 、 最後 に みんな で 長老 の 長い 手長 海老 みたい な 両手 を ひっぱっ たら 、 「 おっ こら しょ 」 と 、 いつも の 癖 の 掛け声 を 出し て とび 上がっ て き た 。
0613
,352,37: それから 史郎 が とび 上がり 、 最後 に みんな で 長老 の 長い 手長 海老 みたい な 両手 を ひっぱっ たら 、 「 おっ こら しょ 」 と 、 いつも の 癖 の 掛け声 を 出し て
^
とび 上がっ て き た 。
0651
,308,9: 千鳥 波 ほど の 豪 の 者 でも
^
飛び あがる ほど 驚い た が 、 御 三 方 の 心気 顛倒 、 浮腰 と なり 、 とたんに ツウ さん は 六 ツ 七 ツ つ ゞ け さま に 異常 な 大物 を おもらし に なる 。
0784
,785,35: にわかに 両 の 手 が パッ と ひらい て 天 へ 延びる と 同時に 、 それ に つれ て ちぢん で い た 両足 も いくら か は 延び た もの か 、 もしくは いくらか
^
飛び あがっ た の かも 知れ ない 。
0788
,301,12: ナミ子 は ふと 気 が つく と 、 おどろい て 、
^
跳び あがっ た 。
0857
,303,30: 有る もの を 書く の じゃ なく て 、 無い もの 、 今 ある 限界 を 踏み こし 、 小説 は いつも 背のび を し 、 駈け だし 、 そして
^
跳び あがる 。
0947
,1971,8: いきなり スターター が はいり 、 車 が
^
飛び あがる よう な 勢い で 走り だし た 。
0947
,2429,10: シヅ は 時計 を 見る と 、 椅子 から
^
飛び あがっ て 、 食器 を バタバタ と 流し へ 運び はじめ た 。
0983
,258,8: 杉村 うわ ー っ ( 叫び ながら
^
飛び あがる )
0985
,101,1: (
^
飛び あがる が 、 全身 を 支える 力 が 両 腕 に 無い ため 、 再び スポッ と 穴 に 落ちる ) おっ と 、 と !
0986
,418,8: 卓上 の コップ や ビール びん など が
^
飛び あがっ て 床 の 上 に 落ちる 。
0989
,1808,32: ( それ まで も ワナ ワナ と ふるえ て い た の が 、 須永 から チラリ と 見 られる と 、 我慢 でき なく なり 、 叫び声 を あげる や
^
飛び あがっ て 、 いきなり ガタガタ と 床板 を 踏み鳴らし て 駆けだし 、 板戸 の 間 から 今 は まっ暗 な 私 の 室 を 通り抜け 階段 を 駆け おりる 音 が ドドドド と 下 に 消える )
0989
,2297,5: ( と 、 いきなり
^
飛び あがる や 、 腰 を 抜かし た よう に 、 両手 を うし ろ に 突い て 、 床の間 の 方 へ 、 ワクワク と にじり さ がり ながら ) … … た 、 助け て くれ !
0993
,170,21: そしたら 、 ラッパ が 鳴っ た と 思っ たら 、 その 赤い 岩 が いちどきに こっち を 向い て ピヨン と
^
飛び あがっ て 、 両手 を あげ て 、 そい で 、 ポンポン 水 の 中 に とびこん だ の !
0995
,2201,27: 花岡 の 声 … … ( やっと 、 それ が そう だ と わかる と 同時に 、 猫 が 他 の 猫 に おそわ れ て
^
飛び あがっ た よう な ノド 声 を 放つ ) キョフン !
0995
,2494,14: … … いや 、 そんな よう な 気 も する が ——( パッ と
^
飛び あがっ て 、 衰え た 身体 で のめり そう に し ながら 、 村 子 の そば に 泳い で 行く ) どれ !
降り上げる
(降る.上げる)
延べ語数:
26
0071
,1482,31: そうなると スピード が 出せ ない 、 いつの間にか 装甲車 の 上 に 異人 たち が 三 、 四 人 ずつ のっ て 、 天井 を こわそ う と 、 大きな こぶし を
^
ふり あげ て 、 がんがんと 叩く 。
0080
,2321,6: 博士 は それ を 頭上 に
^
ふり あげ て 、 今や 蜂 矢 の 頭 に 一撃 を くわえよ う と し た とき 、
0080
,2482,2: それ を
^
ふり あげ て 、 金属 Q に なげつけよ う と し た 。
0082
,1346,16: X 号 は 博士 を 一撃 の もと に たたき 殺そ う として 拳 を
^
ふり あげ た 。
0084
,572,5: デニー 博士 は 、
^
ふり あげ た ステッキ を 下 に おろし て 、 赤い 顔 を し た 。
0084
,1718,12: 「 はい 」 グリーン は 絞め つけ られる よう な 声 を
^
ふり あげ 、
0084
,2374,20: 火星 人 の 大群 は 、 手 に 手 に 棍棒 の よう な もの を 頭上 に 高く
^
ふり あげ て 、 怒 濤 の よう に こっち へ 向っ て 押し寄せ て くる 。
0084
,2469,3: 棒 を 高く
^
ふり あげ ながら 、 じわじわ と つめ よせ て 来 た その 大群 。
0084
,2471,1: それから
^
ふり あげ られ て い た 棍棒 みたい な もの が 、 だんだん と おろさ れ 始め た 。
0105
,83,15: その せい か 、 小さい 躯 は 皺 だらけ で 、 痩せ た 握りこぶし を
^
ふり あげ て いる 恰好 は 哀れ で 見 て い られ なかっ た 。
0141
,13447,43: 二 時間 以上 も 、 云い あっ て い た 揚句 、 和一郎 は 、 おそろしい 顔つき に なっ て 多 計 代 を 睨み すえ て い た と 思っ たら 、 いきなり 立ちあがっ て そこ に 在っ た 椅子 を
^
ふり あげ た の だ そう だっ た 。
0141
,13505,5: 「 和一郎 が 椅子 を
^
ふり あげ た とき 、 あの ひと の 手 を そこで つかまえ て いる の が 誰 だ か 、 わたし に は はっきり わかっ た 」
0141
,13599,3: 椅子 を
^
ふり あげ て も 、 わたし は 和 一郎 に 味方 し て ?
0144
,127,10: 猫背 の 背中 を 真直 に し 、 頭 を
^
ふり あげ 、 愛想 よく カザン の 聖母 の 丸い 顔 を 眺め ながら 、 彼女 は 大きく 念 を 入れ て 十字 を 切り 、 熱心 に 囁く の で あっ た 。
0144
,1078,12: 若い 男 は びっくり し た よう に 怒っ て 鍋 を
^
ふり 上げ た が 、 ゴーリキイ が 彼 に 瞬き を する の を さとる と 、 静か に 言っ た 。
0336
,9,9: 国鉄 の 整理 について は 、 政府 も 、
^
ふり あげ た わが 刀 の 影 に おびえ た よう に 非常 事態 宣言 の 用意 が ある とか 、 「 共産党 は 八月 か 九月 に 暴力 革命 を やる もくろみ だ 」 とか 、 政府 へ の 反抗 に 先手 を うつ つもり で 、 かなり 拙劣 に 人々 の 気分 を 不安 に する 空気 を つくっ た 。
0621
,106,5: 男 は 血刀 を
^
ふり あげ て 山 の 林 を 駈け 狂い まし た 。
0621
,108,36: それ は いちばん 醜く て 、 ビッコ の 女 でし た が 、 男 が 逃げ た 女 を 一 人 あまさ ず 斬り すて て 戻っ て き て 、 無造作 に ダン ビラ を
^
ふり あげ ます と 、
0667
,1034,27: 腹 に は 揚羽蝶 と 木の葉 が ひつ か ゝ り 、 片足 の 股 の 付根 に カマキリ が 羽 を ひつ かけ て 斧 を
^
ふり あげ て 苦闘 し 、 片 股 に 油蝉 が か ゝ つて ゐる 。
0806
,123,6: 女房 は 再び 棒 を
^
ふり あげ て 、 前 より も 気勢 するどく 振り おろし た 。
0808
,383,14: アネサ は 怠け者 で は ある が 、 年百年中 クワ を ふり 下し
^
ふり 上げ て いる し 、 斧 で 大木 を 斬り 倒す の も 馴れ て いる 。
0809
,57,10: とたんに 後 へ ひ ッ くり かえって 、 刀 を
^
ふり あげ た まま 、 ドタリ と 倒れ て ムムム と のび て しまっ た 。
0851
,56,34: 母 の 愛す 外 の 兄妹 を 憎み 、 なぜ 私 のみ 憎まれる の か 、 私 は たしか 八 ツ ぐらい の とき 、 その 怒り に 逆上 し て 、 出刃庖丁 を
^
ふり あげ て 兄 ( 三つ 違い ) を 追い廻し た こと が あっ た 。
0852
,143,95: 私 と 男 二 人 だけ で 外 に 客 の ない 時 は 、 今晩 泊めろ 、 泊め て やら ない 、 ネチネチ やり だし 、 男 が 暴力 的 に なる と 女 が 一 そう 暴力 的 に バカ ヤロー 行っ て くれ 、 水 を ひっかける 、 と 言い も 終ら ず 皿 一 杯 の 水 を ひっかけ 、 この ヤロー 、 男 が いきなり 女 の 横 ッ 面 を ひっぱたく 、 女 が 下 の くぐり を あけ て 這いだし て き て 武者 ぶり つき 椅子 を
^
ふり あげ て 力まかせ に 男 に 投げつける の だ 。
1177
,1060,12: 彼 は わけ の わから ない 叫び を あげ 、 手 を
^
ふり あげ て 少尉 に 突進 し た 。
1180
,34,7: 斧 を 地平線 の 上 に
^
ふり あげ た まま
し尽くす
(為る.尽くす)
延べ語数:
26
0042
,59,2: 極道 を
^
し 尽し た ある 老人 が いつか 私 に 、 「 私 は 沢山 の 女 を 知っ て 来 た が 、 女 は 何 人 変え て も 結局 同じ だ 」 と いっ た こと が ある 。
0060
,5170,9: フェアー を しらみ つぶし に 歩い て 堪能
^
し つくし て から は 、 コンピューター ショップ めぐり に いそしん だ 。
0060
,8428,14: 松本 は 日本電気 版 の アルト の 子供 を 、 PC を 否定
^
し つくす 中 から 育てよ う と 考え て い た 。
0083
,438,28: 自己 を 愛する ため に あんなに まで 苦労 を 重ね ながら 、 知ら ず 識 ら ず の うち に 、 それ と 反対 に 自己 を 破壊
^
し 尽し て い た の だ 。
0141
,651,16: 『 装甲 列車 』 を 、 あれ だけ リアル に 、 しかも 、 あれ だけ 研究
^
し つくし て 、 はっきり 弁証法 的 演出 方法 で 仕上げ た の は すばらしい です よ 。
0141
,5708,43: 伸子 より 三つ 年上 の 素子 が 、 女学校 の 上級生 ごろ から 、 らいてう とか 紅 吉 とかいう 青鞜 婦人 たち の 女性 解放 の 気運 に 影響 さ れ て い た と いう だけ で は 、 伸子 に 諒解
^
し つくさ れ なかっ た 。
0148
,0,18: 満州 事変 以来 今日 まで の 十 四 年間 に 、 旧 日本 の 文学 が 崩壊
^
し つくし て 行っ た 過程 は 、 日本 文学 史 にとって 未曾有 の こと で ある ばかり で なく 、 世界 文学 の 眺望 において も 、 駭 く べき 一 事実 で は ない だろ う か 。
0149
,38,30: イリーン が 、 科学 の 知識 を 、 ああ も わかり やすく 、 ああ も よろこばしく 語り 得る の は 、 彼 が 、 専門 の 知識 に 通暁
^
し つくし て い て 、 その 上 に 、 人類 が より 明るく 智慧 の 光り に 照らさ れ て 生きる 愉し さ を 、 知り つくし て いる から で は なかろ う か 。
0152
,54,29: 思想 は 、 人間 が 生き て いる という こと と 全く 切り はなせ ない もの で ある という 自覚 が 、 各人 の 日常 生活 態度 に 浸透
^
し つくし て い なかっ た 。
0159
,8,13: この 複雑 雄大 な テーマ と 素材 を 、 その 隅々 まで 描写
^
し つくし たら ば 、 作品 は 現在 ある より 少く とも 倍 の 長篇 に なる べき で あっ た 。
0160
,38,42: はじめ から 理 において 勝つ べき 根拠 を 失っ て い て 、 三宅 正太郎 によって さえ も 悪法 として 警戒 さ れ て い た 治安 維持 法 は 、 過去 十 数 年間 の 日本 から 、 知性 を 殺戮
^
し つくし た の で あっ た 。
0282
,39,77: 日本人 が 今日 、 当然 もつ べき 一個人 として の 品位 と 威厳 と を 身 に つけ て い ない こと を 外国 に 向っ て 愧 じ る なら ば 、 それ は 、 現代 日本 の 多数 の 人々 を 、 明治 以来 真に 人格 的 尊厳 という もの が 、 どういう もの で ある か を さえ 知らさ ない よう に 導い て 来 た 体制 を 、 今 なお 明瞭 に 判断
^
し つくし 得 て い ない という 点 について 、 より 慚 ず べき で あろ う と 思う 。
0312
,185,15: その 科学 的 に 分析 さ れ 綜合 的 に 研究 さ れ 発達
^
し つくし た あらゆる 部門 の 広告 が 、 日本 の よう に 今 で さえ まだ 半 封建 的 な 幼稚 な 資本 主義 国 に もちこま れ た とき 、 それ は 日本 の 内 に どんな 反応 を よびおこす だろ う 。
0408
,13,28: こまかく 言え ば 、 ここ に 集め られ て いる 評論 の ある もの は 未熟 で ある し 、 ある もの は 、 問題 を 追究
^
し つくし て い ない ところ も ある 。
0432
,41,37: 有頂天 に なら ない まで も 、 又 、 如何に 謙虚 に 自分 の 未 完成 で ある 事 に ハムブル で は あろ う とも 、 その 「 心 の ときめき 」 を 、 否定
^
し 尽す 人 は ない だろ う 。
0585
,65,35: 政治 的 に 与え られ た 自由 とか 、 或は 獲得 す べき 自由 とか は 、 復員 帰還 者 として 多少 無理押し な 行動 を し て いる うち に 、 もう すっかり 消化
^
し つくし て 、 端的 に 人間 として の 自由 な 境地 に さ迷い 出 て い まし た 。
0613
,1803,13: その 思想 は もう 二 千 年 も 前 に ローマ で 批判
^
し 尽くさ れ た 原始 民 的 国家 神道 です よ 」
0767
,35,22: 胃 の 方 に 重点 の 何 分の 一 か が 常に 残っ て い て 、 全部 を 頭 に 集中
^
し つくし た 統一 感 に ひたる 時間 が 乏しい の で ある 。
0909
,50,57: カント の 理性 を 導火 と し 、 フィヒテ の 自我 を 爆薬 と し 、 ルッソー の 自然 を 坑道 と し 、 フランス 革命 の 七月 に ハイネ たち が 北海 の 浪 を 焔 を もっ て 充たし うる と まで 叫ん で 爆発 せしめ た あの 情熱 が 、 かく も はやく 燃焼
^
し つくし 、 一 かたまり の 底 あつい 灰 と 化 しよ う と 誰 が 考え え た で あろ う 。
0918
,61,63: 無駄 な 力み や 見てくれ や 小理屈 を 捨て去っ て 、 水 と 人間 が 、 生 で ぶっつかっ て 、 微妙 な 、 ゆるがす こと の でき ない 、 法則 に まで 、 探り あて た 時 に 、 肉体 は 、 じかに 、 小理屈 ぬき に 、 その 法則 の もつ 隅々 まで の 数学 を 、 一 瞬間 で 計算
^
し つくし て 、 その 法則 の もつ 構成 の すばらしさ を 、 筋肉 や 血 や 呼吸 で もっ て はかり 、 築き あげ 、 その もつ 調和 、 ハーモニー 、 響き あい を 、 肉体 全体 で 味わう の で ある 。
1072
,2765,28: しかし 、 い つ と は なく 、 この 風変り な 僧 は 、 もと 塗師屋 職人 で 半 さん と いい 、 道楽 という 道楽 は
^
し 尽し た あげく 、 吉原 の 花魁 と 心中 し 損ね 、 日本橋 の たもと で 晒し 者 に まで さ れ た こと も ある —— という こと など を 、 いつか 彼等 は 知っ て い た 。
1072
,6268,7: 侍 の くせ に 、 極道 を
^
し 尽し 、 勘当 も さ れ 、 浪人 の 味 も 知っ て いる 。
1073
,8005,41: —— けれど 、 さき に 、 将門 の ため に 国 庁 を 焼か れ た 藤原 維茂 、 為 憲 など は 、 どこ へ 逃げ 隠れ た か 、 捕われ た か 、 その 兵 も 、 全く 四散
^
し 尽し て 、 消息 すら わから ない 。
1076
,1344,16: 僅か な 島 の 中 で 、 人 が 力 を 合わせ て も なお 駆除
^
し 尽さ なかっ た わけ は 、 鼠 が 水 を 渡っ て 時 と も なく 、 後 から 後 から と 入り込ん だ から と 、 いう こと まで は まず 疑い が ない 。
1076
,1417,54: 大き さ 鼬 ほど も あり 、 足 の 指 に は 水掻き が あっ た と も いう の は 、 一部 は 浜の 者 が 打ち殺し も し た から か と 思う が 、 後 に は 貂 の ごとき 獣 が 現われ て 、 追 々 に これ を 退治
^
し 尽し た という の は 、 もとより 実際 の 見聞 と は 思わ れ ず 、 はたして それから また 二 十 年 足らず の うち に 有名 なる 石見 の 大 鼠 害 という もの が 発生 し た の で ある 。
1076
,2330,113: もしも この 一 千 数 百 年間 の 変遷 が 、 二 、 三 の 看過 す べから ざる 特徴 を 保存 し て い なかっ た なら ば 、 この 研究 は 取 つく 島 も なく 、 したがって どんな 空疎 なる 立論 を も 可能 に し た こと で あろ う が 、 幸い に し て 時代 ごと の 忠実 なる 記述 が 残り 、 一方 に は また 文字 に 恵まれ なかっ た 多数 民 人 の 間 に も 、 是 と 対比 し 、 且つ 参照 せら る べき 幾つ も の 前代 生活 の 持続 が 跡づけ られる 故 に 、 過去 は 必ずしも 埋没
^
し 尽し て は い ない 。
住み込む
(住む.込む)
延べ語数:
26
0170
,258,15: 一葉 は 当時 上流 人 を 集め て い た 中島 歌子 の 塾 に
^
住み こみ の 弟子 の よう に し て い た が 、 わがまま な 育ち の 若い 貴婦人 たち の なか で 彼女 が どんなに 才能 を ねたま れ 、 つらい め を 見 て い た か という こと は 、 こまかい 插話 に も うかがわ れる 。
0594
,220,11: 彼女 が はじめ 或 る 鳥 料理 屋 の 女中 に
^
住み こん だ こと は 、 私 に も 分っ て いる 。
0594
,223,18: それから 、 鳥 料理 屋 で 贔負 に なっ て た 客 の 家 へ 、 女中 として
^
住み こん だ 。
0661
,92,32: けれども その 年 は ともかく レッキ ともし て ゐ ない が 会社 員 で あり 、 すでに サイパン も 落ち 、 日本 中 の 人間 みんな 学生 女 生徒 まで 工場 へ
^
住み こん だ の だ から 、 この 年 ばかり は 海水浴 の 人間 など は 国賊 に なり かね ない 時世 に なつ て ゐる の だ 。
0667
,866,33: とびきり の 美人 な の だ から 、 店 の 客 ひき の 看板娘 に 絶好 で 、 通 ひだ つ たら 夕方 五 時 から 十 時 まで 三 千 円 、
^
住み こみ 五 千 円 、 但し この 金 は 月々 前払 ひで 本人 に は 渡さ ず 教会 へ 届ける 。
0667
,869,7: 「 通 ひ 三 千 円 、
^
住み こみ 五 千 円 、 と 。
0667
,1200,19: ソメ ちや ん も 承諾 し た から 、 ソメ ちや ん と ヨッ ちや ん 母子 を
^
住み こま せ 、 玉川 関 に 退場 し て 貰 ふ 。
0688
,111,2: 工場 へ
^
住み こむ の さ 」
0688
,123,2: 工場 へ
^
住み こん で ドロ ボー の 手引き は する つもり だろ う な 」
0688
,124,6: 「 宿 が ない から 、
^
住み こむ の さ 。
0759
,7887,2: 記代子 が
^
住み こん だ ばっかり に 、 わが家 に 動物 小屋 の 悪臭 が しみつい て しまっ た よう で あっ た 。
0775
,540,21: 元 は ここ の 殿様 の お 屋敷 の 植木 職 の 親方 の ところ へ 十 三 の 時 から
^
住み こん だ の です が 、 二 十 一 二 の ころ 、 浅虫 様 へ 親方 から の 紹介 で 住みかえ た の です 。
0778
,362,5: 一 人 ぎめ に
^
住み こも う と する と 、 この 時 ばかり は 正二郎 が 、 百雷 の 落ちる が 如く に 激怒 し た 。
0780
,84,8: と 、 菓子 屋 の 小僧 に
^
住み こま せ て しまっ た 。
0780
,145,31: しかし 子飼い から の 店 で は ない から 、 居 づらい 事情 が 多く て 、 店 から 店 へ 転々 として 、 三 十 に も なり ながら まだ
^
住み こみ の 一介 の 平 職人 。
0780
,354,9: ソバ 屋 の 出前 持 の 給金 は 、
^
住み こみ 月額 三 円 五 十 銭 と いう から 、 月 に 五 十 銭 か 、 せいぜい 一 円 の 支払い 能力 しか なく 、 実に 元金 の 返済 だけ でも 六 百 五 十 年 を 要する の で ある 。
0786
,45,4: 弁 内 が
^
住み こん で いる 師匠 の ウチ は 、 人形 町 の サガミ 屋 という アンマ 屋 サン 。
0789
,722,5: 「 あなた が 当家 へ
^
住み こん だに は ワケ が あろ う と 思わ れ ます が 、 それ を 語っ て い た だけ ませ ん か 」
0790
,183,62: 妹 の お 直 と お 安 は 裕福 で ない 小 商人 へ 縁づい た が 、 お 直 の 生ん だ 次男 の 小栗 能文 ( 二 十 六 ) が 杉 代 の 次女 京子 ( 二 十 二 ) と 結婚 し 、 能文 は 平作 の 秘書 番頭 の 役割 、 夫婦 は 平作 の 家 に
^
住み こん で いる 。
0830
,30,26: 女中 が 男 を ひき 入れ たり お客 を とる の が 大目 に 見 られ て い た と いう が 、 女中 に
^
住み こん だ 当夜 から 男 を ひき 入れる の は 、 いささか 図太 すぎる フルマイ で あろ う 。
0830
,234,10: そして 彼女 が その 日 から 八 宝 亭 へ
^
住み こん だ こと について は 多く の 証人 が いる の だ から 。
0832
,97,9: クリーニング 氏 は 夫人 方 の 親戚 へ
^
住み こん で そ ッ ちの 家業 を 手伝っ て おる から 日常 は 孤立 無援 で 、 おまけ に 嫌っ て いる の は 確か に 夫人 の 方 だ から 、 まア 聟 が 追 ん ださ れる と 同じ よう な 心境 を 味 い 、 慰藉 料 という こと を 思いつく に 至っ た の で あろ う が 、 その へん の 心境 は 同情 は できる ね 。
0832
,106,11: こういう 夫人 と 結婚 し 、 そ ッ ちの 家 へ
^
住み こん だ クリーニング 氏 は 、 苦 しかり し 日々 で あっ たろ う 。
0852
,18,59: 私 は 本能 という もの を 部屋 の 中 へ 入れ ない こと に し て い た の だ が 食物 より も 先ず 第 一 に 、 女 の から だ が 私 の 孤独 の 蒲団 の 中 へ 遠慮なく もぐりこむ よう に なっ て い た から 、 釜 や 鍋 が 自然 に ずるずる
^
住み こむ よう に なっ て も 、 もはや 如是 我 説 を 固執 する だけ の 純潔 に対する 貞節 の 念 が ぐらつい て い た 。
0852
,77,12: 私 は 女 の から だ が 私 の 部屋 に
^
住み こむ こと だけ 食い止める こと が でき た けれども 、 五十歩百歩 だ 。
0993
,2985,21: そい で 、 この間 ね 、 やっと 横田 たち の 秩父 の セメント 山 の 事務所 に 、 春子 さん が
^
住み こん で いる と 言う 話 を 聞きつけ た んで 、 私 出かけ て 行っ た の 。
縋り付く
(縋る.付く)
延べ語数:
26
0088
,522,8: 春部 が 帆 村 の 腕 に
^
縋り つい た 。
0374
,50,1:
^
縋り つく よう に きか れ た 男 は 、 苦笑 とき の 毒 さ と を 交ぜ て ぼんやり 答え て いる 。
0547
,419,5: 私 は 彼女 に
^
縋り つき 、 その 胴 を 、 腰 を 、 抱きしめ 、 その 胸 に 顔 を 埋め て 、 涙 を 流し た 。
0547
,430,3: 彼女 に
^
縋り つい た まま 、 気 が 遠く なる よう だっ た 。
0549
,376,15: 炬燵 の 横手 から ずり 寄っ て き て 、 私 の 肩 に
^
縋り つい た 。
0549
,383,5: 彼女 は 私 に
^
縋り つい た まま 、 胸 を 大きく 波打た せ た 。
0554
,1946,15: 彼女 は 眼 に ふっと 涙 を ため て 、 長谷川 の 肩 に
^
縋り つい た 。
0558
,406,5: 山田 の 肩 に
^
縋り つい て くる 拍子 に 、 彼女 は よろけ 、 援 け 起そ う と する 山田 の 肱 を 横腹 に 受け て 、 その 場 に 転がり 、 一声 うめい て 、 伸び て しまっ た 。
0570
,158,26: そして 、 葬式 当時 の 嫌 な こと ども が 浮き 上っ て き 、 それ を 打ち消す ため に 、 祖母 の やさしい 笑顔 に
^
縋り つき たかっ た 。
0571
,30,10: ぽつり と 言っ て 、 父 の 田宮 を
^
縋り つく よう な また 訴える よう な 眼 で 見上げ た 。
0574
,70,11: その 黒い 瞳 が 、 痣 の 下 から 彼 に
^
縋り つい て き まし た 。
0580
,623,38: 房江 は その 言葉 を 繰り返し て 、 椎 の 茂み の 方 を 仰ぎ 見 た が 、 その 瞬間 、 眩暈 に 襲わ れ た か の よう に 、 よろけ かかっ て 吉村 へ
^
縋り つき 、 彼 の 胸 に 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0582
,214,20: 保治 は 長い 間 、 眼前 の 藤蔓 を 見つめ ながら 、 胸中 に 育ま れ た 心像 に
^
縋り つい て い まし た 。
0588
,90,4: その 眼 付 に
^
縋り つく よう に し て 、 高木 君 は 漸く 言い まし た 。
0590
,486,24: おれ は 自分 で 自分 の 息 を 塞ぐ よう に 、 彼女 の 乳房 に ますます 顔 を 押し あて 、 両手 で
^
縋り つい て いっ た 。
0594
,29,39: 彼女 の 唇 と 舌 と の 巧妙 な 波動 に あやつら れ て 、 私 は 苦悩 に 似 た 忘我 の 中 に 沈み こみ 溺れ こみ 、 そして 踠 き ながら 、 彼女 の 全身 に
^
縋り つい て いっ た 。
0602
,371,14: ただ 、 その よう な 支柱 を 必要 と する ほど 、 必死 に
^
縋り つこ う と する もの が 内 に 在る らしい 。
0647
,193,7: あなた こそ 、 小さな 虚しい 盛名 に
^
縋り つい て いる ん じゃ ない か 。
0866
,3393,14: 女 は 、 時々 、 なにか に つまずい て 、 彼 の 腕 に
^
縋り つい た 。
0988
,2183,0:
^
すがり 附い て 行く と 、 叩き つぶさ れる よう な 所 が あり ます 。
1012
,145,49: … … はだけ た 着物 の 間 から 白い 足 … … 手 … … 蛇 の よう に 解け た 髪 の 中 に 、 閉じ た 眼 が … … 泣き伏し ながら 着物 の 濡れる の も 厭わ ず に 飛沫 を 挙げ て 屍骸 に
^
縋り つい た 母 と 小作 人 の 妻 と … … 。
1014
,145,23: と は いっ て 来 た 途端 に 、 ピカッ と き て 若い 男 に 、 アレエ と ばかり 女房 は
^
縋り つく 。
1014
,150,2: と
^
縋り つく 方 は 、 よろしい 。
1014
,152,3: 私 だって 、
^
縋り つく で あろ う 。
1138
,187,9: 村松 金之助 は 、 木戸 の 柱 に
^
縋り 付い た まま 、 命 を 絞る よう な 涙 を 流し て いる の です 。
1140
,291,33: 振り返る と 真っ 蒼 に なっ た 鈴子 夫人 の 顔 、 —— 絶望 と 悲歎 に 打ちのめさ れ て よろよろ と なっ た 弾み に 、 ひしと 私 の 手 に
^
縋り つい て おり まし た 。
駆け巡る
(駆ける.巡る)
延べ語数:
25
0027
,1065,118: つまり 、 これ まで の 自分 の 恐怖 感 は 、 春の 風 に は 百日咳 の 黴菌 が 何 十 万 、 銭湯 に は 、 目 の つぶれる 黴菌 が 何 十 万 、 床屋 に は 禿頭 病 の 黴菌 が 何 十 万 、 省線 の 吊 皮 に は 疥癬 の 虫 が うようよ 、 または 、 お さ しみ 、 牛 豚肉 の 生焼け に は 、 さ な だ 虫 の 幼虫 やら 、 ジストマ やら 、 何やら の 卵 など が 必ず ひそん で い て 、 また 、 はだし で 歩く と 足 の 裏 から ガラス の 小さい 破片 が はいっ て 、 その 破片 が 体内 を
^
駈け めぐり 眼 玉 を 突い て 失明 さ せる 事 も ある とかいう 謂わ ば 「 科学 の 迷信 」 に おびやかさ れ て い た よう な もの な の でし た 。
0027
,1217,42: もちろん それ は 、 安い 酒 を あちこち 飲み 歩い て いる 時 だけ の 事 でし た が 、 とにかく 、 ふたり 顔 を 合せる と 、 みるみる 同じ 形 の 同じ 毛並 の 犬 に 変り 降雪 の ちまた を
^
駈け めぐる という 具合い に なる の でし た 。
0060
,2015,20: 精神 の ジェット コースター に 乗っ て 、 タケシ は 沈鬱 の 底 から 昂揚 の 高み まで を
^
駆け めぐっ た 。
0062
,558,34: 一 九 九 〇 年 に 誕生 し た マシン の こと を 書こ う と 思っ て いる に も かかわら ず 、 頭 の 中 で は 六 〇 年代 が
^
駆け 巡っ て いる 。
0083
,321,25: いくら 珠子 さん は 美人 か 知ら ない が 、 あれ が 生れ ながら の 美人 なら 、 それ は 君 の よう に 追
^
駈け 廻 わす 価値 が ある かも しれ ない 。
0098
,3387,25: 感謝 の しるし に 何 か 、 と 思う と 、 何 も ない かなし さ に 瞬間 襲わ れ た が 、 また 胸中
^
駈け めぐっ て 見 て も 何 も ない 。
0457
,102,36: 小さい つつじ の 蔭 を ぬけ たり 、 つわぶき の 枯れ葉 に じゃれ つい たり 、 活溌 な 男の子 の よう に 、 白い 体 を くるくる 敏捷 に ころがし て 春先 の 庭 を
^
駆け 廻る 。
0554
,1643,11: 研究所 から 自宅 へ 、 それから お茶の水 駅 へ と 、
^
駆け 巡っ た 。
0597
,2513,6: 競馬 場 の コース だけ を
^
駆け 廻る 競馬 馬 に は 、 馬 の 生命 は ない 。
0597
,3094,37: 対外 的 に は 、 つまり 社交 的 に は 、 富子 は 聊か も 取り乱し た ところ を 見せ ない 代り に 、 内部 で は 、 つまり 家庭 の 裏面 で は 、 せかせか
^
駆け 廻る こと が ある 。
0602
,212,5: 猫 は その 辺 を
^
駆け 廻ろ う と も せ ず 、 彼女 の 肩 に 乗っかっ た まま 、 やはり 日向ぼっこ を し ながら 、 時に 頭 を 動かし て 、 あちこち 眺め 渡し て いる 。
0602
,447,22: カヨ が 紙つぶて を 作り 、 投げ て やる と 、 猫 は それ に じゃれ つき 、 喰い 破っ て 、
^
駆け 廻る 。
0667
,2041,28: 最上 清人 は 必死 に こら へ て ゐる けれども 、 百 度 以上 と 思は れる フッ トウ し た 熱血 の 蒸気 が 全身 を
^
駈け めぐ つ て 、 全然 フラフラ 、 あと は 何一つ 分ら ない 。
0759
,2521,6: 光 は いたずら に 天井 を
^
駈け めぐり 、 光源 は すでに 後退 を はじめ た 。
0866
,51,42: 彼 に も 、 はつ きり と は 答え られ まい が 、 おそらく 、 この 年 に な つて 、 彼 は もう 三 十 一 だ が 、 七 年間 も 家 を あけ 、 戦場 から 戦場 を
^
駈け めぐ つ て 、 それ こそ 、 孤独 と 殺風景 に なれ た 生活 から 、 急 に 、 両親 と 弟妹 から 成る 家 の 秩序 と 情実 の なか へ 飛び込む 億劫 さ は 、 よく よく の こと な の で あろ う 。
1013
,1015,10: こんなに 熱情 は 、 私 の からだ の 中 を
^
駈け めぐり ながら 、 なぜ もう 一 歩 という ところ で 私 に は 、 男らしく 踏み込む 気力 が 、 ない の だろ う か ?
1037
,2767,7: が 、 妄想 は 空しく 荒野 を
^
駆け めぐる ばかり で 、 いずれ も 荒涼 、 無稽 の 世界 に 過ぎ ない 。
1038
,283,11: 恐怖 に も 近い 悔恨 が 、 体 中 を
^
駆け 巡る 。
1038
,479,30: すると 、 この 哀しみ は 、 その 空洞 の 未来 の ない 未来 を 、 私 の 生 の 終り の 日 まで 、 既に 涙 も なく 、 荒涼と
^
駆け 巡る の で あろ う か 。
1072
,7224,14: —— に も 関 ら ず 、 体 じゅう を 血 の 音 ばかり
^
駈け めぐっ て 、 頭 は いたみ 、 手足 の 先 は 冷え 、 髪 は そそけ 立っ て 、 何一つ いい 出せ なかっ た 。
1139
,45,59: その 埋み火 が 、 新 に 薪 を 添え られ て 、 燃えさかる 情熱 と なっ た の は 、 綾 麿 が 十 七 の 年 、 声変り が し て 、 鼻 の 下 が 薄 黒く なっ て 、 理性 と 情慾 と 、 信仰 と 迷信 と 、 渦 を 巻い て 五体 を
^
駈け めぐり 始める 頃 でし た 。
1139
,133,34: 浄 ら か な 観音 様 の 御 像 と 、 可愛らしい 香 折 の 顔 と 、 二つ 巴 に なっ て 、 果てし も なく 綾 麿 の 眼 の 前 を
^
駈け めぐる の です 。
1142
,149,34: 翌年 の 春 、 本国 に 引 揚げ た 阿武隈 大膳 正 は 、 最早 三 十 七 歳 の 分別 盛り でし た が 、 邪悪 淫蕩 な 血 は 五体 を
^
駆け めぐっ て 、 一 日 、 一刻 も 無事 な 日 は 暮せ ない よう に なっ て 居り まし た 。
1182
,860,2: 兇暴 に
^
駆け めぐれ
1182
,862,4: おまえ の 猟場 を
^
駆け めぐれ
欠き始める
(欠く.始める)
延べ語数:
25
0140
,4160,23: そして 、 じかに は 誰 の 視線 も 届か ない 方 を 向き 、 身 を 折り かがめ て 、 なに か を
^
かき はじめ た 。
0141
,3126,4: 革命 後 に
^
かき はじめ た 作家 の なか に は 、 プロレタリア 作家 と 云っ て も 、 偶然 な 理由 から その グループ に 属し て いる 人 も ある 、 と 伸子 に は 思え た 。
0141
,5763,43: 落 付い た 気分 に なる と 、 モスクヷ の アストージェンカ の 、 あの やかましく て 狭い 室 で 暮し た 生活 も 面白く 思いかえさ れ 、 伸子 は 、 自分 の 室 が もてる よう に なっ て から 間もなく 小説 を
^
かき はじめ た 。
0141
,15320,33: 伸子 は やがて ディヴァン の 上 へ おきなおり 、 のばし た 脚 の 上 に スーツ ・ ケース を のせ て 、 その 上 で モスクヷ の 素子 へ の 手紙 を
^
かき はじめ た 。
0141
,18747,17: 伸子 は 、 出歩き 、 よみ 、 出歩か ない 日 に は 、 ロンドン 印象 記 を
^
かき はじめ た 。
0147
,28,6: そして 、 子供 が 絵 を
^
かき はじめる とき は 、 よしんば それ が 「 へ へ の の も へ じ 」 で あろ う とも 、 まず 顔 に 目 を ひかれ 初める もの で ある という 人間 の 素朴 本然 な 順序 に 、 すらり と のりうつっ て 、 こちら に 顔 を 向け て いる 三 人 の 距離 を 、 人間 の 顔 という よす が によって 踰 え て いる 。
0168
,180,26: ピオニェール 、 コムソモール として ソヴェト 社会 生活 の うち に 育ち 、 ラブ ・ セル ・ コル 活動 を とおし て 、 文章 という もの を
^
かき はじめ 、 やがて 一つ の 物語 を 綴る よう に も なり 、 正規 の 文学 活動 家 と なっ た 人々 で ある 。
0170
,121,51: ジョルジ・サンド は 、 はじめ の 結婚 に やぶれ て のち 、 生活 の ため に 苦闘 し ながら 、 女性 の 権利 を 主張 し た 「 アンジアナ 」 を かい た し 、 エリオット も 文筆 から の 収入 で 生活 し なけれ ば なら ない 婦人 として 小説 を
^
かき はじめ た 。
0180
,0,14: 文学 に 心 を ひか れる 人 は 、 いつも 、 自分 が
^
かき はじめる より 先 に かならず 読み はじめ て いる 。
0181
,25,12: 一 人 の 若い 婦人 作家 が 、 少し ずつ 作品 を
^
かき はじめ た よう な とき 「 臍 の あか でも ほじっ て いる が いい 」 という ふう に いわ れ た 場合 、 批評 と 創作 活動 と の おか れる 関係 は 、 だいたい 想像 さ れる 。
0197
,72,3: 現実 から
^
かき はじめ て いる こと は 価値 の ある 本質 だ が 、 まだ 「 労働 者 として 大事 な 事柄 が あまり 書か れ て い ない 」 。
0220
,0,35: 「 道標 」 は 、 「 伸子 」 から 出発 し て いる 「 二つ の 庭 」 の 続篇 として 、 一 九 四 七 年 の 秋 から 『 展望 』 誌上 に
^
かき はじめ た 。
0220
,4,4: 第 二 部 を
^
かき はじめる ころ 、 『 新 日本 文学 』 に のせ たい という 話 が 出 て 、 『 展望 』 も 新 日本 文学 へ なら ば 異存 を いう すじ も ない という 考え だっ た し 、 わたし も もとより 異議 なかっ た 。
0220
,72,13: わたし らしい 、 はためか まわ ず の 方法 で 「 道標 」 を
^
かき はじめ 、 かき すすみ 、 中断 し ない で 書き 終る こと で 、 作品 とともに 、 女 主人公 の 成長 とともに 段々 社会 主義 リアリズム という 方法 が ふくん で いる 現代 の 諸 課題 の いく 部分 か を 会得 で きはじめ た よう に 感じ て いる 。
0221
,363,7: かつて 、 「 黒い 行列 」 として
^
かき はじめ られ 、 情勢 圧迫 によって 中絶 し た この 長篇 は 、 現在 第 三 部 まで 進ん だ 。
0388
,1,4: いま その 原稿 を
^
かき はじめ て いる 、 わたし の 心持 に は 複雑 な いろいろ の 思い が ある 。
0414
,5,32: 評論 も 小説 も 、 自分 にとって 自然 な 形 で 書け なかっ た 何 年 か の 間 に 、 わたし が いくつ か の 随筆 の よう な もの を
^
かき はじめ た きっかけ に は 、 そういう ところ も あっ た 。
0421
,49,9: そして 八 九 十 枚 まで 、 小説 として
^
かき はじめ た 。
0426
,5,24: 一 九 三 一 年 、 一月 号 の 『 ナップ 』 に 「 五 ヵ年 計画 と ソヴェト の 芸術 」 を
^
かき はじめ て から 、 わたし の 評論 的 活動 が はじまっ た 。
0505
,396,13: 恭二 が 、 じき に 、 フー 、 フー と いびき を
^
かき 始める と 、 急 に 、 夜 の 更け た の が 知れる 様 に 、 妙 に あたり が シイン と なっ て 仕舞っ た 。
0612
,1966,5: とうとう 兄さん も べそ を
^
かき 始め た 。
0786
,341,35: 口うるさい 妙 庵 、 そう で も ない 、 こう で も ない 、 強 すぎる 、 弱 すぎる と 一々 文句 を つけ て いる うち に 、 ゴオンゴオン と 大 イビキ を
^
かき はじめる 。
0792
,341,39: それ ばかり で なく 、 箸 を 使う の まで が 怖し く 不器用 に なっ て 、 はさん だ 料理 を しきりに 皿 の 上 だの テーブル の 上 へ 落し て イライラ し 、 とうとう 汗 を
^
かき はじめ て 、 目 を こすっ たり 頭 を こすっ たり する もの だ から 、 小夜子 サン も 見 て い られ なく なっ た そう です 。
0918
,950,9: しかし 、 もし この 分類 が 正当 さ を
^
欠き はじめる と 、 精神 の 分析 に 大きな 混乱 を 起し て くる 。
0948
,1368,16: なんとなく 静か な 顔つき に なっ た と 思っ たら 、 大池 は 鼾 を
^
かき はじめ た 。
飲み始める
(飲む.始める)
延べ語数:
25
0068
,73,12: だが 、 催眠 剤 は 勿論 、 沼津 から も 酒 を
^
飲み はじめ 、 夜中 の 十 二 時 に なっ て も 、 わが家 に 帰る 気 が し ない 。
0068
,76,29: 家 の 下 に 、 淫売 宿 を かね た 飲み屋 の あっ た の を 幸い 、 そこ の 框 に 腰かけ た まま で 、 酒 を
^
飲み はじめ 、 夜中 の 三 時 ごろ に なっ て 、 やっと 、 わが家 に 帰っ た 。
0068
,256,24: 私 が この 禅 の 話 で 、 夢中 に なっ て いる 間 、 桂子 は ひとり で コップ 酒 を がぶがぶ
^
飲み はじめ た よう だ 。
0141
,2073,6: 二 杯 め の 茶 を
^
のみ はじめ た ころ 、 やっと 伸子 が 、 変 に しわがれ た よう な 低い 声 で 、 悲し そう に 、
0141
,3852,20: その ひと に も コップ を わたし て 、 バタ を つけ た パン と リンゴ で 茶 を
^
のみ はじめ た 。
0141
,18563,31: 顔 を 洗っ て 来 て 、 ルケアーノフ の 細君 が 用意 し て おい て くれ た ジャム 入り の 油 あげ パン を おいし がっ て 、 茶 を
^
のみ はじめ て いる 伸子 。
0543
,198,18: なんだか ごたごた し て 、 その 人 たち は 卓子 に 就き 、 安物 の ウイスキー を
^
飲み はじめ まし た 。
0545
,157,10: それから おれ は 一 人 で 、 酒 を
^
飲み はじめ た 。
0560
,259,10: 酒 の 燗 が 出来 、 有り合せ の 品 で
^
飲み はじめ まし た が 、 近 さん は さがら せ 、 清 さん だけ を 席 に 呼び まし た 。
0569
,400,3: そして 酒 を
^
飲み 始める 。
0581
,300,21: から元気 か 本当 の 元気 か 、 その けじめ も つか ない 気持ち で 、 二 人 は 酒 を
^
飲み はじめ まし た 。
0597
,924,11: すすめ られる まま に 、 北村 は また 酒 を
^
飲み はじめ た 。
0598
,151,33: 俺 は その 方 に 、 真正面 に 向く わけ に も ゆか ず 、 尻 を 向ける わけ に も ゆか ず 、 結局 横向き に 坐っ て 、 酒 を
^
飲み はじめ た 。
0672
,713,13: 田代 さん は ノブ子 さん を 相手 に 持参 の ウイスキー を
^
飲み はじめ た が 、 私 は 先 に 眠っ て しまっ た 。
0676
,356,17: 親友 の オデン 屋 が つまり この 日 は 同情 ストライキ といふ 奴 で 、 一緒 に
^
飲み はじめ て 夏川 以上 に メートル を あげ て し まつ た から 、 を さ まり が つか なく な つた だけ の こと だ 。
0683
,619,7: その ころ から 、 ヤケ 酒 を
^
飲み はじめ た らしい から 、 あるいは 、 そう で は ない か と 思い ます よ 。
0759
,7043,9: まだ 朝食 前 の 長平 も ビール を
^
のみ はじめ た 。
0812
,50,5: そして 、 酒 は 再び
^
のみ はじめ た が 、 御飯 は 本当に やめ て しまっ た 。
0829
,49,13: 大宮 から 食堂 車 が ひらい た ので 、 二 人 で
^
飲み はじめ 、 越後 川口 へ つく まで 、 朝 の 九 時 から 午後 二 時半 まで 、 飲み つづけ た ね 。
0842
,1237,8: 相当 酒 が まわっ て から ウィスキー を
^
飲み はじめ た から 、 なお いけ なかっ た 。
0852
,203,10: 私 は 黙っ て 店内 へ 戻っ て 酒 を
^
のみ はじめ た 。
0852
,351,5: 私 は 落 付い て
^
飲み はじめ た 。
1037
,2378,11: そんな 時 、 私 は 茶の間 へ 行き 酒 を
^
飲み 始める 。
1073
,5784,9: と 、 俄 に 元気 づい て 、
^
飲み 始め た 。
1175
,107,9: そして 僕ら は ウナギ を 食べ 、 酒 を
^
飲み 始め まし た 。
湧き起こる
(湧く.起こる)
延べ語数:
25
0060
,3294,17: アルテア が アンコール を 終える と 、 会場 に は 歓声 と 口笛 と 拍手 が
^
湧き 起こっ た 。
0062
,548,33: けれど こんな こと を 書く の も 、 東芝 の 『 ダイナブック 』 に関する 評価 は 、 一 九 七 〇 年代 から 八 〇 年代 初期 にかけて パーソナル コンピューター の 誕生 と共に
^
湧き 起こっ た コンピューター の 大衆 化 運動 の 評価 に も かかわっ て くる という 気 が し て なら ない から だ 。
0138
,540,16: モスクヷ の メーデー の 光景 が 思い出さ れ 、 自分 は 濤 の よう に
^
湧き 起る 歌 を 全身 に 感じ た 。
0138
,1126,5: と 、 全 場面 に対して
^
湧き 起る 顫 える よう な 憎悪 を 抑制 し て 苦々しく 笑い 、
0141
,21515,30: フランス 人 の 趣味 と 日本人 の 趣味 と は 似 て いる と 云い ならわさ れ て いる こと へ の 不承知 が 、 また 伸子 の 心 に
^
湧き おこっ た 。
0141
,21935,44: 伸子 は こう やっ て 三 階 の 露台 から 隣り の 塀 の 中 の 人気 ない プラタナス の 繁み と 、 麦藁 屋根 の 東屋 と 孤児 院 らしい 建物 を 眺め て いる とき 、 さまざま の 往来 が 心 に
^
湧き おこっ て 、 伸子 は ホテル の その 室 に 、 鏡 つき で ない 仕事 机 さえ あっ たら と 思っ て いる 。
0144
,971,26: 自身 の 裡 に 夥しく 蓄積 さ れ 、 殆ど 彼 を 圧し 潰し そう に 感じ られる 人生 から の 濃厚 な 印象 、
^
湧き 起る 様々 の 疑問 は 、 十 五 歳 の ゴーリキイ を 抑え 難い 力 で 、 どこ か へ 、 ここ ニージニ で ない ところ へ 、 もっと 広い 、 もっと 息 の つける ところ へ と 押し出し つつ あっ た の で ある が 、 その 方角 を カザン 市 と きめ た の に は 、 彼 より 四つ 年上 の 中学生 エフレイノフ の 影響 が あっ た 。
0685
,52,11: まるで 滝 の 音 の よう に キリ も なく
^
湧き 起る お 題目 の 声 。
0732
,410,12: 廊下 を ふむ 音 が 鈴 の 音 に まじっ て
^
湧き 起っ た 。
0842
,2034,16: なぞ と 、 ふだん の 私 なら 思いつく はず も ない 美辞麗句 が おのずから に
^
湧き おこる 。
0857
,240,16: 恋 は 必ず 破れる 、 女心 男心 は 秋 の 空 、 必ず 仇 心 が
^
湧き 起り 、 去年 の 恋 は 今年 は 色 が さめる もの だ と 分っ て い て も 、 だから 恋 を する な と は 言え ない もの だ 。
0993
,3298,18: 向う の 刈田 で 小太鼓 の すり 打ち とともに 農民 道場 の 生徒 たち の 合唱 歌 が
^
湧き おこる )
0995
,1405,15: 村 子 … … ( その 花岡 を 見 て いる うち に 、
^
湧き 起っ て 来 た 激しい 生理 的 な 嫌悪 が 、 先ほど から 絶望 の ため に オモ 変り する ほど ショウスイ し た 彼女 の 顔 を 、 逆 に 、 内 が わ から 生気 づけ て くる ) あんた は 、 そい で いい か も わから ない わ よ !
1013
,576,13: なぞ と それ から それ へ と 疑問 が 果てし も なく
^
湧き 起っ て 、 尽きる ところ が ない の です 。
1019
,6,26: だから 眼 利き の 欲望 として 、 再び か よう な もの を 作る 人 が 出 て 欲しい と の 心情 切々たる もの の おのずから
^
湧き 起こる こと は 、 私 に も 充分 認識 出来 得る の で ある 。
1037
,205,9: 突然 、 得体 の 知れ ぬ 感情 が
^
湧き 起っ た 。
1037
,2961,7: が 、 その後 から 新しい 不安 が
^
湧き 起る 。
1038
,38,46: この 頃 、 夜 眠れ ない 妻 は 、 昼 うつうつ と 眠る 癖 が つき 、 その ため 余計 眠れ ず 、 長い 夜 の 不安 と 、 片時 も 鎮まる こと の ない 神経 痛 の 痛み と が 、 黒 闇 から
^
湧き 起る 、 一種 の 強迫 観念 と なっ て 、 狂おしく 人 の 名 を 呼び叫ぶ の で は なかろ う か 。
1038
,158,17: 不意 に 、 懐しい 襁褓 の 臭 の よう な 愛情 が 、 胸 を 鳴らし て
^
湧き 起こっ た 。
1038
,253,12: 不意 に 、 思い も 寄ら ぬ 、 ある 想念 が
^
湧き 起っ た 。
1038
,395,8: 不意 に 得体 の 知れ ぬ 感情 が
^
湧き 起こっ て き た 。
1142
,171,7: 八方 に 篝 を 焚い て 、
^
湧き 起る 唄 と 音楽 の 中 を 、 翩翻 として 踊り に 踊る 処女 の 大群 は 、 全く 前代未聞 の 不思議 な 観 物 でし た 。
1173
,295,66: 遠から ず 砲弾 か 銃剣 で 死ぬ こと が 予想 出来る のに 、 何 を 病状 を 苦 に する こと が あろ う と 、 時に 冷たく 笑い が こみ上げ て 来る こと も あっ た が 、 ふしぎ な こと に は 痰 の 中 の 血 の いろ を 見る と 彼 は 生き たい という 欲望 が 猛然と 胸 の 中 に
^
湧き 起っ て 来る の が 常 で あっ た 。
1173
,1229,24: 林 に 拡がる 反響 を 全身 で 感じ ながら 、 顔 を 膝 に おしつけ た まま 、 彼 は その 瞬間 、 鈍く
^
湧き 起っ た ある 感じ に じっと 必死 に 堪え て い た 。
1175
,765,16: もう 野呂 の 顔 を 見 た だけ でも 、 闘争 心 みたい な もの が
^
湧き 起っ て くる よう な 気 が する の です 。
捲り上げる
(捲る.上げる)
延べ語数:
25
0035
,73,104: 気 の 弱い 寺田 は もともと 注射 が 嫌い で 、 と いう より 、 注射 の 針 の 中 に は 悪魔 の 毒気 が 吹 込ま れ て いる と 信じ て いる 頑冥 な 婆さん 以上 に 注射 を 怖 れ 、 伝染 病 の 予防 注射 の 時 など 、 針 の 先 を 見 た だけ で 真 蒼 に なっ て 卒倒 し た こと も あり 、 高等 教育 を 受け た 男 に 似合わ ぬ と 嗤 われ て い た くらい だ から 、 はじめ の うち 看護 婦 が 一代 の 腕 を
^
まくり 上げ た だけ で 、 もう 隣 の 部屋 へ 逃げ込み 、 注射 が 終っ て から おそるおそる 出 て 来る という あり さ まで あっ た 。
0036
,45,24: 朝っぱら から 酒 が はいっ て いる らしく 、 顔 じゅう あぶら が 浮い て い て 、 雨 で も ない の に
^
まくり 上げ た 着物 の 裾 から にゅっと 見え て いる 毛 も じゃ ら の 足 は 太 短 かく 、 その 足 で ドスン ドスン と 歩い て 行く 。
0041
,93,14: 新吉 は 左 の 腕 は 諦め て 、 右 の 腕 を
^
まくり 上げ た 。
0054
,2552,9: と 、 唖 の 娘 の 腕 を
^
まくり 上げ て 、
0054
,2569,5: 針 助 、 腕 を
^
まくり 上げ て いる 。
0140
,6,20: おさ がり の 細かい 格子 の ハンティング を かぶっ て 、 ゴム 長 を はき 、 シャツ の 腕 を
^
まくり 上げ た 手 に 大きい なめし革 の 艶 出し 雑巾 を にぎっ て いる 。
0141
,11214,17: カウンター の うし ろ に 、 頭 の はげ た おやじ が 縞 シャツ の 腕 を
^
まくり あげ て 立っ て い た 。
0505
,462,42: カンカン 火 の ある 火鉢 に も 手 を かざさ ず 、 きちんと し て 居 た 栄蔵 は 、 フット 思い出し た 様 に 、 大急ぎ で シャツ の 手首 の ところ の 釦 を はずし て 、 二の腕 まで
^
まくり 上げ 紬 の 袖 を 引き出し た 。
0508
,4,104: 西洋 洗濯 を し て 居る ので 、 朝 から 日 の 落ちる まで 、 時に よる と 夜中 白い 洗濯 物 が 高い 所 に 張り 渡さ れ た 繩 と 一緒 に ヒラヒラ と 風 に 吹か れ て 居る の を 見 たり する と 、 五月 蠅 い 程 沢山 な 髪 を 味 も 素っ気 も ない 引き つめ の 束髪 に し て 西洋 人 の 寝間着 の 様 に 真白 で ブワブワ し た もの を 着 た 胴 を 後 まで 廻る 大前 掛 で 押え た お 久美 さん が 、 肩 まで も
^
まくり 上げ た 丈夫 らしい 腕 に 一 杯洗 物 を 引っかけ て 手早く 一つ 一つ 繩 の より目 に 挾ん で は 止 木 を 掛け て 居る 様子 を 思い 浮べ たり し て 居 た 。
0612
,2641,3: そして 腕 を
^
まくり 上げ て いばっ て いる 。
0624
,93,74: 伊沢 は 問わ ず に 事情 を さとり 、 多分 叱ら れ て 思い余っ て 逃げ こん で 来 た の だろ う と 思っ た から 、 無益 な 怯え を なるべく 与え ぬ 配慮 によって 質問 を 省略 し 、 いつ ごろ どこ から 這入っ て き た か という こと だけ を 訊ねる と 、 女 は 訳 の 分ら ぬ こと を あれこれ ブツブツ 言っ た あげく 、 片腕 を
^
まくり あげ て 、 その 一 ヶ所 を なで て ( そこ に は カスリ 傷 が つい て い た ) 、 私 、 痛い の 、 とか 、 今 も 痛む の 、 とか 、 さっき も 痛かっ た の 、 とか 、 色々 時間 を こまかく 区切っ て いる ので 、 ともかく 夜 に なっ て から 窓 から 這入っ た こと が 分っ た 。
0667
,1024,36: ふらふら 、 やを ら 立ち 上 つて 正面 を きり 、 手 で モゾ く 前 の あたり を 何 か し て ゐ た と 思ふ と 、 裾 を ひらい て 尻 を
^
まくり あげ 、 なほ も 腹 の 上 まで ゴシゴシ 着物 を こすり あげる 。
0734
,62,20: とうとう 病 父 が たまりかね て 、 ソノ 子 を とらえ て 、 押し倒し て 、 お 尻 を
^
まくり あげ て 、 ピシピシ なぐっ た 。
0734
,426,13: 和尚 は ソノ 子 を 投げ 落す と 、 うし ろ を
^
まくり あげ て 、 ズロース を ひき はい だ 。
0739
,24,16: 織田 作之助 は ヒロポン 注射 が 得意 で 、 酒席 で 、 にわかに 腕 を
^
まくり あげ て ヒロポン を うつ 。
0842
,2497,11: 箱根 の 山 を 通る 旅人 が にわかに 着物 を
^
まくり あげ たり 裸 に なっ たり し て 、
0959
,21,36: 背 の 高い 、 従って 少し 猫背 の 、 小肥り に 肥っ た 、 その くせ どこ か 神経質 らしい 歌麿 は 、 黄八丈 の 袷 の 袖口 を 、 この 腕 の ところ まで
^
捲り 上げる と 、 五 十 を 越し た 人 と は 思わ れ ない 伝法 な 調子 で 、 縁先 に 腰 を 掛け て いる 彫 師 の 亀吉 を 憐れむ よう に 見守っ た 。
0995
,1179,9: 背広 を ぬい で 、 シャツ の 袖 を
^
まくり あげ た 姿 )
1000
,1007,15: と 云い ながら 、 滋 幹 の 右 の 袂 を 肩 の 方 まで
^
まくり 上げ て 、 二の腕 から 手 頸 の 方 へ かけ て 、 考え く 歌 の 文句 を 二 行 に 書い た 。
1000
,1008,48: 書い て しまっ て も 、 墨 の 乾く の を 待つ 間 手 を 握っ た ま ゝ 放さ ず に いる ので 、 まだ 何 か さ れる の で は ない か と 云う 気 が し た が 、 墨 が 乾く と 、
^
まくり 上げ た 袂 を ていねい に おろし て 、
1000
,1026,16: それから 母 は 、 さっき 平中 が し た よう に 我が 子 の 袂 を
^
まくり 上げ て 、 左 の 手 で 彼 の 手 を 握り 、 前 の 文字 を 消し た あと へ 、 前 と 同じ くらい の 長 さ に 文字 を 走らし た 。
1037
,2066,3: その 着物 を
^
捲り 上げる 。
1064
,353,26: すると 、 一 人 の 若僧 が 躍り出 て 、 やにわに 、 尼 の 前 へ 立ちふさがっ た と 思う と 、 法衣 の すそ を
^
捲り 上げ た 。
1073
,1509,16: 直衣 、 狩衣 、 布 直垂 など 、 まちまち の 物 を 着 、 袖 を
^
捲り あげ て 、 夏 の 夜 らしき 、 談論 風発 で ある 。
1171
,1992,14: 靴 と 弁当 を 振り分け に し て 肩 に かけ 、 ズボン を
^
まくり 上げる 。
呼び集める
(呼ぶ.集める)
延べ語数:
25
0015
,64,10: いっそ 、 その 女 たち を 全部 、 一室 に
^
呼び 集め 、 蛍 の 光 でも 歌わ せ て 、 いや 、 仰げ ば 尊し 、 の ほう が いい か な 、 お前 が 一 人 々 々 に 卒業 証書 を 授与 し て ね 、 それから お前 は 、 発狂 の 真似 を し て 、 まっ ぱだかで 表 に 飛び出し 、 逃げる 。
0089
,1168,23: 左 平 を ぶら下げ た 以来 とまっ た まま の 大 時計 が 、 うまく 動き出し て 鳴っ て くれ 、 村人 を
^
呼び あつめ て くれ たら と 祈っ た が 、 それ も かなわ ぬ こと だっ た 。
0095
,1609,6: と 博士 は 一同 を
^
呼び 集め た 。
0507
,21,22: この 池 に 落ち込む 、 小川 の せせらぎ が 絶えず その 入口 の 浅瀬 めい た 処 に 小 魚 を
^
呼び 集め て 、 銀色 の 背 の 、 素 ば し こい 魚 等 は 、 自由 に 楽しく 藻 の 間 を 泳い で 居 た 。
0510
,151,6: はるか に 羊 の 群 を
^
よび 集める 笛 の 音 が かすか に ひびい て 来 ます 。
0576
,371,4: 村人 が 数 人
^
呼び 集め られ まし た 。
0612
,997,21: さて これ を 見いださ ば 、 喜び て 己 が 肩 に 乗せ 、 家 に 帰り て 朋友 隣人 を
^
呼び 集め 、 われ 失せ たり し 羊 を 見いだし たれ ば われ と 共に 喜べ 、 と 言わ ん 。
0651
,20,52: さっそく 紺屋 の サブ チャン の 手首 を つかん で 放さ ず 、 片手 に ショウコ 物件 を 握っ て 、 質屋 の セガレ の シン ちゃん 、 喫茶 の ノブ ちゃん 、 時計 ラジオ 屋 の トン ちゃん 、 酒 問屋 の ハン ちゃん 、 四 名 の 者 を
^
よび 集め た 。
0687
,291,22: 九月 九 日 の 夕暮れ 、 敵陣 の 動き に 異常 を 認める や 否 や 、 余 は 幕僚 を
^
呼び 集め 、
0771
,441,22: 新 十 郎 は 楽士 を 帰し て 、 女中 、 下男 、 書生 ら 、 二 十 数 名 を
^
よび あつめ た 。
0772
,261,22: おし の 、 お たみの 女連 、 彦太郎 、 千 吉 、 文三 という 小 ッ ちゃい 子供 連 、 これ を
^
よび あつめ て 搦手 から 話 を たぐり よせる 。
0773
,186,12: そして 告発 を うけ た もの は 、 中央 の 空地 へ
^
よび あつめ られ 、 世良田 の 四囲 を のたうちまわっ て 狼 に 噛み殺さ れる の で あり ます 」
0773
,332,3: 女中 たち を
^
よび あつめ て 、 誰 か 深夜 に それ らしい 音 は きか なかっ た か と きく と 、 使用人 の 部屋 は すべて 庭 の 反対 側 に 面し て いる から 、 庭 の 奥 の 物音 は いか な 深夜 でも きこえ ない という 返事 で ある 。
0775
,564,7: 夜中 に 私 ども が 一室 に
^
よび 集め られ て 、 旦那 様 は 癩病 を 苦 に 狂死 なさっ た が 、 必ず 他言 し て くれる な 。
0776
,102,15: 畑中 は 船 が 東京 湾 を 出 た ころ 一同 を 甲板 に
^
よび あつめ て 、
0776
,450,5: 全員 を 甲板 へ
^
よび あつめ て 坐ら せ 、 その 三 間 ぐらい 前 に 白布 を 敷い て 、 その 上 に 大きな 盆 に 一 杯 の 真珠 を 置い た 。
0782
,135,23: そこで 村人 は ナガレ 目 が 自分 の 牛 に 殺さ れ た もの と 結論 し て 、 大勢 の 者 を
^
呼び あつめ て 、 ベン ケイ の で て き た あと を 逆 に 山中 へ たどっ て 行っ た 。
0785
,347,17: 警官 も すて て は おけ ない から 、 コマ 五 郎 の 輩 下 を
^
よび 集め て 、 一々 訊問 し た が 、
0791
,171,2: 門弟 を
^
よび 集め て 、
0809
,260,3: 人々 を
^
よび 集め て 、 鼻 介 の 通りかかる の を 今 か 今 か と 待っ て いる 。
0852
,164,42: 私 の 失っ た 籐 の ステッキ は 先 が はずれ て 神田 の 店 で 修繕 を たのん だ とき 、 これ だけ の 品 は 日本 に 何 本 も ない 物 です と 主人 が 小僧 女 店員 まで
^
呼び 集め て 讃 嘆 し て 見せ た ほど の 品物 で あっ た 。
0853
,110,44: まア 一 杯 だけ と 思う 、 よく 酔える 、 二 杯 、 三 杯 、 十 杯 、 さ ア 、 景気 よく 騒ご う 、 あれ も 呼べ 、 これ も 呼べ 、 八方 に 電話 を かける 、 後輩 ども を
^
よび あつめ 、 大 威張り 、 陸上 競技 の 投げ 槍 など を 買い もとめ て バルヂン という 彼 の 作中 人物 の 愛吟 を 高らか に 誦し つつ アテ ナイ の 市民 、 アテ ナイ の 選手 を 気どっ て 我が家 に 帰る 。
1072
,6332,26: … … 実は 、 われわれ ども へ まで 、 御 嫌疑 が かかっ て は 迷惑 と 思い 、 ただ今 、 院 中 の 者 を
^
呼び 集め て 、 自発 的 に 取 質し まし た ところ が 」
1073
,635,14: 自ら の 生活 を 、 こう 詠み 誇っ た 人々 を きょう も
^
呼び 集め て 、 小一条 の 対 ノ 屋 から 泉 殿 の あたり に は 、 奏楽 が やむ と 、 主 の 忠平 の 大きな 笑い声 やら 、 客 の 嬌笑 雑 語 の 溢れ が 、 大 表 の 轅 門 から 、 垣 舎 の ほとり まで 、 近々と 洩れ 聞え て い た 。
1143
,81,11: 近所 に いる 会社 の 給仕 を 二 三 人
^
呼び 集め て 、 それ を 水 に 引入れる の は なん でも あり ませ ん 。
買い集める
(買う.集める)
延べ語数:
25
0011
,246,20: 「 それ じゃ 、 お前 は 、 僕 の 名前 の 出 て いる 本 を 、 全部 片っ端 から
^
買い 集める こと が 出来る かい 。
0060
,961,11: 彼 は 秋葉原 で マイクロ コンピューター や メモリー の LSI を
^
買い 集め 、 自ら 設計 し て コンピューター の システム を 自作 し て い た 。
0060
,4499,51: この 市場 に 早急 に 、 可能 なら 一 年 以内 に 乗り込ん で いく ため に は 、 パーソナル コンピューター の 会社 を 買収 する か 、 製品 は 自社 の 技術 で 作る という IBM の 大 原則 から はずれ て 、 マシン の 構成 要素 を 外部 から
^
買い 集め て 開発 する しか ない 。
0060
,4801,17: 中学校 三 年 の とき に は 、 祖母 に ねだっ て リレー など の 部品 を
^
買い 集める 資金 を 得 て 、 計算 機 の 手作り も 試み た 。
0060
,4833,25: 晴れ て 大学生 と なっ た 西 は 、 お ばあちゃん の 財布 を 存分 に 活用 し て 山 の よう に 本 を
^
買い 集め 、 グライダー の 練習 に 手 を 染め た ★ 。
0060
,5827,48: 早水 は 計画 部 の 平賀 正豊 と 二 人 で 年末 商戦 で 賑わう 秋葉原 を 歩き 、 PC — 8 0 0 1 や シャープ の MZ — 80 、 日立 の ベーシック マスター など 八 ビット の 人気 機種 用 の アプリケーション を 片っ端 から
^
買い 集め はじめ た 。
0060
,5953,31: 職人 気質 の 父 に さっぱり 商 売っ 気 が ない こと を 承知 し て い た 古山 は 、 ウサギ を 飼っ て 小遣い を 稼ぎ 、 部品 を
^
買い 集め て は ラジオ や 電車 の 模型 を 組み立てる こと を 覚え た 。
0083
,480,20: ( 貴様 だ な 、 俺 の 両脚 から 始め て 両 腕 、 臓器 、 顔 など と 皆
^
買い 集め て しまっ た の は … … 。
0098
,2464,40: 酒 一 升 を 三 十 円 で 買い とっ た 疎開 者 ら が 、 それ を 都会 へ 持ち運ん で 三 百 円 で 売っ て いる という 話 、 米 一 升 を 十 円 で
^
買い 集め て は 、 それ を 七 十 円 で 売り捌い て いる 疎開 者 の 話 、 うっかり 図 に のっ て 米 を 買い 集め られ た 人 の 好い 村 で は 、 その ため 米 が 無くなり 逆 に 疎開 者 から 高値 の 米 を 買わさ れ て いる という 滑稽 な 話 など 、 そんな 山奥 生活 の 話 も 聞え て 来 て どの 炉端 も 哄笑 が 起っ て いる 。
0098
,2464,66: 酒 一 升 を 三 十 円 で 買い とっ た 疎開 者 ら が 、 それ を 都会 へ 持ち運ん で 三 百 円 で 売っ て いる という 話 、 米 一 升 を 十 円 で 買い 集め て は 、 それ を 七 十 円 で 売り捌い て いる 疎開 者 の 話 、 うっかり 図 に のっ て 米 を
^
買い 集め られ た 人 の 好い 村 で は 、 その ため 米 が 無くなり 逆 に 疎開 者 から 高値 の 米 を 買わさ れ て いる という 滑稽 な 話 など 、 そんな 山奥 生活 の 話 も 聞え て 来 て どの 炉端 も 哄笑 が 起っ て いる 。
0098
,3107,17: 東京 へ 帰っ て 百姓 を し なく ちゃ なら ん もの だ から 、 農具 を
^
買い 集め て いる ん です よ 。
0141
,19830,41: 一 二 ヵ月 の 先 に 迫っ た こと で は ない に しろ 、 遠から ず モスクヷ に い なく なる 準備 として 、 素子 は ほしい と 思う 本 を 、 順序 だ て て ぜひ いる もの から
^
買い 集め て いる 。
0301
,15,22: 獄中 で 封緘 が 買い にくく なっ て から 、 私 は 友達 に たのん だり し て 、 封緘 を
^
買い 集め て それ を 差入れ し た 。
0731
,41,27: 聟 を 探し て いる が 、 女 ヒデリ で ない 当節 、 まして 田舎 の アン チャン 方 は 都会 の セビロ や ジャンパア など を
^
買い 集め 、 洋 モク を くゆらし て ダンス を 踊る 貴公子 で ある から 、 人三化七 に は 見向き も し ない 。
0789
,182,20: そこ を 日参 し 、 拝み倒し て 、 どうやら 五 万 斤 だけ 二 百 二 十 円 で
^
買い 集め て もらっ た 。
0789
,185,33: それ を 当て に し て い られ ない から 、 久五郎 自身 も 産地 へ 走っ て 、 あッ ち で 一 万 、 こ ッ ち で 三 千 と
^
買い 集め て 、 ようやく 五 万 五 千 斤 ほど まとめ た 。
0789
,187,30: 久五郎 は 泣き ほろ めい て 多門 を 詰問 し カケ 合っ た が ダメ の 物 は 仕方 が ない から 、 ギリギリ の 八月 末日 に 自分 の
^
買い 集め た 五 万 五 千 斤 だけ 横浜 へ 届け て 、 契約 の 期限 は 今日 だ が 、 あと 十 日 だけ 待っ て くれ 、 残り の 四 万 五 千 斤 は それ まで に 必ず 納入 する から 、 と 懇願 し た 。
0803
,104,9: 食う もの を 食わ ず に ダン ビラ を
^
買い 集め て 朝夕 せ ッ せ と とぎ すまし たり 原子 バク ダン を 穴倉 に ためこむ よう な 人々 を 羨む 必要 は ない じゃ ない か 。
1043
,16,32: その 頃 から 李 朝 の 品々 に 心 を 惹か れ て 私 は 度々 渡 鮮 し て 、 なけなし の 財布 を はたい て は 種々 の 品 を
^
買い 集め た 。
1043
,18,18: しかし 、 美しい もの は 美しく 、 そんな 嘲り と は おか まい なく 好き な もの を
^
買い 集め た 。
1067
,244,22: 以前 は 、 暇 さえ ある と 、 神田 、 本郷 の 古本屋 街 を 日課 の よう に 歩い て は
^
買い 集め まし た が ね 、 また その 当時 は 片っ端 から 買っ て 来る と すぐ 読ん だ もの です が 、 近年 は 買っ て も すぐ に は 読ま ん です な 。
1074
,1330,16: それ で 逢い た さ の 余り に 、 諸方 を あるい て 黄 牛 を
^
買い 集め 、 九 百 九 十 九 疋 まで は 手 に 入っ た が 、 残り 一 匹 は どうして も 見つから ない 。
1084
,13,51: という の は 、 上海 で は この 話 が 今年 の 立春 の 二 、 三 日 前 から 、 大 問題 に なり 、 今年 の 立春 の 機 を 逸 せ ず この 実験 を し て みよ う と 、 われ も われ も と 卵 を
^
買い 集め た ため に 、 一 個 五 十 元 の 卵 が 一躍 六 百 元 に はね 上っ た そう で ある 。
1137
,319,12: 「 それから 先生 の お 書き に なっ た もの を 全部
^
買い 集め て 読ん だ 上 、 いろいろ 考え 迷っ た 揚句 、 先生 の ところ へ 手紙 を 書い て 頂き に 参っ た 様子 で 御座い ます 」
1152
,478,29: 多少 玉石混交 で は あっ た に し て も 、 兎 も 角 正貨 準備 か 何 ん か の 積り で 、 半分 は 思惑 気 で
^
買い 集め た 夥しい 美術 骨董 品 の 中 に は 、 世に 得難い 宝 や 、 万金 を 積ん で も 手 に 入れる こと の 出来 ない 品 は 、 十 や 二 十 で は 無かっ た の です 。
湧き立つ
(湧く.立つ)
延べ語数:
25
0138
,1469,19: 大衆 の 圧力 と 、 彼等 の 狼狽 が 、 新聞 の 大きい 活字 と 活字 の 間 から
^
湧き たっ て 感じ られる 。
0141
,9725,19: ここ で は 、 若い 二 人 に 与える 祝福 という 表現 を おおう もっと リアル な 雲 が
^
湧き たっ て いる 。
0141
,16872,42: 「 アジア の 嵐 」 という 一 篇 の 物語 の 筋 は 、 場面 場面 の 変化 につれて のみこめる けれども 、 エイゼンシュタイン が 、 ひと こま 、 ひと こま を 、 強烈 に 構成 し て 、 観衆 の 実感 を
^
湧き 立た せ た アジア の 嵐 へ の 呼びかけ は 、 全く 気 を ぬか れ て しまっ て いる の だっ た 。
0141
,20162,10: 赤い 広場 の 方 から は 、 絶え間 なく
^
湧き たつ ウラー が とどろい て 来る 。
0144
,98,16: 小さい ゴーリキイ は 、 心 の 疼く よう な 嫌悪 、 恐怖 、 好奇 心 を
^
湧き 立た せ ながら 「 濃 いま だら 」 の ある 妙 な 生活 を 観察 し 、 次第に 自分 や 他人 の 受ける 侮蔑 や 苦痛 に対し 、 心臓 を ひん むか れる よう な 思い を 抱い た 。
0155
,46,32: しかし 、 文化 の その 状態 は 「 春桃 」 に 集め られ た 作家 たち の 心 に 、 食う 食わ ぬ を ぬき に し た 創作 の 誠意 を
^
湧き 立た せ て いる よう に 見える 。
0216
,121,28: 文学 者 たる 自分 が 、 文学 の 領域 において はっきり 語っ て よい 限度 と 、 政治 団体 の 内部 の 条件 から うける 刺戟 によって 、
^
湧き 立つ 精神 の 処理 の 方法 を 学ぶ まで に 、 わたし と し て 長い 訓練 が 必要 だっ た 。
0276
,10,16: 大衆 が 現実 に きょう を 生き て いる 経済 事情 、 その 劣悪 さ から
^
湧き 立っ て 世間 に 溢れ て いる 犯罪 と 社会 悪 。
0293
,65,49: 特に 、 生活 資金 の 二 百 円 削減 は 、 日常 生活 に 甚大 に 響き 、 物価高 、 米 の 配給 遅延 の 悪条件 、 失業 の 増大 等 、 どんな 婦人 の 心 に も 、 この まま で はやっ て ゆけ ない 切迫 感 を
^
湧き たた せ て いる 。
0372
,3,31: 道理 も わかり 、 その 方法 も 可能 性 として 婦人 の 生活 に 芽生え て いる のに 、 まだ 何 か 、 婦人 の 日々 の うち に は
^
湧き 立つ 美しく つよい 力 が 不足 し て いる 。
0449
,46,7: 其 は 、 我 裡 から のみ
^
湧き 立っ て 来る もの だ 。
0504
,360,15: 生かし て 置き たかっ た と 云う 心 は 誰 の 心 に でも
^
湧き 立っ て 居る の で ある 。
0506
,252,156: 随分 私 共 も おどけ た 事 を 云っ たり 仕 たり し て 笑いこける けれ 共 、 始終 上品 な 洗練 さ れ た 滑稽 と 云う 事 を 各々 に 気 を つけ て 居る ので 、 子供 など に 聞か せ たく ない 様 な 文句 を 高々 と 叫ん で 居る の を きく と 恥 かしい 様 に なっ て 、 種々 な 世の中 の 事 に 疑問 を 多く 持ち出す 年頃 に 近い 弟 など は どう 云う 気 で 聞く だろ う か など と 思う と 、 手放し で 、 ああ 云わ せ て 置け ない 様 な 不安 と 、 さて そう は 云う ものの どう する 事 も 私 に は 出来 ない と 思う 力 弱 さ と で 気 が いら立っ て 、 大きな 声 で 叱ら なけれ ば すま ない と 云う 様 な 恥 かし さ の まじっ た 憤り が
^
湧き 立っ て 来 た 。
0508
,1280,47: 真個 に 自分 が 家 を もらう 積り に 成っ て 居 た 所 へ 重 三 が 出 て 来 て 目算 を がらり と 崩し て 仕舞っ た の を 恨ん で 居る と 外 思え なかっ た ので 、 非常 な 不安 が
^
湧き 立っ て 、 恭 を 巧 く 納得 さ せる か 自分 か 重 三 が 身 を 引く より 仕様 が ない と まで 思っ た 。
0597
,2566,3: むりにも モチーフ を
^
湧き 立た せる ため に 、 酒 を 飲ん だ 。
0612
,594,12: 修道院 は まるで お客 さま を 迎え た よう な 喜び に
^
湧き 立っ た 。
0618
,91,6: しかし 、 その 努力 と 、
^
湧き 立ち 溢れる 混乱 と は 分離 し て 並行 し 、 オレ は 処置 に 窮 し て 立ちすくん だ 。
0732
,2796,2: 戦意 とみに
^
湧き 立っ た せい らしい 。
0877
,784,23: プルウスト が レジャンヌ 夫人 と 会っ て 、 どんな 話 を し て い た か 、 僕 の 好奇 心 は
^
湧き たち ます が 、 おそらく 、 「 失い し 時 を もとめ て 」 の 作者 は 、 レジャンヌ 夫人 の 微笑 と 一言 の 挨拶 に 、 彼 の 想像 を 越え た 「 美しい 女性 」 を 官能 に 乱さ れ ない 精神 の 表情 として 読みとっ た の で は あり ます まい か ?
0918
,1007,15: ここ に は 、 ゲル マン の 血 が 、 発出 的 な 創造 、
^
湧き たつ 激情 、 無 から 有 が 突然 生まれ い でる よう な 、 矛盾 の もつ 悲劇 的 快 さ という よう な もの が 、 ドイツ の 土地 貴族 として の ユンカートゥム と 、 土地 に しばりつけ られ た 農民 の 中 に 深く 喰い 入っ て いる 。
0953
,139,9: 奇怪 な の は 泰文 の 態度 で 、
^
湧き たつ よう な 醜聞 を 平然と 聞流し に し て いる ばかり か 、 自分 の ほう から ほうぼう へ 出かけ て 行っ て 、 自分 が 毎日 どんな 情けない 目 に あっ て いる か という よう な こと を 行っ て ある き 、 自分 の 話 の あわ れ さ に つまされ て 泣き だし たり し た 。
0993
,2871,6: 祭り ばやし の 音 が 、
^
湧き 立つ よう に 流れ て くる 。
1135
,217,11: 馬琴 の 八犬伝 は その 頃 天下 の 人気 を
^
湧き 立た せ て い た こと は いう 迄 も あり ませ ん 。
1137
,275,29: 宵 の 街 は 灰 紫色 に 淀ん で 、 車 の 灯 が 右 へ 左 へ 流れ 、 巷 の 雑音 は 不思議 な 不協和音 を
^
湧き 立た せ て 、 妙 に 引入れ られる よう な 心持 に さ せる の でし た 。
1142
,42,25: 珍し 物好き の 大膳 正 の 寵愛 は 、 まことに 眼 に 余る ばかり で 、 御 城中 、 わけても 長 局 を 桃色 に
^
湧き 立た せ まし た が 、 それ も 併 し 長く 続い た わけ で は あり ませ ん 。
言い張る
(言う.張る)
延べ語数:
25
0087
,2339,17: 「 お 末 さん が 、 なぜ あんなに 頑強 に 『 全然 覚え が ない 』 と
^
いい 張っ て いる の か 、 訳 が 分り ませ ん ね 。
0087
,2683,5: 帆 村 は そう
^
いい 張っ た 。
0089
,608,18: 五井 は 、 六 条 が 同意 し た ので 、 あくまで 天井 を 調べ たい と
^
いい はっ た 。
0095
,2852,6: 怪人 は やっぱり 頑固 に
^
いい 張る 。
0098
,1248,58: しかし 、 彼 一 代 に 酒癖 の ため 貧農 に なり 下っ た 結果 は 、 まんまと 別家 の 久左衛門 に 位置 を とっ て 替ら れ 、 危く 死者 の 位置 まで 落し かけ た が 、 村 の 一同 の 納金 五 円 が 普通 の ところ を 、 彼 は 十 円 出す と
^
云い 張り 、 ようやく 中 壇 で 踏み とまら せ た 。
0112
,2121,19: その 方 が もっと 生甲斐 の ある 私 に つり合っ た 生涯 を 送る 事 が 出来る と
^
云い はる 事 も 出来れ ば 、 もっと 私 の 心 を 満ち 満ち た 輝き の ある もの に し て 呉れる と 云え ます —— 恋 を する 事 は どんな 女 でも し ます ワ 、 けれども どの 女 でも が 高い ところ に その 人 の 来る の を 待っ て 居る もの は もっ て ませ ん ワ ネ 、 私 は それ を 信じ て 又 自分 を 信じ て 居 ます 」
0505
,618,4: 川窪 はん の
^
云い はる 事 なら 間違い ない と 思う とる ん や さかい 、 ああ やっ て 、 出来 にくい 相談 に も 乗っ て もろう た ん や あら へん か 。
0505
,692,1: と
^
云い 張っ て 、 どうしても 聞か なかっ た 。
0505
,930,35: 仔細 らしく あの 枝 を 見 、 この 枝 を 見 し て 「 政 」 は この 木 は どう 見 て も 、 三 四 十 円 ほか 値打ち が ない と
^
云い 張っ た 。
0613
,1408,3: うそ だ と
^
いい 張る 者 と ほんとう だ という 者 と 。
0617
,3283,35: 鶴見 は 気の毒 がっ て 、 「 かまわ ない から 会っ て やっ たら どう だろ う 」 と 、 いっ て は み た が 、 花 袋 は 「 会え ぬ 」 と
^
いい 張っ て あと へ は 退か ない 。
0620
,178,18: こんな こと を 書く と 、 漁師 町 の ちょ ッ と し た 善良 さ を
^
言い はる ため に 、 私 が 途方 も ない 誇張 を 弄 し て 、 架空 の 善人 を デッチ あげ て いる よう に 思わ れる かも 知れ ない 。
0658
,103,8: 私 は 深刻 は いや だ 、 と
^
言い はっ て い た の だ 。
0672
,536,43: いい 張っ て 、 いい 張り まくる 、 疑り ながら も 、 やっぱり そう でも ねえ の か な 、 と 、 人間 てえ もの は 必ず そう 考える 動物 な ん だ から 、 徹頭徹尾 、 関係 は なかっ た 、 そう
^
いい 張っ て いりゃ ア 、 第 一 御 本人 まで そう 思いこん で しまう よう な もの で さ ア 。
0686
,520,12: ところが 安川 久子 嬢 は ピストル の 音 を きか ない と
^
云い はる の だ 。
0759
,922,3: 礼子 は
^
言い はっ た 。
0773
,320,4: 彼 は こう
^
云い はる のみ で 、 他 は 口 を つぐん で 答え ない 。
0773
,321,17: 見る から に 精力 的 な 、 あくまで 強情 な 人柄 で ある から 、 一 たん
^
云い はっ たら 、 テコ で も うごく もの で は ない 。
0781
,730,42: 由也 の 話 で 彼 は 次第に 思い だし た が 、 彼 は たしかに 三枝子 に 会い たい 、 三枝子 の 手 を 握り たい とか 、 なんとか だ とか 、 お前 の ところ へ 泊めろ と 由也 に対して 強情 に
^
言い はっ て い た の も 思いだす こと が でき た 。
0802
,272,27: 奥さん が ゆすり の こと と なる と 相 変ら ず 断然 ゆすら れ た 覚え が ない 、 それ は メクラ の 空耳 だ と
^
言い はる もの だ から 、 オツネ は やるせない 思い で 暮さ なけれ ば なら なかっ た 。
0815
,12,47: “ 能筆 ジム ” の 奥方 は 、 自分 の 亭主 が 逮捕 さ れる なんて トンデモ・ハップン 、 あの 人 は 立派 な 亭主 で 、 思いやり の ある 父親 で 、 悪い こと を する なんて 思い も よら ぬ こと で ござん す と 、
^
言い はっ た と か 。
1067
,131,40: 『 それ は きっと 講談 の 宮本 武蔵 を 連想 さ れ てる ん でしょ う が 、 少し 変っ て 書き ます から 、 まあ それ に し て おい て 下さい 』 と 、 まあ 何とか そこ を
^
云い 張っ て 、 とにかく 始め た もの でし た 。
1072
,6118,18: お 燕 は 井戸 へ 身 を 投げ た し —— その 墓石 は この 通り —— と
^
いい 張っ た ので 、 あの 深い 井戸 の 址 を 、 掘り返し て 見る こと も なら ず 、 余儀なく 、 手 を 引っこめ た もの と みえ ます 」
1111
,4,92: 先客 は あなた の 小説 なら 、 元来 が 短い の で ある から 二 枚 でも 、 結構 小説 に なり ます 、 却って 面白い 小説 に なる かも 知れ ない と いっ て 、 あきらめ ない 、 一種 の 面白 半分 と 調 戯半 分 に 、 実際 書け そう も ない 本物 の 困り 方 半分 を 取り 交ぜ て 、 どうしても 芥川 は 書け ない と いい 、 先客 は やはり ねばっ て 二 枚 説 を 固持 し て 、 何とか し て 書い て くれ と
^
いい 張っ た 。
1120
,310,14: 勿論 博士 と の 関係 について も 絶対 に そんな 事 は ない と
^
云い 張っ て い ます 」
申し込む
(申す.込む)
延べ語数:
25
0080
,221,25: 「 きみ は 、 これから その 主人 に 会っ て 、 検事 が お 会い し たい と いっ て いる と 、 会見 を
^
申し こん で くれ たまえ 」
0080
,380,4: わたし が 会見 を
^
申し こん だ の です 。
0082
,1163,21: 一 週間 ただ で 、 ためし に 使用 し て も よろしい と 書い て ある ので 、 それ を
^
申し こむ 者 が どの 村 で も 一 人 や 二 人 は あっ た 。
0082
,1169,26: なるほど 、 これ は 重宝 だ と いう ので 、 こんど は 何 人 も たくさん 名 まえ を つらね て 「 買い ます 」 と
^
申し こむ 。
0141
,775,7: 風呂 は 、 前日 事務所 へ
^
申し こん で おい て 、 きまっ た 時間 に 入る こと に なっ て いる の だっ た 。
0141
,14543,23: 佐々 の 三 人 は 、 大体 十一月 の はじめ に パリ を 去る 予定 で 、 太 洋 丸 に 船室 を
^
申し こん で い た 。
0141
,15831,5: 課外 の ピアノ 教授 を
^
申し こん で も 、 つや子 の 番 は とばさ れ て 、 あと から たのん だ 女の子 が 教わる よう に なっ た 。
0344
,72,24: マダム・キューリー が 一 九 〇 四 年 の ある 朝 、 アメリカ の ある 会社 から ラジウム の 独占 と その 独占 経営 を
^
申し こん で 来 た 手紙 に 謝絶 の 返事 を したため た 、 その 心情 を わが 胸 に 感じとる こと は できる 。
0651
,256,27: 目下 は 事務 員 を し て いる が 、 事務 員 が 性 に 合わ ない から 、 ワタ シ の 店 で 働き たい と
^
申し こま れ た わけ だ が 、 ウチ は 女 相手 の ショウバイ だ から 女 給仕 は 使え ない 。
0658
,84,93: 僕 が 尾崎 士郎 先生 と どういう 因果 で 友達 に なっ た か と いう と 、 今 から 凡そ 十 年 、 いや 二 十 年 ぐらい 前 だろ う 、 私 が 「 作品 」 という 雑誌 に 「 枯淡 の 風格 を 排す 」 という 一文 を 書い て 、 徳田 秋声 先生 を コキ 下し た ところ 、 先輩 に対する 礼 を 知ら ない 奴 で ある と フンガイ し た の が 尾崎 士郎 で 、 竹村 書房 を 介し て 、 私 に 決闘 を
^
申し こん で き た 。
0682
,319,8: 道三 が 信長 に 正式 の 会見 を
^
申し こん だ 。
0683
,408,24: この 上 は ポチャ く 夫人 から ききだす 一 手 で ある が 、 選挙 が 終っ て みる と 、 面会 を
^
申し こむ の も 手掛り が ない 感じ で 、 その ため に シキイ を またぐ 勇気 が で ない 。
0699
,75,9: そう と は 知ら ない 平六 が 結婚 を
^
申し こみ 、 また 曾我 の 太郎 も 気がつか ない から 、 この 結婚 に 許し を 与える 。
0732
,2531,5: だまし て 結婚 を
^
申し こむ 才蔵 の 心根 が にくらしい 。
0774
,328,35: 業 半ば に 中退 と は いえ 、 帰郷 後 は 就職 し て 一家 を なす の で ある から 、 やがて は めとる 妻 で あり 、 彼 は ヒサ に 駈落ち を
^
申し こん で い た 。
0780
,161,20: 彼 の 預金 が その 銀行 に 一 万 七 千 円 ある と 知っ て 幸平 が 借財 を
^
申し こん だ とき い て 、 さすが に 彼 の 目 の 色 が ちょ ッ と 動い た よう で あっ た 。
0784
,1070,32: 何 か 世間 を アッ と いわ せる 美人 術 だ と の お話 で 、 どうせ 用 の ない 建物 です から 、 その 知人 の 方 も イタズラ 半分 に
^
申し こみ 、 私 も イタズラ 半分 の 気持 で とりきめ て しまっ た 約束 でし た 。
0789
,572,11: 羽黒 元子 夫人 へ の 政子 から の 面会 を
^
申し こむ 。
0791
,202,9: 房吉 の 家 を 訪れ て 試合 を
^
申し こん だ ところが 、 当日 房吉 は 女房 同行 で 湯治 に で て おり 、 尚 当分 は 帰ら ない という 留守 の 者 の 言葉 だ 。
0802
,101,9: そこで 、 記者 は オツネ に 面会 を
^
申し こん で 叩き起し て もらっ た 。
0823
,246,21: 当り前 だ 、 ジジイ や ババア の よう に サビ を 愛し て い られる もの か 、 と 抗議 を
^
申し こん で は イケ ませ ぬ 。
0833
,361,11: 彼ら が 結婚 の よろこび 中 の 人物 に 会見 を
^
申し こむ の は タカツカサ 和子 さん と 平通 サン ぐらい の もの だ 。
0842
,2529,13: 彼 は こう いっ て 私 の 新 カナヅカイ に 抗議 を
^
申し こん だ 。
0979
,952,11: 僕 は 君 に お 嫁 に なっ て くれ と
^
申し こむ こと が ある かも しれ ない
1041
,2335,42: 兵士 たち に 娯楽 を あたえる ため に アメリカ の 伝統 で ある ブルース 歌手 たち が 当地 に き て いる が 場所 を つかわ せ て は もらえ ない だろ う か 、 と USO の 管理 者 に
^
申し こむ 。
抱き合う
(抱く.合う)
延べ語数:
25
0069
,348,6: 正吉 と 母親 と は
^
抱き あっ て うれし なみ だに くれ まし た 。
0071
,346,6: 正吉 と 母親 と は
^
抱き あっ て うれし なみ だに くれ まし た 。
0071
,1592,15: 迎える 者 も 迎え られる 者 も 、 ともに 涙 を うかべ て 、
^
抱き あっ た 。
0071
,2541,9: 正吉 と キン ちゃん と は 大 よろこび で
^
抱き あっ た 。
0079
,76,23: 東 助 と ヒト ミ は 、 恐ろし さ に 顔色 を 紙 の よう に 白く し て 、 たがい に
^
抱き あっ た 。
0079
,147,10: とつぜん の 変事 に 、 二 人 は しっかり
^
抱き あっ た 。
0081
,453,13: ラツール と 玉太郎 と は 、 もう 万事 あきらめ 、 たがい に しっかり
^
抱き あい 、 ポチ も 二 人 の あいだ へ 入れ て 、 最期 は いつ 来る か と 、 それ を 待っ た 。
0081
,2429,13: 二 人 は うれし 涙 に くれ て 、 いつ まで も
^
抱き あっ て い た 。
0089
,437,8: 四 少年 は 、 たがい に しっかり
^
抱き あっ て 自分 たち の 運命 を 待っ て い た 。
0089
,620,6: 四 少年 は 、 たがい に
^
抱き あっ て 、 ゆれ が おさまる の を 待と う と し た が 、 その とき 板の間 が めりめり と 音 を たて て 、 ぐらり と 傾い た 。
0141
,11317,33: 熟し た はたん 杏 の よう な 頬 っ ぺたをして 、 ずんぐり し た 身持ち の 看護 婦 ナターシャ と 伸子 と が 、 どんなに 滑稽 に 車輪 付 椅子 の まわり で
^
抱き あい ながら もごもご し た か 。
0141
,13221,36: 深夜 の 明るい 廊下 を 、 ドア ごと に 出さ れ て いる 男 と 女 の 靴 を ながめ ながら 歩く とき 、 伸子 は 、 まざまざ と そこ に 人 を 感じ 、 丁度
^
抱き あっ て 踊っ て いる 組 と 組 と の 間 を 単身 すりぬけ て ゆく よう な 感覚 だっ た 。
0141
,15330,68: パイプ ・ オルガン が 、 ゆたか な 響 を 溢 らし て 鳴り はじめ た とき 、 わたし は 、 隣り に かけ て いる 須美子 さん の 美しい 黒 服 の 体 が 、 看護 婦 に 抱か れ て いる 子供 の そば から も 離れ 、 もちろん 、 わたし たち 少数 の 参会 者 の 群 から も 離れ て 、 恭介 さん と ぴったり
^
抱き あい ながら 、 徐々に 徐々に 翔び 去っ て 行っ た の を 感じ まし た 。
0141
,16417,4: 伸子 は 素子 と
^
抱き あっ て 、 きつく 互 を しめつけ たかっ た 。
0141
,18525,12: ステーション で 、 迎え に 来 て い た 素子 と
^
抱き あっ て 、 伸子 が 、
0239
,38,23: 部落 の すべて の 人 に なじみ の 深かっ た 男 の 一 人 と 、 女 の 一 人 と が 互に
^
抱き あっ た まま 死ん で い た 。
0454
,178,70: もう 死ぬ もの と 覚悟 し たら 少し は 度胸 が 据 っ た ので 、 三越 の 窓 を 見る と 、 売場 ふ だ を かけ て ある の が まるで ころころ swing し て 居 、 番頭 が 、 模様 を 気づかっ て だろ う 、 窓 から 首 を 出し たり 引込め たり し て 居る 、 そう か と 思う と 、 夫婦 で しっかり
^
抱き あっ て 居る の も あれ ば 、 又 、 どの道 、 身 じん まく を ちゃんと し て 、 と 云う 風 に 、 着物 を ちゃんと き なおし て 居る 番頭 も 居る 。
0577
,108,2: それから 、
^
抱き あっ て 、 唇 を 合せ まし た 。
0672
,214,73: 避難 民 は 避難 民 同士 という 垣根 の ない 親身 の 情 で わけ へ だて なく 力強い ところ も あっ た が 、 垣根 の な さ に つけこん で 変 に 甘え た クズ レ が あり 、 アヤメ も 分た ぬ 夜 に なる と 誰 が 誰 やら 分ら ぬ 男 が あっち から こっち から 這い こん で き て 、 私 は オソヨ さん と
^
抱き あっ て 寝 て いる から オソヨ さん が 撃退 役 で シッシッ と 猫 で も 追う よう に 追う の が おかしく て 堪ら ない けど 、 同じ 男 が くる の だ か 別 の 男 な の だ か 、 入り 代り 立ち代り 眠る まもなく 押し よせ て くる ので 、 私 たち は 昼間 で ない と 眠る ま が ない 。
0748
,296,30: 最後 に 、 も 一 人 の お嬢さん と 組ん で 一 本 の 丸太 ン 棒 と なり 、 という の は 、 お互い に 相手 の 足 を
^
抱き あっ て 一 本 の 丸太 ン 棒 と なる の だ が 、 そして 水中 へ 墜落 する という 余興 を 見せ て くれ た が 、 その 意気 は さかん で ある が 、 美しい もの で は ない 。
0854
,98,13: 愛人 、 夫婦 は 、 ただ 接吻 し 、 同じ 寝床 で 、
^
抱き あい 、 抱きしめ 、 ただ 、 そう 信じ 、 その 感動 で 、 娘 は 至高 に 陶酔 し た 。
0854
,101,11: その くせ 、 ただ 、 単に 、 いつ まで も
^
抱き あっ て い た がり 、 泊り に 行き た がり 、 私 が 酒場 へ 顔 を 見せ ぬ と 、 さそい に 来 て 、 娘 は 私 を 思う あまり 、 神経 衰弱 の 気味 で あっ た 。
0855
,132,77: 私 が 日 映 へ たま に でかける と 、 専務 の 部屋 は 四 階 に ある の だ が 、 エレベーター が なくなっ た ので 三 尺 ぐらい の 幅 の 細い 階段 を 登っ て 行く と 、 ブルース を だらし なく 着 て 下駄 を ガチャガチャ ひきずっ た 男 の 事務 員 が 、 これ も 汚い モン ペ に 下駄 の 女 事務 員 と 肩 を 組み 、 だらし なく
^
抱き あい ながら 私 の 前 を 登っ て 行く 。
0855
,138,4: 女 と 会い 、
^
抱き あう 時 も 、 冷やか な 鬼 の 目 だけ で 、 その 肉体 を むさぼっ て いる ばかり で あっ た 。
0951
,86,16: 眼 の 下 の 磯 や 、 断崖 の 上 から 、 親 と 子 が
^
抱き あっ たり 、 ロープ で 身体 を 結び あわし たり し て 、 毎日 、 いく 組 と なく ひっそり と 海 に 消え て 行く 。
張り出す
(張る.出す)
延べ語数:
25
0060
,4152,7: 対応 にあたる スタッフ の 予定 表 が
^
貼り 出さ れ 、 エプロン 掛け の 後藤 たち と ユーザー と の あいだ に 直接 の 人間 関係 が 育ち はじめ た 。
0060
,6727,10: スタンフォード 大学 や カリフォルニア 大学 バークレー 校 など に
^
貼り 出さ れ た 参加 を 呼びかける びら に は 、 「 自分 で コンピューター や 端末 装置 、 TV タイプライター 、 入出力 装置 、 デジタル 式 の 魔法 の 箱 を 作っ て み ませ ん か ?
0096
,308,27: 透明 猫 普及 研究 協会 総裁 村越 六 麿 敬白 」 六 さん は えらい 名前 まで こしらえ て 、 でかでか と 、 と びら に
^
はり 出し た 。
0139
,28,8: 戸 毎 に 宿舎 割当 の 氏名 が
^
貼り 出さ れ て いる ところ を 、 やっと 探し当て て 、 お 茂 登 は 、 前 の 小 溝 に 杜若 が 濃い 紫 に 咲い て いる 一 軒 の 格子 を あけ た 。
0141
,522,46: トゥウェルスカヤ の 大通り を 、 赤い 広場 と 反対 の 左 の 方 へ 少し のぼっ て 、 ひろい 十字路 を 右 へ 入る と 、 いくら も 行か ない うち に 、 せまい 歩道 の 上 に 反射 光線 を うけ て 硝子 庇 が
^
はり 出さ れ て いる の が 見え 、 雪 の 夜 の 暗い 通り の そこ 一 点 だけ 陽気 な 明る さ に 溢れ て い た 。
0141
,738,24: オフィス ・ ビルディング の よう な その 入口 の ドア に 、 そこ が ホテル で ある 証拠 に は 毎日 献立 が
^
貼り 出さ れ て い た 。
0141
,753,16: 質素 と いう より も 粗末 な くらい の この 小 ホテル は 、 ドア に
^
貼り 出し て ある 献立 を のぞい て は 入口 に ホテル らしい ところ が ない とおり 、 建物 全体 に ちっとも ホテル らし さ が なかっ た 。
0141
,4932,23: バルコニー は 、 この 建物 の 内庭 に 面し て い て 、 じき 左手 から 建物 の もう 一つ の 翼 が
^
はり 出し て いる ため に 日当り が わるかっ た 。
0141
,14345,30: 夏 の つた が 青々 と し た 大きい 葉 を からまし て いる 由緒 の ふるい 掲示板 に は 、 九月 末 から はじまる 新 学期 の 課目 が
^
はり 出さ れ て い た 。
0141
,14364,11: 婦人 の 案内 者 は 、 白い ブラウス の 胸 を
^
はり 出す よう に し て 、 ゆっくり 、 彼ら の 多く は 学生 たち です 、 と 答え た 。
0141
,18859,17: という 赤い プラカート の 上 に 降り 、 国立 銀行 の 建物 の 高い 軒 に
^
はり 出さ れ て いる 「 われわれ は 清掃 を 行っ て いる 」 という 機構 清掃 の プラカート を かすめ て 降っ て いる 。
0141
,19330,32: ホテル ・ パッ サージ の 入口 の ドア の 上 に は 、 伸子 たち が い た ころ の とおり 、 紫 インク で 書い た 正餐 の 献立 が
^
はり 出さ れ て い た 。
0141
,19333,25: 事務所 の 椅子 は 、 ちっとも 変っ て い なく て 「 五 日 週間 、 間断 なき 週間 」 と 、 壁 に
^
はり 出さ れ て いる の は 、 隣り の 中央 郵便 局 の 内部 と 同じ だっ た 。
0141
,19726,19: そして 、 その 室 の 上 に 「 ホテル ・ パッ サージ 細胞 」 と 書い た 紙 が
^
はり 出さ れ た 。
0142
,1293,15: 半信半疑 に 近 よっ たら 、 長方形 の 紙 に 、 赤旗 編輯 局 と
^
はり 出さ れ て 、 両開き の ガラス 戸 の 入口 が しまっ て い た 。
0142
,1301,12: 重吉 たち は もとより 、 とりわけ その 友達 が 、 こうして 大きく
^
貼り 出さ れ て いる 表札 を よん だ とき 、 涙 は 彼 の さりげ ない 笑い の 裡 に きらめい た だろ う と 、 思いやっ た 。
0212
,99,39: 階級 の 文学 を 、 組合 主義 、 目先 の 効用 主義 一点ばり で 理解 する よう に 啓蒙 さ れ て 来 た 人 が ある と すれ ば 、 その 人 は 街 の 角 々 に
^
貼り 出さ れ て い た 矢 じ る し 目あて に 機械 的 に 歩か せ られ て 来 て い た よう な もの だ から 、 一夜 の 大雨 で すべて の 矢 じ る し が 剥がれ て しまっ た ある 朝 、 当然 わが 行手 に 迷う 当惑 に 陥る 。
0482
,8,19: ○ 遠く の 方 で 、 屋根 越し に 松 の 梢 が まばら に 大きく 左右 へ
^
はり 出し た 枝 を ゆすっ て いる の が 雨中 に 見える 。
0824
,176,16: これ 式 の 農家 は 秋田 県 に も 少く ない が 、 二 階 に
^
張り だし 窓 の よう な 独特 の フクラミ を もっ た 藁 屋根 の 中 農家 が 目立つ ので 、 新潟 県 の 農村 ほど 寒々 し た 感じ が ない 。
0842
,2930,13: こんな 意味 の こと を 紙 に 書い て 、 戸口 に
^
張り だし て おい た こと も ある し 、 家人 に 持た せ て おい て 、 弟子 入り 志願 者 の 来訪 に そなえ て おい た こと も ある 。
0947
,1497,8: 西側 へ 、 翼 の よう に
^
張り だし た ところ に 、 客間 の 明るい 灯 が 見える 。
0948
,582,5: 隆 は 広間 に
^
張り だし た 廊下 の ほう へ 、 ほのか な 目 づか い を し て から 、 上着 の ポケット から なにか だし て 、 だまっ て 夜 卓 の 上 に 置い た 。
1148
,149,13: 舞台 の 隅 に は 、 番組 を 書い た 紙 が
^
貼り 出さ れ て おり ます 。
1150
,275,27: 愛子 の 命 を 助け たかっ たら 、 九つ の 鍵 を そろえ て 渡せ 、 期限 は 一 週間 、 返事 は 居間 の 窓 に
^
はり 出せ
1150
,292,9: こう 書い て 、 画鋲 で 窓 へ
^
はり 出し た の です 。
掴み取る
(掴む.取る)
延べ語数:
25
0054
,1617,15: そう 言い ながら 、 お 加 代 は 娘 の 手 から 札束 を
^
掴み 取っ た が 、 薄暗がり で すかし て みる と 、 十 円 札 は 一 枚 しか なく 、 あと は 五 十 銭 札 と 一 円 札 ばかり 、 全部 で 三 十 円 に も 足り なかっ た 。
0060
,865,27: ここ で 西 は 自ら が なぜ ホビー ・ エレクトロニクス 誌 『 I / O 』 から 離れ 、 パソコン 元年 の アメリカ で 何 を
^
つかみ とっ た か を 高らか に 宣言 し て いる 。
0060
,1651,25: 彼ら は 大学 で 、 あるいは それ 以外 の 場所 で 、 自分 の 手 に する こと の でき ない 新しい 何 か を
^
つかみ とっ て いる の で は ない か 。
0060
,1741,17: 娘 の 出発 の 直後 、 新島 は 内 なる ユートピア を 求める ため の 課題 を
^
つかみ とっ た 。
0060
,1867,8: 手応え の ある 「 今 」 を
^
つかみ とる ため に 、 自分 を 変える の か 、 くさび を 打ち込み 社会 を 変えよ う と 努める の か 。
0060
,2615,6: だが 、 ジョブス が 確実 に
^
つかみ とっ て い た もの が ある 。
0060
,4765,5: 類 まれ な 握力 で
^
つかみ 取っ た 種子 に 、 揺りかご の 中 で 子守 歌 の よう に 聞き 覚え た 老人 たち の 知恵 の 言葉 を 吹きかける と 、 一つ また 一つ と 芽 が のぞき はじめ た 。
0060
,7845,33: 力点 が プログラム の 利用 に 移る その 時代 の 鍵 は 、 マイクロソフト の ベーシック と CP / M が 握る だろ う と 直感 し た 時点 で 西 和彦 が
^
つかみ 取っ て い た キーワード も 、 互換 性 だっ た 。
0060
,7897,27: そう 思い いたっ た とき 、 松本 は アスキーマイクロソフト の 日々 に つきまとっ て い た 居心地 の 悪 さ の 根 に ある もの を
^
つかみ 取っ た 。
0062
,301,39: ある 種 凄み さえ 感じ させる 枝 雀 、 トッテン 両 パフォーマ の 切れ の 良 さ の 奥 に ある もの は 、 「 誰 に 何 を 訴える の か 」 を 自ら に 問い詰める 中 で
^
つかみ 取っ た 見極め で あろ う 。
0062
,1771,22: その 選択 の 根拠 を しつこく 質そ う と する オレ の 目 から 、 手 を 突っ込ん で 心臓 を
^
つかみ とる よう に 、 浮川 社長 は 独自 路線 の 意味 を 語っ た が 、 それ も 書か ね ば なら ぬ 。
0206
,96,31: 現実 の いりこん だ 関係 が こん に ちの よう に 複雑 に なる と 、 これ まで の せまい 創作 方法 で は その 全部 の 内容 を いちどきに
^
つかみ とる こと が でき なく なっ て 、 リアリズム なんか は 古くさい 、 何 か もっと 現代 を がっしり つかむ 創作 方法 を 、 という 要求 も 起る 。
0708
,133,15: 実力 失せ た 先代 の 選手 を 押し のけ 殺し て 自分 の 世代 を
^
つかみ とっ た 彼 は 、 次代 に 依存 する 賢明 さ を 、 自ら の 血 の 歴史 から 学びとっ て い た 。
0759
,7349,17: 十 九 の 少女 が 、 その 毎日 の 生活 を 正しく 生き て 、 確実 に
^
つかみ とっ た 安定 な の で ある 。
0759
,7921,11: あの 大きな 試錬 の 中 から 、 あなた が 何 を
^
つかみ とっ て き た でしょ う か 、 と 。
0786
,40,3: 直々 師匠 に
^
つかみ 取っ て もらう に は 、 よほど 辞 を 低う し 、 礼 を 厚く し なけれ ば なら なかっ た もの で ある 。
0786
,44,35: 明治 に なる と アンマ の 縄張り なぞ という 不文 律 は 顧 られ なく なっ て 、 誰 が どこ へ 開業 し て も 文句 が で なく なっ た から 、
^
つかみ 取る の も 容易 な 業 で は なくなっ た が 、 それでも 多く の 弟子 を かかえ て つかみ 取らせる こと が できれ ば 、 アンマ の 師匠 御 一 人 は 悪い 商売 で は なかっ た の で ある 。
0786
,48,11: 開業 当時 は 多く の 弟子 を 抱え て 盛大 に
^
つかみ 取ら せ て い た が 、 次第に 時勢 に 押さ れ て 、 商売仇 きが 多く なり 、 今 で は 弟子 が たった 三 人 。
0806
,31,24: 風味 が 変っ て 、 特に よろしい の が 渓流 の 魚 で 、 岩石 を もちあげ て 、 カニ や 小 魚 を
^
つかみ とり 、 滝 ツボ や 深い 淵 へ もぐっ て 岩 蔭 の 銀 の 魚 を つかみ とる 。
0806
,31,42: 風味 が 変っ て 、 特に よろしい の が 渓流 の 魚 で 、 岩石 を もちあげ て 、 カニ や 小 魚 を つかみ とり 、 滝 ツボ や 深い 淵 へ もぐっ て 岩 蔭 の 銀 の 魚 を
^
つかみ とる 。
0816
,25,4: 踏ん で も 、
^
つかみ とっ て も 枯れる こと の ない 雑草 の エネルギー を 感じ た 。
0842
,47,6: 彼 は いきなり シャッポ を
^
つかみ とっ て 、 さっさと 帰っ て しまっ た 。
0981
,1358,7: さらう よう に し て コッペパン を
^
つかみ 取る と
0984
,143,39: なぜ 私 が この よう な こと を 質問 する か と いい ます と 、 日本 の インテリゲンチャ の なか に は 、 学問 的 に も 実際 的 に も 、 その こと を ハッキリ と
^
つかみ とる 段取り を 抜き に し て 、 資本 主義 という もの は 悪い もの で ある という 、 ホッテントット ふう の 固定 観念 を 持っ て いる 者 が 多く 、 その 資本 主義 国 が 外国 、 ことに 社会 主義 や 共産 主義 を 称し て いる 外国 にたいして する 対外 関係 において は 、 悪い の は いつ でも 資本 主義 国 で ある と 思いこむ 傾向 が 強い よう です 。
0989
,3131,8: 窒息 が 最後 に 私 の ノドモト を
^
掴み とる まで 、 私 は 私 の 歌 を 歌う 。
座り治す
(座る.治す)
延べ語数:
25
0053
,417,5: と 、 鶴雄 は
^
坐り 直す と 、 また 、 野暮 な 声 を 出し た 。
0053
,721,4: が 、 やがて 、
^
坐り 直す と 、 ぺこんと 頭 を 下げ て 、
0053
,1544,4: 鶴雄 は 思わず
^
坐り 直し た 。
0054
,1261,8: いただき ましょ う と 、 小沢 は
^
坐り 直し た が 、 し なけれ ば なら ない こと が 山 ほど あり ながら 、 ふと 自分 を ひきとめ た もの は 、 一体 何 で あろ う か と 、 小沢 は 道子 の 顔 から 、 あわて て 眼 を そらし た 。
0076
,92,10: 「 憚りながら … … 」 と 貫一 は 、 とうとう
^
座り 直し て 真剣 な 目付 に なっ た 。
0083
,8,38: そう いっ て 鳴海 は 、 私 に 向き あっ て 胡坐 を かい た が 、 すぐ 立 上っ て 、 部屋 の 隅 から 灰皿 を 見付け て き て 、 元 の 座 に
^
すわり 直し た 。
0140
,1616,4: 素子 は 、
^
坐り 直し 、 その 二つ の 視線 で 伸子 の 顔 を ハッ シ と うつ よう に けわしく 、
0140
,2298,11: 伸子 は 俄 か に 正気 づい た よう に
^
坐り 直し た 。
0140
,4128,21: 佐保子 の 師匠 で ある その 中 老人 が 、 着 て い た 夏 羽織 を ぬい で 、 端然と
^
坐り 直し 、 腹 から の 声 で 謡っ た 一 曲 は 、 小規模 で ある が 精煉 さ れ て いる こと と その 気迫 で 震撼 的 な 感銘 を 与え た 。
0140
,6022,12: しかし それ ぎり 、 気 を かえ た らしく 蕗子 は はっきり
^
坐り 直し た 口調 に なっ て 、
0141
,7397,23: ソコーリスキー は ディヴァン に 浅く かけ て 、 その 上 に 片 肱 を つい て い た 膝 を ひっこめ て 、
^
坐り 直し た 。
0141
,10152,25: 一つ の 門 の よう な ところ を ぬける と 御者 が 、 自分 も ほっと し た よう に 御者 台 の 上 へ
^
坐り 直し て 、 ロシア 語 で 云っ た 。
0141
,21744,1:
^
坐り 直し て ぐいと クラッチ を ふみ ながら 、 運転 手 は 見え ない 唾 を はく よう に 悪態 を つい た 。
0543
,84,5: 息 を つめ て
^
坐り 直し まし た 。
0591
,262,8: だが 、 その あと 、 私 は
^
坐り 直し て 言っ た もの だ 。
0592
,441,12: 私 は 寝床 も 片付け させ て い た し 、
^
坐り 直し て い た 。
0597
,2424,9: 戻っ て 来る と 、 北村 の 方 へ
^
坐り 直し た 。
0759
,6238,7: ルミ子 は 起き 上っ て 、
^
坐り 直し た 。
0777
,81,11: 津 右 衛門 は 甚八 が 顔色 を 変え て
^
坐り 直し た の を 見 て 、 ほほえみ 、
0988
,200,44: 「 こちら は 、 貴島 君 、 こちら は 綿貫 ルリ 君 」 と 引き合わ せる と 、 貴島 の 方 は 口 の 中 で 何 か 言 つて モジモジ と 頭 を 下げ た だけ だ が 、 ルリ の 方 は
^
坐り 直し て 三つ 爪 を 突く よう に し て 「 はじめまして 」 と 、 茶の湯 で でも しこま れ た らしい 、 スラリ と 背 を 伸ばし て 辭儀 を し た 。
0988
,3516,4: 杉田 は スッ と
^
坐り 直し て 、 壕 の 天井 を 睨む よう に し て 地上 の 氣配 に 耳 を すまし て いる 。
0993
,3117,5: ( 莚 の 上 に
^
坐り 直し て 大声 を はり 上げる )
1013
,1135,11: 私 は 襟飾り を 拾い上げ て 、 やっと 座席 に
^
座り 直し まし た が 、 これ が 二 人 と の 別れ だっ た の です 。
1067
,163,14: 尤も 、 高田 保 氏 の 病気 見舞 に 行っ たら 、 病人 が
^
坐り 直し て 、 『 あれ は 君 、 どうしても 、 七 、 八 年 仕事 だ よ 、 頑ばっ て 、 少く も 六 、 七 年 は 書き 給え 』 と 、 途中 で べんたつ さ れ た こと は あり まし た が ね 。
1146
,110,13: 世間 並 に 挨拶 を し 乍 ら 、 洋服 で 固く
^
座り 直し た 京極 三太郎 は 、 正面 に 顔 を 挙げ た 令嬢 と 、 眼 と 眼 と 逢っ て 驚き まし た 。
引っ張り上げる
(引っ張る.上げる)
延べ語数:
24
0068
,272,21: 私 は 自分 も 尻餅 を つき ながら 、 やっと の 思い で 、 彼女 の 身体 を 溝 から
^
引っ張り 上げ た が 、 泥 の お びん ずる 様 みたい に なっ て いる 。
0079
,2426,13: 月 の 引力 で 、 あの 主人 は 百 メートル も 上空 へ
^
引張り あげ られ て い た の です 。
0081
,622,10: まず この 筏 を 海岸 の 砂 の 上 へ
^
ひっぱり あげる こと だ 。
0081
,628,9: ぼく が 綱 を 持っ て あがっ て 、
^
ひっぱり あげよ う 」
0081
,3345,12: 危く 落ち そう に なる ところ を 、 よ こから ラウダ に
^
ひっぱり あげ られ た の で ある 。
0084
,293,32: 翌朝 に なる と 、 まだ 燃え て いる 油 に 砂 を かけ て やっ と 消し 、 それから 競技 用 自動車 に 綱 を つけ て 崖 の 上 へ
^
引張り あげ 、 道路 の 上 に 置い た 。
0084
,2413,8: 車 を この 穴 ぼ こから 上 へ
^
ひっぱり あげれ ば いい ん だ よ 」
0084
,2415,6: 穴 ぼ こから 、 車 を
^
ひっぱり あげる って 。
0089
,302,15: すると ぼく たち 四 人 は 力 を あわせ て 、 すぐ この 綱 を
^
引張り あげる から ね 、 君 は しっかり 綱 に つかまっ て いる ん だ よ 」
0089
,356,20: 上 で は 、 これ を 危険 信号 と さとっ て 、 すぐさま 八木 を 綱 ごと 上 へ
^
引張り あげ て くれる はず の 約束 だっ た 。
0089
,357,15: ところが 、 綱 は しずか に 左右 に ゆれ て いる だけ で 、
^
引張り あげ られる よう す は なかっ た 。
0089
,533,6: 五井 は 、 落し穴 から
^
ひっぱり 上げ られる と 、 にこにこ 笑い ながら いっ た 。
0091
,956,14: 「 穴 の 中 で 、 君 が うなっ て い た から 、
^
引っぱり あげ て 、 家 へ つれ て き た の さ 。
0112
,1294,29: 台所 の 器具 の ぶつかる 音 や 母親 の 女中 に 何 か 云い つけ て 居る こえ を 遠く の 方 に きき ながら 二 人 は
^
ひっぱり あげる 事 の 出来 ない 様 な 、 深い 深い 冥 想 に しずん で 居 た 。
0141
,8806,11: それに 、 今 の ソヴェト に は 、 あの 船 が
^
ひっぱり 上げ られる だけ 腕 の いい 潜水 夫 は い ませ ん よ 。
0141
,9077,14: 伸子 は 、 よけい 重苦しく なっ た 脇腹 へ 、 ゴム 湯たんぽ を
^
ひっぱり あげ ながら 、
0220
,94,17: 自分 が 生き つつ ある 歴史 の 地点 の どの 位 手 近い ところ まで 作品 を
^
ひっぱり あげる こと が できる か 。
0759
,6286,5: そして 、 とつぜん 上 へ
^
ひっぱり あげ られ た と 思う と 、 全身 が チョウチン の よう に フラフラ ふりまわさ れ た よう に 思っ た 。
0781
,205,19: 二 人 の 井戸 屋 に 命じ て 息 綱 を 腰 に まかせ て イザ という とき
^
引っぱり あげる 用意 を し て やり 代る代る 石 を 持た せ て 底 を さぐら せ 、 自分 も 同様 な 方法 で 三 べ ん も 底 へ くぐっ て 調べ て 、 遂に 井戸 の 中 に 誰 の 死体 も ない こと を 見 とどけ た の で ある 。
0784
,783,25: それ は その 両手 の 手首 に つけ て おい た 操り 人形 の ヒモ を 、 その 一瞬 に 誰か が ヤケ に
^
引っぱり あげ た 結果 に 起っ た 突然 の 動作 の よう に 見え た 。
0853
,378,71: これ は 誰 しも そういう もの で 、 だから 庄吉 が 話 の 途中 に 急 に イライラ と シゴキ を 握っ て ピンポン 台 の 足 に からみ つけ て 、 輪 を つくり 、 輪 に 首 を 突 ッ こん で グイグイ ひい て 、 これ じゃ ア 死ね ねえ か な 、 イライラ と シゴキ を 握っ て 又 首 を つ ッ こみ ギュウギュウ 腕 で
^
ひっぱり あげる 。
0987
,2862,6: 男 A が 、 上 から
^
引っぱり あげ て やる )
0995
,1089,10: 村 子 … … ( 急い で ストッキング を
^
引っぱり あげ ながら 、 まだ ボン ヤリ し て いる 佐山 を 横目 で 見 て ) あんた も 、 仕度 を し たら どう ?
1035
,84,37: 『 本 を 貸せ と いっ た まで だ 』 と いう と 『 この 口 で 悪たれ を つい たろ う 』 と 言い ながら 指 を 二 本 私 の 口 に 突込 ん で
^
引張り 上げ 、 床 の 上 に 転がし て 寄っ て たかっ て 打つ 、 ける 、 なぐる という 始末 。
満ち溢れる
(満ちる.溢れる)
延べ語数:
24
0002
,915,12: 夏 の 月光 が 洪水 の よう に 蚊帳 の 中 に
^
満ち あふれ た 。
0099
,22,8: そこ に は 人格 的 な 体験 が
^
満ち 溢れ て いる 。
0115
,8,8: 私 は 、 此 の 歓び から
^
満ち 溢れる 感謝 を 、 今 、 誰 に対して も 、 何 に対して も 惜 も う と は 思え ない 。
0231
,715,12: 失業 の 形 を とら ない 失業 者 は 日本 中 に
^
満ち 溢れ て いる 。
0241
,26,11: この たび の 戦争 によって 世界 に は 未亡人 が
^
満ち あふれ た 。
0448
,334,10: まつ ( 女中 ) が 、 懐し さ の
^
満ち 溢れ た 声 を 出す 。
0617
,2860,7: あたり に は 白熱 の 光線 が
^
満ち 溢れ て いる 。
0789
,475,15: 小花 は 見る もの 聞く もの 癪 に さわら ざる は ない 無念 の 思い
^
満ち 溢れ て 、
0921
,21,63: そして 、 国会図書館 の 国際 業務 部 は 、 恰も 乳房 の 如き 役目 を 果たし て 、 アメリカ の 農業 技術 の 戦争 中 の 進歩 の 姿 、 また 刻 一 刻 を 争う 現実 の 革新 の 姿 が 、 農林省 の あらゆる 機構 に 向っ て 、 血管 の 中 に 流れ 入る 如く みなぎり 、 ゆきわたり 、
^
満ち 溢れ て いっ た の で ある 。
0956
,850,11: 舞台 一 面 、 耀く 緑 の 木 洩 日 に
^
充ち 溢れ て いる … … …
0956
,1311,8: 緑色 の 耀光 が 神秘 な まで に
^
充ち 溢れ て 行く 。
0956
,1728,6: 街 は 人々 の さざめき に
^
充ち 溢れ て いる 。
0956
,3246,4: 天 の 恵み に
^
充ち 溢れ た この 上 も ない 幸福 な 生活 な ん だ 。
0956
,3521,16: 不可思議 な 楽音 、 高調 し 、 白色 光 の 光芒 は あたり に 異様 に
^
充ち 溢れ て … …
1031
,11,3: 活動 性 に
^
満ち あふれ て い ます 。
1036
,153,20: 青い 空 は 深深と 霞み 、 その 薄 絹 の ベール の 中 に は 、 金色 の 春光 が
^
満ち 溢れ て いる 感じ で ある 。
1037
,1902,20: 現実 を 直視 する 、 厳しい 言葉 の 背後 に 、 例えば 慈悲 光 と でも いっ た もの が
^
満ち 溢れ て いる の を 感じ た 。
1068
,7,3: 生命 力 に
^
満ち あふれ た という よう な 「 お 顔 」 です 。
1075
,397,9: ただ 必要 な こと は 諸人 の 熱意 が
^
満ち あふれ 、 しかも みな 揃い で ある こと を 明らか に する こと で あっ た 。
1076
,75,5: 他日 我々 の 能力 が
^
充ち 溢れる なら ば 、 無論 次々 に 研究 の 領域 を 、 海 から 外 へ 拡張 し て 行く こと で あろ う が 、 少なくとも 是 まで の よう に 、 よそ の 国 の 学問 の 現状 を 熟知 し 、 それ を 同胞 の 間 に 伝える こと を もっ て 、 学者 の 本務 の 極限 と する よう な 、 あわ れ な 俗解 は 是 で 終止符 を 打た れる で あろ う 。
1076
,899,51: しかも そういった 現実 の ニライカナイ を 持た ぬ 、 三 十 度 以北 に 住ん で 後 まで 、 なお 引 続い て 南方 の 人 たち と 同じ に 、 日 の 出る 方 を 本 つ 国 、 清い 霊魂 の 行き 通う 国 、 セヂ の 豊か に
^
盈ち 溢れ て 、 惜 み なく これ を 人間 に 頒 とう と する 国 と 信じ て い た と し たら 、 それ こそ は 我々 の 先祖 の 大昔 の 海 の 旅 を 、 跡づけ 得 られる 大切 な 道しるべ で あっ た と 言っ て よい 。
1094
,16,40: 五 組 も 十 組 も の 陣取り が 、 それぞれ 好み の 柱 の 群 を 占領 し て 、 縦横 に 馳 け 廻る ので 、 呼び声 叫び声 が 、 薄暗い この 体操 場 に 一 杯 に
^
満ち あふれ て い た 。
1172
,1480,16: 私 を 見る 吉良 兵曹 長 の 眼 に 、 突然 兇暴 な 光 が
^
充ち あふれ た 。
1174
,1307,14: 弟 たち を 相手 に する に は 、 欝 屈し た もの に
^
充ち あふれ て い た ため かも 知れ ない 。
連れ出す
(連れる.出す)
延べ語数:
24
0034
,122,9: 昼間 、 私 が 新 次 を 表 へ
^
連れ だし て 遊ん で いる と 、 近所 の 人々 に は 、 私 が むりやり 子守 を さ せ られ て いる と しか 見え なかっ た 。
0068
,266,19: 私 も 酔眼 朦朧 として 、 その 様子 を 眺め て い た が 、 早く 、 桂子 を
^
連れ ださ ね ば なら ぬ と 思い 、 彼女 を せかし て 玄関 に 出 た が 、 桂子 は もはや 、 ひとり で 草履 を はけ ない ほど 酔っ て いる 。
0082
,1243,12: 盲目 の 谷 博士 を 、 柿 ガ 岡 病院 から
^
連れ だし た の は 、 超 人間 X 号 の し わざ で あっ た 。
0082
,1244,0:
^
連れ だし た と いう より も 、 X 号 が 谷 博士 を 病院 から さらっ て いっ た という 方 が 正しい で あろ う 。
0082
,1258,6: 博士 は 、 病院 から
^
連れ ださ れる と まもなく 、 この 誘拐 者 が X 号 で ある こと を 知っ て 、 おどろい た 。
0082
,1595,12: ああ 、 谷 博士 は 、 怪人 の ため に 病院 から
^
連れ ださ れ 、 研究所 の 最 地階 に 幽閉 さ れ 、 どんなに 苦しめ られ て いる こと でしょ う か 。
0572
,161,6: やがて 秦 は 彼女 を
^
連れ だし 、 暫く 待た せ た あと で 、 熱い 茶 を 運ん で くる 楊 さん と共に 戻っ て 来 た が 、 私 は 間もなく 辞し 去っ た 。
0591
,372,6: だから 、 焼け跡 の 野原 に
^
連れ だし て 、 夕日 を 眺め ながら 、 彼女 を 相手 に 独語 も する の だ 。
0667
,306,20: 瀬戸 は 何 か 言 は ふと し た が 、 倉田 は 腕 を と つて 外 へ
^
連れ だし て 行 つて し まつ た 。
0684
,449,39: 役場 へ で て き て 、 村長 の 席 に 大きな 顔 を し て おさまっ て い て もらわ ない と 始末 が つか ない から と 云っ て 、 手 を ひく よう に し て
^
連れ だし た 。
0732
,1684,34: これ に つき まし て は 深い 事情 も あり ます が 、 おいおい と 話 の うち に 説明 を 加える こと に 致し まし て 、 お許し も 得 ず 東京 へ
^
連れ だし まし た こと を 幾重にも お詫び 申 上げ やす 」
0732
,3276,39: 薄給 の 教師 が 妻子 すら も 養い 得 ず 、 意 を 決して 天草 商事 の 入社 試験 を うけ 、 その 翌日 に は 、 モーニング を きせ られ 、 有無 を 云わ さ ず 箱根 へ
^
連れ ださ れ て 、 監禁 を うけ 、 一時 は 狂気 に 至る テン マツ 、 天人 とも に 泣かし むる 、 と は 、 この 如き 悲惨 、 誇り なき 人生 で なく て 何 で あろ う 。
0759
,2254,5: 青木 を 外 へ
^
連れ だし た 。
0791
,77,56: しかし 、 房吉 は その 師 に 似 て 至って 物静か な 人物 で 、 かり そ め に も 道場破り を 面白 がる よう な ガ サツ 者 で は ない の で ある から 、 伴 五郎 の 思う よう に 田舎 侍 を ぶん殴っ て くれる 見込み は ない が 、 江戸 へ
^
連れ だし さえ すれ ば 、 そこ に は また 手段 も ある 。
0824
,39,5: はじめて コリー を 散歩 に
^
連れ だし た 当座 は 、 よそ の 犬 が 自分 に 吠える と 、 どういう ワケ で 吠え られる の か 理解 に 苦しむ という 顔 を する 。
0852
,227,5: 彼女 は 否応なしに 私 を
^
連れ だし て 汽車 に 乗せ て しまい 、 その 汽車 が 一 時間 も 走っ て 麦畑 の 外 に 何 も 見え ない よう な ところ へ さしかかっ て から
0946
,182,20: 金 十郎 は 胸 とどろかせ ながら 、 去年 の 夏 の はじめ 、 八 条 猪熊 の 女衒 に
^
連れ ださ れ 、 大湊 という 、 北 の 湊 の 船宿 へ 、 飯盛 に 売ら れ た ひと が あっ た そう だ が 、 と なぞ を かける と 、 女 は うなずい て 、 お はずかしい が 、 わたくし も その 一 人 だ と 、 さめざめ と 泣き だし た 。
0946
,189,10: 本土 の 果 の 船頭 宿 から 女 たち を
^
連れ だし た の も 、 たぶん 知 嘉 姫 の 才覚 だっ た の だろ う 。
0947
,1147,5: サト子 を 客間 から
^
連れ だす と 、 とっつき の 階段 を 、 先 に 立っ て あがっ て 行く 。
0947
,1430,20: と 、 ささやき 、 婆 や に 、 さりげ ない 挨拶 を し て 、 サト子 を 庭先 へ
^
連れ だし た 。
0947
,1522,4: 「 ドライヴ だ なんて
^
連れ だし て 、 東京 へ 追い かえす つもり だっ た の ね 」
0947
,3816,24: 祖父 の 死 や 、 神月 の 自殺 や 、 偽 ドル の かかりあい 、 質 の 悪い 外国 人 に 国外 へ
^
連れ ださ れ かけ た ゴタゴタ の あと 、 麻布 の 家 の 夢 の よう な 贅沢 な 生活 から ほうりださ れ て から 、 地道 な 職業 に つき たい 思い で 、 鉱山 保安 局 に いる 叔父 の ところ へ あらためて 就職 の 依頼 に 行っ たら 、 あっさり と 川崎 の 鉱山 調査 研究所 の 雇員 に し て くれ た 。
0988
,3949,22: 」 と 言わ れ て 、 別れ て 、 そして 、 その 次ぎ の 日 の 午後 、 又 M さん に
^
連れ ださ れ 、 方々 歩き まわり 、 その 途中 で あなた の 所 に 寄り 、 その後 、 夜 おそく な つて 、 變 な 所 で 僕 は その 女 に 逢わ さ れ た の です 。
1007
,204,9: 覚え て いる の は 漱石 を 横浜 まで
^
つれ 出す に は どう し たら よかろ う と 苦心 し た こと で ある 。
居らっしゃる
(居る.らっしゃる)
延べ語数:
24
0112
,379,14: 「 私 もう ほんとう に 涙 が こぼれ そう です わ 、 貴方 が
^
居 らっしゃる から 出来 ない なんて いくじ なし じ ゃないはずなんだけれ 共 … … 」
0448
,234,21: 貴女 も 、 今 、 そちら の 静か な 闇 の 中 で 、 斯様 な 悲しみ に 打 れ て
^
居 らっしゃる の です か 。
0448
,261,8: 貴女 が 、 そんな 方 と 一緒 に
^
居 らっしゃる 筈 は ない と 思っ て も 、 矢 張り 、 何だか 心配 で 。
0456
,219,3: 考え て
^
居 らっしゃる の は 。
0461
,130,3: 「 皆さん が
^
居 らっしゃる から 大丈夫 でしょ う が 」
0465
,18,8: 「 Y さん 、 きっと 眠 がっ て
^
居 らっしゃる よ 今頃 ——」
0508
,23,4: そんな 所 に
^
居 らっしゃる ん だ もの 、 一寸 も 分り ませ ん でし た よ 。
0508
,60,23: そい じゃ あ 何 でしょ う 、 貴女 なんか ハイカラ さん な ん だ から どこ から どこ まで 流行り ずくめ で
^
居 らっしゃる ん でしょ う ねえ 。
0508
,203,20: お 蕙 ちゃん 、 私 は 一寸 用 が ある から 此 の 子 と 音無 しく 遊ん で
^
居 らっしゃい 。
0508
,231,11: 「 まあ 貴女 が そんな 方 と 仲よし に なっ て
^
居 らっしゃる の 、
0508
,301,4: 貴女 覚え て
^
居 らっしゃら ない 事 。
0508
,746,9: 「 まあ 、 あの 事 を まだ 覚え て
^
居 らっしゃる の 。
0508
,799,10: 「 まあ 、 誰 か と 思っ たら 貴方 で
^
居 らっしゃる ん です ね 。
0508
,985,7: 「 じゃあ 毎日 家 へ 来 て
^
居 らっしゃい 。
0508
,1127,4: 「 お 久美 さん
^
居 らっしゃら ない ん です か 。
0508
,1552,14: 「 貴女 は 何 も 知ら ない から そんな 呑気 な 事 云っ て
^
居 らっしゃる けれど 、 どう だ か 分ら ない じゃあ ない の 。
0508
,1565,16: 何 に しろ 貴女 なんか 今 の まま な の だ から 安心 し て
^
居 らっしゃい よ 、 ね 。
0508
,1602,9: 「 お 関 さん と 何 て 似 て
^
居 らっしゃる ん でしょ う 。
0508
,1606,19: 「 大きい 声 で は 申さ れ ませ ん 事 です けれど ね 、 どこ と なし 似 て
^
居 らっしゃる 所 が 有り そう で ござい ます ね 。
0508
,1724,11: また あした あたり 来る から 、 もっと ピンピン し て
^
居 らっしゃい ね 。
0510
,83,9: ここ が 貴方 の 来 たい と 思っ て
^
居 らっしゃっ た 所 な ん です もの 。
0510
,419,16: 詩 「 アア 、 おそく なる と 悪い 、 すぐ 行こ う 、 サゾ 待っ て
^
居 らっしゃる だろ う 」 と 云っ て そのまま 庭 つづき に 出 て 行き まし た 。
0510
,479,14: 私 の 望ん で 居 た 通り 、 否 キット 神様 の のぞん で
^
居 らっしゃっ た 通り の 子 な ん だろ う 。
0511
,18,17: 天職 と 云っ て 居る の は 人間 で ある から 若し や 神様 の 思っ て
^
居 らっしゃる 天職 と は かけはなれ た 事 を 天職 だ と 云っ て や し ない か 。
見済ます
(見る.済ます)
延べ語数:
24
0507
,327,42: 自分 が 、 口 が うまく 廻ら ない 話 下手 だ と 知っ て から は 、 いつ でも 聞手 の 泣き そう に なる まで 、 クドクド と 何 か 云っ て ききあき て 五月 蠅 なっ て 来る の を
^
見 すまし て 本意 を 吐く の が 常 で あっ た 。
0619
,331,11: その 数 日 後 、 誰 も い ない の を
^
見 すまし て ソッ と 教員 室 へ やってき て 、 二 三 十 銭 の 金 を とりだし て 、 先生 、 払っ て くれ た ?
0651
,331,6: その 旦那 方 の おいで を
^
見 すまし て 金切声 を はりあげる と は 、 とんでも ない 悪党 女 め 。
0682
,381,16: 信長 が 正徳寺 の 会見 から 帰 城 する と 、 その 留守 中 を
^
見 すまし て 、 亡父 の 腹心 山口 が ムホン し 、 しきりに 陣地 を 構築 中 で あっ た 。
0689
,95,12: 安福 軒 は 散々 アジッ て おい て 、 泥酔 を
^
見 すまし て 姿 を 消し た 。
0732
,3212,10: 三 人 の 魂 を ぬき あげ たり と
^
見 すまし て 、 東京 遷座 の 用意 に かかる 。
0772
,573,45: たぶん お 槙 と 芳男 の 叱ら れ て いる 最中 に 忍び こん で 隣室 に 隠れ て い た の だろ う が 、 お 槙 と 芳男 が 三 行 り 半 と 勘当 を 云い わたさ れ て 立ち去る の を
^
見 すまし て 、 藤 兵衛 を 一 突き に 刺し殺し た の さ 。
0772
,662,22: 下駄 を フトロコ に 、 ぬき 足さ し 足 庭 を よぎり 、 土蔵 へ 忍び こみ 、 中 の 気配 を
^
見 すまし て 、 ヒキ 戸 を あけ て 、 藤 兵衛 の 居間 の 隣室 へ 身 を ひそめ た 。
0773
,2,5: 訪客 の ない 早朝 を
^
見 すまし て 智恵 を かりに き た の で ある が 、 手帳 を あちこち ひ ッ くりかえし て 、 キチョウメン に 書き こん だ メモ と 首 ッ ぴき に 、 入念 に 考え こん で は 説明 し て いる 。
0776
,722,21: お キン は 利 巧 な 女 だ から 、 あらまし の 事情 を 察し て 、 畑中 の 熟睡 を
^
見 すまし 、 モリ を 執っ て ただ 一 突き に 刺し殺し た の さ 。
0776
,769,6: 後刻 、 人々 の 油断 を
^
見 すまし て 宝石 を とりだす 時間 は ある もの と 思っ た の でしょ う 。
0782
,577,14: ガマ 六 の 屍体 を ムシロ に つつん で 夜 に 入る の を
^
見 すまし て 汽車 の 線路 へ 持っ て 行く に は 、 ただ 歩い て も 一 時間 半 、 二 時間 ちかく かかり ましょ う 。
0784
,592,6: その かなり 安らか な 眠り を
^
見 すまし て 、 克子 は はじめて 一夜 つめきっ た 兄 の 枕頭 を はなれ て 、 待ちかね て い た 一同 に 好転 し つつ ある や に 見える 一夜 の 経過 を 報告 し た 。
0786
,738,6: オカネ が 人々 の 不在 を
^
見 すまし て 壺 を 取りだし て 中 を 改め て いる 所 へ 賊 が 忍び込ん で 参っ た の かも 知れ ませ ん ぞ 」
0803
,91,84: 昔 から キ印 や バカ は 腕 ッ 節 が 強く て イノチ 知らず だ から ケンカ や 戦争 に は 勝つ 率 が 多く て 文化 の 発達 し た 国 の 方 が 降参 する 例 が 少く なかっ た けれども 、 結局 ダン ビラ ふりまわし て 睨め まわし て いる うち に キ印 や バカ の 方 が だんだん 居候 に なり 、 手下 に なっ て 、 やがて 腑 ぬけ に なっ て ダン ビラ を 忘れ た 頃 を
^
見 すまさ れ て 逆 に 追 ン ださ れ たり 完全 な 家来 に し て もらっ て 隅 の 方 に 居 つい たり し て しまう 。
0806
,457,8: 対岸 へ 漕ぎ よせ た の を
^
見 すまし て 、 カメ は 又 ドブゥン 。
0821
,207,29: すると 浦上 の 村民 が 十 五 人 ばかり 天主堂 の 見物 の フリ を し て やってき て 、 他 の 見物人 の 去っ た 時 を
^
見 すまし て 、 プチジャン 神父 に ちかづき 、 私 たち は あなた 様 と 同じ 心 で あり ます 、 と 云っ て 名乗り で た 。
0861
,228,28: この ベラ ボー な 、 しかし 明細 な 計算 書 を いったん 主人 に 渡し て おい て 、 主人 が 酒 に 酔っ た 晩 を
^
見 すまし て 盗み 返し て 焼き すて た 。
0981
,1734,2: それ を
^
見 すまし て 私 は すぐ に 入っ て 行き
0981
,1779,7: そこら に 人影 の ない の を
^
見 すまし て
1000
,1239,25: すると 或 る 朝 、 食事 に 粥 を こしらえ て 持っ て 来 た ので 、 あたり に 人 が い ない の を
^
見 すまし て 、 お前 は 不浄 観 を 凝らす こと が ある と 云う 噂 だ が 、 ほんとう か ね 、 と 尋ねる と 、 どう 致し まし て 、 左様 な こと は 学問 の ある 偉い お方 が なさる こと です 、 私 が その よう な こと の 出来る 人間 か どう か 、 様子 で も お 分り で ござい ましょ う 、 と 云う の で あっ た 。
1072
,1917,10: そして 阿 能 が 中 へ 入っ た の を
^
見 すまし て から 、 彼 も 、 土塀 を とび 越え た 。
1073
,2756,46: 大臣 が 、 そこ に 秘し て 可愛 がっ て い た 紫陽花 の 君 に よく 似 て い て 、 それ より は やや 小づくり で 年 も 若い 女性 が 、 じっと 、 なお まだ 木蔭 から 、 彼 の 姿 を 、
^
見 すまし て いる の だっ た 。
1174
,950,22: 橋 の たもと に 学生 姿 の 男 が 三 人 い て 、 女 たち が 渡り かけ た の を
^
見 すまし て 、 急 に ゆすぶり 始め た の だ 。
吹き上げる
(吹く.上げる)
延べ語数:
24
0080
,889,30: それ は まわり の 壁 が 、 ひじょうに つよかっ た せい で 、 爆発 と 同時に 、 すべて の もの は 弱い 屋根 を うちぬい て 、 高く 天空 へ
^
吹き あげ られ 、 となり の 部屋 へ は 、 害 が およば なかっ た わけ だ 。
0095
,379,32: 地球 が 発狂 し た の で も なけれ ば 、 この 一 万 数 千 トン も ある 巨船 が 、 標高 五 千 十 七 メートル の ヘルナー 山頂 に
^
噴き あげ られ た 理由 が 説明 で きん じゃ ない か 。
0095
,552,26: ゼムリヤ 号 は 、 或 る 予期 せ ざる 椿事 の ため 、 或 る 巨大 なる 力 を 受け て 北極 海 から 天空 に
^
吹き あげ られ 、 そして 遂に この アイスランド の ヘルナー 山頂 へ 墜落 し た の だろ う 。
0095
,2398,10: それ は 妖気 で は なく 、 実は 軟泥 が
^
噴き あげ られ た の で は あっ た が … … 。
0106
,2,29: あわい お 星 さま を すかし て 、 霧 の よう な 山風 が 、 ひくい 谷間 から 、 ご う 、 ご う 、 ご う と
^
吹き あげ て い ます 。
0467
,12,43: 活動 写真 館 の 音楽 隊 は 、 太鼓 、 クラリネット を 物干し まで 持ち出し 、 下 を ぞろぞろ 通る 娘 たち を 瞰下 し つつ 、 何 進行 曲 か 、 神様 ばかり 御 承知 の 曲 を 晴れ た 空 まで
^
吹き あげ た 。
0554
,1277,11: 」 柿沼 は 天井 の 方 へ 煙草 の 煙 を
^
吹き あげ た 。
0575
,242,6: そこ から 、 冷たい 風 が
^
吹き あげ て き まし た 。
0624
,148,12: 泥 人形 の くずれる よう に 同胞 たち が バタバタ 倒れ 、
^
吹き あげる コンクリート や 煉瓦 の 屑 と 一緒くた に 無数 の 脚 だの 首 だの 腕 だ の が 舞いあがり 、 木 も 建物 も 何 も ない 平 な 墓地 に なっ て しまう 。
0624
,254,11: 三月 十 日 の 大 空襲 の 焼跡 も まだ
^
吹き あげる 煙 を くぐっ て 伊沢 は 当 も なく 歩い て い た 。
0624
,389,11: ところが 此処 は 小川 の 両側 の 工場 が 猛火 を
^
吹き あげ て 燃え 狂っ て おり 、 進む こと も 退く こと も 立 止る こと も 出来 なく なっ た が 、 ふと 見る と 小川 に 梯子 が かけ られ て いる ので 、 蒲団 を かぶせ て 女 を 下し 、 伊沢 は 一気に 飛び降り た 。
0693
,256,10: その 目 に は ドロンドロン と 変 な 焔 が
^
吹き あげ て い て 、 まったく い つ 六尺棒 が 襲いかかる か は かり がたい 殺気 が こもっ て いる 。
0706
,324,33: 口惜し まぎれ に 、 酒 を のま せ ない コンタン か な 、 と 私 も 呆気 に とら れ て い た が 、 凹井 が ゲタ ゲタ 喜悦 の 笑い を
^
吹き あげ て 一 膝 のりいれる と 、 折 から 酒肴 の 取り払わ れ た テーブル を チョイ と ひい て 、 ドシン と 凹井 の 胃袋 に ぶつけ た の で ある 。
0710
,418,12: 花田 は 、 ぶっ 倒れ て 、 鼻血 を さかん に
^
吹き あげ て 、 依然 、 目 を とじ た ま ゝ 、 微動 も し ない 。
0865
,9,8: なるほど 、 浅間 の 煙 は 時に 激しく
^
吹き あげ 、 夜 の 巡回 の 重い 瞼 を 、 その 豪快 な 火柱 が 一瞬 に ひき あける こと は あ つて も 、 いまだ かつて 、 住民 の 気風 の なか に 、 ことに 青年 たち の 言動 を通じて 、 特別 に 彼 の 期待 に そむか ぬ という よう な 美点 を 感じとる こと は でき なかつ た 。
0866
,3854,21: 白ん だ 空 に 、 あの 山 の 輪郭 が くつ きり と 浮ん で みえ た とたん 、 頂上 から
^
噴き あげ た 煙 が 、 古 綿 を 丸め た よう な かつ こう で 、 末 ひろがり に ひろがり ながら 、 頭 の 上 へ かぶさ つ て 来 てる の 。
0947
,1593,2: 谷間 から
^
吹き あげる 湿っ た 夜 風 が 、 いい ほど に 皮膚 を ひきしめ 、 霞 が かかっ た よう に なっ て い た 頭 の なか が 、 はっきり し て き た 。
0948
,414,23: 秀才 型 は 聞く で も なく 聞か ぬ で も なく 、 曖昧 な 表情 で 、 煙草 の 煙 を
^
吹き あげ て い た が 、 クルリ と 向き を かえる と 、 巻煙草 を 唇 の 端 に ぶらさげ た まま 、 のろのろ と 玄関 の ほう へ 歩い て 来 た 。
0993
,4292,9: ああ 、 やれやれ 何 という 、 いい 風 が
^
吹き あげ て くる の かしら 。
0993
,4382,4: それ に 向っ て
^
吹き あげ て くる 谷川 の ひびき と 、 再び 風 の 加減 で ガラガラ と 迫っ て くる トラクター の ひびき 。
1041
,1451,42: 「 彼 ( リチャード ・ ペニマン ) は 美しかっ た —— だぶだぶ の 上衣 に 象 の 脚 の よう な ズボン 、 裾 幅 は 二 六 インチ で 、 髪 は うし ろ に と かしつけ 、 水 が いっせいに
^
噴き あげ た とき の 噴水 を 思わ せる 奇怪 な かたち に 仕上げ られ て い た 。
1101
,351,12: 噴火 丘 を つくっ て いる 金 滓 は 、 空中 高く
^
噴き あげ られ た 熔岩 が 、 急冷 さ れ て 落ち て き た もの で 、 内部 は がさがさ に なっ て いる 。
1101
,413,34: 噴火 の 週 期 から いえ ば 、 もう そろそろ 山頂 近く から 、 新しい 熔岩 が 流れ だし 、 方々 で 噴火 孔 が 口 を 開き 、 熔岩 の しぶき を
^
噴き あげ て も よい 時期 で ある 。
1177
,137,4: 埃 くさい 熱気 が
^
吹き あげ られ 、 帽子 の ない 兵士 たち は 、 大きな 掌 で 女 の その あらゆる 外側 を 愛撫 し て 踊っ て い た 。
成り過ぎる
(成る.過ぎる)
延べ語数:
24
0060
,7905,6: この とき の 義手 は 重く
^
なり すぎ た ため に 結局 実用 化 さ れ なかっ た が 、 肉体 的 な ハンディキャップ を 背負っ た 人 に エレクトロニクス が 貢献 できる はず だ と の 確信 は 、 松本 の 内 に 実践 を通して 育っ て い た 。
0062
,2399,34: 物事 の 始まり は 、 先鋭 な 美意識 を 持つ コンピューター 科学 者 の 坂村 健 さん が 、 「 この まま で は マイクロ コンピューター の あふれる 世界 が あまりに も 醜く
^
なり すぎる 」 と 危機 感 を 抱い た ところ から 始まる 。
0084
,2822,11: それ は エンジン を そのまま のせる と 、 艇 は 重く
^
なり すぎ て 飛び出せ そう も なかっ た し 、 それ か と いっ て エンジン を 小型 に する こと は 、 工作 上 とても ここ で は 出来 ない 相談 だっ た 。
0112
,1992,17: 私 達 が 仲 が わるく なっ て も 悲しゅう ござん すし 、 あんまり 仲 が よく
^
なり すぎ て も その おしまい に 悪い 事 が あり そう です もの … … 悲しい 事 が あっ た 時 は お 互に なぐさめ 合っ て 年取る まで 御 友達 で 居る 方 が いい ん です 。
0113
,253,13: 自分 の 生い立ち 等 を 話す 時 は あんまり 神経 的 に
^
なり すぎ た 。
0141
,21354,2: 新式 に
^
なり すぎ ず 、 さりとて 旧い パリ 市内 の その 程度 の ホテル に は ない 明る さ と ゆとり を 特色 に し て 、 入口 の わき の 往来 に 面し た 部分 は かなり 広い キャフェ・レストラン に なっ て い た 。
0231
,297,14: 家庭 を 円満 に 治める ため に も 、 男子 の 手足 まとい に
^
なり すぎる 程 物 の 道理 が 判ら なく て も 困る が 、 余り はっきり し すぎ て 男 が 煙たい ほど で も 亦 困る 、 と 。
0351
,32,15: 少年 法 を 二 十 歳 まで 適用 し て は 、 罰 が 軽く
^
なり すぎる と ばかり 心配 し て いる 。
0540
,324,4: 然し 、 真面目 に
^
なり すぎ て も いけ ない 。
0597
,309,3: あまり 真剣 に
^
なり すぎ た ため 、 肝腎 な ところ で 北村 さん に 気付か れ て しまっ た らしい 。
0748
,49,38: ジャムプ など ゝ いう 足 の バネ に 依存 する スポーツ と なる と 、 足 の 毛 が 一 本 ぬけ た ぐらい の 重量 の 変化 が しつこく 感じ られる ぐらい 、 コンディション に 敏感 に
^
なり すぎ て しまう の で ある 。
0772
,70,29: あげく に 手 に 手 を とっ て 、 という の は まだ 良い 方 で 、 お 出入り 先 の たくさん の 御 婦人 連 と ネンゴロ に
^
なり すぎ て 、 事 を 起し 、 店 の 信用 を 落し て しまう という の が 、 少く ない 。
0793
,179,5: 場合 によって は ネンゴロ に
^
なり すぎ て バス に のら ず に お客 と 消え失せ て しまう よう な こと が 少く ない タチ で 、 一 しょ に つきあっ て た お 竹 は 一 人 とり 残さ れ たり 他 の お客 に しつこく 口説か れ たり する こと が 度重なっ た 。
0802
,277,46: 本社 から は この 特種 を 生かす ため に 応援 の 記者 を 送っ て よこし た が 、 こう なる と 支社 と 本社 の 記者 同士 で 功名 を 争う 気持 に なる から 、 面子 にかけて も という 気魄 だけ が 悲愴 に
^
なり すぎ て 毎日 酒 を のま ず に い られ ない 気持 だ 。
0818
,439,10: 案内 の 人 は 、 どうも ノリ シビ が 広く
^
なり すぎ て 、 と 恐縮 そう な こと を 云っ た が 、 とんでも ない こと です 。
0935
,22,5: 物 ごと が 巨大 に
^
なり すぎ て いる 。
0987
,857,6: つまり キリスト教 に 夢中 に
^
なり すぎ て 、 自分 の 頭 が どうにか し て しまっ た ん じゃ ない ん だろ う か と 思っ た 事 は ない か ね ?
0990
,254,20: それから 他 の 世話 に なら ず —— いや 、 これ は ダメ だ 、 人 の 世話 に は
^
なり すぎ て いる 。
0990
,267,19: 第 二 の 理由 は 、 それら の 抵抗 論 の 姿 の 多く が 、 前のめり に
^
なり すぎ て いる よう に 私 に 見える から で ある 。
0993
,2284,14: 春子 だって 、 これ まで だって 、 敦子 さん に は お世話 に
^
なり すぎ て いる ん です もの 。
1041
,1656,13: 車 に 乗る 人 が 来月 の 給料 の ため に 真剣 に
^
なり すぎる と どの よう な こと に なる か 、 一 九 七 〇 年 四月 二 二 日 、 アメリカ で の 「 地球 の 日 」 が 、 ひとつ の ほぼ 最終 的 な 結論 として 示し て くれ て い た 。
1076
,2154,10: 最初 の よう な 話 しかた で は 長く
^
なり すぎる ので 、 中 ほど から 大分 端折っ て み た 。
1138
,8,42: 「 尤も 旧 会員 だけ で は 、 御 老体 の 珍田 博士 始め 、 皆様 元気 に 変り が 無い に し て も 、 何と 申し て も お 歳 が お 歳 で 会場 の 空気 が 地味 に
^
なり 過ぎ ます から 、 気分 を 新鮮 に する ため に 、 今晩 は 特に 若い 方 に 十 二 三 名 参加 し て 頂き 、 その 方々 から 活き の 良い お話 を 承 わ って 、 大いに 我々 老人 共 の ホルモン 剤 に いたし 度 いと 存じ ます 。
1146
,46,6: さて 前説 が 少し 長く
^
なり 過ぎ まし た 。
思い浮かぶ
(思う.浮かぶ)
延べ語数:
24
0002
,74,26: 私 の 胸 に 、 いま 出し抜け に ふう っと 、 六 年 前 の 私 の 離婚 の 時 の 事 が 色 あざやか に
^
思い 浮ん で 来 て 、 たまらなく なり 、 思わず 、 あ 、 と 言っ て しまっ た の だ が 、 お母さま の 場合 は 、 どう な の だろ う 。
0002
,1839,22: どの よう に 道徳 に 反し て も 、 恋する ひと の ところ へ 涼しく さっさと 走り 寄る 人妻 の 姿 さえ
^
思い 浮ぶ 。
0003
,118,5: 本望 、 という 言葉 さえ
^
思い 浮ん だ 。
0021
,18,7: とっさ に 、 うまい 嘘 も
^
思い 浮ば ず 、
0114
,47,30: 陽気 な 声 で 千 世子 は つい この間 書き上げ た 極 く 短 っ か いそい で 可 哀 らしい もの を 京子 に 読ん で きかせ たり
^
思い 浮ぶ 歌 を 歌 の 様 な 調子 に 唄っ たり し た 。
0114
,691,34: 話し の 種 の なくなっ た 様 に 三 人 は 丸く なっ て だまっ て 居る うち 千 世子 の 心 に は いかにも 突飛 な お伽 話 めい た もの が
^
思い うかん だ 。
0140
,3880,35: つい 先日 、 灯 を つけ ない 動 坂 の 家 の 客間 で 保 と 話し た 話 の 内容 や 、 その 背景 と なっ て いる 学生 たち の こころ もち も
^
思い 浮ん だ 。
0141
,2185,41: エスペラント で 講演 する ひとで さえ も 、 女 という もの について は 、 ひっくるめ て 顔 だ ち から 云い 出す よう な 感覚 を もっ て いる という 事実 は 、 それ につれて 、 伸子 に 苦しく 佃 を
^
思い 浮ば せ も する こと だっ た 。
0141
,3100,27: この 前 の 日本 文学 の 夕べ の とき 会っ た ノヴィコフ・プリヴォイ の 海豹 ひ げ の 生え た おとなしい が 強情 な 角 顔 が
^
思い 浮かん だ 。
0141
,7675,19: そう 云っ て なお 下 を 見 て いる 伸子 の 頭 に 、 札束 の こと が
^
思い 浮ん だ 。
0141
,7848,4: 泥棒 という 言葉 も
^
思い うかば なかっ た 。
0141
,8377,38: そういう 個人 的 な つき合い が 深まり そう に なる ごと に 、 伸子 の 心 の 隅 に は ソヴェト における 日本 の 外交 官 という もの の 伸子 にとって も 信頼 し きれ ない 性質 が
^
思い 浮ん だ 。
0141
,10182,8: それ が 、 象徴 的 に 伸子 に
^
思い 浮ん だ 。
0141
,19922,45: だらり と のび て 、 ぶら 下っ て いる 婦人 靴下 は 、 伸子 に 、 気 の おけ ない 父 と 娘 と の この 室 で の 生活 を 思わ せ 、 大杉 栄 の 妹 で ある ひと の 身の上 を
^
思い うかば せ た 。
0155
,12,27: たった 一 冊 「 春桃 」 と 、 今 は 、 はっきり 読める 本 を 見 た 刹那 、 護国寺 の 本屋 の こと が すぐ
^
思い 浮ん だ 。
0181
,17,18: 徳永 直 が 折 に ふれ て よく いう 文学 的 な ぬくもり の 不足 という 言葉 も
^
思い 浮ん だ 。
0217
,2,31: ベティー・マクドナルド という アメリカ の 婦人 作家 が 書い て いる 「 病気 と 私 」 の 明快 さ 、 諷刺 を ふくむ 明る さ が 、 鋭い 対照 を もっ て
^
思い 浮ぶ よう な いま の 日本 の 闘病 の 現実 が 描か れ て いる 。
0290
,7,34: 日本 の 作品 ばかり で なく 、 外国 の 文学 を 考え て も 、 直ぐ 日本 の 今日 の 青年 の 生活 と ぴったり 心 の 合っ た 話題 を 持つ 作品 が
^
思い 浮ば ない 。
0509
,120,2: うっすり
^
思い 浮ぶ 彼 の 室 は 非常 に 狭い 廊下 の 突き あたり から 二 番目 の 灰色 の 扉 の 付い た 部屋 で あっ た 様 だ 。
0866
,1796,24: 扉 に 、 ちよ つと 走り書き で 、 何 か 一筆 と 思 つたの だ けれども 、 とつ さ に い ゝ 文句 が
^
思い 浮ば ない 。
0976
,16,55: 次第に 変わっ て 行く 和声 的 な 最低 音 や 、 最高 音 、 それに 何 か を 暗示 する よう に 続い て 聞こえる ある 低音 など が 、 しん と し た 真夜中 と 一体 に なっ た よう に 私 に 感じ られ て 、 何 か 深い 人生 まで が
^
思い 浮かん で くる の で あっ た 。
1040
,2091,14: なにか 言お う として あせる と 、 あせり に 比例 し て なに も
^
思い 浮かば なかっ た 。
1076
,635,2: 最初 に
^
思い 浮ぶ の は ニルヤ の 大 主 ( ウフシュ ) 、 是 は 幾つ か の 神歌 に も 名 を 唱え 、 礼 讃 せら れ て いる ばかり で なく 、 沖縄 本島 の 村 々 で は つい 近頃 まで 、 八月 の 祭 の 月 に 出現 し て 、 長者 の 大 主 と 対談 する こと が 、 定例 の 村 狂言 で あっ た そう だ が 、 是 は わ ざおぎであり 芸能 で ある から 、 かつて その 通り の 事 が 現実 に あっ た という 証拠 に は まだ 足り ない 。
1172
,1231,7: 書く こと が 、 何 も
^
思い 浮ば なかっ た 。
言い合う
(言う.合う)
延べ語数:
24
0112
,385,33: 千世子 は 、 お正月 だ お正月 だ と 云っ て やたら に さわぎたてる 人達 や 、 只 口 の 先 だけ で 「 あけ まし て 御 目 で とう 」 と
^
云い 合っ て 安心 し て 居る 人達 を 嘲っ た 目 で 見 ながら 自分 で は 仕度 た ばっかり の お召 の かさね を 着 て 足袋 の 細い つま さき に はで な 裾 の 華 な や かな 音 に 陽気 に 乱れる の を うれしく ない と は 思わ なかっ た 。
0112
,1054,14: その 人達 は 千 世子 に きこえ ない つもり で そんな 事 を
^
云い 合っ て 崩れる 様 に 笑っ た 。
0141
,6018,41: —— 伸子 は そう し て よば れる と 、 じぶくっ て 出かけ て 、 その 晩 は 駒沢 の 奥 まで かえれ ず 、 翌 る 日 、 素子 に そのまま 話し かねる よう な 多 計 代 と の
^
云い 合い の 表情 を 顔 に のこし て 戻っ て 来る の だっ た 。
0141
,10133,23: どっか 近く の 窓 の なか から 、 ドイツ 語 に 似 た ユダヤ 語 で 、 男 と 女 が 早口 に
^
云い 合い する 声 が 起っ た 。
0141
,13447,6: 二 時間 以上 も 、
^
云い あっ て い た 揚句 、 和一郎 は 、 おそろしい 顔つき に なっ て 多 計 代 を 睨み すえ て い た と 思っ たら 、 いきなり 立ちあがっ て そこ に 在っ た 椅子 を ふり あげ た の だ そう だっ た 。
0141
,13634,10: これ まで 、 随分 お母様 と は いろんな こと で
^
云い 合っ た けれど 、 お金 について 今夜 の よう に おっしゃっ た の は 、 はじめて なん だ から 。
0141
,17326,26: いつも 十 時 ごろ の メトロ に のっ て 、 腹 の 太く なり はじめ た 年輩 の 山高 帽 の 男 たち が 、
^
云い あわ せ た よう に 「 人民 の 友 」 を ひろげ て いる 光景 ばかり を 伸子 は 見なれ て 来 た 。
0141
,21415,0:
^
云い あわ せ た よう に 黒い 紡績 の 靴下 を はき 、 黒い 服 を 着 た 若い 彼女 たち は 、 一 重 むこ う の 通り で は 貴婦人 めかし た 娼婦 が 綺羅 を つくし て ねり 歩い て いる ブルヷール の 夕暮 の 裏通り を 、 さっさと 粋 に 、 しかも 道草 を くわ ない 足どり で 通っ て 行く の だっ た 。
0253
,0,19: わたし たち 日本 の 人々 は 、 いつも お正月 に なる と 、 互に 、 おめでとう 、 と
^
云い あっ て 新年 を 祝う 習慣 を もっ て おり ます 。
0262
,12,11: もう わたし は 戦争 だけ は 真平 です わ 、 と
^
いい 合う 婦人 たち も 、 そのまま の 言葉 を 戦争 は いや だ 。
0506
,7,1: と
^
云い 合っ て 居る と 、 男の子 が いつの間にか 偵察 を し て 来 て 、
0506
,29,44: 四 五 度 引っ くり 返っ て は 起き なおり 起き なおり し て 居る 内 に 二 人 と も 疲れ 切っ て しまっ て ペタッ と 座っ た まんま 今度 は 、 もう 車夫 の 口論 みたい な 悪 体 の
^
云い 合い が 始まっ た 。
0508
,52,5: と 無言 の 中 で
^
云い 合っ た 二 人 は 厭 な 顔 を し て そっ 方 を 向い て 仕舞っ た 。
0508
,1193,2: など と
^
云い 合っ て 、 当分 は 何処 でも その 噂 で 持ち切り の 有様 だっ た 。
0510
,467,1: と
^
云い 合っ て 別れ まし た 。
0527
,6,50: 今 じき に あがり ます と 云い ながら 、 夕方 に なっ て も 来 て 呉れ ない ので 、 家 の 者 は 、 書生 が 悪い と 云っ た ので 一寸逃れ を し て 居る の だろ う 、 お 医者 なんて 不親切 な もの だ など と
^
云い 合っ て 居 た 。
0535
,119,1: と
^
云い 合っ た 。
0540
,229,2: 秋子 と
^
言い 合っ て いる うち に 眠っ た 。
0745
,417,90: なぜなら 、 昼 の 旅館 を 訪れ て 、 二 三 時間 ねむらせ て くれ と 頼む と 、 自殺 でも する ん じゃ ない か という よう な 変 な 目 で み られ たり 、 ねむる より も 、 起き て いる に ふさわしい 寒々 と し た 部屋 へ 通さ れ て 、 まず お茶 を のまさ れ 、 つまり 、 日本 の 旅館 は ただ ねむる という ホテル 的 な もの で は なく て 、 食事 を し て 一応 女中 と 笑 談 でも
^
云い 合わ なけれ ば 寝る 順 が つか ない よう な 感じ の ところ だ 。
0842
,245,2: と
^
云い 合っ て 、 みんな で ニヤリ と 顔 を 見合せる 。
0987
,602,32: この 前 も サンザン いっ た よう に 、 もう 、 こい だけ 、 つまり 半年 以上 も こうして 来 た ん だ から 、 いまさら 、 めんどう な 事 を
^
いい 合っ て み て も 、 はじまら ん 。
0995
,2958,10: ( 互い が 互い の 反射 作用 の よう に
^
いい 合っ て いる 間 に 、 言葉 の 意味 は 全く 喰い 合わ なく なっ て 、 それぞれ 自身 の 幻想 の 中 に 落ち て いる )
1072
,3475,7: と 、 舌 を 巻い て
^
いい あっ た 。
1072
,7781,11: きょう 、 お 奉行 の お 行先 こそ 解し 難い と
^
いい 合っ て ——」
押さえ切れる
(押さえる.切れる)
延べ語数:
23
0060
,5480,15: 一 時間 半 ほど の デモンストレーション が 終わっ た とき 、 ジョブズ は 興奮 を
^
抑え きれ ず 、 ゼロックス の 関係 者 に 「 これ だけ の もの が あっ て 、 なぜ 何 も 作ろ う と し ない ん です か 」 と 問いただし た 。
0060
,7163,53: コンピューター の 動作 の タイミング を とる 信号 を 、 すべて 一つ の 回路 から 作り出し て しまう 手 を 思いつき 、 最小限 の メモリー で 六 色 を 出せる と 気付い た とき に は 、 これ こそ 生涯 最高 の 傑作 に なる に 違い ない と 確信 し て 、
^
抑え きれ ない 興奮 と 喜び を 味わっ た 。
0112
,219,31: 「 まわり は しずか で 思う 事 は たれ はばから ず 思え て ふとん は 柔 に あったかい し 」 こんな 事 を 千 世子 は 大変 に うれしく 思っ て
^
押え きれ ない 笑い が ついつい 頬 に さしこん で 来る 。
0140
,2765,31: 誰 一 人 挨拶 の 頭 を 下げ ず 、 荒っぽ そう に 、 いかつ そう に 粗暴 で ある が 、 その 眼 の なか や 口 の はた に
^
おさえ きれ ない 若者 らし さ や 好奇 心 が 浮ん で いる 。
0140
,5188,7: 伸子 は 時々 その 感動 を
^
抑え きれ なく なっ た 。
0141
,22,8: —— 伸子 は こみ上げ て 来る 感情 を
^
抑え きれ なく なっ た 。
0141
,3721,8: 道 の ひどい ぬかるみ と 、 抑える に
^
抑え きれ ない よう な 生命 の そよぎ 、 歩く どの 道 も いま に も 辷り そう に つるつる し た こわ さ など で 、 にわかに 重 さ の 感じ られる 冬 外套 の 下 で 伸子 は 汗ばみ ながら 上気 し た 。
0141
,11424,4: 控えめ だ が
^
おさえ きれ ない 笑い が カミン の わき に かたまっ て いる 人々 の 間 から 湧い た 。
0141
,16161,54: しずか に そう 云っ て 、 須美子 が お かっぱ の 濃い 前髪 と 美しい 調和 を もっ て いる 銀灰色 の 絹 服 に 目 を おとし た とき 、 伸子 は 、 うち の もの を 送っ た あと の 心もち と 須美子 へ の 同情 と で みだれる 感情 を
^
抑え きれ なく なっ た 。
0250
,36,28: 彼女 たち は 自分 たち の 生涯 にとって 不幸 に し て 幸福 な 瞬間 として 、 良人 以外 の 男性 に 好もし さ を 感じる こと を
^
押え きれ なかっ た 。
0448
,152,6: 母 は 次第に 亢奮 を
^
押え 切れ なく なっ た 。
0464
,43,13: 入口 に 近い 定席 に つく や 否 や 、 彼 は 、
^
押え きれ ない らしい 大きな 倦怠 から 、 うんと 伸び を し た 。
0506
,292,19: この まことに 驚く べき 大 餐宴 が 三 日 続い た 最後 の 晩 、 弟 は 、
^
押え 切れ ない 好奇 心 に 誘わ れ て 到 々 垣見 に 出掛け た 。
0508
,586,4: お 関 は
^
押え 切れ ない 望み に 動かさ れ て Y 県 に 居る 実 の 母 と 子 に 会い に 行っ た 。
0508
,1077,9: 輝い た お 久美 さん の 体 、
^
押え 切れ ない 力 で 差し上っ て 来る おだやか な 微笑 を 蕙子 は 、 寒い 様 に 悲しい 気持 で 見 て 居 た 。
0534
,11,47: 自分 の すぐ 傍 を 、 小 じん まり し た 形 の 好い 形 を 左右 に 揺り ながら 、 さも 嬉し そう について 来る 雌 鴨 を 、 目 を 大きく し て ながめる と 、 一 杯 に こみあげ て 来る 満足 を
^
押え 切れ ない 様 に 、 若い 雄 鴨 は 大 羽ばたき を し て 、 笛 の 様 に 喉 を ならし た 。
0538
,1664,15: 道端 の 小さい 花 を み て 生き て いる こと の 嬉し さ が
^
おさえ きれ ない という よう な こと が 一 度 でも お あり に なら ない の です か 。
0612
,1986,12: 私 は もう 胸 の 中 に 湧い て くる 思い を
^
抑え 切れ なく なっ て 、
0617
,1081,7: おれ に は 植物 に対する 興味 が
^
押え 切れ ぬ ほど ある 。
0754
,185,2: ただ 、
^
抑え きれ ない 亢奮 が 口 から 泡 を ふか せ て いる だけ で ある 。
0790
,793,72: さて 私 が カヨ さん の 居所 を つきとめ て 会う こと が でき て 、 つまり 、 石松 が 折 ヅメ を とどけ た 婦人 から 目当て の 返答 が 得 られ なかっ た 代り として 、 カヨ さん から 訊き だす こと が でき た こと は 、 加 十 の 上京 後 、 その 帰り を まる 二 ヶ月 の 間 待ち くらし た のち 、 ついに 不安 を
^
抑え きれ ず に 表向き 禁制 と 知り つつ も 才川 家 へ 問い合わせ の 手紙 を だし た のに 返書 が あっ て 、 勘当 中 の 加 十 が 当家 に 居る 筈 は ない という アッサリ し た 文面 でし た と いう 。
0988
,3226,34: いや 、 國 友 に は 私 から そんな 事 の おき ない よう に 十分 に 頼ん で おい た が 、 今 と な つて は 國 友 の 力 で も
^
抑え きれ ない らしい 」
1000
,395,74: 老来 量 を 節 し て は い て も 、 も とく 下地 は 好き な 方 で 、 過せ ば いくらでも 過 せる 国 経 は 、 今宵 は 自分 が 主人 役 として 容易 なら ぬ 人 を 迎え 、 粗相 が あっ て は なら ぬ と 思う ところ から 、 最初 の うち は 努め て 引き締め て い た の で あっ た が 、 何分 胸中 に
^
抑え きれ ない 喜び が 溢れ て い 、 而 も 客人 たち の 方 から 頻りに 杯 を 強い られる ので 、 いつか 心 の 緊張 が 弛ん で 、 上機嫌 に なっ て 行っ た 。
分かり兼ねる
(分かる.兼ねる)
延べ語数:
23
0082
,811,11: 分かる よう で も あり 、 あまり ふしぎ で 、 よく
^
分かり かねる ところ も あっ た 。
0082
,814,11: わし の 話 は 、 よほど の 専門 家 に も
^
分かり かねる ところ が ある ん だ 。
0084
,2242,28: 公式 の 通信 の 隙間 に 、 各 通信 社 から の 特別 通信 申込 が 殺到 し て 、 それに いちいち どう 答え て よい の か
^
分り かね た 。
0087
,1865,22: ですから 、 旗 田 先生 が お 酒 を 呑ん で い らし た か どう か 、 あ たくし に は
^
分り かね ます 」
0091
,2035,28: たとえば 、 いま 平面 の 世界 が あっ た として 、 それ に 住ん で いる 生物 は 、 どう 考え て も 立体 世界 という もの が
^
分り かねる の 。
0094
,407,23: なぜ と いっ て 、 ぼく ら の 作り物 の 恐 龍 の そば まで 行っ て も 、 まだ 本物 か どうか
^
分かり かね て い た から ね 」
0095
,1672,37: そして 複雑 な 器械 類 は 、 いまだ かつて 実物 は おろか 写真 によって も 見 た こと の ない 奇形 な 形 を し て いる もの ばかり で 、 何 に 使う もの やら さっぱり
^
分り かね た 。
0141
,6476,15: 「 誰 が 誰 の 邪魔 を し た の か 、 私 に は
^
わかり かね ます な 」
0263
,12,18: お 手紙 は 感情 を 主として 披瀝 さ れ て い て 、 現実 の 事情 は
^
わかり かね まし た が 、 時 が たつ につれて 、 新しい 愛 を 求める 心持 が ある こと は 誰 に も 思いやら れる こと だ と 思い ます 。
0560
,98,38: 何 という 山 だ か 、 近 さん は 聞きもらし て い まし た が 、 この 話 ぜんたい も 、 近 さん の 想像 が 相当 に は いっ て いる らしく 、 確実 な こと は
^
分り かね ます 。
0560
,369,6: わたくし に は さっぱり 訳 が
^
分り かね ます 。
0563
,159,37: そして その後 、 身禄 山 の 碑 の 前 に は 、 誰 が する とも なく 、 米塩 の 供物 が 絶え ませ ん でし た が 、 それ が いつ まで 続く か は
^
分り かね ます 。
0581
,6,38: 彼 が いつも 飲み に 行く 新橋 花柳 地区 の 杉 茂 登 に は 、 二 箱 ばかり の サントリー が 預け て ある と の 噂 も あり まし た が 、 真偽 の ほど は
^
分り かね ます 。
0583
,267,28: もっとも 、 それと て 、 彼女 の 曖昧 な 言葉 を 種 に 、 酔っ た 岸本 が 想像 し た こと で 、 真偽 の ほど は
^
分り かね ます 。
0585
,357,6: これから どんな こと を する か
^
分り かね まし た 。
0642
,950,14: 「 い ゝ え 、 今 まで の 浅い お つきあい で は 、
^
わかり かねる と いう だけ の 意味 です 」
0759
,1312,17: 「 お 気持 は お つたえ し ます が 、 先生 の 御返事 は ぼく に は
^
分り かね ます 」
0759
,1834,4: 「 ちょ ッ と
^
分り かね ます が 」
0772
,255,5: 「 手前 ども に は
^
分り かね ます 。
0947
,2302,7: 「 なん の こと だ か 、
^
わかり かね ます ん です が ねえ … … 苗木 の 鉱山 の 鉱業 権 は 、 私 が 水上 氏 から 買っ た ので 、 いま の ところ 、 ひと に 譲る 意志 は あり ませ ん 。
0947
,2623,12: 「 あたし ども に は 、 その へん の ところが 、 よく
^
わかり かねる ん です が ねえ … … 何 億 という 財産 が 、 どうにか なる と いう のに 、 ご 当人 が 、 ぜんぜん 知ら ない という の は 、 どういう こと な ん でしょ う ?
1000
,274,16: され ば どう 云う お 心持 で おら れ ます か 、 実際 の ところ は
^
分り かね ます 、 何しろ 可愛い 若 君 も おいで に なり ます し 、 … … … 」
1047
,160,100: ところで 歴史 の 研究 に は 史料 が なく て は なら ず 、 そうして 厳密 なる 学問 的 方法 による その 史料 の 批判 の 結果 、 確実 な もの と 認め られる 歴史 的 事実 の 記載 を 基礎 と し なけれ ば なら ぬ が 、 上代 史 の ごとき 史料 と す べき 文献 の 乏しい 時代 の こと について は 、 よし その 史料 に 確実 な もの と す べき 歴史 的 事実 の 記載 が あっ て も 、 それ だけ で は 歴史 を 知る に 必要 な 多く の 事実 が
^
わかり かねる 。
震え出す
(震える.出す)
延べ語数:
23
0055
,2593,10: そして 、 想い出 し た よう に 、 また
^
ふるえ 出し た 。
0060
,8733,34: ゲイツ の トランク を 奪い取っ て 飛行機 会社 の カウンター まで 走っ た 浜田 は 、 次世代 の 主力 商品 を 無償 提供 さ せ た 西 の 直感 に 、 あらためて 脊椎 が
^
震え 出す よう な 恐れ に 似 た 感情 を 覚え て い た 。
0080
,1752,16: すると 怪しい 客 の 全身 が 、 がたがた と 音 を たて て 、 大きく
^
ふるえ だし た 。
0081
,2216,15: 玉太郎 は 、 氷 の 雨 を 全身 に あび た よう に 、 がたがた
^
ふるえ 出し た 。
0085
,190,14: 三四郎 は 、 両手 で 自分 の 頭 を おさえ て 、 がたがた
^
ふるえ だし た 。
0140
,4213,8: 「 彼 は ペン を とる 手 さえ
^
ふるえ だし た のみ なら ず 、 涎 さえ 流れ出し た 。
0454
,187,62: ベル リナ に 地震 の サイコロジー を 知り たい から その つもり で 居 て 呉れ と 云わ れ た こと が 頭 に ある ので 、 先ず 始め は 落 付き 、 傍 の 人 や 動作 を 観察 し 、 すっかり 心 に 覚え込み 、 先ず これ で よし と 思っ たら 急 に こわく なり 膝 が ガタガタ に
^
震え 出し た 由 。
0732
,3290,17: 彼 は それ を 見 て 、 驚い て 、 声 を のみ 、 やがて 、 ブルブル
^
ふるえ だし た 。
0773
,451,5: これ を 見 て ガタガタ
^
ふるえ だし た の は 泉山 虎 之 介 。
0806
,367,2: みんな ガタガタ
^
ふるえ だし た 。
0809
,395,13: 鬼 光 は 蒼白 と なっ て 脂汗 を したたら せ ガタガタ
^
ふるえ だし た 。
0948
,596,39: 久美子 の ほか 、 たぶん 神 も 知ら ない 意想 の 中 の 秘密 を 、 こんな 愚 に も つか ない 男 に 隙 見 さ れ た か と 思う と 、 口惜しく て ひとりでに 身体 が
^
ふるえ だす 。
0951
,69,12: その 声 を 聞く と 、 かたじけなく て 、 身体 が
^
震え だす 。
0953
,173,3: 僕 は
^
震え だし た 。
0981
,1706,16: 女 の から だ が 、 生れ て はじめ て 、 うずき 走っ て 、
^
ふるえ 出し て 思わず 低く 叫ん だ ため に
0986
,231,33: … … そしたら 、 その 人 が 、 そこ に 、 今 、 先生 が 掛け てる その 椅子 だっ た わ 、 そこ に 坐っ て い た の が 、 ブルブル
^
ふるえ 出し て 、 まっさお に なっ て 、 ( しかた 話 ) バッタ の よう に おじぎ を し た わ 。
0987
,159,2: ( ガタガタ
^
ふるえ 出し て いる )
0988
,4023,15: 僕 は 息 が つま つた よう に なり 、 急 に 身 體 が
^
ふるえ 出し た よう です 。
0994
,993,6: ガタガタ と 、 から だ が
^
ふるえ 出し て 來 まし た 。
0995
,1730,26: 村 子 … … ( あら ぬ 方角 を 見 て ブツブツ しゃべり つづけ て いる 佐山 を 見 て いる うち に 、 ガタガタ
^
ふるえ だし て いる 。
1013
,1684,40: しかも 、 その 二 人 が 怨ん で 死ん で いっ た と 、 さっき の 亭主 の 言葉 を 思う と 同時に 、 歯 の 根 も 合わ ず 、 ガタガタ と 私 も 烈しく から だ が
^
震え 出し まし た 。
1013
,1873,50: そして そして あの 墓 の 下 に 、 額 を 撃た れ て 糜爛 し た ジーナ と 、 スパセニア の 亡骸 が 私 を 恨ん で 、 横たわっ て いる か と 思う と 、 見え も 恥 も なく 、 総 毛 だって ガタガタ と 私 は 、
^
震え 出し まし た 。
1172
,1529,10: 私 は 卓 を 支える 右手 が 、 ぶるぶる と
^
ふるえ 出す の を 感じ た 。
擦り付ける
(擦る.付ける)
延べ語数:
23
0081
,1891,14: そして 一行 は 、 冷え冷え と し た 土 の 壁 に からだ を
^
こすり つける よう に し て 、 前進 し て いっ た 。
0091
,1915,10: それ は まるで 自分 の 身体 を 、 刃物 に
^
こすり つけ て 引き 斬る よう で あっ た 。
0105
,127,22: 酒 に 酔っ て 帰っ た 与平 に対して 、 千穂子 が 怒っ て ぷりぷり し て いる と 、 頻りに 頭 を
^
こすり つけ て あやまる の だ 。
0141
,11158,26: カール ・ リープクネヒト 館 に 向っ て 左手 の 建物 の 黒い 石 の 腰羽目 の ところ に 、 やはり いく ところ か 白 ペンキ を
^
こすり つけ られ て いる ところ が あっ た 。
0457
,74,11: と 手 を 出す と 、 黒い ぬれ た 鼻 を
^
こすり つけ て 、 一層 盛 に 尾 を 振る 。
0507
,394,33: その間 、 祖母 は 一言 も きか ず 、 菊 太 の 前 に しゃがん で のろのろ と 動く 手先 から 、 まっ黒 に なっ た 指 を 腰 の 手拭 に
^
こすり つける まで 見つめ て 居る 。
0569
,204,20: そして 、 あたし の 額 に あんた の 額 を 、 あたし の 鼻 に あんた の 鼻 を 、
^
こすり つけ て くる 。
0667
,2189,17: 最上 清人 は 最後 の 仕上げ に 養 神様 の 手 に タバコ の 火 を
^
こすり つけ て 火 を 消し て 、 手 を 放し て 、 立ち上 つ た 。
0787
,302,10: 指 で 拭い て 傍 の 木 の 幹 に
^
こすり つけ た 跡 が あっ た 。
0788
,79,17: ついで に 亭主 の 横 ッ 腹 を 蹴り 倒し て クビ を ふんづけ て タタミ に
^
こすり つけ た 。
0946
,190,27: 南部 の 宮古 湊 から 、 大槌 の 浦 の あたり まで は 、 断崖 が いきなり 海 から きり 立ち 、 岩 に 額 を
^
擦り つけ ながら 行く 、 暗い けわしい 九 折 の 岩 岨道 で 一 日 の うち に 一 人 の 旅人 に 出逢え ば いい ほう 。
0951
,78,14: 太郎 は 頭 の うし ろ を 保護 室 の 板 壁 に
^
こすり つけ ながら 、 低い 声 で 暗誦 を はじめ た 。
0993
,445,15: ハハ 、 たちまち 落つ い て 、 親 馬 の 腹 に 顔 を
^
こすり つけ て いる !
0993
,501,42: そこ へ 、 赤ちゃん の 仔馬 が 気 が 狂っ た よう に 飛び出し て 、 どう し た ん だろ う と 思っ て 見 て いる うち に 、 お母さん 馬 の 所 に 駆け寄っ て お腹 に 頭 を
^
こすり 附け て 甘 たれ はじめ た でしょ ?
0995
,1738,13: 村 子 ( グリグリ と 佐山 の 股 に 、 からだ を
^
こすり つけ 、 歯 を カチカチ いわ せ ながら ) いえ 、 あの … … そんな … … 私 … … こわい !
1000
,318,19: と 、 或 る 晩 老人 は 、 北の方 の ゆたか な 頬 に 皺 だらけ な 顔 を
^
擦り つけ て 云っ た 。
1000
,321,22: 老人 は 、 北の方 が 黙っ て うなずい た の を 自分 の 額 で 感じ ながら 、 一層 つよく 顔 を
^
擦り 着け 、 両手 で 項 を 抱き か ゝ える よう に し て 彼女 の 髪 を 長い 間 愛撫 し た 。
1000
,414,50: お側 の 女房 たち が そっと 袖 を 引き合っ て 溜息 を 洩らし た の は 、 北の方 の 同感 を 求める ため で あっ た らしい が 、 北の方 は 眼 顔 で それ を たしなめ て 、 ただ 吸い寄せ られる よう に 御簾 の 方 へ 体 を
^
擦り つけ て い た 。
1000
,1022,21: 母 は 子供 に 気付か れ た と 思う と 、 慌て ゝ 顔 を 子供 の 顔 に ぴったり と
^
擦り つけ た ので 、 却って 何 も 見え なく なっ て しまっ た が 、 その 代り 睫毛 に たまっ て い た 涙 の 玉 が 子供 の 頬 に 冷め たく 触れ た 。
1072
,977,13: 怒り に まかせ て 、 市十郎 の 顔 を 、 畳 へ ごしごし
^
こすり つけ た 。
1073
,160,26: 彼 の 影 は 、 それ を 嗅ぐ と 、 動物 的 に 、 跳びつい て 、 香 う ものの 焦点 へ 、 ごしごし 顔 を
^
こすり つけ た 。
1080
,29,37: それ より も 不思議 だっ た の は 、 レタス を 木鉢 に 一 杯 入れ た あと 、 何 か 石鹸 の かけ ら み た よう な もの を 、 パン の 切れはし に
^
こすり つけ て 、 それ を サラダ の 中 に 入れ た こと で あっ た 。
1080
,44,12: 結局 これ は あの 石鹸 の かけ ら を パン 切れ に
^
こすり つける おまじない に 、 何 か 特別 の 意味 が ある らしい と いう こと に なっ た 。
引き起こす
(引く.起こす)
延べ語数:
23
0080
,51,11: ( —— 細胞 内 における 分子 が 相互 に ケンシテイション を
^
ひき 起こし 、 その けっか 仮 歪 の ポテンシャル を 得 た と する と 、 これ は 生命 誕生 の 可能 性 を 持っ た こと に なる ) 云々 。
0185
,15,25: そして 今日 外国 の 知識 人 が おどろい て その ころ の 日本 の 状態 を 理解 し がたく 感じる ほど の 知的 麻痺 が
^
ひき 起さ れ た 。
0237
,18,46: ほんの 一 握り の 大 地主 、 財閥 が 封建 的 に 支配 し て 来 た が 、 その 権力 は 日本 の 経済 、 政治 を 民主 化 さ せる 実力 を もた ず 、 己 の 利益 の ため に 侵略 戦争 を
^
ひき 起し 、 日本 を 破壊 し た 。
0256
,55,28: 一部 の 人 たち は 、 自分 たち が 、 もう 一遍 うまい こと の やり直し として 希望 する 世界 の 悲劇 は 、 そう 簡単 に
^
ひき 起さ れる もの で は なく 、 人間 は それほど 愚か で は ない 、 という 事実 を 認め たく ない よう です 。
0285
,56,4: 重大 な 事態 を
^
ひき 起す で あろ う 。
0592
,510,10: それ が 、 多岐 に 亘っ た 議論 を
^
ひき 起し た 。
0612
,21,20: という の は 、 その 当時 満州 事変 が 始まっ た ばかり で 、 どうやら 日本 が 大 戦争 を
^
ひき 起こし そう な 気配 が うかがわ れ た から で あっ た 。
0612
,26,5: そのうえ 、 原子 放射線 によって
^
ひき 起こさ れる 原子病 の 苦しみ は 、 並み大抵 の 生 やさしい もの で は なく 、 生身 を ちぎる ばかり の 苦痛 が ある もの と 知っ て い て は 、 なるべく なら ば 、 かかり たく ない と 思う の が 人情 で あろ う 。
0612
,293,35: 再婚 は いい こと で ある 、 再婚 し ない で すめ ば 、 し ない ほう が より 一層 いい が 、 再婚 し なかっ た ため に 都合 の 悪い こと を
^
ひき 起こし そう だっ たら 、 し たら いい 、 と パウロ も 教え た 。
0637
,358,13: その 結果 が 、 作家 の 思い よら ざる 社会 的 影響 を
^
ひき 起し た 場合 に も 、 作家 は 尚 、 社会 的 責任 を 負う べき もの 、 と 私 は 信ずる 。
0759
,5130,2: そして 、
^
ひき 起こさ れ た 。
0947
,550,7: 骨 を 折っ て 叔母 を
^
ひき 起す と 、 背中 の うし ろ に 西洋 枕 を 二 つかっ て 、 もた れる よう に してやっ た 。
0948
,307,45: 天井 の 太い 梁 も 、 隅 棚 の 和 蘭 の 人形 も 、 置時計 も 、 花瓶 も 、 木の間 ご し に チラチラ と うごく 水 明り も 、 眼 に うつる もの は すべて 、 もう なん の 情緒 も
^
ひき 起さ ない 。
0985
,2399,24: お前 が これ まで に 受け た 手 き ず を 痛く 感ずれ ば 感ずる 程 、 そんな 無意味 な 痛苦 を 今後
^
ひき 起さ ない よう に 、 まだ 残っ て いる 軍閥 や 財閥 の 根 と 、 お前 は 闘う の が 、 一番 自然 な ん だ 。
0988
,508,13: なん でも 、 仲間 の もめ事 で 、 大がかり な 殺傷 事件 を
^
ひき 起し 、 それ を 最後 に し て フッツリ と 姿 を かくし て しまい 、 以來 十 年 ばかり 私 は この 男 を 見 なかつ た 。
1008
,64,31: 世間 に 知れる という 怖 れ が 主人公 の 苦しみ の 原因 で あっ て 、 初め に 女 主人公 と 関係 し た こと は 何 の 苦しみ を も
^
ひき 起こし て い ない よう に 見え た から で ある 。
1010
,68,18: もし この 問題 が 、 連鎖 反応 式 に 中央アジア の いくつ か の 遺蹟 の 発掘 を
^
ひき 起こし た と し たら 、 やがて 千 四 百 年 前 の 中央アジア の 偉観 が われわれ の 前 に 展開 し て くる で あろ う 。
1011
,76,10: 日本語 の 進歩 も たぶん そういう 破格 な 用法 から
^
ひき 起こさ れる の で あろ う 。
1073
,1020,27: それ まで の 、 処世 に も 抜け め なく 、 日ごろ の 行動 に も 、 計算 を もつ 男 で 、 こんど の 事件 を
^
ひき 起し た 如き 例 は 、 かつて ない 事 だ し 、 彼 として は 、 実に 、 族長 の つら さ と いおう か 、 若気 の いたす ところ と いお う か 、 大いに 悔い て い た の で ある 。
1073
,4419,7: 彼 は 、 この 大 事件 を
^
ひき 起し た 蔭 の 煽動 者 として 、 第 一 に 、 源 護 の 仮 館 へ 、 謝罪 に 出かけ た 。
1073
,5756,55: 理由 は —— 今や 、 南海 方面 に は 、 伊予 の 純 友 一類 の 海賊 が 、 頻々 と 乱 を 起し て おり 、 また 、 坂東 平野 に は 、 将門 の 伴 類 が 、 四隣 を 騒がせ て いる 折 から 、 この 上 、 武蔵 に 事端 を
^
ひき 起し て は —— という 堂上 たち の 、 消極 的 な 考え だろ う と 思わ れ ます 」
1073
,6666,51: せっかく 将門 が 仲裁 に 出向い て 、 武 芝 、 興 世 王 、 経 基 の 三 者 の あいだ に 、 和睦 が でき 、 手打ち 式 に まで なり ながら 、 その 日 の 平和 を 誓う 酒 も り から 、 また 大 喧嘩 を
^
ひき 起し 、 もと の 泥 合戦 へ 返っ て しまう 始末 で ある 。
1073
,7970,71: —— という の は 、 都 を 立つ 前 から 、 かねて 貞 盛 が いい さ と し たり 、 また 、 坂東 の 国司 たち が 、 逃げ のぼっ て 来 て は 、 吹聴 し ちらし た “ 将門 禍 ” の 誇張 が 、 余りに 効き すぎ て い た 結果 、 将門 旋風 の 波長 は 、 今や 、 極端 な “ 将門 恐怖 ” を
^
ひき 起し 、 将兵 たち は 、 家 を 立つ に も 、 駅路 の 軍旅 の あいだ も 、 将門 将門 と 、 口 に する たび 、 悪魔 に 憑かれ た よう な 怯え を 募ら せ て い た 。
働き始める
(働く.始める)
延べ語数:
23
0060
,1626,15: ニクソン による ベトナム 戦争 終結 宣言 の 直後 に は 、 タケシ は もう
^
働き はじめ て い た 。
0060
,2033,14: 建設 部 の 人 たち は 、 午前 七 時 ごろ に は
^
働き はじめる 。
0060
,2035,9: 毎朝 五 時 に 起き て 仲間 より 早く
^
働き はじめる こと を 、 豊里 で の 生活 の 取りあえず の テーマ に し た の で ある 。
0060
,2060,3: 早朝 から
^
働き はじめ 、 一 度目 の 食事 は 午前 十 一 時半 ごろ 、 愛 和 館 と 名付け られ た 食堂 で とる 。
0060
,2215,15: 五 年 以上 の キャリア は あっ た が 、 まずは 先輩 の やり方 に従って
^
働き はじめ た タケシ の 目 に 、 この グループ の 仕事 の 進め方 は ずいぶん と 不思議 に 映っ た 。
0060
,2525,25: 一 九 七 九 ( 昭和 五 十 四 ) 年 十月 、 タケシ は 電話 工事 の 仕事 を やめ 、 オペレーター として
^
働き はじめ た 。
0060
,3393,25: 一 九 七 三 年 の 一月 から は 、 二 人 は 大手 電機 メーカー の TRW 社 で フルタイム の プログラマー として
^
働き はじめ た 。
0060
,3404,26: 同年 四月 、 インテル は 三つ 目 の マイクロ コンピューター と なる 8 0 8 0 を 発表 し 、 二 人 が ハネウェル で
^
働き はじめ た ころ に は 、 エド ・ ロ バーツ が これ を 使っ た 組み立て 式 の キット コンピューター に 会社 の 存続 を かけよ う と 心 を 決め て い た 。
0060
,3959,45: 一 九 四 二 年 に シアトル に 生まれ た ゲアリー・キルドール は 、 高校 を 終え た 一 九 六 〇 年 から 二 年間 、 祖父 の 設立 し た キルドール 航海 学校 で 父 の 後 を 継ぐ べく 、 講師 として
^
働き はじめ た 。
0060
,4871,17: ただ 一 九 六 〇 年代 後半 に 大学 生活 を 送り 、 職 を 得 て
^
働き はじめ た 七 〇 年代 は 郡司 にとって 退屈 な 時代 だっ た 。
0060
,6609,49: 一時 は 独立 も 目指し た が 成功 を 果たせ なかっ た 父 は 、 西海岸 の 航空 宇宙 関連 企業 を 転々 と し 、 サンタクララバレー の サニーベイル に ロッキード 社 が 新設 し た ミサイル システムズ 事業 部 で 、 一 九 五 八 年 から
^
働き はじめ た 。
0060
,6652,28: 一 九 六 九 年 、 再び デアンザ・コミュニティー・カレッジ に 舞い戻っ た ウォズニアック は 、 テネット 社 という 地元 の ミニ コンピューター の メーカー で 、 プログラマー として
^
働き はじめ た 。
0060
,6771,38: だが アルバイト に 明け暮れ た 挙げ句 の 最悪 の 成績 が じゃま を し て 果たせ ず 、 ビデオテープ の 開発 で 知ら れ 、 シリコンバレー に 本拠 を 置い て い た アンペックス 社 で エンジニア として
^
働き はじめ た 。
0060
,7966,8: 四月 から ソニー の 嘱託 社員 として
^
働き はじめる 一方 で 、 仲間 と の 会社 設立 の 話 も 進め た 。
0060
,8561,31: 一 年 の 浪人 を 経験 し た あと 、 いったん は 好き だっ た オートバイ の 仕事 に 就き たい と ホンダ オート 富山 に 就職 し 、 修理工 として
^
働き はじめ た 。
0060
,8563,10: 入学 と 同時に 、 ある 建築 会社 の 研究所 で
^
働き はじめ た 松田 は 、 大学 で も 建築 用 に 使う 高分子 の 接着 剤 を 専攻 し た 。
0060
,8784,47: だが 一 年 も たつ と 仕事 へ の 欲求 不満 を 募ら せ 、 「 この まま で は 頭 が おかしく なる 」 と 言い 出し て 、 東芝 の オフィス コンピューター の 代理 店 を やっ て いる 地元 の 会社 で プログラマー として
^
働き はじめ た 。
0060
,8925,37: ミュージシャン か 物書き か 、 なにか そうした 仕事 で 食っ て いき たい と 考え て い た 藤井 は 、 大学 の 軽音楽 部 で バンド を 組み 、 放送 作家 の 見習い として も
^
働き はじめ た 。
0228
,38,19: すぐ 男 は 肩 組み し て 水 に 入り 、 弱い もの は 中 に はさん で 、
^
働き はじめる でしょ う 。
0475
,276,8: 八 日 から 釘 を ぬい て
^
働き はじめる 。
0787
,42,12: 二 年間 で 商法 を 会得 し 、 父 の 店 で
^
働き はじめ た 。
0844
,330,14: その ころ 、 赤 線 区域 の 某所 で チヨ子 という 名 で
^
働き はじめ た 女 が あっ た 。
0988
,5372,41: それ に よる と 、 夫 も 子供 も 有る よう で 、 ただ 夫 が 病身 の ため 近 縣 で 飜譯 など を し て 暮し て いる が 、 それでは 到底 生活 が 立た ぬ ため 、 こうして
^
働き はじめ た が 、 働 ら い て 見る と 、 この 方 が 結局 氣樂 な ため 、 近ごろ で は 自分 一 人 東京 に 出 つ きり に なり 、 此 の 家 に 住み込ん で やつ て い て 、 夫 や 子供 の 所 へ は 月 に 一 二 囘 もどる だけ と 言う 。
惹き付ける
(惹く.付ける)
延べ語数:
23
0034
,242,26: そして 、 二 人 は 子供 の ころ の 想い出 話 に 耽っ た の です が 、 文子 は ふと 私 の 話 上手 に
^
惹き つけ られ た よう だっ た 。
0044
,122,22: 二 度目 の 明神 様 は つまらなかっ た が 、 節分 の 夜 らしい 浮 々 し た あたり の 雰囲気 に
^
惹き つけ られ た 。
0047
,8,29: それだけに 本物 で あり 、 そして また 本物 で ある だけ に 、 わざとらしい 見せ掛け が なく 、 ひたむき に うぶ で あり 、 その 点 に 私 は
^
惹き つけ られ た の だ 。
0055
,1338,9: いいかえれ ば 、 自分 が こんなに 冴子 に
^
惹き つけ られ て いる の は 、 冴子 の 唇 に すら まだ 触れ て い ない ため だ —— という こと に 気がつか なかっ た 。
0055
,2827,3: 孤独 さ に
^
惹き つけ られ た 憂愁 の 表情 に 魅力 を 感ずる 。
0140
,4622,46: 沈痛 に 沈黙 し て いる 伸子 を 、 じりじり し た 眼 で 見 まもっ て い た 絢子 は 、 どうしても 信じる らしく ない 伸子 を 屈伏 さ せよ う と する よう に 、 その こと で 、 自分 が 男心 を
^
惹き つける 女性 で ある こと を 力説 する よう に いっ た 。
0141
,725,34: 伸子 の 心 は モスクヷ 暮し の 第 一 日 から 、 ここ に ある 昼間 の 生活 に も 夜 の 過 しかた に も 、 親愛 感 と 緊張 と で
^
惹き つけ られ て 行っ た 。
0141
,5564,13: アンナ・シーモヴァ に 伸子 の ひか れ て いる こころ もち は 、
^
惹き つけ られる 感情 そのもの が 、 もう 伸子 を 伸子 の そ と へ 押しだす もの だっ た 。
0144
,1014,6: この 人々 に ゴーリキイ は つよく
^
惹き つけ られ た 。
0221
,137,63: 「 あなた など と 一緒 に なっ て 、 つまらなく 自分 の 価値 を 世間 から おとしめ られる より は 、 独身 で 、 一本立ち で 、 可愛 がる もの は 蔭 で 可愛 がっ て 、 表面 は 一 人 で 働い て いる 方 が 、 どんなに 理想 だ か しれ やし ませ ん 」 「 女 の 心 を 脆く
^
惹き つける こと を 知っ て い なく ちゃ 、 女 に 養わ せる こと は でき ませ ん よ 。
0542
,138,6: その こと が 却って 私 を
^
惹き つけ た 所以 かも 知れ ない 。
0583
,86,12: 然し 、 そういう こと は 、 彼 を ますます 彼女 に
^
惹き つけ まし た 。
0599
,142,32: 姉さん に は 時折 縁談 が あり 、 不 在中 に どんな こと に なる か 分ら ない もの だ から 、 万一 の 場合 の ため 、 私 の 心 を
^
惹き つけ て おき たい の だ 。
0763
,151,7: 万 人 の 俗 な 根性 を
^
惹き つける 最低 線 で 、 軽業 を 演じる こと が 必要 な の で ある 。
0877
,221,14: 条件 は 、 よく 通る こと と 、 聴い て い て どこ か
^
惹き つけ られる こと と 、 ただ それ だけ で いい の です 。
0877
,305,24: 芸術 の 世界 で は 、 創造 こそ が 「 新しい もの 」 です から 、 日本 の 演劇 が ほんとう に われわれ を
^
惹き つける ため に は 、 もっと もっと 「 新しい もの 」 を 附け 加える 必要 が ある よう です 。
0877
,735,88: この 「 感じ 」 と は 、 前 に 言っ た よう な その ひと 全体 から 受ける 印象 で は あり ます が 、 それ は 特定 の 言動 から 、 ある 限ら れ た 感銘 を 与え られる という の で は なく 、 その ひと の 全身 から にじみ出る 雰囲気 の よう な もの 、 つまり 、 顔つき 、 起居 振舞 、 声 の 調子 など から 、 気質 や 性格 を 含め た 人間 の 味 い として 、 相手 を 、 或は
^
惹き つけ 、 或は 反撥 さ せ 、 或は 関心 の 外 に おく という よう な 、 非常 に 微妙 な 効果 を 発揮 する 心身 相伴っ た 能動 的 な 力 で あり ます 。
0956
,2813,11: 世の中 の 男 ども は 、 あれ の 美し さ に
^
惹き つけ られ て 、 我 も 我 もと この 儂 の ところ に 云い 寄っ て 来 て は 、 執拗 く あれ を 所望 し た が 、 誰 も 彼 も みな 一 時 の 浮気 心 で あれ を 我 物 に しよ う と する 色好み の 愚か者 ばかり な の じゃ 。
1000
,281,129: いかさま 、 思い返し て 見れ ば 、 二度と あゝ 云う 蘭 たけ た 人 に 出 遇 える か どう か 分ら ない けれども 、 でも ゝ う 自分 は 、 あの 人 と の 恋 は 一 往 叶え た の で ある 、 どう 云う 相手 で あっ た に しろ 、 その 人 の 魅力 の 程 は 知っ て しまっ た 、 その 人 と の 夢 は 見 つくし た 、 自分 は その 人 に もはや 全く 興味 が ない と は 云わ ない けれども 、 矢 張 それ より は 未知 の 女 、 ——— 次 から 次 へ 技巧 を 構え て 自分 の 情熱 を 煽ら ず に は 措か ない 人 の 方 へ こそ 、 遥か に 強く
^
惹き 着け られる の を 感じる 。
1013
,923,12: ともかく 、 日 一 日 と 私 は この 二 人 に
^
惹き 付け られ て —— 二 人 と いう より も 、 この 二 人 の 住ん で いる 世界 に といった 方 が いい かも 知れ ませ ん 。
1115
,215,13: 女 にとって 男 という もの は 神仏 なぞ と くらべ られ ない 、
^
惹き つける ちか ら を 持っ て いる もの だ 。
1116
,185,8: 実は 妾 の 心 を いつ まで も
^
惹き つけ て おく 手段 に 愛子 を 手許 に 引き取っ た の だ という 事 が 、 私 に も 段々 わかる よう に なり まし た 。
1119
,12,13: 彼 も 相当 な 売名 家 だけ あっ て 、 人 を
^
惹き つける こと は うまい なあ 。
掬い上げる
(掬う.上げる)
延べ語数:
23
0003
,1449,21: 僕 は しゃがん で 、 足もと の 草 の 香 の 強 さ に 驚き 、 それから 両手 で 土 を
^
掬い 上げ て 。
0141
,2808,35: と 思う と 、 どっち が どう 動い た はずみ を とらえ られ た の か 、 伸子 の 体 が ひと 掬 いで 、 ポリニャーク の 両 腕 の なか へ 横 だき に
^
掬い あげ られ た 。
0141
,2811,9: あんまり 思いがけなく て 、 体 ごと 床 から
^
掬い あげ られ た 瞬間 伸子 は 分別 が 消え た 。
0141
,2860,4: そして 、 ポリニャーク に
^
掬い 上げ られ た とき 少し 乱れ た 断髪 を 耳 の うし ろ へ かきあげ た 。
0141
,2881,6: ポリニャーク に いきなり 体 ごと 高く
^
掬い 上げ られ 、 その 刹那 意識 の 流れ が 中断 さ れ た よう だっ た 変 な 感じ が 、 まだ 伸子 の 感覚 に のこっ て い た 。
0141
,2883,26: 自分 も 何 か 用事 で 廊下 へ 出 て 来 た 拍子 に 、 小さい 伸子 が 来 かかる の を 見 て 、 ひょいと
^
掬い 上げ た という の なら ば 、 そう する ポリニャーク に 陽気 な いたずら っ子 の 笑い が あっ た はず だ し 、 伸子 も 、 びっくり し た 次 に は 笑い 出す 気分 が うつっ た はず だっ た 。
0141
,2889,13: 伸子 は 、 客 に 行っ た さき で あんな 風 に
^
掬い 上げ られ た こと は 不愉快 だっ た 。
0141
,2899,6: あの 人々 が 、 ポリニャーク に
^
掬い 上げ られ たり し て いる 伸子 を み たら 、 どんなに ばかばかしく 感じる だろ う 。
0141
,2914,34: ところが 昨夜 、 ポリニャーク の ところ へ よば れ て 、 あんなに ひょいと 、 二 本 の 脚 で しゃんと 立っ て い た 筈 の 自分 が 床 の 上 から 体 ごと
^
掬い 上げ られ た 経験 は 、 伸子 が 自分 について もっ て い た 安定 感 を 、 ひっ くる かえし た 。
0141
,2915,8: ポリニャーク に 、 あんな 風 に やすやす と
^
掬い 上げ られ て しまっ た こと に は 、 体力 も 関係 し た 。
0141
,2918,22: あい て に なり よう ない 力 を 働かし て ポリニャーク は 一 人前 の 女 で ある 伸子 を あんなに いきなり
^
掬い あげ た 。
0141
,3097,14: この 問い は 、 伸子 の 心 の なか で すぐ ポリニャーク に
^
掬い 上げ られ た こと と 、 くっつい た 。
0141
,3098,10: 伸子 が どう で あれ ば ポリニャーク に 、 あんなに
^
掬い 上げ られ たり し なかっ た だろ う か 。
0141
,3111,33: 石垣 の よう に 円 を つみ 重ね た いたずら がき を 濃く なぞり ながら 、 伸子 は 、 あの プリヴォイ が たとえ 酔っ た から と 云っ て 、 伸子 を
^
掬い 上げ たり する だろ う か 、 と 思っ た 。
0141
,3137,57: 働く 女 の 人 なら 、 彼女 が どんなに 、 に ぇ 、 ま ぐう 、 と 柔かく 発音 しよ う と 、 その 女 の 体 が 日本 の 女らしく 酔っ た 大きな 男 に 軽々と もち 上げ られる 小さ さ しか なかろ う とも 、 ポリニャーク は 伸子 を そうした よう に その ひと を
^
掬い あげ たり は し ない だろ う 。
0141
,3139,5: その 女 の ひと を
^
掬い あげる こと は 、 ソヴェト の 女 の 労働 者 の 誰か 一 人 を 掬い あげ た と 同様 で あり 、 そういう ポリニャーク の 好み について ソヴェト の 働く 人々 は 同感 を もっ て い ない 。
0141
,3139,21: その 女 の ひと を 掬い あげる こと は 、 ソヴェト の 女 の 労働 者 の 誰か 一 人 を
^
掬い あげ た と 同様 で あり 、 そういう ポリニャーク の 好み について ソヴェト の 働く 人々 は 同感 を もっ て い ない 。
0141
,3140,7: 労働 者 が 仲間 の 女 の
^
掬い 上げ られ た こと について 黙っ て い ない こと を ポリニャーク は 知っ て いる の だ 。
0141
,4180,9: 伸子 に は 、 ポリニャーク が 自分 を
^
掬い 上げ た こと や 、 それ に 関連 し て 自分 が 考え た あれこれ の こと が 、 写真 の こと を きっかけ として ちがっ た 光 で 思いかえさ れ た 。
0153
,236,61: だから 文学 という もの で も 、 ここ に いらっしゃる 以上 は 身 に 近い もの として お 考え に なっ て いらっしゃる 方 でしょ う けれども 、 或 る 人達 が 中心 に なっ て 拵える もの を 文学 と 思っ て いる 今 まで の 考え方 を やめ て 、 やはり 生活 という もの に 手 を 入れ て
^
掬い 上げ た もの が 文学 で ある 、 憤慨 、 笑い 、 いろいろ な 感情 が ある 、 それ が 文学 だ という こと を 周囲 の 人達 に も だんだん 拡げ て いただけ ば 、 新しい 日本 の ため に も 生活 そのもの の 向上 と なり 、 生活 の 向上 という こと から 起る 文学 の 向上 、 そういう こと に なる と 思い ます 。
0205
,146,32: 現代 の アクタモクタ の 全部 を 片 はじ から 、 手 にあたる も の 耳 に きく もの 、 しゃくい 上げる こと が ホント に 人生 に 向っ て 何 か を
^
掬い あげ た 文学 で ある と 云 える なら ば 、 三好 十郎 が 田村 泰次郎 その他 を 小 豚 派 という 必然 は 失わ れる 。
0211
,52,52: わたし として は 、 過去 の プロレタリア ・ リアリズム が 主張 し た 階級 対立 に 重点 を おい た 枠 の ある 方法 で は 、 階級 意識 の まだ きわめて 薄弱 な 女 主人公 の 全面 を 、 その 崩壊 の 端緒 を あらわし て いる 中流 的 環境 とともに
^
掬い あげ 切れ ない 。
1000
,608,51: 時 平が 重く て 美しい 肩 の 荷物 を 持て扱い ながら 、 喘ぎ く 車 の 際 まで 辿り 着く と 、 雑色 や 舎人 たち が 手 にく かざす 松明 の 火 の ゆらめく 中 で 定国 や 菅根 や その他 の 人々 が 力 を 添え 、 両側 から
^
掬い 上げる よう に し て 辛うじて その 嵩張る もの を 車 へ 入れ た 。
思い続ける
(思う.続ける)
延べ語数:
23
0002
,768,11: あなた は 、 まさか 、 あの 細田 さま を 、 まだ
^
思い つづけ て いる の じゃ ない でしょ う ね 。
0041
,17,5: ただ その こと だけ を
^
想い 続け て い た 。
0041
,208,11: しかし 、 世相 の 暗 さ を 四 十 時間
^
思い 続け て 来 た 新吉 にとって は 、 もう 世相 に ふれる こと は 反吐 が 出る くらい たまらなかっ た 。
0098
,3169,19: もし 私 に こんな 利己 心 が なかっ たら 、 一生 、 人 を ただ の 人間 と ばかり
^
思い つづけ た かも しれ ない 。
0112
,1618,2: 今 まで
^
思い つづけ て 居 た 事 を 拭っ て しまお う と する 様 に 空 に 覚え て 居る サロメ の 科白 を うた の 様 な 声 で 云っ た 。
0112
,1757,2: こんなに
^
思い つづけ て 居る 内 に あんまり 先 の 先 の 事 まで 又 そんな 事 の ない 様 に と 思っ て 居る 事 まで 思っ た の を 恐れる 様 に 耳 を ふさい で 夜着 の 中 に もぐりこん だ 。
0113
,162,21: けれ 共 自分 の 心 から 湧き あがっ た 事 で ない 限り 一つ 事 を そう いつ まで も
^
思い つづける 事 の ない 千 世子 な ので 久しい 間 と は 云え じき に 忘れ て 居 た 。
0114
,399,36: うすっぺら な 手紙 を 女中 に 出さ せ て から 明日 金物 屋 へ 「 きゃしゃ 」 な 「 ふせ かご 」 を 命じる 事 を 忘れ て は なら ない 事 の 様 に
^
思い つづけ て 居 た 。
0114
,436,15: その 日 は 床 に 入る まで 千 世子 は 鳩 の 事 ばっかり
^
思い つづけ た 。
0140
,5228,17: それ にたいして 食う ため の 苦労 を し なく たって 、 と 人間 の 高まる 可能 を
^
思い つづけ て 来 た の で あっ た が 、 今 、 伸子 に は そういう 卑俗 な 、 そして 、 現象 から だけ 云わ れ て いる 言葉 に も 、 もう すこし 違っ た 意味 が あり そう に 思え た 。
0141
,4189,20: 伸子 は 、 住居 の コンクリート の 段々 を 、 のぼり ながら 、 しつこく 自分 を いためつける よう に
^
思い つづけ た 。
0141
,5595,39: いつか また 窓ぎわ に 戻っ て 、 目 に 映る もの を ほんとに は 見 て い ない 視線 を 、 明るく 照 し 出さ れ て いる 素子 の 顔 の 上 に おき ながら 、 伸子 は
^
思い つづけ た 。
0141
,10701,7: でも —— と 伸子 は 、 なお
^
思い つづける の だっ た 。
0144
,726,14: 本 と 一緒 に いる 時 だけ ゴーリキイ が そこ から 逃げ出し たい と
^
思い つづけ て いる 製図 師 一家 の だらけ て 、 悪意 が ぶつかり 合っ て いる 環境 が 遠のい た 。
0336
,13,19: わたし に し て も 、 この 事件 は 、 本当は どういう こと な の かしら 、 と
^
思い つづけ て いる 。
0523
,42,1: そう
^
思い つづけ て 居る と 、 一寸 の 間 に 馬鹿 に なっ た 私 の 様子 が 目 の 前 に うかん で 来る 。
0541
,108,14: 私 は 先生 を この世 で 一番 お えらい 方 と 、 ずっと
^
思い 続け て まいり まし た 。
0617
,210,4: 鶴見 は なお
^
思い つづけ ながら 、 俄 か に 気 を 交し て 、 娘 の 方 に 振 向い て 、 「 さあ 。
0647
,99,8: 四 年間 、 気違い の よう に 、
^
思い つづけ て い た の です 。
0757
,56,8: せめて 部長 に 打 開け て 、 と
^
思い つづけ て い まし た が 、 かえって 御 迷惑 を おかけ し て は 、 と 控え て い た の です 」
0759
,1348,8: 大庭 さん は 十 年間 、 私 を
^
思い つづけ て い らし た の です 。
0854
,313,19: その 笑い 顔 は 、 私 の 心 は あなた の こと で 一ぱい だ 、 いつも あなた を
^
思い つづけ て いる 、 然し 、 私 は あなた と 旅行 は でき ない 。
1153
,97,16: 『 おれ も 大 だんな みたい に えろ なっ たる ぞ 』 と 生意気 に も
^
思い 続け て い た の だ 。
呼び出す
(呼ぶ.出す)
延べ語数:
23
0071
,2053,2: わたし を
^
よび 出し て い ます 。
0082
,651,8: 「 じゃあ 、 第 二 発電 所 を
^
呼び だし ます か 」
0082
,1367,9: X 号 は 、 機械 人間 たち を
^
呼び だし て 、 山形 警部 逮捕 の 命令 を 出し た 。
0138
,374,9: 暫く し て 今度 は 自分 が 高等 に
^
よび 出さ れ 、 正面 に 黒板 の ある 警官 教室 みたい な ところ を 通り が かる と 、 沢山 並ん で いる 床几 の 一つ に 娘 さん が うなだれ て 浅く 腰かけ 、 わき に 大島 の 折目 だっ た 着物 を 着 た 小 商人 風 の 父親 が 落着 か な げに そっぽ を 向き ながら よそ行き らしく 敷島 を ふかし て いる 。
0140
,1193,10: 翌日 、 伸子 は 自動 電話 で 保 を
^
よび 出し た 。
0141
,6015,35: 三 度 に いちど は 、 気 の 重い 話 の で ない こと も あっ て 、 そういう とき 多 計 代 は ほんとに ただ 娘 と 喋り たい 気 に なっ て 、
^
よび 出す 口実 に 用 が ある と 云っ た だけ らしかっ た 。
0336
,349,14: これから 数 十 回 継続 さ れ て ゆく 立証 段階 で 、
^
よび 出さ れる 百 二 、 三 十 人 の 証人 と 、 林 弁護 人 の 弁論 中 に あらわ に さ れ た 検事 団 の 偽証罪 を かざし た 証人 操作 法 と は 、 どの よう に からみ 合い 、 どの よう な 情景 を 法廷 に くりひろげ て ゆく だろ う か 。
0466
,684,4: 女 、 男 に
^
よび 出さ れ て は 子供 を フイリッポフ に あずけ て 出 て ゆく 。
0586
,48,3: 互いに 電話 で
^
呼び だす こと も あっ た 。
0627
,100,9: 彼 は さっそく 明日 から あの チンピラ を
^
呼び だし て アイビキ し たい と 考え た が 、 住所 も 名前 も き ゝ 忘れ た 。
0627
,260,10: 正一郎 の 放火 と 分り 、 検事 局 まで
^
呼び ださ れ た が 、 百方 手 を つくし て 、 ともかく カン ベン し て もらっ た 。
0684
,141,8: 村長 が 村 で 名題 の あばずれ に
^
呼び ださ れ て たばこ を 与え に 出かける の と 同じ ぐらい 変っ た 習慣 です よ 」
0702
,95,19: 否応 なく 部落 の 全員 を 集め た あげく 、 登志 と 七 ツ の 子供 を 前 へ
^
呼び だし て 、
0780
,487,50: ここ に 於 て 局面 は 一変 し 、 当日 の 出席 者 たる 志 道 軒 、 常友 、 正司 、 幸平 、 ならびに 久吉 も 呼ば れ て 各々 別室 に 留置 さ れ 、 また 、 いったん 小田原 在 の 生国 へ 立ち戻っ た 倉 三 も
^
呼び ださ れ た 。
0841
,320,8: 翌日 、 人見 は 捜査 本部 へ
^
喚び ださ れ た 。
0947
,1897,99: 「 そう まで の こと は 、 し なかっ た … … 署長 と 捜査 主任 に 退っ て もらっ て 、 ふたり だけ の 対坐 で やっ た … … 山岸 カオル の 話 で 、 むかし 神月 の 巣 だっ た 久慈 の 屋敷 へ 、 愛一郎 が どんな 目的 で はいりこん だ か 、 だいたい 、 わかっ て いる ん だ が 、 久慈 の 顔 が 見 たく なっ て 、 フラフラ と はいりこん だ など と 突っ張る の に は 、 弱っ た … … 久慈 の 娘 の 、 暁子 って の を
^
呼び だし て 話 を さ せる と 、 久慈 の 娘 は 愛一郎 に 惚れ て いる もん だ から 、 私 に 会い に 来 て くれ た ん だ など と 、 平気 な 顔 で 偽証 し て 、 愛一郎 を 庇お う と する ん だ 」
0947
,2010,9: 「 オードォヴル は いい けど 、 こんな ところ へ
^
呼び だし て 、 どう しよ う という わけ ?
0947
,2014,16: 「 あなた は 、 抜け目 の ない ひと だ から 、 むだ に 、 ひと を
^
呼び だす なんて こと は 、 ない の でしょ う けど … … それで ?
0947
,2381,3: シヅ を
^
呼び だし て 、 いっしょ に 職安 へ 行っ て もらっ た が 、 英語 が 話せ ない と 、 時間 給 の ひどい 雑役 で 追い使わ れる こと に なる らしい 。
0952
,65,9: 銀座 の よう な 、 手軽 な ところ へ
^
呼び ださ れ た の が 心外 だ 、 という 意味 で も ある ん です けど 、 要するに 、 上手 に ぼやかし て 、 尻尾 を つかま せ ない の 。
1041
,3773,12: ジェリー ・ ルービン は 、 非 アメリカ 活動 調査 委員 会 に
^
呼び ださ れ た とき 、 サンタクロース の いで たち で 出頭 し た 。
1101
,262,17: とうとう 無 電器 の ご 厄介 に なっ て 、 観測 所 の 荘田 君 を
^
呼び だす こと に し た 。
1123
,234,53: 身辺 に こういう 人 が い て は 油断 は 出来 ない と 思い まし た が 、 どの人 が スパイ で ある か わから ず 、 また 口 に 出す こと で ない ので そのまま に し て いる と 、 ある 日 、 突然 、 エム 中尉 という 人 から
^
よび 出さ れ まし た 。
歩み出す
(歩む.出す)
延べ語数:
23
0060
,6875,21: ゲイツ が ゲイツ の 道 を 歩き はじめ た ころ 、 多く の ホビイスト たち も また 彼ら の 道 を
^
歩み 出し て い た 。
0140
,4898,21: それ か と いっ て 、 伸子 の いま の 心 は 、 どうしても 行き たい 、 という ところ まで
^
歩み 出し て い なかっ た 。
0142
,1450,8: 透明 な 影 の よう に 画面 から
^
歩み 出し 、 しかし 、 くっきり と 着 て いる 紺絣 まで も 見える 人物 は 、 出獄 し た ばかり の イガグリ で 、 笑っ て い て それ は 重吉 で あっ た 。
0170
,250,35: 日本 の ブルジョアジー が 薩長 閥 によって 作ら れ た 政府 の 権力 と 妥協 し 、 形 を 変え て 現れ た 旧 勢力 に 屈従 する こと によって 資本 主義 が 社会 へ
^
歩み だし た という 特殊 な 性格 を もっ て いる 。
0221
,59,54: 二 十 三 歳 で あっ た 晶子 は 、 『 明星 』 に ひか れ 、 やがて 鉄幹 を 愛する よう に なり 、 その 妻 と なっ た の で あっ た が 、 その 時代 に 生れ た 『 みだれ 髪 』 一 巻 は 、 前期 の ロマンティスト たち が
^
歩み 出す こと の でき なかっ た 率直 大胆 な 境地 で 、 心 と 肉体 の 恋愛 を 解放 し た 。
0231
,3,25: それ に つけ て も 、 今日 私 達 が 残念 に 思う こと は 、 わたし たち が 勇気 を もっ て 明日 へ
^
歩み 出す ため に 是非 必要 な 日本 の 社会 の 歴史 及び その 歴史 の 中 で 、 女性 が 負う て い た 役割 について 、 事実 を 語っ て いる 歴史 が ほとんど ない こと で ある 。
0231
,233,14: 明治 は 、 日本 が 新しい 誕生 を以て 近代 世界 の 中 に
^
歩み 出そ う と する 激しい 希望 を以て 始め られ た 。
0231
,253,9: 若し 日本 が 、 その よう に し て
^
歩み 出し た 男女 平等 の 道 を 、 正直 に 今日 まで 歩み 続ける こと が 出来 た なら ば 、 日本 における 婦人 の 諸 問題 は 、 どんなに 変っ た 現 われ を もっ て 、 今日 の 私 たち の 前 に あっ た だろ う 。
0241
,146,45: 未亡人 という 文字 は 単調 だ が 、 それ を 実質 づける 多種 多様 な 立場 の 孤立 し た 母 、 妻 たち が 、 現代 の 歴史 の あらゆる 角度 から 、 人間らしい 生活 の 再建 の 可能 を 確保 しよ う と
^
歩み 出し 発言 し て いる こと は 、 日本 の 私 たち として 、 真剣 に くみとる べき 態度 だ と 思う 。
0241
,148,24: 第 一 次 欧州 大戦 の 後 の よう に 、 婦人 として 平和 を 希望 する 、 という よう な 弱々しい 心情 から
^
歩み 出し て 、 平和 と 生活 の 安定 を 確立 さ せる ため に は 、 男子 とともに すべて の 必要 な 行動 に 入っ て 行く 、 と 実行 に うつっ た 点 に こそ 、 新しい 意味 が ある 。
0398
,62,8: 婦人 民主 クラブ は まだ やっと ヒヨッコ の
^
あゆみ だし 、 新聞 が 特別 な 性質 の もの で ある 上 に 用紙 の 制限 その他 の 理由 で 一躍 商業 新聞 と 競争 し て ゆけよ う と も 思え ない 。
0420
,18,53: 「 歌声 よ おこれ 」 その他 は 八月 十 五 日 の あと 、 わたし たち 日本 の 人民 が 、 苦しく 圧 えら れ て い た 体 と 心 と の 全体 の あがき を とりもどし て 、 新鮮 溌溂 な 民主 的 社会 と その 文学 の 建設 に
^
歩み 出そ う と する 黎明 に 向っ て の よびかけ で あっ た 。
0617
,3469,40: 喜 海 と 呼ば れ た 若者 は種 壺 を 抱え て 、 馬 の しり え に 引き 添っ て 、 「 さあ 、 よろしゅう ござい ます 」 と 、 いかにも 慎 しみ ふかく 申し上げ て 、 馬 の
^
歩み だす の を 待っ て いる 。
0993
,890,5: … … ( これ も
^
歩み 出す )
0993
,3252,0:
^
歩み 出し て いる 。
0994
,181,9: つづい て 、 ほとんど 無意識 に 男 二 も
^
あゆみ 出す 。
0994
,562,1: (
^
歩み 出す )
0995
,1167,85: 佐山 … … ( さき ほど から 、 火 の ともっ た 二 本 の ロウソク を どう しよ う か と チョット 迷っ て い た が 、 壁 の 上 の 一 本 を 手 に 取り 、 水たまり の わき の は そのまま に し て 、 入口 から の 花岡 の 声 に 顔 を そっち に 向ける が 、 返辞 は せ ず 、 リュック の 帯 の 片方 を 腕 にかけて 、 ノソリ と 入口 の 方 へ
^
歩み 出し て いる 。
1068
,110,32: セックス という もの は 、 私 は やっぱり 一 度 、 相 めぐり あっ た 、 そして 火遊び で なく 、 夫婦 という よう な 形 において 、 この 人生 を
^
歩み 出し た からには 、 等しく 相手 も 同じ よう な です ね 、 楽しみ 、 一つ に なり 、 明るく 、 法 の 恵み に あっ て 、 終わり を 本当に 老 の 後 まで 全う する こと を 、 行者 宿 報 設女 犯 という ん じゃ ない か と 思う ん です 。
1072
,4951,9: 思い返し て 、 一方 の 小道 へ 、
^
歩み 出し た とき で ある 。
1073
,2805,23: 将門 は 、 弾か れ た よう に 、 縁 を 離れ て 、 自分 から 家人 たち の 方 へ 、
^
歩み だし た 。
1172
,172,11: 再び 列 を つくっ て 、 今度 は 舗装 路 を
^
歩み 出し た 。
1172
,584,13: 当直 の 兵隊 と 一緒 に 暗号 室 へ の 道 を
^
歩み 出し た 。
押し潰す
(押す.潰す)
延べ語数:
23
0054
,1801,53: 「 刺青 を さ れる まで は 、 真面目 な タイピスト だっ た けど 、 会社 で ちらちら 腕 の 青い ところ が 見え て は もう おしまい 、 どこ へ 行っ て も 使っ て くれ ず 、 背中 に 背負っ た 刺青 という 重荷 が 、 到頭 あたし の 一生 を
^
圧し つぶし て しまっ た の さ 。
0143
,4,29: 例えば 、 「 東 と 西 の たたかい 」 という 表現 で あらわさ れ て いる 両 民族 の 融合 し がた さ について 、 又 「 精神 を
^
押し 潰す よう に のしかかっ て 来る 支那 民族 の 憎悪 の 念 に 打ちのめさ れ 」 る 感覚 。
0144
,971,13: 自身 の 裡 に 夥しく 蓄積 さ れ 、 殆ど 彼 を
^
圧し 潰し そう に 感じ られる 人生 から の 濃厚 な 印象 、 湧き 起る 様々 の 疑問 は 、 十 五 歳 の ゴーリキイ を 抑え 難い 力 で 、 どこ か へ 、 ここ ニージニ で ない ところ へ 、 もっと 広い 、 もっと 息 の つける ところ へ と 押し出し つつ あっ た の で ある が 、 その 方角 を カザン 市 と きめ た の に は 、 彼 より 四つ 年上 の 中学生 エフレイノフ の 影響 が あっ た 。
0230
,57,8: たとえば 先だって 子供 を 電車 の なか で
^
押し 潰さ れ た お母さん の 話 など は 、 あれ は 民法 と 刑法 の 裏返し の ひどい 例 を 説明 いたし ます 。
0314
,12,10: 志賀 直哉 に 向っ て 、 日本 の 知性 を
^
押し 潰そ う と し て いる 力 に 左袒 し て いる といった なら ば 、 彼 は どんなに 意外 に 思う で あろ う 。
0430
,150,8: 子供 達 は きそっ て 、 躰 が
^
圧し つぶさ れ そう な のぼり の さ お を かつが せ て もらっ て 行く 。
0576
,139,15: それから 内地 の 汽車 で は 一層 込み あっ て 、 つっ 立っ た まま
^
押し 潰さ れる ほど だっ た 。
0581
,110,8: それら の こと すべて 、 敗戦 によって
^
押し 潰さ れ て しまい まし た 。
0597
,2684,0:
^
押し 潰そ う と かかっ た が 、 こちら が 滑り落ち た 。
0612
,122,11: そう 心 に 決め た 時 、 それ まで 暗く
^
圧し つぶさ れ て い た 心 は 、 明るい 希望 と 勇気 に みちみち た 。
0612
,1675,16: あの 狭い 乗降 口 に 押し 合っ たら 、 カヤ ノ は ひと たまり も なく
^
圧し つぶさ れ て しまう 。
0613
,165,18: 基礎 医学 教室 は 、 爆弾 に も 近かっ た し 、 木造 だっ た から 瞬間 に
^
押し 潰さ れ 、 吹き飛ばさ れ 、 燃やさ れ て 、 教授 も 学生 も 皆 死ん だ 。
0613
,1829,39: 美談 も なく 、 詩歌 も なく 、 絵 に も なら ず 、 音楽 に も なら ず 、 文学 に も なら ず 、 研究 に も なら ず 、 ただ ローラー で 蟻 の 行列 を
^
圧し 潰す よう に 、 そこら 一帯 地均し さ れる だけ の こと です 。
0617
,1819,7: 社会 は 彼 を 手 も なく
^
押し 潰し て しまう 。
0661
,160,117: 環境 が 退化 する と 四 十 年間 せつ せ と 勉強 し た 文明開化 の 影 も なく 平然と 荒川 熊蔵 に なり 下 つて 不思議 が つて も ゐ ない ので 、 なぜ に 又 十 五 貫 の 大谷石 に 武者 ぶり つく か と いふ と 、 決して 物 を 担い で 逃げよ う など ゝ いふ サモ しい 量 見 で は ない ので 、 物 は ドラム缶 に 入れ て 地下 に 隠し て ある 、 逃げる 私 は 飛燕 の 如く 身軽 な の だ が 、 穴 ボコ に 隠れ て 息 を ひそめ て ゐ て 、 爆風 で 穴 がく づれた 時 に 外 の 人間 が
^
圧し つぶさ れ て も 、 私 だけ は エイエイヤアヤッ と 石 や 材木 を はねのけ て 躍り ださ う といふ 魂胆 。
0661
,178,48: だから 私 が 荒川 熊蔵 に な つて も 、 自分 で は 別 に 落ちぶれ た と も 思 つて ゐ ない ので 、 これ を 笑 ふ 俗人 ども は 馬鹿 な 奴 だ 、 今に 穴 ボコ の 中 で 石 と 材木 に
^
圧し つぶさ れ て 死ぬ の も 知ら ない で 、 など ゝ 得意 に なつ て ゐる 。
0711
,21,18: その 敬虔 と 神聖 は 、 通俗 の シムボル で あり 、 かく て 日本 の 知性 は
^
圧し つぶさ れ て しまっ た の で ある 。
0840
,7,22: 時代 と 全然 かけ離れ た 独創 的 な 個性 は 珍しく ない かも 知れ ぬ が 、 それ が 時代 に
^
圧し つぶさ れ ず に 、 時代 の 方 を 圧し つぶし た 例 は 珍しい よう だ 。
0840
,7,32: 時代 と 全然 かけ離れ た 独創 的 な 個性 は 珍しく ない かも 知れ ぬ が 、 それ が 時代 に 圧し つぶさ れ ず に 、 時代 の 方 を
^
圧し つぶし た 例 は 珍しい よう だ 。
0866
,3250,24: もちろん 、 文字どおり 一家 の 空気 を 支配 し て いる 父 の 存在 が 、 以前 の よう に 、 すべて を
^
圧し つぶし て いる よう に は みえ なかつ た 。
1000
,1190,46: 若い 女 の もの で ある こと は 、 部分 的 に 面影 を 残し て いる 四肢 の 肉 づき や 肌 の 色合 で 分っ た が 、 長い 髪の毛 は 皮膚 ぐるみ 鬘 の よう に 頭蓋 から 脱落 し 、 顔 は
^
押し 潰さ れ た と も 膨れ 上っ た と も 見える 一 塊 の 肉 の かたまり に なり 、 腹部 から は 内臓 が 流れ出し て 、 一 面 に 蛆 が うごめい て い た 。
1102
,365,36: 氷 は 高圧 の 下 で 、 長 年月 圧縮 さ れ て いる と 、 水飴 の よう な 性質 が 効い て き て 、 体積 が 縮ん で 、 中 の 気泡 を
^
圧し つぶす 。
1177
,939,16: 「 や だ 、 や だ 」 声 が 口 を 覆わ れ た よう に
^
押し 潰さ れ 、 壁 に なに か が ぶつかる 音 が ひびい た 。
召し上る
(召す.上る)
延べ語数:
23
0002
,31,29: 骨 つき の チキン の 場合 だけ で なく 、 お母さま は 、 ランチ の お菜 の ハム や ソ セージ など も 、 ひょいと 指先 で つまん で
^
召し 上る 事 さえ 時たま ある 。
0002
,52,80: 私 は 小さい 時 から 、 朝 ごはん が おいしく なく 、 十 時 頃 に なら なけれ ば 、 おなか が すか ない ので 、 その 時 も 、 スウプ だけ は どうやら すまし た けれども 、 食べる の が たい ぎで 、 おむすび を お 皿 に 載せ て 、 それに お 箸 を 突込み 、 ぐしゃぐしゃ に こわし て 、 それから 、 その 一 かけ ら を お 箸 で つまみ上げ 、 お母さま が スウプ を
^
召し 上る 時 の スプウン みたい に 、 お 箸 を お 口 と 直角 に し て 、 まるで 小鳥 に 餌 を やる よう な 工合 いに お 口 に 押し込み 、 のろのろ と いただい て いる うち に 、 お母さま は もう お 食事 を 全部 すまし て しまっ て 、 そっと お立ち に なり 、 朝日 の 当っ て いる 壁 に お 背中 を もたせかけ 、 しばらく 黙っ て 私 の お 食事 の 仕方 を 見 て い らし て 、
0002
,882,2: 焼酎 を
^
召し 上っ て いる の です けど 」
0002
,1691,10: バタ や お 卵 や 、 牛乳 を たくさん
^
召し 上っ たら 、 なおる ん でしょ う ?
0002
,1697,8: トマト も 毎日 、 五つ くらい は
^
召し 上っ て いる の よ 」
0002
,1947,6: お 食事 は 、 何 も
^
召し 上ら なかっ た 。
0002
,1965,17: この ご 病人 は 、 ひと の 事 など 心配 なさら ず 、 もっと わがまま に 、
^
召し 上り たい もの は 何 でも 、 たくさん 召し 上る よう に し なけれ ば いけ ませ ん ね 。
0002
,1965,26: この ご 病人 は 、 ひと の 事 など 心配 なさら ず 、 もっと わがまま に 、 召し 上り たい もの は 何 でも 、 たくさん
^
召し 上る よう に し なけれ ば いけ ませ ん ね 。
0002
,2374,1: 「
^
召し 上れ 。
0002
,2445,6: 「 ずいぶん 、 お 酒 を
^
召し 上り ます の ね 。
0015
,537,1: 「
^
召し 上れ 。
0017
,191,1: たくさん
^
召し 上れ 。
0053
,1324,2: 「 チョコレート
^
召し 上ら ない … … ?
0538
,178,11: 食器 の 都合 も あり ます し 、 叔父 様 が
^
召し 上る の なら お 酒 の お 仕度 も し なく ちゃ なら ない ん です もの 。
0544
,271,3: 「 もう だいぶ
^
召し 上っ てる よう ね 。
0554
,41,3: 「 今晩 も
^
召し 上り ます でしょ う 。
0574
,19,4: 「 もう ずいぶん 、
^
召し 上っ た よう です から … … 。
0592
,77,22: 「 婆 や さん に 聞い た ん だ けれど 、 卵 と 海苔 と 御飯 一 膳 、 それ きり しか
^
召し 上ら なかっ た ん でしょ う 。
0687
,82,5: ま これ なる 物 を
^
召し 上れ 。
0773
,421,19: 隠し 神様 が 誰 を イケニエ に お 選び に なる か 知れ ない が 、 散々 イケニエ を
^
召し 上っ て 間 も ない のに 、 御 大儀 で あろ う 」
0956
,87,9: 文 麻 呂 お父さん は お 酒 を
^
召し 上ら ない 代り に 、 甘い もの と なる と 眼 が ない から 、 ちょっと 油断 を し て 食べ 過ぎ を なさる と すぐ お腹 を こわし ます 。
1144
,86,8: 「 兄 の 弁当 が ござい ます 、
^
召し 上っ て は 下さい ませ ん か 、 精一杯 綺麗 に 作っ た 積り です が 」
1144
,105,10: 「 寒かっ た でしょ う 、 まず 熱い お茶 を
^
召し 上っ て 下さい —— 私 も 頂き ます わ 」
入り込む
(入る.込む)
延べ語数:
23
0002
,164,175: 蛇 の 卵 を 焼い た の を 、 お母さま に 見つけ られ 、 お母さま は きっと 何 か ひどく 不吉 な もの を お 感じ に なっ た に 違い ない と 思っ たら 、 私 も 急 に 蛇 の 卵 を 焼い た の が たいへん な おそろしい 事 だっ た よう な 気 が し て 来 て 、 この 事 が お母さま に 或いは 悪い 祟り を する の で は ある まい か と 、 心配 で 心配 で 、 あくる日 も 、 また その あくる日 も 忘れる 事 が 出来 ず に い た のに 、 けさ は 食堂 で 、 美しい 人 は 早く 死ぬ 、 など め っ そう も 無い 事 を つい 口走っ て 、 あと で 、 どうにも 言い つ くろい が 出来 ず 、 泣い て しまっ た の だ が 、 朝食 の あと 片づけ を し ながら 、 何だか 自分 の 胸 の 奥 に 、 お母さま の お 命 を ちぢめる 気味 わるい 小 蛇 が 一 匹
^
はいり 込ん で いる よう で 、 いや で いや で 仕様 が 無かっ た 。
0004
,407,139: 七月 の 二 十 八 日 朝 に 甲府 を 出発 し て 、 大月 附近 で 警戒 警報 、 午後 二 時半 頃 上野 駅 に 着き 、 すぐ 長い 列 の 中 に は いっ て 、 八 時間 待ち 、 午後 十 時 十 分 発 の 奥羽線 まわり 青森 行き に 乗ろ う と し た が 、 折 あしく 改札 直前 に 警報 が 出 て 構内 は 一瞬 の うち に 真暗 に なり 、 もう 列 も 順番 も あっ た もの で なく 、 異様 な 大 叫喚 と共に 群集 が 改札 口 に 殺到 し 、 私 たち は それぞれ 幼児 を ひとり ずつ 抱え て いる ので たちまち 負け て 、 どうやら 列車 に たどり着い た 時 に は 既に 満員 で 、 窓 から も どこ から も
^
はいり 込む すき が 無かっ た 。
0023
,4,55: この 土地 は 、 東京 の 郊外 に は 違い あり ませ ん が 、 でも 、 都心 から 割 に 近く て 、 さいわい 戦災 から も のがれる 事 が 出来 まし た ので 、 都心 で 焼け出さ れ た 人 たち は 、 それ こそ 洪水 の よう に この 辺 に
^
はいり 込み 、 商店 街 を 歩い て も 、 行き合う 人 の 顔触れ が すっかり 全部 、 変っ て しまっ た 感じ でし た 。
0103
,276,18: あの 鶴吉 という 男 が 、 わたし の よう に 土塀 を 乗り越え て 、 屋敷 内 に
^
はいり 込ん だ という こと は 、 わたし に は わかっ て おり まし た が 、 愚図 愚図 し て いる うち に 目的 を 遂げ て 、 この 屋敷 から 脱 け 出さ れ たら 、 一大事 と 思っ た から です 。
0103
,298,38: 庄内川 から この 屋敷 へ 、 大水 を 取り入れる ため に 作り 設け た 、 取 入口 を 探っ たり 、 行き倒れ 者 に 身 を やつし て 、 船大工 の 棟 領 持田 の 家 へ
^
はいり 込み 、 娘 を たぶらかし て 秘密 を 探っ たり 、 最後 に は この 屋敷 へ 忍び 入り 、 現場 を 見届けよ う と し たり … … 」
0105
,25,6: 与平 が 水 の なか に
^
這入り こん で い た の が 、 千穂子 に は 何となく 不安 な 気持ち だっ た 。
0109
,235,23: そこで 、 石 崖 に 薄い 材木 を 並べ 、 それで 屋根 の かわり と し 、 その 下 へ 私 達 は
^
這入り 込ん だ 。
0541
,337,34: その 手紙 の 幾つ か が 示す よう に 、 彼女 は 過去 の 時代 の 名残り の よう な 存在 で あっ て 、 その ため に すっぽり と 手紙 の 中 に
^
はいり 込み 得 た の で も あろ う か 。
0554
,823,3: そこ に 一度
^
はいり 込ん だら 、 もう 恐らくは 一生 、 脱 け 出す こと は 出来 ず 、 五 十 歳 近い 柿沼 の 最後 の 看病 に まで 、 利用 さ れる こと で あろ う 。
0556
,49,4: どうして こんな 奥 まで
^
はいり 込ん だ の か 、 自分 で も びっくり し てる よう だ 。
0561
,181,30: 河岸 通り を 過ぎる と 、 横手 に 公園 と も つか ない 広場 が あり 、 誰 も い なかっ た ので 、 十 内 は そこ に
^
はいり 込み 、 篠懸 の 下 の ベンチ に 腰 を 下し た 。
0565
,84,9: 庇 に のぼっ て 来 て 、 室内 に
^
はいり 込も う と し て いる こと も あっ た 。
0570
,449,24: 明日 から の こと に 思い を 集 注し て 、 あれこれ 空想 し て いる うち に 、 妖しい 妄想 の 中 に
^
はいり 込ん だ 。
0715
,106,33: 後 に なり ます と 、 例 の 八幡 船 という 、 半分 は 海賊 みたい な 、 半分 は 貿易 を やる よう な 船 に 乗りこみ まし て 、 シナ へ
^
這入り こん で いっ て ニンポー という 所 で シナ 人 に 殺さ れ た という 記録 が 残っ て おり ます 。
0959
,26,21: きょう も きょう と て 、 歌麿 は 起きる と 間もなく 、 朝帰り の 威勢 の いい 一 九 に
^
はいり 込ま れ た の を 口 開 に 京伝 、 菊 塢 、 それ に 版元 の 和泉屋 市 兵衛 など 、 入れ 代り 立ち代り 顔 を 見せ られ た ところ から 、 近頃 また 思い出し て 描き 始め た 金太郎 の 下絵 を そのまま に し て 、 何 ん という こと も なく うまく も ない 酒 を 、 つい 付合っ て 重ね て しまっ た が 、 さて 飲ん だ と なる と 、 急 に 十 年 も 年 が 若く なっ た もの か 、 やたら に 昔 の 口説 が 恋しく て たまらなく なっ て い た 。
1012
,92,40: 年齢 に 懸隔 が あり ます から 、 そう しょっちゅう 一緒 に 遊ん で い た という の で は あり ませ ん が 、 時々 は 祖母 の 戒め も 忘れ て 、 棚田 の 家 の 奥深く
^
はいり 込ん で 近所 の 子供 と 一緒 に 鬼ごっこ なんぞ を し て 遊ん だ こと も あり ます 。
1013
,1688,31: そして 、 気味が悪く て これ も 一 人 で は いる こと も でき ない の でしょ う 、 青い 顔 を し た 内儀 さん まで が 、 いつの間にか 、
^
はいり 込ん で 来 て 、 恐ろし そう に 肩 を すくめ て いる の です 。
1073
,1994,45: 京 職 は 、 病人 や 飢餓 の 者 を 、 洛外 の 施薬 院 と 悲田院 に 、 収容 し た が 、 すぐ 入れ きれ なく なり 、 さらに 、 関 を こえ て 、 地方 の 飢民 まで 、 都 に
^
はいり 込ん で くる 。
1073
,8086,11: と 、 気負い 込ん で 、 敵 地 へ ふかく
^
這入り こみ 、 将門 の 本陣 と の 連絡 も 欠い て しまっ た ので 、 やがて 、 孤軍 の す がた と なっ た 。
1100
,60,27: アメリカ に し て も 、 ソ 聯 に し て も 、 偉い 學 者 が 自ら 卒 先 し て 、 こういう 死地 に
^
はいり 込ん で 、 自然 の 神 祕 を さぐり 、 科 學 の ため に 邁進 し て い た の で ある 。
1108
,11,4: 深い 揚げ 底 が
^
はいり 込ん で いる といった 方 が 、 わかり やすい かも しれ ない 。
1108
,12,33: この 揚げ 底 に は 、 いろいろ な 程度 が あっ て 、 全体 が ほぼ 無垢 の 氷 で 、 それ に 揚げ 底 の 空 所 が 、 底面 から
^
はいり 込ん で いる もの が 、 その 一つ で ある 。
1171
,1883,6: 他国 の 人間 や 隠密 が
^
這入り 込ま ない ため の 、 島津 藩 の 言語 政策 だ という 説 を 聞い た が 、 それ は うそ だろ う 。
引っ張り込む
(引っ張る.込む)
延べ語数:
22
0003
,1665,8: 「 塾生 を 時々 ここ へ 、 」
^
ひっぱり 込ん で 、 と 言い かけ た の だ が 、 流石 に それ は ひどく 下品 な 言葉 の よう に 思わ れ た から 、 口ごもっ た 。
0080
,2299,4: きみ を ここ まで
^
ひっぱり こん だ こと について 、 説明 し なく て は なら ない 。
0083
,363,7: それから 教授 を ずるずる と 横町 へ
^
引張り こん だ 。
0091
,1669,10: 「 おい 蜂 矢 君 、 君 が 幽霊 なんか
^
引っぱり こむ もん だ から 、 たいへん な さわぎ に なっ た よ 。
0141
,1035,31: 何故 なら 、 彼 に 富 と 幸福 を もっ て 来る 筈 だっ た 黄金 の 水 —— 石油 は 、 彼 を 果し の ない ぺてん の 中 へ
^
ひっぱり 込ん だ から 」 ひっぱり こむ 、 という 字 が わから なく て 辞書 を み て い た 伸子 は 、 デスク の ところ で 、
0141
,1035,36: 何故 なら 、 彼 に 富 と 幸福 を もっ て 来る 筈 だっ た 黄金 の 水 —— 石油 は 、 彼 を 果し の ない ぺてん の 中 へ ひっぱり 込ん だ から 」
^
ひっぱり こむ 、 という 字 が わから なく て 辞書 を み て い た 伸子 は 、 デスク の ところ で 、
0141
,4799,51: 泰造 の ペン 先 で つけ られ た 赤 インク の かぎ は 、 そんな 風 に のんびり と 、 日本 の 現実 について 無知 な まま 自由 に なっ て いる 伸子 の 体 の どこ か を 、 その 赤い かぎ で ひっかけ て 、 窮屈 な ところ へ
^
引っぱり 込も う と する よう な 感じ を 伸子 に 与え 、 伸子 は 抵抗 を 意識 し た 。
0141
,9408,34: 和 一郎 は もう 何 年 も 従妹 の 小 枝 が すき で 、 伸子 が ソヴェト へ 立っ て 来る 前 の 日 の 晩 、 伸子 を わざわざ 暗い 応接間 へ
^
ひっぱり こん で 、 彼 の 気持 を 多 計 代 に つたえ て おい て ほしい と 言っ た 。
0141
,18278,74: 亀田 の 細君 は 、 ある とき は 意識 し て そう し て いる か の よう な 小 猫 めい た 賑やか さ 、 暮し 上手 の 女 が もっ て いる 笑声 、 いつも 身 の まわり に とりちらさ れ て いる 柔かく て 色彩 の きれい な 布 きれ など の 雰囲気 で 、 夫 で ある 画家 の 絵 の 精神 を 女 の 陽気 な 仕事 部屋 へ
^
ひっぱり こん で いる こと が 気づかわ れる よう で さえ ある 。
0267
,22,86: 誰 が 、 どこ で こね 上げる 計画 な の か わから ない が 、 山 と つま れ て いる 未 解決 の 社会 問題 を 燃 きつけ に し て 怪火 を 出し て 、 一般 の 人々 が 判断 を 迷わさ れ て いる すき に 、 だから 武装 警察 力 を 増大 し なけれ ば なら ない 、 これ だ から 、 日本 の 平和 の ため に は より 強大 な 武力 の 保護 が いる 、 と 軍事 同盟 へ
^
ひっぱり こも う と し て い ます 。
0328
,34,37: 馘首 と 生活 不安 に 直面 し て いる 国鉄 数 十 万 の 従業 員 そのもの の 関心 の 半ば が 、 きょう も あす もと 推理 の 種 を ひろげる 下山 事件 の 謎 に
^
ひっぱり こま れ て いる 。
0554
,1104,26: その 上 、 長谷川 が 来る と 、 彼 は スタンド で バーテン と 饒舌 って い た が 、 長谷川 を 片隅 の ボックス へ
^
引張り こみ 、 女給 も 遠ざけ て しまっ た 。
0555
,181,23: なに か お祝い ごと が ある らしく 、 大勢 の 客 が あり まし て 、 僕 も 無理やり に その 席 へ
^
引張り 込ま れ まし た が 、 その 時 、 縁側 に い た 二 人 の 御 婦人 の 間 に 、 その 噂 が 囁か れ てる の を 耳 に し まし た 。
0586
,392,11: これから 、 この ひと も 、 僕 等 の 仲間 に
^
引張り こむ から 、 承知 し て おい て くれ よ 。
0728
,129,38: そこ は 軒 なみ に カフェー の 立ち並ん で いる 所 で 、 各々 の 戸口 に 美人 女給 が 立っ て 、 露 路 へ 迷い こむ 通行人 を 呼び こみ 、 時には 手 を 握っ て
^
引っぱり こも う と し たり し た 。
0832
,234,38: 街頭 へ で て キャッチ する と いう ところ は 、 その こと 自体 が 違法 で ある のに 、 罪 を 犯し て も 客 を ひ ッ ぱりこまなければ 成り立た ん という の だ から 、
^
ひっぱり こま れ た 以上 は 、 タダ で は すま ない の は 当然 で あろ う 。
0832
,236,26: 今 は どうか 知ら ない が 、 去年 あたり まで は 、 相当 な 身なり を し て いれ ば 、 お金 が なく とも
^
ひっぱり こま れ た もの だ 。
0947
,2192,21: 「 この 夏 の 終り に 、 秋川 の 親子 が 、 サト子 さん を 扇 ヶ 谷 の 家 へ
^
ひっぱり こん で 、 ひと晩 、 泊め た という 事実 が ある ん です … … このごろ 、 聞い た 話 だ けど 」
0977
,266,52: そして 「 時事 に はいれる よう に する から 出 て こい 」 と 小野 は 書い て いる が 、 「 時事 は アナ の 本陣 」 で 、 小野 は 上京 する と 、 同郷 の T や 、 K や 、 N や も 、 正 進 会 に
^
ひっぱり こん だ と 、 得意 で 書い て いる 。
0987
,2020,20: 久しく 世間 の 事 を まるで 知ら ない で すごし て 来 た の が 、 いきなり あんな とこ に
^
引っぱり こま れ て 、 どうも 、 へま な 事 ばっかり なに し た もん だ から ——
0995
,2317,4: ズルズル と 、 かえって
^
引っぱり こま れ た 。
1075
,218,13: この 二つ の 中 の 第 一 の ほう は 、 しいて
^
引っぱり こん で も 、 じつは ね うち が 少ない 。
駆け降りる
(駆ける.降りる)
延べ語数:
22
0600
,61,5: 俺 は 坂 を
^
駆け 下り た 。
0602
,177,29: 或 る 晩 、 二 階 で 、 猫 が ひどく あばれ 騒ぐ 音 が し 、 それから 、 猫 は 階段 に 出 て 来 て 、
^
駆け 降り たり 、 駆け 昇っ たり 、 途中 に 止っ て 身 を 隠し たり し た 。
0634
,14,28: その くせ 一 しょ に 酒 の 席 に いる 時 に は ずいぶん 仇 めい て おり 、 楽屋 の 階段 を シャンソン なんか 唄い ながら トントン
^
駈け 下り て くる だけ でも ナマメカシイ の が 舞台 じゃ 棒 に すぎ ない の で ある 。
0691
,172,16: 二 階 から 、 少年 を 先頭 に 、 娘 、 バアサン の 順 で
^
駈け 降り て き た が 、 木 ノ 葉 天狗 を 認める と 、 少年 は おどろい て 立 止っ て 、
0702
,237,22: 部落 から 里 へ 降りよ う と する 者 が ある と 、 中平 は 風 の よう に リンゴ 園 から
^
駈け 降り て 、 身体 検査 を し た 。
0732
,287,2: 才蔵 が
^
駈け 降り て 門番 に 交渉 する と 、 大門 が サッと ひらい た 。
0777
,1093,7: 二 階 から ギン と ソノ が
^
駈け 降り て 、 入間 玄 斎 を よび に 駈け 去ろ う と し た の で ある 。
0818
,404,31: この 急 角度 を ミコシ を 担い で 降りる という こと が 大体 に 於 て 素人 に は 信じ られ ない こと な の だ が 、 ここ を 一気に
^
駈け 降りる 。
0818
,421,17: その ミコシ が 検事 と 判事 に 担が れ て ヒュー と 一気に 表参道 の 急坂 を
^
駈け 降り た と さ 。
0820
,102,4: 人間 が 斜面 を
^
駈け 降りる と 私 の よう な デブ でも 毎秒 十 米 は 越す だろ う から 、 イヤ 、 デブ は 加速度 によって 早い か ね 、 追 ッ かけ られ て も 怖く は ない らしい や 。
0956
,440,10: 清原 、 脱兎 の ごとく 、 やや 左手 奥 へ
^
駆け 下り て 行く 。
0956
,3764,14: 衛門 、 妙 に 若やい で 、 剽軽 に 笑い ながら 、 丘 を
^
駆け 下り て 行く と 、 文 麻 呂 が 立っ て いる ので 、 びっくり し た よう に 、 … …
0989
,1833,5: 二 人 が 階段 を
^
駆け 降りる 音 。
0989
,2768,7: ( そこ へ 階段 を ガタガタ と
^
駆け 降り て 、 浮山 を 先頭 に 、 舟木 、 私 、 織 子 、 それから 省三 が 入っ て 来る 。
1013
,1001,48: 真っ赤 に なっ て うなずい た 私 を 見る と 、 円 に みはっ た 眸 の 中 から 大粒 な 涙 が 、 転がり 出 た と 思っ た 次 の 瞬間 、 身 を 翻し て スパセニア は たちまち 脱兎 の ごとく 、 階下 へ
^
駈け 降り て いっ て しまい まし た 。
1013
,1290,13: と 狂気 の よう に 私 は 、 右手 の 坂 を
^
駈け 降り て 見 、 また 左手 の 坂 を 駈け 降り て 見 … … 私 の 家 は 、 三番丁 と 五番丁 と 両方 の 坂 の 上 に 建っ て いる 、 高台 です 。
1013
,1290,23: と 狂気 の よう に 私 は 、 右手 の 坂 を 駈け 降り て 見 、 また 左手 の 坂 を
^
駈け 降り て 見 … … 私 の 家 は 、 三番丁 と 五番丁 と 両方 の 坂 の 上 に 建っ て いる 、 高台 です 。
1013
,1653,11: その 瞬間 、 逃げ出す よう に ドドドドドド と 、 階段 を
^
駈け 降り て 行く 跫音 が 聞こえ ます 。
1040
,3264,20: 糸 を 引き寄せ て は たるま せ 、 すぐ に また 引き寄せ つつ 、 彼 は 砂 の スロープ を
^
駆け 降り た 。
1072
,786,27: 葛 、 くま 笹 、 萩 すすき など 、 絡む もの 、 阻める もの を 、 踏みしだい て 、 かの 女 は 、 盲目的 に 、
^
駈け 下り て 行こ う と し た 。
1072
,2376,16: 狂気 し た よう に 、 市十郎 は 、 どど どど ッ と 階下 へ
^
駈け 降り て 行っ た 。
1073
,5463,14: すべて を 聞き 終ら な いま に 、 将門 は 、 山 を
^
駈け 下り て い た 。
転がり落ちる
(転がる.落ちる)
延べ語数:
22
0062
,1134,28: ただし この 二つ の 領域 で 押し込ま れ て しまえ ば 、 やがて は より 利益 率 の 高い 製品 や 米国 内 市場 も 、 坂道 を
^
転がり 落ちる よう に 失っ て しまう 。
0080
,2421,25: しかも マスク の 下 から あらわれ た その 顔 こそ 、 前 に 警視庁 の 死体 置場 から 、 国会 議事堂 の 上 から
^
ころがり 落ち た 動く マネキン 少年 人形 の 肢体 とともに 、 おなじ 夜 に 紛失 し た 猿田 の 死体 の 顔 と おなじ で あっ た から 、 ますます 奇怪 で あっ た 。
0081
,950,10: 一方 玉太郎 の 方 は 、 崖 下 に
^
ころがり 落ち 、 スコール が 作っ た にわか の 川 の 中 へぼ ちゃんと 尻餅 を つい た 。
0082
,842,21: ここ まで 語っ て 来 た 博士 は 、 いきなり その 場 に もだえ て 、 椅子 から 下 へ
^
ころがり 落ち た 。
0087
,2260,54: あ たくし が この 部屋 に 入っ て 参り まし た とき 、 先生 —— 旗 田 先生 は 小 卓子 の 脇 を 抜け て その 皮 椅子 へ 腰 を おろそ う と なさい まし た が 、 その とき お 服 が さわり まし て 、 あの 缶詰 が 下 に
^
ころがり 落ち まし た 。
0094
,364,9: ぼく の 腕 から ヤシ の 実 が
^
ころがり 落ち た 。
0112
,1373,33: 御 のぼり の 立っ た 日 は 千世子 は 縁側 で 高い 竿 の てんぺん に まわっ て 居る 矢車 を 見 て 居る 間 に 変 に なっ て 土間 に
^
ころがり 落ち て から ズーッ と 本 とうに とこ に つく 様 に なっ た 。
0140
,1635,16: 涙 の 粒 が 、 素子 の 小麦色 の 頬 を あと から あと から
^
ころがり 落ち た 。
0140
,2175,11: 多 計 代 の 頬 を 涙 が 光っ て
^
ころがり 落ち た 。
0142
,399,13: ひろ子 は 、 指 さき で 頬 っ ぺた を 涙 が
^
ころがり おちる 形 を し て みせ た 。
0142
,1080,48: 顔 全体 が 赧 み がかっ た 茶色 で 、 眦 を 黒 々 と 、 白眼 を 冴え て 鼻 は 大きく 、 そこ に どんな 雨 が ふりそそご う と 、 その 雨 は 粒々 に なっ て 鼻 の さき や 顎 、 額 から
^
ころがり おち て しまっ て 、 ちっとも しん は ぬれ も くさり も し ない 乾漆 の つよ さ 。
0142
,1086,8: その 味 は 、 雨 の 滴 も
^
ころがり 落ち て しみ こめ ない 漆 ぬり の 風貌 全体 と 、 一致 し て い た 。
0371
,60,0:
^
ころがり 落ち ない よう な 柵 の ある ところ で 、 一 人 の 女の子 と それ より 小さい 二 人 の 男の子 と は 、 永い 永い 間 、 目の下 に 活動 する 汽車 の 様子 に 見とれ た 。
0587
,170,32: 卓上 で 、 まだ 半分 ばかり 残っ てる ウイスキー の 瓶 が 倒れ かかり 、 それ へ 照子 は 手 を 伸し まし た が 、 瓶 は すべっ て 床 に
^
転がり 落ち 、 音 を 立て て 砕け まし た 。
0613
,495,16: 二 枚 、 三 枚 わけ なく 離れ 、 どすんと 身体 は 床下 の 土 に
^
ころがり 落ち た 。
0734
,417,9: 毛 の 抜け た ハズ ミ に ドブ へ
^
ころがり 落ち た の か 、 人 の 気配 に 、 ソットドブ へ 身 を 沈め た の か 、 わから ない 。
0741
,138,18: しかし 、 左右 両翼 、 どっち の 天下 に なっ た ところ で 、 ファシズム の 急坂 を
^
ころがり 落ち て 行く だけ の こと だ 。
0794
,285,19: 三 ツ 一 しょ に 目まぐるしく クルクル 舞い狂っ た あげく 、 にわかに 三 ツ 同時に テーブル の 上 へ
^
ころがり 落ち た の で ある 。
0820
,60,41: 主として 直径 一 寸 ぐらい 、 時に 直径 一 尺 位 の 火山 弾 も うちあげ て いる そう です が 、 打ち上げる 高 さ は せいぜい 二 三 百 米 に すぎ ず 、 内輪山 の 火口 壁 周辺 に
^
ころがり 落ちる 程度 で 、 沙漠 の 外側 の 外輪山 で 見物 し て いる 我々 に は 全然 危険 が ない そう だ 。
0839
,128,21: こう 問いつめ られる と 、 仕方 なし に 彼 の 目 から 凄く 大きな 涙 の 玉 が ポロリ と
^
ころがり 落ち た 。
0951
,197,6: 若い 警官 は 板 土間 へ
^
ころがり 落ち た 。
1173
,1466,28: 彼 は 両 腕 で その 箇所 を 守る よう に 押え ながら まっすぐ 倒れ 、 そして 斜面 の 草々 を 分け ながら 荒々しく 堤 の 下 に
^
転がり 落ち た 。
食べ始める
(食べる.始める)
延べ語数:
22
0059
,558,9: 横堀 は 背中 を まるめ た まま ガツガツ と
^
食べ はじめ た 。
0082
,2402,20: 顔 も 洗わ ず 、 歯 も みがか ず に 、 X 号 が もりもり と 、 朝食 を
^
たべ はじめ た 時 で ある 。
0084
,1584,5: すると その 生物 が むしゃむしゃ
^
たべ 始める だろ う 。
0105
,218,25: 麦 ばかり の よう な 黒い 飯 を よそっ て 、 千穂子 は 濁酒 を 飲ん で いる 与平 の そば で 、 ぼそぼそ と
^
食べ はじめ た 。
0140
,421,5: そういった きり で 、
^
たべ はじめ た 。
0140
,422,8: さっさと 、 味わお う と せ ず に
^
たべ はじめ た 。
0141
,14435,59: 樫 の 枝 の 上 から じっと 下 を 見 て い て 、 やがて 用心 ぶ かく 幹 を つたわっ て おり て 来 た 一 匹 の 栗鼠 は 、 いく たび か 近づい たり 遠のい たり し て しらべ て から 、 素早く 老人 の 体 を かけ のぼっ て 、 掌 に ある 南京豆 を
^
たべ はじめ た 。
0142
,630,32: 重吉 は 、 洋服 の まま 、 どう し た の か 、 ひる の 弁当 が あまっ て い た の を 鞄 から 出し て 、 先ず それ を
^
たべ はじめ た 。
0445
,37,41: 手 を 入れ た 時 、 さっと 上 の 止り木 に 舞い 上っ た 鳥 等 は 一枝 、 一枝 と 降り 、 私 の 指先 が まだ 皆 は 籠 から 出 ない うち に 、 もう 群れ 集っ て
^
食べ 始め た 。
0507
,193,58: 一 人 何 か 仕 だす と 子供 等 は 皆木 の 椀 を 取りあげ て 勝手 に てんでんばらばら の 方 を 向い て 、 或 る 者 は しゃくりあげ ながら 、 或 る もの は 爪 で ひっかか れ た 蚓 ばれ を ながめ ながら 、 味 も そっけ も ない 様 に 、 ボソボソ と
^
食べ 始め た 。
0597
,2010,16: 立っ てる 者 、 坐っ てる 者 、 火口 を 眺め てる 者 、 弁当 を
^
食べ はじめ てる 者 … … すべて 、 同じ 登山 者 だ 。
0598
,177,17: 娘 の 方 で は 、 パン の 包み を 取り出し て 、 味噌汁 を 飲み ながら
^
食べ はじめ た 。
0702
,320,31: その あと を つけ て き た 中平 は 、 穴 の 入口 に 腰 を 下し 二 連発 銃 を 下 において 腰 に ぶらさげ た ムスビ を とりだし て
^
食べ はじめ た の で ある 。
0891
,206,5: 難民 が ついに アカザ まで
^
食べ はじめ た と 聞い て 、 彼 は その 栄養 価 について の 専門 家 の 意見 を ひろく 募っ た 。
0893
,404,6: 難民 が ついに アカザ を まで
^
食べ はじめ た と 聞い て 、 彼 は この 草 の 栄養 価 について 、 ひろく 専門 家 の 意見 を 募っ た 。
0981
,1359,9: 黙っ て 、 いきなり 、 それ に かぶりつい て
^
食べ はじめ た
1040
,735,0:
^
食べ はじめ た とき は さ しむ かい に すわっ て い て も 、 いつのまにか 僕 の 横 に い たり する 。
1040
,1034,8: 真理子 は 御飯 を もらい 、 ふたり は
^
食べ はじめ た 。
1073
,361,10: 尼 は 、 礼 も いわ ず に 、
^
食べ はじめ た 。
1088
,20,19: 初めて で は ある が 、 大体 見当 は つく ので 、 内側 から スプーン で 削っ て
^
食べ 始め た 。
1171
,3985,3: 五郎 が
^
食べ 始める の を 見 て 、 丹尾 は 安心 し た よう に 箸 を とる 。
1175
,960,20: 僕ら は 箸 を とり 、 卓 の 粉 胡椒 を やけくそ な 勢い で ふりかけ 、 もぐもぐ と
^
食べ 始め まし た 。
通じ合う
(通じる.合う)
延べ語数:
22
0105
,130,25: 隆吉 に 別れ て いる 淋し さ が 、 千穂子 と の 間 に だけ は 、 自分 の 淋し さ と 同じ よう に
^
通じ あっ た 。
0141
,13821,4: なかなか そう 、 すらっと
^
通じ 合う もの じゃ ない 」
0241
,48,49: 戦争 中 という 言葉 が 、 今日 いわ れる 場合 、 私 たち は 一言 の 説明 を 加え ない でも 、 それ が 苦しかっ た 時代 、 無茶 な 抑圧 の あっ た 時代 、 人権 が ふみにじら れ て い た 時期 として 、 心 が
^
通じ 合う 。
0382
,92,34: それでも 、 お ゆき の お茶 づけ に は 独特 の リズム が あり 、 菊 見 せんべい の 職人 の 体 の ふり よう と せんべい 焼 の 道具 を ひっくりかえす 音 に
^
通じ あう 面白 さ が ある の だっ た 。
0550
,282,9: 感情 も 言葉 も はっきり と は 他人 と
^
通じ 合わ ない 孤独 さ 、 而 も 多く の 冷淡 な 視線 だけ を 身 に 受け てる という 佗 びしさ 、 そういう ところ へ 再び 突き 落さ れ た 気持ち な の だ 。
0554
,136,13: —— 人間 の 運命 と 自然 現象 と は 、 たいてい 気息 を
^
通じ 合っ て いる 。
0574
,263,19: それ を 前提 として 考え ますれ ば 、 彼女 が 鎌倉 に 住む こと は 、 或は 情愛 を
^
通じ 合う 途 が ある かも 知れ ぬ こと に なり ます し 、 彼女 が 信一 と共に 公然 と 山川 家 に 住む こと は 、 情愛 を 封殺 する こと に なる の でし た 。
0597
,224,14: 前 と ちがっ て 、 眼差し に は 、 心 と 心 と が
^
通じ 合う よう な 親しい 笑み を 浮べ た が 、 言葉 に は 、 愛 の こと も 、 まして ソロバン の こと も 、 少し も 出 なかっ た 。
0704
,197,26: 夫婦 の 真 の 愛情 という もの は 言葉 で 表現 でき ない もの で 、 目 で 見合う 、 心 と 心 が 一瞬 に
^
通じ あい 、 とけあう 。
0759
,2376,4: ほんとう の 奥底 に
^
通じ あう 道 を はばみ ます 」
0759
,3274,10: そう する うち に 、 二 人 の 心 が
^
通じ 合う よう に なる と 思う ん だ が ね 」
0759
,3330,7: すると 、 二 人 の 心 が
^
通じ あっ て くる よ 」
0759
,3984,1: 共に
^
通じ 合う 余地 は なかっ た 。
0833
,332,10: 戦争 中 の 敵 味方 に だって 、 心 の
^
通じ あう よう な 出来事 が チョイチョイ ある もの だ が 、 この 事件 に は 、 いささか も 救い が ない 。
0918
,1061,49: この 考え かた を ダンテ の 『 神 曲 』 の 中 で 「 老い たる 自然 の 手 が 震え て いる から 、 若い 人間 が その 手 を 貸し て やる の で ある 」 という 句 と くらべ て み て 、 どこ か
^
通じ あう ものの ある の に 気づく の で ある 。
0943
,4,2: 心 が
^
通じ あっ て いる ので 、 いまさら 言 置く こと も なかっ た が 、 あまり みじめ な 終り に なら ぬ よう 、 士道 の 吟味 に関する こと だけ は 確かめ て おき たい と 思っ た 。
0951
,42,51: 女 に なっ て みる こと 、 泥酔 し て みる こと 、 ポン 引 の 真似 を し て みる こと 、 火気 厳禁 の 場所 で 火 いじり を する こと … … 表れ かた は それぞれ ちがい ます が 、 禁止 に 抵抗 する という 点 で 、
^
通じ あう もの が ある の です ね … … 本人 に は 、 なにか 煩悶 が ある の で は ない でしょ う か 。
0953
,338,19: 公子 と 花世 は 蒼く なっ て 眼 を 見 あわ せ 、 た がい の 思い を
^
通じ あっ た 。
0954
,287,55: 青 紫蘇 の 葉 を 敷い た 鯛 の あらい も 、 藻魚 の 附 合せ の 紅葉 おろし も 、 みな いい 知れ ぬ 哀愁 を 含ん だ 美し さ で 、 やす と 向き あっ て 食事 を し て いる 杜 松子 の 顔 の 中 に も なに かしら それ と
^
通じ あう もの が 感じ られ 、 愁い に 似 た やるせない ほど の 愛情 で 胸 を つまら せ た 。
0988
,4793,32: それとも 、 同じ 芝居 や 映 畫 の 世界 の 空 氣 を 吸 つて 同じ 年代 を 送 つた 人 たち 同士 の 間 に は 、 そんな 細かい 所 まで
^
通じ 合う もの が 有る の だろ う か と も 思い まし た 。
1007
,115,13: それだけに 漱石 は 、 言葉 に 現 わ さ ず とも 心 が
^
通じ 合う という こと 、 すなわち 昔 の 人 の いう 「 気働き 」 を 求め て い た と 思う 。
1073
,7364,80: 「 何分 、 多年 にわたる もつれ な ので 、 お 聞き苦しい 事 も 数々 お 耳 に 入っ て おり ましょ う が —— 詮 ずる ところ 、 近年 、 将門 は 思い上がっ て 、 近隣 の 領土 を 奪い 、 また 、 不平 の 輩 を 門 に 集め 、 その 旧主 の 領 へ 攻め 入る 口実 と する ばかり か 、 彼 の 左右 に は 、 南海 の 賊 で 、 純 友 と 気脈 を
^
通じ 合っ て いる 者 も おる とか 聞い て おり ます 。
効き終わる
(効く.終わる)
延べ語数:
22
0141
,9518,6: 医者 の 一 人 は それだけ
^
きき 終る と 手術 室 の ドア の 方 へ 去り かけ た 。
0505
,285,18: 栄蔵 は 、 いや な 女 だ と 思い ながら 、 我慢 し て その 話 を
^
きき 終る と すぐ 、 お 君 の 部屋 へ つれ て 行か せ た 。
0620
,669,13: 私 は 烏賊 虎 さん から 先生 の 生涯 の 事蹟 を
^
きき 終る と 、 感無量 で あっ た 。
0728
,99,7: 私 の 訥々 たる 説明 を
^
きき 終る と 、 彼 は 非常 に 情けな そう な 顔 に なっ た 。
0759
,1097,8: 青木 は 放 二 の 話 を
^
きき 終り 、 長平 が 来 ない こと を たしかめる と 、 うなだれ て 、 蒼 ざめた 。
0759
,5347,3: ルミ子 は
^
きき 終っ て 、
0771
,861,16: 海舟 は ナイフ で 悪血 を とり ながら 、 虎 之 介 の 報告 を
^
きき 終っ た 。
0772
,537,7: こうして 虎 之 介 の 話 を
^
きき 終っ た 。
0772
,700,26: ナイフ を 逆手 に 後 頭 を チョイ 、 チョイ とき って 血 を とり ながら 、 海舟 は 虎 之 介 の 報告 を
^
きき 終っ た 。
0774
,719,10: 海舟 は 虎 之 介 の 語る 真犯人 を
^
きき 終り 、 沈黙 しばし 、 自若 たる 面 色 で 、 静か に 言っ た 。
0775
,651,7: 虎 之 介 の 話 を
^
きき 終っ た 海舟 、 悪血 を とり つつ 黙々たる こと 半 時間 あまり 。
0776
,701,3: くわしく 話 を
^
きき 終っ て 、 ナイフ を 逆手 に 暫時 悪血 を とっ て い た が 、
0778
,497,7: こまごま と 全て の 話 を
^
きき 終っ て も 、 お 久美 は まったく 無 感動 で あっ た 。
0779
,341,3: 祖父 は
^
きき 終っ て 、 そう 訓戒 し た 。
0779
,780,6: 虎 之 介 の 話 を
^
きき 終り 、 海舟 は 悠々 自在 、 無我 の 境 に 遊ぶ よう に ナイフ を 逆手 に 、 後 クビ の 悪血 を しぼっ て い た 。
0781
,507,7: 新 十 郎 は 話 を
^
きき 終り 、 落胆 し きっ た 二 人 を 慰め て 、
0782
,446,5: 新 十 郎 は
^
きき 終っ て 、
0785
,380,4: 新 十 郎 は
^
きき 終っ て 、
0786
,831,9: 海舟 は 虎 之 介 の 報告 を
^
きき 終っ て のち も 、 しばし 余念 も なく 悪血 を とっ て い た が 、
0839
,58,8: ところが 牛 は 緒方 の 言葉 を
^
きき 終る と 、 片手 に かかえ て い た 着類 を ポロポロ と とり 落し た 。
0843
,60,7: 山伏 は 隠居 の 話 を
^
きき 終る と 、
0845
,357,13: 父 は いかにも 意外 の 顔 で 、 百合子 の 話 を
^
きき 終っ た が 、 ふと 淋し そう に 云っ た 。
帰り掛ける
(帰る.掛ける)
延べ語数:
22
0140
,6113,8: うち 合せ を すまし て 伸子 が
^
帰り かけ て いる ところ へ 、 六 尺 近い 体 と 、 つき 出 た 腹 と 、 ブランデー やけ の し た 顔色 と で 、 日本人 と いう より いくらか ジョン ・ ブル めい た 砂場 嘉訓 が 訪ね て 来 た 。
0141
,5482,13: 伸子 たち が 、 そっち へ 曲る 廊下 の 角 で わかれ て
^
帰り かける と 、 サラ ファン の ひと は 、
0141
,5513,3: 伸子 たち が
^
帰り かけ て 、 三 階 の 踊り場 まで 降り て 来 た とき 、 下 から のぼっ て 来る アンナ・シーモヴァ に 会っ た 。
0141
,14623,3: もう すこし で
^
帰り かけ て い た ところ よ 。
0141
,20878,1:
^
帰り かけよ う と する 伸子 を 山上 が 、
0507
,799,5: 一 廻り し て
^
帰り かけ た 時 、 コール テン の 足袋 を 履い て 居る 足 の 指 の 先 が 痛く なっ て 来 た 。
0543
,238,10: 井上 さん と 奥 で 密談 を し て 、
^
帰り かけ た ところ です 。
0568
,173,15: それから 二 週間 ばかり たっ た 頃 、 青木 は 巻子 と 連れ立っ て
^
帰り かける 羽目 に なっ た 。
0573
,377,4: 来客 は もう
^
帰り かけ て い た 。
0581
,9,9: 或 る 時 、 突然 席 を 立っ て
^
帰り かけ 二 階 から 階段 を 逆様 に 匐 い 降り た こと が あり まし た 。
0589
,373,4: 竹中 さん は もう
^
帰り かけ て い た 。
0594
,313,2: 私 は
^
帰り かけ た 。
0597
,2232,7: 用件 を すまし て 須田 が
^
帰り かける の を 、 菅原 は 引き とめ た 。
0600
,164,13: 屋台店 で アルコール 焼酎 を 飲ん で 、 少しく 酔っ て 、
^
帰り かける と 、 電車 から 降り て き た 彼女 に 逢っ た 。
0601
,125,8: 雨 が やん だ ので 、 急い で
^
帰り かける と 、 ちょっと 雷鳴 が し て 、 こんど は 可 なり の 雨 と なっ た 。
0667
,1888,16: 最上 清人 は 先刻 木田 市郎 が トラック を のりつけ 話 を もちこん で 今にも
^
帰り かけ た とき 、 ま 、 ちよ つと 、 それでは 譲 つ て い た ゞ き ませ う 、 と 思ひ 決して 言 つ た 。
0759
,353,3: 立ちあがっ て
^
帰り かけ た ルミ子 は 、 オデン 屋 が 腰 を うかし て の 会話 に 、 ふと 気がつい た らしく 、
0771
,461,8: 訊問 を うちきっ て 、 一行 が
^
帰り かける と 、 広間 の 階段 の 陰 から 現れ た 花 の よう な 娘 が あっ た 。
0771
,514,1:
^
帰り かけ て い た 新 十 郎 は 、 なに を 思い だし た か 、 再び 女中 たち の 部屋 へ 戻っ て 、 お 絹 を よびだし た 。
0948
,375,12: そう いう と 、 お辞儀 を し て 、 あたふた と
^
帰り かけ た 。
0981
,1738,13: 私 は しばらく そこ に 立っ て い て から ユックリ 歩ん で
^
帰り かけ た が
1073
,1764,11: 二 人 は 、 もと の 宿 の 方 へ 、
^
帰り かけ て 来 た 。
飛び降りる
(飛ぶ.降りる)
延べ語数:
22
0087
,851,41: なぜ って 旦那 様 が 首 の うし ろ を 真赤 に し て 死ん で いらっしゃる ん です から なあ 、 いや 、 その とき わし は 身体 が 慄 え だし て 、 脚立 の 上 から 地面 へ
^
とび 下り た もの で ござい ます よ 」
0087
,1946,16: たとえ 若い 婦人 が いざ という 場合 に は 、 こんな 高い 窓 から 外 へ
^
とび 下りる こと が 出来る と 仮定 し て も だ 。
0087
,2079,10: 第 一 回 は 窓 から クラブ の 庭 へ
^
とび 下り た 。
0098
,2848,1:
^
跳び 降り た 次男 は 振り向い た が 、 その とき もう 発車 し 始め た 。
0140
,88,17: 越智 さん が 出かけよ う と する と 、 出す まい として 玄関 に は だし で
^
とび 下り て 、 格子 に 鍵 を かけ て しまっ たり する ん だ そう だ よ 。
0667
,1924,17: 見る と 表 に トラック が 横 づけ に さ れ 、 大男 が 五 人
^
とび 降り て き て 、
0732
,930,8: 廊下 から 、 そ ッ と 庭 へ
^
とび 降り た 。
0779
,412,20: 木々 彦 は まず 直立 合掌 し て ピョン く とび はじめ 、 座敷 から 自然 に 庭 へ
^
とび 降り 、 また とび 上っ て みせる 。
0845
,138,2: 塀 を
^
とび 降り た 場所 に いくらか 乱れ が 目 に つく だけ だ 。
0845
,140,15: 懐中 電 燈 で 執念深く 捜しまわっ て い た 百合子 は 、 男 が
^
とび 降り た 地点 の 木の根 に 、 小さな 光る もの を 見つけ て 取りあげ た 。
0845
,366,10: 犬 の 位置 の 反対 側 へ 闖入 者 が
^
とび 降り た 場合 、 広い 邸 内 だ から 、 犬 も 気がつか ない だろ う ッ て 言っ た くせ に 」
0845
,386,24: 五 十 四 は 奈々子 の 家 から で て き た が 、 一 ツ は 陳 の 邸 内 の 犯人 が
^
とび 降り た 地点 で 拾っ た もの だ 。
0852
,187,14: その とき 女 は 椅子 を 踏み台 に し て スタンド の 卓 を
^
とび 降り て 跣 足 で とびだし た 。
0993
,4401,42: そこ へ トラクター の 音 が 、 まるで 機関 銃 の よう に ひびい て き て 、 そい で 春 さん 、 ホント に 恐がっ て 、 戦争 が くる 、 戦争 が くる と 言っ て 、 また 崖 から
^
とび 下りよ う と し た そう です けど ね 、 その 音 を きい て こらえ て いる 間 に 、 谷 底 へ とび 下りる キッカケ を なくし て 、 死な ない です ん だ そう でし て ね 。
0993
,4401,67: そこ へ トラクター の 音 が 、 まるで 機関 銃 の よう に ひびい て き て 、 そい で 春 さん 、 ホント に 恐がっ て 、 戦争 が くる 、 戦争 が くる と 言っ て 、 また 崖 から とび 下りよ う と し た そう です けど ね 、 その 音 を きい て こらえ て いる 間 に 、 谷 底 へ
^
とび 下りる キッカケ を なくし て 、 死な ない です ん だ そう でし て ね 。
1035
,189,23: ところが 二 階 から 突然 『 そう だ 』 と 叫び 一 壮漢 が 立上がっ た か と みる や 、 下 に
^
とび 降り た 。
1035
,190,0:
^
とび 降り た 当人 は なん で も なかっ た が 、 天井 から 人 が 降っ た の だ から 、 その 下敷 に なっ た 人 は たまらない 。
1072
,101,8: と 、 味噌 久 の 背 を
^
とび 降り て 、
1072
,8327,8: 彼 の 身 は 、 縁 を
^
とび 降り て 、 真下 の 、 広芝 へ 馳 け 下り て い た 。
1073
,4205,13: と 、 一 領 の 具足 を 抱え て 、 馬 を
^
とび 降り た 。
1073
,4206,5: 将門 も 、 つられ て
^
跳び 降り た 。
1094
,30,21: そして その 城 が 落城 する 時 に 、 奥方 や 姫 たち が 、 池 に 入る か 崖 から
^
とび 降りる か し て 死ん だ という よう な 伝説 が 残っ て い た 。
見分ける
(見る.分ける)
延べ語数:
22
0082
,114,33: この 大広間 の 二 回 にわたる 爆発 により 、 室内 中 に は 黄いろい 煙 が もうもうと たちこめ て い て 、 その 中 で は すべて の 物 の 形 を
^
見 わける こと が でき なかっ た 。
0082
,435,11: 機械 が 動い て いる か どう か 、 どこ で
^
見 わける の です か 」
0085
,200,34: おじさん の 声 が 終ら ない うち に 、 画面 は 目 も くらむ 閃光 で 、 ぴかぴか 、 くら ッ くら ッ と 光り 、 画面 に 、 もの の 形 を
^
見 わける こと が でき なかっ た 。
0140
,1732,16: 伸子 に は 、 その いろいろ な 心持 の 内容 が まだ 十分 自分 に も
^
見 わけ られ て い なかっ た 。
0140
,2990,7: 伸子 の 方 で その 人 を
^
見 わけ た の は 、 たった 二 人 か 三 人 きり だっ た のに 。
0140
,3374,48: 青葉 はずれ の 鈍い 光 が 、 四角い 紫檀 の 卓 の 一角 と 、 白い 支那 焼 の 灰皿 の ふち を 細く 光らせ て いる ばかり で 、 奥 の 椅子 に ふかく かけ て いる 保 の 顔 は 、 伸子 の ところ から ほとんど
^
見 わけ られ なく なっ た 。
0141
,2116,8: 日本人 だって 、 西洋 人 の 国籍 が
^
見 わけ られる もの は ろくに いや し ない ん だ から 。
0141
,4080,6: 「 ヨーロッパ で 、 日本人 を
^
見 わける 法っ て の が ある ん だ って 。
0141
,4836,21: 真横 にあたる 伸子 たち の 観覧席 から は 、 骨 を 折っ て も 赤い 演壇 の 上 の 光景 は
^
見 わけ られ なかっ た 。
0141
,6314,36: くぐり に つけ られ て いる 錠 は おろさ れ た まま で 、 くぐり ごと 土蔵 の 大戸 を 開ける こと の 出来る 場所 の 金網 が きら れ 、 それ が 外部 から は
^
見 わけ られ ない よう に 綿密 に つくろわ れ て いる こと が わかっ た 。
0141
,12422,27: 船 の 上 でも 、 まばら な 波止場 人足 の 間 に ぽっちり と 一 人 まじっ て 、 花束 を ふっ て いる 伸子 を
^
見 わけ た らしかっ た 。
0141
,12439,19: 近眼 の 伸子 に も 、 そこ まで 近づい た 父親 の 顔 は 手 に とる よう に
^
見 わけ られ た 。
0141
,12837,28: それ は 、 リュクサンブール 公園 の なか で すれちがう 幾 組 か の 中国 学生 たち が 、 ひと め で 伸子 たち の 一団 を 日本人 と
^
見 わけ た 瞬間 、 彼ら の 間 を とおりすぎ た ある 空気 と 同じ もの だっ た 。
0141
,19641,25: 告別 式 へ 来 て 、 伸子 は 列 の 中 に やっぱり 1 9 の 電車 で 来 た 若い 男女 の 顔 を
^
見 わけ た 。
0421
,61,13: 母 は わたし の 顔 を おぼろ の 視力 で よう よう に
^
見 わけ 十 五 分 の のち に 絶命 し た 。
0681
,51,3: 割れる 石 を
^
見 わける 術 を 知り さえ すれ ば 、 割る のに 技術 はいり ませ ん 」
0697
,129,18: 打ち おろし た 力 の 強 さ 、 押しつける 力 の 強 さ を はかっ て 上達 を
^
見 わける の だ が 、 打ち 下し た 木刀 を さらに 力いっぱい 押しつける 稽古 など 、 真剣 専門 の 稽古 で なく て 何 で あろ う か 。
0890
,15,39: いや 矢 張り 、 この まま 真 すぐ 東大寺 へ はいっ て 、 連歌 友達 の 玄 浴 主 の ところ で 一夜 の 宿 を 頼も う と 、 この 門 の 形 を 雪 の なか に
^
見 わけ た 途端 に 貞 阿 は 心 を きめ た 。
0948
,200,7: どれ が どの 技 と も
^
見 わけ られ ない ほど 、 青葉 若葉 が 重なっ た 下 に 、 眼 の さめる よう な 緑青 色 の 岩 蕗 や 羊歯 が 繁っ て いる 。
0994
,57,47: その 向う の 繁華 街 の 燈火 の 、 夜 が ふけ て 、 いたずらに 明るい ため に 、 それ を 背 に し た この 坂 の あたり は 暗く 、 片 が わ を 歩い て 行く 男 の 姿 が 闇 に まぎれ て
^
見 わけ られ ない 位 だ 。
1075
,539,65: それで 同行 し て い た 孫 が その 歌 に 感動 し て 、 父 を 説きつけ て 祖父 を つれ もどっ た という 点 は 、 第 一 種 の 畚 を もっ て かえろ う といった 話 で あり 、 それから 家 に かくして 置く うち に 祖父 の 智恵 によって 、 蛇 の 雌雄 と 木 の 本末 と を
^
見 わけよ という 敵国 の 難題 を とい た 第 二 種 の 話 と を 、 継ぎ たし て いる の で ある 。
1101
,297,21: この ほう は 少し 黒み が 強い ので 、 直射 日光 の 下 で ない と 、 ほんとう の 色 は
^
見 わけ にくい 。
持ち上げる
(持つ.上げる)
延べ語数:
22
0071
,1469,7: だから 大きな 岩石 を 隊員 は かるがると
^
持ち あげ て 遠く まで なげとばす こと が 出来 た 。
0080
,285,16: わたし は ちょうど 押入れ を あけ て 、 中 に あっ た 木 の 箱 を
^
持ち あげ て い た ので 、 すぐ に は 足 の 方 が 見 られ なかっ た ん です 。
0084
,2057,14: すなわち 大きな 頭部 を 持ち 、 それ を 細い 体 が 重 そう に
^
持ち あげ て いる の だ 。
0087
,2485,29: 彼 の 両手 の 指 が 、 灰皿 の 上 の 黒ずん だ 灰 を —— 紙 を 焼い た らしい 灰 で ある が 、 それ を そっと
^
持ち あげ 、 ハンカチーフ の 上 へ 移し た 。
0507
,160,16: 一番 年上 の 男の子 は 、 いきなり 炉 から 燃えさし の 木 の 大きな 根っこ を
^
持ち あげる がい な や 声 も 立て ず 、 図々しい 犬 に なげつけ た 。
0507
,955,50: あんまり 平常 、 尊 がら れ も し ず 、 往来 を 歩い て 、 私 を 知っ て 見る もの は 一 人 も なく 、 自身 も 亦 、 知ら れる べき 筈 の もの で ない と 思っ て 居る 私 が 、 此処 に 来 て
^
持ち あげ られる と 変 な 気 が する 。
0508
,530,29: けれ 共 其 れ は 何 に も つまり は なら なく て 、 若 さ は その 白い 着物 の 下 に も 重い 洗濯 物 を
^
持ち あげる たくましい 腕 に も 躍っ て 、 野放し な 高い 笑声 、 こだわり の ない 四肢 の 活動 は 却って その 軽く 寛 や かな 着物 の ため に 明 ら さま な 若い 女 の 魅力 を 流れ出さ せ た 。
0520
,10,35: 誰 も 居 まい と 思っ て 居 た 処 に 私 が 居 た んで 二 人 は 少なから ず へどもど し て 敷居 と すれすれ に 台 を 置い て 頭 を
^
持ち あげる 拍子 に 隅 の 方 へ 入っ て 居 た 方 の が 上 の 窓 の 木 で 頭 を ぶっ た 。
0534
,55,24: そして 、 二 羽 は 同じ 様 な 歓喜 と 、 同じ 様 な 感謝 に 満ち て 、 爪立ち 首 を 勇ましく
^
持ち あげ て 、 向う の 杉 の 枝 に 座っ て 被 居 っし ゃるお 月 様 に 向っ て お礼 心 の 羽ばたき を し た 。
0553
,234,12: そいつ が 、 すーっ と 立ち上っ て 、 大入道 の 頭 を
^
持ち あげ て き たら 、 どう する 。
0597
,896,6: 千重子 が お 銚子 を
^
持ち あげる と 、 八重子 は 縁側 まで 逃げ て いっ た 。
0688
,156,5: 四 合 ビン を
^
持ち あげ て シシド 君 に 呼びかける と 、 オタツ が 四 合 ビン を ひ ッ たく ッ た 。
0788
,652,30: 一 枚 三 畳 も ある よう な フタ の 石 が 五 ツ も 六 ツ も ある の です が 、 その 一番 小さ そう な フタ を
^
持ち あげ て 外さ ない と 中 へ はいる こと が でき ない の です 。
0852
,541,2: 蒲団 を
^
持ち あげ て 足 から からだ を もぐら し て 行く 泥くさい 女 の 姿 に 、 私 は 思いがけない 人 の 子 の 宿命 の 哀れ を 感じ た 。
0981
,2105,10: 不感 の 女 が 今夜 は 自分 から 腰 を
^
持ち あげ て
0983
,445,13: お よね ( 腰 の あたり を 見せる ため 両 袖 を
^
持ち あげ た 、 その 袖 で 顔 を 蔽う て ) … … 亡くなっ た お母さん が 、 あたし に と 云う て 、 たった 一つ 残し て くん し ゃったと … … そん じゃ けん 、 もう 古う なっ て 、 くたびれ た ばってん 、 ホン モン の 筑前 しぼり 、 博多帯 。
0985
,186,14: 清水 これ は ——( と 床 の 上 に 置い た 包 を
^
持ち あげ て ) クラス の 者 から 、 先生 に 差しあげ て くれ —— ジャガイモ です 、 すこし です が 。
0989
,1237,36: … … ( 柳子 の 方 を 流し 目 で 見る と 、 柳子 は まだ ボーッ と し て 、 立つ の を 忘れ て いる ので 、 その 紙幣 た ば と 指輪 を
^
持ち あげ て 、 わき の 丸 テーブル の 上 に のせる )
0994
,332,8: 沼 の 暗がり で 蛇 が 鎌首 を
^
持ち あげ た よう だ )
0995
,1118,29: 佐山 いや … … ( リュック を まとめ に かかっ て 、 手 の 中 の サツ タバ に 気づき 、 右手 で は リュック の 紐 を
^
持ち あげ た まま 、 その 左手 の サツ を 見 て いる 。
0995
,1530,35: —— その うち に 一 歩 前 へ 進み 、 その 破れ 果て ドロ だらけ に なっ た 右足 の クツ を 、 花岡 と 村 子 の 頭 の 上 に 、 ユックリ と
^
持ち あげる 。
0995
,2673,11: 佐山 … … ( さき ほど から 、 頭 を
^
持ち あげ て 、 二 人 の 方 を 見 て い た が 、 耐え きれ なく なっ て ) 僕 に も —— 僕 に も 、 チョット ——
張り付ける
(張る.付ける)
延べ語数:
22
0070
,488,6: 彼 は 壁 の 奥 に
^
貼り つけ られ た よう に なっ て いる 。
0074
,11,49: 犬 畜生 と いう べき ところ を 猫 畜生 といった の を 勘考 する と 、 烏 啼天 駆 は 袋 猫 々 を 歯牙 に も かけ ず と いい ながら 、 実は やっぱり 常 日頃 、 心 の 隅 に 探偵 猫 々 の 姿 を
^
貼り つけ て 、 多少 気 に し て いる もの と 見える 。
0088
,580,8: 煉瓦 を どんな 方法 で あんな ところ へ
^
貼り つける の だろ う か 。
0140
,2378,32: 封 の とじ め に は 、 赤い 蝋 で 封印 する 代り に 、 赤い 小さい 楕円 形 の 紙 を 細かい レース あみ め に うちぬい た 封緘 紙 が
^
貼り つけ て ある 。
0205
,12,22: 茶坊主 政治 は 、 護符 を いただい て は 、 それ を 一 枚 一 枚 と ポツダム 宣言 の 上 に
^
貼り つけ 、 憲法 の 本質 を 封じ 、 人権 憲章 は ただ の 文章 で で も ある か の よう に 、 屈従 の 鳥居 を 次 から 次 へ 建て つらね た 。
0225
,88,51: 財産 税 だけ で は 危く なっ て 来 て 、 なんとか 処置 を し なけれ ば なら なく なっ て 、 そこで 支払い 停止 の モラトリアム という こと を し まし て 、 私 たち は 、 小さな 膏薬 みたい な もの を 貰っ て 、 十 円 札 に
^
貼り つけ て 歩い て おり ます 。
0301
,3,15: 一 日 に 一 銭 でも 、 二 銭 でも 、 切手 を 買っ て
^
貼り つけ て いっ て 、 台紙 が 一 杯 に つまる と 、 郵便 局 へ もっ て ゆく 。
0371
,40,25: 動 坂 を 下り て 、 ずっと ゆく と 、 二股 に なっ た 道 が あっ て 、 そこ に 赤い 紙 を どっさり
^
貼り つけ られ た 古い 地蔵 さん の 立っ て いる 辻堂 が あっ た 。
0617
,294,5: その 紙切れ は ここ に
^
貼り つけ て ある よ 。
0617
,296,15: 日記 に は その 日 の 記事 の 傍 に 紙切れ が 丹念 に
^
貼り つけ て ある 。
0878
,156,65: 「 演劇 」 の いろいろ な 「 かたち 」 に 与え られ た 名称 も 、 ある もの は 、 時代 を 画する 一 様式 の 典型 を 指す 場合 も ある が 、 その 時々 に 、 批評 家 や 、 世間 や 、 作者 自身 が 、 思いつき で 、 または 、 宣伝 の 意味 で 、 「 新奇 な 試み 」 に
^
貼り つけ た レッテル に すぎ ない 場合 も 多い の で ある 。
0947
,3012,11: 「 モード の 店 」 と ガラス の 切抜 文字 を
^
貼り つけ た 飾 窓 の 上 で 、 フランス の 三 色 旗 まがい の 派手 な 日除 が 、 吹き ちぎら れ そう に 動い て いる 。
1040
,3394,21: 新聞 を 細く 切っ て 尾ひれ を 二 本 作り 、 凧 に つい て い た 短い 尾ひれ に
^
貼り つけ た 。
1041
,2153,12: 次 の 詩 を 、 あなた の 鉄 カブト に 、
^
貼り つけ て おい て ほしい 。
1072
,3430,18: どの 顔 も 、 年 を とっ た と いう より は 、 強 悪 な 仮面 を
^
貼り つけ た よう に 人相 まで 変っ て い た 。
1075
,242,16: 半紙 を 八つ ほど に 剪 っ た の を 糊 で 竹 の くし に
^
貼り つけ 、 それ に 拝み に 行く 神さま の 名 と 月日 など を 書い て 、 参詣 路 の 左右 に 刺す もの で 、 ひと 目 で その 神 の 信者 の 多い こと が わかり 、 いわゆる 景気 の よい もの で は ある が 、 その 代り に は 祭り の 幟 と は 似 て も 似つか ない 、 そま つ な 簡略 な 紙 の 小 幟 ばかり で あっ た 。
1075
,376,54: これ など は ただ 自分 の 名 を いろいろ と 小 札 に 印刷 し て 、 それ を できるだけ 多く の 堂宮 の 戸 や 柱 に はっ て あるく だけ で 、 刷毛 の つい た 継竿 など を 用意 し て 、 手 の とどか ぬ よう な 高い ところ に
^
はり 付ける の を 手柄 に し て い た 。
1109
,61,13: この 剥い だ 膜 を 、 ガラス 板 の 上 に 広げ て
^
貼り つけ 、 写真 を 撮る と 、 結晶 の 境界 が よく 出る 。
1109
,96,18: それで この 標本 を 、 氷 の 粒 が ある まま の 状態 で 、 ガラス 板 に
^
貼り つけ 、 五 ミリ 程度 の 厚 さ に 切る 。
1173
,200,14: しっとり 濡れ た 長靴 の 先 に 黄色い 花弁 を 二 三 枚
^
貼り つけ た まま 、 宇治 は 自分 の 仮 小屋 の 階段 を 登っ た 。
1174
,586,10: いい加減 な ところ で 引上げ 、 栄介 の 背 に
^
貼り つける 。
1177
,986,11: 左 の 頤 から 唇 にかけて 、 熱い もの を
^
貼り つけ られ た よう な 鈍重 な 、 そして 痛烈 な 痛み だっ た 。
話し始める
(話す.始める)
延べ語数:
22
0060
,1036,2: しかし
^
話し はじめる や 、 ゲイツヘ の 軽い 失望 は たちまち の うち に 、 大きな 驚き に 変わっ て いっ た 。
0060
,5509,23: 会議 が 終わっ た あと で ジョブズ は ゲイツ に 声 を かけ 、 進行 中 の プロジェクト に関して さらに 突っ込ん で
^
話し はじめ た 。
0060
,8968,35: ふと 忘れ て い た 用件 で も 思い出し た よう に 面 を 上げ た 後藤 は 、 「 僕たち も グラフィックス に 強い マシン を 考え て いる ん です よ 」 と
^
話し はじめ た 。
0081
,3114,22: ラウダ は 、 みんな の 眼 が 、 自分 に 集中 さ れ て いる の を 感じ ながら 、 ゆっくり
^
話し はじめ た 。
0140
,1845,9: 早川 閑次 郎 は 、 ふたたび ゆっくり 立ち上っ て
^
話し はじめ た 。
0140
,1855,16: 中国 女学生 たち は 、 はじめ は ひそひそ と 自分 の となり の 仲間 と
^
話し はじめ 、 やがて 次第に その 声 が たかまっ て 、 しまいに は 一 人 おい た 先 の 仲間 の 言葉 に まで 、 日本語 だっ たら 、 いま 、 なんて いっ た の ?
0141
,520,2: 瀬川 が
^
話し はじめ て 、 瀬川 が 切符 を くれ て 、 一緒 に 行く と きまって 、 秋山 宇一 は М ・ Х ・ Т の すばらしさ を 力説 し た 。
0141
,6493,22: 素子 は 、 リザ ・ フョードロヴナ に 感じ て いる 好意 から 技師 と エレーナ に 反撥 し て そんな 風 に
^
話し はじめ た に ちがい ない の だ 。
0141
,11349,11: この 額 の 四角い 半白 の 人 は 、 伸子 が
^
話し はじめ た とき から 終る まで 、 腕組み を し て 椅子 の 背 に もたせ た 顔 を 仰向け た なり 目 を つぶっ て い た 。
0141
,15168,1: と
^
話し はじめ た 。
0141
,16502,6: そして 、 けさ の ニュース について
^
話し はじめ た とき 、 まるで 、 日本語 が わかり でも する よう に 、 台所 と 食堂 と の 境 の ドア が あい て 、 ベルネ の おばあさん が 愛嬌 よく 入っ て 来 た 。
0141
,21553,21: 熱中 し た 眼 つき で 素子 の 腕 を とっ て マロニエ の 下 を 歩き ながら 伸子 が
^
話し はじめ た 。
0144
,1328,13: 彼等 が 当面 興味 を もっ て い ない こと について ゴーリキイ が
^
話し はじめる と 、 彼等 は 遮っ た 。
0205
,112,18: みんな 小さく 、 いや に くっきり 、 ぎくしゃく かしこまっ て いる なか に 広津 和郎 が 立っ て
^
話し はじめる と 、 急 に それ は 並 の 人間 の 体 と 声 と に 感じ られる 。
0336
,1,42: 商業 新聞 の やり かた に いため られ て はじめ は 会う の も 話 を する の も いやがっ て い た 令兄 子之吉 氏 は 、 やがて 『 文学 新聞 』 と いう ものの たち が わかっ て 、 ぼつぼつ
^
話し はじめ た と 書か れ て いる 。
0440
,23,1: と
^
話し 始め た 。
0616
,53,86: みる と 、 それ は 昔 自分 の 乳母 だっ た 寡婦 と 、 その 不 しあわせ な 娘 な ので 、 学生 は しばらく その 焚火 に あたら し て もらっ て いる うち 、 急 に 使徒 の ペ テロ も 丁度 こんな 風 に 焚火 に あたっ て い た ん だろ う 、 と 思い出し 、 それから ペ テロ が 鶏 の 啼く まえ に 三 たび クリ スト を 否ん だ 物語 を その 二 人 の 女 に 向っ て
^
話し はじめる 。
0759
,5683,18: エンゼル は 、 卓上 の タバコ を とっ て 火 を つけ て 、 そんな こと から
^
話し はじめ た 。
0759
,8052,4: 青木 が なれなれしく
^
話し はじめ た ので 、 記代子 は 苦々しく ふりきっ て 、
1013
,1034,8: と 病人 は また ボソボソ と 、
^
話し 始め た 。
1136
,3,25: 奇談 クラブ の 席上 、 真珠 色 の 間接 光線 の あふれる 中 で 、 ピアニスト の 平賀 源一郎 は 、 こんな 調子 で
^
話し 始め まし た 。
1141
,1,62: その 夜 の 話し手 遠藤 盛 近 は 、 や ぎひげの 萎び た 中 老人 で 、 羊羹色 に なっ た 背広 の 、 カフス から 飛出す シャツ を 気 に し 乍 ら 、 老眼鏡 の 玉 を 五 分間 に 一 度 位 ずつ の 割り で 拭き 拭き 、 見掛け に 依ら ぬ 良い バリトン で 、 こう
^
話し 始め まし た 。
吐き捨てる
(吐く.捨てる)
延べ語数:
22
0054
,400,15: 豹 吉 は それ が この 男 の 癖 の 唾 を ペッ と
^
吐き 捨て た 。
0054
,2083,7: そして 、 ペッ と 唾 を
^
吐き 捨て た 。
0054
,2498,37: 隼 団 の 龍太 に 、 もう 喧嘩 は やめよ う と 言わ れ て 、 豹 吉 は 両 の 頬 に に やっと え く ぼ を 浮べ ながら 、 ペッ と 唾 を
^
吐き 捨てる と 、
0054
,2739,22: と 、 豹 吉 は 例 の 唾 を ペッ と 、 S 署 の 玄関 の 石段 の 上 へ
^
吐き 捨て て 小沢 に 言っ た 。
0109
,170,29: 苦し げ に 、 彼 は よろよろ と 砂 の 上 を 進ん で い た が 、 ふと 、 「 死ん だ 方 が まし さ 」 と
^
吐き 棄てる よう に 呟い た 。
0562
,38,0:
^
吐き 捨てる よう な 思い だっ た 。
0565
,128,46: 二 階 の 室 から たぶん 目障り に なる の だろ う と 思い まし た が 、 良吉 さん の 様子 で は そう ばかり で も な さ そう でし た から 、 母 が わけ を 聞き ます と 、 良吉 さん は
^
吐き 捨てる よう に 言い まし た 。
0597
,1855,2: 周 は
^
吐き すてる よう に 言っ た 。
0759
,1619,4: ルミ子 は 小さく
^
吐き すてる よう に 叫ん だ が 、 顔 に は なん の 表情 も なく 、 悠々 と タバコ を ふかし て い た が 、
0759
,5336,3: 八重子 は
^
吐き すてる よう に 、
0783
,206,7: 主人 の 声 は 噛ん で
^
吐き すてる よう だっ た 。
0785
,438,9: 清作 は やや 顔 を くもらせ て 、
^
吐き すてる よう に 呟い た 。
0786
,153,7: と 、 ませ た 口 で
^
吐き すてる よう に 言っ た の は 稲吉 だっ た 。
0787
,676,4: と 彼 は
^
吐き すてる よう に 云っ て 苦笑 し た 。
0842
,721,88: 宇野 浩二 氏 の よう に 一間 離れ て も 聞き とれ ない よう な ひとり ごと を つぶやく よう な 人 も いる し 、 全然 他人 の 発言 と 連絡 なく 電光石火 の 一言 を 叫ん だ と 思う と 沈黙 し て しばし 語ら ぬ 人 も いる し 、 しかも それら の 議論 が 一 名 ずつ 別個 に 行わ れる わけ で は なく て 「 それ も ある 」 と 合 槌 を 打つ 人 「 それ は つまら ん 」
^
吐き 捨てる よう に つぶやく 人 。
0854
,14,50: まだ 私 たち が 初めて 知りあい 、 恋 らしい もの を し て 、 一 日 会わ ず に いる と 息 絶える よう な 幼稚 な 情熱 の なか で 暮し て い た 頃 、 私 たち は 子供 で は ない 、 と 矢田 津世子 が
^
吐き すてる よう に 云っ た 。
0985
,192,3: 清水 (
^
吐き 捨てる よう に ) なあに 、 これ っ ぱっち 、 なんにも なり ませ ん 。
0988
,1286,5: つまら ねえ 文士 だ 」
^
吐き 捨てる よう に 佐 々 が 言 つ た 。
0988
,1453,19: それでいて 、 昨夜 私 が 眠 つ て いる と 思 つて 「 くだら ねえ 文士 だ 」 と
^
吐き 捨てる よう に 言 つた 調子 も 續 い て い て 、 その 二つ が 面 從 腹背 と 言 つた ふう の 矛盾 し た 態度 に は なら ない 。
0988
,5388,3: それに ガラガラ と
^
吐き 捨てる よう に 語り ながら 、 春子 が その 病弱 の 夫 と 子供 を 心から 愛し て いる こと が 、 こちら に わかる 。
1037
,3010,4: 私 は 余憤 を
^
吐き 捨てる よう に 言う 。
1177
,406,24: 甘え たり 口笛 を 吹い たり し て ざわめく 日本人 の 娘 たち を 横 に ならば せ 、 運転 手 は ガム を
^
吐き 棄てる と 、 にやにや し て 一 人 一 人 頤 を もちあげ て 吟味 を し た 。
引き付ける
(引く.付ける)
延べ語数:
22
0053
,3788,8: 君 勇 として は 、 しかし 、
^
ひき つけ られ て いる わけ で は なかっ た 。
0060
,2406,15: だが 逆 に そこ まで 突っ込ん で ある こと で 、 タケシ は 興味 を
^
引き つけ られ た 。
0060
,5161,11: 並べ られ た プログラム の 中 で 特に 興味 を
^
引き つけ られ た の は 、 6 5 0 2 用 に 移植 さ れ た フォーカル と 名付け られ た 言語 だっ た 。
0062
,2503,33: 回路 の 設計 に 取り組む と 、 一つ 決定 版 を 作れ ば よい はず の もの を 、 あらゆる 可能 性 を 論理 的 に 詰め て いく こと に 興味 を
^
引き つけ られ 、 スケジュール 無視 で 没頭 し て しまう 。
0079
,2342,51: 「 今 まで は 、 空 の 遠く を とん で いる 隕石 は 、 少し は 地球 の 方 へ は 引か れる けれど 、 遠く に ある もの だ から 、 結局 、 距離 の 自乗 に 反比例 する という 引力 の 法則 によって 、 地球 に は それほど
^
引き つけ られ ず 、 他 の 方向 へ はずれ て いったん だ よ 。
0098
,730,21: その 一 点 、 不思議 な 光 を 放っ て いる 一 点 の 場所 が 、 前 から 私 を
^
牽き つけ て いる 。
0141
,8646,75: はじめ の うち は 克明 に 声 を 出し て ゆっくり 読ん で きかせ て い た ミス ・ ジョーンズ は —— 背 の たかい 、 伸子 に 年 の よく わから ない 気 の いい その 看護 婦 は そういう 名 だっ た —— だんだん 物語 に つりこま れる につれ 、 伸子 が 眠っ て しまっ た と 思い でも し た の か 、 段々 黙っ て 、 頁 から 頁 へ 、
^
ひき つけ られ て 読み すすん で 行っ た 。
0144
,1099,9: アダム ・ スミス の 読解 は 、 ゴーリキイ を
^
ひき つけ なかっ た 。
0250
,21,15: だから 山 の 獣 が 自然 の 魅力 で 異性 を 見出し 、 それ に
^
引き つけ られ て 行く 限り で は 、 そこ に は 人間 の 雌 で ある 女 が あり 、 人間 の 雄 で ある 男 が 存在 する ばかり で あっ た 。
0378
,102,22: お化け は ない もの 、 迷信 は ばかげ た もの 、 と 占い や まじない の 話 に 子供 の 興味 が
^
ひき つけ られ ない よう に し て いる 母 だ のに 、 この 白い 鳩 が 座敷 へ 迷い こん で 来 て 、 偶然 、 神棚 へ とまっ て 二 三 度 羽ばたき し 出 て 行っ た という こと を 、 一つ の いい 前兆 として うけとっ た 。
0439
,11,37: 愛する 者 に対する 感情 は 、 此 の 一句 の 前 に 書か れ て 居る よう に 、 性慾 を 刺戟 する 肌 の 部分 を 現 わす に 躊躇 し ない 心持 で 男 を
^
牽き つけ 、 オードコロン で 、 女 を 酔わ す 如き もの で ない こと は 明か で ある 。
0469
,107,32: ○ 能動 的 な 立場 の もの は 自分 によって あの よう に 燃え 情 を 発し 、 夢中 に なる もの が 可愛く 何 も 云え ず
^
牽き つけ られる 。
0506
,248,22: と 云っ て 居る と 、 今度 は 余程 可笑しい 事 が あっ た ん だ と 見え て 太い 声 が
^
引き 附け た 様 に 浪 を 打っ て 笑いこける と 、 その 中 に 女 の 様 に 細い それでも 男 に は 違い ない の と 、 低い 低い 地面 を 這う 様 な の と が 殊に 目立っ て きこえ て 、 沢山 の 響 の 中 で その 二つ が いつも かなり 聞い い 音程 を 作っ て 流れ て 行っ た 。
0594
,150,24: 生き て た 時 の 通り で そして 底 知れ ず 冷たい その 死体 の 方 へ 、 私 の 肉体 が じりじり と
^
引き つけ られ て ゆく よう な 、 そういう 感じ の する 不安 な の だ 。
0610
,33,32: あの 「 うるま の 市 」 の 歌 は 、 尼 の 生活 の まざまざ と 滲み 出 て いる もの で 、 ほそぼそ と 哀愁 の 籠っ て いる の に
^
牽き つけ られ ます 」
0985
,1211,13: せい子 さん の 、 やさしい 、 そして 弱い 所 が 大 兄さん を
^
引き つけ た の よ 。
0987
,2350,13: ( と 、 先程 から 、 彼 の いう こと に 異様 に
^
引き つけ られ て 、 非常 に 注意深く 彼 の 顔 を 見つめ て いる 治子 に も 一つ 持た せる ) もっ とも 、 これ も やっぱり 近頃 の 事 だ あ 、 肉 と いっ て も 、 豚 の 肉 だ か 猫 の 肉 だ か 、 事 に よっ たら 、 人間 の 肉 だ か 、 これ 、 保証 の 限り じゃ ねえ けど ね 、 ヘヘヘ 、 どう でも いい じゃ あり ませ ん か ね 、 食え さえ すりゃ 、 ねえ !
0988
,822,0:
^
引き つけ られ て い た と 言 つて も よい 。
0988
,2234,8: 僕 が 不意 に あの 人 に
^
引き つけ られる よう な 心持 に な つたの は 、 あなた が 食事 を し に 中座 さ れ て から です 。
0988
,2243,15: 後 から 思う と 、 その 時 に 、 僕 は ルリ さん に 、
^
引き つけ られ て し まつ たらしい の です 。
1150
,118,34: 十 七 ぐらい でしょ う か 、 こう 灯 に 近く 、 話 など を し て いる ところ を 見る と 、 かわいらし さ 以上 に 、 この 少女 の 聡明 さ に
^
引き つけ られ ます 。
1150
,183,53: 青年 狩 屋 三 郎 は 、 智力 体力 共 に 万 人 に 優れ た 、 世にも 珍 らしい 男 で 、 悪 者共 も これ と 正面 から 衝突 し て 、 四つ に 組ん で 争う こと を 恐れ 、 卑怯 な 詭計 を 設け て 、 ビルディング に
^
引き つけ その 留守 を 狙っ て 徹底的 に 家 を 荒し て 行っ た の でしょ う 。
書き終わる
(書く.終わる)
延べ語数:
22
0036
,214,1:
^
書き 終っ て 、 新聞 社 の 使い の 者 に 渡し て しまう と 武田 さん は ほっと し た よう に 机 の 上 の 時計 を 弄ん で い た 。
0140
,1703,0:
^
書き 終っ た 長篇 小説 は 、 それ として 伸子 の 人生 を 一 歩 前進 さ せ た 。
0140
,1904,8: 泰造 へ の 返事 の 手紙 を
^
書き 終る と 、 稲田 は 伸子 に 珍しい 写真 画集 を 見せ た 。
0141
,2392,31: 保 むけ の その 綱 が 多 計 代 の 目 の 前 に 音 を たて て おちる こと を はばから ない こころ もち で 伸子 は 手紙 を
^
書き 終っ た 。
0141
,4962,8: 伸子 が 、 モスクヷ の 印象 記 を
^
書き 終ろ う と し て いる 机 の ところ から 目 を あげ て 雨 の あがっ た ばかり の 、 窓 の そ と を 見る と 、 雨 の 滴 を つけ た 一 本 の 電線 に 雀 が 七 八 羽 なら んで とまっ て い たり し た 。
0220
,7,14: 四 七 年 の 夏 八月 はじめ に 「 二つ の 庭 」 を
^
書き 終っ た とき 、 血圧 が 高まり 、 五 年 前 に 夏 巣鴨 の 拘置 所 の なか で かかっ た 熱射病 の 後遺症 が ぶりかえし た よう に なっ た 。
0220
,72,23: わたし らしい 、 はためか まわ ず の 方法 で 「 道標 」 を かき はじめ 、 かき すすみ 、 中断 し ない で
^
書き 終る こと で 、 作品 とともに 、 女 主人公 の 成長 とともに 段々 社会 主義 リアリズム という 方法 が ふくん で いる 現代 の 諸 課題 の いく 部分 か を 会得 で きはじめ た よう に 感じ て いる 。
0407
,9,10: 一 九 一 六 年 の 夏 の はじめ に
^
書き 終っ た が 、 誰 に 見せよ う と も 思わ ず 、 ひとり で 綴じ て 、 木炭紙 に 自分 で 色彩 を 加え た 表紙 を つけ た 。
0413
,2,5: 長篇 「 伸子 」 を
^
書き 終り 、 ソヴェト 旅行 に 出かける 前 の 中間 の 時期 、 いくつ か 書い た 短篇 の うち 、 これ は 一番 長い もの で あっ た 。
0505
,120,8: 一 枚 半 ほど の 手紙 を
^
書き 終っ た 時 、 パット 世界 が 変る ほど 美 くし い 色 に 電気 が つい た 。
0584
,125,0:
^
書き 終る と 、 封筒 に 収め まし た 。
0612
,3224,17: 昭和 二 十 三 年 四月 三 十 日 、 如己 堂 において この 書 を
^
書き 終わる 。
0686
,43,3: 新聞 原稿 を
^
書き 終っ た あと で それ を やる こと が 多い ので 、 文 作 も 何 度 か 神田 の 暴れ て いる の を 見 た こと が ある 。
0722
,1,45: 以下 三 カ月 にわたって 第 一 章 「 その 二 」 を 連載 し 、 六 カ月 休ん で 第 二 章 を 、 また 六 カ月 休ん で 「 第 三 章 」 を 、 その よう に し て 全 五 章 を
^
書き 終る 予定 で あり ます 。
0723
,17,18: 半年 か 一 年 に 一 章 ずつ 、 まア 三 年 ぐらい の うち に 、
^
書き 終る つもり で ある 。
0724
,31,7: 秋 まで に は 長編 小説 を
^
書き 終り 、 それ が すん だら 縦横無尽 に 書き まくる つもり で ある 。
0817
,352,13: 十 三 日 の 朝 九 時 に とにかく オール 読物 だけ を
^
書き 終り 、 小説 新 潮 と 別冊 に は お ことわり の 電報 を うっ て 、 上京 、 午後 五 時半 から 芥川賞 の 銓衡 委員 会 。
0857
,135,10: 然し 本当 の 小説 という もの は 、 それ を
^
書き 終る とき に 常に 一つ の 自我 を 創造 し 、 自我 を 発見 す べき もの だ 、 と 、 これ は 文学 技師 アンドレ ・ ジッド 氏 の 御 意見 だ 。
0857
,154,66: 然しながら 、 作品 に 就い て 目的 を 定め 計画 を 案じ 熟慮 専念 する 時間 が なく とも 、 少く とも 小説 作者 の 場合 に 於い て は 、 一応 人間 に 通じ て いる こと は 絶対 の 条件 で あり 、 人間 通 の 裏 附 は 自我 の 省察 で 保た れる もの 、 そして 常に 一つ の 作品 を
^
書き 終っ た ところ から 、 新 ら た に 出発 する もの だ 。
1041
,3961,13: 個人 的 な メモ で さえ 、 ぼく 自身 にとって は 、
^
書き おわっ た とたん に ご用 ずみ だ が 、 とにかく なに ごと に せよ 書く ため に は 、 ぼく は 、 自分 が 経過 し て いく 時代 の すべて を 、 自分 の ため の 材料 なり 足場 なり 指標 なり として 、 必要 と し た 。
1045
,166,0:
^
書き 終っ て 読みかえ し て みる と 、 もう少し 書い て も よかっ た と 思う こと が 、 ない で も ない よう な 気 も する が 、 今 は これ だけ に し て おく 。
1137
,181,0:
^
書き 終っ て 終り に 「 幽 里子 」 と 署名 する 代り に 、 なんと 彼 の 万年筆 は 「 南 次 」 と 署名 し て しまっ た の です 。
思い始める
(思う.始める)
延べ語数:
22
0027
,994,15: そうして 、 世間 という もの は 、 個人 で は なかろ う か と
^
思い はじめ て から 、 自分 は 、 いま まで より は 多少 、 自分 の 意志 で 動く 事 が 出来る よう に なり まし た 。
0060
,1946,20: そして 、 失わ れ ゆく もの に 代え 、 新しい 何 か を その 箱 に 注ご う と
^
思い はじめ て い た 。
0060
,3612,13: 渡部 は 「 電子 計算 機 の 気持ち が 分かる 」 と
^
思い はじめ て い た ★ 。
0061
,185,21: 文章 を おさめる 新しい 皮 袋 を コンピューター で 作れ ば 、 酒 も また 新しい 形 を 取り うる と
^
思い 始め て いる 。
0061
,240,34: 以来 、 五 百 年 に 渡っ て その 役割 を 担っ た 印 刷本 に 代わり 、 私 は 電子 本 が 新しい 触媒 と なる の で は ない か と
^
思い はじめ て いる 。
0062
,3224,59: 結局 の ところ 、 コンピューター 村 の あれ や これ や へ の 不平 不満 、 皆々様 へ の 文句 ばかり を 書き 連ね て き た 格好 の コラム の 何 回 目 か に ペン・コンピューティング を 取り上げ た ところ で 、 オレ は 「 これ で 一 まとまり つい た の か な 」 と 唐突 に
^
思い 始め て い た 。
0140
,4065,65: 日頃 の この 作家 につき もの で あり 、 それ が 伸子 に 親愛 感 を 失わ せ て い た 文章 の いいまわし の 知的 な ポーズ が なく て 、 「 僕 の 場合 は ただ ボン ヤリ し た 不安 で ある 、 何 か 僕 の 将来 に対する ただ ボン ヤリ し た 不安 で ある 」 と 、 自殺 を
^
思い はじめ た 心理 的 な 動機 が かかれ て い た 。
0141
,9389,43: あたりまえ に は ない 佐々 の うち の もの の やり かた だ が 、 それ を いきなり 自分 を さらい に 来る ため ばかり の よう に 警戒 の 心 で だけ うけとっ た 自分 を 、 伸子 は わるかっ た と
^
思い はじめ た 。
0141
,9438,14: 自分 の 積極 性 を その 計画 に 綯い 合わし て 行こ う と
^
思い はじめ た 。
0141
,15100,55: こんなに 苦しく 、 こりかたまっ て いる 悲しみ の 雰囲気 を 、 通夜 を する 客 たち の ため に 、 もう すこし しのぎ よく する の が 、 いわば 女 主人 側 で たった 一 人 の 女 で ある 自分 の 役目 な の で は なかろ う か 、 と 伸子 は
^
思い はじめ た 。
0141
,20650,11: 伸子 が 、 山上 元 に 会っ て 見よ う と
^
思い はじめ 、 それ を ひとり で 実行 し た 、 その 心もち の 過程 に は 、 何 か 伸子 だけ の ひそか な 動機 —— 伸子 自身 に さえ 明瞭 に なっ て い ない 動機 が 熟し て い た の だっ た 。
0141
,21710,26: タクシー が 、 どの 通り も しんかん として 人通り も まばら な 朝 の 町 を 走る うち に 、 伸子 は 、 ふと 妙 に
^
思い はじめ た 。
0211
,23,5: 続篇 を 書き たい と
^
思い はじめ た 三 〇 年 の はじめ から 、 断片 的 な 試み が さ れ た が 、 当時 の 条件 が それ を 困難 に し た 。
0250
,8,65: よしんば それ が 、 彼女 たち の 人生 の 十 分の 八 迄 の 部分 を 占める として も 、 後 の 二 分 は 疑い も なく 結婚 を し て 家庭 を もっ て 母 と も なり 、 それら の 経験 で 成熟 し て 行く 女性 として の 人間 性 から この 社会 に 何 か を 貢献 し たい と
^
思い はじめ て いる 。
0289
,9,58: 私 たち 七 千 万 の 人民 は 、 自分 たち の 毎日 の 現実 の ひどい 有様 と 、 この 無責任 で 親切気 の ない 政府 の 不思議 な 居 据 り 状態 と を 見 較べ て 、 しん から 、 この まま で 生活 は どう なっ て 行く の だろ う か と
^
思い はじめ て いる 。
0425
,8,9: 「 伸子 」 の 続篇 を 書き たい と
^
思い はじめ た の は 、 この 時分 から の こと で ある 。
0475
,94,19: 漠然と この 托 児 所 に かかずらわ っ て い たら 困る の で は ない か 、 と
^
思い はじめ た 。
0831
,127,12: 男 の 上衣 が 吊るさ れ て いる ので 怪しい と
^
思い はじめ 、 寝 て み て 男 と 分っ た と は 、 どういう 状況 に 至って 確認 し た の か 、 まことに 汚い こと 夥しい 話 で ある が 、 「 たけ くらべ 」 や スガン さん の 山羊 や 、 浄 ルリ の サワリ から 、 いきなり ここ へ 突入 する 表裏 抱き 合せ の 奇怪 さ 、 一番 キレイ な 幼い もの と 大人 で も 顔 を そむける 汚い もの と 一体 を なし て いる 筋書き が 、 あまりに も 尋常 を 欠い て 、 非 現実 的 、 私 流 に 言う と 童話 的 という わけ な の で ある 。
0988
,489,10: あきらめ て 、 今日 は もう 歸 ろう か と
^
思い はじめ た 所 へ 、 階下 から コツコツ と 足音 が あ が つて 來 て 、 階段 口 に 背 廣 姿 の 男 が 現われ 、 スタスタ とこ つ ち に 近づい て 來 た 。
0988
,4275,23: それで 、 まだ 黒田 組 に 居 て 、 あの 女 の 人 と もう一度 逢 つて 見 たい と ボン ヤリ と
^
思い はじめ た 頃 から 、 今 言 つた 通り 、 あの 女 の 匂い を 自分 で は 憶え て いる よう な 氣 が する もの です から —— しかも 、 それ が どんな 匂い だ か ハッキリ と は 思い出せ ない もの です から —— そこら に 居る 若い 女 の 匂い が 馬鹿 に 氣 に なる よう に なつ て い まし た 。
0991
,115,52: もし 万一 、 答え て くださら なけれ ば 、 やむを得ず 私 は 、 あなた がた の 自由 や 民主 主義 や クリ スト 教 や 連帯 性 や 日本 にたいする 善意 など を 、 私 ども が 理解 し て いる もの と は 違う 、 何 か 疑わしい もの と
^
思い はじめ ざる を え ない で あり ましょ う 。
1076
,1985,21: それ だ から 本草 の 書物 など は 、 気 を つけ て おか ね ば なら ぬ と 、
^
思い 始め た の は また 大分 後 の こと で ある 。
作り出す
(作る.出す)
延べ語数:
22
0141
,11759,40: 気 も 狂わしく 法律 に 追いつめ られ た 男女 の 胃 の 中 から 、 正確 に 気 ちがい じみ た 嚥下 物 を とりのぞい た として も 、 人間 の 不幸 は とりのぞか れ ず 、 犯罪 人 を
^
つくり だし つつ ある 社会 も 変え られ ない 。
0141
,21561,3: 表現 を
^
創り だし て いる 人 たち って 、 みんな きっと この パリ で 、 しらふ で 、 地味 で 、 鋭い ん だろ う と 思う わ 。
0160
,128,12: 空虚 な 空間 を きっ て 、 あの おどろく べき 美 を
^
創り だし て いる 法隆寺 壁画 の 、 充実 きわまり ない 一 本 の 線 を ひきぬい て 、 なお あの 美 が なり 立つ と 思う もの は ない 。
0168
,111,24: 感性 的 に だけ 生き た 人 にとって 生存 は あっ た が 、 生活 と 人生 と は もたらさ れ ない し 、
^
創り ださ れ ない 。
0231
,79,24: 秀吉 と いえ ば 、 桃山 時代 ( 西暦 十 六 世紀 ) という 独特 な 時期 を 文化 史 の 上 に
^
つくり 出し た 規模 壮大 な 一 人 の 英雄 で ある 。
0248
,101,25: 憲法 と 民法 と が 条文 の 上 で 男女 平等 と いっ て いる その 実際 の 条件 を この 社会 の 中 に
^
つくり 出し て ゆく こと こそ 、 新しい 意味 で の 男女 の 平等 な 協力 の 中心 眼目 で あろ う と 思う 。
0624
,67,32: 演出 家 ども は 演出 家 ども で 、 企画 部員 は 企画 部員 で 、 徒党 を 組み 、 徳川 時代 の 長脇差 と 同じ よう な 情誼 の 世界 を
^
つくり だし 義理 人情 で 才能 を 処理 し て 、 会社 員 より も 会社 員 的 な 順番 制度 を つくっ て いる 。
0671
,30,58: い は ゆる 自然 派 といふ ヨーロッパ 近代 文学 思想 の 移入 ( あやまれる ) 以来 、 日本 文学 は わが 人生 を ふり か へ つて 、 過去 の 生活 を い つ はり なく 紙上 に 再現 する こと を 文学 と 信じ 、 未来 の ため に 、 人生 を 、 理想 を 、
^
つくり だす ため に 意慾 する 文学 の 正しい 宿命 を 忘れ た 。
0848
,290,20: しかし 私 が 面白い と 思う の は カヤ 盤 の 発見 は とにかく として 、 白石 を 蛤 で
^
つくり だし た 誰 か の 独創 で ある 。
0853
,101,37: ある が まま の 本性 は 見 ぬ ふり し て 、 こと さらに 綺麗 ごと で 夢物語 を 仕上げ 、 実 人生 を 卑俗 なる もの として 作中 人物 に わが ま こと の 人格 を
^
創り だす つもり な の だ が 、 わが 本性 の 着実 な 裏づけ なし に 血肉 こもる 人格 の 創作 し うる 由 も ない 。
0878
,163,14: 古典 劇 乃至 準 古典 劇 に 非 ざる も の 、 現代 が
^
つくり 出し て いる 演劇 、 現代 の 思想 と 感覚 と によ つ て 演ぜ られる 舞台 は 、 いずれ も 「 現代 劇 」 で なけれ ば なら ぬ 筈 で ある 。
0918
,73,12: これ は 人間 と 水 と の 間 に 、 人間 の
^
創り だし た 新た な 法則 で あっ て 、 自然 の 法則 で は ない 。
0918
,108,3: 人 の
^
創り だし た 、 食べる 道具 、 住居 、 着物 その他 いろいろ の 用途 を もっ た もの の 中 に 、 その 用い かた と は 別に 、 その 目的 の ため に は 、 一定 の 深い 秩序 を もた なけれ ば なら ない 。
0918
,115,63: 例えば 、 弓 を 射る 狩人 が 、 獲物 の ない 渓谷 で 、 絃 そのもの を 弾 じ て 、 その 音 に 聞きほれ た 時 、 彼 は 、 やがて いろいろ の 弓 を 何 本 も 集め て 弾い て みる こと を 考えつき 、 やがて 、 ハープ の よう な もの 、 琴 に 似 た もの を
^
創り だし た と 想像 さ れる の で ある 。
0918
,465,30: 能 の 世界 で 、 おしつめ た よう な 声 の 出し かた 、 それ を 切っ て 捨てる 太鼓 、 その 緊張 の すべて が 、 世阿弥 の
^
創り だし た 能 の 世界 で ある 。
0918
,628,23: ショパン は ポーランド を 離れ 、 あらゆる 楽団 の 人々 は 、 パリー に ウィーン に 集まっ て 一つ の 音楽 形式 を
^
創り だし た の で ある 。
0918
,1245,29: 宇宙 の 秩序 を 自分 の 中 に 写し とる こと が できる という こと は 、 この 大 宇宙 の 中 に 、 全然 新た に 人類 が
^
創り だし たる こと な の で ある 。
0918
,1250,32: 今 、 食べ て いる 米 は 、 非 現実 で あっ た けれども 、 次 から 次に 現われる 遺伝 の 偶然 を 工作 し て 、 食用 米 なる 現実 を
^
創り だし た の で ある 。
0944
,191,44: 入蔵 の 目的 も その 一 点 に 凝っ て いる の は いう まで も ない が 、 智 海 という 男 は 、 絶えず 自分 に 鞭 うっ て 進ん で 困難 に たちむかい 、 そういう 境界 で 自分 の 行動 を
^
創り だし て 行く 苦行 者 の タイプ だっ た から 、 危険 と だけ で は 納得 する はず も なかっ た 。
0980
,89,27: その 国 や その 地方 や その 事業 や その 仕事 を 、 さかえ させ たり 、 統一 し たり 、 強め たり 、 育て たり 、
^
創り だし たり 、 生きかえら せ たり する こと に あずかっ て 力 の ある 人 は 、 みんな よく 歩い て い ます 。
1041
,407,45: ポピュラー 音楽 で の カネ もうけ に 従事 し て いる 人 たち に は 、 どんな 音楽 を つくっ て いい の か わから ず 、 プレ スリー や ビル・ヘイリー の よう な かたち で 、 歴史 の 波動 が その 波間 から いつのまにか
^
つくり 出し て いる 、 必要 な 偶然 に 、 依存 し て い た 。
1041
,1359,10: これ まで 、 資本 主義 は 、 人間 が
^
つくり 出し た 最善 の 生存 形態 だ と 考え られ て い た 。
運び込む
(運ぶ.込む)
延べ語数:
22
0082
,2934,11: 「 いま 、 冷蔵 室 へ 、 私 の からだ を
^
運び こん で 出 て 来 た とき 、 廊下 の 端 を 曲っ た 男 が あっ た ん です 。
0141
,7,68: その テーブル の 上 に 伸子 の ハンド ・ バッグ だの 素子 の 書類 入 鞄 だ の が ごたごた のっ て い て 、 目 を うつす と 白く 塗ら れ た 入口 の ドア の 横 に 、 大小 数 個 の トランク 、 二つ の 行李 、 ハルビン で 用意 し た 食糧 入れ の 柳 製 大籠 など が 、 いかにも ひとまず そこ まで
^
運び こん だ という 風 に 積み あげ られ て いる 。
0141
,6422,9: 伸子 が 動 坂 の 家 へ 荷物 を
^
運び こん だ の は 十月 の はじめ だっ た 。
0141
,10554,35: 夜ふけ の 奇禍 だっ た の と 、 本人 が 昏倒 し た まま で ある の と で 、 どこ の 誰 と も 判明 し ない まま に 築地 の 林 病院 に
^
運び こま れ た 。
0141
,15114,4: そして あつい コーヒー が
^
運び こま れ た 。
0141
,19591,25: マヤコフスキー の 遺骸 は 、 日ごろ 彼 の 足 が ふみ なれ 、 その 声 を 響かし て い た この 作家 クラブ に
^
運び こま れ て 、 左 の 翼 に ある 広間 の 一つ に 安置 さ れ て いる らしかっ た 。
0278
,3,2: 行路病者 として
^
運び こま れ た 乞食 の 臨終 に 立ち あっ た 彼女 は 、 その 優れ た 資質 によって イギリス 国王 の 病床 に も 侍 し まし た 。
0336
,38,23: 第 一 日 の 十一月 四 日 、 法廷 に は ニュース 映画 の カメラ 、 ラジオ の 録音 の 機具 まで
^
運び こま れ 、 まぶしい フラッシュ の 閃き の 間 に 赤坊 の 泣声 が まじり 、 十 二 名 の 被告 が 入廷 する という 光景 で あっ た こと が 、 各紙 に 報ぜ られ た 。
0578
,18,34: その 昔 、 ずいぶん 苦しい 生活 を し て い た 頃 、 伯母 さん が 持っ て 来ら れ た 嫁 入 衣裳 を はじめ 、 主 な 品物 を すっかり 質屋 に
^
運び こん で しまっ て 、 家 の 中 が がらん 洞 に なっ た 、 など という こと が いつも 自慢 話 に 持ち出さ れ まし た 。
0643
,105,29: 木村 は 夜ふかし し なけれ ば 眠れ ず 、 対局 前夜 に おそく まで ワア く 騒ぐ と よく 眠れる そう で 、 まんまと 自分 の 睡眠 ペース へ
^
運び こん だ の に 比べ て 、 升田 は 用意 を 怠っ た の で ある 。
0651
,323,24: そこで 千鳥 波 は 物 を も 言わ ず 猛然と 襲い か ゝ って ソプラノ 嬢 を ぶらさげ て 奥 の 座敷 へ
^
運び こみ 、 パチ パチ パチ と 二 十 ばかり ひ ッ ぱたく 。
0667
,1872,13: 居合せ た サブ チャン 、 ノブ 公 その他 それ と いふ ので
^
運び こむ 。
0683
,255,4: そして トラック へ
^
運び こま れ た の で ある 。
0693
,274,26: 翌日 は 看板 屋 が き て ペンキ の 看板 を 書き 、 また 翌日 に は 一 台 の トラック が パチンコ の 機械 を
^
運び こん だ 。
0726
,102,49: 彼女 は 膝 と 足 を 紐 と 手拭 様 の もの で 二 ヶ所 縛ら れ 、 その 夫 と 思わ れる 者 、 又 、 も 一 人 の 肉親 の 一 人 と 思わ れる 青年 の 二 人 に 抱か れ て 外来 室 へ
^
運び こま れ て き た 。
0732
,298,10: 献納 の 品々 が 仮 本殿 の 内 へ
^
運び こま れる 。
0785
,804,8: 木やり 音頭 を うたい つつ ダビ 所 へ
^
運び こん で 中央 に 安置 し て 、 そこで また 木やり を やっ て 、 シャン く と 手 を しめて 室内 から 立ち去る 。
0787
,790,21: そして 一時 的 に どこ か へ 隠し た 金箱 は と ッ くに 蛭川 家 の 土蔵 の 中 へ
^
運び こん で い た でしょ う 。
0794
,809,24: しかし 荷物 は とにかく 到着 し 、 凄い 見幕 で 八 十 松 を 怒り つけ て 荷物 を まきあげ 奥 の 部屋 へ
^
運び こん だ の です から 、 ビルマ の 孫 の 一 件 は それ で 役 が すん だ わけ です 。
0866
,4245,24: こうして 、 六月 に は いる と 、 住居 の 手入れ も あらまし 目鼻 が つき 、 簡単 な 家具 食器 類 を
^
運び こん で 、 そこで 小諸 の 療養 所 から 小萩 を 迎え た 。
1073
,3742,21: 弟 たち と 、 家人 が 、 馬の背 から 下ろし た 武具 の 菰 梱 を 、 武器 倉 へ 、
^
運び こん で いる の だっ た 。
1076
,134,40: 今 でも 尻屋 あたり の 荒浜 を あるい て みる と 、 大小 さまざま の 難破 船 の 破片 が 、 昆布 や あら め とともに 、 到る 処 の 水際 に 積み上げ られ て 、 次々 と 村 へ
^
運び こま れ て いる 。
見合う
(見る.合う)
延べ語数:
22
0080
,778,6: ふたり は 、 目 を
^
見 あわ せ た 。
0080
,2048,8: 蜂 矢 が ふりかえっ て 顔 を
^
見 あわ し た その 人物 は 、 黒い 服 を 着 、 白い カラー の 、 しかも 昔 流行 し た こと の ある 高い カラー で 、 き ゅうくつそうにくびをしめ 、 頭部 に は 鉢巻 の よう に ぐるぐる 繃帯 を 巻き つけ 、 その 上 に のせ て い た 黒い 中折 帽子 を とっ て 、 蜂 矢 に あいさつ し た 。
0081
,886,5: 二 人 は 顔 を
^
見 あわ せ た 。
0082
,637,8: と 大池 と 江川 が 顔 を
^
見 あわ せ た とき 、 二 人 の 少年 が かけこん で 来 た 。
0082
,810,13: 博士 の ことば に 、 少年 たち は たがい に 顔 を
^
見 あわ せ た 。
0082
,885,10: 執行官 と 教誨 師 は 、 そこで 顔 を
^
見 あわ せ た が 、 さっき 死刑 囚 に 近づい た 奇妙 な 影 について は 、 どっち も 何 に も いわ なかっ た 。
0082
,1087,5: おどろい て 、 顔 を
^
見 あわ せ た 。
0082
,1779,21: 博士 が 、 しきりに あやまっ て いる の を 聞い た 少年 たち は 、 お た がい の 顔 を
^
見 あわ し た 。
0082
,1897,5: 二 人 は 顔 を
^
見 あわ せ た 。
0082
,1908,6: 二 人 は 顔 を
^
見 あわ せ て 、 あたり を きょろきょろ 。
0084
,271,11: まあ 、 よかっ た と 、 三 人 は 顔 を
^
見 あわ せ た 。
0088
,97,7: すると これ は なかなか 因縁 が 搦
^
み 合っ て い ます ね 」
0141
,314,20: 伸子 は 、 段々 驚き の 心 を 大きく し て 、 わき に いる 素子 と 目 を
^
見 あわ さ ない で いる の に は 努力 が いっ た 。
0691
,556,24: 初音 サン が 墜落 すれ ば 我 また 喜ん で 落ちよ う もの を と 、 梅 玉堂 は 落ち行く 空間 で 一瞬 から
^
み 合う はかなき 肉体 の 接触 を 空想 し て 、 それ を 最後 の 、 しかし 無上 の もの と 考え た ほど で ある 。
0941
,3,5: 皆 はっと 顔 を
^
見 あわ せ て 、 一瞬 たじろい だ 。
0945
,46,11: 誰 も 彼 も 呆気 に とら れ 、 顔 を
^
見 あわ し て 溜息 を つく ばかり で あっ た 。
0953
,338,10: 公子 と 花世 は 蒼く なっ て 眼 を
^
見 あわ せ 、 た がい の 思い を 通じ あっ た 。
1072
,3232,7: 由 と 庄七 は 、 顔
^
見 あわ せ た 。
1072
,3502,10: わけ が わから ない 他人 同士 は 、 顔
^
見 あわ せ て そう いっ た 。
1072
,6168,10: 藪 八 は 、 楽 翁 と 、 顔
^
見 あわ せ て 、
1072
,8063,24: 大和 守 は 、 うし ろ を 振 向い て 、 北町 奉行 の 中山 出雲 守 と 、 に が 笑い を
^
見 あわ せ た 。
1073
,2285,6: 弟 たち は 、 眼 を
^
見 あわ せ た 。
向き合う
(向く.合う)
延べ語数:
22
0072
,28,18: 火 炉 の むしろ に 腰 を かけ て 、 仲よし の 二 人 は 久しぶり に
^
向き あっ た 。
0083
,8,9: そう いっ て 鳴海 は 、 私 に
^
向き あっ て 胡坐 を かい た が 、 すぐ 立 上っ て 、 部屋 の 隅 から 灰皿 を 見付け て き て 、 元 の 座 に すわり 直し た 。
0087
,107,4: その 小 卓子 と
^
向き あっ た 麻 の カバー の つい た 安楽椅子 の 中 に 、 当家 の 主人 旗 田鶴 彌 氏 が 、 白い 麻 の 上下 の 背広 を きちんと 着 て 、 腰 は 深く 椅子 の 中 に 埋め 、 上半身 は 前のめり に なっ て 額 を 小 卓子 の 端 へ つけ 、 蝋細工 の 人形 の よう に 動か なく なっ て い た 、 卓上 に は 、 洋酒 用 の 盃 や 、 開い た 缶詰 や 、 古風 な 燭台 や 、 灰皿 に 開か れ た シガレット ・ ケース に 燐 寸 など が 乱雑 に 載っ て い た 。
0087
,2088,19: 「 あなた は 室内 に 於 て 、 兄 の 鶴 彌 氏 と 土居 三津子 の 両人 が
^
向き あっ て いる ところ を 見 た 。
0091
,1574,12: 彼 は 自分 の 席 に 戻っ て 、 雪子 学士 に
^
向き あっ た 。
0141
,3549,54: 悲しい ほど 柔かい 保 の 心 を なか に し て 思う と 、 伸子 は 、 多 計 代 の 保 に対する はげしい 独占 的 な 情 の こわ さ と 、 その 娘 で 、 その 情 の はげし さ や こわ さ で よく 似 て いる 自分 と が 、
^
向き あっ て いる 姿 を 感じる の だっ た 。
0141
,15373,26: 男 は 、 玄関 の ホール に ある カウンター の うし ろ へ 入っ て 来 て 、 その 前 に 立ちどまっ た 伸子 と
^
向き あっ た 。
0141
,18661,22: ホテル ・ パッ サージ の 入口 と 建築 場 の 入口 と が 、 ひろく ない 道 を はさん で 斜め に
^
向き あっ て い た 。
0943
,266,0:
^
向き あう と 、 かならず こういう 形 に なる 夫婦 な の で ある 。
0947
,845,26: 顔 を あげ て みる と 、 息苦しい ほど キチン と 制服 を 着こ ん だ 青年 が 、 ケース を へだて て サト子 と
^
向き あう 位置 に き て い た 。
0947
,1197,17: サト子 が 階下 の 客間 へ 戻る と 、 カオル も つい て き て 、
^
向き あう ソファ に おさまっ た 。
0947
,1741,25: そう 言う と 、 ベッド と 壁 の 間 の 狭い ところ を 、 猫 の よう に 身軽 に すりぬけ 、 サト子 と
^
向き あう 主婦 の 座 に つい た 。
0947
,2574,6: 曽根 は 、 サト子 と
^
向き あう 椅子 に 移る と 、 しんみり と 話しこむ 恰好 に なっ て 、
0947
,2729,21: サト子 の 部屋 へ 行く と 、 カオル は 手套 を ベッド の うえ に なげだし て 、 グッタリ と
^
向き あう 椅子 に かけ た 。
0947
,3182,7: そう いう と 、 ふたり と
^
向き あう 椅子 に 掛け た 。
0948
,703,18: 久美子 は 言い たい だけ の こと を 言っ て やる つもり で 、 捜査 主任 と
^
向き あう 椅子 に かけ た 。
0951
,2,23: 「 お呼び たて し て 、 恐縮 でし た 」 と 軽く 会釈 する と 、 事務 机 を 挟ん で 教諭 と
^
向き あう 椅子 に 掛け た 。
0954
,287,35: 青 紫蘇 の 葉 を 敷い た 鯛 の あらい も 、 藻魚 の 附 合せ の 紅葉 おろし も 、 みな いい 知れ ぬ 哀愁 を 含ん だ 美し さ で 、 やす と
^
向き あっ て 食事 を し て いる 杜 松子 の 顔 の 中 に も なに かしら それ と 通じ あう もの が 感じ られ 、 愁い に 似 た やるせない ほど の 愛情 で 胸 を つまら せ た 。
1040
,609,9: 笑顔 の ふたり は 、 陽ざし の なか で
^
むき 合っ て 立っ た 。
1040
,1156,14: そして 車 の うし ろ へ 歩い て いき 、 陽ざし の なか で
^
むき 合っ て 立っ た 。
1040
,2658,36: 恋愛 という 言葉 は 知っ て い た が 、 その 実体 は たとえば こういう こと な の か と 、 彼 は 芽生え た ばかり の 実体 と 、 心 の なか で 正面 から
^
むき 合っ て み た 。
1072
,8338,15: 吉宗 の 心 は 、 たしかに 、 遠く は あっ て も 、 それと
^
向き あっ て いる 心持ち を とっ た もの だろ う 。
読み進む
(読む.進む)
延べ語数:
22
0060
,707,9: しかし 渡辺 は ビット ・ イン 日誌 を
^
読み 進み ながら 、 何 度 も 首 を ひねら ざる を え なかっ た 。
0060
,2329,18: タケシ は 小 黒 の いう ニュアンス を 即座 に は 理解 でき ない まま に 、
^
読み 進ん で いっ た 。
0060
,2402,17: タケシ は 『 マイコン 基礎 講座 』 を ノート を 取り 、 書き込み を 加え ながら
^
読み 進ん で いっ た 。
0060
,2413,24: もちろん 、 エレクトロニクス に も コンピューター に も 素人 同然 の タケシ が どうにか こう に か 『 マイコン 基礎 講座 』 を
^
読み 進む こと が でき た の は 、 著者 の 能力 と 細か な 心配り 、 そして 何 より も TK — 80 が コンピューター として 見れ ば 超 貧弱 な マシン で あっ た こと に つきよ う 。
0060
,2689,2: ここ まで
^
読み 進ん で くださっ た 皆さん の 一人ひとり に 、 判定 を 仰ぎ ます 。
0060
,2868,2: 論文 を
^
読み 進む うち に 、 エンゲルバート は 胸 に 湧き 上がっ て くる 興奮 を 抑え られ なく なっ た ★ 。
0060
,3211,2: 本文 を
^
読み 進む と 、 アルバカーキー の MITS の 連絡 先 が 記載 さ れ て おり 、 同社 から 完全 な キット が 三 九 七 ドル で 提供 さ れる と の 記述 が あっ た 。
0060
,3313,3: 記事 を
^
読み 進む うち 、 アレン の 胸 に 興奮 と 焦り の 入りまじっ た 熱気 が 噴き出し て き た 。
0060
,7518,3: マニュアル を
^
読み 進ん で いっ た 松本 は 、 むかで の 足 の よう に パッケージ から 突き出し て いる μ COM — 4 の 二 八 本 の ピン 、 それぞれ の 役割 を 確認 し て いっ た 。
0060
,9019,47: 入学 直後 、 通い 慣れ た 大阪 の 秋葉原 、 日本橋 で 、 C という 聞い た こと の ない 言語 の 特集 を 組ん で いる 『 DDJ 』 ( 一 九 八 〇 年 五月 号 ) を 見つけ 、 引き込ま れる よう に
^
読み 進ん だ 。
0060
,9504,44: IBM において いかに し て PC の 開発 が 進め られ た か を レポート し た 『 ブルー マジック 』 ( ジェイムズ・クポスキー / テッド ・ レオンシス 著 、 近藤 純夫 訳 、 経済 界 、 一 九 八 九 年 ) を
^
読み 進む うち 、 渡辺 の 脳裏 に は 、 後藤 富雄 が TK — 80 の プラン を ラフ な スケッチ に まとめ て 持っ て き て から の 燃える よう な 日々 の さまざま な 情景 が 、 繰り返し 繰り返し よみがえっ て き た 。
0141
,6308,15: よみ 終っ た 頁 を 一 枚 ずつ 素子 に わたし ながら そこ まで
^
よみ 進ん だ 伸子 は 、 鳥肌 だっ た 。
0141
,6330,6: つづけ て その 先 へ
^
よみ すすん で 、 伸子 は 涙 も かわき あがっ た 両 眼 を ひきつっ た よう に 見開い た 。
0141
,8646,79: はじめ の うち は 克明 に 声 を 出し て ゆっくり 読ん で きかせ て い た ミス ・ ジョーンズ は —— 背 の たかい 、 伸子 に 年 の よく わから ない 気 の いい その 看護 婦 は そういう 名 だっ た —— だんだん 物語 に つりこま れる につれ 、 伸子 が 眠っ て しまっ た と 思い でも し た の か 、 段々 黙っ て 、 頁 から 頁 へ 、 ひき つけ られ て
^
読み すすん で 行っ た 。
0141
,9729,18: 伸子 は 唇 を 酸っぱ さ で 小さく 引緊 め た よう な 表情 に なり ながら
^
読み すすん だ 。
0180
,3,37: ふと よん だ もの に 不思議 に ひきつけ られ 、 犢 が うまい 草 に ひか れ て ひろい 牧場 の 果 から 果 へ 歩く よう に 、 段々 そういう 種類 の 本 を さがし て
^
読み すすん で 、 ある とき 、 ほんとに 自分 は 文学 が 好き な の だっ た 、 と 自分 に 発見 する 。
0207
,3,34: それから 「 魅せ られ たる 魂 」 の 英訳 が はいっ て 来 て 「 アン ネット と シルヴィ 」 「 夏 」 「 母 と 子 」 と 一 冊 一 冊 おぼつかなく
^
よみ すすん で 行っ た ころ の 感銘 。
0756
,41,2: しかし 、
^
読み すすん で 行く うち は 、 この 悠々 と 露出 し て いる トリック に 、 どうしても 気 附く こと が でき ない の で ある 。
0835
,106,48: それ は 林 さん の 死因 を さぐる に 先立っ て 、 「 よく 云わ れる 『 ジャーナリズム の 酷使 』 が 林 さん の 死 を 決定的 に 意味 づける 結果 と なっ た 」 と 一応 言いきっ た こと で 、 その後 の 方 を
^
読み 進む と 、 実は ジャーナリズム の 強要 という もの も それ を よく よく 見る と ドン ラン 飽く なき という 放恣 な もの より も 大 新聞 以外 の 出版 業者 の 資本 が 小さく て 冒険 的 な 試み が でき ず 、 当り 外れ の ない 企画 を たて て 流行 作家 を 追いまわす 以外 に 商法 が ない という 必然 の 結果 を 生じ て それ が 林 さん の 死 の 一因 と なっ た もの で ある と いう 。
0835
,112,21: 批評 家 が 中途 で 読み 止まっ て 批評 を 加える こと を 許さ れ ない し 、 その 先 へ
^
読み 進む 限り は 誤読 さ れる イワレ は あり ませ ん 。
0984
,39,3: しかし 、 しだいに
^
読み すすん で いく うち に 、 だんだん 妙 な 気 が し て き まし た 。
1073
,7673,18: しかし 、 煩わしい と 思わ れる 読者 は 、 その 一 項 を 省略 し て 先 へ
^
読み 進ま れ て も 、 この 小説 へ の 筋 の 関連 に は たいして 支障 は ない と 思う 。
付き合う
(付く.合う)
延べ語数:
22
0002
,2510,26: あなた の 弟 の 直 さん も 、 貴族 として は 、 大 出来 の 男 な ん だ が 、 時々 、 ふっと 、 とても
^
附き 合い 切れ ない 小生意気 な ところ を 見せる 。
0002
,2645,33: 僕 は 高等 学校 へ はいっ て 、 僕 の 育っ て 来 た 階級 と 全く ちがう 階級 に 育っ て 来 た 強く たくましい 草 の 友人 と 、 はじめて
^
附き 合い 、 その 勢い に 押さ れ 、 負け まい として 、 麻薬 を 用い 、 半 狂乱 に なっ て 抵抗 し まし た 。
0002
,2778,58: 僕 が その 洋画 家 の ところ に 遊び に 行っ た の は 、 それ は 、 さい しょ は その 洋画 家 の 作品 の 特異 な タッチ と 、 その 底 に 秘め られ た 熱狂 的 な パッション に 、 酔わ さ れ た せい で あり まし た が 、 しかし 、
^
附き 合い の 深く なる につれて 、 その ひと の 無 教養 、 出鱈目 、 きたならし さ に 興 覚め て 、 そうして 、 それ と 反比例 し て 、 その ひと の 奥さん の 心情 の 美し さ に ひか れ 、 いいえ 、 正しい 愛情 の ひと が こいしく て 、 したわしく て 、 奥さん の 姿 を 一目 見 たく て 、 あの 洋画 家 の 家 へ 遊び に 行く よう に なり まし た 。
0004
,94,60: そうして その 翌 る 年 に は 、 他 の かなり 有名 な 文芸 雑誌 など から 原稿 の 依頼 を 受け たり し て い た が 、 原稿 料 は 、 あっ たり 無かっ たり 、 あっ て も 一 枚 三 十 銭 とか 五 十 銭 とか 、 ひどく 安い もの で 、 当時 最も 親しく
^
附き 合っ て い た 学友 など と 一緒 に おん で や で お 酒 を 飲み たく て も 、 とても 足り ない 金額 で あっ た 。
0019
,14,100: 申し おくれ まし た が 、 当時 の 僕 の 住い は 、 東京 駅 、 八重洲 口 附近 の 焼け ビル を 、 アパート 風 に 改造 し た その 二 階 の 一 部屋 で 、 終戦 後 はじめて の 冬 の 寒風 は 、 その 化け物 屋敷 みたい な アパート の 廊下 を へん な 声 を 挙げ て 走り 狂い 、 今夜 も また あそこ へ 帰っ て 寝る の か と 思う と 、 心細 さ 限り なく 、 だんだん 焼酎 など 飲ん で 帰る 度数 が ひんぱん に なり 、 また 友だち と の
^
附き 合い 、 作家 と の 附き 合い など で 、 一 ぱし の 酒飲み に なっ て しまい まし た 。
0019
,14,106: 申し おくれ まし た が 、 当時 の 僕 の 住い は 、 東京 駅 、 八重洲 口 附近 の 焼け ビル を 、 アパート 風 に 改造 し た その 二 階 の 一 部屋 で 、 終戦 後 はじめて の 冬 の 寒風 は 、 その 化け物 屋敷 みたい な アパート の 廊下 を へん な 声 を 挙げ て 走り 狂い 、 今夜 も また あそこ へ 帰っ て 寝る の か と 思う と 、 心細 さ 限り なく 、 だんだん 焼酎 など 飲ん で 帰る 度数 が ひんぱん に なり 、 また 友だち と の 附き 合い 、 作家 と の
^
附き 合い など で 、 一 ぱし の 酒飲み に なっ て しまい まし た 。
0023
,6,176: 笹島 先生 は 、 ここ の ご 主人 と 同様 の 四 十 歳 前後 の お方 で 、 やはり ここ の ご 主人 の 勤め て い らし た 本郷 の 大学 の 先生 を し て いらっしゃる の だ そう で 、 でも 、 ここ の ご 主人 は 文学 士 な のに 、 笹島 先生 は 医学 士 で 、 なん でも 中学校 時代 に 同級生 だっ た とか 、 それから 、 ここ の ご 主人 が いま の この 家 を お つくり に なる 前 に 奥さま と 駒込 の アパート に ちょっと の 間 住ん で い らし て 、 その 折 、 笹島 先生 は 独身 で 同じ アパート に 住ん で い た ので 、 それで 、 ほんの わずか の 間 ながら 親交 が あっ て 、 ご 主人 が こちら へ お移り に なっ て から は 、 やはり ご 研究 の 畑 が ちがう せい も ござい ます の か 、 お互い お家 を 訪問 し 合う 事 も 無く 、 それ っきり の お
^
附き 合い に なっ て しまっ て 、 それ 以来 、 十 何 年 とか 経っ て 、 偶然 、 この まち の マーケット で 、 ここ の 奥さま を 見つけ て 、 声 を かけ た の だ そう です 。
0025
,235,17: 「 今夜 は 、 僕 は これから 少し 飲む から ね 、 豆 で も かじり ながら
^
附き 合っ て くれ 。
0025
,239,31: 実に つまらない 、 不思議 な くらい に 下手くそ な 、 まるっきり センス の 無い 冗談 を 言い 、 そうして ご 本人 が 最も 面白 そう に 笑い 、 主人 も お
^
附き 合い に 笑い 、 「 トカナントカイッチャテネ 、 ソレデスカラネエ 、 ポオットシチャテネエ 、 リンゴ 可愛 イヤ 、 気持 ガワカルトヤッチャテネエ 、 ワハハハ 、 アイツ 頭 ガイイカラネエ 、 東京 駅 ハオレノ 家 ダト 言 ッチャテネエ 、 マイッチャテネエ 、 オレ ノ 妾宅 ハ 丸ビル ダト 言 ッタラ 、 コンドハ 向 ウガマイッチャテネエ 、 … … 」 という 工合 い の 何 一つ 面白く も 、 可笑しく も ない 冗談 が いつ まで も 、 ペラペラ と 続き 、 私 は 日本 の 酔客 の ユウモア 感覚 の 欠如 に 、 いまさら ながら うんざり し て 、 どんなに その 紳士 と 主人 が 笑い 合っ て も 、 こちら は 、 にこり と も せ ず 酒 を 飲み 、 屋台 の 傍 を とおる 師走 ちかい 人 の 流れ を 、 ぼんやり 見 て いる ばかり な の で ある 。
0027
,784,39: 自分 は 、 皆 に あいそ が いい かわり に 、 「 友情 」 という もの を 、 いちど も 実感 し た 事 が 無く 、 堀木 の よう な 遊び 友達 は 別 として 、 いっさい の
^
附き 合い は 、 ただ 苦痛 を 覚える ばかり で 、 その 苦痛 を もみ ほぐそ う として 懸命 に お 道化 を 演じ て 、 かえって 、 へとへと に なり 、 わずか に 知合っ て いる ひと の 顔 を 、 それ に 似 た 顔 を さえ 、 往来 など で 見掛け て も 、 ぎょっと し て 、 一瞬 、 めまい する ほど の 不快 な 戦慄 に 襲わ れる 有様 で 、 人 に 好か れる 事 は 知っ て い て も 、 人 を 愛する 能力 に 於い て は 欠け て いる ところ が ある よう でし た 。
0027
,787,5: 誰 と も 、
^
附き 合い が 無い 。
0027
,1192,5: 互いに 軽蔑 し ながら
^
附き 合い 、 そうして 互いに 自ら を くだらなく し て 行く 、 それ が この世 の 所 謂 「 交友 」 という もの の 姿 だ と する なら 、 自分 と 堀木 と の 間柄 も 、 まさしく 「 交友 」 に 違い あり ませ ん でし た 。
0585
,211,15: 退出 ま ぎわになって 、 江川 から 、 あの こと を ゆっくり 相談 し たい から
^
附き 合っ て くれ と 言わ れ まし た 時 、 彼 は ただ 無造作 に 承諾 し まし た 。
0617
,2401,26: この たび の 戦時 中 、 八 十 幾 歳 で 亡くなっ た が 、 鶴見 は 父 の 死後 少し も 変ら ず に 長く
^
附き 合っ て い た の は この 夫人 だけ で ある 。
0877
,435,4: しかし 、 しばらく
^
附き 合っ て みる と 、 案外 見かけ ほど 無愛想 で は なく 、 ただ 、 その 複雑 きわまる 性格 の ため に 、 自分 自身 で それ を 処理 する の に 困っ て いる の だ という こと が わかり まし た 。
0983
,96,28: 健二 どう し た という わけ じゃ 無 え けん ど 、 仲蔵 が お のし に どんな 事 云う たち う てん 、 そん つもり で
^
附き 合わ ん き ゃいかんというこったい 。
0988
,450,7: 終 戰後 、 わずか 半年 あまり の
^
附き 合い —— と 言 つて も 、 時々 訪ね て 來 て は 、 いろいろ の 事 について 私 の 意見 を 聞き たい と 言 つ て い ながら 、 ほとんど 自分 一 人 で 喋り 立て て は 立ち去 つ て 行く と いう だけ の 交渉 —— の 間 に 、 私 に わかつ た 事 は 、 ただ 、 彼女 の 性質 が 、 一 本 氣 で 、 血統 と 育ち から 來 た 率直 さ —— たいがい の 事 に たじろい だり 惡 びれ たり し ない 強 さ と 「 少女 小説 」 風 の 感傷 癖 が 、 こぐら かつて 入れ 混 つ て いる らしい と 言う 事 ぐらい の 所 で ある 。
0988
,4792,5: 立川 さん は 、 深い
^
附き 合い で は なかつ た と 言い ながら 、 M さん の 性質 を 實 に 良く 知 つ て いる よう な の です 。
0989
,2644,4: 勝負 は 勝負 、
^
附き 合い は 附き 合い で 、 ハッキリ 別々 に する 。
0989
,2644,7: 勝負 は 勝負 、 附き 合い は
^
附き 合い で 、 ハッキリ 別々 に する 。
0993
,1130,10: 男 の 方 と は ただ いろいろ と お
^
附き 合い を し て い た だけ です もの 、 深い こと は 私 に わかりゃ し ない わ 。
0994
,1072,2: 友人 の
^
附き 合い も 普通 。
聞こえ始める
(聞こえる.始める)
延べ語数:
21
0060
,1398,6: フォークソング 自体 が 日本 で
^
聞こえ はじめ た の は 、 タケシ の 高校 入学 の 時期 より も さらに 二 、 三 年 前 に さかのぼる 。
0060
,2515,15: すると 、 これ まで 生命 を 持っ て い なかっ た 世界 から 鼓動 が
^
聞こえ はじめる 。
0060
,3880,36: 三月 中旬 、 早く も 一 〇 〇 〇 台 を 超える 出荷 達成 に オフィス コンピューター の 部隊 が 成功 の 手応え を 感じ はじめ た ころ から 、 導入 先 から の クレーム が
^
聞こえ はじめ た 。
0072
,251,11: どこ から とも なく 、 ご う ッ という 音 が
^
聞え 始め た 。
0079
,340,17: 博士 の ことば が 切れる と 同時に とこ から とも なく 、 へん な 音響 が
^
きこえ はじめ た 。
0082
,152,15: 煙 の 中 で 、 町 の 鍛冶 屋 の よう な 音 が
^
聞こえ はじめ た 。
0084
,1755,8: 乗組 員 の 呼び声 が 、 ぼつぼつ
^
聞え 始め た 。
0140
,362,7: やがて 豆腐 屋 の ラッパ が
^
聞え はじめ 、 台所 の 出入り が しげく なっ た 。
0140
,2889,13: それから 月日 が とん で 、 無産 階級 、 プロレタリア という 声 が
^
きこえ はじめ た 。
0141
,13191,50: 丸太 の 柱 を 緑 の 葉 で 飾ら れ 、 青 と 赤 の 色 電球 を つましく 一 条 二 条 交叉 し た 市民 の 祭日 の ため の 舞台 で は 、 十 四 日 の ひる ごろ から そろそろ ヴァイオリン や フリュート の 音 が
^
きこえ はじめ て 、 夜 が 更ける につれ 全市 に 祭 の 気分 が 漲っ た 。
0341
,4,8: 東京 に 、 また こんな ラジオ が
^
きこえ はじめ た 。
0371
,117,38: 余り ながく 崖 の 上 で 汽車 を 見 て い て 、 この 田圃 に かかる 頃 は 、 もう あたり に いくら か 夕 靄 が こめ 、 町 々 に 豆腐 屋 の ラッパ が
^
きこえ はじめる 時刻 に なる こと も ある 。
0433
,588,48: 毎晩 九 時 過ぎる と 、 まだ 夜 と 昼 と の 影 を 投じ 合っ た 鳩羽色 の 湖面 を 滑っ て 、 或 時 は 有頂天 な 、 或 時 は 優婉 な 舞踏 曲 が 、 漣 の 畳 句 を 伴 れ て
^
聞え 始め ます 。
0780
,437,12: なるほど 夜 に なっ て から 数 名 の 声 が
^
きこえ はじめ た の は 、 酒宴 の せい らしい 。
0956
,1356,13: な よ たけ の 琴 の 音 が 、 右手 の 方 から
^
聞え はじめる 。
0956
,2390,7: 小鳥 の 声 が 、 あちこち から
^
聞え はじめる 。
0956
,2694,6: 合唱 ( 静か に
^
聞え 始める )
0975
,29,18: 朝鮮 へ 来 て 間もなく 秋 が 訪れ て 、 その 草原 から は いろいろ の 虫 が
^
聞え はじめ た 。
0986
,451,10: ( 投 弾 と 高射 砲 発射 の 爆音 の
^
きこえ はじめる 直前 の 、 ぶ きみ な 静けさ 。
0994
,71,6: うし ろ の 足音 も 又
^
きこえ はじめる 。
0995
,2128,7: 花岡 ( 佐山 の 声 が
^
きこえ はじめ た だけ で 、 ホッ と し て ) ああ !
生まれ付く
(生まれる.付く)
延べ語数:
21
0029
,150,8: 世の中 を 立派 に 生き とおす よう に
^
生れ つい た 人 と 、 そう で ない 人 と 、 はじめ から はっきり 区別 が つい て いる ん じゃ ない かしら 。
0044
,159,6: もともと 水商売 を する よう に
^
生れ つい た 女 かも 知れ ない 、 —— そう 考える と 父親 も 諦め た の か 、
0141
,10494,23: まじめ 一方 な 日本 の 聴衆 に さえ 好感 を もつ 人々 が 、 もし ロシア の しん から 音楽 ず き に
^
生れ つい て いる 聴衆 の 前 で 、 刻々 の 共感 に つつま れ ながら 演奏 し たら 、 どんなに 活 々 し た 歓び が ある だろ う 。
0213
,148,6: 「 あ たくし 、 ぜいたく に
^
生れ つい て いる の よ 。
0409
,4,14: 世間 で 偉い と 思わ れ て いる 人物 と そっくり の 顔立ち に
^
生れ つい て いる など という 偶然 は 、 ある 種 の 人間 にとって 、 何と 皮肉 で 腹立たしい こと だろ う 。
0508
,95,14: 生れ つい た 片 輪 の 事 を 考えれ ば 、 人並み に
^
生れ つい た の を 有難い と 思わ なけりゃ あ なり ませ ん よ 。
0593
,123,3: 「 りっぱ に
^
生れ つい た ん だ から 、 それで いい ん です 。
0593
,132,8: 詮 じ つめれ ば 、 五体 不満足 に
^
生れ つい た 者 も それ で よろしい こと に なる でしょ う 。
0644
,12,13: つまり 子孫 という よう な こと を 、 考え られ ない よう に
^
生れ つい て いる らしい 。
0728
,255,38: 絵 の 天分 ある 人 は 、 元来 色 によって 物 を 見 て いる もの だ し 、 文学 の 天分 ある 人 は 、 文字 の 構成 によって しか 物 を 把握 し ない よう に
^
生れ つい て いる もん です 。
0759
,1992,5: 私 は そんな ふう に
^
生れ つい た 女 です から 。
0775
,754,7: 何 一 ツ 出来 ない よう に
^
生れ つい て いる ん だ な ア 」
0785
,715,18: こう と 見 て とれ ば 誰 が 止めよ う と 火 の 中 へ とびこむ よう に
^
生れ つい て いる 勇ましい 奴ら です よ 。
0805
,9,24: 批評 家 は 本来 公式 で 割 切る 人 で あり 、 特に 平野 名人 の 如く 、 系列 だの 分類 という もの が
^
生れ つい て 身 に つい て いる 特異 体質 の 悪童 は 、 可能 性 など という 余計 な 邪魔 物 に 全然 患わ さ れる ところ が ない から 、 黙っ て 坐れ ば ピタリ と 当てる という よう に 、 犯人 を 当て て しまう の で ある 。
0831
,256,6: そんな タンカ を きる よう に
^
生れ つい て き た ワケ で は なく て かなり 多く の 平凡 な 女 が 、 彼女 の よう な コース を 辿る 素質 が ある の だ し 、 同じ コース を 辿れ ば 同じ よう な タンカ を きる よう に なる で あろ う 。
0988
,3877,19: だから 、 それ は しかた が 無い として 、 その 童貞 … … つまり 、 せつ かく 男 に
^
生れ つい て だ な 、 この ヘタ を する と 一 人前 の 人間 に なり きれ ない まま で 、 ジ・エンド だ ぞ 。
0993
,848,39: だ のに 多く の 貧乏 な 家 の 子弟 は だ —— そう 、 たとえば 、 今 の 金吾 君 でも いい 、 あれ で 僕 等 と 同じ 年頃 の 青年 だ よ 、 それ が ただ 貧しく
^
生れ つい た と 言う だけ の 理由 で ああ し て 泥んこ に なっ て 働 らく だけ で 本 一 冊 読め は し ない 。
0993
,1609,2: タヌキ に
^
生れ つい た の が 運 が 悪 る かっ た 。
0994
,706,4: 彼 は 貧乏 に
^
生れ つい た 。
1139
,217,8: それ は 併 し 、 彫物 師 に
^
生れ 付い た 私 の 心持 の 動き に 従っ た だけ の こと で 、 まさか 観音 様 を 女房 に する 気 に なっ た わけ じゃ 無い 。
1174
,393,17: そういう 点 で 、 先天的 に 骨格 が やわ で ある とか 、 筋肉 が 薄弱 に
^
生れ つく とか 、 そんな こと は ない の です か ?
満ち満ちる
(満ちる.満ちる)
延べ語数:
21
0002
,1300,16: こないだ 差し上げ た 手紙 は 、 とても 、 ずるい 、 蛇 の よう な 奸策 に
^
満ち 満ち て い た の を 、 いちいち 見破っ て おしまい に なっ た の でしょ う 。
0112
,2121,31: その 方 が もっと 生甲斐 の ある 私 に つり合っ た 生涯 を 送る 事 が 出来る と 云い はる 事 も 出来れ ば 、 もっと 私 の 心 を
^
満ち 満ち た 輝き の ある もの に し て 呉れる と 云え ます —— 恋 を する 事 は どんな 女 でも し ます ワ 、 けれども どの 女 でも が 高い ところ に その 人 の 来る の を 待っ て 居る もの は もっ て ませ ん ワ ネ 、 私 は それ を 信じ て 又 自分 を 信じ て 居 ます 」
0113
,176,3: 力 の ある
^
満ち 満ち た 生き甲斐 の ある 生活 を 好い て 居る 千世子 にとって 自分 の 囲 り を かこむ 人 が 一 人 でも 殖える と 云う 事 が 嬉しかっ た し 又 満足 さ れ ない 自分 の 友達 と 云う もの に対して の 気持 を 幾分 か は 此人 によって 満足 さ れる だろ う と 云う 深く 知り合わ ない 人 に対して の 良い 予期 も 心 の 裡 に 満ち て 居 た 。
0113
,309,30: 千世子 の 頭 に は 無断 で 自分 の 書い た もの を 読ま れ た 事 に対して 何 か 云わ なけれ ば なら ない 様 な 気持 が
^
満ち 満ち て 居 た 。
0114
,6,17: 力強い 自信 と 希望 は 今更 の 様 に 千世子 の 心 の 中 いっぱい に
^
満ち 満ち て 世の中 の すべて の もの が 自分 一 人 の ため に 作ら れ た と 思う 感情 に 疑 を はさん だり 非難 し たり なんか する 事 は 出来 なかっ た 。
0231
,478,19: 」 という 声 は 、 「 働く 女性 は 誇り で ある 」 という 声 と共に 日本 全国 に
^
充ち 満ち た 。
0302
,26,48: 卑猥 な 出版 物 が 全く 闇 紙 を つかっ て 、 しかも 厖大 な 利潤 を 得 て いる のに 、 教科書 が ない こと 、 参考 書 が ない こと を 訴え て いる 学生 は 、 国民 学校 から 大学 から 労働 者 学校 に
^
充ち 満ち て いる 。
0449
,170,3: 心 に
^
満ち 充ちる 愛 も
0504
,145,9: 実に 「 生 」 を 求める 激しい 欲望 に
^
満ち 満ち て 居る 。
0507
,151,12: 子供 等 の 頭 の 中 は 、 鍋 の もの で
^
満ち 満ち て 居る に 違い ない 。
0507
,179,17: 子供 達 の 心 は 、 忽ち の 内 に 兄 に対する 憎しみ の 心 で
^
満ち 満ち た もの と 見え 、 一番 気 の 強 そう な 、 額 の 大きな 子 が 、 とがっ た 声 で 、
0508
,843,30: 彼等 は 皆 極度 の 亢奮 で 顔 を 赤く し 目 を 輝か せ て 、 鍬 を 振 い 鋤 を 握る に なれ た 力 の
^
満ち 満ち た 腕 を 訳 も なく 宙 に 振っ たり 足 を 踏みならし たり し ながら その 単純 な 胸 の 中 を 争闘 の 本能 の 意外 な 衝動 に 掻き乱さ れ て 、 一 人 として 静か な 我 を 保っ て 居る 者 は なかっ た 。
0616
,61,30: そう 考える と 、 学生 に は 急 に 自分 に 青春 と 幸福 の 感じ が 帰っ て き て 、 人生 が 何 か 崇高 な 意味 に
^
充ち みち て いる よう に 思わ れ て 来る 。
0877
,541,25: しかし 、 その セリフ の 文体 に 至っ て は 、 韻文 詩劇 として 、 古今 稀 に みる 奇想 と 名 調子 と に
^
満ち 満ち て いる 。
0890
,120,15: その 都度 、 六 年 前 の 丁度 この 時節 に 、 この 河原 に
^
充ち 満ち て おり まし た 数 万 の 屍 の こと も 自ずと 思い出 で られ 、 ああ これ が 乱世 の す がた な の だ 、 これ が 戦乱 の 実相 な の だ と 、 覚えず 暗い 涙 に 咽ん だ こと で ござい まし た 。
0902
,53,9: 何れ の 歴史 に も 、 かかる 記録 に
^
充ち みち て いる 。
1076
,1372,22: 鼠 は 浜 に 引上げ られ て 皆 ちり ぢ り に 遁 げ うせ 、 島 に は それ 以来 鼠
^
満ち 満ち て 畠 の 物 を 喰い 失い 、 耕作 が でき なく なっ た という 話 。
1076
,1428,10: 黒島 で は 野山 の 奥 まで も 鼠 が
^
充ち 満ち て 、 青い もの は 一葉 も なくなり 、 人 の 食物 として は 藷 の 蔓 さえ 残ら なかっ た という 話 で 、 昔 なら ば 当然 立退く か 自滅 する より ほか は ない よう な 切迫 し た 事態 で あっ た 。
1135
,85,56: 髪 を 振り乱し て 、 櫓 に 駈け 登る 人形 振り の お 七 、 激情 に 取り 逆 せ て 、 見る も 凄まじい 美し さ は 、 これ が 勢 州 亀山 六 万 石 の 殿様 の 隠し芸 か と 思う と 「 鑿 を 取っ て は 」 の 誇り に
^
充ち 満ち た 、 六郷 左京 の 自慢 の 角 を へし折り ます 。
1136
,320,18: 由紀子 は 卓 二 の 前 に 立っ て 、 興奮 に 蒼 ざめながらも 、 自尊心 に
^
充ち 満ち た 顔 を 振り 仰ぐ の です 。
1175
,256,6: まるで この世 に は 誤解 が
^
充ち 満ち て いる よう だ 」
溶け込む
(溶ける.込む)
延べ語数:
21
0095
,2319,9: 船長 の 顔 が 夕闇 の 中 に
^
溶け こん で 、 その 表情 が 見え なく なっ た 。
0098
,2932,10: 実に 田舎 らしい 頓 間 な 空気 の 中 に
^
溶け こん だ 、 あの 医者 の 粗忽 な 逸話 の 醸す 酔い の ため かも しれ ない 。
0099
,115,6: 無常 は 美的 な 観照 に
^
融け 込む 。
0583
,287,9: 薄い 細やか な 皮膚 が その 肉 附 に
^
融け こん で 、 餅 の 表面 を でも 見る 感じ でし た 。
0590
,53,18: 喜久子 の も その 一つ で 、 下端 の 区切り が なく 、 地肌 へ ひきつら れ て
^
融け こん で いる 。
0591
,0,10: 桃代 の 肉体 は 、 布団 の 中 に
^
融け こん で いる よう だっ た 。
0687
,102,15: 貝 の 堅 さ が なく 、 草木 の 若芽 の 如く に 腹中 に
^
溶け こむ 趣き で ある 。
0759
,7615,11: 街 へ でる とき は 、 街 の 中 へ 、
^
溶け こむ 時 で ある 。
0759
,7618,13: しかし 、 とにかく 、 この 一室 に いる 時 は この 一室 に
^
溶け こん で いる 。
0759
,7619,5: そして 、 さらに 街 へ
^
溶け こむ こと が 、 今 は 必要 でも ない し 、 オックウ で あっ た 。
0877
,380,72: あなた がた は 、 折角 、 その 研究所 に 、 どんな 名目 に しろ 自由 に 出入 を 許さ れ た の だ から 、 きまっ た 講義 を 聴き 、 きまっ た 実習 を 受ける だけ で なく 機会 さえ あれ ば 、 あなた の 言わ れる よう な 、 羨望 に 値する 雰囲気 を もっ た 一方 の 組 の 中 へ 、 出来る だけ 自分 の 方 から
^
融け 込ん で 行く よう に 心掛け たら 、 どんな もの でしょ う 。
0911
,6,7: 大衆 の こころ の どまんなか に
^
融け 込ん で い なく て は 、 うまい シナリオ と は なっ て こ ない の で ある 。
0911
,42,35: ほんとう に カット を つない で 見る の は 、 この 日本 の 大衆 な の で ある 以上 、 シナリオ ・ ライター は 、 この 大衆 の 「 知恵 」 の どまんなか に
^
融け 込ん で いか なけれ ば なら ない の で ある 。
0918
,67,29: ボート の フォーム など は 、 あの 八 人 の スライディング の 近代 機械 の よう な 、 艇 の 構造 に 、 八 人 の 肉体 が 、
^
融け 込ん で 、 しかも 、 八 人 が 同時に 感じる 調和 、 ハーモニー 、 「 いき 」 が あっ た こころ もち が 、 わかっ て こ ない と 「 型 」 が わかっ た と は いえ ない の で ある 。
0918
,68,13: しかも 、 それ が わかっ た 時 は 、 水 の 中 に
^
融け 込ん だ よう な 、 忘れ よう も ない 美しい こころ もち な の で ある 。
0948
,201,27: 灰 緑 から 海 緑 まで の あらゆる 色 階 を つくし た 、 ただ 一色 の 世界 で 、 車 もろ とも 緑 の 中 へ
^
溶け こん で しまう の で は ない か という よう な 気 が し た 。
1013
,924,5: その 世界 の 中 に
^
溶け こん で しまっ て 、 どうしても 一 思い に ここ を 離れ 去る こと が でき なく なっ て しまっ た の です 。
1073
,7831,5: けれど 、 演技 者 に
^
溶け こん で 自分 も 一 しょ に 演技 する 心理 は 、 酔っぱらい に は よく ある 事 で ある 。
1101
,151,22: 地平線 に 近い ところ は 、 薄い 橙色 に 染まり 、 それ が 青磁 色 の 空 に ぼかし た よう に
^
溶け こん で いる 。
1101
,225,27: 東 の 空 は 、 この 青磁 から 茜 へ の 境界 に 、 紫 、 黄 、 橙 と 、 いろいろ な 色 が 、 互に
^
溶け こん で いる 。
1102
,183,28: 空気 は 恐ろしい ほど 澄みきっ て い て 、 青磁 色 に 透明 な 空 の 色 は 、 地平線 近い 薄 桃色 の 層 に 、 美しく
^
溶け こん で いる 。
溢れ出る
(溢れる.出る)
延べ語数:
21
0002
,2776,25: 僕 は 眼 を つぶっ て 、 こいしく 、 こがれ て 狂う よう な 気持ち に なり 、 瞼 の 裏 から 涙 が
^
あふれ 出 て 、 毛布 を 頭 から 引か ぶっ て しまい まし た 。
0015
,340,30: 青木 さん は 、 キヌ子 に 白い 肩掛け を 当て 、 キヌ子 の 髪 を と きはじめ 、 その 眼 に は 、 涙 が 、 いま に も
^
あふれ 出る ほど 一ぱい 。
0048
,89,34: 今日 の 世相 が 書ける 唯一 の 作家 として の 、 武田 さん の 新しい スタイル —— 混乱 期 の 作品 らしい スタイル ——「 雪 の 話 」 の 名人 芸 を 打ち破っ て
^
溢れ 出る スタイル を 待望 し て い た 。
0099
,10,35: 実に 親鸞 の どの 著述 に 接し て も 我々 を まず 打つ もの は その 抒情 の 不思議 な 魅力 で あり 、 そして これ は 彼 の 豊か な 体験 の 深み から
^
溢れ 出 た もの に ほかなら ない 。
0141
,14424,2: 街 に
^
あふれ 出 て いる 陰惨 に おどろき 、 むき出し の 荒々しい 生存 から うける 感銘 が 、 つや子 の 少女 の 額 に 刻ま れ た 。
0201
,8,50: 天津 で ミッション の 仕事 を し て い た ひと の 息子 として 生れ 、 天津 に いる アメリカ 人 の 少年 として 青年 時代 の 初期 を 中国 に 育っ た ジョン ・ ハーシー の 心 は 、 喧騒 な 中国 の 民衆 生活 の あらゆる 場面 に
^
あふれ 出 て いる 苦力 的 な 境遇 、 底 しれ なく 自然 と 人間 社会 の 暴威 に 生存 を おびやかさ れ ながら 、 しかも 、 同じ よう に 無限 の エネルギー を もっ て 抵抗 を 持続 し て ゆく 人々 の 現実 が 、 どんなに 強烈 な 人間 生活 の 色彩 ・ 音響 ・ さまざま の 状況 の 図絵 として 刻み こま れ て いる か しれ ない だろ う 。
0225
,28,50: それから 、 人間 は 、 いろいろ な 不幸 な 目 に あう よう に なっ た が 、 その 源 を 考え て 行く と パンドーラ が 箱 の 蓋 を 開け た とき 、 同時に たくさん の 病気 とか 、 たくさん の 悲しみ とかいう もの が 、 箱 から
^
溢れ 出 た から だ という こと が 、 パンドーラ の 話 に 云わ れ て いる の です 。
0246
,2,55: 国 によって いくらか 時間 の ちがい は あり ます けれども 、 アメリカ で も イギリス で も フランス で も 、 ソヴェト・ロシア で も 、 そして 中国 ・ 朝鮮 で も 、 五月 一 日 という この 日 に は 、 工場 から 、 経営 から 、 農村 から 、 すべて の 勤労 者 が
^
溢れ 出 て 、 働く もの の 日 として 、 行進 いたし ます 。
0316
,59,10: 破滅 的 現象 は 街 に も 家庭 に も
^
あふれ 出 て いる のに 、 若い 眼 も 心 も 崩壊 の 膿汁 に ふれ て い ながら 、 事実 は 事実 として 見 て 、 生活 で ぐっと それ に よごさ れ ず 突破 し て ゆく よう な 生活 意欲 は つちかわ れ て い ない 。
0569
,238,17: あたし が ほしい の は 、 本当 の 愛情 、 人情 の 流れ 、 心から 自然 に
^
溢れ 出る 温かみ です 。
0618
,360,19: こう 喚い て やっ た が 、 顔 が ま ッ か に 染まり 汗 が 一時 に
^
溢れ で た の は 、 オレ の 心 を 裏切る もの で あっ た 。
0618
,361,8: 顔 が 赤く 染まっ て 汗 が
^
溢れ で た の は 、 この 女 の 生き 首 が 欲しい 下心 の せい で は なかっ た 。
0642
,1000,14: 心臓 から の 血 しぶき が 、 胸 の ワイシャツ に 赤 々 と
^
あふれ 出 た 。
0732
,629,26: 起き 上る と 、 サルマタ や 腹 の まわり に 溜っ て い た 小便 が ドッ と 流れ て 、 フトン の 下 へ
^
あふれ 出よ う と し た 。
0784
,394,27: 兄 の 病みつか れ た 寝顔 を 見つめ て 、 克子 の 胸 に は ただ 苦しく て 、 救い がたい 暗い 思い の 数々 が
^
溢れ で て やま なかっ た 。
0877
,112,63: 英語 で も 多分 Spontaneity は 同じ 意味 に 使わ れる と 思い ます が 、 自然 に 、 後 から 後 へ 続い て 出 て 来る 一種 の 快調 を 指す の です が 、 それ は 決して 、 無理 に 押し出す の で も なく 、 しぼり 出す の で も なく 、 いかにも 楽々 と 、 豊か に 、
^
あふれ 出る 有様 を いう の です 。
1006
,54,11: 技術 を 学び取れ ば 、 それ に 乗っ て 急 に
^
あふれ 出る こと の できる よう な もの が 、 その 背後 に ある 、 と 私 は 感ぜ ざる を 得 ない 。
1037
,1359,5: 涙 は 全く 突然 に
^
溢れ 出 た 。
1038
,408,27: 不意 に 、 雲 の よう な 哀しみ が 湧い て 来 て 、 ああ と 思う うち に 、 哀しみ は 涙 と なっ て
^
溢れ 出 た 。
1039
,163,4: 思わず 、 喜色 が
^
溢れ 出よ う と する 。
1073
,5070,64: しかし 、 彼 の 命令 を 待つ まで も なく 、 あたり に い た 郎党 は 、 館 、 柵 内 の 味方 へ むかっ て 、 事態 を どなり 歩い て い た ので 、 馬 を 曳き 出し 、 武器 を 押 っと り 、 前後 し て 、 甲冑 の 奔流 が 、 諸 門 から 往来 へ 、
^
溢れ 出 て い た 。
遣り始める
(遣る.始める)
延べ語数:
21
0098
,3331,37: 鴨 緑 江 節 と なっ て は 、 参 右 衛門 も もう 我慢 が 出来 なく なっ た らしく 、 「 流す 筏 は … … 」 その後 を 今度 は 夫婦 揃っ て
^
やり 始め た 。
0137
,21,53: 近頃 で は 、 大勢 織 子 を つかっ て い た よう な 機屋 が つぶれる 代り に 、 腐れ かかっ た よう な 家 が ガラス を はめ た 窓 を 一つ 切っ て 、 その 下 に 借り もの の 機 を 据えつけ 、 カッ シャン 、 カッ シャン と
^
やり はじめ た 。
0141
,11990,43: 「 海軍 だって 、 一 万 トン 以上 の 軍艦 は つくれ ない こと に なっ て いる ん だ が 、 この 頃 ジュラルミン と 云っ て アルミ ニューム より 軽く て 丈夫 な 新 発見 の 軽金属 を つかう こと を
^
やり はじめ て いる ん です 。
0141
,15611,6: こういう 風 に 室 さがし を
^
やり はじめ て 、 伸子 は 、 二 人 で さえ あれ ば 、 どんな ところ に でも 住める のに 、 と 思う こと が 多かっ た 。
0152
,19,58: 例えば 、 余り 体力 の 強壮 で ない 中学 の 中級 生 たち が 、 急 に 広場 に 出さ れ て 、 一定 の 高 さ に あげ られ た 民主 主義 という 鉄棒 に 向っ て 、 出来る だけ 早く とびつい て 置か ない と まずい 、 という 工合 に なっ て 、 盛 に ピョンピョン
^
やり はじめ た よう な 感じ が なく は ない 。
0473
,14,4: 小田原 で は 又
^
やり はじめ た ので 、 試掘 を 中止 さ せ 、 闘っ て いる 。
0612
,588,10: この 修道院 は 、 いち早く 孤児 の 世話 を
^
やり 始め た 。
0612
,589,14: しかも なん の 準備 も なく 、 予算 も なく 、 設備 も なく
^
やり 始め た の で ある 。
0613
,791,16: それから 一 人 一 人 患者 の 訴え を 聞い て 、 丁寧 な 手当て を
^
やり 始め た 。
0672
,44,25: 私 は 女学校 の 四 年 の 時 に 同級生 で 大きな 問屋 の 娘 の 登美子 さん に 誘わ れ て ゴルフ を
^
やり はじめ た 。
0683
,213,9: そして 彼ら も 花 の 下 で 一 パイ
^
やり はじめ た の で ある 。
0735
,379,18: ハイハイ と 言う 通り に きか ない から 治療 が きか ない 、 など と カケアイ 漫才 を
^
やり はじめる 。
0759
,6984,39: 現在 彼女 親友 が 社長 で ある ところ の 出版 社 に し て も 、 元 は と いえ ば 、 彼 即ち 自分 が かすめとら れ た 八 十 万 円 を 資金 の 一部 として
^
やり はじめる 計画 で あっ た が 、 他 に 雄大 なる 後援 者 が 現れ て 、 かれこれ する うち に 、 彼 即ち 自分 は 一介 の 無用 な 使用人 に 身 を 沈め 、 彼女 親友 は 押し も 押さ れ も し ない 大 社長 に なっ て い た 。
0764
,118,2: 時々 、
^
やり はじめる が 、 完成 し ない だけ な の だ 。
0769
,20,15: 彼 は ともかく 、 あこがれ て い た ばかり で なく 、 実際 に
^
やり はじめ た の で ある 。
0795
,501,8: と 土間 へ 降り て ガチャ く
^
やり はじめ た 。
0956
,2007,14: 大納言 様 を 失脚 さ せよ う と 云う あいつ の 利己 主義 が
^
やり 始め た こと な ん だ 。
0956
,2080,14: あいつ は 何 を する ん で も 、 慎重 な 判断 なし に
^
やり 始め て しまう ん だ 。
0987
,383,26: はじまっ て しまっ て 、 こっち が 殺し た から 、 むこ う が 殺す という よう に 、 両方 で 押せ 押せ に なっ て
^
やり はじめ て しまっ た 後 に なっ て 、 善い の 悪い の と いっ て み た って 、 なん の 役に立つ の ?
1024
,100,28: こんな あり 様 を くやし がり 、 片意地 を 張っ て 京 大阪 名代 の 寿司 屋 連 が 、 握り なに も の ぞ 、 と ばかり
^
やり 始め た の が 、 今日 京 大阪 に みる 大 看板 の 握り 寿司 で ある が 、 まるっきり 問題 に なる もの で は ない 。
1041
,2531,32: すぐ に 寮 を 出 て ダウン タウン に 部屋 を かり 、 ミネアポリス の コーヒー ハウス 「 一 〇 時 の 学者 」 で ギター 、 ハー モニカ 、 歌 を
^
やり はじめ た 。
付き兼ねる
(付く.兼ねる)
延べ語数:
21
0080
,1071,14: 正しい の か 、 まちがっ て いる の か 、 それ さえ 判定 が
^
つき かねる 。
0098
,688,12: この 蚤 から 逃れる 方法 は 、 今 の ところ 見当 が
^
つき かねる 。
0115
,22,29: そして 、 今 、 図書館 の 大きな 机 の 上 で 我 を 忘れよ う として 居る 私 は 、 その 気分 の 薫り 高 さ に 息 も
^
つき かねる 心持 で 居る 。
0140
,538,3: 見当 の
^
つき かねる 表情 を し た 。
0145
,54,20: こうした 心情 生活 が 、 殆ど 完璧 の 域 に あっ た こと の 記憶 の 中 に 説明 の
^
つき かねる こと の 往々 ある 離別 の 秘密 が ひそん で いる の だ 。
0332
,122,24: 今日 の 日本 の 人々 の 感情 の 中 に は 、 もとより ファシズム で も ない 、 さりとて 共産 主義 に も
^
つき かね て 、 何処 か に 安定 感 を 求め て いる 感情 が あり ます 。
0505
,399,56: 知人 の 中 に は 、 大門 を ひかえ 、 近所 の 出入り に も 車 に のり 、 いつも 切れる 様 な 仕立て 下し の 物 ばかり を 身 に つけ て 居 ながら 、 月末 に は 正 玄関 から 借金取り が キッキ と やって来る 様 な 、 栄蔵 に は 判断 の
^
つき かねる 様 な 、 二 重 に も 、 三重 に も 裏 打っ た 生活 を し て 居る 人 が 沢山 あっ た 。
0527
,17,64: 台所 で は 二つ の 氷嚢 に 入れる 氷 を かく 音 が 妙 に 淋しく 響き 主 夫婦 は 、 額 を つき合わ せ て 何 か 引き しまっ た 顔 を し て 相談 し て 居る の を 見る と 娘 は 、 じいっと し て 居 られ ない 様 な 気持 に なっ て 、 何事 も 手 に
^
つき かね た 風 に 、 あて も なく あっち こっち と 家中 を 歩き 廻っ て 居 た 。
0546
,44,10: 男 の 年齢 は わたし に は 見当 が
^
つき かねる けれど 、 三 十 前後 だろ う か 、 鳥打帽 に 薄 羅紗 の ジャンパー 、 乗馬 ズボン に 赤 の 長靴 、 全体 が 茶色 がかっ た 色調 で 、 きりっと し た 身なり で ある 。
0546
,45,9: 馬 の 年齢 も わたし に は 見当 が
^
つき かねる けれど 、 まだ 若い らしく 、 でも サラ 系 で は なく 、 ありふれ た つまら ぬ もの で 、 ただ 、 鞍 だけ は 立派 で ある 。
0667
,102,80: 清人 は 深夜 に 帰 つ て くる から 店 の こと は 知ら ない が 、 朝 目 が さめる と 前夜 の 酒 の 減り 方 を しらべ て 売り上げ と 合 は せ 、 綿密 に 計算 し て み ぢ ん も ごまかす 隙 が ない から 、 富子 は どうしても 外 の お客 に 高く 売 つて ツヂツマ を 合せ たい が 、 瀬戸 の 酒量 が 大き すぎ て 、 とても 埋 合せ が
^
つき かねる 。
0787
,341,17: とにかく 現地 へ 赴い て オーカミイナリ の 本家 について 調べ て み なけれ ば 全然 見当 が
^
つき かね ます よ 」
0791
,109,27: 打つ ばかり で なく 、 突い て くる 、 払っ て くる 、 次に どの 方向 から どこ を 目がけ て 飛びだし て くる か 見当 が
^
つき かねる という 難物 で 、 これ を 相手 と する 者 は 敵 が 百 本 の 手 に 百 本 の 棒 を ふりまわし て いる よう な 錯覚 を 感じる 。
0822
,442,10: 二 ツ の どちら か 、 それ は 見当 が
^
つき かね ます が 、 とにかく 書 紀 の 示す 美 泉 が タド の 美 泉 で ない こと は 確か だ 。
0865
,8,25: だが 、 E 町 本署 から N 村 の 駐在 を 命ぜ られ て 足掛け 二 年 、 いまだに 、 これ という 見当 が
^
つき かね て いる 。
0865
,93,27: い つたい 、 何時 まで 待て ばい ゝ の か と 訊く と 、 奴さん 、 にやにや 笑い ながら 、 それ が 自分 に も 見当 が
^
つき かねる と 吐かす ん だ 。
0866
,605,39: 達者 な 行書 で 、 たしかに 見覚え の ある 字体 で は あつ た が 、 一瞬 、 彼 の 頭 は 混乱 し て 、 信州 松本 在 に 住む 六笠 久史 なる 差出人 の 見当 が
^
つき かね た 。
0866
,789,25: この 招待 に 応ずる こと は 、 つまり 、 小萩 に 会う こと だ と 思う と 、 彼 の 決心 は 容易 に
^
つき かね た 。
0866
,1884,12: 彼 は とつ さ に なん の こと か 見当 が
^
つき かね た けれども 、 家族 を 呼び出す なら 、 たいした 犯罪 事件 で は ある まい と 思い 、
1072
,1731,11: この 子 を 連れ て は 、 身 の うごき が
^
つき かねる 」
1172
,525,9: 此 の 気持 だけ は 、 どうにも 整理 が
^
つき かね た 。
使い始める
(使う.始める)
延べ語数:
21
0060
,381,12: しかし 、 日本電気 会長 だっ た 小林 宏治 が この 言葉 を
^
使い はじめ た 一 九 七 七 ( 昭和 五 十 二 ) 年 当時 、 そして ごく 数 年 前 に いたる まで 、 日 電 は 見事 に 引き裂か れ た 二つ の 顔 を 備え て い た 。
0060
,929,17: 家庭 用 テレビ と の インター フェイス を 自作 し て 、 テレビ を 出力 装置 として
^
使い はじめる 人 が いる 。
0060
,3306,24: この とき の 発見 以来 、 後藤 氏 は トランジスター から の 雑音 を CPU の 動作 を 確認 する ため の 指標 として
^
使い はじめ た 。
0060
,3503,15: フェアー の 主役 は 、 買っ て き た その 日 から すぐ に
^
使い はじめる こと の できる 、 しっかり と し た ケース に 収め られ た マシン に 移り変わっ て い た 。
0060
,4126,33: その ため 、 これ まで の よう に TK — 80 を 立ち 上げる たび に 外 から 読み込ん で くる の で は なく 、 電源 を 入れる と 同時に ベーシック を
^
使い はじめる こと が でき た 。
0060
,4705,49: 初めて パーソナル コンピューター に 触れる 層 を 意識 し た PC — 6 0 0 1 は 、 プログラム を 収め た カートリッジ 型 の ROM を 本体 の スロット に 差し込ん で 電源 を 入れれ ば 、 すぐ に ゲーム なり 学習 物 なり の アプリケーション を
^
使い はじめ られる よう に なっ て い た 。
0060
,5334,34: そして ユーザー は 、 もともと ベーシック の 専用 機 として 仕立て られ て い た マシン に フロッピーディスク ドライブ を つなぎ 、 CP / M を 買い 足し て 、 対応 する ソフトウエア を
^
使い はじめ て い た 。
0060
,5819,11: パーソナル コンピューター を ビジネス の 道具 として 本格 的 に
^
使い はじめる 動き に は 、 日本 と アメリカ で 二 、 三 年 の 時間 差 が あっ た 。
0060
,6462,7: 簡単 な 手引き を もと に まず
^
使い はじめ て もらい 、 必要 に 応じ て 繰り返し 説明 する こと も 可能 だっ た 。
0060
,7222,32: 六 K バイト の 整数 ベーシック ★ は 、 二 K バイト の モニター とともに ROM 化 さ れ て 回路 に 組み込ま れ て おり 、 電源 を 入れる と 同時に
^
使い はじめる こと が でき た 。
0060
,7947,28: だが ビジカルク を 手 に し た 多く の ユーザー は 、 ブリックリン の 想定 を 超え て 、 考える ため の 道具 として 電子 集計 表 を
^
使い はじめ た 。
0060
,8268,7: パーソナル コンピューター で 初めて ASIC を
^
使い はじめ た の は シャープ の MZ — 80 B だっ た が 、 松本 も SMC — 70 で ほぼ 同じ 時期 に 、 専用 の LSI を 起こす こと を 体験 し て い た 。
0060
,8641,5: ★ フロッピーディスク を あらた に
^
使い はじめる 際 は 、 形式 を 合わせる ため の フォーマット と 呼ば れる 事前 の 手続き が 必要 に なる 。
0060
,8699,47: PC — 8 8 0 1 用 の マルチ プラン に は 、 MSX — DOS が バンドル さ れ 、 ユーザー は 一 枚 の フロッピーディスク を 差し込ん で 、 電源 を 入れる なり リスタート を かける なり する だけ で 、 一気に マルチ プラン を
^
使い はじめる こと が でき た 。
0061
,219,4: この 仕掛け を
^
使い 始め た 当初 は 、 ただ 「 快適 !
0683
,620,9: そして せっかく 粒々辛苦 の 財産 を ジャンジャン 選挙 に
^
使い はじめ た の です ね 。
0801
,11,13: けれども 、 なにぶん 五 十 に も なっ て 生れ て はじめて
^
使い はじめ た 言葉 で ある から 、 使う 方 で も 全然 実感 が わか ない の で ある 。
0915
,16,44: アリストテレス が 初めて 、 『 形而上学 』 で 、 「 根柢 に 置か れ て ある 論理 的 基体 」 「 変化 多い 現象 の 根柢 に 、 不変 なる もの として 横たわる もの 」 と 云っ た よう な 意味 を もっ て
^
使い はじめ た の で ある 。
1075
,1163,19: 農村 に は 今 でも 砂糖 を あまり あて に せ ず 、 戦争 中 の 配給 から
^
使い はじめ た という 家 も まれ で は ない らしい 。
1075
,1370,75: そう なっ た 原因 は いつ の 頃 より か 、 この 連尺 に また 小さな 改良 が くわえ られ 、 繩 の あまり を 前 の ほう に まわし て 輪 に する かわり に 、 べつに これ だけ に 両手 を 通す 紐 を つけ 、 それ も 肩 に くい込む の を ふせぐ ため に 、 その 部分 の 紐 を ひろく 、 布 の 古 切れ で 織っ た もの を
^
使い はじめ た から で ある 。
1175
,758,26: 経済 的 に 毎日 毎日 レタス を 購う こと の 非 を 悟っ た 野呂 は 、 ついに 野呂 菜園 の レタス に 人 肥 を
^
使い 始め た の です 。
働き続ける
(働く.続ける)
延べ語数:
21
0060
,2062,18: 食事 を 終え て から 午後 いっぱい 、 さらに 陽 が 沈ん で から も 、 タケシ は
^
働き 続け て い た 。
0060
,2069,6: と に も かく に も
^
働き 続ける こと で 、 その 鍵 を つかも う と し て い た 。
0060
,2072,7: その リズム に 合わせ タケシ は なおも
^
働き 続け た 。
0060
,2103,4: 自ら も 長時間
^
働き 続け ながら 、 「 楽 だ 楽 だ 」 と 言い ながら 働い て いる 人 たち が 人間 に 見え なく なっ て き た 。
0060
,2129,13: ほんの 一 、 二 時間 、 うつらうつら する だけ で 、 それでも
^
働き 続け て い た 。
0060
,2229,9: 一つ の リズム に 乗っ て 躍る よう に
^
働き 続ける と 、 床 が 仕上がっ て いく 。
0060
,3340,37: この 仕事 は どの 程度 急ぐ の か 、 どれ くらい 作業 時間 を 必要 と する か を カード に 書き添え て コンピューター に どんどん 仕事 を 渡し 、 高価 な 機械 に は むだ なく
^
働き 続け て もらお う と する バッチ 処理 と 呼ば れる こうした 使い方 によって 、 組織 全体 から 見 た 処理 能力 の 利用 効率 は 高まっ た 。
0060
,7922,31: 彼ら の 心 に 息づい て いる 豊か な 感情 を 生き生き と とらえ られる よう に なっ て いっ た とき 、 松本 は アスキーマイクロソフト で ソフトウエア の セールスマン として
^
働き 続ける 気持ち を 最終 的 に 失っ た 。
0082
,3180,29: X 号 の こと など は もう 気 に かけ ず に 、 人類 の 智力 を 、 一 歩 でも 向上 さ せる ため に 、 死ぬ まで
^
働き つづけよ う じゃ ない か 」
0084
,1291,20: すでに 地上 から 飛びだし て から 十 四 時間 を 経過 し た が 、 あいかわらず エンジン は 勝手 に
^
働き 続け て いる 。
0141
,11760,21: それ に は かまわ ず レントゲン 室 は きょう も あした も 科学 の 正確 さ に 満足 し て 、
^
働き つづける だろ う 。
0231
,164,33: 農民 という もの は 、 この 長い 歴史 の 間 に 殆 ん ど 変化 の ない 程 原始 的 な 耕 具 と 、 最大限 な 肉体 的 労働 と で
^
働き 続け て 来 て い た 。
0231
,620,66: 男手 を 失っ た 農村 の 婦人 達 が 、 割当 だけ の 供出 量 を 生産 し て 軍需 を 充たし 、 なお 自分 の ところ へ 幾らか の 余剰 を 残す ため に は 、 肥料 の ない 、 馬 の い なく なっ た 、 男 の なくなっ た 田畑 の 上 で 、 骨 が 軋む ばかり の 辛苦 を 凌い で
^
働き つづけ て 来 た の で あっ た 。
0275
,24,9: 内職 で 十 一 時間 —— 十 七 時間
^
働き つづけ て も 、 生活 を まかない きれ ませ ん 。
0612
,83,8: わかっ て い ながら 、 相変わらず 私 は
^
働き 続け た 。
0935
,3,47: 私 の いる 部署 は 実に 五 百 人 の 人々 が 、 タイプライター の 機銃 の よう な 音 、 電話 、 交渉 、 書類 の 交錯 の 中 で 朝 八 時半 から 五 時 の 夕暮 まで 、 一 分の 暇 も なし に
^
働き つづけ て いる の で ある 。
0935
,38,4: 中央 で こんなに
^
働き つづけ て いる 地下 室 の もの が おれ ば こそ 、 遙 か な どこ か 日当たり の いい 南 向き の 窓 で 、 誰か が 、 楽しく 寂 か に いい 本 を 読む こと が でき 、 また 読ん で いる こと だろ う と 、 自分 に いいきかせ て 、 わずか に 、 この 窓 から 私 は 、 みずから を 慰め て いる 次第 で ある 。
1041
,73,13: そして 、 ウエートレス や 看護 婦 助手 など の パートタイム・ジョッブ を もっ て
^
働き つづけ た 。
1143
,38,46: 仕事 は 受付 、 笠森 仙 太郎 に 比べ て 、 まことに 気の毒 な 地位 でし た が 、 努力 家 の 丹波 丹 六 は 、 それ を 大した 不足 と も 思わ ぬ 様子 で 、 実に 他所 目 に も 痛々しい ほど よく
^
働き 続け た の です 。
1153
,596,8: 私 は 大いに 気 を よく し て
^
働き 続け た が 、 独身 生活 の 悲し さ 、 地味 な 暮し が でき ず 、 三 、 四 人 の 居候 を かかえる 始末 。
1153
,866,26: ここ でも 私 は 朝 の 六 時 から 夜 の 十 一 時 ごろ まで 、 のりと 汗 に まみれ て 馬車馬 の よう に
^
働き 続け た 。
突き落とす
(突く.落とす)
延べ語数:
21
0054
,487,4: あの 男 を
^
突き 落す 前 に 掏 って やれ ば よかっ た … … 」
0054
,1291,5: 豹 吉 に 川 へ
^
突き 落さ れ た 男 が あっ た こと を ——。
0508
,251,72: 殆ど 無 人格 な 様 な 年 を 取っ た 主人 を 無い が しろ に し て 何 でも 彼 ん で も お 関 の 命 の まま に 事 の 運ば れ て 行く 山田 の 家庭 は ごった返し に 乱れ て 居 て 口汚い 罵り や 、 下等 な 憤り が 日 に 幾度 と なく 繰返さ れ て 居る 中 で 、 突き あげ られ たり
^
突き 落さ れ たり し て 居る お 久美 さん の 苦し さ は 到底 その 上手く も とら ない 口 で 云い 現 わす 事 など の 出来る もの じゃあ ない 事 は よく よく 蕙子 も 知っ て 居 た 。
0540
,461,2: 彼女 を
^
突き 落す か 、 彼女 と 一緒 に 転げ こむ か 。
0540
,498,8: 私 は 彼女 を 火口 の 中 に
^
突き 落す か 、 一緒 に 飛びこむ か 、 どちら か を 遂行 し た かも 知れ ない 。
0540
,535,6: 秋子 を 火口 の 中 に
^
突き 落す よう な こと は 、 私 に は もう 出来 ない 。
0550
,282,36: 感情 も 言葉 も はっきり と は 他人 と 通じ 合わ ない 孤独 さ 、 而 も 多く の 冷淡 な 視線 だけ を 身 に 受け てる という 佗 びしさ 、 そういう ところ へ 再び
^
突き 落さ れ た 気持ち な の だ 。
0555
,468,12: そして 暫く 揉み合っ てる うち に 、 年寄り の 方 が 、
^
突き 落さ れる か 足 を 滑らす か し て 、 子供 みたい に 崖 下 へ 転げ落ち 、 泥 池 に はまっ て しまっ た 。
0617
,2950,29: 殿 の 屋形 に 著い て から の 姫 は 日夜 拷問 の 責苦 に 遇い 、 その 果 は とうとう 屋形 の うし ろ の 断崖 から
^
突き 落さ れ て こと切れ た 。
0618
,313,14: オレ は 十 五 の 歳 に 仲間 の 一 人 に 屋根 から
^
突き 落さ れ て 手 と 足 の 骨 を 折っ た こと が ある 。
0691
,552,10: すると その マキゾイ で 、 下 の 自分 も 当然
^
突き 落さ れ て 、 二 人 は からみ 合っ て 谷 底 へ 落ちる 。
0699
,39,5: 谷 底 へ 大石 を
^
突き 落す 、 大木 を ひ ッ こ ぬく 、 強弓 の 遠矢 は 目 に も とまら ず 谷 を 渡る という グアイ で 、 箱根 の 山 は 連日 噴火 か 地震 の よう 。
0715
,11,25: 織田 信長 まで が 寺 の 廊下 へ 現われ まし て 、 片 は だ 脱い で 槍 を 持ち出し て 、 近づく やつ を
^
突き 落し た 。
0732
,621,22: 言う に 言わ れ ぬ 快感 の さなか に 、 ふと 目 が 覚め て 、 彼 は クラ ヤミ へ
^
突き 落さ れ た 。
0754
,992,10: こんな ふう に 、 いっぺん 空 へ 抱き上げ て 、
^
突き 落さ れ て は 、 私 は もう 平静 な 心境 を 失い まし た 。
0776
,720,13: 策 に 窮 し た 畑中 は 八 十 吉 を 海 に
^
突き 落し て しまっ た の さ 。
0856
,10,28: ずいぶん 甘ったれ て いる けれども 、 ともかく 、 いつか 、 化 の 皮 が はげ て 、 裸 に さ れ 、 毛 を むしら れ て 、
^
突き 落さ れる 時 を 忘れ た こと だけ は なかっ た の だ 。
0862
,97,31: 話 が 血縁 に 関係 する と 、 自分 は いつも 遣 瀬 ない まで の 憂鬱 感 に 襲わ れ 、 暗澹 と し た 闇 の 中 に
^
突き 落さ れ て 、 しばし は 我 に かえる こと も ない 。
0862
,134,40: その 度 に 自分 は 、 烈しい 憤り の 場合 に 生じる 、 あの 忘我 の 興奮 に 似 た もの を 感じ 、 現世 とも 天国 とも 地獄 とも 判断 の つか ない 、 ただ 混沌 たる 世界 に
^
突き 落さ れる 。
1119
,163,19: 公 高 の おかげ で 築き かけ た 地位 は 忽ち 崩れ 、 私 は 奈落 の 底 に
^
突き 落さ れ て しまう の でしょ う 、 それ ばかり で なく 、 大切 な 大切 な 藤原 家 の 血統 に 不良 の 血 を 残し た と それ こそ 多数 の 人 の 憤り を 浴び なけれ ば なら ない でしょ う 。
1174
,997,17: 二 人 は 谷 ( と 言っ て も 三 メートル ほど の もの だ ) に
^
突き 落さ れ て 転落 し 、 一 人 は 腹 を 押える よう に し て うずくまっ た 。
飲み続ける
(飲む.続ける)
延べ語数:
21
0021
,10,18: それなのに 、 昨年 の 秋 、 私 が れい に 依っ て よそ で 二 、 三 夜
^
飲み つづけ 、 夕方 、 家 は 無事 か と 胸 が ドキドキ し て 歩け ない くらい の 不安 と 恐怖 と たたかい ながら 、 やっと 家 の 玄関 前 まで たどりつき 、 大きい 溜息 を 一つ 吐い て から 、 ガラリ と 玄関 の 戸 を あけ て 、
0025
,238,10: 私 は 黙々 として 四 はい 五 は いと
^
飲み つづけ て いる うち に 、 屋台 の 奥 の 紳士 が 、 うなぎ 屋 の 主人 を 相手 に 、 やたら と 騒ぎ はじめ た 。
0087
,690,9: いやあ 呑み まし た ね 、 六 七 時間
^
呑み つづけ でし た から ね 。
0095
,1311,4: それから 彼 は
^
呑み つづけ た 。
0098
,2769,16: その後 で 、 参 右 衛門 と 青年 の 父親 と が なお 二 人 で
^
飲み 続け 、 舌 の 廻り も 怪しく なっ て 来る の を 私 は 隣室 で 聞い て いる と 、 いつ まで も 絡み合っ て い て きり が ない 。
0551
,240,11: 私 と 宗吉 は 、 なお 遅く まで 酒 を
^
飲み 続け た が 、 私 は 遂に 、 花子 から 預かっ てる 甲 李 の こと を 打ち明け た 。
0559
,507,41: 彼 は 他 に ちょっと 廻ろ う か と 思いつい た が 、 疲労 を 覚え た し 、 酔っ て も い た ので 、 やめ て しまい 、 改めて 、 芸者 を 二 人 呼ん で 酒 を
^
飲み 続け た 。
0567
,117,56: 頑として 腰 を 落着け 、 おしまい に もう 一 本 と 切りぬけ 、 六 という 数 は 面白く ない から 七 に しよ う 、 それ より は 八 が 末広がり で よかろ う 、 八 も 半端 だ から 十 に し て しまお う 、 打ち止め に もう 一 本 と 、 巧み に
^
飲み 続け た 。
0582
,242,12: 戦闘 らしい もの も あまり なく 、 ただ 移動 彷徨 を
^
のみ 続ける 大陸 で の 生活 は 、 甚 しく 無意味 な もの に 思わ れ た 。
0584
,199,7: 久保 は 一 人 で 残っ て
^
飲み 続け まし た 。
0817
,259,17: 記者 連 が ゴロゴロ 酔い ただれ て いる ところ へ 、 檀 君 は 食堂 車 で
^
のみ つづけ て 大 虎 と なっ て 現れ 、 一団 に 合流 し て いずれ へ か 車 で 去っ た と いう 。
0829
,49,32: 大宮 から 食堂 車 が ひらい た ので 、 二 人 で 飲み はじめ 、 越後 川口 へ つく まで 、 朝 の 九 時 から 午後 二 時半 まで 、
^
飲み つづけ た ね 。
0857
,5,47: 上野 駅 で 偶然 小林 秀雄 と 一緒 に なっ た が 、 彼 は 新潟 高校 へ 講演 に 行く ところ で 、 二 人 は 上越 線 の 食堂 車 に のりこみ 、 私 の 下車 する 越後 川口 という 小 駅 まで 酒 を
^
のみ つづけ た 。
0948
,991,14: 遊び呆け た あと の 憂鬱 が 身体 に 沁み とおり 、 わけ も なく
^
飲み つづけ た コクテール や ジン・フィーズ の 酔い で 手足 が 痺れ 、 そのまま 、 ふと 夢心地 に なる … …
0994
,7,11: 古い 背 廣 に ヨレヨレ の レインコート を 着 て 、
^
飲み つづけ た 酒 の 醉 い の さめ かけ た 、 デロリ と し た 蒼い 顏 が 鳥打帽 の 下 から のぞい て いる 。
1033
,56,22: カタツムリ など 珍し がっ て 喜ぶ 仏 人 、 だいたい 日本 酒 の 半値 で ある ワイン を 貴重 に し て
^
飲み 続ける 仏 人 、 これ を 礼賛 し て 自己 の 名誉 の ごとく 感ずる 色眼鏡 党 、 日本人 の 贔屓 客 。
1036
,796,14: しかし 快い 眠り を 逃がさ ない ため に 、 私 は 始終 酒 を
^
飲み 続け て い た ので 、 その後 は 全く 記憶 を 残し て い ない 。
1072
,2280,9: 一 本 つぎ 、 二 本 つぎ 、 なお
^
飲み つづけ た 。
1073
,1716,16: 七 人 は 、 一 楼 に 上がっ て 、 宵 から 夜半 まで 、
^
飲み つづけ た 。
1073
,5420,16: 薬草 袋 を 煮 て は 、 毎日 何 度 と なく 、 その 薬 を
^
飲み つづけ た 。
1142
,187,21: 四 十 近い 脂 切っ た 肉 塊 で 、 娘 に 近く どっか と 坐る と 、 もう 昼 から
^
飲み 続け の 酒 の 息 が 、 ど ぶ 臭く 娘 の 顔 を 打ち ます 。
死に切れる
(死ぬ.切れる)
延べ語数:
21
0002
,507,21: 火事 を 出し て その お詫び に 死ぬ なんて 、 そんな みじめ な 死に 方 で は 、 死ん で も
^
死に 切れ まい 。
0004
,38,0:
^
死に 切れ なかっ た 。
0030
,70,52: × 日 正午 すぎ × 区 × 町 × 番地 × 商 、 何某 ( 五 三 ) さん は 自宅 六 畳 間 で 次男 何某 ( 一 八 ) 君 の 頭 を 薪 割 で 一撃 し て 殺害 、 自分 は ハサミ で 喉 を 突い た が
^
死に 切れ ず 附近 の 医院 に 収容 し た が 危篤 、 同家 で は 最近 二 女 某 ( 二 二 ) さん に 養子 を 迎え た が 、 次男 が 唖 の 上 に 少し 頭 が 悪い ので 娘 可愛 さ から 思い余っ た もの 」
0048
,17,0:
^
死に 切れ なかっ たろ う と 思う 。
0062
,78,28: ましてや 雑誌 で も 読ま なかっ た 上 に 、 ここ で また 本書 を 読み 落とす と なる と 、 心 ある 人 は 死ん で も
^
死に 切れ ぬ はず だ 、 多分 。
0098
,2027,15: 大根 だって これ だけ の 味 を 出せる もの なら 、 人 は 容易 に
^
死に きれ た もの で は ない 。
0103
,393,17: 「 乞食 に 計ら れ て 死ん だ と あっ て は 、 オ 、 俺 は
^
死に 切れ ぬ 。
0541
,14,3: 死 に も
^
死に きれ ぬ 、 生き も 生き きれ ぬ 、 苦しい 苦しい 懊悩 に 、 人知れず 血 の 涙 を 流し て まいり まし た 。
0612
,14,11: 私 の おら なくなっ た 日 を 思え ば 、 なかなか
^
死に きれ ない という 気 に も なる 。
0777
,247,18: とすれば 、 瀕死 の 父 は 、 その 語り 伝え を 残さ なけれ ば 、 死ん で も
^
死に きれ なかっ たろ う 。
0865
,17,2: 男 は
^
死に きれ ず に 半日 悶え つ ゞ け 、 医者 が 来 て 、 やつ と 命 は 助 かつ た 。
0947
,3222,10: へん な 誤解 で もうけ たら 、 死ん で も
^
死に きれ ない よう な 気 が する 。
0952
,45,1: ちょっと
^
死に きれ ない でしょ 。
0987
,2055,6: つまり そい だけ で は 、
^
死に きれ ねえ という 気 が する ん だ よ 。
0988
,1311,4: カラダ だけ が
^
死に きれ ない で 、 いまだに ウロウロ し て いる 」
0988
,1316,2: カラダ が
^
死に きれ ない ん だ 。
0990
,226,3: よく 言う 「
^
死に きれる 仕事 」 を する こと です 。
0995
,2617,33: 人間 一 度 こっ きり しか 生き ない ん だ から 、 ちっと は ホント に 、 つまり 、 なに よ —— いつ 死ぬ と なっ て も 、 それほど アワテ ない で
^
死に きれる よう な —— もっと チャン と し た 暮らし を し ない じゃ ——
1013
,2061,15: あの 方 の 真意 も 知ら ず に 、 死ぬ の は 死ん で も
^
死に 切れ ない わ 」 と 、 大変 昂奮 し て 妹 さん の 方 が 仰 し ゃるのを 聞い た とか 、 後で 山田 さん という 刑事 の 方 が 、 家 へ 見え られ た 時 に 話し て い られ まし た 。
1073
,5325,21: けれど 、 桔梗 を 思い 、 乳 のみ 子 の 顔 を えがく と 、 この まま に は 、
^
死に きれ なかっ た 。
1145
,154,13: それ を 味わわ ない うち は 、 恐らく 私 は 死ん で も
^
死に 切れ ない こと でしょ う 」
払い落とす
(払う.落とす)
延べ語数:
21
0002
,2229,40: それ を 考え たら 、 私 の 恋 も 、 一時 に さめ 果て た よう な 気持 に なっ て 、 下駄 の 鼻緒 を すげかえ 、 立っ て はたはた と 手 を 打ち合せ て 両手 の よごれ を
^
払い 落し ながら 、 わびし さ が 猛然と 身 の まわり に 押し寄せ て 来る 気配 に 堪え かね 、 お座敷 に 駈け 上っ て 、 まっ くら 闇 の 中 で 奥さま の お 手 を 掴ん で 泣こ う かしら と 、 ぐらぐら 烈しく 動揺 し た けれども 、 ふと 、 その後 の 自分 の しらじらしい 何とも 形 の つか ぬ 味気 無い 姿 を 考え 、 いや に なり 、
0067
,3,67: 教室 で は 、 案 の じ ょう 、 みんな が さ あっ と ふりむい て 久助 君 の 方 を 見 た ので 、 久助 君 は あがっ て しまっ て 、 先生 の ところ へ 欠席 届 を 出し 、 じ ぶん の 席 へ 帰る まで に 、 つく え の わき に かけ て ある 友だち の ぼうし を 、 三つ ばかり
^
はらい 落とし て しまっ た 。
0089
,1057,4: その 涙 を
^
はらい おとし て 、 八木 少年 は 、 大 時計 の ゆらり ゆらりと 動い て いる 大きな 振子 に 抱きつい て 、 両足 を つっぱっ た 。
0098
,2621,23: 鮮やか な その 紅葉 の 中 に 日 が 射し たり 、 驟雨 が 降り こん だり する 間 も 、 葉 を
^
払い 落し た 柿 の 枝 に 実 が あかあか と 照り映え 、 稲 が その 下 で 米 に 変っ て いく 晩秋 。
0141
,17861,13: やがて ベルネ の おばあさん が 、 両 肩 から 何 か を
^
払い おとす よう に まず テーブル から 立ち上る 。
0507
,695,4: 桑 は 皆葉 を
^
はらい 落し て 、 灰色 の やせ た 細い 枝 を ニョキニョキ と 、 あじきない 空 の どん より し た 中 に 浮かせ て 、 その 細い に 似合わ ない 、 大きな 節 や 「 こ ぶ 」 が 、 いかにも 気味 の 悪い 形 に なっ て 居 て 、 見様 で は 、 よく 西洋 の お伽 話 の 插絵 の 木 の お化け そっくり に 見え 、 風 が 北 から ザーッ と 一 吹き 吹く と 、 木 の お化け は 、 幾 百 も 幾 千 も 大きな 群 に なっ て 、 骨 だらけ の 手 を のばし て 私 に つかみかかろ う と する 様 だ 。
0508
,1460,35: 極端 に 、 その 名 を 聞い て さえ 虫酸 が 走る 程 山田 に 悪感 を 持つ 様 に なっ た 祖母 は 、 そんな 家 へ 行き でも 仕様 もの なら 一生
^
払い 落す 事 の 出来 ない 「 つきもの 」 に とりつか れ て 仕舞い でも する か 、 髪 の 一 本 一 本 に まで 厭 な 彼 の 家 の 空気 が 染み込ん で でも 仕 そう に 感じ て 居 た の だ から 、 お 久美 さん に 会う 等 と 云う 事 は 以ての外 の 事 で 有っ た 。
0553
,34,26: その 時 、 マダム ・ ペンギン が 、 さっと 出 て 来 て 、 彼 を 抱き 起し 、 大 真面目 な 顔 で 塵 を
^
払い 落し て やっ たり し て いる … … 。
0561
,203,22: 十 内 は 広場 の ベンチ から 立ち上り 、 上衣 に 露 の 玉 と なっ て たまっ てる 雨滴 を
^
払い 落し た 。
0580
,710,16: 洋介 は 真直 に 山口 の 方 へ 行き 、 卓上 の 帽子 を ぱっと
^
払い 落し た 。
0585
,302,24: 女 は 笑顔 を し た よう でし た が 、 それ より 早く 、 仁木 は 彼女 の 手 から 銚子 を
^
払い 落し まし た 。
0593
,228,9: 彼 は 頭 を 振っ て 雑念 を
^
払い 落そ う と し まし た 。
0618
,364,19: キサマ を 連れ て 帰れ と 云わ れ て も 、 肩 に 落ち た 毛虫 の よう に
^
払い 落し て 帰る だけ だ と 考え て い た 。
0754
,371,14: 克子 は 軽く 舌 打 し て 、 その 小さな カマ クビ を
^
払い 落し た 。
0759
,5665,5: 身 に ふりかかる 危険 を
^
払い おとす 器用 な 才覚 も なけれ ば 、 鵞鳥 の 半分 ぐらい の 早 さ で 逃げる 体力 も なかっ た 。
0762
,59,5: 時々 、 それ を 全部
^
払い 落し たく なる 。
0980
,25,34: 同時に 、 同じ 理由 の ため に 、 私 の 感受性 は 、 私 が 家 に すわっ て い た とき の よう な 神経質 的 な 過敏 さ や 不 均衡 を
^
払い おとし て い て 、 ずっと 落ちつい た 健全 な もの に なっ て いる の です 。
0986
,896,6: 額 の 汗 を 手の平 で
^
払い 落し て )—— つまり 、 すなわち 、 かかる 醜悪 なる 、 恥 を 知ら ざる 徒輩 が 最も 多い の で あり まし て 、 それ は 、 かの 戦争 中 、 諸 文化 の 中 で 最も 先頭 に 立っ て 戦争 に 便乗 し 、 協力 し た もの が 、 映画 で あっ た という 一事 を もっ て し て も 、 これ は 明らか で あり ます !
0987
,2532,6: 肩 に 附い た 雪 を
^
はらい おとし ながら 、 眼 を 輝かし て 、 デコレーション に キラキラ と きらめい て いる クリスマス ・ ツリイ に 見とれ て いる … … 間 )
0990
,213,13: 子ども が よじ登っ て も 鉄砲虫 が 幹 を かじっ て も 、
^
はらい 落す こと は でき ませ ん 。
1142
,148,10: が 、 長袴 に 附い た 一片 の 埃 を
^
払い 落し た ほど の 関心 も 持た ず 、 その 年 の 三月 に は 早 江戸 の 桜 の 下 に 、 奥方 の 厳しい 眼 を 逃れ 乍 ら 、 新 らしい 歓楽 を 追う 大膳 正 だっ た の です 。
辞し去る
(辞す.去る)
延べ語数:
21
0546
,390,4: わたし は すぐ に
^
辞し 去っ た 。
0555
,107,10: も 少し 居 た もの か 、 すぐ に
^
辞し 去る べき か 、 浅野 は 迷っ てる らしかっ た 。
0555
,125,21: 彼女 は 問い返そ う と し た が 、 哲夫 が そこ へ やって来 た し 、 彼 は あわただしく
^
辞し 去っ た 。
0563
,241,17: 地所 の 件 について の 話 は それ きり に なっ て 、 A 女 は
^
辞し 去り まし た 。
0566
,416,42: そして 酒 を 何 杯 か 飲み 、 もはや 問答 無用 という よう な 眼 付 で 市木 さん を 睥 みすえ 、 私 の 方 へ は 目礼 を し て 、 他 に 急用 が ある から と 言っ て
^
辞し 去っ た 。
0566
,609,19: 酒 の 相手 など 長く し て い て は いけ ない と 思っ て 、 私 は 程よく
^
辞し 去っ た 。
0572
,161,34: やがて 秦 は 彼女 を 連れ だし 、 暫く 待た せ た あと で 、 熱い 茶 を 運ん で くる 楊 さん と共に 戻っ て 来 た が 、 私 は 間もなく
^
辞し 去っ た 。
0573
,84,37: 然し 吉村 氏 の 反感 など に は 一顧 の 価値 も 見出さ なかっ た ので 、 ただ 魚住 千枝子 の こと を も 少し 聞き出し 得 ない の が 心残り な だけ で 、 やがて 程よく
^
辞し 去っ た 。
0574
,9,6: 既に 、 客 たち は
^
辞し 去り 、 座席 の 卓上 は 取り片付け られ 、 電灯 の 光り だけ が まじまじ と 室内 を 眺め て い まし た 。
0577
,336,8: それ を 見て取っ て 、 栗野 老人 は
^
辞し 去り まし た 。
0578
,64,22: そして 副島 の 伯母 さん から 、 茶の間 で 親しい もてなし を 受け 、 夜分 は 不用心 な ので 明るい うち に
^
辞し 去り まし た 。
0583
,337,28: 老人 は いろいろ 話し たかっ た よう でし た が 、 岸本 は 堪え られ ない 思い で 、 静岡 の 住居 だけ を 聞い て 、
^
辞し 去り まし た 。
0586
,324,10: その 一座 の 乱れ の 隙 に 、 秦 は
^
辞し 去っ た 。
0588
,261,11: 小川 夫人 が 感謝 し 且つ 依頼 し て 、
^
辞し 去っ た あと 、 あなた は 眉根 を 寄せ て 、 煙草 を 一 本 ふかし まし た ね 。
0594
,251,10: —— それ だけ の 収穫 で 、 私 は 程よく
^
辞し 去っ た 。
0597
,210,3: わたし も
^
辞し 去っ た 。
0597
,990,66: やがて 、 八重子 も 出 て 来 、 富子 夫人 も 出 て 来 た が 、 松本 は 一 人 で 書斎 に 寝 て いる の かしら と 考える と 、 それ が へん に 気 に なり 、 自分 の 様子 や 言葉 を 三 人 から 注視 さ れ てる らしい の も 、 へん に 気 に なり 、 いい加減 に
^
辞し 去っ た 。
0598
,234,1:
^
辞し 去ろ う と する と 、 彼女 は あわて て 引留め 、 座敷 へ 俺 を 通し た 。
0602
,329,12: 美津子 は 菓子 に も 手 を つけ ず 、 そこそこ に
^
辞し 去っ た 。
0610
,37,16: ふと 傍 の 白い 障子 に 刺す 京 の 晩春 の 斜め の 陽 が 、
^
辞し 去り がたい 愛着 を 感じ させ た 。
1007
,42,10: 秋 の 日 は 暮れ が 早い ので 、 やがて
^
辞し 去ろ う と する と 、 「 まあ 飯 を 食っ て ゆっくり し て い た まえ 、 その 内 いつも の 連中 が やってくる だろ う 」 と 言っ て ひきとめ られ た 。
働き出す
(働く.出す)
延べ語数:
21
0062
,2949,16: もう少し 時間 が 経っ て 、 自立 の ため の 親 へ の 反抗 プログラム が
^
働き だし た 後 なら 、 なに そんな もの 、 腰 が 抜ける ほど 驚き は し なかっ た だろ う 。
0082
,57,10: それ は 、 もし 、 この 電 臓 が
^
働き だし たら 、 この 人造 生物 は 、 一つ の 霊魂 を しっかり と 持つ ばかり で は なく 、 その 智能 の 力 は 人間 より も ずっと すぐれ た 程度 に なる から だ 。
0082
,58,9: つまり 、 あの 人造 生物 の 電 臓 が
^
働き だし たら 、 人間 より も えらい 生物 が 、 ここ に できあがる こと に なる の だ 。
0084
,1447,5: 人工 重力 装置 が
^
働き だし た ので 、 宇宙 艇 の 中 で の パイナップル の 一片 が 空中 を 泳い だり 、 コーヒー が 人 を 追 駆け たり する さわぎ は なくなっ た 。
0084
,1449,3: この 器械 が
^
働き だす と 、 すべて の もの は 地上 に おける と 同じ よう に どっしり 落着 い た 。
0084
,2296,8: ぷうんと 呻 って 、 重力 装置 は
^
働き だし た 。
0090
,154,4: すると テレビジョン は すぐさま
^
働き だし た 。
0095
,2760,26: 城塞 へ の 距離 が 遂に 千 五 百 メートル に まで 短縮 し た とき 、 俄 か に 艦内 の 受信 器 が
^
働き だし た 。
0170
,133,11: イギリス の 婦人 と 子供 が 非常 に 沢山 工場 に
^
働き 出し た 。
0279
,20,47: 日本 の 婦人 は 、 祖国 と 自分 たち の 日々 を これ 以上 の 破滅 から 救う ため に 、 平和 を 守ろ う と 努力 し て いる アジア 、 ヨーロッパ 、 アメリカ の すべて の 婦人 たち と 団結 し 、 具体 的 に
^
働き だし て ゆか なけれ ば なら ない 。
0299
,10,11: そう だっ たら 、 どんな 人 も 決して 新 憲法 の
^
働き 出し た 記念 日 を 忘れる こと は ない だろ う 。
0299
,12,13: はっきり 新聞 で 、 人民 の よろこび の 日 と 、 憲法 が
^
働き 出す 日 と は 同じ で ある こと を 拒ん だ 。
0455
,239,37: 彼 の 注意 は 、 女 の よう に 外面 に 向っ て ばかり 分配 さ れ 、 考える こと も 、 する こと も 、 反省 も 、 外 から の 刺戟 が ない と
^
働き 出さ ない ごく 受身 な もの と 思わ れる 。
0507
,189,13: 一 人 が 先ず 始め て 皆 が それ に つれ られ て
^
働き 出し た 「 喧嘩 」 は 一 人 が いや に なる と 皆 も い つ と は なし に する 気 が なくなっ て 仕舞う もの で ある 。
0619
,333,30: 牛乳 屋 の 落第生 は 悪い こと が バレ て 叱ら れ そう な 気配 が 近づい て いる の を 察し る と 、 ひどく マメ マメ しく
^
働き だす の で ある 。
0759
,2801,13: 女房 が 、 イヤ 、 前 女房 が 、 銀座 の バー で
^
働き だし た よ 。
0816
,103,12: 神楽 殿 に 灯 が ともり 白衣 の 人々 が 起き て
^
働き だし て いる 。
0947
,448,11: 「 叔母 も 帰っ て き た し … … そろそろ
^
働き ださ なく て は … … 」
1072
,6139,28: また その 藪 八 こと 藪田 助 八 が 、 ひとたび 将軍 直々 の 隠し 目 付 という 特異 な 職能 を もっ て 、 活溌 に
^
働き 出す と なれ ば 、 かれ の 動かし 得る 捜査 網 や 機能 は 、 町奉行 で も 寺社 奉行 で も 及ば ない もの が ある 。
1073
,7975,54: ——」 と 、 一時 は 、 大 動揺 を きたし た もの だ が 、 物見 を 出し て 、 調べ て みる と 、 それ は 将門 と は まったく 無関係 な 富士 の 人穴 辺 に 蟠踞 し て いる 賊 が 、 官衙 や 駅路 の 混乱 に つけ入っ て 、
^
働き 出し 、
1149
,107,54: 色恋 が 年 と共に 薄れ 行く と 思う の は 、 それ は 現実 を 瞞着 し た 旧 思想 に 過ぎ ず 、 事実 は 生活 力 が 衰退 し て 、 異性 と の 交渉 が 少く なる につれて 、 若 かり し 日 の 記憶 は 強烈 に 鮮明 に
^
働き 出す の です 。
し直す
(為る.直す)
延べ語数:
21
0060
,244,10: 今回 エキスパンドブック として 再刊 する にあたり 、 あらた に 取材
^
し なおし て 、 日本電気 に パーソナル コンピューター の 種 を まい た 人々 の その後 の 歩み と 、 PC — 9 8 0 1 の 成長 の 過程 を 別 章 を 立て て 補っ た 。
0060
,2746,14: コンピューター の 本質 を あらためて 〈 万能 の 物まね 機械 〉 と 定義
^
し なおせ ば 、 電子 計算 機 という これ まで の あり方 は 、 単に 計算 機 を なぞっ て みせ た 物まね の 一つ の パターン だっ た と も 考え られる 。
0060
,3483,16: その後 IEEE に 設け られ た 委員 会 で 、 アルテア の バス は あらためて 定義
^
し なおさ れる とともに 機能 を 拡張 さ れ 、 S — 1 0 0 バス という 学会 の 標準 規格 として 確立 さ れ た 。
0060
,5283,29: if 8 0 0 が 使っ て い た Z 80 に 対応 し た バージョン を 、 仕様 は ほぼ そのまま に 8 0 8 8 に 移植
^
し なおし た の が PC の ベーシック だっ た 。
0060
,5284,31: PC へ の 移植 作業 を 終え た あと 、 マイクロソフト は 開発 し た ばかり の IBM バージョン の 機能 は そのまま に 、 内部 の 構造 を 整理
^
し なおし た 一 六 ビット 用 の 決定 版 の 開発 に 取りかかっ て い た 。
0060
,6298,37: ITOS は 一大 トラブル を 引き起こし て ユーザー と ディーラー に 大きな 迷惑 を かけ た が 、 最低限 日本電気 は 彼ら に 直接 わび 、 ITOS を 問題 なく 動く もの に 作り 変え て 供給
^
し なおす こと が でき た 。
0060
,6810,14: ウォズニアック が 原型 を 作り上げ た この ゲーム は 、 のち に 設計
^
し なおさ れ 〈 ブレイクアウト 〉 と 名付け られ て 世界 的 な ヒット 商品 と なっ た 。
0060
,6965,52: 報告 を 寄せ て き た 読者 たち は 、 二 K バイト の プログラム を アルテア の トグルスイッチ を 上下 さ せ て ご苦労 に も 入力 し 、 いざ 拡張 版 タイニーベーシック を 動かし て み て バグ を 見つけ 、 そこ から プログラム の 構造 を 自力 で 解析
^
し なおす こと が でき た から こそ 、 最後 の バグ の 修正 に まで たどり着く こと が でき た 。
0060
,7058,24: ウォーレン は 『 DDJ 』 の 目指す もの を 、 「 実現 可能 な 夢 」 の 追求 で ある と あらためて 確認
^
し なおし た 。
0060
,7322,22: 記事 に 紹介 さ れ て い た 参考 文献 を 調べ て テレビ を 成り立た せ て いる 仕組み を 勉強
^
し なおし 、 電磁気 学 の 理論 に 立ち戻っ て 、 コイル の 巻き 数 を 割り出し て は 何 度 も 巻き なおし て み た 。
0060
,7614,33: 大きな 反響 を 巻き起こし た 連載 は 一 九 七 七 ( 昭和 五 十 二 ) 年 の 五月 号 で 終わっ た が 、 編集 部 から は 内容 を 整理
^
し なおし 、 書き 足ら なかっ た 点 を 補っ て すぐ に 単行 本 に しよ う と 声 が かかっ た 。
0060
,9063,12: アルト 用 に 開発 さ れ た スモール トーク を 分析
^
し なおし 、 ユーザーインターフェイス の 仕様 を 固める 作業 に は 、 竹松 と 橋本 が 中心 に なっ て あたっ た 。
0060
,9075,38: 土壇場 で オフィス コンピューター の 最下位 機種 という 道 を 捨て 、 きわめて 短期間 で 開発 せ ざる を え なかっ た PC — 9 8 0 1 に は 、 もう一度 白紙 を 与え られ て 設計
^
し なおす こと が 許さ れる の なら 、 作り なおし たい 点 は いくつ も 残さ れ て い た 。
0105
,78,18: この まま 誰 も 貰い手 が ない と なる と 、 与平 と の 相談 も 、 もう一度
^
し なおさ なく て は なら ない の だ 。
0141
,19477,41: うし ろ に 立っ て いる 二 人 の 青年 が 、 一 歩 ずつ より あっ て 互 の 距離 を ちぢめ 、 その 工合 を 互に たしかめ あっ た 上 で 、 また 正面 を むい て 、 ポーズ
^
し なおし た 。
0160
,76,56: 客観 すれ ば 病的 な 、 そういう 苦しく 、 いとしい 精神 表現 が たがい の 癖 と なっ て しまっ て いる とき 、 にわかに ぱっと 窓 が あい て 、 光線 が 一時 に さしこん で き た とき 、 火花 の よう だっ た 符号 を 朗々 と し た 全文 に 吐露
^
し なおし 、 それ を 構成 し て 、 たちどころに それ を ひろく つたえる という 機動 性 が 、 身 に 備 って い た だろ う か 。
0371
,16,34: 弟 嫁 は 、 まるい 黒い 瞳 を 見 はっ て 、 それら の 意見 を きき 、 やっぱり そう な の ねえ 、 と 日頃 良人 で ある 弟 の こと を 信用
^
し なおす の で あっ た 。
0535
,115,54: 風呂 場 の 手拭 で は 、 どんな 事 を し た か 知れ た もの で ない と 云う ので 、 すっかり 新 らしい のに 掛け 換え られ 、 急 に 呼ば れ た 大工 は 、 「 本職 の 奴等 」 に つけ込ま れ ない 様 に し まり を すっかり
^
し なおし た 。
0896
,22,50: 私 たち は 書架 に 並ぶ 本 を 見 て いる とき 、 その 文字 の 背後 に 、 無限 に 発展 し 、 乗り越え て き た 「 形 」 の 集積 、 今 、 まさに 乗り越えよ う として 前 のめっ て いる 、 崩れ たら 、 形成
^
し なおそ う と し て いる 、 成長 の 生き て いる 形 の 展望 を 感ぜ ず に は い られ ない 。
0985
,2134,23: 日本 は 今 、 明治 大帝 や 伊藤 博文 まで さかのぼり 、 その 時分 から の 国家 の 歩み 方 の 検討 を
^
し なおさ ね ば 、 生れ変る わけ に 行か ない 。
1019
,2,26: が 、 しかし 欲 を いう と 、 私 は 知人 の 松永 さん の こと だけ に 、 今一 歩 を 進め て 一 思案
^
し なおし て もらう わけ に は ゆか ない もの で あろ う か と 考える の で ある 。
売り出す
(売る.出す)
延べ語数:
21
0053
,2640,7: 鶴雄 は その 本 を 放
^
うり 出す と 、 読みさし の ドストエフスキイ の 「 罪 と 罰 」 を 机 の 上 から 取っ て 、 主人公 の ラスコリニコフ が 高利貸 の 老婆 を 殺す 場面 から 、 読ん で 行っ た 。
0062
,680,2: 市場 に
^
売り だす 物 は さらに 一 回り 小さく なっ て 、 上着 の ポケット に 入る くらい に なる と いう 。
0062
,728,20: この 年 の 八月 、 井深 御大 は 日銭 稼ぎ の ネタ として 、 時期 はずれ の 電気 ザブトン を
^
売り だし た 。
0062
,732,23: これ また いかにも 怪しい 、 銀座 ルネッサンス 商会 ( おいおい 、 誰 が 付け た ん だ この 名前 ) の 名 で
^
売り だし た 。
0062
,954,33: 最初 に 出 て くる PDA は 、 前項 の 言い訳 で 触れ た ニュートン に なる よう で 、 これ を アップル は 一 九 九 三 年 の 一月 に は
^
売り だし たい と 考え て いる 。
0082
,1845,16: 谷 博士 に 化け て い た X 号 も 機械 人間 を 作っ て
^
売り だし た 。
0141
,18295,8: 佐賀 多 さん なんか も 、 いま めきめき
^
うり 出し て いらっしゃる 最中 だ から 、 相当 派手 に やっ て いらっしゃる ん です って 」
0141
,18304,7: モジリアニ の 生涯 の い つ 、
^
うり 出し た とき が あっ たろ う 。
0168
,20,25: これ は 日本 の 出版 屋 が 、 目ざとく て 、 すこし でも 評判 な 作品 なら 、 最も 誇大 に かつい で 翻訳 を
^
売り だし て き た 慣例 に 照らし あわ せ て み て 、 なかなか 興味 ふかい 現象 で ある と 思う 。
0702
,171,9: 当時 、 三吉 は 保久 呂 霊薬 を
^
売り だし て 当っ て い た 。
0702
,176,24: 三吉 は この 湯 渋 と 木炭 を すりつぶし て 、 これ を 酢 で ねる と 打身 骨折 の 霊薬 と 称し て
^
売り だし た 。
0739
,118,3: 今 、
^
売り ださ れ て いる カルモチン の 錠剤 。
0757
,42,10: メガネ たがわ ず 好 演技 を 示し て 、 これから
^
売り だそ う という ところ 。
0779
,409,63: コクリサマ のみ で は なく 、 坐禅 を くん だり 直立 不動 合掌 し て ピョン く は ねる という 、 それで 心身 統一 を はかっ たり 、 法力 を 示す 手段 に 用い たり する こと は 、 すでに 山伏 など が 古く から 用い て い た 手 で ある が 、 木々 彦 は その ころ それ を 看板 に
^
売り だし た 一心 教 という の に 凝っ た 。
0783
,432,11: オレ が 真犯人 を あげ て も 良い が 、 せっかく
^
売り だし た 紳士 探偵 の 顔 を つぶす の も 気の毒 だ な ア 。
0824
,94,11: 一方 、 三河 製 の 秋田 犬 も 盛大 に
^
売り ださ れ 、 これら の イミテーション は 繁殖 率 が 高い から 、 東京 の 、 否 、 日本 中 の 到る ところ に 秋田 犬 と 称する もの が 飼わ れ て いる が 、 その 名犬 と 称する もの も 実は ホンモノ の 秋田 犬 と は 違う の で ある 。
0824
,377,29: 大館 市 で も 、 中型 に 交尾 さ せ て 、 東京 産 の 代 用品 と 同じ よう な もの を 秋田 犬 と 称し て
^
売り だし て も いる 。
0849
,80,5: そもそも この 一 ツ で
^
売り だし た もの で ある 。
0849
,106,42: その とき 富山 の 殿様 が かね て 懐中 し て い た 富山 の 名 薬 反 魂 丹 を とりだし て 服用 さ せ た ところ たちまち よく なっ た ので 、 諸 大名 から もとめ られ て 諸国 へ
^
売り だす よう に なっ た もの だ そう だ 。
0994
,778,5: しかし 口 に 出し て
^
賣り 出す の は 惡 趣味 だ 。
1101
,511,11: この 頃 GE から 凝結 核 測定 器 という もの が
^
売り ださ れ て いる ので 、 それ を もっ て 、 ジープ で 、 ヒロ から 山頂 まで なん べ ん も 往復 し て 、 高度 分布 を 測っ て み た 。
掻き回す
(掻く.回す)
延べ語数:
21
0013
,147,39: とっさ に 、 うまい 嘘 も 思いつか ず 、 私 は 隣室 の 家 の 者 に は 一言 も 、 何 も 言わ ず 、 二 重 廻し を 羽織っ て 、 それから 机 の 引出し を
^
掻き まわし 、 お金 は あまり 無かっ た ので 、 けさ 雑誌 社 から 送ら れ て 来 た ばかり の 小為替 を 三 枚 、 その 封筒 の まま 二 重 廻し の ポケット に ねじ込み 、 外 に 出 た 。
0098
,2694,24: 私 の 妻 は 腹痛 で 寝 て おり 、 参 右 衛門 の 妻 は また 泥田 の 中 で 唐 芋 を
^
掻き 廻し て いる 。
0505
,648,17: 頭 の 先 から 尻尾 の 先 まで 厄介 に なり ながら 、 いい 様 に
^
掻き 廻す もの を どうして 置く わけ が ある んで すい 。
0508
,1211,29: 只 解雇 し て も 好い に は 好い かも 知れ ない けれど 、 それ を 不服 な 男 が 何 と いっ て 此 の 家 を
^
掻き 廻す 様 な 事 を 云わ ない 者 で も ない し 、 其の 口止め として 恭 の 満足 する 丈 の 金 を やる 事 も お 関 の 今 の 有様 で は 出来 なかっ た 。
0535
,3,30: いつも 、 一番 奥 の 部屋 —— 私 共 の 床 の ある 所 の 隅 に 置い て ある 筈 の 桐 の 小 箪笥 が 、 すっかり
^
掻き 廻し た 様 に なっ て 居る の で ある 。
0560
,101,5: 警察 の 方 で さんざん
^
掻き 廻し た 後 の こと で も あり 、 もとより 、 何 の 手がかり も 得 られ ませ ん でし た 。
0562
,212,5: 田中 さん は それ を
^
掻き 廻し て 、 丹念 に 燃やそ う と する 。
0565
,286,25: 逆 に 出 て やれ という 気 に なり まし て 、 有り合せ の 棒切れ を 取っ て 、 燃えさし の 紙片 を めちゃくちゃ に
^
掻き 廻し 、 やたら に 撥ね 散らし まし た 。
0573
,334,14: 山口 は そこ に 屈み こん だ まま 、 灰 の なか を
^
掻き 廻し ながら 、 言いだし た 。
0573
,354,20: それに 彼 は 対抗 出来 ず 、 すぐ に 眼 を 伏せ て 、 灰 の 中 を やけ に
^
掻き 廻し た 。
0624
,339,7: その とき 鼓膜 の 中 を
^
掻き 廻す よう な 落下 音 が 頭 の 真上 へ 落ち て き た 。
0672
,182,14: 何 か ねえ の か 食べ物 は 、 と 人 の トランク を ガサガサ
^
掻き まわす の を 持主 が ポ カン と 見 て いる て い た らく で 、 あっち に 百 人 死ん でる 、 あの 公園 に 五 千 人 死ん でる よ 、 あそこ じゃ 三 万 も 死ん で ら 、 命 が ありゃ 儲け 物 な ん だ 、 元気 だせ 、 幽霊 みたい な 蒼白 な 顔 で 一家 の 者 を 励ます 者 、 屍体 の 底 の 泥 の 中 に 顔 を うずめ て 助かっ て 這いだし て き た という 男 は その 時 は 慾 が なかっ た けれども こうして 避難 所 へ 落着 い て みる と 無一物 が 心細く て 、 かきわけ た 屍体 に 時計 を つけ た 腕 が あっ た が 、 せめて あの 時計 を 頂戴 し て くれ ば よかっ た と いっ て いる 。
0709
,12,6: 平和 な 家 を 土足 で
^
掻き まわし て いる よう な 苦し さ を 、 つとめて 忘れ て 、 私 は 日 ごと に 荒れ はて た 。
0734
,201,7: 新聞紙 の 上 へ ザラザラ ぶちまけ て
^
掻き 廻し た ん です が 、 変っ た こと も あり ませ ん や ね 。
0734
,260,13: 和尚 は 骨 壺 を 持っ て き て 、 中 を
^
掻き 廻し て 前歯 を とりだし た 。
0759
,1857,4: 戸田 が それ を
^
掻き まわす 必要 は なかっ た はず だ が 、 と 、 近 よって 見る と 、 鉛筆 で 走り 書 の 紙片 が のっかっ て い た 。
0776
,797,26: その 結果 は どう か と 云え ば 、 日本 へ 戻っ た 八 十 吉 夫人 は 、 その 留守 宅 を 五 回 も
^
掻き 廻さ れ て いる の です 。
0823
,202,34: 女の子 という もの は 常に あの よう に ハンドバッグ を 開け たり 閉じ たり する 習性 が ある の だろ う か 、 絶える 間もなく 誰 かしら が ハンドバッグ を 開け て のぞい て
^
掻き まわし たり 、 ちょ ッ と 置い て み たり 、 実に どうも 十 五 人 の 全員 が 鳥 籠 の 中 の メジロ の よう に キリ も なく 動い て いる ね 。
0979
,166,6: 朝っぱら から コヤシ だめ を あんなに
^
掻き まわし て
1072
,2645,5: 早く そこら の 部屋 を
^
掻き 廻し て 、 金 を 見つける ん だ 。
1154
,130,17: … … “ どうして 、 君 ッ て もの は 、 そう 、 自分 を 引 ッ
^
掻き まわさ なくっ ちゃ ァ 気 が すま ない ん だ ?
生まれ出る
(生まれる.出る)
延べ語数:
20
0141
,562,22: 一定 の 事件 や 行動 の 主役 という もの が 、 どう やっ て 現実 の たたかい の 間 から 自然 に
^
生れ 出 て 来る か という こと を 物語り 、 描き 示し て い た 。
0206
,133,67: 人類 の 良心 とともに 根ぶかい 革命 の 伝統 は 、 歴史 とともに 空想 的 な より よい 社会 へ の 願望 から 科学 的 な 社会 発展 の 原理 の 把握 に まで 進ん で 来 て 、 二 十 世紀 に は 、 地球 上 に 続々 と より 多数 な 人間 が より 人間らしく 生き て ゆく 可能 な 条件 を そなえる 民主 国家 が
^
生れ 出 た 。
0316
,76,11: ベルリン に 、 日本 に 、 売笑 の あらゆる 形態 が
^
生れ 出 て いる こと は 、 ファシズム の 残忍 非道 な 生活 破壊 の 干潟 の 光景 で ある 。
0318
,1131,10: 民主 主義 文学 の 広汎 な 運動 は 、 新しく
^
生れ 出る 作家 の 社会 的 基盤 を これ まで の 中産 階級 から 勤労 階級 の 間 に 拡げ つつ ある 。
0318
,1174,33: 社会 の 現実 を 正視 する こと を 許さ ない 権力 の もと で は 、 その 社会 が するどい 階級 対立 を 含み つつ 戦争 に かりたて られ て いる 現実 から
^
生れ 出る 文芸 作品 の 存在 が 許さ れ なかっ た 。
0524
,17,3: 此の世 に
^
生れ 出 た 以上 は 、 自己 を 明らか に し 、 自己 を 確実 に 保つ 事 の 目覚し さ を 希う て 居る 。
0617
,2845,19: 何もの か が 次第に 浸 み 込ん で くる よう に も 思わ れ 、 また 何もの か が
^
生れ 出よ う として 悩ん で いる よう に も 思わ れる 。
0624
,392,22: 犬 で すら そう せ ざる を 得 ぬ 状況 だっ た が 、 一 人 の 新た な 可愛い 女 が
^
生れ で た 新鮮 さ に 伊沢 は 目 を みひらい て 水 を 浴びる 女 の 姿態 を むさぼり 見 た 。
0890
,388,34: まだまだ 命 の ある 限り 馬鹿 の 限り を 尽す だろ う が 、 ひょっと する と この世 で 一番 長もち の する もの が 、 あの 男 の 乱行 沙汰 の 中 から
^
生れ 出る かも 知れ ん 。
0905
,18,12: この 少年 達 から 、 二 十 年 後 の 世界 が
^
生まれ 出る の で ある 。
0923
,10,10: この 図書館 は ヴィジョン ( 夢 ) の 中 に
^
生まれ 出 で て いる 。
0944
,284,9: 雷鳴 と 吹雪 の なか で 、 世界 が
^
生れ 出る 音 を 聞い た と 思っ た 。
0953
,301,8: 聖人 は みな その よう に し て
^
生れ で た もの で 、 母方 の 祖父 こそ 、 じつは 聖人 の 父親 な の だ 」
1000
,1252,3: 次に い よく
^
生れ 出る 時 は 、 むさく 臭い 通路 から 出る の で ある こと 、 生れ て から 後 も 大 小便 を たれ流し 、 鼻 の 孔 から 洟 汁 を たらし 、 口 から 臭い 息 を 吐き 、 腋の下 から ぬるく し た 汗 を 出す こと 、 体内 に は 糞 や 尿 や 膿 や 血 や 膏 が 溜っ て い 、 臓腑 の 中 に は 汚物 が 充満 し 、 いろ く の 虫 が 集っ て いる こと 、 死ん で から は その 屍骸 を 獣 が くらい 、 鳥 が 啄み 、 四肢 が 分離 し て 流れ出し 、 腥い 悪臭 が 三里 五 里 の 先 まで 匂っ て 人 の 鼻 を 衝き 、 皮膚 は 赤 黒 と なっ て 犬 の 屍骸 より も 醜く なる こと 、 要するに 此 の 身 は 生れ 出る 前 から 死ん だ 後 まで も 不浄 で ある と 云う こと を 考える 。
1000
,1252,151: 次に い よく 生れ 出る 時 は 、 むさく 臭い 通路 から 出る の で ある こと 、 生れ て から 後 も 大 小便 を たれ流し 、 鼻 の 孔 から 洟 汁 を たらし 、 口 から 臭い 息 を 吐き 、 腋の下 から ぬるく し た 汗 を 出す こと 、 体内 に は 糞 や 尿 や 膿 や 血 や 膏 が 溜っ て い 、 臓腑 の 中 に は 汚物 が 充満 し 、 いろ く の 虫 が 集っ て いる こと 、 死ん で から は その 屍骸 を 獣 が くらい 、 鳥 が 啄み 、 四肢 が 分離 し て 流れ出し 、 腥い 悪臭 が 三里 五 里 の 先 まで 匂っ て 人 の 鼻 を 衝き 、 皮膚 は 赤 黒 と なっ て 犬 の 屍骸 より も 醜く なる こと 、 要するに 此 の 身 は
^
生れ 出る 前 から 死ん だ 後 まで も 不浄 で ある と 云う こと を 考える 。
1019
,46,7: 指導 だけ で は 必ずしも 名器 が
^
生まれ 出 て くる もの で ない という 証拠 が あまりに も 多い 。
1019
,53,26: かつて の いい 伝え から 一 歩 も 出 ない で 、 今 も なお 指導 者 の 力 次第 で 生命 ある 物体 が
^
生まれ 出る と 妄信 する こと の 危険 を 感ずる の まま に 、 一言 否 多言 を 費やし た 次第 で ある 。
1019
,132,8: その 醜い 社会 で なんで 美しい 茶碗 が
^
生まれ 出よ う 。
1076
,650,51: もちろん これ を 史実 と 見る 者 は ない で あろ う が 、 暁 ごと に 東 の 地平線 を 望ん で い た 島 人 等 が 、 かしこ に は 湧き かえる 不断 の 火 が あり 、 テダ ( 太陽 ) は その 中 から 新た に
^
生まれ 出る ものの ごとく 想像 し 、 また 次々 の 経験 によって 、 いよいよ それ を 確認 する に 至っ た として も 不思議 で ない 。
1169
,10,13: 陣痛 が 始まる と 、 健全 な 、 元気 溌溂 たる 新日本 が
^
生まれ 出 ずる こと を 信じ ます 。
燃え上がる
(燃える.上がる)
延べ語数:
20
0070
,102,6: 探偵 の 質問 は 、
^
燃え あがる 女 客 に 注い だ 一 杯 の 水 で あっ た 。
0077
,90,78: そういう 鬼 二 郎 の こと だ から 、 早く も 形勢 を さとっ て 行方 を くらまし た の で あろ う が 、 袋 猫 々 にとって も 彼 鬼 二 郎 の 所在 は 一刻 も 早く 突き とめ たく 、 その 上 で 鬼 二 郎 が 金山 源 介 を 本当に 殺害 し て 彼 の 利権 を 横領 し た もの だ か どう か を 確 め る 意欲 に
^
燃え あがっ て い た 。
0080
,1753,2: 怒り に
^
燃え あがっ た の か 、 それとも 恐怖 に たえ 切れ なく なっ た ため か 。
0087
,2495,4: 紙 は めらめら と
^
燃え あがっ た 。
0088
,6,9: 火 は フィルム に 移っ て 、 勢 よく
^
燃え あがり 、 やがて そ だ が ぱちぱち と 音 を たて て 焔 に 変っ て いっ た 。
0140
,3497,4: 越智 にたいして 、 苦しく
^
燃え あがっ て い た 多 計 代 の 憧れ の 焔 は 、 おそらくは 多 計 代 として 女 の 若 さ が 自覚 さ れる 最後 の 情熱 の はためき で あっ た 。
0583
,314,21: 岸 本省 平 の 胸 の うち に 、 彼 自身 でも 意外 な ほど 、 美津枝 に対する 愛情 が
^
燃え あがっ て き まし た 。
0618
,552,12: 小屋 が 煙 に つつま れ 、 一時 に ど ッ と
^
燃え あがる の を 見 とどける と 、 ヒメ は オレ に 云っ た 。
0621
,342,34: すね たり 、 怒っ たり 、 憎ん だり 、 嘘 を つい たり 、 だまし たり 、 悲しい 顔 を し て みせ たり 、 けれども 二 人 の 情熱 が 一 度 に
^
燃え あがる とき は 一 人 の 火 が めいめい 他 の 一 人 を 焼き こがし て どっち も 焼か れ て 舞いあがる 火焔 に なっ て 燃え まじり まし た 。
0785
,247,10: と 、 一 陣 の 風 と共に ど ッ と
^
燃え あがっ た 火焔 。
0918
,350,24: それ に 反し て 、 ヘブライ 人 の こころ もち は 、 どの 一瞬 も が 遠い 憧れ に 向っ て 、 はやりたち 、
^
燃え あがら ん と し て いる と も いえる 。
0947
,295,15: 夕日 が 流す 朱 の 色 で 、 空 も 、 海 も 、
^
燃え あがる よう に 赤く 染まっ て い た が 、 葉山 の あたり の 空 が 、 だんだん 透きとおっ た 水色 に かわり 、 そこ から 、 のっと 大きな 月 が 出 た 。
0948
,1390,2: 威勢 よく
^
燃え あがっ た 松 薪 の 炎 が 、 鞴 の よう な 音 を たて て 吸い あげ られ て いく 。
0979
,718,7: あの 物置 の 草屋根 の 下 から
^
燃え あがっ た ん だ
0981
,755,4: 私 は 花開き 、
^
燃え あがり 、 幸福 だっ た の です
0981
,959,5: 吹き飛び 、 たたき つぶれ 、
^
燃え あがり
1041
,3183,35: ロックンロール の 魅力 は 、 その 商業 化 に も かかわら ず 、 その 根源 に ある 都会 ブルース または リズム ・ アンド ・ ブルース から 発する 悪魔 的 ・ 地獄 的 な 炎 が
^
燃え あがる から だ 。
1075
,383,27: それ 等 と くらべる と 何 千 万 倍 と も 知れ ない ほど の 大きな 願い事 は 、 今や わたし たち の 心 の 中 に
^
燃え あがっ て いる の で ある 。
1114
,40,16: 何 より も その あでやか な 色気 は 、 どうか する と 、 すぐ に も
^
燃え あがる よい 血色 を たぎら せ て いる の だ 。
1185
,13,0:
^
燃え あがる 一つ の 力 と なり
呆れ果てる
(呆れる.果てる)
延べ語数:
20
0033
,36,10: どうせ 私 は 、 あれ の 事 に は 、
^
呆れ はて て いる の だ から 。
0632
,8,9: 四 十 代 だの 三 十 代 だの 、
^
呆れ 果て た 分類 を 発案 する 。
0708
,261,0:
^
呆れ 果て たる バカ 若殿 、 大 ウツケ 者 、 それ が 城下 の 定評 で あっ た 。
0712
,55,15: その 非 知性 的 なる こと 、 論断 の 軽薄 なる こと 、 まことに 、
^
呆れ 果て たる 有様 で ある 。
0732
,2466,0:
^
呆れ はて て サルトル の 顔 を 見つめ て 、
0756
,40,28: 読者 は 解決 に 至っ て 、 あまりに も 当然 さ に アッ と 驚き 、 あまりに も 合理 性 の 確実 さ に 舌 を まい て
^
呆れ はてる で あろ う 。
0757
,65,13: 葉子 は 蒼 ざめた 真剣 な 顔 で 、 細 巻 の
^
呆れ 果て た という 無言 の 面持 を 見つめ て い た が 、 やがて 泣き くずれ て しまっ た 。
0764
,147,65: 私 が 意外 の 感 に うた れ た の は 、 戦後 派 賞 という 戦後 派 の 人 を 選者 に し た 賞 で 、 島尾 君 が 賞 を うけ た の は 、 それ は それ で よろしい の だ が 、 次席 として 、 三島 君 の 名 を 明記 する に 至っ て は 、 私 は
^
呆れ はて た 。
0777
,169,5: 「 そう 」 千代 は
^
呆れ 果て て 、 いい加減 に 返事 し た 。
0782
,314,16: そこで 、 また 駐在 所 へ 泣きつい た が へ 菅谷 も その 執念深 さ た
^
呆れ 果て た と は いえ 、 考え て 見れ ば 自分 の やり方 も まずかっ た 。
0783
,97,45: 今日 も 静岡 に 夢想 権 之 助 の 神 伝 夢想 流 が つたわっ て おり 、 私 は 先日 、 警視庁 の 杖 術 師範 鈴木 先生 に 型 を 見せ て いただい て 、 あまりに も 有利 きわまる 術 の 妙 に
^
呆れ 果て た の で ある 。
0785
,879,0:
^
呆れ 果て て 中 を のぞきこん だ まま 、 しばし 呆然と 目 を 放す こと が でき ない 土佐 八 の 様子 。
0831
,321,18: 表 戸 の ガラス を 差押え の 品目 に 加え 、 それ を はずし に かかる と は
^
呆れ 果て た こと で ある 。
0842
,1222,23: 名古屋 へ つい たら 、 市 の 中央 いたる ところ 丸坊主 の 原 ッパ ばかり で 、 復興 の おそい の に
^
呆れ 果て た の を 忘れ ない 。
0842
,2243,37: ソバ 屋 は 薄汚い 店 ばかり だ が 、 スシ 屋 は 磨き 立て た よう な 江戸前 の 店構え が そろっ て い て 、 これ だけ の スシ 屋 が みんな 盛業 中 と は
^
呆れ 果て た スシ 食い 族 の 棲息 地 で ある 。
0842
,2399,6: この とき は 私 も
^
呆れ 果て た が 、 木村 名人 よく 梢風 先生 の 熱情 を くん で 初段 を 与え た から 、 文士 の 段 は 当て に なら ない の で ある 。
0956
,1819,5: 女 5 まあ 、
^
呆れ 果て た !
1037
,1904,10: あの 時 、 私 は 自分 の 醜行 に
^
呆れ はて た 。
1037
,3257,0:
^
呆れ 果てる 。
1175
,661,8: 僕 は ほんとに 君 の 身勝手 に は
^
呆れ 果て て いる ん だ 」
燃え出す
(燃える.出す)
延べ語数:
20
0081
,1083,53: それ は 学校 で 実験 を し た とき に 、 ガラス 球 に 水 を いれ 、 それ を レンズ に し て 、 太陽 の 光 の あたる 所 へ 出し 、 その 焦点 の むすん だ ところ へ 、 黒い 紙 を もっ て いく と 、 その 紙 が
^
もえ だし た こと が あっ た 。
0081
,1097,9: 草 は 赤い 炎 を あげ て めらめら と
^
もえ だし た 。
0082
,1462,16: どういう わけ か 、 その 途中 で 、 人造 人間 の から だ が 、 ぷすぷす
^
燃え だし た 。
0084
,1293,15: 機械 の 間 から 青い 火花 が 散っ たり 、 絶縁 物 が ぼうぼう と
^
燃え だし たり 、 とうぜん 油 が ふきだし たり 、 にぎやか な こと で あっ た 。
0084
,1655,31: もし 急い で この 宇宙塵 の 渦巻 を 突 切っ たり しよ う もの なら 、 本 艇 は ものすごい 塵 塊 に 衝突 し て 、 火の玉 と なっ て
^
燃え だす で あろ う 。
0109
,122,16: 向 岸 の 火 が 鎮まり かける と 、 こちら の 庭園 の 木立 が
^
燃え だし た という 声 が する 。
0109
,191,5: 「 向う の 木立 が
^
燃え だし た が 逃げ た 方 が いい の で は ない かしら 」 と 誰 か が 心配 する 。
0111
,144,6: ラヂウス も 応急 修理 で 何とか
^
燃え 出し た ので 明日 は 登高 と する 。
0144
,371,27: 主人 、 番頭 、 サーシャ 「 三 人 が 三 人 とも 、 鬼 の 子 みたい に 店 を 駆け 廻り 」 あたり の もの が
^
燃え 出し た か と 思う よう な 亢奮 の 後 、 高価 な 靴 を 何 足 か 選び出し て その 女 客 が 店 を 出る や 否 や 、 主人 は 舌打ち 一つ し て 、
0197
,27,51: 一 九 四 七 年 は 、 一方 で サークル 活動 が たかまり 、 「 町 工場 」 その他 労働 者 によって かかれる 作品 が で て き た し 、 全逓 の 文学 コンクール 、 国鉄 の 集団 的 文学 活動 など 新しい 民主 的 文学 の 芽 が
^
もえ だし た 。
0509
,14,39: 彼 の 影 の 様 に 暮し て 居 た 私 は 今 に なっ て 暫く の 間 弱め られ て 居 た 彼 へ 対し て の 愛情 が より 種々 の 輝き を 添え て
^
燃え 出し て 来 た 事 を 感じ て 居る の で ある 。
0519
,25,12: 早 り っ 気 で 思い立つ と 足元 から 火 の
^
燃え だし た 様 に せかせか 仕 だす 癖 が 有る ので 始め の 一 週間 ばかり は もう すっかり それ に 気 を 奪わ れ て 居 た 。
0544
,426,9: 頭 の 中 の 明るみ が 、 ぱっと
^
燃え だし て 、 大きな 焔 を 立て 、 すぐ に 燃えつき て 、 真暗 に なっ た 。
0579
,277,31: 至る 所 に ぱっと 閃光 が 起り 、 爆音 が 聞え 、 火焔 が 流れ 、 夜 は 蒼白く なり 、 次に 赤く なり 、 そして どの 家 も 一斉 に
^
燃え だし た 。
0613
,249,6: 窓 の 外 で 火 が
^
燃え だし た の だっ た 。
0613
,468,9: 「 諸君 、 さよなら —— 僕 は 足 から
^
燃え だし た 」 あと 二分 し たら 、 僕 も 燃え だす 。
0613
,468,20: 「 諸君 、 さよなら —— 僕 は 足 から 燃え だし た 」 あと 二分 し たら 、 僕 も
^
燃え だす 。
0981
,729,13: シバイ ではじめ て 私 の カラダ と 心 に 火 が つい て
^
燃え 出し た
1012
,68,16: 薪 から 着物 に 火 が 燃え移っ て 、 ジリジリ ジリジリ と 身体 の 膏 が
^
燃え 出す 。
1073
,3186,23: 叔父 の 事 を 、 口 に する と 、 将門 の 眼 は 、 眼 の 底 から 、 無意識 に
^
燃え だし た 。
垂れ下る
(垂れる.下る)
延べ語数:
20
0073
,43,23: その わけ は 、 工作 機械 が さび た まま 転がっ て い たり 、 天井 から ベルト が 蔓草 の よう に
^
たれ 下っ て い たり し た から で ある 。
0078
,342,10: 真中 の ニンフ の 左手 は 、 原画 で は
^
垂れ 下っ て いる が 、 これ を 宝 角 を 抱い て いる 様 に 描き 改め た 。
0091
,945,8: それ は 、 部屋 の 奥 に ふかく
^
垂れ 下っ て いる 、 紫色 の 重い カーテン だっ た 。
0098
,26,5: 見る と 、 池 へ
^
垂れ 下っ て いる 菊 の 弁 を 、 四 五 疋 の 鯉 が 口 を よせ 、 跳ねあがっ て 喰っ て いる 。
0098
,2635,0:
^
垂れ 下っ た 栗 の 林 に 包ま れ 落葉 が 積 って いる ので 、 つい 私 は ここ へ 来 て 一 人 に なる 。
0141
,16387,41: あの 日 、 聳え 立つ 左右 の 建物 の 窓 という 窓 から 色 さまざま の 紙きれ が 投げ られ 、 株式 電報 の テープ の 房 が ウォール街 の すべて の 窓 々 からうす よごれ た 白髪 の よう に
^
垂れ 下っ て い た 。
0508
,1139,28: 其の 顔 は 如何にも 下等 に 逞しく て 、 出張っ た 頬 の 骨 と 小さく 鈍く 動い て 居る 眼 い 目 と は 、 厚く
^
垂れ 下っ た 様 な 唇 と共に 、 どんな 者 が 見 た って 利口 だ と は 思え ない 表情 を 作っ て 居る 。
0508
,1486,1:
^
垂れ 下っ た 眼 と 唇 、
0540
,135,9: 河岸 ぷち の 柳 の 小 枝 が
^
垂れ 下っ てる の を 見 て 、 夕方 、 枝 が 重い か 青葉 が 重い か と 、 ばか な こと を 考え て いる とたん に 、 一つ の 眼 が 柳 の 中 から 浮き出し て き て 、 私 の 方 を じっと 眺め て いる 。
0617
,1596,17: その 実は ささげ 豆 の よう な 形 で 、 房 に なっ て 枝 ごと に
^
垂れ 下る 。
0618
,536,9: ヒメ は 頭上 に 手 を さ しのばし て
^
垂れ 下っ て いる 蛇 の 白骨 の 一 ツ を 手 に とろ う と し た 。
0820
,5,10: 黒い 火口 が あっ て 、 内輪山 の 斜面 を
^
垂れ 下る 二 本 半 の 熔岩 が あっ て 、 銀色 の 沙漠 が それ を とりまい て 、 その 周囲 に いわゆる 山 が ある わけ だ 。
0834
,25,72: 「 サン 」 に この 婦人 が 人形 に 御飯 を たべ させ て いる 写真 を 見 た とき —— もっ とも 、 それ は 御飯 で なく て ウドン でし た が ね 、 で 、 ハシ に はさん で 人形 の 口 の ところ へ 持っ て かれ た ウドン が 、 むろん 人形 の 口 に は いる 筈 は ない から アゴ から 胸 の 方 へ
^
垂れ 下っ て いる の です が 、 すぐ 気 に かかる の は 、 この ウドン の 始末 は どう なる の だろ う 、 という こと で あっ た 。
0862
,91,16: 彼 の 荒々しい 呼吸 と 興奮 に 躍動 する 彼 の 顔面 の 筋肉 は 白く
^
垂れ 下っ た 部 厚い スクリーン を通じて さえ 、 はっきり と 感じ られ た 。
0917
,17,44: そして 、 最後 の 帆 の 赤 さ に 、 それ は 転じ て いく が 、 大西洋 の ただ なか に 、 今 まで 、 多く の 人々 の 命 を ささえ た 赤い 帆 が 、 今 は 人 も なく
^
たれ 下り 、 船路 の 後 に 、 ただ 一つ 残っ て いく の で ある 。
0956
,2604,9: 額縁 舞台 に は 緑色 の 薄紗 が 幾重にも
^
垂れ 下っ て いる 。
0956
,3049,5: 緑色 の 薄紗 が 幾重にも
^
垂れ 下っ て 行く 。
1000
,1374,17: 一 杯 に 花 を つけ た 枝 の 一つ が 、 つい その 上 あたり まで
^
垂れ 下っ て いる ので 、 最初 は それ に 見紛う て 分り にくかっ た の で ある が 、 花 に し て は 餘 り に 大きく 白 いふ わく し た もの は 、 或は 彼 が 心 つく 前 から そこ に ひらめい て い た の かも 知れ なかっ た 。
1171
,1211,12: その 花 は 、 冥府 の 花 の よう に 、 白く
^
垂れ 下っ て い た 。
1174
,1305,8: 顔 の 青白い 、 髪 が 額 に
^
垂れ 下っ て 、 むっつり し た 男 で あっ た 。
混じり合う
(混じる.合う)
延べ語数:
20
0060
,8146,5: 陸 も 海 も
^
混じり 合っ た よう な 混沌 と し た ホビイ の 世界 から 、 ビジネス は 確固たる 市場 性 を 持っ た パーソナル コンピューター の 一 分野 として 浮かび上がっ て い た 。
0085
,193,10: すごい 火花 と 焔 と 電光 が 、 たがい に
^
交じり あっ て 、 目 も くらむ ほど だ 。
0140
,196,19: 梢 を ひ いら せ て いる 銀杏 の 若葉 が 、 楓 の 芽立ち の 柔らか さ と
^
まじり あっ て 美しく 眺め られる 。
0140
,559,39: 越智 の アカデミック に よそおわ れ た 深刻 ぶり は 、 保 の 生れつき を 青年 期 の 憂悶 から 解放 し 、 引き出さ ない で 、 かえって 青年 同士 の てらい と 覇気 と 成長 力 と が
^
まじり あっ た 旺盛 な 議論 を 、 議論 の ため の 議論 として 保 に きらわ せる よう な 妙 な 逆 の 形 で 観念 の 道 へ 引き こん で しまっ た の で ない だろ う か 。
0140
,2439,7: 樹 々 の 緑色 が 黒 と
^
まじり 合っ て 濁っ て 感じ られる の で は なく 、 まばゆい 純粋 な 新緑 の 美し さ は そのまま くっきり 目 に 映っ て おり 、 それ が 伸子 の 心 に 来る 途中 に 、 しまっ た シャッタア の よう に 強情 な 黒 さ が ある の で あっ た 。
0140
,3813,60: 夏 の 宵闇 に 涼み ながら 、 ソヴェト へ の 国賓 の とり ざた を きい て いる と 、 伸子 は 、 ロシア という 国 に 錯綜 し て いる 古 さ 新し さ について 、 また それ を とりかこむ 国々 の 人 の 好意 の なか に さえ ある 古 さ と 新し さ 、 利害 の
^
まじり あい について 、 複雑 な 心持 が し た 。
0140
,4849,18: けれども 、 なんと あれこれ は 互に 齟齬 し て おり 、 くだらな さ と 痛切 さ と が
^
まじり あっ て い て 、 窮極 の 意味 は わから ない の だろ う 。
0141
,2221,43: 向い 側 の 建物 の 雪 の つもっ た 屋根 の 煙突 から 、 白樺 薪 の 濃い 煙 が 真黒く 渦巻い て 晴れ た 冬空 へ のぼっ て ゆく の が 見え た 部屋 で 、 マリア・グレゴーリエヴナ が 熱心 と 不安 の
^
まじり あっ た 表情 で 、 新しい 本 の 第 一 頁 を 開き 、 カデット とか 、 エスエル とかいう ケレンスキー 革命 政府 ごろ の 政党 の 関係 を 説明 し て くれ た 顔つき が 思いださ れ た 。
0141
,6790,11: 吉之助 は 俳優 らし さ と 学生 らし さ の
^
まじり あっ た よう な 若い 顔 を 紅潮 さ せ た 。
0141
,9501,50: マスク を つけ て い ず 、 手袋 を はめ て い ない と いう だけ で 、 すっかり 手術 者 の なり を し た 三 人 の 医者 が 、 つや の いい 体 を 裸 で ころがさ れ 、 きまり の わる さ と 厳粛 さ と
^
まじり あっ た 表情 で 口 を むすん で いる 手術 台 の 上 の 伸子 を かこん だ 。
0141
,12168,13: 伸子 は 話 を きき ながら 、 好奇 心 と 嫌悪 の
^
まじり あっ た 感情 で 、 ぐるり に いる 女 の 群 を 見 た 。
0141
,19632,17: 詩 は 、 なまなましい 傷心 と 生 の 確信 と が 不思議 な 激情 と なっ て
^
まじり あっ て いる よう だっ た 。
0141
,20163,41: ことし は 、 この 河岸 の 公園 に も ラウドスピーカー が とりつけ られ て いる から 、 赤い 広場 の スタンド の 上 から 送ら れる メーデー の 祝賀 と 激励 の 挨拶 の 声 は 、 ウラー の どよめき と
^
まじり あっ て 埃 っぽく なっ た 公園 の 空 に 響きわたり 、 ぬくまっ た 正午 の モスクヷ 河 の 水面 に まで ひろがっ て 行く 。
0142
,226,28: 重吉 の 挙止 に は 、 ひそめ られ て いる 限り ない 歓喜 と 初々し さ と 、 万事 に つき 、 見当 の つか ない ところ が
^
まじり あっ て い た 。
0168
,243,13: 彼 の 横溢 性 は アメリカ の 横溢 性 と 向い あい 、
^
まじり あっ て 、 彼 が 社会 主義 の 段階 に 到っ て いる 民主 国 の 市民 、 その 人民 の 作家 で ある こと を 、 どの よう な おどろき をもって 再 確認 する で あろ う か 。
0172
,27,28: 芸術 における 独自 性 と 独得 な テンペラメント と 、 商品 として の 独自 性 の 必要 と は ブルジョア 画家 の 画業 の うち に かなしく
^
まじり あっ て かれ ら を かりたて て いる 。
0214
,35,26: 同時に 、 いま の 日本 に 急速 に ひろがり つつ ある 不健全 な 時代 錯誤 、 特権 生活 へ の 架空 な 憧れ と 嫉妬 の
^
まじり あっ た よう な 風潮 も 、 青春 の 敏感 な 自意識 を むしばみ つつ ある 。
0219
,46,13: 記録 文学 の 流行 は 、 出版 界 の 不安定 性 と
^
まじり 合っ て 、 各 出版 社 を 記録 文学 の ヒット さ が し に 熱中 さ せ た 。
0382
,171,16: 幼い わたし にとって 菊 人形 は 面白 さ と うす 気味 わる さ と の
^
まじり あっ た 見もの だっ た 。
0833
,273,18: と 、 激しい 音 、 はっと 、 天井 を 見上げる と 青 と 黄 と 赤 の
^
まじり あっ た なんとも いえ ぬ 恐ろしい 光 が さ ッ と 走り まし た 。
教え込む
(教える.込む)
延べ語数:
20
0027
,1068,310: お 弁当 箱 に 食べ 残し の ごはん 三 粒 、 千 万 人 が 一 日 に 三 粒 ずつ 食べ 残し て も 既に それ は 、 米 何 俵 を むだ に 捨て た 事 に なる 、 とか 、 或いは 、 一 日 に 鼻紙 一 枚 の 節約 を 千 万 人 が 行う なら ば 、 どれ だけ の パルプ が 浮く か 、 など という 「 科学 的 統計 」 に 、 自分 は 、 どれ だけ おびやかさ れ 、 ごはん を 一 粒 でも 食べ 残す 度 毎 に 、 また 鼻 を かむ 度 毎 に 、 山 ほど の 米 、 山 ほど の パルプ を 空費 する よう な 錯覚 に 悩み 、 自分 が いま 重大 な 罪 を 犯し て いる みたい な 暗い 気持 に なっ た もの です が 、 しかし 、 それ こそ 「 科学 の 嘘 」 「 統計 の 嘘 」 「 数学 の 嘘 」 で 、 三 粒 の ごはん は 集め られる もの で なく 、 掛算 割算 の 応用 問題 として も 、 まことに 原始 的 で 低能 な テーマ で 、 電気 の ついて ない 暗い お 便所 の 、 あの 穴 に 人 は 何 度 に いちど 片 脚 を 踏みはずし て 落下 さ せる か 、 または 、 省線 電車 の 出入口 と 、 プラットホーム の 縁 と の あの 隙間 に 、 乗客 の 何 人 中 の 何 人 が 足 を 落とし込む か 、 そんな プロバビリティ を 計算 する の と 同じ 程度 に ばからしく 、 それ は 如何 に も 有り得る 事 の よう で も あり ながら 、 お 便所 の 穴 を またぎ そこね て 怪我 を し た という 例 は 、 少し も 聞か ない し 、 そんな 仮説 を 「 科学 的 事実 」 として
^
教え 込ま れ 、 それ を 全く 現実 として 受取り 、 恐怖 し て い た 昨日 まで の 自分 を いとおしく 思い 、 笑い たく 思っ た くらい に 、 自分 は 、 世の中 という もの の 実体 を 少し ずつ 知っ て 来 た という わけ な の でし た 。
0068
,77,63: 帰る 途中 、 畑 に 顛落 し て 、 つき 指 を し たり 、 苦心 惨憺 、 やっと の 思い で 妻子 の もと に 帰っ た の だ が 、 妻 は 尋常 の 夫 の 放蕩 と のんき に 思いこん で いる らしく 、 チクチク 皮肉 を いう ばかり か 、 子供 たち に も 私 を 悪者 と
^
教え こん で い た 。
0116
,112,21: 行儀 よく 並ん だ 空 壜 に 、 何 か の 液体 を 注ぎ こみ でも する よう に 、
^
教え こま れる あれこれ の すべて が 、 少女 たち の 若々しい 本心 に 、 肯か れる こと ばかり で は なかっ た こと は 確 です 。
0231
,455,15: 特に 婦人 に 取っ て 、 その 生涯 を 託す べき 処 と 明治 以来
^
教え 込ま れ て いる 家庭 そのもの が 、 この 戦争 によって 全く 粉砕 さ れ て いる 。
0294
,17,39: これ まで 、 日本 の すべて の 人 は 、 食べる という こと は 、 自分 の 力 で 、 云わ ば めいめい の 分 相当 に 解決 し て ゆく べき 「 わたくし の こと 」 として
^
教え こま れ 、 習慣 づけ られ て 来 まし た 。
0300
,10,10: かえりみれ ば 、 これ まで 私 たち 日本人 が
^
教え こま れ て い た 日本 の 歴史 は 、 むき に なっ て 強調 さ れ て い た 上代 の 神話 と 、 後代 の 内国 戦 の 物語 、 近代 日本 の 支那 ・ ロシア ・ 朝鮮 ・ 満州 など における 侵略 戦争 と その 植民 地 化 と の 物語 で あっ た 。
0312
,19,19: そして 、 政府 が 表明 し た 勝利 の 終曲 と 、 その 勝利 によって もたらさ れ た と
^
教え こま れ た 日本 の 世界 一等国 へ の 参加 を よろこん だ だけ で あっ た 。
0426
,115,28: 日本 人民 は 世界 を 意識 し た 明治 の はじめ に 、 もう 世界 を 、 競争 の 相手 、 負け て は なら ない 国 として
^
教え こま れ た 。
0545
,450,4: 夫 の 武彦 が
^
教え 込ん だに 相違 ない 。
0611
,9,100: 例えば 、 私 自ら が 中学 四 年 の 時 に 初めて 三角 術 を 教え られ た 時 の こと を 思い出し て みる と 、 これ が 算術 は もとより 幾何 学 に 比べ て も 非常 に むずかしい よう に 思わ れ た の で ある が 、 後 から 考え て みる と 、 その むずかしかっ た 主 な 原因 は 、 先生 が 、 講義 の 入口 で この 学問 が 一体 どういう 目的 を 持つ もの で ある か を 全く 教え ず に 、 頭 から 教科書 に 書い て ある こと を
^
教え 込も う と し た こと に あっ た の で ある 。
0611
,80,72: そして 学生 は 一般 に 、 かくして 与え られ た 知識 を 消化 する こと に 全力 を 挙げ て いる から 、 法学 の 教育 もしくは 学習 は 、 結局 現行 法 を 理解 し 、 記憶 する こと を 目的 と する よう に 考え られる けれども 、 実 を 言う と 、 かく の ごとき 教育 もしくは 学習 を通して 、 学生 は 法学 的 の もの の 考え方 を
^
教え 込ま れる の で ある 。
0611
,154,55: だから 、 学生 は 解釈 の 形 で 法令 の 知識 を 与え られ て いる 間 に 、 一 面 、 解釈 技術 を 習得 する と 同時に 、 他面 、 知ら ず 知ら ず の 間 に その 教師 なり 著者 が 解釈 の 指標 として 持っ て いる 法的 正義 観 を
^
教え 込ま れる こと と なる の で ある 。
0612
,705,28: ぼく の お父さん で も ない のに 「 お父さん 」 と 呼ば せる 、 お母さん で も ない のに 「 お母さん 」 です よ 、 と 、 くどくど
^
教え こむ 。
0613
,1782,14: この 者 たち が 若い 純情 な 青年 を そそのかし て 復讐 など を
^
教え こむ の です 」
0772
,35,23: こんな 記事 を 読ん だ ところ で 、 犯人 の 見当 を つける 手掛り に なら ない ばかり か 、 とんだ 嘘 を
^
教え こま れる ばかり で ある 。
0807
,225,6: 子供 に 火 ツケ で も
^
教え こま れる と 、 村 が 灰 に なっ て しまう ぞ 」
0875
,9,28: 少年 時代 に 、 わたくし の 両親 が 、 男の子 は どんな 場合 でも 、 ぐつたりしないで 、 し やん と 立つ て いる もの だ と 厳しく
^
教え こん だ の で ある 。
0926
,21,15: 新しい 民主 選挙 が 、 青年 の 労働 者 に 、 具体 的 事実 として
^
教え 込ん で いる その 正し さ に 、 私 は ギョッ と する 程 、 打た れ た の で ある 。
1020
,59,17: 気 を つけ ね ば なら ぬ こと は 、 レディー メイド の 力 や 美 を
^
教え こま れ ぬ こと だ 。
1047
,128,53: 現代 の 国民 一般 の 間 に 存在 する こういう 信念 は 、 長い 歴史 によって 養わ れ 、 従って 後世 に なっ て 次第に 形づくら れ て 来 た もの で ある のみ なら ず 、 それ が 強く も 明か に も なっ た の は 現代 の 学校 教育 によって
^
教え こま れ た 結果 で ある 。
立ち向かう
(立つ.向かう)
延べ語数:
20
0141
,2334,18: —— まるで 、 伸子 は 、 子 の 一 人 で ない か の よう に 伸子 に
^
立ち 向っ た 。
0185
,25,22: けれども 、 絶対 主義 に 躾 けら れ た 日本 の 知性 は 、 直接 その 本質 的 な 対象 に は
^
立ち 向わ ず 、 それ を ずらし て 、 ファシズム と 治安 維持 法 の 野蛮 の 生々しい 図絵 を つい そこ で 展開 さ せ 、 彼ら の 恐怖 を 新しく 目 ざま さ せる モメント と なる 左翼 の 行動 に対して 、 恐怖 の 変形 し た 憎悪 と 反撥 と を 示し た の で あっ た 。
0231
,149,31: 騎士 達 は 礼儀 正しく 貴婦人 達 の 前 に 跪き 、 その 手 に 接吻 し 、 その 人 の 身 に 着い た もの を マスコット として 試合 に
^
立ち 向っ た 。
0316
,13,36: そういう 日本 の 女 の ひと たち は 、 どうして あんなに 、 わたし は みんな と ちがい ます 、 という 風 な 愛嬌 の ない 、 きれい さ の ない 顔つき を し て 通行人 に
^
たち 向わ なけれ ば なら ない の だろ う 。
0490
,164,24: そういう 統一 や 調和 が 単純 に 見える ひと は 、 その よう な 統一 や 調和 を もっ て 精神 が
^
立ち 向わ なく て は なら ない 現代 の 地球 的 混沌 の 本質 が わかっ て い ない から に すぎ ない 。
0534
,68,9: 雄 鴨 は 、 危険 な もの に
^
立ち 向っ た 時 に 、 いつ でも する 様 に 体 を ズーッ と 平 べ っ たく し 、 首 丈 を 長々 と のばし て 、 ゆるい 傾斜 の 畑地 の 向う に 、 サラ … … と 音 を 立て て 行く 光っ た もの を 見つめ た 。
0582
,195,19: 保治 は とりとめ も ない 瞑想 に 耽っ てる 気持ち で 、 而 も なにか 新た な もの に
^
立ち 向う 心構え で 、 目黒 駅 から ゆっくり 足 を 運び まし た 。
0622
,78,6: 竹槍 を しごい て 戦車 に
^
立ち むかい 、 土人 形 の 如く に バタバタ 死ぬ の が 厭 で たまらなかっ た の で は ない か 。
0645
,84,101: 幸い コショー が きい て どっち の 涙 だ か 分ら ない 様子 に なる こと が でき て 、 いくらか 切な さ を まぎらす こと が でき た が 、 こんな 羞 しい 思い を し て 再び イクラデス か など ゝ 呼びかける ぐらい なら 、 食い逃げ の 悪党 を 気取っ て 、 黙っ て 悠々 と 店 を 出 て 、 泥棒 と 呼ぶ 三 人 の 女 に 襟首 を つかまえ られ て 、 セセラ 笑っ て —— それ から 、 どう なる か 、 どう なっ て も い ゝ 、 それ ぐらい の 激しい 汚辱 に
^
立ち 向い たい 、 そこ まで 空想 する と 感 きわまり 、 嗚咽 を おさえる こと が でき なく なっ た 。
0759
,991,25: 余 は 武術 の タシナミ も なく 、 非力 で ある から 、 助け たい 気持 も ある が 、 兇器 を もてる オイハギ に
^
立ち むかっ て 汝 を 助ける 力量 は ない と 自覚 し て いる 。
0791
,193,11: 拙者 は 試合 を 致さ なかっ た が 、 彼 に
^
立ち 向っ て 勝っ た 者 は 江戸 に は おら ぬ 」
0791
,250,21: 「 法 神 流 の 名 も 大切 だ が 、 狂犬 の よう な もの を 相手 に 無益 に
^
立ち 向う こと も ない 。
0858
,77,6: 竹槍 を しごい て 戦車 に
^
立ち むかい 土人 形 の 如く に バタバタ 死ぬ の が 厭 で たまらなかっ た の で は ない か 。
0866
,2360,19: で 、 努め て 、 それら 家族 の 一 人 一 人 に 、 自然 な 態度 で
^
立ち 向お う と し て いる 京野 等 志 も 、 どうやら 、 自分 の 顔 が 硬 ばる の を 意識 し て 、 あちこち へ 眼 を そらし 、 結局 、 ひとり 言 の よう に 、
0919
,23,30: この 機械 時代 を 、 わが 民族 の 精神 の 下 に 組伏せる こと 、 これ は 、 手力 男 が 、 かの 岩 壁 に 向っ て 、
^
たち 向っ た 渾身 の 力 を 要求 する の で ある 。
0932
,33,12: これ は 、 機械 に おびえ て いる 世紀 の 恐怖 に
^
立ち 向っ て 挑戦 し て いる 眼 に 見え ない 闘い と も いえる の で ある 。
0953
,328,6: それに 奔放 自在 な 泰文 に
^
立ち むかう に は 、 緻密 に 考え た 計画 は むしろ 邪魔 な ので 、 その 場 の 情況 に 応じ て 咄嗟 に 断行 する といった 伸縮 性 の ある 方法 の ほう が 、 成功 の 公算 が 多い の で は ある まい か 。
1041
,306,15: 六 〇 年代 の ヒッピー は 、 この 冒険 者 が 世 の なか に
^
立ち むかい はじめ た とき の 姿 な の だ 。
1041
,771,17: 戦争 と その あと の 資本 主義 は 、 ロスト ・ ジェネレーション という 、 絶望 に
^
立ち むかう 思想 を 生ん で い た 。
1072
,5554,13: —— 肉親 の 父親 を 、 子 の 貴様 が 、 召捕り に
^
立ち むかう なんて 」
見捨てる
(見る.捨てる)
延べ語数:
20
0141
,15597,0:
^
見 すて られ て いる よう な アトリエ 。
0219
,84,43: 妻 は おどろき と 悲しみ にとり 乱し て 、 良人 が 見栄 と てい さい と 優越 感 の ため に 、 ただ 一つ ところ で 働い て い た と いう だけ の 人々 の ため に 、 自分 の 家族 を
^
見 すてる つもり か 、 と なじっ た 。
0447
,28,3: 住む 人 に
^
見 すて られ た よう な 住宅 は 、 目黒 、 上大崎 辺 に 随分 在っ た らしい 。
0622
,113,14: 即ち 堕落 は 常に 孤独 な もの で あり 、 他 の 人々 に
^
見 すて られ 、 父母 に まで 見 すて られ 、 ただ 自ら に 頼る 以外 に 術 の ない 宿命 を 帯び て いる 。
0622
,113,21: 即ち 堕落 は 常に 孤独 な もの で あり 、 他 の 人々 に 見 すて られ 、 父母 に まで
^
見 すて られ 、 ただ 自ら に 頼る 以外 に 術 の ない 宿命 を 帯び て いる 。
0642
,692,4: だから 、 兄貴 に
^
見 すて られ ちゃ 、 一気に 看護 婦 に まで 見捨て られ ちゃう でしょ う 。
0645
,81,2: すべて に
^
見 すて られ た 、 という 激しい 気持 に なら ざる を 得 ない の で ある 。
0687
,193,4: 余 は それ を
^
見 すて て 旅館 を で た 。
0754
,600,8: こんな 怖し い ところ へ 、 私 を
^
見 すて ない で 下さい 」
0754
,613,3: 「 私 を
^
見 すて ない で 下さい 」
0754
,1014,4: 私 は すべて に
^
見 すて られ まし た 。
0759
,993,5: よって 余 は 汝 を
^
見 すて て 逃げ 去る で あろ う が 、 汝 これ を 諒せよ 。
0759
,2084,7: 「 青木 さん は 梶 さん に
^
見 すて られる と 自殺 なさる か と 思わ れ ます 。
0759
,5825,5: 自分 が 記代子 に
^
見 すて られ た の は 、 当り前 だ と 放 二 は 思っ た 。
0759
,6509,7: 肉親 に 、 友 に 、
^
見 すて られ た 記代子 は 、 その 心 が 正しい 位置 に おか れ て いる から で あろ う 。
0783
,324,12: しかし 、 この まま 行きずり ながら も フシギ な 事態 を
^
見 すてる よう な ベク 助 で は なかっ た 。
0819
,4,7: 交通 文明 という もの に 完璧 に
^
見 すて られ て いる 山 また 山 の 難路 な の で ある 。
0842
,170,8: そこ は もう 他 の クラブ 員 に
^
見 すて られ て 、 今 で は 文左衛門 さん と 私 と 女房 だけ の 練習 場 で あっ た 。
0858
,112,14: 即ち 堕落 は 常に 孤独 な もの で あり 、 他 の 人々 に
^
見 すて られ 、 父母 に まで 見 すて られ 、 ただ 自ら に 頼る 以外 に 術 の ない 宿命 を 帯び て いる 。
0858
,112,21: 即ち 堕落 は 常に 孤独 な もの で あり 、 他 の 人々 に 見 すて られ 、 父母 に まで
^
見 すて られ 、 ただ 自ら に 頼る 以外 に 術 の ない 宿命 を 帯び て いる 。
出し掛ける
(出す.掛ける)
延べ語数:
20
0140
,1411,1: 「
^
出し かけ た の ?
0140
,6183,17: 泰造 が 帰る まで 、 と 多 計 代 は 砂場 嘉訓 が 来る と きまって
^
出し かけ られる リキュール の コップ を 煖炉 前 の テーブル の 上 に おい た 。
0141
,3255,3: タバコ を
^
出し かけ ながら 面白 がっ て いる 眼 つき で きい て いる 。
0141
,3930,7: 衣裳 ダンス の 前 で 上衣 を
^
出し かけ て いる 素子 の 耳 へ 口 を よせ て 伸子 が 心配 そう に ささやい た 。
0141
,9224,20: 素子 は 皮肉 な 眼 つき で 浮か ない 伸子 の 顔つき を 見 ながら 鞄 から タバコ を
^
出し かけ た 。
0141
,9772,16: フロムゴリド 教授 の 回診 の とき 伸子 は 、 外国 の 温泉 行き の 話 を
^
出し かけ た ばかり だっ た 。
0141
,12636,17: 伸子 は 、 マルセーユ の ホテル で ひとこと の 前 おき なし に 保 の 骨 を
^
出し かけ られよ う と は 考え て も い なかっ た 。
0141
,15541,14: 伸子 は 、 いつも 持っ て いる 赤い 表紙 の パリ 案内 を
^
出し かけ た 。
0285
,46,34: 出来 にくい 相談 と 分っ て いる もの を 唯 さえ 、 無策 無策 で 信頼 を 失っ て いる 今日 の 政府 が 、 念入り に 何故 、 農民 に 向っ て 新しく
^
出し かける の で あろ う か 。
0382
,44,8: お ゆき が 針箱 や たち 板 を
^
出し かけ て いる 部屋 の そ と に 濡れ縁 が あっ て 、 ちょい と し た 空地 に 盆栽 棚 が つくら れ て い た 。
0508
,41,35: 何 か 云い 出し たら 此方 に 話 を 引っぱっ て 困ら せ て やろ う と 云う 明 か に 意識 さ れる 程 の 毒々しい 期待 で 、 喉元 まで 声 を
^
出し 掛け て 居 た 。
0581
,242,49: 新 小松 の 菊 千 代 と いえ ば 、 相当 に 意気 と 張り と で 立っ た もう 姐さん 株 で あり まし た が 、 その 沽券 も 崩れ かけ て き た よう な ひがみ 心 が 、 彼女 自身 の うち に 芽 を
^
出し かけ て き まし た 。
0582
,209,28: その 横手 、 寒 山 竹の藪 跡 らしい ところ に 、 ひょろりと 伸び た 幾 筋 か の 蔓 が あっ て 、 ちぢれ た 小さな 葉 を
^
出し かけ て い まし た 。
0601
,262,5: 私 は 言葉 を
^
出し かけ て やめ た 。
0603
,267,6: 猫 は また 右手 を
^
出し かけ て 、 やめ まし た 。
0985
,1656,7: 柴田 ( 欣二 が 男 に対して
^
出し かけ た 手 を とめ て ) だ が 、 今 ごろ 、 出 て 行っ て も 、 この 人 だって 困る だろ う 。
0988
,810,7: 私 は ポケット から 書置 を
^
出し かけ た 。
0994
,77,18: と いい 、 ライタア を 消し 、 タバコ を 大きく ひと 吸い し て 、 足 を
^
出し かけ 、 ほとんど 無意識 に 聲 を 出す ) … … な ん です か ?
0995
,1194,20: 佐山 … … ( その 花岡 を 見 て から 、 ケース に 目 を 移し 、 右手 を
^
出し かける )
0995
,1196,5: 佐山 … … (
^
出し かけ た 手 を そのまま に し て 、 花岡 の よう す を しばらく 見 て い た が 、 やがて ノッソリ 腰 を あげる 。
挑み掛かる
(挑む.掛かる)
延べ語数:
20
0035
,18,58: 何 番 が 売れ て いる の か と 、 人気 を 調べる ため に 窓口 へ 寄っ て い た 人々 は 、 余裕綽々 と し た 寺田 の 買い方 に ふと 小憎らしく なっ た 顔 を 見上げる の だっ た が 、 そんな 時 寺田 の 眼 は 苛 々 と 燃え て 急 に
^
挑み 掛る よう だっ た 。
0035
,133,35: そして その 想い の 激し さ は 久しぶり に 甦っ た 嫉妬 の 激し さ で あろ う か 、 放心 し た よう な 寺田 の 表情 の 中 で 、 眼 だけ は
^
挑み かかる よう に ギラ つい て い た 。
0053
,1256,5: という 標札 を じっと
^
挑み 掛る よう に 見上げ て い た 。
0053
,2189,1:
^
挑み 掛る よう な 視線 だっ た が 酔っぱらっ て い た 小郷 は 、 べつに それ を 気 に する こと も なく 、 そのまま 二 階 へ 上っ て 行っ た 。
0053
,2638,34: 鶴雄 は 、 鈴子 が 自分 の 家 の 二 階 へ 小郷 に 呼ば れ て 来 た 時 、 何 か ふと 嫉妬 に 近い 気持 に 悩まさ れ ながら じっと
^
挑み 掛る よう な 眼 で 、 天井 を 見つめ て い た 。
0053
,4168,8: 「 現実 という もの は 、 それ に
^
挑み 掛ろ う と する 作者 に 、 どんな 不意打ち の いたずら を する か 判っ た もの じゃ ない 」
0141
,3368,36: そして 高校 の 入学 祝 に 温室 を こしらえ て 貰っ た という こと について 伸子 の かい た こと に対して 、 保 の 考え は どう か という こと など に かまわ ず 伸子 に
^
挑み かかっ て 来 て い た 。
0141
,13581,8: 例 の 多 計 代 の 、
^
挑み かかる 言葉 つき だっ た 。
0621
,343,49: けれども 間もなく 悪 侍 だの 色好み の 大人 だの 悪僧 だの 汚い 首 が 邪魔 に で て 、 貴公子 の 首 は 蹴ら れ て 打た れ た あげく に 殺さ れ て 、 右 から 左 から 前 から 後 から 汚い 首 が ゴチャゴチャ 娘 に
^
挑み かかっ て 、 娘 の 首 に は 汚い 首 の 腐っ た 肉 が へばりつき 、 牙 の よう な 歯 に 食いつか れ 、 鼻 の 先 が 欠け たり 、 毛 が むしら れ たり し ます 。
0789
,69,24: 花嵐 は この 一 ツ しか 特技 が ない の だ から 、 力 技 と 分れ ば あと は ナニクソ と 大石 に
^
挑み かかっ て 無我夢中 。
0817
,131,4: ムシャ ぶり つく 、
^
挑み かかる 、 という よう な 食い 方 を する 。
0817
,157,1:
^
挑み かかり 、 ムシャ ぶり かかる よう な 食い 方 は 、 いくら 空腹 の 時 でも 、 サシ ミ だの スノモノ など を 相手 に 人間 は し ない もの で ある 。
0817
,162,12: その 味覚 の スバラシ さ は 寸分 の 油断 なく 身構え て
^
挑み かかり 逃し て なら ぬ 底 の 緊密 な もの で ある らしい や 。
0948
,837,3: 隆 は
^
挑み かかる よう な 調子 で いう と 、 空気 ボン べ の バルブ を 調節 し て 、 足 に ゴム の 鰭 を つけ た 。
0958
,322,24: ところで 、 父 の 眼 が お前 の 釣り 姿 から 離れる と 、 不思議 に 俄然 川 鮎 は 囮 鮎 に
^
挑み 掛かっ て こ ぬ で あろ う 。
1101
,345,41: その 岩 の 荒野 の 中 に 、 みごと な 大 噴火 丘 を 先頭 に 、 大小 五つ ばかり の 噴火 丘 が 、 一 列 に 並ん で 、 それぞれ 真赤 な 口 を 開い て 、 天空 に
^
いどみ かかっ て いる 。
1114
,257,4: 」 定明 は さらに
^
挑み かかる よう に いっ た 。
1148
,168,43: 曲 は 益々 熱 を 帯び て 、 百 人 の 妖魔 が 、 さながら 空中 に 踊り 狂う と ばかり 、 鼓 を 鳴らし て 、 此の世 の 正 しから ざる もの 、 偽 れる もの 、 汚れ たる もの に
^
いどみ かかり ます 。
1163
,31,66: 屋根 は 赤く 、 赤い 屋根 の 上 に は 漆喰 、 あるいは 、 素焼 の 唐獅子 が 、 座っ て い たり 、 または 、 腹ばい に なっ て い たり し て 、 魔 除け の 役 を つとめ て いる が 、 沖縄 の 家屋 は 、 こんな 身構え を し て 、 五 十 メートル 、 六 十 メートル の 暴風雨 に
^
挑み かかる の だ 。
1172
,1043,2: 低い 、
^
いどみ かかる よう な 声 で 私 に 言っ た 。
抱き抱える
(抱く.抱える)
延べ語数:
20
0034
,231,14: 私 は 商品 を 汚さ れ て は という 心配 から 、 思わず はっと
^
抱き かかえ て 、 ふと みる と 思いがけ ない 文子 の 顔 。
0038
,211,19: 彼女 の 手 が 窓 から はなれよ う と し た 途端 、 白崎 は うし ろ から
^
抱き かかえ た 。
0089
,1211,17: その 仕事 の 最後 は 、 北岸 を 、 八木 君 と 四 本 君 が
^
抱き かかえ て 出る こと だっ た 。
0155
,228,15: その 左腕 を 内側 に まわし て いかにも 力強く 群集 を その 下 に
^
抱き かかえ て いる よう に 、 又 右腕 の 拳 は ぐっと 前 に つき 出し て 、 敢 て 彼 を 侵さ ん と する 者 は 何 人 たり と も 来っ て この 刑 具 —— 拳 を 受けよ !
0581
,206,12: とたんに 、 菊 千 代 は 両 袖 で その 手首 を
^
抱き かかえ まし た 。
0581
,276,23: 腑 に 落ち ない で 佇ん でる 菊 千 代 の 足 先 を 、 いきなり 、 檜山 は 両 腕 に
^
抱き かかえ て 胸 に 頬 に 押し あて まし た 。
0584
,112,10: とたんに 、 彼女 は 彼 の 肩 を 捉え 、
^
抱き かかえ ん ばかり に 顔 を すり よせ て 、 おば かさん ね 、 と ただ 一言 、 彼 の 耳許 に 囁き 、 怒っ た よう に 立ち去り まし た 。
0585
,94,4: それ を 富子 は
^
抱き かかえ 、 魚 の 骨 を しゃぶら せ 、 バタ を なめさ せ 、 乏しい 米飯 を たべ させ 、 刷 子 で 全身 を こすっ て やり まし た 。
0600
,187,2: それ を
^
抱き かかえる よう に し て 、 顔 を 寄せる と 、 女 も 顔 を 挙げ た 。
0612
,366,8: この 子 が ただ いとしく て 、 と
^
抱き かかえる 愛情 で ある 。
0612
,2738,8: … … 太陽 を 人間 は 両手 で
^
抱き かかえる こと は でき ない 。
0612
,2742,3: 太陽 を 直接
^
抱き かかえる こと は でき なく て も 、 その 仕業 を 知っ た だけ で 、 こんなに 感謝 の 念 を 起こす よう に なる もの だ 。
0613
,749,1: もう一度
^
抱き かかえる と 、 担架 で なけりゃ 嫌 だ と 駄々 を こねる 。
0699
,334,12: 七 人 の 悪 侍 は 気絶 し た 親分 を
^
抱き かかえ て 、 コソコソ と 逃げだす 。
0704
,303,7: 目 を 白黒 し た が 、
^
抱き かかえる 女房 の 腕 の 中 へ あおむけ に ころがっ た 。
0785
,281,8: コマ 五 郎 は 老師 を シッカ と
^
抱き かかえ て い た 。
0956
,3469,4: ( 彼女 を
^
抱き かかえ た まま 、 前面 に 連れ て 来 て 、 丘 の 傾斜 面 に そっと 横たえる 。
0970
,21,19: 私 が 、 兵庫 の 中島 撿挍 に 入門 し た 時 は 、 奥さん が 私 を
^
抱き かかえる よう に し て 玄関 へ あげ て くれ た 。
0987
,1324,5: ( うつぶせ に 地面 を
^
抱き かかえる よう に する 。
1074
,1746,28: もと は 仏教 の もの で なかっ た こと は ほぼ 確か で ある のに 、 これ も 近頃 で は 子安地蔵 と いっ て 、 子 を
^
抱き かかえ て いる 石 の 地蔵 が 作ら れ て いる のみ か 、 なお その 外 に も 子安 観音 、 子安 の 釈迦 と 名 のる 仏像 さえ 出来 て いる 。
動き回る
(動く.回る)
延べ語数:
20
0079
,306,4: 地球 の 上 で
^
うごき まわっ て いる の は 何 です か 」
0079
,416,4: なん だって 植物 が
^
うごき まわる ん でしょ う 。
0082
,342,44: もっとも 博士 は 視力 を うしなっ て いる ので 、 見える はず は なかっ た が 、 しかし 博士 は 、 見え ない 目 を 見 はり 、 両方 の 耳たぶ に 手 を あてがっ て 、 機械 人間 の 発する 足音 や 、
^
動き まわる 気配 に 、 全身 の 注意 力 を あつめ て 、 何事 か を 知ろ う と あせっ て いる 様子 だっ た 。
0082
,2232,11: そして その 檻 に は 、 大きな サル が 一 匹
^
動き まわっ て い た の で ある 。
0141
,7841,23: モスクヷ の 電車 で 車掌 は いつも 伸子 たち の のりこん だ 後部 に い て 、 日本 の よう に 車内 を
^
動き まわら ない 。
0543
,222,13: 卓子 を 少し 片寄せ て 、 そこ の 狭い 土間 で 、 ただ
^
動き まわる だけ です 。
0562
,20,6: 葦 の 茂み の 中 を
^
動き 廻っ て も 、 葉擦れ の 音 さえ 立て ない だろ う 。
0571
,162,3: 始終 こまめ に
^
動き 廻っ て 、 ちょっと でも 手 を あけ てる こと が きらい だっ た 。
0744
,109,16: 税金 で 自殺 する と は 筋違い で 、 首 を チョン 切ら れ て も
^
動き まわっ て みせる という 眉 間尺 の 如く に 、 口角 泡 を ふい て 池田 蔵相 に ねじこみ 喉笛 に かみつい て も 正義 を 主張 す べき ところ で あろ う 。
0787
,47,17: 彼 の 手 で 育て られ た 小僧 は 、 彼 が 掛け た ゼンマイ 通り に
^
動き まわる 生き た 人形 の よう で あっ た 。
0794
,268,17: し ッ きりなし に 不快 きわまる 大 音 を 発する もの が テーブル の 向う側 を
^
動き まわり はじめ た 。
0918
,1261,22: 否 、 死な ない 人間 すら が 、 その 神話 の 世界 で は 何 の 不思議 も なく 、 自由 に
^
動き まわっ て いる の で ある 。
0947
,1380,4: 愛一郎 は 、
^
動き まわる 秋川 の 影 を 、 沈ん だ 目 つき で ながめ て い た が 、 サト子 の ほう へ 向き かえる と 、 裾 から 火 が つい た よう に しゃべり だし た 。
0948
,547,24: 死ん だ よう な 静か な 湖水 の 上 で 、 ボート や 田 舟 が 錨 繩 を 曳き ながら ユルユル と
^
動き まわっ て いる 。
0948
,649,37: 灰 鼠 の 筋 隈 を つけ た 雨雲 の 下 で 、 朝 、 見 た とき の まま 、 ボート や 田 舟 が 、 さ迷う 影 の よう に 、 あて ども なく
^
動き まわっ て いる 。
1028
,20,1: そう
^
動き まわら なく とも 、 手 を のばせ ば 用事 が できる よう な 便利 な 台所 を つくる こと だ 。
1076
,437,20: 古い 文献 は 絶無 に 近く 、 遺物 は 片端 から 腐り 砕け 、 しかも 人間 が 休み も なく
^
動き まわっ て い た 洋上 の 生活 に 、 将来 の 民族 学 が もし 手 を 伸べる と する と 、 最初 に 行き当る 資料 は 必然 に 口碑 で なけれ ば なら ぬ の だ が 、 是 は 外 から くる 者 に は 労苦 の 業 で あっ て 、 たった 一つ の 島 に も 年数 が かかり 、 今 の 速力 で は 恐らくは 間に合わ ない 。
1171
,920,14: 病院 の 安静 の 一 日 と 違っ て 、 今日 は 大幅 に
^
動き 廻っ た 。
1171
,3007,18: 各人 が お互い に つながり を 持た ず 、 自分 の 目的 に 向っ て 、 ばらばら に
^
動き 廻っ て いる 。
1174
,3584,24: 店先 に は 海産物 の におい が ただよい 、 木 箱 や 縄 が 散乱 し 、 店 の 者 が 忙し げ に
^
動き 廻っ て いる 。
漕ぎ出す
(漕ぐ.出す)
延べ語数:
20
0062
,3261,13: 東京 の 病院 に 通っ て 、 横浜 駅 から 自転車 で
^
漕ぎ だし た あの 日 も 、 ペダル は やけに 重かっ た 。
0612
,1771,22: それで イエズス は 群衆 を 避け 、 山 に 登っ て 祈り 、 弟子 たち だけ を 小舟 に 乗せ 沖 に
^
こぎ 出さ せ た の で ある 。
0806
,438,14: 町内 の 一同 は 十 何 艘 という 舟 を つらね て 、
^
こぎ だし た 。
0806
,448,11: 人々 は 十 数 艘 の 舟 を つらね て
^
漕ぎ だし た が 、 カメ の 姿 は どこ に も 見え ない 。
0948
,238,3: 湖心 まで
^
漕ぎ だし て 、 そのうえで 最後 の 作業 を する こと に なる の だろ う が 、 それ まで の 段取り は まだ 考え て い なかっ た 。
0948
,240,24: 明日 の 夜明け 、 空 が 白み かけ た ころ 、 ブロミディア を 飲ん で おい て 、 この ボート で 湖心 へ
^
漕ぎ だす 。
0948
,254,11: 間もなく 棒 杭 に 行きあたっ た が 、 誰 か 早く
^
漕ぎ だし た の だ と みえ て 、 ボート は そこ に なかっ た 。
0948
,268,2: ボート を
^
漕ぎ だし た の は 大池 だっ た らしい 。
0948
,276,3: 久美子 が
^
漕ぎ だそ う と 思っ て い た 湖心 の あたり に 、 乗り手 の い ない 空 の ボート が 、 風 に つれ て 舳 の 向き を かえ ながら 、 漫然と 漂っ て いる の が 見え た 。
0948
,324,24: 久美子 の プラン で は キャンプ 村 の バンガロー に 移り 、 今夜 、 夜 が 更け て から ボート で 湖心 へ
^
漕ぎ だす こと に きめ て い た の だ が 、 この よう す で は 、 どうも 今夜 は むずかしい らしい 。
0948
,401,3: 湖心 まで
^
漕ぎ だし 、 自殺 しよ う と 思っ て い た その ボート に 乗っ て 出 て 身投げ を し た 男 が いる 。
0948
,513,8: 自殺 する ため に 、 湖心 へ
^
漕ぎ だす ボート を 探し て い た 、 と いっ て も 、 通じる よう な 話 で は ない 。
0948
,675,3: 湖心 に
^
漕ぎ だし て から 飲む つもり で 、 昨夜 は ブロミディア を 使わ なかっ た のに 、 湖畔 から 帰る なり 、 広間 の 長椅子 の ベッド に ころげこん で 朝 の 五 時 ごろ まで 眠っ た 。
0948
,1347,0:
^
漕ぎ だし た よう に 見せかける ため に 、 もやい を 解い て ボート を 突きだし 、 今日 の 夕方 まで 林 の 中 に 隠れ て い た … … ボーイ ・ スカウト 大会 の ジャンボリー が 終る と 、 子供 達 の 附 添 や 父兄 が 帰る ので 車 が 混み あう 。
0948
,1352,6: もの の 二 十 メートル も
^
漕ぎ ださ ない うち に 、 ブクブク と 沈ん で 、 否応なしに 泳が さ れ た … … 私 の 心臓 にとって 、 泳が さ れる くらい 致命 的 な 苦行 は ない 。
0948
,1353,5: もう 十 メートル も 遠く
^
漕ぎ だし て い たら 、 心臓 麻痺 で 参っ て い たろ う 」
1003
,20,33: 寝 た と 思う と すぐ に 起こさ れ た よう な 感じ で 、 朝 は ひどく 眠かっ た が 、 宿 の 前 から 小舟 に 乗っ て 淀川 を
^
漕ぎ 出す と 、 気持ち は はっきり し て き た 。
1013
,1732,22: 水 番 小 舎 の 付近 に 繋留 さ れ た 小舟 四 隻 に 分乗 し て 、 湖心 に
^
漕ぎ 出し まし た が 、 湖底 へ 碇 綱 を 下ろす 必要 も 何 も あり ませ ん 。
1143
,83,34: 給仕 の 中 に 心 きき たる 少年 を 一 人 乗せ て 、 それ に 舵 を 任せ 、 笠森 仙 太郎 の ボート は 、 サッと 怒 濤 の 中 へ
^
漕ぎ 出し まし た 。
1144
,61,57: 「 兄 を 待っ て 居り まし た が 、 この 火事 に 途 を 塞が れ て 何処 か へ 廻っ た こと と 存じ ます 、 —— いえ 、 いえ 、 火 に 巻か れ て 間違い を 起す よう な 人 で は ござい ませ ん 、 —— 兎 も 角 も 大川 へ
^
漕ぎ 出し て 様子 を 見 た 上 、 深川 の 叔母 の ところ へ で も 参り ましょ う 、 —— それとも 御 武家 様 、 どこ か へ お送り いたし ましょ う か 」
成り出す
(成る.出す)
延べ語数:
20
0061
,230,12: そのうち 、 この 道 が どこ に 続く の か 気 に
^
なり だし た 。
0070
,578,8: その うち に 木田 が 変 に
^
なり だし た 。
0081
,1878,17: この 穴 は 、 まっすぐ に は いっ て い ない で 、 直径 が 大きく
^
なり だし た あたり から 、 やや 横 に はい出し て 、 大きな トンネル の よう に なっ て い た 。
0141
,7738,30: 素子 の 室 へ はいっ て 外套 を ぬぎ 、 もち もの を デスク の 上 や 椅子 の 上 において ひと休み する と ピオニェール は めっきり 陽気 に
^
なり だし た 。
0141
,9323,19: 伸子 は 、 ゆったり おさまっ て い た ベッド の 下 が 急 に 焙ら れ て 熱く
^
なり だし た よう な 眼 で 素子 に 相談 しかけ た 。
0504
,61,38: 氏家 から 乗っ て 来 た 五つ 六つ の 娘 が 痛々しく やせ て 青い 営養 不良 の 顔 を し て 居 た の を 見 たら 年頃 も 同じ 位 な んで すっかり 気 に
^
なり 出し て 仕舞っ た 。
0508
,1209,63: 今 まで 何事 も 控目 に 仕 て 居 た 恭吉 は 主人 が 居 ない 様 な 時 に は 昼日中 あたり 介 わ ず に お 関 に 小使 を ねだっ たり 何 と 云っ て も 仕事 を 仕 ず に ゴロ ン と なっ て 講談 本 か 何 か を 読み耽っ たり する 様 に 我儘 に
^
なり 出し た 。
0624
,288,4: 同時に 空襲 警報 が
^
なり だし た 。
0649
,255,38: やか れる こと を 直覚 し て 、 あせり すぎ て い た から 身支度 が でき て 、 外 へ で て 空 を 見上げる まもなく 、 探 照 燈 が クルクル まわっ て 高射 砲 が
^
なり だし て 、 すると もう 火の手 が あがっ て い た の だ わ 。
0667
,909,28: 最上 清人 は とたんに お客 といふ お客 を 嫉妬 し て 、 いかに し て 一 人 ひそか に 秘蔵 す べき か 、 むやみ に 不安 に
^
なり だし た 。
0736
,208,25: 私 は 放心 から さめ て 、 苦笑 し ながら 、 こう 呟く の が 、 鉄格子 の 中 の 時 から 、 癖 に
^
なり だし て い た 。
0741
,86,25: ナホトカ 組 の 敵前 上陸 や 、 コミンフォルム の 批判 と 対抗 する よう に 、 天皇 一家 が 新聞 雑誌 の 主役 に
^
なり だし て き た の は 慶賀 す べき こと で は ない 。
0866
,4658,20: 彼 は 、 ふと 、 あれ から 久しく 顔 を み ない 弟 深志 の 安否 が 気 に
^
なり だし た 。
0985
,2222,15: ところが 奴等 は 僕 等 の よう な 生ま ぬ るい 者 まで 邪魔 に
^
なり 出し た ん だ 。
1000
,769,26: 彼 は 去年 の あの 晩 以来 、 時 平が 急 に 伯父 の 大納言 に 接近 し 始め 、 しきりに 歓心 を 求める よう に
^
なり 出し た の を 、 何となく 不安 な 気持 で 眺め ながら 、 それにしても どう 云う 積り で あろ う か と 、 密か に 時 平 の 意図 を 疑い 、 事件 の なり ゆき に 注意 を 怠ら なかっ た の で ある が 、 恰も その 矢先 に 、 あの 饗宴 の 話 が 持ち 上り 、 自分 も それ に 随行 する よう に 命ぜ られ た の で あっ た 。
1043
,20,17: 物 に 惹か れ て 度々 渡 鮮 する うち に 二つ の 事 が 気 に
^
なり 出し た 。
1112
,141,35: すて は 髪 を 洗い 岩 の 上 で それ を 乾かし ながら 、 自分 が 山 稼ぎ の 中 の ただ 一 人 の 女 で ある こと を なんと なく 、 気 に
^
なり 出し て い た 。
1153
,100,28: 親切 な 言葉 に ふっと 目頭 が 熱く なっ た が 、 一体 別家 と は どんな ふう に し て もらえる の か が 気 に
^
なり 出し た 。
1153
,712,29: こう なる と 妙 な もの で 、 阪大 に 『 大阪 へ 帰れ ば 家 が ある 』 と うそ を つい た の が 気 に
^
なり 出し た 。
1173
,434,11: だんだん 密林 が 深く なり 、 巨大 な 樹 が 多く
^
なり 出し た 。
沈み込む
(沈む.込む)
延べ語数:
20
0060
,4312,42: 端末 の 高 機能 版 と オフィス コンピューター の 小型 版 という 、 コンピューター の 専門 部隊 が 提案 し た 二つ の パーソナル コンピューター の イメージ に 、 渡辺 和也 は 鉛 を 飲ん だ 胃袋 の 底 が 深く
^
沈み 込む よう な 、 疲労 と 違和感 と を 覚え て い た 。
0060
,5534,9: 気流 に なぶら れ て 機体 が すっと
^
沈み 込み 、 ベルト 着用 の サイン が 点い た 。
0141
,17470,11: 朝 の 霜 に ゆるん だ まま 程なく ふたたび 夕闇 に
^
沈み こも う と し て いる 丘 かげ の 、 足許 の あやうい 赫土 の 小道 の 上 に 伸子 は 一つ の 女 靴 の 踵 の 跡 が 、 くっきり と 印さ れ て いる の を 見 た 。
0452
,133,3: 内心 に 深く
^
沈み 込ん だ 私 の 批難 が
0547
,46,6: この 種 の 憂 欝 に
^
沈み こみ 、 重い 頭 を 強いて もたげ て 、 おずおず と 眺める と 、 人 の 世 が 憐れ に 見え 、 人間 の 姿 が 憐れ に 見える 。
0567
,370,13: そして 、 愉快 そう に 陽気 に なっ たり 、 感傷 的 に
^
沈み 込ん だり し た 。
0585
,112,31: 敗戦 に 打ち 拉が れ て 地面 を 匐 っ てる よう な それら 群衆 の 中 で 、 仁木 は もう 少しく 酔い ながら 、 孤独 な 憂 欝 に
^
沈み こん で ゆき まし た 。
0590
,439,8: —— おれ は いつしか 、 深い 瞑想 に
^
沈み こん で いっ た 。
0594
,29,25: 彼女 の 唇 と 舌 と の 巧妙 な 波動 に あやつら れ て 、 私 は 苦悩 に 似 た 忘我 の 中 に
^
沈み こみ 溺れ こみ 、 そして 踠 き ながら 、 彼女 の 全身 に 縋り つい て いっ た 。
0597
,2170,13: 泥酔 の 後 の くせ で 、 多く は 忘却 の 淵 に
^
沈み こみ 、 ただ 所々 に 、 幾つ か の 印象 が 峙っ てる だけ で ある … … … 。
0704
,50,22: 彼 は 蒼 ざめて 思わず 膝 を たて た が 、 やがて 腰 を 落し て 、 顔色 を 失っ て
^
沈み こん だ 。
0759
,8804,18: しかし 青木 は フッ と 溜息 で も もらし そう な 、 ベソ を かき そう に
^
沈み こん だ 。
0918
,709,20: 人間 が 集団 大衆 と なる こと で 、 また 物質 の 光学 的 科学 機構 の 中 に
^
沈み 込む こと で 、 物質 的 影像 で ある 一 コマ 一 コマ を 、 民衆 は 歴史 的 意欲 の 撃発 者 として 捉え た の で ある 。
0947
,234,24: いそがしく 浮き沈み し 、 二 三 度 、 手 で 水 を 叩い た と 思う と 、 あっ気 なく 海 の なか へ
^
沈み こん で しまっ た 。
0947
,1077,5: サト子 は ソファ に
^
沈み こん で 、 あて ども なく 芝生 の 庭 を ながめ て いる うち に 、 うかうか と この 家 へ やって来 た こと を 、 悔み だし た 。
0948
,541,10: 久美子 は 煖炉 の 前 の 揺 椅子 に
^
沈み こみ 、 罪 を 犯し た ひと の よう に 首 を 垂れ 、 理由 の ない 迫害 に 耐え て い た が 、 その うち に 、 こんな こと を し て いる こと 自体 が 、 忌々しく て 、 我慢 が なら なくなっ た 。
0948
,1196,7: 大池 は 自分 だけ の 思い に
^
沈み こん で いる ふう で 、 鬱々 と 眼 を とじ て い た 。
0993
,1612,1: (
^
沈み こん で 行き そう な 自分 の 気 を 引き立てる よう に 、 明るく 笑っ て ) 私 なんず も 、 いつ まで も 笹屋 に 出 て いる と 、 キツネ だ なんて 言わ れる から さ 。
1072
,6633,27: と 、 額 に 手 を あて て み たり 、 腕 こまぬい て 考え こん だり 、 藪 八 と共に 、 果て なく 憂い に
^
沈み こん だ 。
1174
,3222,16: 「 わたし は それ を 思い出す 度 に 、 しんしん と 体 が どこ か に
^
沈み 込ん で 行く よう な 感じ が する ね 。
切り出す
(切る.出す)
延べ語数:
20
0053
,3481,5: と 、 弓子 は
^
きり 出し た 。
0054
,1165,10: 茶の間 へ 通さ れる と 、 小沢 は 早速
^
きり 出し た 。
0141
,19119,3: 自分 で
^
きり 出し た 話 だっ た のに 、 オリ ガ は 「 赤い 星 」 の 論文 について 、 特別 言葉 すく な だっ た 。
0210
,3,12: けれども 、 「 小 豚 派 作家 論 」 と 題し て
^
きり 出さ れ た 勇ましい その 評論 も 、 すえ は 何と なし しんみり し て 、 最後 の くだり 一転 は 筆者 が ひとしお いとしく 思っ て いる 心境 小説 の 作家 尾崎 一雄 を 、 ひいき し て いる 故 に たしなめる という 前 おき で きめつける 、 歌舞伎 ご のみ の 思い入れ に おわっ た 。
0578
,436,6: だが 、 そんな 時 に
^
切り だし た 旅行 の 話 は 、 却って 容易く 母 の 承諾 を 得 まし た 。
0621
,176,7: 男 は 山 の 木 を
^
切り だし て 女 の 命じる もの を 作り ます 。
0642
,885,3: 私 だって 、
^
切り だし た 以上 は 、 オメズ 、 オクセズ 、 めった な こと で 、 あと へ は 引か ない 。
0759
,595,5: 青木 は さりげ なく
^
切り だし た 。
0759
,845,23: 礼子 に 一方 的 に 心境 を 語ら れ 迫ら れ て は たまらない から 、 長平 の 方 から 、 こう
^
切り だし た 。
0759
,1426,11: ぼく は 決意 を かため 、 覚悟 し て 、 そう
^
切り だす ん だ 。
0818
,461,33: 仙台 から 塩竈 、 石 の 巻 、 塩竈 神社 の 例 の 石段 で も 、 石 の 巻 の 民家 の 勝手口 の ドブ 石 で も 、 みんな 牡鹿半島 から
^
切り だし た 石 な ん だ ね 。
0842
,132,33: そして 、 その テン マツ を 語る に は ハナ シ 家 が 高座 で 一 席 うかがう ぐらい の イキサツ が あっ て 、 途中 で きりあげる こと も 、 途中 から
^
切り だす こと も でき ない 。
0849
,421,7: この 部落 は 今 は 石 を
^
切り だし て 生計 を たて て いる そう だ 。
0866
,3687,4: いよいよ 、 話 を
^
切り だす まで 、 それ こそ 、 いろんな こと が 心配 に なつ た わ 。
0947
,1333,9: サト子 は 椅子 に 掛け ながら 、 いきなり に
^
切り だし た 。
0947
,1840,8: 思いきっ て 、 サト子 は 、 こちら から
^
切り だし て み た 。
0947
,3338,4: と 控え目 に
^
切り だし た 。
0953
,69,26: 今年 は 今年 は と 、 隠忍 し て 待っ て い た が 、 辛抱 し かね 、 ある 日 、 おそるおそる その こと を
^
切り だし た 。
0953
,321,66: 善 世 は 眼 の 色 を 沈ま せ て いつも むっつり と 黙り こん で い て 、 なに を 考え て いる の か いっこう に 気心 が 知れ ず 、 うちつけ に そういう 大事 を 洩らす の は いかが か と 思わ れ た が 、 ほか に 便宜 とても ない の で ある から 、 ある 日 、 まま よ と
^
切り だし て みる と 、 意外 な こと に 、 異議 なく すぐ 同腹 し て くれ た 。
1072
,1831,45: まア 、 一杯 やっ て 、 暖まろ う 」 と 、 中 へ 入っ て 、 型 の ごとき 煮 込 や 熱燗 を とっ て 、 ほど よく 酒 も 腸 に まわっ て き た 頃 —— 阿 能 は さっそく 口 を
^
きり 出し た 。
書き出す
(書く.出す)
延べ語数:
20
0039
,9,96: 達者 で 、 器用 で 、 何 を やら せ て も 一 通り こなせる ので 、 例えば 彼 の 書い た 新聞 小説 が 映画 化 さ れる と 、 文壇 の 常識 を 破っ て 、 自分 で 脚色 を し 、 それ が 玄人 はだし の シナリオ だ と 騒が れ た のに 気 を 良く し て 、 次々 と オリジナル ・ シナリオ を 書い た の を はじめ 、 芝居 の 脚本 も 頼ま れれ ば 書い て 自分 で 演出 し 、 ラジオ の 放送 劇 も 二つ 三つ
^
書き だし て いる うち に 、 その 方 で の ベテラン に なっ て しまい 、 戦争 中 便乗 し た わけ で も なく 、 また 俗受け を ねらう 流行 作家 に なっ た わけ で も ない のに 、 仕事 の 量 は 流行 作家 以上 に 多かっ た 。
0062
,1109,41: こう 辛辣 、 かつ 率直 に 切り込ん だ 手紙 を 同封 し て 議員 に 送ら れ た レッド ・ ペーパー は 、 「 米国 は コンピューター 市場 を 日本 に 明け渡す の か 」 と の 問い 掛け から
^
書き ださ れる 。
0667
,88,33: 毎日 いら つ し やい な 、 と 言 ふと 、 でも 貧乏 で ダメ と いふ から 、 富子 は 外 の お客 から 高く 金 を とつ て 、 値段 は
^
書き だし て ない から 高く と つて も 分ら ない ので 、 それで 宿六 の 知ら ない 利潤 を あげ て 、 今日 は 半分 に まけ て あげる わ とか 、 今日 は お金 は いら ない こと よ 、 とか 、 だから 毎日 おい で なさい といふ 意味 を ほのめかし て も 五 日 に 一 度 ぐらゐしか 来 ない 。
0667
,167,43: よし 出 て 行け 、 今晩 必ず カケオチ しろ 、 さ う 言 ふと 富子 の 横 ッ 面 を たつ た 一 ツ だけ 叩きつけ て おい て 、 いきなり 万年筆 を 持ち だし て 紙 キレ へ せかせか 何 か
^
書き だし た 。
0671
,9,3: だが 、
^
書き だす と 、 さ う は 行か なく なつ て しまふ 。
0671
,19,25: だから 私 が 理想 の 人 や 理想 の 女 を 書か う と 思 つて 原稿 紙 に 向 つて も 、 いざ
^
書き だす と 、 私 は もう さつき まで の 私 と は 違 ふ 。
0723
,15,4: この 結論 として
^
書き だし た の が 、 この 小説 で あり 、 いわば 二 十 年来 の 念願 で あり 、 狙い でも あっ た 。
0759
,5907,17: 「 ええ 、 こんど い ら ッ し ゃる 時 まで に 、 必要 な もの を
^
書き だし とく わ 」
0764
,102,27: 芝居 道 に は 素人 の 私 で ある から 、 読ま せる だけ の 目的 で 書い て も 許し て もらえ そう だ が 、
^
書き だす と 、 自然 、 見せる こと を 主 に し て 考え て いる 。
0767
,48,3: 手記 の
^
書き だし で ある 。
0805
,25,25: 戦争 中 考え て い た ので 、 八 人 も 人 が 死ぬ ので 、 長く なる ので 却 々 時間 が なく て
^
書き だす 機会 が ない 。
0819
,364,2: と
^
書き だし て いる ね 。
0842
,81,5: 七 人 の 名前 を
^
書き だし て き まし た が 、 要するに 一 度 に 七 人 以内 なら だれ でも いい ん です よ 」
0853
,276,64: 彼 は 然し 実際 は 最も 冷酷 な 鬼 の 目 を もち 、 文学 など は タカ の 知れ た もの 、 芸術 など と いう と 何 か 妖怪 じみ た 純粋 の 神秘 神品 の 如く に 言わ れる けれども 、 ゲーテ が たまたま シェクスピア を 読み 感動 し て オレ も 一つ マネ を し て と 慌て て
^
書き だし た の が 彼 の 代表 的 な 傑作 で あっ た という ぐあいのもの 、 古来 傑作 の 多く は お金 が 欲しく て お金 の ため に 書きなぐっ て 出来 あがっ た もの だ 、 バルザック は 遊興 費 の ため に 書き 、 チェホフ は 劇場 主 の 無理 な 日限 に 渋面 つくっ て 取りかかり 、 ドストエフスキー は 読者 の 好み に 応じ て 人物 の 性格 まで 変え 、 あらゆる 俗悪 な 取引 に 応じ て 、 その 俗悪 な 取引 を 天来 の インスピレーション と 化し 自家 薬 籠 の 大 活動 の 源 と 化す 才能 を めぐまれ て い た に すぎ ない 。
0854
,152,14: 私 は 戦争 中 に 自伝 めく 回想 を 年代 記 的 に
^
書き だし た 。
0854
,153,35: 戦争 中 は 「 二 十 一 」 という の を 一つ 書い た だけ で 、 発表 する 雑誌 も なくなっ て しまっ た の だ が 、 私 が この 年代 記 を
^
書き だし た 眼目 は 二 十 七 、 それ から 三 十 で あっ た 。
0947
,1726,5: 書く 気 に なっ て
^
書き だせ ば 、 書簡 紙 の 裏表 に 、 十 枚 くらい ギッシリ と 書き つめ て も 、 書き つくせ ない よう な 深い 思い が ある が 、 それでは 、 回り の おそい シヅ の 頭 に 、 よけい な 難儀 を かける こと に なる 。
0947
,1729,9: 溜息 を つき ながら 、 そんな ふう に
^
書き だし た が 、 じ ぶん の しかけ て いる こと の 嫌 らし さ に 気がつい て 、 手 を とめ た 。
0990
,21,18: 私 は たいがい 戯曲 を 一 編 書きあげる の に 三 カ月 を 要し ます が 、
^
書き だす とき に 生活 費 が チャン と あっ た ため しがない ので 、 たいがい 他 から 借金 し ます 。
1067
,33,4: そこで まあ 、
^
書き だし た もん の 、 正直 夢中 でし た ね 。
引き取る
(引く.取る)
延べ語数:
20
0003
,2445,10: 「 最後 に 、 」 と 事務 の 人 が
^
引き とり 、 「 これ は 助手 さん たち 一同 から の お願い で あり ます が 、 牧田 さん の 従来 の 綽名 は 、 即刻 改正 し て いただき たい 、 と の 事 で ござい ます 。
0031
,75,53: しかし 、 空襲 で 家 は 焼か れ 、 その 二 十 六 に なる 末 娘 は 大 やけど を し て 、 医者 の 手当 も 受け た けれど 、 象 さん が 来 た 、 象 さん が 来 た 、 とう わ ごと を 言っ て 、 息 を
^
引き とっ た と いう 。
0082
,1831,14: 火 辻 の 遺骸 は 、 あの とき 氷室 検事 の 一行 が
^
引き とっ て いっ た 。
0105
,90,15: あと に 残っ た 千穂子 は 、 隆吉 の 父親 の 与平 の 家 に
^
引き とら れ て 暮す よう に なり 、 骨身 を おしま ず 千穂子 は 百姓 仕事 を 手伝っ て い た 。
0508
,521,23: たった 一 人 残さ れ た その 時 十 一 の 娘 の お 久美 さん を どうしても 自分 の 方 へ
^
引き とら なけれ ば なら ない 事 は 染 々 と お 駒 の 在世 を のぞま せ た 。
0637
,289,12: 元 伯爵 の 子供 が 窃盗 罪 で つかまっ たら 、
^
引き とっ て 更生 さ せ たい という 志願 者 が 殺到 し た そう だ 。
0732
,2308,6: 匆々 に 身代金 を たずさえ て
^
引き とっ て くれ なけれ ば 、 当方 も 迷惑 で ある 」
0754
,272,11: よそ へ 廻し たく て も 、 どこ の 校長 も
^
引き とっ て くれ ませ ん 。
0759
,8249,22: 彼女 は 今夜 は 京都 の 叔父 の もと に 無事 安着 する に 相違 あり ませ ん から 、 だまっ て
^
引き とっ て いただき ましょ う 。
0793
,269,11: 子供 も 育て られ ない なら 、 どうか 子供 だけ は
^
引き とっ て 別れ て くれ と 頼む が いい や 」
0794
,540,1: とっとと
^
引き とっ て いただき たい ね 」
0832
,26,10: しづ が 私 の 方 へ 来れ ば いつ でも
^
引き とり ます 。
0987
,2317,11: エス さま の ヒモ ノ なん ざ 、 博物館 でも
^
引き とり 手 が ねえ べ 。
0987
,2470,7: 小笠原 … … ( それ を
^
引き とっ て ) アーメン !
0993
,357,6: 壮 六 ( 見かね て
^
引き とっ て ) 二 十 四 で やし て 。
0993
,634,44: 残さ れ た 母親 が 金吾 と その 姉 の 二 人 姉 弟 を 育て て 来 た ん です が 、 苦労 つづき で 亡くなっ て しまっ た 後 は 、 金吾 は 姉 の 片づい た 先 の 百姓 家 に
^
引き とら れ て 大きく なっ た よう な 身分 で 。
0993
,3414,2: さあ さあ
^
引き とっ て 下さい 。
0993
,4406,20: それ は 、 敏子 ちゃん を あんな 風 に し て 、 新橋 の 置屋 から 私 の 手許 に
^
引き とっ て 以来 、 私 の 主人 の 貿易 の 方 の 店 の 方 に 、 会計 その他 の 仕事 を やら せ て 四 五 年 たち まし て ね 、 それ は 綺麗 な 娘 さん に なり まし た が 、 恰度 私 達 夫婦 に 子供 が あり ませ ん ので 、 広島 の 方 の 私 の 親戚 から 杉 夫 という 甥 を 引取 って 養子 に し て あり まし て ね 。
1078
,148,10: そして インディアン の 部落 で 、 丁度 今 息 を
^
引き とっ た ばかり の 白人 の 遺骸 に あう 。
1118
,273,8: 「 今朝 、 八 時 に 息 を
^
引き とり まし た 」 と 彼 は 頭 を 下げ た 。
食い殺す
(食う.殺す)
延べ語数:
20
0002
,198,30: そうして 私 の 胸 の 中 に 住む 蝮 みたい に ごろごろ し て 醜い 蛇 が 、 この 悲しみ が 深く て 美しい 美しい 母 蛇 を いつか 、
^
食い 殺し て しまう の で は なかろ う か と 、 なぜ だ か 、 なぜ だ か 、 そんな 気 が し た 。
0071
,2262,6: あっ しゃ あんな お化け 魚 に
^
くい 殺さ れる の は いや だ 。
0081
,2256,10: 恐竜 が 伯爵 や ケン や ダビット や ラツール を
^
くい 殺そ う と し て いる そう です 。
0105
,132,12: その 可愛 さ が だんだん 太 々 しく なり 、 しまいに は
^
食い 殺し て しまい たい 気持ち に なる の も 酒 の 沙汰 だけ と は 云え ない の だ … … 。
0213
,145,35: 同じ 作者 が 書い た 「 生き て いる 兵隊 」 という 小説 は 、 戦場 の 野蛮 さ と 非 人間 さ が 、 現代 の 理性 と ヒューマニティー を 片 はじ から
^
喰い ころし て ゆく 、 暴力 の 血なまぐさい 高笑い を 描い た 作品 で あっ た 。
0515
,40,27: 今年 はご ん ぺいじいは 去年 の 冬 さむ さ まけ から 病気 に なっ て 死に 、 あの にくい にわとり は 犬 と けんか し て
^
くい ころさ れ た と の 事 、 三 年 の 年月 は 〔 以下 欠 〕
0534
,139,6: 彼 は 、 自分 を
^
喰い 殺し て 仕舞い 度 い 程 の 、 いまいまし さ と 自 放 自棄 を 感じ た 。
0773
,254,17: しかし 、 こう 結論 し て み て も 、 ヤミヨセ に 於 て 狼 に
^
食い 殺さ れ た まち子 は 生き返っ て おり 、 決して 教団 内部 に 於 て は 殺害 さ れ ず 、 自宅 の 庭園 内 に 於 て 殺さ れ て いる で は ない か 。
0773
,367,11: 姉 が あの 日 の ヤミヨセ という 行事 で 狼 に
^
食い ころさ れる かも 知れ ない と 大 そう 怖 れ て いる の を 知り まし た から 、 あの 人 が 狼 に 食い 殺さ れる なら ずいぶん 面白い 見 モノ だろ う と 思っ て 、 居 て も 立っ て も い られ なく なり まし た の です 。
0773
,367,36: 姉 が あの 日 の ヤミヨセ という 行事 で 狼 に 食い ころさ れる かも 知れ ない と 大 そう 怖 れ て いる の を 知り まし た から 、 あの 人 が 狼 に
^
食い 殺さ れる なら ずいぶん 面白い 見 モノ だろ う と 思っ て 、 居 て も 立っ て も い られ なく なり まし た の です 。
0773
,378,1: 本当に
^
食い 殺さ れ た と 思い まし て 喜ん で おり まし た が 、 生き返っ た ので ガッカリ いたし まし た 。
0773
,402,44: と 申し ます の は 、 すでに 当 教会 の 信徒 四 名 が あたかも 狼 に ノド 笛 を かみ殺さ れ た か の よう な 変死 を 致し て おり ます から で 、 ヤミヨセ は 霊力 によって 信徒 が 狼 に
^
食い 殺さ れる 様 を 演ずる と 承り まし た が 、 何者 か 悪者 が い て ヤミヨセ の 儀 を 悪用 し 、 これ に 似せ て 人 を 殺し て いる 節 が ある から で ござい ます 。
0773
,564,14: 赤 頭巾 は 森 の お婆さん の 病気 見舞 に 行っ て 狼 に
^
食い 殺さ れ て しまう の です が 、 あの 殺人 の 現場 、 あの 深山 の 密林 の よう な 静か さ と 藁 屋根 の アズマヤ こそ は 、 赤 頭巾 の 殺さ れ た 森 の 中 の 小屋 を いかにも 暗示 し て いる 如く で は あり ませ ん か 。
0820
,284,18: 魚屋 の 土間 に 腹ばい に なっ て 人間 を 睨みつけ て 、 物凄い 口 を あき 、
^
食い 殺す ぞ という 殺気 マン マン たる 形相 を 示し ます 。
0918
,50,68: 例えば 、 ライオン の 子 が 、 子ども の 時 、 人間 に 捕え られ て 、 羊 の 群れ の 中 に 飼わ れ て い た ところ 、 ある 日 、 森 の 中 に 、 ふと ライオン の 雄々しい 叫び を 聞い て 、 勃然 として 、 自分 の 血 の 中 に ライオン を 感じ て 、 かたわら の 羊 の 子 を
^
喰い 殺し た という 物語 が ある よう に 、 自然 の 中 に 、 自分 の 自由 の あり かた を かぎつけ た 時 、 人間 は 、 また 柔らかい 、 柔軟 きわみ なき こころ と 、 強い 、 強靭 きわみ ない こころ の 二つ の もの を 同時に もつ こと が できる と も いえる の で ある 。
0981
,780,10: 相手 に キス を しよ う として 、 相手 を
^
喰い 殺し て しまっ たり 、
0995
,277,9: すると 、 後で あたい が 、 あんた を
^
食い 殺し て しまっ て よ ?
1050
,353,18: そこで 、 岸 から 狙い を つけ て 名剣 を 投げつける と 、 名剣 は たちまち フーリ を
^
食い 殺し て しまっ た ( こういう 刀 を アイヌ は イペタム ip ※- tam と 言い 、 原義 は 「 人 食い ・ 刀 」 の 意 で ある 。
1050
,354,2: それで 「
^
食い 殺し た 」 など と 言い 方 を し た の で ある ) 。
1068
,99,13: また 女 は 男性 に対して 『 もう あんた みた ない 人 は 、
^
食い 殺し て やり たい 』 という ふう に いう 。
成り遣る
(成る.遣る)
延べ語数:
20
0002
,1934,7: ち ぇっ 、 つまら ねえ 事 に
^
なり や がっ た 」
0027
,1198,10: これ でも 、 いくら か 分別 くさい 顔 に
^
なり や がっ た 。
0042
,118,13: きゃ つめ 、 あの 二 階 を 見る の が ヤミ つき に
^
なり や がっ て 、 太 え アマ だ 」
0054
,1662,8: 実は 、 こいつ 今日 から 、 身内 に
^
なり や がっ た ん や 」
0170
,382,8: 工場 へ なり 給仕 に なり 店員 に
^
なり やっ て せめて 喰 べ る もの だけ は 、 何とか し て 雇主 に もっ て 貰い たい という 非常 に 切迫 し た 要求 が ある 。
0634
,56,15: ヘソ を 見 て 、 よろこぶ ん だ から ネ 、 ひで え こと に
^
なり や がっ た よ 」
0652
,374,27: 親 なんて 、 バカ な 奴 が 、 人間 づらし て 、 親 づらし て 、 腹 が ふくれ て 、 にわかに 慌て ゝ 、 親 らしく
^
なり や がっ た 出来 損 いが 、 動物 とも 人間 と も つか ない 変 テコ リン な 憐れみ を かけ て 、 陰 に こもっ て 子供 を 育て や がる 。
0692
,208,33: それ が 、 あなた 、 大人 に なっ たら ガラリ と 変り や がっ て 、 一 ぱし 魚屋 らしく タンカ なぞ も 切る ばかり じゃ なく 、 変 に 威勢 が よく
^
なり や がっ た ん です よ 。
0732
,890,6: 「 こりゃ 大変 な こと に
^
なり や がっ た ね 。
0734
,6,3: 情けない こと に
^
なり や がっ た もん です よ 。
0734
,126,18: 私 も ムリ な こと は キライ な ん です が 、 どうも 、 怪しから ん こと に
^
なり や がっ た もん です よ 。
0775
,528,6: 「 今年 は 四 十 に
^
なり や がっ た 筈 です 。
0792
,222,8: 小夜子 サン 、 真 ッ 赤 に
^
なり や がっ た !
0806
,197,4: 大変 な こと に
^
なり や がっ た 」
0809
,181,5: 二 十 いくつ に も
^
成り や がっ て 、 子供 の 智慧 も つき やし ねえや 。
0826
,134,19: つまり 誰 か が 酔っ払っ て 御 婦人 に 礼 を つくし はじめる と 、 そろそろ 中安 吾 に
^
なり や がっ た な 、 という グアイ で あっ た そう だ 。
0832
,330,22: 三井 の 娘 が 昨日 米 を 買い に き た が 、 あいつ も 日増しに 薄汚い 女中 みたい な 女 に
^
なり や がる ねえ 。
0832
,345,6: 都会 の 奴ら が ゼイタク に
^
なり や がる と 、 日本 は もう いけ ねえ 。
0987
,1375,22: 今に 罰 が 当る から 、 神さま の 罰 が 当っ て 、 あやつら が 、 みんな カッ タイ カキ に
^
なり や がっ て 、 ザマヲミロ !
1075
,1075,41: 二毛作 と いっ て 田 に も 麦 を 作る よう に なる と 、 稲 の 苅り 跡 は 冬 に はいる まえ に 、 馬 など を 使っ て さっさと 起こし て しまう が 、 以前 は 春 に
^
なり やっ と 田 の 氷 が とける の を 待っ て 、 若い 男 が 総出 で 一つ 一つ 去年 の 苅 株 を 堀 りか え し て 行く 。
耐え切れる
(耐える.切れる)
延べ語数:
19
0918
,392,7: この 実践 の 中 で 、 もう
^
耐え きれ ない と 思わ れる よう な 訓練 の 涯 で 、 コーチャー から 「 それ だ 、 その 調子 」 と いわ れ た 時 、 その 行動 の 中 に みなぎっ て くる 、 ほか に ありえ よう も ない 一つ の 秩序 、 一つ の 安 ら けさ 、 ここ に 「 間 が あう 」 という 「 いき が あう 」 という 、 何 か 身 を まかせ た 愉快 な 、 やわらい だ 、 こころよ さ 、 その 美感 が 、 ほのぼの と 生まれ て くる の で ある 。
0981
,139,4: たまり ませ ん 、
^
耐え きれ ませ ん 私 は 。
0981
,1182,5: はげしく なっ た 空襲 に
^
耐え きれ ず
0985
,1549,2: せい子 が
^
耐え きれ なく なっ て 顔 を そむけ て 炊事 場 の 方 へ 行く 。
0985
,1584,13: … … ( しばらく ボン ヤリ し て い た が 、 やがて
^
耐え きれ なく なっ て 声 を あげ て 泣き 出す )
0987
,753,65: 宗 定 … … ( 聞い て いる うち に 、 怒り が 心頭 に 発し て 来 て 、 まっさお に なっ て イス から 立ちあがっ て いる ) おそろしい … … 地獄 … … じ 、 じ 、 じ ——( と 口 うつし に 無意識 に いっ て いる 間 に ワーッ と 叫び かける が 、 その 激怒 頂点 で 、
^
耐え きれ ない ほど おかしく なっ て ) ヒ !
0988
,50,1: 遂に
^
耐え きれ なく なる と 、 室 を 飛び出し て 街 の あちこち を ウロ つき 歩き 、 知ら ない 人々 の 間 に 立ち まじ つ たり 、 又は 、 知り 合 つて は い て も 、 この 私 を 三好 十郎 として 知 つ て いる の で は 無い 雜多 な 人々 —— その 中 に は 電車 の 車掌 が い たり 、 大工 が い たり 、 職工 が い たり 、 畫家 が い たり 、 ゴロ ツキ が い たり 、 バクチウチ が い たり 、 株 屋 が い たり 、 クツ 屋 が い たり 、 浮浪 人 が い たり する が —— そういう 人々 の 顏 を 見 たり それ と 話し込ん だり し て いる うち に 、 ヤット いくら か ホッ と する ので あつ た 。
0988
,2283,25: どう 言え ば よい か —— そこ で 、 その 燒跡 で 一 人 に なつ て しまう こと が 、 僕 に は 、
^
耐え きれ なかつ た 。
0988
,2335,3: 僕 は
^
耐え 切れ なく なり まし た 。
0988
,3858,20: 戰局 が 次第に 激しく な つて 來 る につれて 、 酒 で も 飮 んで い なけれ ば 、 とても
^
耐え きれ なかつ た ので しよ う 。
0988
,6121,13: … … … 氣 が 附く と 、 立つ て いる の に
^
耐え きれ なく なつ た か 、 ルリ は 坂道 の 端 に し や がん でし まつ て いる 。
0989
,964,35: 省三 あんな 、 しかし 病的 な 神経 過敏 と 言う か —— あんな 人 は 唯 単に 両 勢力 の 摩擦 の 間 に とびこん だ 虫 みたい な もん で 、 摩擦 に
^
耐え きれ なかっ た と 言う だけ だ 。
0989
,2654,10: どんな 強い 人間 だって 、 むき出し の 真実 に は
^
耐え きれる もん じゃ ない 。
0994
,1116,6: … … 人生 の 空虚 に
^
耐え きれ ない 。
0994
,1118,27: 人 が 、 いや 、 ある 種 の 人間 が 或 る 年 齡 まで 來 る と 、 不意 に 生き て いる 寂し さ に
^
耐え きれ なく なる 事 が ある 。
0994
,1632,10: … … 戻 つて 行 つて も 、 一刻 も
^
耐え きれ ない だろ う と 思う ん です 。
0995
,2673,26: 佐山 … … ( さき ほど から 、 頭 を 持ち あげ て 、 二 人 の 方 を 見 て い た が 、
^
耐え きれ なく なっ て ) 僕 に も —— 僕 に も 、 チョット ——
0996
,14,4: しかし 又 時 によって
^
耐え きれ ない よう に 醜悪 に 見え た 。
1041
,1487,16: 田舎 で ひとり なに か に 目覚め かけ て いる とき 、 まわり の 状況 に
^
耐え きれ ず 、 そんな とき レッドベリ を 聞い て ショック を 受け 、 サンフランシスコ に 家出 し た 。
閉じ籠もる
(閉じる.籠もる)
延べ語数:
19
0070
,577,34: そして それ は その 夜 午後 十 一 時 から 始め られる こと に なり 木田 と 博士 は 、 艇 内 の 人々 から 完全 に 離れ て 博士 の 機械 室 に
^
とじ 籠っ た 。
0231
,16,23: 女 酋長 で ある 天 照 大神 は それ を 憤っ て 、 おそらく その 頃 の 住居 でも あっ た 岩屋 に
^
とじ 籠っ て 戸 を しめ て しまっ た 。
0249
,32,42: ヨーロッパ の 封建 時代 で ある 中世 に 女 の 人 の 生活 は 、 どんなに 運命 に対して 受動 的 で あり 、 その 受動 的 な 日々 の 営み は 、 あて の ない 幸福 を 待ち ながら 城 に
^
閉じ 籠っ て 、 字 を 書く こと も なく 、 本 を 読む こと も なく 、 朝 に 夕 に 機 を 織っ たり 刺繍 し たり し て いる ばかり で あっ た という 現実 が 現われ て いる と 思う 。
0530
,48,9: 彼女 は 、 平常 こそ 書斎 に ばかり
^
閉じ 籠っ て 母 の 仕事 など と は 没交渉 な 生活 を し て 居 て も 、 い ざとなればどうにかすべてを 切り廻し 無く て は なら ない 者 に なる と 云う 自分 の どっか に かくれ て 居る 力 を この 時 どんなに 感謝 し た 事 でしょ う 。
0594
,291,7: 彼女 は 故意 に 殻 に でも
^
閉じ 籠る よう な 様子 を 示し た 。
0602
,104,24: 然し 、 周囲 に対する そういう 配慮 は 、 カヨ として は 特別 な こと で 、 たいてい は 二 階 の 室 に
^
閉じ 籠っ て いる の で ある 。
0617
,2220,6: 父 は その 茶室 に
^
閉じ 籠っ て 、 七 十 歳 を 超え て から 死ぬ る まで の 幾 年 か を すわり 続け た 。
0877
,171,83: 第 三 は 、 俳優 の 芸 も 他 の すべて の 芸術 と 同様 、 結局 、 その 「 人間 」 のす がた で ある という 自明 の 理 が 不思議 に 実際 の 舞台 で は 顧み られ て い ず 、 その ため に 、 俳優 が 自分 の 「 生活 」 を 修業 の 場 と する 心掛け が 意外 に なく 、 特に 、 社会 生活 という 面 から いう と 、 驚く べき 狭い 範囲 に
^
閉じ 籠っ て 、 高度 な 、 厳しい 精神 の 鍛練 が 、 火花 を 散らす よう に 行わ れる 交友 関係 を 自然 敬遠 する 傾き の ある こと です 。
0877
,264,25: 君 の 言葉 を 藉 り る と 、 現在 の 新劇 は 、 もはや 新劇 と は 言え ない 殻 の なか に
^
閉じ 籠り 、 外部 から の 刺戟 も 素直 に 受け 容れよ う と せ ず 、 まして 、 自発 的 に 飛躍 を 試みよ う と する 意欲 は 薬 に し たく も なくなっ て いる 、 という の です ね 。
1000
,829,25: 後生大事 に その 品物 を 袂 の かげ に 抱え ながら 、 我が家 へ 逃げ帰っ た 平中 は 、 一 と 間 の うち に
^
閉じ 籠っ て あたり に 誰 も い ない の を 確かめ て から 、 先ず それ を 恭しく 座敷 に すえ て 、 とみこ うみ し た 。
1000
,1060,24: 母 が 亡くなっ て から の 父 は 、 出仕 を 怠っ て いる 日 が 多く 、 晝間 から 一 と 間 に
^
閉じ 籠っ て 病人 の よう に し て いる こと が し ばく で あっ た し 、 餘所 目 に も ひどく 憔悴 し て 、 鬱々 と し て いる よう に 見え た ので 、 そう 云う 父 が 子供 に は ひとしお 薄気味悪く 、 近づき にくい 感じ が し て 、 な かく 慰め に 行く どころ で は なかっ た の で ある が 、 お 父 さま は お 優しい 人 な の です よ 、 若様 が 行っ て お 上げ に なれ ば どんなに お 喜び に なり ます こと か 、 と 、 乳人 は 云っ て 、 或 る 日 滋 幹 の 手 を 執っ て 、 父 の 部屋 の 前 まで 引っ張っ て 行き 、 さあ 、 と 、 障子 を 開け て 無理 に 中 へ 押し込ん だ こと が あっ た 。
1000
,1081,42: お 父 さま は 今日 も お 内 に いらっしゃい ます よ 、 と 云わ れる と 、 却って 父 の 部屋 の 方 へ は 行か ない よう に し た くらい で あっ た が 、 父 は 一 日
^
閉じ 籠っ て 、 殆ど 姿 を 見せ ない の で あっ た 。
1000
,1290,58: そんな 訳 な ので 滋 幹 は 、 最後 の 一 年間 ばかり の 父 の 精神 生活 について 、 父 自身 から は 何 も 聞き 得 なかっ た の で ある が 、 でも 、 父 が 一時 止め て い た 酒 を 再び 嗜む よう に なっ た こと 、 依然として 佛 間 に
^
閉じ 籠っ て は い た けれども 、 もう その 壁 に は 普賢菩薩 の 像 が 見え なく なっ て い た こと 、 そして 経文 を 読む 代り に 、 いつか 又 白 詩 を 吟ずる よう に なっ て い た こと 、 等々 に は 心づい て い た の で あっ た 。
1013
,740,107: パパ が 心配 し て 百方 奔走 し て 、 日本 国籍 を 取得 しよ う と し まし た が 、 わたくし たち の 日本 滞在 日数 が 、 二 年 と 何 カ月 で は どう に も なら ず 、 毎日 の よう に 憲兵 隊 へ 日参 し て 、 しまいに は その 人 が 公使館 武官 で ベルグラード 在勤 中 、 少し ばかり の お世話 を し た 縁故 を 辿っ て 西部 軍 管区 司令 官 の 許 まで 、 頼み に いっ て やっ と の こと で ここ に 引っ込ん で 、 —— 東水 の 尾 の 別荘 に
^
閉じ 籠っ て 、 三里 四方 へ 踏み出し さえ し なけれ ば 、 大 眼 に み て おく という 条件 で 、 辛うじて 国外 追放 だけ は 、 免れ た という の です 。
1072
,7694,16: … … あなた 様 は 、 まだ お 部屋 住み で 、 奥 の 書斎 に
^
とじ 籠っ て おら れ まし た 」
1073
,7311,4: 深く 寝 屋 に
^
閉じ 籠っ て おり ますれ ば … … と 」
1074
,1664,4: つまり は 家 に
^
閉じ 籠っ て 静か に 一夜 を 守っ て いれ ば よい ので 、 出 て ある か なけれ ば こんな 怖 ろ しい 目 に も 遭わ ず に すむ の だ から 、 話 が どうしても 面白く なる わけ で ある 。
1074
,2033,16: そうして この間 に 祭 が ある の だ が 、 ここ でも 家 の 中 に
^
閉じ 籠っ て 、 お 通り に 行 逢う こと を 不祥 と し て いる 。
1118
,27,21: とにかく 、 それ から の 彼 は 花柳 界 に も あまり 姿 を 見せ ず 、 家庭 内 に
^
閉じ 籠っ て しまっ た ので 、 さだめし 平和 な 幸福 な 生活 を し て いる の だろ う と 、 私 は かげながら 祝福 し て い た もの で あっ た が 、 さて 、 品川 の 邸 へ 来 て 、 彼 に 会う と 、 今 まで の 想像 は すっかり 覆 が え さ れ た 。
付け始める
(付ける.始める)
延べ語数:
19
0060
,8183,42: マイクロ コンピューター によって チャンス を 与え られ た とき 、 電子 計算 機 の 発展 の 歴史 と は 断絶 し た ところ で 、 個人 の て の ひ ら の 上 から もう 一つ の 道筋 を ゼロ から
^
つけ はじめ た こと に は 、 やはり 意味 が あっ た の だ 。
0078
,344,13: それ が 済む と 女 賊 は 大急ぎ で 道具 類 を 片
^
附け 始め た 。
0112
,1420,19: 寝間着 の まんま 千 世子 は 自分 で かた を つけ なけれ ば なら ない もの に 手 を
^
つけ 始め た 。
0140
,1316,48: 保 は 、 伸子 が 育っ た 時分 の 質素 だっ た 佐々 の 家庭 と は まるで 違っ て 来 て いる 経済 事情 や 社交 の 空気 の なか に 大きく なっ て 、 多 計 代 が 、 数 年 この かた 身 に
^
つけ はじめ た 変 な 無感覚 さ を 、 自覚 し よう も ない 少年 から 青年 へ の 毎日 の 生活 で わけ もっ て いる 。
0141
,17711,42: 難破 船 から 時計 、 帳簿 、 インク 、 パン など を 救い出す こと の でき た ロビンソン は 、 やがて 種々 な 生産 物 の 一定 量 を 得る について 平均 的 に 必要 な 労働 時間 を 示す 表 を
^
つけ はじめる よう に なっ た 。
0392
,6,15: 原稿 の なか に は 、 丁度 わたし が 初めて 日記 という もの を
^
つけ はじめ た ころ の 年齢 の ひと の もの も あり 、 もと で いえ ば 女学校 の 四 年 ぐらい に なっ て 、 根 の しまっ た 知識 慾 と 人生 、 社会 について の あこがれ や 、 抗議 に みたさ れ て いる 年頃 の ひと によって かかれ た もの も ある 。
0583
,302,16: そして もう 蛾 の 方 は 見向き も せ ず 、 ゆっくり と 、 着物 を
^
つけ はじめ まし た 。
0617
,3607,5: ただ 無計画 に 筆 を
^
つけ はじめ 、 勢い に 駆ら れ て めくら 滅法 に 書き 了せ た と いう に 過ぎ ない 。
0790
,62,16: けれども 彼 は 家 へ 帰る と その 日 から バラバラ 日記 という もの を
^
つけ はじめ 、 職務 と は 別個 に 進ん で 捜査 に 当っ て みよ う と 考え た 。
0842
,3010,30: その 日 いらい 、 奪っ た 方 が 肌身 放さ ず 所持 する よう に なっ た ばかり で なく 、 毎日 コクメイ に 日記 の 続き を 自分 が
^
つけ はじめ た の で ある 。
0842
,3012,33: けれども 、 子供 に なく て 狂人 の 方 に だけ ある こと は 、 奪っ た 日記 を 読ん で しまう と 放りださ ず に 、 日記 の 続き を 自分 が
^
つけ はじめ た という こと だ 。
0842
,3027,11: この 根気 と 、 日記 を 奪っ て 続き を
^
つけ はじめ た 根気 と を 二 ツ 合せる と 、 個人 の 短い 生涯 に も 大きな 仕事 が できる だろ う と 思っ た 。
0845
,70,15: 二 人 は 三 十 間 ほど の 間 を おい て 後 を
^
つけ はじめ た 。
0868
,103,4: せつ かく 手 を
^
つけ はじめ た もの です から 、 飽くまで 慎重 に 、 効果 的 に 事 を 進め て ほしい と 思い ます が 、 「 研究所 」 の 設置 という 案 は 、 どこ から 出 た に し て も 、 まず 穏当 で 、 筋 の 通 つ た もの です 。
0981
,1641,8: その 翌日 から お前 さん を 私 は
^
つけ はじめ た
1045
,9,48: 『 国民 思想 の 研究 』 という 書名 は 、 出版 ま ぎわにつけたものであるし 、 ああ いう 形 で ああ いう もの を 書こ う という 構想 の ほぼ まとまっ た の も 、 大正 の はじめ の ころ で あっ たろ う と 思う が 、 手 を
^
つけ はじめ た の は 、 それ より も 十 二 、 三 年 前 の こと で ある 。
1073
,606,5: 女 が 、 白粉 を
^
つけ 始め た の は 、 今 から 二 百 余 年 も むかし の 、 持 統 天皇 の 頃 から だ と いう のに 、 まだ 、 東国 へ は 、 行っ て い ない の か なあ 」
1074
,2062,30: 祭 の 仕度 が 前 七 日 から と なっ て い た の は 、 ちょうど 月 の 形 が 半分 ほど に なっ た 頃 から 気 を
^
つけ 始める こと で 、 それ に対して 下弦 の 月 、 すなわち だんだん と 遅く 小さく 、 再び 半分 の 大き さ に なる 時 まで が 、 我々 の 祖先 の 神 を 思う 日数 で あっ た から で 、 この間 に は また 幾つ も の 儀式 が あっ た の で ある 。
1112
,38,9: 袴 野 は にわかに 自分 の 装束 を
^
つけ はじめ 、 すて は それ に 手伝っ た 。
見え始める
(見える.始める)
延べ語数:
19
0060
,2376,25: いまだ 霧 の 中 に かすん で は いる ものの 、 タケシ は コンピューター の 向こう に 、 新しい 世界 に 通じる 入り口 が
^
見え はじめ た よう な 気 が し て い た 。
0060
,5561,31: 一 九 八 〇 ( 昭和 五 十 五 ) 年 を 前後 する 時期 、 IC 用 パッケージ という 京都 セラミツク の 最大 の 収益 源 に 陰り が
^
見え はじめる 中 で 、 稲盛 は 新しい 突破口 を 求め て い た 。
0081
,51,9: たぶん 明日 あたり 、 ニュー アイルランド の 島影 が
^
見え はじめる はず だっ た 。
0116
,7,4: 人生 が ほのぼの と
^
見え 始め て 来 た 時代 です 。
0140
,837,25: 陽 の 明る さ に 向っ て 瞳 を ほそめ ながら 、 伸子 は 頬杖 を つい た なり 、 じっと 心 の 地平線 に
^
見え はじめ て いる 小さい 雲 の かた まり を 見つめ た 。
0141
,5463,24: 彼女 は 村 で の 自分 の 生活 が ひろがり 、 日々 に 新 発見 が あり 、 人生 の 地平線 が 遠く 大きく
^
見え はじめ た その 生活 感 の 新鮮 さ から 、 日本 の 女 は どう し て いる の だろ う と 、 知り た がっ て いる の だっ た 。
0141
,5785,19: 高級 技師 の 細君 で ある リザ ・ フョードロヴナ が 、 二 すじ 三 筋 、 白い 髪 の
^
見え はじめ た その 年輩 に よく 似合っ た おだやか に 深み の ある 声 で 、
0141
,17958,7: 「 僕 に 、 新しい 人生 が
^
見え はじめ て いる 。
0141
,21411,40: プラタナス の 若葉 を 梳い て い た 西日 が 、 細く ふるえる 金 の 線 に なっ て 、 マデレーヌ 寺院 の 裏側 の せまい 石 じき 道 に 昼間 の 紙くず が 、 うす よごれ た ごみ に
^
見え はじめる ころ 、 伸子 たち は 、 セ イヌ の 河岸 むこ う へ かえる の だっ た が 、 気 の むく まま に 歩い て ゆく 夕方 の 街 で 、 二 人 は よく 一 日 の 仕事 が えり の 娘 たち に 会っ た 。
0142
,1286,29: じき だ と いう のに 、 左側 に それ らしい 建物 も なく て 、 人家 らしい もの は なくなり 、 ガード と 、 神宮 外苑 の 一部 が
^
見え はじめ た 。
0142
,1290,17: そちら へ 辿っ て ゆく と 、 右手 に コンクリート の 小ぶり な 二 階 建 が
^
見え はじめ た 。
0171
,75,27: そのうち 文化 上 の 戦争 責任 追及 もう や むや に なっ た し 、 日本 の 保守 傾向 の 存在 できる 幅 の ひろ さ も
^
見え はじめ た こと から 、 頼ん で いる 人 自身 が 尊敬 も し て い ない 、 けれど なにしろ 読む 人 が いる の だ から 、 と 書か せる 。
0776
,516,13: しかし 、 発見 に 至ら ぬ うち に 、 日本 の 山々 が
^
見え はじめ た 。
0956
,3739,10: 舞台 右手 奥 の 方 に も 遠い 連山 が
^
見え 始める 。
0988
,4074,27: しかた が 無い ので 、 そのまま ヤミ クモ に 又 歩い て い たら 、 大きな 坂道 に 出 て 、 右手 に 大きく 水 明り が
^
見え はじめ た ので 、 ああ 赤坂 だ と 氣 が つき 、 それから 自分 の 家 まで 歩い て 歸 り まし た 。
0989
,1868,21: それ が 須永 に 叩き起さ れ て 、 こう なっ て 、 さて 、 私 の 眼 が 急 に ハッキリ
^
見え はじめ た 。
1040
,1912,4: 星 が いくつ も
^
見え はじめ た 。
1101
,327,33: 赤 噴火 丘 を 過ぎ 、 微妙 な 色 の 諧調 を もっ た パホエホエ の 原 を 一 マイル ばかり 行く と 、 右手 に 「 月 の 山 」 が
^
見え 始め 、 まもなく 「 玉門 関 」 に かかる 。
1171
,1143,6: やがて 家 が ぽつぽつ と
^
見え 始め た と 思う と 、 その 屋根 の かなた に 海 の 色 が あっ た 。
付け加える
(付ける.加える)
延べ語数:
19
0010
,149,6: さらに 一つ 、 笑い話 を
^
附け 加えよ う 。
0027
,687,152: 検事 は 四 十 歳 前後 の 物静か な 、 ( もし 自分 が 美貌 だっ た として も 、 それ は 謂わ ば 邪淫 の 美貌 だっ た に 違い あり ませ ん が 、 その 検事 の 顔 は 、 正しい 美貌 、 と でも 言い たい よう な 、 聡明 な 静謐 の 気配 を 持っ て い まし た ) コセコセ し ない 人柄 の よう でし た ので 、 自分 も 全く 警戒 せ ず 、 ぼんやり 陳述 し て い た の です が 、 突然 、 れい の 咳 が 出 て 来 て 、 自分 は 袂 から ハンケチ を 出し 、 ふと その 血 を 見 て 、 この 咳 も また 何 か の 役に立つ かも 知れ ぬ と あさましい 駈 引き の 心 を 起し 、 ゴホン 、 ゴホン と 二つ ばかり 、 おまけ の 贋 の 咳 を 大袈裟 に
^
附け 加え て 、 ハンケチ で 口 を 覆っ た まま 検事 の 顔 を ちら と 見 た 、 間一髪 、
0087
,1828,8: ただ今 の ところ を 説明 の 補足 として
^
附け 加え たかっ た わけ で 、 結局 あなた の 説 に 深い 敬意 を 表する 者 です 」 と 会釈 を し て 「 もう 一つ 伺っ て おき たい こと が あり ます が 、 例 の 黒い 灰 を こしらえ た 直後 、 鶴 彌 氏 は 死亡 し た という 御 見解 な ん でしょ う か 」
0580
,81,12: 茲 に 、 なお 一つ 私 の 観 た ところ を
^
附け 加え て おく が 、 彼 は すべて の こと を 甚だ 漠然と しか 言わ なかっ た けれど 、 その 背後 に は 、 明瞭 な 、 やや ともすると 烈しい ほど の 、 好悪 の 念 が あっ た よう だ 。
0624
,436,29: 死ん だ 人間 は 再び 目覚める こと が ない が 、 この 女 は やがて 目覚め 、 そして 目覚める こと によって 眠りこけ た 肉 塊 に 何 物 を
^
附け 加える こと も 有り得 ない の だ 。
0681
,39,32: 道場 びらき に いろいろ な 型 の 披露 が あっ た が 、 古来 から の 「 無 構え 」 の すばらしさ に くらべ て 、 江戸 の 中期 以降 に
^
附け 加え た という 矢 留め や 竹 割り は どう か と 思っ た 。
0683
,632,15: しかる のち 、 寒 吉 の 特ダネ と なり 金一封 と なっ た こと を
^
附け 加え て おこ う 。
0741
,98,69: 恐らく ヒロ ヒト 天皇 という 偶像 が 、 天皇 の 名 に 於 て 自分 の 意志 を 通し た の は 、 この 時 が 一 度 で あっ た かも 知れ ない が 、 これ を もっと 早い 時期 に 主張 する だけ の 決断 と 勇気 が あれ ば 、 彼 は 善良 な 人間 で ある と 同時に 、 さらに 聡明 な 、 と
^
附け 加え うる 人間 で あっ た で あろ う 。
0748
,165,22: ここ で 、 やめ て くれる と 立派 な の だ が 、 日本 水上 聯盟 の アナウンサー は 必ず こう
^
附け 加える に 極 っ てる ん だ ね 。
0877
,158,59: しかし 、 その 戯曲 が いったん 舞台 に かけ られる と 、 演出 者 が それ を 如何 に 演出 し 、 俳優 が それ を 如何 に 肉体 化 する か によって 、 そこ に は 、 原作 を ひとり で 読む 時 に は 浮ば ない 、 眼 と 耳 と に 直接 愬 える イメージ が
^
附け 加え られる の は 当然 で 、 それ こそ が 、 むしろ 、 演劇 芸術 の 主体 に なる の です 。
0877
,305,37: 芸術 の 世界 で は 、 創造 こそ が 「 新しい もの 」 です から 、 日本 の 演劇 が ほんとう に われわれ を 惹き つける ため に は 、 もっと もっと 「 新しい もの 」 を
^
附け 加える 必要 が ある よう です 。
0893
,171,45: その 時 の 随伴 表情 を われわれ は 分 に 応じ て 心 に 描く べき だろ う が 、 とにかく そんな 言葉 を 思い出し ながら メンシコフ も やはり 、 結局 チェーホフ は ツルゲーネフ と 同様 恋 を し にくい 男 だっ たろ う と
^
附け 加え て いる 。
0894
,52,2: 更に
^
附け 加える べき こと は 、 広島 、 長崎 の 場合 に は 原子 爆弾 という もの は 全く 予想 さ れ なかっ た こと で ある 。
0944
,60,53: 欧 羅 巴 の カロリナ 刑法 は 、 拘禁 が 餓死 に 導く よう に 配慮 さ れ て いる が 、 西蔵 人 の やり かた は 、 カロリナ 刑法 から 餓死 の 部 を 引き去り 、 それ に ハンブルグ の 鎖 拷問 と 西 班 牙 の 拘 搾 拷問 を
^
附け 加え た もの で ある こと が わかる 。
1000
,1215,6: と 、 言訳 の つもり で
^
附け 加え た 。
1076
,561,12: 或いは 昔話 の 興味 を 高 めん が ため に 、 次第に
^
附け 加え た 趣向 だっ た の かも しれ ぬ が 、 もう 眼 を あけ て も よい と 言わ れ て あたり を 見廻す と 、 そこ に は 立派 な 御 屋敷 が あり 、 門 を 入っ た 取りつき の 外 庭 に は 、 さっき ほうり込ん だ 薪 なり 門松 なり が 、 ずらりと きれい に 積み 並べ て あっ た という の が 多い 。
1076
,562,86: 話 の 細部 は 多く こういう 風 に 進化 し て 、 どんな の が 旧い 形 という こと は 勿論 きめ られ ない が 、 少なくとも 日本 本土 の 北 の 端 から 、 南 は 奄美 群島 の 二 、 三 の 村 にかけて 、 こうした 俗眼 に は 何 の 価値 も ない 植物 類 が 、 無限 に 水 の 都 で は 珍重 せら れ て い た という 話 のみ は 、 借り もの で も なく また 後々 の
^
附け 加え で も なく 、 夙に この 方面 の 島 人 たち の 観念 に 、 根ざし て い た もの か と 思わ れる 。
1076
,1380,20: この 記事 を 載録 し た 大田 蜀山 の 『 一 話 一言 』 に は 、 それ に
^
附け 加え て 下総 の シンカイ という 処 で も 、 近頃 島 渡り の 鼠 と 称し て 、 漁夫 の 網 に 鼠 が かかり 、 網 を 損じ た 例 が ある と 誌 し て いる 。
1149
,85,46: 話 の 真実 性 の ため に 、 当時 真砂 町 に 富士見 軒 という 小さい 西洋 料理 屋 の あっ た こと や 、 その 送別 会 に 、 白線 の 帽子 を 冠 って 、 私 も 列席 し た こと など を
^
附け 加え て 置き ましょ う 。
膨れ上る
(膨れる.上る)
延べ語数:
19
0085
,213,7: この とき 海 が 、 にわかに
^
ふくれ 上っ た 。
0109
,232,28: 私 は 次兄 の 家 の 女中 に 附 添っ て 行列 に 加わっ て い た が 、 この 女中 も 、 今 は だんだん ひどく
^
膨れ 上っ て 、 どうか する と 地面 に 蹲り た がっ た 。
0109
,281,4: そして 、 赤むけ の
^
膨れ 上っ た 屍体 が ところどころ に 配置 さ れ て い た 。
0554
,26,13: 西 空 から 差し出 て き た 積乱雲 が 、 むくむく と
^
脹れ 上り 、 渦巻き 黒ずみ 、 周辺 の 白銀 の 一線 も 消え 、 引きちぎら れ た よう に 乱れ 流れ て 、 やがて 天城山 まで も 蔽い つくす と 、 一 陣 の 凉風 と共に 、 大粒 の 雨がさ ー っと 来 た 。
0566
,597,10: 繃帯 ご し に 見 て も 、 だいぶ 大きく
^
脹れ 上っ てる の が 分っ た 、 ばかり で なく 、 脛 の あたり に も なんだか 軽い 浮腫 が ある よう に も 思え た 。
0782
,438,48: オタツ の 方 は カモ 七 の 母親 に 散々 からかわ れ 、 おまけ に 野良 帰り の 足 を 洗っ て い た カモ 七 の 父 に 足 を 洗っ た 水 を ぶ ッ かけ られ た ので 、 オタツ は 赤 々 と
^
ふくれ 上っ て 、 近く に あっ た 火 吹竹 を 一 握り する や カモ 七 の 親父 の 頭 を 十 あまり ぶ ッ て 、 ノビ た の を 近所 の タンボ まで 運ん で 投げこみ 、 その 頭 から 肥 を かけ た 。
0807
,46,12: あの 大男 が 熊蜂 の 総 攻撃 を うけ て 、
^
ふくれ 上っ て 死ん だ ぶん に は 、 葬式 は お 手 の もの で も 、 棺桶 に 一苦労 し なけれ ば なら ない 。
0926
,28,57: また 心 の 隅 に は 戦い が 初 まっ て 以来 、 かかる 意味 の 大衆 の 拍手 の 嵐 の 中 に 、 生き て いつ の 日 に か 面し 得る と 、 乾き に 乾い た もの が あっ て 、 今 、 それ が 、 スポンジ が ぬれ て ゆく よう に
^
ふくれ 上っ て ゆく もの が あっ た 。
0965
,124,34: 明治 五 年 一 千 町歩 、 明治 十 八 年 三 万 二 千 町歩 、 五 年 のち の 明治 二 十 三 年 三 百 六 十 五 万 町歩 と
^
ふくれ 上っ て いる 全国 帝室 御料林 の 三 段 とび の 数字 の うち 、 この 北海道 は どの へん で 、 何 年 ころ 、 どれ だけ の 数字 を わけ もっ て いる の で あろ う か 、 だれ か しらべ て ほしい こと で ある 。
1000
,1190,52: 若い 女 の もの で ある こと は 、 部分 的 に 面影 を 残し て いる 四肢 の 肉 づき や 肌 の 色合 で 分っ た が 、 長い 髪の毛 は 皮膚 ぐるみ 鬘 の よう に 頭蓋 から 脱落 し 、 顔 は 押し 潰さ れ た と も
^
膨れ 上っ た と も 見える 一 塊 の 肉 の かたまり に なり 、 腹部 から は 内臓 が 流れ出し て 、 一 面 に 蛆 が うごめい て い た 。
1036
,416,8: その 左手 は 丸太 棒 の よう に
^
脹れ 上っ て しまっ た 。
1038
,361,23: 私 は 瀧 井 さん と 、 妻 の 棺 を 抱え 、 例 の 涙 ぶ くろ が 今にも 音 たて て
^
脹れ 上る よう だっ た 。
1039
,234,26: 和服 の 襟 を 固く 締め 合わせ て いる よう な 婦人 に対して い て も 、 帯 を 解い た 瞬間 、 ぶる ん と
^
脹れ 上る で あろ う 二つ の 乳房 が 想像 さ れ 、 私 は 不安 で なら ない 。
1144
,75,23: 忠弘 の 前 に 差出し て 、 パッ と 開い た 女 の 両 掌 は 、 ひどい 血 まめ で 痛々しく
^
脹れ 上っ て 居り ます 。
1171
,597,35: ここ に 来る まで は 、 医者 の 家 に 行く ん だ と 思っ て い た が 、 応接間 で 応対 し て いる 中 に 、 その 疑念 が きざし 、 だんだん
^
ふくれ 上っ て くる 。
1171
,1112,4: 体 が 無限 に
^
ふくれ 上っ て 行く よう な 解放 が 、 初めて 実感 として 彼 に やって来 た の だ 。
1172
,656,14: 緊張 の なか に 、 へん に 自棄っぱち な 気持 が こじれ た まま
^
ふくれ 上り 、 冗談 を 言い合う 声 が 奇妙 に うわずっ て 来る らしかっ た 。
1172
,1257,21: 恐怖 を そそる よう な いや な 爆音 が 、 加速度 的 に 近づき 、 私 の 耳朶 の 中 で
^
ふくれ 上る 。
1174
,3549,6: それ は 酒 と共に 急 に
^
ふくれ 上っ た 。
重なり合う
(重なる.合う)
延べ語数:
19
0060
,9672,24: 身一つ に なっ て も 最後 まで 「 正しい 」 と 信じ られる こと と 、 集団 の 目標 と が すき間 なく
^
重なり あい 、 なす こと の 一つ 一つ に 驚く ほど の 手応え が 返っ て くる ——。
0062
,3168,46: ベース と ドラム の 視線 が 火花 を 散らし て ドライブ が かかっ たり 、 ギター の 泣き 節 に ピアノ が すがっ たり 、 ボーカル の ため が 崩れる 一瞬 を 全員 が 息 を 呑ん で はかっ たり と 、 メンバー の 鼓動 が
^
重なり あう 瞬間 こそ が オレ にとって は 音楽 だ 。
0071
,2169,3: 巨木 が
^
重なり あっ て 生え て いる 。
0079
,1501,12: 目 の 前 に 、 その 世界 が 、 この 世界 と
^
重なり あっ て いる 事 も あり ます 。
0081
,909,11: 大きな ゴム の 木 や 、 太い 椰子 の 木 が
^
重なり あっ て 、 土 の 下 に 半ば うずまっ て いる ところ も ある 。
0081
,955,8: そこ は たくさん の 木 が たおれ て
^
重なり あっ て いる ところ だっ た が 、 にわか の 川 の 水 は 、 その 木の下 を くぐっ て 土中 へ 落ち て いる の だっ た 。
0084
,1266,12: その 艇 長 の 部屋 に 、 複雑 な 機械 が 幾重にも
^
重なり あい 、 大小 さまざま の パイプ は 魚 の 腸 の 如く に 見え 、 紫色 に 光る 放電 管 、 白熱 する 水銀 灯 、 呻 る 変圧 器 など が 目 を うばい 耳 を そばだて させる 。
0089
,408,27: いつの間に でき た もの か 、 トンネル の 道 の 一部 が 、 大きな 穴 に なっ て い た の だ 、 四 少年 は
^
重なり あっ て 穴 の 中 に 落ち た 。
0141
,11602,20: 川瀬 勇 の 眼 玉 の ギロリ と 行動 的 な 相貌 と 、 太い 黒 ぶち 眼鏡 と
^
重なり あっ て いる 濃い 眉 の ニュアンス の つよい 中館 公一 郎 の 顔 と が 、 瞬間 まじまじ と 互 の 眼 の なか を 見つめ あっ た 。
0276
,8,33: 中国 、 朝鮮 、 日本 など の よう に 、 封建 的 な 社会 の 風習 と 、 資本 主義 社会 の 苛酷 な 婦人 の 労働 力 に対する 搾取 と が
^
重なり あっ て いる ところ で は 、 特に 婦人 の すべて の 重荷 と 悲運 が 、 婦人 問題 として だけ で は 解決 さ れ ない 。
0368
,3,74: 初冬 の 午後 の 日光 に 、 これ が ほんとに 蜀紅 という 紅 な の だ と 思わ せ て 燃え て いる 黄櫨 の 、 その 枝 かげ を 通りすがり に 、 下 から 見上げ たら 、 これ は また 遠目 に は どこ に も 分ら なかっ た 柔かい 緑 の いろ が 紅 に 溶け つつ 面白く 透い て い て 、 紅葉 し つつ 深山 の 木 の よう に
^
重なり あっ て いる 葉 の 複雑 な 美し さ に おどろい た 。
0507
,17,12: 堤 に 植え られ た 桜 の 枝 々 は 濃く
^
重なり あっ て 深い 影 を つくり 、 夏 、 村 から 村 へ と 旅 を する 商人 は この 木 影 の 道 を 喜ぶ の で ある 。
0507
,255,39: 私 は 本能 的 に すばやく 身 を よ け て すぐ 後 を 振 向く と まだ 二 三 間 ほか は なれ て 居 ない 甚助 の 家 の 入口 の 家中 の 子供 が 皆
^
重なり あっ て 此方 を のぞき 、 私 に 怒 叱っ た 一番 大きな 子 は 、 次 の 石 を 拾お う として 腰 を かがめ て 往還 に 立っ て 居 た 。
0848
,195,14: 神様 が 常に 最も 卑小 な 人間 と 同居 し 人間 の 生活 と
^
重なり あっ て いる 。
0848
,196,7: 最も 卑小 な 人 の 生活 と
^
重なり あっ て いる 。
0947
,2213,18: 二 人 の 会話 に 、 外套 置場 の ボーイ たち の 話 や マネジャー の 声 が
^
重なり あっ て いる 。
0948
,878,19: 観光 バス の ラジオ の 軽音楽 と 、 ひっきりなしに 呼びかけ て いる キャンプ の 拡声 器 の アナウンス が
^
重なり あい 、 なんと も つか ぬ 騒音 に なっ て ご っ た かえし て い た 。
1041
,857,22: ふたつ 目 は 、 ハリウッド の 映画 と 結びつい た 結果 の 、 西部 フロンティア あるいは カウボーイ の イメージ と の
^
重なり あい だ 。
1050
,64,13: 村 へ 入ろう と する 所 に 大きな 土饅頭 、 小さな 土饅頭 が
^
重なり あう よう に 列 を なし て 並ん で いる 。
考え直す
(考える.直す)
延べ語数:
19
0060
,603,21: これ まで は すべて の 答え を 自分 で 出さ なけれ ば と 思い込ん で い た が 、 そう
^
考え なおし て みる と 気持ち は 楽 に なる 。
0060
,2690,7: こうした 角度 から パーソナル コンピューター について
^
考え なおし て みる きっかけ を 与え て くださっ た の は 、 東海大学 出版 会 の 西田 光男 さん です 。
0060
,2979,28: パ パート が 子供 たち に ロゴ を 扱わ せ て いる 小学校 を 訪ね た ケイ は 、 プログラム の 本質 と 可能 性 を あらためて
^
考え なおし たい と 思う よう に なっ た 。
0060
,8562,2: だが もう一度
^
考え なおし て 、 働き ながら 大学 で 学ぶ 道 を 選ん だ 。
0071
,819,2: また 、
^
考え なおさ なけれ ば なら ない 。
0171
,197,34: 私 たち が 作品 を 書い て いる 時 、 ある 一つ の 心理 を 現象 的 に すらすら と 書い て 、 さて 、 汚辱 、 羞恥 と は 、 と 改めて
^
考え なおす という よう な こと が あれ ば 、 汚辱 と いい 羞恥 と いい 、 言葉 そのもの の 響き は 切 なる もの で も 、 作者 の 現実 で その 苦しみ は 、 浅い もの で あり 、 原稿 紙 の 上 に 書か れ て いる もの に すぎ ない という こと を 痛切 に 実感 する と 思う 。
0171
,374,66: そういう ふう に つきつめ て くる と 『 新 日本 文学 』 が 、 これ まで ( 第 四 号 まで ) 社会 主義 的 リアリズム の 問題 について 、 その 歴史 的 省察 ならびに 今日 で の 民主 主義 文学 と の 関係 について 、 系統 的 に 詳細 に 解明 や 研究 を あまり し て き て い ない こと について 、
^
考え なおす 必要 が 感じ られる と 思い ます 。
0197
,162,74: ある 種 の サークル 指導 者 が 、 新 日本 文学 会 の 評論 家 、 作家 を よん で 、 話す こと だけ は 話さ せ て おい て 、 それ っきり 、 あと を 発展 的 に 生かさ ない で 、 ときには 嘲弄 的 な 批評 を 加える こと が ある という 風 な こと が 実在 する と すれ ば 、 それ は 、 民主 的 文学 を そだてる 大局 から
^
考え なおさ れ なけれ ば なら ない こと だろ う 。
0206
,223,57: 文字 の 発明 が 、 そんなに 生活 的 な 動機 を もち 、 忘れ たり 、 混乱 し たり する 知覚 的 な 不 確 さ に 抵抗 する 人間 の 分別 から おこっ て いる という こと は 、 わたし たち に 、 文学 という もの が 本来 ふくん で いる 、 厳粛 な 価値 を
^
考え なおさ せる と 思う 。
0455
,192,25: 一方 云う と 、 A の 言葉 は 自分 の 中心 を つい た 為 、 惨 酷 に 感じ た の だ と
^
考え なおし た 。
0508
,1380,14: 丁寧 に 訳 で も 話し て 願っ て 来れ ば 又 どう
^
考え なおす まい 者 で も ない のに 、 お前 、 まるで あたり前 の 様 な 顔 を し て 、
0563
,443,2: とにかく 、
^
考え なおし て おい て 下さい よ 。
0866
,4423,22: 彼 は 、 ちよ つと まずい な と 思 つ た けれども 、 強いて 会わ せる に も 及ば ぬ と
^
考え なおし 、
0918
,1190,76: 芸術 の 世界 で も 、 フロイド の 影響 を 受け た 人 たち は 、 これ を 意識 的 に 問題 に し た けれども 、 私 たち は 、 フロイド の ごとく 、 「 下 意識 」 の 全部 を 、 性 の 問題 で もっ て 解釈 する の は 、 ゆき すぎ で ある と する も 、 意識 を 反映 ( アップグランツ 、 アップビルト ) の 立場 から 、 これ を
^
考え なおす こと は 、 まことに 、 重要 な 意味 を もつ もの と 考える の で ある 。
1040
,2796,14: いきなり 会い に いく より も 、 まず 手紙 を 書く べき だ と
^
考え なおし た 彼 は 、 文房具 店 、 そして スーパー ・ マーケット の 文房具 売場 へ いっ て み た 。
1041
,2223,24: この マイノリティ は アメリカニズム を 否定 し 、 人間 と は いったい なに な の か を 、 原点 に できるだけ ちかい ところ で
^
考え なおし て いこ う と する 。
1041
,3167,42: オートメーション と サイバネーション が 生産 し 労働 する の を 、 少数 の 人々 が ただ 管理 すれ ば よい 社会 で は 、 労働 と 私有 財産 の 神聖 さ に 土台 を おく 資本 主義 の 根底 は 、 やはり
^
考え なおさ れ なけれ ば いけ ない の だ 。
1045
,60,68: それで 、 いよいよ 書く 段 に なる と 、 先生 の 立て られ た 大体 の 構想 によって 、 ぼく が 草稿 を 作り 、 月 に 二 、 三 回 ぐらい ずつ 先生 の お 宅 に うかがっ て その 検討 を 乞い 、 訂正 す べき ところ は 訂正 し 、 疑問 の ある ところ は 更に それ に 関係 の ある 書物 を 読ん で
^
考え なおす 、 という よう に し て 、 ともかく も かなり ぶあつ な もの を 書き上げ た 。
1045
,116,9: ところが 、 書き かけ て みる と 、 また
^
考え なおさ ね ば なら ぬ こと が いろいろ 起っ て 来 たり 、 どういう 形 で どういう 書きかた を す べき かに 迷い も し たり 、 そういう こと で 筆 が 進ま ず 、 どれ だけ か 書い た もの を 一 たん 反古 に し て しまっ た 。
刷り合わせる
(刷る.合わせる)
延べ語数:
19
0034
,106,27: あまりの うれし さ に 、 小便 が 出 そう に なっ て き た ので 、 虫 売 の 屋台 の 前 で は 、 股 を
^
すり 合わせ て 帰り が 急が れ た が 、 浜子 は 虫 籠 を 物色 し て なかなか 動か ない の です 。
0140
,4308,52: 世間 並 の 礼儀 は 一応 まもら なけれ ば なら ない が 、 しん から の 話 相手 と は 出来 ず 、 いくらか 手 もち ぶさた な よう な 、 退屈 な よう な とき 、 相川 良之 介 は 、 両方 の 手 を 、 蠅 が あし を
^
すり 合わせる よう な 工合 に し て 、 もて 扱う 癖 が ある らしかっ た 。
0141
,602,30: 伸子 や 素子 の 感動 し て いる 顔 を 見 まわし ながら 満足 そう に 秋山 が 中指 に インク の しみ の つい た 小さい 両手 を
^
すり 合わせ た 。
0141
,22600,17: 深く 顫 える よう な パイプ ・ オルガン の ひと 鳴り と いっしょ に 、 体 を
^
すり 合わせる くらい 並ん で かけ て い た 若い 母 で ある 須美子 の 全身 から 一 時 に 血 が ひい た よう に 感じ られ た の だっ た 。
0603
,160,25: 片足 に からん でる 紐 を 、 ほか の 片足 で けおとそ う として 、 そちら に も 紐 を からま せ 、 両足 を
^
すり 合せ ばたつかせ て 、 ますます 紐 を からま せ まし た 。
0732
,329,7: 頭 の 上 に 手 を
^
すり 合わせる 。
0732
,331,0:
^
すり 合わせる 手 も ワナ ワナ ふるえ て 、 そこ から 声 が でる よう な 秋 の 虫 の よう で あっ た 。
0732
,342,30: 自分 の 右 に 坐っ て いる 半平 も 、 左側 の ツル子 も 、 護衛 の 人々 と 同じ よう に 、 畳 に 伏し て 、 手 を
^
すり 合わせ て いる こと を 発見 し た から で ある 。
0732
,344,23: この 二 人 も 、 その 隣 の 才蔵 も 、 例外 なく 、 畳 に ふし て 、 頭上 に 両手 を
^
すり 合わせ て い た 。
0732
,353,7: 彼ら は 一心不乱 に 手 を
^
すり 合わせ て ワナ ワナ と 拝み つ ゞ け て いる のみ で ある 。
0732
,360,25: 菊松 は 、 踏みつける 足 を すりぬけ て 、 身 を ねじり 、 ガバ と 畳 に 伏し て 、 頭上 に 両手 を
^
すり 合わせ た 。
0732
,811,15: 平伏し て 、 額 を タタミ に すりつけ て 、 頭上 に は 両手 を
^
すり 合わせ て 、
0732
,850,11: そして 、 白衣 の 人達 は 、 手 を 高々 と
^
すり 合わせ て 、 マニ 妙 光 を 唱え ながら 、 ふんづけ られる 大納言 の 廻り を グルグル と 廻っ て 歩き はじめ た 。
0732
,2362,22: すると 白衣 の 男 が タハハ と その 場 へ 腰 を ぬかし て 、 平伏 、 頭上 で 手 を
^
すり 合せ て 、
0732
,3159,5: 頭上 に 手 を
^
すり 合わせる 。
0732
,3171,5: 頭上 に 手 を
^
すり 合せ はじめる 。
0732
,3194,5: 高々 と 手 を
^
すり 合わせ て 、 合唱 し 、 グルグル 廻り を はじめる 。
1149
,41,53: 時候 は 五月 の 末 、 三 日 前 から 降り続い て いる 雨 は 、 若い 夏 の 風物 を 洗っ て 、 窓 の 外 は 容 々 と 煙る よう な 景色 でし た が 、 若い お 染 と 向い 合っ て 、 膝 と 膝 と を
^
摺り 合せ た 車 の 中 の 情緒 は 、 まことに ホカホカ と 五体 を 環 る 血潮 の 温か 味 を 感ずる よう な 心持 でし た 。
1174
,1154,6: 城 介 ら は 手 を
^
すり 合わせ ながら 卓 に つき 、
来掛かる
(来る.掛かる)
延べ語数:
19
0098
,782,42: 結果 は 米 を 作ら せ られ た だけ で 自身 たち 食う 米 が なくなり 、 その ため 村 全体 で ない 家 を 救い あう という 始末 だ 、 そして 、 今 は その 余力 の 続き 得る 限界 まで
^
来 かかっ た 米 不足 の 声声 が 、 満ち て 来 て いる 。
0109
,268,10: 馬車 が 白島 から 泉 邸 入口 の 方 へ
^
来 掛っ た 時 の こと で ある 。
0114
,726,19: そして 若い 女 達 が よく する 様 に お 互に 手 を に ぎりっこして 水 溜り 等 に
^
来 かかる と 、 水溜 の 上 に 二 人 の 手 で アーチ を 作っ て とび 越え たり し た 。
0139
,137,12: 母親 と 並ん で い た 源一 も 、 やがて 後 から
^
来 かかっ た 一 かたまり と 薄暗がり の 裡 で 合流 し た 。
0141
,1967,10: そして 、 一 人 の リンゴ 売り の 前 へ
^
来 かかっ た 。
0141
,2801,36: そして 、 ハンカチーフ を 見つけ出し て 、 カフス の なか へ しまい 、 スナップ を とめ ながら また もと の 室 へ 戻ろ う と し て いる ところ へ 、 むこ う から ポリニャーク が
^
来 かかっ た 。
0141
,3511,16: 大 外套 を き た 門番 が 伸子 の 立っ て いる 庭 の 方 へ
^
来 かかっ た 。
0141
,3949,26: 折 から 、 左手 の ゆるやか な 坂 の 方 から 劇場 広場 の 方向 へ ゆく 電車 が のんびり し た 日曜日 の 速力 で
^
来 かかっ て いる 。
0141
,9964,10: 幾たび か 通行人 に きい て いま 伸子 たち が
^
来 かかっ て いる その 通り は 、 市 公園 の どこ か 一方 の 外廓 に 沿っ て いる 道 らしかっ た 。
0141
,12380,38: 娘 で ある 伸子 の 、 それ を 重荷 と し て いる こと を かくそ う と し ない そ ぶり は 、 素子 は もとより の こと 、 増永 修三 に も 、 パリ へ
^
来 かかっ て いる 泰造 や 多 計 代 を 厄介 に 感じ させる たすけ と なっ た かも しれ なかっ た 。
0141
,19023,4: 橇 で 林道 を
^
来 かかっ た 地方 ソヴェト の 役員 の 上 へ 、 大木 が 倒れ かかっ て 来 て その 下 に つぶさ れ て 死ん だ 話 。
0155
,77,19: 午砲 の 鳴る 頃 、 春桃 は 、 いつも の 通り 屑 籠 を 背負っ て とある 市場 へ
^
来 かかっ た 。
0231
,115,8: とつおいつ し ながら また 別 の 森 に
^
来 かかっ た 。
0446
,12,8: 洋服 を 着 、 何 心 なく
^
来 かかる その 男 を 見る と 、 赤い 着物 の 気 の 違っ た 女の子 は 、 いきなり 腕 を からみ 合っ て 居 た 私 を 突 のけ て 、 男 の 方 へ かけ て 行っ た 。
0466
,151,18: 実家 近く で 、 近所 の 子 を 抱い て 居る と 、 馬 に のっ て
^
来 かかっ た 元 の 夫 —— 中尉 、 ふい と 馬 を 下り 、 抱い て 居る 子 を あやし た 。
0504
,16,25: 貧し いそい で 居 て 働く 事 の きらい な 眠っ た 様 な その 村 の 単調 な 生活 に 少し あき て
^
来 かかっ た 十 日 目 の 夜 思いがけ ず 東京 から 妹 が 悪い と 云う 電報 を 得 た 。
0612
,3041,11: イエズス の 一行 が エルサレム の 宮 の 前 に
^
来 かかる と 、 そこ に 生まれつき の 盲人 が 施し を 乞う て 座っ て い た 。
0621
,2,86: 近頃 は 桜 の 花 の 下 と いえ ば 人間 が より 集っ て 酒 を のん で 喧嘩 し て い ます から 陽気 で にぎやか だ と 思いこん で い ます が 、 桜 の 花 の 下 から 人間 を 取り去る と 怖 ろ しい 景色 に なり ます ので 、 能 に も 、 さる 母親 が 愛児 を 人さらい に さらわ れ て 子供 を 探し て 発狂 し て 桜 の 花 の 満開 の 林 の 下 へ
^
来 かかり 見渡す 花びら の 陰 に 子供 の 幻 を 描い て 狂い 死 し て 花びら に 埋まっ て しまう ( この ところ 小生 の 蛇足 ) という 話 も あり 、 桜 の 林 の 花 の 下 に 人 の 姿 が なけれ ば 怖し い ばかり です 。
0809
,401,13: と 声 を かけ て 現れ た の は 、 遠乗り に
^
来 かかっ て 一部始終 を 見 とどけ た 家老 で あっ た 。
拾い集める
(拾う.集める)
延べ語数:
19
0080
,1434,17: かれ は 、 こわれ た 釜 の そば へ かけより 、 ひざ を 折っ て 破片 を
^
ひろい あつめ 、 むだ と は 知り つつ も 、 その 破片 を つぎ あわし て み た 。
0081
,1047,16: 木片 、 箱 、 缶 に 缶詰 など 、 少し ずつ だっ た が それ を
^
拾い あつめる こと が 出来 た 。
0094
,351,18: それから 近く の ヤシ の 林 へ はいっ て 、 なるべく 色 の 青い ヤシ の 実 を
^
拾い あつめ た 。
0144
,269,29: 休日 毎 に 朝 早く ゴーリキイ は 袋 を もっ て 家々 の 中庭 や 通り を 歩き 、 牛 骨 、 襤褸 、 古 釘 など を
^
拾い あつめ た 。
0565
,260,37: わたくし は 声 を かけ て 手 を 出し まし た が 、 美津子 さん は 頭 を 振っ て 、 わたくし を 睨みつける よう に し 、 それから 、 あたり に 散らかっ てる 紙 を
^
拾い 集め まし た 。
0565
,264,27: 却って その ため だっ た の でしょ う か 、 階段 から 転げ落ち て も わりに 元気 で 、 幾 綴じ も の 分厚 な 原稿 を
^
拾い 集め 、 それ を 抱え て よろよろ と 立ち上り 、 台所 へ 行き 、 そこ から 庭 へ 出 て 行き まし た 。
0570
,480,13: 私 は 塵取 を 持っ て 来 て 、 人形 の 破片 を
^
拾い 集め た 。
0570
,489,9: 私 は 塵取 を 持っ て いっ て 、
^
拾い 集め た 破片 を 見せ た 。
0580
,134,18: 持ち 金 の 殆 ん ど 全部 を 注ぎ込み 、 屋根 瓦 など は 焼け跡 から 自分 で
^
拾い 集め た 。
0586
,56,19: —— 街路 で か 、 または どこ か の 広場 で か 、 それだけ の 銀杏 の 葉 を
^
拾い 集め てる 彼 の 姿 を 想像 する と 、 波多野 は 心から おかし がっ て 笑っ た 。
0612
,2065,12: 川 の 小石 の 中 を 丹念 に 探し て 、 たくさん
^
拾い 集め て い た もの だっ た 。
0613
,936,2: 紙 に
^
拾い 集め ながら 、 夢 なら ば 夢 なら ば 、 と 繰り返し 思う 。
0678
,138,14: 吹き ちぎら れ た 手 も 足 も 見 た し 、 それ を
^
拾い あつめ も し た 。
0690
,222,10: パンパン 宿 なんか の 部屋 に 落ち た 陰毛 を
^
拾い あつめ て 毛筆 を つくっ てる ん です よ 。
1041
,3865,4: この エピソード を ひとつひとつ
^
拾い 集め て 記述 し て いく なら 、 その 集積 は そのまま 物語 に なる 、 など と 僕 は メンフィス で ひとり 過ごし た 何 日 か の 間 、 思っ て い た 。
1050
,118,60: ある 日 、 どこ と も 知ら ない 海岸 の けわしい 崖山 の 前 に 、 小さい 砂浜 が あっ て 、 ここ なら 舟 を 引きあげ て 泊れ そう に 見え た ので 、 その 夜 は ここ で 泊る こと に 決め 、 砂浜 に 舟 を 引きあげ て 、 なぎさ に よせ あがっ た 木 を
^
拾い 集め て き て 、 火 を もやし 、 飯 を たき ながら 、 ふと 沖 の 方 を 見る と 、 大変 だ 。
1074
,1846,12: 私 は 久しい 間 、 こういう 種類 の 話 を 方々 で
^
拾い 集め て 、 二 十 三 夜 という 不思議 な 風習 の 起原 を 、 この 方面 から 尋ね て 見よ う と し て いる 。
1076
,1322,10: 私 は 最初 に 日本 の まわり の 例 を
^
拾い 集め て 、 それから よそ の 遠く の 島々 は どう で あろ う か を 尋ね て みよ う と 思っ て いる 。
1076
,2542,10: それ を 日本 の 側 において 、 できるだけ 私 は
^
拾い 集めよ う と し て い た の で ある 。
出始める
(出る.始める)
延べ語数:
19
0060
,592,6: 当時 は ようやく テレビ ゲーム が
^
出 はじめ た 時期 だっ た が 、 こうした 新しい オモチャ が 人気 を 集める よう に なれ ば 、 オモチャ 業界 は 当然 、 マイクロ コンピューター の 売り込み 先 と なり うる 。
0060
,2471,46: 五月 に 東京 で 開か れ た マイコン ショー で 発表 さ れ 、 大変 な 人気 を 集め た という 話 で 、 六月 、 七月 の マイコン 誌 に は 、 PC — 8 0 0 1 絡み の 記事 が 続々 と
^
出 はじめ た 。
0060
,5030,13: ハード ウエア の 開発 、 生産 と なる と 、 ようやく 利益 が
^
出 はじめ た ばかり の アスキー 出版 に は 手 が 出せ ず 、 さすが に 今回 は 実家 を 頼る わけ に も いか なかっ た 。
0060
,7559,24: 一 回 の 原稿 量 六 〇 枚 と 図版 の 準備 は かなり の 作業 と なっ た が 、 記事 が
^
出 はじめる と 読者 から の すさまじい 反響 が 、 松本 の 多忙 に 拍車 を かけ た 。
0062
,1735,7: ようやく 漢字 の 使える オフコン が
^
出 始め て い た 当時 、 日本語 の 処理 できる 安い システム の 提供 は 、 ジャストシステム の 大きな 狙い 目 だっ た 。
0062
,3260,9: だが 使っ て いる 薬 の 強い 副作用 が
^
出 始め て 、 その後 、 気分 も 体 も ますます 重く なっ て いっ た 。
0171
,290,31: 新 日本 文学 会 が でき た の は 、 御 承知 の とおり 一 九 四 六 年 一月 で 、 三月 から 『 新 日本 文学 』 が
^
出 はじめ まし た 。
0193
,1,9: これ で 、 いよいよ 小林 多喜二 の 全集 も
^
出 はじめ た 。
0285
,0,26: うち を 出 て 、 もより の 省線 の 駅 まで ゆく 途中 の 焼跡 に も 、 この 頃 は いろいろ の 露店 が
^
出 はじめ た 。
0285
,14,11: そこ 、 ここ に こうして 市場 まがい の もの が
^
出 はじめ た 。
0329
,3,5: この 列車 妨害 記事 の
^
出 はじめ た とき 、 全国 の 国鉄 労組 の まじめ な 人 たち は 、 すぐ 自身 たち で 検察 隊 を つくる べき だ と 思っ た 。
0430
,147,8: ○ 桑 の 尺 とり 虫 が
^
出 始め 、 道ばた に 青草 が しげり 出し 、 くも が 這い まわる 。
0612
,596,19: 修士 たち は 世の中 に こんな 子供 たち が たくさん いる こと を 知り 、 やがて みずから 探し に
^
出 始め た 。
1005
,126,4: 柳 の 芽 が
^
出 始め て 以来 、 三 、 四 個月 の 間 絶えず 次 から 次 へ と 動い て い た 東山 の 緑色 が 、 ここ で 一時 静止 する 。
1005
,167,12: 紅葉 の なくなっ た あと の 十二月 から 、 新芽 の
^
出 始める 三月 末 まで の 間 が 、 京都 を 取り巻く 山々 の 静止 する 時期 で ある 。
1008
,63,10: ところで 私 も また 、 『 新生 』 が
^
出 始め た 時分 に 、 主人公 が 女 主人公 の 妊娠 を 知っ て 急 に 苦しみ 始める 個所 を 読ん で 、 それから 先 を 読み 続ける の を やめ た 一 人 で ある 。
1041
,381,12: この 頃 、 ビル は 、 メンフィス を 中心 に 人気 の
^
出 はじめ た エルヴィス・プレスリー とともに 、 一夜 だけ の 公演 の ため 、 各地 を まわっ た こと が ある 。
1066
,71,6: 夏 の 細 根 大根 が
^
出 はじめる と 、 わたし は 大根 の 茎 の ぬ か みそ 漬 を 好ん で お新香 に 添え させる 。
1069
,47,18: だから 何 か おいしい もの と 思え ば 、 たとえば 、 はしり の トウ ナス や 枝豆 が
^
出 はじめ て も すぐ それ を 仏壇 に 上げ た もの です 。
有り続ける
(有る.続ける)
延べ語数:
19
0060
,5805,14: こうした マシン が 、 ユーザー 自身 が ベーシック で プログラム を 書く もの で
^
あり 続ける うち は 、 彼ら の 領分 は 限ら れ た もの に とどまる よう に 思え た 。
0060
,7951,10: コンピューター の 処理 能力 が 高価 な 資源 で
^
あり 続ける 限り 、 一 人 の 人間 が 機械 を 占有 し て じっくり 想 を 練る ため の 道具 など 成り立た なかっ た の で は ない か 。
0060
,8114,34: パーソナル コンピューター 関連 の 作業 が 急速 に 膨らみ はじめ て から も 、 およそ 五 年 近く にわたって 、 渡辺 の 部署 は 正式 に は マイクロ コンピューター の 販売 セクション で
^
あり 続け た 。
0060
,9483,18: だが マイクロソフト 副 社長 と なっ て から も 、 西 が まず アスキー の 西 で
^
あり 続け た こと は 、 二 人 の あいだ に 溝 を 残し 続け た 。
0060
,9550,16: その 高山 にとって も 、 渡辺 和也 は 形 の 上 で は 上司 で
^
あり 続け た 。
0062
,643,14: 今後 も まとまっ た 文章 を 作る 際 の 道具 は 、 キーボード で
^
あり 続ける 。
0062
,1149,16: つまり は アシスト そのもの が 、 日本 の 受託 開発 依存 に対する レッド ・ ペーパー で
^
あり 続け た 。
0062
,1396,42: UNIX の 担う 基幹 的 な ネットワーク に 、 パーソナル コンピューター の 群れ によって 形成 さ れる 小規模 の ネットワーク が ぶら下がる 形 が 、 しばらく の 間 は 最も リスク の 少ない 、 安上がり な システム 構成 上 の 選択 で
^
あり 続ける だろ う 。
0891
,254,30: さらに この 孤独 者 は 、 なかんずく 一切 の エクスタシス および 狂気 から 切断 さ れ て いる ゆえ に 、 必然 的 に 永遠 の 覚醒 状態 に
^
あり つづける 運命 を もつ 。
0891
,276,24: それ は 一切 の 支え を 断た れ て 独り歩き する リアリズム で あり 、 絶対 に 「 公平 無私 な 証人 」 で
^
あり つづけ 、 いわば 人間 が 一 台 の 自記 晴雨計 に 化 する こと を 意味 する 。
0892
,42,30: これ など 極端 な 例 の よう だ が 、 この 種 の 困難 は 単に 詩歌 の 飜訳 の 場合 ばかり で なく 、 およそ 飜訳 という 仕事 が
^
あり 続ける かぎり 、 ぜひとも 背負わ なけれ ば なら ぬ 不幸 な 宿命 で ある 。
0892
,63,31: いずれ 精巧 無比 な 飜訳 機械 が 発明 さ れる 日 まで 、 飜訳 者 は やはり 善意 の ( まさか 悪意 の で は ある まい ) 叛逆 者 で
^
あり つづける より ほか に 途 は な さ そう だ 。
0893
,514,30: さらに この 孤独 者 は 、 なかんずく 一切 の エクスタシス および 狂気 から 切断 さ れ て いる ゆえ に 、 必然 的 に 永遠 の 覚醒 状態 に
^
あり つづける 運命 を もつ 。
0893
,540,28: それ は 一切 の 支え を 断た れ て 独り歩き する リアリズム で あり 、 絶対 に 「 公平 無私 な 証人 」 ないし 傍観 者 で のみ
^
あり 続ける こと で あり 、 絶対 に 心悸 の 昂進 を 伴わ ず し て ひたすら 持続 を 強い られる 「 無償 の 行為 」 の 恒常 化 で あり 、 いわば 人間 が 一 個 の 自記 晴雨計 に 化 する こと を 意味 する 。
1040
,3208,30: しかし 、 いっしょ に 歩い て いる 少年 は 、 ずっと 昔 から 自分 が よく 知っ て い た 、 そして 、 自分 にとって もっとも 大切 な 男性 で
^
あり 続け た 人 だ という 感覚 が 、 強く 心 の なか に 宿り はじめ た こと に対して 、 邦子 は 動揺 し た 。
1041
,339,26: そして この 一 〇 年 の あいだ 、 大統領 に なる こと だけ しか 考え て い なかっ た リチャード ・ ニクソン は 、 スクェア で
^
あり つづけ た 人間 の リヴァイヴァル の 代表 として 、 なに もの に も 目覚め ず に いる 。
1041
,1301,2: 黒人 で
^
あり つづける 心理 的 な スタミナ 、 白人 と の あいだ に 存在 する 距離 の 遠 さ だけ が 真実 の よう な 、 特に 電気 楽器 を 多く つかい サキソフォン が 歌手 とともに 絶叫 する ブルース の なか に 、 黒人 を 見る こと が できる 。
1041
,1747,6: 黒人 音楽 は リアリティ で
^
あり つづける の に対し 、 白人 の ロック は 、 全霊 で の 知覚 という よう な 精神 作業 に なっ て いく の も 、 これ で わかる はず だ 。
1041
,3973,23: 読ん だ 本 は 、 どれ も みな 、 データ や 知識 の 倉庫 で は なく 、 おたがいに あくまでも 異質 で は
^
あり つづける けれども 、 共感 の たしかめ あいの 場 で あっ た 。
言い替える
(言う.替える)
延べ語数:
19
0038
,30,1:
^
言い かえれ ば 、 赤井 、 白崎 の 二 人 は 、 浪花節 、 逆立ち を 或いは 上手 に 或いは 下手 に 隊長 の 前 で やっ て 見せる と共に 、 外出 時間 を 貰っ て 、 鶏 、 牛肉 、 魚 など の 徴発 を し て 来 なけれ ば 、 一人前 の 兵隊 と は 言え ない 、 という わけ で ある 。
0053
,3022,1: ——
^
言い かえれ ば 、 宮子 が なぜ 、 鶴雄 を 待っ て い た の か —— 鶴雄 が 今日 の 正午 にべ に や へ 来る こと を 、 なぜ 知っ て い た の か 。
0141
,14358,29: 婦人 の 案内 者 が 重々しく 発音 し て 「 指導 者 たち 」 と 云っ て いる の は 、 どういう 人 たち な の だろ う ——
^
云い かえれ ば 、 一方 に 労働 者 たち の ため の ああ いう 食堂 を おき ながら 、 平気 で この 真白い クロース の かかっ た テーブル に 向う 無神経 な 指導 者 という の は 、 どういう 種類 の ひと たち な の だろ う 。
0184
,40,1: ——
^
言い かえれ ば 、 ヨーロッパ における 自我 や 自意識 の 課題 が 第 一 次第 二 次 大戦 を 経 た 一 九 四 五 年 まで に は その 社会 的 ファクター を どの よう に まで 発展 さ せ て 来 て いる か 、 という こと について 知る 時間 の あっ た 人々 が 、 どの くらい あっ た だろ う という 意味 で ある 。
0192
,83,11: 日本 の 民主 化 の こういう 片 輪 な 状態 、
^
云い かえる と 露骨 な 妨害 によって 歪め られよ う と し て いる 日本 の 民主 化 の 事情 において 、 今日 私 ども の 文学 の 問題 は 直接 どういう ふう で ある か と いう と 、 日本 の 民主 主義 文学 の 課題 は 、 日本 民主 化 そのもの の すべて の 革命 的 課題 と 一致 し た もの で あり ます 。
0227
,31,1:
^
云い かえれ ば 、 今日 これから の 問題 は 、 私 たち 婦人 にとって 、 又 日本 の 全 人民 にとって 「 読む ため に 書か れ て いる 」 の で は なく て 、 事実 の 性質 と その 解決 の 方向 を 明らか に し て 、 たとえ 半 歩 なり と も その 方 へ 歩き 出す ため の 矢 じ る し の 一つ として 、 書か れ て いる 。
0294
,27,8: 野草 の たべ かた について の 講義 ——
^
云い かえれ ば 、 私 たち 日本 の 人間 が 、 どう し たら もっと 山羊 に 近く なる か 、 と でも 云う よう な お話 まで 堂々 と さ れ ます 。
0838
,229,1:
^
云い かえれ ば 人生 は ひどく 退屈 だ し 、 浮気 なんて 特に 退屈 千 万 で 、 いわば ムリ し て 女 に サービス する よう な バカ らしい 空虚 な 時間 で ある が 、 何 が 一番 ハリアイ が ある か と いう と 、 とにかく 商売 だけ だ 、 という こと だけ は ハッキリ 云え ます 。
0867
,4,0:
^
言い かえれ ば この 戯曲 の 上演 に は オーケストラ の 演奏 の よう な 、 調和 と 旋律 を ねら つ た もの で あり 、 その つもり で 観 て もらい たい と 演出 者 として 希望 する の で ある 。
0868
,92,0:
^
云い かえれ ば 、 己 れ の よし と する ところ に 向 つて 誰 は ゞ から ず 進み 、 易き に つく こと を もつ て 恥じ と する 決意 と 、 これ を 実行 に うつす 衝動 の 強 さ と を 、 まず われわれ の もの と し なけれ ば なり ませ ん 。
0877
,57,1:
^
言い かえれ ば 映画 に ほしい よう な 俳優 が 、 既に 舞台 俳優 の うち に いる こと 、 それから 、 ある程度 舞台 の 勉強 を し た もの で ない と 役 が こなせ ない という こと と 、 この 二つ の 事情 が からみ 合っ て いる の だ と 思い ます 。
0877
,159,0:
^
言い かえれ ば 、 戯曲 家 が 文字 なる 記号 を もっ て 綴っ た もの を 、 厳密 に 言え ば 、 しばしば その 欠陥 、 不備 、 曖昧 さ を 補い ながら 、 俳優 は 、 自己 の 肉体 と 精神 と の あらゆる 機能 を あげ て 、 これ を 完全 に 描き出さ なけれ ば なら ない の です 。
0877
,197,0:
^
言い かえれ ば 、 人 及び 芸術 家 として の 俳優 の 天才 的 魅力 が 、 作家 を 刺激 し 、 鼓舞 し 、 誘導 し つつ 、 一 個 の 戯曲 家 に 仕立て あげる という の が 定石 らしい の です 。
0877
,358,0:
^
言い かえれ ば 、 俳優 の 教師 は 、 決して 「 新しい 」 演技 の 指導 者 たる 資格 を もっ て い ない の が 普通 です 。
0878
,142,17: ひろい 意味 における 「 演劇 」 と は 、 これ を 「 舞台 芸術 」 と
^
言い かえ て も よい が 、 まさに 、 視覚 と 聴覚 と に うつ たえる あらゆる 芸術 の 要素 が 、 必要 に 応じ て 、 いろいろ な 割合 で 、 いろいろ な 強 さ で 、 混 り 合い 、 融け 合い 、 組み合わさ れ て 出来 あ が つた 、 綜合 的 な 「 時間 芸術 」 で ある と 言えよ う 。
1041
,1684,7: 自分 の 存在 に 目覚める 、 と
^
言い かえ て も よい だろ う 。
1041
,2171,6: ジェスチャ は 、 戦術 、 と
^
言い かえ て も いい 。
1041
,2227,9: いま の アメリカ ( 資本 主義 国 、 と
^
言い かえ て も よい ) が 病ん で いる と する なら ば 、 病ま ない ま え の アメリカ あるいは 病気 が なおっ た あと の アメリカ を 前提 と し て いる はず な の だ が 、 その 前提 は いったい どこ に ある の だろ う か 。
1074
,1190,118: すなわち 本来 は 盆 を 正月 同様 の 悦ばしい 祝い の 日 と する ため に 、 前 以 て 無縁 の 気味 の 悪い 霊 だけ を 、 なだめ 賺し て 立退か せ て さえ おけ ば 、 後 は 心安く 落 付い て 祭 を する こと が 出来 た の だ けれども 、 余り 熱心 に 多く の 死者 を 供養 する よう に なる と 、 もう一度 その 日 を 過ぎ て から 、 送り の 式 を せ ぬ と 気 が 済ま ぬ よう に 感じ 、 かつ 次第に この 方 へ 重き を おい て 、 第 一 次 の 分 を 簡略 に する 結果 を 見 た ので 、
^
言い かえる と 七 日 の 眠 流し の 方 が 、 一つ 古い 形 で あっ た の だ が 、 今日 は もう その 目的 を 局限 し て 、 主として 睡 たく なる 不幸 を 、 ここ で は 追いはらお う と し て い た の で ある 。
抱き起こす
(抱く.起こす)
延べ語数:
19
0034
,128,40: 手 と 膝頭 を 擦り 剥い た だけ でし た が 、 私 は 手ぶら で 帰っ て も 浜子 に 折檻 さ れ ない 口実 が でき た と 思っ た の でしょ う 、 通りかかっ た 人 が
^
抱き 起し て も 、 死ん だ よう に なっ て い まし た 。
0055
,2588,4: が 、 信吉 が
^
抱き 起す と 、 涙 は すぐ と まっ た 。
0070
,239,4: 帆 村 を
^
抱き 起し て 、 服 に つい た 泥 を 払っ て やり ながら 、 甥 っ子 は 思っ た こと を いっ た 。
0084
,219,9: 河合 が 、 たおれ て いる 少年 を
^
抱き おこし て 、 その 顔 を 見 て 叫ん だ 。
0084
,573,15: 河合 と ジグス は 、 すぐ 駆けよ って 、 たおれ て いる 山木 を
^
抱き おこし た 。
0109
,336,14: 大概 の 死体 が 打 伏せ に なっ て いる ので 、 それ を
^
抱き 起し て は 首実検 する の で あっ た が 、 どの 女 も どの 女 も 変りはて た 相 を し て い た が 、 しかし 彼 の 妻 で は なかっ た 。
0553
,34,16: その 時 、 マダム ・ ペンギン が 、 さっと 出 て 来 て 、 彼 を
^
抱き 起し 、 大 真面目 な 顔 で 塵 を 払い 落し て やっ たり し て いる … … 。
0553
,38,9: 考え て みれ ば 、 マダム が 木村 を
^
抱き 起し た 時 、 それだけ の こと として は 、 少し 時間 が 長く かかり すぎ た よう な 気 が する 。
0624
,251,4: 伊沢 は 女 を
^
抱き 起し た が 、 伊沢 の 指 の 一 本 が 胸 に ふれ て も 反応 を 起す 女 が 、 その 肉慾 すら 失っ て い た 。
0642
,1004,3: 私 を
^
抱き 起そ う と し た が 、 にわかに 私 の 耳 に 口 を 当て て 、
0757
,702,6: 駈けよ って 、 ちょ ッ と
^
抱き 起そ う と し た よう に 覚え て い ます 。
0785
,882,14: 土佐 八 は 長い 無言 の 後 、 いぶかし げ に 人形 を
^
抱き 起し て 担ぎ あげ た 。
0794
,325,2: 一同 が
^
抱き 起し て みる と 、 彼 は すでに こ とぎれ て い た 。
0794
,492,5: —— それ は 父 を
^
抱き 起し た の が ぼく です から 、 血 が つい て も 仕方 が あり ませ ん 。
0794
,493,11: あの 場 に 居合わせ た 人々 の 中 で 父 を
^
抱き 起す 役割 は 当然 ぼく が ひきうける 以外 に 仕方 が ない で は あり ませ ん か
0982
,56,7: ( 部屋 に 入り 、 子供 を
^
抱き 起す 。
1072
,3368,23: と 吃驚 し た 由 は 、 駈け 戻っ て 、 六尺棒 を 投げ た 手 に 、 庄七 の からだ を
^
抱き 起し た 。
1172
,1439,2: 私 が
^
抱き 起し た とき 見 た 、 着 て いる 服 の 襟 の 汚れ を 、 何故か 私 は しみじみ 憶 い 出し て い た 。
1174
,1226,3: 城 介 が
^
抱き 起し た 時 、 その 溝 板 の 家 の お かみさん が 、 不審 そう な 表情 で ぬっと 顔 を 出し た 。
出掛かる
(出る.掛かる)
延べ語数:
19
0027
,976,9: という 言葉 が 、 舌 の 先 まで
^
出 かかっ て 、 堀木 を 怒ら せる の が イヤ で 、 ひっこめ まし た 。
0054
,2309,19: と 、 最後 の 数字 が さすが に ふるえ た 声 に なっ て 龍太 の 咽喉 まで
^
出 掛っ て い た の と 、 同時 でも あっ た 。
0062
,462,29: 「 音楽 が やり たい の なら その 場 で 歌い だす か 、 ギター 抱え て ともかく 鳴らし 始める の が 先決 だろ う 」 と 喉 まで
^
出 かかっ て い た オレ は 、 リード ・ ギター として の 参加 を 正式 に 求め て き た 谷川 ユズル に 「 なんだかんだ やる 前 に 、 やり たい 楽器 が ある ん なら 鳴らし て み たら 」 と 厳か に 宣言 し た の で ある 。
0095
,2548,7: と いい かけ て ドレゴ は
^
出 かかっ た 言葉 を 急 に 嚥 みこみ 目 を 皿 の よう に 大きく し た 。
0109
,182,8: 彼女 は 赤ん坊 を 抱え て 台所 から
^
出 かかっ た 時 、 光線 に 遭い 、 顔 と 胸 と 手 を 焼か れ た 。
0141
,1611,2: 口 に
^
出 かかっ た その 言葉 を 、 伸子 は 、 変 な 狎れ やす さ と なる こと を おそれ て こらえ た 。
0141
,20115,8: 「 若い ひと は ああ いう ところ から
^
出 かかっ て いる ん じゃ ない でしょ う か 」
0141
,22385,9: 「 わたし は 、 もう ちょっと で 唇 から
^
出 かかっ た の を 、 やめ た の よ 。
0144
,173,5: 家 から 火事 が
^
出 かかっ た 時 、 火 の 子 の よう に 活動 し て それ を 消し とめ た の は この 祖母 さん で あっ た 。
0505
,365,53: 苦労 も 何 も ない 様 に し て 居る 二 人 を 傍 に 長く なっ て 見 て 居る うち に 、 これ ほど 大きな もの の 父 で ある と 云う 喜び が 、 腹 の 底 から 湧い たけれ 共 、 自分 の 貧乏 を 思う と 、
^
出 かかっ た 微 笑み も 消え て しまっ た 。
0508
,1471,73: お 久美 さん は 「 お 蕙 さん に なんて 今 の 私 の 心 が 分る もの か 、 彼 の 人 は 呑気 な ん だ もの 」 と 思い ながら 種々 案じ て 居る らしく 気遣っ て 居る 蕙子 の 様子 を 見る と 、 又 何と なし 頼り の 有る 縋っ て 居 たい 様 な 気 に も なっ た の だけ れ 共 、 喉 まで
^
出 掛っ て 居る 最初 の 一言 を 云い 出す 決心 が 付か ない で 、 蕙子 に 会う 毎 に 、 云い たい 事 は 有っ て も 云え ない 苦し さ に 攻め られ て 居 た 。
0559
,124,14: あの 男 … … 何とか いっ た … … おかしい なあ 、 喉元 まで
^
出 かかっ てる ん だ が … … 。
0593
,193,8: そして ちょっと 田中 一家 の 批判 が
^
出 かかり まし た が 、 夫婦 とも 、 なにか 気兼ね でも する か の よう に 、 すぐ に やめ まし た 。
0602
,400,6: もう 樹 々 の 若芽 も
^
出 かかっ て いる のに 、 二 階 の 薄暗い 室 に 籠り がち な の で ある 。
0704
,127,22: という の は 、 自責 の 念 に かられ て 聞く に 堪えがたかっ た から で は なく て 、 オナラ が
^
出 かかっ て き た から で あっ た 。
0792
,935,31: しかし 思え ば 思う ほど 残念 で たまらない の は 、 オレ に も いくら かくれ ねえ か な ア と ノド から 手 と 声 が 一 しょ に
^
出 かかっ た の が 何 度 も あっ た に も 拘ら ず 、 奴 め の 妙 に 純粋 らしい 超 特級 の 友情 の 手前 、 それ が どうしても 云え なかっ た 一事 でし た 。
1013
,521,5: と また 喉 まで
^
出 かかっ て 、 私 は 呑み込ん で しまい まし た 。
1072
,1536,6: 久助 —— と 喉 まで
^
出 かかる 声 を 嚥 んで 、 市十郎 は 暗澹 と 、 胸 の ふるえ を 両手 で 抱い た 。
1116
,58,29: 「 何 十 年 たっ たって 、 あなた を 忘れる なんて ——」 そんな こと が あっ て 、 どう する もの か と 、 つい 口 の 先 まで
^
出 かかっ た の を ぐっと 呑み込ん で 、
出任せる
(出る.任せる)
延べ語数:
19
0015
,100,14: あの 雨 の 日 に 、 初老 の 不良 文士 の 口 から
^
出 まかせ の 「 秘訣 」 を さずけ られ 、 何 の ばからしい と 内心 一応 は 反撥 し て み た ものの 、 しかし 、 自分 に も 、 ちっとも 名案 らしい もの は 浮ば ない 。
0029
,9,3: 口 から
^
出 まかせ に 、 いい加減 の 返事 を し て 、 そうして 、 言っ て しまっ て から 、 何だか とんでも 無い 不吉 な 事 を 言っ た よう な 気 が し て 、 肌寒く なり まし た 。
0084
,634,9: 「 その とき は 、 何 でも いい から
^
出 まかせ に 喋れ ば いい ん だ 。
0084
,642,4: こっち は 口 から
^
出 まかせ を いう が 、 お客 さん の 方 は 自分 の 口 から 都合 の よい よう に 解釈 し て 、 答 を にぎっ て 帰る ん だ ぜ 。
0084
,644,10: だから よ 、 こっち の いう こと は 口 から
^
出 まかせ でも お客 さん は 何 か 思いあたる ん だ 。
0084
,651,32: さっき 君 に 占っ て もらっ た 火星 探険 協会 長 の デニー 博士 ね 、 あの とき の 占い は 、 あれ は 本物 な の かい 、 それとも 口 から
^
出 まかせ な の かい 」
0141
,10521,45: 古風 な 装飾 の つい た 黒 塗り の ピアノ の 左右 に つい て いる 銀色 の ロー ソク 立て に 火 を とぼし 、 伸子 は 夜 おそく まで 、 少女 の 心 を うち 傾け て 練習 曲 を ひき 、 また
^
出 まかせ を ひい た 。
0141
,14052,12: 伸子 は 、 こだま する よう に 云っ て 、 あながち
^
出 まかせ ばかり で は ない 眼 色 で 蜂谷 を 見 た 。
0508
,217,98: 蔓 から もい だ 許 り の 実 を 各々 が 一 粒 ずつ 拇指 と 人 指 指 の 間 に 挾ん で 蕙子 の は お 久美 さん に 、 お 久美 さん は 蕙子 の 口元 へ と 腕 を 入れ 違い に し て 置い て 「 一 二 三 」 で 一時 に 相手 の 口 の 中 に 透き通る 実 を 弾き 込ん だり 、 番小屋 の 汚れ た 板の間 に 投げ 座り を し て お 互に 寄っ 掛り ながら 得意 で 其の 頃 し て 居 た 口 から
^
出 まかせ の お 噺 を 蕙子 は 息 も 吐か ない 様 に 話し て 聞か せ たり し た 。
0508
,774,19: 山田 の 主人 も 、 くつろい で 涼める 夜 を 片 くるしい 文句 の 講釈 や 口 から
^
出 まかせ の 又聞き 説法 など に は 過し たく 無かっ た の は 重々 だっ たけれ 共 「 先生 、 先生 」 と 自分 を 呼ん で 有難がっ て 居る 若い 者 が 、
0509
,107,30: 其等 の 空想 的 な 宗教 画 は 少なから ず 「 私 の お話 」 の 材料 に なる に 益 だって 、 折 に つけ て 口 から
^
出 まかせ の 私 独り の お話 は 前 より も 数多く なり より 架空 的 に なっ て 行っ て 、 此 れ まで 此上 ない もの として 読ん で 居 た あたり 前 の 人間 と 人間 が 「 けんか 」 を し たり 戦 を し たり する 丈 の もの は 非常 に あき 足ら なく なっ て 来 た 。
0538
,794,6: 栄二 へえ 、 口 から
^
出 まかせ だっ た の か 。
0544
,15,8: 習慣 、 という の は 口 から
^
出 まかせ で 、 真実 の ところ は 、 話し た って 恐らく 戸川 なんか に は 理解 出来 まい 。
0845
,71,0:
^
出 まかせ に 会話 し ながら 、 いかにも クッタク の ない 通行人 の フリ を し て 後 を つけ た 。
0948
,187,19: 今夜 の 泊り など は 考え て も い なかっ た が 、 久美子 は 思いつき で 、
^
出 まかせ を いっ た 。
1095
,36,3: そして 口 から
^
出 まかせ の 賛 を する 。
1118
,223,6: 紅茶 も ウイスキー も 口 から
^
出 まかせ の 言葉 だっ た ので 、 ガス 口 に 十 銭 銀貨 を いれ て お湯 を わかし て 飲む だけ だっ た の です 。
1153
,693,15: 帰り さえ すれ ば 家 を 売り払っ て でも 金 は 返し ます 』 と
^
出 まかせ の 気休め を いっ て しまっ た 。
1153
,815,4: あと は 口 から
^
出 まかせ で 、 中屋 の 店 の 片隅 で ほこり を かぶっ て い た 変 てこ な 機械 を 思い出し ながら 、 ボール紙 に しわ を 寄せる 仕事 の 話 を 持出し た の で ある 。
言い続ける
(言う.続ける)
延べ語数:
19
0003
,104,13: と 鍬 を 打ち おろす 度 毎 に 低く 呻く よう に
^
言い 続け て い た 日 も あっ た 。
0028
,16,21: 「 しかし 、 これ くらい の 庭 で も 、 」 と 兄 は 、 ひとり ごと の よう に 低く
^
言い つづける 。
0098
,3269,2: 」 と
^
いい つづける 参 右 衛門 の 口癖 も 、 今夜 は 結婚式 で 上機嫌 に 歌 を 謡っ て いる 。
0141
,16529,60: これ は 当然 危険 を 意味 する 現象 だっ た けれども 合衆国 銀行 の 頭取 ミッチェル その他 財界 の 大立 物 たち は 、 株 の 高い の は 将来 もっと 利潤 が 多く なる という 確か な 期待 に 立っ て の こと で ある し 、 配当 も 将来 もっと 多く なる と 期待 さ れる 、 と
^
云い つづけ た 。
0507
,348,16: 菊 太 は 私 を 見 た 眼 を すぐ 祖母 に うつし て 又
^
云い 続ける 。
0591
,492,21: そして 彼女 は 宙 に 眼 を 据え て 、 何 か を 思い出そ う と する 様子 で 、
^
言い 続ける 。
0634
,83,13: 私 は 戦争 中 から 、 浅草 で 酔っ払う と 、 こう
^
言い つづけ て き た の で ある 。
0852
,380,9: と 私 は 笑い ながら も 、 しつこく
^
言い つづけ た 。
0913
,13,17: と 膝 を 軽く たたき ながら 、 いくら いっ て も いい たり ない よう に
^
いい つづけ て い た 。
0987
,2780,34: ( 昂奮 の 極 、 オイオイ と 声 を あげ て 泣き 出し て いる ) あの 、 先生 も 、 そい から 、 あの 、 両方 とも … … ( まだ 何 か
^
いい つづけ て いる が 、 泣き声 に なっ て 聞き とれ ない 。
1037
,2980,8: しかし 妻 は 至って 平静 な 態度 で
^
言い 続ける 。
1064
,3,14: 主役 の 海賊 の ブリンナー が 恋人 の 胸 を つき 放し て
^
言い つづける 。
1072
,6519,39: お 袖 は 、 たちまち 、 顔 じゅう を 涙 に し ながら も 、 呪 咀 の 火 、 そのもの の よう に 、 眸 も 、 頬 も 、 耳 まで も 燃やし て 、 なお
^
いい つづけ た 。
1073
,346,53: その うち の 、 どこ へ 行く が いちばん いい か 、 私 は 、 ひと に 親切 を かける に も 、 親切 を 尽さ ない と 、 気 の すま ない 性質 だ から 、 かえって 、 迷い 迷い 歩い て しまっ た の だ よ 」 —— そして また 、
^
いい つづけ た 。
1073
,474,18: と 、 眦 を さい て 痛罵 し 、 なお 、 濁 み 酒 を あおっ て
^
いい つづけ た 。
1112
,222,5: 何 度 も それ が
^
言い 続け られ た 挙句 に 、 こんど は 叫び に なっ て すて の 喉 から 、 手 むかう 声 が ほとばしっ た 。
1112
,364,54: 「 袴 野 どの 、 あたし は 貝 の 舌 を 噛み 切っ た くらい の 女 だ 、 この 子 に 指 一 本 でも 触っ て 見よ 、 あんた の からだ ぢ ゅう に 、 … … 」 すて は 煤 の よう に くらい もの を 眼 附 に 漂わし て
^
言い 続け た 、 「 … … から だ は おろか 、 ノドブエ だって がりがり みんな 噛みくだい て 遣る 、 この 子 に ちょっと でも 触っ たら それ が あんた の 最後 だ と 思う が いい 、 ほら ね 、 これ だって 何 の 苦 も ない 、 … … 」
1112
,380,11: 謝る 、 すて 、 おれ が 悪かっ た と 彼 は
^
いい 続け た 。
1120
,292,22: 女の子 は あの 晩 から 発熱 し て 『 お 化物 が 鷺 娘 を 踊っ て いる 』 と 囈言 を
^
云い つづけ て いる そう です 。
書き掛ける
(書く.掛ける)
延べ語数:
19
0001
,0,63: 私 は 遊ぶ 事 が 何 より も 好き な ので 、 家 で 仕事 を し て い ながら も 、 友 あり 遠方 より 来る の を いつも ひそか に 心待ち に し て いる 状態 で 、 玄関 が 、 がらっと あく と 眉 を ひそめ 、 口 を ゆがめ て 、 けれども 実は 胸 を おどら せ 、
^
書き かけ の 原稿 用紙 を さっそく 取りかたづけ て 、 その 客 を 迎える 。
0060
,9628,12: 地 の 底 に 閉じこめ られ た 世界 の 物語り を
^
書き かけ 、 息苦し さ の 反動 で パステル の タッチ の 似合う ストーリー の 想 を 練っ た 。
0060
,9635,26: 「 この 分野 の レポート を 続け ながら 、 自分 は 何一つ 確信 を 育て られ なかっ た の だ なあ 」 と 思う と 、
^
書き かけ の 原稿 は ごみ箱 に 捨て て 、 もう一度 一 から 調べ 直し たく なっ た 。
0062
,1002,22: 留守番 電話 に 吹き込ま れ た 二 十 分 は 続こ う という 陰気 な 催促 に 、 ようやっと 取り掛かっ た
^
書き かけ の コラム 原稿 の 始末 は !
0112
,1857,4: そうして その 頃 から
^
書き かけ て 居 た 事 を まとまら ない ながら も 書い て 居 た 。
0140
,697,7: 松屋 の 半 ペラ 原稿 用紙 の
^
書き かけ が 並べ て おい て ある 。
0141
,4542,0:
^
書き かけ た 半 ぺら の 原稿 紙 は もう 三 十 枚 ばかり たまっ て 、 ニッケル の 紙ばさみ に はさま れ て いる 。
0141
,4545,11: 伸子 は この間 の 復活 祭 の 夜 の こと を
^
書き かけ て い た 。
0441
,36,7: 机 の 上 に は 、
^
書き かけ の 原稿 が 散 か って 居る 。
0541
,166,18: 私 は 先生 に お 手紙 が 書き たく て 書き たく て 幾度 も 幾度 も
^
書き かけ まし た 。
0594
,484,21: その こと を も 予想 し て 、 弓子 の 書 箋 —— 彼女 が 誰 か に 長い 手紙 を
^
書き かけ て 、 それ を 自ら 焼き捨て た 、 その 残り の 書 箋 で 、 手短 か に 妹 へ 手紙 を 書い た 。
0612
,1761,32: こんな 時 に 訪問 客 で も あれ ば 、 話し込ん で 気 が まぎれる の だ が 、 善意 か 悪意 か と 思う ほど 、 私 が 原稿 を
^
書き かけ て いる とき に ばかり やって来 て 、 せっかく 頭 の 中 に まとまっ た 文章 を 忘れ させ て しまう くせ に 、 今日 に 限っ て 、 一 人 も おいで に なら ない 。
0686
,349,0:
^
書き かけ の もの も なかっ た 。
0855
,68,3: 私 は
^
書き かけ の 小説 を 全部 燃し た 。
0855
,263,0:
^
書き かけ の 原稿 を 焼い た 私 は 、 私 自身 の 当然 な 魂 を 表現 し て い た の で ある 。
0947
,1725,22: 化粧 箱 から 書簡 紙 と 鉛筆 を だす と 、 窓ぎわ の 机 の 前 に すわっ て 手紙 を
^
書き かけ た が 、 こちら の 気持 を 伝え て くれる よう な 、 うまい 言葉 が うかん で こ ない 。
0990
,16,2: 現在
^
書き かけ て いる 作品 の 発表 の あて が ない の も その ため です 。
1045
,116,2: ところが 、
^
書き かけ て みる と 、 また 考え なおさ ね ば なら ぬ こと が いろいろ 起っ て 来 たり 、 どういう 形 で どういう 書きかた を す べき かに 迷い も し たり 、 そういう こと で 筆 が 進ま ず 、 どれ だけ か 書い た もの を 一 たん 反古 に し て しまっ た 。
1113
,137,6: きょう こそ はと 何 時 でも
^
書き かけ ながら 話 の 本 統 に ふれ ない で い て 、 わき みち の こと ばかり 書い て いる の は 、 一体 、 どう し た もの で ござい ましょ う 。
置き残す
(置く.残す)
延べ語数:
19
0631
,20,10: そういう アゲク に 吉 さん の 虚しい 屍体 を
^
置き 残し て 立ち去る と すれ ば 、 最愛 の 形見 に 一物 を 斬り とる こと も 自然 で あり 、 最も 女らしい 犯罪 、 女 の 弱 さ そのもの ゝ 姿 で 、 まことに 同情 す べき もの ゝ 如く に 思わ れ ます 。
0649
,165,29: 矢島 は たった 一 冊 残っ て いる 自分 の 蔵書 の なつかし さ に 、 持参 の 本 は もと の 持主 の 蔵書 の 中 へ
^
置き 残し 、 自分 の 本 を 代り に 貰っ て 東京 へ 戻っ た 。
0686
,547,9: と 、 巨勢 博士 は 文 作 を
^
置き のこし 、 帽子 を つかん で 、 アイビキ に 駈け だし て しまっ た 。
0691
,573,8: 梅 玉堂 を 暗黒 の 廊下 に
^
置き 残し 、 お握り ジイサン と 初音 サン は 懐中 電 燈 を たより に 石 の 彼方 の 広間 へ と 消え こん だ 。
0693
,116,8: 魚 泥棒 が ツリ 竿 と ビク を
^
おき 残し て 逃げ た のに フシギ は あり ませ ん が 、 その ほか に 、 もう 一品 、 異様 な 物 を おき 忘れ て 逃げ 去り まし て 、 それ が これ なる 手 ヌグイ 包み で あり ます が 」 平吉 は ツリ 竿 と ビク を 下 において 、 フトコロ から 例 の 物 を とりだし て 、 人々 に 差し 示し た 。
0699
,356,1:
^
置き 残さ れ た 五郎 、 待遇 が すごく 好い から 大 喜び 。
0709
,109,13: この 男色 先生 を よん で もらい 、 男色 先生 と ヤマサン を
^
置き 残し て 、 私 と 友人 は 脱 けだし て 、 夜明し の 飲み屋 で 酒 を のん だ 。
0759
,1904,14: 礼子 は 青木 の 不在 の 部屋 を 訪れ て 、 戸田 の
^
置き 残し た 手紙 を よみ 、 青木 の あまり の 窮状 に 、 自分 の 窮状 を 忘れ た 。
0768
,3,7: 姉 が 先夫 の もと へ
^
置き 残し て き た 娘 が セム シ で 、 親 という もの を 知ら ない ミジメ な 暮し を し て いる 。
0772
,100,27: ところが 、 芳男 の 部屋 に は フトン が しい て あっ て 、 ねた あと が あり 、 何 か 荷造り を しかけ た もの が
^
置き 残し て ある が 、 部屋 の 主 は モヌケ の カラ で 、 外泊 の 様子 。
0784
,1080,10: なぜなら 、 ロッテナム 夫人 は 多額 の 前金 を そっくり
^
置き 残し て 立ち去っ た の です から 。
0787
,460,0:
^
置き 残し た ガラクタ は まだ 五 ツ の 倉 に ある 筈 です 」
0787
,792,7: しかし 何 物 も 埋める 物 は
^
置き 残さ れ て い なかっ た 。
0787
,805,22: なぜなら 彼 は 穴 を 掘り つつ ある 時 に 殺さ れ た が 、 埋める べき 何 物 も そこ に
^
置き 残さ れ て い なかっ た 。
0788
,278,14: 勤務 時間 が 終る と 、 成子 は 自分 の カギ を そこ へ
^
置き 残し て 去る 。
0831
,323,29: 泥棒 の 心配 は し なけれ ば なら ぬ し 、 真冬 の 寒風 は 吹き こむ し 、 不安 や 健康 を 損 う よう な 破壊 を
^
置き 残し て 、 その 程度 の 差押え の 仕方 について は 悔 ゆ べき ところ も ない らしい 日常 茶飯事 らしい から 、 言語道断 、 まったく 鬼畜 の 行為 が 身 に つい て いる の で ある 。
0843
,223,31: 「 餅 か って おいで 」 と 申し ます と 、 鼠 は 一文 銭 を くわえ て 床の間 へ 行き 、 三宝 の 上 へ あがっ て 一文 銭 を
^
置き のこし 、 餅 を くわえ て 戻っ て き まし た 。
0849
,413,17: ともかく 角 海 という 部落 は 今 でも 昔ながら に 往来 の 道 すら も ない
^
置き 残さ れ た 土地 で ある が 、 昔 は この あたり が 人里 の 元祖 な の かも 知れ ない の で ある 。
0854
,202,2: 私 は
^
置き 残さ れ た 一 冊 の 本 の おかげ で 、 頭 の シン が しびれる ぐらい 、 思い 耽ら ね ば なら なかっ た 。
食い込む
(食う.込む)
延べ語数:
19
0430
,6,26: 黄色 な 草 の 間 を 縫う て 、 まがりくねっ た 里 道 に は 、 馬 の ひ づめのあとに 轍 が 、 一寸 も
^
喰い 込ん で 、 滅茶滅茶 について 居る 。
0433
,273,16: 言葉 に 表現 する 事 は 非常 に 困難 な ほど 、 私 の 心 に
^
喰い 込ん で 起っ た 現象 な の で ござい ます から 。
0507
,282,26: けれ 共 、 真 の 親切 を 、 装う た 親切 と 見分ける 眼 を ふさい で 仕舞っ た 、 子供 心 に 染み 染み と
^
喰い 込ん だ 生活 の 苦しみ と 、 町 の 地主 等 を 憎く 思う の で ある 。
0535
,73,8: 皆 は 、 杉 の 生垣 に
^
喰い 込ん で 居る 朽ち た 様 な 階 子 を 、 触っ たり ガタガタ 云わ せ たり し た 。
0559
,244,41: 肉体 の 関係 が つい た の が いけ なかっ た 、 青年 同志 の よう に ぱっと 燃え立つ の で も なく 、 老人 同志 の よう に 心底 から 寄り添う の で も なく 、 ただ じりじり と 互に
^
喰い 込ん で いっ た 。
0577
,34,14: 暫く する と 、 その 二つ の 壁 が 密着 し 、 ついで 互に
^
喰い こみ まし た 。
0624
,146,24: という 部長 の 馬鹿馬鹿しい 大声 が 、 伊沢 の 胸 に まるで 違っ た 真実 を こめ 鋭い そして 巨大 な 力 で
^
食い こん で くる 。
0647
,320,32: 変 な くずれ た 甘 さ を 見せかける ため に 、 あなた の 憎しみ や 卑しめ や 蔑み は 、 狂的 に 醗酵 し て 、 私 の 胸 を めがけ て
^
食い こん で い た 。
0656
,69,10: 両 棋士 の 気魄 が 鋭く て 、 胸 に
^
食い こん で 、 苦しい 、 と もらし 、 三 時 ごろ 、 スケッチ を 終る 。
0656
,98,31: 呉 氏 も 今日 は 、 目 を パッ チリ と 、 ねむ そう だっ た 昨日 の 面影 は ミジン も ない 、 貧乏 ゆすり を し ながら 、
^
食い こむ よう に 、 かがみ こん で 考え て いる 。
0759
,3153,5: 記代子 の 目 は 、
^
食い こむ よう で あっ た 。
0773
,121,4: 怖し い 目 は
^
食い こむ よう に 妻 の 死体 を 見つめ て いる 。
0842
,392,52: そもそも 新川 が なぜ 相撲 を 廃業 し た か と いう と 、 空襲 で 顔 と 手 に 大 火傷 を 負っ た せい も ある が 、 不動 岩 と ガッキ と 四 ツ に 組ん だ 時 に 不動 岩 の 歯 が 新川 の ミケン 深く
^
食い こん だ 。
0891
,140,21: チェーホフ 自身 の 言葉 に よる と それ は 思想 として より は むしろ 一種 の 催眠 術 として 心 に
^
喰い こん で 来 た もの で 、 およそ 六 七 年 の あいだ 彼 を 捕え て 離さ なかっ た が 、 一 八 九 四 年 の 春 に は 陶酔 は 完全 に 醒め て い た こと に なる 。
0893
,319,24: チェーホフ 自身 の 言葉 に よる と 、 それ は 思想 として より は 寧ろ 一種 の 「 催眠 術 」 として 心 に
^
食い こん で 来 た もの で 、 およそ 六 、 七 年 の あいだ 彼 を 捕え て 離さ なかっ た が 、 一 八 九 四 年 の 春 に は 陶酔 は 完全 に 醒め て い た こと に なる 。
0947
,3346,16: それで 、 サン ・ パウロ の 五 百 年 祭 の 前 に 、 しっかり と
^
食い こん で おこ う という の です … … だから 、 モデル も アメリカ 人 で なく 、 日本 から 素質 の いい ひと に 行っ て もらう こと に し まし た 」
0985
,2608,33: と 言う 叫び声 と 同時に 、 ガッ と 音 が し た の は 、 夢中 に なっ て 柴田 が 振り おろし た 手斧 が 、 食卓 の 板 に 深く
^
喰い 込ん だ 昔 )
1041
,2261,24: 予算 は 、 軍事 費 が 七 、 内政 費 が 三 の 比率 で 、 ヴェトナム 戦争 で の 出費 が さらに 大きく
^
食い こみ 、 ケネディ が 提案 し た 減税 とか 低 金利 は 、 たちまち の うち に 、 高い 金利 と 一 〇 パーセント の 増税 と なっ て しまっ た 。
1072
,4274,52: たれ か 、 ふい に 、 左右 太 のう しろから 組みつい て —— いや 、 そんな 手ぬる さ で は なく 、 が ッ と 、 いきなり 締めつけ られ た よう な 呼吸 の 逼迫 を 感じる と 、 もう 、 うし ろ の 人間 の 五 本 の 指 が 、
^
食い こむ よう に 左右 太 の 喉笛 を 、 圧し て い た 。
立ち切る
(立つ.切る)
延べ語数:
19
0163
,15,51: 半ば 封建 の 闇 から ぬけ 出 て い て 、 しかも 、 封建 的 重圧 の ため に 脚 を とら れ て いる こと を 最も 痛切 に 自覚 し て いる 筈 の インテリゲンツィア の 層 こそ 、 雀躍 し て 、 自分 の 踝 の 鎖 を
^
たち 切る ため に 活動 する だろ う と 期待 さ れ た 。
0318
,885,20: 明治 以来 支配 権力 が 公的 な 資格 で 神道 を 後援 ・ 宣伝 し て き た 伝統 は
^
たち 切ら れ た 。
0595
,349,9: 円 鋸 や 帯鋸 が 木材 を 自由 に
^
たち 切る の を 、 一 時間 ばかり 眺め た 。
0916
,21,17: あたりまえ の 事 を 考えつい た の で ある が 、 封建 時代 の 考え方 を
^
たち 切っ て ここ まで 来る の に は 、 鎖 の 様 な もの を 頭 の 中 で 切っ て 捨て なけれ ば なら なかっ た に 違い ない 。
0985
,1920,42: ( この あたり から 、 欣二 も 誠 も 、 その他 の 人々 の 言葉 も 、 速射 砲 の よう に 早く 、 かん だ か に なり 、 かつ 、 互いに 他 の 人 の 言葉 を 中途 で
^
たち 切っ たり 、 同時に 言い出し て 、 ぶっつかり 合っ たり する 。
0985
,2201,33: せい ( どう なる か と 思う 心配 の ため に 、 ハラハラ と 唇 まで 顫 わせ て い た の が 、 こらえ きれ ず に 誠 の 言葉 を
^
たち 切っ て ) もう 、 あなた 、 いい じゃ あり ませ ん か !
0985
,2263,20: 欣二 ( 梯子 の 所 を 離れ て フラリ と 近寄っ て 来 ながら 、 誠 の 言葉 を
^
たち 切っ て ) わかっ た 、 わかっ た 、 勤労 階級 だけ が 進歩 的 さ 。
0985
,2321,5: 誠 ( それ を
^
たち 切っ て ) 双葉 、 もう よせ !
0985
,2323,5: 欣二 ( それ を
^
たち 切っ て ) おいおい 兄さん もう いい じゃ ない か 。
0985
,2331,5: 誠 ( それ を
^
たち 切っ て ) 黙れ 欣二 !
0985
,2334,5: 欣二 ( それ を
^
たち 切っ て ) おっ と 、 わかっ た わかっ た 、 反動 だろ う ?
0985
,2392,5: 誠 ( それ を
^
たち 切っ て ) おせっかい じゃ ない !
0985
,2408,5: 欣二 ( 相手 を
^
たち 切っ て ) 憐れむ の かい ?
0985
,2416,29: 柴田 ( 長男 と 次男 の やりとり の 間 も 、 昂奮 の ため に ガクガク と 喘い で い た の が 、 欣二 の 言葉 を
^
たち 切っ て ) まあ 、 まあ 欣二 、 いい から 、 お前 は 、 いっとき 、 黙っ て い て くれ !
0985
,2440,5: 欣二 ( それ を
^
たち 切っ て 、 自分 の 前 に 立っ た 圭子 を うるさ そう に 左手 で どけよ う と し ながら 、 ボン ヤリ と し た 語調 で 誠に ) ヘッ 、 かわいそう だって ?
0985
,2459,15: 欣二 ( 圭子 の からだ を 払い のけ ながら 、 誠 の 言葉 を
^
たち 切っ て ) なあんだ よう ?
0986
,28,21: 大野 ( 薄田 の コップ に ブランディ を ついで やり ながら 三芳 の 朗読 に とんちゃく なく 、 それ を
^
たち 切っ て ) 文化 方面 の 転向 者 を 百 人 ばかり 、 こないだ 伊勢 へ つれ て 行っ て 、 鍛え た ん です よ 。
0993
,3362,12: 鈴 … … あの う ( 言い かけ た 言葉 を
^
たち 切っ て 奥 座敷 の 障子 の 内 から 、 けん だ か な ヒステリック な 女 の 声 )
0993
,3417,0:
^
たち 切る よう に ギー 、 ドシン と ドア が しまる 音 。
取り治す
(取る.治す)
延べ語数:
19
0141
,2018,14: 同じ よう に あっけ に とら れ た 物 売女 は 、 気 を
^
とり 直す と 、 左手 で 、 素子 に ぶた れ た 方 の 頬 っ ぺたをおさえながら 、 右手 を 大きく ふりまわし て 、
0141
,17293,53: 伸子 の わき で コーヒー を のみ 終っ た 一 人 が 、 何 か 考えごと を し て いる よう に ゆっくり マッチ を すっ て 咥 え て いる タバコ に 火 を つけ 、 手首 を やっぱり ゆっくり と 動かし て その マッチ を 消し 、 やがて 、 気 を
^
とり 直し た よう に 、 ボタン を かけ た 上着 の 裾 を 左右 両手 で 下 へ ひっぱっ て から 、 カウンター の 上 において ある 長方形 の 新聞 包 を 脇の下 に はさん で 出 て 行っ た 。
0141
,20632,6: この 場 は 気 を
^
とり 直そ う と する 声 の 調子 で 、
0142
,384,5: ひろ子 は 、 気 を
^
とり 直し 、 元禄 袖 の かげ から 顔 を 出し て 、 重吉 の 耳 の そば へ 囁い た 。
0620
,284,4: 先生 は 心 を
^
とり 直し て 、 こう 考え直し た 。
0620
,393,11: 先生 は ムッ と し た が 、 心 を
^
とり 直し た 。
0672
,332,18: ほか の 事 なら 一 度 や 二 度 シマッタ と 思っ て も それ から 心 を
^
とり 直し て 立直っ て やり直せる のに 、 それ の きか ない 相撲 という 勝負 の 仕組 は まるで 人間 を 侮蔑 する よう に 残酷 な もの に 思わ れ た 。
0684
,129,5: その後 、 心 を
^
とり 直し て 海軍 水路 部 という ところ に 一介 の 雇 として 奉職 し た が 、 雇 で あれ ば 予備 大佐 の 肩書 も 物 を 云わ ない 。
0732
,636,15: 半平 は 感心 し て 一 唸り し た が 、 もう 気 を
^
とり 直し て ニコニコ し て い た 。
0732
,3429,17: ツル子 は 真 ッ 赤 に なっ て うつむい た が 、 ようやく 、 気 を
^
とり 直し た 。
0759
,4373,12: 克子 は うか ぬ 顔 だっ た が 、 気 を
^
とり 直し て 、
0774
,373,5: それから あと は 心 を
^
とり 直し 、 思いだす たび に 幻 を 払い つつ 、 ただ 懸命 に 荷造り に うちこみ 、 その 時 まで は 指図 する だけ で 、 めったに 自分 で 手 を ださ なかっ た が 、 それ から は 自ら 先 に 立っ て 荷造り し 、 人 の ぶん まで 汗水 たらし て 働き まくっ た の で ある 。
0781
,408,3: すぐ 気 を
^
とり 直し た が 、 二 人 の 鋭い 目 は それ を 見のがさ なかっ た し 、 メガネ を とり に 去っ た 彼 の 様子 は 、 後向き に なる と にわかに 気 が 弛ん で か 、 ひどく ガックリ と 重く 悲しい 足どり に なっ た よう だ 。
0785
,896,2: 気 を
^
とり 直し て 一 枚 ずつ 扉 を 全開 し た 。
0785
,1035,17: 新 十 郎 は ベソ を かき そう に 呟い た が 、 やがて 気 を
^
とり 直し て 、
0789
,650,2: 気 を
^
とり 直し て 、 必死 に 力 を こめ て 、 直立 し た 。
0789
,651,22: そして 、 やがて 静か な 別れ の 一礼 を 政子 に 与え て 歩き かけよ う と し た が 気 を
^
とり 直し て 新 十 郎 の 方 へ 一足 すすん で 、
0890
,275,5: ようやく に 気 を
^
とり 直し て お 文 倉 に 入っ て み ます と 、 さしも うず 高く 積ま れ て あり まし た お 文 櫃 は 、 い ずく へ 持ち去っ た もの やら 、 そこ の 隅 かしこ の 隅 に 少し ずつ 小さな 山 を 黒ずま せ て いる だけ で ござい ます 。
1056
,17,14: てっきり おばけ 、 と 思っ た ので 、 持っ て い た 棍棒 を
^
とり 直し て いきなり ガン と 喰らわ す と 、 その 刹那 どう し た こと か 、 俺 の 股間 が しびれる 様 に 痛ん だ 。
話し出す
(話す.出す)
延べ語数:
19
0140
,2270,30: 不自然 に 話題 を とばし て 、 多 計 代 は 、 親戚 の ある 夫人 が 沢田 正二郎 に 熱中 し て いる こと を 批評 的 に
^
話し だし た 。
0140
,3977,25: けれども 、 二 人 の この 数 年来 の 生活 で 、 素子 が 、 この 話 を 、 自分 が 行く 計画 として だけ
^
話し だし た こと は 、 伸子 を 別 の 角度 から 複雑 な 心もち に する の で あっ た 。
0141
,8922,1: と
^
話し だし た 。
0144
,1462,4: 彼 は 静か に
^
話し だし た 。
0164
,16,56: 去年 から 民主 的 な 文学 の 翹望 が 語ら れ 、 人間 性 の 再 誕 が よろこび をもって いわ れ はじめ た とき 、 これら の 文学 の 骨格 に は 進 転 の ため の 歯車 と で も いう べき 諸 課題 について 、 もっと こまか に 、 歴史 的 に
^
話し ださ れる べき で あっ た と 思う 。
0206
,9,8: では 、 わたし は どういう こと から
^
話し だす の が 便利 な 方法 だろ う 。
0548
,291,13: やがて 吉川 は 気 を 取り直し た らしく 、 思い起す よう に
^
話し だし た 。
0549
,118,7: 私 は さりげ ない 風 に
^
話し だし た 。
0553
,131,24: 青年 は 見向き も せ ず 、 は は は と 笑い 、 ボックス の 奥 に 引っ込ん で 、 相手 と こそこそ
^
話し だし 、 壮年 も 自分 の ボックス に 引っ込ん で 、 杯 を 挙げ てる らしい 。
0566
,109,6: さて 、 どういう 風 に
^
話し だし て よい もの か 、 私 は ちと 弱っ た 。
0584
,63,9: 母 と 妹 は また 食物 の こと を
^
話し だし まし た 。
0586
,344,10: そして 彼 は また 考え こん だ が 、 やがて
^
話し だし た 。
0589
,222,8: だが 、 彼 は もう 北川 さん と
^
話し だし た 。
0597
,2085,9: 彼 は ひとしきり 泣い て から 、 自分 で
^
話し だし た 。
0617
,32,23: いつも の 通り 机 の 前 に 据わっ て 、 刀自 の 為事 を する 手 を 心地よく 見 つづけ ながら 、 また
^
話し だし た 。
0728
,289,1:
^
話し だす と 、 先刻 まで の 押し黙っ た 陰鬱 さ は 薄れ て 、 女 は 案外 延び延び と 気楽 で あっ た 。
0866
,4455,18: 兄 と 二 人 きり に なる と 、 真喜 は 、 歩 を ゆるめ ながら 、
^
話し だし た 。
0993
,55,12: … … あの 無口 な 人 が 時々 私 の こと を
^
話し だし たり し て い た が 、 つい 二 三 日 、 風邪ひき かげん だ と 寝 て い た 末 に ポ クリ と なくなっ た 。
1072
,1473,17: と 、 蕎麦 屋 は 煙管 に 一ぷく つめ て 、 天秤棒 に も たれ ながら
^
話し だし た 。
進み出る
(進む.出る)
延べ語数:
19
0081
,3389,3: 張 が
^
すすみ 出 て 、 部屋 の 中 へ 入っ て いっ た 。
0081
,3842,14: それから 一行 が 船 に のり 込ん で 、 その 船 が 外海 に
^
すすみ 出 て 行こ う と する まで 、 モレロ 達 三 人 は 恐竜 の ね て いる 洞窟 の すみ で 、 小さく なっ て 朝 の くる の を 待ち つづけ た の だっ た 。
0332
,104,22: だから 若い 進歩 的 な 人々 は 、 ただ 親 を —— 古い 時代 を 論破 する という 段階 から は ずっと
^
進み で て いる わけ で 、 休暇 中 に 国 へ 帰っ て いる 学生 たち の 仕事 は 、 その 土地 で の 生活 擁護 の いろいろ な 活動 に 入っ て いっ て 、 実際 に 土地 の 住民 として の 親 が 苦しん で いる 問題 を 解決 する ため に 協力 する の が 自然 だ と 思い ます 。
0701
,269,2: 信二 は
^
進み で て 、
0701
,300,4: そこで 五 助 が
^
進み で て 、
0721
,58,11: 女給 の 中 から 、 代表 が 現れ て 、
^
進み で た 。
0732
,307,5: すると ノブ子 が ツ と
^
進み で て 、 常務 の 靴 の ヒモ を と きはじめる 。
0732
,1704,8: それから ツ と 三 人 の 方 に
^
進み で て 口 に 屏風 を たて 、
0759
,6256,6: すすん で 獅子 の 前 へ
^
進み でる 勇気 が わき 起っ て い た 。
0771
,103,17: と 、 お 梨 江 は 目 を かがやか せ て 、 イス を 立っ て
^
進み でる と 、 アッ と おどろく 善 鬼 の ハゲ 頭 を 片手 で おさえ て 、 力いっぱい マッチ を こすっ た 。
0771
,715,7: 新 十 郎 を 見る と 、
^
進み で て 握手 し て 、
0776
,438,4: と たまりかね て
^
進み で た の は 今村 で あっ た 。
0785
,212,22: 葬列 が ダビ 所 の 前 で 止る と 、 人足 頭 の コマ 五 郎 が カギ を 持っ て
^
進み で て 階段 を 登り 、 扉 を 左右 に 押し ひらく 。
0785
,223,7: 坊主 の 一 隊 が 正面 へ
^
進み で て 座 を 占め 、 再び 読経 が はじまる 。
0785
,821,16: 土佐 八 の 真 うし ろ に い た 火消 人足 の 一 人 が
^
進み で て 、 火消し の 頭巾 を ぬい だ 。
0785
,904,9: 棺桶 を 降り て 、 一同 の 前 まで
^
進み で た 。
0791
,213,2: 孫七郎 が
^
進み で て 、
0791
,227,21: この 山中 で 茶店 を ひらく からには 、 腕 も たち 、 よく 落着 い た 人物 で 、 腰 低く
^
進み で て 、
0861
,177,18: それ を ジッ と 見 て い た 夢 酔 が 、 ちょ ッ と 待て 、 と
^
進み で て 、
繰り返す
(繰る.返す)
延べ語数:
19
0067
,119,10: にがく なっ たり 、 あまく なっ たり 、 交互 に
^
くり 返す よう に なっ て いる の だ 。
0784
,533,2: これ を
^
くり 返す こと 五 日 または 七 日 で 全身 皮膚 なめらか に クレオパトラ の 如く に 冴え 、 顔 の シワ を 去り 、 霊水 を たたえ た 如く に スガ スガ しく 顔 に 精気 が こもる と いう 。
0815
,42,44: そこで 彼 は 月々 一 回 ニュー ・ ヨーク へ 商用 と 称し て 出掛ける たび に 、 自信満々 の ニセ 札 を 、 その 滞在 の 二 三 日間 に 、 本物 の 札 や 銀貨 と すりかえ て 帰る という コース を
^
くり 返す の だ 。
0818
,270,20: 男 に だまさ れ て 貞操 を 奪わ れ て も 、 その 教訓 を 生かし て 同じ マチガイ を
^
くり 返さ ぬ 用 に 立てれ ば 、 それ も プラス さ 。
0818
,273,8: それ に こり て 再び 同じ 愚 を
^
くり 返さ ぬ という 役 に 立てる こと が できれ ば 、 禍 は 変じ て 一つ の プラス です 。
0831
,229,26: 協力 し て も マチガイ は 起き がち で は ある が 、 マチガイ に 罪悪 感 を いだか せ ず 、 再び その 愚 を
^
くり 返さ ぬ イマシメ として 役に立つ こと が できれ ば 、 それ は 一つ の 人間 の 進歩 で 、 それでも 結構 な こと で ある 。
0832
,288,13: 私 の よう に 自業自得 を 心得 、 承知 で 愚 を
^
くり 返す 人間 は よろしい けれども 、 ふだん は 善良 な 集金 人的 人物 に 限っ て 酒 が 好き で 、 酒 を のむ と 気 が 大きく なっ て ガラリ と 一変 する という よう な 人 は 気の毒 です よ 。
1073
,5864,16: げに も 、 歯 ヲ 以 テ 歯 ニ 酬 ウ —— の 報復 を
^
くり 返せ ば 、 人間 の 野獣 化 と 残忍 な 手段 は 、 とどまる ところ を 知ら なく なる 。
1074
,103,21: まして 神 々 や 先祖 の 霊 に対して は 、 形 が 眼 に 見え ぬ だけ に 、 それ を
^
くり 返さ ない と 精神 の 連絡 が 心もとなく 、 ことに 人 と 人 と の 新た なる 交渉 に は 、 始終 この 目 に 見え ぬ もの の 参与 を 必要 と し た ので 、 節 日 は その 目的 の ため に 予定 せら れ た 日 だっ た の で ある 。
1074
,687,23: 平鹿 郡 に 行く と これ を 耳 に あて て 、 えい こと 聞か せ て たん せ と 何 遍 も
^
くり 返す そう で 、 それ 故に この 行事 を エイコトキク とも 呼ん で いる 。
1074
,1845,28: 事実 その 通り と 思う 者 は 少なく 、 だそ う な とか 、 という 話 だ と か を 付け 添え て 、 古い 言い伝え の まだ
^
くり 返さ れ て いる の は 、 これ も 夜 籠り の 一つ の 功徳 で あっ た 。
1075
,37,35: 今ひとつ の ほう は 揚げ 毬 と いっ て 、 空 に 向かっ て 、 二つ または 三つ の 手毬 を 投げ あげ て 、 手 に 受け て は また 揚げる という 動作 を
^
くり 返す あそび で 、 この ほう は 毬 の 高低 によって 、 歌 の 節 を 長く も 短 かく も する の が また おもしろく 、 これ なら ば 弾ま ぬ 手毬 でも 遊ぶ こと が でき た 。
1075
,1071,46: 第 二 に は そういう 臨時 の 食物 を 食べる 日 が 、 しだいに か ず 多く なっ た こと 、 第 三 に は また 一 日 の うち に も 、 その 回数 が 一 度 以上 、 二 度 も 三 度 も
^
くり 返さ れる よう に なっ た こと で ある 。
1076
,674,16: 時 あっ て 是 より ニライ を 訪れ た という 語 が 、 後世 に も
^
くり 返さ れ て い た ごとく 、 セヂ が ニルヤ の 使者 によって 、 人界 に 齎 ら さ れる という 信仰 は 、 なお 久しい 間 続い て い た 。
1076
,1095,28: 『 お もろ 草紙 』 に 保存 せら れ た 数々 の 詞 曲 の 中 に は 、 さまざま の 変化 を もっ て 同じ 言葉 が
^
くり 返さ れ て 、 詳しく 分類 し て みる と 興味 は 深い が 、 だいたい に ニライカナイ と 、 ニルヤカナヤ と の 二つ の 用法 が あっ て 、 語尾 に 場所 を 示す ヤ を 附し た か と 思わ れる ニルヤ の 方 が 、 後 の 変化 らしい こと は 、 前 に 「 海神 宮 考 」 の 中 でも 説い て おい た 。
1084
,181,43: 卵 を 立てる に は 、 静か な ところ で 、 振動 など の ない 台 を 選び 、 ゆっくり 落ち 著い て 、 五 分 や 十分 くらい は もちろん かける つもり で 、 静か に 何 遍 も 調整 を
^
くり 返す 必要 が ある 。
1102
,227,17: この 地紋 の 成因 として 、 従来 は 、 土 の 凍結 と 融解 と が
^
くり 返さ れる ところ で は 、 凍上 と 融 下 と が 、 非 可逆 的 に 礫 を 動かす ため と 考え られ て い た 。
1134
,41,15: 最初 は 夫 三郎 氏 を 相手 に 、 室内 屋外 各種 の 遊び が
^
くり 返さ れ まし た が 、 千束 守 が この 別荘 へ 来 て 、 夫人 の 請う が まにまに 長い 長い 滞在 を 始める と 、 夫人 の 遊び 相手 は 、 若く て 新 らしく て 、 そして 夫人 に 取っ て は 最も 思出 の 多い 少女 時代 の 遊び 友達 だっ た 、 千束 守 に 乗り換え られ 、 夫 の 三郎 氏 は 、 置き忘れ られ た 秋 の 扇 の よう に 、 部屋 の 片隅 に 凝っ として 、 何時 まで も 何 時 まで も 辛抱強い 眼 を 光らせ て 居 なけれ ば なり ませ ん でし た 。
1136
,223,16: こんな 場面 は 、 時 と 処 を 変え て 、 幾度 も 幾度 も
^
くり 返さ れ まし た 。
喋り出す
(喋る.出す)
延べ語数:
19
0039
,233,14: そう 言っ て 、 パイプ に 紅茶 を つめる と 、 急 に
^
喋り だし た 。
0070
,415,20: と 、 桝形 は 俄 か に 雄弁 に なり 、 あの 当時 の こと を 永 々 と
^
喋り 出し た 。
0084
,911,12: その とき 張 が 、 へん な 声 を 出し て
^
喋り だし た 。
0095
,1392,12: それに 止め を 刺す か の よう に エミリー が 早口 に
^
喋り だし た 。
0112
,1020,18: 源 さん は H を ようやっと つかまえ た と 云う 様 に つづけ ざま に 何 か
^
しゃべり 出し た 。
0141
,963,2: 伸子 は
^
喋り 出す 。
0141
,1557,4: はじめ 元気 よく
^
喋り 出し て 、 間もなく 素直 に 悄気 た 伸子 を 、 その 比 田 礼 二 という 記者 は 、 いかにも 愛煙 家 らしい 象牙 色 の 歯 を みせ て 笑っ た 。
0141
,21752,23: 伸子 は 、 いきなり 座席 の 上 から のり出し て 、 鳥打帽 の 運転 手 の 縞 背広 の 背中 に 向っ て
^
喋り 出し た 。
0508
,27,4: と 立て つづけ に
^
喋り 出し た 。
0690
,190,22: その 先生 の 神妙 な 話術 を 見 こん で 、 お願い が ある ん です が 、 なん しろ オレ は
^
喋り だす と 軽率 で ねえ 。
0947
,1380,38: 愛一郎 は 、 動き まわる 秋川 の 影 を 、 沈ん だ 目 つき で ながめ て い た が 、 サト子 の ほう へ 向き かえる と 、 裾 から 火 が つい た よう に
^
しゃべり だし た 。
0947
,2900,3: 「 あなた 、
^
しゃべり だす と 、 とまら ない みたい 」
0948
,1178,26: どう でも いい つもり で い た が 、 深い ところ で は 、 やはり 腹 を たて て い た の だ と みえ 、
^
しゃべり だす と 、 とめど も なくなっ た 。
0987
,118,9: 下士 あれ は 、 昨日 から 非常 に
^
しゃべり だし て おり まし て 、 今朝 も 自分 から 是非 申しあげ たい 事 が ある と いっ て 聞き ませ ん ので 、 須山 中尉 殿 の 方 へ 、 さきほど 出頭 さ せる こと に —— は あ 。
1030
,36,20: わたし は だまっ て 、 かつお ぶし を かき 了 る と 、 一杯 ビール を 飲みほし て 、
^
しゃべり 出し て い た 。
1072
,3337,39: 今 まで に も 、 何 人組 と いう な ア 随分 あっ た が 、 女 が 交じっ て い た の は 初めて だ 」 —— 下役 者 の 常 として 、 少し 倦む と 、 すぐ
^
しゃべり 出し て い た 。
1073
,1979,15: 犬 養 善 嗣 は 、 眼 を まるく し て 、 自分 から
^
しゃべり 出し た 。
1073
,7817,25: —— よく 神 降り を やる 巫女 が 、 いちど 悶絶 し て 、 それから 、 うわ言 の よう に 、 神 の ことば を
^
しゃべり 出す —— あの とき の 凄味 を もっ た 顔 な の で ある 。
1174
,3286,5: すると 福次郎 が 何 か
^
しゃべり 出し た 。
飲み出す
(飲む.出す)
延べ語数:
19
0036
,153,14: 彼 は 「 カスタニエン 」 に 戻る と 、 牛 の よう に
^
飲み 出し た 。
0036
,154,0:
^
飲み 出す と 執拗 だ 。
0036
,406,7: 二 本 目 の ビール を
^
飲み 出し た 途端 、 A さん が の そっと はいっ て 来 て 、 もの も 言わ ず 武田 さん の 傍 に 坐っ た 。
0054
,1207,13: 「 … … 敗戦 に なっ て から 、 急 に 酒 を
^
飲み だし た ん です 」
0059
,743,21: けれど 、 やがて 妹 が 運ん で 来 た 鍋 で 、 砂糖 なし の スキ 焼 を つつき ながら
^
飲み 出す と 、 もう マダム は 不思議 な くらい 大人しい 女 に なっ て 、
0068
,435,5: そして 熱い 酒 を
^
飲み だす と 、 私 は なに が なんだか 分ら なく なる 、 いっさい の 恥 も 外聞 も 忘れ 、 まるで 自制心 が なくなる 。
0559
,596,23: 彼 は 書斎 に 上っ て ゆき 、 茶の間 に 下り て き 、 庭 を ぶらつき 、 それから また 酒 を
^
飲み だし た 。
0569
,566,10: 一同 は ほっと し た よう に 、 酒 を
^
飲み だす 。
0590
,292,15: それでも 、 やはり 、 おれ は 虚勢 を 張っ て 、 酒場 で 早くから
^
飲み だす こと も あっ た 。
0596
,183,29: 古賀 さん は 一 人 でき て 、 二 階 で は なく 、 階段 の 上り 口 の 奥 の 室 に 坐りこん で 、 一 人 で
^
飲み だし た 。
0599
,206,14: 先生 は 眉根 を 寄せ て 考え こみ 、 それから また 酒 を
^
飲み だし た 。
0646
,39,13: 無事 関門 を 通過 し て 、 ホッ と し ながら 酒 を
^
飲み だす 段 どり と なる 。
0667
,1022,39: 婆さん も いくらか 飲む が 、 娘 が 大方 の ん で 、 旦那 も お 飲み 、 と 注い で くれ たり 、 旦那 私 に 注い で よ 、 一 升 が なくなり 二 本 目 を
^
飲み だす ころ から トロ ン として 、
0676
,363,15: 今 も つて 二 十 四 五 貫 の 肥大 漢 で 、 酒 を
^
飲み だす と きり が ない 。
0709
,26,7: 時々 私 と 腰 を すえ て
^
飲み だす と 、 さ のみ 私 の 酔わ ぬ うち に 泥酔 し て 、 アヤツリ 人形 が 踊る よう な 、 両手 を 盲 が 歩く よう に 前 へ つき のばし 、 ピョン く と 跳ねる よう な 不思議 な 千鳥足 と なり 、 あげく に 吐い て 、 つぶれ て しまう 。
0776
,399,24: 真 ッ 暗 な デッキ を 通り 、 雑居 の 大部屋 で 、 薄暗い ロウソク の ちらつく 影 を 目 に し ませ ながら
^
飲み だし た まで は 覚え て いる が 、 ふと 目 を 覚す と 真 ッ 暗 で 、 あたり は イビキ 声 で いっぱい だ 。
0842
,2662,21: カス トリ や ショーチュー の 臭い 酒 を 飲ん で い た の が 、 にわかに サントリー や ニッカ を
^
飲み だし た から 、 うまく て 仕様 が ない 。
0854
,79,4: 私 が 酒 を
^
飲み だし た の は 牧野 信一 と 知っ て から で 、 私 の 処女 作 は 「 木 枯 の 酒倉 から 」 という ノンダクレ の 手記 だ けれども 、 実は 当時 は 一滴 も 酒 を のま なかっ た の で ある 。
1073
,6465,7: —— そう 聞い て から 、 大いに
^
飲み 出し た 。
巡り会う
(巡る.会う)
延べ語数:
19
0034
,379,20: 私 は その 人 を 命 の 恩人 と 思い 、 今 は 行方 は 判ら ぬ が 、 もし
^
めぐり 会う こと が あれ ば 、 この 貯金 通帳 を そっくり 上げよ う と 名義 も 秋山 に し て 、 毎月 十 日 に 一 円 ずつ 入れる こと に し た の です 。
0059
,330,11: が 、 幸 か 不幸 か 公判 記録 の 持主 に
^
めぐり 会う こと は 出来 なかっ た 。
0060
,8916,4: 魂 の 兄弟 と
^
めぐり 会う
0115
,24,38: 海 を 遙 か に 隔て て 、 他国 の 土 の 上 に 居る 私 は 、 遠く 何 時 か の 前 に 別れ を 告げ た 筈 の 故国 に 、 今 図ら ず も
^
めぐり 会っ た 。
0142
,230,27: そこ へ 重吉 に つれ られ て 行っ て 、 ひろ子 は 、 昔 会っ た こと の あっ た 婦人 活動 家 の 一 人 に
^
めぐり 会っ た 。
0649
,297,22: その 人 に し て みれ ば 、 大事 の 控え だろ う と 思い まし て ね 、 まさか 旧主 に
^
めぐり 会う と 思っ た わけ で は ない の です が 、 マア 、 なんとなく 、 いたわっ て やり たい よう な 感傷 を 覚え た の です ね 、 その ま ゝ 元 の 通り 本 に はさん で おい て あり ます 。
0698
,234,11: その 翌日 も 、 また その 翌日 も 、 彼女 に
^
めぐり 会う こと は でき なかっ た 。
0698
,236,22: 一夜 ごと に 半分 ずつ しぼん だ あげく 、 三 日 すぎる と マイナス の 方 に 傾い て 、 彼女 に
^
めぐり 会う こと の 怖し さ の ため に 学校 へ 行く こと が でき なく なっ て しまっ た 。
0792
,201,11: ぼく ら よく よく 因業 な 借金 とり に でも
^
めぐり 会っ た 時 で ない と こう は なる まい と 思い まし た が 、 セラダ は 正直 に 口 を アングリ あけ て 小夜子 サン に 見とれ まし た 。
0919
,12,9: かつて 、 学生 時代 、 美しい 良書 に
^
めぐり 逢っ た とき 、 秋 夜 、 燈火 の 下 、 幸 わい の こころ もち は 、 かかる もの か と 、 しみじみ 味 っ た あの 読書 精神 が もし 万一 、 日本 民族 の 青年 、 少年 の こころ から 去っ て いっ た と し た なら ば 、 それ は まことに 容易 なら ざる こと で ある 。
0954
,323,40: 元旦 の 朝 、 若旦那 と 並ん だ 姿 を 見せ た の は 、 影身 に 添う こと だけ は ゆるし て くれ という の だっ た かも 知れ ない … … 抑留 所 で はじめて 父 娘 が
^
めぐり 逢う なんて 、 これ は 因縁 。
0956
,781,12: … … 云わ ば ここ は 我々 が 幸運 の 星 に
^
めぐり 逢う と 云う 秘め られ たる 場所 だ 。
0956
,1650,7: 小鳥 達 まで が 僕達 の
^
めぐり 逢い を 祝福 し て くれる で は あり ませ ん か ?
0958
,105,22: それから 七 、 八 年 過ぎ て 、 再び この 謙 井田 で 金 四 十 銭 の 旅籠 料 に
^
めぐり 会っ た 。
0968
,35,16: 朝 東京 へ 著く と 、 早速 夕べ の 人 を 探し た が どうしても
^
めぐり 会う こと が でき なかっ た 。
1000
,947,74: 実際 それ は 、 日記 と 云え ば 日記 で ある が 、 幼く し て 母 に 生き別れ 、 やがて 父 に 死に別れ た 少年 時代 の 悲しい 回想 から 説き 起し て 、 それ より 四 十 年 の 後 、 天 慶 某 年 の 春 の ゆう ぐれ に 、 西坂本 に 故 敦 忠 の 山荘 の 跡 を 訪ね て 、 図ら ず も 昔 の 母 に
^
めぐり 逢う 迄 の いきさつ を 書い た 、 一 篇 の 物語 で ある と 云っ て も よい の で ある 。
1076
,641,3: 年 経 て
^
めぐり 逢う 隣人 の なつかし さ という もの は 、 学問 の 上 でも なお 無限 の 感激 を 与え ず に は い ない 。
1076
,1979,23: 最初 の 一つ など は まず しくじり の 例 だ が 、 なおかつ それ に 導か れ て 思い かけ ぬ 問題 に
^
めぐり 逢う こと が でき た 。
1145
,86,39: 英一 蝶 の 島 で 作っ た クサヤ の 乾物 を 捜し た 晋 其角 の よう な 熱心 さ で 、 —— が しかし 、 それ っきり 私 は 孝行 娘 の あの 可愛らしく いじらしい 納豆 売 に
^
めぐり 逢う 機会 を 持た なかっ た の です 。
買い取る
(買う.取る)
延べ語数:
19
0027
,1638,77: 自分 の 生れ て 育っ た 町 から 汽車 で 四 、 五 時間 、 南下 し た ところ に 、 東北 に は 珍 らしい ほど 暖かい 海辺 の 温泉 地 が あっ て 、 その 村 はずれ の 、 間 数 は 五つ も ある の です が 、 かなり 古い 家 らしく 壁 は 剥げ 落ち 、 柱 は 虫 に 食わ れ 、 ほとんど 修理 の 仕様 も 無い ほど の 茅屋 を
^
買い とっ て 自分 に 与え 、 六 十 に 近い ひどい 赤毛 の 醜い 女中 を ひとり 附け て くれ まし た 。
0081
,3172,10: セキストン 伯 は 彼 の 子孫 から この 秘密 を
^
買い とっ た か 、 又は ぐうぜん の 機会 から 知っ た に 違い ない 」
0094
,89,16: サム なんか 、 もう少し で 、 一 軒 の 土産 も の 店 を 全部
^
買い とっ て しまう ところ だっ た 。
0098
,2464,9: 酒 一 升 を 三 十 円 で
^
買い とっ た 疎開 者 ら が 、 それ を 都会 へ 持ち運ん で 三 百 円 で 売っ て いる という 話 、 米 一 升 を 十 円 で 買い 集め て は 、 それ を 七 十 円 で 売り捌い て いる 疎開 者 の 話 、 うっかり 図 に のっ て 米 を 買い 集め られ た 人 の 好い 村 で は 、 その ため 米 が 無くなり 逆 に 疎開 者 から 高値 の 米 を 買わさ れ て いる という 滑稽 な 話 など 、 そんな 山奥 生活 の 話 も 聞え て 来 て どの 炉端 も 哄笑 が 起っ て いる 。
0140
,2148,30: 多 計 代 は 、 明治 初期 の 学者 として 著名 だっ た 父親 の 記念 の ため に 、 その 土地 は 人手 に わたさ ず 、 佐々 で
^
買い とり たい と 計画 し て いる の で あっ た 。
0250
,51,29: その 「 神聖 な 結婚 」 は どんなに 多く の 場合 男女 双方 から の 打算 を 基礎 に し た 選び 合い で あり 、 時に は 「
^
買い とら れ た 花嫁 」 を 教会 が 「 神聖 な 結婚式 」 で 祝福 し て い た か という こと は イギリス の 有名 な 諷刺 画家 ホーガース の 作品 に 辛辣 に 示さ れ て いる 。
0371
,129,16: この 廃園 は 昭和 に 入っ て から 、 市島 という 越後 の 大 地主 に
^
買い とら れ た 。
0732
,1502,38: 六 万 五 千 石 、 三 千 万 円 という 話 だっ た が 、 六 万 石 三 千 万 円 の 割合 なら 、 何 万 石 一 時 に 着い て も 現金 で
^
買い とる ね 」
0732
,1964,4: 富豪 の 邸宅 を
^
買い とっ て 、 秘密 の 接待 に 使用 する だけ の 隠れ家 で ある 。
0772
,62,18: 商売 は 盛運 に おもむい て 、 店 を 立派 に 新築 し 、 地つづき の 裏店 を
^
買い とっ て 、 離れ と 、 大きな 土蔵 を つくっ た 。
0777
,14,12: 金 に あかし て 家元 の 棋士 に チヤ ホヤ と
^
買い とっ た 五 段 格 。
0802
,8,10: 茶室 と 能 舞台 なぞ 国宝 級 の もの を
^
買い とっ て 運ば せ た もの で 、 五 千 坪 ほど の 庭園 も あっ た 。
0821
,271,9: 浦上 切支丹 は その 悲しみ の 丘 を
^
買い とっ て 天主堂 を たて 、 彼ら の 聖地 と し た の でし た が 、 それ が さらに 天地 の 終り と も 見 まごう よう な 悲しみ の 丘 に 還ろ う と は 。
0826
,3,15: ここ が 他 と いくらか 違う の は 、 旧 財閥 の 邸宅 を
^
買い とっ て 旅館 を ひらい た の が 、 旅館 業者 や 玄人 筋 で は なく て ズブ の 素人 。
0993
,981,14: 君 なぞ は 、 見 てる と 、 着々 と し て 山 を
^
買い とっ て 、 そいつ を 切り開い て 畑 は 作り上げ て いる し 、 小さい ながら 家 も ある 。
1041
,117,35: トム ・ パーカー の 売りこみ と うまく かさなりあい 、 サン ・ レコード で つくっ た マスター ・ テープ とともに 、 エルヴィス の 専属 料 は 三 万 五 〇 〇 〇 ドル で ヴィクター に
^
買い とら れ 、 エルヴィス は ヴィクター の 歌手 に なっ た 。
1041
,2903,9: 一 九 六 八 年 に 映画 館 を
^
買い とっ て 、 東部 における ロック の 聖地 に し た の だ 。
1041
,2920,5: グレアム は 、 フィルモア を
^
買い とり 、 その ショウ を おこない 、 成功 し た 。
1165
,47,25: 糸満 で は 、 男 達 が 獲 っ て き た イカ や 飛魚 、 その他 の もの を 、 彼等 の 細君 が
^
買い とる 。
這い上る
(這う.上る)
延べ語数:
19
0002
,590,18: 私 は 、 お 弁当 を すまし て から 、 こんど は 、 材木 の 上 に
^
這い 上っ て 、 横 に なっ て 本 を 読み 、 全部 読み 終え て から 、 うとうと と お 昼寝 を はじめ た 。
0013
,104,12: たとえば 、 十 匹 の 蟻 が 、 墨汁 の 海 から
^
這い 上っ て 、 そうして 白 絹 の 上 を かさかさ と 小さい 音 を たて て 歩き 廻り 、 何やら こまかく 、 ほそく 、 墨 の 足跡 を えがき 印し 散らし た みたい な 、 そんな 工合 い の 、 幽か な 、 くすぐったい 文字 。
0017
,155,4: 手さぐり で 教壇 に
^
這い 上っ たり なんか し て いる 。
0141
,14596,34: ホテル から の 目 を さける ため に 、 あっち の 露台 で は 木 箱 を おい て 日 よ け を かね て 、 青い つる 草 を 窓 の 軒 まで
^
這い 上ら せ て あっ た 。
0144
,179,10: 彼 は よく 物 置き の 屋根 の 上 に
^
這い 上っ て は 、 中庭 ご しに その 下宿 人 の 窓 の 中 の 生活 を 観察 し た 。
0509
,221,20: 私 に は 見当 も つか ない 程 低い 低い 下 の 方 から 先 ぐ の 足元 まで
^
這い 上っ て 居る その 厓 の 面 は 鋭い 武器 で 切ら れ た 様 に 滑らか そう で 、 赤土 の 堅い 層 の 面 を ポカポカ な それ より 黄色い 粉 の 様 な 泥 が 被う て 居 た 。
0554
,102,23: 家 の そば に 、 小さな 谷川 が あっ て 、 雨 で 水 が ふえる と 、 沢蟹 が 岸 へ
^
這い 上っ て くる 、 それ が いや だ と 言う 。
0617
,1498,25: 朝食 の 済む ころ に は 、 かしら の 四 、 五 歳 に なる 男の子 が 、 玄関 の 格子戸 に 掴まっ て 、
^
這い 上っ たり 下り たり する の が 、 まるで お 猿 の よう で ある 。
0692
,346,2: ドブ から
^
這い 上っ た よう な 奴 だ 。
0780
,329,69: 倉 三 が やむなく 中 へ はいる と 、 自分 は 一番 奥 の 壁 に ピッタリ ひ ッ つい て 尚も しきりに 手まねき で 自分 の 前 まで 呼び よせ て 、 「 シイー 」 口 に 指 を 当て て 沈黙 を 示し 、 膝 と 膝 を ピッタリ つき合わ せ て 尚も 無限 に にじり寄り たげ に 、 そして 倉 三 の 上体 に からん で
^
這い 登る よう に 延び あがっ て 、 倉 三 の 耳 もと に 口 を よせ て 尚 、 手 で 障子 を つくり 、
0786
,417,16: やがて お 志乃 が 高い 山 を 登りつめ た よう に 息 を きらし て
^
這い 上っ て き た 。
0820
,126,25: ホウホウ の てい で 熔岩 の 上 から 這い 降り て 、 御 神火 茶屋 へ 同行 の 青年 に 尻 を 押さ れ て
^
這い 登り まし た よ 。
0822
,123,25: 十 間 も 行く と 四 ン 這い に なる ところ が ある が 、 そこ を くぐっ て 廊下 の よう な ところ を
^
這い 登る と だんだん 広く なっ て 、 相当 の 大広間 に なり 、 その マン 中 あたり に ナワ の よう な 太 さ の 水流 が 落ち て いる ところ が あっ て 、 自然 に 石像 の よう に 変形 し た 濡れ 石 が でき て い た 。
0890
,265,6: わたくし は その 谷間 を ようよう
^
這い 上り ます と 、 ああ 今 おもい 出し て も 総身 が 粟 だ つ こと で ござい ます 。
0945
,190,29: 藤 九郎 の ほう も 人 を 恐れる よう に なっ て 、 焼山 の 高い ところ へ 移っ て しまい 、 首 の 骨 を 折る 覚悟 で
^
這い のぼっ て も 、 たやすく 仕 止める わけ に は いか なく なっ た 。
1062
,53,14: 彼 は 着物 を びしょぬれにしながら 海中 を 逃げ まわり 、 最後 に 岸 に
^
這い 上っ て 、 他 の 風の神 達 や 会衆 の 前 に ひれ伏し て 、 「 もう 決して 乱暴 は いたし ませ ん から 許し て 下さい 」 と 陳謝 いたし ます 。
1143
,126,34: その 時 、 笠森 仙 太郎 は 、 窓 の ところ に 近寄っ て 、 幸い 窓 に 背 を 向け た 丹波 丹 六 の うし ろ から 突嗟 の 間 に
^
這い 上り まし た 。
1171
,2201,15: その 中 の 何 匹 か が 五 郎 の 体 に とりつい て 、
^
這い 登っ たり 降っ たり する 。
1171
,2373,6: 叱ら れ て ベッド に
^
這い 登っ て も 、 爺さん は 愉快 そう で あっ た 。
付き添う
(付く.添う)
延べ語数:
19
0002
,1100,57: 私 は 山木 へ 嫁い だ ばかり で 、 お金 など そんなに 自由 に なる わけ は 無し 、 また 、 嫁ぎ 先 の お金 を 、 里 の 弟 へ こっそり 融通 し て やる など 、 たいへん 工合 い の 悪い 事 の よう に も 思わ れ た ので 、 里 から 私 に
^
附き 添っ て 来 た ば あや の お 関 さん と 相談 し て 、 私 の 腕輪 や 、 頸 飾り や 、 ドレス を 売っ た 。
0002
,1199,172: 私 は 、 細田 さま の おかき に なる 絵 に 夢中 に なっ て 、 あんな お方 の 奥さま に なっ たら 、 どんなに 、 まあ 、 美しい 日常 生活 を 営む こと が 出来る でしょ う 、 あんな よい 趣味 の お方 と 結婚 する の で なけれ ば 、 結婚 なんて 無意味 だ わ 、 と 私 は 誰 に でも 言いふらし て い た ので 、 その ため に 、 みんな に 誤解 さ れ て 、 それでも 私 は 、 恋 も 愛 も わから ず 、 平気 で 細田 さま を 好き だ という 事 を 公言 し 、 取消そ う と も し なかっ た ので 、 へん に もつれ て 、 その 頃 、 私 の おなか で 眠っ て い た 小さい 赤ちゃん まで 、 夫 の 疑惑 の 的 に なっ たり し て 、 誰 ひとり 離婚 など あらわ に 言い出し た お方 も い なかっ た のに 、 いつのまに やら 周囲 が 白々しく なっ て いっ て 、 私 は
^
附き 添い の お 関 さん と 一緒 に 里 の お母さま の ところ に 帰っ て 、 それから 、 赤ちゃん が 死ん で 生れ て 、 私 は 病気 に なっ て 寝込ん で 、 もう 、 山木 と の 間 は 、 それ っきり に なっ て しまっ た の だ 。
0095
,1239,8: その 翌朝 、 ドレゴ は 水戸 に
^
附き 添わ れ て 、 ワーナー 博士 の 許 へ 行っ た 。
0556
,60,31: 三つ の 男女 、 五つ の 男 、 七つ の 女 、 それら の 幼い 者 たち が 、 和洋 とりどり の 衣裳 を 着飾っ て いる ばかり で なく 、
^
附き 添っ てる 親 たち まで 、 今日 を 晴れ と 装い を こらし て いる 。
0567
,37,8: 酒 を 飲む 時 は たいてい 内山 に
^
附き 添っ てる 山田 朋子 だっ た 。
0567
,74,33: 内山 が 泥酔 し て 、 焼跡 の 雑草 の 中 に 蹲 まり 、 星 を 眺め ながら 訳 の 分ら ぬ 歌 を 口ずさん でる 側 に 、 朋子 が じっと
^
附き 添っ てる こと も あっ た 。
0571
,297,13: 枕頭 に は 、 彼女 が 信頼 し てる 友 の 百合子 が
^
附き 添っ て い た 。
0642
,540,29: それでも 、 私 という 人間 は 、 そんなに まで 踏みつけ られ て も 、 いったん マゴコロ を もっ て 計っ た 事 の 完成 を 見る まで は 、
^
附き 添っ て あげ たい の です 。
0642
,541,2: いえ 、
^
附き 添っ て あげ ず に い られ ぬ 性分 な の です 。
0726
,136,31: 然し 、 廊下 や 洗面 所 や 便所 で 、 狂躁 に みち て おり 、 無礼 で あり 、 センス を 失い 、 ガサツ な 人々 は むしろ 概ね
^
附き 添い たち で あり 、 患者 は 静か で 、 慎ん で いる の が 普通 で あっ た 。
0728
,62,4: その とき は 、
^
附き 添い も 女房 も 外出 し て 、 私 一 人 で あっ た が 、 特別 私 と レンラク の あっ た 人物 の ほか は 、 精神 病院 の 錠 を 下し た 関所 を 越え 、 又 、 看護 婦 の 認可 という 関門 を 越え て 、 私 の 病室 を つきとめ て 辿り つく という こと は 不可能 な の で ある 。
0735
,143,9: 私 は 私 の 病気 を 案じ て
^
附き 添っ て き て くれ た 高橋 正二 という 商船 学校 出身 の イキ の い ゝ 青年 に 、
0778
,342,4: お 龍 姐さん が
^
附き 添っ て いる 役目 の 一 ツ も 、 私 の 家 の 者 の こと で 旦那 に 迷惑 が かから ぬ よう に 、 堅く 見張り を する よう に とお カア さん に 言い含め られ て 来 て いる の です 」
0784
,279,2: ここ に
^
附き 添っ て い て くれる と 、 今 に 分る 時 が くる だろ う 。
1000
,868,74: 左大臣 家 で は 此 の 浄 蔵 を 懇請 し た ので 、 浄 蔵 が 行っ て みる と 、 既に 時 平 の 面 上 に 死相 が 現れ て いる ので 、 もはや 定 業 は 免れ 難く 、 たとい いか よう の 術 を 施し て も 萬 死 に 一生 を 得る こと は むずかしい 旨 を 申し た の で あっ た が 、 病人 も 、
^
附き 添う 家族 の 人々 も 、 頻りに 乞う て 止ま ない ので 、 辞 する に 由 なく 、 兎 も 角 も 加持 祈祷 に 努め た 。
1000
,978,36: そして 家 に 帰っ て から も 、 なお 二 三 日 は その 移り香 が 頬 や 掌 や 袂 など に 沁み 着い て い た ので 、 母 が 自分 の 身 に
^
附き 添う て いる よう に 思え た 。
1039
,619,13: 夫人 は 妻 と 別れ の 挨拶 を 繰り返し 、 花井 氏 に
^
附き 添わ れ て 退院 し た 。
1078
,237,6: 時々 妻 と 交替 に
^
附き 添い に やって来 た 長女 は 、 何 も 用事 が ない ので 、 初め は 少し 手持無沙汰 の よう で あっ た 。
1117
,203,21: あなた の 傍 に は 、 あなた の 眼 に は 見え ない けれど 、 いつ でも 私 の 霊 が
^
附き 添っ て 見 て いる ん です から 、 私 、 何 ん でも 知っ てる わ 。
思い至る
(思う.至る)
延べ語数:
19
0001
,119,14: 見 て いる うち に 、 私 は 、 ふと 或 る 事 に
^
思い 到り 、 恐怖 し た 。
0060
,7897,2: そう
^
思い いたっ た とき 、 松本 は アスキーマイクロソフト の 日々 に つきまとっ て い た 居心地 の 悪 さ の 根 に ある もの を つかみ 取っ た 。
0062
,927,19: なるほど 、 手書き や マルチメディア を 取り込む 試み を 分け て 考える 必要 など さらさら ない わけ か と
^
思い 至っ た ところ で 、 一 階 に 新設 さ れ た ソニー の 歴史 を たどる ショールーム の 前 に 出 た 。
0062
,3089,9: 犯人 は 電子 化 じゃ なかろ う か と
^
思い 至っ た の だ 。
0075
,289,27: この よう に 敏感 なる 報道陣 も 、 賊 烏 啼 と 恋 の 選手 月尾 寒 三 と が 同 一人物 たる こと に は
^
思い 到ら ず 、 それ 故に 四角 の 恋愛 合戦 と 伝え て いる ところ は 、 袋 探偵 に は 笑止 だっ た 。
0524
,91,4: 自己 完成 に
^
思い 至ら ぬ 人 の 心 を かこっ て 居る 。
0691
,560,12: さすが に 思い を 寄せる 麗人 の 前 で ある こと に
^
思い 至っ た もの か 、 歯 を くいしばっ て 上体 を 起し て 、 アグラ を かい て 笑っ て みせ た が 、 全然 泣き顔 で あっ た 。
0732
,537,9: それ という の も 昨日 まで は とんと 夢にも
^
思い 至ら なかっ た こと で 、 大学生 という 新 動物 の 発見 以来 の こと な の で ある 。
0740
,44,7: ギリシャ の 天才 も こんな ギャグ に
^
思い 至る こと が でき なかっ た 。
0743
,241,10: 私 は 探偵 小説 を 愛読 する こと によって
^
思い 至っ た の で ある が 、 人間 に は 、 騙さ れ たい 、 という 本能 が ある よう だ 。
0769
,265,10: わが身 の 拙 さ 、 わが身 の 悲し さ に
^
思い 至り 、 身 に つまされ て 、 やりきれなく なる ばかり で ある 。
0830
,375,5: ところが 、 それ が てんで
^
思い 至ら なかっ た の だ から 、 わが身 の 拙 さ を 甚 しく 嘆い た の で ある 。
0830
,378,19: ダム という もの は 垂直 の カベ で 水 を 遮る もの だ と 考え て ハチ マキ に
^
思い 至ら なかっ た ところ に 素人 の 悲しい 盲点 が あっ た ん だ ね 。
0837
,89,47: そんな 執る に も 足ら ぬ 一場 の 挙動 の 如き より も 、 彼 が 思索 を 重ね て 後 に 施し た この 処置 と 、 その 裏 に アリ アリ と 汲み とる こと の できる 悲痛 に し て ケナゲ な 心事 を
^
思い 至れ ば 、 すでに 足りる 。
0837
,90,17: これ に 同感 の 涙 を 知ら ぬ ヤカラ は 、 いまだ 人間 の 苦悩 について 真に
^
思い 至ら ぬ 青二才 だ よ 。
0837
,111,39: され ば と て 二 人 の 当事者 たち は 一 人 は 決意 断乎 たり 、 一 人 は 態度 アイマイ で 、 当事者 や その 近親 の 話合い で は とても 解決 の 方法 が ない と
^
思い 至り 、 思い悩ん だ あげく 、 非常 の 手段 として 世間 に 公表 し 、 世間 の 力 、 ヨロン の 力 に すがっ て も 、 一応 妹 が 元 の サヤ へ おさまる よう に 試み ず に い られ なかっ た 、 そういう 苦悩 の 跡 を 汲み とる こと が できる 。
0837
,120,34: 元 の 巣 に 帰し たい という 熱望 こそ は 彼 の 至上 の 願い な の だ が 、 いかんせん 、 その 施す べき 処置 に 窮し 、 他 に 策 が
^
思い 至ら ず 、 ついに 新聞 に 手記 を 公表 し た もの と 察せ られる 。
1036
,824,4: ふと 、 そこ に
^
思い 至っ て 、 私 は 慄然 と なる 。
1073
,5856,5: その 不合理 に も
^
思い 至っ て 、 ようやく 、 右 馬 允 貞 盛 の 狡 る 賢い 立ち 廻り 方 に も 、 気がつい て い た 。
繰り返し繰り返す
(繰り返す.繰り返す)
延べ語数:
18
0053
,2743,22: 窓 の 外 を 流れる 加茂川 の 水音 の よう に 、 悔恨 と 焦燥 の 響き を 伴っ て 、
^
くりかえし くりかえし 、 あわただしく 迫っ て 来る この いまわしい 想像 は 、 執拗 に 去ら ず 、 鶴雄 の 全身 を 取りかえ し の つか ぬ 想い で 、 気 の 遠く なる ほど 、 さらっ て しまっ た 。
0053
,2873,25: 夜 が にわかに 深く 落ち て 来 て 、 川音 の 単調 な 響き が 、 その 夜更け の 空気 の 中 に 、
^
くりかえし くりかえし 揺れ て い た 。
0059
,684,65: 自身 放浪 的 な 境遇 に 育っ て 来 た 私 は 、 処女 作 の 昔 より 放浪 の ただ 一色 で あらゆる 作品 を 塗りつぶし て 来 た が 、 思え ば 私 にとって 人生 と は 流転 で あり 、 淀 の 水車 の くりかえす 如く くり 返さ れる 哀し さ を 人間 の 相 と 見 て 、 その 相 を
^
くりかえし くりかえし 書き 続け て 来 た 私 も また 淀 の 水車 の 哀し さ だっ た 。
0060
,2315,14: コンピューター 、 その 代名詞 で ある IBM は 、 替え歌 の 中 で
^
繰り返し 繰り返し 登場 する 。
0060
,7254,18: 小学校 三 年 で ついに 並 三 ラジオ を 完成 さ せ た とき に は 、
^
繰り返し 繰り返し 胸 の 底 から こみ上げ て くる 喜び に 、 松本 は 自我 の 根 を 震わせ た 。
0060
,8677,22: 組み立て た 手順 が ふと 消え去る の を 恐れる か の よう に 、 浜田 は 飛行機 が 成田 に 降り立つ まで
^
繰り返し 繰り返し シナリオ を たどり 、 神経 回路 網 を 灼熱 さ せ ながら 再生 の プログラム を 脳裏 に 焼き 込も う と 努め た 。
0060
,9504,85: IBM において いかに し て PC の 開発 が 進め られ た か を レポート し た 『 ブルー マジック 』 ( ジェイムズ・クポスキー / テッド ・ レオンシス 著 、 近藤 純夫 訳 、 経済 界 、 一 九 八 九 年 ) を 読み 進む うち 、 渡辺 の 脳裏 に は 、 後藤 富雄 が TK — 80 の プラン を ラフ な スケッチ に まとめ て 持っ て き て から の 燃える よう な 日々 の さまざま な 情景 が 、
^
繰り返し 繰り返し よみがえっ て き た 。
0062
,584,9: 「 ライ麦 畑 で つかまえ て 」 で 、
^
繰り返し 繰り返し 世の中 に 吐き出さ れ て くる 小生意気 な 小僧 ども の 心 を 洗っ て き た 、 そして これから も 洗っ て いく だろ う サリン ジャー の 隠遁 生活 は 、 徹底 し て 念 が いっ て いる らしい 。
0082
,2598,6: こういう 短波 放送 が 、
^
くりかえし くりかえし 、 電波 に 乗っ て 流れ て 行っ た 。
0142
,1295,17: —— ひろ子 は 、 その 字 が よめる 距離 から 入口 の ドア を あける まで 、
^
くりかえし くりかえし 、 その 五 字 を 心 に 反覆 し た 。
0301
,62,1:
^
くりかえし くりかえし 眺め て 、 私 は それ も 獄中 へ の 封緘 に 貼っ た 。
0336
,226,76: ところが この 事件 は まったく 私 一 人 で やっ た こと で 、 誰 と も 相談 し て い ない のに 、 田中 検事 さん や 平山 検事 さん は 八月 十 五 日 ごろ から と 思い ます が 」 横谷 、 外山 その ほか 四 人 も 五 人 も が 、 謀議 に 参加 し た と 本人 が のべ て いる と 「 何 日 も 何 日 も 、
^
くりかえし くりかえし 夜 おそく まで せめたて まし た ので 、 私 は 、 絶対 に それら の 人 たち と 一緒 に やっ た 事実 は なく 、 田中 検事 さん の 取調べ は 、 強引 で 、 謀議 一方 に おしつけよ う と する ので 、 この よう な 取調べ を 横谷 たち が うけ て たえ られ なく なっ て 」 「 私 が かく し とおす こと によって 、 罪 の ない 人 たち が 無実 の 罪 に おとしいれ られ て は 大変 だ 、 この 際 正直 に いっ て しまわ なけれ ば と 決心 し 、 たしか 本 月 二 十 日 の 夜 九 時 ごろ から 平山 検事 に 、 くわしく 話し まし た 。
0569
,266,0:
^
繰り返し 繰り返し 、 同じ こと を 言う 。
0612
,965,11: 幼児 の よう に 、 もらう まで は 根気 よく 、
^
繰り返し 繰り返し お願い すれ ば 必ず くださる の だ 。
0918
,453,68: 美 と は 、 自分 に まだ わから なかっ た 自分 、 自分 の 予期 し なかっ た 、 もっと 深い と いう か 、 もっと 突っ込ん だ という か 、 打ちよせる 波 の よう に 、 前 の めった と いう か 、 自分 が 考え て いる 自分 より も 、 もっと 新しい 人間像 として の 自分 に めぐりあう こと で ある こと を 、
^
繰り返し 繰り返し て 考え て き た の で ある 。
0947
,2994,7: いっこうに 通じ ない こと を 、
^
くりかえし くりかえし 語っ て いる うち に 、 気持 が 落着 い た の か 、 曇り の ない 、 さっき の 澄みきっ た 顔 に なっ て 、
0981
,1680,0:
^
くりかえし くりかえし 研究 し 練習 し て 、 私 が 知りぬい て いる こと を
0995
,2767,33: 花岡 は 、 村 子 と 並ん で アグラ を 組ん で 坐り 、 膝 の わき に 積み上げ た サツ の タバ を 取っ て 、 馴れ た 指 つき で 、
^
くりかえし くりかえし 、 計算 し て いる 。
立て続ける
(立てる.続ける)
延べ語数:
18
0043
,252,13: 四 五 本 、 多く て 一 箱 、 朝 の 床 で
^
立て つづけ に 吸わ ぬ うち は 、 どんなに 急ぎ の 用事 が あっ て も 、 時間 が 迫っ て 来 て も 、 私 は 起きる 気 に なら ない 。
0053
,1186,26: 宮子 は 今 、 煽情 的 な 音楽 の リズム に 合わせ て 、 胸 と 腰 を ぐっと 引き寄せ られ ながら 、 二 時間
^
立て つづけ に 踊っ て 来 た ばかし な の だ 。
0079
,600,7: 姿 の ない ドクター は 、
^
立て つづけ に 咳ばらい を し た 。
0098
,2532,4: この 老婆 は
^
立て つづけ に べらべら と 無邪気 に 喋り 散らす か と 思う と 、 すぐ 炉端 で い 眠っ て いる 。
0140
,4534,3: 冷たい 水 を
^
たて つづけ に のん だ 。
0141
,2743,2: そして 、
^
立て つづけ に 二 杯 ウォツカ を 口 の 中 へ なげ 込ん で 、
0144
,106,19: ほか の 従兄弟 ら は 、 依然として 土曜日 に なる と 樺 の 鞭 を くっ て 泣き声 を
^
立て つづけ た が 、 ゴーリキイ の 抵抗 は 遂に 祖父 さん を 屈服 さ せる こと が 出来 た の で あっ た 。
0506
,68,14: と 云っ て みじめ がっ て 居る し 、 私 なんか も 、 あんまり
^
立て つづけ て 「 清子 、 清子 」 と 云っ て 居る の を 小耳 に はさむ と 、 小 供 の 守 位 に し て 置け ば いい のに 、 どん なにか ひねっ こび れ た 子 に なる だろ う と 思い思い し て 居 た 。
0508
,27,1: と
^
立て つづけ に 喋り 出し た 。
0556
,75,5: —— 吉岡 は 酒 を
^
立て つづけ に 飲ん だ … … 。
0704
,129,11: 引込み 線 の 電柱 に ぶつかる よう に すがりつい て 、
^
たて つづけ に 用 を たし た ところ 、 不幸 に も その 電柱 の 下 に は 小さな 犬 小屋 が あっ た 。
0759
,1333,10: 青木 は 安心 し た らしく 、 酒 を
^
たて つづけ に 呷り だし た 。
0772
,181,23: オカミサン は 台所 へ き て 、 一 升 徳利 を わし づか み に 、 ゴクゴク 、 ゴクゴク 、 六 七 合
^
たて つづけ に 呷り まし た ね 。
0949
,13,0:
^
たて つづけ に グビ 飲み を やっ て い た が 、
0988
,4725,49: たぶん 飮 め る 口 だろ う と 想像 し て ブランデイ を 一 本 さげ て 行く と 、 案 の 條 、 立川 さん は よろこん で 、 ワーイ と 叫び 聲 を あげ 、 いきなり そこ に あつ た 茶わん で 二 三 ばい 、
^
立て つづけ に あおり つけ まし た 。
1041
,1455,3: 絶叫 の
^
たて つづけ だっ た 。
1072
,2289,12: と 、 かの 女 も 手酌 で 二 、 三 杯
^
たて つづけ に 飲ん だ 。
1177
,19,10: 彼ら は 、 うすっぺら い 朗らか さ の 波 を
^
立て つづけ て いる 池 に すぎ ず 、 その 池 は 彼 の 前 で 弧 を とざし て いる 。
流れ始める
(流れる.始める)
延べ語数:
18
0003
,3073,20: 」 大きい 眼 から 涙 が あふれ て 、 まつげ に 溜っ て 、 それから ぽろぽろ 頬 を 伝っ て
^
流れ はじめ た 。
0060
,270,12: しかし その後 、 ラジオ から 盛ん に 彼ら の 歌声 が
^
流れ はじめる と 、 少年 は たちまち 彼ら の 音楽 の 虜 に なっ て しまい ます 。
0060
,7395,51: 松本 が 浪人 時代 を 過ごし た 一 九 七 二 ( 昭和 四 十 七 ) 年 ごろ 、 猛烈 な 勢い で 電卓 が 小さく 、 安く なる 中 で 、 秋葉原 に は すっかり 時代遅れ と なっ た 初期 の IC 電卓 が ジャンク と なっ て
^
流れ はじめ て い た 。
0060
,8559,68: PC — 9 8 0 1 が 誕生 し て 間 も ない 一 九 八 三 ( 昭和 五 十 八 ) 年 当時 、 市場 の 中心 と なっ て い た の は PC — 8 8 0 1 を はじめ と する 八 ビット 機 で あり 、 東京 の 一部 で 日本語 ワードプロセッサー を 謳っ た 名ばかり の 製品 が 細々 と
^
流れ はじめ て は い た ものの 、 ソフトウエア 市場 の 大半 は ゲーム によって 占め られ て い た 。
0060
,8983,14: マシン を 立ち 上げ た とき 、 画面 の 左上 から 右 に
^
流れ はじめる はず の オープニング メッセージ は 、 左下 から 真上 に 向かっ て 走り だし て い た 。
0140
,353,21: その 半面 、 生活 の 営み に は 、 自動的 な よう な 刻 薄 な よう な もの が
^
流れ はじめ て い た 。
0171
,367,85: 志賀 直哉 風 の 描写 の うし ろ に ね て は い られ ない と いっ て 、 高見 順 その他 の 人々 が あれこれ ディフォーメーション を 試み まし た が 、 それ は 現実 理解 の ディフォーメーション を 結果 し た ばかり で あっ た こと が ますます はっきり し て き て いる 今 、 文学 における リアリズム は 、 こういう 、 せせらぎ の よう な よごれ ない 姿 で 、 新しく なっ て 、 目 に も たた ない ところ から
^
流れ はじめ て き て い ます 。
0275
,6,40: 生活 の しかた に は いろいろ の ちがい が ある けれども 、 わたくし たち に は 共通 し た 人生 の 願い という もの が 、 こん に ちの 生活 から 導き ださ れ て つよく 一貫 し て
^
流れ はじめ て いる と 思い ます 。
0612
,210,32: 白血病 と いえ ば 、 なんだか 真っ白い 血 が 冷たく 流れ て いる よう な 気 が する が 、 その 私 の 血管 の 中 に 久しぶり に 熱い もの が
^
流れ 始め た 。
0613
,150,20: 上 の 松茸 雲 は 高く 高く 青空 高く 上り 、 その 上 で 崩れ て 東 に 向かっ て
^
流れ 始め た 。
0624
,393,12: 小川 は 炎 の 下 を 出外れ て 暗闇 の 下 を
^
流れ はじめ た 。
0682
,174,8: なぜなら 、 新九郎 は 自分 の 血管 を
^
流れ はじめ た 長井 の 血 を 本当に 見つめ て い た から で ある 。
0814
,101,9: この 状態 に なる の は 鼻汁 が 多く
^
流れ はじめ て 注意 力 の 持続 が でき ない よう に なっ て から で 、 こう なる と 何 を する の も オックウ に なる 。
0820
,108,20: この 活動 は まだ 相当 つづく らしい から 、 その うち に 外輪山 を 破っ て 海 へ 向っ て
^
流れ はじめる かも 知れ ない 。
0904
,73,57: 小さい 願い で は ある が 、 この 願い が 実現 する 日 が ほんとう に 、 日本 の 出版 界 が 大胆 に 企画 を し 、 著者 が 安心 し て 大 研究 に 身 を 委ね 、 新鮮 な 文化 の 血 が 、 日本 民族 の 中 を 音 を たて て
^
流れ はじめる とき で ある 。
0904
,74,34: 文化 法案 は 、 砂 の 上 に 指 で 一 本 の 線 を 引く よう な 細い もの で あっ て も 、 その 砂 の 上 を もし チョロチョロ 水 が
^
流れ はじめ たら 、 その 水 は その 砂 を 少し ずつ 流し て 行っ て 、 やがて ゴーゴー と 一つ の 流れ と なっ て 、 その 溝 を 自ら 掘り ひろげ つつ 大いなる 大河 と し ない と は いえ ない の で ある 。
0931
,35,34: 文化 法案 は 砂 の 上 に 指 で 一 本 の 線 を 引く よう な 細い もの で あっ て も 、 その 砂 の 上 を もし 、 チョロチョロ 水 が
^
流れ はじめ たら 、 すなわち 大衆 の 動き と なっ たら 、 その 水 は 、 砂 を 少し ずつ 流し て いっ て 、 やがて ゴーゴー と 一つ の 流れ と なり 、 その 溝 は 自 から 掘り ひろげ られ つつ 、 大いなる 河 と なり 得 ない と は いえ ない の で ある 。
1171
,976,7: 「 さっき 飛行機 で 、 油 が
^
流れ 始め た でしょ う 。
倒れ掛かる
(倒れる.掛かる)
延べ語数:
18
0002
,390,3: と 、
^
倒れ かかる お母さま を 抱きとめ 、 お 寝床 に 連れ て 行っ て 寝かせ 、 また 火 の ところ に 飛ん で かえって 、 こんど は お 風呂 の 水 を 汲ん で は 中井 さん に 手渡し 、 中井 さん は それ を 薪 の 山 に かけ た が 火勢 は 強く 、 とても そんな 事 で は 消え そう も なかっ た 。
0002
,2194,23: どう しよ う か 、 と また 瞬時 立ちすくみ 、 それから 、 身 を 投げる 気持 で 、 玄関 の 格子戸 に
^
倒れ かかる よう に ひ た と 寄り添い 、
0141
,12236,16: ベルリン で の 表現 派 は 、 物体 も 精神 も 、 破壊 を うけ て
^
倒れ かかる 刹那 の 錯雑 し た 角度 と その 明暗 という 印象 で 、 迫る の だっ た 。
0141
,19023,17: 橇 で 林道 を 来 かかっ た 地方 ソヴェト の 役員 の 上 へ 、 大木 が
^
倒れ かかっ て 来 て その 下 に つぶさ れ て 死ん だ 話 。
0552
,388,9: その 肩 の あたり へ 三 千 子 は
^
倒れ かかる よう に 寄り そ って 、 彼 に 公然 と キス し た 。
0587
,170,12: 卓上 で 、 まだ 半分 ばかり 残っ てる ウイスキー の 瓶 が
^
倒れ かかり 、 それ へ 照子 は 手 を 伸し まし た が 、 瓶 は すべっ て 床 に 転がり 落ち 、 音 を 立て て 砕け まし た 。
0599
,352,13: 祝杯 を 挙げる と 、 飲み干し た はずみ に 、 先生 は
^
倒れ かかっ た 。
0612
,206,39: けれども そんなふうに し て いる 子供 が いつしか 慣れ て 、 こちら が うっかり 眠っ て いる 時 など に 、 いきなり ドン と 飛びつい たり 、 寝床 の すぐ 傍ら で ふざけ 合っ て 私 の 上 に
^
倒れ かかっ て 来 ぬ と も かぎら ない 。
0612
,2220,40: 父 は 戦死 し て 、 母 ひとり の 手 で 育て られ て い た が 、 その 母 は 、 原子 爆弾 の 落ち た とき 、 その 子 を わが身 で かばっ て 伏せ た まま 、
^
倒れ かかっ た 柱 に 頭 を 割ら れ て 死ん で い た 。
0612
,2228,12: 母 は この 子 を 助け たい ばかり に 、 柱 の
^
倒れ かかる 寸前 、 この 子 を 腹 の 下 に かばっ て 、 身代わり に なっ て は くれ た けれど 、 そうして せっかく 生き 長らえ た 一生 が 果たして 幸福 な の で あろ う か ?
0785
,287,7: 棺桶 の 上 に は 扉 が
^
倒れ かかっ て い た が 、 やがて 火焔 に つつま れ て 、 全て は 姿 を 没し て しまっ た の で ある 。
0943
,186,6: 竹 の 垣根 に 野菊 が
^
倒れ かかり 、 野分 の あと の もの 淋しい 風情 を みせ て いる 。
0956
,644,25: 清原 ( 全身 の 力 、 一時 に 消滅 し 、 気絶 する ものの ごとく 、 文 麻 呂 の 胸 に よろよろ と
^
倒れ かかる 。
0956
,3463,16: … … ( 気 を 失っ た よう に 、 よろよろ と 彼 の 胸 に
^
倒れ かかる 。
0978
,414,3: なぜ スッ と
^
倒れ かか つ て き て
0993
,4972,13: ああ … … ( 唸っ て 、 ガッカリ し て 前のめり に
^
倒れ かかる )
1172
,688,49: なに 、 と 言葉 に なら ない 言葉 が 聞え た と 思う と 、 何 か 絡み合う よう な 気配 の うち 、 肉体 が ぶつかり 合う よう な にぶい 音 が し 、 小さく なっ て いる 私 の 背 に 、 誰か が よろめい て
^
たおれ かかっ た 。
1172
,1201,2: よろよろ として
^
倒れ かかり 、 私 の 肩 に がっ と しがみつい た 。
述べ立てる
(述べる.立てる)
延べ語数:
18
0002
,2800,14: けれども 、 この 洋画 家 の 悪口 を 、 この 上 さまざま に
^
述べ 立て て も 、 姉さん に は 関係 の 無い 事 です し 、 また 僕 も いま 死 ぬる に 当っ て 、 やはり あの ひと と の 永い つき合い を 思い 、 なつかしく 、 もう一度 逢っ て 遊び たい 衝動 を こそ 感じ ます が 、 憎い 気 は ちっとも 無い の です し 、 あの ひと だって 淋し がり の 、 とても いい ところ を たくさん 持っ て いる ひと な の です から 、 もう 何 も 言い ませ ん 。
0084
,2676,16: 山木 は 、 いよいよ 顔 を 赤く し て 、 自分 の 信ずる ところ を
^
述べ たて た 。
0577
,295,29: 巳之助 から 応対 正しく 迎え られ て 、 如何にも 恐縮 し た 様子 で 畳表 を 敷きつめ た 縁側 に 身 を 屈め 、 病気 見舞 の 言葉 を
^
述べ 立て まし た 。
0584
,58,37: カステーラ より もっと ふわふわ し て 、 はるか に 甘く 、 とろり と し た クリーム が かかっ て い て 、 苺 や 林檎 や 桃 が あしらっ て ある 、 あれ が 一番 よい と
^
述べ 立て まし た 。
0620
,30,16: 森 の 魔女 が 咒 い を かける よう な 穏やか なら ぬ 文句 を
^
のべ たて て 、
0684
,257,5: 浅薄 な 常識 論 を
^
述べ たて て 、 意外 に 深刻 な 反撃 を 喫し た こと は 一再 に とどまら ない 。
0741
,14,6: 中西 伍長 が 綿々 と
^
述べ たてる ところ に よる と ( 週刊 朝日 一月 二 十 九 日 号 ) 党 中央 という もの を 党員 が 批判 する こと が でき ない 。
0741
,45,9: 共産党 ぐらい 矛盾 し た こと を 平然と
^
述べ たてる 偽善 者 は い ない だろ う 。
0766
,116,27: 金閣寺 で なく て 、 もっと 名 も ない 建物 に 放火 し た の で あっ たら 、 彼 が もっと 深遠 な 放火 動機 を
^
述べ たて て も 、 まるで 犯人 の 言っ た 言葉 が 「 生き物 」 として 扱わ れる よう な 、 変 な 取扱い を うける こと に は なら なかっ た で あろ う 。
0772
,349,13: 遁 れ られ ない 確証 が あがっ て も 、 なんとか 口上 を
^
のべ たて て 、 決して 恐れ入り まし た 、 と は 云い そう も ない よう に 見える 。
0773
,258,62: 「 で 、 ヤミヨセ に 於き まし て 、 快 天王 は いかなる 罪状 を あげ て まち子 を 告発 し た か と 申し ます と 、 たとえば まち子 の 不信 の 理由 として 命ぜ られ た 献金 を 調達 する こと が でき なかっ た という 事実 が ある に し て も 、 決して 俗世 の 俗事 を そのまま
^
述べ たて て 告発 の 理由 と する よう な こと は 致し ませ ん 。
0773
,561,20: 快 天王 の 告発 や 呪い は 主として 事実 や 宿命 と 関聯 なく デタラメ に 怖し い こと を
^
のべ たてる 場合 が 多い かも 知れ ませ ん が 、 まち子 の 場合 に 限っ て 他 の 人 の 場合 と は 異 り まし て 、 今夜 これから 殺す ばかり の 時 に際して の 予言 で あり 、 世良田 の 言葉 に 実感 が こもっ て い た の は 自然 だろ う と 思い ます 。
0842
,2027,23: 全然 自分 に 関係 が なく 気 の 咎める ところ が ない から 、 唱歌 を うたう よう に 気 も 軽く
^
述べ たてる こと が できる 。
0849
,211,16: 売人 は 各 家庭 の 主婦 の 前 で 直接 店 を 開い て 効能 を
^
述べ たてる 宣伝 カー で も あり うる の だ 。
0850
,96,33: ただ なつかし さ で 一 杯 だ から 、 借金取 の ふくれ ッ 面 に 向い 合う と 親愛 の 微笑 が 自然 に 浮び 、 歌う よう に 借金 の 言訳 を
^
のべ たてる こと の たのし さ 。
0893
,725,46: 事実 チェーホフ の 手紙 の 中 に は 、 自分 が 父祖 代 々 骨身 に しみこん で いる 奴隷 根性 を しぼり 捨て 、 ついに 精神 的 自立 と 教養 を かち得 た こと を 、 妙 に 興奮 し た 調子 で 、 誇らしく
^
述べ 立て て いる 一節 が ある 。
1073
,643,27: 放免 が 、 小次郎 に なり 代っ て 、 はるばる 訪ね て 来 た わけ やら 、 ゆうべ から の 仔細 を 、 つまびらか に 、
^
述べ たて て いる ま に 、 狼藉 人 と で も まちがえ た もの か 、 さらに 奥 から 、 家 司 、 侍 、 雑色 たち まで 、 あふれ 出 て 来 て 、 物々しく 放免 を 取り かこみ 、 さて 、 顔 見合せ たり 、 訊き 直し たり 、 さんざん に 議し た あげく 、 やっと 放免 に 、 小次郎 を 、 呼び入れ させ た 。
1073
,6677,13: と 、 太政官 の 答申 に も 、 口 を 極めて 、
^
述べ たて て い た 。
撫で回す
(撫でる.回す)
延べ語数:
18
0060
,7377,28: お おもと の 仕組み へ の 理解 を 欠い た 状態 で 、 人工 知能 の 成果 や コンピューター 社会 の 夢 や 危険 性 を 外側 から
^
なで 回さ れ て も 、 関心 は 焦点 化 し て いか なかっ た 。
0095
,74,13: 彼 は びっくり し て 顔 から 頭 へ かけ て 手 で
^
撫で まわし た 。
0505
,3,55: 白粉 と 安 油 の 臭 が 、 プーン と する 薄い 夜着 に 、 持て あ ます ほど 、 けっ た るい 体 を くるん で 、 寒 そう に 出し た 指先 に 反古 を 巻い て 、 小鼻 から 生え際 の あたり を こすっ たり 、 平手 で 顔 中 を
^
撫で 廻し たり し て 居 たけれ 共 一 人 手 に 涙 の にじむ 様 な 淋しい 、 わびしい 気持 を まぎらす 事 が 出来 なかっ た 。
0508
,1719,20: お 久美 さん は 懈 る そう に 左手 を あげ て 顔 中 を ぶっ きら 棒 に
^
撫で 廻し た 。
0543
,155,12: 倉光 さん に せよ 、 井上 さん に せよ 、 クロ を
^
撫で まわし 、 鼻糞 を ほじくっ た その 穢 ない 手 で 、 お菓子 を つまん で 食べ ます 。
0617
,1765,24: どこ か に 暗愚 の 痣 で も くっつけ て は い なかっ た か と 、 無意識 に 、 首筋 の あたり を
^
撫で 廻し て いる 。
0792
,211,53: 小夜子 サン の 報告 に よる と 、 その ポケット の 中 の 物 は ピストル で 、 セラダ は 部屋 に ドタンバタン と 大 ゲサ に 尻もち つく よう に 坐りこむ と 、 その ピストル を とりだし て 、 うるん だ よう な 憑かれ た よう な 目 ツキ で ピストル を
^
なで まわし たり いじり まわし たり し はじめ た そう です 。
0857
,250,9: 花鳥風月 を 友 と し 、 骨董 を
^
なで まわし て 充ち 足りる 人 に は 、 人間 の 業 と 争う 文学 は 無縁 の もの だ 。
0866
,70,36: 三 十 を もう 五つ 六つ 越し た と 思わ れる 年頃 だ が 、 その 面 や つれ が 却 つて かげ を 深く する なまめかし さ で 、 彼 の 神経 を 容赦 なく
^
撫で まわし た 。
0944
,46,31: 受刑 者 の 身体 を 焼く 刑罰 に し て も 、 西 班 牙 や 独逸 で は 、 石炭 の 火 を 入れ た アイロン で 身体 を
^
撫で まわす とか 、 蝋燭 の 火 で 気長 に 腋 を 焼く ぐらい の こと しか し ない が 、 そういう 場合 、 ラマ 僧 は 硫黄 の かたまり に 火 を つけ て どろどろ に なる の を 待ち 、 焔 の たつ 硫黄 の 溶体 を 棒 の 先 で すくっ て 、 ここ と 思う ところ へ 気まぐれ に 塗りつける 。
0959
,63,18: 亀吉 は 、 間 伸 の し た 自分 の 顔 を 、 二 三 度 くるくる
^
撫で 廻す と 、 多少 興味 を 感じ ながら も 、 この 降っ て 湧い た よう な 結果 に 、 寧ろ 当惑 の 色 を まざまざ と 浮べ た 。
0959
,175,27: —— 十 年 振り で 、 おまえ の よう な 体 の 女 に 巡り合っ た は 天 の 佑 け 、 思う存分 、 その 体 を
^
撫で 廻し ながら 、 この 紙 に 描か し て もらい てえ の が 、 おいら の 頼み だ 」
0989
,2222,22: … … ( ジロリジロリ と 、 立っ て いる 私 の 足 の 方 から 頭 の 方 へ 眼 で
^
撫で まわし て ) なら ば 、 いっちょう 、 手 を 振っ て 見 ます か ね ?
1000
,124,7: 平中 は 女 の 顔 じゅう を
^
撫で 廻し て 、 その 輪廓 を 触覚 に 依っ て 想像 しよ う と する の で あっ た が 、 そう さ れ て も 猶 柔軟 な 胴 を し なく さ せ つ ゝ 、 全く 男 の する なり に さ れ て いる の は 、 無言 の うち に 何 も 彼 も 打ち 任せ て いる の だ と しか 思え なかっ た 。
1013
,1830,8: ただ 絶えず 襟 元首 を 冷たい 手 で
^
撫で 回さ れ てる よう な 、 ゾクゾク し た 気持 で 一 杯 です 。
1040
,1942,4: 頭 を 両手 で
^
撫で まわし 、 裕一 は 短い 髪 に つい た 砂 を 落し た 。
1073
,384,24: むくむく と 、 みな 起き出し て 、 小次郎 の 顔 を 見 、 装い を 見 、 全姿 を 、 ジロジロ 眼 で
^
撫で まわし て 、
1174
,1651,14: 私 の 視線 に 気付く と 、 彼 は うるさ そう に そこら を
^
撫で 廻し た 。
痩せ細る
(痩せる.細る)
延べ語数:
18
0003
,1984,3: 顔 が ひどく
^
痩せ 細っ て 見え た 。
0015
,29,30: 世の中 が 、 何かしら 微妙 に 変っ て 来 た せい か 、 または 、 彼 の から だ が 、 日頃 の 不 節制 の ため に 最近 めっきり
^
痩せ 細っ て 来 た せい か 、 いや 、 いや 、 単に 「 と し 」 の せい か 、 色即是空 、 酒 も つまら ぬ 、 小さい 家 を 一 軒 買い 、 田舎 から 女房 子供 を 呼び寄せ て 、 … … という 里心 に 似 た もの が 、 ふい と 胸 を かすめ て 通る 事 が 多く なっ た 。
0019
,3,37: 僕 は 、 敗戦 の 前 に は 徴用 で 、 伊豆 の 大島 に やら れ て い まし て 、 毎日 毎日 、 実に イヤ な 穴 掘 工事 を 言いつけ られ 、 もともと こんな
^
痩せ 細っ た から だ な ので 、 いや もう 、 いまにも 死に そう な 気持ち に なっ た ほど の 苦労 を し まし た 。
0027
,1496,14: しかし 、 あの ジアール の 一 件 以来 、 自分 の からだ が めっきり
^
痩せ 細っ て 、 手足 が だるく 、 漫画 の 仕事 も 怠け がち に なり 、 ヒラメ が あの 時 、 見舞い として 置い て 行っ た お金 ( ヒラメ は それ を 、 渋田 の 志 です 、 と 言っ て いかにも ご 自身 から 出 た お金 の よう に し て 差出し まし た が 、 これ も 故郷 の 兄たち から の お金 の よう でし た 。
0569
,123,10: 胴体 が 短く 、 足 が 長く 、 極端 に
^
痩せ 細っ た 男 で 、 体 に きっちり 合っ た 服 を 着 てる ので 、 火箸 の よう に ひょろ長く 見える 。
0587
,26,8: 街道 の 両側 は 荒野 らしく 、
^
痩せ 細っ た 灌木 や 雑草 が あちこち に 生え て い た 。
0592
,138,4: おば さま は
^
痩せ 細っ て 、 首 が 折れ そう で 、 頬 が 蝋 の よう に 白かっ た 。
0672
,813,29: その 寝顔 を 眺め ながら 、 私 は その とき 心 の 中 で もう 肺病 と 即断 し た もの だ から 、 君 が 病み 衰え て
^
痩せ 細っ て 息 を ひきとる 姿 を 思い描い て 、 それ を 見る ぐらい なら 私 が 先 に 死に たい と 考え 耽っ て い た もの だっ た 。
0777
,204,13: 寝 た きり で は ない が 、 寝つく こと が 多く 、
^
痩せ 細り 、 蒼 ざめもつつ ブラブラ し て いる 。
0946
,59,18: 躬 ども ら の 行末 も 、 こう ぞ と おしえる よう に 、 枯木 の よう に
^
痩せ 細っ た 手 で 、 餓鬼 腹 を 叩い て 見せる と いう わ 」
0946
,97,6: 十 八 年 の 貧苦 で
^
痩せ 細っ た ひと に 、 充ち 足る ほど 食い ぬけ させ 、 輝き だす よう な 笑顔 を 見る と 、 それで 辛 さ も ひだる さ も 忘れ て しまう 。
0946
,105,26: 米 が 足ら ない の は 不作 の せい で 、 廻米 に 依存 し て いる 京都 で は 、 禁裡 の 入用 さえ
^
痩せ 細っ て いる 次第 だ から 、 貧乏 に 愛想 を つかし て 逃げだし た と は 思え ない 。
0966
,8,7: それにしても 、 きょう び 昭和 の
^
痩せ 細っ た 五 十 銭 玉 を 、 何 枚 か 残し て いる 家庭 が どれ くらい ある か ?
1038
,121,13: 私 は 妻 の 床 の 中 に 炬燵 を 入れ 、
^
痩せ 細っ た 脚 二 本 、 はだけ て いる の を 直し て から 、 蒲団 を 伏せ 、 その 裾 の 上 を 二つ 三つ 軽く 叩い た 。
1072
,1599,6: みな 、 きりぎりす の よう に
^
痩せ 細り 、 眼 を くぼま せ 、 髪 も 髯 も 、 ぼうぼう と 生 い はやし て 。
1072
,2466,1: すっかり
^
痩せ 細っ て 、 まるで 法界 坊 そ ッ くり じゃ ねえ か 。
1132
,114,6: 庵室 の 清玄 の よう に
^
痩せ 細っ て 、 腑 甲斐 なく も お 綾 の おも かげ を 追い 続け まし た が 、 困っ た こと に 人間 は 自分 の 思う が まま の 夢 ばかり は 見 られ ず 、 唯 身 を 焼く 懊悩 に 委ね 切っ て 、 半 病人 の よう な 日 を 送っ て おり まし た 。
1182
,607,0:
^
痩せ 細っ た 指 の すき ま から 洩れる よう に
駆け戻る
(駆ける.戻る)
延べ語数:
18
0002
,387,8: 二 人 で 火 の 傍 に
^
駈け 戻り 、 バケツ で お 池 の 水 を 汲ん で かけ て いる と 、 お座敷 の 廊下 の ほう から 、 お母さま の 、 あ あっ 、 という 叫び が 聞え た 。
0023
,26,40: と 私 に あやまっ て 、 それから 鳥 鍋 の 仕度 と お 酒 の 準備 を 言いつけ 、 それから また 身 を ひるがえし て 客間 へ 飛ん で 行き 、 と 思う と すぐ に また お勝手 へ
^
駈け 戻っ て 来 て 火 を おこす やら 、 お 茶道具 を 出す やら 、 いかに まい どの 事 と は 言い ながら 、 その 興奮 と 緊張 と あわて 加減 は 、 いじらしい の を 通り こし て 、 にがにがしい 感じ さえ する の でし た 。
0084
,2141,5: 張 が 厨房 から
^
駆け 戻っ て き た 。
0576
,370,12: 舟 を 岸 に つけ て 、 三 人 は 家 へ
^
駆け 戻り まし た 。
0612
,2101,24: 子 牛 は 先 に 立っ て ぴょんぴょん 跳ね ながら 、 自分 の 足音 に 肝 を つぶし て 親 牛 の ところ へ
^
駆け 戻る 。
0688
,103,8: そこで オレ が 大急ぎ で 新宿 駅 へ
^
駈け 戻っ た の は 、 オメエ を 探す ため 、 ピリリ と ひびい た 第六感 て え 奴 だ な ア 。
0708
,403,74: 信長 の 鷹狩 に は 、 先ず 二 十 人 の 鳥見 の 衆 という の が おっ て 、 この 者共 が 二 里 三 里 先 へ 出 て 、 あそこ の 村 に 鷹 が い た 、 こ ゝ の 在所 に 鶴 が い た 、 と 見つける たび に 、 一 羽 につき 一 人 を 見張り に 残し て おい て 、 一 人 が 注進 に
^
駈け もどる 。
0759
,4399,1:
^
駈け 戻っ た 女の子 は 窓口 に 首 を のばし て 、
0759
,4408,9: と 、 放 二 が きく と 、
^
駈け 戻っ た 子 は 目 を ふせ て 答え なかっ た が 、 ほか の 一 人 は ノド が ムズムズ する 様子 で 、 しかし 直接 放 二 に は 答え ず 、 同僚 に 向っ て 、
0774
,573,12: 犯人 は 車夫 の 姿 で 車 を ひい て 一散 に
^
駈け 戻り ます 。
0779
,815,11: 虎 之 介 が 新 十 郎 の ところ へ
^
駈け 戻る と 、 すでに 花 廼屋 も いる 。
0946
,101,44: 金 十郎 は 子供 の 帰り を 案じる 子煩悩 の 父親 の よう に 長屋 の 門 で 夕 月 の 出る まで 待ち 暮らし て から 、 神泉苑 の 辻 へ 行っ て おろおろ と 東西 を ながめ 、 また 長屋 まで
^
駆け 戻っ て 、 もしや 帰っ て いる か と 出窓 から のぞき 、 痩せる ほど に 気 を 揉ん で い た が 、 四 ツ の 鐘 の 音 を 聞く と 、 さすが に がっくり と 疲れ た 。
0956
,875,10: 雨 彦 、 しばらく し て 、 また 一目散 に
^
駆け 戻っ て 来る 。
0993
,5046,8: 浮浪 児 の 少年 ( トットットット と
^
駈け 戻っ て 来 て ) あい 、 おじさん 、 切符 だ ぜ 。
1040
,463,8: さき ほど まで の 自分 の 位置 へ
^
駆け 戻り ながら 、 今度 は 洋介 が 声 を 上げ た 。
1071
,42,4: 彼 は 、
^
駈け 戻っ て 、 やにわに 、 葬式 の 前 に 立ちふさがり 、
1072
,3368,8: と 吃驚 し た 由 は 、
^
駈け 戻っ て 、 六尺棒 を 投げ た 手 に 、 庄七 の からだ を 抱き 起し た 。
1072
,4798,4: お 袖 は
^
駈け もどっ て 、 茨 に からま れ た お 燕 の 袂 を 、 無性に 引 ッ 張っ た 。
計り知れる
(計る.知れる)
延べ語数:
18
0092
,1678,14: しかし むつかしい 問題 に ぶつかれ ば ぶつかる ほど 、 虫 喰い 算 の
^
はかり しれ ない 魅力 が 感ぜ られ ます 。
0141
,9718,5: 母親 の こころ は 、
^
はかり しれ ない 慈愛 を もっ て この 若い 二 人 の 前途 を 祝福 しよ う と 、 それぞれ 準備 中 です 、 と かかれ て い た 。
0241
,147,24: 現代 の 世界 の 未亡人 の 歴史 的 な 意味 は 、 これら 老若 幾 千 万 の 女性 たち が 、 自身 の
^
はかり しれ ない 涙 と 不幸 と の 理由 を しっかり 人類 の 進歩 の 中 に 理解 し た 、 という ところ に ある 。
0271
,18,61: 新しく 採択 さ れ た 中華人民共和国 の 大 憲章 が 、 その 第 一 章 第 六 条 、 第 五 章 第 四 十 八 条 に 「 婦人 を 束縛 する 封建 制度 を 廃止 」 し 、 母性 福祉 を 約束 し て いる こと は 当然 と いい ながら 、 その 現実 的 な 価値 は
^
はかり しれ ませ ん 。
0316
,38,39: 日本 精神 という 四 字 が 過去 十 数 年間 、 その 独断 と 軍国 主義 的 な 狂言 で 、 日本 の 精神 の 自然 に のび て ゆく 道 を さえぎっ て い た 罪過 は
^
はかり しれ ない ほど ふかい 。
0508
,356,3: 気 を
^
計り 知れ ない 様 に 蕙子 の 方 を 一寸 見 て 下目 を し た っきり お 久美 さん は だまっ て 仕舞っ た 。
0508
,1084,8: けれ 共 悲しみ の 深 さ は
^
量り 知れ ない 。
0580
,259,6: 黒雲 は その 厚み が
^
測り 知れ ない ほど 重畳 し て い た 。
0597
,334,20: 然し 事柄 に よりけり で 、 もし 今後 も この よう な こと が 起る と 、 その 影響 は
^
測り 知れ ない もの が ある 。
0612
,1447,32: 同じ 涙 を たたえ た 者 同士 が 子供 の とき から 固く 手 を 組ん で 進ん で いっ たら 、 社会 に 出 て 、 どれほど 利益 に なる か
^
測り 知れ ない もの が ある 。
0613
,1714,44: あんな 混乱 の 際 に 救護 所 に 詰めこま れ て 遠慮 がち な 明け暮れ を 送る より も 、 気楽 な 自宅 で 親切 な 大勢 の 肉親 から 看病 し て もらう ほう が 、 どれほど 患者 の 安静 に なる か
^
測り 知れ ない 。
0617
,874,6: 目 を 遣れ ば 遣る ほど
^
計り 知れ ぬ 劫初 に きざし て いる と いっ て も なお 及ば ない 。
0907
,4,30: この 進展 の 歴史 の 一環 の 中 に 、 出版 は 巨大 な 世界 が 構造 を もっ て 、 人類 の 文化 発展 の 血管 として 、
^
はかり しれ ない 役割 を もっ て いる の で ある 。
0909
,18,34: レンズ と フィルム と 現像 液 ならびに それ を 涵 す 光 、 それら の もの の 前 に 人 の 見る 意味 は かぎり ない 急 転回 と 、 躍進 と 、
^
測り しれ ざる 未来 を もっ て いる 。
0918
,44,41: あるいは 何 万 年 の 水 の 流れ の 中 に 耐え に 耐え て 、 その 肌 を 円く 円く し て いる 岩 の よう に 、 容易 で ない 闘い の はて の 姿 、 自分 たち に
^
はかり 知れ ない 秩序 を 私 たち に 示し て いる もの も ある 。
0918
,1268,34: もし 万一 、 これ を 謬 る どころか 、 悪意 を もっ て いる 技術 家 、 政治 家 に 利用 せしめ た なら ば 、 これ が 人類 に およぼす 影響 は
^
計り 知れ ない 惨害 と なっ て 、 人類 の 上 に 降りかかる こと と なる の で ある 。
0944
,52,69: あくまでも 実際 的 で 、 受刑 者 の 感受性 を 土台 に し て 周到 に 計算 さ れ 、 相手 の 苦痛 を 想像 力 で 補っ たり 割引 し たり する よう な 幼稚 な 誤り を おかさ ない のみ なら ず 、 単純 な いくつ か の マニエール に 独創 的 な 組合せ を あたえる こと によって 、 誰 も 想像 も し 得 なかっ た
^
測り 知れ ぬ 残酷 の 効果 を ひきだす の で ある 。
1076
,1783,52: そうして 程なく また 第 二 第 三 の 関門 に ぶつかっ て 、 遠い 行く手 の 見定め も なく 、 次々 と 無造作 に 屈曲 し て 来 た という こと が 、 いわゆる 固有 宗教 の 弱味 と いえ ば 弱味 だ が 、 同時に また 懐古 の 学問 の 、
^
測り 知れ ざる 魅力 とも なっ て いる の で ある 。
浮き上がる
(浮く.上がる)
延べ語数:
18
0079
,1378,24: ゴング さん の 声 が し た と 思う と 、 闇 の 空中 に ラッパ の 形 を し た もの が
^
浮き あがっ た 。
0079
,2390,8: 糸 の 切れ た 風船 の よう に
^
浮き あがっ た の で ある 。
0081
,169,9: 扉 は 、 間もなく 元 の よう に
^
浮き あがっ た 。
0081
,851,10: 水 の 中 に もぐっ て い た もの が
^
浮き あがっ た の で あろ う が 、 その 色 は 赤黒く 、 大き さ は 疊 三 枚 ぐらい も あり 、 それ が こんもり と ふくれあがっ て 河馬 の 背中 の よう で あっ た が 、 河馬 で は なかっ た 。
0088
,492,34: 仮り に 池 の 中 に 田川 君 の 死骸 が あっ た として も 、 着 て いる 服 の 裏地 が あんなに こまかく ぼろぼろ に なっ て 、 池 の 面 へ
^
浮き あがっ て 来る ため に は 、 少く とも 死骸 が 一 年 以上 経っ た あと で なく て は 起ら ない です よ 。
0094
,120,18: アミール 技士 は 、 潜水 艦 を 海面 から さっと 沈め たり 、 また 急ぎ 海面 へ
^
浮き あがら せ たり 、 まるで 自分 が 泳い で いる よう に やっ て みせる の で あっ た 。
0094
,282,19: あの 汽船 は 、 きっと いい 望遠鏡 を 持っ て いる だろ う から 、 遠く の 方 で
^
浮き あがっ て 、 近く へ 寄ら ない の が いい だろ う 」
0141
,8067,49: 伸子 は 自分 を ぐっと おちつけよ う と つとめる の だっ た が 、 ちょうど 水 を たたえ た 円筒 の 中 で フラフラ 底 から 浮上 って 来る おもちゃ の 人形 の よう に 、 いつの間にか 伸子 の 体 も 心 も 、 深い 寂寥 の 底 から
^
浮き あがっ て 一心に 寂し さ を 思いつめ て いる の だっ た 。
0213
,113,50: 現実 の その 苦し さ から 、 意識 を 飛躍 さ せよ う として 、 たとえば ある 作家 の 作品 に 描か れ て いる よう に 、 バリ島 で 行わ れ て いる 原始 的 な 性 の 祭典 の 思い出 や 南方 の 夜 の なか に
^
浮き あがっ て いる 性器 崇拝 の 彫刻 に おおわれ た 寺院 の 建物 の 追想 に のがれ て も 、 結局 、 そこ に は 、 主人公 の 人間 として の 苦悩 を 解決 する もの は ない 。
0621
,339,23: ああ でも ない 、 こう でも ない と 念 を 入れ て 、 花 の 香り の むらだつ よう な やさしい 顔 が
^
浮き あがり まし た 。
0794
,206,16: たとえば ユーレイ を だす こと も できる し 、 テーブル や ピアノ なぞ を 空中 へ
^
浮き あがら せる こと も できる 。
0806
,476,5: カメ の 奴 、 時々
^
浮き あがっ て 、 芋 の 葉 ッパ の 下 に 顔 を 隠し て 息 を 吸っ て いやがる に 相違 ない 。
0948
,111,4: 万一 、 死体 が
^
浮き あがっ て も 、 行路病者 の 扱い で 土地 の 市役所 の 埋葬 課 の 手 で 無縁 墓地 に 埋め られる の なら 、 我慢 でき ない こと も ない 。
0952
,39,64: 当座 、 見 た 感じ で 、 たかだか 水 通し の 本 結城 と 、 軽く 踏ん だ ん です けど 、 結城 は まったく の 見 そく ない … … なんと いう もの な の か 、 粉 を ふい た よう な 青砥 色 の 地 に 、 くすん だ 千歳 茶 の 斜 山形 が 経 つれ の 疵 みたい に
^
浮き あがっ て いる の 。
0952
,49,39: これ だけ ひき 離し て おけ ば 、 絶対 大丈夫 と 思っ た の が 、 油断 だっ た の ね … … そう なる と 、 ジョーゼット まがい の 、 悪く 新し がっ た 薄っぺら な ところ 、
^
浮き あがっ た よう な レモン の 色合 の わざとらし さ が 、 悲しい ほど 嫌味 で 、 こちら は 泣き だし たい くらい に なっ て いる のに 、 志貴 子 の やつ 、 わざわざ 手 で 触っ て み て 、 「 まあ ま 、 これ 中村 だっか 。
0952
,56,25: あなた と は ちがう から … … どうして やろ う と 思う と 、 眼 が チラチラ し て 、 まわり の もの が みな
^
浮き あがっ て くる みたい 。
0953
,135,8: そういう 事情 から 、 泰文 の 気持 が
^
浮き あがっ て いる ので 、 薹 の たった 古 女房 の こと など は どちら でも よく 、 白 女 の いう こと など は 身 に しみ て 聞い て も い なかっ た 。
0985
,1427,19: 薄暗がり の 中 で 、 その 顔 と 着 くずれ た 着物 から 洩れ て いる 襟元 が 白く
^
浮き あがっ て いる 。
刷り寄せる
(刷る.寄せる)
延べ語数:
18
0067
,385,39: それから 五 人 は 、 時計 屋 の おじさん に つれ られ て 、 電車 で 岩滑 まで 帰っ て き た の で あっ た が 、 電車 の 中 で は 、 おたがいに から だ を
^
すり よせ て いる ばかり で 、 ひとこと も もの を いわ なかっ た 。
0078
,315,7: ぴったり と 女 賊 は 身体 を
^
すり 寄せる 。
0081
,1972,23: 玉太郎 が 、 この 奇 景 に 見とれ て いる と 、 彼 の そば へ 、 誰 か しきりに 身体 を
^
すり よせ て くる 者 が あっ た 。
0082
,2158,16: 少年 たち は 顔色 を かえ て 、 身ぶるい し ながら たがい に 身 を
^
すり よせ た 。
0140
,2369,3: 頬 を
^
すり よせ て いる 伸子 の 心 に 、 思い出さ れる こと が あっ た 。
0508
,815,44: 娘 達 は 大嵐 の 起ろ う と する 前 一 刻 の 死ん だ 様 な 寂寞 に 身 を 置い て 居る 様 な 不気味 さ で 互に 袂 の かげ で 手 を 堅く 握り 合っ たり 肩 を ぴったり
^
すり よせ たり し て 、 何 か たくらん で 居る らしい 若者 の 群 を 臆病 に 折々 見合っ て 居 た 。
0584
,112,17: とたんに 、 彼女 は 彼 の 肩 を 捉え 、 抱き かかえ ん ばかり に 顔 を
^
すり よせ て 、 おば かさん ね 、 と ただ 一言 、 彼 の 耳許 に 囁き 、 怒っ た よう に 立ち去り まし た 。
0649
,279,30: ねえ 、 私 は あの 晩 、 子供 たち に 身支度 を さ せ た の 、 手 を ひい て 走っ て 、 防空壕 に かたまっ て 身 を
^
すり よせ て 、 その くせ 、 私 は 子供 の 姿 を 見 て い ない 。
0676
,38,6: すると ヒロシ は ぴつたりと 身体 を
^
すり よせる やう に し て 、
0842
,3085,12: 相手 に 信頼 や 恭順 を 示す に は 身体 を
^
すり よせ て 腹 を 出し て みせる 。
0890
,260,14: 足 が 地 を 離れ ます 瞬間 に 、 何者 か が 顔 を
^
すり 寄せ た の で ござい ましょ う 、 むかつく よう な 酒気 が 鼻 を つい た の を 覚え て いる だけ で ござい ます 。
0987
,1706,14: ( 友吉 の ブラブラ な 左腕 を 取り 、 すがりつく よう に 身 を
^
すり よせ て 来る )
1000
,186,17: と 、 俄 に 上座 から 席 を 移し て 、 平中 の 前 へ 膝 を
^
すり 寄せ た 。
1037
,362,29: 突然 、 全く 何者 か にとり 憑かれ た か の よう に 、 雄 雞 が 胸毛 を 逆立て 、 羽 を 拡げ 、 二つ の 脚 を
^
摺り 寄せる よう に し て 、 雌 雞 に 襲いかかる こと が ある 。
1037
,1855,12: 床 に 入る と 、 とく子 は 体 を 私 に
^
すり よせ て 来る 。
1037
,2081,10: とく子 は そう 言っ て 、 いきなり 体 を
^
すり 寄せ て 来 た 。
1072
,1128,13: と 、 女 は 、 寝 唾 に 乾い た 唇 を
^
すり よせ て いう 。
1073
,5377,20: いや 、 乳 の 香 ふかく 、 ふところ に 眠っ て い た 幼子 へ 、 母 の 頬 を
^
すり よせ た まま 、 涙 の 面 を 上げ なかっ た 彼女 の ほん と の 意志 は 、
鳴り始める
(鳴る.始める)
延べ語数:
18
0060
,3225,18: だが 雑誌 が 読者 の 手元 に 届い た 日 の 朝 から 、 MITS の 電話 が
^
鳴り はじめ た 。
0060
,4764,20: 耳 の 奥 の 小さな 金 の 鈴 が 、 新しい 可能 性 の 在り 処 に 反応 し て
^
鳴り はじめる と 、 巨大 な 幼児 は アドレナリン を 亢進 さ せ て その 場 を 見極めよ う と しゃにむに 這い 回っ た 。
0062
,96,28: キーボード なし で は 、 山 や 川 の レベル まで なら さすが に 何 なく こなせる が 、 十 画 を 越える あたり から 警戒 警報 が
^
鳴り 始め 、 十 五 画 を 越え た 漢字 は 霞 の 彼方 に うす ぼんやり 浮かぶ 、 筆先 の 悲しみ といった て い た らく に あいなっ て しまっ た の だ 。
0062
,985,60: 三 日 後 、 ニューヨーク は 五 番 街 の ティファニイ で 日本人 ギャル の 「 ウッソー 、 ホント に ー 」 を BGM に 、 慶子 ちゃん の 品定め に 付き合っ て いる うち に 、 突如 体 中 の リンパ腺 が トラ フグ を 怒ら せ た よう に 膨れ 上がり 、 猛烈 な 悪寒 とともに 下腹 が
^
鳴り 始める 。
0088
,26,11: 耳 に たつ は 、 煙突 の 中 、 がらがら と
^
鳴り 始め た 焔 の 流れ のみ 。
0141
,15330,12: パイプ ・ オルガン が 、 ゆたか な 響 を 溢 らし て
^
鳴り はじめ た とき 、 わたし は 、 隣り に かけ て いる 須美子 さん の 美しい 黒 服 の 体 が 、 看護 婦 に 抱か れ て いる 子供 の そば から も 離れ 、 もちろん 、 わたし たち 少数 の 参会 者 の 群 から も 離れ て 、 恭介 さん と ぴったり 抱き あい ながら 、 徐々に 徐々に 翔び 去っ て 行っ た の を 感じ まし た 。
0141
,18405,18: 伸子 が モスクヷ へ 、 いよいよ 出発 する とき が 来 た 、 その ドラ が 段々 はっきり
^
鳴り はじめ て いる の だっ た 。
0141
,22599,13: パイプ ・ オルガン が 人気 ない 礼拝 堂 の 空気 を ふるわし て
^
鳴り はじめ た とき 、 伸子 は 、 思わず はっ として 、 須美子 を 支える ため に 手 を のばし そう に し た 。
0448
,409,22: 話し たり カード を 遊ん だり し て 居る 最中 に 、 遠く の 方 で 、 百 八 の 鐘 が
^
鳴り 始め た 。
0613
,800,29: 火勢 は いよいよ 猛烈 で 、 ついに フィルム 倉庫 に 引火 し た と みえ 、 どす黒い 煙 と 炎 と が どっと 吹き出し 、 どうどう と 炎 が
^
鳴り 始め た 。
0624
,300,30: 二 十 五 機 を 数える 時 から 例 の ガラガラ と ガード の 上 を 貨物 列車 が 駆け 去る 時 の よう な 焼夷弾 の 落下 音 が
^
鳴り 始め た が 、 伊沢 の 頭上 を 通り越し て 、 後方 の 工場 地帯 へ 集中 さ れ て いる らしい 。
0794
,280,8: にわかに ハモニカ が 宙 に うい て プープー
^
鳴り はじめ た 。
0794
,560,18: 特定 の 一 人 と 云え ば 、 特に 茂 手 木 の 代人 は ガラガラ が
^
鳴り はじめ て から 行動 を 起し 、 鳴り 終る 前 に 行動 を 終え て なお 余裕 シャクシャク たる もの が あっ た の だ が 、 かかる ガラガラ の 鳴る こと を 予期 し うる はず も なく ( 九 太夫 すら 予期 し なかっ た ) また その 鳴り つづく 時間 を 予知 できる はず も ない 。
0956
,36,9: 遠く 、 近く 、 寺 々 の 鐘 が
^
鳴り 始める 。
0978
,901,0:
^
鳴り 始め た 捨吉 の 笛 の 音色 が
0987
,1198,3: 高射 砲 が
^
鳴り はじめる 。
0993
,5309,10: … … ( その 祭 ばやし が 、 はるか に
^
鳴り はじめる ) とにかく 、 そう やっ て 、 春子 おばさん の 墓 を 囲ん で 敦子 おばさん と 敏子 さん と 一郎 という 坊や と 杉 夫 さん と 俺 と 、 それから 父 と で 、 ずいぶん 永い こと 立っ て い やし た … … 」 ( 祭り ばやし )
1014
,20,19: ハッ と し ど おし で 、 眼 を 閉じ て み たり 、 胆 を 冷やし たり 、
^
鳴り 始め て から 鳴り 終る まで 、 雷 さま の こと ばかり 、 考え て いる 。
脱ぎ捨てる
(脱ぐ.捨てる)
延べ語数:
18
0037
,214,70: いずれ に し て も 、 自然 主義 以来 人間 を 描こ う という 努力 が 続け られ ながら 、 ついに 美術 工芸 的 心境 小説 に 逃げ込ん で しまっ た 日本 の 文学 に は 、 「 人間 」 は 存在 し なかっ た と いっ て も 過言 で ない 以上 、 人間 の 可能 性 の 追究 という 近代 小説 は 、 観念 の ヴェール を
^
ぬぎ 捨て た 裸体 の デッサン を 一つ の 出発 点 として 、 そこ から 発展 し て 行く べき で ある 。
0100
,59,11: 探す 以上 は 一応 我々 の 常識 と 因襲 を 全部
^
脱ぎ 棄て て 、 白紙 に かえ つ て 探さ ね ば なら ぬ が 、 そんな こと は 容易 に できる こと で は ない 。
0543
,127,9: 「 僕 は 、 いつも 、 猿股 も 何もかも
^
脱ぎ すて 、 素っ裸 に なっ て 寝間着 に 着 かえ 、 そして 寝る こと に し て いる 。
0554
,166,3: 着物 を
^
ぬぎ 捨て た まま 、 布団 に もぐりこん で 、 ぐったり と なっ た 。
0559
,212,2: コート を
^
脱ぎ すて 、 膝 を 少しく 崩し 加減 に 坐り 、 帯 の 刺繍 が やたら に ぴかぴか 光っ て い た 。
0579
,96,54: ところが 、 今 、 あたり は 焼け野原 と なり 、 その 野原 に は 、 畠 が あちこち に 作ら れ 、 麦 の 葉 が そよぎ 、 蚕豆 の 花 が 咲き そめ 、 いろんな 菜っ葉 が 伸び だし て 、 つまり 、 大地 の 肌 が 薄汚い 人家 の 古 衣 を
^
脱ぎ すて て 真裸 と なり 、 春 の 息吹き を する こと が 出来る よう に なり ます と 、 池 も 水 も すっかり 新鮮 に なっ た よう でし た 。
0590
,492,9: おれ は そっと 起き 上っ て 、 寝間着 を
^
ぬぎ 捨て 服装 を ととのえ た 。
0597
,2076,18: 身 に ついてる すべて 、 心 に ついてる すべて 、 内臓 に ついてる すべて を 、 さっぱり と
^
脱ぎ すて 焼き すて て 、 ま 新 らしい 人間 に なる つもり だっ た 。
0743
,139,16: 見破ら れ て 逃走 し た が 、 襟 クビ を つかま れ 、 上衣 を
^
脱ぎ すて て のがれ た が 、 洋服 の ポケット に 自分 の 写真 を 入れ て い た の が 運 の 尽き 、 指名 手配 と なっ た の で ある 。
0781
,557,10: 由也 の ぬれ た 着物 は 部屋 の 隅 に
^
脱ぎ すて られ て い た 。
0844
,323,12: ところが 彼 の 洋服 や 外套 に も 、 また 屋根裏 へ
^
脱ぎ すて た ユカタ に も 、 血 を 浴び た 跡 が なかっ た 。
0866
,150,39: それ を 正当 づける なん の 根拠 も なかつ た けれど 、 た ゞ 、 いずれ に し て も 、 ぶ ざま な こと は おなじ だ と 、 肚 を きめ て 、 ゆ つくり 外套 を
^
脱ぎ すて た 。
0866
,3295,7: そして 、 いきなり 、 ゴム 長靴 を
^
脱ぎ すて ゝ 、 上 へ あがり 、
0959
,180,39: しかし 、 そう いい ながら も 、 ぬっと 立 上っ た 女 は 、 枕屏風 を 向う へ 押しやる と 、 いきなり 細 帯 を するする と 解い て 、 歌麿 の 前 に 、 颯と 浴衣 を
^
脱ぎ すて た 。
1072
,3403,27: その間 に 、 陸 の 女 は 、 黒衣 や 頭巾 や 膝行 袴 など の 化身 の 皮 は 、 吉弥 も 手伝っ て 、
^
ぬぎ 捨て て い た 。
1072
,3404,1:
^
脱ぎ すてる と 、 彼女 は 、 ただ の 堅 々 しい 御寮人 さま か 、 武家 の 奥さん という 風 の 女 と しか 見え ない 。
1072
,3471,23: そして 、 江戸 橋 前 まで 来る と 、 自身番 の 灯 が 見え た ので 、 頭巾 や 黒衣 を 道ばた へ
^
脱ぎ すて 、 蔭 間 茶屋 の 色 子 だ と 出 たら 目 を いっ て 、 番太郎 の 小屋 へ 泊め て もらっ た わけ な ん です よ 」
1074
,1663,17: これ に対して 一つ 目 小僧 さん の 方 で は 、 下駄 はき物 を 屋外 に
^
脱ぎ すて て おく と 、 夜分 に 彼 が 来 て 目 に 見え ぬ 焼印 を 押し て 行き 、 そう せら れる と 当人 が 病気 に なる など と いっ て い た 。
見続ける
(見る.続ける)
延べ語数:
18
0002
,2760,24: と 普通 の 音声 で 言い 、 本当に 不審 の よう に 少し 小首 を かしげ て 、 しばらく 僕 の 眼 を
^
見 つづけ て い まし た 。
0061
,160,17: 性能 を 改善 し て なぜ 画面 に 近づく か と 言え ば 、 物 を
^
見 続ける 際 、 最も 楽 な ポイント が かなり 近く に ある から だ 。
0072
,151,21: 五助 は 気 を しずめよ う と 、 一生 けんめい つとめ ながら 、 なおも 怪しい 青い もの の 姿 を
^
見 つづけ た 。
0085
,202,3: もう 画面 を
^
見 つづける 勇気 は ない 。
0098
,18,26: 義弟 の 足駄 の 音 が 去っ て いっ て から 、 私 は 柱 に 背 を 凭せかけ 膝 を 組ん で 庭 を
^
見 つづけ た 。
0141
,17202,71: 一 九 二 七 年 の 十二月 に 初雪 の ふる モスクヷ へ つい た とき から 、 十 数 ヵ月 の 間 、 伸子 は いたる ところ に —— 首府 で ある モスクヷ 市内 ばかり で なく 、 石油 の バクー 市 で も 、 石炭 の ドン ・ バス 地区 で も —— そこ に 工業 化 、 電化 という スローガン が かかげ られ て ある の を
^
見 つづけ た 。
0141
,22197,10: 素子 は 、 なお だまっ て じっと 伸子 を
^
見 つづけ た 。
0507
,209,17: けれ 共 、 それ は すぐ そこ に 裏口 の ある 、 私 が 先刻 っ から
^
見 つづけ て 居 た 子供 ばかり の 家 で あっ た 。
0548
,44,9: 母 は 若い 頃 の 夢 を まだ
^
見 つづけ て いる の で あろ う か 。
0617
,32,18: いつも の 通り 机 の 前 に 据わっ て 、 刀自 の 為事 を する 手 を 心地よく
^
見 つづけ ながら 、 また 話し だし た 。
0617
,2557,14: それ に も かかわら ず 、 かれ は 少年 時 の 甘い 夢 を
^
見 つづけ て いる 。
0819
,435,19: なぜなら 、 その 時 以来 は 目 を 皿 に し て 行き交う 男女 の 顔 や 形 を
^
見 つづけ た が 、 昔 を しのぶ 男女 の 顔 形 は ついに 再び 見る こと が でき なかっ た から です 。
0989
,968,17: … … 僕 は 今 に なっ て も 菅 季 治 の 姿 を ズーッ と
^
見 つづけ て いる 。
1041
,3933,18: 車 を 発進 さ せ た 俺 は 、 歩い て いる エルヴィス を ミラー の なか に
^
見 続け た よ 。
1073
,7899,4: まるで 、 悪夢 を
^
見 つづけ て いる よう な 思い で ある 。
1093
,19,24: 取る 物 も とりあえず 、 樺太 から の 引揚 民 の 中 に 雑 って 、 地獄 絵 の よう な 場面 を
^
見 続け ながら 、 三 日 がかり で 東京 へ 出 た 。
1115
,72,21: 「 お 身 は お 身 の ひとみ を 見 た こと が ある まい 、 お 身 の 瞳 を
^
見 つづけ て 来 た 人間 に は 、 しばらく でも 、 その 瞳 から は なれ て いる こと が 出来 ない の だ 。
1182
,474,4: 余 は 執念 く
^
見 つづける で あろ う
踊り出す
(踊る.出す)
延べ語数:
18
0073
,185,8: 骸骨 同士 が 手 を つない で
^
おどり だし た 。
0084
,2484,20: その うち に 彼ら は 、 大きな 頭 を ふり 、 蛸 の よう な 手 を ふりかざし て
^
踊り だし 、 はて は 、 くるくる と まわり だし た 。
0084
,2788,16: すると 、 さっき から すっかり 温和 しく なっ た ブブン も それ を 真似 し て
^
踊り だし た 。
0091
,1909,40: ふだん は 、 自分 の 身体 の 中 に 骨 が ある こと は 殆 ん ど 感じ ない の で ある が 、 その とき 道夫 は 全身 を つらぬく 、 自分 の 骨 が 一 せい に
^
おどり だす よう に 感じ た 。
0091
,1910,36: その 骨 は 、 一 本 で は なく 、 二 百 あまり の 骨 片 が 組立て られ た もの で ある が 、 その 二 百 あまり の 骨 片 が 、 それぞれ ひとりでに
^
おどり だし た の で ある 。
0094
,174,18: サム と ぼく は 、 顔 を 見合わす と 、 うれしく なっ て 、 その 場 に
^
踊り 出し た 。
0141
,5948,40: エレーナ は 、 ほんとに 発作 の よう に 立ち上っ て 、 教え て あげ ましょ う 、 マズルカ という もの は こういう 風 に おどる ん です 、 と 伸子 の 手 を 、 いや 応 なく しっかり つかまえ て
^
踊り だし た 。
0141
,19134,38: 気転 の きく 頓智 もの の 審査 委員 の 一 人 が 、 頬 っ ぺた を 赤く し て 入っ て 来 た 連中 を 睨みつけ て いる おかみ さん の 手 を むりやり 執っ て 、
^
踊り 出し た 。
0172
,32,17: 鋳型 に はめ た よう な 中世 の 肖像 画 から レオナルド の 生き た 人間 が
^
おどり 出し た 。
0993
,1003,13: 金吾 アゼ に 立っ て 、 歌 あ 歌っ て 盆踊り を
^
踊り 出す 始末 だ 。
0993
,3154,8: ( いきなり 刈田 の 上 を 素裸 で
^
踊り 出し た らしい 。
1153
,11,13: 御幣 を あげ さ げ し て いる うち に 、 体 が
^
踊り 出す 、 目 が つり上がる 。
1153
,840,8: うっかり する と 『 こりゃ こりゃ 』 と
^
踊り 出し そう だっ た 。
1172
,1080,33: その 兵隊 は 、 半 裸体 の まま 、 手 を 妙 な 具合 に 曲げる と 、 いきなり シュッシュッ と 言い ながら 、 おそろしく テンポ の 早い 出鱈目 の 踊り を
^
踊り 出し た 。
1177
,369,6: 音楽 が はじまり 、 伍長 と
^
踊り 出そ う と する その とき 、 たしかに 女 は 信二 に 頬 笑ん だ よう に 思え た 。
1177
,370,19: 縁 なし 眼鏡 の 優等生 の よう な 伍長 は 、 長身 の 胸 を 礼儀 正しく 離し て
^
踊り 出し た 。
1177
,850,7: 少尉 は 首 を ふり 、 また
^
踊り 出そ う と し た 。
1177
,855,7: 腰 を うかし 、 こんど 少尉 が
^
踊り 出そ う と し たら 、 ドラム を 蹴 とばし て とびかかる つもり だっ た 。
喋り捲る
(喋る.捲る)
延べ語数:
18
0060
,4980,42: さて 、 その 西 君 は と いえ ば 、 単身 、 パン アメリカン 航空 の サンフランシスコ 直行 便 で 会場 に 乗り込ん で き て 、 ちょこまか と 走り まわり 、 あっち で ぺちゃくちゃ 、 こちら で ぺちゃくちゃ と 、
^
しゃべり まくっ て い た と 思う の も つかの間 、 いつの間にか ふい と 姿 を 消し て しまっ た 。
0625
,306,56: 私 が 買い物 を し た 他 の 店 を ヒダ の 名折れ で ある とか 、 その 店 の ため に ヒダ の 塗り物 全体 が 汚名 を 蒙っ て しまう という よう な 聞く に たえ ぬ 悪罵 を 、 私 が それ に 耳 を 傾ける フリ を すれ ば 恐らく 半日 は
^
喋り まくる かも 知れ ない 。
0672
,33,72: 夜更け に 私 が もう 眠っ た もの だ と 心得 て 起き 上っ て 神棚 を 伏し拝ん で 、 雪夫 や 、 かんにん し て おくれ など と さめざめ と 泣い たり し て いる くせ に 、 翌日 の 昼 は ゴム マリ が はずむ よう な 勢い で どこ か の オバさん たち に 倅 の 凜 々 し さ を 吹聴 し て 、 ある こと ない こと
^
喋り まくっ て いる の で ある 。
0675
,28,9: そして その 臍 で 年中 うるさい ほど ガヤガヤゴチャ く
^
喋り まく つ て ゐる の で ある 。
0706
,144,14: アラ 、 イケネエ 、 シマッタ 、 など ゝ 、 慌しく 取り みだし ながら 、
^
喋り まくる の は 、 第 一 に 弁 吉 の 悪口 で ある 。
0706
,229,10: 喫茶店 へ はいれ ば 、 何事 を 、 どこ まで
^
喋り まくっ て 、 何事 が 起る か 見当 も つか ない 。
0732
,539,18: 彼ら は 神様 の 使者 の 前 でも 、 心 おき なく 勝手 放題 な こと を
^
喋り まくっ て い た 。
0732
,1233,4: ハハア 、 英語 で
^
喋り まくろ う てん で 、 日本語 を 控え て いる の だ ねえ 」
0741
,16,52: たまたま 中西 伍長 が 独自 の 見解 を のべ て 、 それ を 党 中央 の オエラ 方 に 批判 し て もらお う と 思っ たら 、 徳田 中尉 は カンカン 怒っ て 、 伍長 が 二 三 分 喋り 得 た の に対し 、 中尉 は 二 三 十 分
^
喋り まくっ て 吹きとばし て しまっ た そう だ 。
0745
,242,53: 一 しょ に 檻 の 中 で 酒 を のみ 、 はじめ は お 光り 様 の 悪口 を 云っ て い た が 、 酔い が 廻る と ほめ はじめ て 、 どうしても 私 と 入れ 代り に 檻 の 中 に 残っ た 方 が 適役 の よう な 言辞 を
^
喋り まくっ て 戻っ て いっ た 。
0755
,2,17: けれども 温泉 場 で ある から 、 道路 に は 広告塔 が あっ て 休む こと なく
^
喋り まくり 唄い まくっ て いる し 、 旅館 から は 絶え間 なく ラジオ が がなり たて て 、 ヘタクソ な ピアノ も きこえる 。
0759
,1663,38: 宇賀神 芳則 は 右翼 団体 の 顧問 格 の 策士 で 、 陰謀 にかけて は 天才 的 な 男 で ある が 、 一 面 、 大変 な 露出 狂 で 、 どんな 秘密 も 洗いざらい ペラペラ
^
喋り まくっ て いる よう に 見える 。
0759
,1664,4: 実際 は 、
^
喋り まくっ て いる の は 、 どう でも いい よう な こと で 、 大事 の 陰謀 は 決して 喋っ て い ない の で ある 。
0759
,5030,12: 杏 娘 の 甘ったるい 腰 を だい て 、 踊り ながら
^
喋り まくっ て いる うち は 、 太平楽 という もの で ある 。
0826
,30,13: 彼女 の 会話 の 稽古 は 閃く まま に 間違っ た 単語 を
^
喋り まくる という 心臓 型 で ある が 、 閃か ない 時 に は 「 エエット 」 と 日本語 で 考え 、 先生 が 単語 の まちがい を 正し て やる と 、 「 ア 、 シマッタ 」 と 呟く 式 の 稽古 ぶり で ある 。
0866
,2443,6: 父 は 、 ひと息 に
^
喋り まくる 息子 の 言葉 を 、 半ば 異様 な 興味 と 、 半ば 、 しんみり し た 感傷 の 面持 で 聞き入 つ て い た 。
0886
,2,65: テキスト は 神西 清 君 の 新訳 に よる が 、 これ が 今 、 出来 た だけ 私 の 手許 に 届け られ 、 二 十 一 日 の 本読み まで に 間に合う 手はず が つい て いる 、 と 、 私 は 信じ ながら 、 それぞれ の 人物 に ふさわしい 名 ぜりふ を 、 すべて の 俳優 が 奇想天外 な 調子 で
^
しゃべり まくっ て くれる よう に 祈っ て いる 。
0989
,2230,9: 私 … … ( つかれ た よう に
^
喋り まくる 相手 を 、 自分 に 理解 でき ない 物 を 眺める よう に 眺め て いる うち に 、 次第に 嫌悪 と 、 次ぎ に 憎悪 で 睨みつけ て い た が 、 やがて プイ と 何 も 言わ ず に 廊下 へ 立ち去っ て 行く )
作り直す
(作る.直す)
延べ語数:
18
0060
,2538,5: 最初 から 、 カード を
^
作り なおす はめ に なる 。
0060
,3996,9: 一方 トロード は 、 制御 回路 を きれい に
^
作り なおし 、 8 0 8 0 を 使っ た 本体 と 組み合わせ て フロッピーディスク ドライブ 付き の 本格 的 な システム を 作り 、 デジタル システムズ 社 ( のち に デジタルマイクロシステムズ 社 に 改称 ) という 彼 の 会社 から 売り出そ う と 考え た 。
0060
,4134,7: TK — 80 BS を 新しく
^
作り なおし た CPU ボード と 組み合わせ 、 電源 など も 含め て 専用 の ケース に 収め た コンポ BS に は 、 もう 学習 教材 の 面影 は なかっ た 。
0060
,4594,8: だが 「 零 戦 だって 三 度
^
作り なおし て いる 。
0060
,4595,11: 取りあえず それ で 作っ て おい て 、 何 度 でも
^
作り なおせ ば いい じゃ ない か 」 と の 西 の 駄目押し で 、 ゲイツ と アレン も 腹 を 括っ た 。
0060
,5598,18: ビル ・ ゲイツ は 試作 機 を いじくり 回し て 真っ先 に エディター に 注文 を つけ 、
^
作り なおし を 主張 し た 。
0060
,5619,11: 古川 は おそらく 、 「 でき の 悪い ライン エディター を
^
作り なおす よう 命じ 、 フル スクリーン の エディター に関する アイディア を 一 晩 で まとめ て プログラマー たち に 指示 し た 」 経緯 を 、 ゲイツ から 聞かさ れ た もの と 思わ れる 。
0060
,8443,22: さらに リサ の 出荷 は 、 悪戦苦闘 し て い た 自社 開発 の 五 インチ の フロッピーディスク ドライブ を アルプス電気 に
^
作り なおし て もらう 都合 上 、 五月 以降 に ずれ込む 予定 と なっ て い た 。
0060
,8487,6: 「 零 戦 も 三 回
^
作り なおし た ん や 。
0060
,9075,47: 土壇場 で オフィス コンピューター の 最下位 機種 という 道 を 捨て 、 きわめて 短期間 で 開発 せ ざる を え なかっ た PC — 9 8 0 1 に は 、 もう一度 白紙 を 与え られ て 設計 し なおす こと が 許さ れる の なら 、
^
作り なおし たい 点 は いくつ も 残さ れ て い た 。
0060
,9083,34: 五 インチ の ドライブ を 標準 で 持た せる こと により 、 アプリケーション を 何 に 収め て 供給 する か の ターゲット が 確定 さ れ 、 ハード ウエア は 全面 的 に
^
作り なおさ れ た ★ 。
0060
,9090,38: 日本語 の 使える ビジネス 機 という 性格 を 際だた せ 、 ソフトウエア の 互換 性 は 保つ と 決め た うえ で 、 PC — 9 8 0 1 の 次期 機種 の 中身 は 完全 に
^
作り なおさ れ た
0452
,53,10: 鈍 痲 し 易い 人間 の 、 脳 細胞 を
^
作り なおす まい か 。
0988
,5177,43: それ を 相手 の オヤジ の 方 で 、 いつの間にか 段々 に 自分 の 田 の 方 へ 利用 する 程度 を 多く し て 行 つた よう で 、 それ に 反抗 し て 久子 が 鍬 を 持ち出し て 水路 を
^
作り なおし て し まつ た らしい 。
1041
,382,26: ビル の レコード は 次第に 大きな ヒット に なり 、 やはり 五 四 年 の 『 ロック ・ アラウンド・ザ・クロック 』 は 、 ソニー・ディー の もの の
^
つくり なおし だっ た が 、 ポップ の ベストセラー ・ チャート に 顔 を 出し た 。
1041
,387,6: 黒人 の ヒット を 白人 が
^
つくり なおし た レコード に は 、 とうてい できる 芸当 で は ない の だ が 、 これ だけ は 、 そう なっ た 。
1041
,419,5: 白人 による 水 まし の
^
つくり なおし ロックンロール が 多 すぎる ので 、 ラヴァーン・ベイカー が 一 九 五 五 年 、 法的 な 規制 を 求め て 訴え て 出 た 。
1041
,420,13: しかし 、 一 九 五 六 年 に なる と 、 カヴァー (
^
つくり なおし レコード の 、 業界 で の 呼称 ) は 市場 価値 が なくなっ て い た 。
斬り込む
(斬る.込む)
延べ語数:
18
0059
,136,17: 丁度 そこ へ 閉 って い た ドア を 無理矢理 あけ て 、 白い ズボン が
^
斬り 込む よう に 、
0080
,2227,3: ずばり と
^
斬り こん だ 。
0103
,269,4: この 人 は
^
斬り 込ん で 来 まし た 。
0103
,330,16: 疾風迅雷 と で も 形容 し ましょ う か 、 怒り と 憎悪 と で
^
斬り 込ん で 来 た 、 鶴吉 の 刀 の 凄 じ かっ た こと は !
0621
,96,24: 男 は ためらい まし た が 、 すぐ ズカズカ 歩い て 行っ て 、 女 の 頸 へ ザクリ と ダン ビラ を
^
斬り こみ まし た 。
0681
,23,33: 「 無 構え 」 という 妙 な ヘッピリ 腰 で 三 四 間 離れ て 立ち 、 ジリジリ と 寄っ たり 離れ たり マ を はかっ て 、 とたんに 「 ヤットオ 」 と
^
斬り こむ 。
0681
,30,25: 竹刀 は 横 に かまえ て ブラブラ と 足 とともに ハズ ミ を つけ て いる が 、 力 は 常に 足 に ある 、
^
斬り こむ 速力 の 剣法 で ある 。
0715
,9,23: 本能寺 の ほう で も 眼 を さまし て 、 中 から 豪傑 連中 が 飛び出し て 、 明智 勢 の なか に
^
斬り 込ん だ 。
0779
,895,19: フロ の 焚物 に する が いい や 、 と 云っ て やっ たら 、 刀 を ぬい て
^
斬り こみ そう な 剣幕 で 怒り や がっ た 。
0791
,208,5: 命 に たがう と 、
^
斬り こむ ぞ 」
0861
,119,8: それから 四 人 いきなり 大勢 の 中 へ
^
斬り こん だら 道 が あい た から 一目散 に 逃げだし て 、 雷門 で 三 人 落合う こと が でき た 。
0943
,87,15: 「 野呂 勘兵衛 が 小栗 美 作 を 討つ ため 、 日 雲 閣 へ
^
斬り こん だ の も 、 やはり 月見 の 宴 の 折 だっ た そう な 。
0988
,2953,4: こちら の 胸先 に
^
斬り こん で 來 る よう な 眼 だ 。
1072
,6884,21: と 、 刀 を 抜き 、 脳裡 の 人間像 を 斬る よう に 、 高札 の 脚 へ 斜め に
^
斬り 込ん だ 。
1073
,5525,15: 「 これ まで 」 と 、 船 を 近づけ 、 阿修羅 に なっ て 、
^
斬り こん で 来 た が 、 多く は 、 矢 にあたって 、 水中 に 落ち 、 岸 を 踏ん だ 者 も 、 なぶり 斬り に なっ て 、 討死 に し た 。
1141
,147,27: それ を 振り 冠 って 、 一瞬 の 猶予 も なく 、 娘 を 押え た 男 の 肩先 へ 、 鉄 を も 断て と
^
斬り 込ん だ の です 。
1170
,126,18: そして 時 を 移さ ず その 混乱 に 乗じ て 、 抜刀 隊 を 踏み込ま せ て 、
^
斬り 込む 。
1174
,2404,7: 遺骨 という 大義名分 を 振りかざし て 、
^
斬り 込ん で 行っ た よう な もの だ から ねえ 。
上り込む
(上る.込む)
延べ語数:
18
0034
,66,8: 私 を 送っ て 行っ た 足 で
^
上り こむ なり 、 もう 嫌味 たっぷり に 、 —— 高津 神社 の 境内 に ある 安井 稲荷 は 安井 さん ( 安い 産 ) と いっ て 、 お産 の 神 さん だ のに 、 この 子 の 母親 は 安井 さん の すぐ 傍 で 生み ながら 、 産 の 病 で 死ん で しまっ た と は 、 何と 因果 な こと か … … と 、 わざとらしく 私 の 生み の 母親 の こと を 持ち だし たり など し て 、 浜子 の 気持 を 悪く し た 。
0053
,1827,17: 「 —— 女中 さん の お 停め に なる の も きか ず に 、 勝手 に
^
上り 込ん じゃ って 、 ごめんなさい 。
0068
,388,27: 間もなく 、 若い 男 が ひとり だけ で 帰っ て き て 、 友人 と 約束 の 時 まで 休ま せ て 欲しい と 、 家 に
^
上り こん だ 。
0068
,432,60: その 泥棒 に し て も 、 桂子 が フラフラ と 出 て 、 連れ て き た の で は なく 、 マーケット で 一 度 、 逢っ た だけ の 男 が 、 彼女 の 家 を 探り あて 、 麻雀 で 夜明し し た 後 で つかれ て いる から 休ま せ て くれ 、 と ノコノコ
^
上り こん で き た の だ という 、 桂子 の 話 も 信じる 。
0068
,434,40: その ため に 心気 ますます 朦朧 と し て き て 、 桂子 が 酒 を 飲み ましょ う か 、 と いう のに 、 締切 間近 の 仕事 も 忘れ 、 ふたり で 近く の 中華 料理 店 に
^
上り こむ 。
0538
,288,8: 珍し そう に 、 そろそろ と 座敷 に
^
上り こむ 。
0540
,251,12: アパート へ も しばしば やって来 、 私 の 不 在中 に も
^
上り こみ 、 泊っ て ゆく こと も あっ た 。
0549
,198,2: のっそり
^
上り こん で 、 長火鉢 の 前 に 坐っ た 。
0595
,202,2: 茶の間 に
^
上り こん で 、 無駄 話 を し た こと は 何 度 か あっ た が 、 酒食 の 席 に 長座 し た こと は 初めて だ 。
0599
,198,8: 言わ れる まま 、 室 の 隅っこ に
^
上り こん だ 。
0685
,177,15: 「 御 近所 は 、 もう 慣れ ッ こ だ 」 小野 は いきなり ズカズカ
^
上り こん だ 。
0685
,246,2: ウチ へ
^
上り こも う なんて 、 ふとい 奴ら だ 。
0699
,377,8: また 悪 侍 の 一味 の 奴 が
^
上り こん で 」
0759
,3820,4: 青木 は 遠慮なく
^
上り こん で 、
0842
,541,49: もっとも 人 が 護身 用 の 術 を 必要 と する よう な 時代 は 慶賀 す べき で は ない けれども 、 血なまぐさい 乱世 の 気配 は 遠ざかる どころか 益々 近づく おもむき も あっ て 、 かかる とき に 、 大男 の 暴漢 ヌッ と 室内 に
^
上り こむ や 、 ギャッ と 叫び 、 とたんに ヒバラ を 押え て ひ ッ くり 返っ て いる 。
0845
,59,4: どうやら 二 人 は
^
上り こん だ らしい 。
0852
,223,18: あの 場合 君 に 許さ れ て いる 特権 は 僕 の 留守 の 部屋 へ 勝手 に
^
上り こん で 僕 の 帰り を 待つ こと が できる と いう だけ だ 。
0959
,107,38: 中 へ はいっ た 歌麿 は 、 如才 なく 、 お袋 に 土産物 を 渡す が 否 や 、 いっぱし の 馴染 で も ある か の よう に 、 早く も 三 畳 の 間 へ
^
上り 込ん で しまっ た が 、 それでも さすが に 気 が 差し た の で あろ う 、 ふところ から 手拭 を 取出し て 、 額 に にじん だ 汗 を 拭く と 、 立っ た まま 小声 で 訊ね た 。
立ち上る
(立つ.上る)
延べ語数:
18
0016
,126,20: 曇っ て い た 日 で あっ た が 、 割に あたたか で 、 雪 道 から ほやほや 湯気 が
^
立ち 昇っ て いる 。
0060
,6114,49: 果たして N 88 — BASIC や N — BASIC の 完全 な 正体 が どんな もの な の か 、 隠さ れ た コマンド や 、 マニュアル と の ずれ が どの 程度 存在 し て いる の か 、 古山 の 胸 に 大きな 不安 の 雲 が
^
立ち 昇っ て き た 。
0081
,2311,54: 黄いろい 先生 と いっ て モレロ が 首 を まわし た 方向 に 、 張子 馬 が しずか に テーブル に つい て い た が 、 玉太郎 と マルタン が 、 青い 顔 を し て かけこん で 来 た の を 見る と 、 彼 は さかずき を そっと 下 において
^
たち 上っ た 。
0264
,5,62: 政府 が 人民 生活 を 再建 出来 ない で インフレーション の 波 の まにまに 、 当選 し た か と 思う と 、 たちまち 選挙 違反 で 検挙 さ れる よう な 代議士 の 頭数 ばかり あつめ て 、 大臣 病 に きゅうきゅう と し て いる とき 、 もし 私 たち 婦人 が 、 心から 自分 の 運命 を 守っ て
^
たち 上ら ない なら ば 、 だれ が 明日 の 生命 を 保障 し て くれる でしょ う 。
0510
,376,3: 詩人 は おとなしく
^
たち 上っ て 紙 を かさねて その 上 に インク スタンド を 置い て 、
0540
,357,9: 高原 の 風物 も 、 初夏 の 中空 に
^
立ち 昇る 浅間 の 噴煙 も 、 彼女 の 興味 を あまり 引か ない らしい 。
0573
,254,11: その 彼方 、 袖垣 の 向う に 、 濃い 煙 が
^
たち 昇っ て い て 、 子供 の 笑い声 が し た 。
0588
,271,15: そこ の 一隅 、 玉砂利 の 上 に 屈み こみ 、 陽光 の なか に
^
立ち 昇る 線香 の 淡い 煙 を 、 肩先 に 受け て 、 黒 御影石 の 石碑 に 向い 両手 を 合せ てる 、 その あなた の 姿 は 、 もう 未亡人 で は あり ませ ん でし た よ 。
0590
,508,26: 朝焼け の 色彩 は 、 もう 次第に 薄らぎ 、 白銀 色 に いぶさ れ て 、 地平 の 彼方 に は 太陽 の 光線 も
^
立ち 昇っ て いる こと で あろ う 。
0597
,2006,25: 謂わ ば 端正 な 噴火口 で 、 円く 深く 落ち 窪ん でる 底 に 、 熔岩 が 煮え立ち 、 濃霧 の よう な 噴煙 が
^
立ち 昇っ て いる 。
0597
,2055,16: 轟々と 地鳴り を さ せ 、 熔岩 を たぎり 立た せ 、 噴煙 を 中天 に
^
立ち 昇ら せ 、 そして 何 物 に も 憚 る こと なく 、 何 物 から も 邪魔 さ れる こと なく 、 それ 自体 の 存立 を 宣言 し て いる の だ 。
0863
,157,20: 谷 の ふち の 向 方 に は 地下 の 墓所 から 蒸発 し て いる の か 、 もやもや
^
立ち 昇る 煙霧 の 中 へ 青ざめ た 虧 けた 三日月 が 射し 入っ て おり まし た 。
0865
,129,31: 見る と 、 岡本 は 、 腹這い に な つて 、 画集 の よう な もの を ひろげ 、 長い 髪の毛 の 間 から モウモウ と 煙草 の 煙 を
^
立ち 昇ら せ て い た 。
0890
,268,19: それ も やがて 吹き 巻く 風 に ちぎら れ て 、 行方 も 知ら ず 鼠色 の 中空 へ
^
立ち 昇っ て 参り ます 。
1013
,2182,4: 香煙 は ゆらゆら と
^
立ち 昇っ て 、 墓 の 面 を 掠め 、 そして 、 私 は 憮然 として 、 墓 を みつめ て 立つ 。
1073
,7565,9: そして 聚落 の 殷盛 な 炊煙 が 朝夕 に
^
立ち 昇っ て い た もの と 思わ れる 。
1132
,188,28: 頃合 を 見 計っ て 、 それ を 元 の 枕 に 差し込む と 、 ほのか な 香気 —— 幽 雅 で 甘美 な 匂い が ゆらゆら と
^
立ち 昇っ て 、 薄暗い 部屋 一 パイ は 、 夢 の 国 の よう に なる の でし た 。
1171
,3925,12: 風 が ない ので 、 白い 煙 や ガス が まっすぐ に
^
立ち 昇っ て いる 。
巡り合う
(巡る.合う)
延べ語数:
18
0014
,1,152: —— もはや 、 もう 、 私 ども 老人 の 出る 幕 で は ない と 観念 いたし まし て 、 ながらく 蟄居 し て はなはだ 不自由 、 不面目 の 生活 を し て まいり まし た が 、 こんど は 、 いかなる 武器 を も 持っ て は なら ん 、 素手 で 殴っ て も いか ん 、 もっぱら 優美 に 礼儀 正しく この世 を 送っ て 行か なけれ ば なら ん 、 という まことに 有り がたい 御 時勢 に なり まし て 、 その ため に は まず 詩歌 管絃 を 興隆 せしめ 、 以 て すさみ 切っ たる 人心 を 風雅 の 道 に いざなう よう に 工夫 し なけれ ば いかん 、 と 思いつい た 人 も ござい ます よう で 、 おかげ で 私 の よう に ほとんど 世の中 から 忘れ られ 、 捨て られ て い た 老いぼれ の 文人 も また 奇妙 な 春 に
^
めぐり 合い まし た 次第 で 、 いや 、 本当に 、 気取っ て み た ところ で 仕様 が ござい ませ ん 、 私 は 十 七 の 時 から 三 十 数 年間 、 ただ もう 東京 の あちこち で うろうろ し て 、 そうして おのずから 老い 疲れ て 、 ちょうど 今 から 十 年 前 に 、 この 田舎 の 弟 の 家 に もぐり込ん で 、 まったく ダメ な 老人 として 此 の 地方 の 皆さま に 呆れ られ 、 笑わ れ て 、 いやいや 、 決して うらみ を 申し述べ て いる の で は ござい ませ ん 、 じっさい 私 は ダメ な 老人 で 、 呆れ られ 笑わ れる の も 、 つまり は 理 の 当然 と いう もの で 、 この よう な 男 が 、 いかに 御 時勢 と は 言え 、 のこのこ 人中 に 出 て 、 しかも 教育 会 !
0095
,980,9: 「 予想 以上 に 奇怪 なる 海底 地震 に
^
めぐり 合っ た の だ 」
0095
,1863,5: 僕 は そういう 局面 に
^
めぐり 合い たく ない 」
0141
,5395,12: こういう 話しぶり の 間 に 、 モスクヷ で は 伸子 が
^
めぐり 合う こと の なかっ た ゆるやか さ で スモーリヌィ で の 時 が 経過 し た 。
0141
,8944,23: たった 一 ぺん だけ 伸子 の 病室 に 現れ て 何 か の 生活 の 断片 を 落し 、 しかし もう 二度と
^
めぐり 合う こと の ない 訪問 者 の 一 人 として 、 やっぱり それ も 或 る 午後 、 伸子 の 病室 へ 一 人 の ひどく 気 の たった 女 が 入っ て 来 た 。
0221
,378,37: けれども 、 中里 恒子 の 文学 は そういう 環境 の 女性 の し つけ の よ さ と 良識 、 やや あり き たり の 教養 の 判断 に とどまっ て い て 、 作家 として 偶然
^
めぐり 合っ て いる 苦しい 可能 性 を 生かし きっ て い ない 。
0237
,35,11: 婦人 民主 クラブ は これから も 様々 の 場合 に
^
めぐり 合う こと だろ う 。
0250
,231,41: ピアニスト 井上 園子 や 草間 加寿子 が 何故 金持 の 息子 と 結婚 し なけれ ば なら なかっ た か という こと を 考えれ ば 、 男女 に 関 ら ず 、 夥しい 人 の 才能 という もの が 、 今日
^
めぐり 合っ て いる 経済 的 な 殺戮 を 思わ ない 人 は ない だろ う 。
0276
,64,14: それ なら ば 十 六 歳 から 二 十 歳 の 若い 人々 が
^
めぐり 合っ て いる の は 何 だろ う 。
0301
,52,15: ところが 、 程なく 、 私 たち は また 新しい 図案 の 一 銭 に
^
めぐり 合う こと と なっ た 。
0425
,10,7: 「 伸子 」 以後 の 伸子 が
^
めぐり 合っ た 現実 は 、 一 家庭 内 の 紛糾 だけ で は なかっ た し 、 恋愛 と 結婚 に 主題 を おい た 事件 の 連続 だけ で も なかっ た 。
0493
,32,40: 「 志賀 さん が 男 で 、 あれ だけ の 天分 と 、 経済 力 と を もっ て 自分 の 境地 を 守り 得る の と 、 一 人 の 女 の 作家 が 、 いま の 世の中 で
^
めぐり 合う もの と は 、 全く ちがう ん じゃ ない でしょ う か 。
0642
,366,25: ジロリ の 御 婦人 が 二 人 まで 私 の 住所 へ お 泊り 遊ばす など ゝ は 天変地異 の たぐい で 、 二度と
^
めぐり 合う 性質 の もの じゃ ない 。
0761
,383,15: ま に うけ て 上野 探訪 に でかけ たら 、 唖 の 女の子 に は
^
めぐり 合わ ない し 、 お客 を 大切 に し て 、 ジャングル の 平和 を まもる 情 に 溢れ て いる どころか 、 一 しょ に 泊っ た 女の子 に 財布 を 持ち逃げ さ れ た よ 、 こまる じゃ ない か 、 アッハッハヽ という よう な わけ だ 。
0855
,64,3: せっかく 戦争 に
^
めぐり 合っ た の だ から 、 戦争 の 中心 地点 を 出外れ たく なかっ た の で ある 。
1068
,110,13: セックス という もの は 、 私 は やっぱり 一 度 、 相
^
めぐり あっ た 、 そして 火遊び で なく 、 夫婦 という よう な 形 において 、 この 人生 を 歩み 出し た からには 、 等しく 相手 も 同じ よう な です ね 、 楽しみ 、 一つ に なり 、 明るく 、 法 の 恵み に あっ て 、 終わり を 本当に 老 の 後 まで 全う する こと を 、 行者 宿 報 設女 犯 という ん じゃ ない か と 思う ん です 。
1080
,8,17: しかし 幸い な こと に 、 非常 に 運 が よく て 、 思いがけなく よい 下宿 に
^
めぐり 合い 、 それで すっかり 落ちつく こと が でき た 。
1101
,720,8: 考え て みる と 、 妙 な
^
巡り あわ せ で あっ た 。
打つかり合う
(打つかる.合う)
延べ語数:
17
0060
,4549,5: 似通っ た 見解 の
^
ぶつかり 合い は 、 筆者 自身 も PC — 9 8 0 1 の コンセプト の 決定 過程 に関して 体験 する こと と なっ た 。
0084
,953,9: 室内 に あっ た 自動車 同士 が 、 はげしく
^
ぶつかり 合い 、 ドラム缶 が ひっくりかえり 、 油 が どろどろ 流れ だす 。
0141
,11574,14: 中館 公一 郎 と 川瀬 勇 が 同時に 、 互 の 言葉 で
^
ぶつかり あっ た 。
0141
,17260,18: 天体 は 、 宇宙 そのもの の 力 で 充実 し て いる から 運行 し ながら 互に
^
ぶつかり あう こと が 少い 。
0144
,225,28: 彼等 と は 異 っ た 一 人 の 者 「 他人 」 として 「 結構 さん 」 は ゴーリキイ の 、 騒々しく て 、 悪意 が
^
ぶつかり 合っ て いる よう な 幼年 時代 の 生活 の 中 に 現れ た 最初 の インテリゲンツィア で あっ た 。
0144
,726,27: 本 と 一緒 に いる 時 だけ ゴーリキイ が そこ から 逃げ出し たい と 思い つづけ て いる 製図 師 一家 の だらけ て 、 悪意 が
^
ぶつかり 合っ て いる 環境 が 遠のい た 。
0147
,39,30: 此の世 に 満々 たる 美し さ 、 愛す べき もの を 、 彼 は たっぷり し た 資質 に 生れ 合わ せ た 男らしく 、 どれ も のこさ ず 、
^
ぶつかり 合わ ず 、 調和 そのもの に 歓喜 を 覚える よう な 概括 で 、 自分 の 芸術 に 生かし て み たく 思っ た の だろ う 。
0398
,43,28: 日本 は 半 封建 の 社会 で 婦人 の 活動 場面 が 非常 に 狭い から 、 婦人 団体 と いえ ば その 狭い なか で 、 互に
^
ぶつかり あっ たり 、 その ぶつかり を 既成 勢力 に 利用 さ れ て 結局 、 婦人 ボス の あらそい と なっ たり し て き た 。
0507
,657,9: 日 に 一 度 、 焼物 と 焼物 の
^
ぶつかり 合う 、 あの 特別 な 響 の きこえ ない 時 は ない 。
0571
,217,4: 水面 の 波頭 が
^
ぶつかり 合っ て 渦巻く こと も あっ た 。
0766
,27,13: 河 底 の 轟音 は 、 この 岩石 が 山 から 海 へ
^
ぶつかり 合っ て 無限 に 突入 し て くる その 音 で あっ た 。
0849
,305,35: 蒲原 平野 は この 六 百 年 後 に 於 て も 時代 時代 で 地図 は 大 変動 を 示し て おり 、 それ は 信濃川 、 阿賀 之 川 の 二 大河 が
^
ぶつかり あっ て いる ため だ 。
0945
,3,26: 大波 が 滝 の よう に うちこむ ので 、 淦 水 を 汲みだす ひま も なく 、 積荷 の 材木 が 勝手 に 浮き だし て
^
ぶつかり あい 、 その 勢い で 舷 の 垣 を 二 間 ほど 壊さ れ て しまっ た 。
0979
,868,2: 両方 が
^
ぶつかり 合っ て
0988
,2981,38: しかも それ が たいがい 普通 の 言い方 と 逆 に なつ て い て 、 いきなり 間投詞 が 飛ん で 來 て 、 その後 に 叙述 の 文句 が 來 て それ が 又 四方八方 へ 飛び散り 、
^
ぶつかり 合う 。
1171
,2968,6: 肩 と 肩 と が 時々
^
ぶつかり 合う 。
1172
,688,27: なに 、 と 言葉 に なら ない 言葉 が 聞え た と 思う と 、 何 か 絡み合う よう な 気配 の うち 、 肉体 が
^
ぶつかり 合う よう な にぶい 音 が し 、 小さく なっ て いる 私 の 背 に 、 誰か が よろめい て たおれ かかっ た 。
膨れ上がる
(膨れる.上がる)
延べ語数:
17
0060
,580,4: 参加 者 が 次第に
^
膨れ 上がる につれて 転々 と し た 会場 は 、 その後 スタンフォード 大学 の 線型 加速器 センター に 移さ れ た 。
0060
,2124,16: 六月 の 夏 を 予感 さ せる 鮮烈 な 太陽 に あぶら れ 、 熱く
^
膨れ 上がっ た 大気 の 底 で 、 タケシ は 立ちつくし て い た 。
0060
,3728,52: 従来 どおり 、 配線 の パターン を 焼き 込ん だ プリント 基板 の 上 に 電子 部品 を 並べ て 回路 を 作っ て いっ た の で は 、 基板 の 枚数 も 多く なり 、 配線 は すさまじく 入り組ん で 、 故障 の もと と なる 接点 の 数 も
^
膨れ 上がる と 思わ れ た 。
0060
,3878,30: 新しい 機能 を 大幅 に 盛り込ん だ ITOS は 、 従来 の システム 1 0 0 用 の 基本 ソフト に 比べ 一 〇 倍 ほど の 規模 に
^
膨れ 上がっ て い た 。
0060
,5268,80: グラフィックス 関連 に 力 を 入れ た PC — 8 0 0 1 に 続い て 、 日立 の ベーシック マスター 版 、 解像度 を 大幅 に 高め た 日本電気 の PC — 8 8 0 1 版 と 機能 拡張 が 続き 、 ビル ・ ゲイツ 自身 が ハード ウエア の スペック に 惚れ込ん で 拡張 に 入れあげ た 沖電気 の if 8 0 0 で は 、 ついに ベーシック の 規模 は 五 六 K バイト に まで
^
膨れ 上がる に いたっ た ★ 。
0060
,6023,38: 従来 の システム 1 0 0 の OS が 、 プログラム の 行 数 で せいぜい 一 万 行 から 二 万 行 規模 だっ た の に対し 、 ITOS は 二 〇 万 行 と 桁外れ に
^
膨れ 上がっ て い た 。
0060
,6029,51: 古山 が 日本電気 に 入社 し た 当時 、 ハード ウエア の 与え て くれる ほんの ちっぽけ な スペース を 利用 し て 書く の が 当然 だっ た ソフトウエア は 、 OS だけ で 、 大量 の マン パワー を 投入 し て 築き上げる 大 規模 な システム に
^
膨れ 上がっ た 。
0060
,6303,8: ACOS の OS は 膨大 な 規模 に
^
膨れ 上がり 、 古山 は 火 の つい た ITOS を 両手 で 受け取ら ざる を え なかっ た 。
0060
,6471,15: のち に 『 アプリケーション 情報 』 と 改題 さ れ 、 電話 帳 並み に
^
膨れ 上がっ て PC — 9 8 0 1 用 ソフト 資産 の 厚み を 誇示 する こと に なる この 冊子 の 編集 中 に は 、 予想 外 の うれしい ニュース も 飛び込ん で き た 。
0060
,6750,31: 物理 学 を 専攻 し た のち ロッキード に 勤め て い た アレックス ・ カム ラット は 、 仕事 で 使っ て い た コンピューター へ の 関心 を
^
膨れ 上がら せ て 、 独立 の プラン を 思い描く よう に なっ た 。
0060
,6821,6: クラブ へ の 参加 者 が
^
膨れ 上がっ て くる と 、 ミーティング の 会場 は より 広い スペース を 求め て 転々 と し た が 、 やがて スタンフォード 大学 の 線型 加速器 センター に 落ちつい た 。
0060
,6984,32: アルテア の うがっ た 穴 に 生まれ た 湖 は 、 内 から 湧き 上がる ソフトウエア へ の 飢え の 圧力 を はらみ 、 水面 を かろうじて 平らか に 保ち ながら
^
膨れ 上がっ て い た 。
0060
,9002,86: 0 か 1 か を 記憶 する という デジタル 回路 の もっとも 基本 的 な 働き が 、 電子 的 な シーソー の よう な 構造 を 持っ た フリップフロップ と 呼ば れる 回路 によって 実現 できる こと や 、 加減乗除 が 二進法 で は 足し算 の 機能 を 持っ た 加算 回路 だけ で すべて 処理 さ れ て いる こと が 理解 できる よう に なる と 、 春 に 芽吹い た 草花 が 一気に 伸び はじめる よう に コンピューター へ の 興味 が
^
膨れ 上がっ て き た 。
0062
,985,51: 三 日 後 、 ニューヨーク は 五 番 街 の ティファニイ で 日本人 ギャル の 「 ウッソー 、 ホント に ー 」 を BGM に 、 慶子 ちゃん の 品定め に 付き合っ て いる うち に 、 突如 体 中 の リンパ腺 が トラ フグ を 怒ら せ た よう に
^
膨れ 上がり 、 猛烈 な 悪寒 とともに 下腹 が 鳴り 始める 。
0062
,2966,24: 怖かっ た もの 第 一 位 の 不気味 な 影 は 、 正体 は 見え ない まま オレ の 中 で 確実 に
^
膨れ 上がっ て い た 。
0085
,214,2: 高く 高く
^
ふくれ 上がる 。
0613
,418,9: 荒木 君 は 南瓜 の よう に ぶくぶく に
^
膨れ 上がり 、 ところどころ 皮 の はげ た 顔 の 中 に 、 細い 白い 眼 を みひらい て 、 「 先生 、 やら れ まし た 」 と 静か に いっ た 。
纏め上げる
(纏める.上げる)
延べ語数:
17
0059
,561,10: 横堀 の 浮浪 生活 を 一 篇 の 小説 に
^
まとめ 上げよ う と する 作家 意識 が 頭 を もたげ て い た の だ 。
0060
,452,17: 作業 途中 から 担当 を はずれ た ホフ に 代わっ て この アイディア を 設計 図 に
^
まとめ 上げ た の は 、 ビジコン 社 の 嶋 正利 と インテル 社 の フェデェリコ・ファジン だっ た 。
0060
,975,16: 入社 後 間 も ない 新人 は 、 手ぎわ よく TK — 80 BS を
^
まとめ 上げ た 。
0060
,1017,59: ただし 彼 は 、 MITS に キット の 注文 を する 代わり 、 雑誌 に 掲載 さ れ て い た 配線 図 と マイクロ コンピューター の 仕様 書 を たより に 、 大型 計算 機 用 に 開発 さ れ て い た ベーシック の 翻訳 プログラム を コンパクト に 作り 変え 、 アルテア で 使える 形 に
^
まとめ 上げ た の で ある 。
0060
,1696,56: 現実 の 中国 から 、 毛沢東 の 言葉 に ずらす こと によって 自己 の ユートピア の 再生 を 目指し た 新島 は 、 毛沢東 の 未 発表 の 演説 や 談話 を 集め 、 その 成果 を 『 毛沢東 最高 指示 』 ( 新島 淳良 編 、 三 一 書房 ) という 翻訳 本 に
^
まとめ 上げる 。
0060
,3100,21: 集積 度 の それほど 高く ない 、 言い換えれ ば 詰め込める 部品 数 の 限ら れ た 当時 の 集積 回路 に
^
まとめ 上げる ため に 、 マイクロ コンピューター は 当初 四 ビット という 小さな 処理 単位 の もの から スタート し 、 ようやく 八 ビット へ と 進化 し た ばかり だっ た 。
0060
,4840,42: じつに 勝手 な 言いぐさ で は ある が 、 『 マーフィー の 法則 』 で でも がんがん 儲け て 、 今後 も 算盤 勘定 に は 合わ なく て も 残す べき 価値 の ある こうした 貴重 な 本 を 形 に
^
まとめ 上げ て いっ て いただき たい 。
0060
,5375,8: 斬新 な イメージ を 見事 に 製品 に
^
まとめ 上げ た H C — 20 だっ た が 、 二 〇 字 × 四 行 ( 一 二 〇 × 三 二 ドット ) を 表示 できる だけ の 液晶 ディスプレイ は いかにも 力不足 だっ た 。
0060
,5390,17: に も かかわら ず ゼロックス は 、 アルト の 研究 の 成果 を 製品 計画 に なかなか
^
まとめ 上げる こと が でき なかっ た 。
0060
,5497,8: 必要 な もの を あらかじめ コンパクト に
^
まとめ 上げ た 小型 で 安い マシン を 作る という ラス キン の 定め た 大枠 は 尊重 し た ものの 、 徐々に プロジェクト へ の 関与 を 強め た ジョブズ は 、 マッキントッシュ を リサ に 対抗 できる もの に 変えよ う と 試み た 。
0060
,5601,39: テキスト の データ 構造 と 、 画面 上 に 表示 する テキスト と 表示 位置 を どう 結びつけ 、 管理 する か を 二 日 ほど 考え 続け た 鈴木 は 、 実現 可能 と 思わ れる 構造 を
^
まとめ 上げ た 。
0060
,6132,61: だが 、 パーソナル コンピューター で は サード パーティー による アプリケーション の 供給 が 圧倒的 に 中心 と なっ て いる という 事実 と 、 自ら 供給 の 前面 に 出る こと は 外部 の 開発 者 の 参入 意欲 を そぐ と の 読み から 、 日本電気 は ソフトハウス による 開発 の 支援 に 集中 する という 結論 を 早水 は
^
まとめ 上げ た 。
0060
,6555,26: サード パーティー の 開発 意欲 を 全力 を 挙げ て 引き出せ 」 と 早水 に 指示 し た 成果 は 、 まず この 小 冊子 に
^
まとめ 上げ られ た 。
0060
,8000,19: この 市場 に 乗り込ん で いく 以上 、 CP / M を 前面 に 押し 立てる という コンサルタント が
^
まとめ 上げ た 結論 は 、 松本 にとって も 当然 の もの の よう に 思え た 。
0060
,8386,24: 八月 いっぱい を かけ て 進め られ た システム 設計 に もとづき 、 九月 いっぱい は 詳細 な 回路 の 設計 図 を
^
まとめ 上げる 作業 に あて られ た 。
1039
,618,5: が 、 どうにか 荷物 を
^
まとめ 上げる 。
1139
,3,31: 「 私 の お話 は 、 まことに 他愛 の ない こと です が 、 若い 頃 聴い た 話 を 綴り合せ て 、 仏像 に 恋 を し た 話 を
^
纏め 上げ て 見 たい と 思い ます 。
跳ね起きる
(跳ねる.起きる)
延べ語数:
17
0003
,3162,4: すぐ に 、
^
はね 起き 、
0023
,92,68: 奥さま の 財産 も 、 いま で は とても 心細く なっ て 、 この ぶん で は 、 もう 半年 も 経て ば 、 家 を 売ら なけれ ば なら ない 状態 らしい のに 、 そんな 心細 さ は みじん も お客 に 見せ ず 、 また お からだ も 、 たしかに 悪く し て いらっしゃる らしい のに 、 お客 が 来る と 、 すぐ お 床 から
^
はね 起き 、 素早く 身なり を ととのえ て 、 小走り に 走っ て 玄関 に 出 て 、 たちまち 、 泣く よう な 笑う よう な 不思議 な 歓声 を 挙げ て お客 を 迎える の でし た 。
0027
,533,7: 朝 、 眼 が 覚め て 、
^
はね 起き 、 自分 は もと の 軽薄 な 、 装える お 道化者 に なっ て い まし た 。
0053
,594,17: テーブル の 上 の マッチ を 持っ て ベッド に 近づく と 、 客 は いきなり
^
はね 起き て 、 もの も 云わ ず に 千枝子 を 抱きすくめ た 。
0080
,986,14: 雨 谷 君 は 、 その 音 に おどろい た か 、 ぱっと
^
はね 起き た が 、 お 釜 の 方 を ちょっと 見 た だけ で また ドーン と 横 に 倒れ て 、 ぐうぐうと 眠っ て しまっ た 。
0080
,1834,3: が 、 すぐさま
^
はね 起きる と 、 こんど は ふたり に は 目 も くれ ず 金庫 の 前 に とん で いっ た 。
0081
,86,6: 玉太郎 は 、 いそい で
^
はね 起き た 。
0084
,2222,9: 寝 た ばかり の 連中 も 、 寝台 から
^
はね 起き て 無電 室 へ 駆付け た 。
0091
,1824,4: そこで 彼 は がばと
^
はね 起き た 。
0549
,46,18: その 雰囲気 が 、 さっと 乱れ て 、 なにか 兇悪 な もの と なり 、 照代 は ぱっと
^
はね 起き た 。
0613
,2059,17: 「 主 のみ 使い の 告げ あり けれ ば … … 」 誠一 も 茅 乃 も
^
跳ね 起き て 毛布 の 上 に 座り 、 お祈り を ささげる 。
0665
,36,15: 作家 は 心 に 励み が あれ ば 、 泥酔 から さめる や ガバ と
^
はね 起き 筆 を 握っ て オデン 屋 で も 待合 で も 焼跡 の 野原 の 上 でも たちまち に し て 傑作 を 書い て しまう で あろ う 。
0759
,7720,7: ヤエ子 は 牛 の よう に
^
跳ね 起き た 。
0947
,1598,10: 愛一郎 は 、 ギックリ し た よう に 、
^
はね 起き た 。
0985
,512,1: (
^
はね 起き て ) そんな 事 って —— 畜 ——( ヒーッ と 言う よう な 叫声 に なっ て 、 出入口 から 外 へ )
0995
,1998,4: が 、 すぐ に
^
はね 起き て 、 飛びかかっ て 来 た 花岡 と ガッキ と 組む 。
1013
,478,39: 見知らぬ 異国 へ で も 、 彷徨い 込ん だ よう な 気持 が し て 、 寝 呆け 眼 で ぼんやり と 、 焔 を 瞶 め て いる うち に 、 ハッ と し て 私 は
^
跳ね 起き まし た 。
堪え兼ねる
(堪える.兼ねる)
延べ語数:
17
0002
,2229,57: それ を 考え たら 、 私 の 恋 も 、 一時 に さめ 果て た よう な 気持 に なっ て 、 下駄 の 鼻緒 を すげかえ 、 立っ て はたはた と 手 を 打ち合せ て 両手 の よごれ を 払い 落し ながら 、 わびし さ が 猛然と 身 の まわり に 押し寄せ て 来る 気配 に
^
堪え かね 、 お座敷 に 駈け 上っ て 、 まっ くら 闇 の 中 で 奥さま の お 手 を 掴ん で 泣こ う かしら と 、 ぐらぐら 烈しく 動揺 し た けれども 、 ふと 、 その後 の 自分 の しらじらしい 何とも 形 の つか ぬ 味気 無い 姿 を 考え 、 いや に なり 、
0029
,272,6: 自分 は その 自己 嫌悪 に
^
堪え かね て 、 みずから 、 革命 家 の 十字架 に のぼる 決心 を し た の で ある 。
0035
,158,7: 寺田 は 不眠 の 辛 さ に
^
堪え かね て 、 ついぞ 注射 を し た こと の ない 自分 の 腕 へ こわごわ ロンパン を 打っ て みる と 、 簡単 に 眠れ た 。
0037
,85,6: 青年 は 郷愁 と 孤独 に
^
堪え かね て 、 思わず 一つ の 言葉 を 叫ん だ 、 それ が 「 キャッ キャッ 」 という の で ある 、 それ まで アラビヤ に は 人間 の 言葉 という もの が なかっ た 、 だから この 「 キャッ キャッ 」 という 言葉 は 、 アラビヤ で はじめて 作ら れ た 言葉 で あり 、 その後 作ら れ た アラビヤ 語 は 、 「 アラモード 」 即ち モーデ の 祈り を 意味 する 言葉 を 除け ば すべて 「 キャッ キャッ 」 を 基本 に し て 作ら れ て いる 、 「 キャッ キャッ 」 という 言葉 は 実に 人間 生活 の 万能 語 で あっ て 、 人間 が 生れる 時 の 「 オギャアッ 」 という 言葉 も 人間 が 断末魔 に 発する 「 ギャッ 」 という 言葉 も 、 すべて みな 「 キャッ キャッ 」 から 出 た 言葉 で あっ て 、 一 人 寂しく 寝る という 気持 が 砂 を 噛む 想い だ と いわ れ て いる の も 、 「 キャッ キャッ 」 という 言葉 が アラビヤ 最初 の 言葉 として 発せ られ た 時 、 たまたま 沙漠 に 風 が 吹い て その 青年 の 口 に 砂 が はいっ た から だ と 、 私 は 解釈 し て いる 、 更に 私 を し て 敷衍 せ し むれ ば 、 私 は 進化 論 を 信ずる 者 で は ない が 、 「 キャッ キャッ 」 という 音 は 実は 人類 の 祖先 だ と 信じ られ て いる 猿 の 言葉 から 進化 し た もの で ある —— 云々 と 、 私 は 講演 し た の だ が 、 聴衆 は 敬服 し て 謹聴 し て い た ものの 如く で ある 。
0055
,2825,3: その 孤独 に
^
堪え かね て 結局 女 に 近づい て 行く 。
0114
,1043,7: 二 人 は 可笑し さ を
^
堪え かね た 様 に し て 隅っこ の 椅子 に よっ かかっ て 戸 の 開く の を 待っ た 。
0144
,510,15: 祖母 さん の 妹 息子 の 製図 師 の ところ から 、 虐待 に
^
堪え かね ゴーリキイ が 二 十 哥握 って 逃げ出し た 後 、 働く こと に なっ た ヴォルガ 通い の 汽船 で の 皿洗い の 仕事 も 十 一 の ゴーリキイ にとって 決して 楽 な 勤め で は なかっ た 。
0618
,319,19: 折 から の 満月 を 幸い に 、 夜中 に 起き て ノミ を ふるい 、 痛 さ に
^
堪え かね て 悶え 泣い た こと も あっ た し 、 手 を すべら せ て モモ に ノミ を 突き たて て しまっ た こと も あっ た が 、 苦しみ に 超え た もの は 仕事 だけ だ という こと を 、 あの 時 ほど マザ く と 思い知らさ れ た こと は ない 。
0645
,367,6: 学生 は 益々 見る に
^
堪え かね て 、 ソワソワ し た 。
0678
,52,7: こと の 起り は 空腹 に
^
堪え かね た の だ 。
0862
,187,11: 十 六 の 時 に 私 の 母 の 虐待 に
^
堪え かね て 家出 し た という 十 一 違い の 兄 は 今 どこ に いる の で あろ う か 。
1000
,1152,9: 思う に 父 は 、 母 恋し さ に
^
堪え かね て 、 酒 の 力 で 紛らそ う と し た の で あっ た が 、 酒 で は 到底 紛らし きれ ない こと を 感じ て 、 佛 の 慈悲 に 縋ろ う と し た の で あろ う か 。
1000
,1167,43: その 頃 父 は 幾 日間 も 、 晝夜 の 別 なく 静坐 と 沈思 を つ ゞ け て い て 、 い つ 食事 を し 、 いつ 眠る の で あろ う か と 、 滋 幹 は 不審 に
^
堪え かね 、 夜中 乳人 に 気付か れ ぬ よう に 寝間 を 忍び 出 て 、 佛 間 の ところ へ 行っ て 見る と 、 障子 の 中 に は かすか に 燈火 が ともっ て い 、 父 は 晝間 と 同じ 姿勢 で 坐っ て い た 。
1038
,342,16: ほっ 、 ほっと 、 まるで ラジオ 時報 の 前ぶれ の よう な 、 いかにも 痛み に
^
堪え かね た 、 妻 の 泣き声 が 、 ふと 耳 の 底 に 聞こえ たり 、 思わず それ を 胸 の 中 で 繰り返し たり 、 ひどく 時間 を 間違え たり し た 。
1134
,58,34: その 刹那 、 —— アッ と 言う 間 も なかっ た でしょ う 、 海風 に さらさ れ て 、 ひどく 腐蝕 し て 居 た 欄干 は 、 夫人 の 体重 に
^
堪え 兼ね て ポッキ と 折れ 、 夫人 は そのまま 、 数 百 尺 の 下 へ 投げ られ た 花束 の よう に 落ち て 行っ た の でしょ う 。
1134
,75,62: 私 の 発見 し た 手紙 は 、 ひどく 鋏 を 入れ られ 、 日記 は 滅茶滅茶 に 抹殺 さ れ て 居り ます が 、 残っ た 片言 隻句 を 綴っ て 、 いろいろ の 事情 に 思い合せる と 、 志津子 夫人 と 千束 守 の 二 人 は 、 夫 の 嫉妬 や 外界 の いろいろ の 圧迫 に
^
堪え 兼ね て 、 到頭 「 相対 死 」 の 道 を 選ん だ こと が 、 実に よく わかる の でし た 。
1151
,104,33: 二 人 は 寝台 へ 腰 を かけ て 、 暫 らく 銘々 の こと を 考え て 居り まし た が 、 ハチ 切れ 相 な 好奇 心 の 圧迫 に
^
堪え 兼ね て 、 私 は 斯 う 言わ なけれ ば なり ませ ん でし た 。
眺め入る
(眺める.入る)
延べ語数:
17
0078
,312,17: 男 賊 は 、 広い 肩 を 左右 へ 張っ て 、 惚れ惚れ と 画面 に
^
眺め 入っ た 。
0084
,1868,17: 神経 衰弱 だっ た ネッド まで が 、 奇異 の 目 を 光らせ て 、 下界 に
^
眺め 入っ て いる 。
0138
,602,26: そして 焙 け つく よう な 視線 で いつ まで も 立ち去ら ず 蝋燭 の 光 に 照 し 出さ れ た 牢獄 の 有様 を
^
眺め 入っ た 。
0241
,46,16: 更に 、 もう 一 歩 こまやか に 進み出 て 私 たち 女性 の 生活 を
^
ながめ 入っ た とき 、 そこ に 発見 さ れる 現代 史 特有 の 悲痛 な 事実 が ある 。
0508
,33,59: 半年 振り で 会う お 久美 さん の 体 の 中 に は 先 に も まして 熟れ た リンゴ の 様 な 薫り が 籠っ て 居る 様 で 、 蕙子 は 胸 が 躍る 様 な 気持 に なり ながら 麗々しい 髪 の 一筋 一筋 から 白い 三日月 の 出 て 居る 爪先 まで まじまじ と
^
眺め 入っ て は 折々 目 を 見合わせ て 安らか な 微 笑み を 交し て 居 た 。
0578
,455,1: じっと
^
眺め 入る と 、 彼女 も こちら を じっと 眺め 入り まし た 。
0578
,455,10: じっと 眺め 入る と 、 彼女 も こちら を じっと
^
眺め 入り まし た 。
0581
,264,19: 堀割 の 水 に 灯 が ちらほら 映っ て いる の を 、 我 知らず 足 を 止め て
^
眺め 入る こと も あり まし た 。
0582
,36,34: 焼け跡 を 散歩 し ながら 、 嘗て は その 辺 から は 見え なかっ た 富士山 の 姿 を 、 西 空 はるか に 見出し て 、 ふと 足 を 止め 、 しみじみ と
^
眺め 入っ て いる 時 など 、 それ が 浮ん で き まし た 。
0617
,2012,14: 鶴見 は この 写真 を 、 おり おり 、 こっそり 引き出し て 、
^
ながめ 入る こと が ある 。
0782
,390,18: こう 身 を のりだし て 三 時間 でも 五 時間 でも ヨソ 見 一 ツ なさら ず に
^
眺め 入る ん です から 、 恐れ入り ます 。
0890
,152,76: 渦 を 巻く 猛火 の なか を 、 白い 被衣 を かずか れ た 姫君 が 、 鼠色 の 僧衣 の 逞しい お 肩 に 乗せ られ て 、 御 泉水 の めぐり をめぐって 彼方 の 闇 に みるみる うち に 消え て ゆく 、 その よう な 夢 と も つか ぬ 絵姿 を 心 に 描い て は 、 風 の 吹き荒れる 晩 など 樹立 の ざわめく お 庭先 の 暗がり に 、 よく
^
眺め 入っ た もの で ござい まし た 。
0956
,3920,16: 文 麻 呂 は 、 何 か はっと し た よう に 父親 の 横顔 を
^
眺め 入る 。
0980
,57,37: しかし 発車 し て 一 時間 も する と 、 それ は それなり に 、 身辺 が 落ちつき なごん で き て 、 小 仏 の トンネル を 越え た ころ から は 窓 の 外 を
^
眺め 入る 余裕 も でき て き まし た 。
1000
,325,42: と 云う の は 、 老人 は 北の方 を 手 を以て 愛撫 する だけ で は 足ら ず 、 と きぐ 一 二 尺 の 距離 に 我が 顔 を 退い て 、 彼女 の 美貌 を 讃 嘆 する よう に
^
眺め 入る こと が 好き な ので 、 その ため に は あたり を 明るく し て おく こと が 必要 な の で あっ た 。
1141
,169,35: 相手 は これ こそ 真 物 の 当 国 の 城主 の 子 金森 出雲 守 と 知る 由 も なく 、 この 素裸 の 見事 な 美丈夫 を 、 世にも 不思議 な もの に
^
眺め 入っ て いる の です 。
1142
,172,11: 棧敷 の 上 に 軽 服 を し て 、 悠然と
^
眺め 入る 大膳 正 の 爛れ た 好奇 心 は 、 これ こそ 何 に 譬 う べき でしょ う 。
伸び切る
(伸びる.切る)
延べ語数:
17
0074
,186,7: 彼 は 湯槽 の 中 に
^
伸び 切っ た 自分 の 身体 を いたわり ながら 、 この 事件 を 頭 の 中 で 復習 し 始め た 。
0141
,21256,48: 黒い さっぱり し た 鼻 髭 を もっ て いる RIJO の 主人 は 、 あんまり 金 の な さ そう な 、 そして 、 大した ひき も な さ そう な パリ の 外国 人 は 、 とくに 彼ら が 女 づれ の 場合 、 羽根 の
^
のび きら ない 雛 の よう な もの で 、 一度 そこ に 満足 すれ ば あんまり 遠く とびまわら ない という こと を 知りぬい て いる らしかっ た 。
0149
,18,15: 謂わ ば 、 条件 の よく ない 風土 に 移植 さ れ 、 これ 迄
^
伸び 切っ た こと も ない 枝 々 に 、 辛くも 実 らしい もの を つけ た 果樹 が 、 第 二 次 世界 大戦 の 暴風雨 によって 、 弱い その 蔕 から 、 パラパラ と 実 を 落さ れ た と 云え ない で あろ う か 。
0577
,11,30: 横 枝 の 拡がり は せいぜい 十 米 ほど で あり ます が 、 高 さ は その 三 倍 ちかく も あっ て 、 巨大 な 幹 が すっくと
^
伸び きり 、 梢 近く 朽ち 折れ て 、 空洞 を 幾つ か 拵え て い ます 。
0584
,13,13: 中空 に 聳え 立っ て い た 欅 の 大木 は 、
^
伸び きっ た 幹 の 上部 で まっ 二つ に 裂か れ て 、 片方 の 数 本 の 枝 が 地上 に 叩き 落さ れ 、 そこ から 、 樹皮 の 亀裂 が 一直線 に 幹 を 走り 下っ て い まし た 。
0745
,88,19: 私 の 到着 し た とき は 渦まく 突風 は おさまり 、 目 抜 通り は 焼け おち て
^
のび きっ た 火 の 先端 だけ が 坂 に とりつこ う として 燃え つつ 立ち止っ て いる とき で あっ た 。
0784
,782,51: と 、 その 一瞬 に 、 胸 の 両 脇 に ちぢまっ て い た 両手 が 、 そして 、 ちぢまっ た まま ふるえる 以外 に は どう しよう も ない よう に 見え て い た その 両手 が 、 にわかに パッ と ひらい て 各々 天 の 方向 に
^
延び きっ た よう に 思わ れ た 。
0918
,539,29: これ は すなわち 競馬 場 における 激しい 競走 の 瞬間 の 馬 の 画 を ジェリコ が 描い た 時 、 その 足 は 、 すべて の 馬の足 が
^
伸び きっ て 描か れ て いる の で ある 。
0918
,543,5: そうして 事実 は 足 を
^
伸び きっ て 走る 時 は 馬 に は ほとんど ない という こと が 調べ た 結果 わかっ た の で ある 。
1040
,1425,10: そう 言い ながら 、 亜紀子 は 、 体 の
^
のび きる きれい な ストローク で 、 プール の まんなか の コース を 縦 に 泳ぎ はじめ た 。
1040
,1528,4: 亜紀子 の 左腕 が
^
のび きり 、 指先 が 壁 に 触れ た 瞬間 、 裕一 は ストップ ・ ウオッチ の ボタン を 押し た 。
1073
,5217,9: 葦 も 芒 も 秋草 も 伸びる だけ
^
伸び きっ て いる 季節 で ある 。
1134
,12,85: 「 —— 喜 田川 志津子 さん の 美し さ は 、 あり き たり の 美人 の 、 整っ た 目鼻 立 から 来る 調和 的 な 美し さ で は なく 、 それ と は 全く 反対 に 、 法外 に 大きい 黒い 眼 や 、 時には 金色 に さえ 見える セピヤ 色 の 皮膚 や 、 国宝 阿修羅 王 の 彫刻 に 見る よう な 、 燃焼 的 な 烈しい 表情 や 、 丹 を 塗っ た よう な 赤い 唇 や 、
^
伸び 切っ た 四肢 や の 醸し出す 、 片 輪 で 未 完成 で 、 そして 不調和 で さえ ある 、 いろいろ の 条件 の 集まっ た 、 世にも 不思議 な 魅力 で あっ た と 言っ た 方 が 適切 だっ た でしょ う 」
1136
,55,3: 見事 に
^
伸び 切っ た 長身 で 、 豊か な 皮下脂肪 —— と いう と 一向 不思議 は あり ませ ん が 、 美しい 蔓草 の よう な 柔らか さ と 強靭 さ を 持っ た 四肢 や 、 桃色 真珠 の 色 沢 を 持っ た 皮膚 は 、 さすが に 死 の 色彩 を 一 と 刷毛 加え て 、 やや 蝋 化 さ れ た 感じ です が 、 寝具 から 抜出し た 上半身 の 美し さ は 、 何 に たとえる もの が ある でしょ う 。
1145
,109,2: スラリ と
^
伸び 切っ た 背 や 、 イギリス の ビロード の よう な 深い 味 の ある 黒髪 や 、 少し 蒼白い 細面 や 、 聡明 らしい 大きい 眼 や 、 情熱 的 な 美しい カーヴ を 持っ た 唇 や 、 すべて が この世 の もの と は 思え ぬ 清純 な 感じ で 、 その 頃 の 青年 達 の 間 に は 「 松尾 葉子 に は 内臓 は 無い 、 あれ は 蝋 人形 に 息 を 吹込 ん だ の だ 」 と さえ 言わ れ た ほど です 。
1146
,57,15: 紺色 と いっ て も いい 深い ブリュー の 洋装 で 、 小麦色 の
^
伸び 切っ た 四肢 、 心持 小さい 顔 に 、 大きな 黒 耀石 の 瞳 、 紅 に 濡れ た 唇 は 、 西洋 人形 の 唇 の 曲線 を 思わ せ て 、 その 上品 さ と 無邪気 さ は 、 新聞 社会 など に 呼吸 する 人間 と は どうしても 思え なかっ た の です 。
1148
,47,51: 尤も その 恋人 の 三 室 銀子 は 、 その 頃 漸く 世 に 知ら れ かけ て 来 た ソプラノ 歌手 で 、 技巧 は 大した もの で 無かっ た に し て も 、 その 名前 の 通り の 銀 鈴 を 振る よう な 声 と 、
^
伸び 切っ た しなやか な 身体 と 、 小娘 らしい 丸ぽちゃ の 顔 が 素晴らしい 魅力 で 、 その 将来 性 は 充分 に 約束 さ れ て おり まし た 。
考え出す
(考える.出す)
延べ語数:
17
0071
,1833,12: 「 どういう わけ で と いっ て 、 つまり 、 わし の
^
考え だし た 競争 に 人気 が すっかり 集まっ て しまっ た ん です よ 」
0082
,1349,21: 神経 痛 が おさまる ころ に は 、 X 号 は 気 も しずまっ て 、 別 の こと を
^
考え だし た 。
0082
,2570,8: X 号 は 、 この うえ 何 を
^
考え だす か 、 知れ ない の だ から 、 なんと かし て 、 あいつ を こっ ぱみじんに 粉砕 し て しまわ ない と 、 どうしても 安心 は でき ない よ 」
0817
,373,0:
^
考え だす と 気 ちがい じみ て しまう 。
0947
,2866,15: 生き て ゆく こと に 希望 を もち 、 斬新 な 生活 の 方法 を
^
考え だし て 実行 する という 、 張り の ある 世渡り を し 、 一 日 一 日 を 満足 し て 生き て い た もの だ が 、 このごろ 、 心 の 支え が なくなっ た よう で 、 すこし こみいっ た こと に なる と すぐ 、 どう でも いい と 投げだし て しまう 。
0948
,1183,12: あれ は 君 代 が 警察 を まごつか せる ため に 、
^
考え だし た こと な ん だ … … こんな 目 に あわ なかっ たら 、 明日 、 伊東 署 へ 行く つもり だっ た が … … いや 、 早い ほう が いい 。
1041
,1406,24: なぜ くりかえす か と いう と 、 おなじ 文句 を 何 度 も くりかえす フィールド ・ ホラー の 影響 と 、 三行 目 を
^
考え だす ため の 間 、 そして 、 英語 が まだ あまり うまく でき なかっ た ので 、 聞い て いる 人 たち の 理解 を より よく する ため に 、 二 度 くりかえさ れ た という の だ 。
1075
,627,2: だれ が
^
考え だし た 話 か は 知ら ぬ が 、 機 に ねっしん だっ た 昔 の 世 の 娘 たち に は 、 この くらい おかしい 話 も ちょっと 類 が なく 、 頸 に 白い 輪 の ある 大きな 蚯蚓 を 見る たび に 、 いつ でも 思い出し て 、 つぎつぎ と 小さい 女の子 に 、 話し て 聴か せ た こと と 思う 。
1075
,734,32: 専門 の 職工 に は 、 技術 の すぐれ た 者 が 多く 、 鋏 とか 、 槌 とか 、 こ て 板 とか 、 その他 いろいろ の 道具 の 使い方 を
^
かんがえ 出し て 、 二 尺 三 尺 の 厚 さ に はし を 切りそろえ 、 あの 美しい 屋根 の 形 を つくりだし た の は 、 空中 の 彫刻 と いっ て も よく 、 これ と くらべ あわ せる と 、 板葺き は むしろ 単調 に 見える 。
1075
,1246,18: 平 包み や 服 紗 包み が 前 に 、 なかっ たら 、 風呂敷 包み という こと は
^
かんがえ 出さ れ なかっ たろ う と まで は 言う こと が できる 。
1075
,1253,62: それ が 今日 の よう に 高い 空 から 、 または 海 の 底 から 、 自由 に 送り とどけ られる よう に なる まで に 、 人 が 人 に たのま れ 、 もしくは 牛馬 駱駝 や 船 車 など を 使いこなし て 、 それ は それ は いろいろ の 新 らしい 運送 方法 を 、 近世 は ことに 頻繁 に
^
かんがえ 出し て い た の で ある 。
1075
,1269,39: もと は 貯蔵 用 と かね て い たろ う が 、 たいてい は 手製 な の だ から 、 いろいろ と 自分 たち の 必要 に あわせ て 、 べ ん り な 大き さ や 形 が
^
かんがえ 出さ れ 、 のち に は それ を やや 遠方 へ の 旅行 に も たずさえ て 行ける よう に なっ た 。
1075
,1319,11: 手桶 が でき て 後 なら ば バケツ という もの も
^
考え ださ れよ う し 、 棒 で 両方 に 下げる 担い 桶 を 、 男 に かつが せる こと も 始まる で あろ う が 、 それ が もし ふつう で あっ たら 、 女 の 頭上 運搬 は この よう に 久しく は 行わ れ なかっ た はず で ある 。
1075
,1365,31: すなわち 荷 を くくっ た 繩 の あまり を 前 に まわし て 、 それ へ 左右 の 手 を通して 負い あるく よう な 、 かん た ん な 仕掛け を
^
かんがえ 出し た 者 が あっ て 、 それ が 商い 物 など を 売り あるく のに 、 かるい と くらべる と ひじょうに 便利 な もの で 、 利用 する 者 が 多かっ た の で ある 。
1075
,1390,63: 一つ に は この 労働 が かなり 苦しい ので 、 少し でも これ を 楽 に し たい という 希望 が あっ た から で も あろ う が 、 一方 に は また 連尺商い や 歩 荷 という 類 の 、 これ を 専業 に し た 人々 と 接する 折 が なかっ たら 、 そう 容易 に は この 改良 を
^
かんがえ 出す こと も でき なかっ たろ う 。
1075
,1415,59: 袋 や 竹 籠 の 類 は 前 から あっ て 、 これ も 背なか に 負う もの が 多かっ た が 、 それら は かくべつ 重い もの で なく 、 なにか 荷物 が できれ ば その 上 に 小 附け し て くる の だっ た が 、 後 に は 仕事 によって 、 それぞれ の 容器 を
^
かんがえ 出し 、 それ に も 新 らしい いろいろ の 名 が でき て いる 。
1075
,1417,36: その他 土 や 砂利 など を 背 で はこぶ 木 の 箱 の 、 立っ て い て 蓋 の 綱 を ひき 、 なか の 物 を あける し かけ など も 、 だれ が
^
かんがえ 出し た の か 、 このごろ は 始まっ て いる 。
溢れ出す
(溢れる.出す)
延べ語数:
17
0062
,2145,19: オレ が 病変 に 気づき 始め た の は 、 世に Windows 3 ・ 0 の 記事 が
^
あふれ だし て き た この 春 の こと だっ た 。
0141
,2152,49: 包装 紙 の 上 から かい で も 、 かすか に 匂う その におい は 、 いよいよ 包 が 開か れ 、 なか みの 箱 が 現れる と 一層 はっきり し て 来 て 、 さて 、 箱 の ふた が あい て いっ ぱいのつめものが 、 はじける よう に
^
溢れ 出し た とき 、 西洋 の におい は 最も 強烈 に 伸子 の 鼻 に におっ た 。
0141
,3707,2: 広間 へ
^
溢れ 出し て 来 た 人々 を みれ ば 、 誰 も 彼 も つい この 近所 の もの らしく 、 どの 顔 も とりたて て 陽気 に はしゃい で いる と は 云え ない が 、 おだやか な 満足 を あらわし て いる 。
0141
,6794,16: 吉之助 が ふるい 歌舞伎 の 世界 の どこ か を くい やぶっ て 、 自分 を
^
溢れ 出さ せ ず に は い られ なく なっ て いる 情熱 。
0181
,87,29: 「 創作 を はばむ もの は なにか 」 という 問題 に対して 、 わたし たち は 新しい 真実 の 解答 を 見いだし 、 民主 主義 文学 理論 が 創作 の
^
溢れ だす 力 を 阻む という よう な 誤っ た 先入観 を うち 破ら なけれ ば いけ ない 。
0231
,726,19: 魔法 の 小屋 で ない 「 家庭 」 へ 表口 から 帰さ れ た 女子 失業 群 が 、
^
溢れ 出し た 裏口 は 、 真直 、 街頭 に つづい て いる の で ある 。
0235
,60,37: あらゆる 人 群 は 、 モスクワ の 中央 部 へ 、 赤い 広場 へ と 注ぎ こま れ て 、 すこし 離れ た 街 筋 は 、 人気 ない 五月 の 空 に 、 街頭 ラジオ が
^
溢れ だす 音楽 と 大 群集 の 歓呼 の 声 を まい て いる 。
0250
,145,36: 用意 さ れ た 知識 も 分別 も 無い まま に 、 戦争 中 の あの 楽し さ を 全く 奪わ れ た 生活 の 檻 から 離さ れ 、 青春 は ドッ と ばかり に
^
溢れ 出し た 。
0253
,32,18: 美しく あり たい という 、 青春 の ねがい が 、 こんな 場 ちがい な 形 で まで
^
溢れ 出さ なけれ ば なら ない 、 という こと や 、 その 人 として 一番 美しく 飾っ た 姿 と いえ ば 、 やはり 高島田 に 振袖 、 しごき 姿 で ある という ところ に 、 心 を うた れる もの が あり ます 。
0295
,22,18: 文学 を 別格 に 生き て 来 た もの は 、 出版 企業 の 枠 から しばしば
^
あふれ 出し て 、 営利 性 を 外 から 見る 立場 に おか れ て 来 て いる から 、 文学 の 仕事 が じかに 民衆 と その 歴史 の もの で ある こと を 痛感 せ ざる を 得 ない の で ある 。
0316
,73,6: そして 、 街 の 女 が
^
あふれ 出し た 。
0498
,19,0:
^
溢れ 出す わたし の よろこび
0498
,24,3: あの よろこび が
^
溢れ 出し たら
0839
,197,7: 彼 の 全身 から また 冷汗 が
^
あふれ だし て い た 。
0951
,204,6: だしぬけ に 眼 から 涙 が
^
溢れ だし た 。
0985
,2244,5: … … ( バラバラ と
^
あふれ 出し て 来 た 涙 ) この まま で 行け ば 、 この まま で 行け ば 、 ぼく ら の 周囲 は 、 遂に 、 どう なる ん です ?
1177
,1310,17: 正面 に 駅 へ の 入口 の いくつ か の 穹窿 形 に 切り取ら れ て 、
^
あふれ 出す よう に 明るい 青空 が 光っ て いる 。
出来得る
(出来る.得る)
延べ語数:
17
0060
,1815,5: 同時に もう 一方 で 、
^
でき うる 限り 多く の 人 を 特 講 に 送り込み 、 ヤマギシズム と 出会っ て もらう 。
0435
,10,8: そう 云う 時 、 彼女 は 、 只
^
出来 得る 限り の 謙譲 で 、 その たい 風 の 過ぎ去る の を 待つ より ほか 仕方 が なかっ た 。
0444
,57,11: A は A 家 の 戸主 で 、 移籍 が
^
出来 得 ない 。
0448
,204,19: それ 等 が 実感 として 彼女 の 反省 に のぼり さ え したら 、 或 程度 まで 譲歩 は
^
出来 得よ う 。
0462
,8,23: 例えば 、 紅葉 が 今日 まで 生き て 居 た と し 、 あの 作風 から どう 変化 し た 彼 を 想像
^
出来 得る だろ う 。
0504
,362,10: けれ 共 それ は 親 同胞 で なけれ ば
^
出来 得る 事 で は ない だろ う 。
0542
,350,18: つまり 、 借金 など という もの は 多く の 相手 から なす べき もの で は なく 、
^
出来 得れ ば 一 人 から が 一番 よい 。
0544
,47,14: 如何 に 博識 達見 の 教授 で も 、 いつも いつも 面白い 話 ばかり
^
出来 得る もの で は ない し 、 だいたい 大学 の 講義 なる もの は 、 威厳 を つくろい ながら も 洒脱 な 歩み を する こと に きまっ てる もの らしく 、 その 歩調 が 往々 に し て しどろもどろ に 乱れる と 、 不思議 な こと に は 、 教授 は わざと 快 心 の 笑み を 浮べる し 、 学生 たち は 阿諛 的 な 笑顔 を 作る の で ある 。
0601
,371,3: 女 に も
^
出来 得る だろ う 。
0605
,23,19: そう で は ある が 、 こういう 作品 で は 、 細か な 描写 が 甚だ もどかしく なり 、
^
出来 得る 限り 枚数 を 制限 し たく 、 つまり 圧縮 し た 作品 に し たかっ た 。
0645
,105,27: 先生 は 料理 店 へ 帽子 を 忘れ て き た こと に 気付い た が 、 もとより それ を 取り に 戻る こと など の
^
出来 うる もの で は なかっ た 。
0818
,90,13: 家康 が 切支丹 を 禁教 する まで に は 、 当時 として は
^
出来 うる 限り の 手 を つくし て 海外 事情 を 研究 し て いる の で ある 。
1017
,5,26: まずい 魚介 、 まずい 肉 、 まずい 蔬菜 といった 材料 で は なに が できる もの で なし 、 心 に 楽しむ 料理 など 、 もとより
^
でき 得る もの で は ない 。
1019
,6,36: だから 眼 利き の 欲望 として 、 再び か よう な もの を 作る 人 が 出 て 欲しい と の 心情 切々たる もの の おのずから 湧き 起こる こと は 、 私 に も 充分 認識
^
出来 得る の で ある 。
1019
,103,23: この 親切 者 から し て は 、 昔 出来 た 茶碗 は 今 も 了見 の 持ち 方 一つ で また
^
出来 得る もの で ある か の よう に 簡単 に 考え られる の で ある 。
1170
,99,11: 北 支 方面 に 、 こうした 大胆 な 謀略 を 敢行
^
出来 得る と 信ず べき 人 が 、 はたして ある か どう か 、 はなはだ 心もとない 。
1175
,1098,46: と 僕 は 、 最初 の 都電 の 中 の スリ 事件 から 、 権利 金 四 万 の 間借り の 件 、 野呂 乗り 込み の 坐り込み 、 陳 根 頑 、 孫 伍 風 の あらまし 、 そして その後 の いきさつ を 、
^
出来 得る 限り 正確 に くわしく 、 めん めん と 徴収 員 に 打ち明け まし た 。
駆け寄る
(駆ける.寄る)
延べ語数:
17
0027
,1512,0:
^
駈け 寄り たい 思い を 抑え て 、 なおも その 奥さん と 顔 を 見合せ て いる うち に 涙 が 出 て 来 まし た 。
0699
,220,14: 大磯 の 宿 へ はいっ て くる と 、 十郎 を 認め て
^
駈け 寄っ て き た 一 人 の 白拍子 、 まだ 化粧 も し て い ない 黒い 顔 を 押しつける よう に し て 、
0734
,407,7: 大急ぎ で 、 その 場 へ
^
駈け 寄っ た の は 和尚 で あっ た 。
0744
,494,5: 巡査 は パッ と
^
駈け 寄っ て 、 懐中 電 燈 一閃 。
0771
,588,21: 総理 が 去っ て 二 三 分 後 に 、 ふらつき 、 よろめい て 、 倒れる ところ を 、 田所 が
^
駈け 寄っ て 抱きとめ まし た が 、 ふらつく 前 に 近づい た 者 は おり ませ ん 。
0839
,91,9: 光也 は 彼ら の 居 た 地点 まで
^
駈け 寄っ た が 、 にわかに 足 を とめ た 。
0839
,180,21: 娘 に 暴行 を 加え た の は 五 人 の 学生 で 、 自分 は それ を 認め て
^
駈け 寄っ た もの だ と 説明 し た 。
0849
,526,42: しかし さすが に 千軍万馬 の 行商 に 胆 を きたえ て も いる から 、 撮影 が 終る と 、 再び ポッ と あからみ ながら も 、 男 たち が 首 を つきだし て いる 窓 の 下 へ ツ と
^
駈け 寄っ て 、
0866
,2107,8: と 、 そつ ち へ 急い で
^
駈け 寄る 気配 が し た 。
0890
,259,78: これ は 到底 ちか ら で 歯 向っ て も 甲斐 は ある まい 、 この 倉 の 中味 を 説き 聴か せ 、 宥め て 帰す ほか は ある まい と わたくし は 心づき まし て 、 一 手の者 の 背後 に 離れ て お 築山 の ほとり に おり まし た 大将 株 と も 見える 髯 男 の 傍 へ 歩み寄り ます と 、 口 を 開く 間 も あら ば こそ 忽ち ばらばら と
^
駈け 寄っ た 数 人 の 者 に 軽々と 担ぎ 上げ られ 、 そのまま 築山 の 谷 へ 投げ込ま れ た なり 、 気 を 失っ て しまっ た の で ござい ます 。
1000
,819,137: で 、 平中 が 例 の 局 の あたり へ 行っ て 物 蔭 に ひそみ ながら 、 筥 の 始末 を する 召使 の 出 て 来る の を 待っ て いる と 、 或 る 日 、 年 の 頃 十 七 八 の 、 可愛らしい 姿 形 を し た 、 髪 の 長 さ は 袙 の 丈 に 二 三 寸 足り ない 程 な の が 、 瞿麦 重ね の 薄物 の 袙 を 着 、 濃い 袴 を しどけなく 引き上げ て 、 問題 の 筥 を 香 染め の 布 に 包み 、 紅い 色紙 に 絵 を 書い た 扇 で さし 隠し ながら 出 て 来 た ので 、 こっそり 跡 を つけ て 行っ て 、 人目 の ない 所 へ 来 た 時 、 不意 に
^
駈け 寄っ て 筥 に 手 を かけ た 。
1012
,137,17: 見 て い た 父 も 母 も 小作 人 の 妻 も 、 その 方 へ
^
駈け 寄っ て 行き まし た 。
1013
,1529,14: と 私 は 、 狂気 の よう に 手 を 振り ながら 、
^
駈け 寄り まし た 。
1072
,4975,19: ところが 、 二つ の 影 の 折れ 重なっ て いる そば へ 、 ふい に 、 物 蔭 から
^
駈け 寄っ た 人影 が 、 義平 太 の 横 から 彼 を 突きとばし た 。
1073
,5316,27: 「 おおっ 、 お 館 っ 」 —— 煙 の 中 から 泳ぐ よう に 、 郎党 の 梨 丸 が 、 彼 を 見つけ て 、
^
駈け 寄っ て 来 た 。
1177
,146,14: 」 曲 が 終る と 、 女 たち は われ がち に ステージ に
^
駈け 寄っ て 幾度 も 同じ もの を リクエスト する 。
1177
,641,2: 門 に
^
駈け 寄っ て 行く 兵士 たち の なか に 金髪 の 伍長 を みつけよ う と し て い た 。
転げ回る
(転げる.回る)
延べ語数:
17
0003
,58,10: 人間 は 不幸 の どん底 に つき 落さ れ 、
^
ころげ 廻り ながら も 、 いつかしら 一縷 の 希望 の 糸 を 手さぐり で 捜し当て て いる もの だ 。
0035
,52,26: 寺田 は 夜通し 撫ぜ て やっ た が 、 痛み は 消え ず 、 しまいに は 油 汗 を タラタラ 流し て 、 痛い 痛い と
^
転げ 廻っ た 。
0082
,135,27: 大きな 音 が し て 、 煙 の 中 から 、 鋼鉄 製 の 首 が とん で き て 、 壁 にあたり 、 がらがら と
^
ころげ まわっ た 。
0082
,146,17: つづい て また 、 鋼鉄 の 首 が 、 砲弾 の よう に とび 、 ごろごろ と
^
ころげ まわる 。
0084
,783,23: 四 少年 は 、 山木 も 河合 も 張 も そして ネッド も 、 岩石 散らばる 荒蕪 地 の 上 を 転々 として
^
転げ まわり 、 そして は は は は 、 ひひ ひひ と 笑い転げ て い た 。
0084
,785,26: そこ へ 自動車 を 乗りつけ 、 車 から 降り た ビル・マートン を 始め 六 名 の 団員 は 、 雑草 と 岩石 の 上 を
^
転げ まわっ て 笑う 四 人 の 少年 の 姿 を うち ながめ 、 一 せい に 表情 を かたく し て 、 その 場 に 立ちすくん だ 。
0084
,954,5: 缶 は がらん が らん
^
転げ まわる 、 少年 たち は その 下敷 に なる まい と 逃げ 廻る 、 いや たいへん な さわぎ と なっ た 。
0084
,2201,33: 火星 人 の 大群 が 先程 まで の あの すさまじい 勢い は どこ へ やら 、 この 瓦斯 に ぶつかっ て たちまち 大 混乱 の 状態 と なり 、 列 を 乱し 、
^
ころげ まわっ て 、 吾 れ 勝ち に 向こう へ 逃げ て ゆく 有様 が 、 おかしい ほど はっきり と うつっ て い た 。
0094
,303,13: ぼく たち は 、 手 を 叩き 、 膝 を うち 、
^
ころげ まわっ て 笑っ た 。
0112
,1640,9: 次 の 日 いっぱい 砂 の 中 を
^
ころげ 廻っ た 小 供 達 は 又 源 さん に つれ られ て 東京 に 行っ た 。
0508
,123,40: 其の 時 も 平常 の 通り 大きな 大きな 机 に 頬杖 を 突い て 、 一方 の 指 の 先 で 髪 を いじり ながら 、 ぼんやり と 障子 に はめ た ガラス を 透し て 、 水銀 が
^
転げ 廻っ て いる 様 な 芝生 の 雨 の 雫 だの 、 遙 か 向う に 有る か 無 しか に 浮い て 見える 三春 富士 など の 山々 を 眺め て 居 た 。
0624
,445,48: 伊沢 は 米 軍 が 上陸 し て 重砲 弾 が 八方 に 唸り コンクリート の ビル が 吹き とび 、 頭上 に 米 機 が 急 降下 し て 機銃 掃射 を 加える 下 で 、 土煙 り と 崩れ た ビル と 穴 の 間 を
^
転げ まわっ て 逃げ 歩い て いる 自分 と 女 の こと を 考え て い た 。
0651
,127,19: こういう 珍 な 文章 を 読め ば 、 芸者 や 女 事務 員 や 女学生 も 、 あなた 同様
^
ころげ まわっ て 軽蔑 し ます よ 。
0754
,1009,15: まるで 火の玉 の よう に 、 私 の からだ の 中 を 悲し さ が
^
ころげ まわり 、 走り 狂っ て い ます 。
0782
,160,6: 突か れ た あと で 、
^
ころげ まわっ て 、 もがい て 死ん だ の かも 知れ ない 。
0794
,533,6: ヤケ を 起し て 、
^
ころげ まわっ て いる 。
0947
,444,37: いら ざる 庇い たて を し た ばかり に 、 死な せ なく とも すん だ ひと を 死な せ て しまっ た という 思い で 、 声 も あげ ず に ベッド の うえ を
^
ころげ まわっ て い た が 、 夜 が あける と 海 の 見え ない ところ へ 逃げ て 行き たく なり 、 その 日 いち に ち 、 谷戸 から 谷戸 へ 、 さすらい 歩い た 。
遣り掛ける
(遣る.掛ける)
延べ語数:
17
0613
,1121,5: だから どこ の 国 も
^
やり かけ た ん だ が 、 フィッション を 起こす の は ウラニウム で 、 その ウラニウム に は 同位 元素 の ウラニウム — 二 三 五 と 二 三 八 と が ある が 、 二 三 五 の ほう が よく 割れる ん だ ね 。
0613
,1125,12: 日本 で は この ウラニウム 二 三 五 の 純粋 分離 を
^
やり かけ た の だ が 、 軍部 から 、 そんな 夢物語 みたい な 研究 に 莫大 な 費用 を 使っ て もらっ て は 困る と 叱ら れ て 、 おじゃん に なっ た と もれ聞い て いる 」
0833
,74,27: 我々 が 前例 の 如く に フッ と 意識 を 失っ た 瞬間 に 、 ある 過去 の 自分 に 逆行 し て 、 その 継続 を
^
やり かけよ う と する 瞬間 が あり は し ませ ん か 。
0833
,75,0:
^
やり かけよ う と する 瞬間 に たいがい 気がつい て 、 すぐ 我 に 返る から 、 それだけ の 話 です が 、 それ が 長く つづく 状態 が 病人 で 、 時間 の 差 が ある だけ だ と 思う と 、 よい 気持 で は ない ね 。
0845
,63,2: しかし 、
^
やり かけ た こと だ から 、 様子 を 見届けよ う 」
0947
,3223,30: 秋川 や 愛一郎 の 不審 を とく ため に も 、 その へん の 事情 を はっきり さ せ て おく ほう が いい と 思っ て 、 神月 が
^
やり かけ て いる グラス ・ ファイバー の 宣伝 の 仕事 と 、 さっき モデル ・ クラブ の 事務所 で 聞い た 、 アメリカ ・ ビニロン の モデル 募集 の 話 を し た 。
0947
,3405,3: 「 いま 、
^
やり かけ て いる こと は 、 体 の いい 誘拐 みたい な もの だ と 言っ て いる ん だ … … サト子 さん は 孤独 な 境涯 に いる が 、 それでも 、 まちがい の ない よう に と 心配 し て いる 人間 も 、 いくら か は いる 。
0947
,3915,90: それ が わかっ た もん だ から 、 パンスケ たち が おこっ て 、 仲介 し た 女 と ウィルソン を めちゃめちゃ に ひっぱたい た という 騒ぎ … … サト子 さん 、 あなた を 養っ て い た 大矢 という 飯島 の 漁師 の 娘 は 、 砂 袋 で 叩か れ て 聖 路 加 に 入院 し て いる そう よ … … 警察 部 の 中村 という ひと が 言っ て い た けど カオル さん も 、 ドイツ 人 と 組ん で 、 ひどい こと を
^
やり かけ て い た そう だ し 、 神月 が 自殺 し た の も 、 つまり は 偽 ドル の 係り あい だっ た らしい 。
0948
,1135,41: 偽装 自殺 が 成功 する か し ない か という 瀬戸際 に 、 危険 を おかし て ロッジ へ 入りこん で くる 以上 、 なに を する つもり な の か わかっ て いる … … 今朝 、 石倉 が
^
やり かけ た こと を 、 大池 忠平 が 完了 しよ う という の だ 。
0988
,4536,27: 「 いえ … … シナリオ だ とか 芝居 の 演出 方面 の 勉強 を しよ う と 思 つて 、 … … でも 、 まだ ホン の
^
やり かけ た ばかり で 出征 し て し まつ た もん です から … … でも M さん から は 、 たいへん 可愛 が つて もら つ て —」
0988
,4555,12: シワ だらけ の ミジメ な 、 しかも 、 ドギツイ 化粧 を 半分
^
やり かけ た まま の 頬 に タラ タラ と 涙 が 流れ て 、 悲しい より も コッケイ に なり ます 。
0989
,584,13: なん しろ 、 養殖 法 の 手引 書 一 冊 きり で 、
^
やり かけ た ばかり なん だ から 、 しかし 、 うまく 行く と 、 まあ 、 将来 性 は 有る 。
0993
,1319,2: 私 が
^
やり かけ て い た カラ 松 の 苗床 の 世話 いっさい を 委せ て 来 た が 、 あの 男 なら ば チャーン と そいつ を やり お うせ て くれる だろ う と 安心 できる から 妙 だ 。
1013
,657,21: 鉱山 技師 で あり ながら 、 こんな ドエライ 土地 を 持っ て 、 おまけ に あんな すばらしい 大 工事 を
^
やり かけ て 、 こんな 湖 まで お 買い に なっ て … … お母さん も おいで に なら ない で 、 … … こんな 淋しい 山 の 中 なぞ に 住ん で … … と 堪ら なく なっ て 到頭 私 は 、 昨夜 以来 聞き たい 聞き たい と 思っ て い た こと の すべて を 、 みんな 一時 に 口 へ 出し て しまい まし た 。
1052
,22,89: 大正 11 年 、 女学校 を 終え た ばかり の 養女 ユキエ が 、 アイヌ 文学 の 紹介 を 一生 の 仕事 と 決め て 上京 し た の で ある が 、 こと 志 と ちがい 、 一 冊 の アイヌ 神 謡 を 残し た きり で 宿痾 の 心臓 病 で 19 歳 の つぼみ の 生涯 を 終える と 、 まもなく 祖母 も あと を 追う よう に 死に 、 その 養女 の 七年忌 に 上京 し た おば が 、 いまさら 養女 の
^
やり かけ た 仕事 の 重大 な 意義 に 気づき 、 自分 の 余生 を アイヌ 文学 の 粋 で ある ユーカラ の 筆 録 に ささげよ う と 決心 し て 、 戦前 、 戦後 にかけて 独力 で 一 万 数 千 頁 の ユーカラ を ローマ字 で 書き残し た の は 周知 の とおり で ある 。
1068
,85,4: 二 度 ほど 、
^
やり かけ た ん です が 失敗 し た ん です 。
1072
,2891,2: 市十郎 、
^
やり かけ た 善 奉行 の お 手伝い を 、 折角 、 ここ で 止める の は 、 惜しく は ない か 。
押し充てる
(押す.充てる)
延べ語数:
17
0545
,480,18: さよ子 は 縁側 に う づく まり 、 障子 に 顔 を かくし 、 ハンカチ を 眼 に
^
押し あて て いる 。
0549
,42,25: 瞼 を ほんのり と 赤らめ 、 かすか に 酒 の 香 の する 寝息 で 、 すやすや と 、 真赤 な 箱枕 に 頬 を
^
押し あて て 眠り ながら 、 私 を 夢 に み て いる 。
0581
,276,30: 腑 に 落ち ない で 佇ん でる 菊 千 代 の 足 先 を 、 いきなり 、 檜山 は 両 腕 に 抱き かかえ て 胸 に 頬 に
^
押し あて まし た 。
0588
,133,48: 高木 君 も だいぶ 酔っ て は い まし た が 、 全く 切な そう な 顔 付 で 、 そして 息 を こらし 、 ぼってり し た あなた の 胸 から 肩 へ 掌 を 押し あて ながら 、 とうとう 炬燵 布団 の 上 に 顔 を
^
押し あて て しまい まし た 。
0588
,160,18: だけど 、 その 人間 が 、 素知らぬ 顔 を し て 、 相手 の 掌 を 肌 に
^
押し あて た まま 、 うっとり と 上気 し 、 額 の 髪 の 生え際 に 汗 の 玉 を 浮かべ … … いや 髪 の 生え際 ばかり で は なく 、 全身 の 毛穴 に 汗ばん で い た で は あり ませ ん か 。
0594
,70,8: 長火鉢 に かかっ てる 鉄瓶 に 掌 を
^
押し あて た が 、 少し も 熱く は なく 、 鉄瓶 が かた かた 音 を 立て た 。
0621
,522,6: 男 の 胸 に 顔 を
^
押し あて て 熱い 涙 を ながし まし た 。
0734
,370,10: そして 男 の 顔 へ 、 上 から 唇 を
^
押し あて た 。
0943
,156,14: そう いう と 、 曙 染め の 小袖 の 袂 に 顔 を
^
おし あて て 泣き だし た 。
0987
,1692,9: 友吉 … … ( 壁 に 顔 を
^
押し あて て 、 ジッ と し て いる )
0995
,2499,13: ( 音 の 聞える の が 、 村 子 の 耳 を
^
押し あて て いる 個所 だけ で で も ある か の よう に 、 村 子 の 顔 を わき へ 押しのけ て 、 そこ へ ピタリ と 耳 を つける ) … … え ?
0995
,2503,8: ( 花岡 の 顔 と 並べて 地面 に
^
押し あて た 横顔 の 、 光る 眼 で 、 花岡 の 顔 を ジッ と 見入り ながら 、 低く 笑う 。
0995
,2516,18: 佐山 … … ( その間 に 壁 から 耳 を 離し て 、 地面 に 横顔 を
^
押し あて て 聞い て い た が )—— 聞え ない 。
0995
,2528,9: 佐山 だけ が 、 まだ 地面 に 耳 を
^
押し あて て いる 。
1072
,2071,4: 袂 を 顔 に
^
押し あて て 、 その とき の 苦悶 と 、 苦悶 から 抜け出る まで の 、 幾夜 幾 日 か の 心 の 経過 を 、 みじかく て 強い ことば で 、 市十郎 へ いおう と する らしかっ た が 、 いえ ない の で あっ た 。
1072
,5857,19: 「 左右 太 さま 」 と 、 いきなり 彼 の 胸 へ 、 しがみつく よう に 、 泣き顔 を
^
押し あて て 、
1118
,194,15: 彼 は 走り よって 膝 まずき 、 その 細い 手 を とっ て 唇 を
^
押し あて た 。
詰み重ねる
(詰む.重ねる)
延べ語数:
17
0081
,3392,17: 部屋 の すみ に は 美しい 彫刻 を ほどこし た 金具 で かざら れ た 箱 が
^
つみ 重ね られ て い た 。
0140
,2984,12: いろいろ な 大理石 の 見本 だの 蝶番 だ の の 見本 が
^
つみ 重ね て ある わき に 、 高い ファイル 棚 が あり 、 泰造 は テーブル の 上 に 青写真 を ひろげ て 調べ て い た 。
0141
,3111,7: 石垣 の よう に 円 を
^
つみ 重ね た いたずら がき を 濃く なぞり ながら 、 伸子 は 、 あの プリヴォイ が たとえ 酔っ た から と 云っ て 、 伸子 を 掬い 上げ たり する だろ う か 、 と 思っ た 。
0141
,3633,15: コンクリート 床 の 隅 に 、 建築 に つかっ た あまり らしい セメント 袋 が
^
つみ 重ね られ た まま ある 。
0141
,13648,31: ありのまま を 、 ありのまま に 話し て いる うち に 、 伸子 は 、 和一郎 が 総領 息子 として 子供 の とき から 母親 と の 関係 の うち に
^
つみ 重ね て 来 て いる 特権 の よう な もの を 、 はっきり 目 の 前 に 見 た 。
0142
,1004,22: 門 と 玄関 口 と の 間 が 広場 で 、 その 一方 に 足場 を ほぐし た 丸太 や 板 が
^
つみ 重ね て あっ た 。
0221
,356,35: この 作品 は 第 一 作品 集 『 秋 』 から 『 光子 』 『 妻 たち 』 『 汽車 の 中 で 』 『 若い 日 』 その他 二 十 余 年 の 間
^
つみ 重ね られ て き た この 作家 の 、 日本 的 な 苦悩 を さかのぼっ て 照 し 出す 感動 的 な 一 篇 で あっ た 。
0307
,128,9: しかし 、 そういう 風 に 革命 の 歴史 が
^
つみ 重ね られ て も 、 ただ 社会 制度 が 変っ た と いう だけ で ある なら ば 、 人間 の 真 の よろこび は どこ に ある でしょ う 。
0368
,111,20: そして 、 こんど 行っ て みる と 、 その 長 廊下 へ 出る ところ に 、 木 箱 が どっさり
^
つみ 重ね られ て い た 。
0470
,383,3: そこで 私 は
^
つみ 重ね た 白い 枕 の 上 で 云う に 云わ れ ぬ 一種 の 笑顔 に なり ながら 遠慮 深く 答え た もの だ 。
0585
,198,27: その 感触 に 彼 が すがりつい て い ます と 、 突然 、 彼女 の 肉体 は くりくり 盛りあがっ て き 、 半球 形 を 無数 に
^
つみ 重ね た よう な 工合 に なり 、 彼 は その 重み に 抵抗 し きれ ず に 倒れ まし た 。
0639
,4,53: 翌日 は うらら か な 初夏 の 陽 が ふり かがやい て い た が 、 私 が 用 が あっ て 、 この アパート を 通りかかる と 、 アパート の 隣 は すでに 焼け野 な の だ が 、 今 しも 二 人 の 若者 が 七 人 の 屍体 を
^
つみ 重ね て 、 火 を つける ところ で 、 ちょうど 七 人 目 を 運ん で き て 、 ドッコイショ と 放りだし た ところ で あっ た が 、 放りだし て 、 まだ 真新しい 死人 の 戦闘 帽 に ふと 気 が つく と 、 それ を チョイ と つまみ とっ て 、 火 の かから ぬ 方 へ 投げ やっ た 。
0639
,12,7: 三 百 、 五 百 と
^
つみ 重ね て ある 焼 屍体 に 、 合掌 する の は 年寄 の 婆さん ぐらい の もの で 、 木 杭 だっ たら 焼け て も 役に立つ のに 、 まったく ヤッカイ 千 万 な 役立た ず め 、 という グアイ に 始末 を し て いる 人夫 たち 、 それ が 焼け跡 の 天真 ランマン な 風景 で あっ た 。
0642
,369,38: 御 食事 が すむ 、 姫君 方 は お 疲れ だ から 、 それ 御寝 所 の 用意 を 致せ と いう ので 、 私 が あらゆる 押入 を ひっかき まわし て 有る たけ の フトン を
^
つみ 重ね て あげる と 二 尺 ぐらい の 高 さ に なる 。
0710
,57,26: 元来 小心 の 花田 が 、 犯人 の 如く 、 心細く 窓口 に 待つ ところ へ 、 ホンモノ の 二 十 万 円 が 事もなげ に
^
つみ 重ね られ 、 イヤ 、 驚い た ネ 、 そう です とも 、 二 十 万 円 と 申せ ば 、 帝銀 事件 の 先生 より も 三 万 円 も 余計 じゃ ない か 。
0710
,68,20: 机 へ 乗っけ た 社長 の 先生 の 両足 に ならん で 、 二 十 万 円 の 現金 が
^
つみ 重ね られ て いる 。
0918
,149,16: それ は 、 練習 に 練習 を 重ねる こと で 、 鍛練 に 鍛練 を
^
つみ 重ねる こと で のみ 、 初めて 宇宙 の 中 に 、 ほんとう の 自分 に めぐりあう こと が できる の で ある 。
失い掛ける
(失う.掛ける)
延べ語数:
17
0060
,7934,11: だが テレビ カナ タイプ に 取り組ん だ 経験 は 、
^
失い かけ て い た マイクロ コンピューター へ の 熱 を 再び 松本 の 内 に よみがえら せ た 。
0060
,9163,23: だが ダイナウェア が 魂 を 吹き込も う と 試み た PC — 1 0 0 は 、 その とき すでに 未来 を
^
失い かけ て い た 。
0084
,2553,37: あと で 山木 の 語っ た 感想 に よる と 、 彼 は あまり 異様 な 火星 人 を たくさん 目 の 前 に 見 た ので 、 頭 が 変 に なり 、 気 を
^
失い かけ た そう で ある 。
0098
,623,35: 白痴 の 天 作 が 一家 の 生計 を 支え た 中心 で ある とき に 、 別家 で は 反対 で ある という こと が 、 二 家 の 間 に 少し 均衡 を
^
失い かけ て 見える 。
0141
,6248,12: 八 ガツ 一 ヒタモツドゾウチカシツニテシス という 電文 を よん で 気 を
^
失い かけ ながら 、 伸子 が くりかえし て 、 よくっ て ?
0318
,1094,42: 彼等 の 「 近代 」 は 、 現代 から とり 残さ れ つつ あり 、 「 自我 」 は 、 既に ヨーロッパ で も 東洋 で も その 破産 が 歴然 と し て いる ブルジョア 個人 主義 と の 区別 を
^
失い かけ て いる 。
0432
,77,48: けれども 、 此 の 稍 々 せ ん ち めん たる な 人 が 深夜 、 人気 ない 部屋 に 在っ て 思う 、 こんな 感動 は 、 暫く する と 、 その 感動 を 静か に 見守る 何 物 か によって 、 次第に 其の 光彩 を
^
失い かけ て 来 た 。
0559
,169,12: 見よ う によって は 、 最近 、 塚本 夫人 も 落着き を
^
失い かけ てる らしい 点 が あっ た 。
0565
,262,13: 美津子 さん は ひどく 酔っ て い て 、 半ば 正体 を
^
失い かけ てる よう でし た 。
0580
,655,13: そして 彼 は もう 、 波多野 洋介 に 将来 へ の 期待 を
^
失い かけ て い た の で ある 。
0773
,463,7: 雷 象 が アッ と 気 を
^
失い かける と 、
0778
,621,24: こう 苦労 し て 人 を 殺す ぐらい なら 、 いっそ 自分 が 死に たい と 、 二 人 目 ぐらい に 気 を
^
失い かけ て フラフラ 逃げだす よう な 人 です よ 」
0995
,350,13: ( 二 人 の いう こと は 、 言葉 として の 意味 を
^
失い かけ て いる )
1000
,703,14: つまり 自分 は 、 二 三 年来 生理 的 に 夫 たる 資格 を
^
失い かけ て いる ところ から 、 此 の ま ゝ で は 、 ——— 何とか してやら なけれ ば 、 ——— 妻 に 申訳 が ない と 云う 気持 が 、 昂 じ て 来 て い た の で あっ た 。
1000
,768,42: もっと はっきり 云う なら ば 、 一 往 は 忘れ て い た の だ けれども 、 時 平が その 人 に 好奇 心 を 抱い て いる こと が 明 か に なる や 否 や 、 意地 悪く も 一旦
^
失い かけ て い た 興味 が 、 猛然と 復活 し て 来 た の で あっ た 。
1072
,4276,28: 左右 太 は 、 一 とき 、 毛 の 根 が 、 熱く なっ た が 、 それ を 忘れ た とき 、 実は 、 気 を
^
失い かけ て い た に ちがい ない 。
1180
,33,2: 意識 を
^
失い かけ た カマキリ は
立ち上げる
(立つ.上げる)
延べ語数:
17
0060
,2443,19: では 、 その プログラム は —— と きり が な さ そう に 思える が 、 こうした コンピューター を
^
立ち 上げる ため の 方法 の 一つ に 、 ブートストラップ と 呼ば れる もの が ある 。
0060
,2954,4: 鍵 を 差し込ん で
^
立ち 上げる と 、 すぐ に フレックス 言語 が 起動 さ れ 、 ユーザー は マシン と 対話 する よう に 仕事 を 進め られる よう に し たい と ケイ は 考え た 。
0060
,4126,12: その ため 、 これ まで の よう に TK — 80 を
^
立ち 上げる たび に 外 から 読み込ん で くる の で は なく 、 電源 を 入れる と 同時に ベーシック を 使い はじめる こと が でき た 。
0060
,4303,11: 一方 、 かつて 浜田 が 推進 役 と なっ て
^
立ち 上げ た オフィス コンピューター の グループ から は 、 これ も 自ら の 領域 の マシン を より いっそう 小型 、 低 価格 化 さ せる という プラン が 寄せ られ た 。
0060
,5346,4: 雑誌 社 を
^
立ち 上げ た ばかり の 西 が 、 ビル ・ ゲイツ と の 出会い を ジャンピングボード として 基本 ソフト の 供給 者 へ と 脱皮 を 遂げ た よう に 、 彼 が マシン 作り の 主体 へ と 再度 の 飛躍 を 試みる にあたって も 、 ある 人物 と の 出会い が あっ た 。
0060
,5752,32: そう 結論づけ た 浜田 は 、 コンピュータ 技術 本部 長 と なっ て い た 小林 亮 と 情報処理 担当 役員 の 石井 善昭 の 承認 を 取り付け 、 急遽 プロジェクト を
^
立ち 上げ た 。
0060
,6091,22: BPC の ハンドル を 急遽 切り なおし て 性格 付け を 変更 する もう 一方 で 、 浜田 は 形 ばかり
^
立ち 上げ た プロジェクト の 、 実質 的 な 肉付け の 作業 に 着手 し た 。
0060
,8646,26: 事前 に システム と アプリケーション の ディスク を 一つ に まとめ て おけ ば 、 ディスク を 抜き差し する 手間 は 省ける が 、 OS を
^
立ち 上げ て から そこ から アプリケーション を 起動 する という ステップ を 踏む こと は 避け られ なかっ た 。
0060
,8657,3: では マシン を
^
立ち 上げ た 際 、 その OS 自体 を フロッピーディスク から メモリー に 読み込ん で くる の は 何 な の か 。
0060
,8983,3: マシン を
^
立ち 上げ た とき 、 画面 の 左上 から 右 に 流れ はじめる はず の オープニング メッセージ は 、 左下 から 真上 に 向かっ て 走り だし て い た 。
0060
,9227,17: 日本電気 の パーソナル コンピューター 事業 の 主役 は 、 PC — 9 8 0 1 を
^
立ち 上げ 、 販売 推進 本部 長 と なっ た 浜田 俊三 に 入れ替わっ て い た 。
0060
,9365,17: J X 用 で は 本体 に 付属 し た システム ディスク で MS — DOS を
^
立ち 上げ 、 そこ から アプリケーション を 起動 せ ざる を え なかっ た 。
0060
,9366,17: ところが PC — 9 8 0 1 用 で は 、 一 枚 の ディスク から 一気に
^
立ち 上げる こと が 可能 に なっ た 。
0060
,9524,16: 渡辺 と の 激しい つばぜり合い の 末 に PC — 9 8 0 1 を
^
立ち 上げ た 浜田 俊三 は 、 PC — 9 8 0 1 の アーキテクチャー を 完成 さ せる VM ★ の 発表 の 直前 、 一 九 八 五 ( 昭和 六 十 ) 年 七月 に VAN 販売 推進 本部 本部 長 に 異動 と なっ た 。
0062
,608,30: だが もう 一方 で 、 手書き に は 特別 の 訓練 を 積ま ず 手 を 伸ばせる という 大きな メリット が あり 、 D 博士 は NEWS の プロジェクト を
^
立ち 上げ た 一 九 八 五 年 当時 から この 技術 開発 を 進め て き た 。
0062
,2416,9: と は いえ ゼロ から TRON の 市場 を
^
立ち 上げる メーカー にとって は 、 間違い なく 有利 な 決定 だっ たろ う 。
0062
,2524,9: では 自ら の 独創 によって 富士通 の コンピューター を
^
立ち 上げ ながら 、 標準 に 向かう 風 を 読ん で 独創 を 封印 し た この 人物 は 、 この 事件 を 体験 し た と すれ ば 次に 何 を なす べき と 考え たろ う 。
巻き上げる
(巻く.上げる)
延べ語数:
17
0044
,162,7: 前 借金 の 大半 は 新太郎 が
^
まき 上げ た 。
0054
,1684,13: … … と 、 お 加 代 は 唖 の 娘 から
^
まき 上げ た 金 を 、 未練 気 も なく 針 助 に 渡し た 。
0063
,101,14: 妻 で ある 尾張 の 女 が その わけ を 訊ねる と 国司 に
^
まき 上げ られ た と 云う 。
0140
,858,10: けれども 、 伸子 に は アル の きつく 舌 を
^
捲き 上げる 発音 が うまく 出来 ず 、 首 を ふる よう に 力 を 入れ て いっ て も 、 それ は エル に 近い 柔かい 音 に しか なら なかっ た 。
0141
,457,27: 献立 は ひと いろ で 、 海老 色 の シャツ に ネクタイ を つけ 、 栗色 の 髪 と 髭 と を 特別 念入り に 鏝 で
^
まき 上げ て いる その 給仕 は 、 給仕 する 小指 に 指 環 を はめ て いる 。
0141
,19716,21: 洒落 ものの 、 小指 に 指 環 を はめ て 、 栗色 の 美しい 髭 に こ て を あて 、
^
まき 上げ て いる ノーソフ だけ が 働い て い た 。
0231
,413,44: さもなければ 、 誤っ た 狭い 民族 意識 に 捉 われ 、 その 民族 意識 は 反動 者 に 巧 に 利用 さ れ 、 結果 として は 、 私 たち の 手 が やっと 端緒 に つい た ばかり の 民主 政治 を 再び
^
まき 上げ られ て しまう こと に も なり かね ない 。
0315
,40,31: ふつう 人 の 生活 から ひきあげ られ た 便乗 は 、 底 の 見 とおせ ない 独占 資本 と それ に つながる 閣僚 ・ 官僚 生活 の 黒雲 の なか に
^
巻き あげ られ て 、 魔 もの の よう に とび 交っ て いる 。
0318
,914,26: 政府 が 一方 で 賭博 を 禁止 し ながら 「 宝くじ 」 の 百 万 円 の 夢 で 人々 の ポケット から 金 を
^
捲き あげ た 。
0381
,10,23: 青酸 加里 を 毒物 と 知っ て いる 人民 も 、 政府 予算 の 八 五 % は 働く 人民 の 懐 から
^
まき 上げる という 、 間接 殺人 は 頂い て 、 更に 二 百 万 人 の 馘首 を しよ う と し て いる 保守 政府 を 頂い て も よ さ そう な 輿論 を 示す もの さえ ある 。
0866
,30,10: 収容 所 を 出る 時 、 時計 も 万年筆 も
^
捲き あげ られ 、 いよいよ 乗船 の 間 ぎわ に 、 サイゴン の 桟橋 へ 駈け つけ て 来 た ポーレット が 、 別れ の 挨拶 を し に 頬 を 差出し た とたん 、 飛行 靴 の 胴 へ 手早く 落し 込ん だ の が 、 この 金 の 腕 環 で 、 その 時 は 、 なん の 意味 と も わから ず 、 た ゞ 紀 念 に と いう ほど の 感傷 を 、 あの 黒く うるん だ 瞳 の なか に 読ん だ きり で あつ た 。
0985
,1376,28: … … 商売人 の ゴロ ツキ や 闇 ブローカー など —— それ も 大概 親分 株 の 連中 を おどかし ちゃ —— いいえ 、 それ が 金 を
^
捲き 上げる ため と は 限ら ない の 。
0993
,2523,77: そん で ね 、 そういった わけ で 黒田 さん の 別荘 や なぞ が 売り こかさ れよ う と し て いる 所 へ 東京 から 敦子 さま が お金 を 持っ て かけつけ て 下さっ て ね —— いえ 、 内 の 喜助 も 金吾 さん の ため に 金 を 拵え て やる ん だ と 言っ て 変 な 場所 へ 飛び出し て 行っ た ん です けど ね 、 アベコベ に きれい に
^
巻き あげ られ て しまっ て 、 丸裸 か に なっ て 帰っ て 来 まし た っけ よ 。
0994
,556,3: きれい に
^
卷き あげ て しま や が つた !
1075
,12,8: 白い 木綿 糸 を 、 まんま る に
^
巻き あげ 、 その 上 を カガル と いっ て 、 紅 、 青 、 黄 、 紫 の あざやか な 色 の 糸 で 、 花 や 菱形 の うつくしい 形 に 飾っ た ので 、 その うつくし さ を 女 の 児 が 愛し て い た ため に 、 ゴム 毬 に なっ て から のち も 、 なお しばらく の あいだ は 、 その ゴム 毬 の 上 を もと の 糸 かがり の 通り に 、 いろどっ て 塗っ た もの が 流行 し て い た 。
1075
,17,4: 一つ の 毬 を
^
巻き あげる に も 、 なかなか 時間 が かかっ た 。
1119
,112,9: こんな 幼い 者 を おだて て 貴重 品 を
^
捲き 上げる なんて 罪悪 だ と 私 は 憤慨 し 、 小母 さん 達 という の が 憎く なり 、 公 高 が 可哀想 で なり ませ ん でし た 、 罪 は 彼女 等 に ある 、 彼 に は 何 の 罪 が あろ う 。
寝転がる
(寝る.転がる)
延べ語数:
17
0003
,882,18: 」 そんな 事 を 心 の 中 で 呟き 、 僕 は 、 ど さん と ベッド に
^
寝 ころがっ た 。
0003
,1071,27: 固 パン は 一向 それ に 取合わ ず 、 両手 を 頭 の うし ろ に 組ん で 、 仰 向 に ベッド の 上 に
^
寝 ころがっ た 。
0003
,1118,7: それなのに 、 それ を 、 ベッド に
^
寝 ころがっ て 知らん振り し て 、 なん だ 、 あの 態度 は !
0003
,1491,12: 僕 は 部屋 へ 帰っ て 、 ベッド の 上 に ごろりと
^
寝 ころがり 、 「 万事 、 休す 」 と 心 の 中 で 大きく 叫ん だ 。
0003
,2386,12: 」 と だけ 言っ て 僕 は 、 自分 の ベッド に
^
寝 ころがっ た 。
0003
,2732,16: わざと 越後 を 見 ない よう に し て 、 僕 は ベッド に 仰向け に
^
寝 ころがっ た が 、 不安 と 恐怖 と 焦躁 と が 奇妙 に いりまじっ た 落ちつか ない 気持 で 、 どうにも 、 かなわ なく なっ て 、 とうとう 小さい 声 で 、
0003
,2863,17: 」 花 宵 先生 は 、 タオル で 鼻 の 頭 を 拭い て 、 仰向け に
^
寝 ころがり 、 「 とにかく 早く ここ から 出 なく ちゃ いけ ない 。
0003
,3157,43: お昼 すこし 前 に 道場 へ 帰っ て 来 た が 、 往復 半 里 以上 も 歩い た から 、 さすが に 疲れ て 、 寝巻 に 着 換える の も めんどうくさく て 、 羽織 も 脱が ず に ベッド に
^
寝 ころがっ て 、 そのまま 、 うとうと 眠っ た 。
0004
,385,20: 蟹田 から 青森 まで 、 小さい 蒸気 船 の 屋根 の 上 に 、 みすぼらしい 服装 で 仰 向 に
^
寝 ころがり 、 小雨 が 降っ て 来 て 濡れ て も じっと し て い て 、 蟹田 の 土産 の 蟹 の 脚 を ポリポリ かじり ながら 、 暗鬱 な 低い 空 を 見上げ て い た 時 の 、 淋し さ など は 忘れ 難い 。
0020
,106,65: それ 、 危 い 、 しっかり 」 ほとんど 骨 が ない みたい に ぐにゃぐにゃ し て いる 大尉 を 、 うし ろ から 抱き上げる よう に し て 歩か せ 、 階下 へ おろし て 靴 を はかせ 、 それから 大尉 の 手 を 取っ て すぐ 近く の 神社 の 境内 まで 逃げ 、 大尉 は そこ で もう 大の字 に 仰 向 に
^
寝 ころがっ て しまっ て 、 そうして 、 空 の 爆音 に むかっ て さかん に 何やら 悪口 を いっ て い まし た 。
0084
,684,19: と 、 張 は コーヒー を 入れ た コップ 代り の 空 缶 を 下 において 、 ごろりと
^
寝 ころがっ た 。
0165
,12,71: 一方 に は 、 日本 の 全 人口 から みれ ば 少い 一部 の 文学 好き の 人々 、 教養 の 深い 人々 の ため に 、 純文学 作品 の 発表 ・ 出版 が あり 、 一方 で は 、 より 多く の 大衆 が 、 労働 から 解放 さ れ た とき の 気 まぎらし の ため 、 昔 の 庶民 が 寄席 を たのしん だ よう に 、 ごろりと
^
寝 ころがっ て すごす 時間 に 読ま せ て 儲ける よう に と 、 いわゆる 大衆 小説 が 存在 する よう に なっ た 。
0550
,254,5: 私 は 仰向け に
^
寝 ころがっ た 。
0592
,451,5: そして 考える 時 は 、
^
寝 ころがる の が 、 僕 の 癖 だ よ 。
0947
,3623,5: 湯上り に 、 ためし に
^
寝 ころがっ て み たら 、 厚い スポンジ の 層 が サト子 の からだ を フンワリ と 受けとめ 、 宙 に 浮い て いる よう な 安楽 な 状態 に し て くれ た 。
0949
,60,7: と 手枕 で ごろりと そこ へ
^
寝 ころがっ て 鼾 を かきだし た 。
1172
,885,15: 男 は 、 両 掌 を 後頭部 に 組み 、 その 儘 うし ろ に
^
寝 ころがっ た 。
言い知れる
(言う.知れる)
延べ語数:
17
0002
,1782,18: ああ 、 お母さま は 、 もう お 亡くなり に なっ た の だ と 意識 し たら 、
^
言い 知れ ぬ 凄し さ に 身震い し て 、 眼 が さめ た 。
0027
,124,31: イヤ な 事 を 、 イヤ と 言え ず 、 また 、 好き な 事 も 、 おずおず と 盗む よう に 、 極めて にがく 味 い 、 そう し て
^
言い 知れ ぬ 恐怖 感 に もだえる の でし た 。
0112
,234,3: よろこび と
^
云い しれ ぬ 胸 の ときめき に かすか に ふるえる 体 を うす 桃色 の 房 の 長い 寝間着 と まっしろ に シックリ し た 毛 足袋 に つつん で 長く とかし た 髪 を く び に 巻い て 青磁 の 燭台 に 灯 を つけ た 、 部屋 の 出口 を 銀 に 光る 鍵 で あける こと も 廊下 に 木 の かげ の さして 居る の も この上なく いい 感じ の する 事 だっ た 。
0155
,172,11: しかし 、 彼女 は 、 時々 「 心 乱れ て 、
^
云い 知れ ぬ 淋し さ を 感ずる こと が 」 あっ た 。
0251
,43,27: 生めよ 、 ふやせよ と 叫ば れ た 婦人 が 、 きょう は 、 産児 制限 を すすめ られ て いる こと について も 、 婦人 は
^
いい しれ ない 屈辱 を 感じ ます 。
0450
,157,1:
^
云い 知れ ぬ 不満 や 不快 が
0508
,1099,27: 朝夕 の 祈り に 敬虔 な 気持 で 連 り 、 静か な 夜 の 最中 、 冴え渡っ た 月 の 明るい 時 など に は
^
云い 知れ ぬ 霊感 に 打た れ て 、 髪 を 震わせ ながら 涙 を こぼす 事 さえ 有っ た 。
0549
,264,0:
^
言い 知れ ぬ 恐怖 に 囚われ た 。
0561
,59,13: その 顔 に 、 十 内 は いきなり 当 面し て 、
^
言い 知れ ぬ 衝動 を 受け た 。
0594
,103,3: 突然 、
^
言い 知れ ぬ 戦慄 が 私 に 伝わっ た 。
0956
,2669,5: 文 麻 呂 (
^
云い 知れ ぬ 不安 に とらわれ た よう に ) … … 貴方 は 、 … … 貴方 は な よ たけ の お父さん で は ない の です か ?
1000
,1062,41: 親子 は しばらく 、 互に 眼 で 探り を 入れ ながら 見合っ て い た が 、 でも その うち に 、 滋 幹 の 心 を 壓 し て い た 恐怖 感 が 次第に 和らい で 、 或 る
^
云い 知れ ぬ 甘い なつかしい 感覚 に 代っ た 。
1012
,263,30: 昔 の 家 という もの は 構え が 大きく て 、 木口 が がっしり と 作ら れ て いる 代り 、 無頓着 な 採光 や 通風 の せい か 、
^
言い 知れ ぬ 暗 さ が 漂っ て いる もん だ な と 思い まし た 。
1149
,10,12: 例 の 柔かい 間接 光線 に 照らさ れ た 会場 、
^
言い 知れ ぬ 香料 の 匂う 裡 に 、 その 夜 の 会員 は そこそこ 、 吉井 明子 夫人 や 幹事 の 今 八 郎 を 中心 に 、 老 ディレッタント の 話 に 耳 を 傾け ます 。
1153
,63,16: 港 に おり 立っ て 初めて 見る 都会 の 風景 に 目 を 奪わ れ 、
^
言い しれ ぬ 心細 さ に ただ 立ちつくす ばかり だっ た 。
1172
,706,21: 私 を も 含め て 、 度 を 失っ た 此 の 一群 の 男 たち に 、 私 は
^
言い 知れ ぬ 不快 な もの が 胸 に 湧き 上っ て 来る の を 感じ た 。
1172
,1494,1:
^
言い 知れ ぬ 程 深い 悲しみ が 、 俄 か に 私 を 襲っ た 。
誘い出す
(誘う.出す)
延べ語数:
17
0150
,69,32: そして 、 初め は なんとなく 弱く 、 あるいは 数 も 少い その 歌声 が 、 やがて もっと 多く の 、 まったく 新しい 社会 各面 の 人々 の 心 の 声々 を
^
誘い だし 、 その 各様 の 発声 を 錬磨 し 、 諸 音 正しく 思い を 披瀝 し 、 新しい 日本 の 豊富 に し て 雄大 な 人民 の 合唱 として ゆか なけれ ば なら ない 。
0554
,2076,9: 久恵 が 家 に いる ので 、 外 へ
^
誘い だし 、 タクシー を 拾っ て 、 新橋 近く の 小料理 屋 へ 行き 、 狭い 一室 に 通っ た 。
0642
,837,17: 社 に いる と 大浦 博士 が やってくる 怖 れ が ある から 、 ヤス子 を
^
誘い だし て 、
0642
,1149,4: 彼 が ヤス子 を
^
誘い だす の は 、 殆ど 、 毎日 の 例 な の で ある 。
0728
,110,12: 彼 の 厚意 に 報いる に も よい 機会 だ から 、
^
誘い だし て 、 この へん で 一杯 のも う と 思っ た の で ある 。
0745
,426,5: 私 を 外 へ
^
誘い だし て 熱海 中 グルグル 案内 し て くれ た パンパン など は 異例 の 方 で 、 だいたい 外 へ も 出 た がら ない よう な の が 多い 。
0762
,237,10: ところが 、 彼女 を その 母 の 家 から
^
誘い だし て 、 銀座 で 食事 中 に 、 腹痛 を 訴え た 。
0778
,459,37: しかし 、 お 園 の 夫 の 車夫 が シタタカ な 悪 だ と いう から 、 車夫 に も 、 男 アンマ に も 悟ら れ ぬ よう に 、 お 久美 と お 園 を
^
誘い だし て 、 彼ら の 胸中 を きき 、 助力 を たのむ ツモリ で あっ た 。
0784
,1194,69: そして 予定 通り の 開店 に 成功 し まし た が 、 その 目的 は 何 で あっ た か と 云え ば 、 シノブ 夫人 が ロッテナム 美人 術 の 大 愛好 者 に なる こと が 不自然 で ない こと 、 その 結果 として あらゆる 知人 を ロッテナム 美人 術 に 誘い 、 遂に は 良人 の 大伴 侯爵 を も ひそか に ロッテナム 美人 館 へ
^
誘い だす 目的 の ため に です 。
0789
,550,39: 華族 と 平民 の 結婚 です もの 、 です から 、 この 二 人 が 駈け 落ち する なんて こと は バカ らしい 考え です し 、 他 の 何 か の 理由 で 兄 が あの 人 を
^
誘い だし て 失踪 する 場合 も 考え られ ませ ん ね 。
0792
,253,15: トオサン は お茶 を のみ に 行こ う と 云っ て 小夜子 サン を
^
誘い だし まし た 。
0792
,542,5: 小夜子 サン が トオサン を
^
誘い だし て 二 人 で 行方 不明 に なっ た の です 。
0866
,4433,12: そう 言 つて 、 彼 は 二 人 を 外 へ
^
誘い だし た 。
0947
,2035,30: 「 心細い 話 だ わ ね … … この 夏 、 熱海 の 会談 で 、 腹 を 立て て 帰っ た ひと でしょ う … … あなた なんか の
^
誘い だし に 乗っ て 、 こんな ところ へ やってくる と は 思え ない ね 」
0947
,3289,14: そっち の 話 が すん だら 、 サト子 さん を 、 どこ か へ
^
誘い だそ う と いう だけ の こと だ 。
0951
,89,18: 母 が 六 尺 ばかり の 麻 紐 を 持っ て 、 太郎 を 洞窟 の 外 へ
^
誘い だし た 。
1007
,206,30: それで 、 今 から 考える と まことに 非常識 な 話 で ある が 、 十一月 の 中ごろ の ある うらら か に 晴れ た 日 に 、 いきなり 漱石 を
^
さそい 出し に 行っ た の で ある 。
殺し合う
(殺す.合う)
延べ語数:
17
0115
,76,26: 人間 が そう 云う 心持 を 持っ て 居る と し たら 、 その 心持 が 戦争 を 起し 、 涙 一つ こぼさ ず に
^
殺し 合う の も 亦 当然 で は 無い か と 若しも 云う 人 が あっ たら 、 私 は 、 敢然 として 否定 し なけれ ば なら ない 。
0141
,14329,10: 近代 科学 の 力 を ふるって 大量 に 人間 を
^
殺し あっ て いる 前線 で 、 一 人 の 男 が 、 機械 力 そのもの の 機械 的 な 性格 を 積極 的 に つかん で 、 砲弾 の 落ちる 時間 の 間隔 、 角度 を 測定 し 、 一つ の 砲弾 穴 から 次 の 穴 へ と 這い 進ん で 僚友 と 一緒 に 自分 の 生命 を 救う 場面 を 伸子 は 読ん で い た 。
0353
,3,10: 必ず それぞれ の 国 の 人民 を 狩り たて て
^
殺し あわ せ た 。
0613
,1894,46: 智恵 の 木の実 を 盗ん だ アダム の 罪 と 、 弟 を 殺し た カイン の 血 と を 承け 伝え た 人類 が 、 同じ 神 の 子 で あり ながら 偶像 を 信じ 愛 の 掟 に そむき 、 互いに 憎み 互いに
^
殺し あっ て 喜ん で い た 此 の 大 罪悪 を 終結 し 、 平和 を 迎える 為 に は ただ 単に 後悔 する のみ で なく 、 適当 な 犠牲 を 献 げ て 神 に お詫び を せ ね ば なら ない でしょ う 。
0780
,408,23: 彼 は もはや 最も 親しい 者 ども が 血 で 血 を 洗い 、 慾 に 狂い 、 憎しみ に もえ て 、
^
殺し 合う の を 見 て 酔う ほか に は 生きる 目的 が ない の で あろ う 。
0780
,600,4: 左近 は 人 が
^
殺し 合う こと に ばかり 熱中 し て 、 自分 が 殺さ れる に 最も 適当 な 条件 が で て いる こと を 全く 失念 し て い た の です よ 。
0844
,3,6: 一 人 の 女 をめぐって
^
殺し 合う の は 、 山奥 の 飯場 の よう な アナタハン に 外見 の 似 た 土地 柄 で なく とも 、 都会 の 中 でも ザラ に あり うる こと だ 。
0844
,148,9: そして 二 人 の 邪魔 者 が たがい に
^
殺し 合っ て 一方 が 殺さ れ 一方 が 罪人 と なっ て 消え去る こと を 願っ て いる の だろ う 。
0979
,489,0:
^
殺し 合っ て 死ん で しまえ ば いい ん だ よ
0985
,1356,24: … … どんなに 苦しく て も 、 しかし 、 私 ども が 憎ん で も い ない 人 たち と 戦争 を し て
^
殺し 合っ て いる より も 、 まだ 、 まし だ わ 。
0987
,746,2: 人 が
^
殺し 合う 、 あの 、 戦争 は 、 やめ なけれ ば 、 いけ ない の です 。
0987
,1017,11: … … みんな 、 私 たち は 、 お互い どうし で
^
殺し 合っ て い ます 。
0987
,2645,23: しかし 、 それ と 同時に 、 それ が どんな 戦争 で あろ う と 、 戦争 という —— つまり 人 が 人 を
^
殺し 合う 暴力 に 反対 な ん です よ 、 片倉 君 は 。
0994
,1245,2: つまり 、
^
殺し 合わ なけれ ば なら ない 程 、 お互い に 憎み 合 つ て いる 人間 は 、 どこ に も 居 ない 。
0994
,1247,21: 起し た と なる と 、 互いに 齒 を むき出し て 一 度 に 二 千 人 三 千 人 と
^
殺し 合う 。
1012
,473,0:
^
殺し 合う 意志 が なく 、 何で 二 本 の 刀 を 、 持ち出す 必要 が あり ましょ う 。
1068
,20,52: 生理学 者 、 ノーベル 医学 賞 受賞 ) という 人 が 、 第 一 次 大戦 後 に 出し まし た 「 人間 愚か なる もの 」 という 本 が あり ます が 、 この 本 の 中 で リシェ が 、 人間 は どうして 果てし も なく 、 にくみ 合い 、
^
殺し 合う こと を やってき た か 。
絡み合う
(絡む.合う)
延べ語数:
17
0089
,382,16: 井戸 の 上 に 、 うす 青い 鬼火 が 二つ 、 何 に 狂う か 、
^
からみ 合い つつ おどっ て い た 。
0141
,12261,6: 新しい もの は 旧い もの と
^
絡み あい 、 交 り あい 、 ときには まだ ら に なり ながら 、 たゆみ なく 前進 し て いる 。
0160
,101,7: 二 様 三 様 の 心理 は
^
絡み あっ て 、 その 持主 たち を 停頓 さ せ て いる ばかり で は ない 。
0190
,13,44: 語り たい テーマ が 、 職場 や 人生 そのもの が そう で ある よう に それぞれ の 人物 の 特徴 の ある 動き 、 ふん 囲気 を とおし 、 かたまっ たり 散っ たり 、 考え たり 行動 し たり する 人間 と 歴史 の
^
からみ 合い の 中 に 盛り上げ られ て ゆく 面白 さ こそ 、 リアル で あっ て 、 しかも 平板 な 現実 の 一片 で は ない 文学 の 味 で ある 。
0213
,100,9: しかし 、 日本 の 不幸 が 男女 の どんな
^
からみ 合い の 過程 から 、 うち 破ら れ て ゆく だろ う 。
0216
,98,14: それ を 表現 し たい と 思え ば 、 生き つつ ある 現実 に
^
絡み あっ て 創作 の 方法 も 変化 し て ゆか ない わけ に は 行く まい と 信じ て いる の で ある 。
0221
,389,31: それら の 作品 に は 、 彼女 の 生活 環境 と 彼女 自身 の うち に ある 根深い 封建 的 な もの が 、 反抗 と 解放 へ の 激情 と
^
絡み あっ て 、 生 の まま 烈しく 噴出 し て いる 。
0336
,349,55: これから 数 十 回 継続 さ れ て ゆく 立証 段階 で 、 よび 出さ れる 百 二 、 三 十 人 の 証人 と 、 林 弁護 人 の 弁論 中 に あらわ に さ れ た 検事 団 の 偽証罪 を かざし た 証人 操作 法 と は 、 どの よう に
^
からみ 合い 、 どの よう な 情景 を 法廷 に くりひろげ て ゆく だろ う か 。
0446
,12,29: 洋服 を 着 、 何 心 なく 来 かかる その 男 を 見る と 、 赤い 着物 の 気 の 違っ た 女の子 は 、 いきなり 腕 を
^
からみ 合っ て 居 た 私 を 突 のけ て 、 男 の 方 へ かけ て 行っ た 。
0553
,39,3: 蛸 が 二つ
^
からみ 合っ たら 、 互に 相手 の どこ か に 、 必ず 、 吸盤 が ふれる もの だ 。
0593
,227,23: 直吉 自身 の 畑地 に も 、 茄子 の 葉 が 光り 、 トマト の 実 が 色づき 、 胡瓜 の 蔓 が
^
絡み あい 、 菜っ葉 が 盛り 上り 、 薩摩芋 の 根本 の 土 が ひびわれ て い まし た 。
0597
,4,3: 二つ が 妖しく
^
絡み あい 、 わたし の 胸 に 忍び こみ 、 わたし の 心 を 緊 め つけ て … … 誘う の で ある 。
0691
,552,18: すると その マキゾイ で 、 下 の 自分 も 当然 突き 落さ れ て 、 二 人 は
^
からみ 合っ て 谷 底 へ 落ちる 。
0691
,554,4: いま 滝 壺 に
^
からみ 合い 抱き あっ て い た 若い 男女 と 同じ よう な もの だ 。
0759
,6577,11: 外部 的 な 何 か が 、 それ は いろいろ の
^
からみ あっ た 何 か で ある が 、 それ が アキラメ を 与え て いる の で あろ う 。
0877
,57,47: 言い かえれ ば 映画 に ほしい よう な 俳優 が 、 既に 舞台 俳優 の うち に いる こと 、 それから 、 ある程度 舞台 の 勉強 を し た もの で ない と 役 が こなせ ない という こと と 、 この 二つ の 事情 が
^
からみ 合っ て いる の だ と 思い ます 。
1062
,13,33: もう 一つ 例 を あげ ます と 、 胆振 の 幌 別 で は 、 山 へ 薪 を 取り に 行っ て 、 二 本 の 木 が 両方 から 寄っ て
^
からみ 合っ て いる の を 見つける と 、 男女 が 取っ組み 合っ た まま 、 その まわり を 六 回 まわっ て から 、 それ を 切り倒し た という こと で あり ます 。
割切る
(割る.切る)
延べ語数:
17
0074
,5,24: 賊 天 駆 と 探偵 猫 々 と 、 どっち の 言 分 が 正しい の か 、 今 は ここ に ちゃんと
^
割 切っ て みせ て 答 を 出す 必要 は なかろ う 。
0642
,352,7: 人間 の 弱 さ を 、 そんな
^
割り きっ た 角度 から 安直 に 咎め たてる の は どう でしょ う 」
0698
,164,3: 「 人生 を
^
割り きっ てる だけ の こと な ん だ 」
0698
,168,1: 「
^
割り きる べき だ よ 。
0698
,181,5: 「 オレ は 人生 を
^
割り きっ て いる だけ だ 」 と は 、 なんて 壮大 な 言葉 だろ う 。
0728
,346,11: 私 に は 、 すべて が 割りきれ なかっ た が 、
^
割り きっ て み たい と も 思わ なかっ た 。
0754
,896,17: 「 あなた は 、 又 、 一寸 先 は ヤミ 、 という ウマイ 方式 で 単純 に
^
割り きっ て 、 手前 勝手 な 言いくるめ 方 を あみだし て い ら ッ しゃ い ます よ 。
0759
,3556,0:
^
割り きっ た よう な こと を 云う な 」
1034
,67,24: その こと は 別 として 、 向う に 行っ て 考え させ られ た こと は 、 アメリカ に も 、 戦争 を
^
割 切っ た 者 と 、 割 切ら ない 者 が いる 。
1034
,67,30: その こと は 別 として 、 向う に 行っ て 考え させ られ た こと は 、 アメリカ に も 、 戦争 を 割 切っ た 者 と 、
^
割 切ら ない 者 が いる 。
1034
,69,2: 戦争 を
^
割 切っ て いる 人 たち は 、 非常 に われわれ を 歓迎 し て くれ た 。
1034
,76,4: これら は 戦争 を
^
割 切っ た 人達 で ある 。
1034
,77,8: しかし 一方 に は 、 戦争 を
^
割 切っ て い ない 人達 が いる 。
1034
,85,6: 亦 一つ は やはり 戦争 を
^
割 切ら ない で 日本 の 将来 に対する 疑惑 を もっ て いる 人達 が ある 。
1037
,1721,19: 私 は 経済 的 に 独立 でき ない 者 に 結婚 する 資格 は ない 、 と 簡単 に
^
割 切っ て いる 。
1072
,2075,6: それ を 自分 の 知性 で
^
割り きっ て 、 自分 の 運命 は 自分 で のみ 作っ て ゆく 女 の 力 の 欠け て い た 時代 で も あり 、 ゆるさ ない 社会 でも あっ た 。
1072
,5910,9: と 、 すぐ 自信 を もっ て 、
^
割り きっ て い た 。
見開く
(見る.開く)
延べ語数:
17
0067
,157,3: 目 を 大きく
^
見 ひらい て いる のに 、 手さぐり で そんな こと を し て いる ところ を みる と 、 あき めくら な の だろ う 。
0069
,22,18: その 人 は 、 とつぜん ことば を 切っ て 、 目 を 皿 の よう に 大きく
^
見 ひらい た 。
0071
,22,18: その 人 は 、 とつぜん ことば を 切っ て 、 目 を 皿 の よう に 大きく
^
見 ひらい た 。
0080
,486,1: 細く
^
見 ひらい た まぶた の うし ろ に 、 眼球 が たえず ぐるぐる 動い て いる 。
0140
,5073,9: 伸子 は 、 ほんとう に 眼 を 大きく
^
見 ひらい て そういう こと を 突然 云い 出し た 素子 を 見 た 。
0141
,15769,54: そろそろ 着 て いる もの を ぬぎ ながら 、 何と なし その 枕 もと の 卓 の あたり に 目 を やっ て いる うち に 、 伸子 は 、 あ 、 と 思いつい て 、 頭 から ぬぎ かけ て いる スウェター の 、 毛糸 の 匂い の する なか で 目 を
^
見 ひらい た 。
0141
,21491,29: 素子 に 問いかけ られ た 須美子 は 、 まんじゅう 頭 の お かっぱ の 前髪 の 下 に 、 黒く て きれ の 大きい 眼 を 真面目 に
^
見 ひらい て 黙っ て いる 。
0141
,22346,9: きれ の 長い 二つ の 眼 は 、 ますます
^
見 ひらか れ て 、 話し て いる 相手 の 素子 の 顔 を 見つめ ながら 。
0142
,349,10: 余り 思いがけなく て 、 ひろ子 は 、 眼 を
^
見 ひらい て 重吉 を 見つめ た 。
0245
,87,7: わたし たち の 眼 が ぱっちり と
^
見 ひらか れ ない で 、 睫 が や に で 半分 閉さ れ て いる よう な とき 、 その 眼 を 美しく する ため に 冷たい 水 で もっ て 眼 を お 洗い なさい と いう よう な こと を 美容 法 で は 忠告 し て い ます 。
0245
,88,4: 清新 な 眼 を
^
見 ひらい た 美しい 匂やか な まなざし を 、 わたし たち は 自分 に 持ち たい と 思い ます 。
0256
,47,10: 日本 の 若い 女性 が 、 心 の 目 を
^
見 ひらい て 理解 し なけれ ば なら ない こと が あり ます 。
0514
,43,35: すべて が どんな 下 ら 事 まで が 渦巻い て 心 の 前 を あばれまわっ て 悪い 瓦斯 の 立ち 舞う 現在 に 芸術 に 入っ て 居る もの は 心 の 眼 を
^
見 ひらい て 芸術 の 真 の 価値 を 知っ て 真 の 高潔 さ を 感受 し なけれ ば なる まい と 思う 。
0732
,3046,7: 次郎 が クワッ と 目 を
^
見 ひらい て 、 叱りつけ た 。
0953
,13,49: 公子 の ほう は 平安朝 季 世 の 、 自信 と 自尊心 を 身 に つけ た 藤原 一門 の 才女 の 典型 で 、 膚 の 色 は 深く 沈ん で 眉毛 が 黒 々 と 際立ち 、 眼 は 淀ま ぬ 色 を たたえ て 従容 と
^
見 ひらか れ て いる 。
0985
,2043,5: 双葉 ( カッ と
^
見 ひらい た 両 眼 から バラバラ 涙 を こぼし ながら ) 言え ます って !
1172
,1199,3: 眼 を かっと
^
見 ひらい た 。
叩き潰す
(叩く.潰す)
延べ語数:
17
0060
,4403,3: ライバル 企業 を
^
叩き 潰す ため に は 手段 を 選ば なかっ た NCR は 、 独占 禁止 法 の 違反 容疑 を かけ られ て 裁判 に 追い込ま れ 、 ワトソン 自身 も これ に 連座 し て 一 度 は 有罪 判決 を 受け た 。
0062
,1409,8: 木戸 を チョップ ・ ミート の よう に
^
叩き 潰し て 抑 さえ つけ 、 チャンス を 与えよ う と し なかっ た ん だ 」 ( 「 愚か者 は 真実 に 傷つく 」 李 春 成 『 ナンバー 』 一 九 九 二 年 五月 二 十 日 号 )
0095
,2768,1: ——
^
叩き 潰せ 。
0728
,42,44: 三月 十 日 の 大 空襲 で 、 日本 政府 が 大いに 慌て 、 私 の 住む 工場 地帯 は 俄 に 大 疎開 を 行う こと に なり 、 たった 一つ の 区 で 、 二 三 万 戸 の 家 を
^
叩き つぶす こと に なっ た 。
0728
,48,6: その くせ 、 家 を
^
叩き つぶし て 百 米 道路 を 何 十 本 つくっ て み た って 、 ふだん の 火事 と 違う 。
0737
,5,16: 升田 を キッカケ に 新人 雲 の 如く 起っ て 、 西 に 升田 を
^
叩き つぶす 大山 あれ ば 、 東 に 木村 を 破っ て 名人 位 を 奪う 塚田 あり 、 A 級 の 十 名 中 に は 、 旧人 の 名 を 見る こと が でき ない 。
0766
,11,17: この 旅館 の 庭 は 、 何 百 貫 という 無数 の 大石 で 原形 なく
^
叩き つぶさ れ て いる 。
0769
,268,41: 原子 バク ダン の 発明 以来 、 文明 は その 極限 に 来 た か の よう な 考え方 が 少から ず 行わ れ て いる よう で ある が 、 原子 バク ダン など という もの は 人 を
^
叩き つぶす だけ の 道具 で 、 人 を 殺す ぐらい カンタン な もの は あり やし ない 。
0785
,168,36: 悪 企み を やっ てる の が どこ の 悪党 だ か 知れ ない が 、 これ が 世 に 現れる と 、 コマ 五 郎 が 相手 じゃ ア ちょ ッ と 山 キ を
^
叩き つぶす の は 容易 じゃ ない 、 やめ とこ う 、 という こと に 気がつき やし ない か ねえ 」
0803
,112,44: 昔 は 三 大 強国 と 自称 し 、 一等国 の 中 の その また A クラス から 負け て 四 等 国 に 落 ッ こ ッ た と 本人 は 云っ てる けれども 、 その 四 等 国 の しかも 散々
^
叩き つぶさ れ 焼き はらわ れ 手足 を もが れ て 丸 ハダカ に なっ て から や ッ と 七 年 目 に すぎ ない と いう のに 、 もう そろそろ 昔 の 自称 一等国 時代 の 生活 水準 と 変り が ない じゃ ない か 。
0842
,2506,8: 雷 サマ と なっ て 敵 城 を
^
叩き つぶす 魔法 の 力 は 空想 上 の 破壊 力 の 限界 で あっ た かも 知れ ない が 、 B 29 の バク ダン や 艦 砲 射撃 は 軽く それ 以上 の 破壊 力 を もたらし て いる よう だ 。
0983
,539,6: その 矢先 き を 意地 悪く
^
叩き つぶし て しまう よう な 感じ で 。
0985
,2396,14: まだ 、 この 国 の 方々 に 残っ て いる ファッショ を 完全 に
^
叩き つぶし て しも う 闘い だ 。
0988
,2183,6: すがり 附い て 行く と 、
^
叩き つぶさ れる よう な 所 が あり ます 。
0988
,6196,15: 人間 の 心理 の 細かい ヒダ など 、 まるで 無用 な もの の よう に
^
叩き つぶさ れ て しまう 。
0993
,5105,15: ダダーン 、 ガラガラガラ 、 ズシン 、 ダダーン と すべて の 物音 を
^
叩き つぶす よう に 爆音 が 鳴り はためく 。
1142
,222,21: どうせ 潰れる なら 、 何 十 万 石 の お家 が 、 玉子 の 殻 の よう に 一 ぺん に
^
叩き 潰さ れる の も 面白い じゃ あり ませ ん か 、 ね 、 御 家老 」
行き届く
(行く.届く)
延べ語数:
17
0023
,12,16: いや 、 もっとも 、 女 ばかり の 家庭 で 、 しかも こんなに きちんと お 掃除 の
^
行き とどい て いる 家 に は 、 かえって 同居 を たのみ にくい もの だ 。
0025
,50,27: 落ちぶれ た と 言っ て も 、 さすが に 、 きちんと し た 二 部屋 の アパート に い た が 、 いつも 隅々 まで 拭き掃除 が
^
行き とどき 、 殊 に も 台所 の 器具 は 清潔 で あっ た 。
0071
,1212,3: これ ほど の
^
行き とどい た 注意 と 、 用意 が なけれ ば 、 宇宙 探検 など という 壮挙 は 成功 し ない の だ 。
0081
,642,3: しかし ラツール の
^
行き とどい た 注意 によって 、 玉太郎 は 、 あと で もっと つらい 苦しみ を する の を 救わ れ た の だ 。
0082
,2962,29: 戸山 少年 が ためし に 、 その 一つ 、 17 という 番号 の ボタン を おし て みる と 、 スクリーン の 上 に は 、 設備 の よく
^
行き とどい た 、 手術 室 の 光景 が うつしださ れ た 。
0141
,11393,18: 「 性病 予防 の 知識 を 普及 さ せる こと は 労働 者 クラブ なんか で も 随分
^
行き とどい て やら れ て 居り ます 」
0694
,13,10: 戦後 は グン と 民主 化 や 文明開化 が
^
行き とどい て 、 古来 の 因習 が 少く なり 、 ヒノエウマ の 迷信 なぞ は もう 問題 に なら ない よう に 一口 に 言わ れ がち だ が 、 果して そう か 、 甚だしく 疑問 で ある 。
0759
,117,6: 天性 の 礼節 が 一挙一動 に
^
行き とどい て いる せい で も ある 。
0824
,375,16: 秋田 犬 に対して 純粋 で 損得 ぬき の 打ちこみ 方 や 、 しかし 静か で よく
^
行き とどい た 愛情 など 、 まことに 愛犬 家 の 最高 の タイプ と 云う こと が できよ う 。
0832
,118,3: 衛生 思想 の
^
行き とどい た ところ は 実に 見る べき で ある けれども 、 亭主 が 伝染 病 に なっ た 時 に も 真に カイホウ する 者 は その 妻女 で ある 、 という 、 これ は 規則 や 法律 で は なく 、 単なる 市井 の 通俗 人情 に すぎ ない けれども 、 かかる 通俗 人情 が 完璧 に そなわら ない 純粋 理性 的 細君 という の に対して は 、 その 亭主 たる 者 は 彼女 を いかに モテナス べき で ある か ?
0835
,107,38: 結局 平林 さん は ジャーナリズム の 酷使 という こと に 彼女 の 特別 な 見解 を 与え 、 解釈 を ほどこし て いる 次第 です が 、 その 限り の 言い 廻し として は 、 論理 も よく
^
行き とどい て も いる し 、 分り 易く も ある し 、 言葉 穏やか でも あっ て 、 決して ガム シャラ に 「 どんらん 飽く なき ジャーナリズム の 酷使 」 が 林 さん を 殺し た 、 と 有無 を 云わ さ ず 、 きめつけ て いる ワケ で は ない の です 。
0835
,163,47: タタミ の 足跡 も 同断 で 、 現場 検視 の ソモソモ の 時 から 足跡 の 有無 や 、 足跡 が あっ た 場合 に は その 特徴 等 について 足 型 も とっ て おく など 、 誰 に 頼ま れ なく とも 調査 が
^
行き とどい て い なけれ ば なら ない でしょ う が 、 その 行き届い た 調査 が あっ た か どう か は 不明 です 。
0835
,177,9: 最初 の 現場 検視 が 厳重 に 細部 に
^
行き とどい て い て 、 彼ら の 供述 に 応じ て 直ちに 事実 と の 照合 が 厳密 に なさ れ た なら 、 彼ら が 被害 者 を 殺し た 犯人 で は ない 、 という 証明 は そこ から は 直接 に 得 られ ない に し て も 、 盗ん だ 米 を 袋 に つめかえ て 売る ため に 持参 し た という 供述 の 真偽 は 得 られ た で あろ う 。
0838
,179,14: 忠義 という 修身 上 の 言葉 、 女 大学 的 に 説明 の
^
行き とどき うる 言葉 は 形式 的 で 、 本当に 充実 し た 内容 が ない の が 普通 で ある が 、 献身 という の は 情愛 の 自然 に 高まり 発し た 内容 が あっ て 、 経済 的 に 女 を 従属 せしめ て いる 男 にとって 、 男 を ハラ ワタ から ゆりうごかし 、 男 を みたし うる 力 は 、 女 の 献身 に こす 何 物 も あり 得 ない もの で ある 。
0872
,48,13: 稽古 を つめ ば つむ ほど 、 演出 家 の 目 が
^
行き とどい て いれ ば いる ほど 、 劇 が 面白く なる の は その ため で ある 。
0987
,2404,27: ガラン と し て いる の は 以前 どおり だ が 、 それでも 、 壁 や 窓 など 、 かなり つくろっ て ある し 、 ソウジ は
^
行き とどい て いる し 、 集会 用 の ベンチ が キチン と ならべ て ある 。
0993
,2093,4: おら の やり方 が
^
行き とどか ねえ んで 。
見返す
(見る.返す)
延べ語数:
17
0019
,242,103: 僕 は 、 あの 笠井 氏 から 、 あまりに も 口汚く 罵倒 せら れ 、 さすが に 口惜しく 、 その 鬱憤 が 恋人 の ほう に 向き 、 その 翌日 、 おかみ が 僕 の 社 に おどおど 訪ね て 来 た の を 冷たく あしらい 、 前夜 の 屈辱 を 洗いざらい 、 少しく 誇張 さえ まぜ て 言っ て 聞か せ て 、 僕 も 男 として 、 あれ だけ 面罵 せら れ た の だ から 、 もうこ の 上 は 意地 に なっ て も 、 僕 は お前 と わかれ て 、 そうして あの 酒乱 の 笠井 氏 を
^
見 かえし て やら なけれ ば なら ぬ 、 と 実は 、 わか れる 気 なんか みじん も 無かっ た のに 、 一つ に は また 、 この 際 、 彼女 の 恋 の 心 の 深 さ を こころみ たい 気持 も あっ て 、 ま ことし や か に 言い渡し た の でし た 。
0112
,75,2: でも
^
見 かえす 様 な 人 を 御 もらい なさい よ … … 」
0140
,2971,8: 伸子 は その 蕗子 の 顔 を じっと
^
見 かえし て い た が 、
0140
,5049,16: ほっそり し た 首 を すくめる よう に し て 、 素子 の 方 を
^
見 かえし た 。
0141
,2133,3: 伸子 を
^
見 かえし た 素子 の 瞳 の なか に は ふたたび 緊張 が あらわれ た 。
0141
,3065,14: ニコライ は 、 何とも 返事 を し ない で ヴェラ の 顔 を
^
見 かえし た まま 肩 を すくめ 、 片方 の 眉 を つり上げる よう に し た 。
0141
,18595,7: 伸子 は 暫く 素子 の 視線 を
^
見 かえし て い た 。
0141
,20404,6: その 灰色 の 眼 を じっと
^
見 かえし ながら 、 伸子 は 、 ひとこと 、 ひとこと 考え て み ながら 云っ た 。
0917
,14,23: それ を 見つめる 電信 技手 の 瞳 、 止まる 手 、 その 音 の 消え た の を 深い 怖 れ で 、
^
見 かえす 少年 の 瞳 、 瞳 と 瞳 、 電信 技手 は 、 表情 を あらためて あたかも その 赤 さ が 消え て い ない が ごとく 、 カタカタカタ と うち つづけ て いる の で ある 。
0918
,1207,9: その 瞳 は 、 誰 も が まとも に
^
見 かえさ れ ない よう な 深い 瞳 、 そんな 瞳 に 映っ て いる 射影 像 が この 正 射影 の 世界 で ある 。
0947
,522,9: むっと し て 、 サト子 の 顔 を
^
見 かえす と 、 吉右衛門 は 、 失礼 し ます と 言っ て 帰っ て 行っ た 。
0947
,855,13: サト子 は 、 冷淡 な 目 つき で 青年 の 顔 を
^
見 かえす と 、 ゆっくり と 、 つぎ の ケース の 前 へ 足 を 移し た 。
0947
,2845,28: そういう 思い で 、 それとなく カオル の 横顔 を うかがっ て いる と 、 カオル は 、 瞼 を おしあげ て 、 マジマジ と サト子 の 顔 を
^
見 かえし た 。
0948
,1181,9: 大池 が まじまじ と 久美子 の 顔 を
^
見 かえし た 。
0954
,247,8: 滋子 は 呆れ て やす の 顔 を
^
見 かえし ながら 、
0995
,500,18: 佐山 … … やあ 、 べつに ——( 薄笑い を 浮かべ て 、 ボン ヤリ 二 人 を
^
見 かえし て いる )
0995
,706,20: … … ( いい ながら 、 ナメクジ で も 踏んづけ た よう な 顔 を し て 村 子 を
^
見 かえす 。
吸い取る
(吸う.取る)
延べ語数:
17
0002
,610,10: なんだか どうも 私 が 、 お母さま から どんどん 生気 を
^
吸い とっ て 太っ て 行く よう な 心地 が し て なら ない 。
0071
,2019,10: そういう もの が ある と 、 電波 は 宇宙塵 に
^
吸い とら れ て しまっ て 、 達し にくく なる の です 」
0088
,154,14: 「 今頃 は 、 田 ア ちゃん 、 おそろしい 女 蜘蛛 に 生血 を
^
吸い とら れ て いる ん だろ う 」
0141
,3151,11: 伸子 は モスクヷ の 生活 で どっさり あたらしい 生活 感覚 を
^
吸い とっ て いる のに 、 伸子 の なか に は 、 ここ の 人 にとって 学ぶ べき 新しい もの は ない の だ から 。
0141
,3720,20: 馬 も 人 も はね だらけ に なっ て 往来 し 、 冬 の うち 積 っ た 雪 に
^
吸い とら れ て い た 生活 の 音響 が ゆるん だ 雪の下 から いっせいに 甦っ て 来 た 。
0141
,5267,25: 自分 が 話そ う と する より も ゴーリキイ の 真率 で とりつくろっ た ところ の ない 全体 の 様子 を 伸子 は 、
^
吸い とる よう に 眺め た 。
0143
,5,65: 或は 「 精力 が 伝染 する よう に 無気力 も 伝染 する もの で 、 この 太古 の まま に 生き て いる 人々 の 魂 から 、 彼 の 活動 的 精神 を 毒する なにか 鈍い 毒気 の よう な もの が 、 機械 に つい た 錆 の よう に 発散 さ れる の だ 」 そして 、 「 少し ずつ 彼 を
^
吸い とっ て 弱め て ゆく 微妙 な ある もの 」 は 「 かつて 彼等 を 征服 し た あらゆる 民族 を 噛み こなし た 。
0295
,19,22: 作家 は 、 大 部分 が 出版 企業 に 結びつけ られ て 、 真 の 儲け は 、 出版 屋 が
^
吸い とっ て いる 。
0332
,155,61: 知識欲 の さかん な 若い 人々 、 レーニン が 云っ て いる よう に 向上心 に もえ 、 階級 の 武器 として 、 あらゆる 知識 を もち たい と 思っ て いる 優秀 な 労働 者 たち が 、 その 知識 慾 を 餌 じき に さ れ て 、 きたならしい 饒舌 、 ダイジェスト 文化 に 、 時間 と金 を
^
吸い とら れ 、 頭脳 を かきまわさ れる の は 何 と くちおしい こと でしょ う 。
0371
,47,33: 汽車 を 見 に 、 弁当 もち で 出かける 八つ ばかり の 私 と 六つ 、 四つ の 弟 たち は 、 よく この 難所 で 小さい 靴 を 霜どけ の ぬかるみ に
^
吸い とら れ て 泣い た 。
0507
,63,52: 表面 上 は 立派 に 自由 の 権利 を 持っ て 居る 様 で は 有る けれ 共 、 内実 は 、 まるで ロシア の 農奴 の 少し 良い 位 で 地主 の 畑地 を 耕作 し て 、 身内 から しぼり 出し た 血 と 膏 は 大抵 地主 に
^
吸い とら れ 、 年貢 に 納め 残し た 米 、 麦 、 又は 甘藷 、 馬鈴薯 、 蕎麦 粉 など を 主要 な 食料 に し て 居る の で ある 。
0613
,463,4: がらくた の 隙間 から
^
吸い とる 空気 は 次第に 熱く なっ て 、 ちろり ちろり 赤い 炎 の 反射 が もれる 。
0672
,172,18: 押し かたまっ て 揉み 狂い 、 矢 の 早 さ で 横 に 走る 火 、 私 は
^
吸い とら れ て ポ カン と し た 。
0794
,381,8: 注意 は もっぱら 心霊 術 の 方 に
^
吸い とら れ て おり ます し 、 吉田 八十松 さん が あれ だけ 歩き まわっ て も 音 の し ない よう に 仕掛け た ジュウタン です から 、 忍び足 の 犯人 の 気配 が 分る もの で は あり ませ ん 。
0985
,2428,46: 圭子 ( それ と 同時に 、 その 前 から ハラハラ し て 一同 を 見 まわし て い た の が 、 その チヨット 前 から 欣二 が ニヤリ ニヤリ と し ながら 誠 の 方 へ 近寄っ て 行き つつ ある のに 視線 を
^
吸い とら れ て い た が 、 欣二 の 薄笑い を 浮べ た 表情 に 、 なにか 唯 なら ぬ もの を 感じ取っ て 、 不意 に 真青 に なっ て スッ と 立つ ) 欣二 さん !
0994
,897,8: あたい の からだ が くさる まで 、
^
吸い とら れる ん だ あ !
1101
,366,34: 恐ろしい 圧力 で 、 熔融 し て いる 熔岩 を 噴き出し 、 その 表面 が 少し 固まっ た 頃 、 内部 の 圧力 が 減る と 、 残り の 熔岩 が 再び 地下 に
^
吸い とら れ て 、 この 孔 が できる 。
出来過ぎる
(出来る.過ぎる)
延べ語数:
16
0084
,726,1: 「
^
出来 すぎ て 、 皆 退屈 し て いる よ 、 昼 から 野球 試合 で も 始めよ う か と いっ て いる 」
0141
,20530,11: 「 おまけ に 、 僕 自身 、 少々 、 まとまり よく
^
出来 すぎ て いる ん です 。
0378
,161,39: ドイツ へ の 留学生 を 選抜 する ため 農 商務省 で ドイツ 語 の 論文 を かか せ られ 、 一等 に なっ て 、 もう 旅券 が 下りる という とき 、 あれ は 下島 に し て は
^
出来 すぎ だ 、 兄 が 論文 を 書い た の だろ う という 中傷 が 加え られ た 。
0557
,300,3: ちょっと 面白く
^
出来 すぎ てる 話 だっ た 。
0617
,2262,9: 田舎 出 の 役人 の 家 として は ちと
^
出来 すぎ た よう で ある 。
0714
,3,14: アッ サリ 打 棄 られ た が 、 私 の ヘボ 碁 に は
^
出来 すぎ た 碁 で 、 黒白 童子 や 覆面 子 を 感心 さ せ 、 呉 氏 も ほめ て い た そう だ 。
0759
,1813,3: 小娘 として は
^
出来 すぎ た ほど 過不足 なく やっ た つもり で あっ た が 、 青木 の 鋭い カン を ごまかす こと は 不可能 で あっ た 。
0765
,74,63: 彼 が 綱 の きれ た 風船 と なっ て 漠然と 自分 の 心 を さがし た とき 、 この 娘 に 一目 会い たい 、 そして 、 それ が 、 何 か 力 の タシ に なる よう に 激しく 渇望 さ れ た の は 、 あんまり 適切 な 人間 が い すぎ た もの だ と いう ぐらい 、 うまく
^
出来 すぎ て いる の で ある 。
0771
,667,17: しかし 、 フランケン を 見 て いる とこ は 、 田舎 通人 に し て は 、
^
出来 すぎ て いる 。
0776
,556,20: 「 犯人 探し を し て オレ に 犯人 を 教え て くれる と は 大和 に し て は
^
出来 すぎ た 親切 だ が 、 どうも 、 そこ が 臭い じゃ ない か 。
0792
,379,7: あの バカ 野郎 に し て は
^
出来 すぎ た 一言 だ と 云っ て 、 トオサン は 甚だ 口惜し がっ て い まし た 。
0794
,860,12: 「 仏像 を 盗み だす なんて 、 父 に し て は
^
出来 すぎ てる わ ね 。
0818
,280,8: この 町 の 気風 に し て は
^
出来 すぎ た こと だ ね 。
0830
,202,14: 探偵 小説 など で それ が 可能 な の は 、 試験 が うまく
^
出来 すぎ て いる ばかり で なく 「 断定 が 可能 」 で ある から だ が 、 実際 問題 として は 、 彼 が 他 の 理由 で 犯人 と 定まる まで は 、 決して 断定 は でき ない 。
0943
,127,5: 「 鉄砲 持ち に は
^
出来 すぎ た 面 だ 。
0953
,193,16: とんだ ところ を 見せ もの に し て 、 主人 の 淫慾 を そそる と は
^
出来 すぎ た やつ だ 。
調べ上げる
(調べる.上げる)
延べ語数:
16
0080
,569,20: そう で ない と 、 これから 先 、 この 奇妙 な 標本 と 取っ組ん で 、 事件 の 真相 を
^
しらべ あげる こと は でき なかろ う 。
0080
,1962,8: 死体 置場 は 、 さらに 念入り に
^
しらべ あげ られ た 。
0082
,995,11: 死刑 囚 火 辻 軍平 の 身 の まわり を ひろく
^
調べ あげ た うえ で なく て は 分から ない こと で あっ た 。
0612
,2337,33: 片岡 君 は もう 中学 へ ゆく 子 は い なかっ た けれども 、 もし 生き て い たら どの 学校 へ 入れ た で あろ う か と 、 どの 学校 も
^
調べ 上げ て 来 た の だっ た 。
0772
,264,7: 花 廼屋 は 女 子供 から
^
調べ あげ て き て 、 ニヤリ く と 鼻 ヒゲ の 先 を つまん で ひねり ながら 、
0777
,925,4: 彼 は 全て を
^
調べ あげ た が 、 特に 甚八 の 行動 に は 興味 を ひか れ た らしく 、 彼 が 諸方 を 歩い た と 同じ よう に 諸方 を 歩い て 、 彼 が 何 を 質問 し 、 何 を 突き とめ 、 何 を きい て 満足 し た か を 調査 し て 倦む こと を 知ら ない よう で あっ た 。
0781
,12,22: 雷雲 は 各自 その 進路 が 一定 し て いる そう で 、 彼 は 東京 の あらゆる カミナリ の 進路 を
^
しらべ あげ て 、 時として 進路 の 変化 が ある 場合 は もちろん の こと 、 どこ へ 落ち た か 、 約 二 十 年間 にわたって 東京 の カミナリ の あばれ た 跡 が 一目 で 分る よう に なっ て いる 。
0781
,455,23: 遠山 と 重太郎 が 搦め 手 を き ゝ まわり 、 三 日間 か ゝ って 、 これ だけ の こと を
^
調べ あげ た 。
0789
,233,5: ちゃんと タン ポ まで
^
調べ あげ て いる 。
0833
,136,27: そこで 、 ちかごろ の ある 派 の お 医者 さん は 、 病人 の 潜在 意識 を ひきだし 、 生活 史 や 環境 や マサツ を
^
調べ あげ て 、 いとも アッ サリ と 病因 を 割り きる 。
0947
,1047,21: 二 時間 も すれ ば 、 空巣 の 青年 が 秋川 の なに に あたる の か 、 苦 も なく
^
調べ あげ て しまう だろ う 。
0947
,2495,55: 「 芳夫 の タンテイ 趣味 に は 、 家 じゅう が 悩まさ れ て いる の よ … … い つ だっ た か 、 泰西 画廊 で あなた を 見つけ て 、 あと を 尾 けた ん です って … … あなた が お 友だち の 厄介 者 に なっ て いる こと まで
^
しらべ あげ て ある の … … バカ よ 、 あの ひと は 」
0947
,2660,61: 「 ジャッキー なんて いっ て 恍け て いる 、 ウィルソン という 男 は 、 もと GHQ の 保健 福祉 局 で 、 つまらない 仕事 を やっ て い た けど 、 じつは 、 陸軍 省 とか の 情報 少佐 で 、 すごい 権力 の バック を もっ て いる 、 軍人 官僚 の ピカ 一 なん だって … … 中村 が
^
調べ あげ た ん だ から 、 これ は 、 まちがい の ない ところ な ん でしょ う 」
0981
,1643,2: キレイ に
^
調べ あげ た 。
1072
,7978,18: —— その ほか 、 彼 が 、 甲賀 者 や 、 横目 同心 たち まで 駆っ て 、
^
調べ あげ た 一切 の 事 は 、 のこらず 、 吉宗 の 胸 に とどい て い た 。
1134
,80,53: この 記録 を 発見 する と 同時に 、 私 は 喜 田川 志津子 夫人 と 千束 守 の 死 に 就 て 、 異常 に 興味 を 感じ 、 十 年 前 の 新聞 や 雑誌 、 喜田 川 氏 の 知人 など を 捜し出し て 、 これ だけ の こと を
^
調べ 上げ まし た 。
食べ終わる
(食べる.終わる)
延べ語数:
16
0064
,67,0:
^
食べ おわる と 、 女房 らしい 女 が 後 片づけ を し て 、 皆 連立っ て 去っ た 。
0140
,1178,1:
^
たべ 終っ て 、 竹村 が レコード を 聴こ う と いい 、 伸子 が 、 何と なし 気 も すすま ない で いる とき 、 急 に 、 土間 の 隅 で 、 何 か 生きもの が さわぐ よう な 物音 が し た 。
0141
,14437,1: 一つ
^
たべ 終る ごと に 、 栗鼠 は 必ず 一 度 草原 へ 下り て 、 樫 の 枝 まで 戻る の だっ た 。
0470
,173,36: それでも 三 週間 キャベジ の 煮 た の だけ たべ て やっ と 百 グラム の 牛肉 が 食べ られる よう に なっ た の だ から 、 彼女 は その 肉 も 結局 は
^
食べ 終る 。
0645
,48,17: 先生 は 慌て ゝ い た ので 、 コショー を ふりかける の を 忘れ た が 、
^
食べ 終っ て から 、 テーブル の 上 に 薬味 の ある こと に も 気付い た の で ある 。
0656
,103,3: 本因坊 は アッサリ
^
食べ 終り 、 呉 氏 は ビワ と 格闘 する よう に 食べ 終っ て 、 ギロリ と 目玉 を むい て 、 盤 を 睨む 。
0656
,103,15: 本因坊 は アッサリ 食べ 終り 、 呉 氏 は ビワ と 格闘 する よう に
^
食べ 終っ て 、 ギロリ と 目玉 を むい て 、 盤 を 睨む 。
0687
,149,5: 放 善 坊 は
^
食べ 終る と 横臥 し て 目 を つぶり 、
0841
,444,10: 約 二 時間 後 、 仁吉 が 弁当 を
^
食べ 終り 、 休息 し た のち の 一 問 一 答 で ある 。
1040
,2761,7: ほどなく 彼 は アイス キャンディー を
^
食べ 終っ た 。
1040
,3670,6: エスプレッソ と 固 ゆで 卵 を
^
食べ 終っ て しばらく し て から 、 野菜 と パン を 食べ てる 。
1171
,2462,0:
^
食べ 終わる と 彼 は ほっと 息 を 吐き 、 煙草 に 火 を つけ た 。
1171
,3260,8: 五郎 は 最後 の 一 匙 を
^
食べ 終っ て 、 少女 に 訊ね た 。
1171
,3618,5: だから 彼 も 急い で
^
食べ 終ろ う と する の だ が 、 食べ て も 食べ て も ソバ は 減ら ない 。
1172
,1350,5: 居住 区 で 飯 を
^
食べ 終っ て も 、 放送 を 聞き に 行っ た 兵隊 たち は 帰っ て 来 なかっ た 。
1174
,1162,18: うち から 持参 し た 弁当 は 、 二 時間 目 か 三 時間 目 の 休み に
^
食べ 終っ て 、 正午 に なる と 腹 が すい た ため で ある 。
諦め切れる
(諦める.切れる)
延べ語数:
16
0002
,2099,6: けれども 、 私 に は 、
^
あきらめ 切れ ない もの が ある の だ 。
0003
,1261,28: この 句 は 、 君 、 一茶 が 子供 に 死な れ て 、 露 の 世 と あきらめ て は いる が 、 それでも 、 悲しく て
^
あきらめ 切れ ぬ という 気持 の 句 だっ た 筈 で は なかっ た かしら 。
0012
,246,4: しかし 、 どうしても 、
^
あきらめ 切れ ない 。
0053
,2827,1:
^
諦め きれ なかっ た … … 。
0141
,11114,2: 「 やっぱり
^
あきらめ きれ ない わ 。
0776
,728,3: 清松 に は
^
諦め きれ ぬ 真珠 と 見える よ 。
0868
,179,51: 福井 、 石川 両 県 を 襲 つた 大 地震 の 報道 は 悲惨 眼 を おおわ しめる もの です が 、 あなた の よ くお つ し やる 「 日本 の 不幸 な 名物 」 も 、 こう なる と た ゞ 「 天意 」 など と 言 つて
^
諦め きれる もの で は あり ませ ん 。
0890
,278,6: 難民 の 小倅 ども が まだ
^
諦め きれ ず に 金 帛 の 類 を 求め て いる の で ござい ましょ う 。
0945
,198,1: どうしても
^
あきらめ きれ ぬ ので 、 ある 日 、 甚八 が みな に 相談 を 持ちかけ た 。
0947
,2160,65: 「 日本 の 相続 法 で は 、 どんな 遺言 書 を 書い て も 、 遺産 は 、 一応 、 長女 で ある あなた の ところ へ 行く … … サト子 さん が 訴訟 を おこし て も 、 均分 相続 という こと に なっ て 、 長女 なる あなた の 手 に 、 半分 は 残る … … 水上 氏 は 、 それでは
^
あきらめ きれ ない ので 、 証人 を 二 人 立て て 、 将来 、 サト子 さん に 再 譲渡 する という 約束 で 、 鉱業 権 を 一 ドル で 坂田 に わたし た … … 有償 で 譲渡 し た 形式 に し て 、 坂田 に サト子 さん の 代 襲 相続 を さ せ た わけ です 」
0952
,213,18: その ひと は 、 現世 で 仕 残し た こと が ある の ん で 、 それ が
^
あきらめ きれ んで 、 あなた の 身体 に 憑 り うつっ て 、 現世 の いとなみ を し や はる ねん 」 って … … そ ない に 言わ れる と 、 思いあたる こと が ある の ん です 。
0993
,957,62: そういう 、 つまり 春子 さま にとって は 娘 として の 最後 の 夏 と 言う わけ で 、 それ まで の 沢山 の 求婚 者 たち は 、 ガッ かり し て 引き さ がっ た わけ でし て 、 私 の イトコ の 香川 賢一 も その 失恋 し た 一 人 でし た が 、 この 人 だけ は どうしても
^
諦め きれ ず 、 もう一度 春子 さん の ホント の 気持 を 聞い て 見 たい 、 なんと かし て 機会 を 与え て くれ なんと かし て くれ と 泣く よう に 言い ます ので 、 私 から 春子 さま に 頼み ます と 春子 さん は 例 の 調子 で 、 さあ さあ と おっしゃい ます ので 、 春子 様 の お 父様 と 春子 さま と 私 に 、 香川 、 この 四 人 が 信州 に 行っ て 、 その 夏 を 暮し た の です … … ちょうど それ は 、 別荘 と 自家用 の 炭 を 焼く ため に 金吾 さん が 炭焼き がま を 築く と 言い ます ので 、 二 三 日 前 から 香川 は 手伝い に 通っ て い て 、 私 と 春子 さん は あと から 、 その 小川 の 岸 に 行く こと に なっ て い まし た … …
1000
,788,74: 気 の 弱い 国 経 は そんな 有様 を 見 ながら どう する こと も 出来 ず 、 今昔 物語 の 叙述 に 従え ば 、 「 妬く 悔しく 悲しく 恋しく 、 人目 に は 我が 心 と し たる 事 の やう に 思は せ て 、 心 の うち に は わりなく 恋しく 」 思い つ ゝ 遣る 瀬 ない 日 を 送っ た の で ある が 、 平中 は なお
^
あきらめ 切れ ず 、 大胆 に も 今 は 左大臣 の 妻 で ある 人 に 、 隙 が あっ たら 密か に 云い 寄ろ う と し た の で あっ た 。
1000
,1284,14: いったい 、 普通 の 人情 から すれ ば 、 逃げ 去っ た 妻 を
^
諦め きれ ない 夫 として 、 その 妻 が 彼 に 生ん で くれ た 一 人 の 男の子 を 、 今 少し 可愛 がっ て も よい 筈 で あり 、 妻 へ の 愛情 を その 子 に 移す こと に 依っ て 、 いくら か でも 切ない 思い を 和げ よう と す べき で ある が 、 滋 幹 の 父 は そう で なかっ た 。
1073
,3757,0:
^
あきらめ きれ ぬ 女性 で は あり 、 決して 、 諦めよ う とも 、 思っ て は い なかっ た が 、 さりとて … … ああ いう つもり も なかっ た の だ 」
1149
,171,9: 私 は 散々 捜し 抜い た 揚句 、
^
諦め 切れ ない 心持 で 、 大曲 から 黒沢尻 に 出 、 小牛田 の 駅前 の 宿屋 に 泊っ た の は 、 東京 を 発っ て から 七 日 目 の 夕刻 でし た 。
駆け去る
(駆ける.去る)
延べ語数:
16
0624
,300,19: 二 十 五 機 を 数える 時 から 例 の ガラガラ と ガード の 上 を 貨物 列車 が
^
駆け 去る 時 の よう な 焼夷弾 の 落下 音 が 鳴り 始め た が 、 伊沢 の 頭上 を 通り越し て 、 後方 の 工場 地帯 へ 集中 さ れ て いる らしい 。
0624
,355,68: そこ は もう 道 で は なく て 、 人間 と 荷物 の 悲鳴 の 重り あっ た 流れ に すぎ ず 、 押し あい へ しあい 突き進み 踏み越え 押し流さ れ 、 落下 音 が 頭上 に せまる と 、 流れ は 一時 に 地上 に 伏し て 不思議 に ぴったり 止まっ て しまい 、 何 人 か の 男 だけ が 流れ の 上 を 踏みつけ て
^
駆け 去る の だ が 、 流れ の 大半 の 人々 は 荷物 と 子供 と 女 と 老人 の 連れ が あり 、 呼び かわし 立ち止り 戻り 突き当り はねとばさ れ 、 そして 火の手 は すぐ 道 の 左右 に せまっ て い た 。
0698
,176,20: 水木 由子 は 本 や 眼鏡 や コンパクト を 両手 に 持っ た まま 、 身 を ひるがえし て
^
駈け 去っ た の で ある 。
0732
,3236,21: ズラリ と ひれ伏し た 社員 の 頭上 を 幣束 が 風 を 切っ て 走り 、 ミコ の 鈴 が
^
駈け 去り 駈け 寄り 、 合唱 が ねり 歩く 。
0759
,3139,16: 記代子 は 青木 を 見つめ て い た が 、 にわかに 振り むい て 、
^
駈け 去っ た 。
0759
,3156,4: 昨夜 の よう に
^
駈け 去り は し ない 。
0771
,314,14: 「 ほか の 人々 は お 梨 江 嬢 の 倒れ た 方 へ
^
駈け 去っ て 、 残っ て い た の は 、 あなた 方 雲助 組 だけ です ね 」
0772
,600,12: と 云っ た と 思う と 、 馬 に のっ て
^
駈け 去る 。
0777
,1093,17: 二 階 から ギン と ソノ が 駈け 降り て 、 入間 玄 斎 を よび に
^
駈け 去ろ う と し た の で ある 。
0806
,189,4: と 言い残し て
^
駈け 去ろ う と する から 、
0853
,112,8: 女房 は くるり と ふりむき 別 室 へ
^
駈け 去っ て 泣く 、 泣き ながら 翌朝 の オミオツケ の タマネギ を きり 又 なく 。
0987
,1635,10: 」 と 叫ぶ 声 と 、 人々 が 待避 に
^
駆け 去る 足音 )
0993
,5080,6: とう の 昔 に 少年 は
^
駈け 去っ て いる )
1013
,654,33: スパセニア が 番人 に いい 付け て 、 水門 を 開い て 水 を 落し て 見せる の だ と 、 私 たち を 離れ て 遥か の 小 舎 の 方 へ
^
駈け 去っ て いっ た 時 でし た 。
1073
,3861,25: ともう 、 彼女 は 、 馬の背 に 、 押し あげ られ 、 鞍 に 、 布 で くくら れ 、 東 の 方 へ 、
^
駈け 去っ た 。
1182
,1034,0:
^
駈け 去っ た 子供 の 姿 は もう 見え ない
堪え得る
(堪える.得る)
延べ語数:
16
0524
,50,1:
^
堪え 得 ぬ 魅力 を もっ て 此 の 言葉 は 私 の 心 を 動かす 。
0611
,59,86: ( 1 ) 近代 社会 の あらゆる 事柄 は 、 主として 官庁 ・ 企業 等 の 「 大量 成員 団体 」 により 「 組織 の 力 」 によって 運営 さ れ て いる が 、 かかる 大 規模 経営 の 秩序 正しい 機械 の よう に 正確 な 運営 を 可能 なら しめる ため に は 、 一方 において 経営 内部 の 規律 を 確保 する ため の 行為 規範 体系 を 必要 と する と 同時に 、 他方 で は かかる 規律 に
^
堪え 得る よう に 訓練 さ れ た 官僚 的 の 勤務 者 群 を 必要 と する 。
0612
,20,41: だが 、 第 一 次 欧州 戦争 の とき 、 多く の レントゲン 医学 者 が 余りに 多く の 患者 を 診療 し なけれ ば なら なかっ た ため 、 注意 を し た に も かかわら ず 、 身体 の
^
堪え 得る 量 以上 の 放射線 を 受け て 、 ついに おかさ れ 、 死ん だ 先例 が ある ので 、 私 も 何 か の 事情 の ため 、 そんな 目 に あわ ぬ と も かぎら ぬ と 考え た 次第 で あっ た 。
0676
,292,51: 富める 者 が 富める 如く に 、 才 ある 者 が 才 ある 如く に 、 自ら の 立場 を ひけらかす に 比べ て 、 肉慾 の みたさ れ たる 者 がた ゞ その 肉慾 の みたさ れ たる 故に 自ら ひけらかす といふ こと は 、 理知 の よく 正視 に
^
堪え 得る もの で は ない 。
0756
,31,10: どんなに 濫作 し て も 、 謎とき の ゲーム に
^
堪え うる だけ の 工夫 と 確実 さ を 失わ ない という 作家 で ある 。
0756
,85,37: 作者 は 自分 が 熟知 する 地形 だ から 一 人 ノミコミ に なり 易い が 、 充分 に ヒント を 与え て おい た 上 で 、 なお 悠々 と 謎とき ゲーム を 争う に
^
堪え うる だけ の 充分 の 配慮 と 構成 と トリック の 妙 が なけれ ば なら ない 。
0780
,313,4: わが身 の こと に
^
堪え 得 て も 、 子供 の こと に は 堪え られ ぬ 母 の 一念 で あろ う 。
0834
,173,72: ところが 、 この 夫 の 手記 に よる と 、 妻 の 不貞 を 制裁 でき ない 民主 国 なら 一家 心中 ムリ 心中 も 辞せ ん と 云う し 、 一方 二 人 の 仲 に ヒビ が でき て 不貞 という 観念 が 夫 の 念頭 に からみつい て しまっ た のに 、 芸者 を やめ て 戻っ て き た 妻 が 夫 に 隷属 する 生活 に
^
堪え うる か どう か 。
0836
,246,44: 先生 の 一 人 ぎめ の 晩 香 に なり きっ て 見せ 、 先生 が 思いこん で いる よう に 、 先生 によって 救わ れ 安定 を 得 た 賤 の 女 として 、 しかも 古 の 殿様 と の 同席 に も
^
堪え うる よう な 利 巧者 に なり きっ て 見せ 、 満足 の 様子 も し て 見せ なけれ ば なら ぬ 。
0852
,413,7: 人 を 羞 しめ 傷 ける に
^
堪え うる だけ の 自分 の 拠り どころ を 持た ない の だ 。
0857
,131,44: 然し 作家 の 私生活 に 於い て 、 作家 は 仮面 を ぬぎ 、 とことん まで 裸 の 自分 を 見つめる 生活 を 知ら なけれ ば 、 その 作家 の 思想 や 戯作 性 など タカ が 知れ た もの で 、 鑑賞 に
^
堪え うる 代物 で は ない に きまっ て いる 。
0857
,147,13: なぜなら 、 作家 という もの は 、 今 ある 限度 、 限定 に対して
^
堪え 得 ない という こと が 、 作家 活動 の 原動力 で も ある から だ 。
0939
,33,10: 何故 なら ば 本 が 少ない から その 実験 に
^
堪え うる の で ある 。
1000
,249,25: 当時 此 の 老 歌人 の 知己 友人 たち の 間 で 一番 問題 に なっ た の は 、 彼 の 体力 が よく
^
堪え 得る で あろ う か と 云う こと で あっ た ので 、 或 る 物好き な 男 が そっと 夫人 に 質し て 見る など の こと が あっ た が 、 その 結果 、 夫人 は 少し も そう 云う 方面 に 不満 を 感じ て い ない 事実 が 明 か に さ れ 、 われ く は 改めて 老 歌人 の 精力 を 羨み も すれ ば 驚き も し た 次第 で あっ た 。
1037
,2345,11: 既に 妻 の 年齢 は 、 最早 、 妊娠 に
^
堪え 得 ない の かも 知れ ない 。
1169
,26,72: 若し 又 我国 の 保有 せ ん と する 兵力 が 如何なる 強国 又は どの 同盟 国 に も 拮抗 し て 、 一切 の 侵入 軍 を 徹底的 に 駆逐 する に 足る よう な もの で ある なら ば 、 連合 国 側 に 於い て 我国 の かかる 軍備 を 承認 する 筈 は なく 、 又 仮令 これ を 承認 する と も 我が 国力 は 之 に
^
堪え 得 られる もの で は あり ませ ぬ 。
信じ込む
(信じる.込む)
延べ語数:
16
0312
,14,18: 日本 の 人民 は 自分 たち の 軍事 的 権力 の 威力 だけ で 勝利 し た と
^
信じ こま さ れ て い た 。
0318
,861,29: 一 、 二 年 前 に 地方 の 女学校 を 出 た 娘 は 翻訳 文学 書 を よむ こと は 敵性 文学 で ある から 悪い こと と
^
信じ こま さ れ て き た 。
0332
,29,23: そして 、 「 兵 は 、 共産 主義 者 の 反乱 鎮圧 の ため に 配備 さ れ て いる の だ と
^
信じ こん で い た 」 という よう な こと も 平然と 書か れ 、 こん に ち 政府 が 共産党 鎮圧 の 空気 を 挑発 し て いる の と 、 おのずから マッチ する よう に あらわれ て 来 て いる 。
0339
,9,7: 法律 は 公正 で ある と
^
信じ こむ よう に 教育 さ れ て いる が 、 階級 社会 で 実際 に 法律 が どう つかわ れる か という 実例 は サッコ・バンゼッティ の 事件 ばかり で は ない 。
0565
,73,9: 証拠 を つきつけ て 、 亡くなっ た こと を
^
信じ こま せる こと に し まし た から 、 もう 大丈夫 です 。
0612
,2892,19: つまり 、 患者 を 私 の 腕 の 成功 不 成功 で 生かし たり 殺し たり する もの と
^
信じ こん で い た の だ ね 。
0754
,726,8: 町 の 人々 は 敵 の 上陸 を
^
信じ こん で いる から だ 。
0803
,130,45: 雞屋 の オヤジ が ガラ を 投げこむ 石油 カン の 中 に 肉 の 小片 を 見つけ て ヒョイ と つまん で 肉 の ザル の 方 へ 投げる 時 でも 、 この 火葬 係り ほど 大 ら か に 自分 の 所有 権 を
^
信じ こん で いる か どう か 疑わしい ほど だっ た 。
0850
,214,5: この 男 は それ を
^
信じ こん で 返答 の 余地 も ない 有様 で あっ た 。
0947
,1178,37: 生き て 動く 女 が 、 ここ に ひとり いる のに 、 秋川 っ たら 、 振り返っ て 見よ う と も し ない の よ … … 細君 が 死ぬ まで 貞潔 だっ た と
^
信じ こん で いる こと も 、 あたし に は 面白く ない の … … 北 鎌倉 や 扇 ヶ 谷 の ひと たち だって 、 神月 の 別荘 へ やってき た こと が ある ん だ から 」
0953
,270,18: 召使 ども の 言う と おり 、 深草 の 実家 で 病気 で 死ん だ の だ と
^
信じ こん で い た ので 、 心 の 奥底 に ある 死ん だ 母 の 影像 は 、 さほど 無残 な よう す は し て い ず 、 母 に 死な れ た 悲しみ も 、 月日 の 経つ につれて すこし ずつ 薄れ 、 あきらめ て 母 の こと は あまり 言いださ ぬ よう に なっ た 。
0981
,546,6: 自分 たち の 任務 だ と
^
信じ こま さ れ 、 命がけ で 努め て い た 若い 人 たち 。
0984
,67,64: それに 、 清水 という 人 は 、 どういう わけ で 、 また どういう 資格 で 、 こんな 思いきっ た こと を 書く の だろ う 、 こういう もの の 言い かた の 中 に は 、 この 本 に 書い て ある こと を ウノ ミ に し て 、 朝鮮 戦争 は アメリカ と 南 鮮 の 挑発 による もの だ と
^
信じ こむ よう に 、 人 を 脅かす よう な 響き が こもっ て いる 。
0987
,299,27: どうも この 、 なん だ 、 宗教 は 阿片 なり と いう が —— いや 、 意味 は すこし 違う かも しれ ん が 、 とにかく 、
^
信じ こん だ と なる と 、 実に ひどい もの だ ねえ 。
0987
,1488,4: なに か ね 、
^
信じ こん だ と なる と 、 そんなに なる もん か ねえ ?
1051
,53,32: 多少 立場 を 異に し た 、 部落 の 青年 の 言葉 を かりる と 、 「 信仰 みたい な もの だ 、 高橋 さん じゃ なけれ ば なおら ない と 、
^
信じ こん で いる ん だ よ 」 で あり 、 同じ 町 に 住む 商店 の 主人 の 、 「 高橋 さん 熱 は すごい です よ 、 あの 人 が 通り すぎ て 行く と 、 手 を 合わせる 老婆 が いる ん です から ね 。
煮え切る
(煮える.切る)
延べ語数:
16
0112
,1735,1:
^
にえ きら ない 返事 を し た っきり 母親 は 前 に 長々 と うねっ て 居る 手紙 の 字 を あっち こっち ひろっ て 居 た 。
0113
,77,1:
^
煮え 切ら ない 口調 で 話し た 。
0114
,732,3: 肇 は
^
煮え きら ない 返事 を し た 。
0433
,95,14: 又 もう 一方 の 場合 で は 、 只 さえ 、 今 の
^
煮え 切ら ない 箇性 の 乏しい 、 我国 の 女性 に 同情 は し ながら も 、 その 解放 の 為 に 叫び ながら も 、 衷心 の 不満 を 押え られ ない で 居る 男子 が 、 兎 に 角 、 自分 という もの を 持っ て 、 ピチピチ と はねる 小 魚 の よう に 生き て 居る こちら の 婦人 は 、 満たさ れ ない 或 物 を 同様 に 満たす 或 物 を 持っ て 居る の は 争え ない 事実 で ござい ましょ う 。
0538
,564,11: 自分 じゃ 何 に も 出来 ない で うじうじ し て
^
煮え きら ない くせ に 始終 ぶつぶつ 愚痴 を いっ て いる 。
0754
,964,10: 彼 は クシャクシャ 泣き そう な 顔 に 、
^
にえ きら ない 笑い を うかべ て 、
0778
,596,4: 新 十 郎 が
^
煮え きら ぬ 顔 、 まるで 投げ た よう に 気 乗 薄 で ある から 、 虎 之 介 は 、 ここ は この 先生 の 心眼 ある のみ 、 と 、 氷川 の 海舟 邸 に 参上 、 逐一 事 の 次第 を 物語っ て 解決 を 乞う た 。
0788
,896,5: 虎 之 介 は
^
煮え きら ぬ 顔 だ 。
0866
,2345,24: 帰れ たら 帰る とか 、 帰れ ない かも 知れ ない けど 、 なるたけ 帰 つ て くる わ 、 とか 、 変 に 、
^
煮え きら ない の よ 」
0947
,3651,3: サト子 は
^
煮え きら ない 調子 で 言っ た 。
0952
,197,14: 志貴 子 は 、 はあ と いっ て 、 これ が 、 ぜんぜん
^
煮え きり ませ ん 。
0956
,677,6: 文 麻 呂 は 清原 の
^
煮え 切ら ぬ 態度 を 不愉快 に 感ずる 。
0956
,690,5: 文 麻 呂 まったく
^
煮え 切ら ない ね 、 君 と 云う 奴 は 。
1013
,1023,14: それ を 考え て 、 すべて の こと は 、 みんな 私 自身 の
^
煮え 切ら ぬ 性格 から 招い た 罪 の よう な 気 が し て 悔 まれ て なら ない の です 。
1013
,1388,1: まだ
^
煮え 切ら ず に 、 何 も 夜 に なる ところ を 眼 がけ て 行か なく とも いい じゃ ない か !
1073
,7941,21: —— これ まで の 間 、 糺問 使 を 派す に も 、 処断 を 下す に も 、 つねに 、
^
煮え きら ない よう な 中央 の 東国 対策 の 裏面 に は 、 執政 父子 の あい だの 、 こういう もつれ や 、 意見 の くいちがい も 、 多々 、 原因 を なし て い た もの に ちがい ない 。
抜け出る
(抜ける.出る)
延べ語数:
16
0081
,3943,3: 穴 から
^
ぬけ 出 て 、 一息 する ひま も ない 。
0098
,1804,15: 今 も 私 は 久左衛門 の 来 ない 間 に と 、 家 を
^
ぬけ 出 て 、 醤油 を とり に 駅 の 方 へ 、 また いつも の その道 を 歩い た 。
0114
,438,21: 鳩 の 御 夫婦 が 来 て から 千 世子 は 女中 が 起し に 来る と すぐ 床 を
^
ぬけ 出 て 「 ふせ かご 」 の 中 や 木 の 枝 に 面白 そう に のんき らしい 様子 に 遊ん で 居る 気軽 者 を 見 て 機嫌 よく し て 居る 日 が 幾日 も 幾日 も つづい た 。
0128
,2,8: それから 文学 批評 も 小さな ワク を
^
ぬけ 出 て 、 人民 解放 の ため どういう 意味 を もつ か を 人民 生活 の 諸 関係 と 結びつけ て ときあかす 組織 者 として の 批評 が 望ましい 。
0140
,619,20: 素子 の その 皮肉 や 辛辣 さ が 、 伸子 にとって は 、 佃 と の 生活 の 沼 から
^
ぬけ 出る 手がかり と なっ た の で あっ た 。
0140
,4226,54: 相川 良之 介 が 、 生活 と 文学 と の 上 に 追随 を 許さ ない 独自 の もの として 画し て 来 た スタイル を 、 こわす まい として 、 死 を 選ん だ と いう より 、 死に まで 自分 を 追い立て て ゆく 過程 で 、 もしや 自分 が 自分 を
^
ぬけ 出る こと が あり は し まい か という 期待 が もたれ た の で は なかっ た か 。
0141
,18113,25: 伸子 は 、 その かけ ものの 下 へ すべりこん だ と 同じ 軽 さ と しなやか さ で 、 いつの間にか 蜂谷 の 寝台 から
^
ぬけ 出 た 。
0163
,15,5: 半ば 封建 の 闇 から
^
ぬけ 出 て い て 、 しかも 、 封建 的 重圧 の ため に 脚 を とら れ て いる こと を 最も 痛切 に 自覚 し て いる 筈 の インテリゲンツィア の 層 こそ 、 雀躍 し て 、 自分 の 踝 の 鎖 を たち 切る ため に 活動 する だろ う と 期待 さ れ た 。
0171
,122,8: 芸術 という もの は いつも 自分 から
^
ぬけ 出 て ゆこ う と する もの —— 自己 の 発展 を 求める もの として ある べき だ と 思い ます 。
0171
,216,13: 日本 文学 の 精神 に は 、 なんと 、 自分 から 自分 を
^
ぬけ 出 て ゆく 能動 力 が 萎え て いる の でしょ う 。
0197
,120,35: 座談 会 を み て も こん に ち 自覚 し た 労働 者 にとって 民主 的 文学 の 創造 の 問題 は 、 題材 主義 から 成長 し 、 プロレタリア の 善玉 悪玉 から
^
ぬけ 出 て いる こと が わかる 。
0205
,314,11: 丹羽 文雄 が 主体性 ぬき の 現実 反映 の リアリズム から
^
ぬけ 出 て 、 少く とも 歴史 の 前進 する 角度 を ふくん だ ドキュメンタリー な 作品 へ 進も う として 、 一 九 四 九 年 に は その 素材 の 選択 そのもの において 、 まず 歴史 的 な ふるい わけ が 必要 で ある こと を 発見 し た と 思わ れる 。
0242
,128,15: 四 「 書物 の 海 」 から
^
ぬけ 出 た カール —— ブルッセル 時代 ——
0486
,21,13: その 中 から 、 ゴーリキイ が あの よう に 立派 に 、 人間らしく
^
ぬけ 出 て 立つ こと が 出来 た の は 、 どういう わけ でし たろ う か 。
0543
,312,32: 倉光 さん たち が 何 か 言っ て ごたごた し てる ま に 、 そっと 室 から 出 て 、 草履 を つっ かけ 、 裏 木戸 を あけ 、 外 に
^
ぬけ 出 まし た 。
0871
,93,40: これ は さつき 杉村 君 の 場合 に も 言 つた よう に 日本 女性 的 の もの を 多分 に 持つ て いる 人 と 、 それから よしあし は 別 として 、 日本 女性 的 の カラ から かなり
^
ぬけ 出 て いる 女優 さん と ずい 分 違う ん じ やあ ない か 、 こういう 事 は 女優 さん として も かなり 知 つて い て 芝居 を する だろ う が … … 演出 家 は 特に 親切 な 忠告 を し なけれ ば なら ない 筈 です ね 。
焼け出す
(焼ける.出す)
延べ語数:
16
0059
,719,9: 南 で バー を やっ て た 女 が
^
焼け ださ れ て 、 上本 町 で しも た 家 を 借り て 、 妹 と 二 人 女手 だけ で 内緒 の 料理 屋 を やっ てる ん です よ 」
0576
,8,10: 次 で 、 川原 一家 四 人 が 東京 から
^
焼け ださ れ て 来 まし た 。
0649
,117,3: 「 然し 、
^
焼け ださ れる 前 に 疎開 なさっ て 、 賢明 でし た ね 」
0649
,260,8: その とき 秋夫 が お母さん 手 ブラ で
^
焼け ださ れ ちゃ 困る だろ う と 言っ た の 。
0655
,65,9: 「 オイ 、 あの 女 は 、 横浜 で
^
焼け ださ れ て 、 厚木 の 近所 の 農村 へ 疎開 し てる と 云っ たろ う 」
0676
,25,0:
^
焼け ださ れ て 、 オコノミ 焼 の 家族 と共に 、 夏川 の 隣室 に 住ん で ゐ た 。
0676
,67,52: オコノミ 焼 の 女 主人 は 因業 爺 の 姉 の 子 に 当る の だ が 、 お前 さん の 母親 は な 、 私 の 苦しい 時 に 一文 の 助け も し なかつ た もの だ 、 と 、 今 で は 邪魔 に し て ゐる が 、
^
焼け ださ れ て き た 当座 は 懐 に 金 が ある の を 睨ん で 厭 な 顔 も し なかつ た 。
0678
,125,61: 彼ら は 配給 の 行列 で 配給 係 の インチキ を 呪っ たり 、 ときには 大いに 政府 の 無能 を 痛罵 し て 拍手 カッ サイ し て いる 自分 の 方 を 自分 だ と おもっ て おり 、 カイビャク 以来 の 大 奇怪 事 を 黙認 し て 、 二 合 一 勺 の その また 欠配 だの 、
^
焼け ださ れ の 無一物 に 暴動 も 起さ ぬ 自分 を 自覚 し て は い ない 。
0745
,262,3: 「 熱海 で
^
焼け ださ れ た ん だ 。
0754
,532,12: 三月 十 日 の 空襲 に 、 亮作 も 野口 も
^
焼け ださ れ た 。
0754
,730,0:
^
焼け ださ れ た 当時 は 、 住む べき 家 の ない こと が 何より の 悲し さ で あっ た が 、 今 は それほど でも ない 。
0754
,776,3: 失礼 ながら 、
^
焼け ださ れ て 無一物 と なっ た あなた の ため に 、 すこし でも 尽し て あげ たい と 思っ た の です よ 。
0754
,778,15: 餞別 に そっくり タダ で 差上げ たい の は 山々 です が 、 私 も
^
焼け ださ れ だ から 、 そう 気前 よく 出来 ない の が 残念 です 」
0754
,1225,47: いったい に 、 ここ の 乞食 は 栄養 に 事欠か ない の か 血色 が よく て 肉 づき も よく 、 また 気 の 向く まま に 田園 の 露天 温泉 に 浴する こと も できる せい か 、 身 ギレイ で 、 戦争 中 の
^
焼け ださ れ た 人々 より も よほど キチン と し た 風 を し て い た 。
0804
,12,1:
^
焼け ださ れ た 当座 は とにかく やがて 壕 生活 も 板 に つけ ば 忽ち 悠々 たる 日常 性 を とりもどし て しまう 。
0832
,349,14: しかし 都会 地 の 待望 組 は 戦争 の 被害 者 で 、
^
焼け ださ れ て 産 を 失い 、 復讐 戦 の 気構え で ある から 、 境遇 的 に 戦争 を 待望 し て も 、 たいがい は 、 本質 的 な 好戦 論 者 で は ない の で ある 。
掛け出す
(掛ける.出す)
延べ語数:
16
0038
,414,30: そう 判っ た 途端 、 赤井 は 何 思っ た か ミネ子 の 手 を ひっぱっ て 、 大阪 の 放送 局 の ある 馬場 町 の 方 へ
^
かけ 出し て 行っ た 。
0054
,2233,6: と 、 豹 吉 は
^
かけ 出そ う と し た 。
0054
,2668,23: 棍棒 を 持っ た 若い 警官 が 五 、 六 人 、 あわただしく 出 て 来 て 、 駅 の 方 へ
^
かけ 出し て 行っ た 。
0081
,3075,3: ただ で さえ
^
かけ 出す のに 、 心臓 が ドキドキ する 方 だ 。
0081
,3601,7: ダビット は 崖 の はし に
^
かけ 出し て いっ た 。
0141
,6223,19: 入れちがい に 、 赤い ネクタイ を ひらひら さ せ て ピオニェール の 少女 が 二 人 、 木の下 から
^
かけ 出し て 来 て 、 アイスクリーム 屋 の 前 へ 行っ た 。
0141
,16037,14: 「 クラマール に 住む と 、 時々 、 いつか の あなた みたい に 、
^
かけ 出さ なけりゃ なら ない こと に なる ん でしょ う ?
0378
,100,24: あっけ に とら れ た 子供 たち の 目 に は 、 いきなり 座敷 へ とびこん だ 鳩 より も 、 縁側 に
^
かけ 出し て 来 て 外 を 見 た 母 の ひどく 動かさ れ た 表情 が 異様 に つよく 写っ た 。
0468
,419,3: と 忽ち
^
かけ 出す
0468
,421,4: 誰 か が
^
かけ 出す
0979
,292,7: 」 と 昇 さん は 答え て
^
かけ 出し ます
0982
,615,11: めし の 支度 途中 で 、 がまん 出来 ねえ で 、
^
かけ 出し て 来 た 。
0993
,4443,3: ( 元気 よく
^
かけ 出し て 行く )
0993
,4478,45: 飛行機 の 音 だ とか 、 変 な 音 を きく と 、 戦争 が くる 、 戦争 が くるっ て 、 ガタガタ 震え なさい やし て ね 、 駅 から ここ 迄 来る 間 に し た って 、 何 度 も おびえ て
^
かけ 出す 始末 で ね 。
1001
,25,30: 船 が 岸壁 に つく やいなや 、 乗客 は 目 の 色 を 変え 、 一 せい に スタート を 切 つ た 選手 の よう な スピード で 、
^
かけ 出し た 。
1035
,214,12: とくに 戦後 の 選挙 は 安定 性 が あっ た が 、
^
かけ 出し 時代 の 選挙 は らく で は なかっ た 。
取り押さえる
(取る.押さえる)
延べ語数:
16
0015
,776,33: たぶん 大丈夫 だ と 思う けど ね 、 そこ に 乱暴 な 男 が ひとり い て ね 、 もし そいつ が 腕 を 振り上げ たら 、 君 は 軽く こう 、
^
取り おさえ て 下さい 。
0080
,506,0:
^
取り おさえる か 逃がす か 、 それ は これから の 室内 捜査 の けっか で きまる 。
0080
,1864,4: 包囲 し て 、
^
取り おさえよ 」
0080
,1873,30: 附近 の 建築 物 の 屋上 に も 、 警官 隊 が ぎっしり と のぼっ て 、 もし 怪 魔 が こっち へ 逃げ て き た とき は
^
取り おさえよ う と 、 手ぐすね ひい て いる 。
0082
,510,13: さっき の ふるい 制御 台 を 使っ て 、 あの 機械 人間 を
^
取り おさえ て しまわ ね ば なら ない 。
0082
,1005,15: 少年 たち は 、 ダム こわし の 機械 人間 の 行方 を 早く つきとめ て
^
取り おさえ ない と 、 これから 先 、 たいへん な 事件 が 起こる で あろ う と 心配 し て いる の だっ た 。
0546
,480,4: 今日 は 逆 に
^
取り 押え られ て 、 事実 を 伝え 、 写真 を 返し た 。
0642
,593,29: 十 日 あまり し て 、 兄貴 の ところ へ 旅館 の 支払い の 泣き 手紙 が 来 て 、 大浦 博士 が 箱根 へ 急行 し て
^
取り 押え た という 結末 で ある が 、 戻っ て くる 、 こう なっ た 以上 は 結婚 を 、 という 、 衣子 も その 気持 に なっ た が 、 ドッコイ 、 大浦 博士 が 居直っ た 。
0685
,373,13: ところが 日光 から の レンラク で 、 小野 刑事 が ヒサ を
^
取り 押え 、 取り調べ て みる と 、 ヒサ は 当日 他 の 場所 に い た こと が 、 多く の 人々 の 証言 も あっ て ハッキリ 分っ た の で ある 。
0732
,3393,10: 脱出 に 失敗 し て 、 ただ 一 人 、
^
とり 押え られ た 悲し さ を 思いだす 。
0759
,2946,4: 記代子 は 青木 を
^
取り おさえ でも する よう に 、 腕 に 力 を こめ て 、 押し た 。
0759
,7732,1:
^
とり 押え られ た ヤエ子 は 足 を バタバタ さ せ て 叫ん で いる 。
0772
,666,2: 修作 を
^
取り おさえ て 、 自分 が 推理 を 立て た よう に 満足 し て 鼻 ヒゲ を ひねっ た 。
0775
,730,29: 一夜 キク子 が 自害 し て 果てよ う と する の を 、 かね て 私 が 怪しん で おり まし た 為 に 、 事前 に 察し て
^
取り 押え 、 事 の 次第 を 知る に 至り まし た が 、 父 は 激怒 逆上 の あまり 庭前 を 通り かかっ た 甚吉 を この 居間 へ よびこみ 一 刀 の もと に 刺し殺し て しまっ た の です 。
0786
,790,5: 古田 と 花 廼屋 が
^
とり 押え た が 、 必死 の 抵抗 は 目 アキ と ちがっ て キリ が ない ほど 凄まじい もの だっ た 。
0789
,913,44: そして 、 その 邸 内 から 出 て き た 一 人 の 若い 女 が 街 で さる 人物 と 会っ て 一物 を 手渡し て 何事 か 依頼 し た の を 確かめ 、 依頼 を うけ た 人物 の 方 を
^
取り 押え て 訊問 する と 、 予期 の 如く に 総て が ハッキリ と 現れ た 。
遣り兼ねる
(遣る.兼ねる)
延べ語数:
16
0637
,402,28: 以上 は 新聞 の 雑報 で ある から 、 真偽 の ほど は 確か で ない が 、 日本 出版 協会 とか 何とか 文化 団体 とか の
^
やり かね ない こと だ 。
0672
,524,75: ノブ子 さん に は 大学生 が 口説い たり 附 文 し たり 、 マーケット の 相当 な アン ちゃん 連 が 二 三 人 これ も 口説い たり 附 文 し たり 、 何 々 組 の ダンス パーティ など と 称し て 踊り を 知ら ない ノブ子 さん を 無理 に つれ て 行く から 、 田代 さん の ヤキモキ する こと 、 テゴメ に さ れ ちゃ ア 、 あの 連中 、
^
やり かね ねえ から 、 など と 帰っ て くる まで 落着 か ない 。
0732
,2967,0:
^
やり かね ませ ん な 」
0759
,7507,27: パンパン 宿 から 一 歩 も で ず に 、 そのまま 京都 へ ひきあげ て しまい そう で あっ た が 、 長平 は たしかに それ を
^
やり かね ない 性癖 で あっ た 。
0792
,434,6: この 店 の 中 で だって
^
やり かね やし ない よ 」
0830
,413,30: 山口 の 場合 は それ が ドギツク で て いる から 異常 性格 の 所以 だ と いう が 、 これ また 事 と 次第 によって は 万 人 が
^
やり かね ない もの を 蔵 し て いる と 私 は 思う の で ある 。
0848
,250,5: パンパン なみ の タックル も
^
やり かね ま じい すさまじさ 。
0947
,2537,31: 砂 袋 を 持っ た の が 、 ひととき 、 くすん だ よう に だまりこん で い た が 、 その うち に 、 どんな 殺伐 な こと で も
^
やり かね ない よう な 動物 的 な 眼 つき に なっ て 、
0987
,108,45: いや 、 あれ は 外務省 など に 出入り し たり し て 、 おとなしい 様子 は し て いる が 、 もともと シベリヤ 方面 を ウロ つい たり し た 事 も ある 男 で 、 いけ ない と なっ たら それ ぐらい 、
^
やり かね ない 。
0988
,4887,32: もしか する と 、 案外 、 そんな よう な 自由 な 戀愛 觀 を 持つ た 人 だ から 、 M さん から 頼ま れ て 、 それ 位 の こと は
^
やり かね ない かも 知れ ない 。
0988
,4943,10: おどかし で は 無く 、 かね て 、 それ を
^
やり かね ない ヒステリック と 言う か 、 戰後 的 な 女らしい 。
0989
,2428,18: 自分 の 夢 、 自分 の 理想 を 実現 する ため に は 、 どんな 事 で も
^
やり かね ない の です 。
1073
,3905,12: 悪く する と 、 弟 め 、 それ くらい な 事 は
^
やり かねん 」
1120
,348,26: —— 百合子 さん の 復讐 が 恐かっ た ので ——、 あの 方 は お 顔 に 似合わ ず 凄い 人 で 、 どんな 事 で も
^
やり かね ない ん です から ——、 奥様 を うまく 煽動 て て 替玉 に 使い 御 自分 だけ が うまい 汁 を 吸っ て 世間 の 眼 を 暗ま せよ う と なさる なんて ——、 その 上 御 自分 の ため に 犠牲 を 覚悟 で 踊っ て 下さる 奥様 を 殺そ う と 計画 むなんてほんとにひどいと 思い ます 。
1132
,147,22: この 男 は 、 斯 う と 思い込ん だら 、 その 目的 を 果す ため に は 、 どんな 事 で も
^
やり 兼ね ない 性 の 人間 です 。
1175
,664,4: この 男 だっ たら
^
やり かね ない こと だ し 、 そう なれ ば 生徒 は 皆 次回 から 通っ て 来 なく なる でしょ う 。
食い止める
(食う.止める)
延べ語数:
16
0618
,374,17: 観念 の 眼 を とじ て つとめて 無心 に ふける 以外 に 汗 の 雨 ダレ を
^
食い とめる 手段 が なかっ た 。
0618
,379,8: 一時 も 早く 汗 の 雨 ダレ を
^
食い とめる に は 、 見 たい もの も 見 て は なら ぬ 。
0759
,3951,4: 傷口 を できるだけ 小さく
^
食い とめ 、 痛み を 早く 治せ 。
0786
,117,14: 幸い 風 の ない 晩 だ から 三 四 軒 焼き こがし て
^
食い とめ た 。
0786
,504,18: 夜中 の 火事 でし た が 、 風 が なかっ た ので 、 運 よく これ だけ で
^
食い とめ た そう です 」
0842
,238,10: そのまま 一気に 寄り きれ ば 勝つ が 、 途中 で
^
食い とめ られる と 、 九 十 五 パーセント 負け て しまう 。
0842
,278,15: しかし 、 全然 非力 で 、 五 秒 以内 に 寄り切れ ば 勝 、
^
食い とめ られれ ば 負け 、 という 三根 山 は 私 の いちばん 好き な 力士 で ある 。
0944
,141,105: 印度 から の 入蔵 を 避けよ う と すれ ば 、 西 康 、 青海 、 トルキスタン 方面 、 ほか に 怒 江 の 上流 の 西 寧 を 経由 する 方法 も ある が 、 西蔵 内部 の 交通 路 は 、 どんな 間道 を 縫っ て 入っ て き て も 、 上手 な 将棋 指し が 一つ の 駒 で あらゆる 敵 の 進路 を おさえ て しまう よう に 、 いつか は 公道 を 通ら ず に は すま ぬ 抜目 の ない 設計 に なっ て いる ので 、 結局 、 外 西蔵 の どこ か の 道 関 で
^
食い とめ られ 、 国法 を 犯し 、 仏法 相応 刹土 を 洋 夷 の 靴 で 穢し た 大罪 によって 、 五体投地稽首作礼 という 苛酷 な 刑 に 処せ られる 。
0953
,57,58: 大臣 、 参議 の 思い もの や 、 夫婦 仲 の いい 判官 や 府 生 の 北 ノ 方 、 得度 し た ばかり の 尼 君 、 という ふう に むずかしけれ ば むずかしい ほど いい ので 、 これ と 見 こん だら 、 尼寺 の 築 泥 も 女院 の 安 主 も 、 泰文 を
^
食い とめる こと が でき ない 、 かならず 奇怪 な 手段 で 成功 し た 。
0989
,830,4: なんとか 、 これ を
^
喰い とめる ため に 、 なんとか し ない じゃ ——
0989
,839,10: 又 戦争 が 起り そう だ から 、 それ を
^
喰い とめ なきゃ なら ん と 思っ て 、 お前 たち が 運動 し て いる の は 、 いい と しよ う 。
0989
,840,26: ところが 、 そういう 運動 そのもの が 、 既に 次ぎ に 起り 得る 戦争 の 原因 を 拵え あげ て いる じゃ ない か 、 戦争 を
^
喰い とめよ う と する 努力 そのもの が 戦争 の 原因 に なり つつ ある 。
1041
,3624,5: 体 を 賭け て
^
食い とめ なけれ ば いけ ない !
1093
,48,18: 英国 の この 研究 は 立派 に 実用 化 さ れ て 、 独逸 の ルントシュテット 攻勢 を
^
喰い 止める のに 、 大いに 役立っ た の で ある 。
1152
,121,29: 当方 は 全く 準備 が 整っ た 、 汝 の 金力 と 努力 と 智力 と を 、 全 動員 し て も 寸毫 も 当方 の 計画 を
^
喰い 止める 由 は ある まい 。
1152
,337,16: 秘書 の 本田 大助 、 書生 の 高山 昇 など 、 精一杯 に それ を
^
喰い 留め まし た が 、 ニュース 陣 の 強力 な 活動 は 、 そんな 事 で は どう に も なら ず 、 その 際 に 花房 一郎 は 、 所轄 署 の 警部 と 千種 十 次 郎 だけ を つれ て 、 美保子 の 傷 を 養っ て 居る 部屋 に 逃げ込む の が 精一杯 でし た 。
持ち伝える
(持つ.伝える)
延べ語数:
16
0617
,2382,33: 西岡 未亡人 の 家 に は そんな わけ で 、 西岡 医院 開設 当時 に 贈ら れ た 蒼海 翁 の あの 雄勁 な 筆力 を 見せ た 大字 の 扁額 を
^
持ち 伝え て い た 。
0694
,24,7: こういう 古い 歴史 的 生命 を
^
持ち つたえ て いる 干支 で ある から 、 日本人 の 生活 に くいこん で いる 干支 の 魔力 という もの は 深く 広く 根強い もの が ある 。
1074
,1581,23: これ について 出雲の神 郡 、 それから その 四 近 の 村 々 など が 、 どうやら 最も 多く の 参考 資料 を
^
持ち 伝え て いる らしい 。
1075
,31,2: われわれ の
^
持ち 伝え て いる 手毬 歌 の なか に は 、 気 を つけ て 見る と 二 通り の 種類 が ある 。
1075
,823,23: 屋根 屋 という 専門 の 職人 の 、 腕 を ふるう 領域 は ますます 多く なり 、 これ まで 久しい 間 農民 の
^
持ち つたえ た 技術 は 、 これ と 反比例 に 、 おいおい と 隠れ て しまっ た の で ある 。
1076
,131,34: かつて 文献 記録 の 到り 及ば ざる 世 において 、 是 ほど 痛切 に この 方面 の 経験 を 、 積み重ね て いる 民族 は 尠 なく 、 それ を 今 の 世 まで
^
持ち 伝え て き た の も 、 日本人 の よう に 久しい 者 は 稀 で あろ う から 、 こういう 知識 だけ は 、 恐らくは 外国 学者 の 足跡 に 、 ついて行く こと が でき まい と 思う 。
1076
,194,26: それから 注意 し て 友だち に も 尋ね て み た が 、 あの 方面 に は 椰子 の 実 で 作っ た 酒 器 を
^
持ち 伝え て いる 家々 は 少ない 数 で は ない 。
1076
,526,58: 問題 の 中心 は ニルヤ の 起源 、 どうして そういう 不思議 の 国 が 、 海 の 彼方 に ある もの と 考え 始め た か という 点 で あろ う が 、 それ を 竜宮 と 呼び かえ て 怪しま なかっ た 北 隣 の 島々 で も 、 なお 若干 の 思い当る ふし を 、
^
持ち 伝え て は い なかっ た か どう か 。
1076
,784,21: こういう の は 明らか に 「 お もろ 」 の 常 の 習い を 忘れ 且つ また 以前 の 信仰 を
^
持ち 伝え て い なかっ た 証拠 で ある 。
1076
,868,4: 何とも 思わ ず に
^
持ち 伝え た もの は ばらばら に なり やすい が 、 それ を 数多く 集め て ゆく うち に は 、 他 に 説明 の しよう も ない 一致 が ある 。
1076
,902,44: 数 知れ ぬ 北 太平洋 の 島々 に 、 はたして 幾つ まで の 種族 が 東方 に 浄土 を 認め 、 心 の 故郷 を 日 出る 方 に 望む 者 が 、 今 も 活き ながら え 、 古い 信仰 の 記念 を
^
持ち 伝え 、 または 栄え て 新 らしい 世 に 立と う と し て いる で あろ う か 。
1076
,1231,86: 勿論 是 が また 古い 祖先 の 、 神 の 好意 を いつ まで も 信頼 せ ん と し た 理由 で あっ たろ う が 、 同時に また 広く 諸処 の 海辺 を 経歴 し て 、 比較 を 重ね た うえ の 選定 で は なかっ た こと が 察せ られ 、 手短 か に 言う なら ば この 方面 の 移住 は 日本 より も 古く 久しく 、 しかも なお 偶然 に 初期 の 信仰 を 、 一部 は 失わ ず に
^
持ち 伝え て い た もの か と 、 自分 など は 推定 し て いる の で ある 。
1076
,1284,72: 宮古 の 古見 という 地 の 存在 が 明示 し にくい だけ で なく 、 八重山 の 方 の 古見 に こそ 、 小浜 ・ 竹富 ・ 新城 ・ 黒島 という 四つ の 島 が あっ て 、 昔 の 首 邑 の 東 南面 を 防護 する か の よう に 併列 し て いる のみ か 、 現に 三 離 御岳 の 祭儀 の 一部 ずつ を 分担 し て
^
持ち 伝え 、 且つ 一方 に は 潮 の 迅 い 海 を 渡航 し て 、 今 も 親 島 の 地 に 毎年 の 稲作 を 営み 続け て いる の で ある 。
1076
,1312,113: 利根川 の 水量 が 今日 の 三 分の 一 より も まだ 少なく 、 川口 の 砂山 は まだ 生まれ ず 、 鹿島 ・ 香取 の 二 大社 の 前面 まで 、 海 の 潮 が ゆたか に 湛え て い た 時代 に 、 印度 の 仏 さま と やや 近い 名 を もっ た 海 の 神 が 、 船 に 乗り 数々 の 福徳 を 満載 し て 、 たとえば 宮古 島 の 世 積 綾 船 の よう に 、 折々 は そっと 入っ て こ られる こと が あっ た という 奇跡 を 信じ て 、 それ を 世の中 の 最も わびしく 貧しかっ た 時代 に まで 、
^
持ち 伝え た と みる こと も また 不可能 で は ない 。
1076
,2269,31: 古来 多く の 稲作 民族 の 間 に 、 紛う かた なき 信仰 行事 の 一致 が あっ て 、 その 或 もの は これ を 現 世紀 に まで
^
持ち 伝え て いる という こと は 、 他 に も 幾つ か の 証明 方法 が ある ので 、 必ずしも 言語 の 末 に 拠っ て 、 これ を 推断 する の 要は ない で あろ う 。
1076
,2476,85: 嘗 と 比定 せら れ て い た 日本 の 言葉 が 、 僅か な 世紀 の 間 に 音義 とも に 不明 と なり 、 ついに 漢音 の まま で 呼ば れる に 至っ た の も その 結果 で あっ た と 思わ れる が 、 それ に も かかわら ず なお 今日 に 至る まで 国 の 辺陬 に 住む 多く の 農民 の 間 に 、 幽か と は 言え ない 程度 に 、 古い 世 の 慣行 の 一致 を
^
持ち 伝え て い た という こと は 、 新た な 学問 の 興隆 の ため 、 誠に 有難い 刺戟 で あっ た 。
見調べる
(見る.調べる)
延べ語数:
16
0554
,324,7: 怪しん で 起き 上り 、 そこら を
^
見 調べ た が 、 琴 に も 、 どこ に も 、 異状 は なく 、 鼠 一 匹 い なかっ た 。
0556
,42,19: その 子供 服 の 方 へ 信子 は 行っ て 、 縞 模様 を 晩 め 、 定価 を
^
見 調べ 、 思案 し て は また 眺め 、 次第に 奥 へ はいっ て ゆく 。
0556
,213,9: 仕上げる と 、 仕 附 糸 まで 仔細 に
^
見 調べ た 上 、 折目 正しく たたん で 、 錦紗 の 風呂敷 に つつみ 、 胸 高く 手 で 抱え て 、 依頼 先 へ 届け に 行く 。
0558
,83,8: 音 の 原因 は 、 誰 が
^
見 調べ て も 一向に 分ら なかっ た 。
0558
,111,13: 彼女 は 山田 の 手 を 執っ て 、 その 手首 を
^
見 調べ た 。
0561
,80,1: あちこち
^
見 調べ たら 、 地袋 の 棚 の 上 に 竹筒 の 花瓶 が ある ので 、 その 中 を 懐中 電 燈 で 照らし て みる と 、 果し て い た 。
0574
,63,28: そして その 晩 、 彼 は 書斎 で 、 東京 都 の 地図 を 拡げ て 、 町名 を 辿り ながら 、 空襲 による 罹災 地域 を
^
見 調べ て い まし た 。
0583
,327,12: 善良 そう な 老人 は 、 岸本 の 様子 を じろじろ
^
見 調べ て から 、 言い まし た 。
0586
,269,11: ただ 、 拝受 の 折 に 、 鋭く その 品物 を
^
見 調べ た 。
0588
,285,24: やがて あなた は 立ち上り 、 女中 に 場所 を 譲っ て 拝ま せ 、 墓 の 生籬 の 刈り込み の 工合 など を
^
見 調べ 、 それから ぶらぶら と 帰途 を 逍遥 し 、 茶屋 に 立ち寄っ て 、 墓 の 樹木 の 手入れ の こと を 相談 し 、 適宜 な 茶代 を 置き 、 貴婦人 めい た 挙措 で 立ち去り まし た 。
0593
,231,31: その こと を 考え ながら 、 彼 は 長い 間 瞑想 に 沈ん で い まし た が 、 やがて 、 耕作 物 の 一 本 一 本 を 丹念 に
^
見 調べ はじめ まし た 。
0597
,671,25: 建物 の 戸口 は 固 より 、 表門 や その 潜り 扉 、 裏庭 の 木戸 、 板 塀 の 強弱 など まで 仔細 に
^
見 調べ ね ば なら なかっ た 。
0597
,2135,9: 錠 が おろし て ある から 、 中 は
^
見 調べる わけ に は ゆか ない が 、 多分 そこ に は 猿 の 肝 も ある 筈 だ 。
0985
,1453,23: ( 戸外 の 方 を 気 に し ながら も 、 食卓 の 方 へ 戻り 、 その 上 の 食器 など を
^
見 しらべ て 、 炊事 場 へ 行き 鍋 の ふた を 取っ て 中 を 見 たり する 。
0994
,11,23: それ を 左手 に 移し 、 ステッキ を わきの下 へ 、 右手 で もう一度 ポケット を さら つて 、 兩手 の サツ を
^
見 調べる 。
0994
,1600,23: 御 橋 … … ( 内 ポケット から ウイスキイ の 小びん を 取り出し 、 なか み を 街 燈 に すかし て
^
見 調べ て から ) まだ ある 。
聞き終わる
(聞く.終わる)
延べ語数:
16
0087
,2018,4: 帆 村 は
^
聞き 終っ て 、 かるく 肯き ながら 検事 の 方 へ 静か に 向き直っ た 。
0144
,683,22: 貸本 屋 の 汗 かき で 唇 の 厚い 、 白っぽい 主人 は 、 ゴーリキイ の 困り はて た 云い わけ を
^
聞き 終る と 、 脂ぎっ て 腫 ん だ 手 を ゴーリキイ の 前 に 突出 し て 云っ た 。
0563
,260,8: A 女 は その 話 を 注意深く
^
聞き 終っ て から 、 小首 を 傾げ まし た 。
0579
,253,0:
^
聞き 終っ て も 黙っ て い まし た 。
0773
,480,20: すでに しぼる 血 を しぼり つくし た 海舟 、 しかし 寸分 の 油断 も なく 耳 を すまし て
^
聞き 終っ た が 、 静か に 熟考 しばし 、 フッ と 我 に 返っ て 、 虎 之 介 の 顔 を なでる よう に 打ち 眺め 、
0779
,717,10: 新 十 郎 は 彼女 から 訊き うる すべて を
^
訊き 終っ た ので 、 座敷牢 へ 案内 し て もらっ た 。
0780
,425,4: 草 雪 も
^
聞き 終っ て 、 しばし は 呆然と 口 を つぐん で いる のみ で あっ た 。
0780
,549,9: 海舟 は 事件 の 状況 を こまか に
^
聞き 終っ て 、 例 の 如く ナイフ を 逆手 に 悪血 を しぼっ て い た 。
0833
,14,13: 主治医 の 曾根 博士 は 私 達 から 一 通り の 話 を
^
聞き 終っ た あと 『 ネクタイ の 裏 に コタカ 、 ズボン下 に トクサワ と あり ます が 本人 に 間違い ない よう です 』 と いわ れ 姉 と 私 を 待た せ 、 暫く する と 看護 服 を 脱い で 色 とり ぐ の 私服 姿 を し た 五 人 の 看護 婦 さん の 間 に 私 たち を 交え て しまい まし た 。
0841
,194,4: しかし 毛 里 は
^
聞き 終る と 、 黙考 の 後 ニヤリ と 笑い 、 首 を 振り ながら 、 言っ た 。
0976
,17,5: そして レコード を 七 枚
^
聴き 終っ た 時 は もう 夜明 近く で あっ た 。
1037
,2051,4: 私 の 話 を
^
聞き 終る と 、 杉本 医師 は とく子 の 方 を 向い て 言っ た 。
1040
,374,0:
^
聞き 終っ て から 、
1041
,736,18: 車 の なか に すわっ た まま 、 彼女 は 、 三 時間 の レコード 番組 を
^
聞き 終っ た 。
1072
,8023,3: 黙然と 、
^
聞き 終っ て から ——。
1073
,5463,3: すべて を
^
聞き 終ら な いま に 、 将門 は 、 山 を 駈け 下り て い た 。
付き付ける
(付く.付ける)
延べ語数:
16
0080
,550,15: こ はく色 の 液体 の はいっ た コップ が かれ の 目 の 前 に
^
つき つけ られ て いる 。
0189
,45,35: しかし 、 こんど 上程 さ れ た 法案 の よう に 保守 政党 が 占める 両院 の 承認 を 経 た 五 年間 任期 の 五 人 の 委員 会 を 、 不信任 案 を
^
つき つけ られ て いる 首相 が 任命 し て 全日本 の 放送 事業 が 統制 さ れる と し た なら 、 現在 の 政府 の 堕落 と 思い合わせ 日本 の ラジオ の 自由 と 民主 化 を 期待 する こと は 不可能 で ある 。
0538
,566,12: あれ を み てる と 、 僕 は 自分 の 影 を
^
つき つけ られ て いる よう な 気 が する 。
0672
,71,13: 親分 の 名 を 汚し た の 何 だ の と 短刀 を
^
つき つけ られ 小指 を つめ たり 、 ドス で 忠誠 を 誓わ さ れ 自由 を 束縛 さ れ て は 堪え られ ない 。
0732
,82,2: 白刃 を
^
つき つけ られ た よう な 、 わけ の 分ら ぬ 恐怖 が いつ まで も 背筋 を 這っ て 止まら なかっ た 。
0746
,274,20: どう し た って 脱が なきゃ 承知 し ない ん だ という アイクチ の 凄味 ある 覚悟 の ほど を
^
つき つけ られ て いる 見物人 は 、 ただ もう 血走り 、 アレヨ と 観念 の マナジリ を むすん で いる の で ある 。
0772
,557,11: 犯人 は 、 お 槙 が 三 行 り 半 を
^
つき つけ られ 、 芳男 が 叔父 甥 の 縁 を きっ て 勘当 さ れる て え こと 知っ て い た 男 だ 。
0772
,565,19: 藤 兵衛 を 殺し て しまえ ば 、 犯人 と 疑ら れる の は 三 行 り 半 を
^
つき つけ られ た お 槙 と 勘当 さ れ た 芳男 の 両 名 に きまっ て いる 。
0772
,675,8: お 槙 は 三 行 り 半 を
^
つき つけ られ た の です から 、 修作 にとって 、 こんなに 都合 の よい こと は ない 。
0782
,193,3: こう 証拠 を
^
つき つけ られ て も 、 彼 は いささか も たじろが ず 、 オレ は あの 日 一 日 伐っ た だけ だ から 、 それでは 、 それ は オタツ だろ う 、 オレ は オタツ が 牛 で も ヘタバ る よう な 大きな 材木 を かつい で 行く の を 何 べ ん も 見 た こと が ある と 証言 し た 。
0832
,218,7: こう 目の玉 の とびでる 大 勘定 を
^
つき つけ られ た こと は ない 。
0832
,222,37: 客 が 風呂 に は いっ てる 時 、 ポケット や カバン の 中 を 改めて 所持 金 みんな しらべる らしく 、 いつも 持っ てる 金額 の うち 自動車 質 が 残る 程度 の 大 勘定 を
^
つき つけ られ た 。
0832
,235,16: しかし 酔っ払い は ブレーキ が きか なく なっ てる から 、 目玉 の とびでる 勘定 を
^
つき つけ られ た 例 は 、 大方 の 酔っ払い が 経験 ずみ だろ う と 思う 。
0832
,243,34: 酔っ払っ て 、 他 の 酔っ払い の 為し 得 ない 放れ業 は 数々 これ を 行い 、 諸方 に 勇名 を とどろかし た もの で ある が 、 こういう バカげ た 大 勘定 を
^
つき つけ られ た こと は ない 。
1111
,16,19: 作家 という 手品 使い が 最初 に つかう 手品 を 見分ける 雑誌 記者 に 、 いい加減 な 手品 を
^
つき 付ける という こと は あり 得 ない 、 雑誌 記者 は 原稿 の 字 づら を ひと 眼 見 た だけ で 、 内容 とか 作品 の 厚み とか を すぐ 読み 分ける かん を 持っ て いる から 、 油断 が なら ない し おっかない 人 な の で ある 。
1123
,265,4: 夫 は 銃口 を
^
つき つけ られ た まま 、 ペン を とり 、 云わ れる まま に 誓約 し て しまっ た の です 。
成り掛かる
(成る.掛かる)
延べ語数:
16
0062
,1211,12: 「 日本 は 悪く ない 」 に は 、 日本 が 悪く
^
なり かかっ て いる 点 も 指摘 し て ある 。
0062
,3098,45: だが それでも ここ は 直さ ざる を 得 ない 」 かつて 編集 者 が 心 の 中 で 踏ん で い た はず の こうした プロセス は 、 電子 化 によって 今 、 本人 も そう と 気づか ぬ うち に お 蔵 入り と
^
なり かかっ て いる 。
0112
,1820,10: 「 勉強 が すぎ て 私 の 二 代目 に
^
なり かかっ て らっしゃる 様 だ !
0112
,1858,51: 千世子 の 仲 良く し て 居る K 子 が 、 千世子 が 海辺 に 行っ て 居 た 内 一 度 も 便り を よこさ なかっ た と 怒っ た の も もっとも な ほど 段々 よそよそしく そうして 又 段々 、 千世子 に は 関係 の うすい もの に
^
なり かかっ て 来 て 居 た 。
0140
,4915,91: その 蜘蛛 の 糸 は 、 いま に も 絶え そう に 細い のに 決して 切れ ない 強靱 さ を もっ て い て 、 南京玉 を 一 粒 一 粒 と とおし て ゆく 絹 の 糸 の よう に 、 いつの間にか 、 伸子 の 心 の 中 で 、 一つ 一つ ばらばら に おこっ て 伸子 を つき 動かし た 出来ごと と 出来ごと と の 間 を とおし て 、 それ は なんだか 、 そして どう なる の だ か は 分ら ない ながら 、 一つ の 輪 に
^
なり かかっ て いる 気持 で あっ た 。
0140
,5564,33: 素子 が 村田 壽子 の 作品 を 選ん で 決定 する こと に なり 、 伸子 は 自分 で 、 一番 はじめ に 発表 し た 小説 と 、 最近 単行 本 に
^
なり かかっ て いる 長篇 と を 入れる こと に きめ た 。
0141
,595,6: 芝居 そのもの が 若い 女 に
^
なり かかっ て いる 伸子 を 感動 さ せ た ばかり で なく 、 その 小 劇場 の 観客 たち の 雰囲気 が 、 伸子 に 、 からだ の 顫 え を とめ られ ない よう な 歓喜 と 好奇 と を 与え た 。
0141
,1768,18: 伸子 の こころ に 、 えたい の しれ ない ところ へ 来 た という 感じ が 段々 つよく
^
なり かかっ た 。
0141
,3869,7: 伸子 は 、 すこし 話題 が 面白く
^
なり かかっ た という 顔つき で 、
0378
,119,13: 三 人 の 子供 は 、 もう おさな 児 から 少年 少女 に
^
なり かかっ て 、 はげしく 体 を 動かし て 遊戯 する よう に なっ て い た 。
0444
,164,6: 危く 自分 は 感傷 的 に
^
なり かかっ た 。
0514
,49,10: あんまり 人 な つっ こい あんまり 八方美人 に 芸術 は
^
なり かかっ て 居る 。
0578
,124,5: 「 山 は 新緑 に
^
なり かかっ てる し 、 桜 の 花 は ちらほら 咲き かけ てる し … … 。
0594
,402,3: なかば 不能 に
^
なり かかっ てる 老人 は 、 閨 房 で 、 玩具 の よう に 彼女 を 扱っ た 。
0596
,1,27: 高熱 で 病臥 し て いる 折 に 、 空襲 で 家 を 焼か れ 、 赤木 の 家 に 引き取ら れ て 、 あぶなく 脳膜炎 に
^
なり かかっ た 、 その ため だ と 赤木 は 言う が 、 確か な こと は 分ら ない 。
1076
,1462,132: 奄美 大島 の 農民 たち が 、 是 ほど に も ひどい 毎年 の 害 に 苦しみ ながら 、 なお 鼠 に対して 尊敬 の 意 を 失わ ず 、 かなし の 語 を つけ て これ を 呼ぶ ばかり か 、 一 年 の うち に 少なくとも 一 日 、 通例 は 旧 八月 以後 の 甲子 の 日 を もっ て 、 鼠 の ため の 物忌 の 日 と し 、 鼠 という 語 を 口 に し ない のみ か 、 もしか その 姿 を 見れ ば 害 が ある と 信じ て 、 終日 野原 や 畠 へ も 出 ず に い た という の は 、 何 か 根原 に よく よく の 理由 が あっ て 、 それ が もう 記憶 の 外 に
^
なり かかっ て いる の で ある 。
押し立てる
(押す.立てる)
延べ語数:
16
0060
,6129,34: さらに マシン の 出荷 が 本格 化 し た 十一月 の 末 段階 で は 、 もう 一 〇 〇 種類 の 対応 アプリケーション を そろえ 、 つご う 一 六 〇 本 を
^
押し 立て て 新 一 六 ビット 機 を アピール する 作戦 を 早水 は 練っ た 。
0060
,6590,35: 内 に 向かっ て は 組織 を 率いる リーダーシップ を 発揮 し 、 外 に 向かっ て は 「 パーソナル コンピューター と は 何 な の か 」 と の 問い に 答える 理念 を
^
押し 立て て 、 新しい テクノロジー の イデオローグ として 振る舞っ た はず だ 。
0060
,7870,16: その 強力 な 選択肢 を 持つ 日本電気 に 、 〈 標準 〉 の メリット を
^
押し たて て ついに は マイクロソフト の もの を 売りつけ て しまっ た 西 の 手並み に は 、 あらためて ほとほと 感服 さ せ られ た 。
0060
,8000,14: この 市場 に 乗り込ん で いく 以上 、 CP / M を 前面 に
^
押し 立てる という コンサルタント が まとめ 上げ た 結論 は 、 松本 にとって も 当然 の もの の よう に 思え た 。
0060
,8033,5: CP / M を
^
押し 立て て アメリカ 市場 に 乗り込も う と し た 矢先 の ソニー は 、 IBM の この 選択 に 大きな 衝撃 を 受け た 。
0062
,801,8: 会社 の 利益 や 国家 の 利害 を
^
押し 立て て 官僚 的 な 三角 頭 が 権利 保護 や 機密 保持 を 言い立てる の を 心 ここ に あら ず で 右 から 左 へ 聞き流し 、 好奇 心 に 任せ て 垣根 の 向こう の 同類 と 情報 交換 を はじめ たり する 。
0062
,1527,19: だが 「 今や 大 企業 と なっ た アップル は きっと 恥ずかしく て 青臭い 論議 を 全面 に
^
押し 立て られ ない の だろ う 。
0062
,2084,8: さらに 簡易 言語 の ピップス を 前面 に
^
押し 立て 、 大手 家電 メーカー が パーソナル コンピューター を 担っ た 日本 で は 唯一 の ハード ウエア の ベンチャー として 、 大いに 気 を 吐い た 。
0141
,2215,7: 白地 に 赤 で 、 旗 を
^
押し たて て 前進 する 群集 の 絵 が 表紙 に つい て い た 。
0141
,4190,27: こうして ソヴェト へ 来る とき に しろ 、 伸子 は 自分 の まとも に 生き たい と 思っ て いる 心持 ばかり を 自分 に 向っ て
^
押し 立て て 来 た 。
0613
,815,12: 竹竿 に この 一 坪 余り の 日の丸 を くくり つけ て
^
押し 立てる と 、 熱風 が 吹き つけ て はたはた と 大きく 鳴っ た 。
0715
,70,120: と は 申し ます ものの 、 この ジェスイット 派 と 申し ます の は 、 十 六 世紀 の 初頭 に いたっ て カトリック が 腐敗 いたし まし て 、 それ に 対抗 し それ を 改革 しよ う として 、 例 の マルティン・ルーター が 新教 ( プロテスタント ) を 樹立 し た 、 その 結果 として カトリック の 名声 が 地 に 墜ち まし た 時 に 、 こんな こと で は 不可 ない と いう ので 、 真 の カトリック 精神 、 根本 的 な もの へ 還っ た 意味 で の カトリック の 精神 を 実質 的 に 回復 さ せ なけれ ば なら ぬ と いう ので 、 イエス ・ キリスト の 弟子 という 標語 を
^
押し 立て て 組織 さ れ た ところ の 、 非常 に 強力 な 同志 的 な 結合 を もっ て いる 宗教 団体 で あり まし て 、 貧乏 、 童貞 、 服従 という 三つ の 徳目 を モットー と いたし まし て 、 人間 個人 の 一切 の 私利 とか 私慾 とかいう もの を 捨離 し て 、 神 に 仕える という 宗教 で あり ます 。
0744
,250,12: 帰り そう に し て は 、 険しい 顔 を キッ と
^
押し 立て て 、
0986
,536,23: しかし 、 その ほか の です 、 その ほか の 大 多数 の 連中 が だ な 、 あんた がた を 前 に
^
押し 立て て です よ 、 この —— つまり 、 なん だ 、 つまり 私 たち など が 戦争 中 、 軍閥 や 財閥 を 押し 立て て 、 つまり 、 軍国 主義 的 空気 に 便乗 し て エテカッテ を し て い た という の なら 、 今 、 そんな 連中 だって 、 あんた がた を 笠 に 着 て 押し まわっ て いる ん だ と 、 言っ て 言え ない こと は ない わけ で —— とにかく 、 この 、 いえ 、 私 が こんな こと を 言う の は だ な 、 すくなくとも 津村 さん 、 あなた がた に は 私 ら の 真意 —— つまり 今 と なっ て 大きな こと は 言え ない けれども が です よ 、 すくなくとも 、 この 人間 として の 、 この わずか ながら です 。
0986
,536,48: しかし 、 その ほか の です 、 その ほか の 大 多数 の 連中 が だ な 、 あんた がた を 前 に 押し 立て て です よ 、 この —— つまり 、 なん だ 、 つまり 私 たち など が 戦争 中 、 軍閥 や 財閥 を
^
押し 立て て 、 つまり 、 軍国 主義 的 空気 に 便乗 し て エテカッテ を し て い た という の なら 、 今 、 そんな 連中 だって 、 あんた がた を 笠 に 着 て 押し まわっ て いる ん だ と 、 言っ て 言え ない こと は ない わけ で —— とにかく 、 この 、 いえ 、 私 が こんな こと を 言う の は だ な 、 すくなくとも 津村 さん 、 あなた がた に は 私 ら の 真意 —— つまり 今 と なっ て 大きな こと は 言え ない けれども が です よ 、 すくなくとも 、 この 人間 として の 、 この わずか ながら です 。
0988
,330,16: 全部 を 否定 する と 言う の は 、 自分 の 良心 みたい な もの を
^
押し 立て 、 それ 以外 の もの に 反抗 する こと だ 。
吹き始める
(吹く.始める)
延べ語数:
16
0060
,3650,12: ドッジライン に 沿っ た 金融 引き締め 策 によって 不況 風 が
^
吹き はじめ た 直後 の 一 九 四 九 ( 昭和 二 十 四 ) 年 四月 に は 、 日本電気 は 工場 や 研究所 の 閉鎖 、 人員 整理 に 追い込ま れ た 。
0060
,7086,16: ジョブズ にとって 、 ウォズニアック の 作り上げ た 基板 は 、 個人 の マシン に 向け て
^
吹き はじめ た 風 に 高く かかげる べき 、 絶好 の 帆 に 感じ られ た 。
0060
,7856,39: 一 九 七 七 ( 昭和 五 十 二 ) 年 四月 に 千葉大学 工学部 電子 工学科 から 日本電気 に 入社 し 、 マイクロコンピュータ 販売 部 に 配属 さ れ た 土岐 泰之 は 、 アメリカ 西海岸 で
^
吹き はじめ た 風 に いち早く 反応 し た 一 人 だっ た 。
0062
,2482,3: 風 が
^
吹き 始め た の は 、 この 機械 が 巨大 な 計算 機 で ある こと を やめ た 頃 の こと だっ た 。
0062
,2492,23: そして 電子 計算 機 が コンピューター に 化け た この 時点 から 、 世界 に は 標準 化 に 向かう 風 が
^
吹き 始め た 。
0068
,417,18: いつの間にか 戸外 に は 、 いま の 時代 を 思わ せる よう な 激しい 風 が 、 ピュウピュウ
^
吹き はじめ 、 私 は 幾らか でも 酔っ て いる 彼女 を 、 そんな 夜 、 ひとり で 新宿 まで 帰す こと が 不安 に なっ た 。
0318
,1247,17: この よう に 、 二つ の 伝統 的 な 文学 の ジャンル に も 新しい 風 が
^
吹き はじめ て いる 。
0624
,351,13: 路地 を で て 振り かえる と 、 仕立 屋 も 火 を
^
吹き はじめ 、 どうやら 伊沢 の 小屋 も 燃え はじめ て いる よう だっ た 。
0978
,491,0:
^
吹き 始める
1000
,375,21: と 、 末座 の 方 へ こなし た の を 合図 に 、 或 る 少納言 が 横笛 を 取り出し て
^
吹き 始める 。
1040
,1624,9: 午後 に なっ て 、 ある とき ふと 、
^
吹き はじめ たり する の よ 」
1073
,7285,20: 大 書庫 や 貢 税 倉 の 棟 から も 、 どす 赤い 焔 が 、 唸り を たて て
^
噴き 始め た 。
1076
,354,51: 或いは カムズ と いい 、 字 に は 「 神魂 」 と 書く 例 も あっ て 、 遠い 出雲 国 の 同名 の 旧 社 を 聯想 せしめる が 、 ともかく も 、 この 祭 の カムズ が 下りる と 雨 が 降り 、 カムズ が あがる と 西風 が
^
吹き 始め て 晴天 が つづき 、 支那 に 渡っ て い た 船 が 還っ て くる と いい 、 または 難船 を し た 者 が 遥か に この 御岳 に 祈 請し て 、 恙 なく 島 に 戻っ た 話 も ある 。
1147
,100,56: 或 日 の こと 、 佐久間 家 の 表 掛り の 磨き 立て た 銅 の 金具 に 、 クヮッ と 夕陽 の 照りはえる 頃 、 一 本 歯 の 足駄 を 踏み鳴らし た 修験 者 玄沢 坊 、 表 の 入口 一 パイ に 立ちはだかっ て 、 いきなり 朗々 と 法螺 の 貝 を
^
吹き はじめ た の でし た 。
1177
,128,17: 兄 が トランペット を もつ 肩 に 力 を こめ 、 テーマ の 第 一 小節 を
^
吹き はじめ た 。
1177
,755,13: その 兄 の トランペット が 、 威勢 よく 「 ドゥイング・ワット・カムス・ナチュラリイ 」 を
^
吹き はじめる 。
成り切れる
(成る.切れる)
延べ語数:
16
0053
,3343,28: それに 、 若い 学生 の 自分 を 相手 に しきりに デカダンス 説 を 振りまわし て いる この 三 十 男 は 、 いつ まで も 大人 に
^
なり きれ ない 子供 っぽい ところ が ある よう に 思わ れ て 、 ふと 、
0055
,1312,21: 実に 類型 的 な 田舎 娘 の 扮装 だっ た が 、 冴子 は どう み て も 田舎 娘 に
^
なり 切れ なかっ た 。
0055
,2358,44: 舞台 稽古 で 、 冴子 を 始め て 見 た 時 信吉 は 傷つけ られ た 自尊心 を 恢復 さ せる ため に 、 冴子 を 誘惑 しよ う と 決心 し た の だ が 、 然し 、 信吉 は 悪魔 に は
^
なり 切れ ず 、 時 と 場合 で ぐるぐる と 気持 の 屈折 が あっ た 。
0141
,11085,32: 博覧 会 の ため に プラーグ へ 集っ た 男女 の 旅客 たち は 、 行儀 の いい ホテル の 、 タバコ も のめ ない 正式 な 食堂 で は 陽気 に
^
なり きれ ない という わけ な の だろ う 。
0171
,244,57: ブリューゲル の 暗い 、 はげしい 、 気味 わるい 魅力 に みち た 諷刺 画 「 十字架 」 の 画面 の 描写 から はじまっ て 、 ちょうど 一 九 三 七 年 ころ の 京大 に 、 かろうじて 存続 し て い た 学生 運動 の グループ と 、 それ に 近づき 接触 し ながら 、 一つ に
^
なり きれ ず に さまざま の 問題 を 感じ て いる 深見 進 介 という 青年 を 主人公 と し た もの です 。
0579
,98,11: —— 俺 の 方 が やはり 都会人 で 、 野人 に
^
なり きれ ない から だ 。
0581
,102,51: 照明 が 変っ て 夜明け の 色 が 漂う あたり で 、 彼女 の 心 は 唄 の 文句 から 離れ て ゆき 、 稲妻 の 光り が 交叉 し 、 世 の 人 の 煩悩 に つきまとわ れる あたり に なる と 、 もう 彼女 は 高尾 の 霊 に
^
なり きれ ず 、 なにか 夢 を 追い求める 一抹 の 気 が 、 責め 呵 ま れる 形 を 崩し て しまい まし た 。
0652
,146,19: 「 斜陽 」 も 、 ほ ゞ 、 M ・ C だ けれども 、 どうしても M ・ C に
^
なり きれ なかっ た ん だ ね 。
0713
,61,21: 反戦 的 な 庶民 が 駆り立て られ て 軍服 を 着せ られ 、 戦地 へ 送ら れ 、 それでも 兵隊 に
^
なり きれ ず 、 庶民 的 な 魂 を 失う こと が でき ず に い た 。
0759
,3797,3: もっと 娼婦 に
^
なり きれる 方 が 、 立派 な ん でしょ う ね 」
0759
,8382,8: 一般 家庭 じゃ 、 禅 坊主 に は
^
なり きれ ない さ 」
0783
,51,7: これ ある ため に ベク 助 に
^
なり きれ ない の が うらめしい 。
0823
,41,111: 女形 の 色気 、 色 ッ ぽ さ が 女優 以上 で ある の は フシギ で は ない が 、 人形 の 色気 が それ 以上 に しみる よう な 深い 綾 を 表する の は 、 女 に なる 前 に さらに 人間 に なら ね ば なら ない の だ から 、 そもそも 芸 の 出発 が 人間 の タマシイ や イノチ を 創っ たり 身 に こめ たり する ところ から 始まら なけれ ば なら ない の だ もの 、 舞台 の 上 に 生まれ て 生きる こと から 始まる の だ もの 、 ナマ の 身 を もつ 人間 より も 純粋 に 人間 に
^
なり きれる の は 当然 で あり ましょ う 。
0988
,3877,35: だから 、 それ は しかた が 無い として 、 その 童貞 … … つまり 、 せつ かく 男 に 生れ つい て だ な 、 この ヘタ を する と 一 人前 の 人間 に
^
なり きれ ない まま で 、 ジ・エンド だ ぞ 。
1072
,2511,5: そこ が まだ 悪党 に
^
なり きれ ねえ 初心 を 残し て いる 証拠 だ 。
1075
,1024,24: 慰労 に も 前祝い に も 、 常 の 通り の 膳立て で は 、 とても 引き しまっ た 晴れ の 感じ に は
^
なり 切れ なかっ た の で ある 。
歩き続ける
(歩く.続ける)
延べ語数:
16
0034
,262,16: 京都 へ 着く と 、 もう 日 が 暮れ て い まし た が 、 それでも
^
歩き つづけ て 、 石山 まで 行っ て やっ と 野宿 し まし た 。
0060
,2003,21: 京都 から 山口 、 そして 山口 から 東京 へ と 続い た あわただしい 旅 は 、 六 年間 二 人 で
^
歩き 続け て き た 旅 の 終わり を 確認 する ため に のみ 必要 だっ た の だろ う 。
0096
,218,10: どこ という あて も なく 、 青 二 は
^
歩き つづけ た 。
0141
,6197,37: しかし 、 しばらく 歩い て いる うち に 、 伸子 は また 素子 の いる こと を 忘れ 、 しかも 伸子 は 素子 の 腕 に つかまっ て 、 やっと 森 かげ の 小 みち を
^
歩き つづける こと が できる の だっ た 。
0141
,10100,11: 仕方 なく 二 人 は 、 ずっと のろい 歩調 で
^
歩き つづけ た 。
0141
,16322,10: 柴垣 は 、 とぎれとぎれ の 口笛 を ふい て
^
歩き つづけ て い た が 、 やがて 蜂谷 の まとも な 返事 を 諷刺 する よう に 、 ひとり ごと めかし て 云っ た 。
0141
,16614,6: ゆっくり し た 歩調 で
^
歩き つづけ ながら 蜂谷 は 、 封 の し て ない 封筒 を あけ て 、 その 中 から 、 白い 小さい 紙 に つつん だ もの を とり 出し た 。
0141
,18171,19: 伸子 は 、 三 四 間 さき の 、 枯れ た 草道 の 上 を 見 た まま
^
歩き つづけ た 。
0141
,18228,14: そこ に 伸子 は 自分 の ふた しか さ を 感じる —— だまっ て
^
歩き つづけ て いる 伸子 の 腕 を 、 蜂谷 が きつく 自分 の 方 に ひきよせ た 。
0561
,119,4: 彼等 は いつ まで
^
歩き 続ける こと だろ う か 。
0585
,363,2: そして なお
^
歩き 続け ながら 、 この まま で は 済む まい と 思い 、 一種 の 戦慄 に 似 た 眩暈 を 感じ まし た 。
0603
,258,10: ちょっと 椎の木 を 見 あげ た きり 、 のっそり と
^
歩き つづけ まし た 。
0624
,43,50: 路地 の 片側 は アパート で 伊沢 の 小屋 に のしかかる よう に 年中 水 の 流れる 音 と 女房 ども の 下品 な 声 が 溢れ て おり 、 姉妹 の 淫売 が 住ん で い て 、 姉 に 客 の ある 夜 は 妹 が 廊下 を
^
歩き つづけ て おり 妹 に 客 の ある 時 は 姉 が 深夜 の 廊下 を 歩い て いる 。
0759
,2293,14: と 、 青木 が 云う のに 耳 も かさ ず 、 颯々 と
^
歩き つづけ て 、
1040
,3076,3: 県道 を
^
歩き 続け た 邦子 は 、 ふとう しろ を ふりかえっ た 。
1137
,82,68: その 翌 る 日 も 、 その また 翌 る 日 も 、 最初 の 女 客 幽 里子 の 素晴らしい 出現 の 記憶 と 、 二度と は 来 そう も ない 失望 感 と に さいなま れ て 、 南 次 は 動物 園 の 猛獣 の よう に 、 狭い 部屋 の 中 を —— 何やら 期待 に 燃え ながら 、 一 日 一 パイ
^
歩き 続け て い た の です 。
し掛かる
(為る.掛かる)
延べ語数:
16
0004
,119,3: 親 が 破産
^
し かかっ て 、 せっぱつまり 、 見えすい た つらい 嘘 を つい て いる 時 、 子供 が それ を すっぱ抜ける か 。
0004
,278,23: これ を 読ん で くれる と 、 私 が さき に も ちょっと 言っ て 置い た よう な 「 親 が 破産
^
し かかっ て 、 せっぱつまり 、 見えすい た つらい 嘘 を つい て いる 時 、 子供 が それ を すっぱ抜ける か 。
0070
,196,1: 傾壊
^
し かかっ た 家 の よう じゃ ない か 」
0140
,5261,17: 自分 たち の 生活 として 、 そして 、 自分 たち の 生活 の 新しい 意味 を 発見
^
し かかっ て いる 。
0141
,6150,12: けれども 、 伸子 の 状態 は 、 重い 病気 から やっと 恢復
^
し かかっ て いる ひと に 似 て い た 。
0142
,846,2: その 窒息
^
し かかっ て いる 思い を 、 重吉 に 告げ た ところ で 、 どう なろ う 。
0171
,355,64: 世界 観 と 実感 と 二つ を 対立 さ せ て 、 モティーヴ の 切実 さ が 世界 観 など から は 出 ない 、 という 論議 も あっ たり し て いる とき 、 文学 の 現実 で 、 この 「 町 工場 」 なんか は 、 もう その 問題 を ある 意味 で とび 越え た 、 若い すがすがしい 世代 が 擡頭
^
し かかっ て いる こと を 実証 し て いる ん です 。
0184
,28,16: 「 チボー 家 の 人々 」 の ジャック は その とき まで に は 次第に 確立
^
し かかっ て い た 人間 性 、 より ひろく より 総合 さ れ た 社会 的 理解 、 理性 に 立っ て 一大 衝撃 として の 第 一 次 大戦 を 経験 し た 。
0255
,94,18: 婦人 が その 仕事 に 熟達 し 、 女 として の 経験 も ゆたか に なり 、 成人
^
し かかる 子供 たち の 教育 費 に 多く の 費用 が いる 時期 、 妻 ・ 主婦 ・ 母 として 一番 経済 的 負担 の 重い 四 十 歳 を 越す と 、 停年 で ある 。
0318
,899,9: 「 信教 の 自由 」 という 言葉 は 失業
^
し かかっ た 神官 たち に 救い の 綱 と なっ た 。
0540
,40,20: その こと に 気付い た 時 は 既に 遅く 、 飲酒 は 単なる 習癖 を 越え て 中毒 に 移行
^
し かかっ て いる よう に 自分 に も 感ぜ られ た 。
0577
,54,7: そして 眼 を 開く と 、 枯死
^
し かかっ てる 椎の木 を 見 まし た 。
0593
,302,18: 狭い 通路 を 走り ぬけ て 、 一 面 の 火焔 の 海 を 突き 切ろ う と
^
し かかっ た とたん 、 が ー ん と 横 面 に 燃える 木材 の 一撃 を 受け て 、 そこ に のめっ て しまい まし た 。
1112
,381,34: 数 日 後 すて は 衆人 の 眼 の 前 で 、 赤ん坊 を 抱い て 、 大胆 に 殆ど 冷却 し きっ た 顔 附 で 、 山塞 を 去ろ う と
^
し かかっ た 。
1173
,181,13: 斬込み に 使う 破 甲 爆雷 や ダイナマイト の 原料 が 既に 欠乏
^
し かかっ て い て 、 その 善後 策 について 宇治 は 隊長 室 で 話し込ん で い た の で ある 。
1175
,84,6: 電車 は 新宿 終点 に 停止
^
し かかっ て い た の です 。
差し上げる
(差す.上げる)
延べ語数:
16
0002
,322,10: きょう は 一つ 、 強い お 注射 を し て
^
さし 上げ ます から 、 お 熱 も さがる 事 でしょ う 」
0002
,1322,26: その 頃 、 師匠 さん は 軽井沢 の 別荘 の ほう に いら し た ので 、 その お 別荘 へ お断り の 御返事 を
^
さし 上げ たら 、 それから 、 二 日 目 に 、 その 手紙 と 行きちがい に 、 師匠 さん ご 自身 、 伊豆 の 温泉 へ 仕事 に 来 た 途中 で ちょっと 立ち寄ら せ て いただき まし た と おっしゃっ て 、 私 の 返事 の 事 は 何 も ご存じ で なく 、 出し抜け に 、 この 山荘 に お 見え に なっ た の です 。
0002
,1901,52: 朝 ごはん が 一 ばん おいしい と 言っ て い らし た お母さま も 、 このごろ は 、 お 床 に 坐っ て 、 ほんの 少し 、 おかゆ を 軽く 一 碗 、 おかず も 匂い の 強い もの は 駄目 で 、 その 日 は 、 松茸 の お 清汁 を
^
さし 上げ た のに 、 やっぱり 、 松茸 の 香 さえ お いや に なっ て いらっしゃる 様子 で 、 お 椀 を お 口元 まで 持っ て 行っ て 、 それ きり また そっと お 膳 の 上 に おかえし に なっ て 、 その 時 、 私 は 、 お母さま の 手 を 見 て 、 びっくり し た 。
0142
,794,8: 下 から 消し の 多い 草稿 を
^
さし 上げ て 見せ た 。
0612
,1336,36: 一 杯 の 水 を いと 小さき 者 の 一 人 が 求める とき 、 急い で くん で 来 て 飲ま せる の は 、 実は 神 に 向かっ て 一 杯 の 水 を
^
さし 上げ た こと で ある 。
1072
,1596,18: —— やがて 、 錆 槍 を かつい だ 刑場 人夫 を 先頭 に 、 罪状 の 高札 を
^
さし 上げ て 来る 者 や 、 裸馬 の 前後 に 付い て くる 警固 役人 の 笠 など が 見え て 来 た 。
1072
,3676,7: さっき 、 坊主 が たて て
^
さし 上げ た 薄茶 茶碗 を 、 助 八 に つき 出し て 、
1074
,1738,4: 子供 は それ を
^
さし 上げ て おい て から 、 前 に 供え て ある もの を 食べ て 還っ て 来る 村 も ある 。
1074
,1897,4: 何 か 食べ物 を
^
さし 上げ たい と 思っ て も 、 ひどい 貧乏 な ので 家 に は 何 一つ も ない 。
1074
,1914,47: 大師 講 の 日 に は 何処 でも 粥 を 煮 て 供え 、 それ に 塩 を 入れ ない こと は 事実 で ある が 、 他 の 土地 で は また 貧 家 の 女 が 、 旅 の 弘法大師 に この 粥 を
^
さし 上げ た とき に 、 どうして 塩 を 入れ ない の か と わけ を 問わ れ て 、 塩 も 買え ぬ よう な 貧乏 な の です と いう と 、 それ は 困る だろ う と 杖 の さき を以て 地面 を 刺し 、 塩水 の 湧き 出す 泉 を 授け られ た 。
1074
,1937,19: これ は 主人 の 物 です から 上げ られ ませ ん が 、 ここ だけ は 余分 です から
^
さし 上げ ましょ う と 、 二股 大根 の 片方 を 取っ て 上げ た 。
1074
,1954,26: ある 日 ふらり と 来 た の が 弘法 大師 で ある こと を 知ら ず 、 そっと 後 を 追いかけ て 用意 の 食物 を
^
さし 上げる と 、 お前 は 珍しい 善人 だ から これ を やろ う と 、 この 方 は 向う から 三 尺 ばかり の 布 を くださっ た 。
1074
,1989,48: 詳しい こと は 私 に も 判ら ぬ けれども 、 稲 の 収穫 が すっかり 終っ て 後 に 、 家 を 清め 身 を 清め て その 穀物 を 調理 し 、 夕 御 饌 と 朝 御 饌 と 、 両度 の 御膳 を 神 に
^
さし 上げる 祭 の よう に 聴い て いる 。
1074
,2053,20: 笠 は 四つ しか なく て あと は 傘 二 本 、 自分 の 合羽 など を 出し て 快く
^
さし 上げ た と いう だけ だ が 、 この 正月 神様 は その 年 の 十二月 除夜 の 晩 に なっ て また 訪れ て 来ら れ 、 褒美 に いろいろ の 宝 を 賜わっ て 、 ここ でも 爺 婆 は 俄 か 長者 に なっ た という 話 、 これ で 少なくとも 正月 二 十 三 夜 の 祭 の 、 どうして 始まっ た か が 考え られる の で ある 。
1075
,988,18: 今 でも 朝 げ 夕げ という 名 を 使う 人 が すこし は あり 、 また 神さま に
^
さし 上げる お 膳 は 、 朝 み け 夕 み け と 昔 から 敬語 を そえ て となえ て いる 。
1076
,2373,13: 嘗 は キコシメス 、 すなわち 天子 に 今年 の 稲 穀 を 初めて
^
さし 上げる こと だっ た の が 、 爰 で は それ を 中心 と し た 前後 一切 の 行事 を 謂う よう に なっ て おり 、 次に は 幣帛 を 国内 の 諸 社 に 送る こと まで を 、 祭 と 誌 し て 怪しま ぬ よう に なっ て しまっ た の で ある 。
言いたげる
(言う.たげる)
延べ語数:
16
0002
,2013,8: けれども 、 お母さま は 、 何 か
^
言い たげ に し て 、 黙っ て いらっしゃる 。
0071
,1839,10: キン ちゃん の 方 は 、 どう です と
^
いい たげ に 、 にやにや 笑っ て 、
0087
,1754,16: 帆 村荘 六 は 、 「 いや これ は ますます 恐れ入り まし た 」 と
^
いい たげ に 襟 を 正し て 、 係官 と共に 小 卓子 の 側 に 歩みよっ た 。
0087
,1950,7: 検事 は 、 それ ごらん と
^
いい たげ な 顔 。
0141
,3178,49: 重い 胸 の 前 に 両 腕 を さし 交し に 組ん で 戸口 に 立ち 、 いかにも 彼女 の ひろい 背中 の うし ろ に 、 一 九 二 一 年 の 新 経済 政策 以来 きょう まで の 世渡り の からくり は かくさ れ て いる と
^
云い たげ に 、 きつい 大きい 眼 だっ た 。
0507
,726,30: まだ いかにも 兵隊 帰り の 様子 を し て 居 て 歩く の で も 、 口 の 利き かた で も 「 … … … … 終り 」 と
^
云い たげ な 風 で ある 。
0612
,1985,9: 誠一 は 手 の 下し よう も ない と
^
言い たげ に 、 学校 の ほう を のび 上がっ て 見 て いる だけ だっ た 。
0771
,382,16: 五 兵衛 は カッ と 目 を あけ 、 口 も あけ て 、 何 か
^
いい たげ に 、 四つん這い に 倒れ て 死ん だ の だ 。
0771
,410,18: 彼 の 目 は ジッ と 新 十 郎 に そ ゝ がれ て 、 今にも 何 か
^
言い たげ で あっ た が 、 フッ と 目 を そらし て しまっ た 。
0771
,483,10: 「 兄 の 満 太郎 さん も 、 何 か
^
いい たげ の 様子 でし た よ 。
0866
,582,9: 彼 は 、 母 の まだ 何 か
^
言い たげ な 顔 附き を 、 わざと 見 ぬ ふり で 、 その ま ゝ 、 「 おやすみなさい 」 と 言 つて 、 二 階 に あ が つた 。
0866
,2359,33: そういう 空気 の なか で 、 真喜 は 、 兄 の 方 へ ときどき 皮肉 な 微笑 を なげ 、 自分 だけ が 別 な 世界 を もつ て いる と でも
^
言い たげ な 、 いわば 反抗 的 な 無 関心 さ を あらわ に 示し た 。
0947
,3684,13: きのう あたり から 、 メード たち が みょうに 興奮 し て 、 なにか
^
言い たげ だっ た が 、 それ が 原因 だっ た の だ と 、 サト子 は 理解 し た 。
1000
,439,35: それに 今宵 は 誰 も 彼 も が 羽目 を 外し て 燥 いで いる のに 、 どう 云う わけ か 平中 は ひとり 沈ん で 、 自分 だけ は 酒 が 甘く ない と
^
云い たげ な 様子 を し て いる の で あっ た 。
1066
,13,15: ただ 獅子 文六 は ちら と 『 ご 不幸 だ な 、 やっぱり 』 と
^
言い たげ な 顔つき だっ た 。
1073
,3725,8: 何 か 、 彼 も 一言 、
^
いい たげ で あっ た が 、 この 若者 ぞろい の 、 逞しい 野性 に 酒気 を そそい だ 雰囲気 に 反 むく よう な 事 は 、 とても 老人 の 乏しい 意力 で は 、 よく 為し うる こと で は ない 。
成り着る
(成る.着る)
延べ語数:
16
0580
,741,7: その 代り 、 すっかり 事務 員 に
^
なり きる ため に 金額 の 多少 を 問わ ず 、 手当 を 支給 し て 貰い たい … … 。
0581
,107,8: あすこ の ところ まで 高尾 の 霊 に
^
なり きる に は 、 すべて を 捨て去ら ね ば なら なかっ た でしょ う 。
0642
,306,10: 男女 関係 に 於 て 、 その 馬鹿 阿呆 に
^
なり きる こと 、 なれる という こと 、 それ が 金 龍 を 知る こと によって 、 神 に 授け て いただい た 恩寵 で あり 宿命 で あっ た 。
0652
,140,21: 太宰 は 、 M ・ C 、 マイ ・ コメジアン 、 を 自称 し ながら 、 どうしても 、 コメジアン に
^
なり きる こと が 、 でき なかっ た 。
0652
,217,42: 彼ら の 文学 は 本来 孤独 の 文学 で 、 現世 的 、 ファン 的 な もの と ツナ ガル ところ は ない 筈 で ある のに 、 つまり 、 彼ら は 、 舞台 の 上 の M ・ C に
^
なり きる 強靭 さ が 欠け て い て 、 その 弱 さ を 現世 的 に おぎなう よう に なっ た の だろ う と 私 は 思う 。
0652
,286,12: ちょ ッ と 、 一時 的 に 、 M ・ C に
^
なり きる 力 が 衰え た だけ の こと だ 。
0672
,411,23: エッ ちゃん は わけ が 分ら ない 顔 を し た が 、 私 は 私 の こと だけ で 精いっぱい に
^
なり きる だけ の タチ だ から 、
0741
,117,6: 彼 が より つつましく 人間 に
^
なり きる こと によって 。
0763
,139,30: しかしながら 、 私 の よう に 、 芸術 家 の 素質 が 不足 し て いる と 、 ミイラ に なり かけ て み ない と 、 俗悪 に
^
なり きる こと が でき ない もの だ 。
0783
,138,6: しかし 、 なにしろ ニセツンボ に
^
なり きる の が 何より の 大事 で 、 まア 、 その 心得 に は ヌカリ が ない 自信 は あっ た 。
0790
,266,19: 可愛 さ あまっ て の 憎しみ ながら 、 いったん 親子 の 縁 を 切れ ば 、 つめたい 鬼 に
^
なり きる の が 奴 め の 心 。
0823
,43,7: その 制約 は 男役 が 男 に
^
なり きる こと を も 制約 し 、 つまり 完 っ たき 男女 関係 は 封ぜ られ て おる から 、 男役 は 妙 な 中性 に 止まら ざる を 得 ぬ よう な 不自然 な ところ が あっ た よう だ 。
0865
,36,28: 彼 の 考え で は 、 そういう ところ も なく は ない が 、 むしろ 、 逆 に 、 警察官 は もつとも つと 民衆 の 一 人 に
^
なり きる 方 が 仕事 が し 易く なる の で は ない か 、 という こと で ある 。
0877
,498,19: まったく の ところ 、 ジューヴェ ぐらい 、 どの 人物 に 扮 し て も 、 その 人物 に
^
なり きる 努力 や 工夫 が 目 に 見え ず 、 それら の 人物 を 、 悉く 、 自信満々 、 自分 の 方 へ 引っ張っ て 来る 俳優 は 珍しい よう です 。
0882
,34,47: ドラマ の 人物 が どんな 愚劣 な 人物 で あ つて も 、 その セリフ に は 、 作者 の 批判 と 鋭い 選択 が 加え られ て い なけれ ば なら ぬ よう に 、 その セリフ を 言う 俳優 も 、 その 人物 に
^
なり きる という 意味 は 、 その セリフ の 言い方 に 、 ちや ん と し た 批判 と 、 鋭い ニユアンス の 捉え 方 が 伴 つ て い なけれ ば 、 それ は まとも な セリフ と は いえ ない の で ある 。
1177
,782,12: 現実 へ の 無力 な 自分 に 、 自分 が すっかり ふさわしく
^
なり きる こと 、 自分 が 気化 する こと 、 彼女 に 完全 に 占有 さ れ て しまう こと が 唯 一つ の のぞみ で あり 、 彼 の ねがい は 彼 が 彼女 を 所有 し て しまう こと で は なかっ た 。
打ち拉ぐ
(打つ.拉ぐ)
延べ語数:
16
0541
,22,75: 文学 とか 芸術 とか 、 その よう な 立派 な もの に 我 身 を 打込ん で 精進 出来 まし た なら 、 どんなに うれしく 、 また 我 道 も 開ける の で は ある まい か と 、 夢 の よう な はかない 空想 に ひたる の で ござい ます けれど 、 何 の 才能 も ない 愚か さ に 気づく と 、 まっ くら な 恥 と 絶望 に 心 が めちゃめちゃ に
^
打ち 拉が れ 、 打ち なえ て 、 道 を 歩く 気力 も 、 人 の 顔 を 見る 気力 も 、 何 を する 気力 も 、 何もかも すっかり 失せ て 、 この世 に 身 の 置き どころ も ない 苦しい 苦しい 空虚 に 、 胸 が にえ 返り ます 。
0584
,76,12: 落雷 の 衝撃 は 、 母 と 妹 の 心身 を
^
打ち 拉ぎ 、 次 で 昂奮 さし た かも 知れ ませ ん が 、 一郎 にとって は 、 その 哀感 を 深める だけ でし た 。
0585
,112,2: 敗戦 に
^
打ち 拉が れ て 地面 を 匐 っ てる よう な それら 群衆 の 中 で 、 仁木 は もう 少しく 酔い ながら 、 孤独 な 憂 欝 に 沈み こん で ゆき まし た 。
0592
,359,3: 私 が
^
打ち 拉が れ た 気持ち に 沈ん で いる と 、 久子 は 突然 立ち上っ た 。
0594
,12,4: 私 は すっかり
^
打ち 拉が れ て い た 。
0594
,488,15: ただ 、 私 の 上 に 押 っ 被さっ て き て 、 私 を
^
打ち 拉ご う と する もの が ある 。
0628
,277,3: こんな ミジメ に
^
打ち ひしが れ た こと は なかっ た 。
0649
,154,56: これぞ 神 の はからい 給う 悪事 へ の 諸人 に 示す 証跡 で あり 、 神尾 と タカ子 の 関係 は もはや ヌキサシ なら ぬ もの の 如く に 思わ れ て 、 か ゝ る 確証 を 示さ れ た こと の 暗 さ 、 救い の な さ 、 矢島 は その 苦痛 に
^
打ち ひしが れ て 放心 し た 。
0676
,207,15: 然し 、 この 時 ばかり は 理窟 で は ない 、 年齢 が 年齢 に
^
打ち ひしが れ た 強烈 無慙 な 一撃 に 思は ず 世 の 無常 、 身辺 に 立つ 秋風 の 冷め た さ を 悟 つ た もの だ 。
0759
,665,14: しかし 、 青木 は それ 以上 に も 複雑 で 、 悲し さ に
^
打ち ひしが れ て いる の かも 知れ ない 。
0759
,751,11: しかし 苦笑 の ひい た 青木 の 顔 は 、
^
打ち ひしが れ た よう に 蒼 ざめている 。
0987
,955,4: 人見 は 苦悩 に
^
打ち ひしが れ て 、 しばらく は 見 も 聞き も し ない で 石 の よう に なっ て いる 。
1137
,327,14: そこ に は まだ 治り 切ら ない 幽 里子 が 、 大きな 悲しみ に
^
打ち ひしが れ て 、 大きな 眼 を 見開い た まま 立っ て いる で は あり ませ ん か 。
1139
,148,8: 綾 麿 は 恐ろしい 絶望 感 に
^
打ち ひしが れ て 、 残る 一つ の 俵 を 開く 気力 も 無くなっ て しまい まし た 。
1148
,19,4: 戦争 の ため に
^
打ち ひしが れ た 日本 の 姿 、 みじめ で 愚劣 で 虚脱 と 自棄 に 陥っ た 日本 の 国土 に 、 新しい もの 、 正しい もの が 、 愛 と 美 と の 力 に 育ま れ て 、 スクスク と 伸び て 行く 有様 を この 上 も ない 素直 な 心持 で 書い た 曲 で あり まし た 。
1152
,336,35: 同時に 、 何処 で 嗅ぎつけ た か 、 新聞 記者 の 群 が 二 三 十 人 どっと 押し寄せ て 、 庭 から 玄関 から 、 家 の 中 まで —— いや 心痛 に
^
打ち ひしが れ た 主人 熊谷 三郎兵衛 や 、 夫人 の 由紀子 まで も カメラ に 収める の です 。
立ち帰る
(立つ.帰る)
延べ語数:
16
0508
,334,40: 終り の 言葉 を 蕙子 が さも ヤレヤレ と 云う 様 な 何と なし 滑稽 な 調子 で 云っ た ので 結び 掛っ て 居 た 二 人 の 心 は 又 元 の 通り の 明る さ に
^
立ち 帰る 事 が 出来 た 。
0618
,33,14: オレ は 旅 の 途中 で アナマロ に 別れ て 幾 度 か
^
立ち 帰ろ う と 思っ た 。
0692
,353,3: さ ッ そく
^
立ち 帰っ て 、 これ を 金 サン に 報告 し た から 、 金 サン も 有頂天 に なっ て 、 よろこん だ 。
0732
,461,2: 今日 は
^
立ち 帰っ て 、 明日 出直し て 参れ 。
0732
,3105,1: 即刻
^
立ち 帰っ て 、 五 百 万 円 持参 せ え 」
0734
,117,3: 和尚 は
^
立ち 帰っ て 吾 吉 に 引導 を わたし た 。
0742
,22,80: 第 二 日 目 に は 三 千 円 ほど の 損 で くいとめ た から 、 三 日 目 は いよいよ 三 十 万 円 の 大 モウケ だ と 、 宿屋 の 寝床 の 中 で アレコレ 秘策 を ねり 、 こころよく 熟睡 し た が 、 翌日 は なんぞ は からん 、 第 十 レース に し て 所持 金 全額 を 使い果し 、 一敗 地 に まみれ て 明るい うち に 伊東 の 地 へ
^
立ち 帰る 仕儀 と 相成っ た の で ある 。
0759
,2109,20: これ を 長平 の 住居 と 見 て とっ た から 、 しばらく たって 放 二 と 記代子 が
^
立ち 帰る の に は 目 も くれ ず 、 やりすごし て 、 門 を くぐっ た 。
0772
,463,7: 「 私 は 自分 の 部屋 へ
^
立ち 帰っ て 、 今後 どう し た もの か と 思っ て おり ます と 、 オカミサン が 、 いえ 、 お 槙 と 申 上げる こと に 致し ます が 、 下 で さわい で いる 声 が し ます ので 、 行っ て みる と 、 酔っぱらっ て 土蔵 の 中 へ はいっ て い ます 。
0783
,308,9: ベク 助 は その 日 七宝 寺 へ
^
立ち 帰る と 、 五 忘 に 向っ て 、
0817
,26,41: 古道具 屋 に 山 と つま れ て ホコリ を かぶっ て いる の だ から 、 シルクハット か なんか かぶっ て 宮城 へ でかけ て 、 この 勲章 を もらっ て 、 女房 よろこべ 、 感激 し て わが家 へ
^
立ち 帰る よう な 出来事 が もう 日本 に は 行わ れ て い ない と 早 呑みこみ を し て い た の は 私 一 人 で は なかっ たろ う 。
0843
,185,2: と
^
立ち 帰ろ う と する の を 主人 の 源 兵衛 が 追っ て き て 、
1072
,3363,6: 坊主 ども は 、 やれやれ と
^
立ち 帰っ た が 、 毎日 こんな 目 に あわさ れ て は 堪ら ぬ と ばかり 、 翌日 、 各 寺 とも 揃っ て 、 魚屋 の 借金 を 返し た という こと だ 」
1072
,5535,8: 今 、 医者 の 市川 楽 翁 が
^
立ち 帰っ て 行っ た が 、 見 た か 」
1072
,5719,8: 「 お いい つけ を 果たさ ず 、
^
立ち 帰っ て は 、 お 叱り を うけよ う か と も 惧 れ まし た が 、 実は 、 ふしぎ な 事 に ぶつかり まし た ため 、 一応 、 御 判断 を 仰い だ 上 で も 遅く ない と 存じ まし て 」
1073
,5360,56: 初め の 四 、 五 日 は 、 芦 ヶ 谷 ( 安静 村 ) の 漁夫 の 家 に 、 妻子 を 隠し て 、 近く を 警戒 し ながら 潜伏 し て い た が 、 偵察 に 出し た 梨 丸 や 、 走り 下部 の 子 春 丸 など が 、
^
立ち 帰っ て 来 て 、
包み込む
(包む.込む)
延べ語数:
16
0141
,3198,25: どこ から も 直射 光線 の さし 込ま ない その 室 に 佇ん で 、 茶 毛糸 の 肩 かけ で 両方 の 腕 を
^
くるみ こん で いる 蒼白い 女 が 、 飢え た よう に 輝く 眼差し を 伸子 たち の 上 に 据え ながら 、
0545
,184,13: そして その 真綿 全体 に 、 おれ は 心身 とも 素っ裸 の まま
^
包み こま れ て しまう 。
0547
,383,19: 静か に 坐っ てる 彼女 の 肉体 が 、 ぴくり ぴくり と 動き 、 それ から 温く 私 を
^
包み こん で くれ た 。
0565
,16,20: 乾柿 を 幾つ か 煉り合せ て 、 紡錘形 に 固め 、 それ を 紙 に くるみ 、 更に 藁 で
^
包み こみ 、 上 から 縄 で ぐるぐる 巻い て 締めつけ た もの です 。
0569
,391,12: 時彦 は にっこり 笑っ て 、 時計 を 両 の 掌 に
^
包み こみ 、 その 掌 を 開く と 、 まるで 奇術 の よう に 、 時計 は 沢山 の 小さな 丸い 玉 に なっ て い た 。
0572
,103,11: 「 まあ 、 君 の 愛情 で 、 彼女 を やさしく
^
包み こん で しまう ん だ ね 。
0581
,381,12: 梅 葉 姐さん の 配慮 が 、 幾重にも 菊 千代 を
^
包み こん で いる よう でし た 。
0597
,162,4: 深い 謎 に
^
包み こま れ て いく よう な 気持ち だっ た 。
0774
,115,13: なん しろ 寒う ござん すから 、 肩掛 を 鼻 の 上 から スッポリ
^
包み こん で い まし た から 、 よく は 分り ませ ん 。
0944
,323,21: 身体 は 密 毛 で 蔽わ れ 、 額 から 波 の よう に 垂れ た 長い 毛 が 顔 を
^
包み こみ 、 眼 鼻 も わから ない ほど に なっ て いる 。
0981
,162,4: 私 の からだ を
^
包み こみ 、
0981
,163,0:
^
包み こま れ て 、 私 は ブルブル ふるえ て い た っきり 。
1040
,1151,19: 真夏 の かんかん 照り の 、 湿気 の 充分 に ある 暑い 空気 の なか に 、 ふたり は
^
包み こま れ た 。
1040
,1208,21: 道路 から の 照り かえし は 、 ハイキング 用 の ショート ・ パンツ に ビーチ ・ サンダル の 下半身 を 暑く
^
包み こん で い た 。
1040
,2773,13: 汗 の 引い た 彼 の 体 を 、 暑い 空気 が ふたたび
^
包み こん だ 。
1040
,3021,15: 腰 から 足首 まで 、 自分 の 体 の かたち に 沿っ て ほど よく
^
包み こん で くれる スリム な この ジーンズ を 、 邦子 は 気にいっ て い た 。
踏み出す
(踏む.出す)
延べ語数:
16
0140
,2204,10: もう 今日 一 日 の 活動 の 一 歩 が
^
ふみ 出さ れ て い て 、 その 流れ の うち に ある 泰造 の 身 の こなし 、 もの の いい かた すべて に 、 伸子 が 気の毒 に 思う 心 を うけつける よう な 隙 が なかっ た 。
0140
,4922,14: と しぼり が ちぢまり 凝集 する こと で 、 そこ から なにか ひとつ
^
ふみ 出す 力 が 湧き そう な 、 痛み と 歓喜 と の 入り 交っ た 予感 が 伸子 の 心 を うずか せ て いる の で あっ た 。
0141
,11782,37: 伸子 が 、 その 示さ れ た 席 に 腰 を おろそ う と し た とき 、 うし ろ に 立っ て い た 若い 一 人 の 雑役 が 、 素早い 大股 に 一 歩
^
ふみ 出し て 、 伸子 の ため に 椅子 を 押し た 。
0155
,231,35: 魯迅 の 大きい 、 嘘 という もの の ない 人間 及び 文学 者 として の 投影 の なか から 、 既に 、 魯迅 自身 は 歩ま なかっ た 新しい 中国 文学 の 一 歩 が
^
ふみ 出さ れ て いる 。
0166
,35,45: 一 九 三 〇 年 に 入っ て から 、 ヒトラー の ナチス は 総 選挙 で 多数 党 と なり 、 ドイツ の 全 人民 が 知識 階級 を も こめ て 、 その 野蛮 な 軛 の 下 に 苦しむ 第一歩 が
^
ふみ 出さ れ た 。
0189
,76,42: 次第に あきらか に さ れ て くる 日本 の 人民 的 生活 と その 文化 の 運命 について の 真面目 な 関心 は 、 多く の 人々 の 精神 を 鼓舞 し 、 せまい 自我 の 環 の そ と へ
^
ふみ 出さ せ はじめ た 。
0221
,362,43: プロレタリア 文学 運動 の 時代 、 「 若い 息子 」 「 真知子 」 を かき 、 労働 者 階級 の 歴史 的 役割 について は 認識 し ながら 、 当時 の 運動 について は 批判 を もっ て いる 者 の 立場 を
^
ふみ 出さ なかっ た 野上 彌生子 は 、 一 九 四 六 年 後 、 「 狐 」 「 神さま 」 等 の 作品 を 経 て 、 「 迷路 」 に 着手 し た 。
0227
,9,30: 朝鮮 、 中国 や 日本 の よう に 漸 々 と 、 封建 的 な のこり もの を すて て 近代 民主 化 を 完成 しよ う と 一 歩
^
ふみ 出し た 国 。
0239
,9,13: ヨーロッパ より も 六 七 十 年 おくれ て 、 民主 社会 に
^
ふみ 出そ う と し て いる 日本 で は 、 おくれ て いる だけ に 事情 は 複雑 で 、 過去 の モラル の 形式 は 、 急速 に 現実 の 風波 に さらさ れ 、 再 評価 さ れ つつ ある 。
0285
,79,7: やっと 全 人民 が 一 歩 を
^
ふみ 出し た 民主 の 試み は 、 二 歩 と 歩ま ぬ うち に 、 まことに 見事 に 、 旧 勢力 で ある 反動 政府 の もくろみ どおり 、 足 を 折り 、 手 を もが れ て 、 人民 は またもや 、 自分 の 声 を 失っ て しまう の で ある 。
0461
,36,32: 若し 再び 生き て かえれる なら 、 自分 は 忻 んで 死ぬ 、 死ん で 、 この 苦しい 境遇 を かえ 、 新しい 芽 の よう に 、 新 生涯 を
^
ふみ 出す だろ う 。
0902
,14,25: この 嘆き が もう 一 歩 遠心 的 に 、 孔子 も 誘惑 さ れ た 如く 、 「 詠じ て 帰ら ん 」 と
^
ふみ 出し て しまう と 、 一つ の 限界 を 越え て 他 の 類型 と なる の で ある 。
0994
,132,14: … … しかし やがて 自分 を おさえ て 向う を 向い て 足 を
^
ふみ 出す 。
0994
,494,5: … … ( 足 を
^
ふみ 出す )
1046
,207,31: 権 家 は いかに 勢威 を 得 て も 、 皇室 の 下 における 権 家 として の 地位 に 満足 し 、 それ より 上 に 一 歩 を も
^
ふみ 出す こと を し なかっ た 。
1059
,15,49: 辞書 と いえ ば 、 当時 の 私 は 辞書 を ひい て 語源 を 探っ たり 、 接頭 語 や 接尾 辞 の 関係 を 明らか に する こと に 興味 を もっ て い た から 案外 言語 学 へ の 第一歩 は この 時代 に
^
ふみ 出し て い た の かも 知れ ない 。
見通す
(見る.通す)
延べ語数:
16
0138
,356,15: 留置 場 の 弁当 で は 泣き 出し ながら も 会社 の やり口 は
^
見 とおし 、
0141
,7170,1:
^
見 とおし た 命令 的 な 口調 で 云っ た 。
0141
,17952,14: 伸子 は 、 またまた 、 彼 に ほだされ ながら 意気 銷沈 する 自分 を
^
見 とおし 、 それ に 抵抗 する よう に 、
0141
,18303,17: モジリアニ の 素晴らしい 才能 を 独占 する ため に —— あと で 価 の 出る こと を
^
見 とおし た 画商 が 、 彼 の 生活 の 破綻 に つけこん で 、 紙屑 同然 の はした金 を 与え て は 、 モジリアニ から 制作 を まきあげ て い た 。
0144
,753,39: 不思議 に 活 々 し た 人々 」 の 生活 だけ を 描い た の は 、 僅 に ゴンクール と バルザック だけ で ある と 思わ れ た という 回想 は 、 今日 彼 の 全 生涯 を
^
見 とおす 立場 に 置か れ て いる 我々 にとって 、 実に 意味 深い 示唆 を 与える の で ある 。
0185
,1,25: 誰 の 目 から 見 て も あんまり 愚劣 だ と 思わ れる こと が ら や 、 衆目 が 、 そこ に 誹謗 を
^
見 とおす よう な 言動 に対して 、 まとも に それ を とりあげ たり 、 理非 を 正し たり する こと は 、 日本 の 表現 で は 大人気 ない 態度 と さ れ て き た 。
0205
,210,48: 当時 、 日本 の 民主 主義 革命 そのもの の 特殊 な 性格 、 すなわち 、 これ まで の 封建 性 、 絶対 主義 に対する ブルジョア 民主 革命 を おしすすめる 過程 に 、 当面 の 革命 が 成熟 し て ゆく という 特殊 な 歴史 的 条件 は 、
^
見 とおさ れ て い なかっ た わけ で は なかっ た 。
0206
,93,39: ただ イデオロギー として 社会 主義 が 分っ て き た ばかり で なく 、 人間 は 幸福 を 求め て いる という なまなましく 根強い 実感 、 熱情 そのもの として 個人 の 人生 も 歴史 の 展望 の 中 に
^
見 とおさ れ て 来 た とき の 社会 主義 的 リアリズム の 創作 方法 。
0206
,198,17: しかも 、 人間 の 経験 の うち に 、 社会 発展 の 法則 を 次第に 遠く まで
^
見 とおす 具体 的 な 条件 が まし て 来る につれて 、 リアリズム は 日常 的 な 目前 の 現象 に くっつい て 歩い て 、 その 細部 を 描き出す 単純 な 写実 から 成長 し て 、 人民 の 歴史 を 前方 に 展望 する 遠目 の きく リアリズム に まで 育っ て 来る 。
0228
,42,27: この 戦争 が 、 日本 の 全 国民 を 不幸 に し 、 経済 を 破壊 し 、 飢え させる もの で ある こと を 、 はっきり
^
見 とおし て 、 十 何 年 も 前 、 そもそも 戦争 の はじまり から 、 この 戦争 に 反対 し 、 戦争 を もたらす 日本 の 天皇 制 の 政治 の やり かた に 反対 し て 来 た 政党 は 、 日本 共産党 だけ でし た 。
0228
,53,6: 現実 の 刻々 を 鋭く
^
見 とおし て 、 長い 未来 に 及ぶ 国民 の 幸福 の 建設 の ため に 、 計画 を 立て 、 一つ 一つ と 実行 に うつし て いる ところ に 、 日本 共産党 の たのもし さ が ある と 思い ます 。
0397
,41,21: 岡村 順子 さん の 「 尼 に なる 日 」 、 そこ に 幸福 は ない こと を はっきり と
^
見 とおし ながら 夫 を 失っ た 二 十 五 歳 の 女性 が その こと によって 生活 も 失っ て 、 敗北 と 知り ながら 恐怖 を もち ながら 、 尼 の 生活 に 入っ て ゆこ う と し て いる 心持 が 飾り なく 語ら れ て いる 。
0427
,13,44: 軍部 の 煽動 に のっ て 若い 女性 が 、 明日 に かくさ れ て いる 生活 の 破滅 に 向っ て ヒロイズム で ごまかさ れ ない よう に 、 戦争 的 美名 に かくさ れ た 資本 主義 の 搾取 の 現実 を
^
見 とおす よう に 、 荒くれ たかぶっ た 世間 の 気風 の うち に 、 ひとすじ の 人間らし さ と 、 その 発展 の ため の 努力 を 失う まい と し て いる けなげ な 女性 たち の 心 の 友 で あろ う として 、 この 集 に おさめ られ て いる 文章 は かかれ た 。
0795
,464,2: オレ は
^
見 とおし さ 。
0947
,398,26: 町並み の 家々 で は 、 あけはなし た まま 戸外 で 涼ん で いる ので 、 どの 家 も 、 奥 まで ひと 目 に
^
見 とおさ れる 。
0990
,352,23: 戦前 も 戦争 中 も 私 の 思想 は 戦争 に 賛成 せ ず 、 私 の 理性 は 日本 の 敗北 を
^
見 とおし て い た のに 、 自分 の 目 の 前 で 無数 の 同胞 が 殺さ れ て いく の を 見 て いる うち に 、 私 の 目 は くらみ 、 負け て は たまら ぬ と 思い 、 敵 を にくい と 思い 、 そして 気がつい た とき に は 、 片隅 の ところ で で は ある が 、 日本 戦力 の 増強 の ため の ボタン の 一つ を 握っ て 立っ て い た の です 。
拭き出す
(拭く.出す)
延べ語数:
16
0083
,207,16: なお その 上 に 良く ない こと に 、 今 だに ちょいちょい 悪性 の おでき が
^
ふき 出し 、 我慢 の なら ぬ 臭気 を 放つ の で あっ た 。
0084
,240,5: 山木 と 河合 と は
^
ふき 出し た 。
0114
,687,56: 私 達 が 今日 は お 互に 初めて 会っ た って 云う んで どっか 内密 な もの を 抱え て 考え 考え 口 を きい て ます けど 、 若し 三 年 も 四 年 も 御 つき 合し て 居 て その 時 に 今日 の 事 を 考え て 見れ ば きっと 何となく
^
ふき 出し たく なる 気持 が し ましょ う ね 。
0140
,1734,23: 女 は だ から いや だ 、 という 伸子 にとって 実感 し にくい 、 素子 の 噴火口 が 、 そこ に 火焔 を
^
ふき 出す こと を おそれる の で あっ た 。
0141
,5193,13: 区役所 へ で も 行っ た よう な 不 似合 さ に
^
ふき 出し ながら 伸子 が 云っ た 。
0141
,8536,7: ナターシャ は たまらな さ そう に
^
ふき 出し た 。
0144
,361,18: そっと 腕 を 掻き ながら その 光景 を 眺め て い た 小僧 ゴーリキイ は 、 思わず
^
ふき 出し て 、 笑い すぎ 、 足許 が ふらつい て 扉 の ガラス を 一 枚 こわし て しまっ た 。
0759
,7468,11: ルミ子 は 真顔 で そう 言っ て しまう と 、
^
ふき 出し て 、 大 そう 、 こまり ながら 、
0885
,162,16: 最後 に は 、 産婦 は と うく 横腹 に 手 を 当て て 恐る く
^
ふき 出し た の で あり ます 。
0985
,95,20: その かっこう で 、 あなた 、 ほほ 、 そんな 、 落着 い て い らし たって ——( 清水 も
^
ふき 出す )
0988
,3430,2: 私 は
^
ふき 出し そう に なつ た が 、 相手 が 大 まじめ な ので 、 笑 つて 氣 の 毒 な よう な 氣 が し て だま つて コップ を 受け た 。
1067
,149,11: つまり 白昼夢 の 繰返し が 偶 〻 物 に 触れ て
^
ふき 出し て くる に すぎ ない 。
1157
,1,7: ぼく は また か と おもっ て
^
ふき 出し て しまっ た が 「 じゃ まるで 、 あなた の 日本語 みたい じゃ あり ませ ん か 」 と 逆襲 する と 、 かれ も また ふき 出し て しまっ た の で ある 。
1157
,1,35: ぼく は また か と おもっ て ふき 出し て しまっ た が 「 じゃ まるで 、 あなた の 日本語 みたい じゃ あり ませ ん か 」 と 逆襲 する と 、 かれ も また
^
ふき 出し て しまっ た の で ある 。
1157
,24,30: それにしても 、 似 たり 寄っ たり の 沖縄 調 の 日本語 を 振りかざし て 、 頭ごなし に 来 られ た の で は 、 腹 が 立つ より 先 に
^
ふき 出さ ず に は い られ なかっ た の で ある が 、 同郷 の よしみ から な の で ある 。
1174
,1852,6: 汗 が びっしょり と 額 に
^
ふき 出し て 来 た 。
迷い込む
(迷う.込む)
延べ語数:
16
0082
,1889,7: 「 困っ た ねえ 、 どこ へ
^
迷い こん だ の だろ う 」
0141
,3162,17: 並木道 へ はいっ て 行っ て 、 伸子 は 氷 華 の 森 の ふところ 深く
^
迷い こん だ 思い が し た 。
0378
,102,41: お化け は ない もの 、 迷信 は ばかげ た もの 、 と 占い や まじない の 話 に 子供 の 興味 が ひき つけ られ ない よう に し て いる 母 だ のに 、 この 白い 鳩 が 座敷 へ
^
迷い こん で 来 て 、 偶然 、 神棚 へ とまっ て 二 三 度 羽ばたき し 出 て 行っ た という こと を 、 一つ の いい 前兆 として うけとっ た 。
0413
,10,12: 「 貧しき 人々 の 群 」 から 、 さまざま な 小道 に
^
迷い こみ ながら 「 伸子 」 に 到達 し 、 それから 比較的 滑らか に いくつ か の 短篇 を かき 、 やがて そういう 滑らか さ の 反復 に 作家 として 深い 疑い を 抱き だし た 、 その 最後 の 作品 で ある から 。
0538
,614,22: これ が あの 、 いつか の 晩 、 鼠 の 尻 っぽ みたい な 下げ髪 で 藁 草履 を つっ かけ て
^
迷い こん で き た しらみ くさい 女の子 か ね 。
0540
,371,11: 路 は とぎれ がち で 、 やがて 叢 の 中 に
^
迷い こん で しまう 。
0543
,97,12: ただ 真黒 な 小さな 普通 の 犬 で 、 どこ から か
^
迷い こん で 来 た の です 。
0612
,1001,48: 多く の 羊 の 群れ の 中 に は わがまま な 行動 を とる 羊 も い て 、 主 なる 羊 飼い の 角笛 の 導き に そむい て 、 花 に だまさ れ 、 水 に つられ 、 つい うかうか と 危ない いばら の やぶ に
^
迷い こむ 。
0698
,75,11: 孤独 と 想念 に 疲れはて た 松夫 が その 庭園 に
^
迷い こん で 樹 蔭 の ベンチ に 腰かけ て いる と 、 植込み の 向う に 水木 由子 が 芝生 に 腰 を 下し て 読書 し て いる の に 気がつい た 。
0728
,129,26: そこ は 軒 なみ に カフェー の 立ち並ん で いる 所 で 、 各々 の 戸口 に 美人 女給 が 立っ て 、 露 路 へ
^
迷い こむ 通行人 を 呼び こみ 、 時には 手 を 握っ て 引っぱり こも う と し たり し た 。
0759
,5659,23: 「 いつも 、 こうして 鍵 を かけ て おく ん だ けど 、 今日 は どう し た こと か 、 あんた が
^
迷い こん で き た から 、 泡 を くっ た の さ 」
0777
,728,22: わが身 に 課せ られ た 義務 を 忘れ て 無為 に すごし て いる うち に 、 二 十 年 目 に
^
迷い こん だ 風来坊 が た ッ た 六 七 日 の うち に 、 彼女 の 知り 得 た 秘密 の 全て を 見破っ て いる で は ない か 。
0778
,347,16: お 源 と お 米 が 尾羽 うち から し て 正二郎 の ところ へ
^
迷い こん で き た 。
1001
,120,48: きわめて 地味 な 研究所 で 、 政治 的 な 動き の 全く ない ところ な ので 、 世間 的 に も あまり 知ら れ て い ない らしい が 、 朝日新聞 記者 に 語る ところ を 傍聴 し て い た 私 は 、 思いがけ ぬ ところ に
^
迷い こん だ 幸 を 、 しみじみ と 感じ た もの で ある 。
1050
,112,26: 同氏 に よれ ば 、 これ は 胆振 の 有珠 か 虻田 へん の 人 が 、 とある 海岸 の 洞穴 から 下界 の 国 へ
^
迷い こん で 帰っ て から 村人 に いち ぶし じゅう を 物語る 、 いわば 一種 の 実歴 談 として 信じ られ て いる と いう 。
1062
,228,26: しかし 、 わざわざ 聞き に 出かけ て 行っ た 時 は 、 神 々 は やって来 ず 、 狩 に 出 て 、 偶然 そこ へ
^
迷い こん で 野宿 し た 人 だけ が 、 それ を 聞い た という こと で あり ます 。
担ぎ出す
(担ぐ.出す)
延べ語数:
16
0080
,1585,6: 雨 谷 は 、 外 へ
^
かつぎ 出さ れ 、 寝台 自動車 に 乗せ られ て 、 本所 の 百 善 病院 へ つれ て 行か れ まし た 。
0081
,662,4: その 枯葉 を
^
かつぎ 出し て 、 砂浜 の 上 に 積ん で いっ た 。
0091
,1334,2: 幽霊 を
^
かつぎ だす の は 世間 を さわがせ て 、 何 か を たくらん で いる 者 の 仕業 だ 。
0091
,1950,18: 道夫 は 、 なぜ 四 次元 など という へん な 名前 の もの を 大事 そう に
^
かつぎ だし た の か 、 気 が しれ なかっ た 。
0585
,103,2: 神輿 が
^
かつぎ 出さ れ 、 神楽 と 手踊 と 歌謡 と 手品 と が ごっちゃ に 行わ れ 、 後れ ば せ の 盆 踊 まで 始め られ まし た 。
0595
,143,5: 樽 神輿 が また
^
かつぎ 出さ れ てる らしく 、 波 の よう な 人声 が きこえ て き た 。
0613
,37,42: 小柄 ながら 肝 の すわっ た 男 で 、 鉄兜 から 黒 巻 脚絆 の きりりと しまっ た 脚 の 先 まで 隙 も ない 厳重 な 身固め 、 これ まで 何 回 と なく 血 の 中 から 負傷 者 を
^
担ぎ だし た 体験 は 、 よく 級友 の 輿望 を あつめ て 、 この 小男 が 先頭 きっ て 飛びこむ 煙 の 中 へ 、 級友 は 一つ の 玉 に なっ て 突っ込ん だ もの だっ た 。
0613
,667,14: 二 人 ずつ 組 に なっ て 燃える 病棟 の 中 から 患者 を
^
担ぎ だす の で ある 。
0623
,37,11: 社会 的 に 忘れ た 時 に すら 政治 的 に
^
担ぎ ださ れ て くる の で あっ て 、 その 存立 の 政治 的 理由 は いわば 政治 家 達 の 嗅覚 による もの で 、 彼等 は 日本人 の 性癖 を 洞察 し 、 その 性癖 の 中 に 天皇 制 を 発見 し て い た 。
0623
,148,27: 人間 は 結局 処女 を 刺殺 せ ず に は い られ ず 、 武士 道 を あみださ ず に は い られ ず 、 天皇 を
^
担ぎ ださ ず に は い られ なく なる で あろ う 。
0785
,394,23: 「 山 キ の 主人 が 頭 を まるめ 法衣 を まとっ て 棺桶 に ね て から 、 フタ を とじ て
^
担ぎ だし て ダビ 所 に 安置 し て コマ 五 郎 が 扉 を しめ 錠 を 下す まで 、 あなた 方 は 目 を 放さ ず 見 て い た の です ね 」
0785
,761,11: そして そこ から 出る ヒマ が ない うち に 棺桶 は
^
担ぎ ださ れ た の です から 、 どうしても ヌケ 道 の 用意 が なく ちゃ ア 出 られ ない 」
0943
,38,66: おなじ 正月 の 十 一 日 、 池 の 端 の 下 邸 に 尾張 侯 、 酒井 日向 守 、 酒井 大 学頭 、 松平 摂津 守 など を 招い て 恒例 の 具足 祝い を し た が 、 酒 狂乱 舞 の さなか 、 見 あげる よう な 蓬莱山 の つくり もの を 据え た 十 六 人 持ち の 大 島台 を
^
担ぎ だし 、 播磨 守 が 手 を 拍 つと 、 蓬莱山 が 二つ に 割れ て 、 天 冠 に 狩衣 を つけ 大口 を 穿い た 踊子 が 十 二 、 三 人 あらわれ 、 「 人間 五 十 年 、 下 天 の 内 を くら ぶれ ば 、 夢幻 の ごとく なり 」 と 幸 若 を 舞っ た 。
0958
,27,24: それでも 、 せっかく ここ まで 訪ね て き た の で ある から と いう ので 、 三 人 は 流れ へ 竿 を
^
かつぎ だし た 。
1073
,2979,34: 将門 も 、 何 か 、 死力 を ふるっ て 、 喚こ う と し た が 、 とたんに 、 長い 廊 の 橋 を こえ て 、 戸外 の 広前 へ 、
^
かつぎ 出さ れ て い た 。
1175
,1177,33: この 界隈 の 大 掃除 日 は 先月 の 二 十 五 日 と 区役所 から 通達 が あり 、 その 日 僕 と 野呂 は それぞれ 自分 の 部屋 の 畳 を
^
かつぎ 出し 、 庭 で ポンポン と 引っぱたい た 。
帰り付く
(帰る.付く)
延べ語数:
16
0071
,1584,22: やっと の こと で 、 装甲車 隊 は 、 宇宙 艇 「 新月 号 」 が 待っ て いる ところ へ
^
帰り つく こと が でき た 。
0082
,2953,16: 「 X 号 を 倒し て 、 機械 の 調子 を 直し 、 また 地上 へ
^
帰り つく の だ 。
0087
,832,20: 夕方 六 時 に お 邸 から いつも の よう に お 暇 を 頂き まし て 、 家 へ
^
帰り つい た の が 六 時半 頃 、 それから 本 を 読み まし て 十 時 頃 に 寝 て しまい まし た 。
0087
,1590,6: その 頃 僕 は 家 へ
^
帰り つい て い て 、 妹 は ちゃんと 家 に 居 た 。
0137
,40,2: 家 へ
^
帰り つい て 一服 し て 床 に つく と 早く て 十 一 時半 。
0505
,577,13: 肩 や 帽子 に 、 白く 砂 を ため て 家 に
^
帰り つく と 、 手 の 切れる 様 な 水 で 、 パシャパシャ と 顔 や 手足 を 洗う と 栄蔵 は 、 行き なり お 君 の 前 に 座っ て 、 懐 の 煮 〆 め た 様 な 財布 の 中 から 、 まだ 新 らしい 十 円 札 を 出し て ピタッ と 畳 に 起 い た 。
0562
,41,4: アパート の 室 に
^
帰り つい た の は 、 深夜 だっ た 。
0613
,1352,32: 元気 一 杯 な 大石 君 が 加わっ た ので 仕事 は 活気づい て 、 夜 の 十 時 まで に 予定 の 地区 を 終わり 、 藤 ノ 尾 に
^
帰り つい て いろり に 火 を 焚き 、 馬鈴薯 と 南瓜 を 煮る 。
0617
,3126,3: しかし 家 に
^
帰り つい て みる と 、 精神 に また 弛み を 生じ て 、 しばらく 忘れ て い た 疲労 が 体 を くずおれ さ し た 。
0776
,14,8: 昇 龍 丸 は 無事 故国 に
^
帰り つい た が 、 帰国 の 途次 、 畑中 は 船員 に はかっ て 、
0818
,129,4: 支倉 が 日本 へ
^
帰り つい た の は 分っ て いる が 、 彼 の その後 の こと が てんで 分ら ない 事 から も 、 田舎 豪傑 の 狼狽 ぶり が 分る で は あり ませ ん か 。
0839
,411,5: 彼 は 家 へ
^
帰り つく と 、 母 に きい た 。
0866
,3449,3: 家 へ
^
帰り つい た の は 、 十 一 時 過ぎ で あつ た が 、 今日 の 結果 を みな に 話そ う と 、 茶の間 へ ど つかり と 坐 つ た とたん 、 妹 の 多津 が 、 一 通 の 速達 便 を 彼 の 前 に 差し出し た 。
1001
,151,48: 午後 四 時 発 の バス だ と いう ので 、 鎮導 寺 に も 立寄り 、 勝 海舟 書く ところ の 本堂 の 柱 の 和歌 という もの を 見 たかつ た が 、 時間 が ない よう な ので 割愛 し て 、 停留所 に
^
帰り つい た 。
1156
,12,15: ところが 書け ない と なる と 書け ない もの で 、 ついに そのまま 東京 に
^
帰り つい た の で ある 。
1174
,4603,3: 万 一家 に
^
帰り つい て も 、 内地 じゃ 薬 は 自由 に なら ない から ね 。
押し殺す
(押す.殺す)
延べ語数:
16
0062
,2496,17: 池田 敏雄 さん は こうした 力学 に いち早く 気づき 、 自ら の 奔放 な 発想 を
^
押し 殺す ドラマ を 演じ た 人 だっ た 。
0062
,2521,12: 富士通 の 鬼才 、 池田 敏雄 は 自ら の 才能 を
^
押し 殺す よう に IBM 互換 路線 を 選ん だ 。
0141
,9142,17: しかし 伸子 は 自然 な 警戒 心 から 自分 の 感情 に おこっ た いとわし さ を
^
おし ころし て 、 はじめ と 同じ 調子 で 返事 し た 。
0280
,2,18: 今や わたくし たち は 元気 よく 立ち上っ た その 肩 の 力 で 、 人間 生活 を
^
圧し 殺し て 来 た 圧迫 を 徹底的 に とりのぞか なけれ ば なり ませ ん 。
0430
,89,5: ニキタ が 、 赤子 を
^
押し ころす ところ を 、 第 一 の よう に さ れ て は 、 殆ど 見 て 居る に 堪え ない 。
0573
,423,10: 佐竹 は 眉 を しかめ た が 、 それ を
^
押し 殺す よう に 煙草 に 火 を つけ た 。
0732
,2581,22: しかし ツル子 と共に 箱根 を 往復 する 機会 は 今後 も あり うる 見込み が ある から 、 はやる 胸 を
^
おし 殺し て 、 我慢 し て いる 。
0759
,8482,6: しかし 、 それ を ムリ に
^
押し 殺す 必要 は なかっ た 。
0987
,254,34: その シルエット に 区切ら れ た 光 の 輪 の 中 で 、 シルエット に 向っ て —— こちら に 乗り出し て 、 心労 と 恐怖 と 脅威 の 入れ まじっ た 、 低く
^
押し ころし た 早口 で しゃべる 課長 の 顔 の 、 ふくれあがっ た 鼻腔 や ブルブル ふるえる 頬 の シワ まで ハッキリ と 見える 。
0988
,1234,10: 私 の 眠り を さまさ せ ない ため らしい 、
^
押し 殺し た 低い 聲 で ある 。
0988
,3116,8: 聲 の 調子 も 態度 も 、 つとめて
^
押し 殺し た もの だ が 、 何 か 殺 氣 の よう な もの が 來 た 。
0988
,3546,8: 貴島 に 向 つて 早口 で 一息 に
^
押し 殺し た 聲 で
0989
,1799,5: ( かすれ た 、
^
押し 殺し た 声 で 言い 、 いきなり 、 ふるえる 片手 で 須永 の ひじ を 掴み ) … … 逃げ て 下さい !
0995
,1392,8: ( 吐き そう に なる の を
^
おし ころし て 、 呑みこむ ) フフ !
1036
,378,4: 無理 に 喜び を
^
押し 殺そ う と 努め ながら も 、 子供 の よう に 上機嫌 だっ た 母 の 顔 が 目 に 浮かぶ 。
1174
,981,3: 今度 は
^
押し 殺し た よう な 声 で 、 城 介 は 言っ た 。
響き渡る
(響く.渡る)
延べ語数:
16
0060
,3287,13: しわぶき 一つ ない 会場 に 、 アルテア の 奏でる ソート の 音楽 が
^
響き 渡っ た 。
0062
,1958,7: なぜ か マッキントッシュ の 博覧 会 に
^
響き 渡る
0084
,1685,28: 操縦 室 の 一同 が 、 不安 の 底 に 放り込ま れ た とき 、 天井 の 高 声 器 から 、 ひどく あわて た 声 が
^
響き 渡っ た 。
0113
,258,27: 漸く 話 の わかっ て 来 た 友達 を 失う と 云う 事 は 嬉しい 事 で は ない ので 結句 その 方 が 流し元 まで
^
響き 渡っ て よかっ た の で ある 。
0596
,308,7: 嘉代 さん の 大きな 叫び声 が
^
響き 渡っ た 。
0842
,1245,14: 元々 地声 の 大きい 升田 の こと で 、 ついに 部屋 一 パイ に
^
響き 渡る 大 音声 と なっ て しまっ た 。
0843
,122,31: 店 の 中央 の 土間 に 風呂 桶 を すえ て の こと です から 、 屋根裏 の クモの巣 を 払っ て いる 小僧 の 耳 に 至る まで クマ なく
^
ひびき 渡り ます 。
0942
,24,24: これ は 私 に 、 今 も 、 まざまざ と 、 生き て 、 青春 の 声 として 、 胸 の 中 に
^
響き 渡っ て いる 声 で ある 。
0942
,25,50: 山びと の 、 高 さ へ の 熱情 、 清らか さ へ の 熱情 、 孤独 へ の 熱情 、 この 熱情 の 底 に 漲っ て いる 、 涯 も ない 寂寥 の 美し さ が 、 山 の 誘惑 として 、 今 も 私 の 中 に
^
響き 渡っ て やま ない 。
0956
,211,15: 遠近 の 広大 な 竹林 の 竹 の 葉 の ざわめく 音 が 無気味 に
^
響き 渡り はじめる 。
1000
,554,20: 言葉 も 呂律 が 廻ら なかっ た の が 、 てきぱき し た 物 云い で 、 りん く と
^
響き 渡る よう に 云っ た 。
1012
,30,15: が 、 この 残忍 な 、 我儘 な 家老 の 評判 は あちら こちら に
^
響き 渡っ て い まし た から 、 ハハア !
1012
,401,11: その 騒音 に 入り交じっ て 、 時々 人間 の 呶号 が
^
響き 渡っ て くる の です 。
1140
,247,18: レコード の 廻る につれて 、 ポータブル の 蓄音機 から 、 朗々 と 吹 込ん だ 声 が
^
響き 渡り まし た 。
1148
,174,32: 深沢 深 は 幾度 か それ を 迎え 討つ よう に 、 気違い 染み た 演奏 を 続け まし た が 、 終 に は 朗々 と 場内 一 パイ に
^
響き 渡る バッハ の 音楽 に 圧倒 さ れ て 、 指 を 休め た まま 凝っ と 聴き入る 外 は なかっ た の です 。
1174
,1633,8: 時々 冗談 を 言っ て 、 家中 に
^
ひびき 渡る 高笑い を し た 。
叩き壊す
(叩く.壊す)
延べ語数:
16
0037
,211,33: 新しい 文学 が 起ろ う と する 時 に は 必ず 既成 の 「 人間 」 という 観念 へ の 挑戦 が 起り 、 頑固 なる 中世 的 な 観念 の 鎧 を
^
たたき こわし て 、 裸 か の 人間 を 描こ う と し 、 まず 肉体 の デッサン が はじまる 。
0037
,227,70: しかし 、 この 色 は 絵画 的 な 定着 を 目的 と せ ず 、 音楽 的 な 拡大 性 に 漂う て 行く もの で なけれ ば なら ず 、 不安 と 混乱 と 複雑 の 渦中 に ある 人間 を 無理 に 単純 化 する ため の 既成 の モラル や ヒューマニズム の 額縁 は 、 かえって 人間 冒涜 で あり 、 この 日常 性 の 額縁 を
^
たたき こわす ため の 虚構 性 や 偶然 性 の ロマネスク を 、 低俗 なり と する 一刀 三 拝 式 私小説 の 芸術 観 は 、 もはや 文壇 の 片隅 へ 、 古き 偶像 と共に 追放 さる べき もの で は なかろ う か 。
0079
,887,8: 石油 乳剤 や ディ・ディ・ティー 製造 工場 を 全部
^
叩き こわす こと 。
0082
,2500,4: みんな この 扉 を
^
叩き こわせ 」
0095
,62,24: 半 睡 半 醒 の 状態 に あっ た ドレゴ は 如何なる わけ にて 不思議 に も マリヤ の 額縁 が 半分 に
^
叩き 壊さ れ て 落ち た の か を 探求 する 慾 も 起ら ず 、 物音 の し た わけ だけ を 了解 する と 安心 し て そのまま 再び 寝台 の 上 に ぶっ 倒れ て 睡っ て しまっ た の で ある 。
0613
,180,17: 寝台 も 、 椅子 も 、 戸棚 も 、 鉄兜 も 、 靴 も 服 も なにもかも
^
叩き 壊さ れ 、 投げ飛ばさ れ 、 掻き回さ れ 、 がらがら と 音 を たて て 、 床 に 転がさ れ て いる 私 の 身体 の 上 に 積み重なっ て くる 。
0777
,395,24: ところが 川越 の 近在 で 酒造 業 を やっ て い た 男 が 、 せっかく 仕込ん だ 酒 を 、 樽 を
^
叩き こわし て みんな 土 に すわ せ た アゲク に 、
0807
,213,4: 野郎 の 屋敷 を
^
たたき こわし て 、 川 へ ぶちこん で しまえ 」
0831
,356,2: 日本 を
^
叩き こわし た 方 が いい や 。
0984
,188,50: そこ に は 、 一つ 一つ の 問題 について 、 これ を こう 直せ ば こう なる から 直し た が よい といった ふう の 意見 や ヒント は ほとんど 与え られ て い ない で 、 あれ も これ も 根こそぎ まちがっ て い て 、 その 根本 を
^
叩き こわさ なけれ ば 問題 に なら ぬ といった 式 の 、 皮肉 の 味 に 満ち た 絶望 みたい な もの だけ が 与え られ て いる こと が 多い 。
0985
,2261,11: 再建 し なく て は なら ぬ 部分 と 、 根こそぎ
^
叩き こわさ なきゃ なら ん 部分 が ある きり だ 。
0988
,3758,18: いつ でも 、 事 が チョット 明るく 、 うまく 行き そう に なる と 、 トタン に 根こそぎ
^
叩き こわさ れる 運命 に なつ て いる の だ 。
0988
,4398,18: 「 戰爭 に 驅 り 出さ れ た ため に 、 自分 の 人間 性 は メチャメチャ に
^
叩き こわさ れ た の だ 。
0989
,1557,29: 神 が 生きもの を 創造 し た こと が 世の中 の はじまり だ と する なら ば 、 その 時 から 今 まで の 事 を すべて 台無し に
^
叩き こわし た の が 原子 爆弾 で 、 ですから すべて が また ゼロ から 、 始まる もの なら 始まる わけ で 、 つまり 創 世紀 —— そういう 所 に 僕ら は 立たさ れ て いる 。
0992
,27,5: 廃墟 の ガラクタ が 、
^
叩き こわさ れ た まま の 姿 で 口 を あけ 投げ出さ れ て いる だけ に とどまっ た 。
1041
,1453,24: ピアノ を 弾く とき に は 両脚 の ヒザ を くっつける よう に し て キーボード の 前 に 立ち 、 ピアノ を
^
叩き こわそ う と でも する か の ごとき 勢い で 、 弾き まくる の だ 。
滑り込む
(滑る.込む)
延べ語数:
16
0015
,344,41: セット の 終っ た ころ 、 田島 は 、 そっと また 美容 室 に は いっ て 来 て 、 一 すん くらい の 厚 さ の 紙幣 の たば を 、 美容 師 の 白い 上衣 の ポケット に
^
滑り こま せ 、 ほとんど 祈る よう な 気持 で 、
0089
,626,19: そして それ に ぶつかっ た はずみ に 、 すぐ 前 の 壁 の 穴 の 中 へ ずるずる と
^
滑り こん だ 。
0141
,794,15: たがい ちがい に し て なら ば 、 裸 の 体 が 小さく て も
^
滑り こむ 危険 は ふせげる の で あっ た 。
0180
,59,19: 今日 の 生活 として だれ しも やむを得ない こと は 、 その 程度 の ちがい だけ で ある ところ まで
^
辷り こむ と 、 本質 を かえ て 社会 悪 と なり 、 また 犯罪 的 性格 を もつ よう に なっ て しまう 。
0598
,379,19: ちょっと 気 が 立っ て 、 中途 で 機嫌 を わるく し 、 そのまま 人形 めい た 平常 に
^
滑り こん だ の で あろ う か 。
0672
,81,102: 男 の 人 は 、 大学生 ぐらい の チンピラ 共 まで 、 まるで 自分 が 世界 を 動かす 心棒 で で も ある よう な 途方 も ない ウヌボレ に 憑かれ て いる から 、 戦争 だ 、 敗戦 だ 、 民主 主義 だ 、 悲憤 慷慨 、 熱狂 協力 、 ケンケンガクガク 、 力み かえって 大変 な 騒ぎ だ けれども 、 私 たち は 世界 の こと は 人 が 動かし て くれる もの だ と きめ て いる から 勝手 に まかせ て 、 世相 の 移り変り に は 風 馬 耳 、 その 時々 の 愉し み を 見つけ て
^
滑り こむ 。
0727
,29,9: テニス 式 に アンツーカ 野球 場 という の は
^
滑り こみ が 出来 なく て ダメ で あろ う が 、 だいたい に 於 て 夜 に なる と 風 が なぐ よう な 形勢 で ある から 、 いずれ は 夜間 野球 という こと を 主として 考える の が よろしい よう に 思っ た 。
0811
,105,11: 下田 上空 を すぎ て 下降 、 一直線 に 羽田 へ
^
滑り こむ 。
0817
,514,13: 彼女ら は 平々凡々 で ある が 、 平々凡々 と どこ へ で も
^
滑り こみ 、 ちゃんと 仕事 の 責任 を 果し 、 クッタク が ない という 非凡 人 で も ある らしい 。
0817
,532,16: 見る から に 平々凡々 たる 娘 さん で あり 、 平々凡々 と どこ へ で も
^
滑り こん で いる よう な 感じ は 、 この 人 たち の 場合 でも 同様 で あっ た 。
0947
,3500,10: サト子 が 、 あわて て 芳夫 の となり に
^
辷り こむ と 車 は いきなり 四 丁目 の ほう へ 走り だし た 。
0947
,3780,8: と 愛一郎 の となり の シート に
^
辷り こん だ 。
0948
,1129,27: 煖炉 の 右手 の 扉 の ノッブ が そろそろ と 動き 、 音 も なく 開い た ドア の 隙間 から 黒い 人影 が 広間 に
^
辷り こん で き た 。
1040
,465,8: 本塁 を 想定 し た 洋介 は 、
^
滑り こん で くる 架空 の 走者 に対して 、 絵 に 描い た よう な ブロック の 姿勢 を 取っ た 。
1183
,137,4: 窓 の 下 に
^
滑り こん で 、 一切 を そこ に 脱ぎ捨てる 」
1183
,148,7: 列車 は ようやく 青葉 の 軽井沢 に
^
滑り こん だ 。
守り通す
(守る.通す)
延べ語数:
16
0004
,251,23: その 期間 に 、 愛情 の 問題 だの 、 信仰 だの 、 芸術 だ の と 言っ て 、 自分 の 旗 を
^
守り とおす の は 、 実に 至難 の 事業 で あっ た 。
0062
,2936,17: 表立っ て 口 に は し て こ なかっ た が 、 唯一 日本 だけ が
^
守り 通し て き た 世界 と の 壁 が DOS / V によって 崩れれ ば 、 日本 企業 は 少なくとも 当面 は 大きな 打撃 を 受ける だろ う 。
0100
,61,12: どんな 不便 を 忍ん で も 彼女 は 自分 の 美 を
^
守り 通そ う と する 。
0205
,93,12: もし われわれ が 本当に 人間 として 基本 的 な もの だけ は
^
守り 通す という 決意 を もち 、 それ が 実践 の ため に は 牢獄 と 死 を さえ 辞せ ない だけ の 強い 意志 だけ あれ ば 、 必ず 我々 は この よう な お 調子 に のっ た 今日 の 右翼 攻勢 を 粉砕 し うる 時 は くる 。
0205
,133,32: 中野 好夫 は 、 牢獄 も 死 も 覚悟 し て 、 「 意見 と 発表 の 自由 に対する 権利 」 を ふくむ 「 人間 として 基本 的 な もの だけ は
^
守り とおす 決意 を もっ て 」 いる の だ から 、 社会 的 現象 で ある 文学 の 話 で 、 意見 を あらわし て いい と 思う 。
0211
,123,17: そして 、 社会 主義 の 社会 の 住民 として 「 攻撃 を 受け て 自分 自身 を
^
守り 通し た 小さい 人々 」 の 人間 価値 を 評価 し 、 彼 ほど 衷心 から 戦争 の 犯罪 性 を 指摘 する なら 、 人民 階級 の 独裁 という こと と 、 金 と 権力 を ひっくるめ て 独占 する という こと と の 間 に ある ちがい について も 学ぼ う と する だろ う 。
0312
,195,36: 防火 壁 という 場合 、 それ は その 壁 自体 が 火 を うけ 、 やけ こげ 、 最後 に やけ くずれ て も 、 その 奥 に 建て られ た 家 を 、 火 から
^
守り とおす ところ に 意味 が ある 。
0332
,11,67: つまり 、 ファシズム に 抗議 する ストライキ 、 ファシズム に 抗議 する デモンストレーション 、 ファシズム に 抗議 する 声明 書 、 それら の 集団 的 な 抵抗 の 裏づけ として 本当に 一 人 一 人 が 、 自分 の 生活 態度 の 全面 で どんな 抗議 を 行っ て いる か 、 それ を 明瞭 に 意識 において 見 なけれ ば 、 日本 の 民主 化 を
^
守り 通し 、 それ を 前進 さ せる ため の 実力 として は 足り ない という こと です 。
0352
,4,15: 大学 法案 に 反対 し て 、 日本 の 学問 と 大学 の 自主 を
^
まもり とおし た 学生 の 意欲 。
0548
,340,7: わたし は ただ 、 この 家 を
^
護り 通す ため に 、 長年 苦労 し て き まし た 。
0548
,341,2: 家 を
^
護り 通す 、 その こと だけ を 心掛け て 族 行 も し ませ ん でし た 。
0576
,251,14: 俺 は 憤怒 に 似 た 熱情 で 、 無言 の 態度 を
^
守り 通し た 。
0599
,512,4: 私 は それ を
^
護り 通そ う 。
0599
,518,23: たとえ 小さく とも 、 何 の 役 に も 立た なく とも 、 清らか で 香り 高く さえ あれ ば 、 必死 に
^
護り 通し て やら なけれ ば いけ ない 。
0613
,1897,23: 信仰 の 自由 なき 日本 に 於 て 迫害 の 下 四 百 年 殉教 の 血 に まみれ つつ 信仰 を
^
守り 通し 、 戦争 中 も 永遠 の 平和 に対する 祈り を 朝夕 絶やさ なかっ た わが 浦上 教会 こそ 、 神 の 祭壇 に 献 げ ら る べき 唯一 の 潔き 羔 で は なかっ た でしょ う か 。
0890
,216,16: あの お 文 倉 だけ は 、 この 身 は 八つ裂き に なろ う と も
^
守り 通さ ず に は 措か ぬ と 、 わたくし は 愈々 覚悟 を さだめ 、 水 を 打っ た よう な しいんと し た 諦め の なか で 、 深く 思いきっ た こと で ござい まし た 。
慌てふためく
(慌てる.ふためく)
延べ語数:
15
0642
,760,5: 私 は とっさ に
^
慌て ふためい て 、 胸 が わくわく 、 心 ウキウキ という ヤツ 、 衣子 の 次 なる 言葉 が 怖 ろ しい 、 何やら ワケ の 分ら ぬ 早業 で 、 心 に も ない ウワズッタ 返事 を する 。
0656
,10,3: 呉 氏 、
^
慌て ふためき 、 これ を もらい 下げる 。
0667
,1255,25: わけ の 分ら ない の は 馬小屋 に 十 人 づゝ 並ん で ゐ た 連中 で 、 この 連中 まで 人並 に 慌てる 、
^
慌て ふためく 、 全然 筋 が 通ら ない 。
0667
,1260,40: 元々 哲学 者 といふ もの は 常に 自ら の 意志 に よ つて 追 ひ つめら れ て ゐる もの で ある が 、 俗物 共 と き て は 他 に よ つて 追 ひつ め られる から 、
^
慌て ふためく 。
0672
,34,20: 私 は 徴用 を 受け た とき 、 うんざり 悲観 し た けれども 、 母 が 私 以上 に
^
慌て ふためく ので 、 馬鹿馬鹿しく て 、 母 の 気持 が 厭 らしく て 仕方 が なかっ た 。
0704
,130,33: その 犬 小屋 に は 小さく て 臆病 だ が 自宅 の 前 で だけ は メッポー 勇み肌 の テリヤ の 雑種 が 住ん で い た から 、 思いがけない 闖入 者 に
^
慌て ふためい て 、 お 奈良 さま の 足 に かみつい た の で ある 。
0708
,240,3: 家来 たち は
^
慌て ふためき 、 信長 に 有無 を 云わ さ ず ひきずり 廻さ れ 、 ふと 気 が つく と 戦争 が すみ 、 戦争 に 勝っ て いる 。
0769
,170,24: 落下 し つつ 死ぬ ナ と 思っ た 時 に は いささか も 慌て なかっ た が 、 一物 の 消滅 に は ことごとく
^
慌て ふためい た の で ある 。
0786
,811,4: まさしく オカネ は ドッタンバッタン
^
慌て ふためい て タタミ を あげ ネダ を あげ まし た 。
0809
,149,55: したがって 鼻 介 の 情報 は 彼 の 自負 通り 正確 丁寧 、 水 も もらさ ぬ 趣き が ある が 、 実に 出所 が 厳正 、 これ 以上 に 真相 を 語る 者 の 有り う べから ざる ところ から 出 て いる の だ から 、 アンニャ も オンチャ も アレヨ と
^
慌て ふためく ばかり 、 口惜しい けれども 、 どう に も なら ない 。
0818
,132,19: もっと 歴 と し た 本物 の 切支丹 大名 が 家康 の 禁教 令 の 断乎 たる の に
^
慌て ふためき 、 にわかに それぞれ 迫害 者 に なっ た の だ から 、 田舎 策 師 の 政 宗 など は 無邪気 な 方 で あっ た 。
0820
,195,34: すすま ぬ 筆 を ムリ に 動かし てる 最中 に バク ハツ 音 を きい た から 、 即座 に 一 人 ぎめ に 思いこみ 、 にわかに 勇み たち 、 空襲 警報 より も
^
慌て ふためい て 旅 支度 を ととのえ た ね 。
0830
,96,14: 帝銀 の 犯人 だって 、 一同 が バッタバッタ と 倒れる や 、 ことごとく
^
慌て ふためき 、 開け放し の 金庫 の 中 に 見え て いる 大金 に 注意 する 精神 力 も なく 、 目前 に 有り合せ の 金 を 握っ て 逃げ た の で ある 。
0853
,34,9: 三枝 庄吉 も 亦 、 真 ッ 先 に
^
慌て ふためい て 蟇 口 を とりだす 組 で 、 然し この 組 の 連中 ほど 貧 の つら さ 、 お金 の 有難 さ を 骨身 に しみ て 知る 者 は ない 。
1000
,37,147: それ は 或 る 時 、 時 平が 帝 の 定め 給 うた 制 を 破っ た 華美 な 装束 を し て 参内 し た の を 、 帝 が 小蔀 の 隙間 から 御覧 に なっ て 急 に 機嫌 を 損ぜ られ 、 職 事 を 召さ れ て 、 「 近頃 過 差 の 取締 が きびしい のに 、 左大臣 たる 者 が いかに 一 の 人 で ある と は 云え 、 殊 の ほか きらびやか な 装い を し て 参る と は 怪しから ぬ 、 早々 退出 する よう に 申し付けよ 」 と 仰せ られ た ので 、 職 事 は どう なる こと やら と 案じ ながら 、 こわ ぐ 仰せ の 趣 を 伝える と 、 時 平 は 恐懼 措く 所 を 知ら ず 、 従者 共 に 先 を 追わ せる こと を も 禁じ 、
^
慌て ふためい て 退出 し て 、 以後 一 箇月 ばかり は 堅く 居館 の 門 を 閉じ て 引 籠っ て い た 。
考え過ぎる
(考える.過ぎる)
延べ語数:
15
0062
,238,8: ところが 落語 の こと を 真剣 に
^
考え すぎ た ため に 鬱病 のど つ ぼ に はまっ た 彼 は 、 「 一時 は 時 うどん も 繰ら れ へん ぐらい に なり 」 、 自殺 寸前 に まで 追い込ま れ て から 今 の 芸風 に 大 化け し て 立ち直っ た 。
0123
,3,5: あまり 物事 を 簡単 に
^
考え すぎる やり方 だ と 思い ます 。
0508
,361,22: 尼 さん に なっ た 日 から 何 に も 思わず 好い 事 だらけ だ と 思う の は あんまり よく
^
考え すぎ て ます よ 、 ほんとに 。
0554
,646,1: 余りに
^
考え すぎ た から だっ たろ う か 。
0612
,2822,12: —— けれども 、 現代 の 人びと は あまりに 肉体 を 大切 に
^
考え すぎ て いる ので 、 まず 神 の ことば を 聞け 、 と 話し て み た って 、 耳 を ふさぐ か 、 背 を 向け て 逃げる か 、 歯 を むい て 跳び かかっ て くる 。
0698
,0,4: 松夫 は ちかごろ
^
考え すぎる よう で あっ た 。
0698
,4,3: 彼 が
^
考え すぎる に は ワケ が あっ た 。
0698
,31,1:
^
考え すぎる の は いけ ない こと だ 、 と むろん 彼 も 心得 て い た 。
0767
,77,47: 「 ( 前略 ) 今 の 社会 を 見る と 若い 世代 が 夢みる 人生 と ( 夢みる と いっ て も 決して 童話 的 な もの で なく ) いう もの が 如何 に 多く の ギャップ 、 ムジュン を はらん で いる か 、 少し
^
考え 過ぎる と 厭世 的 に なる の も 無理 は ない と 思い ます 。
0767
,94,67: しかし 、 若者 が 夢みる 人生 と 現実 の 社会 に は 距 り と ムジュン が 多 すぎる ので 、 厭世 的 に なる の も ムリ で は ない と 言っ て いる が 、 彼 の 意見 に よれ ば 「 夢 と 人生 の ムジュン によって 」 厭世 的 に なる の で は なく て 、 その ムジュン について 「 少し
^
考え 過ぎる と 」 厭世 的 に なる の も ムリ が ない 、 という の で ある 。
0767
,95,1: 少し
^
考え 過ぎ なけれ ば 決して 厭世 的 に は なら ない の で ある 。
0832
,282,28: しかし 、 現在 の 警察 の 取締り ぶり に は 、 酔っ払い の 自業自得 を 認める の 余り 、 山賊 の 商法 の 方 を 合理 的 に
^
考え すぎる 傾き が ある よう だ 。
0848
,270,33: それ も また 土地 柄 で それだけ 独特 の 土地 風 が あっ て 一概に 甲乙 は つけ がたい が 、 日向 の 人々 が 自分 たち の 古墳 群 を 過大 に
^
考え すぎる の に くらべ て 、 群馬 の 人々 が 全然 古墳 なぞ 念頭 に おか ない の は おもしろい 対照 で ある 。
0947
,2062,4: 「 それ は 、
^
考え すぎ です 。
1074
,449,6: これ は あるいは 私 の
^
考え 過ぎ かも しれ ない が 、 この 鏡餅 の 分配 が 省略 せら れ 、 もしくは 大小 が 目 に 立ち 中心 が 出来る よう に なっ て 、 イワウ という 日本語 の 意味 が 、 だんだん と 今風 に 変っ て 来 た の で は ない か と 思わ れる 。
閉め上げる
(閉める.上げる)
延べ語数:
15
0003
,2621,7: 君 は 同時に ズボン の バンド を
^
しめ 上げ た ね 。
0140
,4845,24: 伸子 の 心 は 、 いう に いえ ない 哀憐 と 、 人間 生活 へ の わけ の わから な さ で 、
^
しめ あげ られ た 。
0141
,2456,28: 小説 も よみ 外国 雑誌 の 絵 も 見 て いる 多 計 代 は 、 そういう 情景 の なか に 、 細腰 を 蜂 の よう に
^
しめ あげ て 、 華美 な 泡 の よう に ひろがる スカート を ひい た 金髪 の 女 たち の 、 故国 に ある 家庭 など を 男 に 忘れ させ て いる 嬌声 を きい た の だろ う 。
0235
,24,11: 険相 な 眼 と 口 を 帽子 の 顎 紐 で
^
しめ 上げ た 警官 たち が 、 行列 の 両側 について 歩い て 寸刻 も 離れ ない ばかり か 、 集合 地点 に は 騎馬 巡査 が のり出し た 。
0544
,286,21: あなた の 情熱 が うれしい 、 と 囁い て 、 彼女 は しばしば 蛇 の よう に おれ の 体 を
^
しめ あげ た が 、 然し 、 獣 で は ある まい し 、 常住不断 に 性慾 を 、 いや 妥協 し て 、 情熱 を 持ち 続け られる もの で は ある まい 。
0592
,343,30: 彼女 は その 時 和服 を 着 て い た が 、 臀部 は 臼 を 据え た よう に 小 揺ぎ も なく 、 帯 や 細 紐 で
^
しめ あげ た 腰 の 下 に 、 腹部 が まる み を もっ て 盛り 上っ て いる 。
0647
,418,2: ノド を
^
しめ あげる よう に し て ムリ に 押しつめ て くる もの は 、 私 の 決意 の 惰性 だけ で 、 私 は ノロ く と にじりよる よう な 、 ブザマ な 有様 で あっ た 。
0702
,100,9: 連呼 し ながら 二 人 の 首 を
^
しめ あげ た の で ある 。
0702
,248,24: 保久 呂 湯 へ 泊っ た 七 ツ の 子供 が ちゃんと 知っ て い た こと は お前 が 子供 の 首 を
^
しめ あげ た の で も 歴々 と し て いる で は ない か 」
0732
,842,9: いきなり 大納言 の ふとっ た クビ を 両手 で
^
しめ あげ て 、 アウ 、 アウ 、 アウ 、 さすが の 大納言 も この 時 ばかり は 目玉 を 白黒 、 腰 を うかす ところ を 、 いきなり 横 に ねじ 倒し て 、
0807
,217,5: ころん だ ところ を キンタマ
^
しめ あげ て 、 くら すけ て から 、 ふんじばっ て 村 の 外 へ 捨て て しまえ 」
0977
,287,15: 「 ホホン 、 そりゃ ええ 、 “ 中央 集権 ” で 、 労働 者 を
^
しめ あげ て ——」
0987
,154,29: ( と 言っ た の は 、 下士 が ツ と 寄っ て 、 背広 の えり に 両手 を かけ て 、 十文字 に グイ と ノド を
^
しめ あげ た の で ある 。
0995
,693,22: ( すこし ばかり 手 を バタバタ さ せ て 相手 を ふせご う と する が 、 ひと たまり も なく
^
しめ あげ られ 、 顔 が 土気色 に なっ て 来る )
1172
,434,2: 油粕 を
^
しめ 上げる よう に しぼり上げ られ て 、 大事 な もの を なくし て しまう 。
眺め回す
(眺める.回す)
延べ語数:
15
0080
,1874,22: その うち に 怪 魔 は 気がつい た らしく 、 塔 の 尖端 に 立ちあがっ て 、 きょろきょろ と 下 を
^
ながめ まわし た 。
0098
,2637,45: 自然 に 埋没 し て しまう 自分 の 頭 が 堪ら ない 陰鬱 さ で 動か ず 、 振り立て よう に も どう と も なら ぬ 無 感動 な 気持ち で 、 湮滅 し て いっ た 西 羽黒 の 堂塔 の 跡 を
^
眺め 廻し て いる だけ だ 。
0112
,403,70: 私 が 電車 に 行っ た 頃 、 母さん が ここ に 来 た 、 せかせか し た 眉 つき を し て 机 の 引出し なんか を 大まか に 見る 何 に も ない 本棚 の 押し込み を 見る ここ も からっぽ 、 少し 気 ぬけ の し た 様 な 溜息 を 一つ し て から 本 だらけ の 部屋 の 様子 を 籐椅子 に 腰かけ て
^
ながめ 廻す それ から 何 の 気 なし に 手近 に ある この 雑誌 を とりあげる 、 妙 に ふくらん で 居る 、 阿 母さん は 一寸 まゆ を ひそめる 、 それ から こわい もの を 見る 様 に あける と 手紙 が 入っ て 居る 、 瞳子 の 中 に 神経 的 の ひらめき が 上る 、 始 っ から 一句 も 見のがす まい と 読ん で 行く 、 中 に は 生活 の 状態 だの 千世子 に 体 を 大切 に しろ だの 阿 母さん を 思っ て あげろ の と 書い て ある 、 ほんの ちょっぴり 安心 し て 又 始め っ から くりかえす 、 それで すっかり 安心 し て 巻き ながら 「 あれ が 知っ たら 何 か 云う だろ う が … … 何 云っ たって かまわ ない サ 、 親 の 権利 で 監督 の ため に 見 た ん だ と 云え ば すむ 事 だ 」 と 思う 。
0112
,926,28: 千世子 は 何 に も わだかまり の ない 様 な カラッ と し た か おっ つき を し て 四方 の もの を す ば しっ こく
^
ながめ 廻し た 。
0141
,10675,26: 川辺 みさ子 の 黒く 澄ん だ 眼 は 、 どんなに 暗澹 と し た 闇 を たたえ て 、 彼女 の 下宿 の 室内 を
^
眺め まわし た こと だろ う 。
0144
,533,19: 否応 なく 読ま せ られる こと から 胸 の わるく なる よう な 思い の する その 本 を
^
眺め まわし て いる と 、 スムールイ は 、 嗄れ 声 で 皿洗い 小僧 に 催促 し た 。
0443
,31,10: じっと 竦ん で 、 右 を 見 、 左 を
^
眺め 廻し た 末 、 子供 は 恐ろし さ に 我慢 が 出来 なく なっ て 、 涙 を こぼし 泣き 乍 ら 、 小さい 拳 で 、 広い 地層 を 叩き 出し た 。
0702
,296,6: 集っ た 部落 の 全員 を
^
眺め まわし て 、
0759
,255,5: ジロジロ と 三 人 を
^
眺め まわし た あげく 、 だまっ た まま 、 ふりむい て 、 ひ ッ こん で しまっ た 。
0787
,497,23: 新 十 郎 が こう 訊く と 、 天狗 は くぼん だ 目 で 新 十 郎 はじめ 一同 の 顔 を
^
眺め まわし た 。
0947
,2579,14: 曽根 は 、 探る よう な 眼 つき で サト子 の 顔 を
^
ながめ まわし て から 、 戸口 に いる 猪首 の 女 に 、 命令 する よう な 調子 で 言っ た 。
0948
,234,11: 久美子 は 探る よう に 大池 という ひと の 顔 を
^
ながめ まわし た が 、 黒 々 と 陽 に 灼け た スポーティ な 顔 に うかん で いる の は 、 感慨 を 洩らし て 満足 し て いる 、 いかにも 自然 な 表情 だけ だっ た 。
0948
,272,8: 久美子 は 窓 を あけ て 湖 を
^
ながめ まわし た 。
1173
,509,26: 稚い 正義 観 で それ が ある と する なら ば —— しかし 彼 は 高城 の 若々しい 頬 や 色 艶 の 良い 腕首 を
^
眺め 廻し た 。
1175
,230,15: 「 困る よ 」 そして 野呂 は じろじろ と 僕 を 上 から 下 まで
^
眺め 廻し て 、 急 に 言葉 が ぞんざい に なり まし た 。
流れ下る
(流れる.下る)
延べ語数:
15
0069
,7,9: 雪渓 の 上 を 、 しぶき を あげ て
^
流れ 下る 滝 とも 川 と も つか ない もの が 出来 、 積雪 は どんどん やせ て いっ た 。
0071
,7,9: 雪渓 の 上 を 、 しぶき を あげ て
^
流れ 下る 滝 とも 川 と も つか ない もの が 出来 、 積雪 は どんどん やせ て いっ た 。
0141
,22001,27: 伸子 は 甲板 の 椅子 によって 、 鏤める という 字 そのまま に 美しく 、 大きく 黒い 空 に きらめい て いる 星 を 見 まもり ながら 、
^
流れ 下る 若い 男 の 唄 声 に とかさ れ て そのまま 眠っ て しまっ た こと も あっ た 。
0468
,20,14: ○ 山嶺 から 滝 なだれ に 氷河 の よう な 雪 溪 が
^
ながれ 下っ て 居る 。
0504
,84,14: それ と 同時に 止め て も 止ら ない 涙 が スルスルスルスル と 頬 を
^
ながれ 下っ た 。
0507
,75,19: 里 道 の 中央 が 高い ので 雨降り の 水 は 皆 両側 の 住居 の 方 へ
^
流れ 下る ので 、 家 の 前 の 、 広場 めい た 場所 の 窪 い 所 だの 日光 の あまり 差さ ない 様 な 処 は 、 いつ でも 、 カラカラ に なる 事 は なく 、 飼猫 の 足 は いつ でも こんな 処 で 泥ま びれ に なる の で ある 。
0569
,450,3: その 水 が
^
流れ 下っ て 、 深い 淵 に なっ て いる 。
0978
,966,5: とめど も なく 涙 が
^
流れ 下る
0983
,186,18: その 急流 に 乗っ て ギギギ 、 ゴドン 、 ギーッ と 音 を さ せ て 筏 が
^
流れ くだっ て 行く 音 。
0987
,795,7: … … つまり 川 の 水 が
^
流れ くだっ て 来 た よう な もん だ 。
1076
,1517,36: 人 が 瓠 や うつ ぼ 舟 に 乗っ て 、 浪 に 漂う て 浜 に 寄っ た という 東方 の 昔語り は 、 しばしば 桃太郎 や 瓜 子 姫 の ごとき 、 川上 から
^
流れ 下る という 形 に 変り 、 深山 の 洞 や 滝 壺 に は 、 美しい 竜宮 の 姫 神 の 常住 を 説く もの が 稀 で ない 。
1076
,1633,56: 山 と 海 と で は まるで ちがう よう だ が 、 大きな 島 に 移っ て 海 の 見え ない 山あい に 住む よう に なる と 、 自然 に この 変化 は 起こる もの と 見え て 、 桃太郎 の 桃 で も 瓜 子 姫 の 瓜 で も 、 ともに 川上 から
^
流れ 下り 、 滝 壺 の 淵 に は 竜宮 の 乙 媛 が 機 を 織っ て おら れる よう に も 伝え て いる 。
1104
,30,28: アラスカ の 氷河 は 、 この カナダロッキイ に 降っ た 雪 が 、 万年雪 と なり 、 それ が 渓谷 に そっ て 、 太平洋 側 へ
^
流れ 下っ た もの で ある 。
1104
,49,2: 氷河 が
^
流れ 下る とき に は 、 両 岸 や 底 の 岩 壁 を 削り とっ て 、 たくさん の 小石 を 運ん で くる 。
1104
,54,9: 氷河 は 、 非常 に ゆっくり と 、
^
流れ 下っ て ゆく 。
投げ出す
(投げる.出す)
延べ語数:
15
0067
,323,15: 五 人 は くたびれ て 、 みにくく なっ て 、 海岸 に 足 を
^
なげ 出し た 。
0112
,1167,15: 楽譜 を うつし て 居 た 千世子 は ピアノ の 上 に ペン を
^
なげ 出し て 、 うんざり し た 様 に H の 顔 を 斜 に 見 て 居 た 。
0141
,6724,33: ソヴ・キノ の スタディオ から 帰り に 伸子 たち の とまっ て いる パッサージ・ホテル へ よっ た 中館 公一 郎 は 、 映画 監督 らしい しゃれ た ハンティング を テーブル の 上 へ
^
なげ 出し て 、
0141
,16074,27: 桃色 の リボン で 飾ら れ た 金色 の 杖 を もっ て 、 あっさり と 可愛らしい 小 花 模様 の 服 を つけ て 足 を
^
なげ 出し て いる 羊 飼い 娘 の 姿 は 、 それだけ 見 て い て も 、 その 背景 に 花盛り の リンゴ 樹 や え に し だの しげみ が 想像 さ れる よう だっ た 。
0178
,6,33: ネフリュードフ に 悪態 を つく ところ 、 牢獄 で ウォツカ を あおっ て 売笑 婦 の 自棄 の 姿 を 示す とき 、 山口 淑子 は 、 体 の 線 も 大きく
^
なげ 出し て 、 所 謂 ヴァンパイア の 型 を 演じる 。
0267
,13,67: 人民 生活 の 底 を つい た 経済 窮乏 から 生じる 国内 問題 を そらす ため に 、 わたし たち の 目 を あて ども なく あの こと から この こと と 走ら せる ため に 、 落 付い た 分別 を 失わ せる ため に 、 何 が どう な の か 正体 も わから なく て ただ センセーション ばかり おこす 事件 が 、 次々 と
^
なげ 出さ れ て い ます 。
0457
,64,10: 私 は 、 サビエット を 卓子 の 上 に
^
なげ 出し て 玄関 に 出 て 見 た 。
0504
,87,45: パアッ と 瞳 の 開い た 輝 の ない 眼 、 青白い 頬 、 力 ない 唇 、 苦し さ に 細い 育ち きれ ない 素 なお な 胸 が 荒く 波立っ て 、 或 る 偉大 な もの に 身 も 心 も
^
なげ 出し た 様 に 絶望 的 な 妹 の 顔 を 一目 見 た 時 —— おお あの 時 の 恐ろし さ 、 悲し さ 、 いかほど 年月 を 経る とも 、 私 に 生 の ある かぎり は 必ず あの 顔 を 忘れる 事 は ある まい 。
0505
,4,35: 切りつめ た 暮し を 目 の 前 に 見 て 、 自分 の ため に 起る 種々 な 、 内輪 の ご たく さ の 渦 の 中 に 逃げ られ ない 体 を
^
なげ 出し て 、 小突き あげ られ たり 、 つき 落さ れ たり する 様 な 眼 に 会っ て 居 なけれ ば 、 なら ない 事 は 、 しみじみ 辛い 事 で あっ た 。
0505
,124,30: 二 時間 ほど し て 、 二 人 が 戻っ た 頃 に は 、 お 君 は 、 黄色い 光 の 下 で 、 たるん だ 顔 を
^
なげ 出し て 、 いびき を かき ながら 夢 も 見 ない 眠り に 陥 ち て 居 た 。
0505
,161,1:
^
なげ 出し た 顔 を お節 の 方 から 見る と 、 明らか に 骸骨 の 形 に 見え た 。
0507
,163,1:
^
なげ 出さ れ た 木 の 根っこ は 、 ふて た 娘 の 様 に フウフウ と はげしい 煙 に 、 あたり を ぼやかし て 居 た 。
0510
,265,5: 足許 に 無 雑作 に
^
なげ 出さ れ た 真赤 な 毛糸 は 二 人 の 足許 に からみつい て フワリ フワリ 何 か 謎 を ささやい て いる 様 に し て い ます 。
0511
,48,1: と
^
なげ 出し た よう に いう 。
1172
,377,11: 私 は 男 と 並ん で 草原 に 身 を
^
なげ 出し て すわっ た 。
言い終わる
(言う.終わる)
延べ語数:
15
0141
,13401,7: 多 計 代 は 、 そう
^
云い おわっ て 、 息 が つまっ て 来る の に 抵抗 する よう な 咳ばらい を し た 。
0141
,14082,3: そして 素子 が
^
云い 終る と 、 それ が 彼 の 癖 の 、 伏目 に なっ て きい て い た 眼 を あげ て 、 ゆっくり 考え を 辿る よう に 、
0647
,102,4: 私 が こう
^
言い 終る と 、 あの 人 が スック と 立ち上っ た よう に 思っ た が 、 実際 は 、 あの 人 が 顔 を 上げ た ゞ け な の だ 。
0691
,213,4: そして 、 それ を
^
云い 終る と 、 立っ て 、 黙っ て 、 立ち去っ た 。
0780
,430,1:
^
云い 終っ て から 倉 三 は 、 思い だし た よう に ちょ ッ と 頭 を かい て 、
0782
,437,1:
^
云い 終ら ない うち に 火 吹竹 で 十 あまり 殴ら れ て 戸外 へ 投げ とばさ れ て ノビ て しまっ た 。
0794
,93,4: 姉 が まだ
^
言い 終ら ぬ うち から 、 妹 は カラカラ と 小気味よ げ に 笑い つづけ た 。
0866
,368,5: 多津 は 、 そう
^
言い 終る と 、 急 に 、 晴れ晴れ と 、 くつろい だ 笑顔 を みせ た 。
0866
,4095,4: 彼 が そう
^
言い 終る か 終ら ぬ うち に 、
0943
,142,51: 今夜 、 月見 の 御 相伴 に あずかり 、 下座 に い て お 糸 の 方 の 踊 を 拝見 し て い た が 、 あまり の 白々し さ に 腹 が たち 、 我 を 忘れ て 尾籠 な こと を 口走っ た という 次第 を 述べ 、
^
言い 終っ て また 平伏し た 。
1118
,263,2: と
^
云い 終っ て 、 彼 は 大息 を 吐き 、
1134
,82,1:
^
言い 終っ て 倉繁 大一郎 は 、 静か に 壇 を 下り まし た 。
1136
,280,9: 小杉 卓二 は 言う だけ の 事 を
^
言い 終る と 、 静か に ポケット を 探っ て 、 パイプ を 取出し ます 。
1172
,1140,1:
^
言い 終る と 、 身の毛 も すくむ よう な 不快 な 声 で わらい 出し た 。
1176
,156,34: そう か 、 と 僕 は 言い 、 しかし 俺 は もう 帰る し 、 どうせ 餌 は 捨てる ん だ から 、 要る の なら 置い て ゆく よ 、 と まだ
^
言い 終ら ない うち に 、
言い交わす
(言う.交わす)
延べ語数:
15
0139
,328,6: 召集 が かかる と 町 から
^
云い 交し た 女 を 親 の 家 へ つれ て 来 て 、 その 女 は また 何 年 でも 息子 が 戻る まで は ここ で 働く と 田植 に まで 出 て 稼い で いる という 話 。
0141
,16866,10: 「 野蛮 な 蒙 古 」 の わる くち を
^
云い かわし ながら 、 ダライラマ の 謁見 式 に 出かける ため に 、 身 仕度 を し て いる 外国 使節 夫妻 の 寝室 の 情景 は 、 一方 、 かれ ら に 観 せる ため に 準備 中 の ラマ の 踊り の 原始 的 で あり グロテスク で ある 扮装 の 次第 と たくみ に 対置 さ れ て い て 、 観衆 は 、 ヨーロッパ の 野蛮 、 について 感銘 を うけ ず に い られ なかっ た 。
0253
,8,28: 一 九 四 六 年 の 新しい 年 は 、 世界じゅう の 女性 の 、 云い つくせ ない 思い とともに 、 日本 の 私 たち の おめでとう も
^
云い かわさ れ た の でし た 。
0253
,17,31: 人民 の 大 部分 が 、 筍生活 から 玉葱 生活 に うつっ て ゆく 深刻 な 段階 の 中途 に たちどまっ て 一 九 四 七 年 の おめでとう は 、
^
云い かわさ れ た の でし た 。
0253
,26,23: さまざま の 人 の 姿 の 上 に 一夜 が あけ て 、 まず どうやら 年 を 越し た 、 おめでとう 、 と
^
云い 交す ひと の 心 の なか に は 、 あながち 、 古い しきたり ばかり は あり ませ ん 。
0839
,437,19: 光也 君 が 拝殿 へ 閉じこもっ て いる とき 、 キャラメル を 持っ て 見舞い に 行っ て 、
^
云い 交し た そう だ が 」
0839
,462,6: 「 しかし 、 子供 同志 は
^
云い 交し て いる 。
0839
,464,3: 「 化け物 と
^
云い 交す はず は ない 」
0839
,469,5: しかも 祖先 の 神前 で
^
云い 交す と は 話 の 外 だ 。
0839
,474,6: 光也 は その 娘 と
^
云い 交し た 事実 は なかっ た 。
0839
,475,46: 神前 で 行わ れ た こと だ から 、 いくらでも 堂々 と 否定 できる と 考え た が 、 キャラメル を もらっ た こと や 、 つい 今しがた まで 再会 を 切望 し て 泣き たい よう な 気持 だっ た こと を 思う と 、
^
云い 交し た という こと が イワレ の ない こと で も ない と 考え られ て 切なく なっ て しまう の だ 。
0849
,84,0:
^
云い 交し た 浪人 者 に 操 を たて て 高尾 は 仙台 公 に 殺さ れる 。
0956
,506,35: 瓜生 ノ 衛門 へえ 、 誠に 気恥しく て 申し上げ にくい 話 な ん で ござい ます が 、 … … 実は 手前 … … 瓜生 の 里 に は 四 十 年 前 に
^
云い 交し た 許婚 が ひとり 待っ て 居る ん で ござい ます 。
0956
,516,17: 手前 が まだ 瓜 作り を やっ て おり まし た 時分 、 ふとした 浮気 心 から
^
云い 交し た 娘 が ござい まし た 。
1000
,904,28: 季 縄 の 少将 の 女子 の 右近 と 云う 人 とも 、 此 の 女 が まだ 宮中 に 奉公 を し て い た 頃 に
^
云い 交し た こと が あっ た が 、 後 に 宮仕え を 止め て 里 へ 帰っ て から は 、 ふっつり 訪ね て も 来 ない よう に なっ た ので 、 女 の 方 から 、
言い降らす
(言う.降らす)
延べ語数:
15
0112
,1852,30: だから H さん が 来 た 時 でも 何 でも あんまり し ゃべったりふざけたりなんかしない 様 に する ん だ よ 、 あんな もの は 下らない 廻 気 なんか し て
^
云い ふらす もん だ から ネ 」
0618
,10,30: 当の オレ が それほど だ から 、 多く の 古い 弟子 たち が 親方 は モウロク し て 途方 も ない こと を 口走っ て しまっ た もの だ と
^
云い ふらし た の は 、 あながち 嫉み の せい だけ で は なかっ た の で ある 。
0692
,127,12: 源 床 が 魚屋 の 発狂 を
^
云い ふらす こと
0702
,139,24: なぞ と 号令 を かける もの だ と きい て 、 兵隊 が メートル法 で は 日本 は 負ける と 確信 し て
^
云い ふらし た 。
0702
,172,16: 家伝 霊薬 と 銘 うっ て 千 年 も 前 から 伝わっ て いる よう に
^
云い ふらし て い た が 、 万事 は 三吉 の 方寸 から で た もの で 、 草津 の 湯花 から 思いつい た もの で あっ た 。
0772
,455,20: お 槙 が イエ そんな こと は 嘘 で ござい ます 、 私 を おとし入れよ う と する 誰か が
^
云い ふらし た こと で ござい ます 、 と 申 したて た が 、 藤 兵衛 は その 言葉 に は 相手 に なら ない 。
0773
,212,40: 即ち 何 か を パッ と ひらい て 天 の 花 を 見る という 意味 らしい から 、 さては 股 を パッ と ひらい て 果報 を 得る という 意味 さ 、 なぞ と 口 サガ ない 俗人 ども に
^
云い ふらさ れ 、 いかにも そう の よう な 、 助平 な 邪教 視 する 向き が 多かっ た が 、 カケコミ の 行事 に は その よう な ワイセツ な もの は なかっ た 。
0794
,801,32: そこで さっそく 心霊 術 師 を 呼び寄せる べき 理由 を あれこれ と 考え て 、 まず 戦死 し た はず の 長男 が 幽霊 に なっ て 出 て き た と
^
云い ふらし た の です 。
0795
,433,13: よく 見 て おけ ば 、 お前 も 後日 バカ な こと は
^
云い ふらす まい 。
0802
,90,4: 秘密 を 方々 で
^
云い ふらし なさい ッ て ね 。
0830
,132,12: 私 が フシギ な 女 、 フシギ な 女 、 と
^
云い ふらし て いる の は 、 ち ッ とも 女 そのもの を フシギ がっ て いる の で は ない の さ 。
0956
,2440,27: まるで 、 この 物狂い の 娘 が 、 人 も あろ う に この 私 の 所 に お 輿 入り を する か の よう に
^
云い ふらし た の です から ね 。
0982
,181,26: よそ の 内 で 、 ちっと で も うまい 事 し てる の 見る と 、 たちまち 眼 を 光らし て 、 尾ひれ を つけ て
^
云い ふらす だ 。
0982
,184,54: おら なぞ 、 こうして 戦争 後家 ば 立て通し て 三 人 の 子 育てる ため に お前 さん 、 まっ黒 に なっ て タンボ 稼い で いる のに 、 人 の 気 も 知ら ねえ で 、 やれ 、 町 の 男 と 話し て い た だの なんのかんの と 、 とんでも ねえ 事
^
云い ふらす だ 。
1118
,268,13: 東山 は 親類 中 へ 彼女 を 入院 さ せ た と
^
云い ふらし た 。
突き上げる
(突く.上げる)
延べ語数:
15
0105
,86,6: 千穂子 は ふっと 涙 が
^
突き あげ て 来 た 。
0508
,251,68: 殆ど 無 人格 な 様 な 年 を 取っ た 主人 を 無い が しろ に し て 何 でも 彼 ん で も お 関 の 命 の まま に 事 の 運ば れ て 行く 山田 の 家庭 は ごった返し に 乱れ て 居 て 口汚い 罵り や 、 下等 な 憤り が 日 に 幾度 と なく 繰返さ れ て 居る 中 で 、
^
突き あげ られ たり 突き 落さ れ たり し て 居る お 久美 さん の 苦し さ は 到底 その 上手く も とら ない 口 で 云い 現 わす 事 など の 出来る もの じゃあ ない 事 は よく よく 蕙子 も 知っ て 居 た 。
0552
,346,27: 高木 さん は 身動き し た が 、 あと は しいんと なっ た 気持ち で 、 やがて 、 苦悶 の 熱い 塊 が わたし の 胸元 に
^
突き あげ て き た … … 。
0782
,155,21: 腹部 の 二 ツ は 角 の 根本 まで 深く やら れ て 、 えぐら れ た 後 に 角 に
^
突き あげ 振りまわし て はね られ た らしく 、 傷口 は 四方 に ちぎれ て 大きな 口 を ひらき 、 ハラ ワタ が とびだし て い た 。
0782
,766,13: 牛 が おどろい て 、 角 を ぬく と 、 もう一度 花房 を
^
突き あげ て 自分 の ナワ を きっ て 盲 メッポウ 走り だし た の でしょ う 。
0808
,426,38: 斬っ て くる と 思っ た ナギ ナタ の 刃 が そう で は なく て 、 その 行手 に サッと 心 の 奪わ れ た 時 、 アネサ は 斬ら れ ず 、 その 石 突き で
^
突き あげ られ て 、 五 六 間 も ケシ 飛ん で い た 。
0963
,52,74: 六 人 の 刑 手 が そろい の 大身 の 槍 を もっ て 三 人 ずつ 左右 に 立ち わか れ 、 その 槍 を 合わせ て 御 槍 参る ぞ と 一声 かける と 同時に 槍 で 罪人 の 胸 を とんと 打ち 、 左右 に ひき わかれ 、 進み ながら たがい に 三 槍 ずつ 合わせ て 六 槍 、 いずれ も 脇腹 から 肩 上 に 穂先 が 出る ほど
^
突き あげ 、 さい ご に 一 人 の 槍 で のど ぼ とけ を かきとっ て 、 終る の で ある 。
0978
,206,0:
^
突き あげ て き た 嘔吐
0980
,61,27: その うち に 、 私 の うち に 自分 で も びっくり し た くらい に 出しぬけ に 、 そして 、 はげしい 一種 の 気持 が
^
突き あげ て き まし た 。
0988
,6226,17: 波 の 音 は 、 地 の 底 から の よう に 、 ゴゴーッ 、 ゴゴーッ と
^
突き あげ 、 ゆすぶ つ て 、 僕ら 三 人 を 包ん で いる の です 。
0993
,463,3: ( これ は
^
突き あげ て 来る 、 泣き声 を おさえつけ た ため の 声 。
0995
,1404,2: (
^
突き あげ て くる 吐気 と たたかい ながら 、 手 に つい た カス を なめる )
1072
,4958,5: 義平 太 は 身ぶるい に
^
衝き 上げ られ た 。
1073
,2460,3: 何 か に
^
衝き 上げ られ た よう に 。
1173
,840,13: 荒涼たる 疑念 が 何 の 連関 も なく 彼 の 胸 を
^
衝き 上げ て 来 た 。
押し寄せる
(押す.寄せる)
延べ語数:
15
0084
,2598,35: 気持 の わるい 瓦斯 を ふきだし て 皆さん を 苦しめ 、 ぼく たち も 火星 へ つい た ばかり で あわて て い まし た し 、 そこ へ 見なれ ない 皆さん が た が
^
押し よせ て こ られ た ので 、 これ は たいへん だ と ちょっと 誤解 し た の です 」
0098
,3324,41: 私 は 聞い て い て 、 自分 と 参 右 衛門 と 落伍 し て いる の に 代っ て 、 清江 が ひとり きりりと 立ち 、 自分 ら の 時代 を 見事 に 背負っ た 舞い 姿 で 、
^
押し よせる 若 さ の 群れ に うち 対 って くれ て いる よう に 思わ れ た 。
0114
,118,16: 広い 屋敷 町 の 道 の 両端 に ひそん で 居る 闇 が どう っと
^
押し よせ て 来る 様 に 感じ 三 間 ほど の 長 さ に 四 尺 ほど の 高 さ に つま れ て 居る 「 じゃり 」 は 瓦斯 の 光 で ひやっこく 光っ て 闇 に おぼれ て 死ん だ 人 の 塚 の 様 に 見え て 居 た 。
0114
,965,8: 大きな 波 の うねり に なっ て
^
押し よせ て 行く 自分 の 心 が 浜 の 方 で 微妙 な 響 と 形 で 居る 小波 の 様 な 両親 の 心 と ぶつかっ て 水玉 を とばしら せ て それ と 一緒 に なっ た 時 の 気持 は ほんとう に 口 なんか じゃあ 云え ませ ん ねえ 。
0150
,3,48: しかし 、 奇妙 な こと に 、 そういう 一 面 の 活況 に も かかわら ず 、 真 の 日本 文化 の 高 揚力 という もの が 、 若々しい よろこび に 満ち た 潮 鳴り として 、 私 たち の 実感 の 上 に 湧き たち 、
^
押し よせ て こ ない よう な ところ が ある 。
0164
,50,60: 文芸 批評 は その ころ すべて 主観 に 立つ 印象 批評 で あっ た から 、 在来 の 日本 文学 の 世界 の 住人 たち の 感情 にとって 、 プロレタリア 文学 理論 と その 所産 と は 、 自ら も 住む 文学 の 領域 内 で の 新 発生 として ありのまま に うけとら れ ず 、 文学 の 外 から
^
押し よせ て き て 、 文学 に わり 込ん で き た もの の よう に うけとら れ た 傾き が ある 。
0590
,291,12: そして やや も する と 、 彼 から おれ の 方 へ
^
押し よせ て き た 。
0612
,74,24: その 患者 さん を どうにか 満足 の ゆく よう に 診療 し て あげ 、 終わる と 、 ああ 、 午後 に なる と
^
押し よせ て くる 集団 間接 撮影 の 数 百 人 の 団体 !
0613
,89,11: 病院 の 臨床 学科 の ほう は 患者 が 受付 に
^
押し よせ て 、 予診 を とる 学生 の 白衣 が その間 を 縫う て 動い て いる 。
0672
,214,123: 避難 民 は 避難 民 同士 という 垣根 の ない 親身 の 情 で わけ へ だて なく 力強い ところ も あっ た が 、 垣根 の な さ に つけこん で 変 に 甘え た クズ レ が あり 、 アヤメ も 分た ぬ 夜 に なる と 誰 が 誰 やら 分ら ぬ 男 が あっち から こっち から 這い こん で き て 、 私 は オソヨ さん と 抱き あっ て 寝 て いる から オソヨ さん が 撃退 役 で シッシッ と 猫 で も 追う よう に 追う の が おかしく て 堪ら ない けど 、 同じ 男 が くる の だ か 別 の 男 な の だ か 、 入り 代り 立ち代り 眠る まもなく
^
押し よせ て くる ので 、 私 たち は 昼間 で ない と 眠る ま が ない 。
0708
,458,30: あれ だけ 内通 し て かね て 友情 を みせ て ある のに 、 挨拶 なし に 、 足もと から 鳥 が とびたつ よう に 、 いきなり 膝 もと へ
^
押し よせ て き た から 、 慌て ゝ 頭 から 湯気 を たて 、 ブウブウ 言い ながら 、 防い で み た が 、 この 老 蝮 は 元々 戦争 は 強く ない 。
0807
,212,20: 「 それ に は 先ず 、 てんで が 棒 、 鳶口 、 クワ を 持っ て 野郎 の ウチ へ
^
押し よせる 。
0820
,118,25: いま 御 神火 茶屋 から 火口 へ 行く に は 、 熔岩 原 を 横断 する わけ に いか ない から 、 外輪山 と
^
押し よせ た 熔岩 の 間 に 幅 十 米 ぐらい の スキ 間 が 残っ て 谷 を なし てる ところ を 迂回 し て 行く の で ある が 、 大廻り だ し 砂 の 道 だ し 、 急い で も 片道 一 時間 かかる そう だ ね 。
1050
,351,25: モヨ ロ の 人々 は それ も 退治 しよ う として 、 美幌 の コタン から 名剣 マッネモソミ を 借り出し 、 二ツ岩 の 所 へ
^
押し よせ た 。
1174
,3579,18: その 時 、 突如 と し て 彼 の 胸 に 、 福次郎 の 死 が 実感 として
^
押し よせ て 来 た 。
引き寄せる
(引く.寄せる)
延べ語数:
15
0079
,2343,39: ところが ね 、 ( ハ ) の 場合 だ から 、 引力 は 距離 関係 が なくなり 、 重い もの は どんどん 軽い もの を 引張り つける こと に なっ た ので 、 隕石 は みんな この 地球 へ
^
引き よせ られる の さ 。
0105
,233,4: 甲斐甲斐しく 膳 を
^
引き よせ て 、 千穂子 は 姑 の 口 へ 子供 へ する よう に 飯 を 食べ させ て やっ た 。
0138
,131,15: 自分 は 、 立っ た まま テーブル の 上 に あっ た 硯箱 を
^
引き よせ 、 墨 を すり おろし て 筆先 を ほごし ながら 、
0140
,3093,15: それ ばかり で なく 、 掃除 し っぱなし で レース ・ カーテン が 一方 へ
^
引き よせ た まま に なっ て いる 。
0470
,170,11: わき の 寝台 に 腰 を かけ 、 前 へ
^
引き よせ た 椅子 の 上 に 新聞 を ひろげ 、 バター 、 キューリ 、 ゆで 卵子 二つ 、 茶 で ファイエルマン が 夕飯 を たべる 。
0580
,772,16: 房江 は 寝間着 の 上 に 丹前 を ひっかけ て 、 寝床 の そば に
^
引き よせ た 机 に も たれ て い た 。
0843
,36,5: また それ を 顔 ちかく
^
引き よせ て 打ち ながめ 、 同じ くり ごと を 五 度 ほど くりかえし て から 、 やっと 釜 の 中 へ 投げ すて まし た 。
0862
,46,8: ただ 運命 の 大きな 手 が 私 を
^
引き よせ た の だ 、 と しか 考え られ ない 。
0866
,3951,12: と 、 京野 等 志 は 、 彼女 の からだ を
^
引き よせる よう に し て 言 つ た 。
0995
,1041,6: ( ボストン ・ バッグ を
^
引き よせ て サッと 開き 、 その 中 に ハダカ で 詰めこん で ある 一 万 円 の サツタバ を 三つ ばかり 掴み 出し て 、 水たまり の そば の 地 めん に ほうり出す ) ほら よ !
0995
,1329,18: —— と 、 ウィスキイ が 、 あと 二 本 、 だっ た か ——( ボストン ・ バッグ を
^
引き よせ 、 急い で 口 を ひらい て 、 底 に 手 を 突っこん で 、 ビン を 出し ながら ) … … 君 ん とこ に 、 まだ 菓子 が あっ たろ う ?
1011
,36,89: わたくし は その ころ の 京都大 学 の 空気 を 知ら ない から 、 この きちょうめん さ が 外 から の 要求 な の か 、 あるいは 先生 自身 の 内 から 出 た の か 、 それ を 判断 する こと は でき ない が 、 晩年 まで 衰える こと の なかっ た 先生 の 旺盛 な 探求 心 の こと を 思う と 、 あの とき 先生 が 大学 の 方 へ 調子 を 合わせよ う と せ ず に 、 自分 の 方 へ 大学 を
^
ひき 寄せる よう に せら れ た なら ば 、 日本 の 学界 の ため に は 非常 に よかっ たろ う と 思わ れる 。
1075
,406,39: 親 棄山 と はけ しから ぬ 話 、 聴く も 耳 の けがれ と 思う 人 も あろ う が 、 これ は そういう 驚く よう な 話題 を だし て 、 まず 聴く 者 の 注意 を
^
ひき 寄せよ う と する 手だて で あっ て 、 じっさいは 人 に 孝行 を すすめる 話 な の で ある 。
1115
,32,67: 辛辣 な 花 桐 の 朋輩 ら も 、 しまいに 持 彦 も 官 を 免ぜ られ て 浪々 の 身 と なっ て しまう で あろ う 、 そして 花 桐 も 殿中 の 勤め を 辞め なけれ ば なら ぬ よう に なる 、 しかも 持 彦 の 人 も なげ な 逢引 は 夜 に 限ら ず 、 ま 昼 に すら 男 を
^
引き よせ て いる で は ない か 、 主 殿 寮 の 人びと も 見る に 見兼ね て 、 持 彦 に それとなく 忠言 し て も 、 そんな 事 に 耳 も 籍 さ ぬ 若者 の 勢い は 、 奥 の わた どの に 沓 投げ入れ て その 夜 も 宿直 の よう に 体裁 つくろ う て い て は 、 もう 、 何 の 尽す すべ も なかっ た 。
1117
,103,20: 彼 は 襖 を しめきる と 、 桃子 の そば へ にじりよっ て 肩 へ 手 を かけ て 、
^
引き よせ 、
飛び越える
(飛ぶ.越える)
延べ語数:
15
0079
,2027,24: 軟泥 を 背景 として 、 人骨 が ちらばっ て おり 、 深海魚 の 燐光 が 気味 わるく 点い たり 消え たり する ところ も
^
とび 越え て 、 底 知れ ぬ 岩 の 斜面 に そっ て おり て いく 。
0079
,2121,25: ポー デル 博士 は 、 東 助 と ヒト ミ の 手 を とっ て 、 五色 の 路 を ぴょんぴょん と 一つ ずつ
^
とび 越え て いっ た 。
0095
,2360,11: と 思う うち に は やも う ボイラー の 上 を
^
とび 越え て 、 煙 の よう に かすか に なり 、 やがて 姿 を 消し た 。
0114
,726,36: そして 若い 女 達 が よく する 様 に お 互に 手 を に ぎりっこして 水 溜り 等 に 来 かかる と 、 水溜 の 上 に 二 人 の 手 で アーチ を 作っ て
^
とび 越え たり し た 。
0171
,355,55: 世界 観 と 実感 と 二つ を 対立 さ せ て 、 モティーヴ の 切実 さ が 世界 観 など から は 出 ない 、 という 論議 も あっ たり し て いる とき 、 文学 の 現実 で 、 この 「 町 工場 」 なんか は 、 もう その 問題 を ある 意味 で
^
とび 越え た 、 若い すがすがしい 世代 が 擡頭 し かかっ て いる こと を 実証 し て いる ん です 。
0191
,8,19: もちろん 、 どんな 偉大 な 能力 を もつ 人 で も 、 それぞれ の 時代 の 限界 を 全く
^
とび 越え た 生き よう は でき ない 。
0406
,32,17: 「 貧しき 人々 の 群 」 「 日 は 輝 けり 」 など で 、 環境 を
^
とび 越え られ そう に 見え た 一 人 の 少女 の 生活 と 文学 と の 現実 の 過程 は 、 「 一つ の 芽生 」 に 暗示 さ れ て いる 環境 そのもの から 来 て いる 無力 と 未熟 さ によって 、 ひきもどさ れ 、 更に きびしい もみ合い に 向わ せ られ た の で あっ た 。
0433
,580,2: 水溜 を
^
跳び 越え ながら 、 一寸 頭 を 擡げ て 空 を 仰ぐ 若い 女 の 影 。
0613
,258,13: ご免 ね 、 ご免 ね 、 と ことわり を いい ながら 死人 を
^
とび 越え て 、 階段 を 透視 室 へ と 下っ て いっ た 。
0616
,45,5: まあ 、 そういった 鹿 の
^
跳び 越え て いっ た 石垣 だ とか 、 秋 に なる と 蔦 か ずら が 真紅 に なっ た まま 捲き つい て いる 、 何 か 悽惨 な 感じ の 、 遊女 らしい 小さな 墓 だ とか 、 —— そういう もの なら 、 その ほか に も 、 まだまだ 何 か あり そう だ ね 、 これ という 話 らしい 話 が それ に 伴っ て い なく とも 。
0822
,28,40: それから 三 十 余 年 後 の 斉 明天 皇 六 年 ( 西暦 六 六 〇 年 ) に 、 こんど は 逆 に 、 信濃 の 東方 から 西方 へ 向っ て 群 蠅 が 巨坂 を
^
飛び こえ た と ある 。
0892
,44,29: そこで 縄跳び の 縄 の 役目 を つとめる の が 、 つまり 言葉 な の だ が 、 飜訳 という 仕事 にとって 、 およそ この 言葉 という 縄 を
^
とび 越える ほど 厄介 な こと は ない 。
0990
,420,6: しかし 問題 は そんな 段階 を
^
飛び こえ て いる の です 。
1000
,1361,55: 滋 幹 は 、 黄昏 の 色 が 又 一段と 濃 さ を 増し て 、 水 の 面 さえ 見分け にく ゝ なっ て 来 た ので 、 こ ゝ ら あたり で 引き返そ う か と 思い ながら 、 なお 何となく 心残り が 感じ られる ま ゝ に 、 川瀬 の 石 を
^
跳び 越え く 、 いつか 滝 の 落ち 口 より 上 の 方 へ 登っ て 行っ た 。
1072
,1917,20: そして 阿 能 が 中 へ 入っ た の を 見 すまし て から 、 彼 も 、 土塀 を
^
とび 越え た 。
引き籠もる
(引く.籠もる)
延べ語数:
15
0071
,2340,33: カン ノ 博士 と スミレ 女史 は 、 集録 し て き た 水棲 魚 人 の ことば と 脳波 の 分析 研究 の ため 、 艇 内 の 実験 室 に
^
引き こもっ た 。
0557
,493,14: その 朝 、 彼 は 酒 を 飲ま ず 、 終日 家 に
^
引き 籠り 、 晩 に は ビール 一 本 だけ 飲ん だ 。
0566
,434,22: 買物 や 其他 の 用達し に 、 いつも の 姿 で 飄々 乎 と 出歩き 、 それ 以外 は たいてい 家 に
^
引き 籠っ て 、 ひっそり と し て い た 。
0612
,949,7: 一定 の 神殿 の 奥 なんか に
^
引き こもっ て は い ない 。
0617
,1516,5: 鶴見 は 部屋 に
^
引き 籠っ て い て 、 その 時分 は よく 『 起 信 論 』 を 披 い て 読ん で い た 。
0948
,739,45: 「 お 調べ に なっ た こと でしょ う から 、 ご ぞんじ の はず だ けど 、 一月 から 四月 の 末 まで 、 どの 放送 に も 出 て い まし た … … 最近 の ひと月 は 、 病気 で アパート に
^
ひき 籠っ て い た し … … 」
0956
,3651,24: 手前 ども が 何 か お 伺い 申し て も 、 さっぱり お答え に なら ず 、 一 日 中 部屋 の 中 に
^
引き 籠っ て 何やら 物 想い に 耽っ たり 、 一生懸命 書き もの を なさっ たり し て いらっしゃる 御 様子 で ござい まし た 。
1000
,1044,47: それ は 乳人 が 母 の 館 へ 連れ て 行く こと を 控える よう に なっ た から で 、 母 に 会い たい と 滋 幹 が 云う と 、 お母さま は もう 直 き 赤ちゃん が お 生れ に なる ので 、 今 は
^
引き 籠っ て いらっしゃる の です 、 と 云っ たり し た 。
1012
,451,19: 棚田 判事 は 、 宿痾 の 療養 の ため 、 一昨年 十一月 休職 、 故郷 の 大村 市 に
^
引き 籠っ て 、 静養 に 努め て い た 。
1052
,18,10: それで いつも 部落 の 中 に ある 小さな 教会 に
^
引き こもっ て 、 日曜 に は 日曜 学校 を 開き 、 女 子供 に 説教 する の が せいいっぱい で あっ た 。
1064
,197,10: 以来 それ を 気 に 痛ん で 、 家 に
^
引き 籠っ た まま 、 後難 を 惧 れ て いる と 、 時 たって から 人伝 て に 聞い た 忠秋 は 、
1072
,3625,13: と 、 寺侍 の 株 を 買い 、 以来 、 ぷつんと 、
^
ひき 籠っ た きり 、 世間 の うわさ を 避け て い た が 、 その 坐食 の 資本 も 、 去年 あたり で 、 涸渇 し て しまい 、 同時に 、 病気 がち に なっ て い た 。
1073
,4577,15: 通る 駅路 で 訊い て み て も 、 近頃 は 田沼 の 館 に
^
ひき 籠っ た きり で 、 めったに 、 お 旅立ち など 見かけ ない そう です から 」
1075
,200,21: それ を 神職 または 重 だっ た 氏子 に まかせ た 場合 でも 、 なお 一同 は めいめい の 家 に
^
引き こもっ て 、 つつしみ の 日 を 送ら なけれ ば なら なかっ た ので 、 この 日 に 常 の 仕事 を し て は なら ぬ という の も 、 古来 の 物忌み の 一つ の 形 で あっ た こと が 明らか で ある 。
1114
,66,9: 非番 で 宵 早く の 食 を 終える と
^
引き こもっ て い て 、 経 之 は 顔 を 合さ なかっ た 。
聞き慣れる
(聞く.慣れる)
延べ語数:
15
0067
,13,0:
^
聞き なれ ない 声 だ 。
0075
,75,11: そして その 音 は 、 僕 が 二 十 四 時間
^
聞き なれ た 僕 の 心臓 の 音 で は ない の だ 。
0245
,8,49: 婦人 問題 を 語る 人 は 、 あまり この 自覚 という 言葉 を 、 そのもの だけ で 世間 に ばらまく ので 、 わたし たち は まるで 道ばた に 焼跡 が ある よう に 、 そして それ を 見なれ て しまっ て いる よう に 、 自覚 という 言葉 を
^
聞き なれ て 、 しかも ほんとう の その 内容 を 知ら ない まま 、 ただ 口伝え に 繰返し て いる と 思い ます 。
0597
,183,10: 「 あの 鳶 の 声 を 、 この 春 から
^
聞き なれ て いる ので 、 もう 、 家族 の 一員 の よう な 気 が し ます よ 。
0617
,160,0:
^
聞き 慣れ た ものの 音声 が 、 何 と いっ て も 聞き よい の で ある 。
0776
,2,4: 日本 の 国名 も
^
聞き なれ ぬ 当時 の こと で 、 非常 に 珍し がら れ て 、 港 々 に 盛大 な モテナシ を うけ た 。
0780
,51,11: 男 と 女 の 給金 が 半々 同額 てえ の も
^
聞き なれ ない が 、 二 十 二 銭 五 厘 じゃ なくっ て 二 十 銭 。
0786
,175,7: ぬけ た ところ も 、 と は
^
聞き なれ ない ね 。
0787
,259,6: 「 大倭 大根 大神 と は
^
聞き なれ ない 神 名 です ね 」
0890
,480,7: どうやら 西方 の 大内 勢 らしく 、
^
聞き 馴れ ぬ 言葉 訛り が 耳 に つき ます 。
0959
,119,2: 突然
^
聞き 馴れ ない 男 の 声 で 呼び 起さ れ た お 近 は 、 びく ッ として 歌麿 の 顔 を 見つめ た 。
1041
,2362,0:
^
聞き なれ た メロディ に 、 もと 歌 から は 想像 も つか ない よう な 歌詞 を つける こと により 、 新しい 価値 の 世界 が 自分 たち の 目 の 前 に ひらけ た 感じ を 、 GI たち に あたえる から だ 。
1075
,145,29: 東京 の もと の まわり に は 西南 の はし に 千 駄 ガ 谷 、 北 に 片 よって 千駄木 という 町 が あっ て 、 ともに
^
聞き なれ ぬ 地名 だ から 人 が 注意 し て いる 。
1171
,1693,0:
^
聞き 慣れ た 声 だ が 、 誰 の でも ない 。
1177
,248,20: 「 ふん 、 一時 だ 」 前 に まわっ て 行く 軍靴 の 音 が とまる と 、 ふい に
^
聞き なれ た 物音 が きこえ て き た 。
知り過ぎる
(知る.過ぎる)
延べ語数:
15
0062
,1838,16: マッキントッシュ 上 で ポスト スクリプト に 対応 し て 組み上げ られ た システム の メリット を
^
知り すぎ て いる 。
0098
,1933,15: 女 の 幸 不幸 の 大 部分 は 子供 に ある こと ぐらい 、 もう
^
知り すぎ て いる 二 人 だっ た 。
0113
,147,9: 私 は 自分 から 進ん で 人 を
^
知り すぎ て 大抵 の 時 は うんざり する 。
0130
,16,10: いい 人がら と わかっ て い て も 、
^
知り すぎ て いる E に対して 、 良人 と し たい 気 が おこら ない 、 という の は 、 さき に 兄 の 友人 によって 刺戟 を あたえ られ て おり 、 その 渇望 が みたさ れ て い ず 、 その ため の 牽か れる 感情 が つよい から です 。
0141
,20988,11: 伸子 の 語学 の おぼつかな さ を 、 素子 は
^
知り すぎる くらい 知っ て いる の だっ た 。
0574
,109,20: けれど 、 この 塚本 老人 が 、 山川 家 の こと と いえ ば 、 余りに 何事 で も
^
知り すぎ て いる の が 、 山川 正太郎 にとって は 不快 でし た 。
0617
,1242,4: 鴎外 は 自己 を
^
知り 過ぎる くらい 知っ て い た 。
0623
,15,29: 軍人 達 の 悪徳 に対する 理解 力 は 敏感 で あっ て 、 彼等 は 女心 の 変り 易 さ を 知ら なかっ た わけ で は なく 、
^
知り すぎ て い た ので 、 こういう 禁止 項目 を 案出 に 及ん だ まで で あっ た 。
0759
,7978,18: 時間 を 失せ ず 、 今 の うち に 飛びださ なけれ ば 、 という こと を 充分 に
^
知り すぎ て いる の で ある 。
0817
,464,50: 彼ら が 甚 しく 実利 的 合理 的 で ある に も 拘ら ず 、 その 言葉 が 感性 的 で 、 何 物 を も 捉え ず に 、 むしろ 放そ う と し て いる の は 、 理 の 怖し さ や 断定 の 怖し さ を
^
知り すぎる から だろ う 。
0817
,469,2: 意味 を
^
知り すぎ た 人間 が 意味 から 無意味 へ 駈け こん で 行 ぐ 遁走 です よ 。
0849
,22,19: ふるさと は 書き づらい もの で 、 よく 云う ぶん に は キリ が ない し 、 欠点 は
^
知り すぎ て いる から 悪く 云う ぶん に も キリ が ない 。
1036
,608,22: 後 に 残っ た 者 の 悲しみ が どんな もの か 、 亡くなっ た 妻 に 先立た れ て 、 私 は
^
知り 過ぎる ほど 知っ て いる 。
1126
,124,11: 女房 という もの は 、 亭主 を 一 から 十 まで
^
知り すぎ て いる から 、 その 書く もの に も 興味 を 持た ん の じゃ ない か ね 。
1132
,178,39: 彦四郎 貞宗 は 稀代 の 名刀 で 、 妻木 家 の 代々 は 、 東 照 権現 から の 拝領 品 として 、 どんなに 大切 に し て 来 た こと か 、 妻木 右 太 之 進 は
^
知り 過ぎる 程よく 知っ て 居り まし た 。
作り始める
(作る.始める)
延べ語数:
15
0060
,927,8: ユーザー たち は さまざま な クラブ を
^
作り はじめ 、 マイコン 雑誌 上 で 、 あるいは クラブ の 席上 で 自慢 の プログラム 、 自慢 の 回路 を 発表 し はじめる 。
0060
,2759,27: 彼ら は すでに パロアルト 研究所 で 、 具体 的 な 開発 目標 を 設定 し 、 コンピューター を 使っ て パーソナル ・ ダイナミック ・ メディア を
^
作り はじめ て い た 。
0060
,3513,23: MITS の アルテア に マイクロソフト が ベーシック を 載せ 、 MITS の 憤慨 を よそ に サード パーティー が 周辺 機器 を
^
作り はじめ て い た 。
0060
,4899,11: あの 連載 が きっかけ と なっ て 、 マイコン を
^
作り 始め た 人 は 多い と 思う が 、 その 中 で も 『 マイコン で シンセサイザー を 動かそ う 』 という ユニーク な 目的 を 持っ て M 6 8 0 0 の システム を 組み上げ 、 活動 中 の クラブ が ある 。
0060
,7956,23: だが マイクロ コンピューター は 機械 と 人間 の 優先 順位 を 逆転 し 、 人 の 都合 に 合わせ た コンピューター 文化 を
^
作り はじめる 出発 点 を 提供 し た の で は ない か 。
0060
,9396,28: 第 一 の 選択肢 が 選ば れ た 世界 市場 で は 、 複数 の メーカー が PC 互換 機 という 一つ の ハード ウエア のみ を
^
作り はじめ た 。
0061
,167,6: コンピューター で 読む 本 を
^
作り 始め た 当初 、 新しい 環境 が 文章 に 影響 を 与える と は 、 思っ て い なかっ た 。
0062
,147,19: これ が 効い て 、 やがて 他社 は IBM PC と 同じ 機能 を 持つ 互換 機 を
^
作り はじめ た 。
0089
,789,29: 八木 君 は 、 ガラス 天井 の 下 で 、 かたわら の 土 壁 へ ジャック ・ ナイフ を たて て 、 土 を 掘りだし 、 足場 を
^
作り はじめ た 。
0777
,1064,9: 次に 宇礼 の 命令 によって 、 ウドン を
^
つくり はじめる 。
0849
,374,15: その 部落 に 称名寺 という 寺 が あっ て 、 この 寺 が 毒消し を
^
造り はじめ た 元祖 です 。
0849
,418,5: この 称名寺 が 毒消し を
^
つくり はじめ た の は 初代 の 和尚 から で あり 、 つまり 慶長 年間 から と 伝え られ て いる 。
0988
,2645,29: とりつく 島 が ない し 、 それ を ことわる 理由 も ない ので 、 私 は 古い 手帳 や 住所 録 の 類 を 取り出し て リスト を
^
作り はじめ た 。
1006
,21,38: こういう 弥生 式 文化 の 時代 が 少なくとも 三 世紀 ぐらい 続い た のち に 、 初めて 古墳 時代 が 現われ て くる の で ある から 、 埴輪 が 縄文 土器 の 伝統 と 全く 独立 に
^
作り 始め られ た もの で ある こと は いう まで も ない 。
1074
,759,47: 花 の 窟 の 花祭 は あまり 物 遠い として も 、 日前 国 懸 両 宮 往古 年中 行事 に も 「 四月 八 日 供 躑躅 」 という 例 は ある ので 、 自分 等 は むしろ 何故 に 釈迦 誕生 に 花御堂 を
^
作り 始め た か を 考え て 見 たい 位 で ある 。
作り付ける
(作る.付ける)
延べ語数:
15
0060
,439,31: ある 機能 を 備え た 電卓 向け に 開発 さ れ た LSI に は 、 その 機能 を 実現 する ため に 必要 な 回路 が きわめて コンパクト に
^
作り 付け られ て いる 。
0060
,496,29: 集積 回路 と は 、 ちっぽけ な シリコン の 小片 の 上 に 、 トランジスタ 、 コンデンサー 、 抵抗 、 そして 配線 と 回路 を 構成 する 部品 を
^
作り 付け た もの で ある 。
0060
,501,10: 作業 の 中心 は 、 チップ 上 に 回路 を
^
作り 付け て いく ため に 何 度 も 重ね 焼き し たり 、 炉 で 焼い たり 冷やし たり の 繰り返し で あっ た 。
0060
,3046,25: これ まで 複数 の 部品 を 組み合わせ て 作っ て い た 電気 回路 を 一 まとめ に し 、 一つ の 部品 に
^
作り 付け て しまう 集積 回路 の 事業 化 に 向け て 動きだし た セクション は 、 異なっ た 分野 の 出身 者 を 集め た 寄り合い 所帯 だっ た 。
0060
,3047,23: 半導体 の 性質 そのもの に かかわる 物理 屋 も いれ ば 、 製造 工程 に 関与 する 化学 屋 、 チップ 上 に
^
作り 付ける 回路 が 専門 の 電気 屋 、 ソフト 屋 など さまざま な 畑 から 集め られ た 技術 者 たち が 、 新しい 産業 の 立ち 上げ に 向け て 知恵 を 集めよ う と し て い た 。
0060
,3078,48: 検査 装置 の 開発 に 携わっ た 五 年間 、 後藤 の 上司 だっ た 渡辺 和也 は 、 一 九 七 四 ( 昭和 四 十 九 ) 年 五月 に なっ て 、 集積 回路 に ごく 小規模 な もの ながら コンピューター の 機能 を
^
作り 付け た マイクロ コンピューター の 担当 セクション に 、 部長 代理 として 移っ て いっ た 。
0060
,3163,40: そもそも は 日本 の 電卓 メーカー だっ た ビジコン 社 の 依頼 によって 着手 し た 電卓 用 部品 の 開発 作業 の 中 で 、 インテル は 集積 回路 に きわめて 規模 の 小さな コンピューター の 機能 を
^
作り 付ける 発想 を 得 た 。
0060
,3734,30: あくまで 通信 制御 装置 の 開発 を 目的 と し て いる 以上 、 この プロジェクト で 浜田 たち は 、 一 個 の 集積 回路 に CPU を
^
作り 付ける ところ まで 踏み込ま なかっ た 。
0060
,3737,7: すべて の 機能 を 回路 に
^
作り 付け て しまう ワイヤードロジック に 代え 、 シンプル な CPU と プログラム の 組み合わせ で 機能 を 組み立てる という 発想 を より 徹底 さ せれ ば 、 はじめ から 一つ に まとまっ た マイクロ コンピューター を 使う という アイディア が 当然 浮上 し て き た 。
0060
,3760,10: その 一方 で 、 半導体 に たくさん の 回路 を
^
作り 付ける 技術 が 目覚ましく 進歩 し た 結果 、 半導体 を 利用 し た メモリー の 価格 は 一貫 し て 下がり つつ あっ た 。
0060
,7408,8: だが あらかじめ 回路 を 半導体 上 に
^
作り 付け て ある 出来合い の IC を 使う と なる と 、 松本 が 関与 できる ステップ は 、 大幅 に 制限 さ れ た 。
0060
,8255,20: たとえ 開発 コスト が 高く つい た として も 、 数多く 売れる と 見込める もの は 、 集積 回路 に
^
作り 付け て しまう 方 が 長期 的 に 見れ ば 明らか に 有利 だっ た 。
0060
,8265,19: 代表 的 な ASIC で ある ゲート アレイ は 、 あらかじめ チップ 上 に たくさん の 基本 回路 を
^
作り 付け て おき 、 要求 に 応じ て あと から 回路 間 の 配線 だけ を 行っ て 、 求め られる 機能 を 実現 する こと が でき た 。
0140
,241,19: 水色 と 白 の 縞 の 壁紙 が はら れ 、 イギリス 好み の 出窓 、 その 下 に
^
つくり つけ られ た 木 の 腰かけ 。
0141
,19905,32: イタリー 風 の 出窓 と よば れる 三面 ガラス の ひろい 出窓 の よ こ に 、 白布 の かかっ た 角 テーブル が あり 、 その 奥 の 壁 に
^
つくり つけ て 二 人 がけ の 長 腰かけ が ある 。
引き受ける
(引く.受ける)
延べ語数:
15
0053
,3339,13: という 気持 も あっ た ので 、 モデル に なる こと を
^
引き うけ て 、 昨日 世界 文学 社 で 会う まで の 行動 を 語っ た の で ある 。
0082
,1842,12: こういう 仕事 を 、 谷 博士 が 、 全部 自分 で
^
引き うけ て やっ た 。
0098
,208,33: つい 家 情 も 出 て 来 て 動く 気 も なく 、 私 が 飯 を 炊き 、 友人 は 味噌汁 と 茶碗 という 番 で 、 互いに 上手 な 方 を
^
ひき 受け て 生活 を し て みる と 、 これ は また のどか で 、 朝 起き て 茶 を 飲む 二 人 の 一 時間 ほど 楽しい とき は 、 また と 得 られ そう も ない 幸福 を 感じる 時間 に なっ た 。
0241
,154,18: その ため に 、 すべて の 保守 的 な 政党 の 立候補者 たち は 、 食糧 だけ は
^
引き うける と 公約 し た 。
0508
,629,37: 「 だ けれど お前 、 丁度 私 が 、 来 て 居 なすっ た 小学校 の 先生 と その 事 を 御 話し 仕 て 居る 所 へ 来 て 『 ウン 、 そん なら わし が
^
引き うけ た 』 と 云う ん だ もの 。
0530
,34,7: 彼女 は 家事 の 一切 を
^
引き うけ て 台所 の 世話 から 客 の もてなし から 朝 から せわしく とっ と 、 とっとと 働き ながら 、 夜 は 、 疲れ た 看護 婦 と 母 を 少し なり と も 休ま せる ため に 四 時 位 まで ずつ うす 赤い スタンド の 下 に 本 を 並べ て 起き まし た 。
0707
,44,31: 呉 八 段 が 最近 しきりに 読売 の 新聞 碁 を うち 、 バクダイ な 料金 を 要求 する の も 、 ジコーサマ の 兵 タン 資金 を 一 手 に
^
引き うけ て いる せい らしい 。
0759
,1954,4: 放 二 さん が
^
引き うけ て 下さる なら 、 出版 部長 に お むかえ し たい の よ 。
0759
,7408,15: よくも まア 、 これ だけ の 困っ た こと を 、 たった 一 人 で
^
引き うけ た もの さ 。
0764
,153,54: 私 は 、 しかし 、 それ が 人 の ため に 私 の し て あげ られる 唯一 の こと だ と 覚悟 を きめ て 、 正しく 責任 を つくし たい と 念じ 、 とにかく 私 は 私情 によって 左右 さ れ ない 自分 に いくらか 恃 み が あっ た ので
^
引き うけ た 。
0773
,370,1: 快く
^
引き うけ て 下さい まし た ので 、 マサカ と 思っ て い まし た が 、 狐憑き の 血筋 は 争わ れ ない もの です ね 」
0823
,237,18: 箸 に も 棒 に も かから ぬ バカ な ところ は 保護 者 の 難民 たち が
^
引き うけ て いる せい かも 知れ ん が 、 芸道 に対して 本当に ドン ラン な きびし さ を 忘れ て いる せい で も あろ う 。
0866
,1754,6: 多津 が 笑顔 で 快く
^
引き うける と 、 百瀬 しのぶ は 、 もう 、 頬 を 赤く し て 、
1045
,54,33: 先生 は そういう もの を 書く こと を 好ま れ ず 、 また その ひま も もたれ なかっ た が 、 或 る 書肆 の 懇請 を ことわり きれ ず 、 それ を
^
引き うけ られ た の で あっ た 。
1075
,670,19: 男 は 海 に 出る ので 島 の 女 たち は 、 畠 の 耕作 を 一 手 に
^
ひき 受ける のみ で なく 、 なお 、 おり おり 浜 の 手つだい も し なけれ ば なら ぬ の だ が 、 そういう 間 に も 少し の 時 を 見つけ て は 、 苧 桛 を 頸 にかけて 布 機 の し たく を し た の で あっ た 。
覆い被さる
(覆う.被さる)
延べ語数:
15
0041
,227,31: それ は 、 い つ どんな 時代 に も 、 どんな 世相 の 時 でも 、 大人 に も 子供 に も 男 に も 女 に も 、 ふと
^
覆い かぶさっ て 来る 得体 の 知れ ぬ 異様 な 感覚 で あっ た 。
0079
,2604,40: 東 助 と ヒト ミ は 大声 を あげ た が 、 その とき に は すでに 樽 ロケット の 室内 の 光景 も ポー デル 博士 も かきけす よう に なくなっ て い て 、 二 人 は
^
おおい かぶさる 緑 の 雑草 の 原 の 中 に とりのこさ れ て い た 。
0141
,5312,7: 瀟洒 な 鉄 門 の 左右 から
^
おおい かぶさる よう に 青葉 が 繁っ て い て 、 高い 夏 草 の 間 に 小 砂利 道 が ひと 筋 と おっ て いる 。
0540
,351,32: その 空洞 に 柔 か な 白い もの が 一杯 つまり 、 黒目 が 液体 と なっ て とろけ 、 瞳孔 は 拡大 し た まま で 、 私 の 方 に
^
覆い かぶさっ て くる 。
0562
,301,25: 得体 の 知れ ない その 影 が 、 あの 現場 に 立ち 罩 め て いる し 、 それ が 彼 の 上 に まで
^
覆い 被さっ て くる よう だっ た 。
0580
,616,9: 大きな 椎の木 が 、 道 の 上 まで
^
覆い 被さっ て い た 。
0592
,552,9: 底 知れ ぬ 寂寥 が 私 の 上 に
^
蔽い 被さっ て くる 。
0732
,1102,7: 彼 は 盤 を かくす よう に
^
覆い かぶさっ て 、 五 分 、 十分 、 十 五 分 、 沈々 として 微動 も せ ず 考え こん で いる の で ある 。
0863
,117,24: もし ボン ヤリ し た 点 が 残っ て いる と し たら それ は とり も なおさ ず 、 わたくし の 心 に
^
被い かぶさっ た 黒い 雲 の せい です 。
0869
,70,25: 「 反省 」 が ある 行為 の 陰 で それ を 支える の で なく 、 「 反省 」 が その 行為 の 上 に
^
蔽い かぶさる から で ある 。
0956
,3538,6: … … 長い こと 、 鬱陶しく
^
蔽い かぶさっ て い た この 梅雨 雲 が 今日 こそ は 晴れる の で は ない か と 思っ て な 。
1000
,1181,62: 一 本道 で ある けれども 彼方 へ 曲り 此方 へ 曲り し て いる 上 に 、 草 が 人間 の 背 より も 高く 、 父 の 姿 が と きぐ それ に 没し て しまう ので 、 今度 は 滋 幹 は 一 二 間 の 距離 まで 近寄っ て 行っ た が 、 両側 から 路 の 方 へ
^
蔽い かぶさっ て いる 草 を 掻き分け ながら 行く ので 、 袂 も 裾 も し た ゝ か 露 に 濡れ て 、 つめたい 雫 が 襟 もと まで 沁み 入る の で あっ た 。
1000
,1358,81: 崖 の 高 さ は 七 八 尺 も ある で あろ う か 、 急 な 断崖 で は なく て 、 なだらか な 勾配 の ところ ぐに 形 の 面白い 石 を 配置 し 、 落ち て 来る 水 が それら の 間 を 屈曲 し つ ゝ 白 泡立っ て 流れる よう に 作ら れ て い 、 崖 の 上 から は 楓 と 松 が 参差 と 枝 を さし かわし ながら 滝 の 面 へ
^
蔽い かぶさっ て いる の で ある が 、 蓋し 此 の 滝 は 、 さっき の 音羽川 の 水 を 導い て 来 て 、 こ ゝ へ 堰き 入れ た の で あろ う 。
1012
,6,62: 苔 の 生え た 御影石 の 敷き 石 の 両側 に 恰好 の いい どう だ ん を 植え て 、 式台 の つい た 古風 な 武家 づくり の 玄関 と いい 、 横手 に 据え られ た 天水 桶 代り の 青銅 の 鉢 と いい 、 見上げる よう な 屋 の 棟 や 、 その 甍 の 上 に
^
蔽い かぶさっ た 深い 杉 の 森 と いい 、 昔 裃 を 着け た 御 先祖 が 奥方 や 腰元 や 若党 たち に 見送ら れ て 供回り 美々しく 登城 する 姿 なぞ も そぞろ に 偲ば れ まし た が 、 それだけに 腰元 も い なけれ ば 供回り 若党 も 一切 なく 、 母親 と 女中 と 下男 夫婦 と 、 いつ 行っ て 見 て も ひっそり と 静まり返っ て いる 小 人数 の 棚田 家 という もの は 、 何 か 大家 の 没落 し た よう な 一種 の 侘し さ を 子供 に も 伝え ず に は い ませ ん でし た 。
1078
,4,27: 毎日 の よう に 、 暗い 空 から は 、 とめど も なく 粉雪 が 降り つづき 、 それ が 人々 の 生活 の 上 に 重苦しく
^
おおい かぶさっ て い た 。
書き終える
(書く.終える)
延べ語数:
15
0027
,674,5: 署長 は 書類 を
^
書き 終え て 、
0060
,3422,10: 8 0 8 0 用 の ベーシック を もう
^
書き 終え て いる と はったり を かま し た アレン と ゲイツ は 、 即座 に 開発 作業 に 取りかかっ た 。
0060
,5566,41: アルファベット 四 〇 字 を 八 行 表示 できる 大型 の 液晶 ディスプレイ を 備え た 八 ビット 機 で 、 これ に ワードプロセッサー と 通信 の ため の ソフトウエア 、 モデム を 組み込ん で おき 、 外出 先 で
^
書き 終え た 原稿 を そのまま 電話 で 送れる よう に する と いう 。
0060
,5621,26: 「 アイディア を 一 晩 で まとめ た 」 経緯 が 、 ある 種 の 伝言 ゲーム の 中 で 「 一 晩 で コード を
^
書き 終え た 」 と なる こと は 、 ノンフィクション に 避け がたく つい て 回る 〈 事故 〉 で ある 。
0060
,7541,2: 原稿 を
^
書き 終え た とき 、 松本 に は 達成 感 より も むしろ 、 あれ も 書き たかっ た これ も 書き たかっ た と の 思い が 強く 残っ た 。
0060
,9643,6: β 版 の 原稿 を
^
書き 終え た 一 九 九 四 年 の 五月 、 本書 で も 何 度 か 触れ た 鶴岡 雄二 氏 は 「 帰っ て こ られ まし た ね 」 と 真剣 な 表情 で 「 生還 」 を 祝っ て くれ た 。
0061
,21,4: 「 この 文章 を
^
書き 終え たら 、 井上 さん が 書か せ て くれ た あの コラム を 、 小さな ブック に まとめよ う 」
0061
,63,0:
^
書き 終える まで に 時間 と 労力 を かけ て いる から 、 なんとか その 分 を 取り返せ ない か という 気持ち は 強い 。
0138
,891,5: 自分 が 書く 筈 で
^
書き 終え なかっ た 婦人 委員 会 の 報告 も 、 し て 見れ ば 、 誰 か によって ちゃんと 書か れ て いる の だ 。
0318
,1620,12: この 「 今日 の 日本 の 文化 問題 」 が 、
^
書き 終え られ た の は 一 九 四 八 年 三月 下旬 で あっ た 。
0421
,79,11: この 期間 、 「 乳房 」 を 集 注し て
^
書き 終え た の は 好機 で あっ た 。
0424
,1,25: モスクワ 印象 記 は 、 わたし が モスクワ で 暮す よう に なっ て 半年 ばかり たった 一 九 二 八 年 五月 ごろ 、
^
書き 終え られ た 。
0507
,395,1:
^
書き 終え て 祖母 の 前 に 出す と 一 通り 見 て から 、
0647
,447,13: そして 、 意 を 決して 、 矢田 津世子 に 絶縁 の 手紙 を
^
書き 終え た とき 、 午前 二 時 ごろ で あっ た と 思う 。
0735
,39,10: 第 一 章 の 「 その 一 」 を
^
書き 終え た の は 去年 の 十一月 で あっ た が 、 この 定 稿 を 新潮社 へ 渡し て 、 「 その 二 」 を 書き すゝ め て ゆく うち に 、 もどかし さ に 、 たまらなく なっ た 。
這い上がる
(這う.上がる)
延べ語数:
15
0026
,18,19: 和服 の 着流し で コンクリート の たたき に 蹲っ て いる と 、 裾 の ほう から 冷気 が
^
這い あがっ て 来 て 、 ぞくぞく 寒く 、 やりきれなかっ た 。
0084
,197,10: しかし 張 も ネッド も 崖 の 上 へ は
^
這い あがっ て こ なかっ た 。
0617
,973,22: その 温み を 慕っ て 来 た もの か 、 綴じ 合せ た 縁 板 の 隙間 から ちろ ちろ と
^
這い あがっ て 来る もの が ある 。
0787
,560,5: 一同 は 谷 から
^
這い あがっ て 、 再び 住宅 の 方 へ 戻っ て き た 。
0863
,291,24: すると そこ から 、 信じ 難い 、 思い も よら ぬ 、 ほとんど 名状 し 難い もの 、 —— そういった あらゆる 恐怖 が
^
這い 上がっ て 来 まし た 。
0944
,294,5: 氷河 の 床 まで
^
這い あがる と 、 狭い ところ を ぬけ て くる 狂風 が 、 地上 に ある もの は 一切 合財 吹き払っ て しまお う という 勢い で 、 呵責 なく 吹き に 吹く 。
0948
,251,26: いや と いう ほど 水 を 飲み 、 化け そこなっ た 水 の 精 の よう に 、 髪 から 滴 を たらし ながら 岸 に
^
這い あがる と 、 気 ぬけ が し て 、 ひと 時 、 茫然 と 草 の 中 に 坐っ て い た 。
0953
,346,13: 善 世 が 夏 草 を かきわけ ながら 谷 の なぞえ を
^
這い あがっ て き て 、 やや しばらく の 間 、 階 隠 の 下 に うずくまっ て い た が 、 すらすら と 細 殿 へ 入りこむ と 、 ふところ から 大きな 犬釘 と 金 鎚 を だし 、 あおのけ に 倒れ て いる 泰文 の 眉間 に 釘 を まっすぐ におっ 立て 、 頃合 を はかっ て 、
0981
,1934,8: 昇っ て 行っ て 山 の 傾斜 を
^
這い あがる
0983
,256,21: 仲 しゃ ん 、 ありゃ 、 そら 、 トモ の 方 に 真黒い もん が 、 川 ん 中 から
^
這い あがっ て 坐 つ ちよ る !
1013
,1082,28: ハッ と し て 中 を のぞきこん で 見 たら 、 慣れ てる と みえ て 水 に 押し流さ れ ながら 、 また 板 に 取り付い て
^
這い 上がり ながら 私 の 方 を 振り返っ て 笑っ て 、 そのまま 姿 は 曲っ て いっ て しまう 。
1013
,1101,21: 私 が 道 を 降り 切ら ぬ うち に 、 二 人 とも 曲り角 で 混凝 土 の 側壁 へ
^
這い 上がっ た の でしょ う 、 やがて 私 に は わから ぬ 母国 話 で 、 嬌声 を 挙げ ながら 、 縺れ 合っ て 小径 を 上っ て 来 まし た 。
1041
,2220,21: この 穴 の なか から 、 一 九 五 〇 年代 の なかば に 、 ある 種 の 人 たち を
^
這い あがら せ て とりあえず 解放 し た の が 、 すぐれ て ハッピー で 同時に ペシミスティック な あの ロックンロール だっ た 。
1072
,28,8: と 、 田 の 畦 を 、
^
這い 上がっ て いる よう だっ た 。
1171
,3232,15: うち は この 子 ば 抱い ち 、 飯櫃 と いっしょ に 二 階 に
^
這い あがり まし た 。
次ぎ次ぐ
(次ぐ.次ぐ)
延べ語数:
15
0981
,1192,2: 持ち物 を
^
次ぎ 次ぎ と 売っ て は 食っ て 、
0987
,529,28: 憲兵 隊 やら 動員 の 方 の 大将 とか 、 東部 軍 管区 とか の 司令 官 とか 、 軍部 という の は 、 上 から 上 へ
^
次ぎ 次ぎ と 自分 の 責任 に なる らしい ん だ ね 。
0987
,794,7: あれ や これ や の 原因 が
^
次ぎ 次ぎ と ノッピキ なら ず つながり 合っ て 、 遂に しょう こと なく 此処 まで 来 た もの だ 。
0987
,2250,18: 友吉 立っ て 室 の 左 の 隅 に 二つ 三つ 積ん で ある ブリキ の カン を
^
次ぎ 次ぎ と 開ける 。
0988
,478,3: しかた なく 、
^
次ぎ 次ぎ と その 邊中 の 燒 け 殘 り の 建物 の 前 に 立つ たり 、 それ を グルリ と 𢌞 つ たり 、 階段 を あ が つて み たり し て 、 一 時間 ばかり も 搜 し た 末 に 、 やつ と 、 コンクリート の 側面 全部 が 火 に あぶら れ て 薄 桃色 に こげ た ビルディング の 二 階 に 、 それ らしい 事務所 を 見つけだし た 。
0988
,1989,4: その 動作 そのもの が
^
次ぎ 次ぎ と 、 まるで 魔力 を 持つ て いる よう に 、 こ つ ちの 身 體 を しびれ させ て 來 る よう です 。
0988
,2265,12: ルリ さん の 方 は 、 いろんな 罪 の 無い 事 を
^
次ぎ 次ぎ と 話しかけ ます が 、 僕 は あまり 口 は きき ませ ん でし た 。
0988
,2725,23: ルリ は まだ 怒 つ た 顏 を し て い まし た が しばらく し て プイ と 立つ て 小舟 を
^
次ぎ 次ぎ と 渡 つて 何 處 か へ 行 つ て しまい まし た 。
0988
,4078,44: その 日 は 朝 早く 父 と共に 九 段 に お まいり を し て から 、 直ぐ その 足 で 入隊 する よう に 前 から 決め られ て い た し 、 氣持 が 緊張 し て い た の と
^
次ぎ 次ぎ と 多忙 だ つ た ため に 、 前夜 の こと を 思い出す スキ は あり ませ ん でし た 。
0988
,4087,14: 空襲 は 激しく な つて 來 そう だ し 、 あちこち の 戰況 は
^
次ぎ 次ぎ と 不利 に なつ て 來 る し 、 指導 者 や 軍部 は 方針 を 失 つて 虚勢 を 張る だけ だ し 、 國 民 の 一 人 一 人 は ウロウロ と ただ その 日 その 日 を どうして 切り 拔 け て 行く か に 血まなこ に なつ て いる 。
0988
,4152,32: すると 組 の 仕事 は うつ ちや つて しまう 事 も 多く なる し 、 しかし 一方 、 荒れ よう は ひどく な つて 、 喧嘩 や 人 を 斬 つ たり
^
次ぎ 次ぎ と する 。
0988
,5006,16: その間 、 短い 手紙 か ハガキ で もと 何 度 も 考え まし た けれど 、
^
次ぎ 次ぎ と いろんな 事 が あり まし て 、 居る 所 も 轉 々 として い まし た し 、 それ に かんじん の 僕 の 心 が 搖れ 動い て いる もの です から 、 手紙 など 書く 氣 が し ませ ん でし た 。
0988
,5371,14: はじめ は M さん の 思い出 話 が 主 だ つ た が 、
^
次ぎ 次ぎ と 話題 が 流れ て 、 この間 に 身の上 話 など も 混 る 。
0989
,2123,18: 若宮 おとなしい 男 が 、 仮り に も 自分 の 女 の 父親 を しめ て 、
^
次ぎ 次ぎ と 、 あんた ——
1077
,37,20: それで 曲線 を たくさん の 部分 に わけ て 、 各 部分 を 代表 する 円 の 半径 を 、
^
次ぎ 次ぎ と 測っ て 行け ば よい わけ で ある 。
歩き去る
(歩く.去る)
延べ語数:
15
0554
,1408,9: それ を 眼 に 納め て 、 柿沼 は
^
歩き 去っ た 。
0562
,331,12: 彼 は 黙っ て 立ち上り 、 挨拶 も せ ず に
^
歩き 去っ た 。
0583
,84,16: それから 彼女 は 彼 に 全く 無関心 な よう に 、 何 の 会釈 も なく
^
歩き 去っ て ゆき まし た 。
0587
,97,10: その 彼女 を 背後 に 感じ ながら 、 私 は
^
歩き 去っ た 。
0597
,1538,27: ほか に 何 か いり ませ ん か と 、 尋ね て みる と 、 山男 は 頭 を 振っ て 、 立ち上り 、 すたすた 彼方 へ
^
歩き 去っ て いっ た 。
0672
,698,33: エッ ちゃん は 、 やがて 蒸気 の よう な 呻き 声 を たて て 、 私 を 雨戸 の 旁 へ 降し て 、 庭下駄 は い て 外 の 闇 へ
^
歩き 去っ た 。
0744
,534,20: 巡査 が 懐中 電 燈 を 消す と 、 彼女 は ふりむい て 、 コツコツ と 静か な 跫音 で
^
歩き 去っ た 。
0754
,1290,5: オヤジ は 呟き つつ
^
歩き 去っ た 。
0759
,3200,13: 記代子 は 叫ぶ と 、 すぐ 立 上っ て 、 大股 に
^
歩き 去っ て しまっ た 。
0782
,468,19: 次 の 知る べき こと は 、 それ と 同じ ところ まで 姿 を 見せ て 同じ 方向 に
^
歩き 去っ た 他 の 人物 が あっ た か 、 どう か 。
0782
,471,3: 「 そっち へ
^
歩き 去っ た 他 の 人物 の 有る 無し を 探る 場合 に 、 たとえば 質屋 の 倅 という よう な 特殊 な 一 人 を 想定 し て は いけ ませ ん 。
0839
,512,7: 娘 を 背負っ て 、 スタスタ
^
歩き 去っ て しまっ た 。
0994
,552,22: ( 否定 で も 肯定 で も ない 無意味 な 聲 を 出し て スタスタ と 右手 の 闇 の 中 に
^
歩き 去 つ て 行く )
1041
,3863,26: 角 に 立っ て 店 を 見 て いる と 、 ギター を 持っ た 少年 が 母親 とともに 店 から 出 て 来 て 、
^
歩き 去っ て いっ た 。
1175
,93,26: すると 若者 は 最敬礼 の まま 四 五 歩 後退 し 、 おもむろに 頭 を 上げ 、 廻れ 右 を し て しずしず と 彼方 に
^
歩き 去っ て 行き まし た 。
飛び込む
(飛ぶ.込む)
延べ語数:
15
0098
,244,10: 昼間 も 食事 を し て いる 唇 へ まで
^
跳び こん で 来る 。
0140
,2077,33: 日野 さよ子 が 来 た と 聞い たら 、 泰造 が 、 そう か 、 と いう なり 、 さっき 帰っ た とき に もう 入浴 を すまし た 風呂 へ また
^
とび 込ん だ 、 という の で あっ た 。
0454
,155,9: いざ と なっ たら 、 後 の 河 に
^
とび 込む 覚悟 で 、 火 の 子 を 払い 払い し て 居る うち に 、 朝 に なり 、 着 の みき の まま で 林 町 に 来 た 。
0474
,2,2: 窓 から
^
とび 込ん で 来る 猫 。
0748
,277,12: にわか 仕込み と みえ て 、 その 場 で うち 合せ て
^
跳び こん どる から 、 なかなか 、 そろわ ない 。
0748
,284,23: ダイヴィング と いえ ば 、 むかし 、 立教 の 原 君 という の が 、 なん でも かん で も 逆立ち し て
^
跳び こみ た がる 先生 で 、 フンドシ 一つ で いつも プール 際 を うろうろ し て いる お 行儀 の 悪い 選手 で あっ た 。
0748
,285,14: 彼 は いつ まで も 上達 し なかっ た が 、 いつ まで も
^
跳び こん で おり 、 たぶん 柴原 君 も 一 しょ に 跳び こん だ こと が ある だろ う と 思う 。
0748
,285,26: 彼 は いつ まで も 上達 し なかっ た が 、 いつ まで も 跳び こん で おり 、 たぶん 柴原 君 も 一 しょ に
^
跳び こん だ こと が ある だろ う と 思う 。
0748
,287,2: それで 跳板
^
跳び こみ まで クルクル やっ て いる から 、 私 も 気 が 強く なっ た 。
0918
,476,35: 武家 の 着こ ん だ 裃 、 長袴 を みごと に 「 野暮 」 と 捨て去っ て 、 幡 随 院 長兵衛 の よう に 鎗 の ふす ま の 中 に 、 裸一貫 で
^
とび 込ん で いく あの 意気 、 あれ が 新しき 町人 の 人間像 、 一つ の 美 の 類型 と なっ て いく の で ある 。
0989
,1848,3: はじめ 何 が
^
とび 込ん で 来 た の か 、 誰 も 気 が 附か なかっ た 。
0993
,4768,10: 金吾 金太 、 そこ の 内 の 横 に
^
とび 込め !
0993
,4770,22: ( その 老爺 が 妙 な 叫び声 を あげる の を 引っ 抱え て 、 ころげる よう に 、 横路 地 に
^
とび 込む )
1072
,8158,38: ここ で は 、 必ず 、 数寄屋 の 外 に 立っ て いる はず の 藪田 助 八 も 、 ふと 、 その 様子 を 見 て 、 愕然 と 、 越前 守 の うし ろ まで
^
跳び こん で 来 た 。
1183
,111,4: ざぶんと 浴槽 に
^
跳び こむ 。
言い残す
(言う.残す)
延べ語数:
15
0098
,1667,23: 応召 の 際 、 父 に 頼ん で 、 毎夜 その 日 の 支出 費 だけ 必ず つけ て くれ と 、
^
云い 残し た だけ だ と の 事 で ある 。
0613
,1576,5: 私 は 二 度
^
言い 遺し 、 そのまま 最後 の 昏睡 に 落ち て いっ た 。
0682
,485,10: 「 義龍 が 死期 が き て 、 いまわ に
^
言い のこす こと が ある そう だ から 」
0710
,428,3: 秘書 に
^
云い 残し て 、 大 紳士 は 立ち去っ た 。
0721
,71,62: 帰っ て き て 、 あれ は ニセ モノ よ 、 ホンモノ は ふとっ た 大男 の 筈 よ 、 と 云っ た が 、 ニセ モノ か ホンモノ か 追及 する 情熱 は てん で なく 、 ニセ モノ を 承知 で 遊ん で 、 ほか の 店 へ クラガエ の とき 、 あれ は ニセ モノ よ 、 と もう一度
^
云い 残し て 、 あっさり どこ か へ 行っ て しまっ た そう で ある 。
0762
,128,4: 私 は こう
^
云い 残し て 、 催眠 薬 を の ん で 眠っ て しまっ た から 、 女房 が 泣い た か 怒っ た か 、 一切 知ら ない 。
0771
,712,2: こう
^
云い 残し て 、 四 人 は つれ だって 、 加納 家 を 訪ね た 。
0782
,380,13: 彼 は 丹沢山 の 山猿 の ところ へ 行っ て くる と ハッキリ
^
いい 残し た し 、 大金 を 持っ て い て も 山猿 は 慾 が ない から 心配 は いら ない と 言っ て い た そう だ 。
0788
,217,2: こう
^
云い のこし て 、 大 伍 は 急い で 階段 を 降り た 。
0788
,259,1:
^
言い のこし て 彼 は 去っ た 。
0793
,318,4: 彦作 は こう
^
云い のこし て 立ち去っ て しまっ た 。
0818
,40,20: オレ 一 代 限り で テッペン の 本丸 を やめ て 、 フモト の 低い ところ へ うつせ 、 と
^
云い のこし て 死ん だ そう だ 。
0842
,136,1:
^
言い のこし て さ ッ さ と 行っ て しまっ た 。
0955
,57,21: そんな こと を 語っ て 、 K 子 は 夕方 元気 を とりもどし て 、 また 訪ね て くる と
^
言い のこし て 去っ た の だっ た 。
1140
,249,54: 最早 余命 も 長い こと は ある まい 、 私 は ある 人 に 間もなく 殺さ れる だろ う 、 が 、 命 の ある うち に 、 妻 の 鈴子 や 親切 だっ た 友人 達 、 わけても 私 の 顧問 弁護士 の 佐瀬 渉 氏 に 、 これ だけ の 事 を
^
言い 遺し て 置き 度 い ——
救い出す
(救う.出す)
延べ語数:
15
0082
,1596,13: 博士 が 責め ころさ れ ない ま え に 、 一刻 も 早く
^
救い だし て ください 。
0082
,1602,13: 五 人 の 少年 たち が 、 熱心 に 谷 博士 を
^
救い だす こと を 検事 に 頼ん だ ので 、 氷室 検事 の 決心 は ようやく きまっ た 。
0082
,2595,19: 山形 警部 は 、 戸山 少年 たち 五 名 と 協力 し 、 ほん もの の 谷 博士 を
^
救い だし て 、 研究所 の 中心 部 を 占領 し 、 機械 人間 を 活動 停止 さ せ た 。
0089
,529,7: 幸い に も 、 五井 は
^
救い ださ れ た 。
0089
,863,19: 八木 少年 は 、 意識 を うしなっ た まま で は ある が 、 濁水 から 完全 に
^
救い ださ れ 、 ガラス 天井 の 上 に びしょぬれの 身体 を 横たえ た 。
0089
,1202,13: 方々 探し まわっ た 末 、 天井 の 上 にあたる 部屋 から
^
救い ださ れ た の は 、 永らく 行方 を たずね られ て い た 北岸 を はじめ 七 人 の 村人 だっ た 。
0091
,985,7: われわれ は 一直線 に 木見 学士 を
^
救い だす こと に 進ま ね ば なら ない 。
0732
,2557,6: それ は サルトル を 悪道 から
^
救い だす こと で あっ た 。
0732
,3376,8: そして 、 マニ 教 から 、 あなた を
^
救い だし て 下さっ た 方 が 、 新しい 会社 を 起し て 、 それ が 巷談 社 です 。
0732
,3412,2: あなた を
^
救い だし て 、 重役 に し て 下さっ た の も 、 この お嬢さん です よ 」
0784
,849,32: 「 とにかく 誰 か が 兄 上 を 精神 病院 へ カン キン する タクラミ に もとづい て 組みたて られ た 事 で ある に し て も 、 兄 上 を
^
救い だす に は 、 兄 上 が 狂者 で ない という 証明 を だす 以外 に は 手段 が ない 。
0784
,1147,32: ですが 、 この 質問 に 、 もしも 私 が 期待 し て いる よう な 御返事 が いただけれ ば 、 九分九厘 まで お 兄 様 を 鉄 の 格子 の 中 から
^
救い だす こと が できる でしょ う 」
0784
,1170,29: だが 、 それ を 説明 する 前 に お断り し て おき ます が 、 陰謀 の 筋 を 突き とめ た だけ で は お 兄 上 を
^
救い だす こと が どうやら 不可能 だっ た よう です 。
0785
,936,17: 相当 に 火 が 廻っ て から 、 かねて の 打ち合わせ 通り 誰か が 喜兵衛 さん を
^
救い だす フリ を し て 扉 を 破っ て くれる まで 待た なけれ ば なら ない 。
0947
,1078,20: 愛一郎 の 父 が 、 扇 ヶ 谷 の 家 へ と 言っ た の は 、 苦境 から
^
救い だす ため の 臨機 の 弁 で 、 ほんとう は 、 来 て もらい たい の で は なかっ た 。
吸い付く
(吸う.付く)
延べ語数:
15
0081
,1544,54: そういう とき に は 、 はじめ の うち は 、 伯爵 団長 が ぶつぶつ いっ て い た が 、 あと の 方 に なる と 、 彼 は そういう とき が 救い の 時 きたる と ばかり に 足 を 止め 、 腰 を たたき 、 汗 を ぬぐい 、 身体 に
^
吸い つい て いる 蚊 を たたき 殺す の で あっ た 。
0084
,2297,7: 宇宙 艇 は ぴったり と 大地 に
^
吸い つい た 。
0138
,1331,24: 朝 から いかにも 陰気 な 小雨 で 、 留置 場 の 裡 は しめっぽく 、 よごれ た ゴザ が 足 の 裏 へ ベタベタ
^
吸い つく よう だっ た 。
0378
,118,20: 春 の まだ ひい やり する 土 が 、 柔らか な 女の子 の はだし の 足 の 裏 に 快く
^
吸い つい た 。
0540
,102,27: その 眼 眸 は 、 私 が 見返し て も たじろぎ も せ ず 、 何 の 表情 も 浮べ ず 、 ひたと 私 の 肌 に
^
吸い つい て くる 。
0568
,196,2: ぴたり と
^
吸い つく よう な その 眼光 に は 、 人 を 威圧 する もの が あっ た 。
0568
,446,14: 石村 は 紙片 を 一読 し て 、 相手 の 顔 に ぴたり と
^
吸い つく よう な 視線 を 投げ た 。
0689
,311,5: その 手 が 背中 に
^
吸い つい て 放れ ない こと も ある 。
0780
,506,88: 暗闇 の 中 を 誰 が どの よう に 騒い で 行動 し た か 分ら なかっ た が 、 その うち に 降っ て くる 物 が 抜身 の 刀 で ある こと に 気 附い た 人々 が 益々 狼狽 し 、 誰か が 刀 だ と 一言 云う と 、 やがて 誰 か が 斬り 合い を し た か の よう に 、 人々 は 生き た 心地 を 失い フトン を 楯 の 代り に 構え て 用心 し つつ 、 壁 に
^
吸い つい て すくん で たり 、 ジリジリ 移動 し たり し た 。
0811
,9,10: 第 一周 は みんな 珍し がっ て 窓 に
^
吸い つい て い た が 、 二 周 目 に は 音 が ない から 振り むく と 、 一同 イス に も たれ 飛行機 は 何 百 回 も 乗り 飽い てる よ と ノウノウ たる 様子 。
0946
,14,8: 黒い 眼 が 金 十郎 の 顔 に
^
吸い つい て 離れ ない 。
0975
,34,13: 火箸 の よう な 金 の もの を 持つ と 、 手 に
^
吸い つく よう に なる 。
0978
,393,4: 俺 の 手のひら に
^
吸い つい た
0981
,1795,0:
^
吸い つく よう に 息 を 殺し て のぞい て いる 私 の 眼 の 下 で
1072
,583,20: そっと 、 乳 く びをもぎ 離す と 、 乳 のみ 子 の 本能 は 、 かえって 、 痛い ほど
^
吸い つい て 、 音 さえ たて た 。
書き得る
(書く.得る)
延べ語数:
15
0060
,6559,9: 一方 アメリカ で は 、 より 速い ソフトウエア を
^
書き うる OS へ の 移行 が 八 ビット 時代 から 始まっ て い た 。
0060
,7817,30: ホビイスト が ホビイスト で ある 限り 、 つまり 趣味 として ソフトウエア を 書い て いる 限り 、 自分 以外 の 人 が 使っ て 役に立つ よう な もの は なかなか
^
書き え ない 。
0658
,174,0:
^
書き 得 なかっ た 。
0736
,87,7: それ と 同時に 、 もはや 一行 も
^
書き 得 なく なっ た 。
0764
,101,8: 劇 を 読ま せる という 目的 だけ で
^
書き 得 たら 、 書きあげる こと が でき たろ う 。
0853
,277,14: 通俗 雑誌 の 最も 俗悪 な 注文 に 応じ て も 、 傑作 は
^
書き うる もの 、 そういう こと を 彼 は 内実 は 知っ て い た 。
0853
,282,47: だから 、 誰 から も うるさい こと を 言わ れ ず 、 家庭 の キズナ を 離れ 、 思う存分 に 傑作 を 書き たい など と は 空疎 な 念仏 に すぎ ず 、 傑作 は 鼻唄 まじり で も 喧噪 の 巷 に 於 て も
^
書き うる もの 、 閑静 な 部屋 で ジックリ 腰 で も すえれ ば それで 傑作 が 書ける という よう な 考え は 悲惨 な 迷信 だ 。
0853
,306,52: 然し 胸 の 底 で は 彼 の 心 は 一筋 の 糸 の 如く に 痩せる ばかり 、 小説 を 如何 に せ ん 、 もはや 書き つづける 自信 も ない 、 待合 の 支払い 、 連日 の 酒代 を 如何 に せ ん 、 この 機会 に し て
^
書き 得 なけれ ば もはや 文学 的 生命 の 見込み も ない 、 この 切な さ を 何処 に 向っ て もらす べき 。
0854
,46,3: 私 は 果して
^
書き うる の か 。
0854
,155,7: 私 は 果して 、 それ が
^
書き うる か どう か 、 その 時 から 少から ず 疑っ て い た 。
0854
,157,15: 私 は それ を 信じる こと が でき た から 、 私 は いつか 、
^
書き うる よう に なら なけれ ば いけ ない の だ と 考え て い た の で あっ た 。
0859
,73,43: 人 各々 の 個性 による 如何なる 生き方 も 在り うる ので 、 真実 愛する 人 を 口説き 得 ぬ の も 仕方 が ない が 、 なぜ 藤村 が 自ら の 小さな 真実 の 秘密 を 自覚 せ ず 、 その 悲劇 を
^
書き 得 ず に 、 空虚 な 大 小説 を 書い た か を 咎め て いる だけ の こと で ある 。
0990
,4,42: 理由 は 、 編集 者 たち の 好み や 偏見 から くる 小説 偏重 の 習慣 も ある だろ う し 、 ページ 数 を とり すぎる という 点 も あろ う し 、 戯曲 作家 たち が 良い 作品 を あまり
^
書き え ない こと も ある だろ う し 、 読者 が 戯曲 形式 を よろこば ない と 思わ れ て いる 等々 の よう です 。
1023
,58,9: わたし の この 本 は 、 たとえ 玄関 より
^
書き 得 なく とも 、 玄関 を どうぞ お あがり ください と 招 じ あげ られ たら 、 諸君 は 諸君 の 目 で 見 、 耳 で 聞き 、 舌 で 味わい たまえ 。
1182
,3,8: この 八 ヵ月 の 間 に 私 が
^
書き え た ものの 、 これ が すべて で ある 。
居眠る
(居る.眠る)
延べ語数:
15
0034
,80,31: ガラス の 簾 を 売る 店 で は 、 ガラス 玉 の すれる 音 や 風鈴 の 音 が 涼しい 音 を 呼び 、 櫛屋 の 中 で は 丁稚 が
^
居 眠っ て い まし た 。
0112
,176,29: 阿 母さん は 自分 で 話 の 問題 を 出し て 置き ながら すみ の 椅子 に よっ かかっ て 白い かお を かたむけ て 快 さ そう に
^
居 ねむり を し て 居 た 。
0138
,513,4: 看守 は 多く
^
居 睡り を し た 。
0141
,8533,3: 並ん で 順ぐり
^
居 睡り し て いる かっこ うっ たら !
0432
,76,17: 彼女 は 、 優しい 涙 に ぬれ た 感動 を もっ て 、 醒め た 、
^
居 睡っ た 無数 の 生霊 の 上 に 、 頭 を 垂れ た の で ある 。
0553
,354,22: 蛸坊主 から も 脅かさ れ ず 、 沖 繩 の 海 から も 誘 なわ れ ず 、 俺 は うとうと と
^
居 眠る 。
0575
,53,1: うとうと
^
居 眠っ てる 者 も あり まし た 。
0587
,0,8: ソファー に も たれ て とろとろ と
^
居 眠っ た 瞬間 に 、 木原 宇一 は 夢 を み まし た 。
0588
,16,24: その 時々 の 食物 で 腹 を 満たし さえ すれ ば 、 或 る 程度 の 温気 の なか に 、 ただ 単純 に
^
居 眠っ て いる の です 。
0667
,1610,13: 奥 の 間 に 羽目板 に も たれ て 、 ウツウツ と
^
居 眠る やう に 坐 つ て ゐる の が 、 聴音 機 の オバサン で あつ た 。
0678
,123,27: 現実 という もの は 、 いかなる とき でも 、 いっこうに みずから の 歴史 的 な 機会 の ごとき もの を 自覚 し て おら ず 、 つねに
^
居 眠っ たり 、 放尿 し たり 、 飲ん だ くれ たり する た ゞ の 人間 で ある こと を 免れ ず 、 ぐうたら で 、 だらし が ない もの だ 。
1072
,3289,14: 吉 弥 は 、 壁 に も たれ て 、 もう 心地よ げ に
^
居 眠っ て いる 。
1072
,4392,12: ゆうべ も 今朝 も 、 舟 の 中 で は 、 たんと
^
居 眠り まし た から 、 そんな で も ござい ませ ぬ 」
1072
,4590,5: 肚 を すえ て 、
^
居 眠っ て い た 山本 左右 太 は 、 夢 か 、 と 疑う よう に 、 見 まわし た 。
1073
,871,10: 外 の 、 青桐 の 花 の 下 で 、
^
居 眠っ て いる の も ある し 、 ものうい 初 蝉 の 声 を よそ に 、 ひそか に 、 投銭 ( 博奕 ) を やっ て いる 物 蔭 の 一群 も ある 。
舞い上る
(舞う.上る)
延べ語数:
15
0033
,115,14: ひどく 酔っ て 、 たちまち 、 私 の 頭上 から 巨大 の 竜巻 が
^
舞い 上り 、 私 の 足 は 宙 に 浮き 、 ふわり ふわり と 雲霧 の 中 を 掻き わけ て 進む という あんばい で 、 その うち に 転倒 し 、
0191
,22,31: という の は 、 空 を 翔び たい と 熱望 し た 少年 イカルス が 、 大鳥 の 翼 を 体 に つけ て 地上 より 飛び立ち 、 高く 高く と
^
舞い 上っ て 行っ た けれども 、 あんまり 天 に 近い ところ まで 行っ たら 、 ジュピター が 人間 の 少年 イカルス の 剛胆 さ に 腹 を たて て 、 イカルス の 背中 に 翼 を くっつけ て い た 膠 の よう な もの を 太陽 の 熱気 で とかし て しまっ た 。
0445
,37,11: 手 を 入れ た 時 、 さっと 上 の 止り木 に
^
舞い 上っ た 鳥 等 は 一枝 、 一枝 と 降り 、 私 の 指先 が まだ 皆 は 籠 から 出 ない うち に 、 もう 群れ 集っ て 食べ 始め た 。
0507
,55,33: 土地 の 大抵 は 粘土 めい た もの で 赤土 と 石ころ が 多く 、 乾い た 処 は 眼 も 鼻 も 埋め て 仕舞い そう な 塵 と なっ て
^
舞い のぼり 、 湿っ た 処 は いつ まで も 、 水 を 吸収 する 事 なく て 不愉快 な 臭い を 発し たり 、 昆虫 の 住居 に なっ たり する 。
0749
,109,18: ハダカ の 女の子 が い て 、 腰 の あたり から 空中 へ 煉炭 が ゾクゾク と
^
舞い 上っ て 行く ぞ 。
0794
,284,4: つづい て ラッパ が
^
舞い 上っ た 。
0794
,286,5: 今度 は 笛 が
^
舞い 上っ た 。
0794
,290,2: 人形 が
^
舞い 上っ た 。
0794
,292,6: にわかに 二 ツ が 空中 高く
^
舞い 上っ て 落下 し た 。
0794
,293,7: すでに 土 ビン と 茶 ワン が
^
舞い 上っ て いる 。
1039
,658,11: が 、 風 が 強く 、 空 に は 土埃 が
^
舞い 上っ て いる 。
1170
,144,15: 轟然 たる 爆音 とともに 、 黒 煙 は 二 百 米 も 空 へ
^
舞い 上っ た 。
1170
,145,10: 張 作 霖 の 骨 も 、 この 空 に
^
舞い 上っ た か と 思え た が 、 この 凄まじい 黒 煙 と 爆音 に は 我 ながら 驚き 、 ヒヤヒヤ し た 。
1174
,21,21: 支柱 は 文字 盤 も ろ とも 、 まっすぐ に は 飛ば ず 、 そのまま 風 に 乗っ て 中空 に
^
舞い 上っ た 。
1174
,23,12: 音 が し た から 眼 を やっ たら 、 それ が
^
舞い 上っ て い た の だ 。
覆い隠す
(覆う.隠す)
延べ語数:
15
0013
,270,72: 女の子 は 、 母 の 真似 を し て 、 小さい 白い ガーゼ の マスク を し て 、 そうして 白昼 、 酔っ て へん な おばさん と 歩い て いる 父 の ほう へ 走っ て 来 そう な 気配 を 示し 、 父 は 息の根 の とまる 思い を し た が 、 母 は 何気無 さ そう に 、 女の子 の 顔 を 母 の ねんねこ の 袖 で
^
覆い かくし た 。
0082
,2874,31: 息づまる よう な 時間 が すぎ た と 思う と 、 研究所 の 建物 は 大 爆発 を おこし 、 むくむく と し た 爆煙 が 、 三角 岳 を
^
おおい かくし た 。
0183
,34,24: 絵 に かい たら ば 妖怪 の よう な 理性 の 逆立ち し た 思惟 や 、 勇気 の 欠け て いる こと を
^
おおい かくす ため の 詭弁 や 、 —— それ は 人間 の 愚劣 さ を あらわす もの として わたし たち の 周囲 に あふれ て いる 。
0318
,637,5: 彼 は 保守 性 を
^
おおい かくす 宗教 的 な ゼスチュア さえ も 失っ た 。
0566
,494,15: 太陽 の 方 が 雲 に 没する か 、 雲 の 方 が 太陽 を
^
覆い 隠す か 、 どちら に なる と も 分ら ない 状況 で 、 見 て いる と 眼 が 昏 み そう だっ た 。
0581
,117,28: だが 、 永井 さん の 調子 は 、 いつも 、 本気 とも 冗談 と も つか ず 、 掴みどころ が ない の を 、 更に 高笑い で
^
覆い 隠さ れる の でし た 。
0594
,372,5: その 耳 を 、 わざと
^
蔽い 隠す よう な 風 に 、 髪 を ふっくら と 取りあげ て いる 。
0612
,38,21: 患者 の 体 に 放射 する とき に は 必要 以外 の 部分 を 鉛 板 や 含鉛 ゴム 板 で
^
被い 隠す 。
0863
,159,23: すべて は 砕け 、 苔 蒸し 、 湿気 に 浸さ れ 、 ところどころ 見 た こと も ない 毒草 の おびただしい 繁茂 で
^
被い 隠さ れ て い まし た 。
0918
,1404,11: エゴイズム を 基礎 と する 関係 機構 へ の 不安 を
^
覆い かくし がたい の で ある 。
0930
,13,15: そして 、 法 の 不備 は 、 館 友 自体 の 努力 を もっ て
^
覆い かくさ なけれ ば なら ない 。
1000
,975,55: 彼 は たま に しか 会え ない 母 の 顔 を 、 そう 云う 折 に しっかり 見 覚え て 置き たかっ た ので 、 抱か れ ながら 仰向い て 見 た が 、 残念 な こと に は 部屋 が 暗い の と 、 額 から 垂れ た ゆたか な 髪 が 輪郭 を
^
覆い 隠し て いる ので 、 厨子 の 中 に ある 御 佛 を 拝む よう で 、 心ゆく まで 見きわめ た こと は なかっ た 。
1000
,1377,21: 彼女 が 被っ て いる 帽子 は 、 ちょうど 後世 の お 高祖 頭巾 の よう に 首 の 全部 を
^
覆い 隠し て 、 肩 の 上 まで 垂れ て いる ので 、 顔 は こ ゝ から は 分ら ない けれども 、 しょんぼり 彳 んで 空 の 方 を 仰い で いる の は 、 花 に 見惚れ て いる の で あろ う か 、 花 の 上 に ある 月 に あこがれ て いる の で あろ う か 。
1075
,570,34: 毬 酸漿 の うて な も 茄子 など と 同じ に 、 実 とともに だんだん と 大きく なっ て は 行く が 、 それ が 中途 で 止まっ て 、 実 の ぜんたい を
^
おおい 隠す まで に は なら ない 。
1076
,884,25: アガ レ は 東方 、 日 の 昇る 処 、 平島 は すなわち 地平 の 線上 に 横たわっ て 、 しばしば 靄 や 荒波 に
^
蔽い 隠さ れる 島 で あっ た 。
掘り返す
(掘る.返す)
延べ語数:
15
0003
,98,20: 暑い 日射し の 下 で 、 うん うん 唸り ながら 重い 鍬 を 振り 廻し て 畑 の 土 を
^
掘り かえし 、 そうして 甘藷 の 蔓 を 植え つける の で ある 。
0072
,329,22: 変事 を 知っ て かけつけ た 村人 たち は 、 雪 の 中 に 一生 けんめい に 雪崩 の あと を
^
掘り かえし た 。
0079
,852,19: 原子 弾 が 地中 に もぐっ て 炸裂 し た ん だ 、 あの とおり どこ も ここ も
^
掘り かえさ れ た よう に なっ て いる 。
0080
,64,47: じつは 、 右 の 内容 について 、 大いに 気 に し なけれ ば なら ぬ こと が ある の で ある が 、 ここ に は ふれ ない で おく 、 それ は いずれ 先 へ 行っ て から 、 いや でも むき に なっ て
^
掘り かえさ なけれ ば なら ない 時 が くる の で ある から 。
0080
,1991,17: その たり ない 方程式 の 一つ は 、 博士 の 第 二 研究 室 あと を
^
掘り かえし て みる こと で ある 。
0080
,1993,26: その 爆破 跡 は 、 これ まで に 検察庁 や その他 の 方面 の 人々 の 手 によって 、 いく ど と なく 念入り に
^
掘り かえさ れ た の だ 。
0080
,1996,8: ところが 蜂 矢 探偵 は 、 あえて もう一度
^
掘り かえす 決心 を 立て た の だ 。
0140
,1937,29: そういう 点 に つっこん で ゆけ ば 、 機智 や 毒舌 で 片づか ない もの が あり 、 そして それ こそ 人間らしい あれこれ で ある のに 、 それ を
^
掘り かえす 勇気 は なく て 、 相対 的 に —— 女 に 向っ て 、 優越 めい た 逆説 を たのしん で いる 種類 の 男 を 、 伸子 は いや だっ た 。
0141
,17042,4: トロッコ の レール が
^
掘り かえさ れ た 地面 の 上 を 走っ て い て 、 人々 の 歩く ところ だけ やっと 歩道 が でき て いる 。
0141
,20260,25: 批判 の 鋤 は 力 づよくごみの 山 を すきかえし て い て 、 伸子 は そこ に 、 おかしな 虫けら や 、 臭い 汚物 が
^
掘り かえさ れ 、 日光 に さらさ れ た の を 見 た 。
0155
,42,58: 戦時 中 、 日本 の 文学 者 たち が 示し た おどろく べき 文学 精神 の 喪失 は 、 日本 の 野蛮 な 権力 による 文化 圧殺 の 結果 として 見 られる もの で ある けれども 、 兇悪 な 権力 が 出版 企業 と 結合 し て 、 薄弱 な 日本 文化 ・ 文学 を 底 から
^
掘り かえし て 来 た 過程 は 、 惨憺 たる もの が ある 。
0695
,481,5: 関東 の 水田 は いま
^
掘り かえさ れ て 麦畑 に 変り つつ あり これから 麦 ふみ が 始まる の だ が 、 新潟 の あの 太陽 の 下 で 同じ こと が でき ない という の が 私 に は 奇妙 に 見え て 仕方 が なかっ た の だ 。
0732
,2625,21: 「 一 歩 も 放す な 、 と 云っ たって 、 深夜 、 山林 の 奥 へ 埋め た 物 を
^
掘り かえし に 行ける もの じゃ ない から 、 十 一 時 ぐらい まで 、 ムダ 話し て 、 ひきとめ とけ ば 、 充分 です よ 。
0759
,5690,24: すて て おけ ませ ん から ぼく が 調査 に 行っ た ん です が 、 場合 によって は 、 花 を ひっこぬい て
^
掘り かえし て しまえ 、 という よう な 命令 だっ た ん です 。
0946
,154,24: 翌朝 、 幸手 から 栗橋 に かかり 、 渡 舟 の 上 から ながめる と 、 両 岸 は 眼 の とどく かぎり
^
掘り かえさ れ て 赤 土原 に なり 、 一 点 、 青い もの も 眼 に 入ら ない 。
飲み歩く
(飲む.歩く)
延べ語数:
15
0002
,1590,30: 弟 の 直治 に 、 それとなく その ひと の 御 様子 を 聞い て も 、 その ひと は 何 の 変る ところ も なく 、 毎晩 お 酒 を
^
飲み 歩き 、 いよいよ 不道徳 の 作品 ばかり 書い て 、 世間 の おとな たち に 、 ひんしゅく せら れ 、 憎まれ て いる らしく 、 直治 に 出版 業 を はじめ よ 、 など と すすめ て 、 直治 は 大乗 気 で 、 あの ひと の 他 に も 二 、 三 、 小説 家 の かた に 顧問 に なっ て もらい 、 資本 を 出し て くれる ひと も ある と か どう とか 、 直治 の 話 を 聞い て いる と 、 私 の 恋し て いる ひと の 身 の まわり の 雰囲気 に 、 私 の 匂い が みじん も 滲み 込ん で い ない らしく 、 私 は 恥ずかしい という 思い より も 、 この 世の中 という もの が 、 私 の 考え て いる 世の中 と は 、 まるで ちがっ た 別 な 奇妙 な 生き物 みたい な 気 が し て 来 て 、 自分 ひとり だけ 置き去り に さ れ 、 呼ん で も 叫ん で も 、 何 の 手応え の 無い たそがれ の 秋 の 曠野 に 立たさ れ て いる よう な 、 これ まで 味わっ た 事 の ない 悽愴 の 思い に 襲わ れ た 。
0019
,55,19: 笠井 氏 は お 宅 が 新宿 ちかく でし た ので 、 その 方面 で 毎晩 の よう に
^
飲み 歩き 、 新橋 の ほう に まで 出 て 来る 事 は めったに 無かっ た の です 。
0027
,1217,8: もちろん それ は 、 安い 酒 を あちこち
^
飲み 歩い て いる 時 だけ の 事 でし た が 、 とにかく 、 ふたり 顔 を 合せる と 、 みるみる 同じ 形 の 同じ 毛並 の 犬 に 変り 降雪 の ちまた を 駈け めぐる という 具合い に なる の でし た 。
0036
,156,18: カンバン に なっ て 「 カスタニエン 」 を 追い出さ れ て から も 、 どこ を どう
^
飲み 歩い た か 、 難波 まで フラフラ と 来 た 時 は 、 もう 夜中 の 三 時 頃 だっ た 。
0068
,102,35: そうした 夜昼 なし の 放浪 の 間 、 私 は 浅草 で も 、 新橋 で も 、 横須賀 で も 、 鎌倉 で も 、 ところ かまわ ず 、 酒 と 催眠 剤 を
^
飲み 歩い て い た が 、 絶えず 夢うつつ の よう に 桂子 の 幻 が 浮ん で い た 。
0095
,24,20: 例 の 事件 を 発見 する 日 の 前夜 、 ハリ・ドレゴ は 水戸 を 引張り まわし て 町中 を
^
飲み 歩い た 。
0554
,2064,7: 彼 は 夜 遅く まで 酒 を
^
飲み 歩い た 。
0572
,30,29: 然し 、 秦 啓 源 は 自分 の 方 の 不用意 を 認め た し 、 また あの 夜 、 東京 で の 旧知 星野 武夫 と 久しぶり に
^
飲み 歩い た に せよ 、 自分 一 個 の 感慨 に 耽り すぎ た 不覚 を 認め た 。
0667
,2111,18: 最上 清人 は マーケット で ソーダ 水 の 酒 だの オシルコ の カス トリ だ の と
^
飲み 歩い た が 、 頭 の 痛み が いくらか 鈍く な つた といふ 程度 で 、 アルコール の 御利益 といふ もの が 現れ て くれ ない 。
0853
,372,40: 戸波 は 庄吉 の 東京 に いる 頃 、 東京 に すみ 、 本屋 の 番頭 で 、 殆ど 三 日 に あげ ず 遊び に き て い た 仲よし で 、 一緒 に 方々 借金 を つくっ て
^
飲み 歩い た 仲間 で ある が 、 この 一 年来 小田原 へ 戻っ て 駅前 に 雑文 堂 という 書物 の 売店 を ひらき 、 毎日 出かけ て 行く 。
0854
,81,19: ある 夜更け 、 河上 と 私 が この 店 の 二 人 の 女給 を つれ て 、
^
飲み 歩き 、 河上 の 家 へ 泊っ た こと が ある 。
0854
,110,11: 非常 に 親密 な 友達 に なり 、 最も 中也 と
^
飲み 歩く よう に なっ た が 、 その後 中也 は 娘 の こと など 嫉 く 色 すら も 見せ ず 、 要するに 彼 は 娘 に 惚れ て い た の で は なく 、 私 と 友達 に なり た がっ て い た の で あり 、 娘 に 惚れ て 私 を 憎ん で いる よう な 形 に なり た がっ て い た だけ の 話 で あろ う と 思う 。
0866
,456,4: どこ を どう
^
飲み 歩い た か 、 その 夜 、 京野 等 志 は 、 し た ゝ か 酔いしれ て 、 家 の 玄関 を あけ させ 、 まつ すぐ 二 階 へ あがろ う と する と 、 母 が その 骨 ばつた 腕 で 彼 を 抱える よう に し 、 階段 を 一 歩 一 歩 踏みはずさ せ まい と 気 を 配 つ た 。
1037
,1640,10: 私 達 三 人 は 銀座 や 、 神楽坂 を
^
飲み 歩く 。
1037
,2042,9: その 頃 、 私 は 毎夜 酒 を
^
飲み 歩い た 。
考え得る
(考える.得る)
延べ語数:
14
0611
,84,61: そして かく の ご とく に 考えれ ば こそ 、 大学 の 法学 教育 で 現行 法 の ほか に 法制 史 や 外国 法 を 教える 意味 も わかる の で あり 、 現行 法 の 教育 として も 、 もっと 目的 に 適っ た 教え 方 が ある の で は ない か という よう な こと も 、
^
考え 得る に 至る の で ある 。
0677
,4,41: その ジイド で も 、 文学 は 「 実在 の 人生 」 で なけれ ば なら ぬ 、 など と は 毛頭 考え て はおら ぬ ので 、 人間 に は あらゆる 通路 が 可能 な の で あり 、
^
考え 得る あらゆる 可能 の 人生 が 同時に 実在 の 人生 で ある こと を 、 文学 の 最も 当然 な 前提 と し て いる 。
0677
,23,2: 人 の
^
考え うる あらゆる 可能 性 が 真実 として 作品 中 に 行為 せ られる ところ に 、 文学 の 正しい 意味 が ある 。
0697
,157,33: ゴルフ は 固定 し て いる ボール を うつ の で ある から 、 ボール を 最も 正確 に 最も 強く 打つ 最良 の フォーム という もの が 理想 型 として ほぼ
^
考え うる の で ある 。
0784
,826,39: しかし 、 その よう な 衝撃 を 加える もの として 、 また 他 の 人々 に は 気 附か れ ない 変化 の 上 に 施さ れ た もの として 、 どの よう な 事実 の 存在 を
^
考え うる で あろ う か 。
0790
,759,8: さて 、 この 部分 に どんな 特徴 が
^
考え うる か と 云え ば 、 イレズミ など も ある でしょ う が 、 尚 それ より も バラバラ 作業 を ほどこす に 必然 的 な 理由 を そなえ て いる の が 、 元々 この 一部分 が なかっ た という こと 。
0825
,359,55: ところが 日本 に 渡来 土着 し ながら も 敢 て コマ 人 を 称し て おっ た 一 千 七 百 九 十 九 名 という もの は 、 敢 て コマ 人 を 称する 故 に 、 却って 誰 より も 日本 の 政争 から 離れ た 存在 で あっ た と も
^
考え うる が 、 その 辺 は 何ら 所伝 が なく 系図 も 破ら れ て いる から 見当 が つか ない の で ある 。
0859
,90,17: ガン 首 の 大きな パイプ を 発明 する だけ の 実質 的 な 便利 な 進化 を
^
考え 得 ず 、 一服 吸っ て ポ ン と 叩く 心境 の サビ だの 美 だ の と 下ら ぬ こと に 奥義 書 を 書い て い た 日本 の 精神 は どうしても 破滅 する 必要 が あっ た の だ 。
0878
,92,111: 日本 の 「 狂言 」 は 、 この 意味 で 、 まさに 、 立派 な 「 ファルス 」 の 一 典型 で ある が 、 この ジャンル の 演劇 は 、 たまたま 、 民衆 の 、 自然 発生 的 な 、 安手 な 娯楽 的 催し に 端 を 発し がち で あ つて 、 文学 的 、 乃至 芸術 的 価値 の 点 で 、 多く は 、 低い 水準 を 脱し 得 ない の と 、 また 逆 に 、 現代 文学 の 不 必要 な 「 真面目 さ 」 が 禍 と なつ て 、 この 種 の ジャンル の 発展 を 妨げ て いる と も
^
考え 得る の で ある 。
0909
,50,73: カント の 理性 を 導火 と し 、 フィヒテ の 自我 を 爆薬 と し 、 ルッソー の 自然 を 坑道 と し 、 フランス 革命 の 七月 に ハイネ たち が 北海 の 浪 を 焔 を もっ て 充たし うる と まで 叫ん で 爆発 せしめ た あの 情熱 が 、 かく も はやく 燃焼 し つくし 、 一 かたまり の 底 あつい 灰 と 化 しよ う と 誰 が
^
考え え た で あろ う 。
0918
,1222,13: 幅 の ない ただ 直線 という もの は 、 頭 の 中 で
^
考え うる ただ 可能 で ある と いう だけ の もの に しか すぎ ない 。
0918
,1224,17: 数学 の 一 とか 二 とか 三 とか という 数字 も 同じ よう に 、 頭 で
^
考え うる 存在 で あっ て 、 数字 は それ を 代表 し て いる だけ で ある 。
0989
,3017,21: 更に 、 もしか する と 、 その 父 は 義理 の 娘 を 犯し た の だ と 言う 所 まで
^
考え 得る 。
1047
,26,26: ところが 第 一 について は 、 外 から の 抑圧 が なくなっ た こと によって 、 おのずから その 気運 が 開か れ て 来る こと が
^
考え 得 られる ものの 、 長い 間 、 世間 に 或 る 力 を もっ て い て 研究 者 みずから において も その 思想 を 幾らか 曇らせ て い た 固陋 な 考え かた の 残滓 が なお どこ か に こびりつい て いる ため に 、 それ に わずらわさ れ も しよ う し 、 あるいは また 人 によって は 、 世間 の 空気 の 急激 な 変化 に 誘わ れ て 、 いたずらに 反抗 的 な 態度 に 出 で 、 または 近年 の と は 違っ た 方向 において で は ある が 、 やはり 真実 を 歪める よう な 見 かた を する こと も あろ う し 、 いずれ に し て も おちつい た 学問 的 の 研究 の 妨げ られる 虞 れ が ない でも ない から 、 この よう に し て 呼び さまさ れ た 研究 が 真 の 研究 の 道 を 進み 、 そう し て それ によって 何らかの 成果 に 達する まで に は 少から ぬ 歳月 が かかる から で ある 。
現れ出る
(現れる.出る)
延べ語数:
14
0452
,134,2: 此処 に
^
現れ 出よ う と は 。
0452
,136,6: 稚い この 遊戯 の 面 に
^
現れ 出る と は !
0504
,151,7: 今 まじまじ と 目 の 前 に
^
表れ 出 た 頬 の ない 美 くし さ 、 冷やか さ を 持っ て 居る 死 は 私 の 心 に また 謎 の 種 を おろし て 行く 。
0506
,218,71: 一つ の 電気 の 下 に 集まっ て 、 毛脛 を あぐら かい て 、 骨 ごつ な 指 を 、 ギゴチ なく 一 イ 、 フウ 、 三 イ 、 と たどら せ て 行く 父親 を かこむ 子供 達 が 、 その 強 張っ た 指 と 、 時々 思い出し た 様 に 、 ジーブッ 、 ブーブー と 響く 音 と から 、 大 奇 籍 で も
^
現れ 出 そう な 眼差し で 、 二つ ならべ た 膝 に 両手 を 突張 って かしこまっ て 居る 。
0508
,967,16: 目 の 前 に は 今 まで 見 た 若者 の 顔 の すべて が
^
現れ 出 て 、 朧気 ながら 髪 の 厚い 輝 や かし い 面 が 微笑 を 湛え て 見え たり 隠れ たり し た 。
0785
,723,19: チョイ と 燃え かけ た ところ で 、 赤い 頭巾 に チャンチャンコ を き て 皆さん 今日 は と
^
現れ 出 で て も 、 その あと で ボウ ボウ 威勢 よく 燃えさかっ て いる 火焔 の 方 に なんとなく 面映ゆくっ て 、 せっかく 生れ変っ た 人間 の 方 に は 威勢 の 良い ところ が 少い ねえ 。
0785
,724,17: 予定 狂っ て 、 本当に 死ん だ と 見せ て 、 アレヨアレヨ という 焼跡 に ノコノコ と
^
現れ 出 で て こそ 、 趣向 という もの さ 。
0819
,110,28: 旅行 者 たる 後 ダイゴ 帝 が 水 に あざむか れ 、 土着 の 親分 氷 鹿 が チャッカリ 井戸 を 占領 し て 井戸 の 中 より
^
現れ 出 で た の は 然るべき ところ で ある かも 知れ ませ ん 。
0849
,335,32: それら は 門構え を もち 、 土蔵 や 倉 を もち 、 石組み の 塀 を めぐらし 、 庄屋 の 屋敷 か と 思う の が 無尽蔵 に 次 から 次 へ
^
現れ 出 で て くる の で ある 。
0899
,16,13: 国立 国会図書館 は 、 かかる 幾つ か の 夢 として ここ に
^
現われ 出 で た 。
0918
,1344,11: organic means of communication ) の 上 に 新しい 経験 が
^
あらわれ でる 。
0947
,402,37: サト子 が 望ん で いる の は 、 あの 青年 を 岩 棚 の むこ う の 砂場 へ 連れこみ 、 潮 が ひい て 、 あす の 朝 、 洞 の 口 が また 水の上 に
^
あらわれ 出る まで 、 赤ん坊 の よう に 抱い て い て やり たい という こと らしかっ た 。
1006
,22,20: しかも その 出発 より よほど 後 に 、 たぶん 五 世紀 の 初め ごろ に 、 人物 の 埴輪 が
^
現われ 出 た と なる と 、 この 埴輪 の 稚拙 さ が 日本 の 原始 芸術 の 怪奇 性 と 全く 縁 の ない もの で ある こと は 、 一層 明らか で あろ う 。
1019
,145,27: その 次に 剽軽 者 として 、 両者 の 失敗 を つぶさに 見て取っ て いる に も かかわら ず 、 しから ば 乃公 が と 、 またまた
^
現われ 出 て 来 た の は 久吉 翁 で ある 。
考え耽る
(考える.耽る)
延べ語数:
14
0144
,386,33: これ で 病院 に 入れ られ 、 家 へ かえさ れ た が 、 火傷 の 原因 は 、 小僧 ゴーリキイ が 、 どうしても その 晩 、 靴 屋 を 逃げ出そ う と
^
考え 耽っ て い て 、 つい ぼんやり し て しまっ た から で あり 、 彼 を そんな 思いつめ た 心 に し た の は サーシャ の 死ん だ 雀 の 祭壇 と 、 ピン の 植え られ た 靴 と で あっ た 。
0554
,193,16: 彼女 は 時に 黙り こん で 、 遠い 彼方 に 目 を やり 、 何 か
^
考え 耽っ た 。
0585
,375,5: なに か しんしん と
^
考え 耽っ てる よう で も あり 、 白痴 の よう に 放心 し てる よう で も あり 、 その 区別 が 彼 は 自分 で も 分り ませ ん でし た 。
0619
,246,62: 私 は 今 でも 白痴 的 な 女 に 妙 に 惹か れる の だ が 、 これ が その 現実 に 於け る 首 まり で 、 私 は 恋情 とか 、 胸 の 火 だ とか 、 そういう もの は 自覚 せ ず 、 極めて 冷静 に 、 一 人 の 少女 と やがて 結婚 し て も いい と
^
考え 耽っ て い た の で ある 。
0621
,484,10: そして 、 なぜ 空 を 落す こと など を
^
考え 耽っ て い た の だろ う ?
0627
,264,25: 警報 の あと に 限っ て 放火 する 、 そういう 特殊 な 手口 の 狂人 を 創作 する 、 彼 は それ に 就い て
^
考え ふけっ た あまり 、 自分 の 女房 に 向っ て 、
0628
,432,8: 幸吉 は 叔母さん に 頼ん で と
^
考え 耽っ た こと も あっ た が 、 それ じゃ ア 益 々 なめ や がる だろ う など と 意地 を たて ゝ いる うち 、 月日 が 流れ て 、 気持 も すっかり 落ちつい て い た 。
0672
,813,52: その 寝顔 を 眺め ながら 、 私 は その とき 心 の 中 で もう 肺病 と 即断 し た もの だ から 、 君 が 病み 衰え て 痩せ 細っ て 息 を ひきとる 姿 を 思い描い て 、 それ を 見る ぐらい なら 私 が 先 に 死に たい と
^
考え 耽っ て い た もの だっ た 。
0777
,284,21: それ を 紙片 に 書きとり 、 系図 を 元 の 場所 へ おさめ 、 折 に ふれ 紙片 を とりだし て
^
考え ふけっ た が 、 どうしても 、 手がかり が ない 。
0786
,718,13: ポタリ 、 ポタリ 、 と 懐紙 に たれる 血 を 見る とも なく
^
考え ふけっ て いる よう で あっ た が 、 ふと 顔 を あげ て 、 虎 之 介 の フクレ 面 を からかっ た 。
0793
,69,77: 女房 は すごい 見幕 で 怒り だし た が 、 虎二郎 は その 言葉 を よく 耳 に きき とめ 、 ボケ ナス め と 叫ん で 亭主 を 足蹴 に し 、 ついに 狂乱 、 庖丁 を 握りしめ て ブスリ … … あわや と いう ところ で 刃物 を もぎとっ た が 、 女房 の 狂乱 と 悲しみ 、 それ を 見る 亭主 の 胸 つぶれる 思い … … て な こと を 腹の中 で
^
考え ふけっ て いる 。
1013
,1597,8: なぞ と 取り留め も ない こと を
^
考え 耽っ て い まし た が 、 いくら 後悔 し て 立っ て い た から と て 、 もう 見え なく なっ て しまっ た もの を 、 仕方 が あり ませ ん 。
1073
,2185,31: この 静か な 天地 の 中 で 、 —— この 丘 に 抱い て い た 夢 と は 、 まったく べつ な 現実 の 中 に 、 小次郎 は 、
^
考え 耽っ て しまっ た 。
1132
,109,22: 山ノ井 金之助 の 世間 並 な 忠告 を 、 二 人 は 空耳 に 聴い て 、 勝手 な こと に
^
考え 耽っ て 居 た の です 。
聳え立つ
(聳える.立つ)
延べ語数:
14
0141
,16387,3: あの 日 、
^
聳え 立つ 左右 の 建物 の 窓 という 窓 から 色 さまざま の 紙きれ が 投げ られ 、 株式 電報 の テープ の 房 が ウォール街 の すべて の 窓 々 からうす よごれ た 白髪 の よう に 垂れ 下っ て い た 。
0141
,19820,6: 何かしら 上 へ 上 へ と
^
聳え 立っ て 行く よう な 立派 さ として だけ うけとら れ がち だ けれども ——「 風呂 」 を 見れ ば マヤコフスキー も 、 そう 感じ て い た に ちがい なかっ た 。
0551
,252,13: 淫祀 と も 言える 祠 が 乗っかっ てる 大きな 岩 、 側 に
^
聳え 立っ てる 杉 の 古木 、 その 全体 の 背景 に まで 影 は 伸び 上る 。
0554
,1098,27: いろいろ な 形 の 酒 瓶 を 立て 並べ 、 さまざま な 器物 を 飾り立て た 、 巨大 な 食器 戸棚 が 、 天井 近く まで
^
聳え 立ち 、 その 前 に 幅広い スタンド が 弓なり に 設け られ て 、 天鵞絨 を 張っ た 足 高 の 腰掛 が 散在 し 、 その 外 方 を ボックス が 取り巻い て いる 。
0577
,10,36: 眼 通り 四 抱え ほど も ある その 大木 は 、 樹齢 幾 百 年 と も 知れ ず 、 この 辺 一帯 が 藪 の 茂み で あっ た 昔 から 、 亭々 と
^
聳え 立っ て い た こと で あり ましょ う 。
0584
,13,3: 中空 に
^
聳え 立っ て い た 欅 の 大木 は 、 伸び きっ た 幹 の 上部 で まっ 二つ に 裂か れ て 、 片方 の 数 本 の 枝 が 地上 に 叩き 落さ れ 、 そこ から 、 樹皮 の 亀裂 が 一直線 に 幹 を 走り 下っ て い まし た 。
0890
,292,34: さしも 京洛 第 一 の 輪 奐 の 美 を 謳わ れ まし た 万年山 相国 の 巨刹 も 悉く 焼け落ち 、 残る は 七 重 の 塔 が 一基 さびしく 焼 野原 に
^
聳え 立っ て いる のみ で ござい ます 。
0918
,533,27: 例えば 木米 の 化け も の 山水 と いわ れ て いる が ごとき もの 、 これ は 胸 の うち に 激しい 激情 を もっ て
^
聳え たっ て いる 山 を 表現 し た が ゆえに かく 名づけ られ て いる の で ある 。
1013
,322,44: いつか 、 御影石 を 敷き詰め て 枝 も 撓わ に 、 五月躑躅 の 両側 に 咲き乱れ た 、 広い 道路 を 上っ た 小高い 丘 の 中腹 に は 、 緑 の 山々 を 背景 に し た 立派 な 家 が 、
^
聳え 立っ て いる の です 。
1013
,2124,13: が 、 頭上 に 山 の 頂 や 隣 の 峰々 が 高く
^
聳え 立ち 、 全 山 ことごとく 樹木 鬱蒼 として 昼 なお 暗く 、 夏 で も 鳥肌 立っ て 、 寒 け を 感ずる で あろ う と 思わ れる 。
1101
,108,16: マウナ・ケア は 、 いつ でも 、 山裾 に この 下層 雲 を 曳い て 雲上 に
^
聳え たっ て いる 。
1101
,257,15: マウナ・ケア は 相 かわら ず 美しい 山容 を 見せ て 、 沈黙 の 世界 に
^
聳え 立っ て いる 。
1101
,328,21: 月 の 山 は 、 そう 高く ない 山稜 で ある が 、 傾斜 が 急 な ため に 、 ひどく
^
聳え 立っ て 見える 。
1105
,20,30: 樹木 は その 頃 の 立木 を 残し た もの で 、 亭々 と し た 樫 だの 柏 だの エルム など が 、 家々 の 屋根 を おおっ て
^
聳え 立っ て いる 。
眺め遣る
(眺める.遣る)
延べ語数:
14
0084
,462,20: 「 それ は 、 性 こり も なく やっ て いる よ 」 と ジグス は 河合 の 顔 を
^
ながめ やっ て 「 今 から 三 十 年 前 に 、 隣村 の 森 の 中 に 塔 を 建て て 、 そこ を 研究所 に し て 、 しきりに 大空 を のぞい て い た が ね 。
0103
,247,4: それ を わたし は
^
眺め やり まし た が ( あれ に 任 かせ て 置け ば 大丈夫 さ ) と 、 こう 心中 で 思い まし て 、 そのまま 先 へ 進ん で 行き まし た 。
0141
,3659,59: そして 、 遊山 が てら 、 フラム・フリスタ・スパシーチェリヤ を 見 に 来る モスクヷ 人 たち は 、 きっと 雪 の つもっ た 並木道 に 橇 の 鈴 を ならし て やっ て 来 て 、 雪 に ふさが れ て いる 寺院 の ウラル 大理石 の 大 階段 の ところ から 真白 な 淋しく おごそか な 四方 の 雪景色 を
^
眺め やっ た こと だろ う 。
0141
,9534,48: 長い 冬ごもり から とか れ た 動物 が 春 の 第 一 日 の 外出 で 、 自分 の 巣 を もの珍し げ に 勿体ぶっ て 外 から 眺める よう な 感情 で 、 伸子 は 菩提樹 並木 の 彼方 の 平屋 建 木造 の 内科 病室 を
^
眺め やっ た 。
0250
,188,52: やっと 発展 さ せる 可能 な 条件 が 社会 に 現れ た 今日 の 日本 で 、 一心に 自分 を 成長 さ せ 人間 の 歴史 に 何事 か を 加え たい と 希望 し て いる 愛憐 らしい 若い 人 たち が 、 怯え た 苦悩 の あらわれ た 瞳 で
^
眺め やっ て いる の は 何 だろ う 。
0508
,970,86: その 前 の 日 に 漸う 床 を 離れ た 許 り で 、 まだ 頭 の 奥 が 重い 様 な 気持 で 、 何事 も 手 に 就か ない で 居 た 蕙子 は 意外 な お 久美 さん の 声 に 驚き もし 喜び も し て 、 年 に 似 合わ しい 浴衣 を 軽く 着 て 、 髪 等 も まとまり よく 結っ た ふだん と は まるで 人 の 違う 様 な 姿 を 楽し そう な 眼差し で
^
ながめ やっ た 。
0508
,1104,18: 畑地 を 隔て た 彼方 に 白 々 と 続い て 居る 町 から の 往還 を
^
ながめ やっ たり 小女 の せっせと 土間 を 掃い て 居る 傍 に 訳 も なく 立っ て 見 たり 、 遠い 向う の 木の間 から 三 台 の 人力 が 小さく ポコポコ と 立つ 砂 煙り の 中 に 走っ て 来る の を 見つける まで の 間 は 、 お 久美 さん にとって は 居 て も 立っ て も 居ら れ ない 苦しい 時 の 歩み で あっ た 。
0554
,200,4: 長谷川 は じっと
^
眺め やっ た 。
0576
,340,18: 元彦 は もう 周囲 の こと に 何 の 関心 も なく 、 じっと 河 の 面 を
^
眺め やっ て い まし た 。
0580
,483,4: 彼女 は 庭 を
^
眺め やっ た 。
0597
,2843,16: 軒 影 が 庭 に 長く 伸び て ゆく の を 、 彼 は 無心 に
^
眺め やり ながら 、 何 も 考え まい と し た 。
0612
,1029,18: せっせと 鉛筆 を 走ら せる 生徒 たち 、 時々 顔 を 上げ て 窓 の 外 など
^
眺め やる 、 その 表情 の 明る さ 。
0617
,890,6: その 姿 を おぼろ げ に
^
ながめ やり ながら 、 彼 は その 一々 に 頷い て いる 。
0918
,777,8: 自分 が 立っ て いる ところ から
^
ながめ やる ところ の 永遠 の 一 点 に 向っ て 、 全 世界 が 遠く なる ほど 小さく なり 集中 さ れ て いる ところ の 遠近 の ある 視野 の 体系 の 世界 が ある こと を 今や 初めて 発見 し た の で ある 。
上げ得る
(上げる.得る)
延べ語数:
14
0062
,2542,12: たとえ TRON が 普及 という 点 で は よく 成果 を
^
上げ え なかっ た として も 、 池田 が 歴史 に 委ね た バトン が 受け手 を 待っ て いる 事情 に 変わり は ない 。
0284
,62,16: 日本 の 農村 の 生産 は 現在 の まま の 様式 で 最高 の 能率 を
^
あげ 得る の だろ う か 。
0468
,198,1: 「
^
あげ え 、 支那 さわい でる が 金 なじ ょにしてるだべ 」
0732
,2274,33: いさ ゝ か 戦闘 は 長びき ます が 、 当分 の 間 、 アタクシ を この 仕事 に 専念 さ せ て い た ゞ き たい ので 、 一向に 華々しい 戦果 も
^
あげ え ず 、 ムダ に 時間 のみ 費し て 恐縮 です が 、 アタクシ も 後 へ ひく わけ に は 参り ませ ん 。
0877
,369,44: また 、 比較的 よい と さ れ て いる その道 の 学校 に 学ん だ もの 、 必ずしも 、 価値 ある 仕事 を 残さ ず 、 かかる 学校 へ の 道 を 閉さ れ 、 或は 、 そこ で 目立っ た 成績 を
^
あげ 得 なかっ た もの が 、 最初 から 、 それ 以外 の コース を 選ん だ もの と共に 、 むしろ 、 時代 に ぬきんで た 一流 の 存在 たり 得 た 例 が 決して 少く ない の です 。
0990
,269,6: その 実例 は いくら で も
^
あげ うる が 、 いま は 略し て おく 。
1000
,1283,21: ——— 滋 幹 は 、 父 の 内部 の 闘争 が どう 云う 結末 を 告げ た か について 確證 は
^
挙げ 得 ない の で ある が 、 しかし 父 の 死に 方 が 決して 人 の 羨む よう な 安らか な 往生 で は なかっ た こと から 推量 し て 、 多分 あの 時 の 自分 の 豫想 が 誤 まっ て は い なかっ た よう に 思う の で あっ た 。
1041
,881,7: アメリカ の 伝統 的 な 音楽 として
^
あげ うる 唯一 の もの は 彼ら の ブルース で 、 これ の 影響 を うける こと なし に 、 カントリー ・ ミュージック も また ミュージシャン 個人 も 、 自分 の 音楽 を 完成 する こと は でき なかっ た 。
1072
,903,29: … … わ 、 わし は 、 御 夫婦 へ も 、 お 縫 どの へ も 余り の こと に 、 いつ まで も 、 この 面 を
^
上げ 得 な ん だ わ いっ 」
1074
,340,28: これ に 反し て 他 の 一方 は 、 危険 と 徒労 と に 曝さ れ て は いる けれども 、 時 あっ て 莫大 な 利得 を
^
挙げ 得 た こと は 、 昔 は 今 より も さらに 著しい 体験 で あっ た 。
1076
,151,90: 最近 に 与論島 出身 の 某氏 に 逢っ た とき に 、 試み に あの 島 の 寄 物 の 印象 を 尋ね て み た が 、 この 人 の 記憶 に 残っ て いる の は 、 一度 難破 船 の 積荷 の 、 木 臘 か 何 か の 箱 詰 が 寄っ て き た の と 、 島 で は 浪 の 花 と 称する 軽石 の 大量 が 、 東 の 渚 に おびただしく 打ち寄せ た の と 、 ただ 二つ の 事 を
^
挙げ 得る のみ で あっ た 。
1076
,638,103: この 点 が 日本 上代 の 綿津見 の 宮 の 言い伝え と 、 沖縄 方面 の ニルヤカナヤ の 観念 と の 、 二つ を 一つ に 見る こと の でき ない 、 最も 顕著 なる 差別 で あろ う と 思う が 、 こう なっ て き た 原因 も 、 尋ね て みれ ば やがて 判る こと で 、 多分 は 信仰 変革 の 時期 、 ことに その 方式 態様 が 、 双方 比べもの に なら ぬ ほど ちがっ て い た ため で 、 始め から 別 だっ た の で ない という 証拠 は 、 まだ 幾つ で も
^
挙げ 得 られる 。
1076
,2502,18: 粥 が 必ずしも 貧者 の 食物 で なかっ た こと は 、 幾つ も の 証拠 が
^
挙げ 得 られる 。
1116
,39,22: 女 は 夫人 の 言葉 通り に 小刻み に 体 を 震わせ ながら 、 暗い 隅 に 腰かけ て 顔 も
^
上げ 得 ない の だっ た 。
寄せ合う
(寄せる.合う)
延べ語数:
14
0060
,4762,40: それでも 、 巨大 な 幼児 の 脳 に すり込ま れ た 「 ここ に 生きよ 」 と の 神 の 声 は 、 再び 眠り に 落ちる こと も 、 ぬくもり を 求め て 仲間 たち が 肌 を
^
寄せ 合う 溜まり に 這い 入る こと も 彼 に 許さ なかっ た 。
0071
,2128,21: 正吉 と キン ちゃんと が 火星 の 砂漠 の 上 に 立っ て 、 空気 か ぶと を 両方 から
^
よせ あっ て 、 なにか しきりに 話 を し て いる 。
0081
,2200,14: その 沼 畔 に 、 ツル ガ 博士 親子 が 身体 を ぴったり
^
よせ あっ て いる 。
0095
,2791,12: アンダーソン 教授 と ワーナー 博士 は 、 互いに 身体 を ぴったり
^
寄せ 合い 、 前方 を 凝視 し て いる 。
0140
,71,9: その スナップ 写真 を 伸子 と 顔 を
^
よせ あう よう に し て しげしげ 眺め ながら 、 多 計 代 が 、
0913
,15,46: 朝 の 満員 の 省線 電車 の 中 に ラグビー の ごとく 突入 し て 、 ひしめく お た がい の 中 に わき い でる 無意味 な 憎しみ 、 肌 と 肌 を こんなに 密着 し ながら 、 顔 と 顔 を 、 こんなに
^
寄せ あい ながら 、 おたがいに 理由 なく 、 水 の よう に みなぎっ て いる 憎悪 の 中 に 沈み ゆら れ て いる の で ある 。
0945
,47,11: その 夜 は 、 軽石 の 浜 で 身体 を
^
寄せ あっ て 眠っ た が 、 明け方 近く 、 さかん に 風 が 吹きだし て 、 船 も 艀 も もろ とも に 粉々 に し 、 岸波 が 船板 だけ を 返し て よこし た 。
0947
,167,28: と 笑い 流し 、 西側 の 木戸 から 、 みな の いる 地境 へ 行く と 、 こちら へ 尻目 つかい を し ながら 、 頭 を
^
よせ あっ て 、 なにか 相談 し だし た 。
0947
,3796,5: 操縦 席 で 肩 を
^
寄せ あっ て いる ふたり を 見 ながら 、 秋川 の プロポーズ を 受入れれ ば 、 その 日 から 、 この ひと たち は 、 じ ぶん の 子供 に なる の だ と 思う と 、 うれしい よう な 不安 な よう な 気持 に なっ た 。
0956
,3178,5: 二 人 は 肩 を
^
寄せ 合っ た まま 、 深遠 なる 星 の 夜空 を 仰ぎ 見る 。
0959
,255,27: 自身番 に は 、 治郎 兵衛 の いっ た 通り 、 名主 の 幸右衛門 と 、 その他 月番 の 三 人 が 、 暗い 顔 を
^
寄せ 合っ て 待っ て い た 。
0987
,2844,21: … … ( ニヤリ と し て ペコリ と 頭 を さげ 、 A と共に トラック の 片隅 に 身 を
^
寄せ 合っ て 、 ちぢこまる )
1072
,6578,10: お 袖 も お 燕 も 、 ひたと 身 を
^
寄せ 合っ て 、 湯島 の 切通し 坂 を 登っ て い た 。
1073
,658,54: 小次郎 は 立ち くたびれ て 、 輦宿 の 横 の 棟 を のぞい て みる と 、 そこ に は 、 それぞれ の 主人 に 供 し て 来 た 牛飼 やら 舎人 たち が 、 十 人 以上 も 、 屯 し て い て 、 なにか 、 血眼 を ひとつ 莚 に
^
寄せ あっ て い た 。
威張り返る
(威張る.返る)
延べ語数:
14
0003
,3221,8: けれども 花 宵 先生 は 、 急 に
^
威張り 返る とか 何とか 、 そんな 浅 墓 な 素振り は 微塵 も 示さ ず 、 やっぱり 寡言 家 の 越後獅子 で あっ て 、 塾生 たち の 詩歌 の 添削 は 、 たいてい かっぽ れ に 一任 し て いる の だ 。
0612
,2890,35: 開業医 から 見放さ れ た 重病 患者 を 引き受け て 、 ラジウム なんか で うまく 治し 、 退院 する 患者 から おがま れ たり する と 、 自分 の 腕 に 自信 を つけ 、
^
威張り かえっ た もの さ 。
0625
,262,8: 一方 は 出来 そこない の 横綱 が
^
威張り 返っ て 土俵入り を し て いる よう な 仁王 様 だ 。
0633
,26,58: 一般人 は 上役 、 長上 に とっちめ られ 、 電車 に のれ ば 、 キップ の 売子 、 改札 、 車掌 に それぞれ トッチメラレ 、 生きる と は トッチメラレルコト 也 という よう に し て 育つ から 、 対人 態度 は 卑屈 で あっ たり 不自由 で あっ たり 、 そう か と 思う と 不当 に
^
威張り かえっ たり 、 みじめ で ある 。
0702
,335,19: 戦争 中 は 在郷 軍人 分会 へ ひったて られ て 罵ら れ て も むしろ 肩 を そびやかし て
^
威張り かえっ た 久作 で ある 。
0775
,94,5: その 親し さ や 、
^
威張り 返っ て いる 様子 、 人々 が なんとなく その 人物 を 煙 がり ながら 鄭重 に する 様子 から 、 睨み の 利く 親類 の 親玉 と 思っ て い たら 、 正司 が 病気 の とき 、 カバン を ぶら下げ 、 医者 に なっ て 、 診察 に 来 た 。
0778
,373,24: また 、 ほか の 名 によって は グウ の 音 も で ない から 、 兵頭 一 力 の 名 で 百 倍 も
^
威張り かえっ た だけ の こと だ 。
0778
,377,6: 大義名分 によって 百 倍 も
^
威張り 返っ た 罰 に は 、 それ なくし て は 百 倍 も しおれる こと を 見抜い て いる 悪達者 な 女 二 人 、 口惜しい ながら 何 も 言え ない 正二郎 を 尻目 に 、 セセラ 笑っ て 勝手 に 自分 たち の 部屋 を きめ た 。
0778
,405,22: 出る ところ へ 出る サバキ な ん ざ ア 、 ベラ ボー め 、 男 の 知っ た こと か 、 と
^
威張り 返っ て 済む 話 で は ない から 、 こう 言わ れる と 、 さすが の 親方 も 二の句 が つづか ぬ の で ある 。
0803
,117,18: 四 等 国 が 超 A クラス の 軍備 を ととのえ て 目の玉 だけ ギョロ つか せ て
^
威張り 返っ て 睨め まわし て いる の も 滑稽 だ が 、 四 等 国 が 四 等 国 なみ の 軍備 を ととのえ それ で 一 人前 の 体裁 が ととのっ た つもり で いる の も 同じ よう に 滑稽 で ある 。
0821
,219,24: 祖先 伝来 の 正統 な 教え を 忠実 に まもっ て いる の は この オラガ 村 だ ぞ 、 と 云っ て 、
^
威張り 返っ て 、 今日 に 至っ て も 、 てんで ローマ法王 の カトリック を 相手 に し ない 部落 が タクサン ある 。
0842
,1532,4: と 言っ て
^
威張り 返る わけ に も いか ない から もっぱら 返事 を ださ ない 。
0850
,218,21: 尤も この 男 は まるで ソファー に ふんぞりかえる よう に 坐っ て 、 腕組み を し て 煙草 を ふかし て
^
威張り 返っ て 天井 を 睨み ながら 、 甚だ 自 卑 的 な こと を まく し つづけ て い た の で ある 。
0853
,148,27: こんな こと は 女房 に 言え た 義理 で は ない から 、 いかにも 彼 が 大 もて で 、 マダム 意中 の 人 の 如く に
^
威張り かえっ て いる けれども 、 女房 よ ゆるせ 、 そぞろ 悲しく 、 ここ が 芸術 の 有難 さ だ と 、 わが 本性 に 根 の 一つ も ない 夢幻 の 物語 に 浮身 を やつし 、 作中 人物 に なりすまし 、 朗吟 の 果 に は 涙 を ながし て 自分 一 人 感動 し て いる 。
論じ合う
(論じる.合う)
延べ語数:
14
0003
,2598,31: 笑い ながら 部屋 を 出 て 、 階段 を 上っ て 、 その ころ から 僕 たち は 、 急 に 固く なっ て 、 やたら に 天下 国家 を
^
論じ 合っ た の は 、 あれ は 、 どういう わけ な ん だろ う 。
0003
,2599,42: 尊い お方 に 僕 たち の 命 は すでに お あずけ し て ある の だ し 、 僕 たち は 御 言いつけ の まま に 軽く どこ へ でも 飛ん で 行く 覚悟 は ちゃんと 出来 て い て 、 もう
^
論じ 合う 事柄 も 何 も ない 筈 な のに 、 それでも 互いに 興奮 し て 、 所 謂 新 日本 再建 の 微衷 を 吐露 し 合っ た が 、 男の子 って 、 どんな 親しい 間柄 で も 、 久し振り で 逢っ た 時 に は 、 あんな 具合 に 互いに 高邁 の 事 を 述べ 合っ て 、 自分 の 進歩 を 相手 に みとめ させ たい 焦躁 に かられる もの な の かも 知れ ない ね 。
0008
,0,37: 小説 と 云う もの は 、 本来 、 女 子供 の 読む もの で 、 いわゆる 利口 な 大人 が 目 の 色 を 変え て 読み 、 しかも その 読後感 を 卓 を 叩い て
^
論じ 合う と 云う よう な 性質 の もの で は ない の で あり ます 。
0011
,143,49: 用談 という の は 、 実は 彼 の 縁談 な の で ある が 、 少し ややこしく 、 僕 の 家 で は 、 ちょっと 声 を ひそめ て 相談 し なけれ ば なら ぬ 事情 も あっ た ので 、 眉山 軒 で 逢っ て 互いに 大声 で
^
論じ 合う べく 約束 を し て い た の で ある 。
0019
,9,82: もとより 、 僕 にとって は 、 市場 に 山 ほど の 品物 が 積ま れ て あっ て も 、 それ を 購買 する 能力 は 無く 、 ただ 見 て 通る だけ な の です が 、 それでも 何だか 浮き浮き し た 気持ち に なり 、 また 、 時たま 友人 たち と 、 屋台 の のれん に 首 を 突込み 、 焼鳥 の 串 を かじり 、 焼酎 を 飲み 、 大声 で 民主 々 義 の 本質 に 就い て
^
論じ 合っ たり など 致し ます と 、 まさしく 解放 せら れ たる 自由 という もの を エンジョイ し て いる よう な 実感 が し て 来 た もの です 。
0084
,873,40: 地下 七 階 に ある この 倉庫 に 四 名 の 少年 が 集まる と 、 必ず 自分 たち の 身上 が これから どう なる の か 、 また この 巨塔 は 何 だろ う か という こと について
^
論じ 合う の が 例 で あっ た 。
0084
,875,4: 毎日 の よう に
^
論じ 合っ て も 、 その 謎 は 解け なかっ た 。
0095
,700,7: と 二 人 が 盛ん に
^
論じ 合っ て いる 卓子 へ 、 入口 から 入っ て 来 た 若い 男 が つかつか と 歩み寄っ た 。
0141
,11607,22: しかし 、 川瀬 勇 と の 話しぶり は 、 いつも 会っ て い て 、 何 か 継続 的 な 問題 について
^
論じ あっ て いる 友達 同士 の もの 云い で あり 、 省略 の 中 に 二 人 に 通じる 何 か 根本 的 な 問題 が ふれ られ て いる こと を 、 伸子 に 感じ させる の だっ た 。
0144
,1261,29: カザン の 町 で は 「 手 から 手 へ と 何 か 感動 的 な 本 が 渡っ て ゆき 、 人々 は それ を 読ん で ——
^
論じ 合っ た 。
0570
,317,23: 私 が その よう な 感懐 に 耽っ て いる と 、 兄 と 利光 さん は 、 葬儀 の 形式 について
^
論じ 合っ て い た 。
0588
,214,23: そして あなた たち は 、 政治 の 中 に 生きる とか 、 政治 の 外 に 生きる とか 、 そんな こと を
^
論じ あい まし た ね 。
0784
,920,12: そこで 通 太郎 は 一室 に 閉じこもっ たり 、 克子 とともに
^
論じ あっ たり し て 、 一途 に この 不可解 な 三 本 指 の 方程式 の 解明 に かかり きっ た が 、 いかに し て 黒ん坊 の 三 本 指 が 宗久 の 幻想 を 支配 する に 至る か は 全く 雲 を つかむ の と 同じ こと で しか なかっ た 。
1037
,2480,5: 子供 達 の 性格 について
^
論じ 合っ たり 、 その 将来 を 語り合っ たり する 。
言い合わす
(言う.合わす)
延べ語数:
14
0547
,154,0:
^
言い 合わし た よう に 、 皆 が 煙草 を 吹かし て い た 。
0627
,26,19: 若い 男 は 大半 背広 に 、 頭 に ポマード を 壁 の よう に 光らせ て 、
^
云い 合し た よう に 頸 に マフラー を まい て いる 。
0646
,102,3: それに 、 みんな
^
言い 合し た よう に 、 待つ 人 の いる こと など 念頭 に ない よう に 、 ワキメ も ふら ず 、 スタスタ 歩い て 改札 を 出 て 行く の で ある 。
0686
,427,20: 君 の 来訪 に 備え て 東京 の 全紙 から 事件 の スクラップ を とっ て おい た が 、
^
云い 合わし た よう に 報道 に 欠け てる ところ が ある ね 。
0726
,8,6: 学童 の 親 たち は 、
^
言い 合し た よう に 「 ヒキ ツケ 」 という 言葉 を 用い 、 テンカン という 言葉 を 用い た 者 は 完全 に 一 人 も い なかっ た 。
0759
,6383,6: アパート の 女 たち も 、
^
言い 合し た よう に 酒 を のま ない もの です から 、 変 な ところ へ 御 案内 し て 、 至ら なかっ た と 思っ て い ます 」
0761
,126,1:
^
言い 合し た よう に 、 こう 怒る 。
0767
,53,21: しかし 、 彼 が 戦後 派 特有 の 犯罪 者 だ という の は ジャーナリズム 一般 の 通説 で 、
^
言い 合し た よう に 、 彼ら が 何 を 考え て いる か 見当 が つか ない と こぼし て いる 。
0780
,525,12: 同室 の 四 名 の 男 は かね て 答弁 を
^
言い 合わし た 様子 も ない のに 、 まったく 同じ よう な 返事 で あっ た 。
0806
,369,10: 死 から 逃げ道 が ない の で ある から 、
^
言い 合し た よう に 歯 の 根 が 合わ なく なっ て 、 みんな の 足 が コチコチ 、 コチコチ と 井戸端 の タタキ を 自然 に こまかく ふん で 合唱 を おこす 。
0821
,326,10: 宿屋 の 女中 も 料理 屋 の 女中 も
^
云い 合し た よう に こう 云っ て 自慢 する の で あっ た 。
0842
,2745,4: 彼ら の 身体 は
^
云い 合し た よう に 骨 ぶと で 、 顔 や 手 は 赤銅 色 で 、 身体 の 構造 が 酒 を 浴びる よう に でき て いる よう だ 。
0851
,249,44: 私 の 東京 の 家 は 私 の 数多い 姉 の 娘 達 、 つまり 姪 達 が 大きく なっ て 東京 の 学校 へ は いる 時 の 寄宿舎 の よう な もの で あっ た が 、 この 娘 達 は
^
言い 合し た よう に 、 この 東京 の 小さな 部屋 が 自分 の 部屋 の よう で 可愛 がる 気持 に なる と いう 。
0855
,59,7: ともかく 彼等 は その ころ から
^
言い 合し て 敗戦 後 の 焦土 の 日本 で どんな 手段 を 弄 し 奇策 悪 策 を 弄 し て でも 生き残っ て 発言 権 を もつ 立場 に 立と う という こと を 考え て い た よう で ある 。
見計らう
(見る.計らう)
延べ語数:
14
0235
,40,4: けれども 、 時刻 を
^
見 はからっ て 、 東京 駅 の 横 から 日本橋 へ でる 街角 へ 行っ た 。
0617
,2028,9: その後 母親 は 学校 の 昼休み の 時間 を
^
見 はからっ て 、 逢い に 来 た こと が 一度 ある 。
0642
,587,23: もとより 、 美代子 の 思い が 充分 以上 に 種 則 に 傾い た の を 見越し た 上 で 、 潮時 を
^
見 はからっ て 、 膝 を 乗り入れ て き た の で ある 。
0704
,102,25: 花子 に は 悲しい 思い を さ せ たく ない から 、 お 奈良 さま も 意 を 決し 、 放課 の 時刻 を
^
見 はからい 、 学校 の 門前 で 校門 を 出 て くる 糸子 を 呼び とめ て 対話 し た 。
0704
,141,29: さりとて 人 の 集る 法事 の 席 へ は で られ ない から 、 平日 を えらび 、 糸子 も 学校 へ 行っ た あと の 午前 中 を
^
見 はからっ て 、 読経 に おもむい た 。
0759
,7995,7: そこで 、 せつ子 は 程 を
^
見 はからっ て 記代子 の 部屋 を ノック し て 、
0759
,8021,4: せつ子 は 程 を
^
見 はからい すぎ て 、 時 を 失し た の で ある 。
0778
,460,5: そこで 晴天 の 日 を
^
見 はからい 、 車夫 が 仕事 に で た ところ を 見 て 、 乞食 姿 の 二 人 は 鮫 河 橋 の 貧民窟 へ もぐりこん だ 。
0784
,839,22: 三 名 の 婦人 の 方 は 出入 の 時機 を かね て 承知 の よう に 、 自分 で 時 を
^
見 はからっ て 厚い カーテン の 陰 から 思い思い に 往復 し て い た よう に 思わ れ まし た 。
0790
,416,60: それ を 買っ て ザル に 入れ て 持ち帰り 、 次に は 知り合い の 百姓 から 野良 着 を 借 し て もらい 、 ホンモノ の 百姓 そ ッ くり に 変装 し 古 ワラジ を はい て 適当 に ホコリ を かぶり 、 タケノコ の ザル を 背負っ て 、 六 日 目 の 十 一 時 ごろ を
^
見 はからっ て 、 寺島 の 才川 家 の 勝手口 を くぐっ た 。
0792
,232,9: むろん 小夜子 サン の い ない 時 を
^
見 はからっ て 云っ た の です 。
1105
,77,22: 九月 の 終り 頃 、 この 契約 を し て おく と 、 翌年 の 五月 頃 まで ずっと 、 頃合 を
^
見 はからっ て タンク 車 が やってき て 、 重油 を 補給 し て くれる 。
1153
,177,3: そんな ころ を
^
見 はからっ て 私 は そっと 起き出し て かめ の 中 の しゃく に 手 を かける 。
1175
,449,17: 僕ら の やりとり を しばらく 横目 で 睨ん で い まし た が 、 頃 あい を
^
見 はからっ て 、 ぐふ ん と わざとらしい 咳 を し て 、 おもむろに 、
築き上げる
(築く.上げる)
延べ語数:
14
0157
,12,32: そして ソヴェト 同盟 の 人々 が 献身 し て 愛する 彼等 の 祖国 、 自分 たち の 手 で 、 自分 たち の 生命 で 、 一 九 一 七 年 から
^
築き あげ て 来 た 人民 の 祖国 を 侵略 から 防衛 し て いる 姿 を 思いやっ た こと だろ う 。
0160
,117,33: 人類 が 社会 を 構成 し はじめ て から 、 それ について の 認識 を もち はじめ て 以来 、 より 幸福 に 、 より 快適 に 生きよ う と する 希望 から
^
築き あげ て き た 成果 の 見事 さ について 、 くりかえす の は ほとんど 愚 な 業 で ある 。
0168
,112,34: きわめて 意識 的 に 、 計画 的 に 、 具体 的 諸 方法 を もっ て 、 この 地球 五 分の 一 の 地域 に 、 最も 前進 し た 民主 主義 社会 を
^
築き あげ て いる ソヴェト 同盟 の 市民 の 一部 に しろ 、 自身 の 偉大 な 勤労 と その 献身 の 意味 、 自身 の 刮目 す べき 力闘 と 勝利 と が 、 全 世界 の 平和 と その 推進 の ため に 、 どんなに 重大 な 価値 を もっ て いる か という こと を 、 全 生活 感情 で 自覚 し ない と すれ ば 、 それ は この 市民 たち が 現に その 中 に 生き つつ あり 、 それ を 建設 し 豊富 に し つつ ある 社会 の 本質 にたいして 、 あまり 意識 する 能力 が 立ち おくれ て いる という こと に なる 。
0504
,171,5: 長年 の 苦労 によって
^
築き あげ られ た 自分 の 事業 に 丁寧 に 親切 な みがき を かけ て いよいよ 尊く なり まさっ て 行く 時 に 死 の 手 に その 身 を ゆだねる 事 を 誰 が 喜ぼ う ぞ 。
0563
,536,24: 松 しま で は 、 すぐ に 、 稲荷 の 祠 の 建設 に 着手 し まし て 、 石 の 土台 を
^
築き あげ 、 その 上 に 、 屋根 に 銅板 を 張っ た 白木 の 御堂 を 定着 さ せ まし た 。
0600
,2,9: 他方 は 高い 崖 地 で 、 コンクリート で
^
築き あげ られ 、 病院 の 研究 室 に なっ て いる 。
0685
,218,9: 「 せっかく オレ が これ ほど の 身代 を
^
築き あげ た のに 、 あの 野郎 が いる ばかり に … … 」
0918
,61,86: 無駄 な 力み や 見てくれ や 小理屈 を 捨て去っ て 、 水 と 人間 が 、 生 で ぶっつかっ て 、 微妙 な 、 ゆるがす こと の でき ない 、 法則 に まで 、 探り あて た 時 に 、 肉体 は 、 じかに 、 小理屈 ぬき に 、 その 法則 の もつ 隅々 まで の 数学 を 、 一 瞬間 で 計算 し つくし て 、 その 法則 の もつ 構成 の すばらしさ を 、 筋肉 や 血 や 呼吸 で もっ て はかり 、
^
築き あげ 、 その もつ 調和 、 ハーモニー 、 響き あい を 、 肉体 全体 で 味わう の で ある 。
0918
,91,3: 国家 を
^
築き あげる 努力 と 試み 、 社会 の 関係 、 道徳 、 法律 、 経済 、 政治 など 、 みんな この 試み に ほかなら ない 。
0918
,633,7: これ が 十 九 世紀 まで
^
築き あげ られ た ルネッサンス 以後 の 欧州 の 音楽 の 姿 で ある 。
0918
,816,15: 自己 が その 観点 を 意識 する 個性 を 奔騰 さ せる 自由 人間 の
^
築き あげる 体系 の 空間 で は ない 。
0989
,1544,2: 人間 が
^
築き あげ て 来 た 科学 が 自然 に そういう 所 まで 来 て しまっ て 、 そい で 原子力 が 人間 の 自由 に なっ て しまっ た ん です 。
0994
,1404,6: … … もと の よう に
^
築き あげる こと は 多分 もう 出 來 まい 。
1075
,738,41: つまり わたし たち 日本人 は 、 あの 小さな ぼやぼや と し た 草 小屋 から 、 だんだん と 工夫 を かさね て 、 色 と いい また 形 と いい 、 今 まで まるで 見 られ なかっ た 美しい もの を
^
築き あげ て 、 それ を 全国 に ふき ゅうさせたのであって 、 だれ の 力 という こと が たずね 難く 、 また 毎日 見なれ て しまっ た ゆえ に 、 これ を あたりまえ の よう に 思う 者 ばかり 多く なっ た が 、 人 が 集まっ て 大きな 事業 を なしとげ 、 かつ 生活 を 改良 し た という 点 から 見れ ば 、 これ も また 民族 の 一つ の 記念 、 一種 の ピラミッド で あっ た と 言う こと が できる 。
呼び覚ます
(呼ぶ.覚ます)
延べ語数:
14
0144
,133,11: そして それ が 小さい ゴーリキイ の 心 に 快い 緊張 を
^
よび 醒し た 。
0144
,140,22: たまに そういう こと が ある と 、 ゴーリキイ の 心 に 「 人 の 失敗 を 喜ぶ 意地 の わるい 感情 を
^
呼び 醒し た 。
0144
,295,53: この よう な 豊富 で 脂 濃い 生活 の 獣 的 な 屑 を 貫い て 、 「 猶 新鮮 で 健康 な 創造 的 な もの が やっぱり 勝 を 制し て 芽生える こと 、 明るい 人間 的 な 生活 に対する 我 等 の 再生 に対する 破壊 し 難い 希望 を
^
呼び 醒し つつ 、 善き もの —— 人間 的 な もの が 生い立つ 」 ロシア 民衆 の 生活 力 の 驚き と 愛 と を 伝えよ う として 、 ゴーリキイ は 、 非常 に 特色 的 な 「 幼年 時代 」 を 書い た の で あっ た 。
0231
,883,33: こういう 重大 な 意味 を もつ 日本 の 民主 戦線 の 動き に対して 、 自由党 が 参加 せ ず 、 と 明言 し た こと は 私 たち の 鋭い 批判 を
^
呼び 醒し た と 思う 。
0244
,22,27: 今 に なっ て 幼 な 児 に なっ て 餓死 し て 天国 に 入る こと は 欲 し ない 人間 の 大人 の 分別 を
^
呼び さまさ れ ます 。
0540
,449,11: それ が 突然 、 彼女 の 嘆声 によって 、 夢 から
^
呼び 覚さ れ た 工合 に なっ た 。
0578
,446,6: ソリ の 幻影 を 新た に
^
呼び 覚し た の も 、 保科 さん を 愛し てる から で は なく て 、 また 保科 さん から 愛さ れ た から で は なく て 、 ただ 架空 な 愛 を 夢み てる から だっ た 。
0947
,1861,11: 中村 は 顔 を あげる と 、 深い 物思い から
^
呼び さまさ れ た ひと の よう な 、 おぼろ な 声 で こたえ た 。
0956
,2404,44: 様々 な 小鳥 達 の 鳴 声 が 、 次第に その 数 を 増し て 行き 、 竹 の 葉 の さざめき と共に 、 美しい 緑 に 包ま れ た な よ 竹 の 里 を 文 麻 呂 の 心 の 中 に
^
呼び 醒まし て 行く … …
1036
,854,17: が 、 そんな 安らか な 一夜 の 微酔 が 、 却って 不意 に 、 あの 恐怖 を
^
呼び 覚し た の で は なかろ う か 。
1047
,26,167: ところが 第 一 について は 、 外 から の 抑圧 が なくなっ た こと によって 、 おのずから その 気運 が 開か れ て 来る こと が 考え 得 られる ものの 、 長い 間 、 世間 に 或 る 力 を もっ て い て 研究 者 みずから において も その 思想 を 幾らか 曇らせ て い た 固陋 な 考え かた の 残滓 が なお どこ か に こびりつい て いる ため に 、 それ に わずらわさ れ も しよ う し 、 あるいは また 人 によって は 、 世間 の 空気 の 急激 な 変化 に 誘わ れ て 、 いたずらに 反抗 的 な 態度 に 出 で 、 または 近年 の と は 違っ た 方向 において で は ある が 、 やはり 真実 を 歪める よう な 見 かた を する こと も あろ う し 、 いずれ に し て も おちつい た 学問 的 の 研究 の 妨げ られる 虞 れ が ない でも ない から 、 この よう に し て
^
呼び さまさ れ た 研究 が 真 の 研究 の 道 を 進み 、 そう し て それ によって 何らかの 成果 に 達する まで に は 少から ぬ 歳月 が かかる から で ある 。
1072
,519,19: あばた 顔 だ が 、 その 笑い 癖 は 、 市十郎 の 遠く ない 記憶 を 、 ギク と
^
よび 醒まし た 。
1072
,2089,28: —— その 手 へ 、 ふと 、 お 燕 が 戻さ れ て き て 、 かの 女 の 心 に 、 突然 、 母 なる もの が
^
呼び 醒まさ れ て 来 て から でも —— その 子 に 添え乳 し て は 涙 ながら 思う こと は 、 市十郎 へ の うらみ で あっ た 。
1173
,353,15: 高城 は 暫く 黙っ て 歩い て い た が 、 ふと 放心 から
^
呼び 醒まさ れ た よう な 声 で 言っ た 。
寝静まる
(寝る.静まる)
延べ語数:
14
0141
,14983,0:
^
寝 しずまろ う と し て いる 街 の ぼんやり し た 街 燈 の 光 を はらん で 何事 も なかっ た よう に 入口 を あけ て いる 磯崎 の 住居 の 階段 を 、 伸子 は 爪先 さぐり に のぼっ て 行っ た 。
0141
,17281,16: 一つ の 秘密 も ない し わざ だ けれども 、 人々 が それぞれ の 部屋 で
^
寝 しずまっ て いる 家 の 中 で 、 いくつ も の ドア を そっと あけ た て し たり 、 静か に 一 人 で 出 て ゆく その こと が 、 どこ か の 部屋 で は 誰 か が 目 を さまし て 耳 を すまし て い そう に 思える だけ 、 伸子 の 胸 を かすか に どき つか せる の だっ た 。
0141
,17969,1:
^
寝 しずまっ て いる ベルネ の 家 の 階段 を 、 伸子 は 滅入っ た 気持 で しずか に のぼっ て 行っ た 。
0141
,18442,10: ベルネ の 家族 たち は ねしずまり 、 少く と も
^
寝 しずまっ て いる よう に 見え 、 あけはなし た ドア から 明るい 燈 の 流れ出し て いる の は 伸子 の 室 だけ だっ た 。
0507
,769,41: 一 尺 一 寸 位 の 四角 な 面 に 絶えず 白い 粉 が 乱れ かかっ て 、 戸 は 今にも たおれ そう に ガタガタ きしん で 、 はめ込ん だ ガラス の 一種 異 っ た ビリビリ 云う 音 が
^
寝 しずまっ た 家中 に 響きわたる 。
0510
,511,25: 翌朝 まだ 日の出 ない 内 に 詩人 の 部屋 から は 燈 の 光 が もれ て そして ペン の 紙 を する 音 が
^
寝 しずまっ た 空気 を ふるわし て 居 まし た 。
0740
,69,43: この 父 に 対処 する 天 光 光 嬢 は 、 身 は 代議士 で あり ながら 、 少し ずつ フロシキ 包み に し て 身 の 廻り の 物 を 持ち だし 、 みんな 持ち だし て しまう と 、 父 の
^
寝 しずまる を 待っ て 家出 し て 、 結婚 し た 。
0759
,4273,3: 「 人 の
^
寝 しずまる ころ です よ 」
0780
,503,5: 何 物 か が
^
寝 しずまっ た 部屋 の 中 へ 天井 から 降っ て き た 。
0808
,171,8: 七 ツ 八 ツ から 、 人 の
^
寝 しずまっ た 深夜 に 、 冷水 を 浴びせ られ て ミソギ を さ せ られ 、 つらい 悲しい 修業 を つまされ て いる の だ 。
0842
,1473,4: そこで 人間 が
^
寝 しずまっ て 部屋 が つめたく なっ て から は 、 拙者 の 部屋 へ つれ て き て 、 暑から ず 、 また 寒から ぬ よう に 、 いろいろ と 身 の 廻り の メンドウ を 見 て やっ て 、 それ を ハリアイ に 毎晩 いそいそ と 徹夜 の 仕事 を し た 。
0947
,2071,21: 「 そう は おっしゃる が 、 これ は 、 おやじ の 霊感 の 泉 な ん です … … 世間 が
^
寝 しずまっ た ころ 、 寝床 へ はいっ て 、 こいつ を 枕元 へ 置い て 、 霊感 の ひらめく まで 、 何 十 回 と なく 、 くりかえし て 聞く … … 坂田 の もの の 言い かた 、 言葉 の 陰影 と 抑揚 、 言い ちがい 、 言い なおし … … 微妙 な もの の なか から 、 坂田 の 弱点 を 発見 する … … その あと で 、 弁護士 会 の クラブ へ 持っ て 行っ て 、 弟子 ども を 集め て 、 それぞれ の ちがう 耳 で 聞か せ て 、 意見 を 述べ させる … … あなた の おっしゃる よう な 、 たわいない こと じゃ ない ん です 」
0976
,6,18: 私 は レコード を 一 人 で 静か に 聴く の が 好き で 、 人 の
^
寝 しずまっ た 夜中 など に 鳴らす こと が よく ある 。
1114
,170,22: 庭 は 蔀 の あき から 見 られ 、 音 は どこ から も 聞き入ら れる ほど 、 館 の 中 は
^
寝 しずまっ て い た 。
結び合わす
(結ぶ.合わす)
延べ語数:
14
0140
,2314,2: それら と
^
結び 合わさ れ た 母 の 姿 を 思い描く と 、 そこ に 女 として の 生活 の 発展 など という こと は 、 みじん も 考え られ なかっ た 。
0141
,13300,24: 檄 は 近づい て いる 八月 一 日 の 、 世界 反戦 デー の 、 大 規模 な 行進 へ の よびかけ と
^
むすび 合わさ れ て い た 。
0142
,1389,27: 小説 は いつ 書く の か 、 と 、 とがめる よう に 云う 時 さえ ある 重吉 の 考え は 、 経歴 書 と どういう 角度 で
^
結び 合わさ れ て いる の だろ う 。
0164
,198,21: この 時期 に 、 唯物 弁証法 という 哲学 上 の 概念 と 、 文学 の 方法 と が 機械 的 に
^
結び 合わさ れ て いる こと の 不十分 さ も 明らか に さ れ た 。
0194
,90,32: 民主 主義 文学 運動 の 批評 が 、 すくなくとも ブルジョア 文学 における 観賞 批評 で ない こと は あきらか だ し 、 人民 の 民主 主義 的 課題 という 広い 基盤 に
^
結び 合わさ れ ながら 、 文学 の 独自 性 において 活動 し なけれ ば なら ない こと も 分り 切っ た こと だ と 思い ます 。
0206
,111,19: 社会 が 未開 で あっ た とき 、 性 の 神秘 は 人間 誕生 の おごそか な おどろき と
^
むすび あわさ れ て 、 性器 崇拝 と なっ た 場合 も あっ た 。
0250
,238,30: 人間 の 社会 の 歴史 は 実に のろく 前進 する けれども 、 やっと そこ まで 進歩 し た こと を 祝福 し あっ て 、 心から その 肉体 を も
^
結び 合す 愉快 さ を そういう 時 に なっ て 拒絶 する 必要 が ある だろ う か 。
0281
,22,38: 今日 、 こういう 過程 を 経 た 新聞 人 の 進歩 的 な 要素 が 、 わたし たち 人民 の 、 ひろく 強く 生き 進も う と する 熱意 と 本当に 自然 な 一致 を もっ て
^
結び 合わさ れ つつ ある の は 、 実に 意義 深い こと だ と 思う 。
0313
,21,159: フランス の ロマン ・ ローラン を はじめ 多く の 人類 平和 を 守ろ う と する 人々 は ドイツ の トマス・マン その他 の 平和 を 愛する 人々 と 一つ 方向 に むすば れ た し 、 オーストリア の すぐれ た 作家 ルドウィッヒ・レーン ( 「 戦争 」 の 作家 ) 「 マリ ・ アントアネット 」 その他 の 伝記 で 日本 の 女性 に も したしま れ て いる 作家 ステファン・ツワイグ など は 、 ドイツ の レ マルク ( 「 西部 戦線 異状 なし 」 の 作家 ) フランス の アンリ・バルビュス ( 「 クラルテ 」 の 作者 ) マルチネ ( 「 夜 」 の 作者 ) アメリカ の ドライサア 、 アプトン・シンクレア 、 ルイス その他 の 作家 たち と共に 心 から 平和 を 欲 し 、 戦争 の 原因 を 究明 し その 社会 的 原因 を それぞれ の 国 において より 少く し 、 または とりのぞく こと で 、 戦争 の 惨禍 を 人類 から なく しよ う という 情熱 で
^
結び 合わさ れ た 。
0404
,12,37: 世界 の 物理 学 が 原子 の 問題 を とりあげ 得る 段階 に 迄 到達 し て い た から こそ 、 ポーランド の 精励 なる 科学 女学生 の 手 は ピエール ・ キュリー の 創見 と
^
結び 合わさ れ 、 彼女 の 手 も ラジウム の 名誉 ある 火傷 の あと を もつ よう に なっ た 。
0561
,70,5: なにか 強い 力 で
^
結び 合さ れ た か の よう に 、 眼 と 眼 を ひたと 見合せ てる うち に 、 十 内 は 飛び 上っ た 。
0642
,536,21: 美代子 さん が 内々 は 実は 大浦 種 則 氏 を 好い て いる と 見抜い て 、 それとなく 御両人 を
^
結び 合し て あげよ う と 犬馬 の 労 を つくし た の が 、 私 で は あり ませ ん か 。
0951
,86,24: 眼 の 下 の 磯 や 、 断崖 の 上 から 、 親 と 子 が 抱き あっ たり 、 ロープ で 身体 を
^
結び あわし たり し て 、 毎日 、 いく 組 と なく ひっそり と 海 に 消え て 行く 。
0998
,4,16: 個 と 全体 、 主 と 客体 、 自 と 他 は 既に その よう に
^
結び 合わさ れ て しまっ て いる 。
降り掛かる
(降る.掛かる)
延べ語数:
14
0084
,2668,29: その わけ は 、 戦争 の 惨禍 という もの が 、 負け た 国 の 人々 に は もちろん の こと 、 勝っ た 国 の 人々 に も
^
ふり かかっ て くる こと が 分り 、 戦争 は 地球 上 の すべて の 人々 に 大きな 不幸 を もたらす こと が よく 分っ た の です 。
0141
,747,16: 同じ 絶え間 の ない 雪 は 、 隣り の 大 工事 場 の 上 に も
^
降り かかっ て いる 。
0141
,3359,42: 縦 に ケイ の ある 実用 的 な 便箋 の 第 一行 から 、 多 計 代 の よみわけ にくい 草書 が 、 きょう は 糸 の もつれる よう で は なく 、 熱い 滝 の よう に 伸子 の 上 に
^
ふり かかっ て 来 た 。
0141
,7329,18: 細君 の 混乱 ぶり は とりみだし た という 以上 で 何 か 普通 で ない 事件 が
^
ふり かかっ て 来よ う と し て いる こと を 示し て いる 。
0288
,20,26: そういう 日常 の 生活 を し て いる 官吏 たち が 、 偶 々 一 人 の 若い 母親 と その 赤子 の 上 に
^
ふり かかっ た 災難 を とりあげ て 警告 的 処罰 を しよ う と 思い立っ た 理由 は 、 どこ に あり 得 た の だろ う か 。
0430
,130,66: 天気 は 晴れ て 、 のび かかっ た 麦 が 、 美 くし い 列 に なっ て 見える 、 けれども 北風 が 激しい ので 、 一 吹松 林 を そよが せ ながら 、 風 が 吹い て 来る と 、 向う の 山 に 積 っ た 粉雪 が 運ば れ て 来 て 、 キラキラ と 光り ながら 、 彼女 の 頭 に
^
降り かかっ て 来る 。
0561
,18,19: 上部 の 石段 を 降り て 、 平地 で 息 を つき 、 それから 下部 の 石段 を
^
降り かかっ た 時 、 十 内 は 息 を のん だ 。
0624
,400,20: にわかに 風 が 吹きだし て ごうごうと 空気 が 鳴り 、 霧 の よう な こまかい 水滴 が 一 面 に
^
ふり かかっ て き た 。
0842
,501,37: 私 の 貧乏 は 本人 が 覚悟 の 上 の こと で ある から 何 で も ない けれども 、 戦争 の 貧乏 は 人々 が それ を 欲 し て い ない のに 身 に
^
ふり かかっ て き た こと で 、 しかも 全く 餓鬼 道 の 底 に 達し た 貧苦 で ある から 哀れ で ある 。
0859
,69,9: 姪 と 関係 を 結ん で 心ならずも 身 に
^
ふり かかっ た 処世 的 な 苦悩 に対して 死物 ぐる いで 処理 始末 の できる 執拗 な 男 で い ながら 、 身 に ふり かかっ た 苦悩 に は 執拗 に 堪え 抵抗 し 得 て も 、 自ら の 本当に 欲する 本心 を 見定め て 苦悩 に とびこみ 、 自己 破壊 を 行う という 健全 なる 魂 、 執拗 なる 自己 探求 という もの は なかっ た の で ある 。
0859
,69,33: 姪 と 関係 を 結ん で 心ならずも 身 に ふり かかっ た 処世 的 な 苦悩 に対して 死物 ぐる いで 処理 始末 の できる 執拗 な 男 で い ながら 、 身 に
^
ふり かかっ た 苦悩 に は 執拗 に 堪え 抵抗 し 得 て も 、 自ら の 本当に 欲する 本心 を 見定め て 苦悩 に とびこみ 、 自己 破壊 を 行う という 健全 なる 魂 、 執拗 なる 自己 探求 という もの は なかっ た の で ある 。
0956
,1886,33: それ を みんな 弁え ない で 、 ただ もう 、 あたり 前 の 習慣 だ 位 の 気持 で くっつけ て いる から 、 その 弱み に つけ込ん で 、 わざ わい が
^
ふり かかっ て 来る の だ 。
1041
,1485,24: ブルース に うたわ れ て いる こと が まだ あなた の 身 に おこっ て い なけれ ば 、 それら は やがて あなた に
^
ふり かかっ て くる だろ う 」 と 言う 。
1175
,783,4: また 新しい 災厄 が
^
ふり かかっ て 来 た わけ です 。
入り乱れる
(入る.乱れる)
延べ語数:
14
0082
,1269,25: 博士 は 、 ある 日 、 この 研究所 の 建物 の 中 で 急 に さわがしい 声 が し 、 多く の 足音 が
^
入り みだれ 、 階段 を かけ あがっ たり 、 器物 が 大きな 音 を たて て 、 こわれ たり する の を 耳 に し た 。
0421
,97,23: 武田 麟太郎 の 市井 的 の リアリズム と 、 島木 健作 の 凄み ズム と 亀井 勝一郎 その他 の 日本 ロマン 派 と
^
入り みだれ て い た 。
0507
,1017,27: 田畑 の 面 の はて し ない 広い 処 に 太陽 が ゆったり と 差し て 、 黄金 色 の 細かい 細かい 粉末 が 宙 に
^
入り みだれ て 舞っ て 居る 様 に 見え て 居る 。
0616
,18,23: 兎 の やつ の は 、 そこ い ら 中 を 無茶苦茶 に 跳び まわる と 見え 、 足跡 も 一 めん に
^
入り みだれ て いる が 、 狐 の やつ の は 、 いつも こう 一すじ に すうっ と つい て いる 。
0624
,293,30: まだ 顔 を ふき 終ら ぬ うち に 高射 砲 が なり はじめ 、 頭 を あげる と 、 もう 頭上 に 十 何 本 の 照 空 燈 が
^
入り みだれ て 真上 を さして 騒い で おり 、 光芒 の まんなか に 米 機 が ぽっかり 浮い て いる 。
0667
,1934,44: まるで もう 倉庫 を 自由 に 歩き 廻る やう に 、 勝手 に 奥 へ のりこん で 戸 を ガラガラ あけ 、 お勝手 で 水 を のん で ゐる 奴 、 遠慮なく 便所 で 小便 たれる 奴 、 乱暴 狼藉 、 すると 次に は
^
入り みだれ て 仙花紙 を セッセ と トラック へ つみ はじめる から 、
0709
,15,13: 女 も 女給 たち も 、 五 六 人 が そこ へ ゴチャゴチャ
^
入り みだれ て 眠る 。
0709
,19,21: 白 々 と 明ける 部屋 に 、 ふと 目 が さめる と 、 女給 たち の 大きな 尻 が あらわ に
^
入り みだれ て いる 。
0759
,4427,3: それ から は
^
入り みだれ て 、 敵 味方 わかりゃ し ない の よ 。
0759
,6872,12: 日 が くれる と 、 多く の 跫音 が ドヤドヤ と
^
入り みだれ て 玄関 へ あつまる よう で ある 。
0781
,115,22: 泥 の 足跡 が あんまり ひどい らしい ので 、 ラク も 行っ て みる と 、 なるほど 泥 の 足跡 が
^
入り みだれ て いる 。
0808
,130,21: 左 へ 走り 右 へ 廻り 、 林 を とび 、 伽藍 を こえ 、 あたかも 千 本 の 矢 が
^
入り みだれ て 走っ て いる よう に 叡山 を 縦横 に は せめぐ って 寄せ くる 敵 を バッタバッタ と 斬り 払っ た が 、 ついに 、 根本中堂 を とりかこむ 広場 は 首 と 胴 を 二 ツ に は なれ た 敵 の 屍体 で うずまっ て 、 石 も 土 も 見る こと が でき なく なり 、 足 の 踏み 場 が なくなっ た から 仕方 が ない 。
0842
,1631,14: この 石 塀 に は 甲羅 を へ て 化け そう な 蔓 が
^
入り みだれ て 絡みつい て いる 。
0890
,48,14: しかし 主人 の 身 に なっ て みれ ば 、 紛々 たる 巷説 の
^
入り みだれる 中 で 、 つい 最近 まで 戦火 の 渦中 に 身 を 曝し て い た この 連歌 師 の 口 から 、 その 眼 で 見 て 来 た 確か な 京 の 有様 を 聞き たい の は 、 無理 も ない 次第 に 違い ない 。
上り始める
(上る.始める)
延べ語数:
14
0081
,1704,30: だが 、 玉太郎 と 二 人 の アメリカ 人 が 崖 を のぼり だす と 、 セキストン 伯爵 も 、 一番 最後 から 崖 へ 手 を かけ て
^
のぼり はじめ た 。
0081
,2158,8: そして ぐうっと 胸 を ちぢめ て ロープ を
^
のぼり はじめ た 。
0082
,857,6: おり から 東 の 空 から
^
のぼり はじめ た 月 が 明 かるく 、 この 死刑 場 を 照らし た 。
0089
,515,19: そこで 四 少年 は 、 ロープ の 間隔 を おい て 、 五井 から 順番 に 階段 を
^
のぼり はじめ た 。
0106
,101,39: すると 、 その 雨 も やがて また 谷間 の 底 の 方 へ さ アー と 音 を たて て 逃げ て 行っ た と 思う と 、 はるか な 向こう の 方 に 、 さ あっと 陽 が
^
登り はじめ 、 海 の よう な 光 が とんび 岩 の からだ の 下 に 見え まし た 。
0141
,3631,31: 伸子 は 、 まだ 黙っ た まま 、 四 本 の 踏みつけ 道 の 一番 とっつき の 一 本 を 辿っ て 、 一つ の 入口 から 、 階段 を
^
のぼり はじめ た 。
0141
,5296,54: 対岸 に 真黒く 突 立っ て いる 三 本 の 煙突 の 一 本 め と 二 本 め と の 間 に 沈ん だ 太陽 は 、 十 二 三 分の 間 を おい た だけ で 、 すぐ また 、 沈ん だ ところ から ほんの 僅か 側 へ よっ た 地点 から
^
のぼり はじめ た 。
0141
,13203,22: 伸子 と 素子 と は 人 っ 気 の ない ホール を 通り ぬけ て 、 エレヴェーター の よ こから 階段 を
^
のぼり はじめ た 。
0231
,635,17: この 頃 から 軍需 生産 が 急 に 能率 を 低め て き た と共に 物価 が
^
上り 始め た 。
0686
,24,16: 文 作 は 一礼 する と 泡 を くら ッ て 丘 の 道 を
^
登り はじめ た 。
0691
,182,15: 三 人 が 靴 を ぬぎ 終る と クルリ と 振 向い て 階段 を
^
登り はじめ た の は 、 つい て こい という 意味 で あっ た 。
0769
,127,15: やむなく 、 径 の 岐路 まで 戻っ て き て 、 別 の 一方 を
^
登り はじめる 。
1037
,457,27: たつ が そう 言っ た か と 思う と 、 突然 、 跣 に なり 、 駆け て 行き 、 その 一 本 の 幹 を
^
上り 始め た 。
1173
,47,8: 密林 の 彼方 で 、 太陽 が すでに
^
登り 始め た の で あろ う 。
放り上げる
(放る.上げる)
延べ語数:
14
0080
,2111,22: だが かれ は どう し た わけ か 、 その 前 に 穴 の 上 へ 、 ぽん と 手帳 を
^
ほうり あげ た 。
0081
,13,33: それ は ひじょうに 神秘 な 力 を もっ て い て 、 ほんの ちょっとした 力 で もっ て すごい 爆発 を おこし 、 御 本人 を 運命 の 舞台 へ 、 ドーン と
^
ほうり あげる の だ 。
0084
,1004,6: 僕 たち は 、 空中 へ
^
放り あげ られ た ん だ 」
0084
,1007,3: 「 空 へ
^
放り あげ られ た って 」
0084
,1013,8: で 、 僕 たち は どうして 空中 へ
^
放り あげ られ た ん だろ う 」
0084
,1016,5: 「 家 ごと 空 へ
^
放り あげ られる という の は 変 じゃ ない か 。
0084
,1023,5: だから 塔 が 空 へ
^
放り あげ られ た ん だ 」
0084
,1679,6: そして 二 三 度 宙 に
^
放り あげ られ た 感じ で あっ た 。
0095
,961,12: 三 人 の 記者 たち は 、 困惑 の 絶頂 に
^
放り 上げ られ て い た 。
0617
,2457,21: それ を 手早く 拵え て 、 持っ て いっ て 、 あて も なく やんま の か がい の 中 に
^
放り 上げる 。
0947
,3719,9: 飯島 の 家 の 屋根 部屋 か なんか へ
^
ほうり あげ た きり 、 どこ に ある の か 思い だせ なかっ た の … … そういう 弱味 が ある ので 、 押し きれ なかっ た らしい … … それ は それ として 秋川 が 、 だまっ て お金 を 出し て くれ たら 、 パーマー なんか と 組ん で 、 あなた の もの を 裏 から 剥ぎ とり に かかる よう な あくどい こと は 考え なかっ た でしょ う 」
0948
,138,36: 宇野 久美子 が 身 に つけ て い た もの は 、 汽車 の 中 に 置い て 行く つもり な ので 、 二 等 車 を 通り ぬけ ながら 網棚 の あい た ところ へ
^
放り あげ 、 前部 の つづき の 車 に 移っ た 。
0948
,1273,33: 宇野 久美子 が スーツ ・ ケース を 提げ て 入っ て 来 た ので 、 宇野 久美子 だ と 思い ながら 見 て いる と 、 この スーツ ・ ケース を 網棚 に
^
放り あげ て 、 前部 の 車 室 に 行っ た きり 、 大阪 駅 へ 着い て も 帰っ て 来 ない 。
1041
,3659,13: ステージ ちかく に い た 女性 たち は 、 ナプキン を ステージ に
^
ほうり あげ た 。
押し付ける
(押す.付ける)
延べ語数:
14
0070
,487,5: 老 探偵 は 、
^
圧し つける よう な 調子 で 、 自分 に 向い 合っ て いる 醜 怪 なる 顔 の 男 に 呼びかけ た 。
0095
,1115,13: その 結果 、 二つ の 事件 に 同 一 原因 説 を 敢えて
^
圧し つけ て いる わけ だ が 、 つまり こう な ん だ 、 その 仮定 という の は ——」
0141
,3963,9: 得体 の しれ ない 客 に 気分 を
^
圧し つけ られ て い た 伸子 は しっとり し た 黒い 土 の 上 の 道 を 、 往き来 の 群集 に まじっ て 歩き ながら ふかい 溜息 を つく よう に 、
0141
,7311,1:
^
圧し つけ た 苦しい 声 で つづけ た 。
0141
,17626,14: 蜂谷 の 云い かた は 腹 を たて て いる よう に 、
^
圧し つけ られ た 声 だっ た 。
0141
,17639,2: そして きつく
^
圧し つけ られ た とき 、 蜂谷 の 唇 は 不意 で 全く うけ み で いる 伸子 の 歯 に ふれ た 。
0141
,17691,13: 蜂谷 に 深い 傷 を つけよ う と する よう に 唇 を
^
圧し つけ させ た —— そこ に 伸子 の おどろき が ある 。
0141
,21157,8: 素子 自身 、 その 苦し さ に
^
圧し つけ られ ながら 、 伸子 に対して 懲罰 的 な 、 つきはなし た 態度 を かえ ない の だっ た 。
0144
,609,9: 日夜 妻 と 母親 と の 口論 に
^
圧し つけ られ ながら 食堂 の テーブル に 製図 板 を のせ て 、 ニージニ の 商人 の 倉庫 だの 店 の 修繕 だ の の 図 を 引い て いる 主人 は 、 遠縁 の ゴーリキイ に 、 約束 どおり 製図 の 修業 を さ せよ う と し た 。
0153
,39,61: こういう 点 から 考え て みる と 、 日本 の 最近 数 年間 に 「 源氏物語 」 が 官製 翻訳 さ れ 、 文化 上 の 偉い 婦人 作家 と いえ ば 紫式部 に きまっ た もの の よう に 扱わ れ て い た という こと に 、 却って 、 日本 の 文化 が どんなに 創造 力 を 失い 、
^
圧し つけ られ 、 文化 史 として の 新しい 頁 を 空白 に さ れ て い た か という 、 重大 な 文化 上 の 問題 が あらわれ て いる の です 。
0288
,1,48: その 時刻 に も かかわら ず 、 省線 は 猛烈 に こん で 全く 身動き も 出来 ず 、 上 の 子 を やっと 腰かけ させ て かばっ て い た 間 に 、 背中 の 赤ちゃん は 、 おそらく ねんねこ の 中 へ 顔 を 埋め られ
^
圧し つけ られ た ため だろ う 、 窒息 し て 死ん だ 。
0323
,22,18: より よく 生きる ため 、 より 美しく 平和 に 伸びる ため に 必要 な 積極 政策 は
^
圧し つけ て 、 一方 で は 考査 特別 委員 会 、 非 日 委員 会 、 新聞 用紙 割当 改正 、 更に あらゆる 方法 で の 買収 を 可能 に する よう な 選挙 法 改正 と 、 多数 を たのむ いま の 政府 の ねらい どころ は どこ に 向っ て いる の だろ う 。
0951
,58,20: 薄暗い 部屋 の よう す が 、 湿気 が 、 小さく 切りとら れ た 空 の 色 が 、
^
圧し つけ られ た よう な 静けさ が 、 熱 の 出 そう な 身体 の 疲れ が 、 洞窟 に い た とき の 感じ と よく 似 て いる 。
1073
,1734,21: そっくり 、 その 時 の よう な 幻想 と 野性 を もっ て 、 いきなり 寝顔 の 唇 へ 唇 を
^
圧し つけ た 。
思い掛ける
(思う.掛ける)
延べ語数:
14
0062
,2980,1: と
^
思い かけ た ところ で 、 オレ は 突然 〇 ・ 二 秒間 脳死 し た 。
0084
,732,4: そう で ない と
^
思い 懸け ない 事件 が 起る と 、 責任 上 困る から なあ 」
0095
,55,4: ところが ドレゴ は
^
思い 懸け ない 出来事 の ため 、 それ から 一 時間 ばかり 後 に 、 一 度目 を さまさ なけれ ば なら なかっ た 。
0095
,284,3: これ は
^
思い 懸け なく いい 方法 だっ た 。
0508
,129,33: 蕙子 は 、 急 に 引き しまっ た 顔 に なり ながら 、 何故 あんなに 急 に 飛び立っ た の か と 少し 延び 上っ て 外 を すかし て 見る と
^
思い 掛け ず 隅 の 雨 落ち の 所 に 洋傘 を 半 つぼめ に し た お 久美 さん が 立っ て 居 た 。
0508
,232,2: ほんとに
^
思い 掛け なかっ た わ 。
0508
,588,51: 六 十 を 五つ 六つ 越し た 母親 が 余り 衰え も せ ず に 、 せっせと 人 仕事 を し たり 、 重 三 と 一緒 に 少し の 土地 を 耕し たり し て 、 思っ た より は ひどく ない 生活 を し て 居る の も
^
思い 掛け ない 事 で は あっ た の だけ れ 共 、 骨太 に 堅 々 と 肉 の 付い た 大男 が 自分 の 息子 で 有 ろう 等 と は 、 「 ひよめき 」 の ピクピク し て フギャーフギャー と 云っ て 居 た 間 二 三 日 丈 見 て 居 た 自分 に 実に 驚く べき 事 で 有っ た 。
0508
,980,1:
^
思い 掛け ない 事 が 有る わ ねえ 。
0508
,1350,24: けれ 共 彼 れ 程 好く 嬉しく 想っ て 居 た 事 が 斯 う まで 裏腹 に 行こ う と は 余り
^
思い 掛け なかっ た 。
0509
,40,15: 其の 時分 父 が 洋行 し て 長い 留守 中 だっ た ので 、
^
思い 掛け ず 此 の 叔父 の 帰宅 し た 事 は どの 位 私 にとって 嬉しい 事 で 有っ た か 分ら ない 。
0530
,52,53: 頭 の さっぱり し ない の は 余り 明く ない 病室 の 燈 で 多く の 注意 を 病 児 に 向け ながら も 尚 一生懸命 に 上杉 博士 の 憲法 の 講義 を 読ん だり し て 四 時 まで 起き て 居 た ため だ と 分る と 、 何だか
^
思い 掛け ず 自分 の 体 は 弱い 情 無い もの の 様 に 感ぜ られ まし た 。
0534
,110,3: 彼女 は
^
思い 掛け ない 発見 物 に すっかり 心 を 奪わ れ て 仕舞っ た 。
0942
,13,4: しばらく し て 、
^
思い かけ ず 、 見 ゆる 峰々 から 「 木霊 」 が 帰っ て くる 。
1076
,1979,18: 最初 の 一つ など は まず しくじり の 例 だ が 、 なおかつ それ に 導か れ て
^
思い かけ ぬ 問題 に めぐり 逢う こと が でき た 。
見終わる
(見る.終わる)
延べ語数:
14
0060
,8964,23: 少し 眠 そう な 目 で 、 ひょうひょうと し た 雰囲気 を 感じ させる 後藤 富雄 の 印象 は 、 デモ を
^
見 終わっ た とき に は 、 一変 し て い た 。
0091
,1501,22: それ から も 課長 の 仕事 は しばらく 続い た が 、 やがて 研究 ノート の 最後 の 一 冊 を
^
見 終る と 、 両手 を 頭 の 上 に あげ て 背伸び を し た 。
0098
,1993,7: ただ 私 として は 収穫 時 を
^
見 終っ て しまい たい と 思う だけ だ が 、 村人 の 親切 さ に対して これ 以上 、 観る という 心 で いる こと に 耐え られ そう に も ない 。
0141
,4015,11: その 展覧 会場 の 最後 の 仕切り の 部分 まで
^
見 終る と 、 伸子 は ゆっくり 引か え し て 、 また 一番 はじめ の ところ へ もどっ て 行っ た 。
0141
,5742,6: 彼等 は 博物館 の 内部 を
^
見 おわっ て 、 そこ から ニコライ 二 世 が シベリア へ の 旅 へ 出 て 行っ た という フレンチ ・ ドア から 自分 たち も 出 て 、 公園 の 森 と 池 と を 見おろす 大 露台 へ かかる と 、 はじめて 解放 さ れ た よう に 陽気 に なり 、 さわぎだし 、 喋っ たり ふざけ たり する 。
0141
,16846,10: ソヴェト 映画 の 「 アジア の 嵐 」 を
^
見 おわっ て 、 伸子 と 蜂谷 良作 が 往来 へ 出 た の は 、 その 日 の 宵 も 、 やがて 九 時 近い 時刻 だっ た 。
0618
,549,5: ヒメ は 全て を
^
見 終る と 満足 し て 呟い た が 、
0642
,140,0:
^
見 終る と 、 フン と も 言わ ず 立去っ て 、 お座敷 で 世間 話 でも し て いる だけ だ 。
0736
,63,2: 神社 を
^
見 終っ て 、 彼 は いかにも なつかし げ に 、 は ア 、 こんな 神社 です か ネ 、 おかげ 様 で 、 はじめて 、 見 まし た 、 と 云っ た が 、 要するに 生れ 故郷 の 神社 まで 彼 は 知ら なかっ た の で ある 。
0776
,228,5: 今村 は それ を
^
見 終っ て 戦慄 し た 。
0785
,289,20: そして 、 不動 の 悲劇 の テン マツ を 二 人 の 怪 探偵 も カタズ を の ん で
^
見 終っ た の で ある 。
1013
,2085,1:
^
見 終っ て 、 地下 工事 場 跡 へ 歩 を 転じ た 時 、 水 番 の 六 蔵 の 出迎え 来 たった に 逢う 。
1041
,1658,7: シンギング・カウボーイ の 活躍 する 映画 を
^
見 終っ た あと の 印象 は 、 ようするに カウボーイ たち は 楽しく 遊ん だ 、 という こと だけ な の だ 。
1174
,4112,3: 長い 絵巻物 を
^
見 終っ た あと の 、 ぽつんと し た 空虚 な 感じ が あっ た 。
し終わる
(為る.終わる)
延べ語数:
14
0060
,3804,10: ただし 一つ の 集積 回路 を 設計 し 、 開発
^
し 終わる まで に は 、 大きな 作業 時間 を 投入 し なけれ ば なら ない 。
0087
,2640,17: 亀 之 介 は 、 こうして 鶴 彌 の 告白 書 の 入っ た 缶詰 を 用意
^
し 終る と 、 それ を 共謀 者 の 手 を通じて 兄 鶴 彌 に 送っ た の で ある 。
0141
,3762,8: いそい で 寝床 の し まつ を
^
し 終り ながら 、 伸子 が 、
0613
,1020,46: アルファ 粒子 、 陽子 は 陽 帯電 場 磁場 の 影響 を 受け 、 その 速度 を 変じ 、 あるいは 陰陽 合体 し たり 、 空中 放電 を 起こし たり し て 、 地上 に は あまり 多く は 到達 せ ず 、 空中 に 浮遊
^
し 終わる で あろ う 。
0732
,3172,3: ひとしきり 拝
^
し 終っ て 、 次郎 は キッ と 端坐 し て 、 お歴々 に 一礼 し 、
0785
,213,15: 火消 装束 の 一 隊 が 棺桶 を ミコシ の よう に かつぎこみ 、 安置
^
し 終っ て 勇ましく 木やり 音頭 、 シャン く と しめて 、 安置 の 礼式 は 終り を つげる 。
0815
,30,18: 大体 、 一 ど に 半 ダース から 一 ダース の ニセ 札 を 鉛筆 で トレース
^
し 終る と 、 次に その 鉛筆 の トレース の 上 を 、 紙 の 乾く の を 待っ て 、 インク で トレース し はじめる 。
1000
,1253,151: 摩 訶止 観 と 云う 書 に は 、 これら の 思索 の 順序 が 述べ られ て い て 、 人体 の 不浄 なる 所以 が 種子 不浄 とか 五 種 不浄 とか 云う 風 に 、 細かく 分け て 説明 さ れ て いる の で ある が 、 同書 は 又 、 人 が 死ん で から その 屍骸 の 変化 し て 行く 過程 を 描く の に 委曲 を 盡 し 、 第 一 の 過程 を 壊相 とか 、 第 二 の 過程 を 血 塗 相 とか 、 第 三 を 膿 爛相 、 第 四 を しょ う おそう 、 第 五 を たん そう とか 云う 風 に 説い て い て 、 まだ これら の 相 を 諦観 し ない うち は 、 妄り に 人 に 恋慕 し たり 、 愛着 し たり する けれども 、 もし これら を 諦観
^
し 終れ ば 、 慾 心 が すべて 止ん で 、 たった今 まで 美しい と 感じ た もの が 、 とても 鼻持ち なら ない よう に 思え て 来る 。
1005
,107,31: その 楓 の 新芽 が 、 日々 に 少し ずつ 色 を 変え て 葉 を のばし て 行き 、 やがて ほぼ 同じ 色調 の 薄 緑 の 葉 を 展開
^
し 終わる の は 、 大体 四月 の 末 五月 の 初め で あっ た が 、 その 時 の 美し さ は ちょっと 言い 現 わし 難い 。
1171
,2178,6: 五郎 を 強引 に 処理
^
し 終っ て 、 女 は 立ち上り 、 いらだたし げ に 言っ た 。
1171
,3050,7: どの 程度 の 客 か 、 判定
^
し 終っ た らしい 。
1173
,205,1: 点検
^
し 終る と ひとつひとつ 丁寧 に 弾丸 を こめ た 。
1174
,4092,1: 排出
^
し 終る と 、 どっと 疲労 が 肩 に かぶさっ て 来 た 。
1175
,722,2: すっかり 排出
^
し 終っ て 、 半ば 気味悪く 半ば さっぱり し て 便所 から 出 て 来 た 時 、 僕 は 卒然 として 昨日 の 野呂 の 言葉 を 思い出し た 。
回り始める
(回る.始める)
延べ語数:
14
0060
,3547,21: 一 九 五 九 ( 昭和 三 十 四 ) 年 四月 、 高度 経済 成長 の 歯車 が まさに
^
回り はじめよ う と し て い た 時期 に 、 浜田 俊三 は 山梨大学 工学部 電気 工学科 を 卒業 し て 日本電気 に 入社 し た 。
0060
,3808,7: だが 実際 に 生産 の 歯車 が
^
回り はじめる と 、 LSI 化 の 効果 は 目 の 届か なかっ た さまざま な 領域 に 及び はじめ た 。
0060
,9383,38: アプリケーション へ の バンドル によって 、 PC — 9 8 0 1 を 静か に MS — DOS マシン に 転換 さ せる という 浜田 の 戦略 の 歯車 は 、 一太郎 の 成功 以降 、 目覚ましく
^
回り はじめ た 。
0062
,1250,25: ワークス の プロモーション にあたって 連携 プレー を 狙う 各社 から の 挨拶 が 続い て いる に も かかわら ず 、 アルコール が すでに
^
回り はじめ た の か 、 会場 の 一部 から は 通夜 の 宴 の 喧騒 を 思わ せる 大声 が 上がり 始め た 。
0081
,903,23: それ ゆえ 聞く の は 後 の こと に し て 、 玉太郎 は ラツール の あと について 、 沼 の ふち を
^
まわり はじめ た 。
0081
,1276,4: 船 が ぐるっと
^
まわり はじめる 。
0082
,2909,10: 高度 計 の 針 は 、 ふたたび ぐんぐん と
^
廻り はじめ た 。
0141
,2709,3: 酒 の
^
まわり 始め た ポリニャーク は 、 テーブル に 向っ て かけ て いる 椅子 の 上 で 胸 を はっ て 上体 を 立て 、 顎 を カラー の 上 に ひきつけ て 、 正面 を にらみ 、 腕 を そろそろ と 大きい 曲線 で もち 上げ ながら 、
0144
,1260,14: ゴーリキイ の まわり に は 巡査 の ニキフォールウィッチ が 鳶 の よう に
^
廻り はじめ た 。
0794
,259,7: すると それ に つづい て ポータブル が
^
廻り はじめ た 。
0981
,2260,23: その 、 白い 蛇 の よう な から だ が 、 急速 に キリキリ と 炎 の よう に 、 よじれ て 、
^
まわり はじめる —— 音楽 )
0983
,240,23: そこ へ ちょうど 筏 が 乗っ て しまう と 、 いっとき ピタッ と 止っ て しも う たり 、 ひとつ 所 ば グルグル
^
廻り はじめ たり する 、 それ を 舟 幽霊 に 止め られ た の 、 川 太郎 に だまさ れ た の と 言う と たい 。
1073
,447,41: かく て 素焼 の 瓶 から 、 どろどろ し た 液体 を 、 酌 ぎ 交わし 、 飲み 廻し て いる 程 に 、 ようやく 、 火気 に あぶら れ た 手 脚 の さき に まで 、 酒 が
^
まわり 始め た と なる と 、 彼等 の 卑猥 に 飽き た 話 ぶり は 、 一転 し て 、 胸中 の 鬱憤 ばらし に なっ て き た 。
1140
,273,31: 鉄 の ワク から 外し た レコード は 、 今度 は 裏 の 方 を 表 に し て ワク に はめ られ 、 ターン ・ テーブル の 上 に
^
廻り 始め まし た 。
引き仕舞う
(引く.仕舞う)
延べ語数:
14
0059
,195,5: まだ 十 七 八 の
^
引き しまっ た 顔 の 娘 だ が 、 肩 の 線 は 崩れ て 、 兵 古 帯 を 垂れ た 腰 は もう 娘 で は なかっ た 。
0060
,2037,12: ヨーコ の さばく ヤマギシ の 鶏 の 肉 は 、 固く
^
引き しまっ て いる 。
0142
,1074,0:
^
引き しまっ て 、 ぼや つい た ところ の ない 音声 と 、 南方 風 なき れ の 大きい 眦 。
0504
,187,4: 物凄い 形 に
^
引き しまっ た 痛ましい 感情 が 私 の 胸 に 湧き 返っ て 座っ て も 居ら れ ない 様 な さりとて 足 軽く あちら こちら と さ迷え も し ない 身 を たより なく ポツント はかなく 咲く は ち す のう す 紫 に 目 を ひか れ て 居 た 。
0508
,129,6: 蕙子 は 、 急 に
^
引き しまっ た 顔 に なり ながら 、 何故 あんなに 急 に 飛び立っ た の か と 少し 延び 上っ て 外 を すかし て 見る と 思い 掛け ず 隅 の 雨 落ち の 所 に 洋傘 を 半 つぼめ に し た お 久美 さん が 立っ て 居 た 。
0508
,814,56: 急 に 足元 を 浚わ れ た 様 な 皆 は 、 始め の 間 こそ 妙 に 擽ったい 様 な 滑稽 な 気持 に なっ て 居 たけれ 共 、 しばらく する と 、 自分 達 に 加え られ た 無礼 に対する 反感 が ムラムラ と 湧き 上っ て 、 前 より も 一層
^
引き しまっ た 顔 を 並べ て 黙り 返っ て 居 た 。
0508
,1526,5: お 久美 さん は
^
引き しまっ た 顔 を うつむけ て 乾い た 土 を 見 て 居 た が 、 いきなり 頭 を もたげる と 、
0527
,17,29: 台所 で は 二つ の 氷嚢 に 入れる 氷 を かく 音 が 妙 に 淋しく 響き 主 夫婦 は 、 額 を つき合わ せ て 何 か
^
引き しまっ た 顔 を し て 相談 し て 居る の を 見る と 娘 は 、 じいっと し て 居 られ ない 様 な 気持 に なっ て 、 何事 も 手 に つき かね た 風 に 、 あて も なく あっち こっち と 家中 を 歩き 廻っ て 居 た 。
0527
,61,21: 十 二 三 日 目 に なっ た 時 、 様子 を 見 に 行っ た 主婦 は 、 気味悪く
^
引き しまっ た 顔 に なっ て 帰っ て 来 た 。
0553
,167,4: 小 麥 色 の
^
引き しまっ た 頬 に 、 ふさふさ し た 黒髪 。
0578
,348,7: 少しく だぶつい た ズボン に 、 きちっと
^
引き しまっ た 上衣 で 、 背 の 高い 痩せ た 体 でし た 。
0981
,611,6: 内 へ 内 へ と 烈しく
^
引き しまっ て 行く 。
1075
,1024,16: 慰労 に も 前祝い に も 、 常 の 通り の 膳立て で は 、 とても
^
引き しまっ た 晴れ の 感じ に は なり 切れ なかっ た の で ある 。
1171
,2469,7: 眼 が 大きく 、 容貌 は きりっと
^
引き しまっ て い た 。
守り続ける
(守る.続ける)
延べ語数:
14
0047
,79,62: 私 の 生まれ た 上町 辺 が 地蔵 さん の 非常 に 多い 土地 で あっ た せい も ある だろ う が 、 とにかく 一 町内 、 一 路地 、 一 長屋 毎 に 一つ の 地蔵 さん を 持っ て い て 、 それ を 敬い 、 それ を 愛し 、 ささやか な 信仰 の 対象 物 として 大切 に
^
守り つづけ 、 そして 一 年 一 回 、 七月 二 十 四 日 に それぞれ の 地蔵 さん を 中心 に 一 町内 、 一 路地 、 一 長屋 の 祭典 を 行っ た という こと は 、 どれ だけ 大阪 の 庶民 の 生活 を うるおい ある もの と し た か 計り 知れ ない くらい で ある 。
0060
,7056,51: 当初 タイニーベーシック に テーマ を 絞っ た 三 冊 の 臨時 増刊 として 企画 さ れ た 『 DDJ 』 だっ た が 、 ウォーレン は 取り扱う テーマ を ソフトウエア の 幅広い 分野 に 拡張 し て 、 この 雑誌 を ソフトウエア の 空白 を 埋める 共棲 の 拠点 として
^
守り 続け たい と 考え た 。
0084
,1954,9: そう なれ ば 折角 ここ まで 宇宙 艇 を
^
護り つづけ て き た デニー 博士 以下 の 乗組 員 たち も 、 哀れ 、 火星 着陸 の 声 を 聞く と共に 異境 の 海 に 全員 溺死 し て しまっ た で あろ う 。
0152
,38,53: 今日 、 文化 と 思想 と の 自由 を 云い 、 その 自由 な 発展 の 可能 を 語る なら ば 、 それ は 重く 苦しかっ た これ まで の 十 数 年間 を 、 文化 人 が 理性 の 勝利 を 確信 し つつ どんな 形 で 、 文化 の 本質 を
^
守り つづけ 、 押し すすめ て 来 て い た か という 点 へ の 見直し なし に 、 真 の 歩み 出し は 不可能 な の で ある 。
0187
,15,12: つまり きわめて 安定 の ない 婦人 の 経済 的 自主 性 を
^
守り つづけ て ゆく ため に 、 彼女 たち にとって も 疑問 が 感じ られ た に ちがい ない ファシスト 的 処世 術 に まけ まし た 。
0221
,416,13: 抑え られ て いる なか で 、 自分 の 文学 の 境地 を
^
まもり つづけ て 来 た 婦人 たち の 作品 は 、 しかしながら 、 あまり 現代 の 歴史 の いきづき から 遠く は なれ て 、 それ として の 完成 を 目ざし て 来 た という 印象 を 与える 。
0318
,1588,19: 海外 へ 紹介 する 日本 の 現代 文学 作品 集 の 中 から 、 戦争 反対 の 立場 を
^
守り つづけ た 民主 主義 作家 の 作品 を オミット し て 、 戦争 協力 作家 の 作品 を 網羅 し て いる こと が 、 正当 な 文化 の 国際 連携 を 可能 と し 、 海外 の 読者 の 知性 を 尊重 する 態度 で あろ う か 。
0617
,3313,17: かれ は 『 新生 』 において その 事 を 告白 する とともに 、 極度 の 節制 を
^
護り つづけ た 。
0754
,1263,32: ただ 一 人 亮作 のみ は —— 否 、 名 を 変え た 後 の 水鳥 亭 山月 に 於 て も 、 彼 が 獲 て 、 また 必死 に
^
守り つづけ て いる もの は 、 一 軒 の 家 と ささやか な 畑 のみ で あり 、 そして 彼 の 衣食住 は 戦争 中 と 全く 変り の ない もの だっ た 。
1076
,1075,58: それ という の も 多数 帰化 人 の 文化 の 知識 を 重用 し て 、 国 の 口語 の 相応 に 発育 し 複雑 化 し て 後 まで 、 なお 久しい 間 自分 の 表記 法 を 設定 せ ず 、 いわゆる 万葉 式 の 不自由 きわまる 書き方 を 、 最近 の 候文 時代 まで 、
^
守り つづけ て い た 公 け の 過失 の ため で あっ た 。
1076
,1680,14: つまり は 今 でも まだ 昔話 の 古来 の 約束 は 、 大体 に
^
守り つづけ られ て いる の で ある 。
1076
,2456,28: 殊に うれしい こと は 村 共同 の 行事 と ちがい 、 個々 の 旧家 で 主人 みずから が 祭主 と なっ て 、 めいめい の 古い 仕来り を
^
守り 続け て い た 故に 、 比べ 合わ せ て 見る と 家 ごと の ちがい が 著しく 、 しかも その間 に 一貫 し た 大切 なる 共通 点 の ある こと も 、 見落す こと が でき ない の で ある 。
1115
,59,6: 「 いいえ 、 一 人 を
^
守り つづける つもり で ござい ます 。
1149
,32,75: と 申す の は 、 お 染 を ベアトリーチェ に し て 、 その 神聖 な 記憶 を 胸 に 畳ん だ まま 、 ブラジル へ 逃避 しよ う と し た 藤波 金三郎 が 、 斯 ん な こと から フト 恐ろしい 誘惑 に 打ち 負かさ れ 、 万々一 に も 、 ベアトリーチェ の 神聖 を 冒涜 する よう な 事 が あっ て は 、 二 十 五 歳 まで 童貞 を
^
守り 続け て 来 た 自分 の 精進 も 、 日本 を 見限っ て ブラジル へ 行こ う と し た 決心 も 、 たった 一 ぺん に 土 崩 瓦解 し そう に 思え て なら なかっ た の です 。
抱き寄せる
(抱く.寄せる)
延べ語数:
14
0042
,198,3: 私 は いきなり
^
抱き 寄せ て 、 妓 の 口 へ 飴 を 移し た 。
0053
,2474,11: 手 に 触れ られる こと さえ たまらない のに 、 ぐっと
^
抱き 寄せ られ て いる の だ 。
0055
,2478,32: 信吉 は 動物 的 な 昂奮 に 青ざめ た 自分 の 顔 が 、 ふっと 半 泣き の 表情 を うかべ て いる の を 、 意識 し ながら 、 もう一度
^
抱き 寄せよ う と し た 。
0144
,221,12: 「 結構 さん 」 は ゴーリキイ を 自分 の 温い 脇腹 に
^
抱き よせ 、 目 くば せ し ながら 答え た 。
0549
,395,5: そして 私 は 彼女 を
^
抱き 寄せ 、 やさしく キス し て やっ た 。
0554
,167,37: 眠る とも なく 、 とろとろ と し て いる うち に 、 どちら から とも なく 、 互 の 足 先 が 触れ 、 次 で 、 互 の 手先 が 触れ 、 それから 、 どちら が
^
抱き 寄せ た の か 寄り添っ た の か 、 深夜 の なか で 分ら なかっ た 。
0594
,21,22: だが 、 その後 で 、 これ は また なんと し た こと だろ う 、 弓子 は 私 の 肩 を
^
抱き 寄せ 、 そして 私 に 長い 接吻 を 許し た 。
0759
,6167,16: エンゼル は 片手 に コップ を にぎり ながら 、 ルミ子 の 首 を かかえ て
^
抱き よせ た が 、 ルミ子 は 、 ゆっくり と スリ ぬけ て 、
0944
,342,7: せめて 山羊 だけ は 助けよ う と
^
抱き よせる と 、 山羊 は 悲し そう な 声 で 鳴き ながら 身 を 寄せ て くる 。
0956
,3191,11: 文 麻 呂 ( 彼女 を 胸 の 中 に
^
抱き 寄せ て ) 何 を 云っ てる ん だ 、 お前 は 。
1037
,2734,20: 毎朝 、 私 は 目 を 覚ます と 、 妻 の 手 を 取り 、 妻 の 体 を
^
抱き 寄せる 。
1040
,3807,20: 立ちどまり 、 十 四 歳 の 娘 の 肩 に 腕 を まわし 、 恵子 は 里 里 葉 を
^
抱き 寄せ た 。
1072
,7628,1:
^
抱き よせ て —— 子 等 の 姿 を 見る の も 、 幾 十 日 ぶり ぞ と 、 父 の 眼 は 、 熱く なり かけ た 。
1171
,1562,12: 五郎 は 腕 に 力 を 入れ て 、 女 を
^
抱き 寄せ た 。
読み違える
(読む.違える)
延べ語数:
14
0027
,1116,4: みんな 聖 経 を
^
よみ 違え て ん の よ
0915
,7,13: ことに 世代 が 違う と 、 何 の 迷い も なし に 新しく
^
読み 違え て 出発 する 。
0915
,11,4: こんな 言葉 の
^
読み 違え られる 、 断層 の よう な もの の ある 時代 、 この 雰囲気 から 「 段階 」 なる 言葉 、 「 角度 」 など の 言葉 が 新しく 用い られ 、 やがて 「 原子力 時代 」 「 機械 時代 」 の 「 エージ 」 の 意味 も 又 意味 を もっ て 来る か の よう で ある 。
0915
,14,42: subject , Subjekt , sujet なる 言葉 は 、 明治 以来 「 主観 」 と 訳さ れ て い た が 、 この 言葉 を 辿っ て 見る と 、 この 言葉 の 原語 自身 が 、 とんでも なく 、 すでに
^
読み 違え られ て 来 て いる らしい の で ある 。
0915
,24,32: ブルックハルト が 、 最初 の 近代 人的 王 と 呼ん だ 十 三 世紀 の フリードリッヒ 二 世 の 臣下 で ある トーマス ・ アクィナス で は 、 ようやく 意味 が
^
読み 違え られ はじめ て 、 subiectum は それ 自体 に 内在 する 固有 の 受け身 の ( 機 ) ( passio ) 原因 と なる 。
0915
,27,39: そして 、 デカルト が 遂に 立派 に これ を 、 「 思考 の 中 に 、 感覚 の 中 に 、 心 の 中 に 、 われわれ の 知覚 の 中 に 」 見出し 、 現代 の もの として
^
読み 違え を 定着 する の で ある 。
0915
,32,22: そして 今や 、 更に 世代 の 断層 は 「 主観 」 から 「 主体 」 に 、 如何 に し て
^
読み 違える か を 、 その 主題 として 来 た の で ある 。
0915
,34,38: 即ち それ は ピストル の 弾 の よう に 個体 として 飛ん で ゆく もの で なく 、 ロケット 弾 の よう に 常に 自分 自身 が 分裂 し ながら 発展 する もの として 、 Subjekt を 新しく
^
読み 違え た 時 から はじまっ た の で ある 。
0915
,35,12: 今後 も いろいろ 議論 さ れる こと で あろ う し 、
^
読み 違え そのもの が 、 又 無限 の 分裂 で もっ て 違っ て 来る こと だろ う 。
0915
,36,35: もともと 、 「 下 に 」 「 置か れる 」 、 「 下 に 」 「 投げる 」 という こと が 、 “ sub ” “ ject ” な の だ から 、 無限 に
^
読み 違え られ て 、 投げ捨て られる こと が 、 subject の 言葉 の もつ 運命 とも 云 え ない こと も ない 。
0915
,44,48: 殊に 面白い の は 、 太平 記 で 「 気 」 なる 言葉 と 、 「 機 」 ( 仏教 で 法 に対して 、 受身 の 自分 を 意味 する ) なる 言葉 が 、 交流 し て どちら と も なく 、 一つ の もの として
^
読み 違え られ て 来る の で ある 。
0915
,65,21: 又 中国 語 として の 「 気 」 を 日本語 の 「 き 」 「 け 」 が 、 如何に
^
読み 違え た か は 、 又 、 東洋 精神 史 の 記録 として 面白い し 、 又 言葉 が 如何 に 生き て いる か の 好 材料 と なる に 違い ない と 思わ れる 。
0916
,14,33: この 地上 的 な もの を 作っ た 天上 の もの として の 主体 ( subjectum ) は 崩れ 去っ て 、 否 、 崩し 去っ て 、 否 、 闘う こと で
^
読み 違え て 、 主観 ( subject ) なる 意味 を 歴史 的 に 新た に 創造 し た 。
0918
,1357,20: すでに 、 人間 が subject なる 言葉 を 主観 的 な もの から 、 主体 的 な もの に
^
読み 違え はじめ て いる 現 段階 において 、 カント の 主観 の 確立 に つぐ 新しい 認識 論 が 、 今 、 待た れ て いる の で ある 。
張り上げる
(張る.上げる)
延べ語数:
14
0014
,127,44: と 叫び 、 金盥 も 打ち つづけ て い まし て 、 近所 近辺 の 人 たち も 皆 、 起き て 外 へ 飛び出し 、 騒ぎ が 大きく なる ばかり で ござい まし た ので 、 お まわり は 、 蛮声 を
^
張り あげ て 、 二 階 の 者 たち に 、 店 の 戸 を あけろ !
0019
,86,14: 笠井 氏 は 既に 泥酔 に 近く 、 あたり かまわ ず 大声 を
^
張り あげ て 喚き 散らす ので 、 他 の 酔客 たち も 興 が 覚め た 顔つき で 、 頬杖 なんか つき ながら 、 ぼんやり 笠井 氏 の 蛮声 に 耳 を 傾け て い まし た 。
0053
,1937,13: 桑山 竹夫 は ここ を 先途 と サノサ 節 の 調子 を
^
はり 上げ た 。
0053
,2958,13: と 、 思う と 、 鶴雄 は うきうき として 、 大声 を
^
張り あげ て 、
0138
,573,19: 近所 の 教会 の 連中 と 見え 、 子供 が たかっ て 意味 も 知ら ず に 声 を
^
張り あげ 無味 乾燥 な 太鼓 に 追いまくら れる よう に し ながら 、
0506
,70,12: 上 の 子 が 、 恐ろしい 調子 っ ぱずれな 声 を
^
張り あげ て 唱歌 らしい もの を 歌っ て 居る と 、 わき で は こまかい の が 玩具 の 引っ ぱりっこをして 居る 中 に 入っ て 奥さん が 上気 あがっ て 居 たり する の を 見る と 気の毒 に なっ て しまう 。
0612
,2035,22: ところが 本人 の 誠一 は なん の くったく も なく 、 いと 朗らか に 赤ちゃん を あやし ながら 、 大声 を
^
はり 上げ て いる 。
0956
,2119,10: そう か と 思う と 、 突然 、 大声 を
^
はり 上げ て 、 「 貴様 は あんな あな だ !
0983
,281,8: 仲蔵 が のびのび と し た 声 を
^
張り あげる 。
0993
,213,10: 春子 ( その 中 で 、 次第に 声 を
^
張り あげ つつ 、 馬車 の 窓 わく を トントン 叩い て 拍子 を とり ながら 、 ウットリ として 歌い つづける ) かい の しずく も 花 と 散る 。
0993
,3117,10: ( 莚 の 上 に 坐り 直し て 大声 を
^
はり 上げる )
0993
,3780,7: 嘉六 ( いきなり 、 胴間声 を
^
はり 上げ て 、 木曾 節 を うたい はじめる 。
1153
,754,29: すると これ を 聞きつけ た の か 、 浪花節 語り の 前座 だ という 若い 男 が 出 て き て 、 二 人 が 競争 で 声 を
^
張り あげ た もの で ある 。
1153
,756,2: 声 を
^
張り あげる ほど 、 つけ物 が くさる よう に 思え て 、 われ ながら 情なかっ た 。
刈り立てる
(刈る.立てる)
延べ語数:
14
0005
,57,8: そういう 思想 は ただ 人 を 自殺 に
^
かり 立てる だけ の もの で は ない でしょ う か 。
0124
,10,8: 日本 の 女性 は 盲目的 に 戦争 に
^
かり 立て られ た 自分 たち の 運命 について 次第に 深刻 に 理解 し て い ます 。
0185
,40,42: しかし 、 戦争 挑発 を つづけ て その 恐怖 の 投影 の もと に 新た な 拡張 を 実現 しよ う と し て いる 国内 国外 の 力 にとって 、 日本 の 人民 が 心から 戦争 を きらい 、 戦争 に
^
かり 立て られる こと を 拒ん で いる その 感情 を 、 今日 行わ れ て いる 戦争 挑発 の 全 過程 に対する 抵抗 として 結集 し 、 理性 的 究明 と 行動 によって 立ち上っ て は 不便 で ある 。
0258
,12,12: それ だ から と いっ て 、 いや 応 なく 戦争 に
^
かり 立て られ た 過去 の 日本 の わたし たち の 犠牲 は 軽少 です ん だ と でも いう の だろ う か 。
0342
,11,64: 平和 の ため に 世界 十 数 億 の 人々 が 立ち 、 原子 兵器 使用 禁止 の アッピール に 数 億 の 人 が 署名 し つつ ある 今日 、 どんな 恥 しら ず の 戦争 火 つけ 人 で も 、 「 平和 の ため に 」 という 口実 に よら なけれ ば 、 戦争 という 人類 的 犯罪 に 人々 を
^
かり 立てる こと は 不可能 に なっ て 来 て いる から で ある 。
0387
,0,12: 学徒 動員 という こと が はじまっ て 学生 が 戦線 に
^
かり 立て られ はじめ た ころ 、 日本 の ファシズム 権力 は 、 そういう 立場 に 立たさ れ た 若い 人々 自身 および その 周囲 の 理性 人 の 思索 なり 感情 なり 批判 なり を 公表 さ れる こと を 極度 に きらっ た 。
0494
,44,22: ○ 女 という もの は 出口 の ない 単調 で 面白く も ない 生活 に は 絶望 を 感じ て 衝動 に
^
かり 立て られ 、 狂乱 に 身 を ゆだねる の で ある 。
0687
,26,7: 余 は 彼ら を 再び 戦野 に
^
駈り 立てる に 忍び ない の で ある 。
0842
,1497,6: モロ モロ の もの を
^
駈り たて て 行く 戦争 という 屠殺 場 の 凄味 が アリ アリ 実感 できる よう で 、 シャレッ 気 を 添える より も 、 陰惨 な 気 が する 。
0866
,3436,2: 彼 を
^
駈り 立て 、 彼 を 鼓舞 し 、 彼 を 熱狂 さ せる もの は 、 た 易く 得がたい という もの な の で ある 。
0985
,244,16: 清水 しかし —— しかし 先生 は 、 戦争 中 、 僕 等 を 戦争 に
^
かり 立てる よう な 事 は 、 一言 も おっしゃら なかっ た じゃ あり ませ ん か 。
0988
,18,11: 私 は 以前 に 、 人 と 犬 の 群 に
^
かり 立て られ た 末 に 、 半分 死にかけ て 捕え られ た テン ( 人々 は そう 言 つ て い た ) を 見 た こと が ある 。
1152
,490,7: 三郎兵衛 は 忿怒 と 失望 に
^
かり 立て られ て 、 醜い 顔 を 紫色 に 上気 さ せ 、 地団駄 を 踏ん で 罵り わめく の です 。
1173
,673,0:
^
かり 立て られる よう な 気持 の 半面 、 何 か 図太い もの が 身体 の 芯 を じっと 掴ん で はなさ なかっ た 。
破り捨てる
(破る.捨てる)
延べ語数:
14
0004
,340,11: そうして この 手紙 を 御 一読 なさっ たら 、 黙っ て
^
破り 棄て て 下さい 。
0053
,1866,4: 宮子 は いきなり
^
破り 捨てよ う と し た が 、 何 思っ た か 、 にやりと 笑う と 、 その 紙片 を 帯 の 間 へ 入れ た 。
0602
,372,19: 内 に 在る そのもの の 邪魔 に なる 場合 に は 、 逆 に 、 写経 の 巻物 など
^
破り 捨てる かも 知れ ない 。
0617
,807,7: 受身 で あっ た 過去 は 既に
^
破り 棄て られ た 。
0643
,63,49: たった 七 時間 の 持 時間 、 その うち の 二 時間 、 それだけ 使っ て 考え た 以上 は 、 のっぴきならない 気持 に なり 易い もの 、 私 たち の 場合 なら 、 すでに 百 枚 書い た 原稿 を 不満 な ところ が ある と いう ので
^
破り 棄て ゝ 書き直す 、 却 々 でき ない 。
0712
,88,2: 彼 の
^
破り すて た 遺書 など を 、 発表 し ない の が 本当 で は ない か 。
0731
,404,29: 馬 吉 は 分裂 病 という 判定 を うけ た けれども 、 本人 は 退歩 主義 者 と 自称 し て 、 時々 学説 を 書い て は
^
破り すて ゝ いる の で ある 。
0759
,2323,0:
^
破り 捨てよ う と しかけ た が 、 大切 に 、 ハンドバッグ へ し まいこん だ 。
0759
,2324,2: 名刺 を
^
破り すてる ぐらい 、 いつ でも 、 誰 でも できる こと だ 。
0825
,375,18: 系図 の 残存 の 部分 の 記載 が 信用 し うる もの の よう で ある から 、
^
破り 棄て られ た 部分 が 甚だ 惜しい の で ある 。
0850
,27,21: 葛巻 という 人 は 、 こういう 時 に 、 たった 一夜 で 百 何 十 枚 という 小説 を 書く 、
^
破り すて て 結局 一 作 も 発表 は し なかっ た が 、 実際 一夜 に 百 枚 二 百 枚 という 信じ られ ない 書き方 を する 。
1172
,1235,7: 私 は 立ち上っ て 、 それ を
^
破り 捨て た 。
1174
,5011,14: 机 の 前 に 坐っ て 、 も 一度 絵 ハガキ を 読み返し 、
^
破り 捨てよ う と し た とたん 、 彼 は 卒然 として 最初 の 幸太郎 の 手紙 の こと を 思い出し た 。
1174
,5012,3: あの 手紙 も
^
破り 捨てよ う と し た の だ 。
付き落とす
(付く.落とす)
延べ語数:
14
0003
,58,6: 人間 は 不幸 の どん底 に
^
つき 落さ れ 、 ころげ 廻り ながら も 、 いつかしら 一縷 の 希望 の 糸 を 手さぐり で 捜し当て て いる もの だ 。
0071
,1495,15: と また つづい て 四 、 五 人 が 、 下 に もんどり うっ て
^
つき おとさ れ た 。
0081
,183,9: 「 僕 と ポチ を 海 の 中 へ
^
つき おとし た まま 、 モン パパ 号 は 、 どんどん 先 へ 行っ て しまっ た ん だ な 」
0081
,190,9: まさか あの 人 が 僕 たち を 海 へ
^
つき おとし た ん じゃ ない だろ う に … … 」
0081
,446,7: ある とき は 奈落 の 底 に
^
つき おとさ れ た 。
0081
,455,24: もう いけ ない 、 こんど の 波 で 筏 は ばらばら に なる だろ う 、 この 次 は 海 の そこ へ
^
つき おとさ れる で あろ う など と 気 を つかっ て いる うち に 、 両人 とも すっかり 疲労 し て 、 そのまま ぶっ たおれ 、 意識 を 失っ て しまっ た 。
0171
,192,36: なぜなら 、 主人公 で ある 少年 が 自分 で 溝 に はまっ て 着物 を たいへん よごし た とき 、 それ を 母親 が ひどく 叱る と 、 花村 という 少年 が 自分 を 溝 へ
^
つき おとし て 、 着物 が 汚れ た と 嘘 を つき 、 花村 に 無実 の つみ を きせ ます 。
0185
,16,33: 社会 生活 の 現実 で 、 「 知らし むべ から ず ・ よら しむ べき もの 」 として あつかわ れ た 人民 そのもの の 無 権利 状態 に 、 すべて の 人々 が
^
つき おとさ れ た の で あっ た 。
0219
,3,25: 戦争 の 永い 年月 、 わたし たち の 全 生活 が その ため に 支配 さ れ 、 欺瞞 さ れ 、 遂に 破壊 へ
^
つき おとさ れ ながら 、 直接 の 犠牲 者 で ある 人民 は 、 戦争 の 現実 について 、 また 社会 の 事実 について ほとんど 一つ も 知る 自由 を もっ て い なかっ た 。
0466
,202,5: 父 が 子供 に
^
つき 落さ れ て 、 川 ( 庭 に 引き入れ た ) に 落つ 。
0505
,4,44: 切りつめ た 暮し を 目 の 前 に 見 て 、 自分 の ため に 起る 種々 な 、 内輪 の ご たく さ の 渦 の 中 に 逃げ られ ない 体 を なげ 出し て 、 小突き あげ られ たり 、
^
つき 落さ れ たり する 様 な 眼 に 会っ て 居 なけれ ば 、 なら ない 事 は 、 しみじみ 辛い 事 で あっ た 。
0511
,29,7: 私 は 椽 が わ から
^
つき おとさ れ た よう な 気持 で だまっ て しわ の 多く なっ た 私 の 母 の かお を 見つめ て 居 た 。
0854
,241,8: 私 は 苦悩 、 失意 の 地獄 へ
^
つき 落さ れ た 。
0956
,1621,16: あなた が 都 へ 連れ て 行か れ たら 、 それ こそ 不幸 の どん底 に
^
つき 落さ れる の です よ 。
叱り飛ばす
(叱る.飛ばす)
延べ語数:
14
0003
,2969,7: 」 と 、 こんど は 露骨 に
^
叱り 飛ばす よう な きびしい 口調 で 言っ た が 、 かえって その 言葉 の ほう に 、 うれしい 愛情 が 感ぜ られ た 。
0014
,54,12: お 念仏 の おかげ か どう か 、 その 夜 は 別段
^
叱り 飛ばさ れる 事 も なく 、 きぬぎぬ の 朝 を 迎え まし た が 、 女 は お茶 を 一つ 飲ん で 行け 、 と 言い ます 。
0046
,7,8: と 予言 し て 、 検事 に
^
叱り 飛ばさ れ た という こと で ある 。
0082
,606,11: 江川 も 立っ て 来 て 、 機械 人間 を
^
しかり とばし た 。
0082
,2407,15: X 号 は 、 眉 を ひそめ て 、 その 機械 人間 を 荒々しく
^
叱り とばし た 。
0083
,214,6: 私 は 周章て て 彼 を
^
叱り 飛ばし た 。
0642
,1141,8: 物凄い 見幕 で 、 私 の 方 が
^
叱り とばさ れる 始末 です もの 」
0667
,1959,1:
^
叱り とばさ れ 、 目玉 を 白黒 する まもなく 、 トラック は 角 を ま が つて 消え て しまふ 。
0732
,375,23: 彼 は 悪太郎 に そ ゝ の かさ れ て 、 手先 に 使わ れる たび に 、 いつも 捕え られ て 、
^
叱り とばさ れる の は 自分 だけ で あっ た 。
0732
,2992,3: 才蔵 に
^
叱り とばさ れ て 、 ハゲ 頭 の 連中 、 返す 言葉 も ない 。
0861
,268,6: 夢 酔 は それ を
^
叱り とばし て 、 一同 が 押寄せる たび に 紋服 を き て 百姓 ども の 列 の 中 を 一 廻り し て くる 。
1112
,351,32: 袴 野 の 驚き は すて の 変貌 に ひきよせ られ 、 彼 は 目 を ほそめ て 、 すて の そば に 寄ろ う と し た が 、 すて は
^
叱り 飛ばす よう に この 老い た 野獣 を 一挙 に 退け た 。
1118
,11,20: あの 性急 な 東山 さん の 事 だ から 、 さぞ 、 焦り 焦り し て 家 の 人達 を
^
叱り 飛ばし て いる こと でしょ う 。
1147
,91,3: 主人 に
^
叱り 飛ばさ れ て 、 スゴスゴ と 自分 の 住ん で いる 物置 に 引下 る 宇太 松 を 、 皆んな は 軽蔑 し 切っ た 眼 で 見送っ て 居り ます 。
降り始める
(降る.始める)
延べ語数:
14
0002
,340,11: 花びら の よう な 大きい 牡丹雪 が 、 ふわり ふわり
^
降り はじめ て い た の だ 。
0015
,1,21: 文壇 の 、 或 る 老大家 が 亡くなっ て 、 その 告別 式 の 終り 頃 から 、 雨 が
^
降り はじめ た 。
0019
,153,4: 雪 が ちらちら
^
降り はじめ て い まし た 。
0060
,9028,60: アラン ・ ケイ という 人物 による その 論文 を 学部 の 図書館 の 席 で 読み だし て 間もなく 、 竹松 の 胸 に は 、 南国 に 生まれ た 少年 が 初めて 空 から 舞い降り て くる 雪 を 仰い だ とき の よう な 、 決して 忘れ去る こと の でき ない 鮮烈 な 情感 の シャワー が
^
降り はじめ た 。
0098
,2571,2: 霜 の
^
降り 始め た 路 の 上 で 鳴り きしむ 轍 の 音 ——
0111
,27,8: 三 番目 の 沢 付近 から アラレ が
^
降り 始め 、 やがて ミゾレ に なっ た 。
0141
,6540,8: モスクヷ に は 秋 の 雨 が
^
降り はじめ て い て 、 並木道 の 上 に 落ち 散っ た 黄色い 葉 を 、 日 に 幾度 も 時雨 が ぬらし て すぎ た 。
0141
,7198,6: あした に も 雪 が
^
降り はじめ そう な 夕方 だっ た 。
0141
,18621,8: 一 九 二 七 年 の 初雪 の
^
降り はじめ た ころ モスクヷ に 着い た 伸子 と 素子 と が —— とくに 伸子 が 、 その 広場 を 中心 に トゥウェルスカヤ 通り 、 赤い 広場 、 劇場 広場 、 下宿 暮し を する よう に なっ て から は アストージェンカ と 、 モスクヷ の 中 に 小さい 行動 半径 を 描い て いる その 猟人 広場 の 名物 で あっ た 露店 商人 の 行列 が 、 七 ヵ月 留守 し て 帰っ て み たら 、 ほとんど なくなっ て いる 。
0141
,18852,7: 十二月 の 雪 が モスクヷ に
^
降り はじめ た 。
0374
,35,15: 鶯谷 へ つい た とき 、 人々 は せき 立っ て 、 窓 から
^
降り はじめ た 。
0849
,631,10: それ まで は 十月 なかば から シグレ や ミゾレ が
^
降り はじめ て 太陽 を 見る こと が でき なく なり 、 やがて そのまま 丈余 の 大雪 に なる の で あっ た が 、 今 で は 十一月 十二月 に なっ て も 太陽 が 照り つづき 、 一月 十 五 日 ごろ から はじめて 昔 の 冬 模様 に なる よう に なっ た と いう 。
1074
,1892,35: 新暦 で は 十一月 は まだ 農事 の 忙しい 、 人 の くたびれ て 早く 寝る 頃 だ が 、 以前 の 太陰暦 という 暦 で は 、 もう 寒く なっ て 雪 が
^
降り 始め 、 夜分 が しん として 淋しく なっ て 来る 。
1152
,323,9: 「 食堂 の 前 でし た 、 小雪 の
^
降り 始め た 頃 で 、 その 剣 が 芝生 に 突っ 立っ て 居 た ん です 」
会い出来る
(会う.出来る)
延べ語数:
14
0002
,2139,4: 叔父 さま に お
^
逢い 出来 て うれしかっ た の だろ う 、 と 私 は 思っ た 。
0054
,3087,7: 「 でも 、 いつ あなた に お
^
会い 出来る か 知れ し ませ ん 」
0140
,4536,4: 「 ああ 、 お
^
会い 出来 て よかっ た !
0142
,936,29: お家 まで とても ゆけ ない し 、 こっち なら 電車 が 国分寺 まで 来る から 、 思い切っ て 出 て 来 た の 、 よかっ た わ 、 お
^
会い 出来 て 」
0142
,969,20: 「 年末 に なる と 、 わたし 段々 おなか が 重く なる し 、 そう する と 又 暫く お
^
会い 出来 ない から 、 きょう こそ と 思っ て … … 」
0732
,451,5: 凡人 が 神 に お
^
会い できる なぞ と 考え て は 不敬 千 万 で ある 」
0759
,56,16: 「 一 しょ に 熱海 へ くる はず でし た けど 、 東京 駅 で お
^
会い でき なかっ た の です 。
0759
,594,12: 「 礼子 が お 訪ね し た そう だ けど 、 お
^
会い でき なかっ た って 残念 がっ て い た よ 」
0866
,3942,5: あなた と 、 こうして お
^
会い でき た から です わ 。
0866
,3966,4: あなた に いつか お
^
会い できる つ ていう 希望 が なかつ たら 、 あたし は 、 その 苦しみ に 堪え られ なかつ た と 思う わ 。
0943
,278,17: お上 の お側 に 上る 決心 を なすっ た の は 、 もしか 、 あなた に お
^
逢い できる か と 、 それ だけ が 望み だっ た の だ と いっ て い られ まし た 。
0947
,2927,1: お
^
会い できる まで 、 いく ど でも 来る つもり でし た の 」
1000
,97,4: ——— 今夜 は お
^
逢い 出来る まで 此処 を 動か ない つもり な ん だ 」
1073
,7017,27: —— 貞 盛 どの に は 、 都 で お 会い する 折 も あろ う が 、 御 父子 に は 、 い つ また お
^
会い 出来る やら 分ら ぬ 。
見取る
(見る.取る)
延べ語数:
14
0312
,72,81: いわゆる 労働 問題 を おこし たり 、 日本 の 労働 者 の 賃銀 は 世界 水準 から 半 奴隷 的 賃銀 と さ れ て いる こと 、 婦人 の 労働 が さらに その 半分 の 賃銀 しか 得 て い ない から こそ 、 明治 以来 日本 の 繊維 産業 は 世界 市場 で 資本 家 の ため に 利潤 を あげ て き て いる という よう な 事実 を あからさま に 語り 、 現代 の 社会 機構 の
^
見 とり 図 を 人民 に 与える 社会 主義 者 は 、 「 赤 」 として とり しまっ た 。
0554
,1123,33: 彼女 の 手紙 は 、 彼女 の いつも の 話し っぷり と 同様 、 率直 で あけすけ だ が 、 その 底 に 、 容易 なら ぬ 決意 の 籠っ てる の が
^
観 取 さ れる の で ある 。
0620
,108,25: 戦争 中 は 赤城 先生 の 病院 で 人手 が 足り なく て 、 手伝い に 行っ て 、 ズッ と 臨終 の 瞬間 も
^
見 と ゞ けた 最も 親しい 人 だ 。
0667
,1541,18: 落合 天童 は 六 ・ 一 自粛 、 政府 の 決意 た ゞ なら ぬ こと を
^
見 と ゞ けた から 、 裏口 営業 など ゝ いふ ケチ な 稼ぎ は 考へ ない 。
0680
,11,6: 最愛 の 人 の 討死 を
^
見 と ゞ け て き た ばかり の 、 そして 一切 の 夢 の 終っ た 強い そして 美しい 一 人 の 女 の 落武者 が 、 一 枚 々 々 着物 を ぬい で 行く 。
0706
,338,4: 凹井 の 沈黙 を
^
見 と ゞ ける と 、
0708
,342,21: この 一行 が 信長 の 休憩 に あて られ た 寺 へ はいる と 、 道三 は バカ の 正体
^
見 と ゞ け て 、 何 くわ ぬ 顔 、 自分 方 の 寺 へ もどっ た 。
0710
,335,3: た ゞ 、
^
見 と ゞ け て 、 後々 の 証人 に なっ て くれ ゝ ば 、 い ゝ ん だ 。
0710
,344,5: 花田 氏 が 死ぬ 、
^
見 と ゞ ける の が 、 オレ か 。
0732
,384,7: 神 の 使者 は 恭順 を
^
見 と ゞ け て 、 ようやく 踏みつけ た 足 を 放し た 。
0734
,116,4: 万事 拙 僧 が
^
見 と ゞ けた から 、 パンパン に 精 を いれ て はげむ が よい 」
0757
,517,6: さ ッ き の 服装 を
^
見 とっ た から 、 見破り まし た が 、 煙山 氏 、 お忍び 旅行 です ぜ 。
1076
,2384,33: 今度 の 新た なる 企て によって 、 単に 我々 の 仮定 が 成長 し た だけ で なく 、 単なる 文字 の 間 から でも なお 色々 の 古い 歴史 が 掬
^
み 取ら れる よう に なっ た こと は 仕合せ で ある 。
1114
,409,6: そして 畑 の 作物 は 掠
^
み 取ら れ 、 いや が うえ に 村人 の 憤り を 駆り立てる こと に なっ た の で ある 。
刻み込む
(刻む.込む)
延べ語数:
14
0140
,2824,25: 少く とも 今 伸子 の 前 に 並ん で いる 三つ の 若い 顔 の どれ に も 、 苦悩 の 刻み め は 大して
^
刻み こま れ て い ない よう に 見え た 。
0141
,2645,35: そう 云わ れ て みる と 、 その テーブル の 上 に は 同じ 様 に 透明 な ウォツカ の ガラス瓶 が 幾 本 も ある なか に 、 レモン の 黄色い 皮 を
^
刻み こん だ の が 二 本 あっ て 、 伸子 たち の 分 は その 瓶 から つが れ た の だっ た 。
0201
,8,113: 天津 で ミッション の 仕事 を し て い た ひと の 息子 として 生れ 、 天津 に いる アメリカ 人 の 少年 として 青年 時代 の 初期 を 中国 に 育っ た ジョン ・ ハーシー の 心 は 、 喧騒 な 中国 の 民衆 生活 の あらゆる 場面 に あふれ 出 て いる 苦力 的 な 境遇 、 底 しれ なく 自然 と 人間 社会 の 暴威 に 生存 を おびやかさ れ ながら 、 しかも 、 同じ よう に 無限 の エネルギー を もっ て 抵抗 を 持続 し て ゆく 人々 の 現実 が 、 どんなに 強烈 な 人間 生活 の 色彩 ・ 音響 ・ さまざま の 状況 の 図絵 として
^
刻み こま れ て いる か しれ ない だろ う 。
0215
,42,10: そして 「 脱出 」 という 字 は 深く 心 に
^
刻み こま れ た の だっ た 。
0241
,2,61: 冴え 冴え と し た 夜 の 明り は 、 何 ヵ月 も 薄 くら がり に かくし て い た 家 の 様子 を はっきり と 目 に 見 させ 、 それ とともに 、 この 灯 の 下 に 、 団欒 から 永久 に かけ て しまっ た 、 いとしい 者 の ある こと を も 、 今さら 身 に
^
刻み こむ 鮮やか さ で 思い知らさ れ た の で あっ た 。
0371
,161,26: バケツ を かぶら さ れ て そこ の 焼 あと に のこっ て いる 大理石 の 鴎外 は 、 通り すがっ た 私 の 胸 に
^
刻み こま れ た 。
0382
,108,26: 父方 の 祖母 、 母方 の 祖母 が 、 わたし の 幼い 時代 に 徳川 時代 から 明治 初年 へ の 物語 を 色 こく
^
刻み こま せ た 人々 で あっ た 。
0583
,15,26: 彼 の 生れ 故郷 が 東京 市 で あり まし た なら ば 、 そして もろもろ の 市街 情趣 が 彼 の 幼時 の 生活 に
^
刻み こま れ て い まし た なら ば 、 彼 は 容易く は 惨害 を 忘れ 得 なかっ た で あり ましょ う 。
0602
,98,14: 空襲 の 大火 の こと が 、 カヨ の 頭 に は 深く
^
刻み こま れ て いる の で ある 。
0651
,32,8: アンコウ の 目鼻 を ナマズ の カク に
^
刻み こん だ その お前 だ 」
0979
,300,5: ルリ 色 の そら に
^
きざみ 込ま れ た まま
1053
,2,4: 彼女 の 脳裏 に
^
刻み こま れ て い た ユーカラ の すべて が 記録 は 留め られ て いる わけ で は なく 、 今 と なっ て は 永久 に 不可能 という こと に なっ た わけ だ が 、 私 は 私 なり に 、 学問 上 の 損失 は 少ない と 思っ て いる 。
1105
,28,21: 面白い の は 、 ところどころ の 板 に 、 製造 会社 の 名前 と 製造 年号 と が 、 刻印 で
^
きざみ 込ま れ て いる こと で ある 。
1177
,179,48: 「 そう さ 、 無 関心 こそ が われわれ の 衛生 法 で ね 、 モラル です よ 」 バンド ・ マン たち の 気がる な 漫才 じみ た やりとり と いえ ば それ まで だ が 、 なぜ か その 言葉 は 信二 の 胸 に 深く
^
刻み こま れ た 。
盗み出す
(盗む.出す)
延べ語数:
14
0076
,108,8: この 仕事 は お寺 さま から 仏像 を
^
盗み だす ん だ 」
0670
,21,42: 例えば 犯人 は 東京 の 犯行 と 見せかけ て 大阪 で 犯行 を 行っ た が 、 その ため に は 、 砂 の つまっ た トランク を 大阪 の アパート で 受取ら ね ば なら ず 、 コントラバス ケース を
^
盗み だし て アパート へ 持ちこみ 、 また 持ち ださ ね ば なら ず 、 以上 の 如く アパート を 中心 に 大きな 荷物 を 入れ たり 出し たり し て いる の で ある 。
0787
,447,12: つまり オーカミイナリ が 加治 家 から 黄金 二 十 二 箱 を
^
盗み だし て も 、 二 十 二 箱 を 一 度 に 山 まで は 運べ ない から 、 途中 の ミサ サギ と 称する 彼ら の 聖地 へ 一応 埋め 隠し て おい た 、 という 風 に 定 助 が 考え た の で は ない か 、 と 村 の 者 は 推量 し て み た の です 」
0787
,755,3: 「 私 が
^
盗み だし た 神 の 矢 は 二 本 です 。
0787
,789,2: 彼ら が
^
盗み だし た 金箱 の 一時 的 の 隠し場所 も そこ で は あり ます まい 。
0788
,775,14: 「 兄 の 語る ところ に より ます と 、 一色 は 仏像 を
^
盗み だす と 、 五 万 円 で 買い た がっ た 外人 を 追って 探し あぐね た あげく 、 捕われる 前日 、 兄 を 訪ね て 来たそ う です 。
0792
,19,8: 新興 成金 の 娘 です が 小遣い も
^
盗み だし た お金 も みんな ヒロポン に つぎこむ らしく 、 年中 文 なし で ピイピイ 腹 を すかし て い まし た から 、 日野 が ウチ ( 阿久津 の こと です 。
0794
,854,3: 「 大和 で
^
盗み だし た 支那 の 古 仏 だ そう だ 。
0794
,860,3: 「 仏像 を
^
盗み だす なんて 、 父 に し て は 出来 すぎ てる わ ね 。
0835
,152,20: 定まる 住所 の ない 両 名 が 前もって 米 を 盗む と 隠し場所 に も 窮する から 、 結局 当日
^
盗み だし て き て 直ちに 処分 する の が 自然 で ある が 、 日 中 盗む わけ に は いか ない し 、 宵 の うち も また こまる 。
0835
,176,9: 彼ら は その 晩 、 農家 から 一 俵
^
盗み だし 、 袋 に 詰め かえ て 被害 者 宅 へ 持参 し た と いい 、 結局 、 附近 に すて られ て い た 米 の つまっ た 袋 が 容疑 の 端緒 と なっ た の だ そう です が 、 盗ま れ た 農家 も 、 俵 の 米 を 詰め かえ た 場所 も 実在 し なけれ ば なら ぬ 筈 で ある し 、 その 反対 に 、 被害 者 宅 の 貯蔵 の 米 が 何者 か によって 詰め かえら れ て 運び ださ れ た 形跡 が あっ た か 。
0861
,70,7: モモ ヒキ を はき 七 八 両
^
盗み だし て 出 た が 小田原 で ゴマノハイ に 金 を すら れ 、 宿屋 の 亭主 に すすめ られ て 手 に ヒシャク を もち 乞食 を し ながら 旅 を する こと に なっ た 。
0951
,169,18: 太郎 は どうしても 死に たい ので 、 野分 の 吹く 夜 、 厨房 用 の 石油 を
^
盗み だし て 寄宿舎 の 裏 の 野原 へ 行く と 、 崩れ かけ た コンクリート の 掩体 壕 へ 入っ て 、 肩 と 胸 に たっぷり と 石油 を かけ た 。
1073
,799,65: 女 は 、 おどろい て 、 衣 うち 被い て かくれ た が 、 男 は 妻戸 を 蹴っ て 逃げ出そ う と し た から 、 役人 は 声 を あげ て 、 人々 を よび 求め 、 とうとう 、 男 を つかまえ た が … … これ が 何と 、 後 涼 殿 の 空き 部屋 から 、 さる 朝臣 の 衣裳 を
^
盗み だし て 、 それ を 着こ ん で まんまと 官 人 に なりすまし て い た 盗賊 だっ た という の だ から あきれる で は ない か 。
叩き込む
(叩く.込む)
延べ語数:
14
0075
,132,25: 従来 の 賊 なれ ば 、 この 青年 の 心臓 を 抜い て 、 残り の 身体 は そのまま 溝 の 中 へ で も
^
叩き こん で おい た で あろ う が 、 わが 烏 啼 —— いや 、 かの 烏 啼 め に 至っ て は 、 下 に 藁 蒲団 を 敷き 、 被害 者 の 身体 は 純毛 五 枚 で 包ん だ 上 で 、 ここ へ 捨て て いっ た 。
0076
,10,31: それに 奇 賊 烏 啼 として は 、 ピストル を 放っ て 相手 の 命 を 取り っ放し に し たり 、 重傷 を 負わ せ て 溝 の 中 に
^
叩き こん で 知らぬ顔 を し たり する の は 、 極めて 彼 の 趣味 と 信条 に 反する 唾棄 す べき 事柄 で あっ た 。
0084
,2390,31: 箱 自動車 の 上 に 乗っ て い た 張 と ネッド は 、 いきなり 空中 へ 放り出さ れ 、 あっと 思う 間もなく ば さり と 砂 の 中 へ
^
叩き こま れ た 。
0613
,1637,35: ところが 五 日 ごろ 、 すなわち 被爆 後 第 四 週 に 入る や 、 突如 重 篤 な 白血球 障害 が あらわれ 、 死亡 者 続出 し 、 一同 を 恐怖 の 底 に
^
叩き こん だ 。
0618
,287,17: はばかりながら 、 ヒダ の タクミ は ガキ の 時 から 仕事 に 命 を 打込む もの と
^
叩き こま れ て いる の だ 。
0691
,224,21: こうして 、 黒滝 温泉 の 生活 が はじまっ た の だ が 、 それ は もう 、 いきなり 別世界 へ
^
叩き こま れ た よう に 異様 な もの で あっ た 。
0727
,19,12: しまいに は 、 見物人 の 中 へ ライナー 性 の ファウル を
^
叩き こん で 、 平気 で ゲーム を つ ゞ け て いる 選手 や 役員 ども が 癪 に さわっ たり し た 。
0754
,1008,20: そして 忘れ て い た 悲し さ を 、 いや 、 もっと 大きな 悲し さ を 私 の 胸 に
^
叩き こん だ の です 。
0816
,43,10: 出発 第一歩 から 、 限度 を 忘れ た 世界 へ
^
叩き こま れ て しまっ た 。
0823
,379,27: という プラカード を かかげ て 銀座 や 皇居 前 を 行進 し て も 、 婦人 警官 に 襟首 を つかん で 堀 の 中 へ
^
叩き こま れる よう な こと も ない かも 知れ ん 。
0845
,45,1: かねがね
^
叩き こま れ て い た 第六感 という 奴 を ヒョイ と 思い だし て 、
0985
,2353,16: … … そりゃ お前 達 は 自分 達 の 若い 純粋 さ の 一切 を
^
叩き こん で 行っ た 。
0987
,1174,17: まるで 神さま の よう な あいつ の 強い 信仰 が 、 私 を ドブ の 中 に
^
叩き こん で しまっ た の だ 。
0988
,1925,4: 出しぬけ に 蜂の巣 に
^
叩き こま れ た よう な 工合 。
飛び散る
(飛ぶ.散る)
延べ語数:
14
0071
,1900,8: それに 、 空気 は 月 の 表面 から
^
とび 散っ て しまっ た が 、 地中 に は いくらか それ が 残っ て い た の だ 。
0080
,2460,11: ガラス の 部分 が こなごな に なっ て 、 あたり に
^
とび 散っ た 。
0085
,199,8: 大 爆発 を し て 、 こなごな に
^
とび 散る よ 、 あの 弟 月 が … … 」
0141
,5941,52: しっとり 雨 を ふくん だ 公園 の 散歩道 に パラパラ と 音 を たて て 木立 から 雨 の しずく が 落ち かかり 、 雨 に うた れ て いる ひろい 池 の 面 を かなり 強い 風 が 吹く ごと に 、 噴水 が 白い 水煙 と なっ て なびき ながら
^
とび 散っ た 。
0216
,82,18: 日本 の いま の まま の 現代 文学 は 、 歴史 の 将来 の ある 期間 に 、
^
とび 散っ て しまう こと に なる かも しれ ない 。
0239
,106,47: 真実 に 自分 を 一 個 の 社会 人 として 自覚 し 、 歴史 の なか に 自分 一生 の 価値 を 見出そ う 、 生きる に 甲斐 ある 一生 を 送ろ う と 希う 男女 で ある なら ば 、 どうして 、 わけ も なく 、
^
とび 散る 花粉 の よう な 恋愛 に 自分 を よごす だろ う 。
0749
,23,21: フランス 大 詩人 ステファン・マラルメ 師 の 「 クウ・ド・デ 」 という 詩集 を 一見 し た とき に 、 魂魄 空中 に
^
飛び ちり 、 ほとんど 気息 を 失う ところ で あっ た 。
0757
,1235,8: いい かい 、 血 しぶき が 壁 に
^
とび 散っ てる ん だ から 、 犯人 は 全身 に 血 を かぶっ たろ う と 思う よ 。
0782
,219,29: オタツ は 益々 怒っ て 息 を ととのえる ため に 苦しみ 、 頭 や 額 の 汗 が 下方 へ 流れ ず に 四方 へ 傘 状 に
^
とび 散っ た 。
0995
,938,5: バリ ン と 破れ て
^
飛び ちる ビン 。
1001
,13,7: 同時に 、 さ つと 白い 飛沫 が
^
とび 散る 。
1101
,405,16: あれ と まったく 同じ こと が 、 天然 に 起き て 、 熔岩 の 糸 が
^
とび 散っ た もの が 、 この ペレ の 髪 な の で ある 。
1101
,599,36: この ふしぎ な 鉄 の 球 の 起源 について は 、 いろいろ な 解釈 も ある が 、 けっきょ く 流星 が 燃える 時 に 、 その 本体 たる 隕石 の 鉄 が 、 熔け て
^
とび 散っ た もの だ という こと に おちつい た 。
1102
,396,8: ドライ ・ アイス の 破片 は 方々 に
^
とび 散っ て 、 盛ん に 白い 煙 を あげる 。
言い渡す
(言う.渡す)
延べ語数:
14
0062
,6,42: 「 Windows は MS — DOS の 暗黒 に 一 条 の 希望 の 光 を さす か 」 という 原稿 の は ちゃめ ちゃ ぶり に は 、 「 今 まで の 流儀 は 今後 一切 まかり なら ぬ 」 と
^
言い 渡さ れ た 際 の 逆上 が よく 現れ て いる よう に 思う 。
0144
,929,19: 聖 画 屋 の 番頭 は それ を 知る と 、 この 反り 鼻 の 小僧 を 呼びつけ て
^
言い わたし た 。
0179
,17,25: この ハンカチーフ は 、 お 互 の まこと の しるし と し て あげる の だ から なくさ ない よう に 、 と オセロ に
^
云い わたさ れ た 、 その ハンカチーフ が なくなっ て しまっ た 。
0508
,782,15: 扇 や 団扇 を 話 の 間 に 使っ て は いけ ない と
^
云い 渡さ れ て ある ので 、 物 は 方便 だ と あきらめ て 、 妙 な 声 を 出し て は アーメン と 云う の も 聞き捨て て 居る お 関 は 、 都合 さえ よい 様 に なる の なら と 素直 に 夫 の 命 を 守っ て 、 折々 暑苦し そう に 身 を 揺っ たり 、 足 に 止まっ た 蚊 を 無作法 な 音 を たて て 打 い たり し ながら 云い 訳 に 苦しん で 居る 橋本 の 金 の 事 を 考え て 居 た 。
0508
,959,6: と 是 も 非 も なく
^
云い 渡し た 。
0701
,146,11: ニコリ と も し ない で 重大 な 訓示 を
^
云い 渡し た 。
0704
,89,17: 葬儀 の 翌日 登校 し た 糸子 は 同級生 の 面前 で 花 子 へ 絶交 を
^
云い 渡し た うえ 、
0772
,573,38: たぶん お 槙 と 芳男 の 叱ら れ て いる 最中 に 忍び こん で 隣室 に 隠れ て い た の だろ う が 、 お 槙 と 芳男 が 三 行 り 半 と 勘当 を
^
云い わたさ れ て 立ち去る の を 見 すまし て 、 藤 兵衛 を 一 突き に 刺し殺し た の さ 。
0788
,308,17: 北側 の ドア を あけ ない の は 、 出入 は 西 の ドア に 限る と
^
云い 渡さ れ て いる から に すぎ ない 。
0959
,267,50: 両国 広小路 の 地本 問屋 加賀屋 吉右衛門 から 頼ま れ て 大阪 の 絵師 石田 玉山 が 筆 に 成る ( 絵本 太閤 記 ) と 同一 趣向 の 絵 を 描い た 、 その 図 の 二三 が 災 し て 、 吟味 中 入牢 仰 付 と
^
いい 渡さ れ た 時 に は 歌麿 は 余り の こと に 、 危く 白洲 へ 卒倒 しよ う と し た くらい だっ た 。
1035
,91,20: 仕方 なく 早稲田 警察 に 行く と 『 田舎 へ 帰っ て おとなしく し て なきゃ 検束 する 』 と
^
言い 渡さ れ た 。
1072
,5733,9: —— 沈思 、 やや しばらく の 後 、 こう
^
いい 渡し た 。
1073
,1022,67: 彼 が すすん で 、 服罪 し た ので 、 一族 も みな 、 兇器 を 捨て 、 太政官 下知 に 依っ て 問罪 の 使節 として 下向 し て 来 た 将軍 の 手 に つなが れ 、 同年 八月 十 二 日 甲 午 、 同族 の 兼有 、 高郷 、 興 貞 等 —— すべて 十 八 人 、 重罪 により 配流 と
^
いい 渡さ れ 、 伊豆 の 南端 へ 、 流さ れ た の で あっ た 。
1073
,4778,15: さい ご の 判決 が 、 朝議 の 末 、 公卿 列座 の 上 、
^
いい 渡さ れ た 。
弄り回す
(弄る.回す)
延べ語数:
14
0060
,609,15: 九州日本電気 熊本 工場 で 、 後藤 富雄 が 草むしり の 合間 を 縫っ て
^
いじり 回し て い た の も 、 埼玉大学 理工学部 の 加藤 明 が 卒業 研究 そっちのけ で かじりつい て い た の も 、 教育 を 目的 と し た 評価 用 キット で ある 。
0060
,952,23: マイクロ コンピューター に対する ゲテ 物 観 を なかなか ぬぐい きれ なかっ た 渡辺 和也 は もちろん 、 好きこのん で 評価 用 ボード を
^
いじり 回し た 経験 を 持つ 後藤 富雄 と 加藤 明 の 目 から 見 て も 、 この 新人 が 新しい 世代 に 属し て いる こと は 明らか だっ た 。
0060
,2482,10: けれど タケシ は 、 もう少し 機械 語 で コンピューター を
^
いじり 回し て み たかっ た 。
0060
,8861,2: マウス を
^
いじり 回し て いる うち に 笹渕 は 、 この ちっぽけ な 新しい 装置 が 、 その 時点 で アスキー が 抱え込ん で い た さまざま な 問題 に 一気に 片 を 付ける 切り札 に なる の で は ない か と 考え はじめ て い た 。
0563
,372,27: ただし 、 達吉 は 建築 の 専門 家 と はいっ て も 、 凝っ た 普請 について の 技術 者 で 、 大きな 設計 図 を
^
弄り まわす こと など は 不得意 でし た 。
0602
,141,20: 靴下 の 繕い が すむ と 、 自分 の 古い 着物 を 縫っ たり ほどい たり 、 ぼろ 布 を
^
いじり まわし たり する 。
0621
,190,13: 彼 は 模様 の ある 櫛 や 飾 の ある 笄 を
^
いじり 廻し まし た 。
0672
,284,81: 久須美 は 目 を さまし 、 はじめ は 信じ られ ない 様子 で あっ た が 、 慌て て 医師 を 迎え た とき は 手 おくれ で 、 なぜなら 私 は その 苦痛 に も かかわら ず 彼 が 自然 に 目 を さます まで 彼 を 起さ なかっ た から 、 すでに 盲腸 は うみ ただれ て 、 腹の中 は 膿 だらけ で あり 、 その 手術 に は 三 時間 、 私 は 腹部 の あらゆる 臓器 を
^
いじり 廻さ れ ね ば なら なかっ た 。
0772
,406,20: もっとも 、 十 時 すぎ に 豆 奴 が 店 へ 現れ て 、 小間物 類 を 手 にとって 、
^
いじり 廻し て 、 結局 カンザシ を 買っ て 帰っ た と いう 。
0792
,211,56: 小夜子 サン の 報告 に よる と 、 その ポケット の 中 の 物 は ピストル で 、 セラダ は 部屋 に ドタンバタン と 大 ゲサ に 尻もち つく よう に 坐りこむ と 、 その ピストル を とりだし て 、 うるん だ よう な 憑かれ た よう な 目 ツキ で ピストル を なで まわし たり
^
いじり まわし たり し はじめ た そう です 。
0825
,426,6: ところで 、 私 は これ を
^
いじり まわし て いる うち に 、 一 ツ の こと に 気がつい た 。
0948
,110,6: 死ん だ あと で 死体 を
^
いじり まわさ れる の が 嫌 なら 、 そういう 湖 で やる ほう が いい 。
0984
,104,51: 東西 両 陣営 の 、 いずれ の 側 に 属する チン ドン 屋 の チン ドン 商売 の 材料 に し て もらい たく は ない の は もちろん 、 あまりに 主観 的 に なっ た ため に 白痴 さえ も し ない よう な こと を する 学者 に
^
いじり まわさ れる だけ で 捨て て は おけ ない の で あり ます 。
1040
,3576,0:
^
いじり まわし て あっ て 、 おいしく も なんとも ない の 。
語り得る
(語る.得る)
延べ語数:
14
0060
,5199,25: マイクロソフト と の 提携 交渉 を 進め て ベーシック の 市場 開拓 を 狙う 西 にとって 、 新しい 技術 の 可能 性 を 雄弁 に
^
語り うる 人材 の 確保 は 緊急 の 重要 な 課題 だっ た 。
0099
,79,16: 煩悩 の 具わら ざる こと の ない 自己 が いかに し て 自己 の 真実 を
^
語り 得る の で ある か 。
0149
,38,17: イリーン が 、 科学 の 知識 を 、 ああ も わかり やすく 、 ああ も よろこばしく
^
語り 得る の は 、 彼 が 、 専門 の 知識 に 通暁 し つくし て い て 、 その 上 に 、 人類 が より 明るく 智慧 の 光り に 照らさ れ て 生きる 愉し さ を 、 知り つくし て いる から で は なかろ う か 。
0164
,180,28: 作家 こそ 、 生活 と 創作 の 経験 を通して 、 わが身 、 わが 作品 で こなし た 世界 観 と は どういう もの で ある か を
^
語り うる はず で あっ た 。
0205
,324,51: 文学 における 階級 性 、 作品 に対する 個人 の 印象 批評 から 客観 的 な 評価 の より どころ を もつ よう に 飛躍 し た こと 、 文学 の 創作 方法 を 、 人民 の 歴史 の すすみ ゆく 段階 に したがい 、 世界 文学 に 共通 する 展望 で
^
語り うる よう に なっ た こと など が ある 。
0216
,142,9: この 了解 に 立っ て 、 わたし は
^
語り 得 なけれ ば なら ない 。
0421
,192,39: 戦争 と ファシズム の 力 と で 人間 は どんなに 非 人道的 に 扱わ れ て 来 た か という こと について 、 その よう な 権力 へ の 抗議 として 少く とも 「 風知草 」 の 世界 が
^
語り 得 て いる 程度 に さえ 、 語っ た 小説 は 十 数 年間 の 日本 に ある こと が 出来 なかっ た 。
0660
,102,17: 人間 永遠 の 未来 に対して 、 私 が 今 ここ に 、 恋愛 の 真相 など を
^
語り うる もの で も なく 、 また われわれ が 、 正しき 恋 など という もの を 未来 に 賭け て 断 じ うる はず も ない の で ある 。
0671
,36,23: 即ち 、 芸術 といふ もの は 、 たしかに 絶対 な もの で 、 小説 の 形式 に よ つて しか わが 思想 を
^
語り 得 ない といふ 先天的 な 資質 を 必要 と する 。
0684
,132,3: 子孫 に も
^
語り 得 ざる 歴史 。
0781
,141,20: ピン と き て 、 ゾッ として 、 以心伝心 、 蒼 ざめて 立ちすくん で 、 とても 言葉 に は
^
語り 得 ず 、 語ら なく とも ピンピン 分り 合う 二 人 で あっ た が 、 馬丁 の 当 吉 は 男 の こと で 、
0784
,1039,20: ロッテナム 美容 院 は どの よう な もの で あっ た か 、 それ を 新 十 郎 に
^
語り うる 克子 は 、 たった 一 度 シノブ に つれ られ て 行っ た こと が ある に すぎ ない 。
0863
,131,50: そして 何故 トオマス・スティヴン が 帰っ て 来 ない の か の 理由 について は 、 彼 か 、 彼 自身 の 影 か 、 —— 或いは また 名 も 知れ ぬ 、 妖物 ( と いう より 他 に 説明 の しようが ない の だ が )—— それら が
^
語り 得る のみ です 。
1076
,1981,52: ハトムギ という 名称 は 、 今 で は 植物 図譜 に も 公認 せら れ て 、 最も ズズダマ と 近い 食べ られる Coix 種 の 本名 に も なっ て いる の だ が 、 じつは い つ 頃 いかなる 人 の 群 によって 、 命名 せら れ た か を
^
語り 得る 人 は い ない 。
這い回る
(這う.回る)
延べ語数:
14
0060
,4764,41: 耳 の 奥 の 小さな 金 の 鈴 が 、 新しい 可能 性 の 在り 処 に 反応 し て 鳴り はじめる と 、 巨大 な 幼児 は アドレナリン を 亢進 さ せ て その 場 を 見極めよ う と しゃにむに
^
這い 回っ た 。
0080
,467,21: 「 では 、 あなた の 実験 室 も 拝見 し たい です し 、 それから この 天 じ ょう 裏 を
^
はい まわっ て さがさ せ て いただき たい 」
0430
,147,20: ○ 桑 の 尺 とり 虫 が 出 始め 、 道ばた に 青草 が しげり 出し 、 くも が
^
這い まわる 。
0535
,92,15: それから 彼 は 、 靴 を 脱い で 、 台所 中 を すかし ながら
^
這い 廻っ た 。
0612
,1726,12: あたたかい 陽 が 当たっ て 、 若草 の 上 を 誠一 が
^
這い まわり … …
0618
,728,41: そこで 百姓 は おののき ながら 野良 へ で て クワ を 振り あげ 振り おろし た が 、 朝 は 元気 で 出 た の が 、 日 ざかり の 畑 で キリキリ舞い を し た あげく 、 しばらく 畑 を
^
這い まわっ て こ とぎれる 者 も 少く なかっ た 。
0618
,774,2: それから ヨタヨタ
^
這い まわっ て 、 やっと ホコラ に 手 を かけ た と 思う と 動か なく なっ て しまっ た わ 」
0646
,139,13: 因果 物 の 娘 の 演技 で ある 、 復讐 の 青大将 が
^
這い まわる という 連鎖 劇 の 気分 で ある 。
0777
,390,16: 頂上 へ 行く に は 谷 を 渉 り 岩 を よじ 道 なき ところ を
^
這い まわら ね ば 行か れ ない が 、 どこ の 山 で も 昔 は たいがい そういう もの 。
0857
,217,22: 何 も 分ら ず 、 何 も 見え ない 、 手探り で うろつき 廻り 、 悲願 を こめ ギリギリ の ところ を
^
這い まわっ て いる 罰当り に は 、 物 の 必然 など は 一向に 見え ない けれども 、 自分 だけ の もの が 見える 。
0995
,1472,8: そう いっ ちゃ 目 を つりあげ て
^
這い まわっ た 人 が いる ん だ 。
1074
,1875,33: これ は 父親 が この 人魚 の 肉 を 一 きれ そっと 持っ て 還っ て 、 着物 を 着替える とき に 畳 の 上 に 取 落し た の を 、 まだ
^
這い まわる ほど の 小さい 児 で あっ て 、 何 も 知ら ず に 食べ て しまっ た の で あっ た 。
1171
,2124,5: 五郎 は ごそごそ と
^
這い 廻り 、 小屋 の 構造 を 調べ 始め た 。
1171
,2199,5: 船虫 が 何 匹 も
^
這い 廻っ て いる 。
言い放つ
(言う.放つ)
延べ語数:
14
0060
,3826,46: その 直後 、 コンピューター 部門 の 慢性 的 な 赤字 体質 に 業 を 煮やし て い た 本社 スタッフ の 一 人 が 、 石井 の 部下 に 「 君 たち 情報処理 部門 の 人間 は 廊下 の 真ん中 を 歩く な 」 と
^
言い 放っ た 。
0081
,4021,5: ケン は 厳粛 に
^
言い はなつ と 、 今 まで 熱狂 的 に あおい で い た 眼 を ふせ て 、 岬 の はずれ を ふたたび 見守っ た 。
0144
,195,5: 」 不機嫌 に 、 毒々しく
^
云い 放っ た 。
0613
,51,15: 僕 は 最後 まで 僕 の 本分 を 尽くす ばい 」 藤本 が 決然 と
^
いい 放っ た 。
0701
,177,5: ヤツ 子 は こう
^
云い 放っ た 。
0728
,261,4: 決然 と そう
^
云い 放ち 、 やがて 、 うなだれ た 。
0732
,122,19: 正宗 菊松 の 全身 に 鋭い 目 を くばっ て 、 情け 容赦 も なく 、 冷酷 無慙 に
^
云い 放っ た 。
0866
,3240,36: そして 、 最後 に 、 酒乱 の 父 と 強欲 な 母 と を か細い 女 の 手 で 養う 手段 は 、 どう 考え て も ほか に ない と 、 なかば 自嘲 的 に
^
いい 放つ て 、 つと 座 を 起つ た 。
0866
,4491,3: 昂然 と
^
言い はなち は し た が 、 その 言葉 に は 自分 で も 多少 の 誇張 が ある こと を 認める らしく 、 あと は 、 舌 を 出し て ごまかし て し まつ た 。
0886
,14,15: その 男 は 、 軽く 眼 を そらし て 「 ボラ だ よ 」 と
^
言い 放っ た 。
0893
,68,88: —— トルストイ が 「 カント 的 な 見方 で 」 不滅 を 認め て 、 人間 も 動物 も ある 神秘 な 原理 ( 理性 、 愛 ) によって 生き て いる と 主張 し た の に対し 、 チェーホフ は 、 その 原理 と やら は 何 か どろどろ し た ジェリー の 塊 り みたい に 思え て なら ない 、 じ ぶん の 自我 や 個性 や 意識 が そんな 塊 り と 融合 する の が 不滅 なら 、 平に 御免 を こうむる と
^
言い 放っ て 、 ヤースナヤ・ポリャーナ の 聖者 を 唖然 たら しめ た 。
0914
,1,31: しかし 、 この 詩篇 を 注釈 し た 中国 の 最古 の 最大 の 美学 者 は 、 「 詩 は 志 なり 」 「 詩 は 刺 なり 」 と
^
いい 放っ て いる 。
0985
,2071,10: 自分 の 気に入ら ぬ 意見 は 忽ち 反動 だ と
^
言い 放っ て 人 に 口 を 開か せ ない じゃ ない か 。
1073
,1432,6: … … と 、 かよう に
^
いい 放っ て 逃げ失せ まし た 」
絞り出す
(絞る.出す)
延べ語数:
14
0041
,102,9: 落ち は 遂に 出来 なかっ た が 、 無理矢理
^
絞り 出し た 落ち は 「 世相 は 遂に 書き つくす こと は 出来 ない 。
0060
,5206,7: 乾き きっ た 口 を 無理矢理
^
絞り 出し た 唾液 で 湿ら せ て 覚悟 を 決め 、 古川 は コンポ BS そっくり に 赤 と 白 に 塗り 分け られ た 試作 機 の キーボード に 一 〇 本 の 指 を 置い た 。
0062
,382,35: にらめっこ 横綱 とか 目玉 パワー とか 色々 申し述べ て き た が 、 要するに 挑戦 的 で ぎりぎり 実現 可能 な 目標 を 設定 し 、 その 課題 を チーム の 開発 力 を
^
搾り 出し ながら 実現 し て いく リーダーシップ と 粘り が 横綱 の 両 の 眼 に とんでも ない 力 を 与え て いる わけ で 、 この 眼力 が 産み 出し た 高 機能 ラップ トップ によって 東芝 が 世界 市場 に 切り込み 、 返す 刀 で 日本 市場 に も 独自 の 地歩 を 固め た その後 の 勢い は 、 まことに 目覚ましい もの だっ た 。
0062
,1303,19: リング 上 で 高々 と 右手 を 突き上げ 、 天井 も 落ちよ と ばかり に 腹 の 底 から
^
搾り 出す 会心 の ダーッ の 叫び を 、 久しぶり に 聞か せ て もらっ た なあ と 、 渋茶 を すすり ながら 秋空 に しみじみ と 思う 今日 このごろ で ある 。
0141
,8473,3: 痛い 脇腹 から
^
しぼり 出さ れ た 伸子 の 、 身 もち の 看護 婦 !
0141
,18365,35: 同じ 作家 について 同じ ころ に いくつ か の 話 も つたえ られ た が 、 都 久井 俊吉 と バラ の 花 の この 物語 は 、 この 作家 の こころ の 精髄 を
^
しぼり 出し て いる 。
0507
,63,42: 表面 上 は 立派 に 自由 の 権利 を 持っ て 居る 様 で は 有る けれ 共 、 内実 は 、 まるで ロシア の 農奴 の 少し 良い 位 で 地主 の 畑地 を 耕作 し て 、 身内 から
^
しぼり 出し た 血 と 膏 は 大抵 地主 に 吸い とら れ 、 年貢 に 納め 残し た 米 、 麦 、 又は 甘藷 、 馬鈴薯 、 蕎麦 粉 など を 主要 な 食料 に し て 居る の で ある 。
0576
,171,10: 初め は それ を 、 群居 生活 の 圧迫 から
^
しぼり 出さ れる 涙 だ と 、 俺 は 思っ た 。
0597
,2311,4: 社長 の 頭 から
^
搾り 出さ れ た こと で は あり ます まい 。
0617
,3447,28: 鶴見 が 壺 中 の 天地 なぞ という の は こんな もの か と 思っ て いる うち に 、 夢 が 青い 空気 の なか から
^
搾り ださ れる 。
0877
,112,49: 英語 で も 多分 Spontaneity は 同じ 意味 に 使わ れる と 思い ます が 、 自然 に 、 後 から 後 へ 続い て 出 て 来る 一種 の 快調 を 指す の です が 、 それ は 決して 、 無理 に 押し出す の で も なく 、
^
しぼり 出す の で も なく 、 いかにも 楽々 と 、 豊か に 、 あふれ 出る 有様 を いう の です 。
0877
,215,8: つまり 、 なんとなく 貧弱 で 、 無理 に
^
搾り 出す よう な ところ が あり 、 しばしば 調子 が 狂い そう な 危 っ かし さ を 感じ ます 。
0994
,1392,41: 手 に 入れ た と いう より も 、 とにかく 、 やり きれん もの だ から —— 君 の いう 人生 に 耐える ため の 思辨 かね —— 考え と いう より は 、 から だ が 一 人 手 に
^
しぼり 出し た 汗 みたい な もん で 、 つまり 、 出たとこ勝負 だ 。
1112
,225,17: この はずみ に 貝 は 突然 、 う ああ 、 … … という 体躯 の 全部 から
^
しぼり 出さ れ た 声音 を 、 続け様 に 草 の 間 に うつ伏せ に なっ て 発し た 。
差し込む
(差す.込む)
延べ語数:
14
0029
,177,36: 夏 の 月 が 、 その 夜 は 満月 でし た が 、 その 月光 が 雨戸 の 破れ目 から 細い 銀 線 に なっ て 四 、 五 本 、 蚊帳 の 中 に
^
さし 込ん で 来 て 、 夫 の 痩せ た は だ か の 胸 に 当っ て い まし た 。
0035
,17,4: と 手 を
^
さし 込む の だっ た 。
0035
,118,4: 払戻 の 窓口 へ
^
さし 込ん だ 手 へ 、 無造作 に 札 を 載せ られ た 時 の 快感 は 、 はじめて 想い を 遂げ た 一代 の 肌 より も スリル が あり 、 その 馬 を 教え て くれ た 作家 に ふと 女心 めい た 頼もし さ を 感じ ながら 、 寺田 は にわかに やみつい て 行っ た 。
0140
,1022,25: 新しい 蒲団 一 枚 こしらえ ず に 、 伸子 は 育っ た 家 を 出 て 、 西日 が 座敷 の 奥 の 壁 まで
^
さし 込む 路地 の 横町 の 家 へ 佃 と 移っ た 。
0141
,5033,29: それら の 飾りもの は 、 ホール に つい て いる 窓 の 、 緑 に いくらか 黄色 の まじっ た よう な ステ インド ・ グラス を 透し て
^
さし 込ん で 来る 光線 を うけ て 、 どれ も どっしり と 生き て いる よう だっ た 。
0141
,21303,12: 表側 の 窓 から は モンパルナス の 騒音 と 西日 が つよく
^
さし 込ん で いる が 裏側 の 窓 は 暗く 、 何 か の 建物 に 密接 し て いる 。
0430
,41,2: グングン と
^
さし 込ん で 来る 力 を ジイッ と 保っ て 居る 強み 。
0612
,13,4: 夕日 が かっと
^
差し こん で 、 だだっ広く なっ た その 日 の この 部屋 の ひっそり し た 有様 が 目 に 見える よう だ 。
0686
,118,10: アケミ は うるさ そう に 、 扉 から 顔 だけ
^
差し こん で 、
0686
,478,20: とたんに 寝室 の 先生 が 大声 で アケミ さん を 呼ん だ から アケミ さん は ドア から 首 だけ
^
差し こん で 」
0772
,132,10: それ は 明 か に 、 鐶 を かけ て
^
差し こむ ため の 五寸釘 で ある 。
0821
,376,22: ところが 相当 に 気 も 強く 、 信仰 も 堅く て 、 寒 ザラシ だの 、 生爪 の 中 へ クギ を
^
差し こむ よう な 拷問 に は 我慢 し た ツワモノ が 、 食べ物 の 量 が 少い と いう ので 我慢 が でき ず 、 意外 に も 役人 の 方 で は それ を 意識 し て やっ た こと で は ない のに 、 自ら すすん で 棄教 を 申し でる 者 が 続出 する の だ ね 。
0821
,385,7: 生 ヅメ の 間 へ クギ を
^
差し こま れ たり 、 雪 の 降る のに ハダカ で 一夜 坐ら さ れ て も 棄教 し なかっ た という 勇ましき ツワモノ たち が なんて 哀れ に も 変 テコ な 降参 ぶり を し た もの で あろ う か 。
0839
,241,11: すると 、 扉 の 隙間 に 一 通 の 手紙 が
^
差し こま れ て いる の を 発見 し た 。
取り囲む
(取る.囲む)
延べ語数:
14
0010
,16,51: 先日 、 或 る ところ で 、 下等 な 酒 を 飲ん で い たら 、 そこ へ 年寄り の 文学 者 が 三 人 は いっ て 来 て 、 私 が その ひと たち と は 知合い で も 何 で も 無い のに 、 いきなり 私 を
^
取り かこみ 、 ひどく だら し ない 酔い 方 を し て 、 私 の 小説 に 就い て 全く 見当 ちがい の 悪口 を 言う の でし た 。
0027
,2,44: 一葉 は 、 その 男 の 、 幼年 時代 、 と でも 言う べき で あろ う か 、 十 歳 前後 か と 推定 さ れる 頃 の 写真 で あっ て 、 その 子供 が 大勢 の 女 の ひと に
^
取り かこま れ 、 ( それ は 、 その 子供 の 姉たち 、 妹 たち 、 それから 、 従姉妹 たち か と 想像 さ れる ) 庭園 の 池 の ほとり に 、 荒い 縞 の 袴 を はい て 立ち 、 首 を 三 十 度 ほど 左 に 傾け 、 醜く 笑っ て いる 写真 で ある 。
0068
,160,45: 私 が いわゆる 、 桂子 の 旦那 だ と 分る と 、 私 は 店 の 奥 の 、 外人 客 が 通さ れる という 、 特別 な 囲い に 案内 さ れ 、 四 、 五 人 の 女給 たち が 私 を
^
とり 囲ん だ 。
0141
,17450,44: 番号 順 に 整列 さ せ られ て いる この 二 万 の 白い 十字架 こそ は 、 マクベス の 城 の ぐるり に あっ た 森 の よう に 動い て 、 シルクハット を かぶっ て 平和 を 語っ て いる 人々 を
^
とり 囲み 、 その 真実 を 問いつめる 権利 を もっ て いる の だ 。
0142
,1087,4: この 人物 を
^
とり 囲ん で 坐っ て いる 婦人 たち は 、 何 と ぼんやり と 軟かく 、 婦人 たち 、 という 一般 性 の 中 に 自分 たち の 肉体 と 個性 と を とかし こん で いる だろ う 。
0507
,768,23: 二つ の 床 を ぴったり と よせ て 枕屏風 が 暗い 中 でも 何 か 違っ た 暗 さ に 私 達 を
^
取り かこん で 居る 。
0777
,440,31: 千代 を 明 々 と 燈明 の ゆらぎ たつ 神前 に よびつけ 、 須曾 麻 呂 、 比良 、 宇礼 、 地 伯 はじめ 信徒 の 重立つ もの が これ を
^
取り かこん で 、
0985
,14,2: それ を
^
取り かこん で 五 六 の 椅子 と 腰かけ 、 奥 の 窓 の 下 に テーブル と 椅子 。
0988
,3627,10: しかし 次ぎ の 瞬間 に 久保 一 人 を
^
取り かこん で 、 どんな 光景 が 展開 する か が 、 電 氣 の よう に 私 の 頭 に きらめい た 。
0989
,17,3: そして 自分 を
^
取り かこん だ 観客 から 見 られ 、 見 られる こと で 得意 に なり 、 セッセ と 演技 を つづける 。
0989
,1043,15: ( 緋 の じゅうたん の 中央 に 座ぶとん を 一 枚 置き 、 それ を
^
取り かこん で 浮山 、 柳子 、 房代 、 須永 の 順 に 坐り 花札 を 戦わ し て いる 。
1064
,444,15: 何 し て も 、 これ は 大勢 の 写経 生 ら が 案 を
^
とり 囲ん で 、 大 大 論 を やり ながら 、 がやがや 書く に まかせ て 書い て 行っ た 全員 要望 の 下書き らしい 。
1073
,643,66: 放免 が 、 小次郎 に なり 代っ て 、 はるばる 訪ね て 来 た わけ やら 、 ゆうべ から の 仔細 を 、 つまびらか に 、 述べ たて て いる ま に 、 狼藉 人 と で も まちがえ た もの か 、 さらに 奥 から 、 家 司 、 侍 、 雑色 たち まで 、 あふれ 出 て 来 て 、 物々しく 放免 を
^
取り かこみ 、 さて 、 顔 見合せ たり 、 訊き 直し たり 、 さんざん に 議し た あげく 、 やっと 放免 に 、 小次郎 を 、 呼び入れ させ た 。
1174
,5090,16: その 人物 は 二 人 の 老人 と 三 十 前後 の 和服 の 女 に
^
取り かこま れ て い た 。
書き綴る
(書く.綴る)
延べ語数:
14
0004
,37,24: 小さい 遺書 の つもり で 、 こんな 穢い 子供 も い まし た という 幼年 及び 少年 時代 の 私 の 告白 を 、
^
書き 綴っ た の で ある が 、 その 遺書 が 、 逆 に 猛烈 に 気がかり に なっ て 、 私 の 虚無 に 幽か な 燭 燈 が ともっ た 。
0027
,1654,4: この 手記 を
^
書き 綴っ た 狂人 を 、 私 は 、 直接 に は 知ら ない 。
0080
,975,44: 雨 谷 君 の 商売 の 話 を くわしく 書け ば おもしろい の だ が 、 それ は 本 篇 の 事件 に は あまり 関係 が ない ので 、 あまり のべ ない こと と し 、 関係 の ある こと だけ を
^
書き つづる が 、 三 日 目 に はかれ は 思い切っ て 、 おなじ 露店 商 から 電気 コンロ と お 釜 と お 釜 の ふた と を 買っ て 如来 荘 へ もどっ た 。
0093
,1,13: 今 は 、 博士 の 許可 を 得る こと なし に 、 ちょっぴり
^
書き 綴る わけ だ が 、 N 博士 の 霊魂 なる もの が あら ば 、 にがい 顔 を する かも しれ ない 。
0617
,1344,8: 聖 ジュリアン 物語 は 悪魔 の 誘惑 を
^
書き 綴っ た もの で ある 。
0735
,73,80: この 小説 は 、 私 が 鬱病 ( 精神病 の 一 種 で ある が ) と 闘い 、 消耗 する 精神 や 体力 の 火 を 掻き起し つ ゝ 、 争い 、 そして 、 書き つ ゞ けた 小説 で 、 すでに 歩行 も 、 喋る こと も 不可能 な 時 に 至っ て も 、 尚 、 精神 病院 の 鉄格子 の 中 で ふるえる 手 で 、 時には 自分 に も 得体 の 知れ ない 文字 によって
^
書き 綴り つ ゞ けた 小説 な の だ 。
0735
,74,6: 幻視 と 幻聴 の 中 で
^
書き 綴っ た 小説 な の で ある 。
0793
,9,16: だから ヒマ な 野郎 ども が 筆蹟 に 苦労 し ながら ニセ モノ の 煩悶 を
^
書き 綴る 気持 に も なる の で あろ う 。
0793
,40,5: 益々 血 に もえ て
^
書き 綴っ た 。
0861
,60,23: 仕方 が ない から 、 まだ 生れ ない 孫 や ヒコ を 相手 に 、 世にも 異様 な 怪 自叙伝 を イマシメ として
^
書き 綴っ た の で ある 。
1000
,59,8: 例 に 依っ て こま ぐと 思いのたけ を
^
書き 綴っ た あと に 、 せめて 私 は あなた が 此 の 文 を 御覧 下 すっ た か どう か 、 それ だけ でも 知り たい の です 、 決して ねん ごろ な 御 言葉 を と は 申し ませ ん 、 御覧 に なっ た の なら 、 見 た と 云う 二 文字 だけ の 御返事 で も お 寄越し に なっ て 下さい 、 と 、 泣か ん ばかり の 口調 でし た ゝ め た の を 持た せ て やる と 、 女童 は ついぞ ない こと に ニコ くし ながら 戻っ て 来 て 、
1002
,265,39: この 書 は 、 それ 自身 の 標榜 する ところ に よる と 、 武田 信玄 の 老臣 高 坂 弾 正信 昌 が 、 勝頼 の 長篠 敗戦 の あと で 、 若い 主人 の ため に
^
書き 綴っ た という こと に なっ て いる 。
1012
,476,22: 以上 の 理由 が 、 私 が 幼年 時代 から の 記憶 を 辿っ て 、 棚田 判事 に対する 思い出 を
^
書き 綴っ て き た 次第 に 、 ほか なら ない の です 。
1135
,185,2: 思いの丈 を
^
書き 綴っ て 、 人伝 て に 送っ て も 返事 が 来 ず 、 到頭 お 終 い に は 、 多 与里 の 姿 を 見 た だけ でも うるさ そう に 顔 を 反 ける 左京 です 。
聞き取る
(聞く.取る)
延べ語数:
14
0002
,437,25: と 私 が 答える と 、 垣根 の ほう に まだ 近所 の お方 が いら し て 、 その 私 の 返事 を
^
聞き とっ た 様子 で 、 そう か 、 よかっ た 、 よかっ た 、 と 言い ながら 、 ぞろぞろ 引上げ て 行か れ た 。
0021
,7,35: 空襲 の 時 に も 私 は 、 窓 を ひらい て 首 を つき 出し 、 隣家 の ラジオ の 、 一 機 は どうして 一 機 は どう し た とかいう 報告 を
^
聞き とっ て 、 まず 大丈夫 、 と 家 の 者 に 言っ て 、 用 を すまし て い た もの で ある 。
0098
,3578,9: 久左衛門 は 酔い が 少し 廻っ て 来る と
^
聞き とり 難い 口調 で 、 何 か ひとり ぼつぼつ こぼし て いる 。
0684
,169,8: 私 の 言葉 を 一々 誤解 し て
^
聞き とっ て いる よう に 思う 。
0816
,291,61: たまに サイダー 十 本 に ナマ 卵 を ぶちこみ 泡 の 立つ 奴 を 牛 に のま せ たり する こと も 秘訣 だ けれども 、 実際 は 愛情 、 主人 の 情 が 牛 に 通じる こと によって 、 牛 が スクスク 肥育 する という の で ある が 、 この へん は 伊勢 神話 の 現代 篇 として お
^
聞き とり 願う 。
0842
,722,49: 同時に いろいろ の 雑音 が 重なり 起っ て 、 しかも 、 それ を 単に 雑音 と 思う と 大間 違い で 、 それ は つまら ん 、 という つぶやき が その 人 の 掛値 なし の 全部 の 意見 で あっ たり する から 、 それ を 録音 で
^
聞き とる こと が できる 道理 が ない の で ある 。
0866
,1894,17: 係り の 警官 から 、 こういう 処置 が とら れ た 理由 を 一 と 通り
^
聴き とり 、 彼 は やつ と 、 事 の 次第 が 呑み こめ た 。
0877
,216,10: 観 て いる と 、 どうも 、 はらはら し 、
^
聴き とる ため の 努力 を 強い られ 、 セリフ が いたずらに 長い よう な 気 の する こと は 、 珍しく ない 。
0947
,2026,11: 「 掛け合い を する と 申し まし た が 、 お
^
聞き とり に なれ ませ ん でし た か 」
1072
,3450,3: だが 、
^
訊き 取ら ず に は おけ ない と ばかり 、 三平 も 大 亀 も 、 根 ほり 葉 ほり 、 なお 訊き ほじっ た 。
1073
,550,32: そして 、 小次郎 を 、 聴訴 門 の 庭 に すえ 、 どういう わけ で 、 八坂 の 群盗 共 の 中 に い た か を 取調べ 、 理由 を
^
聞き とる と 、 むずかしい 追及 は せ ず 、 彼 の 所持 品 を 、 眼 の まえ に 、 返し て くれ た 。
1073
,5715,9: ま 、 仔細 は 、 経 基 から お
^
聞き とり 下さ れ い 」
1073
,6133,22: 「 一応 、 貞 盛 を 召し て 、 つぶさに 、 貞 盛 の 口 から 、 坂東 の 実情 を 、
^
訊き 取っ て みる べき で あろ う 」
1073
,6945,22: そして 数 日間 、 中央 と の 行政 の 打合せ やら 、 貢 税 の 状況 など を 、 府 官 から
^
訊き 取っ たり し て い た 。
生まれ育つ
(生まれる.育つ)
延べ語数:
13
0060
,9171,16: 日本電気 の パーソナル コンピューター は 、 大内 の 担当 する 電子 デバイス 事業 グループ から
^
生まれ 育っ た 。
0201
,23,2: 天津 に
^
生れ 育っ た アメリカ 人 の ハーシー が 「 アダノ の 鐘 」 の 主人公 として イタリー 系 の ジョボロ 少佐 を アダノ の 市 に 見出し て いる こと に は 意味 が ある 。
0213
,54,66: 思う に 、 それ は 、 D ・ H ・ ローレンス という 炭 礦夫 の 息子 が 、 たまたま 異常 な 感受性 と 表現 の 才能 に めぐまれ て い て 、 性 の 解放 を 主張 し 、 その 解放 者 で ある 男性 を 、 青年 貴族 だの 、 上流 資産 家 の 二男 など の 中 に 見出さ ず 、 自分 の
^
生れ 育っ た 階級 に 近い ところ から つれ て 来 て いる こと が 、 一部 の 人々 を 不安 に し た の だ と 考え られる 。
0622
,1,3: 私 の
^
生れ 育っ た 新潟 市 は 石油 の 産地 で あり 、 したがって 石油 成金 の 産地 で も ある が 、 私 が 小学校 の ころ 、 中野 貫一 という 成金 の 一 人 が 産 を なし て 後 も 大いに 倹約 で あり 、 停車場 から 人力車 に 乗る と 値 が なに が しか 高い ので 万代橋 という 橋 の 袂 まで 歩い て き て そこ で 安い 車 を 拾う という 話 を 校長 先生 の 訓辞 に 於 て 幾度 と なく きかさ れ た もの で あっ た 。
0625
,20,5: こういう 境地 から 名工 が
^
生れ 育っ た 場合 、 その 作品 は 「 一 ツ の チリ すら も とどめ ない 」 もの に なる でしょ う 。
0775
,341,18: 今 まで と は 人 が 変っ た よう に 、 女らし さ が 急速 に 、 めざましく
^
生れ 育っ て 、 にわかに 万 人 の 目 を うち 、 心 を ひきつける 初々しい 色気 が 溢れ たっ て いる の で あっ た 。
0858
,1,3: 私 の
^
生れ 育っ た 新潟 市 は 石油 の 産地 で あり 、 したがって 石油 成金 の 産地 で も ある が 、 私 が 小学校 の ころ 、 中野 貫一 という 成金 の 一 人 が 産 を なし て 後 も 大いに 倹約 で あり 、 停車場 から 人力車 に 乗る と 値 が なに が しか 高い ので 万代橋 という 橋 の 袂 まで 歩い て き て そこ で 安い 車 を 拾う という 話 を 校長 先生 の 訓辞 に 於 て 幾度 と なく きかさ れ た もの で あっ た 。
0859
,2,88: 私 は タバコ が 配給 に なっ て 生れ て 始め て キザミ を 吸っ た が 、 昔 の 人間 だって 三 服 四 服 は つづけ さま に 吸っ た 筈 で 、 さ すれ ば ガン 首 の 大きい パイプ を 発明 する の が 当然 の 筈 で ある のに 、 そういう 便利 な 実質 的 な 進歩 発明 という 算段 は 浮かば ず に 、 タバコ は 一服 吸っ て ポ ン と 叩く ところ が よい など という フザ けた 通 が
^
生れ 育ち 、 現実 に 停止 し て 進化 が 失わ れ 、 その 停止 を 弄ん で フザ けた 通 や 極意 や 奥義 書 が 生れ て 、 実質 的 な 進歩 、 ガン 首 を 大きく しろ と いう よう な 当然 な 欲求 は 下品 な もの 、 通 なら ざる 俗 な もの と 考え られ て しまう の で ある 。
0981
,227,6: 母 は ただ 物がたい 家 に
^
生れ 育っ て
1037
,2297,5: が 、 こんな ところ で
^
生れ 育っ た 貞子 を 、 あの 夏 の 夜 、 私 の 家 の 近く の 屋台店 まで 運ば せ た もの は 何 か 。
1040
,774,0:
^
生まれ 育っ た 町 を 離れ て 、 この 近く に ひとり で 下宿 し 、 学校 に かよっ て い た 。
1040
,2499,8: その 木立 の なか から 、 母親 が
^
生まれ 育っ た 町 を 、 いろんな 角度 から 見下ろし て 彼 は 時間 を 過ごし た 。
1050
,104,7: おまえ は もう 、 上方 の 国
^
生れ 育っ た 国 に もどり なさい 。
分かり過ぎる
(分かる.過ぎる)
延べ語数:
13
0141
,5120,5: その こと は 伸子 に
^
わかり すぎる ほど わかっ て い た 。
0141
,17682,6: 「 そんな こと は 、 もう
^
わかり すぎ てる 。
0291
,45,18: ジュール ・ ロマン の 『 ヨーロッパ の 七つ の 謎 』 一 冊 よめ ば 、 それ は
^
わかり すぎる ほど よく わかる 。
0448
,45,15: 後 の 代り が ない こと は 、 少く とも 、 自分 に は
^
判り 過る 程 解っ て 居 た 。
0508
,571,20: 今 こそ 斯 う やっ て 居 て も 近い 未来 に 幸福 に なる と 云う 事 は
^
分り すぎ て 居る 位 明白 な 事 で ある 。
0617
,463,1: むしろ
^
分り 過ぎる くらい 分っ て いる が 、 それ だけ で は 納得 さ れ ない 。
0672
,50,37: ギター が 自慢 で 、 不遇 な ギター 弾き の 深刻 な 悲恋 か 何 か 演じれ ば 巧 技 忽ち 一世 を 風靡 し て 時代 の 寵児 と なる の だ けれども 、 それ が
^
分り すぎる から 同僚 の 嫉み に 妨げ られ て 実現 でき ない の だ と いう 。
0742
,46,5: こういう コマ カナ 情報 が
^
分り すぎる と 、 予想 は 当ら なく なる 一方 だ そう で ある 。
0824
,373,53: 平泉 氏 は 自分 の 代々 の 愛犬 の 毛皮 を 保存 し て い た が 、 犬 の 毛皮 という の も はじめて 見 た の だ が 、 それ が 主人 の 愛惜 の 産物 で ある から 、 いじらしく 、 その 気持 は 犬 を 愛する 我々 に は
^
分り すぎる ほど 通じる もの だ 。
0834
,193,9: ちょ ッ と 考え て みれ ば 、
^
分り すぎる ぐらい よく 分る こと です よ 。
0850
,208,7: 僕 の 一生 など 僕 に は
^
分り すぎる 程よく 分っ て いる の です 。
0959
,252,34: 好き な ところ は 吉原 で 、 嫌い な ところ は お 役所 だ と いつも 口癖 の よう に いっ て い た から 察し て も 、 大概 その 心持 は 、
^
わかり 過ぎる ほど わかっ て いる 筈 だっ た 。
0988
,5235,25: 」 と 問わ れ た が 、 この 女 が 僕 の 搜 し て いる 女 で 無い 事 は 、 それ まで に
^
わかり 過ぎる 程 わかつ て いる の だ し 、 返事 に 困 つ た が 、 又 例 の M の 事 を 書く ため ウンヌン を 言い 、 立川 景子 さん に 聞い て 訪ね て 來 た こと を 述べる 。
手繰り寄せる
(手繰る.寄せる)
延べ語数:
13
0034
,73,19: 坂 を 降り て 北 へ 折れる と 、 市場 で 、 日覆 を 屋根 の 下 に
^
たぐり 寄せ た 生臭い 匂い の する 軒先 で 、 もう 店 を しも う たらしい 若者 が 、 猿股 一つ の 裸 に 鈍い 軒灯 の 光 を あび ながら 将棋 を し て い まし た が 、 浜子 を 見る と 、 どこ 行き で ン ね ン と 声 を 掛け まし た 。
0060
,7497,6: 見届け たい 未来 を 素早く
^
手繰り 寄せる に は 、 大衆 運動 の 旗 を 振る の が 近道 だろ う と 安田 は 考え た 。
0141
,8390,7: そして 頬 の 下 へ 枕 を
^
たぐり よせ 、 その 柔かい 羽根 の なか へ きつく 顔 を おしつけ た 。
0603
,39,18: 糸 の 先 に は 、 赤い 絵 の かい て ある 凧 が 、 ふらり ふらり と
^
たぐり よせ られ て い まし た 。
0603
,44,2: そして そのまま
^
たぐり よせ られ た ので 、 凧 まで も 枝 に ひっかかっ て しまい まし た 。
0772
,261,29: おし の 、 お たみの 女連 、 彦太郎 、 千 吉 、 文三 という 小 ッ ちゃい 子供 連 、 これ を よび あつめ て 搦手 から 話 を
^
たぐり よせる 。
0777
,633,9: する て えと 志 呂 足 は 山の神 まで
^
たぐり よせ た が 、 石 の 下 と は 知ら ねえ な 。
0794
,362,13: むろん これ に は 紐 が つけ て あっ て 、 あと で
^
たぐり よせ て ポケット へ なり ボックス の 中 へ なり 隠し こむ の です 。
0820
,202,13: 五 十 米 ぐらい の 釣糸 を ぶら下げ て 全速力 で 走り ながら
^
たぐり よせる と 、 相当 大きな 魚 が ぶらさがっ て 現れ て くる ね 。
0910
,65,32: 多く の 奴隷 も 鞭 の 下 に 、 いつ の 日 か 、 この 芸 の 鬼 に 魅せ られる 日 が あり 、 この 凄惨 な 芸 の 奥底 に
^
たぐり よせ られ た 人々 が 、 ずいぶん あっ た で あろ う 。
1076
,1877,19: すなわち 強力 なる 中原 の 王者 は 、 万策 を 講じ て 遠い 海 の 果 から これ を
^
たぐり 寄せ 、 或いは また これ を 無形 の 武器 として 、 洪 大 なる 地域 を 征服 し 得 た の も 、 すでに 悠々 たる 三 千 年 以上 の 昔 の こと で ある 。
1076
,2235,37: 将来 誰 か もし 綿密 な 比較 を 試みる なら ば 、 是 に 全国 を通じて の 著しい 一致 が あり 、 さらに 海外 の 稲作 種族 と の 間 に も 、 若干 の 連絡 が
^
たぐり 寄せ られ そう に 、 私 に は 夢想 せ られる 。
1112
,48,82: すて は 谷間 に 下りる 前 に 、 袴 野 の 下 著 を 取り出し た が 、 ふと 、 野伏 の 下 著 も それ に まぜ て 抱え 、 日 あたり の 谷間 の 岩 の うえ に 坐り込み 、 野伏 の 下 著 を ひろげる と 、 その 臭気 を かい で さわり を 頬 に あて て 触っ て み た 、 乳房 から 下腹 部 にかけて 例 の じい ん として 来 た 、 彼女 は
^
たぐり 寄せ て 縋る よう に また下 著 を かい だ 、 そして 勢 好く 裸 に なる と 谷川 の 淵 に 飛びこん だ 、 泳ぎ 終る と 下 著 を それぞれ に すすぎ 、 若い 木 の 枝 にかけて 干し た が 、 暑い 日 ざし は 彼女 の 洗っ た 髪 が かわく より も 早く 、 かわい て い た 。
分け込む
(分ける.込む)
延べ語数:
13
0618
,478,4: オレ は 山 に
^
わけ こん で 兎 や 狸 や 鹿 を とり 、 胸 を さい て 生き血 を しぼり 、 ハラ ワタ を まきちらし た 。
0618
,751,7: オレ は 裏 の 山 に
^
わけ こん で 、 あまた の 蛇 を とっ た 。
0618
,841,21: オレ は 心 の 重 さ に たえがたかっ た が 、 袋 を 負う て 明け きら ぬ 山 へ
^
わけ こま ず に も い られ なかっ た 。
0618
,842,3: そして 山 へ
^
わけ こむ と 、 オレ は 蛇 を とる こと に 必死 で あっ た 。
0625
,207,12: 彼ら は いずれ も 自動車 を のりすて た 場所 から 山中 へ
^
わけ こん で 雨中 を いとわ ず カン ナン 辛苦 を ともに し て くれる の だ から 、 まさしく ヤッカイ に なっ た と 言わ ざる を 得 ない の で ある 。
0625
,215,5: なぜなら 、 後日 山中 へ
^
わけ こん で ロッククライミング の 難路 を あえい で いる とき 、 それ まで メモ を つけ て おい た 大事 の 手帳 を 失っ て しまっ た 。
0777
,967,29: 「 とうとう 川越 の 居酒屋 で 、 タナグ 山 の 祭神 が 、 石 だ という こと を 突き とめ て 、 次 の 日 から タナグ 山 へ
^
わけ こん で 歩き まわっ て い た そう です ね 」
0782
,514,21: その 着流し の 人物 か どう か は 分ら ない が 、 この 寺 の 裏 から 丹沢山 の 方 へ
^
わけ こん だ 人 が 、 まれ に あっ た よう だ 」
0787
,467,8: ここ から 街道 を すて て 山中 へ
^
わけ こむ と 、 オーカミイナリ が ある の だ 。
0787
,470,20: 諸国 から 信者 が 集る と 申し て も ごく 少数 で 、 この 里 を 通っ て 山 へ
^
わけ こむ それら しい 人 の 姿 を 見かける の は 年 に 四 五 十 人 と の こと です よ 。
0787
,479,15: 翌朝 一 行 は 里人 に 道案内 を たのん で 山 の 中 へ
^
わけ こん だ 。
0825
,385,11: さて 再び 扮装 を つける 前 に 熊笹 の 中 へ
^
わけ こん で ノン ビリ と 立 小便 の 老人 、 青年 、 少年 たち 。
0842
,865,7: しかし 、 コンゴー の ジャングル に
^
わけ こん だ 日本人 は 今 に 至る も 絶無 で は ない か と 私 は 考え て いる 。
植え込む
(植える.込む)
延べ語数:
13
0140
,219,8: 榧 や 楓 、 車輪 梅 など の
^
植え こま れ た 庭 は 古び て い て 、 あたり は 市内 と 思わ れ ない 閑寂 さ だっ た 。
0140
,235,28: 松 の 枝 かげ を 失い 、 楓 の 下枝 から むき出さ れ た 燈籠 に 、 納 り を つけよ う と 、 無造作 に 青木 が
^
植え こま れ て い た 。
0140
,1070,46: 坂の上 の 方 を とおっ て いる 桜 並木 は 、 左右 に 植え つけ られ て いる 桜 が 古木 で 梢 を ひろげ 、 枝 を 重く さし 交し て いる ばかり で なく 、 並木 通り から また 深い 門 内 の
^
植え こみ を へだて て 建て られ て いる 住宅 が 、 洋風 に しろ 、 和風 に しろ 、 こっ た もの ばかり で あっ た 。
0141
,5310,8: 寂しい その 通り は 、 三色菫 の
^
植え こま れ た 花壇 が 遠く に 見える 公園 へ 向っ て ひらい た 。
0141
,9966,7: 規則正しく 一定 の 間隔 を おい て
^
植え こま れ て いる 街路 樹 と 鉄柵 と の 間 に はさま れ て いる 歩道 は 、 ひ や びやと 濡れ て い て 淋しい ばかり で なく 、 人通り が ごく たま に ある きり だっ た 。
0312
,15,11: 反対 の こと が 、 外国 の 通念 の 中 に
^
植え こま れ て いる 。
0318
,863,26: 日本語 が すべて ローマ字 で 書か れる 時 が 来る こと は まだ 遠い に しろ 、 昨今 の ローマ字 流行 によって 、 戦時 中 強く
^
植え こま れ た 人種 的 偏見 が うち 破ら れ て ゆき つつ ある こと は よろこばしい 。
0318
,948,25: 労働 者 、 一般 有識 人 、 学生 など の 間 に は 日本 の 民主 化 は 、 この 生活 感情 の うち に
^
植え こま れ た 封建 的 礼拝 観念 の 克服 が 必要 で ある こと が 自覚 さ れ て き て いる 。
0347
,13,14: しかし 、 日本 の あらゆる 官僚 機構 と 学界 の すべて の 分野 に
^
植え こま れ て いる 学閥 の 威力 は 、 帝 大 法科 出身 者 と 日大 の 法科 出身 者 と を 、 同じ 人生 航路 に 立た せ なかっ た 。
0424
,48,38: 戦争 挑発 者 にとって 最も ほくそ笑ま れる 状態 は 、 ある 国 の 人民 の 間 に 、 はっきり と し た 根拠 は ない けれども 、 一つ の 国 に対して しつこい 偏見 が 永年 の 間 に
^
植え こま れ て いる という 状態 で ある 。
0947
,3614,13: 紡錘形 に 剪定 し た アスナロ を 模様 の よう に ところどころ に
^
植え こみ 、 その間 に 花壇 と 睡蓮 の 池 が ある 。
1068
,55,18: “ 生まれ 出 ない うち に すでに 自分 に そういう もの を 、 仏 さま や 神さま が
^
植え こん で おき ながら 、 そして それ を 戒律 の ナワ で しばれ と いう の は 、 どういう わけ です 。
1072
,4610,26: 中 に は 、 隠し 売女 を おき 、 板前 を もち 、 あやし げ な 小唄 や 、 三味 の 水 調子 が 、
^
植え こみ の 奥 から 洩れ て くる の も ある 。
連れ立つ
(連れる.立つ)
延べ語数:
13
0140
,1112,6: 反対 側 を 竹村 と
^
つれ 立っ て 見 て まわり ながら 、 素子 が いっ て いる 。
0140
,2123,18: 多 計 代 は 、 どうやら 伸子 と 一緒 の 方 が 工合 よい 風 で 、
^
つれ 立っ て 食堂 へ 行っ た 。
0140
,2721,6: 伸子 は 、 素子 と
^
つれ 立っ て 桜 並木 の 通り から 住居 の 方 へ と 小道 を 曲り ながら 、
0141
,1939,28: 伸子 は 紙袋 から 、 苺 模様 の 紙 に くるまれ た チョコレート を つまん で 口 に 入れ 、 同じ よう に 頬 ぺたをふくらましている 素子 と
^
つれ 立っ て 、 広場 の 入口 まで 来 た 。
0141
,4009,9: 日曜 の 並木道 に は 父親 や 母親 と
^
つれ 立っ て 歩い て いる 子供 たち が どっさり あり 、 長 外套 を つけ 、 赤い 星 の つい た 尖り 帽 を かぶっ た 赤軍 の 兵士 が 、 小さい 子 の 手 を ひい て 幾 組 も 歩い て いる 姿 が 伸子 に 印象 ふかかっ た 。
0141
,4381,3: ニューラ と
^
つれ 立っ て アパートメント を 出 た 。
0141
,5034,7: 少女 の 伸子 は 父 と
^
つれ 立っ て 目 を みはり ながら も 、 勝気 な 少女 らしく 、 その ホール の 絨毯 の 上 を 歩い た 。
0141
,6468,21: そこ を 出 て ぶらぶら 来 たら 、 思いがけ ず 正面 の 茂み の 間 を エレーナ・ニコライエヴナ と 技師 と が
^
つれ 立っ て 歩い て いる の に ぶつかっ た 。
0141
,7812,11: 伸子 は ピオニェール の なり を し た 少年 と
^
つれ 立っ て パッ サージ ・ ホテル を 出 た 。
0141
,14382,30: やがて 、 正直 そう な ふとっ た 顔 に 一層 悲し そう な 表情 を 浮べ ながら 、 多分 それ が ほんとう でしょ う 、 と 立ち上り 、 伸子 と
^
つれ 立っ て 重い 足どり で 看板 おろし を し て いる 入口 へ 出 た 。
0141
,20446,9: プロレタリア 美術家 同盟 の 事務所 から 伸子 と
^
つれ 立っ て かえり ながら 、 蒲原 順二 は 、
0242
,238,1: 仲よく
^
つれ 立つ マルクス 夫妻 。
0464
,197,4: 日本人 の 尼僧 が
^
つれ 立っ て 、 礼拝 堂 から 出 て 来 た 。
受け見る
(受ける.見る)
延べ語数:
13
0130
,37,23: そういう ちゃんと し た 生活 の 幾 年 か のち に 、 あなた は 、 過去 の 自分 が どんなに 境遇 に対して
^
受け み で あり 、 自主 的 で なく 、 よわい もの の 薄情 さ を もっ て い た か という こと について 、 発見 なさる でしょ う 。
0140
,3527,11: 本当に 人間 として 越智 から 影響 さ れる の は 若く
^
受け み な 保 だ と 伸子 は 思っ た 。
0140
,4904,7: それ は 伸子 と すれ ば 全く
^
うけ み な 偶然 で あっ た 。
0141
,9355,9: すべて が 二 人 にとって 、 特に 伸子 にとって
^
受け み な 、 追いこま れ た 状態 に なっ て しまわ ない ため に は 。
0141
,11034,31: しかし 、 人類 の 歴史 の 前進 という 意味 で 、 伸子 は どういう 過程 で どう 現れる の か は わから ない ながら も 、 革命 という もの について 、
^
うけ み に ばかり 感じ て いる の で は なかっ た 。
0141
,17639,15: そして きつく 圧し つけ られ た とき 、 蜂谷 の 唇 は 不意 で 全く
^
うけ み で いる 伸子 の 歯 に ふれ た 。
0170
,24,4: こうして 婦人 の
^
うけ み な 社会 的 立場 を おのずから 反映 し て うけ み な 対象 として 文学 に 導き い れ られ た 婦人 は 、 ルネッサンス の 時代 、 文芸 復興 期 に なっ て 、 どういう 変化 を うけ たろ う 。
0170
,24,15: こうして 婦人 の うけ み な 社会 的 立場 を おのずから 反映 し て
^
うけ み な 対象 として 文学 に 導き い れ られ た 婦人 は 、 ルネッサンス の 時代 、 文芸 復興 期 に なっ て 、 どういう 変化 を うけ たろ う 。
0170
,52,7: オセロ の 愛 の はげし さ を
^
うけ み に おそれ て 、 これ を なくさ ない よう に 、 と 云わ れ た その 言葉 の 力 に 圧せ られ 、 麻痺 さ せ られ て しまっ て いる 。
0170
,180,75: 当時 は 風流 と 云い 、 あ われ に やさしい 趣 と 云っ て 、 恋愛 も 結婚 も 流れ の うつる よう な 形 で 、 婦人 は 隷属 せ ず 行わ れ た よう で も 現実 に は 矢 張り 男 の 好きこのみ で 愛さ れ 、 また 捨て られ 、 和泉式部 の よう な 恋愛 生活 の 積極 的 な 行動 力 を もつ 女性 で も 、 つまるところ は
^
受け み の 情熱 に おわっ て いる 。
0170
,345,16: この 原因 は 、 今日 に なっ て みれ ば ただ 経験 の 仕方 が あまり
^
受け み で あっ た ばかり で なく 、 戦後 の 生活 に 安定 が もたらさ れ て い ない という こと に 重大 な 関係 が ある 。
0316
,67,21: その 大門 を くぐれ ば 、 武士 も 町人 も 同等 な 男 と なっ て 、 太夫 の 選択 に
^
うけ み で なけれ ば なら ない 廓 の しきたり が つくら れ た の も 、 町人 が せめて も 金 の 力 で 、 人間 平等 の 領域 を 保と う と し た こと に よっ た 。
0316
,156,18: 利 に さとい 人々 は 、 日本 の 文化 性 に ある この 不幸 な 沈黙 と
^
うけ み の 習慣 を とらえ て 、 この 国会 の 会期 中 、 どっさり の 反 民主 的 な 法案 を 上程 し て いる 。
考え合う
(考える.合う)
延べ語数:
13
0091
,836,7: 道夫 は あれ や これ や を
^
考え 合わ せ 、 ある 一つ の 推定 を 心 の 中 に 思いつい た の だっ た 。
0092
,732,3: それに もう 一つ
^
考え 合わ せ ます 。
0140
,3270,22: 保 で さえ 、 伸子 の 知っ て いる より 遙 か に どっさり の こと を 、 仲間 と 話し 、
^
考え あっ て い た の だ 。
0141
,14232,33: 伸子 は 、 蜂谷 の いう こと の うち に 感じとら れる 真実 と 、 そこ に まじっ て 現れ て いる 彼 の 傍観 的 な 立場 と を 、 だまっ て
^
考え あわ せる の だっ た 。
0197
,158,19: 強い 組合 から 新しい 作家 が より 多く でる 傾向 が ある と いわ れ て いる 事実 と
^
考え あわ せ て 。
0329
,13,5: これ と それ と を
^
考え あわ せれ ば 、 十 五 歳 の 少年 団 の 列車 妨害 は ただ の いたずら 心 と いい きれる だろ う か 。
0784
,874,12: かく て 二 人 は いろいろ の 疑問 を 提出 し て
^
考え 合っ た が 、 宗久 の 幻想 の 由来 は どうしても 見当 が つか ない 。
0790
,772,2: それら を
^
考え 合わ せ て 、 加 十 の 特徴 と は 左 ヒジ から 下 が ない こと 。
0946
,209,22: 金 十郎 も 鉾 先 を 折り 、 尻内 へ 帰っ て ぼんやり し て い た が 、 いろいろ と
^
考え あわ せる と 、 笹木野 の 萱 の 中 から もの を 言い かけ た の が 、 知 嘉 姫 だっ た よう に 思え て なら ない 。
0947
,752,7: サト子 は 、 わが身 の 貫禄 を
^
考え あわ せ て 、 一 時間 、 三 百 円 と きめ た 。
1050
,497,30: ただし 、 附近 に 散在 し て いる 遺跡 や 、 その 名称 や 、 それ に 附随 し て 語り 伝え られ て いる 伝説 や 信仰 など を
^
考え あわ せる と 、 或は これ は 俗人 の 近づく の を 許さ なかっ た 祭祀 関係 の 遺跡 だっ た の で は なかろ う か と も 考え られる 。
1072
,6969,26: いや 、 夜 ごと の 、 お 袖 の 行動 を 見る につけ 、 また 遠い 以前 から の 、 かの 女 の 運命 を
^
考え あわ せ て も 、 こう なる の は 無理 も ない 。
1140
,153,52: ただ 時々 耳 について 、 何時 まで も 忘れ 兼ね た 言葉 は 「 ウレラソロク 」 という 言葉 と 、 もう 一つ 、 「 オクズス 」 という 単語 だけ です が 、 それ も 何 ん の 意味 やら 、 私 の 知っ てる 範囲 の 、 あらゆる 国 の 言葉 を
^
考え 合わ せ まし た が 、 結局 は 何 ん の 事 やら 少し も 判り ませ ん 。
生き残る
(生きる.残る)
延べ語数:
13
0079
,831,0:
^
生き のこっ て いる の は たった 二 十 万 人 だ 。
0082
,3172,17: ひょっとしたら 、 あの まえ に ロケット から 飛び おり て 、 どこ か に かくれ 、 まだ
^
生き のこっ て 再挙 の 日 を 待っ て いる の で は ない だろ う か 」
0141
,19947,24: その 少女 は 、 何 か 偶然 の こと で 、 田舎 の おじいさん の ところ へ 行っ て い た か で 、
^
生き のこっ た 。
0141
,22641,32: 愛する もの が 死ぬ と 、 その おも かげ から 、 年月 の 間 に かさね られ て いる さまざま の やさしい 思い出 まで が 、 いっしょ に 死ん で 、
^
生き のこっ た ものの 心から 消え て しまう もの だ と し たら 、 人間 にとって 死 は 、 どんなに 動物 の 生き 死 めい た 、 たやすい こと に なる だろ う 。
0189
,9,0:
^
生き のこっ た 日本 の 全 人民 が 、 はじめて 幾重 も の 口 かせ 、 手かせ から ときはなさ れ た こと を 意味 し た 。
0241
,74,0:
^
生き のこっ た 妻 たち は 、 今日 新しい ヨーロッパ の 目ざめ とともに 、 何 を 思い 何 を 欲 し 、 そして 何 を 打ち立てよ う と 希っ て いる 未亡人 たち で あろ う か 。
0305
,12,9: 戦争 が おわり 、 それら の 人々 は
^
生き のこっ て かえって 来 た 。
0454
,121,22: 六 日 夜 十 一 時 頃 、 基 ちゃん が 門 で 張番 を し て 居る と 相生 署 の
^
生き のこり の 巡査 が 来 、 被服 廠 跡 の 三 千 の 焼死体 の とりかたづけ の ため に 、 三 十 六 時間 勤務 十 二 時間 休息 、 一 日 に 一つ の 玄米 の 握り飯 、 で 働 せら れ て 居る 由 。
0848
,292,28: こういう 独創 的 な 大人 物 の 名前 など は いかなる 本 に も とどまる はず が ない もの だ が 、 その 独創 は 長く 後世 に
^
生き のこり 、 恐らく 数 千 数 万 年 の イノチ を もっ て 尚 つきる こと を 知ら ない の かも 知れ ない の だ が 、 これ が ま こと の 文化 という もの な の だろ う 。
0990
,447,18: そう すれ ば 、 その 戦う 私 たち と 敵 の 大 部分 が 死に ます が 、
^
生き のこる 人 も できる でしょ う 。
0990
,448,1: その
^
生き のこっ た 人 たち が 、 その うち に は 、 戦争 など という 愚か な 手段 に 訴え ない でも 、 人間 同士 が 暮し て いける よう に 、 完全 な 強い 人間 に なっ て くれる でしょ う 。
1041
,329,25: アレン ・ ギンズバーグ 、 ゲイリー ・ スナイダー 、 ローレンス ・ ファリンゲティ 、 ローレンス ・ リプトン 、 テュリ・カプファバーグ 、 マイケル ・ マクルーア など 、 みな 、
^
生き のこっ て いる 。
1041
,2729,0:
^
生き のこっ て まだ ヒッピー を やっ て いる 人間 たち は 、 もともと かなり 重症 の ミス フィット で ある うえ に 麻薬 によって ほとんど いつも 錯乱 状態 に ある ため 、 完全 に 自由 な 人間 の 末路 の 、 ひとつ の 見本 と なっ て いる 。
冷え切る
(冷える.切る)
延べ語数:
13
0071
,805,3: 月世界 は すっかり
^
冷え きっ て 、 死ん で しまっ た 遊星 だ から 」
0071
,1544,7: 月 は 死 の 世界 で 、
^
冷え きっ て い ます 。
0090
,44,2: 月 は
^
冷え きっ て いる し 、 空気 も 水 も ない から 、 生物 が いき て い られ ない わけ です ね 」
0141
,13394,28: 大粒 の ダイアモンド の 指 環 の はまっ た 多 計 代 の 右手 は 、 伸子 の 手 の なか で かすか に 震え 、 表面 が
^
冷え きっ て いる よう でし ん が 熱っぽかっ た 。
0141
,15005,4: 繊 く て
^
冷え きっ た 須美子 の 指 が 、 万力 の よう に 伸子 の 手 を しめつけ た 。
0548
,317,7: 母 は 溜息 を つい て 、
^
冷え きっ た 紅茶 に 酒 を 垂らし た 。
0587
,102,12: 夢 から 出 て 、 木原 宇一 は 足 先 が
^
冷え きっ てる の を 感じ まし た 。
0759
,6374,4: 骨 の シン まで
^
冷え きっ て まさ ア 」
0778
,126,7: その 時 以来 夫婦 の 仲 は
^
冷え きっ て しまっ た の で ある 。
0809
,145,4: 若者 の 心胆 が
^
冷え きっ た まま 温まら ない の は 当然 と いう もの 。
0948
,304,10: 壁 煖炉 の 火 格子 の 上 に 、
^
冷え きっ た 昨日 の 灰 が うず 高く なっ て いる 。
1101
,368,3: そして それ が
^
冷え きる まで に は 、 たくさん の 乳房 が 垂れ さ がる 。
1174
,3106,9: くたくた に くたびれ て いる し 、 身体 は
^
冷え 切っ て いる し 、 そして その 夕食 に は お 赤飯 に 鯛 の 尾頭つき が 出 まし た よ 。
まて待つ
(まてる.待つ)
延べ語数:
13
0062
,2826,3: いや 、
^
まて まて 。
0084
,104,4: 「 まだまだ まだ 、
^
待て 待て 。
0701
,625,25: ヤツ 子 も 再び バス に 乗りこん で 徹底的 に 奴 め を 困ら せ て やり たい と ムラムラ と 殺気立っ た が 、
^
待て 待て 、 要するに また バス 代 の 立て か え を さ せ られる の が 天 の 定め で あろ う 、 とても 芋 と の 合戦 に は 勝味 が ない と 悟っ て 、 やめ に し た の で ある 。
0795
,264,18: その 行先 は あるいは 、 と 、 野村 は 例 の 心当り を 云い たく なっ た が
^
待て 待て と 言葉 を おさえ た の で ある 。
0993
,1826,20: その 時 は 既に 金吾 も ザクザク と 足音 を さ せ て かなり 遠ざかっ て いる ) … …
^
待て 待て 金吾 !
0993
,2103,31: こいつ は 、 水 を くれ て やる の アベコベ に する の が ホント で ねえ かしら など と 迷っ たり 、 俺 あ アワ を 喰っ た が 、
^
待て 待て 、 先生 の おっしゃっ た 通り やら ない か ん と 思っ て 、 その 通り に つづけ やし た 。
0994
,357,3: 御 橋
^
待て 待て 。
1028
,19,0:
^
待て 待て 、 自分 で 料理 だって できる ぞ 。
1028
,24,1: 「
^
待て 待て 、 台所 も いい が 、 それ より 先 に 、 働き やすい よう な 、 身軽 な 服装 を こしらえる こと が 第 一 だ な 」
1073
,282,1: 「
^
待て 待て 」 と 、 国 香 が よびとめ た 。
1073
,439,1: 「
^
待て 待て 、 すこし 火 が 、 不景気 に なっ た 。
1073
,3246,1: 「
^
待て 待て 将 頼 。
1073
,7420,1: 「
^
待て 待て 。
見ちがえる
(見る.ちがえる)
延べ語数:
13
0141
,12910,11: 保 が 死ん で から 、 多 計 代 は
^
見 ちがえる よう に 健康 を 失っ た の だっ た 。
0618
,528,10: 三 年 の うち に ヒメ の カラダ は
^
見 ちがえる よう に オトナ に なっ て い た 。
0756
,107,33: 終戦 前 の 横溝 君 は 文章 が ヘタ で 、 この 雰囲気 ご のみ 、 怪奇 ご のみ 、 読む に 堪え ない 作品 ばかり だっ た が 、 終戦 後 は
^
見 ちがえる 成長 ぶり で 、 差 が 激しい ので 、 いささか 呆れる 程 で ある 。
0759
,2415,8: 芸者 か 、 店 の 女将 か と
^
見 ちがえ た の は 道理 で ある 。
0759
,2983,2: そして 、
^
見 ちがえる ほど 、 大人び て い た 。
0775
,285,5: 正司 君 も ちかごろ は
^
見 ちがえる よう な 若 社長 ぶり 、 見上げ た もの だ と 思っ て い た が 、 持っ て 生れ た バカ の 性根 は 仕方 が ない 。
0866
,3598,22: うし ろ に 黙 つて 立つ て いる 少女 に も 気 を くばり ながら 、 京野 等 志 は 、
^
見 ちがえる ほど 生きいき と し た 小萩 の 顔 を 珍し そう に 打ち 眺め た 。
0947
,464,17: 黒っぽい 背広 を 着こ ん で 、 秋 の す がた に なっ て いる ので
^
見 ちがえ た が 、 あの 日 の 、 ひと の よ さ そう な 中年 の 私服 だっ た 。
0988
,511,2: —— スッカリ
^
見 ちがえ て —— それ に 、 立派 な やつ が 生え ち ま つた 」 私 は ヒゲ の 恰好 を し て 見せ た 。
1072
,2960,12: すっかり 落着き 、 また 覚悟 し きっ た 市十郎 は 、
^
見 ちがえる ほど 、 顔 いろ も よく なり 、 眉 も 眸 も 、 清々 と し て い た 。
1073
,2041,12: 将 頼も 、 将 平 も 、 すっかり 成人 し て 、
^
見 ちがえる 程 だ よ 。
1074
,1955,21: それ を 手拭 に し て 顔 を 拭い て い たら 、 二 三 日 も たた ぬ うち に
^
見 ちがえる ほど 綺麗 な 女 に なっ た 。
1172
,1297,10: 無精 鬚 を すこし 伸ばし 、 閉じ た 目 は
^
見 ちがえる ほど 窪ん で 見え た 。
持ち合わせる
(持つ.合わせる)
延べ語数:
13
0040
,6,16: が 現在 の 私 は もはや 耳かき で すくう 程 の 若 さ も 青春 も
^
持ち 合せ て い ない こと を 心細く 感ずる ばかり で ある 。
0098
,1268,26: 人 に 生き た 標 印 を ただ 一つ 許す こと ぐらい の 寛大 さ は 、 いかなる 非情 な 主知 主義 者 と いえ ども
^
持ち 合せ て いる に ちがい ない その 感情 —— 感情 を パスカル は 神 の 恩寵 物 だ と いう 。
0548
,9,11: 家庭 生活 について の 希望 とか 抱負 とか も 、 大して
^
持ち 合せ て は い なかっ た 。
0548
,159,12: 吉川 は だいたい 無口 だ し 、 面白い 話題 も あまり
^
持ち 合せ なかっ た 。
0597
,2180,20: 贅沢 な もてなし を さ れ そう な ので 、 彼等 は 、 仲間 の 一 人 が 金 を
^
持ち 合せ て い た と は いえ 、 少し 心細く なっ て 、 この 頃 すっかり 貧乏 で ね と 、 ケチ な こと を 言い出し た 。
0628
,251,61: 幸吉 は 無学 だ が 、 男女 の 交 り に も 情趣 が なけれ ば と 思っ て いる が 、 この 女 は 、 あんな こと イヤ だ とか 、 主人 に 悪い とか と 、 それ ばかり 言い ながら 、 男 と 女 の 関係 に 就 て は 、 アンナ こと 以外 の 一つ の 話題 も
^
持ち 合せ ず 、 それ 以外 に 関心 が ない の で ある 。
0741
,167,16: 問題 は 一 億 ちかい 人口 が 狭小 な 耕作 面積 と 乏しい 天然 資源 しか
^
持ち 合せ ない という 特殊 な 国情 に あっ て 、 誰 が やっ て も 外国 貿易 に 活路 を 見出す 以外 に は 仕方 が ない 。
0762
,291,19: 誰 しも 夢 の 中 で 呼び たい よう な 名前 の 六 ツ や 七 ツ は
^
持ち 合せ て いる だろ う 。
0762
,292,3: 一 ツ しか
^
持ち 合せ ませ ん と 云っ て 威張る 人 が い たら 、 私 は そんな 人 と つきあう こと を 御免 蒙る だけ で ある 。
0784
,832,24: 通 太郎 は その 疑問 を 克子 に 訊き ただし た が 、 それ に対して 克子 は 答 う べき もの を 殆ど
^
持ち 合せ て い なかっ た 。
0813
,16,13: 事 に 当っ て 利用 し 善用 す べき 研究 も 素養 も
^
持ち 合せ て い なかっ た の だ 。
0869
,28,24: 私 は 元来 、 この 学校 の 性質 から 云 つて も 、 決して 同僚 から 英雄 視 さ れる よう な もの は
^
持ち 合せ て も い ず 、 また 、 私 も それ を 望ん で は い なかつ た と 思う が 、 しかし 、 多少 天邪鬼 という 点 で 人目 を 惹く こと を 快 と し ない わけ で は なかつ たろ う 。
1072
,1214,46: 濡れ 鼠 で 舞いこん で 来 や がっ て 、 いう こと は 大きい が 、 どうも 容子 が おかしい と 、 今 、 亭主 と 女 たち で 、 着物 持ち物 を 調べ て み たら 、 ビタ 一 文 、 鼻紙 一 帖 、
^
持ち 合せ て も い ねえ と いう 。
向き替える
(向く.替える)
延べ語数:
13
0943
,198,14: お 安 は 膝 の 上 から 縫物 を 払っ て 、 こちら へ
^
向き かえ た 。
0945
,171,49: 甚八 、 仁一郎 、 平三郎 の 三 人 は 、 入江 の そば の 小高い ところ へ あがり 、 沖 に 向っ て 、 もっと 東 の ほう へ 艀 を まわせ と 手真似 を する と 、 どう し た の か 、 その 艀 は 舳先 を
^
向き かえ て 、 沖 の ほう へ 逃げだし て 行っ た 。
0947
,1380,26: 愛一郎 は 、 動き まわる 秋川 の 影 を 、 沈ん だ 目 つき で ながめ て い た が 、 サト子 の ほう へ
^
向き かえる と 、 裾 から 火 が つい た よう に しゃべり だし た 。
0947
,2094,18: 由良 は 顔色 を かえ かけ た が 、 笑顔 に なっ て 、 芳夫 の ほう へ
^
向き かえ た 。
0947
,2723,8: カオル は 、 曽根 の ほう へ
^
向き かえ て 、
0947
,3336,7: サト子 は 神月 の ほう へ
^
向き かえ 、
0947
,3370,13: 神月 は 、 むっと し た よう に 秋川 の ほう へ
^
向き かえ た 。
0947
,3417,12: 秋川 は それ を 聞き流し て 、 サト子 の ほう へ
^
向き かえ 、
0948
,579,19: 久美子 は 癇 を たて て 、 ナイト ・ ガウン の 上前 を おさえ ながら 隆 の ほう へ
^
向き かえ た 。
0948
,1244,11: 捜査 一 課 は 丸山 捜査 主任 の ほう へ
^
向き かえる と 、 癇 の たった 声 で 投げだす よう に いっ た 。
0948
,1260,13: そう いう と 、 クルリ と 丸山 捜査 課長 の ほう へ
^
向き かえ た 。
0954
,139,8: やす は 居 なり に こちら へ
^
むき かえる と 、
0954
,288,25: 膳 が ひか れ て 薄茶 が 出る と 、 やす は 茶碗 を 手 に 持っ た まま 杜 松子 の ほう へ
^
向き かえ て 、
出外れる
(出る.外れる)
延べ語数:
13
0140
,5592,2: 並木 を
^
出 はずれる と 、 もう 畑 で 、 からり と し た 秋日 に てらさ れ て 、 ゆるやか な 起伏 を もっ た 耕地 や 、 遠く 近く ところどころ に 点在 する 雑木林 が ひろびろ と あらわれ た 。
0141
,3311,5: ブロンナヤ の 通り を
^
出 はずれ て 二股 に なっ た ところ で 素子 が 雪 の 鋪道 に 足 を とめ た 。
0141
,3658,48: ナポレオン が 、 モスクヷ の 焼ける の を その 上 に 立っ て 眺め た という 雀 ヶ 丘 と 、 遙 か に 相対 す 位置 に 建て られ た と いう から 、 おそらく 十 九 世紀 はじめ の アストージェンカ は 、 クレムリン の 城壁 を
^
出 はずれ た モスクヷ 河岸 の 寂しく 郊外 めい た 一 画 で あっ た の だろ う 。
0141
,10743,7: 電車 が ウィーン の 街 を
^
出 はずれる につれて 、 市中 の 多彩 で 華美 な 雰囲気 が 、 段々 左右 の 町 なみ から 消さ れ て 行っ た 。
0141
,11077,15: 伸子 たち は 、 馬車 に のっ て 、 プラーグ の 中心 地 を すこし
^
出 はずれ た ところ に ある 一つ の ホテル に やっと 部屋 を とっ た 。
0141
,16301,3: 町 を
^
出 はずれ て 、 平ら に 畑 の つづく 道 に なっ た 。
0558
,26,6: 焼け 残り の 部落 を
^
出 はずれ 、 小さな 商店 が ぽつりぽつり と 建っ てる 荒地 を 少しく 行く と 、 その 先 の 部落 の とっつき に 、 彼女 の 家 が ある 。
0643
,95,18: これ だけ は 負け られ ぬ 、 そういう 特別 な 翳 で あり 、 この 一戦 を
^
出 はずれる と 、 もと の 貫禄 へ 戻り そう な 、 不安定 な もの が あっ た 。
0988
,2578,17: その 家 を 出 て 、 ゴタゴタ と 食物 店 の 並ん だ 露 路 を
^
出 はずれ た 角 の ゴム 靴 など を 賣 つ て いる 店 の 軒先 に 、 ちよ うど 前日 から 降り つづい て い た ビショビショ 雨 を さける よう に し て 立つ て 、 こ つ ち を 見 て いる 女 が 居 ます 。
0988
,5096,2: 町 を
^
出 はずれる と 、 田 や 畑 の 中 を 行き ます 。
0993
,2012,16: ——( 田舎 の 小 駅 を 囲ん だ 小さい 町並み の 感じ )—— やがて 町並 を
^
出 はずれ て 、 馬 は ダク 足 に 駆け はじめる 。
0993
,3485,6: 烏森 を 芝公園 の 方向 へ
^
出 はずれる 辺 の 町 通り の 喫茶店 から の )
1101
,335,26: 山頂 へ の 道 は 、 この 月 の 山 を 廻っ て 行く 恰好 に なっ て いる が 、 ちょうど この 山稜 を
^
出 はずれ た ところ に 、 玉門 関 が ある 。
斬り付ける
(斬る.付ける)
延べ語数:
13
0103
,65,74: と 西条 勘 右 衛門 様 は —— そう 、 編笠 が 取れ まし た ので 、 その ご 家来 が 尾張 の 藩中 で も 、 中条 流 で は 使い手 と いわ れる 、 西条 様 だ という こと が わかり まし た が 、 そう 仰せ られる と 、 踏み込み 、 刀 を 真向 に ふりかぶり 、 倒れ て いる 職人 風 の 男 の 背 を めがけ 、 お
^
斬り つけ なさい まし た 。
0684
,70,9: 胸 と 腕 の は 子供 が ナイフ で
^
斬り つけ た の よ 。
0687
,294,2: 無言 で
^
斬り つけ 、 全て を 殺せ 。
0687
,348,6: 信玄 の 肩先 に かなり 深く
^
斬り つけ た 手応え を 感じ た が 、 彼 の 姿 は まだ くずれ なかっ た 。
0732
,238,11: すると 半平 の 冷たい 声 が 、 今度 は 彼 に
^
斬り つけ て き た 。
0789
,266,26: 「 破産 し た から 離婚 だの 慰藉 料 を よこせ だの と 仕 たい 放題 に 振舞わ れ て も 、 刀 を ぬい て
^
斬り つける こと も でき ない の ね 。
0791
,326,12: ただ マ が ちょ ッ と あき すぎ て い た から
^
斬り つけ た の は 剣先 で 、 致命傷 に は 至ら なかっ た 。
0830
,42,5: これ ほど メチャ くに
^
斬り つけ た の は 、 よほど 生き返る 不安 を 怖 れ た の で あろ う が 、 その くせ 二 階 の 山口 さん を なぜ 訪問 し なかっ た の だろ う 。
0831
,116,24: ブスッ と 手ごたえ が あっ て 変 テコ な 声 を だし て 逃げよ う と し た ので 、 とっさ に 、 また
^
斬り つけ たら 大声 で わめい て 倒れ た ので 、 上衣 と ズボン を かかえ て 窓 から 逃げ た 。
0943
,136,30: 言え 、 言わ れ ぬ の 掛合 の うち に 政 岑 は 焦 立っ て 来 、 佩刀 を ひきつけ て 片 膝 を 立て 、 いま に も
^
斬り つける か という 切羽詰っ た よう す に なっ た ので 、 主 水 も 覚悟 を きめ た らしく 、 「 お 耳 の 汚れ と は 存じ ます が 、 では 申し ます 」 と いっ て こんな 話 を し た 。
1012
,467,80: 要するに 、 両氏 の 死 の 真因 は 、 原因 と 目 さる べき もの 何 に も なく 、 前記 船頭 の 言葉 から 推し て 、 十 八 日 の 夜 船頭 を 帰し た 後 の 、 月明 を 楽しみ つつ 無人 の 孤島 の 寂寥 の うち 、 芸術 家 気質 の 繊弱 な 神経 の 持ち主 の 棚田 判事 が 突然 に 精神 に 異状 を 来し て 、 来 国光 を 振るっ て
^
斬り つけ た ため に 、 已 むなく 井沢 判事 も 防禦 の 挙 に 出 で 、 両者 不幸 なる 最期 を 遂げ た もの で は ない か と 、 判断 する より 仕方 が ない 。
1141
,148,11: 袷 の 上 から 、 大 なまくら な 腕 で
^
斬り 付け た ので 、 それ は 蚯蚓 腫れ ほど の 傷 を つけ た か 何 う か わかり ませ ん が 、 二 人 の 曲者 を 驚かす に は 十分 でし た 。
1141
,150,13: 恰幅 だけ は 立派 な 頼 門 が 、 素裸 で 飛込ん で
^
斬り 付け た 気 組 は 、 まさに 圧倒的 で そして 効果 的 で さえ あり まし た 。
巻き起こす
(巻く.起こす)
延べ語数:
13
0081
,3663,22: と フランソア と ラルサン の こぐ 櫂 が 、 深 みどり の 水面 を 破っ て 、 白い 小さい 泡 を
^
まき 起す あたり に 、 七色 の 美しい 小 魚 が たわむれ て い た 。
0095
,1749,21: 海底 城塞 の 掛橋 みたい な もの は 、 ぎいっと 怪 音 を 発し て 、 軟泥 の 嵐 を
^
まき 起し ながら 大きく 動い て 、 やがて 元 の よう に ぴったり 閉 っ た 。
0655
,15,42: サロン に は 入江 と いっ て 、 これ も 脳味噌 が よほど 定量 と かけはなれ た 人物 が い て 、 これ に 集団 見合 出場 の 企劃 が 知れる と 、 志願 の あげく 、 亢奮 、 風雲 を
^
まき 起す 憂 が あっ て 、 企劃 を ヒミツ に し て ある そう だ 。
0655
,31,9: 集団 見合 は 、 いたる ところ セン 風 を
^
まき 起し て いる 様子 で あっ た 。
0675
,52,58: 杉山 が 生き て ゐれ ば 日本 の 文壇 は もう 一 と ま はり うるさく なり 、 バルザック だの サント・ブウヴ だの ボルテール だ の と 読ま ない 本 を 何 百 冊 も 並べたて ゝ 、 ともかく 命中 する の は 風 ばかり に しろ 細い 鉄棒 を ふり 廻し て 低 気圧 の 子供 ぐらゐは 年中
^
まき 起し た 筈 で あつ た 。
0695
,48,18: 私 が この 話 を 人 に 物語る と 、 これ が また 意外 の 衝動 を
^
まき 起し た の で ある 。
0799
,37,31: 不思議 な くらい 五郎 兵衛 の 頭 が 上ら なかっ た 理由 は 奈辺 に あり ます か 、 それでも 彼 は 常住 女色 に 踏み 迷い 絶え ざる 波瀾 を
^
捲き 起し て は おり まし た 。
0842
,1499,20: 新 国軍 の 誕生 だの 徴兵 是非 など が 新聞 雑誌 に 論議 さ れ て ワイワイ 世論 を
^
まき 起し て いる けれども 、 銃後 に 原 バク が チャン と 落 ッ こ ッ てる 今日 の 戦争 において 、 兵隊 と 銃後 に 変り は ない 。
0893
,389,13: それ は インテリ の 一部 に 徒刑囚 の 取扱 改善 の 運動 を
^
まき 起さ せ 、 ひいては 当局 の 施策 に も 少から ぬ 影響 を 及ぼし た 。
1073
,5647,17: そして 今 、 なにげなく 出 た 自分 の ことば が 、 常 総 平野 に 大乱 を
^
捲き 起し て いる 将門 の 猛威 を 、 無意識 に 、 予言 し た よう に 思っ た 。
1073
,7834,37: —— そして その 奇妙 な 一瞬 が 、 すべて の 人間 の 頭脳 を 、 風 の よう に 掠め 去っ た とたん に 、 誰 と も なく 、 わっ と 、 喝采 の あらし を
^
捲き 起し 、 つづい て 、
1139
,2,47: この 人 は 日本 の 木彫 に 一 新生面 を 開い た 人 です が 、 旧い 彫刻 家 達 の 持っ て いる 技巧 を 征服 し た 上 、 一時 は シュールレアリズム の 運動 に まで 突き進み 、 一作 毎 に ジャーナリズム の 問題 を
^
捲き 起し て 居り ます 。
1148
,20,12: この 二つ の 曲 が 、 どんなに 楽壇 に センセイション を
^
捲き 起し た か 、 皆様 も よく 御存じ の こと でしょ う 。
呼び寄せる
(呼ぶ.寄せる)
延べ語数:
13
0080
,357,18: 「 しかし この 怪 事件 について 、 博士 はじ ぶん の 上 に 疑惑 の 黒雲 を 、
^
呼び よせる よう な こと を し て いる 」
0080
,2786,8: そう で なく て は 、 われわれ を
^
呼び よせ て 、 みな 殺し に する 必要 は なかっ た はず だ 。
0642
,605,3: 女中 を
^
呼び よせ て 、
0690
,131,15: その ため に 、 小学校 中学校 と 同級生 で あっ た 狂 六 先生 を
^
呼び よせ て 別荘 内 に アトリエ を 造っ て やっ た 。
0699
,96,8: 叔母 は さて こそ と 十 郎 を
^
呼び よせ て 、
0708
,90,42: ワリニャーニ の つれ て き た エチオピヤ の 黒人 を ハダカ に し て 洗わ せ て 真偽 を ためし たり 、 無辺 という 廻国 の 僧 が 、 生国 無辺 と 称し 不思議 の 術 を 施す とき い て 、
^
呼び よせ て 化けの皮 を はいで 追放 し た 。
0732
,3360,9: 「 親切 に 、 報 ら せ て 、
^
呼び よせ て 下さっ た 方 は 、 この 部屋 に いらっしゃい ます 。
0780
,329,29: 倉 三 が やむなく 中 へ はいる と 、 自分 は 一番 奥 の 壁 に ピッタリ ひ ッ つい て 尚も しきりに 手まねき で 自分 の 前 まで
^
呼び よせ て 、 「 シイー 」 口 に 指 を 当て て 沈黙 を 示し 、 膝 と 膝 を ピッタリ つき合わ せ て 尚も 無限 に にじり寄り たげ に 、 そして 倉 三 の 上体 に からん で 這い 登る よう に 延び あがっ て 、 倉 三 の 耳 もと に 口 を よせ て 尚 、 手 で 障子 を つくり 、
0784
,627,13: しかるに 午後 に なっ て 、 克子 は 別室 の 人々 に
^
呼び よせ られ た 。
0784
,1214,28: ロッテナム 美人 術 と は 実に この 一 ツ の 目的 の ため に 仕組ま れ て 地球 の 半周 の 彼方 から 演技 者 の 一部分 が
^
呼び よせ られ た ほど の 地上 に 最大 の 構成 を もっ た 芝居 と 奇術 の 混合 物 で も あっ た の です 」
1073
,5814,17: ところが 、 やはり 気 に は 懸る ので 、 内々 、 入れ て ある 密偵 を
^
よび 寄せ て 、 探ら せ て みる と 、 貞 盛 の 滞在 中 、 興 世 王 も 加わっ て 、 たびたび 、 密議 が ひらか れ 、 また 、 ひそか に 、 兵備 も 進め られ て いる らしい と いう 。
1075
,826,32: 国 の 文化 が 大いに 栄え て から のち も 、 都 の 宮殿 とか 、 神 の お 社 とか 城 とか 寺 とか に は 、 遠国 の 職人 を
^
よび 寄せ て 働かせ た が 、 それ は 全体 から いう と わずか な こと で 、 その他 の 建築 は みな 土地 かぎり 、 結 で たすけ 合い 、 また 手伝い に き て 、 なんとか 安楽 に 住める よう な もの を 作りあげ て い た の で ある 。
1183
,131,12: 「 或 る 男 が い て 、 女 を 偽名 で
^
呼び よせる 。
焼き捨てる
(焼く.捨てる)
延べ語数:
13
0079
,886,10: さしあたり 、 蠅 叩き や 蠅 取 紙 を 全部
^
焼き すてる こと 。
0080
,2566,27: 「 … … そういう わけ で 、 怪人 Q は 、 それ の 製作 者 で ある ところ の 針目 博士 の 手 で 、 あの とおり
^
焼き すて られ た の です 。
0141
,10666,15: 川辺 みさ子 が 、 日本 を 出発 し た とき 、 彼女 の ボート は
^
焼き すて られ て い た 。
0319
,16,8: 官僚 統計 さえ 、 その 多く は
^
焼き すて られ なけれ ば なら なかっ た よう な 日本 の 実状 へ 、 新しく 響く 民主 化 の 声 は 、 世論 、 という もの の 意味 を 人々 に 知らせ はじめ た 。
0581
,295,10: 「 二 階 から 飛び おり たり 、 船 を
^
焼き すて たり し て 、 もう 死ん だ の よ 。
0702
,144,28: 彼 は 終戦 三 年 目 に 、 村 の 人々 が たて て くれ た 三 人 の 子供 の 墓標 を ひ ッ こ ぬい て
^
焼き すて て しまっ た 。
0702
,195,13: 三 人 の 子供 の 墓標 を ひ ッ こ ぬい て
^
焼き すて た とき 、 彼 は 最後 の 事業 を 決意 し て い た の で ある 。
0759
,4151,8: 覚悟 の 失踪 なら 、 こういう もの は
^
焼き すて て いく はず だ 。
0787
,177,18: 庭 の ホコラ は お母さん が 造っ た もの だ が 、 あれ は 折 を 見 て
^
焼き すてる と しよ う 」
0789
,645,33: 「 用 が すみ 次第 、 地上 に 跡形 も 残ら ぬ よう に と 、 目 を そむけ 、 目 を つぶり ながら 、 です が イノチ を こめ て タンネン に
^
焼き すて て おり ます 。
0789
,702,9: 手紙 の 文面 を 頭 に たたみこむ と 直ちに
^
焼き すてる こと を 急ぎ も 致し ます 」
0790
,583,2: 「 もう
^
焼き すて ちゃ ッ た かも 知れ ん です が 」
0861
,228,34: この ベラ ボー な 、 しかし 明細 な 計算 書 を いったん 主人 に 渡し て おい て 、 主人 が 酒 に 酔っ た 晩 を 見 すまし て 盗み 返し て
^
焼き すて た 。
待ち切れる
(待つ.切れる)
延べ語数:
13
0078
,367,9: 面長 白面 の 美男 子 烏 啼 は 、
^
待ち きれ ない といった 顔 で 、 婦人 を 促す の で あっ た 。
0140
,1824,5: 通訳 の 終る の を
^
まち きれ ず に 「 シェンション 」 と 鋭く 呼ん だ 女学生 で あっ た 。
0140
,5979,4: 素子 は 、
^
まち きれ ない よう に 、 白 ペンキ を ぬっ た その 喫茶店 の ドア の 内 へ 入る なり 、 マッチ を すっ て 、 タバコ へ 火 を つけ た 。
0141
,14934,6: 手紙 の 往復 の 間 を
^
まち きれ ない 素子 の こころ もち が 、 その 電文 に 溢れ て い た 。
0647
,121,9: 三 日 という 長い 時間 が 息 絶えず に
^
待ち きれる か 、 私 は 夜 も ろくに 眠れ なかっ た が 、 その よう な 狂気 について 、 私 は もはや 追想 の 根気 も なけれ ば 、 書き しるし たい 気持 も ない 。
0774
,643,9: ヒサ の 妾宅 を 車 の くる の を
^
待ち きれ ず とびだし た の が 十 一時 ちかい ころ 、 根岸 の 夢 之 助 の 妾宅 へ たどりつい た の が 、 かれこれ 十 二 時 ちかい 刻限 で あっ たろ う 。
0784
,512,4: 晴 高 が
^
待ち きれ ない よう に 問いかけ た 。
0785
,85,9: 子供 たち の 食慾 は 父 の 帰宅 を
^
待ち きれ ない から 、 チヨ は せがま れる まま に 子供 たち に 食事 を 与え た 。
0866
,1876,0:
^
待ち きれ なく なつ たら 、 僕 は 、 でかけ て 行き ます 。
0866
,3652,0:
^
待ち きれ なく な つた だけ … … 」
0982
,24,17: 毎月 毎月 、 二 十 六 日 に なり さえ すりゃ 、 夜 の 明ける の も
^
待ち きれ ない よう に 起き出し て よ 、 こうして 、 よそ行き の 着物 着 て 、 —— ち ょっくら 、 そっち 向き な 、 —— まるで 、 へえ 、 娘 っ こ が 物見 に 行く み て え に よ 。
1074
,193,15: これ は もともと 一月 以上 の 慎 しみ が 永き に 過ぎ て 、 だんだん
^
待ち きれ なく なっ た という こと も あろ う が 、 また 一つ に は 実際 の 刈 入れ の 日 が 、 斎 忌 の 初め として 、 別に 何 か 行事 の ある 日 で あっ た の を 、 後 に 追 々 と 力 を 此方 に 傾け て 、 これ を 中心 と 感ずる よう に なっ た という こと も 考え られる 。
1076
,291,6: ただ きわめて 少数 の それ を
^
待ち 切れ ぬ 者 の ため に 、 大づかみ な 見越し を 試みる なら ば 、 舟 は もと 内地 の 小さな 止 水 の 上 で 、 発明 せら れ た もの で あっ た として も 、 是 が 大陸 の 沿海 地方 に まで 、 移し 用い られる よう に なる の は 容易 で あり また 自然 で ある 。
成り果てる
(成る.果てる)
延べ語数:
13
0078
,358,8: 加筆 さ れ て 怪 画 と
^
なり 果て た 名画 「 宝 角 を 持つ 三 人 の ニンフ 」 は 、 その よき 静か な 応接間 に 睡り を とっ た の で あっ た 。
0083
,471,21: それから 幾 日 経っ て か 、 私 が 気がつい た とき は 、 私 は 一 頭 の ゴリラ に
^
なり 果て て い た 。
0088
,186,10: 「 見 た 者 は ねえ けれど 、 餌食 に
^
なり 果て た こと は 誰 に も 知れ て いる よ 。
0109
,239,23: この 男 は 、 中国 ビル の 七 階 で 爆弾 に 遇っ た の だ そう だ が 、 そんな 姿 に
^
なり はて て も 、 頗る 気丈夫 な の だろ う 、 口 で 人 に 頼み 、 口 で 人 を 使い 到頭 ここ まで 落ちのび て 来 た の で ある 。
0612
,177,15: 夕方 ようやく 小屋 に たどり着い た が 、 それ っきり 床 に 就く 身 と
^
なり 果て て しまっ た 。
0759
,6967,6: 彼女 は なれ の 果て と
^
なり はて た から 、 今や 彼女 を 愛し うる もの は 、 ぼく の ほか に あり ませ ん 。
0890
,188,56: それ のみ で は ござい ませ ん 、 近衛 の 町 の 吉田 神主 の 宅 に も 物取り ども が 火 を 放っ た と やら 、 忽ちに 九 ヶ所 より 火の手 を あげ 、 折 から の 南 の 大風 に 煽ら れ て 、 上京 の 半ば が 程 は みるみる 紅蓮地獄 と
^
なり 果て まし た 。
0890
,195,61: その 日 の 焼亡 は まことに 前代未聞 の 沙汰 で 、 下 は 二 条 より 上 は 御霊 の 辻 まで 、 西 は 大 舎人 より 東 は 室町 小路 を 界 に おおよそ 百 町 あまり 、 公家 武家 の 邸 を はじめ 合せ て 三 万 余 宇 が 、 小半日 の 間 に 灰 と
^
なり 果て た の で ござい ます 。
0943
,141,22: その とき 、 また 逢う まで の 思い 草 に 舞扇 を 預っ た が 、 それ こそ 秋 の 扇 と
^
なり はて て 、 その後 は 風 の 便り も ない 。
0947
,1718,24: 東京 へ 帰っ たら 、 いちど 秋川 を たずねる と 、 愛一郎 と 約束 を し た が 、 こんな よう す に
^
なり はて て は 、 とても 出かけ て 行く 気 に は なれ ない 。
0985
,1966,19: しかし 、 違っ て い た から って 、 そい で 、 俺 達 の 、 こんな 風 に
^
なり 果て た 状態 が どう なっ て い た ん だ ?
0985
,2322,28: だから 僕 ぁ 言っ て いる ん だ 、 国民 の 頭 を 混乱 さ せ 、 愚弄 し た 末 に ファッショ の 御用 学者 に
^
なり 果て た 民族 主義 者 の 事 を 僕 ぁ ——
1073
,6560,31: 武 芝 と 心 を あわせ 、 われ ら を 追って 、 国 庁 の 奪取 を もくろみ 、 府中 は ついに 混乱 に 陥 入る の ほか ない 有様 と
^
なり 果て まし た ゆえ 、 こ は 大事 と 、 御 報告 に 上洛 し た 次第に ご ざり まする 」
吹き寄せる
(吹く.寄せる)
延べ語数:
13
0062
,2799,11: だが 気流 の 関係 で 世界 に 降っ た 死の灰 の
^
吹き 寄せる 谷間 に なる という 日本 で 、 なす 術 も なく 放射能 に なぶり 殺さ れる の が たまらない 。
0098
,1450,48: あの とき は 何 の 縁 も ない ところ の こと と て 、 よもや ここ に 自分 が 身 を 沈めよ う と は 思わ なかっ た のに 、 まったく 十 年 の 後 に 行く ところ の なくなっ た 私 は 、 偶然 こんな ところ へ
^
吹き よせ られよ う と は 、 これ が 私 にとって の 戦争 の 結果 だっ た 。
0404
,9,19: けれども 川 の 流れ に 浮ん だ 一 本 の 藁しべ の よう に 、 ただ 押し流さ れ 、
^
吹き よせ られ 、 偶然 つづき の うち に 生涯 を 終っ て しまい たい と 思っ て いる 人 が 、 ただ の 一 人 だって ある だろ う か 。
0507
,780,16: 北 から の ひどい 吹雪 だっ た ので すべて 北 に 面し た 方 ばかり に
^
吹き よせ られ た 雪 が 積 って 居る 。
0560
,13,4: 斜面 の 下 に
^
吹き 寄せ られ てる 雪 は 、 もう だいぶ 融け て 、 じくじく と 水 づき 、 稀薄 に なっ て い た が 、 その 中 に 、 薄 青い 布地 が 拡がっ て いる 。
0600
,258,2: 風 に
^
吹き 寄せ られ た の で も ない 。
0621
,585,16: 突然 ど ッ という 冷め たい 風 が 花 の 下 の 四方 の 涯 から
^
吹き よせ て い まし た 。
0621
,614,4: 花 の 涯 から
^
吹き よせる 冷め たい 風 も あり ませ ん 。
0988
,1467,30: —— そんな 氣 が し ながら 佐々 の おし や べり を 聞い て い た が 、 一方 で この 三 人 の 青年 が 互いに 「 偶然 に
^
吹き 寄せ られ た から 當分 いつ しよ に 居る だけ だ 」 と 言 つた ふう に 、 こうして サバ サバ と いつ しよ に 暮し て い ながら 、 自分 たち で も 氣 が 附か ない 所 で むすば れ て いる 姿 が 、 なにか 私 に うらやましい よう な 氣 が し た 。
1076
,100,50: アユ は 後世 の アイノカゼ も 同様 に 、 海岸 に 向かっ て まとも に 吹い て くる 風 、 すなわち 数々 の 渡海 の 船 を 安らか に 港 入り さ せ 、 または くさ ぐさ の 珍 ら か なる 物 を 、 渚 に 向かっ て
^
吹き 寄せる 風 の こと で あっ た 。
1076
,164,36: 或いは 尋常 の 貝 石 玉藻 の 類 、 または 流木 や 魚 の 群 以外 に 、 時 あっ て 遠い 常世国 を 偲ば しめる よう な 、 珍 ら か なる 寄 物 を
^
吹き 寄せ て 、 土地 の 人 の 心 を 豊か に し た 故に 、 こういう 潟 の 名 を 世に 残し た の で は ない か 。
1076
,218,42: 瀬戸内海 で も 多分 めったに 無い こと だっ たろ う が 、 外海 の 沿岸 で なら ば 、 漂着 は 必ずしも そう 稀有 な こと で なく 、 或 る 日 の アユ の 風 が 時 あっ て これ を
^
吹き 寄せ た 例 は 、 日本海 の 側 に も あっ て 、 それ が 好事 者 の 手 を 渡り ある いたこ とも 、 近代 は 次第に 多く なっ た か と 思う 。
1076
,228,28: 加賀 の 手取川 など は 、 同じく 日本海 に 注ぐ 著名 な 流れ で ある が 、 この あたり の アユ の 風 は 、 椰子 の 実は
^
吹き 寄せ なかっ た もの と みえ て 、 飛ん で も ない 噂 話 が 記憶 せら れ て い た 。
読み続ける
(読む.続ける)
延べ語数:
13
0060
,2799,12: だが 本書 の 原稿 を 準備 する ため に かなり 資料 を
^
読み 続け た 後 の 今 は 、 「 一時 の 短気 の ため に わけ の 分から ない 人物 を 一 人 歩き さ せる と 、 後生 の 人間 が 迷惑 する ぞ 」 と 説教 で も くれ たい 気分 で ある 。
0060
,6998,13: 誤解 に 気付い た あと も 歯科 医 は 『 DDJ 』 を
^
読み 続け 、 やがて 彼 も また パーソナル コンピューター の 虜 と なっ た 。
0141
,3118,12: 伸子 に 訳し て きかせ た あと を 一 人 で
^
よみ つづけ て い た 素子 が 、
0141
,17309,31: 同じ ホテル の 七 階 の 小 部屋 で 、 伸子 は 毎晩 その 小説 の 、 全く 新しい 理性 と 心情 と に ひき 入れ られ ながら 数 頁 ずつ
^
読み つづけ た 。
0141
,18775,13: 伸子 は 二 重 に おどろき を 感じ ながら 蕗子 の 手紙 を
^
よみ つづけ た 。
0617
,1161,12: 鶴見 は この 頃 鴎外 の 書い た もの を ずっと
^
読み つづけ て いる 。
0759
,7226,0:
^
読み つづけ られ なく なっ て ね 。
0839
,10,10: そして また ワキ 目 も ふら ず に 本 を
^
読み つづけ た 。
0839
,14,17: 牛 です か 、 と 呟い た だけ で ワキ 目 も ふら ず に 本 を
^
読み つづけ て いる 学生 が 、 いかにも 人間 という 高尚 な また 尊厳 な もの に 見え た ほど 適切 そのもの で あっ た 。
0852
,471,6: 読み たい 本 も なく 、
^
読み つづける 根気 も なかっ た 。
0852
,477,9: 勿論 、 いくら も 読ま ない うち に 、
^
読み つづける 気力 を 失っ て い た 。
1008
,63,37: ところで 私 も また 、 『 新生 』 が 出 始め た 時分 に 、 主人公 が 女 主人公 の 妊娠 を 知っ て 急 に 苦しみ 始める 個所 を 読ん で 、 それから 先 を
^
読み 続ける の を やめ た 一 人 で ある 。
1065
,67,27: 新聞 を 見 て いる うち に 、 朝めし の 膳 が くる と 、 つい 、 ハシ を 手 に し た まま あと を
^
読み つづける 習慣 が 私 に は ある 。
上り掛ける
(上る.掛ける)
延べ語数:
13
0053
,302,20: 望月 が 小野屋 の 玄関 へ はいっ た 時 、 女 は もう 二 階 へ の 階段 を
^
上り かけ て い た 。
0053
,2120,16: 女中 に いわ れ て 、 君 勇 は 二 階 へ の 階段 を
^
登り かけ て 、 ちら と 奥 の 間 の 方 を 見 た 。
0054
,227,10: 娘 は うなずい て 、 素直 に 寝台 に
^
上り かけ た が 、 ふと 振り向く と 、
0081
,988,11: 玉太郎 は 、 そう 思っ て 、 再び 斜面 を
^
のぼり かけ た 。
0565
,249,5: それから 二 階 に
^
上り かけ まし た が 、 突然 立ち止っ て 、 母 に 言い まし た 。
0600
,44,9: 風呂屋 から の 帰り に 、 坂 を
^
上り かける と 、 声 が し た の で ある 。
0600
,335,11: 俺 は 先 に 立っ て 、 猫 捨坂 を
^
上り かけ た 。
0987
,2797,18: 高架 線路 の 鉄 の 橋 ゲタ の 一部 と トラック の 左側 の 側板 だけ を 、
^
のぼり かけ た 朝日 の 光 が 、 うっすり と 照らし て いる 。
0989
,3209,10: ( 暗い 夜空 の 、 どこ か に 月 が
^
昇り かけ た と 見え 、 下 の 方 から 濃紺 色 に ほのめい て いる 中 に 、 塔 は ポ カリ と 浮い て いる 。
1072
,107,8: 大亀 も 、 隣 の 大木 へ
^
登り かけ た が 、 ふと 、 味噌 久 の うろうろ 姿 を 見 て 、
1072
,1186,28: 屠所 の 羊 みたい な 恰好 で 、 市十郎 は 、 傲岸 なかれ の 姿 に 従い て 薄暗い 梯子段 を 、 元 の 裏 二 階 へ
^
のぼり かけ た 。
1072
,4269,18: 美しい 母子 の 日傘 は 、 もう 向う が わ の 上野 裏 の 坂 へ 、
^
のぼり かけ て いる 。
1115
,241,1: 半ば
^
登り かけ た とき に 、 持 彦 が 沓 を わすれ た こと を 花 桐 は 知っ た 。
言い添える
(言う.添える)
延べ語数:
13
0003
,252,5: からだ に さわる 、 と
^
言い 添える 事 も ある 。
0022
,7,25: 叔母 は 、 てんし さま が お隠れ に なっ た の だ 、 と 私 に 教え て 、 いき が み さま 、 と
^
言い 添え た 。
0140
,113,1: と
^
いい 添え た 。
0554
,1454,8: 」 と 久恵 は 言い 、 それ から
^
言い 添え た 。
0757
,195,33: 社 へ 戻る と 、 大鹿 の 意向 を 社長 に つたえ 、 又 、 上野 光子 が 上京 し て 、 大鹿 売りこみ の カクサク を し て いる こと も
^
言い 添え た 。
0799
,147,18: そして 急い で 立 上っ て 、 資料 に 就 て 二 三 事務 的 な こと を
^
言い 添え て 、 立去っ て しまっ た の です 。
0893
,609,6: もっとも 次 の こと は
^
言い 添え て おく 必要 が ある かも 知れ ない 。
0984
,36,29: そういう こと が 、 この 本 を 読ん で も わから ない 者 は 、 白痴 という の で あろ う 」 という ふう に 読みとっ た こと を
^
言い そえ て おき ます 。
0988
,2084,7: すると 、 その 事 を 充分 に
^
言い 添え た 上 で 、 小松 家 の 人 に 話し て 、 ルリ に 對 し て すこしも 手出し を し ない で 、 ただ 彼女 が 無事 で 東京 に 住ん で いる こと を 知る だけ で 滿 足し て いる よう に 言う べき で あろ う か 。
1000
,999,130: 滋 幹 は 、 自分 が 母 に 会う こと は 内 證 な の で ある から 、 決して 人 に しゃべっ て は いけ ない と 、 讃岐 や 乳人 に 云い つけ られ て い た ので 、 返事 に 窮 し て ためらっ て いる と 、 男 は しきりに 、 そう 云う 心配 に は 及ば ない こと 、 自分 は 和子 の 母上 を よく 知っ て いる ので 、 和子 が 取次 を し て くれ たら 母上 も きっと 喜ば れる で あろ う こと を 、 さま ぐ に 言葉 を かえ て 繰り返し て 云い 、 和子 は そう 云っ て も 聞き分け の よい 賢い お 子 で ある と 、 二 た 言 目 に は それ を
^
云い 添え た 。
1047
,182,20: 歴史 の 学問 的 研究 の 方法 について この よう に 考え て 来る と 、 ここ に ぜひとも
^
いい 添え て おか ね ば なら ぬ こと が ある 。
1076
,2124,6: 終り に なお 一つ だけ
^
言い 添え たい こと は 、 自分 は 最初 『 お もろ 草紙 』 の ツシヤ という 言葉 を もっ て 、 日本 で いう 子安 貝 、 すなわち 海 巴 または 宝貝 の こと だ と 言い 切ろ う と し て い た の で ある が 、 それ は やがて 証明 し 得 られる かも 知れ ぬ 仮定 に 止まっ て い た 。
1175
,333,21: 「 僕 は 不破 さん から この 家 を 半分 借り た 者 です 」 と 僕 も 遅れ じ と
^
言い そえ まし た 。
走り過ぎる
(走る.過ぎる)
延べ語数:
13
0002
,797,43: これ が 、 あの 、 不安 、 とかいう 感情 な の で あろ う か 、 胸 に 苦しい 浪 が 打ち寄せ 、 それ は ちょうど 、 夕立 が すん だ のち の 空 を 、 あわただしく 白雲 が つぎつぎ と 走っ て
^
走り 過ぎ て 行く よう に 、 私 の 心臓 を しめつけ たり 、 ゆるめ たり 、 私 の 脈 は 結滞 し て 、 呼吸 が 稀薄 に なり 、 眼 の さき が もやもや と 暗く なっ て 、 全身 の 力 が 、 手 の 指 の 先 から ふっと 抜け て しまう 心地 が し て 、 編物 を つづけ て ゆく 事 が 出来 なく なっ た 。
0079
,1142,11: ちょっとした 力 を 加える と 、 から だ が 前 に
^
走り すぎ て 、 もう 停 ま ら なかっ た 。
0080
,910,23: それ は まず 第 一 に 年 が 若い ため に 、 古い もの に あう と ごまかさ れ やすい こと 、 どんどん
^
走り すぎ て 足もと に 注意 し ない ため に 、 溝 へ おっこちる よう な こと が ある こと 、 すこし あわてん 坊 で ある こと 、 それから タバコ を すい すぎる こと など で あっ た 。
0140
,6004,28: 首 を かしげ た 蕗子 の 、 ぽ って り として 若い 顔 の 上 を 、 ほほ笑み と 涙 と が 瞬間 に 交錯 し て
^
走り すぎ た 。
0140
,6245,14: タクシー の 座席 の クッション に 頭 を もたせかける よう に し て 、
^
はしり すぎる 街 の 風景 を 見 て い た 。
0510
,583,23: フト 森 の 女 、 白 鹿 に 育て られ た 女 、 と 云う 事 が スー と 目 の 前 を
^
走り すぎ た 車 の 提灯 の 光 の 様 に 思い出さ れ まし た 。
0771
,209,7: 「 いえ 、 カゴ を かつい で
^
走り すぎ た せい です 。
0835
,205,6: 然し 公憤 の あまり 筆 が
^
走り 過ぎ て か 、 自分 の 発言 を 相当 に 歪曲 し て 書い た 事実 は ジャーナリズム に は 時には 有り がち の 事 だ が 、 自分 として は 甚だ 迷惑 で 、 其の 事情 は 自分 が 東京 新聞 ( 五月 卅 一 日 ) に 書い た 通り で ある 。
0842
,2496,6: なぜなら 佐助 や 悟 空 の
^
走り すぎ た あと で その 音 が きこえ た という 怪談 は 、 空想 力 の 横溢 し て い た 我々 の 先祖 も 考える こと が でき なかっ た の で ある 。
0980
,58,18: 二 時間 ばかり たち 、 勝沼 から 塩山 あたり の 山村 が 窓 の 外 を ユックリ と
^
走り すぎ て いき ます 。
0988
,4738,17: その 足 の 先 き を 、 話し て いる うち に 、 チョロチョロ と 鼠 が
^
走り 過ぎ て 行き まし た 。
0994
,0,0:
^
走り 過ぎる 自動車 の クラクション 。
1041
,1013,13: そして 私 は 銀行 の 向こう に ある 時計 塔 の 前 を
^
走り すぎる
払い退ける
(払う.退ける)
延べ語数:
13
0002
,674,9: 顔 を 挙げ て 、 涙 を 手の甲 で
^
払い のけ ながら 、 お母さま に 向っ て 、 いけ ない 、 いけ ない 、 と 思い ながら 、 言葉 が 無意識 みたい に 、 肉体 と まるで 無関係 に 、 つぎつぎ と 続い て 出 た 。
0617
,717,20: 取り残さ れ た 鶴見 は 、 景 彦 に 大きな 翼 が あっ て 、 その ひと 羽ばたき で
^
払い 退け られる よう な 強い 衝撃 を 受け た の で ある 。
0621
,187,12: いや よ 、 そんな 手 は 、 と 女 は 男 を
^
払い のけ て 叱り ます 。
0742
,50,5: 一同 パッ と 毛布 を
^
払い のけ て 立ち上る が 、 中 に 一 人 、 テイネイ に 毛布 を たたん で いる 礼儀 正しい の が いる 。
0852
,87,23: 私 は 深夜 に ふと 目 が さめ て 、 天井 と 私 の 顔 に はら れ た 蜘蛛 の 巣 を
^
払い のけ た の で あっ た 。
0866
,3694,28: た ゞ 、 あの ひと の 束縛 から 自由 に なり たい 気持 … … なにもかも 、 うるさい 世間 も 、 き ゆう くつ な 習慣 も 、
^
払い のけ たい 気持 … … そんな わが ま ゝ な 気持 を 、 直接 あの ひと に ぶつけ て み た つて 、 どう に も なら ない と 思 つたの 。
0985
,84,16: 柴田 ( 泥 だらけ の 手 で 、 顔 に 取りつい て いる クモの巣 を
^
払い のけ ながら )—— やあ 、 清水 君 か 。
0985
,2459,7: 欣二 ( 圭子 の からだ を
^
払い のけ ながら 、 誠 の 言葉 を たち 切っ て ) なあんだ よう ?
1112
,193,23: 貝 は 、 すて の 裳 に 手 を かけ それ を かかげよ う と し た が 、 すて は 一気に 鋭く
^
払い 退け た 。
1117
,361,7: 本庄 は 膝 の 手 を
^
払い 退け 、 肩 を 聳 かせ ながら 、
1136
,303,11: ワナ ワナ と 顫 え 乍 ら 、 ともすれば 寿美子 を
^
払い 退け て 、 部屋 の 外 へ 飛出し そう に する の です が 、 其処 に は もう 肝腎 の 鍵 が 無かっ た の です 。
1143
,104,30: 馴れ馴れしく 美奈子 の 側 に 寄っ て 、 その 手 を 取ろ う と し た 丹波 丹 六 は 、 美奈子 の 華 著 な 手 で パッ と
^
払い 退け られ た で は あり ませ ん か 。
1171
,2101,25: 厚ぼったい 刺子 は 、 しぼり にく そう な ので 、 五郎 が 手伝お う と する と 、 女 は 邪慳 に その 手 を
^
払い のけ た 。
読み終える
(読む.終える)
延べ語数:
13
0002
,590,31: 私 は 、 お 弁当 を すまし て から 、 こんど は 、 材木 の 上 に 這い 上っ て 、 横 に なっ て 本 を 読み 、 全部
^
読み 終え て から 、 うとうと と お 昼寝 を はじめ た 。
0027
,170,108: 子供 の 無邪気 を てらっ て 、 わざと 、 そうした の でし た ) を 、 こと さらに 悲し そう な 筆致 で 書い て 提出 し 、 先生 は 、 きっと 笑う という 自信 が あり まし た ので 、 職員 室 に 引き揚げ て 行く 先生 の あと を 、 そっと つけ て 行き まし たら 、 先生 は 、 教室 を 出る と すぐ 、 自分 の その 綴り 方 を 、 他 の クラス の 者 たち の 綴り 方 の 中 から 選び出し 、 廊下 を 歩き ながら 読み はじめ て 、 クス クス 笑い 、 やがて 職員 室 に は いっ て
^
読み 終え た の か 、 顔 を 真赤 に し て 大声 を 挙げ て 笑い 、 他 の 先生 に 、 さっそく それ を 読ま せ て いる の を 見 とどけ 、 自分 は 、 たいへん 満足 でし た 。
0060
,2414,4: この 本 を
^
読み 終え た とき 、 タケシ は ごく ちっぽけ な もの ながら 頭 の 中 に コンピューター の 地図 を 描き 終え て い た 。
0060
,2420,17: 広島 に 帰っ て から も かなり 本 は 買っ て は くる の だ が 、
^
読み 終える と 感想 を 添え て 友人 に あげ て しまう 。
0060
,2466,8: ところが 『 マイコン 基礎 講座 』 を
^
読み 終え た あと 、 日本電気 から 新 製品 が 発売 さ れ た 。
0060
,2685,12: 漢字 プリンター で 打ち出さ れ た 校正 紙 を 、 ようやく
^
読み 終え た ところ です 。
0060
,2731,0:
^
読み 終え た ばかり の 「 パーソナル ・ ダイナミック ・ メディア 」 と 題し た 論文 を 包ん で いる 柔らか な 気配 が 、 両手 を通して さらさら さらさら と 胸 に 流れ込ん で くる 。
0060
,2740,12: コピー を 自宅 に 持ち帰り 、 英和 辞典 片手 に 一気に
^
読み 終え た とき 、 後藤 は この 表題 に も そして この 挿し絵 に も 、 素直 に うなずく こと が でき た 。
0141
,3094,11: とき を へだて た 今夜 、 素子 と 本 を
^
よみ 終え て 、 雑談 の うち に その とき の 情景 を また 思いおこす と 、 伸子 たち 二 人 を 前 に おき ながら ヴェラ が ニコライ に 甘え て 、 じっと ニコライ の 眼 を 見つめ ながら 、 書く もの が むずかしい と 云う と 訴え た こと も 、 退屈 だ わ 、 と 云っ た こと も 、 伸子 に いい 心持 で は 思い出さ れ なかっ た 。
0759
,1772,5: せつ子 は 手紙 を
^
よみ おえ て 、
0759
,8767,7: 青木 は ルミ子 の 遺書 を
^
読み 終え て 、 長平 に 返し た 。
0779
,888,0:
^
読み 終え て 、 虎 之 介 に 手紙 を 返し た 。
1174
,438,12: 紹介 状 に は 所見 が くわしく 書い て ある らしく 、
^
読み 終える の に ちょっと 時間 が かかっ た 。
言い過ぎる
(言う.過ぎる)
延べ語数:
13
0002
,1570,6: すこし 理窟 みたい な 事 を
^
言い すぎ まし た 。
0040
,154,7: しかし 私 は 少し 理屈 を
^
言い すぎ た 。
0113
,317,19: 話し た 後 で 黙っ て 聞い て 居る 母親 と 肇 の 顔 を 見る と あんまり
^
云い 過ぎ た と 云う 様 な 気持 に なっ て 取っ つけ た 様 に 笑っ た 。
0287
,78,27: 日本人 民 の 解放 は 、 社会 的 な 公私 の 逆立ち という 、 不自然 な 状態 の 排除 から 出発 する と 云っ て も 、
^
云い すぎ で は ない で あろ う 。
0549
,231,9: すやすや と 眠っ てる と 言う の も 、
^
言い すぎ に 思える ほど 、 寝息 が ない 。
0555
,80,12: 「 しかし 君 、 秘密 に 姙娠 する 、 それだけ は ちと
^
言い すぎ た ね 。
0567
,214,5: 「 中村 さん 、 少し
^
言い 過ぎ でし た ね 。
0759
,7188,2: ぼく の
^
言い すぎ でし た 。
0792
,89,39: 一見 し て 家柄 を 感じ させる よう な 気品 が あっ て 、 それで 目 が さめる ほど 美しい の です から 、 パッ と し すぎ て ここ の 客 が よりつか なく なる という の も
^
云い すぎ で は あり ませ ん 。
0794
,458,22: —— 大ざっぱ に 分類 すれ ば 、 好き な 父 で は あり ませ ん が 、 憎む と いっ て は
^
言い すぎ じゃ ア あり ませ ん か
0990
,40,29: 演劇 興行 だけ の 収入 で 人件 費 その他 全部 の 費用 を まかなっ て 自立 し て いる 劇団 は 、 今ひとつ も ない と いっ て も
^
言い すぎ で は ない 。
1075
,1281,34: 小 風呂敷 は もと は 女 の もの で 、 これ を 男 まで が さかん に 使い だし た の は いたっ て 新 らしく 、 明治 以来 と いっ て も
^
言い すぎ で ない 。
1116
,270,3: 同時に 自分 の
^
云い 過ぎ を 後悔 し た の です 。
這い込む
(這う.込む)
延べ語数:
13
0446
,32,10: と 云い 、 大きな 婦人 の 机 の 下 に
^
這い 込ん だ 。
0613
,742,21: しかし 、 火 と 煙 の 渦巻い て いる 室 に 手拭い で しっかり 鼻 と 口 と を 押さえ て
^
這い 込み 、 傷者 を 引きずり出す の が 、 今 は なに より も 楽しく うれしかっ た 。
0672
,214,62: 避難 民 は 避難 民 同士 という 垣根 の ない 親身 の 情 で わけ へ だて なく 力強い ところ も あっ た が 、 垣根 の な さ に つけこん で 変 に 甘え た クズ レ が あり 、 アヤメ も 分た ぬ 夜 に なる と 誰 が 誰 やら 分ら ぬ 男 が あっち から こっち から
^
這い こん で き て 、 私 は オソヨ さん と 抱き あっ て 寝 て いる から オソヨ さん が 撃退 役 で シッシッ と 猫 で も 追う よう に 追う の が おかしく て 堪ら ない けど 、 同じ 男 が くる の だ か 別 の 男 な の だ か 、 入り 代り 立ち代り 眠る まもなく 押し よせ て くる ので 、 私 たち は 昼間 で ない と 眠る ま が ない 。
0672
,233,30: けれども 男 の 人 たち も 登美子 さん と 同じ よう に 私 の 親切 を 浮気 の せい だ と 心得 て 、 たちまち 狎れ て 口説い たり
^
這い こん だり する 。
0772
,281,10: 酔い 痴れ た 加 助 が フトン の 中 へ
^
這い こん で お 槙 を 抱い て 寝よ う と し た から 、 お 槙 が 怒っ て 、 喚き たて た 。
0853
,88,39: それ 以来 酔っ払う と この お 弟子 の 家 を たたい て 酒 を 所望 し 、 泊り こみ 、 その 横 に 母 なる 人 が ね て い て も 委細 かまわ ず 妹 の フトン へ
^
這い こむ 。
0853
,100,20: 浮気 は 万 人 の 心 で あり 、 浮気 心 は あっ て も 、 そして 酔っ て
^
這い こん で も 、 彼 は たしかに その 魂 の 高雅 な 気品 尋常 なら ぬ 人 で あっ た 。
0948
,552,11: … … 大池 が 死ん で から まで 、 ベッド に
^
這い こも う なんて 、 あんまり 厚顔 し すぎる わ 。
0986
,436,5: その後 から 、 三芳 も
^
這い 込む 。
0988
,2131,12: ネバネバ し た よう な 匂い が 板 壁 の すき間 から
^
這い 込ん で 來 ます 。
1062
,165,36: 男 は 神 々 に 気づか れ ぬ よう に 、 くら 闇 の 中 に じっと 寝 ながら それ を 聞い て いる と 、 蛇 や 蛙 が もそもそ と 懐 の 中 へ
^
這い 込ん で 来 まし た 。
1064
,366,8: ある 晩 、 尼 の 寝床 に
^
這い こん で 、 泣き ながら 掻き くどい た 。
1171
,840,7: 丹尾 が 先 に 車 に
^
這い 込ん だ 。
運び出す
(運ぶ.出す)
延べ語数:
13
0141
,12679,15: 土蔵 の 地下 室 に 保 を 発見 し た の も 、 そこ から
^
運び だし た の も 和 一郎 で あっ た 。
0618
,495,7: 深夜 に 人手 を かり て
^
運び だし て 、 チイサ 釜 と 青 ガサ の 作品 の 横 へ オレ の 物 を 並べ た 。
0645
,226,10: 先生 の 留守 に 、 自分 の 持ち物 を
^
運び だす 。
0702
,395,37: 彼 が 完全 に 穴 の 中 に 閉じこもっ て から 二 十 日 ほど たち 、 身 うごき も し なく なっ た ので 、 村 から 巡査 と 医者 が き て 彼 を
^
運び だし て 駐在 所 へ 運ん で 行っ た 。
0732
,1686,37: 「 材木 の 話 で ざんす が 、 社長 から 話 の あり まし た よう に 、 進駐軍 向け とか 、 河川 風水害 防止 愛国 工事 とか 唄い やし て タダ の よう に まきあげ て
^
運び だし て やすから 、 昨日 の お 値段 の 半分 に 値切ら れ まし て も アタクシ 共 は 結構 もうかっ て おり やす 。
0774
,632,14: かほど の 苦心 を 重ね 術 を つくし て 死体 詰め の 行李 を
^
運び だし た の は 、 殺し た 場所 と 時間 を 狂わ せる ため 。
0782
,425,23: 前夜 に 殺し た と すれ ば 日 中 人知れず 隠し て おい て 、 たった 四 十 分間 に 、 隠し場所 から
^
運び だし て 処置 する こと は 、 さらに 複雑 面倒 で は ない か 。
0783
,385,5: 「 麻 の 袋 で
^
運び だす 貴重 品 」
0786
,122,2: 家財道具 を
^
運び だす に も 、 メクラ ども の 世話 を やく に も 、 その 目玉 が タヨリ じゃ ない か 。
0787
,421,30: 自宅 の 火事 と も なれ ば 、 オーカミイナリ の 文書 など 考え て い られ ませ ん から 、 そんな もの の 存在 すら も 忘れ て 荷 を
^
運び だし て いる うち に 、 むろん その 古文書 と 称する 物 は 灰 と なっ て 地上 の 姿 を 失っ た という テン マツ な の です 。
0787
,787,10: さ すれ ば 彼 は ここ から 何 か を
^
運び だす ため で は なかっ た でしょ う 。
0835
,176,99: 彼ら は その 晩 、 農家 から 一 俵 盗み だし 、 袋 に 詰め かえ て 被害 者 宅 へ 持参 し た と いい 、 結局 、 附近 に すて られ て い た 米 の つまっ た 袋 が 容疑 の 端緒 と なっ た の だ そう です が 、 盗ま れ た 農家 も 、 俵 の 米 を 詰め かえ た 場所 も 実在 し なけれ ば なら ぬ 筈 で ある し 、 その 反対 に 、 被害 者 宅 の 貯蔵 の 米 が 何者 か によって 詰め かえら れ て
^
運び ださ れ た 形跡 が あっ た か 。
0948
,0,14: 運送 会社 の 集荷 係 が 宅 扱い の 最後 の 梱包 を
^
運び だす と 、 この 五 年 の 間 、 宇野 久美子 の 生活 の 砦 だっ た 二 間 つづき の アパート の 部屋 の 中 が 、 セット の 組み あがら ない テレビ の スタジオ の よう な 空虚 な よう す に なっ た 。
続き出る
(続く.出る)
延べ語数:
13
0140
,2381,23: 多 計 代 という 名 を かく 前 、 本文 の 終り の 一行 たっぷり が 、 上 から 下 まで バッテンバッテン の
^
つづき で うめ られ て あっ た 。
0141
,1471,8: 秋山 は 国賓 として の 観光 の
^
つづき で 、 レーニングラード の ВОКС から 招待 さ れ て いる の だ そう だっ た 。
0141
,6454,17: その とき 、 テーブル の 向い 側 から エレーナ・ニコライエヴナ が 、 さっき から の 話 の
^
つづき で 、 変 に 上気 し た 顔つき を し ながら 伸子 に 向っ て 、
0371
,112,39: 後年 渡辺 治 衛門 という あ かじ や 銀行 の もち 主 が そこ を 買いしめ て 、 情趣 も ない 渡辺 町 という 名 を つけ 、 分譲 地 に し た あたり 一帯 は 道灌 山
^
つづき で 、 大きい 斜面 に 雑木林 が あり 、 トロッコ が ころがっ たり し て いる 原っぱ は 広大 な 佐 竹ケ原 で あっ た 。
0507
,204,20: 此 の 婆 が 、 生れ は 越後 の かなり 良い 処 で 片 附 て から の 不幸
^
つづき で 、 こんな 淋しい 村 に 、 頼り ない 生活 を し て 居る の だ と 云う 事 を きい て 居る ので 、 その 荒び た 声 に も 日 に やけ た 頸筋 の あたり に も 、 どこ と なし 、 昔 の 面影 が 残っ て 居る 様 で 、 若し 幸運 ばかり 続い て 昔 の 旧家 が そのまま 越後 で しっかり し て 居 たら 、 今頃 私 なんか に 「 お婆さん お婆さん 」 と 呼ば れ たり 、 僅か ばかり の 恵 に 、 私 を 良い 娘 だ なんか と は 云わ なかっ た だろ う なんか と 思え た 。
0754
,39,3: ひところ は 失敗
^
つづき で 、 乞食 の よう な 様子 を し て 、 ウチ へ 借金 に 来 た こと だって あり まし た よ 。
0861
,217,3: 毎晩 が 酒宴
^
つづき で 、 せっかく 夢 酔 が 知行 所 へ かけあっ て 工面 し て やっ た 金 も 婚礼 用 に 買っ た 品々 も みんな なくなっ て しまっ た 。
0947
,3768,27: と ハッキリ と 言い渡さ れ た ので 、 その 日 は 夕食 を し た だけ で 別れ た が 、 その とき 、 なにか の
^
つづき で 、 花木 たち の 話 が で た 。
0948
,998,18: 記憶 に 深い 断層 が 出来 、 時 の 流れ が ふっつり と 断ち切ら れ 、 どういう
^
つづき で こんな こと に なっ た の か 思い だせ ない 。
0991
,35,15: この 機会 に 今後 どの よう な ば あい に 、 だれ が どんな 手
^
つづき で 、 原爆 や 水爆 の 使用 を 決定 する か を 私 ども は 知っ て おき たい 。
0991
,96,13: その とき に 、 あなた がた は 、 どの よう な 手
^
つづき で その 使用 を 決定 する の だろ う ?
1007
,28,8: 三 年 前 の 大患 以後 、 病気
^
つづき で 、 この 年 に も 『 行人 』 の 執筆 を 一時 中絶 し た ほど で あっ た が 、 一向 病人 らしく なく 、 むしろ 精悍 な 体つき に 見え た 。
1073
,2274,7: 祝言 の 宴 は 、 七 日
^
つづき で 、 私 たち 兄弟 も 、 手伝い に 、 参り まし た 」
光り輝く
(光る.輝く)
延べ語数:
13
0098
,2481,22: 私 ら 一家 疎開 者 の 客 に は 、 粒粒辛苦 一 年 の 結実 なら ざる なき 膳部 が 尽く
^
光り 耀く ごとき 思い が し た 。
0618
,47,15: その 露 が しみ た ため に 、 ヒメ の 身体 は 生れ ながら に
^
光り かがやき 、 黄金 の 香り が する と 云わ れ て い た 。
0619
,156,9: 私 は ふりそそぐ 陽射し の 中 に 無数 の
^
光り かがやく 泡 、 エーテル の 波 を 見る こと が でき た もの だ 。
0689
,382,6: 日野 クン は 青々 と
^
光り かがやく 頭 を 二 人 に 突きだし て みせ て 、
0768
,13,30: 作者 が その 冷酷 ムザン な の を 自覚 せ ず 、 意図 を ハミ だし て 生れ た 箇所 で ある ため に 、 イノチ が こもっ て 、
^
光り かがやい て いる よう で ある 。
0774
,147,35: ヒサ の 実家 は 菊 坂 の 駄菓子 屋 、 父 は なく 母親 の 女手 一 ツ で 細々 と 育て られ た が 、 育つ につれて ヒサ の 美貌 は 衣 を通して
^
光り かがやく ばかり 、 菊坂 小町 、 本郷 小町 、 イヤ 、 東京 小町 だ など と 評判 を よん だ 娘 で ある 。
0774
,148,34: 母親 も 人目 に たつ 後家 で ある から 再縁 を すすめる 人 も 多かっ た が 、 菊坂 随一 の 貧乏 世帯 を 必死 に がんばり 通し た シッカリ 者 、 ヒサ が
^
光り かがやく よう に 美しく なる から 、 ほくそえん で 、 これ で 苦労 の し がい が あっ た 、 然るべき 旦那 を もたせ て 老後 を 安楽 に 暮し ましょ う と 、 せいぜい 娘 に 虫気 の つか ない よう に 油断 なく 気 を くばっ て い た 。
0811
,23,10: 海 は 一 面 に 紺 の チリ メン の
^
光り かがやく シワ で ある 。
0816
,223,10: 神武 天皇 を 案内 し た 金鵄 は 、 全身
^
光り かがやく という 猿 田彦 に 当る の で あろ う 。
0819
,91,11: 貴重 な 水 だ から 、 濁っ て い て も
^
光り かがやく さ 。
0822
,276,60: だから 日本 の 古代 史 だって 、 恐らく 当時 の レッキ と し た 王様 に 相違 ない もの が クマ ソ とか エミシ とか 土 グモ とか と 、 まるで 怪物 で も 退治 し た よう に 遠慮 会釈 なく 野蛮 人 扱い に さ れ て 、 アベコベ に 退治 し た 方 の 側 は いつも
^
光り かがやく 英雄 と 相成っ て いる で は ない か 。
0823
,58,0:
^
光り かがやく よう な リンリン たる 力 の 権化 を 感じ させ 、 我々 は 力 に 打た れる の です が 、 男 の 我々 にとって も ノスタルジイ の よう な 、 純粋 な 力 、 古代 人 が 太陽 神 に 寄せ た よう な 理想 上 の 純粋 な 力 を 感じ させ ます 。
1076
,1695,42: もしくは 竜宮 の 使者 が 、 私 が よろしい と いう まで 、 目 を 瞑っ て 私 に つかまっ て い て ください と 言う と 、 す なお に その 通り に し て い て 、 ほどなく 金 碧
^
光り 耀く 常世 の 浜 に 到着 し た 、 という 風 に も 語る こと に なっ て い て 、 それ を さも 有り なんと 息 を 詰め て 、 聴き入っ て い た 人 が もと は 多かっ た の で ある 。
込み入る
(込む.入る)
延べ語数:
13
0088
,315,11: この 本館 の 玄関 の 大戸 は 、 手 の
^
こみ 入っ た 模様 の 浮彫 の ある 真鍮 扉 で あっ た が 、 これ は ぴったり と 閉 って いる ばかり か 、 壁 と の 隙間 に は 夥しく 緑青 が ふい て い た 。
0112
,1295,22: 千世子 は 自分 の 頭 に 血 が ドック ドック と のぼっ て 行く の が 分る ほど 考える 事 が
^
こみ 入っ て 来 た 、 目 を つぶっ て 手 を 組ん で ひざ を かかえ て 身動き も し ない で 居 た 。
0112
,1846,2: いろいろ な
^
こみ 入っ た 経済 の 事 まで H は 母親 に 相談 する ほど に なっ た 。
0140
,894,20: 燭光 の 小さい 電 燈 の 光 が 、 日本人 の 習慣 で は 想像 も さ れ ない ほど
^
こみ 入っ て 、 しかも 整頓 さ れ て いる その 室 の 光景 を 照 し 出し て い た 。
0140
,4228,4: その よう に
^
こみ 入っ た その わから な さ を 、 伸子 は 、 自分 の 生活 に も どこ か で つながっ た もの と 感じ た 。
0508
,1203,14: 山田 の 家 も 此 の 重 三 が 入っ て から 種々
^
混み 入っ た 様子 に 成っ て 来 た 。
0890
,80,12: この お 痛 わし いお 弟子 入り について は 、 色々 と
^
こみ 入っ た 事情 も ござい ます が 、 掻 撮ん で 申せ ば これ は 、 父君 右 兵衛 佐 殿 の 調 略 の 牲 に なら れ た の で ござい まし た 。
1023
,52,2: 手 の
^
こみ 入っ た もの ほど いい 料理 だ と 思っ て は い ない か 。
1073
,2564,46: もちろん 、 その 中 に は 、 都 の 摂関 家 領 や 、 社寺 の 荘園 や 、 国 庁 の 直接 管理 し て いる 土地 や 、 たれ の 領 と も 知れ ない 未開 地 など が 、 複雑 に 、
^
混み 入っ て は いる が 、 要するに 、 勢力 範囲 と いえる 形 に なっ て おり —— また 、 いう まで も なく 、 将門 の 亡父 良 持 が 、 遺産 として 、 将門 以下 の 遺子 たち の ため に 、 三 叔父 に 托し て おい た 田 領 の 面積 が 、 少なから ず 加わっ て いる 。
1073
,7572,15: 戦捷 の 誇り に 昂 ぶり きっ た 数 千 の 兵馬 が 、
^
こみ 入っ て 来 た の で ある 。
1074
,1775,12: 夜 あかし の 祭 と は 言っ て も 、 そう
^
こみ 入っ た 儀式 が ある わけ で は なかっ た 。
1075
,430,13: 第 二 種 の 話し方 は 、 これ より も 今 すこし
^
こみ 入っ て い て 興味 が ある 。
1112
,62,2: 「 少し
^
こみ 入っ た 話 に なっ た の だ 、 お前 は あれ に 控え て おれ 。
放り込む
(放る.込む)
延べ語数:
13
0084
,2521,21: 手 を ふり 足 を あげ 、 重 そう な 頭 を 動かし て 、 釜 の 中 へ 蝗 を
^
放り こん だ よう に 、 ものすごく 活発 な 踊り を 始め た 。
0089
,952,6: 地震 の あと で 、
^
放り こま れ た 部屋 の 一方 の 壁 が するする と 上 に あがっ て 、 その むこ う に あらわれ た の は 、 ほこり の 積 っ た 古風 な 実験 室 みたい な 部屋 で あり 、 そこ に 一つ 額縁 が 曲っ て かかっ て い た が 、 その 中 の 油絵 は まん中 が 切りとら れ て い て 、 なかっ た こと 、 そして それ は どうやら 人物 画 らしい こと など 、 すでに 諸君 の 知っ て いる ところ で ある 。
0545
,291,21: 紙 に くるん で 、 さて 、 捨て 場所 に 困っ た が 、 構う こと は ない 、 便所 に
^
放り こん で やっ た 。
0617
,3476,9: 馬蹄 の 跡 の 窪 だ まり に
^
放り こま れ た 種 は 、 喜 海 の 手 で 丁寧 に 土 が かぶせ られる 。
0947
,1661,20: それ より 、 ママ の 古い 恋文 、 飯島 の 神月 の 別荘 の 、 暖炉 棚 の 虚 に
^
放り こん で ある って 、 書い て あっ た わ ね 。
0947
,1883,28: その ころ 、 神月 に 送っ た 手紙 の 束 が 、 別荘 の 大谷石 の 壁 暖炉 の 、 嵌 こみ に なっ た ところ に
^
放り こん で ある こと を 知っ て い た が 、 どんなに 頼ん で も 、 返し て くれ なかっ た 。
0948
,316,8: 手ばやく 煖炉 を 焚 しつけ 、 浴槽 に
^
放り こん で おい た 濡れ もの を 椅子 の 背 に 掛け ならべる と 、 今夜 、 身 を 沈める はず の 自殺 の 場 を 見 て おこ う と 思っ て 、 二 階 の 大池 の 寝室 へ 上っ て 行っ た 。
0953
,163,10: 泰文 は 天羽 を 縛っ て 雑 倉 へ
^
放り こむ と 、 こんど は 僕 を 吊し あげ た 。
0993
,4209,16: 金太 うん ( いい ながら 、 春子 から 貰っ た 飴 玉 を 口 に
^
放り こん で 、 ガリガリ 噛 る )
0993
,4917,18: ( 真剣 に そう 言っ て お辞儀 を し ながら 、 すでに 炒豆 を 口 の 中 に
^
放り こん で バリバリ と 噛ん で いる )
1072
,2206,15: それ は かれ の 心 態 を 、 一挙 に 、 自暴自棄 の 淵 へ
^
抛り こん だ 。
1072
,4621,38: と 見極め て 、 さんざん 、 足蹴 や 棒切れ の ノシ を くれ て 、 室内 の 畳 を 上げ 、 床下 の 生け 洲 と かれ ら が 呼ん で いる 桝 の 中 へ 、
^
抛り こん で おい た の で ある 。
1096
,7,18: 土 の つい た 牛蒡 を 洗っ て 、 大きく 斜め に さっさと 切っ て 、 鍋 に
^
抛り 込む 。
運び去る
(運ぶ.去る)
延べ語数:
13
0081
,3399,6: 「 しかし 、 誰か が すでに
^
運び さっ て いる 」
0084
,803,14: こうして 山木 たち は 、 マートン 青年 たち の 手 によって 現場 から
^
はこび 去ら れ た 。
0115
,0,48: 河原 蓬 と 云う 歌 めい た 響 や 、 邪宗 の 僧 、 摩利 信乃 法師 等 と 云う 、 如何にも 古めかしい 呼名 が 、 芥川 氏 一流 の 魅力 を 持っ て 、 私 の 想像 を 遠い 幾 百 年 か の 昔 に
^
運び 去る と 同時に 、 私 の 心 に は 、 又 何とも 云え ない ほど 、 故国 の 薫り が 高まっ て 来 た 。
0551
,251,13: だが 、 その 醜悪 な 肉体 が 、 やがて どこ か へ
^
運び 去ら れる と 、 その 跡 に 黒い 影 が 立ち上っ て くる 。
0693
,261,33: 杉 の 木の根 の 方 が 三 尺 ほど と 、 頭 の 方 が 一間 ほど 切り落さ れ て 、 あと の 部分 は 買っ た 人 が 数 日 がかり で
^
運び 去っ た 。
0695
,322,31: 折しも デフレ の 声 に 、 これぞ 天 の 与え 、 倒産 の 機会 と 実行 に かかり 、 この 春 から 着々 財産 隠匿 に つとめ 、 ついに 家財道具 まで
^
運び 去り 家族 も 疎開 さ せ た そう だ 。
0784
,795,16: 侯爵 大伴 宗久 は 、 その 倒れ た 位置 から 精神 病院 の 一室 へ
^
運び 去ら れ て しまっ た の で ある 。
0784
,808,21: しかし 、 それ に 気がつい た 今日 に 至っ て 、 義兄 が 廃人 として 精神 病院 の 一室 へ
^
運び 去ら れ た この 悲劇 の 終幕 を 知る と 、 この 劇 の 性格 や 秘め られ た 意図 を 劇 の ソモソモ の 始め から 見直し て 、 考え直す 必要 が ある という こと に 彼 ほど 鋭く 心 の うごい た 者 は なかっ た かも 知れ ない 。
0792
,918,15: その 夜 の うち に 、 セラダ の アパート の 現金 は どこ か へ
^
運び 去ら れ て しまっ た の でし た 。
0818
,301,20: したがって 、 この 魚 は 塩 竈 を 素通り し て 、 すぐ 汽車 で 東京 へ 大阪 へ と
^
運び 去ら れる 。
0893
,456,94: ところで 「 諦 ら め よ 」 と 独語 し て いる 精神 は 、 「 曾 て は 闘争 を 好ん だ が 今 は 陰鬱 な 精神 」 で あり 、 「 大雪 が 凍死 体 を 埋め て ゆく よう に 」 刻々 に 『 時 』 に 嚥 まれ て ゆく こと を 自覚 し て いる 精神 で あり 、 もはや 「 高み より 地球 の 円い 形 を 眺め つつ 」 逃げ かくれ する 気力 も なく 、 「 雪崩 よ 、 落ち て 来 て おれ を
^
運び 去れ 」 と 呟く ほか ない 精神 な の で ある 。
1073
,2127,34: … … おまえ たち に は 、 恩 を 着せ 、 そして 、 おまえ 達 の 為 に 、 父 が 遺し て くれ た 財物 は 、 みな 叔父 共 が 、 こそこそ
^
運び 去っ た の だろ う 」
1073
,6117,10: 甚だしい ば あい は 、 船 ぐるみ 、 孤島 へ
^
運び 去ら れ 、 裸 に さ れ た 官 人 が 、 幾 月 も 後 に なっ て 、 都 へ 逃げ帰っ て 来 た という 嘘 の よう な 話 すら ある 。
噛み切る
(噛む.切る)
延べ語数:
13
0081
,1375,17: もも の あたり から 足 を くい とら れ たり 、 お 尻 の 肉 を ぱくりと
^
かみ 切っ て いっ たり 。
0645
,83,6: その 報復 として 、 舌 を
^
かみ 切っ て 死ん で 見せる こと も 出来 ない ばかり か 、 待ちかね た よう に ムサボリ つく 自分 の 姿 の みすぼらし さ に 、 先生 は 、 堪りかね て 涙ぐん だ 。
0663
,28,17: ダンスホール へ 遊び に 行く 娘 さん が 暴漢 に おそわ れ て 男 の 舌 を
^
噛み きっ た 、 という よう な こと は 、 事件 の 形 は 物珍しく て も 、 そういう 処女 の 冒険 と 貞操 へ の 回帰 は 到る ところ で 日夜 行わ れ て いる に 相違 ない 。
0759
,3302,5: 青木 は 指 が
^
噛み きら れ た よう に 思っ た ほど だ 。
0773
,5,28: 御 記憶 か と 思い ます が 、 昨年 十二月 十 六 日 、 茗荷谷 の 切支丹 坂 に 幸 三 と 申す 若者 が ノド 笛 を
^
噛み きら れ 、 腹 を さか れ 臓物 を かきまわさ れ て 無残 な 死体 と なっ て おり まし た 。
0773
,495,39: さすが に 世良田 は 利口 者 だ から 、 この 三 名 から 肝 を ぬい て 、 いかにも そこ い ら の 業病 人 が 生き肝 を ぬい た よう に 見せかけ た が 、 ノド 笛 なんぞ
^
噛み きら なきゃ ア よかっ た もの を 、 しかし 、 ここ が カン ジン だ ア な 。
0773
,503,11: メスメリズム に かけ て おい て 、 なんなく ノド 笛 を
^
かみ きっ て 殺し た の だ 。
0773
,548,6: 一 ヶ所 は ノド 笛 を
^
かみ きっ た 傷 、 一 ヶ所 は 腹 を さい た 傷 。
0842
,1984,15: 歯 を くいしばっ て ジッ と 黙っ て 乗っ て い ない と 舌 を
^
噛み きる 怖 れ が ある 。
0864
,78,40: よく 肥え た 小禽 を クチバシ の ところ で つまん で 少々 塩 に まぶし 、 砂嚢 を 抜き 、 上手 に 口 の 中 に 入れ 、 歯 で おさえ て 、 指 の ごく 近く の 所 で
^
噛み 切り 、 そのまま 勢 よく 噛む の で ある 。
0987
,681,15: 義一 てめえ みたい な 奴 は 、 一刻 も 早く 、 舌 で も
^
噛み きっ て 、 死ん でし ま えッ !
1112
,251,9: むしろ 冷然 と 、 舌 は 偶然 に
^
噛み 切っ た の だ 、 その 心算 は 頭 に も 抵抗 の 時 に も なかっ た と 、 すて は 、 他 人事 の よう に 言っ た 。
1112
,364,11: 「 袴 野 どの 、 あたし は 貝 の 舌 を
^
噛み 切っ た くらい の 女 だ 、 この 子 に 指 一 本 でも 触っ て 見よ 、 あんた の からだ ぢ ゅう に 、 … … 」 すて は 煤 の よう に くらい もの を 眼 附 に 漂わし て 言い 続け た 、 「 … … から だ は おろか 、 ノドブエ だって がりがり みんな 噛みくだい て 遣る 、 この 子 に ちょっと でも 触っ たら それ が あんた の 最後 だ と 思う が いい 、 ほら ね 、 これ だって 何 の 苦 も ない 、 … … 」
見破る
(見る.破る)
延べ語数:
13
0071
,2423,5: あれ は なんだか 正体 を
^
見 やぶっ て やろ う )
0081
,36,23: ラツール 氏 は 、 なん でも 気 の つく 人間 だっ た から 、 たちまち ポチ の 密航 犬 なる こと を
^
見 やぶっ た 。
0082
,1247,19: つまり 戸山 君 など の 五 少年 の ため に 、 にせ の 谷 博士 で ある こと を
^
見 やぶら れ て しまっ た 今日 、 あいかわらず 博士 が 柿 ガ 岡 病院 に い た の で は 、 X 号 は 三角岳 研究所 で 大きな 顔 を し て 、 もうけ 仕事 を つづけ て い られ ない 。
0082
,1280,7: おれ を にせもの だ と いっぺん で
^
見 やぶり や がっ た 」
0082
,2165,16: いったん こうして 入口 が 見つかっ た 以上 、 最後 の 最後 まで 博士 の 秘密 を
^
見 やぶっ て やろ う じゃ ない か 」
0082
,2167,39: 戸山 君 の ほか 四 人 の 少年 は 、 恐ろし さ に いくらか 二の足 を ふん で は い た が 、 戸山 少年 が あまり 元気 が よかっ た し 、 X 号 の 秘密 を
^
見 やぶっ て やろ う という 好奇 心 で いっぱい で 、 この 中 に どんな 恐ろしい もの が 、 かくさ れ て いる か など という こと は 少し も 考え ず に 、 壁 の 中 へ と ふみこん だ の だっ た 。
0082
,2292,15: ところが 君たち が 、 ぼく に 化け た X 号 を にせ 者 だ と
^
見 やぶっ て 、 この 研究所 を 襲撃 し た ので 、 X 号 は 火 辻 軍平 の からだ に は いっ て い て は 危険 だ と 思っ た ん だ ね 。
0082
,2417,12: 「 さては 、 あの が きめ ら 、 わし の 正体 を
^
見 やぶっ た な 。
0144
,1697,42: ゴーリキイ は 、 ナロードニキ が 民衆 を 想像 し た よう に で なく 、 民衆 を 自身 その 中 の 一 人 として 理解 し て い た よう に 、 農民 を トルストイ 的 傾向 と 、 全然 反対 に
^
観 破 し た 。
0536
,20,17: よく 味わっ て 「 いや 、 これ に は 静岡 もの が 混ぜ て ある 」 と
^
見 やぶっ て しまい ます 。
0772
,370,49: 悪い 噂 を きく もの だ から 、 この 四 五 日 とじこもっ て 帳面 を しらべ て みる と 、 お前 が 出 て から という もの 、 仕入れ ない 品物 を 仕入れ た よう に 書い て あっ たり 、 色々 と 不正 が ある の を
^
見 やぶる こと が でき た 。
1046
,288,53: しかるに 戦争 の 結果 は 、 現に 国民 が 遭遇 し た よう な あり さま と なっ た ので 、 軍部 の 宣伝 が 宣伝 で あっ て 事実 で は なく 、 その 宣伝 は かれ ら の 私意 を 蔽う ため で あっ た こと を 、 明 か に
^
見 やぶる こと の でき ない 人々 の 間 に 、 この 敗戦 も それ に 伴う さまざま の 恥辱 も 国家 が 窮境 に 陥っ た こと も 社会 の 混乱 も 、 また 国民 が 多く その 生命 を 失っ た こと も 一般 の 生活 の 困苦 も 、 すべて が 天皇 の 故 で ある 、 という 考 が そこ から 生れ て 来 た の で ある 。
1071
,40,13: 著者 の 公 綽 は 、 どうして これ を 一見 し て
^
観 破 し た か を 、 その 書 で は 、 得意 な 民治 体験 として 記し て いる の で ある が 、 いま 蕭照 の 空腹 に とらわれ て いる 頭 を かすめ た その 記憶 から は 、 まったく 質 の 異 る もの が 考え られ て い た 。
積み込む
(積む.込む)
延べ語数:
13
0071
,1946,6: 貴重 なる 資源 ルナビゥム を
^
積み こむ こと が 出来 た ので 、 新月 号 の スピード は 予定 の とおり に あがり 、 火星 へ 達する 日 も 、 予定 日 を 狂わ ない だろ う と 思わ れ た 。
0077
,345,17: 袋 猫 々 は 玄関 前 に 現われ 、 旅行 鞄 と 毛布 と を 自動車 に
^
積み こみ 、 助手 席 に 少年 を 一 人 のせ て ば あや に 見送ら れ て 、 自動車 を 自ら 運転 し て 出かけ まし た 。
0084
,767,5: 受信 機 は 一 台
^
積み こん で あっ た が 、 牛頭 大 仙人 の 占い 用 として 転用 し た ので 、 今 は ラジオ が 聞け ない 状態 と なっ て い た の だ 。
0098
,3112,0:
^
積み こむ 荷 の 整理 から 買い 集め まで 一切 この 人 一 人 で やる らしく 、 瞬時 の 暇 も ない らしい 多忙 さ は 気の毒 な ほど で ある 。
0141
,21997,25: 河 を 下っ て ゆく 伸子 たち の マクシム・ゴーリキイ 号 は 、 船艙 いっぱい に 上流 の 森林地帯 から 生産 さ れ た ベニヤ板 を
^
積み こん で い た 。
0674
,99,7: 彼ら が 商品 を 船 に
^
積み こみ 明朝 出発 する といふ 前夜 の こと だ が 、 その 晩 長崎 の 二 官 の 店 で は 四 郎 父子 を 主賓 に 小さな 饗宴 が ひらか れ て ゐ た 。
0776
,50,16: これら の 人数 を 全て 揃える と 、 又 、 使い 馴れ た 潜水 船 を
^
積み こん で 行く こと も 必要 だ 。
0776
,52,8: 又 、 竹 造 の 潜水 船 も
^
積み こん で 行か ね ば なら ぬ 。
0776
,338,1:
^
積み こん で き た 食糧 や 水 の 用意 が 心細く なっ て い た 。
1101
,61,17: そして 七 日 に 約 一 トン の 機材 を 、 二 台 の 大型 ジープ に
^
積み こん で 、 マウナ・ロア 登攀 の 途 に つい た 。
1102
,148,4: それ を 飛行機 に
^
積み こん で 、 シカゴ まで 飛び 、 シカゴ 郊外 ウィルメット に ある 雪氷 永久 凍土 研究所 の 低温 室 で 、 テスト を し た 。
1102
,403,36: けっきょ く 標本 を 日本 まで 持っ て 帰る こと に なり 、 特大 の 魔法瓶 を 用意 し 、 その 中 に 氷 と ドライ ・ アイス と を 入れ て 、 飛行機 に
^
積み こむ こと に し た 。
1175
,183,26: 不破 と 知合い に なっ て 三 日 目 に 、 僕 は 世帯 道具 や 画 の 道具 一式 を オート 三 輪 に
^
積み こん で 、 はるばる 八王子 から 代田橋 に バタバタバタ と 引越し て 来 まし た 。
結び合う
(結ぶ.合う)
延べ語数:
13
0062
,911,13: ウインドウ 環境 に は 、 マサチューセッツ工科大学 の X Window 、 マシン を
^
結び 合う 信号 路 に は ゼロックス の イーサネット 、 ネットワーク 上 で ファイル を 共有 する 仕組み に は サン・マイクロシステムズ 社 ( アントニオ 猪木 の 兄弟 で ある この 会社 について は 、 後で 書く ) の NFS ( ネットワーク ・ ファイル ・ システム ) 。
0180
,16,31: わたし の 偶然 は 、 そういう 家庭 の 条件 と 結びつい た の だっ た が 、 ほか の どっさり の 人々 の 偶然 は 、 どこ で どんな 条件 と
^
結び 合う の だろ う 。
0206
,64,63: しかし 、 この 頃 よく ある よう に 、 家庭 の ある 男 の 人 と 恋愛 めい た いきさつ が はじまっ た よう な とき 、 あるいは 、 そういう いきさつ が 自分 の 人生 に 起り かかっ て いる の を 自覚 し た とき 、 その ひと は 、 現実 の 人生 問題 を ゆたか な 文学 的 教養 と
^
むすび あわ せ て 、 どの よう に 身 を 処し て いく だろ う か 。
0231
,931,64: 工場 の 人々 が ゴム 長靴 から 硫安 まで を 熱心 に 増産 しよ う と し て いる こころ もち は 、 私 たち 市民 消費 者 が 、 すべて の 配給 機構 や 町会 を 自主 化 さ せ 民主 化 さ せ て いろいろ の 組合 を 管理 し て 横流し を 防ご う と し て いる 努力 と 全く
^
結び 合っ た もの で ある 。
0264
,11,21: それでは 苦しい 経験 を かさね て いる 日本 の 婦人 の すべて が 、 はっきり と 民主 的 な 勢力 に
^
結び あっ て 将来 の 不幸 を 徹底的 に とりのぞこ う と し て いる の でしょ う か 。
0285
,103,48: 農村 の 自主 化 、 都市 労働 者 の 生産 管理 による 必要 物資 の より 多量 の 生産 、 消費 者 の 自主 的 な 組織 と 政治 的 見識 ある 食糧 委員 会 の 活動 、 この 三つ が 一つ の 線 と なっ て
^
結び 合い 、 倶 に 活動 し て 、 はじめて 人民戦線 活動 の 一翼 として の 食糧 問題 も 動き 出せる 。
0332
,240,8: さけば ず に い られ ない 心 が
^
むすび あっ て 結集 し た 力 。
0682
,380,19: ところが 、 この 日 を 境 い に し て 、 道三 と 信長 は その 魂 から
^
結び 合っ て い た の で ある 。
0707
,86,4: 腰 を ヒモ で
^
結び あい 、 サッ ちゃん の 手 が 太宰 の クビ に 死後 も かたく 巻き つい て い た と いう から 、 半 七 も 銭形 平次 も 、 これ は 情死 と 判定 する に きまっ て いる 。
1072
,4020,8: と 、 信念 し て 、 かたく
^
結び あっ て いる 三 人 な の で ある 。
1073
,2561,49: 常陸 、 下総 を 両 岸 に し て 、 武蔵 へ 流れる 他 の 諸川 と 、 上総 の 海 へ 吐か れ て ゆく 利根川 と に 、 この 毛 野川 の 末 は 、 水口 ( 今 の 水海道 の 辺 ) の あたり で
^
結び あっ て いる 。
1171
,3163,6: こんな やり方 で 現実 と
^
結び 合お う として も 、 無駄 だ 。
1175
,71,12: でも 、 大ざっぱ に 言え ば 、 人間 と 人間 と を
^
結び 合う もの は 、 愛 など という しゃらくさい もの で なく 、 もっぱら この オセッカイ とか 出しゃばり とか の 精神 で は ない でしょ う か 。
飛び移る
(飛ぶ.移る)
延べ語数:
13
0060
,7432,25: 多く の 読者 も また デジタル の 島 の 急速 な 拡大 に 戸惑い を 感じ ながら 、 不安 を 乗り越え て 新しい 世界 に
^
飛び 移る チャンス を 求め て いる の で は ない か 。
0062
,516,12: 標準 の しがらみ を 断て ば 、 新しい 技術 に は
^
飛び 移り やすい 。
0079
,2135,16: ポー デル 博士 と 共に 白い 道路 から 、 動か ない 舗道 の 上 へ
^
とび 移っ た 。
0107
,11,12: うぐいす は 梅 の 木 の 枝 から 枝 へ 上手 に
^
とび うつっ て 遊ん で い まし た 。
0141
,12017,28: 白昼 の 外 光 を 巧み に さえぎっ た 黒い 庇 の 中 で 、 濃い 橙色 が 、 人工 的 に 鮮やか な 青色 の シグナル に
^
とび うつっ た 。
0443
,58,20: 日足 を 擾 し て 、 一 羽 、 梧桐 の 葉 かげ から 、 彼方 の 屋根 に
^
飛び うつっ た 。
0558
,8,15: 姿 は 殆 ん ど 見せ ず 、 木 の 茂み の 中 を あちこち
^
飛び 移っ て 、 チョット コイ 、 チョット コイ と 鳴く 。
0597
,176,6: やがて 、 他 の 枝 へ
^
飛び 移り 、 小首 を かしげ 、 両翼 を 少しく いからせる 、 ぱっと 、 白い もの を 尻 から 放出 し た 。
0597
,839,10: ばかり で なく 、 彼女 の 話 は あちこち へ
^
飛び 移る ので 、 全体 の 印象 は 甚だ 稀薄 で 、 いったい 何 を 話し て いる の か 、 彼女 自身 に も 分っ て い ない の で は ある まい か と 思わ れ た 。
0603
,146,7: 椋鳥 は 凧 の そば に
^
とび うつり まし た 。
0603
,248,8: そして 、 椎の木 の いちばん 高い 枝 に
^
とび うつり まし た 。
1072
,4261,7: と 、 物 蔭 へ 、
^
とび 移っ て 、 ひとみ を こらし て いる と 、 その 牡丹 日傘 に つづい て 、 紺地 に 、 燕 の も よう を 抜い た 地味 な 日傘 が また 開い た 。
1171
,4034,11: ただ なに もの か が 彼 から 離れ 、 丹尾 に
^
飛び 移っ た らしい 。
湧き出す
(湧く.出す)
延べ語数:
13
0060
,5172,27: 大 荷物 を 抱え て 日本 に 帰り 着 い た とき 、 古川 の 胸 に はやっ て み たい さまざま な ビジネス の プラン が
^
湧き 出し て い た 。
0062
,315,11: 「 激しい 競争 の 生じる 標準 環境 こそ が 善 の
^
湧き だす 泉 」 という 大本 の 確信 は 揺らが ない ものの 、 明快 に 打ち出さ れる 市場 の 流れ に対する 読み と これ に 対応 し た アシスト の 戦術 は 時 を 追って かなり 揺れる 。
0062
,802,3: 内 から
^
湧き 出し て くる 好奇 心 の 奴隷 で ある 連中 は 、 とにかく 外 から 縛ら れる の が 嫌い な の だ 。
0140
,834,8: 地平線 の かなた に ひとかたまり の 雲 が
^
湧き 出し た 。
0226
,46,3: そして 膿 の
^
湧き 出す 腫物 そのもの を 直し て 、 清潔 な 人間らしい 艷 の ある 皮膚 に し たい と 希う の で ある 。
0231
,725,18: おのずから 、 殖える 人数 が 楽しく 生き て 行ける だけ の 衣料 と 食物 と 燃料 と が
^
湧き 出し て 来る 家庭 という よう な 、 魔法 の 小屋 は 、 今日 、 日本 の どこ に も あり 得 ない 。
0425
,16,45: その 客観 のう すら 明り の なか に 、 何と たくさん の 激情 の 浪費 が 彼女 の 周囲 に 渦巻き 、 矛盾 や 独断 が てんでんばらばら に それ みずから を 主張 し ながら 、 伸子 の 生活 に ぶつかり 、 また その なか から
^
湧き だし て 来 て いる こと だろ う 。
0579
,391,11: 崖 下 の 砂地 から 、 冷たい 水 が 可 なり
^
湧き 出し て い まし た 。
0617
,930,25: 鶴見 も また 迢空 さん に 誘わ れ て 、 何 か もう少し いっ て み たい と 思う 言葉 が 醸成 さ れ 、
^
涌き 出し て 来る の を 内心 に 感じ て いる 。
0618
,142,19: その 森 を 三 日 がかり で 泣き ながら 通り ぬける と 、 何 千 という 、 泉 が
^
湧き 出し て いる 里 が ある の だ よ 。
0661
,133,10: スコップ で 掘 つ て ゐる うち に 水 が
^
湧き だし て くる の だ から 問題 外 で 、 要するに 、 土地 の 事情 に 適応 し た 防空壕 の 特殊 な 型 を 考へ ず 、 防空壕 は 穴 を 掘る もの だ と 思 つて ゐる 。
0877
,163,28: もし 、 自己 以外 に そういう もの が ある として も 、 それ を まったく 、 「 自分 の もの 」 と し 、 自分 の 中 から
^
湧き 出す もの として から 、 舞台 を 踏む という 覚悟 と 矜 り と が なけれ ば なら ない と 思い ます 。
1074
,1914,97: 大師 講 の 日 に は 何処 でも 粥 を 煮 て 供え 、 それ に 塩 を 入れ ない こと は 事実 で ある が 、 他 の 土地 で は また 貧 家 の 女 が 、 旅 の 弘法大師 に この 粥 を さし 上げ た とき に 、 どうして 塩 を 入れ ない の か と わけ を 問わ れ て 、 塩 も 買え ぬ よう な 貧乏 な の です と いう と 、 それ は 困る だろ う と 杖 の さき を以て 地面 を 刺し 、 塩水 の
^
湧き 出す 泉 を 授け られ た 。
絞り取る
(絞る.取る)
延べ語数:
13
0053
,2053,2: むしろ
^
絞り 取る と 思わ れる くらい 使わ せ た 。
0617
,1357,14: 鶴見 は その 鮮やか な 金色 の 中 から 鳴く 蝉 の 一声 を
^
絞り 取ろ う として 、 ひたすら に 聞きすまし て いる 。
0617
,2572,9: おれ は 現実 から 刻 薄 の 毒素 を
^
絞り 取っ て 、 徐 ろ に それ を 苦悩 の 杯 に 滴ら しめる 。
0944
,98,32: まず 腕 から 一 ヴァース ( 約 一 合 五 勺 ) の 瀉血 を し 、 肩 に 傷 を つくっ て 吸い ガラス で ほぼ 同 量 の 血 を
^
絞り とる 。
0987
,1749,34: … … ただ 最後 に 一言 いたい の は 、 —— とにかく 、 そういった わけ で 、 軍 バツ や 財 バツ が 国民 大衆 を 自分 たち の 思う まま に おさえつけ 、
^
しぼり 取っ て 、 支配 し て い た —— その 支配 力 が 、 自分 たち の 、 つまり 資本 主義 自身 の 持っ て いる 、 いろんな ムジュン の ため に 、 これ まで の よう に 、 自由 に エテカッテ に 支配 する 事 が 出来 なく なる 。
0987
,1767,10: それ は 、 けっきょ く 、 人 が 人 を
^
しぼり 取っ たり 、 おさえつけよ う と する ため に 戦争 が 起る ん だ から 、 それ を なくせ ば 戦争 は 起き ない 。
0987
,1769,5: みんな が 、 人 を
^
しぼり 取ら なく て も すむ 。
0987
,1778,19: 人 を おさえつけ たり 、 よそ の 国 を 取っ て しまお う と し たり 、 人 を
^
しぼり 取っ たり しよ う と は 、 全く 考え て い ない 。
0987
,1781,15: ( 鋭い 二 三 の 拍手 ) ただ 、 残念 ながら … … 諸君 を
^
しぼり 取ろ う と し て いる 人 は 、 まだ 居り ます が ね 。
0987
,1784,47: 」 と 二 声 ばかり 叫ぶ 声 が し て 、 同時に 全員 が 昂奮 し た 烈しい 拍手 を する ) … … ( 気持 よく 笑っ て ) ハハ 、 いや 、 まあ 、 なん です よ 、 しぼり 取れる 時 に は サンザン に
^
しぼり 取っ て 、 そい で 、 こんな 時代 に なっ て 、 あんまり もうから なく なっ た ので 、 人手 を へらす 必要 が ある と いう んで 、 諸君 を お払い箱 に し たい という 人 たち は 、 居り ます 。
0993
,3599,16: それ が 今さら 、 又 々 そんな うまい 事 を 言っ て 小 父さん を
^
しぼり 取ろ う と し た って 、 私 が 許さ ない !
1073
,477,27: 大臣 、 関白 から し て 、 土地 国有 を 無視 し 、 諸国 に 私 田 を 蓄 め こん で 、 私 に 租税 を
^
しぼり 取っ てる の だ 。
1141
,232,35: それ より も 気の毒 な の は 、 幾 十 年 の 苛歛 誅求 に 、 親子 離散 、 夫婦 別れ別れ に なる 領内 の 百姓 達 、 明日 の 米 も 無い まで に
^
絞り 取ら れ た 幾 万 人 の 餓 を 救う の が 大事 で は 御座ら ぬ か 」
遣り抜く
(遣る.抜く)
延べ語数:
13
0022
,256,6: この 一戦 なに が なん でも
^
やり 抜く ぞ 、 という 歌 を 将軍 たち は 奨励 し た が 、 少し も はやら なかっ た 。
0080
,1647,31: かんじん の 真空 管 や 同調 回路 が ない ので 、 この しらべ も なかなか 困難 で あっ た が 、 しかし 蜂 矢 探偵 は 、 持ち まえ の
^
やり ぬく 精神 を もっ て 、 こつこつ と 仕事 を すすめ て いっ た 。
0652
,441,4: 生き て みせ 、
^
やり ぬい て みせ 、 戦い ぬい て み なけれ ば なら ぬ 。
0732
,3058,10: キミ が まかせ なくっ たって 、 ボク は 一存 で
^
やり ぬく よ 。
0759
,1193,6: 変 な グアイ だ から 、
^
やり ぬけ 、 やり ぬけ 、 と ね 。
0759
,1193,9: 変 な グアイ だ から 、 やり ぬけ 、
^
やり ぬけ 、 と ね 。
0759
,2018,4: それ を 承知 で
^
やり ぬく の が 、 賭 という もの です 。
0759
,6351,7: そういう もの だ と 思いこん で 、
^
やり ぬく 以外 に は 適当 な 手段 が ない よう だ 。
0844
,189,8: 貸し 売り せ ず に この 商売 を
^
やり ぬく つもり な ん です もの 。
0844
,190,3: そして 、 本当に
^
やり ぬい てる もの ね 。
0946
,193,6: 知 嘉 姫 なら 平気 で
^
やり ぬく だろ う と 、 かえって 張合い が でき 、 陸中 の 一ノ関 から 大槌 街道 へ 折れ込み 、 千厩 から 気仙沼 を 一 日 で 廻っ て 、 大船渡 の 湊 に 二 日 い た 。
0947
,1881,47: 「 愛一郎 って の は 、 いい 青年 だ ね … … あれ が やっ て いる の は 、 母親 の 生前 の 秘密 を 、 他人 に 知ら れ たく ない という 、 おと ぎばなしのようなことなんだが 、 やろ う と 思っ たら 、 どこ まで も
^
やり ぬこ う と する 、 気概 の ある ところ が 気に入っ た 」
0987
,356,109: そりゃ 誰 に し た って 、 こんな 戦争 —— 自分 たち に は ワケ も わから ない まま に ガヤガヤ と はじまっ て しまっ て 、 つらい 事 ばかり の 戦争 なんか 、 早く なんとか なら ない か と 思う に は 思う けれど 、 とにかく 、 はじまっ て しまっ た 戦争 、 こん だ け いっしょ けんめい に なっ て 、 たくさん の 人 を 死な せ て 、 ここ まで 来 た 戦争 です もの ねえ 、 負け たく は ない 、 負け たら たいへん な 事 に なる 、 それ に は 、 なに が なん でも 、 とにかく 、 みんな 心 を そろえ て
^
やり ぬか なく て は なら ん という 気持 も ウソ じゃ ない と 思う の よ 。
進みゆく
(進む.ゆく)
延べ語数:
13
0013
,26,7: 斯く し て 二 人 ともに
^
進み ゆき て 、 遂に 山 の いただき に 到れ り 。
0141
,5664,28: その こと を 伸子 が 、 美しい と 感じ うらやましい と 感じる の は 、 人間 達成 の 可能 の ゆたか さ へ の 共感 で あり 、
^
すすみ ゆく 社会 の 本質 が 個々 の 男 や 女 に 与える 可能 性 の 意味 ふかい 承認 だっ た 。
0149
,44,20: そうして 、 世界 の 苦しみ と 歓喜 と に 触れ 自身 の 苦痛 と 希望 と を 等しき 人間 の
^
進み ゆく 足どり と 眺め たく 願う の は 、 決して 私 たち ばかり で は ない だろ う と 思う 。
0191
,54,2: そこ に
^
進み ゆく 歴史 の 足どり の 意義 が ある 。
0205
,324,38: 文学 における 階級 性 、 作品 に対する 個人 の 印象 批評 から 客観 的 な 評価 の より どころ を もつ よう に 飛躍 し た こと 、 文学 の 創作 方法 を 、 人民 の 歴史 の
^
すすみ ゆく 段階 に したがい 、 世界 文学 に 共通 する 展望 で 語り うる よう に なっ た こと など が ある 。
0205
,349,23: この 三つ の 創作 方法 は 、 日本 の 民主 革命 の 広い 凹凸 の 多い 戦線 にとって 、 それぞれ の 階級 の
^
進み ゆく 歩幅 に つれ て 新しい 文学 を 生み出し て ゆく よす が で あろ う 。
0220
,39,20: わたし たち に は 、 人間 性 の 拡大 と 高まり の 問題 として 、 より 人間らしい 人間 関係 へ
^
すすみ ゆく 一つ の 道 として の 恋愛 ・ 結婚 ・ 家庭 の 課題 が ある 。
0277
,46,0:
^
すすみ ゆく 歴史 の あかし として 見る 。
0315
,154,48: ほこり ある 日本 の 人民 の する べき こと は 、 便乗 の 可能 の ない 人民 で ある 自分 たち の 立場 に むしろ 歓喜 し て 、 歴史 の ちり ほこり に めげ ず 、 われ ら 人民 の 世界 に 通じる 道 を 着実 に
^
すすみ ゆく こと で ある 。
0318
,1093,20: 『 近代 文学 』 の 「 近代 」 と 「 自我 」 は 、 世界 歴史 における この 日本 の
^
進み ゆく 現実 と の 有機 性 で 自身 の 課題 の 前髪 を つかん で ゆく よう な ダイナミック な 知力 を 欠い て いる 。
0398
,109,29: 婦人 民主 新聞 は 、 これら の 人々 の 努力 と 読者 の 支援 によって 、 だんだん 新聞 らしく なり 、 生活 的 に なり 、 歴史 の
^
すすみ ゆく 日日 に 役割 を ふかめ て き て いる 。
0427
,26,2: 歴史 の
^
進み ゆく 本質 と 自分 の 生活 と を まじめ に 、 がん こ に 見 くらべ て 生き て ゆく 、 ほこり たかい 人間 として の 根気 を 失わ ない よう に 、 という 願い が ある 。
0907
,1,16: 出版 と は 、 民族 の 思想 を 、 常に 新た に 、 世界 の
^
進み ゆく 情況 に 応じ て 、 清新 の 気 を 民族 自身 に あたえる 機関 で ある 。
生まれ始める
(生まれる.始める)
延べ語数:
12
0060
,4026,9: 流通 業者 の ルート に 乗せ 、 少し ずつ
^
生まれ はじめ た 小売 店 で 売る べき だ と 考え て い た ルービンスタイン は 、 二つ の 製品 の 販売 を通じて 関係 を 持っ た ディーラー を 繰り返し 訪ね 、 市場 が どんな ソフトウエア を 求め て いる の か を つかも う と 試み た 。
0060
,5121,22: 足 しげく 通っ て い た 秋葉原 に は 、 アメリカ の 動き に 対応 し た 新しい タイプ の ショップ が
^
生まれ はじめ て い た 。
0060
,5806,26: ところが パーソナル コンピューター の 側 から も 、 マシン を 導入 し て 電源 を 入れれ ば すぐ に 使い だす こと の できる タイプ が
^
生まれ はじめ て い た 。
0062
,1263,14: 古川 が アルバイト で 勤め て い た 秋葉原 の 店 に 集まる 、
^
生まれ はじめ た ばかり の マイコン ・ マニア の 中 に は 、 早稲田大学 の 学生 で ある という 西 和彦 という 名 の 青年 が い た 。
0202
,20,30: ところが 、 それ から 四 五 年 し たら 、 「 大根 の 葉 」 「 暦 」 と 、 壺井 栄 さん 独特 の 作風 を もつ 作品 が
^
生まれ はじめ た 。
0219
,2,10: 記録 文学 、 ノン ・ フィクション の 作品 が
^
生れ はじめ 、 また うけ 入れ られ た の に は 、 理由 が あっ た 。
0318
,1473,16: 新しい 音楽 の 源泉 は 今日 一般 人民 の 生活 の 中 から 少し ずつ
^
生れ はじめ た 。
0405
,2,36: 第 一 次 ヨーロッパ 大戦 後 、 日本 に も 民主 的 社会 へ の 自覚 が 芽生え 、 古い 階級 社会 から 解放 さ れよ う と する 動き と その 文学 と が
^
生れ はじめ た 。
0906
,8,27: 今や 、 図書館 は 、 協同 し た 「 機能 」 として の 、 「 はたらき 」 として の 図書館 の 概念 が 、 ここ に 新しく
^
生まれ はじめ て いる の で ある 。
0918
,256,66: さき に 、 だんだん 発展 し て いく 自分 を 、 自分 が 追い求め 、 追い抜い て いく 時 、 追っ て いる 自分 と 、 追わ れ て いる 自分 が 、 ピタリ と 一つ に なる よう な 瞬間 、 そこ に 新しい 美 が 生まれる という ふう に 考える べき で ある といった の で ある が 、 その 新しい 美 が
^
生まれ はじめる 時 が 、 あの ルネッサンス で ある 。
0918
,471,36: 彼ら は すでに 、 肉体 の 存在 の 無限 に 豊か な 世界 の 発見 、 その 自由 を 獲得 しよ う と する 反抗 、 つまり ここ に 、 町人 として の 新しい 人間像 が
^
生まれ はじめる の で ある 。
0918
,1031,12: 巨大 な 動揺 は 「 意識 の 崩壊 分裂 」 から
^
生まれ はじめ た と も いえよ う 。
成り立ち得る
(成り立つ.得る)
延べ語数:
12
0060
,912,8: さらに 、 個人 用 コンピューター が 商品 として
^
成り立ち え た として も 、 それ は 日電 の まったく 苦手 と する 、 民需 向け 商品 と なる 。
0060
,8189,39: 情報 を 視覚 的 に 表現 し 、 一瞬 の 閃き によって 下さ れる 操作 に 即座 に 反応 を 返し 、 マシン と 人 と が 相互 に 意思 を 確かめ 合い ながら 物事 を 進める 世界 が
^
成り立ち うる 。
0611
,63,94: ( 3 ) 従って 、 団体 と 団体 と の 関係 、 人 と 人 と の 関係 も 、 すべて あらかじめ 定め られ た 法 規範 によって 「 結果 を 予見 し 得る よう に 」 規律 さ れ て いる こと が 必要 で 、 これ ある によって のみ 、 近代 社会 の 基礎 で ある 自由 主義 的 秩序 が 可能 で あり 、 かかる 法的 保障 ある によって のみ 、 個人 の 行動 の 自由 と それ を 基礎 と し た 民主 的 社会 秩序 と が
^
成り立ち 得る 。
0850
,57,43: ところが 僕ら は 全く の 野武士 で 、 拾い 首 を し て でも 立身出世 が し たい という 根性 で ある から 、 純粋 な 批判 によって は 不 良品 で も 、 商品 として 通用 し 、 むしろ 営利 的 に
^
成立ち 得る よう な 作品 だっ たら 、 その 方 が いい じゃ ない か 、 という よう な 良から ぬ 思い を 蔵 し て いる 。
0878
,122,11: 演出 家 万能 、 演出 至上 主義 の 演劇 が
^
成り立ち 得る こと について は 前 に 述べ た 。
0878
,140,104: 「 演劇 」 を かたちづくる 、 もう 一つ の 要素 の 分け 方 は 、 いわゆる 「 演劇 は 総合 芸術 なり 」 という 主張 を 裏書 きする もの で 、 つまり 「 演劇 」 の 構成 要素 を 、 あらゆる 姉妹 芸術 、 音楽 、 美術 、 詩文 、 舞踊 、 俳優 術 の 綜合 、 統一 なり として 、 ことさら 「 演劇 」 の 独立 性 を 無視 しよ う と する 意見 で ある が 、 それ は それ と し て 、 たしかに 、 「 演劇 」 の なか に 、 それら の 要素 を 含め て 考える 考え方 も
^
成り立ち 得る の で ある 。
0891
,280,20: だが いわゆる ゴーゴリ の リアリズム なる もの が 、 じつは 十字架 へ の 烈しい 畏怖 の 潜在 なし に は
^
成り立ち 得 なかっ た で あろ う こと は もはや 公然 の 秘密 で あろ う し 、 チェーホフ が その 種 の 畏怖 に は 完全 な 不感症 だっ た こと も すでに 明らか で ある 。
0893
,544,23: だが 所 謂 ゴーゴリ の リアリズム なる もの が 、 実は 「 十字架 」 へ の 烈しい 畏怖 の 潜在 なし に は
^
成り立ち 得 なかっ た で あろ う こと は 、 ローザノフ の きびしい 摘発 以来 もはや 公然 の 秘密 で ある し 、 チェーホフ が その 種 の 畏怖 に は 完全 な 不感症 だっ た こと も 既に 明らか で ある 。
0984
,258,54: しかし たぶん 、 あと の 種類 の 反対 者 たち の 多く は 現在 し て いる よう な 形 や 意味 で は 、 戦争 や 再 軍備 に 反対 し て は い なかっ た の で は ない だろ う か と の 想像 が 、 かなり の 確率 で
^
成りたち うる よう な 気 が し ます 。
1074
,1322,17: 現在 の 不完全 なる 採集 状態 において は 、 まだ どの よう な 想像 説 でも
^
成立ち 得る が 、 しかも その 当否 の 裁決 せ られる 時 は やがて 来る 。
1076
,38,15: どの 辺 に はじめて 上陸 し た か について は 、 いろいろ な 説 が
^
成り立ち 得る が 、 日向 の 高千穂 に 天 から 降り た という こと を 承認 すれ ば 問題 に なら ぬ けれども 、 それ が あり 得 べから ざる こと と すれ ば 、 やはり 日向 など で 船 を 仕立て て 北上 し た こと が 想像 さ れる 。
1076
,520,37: 言語 の 研究 は たしかに 一つ の 手がかり で ある けれども 、 今日 は すでに 心 の 裏づけ が 稀薄 に なっ て い て 、 是 ばかり で は どんな ちがっ た 仮定 説 でも
^
成り立ち 得る 。
忘れ兼ねる
(忘れる.兼ねる)
延べ語数:
12
0388
,7,39: 自分 の 生活 について いろいろ 考え て ゆく と 、 やはり 女学校 時代 の 若い 心情 に 蒙っ た さまざま の 感銘 が 思いかえさ れ 、 そこ に 、 人間 として 苦しかっ た 折々 の あっ た こと を
^
忘れ かね た 。
0538
,1517,8: 昔 の 夢 を い つ 迄 も
^
忘れ かねる ほど 、 ロマンチック な 人間 で は あり ませ ん が ね 。
0582
,50,10: 忘れる とも なく 忘れ は し た が 、 然し
^
忘れ かねる 彼女 で あり 、 細川 美代子 と 名前 を 言う に は 、 もう 余りに 遠い 彼女 でし た 。
0734
,207,15: あの 野郎 、 パンスケ に ふんだくら れ た 三 十 万 円 の 恨み が
^
忘れ かね て いる ん です よ 」
0759
,956,6: 青木 君 も 、 あなた を
^
忘れ かね て いる の です よ 。
0762
,135,20: 別に 女房 が ひきとっ て くれ と 頼ん だ ワケ で は ない が 、 折 に ふれ 子供 を
^
忘れ かね て いる 様子 が フビン で あっ た から で ある 。
0943
,10,36: 人形 に も なら ず 、 と いっ て 絵 に も なら ず 、 生れ ながら そなわっ た 品 の いい 愛嬌 が あっ て 、 いちど 見る と 、 久しく 思い が 残っ て
^
忘れ かね た という こと で ある 。
0953
,124,41: それ に は まず 朝霞 の 心 を 掴ん で おく に かぎる と 浅 墓 な 才覚 を し 、 側 見 する ところ 、 保 平 は 口 に こそ 出さ ない が 、 いまだに 朝霞 の こと を
^
忘れ かね て 悩ん で いる らしい と いう こと を いっ て 朝霞 の 気持 を そそりたて た 。
1000
,260,44: 彼 は 今 、 時 平に 突然 みそ か ごと を 発き 立て られ た ので 、 うろたえ た 返事 を し た の で ある が 、 正直 を 云う と 、 まだ 幾分 か 此 の 過去 の 恋人 の こと を
^
忘れ かね て い た の で あっ た 。
1032
,9,1: いまだに
^
忘れ 兼ね て い ます 。
1073
,7659,1:
^
忘れ かねる 桔梗 の 面影 やら 、 死ん だ 愛児 の こと ばかり で なく 、 もう ひとつ 、 彼 の 心 に は 、 孤独 な 怯え が 潜ん で い た 。
1140
,153,8: ただ 時々 耳 について 、 何時 まで も
^
忘れ 兼ね た 言葉 は 「 ウレラソロク 」 という 言葉 と 、 もう 一つ 、 「 オクズス 」 という 単語 だけ です が 、 それ も 何 ん の 意味 やら 、 私 の 知っ てる 範囲 の 、 あらゆる 国 の 言葉 を 考え 合わ せ まし た が 、 結局 は 何 ん の 事 やら 少し も 判り ませ ん 。
出来兼ねる
(出来る.兼ねる)
延べ語数:
12
0172
,15,28: けれども 画 に なる と 、 例えば 梅原 龍三 郎 の 画 の 世界 の 必然 が 分ら ない という こと は 、 いわゆる 文化 人 に は
^
出来 かねる 。
0291
,15,24: 共産党 以外 の 各 政党 が 、 これ 迄 発表 し た 草案 は 、 主権 在民 という 外見 を とりつくろう こと さえ
^
出来 かねる 保守 的 な もの な の で あっ た 。
0508
,1316,58: 今 の 内 なら 理屈 の 付か ない 事 も ない から 帰し て 仕舞う 方 も 好い か と 思っ たり し たけれ 共 、 切 角 斯 う やっ て 運 が 向い て 、 阿 母さん 阿 母さん と 呼ば れ て 一緒 に 暮し て 居ら れる もの を 無理 に そう も
^
出来 兼ね て お 関 は 今 まで に 覚え た 事 の ない 程 気 の 弱い 日 を 送っ た 。
0676
,343,10: その 一徹 な 怒る 心 や 叱る 声 を なん
^
でき かね ば なら ぬ の か 。
0704
,111,21: 人格 品性 の いかん に かかわら ず 、 拙 僧 と いたし て は これ を どう する という こと も
^
でき かねる 次第 で 」
0761
,105,27: これ に のる と 、 暗黒 街 とか エロショオ とか 泥棒 心中 の 現場 の たぐい に 運ば れ て 、 ちょ ッ と 人 の 見物
^
でき かねる もの を ユックリ 見せ て もらっ て 、 又 、 スルスル と 自動車 で 今度 は 酒場 へ 。
0775
,68,21: スギ 子 未亡人 が 咲子 の 結婚 に 反対 し なかっ た も 道理 、 浅虫 家 は 良家 と 縁組み
^
でき かねる よう な 陰惨 な 血 が あっ た の で ある 。
0845
,210,17: インテリ 風 の 眼鏡 男 は 波川 巡査 一 人 しか 見 て い ない から 信用
^
でき かねる が 、 遊び人 風 の 若者 の 方 は 二 人 の 印象 を 合せ て いく うち に 、 二 人 そろっ て この 顔 に 甚だ 似 て いる と 断言 し た ほど の 似顔絵 が できあがっ た 。
0866
,2953,20: 「 さあ 、 いきなり そう お つ し やら れ て も 、 わたくし 一存 で は お 返事 が
^
でき かね ます けれども 、 実は 、 長久保 家 と 、 当家 と は 、 まつ たく 絶縁 も 同然 で 、 小萩 は もう 、 あちら へ やつ た もの で ござい ます から 、 わたくし ども の 娘 と は 思 つ て おり ませ ん の です 」
1019
,59,13: 真剣 に 芸道 から 眺め て いる 者 から は 、 我慢 の
^
出来 かねる 存在 で あっ て 、 人間 離れ し た 猿 じゃ ない か と さえ 思わ れる ばかり で ある 。
1120
,239,18: 楽屋 は 大 混雑 で 、 家元 へ 挨拶 しよ う と 思っ て も それ すら
^
出来 かねる ほど だっ た から 、 百合子 の 傍 で まゆみ が うろうろ し て い て も 、 誰 一 人 それ を 怪しむ 者 は なかっ た 。
1171
,134,24: しかし 飛行機 の 知識 が ない ので 、 それ が 何 で ある か 、 何 を 意味 する の か 、 判断 が
^
出来 かね た 。
入れ替わる
(入れる.替わる)
延べ語数:
12
0082
,2543,5: さては 博士 は サル と
^
入れ かわっ て 、 となり の 部屋 から 逃げだし た と 見える 。
0140
,978,3: 伸子 と
^
入れ かわっ て 、 長椅子 に 並ん で いる 蕗子 と 吉川 と が 、 やっぱり ね 、 という 風 に 互に 一寸 顔 を 見合わせ た 。
0141
,7988,0:
^
入れ かわっ て —— いや かい ?
0567
,127,16: ソバ を 食べ に 来る 客 たち だ から 、 長居 は せ ず 、 しばしば
^
入れ 代っ た が 、 その 誰 へ で も 話しかけ た 。
0585
,114,4: 種々 の 男 が
^
入れ 代っ て 、 アルコール で 調合 し た 焼酎 を 飲ん で ゆき まし た 。
0759
,5673,1:
^
入れ 代っ て 、 無造作 に 現れ た の は 、 色 の ま ッ しろ な 好男子 で ある 。
0784
,812,9: 義姉 の 姿 が 侍女 の 姿 に
^
入れ 代っ た の を 見出し た とき 、 彼 の 挙動 は おどろき を 示し た が 、 やがて その おどろき を 圧し 鎮める こと が でき た 。
0784
,816,46: その ザワメキ が 示し て いる 意味 に 応じ て 、 彼 は にわかに 総て を 投げ た 人 の 態度 を 示し た よう で あっ た と いう が 、 その 反応 は 、 三 人 の 女 の 姿 の 一 人 ずつ
^
入れ 代っ て の 現れ に 応じ て 起っ た もの で は なく て 、 それ に対する 自身 の 信ずる 正しい 応答 を 終っ て のち に 、 人々 の ザワメキ に 応じ て 起っ た もの で あっ た 。
0793
,305,23: 「 ニコヨン の 収入 より も お 竹 の 収入 の 方 が 多い から 、 収入 の 多い 方 を とっ て
^
入れ 代っ た わけ だ 。
0808
,264,8: ンナ と キンカ の 野郎 の アネサ は
^
入れ 代ら ね ば なら ね 。
0844
,395,29: 人殺し の 商売 も ある し 、 人殺し を つかまえる 商売 も ある し 、 それ が あんた 、 ちがっ た 犯人 を つかまえ た って 、 男 が
^
入れ 代っ てる だけ じゃ ない か 、 そんな こと 云っ て たら 、 パンパン なんか 、 し て られる もん か 。
1041
,435,44: メージャー 系 の レコード 会社 が 、 ディスク ・ ジョッキー たち に は 45 回転 レコード を 送る こと に 決め て 以来 、 ティーンエージャー の 購買 力 上昇 と ロックンロール の 広がり と かさなり 、 45 回転 は 78 回転 と 完全 に
^
入れ かわっ た 。
信じ兼ねる
(信じる.兼ねる)
延べ語数:
12
0082
,1707,9: 氷室 検事 は 、 博士 の ことば を
^
信じ かね た 。
0082
,1927,9: しかし そんな ばかばかしい こと を 、 大学生 たち は
^
信じ かね た 。
0084
,2422,12: 張 と ネッド と 山木 は 、 河合 の ことば を
^
信じ かね た が 、 しかし 河合 が しきりに 急が せる ので しぶしぶ 穴 の 中 へ 下り た 。
0087
,1309,10: と 、 長谷 戸 検事 も 俄 か に
^
信じ かね て いる 様子 だっ た 。
0140
,344,7: 伸子 は 、 自分 の 耳 を
^
信じ かね た 。
0140
,4105,17: 文学 作品 が スタイル だけ で 古典 として のこる など という こと を 、 伸子 として は
^
信じ かね た 。
0140
,4561,11: おこっ た 視線 で 、 絢子 は その 言葉 を
^
信じ かね て 黙っ て いる 伸子 を 見つめ た 。
0141
,18547,1:
^
信じ かねる よう に 、 一つ の 窓 の 下 へ 目 を とめ た 。
0170
,336,11: 日本 の 婦人 は 、 世界 の 婦人 が それ を
^
信じ かねる よう な 程度 まで 自分 の 愛情 さえ 主張 する こと が 出来 なかっ た 。
0245
,40,113: 家庭 が 社会 から 自分 を 守る もの だ と 思っ て い た 明治 や 大正 の 日本 の 娘 たち は 、 今日 若い 婦人 たち の ほとんど すべて が さまざま の 経済 的 事情 から 職業 を 持ち 、 あの 混む 電車 に 乗り 、 さらに あまり りっぱ な 服装 を し て い ない 若い 女性 は 性病 撲滅 の ため という 理由 によって 、 警察 に とめ られ て 吉原 病院 で 強制 的 な 検診 を さえ も 受け させ られる よう な 屈辱 と 苦痛 を 忍ん で 生き て いる という こと を 聞い たら ば 、 それ が 同じ 日本 に ある こと と
^
信じ かねる こと でしょ う 。
0288
,49,19: 日本 の 婦人 の 置か れ て 来 た 立場 の 奇怪 な 矛盾 は 、 私 たち 自身
^
信じ かねる ほど で ある 。
0542
,208,2: 中尾 は
^
信じ かねる よう に 、 そして 不満 そう に 、 焼酎 を あおっ た 。
窶れ果てる
(窶れる.果てる)
延べ語数:
12
0082
,1345,1:
^
やつれ はて た 博士 は 、 頑強 に こばん だ 。
0087
,1842,16: 広間 に 入っ て 来 た 三津子 は 、 事件 当時 に 較べる と すっかり
^
窶れ 果て 、 別人 の よう に 見え た 。
0138
,451,19: 自分 は 、 垢 と 病気 で 蒼 黒く 焼ける よう な 今野 の 手 を 確り 握り 、
^
やつれ 果て た 頬 を 撫で た 。
0141
,8653,59: 夫 の ため に 出席 し なけれ ば なら ない 一 晩 の 宴会 の ため に 身分 の いい 女 友達 から 、 借り た 真珠 の ネックレス を 紛失 さ せ 、 代り に 買っ て かえし た 真珠 の 頸 飾り の 代 を 月賦 で 払う ため に 、 何 年間 も 苦労 し て
^
やつれ 果て た 貧しく つましい 妻 。
0168
,75,42: ゾシチェンコ は 中央アジア の どこ か に 避難 し て い て 、 羊 の 焙 肉 を たべ て い て 、 やせ も し なかっ た 体 と 、 脂肪 の 沈着 し た 脳髄 と を もっ て 、
^
やつれ はて 、 しかし 元気 は 旺盛 で 、 笑い を 求め て いる レーニングラード に 帰っ て き た 。
0287
,30,26: 私 ども は 、 何 々 という 島 で は 、 兵士 の 何 割 が 栄養失調 で 餓死 し た という 報告 を 、
^
やつれ 果て た 復員 兵 から 告げ られ て いる 。
0714
,21,9: 係り の 黒白 童子 の 苦悩 、 一時 に
^
やつれ 果て 、 食事 も 完全 に 喉 を 通ら ず 、 坐っ て も い られ ず 、 ウロウロ し て いる ばかり で あっ た 。
0762
,256,5: 私 は ふと 女房 が
^
やつれ 果て て いる こと に 気附 い て 、 眠る こと ゝ 、 医者 に み て もらう こと を すすめ て も 、 うなずく だけ で 、 そんな 身体 で 、 日 中 は 金 の 工面 に とびまわっ たり する の で あっ た 。
0784
,574,8: その 翌日 の 暮方 、 克子 は
^
やつれ 果て て 我家 へ 戻っ て き た 。
0853
,349,15: 按吉 は 速達 を 見る と すぐ 来 た が 、 あんまり 庄吉 が
^
やつれ 果て て しまっ た ので 呆気 に とら れ た 。
1132
,270,21: 「 何 んで 嘘 を 言お う —— 行っ て 見る が 宜 い 、 貧苦 と 邪悪 な 心 に
^
やつれ 果て た お 綾 殿 は 、 最早 昔 の 輝く お 綾 殿 で は 無い 。
1140
,16,54: 詩集 「 銀 の 鈴 」 を 御覧 に なれ ば わかる の です が 、 あの 透き通る よう な 、 清 麗 そのもの と いっ て よい 鈴子 夫人 が 、 河馬 老人 の 格子 無き 牢獄 に 閉じこめ られ て から は 、 日 一 日 と 、 見る 影 も なく
^
やつれ 果て て いっ た こと は 申す まで も あり ませ ん 。
吠え立てる
(吠える.立てる)
延べ語数:
12
0081
,243,3: ポチ が わんわん
^
ほえ たてる 。
0081
,245,3: ポチ が
^
吠え たてる 方角 を 見る と 、 玉太郎 の 扉 筏 より も やや 南 より に 、 やはり 筏 の 上 に 一 人 の 人間 が 立っ て 、 こっち へ むかっ て しきりに 白い 布 片 を ふっ て い た 。
0081
,805,38: ポチ は この 草 の 下 を くぐっ て 、 方角 が 分ら なかっ た の で は なかろ う か と 思っ た が 、 それ だけ で は ない らしく 、 あいかわらず わんわん と はげしく
^
ほえ 立て て いる 。
0081
,1625,22: しかし ポチ に は 玉太郎 の 声 が 聞え ない らしく 、 崖 の 上 で 、 うし ろ を ふりかえっ て
^
ほえ たてる 。
0081
,1913,21: 玉太郎 は 、 この 前 、 汽船 の 上 で ポチ が 見え ない 何 物 か に むかっ て
^
ほえ たて た こと を 思い出し た の だ 。
0106
,15,37: タロー は つか れ て へとへと に なっ て い た の か 、 岩 の ところ へ 来る と 、 そこ へ 腹ばい に なっ て 、 ウオー 、 ウオー と 谷 底 を ながめ ながら
^
ほえ たて て い ます 。
0106
,41,14: と 、 タロー は 、 ウオー 、 ウオー と 、 谷間 へ 向かっ て
^
ほえ たてる の です 。
0783
,343,17: お 紺 は 仰天 し て 腰 を ぬかし 、 やがて 十 羽 の アヒル が
^
ほえ たてる よう な オシ の 大 騒音 が 起っ た 。
0845
,5,22: なるほど 稀 に ピアノ の 音 が する こと も あっ た が 、 しょ ッ ち ゅう シェパード らしい 猛犬 が
^
吠え たて て いる ので 有名 だっ た 。
0845
,6,5: 今日 も シェパード が
^
吠え 立て て いる 。
1072
,77,1: もう
^
吠え たて て いやがる 。
1076
,1171,69: とにかく に 系統 は もと 一つ で ある が 、 此方 は 弘法大師 、 かつて 唐土 へ 留学 の 旅 の 還り で あっ たろ う か 、 是 は 本国 へ 持っ て 還ろ う と 思っ て 、 そっと 一 穂 を 抽 い て 身 の 内 に 隠し て 通り過ぎよ う と する と 、 或 る 家 の 狗 が それ を 見つけ 、
^
吠え 立て て 何 と し て も やめ ない 。
拵え上げる
(拵える.上げる)
延べ語数:
12
0071
,2084,15: いく 隻 も ロケット 宇宙 艇 を こしらえ て も 、 完全 な それ を
^
こしらえ 上げる に は 、 技師 たち は まだ 勉強 を し なく て は なら ない の だろ う 。
0081
,1671,13: あんな もの は 、 針金 と 布 片 と 紙 と ペンキ で
^
こしらえ あげ た 造り 物 と 思っ て 向え ば いい ん だ 。
0087
,2634,4: その 缶詰 を
^
こしらえ あげ た ところ へ 、 偶然 本郷 末子 が 入っ て 来 て 、 その 缶詰 を 手 に 取上げよ う と し た ので 、 井東 は あわて て 彼女 の 手 を 抑え た と いう 。
0318
,1603,12: 準備 会 に 出席 し た 人々 は 、 何処 か で
^
こしらえ あげ られ て い た 委員 の 名前 が 読み あげ られ た 時 、 意外 の 感 に 打た れ た 。
0421
,151,45: その 法律 で 多く の 人 の 生涯 を めちゃめちゃ に し て 来 た 治安 維持 法 一つ が 消滅 し たら 、 二 十 六 歳 の 年 から 十 二 年間 未決 に おか れ 、 最後 に は いくつ も の
^
こしらえ あげ た 罪名 を 蒙ら し て 無期 懲役 を 宣告 さ れ て い た 一 人 の 革命 家 の 心 と 体 から 、 すべて の 鎖 と 枷 と が いち じ に 落ち て ゆく 光景 は その ひと の 無垢 を 信じ て その 歳月 を ともに 暮し た 妻 で ある 、 作者 にとって 平静 に 眺める に は 堪えがたい 壮観 で あっ た 。
0636
,41,19: 十 年 二 十 年 、 口 を ぬぐっ て 、 架空 の 一 人 の 作家 を 、
^
こしらえ あげ て 、 すまし て いる 。
0654
,34,74: 探偵 作家 の 人間 に対する 無 智 モー マイ 、 それ が 即ち 、 探偵 作家 の 根柢 的 な 無 批判 性 の 当然 の 帰結 で も あり 、 批判 力 が ある なら ば 、 第 一 に 、 百 年 一 日 の 如く クダラヌ 形式 を 鵜 のみ に 物語 を デッチ あげ て 済まし て おら れる 筈 も なく 、 デクノボー の よう な 人間 を
^
こしらえ あげ て 済まし て い られる 筈 も ない 。
0790
,384,54: その 場合 に は 、 今 の 身 持 によって は 加 十 さん の 勘当 が 許さ れる かも 知れ ない なんて 、 いえ 、 これ は 旦那 の 気持 が そう だ と は 誰 に 分る 筈 も ない ん です が 、 世間 の 者 が 旦那 の 気持 まで
^
こしらえ あげ て 勝手 に 噂 し て いる 次第 な ん です よ 。
0945
,215,44: 時化 こそ は なに より の 望み で 、 暴風 の あと で うち 寄せる 浮木 の よう な もの まで 、 丹念 にとり 集め て 古 釘 で 打ちつけ 、 三 年 がかり で 、 長 さ 七 十 尺 の 船 を
^
こしらえ あげ た 。
0989
,840,16: ところが 、 そういう 運動 そのもの が 、 既に 次ぎ に 起り 得る 戦争 の 原因 を
^
拵え あげ て いる じゃ ない か 、 戦争 を 喰い とめよ う と する 努力 そのもの が 戦争 の 原因 に なり つつ ある 。
1019
,113,52: それ を 少し も 知ら ない 親切 者 は 、 ただ もう 今 の 作 人 と 作品 を 息 はずま せ て 、 もどかし がっ て いる など は 、 これ また 第三者 から 見 て は ナンセンス で あっ て 、 もともと 中途半端 な 職人 を いよいよ 中途半端 に
^
拵え 上げ て しまう の が 落ち で ある 。
1075
,275,12: これら は いずれ も ぜひ 一 日 の うち に 、
^
こしらえ 上げ ね ば なら ぬ もの で は ない の だ から 、 むしろ 衆人 の 力 を 集め て いる という 点 に 、 なにか わたし たち の 、 もう 忘れ た 大きな 意味 が あっ た の で ある 。
崩れ掛かる
(崩れる.掛かる)
延べ語数:
12
0059
,52,24: 色町 に 近く どこ か 艶 めいてい ながら 流石 に 裏通り らしく うらぶれ て いる その 通り を 北 へ 真っ直ぐ 、 軒 が
^
くずれ 掛っ た よう な 古い 薬局 が 角 に ある 三ツ寺 筋 を 越え 、 昼夜 銀行 の 洋館 が 角 に ある 八幡 筋 を 越え 、 玉の井 湯 の 赤い 暖簾 が 左手 に 見える 周防 町筋 を 越え て 半町 行く と 夜更け の 清水 町筋 に 出 た 。
0098
,14,12: その 背後 の 山 が 無言 の どよめき を 上げ 、 今にも
^
崩れ かかっ て 来 そう な 西日 の 底 で 、 幾つ も の 火 の 丸 が 狂 めき 返っ て いる 。
0140
,3476,10: 意外 の 重量 が 自分 の 体面 の 上 に
^
くずれ かかっ て 来 た こと に おびえ ながら 、 越智 は 多 計 代 の 素朴 さ 、 むき さ を 侮蔑 し て 考え た に きまっ て いる 。
0141
,2927,18: 丁度 午後 三 時 すぎ の 日没 が はじまる 頃 で 荒涼と 淋しい 町はずれ の 一廓 の 、
^
くずれ かかっ た ロシア 風 の 木柵 に 沿っ て 裸 の 枝 を つき たた せ て いる 白樺 の 梢 に 、 無数 の ロシア 烏 が 鈴なり に とまっ て 塒 に つく 前 の ひと さわぎ し て いる ところ だっ た 。
0141
,4694,26: もっと つきつめ て 云う と 、 日本 の 男 の 古来 の 性的 放恣 に 目新しい 薬味 を つけ 、 そういう 空想 に ひか れ て
^
崩れ かかる 若い 女 たち の 危 さ を 面白 がる よう な 気分 を 、 伸子 は よみとっ た の で あっ た 。
0270
,28,18: 失業 は ふえ 、 生活 費 は 高く なり 、 生活 の 安定 は 社会 の 全面 で
^
くずれ かかっ て き て い ます 。
0312
,28,9: けれども 、 徳川 の 封建 的 権力 が
^
くずれ かかっ た 幕末 に 、 日本 中 に 横行 し た 悪 浪人 の 暴状 と 、 相互 的 な 暗殺 、 放火 、 略奪 に 疲れ て い た 町人 、 百姓 、 即ち おとなしい 人民 階級 は 、 ともかく 全国 的 に 統一 し た 政権 の 確立 し た こと に 安心 し た 。
0521
,28,6: その 凄い 屏風 が 段々
^
くずれ かかっ て 来る 時 の 気持 と 云っ たら 、 何と 云お う か 、 その 恐ろし さ と 云っ たら しら ず しら ず の 間 に 手 を 握り つめ て 居る ほど で ある 。
0613
,760,26: 何 十 メートル の 炎 が 見上げる ばかり の 大空 に お互い に 高 さ を 競い 、 風 に 押さ れ て は 東 へ
^
崩れ かかる 。
0988
,4834,8: 花 は 歪ん で 、 しぼん で 、
^
くずれ かか つ た 花 です 。
1112
,133,4: 上品 な もの に
^
崩れ かかる よう な もの が 、 すて を 柔らかく 仕立て て くる よう で あっ た 。
1173
,1323,5: 海軍 の 兵 は 一旦
^
崩れ かかる と 、 陸軍 の 兵 より も 無頼 の 感じ が 濃く なる の だ 。
降り積もる
(降りる.積もる)
延べ語数:
12
0027
,1499,38: 自分 は 酔っ て 銀座 裏 を 、 ここ は お 国 を 何 百 里 、 ここ は お 国 を 何 百 里 、 と 小声 で 繰り返し 繰り返し 呟く よう に 歌い ながら 、 なおも
^
降り つもる 雪 を 靴 先 で 蹴 散らし て 歩い て 、 突然 、 吐き まし た 。
0141
,1919,19: その そば へ 行く 人 は ない から 、 その 円形 の 石井 戸 の ぐるり の 雪 は
^
降り つもっ た まま の 厚 さ と 、 白 さ と で きらめい て いる 。
0141
,18981,11: きのう の 雪 の 上 に けさ の 雪 が
^
降り つもり 、 また 明日 の 新しい 雪 が その 上 に 降り つ んで 、 モスクヷ の 十二月 は 、 厳冬 に 向っ て すすん で いる 。
0392
,2,4: 冬 の 間 じゅう
^
降り つもっ て 、 かたく 鋭く 氷っ て い た 根雪 の 底 が 春 に 近づく 地 殼 の ぬくもり に とけ て 、 ある 日 、 なだれ と なる 。
0507
,754,10: 風 は 日 一 日 と すさん で 雪 の
^
降り つもっ た 山 から は 、 その 白 さ が 下 へ 下 へ と 流れ て 来る 。
0621
,634,9: すると 、 彼 の 手 の 下 に は
^
降り つもっ た 花びら ばかり で 、 女 の 姿 は 掻き消え て ただ 幾つ か の 花びら に なっ て い まし た 。
0842
,409,12: 東京 の 探偵 小説 家 が 雪 の 何 尺 も
^
降り つもっ た 晩 の 屋外 の 殺人 事件 を 真 ッ 暗闇 で 起っ た よう に 書い た 。
0842
,414,11: 雪国 の 夜 の 凄味 と いえ ば 、 大雪 の
^
降り つもり つつ ある 時 に は あらゆる 音 が なくなっ て しまう もの で 、 夜 の 屋内 で コタツ に 当たり ながら 底 の 知れ ない 無音 状態 を 知覚 し つつ ある 時 は やや 無気味 で ある 。
0993
,1851,46: 二 人 で トット と 附い て 行く と 、 やっぱし 足跡 は 、 あの 黒田 の 別荘 の 方 へ つづい て いる 、 そん で 、 別荘 の わき まで 行っ て 、 そっち を 見る と 、 別荘 の 窓 の 外 の
^
降り つもっ た 雪 の 上 に 、 どう し た だ か 金吾 さん 、 うつぶせ に スッポリ ぶっ 倒れ て いる 。
1102
,6,8: 氷 冠 という の は 、 太古 から
^
降り つもっ た 雪 が 解け ない で 、 次第に 積み重なり 、 自重 の ため に 氷 化 し た もの の こと で ある 。
1102
,117,7: あの 氷 冠 は 、 太古 から
^
降り つもっ た 雪 が 、 少し も 解け ない で 、 そのまま 自重 で 圧縮 さ れ て 、 氷 化 し た もの で ある 。
1163
,1,19: 本郷台 町 の 下宿 屋 の 二 階 で 、 部屋 の 障子 を 開けっ放し て 、 中庭 に
^
降り つもる 雪 の 白 さ を 、 飽か ず に ながめ た こと を 記憶 し て いる 。
流れ入る
(流れる.入る)
延べ語数:
12
0164
,113,6: プロレタリア 文学 の 画然たる 主流 に
^
流れ 入る こと は し ない が 、 ブルジョア 文学 の 領域 に あり つつ 進歩 性 を もつ 作家 を 、 パプツチキ ( 同伴 者 ) と 見 た 考え かた で ある 。
0368
,89,13: 生活 の 物語 が 、 そこ から 溢れ て こちら の 胸 に
^
流れ 入る よう に 感じ られ た 。
0524
,5,42: 深い 紺碧 を たたえ て と うとうと はて 知ら ず 流れ 行く 其の 潮 は 、 水底 の 数 知れ ぬ 小石 の 群 を 打ちくだき 、 岩 を 噛み 、 高く 低く 波打つ 胸 に 、 何処 から とも なく
^
流れ 入っ た 水沫 を ただよわ せ て 、 蒼穹 の 彼方 へ と 流れ 去る 。
0579
,95,2: 下水 が
^
流れ 入る わけ で は あり ませ ん けれども 、 都会 の なか の 池 の 水 に は 、 やはり 、 都会 の 埃 が しみこん で い まし た 。
0862
,39,38: これ が また 、 正午 を 過ぎ て 、 太陽 が 少し 勢 の 弱まっ た 斜め の 光線 を 地上 に 投げかける と 、 突然 、 す ーッ と 冷たい 一 陣 の 風 が 窓 から
^
流れ 入る 。
0909
,99,14: ダイナモ の しみ入る よう な ふるえ が 自分 たち の 生活 の 中 に
^
流れ 入る で あろ う 。
0921
,21,56: そして 、 国会図書館 の 国際 業務 部 は 、 恰も 乳房 の 如き 役目 を 果たし て 、 アメリカ の 農業 技術 の 戦争 中 の 進歩 の 姿 、 また 刻 一 刻 を 争う 現実 の 革新 の 姿 が 、 農林省 の あらゆる 機構 に 向っ て 、 血管 の 中 に
^
流れ 入る 如く みなぎり 、 ゆきわたり 、 満ち 溢れ て いっ た の で ある 。
0981
,1320,7: たそがれ の 東京 の 町 なか へ
^
流れ 入る 。
1036
,548,11: 北 の 窓 から 、 清涼 な 風 が 微か に
^
流れ 入る の を 、 肌 に 感じ た 。
1104
,17,12: そして その うち の かなり の もの は 、 直接 海 に
^
流れ 入っ て いる 。
1104
,124,12: この 氷河 の 末端 は 、 小さい 湖 の 中 に
^
流れ 入っ て いる 。
1177
,405,14: 海 の 匂い を まぜ た うすい 霧 が ひ やや か に
^
ながれ 入っ た 。
分け入る
(分ける.入る)
延べ語数:
12
0141
,5121,14: それ は 人間 と 自然 の 諸 関係 の おどろく べき 動き そのもの に
^
わけ 入っ て 、 その 動き を 肯定 し 、 動き の 法則 を 見出そ う と する 唯物 弁証法 の 方向 と は ちがっ た 。
0141
,18188,17: 自分 へ の おどろき とともに 、 伸子 は 自分 自身 の わから な さ へ 、
^
わけ 入っ た 。
0164
,168,24: その 欲望 に つき 動かさ れ て 、 わが 心 、 ひと の 心 、 それら の 心 を 生む 社会 の 密林 に
^
わけ 入る の だ が 、 今日 の 私 たち は 、 少く とも 、 自分 の 諸 経験 を 、 社会 現象 の 一つ として 感じ うる だけ の 能力 は 備え て いる 。
0564
,375,11: 高い 雑草 の 中 に 、 周 さん は 数 歩
^
分け 入り 、 そして 地面 を 見つめ た 。
0617
,3324,5: 山川 の 勝 境 に
^
わけ 入っ て 人間 世界 の 拘束 を 忘れよ う と する 。
0993
,13,36: ( 二 部 合唱 の うた を 入れる ) … … それ を 背中 に 聞き ながら 私 は やがて 非常 に 深い 原生 林 と カラ 松 と 入れ 交っ た 森 の 中 に
^
わけ 入っ て 行き まし た 。
1002
,148,26: 長者 夫妻 は 非常 な 嘆き に 沈ん で 、 鷲 が 飛ん で 行っ た その 深山 の 中 へ 、 子 を さがし に
^
分け 入っ た 。
1013
,1502,39: いつか 私 が 岩躑躅 を 折り ながら 降り て 来 て 、 突然 子 牛 の よう な ペリッ に 咆 えら れ た 、 あの 周防 山 に 並ん だ 樹木 の こんもり 生え た 、 山道 へ
^
分け 入っ て いっ た の です 。
1013
,1843,12: 一同 の 緊張 が いよいよ 増し て 、 昨日 二 人 の
^
分け 入っ て いっ た あの 萱 や 、 薄 、 茅 なぞ の 胸 まで 掩 うた 細い 山道 に かかり ます 。
1050
,453,29: その 凹地 の 中 に は 雑草 や 雑木 が 周囲 の 平地 と 同じ 位 の 高 さ に まで 生 い 繁っ て い た が 、
^
分け 入っ て 見る と 意外 に 深い 。
1086
,16,9: アマゾン の 上流 、 人跡 未踏 の 土地 へ
^
分け 入っ た 生物 学者 の 場合 が それ で ある 。
1127
,26,30: ある 武士 が 、 落城 の 時 で なけれ ば 吹い て は なら ぬ 保 螺 貝 の 曲 に 異常 な 誘惑 を 感じ て 、 山中 に
^
分け 入っ て 吹き 試み た ため に 、 永 の 暇 に なる という 筋 で あっ た が 、 その 落城 の 譜 に 限り なき 魅力 を 感ずる 、 武士 の 心持 が 非常 に 面白く 書け て い た と 思う 。
任せ切る
(任せる.切る)
延べ語数:
12
0099
,66,12: われ は われ を 去っ て 、 絶対 的 な もの に
^
任せ きる 。
0140
,811,28: 伸子 は 、 生れつき の うち に ある 人なつこ さ や 子供 らしい 信頼 や 大まか さ を 、 日常 生活 の 細目 は みんな 素子 に
^
まかせ きっ た 今 の 形 に あらわし て 生活 し て い た 。
0141
,18609,7: いま は 安心 し て 伸子 に
^
まかせ きっ て いる 素子 の 、 こんなにも かぼそい 女 の 手 。
0612
,1815,17: 信仰 は 母 の 懐 に いる 幼子 の 心 の よう に すっかり 頼り きり 、
^
まかせ きっ た こと な の だ 。
0762
,179,36: どうも 、 私 の よう に 、 過労 を 覚悟 の 仕事 を し て いる と 、 仕事 の 責任 は 自分 で もつ が 、 身体 の 方 は 信頼 できる 先生 に
^
委せ きっ た 方 が よい 。
0762
,255,4: ふだん は 私 に
^
まかせ きっ て 、 たより なく 遊び ふけっ て いる が 、 私 が 病気 に なっ たり する と 、 立派 に 義務 を 果し 、 私 を 看病 する ため に 、 覚醒剤 を のん で 、 数 日 つき きっ て いる 。
0823
,62,4: 安心 し て 、
^
まかせ きっ て 見 て い られる 感じ でし た よ 。
0823
,63,35: 芸 に たずさわり 、 批判 的 に 芸 を 見 がち な 私 の よう な もの が 、 その 劇場 に 居る 限り は 、 作者 や 教師 、 演者 たち の 機智 に
^
まかせ きっ て 、 たのしめる という 安定 感 を 与え て くれる 劇団 は そう 多く は あり ませ ん 。
0853
,105,6: 彼 は 女房 を 信じ 愛し
^
まかせ きっ て い た 。
0853
,369,20: 按吉 に 慰め られ て いる うち は 庄吉 も 力強い よう な 気持 で 、 すっかり 相手 に
^
まかせ きり 安心 し きっ て ウンウン きい て い た が 、 按吉 が さっさと 帰っ て しまう 、 待ちかね た もの を 待つ うち は まだ よかっ た が 、 すでに 来り 、 すでに 去っ た 、 按吉 の 居る うち こそ は そこ に 何 が し の 説得 力 も あっ た に し て も 、 按吉 去る 、 その 残さ れ た 慰め の 言葉 は 何 物 ぞ 、 ただ 空虚 なる 冗言 のみ 、 女房 は おら ぬ 、 男 と共に 失踪 し て いる 、 この 事実 を 如何 に す べき 。
0866
,4159,22: 京野 等 志 は 、 そういう こと に か ゝ わりなく 、 家 の こと は 一切 妹 の 多津 に
^
委せ きり で 、 毎週 二 回 、 鎌倉 へ 出かけ 、 その ほか は 、 たいがい 、 午前 中 から 弁当 持ち で 上野 の 図書館 へ 通い 、 気 の 向 くま ゝ に 、 新旧 の 書物 を 手 あたり 次第に 読み 漁 つ た 。
1073
,7924,31: 時に 、 太政大臣 の 藤原 忠平 も 、 もう 齢 六 十 を こえ 、 政務 は 多く 子息 の 大納言 実 頼 と 、 権 中納言 師 輔 に
^
まかせ きっ て いる 。
信じ切る
(信じる.切る)
延べ語数:
12
0098
,1369,38: 生き ながら 霊魂 の 歩く に は 適し た 美しい 黄金 色 の 耀く 路 一 本 を 、 間もなく 自分 が 死ね ば 、 こうして 子供 ら も 会い に 来 て くれる に ちがい ない と
^
信じ きっ た 二 人 の 姿 だ 。
0504
,420,35: けれ 共 、 時 と 云う 偉大 な もの —— 人間 より 数等 力強い もの に 司 配さ れ なけれ ば なら ない 私 共 は 、 忘れ まい として も 時 が その
^
信じ 切っ た 力 で 忘れ させ て 仕舞う だろ う 。
0647
,67,5: そう 考え 、 それ を
^
信じ きら ず に は い られ なく なる の で あっ た 。
0952
,96,9: 木津 さん は 、 あたし が 死ん だ と
^
信じ きっ て いる 証拠 を 握っ た わけ で 、 すっかり 気持 が 落ちつい た 。
0981
,539,8: 若い 者 の ドンヨク と 純粋 さ で
^
信じ 切っ た 私 たち は 。
0981
,1518,12: あなた は 戦争 中 の 兄さん の 理論 に 引きずら れ 、
^
信じ 切り 、 悔い を 知ら ず に 出征 し
0984
,149,29: それほど まで に 、 共産 主義 や 社会 主義 を 絶対 的 に 、 ちょうど 金 の のべ 棒 を ウノ ミ に し た よう に 呑みこん で
^
信じ きり 、 少し の 不自由 も 不満 も 感じ ない 状態 という もの は さしあたり 、 いかん ともす べから ざる もの で あり 、 軽蔑 より も 、 羨望 を 感じ させる 種類 の 状態 で あり ます 。
0988
,1365,26: そして 、 あと 半年 か 一 年 すれ ば 、 この 日本 に 革命 政府 が 樹立 さ れる という 事 を 彼 が 完全 に
^
信じ 切 つ て いる という 事 を 私 が 知 つた 時 に は 、 その 信念 の 純 粹 さ と 美し さ と 、 同時に 空虚 さ と 子供 らし さ に 、 闇 の 中 で 私 の 目 から 涙 が 出 そう に なつ た 。
0988
,2363,38: 父 は 僕 を 出征 さ せる 時 に 、 「 決して 生き て 歸 る な 」 と 言い 、 そして 、 腹 の 底 から 、 生き て 再び 會 える こと は 無い こと を
^
信じ 切 つ て い た よう でし た から 。
1074
,876,36: さしも 重要 なる 我々 の 信仰 生活 で は ある が 、 一つ 以前 の 状態 は 文献 に も 伝わら ず 、 従っ て また 最初 から この 通り で あっ た よう に 、
^
信じ 切っ て いる 者 が 多い の で ある 。
1123
,353,9: 暗い 影 を 背負 さ れ た と
^
信じ きっ て 神経 を 尖ら せ て いる 彼 に 、 脅迫 状 を 送っ たり 、 偽 電話 を かけ たり し て 脅かし 、 遂 いに 彼 を 半 病人 に し て しまい まし た 。
1132
,133,31: その 頃 の 人 の 道徳 に従って 、 遊女 に 戯れ て 憂さ 晴 し を やる よう な 、 そんな 生 優しい 悩み で は 無い と 二 人 共
^
信じ 切っ て 居 た の です 。
捨て置く
(捨てる.置く)
延べ語数:
12
0089
,876,7: ところが 怪人 は 、 そんな こと は
^
捨て おい て 、 土台 石 を 元 の とおり に 直す こと に 夢中 に なっ て いる よう に 見え た 。
0579
,8,19: ただ 、 多少 の 器物 が 投げ込ま れ た だけ で 、 殆 ん ど 利用 さ れ ず
^
棄て 置か れ た という の が 本当 だっ た かも 知れ ませ ん 。
0775
,437,11: 無礼 の こと を 申す と 、 その 分 に は
^
捨て おき ませ ぬ ぞ 」
0943
,299,16: お 糸 の 方 が 吉原 へ 奴 に やら れ 、 こちら は 勘当 で
^
捨て おか れる の は 、 チト 偏頗 な 御 処置 だ と 思っ て い た が 、 こういう 次第に 逢着 する なら 、 いっそ 至当 の 成行 と いっ て いい の で ある 。
1019
,19,7: 動き そう も ない から と て
^
捨て おく 手 は ない で は ない か と いう だけ の 親切 が あり と すれ ば 、 論者 は さらに さらに 考 うる ところ を 深く し て 突き進む べき で は なかろ う か 。
1038
,275,17: まして 、 蒲団 の 火 に 驚い た 私 は 、 妻 を 畳 の 上 に
^
捨て おい て 、 真先 に 火 を 消し た で は なかっ た か 。
1072
,5927,2: どうしても 、
^
捨て おか れ ぬ 」
1073
,1796,11: それ を 、 明 ら さま に 述べ ね ば 、
^
捨て おか れ ぬ 。
1073
,4047,22: 将門 ずれ に 、 見返さ れ て は 、 あなた の 男 も 立つ まい が 、 われ ら と て 、
^
捨て おか れ ない 。
1073
,4697,40: —— という の は 、 あいにく 、 この 夏 頃 から また 、 南海 に 剽盗 が 蜂起 し 、 騒乱 の 被害 地 は 、 伊予 、 讃岐 、 また 瀬戸内 の 各地 にわたり 、 朝議 で も 、
^
捨て おき がたし と なっ て 、 伊予 守 紀 淑人 の 訴文 を 容れ 、 官 船 十 数 隻 に 、 兵 を 満載 し て 、 海賊 討伐 に さしむけ 、 太政官 も 各省 で も 、 その 事 で もちきっ て いる ところ で ある 。
1073
,7373,12: 何 十 年 、 一介 の 押領 使 の まま で 、
^
捨て おか れ て 来 た こと か 。
1137
,126,31: 今 まで は 依頼 者 へ の 信用 を 考え て き た 南 次 です が 、 幽 里子 の 調子 が あまりに 熱烈 に なっ て 、 この まま
^
捨て おく と 何 うなる か わから ない 点 まで 来る と 、 社会 人 として 東野 南 次 の 常識 が 後 を つけ て 行っ て 、 それ と は なし に 保護 する か 、 母 か 姉 で も ある なら 注意 し て やる の が 正しい 道 で は ある まい か といった 、 叔父さん 臭い 心持 に も なる の でし た 。
伸び上る
(伸びる.上る)
延べ語数:
12
0088
,266,16: 帆 村 の さしあげ た 洋 杖 の 先 に 、 雑木林 の 上 に
^
延び 上っ て いる よう な 千早 館 の ストレート 葺き の 屋根 が あっ た 。
0112
,1796,46: 新橋 について ドア に 手 を かけ た 時 、 迎え に 出 た 人 の 中 に H さん と 源 さん の 首 から 上 を 一番 先 に 見つけ その わき に 父親 の 立っ て 居る の 車夫 が 二 人
^
のび 上っ て 居る の も 見つけ た 。
0141
,10023,0:
^
のび 上っ て いる 伸子 は 思わず 片方 の 手袋 を はめ て いる 手 を こぶし に 握りしめ た 。
0141
,20289,48: 」 プラカート の スローガン は 、 きょう の メーデー の 華々し さ の すべて を その 底 で 支え て いる 冷静 な つよい 力 の ある こと を 伸子 に あたらしく 感銘 さ せ ながら 、 だんだん 人波 の かなた に 遠ざかっ て 、 やがて は 、
^
のび 上っ て も 、 もう 伸子 の 立っ て いる 場所 から は 見え なく なっ て しまっ た 。
0508
,129,24: 蕙子 は 、 急 に 引き しまっ た 顔 に なり ながら 、 何故 あんなに 急 に 飛び立っ た の か と 少し
^
延び 上っ て 外 を すかし て 見る と 思い 掛け ず 隅 の 雨 落ち の 所 に 洋傘 を 半 つぼめ に し た お 久美 さん が 立っ て 居 た 。
0539
,4,17: 巨大 な 狸 が 尻 で 坐っ て 、 上半身 を もたげ 、 真直 に すーっ と
^
伸び 上っ てる 、 そういう 姿 な の だ 。
0539
,7,32: その 荒地 を 分け た 小道 の ほとり 、 石屋 の 名残り らしく 、 大小 さまざま な 石 が ころがっ て い て 、 その 片隅 に 、 巨大 な 狸 が
^
伸び 上っ て 空 を 仰い でる の で ある 。
0551
,252,28: 淫祀 と も 言える 祠 が 乗っかっ てる 大きな 岩 、 側 に 聳え 立っ てる 杉 の 古木 、 その 全体 の 背景 に まで 影 は
^
伸び 上る 。
0570
,45,7: 見 て いる と 、 物影 は
^
伸び 上っ て 、 それ が 、 眼 も 鼻 も 口 も ない のっ ぺらぽうの 顔 だっ た 。
0809
,391,15: 鼻 介 の 左手 で チョイ と ヒジ を つまま れ て 、 爪先 で
^
延び 上っ て 、
1000
,473,6: と 云い ながら 、 しまいに は
^
伸び 上る よう な 風 を し て 御簾 の 方 へ 秋波 を 送っ た 。
1105
,73,40: 大きい 重油 の 燃焼 炉 が 地下 室 の 真中 に がん 張っ て い て 、 それ から 太い 送 気筒 が 、 七 、 八 本 各 部屋 の 床 へ 、 蛸 の 足 の よう に
^
のび 上っ て いる 。
恐れ敷く
(恐れる.敷く)
延べ語数:
12
0083
,377,15: 這 々 の 体 で 逃げ出し た 私 は 、 さすが に 追跡 が
^
恐 しく なっ て 、 その 夜 は 鳴海 の 家 を 叩い て 、 泊め て 貰っ た 。
0109
,213,20: それに 足許 は 、 破片 と いわ ず 屍 と いわ ず まだ 余熱 を 燻らし て い て 、
^
恐 しく 嶮悪 で あっ た 。
0505
,651,12: 私 は 、 嫁入り 先 を つぶす 様 な 嫁さん は
^
恐 しく て 置け ない よ 。
0833
,96,8: 健全 な 人間 という もの が 、
^
恐 しく ハンチク な もの な の さ 。
0948
,1354,13: 大池 は めざましく 興奮 し て 、 見 て い て も
^
恐 しく なる よう な 荒い 呼吸 を つい た 。
1037
,228,10: 人見知り の 強い 私 も 脇村 先生 は 少し も
^
恐 しく なかっ た 。
1037
,1336,2: 私 は
^
恐 しく なり 、 急い で 席 を 立っ た 。
1037
,2106,15: 肉体 だけ の 快楽 も 軽蔑 でき ない もの か 、 と 私 は
^
恐 しく 思う 。
1050
,332,2: 青年 は
^
恐 しく なっ て 、 女 の 手 を ふり もぎっ て 逃げ帰っ た が 、 それ から は その 女 の ま ぼろし に なやまさ れ 、 病み 衰え て 、 とうとう 死ん で しまっ た 。
1119
,183,7: すると 急 に 犯し た 罪 が
^
恐 しく なっ て 慄 え 上り まし た 。
1138
,107,13: が 、 それ は 、 京 姫 の 物言わ ぬ 眼 が 、
^
恐 しく 雄弁 に 老女 を 指図 し て 居る の を 、 村松 金之助 は 見逃し は し なかっ た の です 。
1138
,125,36: 諦める —— 物 を 妥協 的 に 考える 人 に は 、 斯 ん な 調法 な 言葉 も ある の です が 、 困っ た こと に 青白い 小男 の 村松 金之助 は 、
^
恐 しく 執着心 の 強い 男 で 、 「 諦め 」 など という 言葉 を 持た ない 、 極めて 少数 の 人間 の 一 人 でし た 。
流れ出る
(流れる.出る)
延べ語数:
12
0081
,3930,9: だから 海 の 外 に この 音 が
^
ながれ 出 た 時 に は 、 地雷 が 爆発 し た よう な 、 ど えらい 音 を たて た の で ある 。
0619
,349,27: あの 頃 の 私 は まったく 自然 という もの の 感触 に 溺れ 、 太陽 の 讃歌 の よう な もの が 常に 魂 から 唄わ れ
^
流れ で て い た 。
0682
,220,13: ところが 彼 が 奪っ た 血 が 、 彼 の 胎外 へ
^
流れ で て 変 な 生長 を とげ て い た の だ 。
0708
,283,13: タアラ 、 タラ タラ と 一 と すじ の 糸 と なっ て
^
流れ でる 油 、 これ が 、 よい 油 だ よ 。
0735
,52,8: 車中 の 寒気 に ふるえ 、 絶え間 なく
^
流れ でる 洟 汁 と 、 こみあげる 吐き気 に 苦しん だ 。
0735
,381,24: 伊東 の 海 は 岬 の 奥 に 湾入 し て 、 概ね 波 が 静か で ある が 、 音無 川 から
^
流れ でる 石 の ため に 、 海底 が 危険 で 、 水 の 澄ん だ 音無 川 に くらべ て 、 海底 が 見え ず 、 膝小僧 に ぶつかる ぐらい の 大石 が 散在 し たり し て 、 私 は 忽ち 相当 の 負傷 を し た 。
0769
,176,10: その うち に 、 腹の中 から 生あたたかい 尿 水 が
^
流れ で た ので 、 ようやく 一縷 の 勇気 、 希望 を とりもどし た 。
0820
,28,27: すると 、 安永 以前 から 沙漠 が あっ て 、 安永 の 噴火 に は 沙漠 の ちょ ッ と 一 部分 に 、 熔岩 が
^
流れ で た 程度 で あっ た が 、 今度 の は そっくり 沙漠 を 覆い 尚 流出 の 勢い で あり 、 元禄 以来 二 百 六 十 年 ぶり という 大 爆発 らしい や 。
0820
,71,18: なん しろ 地底 から 火の玉 を 噴い たり 、 火 の 川 が モロモロ と 音 も なく
^
流れ で て くる 騒ぎ で ある から 、 天地 と共に 変り ある こと なし 、 など ゝ 子孫 に 訓辞 を たれ て い られ ない 。
0850
,131,14: 即ち 、 一夜 の うち に 腫物 が 破れ 、 自然 に 膿 が
^
流れ で た の だ 。
1101
,101,4: そして ところどころ に 新しく
^
流れ で た 熔岩 の 流れ が 、 机 の 上 に こぼれ た インキ の よう な 形 に 、 この 平原 を 黒く 染め て いる 。
1102
,405,9: それに 横 に する と 、 冷たい 空気 が
^
流れ でる ので 、 立て た まま ずっと 自分 で 、 飛行機 の 座席 の 横 に かかえ て こ ない と 、 ちょっと 心配 で ある 。
投げ返す
(投げる.返す)
延べ語数:
12
0060
,5221,35: 面白い と 思っ た 技術 、 進む べき と 考え た 方向 を 口 に する と 、 開発 チーム の 面々 は 古川 の 言葉 を 受け取る や すぐ に 小気味よい 発想 を
^
投げ 返し て よこし た 。
0080
,1567,33: だから 見物人 の 方 が 、 こんど は ほんとう に 怒っ て しまい まし て ね 、 こんど あべこべ に 見物人 の 席 から 、 茶釜 の 破片 を 舞台 へ 向かっ て
^
投げ かえす 。
0080
,1568,15: すると 雨 谷 の 方 で も 、 それ に 負け て い ず に
^
投げ かえす 。
0687
,78,8: 余 は 破か ず に 紙片 を
^
投げ 返し た 。
0727
,49,46: あれ を 見る たび に 僕 は 痛く 腹 を 立て 、 ファウル は タマ 貰い 小僧 に 返送 せ ず に 、 聯盟 の 役員 に モーニング 、 シルクハット など かぶら せ て グランド へ 立た せ て おい て 、 その ドテッ 腹 へ
^
投げ 返す こと に し たら よろしかろ う と 内々 遺恨 を むすん だ 程 で あっ た 。
0822
,225,4: それ を 下界 へ
^
投げ 返し たら ワカヒコ の 胸 に 突き刺さっ て 死ん だ と いう 。
0841
,18,23: 彼 は それ を 手品 使 の よう に 指 に はさん で 、 もと 着物 の あっ た 片隅 の 方 へ
^
投げ 返し た 。
0918
,1384,37: 世界 の どんな ドラマ より も 、 その 示し た 現実 は もっと ドラマティック で あっ て 、 世界 の 芸術 は まだ その 爆発 以来 、 その 感銘 に ふさわしい ほど の 印象 を 人類 に
^
投げ かえし て は い ない 。
1037
,840,9: 与吉 は 両手 を 挙げ 、 毬 が
^
投げ 返さ れる の を 待っ て いる 恰好 で ある 。
1041
,2840,11: そして この 荒 技 が 、 体制 へ の 批判 として
^
投げ かえさ れる とき 、 一 九 六 三 年 八月 、 ワシントン ・ デモ で ジョン ・ ルイス が 言お う と し た 、
1041
,3660,24: エルヴィス は それ を ひろいあげ 、 汗だく の ワキ の 下 を ふい たり 、 ときには 鼻 を かん で 、 彼女 たち に
^
投げ かえし た 。
1171
,3827,4: 責任 を 相手 に
^
投げ 返す だけ だ 。
掛け上る
(掛ける.上る)
延べ語数:
12
0060
,4731,27: 一 九 七 四 年 に 取締役 、 一 九 七 八 年 に 常務 、 一 九 七 九 年 に 専務 取締役 と 階段 を
^
かけ 上っ て トップ を 極め た 。
0060
,9489,22: だが パーソナル コンピューター 産業 が すさまじい 勢い で 発展 し て いく 中 で 、 業態 を つぎつぎ と 拡大 し ながら
^
かけ 上っ て き た 西 は 、 マイクロソフト と の 提携 を 大 成功 さ せ た あと も 、 変わり 続ける こと を やめよ う と し なかっ た 。
0060
,9509,18: 大 企業 の 身中 の 一匹狼 という 自己 矛盾 を はらん だ 存在 が 成功 の 階段 を
^
かけ 上っ た 先 に は 、 自ら を 切り刻ん で 組織 の 餌 として 捧げる 宿命 が 待っ て いる 。
0072
,263,19: 五助 は 先 に 立っ て 、 反対 の 山 の 斜面 へ 、 兎 の よう に
^
かけ のぼっ て いっ た 。
0138
,896,20: 五月 十 五 日 の 夕方 、 三 四 度 ドカドカ と 大勢 し て 裏 階 子 を
^
かけ 上る 跫音 が 留置 場 まで 聞え た 。
0140
,4606,5: 二 階 へ 急 に
^
かけ 上っ て 来 た 夫人 が 、 となり の 部屋 の 畳 に つっぷし て 、 お父さん が 死ん で おしまい に なっ た の じゃ ない か と 思っ て 、 と 弾む 息 を ころし て い た 情景 を 思いおこし た 。
0141
,14435,50: 樫 の 枝 の 上 から じっと 下 を 見 て い て 、 やがて 用心 ぶ かく 幹 を つたわっ て おり て 来 た 一 匹 の 栗鼠 は 、 いく たび か 近づい たり 遠のい たり し て しらべ て から 、 素早く 老人 の 体 を
^
かけ のぼっ て 、 掌 に ある 南京豆 を たべ はじめ た 。
0627
,239,2: 屋根裏 へ
^
かけ 上る と 、 まさしく カメ は 寝床 の 中 に いる の で ある 。
0987
,1441,15: という よう な 叫び を 上げ 、 兎 が 駆け出す よう に 傾斜 を
^
かけ のぼっ て 行き 、 消える )
1173
,1458,20: そこ から 少し 離れ た 処 に い た 高城 が 、 それ と 気付い て 斜め に 堤 を
^
かけ 登る らしい 。
1174
,995,10: 私 の 手 を 振りはらっ て 、 いきなり 斜面 を
^
かけ 登っ た 。
1174
,2171,7: 城 介 は 階段 を とんとん と
^
かけ 上っ て 、 そのまま 姿 は 見え なく なっ た 。
書き加える
(書く.加える)
延べ語数:
12
0617
,1111,8: この 事 も ちょっと 短文 の 中 に
^
書き 加え て ある 。
0617
,1134,24: しかし 英国 人 は その 根 を 伝え て 栽培 し 、 一 盆 の 価 往々 数 磅 に 上っ て いる と
^
書き 加え て いる が 、 その 石 蒜 が いかなる 経路 を 取っ て か の 国 に 伝え られ た か は 語っ て い ない 。
0744
,122,3: こういう 教訓 を
^
書き 加える の は 、 芸術 家 として 切ない の だ が 、 手際 が よ すぎる という こと も いけ ない の で ある 。
0777
,272,28: その 系図 の 文字 と は 別に 、 何 か こまかく 書き こま れ て いる の は 、 それ が 津 右 衛門 の オジイサン が
^
書き 加え た という 文字 に ちがい ない 。
0777
,667,9: これぞ 亡夫 の 先々 代 が 系図 に
^
書き 加え た 謎 の 文字 で は ない か 。
0777
,758,2: 系図 に
^
書き 加え られ た 文章 全部 、 つまり この 謎 の 文字 に 先立っ て 、
0822
,437,78: そして 、 これ によって 知り うる 他 の 一 ツ は 、 平地 の 道 や 川 の 舟行 より も アルプス 越え の 道 の 方 が 早く でき て い た 、 という 一事 で 、 ヒダ は 馬 の 国 だ と 云わ れ 、 ヒダ の 騨 の 字 は その せい で 後日 改め られ た と 云わ れる ぐらい です が 、 書 紀 に も スクナ の 早業 という 特徴 が
^
書き 加え られ て い た 如く に 、 彼ら ヒダ 人 は この アルプス の 難路 を 馬 に のっ て 風 の よう に 走り まわっ て い た の で は ない でしょ う か 。
0835
,265,19: 競 犬 に も 遊び と テラ 銭 かせぎ の ほか の 役に立つ 任務 が ある という こと を
^
書き 加え て おか ない と 、 お 役所 の ハンコ が もらえ ない 。
0960
,49,40: そこで 腹ごなし の ため に 私 は 郷里 で 寺 を 継い で いる 舎弟 に 時候 見舞 の 手紙 を 書い て 、 ひ ょっとしたらべんねんは 恋 の 遺恨 で 親鸞 を ねらっ た の かも しれ ない ぞ と
^
書き 加え た 。
0987
,1737,50: 時局 座談 会 」 と 二 行 に 書き 、 「 司会 者 アイサツ —— 組合 書記 局 、 本山 君 」 「 労働 組合 の 任務 —— 細田 正邦 氏 」 「 感想 —— 片倉 友吉 君 」 (—— ただし 、 この 一行 は 、 あと で 急 に
^
書き 加え た 事 が 一見 し て わかる よう に 、 大きく 揷入 さ れ て いる ) 「 質問 —— 有志 」 「 閉会 アイサツ —— 委員 長 」 と 数行 に 書い て ある 。
1037
,972,3: 確か に 新しく
^
書き 加え られ た もの に 相違 ない 。
1041
,4104,33: 角川 文庫 に 収録 さ れる にあたって 、 字数 に し て 一 五 〇 〇 字 ぶん ほど 、 加え たり 削っ たり 修正 し たり し た こと を 、
^
書き 加え て おき たい 。
思い比べる
(思う.比べる)
延べ語数:
12
0141
,4991,14: そして 赤坊 の とき から の 写真 を どっさり もっ て いる 自分 に
^
思い くらべ た 。
0141
,8735,47: 大きい おなか を 勤勉 な 生活 の 旗 じ る し の よう に し て 悠々 勤務 し て いる ナターシャ の 様子 を 、 あの 実直 で 絶えず 何 か を 懸念 し て いる よう だっ た ミス ・ ジョーンズ の 生存 と
^
思い くらべる と 、 伸子 に は 、 それ が 同じ 女 の 生き て ゆく 一生 だ と 思え ない ほど の ちがい が あっ た 。
0141
,10081,21: 赤旗 と プラカート が わきおこる 音楽 の 上 に 林立 し て い た モスクヷ の メーデー の 街 々 が
^
思い くらべ られ た 。
0141
,10791,33: モスクヷ の ノヴォデビーチェ の 新開 町 が 、 勤労 者 住宅 を 中心 として 雪 の 中 に 賑やか に 雑沓 し て あけくれ し て い た 情景 を 伸子 は
^
思い くらべ た 。
0141
,11723,22: 伸子 たち は 、 素人 らしく そういう 外観 の ドイツ 趣味 に も 興味 を 感じ 、 おのずから モスクヷ の 病院 を
^
思い くらべ て 参観 する の だっ た が 、 木曜 会 の 医者 たち は 、 専門 が ちがう の か 、 それとも セント・クララ 病院 の レントゲン 室 が 噂 ほど で なかっ た の か 、 質問 らしい まとまっ た 質問 を する ひと も なかっ た 。
0141
,13110,27: 荷物 が ごたつい た なか に 、 つや子 の 寝台 まで 夫婦 の 寝室 に おい て いる アンテルナシオナール の 室 の 光景 を 伸子 は
^
思い くらべ た 。
0141
,13933,41: 両親 の 留守 を ペ レール で 暮し はじめ た 和一郎 の 主人 ぶり が あんまり なごや か で ある だけ 、 伸子 は 姉 として 、 その 正反対 の 極 に うつっ た 場合 の 和一郎 の むずかし さ を
^
思い 比べ ず に い られ ない の だっ た 。
0171
,363,25: 推薦 者 徳永 さん の 前書 に 、 「 私 は 二 十 年 前 の 若い 労働 者 作家 として 感慨 を もっ て
^
思い くらべ ながら 、 現代 の 青年 労働 者 作家 を 読者 の 前 に 紹介 する 」 と いわ れ て い ます 。
0203
,13,17: この 音楽 と 、 いつか 展望 に のっ た 高村 光太郎 の 「 ブランデンブルグ 」 と を
^
思い 比べ ず に はいら れ ませ ん 。
0206
,170,69: そして アサ の 時代 は 婦人 労働 者 が 未 組織 だっ た の だ という こと を 考え 、 同時に 、 現在 は 組織 さ れ て い て も まだ めいめい の 個人 生活 の 苦痛 は 、 個人 的 な 解決 に まかさ れ て いる 部面 の 余り 多い こと に くらべ て 、 はるか に 社会 保障 の 大きい 社会 主義 の 社会 を
^
思い くらべ ず に い られ ない だろ う 。
0313
,55,24: 世界 の こういう 現実 を 、 わたし たち が 経験 し た 戦争 の 十 数 年間 、 最悪 の 数 年間 と
^
思い くらべ た とき 、 わたし たち の 胸 に どういう 感想 が 湧く だろ う 。
0491
,50,17: 計画 さ れ た 意思 の つよ さ という 点 で 、 藤村 を 何と なし
^
思い くらべ させる 。
計り兼ねる
(計る.兼ねる)
延べ語数:
12
0141
,4688,9: 伸子 は 、 二木 という 人物 の 心持 を
^
はかり かね た 。
0618
,651,14: ヒメ の 本当 の 腹 の 底 は 、 父 の 長者 に も
^
量り かねる の で あろ う 。
0687
,269,4: 余 の 策 を
^
はかり かね て いる から だ 。
0687
,273,8: 果して 信玄 は 余 の 策 を
^
はかり かね た の で あろ う 。
0687
,279,3: 我が 策 を
^
はかり かね 、 怖 るる 心 の 故に 、 倍する 兵力 を 持ち ながら 、 自軍 の 合一 を 急ぐ の だ 。
0710
,363,13: 国際 使節 は 、 花田 一郎 の 覚悟 の ほど が 、
^
はかり かね て 、 土井 片 彦 に ギロリ と 一 睨み 、
0759
,601,15: 自分 に 後暗い ところ が ある から で は なく 、 青木 の 心中 が
^
はかり かね た から で ある 。
0947
,3287,7: 神月 は 秋川 の 意中 を
^
はかり かね て 、 チラリ と 不安 な 表情 を うかべ た 。
0988
,2775,5: 相手 の 氣持 を
^
はかり かね て 、 始め の 間 私 は 落着け なかつ た 。
1170
,152,26: 張 作 霖 の 爆死 後 、 張 学 良 ならびに 楊宇 霆 の 一派 は 、 奉天 に ある 日本 軍 の 意嚮 を
^
計り 兼ね て 、 錦 州 方面 に 踏み 留まり 、 奉天 に 帰ろ う と せ ず 、 形勢 を 観望 し て い た ので 、 奉天 で は 、 袁金 凱 を 首長 として 、 東三 省 治安 維持 会 を 組織 し 臨時 政権 を 形成 し て い た 。
1173
,1131,14: 男 の 言い方 が 急 に 捨て身 に なっ て 来 た 理由 を
^
はかり 兼ね て い た 。
1174
,972,10: だから 私 は その 時 城 介 の 気持 を
^
はかり かね た 。
引き入れる
(引く.入れる)
延べ語数:
12
0141
,13358,41: こういう 事件 は 予想 外 の こと で なく 、 ブリアン の 政府 にとって は 全く 計画 的 な こと で あり 、 これから も こういう 事件 は 又 くりかえさ れ 、 人々 が それ を あたりまえ と 思う よう に
^
ひき 入れ て 行こ う と する きざし が うかがわ れる 調子 だっ た 。
0141
,17309,24: 同じ ホテル の 七 階 の 小 部屋 で 、 伸子 は 毎晩 その 小説 の 、 全く 新しい 理性 と 心情 と に
^
ひき 入れ られ ながら 数 頁 ずつ 読み つづけ た 。
0141
,18887,10: 伸子 は 自分 の 鼓動 も 、 その テンポ に
^
ひき 入れ られる よう な 共感 を 感じ た 。
0141
,19190,60: 短い 鉛筆 を 、 右手 に もち 左手 は 上衣 の ポケット に おさめ 、 黒 ずくめ の カチャーロフ が 、 舞台 の 下 に 立っ て 、 錆び の ある 声 で 、 吹雪 の 中 を 去っ て ゆく ネフリュードフ を 追って 遂に 失神 する カチューシャ の 歎 き を 物語っ た とき 、 満場 の 観客 は
^
ひき 入れ られ て 、 カチャーロフ と 一身 一体 の よう だっ た 。
0221
,286,30: 婦人 作家 たち の 上 に もたらさ れ た この 無慙 な さ かお と し の 事情 は 、 ひきつづき 一 九 四 一 年 十二月 太平洋戦争 に
^
ひき 入れ られ た のち の 五 年間 を 通じる 波瀾 と 社会 変動 を通じて 、 少く ない 数 の 婦人 作家 を 生活 的 に 文学 的 に 消耗 さ せ て しまう こと と なっ た 。
0268
,8,4: その あどけな さ に
^
ひき 入れ られ て 、 自分 も 芝生 の 上 に くつろい で 片 肱 つき ながら 見とれ て いる 若い 母親 。
0312
,209,26: 日本 で 民主 化 の 急速 に 実現 し ない こと を 最も のぞん で いる の は 、 日本 を 今日 の 境遇 に
^
ひき 入れ た ファシスト 的 旧 勢力 で ある 。
0313
,84,44: 自分 として 「 偉く なっ た よう で 」 あろ う し 、 また 偉く なっ た よう な 位置 に おか れ 、 民主 的 な 要素 の 少い 社会 で は どうしても その こと が 、 支配 的 権力 の 側 に
^
ひき 入れ られ やすく し て いる 。
0576
,329,6: 重 兵衛 爺さん も 元彦 に
^
ひき 入れ られ て 、 焼酎 の 盃 を 手 に し まし た 。
0772
,298,33: お 槙 は 二 十 八 、 柳橋 で 左 ヅマ を とっ て い た の を 藤 兵衛 に ひかされ て 妾 と なり 、 先妻 の 死後 、 本宅 へ
^
ひき 入れ られ た もの で ある 。
0830
,30,5: 女中 が 男 を
^
ひき 入れ たり お客 を とる の が 大目 に 見 られ て い た と いう が 、 女中 に 住み こん だ 当夜 から 男 を ひき 入れる の は 、 いささか 図太 すぎる フルマイ で あろ う 。
0830
,30,33: 女中 が 男 を ひき 入れ たり お客 を とる の が 大目 に 見 られ て い た と いう が 、 女中 に 住み こん だ 当夜 から 男 を
^
ひき 入れる の は 、 いささか 図太 すぎる フルマイ で あろ う 。
見治める
(見る.治める)
延べ語数:
12
0098
,2376,6: 私 は 農家 の 収穫 を
^
見 おさめれ ば 東京 へ 帰ろ う と 思っ て いる が 、 雁 が 空 を 渡っ て いく 夕暮 どき など 、 むかし この 出羽 に 流さ れ た 人人 も 恐らく この よう な 気持ち だっ た で あろ う と 思わ れ て 、 東京 の 空 が 千里 の 遠き に 見え 、 帰心 しきりに 起る こと が ある 。
0597
,565,18: 「 ずいぶん 、 一心 に 見 て い らし た わ ね 、 これ で 、 花 の
^
見 おさめ 、 と 思っ て いらっしゃる みたい よ 。
0698
,354,20: 彼 が 落第 し て も 水木 由子 は 卒業 する に 相違 ない から 、 これ が 彼女 の
^
見 おさめ で あろ う 。
0787
,648,5: 生き て いる オヤジ の
^
見 おさめ は 、 その 日 の 夕方 さ 。
0993
,1272,9: 勝 介 これ で 横浜 も 、 いっとき
^
見 おさめ だ 。
1072
,6398,2: この世 の
^
見 おさめ に 、 し たい 放題 な 事 を し て —— と 、 そ ッ ち こ ッ ち で 、 手出し を し て みる けれど 、 十 年 も 島 暮し を し て い た せい か 、 むかし の よう に 勘 も 働か ない し 、 体 も しなやか に 動け ない ので 、 稼ぎ は さ ッ ぱり 上がら ない し 、 厚化粧 し て 、 盛り場 を 歩い て も 、 もう こんな 年増 に は 、 釣ら れる よう な 男 も ない 。
1174
,1848,5: 「 これ が あいつ の
^
見 おさめ かも 知れ ない 」
1174
,1901,10: 「 しかし 汽車 が 動き出し た 時 、 これ が
^
見 おさめ か と 思う なんて 、 少し オーバー だ ね 。
1174
,1905,11: 今 でも おれ は 人 と 別れる 時 、 これ が
^
見 おさめ か と 感じる こと が 、 時々 ある 。
1174
,2175,3: 「 これ が
^
見 おさめ か も 知ら ない な 」
1174
,2314,11: あの 下関 の 造酒 屋 の 階段 が 、 やはり
^
見 おさめ だっ た と 思っ た 時 、 彼 は 胸 が 怒り の よう な もの で いっぱい に なり 、 慄 え 出し た 。
1174
,4716,2: これ が
^
見 おさめ か と 思っ て ね 」
輝き始める
(輝く.始める)
延べ語数:
12
0090
,110,5: やがて 星 が きらきら
^
かがやき はじめる 。
0141
,19462,21: ガラス 屋根 は 、 内部 に ともさ れる どっさり の 燈火 を うつし て 柔かく ガラス の ランターン の よう に
^
輝き はじめ た 。
0956
,129,5: 夕日 が 赤 々 と
^
輝き 始める ) 玉 だ すき 畝 火 の 山 の 橿原 の 日 知り の 御代 ゆ あれ まし し 神 の こと ごと 樛 の 木 の いや つぎつぎに 天 の 下 知ろしめし し を そらみつ やまと を おき て 青 に よし 平山 越え て いかさま に 思ほし け め か 天 さ かる 夷 に は あれ ど 石 走る 淡海 の 国 の さ さ なみ の 大津 の 宮 に 天 の 下 知ろしめし けむ すめろ ぎの 神 の みこ と の 大宮 は ここ と 聞け ども 大殿 は ここ と いえ ども 霞 立つ 春日 か きれる 夏 草香 繁く なり ぬる もも しき の 大宮 処 見れ ば かなし も 。
0956
,391,13: 話 の 途中 から 、 空 に は 星 々 が 燦然 と
^
輝き 始め た 。
0956
,407,13: 清原 ( 異様 な 悦び に 既に 眼 は 烱 々 と
^
輝き 始め て いる 。
0956
,1120,5: お天道様 が あんなに きらきら
^
輝き 始め た 。
0956
,1550,17: やがて 、 あたり に は 、 再び 次第 次第に 緑 の 木 洩 日 が きらきら と
^
輝き 始める 。
0956
,1673,6: 同時に 再び 木 洩 日 が
^
輝き 始める 。
0956
,1697,2: 陽 が
^
輝き 始める 。
0956
,1699,9: また 小鳥 の 鳴 声 止み 、 陽 が
^
輝き 始める 。
0956
,3387,14: な よ たけ ( 何 か その 眼 は 次第に 神々しい 光 に
^
輝き 始める ) いい の よ 。
0956
,3716,12: 急 に 、 雨雲 が 晴れ渡っ て 、 太陽 が 燦々 と
^
輝き はじめ た 。
奮い起こす
(奮う.起こす)
延べ語数:
12
0089
,803,6: 八木 君 は 元気 を
^
ふるい 起し て 、 もう一度 あらためて 、 土 の 壁 に 段 を きりこん で いっ た 。
0424
,22,34: 尨 大 な 数 の 不幸 な 人々 と 、 顔色 の わるい 、 骨格 の よわい その 子供 たち と が 、 自分 たち の 運命 を きりひらく ため に 勇 奮心 を
^
ふるい 起そ う と も し ない で 、 波止場 の 波 に 浮ぶ 藁しべ の よう に くさり つつ 生き て いる 光景 は 、 どんな 眠たい 精神 の 目 も 、 さまさ せ ず に おか ない もの だっ た 。
0618
,460,7: それら は すべて オレ の 心 を
^
ふるい 起し て 、 襲いかかる よう に 仕事 に はげむ ため で あっ た 。
0626
,25,3: 勇猛 心 を
^
ふるい 起し て 三 時 に 並ぶ 。
0732
,2555,4: けれども 勇気 を
^
ふるい 起す と 、 あと は 爽快 に なる の で ある 。
0736
,90,10: 私 は 、 然し 、 さらに 、 勇気 を
^
ふるい 起し た 。
0782
,410,5: しかし 、 勇気 を
^
ふるい 起し て 、 質屋 の ノレン を くぐっ た 。
0790
,607,10: ですが 怖 れ 悲しむ 次に 、 大 勇猛 心 を
^
ふるい 起し て 死する とも 己 れ の 道 を 退か ぬ 正しい 勇気 を 忘れ て は いけ ませ ん 」
0845
,313,10: しかし 、 最後 に 、 異常 な 勇気 を
^
ふるい 起し て 、 思いきっ て 、 きい た 。
1050
,58,21: 後 から 追っかけ て 来る なんて 、 どうせ うそ に きまっ て いる と 思っ た が 、 勇気 を
^
ふるい 起し て おれ は 穴 の 中 へ 入っ て 行っ た 。
1071
,225,2: 悪 を
^
ふるい 起す ほど な 善 性 の 屈伏 力 を以て 、 善 の ため に 悪 を 抑止 する の 忍耐 を もっ た なら —— もちろん その 理性 の 堅持 は やさしく は ない が 、 ひとり 画 道 に かぎら ず 何ら か 人生 の 明るい 彼岸 に 達し られ ない はず は ない 。
1174
,275,4: 精神 力 を
^
ふるい 起さ ず に 、 これ 幸い と 骨休め を し て いる 。
押し上げる
(押す.上げる)
延べ語数:
12
0084
,2428,21: 意外 に も 、 箱 自動車 は 動き出し て 、 穴 の 斜面 を ゆらゆら と ゆれ ながら 上 へ
^
押し あげ られ て 行っ た 。
0221
,400,25: はげしい 歴史 の 波 の 一つ の 面 は 、 平林 たい子 、 林 芙美子 という 婦人 作家 たち を その よう な 存在 として
^
押し あげ た 。
0782
,220,7: それ は 胸 から 顔 へ と
^
押し あげる 恐ろしい ボー チョウ の 力 による もの だ という こと で ある 。
0841
,231,29: その 彼 を 毛 里 は 蔑ん で 見 て い た が 、 急 に 確信 し て ニヤリ と 笑う と 、 彼 を バス に
^
押し あげ て 自分 も 乗りこん だ 。
0866
,3845,7: 「 から だ が ぐつと 宙 に
^
押し あげ られ た と 思 つ たら 、 部屋 じ ゆう の 窓 は お ゝ かた 外れ て 、 窓 ガラス が メチャメチャ に われ た の よ 。
0868
,44,16: まして 、 どんな 力 が 、 こ ゝ まで 来 た われ く を 上 へ
^
押し あげる こと が できる で しよ う ?
0876
,8,82: まず 、 極めて 顕著 な 現象 として 、 第 二 次 大戦 後 の 欧州 こと に フランス の 文学 界 を通じて 、 最も 華々しい 活躍 を つ ゞ け て いる 作家 が 、 サルトル に しろ 、 カミュ に しろ 、 揃い も そろっ て 、 小説 家 で ある と 同時に 戯曲 家 で ある という こと 、 その こと は また 、 戯曲 なる 文学 形式 を 大戦 後 の 新 文学 運動 の 主流 に まで
^
押し あげ た という こと を 注意 す べき で ある 。
0987
,1828,14: 同時に 、 友吉 の うし ろ から 、 彼 を テーブル の 方 へ
^
押し あげよ う と する 二 三 人 の 手 が 見える )
0987
,2849,81: 私服 A は 慣れ きっ て いる よう で 、 ふき げん に 興味 な さ そう に 、 返事 は せ ず 、 男 C を トラック の 方 へ 追い立てる ) … … これ でも 、 とにかく 、 私 は 料金 を 払っ て … … とにかく 、 ホテル な ん だ から 、 —— それ を 、 浮浪 者 あつかい に する という の は 、 この ——( いっ て いる の を 私服 A が トラック に
^
押し あげ て 、 のせ て しまう 。
1073
,3861,8: ともう 、 彼女 は 、 馬の背 に 、
^
押し あげ られ 、 鞍 に 、 布 で くくら れ 、 東 の 方 へ 、 駈け 去っ た 。
1073
,5352,19: と 、 いや 応 なく 、 疲れ て い ない 馬 を 選ん で 、 馬の背 へ 、
^
押し あげ た 。
1177
,10,25: 雑沓 する 桜木 町 の 駅前 で 人びと の 視線 を あび 、 次々 と まるで 検束 さ れる よう に トラック の 後部 に
^
押し あげ られ た とき の 屈辱 を 彼 は 思い出し た 。
走り続ける
(走る.続ける)
延べ語数:
12
0082
,2917,22: 宇宙 航空 船 は 、 いま 、 まるで 迷っ て しまっ た よう に 、 大空 を 矢 の よう に
^
走り つづけ て いる 。
0082
,3139,37: 白い 煙 を うし ろ に 残し た 六 本 の 原子 ロケット 砲弾 は 、 ほとんど 静止 し て いる 敵 の ロケット を 追って 、 青空 を 目 に も とまら ぬ 速 さ で
^
走り つづけ て 行く 。
0140
,6258,32: 交叉 点 の 手前 まで 来る と 、 伸子 の のっ た タクシー は にわかに スピード を 出し て 前方 の 障害 物 を 迂回 し 、 赤坂 見附 に 向っ て
^
走り つづけ た 。
0546
,406,2: あんなに 長く
^
走り 続ける の を みる と 、 軍馬 に ちがい ない 、 と お 姉 さま は お 言い なさる 。
0621
,457,7: 空 の 無限 の 明暗 を
^
走り つづける こと は 、 女 を 殺す こと によって 、 とめる こと が でき ます 。
0759
,2853,6: あらゆる 苦痛 を のりこし て 、
^
走り つづけ なけれ ば 勝つ こと が でき ない の で ある 。
0759
,2855,9: マラソン 選手 は 高熱 の ウワゴト の 状態 で
^
走り つづける の だ 。
0759
,2856,7: 苦痛 に 耐え て 、 生きぬき 、
^
走り つづけ て いる の は 病人 だけ で は ない の だ 。
0848
,335,7: バス は 雨 の 中 を
^
走り つづけ 、 やがて 山中 で 濃霧 に なっ た 。
1037
,2390,18: そうして その 車窓 の 下 の 空席 は 、 空席 の まま 私 の 方 に 向かっ て
^
走り 続け て いる 。
1151
,95,5: 三 十 分 程
^
走り 続ける と 、 車 は 昔 の 砧 村 —— 今 の 世田谷 区 の 端 の 方 の 、 木立 の 中 に 押し隠し た よう に 建っ て 居る 、 ささやか な 家 の 門 に 着け られ まし た 。
1174
,5344,9: そして 風 の 強い 街衢 を 一 時間 近く
^
走り 続け た 。
叩き落とす
(叩く.落とす)
延べ語数:
12
0071
,1505,2: そうして 、
^
叩き 落とそ う として も 離れ ない の だ 。
0078
,416,15: 烏 啼 は 、 袋 猫 々 に とびつい て 、 その 罎 を
^
叩き 落とし た が 、 もう 間に合わ なかっ た 。
0098
,1501,19: 私 の 「 南北 」 は 発表 後 さんざん な 悪評 で 、 一 度 で ぺちゃんと 私 は
^
叩き 落さ れ た 。
0098
,2120,32: 磯 釣 の 餌 に する 海老 を 手 に 入れ た 喜び で 、 眼 を 耀か せ 、 青竹 の 長 さ を くらべ て は 栗 の 実 を
^
叩き 落す 子供 たち 。
0545
,286,8: おれ は 扇子 を 取っ て 立ち上り 、
^
叩き 落そ う と する が 、 なかなか うまく いか ない 。
0545
,288,6: 長く かかっ て 、 漸く に
^
叩き 落し て やっ た 。
0584
,13,36: 中空 に 聳え 立っ て い た 欅 の 大木 は 、 伸び きっ た 幹 の 上部 で まっ 二つ に 裂か れ て 、 片方 の 数 本 の 枝 が 地上 に
^
叩き 落さ れ 、 そこ から 、 樹皮 の 亀裂 が 一直線 に 幹 を 走り 下っ て い まし た 。
0809
,13,12: お 尻 の 十手 を 抜く 手 も 見せ ず 槍 を
^
叩き 落し て 、 豪傑 の 片手 を とる や 十 手 を 当て がっ と 抱えこむ 。
0861
,105,56: 並木 通り の 入口 の ソバ 屋 か なんか の 格子 を 後 に し て 一生 けんめい 叩き 合っ て 四 五 人 に 手傷 を 負わ せる と 敵 に やや ヒル ミ が 見え た から 、 ここだ 、 と 見 こん で ムヤミ に 斬り ちらし て トビ 口 十 本 ぐらい
^
叩き 落し た 。
0993
,34,75: … … そのうち 非常 に 香ばしい 、 いい 匂い が し はじめ た ので 、 何 だろ う と 思っ て いる と 、 老人 は それ と 察し た の か ニコニコ と 眼 を 小さく し て 、 焚火 の 灰 の 下 を ほりおこし て 、 コンガリ 焼け た 饅頭 の よう な もの を いくつ か とり 出し て 、 その 一つ を 手の平 に のせ て ポンポン と 灰 を
^
たたき 落し て から 、 私 に さし 出し て 食え と いう の です 。
0995
,684,8: ( 佐山 の 唇 から シガレット を
^
叩き おとす )
1148
,42,28: それ が 生活 の ため と は いい ながら 、 既成 大家 で 、 恋 の 狩人 で 、 我々 若い 作曲 家 仲間 が 、 日頃
^
叩き 落そ う と し て い た 楽壇 の 偶像 、 左近 倉 平 の 助手 に なっ た という の は 、 何 ん と し た こと でしょ う 。
思い合わす
(思う.合わす)
延べ語数:
12
0064
,142,9: 男 は 初めて 女 の いっ た こと が
^
思い 合わさ れ た 。
0140
,1932,31: 自由 主義 の 評論 家 として 大家 の 扱い を うけ て いる 早川 閑次 郎 が 、 きょう の 茶話 会 で 中国 女学生 たち に 話し た 話しぶり も
^
思い あわさ れ た 。
0140
,4582,9: 多 計 代 が 示し た 好奇 心 も
^
思い あわさ れ た 。
0211
,151,7: 肉体 文学 という もの の 袋小路 が
^
思い あわさ れる 。
0426
,53,49: この 当時 の 状態 を よむ 人 は 計ら ず 太宰 治 の 生涯 と 文学 と に対して 、 民主 主義 文学 の 陣営 から 、 含蓄 に とみ ながら その 歴史 性 を 明確 に し た 批評 が 出る こと の 意外 に すくなかっ た こと を
^
思い 合わさ れ は し ない だろ う か 。
0572
,461,24: その 配慮 は 適宜 だっ た し 、 秦 の 霊感 も ただ の 杞憂 で は なかっ た と 、 あと で
^
思い あわさ れ た 。
0890
,191,48: あの 名高い 江 家 文庫 が 、 仁平 の 昔 に 焼亡 し て 、 闔 を 開く 暇 も なく 万巻 の 群 書 片時 に 灰 と なっ た と 申す の も 、 やはり 午 の 刻 の 火 で あっ た こと まで が
^
思い 合わさ れ 、 不吉 な 予感 に 生き た 心地 も ござい ませ ん でし た 。
1037
,2591,14: 私 の 妻 が かつて 妊娠 を 避けよ う と し た 気持 も
^
思い 合わさ れ た 。
1072
,7082,21: 前々 から 書簡 の 往来 で 、 越前 守 から 、 それとなく 訊か さ れ て い た こと など 、
^
思い 合わさ れ た から だっ た 。
1073
,1492,6: —— そういう 不 死人 も 、
^
思い 合す と 、 初めて 、 八坂 の 焚火 の 仲間 で 見 た とき も 、 今夜 の 姿 も 、 まぎれ なく 、 公卿 くずれ に ちがい なかっ た 。
1075
,190,3: これ について
^
思い 合わさ れる 一つ の 事実 は 、 以前 は 越後 で は 好い おしめ り を もとめる ため に 、 田植 の はじめ 苗代 の おわり ころ に 、 農 やすみ の 日 が 何 日 か あっ た 。
1076
,2295,3: 是 について さらに
^
思い 合わす 一 事例 は 、 愛知 県 の 東北 隅 、 三 州 北設楽 の 山村 に 、 近い 頃 まで 行わ れ て い た 霜月 神楽 の 中 に 、 シラ 山 と 称する 奇特 なる 行事 が あっ た 。
話し続ける
(話す.続ける)
延べ語数:
12
0060
,5051,30: 黙っ た まま の 相手 に 電話 を 切ら せ ない よう に と 、 思い付い た 話 、 頭 に 浮かん だ 単語 を 勢い で 並べ て
^
話し 続ける うち に 、 「 我々 の 会社 を 見 て もらっ た ほう が いい 。
0113
,132,12: 貴方 は 一度 緒 を 解い たら いつ まで で も
^
話し つづける 方 な ん でしょ う ねえ 。
0114
,510,24: 二 人 は 芝居 の 話 、 此 の 頃 の 「 流行 」 の 話 を あれ から 此 れ へ と
^
話し つづけ だ 。
0140
,1810,14: 通訳 の 人 は 、 ノート を 見 ながら 抑揚 の つよい 中国語 で
^
話し つづけ 、 左手 の 掌 で その 女学生 の 発言 を 柔らかく おさえる よう に し ながら 、 し まい まで 通訳 し た 。
0141
,5909,8: 息 を きらし て 、 ペラーゲア・ステパーノヴァ は
^
話し つづけ た 。
0141
,10572,14: 伸子 が 口 を さしはさむ 間 を 与え ず 、 川辺 みさ子 は
^
話し つづけ た 。
0141
,11324,10: 四 十 分 あまり 、 変化 を もっ て
^
話し つづけ て 来 た 伸子 は 、 そこで 絶句 し た 。
0507
,366,30: ザラザラ … … ザラザラ … … と 云う 音 に しばらく は 菊 太 の 低い 声 も かき乱さ れる けれ 共 、 自信 の ある 菊 太 は なお
^
話し つづけ 、 その 音 が 止ん だ 時 に は 又 、 きき と も ない その 願事 が 、 はて しも ない 様 に 続い て いや応なし に 耳 に 入る の で ある 。
0578
,287,11: それから 洋子 は 、 その 団体 の こと を また
^
話し 続け まし た 。
0989
,2566,7: そこ から ——( いつの間にか 熱中 し て
^
話し つづける 。
1134
,17,24: 話 の 選手 倉繁 大一郎 は 、 聴衆 に 与える 感銘 を 打診 し 乍 ら 、 話し 上手 に 、 斯 う
^
話し 続け まし た 。
1145
,9,46: 話し手 戸田 樹 一 は 、 小さい 身体 の 胸 を 反らせ て 、 三 十 幾 人 の 奇談 クラブ の 会員 達 の 、 煙 に 巻か れ た 表情 を 見渡し ながら 、 小さい 眼 を パチ パチ さ せ て から
^
話し 続ける の でし た 。
送り付ける
(送る.付ける)
延べ語数:
12
0060
,42,17: 色彩 と 動き に 溢れ た オブジェ は 錬金術 師 の お気に入り で 、 突然 メール で
^
送り つけ られる 新しい プログラム に は いつも 、 好奇 心 の 針 が 跳ねる 。
0060
,7006,21: 多く の ユーザー は セット で の 注文 を 選ん だ が 、 MITS は でき の 悪い ボード だけ を
^
送り つけ 、 ベーシック に関して は 供給 が 遅れる と 一方 的 に 通告 する のみ だっ た 。
0084
,808,12: これ は どうしても 、 サムナー 博士 の 居ら れる 本館 病院 へ
^
送り つけ ない と 、 安心 が なら ない 」
0095
,2595,15: 喜怒哀楽 とか 、 平常 よく 繰返さ れる 行為 を 、 トーキー 映画 に おさめ て
^
送り つけ て は という 説 も あっ た 。
0095
,2611,26: もう 一つ は 御馳走 政策 で 、 これ は 地球 上 の 珍味 珍 菓 を 潜水 艇 に 満載 し 、 怪人 城塞 へ
^
送り つける こと だっ た 。
0141
,18906,12: その 手紙 に 添え て 、 会計 から 送金 明細 書 が
^
送り つけ られ て いる の も 、 伸子 を いや な 気持 に し た 。
0319
,61,18: 三 六 年 の ルーズヴェルト 大統領 選挙 の とき 、 ダイジェスト の 世論 調査 所 が アンケート を
^
送り つけ た 人々 の 名簿 は 、 電話 と 自動車 所有 者 から とら れ た の だ そう だっ た 。
0566
,408,17: 本人 と その 死体 と は 別物 だ という 説 、 遺骨 を 小包 郵便 など で
^
送り つける 仕方 、 永代 供養 料 として の 多額 な 金 の 寄進 、 それら の こと の 間 に どういう 脈絡 が ある の か 、 市木 さん の 真意 が 掴め なかっ た 。
0947
,1672,29: 「 夏 の はじめ ごろ の 話 … … ぼく が 、 うん と 言わ ない と 、 ママ の 手紙 を 、 郵便 で パパ の ところ へ
^
送り つける という ん だ 」
0947
,1941,6: 愛一郎 は 、 古い 恋文 を
^
送り つけ られる の を 恐れ て 、 門 の 郵便 受 の 前 で 、 張番 を し て い た 長い 時期 が ある 」
0988
,3708,14: 或いは 自分 の 心 おぼえ として 書い た もの を 、 捨てる 代り に
^
送り つけ た と しか 思え ない もの も ある 。
1076
,677,14: 海 の 彼方 の 隠れ里 を 故郷 として 、 この 人間 の 世界 へ
^
送り つけ られ た という もの の 中 で 、 たった 一つ の 迷惑 至極 な もの は 鼠 で あっ た 。
巻き起こる
(巻く.起こる)
延べ語数:
12
0060
,266,29: この 曲 は たちまち ヒット チャート を かけ 上がり 、 翌年 二月 七 日 に 彼ら が ケネディー 空港 に 降り 立っ て から は 、 すさまじい ビートルズフィーバー が
^
巻き 起こり ます 。
0060
,306,16: 一 九 六 〇 年代 後半 に 、 アメリカ 、 ヨーロッパ 、 そして 日本 で
^
巻き 起こっ た 学生 たち の 反乱 は 、 何 が しか 発言 し たり 行動 し たり しよ う と すれ ば 、 自ら の 立場 も 揺らい で くる 、 といった 傾向 を 持っ て い まし た 。
0060
,2625,21: 一 九 六 〇 年代 後半 から 七 〇 年代 前半 にかけて 、 アメリカ や ヨーロッパ 、 そして 日本 で
^
巻き 起こっ た スチューデントパワー の 動き は 一 面 で こうした 逸脱 者 を 大量 に 用意 する 機能 を 果たし た の で は ない でしょ う か 。
0060
,7485,16: さっそく MITS あて に 注文 を 出し た 安田 は 、 かつて ラジオ の 世界 で
^
巻き 起こっ た 大衆 運動 が 、 マイクロ コンピューター を 核 として 再び 湧き 上がる の で は ない か と 考える よう に なっ た 。
0060
,7858,2: 西海岸 で
^
巻き 起こっ た 個人 の 道具 として コンピューター を 使お う と する 運動 に 呼応 し て 、 土岐 は 学生 時代 から 、 タイニーベーシック や さまざま な インター フェイス の 開発 に 取り組ん で い た 。
0075
,287,12: 桃色 の 風雲 は 突如 と し て ロザリ 倶楽部 に
^
捲き おこり 、 そして 次に は それ が 新聞 や グラフィック に 取上げ られ て 、 でかでか に 報道 さ れ た 。
0084
,2393,14: 火星 人 の 群 から 、 き ゃんきゃんと 、 奇妙 な 笑声 が
^
まき おこっ た 。
0328
,7,8: 日本 じゅう に 非常 な センセーション が
^
まき おこっ た 。
0354
,0,10: ナチス の 暴虐 に対して 国際 的 な 抗議 が
^
まき 起っ て いる の は 当然 で ある と 思い ます 。
0832
,322,9: しかし 農村 に 戦争 待望 の 黒雲 が
^
まき 起っ て いる の は 、 これ も 理 の ある ところ だ 。
1062
,234,29: アイヌ に は 、 昔 は 波 占 と で も いう べき 卜 占 の 方法 も あっ た らしく 、 沼 や 泉 の 上 に
^
まき 起こる 波紋 など によって 物 の 吉凶 を 判断 し た と 思わ れる 例 が 幾ら も ある の で あり ます 。
1172
,721,22: もし 米 軍 が 日本 の 電波 状況 を 傍受 し て い た なら 、 此 の 突如 と し て
^
巻き 起っ た 電波 の 嵐 を 、 —— 大島 から 横 鎮 へ 、 横 鎮 から 全国 へ 、 部隊 から 部隊 へ 、 ひっきりなしに 打ち 廻さ れ た 作戦 特別 緊急 信 の 大群 を 、 何 と 解釈 し た だろ う 。
響き始める
(響く.始める)
延べ語数:
12
0060
,1397,5: そして 、 歌声 が
^
響き はじめ た 。
0060
,2143,17: 花札 を し て いる 最中 、 突如 一連 の 言葉 が 頭 の 中 で
^
響き はじめ 、 繰り返し 繰り返し 続い て いっ た 。
0060
,2346,9: 意識 下 で 、 一つ の 言葉 が
^
響き はじめ た 。
0060
,4262,20: そう 答え た とたん 、 石井 の 脳裏 に 浜田 俊三 から の 報告 の 言葉 が 重なり合っ て
^
響き はじめ た 。
0084
,2499,5: この 静か な 曲 が
^
響き はじめる と 、 ざわつい て い た 火星 人 は 、 ぴたり と 鳴り を しずめ た 。
0084
,2535,16: 高 声 器 から 「 ドナウ 河 の 漣 」 の 軽快 な リズム が
^
響き はじめる と 、 火星 人 たち は 一 せい に しずか に なっ た 。
0221
,3,50: 福沢 諭吉 の 「 窮理 図解 」 ( 一 八 六 八 ) 「 世界 国 尽 」 ( 一 八 六 九 ) 「 学問 の すゝ め 」 ( 一 八 七 一 ) など が 、 新しい 日本 の 文化 を め ざま す 鐘 として
^
ひびき はじめ た 。
0956
,1354,8: 竹 の 林 が にわかに ざわざわ と 鳴り
^
ひびき 始め た 。
0956
,3020,9: どこ から とも なく 、 斧 の 音 が
^
ひびき 始め た 。
0983
,377,11: いきなり しっかり し た ねじ め の 三味線 の 音 が
^
響き 始め て 、 お よね の 歌 。
1148
,171,28: この 時 、 舞台 の 背後 の 人気 の 無かっ た 筈 の 楽屋裏 から 、 同じく ピアノ の いとも 清らか な 音 が 朗 に と
^
響き 始め た の です 。
1174
,2936,14: その 時計 で の 夜 の 明け方 、 へん な 音 が 船艙 に
^
響き 始め た 。
喋り続ける
(喋る.続ける)
延べ語数:
12
0053
,3306,32: 小田 は 鶴雄 が だまっ て いる ので 、 謹聴 し て いる の だ と 思っ た の か 、 煙突 の よう に 煙草 の けむり を 吐き ながら
^
喋り つづけ た 。
0055
,2282,1:
^
喋り つづけ て 来 た 信吉 は 、 最後 に ズバリ と そう 言っ た 。
0080
,2288,13: 博士 は 、 そんな こと に は おか まい なし に 、
^
しゃべり つづける 。
0080
,2675,11: だが 博士 は 、 それ に 気がつか ない の か 、
^
しゃべり つづけ た 。
0113
,275,17: そんな 事 を 云っ て 眠り た がる 母親 を 無理 に 起し て 置い て
^
しゃべり つづけ た 。
0141
,8187,0:
^
しゃべり つづけ て いる よう だ 。
0141
,21369,13: シュ 、 シュ と 特徴 の ある 語尾 を 響かせ ながら 早口 に
^
喋り つづけ て 二 人 の アメリカ 婦人 が 通り すぎ た 。
0441
,47,6: 「 まあ 、 真 逆 毎日
^
喋り 続け て は 居 ない こと よ
0987
,2274,29: ( 友吉 を 室 の 中 に 押し もどし 、 自分 も あがり ば なに 掛け 、 リク の 方 を のぞき込ん だり し て 、 ベラ ベラ と
^
しゃべり つづける ) 早く 起き出し て 、 この 、 なん でも 食える よう に なら なく ちゃ ダメ だ ね 。
0995
,1730,13: 村 子 … … ( あら ぬ 方角 を 見 て ブツブツ
^
しゃべり つづけ て いる 佐山 を 見 て いる うち に 、 ガタガタ ふるえ だし て いる 。
1117
,110,53: 家 を 出る 時 、 今日 は 宴会 で 少し 遅く なる かも 知れ ない と 云っ て おい た ので 、 十 二 時 近く に 帰っ た が 、 妻 の 安子 は 別に 怪しむ 様子 も ない のに 内心 ほっと し て 、 言わずもがな の こと まで 軽口 に
^
しゃべり つづけ た 。
1134
,99,23: 会長 の 吉井 明子 夫人 と 打ち合せ た 幹事 の 今 八 郎 は 、 会場 の 隅 で 際限 も なく
^
しゃべり 続け て 居る 磯上 伴 作 を 招き まし た 。
叫び続ける
(叫ぶ.続ける)
延べ語数:
12
0053
,2730,50: 鈴子 は 文 の 家 の おかみ や 、 桔梗 家 の おかみ に うながさ れ て 、 二 階 へ の 階段 を 上っ て 行き ながら 、 今 は もう はっきり と 恋 を し て いる と 判っ た 男 の 名 を 、 ひそか に
^
叫び 続け て い た 。
0313
,59,48: 世界 の 声 の きける 短波 の ラジオ は 使用 禁止 さ れ 、 ラジオ は 軍部 、 情報 局 の さし ず ど おり 、 一 九 四 五 年 八月 の あと 、 大 部分 が 虚偽 で あっ た と わかっ た 大本営 発表 を
^
叫び つづけ て い た 。
0534
,137,33: 白 と 黒 の 細かい だ ん だら の 腹 を 、 月 の 光り に さらし ながら 、 頸 ばかり を 長く 振り のばし て 、 悲しい 声 に 彼 は
^
叫び つづけ た の で ある 。
0726
,59,21: それ は 、 ダメ だ 、 ダメ です 、 僕 は 幻聴 だらけ の 眠れ ない 夜 、 心 に
^
叫び つづけ て い た 。
0754
,35,4: そして 益々 悪口 を
^
叫び つづける 。
0898
,17,36: この 世界 が 戦争 の 危機 に 直面 し て いる と すれ ば 、 あらゆる 書籍 は 、 「 人類 が 言語 を 発見 し て いる こと を 思い返す べき で ある 」 と
^
叫び つづけ て いる 。
0914
,38,32: あの 「 この 水 よ 開け 」 という こころ 、 あの こころざし 、 これ ほど 、 今 、 この 歴史 の 中 で 、 大衆 の 三 寸 の 胸 に
^
叫び つづけ て いる 言葉 は ない 。
0918
,319,19: それ は 、 宗教 と いう か 、 あるいは 、 ギリシャ 人 全体 の 、 魂 の 奥 に
^
叫び つづけ て い た 姿 の 、 この 上 も ない 立派 な 表現 で あっ た と も いえる の で ある 。
0918
,1108,8: 表現 派 は 人間 性 の 回復 を
^
叫び つづけ 、 ダダ は 常に いや だ いや だ と わめき つづけ た 。
0918
,1464,21: 第 一 次 大戦 に つづく つぎつぎ の 戦い の 前 の 静けさ 、 その 本質 に 向っ て 不安 を
^
叫び つづける の で ある 。
0926
,54,5: 二 人 の 青年 の
^
叫び つづける メガ フォン の 声 は すぐ に かき消さ れ て 行っ た 。
0947
,3644,10: 食べる 心配 が ない と きまる と 、 あんなに も
^
叫び つづけ て い た 胃袋 が 急 に だまりこん で しまい 、 思う ほど 食べもの を 受付け て くれ ない 。
置き並べる
(置く.並べる)
延べ語数:
12
0027
,1382,18: もしも 、 あの ドスト 氏 が 、 罪 と 罰 を シノニム と 考え ず 、 アントニム として
^
置き 並べ た もの と し たら ?
0141
,17009,47: 蜂谷 の 細君 と 伸子 と は 互に あっ た こと さえ なく て 、 まるで 別 な もの な の だ し 、 蜂谷 にとって も 全く 別 な 角度 で 存在 し て いる もの の はず だ のに 、 細君 と 伸子 と を
^
おき ならべ 見 て でも いる よう な 比べ かた で 彼 が 話し た 。
0553
,110,35: 経営 者 の 好み で 、 焼け ビル の 一 階 の 広間 を 、 日本 酒 に 縁 の ある 杉 の 木材 で 改装 し 、 杉 で 作っ た がらくた 道具 を
^
置き 並べ た 酒場 だ 。
0581
,382,39: 然し 、 その 菊 千 代 の 住居 の 座敷 、 各種 の 箪笥 や 鏡 や 人形 や こまごま し た 什器 類 が 数え きれ ない ほど 沢山 、 しかも それぞれ 処 を 得 て 、
^
置き 並べ て ある 中 に 、 檜山 は 招 じ こま れ て 、 なんだか 自分 だけ が 余計 な もの の よう に 感ぜ られ まし た 。
0590
,105,4: 木 の 腰掛 を
^
置き 並べ た スタンド 酒場 で 、 通勤 の 少女 が 一 人 、 通常 の 酒類 に ちょっとした つまみ物 、 註文 によって は 同じ 棟 の 料理 屋 から 有り合せ の 物 が 取り寄せ られる 。
0597
,1830,18: 粗末 な 室 で 、 絨氈 を 敷い た 上 に 支那 風 の 卓 や 椅子 を
^
置き 並べ 、 連句 の 柱 掛 だけ が やたら に 多い 。
0600
,290,14: もっとも 、 立ち並ん でる 小さな 人家 は 、 焼夷弾 に対して は 、 薪 を
^
置き 並べ てる のに 等しく 、 そこ に 居る こと は 、 火 の 下 の 薪 の 中 に 居る よう な もの で ある 。
0706
,385,9: ヒラヒラ と 手先 を 廻し 、 テーブル へ
^
置き 並べ 、 置きかえる 。
0794
,332,19: たしか 応接間 の 飾り棚 の 中 に 人形 だの 船 の 模型 だの ガラクタ 類 と 一 しょ に
^
置き 並べ て あっ た もの です 。
0945
,63,17: そうして ひと ところ に 群がっ て いる ところ は 、 大きな 碁盤 に 黒白 の 碁石 を
^
置き ならべ た よう で あっ た 。
0987
,1945,31: 6 に も 出 た 北村 が 、 あがり ば なに 掛け て 、 持っ て 来 た 二 三 の 品物 を ポケット から 出し て ユカ の 上 に
^
置き ならべ て いる 。
1163
,32,52: ぼく は そういう 家屋 に 生れ 、 が じ まる の 木 の 折れる ほど の 暴風 の なか で 、 少年 の 時代 を 育っ た せい か 、 時たま 、 十 五 メートル 、 二 十 メートル ほど の 風 の 吹く 東京 の 、 灰色 の 瓦 を
^
置き 並べ た に すぎ ない 屋根 の 下 に い て 、 暴風 の こと など おもい 出し たり する の だ が 、 いま と なっ て は 暴風 も 、 一種 の 郷愁 に すぎ なく なっ て しまっ た の だ 。
歩き掛ける
(歩く.掛ける)
延べ語数:
12
0003
,1668,16: 」 と 軽く 言っ て 、 お辞儀 する よう に 上体 を 前 に こごめ て
^
歩き かけ た 。
0020
,122,61: 夜明け ちかく 、 大尉 は 眼 を さまし 、 起き上がっ て 、 なお 燃え つづけ て いる 大 火事 を ぼんやり 眺め 、 ふと 、 自分 の 傍 で こく りこ くり 居眠り を し て いる お 酌 の 女 の ひと に 気づき 、 なぜだか ひどく 狼狽 の 気味 で 立ち上がり 、 逃げる よう に 五 、 六 歩
^
あるき かけ て 、 また 引返し 、 上衣 の 内 ポケット から 私 の 仲間 の 百 円 紙幣 を 五 枚 取り出し 、 それから ズボン の ポケット から 私 を 引き出し て 六 枚 重ね て 二つ に 折り 、 それ を 赤ちゃん の 一 ばん 下 の 肌着 の その 下 の 地肌 の 背中 に 押し込ん で 、 荒々しく 走っ て 逃げ て 行き まし た 。
0624
,368,8: 猛火 の 舞い狂う 道 に 向っ て 一足
^
歩き かける と 、 女 は 本能 的 に 立ち止り 群集 の 流れる 方 へ ひき 戻さ れる よう に フラフラ と よろめい て 行く 。
0667
,367,40: まつ たく 富子 は もう 羞 も 外聞 も ない 気持 に な つて 、 アッパッパ で 飛びだし て 、 会社 の 社長 や 、 問屋 の オヤヂ や 、 印刷所 の ハゲ アタマ の ところ へ 途中 まで
^
歩き かけ て み た が 、 さすが に すくん で 、 動く こと が でき なく な つて 、 倉田 の アパート へ 行 つ た 。
0676
,32,5: 然し 、 夏川 は
^
歩き かけ て み て 、 その 当て どな さ に 、 辟易 し た 。
0789
,651,13: そして 、 やがて 静か な 別れ の 一礼 を 政子 に 与え て
^
歩き かけよ う と し た が 気 を とり 直し て 新 十 郎 の 方 へ 一足 すすん で 、
0790
,22,11: 二 日 前 に 奥山 へ 遊び に 行こ う と
^
歩き かけ て 、 なんとなく 気 が 変っ て 渡し に 乗っ て ドテ を 歩い た の も 、 思え ば 今日 と 同じ よう に 見え ない 糸 に ひか れ て いる よう な アンバイ だ な ア 」
0802
,413,8: ちょうど あの へん を 山手 の 方 へ
^
歩き かけ て い た の です 。
0845
,348,6: 渋谷 駅 の 方 へ
^
歩き かける と 、 後 から 呼び とめ られ た 。
0849
,266,24: つまり メーカー は 近代 化 を 志し 、 売人 は 骨董 的 に ただ 命脈 を つなぎ つつ 各々 孤立 の 道 を
^
歩き かけ て いる の が 富山 薬 業 の 現状 で ある 。
0947
,861,12: うるさく なっ て 、 サト子 が 、 出口 の ほう へ
^
歩き かける と 、 青年 は 、 腕 に 手 を かけ て 、 ひきとめ に かかっ た 。
1172
,1542,8: 上衣 を 掛け た 寝台 の 方 に
^
歩き かけ ながら 、 私 は 影 の よう な もの を 背後 に 感じ て 振り返っ た 。
送り届ける
(送る.届ける)
延べ語数:
12
0002
,2431,2: 僕 が
^
送り とどけ て 来る から 」
0024
,123,5: 細君 の 許 に
^
送り とどける の が 、 最も 無難 だ と 思っ た の で ある 。
0027
,858,5: おれ が 、 お前 を
^
送り とどける と いい ん だろ う が 、 おれ に は いま 、 そんな ひま は 、 無 え や 。
0140
,336,6: 毎朝 佐々 を 事務所 へ
^
送り とどけ て から 、 その 車 を うち まで かえし て よこし て 、 それから 多 計 代 が 外出 し た 。
0140
,337,9: 外出 さき から 多 計 代 を 家 まで
^
送り とどけ て 、 又 その 車 は 事務所 へ 戻っ た 。
0759
,8247,14: ぼく は 只今 より 彼女 を 京都 の 叔父 なる 人 の もと へ
^
送り とどけ て き ます 。
0759
,8255,12: 青木 の 意向 が 、 記代子 を 無事 長平 の もと へ
^
送り とどける こと に 専一 で ある と 見 て とっ た から 、
0987
,1085,31: … … そこ へ また 、 お母さん も 呼ば れ て ね … … あの お母さん 、 警察 で あばれ て しょうが ない ので 、 今 、 私 が 家 まで
^
送り とどけ て 来 た 。
1075
,10,20: ゴム 毬 の ゴム が なくなっ て しまっ た 淋し さ 、 それ を 南洋 の 人々 から 、 わざわざ
^
送り とどけ て もらっ た よろこび など は 、 今 でも 忘れ ず に いる 人 が きっと 多い こと と 思う 。
1075
,1253,18: それ が 今日 の よう に 高い 空 から 、 または 海 の 底 から 、 自由 に
^
送り とどけ られる よう に なる まで に 、 人 が 人 に たのま れ 、 もしくは 牛馬 駱駝 や 船 車 など を 使いこなし て 、 それ は それ は いろいろ の 新 らしい 運送 方法 を 、 近世 は ことに 頻繁 に かんがえ 出し て い た の で ある 。
1100
,50,24: 南極 の 恐ろしい 冬 を 目前 に し て 、 遠征 隊 の 一行 は 、 バード 少 將 を その 場所 へ
^
送り とどけ て 、 歸 って 來 た 。
1112
,91,10: 「 では あたし が 都 はずれ まで この 方 を
^
送り とどけ たら 、 苦情 は 両方 に なかろ う 、 貝 どの 、 それで 財 は 山 割り に し 今日 の ところ 引き わかれ に し て 下さら ぬ か 。
踏み殺す
(踏む.殺す)
延べ語数:
12
0771
,228,4: 人々 は 蛇 を
^
踏み 殺し た 。
0985
,2592,4: 欣二 ガリッ と
^
踏み 殺せ !
0987
,2368,14: この シャバ で お前 さん 、 そんな 事 いっ てりゃ 、 こん で
^
踏み 殺さ れる だけ だ あ !
0995
,605,3: 相手 から
^
踏み 殺さ れる よ 。
0995
,606,0:
^
踏み 殺さ れる か も わから ねえ ん だ ぞ 。
0995
,625,9: ヘッヘヘ 、 だから 俺 あ 、 人 を
^
踏み 殺し て 歩く よ 、 ああ 。
0995
,626,5: ジャマ に なる 奴 あ
^
踏み 殺し て 行く ん だ 。
0995
,630,7: 花岡 ( ほとんど 狂暴 に )
^
踏み 殺す ぞ キサマ !
0995
,936,2: 花岡
^
踏み 殺し て やる ぞ 、 ホント に !
0995
,1531,0:
^
踏み 殺す に も 値し ない もの を 踏み 殺す 人間 の 、 ゴウマン な 残忍 さ が 表情 と 態度 に 現われ て いる 。
0995
,1531,8: 踏み 殺す に も 値し ない もの を
^
踏み 殺す 人間 の 、 ゴウマン な 残忍 さ が 表情 と 態度 に 現われ て いる 。
0995
,1992,8: 佐山 … … 出さ ねえ と 、
^
踏み 殺す ぞ !
張り込む
(張る.込む)
延べ語数:
12
0732
,2752,3: ツル ちゃん を
^
張り こま せ た って 、 どう なる もの か 。
0757
,439,7: 彼女 は 煙山 を 京都 駅 に
^
張り こん で やろ う か と 思っ た 。
0757
,440,2: しかし 、
^
張り こん で 、 後 を つけ た に し て も 、 その 時 は もう 彼ら の 商談 の 終り だ 。
0759
,1847,17: 明日 は カバン 持ち の 戸田 を 助手 に 使っ て 、 放 二 の 社 に
^
張り こま せ て やろ う 。
0759
,6364,10: アン チャン 連 も 四 人 ばかり 、 要所々々 に
^
張り こん で いる が 、 樹木 が 一 本 も ない から 、 折 から の 日 で り で 、 大 そう 暑 さ に ヘキエキ し て いる 様子 で あっ た 。
0773
,300,7: そこで 牧田 は 二 日間 も
^
張り こん で 、 とうとう 首実検 を する こと が でき た が 、 果然 、 月田 ミヤ子 こそ は 達也 の 同伴 し た 女 に 相違 なし と 判明 し た 。
0781
,456,2: あと は
^
張り こん で 時田 や 由也 の 遊ぶ 現場 を 見届ける 一 手 と 、 相当 な 収穫 に 喜ん で いったん 報告 の ため に 署 へ でる と 、 佐々 警部補 が 彼 の 顔 を 見る なり 、
0781
,467,1: とにかく
^
張り こん で 由也 の 遊ぶ 現場 を つきとめ ましょ う 」
0844
,309,0:
^
張り こん で い た 警官 に 捕え られ た 。
1072
,4660,38: 家 は 、 旗本 だっ た が 、 すぐ に 廃家 を 命ぜ られ 、 家財 は 飲みつぶし 、 およそ 旗本 悪 の うち の 典型 で あっ た 彼 に は 、 ひと山 、 これ に
^
張り こむ に は 、 もっ て 来い の 、 壮挙 だっ た 。
1072
,4897,32: 次々 と 、 それら を 差立て まし た 故 、 あと は 、 ふたり の 女 賊 のみ と 、 われわれ ひとつ 心 の 者 だけ が 残っ て 、 辺り を
^
張り こん で おり まし た のに 、 老体 の 父上 に 、 功 を 先んじ られよ う と は 」
1103
,395,11: 壁 一 杯 に 野獣 と 魚 の 絵 と を
^
貼り 込ん だ 部屋 で ある 。
遣り遣る
(遣る.遣る)
延べ語数:
12
0627
,19,53: 然し 、 関係 が でき て 、 兄 に 叱責 さ れ 、 村 の 噂 に なっ て 隠れる よう に し て いる とき 、 村 の 若者 ども は 案外 淡泊 で 、 それ は まア 仕方 が ない よう な もの だ 、 と 言っ て 、 ウマク
^
やり や がっ た 、 など と 不良 に 背中 を ぶた れる よう な 親愛 を 受け た よう な 有様 で あっ た 。
0651
,19,2: さては 、
^
やり や がっ た な 」
0651
,358,5: 「 ウムム 、 畜生 、
^
やり や がっ た な 。
0651
,363,5: 然し 、 見事 に 、
^
やり や がっ た 。
0652
,390,28: 四 十 に なっ て も 、 太宰 の 内々 の 心理 は 、 それだけ の 不良 少年 の 心理 で 、 その アサハカ な こと を 本当に
^
やり や がっ た から 、 無茶苦茶 な 奴 だ 。
0652
,392,26: 四 十 に なっ て も 、 不良 少年 だっ た 妙 テコ リン の 出来 損 いが 、 千々 に 乱れ て 、 とうとう 、
^
やり や がっ た の で ある 。
0667
,1939,24: なん しろ 、 君 、 あの 野郎 、 木田 市郎 といふ ヤミスケ 先生 ね 、 あの 野郎 は 君 、 とんでも ない こと を
^
やり や がる よ 。
0732
,2502,5: 「 うまい こと を 、
^
やり や がっ た な 。
0734
,390,4: さては 、 とうとう 、
^
やり や がっ た か 。
0993
,1503,9: 壮 六 ( ドタン と 倒れ て )
^
やり や がっ た な 、 畜生 っ !
0995
,1979,21: … … ( 口 の 中 から 流れ出し た 血 を 、 舌 を 出し て ペロリ と なめ て )
^
やり や がっ た な !
1148
,131,7: 「 畜生 ッ 、 うまい 事 を
^
やり や がる 」 「 あの世 へ 行っ たら 、 誰 が 一体 左近 倉 平 の 左 に 座る だろ う 。
剥ぎ取る
(剥ぐ.取る)
延べ語数:
12
0115
,83,27: 此 の 地殻 の 上 に 何処 から か 生れ 出 た もの は 、 その 出生 の 地 を 、 彼等 の 魂 の どん底 から
^
剥ぎ 取る 事 は 出来 ない の で ある 。
0250
,71,48: こういう 宗教 的 トルストイ の 考え方 と 、 自然 主義 の 人々 或いは 二 十 世紀 初期 の ある 種 の 唯物 論 者 、 たとえば イギリス の 作家 バーナード・ショウ など は 、 恋愛 、 結婚 、 家庭 生活 など に つき ものの 、 ベール を すっかり
^
剥ぎ 取っ て 、 全く 生物 学 的 な 解釈 だけ に 立っ た 。
0283
,21,35: 短波 を 禁止 し て い た 日本 当局 は 、 誰か が 優良 品 を 輸入 する と すぐ 、 短波 受信 に 必要 な 機械 の 部分 品 を すっかり それ から
^
剥ぎ とっ て 来 た 。
0508
,1388,4: よって たかっ て
^
剥ぎ 取る 工面 許 り し て 居る の を 思う と 、 夜 も おちおち は 眠ら れ やし ない 。
0570
,313,16: 祖母 が ふうわり と 私 を 包ん で くれ て い た その 薄衣 が 、
^
剥ぎ 取ら れ て 、 私 の 存在 が はっきり し て き 、 暗がり の 中 に い た 私 が 俄 に 脚光 を 浴び た よう な 工合 だっ た 。
0613
,559,30: ちょうど 外来 患者 の 診療 最中 だっ た から 、 この あたり の 廊下 や 室内 に 倒れ て いる 数 は おびただしく 、 それ が 一様 に 着物 を
^
剥ぎ とら れ 、 皮 を むしら れ 、 切ら れ 、 土煙 を かむっ て 灰色 に なっ て いる の だ から 、 まるで この世 の もの と は 思わ れ ぬ 。
0613
,638,13: 生き残っ た 者 も 強力 な 放射線 に 貫か れ 、 着物 は
^
剥ぎ とら れ て 素裸 の まま 、 下 の 町 から 炎 を 逃れ て よろめき つつ 山 へ 登っ て くる 。
0893
,153,8: しかも 聖 チェーホフ の 像 から 円光 を
^
剥ぎ とる よう な 証言 は 、 眼 を すえ て 見れ ば 決して 少い どころ で は ない の だ 。
0948
,112,8: 宇野 久美子 から 宇野 久美子 という 商標 を
^
剥ぎ とっ て どこ の 誰 と も わから ない 人間 を つくる ぐらい の こと は 、 やれ ば やれる 。
1014
,132,37: その ない ところ を 私 は 、 無理 に 亭主 の 尻 っ ぺた の あたり に 割り込ん で 、 湿っぽく て 日向臭く て 、 汗 臭く て ムンムン する よう な 蒲団 を 、 亭主 から
^
剥ぎ 取っ て 頭 から ひっかぶっ て 、 震え て い た 。
1071
,20,42: 河南 の 都 から 北 へ 北 へ と 落ちのび て くる 途中 何 回 と なく 土匪 や 流 賊 に 襲わ れ て 、 家財 も 家族 も 身 に 着け て い た 物 も 、 すべて を
^
剥ぎ とら れ て しまい 、 残っ た の は 、 裸 に 近い 一 箇 の 肉体 だけ で あっ た 。
1109
,59,17: それで この レプリカ 液 を 、 氷 の 表面 に 塗っ て 、 乾い た とき に
^
剥ぎ とる 方法 が 、 よく 使わ れる よう に なっ た 。
成り下る
(成る.下る)
延べ語数:
12
0098
,1248,11: しかし 、 彼 一 代 に 酒癖 の ため 貧農 に
^
なり 下っ た 結果 は 、 まんまと 別家 の 久左衛門 に 位置 を とっ て 替ら れ 、 危く 死者 の 位置 まで 落し かけ た が 、 村 の 一同 の 納金 五 円 が 普通 の ところ を 、 彼 は 十 円 出す と 云い 張り 、 ようやく 中 壇 で 踏み とまら せ た 。
0164
,72,25: プロレタリア 文学 が 自分 の 歴史 性 を 喪っ て 、 治安 維持 法 と 検閲 の 枠 内 だけ に 棲息 する 文学 に
^
なり 下る モメント と なっ た 。
0437
,42,15: 多く の 女性 は 、 斯 う 云う 時 、 愛 から 獣 に
^
成り 下っ た 事 を 知ら ない 。
0554
,476,9: 謂わ ば 、 主賓 から 一挙 に 居候 に
^
成り 下っ た の で ある 。
0624
,126,40: それ が 白痴 の 恥辱 と 自 卑 の 表現 と 解し て いい の か 、 それ を 判断 する 為 の 言葉 すら も ない の だ から 、 事態 は ともかく 彼 が 白痴 と 同格 に
^
成り 下る 以外 に 法 が ない 。
0773
,76,47: ここ に 哀れ を とどめ た の は 亭主 の 倉吉 で 、 次第に 奥 の 殿 から 下 へ 下 へ と 放逐 さ れ て 、 平信 徒 も その 末席 、 教会 の 下男 、 その 又 下働き の よう な もの に
^
成り 下っ て いる 。
0852
,254,47: 一見 綺麗 な 顔 立 で 、 痩せこけ た 、 いかにも 薄情 そう な 女 で 、 いつ でも 遊び に 応じる 風情 で 、 私 の 好色 を 刺戟 し ない こと は なかっ た が 、 私 は かかる 陳腐 な 魂 と 同列 に
^
なり 下る こと を 好ま なかっ た 。
0854
,314,18: 旅行 し て 、 あなた の 肉体 を 知る と 、 私 は W と 同じ 男 に
^
成り 下る よう な 気 が する から 。
0854
,315,5: あなた にとって 、 私 が
^
成り 下る の で は なく 、 私 自身 にとって 、 W が 私 と 同格 に なる から 。
0893
,74,44: のみ なら ず 別 の 登場 人物 の 口 に は 、 —— 科学 の 命数 は もう 尽き た 、 今 で は もう 錬金術 や 形而上学 や 哲学 など と 同様 、 偏見 から 生まれ た 「 第 五 元素 」 に
^
成り 下っ て しまっ た … … など と いう など 手 きびしい 宣告 まで が 托さ れ て いる の だ 。
0943
,20,58: 遊興 の 取 持 を 勤め と 心得 て いる 埒 も ない て あい ばかり だ が 、 新規 に 目 附 に なっ た 押原 右 内 という 男 は 、 お家 騒動 で 改易 に なっ た 越後 の 浪人 者 で 、 御 留守居 与力 を やめ て 豊後 節 の 三味線 弾き に
^
なり 下っ た 、 原武 太夫 の 推薦 で 大須賀 の 用人 格 に なっ た もの だ が 、 こんど は また お 糸 という 娘 を お側 へ 上げ 、 その 功労 で 大目 附 の 役 に ありつい た という 評判 だっ た 。
1114
,99,10: 「 面白く ない 宮仕え を する なら 、 土民 に
^
なり 下っ た 方 が 気 が 楽 で ござる 。
呼び合う
(呼ぶ.合う)
延べ語数:
12
0084
,2802,27: 彼等 は 箱 の 上 に 鈴なり に なり 、 奇声 を あげ て わめき さけび 、 周囲 で 見物 し て いる 彼等 の 仲間 と
^
呼び あっ て 大 よろこび だっ た 。
0098
,961,28: 敗戦 の 底 から 地 の いのち の 早 や 噴き 湧い て 来 て いる 目前 の 田畑 が 、 無言 の どよめき を 揚げ 、 互いに
^
呼び あう よう に 見える 。
0105
,108,20: ただ 、 偶然 に 、 讐敵 に 会っ た よう な 、 寅 年 の 二 人 の 肉体 が
^
呼び あっ た の だ 。
0382
,161,4: 店 々 で
^
呼び 合う 声 と 広告 旗 、 絵 看板 、 楽隊 の 響 で 、 せまい 団子 坂 は さわぎ と 菊 の 花 で つまっ た 煙突 の よう だっ た 。
0651
,223,18: 四 十 から 四 十 四 五 の 、 オー さん 、 ヤア さん 、 ツウ さん と
^
呼び あっ て いる 人品 の よい 紳士 で 、 一 人 が 商事 社 の 社長 、 一 人 が 問屋 の 主人 、 一 人 が 工場 主 と 表向き は 称し て い ます が 、 実は 一 人 が 映画 会社 の 支配人 、 一 人 が 有名 な 作曲 家 、 一 人 が プロ ジューサー な ん です よ 」
0942
,21,6: この 高 さ で 、
^
よび 合っ て いる 二つ の 孤独 。
0956
,325,12: 恋 と は ただ 一つ の 魂 を 烈しく も ひそか に
^
呼び 合う こと だ 。
1072
,2924,12: そして 、 以前 の よう に 、 兄 よ 弟 よ と
^
よび 合い たい 。
1073
,464,4: 仲間 同士 で
^
呼び あっ て いる 名前 に し て も 、 八坂 の 不 死人 を 始め として 、 禿鷹 だの 、 毛虫 郎 だの 、 保 許 根 だの 、 穴 彦 だの 、 蜘蛛 太 だ の と いう だけ で 、 これ に も 職業 の におい は ない 。
1073
,4323,1:
^
呼び あい 、 呼び あい 、 見え ぬ 敵 と 戦う 彷徨 を 繰返す だけ だっ た 。
1073
,4323,4: 呼び あい 、
^
呼び あい 、 見え ぬ 敵 と 戦う 彷徨 を 繰返す だけ だっ た 。
1174
,1003,2: と
^
呼び 合い ながら 、 雲 か 何 か を 踏む よう な 足どり で 、 城 介 の いる たもと へ 戻っ て 来 た 。
弱り切る
(弱る.切る)
延べ語数:
12
0081
,2109,13: たぶん 彼 は 、 永い あいだ 食物 も 何 も とら ない ので
^
弱り 切っ て いる の だろ う 。
0098
,2426,14: その ため 参 右 衛門 の 妻女 は いつ まで も 眠れ ない で
^
弱り きり 、 今度 は 私 の 妻 に 睡眠 の 不足 を 訴える が 、 新婚 の 夢 の 描く 波紋 は どうやら 私 の 胸 まで 来 て やっと 止っ た よう で ある 。
0947
,2397,11: 戦後 、 四 年 目 ぐらい に 、 祖父 が
^
弱り きっ て 日本 へ 帰っ て き た が 、 長女 なる 叔母 は 、 劬 わる こと も せ ず に 、 父 を 、 すげ なく 郷里 へ 追いやっ て しまっ た 。
0981
,1116,0:
^
弱り きっ て い た 私 は 、 立っ て おれ なかっ た 。
0989
,1170,7: 須永 いや 、 僕 あ ——(
^
弱り きっ て 、 モジモジ 尻ごみ し て いる )
0989
,2876,3: 須永 (
^
弱り きっ て 、 膝 を 突い た まま 、 何 度 も 頭 を 下げる ) いい ん だ 省三 君 !
0993
,2583,8: 村人 二 病気 か なんか で 、
^
弱り 切っ て いる だ なあ 。
0993
,2697,58: お 豊 ( 金吾 に 向っ て ) … … そんな わけ で ね 金吾 さん 古池 先生 が 間もなく 来 て くれ て ね 、 しん さ つ し て くれ た っけ が これ は 、 格別 どこ も 病気 だ あ 無 え 、 ただ えらく 疲れ て 、 総体 に から だ が
^
弱り きっ て いる 、 当分 こりゃ ユックリ 休ま せ ね えと ホント の 病気 に なる そう な 。
0993
,2970,3: 金吾 (
^
弱り きっ て いる ) 敦子 さま 、 そう おっしゃら れ て も 、 俺 にゃ どうも 。
0995
,820,12: いや 、 帰さ れる 時 の 、 オミヤゲ の 荷物 … …
^
弱り きっ て い た ん です ねえ 。
0995
,1999,7: しかし 、 双方 とも から だ が
^
弱り きっ て いる ので 、 本人 たち が 殺気立っ て いる ほど に は テキパキ し た 動作 に なら ぬ 。
0995
,2239,15: 佐山 の 声 … … ( かまわ ず つづけ て い た メロディ が
^
弱り きっ た 低い 声 で 歌 の 文句 に なる 。
回り出す
(回る.出す)
延べ語数:
12
0079
,1381,7: その ラッパ は 宙 を くるくる
^
まわり だし た 。
0079
,1392,8: それ が くるくる と 闇 の 中 を
^
まわり だし た 。
0080
,1364,18: すると あやしい 釜 は 綱 の まわり を 、 くる ッ くる ッ と ラセン 状 に
^
まわり だし た 。
0080
,1368,14: 釜 は くるくる と 、 目 に も とまら ぬ 速 さ で
^
まわり だし た 。
0084
,952,18: と 、 次 の 瞬間 に は 、 部屋 全体 が きりきり きり と 独楽 の よう に
^
廻り 出し た 。
0084
,2461,9: ところが 、 やっ て みる と 器械 は ちゃんと
^
廻り 出し て 、 あの 愉快 な 「 證城 寺 の 狸ばやし 」 が 高 声 器 から 高らか に 流れ出し た 。
0084
,2484,28: その うち に 彼ら は 、 大きな 頭 を ふり 、 蛸 の よう な 手 を ふりかざし て 踊り だし 、 はて は 、 くるくる と
^
まわり だし た 。
0396
,6,38: 飛行機 で とび 立つ その 日 まで 、 ひたかくし に かくさ れ て い て 、 その 日 に とら れ た 写真 で の 彼 の 表情 は 、 まるで 一刻 も 早く 飛行機 の エンジン が
^
まわり だす の を 待ちかね て いる 風情 だっ た 。
0706
,408,2: クルクル
^
廻り だす 。
0732
,2036,13: 化石 し たり 、 呼吸 困難 に おちいっ て も 、 舌 が
^
まわり だし さえ すれ ば シャア く と 、 ひやかし たり 、 だまし たり 、 訓戒 を たれ たり 、 ユメ 油断 が でき ませ ん 。
0739
,184,22: 私 は 中学生 の ころ 、 はじめて 先輩 に 酒 を のま せ られ て 、 いきなり 部屋 が グル く
^
廻り だし た ので ビックリ し た が 、 そんな こと は 酒 の 場合 は 二度と は ない 。
0981
,1907,4: グルグル と 眼 が
^
まわり 出し た の は 私 の 方 だ
書き直す
(書く.直す)
延べ語数:
12
0060
,2693,38: 超 貧弱 マシン 」 は 、 『 アスペクト 』 誌 一 九 八 五 年 二月 号 に 「 企業 内 ベンチャー の 先達 たち 」 と 題し て 発表 し た もの を 全面 的 に
^
書き なおし 、 補い まし た 。
0060
,3978,25: キルドール は 、 大型 で 使わ れ て き た 言語 の PL / 1 の 規模 を 縮小 し た もの を あらた に
^
書き なおし 、 これ を PL / M ( Programming Language for Microcomputer ) と 呼ん だ 。
0060
,4619,17: これ に 目 を 付け た IBM は 、 ドレイパー に 依頼 し て PC 用 に
^
書き なおさ せ て い た 。
0060
,4691,27: マイクロソフト は PC 用 に 開発 し た ベーシック と まったく 同じ 機能 を 持つ もの を 、 内部 の 構造 を より 整理 し て
^
書き なおし て おり 、 一 六 ビット 対応 の 決定 版 として GW ベーシック の 名称 で 販売 する 準備 を 進め て いる 。
0060
,7680,18: メーカー が CP / M の 採用 に 踏み切り 、 自社 の マシン 用 に BIOS を あらかじめ
^
書き なおし た 形 で 売り出す なり 、 標準 的 に 本体 と セット で 販売 し て くれる なり すれ ば 、 ユーザー は 対応 し た アプリケーション を 買っ て き て そのまま 使う こと が できる よう に なる 。
0060
,7714,37: その 上 で 小野 は センター の 大型 機 に 用意 さ れ て い た 8 0 8 0 用 の クロスアセンブラー を 使い 、 さまざま な 改良 を 加え て あらた に ソース コード を
^
書き なおし た 。
0112
,390,2: 一句 の
^
書き なおし も し ず に 一 日 に 三 十 枚 四 十 枚 と 書ける 事 は 夢中 に なり やすい 千 世子 を 一 日 中 居る か 居 ない か わから ない ほど しずか に うす 笑い や ため息 ばかり つか せ て 居 た 。
0497
,82,8: 出来 上っ た の を 加藤 しづえ が
^
書き なおし 、 来週 月曜日 ごろ まで に 届ける でしょ う ミス・ウィード に 。
1007
,237,13: 樗陰 は 、 文句 が 違っ て い ちゃ しようが ない 、 さあ
^
書き なおし て ください 、 と 新しい 紙 を 伸べ た 。
1041
,3741,45: ベリー として は ブルース を レコード に し たく 、 『 夜 ずっと おそく 』 の ほう に 誇り を 持っ て い た の だ が 、 レナード ・ チェス が はじめ に とりあげ た の は 、 カントリー 曲 の 冗談 的 な
^
書き なおし で 、 タイトル は ヘア クリーム の 名 を とっ て つけ た 『 メイベリーン 』 の ほう だっ た 。
1045
,117,4: そうして 更に 初 から
^
書き なおし た の が 、 多分 、 二 年 か 三 年 か の こと で あっ たろ う 。
1111
,26,17: すらすら と 書き ながし の 出来 ない ため か 、 一度 、 書き損じる と 何 枚 も
^
書き なおし て いる の も あっ た 。
泣き止む
(泣く.止む)
延べ語数:
12
0038
,346,4: しかし 、 なかなか
^
泣き やま なかっ た 。
0055
,1986,12: しかし 、 ほっと し た の は 、 伊都子 が 早く
^
泣き やん で くれ た から で あっ た 。
0081
,105,1: しかし
^
泣き やま ない から 、 今 下 へ おり て 、 この 戸 を あけ た わけ だ が … … ポチ の 姿 は 見え ない ね 。
0591
,36,4: 喜美子 は もう
^
泣き やん で い て 、 すがすがしい 感じ の 頷き 方 を し た 。
0591
,342,38: 私 は びっくり し て 、 彼女 の 肩 を かかえ ながら 、 喜美子 は もしや 彼女 の 身寄り の 者 で で も ある の か と 、 尋ね て み た が 、 彼女 は もう
^
泣き やん で きっぱり 答え た 。
0601
,524,4: 彼 は もう
^
泣き やん で 、 呼吸 も 正しく 、 しっかり と 歩い た 。
0613
,1467,17: いつ まで も い つ まで も 、 陽 が 落ち 、 月 が 差し て も
^
泣き やま ない 。
0619
,288,10: そう 云っ て 私 が 笑い だし たら 、 すぐ
^
泣き やん で 自分 も 笑い だし た 。
0956
,1567,4: な よ たけ は
^
泣き 止ん だ 。
0985
,1622,2: 双葉 ——(
^
泣き やん で い た の が 、 コックリ を する )
1000
,951,34: その 時分 、 彼 は 夜 なく 乳人 に 抱か れ て 眠っ た の で あっ た が 、 乳人 は 彼 が い つ 迄 も 母 の 名 を 呼ん で
^
泣き 止ま ない のに 当惑 し て 、
1175
,406,4: さんざん なだめ 、 やっと
^
泣き 止ん で 貰っ て 、 これ より 当分 同居 する こと だ から 、 お互い に 理想 的 同居 人 たる べく 努力 しよ う と 盟 い 合い 、 西東 に わか れ て やっ と 寝 に 就き まし た 。
行き渡る
(行く.渡る)
延べ語数:
12
0036
,209,20: ちょっと 受ける 感じ は 、 野放図 で 、 ぐうたら みたい だ が 、 繊細 な 神経 が 隅々 まで
^
行き わたっ て いる 。
0098
,1156,39: 空想 が 少し も なく 、 天候 の 示す 方向 に対して 実証 を 重んじ 、 土壌 の 化学 と 種子 の 選定 以外 に は あまり 表情 を 動かさ ない 着実 さ が 、 心理 の 隅隅 に まで
^
行き わたっ て いる 。
0622
,49,56: それ は 彼等 が 自ら 主権 を 握る より も 、 天皇 制 が 都合 が よかっ た から で 、 彼ら は 自分 自身 が 天下 に 号令 する より も 、 天皇 に 号令 さ せ 、 自分 が 先ず まっさきに その 号令 に 服従 し て みせる こと によって 号令 が 更に よく
^
行き わたる こと を 心得 て い た 。
0738
,70,9: 淋しい 思想家 で 、 書く もの に コモンセンス が
^
行き わたっ て いる 、 インテリ の 見本 みたい な 人 だ 。
0803
,85,30: 美しい 芸術 を 創っ たり 、 うまい 食べ物 を 造っ たり 、 便利 な 生活 を 考案 し たり し て 、 また それ を 味 う こと が
^
行き わたっ て いる よう な 生活 自体 を 誰 も 盗む こと が でき ない だろ う 。
0842
,852,28: その後 、 イエメン の 王様 の 誕生 日 の 祝い 物 と 、 棺桶 の カケモノ と が ダンピング さ れ て 、 日本 国内 津々浦々 に
^
行き わたっ て 、 ミーチャン 、 ハー チャン の ネッカチーフ や フトン なぞ に なっ た の は いう まで も ない 。
0849
,125,23: もっとも 富山 の 人 が 富山 の 薬 を のま ない の で は なく 、 日本 全体 に 富山 の 薬 が
^
行き わたっ て いる と は いえ 、 薬 全体 の 中 で 富山 の 薬 が のま れ て いる 割合 は 何程 の もの で も ない 。
0858
,48,55: それ は 彼等 が 自ら 主権 を 握る より も 、 天皇 制 が 都合 が よかっ た から で 、 彼ら は 自分 自身 が 天下 に 号令 する より も 、 天皇 に 号令 さ せ 、 自分 が まっさきに その 号令 に 服従 し て みせる こと によって 号令 が 更に よく
^
行き わたる こと を 心得 て い た 。
1003
,7,13: そういう 関係 から 蓮華 は 、 日本人 の 生活 の すみ ずみ に
^
行き わたる よう に なっ た 。
1008
,1,11: 衣食住 の すみ ずみ まで も その 独特 な 好み が
^
行き わたっ て い た で あろ う 。
1114
,164,32: その 夜 も 煤 を ながし た よう な 暗 さ が 、 凍み て 石 の よう に 固い 空模様 に まじっ て 、 庭 は 水底 の 冷え を
^
行き わたら せ て い た 。
1177
,156,8: だが 、 信二 は 快楽 を 全身 に
^
行き わたら せる こと が でき なかっ た 。
行い得る
(行う.得る)
延べ語数:
12
0027
,177,16: 幼少 の 者 に対して 、 その よう な 事 を 行う の は 、 人間 の
^
行い 得る 犯罪 の 中 で 最も 醜悪 で 下等 で 、 残酷 な 犯罪 だ と 、 自分 は いま で は 思っ て い ます 。
0062
,509,0:
^
行ない うる 作業 を メニュー に 表示 し て そこ から 「 選ぶ 」 こと を 基本 と する 操作 や 絵文字 の 利用 といった アラン ・ ケイ 自ら が 開発 し 、 後に マッキントッシュ で 大衆 化 さ れ た インター フェイス こそ が 、 ここ から 生まれ た ボール 型 の 握り で ある と の ご 主張 な の で ある 。
0062
,2152,9: ところが Windows で は 、 その 時点 で
^
行い うる 作業 項目 の リスト の 中 から 選ぶ こと を 、 すべて の 操作 の 基本 と する 。
0098
,3404,18: 技師 にとって は 、 平野 を 隅 から 隅 まで 点検 し て み た 結果 の
^
行い 得 られる 緊急 の 処置 は 、 これ だけ らしい 口調 だ 。
0318
,54,35: 天皇 制 が 封建 制 と 近代 資本 主義 的 帝国 主義 の 悪質 な 統一 において ファシズム 化 し 、 絶対 権力 を もっ て いる から こそ 、 長年 の 戦争 行為 を
^
行い え た の で ある 。
0318
,85,24: 民主 的 な 占領 政策 の 実現 と 日本 の 民主 化 を 実現 する ため に 天皇 制 が 最後 の 奉仕 を
^
行い 得る 限界 は すでに すぎ て いる 。
0765
,107,4: 実際 の 行動 として
^
行い うる の は 最後 に それ だけ で あっ た 。
0774
,700,11: ヤス 以外 に 、 この 二 ツ の 殺人 を 同時に
^
行い うる 者 は ない の です 。
0853
,56,4: 然し それ が 難なく
^
行い 得る もの なら ば 芸術 家 に 悲劇 という もの は ない の で ある 。
0904
,33,22: 補助 金 の 文字 ( まことに 文字 だけ に しか すぎ ない の で ある が ) を 、 may (
^
行ない 得る もの と する ) で よい から 残し て 下さい と 、 大蔵省 の 課長 から 局長 へ と 何 度 と なく 嘆願 に 行く の で ある 。
0931
,9,10: 「 予算 の 範囲 内 において 、 補助 金 を
^
行ない うる もの と する 」 ( 英語 で は may ) という 文面 で もっ て 、 法務省 、 大蔵省 、 閣議 を すべり ぬけ た の で あっ た 。
0963
,70,25: 磔刑 そのもの も 、 尾 紀 水 御三家 を のぞい て は 、 その つど 幕府 の 允許 を 得 た うえ で 、 はじめて
^
行い 得 た の で ある 。
握り返す
(握る.返す)
延べ語数:
12
0003
,3110,7: 僕 も 、 わけ が わから ず
^
握り かえし た 。
0055
,1490,10: 信吉 は だらし なく 、 男 の 手 を
^
握り かえし て 、
0570
,436,13: 私 は 深く 頷い た が 、 叔母さん の 手 を 強く
^
握り 返す 力 は なかっ た 。
0581
,333,7: 菊 千 代 は その 手 を
^
握り 返し て にっこり 笑い まし た 。
0698
,14,7: しかるに 娘 が その 手 を きつく
^
握り 返し た から 、 軽犯罪法 の お世話 に 相成る べき 不審 の 挙動 が 天下 晴れ て の 快挙 と 相成り 、 福 は 禍 の 門 と 云う が 如く に 禍根 を 残す こと と なっ た 。
0698
,18,2: 君 が
^
握り 返し て くれ た 時 に も 、 まだ ボン ヤリ し た まま だっ た よ 」
0698
,45,18: という こと は 、 それ が キマリ 文句 で ある よう に 、 握ら れ た 手 を
^
握り 返す という こと も 、 彼女ら にとって オキマリ の 月並 な 行為 に すぎ ない の で は ない か 、 という こと だ 。
0698
,46,15: 「 キミ は 男 に ソッ と 手 を 握ら れ た とき 、 必ず
^
握り 返す ん じゃ ない の か な ア 」
0698
,87,14: 「 この 女心 理学 者 先生 の 手 を 握っ たら 、 彼女 は
^
握り 返す だろ う か 」
0698
,94,10: 「 もしも 女 一般 が 握ら れ た 手 を
^
握り 返す もの なら 、 彼女 も そう する に ちがい ない 。
0732
,3484,11: 菊松 も 、 こだわら ず 、 半平 の 手 を
^
握り かえし た 。
1037
,2840,12: 妻 も 目覚め て い て 、 軽く 私 の 手 を
^
握り 返す 。
歩み去る
(歩む.去る)
延べ語数:
12
0002
,973,7: 論理 は 、 はにかみ 、 そそくさ と
^
歩み 去る 。
0025
,246,22: 呼びかけ られ た 兵士 は 、 とんでも ない という よう な 顔 を し て 首 を 振り 、 大股 で
^
歩み 去る 。
0082
,476,23: がっ ちゃ ん 、 がっ ちゃんと 、 機械 人間 は 、 妙 な ことば を 残し て 、 奥 の 方 へ
^
歩み さっ た 。
0540
,525,9: くるり と 向き を 変え て 、 火口 から
^
歩み 去り 、 また 岩 かげ に 腰 を 下し た 。
0561
,205,34: 五 十 万 円 の 紙幣 が はいっ てる 手提 鞄 を 、 ぼろ 屑 の よう に 打ち 振り ながら 、 しっかり し た 足取り で 、 濡れ た 地面 を 踏みしめ て
^
歩み 去っ た 。
0562
,375,23: 一 通り の 調書 を 取ら れ て 、 彼 は その 二 人 に 守ら れ 、 先 に 立っ て すたすた
^
歩み 去っ た 。
0598
,392,8: 汽車 が 動きだす と すぐ 、 岩木 は
^
歩み 去っ て ゆく 。
0978
,42,4: 驛舍 の 方 へ
^
歩み 去 つた
0983
,372,6: カタカタ カタカタ と 二 人 が
^
歩み 去っ て 行く 。
0988
,620,3: 國 友 の
^
歩み 去 つ て 行く 靴音 が 、 しばらく 聞え て い た 。
0988
,622,7: その 中 に 、 國 友 の
^
歩み 去 つて 行 つた 方角 から 、 低い 話し 聲 が し て 來 た 。
0988
,662,11: —— スタスタ と 、 D 商事 の ビルディング の 方 へ
^
歩み 去 つ た 。
押さえ付ける
(押さえる.付ける)
延べ語数:
11
0083
,495,34: 私 は むらむら と 癪 に さわっ て 、 いきなり 立 上る と 檻 の 方 へ 飛ん で いっ て 、 恨み 重なる 不愉快 な その 男 の 小さな 顔 を 両手 で
^
抑え つけ 、 ぐわっと 噛みつい て やっ た 。
0111
,123,19: アラレ 、 ミゾレ の 中 の ツェルトビヴァーク 、 雪 はげしく ツェルト を 覆い 、 首 の 根 を
^
抑え つけ られ た 。
0234
,56,13: 長い 歴史 の 間 、 過去 の 日本人 が 、 上 から
^
抑え つけ られ て ばかり い た 結果 、 習慣 と なっ た 卑屈 な 愛嬌 笑い は 、 男 に も 女 に も 、 不用 です 。
0294
,43,16: 別 の 「 公 」 、 官僚 的 な 重苦しい 「 公 」 で 、 何となく
^
抑え つける 余地 で も ある よう に 、 扱わ れ て い ます 。
0311
,45,19: 日本 の 社会 全体 が 、 男 と 女 、 男 同士 、 女 同士 苦しめ あっ て 互に
^
抑え つけ あっ て いる 封建 的 な 感情 から 抜け出さ なけれ ば なら ない 時代 です 。
0617
,1245,7: それ を 自己 の 性癖 として 絶えず
^
抑え つけ て いる 。
0736
,40,9: その ころ 、 つまり 、 どうやら 妄想 を
^
抑え つける こと に 成功 し て 、 もと の 自分 に 戻っ た ころ だ が 、 私 は 、 はじめて 、 小説 を 書い た 。
0740
,133,32: ニンシン に ひきずら れ て 、 不 適当 と 知り ながら 結婚 する など ゝ は 、 新派 悲劇 以前 で 、 ヨタモノ だっ たら 、 女 を ニンシン さ せ て
^
抑え つけ て 、 ゆすっ たり する が 、 理性 ある 人間 の 社会 で は 、 こんな 悲劇 は もう 存在 し ない 。
0824
,234,5: 彼ら が 庶民 感情 を
^
抑え つけ て 強行 断行 する こと は 、 庶民 の 利益 に は 反する が 、 自分 の 利益 に なる こと が 主 で ある 。
1072
,4876,7: お 燕 を 、 上 から
^
抑え つけ て 、 持て余し て い た 黒 ふく 面 の 老人 は 、 喘ぎ 喘ぎ 急き たて た 。
1073
,2834,3: —— 力 で
^
抑え つける に 限り ます よ 。
仕立て上げる
(仕立てる.上げる)
延べ語数:
11
0060
,6773,10: ブッシュ ネル は 、 コンピューター ゲーム を 小さな システム に
^
仕立て 上げる プラン に 熱 を 入れ はじめ た 。
0060
,8392,17: だが 彼ら が 半導体 グループ の 提案 を どう 受けとめ 、 どの よう な マシン を
^
仕立て 上げよ う と し て いる か は 、 まったく の 闇 の 中 だっ た 。
0060
,9324,24: IBM 全社 の 製品 構成 と の 関連 を 考慮 せ ず 、 独立 し た 遊軍 的 な 組織 によって 短期間 に
^
仕立て 上げ られ た PC へ の 反省 を 踏まえ 、 PS / 2 と 名付け られ た 新しい 製品 に は 、 メイン フレーム を 頂点 と する 階層 構造 の 中 で 、 長く 育て ながら 使い 続ける こと を 前提 と し た 先進 的 な 技術 が 盛り込ま れ て い た 。
0318
,890,21: 伊勢 の 皇 大神宮 その他 に関する 管理 法制 も 廃止 さ れ 、 特別 な 服装 と 特別 な 教育 で
^
仕立て 上げ られ て い た 神官 たち は 官吏 で ある こと を 止め た 。
0330
,18,10: 時 の 花形 に なっ た とき 、 英雄 に
^
仕立て あげ た とき だけ 、 さわぐ 。
0507
,598,56: 田舎 の 純 百姓 で 針 の 運べる 女 は 上等 で 大方 は 少し まとまっ た もの は 縫え ず 、 手 は 持っ て 居 て も 畑 に 出 て 時 が ない ので 、 そこ に 気 の 附い た 町 の 呉服 屋 で は 襦袢 から 帯 から 胴着 まで
^
仕立て あげ た の を 吊し て 売っ て 居る 。
0877
,197,35: 言い かえれ ば 、 人 及び 芸術 家 として の 俳優 の 天才 的 魅力 が 、 作家 を 刺激 し 、 鼓舞 し 、 誘導 し つつ 、 一 個 の 戯曲 家 に
^
仕立て あげる という の が 定石 らしい の です 。
0896
,11,21: 一 人 一 人 が 小宇宙 と なる こと 、 ミクロコスモス と なる こと が できる 動物 に 自分 自身 を
^
仕立て あげ 、 創り あげる こと が できる こと と なっ た の で ある 。
1013
,849,27: さすが に 子供 の 時 から 異郷 に 彷徨 って 、 自分 を 助け て くれ た 恩人 を 、 国内 一 の 銅 山王 に
^
仕立て 上げ た よう な 人 は 、 する こと 為す こと 考え て いる こと やっぱり 、 日本人 離れ の し た 肝 の 大きな もの だ な !
1041
,2290,7: 反 カストロ 革命 軍 として アメリカ によって
^
したて あげ られ た 爆撃 機 が カストロ 体制 に 攻撃 を しかけれ ば 、 それ を きっかけ に キューバ 内部 の 反 カストロ 勢力 が カストロ を 倒す ため に 立ちあがる はず だ 、 という プロット だっ た 。
1071
,244,38: それ という の が 、 こういう 柔弱 な 文化 人 共 が 、 徽宗 皇帝 を とり 巻い て 、 皇帝 を し て まるで 一 箇 の 画家 か 美術 の 保護 者 みたい な もの に
^
仕立て 上げ て しまっ た から こそ 、 ついに 北 宋 を 亡ぼし た の で ある 、 そして 自分 たち に いたる 迄 、 こんな 流亡 の 憂 目 を みる に 至っ た の だ という 日頃 の 憎悪 を以て 、 この 李 唐 を も 、 頭 から 軽蔑 し て い た から で あっ た 。
見え過ぎる
(見える.過ぎる)
延べ語数:
11
0783
,531,2: あんまり ハッキリ
^
見え すぎる ので 、 気 が つか なかっ た もの 。
0857
,166,0:
^
見え すぎ て いる 。
0857
,170,24: これ は つまり 小林 流 の 奥義 で も あり 、 批評 と は 見える 眼 だ 、 そして 小林 に は 人間 が
^
見え すぎ て おり 、 どんな 思想 も 意見 も 、 見える 目 を くもらせ ず 彼 を 動かす こと は でき ない 。
0857
,171,2: 彼 は
^
見え すぎる 目 で 見 て 、 鑑定 し た まま を 書く だけ だ 。
0857
,207,19: 半分 死にかけ て こんな 詩 を 書く なんて 罰当り の 話 だ けれども 、 徒然草 の 作者 が
^
見え すぎる 不動 の 目 で 見 て 書い た という 物 の 実相 と 、 この 罰当り が 血 を ふきあげ ながら 見 た 青空 と 風 と 、 まるで 品物 が 違う の だ 。
0857
,208,11: 思想 や 意見 によって 動かさ れる という こと の ない
^
見え すぎる 目 。
0857
,215,10: 思想 や 意見 によって 動かさ れる という こと の ない
^
見え すぎる 目 など に は 、 宮沢 賢治 の 見 た 青 ぞ ら や すきとおっ た 風 など は 見る こと が でき ない の で ある 。
0857
,289,11: 良く 見える 目 、 そして 良く 人間 が 見え 、
^
見え すぎ た という 兼好 法師 は どんな 人間 を 見 た という の だ 。
0857
,290,11: 自分 という 人間 が 見え なけれ ば 、 人間 が どんなに
^
見え すぎ た って 何 も 見 て いや し ない の だ 。
0857
,316,9: そして 奥義 を ひらい て 達観 し 、 よく
^
見え すぎる 目 で 人間 ども を 眺め て いる 。
0857
,319,16: その くせ 彼 は 水道 橋 の プラットホーム から 落っ こっ た が 、 彼 の
^
見え すぎる 目 、 孤独 な 魂 は 何と 見 た か 。
満ち足りる
(満ちる.足りる)
延べ語数:
11
0618
,628,40: ヒメ は 時々 高楼 に のぼっ て 村 を 眺め た が 、 村 はずれ の 森 の 中 に 死者 を すて に 行く ため に 運ぶ 者 の 姿 を 見る と 、 ヒメ は 一 日 は
^
充ち 足り た 様子 で あっ た 。
0618
,819,15: 吊るさ れ た 蛇 と 、 吊るさ れ て い ない 空間 と を 、
^
充ち 足り た よう に 、 また 無念 げ に 、 ヒメ の 笑顔 は しばし 高楼 の 天井 を 見上げ て 動か なかっ た 。
0619
,178,2: 私 は
^
充ち 足り て いる の だ 。
0619
,366,6: 教員 時代 の 変 に
^
充ち 足り た 一 年間 という もの は 、 私 の 歴史 の 中 で 、 私 自身 で ない よう な 、 思いだす たび に 嘘 の よう な 変 に 白々しい 気持 が する の で ある 。
0672
,295,5: 私 は しかし あんまり
^
充ち 足り 可愛がら れる ので 反抗 し たい 気持 に なる こと が あっ た 。
0672
,299,1: けれども
^
充ち 足りる という こと が 変 に 不満 に なる の は 、 これ も 私 の わがまま な の か 、 私 は 、 あんな 年寄 の 醜男 に 、 など と 、 私 が もう 思い も よら ず 一 人 に 媚態 を ささげ きっ て いる こと が 、 不自由 、 束縛 、 そう 思わ れ て 口惜しく なっ たり し た 。
0787
,567,6: 私 の 毎日 は 平穏 で
^
充ち 足り て い ます 。
0787
,767,7: 新 十 郎 は 満足 で
^
充ち 足り て うなずい た 。
0851
,270,22: そして 私 は 、 私 が なぜ 海 や 空 を 眺め て いる と 一 日 ねころん で い て も
^
充ち 足り て い られる か 、 少年 の 頃 の 思い出 、 その 原因 が 分っ て き た 。
0852
,292,3: 然し 、 常に
^
充ち 足りる こと が ない 。
0857
,250,12: 花鳥風月 を 友 と し 、 骨董 を なで まわし て
^
充ち 足りる 人 に は 、 人間 の 業 と 争う 文学 は 無縁 の もの だ 。
出来掛かる
(出来る.掛かる)
延べ語数:
11
0141
,21546,7: 「 『 わたし の 巴里 』 が
^
でき かかり な ん だ から 。
0142
,897,10: その 時分 、 そろそろ 新しい 文学 の 団体 も
^
出来 かかり はじめ て い た 。
0248
,116,27: そういう こと を お互い に 真 から よく 知り合っ た 男 と 女 が 、 職場 に も 学校 に も 家庭 の 中 に も だんだん
^
でき かかっ て いる という こと 、 そこ に 私 たち の 明日 の 希望 が ある 。
0301
,76,7: 一方 に 、 労働 調整 法 が
^
出来 かかっ たり し て いる が 、 金融 資本 を 守る ため から の 失業 は 誰 にとって も 脅かし の 影 と なっ て い て 、 勤労 大衆 は まったく 主権 在民 を 実現 し て 合理 的 に 生産 関係 を 独占 から 解放 し なけれ ば 、 生き て ゆけ ない ところ まで 来 て いる の で ある 。
0318
,878,15: 中国人 の 話す 英語 が ある よう に 日本 で は 日本人 英語 が
^
出来 かかっ て いる 。
0497
,69,18: 右 の うち 整理 出来る もの は 整理 し て 居り ます が 、 大体 組織 が
^
出来 かかり 、 或は 出来 た ばかり で 、 或は 放送 委員 会 の よう に 悪質 な 条件 で 、 目下 すぐ どけ ませ ん 。
0580
,144,18: 蚕豆 や 莢豌豆 に は かわいい 花 が 咲い て おり 、 キャベツ の 大きな 巻き 葉 が
^
出来 かかっ て おり 、 時無し 大根 の 白い 根 が 見え て おり 、 胡瓜 の 髯 が 長く 伸び て おり 、 其他 さまざま な 野菜 類 が 、 各自 の 色合 と 形 と で 日光 に 輝い て い た 。
0597
,1847,11: あれ と 同じ よう な 官僚 が 、 中国 に も
^
出来 かかっ て いる 。
0597
,1850,7: それ が 、 終戦 後 しだい に
^
出来 かかっ て き た 。
0757
,262,17: 敷島 社長 に 以上 の 話 を する と 、 上野 光子 の 話 が そこ まで
^
出来 かかっ て いる 以上 、 ひく わけ に は いか ない 。
0878
,167,58: こんな 自明 の 理 が まつ たく 無視 さ れ て 、 これ も 、 どうやら 、 いわゆる 「 新劇 」 に も あら ず 、 新派 に も あら ざる 、 「 大衆 的 に し て やや 新味 の ある らしい 演劇 」 を 、 特に 「 現代 劇 」 など と 銘 うつ 習慣 が
^
でき かか つ て いる 。
駆け上がる
(駆ける.上がる)
延べ語数:
11
0060
,9391,20: マイクロソフト が 約束 する Windows の 供給 は 遅れ に 遅れ 、 他社 の GUI 環境 も 標準 に
^
駆け 上がる 勢い を 示せ ない まま グラフィックス を 欠い た MS — DOS は 生き 続け た 。
0095
,250,18: ヘルナー 山 に 登る に は 相当 の 用意 が 必要 だっ た ので 、 誰 でも 直ぐ
^
駆け あがる という わけ に 行か なかっ た 。
0141
,3602,15: 小 一 時間 たっ た とき 、 伸子 が 、 ホテル の 階段 を
^
駈け あがる よう に し て 戻っ て 来 た 。
0613
,113,47: 丘 の 上 の 家 と いわ ず 、 ありとあらゆる もの を 将棋倒し に 押し倒し 、 粉砕 し 、 吹き飛ばし つつ 、 あ 、 あ 、 あっという間に 、 はや 目 の 前 の 小山 の 上 の 林 を なぎ倒し 、 この 川平 岳 の 山腹 を
^
駆け 上がっ て くる 。
0613
,348,25: 橋本 の あと から 五 人 は 木 を 越え 机 を 越え 、 手 を ひき 、 ひか れ つつ 撮影 室 へ と
^
駆け あがる 。
0613
,711,17: あんな 肥っ ちょ の 婦長 さん が 、 こんなに すばしこく 岩山 を はい 登り 、 坂 を
^
駆け 上がる の か と 、 私 は ぽかんと 後ろ姿 を 見送っ た 。
0759
,2851,2: 果して 、
^
駈け あがる 力 が ある だろ う か 。
0947
,532,23: 洋間 の 一郭 と 、 母屋 の 間 に ある 木戸 は 、 高潮 が 来 た とき 、 裏 の 崖 へ
^
駆け あがる ため の 逃げ口 な の だ 。
0947
,824,15: そう いう と 、 サト子 は 、 後 も み ず に 石段 を
^
駆け あがっ た 。
1072
,2412,4: 二 階 へ
^
駈け 上がっ た 。
1072
,5937,8: 左右 太 が 、 堤 へ 、
^
駈け 上がろ う と する と 、 お次 は 、 われ を 忘れ て 、 かれ の 腕 に 、 しがみつい た 。
寄せ集める
(寄せる.集める)
延べ語数:
11
0060
,7526,34: 確か に たくさん の 回路 を 詰め込ん で いる という 規模 の 大き さ は ある が 、 一つ 一つ の 要素 が 理解 可能 な 技術 で ある 以上 、 いかに 大量 に
^
寄せ 集め て あっ て も 理解 でき ない わけ は ない 。
0071
,1355,12: その 中 で カン ノ 博士 は ちらばっ た 人骨 を
^
よせ あつめ 、 頭蓋骨 の 骨 片 を ハンカチーフ の 上 に のせ て い た が 、 その 手 を とめ て 急 に 目 を かがやかし た 。
0082
,43,16: これ は 、 博士 が 研究 の 結果 、 特別 に つくっ た 人造 細胞 を
^
よせ あつめ 、 それ を 特別 な 配列 に し て ここ に 生物 を 作りあげ た もの で あっ た 。
0564
,16,6: どうして こう めちゃくちゃ に 線路 を
^
寄せ 集め た もの か 。
0712
,25,17: まして 、 それから 半年 以上 の 月日 が たち 、 しかも 、 多数 の 意見 を
^
寄せ 集め た 似顔 が つくら れ 、 個々 の 意見 の 上 に 色々 と 他 から の 影響 が 作用 し て 、 記憶 は 混濁 し て いる に 極 って いる の だ 。
0728
,113,13: と きく と 、 二 人 の 娘 が しばらく 額 を
^
よせ 集め て ヒソヒソ 話し て い た が 、
0775
,360,13: 下 の 家 で は 今 庭 普請 で 、 たくさん 庭石 を
^
寄せ 集め た 上 へ 落ち た から 、 たまらない 。
0948
,311,16: 湖水 の 対岸 に 、 貸 バンガロー や 売店 や 管理 人 の 事務所 を
^
寄せ 集め た キャンプ 村 が ある 。
0988
,4894,64: 自分 が 最初 に 訪ね て 行 つた 時 は 、 正午 近く だ つ た が 、 アパート に は 不在 の ため 、 隣室 の 人 に たずねる と 、 託 兒所 だろ う という 事 で 、 そちら へ 行く と 、 なるほど 幼稚園 の カンバン は かか つ て いる が 、 古 板 や 燒 け トタン を
^
寄せ 集め て 立て た ヨロヨロ の バラック なり 。
1074
,7,25: 歳 時 習俗 語彙 という 書物 は 、 将来 問題 に なり そう な 年中 行事 の 事実 を 、 手 の 届く 限り
^
寄せ 集め た もの で 、 比較 研究 に は 都合 の よい 参考 書 だ が 、 すでに 絶版 に なっ て 古本 でも 容易 に は 手 に 入ら ない 。
1076
,2071,7: 遥々 と 是 を 一 処 に
^
寄せ 集め た 、 人間 意力 の 逞 まし さ に は 感動 する が 、 是 を 大昔 の 世の常 と 見 、 今 ある 離れ 小島 の 竹 玉 ツシ 玉 、 貝 や 木の実 を 珠 に 貫く わざ を 、 零落 退歩 の 姿 、 もしくは 憫 むべ き 摸倣 の わざと 解せん と し た の は 、 古史 の 正しい 見 かた で ない のみ か 、 国 の 是 から の 活き かた の ため に も 、 有害 なる 文化 史観 で あろ う 。
調べ始める
(調べる.始める)
延べ語数:
11
0060
,53,0:
^
調べ はじめ て 間もなく 、 ネットスケープ に は ちょっとした 盲点 が ある と 祝田 さん は 思う よう に なっ た 。
0060
,6738,5: だが マイクロ コンピューター に関して
^
調べ はじめる と 、 違和感 は すぐ に 強い 好奇 心 に 変わっ て いっ た 。
0060
,7514,11: マニュアル を 手 に 入れ 、 本腰 を 入れ て
^
調べ はじめ た 直後 は 、 やはり ブラックボックス 化 さ れ た 半導体 の 中身 に 手 が 届か ない もどかし さ が 先 に 立っ た 。
0141
,11694,29: 自分 たち 二 人 分 の 勘定 を はらっ た ついで に 、 素子 が テーブル の かげ で これから 切符 買い に 行く ため に 金 を
^
しらべ はじめ た 。
0436
,63,16: 三 十 日 A 、 Avery で Persian と Chinese Art を
^
調べ 始める 。
0788
,596,28: 新 十 郎 は 一 通り きい て 、 一 通り 見 て 廻っ て 、 一応 概念 を のみこん で から 、 もう いっぺん テイネイ に
^
調べ はじめ た 。
0810
,6,25: 私 が この こと を 肝 に 銘じ た の は 、 私 が 島原 の 乱 を 書こ う と 思っ て 文献 を
^
調べ はじめ た 時 から で 、 切支丹 の 文献 は 、 資料 が 日本 側 と 外国 側 と 二 種類 あり 、 日本 側 の 日付 は 太陰暦 で ある が 、 西洋 側 は 太陽暦 な の で ある 。
0815
,78,12: 主人 は 五 十 弗 の 紙幣 を つく / ゛ \
^
しらべ 始め た 。
0947
,1568,34: 愛一郎 は 、 露骨 に 軽蔑 の 意 を みせ ながら 、 車 の ほう へ 立っ て 行き 、 崖 端 に 衝突 し て 傷ん だ ところ を 、 熱心 に
^
しらべ はじめ た 。
1171
,2124,12: 五郎 は ごそごそ と 這い 廻り 、 小屋 の 構造 を
^
調べ 始め た 。
1175
,252,6: 野呂 は それ を 受取っ て
^
調べ 始め た 。
上げ始める
(上げる.始める)
延べ語数:
11
0060
,4140,16: それ ゆえ TK — 80 の 関連 製品 が 予想 し なかっ た 販売 実績 を
^
上げ はじめ て から は 、 意図 的 に 「 これ は 道楽 」 と 渡辺 に 釘 を さし て き た 。
0060
,4861,13: 西 の 運び込ん だ 荷物 に 下宿 の 床 が 悲鳴 を
^
上げ はじめ た 当時 、 大家 の 息子 の 郡司 明郎 は 、 ソフトハウス の コンピュータ・アプリケーションズ ( CAC ) で 、 金融 、 証券 システム の 開発 に あたっ て い た 。
0062
,2244,35: この 学問 の 勃興 期 を 支え た 当の ご 本人 に 「 終わっ た 」 と 言わ れ て も 、 遺伝子 レベル で の 生命 の 探求 や 操作 は 事実 成果 を
^
上げ 始め て いる 。
0084
,2503,24: そして 石 の よう に からだ を 硬く し て 、 大きな 目玉 を こっち へ じっと 向け 、 それから 奇妙 な 声 を
^
あげ はじめ た 。
0184
,39,32: 軍国 主義 の 餌 じき と さ れ て 来 て い た 日本人 民 の 人間 性 ・ 知性 が 重圧 を とりのぞか れ て むら 立つ よう に 声 を
^
あげ はじめ た とき 、 自我 の 確立 とか 自意識 とかいう こと が 言わ れ はじめ た とき 、 そういう 角度 を 手がかり として 自分 の 人生 を 見 なおし はじめ た 若い 人 たち の うち で 、 何人 が 「 チボー 家 の 人々 」 を よん で い た だろ う 。
0578
,272,8: 洋子 は 記憶 に ある 名前 を
^
挙げ はじめ まし た 。
0667
,327,16: 人生 が 面白 を かしく て 堪ら ない 様子 で 彼 は 再び メートル を
^
あげ はじめ た 。
0890
,244,14: やがて 寝殿 の 檜 皮 葺き の お 屋根 が 、 赤黒い 火焔 を
^
あげ はじめ ます 。
1041
,1547,37: 馬 の ひ づめ の 音 が 電気 的 に 増幅 さ れ すぎ て インチキ くさく なり 、 ピストル の 発射 音 が 、 これ も 人 を バカ に し た よう な 音 を
^
あげ はじめ て い た 。
1041
,3774,8: 「 アメリカ は すでに サンタクロース まで やり玉 に
^
あげ はじめ た という こと を みんな に 知らせ たかっ た から だ 」
1073
,5977,62: そして 、 千 曲 の 河畔 へ 出 た と 思う と 、 何ぞ 計ら ん 、 渡船 小屋 らしい 物 を 中心 に 、 一 かたまり の 人馬 が 、 こっち を 見 て 、 俄 に 、 弓 に 矢 を つがえ たり 、 矛 、 長柄 の 刀 など を 構え て 、 何 か 、 喊声 を
^
あげ 始め た 。
逃げ隠れる
(逃げる.隠れる)
延べ語数:
11
0003
,2136,1: いまさら
^
逃げ かくれ も 出来 ず 、 やっかい な 事 に なっ ちゃ い まし た よ 。
0062
,1810,14: 受験 制度 や 徴兵 制度 を 改革 できる もの は 、 ここ から
^
逃げ 隠れ でき ない 若者 だけ だ 。
0514
,4,8: 丁度 恋人 の 陰口 を きい て
^
逃げ かくれる 人 の 気持 を 持た なけれ ば なら ない 。
0617
,1909,45: 兄弟 の 諸 王子 たち が 互に い さ か って 叫ん で い た の を 、 父 皇子 が たしなめよ う として 笞 を 取っ て い られ た の を 、 はやく も それ と 知っ て 、 諸 王子 たち は
^
逃げ かくれ て いる 。
0783
,117,5: ベク 助 は 特に
^
逃げ 隠れ て いる わけ で は ない が 、 隣り 近所 の ツキアイ という もの を 全く やっ て い ない 。
0851
,297,10: 私 は 白痴 の ゴミ タメ を 漁っ て
^
逃げ 隠れ て いる 姿 を 見かけ た こと が あっ た 。
0851
,305,12: ゴミ タメ を 漁り 野宿 し て 犬 の よう に
^
逃げ 隠れ て どうしても 家 へ 帰ら なかっ た 白痴 が 、 死 の 瞬間 に 霊 と なり 荒々しく 家 へ 戻っ て き た 。
0988
,3393,4: イタズラ を し て
^
逃げ かくれ て い た 子供 が 、 母親 に 見つけ出さ れ た 瞬間 の よう な 、 眞 劍 に おびえ た 樣子 が あつ た 。
0988
,4115,47: 飛行機 や 艦 砲 で ビシビシ 來 られる のに 、 こちら で は 大事 な 武器 は と つく の 昔 に こわれ て し まつ て い て 、 しかた 無く 、 手 りう 彈 と シャベル を 抱え て 、 タコ 穴 の 中 に
^
逃げ かくれ て ばかり 居 まし た 。
1056
,90,0:
^
逃げ 隠れる すべ と て ない 。
1073
,8005,26: —— けれど 、 さき に 、 将門 の ため に 国 庁 を 焼か れ た 藤原 維茂 、 為 憲 など は 、 どこ へ
^
逃げ 隠れ た か 、 捕われ た か 、 その 兵 も 、 全く 四散 し 尽し て 、 消息 すら わから ない 。
衰え切る
(衰える.切る)
延べ語数:
11
0779
,725,12: 無気力 で 身動き も 容易 で は ない 病弱 な 人 の
^
衰え きっ た 起居 の 様 を 示し て いる よう で あっ た 。
0781
,178,12: 病みつか れ た よう な 、 よく ききとれ ない よう な
^
衰え きっ た 呟き 。
0787
,11,1:
^
衰え きっ た 肉体 に 、 怖 ろ しい ほど 劇 しい 祈り が みなぎっ た 。
0980
,78,23: ことに 、 思想 や 宗教 や 芸術 や 政治 や 科学 が 勃興 する 直前 の とき と 、 また 、 それら が
^
おとろえ きっ た すえ に 復興 さ れる 直前 の とき に 、 それら の 担当 者 で ある 人 たち は セッセ と 歩い て いる の です 。
0980
,80,2: それら が
^
衰え きっ て 、 こんど また 復興 し た とき の 、 それら の 復興 者 たち の 姿 を 思いだし て み ましょ う 。
0987
,1650,0:
^
衰え きっ て ほとんど すき通る よう な 顔色 。
0995
,2479,13: 三 人 とも 着物 は 破れ 、 ドロドロ の 半 裸体 の 、
^
衰え 切っ た 餓鬼 の よう な 姿 。
0995
,2526,6: それ が しかし 、 身体 が
^
衰え きっ て いる ため に 、 ヒョロヒョロ 、 フラフラ し て 、 ちょうど 死にかけ た 蚊 トンボ が 夏 の 灯 の まわり で 飛びまわっ て いる よう に 見える 。
0995
,2606,13: ( 元気 は 恢復 し て いる が 、 からだ は 全く
^
衰え きっ て いる ので 、 さすが に 息切れ が し て 、 ハア ハア いい ながら 、 村 子 の 方 へ 行く ) フウ … … まったく 、 こんな 、 青 っ 白い 、 小僧 が 、 なあ !
0995
,2760,24: その 光 の 輪 の 中 で 、 どちら が 上 とも 下 と も わから ない 二 人 が 、 今 は もう
^
衰え きっ た から だ の 、 声 も 立て ない で 、 闘っ て いる 。
0995
,2963,13: … … その 、 は だ か の 膝 へ 、 佐山 が
^
衰え きっ た 上半身 を 、 枯木 が たおれる よう に 、 パタリ と 伏せる 。
逃げ切る
(逃げる.切る)
延べ語数:
11
0742
,192,4: もう 一つ 、
^
逃げ きる 、 という 戦法 が ある 。
0742
,197,2: これ を
^
逃げ きる 、 と 称し て 、 観衆 は 弱い 選手 の 巧妙 な 戦法 の 一つ だ と 思いこん で いる の で ある 。
0742
,199,6: 本当に 実力 が なけれ ば 、
^
逃げ きる 、 こと など が 出来る 筈 は ない の で ある 。
0742
,200,22: 名 も ない 選手 が 、 それ まで 実力 を 隠し て い て 、 突然 実力 いっぱい 発揮 し て 、
^
逃げ きっ て 、 勝つ 。
0742
,202,19: しかし 、 それ まで 弱い 選手 、 そして 、 その後 も 弱い 選手 が 、 一 度 だけ
^
逃げ きっ て 勝つ など ゝ いう こと は 有り う べき こと で は ない の で ある 。
0742
,204,8: 弱い 選手 が トップ を きっ て 、
^
逃げ きる こと は 、 絶対 に 不可能 だ 。
0742
,205,69: 一 分 十 五 秒 で 千 米 を 走る 強い 選手 は 自分 の ペース で 走っ て おり 、 最終 回 まで に 全力 が つくさ れ て 一 分 十 五 秒 に なる よう に 配分 さ れ て おり 、 一方 、 弱い 選手 が 、 一 分 二 十 五 秒 で しか 千 米 を 走る こと が でき ない のに 、
^
逃げ きる こと によって 、 一 分 二 十 秒 に 走り うる 、 という 奇蹟 は 、 有り得 ない の で ある 。
0742
,206,13: 一 分 二 十 五 秒 で しか 走れ ない 選手 は 、
^
逃げ きり 戦法 で も 、 レコード を 短縮 する こと は でき ない 。
0742
,208,6: だから 、 強い 選手 は
^
逃げ きる こと が できる 。
0742
,209,7: しかし 、 実力 の ない 選手 が
^
逃げ きる こと は 有り得 ない の で ある 。
0742
,210,27: 私 の 見 た レース で は 、 あらゆる 競輪 新聞 や 予想 屋 が 、 全然 問題 に し て い なかっ た 選手 が
^
逃げ きっ て 勝っ た 。
落ち合う
(落ちる.合う)
延べ語数:
11
0140
,6079,3: 京都 で
^
落ち あっ たら 、 ある 女 歌人 の やっ て いる 地味 な 宿 に とまる こと に し た 。
0141
,1472,29: 四 階 の 自分 の 室 へ 戻る 階段 を ゆっくり のぼり ながら 、 伸子 は 、 この パッ サージ という モスクヷ の 小 ホテル に 、 偶然
^
おち 合っ た 四 人 の 日本人 それぞれ が 、 それぞれ の 心 や 計画 で 生き て いる 姿 について 知ら ず 知ら ず 考え こん だ 。
0141
,11865,14: あくる 日 、 プラーゲル 広場 の 角 の カフェー で 川瀬 たち と
^
落ち あっ た とき 、 伸子 は ドイツ 銀行 の 人ごみ の 間 で 見かけ た 笹部 準之助 の 息子 の こと を 彼ら に はなし た 。
0141
,12225,13: そこ は 十字路 だ が 、 几帳面 に 同じ 幅 の 道 が
^
落ち あっ た だけ の 四角四面 な 広 さ に 動的 な ふくらみ が なく て 、 交通 頻繁 な ところ は せまくるしい 感じ だっ た 。
0141
,17161,3: 「 ここ で
^
おち 合う こと に なっ て い た ん じゃ なかっ た の か な 」
0141
,17298,29: 別 の 線 を とおっ て 行く 国際 学生 会館 の 日本 留学生 の 人 たち 四 人 と 、 ひる ごろ ヴェルダン 駅前 の ホテル の 食堂 で
^
落ち あう 約束 だっ た 。
0141
,21815,18: その 年 は 、 最近 の 数 年間 に 最も 多く 日本 の 作家 たち が パリ で
^
落ち あっ た と 云わ れ て いる とき だっ た 。
0142
,1125,21: 山 沼 に 会っ た の は 古く て 、 ひろ子 の 友達 の 長男 と 同級 の よしみ で 、
^
落ち あっ た の が 縁 で あっ た 。
0695
,446,14: それ を 速達 で 送っ て 旅行 に 出発 し た が 車中 で
^
落ち あっ た 同行 の 友人 に
1073
,1616,7: 「 明後日 の 朝 、 伏見 に
^
落ち あい 、 舟 の 中 でも 飲み 、 たそがれ に は 、 江口 に 着こ う という わけ だ が 」
1073
,3346,14: じつは 、 この 春 、 瀬戸 の 室 ノ 津 で 純 友 と
^
落ち あい 、 いちど 東国 へ 下っ て 、 小次郎 将門 と 、 往年 の 約 を 、 そろそろ 実行 に 移す 準備 に かかっ て くれ と 、 いわ れ て 来 た 」
助け出す
(助ける.出す)
延べ語数:
11
0071
,628,7: 女史 は 、 正吉 を 冷凍 から
^
助け だし て くれ た 登山 者 中 の 一 人 で あっ た 。
0081
,892,14: ぼく は これから 沼 の むこ う へ 行っ て 、 ポチ を 早く
^
助け だし て やり たい です 」
0091
,2064,8: ぜ び 力 を 貸し て あたし を
^
助け だし て 下さい 。
0466
,206,6: Y 、 あわて て 、
^
助け だし たら 、 まがう かた なき ブリ の 切身 に なっ て 居る 。
0732
,1352,16: 「 正宗 君 の こと は 心得 とる から 、 諸君 ら の 望む 時 に
^
助け だし て あげる 」
0759
,6962,3: 「 そして 、
^
助け だす こと が でき なかっ た だけ でしょ う 」
0759
,6964,9: 「 彼 が 行方 を つきとめ て も 、
^
助け ださ なけれ ば 、 ムダ に 於 て 、 同じ こと さ 。
0774
,161,49: 気違い めい た 男 で 、 手ごめ に し た アゲク 、 裸体 に し て 柱 に 縛りつけ て お 灸 を すえ たり 色々 と 折檻 し た から 、 往来 を 通り かかっ た 巡査 が 悲鳴 を ききつけ て 土蔵 へ 踏みこみ 、 ヒサ を
^
助け だし た 。
0785
,296,12: 取調べ の 急所 は 云う まで も なく なぜ 喜兵衛 を
^
助け ださ なかっ た か 、 という 点 で ある 。
0785
,307,47: 木場 の 旦那 の 数 ある うち でも 音 に きこえ た 山 キ の 旦那 と も あろ う お方 が 、 ヨイヨイ や モウロクジジイ じゃ ある まい し 、 自分 で 趣向 を たて た 葬式 に 火 に すくん で トビ の 者 に
^
助け ださ れ た など と 、 旦那 の 名 を 汚す よう な 外聞 の わるい 評判 が たつ よう な オチョッカイ を はたらく ほど 慌て 者 の コマ 五 郎 じゃ ア あり ませ ん ぜ 。
0785
,930,52: お 年寄 の 坊さん が 助け に 駈け 登っ た の は 、 喜兵衛 さん の ため で は なく て 、 第 二 の 人物 、 即ち 、 棺桶 が 安置 さ れる 前 から 、 たぶん 前夜 から すでに 室内 に 屍体 とともに 居 た 人 、 その 人 を
^
助け だす ため でし た 。
抜け切る
(抜ける.切る)
延べ語数:
11
0060
,5175,3: 時差 も
^
抜け きら ない うち に アスキー 出版 を 訪ね 、 古川 は WCCF の レポート 記事 を 売り込ん だ 。
0140
,765,7: それ は 、 少女 の 心 を
^
ぬけ きら なかっ た 伸子 が ニューヨーク で 生活 し はじめ 、 佃 と 結婚 し それ が 破壊 さ れ た いきさつ を 追っ た 作品 で あっ た 。
0140
,784,14: 伸子 は 、 煙 に むせ て 窒息 しかけ ながら 、 その トンネル は
^
ぬけ きる こと を 決心 し た 者 の よう に 、 小説 を 書き とおし た 。
0141
,5066,23: その 真実 は 、 伸子 が 生れ かかっ て いる イヴ の よう に 半分 そこ から ぬけ かかっ て まだ 全体 は
^
ぬけ きっ て い ない 中流 性 に も あてはめ られ た 。
0161
,40,9: 演劇 の 世界 が 封建 的 な しきたり から
^
ぬけ 切っ て い ない こと は 土方 与志 さん の よう な 世界 を 歩い て 来 た 演出 家 で さえ 、 日本 の 今日 の 芝居 の 社会 で 口 を きく とき は 東宝 さん 、 何 々 さん 、 と 昔 風 な 仁義 の 口調 を つかっ て おら れる の を 見 て も わかる 。
0220
,68,40: 隷属 し 、 奴隷 化 し た 精神 という 言葉 を きい て さえ 、 それら の 人々 は ただ 冷笑 し て 平気 で ある ほど 、 きょう の 日本 文学 の 精神 の ある 部分 は 性 が
^
ぬけ きっ て いる 。
0628
,198,78: だから 戦争 、 時代 という 奴 は 幸吉 に は ワケ が わから ず 、 まるで もう 夢 を 見 て いる 心持 で 、 毎日 山 と つもっ て 行く 札束 を アレヨ と 思う ばかり 、 だから キヨ子 を 知っ た 当座 も 、 戦争 と 時代 、 ワケ の 分ら ぬ 夢 の つ ゞ き の よう な 気持 で 、 なんとなく 、 そんな 時代 な ん だ な 、 という 思い を
^
ぬけ きる こと が でき なかっ た 。
0787
,270,22: 川根 は 四 十 がらみ の 、 一見 番頭 の 風 で は ある が 、 どことなく 農家 育ち の 香 が
^
ぬけ きら ぬ ガッシリ と 骨太 の 小男 だっ た 。
0985
,1517,28: それ が 出征 し て いる 間 に 、 なんだか 、 スッカリ 気持 が 荒れ て —— 自分 じゃ 、 向う で 患っ た 熱病 が 、 まだ
^
抜け きら ない せい だって って 言い ます けど —— カッ と する と 、 まるで 気 が へん に なっ た みたい な ——
1060
,42,31: それ が 今 だに 世界 的 権威 として 、 大手 を 振っ て 学界 を まかり通る ところ に 、 アイヌ 語 学界 が 全体 として 、 まだまだ 事始め の 状態 を
^
抜け 切っ て い ない という こと を 痛感 さ せ られる の で あり ます 。
1072
,4336,30: 特に 、 寺院 や 旗本 や しき に 、 隠し 売女 を かくまっ て 、 ひそ と 、 労力 の ない 利 を むさぼる 習慣 は 、 以来 、
^
抜け きら ない もの に なっ て 、 これ が 、 柳営 の 大奥 とも 、 いつのまにか 、 肉欲 の 地下道 を つくり 、 奉行 所 の 力 で も 、 今 で は 、 牢固 として 、 触れ 難い もの に すら なっ て い た 。
降り立つ
(降りる.立つ)
延べ語数:
11
0060
,266,20: この 曲 は たちまち ヒット チャート を かけ 上がり 、 翌年 二月 七 日 に 彼ら が ケネディー 空港 に
^
降り 立っ て から は 、 すさまじい ビートルズフィーバー が 巻き 起こり ます 。
0060
,1030,25: ショー の 見学 を 一 日 で 切り上げ た 渡辺 は 、 西 和彦 から の 紹介 状 を 手 に アルバカーキー の 空港 に
^
降り 立っ た 。
0060
,1334,4: 広島 駅 に
^
降り 立っ た 二 人 は 、 タケシ の 従兄弟 の アパート に 向かっ た 。
0060
,5145,2: まず
^
降り 立っ た ロサンゼルス で 四 日間 を 過ごし た が 、 新聞 が 大きく 報じる ほど の めずらしい 連日 の 雨 続き で 、 「 カリフォルニア の 青い 空 」 が さっぱり 拝め ない の に は 肩透かし を 食っ た 。
0060
,5174,3: 羽田空港 に
^
降り 立っ た の は 、 もう 一 人 の 西 和彦 だっ た 。
0060
,5662,39: 一 九 八 二 ( 昭和 五 十 七 ) 年の暮れ ぎりぎり まで マイクロソフト で 作業 を 続け た 山下 は 、 十二月 三 十 一 日 に シアトル 空港 発 の 飛行機 に 乗り 、 成田 に
^
降り 立っ た 翌年 の 一月 一 日 付け で 、 社名 を アスキー に 変更 し た ばかり の 西 の 会社 に 入っ た 。
0075
,235,0:
^
降り 立っ た の は 体躯 人 に すぐれ たる 男 、 すこし 長 すぎる が 、 魅力 の ある 浅黒い 艶 の ある 顔 、 剃刀 を あて た ばかり の 頬 が 青く 光っ て いる 。
0082
,2027,25: 博士 は 、 ひらり と 宙 を 飛ん で 、 空中 で とんぼ が えり を する と 、 床 の 上 に まっすぐ
^
降り 立っ た 。
0141
,2589,52: 乗客 たち の 防寒 靴 の 底 に つい た 雪 が 次々 と その 上 に 踏み かため られ て 、 滑り やすい 氷 の ステップ の よう に なっ て いる バス の 降 口 から 、 伸子 は 気 を つけ て 雪 の 深い 停留 場 に
^
降り 立っ た 。
0993
,1942,8: 四 五 人 の 乗客 が プラットフォーム に
^
降り 立っ て 足音 を さ せ ながら 改札 口 に 来 て 切符 を 渡し て 待合 所 を 通り ぬけ て 出 て 行く ザワメキ 。
1037
,957,12: 稲 は 絶えず 緑 の 波 を 立て 、 その 中 に
^
降り 立っ て いる 鷺 の 姿 が 目 に 染み て 白い 。
彷徨き回る
(彷徨く.回る)
延べ語数:
11
0004
,102,43: 秩序 ある 生活 と 、 アルコール や ニコチン を 抜い た 清潔 な からだ を 純白 の シーツ に 横たえる 事 と を 、 いつも 念願 に し て い ながら 、 私 は 薄汚い 泥酔 者 として 場末 の 露地 を
^
うろつき まわっ て い た の で ある 。
0060
,2988,31: 筆者 は すでに 三 〇 歳 を 過ぎ て おり 、 「 右 に 六 〇 、 前 に 一 〇 」 など と 唱え ながら 狭い アパート の 部屋 を
^
うろつき 回っ て いる と 同居 人 に は 大いに 迷惑 がら れ た が 、 初めて 自転車 に 乗れ た とき の よう な その 喜び は 忘れる こと が でき ない 。
0551
,256,20: その 忌わしい 死 の 影 が 、 あの 杉 の 沼 の ほとり の 闇 の 中 を 、
^
うろつき 廻っ て いる の で ある 。
0658
,197,35: 私 は 酔っぱらう と 大言壮語 、 まるで 大 芸術 家 を 自負 する 如く で ある が 、 大 ヨタ な ので 、 私 は 今 と 、 これから の 影 の 中 で 、
^
うろつき まわっ て いる だけ な の だ 。
0721
,8,46: 去年 の 暮 、 僕 の 旅行 中 、 T という 人 の 使い という の が 来 て 、 ふだん 来る 雑誌 記者 と 人相 態度 も 異 り 、 十 五 分 も ねばっ て 、 部屋 の 中 を のぞい たり 、
^
うろつき 廻っ て 、 女中 を 困ら せ た 人物 が あっ た そう だ 。
0732
,1202,13: 正宗 菊松 は 寝小便 を たれ流し 、 着物 に クソ を つけ て
^
うろつき まわっ て いる と いう 。
0786
,363,18: そして 、 それ から どう し た か ハッキリ し た 覚え が ない が 、 どうやら 方々
^
うろつき まわっ た よう で ある 。
0786
,674,4: 諸 所 方々 を
^
うろつき まわっ て い た よう だ が 、 ハッキリ 覚え が ない と 云う の です よ 」
0830
,99,17: 多く の 人 に 顔 を 知ら れ て いる のに 、 すぐ 現場 の 近所 を
^
うろつき まわっ て 、 時間 だけ は 気 に し て も 、 捕われる 不安 の 様子 が ない の だ から 。
0853
,269,64: 亡夫 の 遺産 は 年端 も ゆか ぬ 庄吉 が みるみる 使い果し 家 屋敷 は 借金 の カタ に とりたて られ 、 執達吏 は くる 、 御 当人 は 逃げだし て 文学 少女 と ママゴト みたい な 生活 し て 、 原稿 は 売れ ず 、 酒屋 米 屋 家賃 に 追わ れ て 、 逃げ 廻り 、 居候 、 転々 八 方
^
うろつき 廻り 、 子供 が 病気 だ の と 金 を せびり に くる 、 彼女 は 長年 の 訓導 生活 で 万金 の ヘソクリ が ある から それ を 見 こん で 庄吉 が 騙し に くる の だ けれども 、 もう 鐚 一 文 やら ない こと に し て いる 。
0857
,217,12: 何 も 分ら ず 、 何 も 見え ない 、 手探り で
^
うろつき 廻り 、 悲願 を こめ ギリギリ の ところ を 這い まわっ て いる 罰当り に は 、 物 の 必然 など は 一向に 見え ない けれども 、 自分 だけ の もの が 見える 。
暴れ回る
(暴れる.回る)
延べ語数:
11
0003
,2143,18: 「 リベルタン って やつ が あっ て 、 これ が まあ 自由 思想 を 謳歌 し て ずいぶん
^
あばれ 廻っ た もの です 。
0004
,472,18: 「 リベルタン って やつ が あっ て 、 これ が まあ 自由 思想 を 謳歌 し て ずいぶん
^
あばれ 廻っ た もの です 。
0613
,179,10: 目 に 見え ぬ 大きな 拳骨 が 室 中 を
^
暴れ 回る 。
0613
,268,14: 「 また 落ち た ばい 」 史郎 の 声 も がちゃがちゃ 室 中 を
^
暴れ 回る 爆風 に もみ消さ れ て しまう 。
0686
,42,18: 仕事 の 合間 に この 大広間 で 唐 手 の 型 を やっ て 小 一 時間 も
^
暴れ まわっ た あと で 、 入浴 する 。
0713
,32,3: ゴーレム が
^
暴れ 廻っ て プラーグ の 街 を ひっくりかえし た ところ で 、 ジュウタン 爆撃 以上 に は やれ ない だろ う 。
1061
,14,6: 風 が 女房 を 連れ て
^
暴れ まわっ て いる という 考え方 な の で ある 。
1062
,81,71: “ ペネクマカ 、 ペツ ゚ イツ ゚ イ ” ( penekuma - ka - pe - tuytuy ) という この 神話 の 折返し は 、 「 びっしょり 濡れ た 魚 乾し 竿 の 上 から 水 が 垂れ 落ちる 、 垂れ 落ちる 」 という 意味 に 解せ られ 、 ぼろぼろ の 服装 を 身 に つけ て 風の神 に 扮 し た 者 の 、 水 を まい て 盛ん に
^
暴れ 廻っ て いる 光景 を 、 さながら に 示し て いる もの と 考え られる もの で あり ます 。
1073
,190,31: 坂東 太郎 と 敬称 する 大 利根 の 動脈 を 中心 として 、 水 は 静脈 の よう に 流れ て いる と いう より は 、 この 大陸 を 、
^
暴れ まわっ て いる といった 方 が 実際 の 相 に 近かっ た 。
1076
,1535,18: 奄美 大島 など は 始め から 、 そんな 機構 を 企てよ う と も せ ず 、 どれほど
^
暴れ まわっ て も そっと し て 置い た らしい が 、 やはり 鼠 の 本名 を 口 に せ ず 、 うっかり 悪口 でも 言お う もの なら 、 いよいよ その 害 が ひどく なる と 信じ て 、 ただ ウエンチュ とか ウエヘガナシ とか 、 敬語 を 用い て これ を 制止 する だけ だっ た と いう から 、 ともかく も 鼠 が 人語 を 解し 、 さらに 対等 以上 の 交際 を 要求 する もの と 、 思っ て い た 点 まで は 少なくとも 此方 と 似 て いる 。
1078
,187,23: この 怪物 は 、 汽車 を またい だり 、 大きい 樹木 を 踏み倒し たり 、 婦女子 を 気絶 さ せ たり 、 散々
^
あばれ 廻っ た 挙句 、 再び 山中 深く その 姿 を 消し て しまっ た 。
降り続く
(降りる.続く)
延べ語数:
11
0002
,798,7: このごろ は 雨 が 陰気 に
^
降り つづい て 、 何 を する に も 、 もの憂く て 、 きょう は お座敷 の 縁側 に 籐椅子 を 持ち出し 、 ことし の 春 に いちど 編み かけ て そのまま に し て い た セエタ を 、 また 編み つづけ て みる 気 に なっ た の で ある 。
0098
,2460,3: 雨 は
^
降り つづく 。
0466
,95,18: 一 九 二 五 年 九月 二 十 九 日 より 三 十 日 まる 一 日
^
降り つづい た 大雨 について の 経験 。
0483
,0,8: 三 四 日 梅雨 の よう に
^
降り つづい た 雨 が ひどい 地震 の あと 晴れ あがっ た 。
0695
,466,42: 私 が 育っ た ころ でも 大雪 の 降り だす の は 一月 なかば を すぎ て から で それ だけ は 変り が ない が 、 十月 なかば から それ まで という もの は ずっと しぐれ と みぞ れ が
^
降り つづき 、 空 は 低く たれこめ て 太陽 が 連日 失わ れ て いる の が 例 で あっ た 。
0766
,62,11: 時に 、 三 日 から 十 日 ぐらい ドシャ 降り の
^
降り つづく 時 が ある 。
0766
,64,7: 黄土 層 に この ドシャ 降り が
^
降り つづく と つもり つもっ て 黄河 の 大 洪水 と なる の で ある 。
0988
,2578,39: その 家 を 出 て 、 ゴタゴタ と 食物 店 の 並ん だ 露 路 を 出 はずれ た 角 の ゴム 靴 など を 賣 つ て いる 店 の 軒先 に 、 ちよ うど 前日 から
^
降り つづい て い た ビショビショ 雨 を さける よう に し て 立つ て 、 こ つ ち を 見 て いる 女 が 居 ます 。
0988
,4295,8: 今 、 外 で は 雨 が
^
降り つづい て い ます 。
1073
,5621,26: 天地 いち めん 、 ふしぎ な 微 蛍光 を おび た 晦冥 に つつま れ 、 雪 か と まごう 降灰 が 、 幾日 と なく
^
降り つづい た 。
1078
,4,15: 毎日 の よう に 、 暗い 空 から は 、 とめど も なく 粉雪 が
^
降り つづき 、 それ が 人々 の 生活 の 上 に 重苦しく おおい かぶさっ て い た 。
見過ごす
(見る.過ごす)
延べ語数:
11
0891
,320,6: この 「 陽気 」 さ を
^
見 すごし て は 、 おそらく どんな チェーホフ 論 も 片 輪 に なる ほか は ある まい 。
0893
,630,6: この 「 陽気 」 さ を
^
見 すごし て は 、 おそらく どんな チェーホフ 論 も 片 輪 に なる ほか は ある まい 。
0943
,218,37: では どう する と いっ て 、 主 水 の 頭 から 答え は 出 て 来 ない が 、 愚 に も つか ぬ 悪党 ども が 、 自由 気 儘 に 跳梁 する の を
^
見 すごし て い て は 士道 の 一 分 が 立ち かねる 。
0947
,810,13: こんな ところ で 、 大きな 顔 で ショバ を とら れ ちゃ 、
^
見 すごし に し て いる わけ に は 、 いかん から ね 」
0954
,218,15: ふだん の 滋子 なら 、 すぐ 気がつく のに 、 いま まで なんとも 思わず に
^
見 すごし て い た の が ふしぎ な くらい だっ た 。
0984
,25,34: それに 、 ご 文章 の 調子 も 烈しく 、 決定的 だっ た し 、 かりに も これ を 「 チン ドン 屋 の 文句 」 に 似 た よう な もの として かるく
^
見 すごす こと が でき ませ ん でし た 。
0984
,98,16: 朝鮮 問題 は 、 私 ども にとって 海 の むこ う の 国 の 内乱 として
^
見 すごし て い られる 事件 で は すでに ない の です 。
0993
,1108,20: 本気 な ん だ 私 、 みすみす 春 さん が 不幸 に なっ て 行く の を 私 が
^
見 すごし て い られる と 思っ て ?
0993
,2439,8: 金吾 が こうして 青く なっ てる の を
^
見 すごし て おける もん け え 。
0995
,2198,18: … … 花岡 に は 、 それ が そう だ と は 、 初め わから ない ので 、
^
見 すごし て 、 また すぐ ガンドウ の 光 を 自分 の 手元 に まわし かける 。
1072
,7992,68: 新 将軍 の 職 を うけ 、 前々 代 から の 政治 改革 と 積年 の 悪弊 一掃 に 、 果断 で 、 時に は 、 周囲 を 唖然 と さ せる ほど 勇敢 なる 吉宗 が —— これら の もの を 、 一夜 、 市井 の 山善 に 押込 ん だ 五 人組 強盗 事件 と いう だけ の もの として 、 小さな 眼孔 で 、
^
見 すごし て いる わけ も ない 。
乗り遅れる
(乗る.遅れる)
延べ語数:
11
0692
,445,8: 「 マゴ くし てる と 一番 電車 に
^
乗り おくれる じゃ ない か 」
0701
,313,2: これ に
^
乗り おくれる と 、 大変 。
0701
,317,9: 東京 と ちがい まし て 、 この バス に
^
乗り おくれる と 狐 に 化かさ れ て しまい ます よ 」
0745
,420,2: 終電車 に
^
乗り おくれ て も ネグラ が ある し 、 第 一 、 ヒルネ に 行く こと が できる 。
0793
,172,2: これ に
^
乗り おくれる 心配 は ない が 、 この 一 ツ 前 の 十 一 時 発 に は よく 乗り おくれ た 。
0793
,172,21: これ に 乗り おくれる 心配 は ない が 、 この 一 ツ 前 の 十 一 時 発 に は よく
^
乗り おくれ た 。
0793
,178,7: セツ と ヤス は バス に
^
乗り おくれる と ナジミ の 客 を さがし たり 呼びだし たり し て 一時 の バス まで 小料理 屋 なぞ で 一 パイ おごら せる 。
0832
,277,3: そして 汽車 に
^
乗り おくれ ちゃ 大変 だ と 急い で 去っ た が それ ッ きり 行方 が 知れ ない 。
0842
,1717,21: しかし 私 は 長崎 以来 チャンポン に 親しみ 、 天草 の 本渡 で チャンポン 屋 を さがし て バス に
^
乗り おくれ た こと も ある し 、 三角 の 渡船場 へ 降り た とたん に 「 チャンポン あり ます 」 の 紙 キレ を 見つけ て 、 そう 腹 も 減っ て い ない のに フラフラ と 坐りこん だ こと も ある 。
0848
,10,12: 出発 が おくれ た ので 、 宮崎 行き の 旅客機 に
^
乗り おくれ 、 汽車 に も おくれ て 、 その 日 は 小倉 で 一泊 し なけれ ば なら なかっ た 。
0848
,219,33: 私 は まだ 明るい うち に 阿蘇 山麓 を 熊本 県 へ で たい と 思っ て おり 車窓 から の 眺め に 期待 を もっ て い た ので その バス に
^
乗り おくれる わけ に いか なかっ た 。
見竦める
(見る.竦める)
延べ語数:
11
0593
,206,8: それ は 恐らく 、 何 物 を も
^
見 竦め て しまう よう な 異様 な 視線 だっ た こと でしょ う 。
0620
,40,11: と 、 彼 は 私 を あわれみ の 目 で
^
見 すくめ た 。
0642
,373,14: と 、 例 の ジロリ を 私 の 顔 に はりつける よう に
^
見 すくめる から 、 私 は カンラカンラ の 要領 で いと 心 おき なく 笑っ て 、
0647
,166,30: そんな 義理 人情 、 私 は さりげ なく 返答 を にごし て いる が 、 肚 で は 意地 悪く あの 人 の 言葉 の 裏 の 何もの か を
^
見 すくめ て 、 軽蔑 し きっ て いる 。
0647
,172,43: 私 は 時計 塔 の 殺風景 な 三 畳 に 、 非常 に 部屋 に 不 似合い に 坐っ て いる 常識 的 で 根 は 良妻 型 の 有名 な 女流 作家 を 見 て 見 ぬ よう に ヒソヒソ と
^
見 すくめ て いる 。
0647
,298,59: 私 は 「 いづ こ へ 」 の 女 と の 二 年間 の 生活 で 、 その 女 を通して 矢田 津世子 の 女体 を 知り 、 夢 の 中 の あの 人 と 、 現実 の この 人 と の 歴然たる 距 り に 混乱 し つ ゝ も 、 最も 意地 わるく この 人 の 女体 を
^
見 すくめ て い た 。
0647
,300,29: 矢田 津世子 が 何事 を通して その よう な 大人 に なっ た か 、 私 に は 分ら ぬ けれども 、 彼女 が 私 の 現身 に 見出し 、
^
見 すくめ 、 意地 わるく その 底 まで も シャブリ つ ゞ け て い た もの は 、 私 が 見つめ て い た 彼女 の 女体 より も 、 もっと 俗世 的 な 、 救い の ない もの で は なかっ た か と 私 は 思っ た 。
0732
,719,8: と 、 神 の 使い が 鋭く
^
見 すくめ て 云っ た 。
0732
,3161,10: ふと 頭 を あげ て 、 光秀 と 半平 を
^
見 すくめ て 、
0759
,7750,7: ヤエ子 は それ を 憎々し げ に
^
見 すくめ た 。
0856
,47,15: 私 の 冷め たい 心 が 、 女 の 虚しい 激情 を 冷然 と
^
見 すくめ て い た 。
持ち添える
(持つ.添える)
延べ語数:
11
0504
,229,12: 私 は せめて も の 心やり に それ に 手 を
^
持ち そえ て 美 くし い 塗 の 私 の たった 一 人 の 妹 を 送る に ふさわしい 柩車 に 乗せ た 。
0510
,362,12: 筆 が にぶる と いつも やわらかい 手 が 自分 の 手 を
^
持ち そえる よう な 気持 が し て 早く 、 かるく 、 美 くし く 筆 が 動く ん でし た 。
0575
,69,32: まっ黒 な 七 分身 の コート に 、 細 そり と 背 高い 体 を つつん で 、 肩 から 垂らし た 臙脂 色 の ショール の 端 に ハンドバッグ を
^
持ち 添え た 、 丸 顔 の 若い 女 が 、 小首 を 傾げ て い まし た 。
0583
,208,75: いつも より 濃く 化粧 を し 、 髪 の カール を 一筋 乱れ ぬ まで に 梳かし つけ 、 薄 鼠色 の 地 に 水色 の 井桁 を 散らし た 薄物 を きりっと まとい 、 一重 帯 の 帯 締 の 翡翠 の 彫物 を 正面 から 少しく ずらし 、 畳表 づき の 草履 を 白 足袋 の 先 に つき かけ 、 銀 の 太い 握り の 洋傘 を 絽 刺 の ハンドバッグ に
^
持ち 添え て い まし た 。
0586
,150,32: 小児 の よう な ひそか な 跫音 で 階段 を のぼっ て き た 彼女 は 、 黒い 繻子 の コート を 袖 だ たみ に し て ハンドバック の 上 に
^
持ち そえ 、 廊下 に 膝 を つい て 挨拶 を し た 。
0591
,178,10: 買物 袋 を 膝 に かかえ 、 白い ハンケチ を
^
持ち そえ 、 赤い 帯 を しめ 、 かすか に 化粧 の 香り を さ せ てる 、 都会 の 娘 だ 。
0597
,203,12: あの 人 は わたし の 手 を 執り 、 片手 を 更に
^
持ち そえ て 、 両手 で わたし の 手 を しっかり 握りしめ た 。
0890
,40,14: 示寂 の 前夜 、 侍 僧 に 紙 を 求め て 、 筆 を
^
持ち 添え させ ながら 、 「 即 心 即 仏 、 非 心 非 仏 、 不 渉 一途 、 阿弥陀 仏 」 と 大書 し た と 云う の で ある 。
0943
,11,105: 近習 時代 の こと だ が 、 髪 は 白 元結 で きりりと 巻い た 大 髻 で 、 白 繻子 の 下着 に 褐色 無地 の 定紋 附 羽 二 重 小袖 、 献上 博多 白地 独鈷 の 角帯 に 藍 棒縞 仙台平 の 裏 附 の 袴 、 黒 縮緬 の 紋 附 羽織 に 白 紐 を 胸高 に 結び 、 大振り な 大小 に 七 分 珊瑚 玉 の 緒 締 の 印伝 革 の 下げ もの を 腰 に つけ 、 白 足袋 に 福 草履 、 朱 の 房 の つい た 寒竹 の 鞭 を 手綱 に
^
持ち そえ 、 朝 々 、 馬丁 を 従え て 三河 台 の 馬場 へ 通う 姿 は 、 迫り 視る べから ざる ほど の 気高い 美し さ を そなえ て いる ので 、 毎度 、 見馴れ て いる 町筋 の 町人 ども も 、 その 都度 、 吐胸 を つかれる よう な 息苦し さ を 感じ て 、 眼 を 伏せる の が 常 だっ た と つたえ られ て いる 。
0993
,3770,7: ( 春子 の 茶碗 に 手 を
^
持ち そえ て 、 無理じい に 飲ま せる )
0993
,5267,5: ( 幼児 の 手 に
^
持ち 添え て 水 を かける 。
喚き立てる
(喚く.立てる)
延べ語数:
11
0144
,604,38: 船 の 機関 の 何処 か が 破裂 し て 甲板 が 水蒸気 で 濛々 と なっ たり し た 時 、 実際 の 危険 は なく て も 、 その 予感 で もう 怯え 、 戸惑い 、
^
喚き 立てる 船客 等 の 恐怖 心 の つよ さ 。
0702
,140,27: 彼 と メートル法 の サンタン たる 戦歴 を 知る 村人 で は あっ た が 、 彼 が あまりに も 所 きらわ ず 日本 の 敗北 を
^
喚き たてる ので 、 みんな の 気 を わるく さ せ た 。
0759
,7772,4: 部屋 に い て
^
喚き たて られ て は 困る から 、
0772
,281,31: 酔い 痴れ た 加 助 が フトン の 中 へ 這い こん で お 槙 を 抱い て 寝よ う と し た から 、 お 槙 が 怒っ て 、
^
喚き たて た 。
0789
,507,3: 小花 は
^
喚き たて た が 、 久五郎 が 例 の 生れ ながら に 授 っ た 手 という 奴 で 、 うなだれ て 、 よわよわし げ に 侘び しい 笑い を 浮かべ て いる 様子 を 見る と 、 ノレン に スネ 押し と 思っ た か 、 プイ と 立っ て 外 へ とびだし た 。
0853
,172,23: けれども 腰 が ぬけ 、 すくん だ 感じ で 逃げる に 逃げ られ ず 、 やぶれ かぶれ 意外 千 万 な こと を
^
喚き たてる 。
0905
,8,9: 眼 から 火 が 出る よう な 声 で
^
わめき 立て て いる 政治 より も 、 ひそか に 通過 し て 、 百 年 の 後 に 目 に は 見え ない が 、 いつの間にか 、 国民 を やわらかい 日光 で つつむ よう な 幸せ に 人々 を 抱く 政治 が 、 一番 立派 で 、 そして 温かい 政治 で ある 。
0956
,3744,12: 綾 麻 呂 都 の 奴等 が いくら 偉 そう に
^
わめき 立て た ところ で 、 この 素 晴 しい 不尽 ヶ 嶺 の 偉容 を 仰い だ もの は 一 人 も おら ん の だ 。
0988
,103,28: バイバイ 」 と 、 醉 つて は い て も 、 永年 舞 臺 で きたえ た 、 語尾 の ハッキリ と ネバリ の ある 美しい 聲 で
^
わめき 立て て 、 風 の よう に 歸 つて し まつ た 。
1151
,74,52: 鴬 の 啼く の も 、 蚯蚓 の 歌う の も 、 それぞれ の 異性 を 呼ぶ 唯一 絶対 の 美しい 声 で ある のに 、 人間 だけ は 生活 の 為 と 言い 乍 ら ドス を 利か せ たり 、 兜 町 で 怒号 し たり 、 選挙 演説 で
^
わめき 立て なけれ ば なら ぬ と は 、 何 ん という 浅ましい こと でしょ う 。
1182
,33,6: が あ が あと 口々 に
^
喚き 立てる
言い聞かす
(言う.聞かす)
延べ語数:
11
0141
,9088,8: 彼女 は 、 暫く する と 自分 に
^
云い きかす よう に 、
0231
,405,5: 且つ 「 聖戦 」 と
^
言い 聞かさ れ た 。
0562
,154,13: 用心 し なけれ ば いけ ない ぞ 、 と 彼 は 自分 に
^
言い きかし た 。
0583
,311,42: そして 、 今晩 は 帰る として も よい が 、 一 週間 後 に また 逢っ て 下さる か と 、 彼 が 哀願 する よう に 言い まし た の に対して 、 彼女 は 返事 の ため か 自分 自身 に
^
言い きかす の か 分ら ぬ しぐさ で 、 二 度 ほど ゆっくり 頷い て みせ まし た 。
0612
,708,21: そう し て おい て 、 ぼく に は 、 うそ を つく な 、 ごまかす な と 、 しつこく
^
言い きかす 。
0624
,98,30: 白痴 の 女 の 一夜 を 保護 する という 眼前 の 義務 以外 に 何 を 考え 何 を 怖 れる 必要 も ない の だ と 自分 自身 に
^
言い きかし た 。
0779
,227,4: そう 自分 に
^
云い きかし て み て も 、 それで ハッキリ 安心 する という わけ に は いか ない の だっ た 。
0809
,313,10: 「 そいつ は 四 人 の 野郎 ども に よく
^
云い きかし て おい て くれ 。
0866
,842,34: いくつ か の 土蔵 を バック に 、 城郭 の よう な 白壁 の 塀 を めぐらし た 長久保 家 の 門 の 前 に 立つ た 時 、 彼 は 自分 自身 に
^
言い きかし た 。
0868
,196,22: 瞬間 の 恐怖 を さりげ なく 微笑 で ごまかし て 、 「 大丈夫 、 大丈夫 」 と 半信半疑 で まず 自分 に
^
言い きかす こと が 、 それほど 立派 な 人間 的 修業 だ と は 思え ませ ん 。
1000
,70,36: たま に は 伺候 する こと も あっ た が 、 帰り に いつも の 局 へ は 間違っ て も 足 を 向け ず 、 そっち は 鬼門 だ と 、 自分 で 自分 に
^
云い 聞かし て 、 すうっ と 出 て 来る よう に し て い た 。
招き寄せる
(招く.寄せる)
延べ語数:
11
0141
,11069,20: 欧州 で 有名 な 温泉 地 で の 遊山 も 、 工業 博覧 会 へ 諸国 から の 客 を
^
招き よせる 条件 の 一つ として 、 博覧 会 は カルルスバード で 開催 さ れる の だ 。
0540
,528,8: 後 から つい て 来 た 秋子 を
^
招き 寄せ て 、 私 は その 膝 に 顔 を 伏せ た 。
0549
,8,16: そして 、 その 姿 が 、 いや 、 その 存在 が 、 私 の 心 を
^
招き 寄せよ う と する 。
0557
,158,20: 彼女 は 太田 夫人 と なにか 話し て い た が 、 志村 が 通りかかる と 、 手先 で
^
招き 寄せ 、 太田 夫人 は 立っ て ゆき 、 その あと に 志村 は 腰 を 下さ ざる を 得 なかっ た 。
0617
,2545,7: 未知 の 境界 が この 少年 を
^
招き 寄せる 。
0747
,439,30: ジッ と 二 百 名 の 美姫 を にらん だ アゲク に 、 最も 優美 豊 艶 、 容姿 抜群 、 白 百 合 の よう な 気高い 子 を
^
招き よせ て 、 石川 淳 の 肩 を たたい て 、
1019
,149,15: まず 第 一 回 の 失敗 を 経験 し 、 こんど こそ と ばかり 再び
^
招き よせ た の は 瀬戸 の 職工 、 掃除 も すれ ば 台所 の 走り 使い も する という 調法 な 工 人 、 これ を つかまえ て 仁清 を 作れ 、 志野 を 作れ 、 井戸 を と … … 職人 は 拙く も 俺 が 指導 し て 出来 ない こと が ある はず は ない 、 昔 遠 州 だって みな 人 を 指導 し て 作っ た もの だ … … 大変 な 大 気焔 を もっ て いわゆる 指導 に 当たっ た の は いう まで も ない 。
1073
,2491,15: 舟 は 、 下流 へ 流さ れ 流さ れ 、 斜め に 、 対岸 を
^
招き よせ て ゆく 。
1074
,1187,37: 風 で も 虫 で も 多く の 生物 に対する 障碍 は 、 皆 夏秋 の 交 を以て 出現 し た と いう だけ で なく 、 盆 は また 新古 さまざま の 聖霊 の 、 わざわざ
^
招き 寄せ られる 剣呑 な 季節 に も なっ て い た から で ある 。
1076
,989,19: すなわち その 世の中 を 復興 する 力 が 、 隠れ て 外 に あり 、 それ を 信心 によって
^
招き 寄せ 得る という こと が 、 悩み 苦しむ 生活 の せめて も の 楽しみ だっ た か と 思わ れる 。
1076
,1264,71: しかるに 地形 は 今 も ほぼ 元 の まま なる に かかわら ず 、 それ から の 三 百 年間 に 人口 は 激減 し 、 宝 暦 三 年 ( 一 七 五 三 ) の 『 番所 日記 』 に は 、 それでも まだ 七 百 六 十 七 人 と ある のに 、 最近 は 十 戸 という 報告 も あり 、 或いは 新た なる 移住 者 が
^
招き 寄せ られ て 、 ふたたび 百 人 に 近く なっ て き た と も いう が 、 勿論 是 は 旧時 の 伝統 を 保持 する 人々 で は なかっ た 。
飲み込める
(飲む.込める)
延べ語数:
11
0091
,806,11: 隣組 の 人 たち は 、 まだ 事情 が はっきり
^
呑み こめ ない が 、 とにかく 二 組 に わか れ 、 一 組 は 廊下 から 表座敷 を 通り ぬけ て 庭 へ 廻っ た 。
0566
,296,8: その 論理 は 私 に は よく
^
呑み こめ なかっ た が 、 市木 さん が 故人 の こと を 深く 思いつめ てる こと は 、 はっきり 感ぜ られ た 。
0621
,160,13: 女 の 怨 じ る 言葉 の 道理 が 男 に は
^
呑み こめ なかっ た の です 。
0759
,8596,6: 青木 は ちょ ッ と
^
呑み こめ なく て 、 いぶかし げに 彼女 の 顔色 を さぐっ た 。
0791
,107,23: これ は 実際 に その 術 の 妙 を 目 に し ない と その 怖 る べき 性質 が 充分 に は
^
呑み こめ ない 性質 の もの で ある が 、 棒 は その 両端 が いずれ も 相手 を 倒す 武器 で あり 、 いずれ が 前 、 いずれ が 後 という 区別 が ない 。
0832
,341,18: 米 や 野菜 を 大事 に し なきゃ ア なら ね え てえ こと が 人間 に ようやく
^
呑み こめ て くる な ア 。
0841
,341,10: 看護 人 と は 刑事 で ある こと が
^
呑み こめ て き た ので 、 人見 は 逆らわ なかっ た 。
0866
,1894,29: 係り の 警官 から 、 こういう 処置 が とら れ た 理由 を 一 と 通り 聴き とり 、 彼 は やつ と 、 事 の 次第 が
^
呑み こめ た 。
0866
,2466,5: 話 は 突嗟 に は
^
呑み こめ ぬ ほど 複雑 な もの だ つ た 。
0877
,154,55: さて 、 「 初舞台 」 の 俳優 に いきなり 「 流露 感 」 を 求める の は 求める 方 が 無理 で は ない か という 主旨 の 君 の 疑問 は 、 ちょっと 尤も の よう で 、 その 実 、 僕 の 言う 「 流露 感 」 という もの が まだ よく
^
呑み こめ て い ない 証拠 の よう です から 、 その こと を もっと 詳しく 、 具体 的 に 説明 し て み ましょ う 。
1073
,241,5: だが 、 どの 程度 、
^
呑み こめ た の か は 疑問 で ある 。
引き上げる
(引く.上げる)
延べ語数:
11
0089
,308,19: しかし もう 決心 し た こと だ から 、 途中 で もっ て 、 「 この 綱 を
^
ひき 上げ て くれ 」 など と 弱音 が あげ られ た もの で は ない 。
0098
,3031,26: 前 に は 由良 の 利枝 と 同村 で 料亭 の 酌婦 を し て い た の を 、 長老 の 漁色 の 網 に
^
ひき 上げ られ て 坐っ て み た ものの 、 一家 の 経済 の 実権 は 六 十 過ぎ の 先妻 の 息子 に ある から 、 こうして 由良 から 魚 を 取り よせ ひそか に 売り 貯え て いる らしい 。
0140
,5355,7: 銅鑼 が 鳴り 、 渡り はしご が
^
ひき 上げ られ 、 音楽 や テープ の 色どり の うち に 、 そろそろ と 巨大 な 客船 は 岸壁 を はなれる 。
0140
,6130,14: そして 、 一流 の 洋画 家 として 永年 暮し て い た イギリス を
^
ひき 上げ て 、 先頃 帰朝 し た の で あっ た 。
0140
,6169,25: 砂場 嘉訓 は 、 多 計 代 の その 言葉 に 答え ず 、 ちょっと だまっ て い た が 、 上 まぶた を
^
ひき 上げる よう に 伸子 の 方 を 見 て 、
0141
,711,12: 「 さあ 、 とうとう 明日 に なり まし た よ 、 そろそろ
^
ひき 上げ ましょ う か 」
0141
,1397,3: 伸子 は 、
^
ひき 上げる 時 だ という こと を 知っ た 。
0152
,58,27: アルプス 登攀 列車 は 、 一 刻み 、 一 刻み 毎 に 、 しっかり 噛み合っ て 巨大 な 重量 を 海抜 数 千 メートル の 高み 迄
^
ひき 上げ て ゆく 堅牢 な 歯車 を もっ て いる 。
0278
,16,21: ですから 、 昨今 は 、 日本 の 看護 婦 の 能力 の 水準 を 国際 的 な 高 さ に まで
^
ひき 上げる ため の 規則 も やかましく なっ た わけ でしょ う 。
0948
,689,19: 広間 へ おり て 行っ て みる と 、 本庁 から 来 た 連中 は 伊東 署 へ
^
ひき 揚げ 、 大池 の 細君 と 隆 は 川奈 ホテル へ 昼食 に 行き 、 丸山 という 年配 の 部長 刑事 が 、 昼食 を つかい ながら 事故 係 の 報告 を 受け て い た 。
1073
,5861,25: しかも 、 弓 袋山 から 里 へ 出 て 来 た 彼 の 眷族 や 伴 類 たち は 、 将門 が 石井 へ
^
ひき 揚げ た あと で 、 歯噛み を し あい 、
飛び起きる
(飛ぶ.起きる)
延べ語数:
11
0081
,3254,4: そう いっ て
^
とび おき た の は ダビット だっ た 。
0098
,1854,41: 今日 は 煙草 を どうか し て 手 に 入れ たい と 思い 、 私 も 鶴岡 の 多 介 屋 へ ひとつ 行っ て 、 本物 の 煙草 を 一ぷく 喫 って み たく て 堪ら なく なる と 、
^
跳び 起き た 。
0112
,924,23: う すっ くらい 拝殿 の 中 に まだ 若い 僧 の ねそべっ て 居 た の が 千 世子 の 大きな 笑い声 に
^
とび 起き て 赤い かお を し た の が 気の毒 の 様 に も 又 馬鹿馬鹿しい 様 に も 思え た 。
0732
,2012,1:
^
とび 起き て 、 タタミ に 両手 を つい て 、 平 あや まり に あやまる 。
0759
,6841,6: 記代子 は 思わ ず 、
^
とび 起き て 、 格子 に しがみつい て い た 。
0759
,6876,20: 記代子 は 、 すべて を 諦め かけ て い た が 、 その 気配 を きく と 、 突然
^
とび 起き て 、 夢中 で 戸 を 叩い て い た 。
0780
,277,42: 左近 が 札束 を 二つ に わけ て 常友 と 志 道 軒 に 渡し た 時 の 幸平 の 顔 という もの は 、 突然 あらゆる 感情 が 無数 の 鬼 に なっ て 一時 に 顔 の 下 から
^
とび 起き て 毛穴 から 顔 を だし て 揃っ て 大きな 口 を あけ て 首 を ふりまわし た よう だっ た 。
0785
,218,11: 火 が まわっ て のち に 喜兵衛 が 棺 から
^
とび 起き て 扉 を あけ て 出 て くる 筈 だ が 、 錠 を おろし て しまっ ちゃ ア 、 グアイ が 悪く ない か な ア 」
0845
,153,7: 波川 は 痛み も 忘れ て
^
跳び 起き た 。
0854
,364,7: 朝 、 目 を さまし て 、
^
とび 起き て 、 紙 フウセン を ふくらまし て 、 小さな 部屋 を つき まわっ て 、 一 人 で キャアキャア 喜ん で い たり 、 全裸 に なっ て 体操 し たり 、 そして 、 急 に 私 に だきつい て ゲラゲラ 笑い だし たり 、 娼家 の 朝 の 暗 さ が ない ので 、 私 は この 可愛い 女 が 好ましかっ た 。
1072
,1149,5: 女 も 市十郎 も 、
^
とび 起き た 。
睨み据える
(睨む.据える)
延べ語数:
11
0080
,2695,15: と 、 博士 は 、 ますます こわい 顔つき に なっ て 、 検事 を
^
にらみ すえ た 。
0091
,1308,13: 課長 は かんかん に なっ て 探偵 蜂 矢 十 六 を
^
睨み すえ た 。
0091
,1579,8: —— が 、 雪子 学士 は 課長 を
^
睨み すえる と 、 研究 ノート の 山 を 指し そして 両手 を 前 に つき だし た 。
0141
,2036,38: 素子 は 、 よっ て 来る 人だかり に 押さ れ て 輪 の そ と へ はみ出 そう に なり ながら 、 急激 な 亢奮 で 体 じゅう の 神経 が こりかたまっ た よう に 、 女 を
^
睨み すえ た まま 立っ て いる 。
0141
,13447,25: 二 時間 以上 も 、 云い あっ て い た 揚句 、 和一郎 は 、 おそろしい 顔つき に なっ て 多 計 代 を
^
睨み すえ て い た と 思っ たら 、 いきなり 立ちあがっ て そこ に 在っ た 椅子 を ふり あげ た の だ そう だっ た 。
0777
,838,26: 須曾 麻 呂 が 、 ヤアーッ という 大声 を かけ た と 思う と 、 ピン と 威儀 を 正し て ハッタ と 甚八 を
^
睨み すえ 、
0918
,263,9: あれ は 、 京都 の 大徳寺 で 自分 を
^
睨み 据える べき 、 新しい 精神 生活 を 学ん だ 彼 が 、 竜 と 虎 の 眼 と 眼 の 発する 、 闘い の 火花 の 中 に 、 彼 の ほんとう の 自分 を 発見 する こと で 、 さらに 磨きあげ て いっ た の で ある 。
0918
,287,23: しかし 、 やがて 、 自分 が 、 逃れ よう も ない 自分 自身 の 、 探る よう な 目 つき によって 、
^
睨み 据え られる 時代 が やってくる の で ある 。
0948
,540,38: 大池 の 細君 は 、 久美子 が K ・ U だ と 思いこん で いる らしく 、 こちら へ 振 返っ て は 、 いい しれ ぬ 敵意 の こもっ た 眼 差 で 、 久美子 を
^
睨み すえ た 。
1137
,173,24: 半沢 伝次 は 紙幣 と 指 環 を かき集め て 、 元 の かくし に 捻じ 込む と 、 東野 南 次 を
^
睨み 据え た まま 、 静か に 扉 の 外 に 消え て しまい ます 。
1177
,955,0:
^
睨み 据える よう な 熱っぽい 視線 が 信二 を みつめ て いる 。
抱き上げる
(抱く.上げる)
延べ語数:
11
0079
,663,4: ぼく は 仔猫 を
^
抱き あげ て 、 ダイナモ の 前 に おい た 。
0082
,414,10: だから 少年 たち は 、 博士 を 左右 から
^
抱き あげ 、 いろいろ と はげ まし て ようやく 博士 を 立ちあがら せ た 。
0096
,71,13: 青 二 は 、 その あやしい 猫 の よう な 動物 を
^
抱き あげ た 。
0457
,99,3: と 仔犬 を
^
抱き あげ 、 北向 の 三 坪 ばかり の 空地 に つれ て 行っ た 。
0543
,106,13: 倉光 さん は いつ でも 、 クマ を 撫で さ すり 膝 に
^
抱き あげる こと さえ あり ます 。
0661
,159,75: そこで 私 は 裏 の 中学 の 焼跡 で 機械 体操 の 練習 を 始め 、 脚力 と 同時に 腕 の 力 を 強く する 練習 を 始め て 、 毎日 十 五 貫 の 大谷石 を 担い で 走る 練習 を 始め た の だ が 、 もう 夏 に な つて ゐ た 、 私 は パンツ 一つ の 素 ッ 裸 で エイヤッ と 大谷石 に 武者 ぶり つき 荒川 熊蔵 よろしく
^
抱き あげる の だ が 、 おかげ で 胸 から 肩 は 傷 だらけ 、 腕 は ミヽズ 腫れ が 入り乱れ て のたくり 廻 つて ゐる 勇 し さ で 、 全く どうも 、 頭 の 上 に は B 29 が ひどく スマート な 銀色 を ピカ くさせ て 飛ん で ゐる と いふ のに 、 地上 の 日本 は 戦国 時代 の 原始 へ も ど つて 、 生き残る 訓練 だ と い つ て 、 大谷石 に 武者 ぶり つい て ゐる 。
0676
,454,13: 夏川 は は だ か の ヒロシ を 軽々と 担ぐ やう に
^
抱き あげ て 、 母 の 姿 に 面し た 。
0787
,72,4: 彼 は 火鉢 を
^
抱き あげ て 山 と つま れ た 荷 箱 に 投げつけ た こと が 三 度 も あっ た 。
0953
,236,9: 清成 が 几帳 の 蔭 から 花世 を
^
抱き あげ て 出 て 行っ た が 、 すぐ 戻っ て き た 。
0986
,850,6: 椅子 の 上 から トンコ を
^
抱き あげ 、 その 顔 を 撫で ながら 、 三芳 と 記者 たち を 見 くらべ つつ 立っ て いる )
1137
,233,17: 幽 里子 が 瀕死 の 重傷 を 受け て 、 夢心地 に 東野 南 次 に
^
抱き あげ られ た 時 、 その 白い 額 に 雨 と 降っ た 、 南 次 の 唇 を 記憶 し て いる と し たら 、 こう 心安く は 手 を 伸べ なかっ た か も わかり ませ ん 。
差し入れる
(差す.入れる)
延べ語数:
11
0072
,64,18: 彦太 が そう いう と 、 五助 は 無口 で いろり に そ だ を さかん に
^
さし 入れる の だっ た 。
0098
,3295,28: それ も 炉端 の とき と 同じ 歌 の くり 返し で 私 は 眠れ ない が 、 同年 の おもい は 年月 の 深み に 手 を
^
さし 入れ て いる よう で 、 彼 の 脈 の 温 くみ が 私 に も 伝わっ て 来る 。
0140
,3061,19: あけ 放さ れ た 出窓 から 、 飾ら れ て いる 大理石 の 彫刻 の わき まで 枝 を
^
さし 入れ そう に しげっ て いる 楓 の 若葉 照り を うし ろ に し て 、 小枝 の 血色 と 純白 の ブルーズ と は 生気 に みち て 美しい 。
0140
,6287,30: みつ に そう 思わ れ て いる の か と 思い 、 伸子 は 途方 に くれ た 心持 の まま 、 蒲団 の 下 に 見舞 の 包み を
^
さし 入れ て 、 かえっ た 。
0141
,3767,13: ニューラ が 戻っ て き て 、 また ドア から 首 を
^
さし 入れ た 。
0699
,135,21: 道ばた の 百 貫 ほど も ある 大石 の 前 へ 歩みより 、 ユラリユラリ とこ じ 起し 、 肩 を
^
さし 入れ て 、 エイ 、 ヤア 、 ヤア 、 と 目 より も 高く 差し上げ 、 ドスン と 下 へ 投げ 落し た 。
0916
,103,43: コマ 落し で 植物 の 時間 の 中 に 入る こと も 出来 、 電子 顕微鏡 、 望遠 レンズ 等 の 参加 を もっ て 、 「 映画 眼 」 は 電子 の 内面 、 星座 の 機構 に まで その 眼 を
^
さし 入れる こと すら 出来る の で ある 。
0918
,1487,26: また 電子 顕微鏡 、 望遠 レンズ の 出現 で 「 映画 眼 」 は 電子 の 内部 、 星雲 の 中 に まで その 眼 を
^
さし 入れる こと が できる の で ある 。
0995
,1548,80: その 戸 の 右 が わ の ワク に 接し て 、 水 に ぬれ た 岩 の 壁 に 、 三 ヵ所 ばかり 、 直径 二 三 尺 の 穴 が 掘り かけ て あり 、 その 一つ の 、 ユカ に 接し た 一番 大きい —— と いっ て も 人 が やっと 這っ て 入れる くらい の 、 そして 上下 左右 から 岩 に 攻め られ た 不規則 な 形 の —— 穴 に 、 上半身 を
^
さし 入れ て 、 うなっ て いる 花岡 。
1000
,560,12: ——— 最初 、 国 経 が 御簾 の 蔭 へ 手 を
^
さし 入れる と 、 御簾 の 面 が 中 から ふくらん で 盛り 上っ て 来 、 紫 や 紅梅 や 薄 紅梅 や さま ぐな 色 を 重ね た 袖口 が 、 夜目 に も しるく こぼれ 出し て 来 た 。
1072
,1498,26: —— 蕎麦 屋 は 、 巷 の 迅風 耳 と みえ 、 よく しゃべっ て い た が 、 急 に 、 担荷 に 天秤 を
^
さし 入れ て 、
持ち上がる
(持つ.上がる)
延べ語数:
11
0071
,93,7: 五 トン ぐらい の もの が らくに
^
持ち あがる ヘリコプター ( 竹とんぼ 式 飛行機 ) を 一 台 至急 ここ まで まわし て くれる よう に 、 航空 商会 の 千代田 支店 に 頼ん だ 。
0080
,860,3: えらい こと が
^
持ち あがる でしょ う 。
0505
,917,26: 栄蔵 が 東京 へ 行く 時 に 、 大抵 の 金 は 持っ て 行っ て しまっ た 後 へ 、 思わ ぬ 事 が
^
持ち あがっ た ので 、 お節 は こま こま し た 物入り に いろいろ 苦しい 工面 を し て 居 た 。
0508
,630,38: 彼 の 人 に 断っ たって どうせ は 誰 か に たのま なけりゃ あ なら ない の だ から 、 又 己 を 好い と 断り ながら 誰 に 頼ん だ とか 何とか 云っ て 面倒 が
^
持ち あがる から 、 仕様 事 なし に たのん で 仕舞っ た の さ 。
0583
,41,13: じっと 物 を 見る 時 に は 、 左 の 眼 が 少しく
^
持ち あがっ て 細く なり まし た 。
0583
,83,5: 左 の 眼 が 少し
^
持ち あがっ て 細く なり 、 垂れ ぎみ の 下 唇 が そのまま 引き しまり 、 その 全体 の 表情 が 、 微笑 めい て 見え まし た 。
0583
,136,2: その 、
^
持ち あがっ て 細 まる 左 の 眼 は 、 少しく 斜視 で 、 それ を 中心 に 、 顔 全体 に さっと 冷酷 と も 言える 色 が 流れ まし た 。
0822
,114,20: 必死 に 手足 に 力 を こめ て も 、 二 三 分間 は 一 センチ も 上 躰 が
^
持ち あがら ない の です よ 。
0866
,2858,9: それにしても 、 一応 、 退院 の 話 が
^
持ち あがる からには 、 いつか の 険悪 な 状態 から 、 いくぶん 持ち直し て いる に 違い ない と 考え た 。
1153
,54,20: ちょっと やけ 気分 に なっ て い た ころ 、 私 が 全く 予期 し なかっ た 奉公 話 が
^
持ち あがっ た 。
1162
,110,7: その よう な 話 が なんど も
^
持ち あがっ て 来 た 頃 、 父 は 、 たまらなく なっ て 来 た の で あろ う 。
滑り降りる
(滑る.降りる)
延べ語数:
11
0071
,1886,1: 「
^
滑り 下りる と 、 そこ に は 一つ の 関所 が ある 。
0081
,2198,8: 地下道 を ついに 抜け 、 崖 を
^
すべり 下り て 、 沼 の 畔 まで 来 た 。
0084
,215,15: 山木 と 河合 は 、 崖 を つたわっ て 、 ずるずる と 下 に
^
滑り 下り た 。
0091
,1836,9: 道夫 は そう いっ て 、 寝台 から
^
すべり 下りる と 、 雪子 の 方 へ かけよっ た 。
0098
,63,60: 浮雲 の ただ よう 下 、 崩れ た 土 から 喰 み 出 て いる 石塊 の おもむき 蒼 樸 たる 古 情 、 小川 の 縁 の 石垣 ふかく 、 光陰 の しめり 刻ん だ なめらか さ 、 今 も 掘り出さ れる 矢の根 石 など 、 東 羽 黒 に 追い詰め られ て 滅亡 し た 僧兵 ら の
^
辷り 下り 、 走り 上っ た 山路 も 、 峠 を 一つ 登れ ば 下 は 海 だ 。
0098
,1593,4: 樹 の 幹 を
^
辷り 降り て くる 蛇 の 首 。
0820
,112,28: そこ へ スキー 回転 競技 式 の 曲線 型 に レール を しい て オモチャ の 自動車 に お客 を の ッ け て アッ という ま に
^
すべり 降りる 仕掛け が あっ た 。
0986
,539,7: ( 椅子 から 床 の 上 に
^
すべり 降り て 、 片手 を つい て ) ね 、 その 点 だけ は 、 この ——
1072
,301,9: ふたり は 、 猿 の よう に 、
^
辷り 下り た 。
1073
,4275,7: 繁 は 、 欅 の 大木 から
^
辷り 降り ながら いっ た 。
1173
,915,8: もし 声 を 立て たり 、 崖 を
^
すべり 降り たり すれ ば 、 直に 射殺 する つもり で ある 。
示し始める
(示す.始める)
延べ語数:
11
0060
,4171,12: 渡辺 の 逸脱 の 産物 が 予想 外 の 売り上げ を
^
示し はじめ た とき 、 早め に しかる べき 組織 的 な 体制 を 作っ て しまう という 選択 も あっ た の かも しれ ない 。
0060
,5232,30: 一 九 七 九 ( 昭和 五 十 四 ) 年 九月 に 出荷 を 開始 し た PC — 8 0 0 1 が 好調 な 売れ行き を
^
示し はじめる と 、 今度 は アスキー の 側 に 、 PC — 8 0 0 1 で 走ら せる アプリケーション を 売ろ う と する アイディア が 生まれ た 。
0141
,17028,44: フーヴァー の 資本 ・ 労働 協約 は 、 現に アメリカ 国内 生産 の 矛盾 と 対立 と を 鋭く 意識 さ せる 役に立っ て いる ばかり で あり 、 フランス の 資本 主義 は 、 自動車 生産 の 部門 から 恐慌 の 影響 を
^
示し はじめ て いる 。
0184
,12,24: ドイツ の ナチズム の 暴力 が あらわれ 、 イタリー の ファシズム が 芝居 がかり の 権力 遊び から いよいよ 非 人道的 な 爪牙 を
^
示し はじめ た ころ だっ た 。
0215
,17,29: アジア は 、 現代 史 の なか で 、 はっきり 一つ 地球 の 東側 に 生存 し て いる 人類 の 文学 として 自身 を なりたた せる 可能 を
^
示し はじめ た 。
0221
,403,27: その 社会 的 基盤 の ひろ さ 、 多様 さ に ふさわしく 、 これら の 婦人 たち は 人民 の 文学 として の 発言 の 可能 を
^
示し はじめ て いる 。
0318
,1110,15: 吉田 内閣 の 時 から は 、 政府 は はっきり 反 民主 的 方向 を
^
示し はじめ た 。
0318
,1423,11: 音楽 学校 は 各国 の 音楽 に 向っ て 関心 を
^
示し 始め た 。
0747
,81,7: アロハ は そろそろ 復活 の キザシ を
^
示し はじめ た 。
0792
,800,11: そういう わけ で 、 日野 が 彼 に 友情 を
^
示し はじめ た 当座 の うち は 、 セラダ は 警戒 厳重 を きわめ て い まし た 。
0903
,170,9: また 教育 界 が 同じ 反動 の 徴候 を
^
示し はじめ て いる 。
付き動かす
(付く.動かす)
延べ語数:
11
0060
,2609,4: 何 か 心 を
^
つき 動かす もの が 欲しかっ た の だろ う 。
0140
,467,4: 伸子 は 、
^
つき 動かさ れ た よう に 保 の 絣 の 筒袖 に 手 を 置い た 。
0140
,4915,59: その 蜘蛛 の 糸 は 、 いま に も 絶え そう に 細い のに 決して 切れ ない 強靱 さ を もっ て い て 、 南京玉 を 一 粒 一 粒 と とおし て ゆく 絹 の 糸 の よう に 、 いつの間にか 、 伸子 の 心 の 中 で 、 一つ 一つ ばらばら に おこっ て 伸子 を
^
つき 動かし た 出来ごと と 出来ごと と の 間 を とおし て 、 それ は なんだか 、 そして どう なる の だ か は 分ら ない ながら 、 一つ の 輪 に なり かかっ て いる 気持 で あっ た 。
0141
,11402,18: その 人 が ひとつひとつ に ひっかかっ て くる 云い かた に だまっ て い にくい 気持 に
^
つき 動かさ れ た 伸子 は 、
0141
,13248,15: 素子 の その 声 に は 、 思わず 伸子 を 素子 の 方 へ
^
つき 動かす 調子 が あっ た 。
0141
,22349,49: 少女 っぽい と いう より 、 少年 ぽく 見える ほど すらり と し た 体つき の 須美子 が 、 純潔 なき まじめさ で 、 子供 が 二 人 も つづけ て 生れ て しまい まし た し 、 という の を きい た とき 、 伸子 の 心 は
^
つき うごかさ れ て 、 須美子 を 胸 に 抱きしめ て やり たい よう だっ た 。
0164
,168,3: その 欲望 に
^
つき 動かさ れ て 、 わが 心 、 ひと の 心 、 それら の 心 を 生む 社会 の 密林 に わけ 入る の だ が 、 今日 の 私 たち は 、 少く とも 、 自分 の 諸 経験 を 、 社会 現象 の 一つ として 感じ うる だけ の 能力 は 備え て いる 。
0179
,4,5: 黒人 英雄 の 官能 を
^
つき 動かす 濃く あつい 血 の 力 の ほか に 。
0213
,11,30: 若い 二 人 は 、 その 異常 な 別れ の 夜 に 、 互 の 愛 を 互 の うち に 与え あわ ず に い られ ない 熱情 に
^
つき 動かさ れ た の で あっ た 。
0296
,40,24: 「 野呂 栄太郎 の 追憶 」 の 終り に かかれ て いる 堂々 の 発言 を 見 て 、 私 の 心 が 激しく
^
つき 動かさ れ た の は 、 今 から 七 年 前 の 暑い 夏 、 埃 くさい 公判廷 で 幾日 も 見 た 光景 が 、 まざまざ と 、 甦っ て 来 た から で ある 。
1040
,3307,22: そんな ふう に 結論 し ない こと に は 、 あの 少年 をめぐって 自分 の 心 が これ ほど まで に 強く
^
つき 動かさ れる こと の 説明 が 、 つか なかっ た 。
出し始める
(出す.始める)
延べ語数:
11
0060
,214,12: 示さ れ た ソフトウエア は 、 ボイジャー という アメリカ の 会社 が
^
出し はじめ た 「 コンピューター で 読む 本 」 だっ た 。
0060
,3143,23: 渡辺 の 加わっ た グループ は 大手 の 電機 メーカー や 半導体 企業 を 訪れる 代わり 、 キット 式 の システム を
^
出し はじめ た ばかり の 小さな 会社 や 、 マニア たち の クラブ を 選ん で 訪ね て いっ た 。
0060
,3144,26: サンフランシスコ 郊外 の メンローパーク に ある 、 ピープルズ・コンピューター・カンパニー という 団体 で は 、 『 ドクター・ドブズ・ジャーナル ( DDJ ) 』 という ホビイスト 向け の 雑誌 を
^
出し はじめ て い た 。
0060
,3148,34: 中でも 特に 彼ら が 驚かさ れ た の は 、 まっとう な 企業 も 数多く 存在 し て いる シリコンバレー の 中 で 、 一行 が 彼ら と キット 式 の コンピューター を
^
出し はじめ た ばかり の IMSAI 社 のみ を 訪ね た 点 だっ た 。
0060
,5141,54: その 西 は 『 I / O 』 を 創刊 し た か と 思う と すぐ に 、 軌道 に 乗りかけ た 雑誌 を 捨て て 仲間 たち と 別 の 出版 社 を 設立 し 、 今度 は 明確 に パーソナル コンピューター に 狙い を 絞っ た 『 ASCII 』 を
^
出し はじめ た 。
0087
,743,21: 折 よく と いう か 、 亀 之 介 の 申立 によって 、 その ねばっこい もの が 水面 から 頭 を
^
出し 始め た よう に 思う 。
0242
,215,6: 丈夫 な レンシェン も 熱 を
^
出し はじめ て いる 。
0988
,4989,20: その うち に 、 稻子 は 、 あまり 昂奮 し た セイ か 、 不意 に ひどい 鼻血 を
^
出し はじめ た 。
0989
,358,16: 柳子 そんな 事 言う けど 、 株 屋 が 政党 など に お ちょっかい を
^
出し はじめ たら 、 もう おしまい じゃ ない かしら ね 、 あんた の 前 だ けど 。
1073
,2626,48: 唯一 の 後援 者 で あっ た 良 持 の 没後 は 、 一時 、 部落 の 諸 職 とも 、 仕事 を 失っ て 、 途方 に くれ た が 、 その後 、 大串 の 源 護 が 、 それ に 代る 以上 の 註文 を
^
出し 始め 、 以来 常陸 源 氏 の 諸家 の 武具 を ひきうけ て 、 年中 、 手 の あく こと は ない など と も 、 話し出し た 。
1172
,1379,15: 私 達 が 近づく と 、 それぞれ 立ち上っ て 、 箱 から 暗号 書 を
^
出し 始め た 。
起ち上がる
(起つ.上がる)
延べ語数:
11
0059
,65,2: 私 は
^
起ち あがる と 、 便所 へ 行っ た 。
0617
,764,34: そして 太い 幹 が 地 を 這っ て 遠 呂 智 の うねり を 思わ せる が 、 一間 ばかり 這っ て 、 急 に 頭 を 斜 に 上 の 方 へ と
^
起ち あがら せ て いる 。
0866
,2789,6: 真喜 は 、 つと 、
^
起ち あがり ながら 、 そう 言 つて 、 返事 も きか ず 、 行 つて し まつ た 。
0868
,50,23: 問題 は 、 どん底 に 落ち込ん だ 時 、 もうす つかり 骨 ぬき に さ れ て いる か 、 あるいは 、 まだ
^
起ち あがる 力 が 残 つ て いる か 、 という こと です 。
0930
,8,5: 一つ の 町 が
^
起ち あがれ ば 、 次 の 村 もじっ として は い られ ない の で ある 。
1012
,381,14: 今 も 先生 が 突然 世界 共通 の この 苦笑 を 洩らし て 、
^
起ち 上がら れる と 、 譜 本 を 鷲掴み に し ながら 、 身体 を 揺すぶっ て 、 顔 中 を しかめ て い られる の です 。
1013
,1489,26: が 、 無人 の 境 で は 、 大声 を 上げる こと さえ 何 か 空恐ろしい よう な 気 が し て 、 私 は また
^
起ち 上がり まし た 。
1072
,6000,1:
^
起ち 上がっ た 二 人 は 、 楽 翁 の 意中 が 、 あまりに も 、 鏡 を 見る よう に 読め た ので 、 突然 、 こみ上げ て 来る 涙 を 抑止 する 理性 の いと ま なく 、 ありのまま 、 泣い て しまっ た 。
1072
,6825,0:
^
起ち 上がろ う と する 弱腰 を 、 お 袖 は また 突き飛ばし た 。
1073
,496,17: 真向い に い た 禿鷹 が 、 ぎょ ッ と 、 突き上げ られ た よう に ひとり
^
起ち 上がっ て 、
1073
,7837,28: 「 新 皇 、 万歳 っ 」 と 、 さけび 、 もう 次 に は 、 「 わが 君 、 万歳 」 と 杯 を もっ て 、
^
起ち 上がる 者 が あっ たり ——「 相馬 の 御子 は 、 もともと 、 正しい 帝 血 を ひい て おら れる の だ 。
行き過ぎる
(行く.過ぎる)
延べ語数:
11
0053
,1211,21: 宮子 は 急 に 立ち 停っ て 、 橋 の 欄干 に 凭れる 真似 を し ながら 、 鶴雄 の
^
行き 過ぎる の を 待っ た 。
0082
,227,4: やがて 雷雲 が
^
行き すぎ た ので 、 五 人 の 少年 たち は 、 目的 地 で ある 三角 岳 の 頂上 まで 登っ て 来よ う と いう ので 、 ここ まで 登っ て 来 た わけ 。
0082
,1082,17: じろりと 見 られる の は 、 まだ いい 方 で 時には 博士 は まったく 知らぬ顔 で
^
行き すぎる こと さえ あっ た 。
0082
,1980,4: 谷 博士 の
^
行き すぎ た やり かた が 、 こんなに 評判 を わるく し た こと は 明き ら か だ 。
0082
,1981,12: だが 、 当の 谷 博士 は 、 こんな こと を 、
^
行き すぎ た こと と は 思っ て い ない 。
0112
,913,85: 青 っ ぱなをたらした 子供 や ひねっ こび れ た 小守 達 は 千 世子 が 油気 の ない 髪 を 耳 の 両 わき で とめ て ダアリア の 様 に リボン を 結ん で 居る の や 、 うす 色 の 絹糸 を あん だ 長い ショール を 長く ひざ の 下 まで 合わせ も し ない で 流し た 様子 や 男 達 と 足 を そろえ て 大股 に シュッシュッ と 歩く の を 妙 な 目 を し て 見送っ て
^
行き すぎる と 低い 声 で ねたみ 半分 の 悪口 を 云っ た 。
0140
,6342,16: その とき 、 タクシー が めじ る し の 椎 の 樹 の 下 を 思わず
^
行き すぎ た 。
0141
,6998,7: 「 —— わたし の 場合 は うまく
^
行き すぎ て いる ん です 。
0695
,3,5: たとえば 消防車 の サイレン が
^
行き すぎる と 、 広告塔 が 間髪 を い れ ず 、
0918
,469,11: しかし この 創造 さ れ た 人間像 も 、 やがて 再び
^
いき 過ぎ たり 、 または 崩れ て 、 その 立場 が 失わ れ て いく と 、 ただ 武 骨 な もの 、 野暮 な もの と なっ て くる の で ある 。
1061
,20,103: —— という よう な 場面 で ある が 、 それ を 原語 の 気持 を 生かし て 訳出 し て みる と 、 怒れる 風 が 森 を 襲っ て 木々 を 投擲 する 、 する と 、 木々 が 悲鳴 を 挙げ て 泣き叫ぶ 、 そして 木々 の うち 、 烈しい 責め 折檻 に たえ かね て 折れ たく なっ た 者 は 自分 の 意志 で 幹 の なかば から 折れ て いき 、 あくまでも 折れる もの か と 思う 者 は 、 風 が 襲いかかる と 見れ ば 大地 に 身 を 伏せ て それ を やりすごし 、 風 が
^
行き すぎる と また 立ちあがる 、 という の で ある 。
持ち過ぎる
(持つ.過ぎる)
延べ語数:
11
0029
,197,19: その 点 に 就い て は 、 君 は 、 どんなに 自信 を 持っ て い て も 、
^
持ち すぎる という 事 は 無い ん だ 。
0062
,1971,25: と 書い て すぐ に 反省 し て しまっ た の だ が 、 「 劣悪 」 と 呼ぶ の も アップル の 肩 の
^
持ち 過ぎ で ある 。
0140
,5367,14: その 顔 は 、 心 の 内 に あんまり どっさり 云わ ない こと を
^
もち すぎ て い て 、 その ため に まぶた が 重い よう な 表情 で 、 時々 クン と 鼻 を ならし 、 二 十 歳 に なっ た から だに あわせ て は ちいさく なっ て いる 高校 の 制服 の ズボン が 古び て 光る 太い 膝 を ゆすっ て いる 。
0754
,1268,13: 彼 は 温泉 と 畑 づき の 家主 たる こと に 誇 を
^
もち すぎ て しまっ た の で ある 。
0759
,7649,12: 女 の もつ 性質 の 一つ 一つ を 、 あまりに 豊か に
^
持ち すぎ て いる 。
0803
,108,13: そんな バカバカしく 大 ゲサ な こと を し た って 有り余る もの を
^
持ち すぎる だけ の こと で 、 人 を 征服 する こと によって 自分 たち の 生活 が 多少 でも 豊か に なる よう な 国 は もともと よ ッ ぽ ど 文化 文明 の 生活 程度 が 低かっ た だけ の 話 、 つまり 彼 は 単に 腕 ッ 節 の 強い キ印 で ある に すぎ ず 、 即ち 彼 は やがて 居候 に なる べき 人物 で ある に すぎ ない の で ある 。
0817
,449,9: 東京 を 意識 し すぎ 、 対立 感 を
^
もち すぎる 。
0817
,475,19: 女 に も 郷土 は ある し 、 それ は 一 面 、 男 以上 に 郷土 を
^
持ち すぎ て いる かも 知れ ない 。
0851
,132,10: 自分 ながら ウンザリ する ほど 咢堂 的 な 臭気 を
^
持ち すぎ て いる 。
0988
,1339,9: 私 は 前途 に 書く べき 事 を 多く
^
持ち 過ぎ て いる 。
1041
,2318,51: トピカル な 歌 が 、 プロテスト も 含め て なんらかの 政治 的 な 意味 を 持っ て うたわ れる こと は 、 「 反戦 フォークソング 」 に はじまっ た こと で は なく 、 古い 記録 で は 、 一 七 三 四 年 、 政治 的 な 意味 を
^
持ち すぎる から という 理由 で 、 ある 種 の 歌 が ニューヨーク で 抑圧 さ れ て いる 。
放り投げる
(放る.投げる)
延べ語数:
11
0027
,8,21: と 頗る 不快 そう に 呟き 、 毛虫 でも 払いのける 時 の よう な 手つき で 、 その 写真 を
^
ほうり 投げる かも 知れ ない 。
0060
,1424,7: たまり場 に は 常に 、 ギター が
^
放り 投げ て あっ た が 、 タケシ の 目 に は ギター なる 代物 は 単なる 楽器 で は なく 、 それ 以上 の 存在 に 映っ て い た 。
0060
,3331,41: コンピューター に は 何 の 思い入れ も なく 、 パワー ブック を まな板 代わり に 使う よう な 同居 人 は 、 記述 が 技術 的 な 説明 や スペック の 紹介 に 及ぶ と プリントアウト を 数 枚 まとめ て
^
放り 投げ 、 物語 の 本線 のみ を 追っ た 。
0062
,299,78: 五 万 八 千 円 の 一太郎 と 九 万 八 千 円 の 1 — 2 — 3 が 何で また 記者 発表 の 机 に おか れ て いる の か と 思っ たら 、 「 たかだか 原価 二 千 〜 三 千 円 の ソフト に こんな 値段 を 付ける なんて 、 馬鹿げ た 高 売り だ 」 と 宣言 する や マニュアル と フロッピー ・ ディスク を 記者 の 目 の 前 に
^
ほうり 投げ て 、 「 写真 取っ て ね 」 と き た もん ね 。
0062
,780,24: 電卓 用 部品 に 個人 用 コンピューター の 「 臭い アイデア 」 を 付け 、 後 は 大衆 の 海 に マシン を
^
ほうり 投げ て ぐずぐず かき回し て おい た 。
0538
,92,11: お前 だって 帯 が うまく 結べ ない から って 鏡 を
^
放り 投げ たり する じゃ ない か 。
1070
,32,58: 』 『 お いく ( 母 の 名 ) こんな 物 、 新堀 端 から 捨て て しまえ 』 そう 言っ た 父 は 、 母 が 涙ぐん だ の を 見 て 『 ばか 』 と 、 自分 で 引っ たくる よう に 呉服 たと う を つかん で 縁 が わ から 狭い 小 庭 へ
^
抛り 投げ 、 そして ふと ん の 中 に 横たわる と 、 心臓 喘息 でも あっ た ので 、 肩 で ぜ い ぜ いと 息 を し て い た 。
1171
,1398,23: 五郎 は 酒 瓶 を 直接 口 に 持っ て 行っ て 、 残り を 飲み干し 、 崖 下 に 瓶 を
^
放り 投げ た 。
1171
,3509,5: 上衣 を 床の間 に
^
放り 投げる 。
1177
,1437,9: 信二 は スティック を サイド ・ ドラム に
^
ほうり 投げ た 。
1177
,1486,16: 」 兵士 たち は われ も われ も と キャンデイ や 煙草 まで を 老婆 に
^
ほうり 投げ た 。
歌い始める
(歌う.始める)
延べ語数:
11
0021
,220,27: 老母 や 妻 の おどろき 、 よろこび も さる 事 ながら 、 長女 も 、 もの 心地 が つい て から 、 はじめて わが家 の ラジオ が
^
歌い はじめる の を 聞い て その 興奮 、 お 得意 、 また 、 坊や の 眼 を ぱちくり さ せ ながら の 不審 顔 、 一家 の 大笑い 、 手 に とる よう に わかる の だ 。
0060
,297,8: そして 彼 が ロック ビート に 乗せ て
^
歌い はじめる や 、 観衆 から は ブーイング が 起こり 、 彼 は 舞台 を 下り ざる を え なかっ た の です 。
0060
,1405,26: 安田 講堂 攻防 戦 の 直後 、 新宿 西口 の 地下 広場 で 、 長髪 の 貧相 な 若者 たち が ギター を 抱え て
^
歌い はじめ た 。
0060
,1450,28: うた は 街頭 における 政治 行動 として うたわ れる 時 に も その 直接的 な 行動 を 越え て 、 歌い 、 あるいは それ を 聞き 共 に
^
歌い はじめる 人々 の 心 を とらえ 、 魂 を 呼び さ まし 、 ひとり の 民衆 として の 自分 を 認識 する こと へ と ゆり 動かし て 行く 。
0956
,992,4: わらべ 達 唄 を
^
うたい 始める 。
0956
,1199,17: わらべ 達 、 その 行方 を 見上げ ながら 、 誰 から とも なく 「 唄 」 を
^
うたい 始める 。
0983
,751,17: マキ 肥前 の おじさん 、 私 が 死ぬ ん だ と 思っ て 、 お 経
^
歌い はじめ た わ 。
0993
,3780,14: 嘉六 ( いきなり 、 胴間声 を はり 上げ て 、 木曾 節 を
^
うたい はじめる 。
1041
,95,9: と 、 『 ザッツ・オールライト 、 ママ 』 を
^
うたい はじめ た 。
1041
,2879,8: うたわ ず に は い られ なく て
^
うたい はじめ 、 ロック の 電気 的 に 増幅 さ れ た 音 と はりあっ て 客 に 歌 で 触れる ため 、 絶叫 を 全身 から 放つ の だ 。
1041
,3817,23: その とき の 彼 の 発揮 し 得る 音楽 的 な あるいは 社会 的 な 意味 について 論じる 記事 から 、 彼 が
^
歌い 始め た 一 九 五 〇 年代 なかば の アメリカ について 論評 する 記事 まで 、 数多く の 関連 記事 を 僕 は ヒッピー・ペーパーズ で 読ん だ 。
言い捨てる
(言う.捨てる)
延べ語数:
11
0003
,1620,2: そう
^
言い 棄て 僕 の 返辞 も 待た ず 、 さっさと 引き上げ て 行っ た 。
0109
,36,39: 顔 を 血 だらけ に し 、 シャツ 一 枚 の 男 は 工場 の 人 で あっ た が 、 私 の 姿 を 見る と 、 「 あなた は 無事 で よかっ た です な 」 と
^
云い 捨て 、 「 電話 、 電話 、 電話 を かけ なきゃ 」 と 呟き ながら 忙し そう に 何処 か へ 立去っ た 。
0205
,331,52: 彼 が 一応 の スタイル を こわし て 、 ヴァレリー の 言葉 から 、 日本 庶民 の 理性 の 暗い 、 理性 によって 処理 さ れ ない 事象 と 会話 の 中 に 突入 し て いる 生真面目 さ を 、 ただ 日本語 の 不馴れ な 作家 の 時代 錯誤 と だけ
^
云い すてる 人 は ない だろ う 。
0507
,254,1: と
^
云い すて て 只 っ た 一 人 足元 を 見 ながら 、 沈ん だ 、 重い 気持 で 、 静か に 歩い て 居る と 小石 が ひどい 勢 で 飛ん で 来 て 、 私 の すぐ 足元 で 白い ほこり を あげ 、 わき の 叢 に ころげ 込ん で 仕舞っ た 。
0775
,121,34: 包ん で 貰っ た 菓子 は 、 帰る とき 、 ハイ ヨ 、 と 云っ て 見送り の 女中 に 投げ て やり 、 毒 が あっ て も 知ら ねえ よ 、 と
^
云い すて て 帰る の だ と いう 。
0795
,408,4: 野村 は こう
^
云い すて て 別れ を つげ た 。
0841
,280,1: そして
^
云い 捨て た 。
0862
,228,2: と
^
いい 捨てる と 大股 に 座敷 を 歩い て 、 階段 の 下 に 消え て 行っ た 。
0890
,459,3: 」 そう お
^
言い 棄て に なる なり 、 風 の よう に 丘 を 下り て 行か れ た の で ござい ます 。
1072
,661,1:
^
いい 捨てる と 、 かの 女 は 、 おもわ ぬ 暇つぶし を 取り もどす べく 急ぐ よう に 、 薬研 坂 を 小走り に 下り て 行っ た 。
1183
,147,2: と
^
云い すて て 、 悪戯 っ 児 の よう に 首 を すぼめ て 逃出 し た 。
洗い落とす
(洗う.落とす)
延べ語数:
11
0003
,1439,21: 僕 は 「 如何 に さ きく や 」 の 解釈 の 仕方 を 考え 考え 、 頭 の 石鹸 を
^
洗い 落し て い たら 、 マア 坊 は 、 手拭い を 持っ て 来 て 、 そうして こんど は 真面目 な 顔 で 、 何 も 言わ ず に 、 手渡す と すぐ に すたすた と 向う へ 行っ て しまっ た 。
0388
,50,41: 女性 の 一生 の 見 かた の なか に 日頃 から そういう モメント が ふくま れ て いる こと に は 寸毫 も 思いめぐらさ ない で 、 全 級 の 前 で の 嘲り を こめ た 叱責 と 水 で
^
洗い おとさ せる という 処置 しか でき なかっ た の も 、 おそらくは その 時分 の 正し さ について の 常識 の 粗野 さ で あっ たろ う 。
0572
,232,38: 平素 、 彼 の 頬 の 皮膚 に は なんだか 血色 の うすい 荒み が 漂っ て い て 、 一種 の 心身 の 消耗 を 思わ せる もの が あっ た が 、 それ が 冷水 で
^
洗い 落さ れ た よう な 工合 で あり 、 澄ん だ 深い 眼差し と 秀で た 鼻筋 と が しっとり と 落着 い て い た 。
0590
,34,2: 白粉 を
^
洗い 落し た 皮膚 は 艶 や か で 、 顔 の 大型 な わり に 鼻 が すっきり と 細く 、 受け口 を なし て 頣 が 少し しゃくれ て いる 。
0596
,92,4: まっ黒 な つむじ風 を
^
洗い 落す つもり だっ た の だろ う 。
0597
,1900,1: すっかり
^
洗い 落し た つもり だ が 、 皮膚 の どこ か に 一筋 の 糸 の 切れ端 でも 残っ て いや し ない か と 、 ふと 気 に なる こと が ある 。
0687
,73,8: タイル 張り の 浴室 に 海水 を
^
洗い 落し て 、 余 が 二 階 へ 戻る と 、 放 善 坊 が 性 こり も なく 一句 したため て 余 に 示し た 。
0791
,44,5: 身体 の 血 を
^
洗い 落し て みる と 、 どこ に も ケガ を し て い なかっ た 。
0841
,516,20: 短刀 は 仁吉 の 云っ た 場所 から 現れ た し 、 仁吉 の 着衣 に は 血 を
^
洗い 落し た 跡 が ある こと も 判明 し た から 、 彼 の 告白 が 真実 で ある と きまって この 事件 は 解決 し た 。
0844
,325,12: 血 を 浴び た 裸体 を 氷 の よう な 冷水 で
^
洗い 落す という の も 相当 の 難 作業 で ある 。
1171
,2511,12: 入 洲 に 手 を つけ て 、 飯粒 など を ざぶざぶと
^
洗い 落す 。
戦い続ける
(戦う.続ける)
延べ語数:
11
0002
,2885,11: どう か 、 あなた も 、 あなた の 闘い を
^
たたかい 続け て 下さい まし 。
0010
,2,19: 私 は 、 やっぱり 独り で 、 下等 な 酒 など 飲み ながら 、 私 の たたかい を 、
^
たたかい 続ける より ほか 無い ん です 。
0140
,2884,22: さも ない なら 、 大昔 から 人間 の 善意 が どうして あんなに 熱心 に 、 貧困 による 不幸 や 暗 さ と
^
たたかい つづけ て 来 た だろ う 。
0144
,41,81: 下層 階級 出身 の ゴーリキイ が 波瀾 多い ジクザク の 道 を 経 て その 晩年 に は 遂に 人類 的 な 規模 で 進歩 的 文化 の 地 の 塩 と なり 得 た 迄 の 過程 に は 、 とり も 直さ ず 十 九 世紀 後半 ( 明治 元 年頃 ) から 今日 まで 、 夥しい 犠牲 に 堪え つつ 不撓 な 精神 と 情熱 と を もっ て 、 自身 を 縛る 鎖 を 断ち切る ため に
^
闘い つづけ て いる ロシア 大衆 の 意志 と その 勝利 が まざまざ と 反映 し て いる 。
0212
,91,51: 何故 なら 、 こんにちわ たし たち にとって 最も 重要 な の は 、 戦後 五 年間 の 日本 で 、 誰 の 目 に も おおい がたく すりかえ られ て 来 た 反 民主 的 な 諸 力 に対して 、 わたし たち の 生活 と 文学 は 、 どの よう に
^
たたかい つづけ て ゆく か 、 という プログラム を もっ て いる か 、 もっ て い ない か の 問題 で ある から 。
0221
,226,45: いわゆる 「 純文学 」 が 、 ますます 文学 として の 本質 を 弱体 化 さ れ て 出版 企業 に 従属 さ せ られ ながら 、 プロレタリア 文学 運動 に対して は 文学 の 「 文学 性 」 「 芸術 性 」 を 固執 し て
^
闘い つづけ て いる 矛盾 は 、 中村 武羅夫 の 場合 とくに あきらか で あっ た 。
0310
,13,69: ひっくるめ て 、 三 ・ 一 五 と いっ て しまえ ば 、 その なか に は 今日 私 たち が はっきり 敵 として 理解 し なけれ ば なら ぬ 人々 を も ふくん で いる の で ある から 三 ・ 一 五 を 記念 する なら ば 、 三 ・ 一 五 の 検挙 を通じて 今日 まで 一貫 し て 勤労 階級 の 解放 の ため に
^
闘い つづけ て いる 人々 を 記念 し なけれ ば なら ない 。
0398
,87,31: 考え て みれ ば これら すべて の 困難 は 、 みんな 過去 四 年間 の 日本 の 社会 そのもの が 旧 さ と 闘い 、 民主 化 の すり か えと
^
闘い つづけ て き た その 困難 で あっ た 。
0407
,28,47: 一 人 の 少女 は 、 自分 を まとも に 女 として 、 作家 として ひっぱっ て ゆく ため に は 、 一 篇 の 小説 を 発表 し た こと によって 自分 の 内 と 外 と に ひきおこさ れ た あらゆる 不自然 な 力 と
^
たたかい つづけ なけれ ば なら なかっ た 。
0613
,1456,19: 見る べから ざり し 文字 を 、 この 数 年 、 この 文字 を 見る こと なかれ 、 と
^
戦い つづけ て き た 文字 を !
0910
,77,34: 多く の 人々 は それ から 眼 を そらす こと で 脱落 し て いる で あろ う が 、 また 多く の 人 が 、 この 闘い を 手 離す こと なく
^
闘い 続け て いる 。
聞き出す
(聞く.出す)
延べ語数:
11
0777
,664,11: その 癖 に 感じ て 、 ここ に 誰 から も
^
訊き だす こと が でき なかっ た 一 ツ の 書 附 を 進ぜよ う じゃ ない か 」
0777
,696,11: あんた いくら 村中 を 駈け まわっ て も 、 これ を
^
訊き だす ワケ に は いか ない の さ 。
0779
,622,41: 東京 に 残っ た 召使い は 、 故郷 の 村 から 連れ て き た 人 たち で は あっ た が 、 別館 へ 足ぶみ し た こと の ない 者 ばかり で 、 彼ら から 多く の こと を
^
訊き だす こと は でき なかっ た 。
0779
,623,13: ともかく 水 彦一 枝 の 父子 や 別荘 居残り 組 の 召使い から
^
訊き だす こと が でき た の は 、 きわめて 空想 的 な 多久 家 の 相続 問題 や 風 守 の 病気 について の アウトライン に すぎ なかっ た 。
0790
,121,22: 楠 は 心中 に コオドリ し て 喜ん だ が 、 色 に は 見せ ず 、 怪しま れ ぬ 程度 に
^
訊き だし て みる と 、 次 の こと が 分っ た 。
0790
,318,5: 加 十 の こと を
^
訊き だす なら お 直 の ところ だ が 、 それ を お 直 に 訊い た ところ で 、 加 十 の 身 持 が よく なっ て 勘当 が 許さ れる ワケ は ない から 、 まア よし とき な よ 。
0790
,704,13: ボク は 今 から その 婦人 を さがし て 訊き だせる こと を
^
訊き だし たく なり まし た 。
0790
,793,41: さて 私 が カヨ さん の 居所 を つきとめ て 会う こと が でき て 、 つまり 、 石松 が 折 ヅメ を とどけ た 婦人 から 目当て の 返答 が 得 られ なかっ た 代り として 、 カヨ さん から
^
訊き だす こと が でき た こと は 、 加 十 の 上京 後 、 その 帰り を まる 二 ヶ月 の 間 待ち くらし た のち 、 ついに 不安 を 抑え きれ ず に 表向き 禁制 と 知り つつ も 才川 家 へ 問い合わせ の 手紙 を だし た のに 返書 が あっ て 、 勘当 中 の 加 十 が 当家 に 居る 筈 は ない という アッサリ し た 文面 でし た と いう 。
0794
,126,35: だから 宿屋 の 番頭 を し ながら も 経済 界 の こと に は 勉強 も 注意 も 怠ら ず 、 株 屋 だの 銀行 員 の 客 と みれ ば 根 掘り 葉 掘り
^
訊き だし て 経済 界 の 実相 という もの を 身 に つけよ う と 努力 し 、 父 亡き あと 直ちに 父 の 会社 の 社長 に おさまっ て も 一 ぱし 通用 できる よう に 常住坐臥 怠る ところ が ない の で あっ た 。
1074
,1284,26: 同じ 一つ の 喜界島 に も 、 まだ この 七夕 由来 と 結合 し なかっ た 、 以前 の 形 と も 見る べき もの が
^
聴き 出し 得 られる 。
1076
,1631,30: 小 魚 や 羽虫 など は 群 を なし て 飛ん で き たろ う が 、 その 挙動 に 特別 の 注意 を 払っ た という 話 は まだ
^
聴き 出さ ない 。
付き纏う
(付く.纏う)
延べ語数:
11
0620
,572,11: ところが 軍 と の 悪 因縁 は どこ まで も
^
附き まとう 。
0672
,119,18: 私 は ただ クサレ 縁 とか 俺 の 女 だ など と ウヌボレ られ て 後々 まで うるさく
^
附き まとわ れる の が 厭 だ から で 、 六 人 の ほか に 、 病弱 の 美 青年 が 二 人 、 この 二 人 に も 許し て いい と 思っ て い た が 、 召集 解除 で すぐ 帰さ れ そう なお それ が あっ た ので 、 許さ なかっ た 。
0672
,438,26: 土俵 、 見物 衆 、 巡業 の 汽車 、 宿屋 、 僕ら 見 てる の は 人間 と 埃 ばっかり 、 どこ へ 行っ て も
^
附き まとっ て いやがる から な 。
0787
,265,7: 何 から 何 まで オーカミイナリ が
^
附き まとっ て いる の で ある 。
0836
,152,12: すぐ その後 に つづけ て 「 いつ まで も 元 芸者 が
^
附き まとう の は 気の毒 で まったく 旧来 の 陋習 で ある 」 と 先生 は いたわっ て 仰 有る が 、 前文 は その イタワリ が 形骸 に すぎ ない こと を 悲しい ほど ハッキリ 表し て いる で は あり ませ ん か 。
0988
,5721,12: 野口 の 所 に 居る と 國 友 の 子分 たち に
^
附き まとわ れる ので 、 あれ 以來 、 野口 の 所 を 出 て し まつ て 、 うぐいす 谷 の 方 の アパート に 住み 、 生活 の 方 は デパート の マネキン に なつ たり 、 時に よ つて 畫家 の モデル に なつ たり —— その ほか 、 上野 や 淺草 かいわい で 、 例 の 案内 ガール 、 つまり カフエー の 客引き の オトリ を し たり 、 それから 、 もつ と ひどい 事 も し た かも 知れ ない 、 僕 に は 現在 でも そこ の 所 は ハッキリ わかり ませ ん —— そして 、 時に よ つて 、 いよいよ 困る と フラリ と 野口 の アトリエ に 現われ て 現金 引き か え に 寫眞 の モデル に なる と 言 つ た よう な 生活 を し て い た らしい の です 。
0993
,2298,23: そい で 日本 へ 帰っ て 来 て から も 、 イザ ベル なんて 人 が 追いかけ て 来 て 、 ゴタゴタ と
^
附き まとう し 、 それ が やっと 片 附い た と 思っ たら 、 もう 芸者 の 人 や なんか が 二 人 も 三 人 も 出来 て いる 。
0993
,2311,8: 木戸 そい で 、 御 主人 に
^
附き まとっ て いる 山師 みたい な 人 と 言う の は 、 何と 言う ——?
1000
,84,13: あれ から お 伺い し なかっ た の は 、 そう く うるさく
^
附き 纏う の も 失礼 だ と 思っ た から だ よ 」
1000
,1366,34: それ と 同じ に 、 こう 云う 無人 の 境 に あっ て 静か に 咲き 満ち て いる 此 の 夕 桜 に は 、 何 か 魔物 めい た 妖麗 さ が
^
附き 纏っ て いる よう に 思え て 、 彼 は 我が 眼 を 疑い ながら 、 左右 なく 近寄ろ う と も せ ず 、 遠く から 眺め 渡し て い た 。
1056
,127,21: されど 、 kikinni とかいう も の atane とかいう もの の 悪臭 が 、 どこ まで も 我 等 の 身 に
^
附き 纏う て 、 和人 の 国 へ 出稼ぎ に 行く こと も なら ず 、 今 は もう 懲 々 し た ので 、 今後 は 決して アイヌ の 国土 へ は 、 出稼ぎ に 行か ない つもり で ある —— と 疱瘡 の 神 が 自ら 物語っ た 。
呼び返す
(呼ぶ.返す)
延べ語数:
11
0613
,1489,16: 私 は むっくり 起き なおり 、 豆 ちゃん に 今 の 使い の 人 を
^
呼び 返し て くる よう に 頼ん だ 。
0953
,103,33: 気 の 弱い 法皇 は うるさい の で まいっ て しまい 、 いい なり に 赦免 状 を 出し た ので 、 ろくろく 敦賀 の 景色 も 見 ない うち に 京 へ
^
呼び かえさ れる こと に なっ た 。
0983
,130,3: ( そっち へ
^
呼び 返す ) おーい 、 仲蔵 かよう !
1000
,629,54: 彼 は 何とか し て その 幻影 を 、 酔 餘 の 揚句 に 見 た 一場 の 悪夢 で ある 、 と 云う 風 に 思い 做 そう と し て み た が 、 昨日 の 夕方 から の 出来事 の 記憶 を 、 一 つく 気 を 落ち着け て じっくり と
^
呼び 返し つ ゝ 吟味 し て みる と 、 どうやら それ は 夢 で は なく て 事実 で ある らしい こと が 、 否み 難く なっ て 来る の で あっ た 。
1072
,3255,18: 」 庄七 も 由 も 、 眼 を 剥い て 、 急 に 、 番 太 精神 を
^
よび 返し た 。
1072
,3983,29: 義平 太 は 、 その 短い 文字 を ひと目 に 読ん で 、 「 ありがとう 」 と 、 さりげ なく 、 すぐ 立ち去り かけ た が 、 お次 に
^
よび 返さ れ て 、 また ふと 足 を とめ た 。
1072
,4460,7: と 、 義平 太 を 、
^
よび 返し た 。
1073
,5428,6: 肉体 に 、 健康 が
^
よび 返さ れ 、 その 健康 が 、 彼 の 彼 らしい 意志 気力 を 、 恢復 し て くる と 、
1094
,92,16: しかし この 本 は 、 私 に は 少年 の 日 の 夢 を 再び
^
呼び 返し て くれ た という 意味 で 大切 な 本 で あっ た 。
1134
,65,21: その 日 の 早朝 用事 が あっ て 東京 に 出 た 喜 田川 三郎 氏 は 、 電話 で
^
呼び 返さ れ 、 百方 手 を 尽し て 海 を 捜索 し まし た が 、 夫人 の 死骸 も 千束 守 の 死骸 も 、 それ っ 切り 揚り ませ ん 。
1174
,2291,5: 魚釣り の 途中 で
^
呼び 返さ れる なんて 、 今 まで なかっ た こと で ある 。
走り込む
(走る.込む)
延べ語数:
11
0587
,312,6: 或は 、 そこ の 物影 に
^
走り こん で 、 身 を ひそめ て 、 窺い たく も 思い まし た 。
0698
,184,7: 一 瞬間 に 、 突然 別世界 へ
^
走り こん で い た の だ 。
0759
,4392,16: 女の子 の 一 人 は 、 イヤ がる 風 も なく 、 気軽 に 奥 へ
^
走り こん だ 。
0818
,409,14: かく てこ の 荒れ ミコシ が 市街 へ とびだす と 、 どこ へ どう
^
走り こみ 突き当る か 、 担い で いる 十 六 人 に は 分ら ない 。
0947
,1358,32: 二 十 時 の 国電 の 上り が 、 山々 に 警笛 の 音 を こだま さ せ ながら 、 亀 ヶ 谷 の トンネル に つづく 切取 の 間 へ
^
走り こん で 行く 。
0947
,1520,15: 松林 を 吹き ぬける 風の音 だ と 思っ た の は 、 車 が
^
走り こん で き た 音 だっ た らしい 。
0948
,864,20: 三 時 近く に なっ て 、 本庁 の 加藤 主任 の パッ カード が ロッジ の 前庭 に
^
走り こん で き た 。
0948
,877,56: 葉桜 に なっ た 桜 並木 の バス 道路 に 、 大型 の 貸切 バス が 十 台 ばかり パーク し て い て 、 車 を まわす 空地 も ない のに 、 朱 と 水色 で 塗り わけ た 観光 バス が ジュラルミン の 車体 を 光らせ ながら 、 とめど も なく つぎつぎ に
^
走り こん で くる 。
1072
,6607,24: 小声 で いっ た と 思う と 、 お 袖 の 影 は 、 ふい に 縁日 の 辻 へ 、 ツイ と
^
走り こん で しまっ た 。
1177
,937,4: 信二 は 便所 に
^
走り こん だ 。
1177
,1307,4: 電車 は ホーム に
^
走り こん だ 。
辿り着く
(辿る.着く)
延べ語数:
11
0564
,34,1: どうしても
^
辿り 着き たかっ た の だ 。
0745
,304,28: ついに 意 を 決して クラ ヤミ の トンネル を くぐりぬけ 、 二 里 の 難路 を 突破 し て 、 一命 無事 に 伊豆多賀 の 里 に
^
辿り 着く こと が でき た 。
0956
,251,20: 何だか 、 今夜 中 に 三井寺 を 過ぎ て 、 滋賀 の 里 まで は 是 が 非 で も
^
辿り 着く ん だ なんて 、 とても 張り切っ て た よ 。
0993
,4907,13: もう 、 どうしても これ 以上 し ょうがねえつうんで 、 そん 時 に 金吾 が
^
辿り 着い て い た の が 上野 駅 だ そう で やし て ね 、 待っ て いれ ば 、 どうやら 切符 が 手 に 入る らしい ので 、 とにかく 一 度 信州 に 戻っ て から 出直そ う という 気 に なっ て ね 、 ガックリ し て 、 駅 の 行列 の 尻 について タタキ の 上 に 坐っ て い た そう だ 。
1000
,608,18: 時 平が 重く て 美しい 肩 の 荷物 を 持て扱い ながら 、 喘ぎ く 車 の 際 まで
^
辿り 着く と 、 雑色 や 舎人 たち が 手 にく かざす 松明 の 火 の ゆらめく 中 で 定国 や 菅根 や その他 の 人々 が 力 を 添え 、 両側 から 掬い 上げる よう に し て 辛うじて その 嵩張る もの を 車 へ 入れ た 。
1013
,1117,12: そして やっと の こと で 、 湖 の 水門 の あたり まで
^
辿り 着き まし た が 、 まったく 私 に は もう 、 窈窕 も 凜 々 し さ も お侠 も 淑やか さ も 何もかも が 、 一切合切 区別 つか なく なっ て しまい まし た 。
1013
,1418,54: その 道 も ない 草 の 中 を 、 あっち へ 行き 、 こっち へ 曲り 、 二 年 昔 の 朧 な 記憶 を 呼び 起し て やっ と の こと で 、 例 の 、 向う に 赤松 の 丘 を 眺める 、 ホテル の 建築 場 跡 の 広場 へ
^
辿り 着く こと が でき まし た 。
1138
,193,16: 「 明日 の 御輿 入 と 承 わ って 、 やっと の 思い で 此処 まで
^
辿り 着き まし た が 、 最早 精 も 根 も 尽き 果て まし た 」
1146
,74,19: そして 、 その 年 の 夏 に は もう 、 二 人 は 最後 の 一線 の 寸前 まで
^
辿り 着い て 居 た の です 。
1149
,47,22: 行手 の 線路 に対する 不安 は 一の関 あたり から 増大 し て 居 た の です が 、 小牛田 の 駅 まで
^
辿り 着く と 、 不意 に —— 真に 不意 に 、 駅 夫 と 車掌 が 、 松島 、 鹿島台 あたり の 洪水 の ため に 、 線路 に 浸水 し て 、 列車 は 当分 動く 見込 は 立た ない という こと を ——、 客車 毎 に 知らせ て 歩い た の です 。
1149
,84,17: 小牛田 で 不思議 な 一夜 を 明かし た 後 、 翌日 は 何 う やら 上野 まで
^
辿り 着い て 、 お 染 を 牛込 の 親類 の 家 に 送り届け た 金 三郎 は 、 その 晩 真砂 町 の 富士見 軒 で 、 友人 五 六 人 の 催し た 送別 会 に 臨み 、 翌々日 は 横浜 から 南米 行 の 汽船 に 乗込ん だ の です 。
思い見る
(思う.見る)
延べ語数:
11
0205
,234,13: 沈毅 、 純朴 な 若い 中国 の 人民 の まもり て たち を
^
思い みる こと が でき た 。
0221
,87,11: 」 「 十月 も そわ で わかれ たる 少女 心 を
^
おもい み よ 。
0612
,1367,24: この りっぱ な 母 が 、 こまやか に 心 を 砕き 、 深い 愛 を そそい で イエズス を 育て た 有様 は 、
^
思い みる だに 尊い きわみ で ある 。
0772
,22,2: お前 ほど
^
思い み だれ て 智慧 を かりに 来 た 人 は い ない が 、 探偵 は 、 皆 、 そんな もの か え 」
0775
,155,4: 咲子 は にわかに
^
思い み だれ て 怒り に 狂っ た 。
0779
,673,9: しかも 、 ひるがえって 英信 の 謎 の 言葉 を
^
思い み よ 。
0779
,869,5: 遊学 し たい 一念 に
^
思い み だれ た 私 は 、 不覚 に 、 藤 ダナ の 下 で 、 心 の 迷い を 露出 し て しまっ た の です 。
0790
,23,6: 楠 は 妖しい 気持 に
^
思い み だれ つつ これ を 署 へ 持ち帰っ た 。
0926
,87,36: 多く の 青年 が 、 芸術 家 が 、 知識 人 が 美しくも あの 行動 の 中 に 巻き込ま れ て 行っ て 、 馬 の コース の 中 に 立つ に 至っ た こと を
^
思い み て 、 私 は 感慨 に うた れる の で ある 。
1081
,104,15: 私 は 昨夜 の 出来事 が ひょっとしたら 、 夢 で は なかっ た か と
^
思い み ながら 、 だんだん 白ん で 行く 東 の 空 を 眺め て い た 。
1094
,96,32: 簪 を さし た 蛇 と 原子 爆弾 の 原理 と が 仲よく 組合 わ さ れ て い た 幼年 の 日 の 夢 を 、 今更 の よう に なつかしく
^
思い 見る 次第 で ある 。
焼き殺す
(焼く.殺す)
延べ語数:
11
0146
,4,26: 人間 の 理性 が 千 年 の 夢 から やっと 目 醒め かけ た ばかり の 、 ヨーロッパ で は 数 千 人 の 魔法使 を
^
焼き 殺し た ところ の 、 そして 誰 でも 人間 と 魔 の 力 と の 直接的 関係 の 可能 性 を 疑う もの は なかっ た ところ の 、 そういう 野蛮 な 世紀 の 子 で ある 」
0454
,158,15: 私 も 、 自分 の 荷物 を 出 そう として 、 ひと の 子 を
^
やき 殺し ちゃあ 寝 ざめ が よく ない と 思っ て 、 我慢 し て しまい まし た が … … それ も いい が まあ 貴女 、 その 小僧 が 朝鮮 人 の 子 だって 云う じゃあ あり ませ ん か 、 私 口惜しくっ て 口惜しくっ て 、 こんな ん なら 放 ぽ り 出し て やれ ば よかっ た と 思っ て ね 、 傘 一 本 、 着 換え 一 枚 あり ませ ん や 。
0612
,527,8: ほう —— する と 何 かい 、
^
焼き 殺さ れ た ん だ な ?
0613
,610,4: 落ち着い て い たら
^
焼き 殺さ れる 、 あたりまえ に し て いる わけ に も ゆか ぬ 。
0674
,58,30: 彼 に よ つて 修道 服 を 受け た 数 人 を 始め 七 百 名 余り の 信徒 達 が 一網打尽 と なり 、 刑場 に 送ら れ て
^
焼き 殺さ れ て し まつ た が 、 次 兵衛 のみ は 風 で あつ た 。
0678
,80,13: 家 は 焼か れ 、 親 兄弟 、 女房 、 子供 は
^
焼き 殺さ れ たり 、 粉みじん に 吹きとばさ れ たり 、 そういう 異常 な 大事 に も ほとんど 無感覚 に なっ て いる 。
0708
,159,16: 老 蝮 は 足利 義昭 の 兄 の 将軍 を 殺し 、 その 母 も
^
焼き 殺し た 。
0779
,864,4: 代り の 誰か を
^
焼き 殺し て 白骨 を 残さ なけれ ば なり ませ ぬ 。
0779
,866,9: しかし 、 いかに すれ ば 代り の 誰か を
^
焼き 殺す こと が できる でしょ う か 。
1012
,74,3: 』 と 到頭
^
焼き 殺し て しまっ た ん だ よ 」
1073
,4272,21: わざと 、 勝ち 誇らし て 、 彼奴 を 、 部落 に さそい 入れ 、 四方 から 火 を 放っ て 、
^
焼き 殺し て しまえ ば いい 」
迸り出る
(迸る.出る)
延べ語数:
11
0141
,8475,37: 金 を はらっ て 入院 し て いる 患者 が 、 その 金 に対して 、 病院 や 看護 婦 に 或 る 程度 要求 する こと が 慣習 に なっ て いる 社会 で の エゴイズム が
^
ほとばしり 出 た と 伸子 は 心づい た 。
0282
,7,14: 」 遠慮 の ない 声 が 、 その 女 の ひと の 唇 から
^
迸り 出 た 。
0508
,867,9: 十 二 三 の 喉 が 拡がっ て
^
迸り 出る 声 が 無限 に 続い た 闇 の 中 に 消え入っ て 仕舞っ た 後 の 沈黙 は 、 激情 の 赴く が まま に 走っ た 後 の 眠り を 欲する まで に 疲労 し た 心 の 奥 まで しみ 透っ て 、 互に 目 を 見合わせ て 寄り合わ ず に は 居 られ ない 程 の 陰鬱 と 凄惨 な 気分 が 漲っ て 居 た 。
0510
,147,18: 旅人 の 口 は かるく 開い て 夕 づゝ を 讚美 の うた は まっか な ハート から
^
ほとばしり 出る よう に うたわ れ まし た 。
0534
,81,26: バシャバシャ と 云う 水 の とばしる 音 、 濡れ そ ぼけ て 益々 重く なっ た 羽ばたき の 音 、 彼等 の 口 から 思わず
^
ほとばしり 出る よろこび の 叫び 。
0617
,2480,20: まだ 社会 の 裏面 を 渾沌 として 動き つつ あっ た 思想 が 、 時として は 激情 の 形 で
^
迸り 出よ う と する こと が ある 。
0907
,26,28: 私 は 、 この 、 日 に 新た なる 気迫 が 、 この 『 出版 ニュース 』 の 連なり の 中 に 新た なる 年 と 共に
^
ほとばしり 出る こと を 希う もの で ある 。
1012
,372,14: ポンポン と 涼しい 音 が 、 先生 の 枯れ た 指 の 先 から
^
迸り 出 て くる の です 。
1013
,1946,7: と 私 も 熱い もの の
^
迸り 出る の を 禁じ 得 なかっ た 。
1042
,24,88: 臨済 禅師 が 激しく 「 祖 に 会え ば 祖 を 殺し 」 とか 、 また 「 仏 に 会え ば 仏 を 殺し 」 など と いわ れ た の は 、 過ぎ た 表現 と も 思わ れ て 、 多く の 誤解 を 招き 、 また 難解 な 言葉 として 迎え られ も し た が 、 趣旨 は 、 仏 と いっ て も 仏 という 考え に 囚われる と 、 かえって 仏 を 見失う 事 を 心配 さ れ た 親切心 から 、
^
ほとばしり 出 た 声 と 見る 方 が よい 。
1071
,235,16: その 口 から 、 あらためて 弟子 入 を 乞う ことば が 、 われ と も なく
^
迸り 出 て い た 。
押し出す
(押す.出す)
延べ語数:
11
0141
,7445,10: アニュータ は 、 子供 寝台 を その 室 から
^
おし 出し 、 あっち の 室 から 折り 畳 式 の 寝台 を もっ て 来 た 。
0141
,10084,26: もと 来 た 道 へ ひっかえす 気分 を 失っ た 伸子 と 素子 と は 、 自分 たち の 激しく さ れ た 感情 に
^
おし 出さ れる よう な 歩調 で 、 空虚 の みち て いる 街 すじ を 歩い て 市 公園 の 表通り へ まわっ た 。
0141
,17702,6: 蜂谷 は もち前 の チューブ から
^
圧し 出す 声 で 伸子 に ノート さ せる 。
0168
,21,18: つまり ゾシチェンコ は 、 少く とも 外国 へ 、 これ が ソヴェト 作家 の 代表 で ある と
^
おし 出す に し て は あまり 陋小 な 文士 で あっ た の だ 、 という こと で ある 。
0197
,5,24: 一 九 四 八 年 二月 の 新 日本 文学 を みる と 徳永 直 は 「 勤労 者 文学 を もっと 前 に
^
おし 出す こと 」 という 表題 で 、 みじかい 文章 を かい て いる 。
0197
,6,21: その なか で 彼 が 第 三 回 大会 で 報告 提案 し た 「 勤労 者 文学 を 前面 に
^
おし 出す こと 、 日本 の 民主 主義 文学 は 勤労 者 文学 の 前進 なし に は つよく なる こと が でき ない こと 」 そして 「 これ を 納得 する か 否 か が 第 三 回 大会 の 眼目 の 一つ で ある 」 という こと を 力説 し たかっ た と のべ て いる 。
0210
,55,18: したがって 、 民主 的 文学 の 成長 を たすける ため に 主導 力 たる 階級 の 文学 を
^
おし 出し ( プロレタリア 文学 の 伝統 を 発展 的 に うけ 入れる こと ) 、 同時に その 連関 を もっ て 具体 的 に 現代 文学 の 全 野 に ふくま れ て いる より 大きい 社会 性 へ の 可能 を 、 それぞれ の 道 の 上 に 安心 し て 花 咲かせる ため に 協力 する という よろこばしい 活力 を 発揮 し 得 なかっ た 。
0242
,88,26: 当時 の ドイツ の 野蛮 な 圧迫 が 、 人間らしく 社会 の 幸福 を 願い 進歩 を ねがう 人々 を 、 そんなに も どっさり 国内 から
^
圧し 出し て い た の で あっ た 。
0349
,33,25: 日本 の 権力 が 、 科学 によって 強化 さ れる プロセス が 、 催涙 ガス の 使用 とか 、 指紋 採取 とかいう 面 で
^
おし 出さ れ て いる こと について 、 世論 は 無 批判 で あり え ない の で ある 。
0454
,154,4: 男 が 棹 で
^
おし 出し て やる 。
0807
,286,32: 田 は 上々 の ミ ノリ で ある から 、 あと は トリイ レ を 待つ ばかり 、 心 に かかる 雲 も ない 近郷近在 の 農民 が ドッ と 祭礼 へ
^
おし 出し て くる 。
戦い取る
(戦う.取る)
延べ語数:
11
0138
,605,2: 彼等 が
^
闘い とっ た 権力 を もう 二度と ツァー に 返す もの か という 決意 が 、 まざまざ 読みとれ 、 彼等 は やはり 言葉 すく なに 、 携帯 品 預 所 で めいめい の 手荷物 を うけとり 、 職場 へ 戻っ て 行く の で あっ た 。
0141
,21055,13: 階級 社会 という もの 、 ロシア の 人々 が 革命 を とおし て
^
たたかい とり 、 それ を 確固 と し た 世界 の 現実 と し つつ ある 社会 主義 。
0164
,96,20: その 結果 、 わたし たち の 日常 生活 の あらゆる 面 と 感情 と が 、 古き もの へ の
^
たたかい と 同じ 刹那 に 、 帝国 主義 末期 の 現象 で ある さまざま の 矛盾 と 衝突 し 、 そこ から の 出口 として 、 より 進ん だ 民主 主義 —— 社会 主義 的 民主 主義 を 見 わたさ ず に は い られ なく なっ て き て いる 。
0192
,172,9: ですから 職場 の 闘争 で 賃金 の 値上げ を
^
たたかい とっ た に しろ 、 その 闘争 の 過程 で 自分 が 人民 的 な 組織 労働 者 として の 人間 的 な 体験 を 豊か に し た という よう な 経験 の し 方 を し ない と 、 金 が よけい とれ て も 侘び しい 、 組合 の 闘争 や 政治 教育 が 低く て 経済 主義 的 な 活動 に とどまる と 勤労 者 で ある という 階級 意識 が そこ に 在っ て も 、 やっぱり 何 か しばしば 満たさ れ ない もの を 心 に 残し ます 。
0192
,178,36: 人間 の 人間らしい 文化 的 な 欲求 を 階級 の 発展 する 歴史 の 必然 に 一致 さ せ て 、 それ を のばし 主張 し て ゆく こと 、 ほんとに 自分 たち の 文化 を
^
闘い とっ て ゆく こと は 、 口 で いう ほど 簡単 で あり ませ ん 。
0206
,122,29: 組合 の 活動 に しろ 戦争 反対 、 ファシズム 反対 を 持する こころ もち と その 行動 、 金 で いえ ば 五 千 円 の 越年 資金 を
^
闘い とる 行動 に しろ 、 みんな その 本質 は 解放 を 求める 人民 として の 精神 が 、 肉体 の 行為 によって しめさ れ た もの で ある 。
0341
,17,9: 平和 は 戦争 に 反対 する こと によって のみ
^
たたかい とら れる 。
0398
,93,25: 半年 間 あれこれ の いきさつ が あっ て 、 婦人 民主 新聞 は 、 クラブ の 機関 紙 として 続 刊 さ れる 条件 を
^
闘い とっ た 。
0538
,113,9: それでも 私 は 自分 の 片足 を 埋め て
^
戦い とっ た ところ だ と 思っ て 有頂天 でし た よ 。
0935
,35,12: 八 千 円 文庫 で すら 今 八 百 の 単位 を
^
戦い とっ た の で ある 。
0940
,31,22: 二 十 六 年度 、 国庫 より ½ の 補助 金 ( 八 千 万 円 ないし それ 以上 ) を
^
闘い とる こと は 、 全 図書館 界 、 出版 界 の 文化 運動 によって 、 決する の で ある 。
知り合う
(知る.合う)
延べ語数:
11
0112
,734,30: 二 人 は 、 何 の わけ で 涙 を こぼし た ん だ か お 互に 知ら ない 、 それでも どっか で お 互 の 心 が それ を
^
知り あっ て 居る らしい 気持 が し て 居 た 。
0130
,12,29: あなた が 、 お 兄さん から すすめ られ た 方 に 心 より も 体 で ひかれ て ゆき そう で あり 、 E という 前 から よく
^
知り あっ て い た 従弟 の 方 に は 親し すぎ て 良人 に しよ う と おもえ ない 、 という ところが 、 微妙 な 心理 だ と おもい ます 。
0141
,18438,12: 「 ね 、 わたし たち は 、 ぎりぎり まで お 互 を
^
知り あっ た の よ 、 それ は そう 思える でしょ う ?
0141
,20518,12: その 金 で 、 蒲原 は 、 同盟 の 事務所 で
^
知り あっ た 若い 画家 の 親戚 という 家 の 一室 を かり 、 パッ サージ ・ ホテル を ひきはらっ た 。
0647
,384,3: 下心 を
^
知り あっ て 、 その ため に フミキリ の つか なく なっ た 私 は 、 よけい に 苛 々 ジリジリ と 虚しい 苦痛 の 時間 を 持た ね ば なら なかっ た 。
0672
,114,11: その 男 たち の 姓名 や 年齢 、 どこ で どうして
^
知り あっ た か 、 そんな こと は 私 は いい たく も ない し 、 全然 問題 に し て も い ない の だ 。
0728
,32,5: 私 が 彼 と
^
知り あっ た の は 、 戦争 中 の 碁 会所 で あっ た 。
0759
,175,6: 「 マーケット で 、 自然 、
^
知り あっ た の です 。
0839
,167,4: 姓 も 名 も
^
知り あっ て い た 。
1041
,1139,15: サイド メン たち は ナッシュヴィル に 長く いる から 、 ミュージシャン たち どうし よく
^
知り あっ た 仲 だ し 、 レコード 会社 の 人 たち も 顔なじみ で スター と は 友人 の つきあい 。
1041
,2520,5: ミネソタ 大学 で ディラン が
^
知り あっ た 女性 )
斬り殺す
(斬る.殺す)
延べ語数:
11
0098
,1890,27: そう も 云っ て から A は また 、 ある 堕落 派 の 天才 で 一 人 、 大阪 で 誰 から と も 分ら ず
^
斬り 殺さ れ た ものの あっ た こと を 話し た 。
0621
,86,4: 「 あの 女 を
^
斬り 殺し て おくれ 」
0682
,487,15: そして 兄 の 病室 へ はいっ た ところ を 、 待ち ぶせ た 人々 に
^
斬り 殺さ れ て しまっ た の で ある 。
0687
,295,15: 行く 者 も 近づく 者 も すべて を 敵 の 間諜 と 思い きめ て
^
斬り 殺せ 。
0699
,232,12: ウチ へ 上っ て お 酒 を のむ なら 私 を スッパリ
^
斬り 殺し て 上っ て おくれ 、 私 が 息 を し て いる うち は 一 歩 だって 入れ ない よ 、 と あの お嬢さん が タンカ を きっ ちゃっ た ん です よ 。
0783
,36,3: しかし 熊 を
^
斬り 殺し て 、 熊 肉 を 食い つつ その 場 に 倒れ 伏し て 死 を 待つ うち に 、 悪運 つよく 生き返っ た ばかり で なく 、 す ッ かり 人相 が 変り 、 別人 に 誕生 し て しまっ た 。
0784
,128,31: 彼 は 日本 刀 を 握り 、 シノブ 夫人 に 心中 を 追って 、 逃げる を 追いかけ 、 とめ に 入る 侍女 や 使用人 の 男 たち を も 一様 に
^
斬り 殺し かね なかっ た 。
0791
,350,2: 房吉 も
^
斬り 殺さ れ て 花 を 添え た という もの だ 。
1064
,152,27: これ ほど な 田沼 も 、 一子 の 山城 守 意知 が 、 やはり 贈賄 の 遺恨 から 、 江戸城 中 の 桔梗 の 間 で
^
斬り 殺さ れ た 事件 で 、 一挙 に 没落 し て しまっ た 。
1071
,131,24: ところが その後 間もなく 、 頭 の 夏 駿 が 、 強い 旅客 に 出合っ て 、 旅客 の ため に 、 反対 に
^
斬り 殺さ れ て しまっ た の で ある 。
1072
,447,13: 五郎左衛門 も 、 その 場 で 、 伊予 守 の 家来 に 、
^
斬り 殺さ れ て しまっ た が 、 不埒 と あっ て 、 家名 は 断絶 を 命ぜ られ た 。
追い抜く
(追う.抜く)
延べ語数:
11
0084
,184,20: ところが それ から 間もなく 、 かの 相手 の 車 は 山木 たち の 箱 車 を えらい 勢い で
^
追い ぬい た 。
0141
,523,8: うし ろ から 来 て 伸子 たち を
^
追い ぬき ながら 、 一層 元気 に 談笑 し て 足 を 早め て ゆく 人々 。
0141
,11889,15: 大戦 後 の あの ドイツ が 、 どう です 、 もう そろそろ 英 仏 を
^
追い ぬき かけ て 来 て いる 。
0141
,19628,102: マヤコフスキー が 、 こんなに いつも いそぎ つづけ て 、 はげしく 進む ソヴェト の 事業 の 第 一 列 より も 猶 先 へ 立と う と 力 を つくし て 生き た に も かかわら ず —— いいえ 、 そう で は ない 、 彼 が 詩人 らしい 正直 さ と 情熱 で 自分 により 高い 任務 を さずけれ ば さずける ほど 、 彼 の 革命 的 抒情詩 の 骨格 で ある シムボリズム と ロマンティシズム が 、 重荷 に なっ て —— いそい で も いそい で も 、 あるいは 、 いそげ ば いそぐ ほど 自分 から 抜け出る こと 、 自分 を
^
追い ぬく こと の ま どろ っ こし さ に 辛抱 し きれ ず 、 マヤコフスキー は 、 革命 へ の 愛 、 民衆 の 建設 へ の 愛 の 小舟 を 難破 さ せ て しまっ た 。
0141
,21381,33: 道幅 が せまく て 忙しい リュウ・カンボン が もう 一つ の 町筋 と 合流 し て マデレイヌ へ 出る あたり の 雑沓 は 激しく て 、 歩道 を 足どり の 速い 男女 が 互に
^
追い ぬき ながら 往来 し て いる ばかり か 、 車道 の こみあい かた が ひどかっ た 。
0742
,203,73: いつか 神宮 競技 場 で 行わ れ た 日 独 競技 の 八 百 米 で 、 それ まで ビリ だっ た ドイツ 選手 ( たしか ベル ツァー だっ た と 思う が ) 最後 の 二 百 米 で 、 グイ く と 忽ち 二 着 を 五 十 米 も ひきはなし て 勝っ て しまっ た が 、 実力 の 差 は そういう もの で 、 強い 選手 は 必ず
^
追い ぬく し 、 追い ぬか れ ない 選手 は 、 それだけ の 実力 が ある に きまっ た もの だ 。
0742
,203,77: いつか 神宮 競技 場 で 行わ れ た 日 独 競技 の 八 百 米 で 、 それ まで ビリ だっ た ドイツ 選手 ( たしか ベル ツァー だっ た と 思う が ) 最後 の 二 百 米 で 、 グイ く と 忽ち 二 着 を 五 十 米 も ひきはなし て 勝っ て しまっ た が 、 実力 の 差 は そういう もの で 、 強い 選手 は 必ず 追い ぬく し 、
^
追い ぬか れ ない 選手 は 、 それだけ の 実力 が ある に きまっ た もの だ 。
0754
,278,10: 彼 は 十 の 余 も 若い 人 たち に
^
追い ぬか れ 、 新 学期 の たび に 、 彼 の 級 を ひきつい だ 若い 教師 に 、 彼 の 一 年間 の 教育 が なっ て い ない こと を 罵倒 さ れる の で あっ た 。
0757
,1274,17: ツバメ は 一 時間 半 も おそく 出発 する が 、 京都 に 着く まで に は
^
追い ぬい て 、 約 一 時間 四 十 分 も 逆 に ひらい て しまう だろ う 。
0948
,162,39: こんな 雨 は 予想 し て い なかっ た ので 、 気持 を 乱し かけ た が 、 濡れる なら 濡れる まで の こと だ と 、 ガム シャラ に 雨 の 中 を 歩い て いる と 、
^
追い ぬい て 行っ た プリムス が 五 メートル ほど 先 で 停っ た 。
1177
,7,40: 両側 の 家並み は まばら に なり 、 藁 屋根 の 家 や 凝結 し た 血 の よう な 古び た 葉鶏頭 や が 、 車 の うし ろ に 飛び のく よう に 逃げ て 行っ て 、
^
追い ぬか れ た バス が ぐんぐん 遠く なっ た 。
申し出る
(申す.出る)
延べ語数:
11
0082
,1073,18: 給料 は 思いきっ て 出し ます から 、 希望 の 人 は 、 どんどん わし の ところ へ
^
申し で て くだされ 。
0336
,82,37: 」 「 そして 百 余 日 の あいだ そんな やり も し ない のに そんな 共同 正犯 なんて 、 そんな 馬鹿 な こと が ある もの か という 気持 と 、 私 は 自分 の 潔白 を
^
申し で て 来 た に も かかわら ず 、 髪の毛 を つかん で そして あの 武蔵野 市 の 警察 の 玄関 を ひきずり 歩 か さ れ 、 そして 警察 の 権力 によって 牢獄 に つなが れ て いる 。
0642
,1206,7: と 、 ヤス子 は ハッキリ と
^
申し でる 。
0667
,435,25: 富子 の 語る 一部始終 を 耳 に し て 、 よろしい 、 そん なら 、 僕 が お勝手 を やり ませ う 、 と
^
申し で た 。
0667
,742,11: 月給 千 円 、 食事 づき で 雇 ひ たい と
^
申し でる と 全員 にわかに 殺気立つ て 我 も 我 も と 申出る の を 押し と ゞ め 一室 を かり て 一 人 づゝ 口答 試問 を 行 ふ 。
0678
,51,26: 肉体 に 加え られる 残虐 痛苦 に対して ますます 信念 を かためる ごとき 彼ら が 、 たわい も なく 何 百 人 、 一時 に 棄教 を
^
申し でる という おもわ ぬ こと が 起っ て 、 役人 を まごつか せ た の で ある 。
0759
,6938,4: 穂積 が こう
^
申し で た が 、
0774
,162,18: 示談 で ケリ が つい て 新作 は 罪 を まぬがれ 、 いっそ 妻 に と 正式 に
^
申し で た 。
0776
,41,7: 機械 潜水 の 万全 の 用意 を
^
申し で た 。
0821
,376,74: ところが 相当 に 気 も 強く 、 信仰 も 堅く て 、 寒 ザラシ だの 、 生爪 の 中 へ クギ を 差し こむ よう な 拷問 に は 我慢 し た ツワモノ が 、 食べ物 の 量 が 少い と いう ので 我慢 が でき ず 、 意外 に も 役人 の 方 で は それ を 意識 し て やっ た こと で は ない のに 、 自ら すすん で 棄教 を
^
申し でる 者 が 続出 する の だ ね 。
0839
,106,22: 彼 は 一 週間 ほど 練習 を 休ん だ のち 、 責任 を 感じ て 、 正式 に 退 部 を
^
申し で た 。
叩き割る
(叩く.割る)
延べ語数:
11
0071
,1483,2: そこ を
^
叩き わら れ て は たいへん だ 。
0084
,2549,8: それとも 一撃 の もと に 、 頭 を
^
叩き 割ら れ て しまう だろ う か 。
0754
,640,2: 鉈 は
^
叩き 割る 道具 です が 、 どう でし た 、 うまく 削れ まし た か 。
0986
,397,9: ほんとに 、 私 は この 胸 の 奥 を
^
叩き 割っ て 、 見 て いただい て —— ヒッ !
1040
,1519,23: 気持ち の なか で は 笑顔 で 、 しかし 強い 陽ざし に 顔 を しかめ て 、 彼 は 水面 を 全身 で
^
叩き 割る 亜紀子 を 観察 し た 。
1040
,1771,23: 5 コース の 台 に 上がり 、 いま 見 た ばかり の 亜紀子 の ダイヴ を 真似 し て 飛び 、 水面 を
^
叩き 割っ た 。
1138
,59,4: と 花束 を
^
叩き 割っ た よう に 、 八方 に 散る 腰元 達 、 それ を 追って 京 姫 は 少し ばかり 迷惑 そう に 、 実は 面白く て 堪ら ない 様子 で 、 芝生 の 上 を 縦横 に 跳ん で 居り まし た 。
1145
,186,10: この 時 、 窓 の 硝子 を 外 から
^
叩き 割っ て 、 掛金 を 外す と 、 風 の 如く 飛込ん だ 者 が あり ます 。
1150
,181,35: が 、 そこ に ある 四つ の 部屋 —— こと に 自分 と 妹 の 愛子 の 部屋 など は 、 イス の 足 まで ヘシ 折っ て 、 スタンド の 台 の 大理石 を
^
叩き 割る ほど の 恐ろしい あり さ まで し た 。
1150
,270,7: ガ チャン と 窓 ガラス を
^
叩き 割っ た 野球 ボール ほど の 石 が 、 誠一 の 拳固 の そば に 恐ろしい 勢い で 落ち て 、 二つ 三つ バウンド し て 、 床 の 上 に 転がり まし た 。
1182
,1101,9: 誰 か 親切 な 人 よ おれ を
^
叩き 割っ て くれ
奪い取る
(奪う.取る)
延べ語数:
11
0063
,78,43: 狐 と 大力 と は 別に 関係 は ない わけ だ が 、 狐 の 兇悪 な 性質 を 受け た と 見え 、 現在 の 闇市 の 親分 の よう に 、 商人 を いじめ て は 、 いろいろ な 品物 を
^
奪い とっ て い た 。
0068
,447,8: 姉 の 手 から アドルム 十 錠 、
^
奪い とる よう に し て 取り 、 それ を 飲ん で 、 うつらうつら 眠く なっ た 頃 。
0068
,481,6: 私 は それ を 無言 で
^
奪い とっ て 調べ 、 ギョッ と する 。
0426
,108,51: こん に ち 、 平和 擁護 と 独立 の ため に 自身 の 立場 を あきらか に し て いる 人々 の なか に は 、 かつて 、 新しい ヒューマニズム の 希望 を 奪わ れ た 人々 、 計ら ず も 自分 たち の 手 から その 希望 の 鍵 を
^
奪い とら せ た 経験 を もつ 人々 を 包括 し て いる 。
0538
,803,35: ほら 、 ばたばた する から 櫛 が … … ( と 拾っ て ) お 、 これ は あの 時 の … … ( と いい かける 時 、 けい は 急 に それ を
^
奪い とり 、 走っ て 入ろう と する 。
0819
,115,68: 和解 の 条件 は 南北 両朝 から 交互 に 皇位 に つく 約束 で あっ た が 、 後 小松 天皇 以後 へ の 北朝 は その 約束 を まもら ない から 、 五 十 年 ほど 辛抱 し て い た 南 朝方 は もはや 北朝 に 誠意 なし 武力 以外 に 手 が ない と 内裏 へ 乱入 し て 三 種 の 神器 を
^
奪い とり 、 吉野川 の 上流 、 北山 村 と 川上 村 に たてこもり 、 南朝 の 正系 たる 自 天王 を 擁し 天 靖 の 年号 を たて て 天皇 を 称し た 。
0890
,212,45: その間 に も 戦 さ の 成行き は 日 に 細川 方 が 振 わ ず 、 勢 を 得 た 山名 方 は 九月 朔日 ついに 土御門 万里 の 小路 の 三宝 院 に 火 を かけ て 、 ここ の 陣所 を
^
奪い とり 、 愈々 戦火 は 内裏 に も 室町 殿 に も 及ぼ う 勢 と なり まし た 。
0956
,166,23: 綾 麻 呂 勲 高き 武人 の 家系 、 臣 、 石ノ上 ノ 綾 麻 呂 から 五 位 の 位 を
^
奪い とっ た 我 等 が 仇敵 は ?
0956
,639,10: … … 貴様 の 手 から な よ たけ を
^
奪い とろ う と し て いる 憎む べき 男 が ひとり いる の だ 。
0961
,63,32: ワシントン 駐在 の 英国 要人 は 「 もし カナダ が 自ら 合衆国 に 併合 さ れる こと を 望む なら ば 、 英国 は 特に 妨げ ない けれども 、 しかし それ が
^
奪い とら れる の で あれ ば 一 戦 を も 辞さ ない で あろ う 」 と 言明 し て いる 。
1046
,114,14: 何 人 も それ に対して 反抗 する もの は なく 、 その 地位 を
^
奪い とろ う と する もの も なかっ た 。
押し合う
(押す.合う)
延べ語数:
11
0062
,3262,13: おまけ に 降り出し た と 思っ た とたん 、 雨 は 肩 を
^
押し 合い ながら 我先 に 地面 を 激しく 叩き 始め た 。
0091
,740,20: そして 武平 を 先 に し て 廊下 に 一 かたまり に なっ て 、 た がい の 身体 を
^
押し あい ながら 、 雪子 の 研究 室 の 方 へ 忍び足 で 近づい て いっ た の で ある 。
0138
,606,49: 日本 の この 留置 場 の 有様 が 、 そう やっ て 革命 博物館 の 内 に そっくり 示さ れる 時 が 来 たら 、 赤い ネクタイ を 首 に かけ た ピオニェール たち が 、 どんなに びっくり し て 、 その 不潔 、 野蛮 な 様子 を
^
押し 合っ て 眺める で あろ う !
0138
,1415,0:
^
押し 合う 会 集 。
0253
,31,5: あの 混む 省線 で 、
^
押し あい 、 へしあい する なか に 、 かん ざし 沢山 の 日本髪 、 吉彌 結び に しごき まで 下げ た 娘 さん が まじっ て 、 もま れ て いる 姿 は 、 場 ちがい で 気の毒 な 感じ でし た 。
0543
,115,34: 電車 の 中 など を 眺め て も 、 膝 を 両方 に ひろげ て 、 自分 の 股 の 間 は すい て いる のに 、 隣り の 人 と は 股 で
^
押し 合っ て い ます 。
0612
,1675,5: あの 狭い 乗降 口 に
^
押し 合っ たら 、 カヤ ノ は ひと たまり も なく 圧し つぶさ れ て しまう 。
0672
,305,8: そして 私 は 泥まみれ の 避難 民 に
^
押し あい へしあい 押しつめ られ て 片隅 に 息 を 殺し て いる 。
0947
,206,20: 一 人 が 濡縁 に 腰 を おろす と 、 あと の 二 人 も 、 狭い ところ へ
^
押し あっ て 掛け た 。
0947
,366,4: 暑い ので 、
^
押し あう ほど に は 混ん で い ない 。
0987
,1450,55: 男 1 ( 背広 ) 、 男 2 ( 和服 —— ヒトエ ) 、 男 3 ( シャツ に ズボン ) 、 男 4 ( 和服 —— ユカタ ) 、 の 四 人 が 、 ひどい 暑 さ と 倦怠 に グッタリ と 疲れ きっ て 、 壁 に 背 を もた せ 、 互いに
^
押し 合っ た まま 、 ギッシリ と 並ん で 坐っ て いる 。
張り付く
(張る.付く)
延べ語数:
11
0060
,9617,8: その 声 で ようやく 、 ディスプレイ に
^
貼り 付い て い た 視線 が 起き た 。
0087
,1695,14: それ は 皮 椅子 の 底 に 、 艶 めかし い ハンド バグ が
^
貼り つい た よう に 捨て置か れ て ある こと だっ た 。
0508
,1174,22: 黒 々 と 日 に 焼け た 角張っ た 顔 、 重々しく 太っ た 鼻 、 頭 の 地 に ぴったり
^
貼り 付い た 様 に 生え て 居る 細い 縮れ て 疎 な 髪 、 其等 は 皆 蕙子 に 不吉 な 連想 を 起さ せ た 。
0509
,262,47: そして 、 此那 気味 が 悪い の に 何故 来 た の か と 云う 気持 に も なり ながら 、 矢 張り 怖 わい も の 見 た さ で 、 少し 隙 き 間 の 出来 て 居 た 襖 の 陰 に ぴったり
^
貼り 付い て 中 を のぞい た 。
0947
,294,12: 汗ばん だ 裸 の 脛 に 、 スカート が ベッタリ と
^
貼り つく 。
0948
,1145,6: 濡れ た 髪 を 額 に
^
貼り つか せ 、 土気色 に なっ た 頬 の あたり から 滴 を たらし て いる ところ など は 、 いま 湖水 から あがっ て き た 、 大池 の 亡霊 と で も いう よう な 、 一種 、 非 現実 的 な よう す を し て い た 。
1039
,22,14: 十 二 年 、 急 に その 年数 が 私 の 頭 に
^
貼り つい て しまっ た 感じ で ある 。
1040
,1383,9: 濡れ た 髪 が 頭 の かたち どおり に
^
貼り つい て いる いま 、 亜紀子 の 表情 は さき ほど まで と は 別人 の よう に 精悍 だっ た 。
1171
,3352,8: いがらっぽく 、 すぐ に 吸口 が 唇 に
^
貼り つく 。
1171
,3562,10: ふと 見る と 、 あんま の 顔 が 天井 に
^
貼り つい て い た 」
1173
,547,3: が 頬 に
^
貼り つい た 笑い が 急 に 消え て 、 彼 は 何 か 重い もの に 堪える よう な 顔 付 に なっ て 頭 を 上げ た 。
叩き出す
(叩く.出す)
延べ語数:
11
0060
,6437,47: しかも 各社 の マシン を 集め て ベンチマーク を 行っ て みる と 、 一 六 ビット 機 として は 思い切っ て 低め の 価格 設定 を 行っ た PC — 9 8 0 1 が 、 居並ぶ マシン の 中 でも 抜群 の 数値 を
^
叩き 出し た 。
0062
,614,32: 湯水 の よう に 駄文 を 垂れ 流す という 職業 上 の 要請 の ため に 、 オレ は 知ら ぬ 間 に 十 分間 に 五 百 文字 程度 は 軽く
^
叩き だし て しまう ブラインド ・ タッチ 男 と 化し て おり 、 パームトップ が 結構 しつこく ミミズ の たくり 風 の オレ の 文字 に 再 入力 を 求め て き た ため に 、 キーボード 至上 主義 の 旗 を 高く 掲げ たい 気分 に なっ て しまっ て い た から だ 。
0443
,31,41: じっと 竦ん で 、 右 を 見 、 左 を 眺め 廻し た 末 、 子供 は 恐ろし さ に 我慢 が 出来 なく なっ て 、 涙 を こぼし 泣き 乍 ら 、 小さい 拳 で 、 広い 地層 を
^
叩き 出し た 。
0684
,286,8: あの あばずれ や その 同類 を 村 から
^
叩き だす ため なら 、 根 作 なぞ は 自慢 の 馬 を 売っ て も よい と 云っ てる ぐらい さ 」
0732
,554,20: 今日 は これ で よかっ た が 、 ひとたび 失敗 すれ ば 、 容赦 なく 彼 を クビ 切り 、
^
叩き だし て しまう に 相違 ない 残忍 無 慚 な 魂 が 裏 に ひそめ られ て いる よう で ある 。
0777
,492,25: 津 右 衛門 の 二 十 一 周忌 に 志 呂 足 の 化けの皮 を はぎ 、 千 頭 家 から 一味 の 者 を
^
叩き だし て 、 千代 の 感謝 を かい 、 何 の 面倒 も なく 、 東 太 と お 舟 の 縁組 を 結ば せよ う という コンタン だ 。
0795
,327,11: まるで もう 丸太 ン 棒 の よう な 文句 で
^
叩き 出さ れ て しまっ た の で ある 。
0993
,2706,12: なん でも ええ から 直ぐ に 出 て 行っ て もらえ 、
^
叩き 出し ちまえ と 、 いきり立つ 始末 で ね 。
1072
,2238,4: 化物 刑部 が
^
叩き 出し た 青二才 を 、 てめえ は ここ へ 咥 え こ ん だろ う 。
1072
,2683,13: 彼 の 本心 は 幼い 者 の 叫喚 に 、 鞭打た れ 、
^
叩き 出さ れ 、 動 顛 し て 、 その 部屋 から 転び 出し た 。
1073
,7904,14: 東 八 ヵ国 の 官衙 から 、 蜂 の 子 の よう に
^
叩き 出さ れ た 国司 や 府 生 たち が 、 やがて 、 命からがら 、 都 へ 逃げ 上っ て 来 て は 、
選び取る
(選ぶ.取る)
延べ語数:
11
0060
,305,62: もっとも 、 ビートルズ の 歌 の 中 で 「 愛 」 という 言葉 が 絶対 的 な 善 と 位置づけ られ はじめ たり 、 ボブ ・ ディラン が キリスト 教 的 な もの に 接近 する よう に なる と 、 私 自身 は 彼ら の 選択 に は 違和感 を 抱い た の です が 、 こと の 本質 は
^
選び 取ら れ た 結果 に あっ た の で は なく 、 彼ら が 自己 と 向き合わ ざる を え なかっ た ところ に こそ あっ た という 気 が し て なり ませ ん 。
0060
,5186,10: 可能 性 の ある 製品 を 自ら の 目 で
^
選び 取っ て 日本 に 送り込む 仕事 に も 、 大いに 魅力 が あっ た 。
0060
,5718,59: だが 信州 精 器 の ハンドヘルドコンピューター や 、 アルト の 流れ を 汲む PERQ 、 そして スター 越し に 時代 の 風 を 感じ た 西 は 、 アラン ・ ケイ が ダイナブック 実現 の ため の 課題 と 想定 し た 二つ の 要素 に 取り組む マシン を 、 IBM PC の 次 の ターゲット として 同時に
^
選び 取っ て い た 。
0060
,8247,30: 一つ 目 の 基板 の 小型 化 に関して は 、 西 から 初めて 話 を 聞かさ れ た 時点 で 、 松本 は 即座 に 進む べき 道 を
^
選び 取っ て い た 。
0060
,8818,6: そう 考え て 浮川 が
^
選び とっ た 選択肢 の 一つ が 、 日本語 だっ た 。
0776
,250,5: ただ 各自 が 真珠 を
^
選び とる 順序 が あっ た 。
0776
,253,17: 真珠 の 数 の 有る 限り 、 何 回 でも この 順序 で 自分 の 物 を
^
選び 取る こと を 繰返す の で ある 。
0813
,49,32: マーケット の アン チャン は 右 で あり 、 共産党 は 左 で あり 、 その 中間 の 大 多数 は 何 でも 真に 良き もの なら ば 喜ん で それ を
^
選び とる 人 たち で ある が 、 右 も 左 も 、 中間 の 大 多数 に 選ば れる ため に 真に 良き 仕事 や 品性 を 高めよ う と 努力 する ところ は ミジン も なく 、 事 あら ば 暴力 によって 大 多数 を 征服 し 、 有無 を 云わ さ ず 号令 を かける 絶対 君主 に おさまる 片 リン を 示し 、 威 脅し て いる に すぎ ない 。
1000
,176,39: そう で なけれ ば 受け取ら ない ぞ 」 と 仰せ に なっ た ので 、 平中 は ひとしお 畏まっ て 退き 下り 、 我が家 の 庭 に 咲き誇っ て いる 菊 の 中 から 優れ た 数 株 を
^
選び 取っ て 、 それ に 歌 を 添え て 差上げ た 。
1041
,1735,26: ホワイト の 場合 は 、 全 アメリカ へ の 嫌悪 感 を 自分 の なか に つくりあげる こと によって 、 失業 を 、 自分 で
^
えらび とっ た 失業 、 つまり 社会 から の 自分 の 意志 による ドロップ ・ アウト に 、 価値 の 逆転 を する こと が できる 。
1142
,54,53: 「 いえ 、 御領 内 から 千 人 の 美女 を 集め 、 千 人 から 百 人 を 選び 、 百 人 から 十 人 を 選び 、 最後 の 十 人 の うち から 、 殿御 自身 の 御 鑑定 で 御 思召 に 叶っ た 美人 を 一 人 だけ
^
選び 取ら れる ので 御 座り ます 」
吹き渡る
(吹く.渡る)
延べ語数:
11
0053
,1182,26: 四条 から 満員 の 電車 に 押さ れ ながら 乗っ て 来 て 、 じっとり と 汗ばん だ 体 に 、 加茂 の 流れ を
^
吹き 渡っ て 来 た 風 は 、 さすが に 気持 が よかっ た 。
0054
,2873,19: その 重い 心 の 底 を 、 五月 の 風 が さっと 冬 の 風 の よう に
^
吹き 渡り 、 小沢 は 何 か 寒々 と し た 想い で 、 S 署 の 玄関 に 佇ん で い た が 、 やがて ひょいと 顔 を あげ た 途端 、 小沢 は はっと し た 。
0059
,801,39: 紫 の 銘仙 を 寒 そう に 着 た その 後姿 が 襖 の 向う に 消え た 時 、 ふと 私 は 、 書く と すれ ば あの 妹 … … と 思い ながら 、 焼跡 を
^
吹き 渡っ て 来 て 硝子 窓 に 当る 白い 風の音 を 聴い て い た 。
0241
,124,8: 民法 の 上 に さっそうたる 朝風 が
^
吹き わたる として 、 さて 、 私 たち の 毎日 の 実際 で 、 当事者 同士 の 意志 は 、 そんな 単純 明朗 で あり 得る だろ う か 。
0455
,55,14: 何 か 見え ない 糸 で 天 から 吊るさ れ 、 激しい 風 が
^
吹き 渡る 毎 に 、 吊 下げ られ た 星 や 月 も 揺れ またたく よう に 思える 。
0508
,1072,22: 幾 日 か の 後 、 自分 の 前 に 展 ら かれる 永劫 の 花園 の 微 な 薫香 を
^
吹き 渡る 風 に 感じ て 居る の に 違い ない 。
0509
,215,54: 今立 って 居る 処 から 四方 へ 延び 拡がっ て 居る 草原 は 、 黄 緑色 に はて し なく 続い て 、 遠い 向う に は 海 の 様 な 空 の 中 に 草 の 頭 が そろっ て しなやか に ユーラリ 、 ユラリ と そよい で 、 一 吹風 が
^
吹き 渡る と 、 林 中 の 葉 と 原中 の 草 が 甘い 薫り を 立て て サヤサヤ 、 サヤサヤ と 鳴り渡る 。
0618
,899,10: オレ が 天井 を 見上げる と 、 風 の
^
吹き 渡る 高楼 だ から 、 何 十 本 も の 蛇 の 死体 が 調子 を そろえ て ゆるやか に ゆれ 、 隙間 から キレイ な 青空 が 見え た 。
0862
,68,5: 大川 の 面 を 軽く
^
吹き 渡っ て き た 一 陣 の 風 が 小川 に かかっ た 新橋 の 辺り の 白い 気体 を そっと 払いのける と 、 稀薄 に なっ た その 部分 に す ッ と 雲 の かたまり の よう な 、 新しい 靄 が す ーッ と 動い て 来 て 、 たちまち もと の よう に 、 辺り 一 面 を 白い 海 に し て しまう 。
0956
,573,10: 強い 風 が 不気味 な 音 を 立て て 、
^
吹き わたり はじめ た 。
1037
,2435,3: 蔵王山 峰 から
^
吹き 渡っ て 来る 風 は 、 既に 極めて 冷ややか で ある 。
書き捲る
(書く.捲る)
延べ語数:
11
0039
,184,1: どうせ
^
書き まくっ たって 、 新券 は はいら ぬ の だ し 、 煙草 も 吸え ぬ し 、 仕事 は へらす ん だ ね 」
0049
,10,12: 泥 だらけ の 靴 や ちび っ た 下駄 の まま で
^
書き まくっ た 小説 で なけれ ば もう 感心 し ない 。
0052
,40,4: 私 が 今 、
^
書き まくっ て いる の は 、 実は 私 の 任意 の 一 点 で あり 、 かつ 宿命 的 で あっ た もの から 早く 脱 けだし たい ため で ある 。
0060
,4883,32: この 『 I / O 』 で 、 当時 電気通信大学 の 学生 だっ た 塚本 慶一郎 は 、 西 と 並ん で ペンネーム を 三つ 四つ と 使い分け て 記事 を
^
書き まくっ た 。
0642
,115,24: この インチキ は エロ 方面 で 、 雑誌 の 五 分の 四 頁 ぐらい は 色々 の 名前 で 私 が 一 人 で
^
書き まくる 流儀 で あっ た 。
0665
,4,32: チエホフ の 傑作 は 劇場 主 の 無理 な 日限 に 応じ て 渋面 つくり ながら とり かかっ た もの で ある し 、 バルザック は ただ もう 遊興 の ため に
^
書き まくり 、 ドストエフスキー は 読者 の 要求 に ひきずら れ て スタヴロオギン の 性格 まで 変え て いっ た 。
0675
,8,97: 御 両 名 が 仲 が 悪い の は 尤も 千万 で 、 杉山 英樹 といふ 先生 は 「 バルザック の 世界 」 といふ 大 著述 を 残し た が 、 ちよ つと 読む と ひどく 面白い こと が 書い て ある やう だ が 、 よく 読む と 何だか さ つ ぱり 分ら なく なる ので 、 たぶん 杉山 自身 も 、 よく 考へる と 分ら ん けれど もち よ つと 面白 さうな こと が 三 行 に 一行 づゝ 書い て ある から 人間 に 読ま せる なら これ ぐらゐでたくさんだと 思 つて 威勢 よく
^
書き まく つ た の だら う と 思ふ 。
0724
,31,16: 秋 まで に は 長編 小説 を 書き 終り 、 それ が すん だら 縦横無尽 に
^
書き まくる つもり で ある 。
0726
,54,36: そんな こと を 云い ながら 、 私 は 二 ヶ月 の うち に 某 雑誌 社 と 手 を 切る ため に 、 五 十 六 万 円 の 借金 を 支払う ため 、 書い て
^
書き まくる 必要 に せまら れ て おり 、 どうも 、 二 三 ヶ月 後 に 、 又 、 精神 病院 へ 逆戻り せ ざる を 得 ない の で は ない か という 不安 に も 襲わ れ て いる 。
0857
,152,10: ドストエフスキー も 借金 に 追わ れ て 馬車馬 の 如く
^
書き まくり 、 読者 の 嗜好 に 応じ て スタヴロオギン の 歩き 道 まで 変え て 行く という 己 れ を 捨て た 凝り 方 だ 。
1068
,139,5: 自由 だ と いっ て
^
書き まくっ て い ます が 、 お 恥ずかしい 限り です 。
引き戻す
(引く.戻す)
延べ語数:
11
0037
,204,40: フランス の よう に 人間 の 可能 性 を 描く 近代 小説 が 爛熟 期 に 達し て いる 国 で 、 サルトル が 極度 に 追究 さ れ た 人間 の 可能 性 を 、 一度 原始 状態 に
^
ひき 戻し て 、 精神 や 観念 の ヴェール を かぶら ぬ 肉体 を 肉体 として 描く こと を 、 人間 の 可能 性 を 追究 する 新しい 出発 点 と し た こと は 、 われわれ に は やはり 新鮮 な 刺戟 で ある 。
0085
,147,24: わし も 生命 の ある かぎり 、 悪魔 に とりつか れ て いる 人 を 一 人 でも いい から 神 の 国 へ
^
引き もどす の だ ”
0141
,6578,9: それ は みんな 伸子 を 生活 の 興味 へ
^
ひき 戻そ う と する 素子 の 心づかい だっ た 。
0141
,22264,11: そこ に すごし た 日 の 思い出 の なか へ
^
ひき 戻さ れ て いる 須美子 の 声 の 響 だっ た 。
0504
,115,18: 私 は 恐ろし さ に 震 き ながら も 私 は 又 元 の 悲しみ の 世界 に
^
引き もどさ れ た 。
0624
,368,23: 猛火 の 舞い狂う 道 に 向っ て 一足 歩き かける と 、 女 は 本能 的 に 立ち止り 群集 の 流れる 方 へ
^
ひき 戻さ れる よう に フラフラ と よろめい て 行く 。
0946
,203,3: 運 悪く
^
ひき 戻さ れ た の か 、 わずらっ て 死ん だ か 、 気 を 変え て 古 山道 へ 入り 、 胆沢 街道 を 上っ て 行っ た か と 思う ほか なくなっ た 。
0987
,2983,13: 私服 A が 、 その エリ クビ を 掴ん で 、 力一杯 に
^
引き もどす 。
1073
,642,3: と 、
^
引き もどし た 。
1113
,196,4: どれほど 心 を 正しく
^
引き もどそ う と いたし まし て も 、 邪念 は 依然 わたくし から 意地 悪く 去っ て は くれ ませ ん でし た 。
1114
,479,13: その 時 はじめて 経 之 は 或 る ふしぎ な 思い に
^
引き もどさ れ た 。
飲み残す
(飲む.残す)
延べ語数:
11
0027
,895,1:
^
飲み 残し た 一 杯 の アブサン 。
0027
,897,13: 絵 の 話 が 出る と 、 自分 の 眼前 に 、 その
^
飲み 残し た 一 杯 の アブサン が ちらつい て 来 て 、 ああ 、 あの 絵 を この ひと に 見せ て やり たい 、 そうして 、 自分 の 画才 を 信じ させ たい 、 という 焦燥 に もだえる の でし た 。
0086
,42,5: 卓子 の 上 に 、
^
飲み のこし の ウィスキー の 壜 が あり 、 その 横 に 空 に なっ た コップ が あり まし た が 、 ぷーんと 強く 杏仁 の 匂い が し て い まし た 。
0554
,609,4: 大丈夫 、 柿沼 の
^
飲み 残し で は あり ませ ん から 。
0572
,425,11: 私 は 珈琲 を 飲み干し た が 、 秦 は 半ば
^
飲み 残し た まま 立ち上っ た 。
0587
,222,15: —— 自分 が 倒し た の で も ない ウイスキー 一 瓶 を 、 しかも
^
飲み 残し の 僅か な もの を 、 弁償 する 責任 が ある と は 、 どういう こと だろ う 。
0593
,221,1:
^
飲み 残し の 焼酎 を 少し 飲ん で 、 直吉 は 自分 の 耕作 地 へ 出かけ まし た 。
0594
,160,5: 茫然 と 見廻す と 、
^
飲み 残し の コップ の 酒 が あっ た 。
0949
,3,34: いきなり 蒲団 の 裾 を まくっ て 足 の 浮腫 を しらべ 、 首 を かしげ ながら なにか ぶつぶつ いっ て い た が 、 その うち に 厨 へ 行っ て 、 昨日
^
飲み のこし た 一升瓶 を さげ て くる と 、 枕元 へ あぐら を かき 、 調子 を つけ て ぐいぐい やり だし た 。
0993
,3729,6: 嘉六 お 春 さん が
^
飲み 残し たら 、 俺 が 加勢 してやろ う じゃ ねえ か 。
1182
,618,0:
^
飲み 残し の 酒 を 今 なお たたえ た 盃
囁き合う
(囁く.合う)
延べ語数:
11
0003
,2971,10: お母さん と マア 坊 が 、 小声 で 何 か
^
囁き 合い ながら 、 僕 の 後 を 追って 来 た 。
0144
,816,9: 「 二 日 の 間 彼等 は ひそひそ と
^
囁き 合っ て は 何処 か へ 出 て 行っ た 。
0579
,382,7: なに か 遠慮 ぶ かく 、 ひそひそ
^
囁き あっ て い まし た 。
0592
,547,16: —— 尾形 が 、 それから 久子 が 、 私 に 何 か 言っ たり 、 互に
^
囁き 合っ たり し てる よう だ 。
0597
,3259,39: 当の 北村 は そっぽ 向い て 、 ウイスキー を なめ て いる し 、 小泉 と 順 造 は 窓 の 外 を 眺め て いる し 、 井上 夫人 と 富子 は 、 時々 小声 で 何 か
^
囁き 合っ て いる 。
0956
,2420,5: 気違い 、 気違い など と
^
囁き 合っ て いる 。
1072
,7472,29: 傍聴 の 横目 たち も 、 白洲 木戸 の 小役人 たち も 、 慎む べき 法廷 と は 心得 ながら も 、 騒然 として 、 何事 か を 、
^
囁き 合っ て 、 不安 に みち た 眼 を —— 裁く 者 と 裁か れる 者 —— その ど ッ ち が 裁か れ て いる の か 分ら ない 二 人 に 注ぎ 合っ て い た 。
1073
,7885,9: 女 たち は 、 畏怖 し て 、
^
ささやき 合っ た 。
1073
,7893,36: 道 の 端 や 、 軒下 に 、 黒 々 と うずくまっ て 、 彼 を 送迎 し て いる かたち の 土民 たち は 、 口々 に 、 新 皇 様 だ 、 と
^
囁き あっ た 。
1174
,2940,4: 加納 たち は
^
ささやき 合っ た 。
1174
,4738,2: と
^
ささやき 合っ て い た の を 、 栄介 は 今 でも ありあり と 覚え て いる 。
引きずり出す
(引きずる.出す)
延べ語数:
10
0062
,2413,18: この とてつもない 大 風呂敷 を 広げ て 、 TRON チップ の 開発 という 大 仕事 に 各社 を
^
引きずり だし た 風雲児 坂村 健 の 手並み に は 、 3 8 6 から は セカンド ・ ソース ( これ が どんな 味 の ソース で ある か は 、 次項 で 書く ) を 認め ない という インテル の 方針 も 有利 に 作用 し た だろ う が 、 オレ は 実際 肝 を つぶし た 。
0098
,2435,55: 職業 上 の 必需 品 を 携帯 し なかっ た の は 、 どれほど 職業 から 隔離 さ れ 得 られる もの か 験し て も 見 たかっ た の だ が 、 ときどき 子供 の 鞄 の 中 から 活字 類 の 紙片 が 見つかる と 、 水 を 飲む よう に 私 は
^
引き摺り 出し て 読ん だり する 。
0141
,11576,22: —— あれ は 、 これ まで の 日本 映画 の 空虚 さ を 、 ああ いう 国際 的 な テーマ へ まで
^
ひきずり 出し た ところ に 意味 が あっ た ん だ 」
0141
,21778,9: それ を もっ て 、 伸子 は 寝床 から
^
ひきずり 出さ れ た 若い ひと に あやまり ながら まっすぐ ヴォージラール まで 戻っ て 来 た 。
0163
,31,39: それ だ から 、 これら の 留置 場 で は 、 理屈 を 云わ せ ない ため に 、 一寸 し た 口ごたえ を しよ う として も 、 看守 は その 留置 人 を コンクリート の 廊下 へ
^
ひきずり 出し て 、 古 タイヤ や 皮帯 で 、 血 の 出る まで 、 その 人 たち が 意気 沮喪 する まで 乱打 し て 、 ヤキ を 入れ た 。
0470
,144,8: 私 は それ に 毛布 の 下 から
^
引ずり 出し た 湯 たん ぷ を 渡せ ば よい の だ 。
0595
,336,2: 布団 を
^
引きずり だし て 、 もぐりこん だ 。
0732
,405,10: 彼 は 神 の 使者 に 両手 を つかん で
^
ひきずり 出さ れ た ので 、 列 を はなれ て 、 部屋 の 中 ほど に 妙 な 方角 を 向い て い た 。
0732
,835,4: 誰 か ゞ
^
引きずり ださ れ て いる 。
0990
,330,6: 全 き 否定 から 肯定 を
^
引きずり だし て くる という こと です 。
燃え落ちる
(燃える.落ちる)
延べ語数:
10
0435
,24,7: 大きな 机 に 向っ て 、
^
燃え 落ち た 黒い ストーブ を 眺め ながら 、 彼女 は 殆ど 夜 に 圧し すくめ られる よう に 成っ て 、 彼 の 事 を 思う の で ある 。
0624
,410,1: それから
^
燃え 落ちよ う と する 家 の 火 に 手 を かざし て 、 ぐるり と 並ん で 煖 を とり 、 崩れ落ちる 火 の かたまり に 飛び のい たり 、 煙 に 顔 を そむけ たり 、 話 を し たり し て いる 。
0745
,71,11: 眼下 一帯 、 平地 は すでに 全く 焼け野 と なっ て
^
燃え おち て いる の で ある 。
0785
,284,17: ダビ 所 は エンエン たる 火焔 に つつま れ 、 はげしい 不動 の 時間 の 後 に
^
燃え 落ち た の で ある 。
0785
,339,1:
^
燃え 落ち て ま も ない ころ 、 焼け跡 から 戻っ て き た ばかり の トビ の 者 が 三々五々 、
0785
,704,4: 「 ダビ 所 が
^
燃え 落ち た 直後 に 、 トビ の 者 が 三々五々 、 本当に 誰 か が 死ん で いる ぜ 、 と いぶかし そう に ヒソヒソ 話 を し て い た そう です が 、 それ は 彼ら が どの よう な 驚き から 発し た よう に 見え た の です か 。
0785
,924,19: ところが 、 あの 日 は 、 扉 に 錠 が おろさ れ た まま 衆人 環視 の うち に
^
燃え 落ち た の です から 、 屍体 は 取りだす ヒマ が なく 当然 中 で 焼け まし た 。
1012
,479,123: しかも いわんや 、 私 の この 考え を 裏書 きする ごとく に 、 … … 怨霊 の 祟り が 、 祖先 から 伝わる 因縁 の 然 ら しめる ところ で あろ う と 、 判断 し て いる この 私 の 考え を 裏付ける ごとく に 、 本年 一月 十 九 日 、 事件 も 落着 し て 棚田 夫人 光子 、 小女 、 私 が 逢っ た 下男 の 老爺 夫婦 たち 一同 が 、 揃っ て 市内 畦 倉 町 の 菩提寺 、 厳 浄 寺 で 墓前 の 祭り を 営ん で いる 最中 に 、 無人 の 屋敷 より 原因 不明 の 怪火 を 発し 、 由緒 ある 百 八 十 年 の 建物 は 、 白昼 ことごとく
^
燃え 落ち て しまい まし た 。
1013
,1440,7: あの 瀟洒 な 家 が 全部
^
燃え 落ち て しまっ て !
1144
,55,5: 自分 の 屋敷 の
^
燃え 落ちる 焔 の 光 の 中 に 、 実に 運命 的 な もの を 見 て しまっ た の です 。
起こし掛ける
(起こす.掛ける)
延べ語数:
10
0002
,372,6: 私 が 、 火事 を
^
起し かけ た の だ 。
0138
,415,3: 「 脳膜炎 を
^
起し かけ てる と 思う … … 調べる こと なんか 無い ん だ もの 、 ああ やっ て 置く の は 実際 ひどい 」
0697
,193,12: 馬庭 の 里 が あげ て 一 度 だけ 騒動 を
^
起し かけ た こと が あっ た 。
0732
,3286,6: おどろい て 、 身 を
^
起し かける と 、
0944
,83,7: 感冒 を こじらせ 、 気管支炎 喘息 を
^
おこし かけ て いる くらい の ところ で 、 手早く 処置 すれ ば 四 、 五 日 で 快癒 する 程度 の もの で あっ た 。
0948
,1155,6: 大池 は 心臓 発作 を
^
おこし かけ て いる 。
0995
,2481,20: 佐山 は 先ず 首 だけ を もたげ 、 村 子 の 方 を 見 ながら 、 ユックリ と 半身 を
^
起し かけ て いる 。
1073
,3146,9: そして 急 に 、 むくっ と 、 身 を
^
起し かけ た が 、
1118
,195,11: 彼女 は 赤い 羽根 蒲団 を 押しやっ て 半身 を
^
起し かけ た 、 が また 崩れる よう に 横 に なっ た 。
1172
,368,3: 思わず 身体 を
^
起し かけ た とたん 、 引裂く よう な 機銃 の 音 が 連続 し て おこり 、 そして 止ん だ 。
転げ落ちる
(転げる.落ちる)
延べ語数:
10
0002
,2579,8: だ だ だ だ と 階段 から
^
ころげ 落ちる よう に 騒々しく 下 へ 降り て 行っ て 、 それ っきり 、 しんと なっ た 。
0011
,122,10: 昇る 時 は 、 ドスン ドスン 、 降りる 時 は
^
ころげ 落ちる みたい に 、 ダダダダダ 。
0011
,324,22: 腎臓 結核 は 、 おしっこ が 、 ひどく 近い もの らしい です から ね 、 ミソ を 踏ん だり 、 階段 を
^
ころげ 落ちる よう に し て 降り て お 便所 に は いる の も 、 無理 が ない ん です よ 。
0022
,274,8: 意表 の 外 に 出 た なら 、
^
ころげ 落ちる より 他 は ある まい 。
0081
,3362,14: ある 部分 は くさっ て い た が 、 それでも 足 を ふみはずし て
^
ころげ 落ちる という 危険 は なかっ た 。
0504
,247,12: トトト … … 、 トトトト 、 土 の 小さな かたまり は
^
ころげ 落ちる 。
0866
,4555,40: が 、 その 時 、 どう し た はずみ か 、 熊ん蜂 の 大きな 図体 が 、 急 に 丸 まつ た と 思う と 、 それ こそ 、 木の実 が 落ちる よう に 、 ポタリ と 地面 に
^
ころげ 落ち た 。
0981
,1035,2: 折りかさなっ て
^
ころげ 落ち て
1072
,4728,36: 刑部 が 牙 を かみ 鳴らし た 声 と共に 、 初めて そこ に 、 血 の 犠牲 を 見 、 同心 の からだ は 、 宙 へ 、 かかと を 上げ て 、 庭 さき へ
^
ころげ 落ち た 。
1073
,8139,11: 馬 から 、 どう と 、 地ひびき を 打っ て
^
ころげ 落ち た 体躯 へ 向っ て 、 たちまち 、 投げ られ た 餌 へ 痩せ 犬 の 群れ が 懸る よう に 、 わっ と 、 真っ黒 な 雑兵 やら 将 やら が 、 寄り たかっ て い た 。
溢れ立つ
(溢れる.立つ)
延べ語数:
10
0618
,88,0:
^
溢れ たつ 湯気 も 見え た し 、 顔 も クビ も 胸 も 背 も 、 皮膚 全体 が 汗 の 深い 河 で あっ た 。
0642
,392,5: それで 衣子 の 流し目 、
^
あふれ たつ 色 ッポサ も 一瞬 の 幻 、 あと は 又 、 とりつく 島 も ない ジロリ 婦人 に 戻っ た が 、 私 は それ で 満足 で あっ た 。
0672
,308,12: 昔 、 あの とき 、 あの 泥まみれ の 学校 いっぱい に
^
溢れ たつ 悲惨 な 難民 の なか で 、 私 は しかし 無一物 そして 不幸 を 、 むしろ 夜明け と 見 て い た の だ 。
0698
,101,26: この 唐突 な 愛情 が どこ から そもそも 湧い て き た の か 意外 で あっ た が 、 その 瞬間 に 、 彼 は
^
溢れ たつ 感情 に モミクチャ に なっ て い た の で あっ た 。
0744
,469,30: 今 は 誰 それ の 一座 に おり 、 何 々 劇場 に 出演 し て いる から 、 ぜひ き て いただき たい 、 と 、 なつかし さ に
^
溢れ たつ て いる よう な 文面 で あっ た 。
0766
,153,59: 私 は 法隆寺 だの 金閣寺 に くらべ て 、 早川 の 洪水 が 暗 褐色 の 防波堤 と なっ て 一 哩 も 海中 に 突入 し て いる 力感 あふる る 景観 に 、 比較 に なら ない 美 を 感じ て いる もの で ある が 、 さらに 大 黄河 の 泥 シブキ を あげ て
^
溢れ たつ 洪水 の 凄 さ に 至っ て は 、 雄大 きわまり ない もの で あろ う と 考え て いる 。
0775
,341,36: 今 まで と は 人 が 変っ た よう に 、 女らし さ が 急速 に 、 めざましく 生れ 育っ て 、 にわかに 万 人 の 目 を うち 、 心 を ひきつける 初々しい 色気 が
^
溢れ たっ て いる の で あっ た 。
0778
,210,19: 彼 が 商用 に 精 が でる の も 塩竈 の 地 を はなれる 喜び が とみに 勇気 を
^
溢れ 立た せる せい も あっ た 。
0817
,70,20: ただ 取締り と 号令 で 、 街 の 表情 は 戦時 めき 怖 る べき 市民 征服 の 精神 に
^
溢れ たっ て いる よう だ 。
0817
,170,7: 碁 将棋 会所 が 軒 なみ に
^
溢れ たっ て いる よう な 風景 も 東京 に は 完全 に ない 。
諦め切る
(諦める.切る)
延べ語数:
10
0597
,1913,14: 陸軍 の 方 は 焦燥 に かられ て おり 、 海軍 の 方 は
^
諦め きっ てる 頃 の こと だ 。
0695
,445,23: 秋 の なかば から 冬 の 終る まで 太陽 を 見る こと の でき ない 雪国 で は 小学校 の 子供 たち まで
^
あきらめ きっ た 考え方 や 話し方 を する よう に なる もの だ と 書い た の で ある 。
0695
,469,5: そして 子供 たち に すら
^
あきらめ きっ た 考え方 や 話 の 仕方 を 植え つけ た もの だ 。
0710
,72,6: 社長 の 先生 も 、
^
あきらめ きっ た 顔 を し て 、 泥亀 の 要領 で 、 足 を 机 の 下 へ ひっこめ た 。
0775
,109,13: 未亡人 も キク子 も 、 兄 は 死ん だ もの と 、 すでに
^
諦め きっ て いる よう で あっ た 。
0803
,53,27: けれども 権力 に 無抵抗 主義 の 日本人 は 近づく 戦争 に も 無抵抗 で 、 戦争 も 一 ツ の 天災 だ という よう に バクゼン と
^
諦め きっ て いる の かも 知れ ない 。
0817
,404,0:
^
諦め きっ た 侘び 住居 という よう な の が 、 大阪 第 一 級 の 旅館 として 現存 し て いる という の は 、 実際 どうも ここ に 泊っ て いる 限り は 、 山中 深く 居る よう な もの で 、 生気 盗 れる 大阪 の 街 を 思いだす こと も でき ない よう な 時間 の 逆転 、 異様 だ な ア 。
0835
,197,102: これ が 無実 に 泣く 人 の 性格 でも あっ て 、 彼ら は 服役 後 、 一 度 も 自分 ら は 無実 だ と もらし た こと が なかっ た そう です が 、 あきらめ て しまっ て 、 ジタバタ せ ず に 恩赦 で 刑期 を ちぢめる 方 が 得 だ と 考え た の かも 知れ ませ ん が 、 教育 の ない 人 たち の 中 に は 、 国家 社会 の 運営 は 自分 ら と カケ 離れ た もの で 、 無 教育 な 自分 の 意見 など 言い立て て も ダメ な もの と
^
諦め きっ てる 者 も 少く ない もの です 。
0841
,241,7: 主張 と いう より も 、
^
あきらめ きっ た よう な かぼそい 声 で あっ た 。
1148
,136,1: そして
^
諦め 切っ た 姿 で 、 二 人 の 婚礼 の 雑用 を さばき 、 その 頃 流行っ た 音楽 結婚 の 式 を 挙げる ため に 、 山ノ手 ビルディング の ホール まで も 借り受け 、 飾 付 万端 の 指図 まで し て おり まし た 。
認め得る
(認める.得る)
延べ語数:
10
0433
,39,21: 其 と 同時に 、 此 の 騒音 の 最中 から 、 何等 の 諧調 を 求め て 、 微か ながら
^
認め 得 た 一筋 の 音律 を 、 急が ず う まず 辿っ て 行く 、 僅か ながら 、 高く 澄ん だ 金属 性 の 調音 も 亦 、 天 の 果 から 果 へ と 伝っ て 参り ます 。
0456
,109,12: 自分 の 周囲 を 批判 し 、 不満 な 点 を
^
認め 得る という こと 丈 が 、 既に その 箇人 の 進ん で 純 な 所以 で ある か の 如く 誤解 する から いけ ない 。
0561
,47,20: この 小 部隊 の 兵 たち は 、 突進 す べき 敵 を 見失い 、 警戒 す べき 情況 も
^
認め 得 ない で 、 飲食 物 の 方 へ 飛びつい て いっ た 。
0781
,587,14: 両者 の 交誼 は 現在 に 至る まで ジッコン に し て 変化 を
^
認め 得 ず 。
0830
,232,6: 太田 成子 は 万 人 の
^
認め うる 犯人 だ 。
0985
,909,9: つまり 、 勝者 から も 敗者 から も 同時に
^
認め 得る 道理 —— 公平 冷静 な 、 むつかしく 言え ば 普遍 妥当 な 、 つまり 、 第 三 の 価値 。
0987
,235,2: 相手 を
^
認め 得 ない で ポ カン と し て いる )
1074
,1979,63: この 人名 など に は 不審 な 点 も ある が 、 少なくとも 遠い 処 から お出で に なる 尊い 神様 を 、 真心 を以て お 宿 する 人々 が 、 子孫 末永く 保護 せ られる という 言い伝え だけ は 日本 の もの で 、 それ を この 物語 も 受け継い で いる の だ と 、 いう こと まで は これ によって
^
認め 得 られる 。
1086
,184,13: しかし 著者 は この 如き 仮定 の 必然 性 を 何処 に も
^
認め 得 ない 」 と いっ て おら れる 。
1102
,61,11: グリーンランド の 氷 冠 も 、 その 周辺 が 、
^
認め 得る くらい の 速 さ で 後退 し て いる そう で ある 。
凍み通る
(凍みる.通る)
延べ語数:
10
0155
,218,14: 違う こと に ある 美し さ 、 美し さ 故に 世界 の 心 に
^
しみ 透っ て ゆく まとも な 迫力 。
0508
,867,52: 十 二 三 の 喉 が 拡がっ て 迸り 出る 声 が 無限 に 続い た 闇 の 中 に 消え入っ て 仕舞っ た 後 の 沈黙 は 、 激情 の 赴く が まま に 走っ た 後 の 眠り を 欲する まで に 疲労 し た 心 の 奥 まで
^
しみ 透っ て 、 互に 目 を 見合わせ て 寄り合わ ず に は 居 られ ない 程 の 陰鬱 と 凄惨 な 気分 が 漲っ て 居 た 。
0512
,3,7: パクパク に なっ た 靴 に
^
しみ 通る 雪 水 の 冷た さ を 感じ ながら も 男 は 笑い ながら 云っ た 。
0610
,8,17: 言葉 ずく な に 語る 一言 一 句 は 私 の 身 に も 心 に も
^
しみ 透る よう な 感銘 を 受け た 。
0850
,128,19: 全身 に 泥 が しみわたり 泥 細工 の 濡れ 人形 に 化し た よう な 奇怪 な 感覚 が
^
しみ 通る 。
0901
,7,15: 皆 笑っ て しまっ た けれども 、 私 に は 胸 に しみじみ と
^
しみ 透る もの が あっ た 。
0929
,90,18: 文化 遺産 を 万 人 の 手 に 、 雨 が 降っ て 土 を 崩し ながら
^
しみ 透っ て ゆく よう に しみわたっ て ゆか なく て は なら ない 。
0990
,263,85: それ は それ で よい が 、 フランス 文化 人 たち の し た 抵抗 は 、 戦争 中 の ナチス 軍事 力 —— 暴力 の なか でも もっ とも ハッキリ し た 、 そして それ が 悪 だ と 一見 し て わかる よう な 種類 の 暴力 —— に むかっ て なさ れ た もの で 、 それだけに 困難 で 危険 だっ た と いえる が 、 相手 の 暴力 に は 、 知ら ず 知ら ず の うち に こちら 側 に
^
しみ 通っ て き て 、 こちら を 腐蝕 し て しまう 力 は 、 さま で なかっ た と 思う 。
1004
,29,17: が 、 その 生活 に は 、 山村 の 四季 の さまざま な 物 の 姿 が
^
しみ 通っ て いる 。
1174
,3332,13: 行軍 し て いる と 、 汗 が 出 て 、 服 に
^
しみ 通る 。
捏ね回す
(捏ねる.回す)
延べ語数:
10
0141
,19637,31: リベディンスキー は 、 こっち へ 来 ない で 、 「 文学 の 夕べ 」 の 会場 で 、 彼 の 近作 で あっ て 、 自然 主義 と 心理 主義 が
^
こね まわさ れ て いる 点 から さまざま の 議論 を まきおこし て いる 「 英雄 の 誕生 」 について 大衆 質問 に 答え て い た 。
0164
,200,18: けれども 、 はじめ に 触れ た よう な 壊乱 的 状況 と こんぐらかっ て 、 この 理論 が
^
こね まわさ れ た ため に 、 客観 的 に 研究 さ れる より も 、 当時 の 心理 に 便宜 な 方向 へ の 解釈 で 支離滅裂 に ちぎら れ た 。
0202
,21,14: これ は 、 壺井 栄 さん が 婦人 作家 の おちいり やすい 技巧 を
^
こね まわし た 工夫 の 結果 で は なかっ た 。
0545
,44,31: 彼女 は 、 映画 は あまり 見 ない が 、 新旧 とも 芝居 が 好き だ し 、 短歌 会 など に は いっ て 、 へた な 歌 を
^
こね まわし 、 ダンス は し ない けれど 、 うまい コーヒー や ケーキ を 好み 、 アルコール 類 も 可 なり 嗜み 、 日常 が 贅沢 で 派手 な の だ 。
0547
,93,19: 然し 誰 の 意見 も 、 新聞 記事 の 埓外 に は 出 ず 、 つまら ぬ 臆測 を
^
こね 廻し てる に 過ぎ なかっ た 。
0719
,1,9: それ を 、 いかにも 難解 な 事件 らしく 、
^
こね まわし て いる から 、 後半 が 読み づらい 。
0784
,885,11: すぐ その 隣り に 当る こと まで は 思いだし たり 、
^
こね まわし て い た の で あっ た 。
0952
,155,24: ギリギリ の ところ で 茶席 へ 追いこん で やろ う と 思っ て 、 頭 の なか で 席 入り の 段 取 を
^
こね まわし て いる うち に 、 面白く なっ て 、 笑い だし そう で 困っ た わ 。
1023
,47,6: そう で なかっ たら 、 あんな
^
こね まわし た 質問 を する はず が ない 。
1124
,6,3: 要するに 、
^
こね 廻し た 殺人 技術 は 邪道 だ と 思う 。
分け持つ
(分ける.持つ)
延べ語数:
10
0140
,1316,71: 保 は 、 伸子 が 育っ た 時分 の 質素 だっ た 佐々 の 家庭 と は まるで 違っ て 来 て いる 経済 事情 や 社交 の 空気 の なか に 大きく なっ て 、 多 計 代 が 、 数 年 この かた 身 に つけ はじめ た 変 な 無感覚 さ を 、 自覚 し よう も ない 少年 から 青年 へ の 毎日 の 生活 で
^
わけ もっ て いる 。
0200
,8,23: 日本 資本 主義 独得 の ひねくれ 、 欺瞞 と 粗野 、 卑屈 の ジャングル を かきわけ て 、 明るい 世界 の 心 を
^
わけ もた ず に は 自分 を 生存 し て いる もの として 感じ られ なく なっ て いる きょう の 日本 の 真面目 な 人々 の 理性 と 心情 に 、 「 一 九 一 四 年 夏 」 を 生き た ジャック は 何 を 語る だろ う 。
0206
,14,42: そして 小説 を 書く ほど の 人 は 、 人類 が 尊い 努力 と 犠牲 によって 歴史 を おしすすめ て き た 真理 に対して 私心 なく その 価値 を 認め て 、 人々 とともに その 人間 の 知 慧 の 成果 を
^
分け もつ こと を 心から よろこべる 人 で ある はず 、 と も 云っ て いる 。
0218
,13,10: 現代 は 、 アララギ が かつて 現代 短歌 史 に
^
わけ もっ た 積極 の 意義 の 故に 、 その 歩み を 制約 する 流派 として の 諸 問題 が 、 見 なおさ れる 時期 に 入っ て いる と 思わ れ ます が 、 いかが な もの でしょ う か 。
0290
,120,9: 村 と 都会 と は お互い の 困難 を
^
分け 持っ て いる し 、 その 自然 の 解決 は 双方 の 協力 なし に は 決して 実現 し ない 。
0395
,12,30: そして 世界 人民 の 間 に 民族 の 独立 ・ 自由 ・ 平和 を もとめる 民主 勢力 が ます につれて 、 あらゆる 国々 の 人民 が 、 この 感動 を
^
わけ もっ て き て いる 。
0905
,10,17: 一つ の 国 が 、 他 の 国 が 、 そして 世界 が その 温か さ を
^
わけ もつ よう な 大きい 大きい 政治 が 、 ほんとう の 政治 で ある 。
0916
,10,18: そして 芸術 は 、 この 地上 的 な もの が 天上 的 な もの を 夢見 、 仮に
^
わけ もち 、 あこがれる こと で 現実 を 遊離 し て 象徴 の 中 に 没入 する こと と なる の で ある 。
0918
,903,50: 中世 期 の 宗教 的 封建 国家 は 、 プラトン で 構成 さ れ た ところ の 、 上 に 動か ざる エイ ドス 、 理想 的 な 象徴 が あり 、 その 下 に 無限 の フェノメナ 、 現象 が 、 その 影 の ごとく 、 その 映像 を
^
わけ もち ながら 、 不完全 な 形 で 、 生まれ変わり 、 死 に 変わり する という 世界 像 を 、 まことに 重宝 と し た の で ある 。
0965
,124,66: 明治 五 年 一 千 町歩 、 明治 十 八 年 三 万 二 千 町歩 、 五 年 のち の 明治 二 十 三 年 三 百 六 十 五 万 町歩 と ふくれ 上っ て いる 全国 帝室 御料林 の 三 段 とび の 数字 の うち 、 この 北海道 は どの へん で 、 何 年 ころ 、 どれ だけ の 数字 を
^
わけ もっ て いる の で あろ う か 、 だれ か しらべ て ほしい こと で ある 。
感じ得る
(感じる.得る)
延べ語数:
10
0114
,316,8: 美 くし さ を 間 違 なく
^
感じ 得 られる 事 を ほんとう に 私 は どれ だけ 感謝 し て 居る ん だ か 。
0164
,168,50: その 欲望 に つき 動かさ れ て 、 わが 心 、 ひと の 心 、 それら の 心 を 生む 社会 の 密林 に わけ 入る の だ が 、 今日 の 私 たち は 、 少く とも 、 自分 の 諸 経験 を 、 社会 現象 の 一つ として
^
感じ うる だけ の 能力 は 備え て いる 。
0453
,37,18: 恋愛 に 面し 、 人 によって 、 そ と から 、 人生 の 明るい 半面 のみ を
^
感じ 得る 者 、 又 消極 のみ を 感じ 得る 者 、 消極 を 先ず 見 、 後 、 そこ を通して 奇異 な 光明 を 認める 者 、 等 の 差 、 類 が ある の で は ある まい か 。
0453
,37,26: 恋愛 に 面し 、 人 によって 、 そ と から 、 人生 の 明るい 半面 のみ を 感じ 得る 者 、 又 消極 のみ を
^
感じ 得る 者 、 消極 を 先ず 見 、 後 、 そこ を通して 奇異 な 光明 を 認める 者 、 等 の 差 、 類 が ある の で は ある まい か 。
0509
,288,17: 死ぬ と 云う 事 の はっきり 分ら ない 私 は 、 勿論 非常 な 悲しみ も
^
感じ 得 られ なかっ た 。
0509
,298,55: 彼 は 第 一 もう 「 ああ ちゃん 」 など と 云う 言葉 は 五つ に なら ない 位 から やめ て 居る し 、 人 が 死ぬ と 云う 事 に対して も 、 勿論 空想 化 さ れ て は 居 て も 非常 に 或 る 丁重 な 感じ と 悲しみ を
^
感じ 得る 心 に なっ て 居る 。
0746
,15,12: 画家 は この モデル から 自分 の 独特 の 曲線 を
^
感じ 得る の かも 知れ ない が 、 その 人 自体 は 美 の 対象 で は ない よう だ 。
0780
,294,16: 彼 の 冷 い 血 は 、 それ を 眺め て はじめて 多少 の 酔い を
^
感じ うる の で あろ う か 。
0837
,141,78: 彼 の 勇気 は 、 これ を 異常 と いう より も 、 むしろ すさまじい まで の 愛情 で あり 、 善意 で あり 、 その 勇気 の 裏 に は 妹 に対する 愛 のみ で は なく 、 華 頂 氏 に対する 謝罪 の マゴコロ が あり 、 その マゴコロ ある によって も 、 あえて 妹 の スキャンダル を 公表 せ ざる を 得 なかっ た よう な 正義 感 、 それ に 類する 清潔 さ を
^
感じ うる よう に 思う 。
1002
,222,18: 我々 は そこ に 、 精神 の 自由 さ と 道義 的 背景 の 硬 さ と を
^
感じ 得る よう に 思う 。
すかし見る
(すかす.見る)
延べ語数:
10
0112
,383,82: 我 まま な 千 世子 は 折 に ふれ て 年上 の 人 に する らしく ない 様子 も し ない 事 は なかっ たけれ 共 H は 自分 の 心 の どこ か が それでも 満足 し 又 、 それ に みせ られ て 居る の を 頭 ばっかり そだっ た 様 な 千世子 に対して の 興味 と 云う 感情 の かげ に ごく さわやか に 育っ て 行く 感情 が ある の を H も 知り 千 世子 も
^
すかし 見 て 居 た 。
0112
,1089,33: H と 源 さん と の 間 に はさまっ て 両 う で に つかまり ながら くらい 陰気 くさい 道 を 恐ろしい 事 に 出合う 前 の 様 な おじ た 気持 で
^
すかし 見 ながら たどっ て 行っ た 。
0112
,1099,22: かたまり に なっ て 大声 に はなし て 行く んで 客 待ち の 車夫 なんか は 千 世子 の かお を
^
すかし 見 た っきり 、
0114
,1022,15: 篤 は 窓 から のり出し て 木 の 幹 の 間 から 彼方 を
^
すかし 見 た 。
0140
,1182,3: 土間 を
^
すかし 見 ながら 竹村 が いっ た 。
0517
,23,8: 底 なき 瞳 は 世 の すべて を
^
すかし 見 て
0554
,1521,7: 久恵 は 彼 の 顔 を
^
すかし 見 て 、 低い 声 で 言っ た 。
0554
,1528,8: 久恵 は また 長谷川 の 顔 を
^
すかし 見 た 。
0556
,102,6: —— 吉岡 は 酒 瓶 を
^
すかし 見 て から 、 銚子 に また 一 本 つぎ 、 燗 を し た … … 。
0593
,187,13: 保子 が 長火鉢 の ところ から 立ち上っ て 、 縁側 から 外 を
^
すかし 見 た 時 に は 、 正子 の 気配 さえ あり ませ ん でし た 。
投げ遣る
(投げる.遣る)
延べ語数:
10
0112
,356,19: 自分 と は 何 の 関係 も ない 事 で あり ながら 斯 の 音 に 似 た
^
なげ やり な 調子 の ととのわ ない 音 に ついで 起っ た あの ピストル の 音 を 想っ て 身ぶるい を し て 手 を やめ た 、 何だか 悪い 事 でも 起っ て 来る 前 の 様 に 千世子 は 重い 気持 に なっ た 。
0113
,68,12: あんまり いそいそ し て 居る の が 不愉快 な 様 で
^
なげ やり な 口調 で 千 世子 は そう 云っ て かたい 笑 方 を し た 。
0141
,4099,22: 金 もち や 権力 から その 存在 を 無視 さ れ 、 自分 から も 自分 の 存在 について 全く 受け身 で
^
なげ やり だっ た 昔 の ロシア の 貧しい 人民 は 、 自分 の 生活 を 写し て とっ て おく 意味 も 興味 も 、 思いつき さえ も 持っ て い なかっ た の だろ う 。
0507
,277,11: その 根元 から 覆し て 、 世 の 外 へ
^
投げ やり たい 生活 の 苦しみ は 、 いつ の 世 に あっ て も 、 人間 が 生活 を し て 居る 間 は 絶え ない 事 で ある の を 思え ば 、 生活 の 苦しみ に 打ち勝ち 得る 智力 と それ に ともなう 肉体 を 持た ない この 子供 等 と 同じ 様 な 気持 の 人 が 幾 百 人 、 幾 万 人 、 また 無窮 に この世 に 生れ て は 死し 、 死し て は 生れ し なけれ ば なら ない だろ う と 云う 事 も 思う の で ある 。
0595
,274,42: 彼女 に 連れ て 来ら れ て 、 着物 を ぬがせ られる の に ちょっと 逆らっ た よう だ が 、 ぬい だ 襯衣 類 を 彼女 が 丁寧 に たたも う と する の を 、 私 は 引っ たくっ て
^
投げ やっ た こと を 、 はっきり 覚え て いる 。
0639
,4,113: 翌日 は うらら か な 初夏 の 陽 が ふり かがやい て い た が 、 私 が 用 が あっ て 、 この アパート を 通りかかる と 、 アパート の 隣 は すでに 焼け野 な の だ が 、 今 しも 二 人 の 若者 が 七 人 の 屍体 を つみ 重ね て 、 火 を つける ところ で 、 ちょうど 七 人 目 を 運ん で き て 、 ドッコイショ と 放りだし た ところ で あっ た が 、 放りだし て 、 まだ 真新しい 死人 の 戦闘 帽 に ふと 気 が つく と 、 それ を チョイ と つまみ とっ て 、 火 の かから ぬ 方 へ
^
投げ やっ た 。
0671
,20,35: 私 は 鬼 の 審判官 と共に 言葉 を より分け 、 言葉 に こもる 真偽 を 嗅ぎ わけて を る ので 、 かう し て 架空 な 情熱 も 思想 も すべて 襟首 を つまん で
^
投げ やら れ て しまふ 。
0759
,5407,5: 真剣 の よう で 、
^
なげ やり で あっ た 。
0995
,748,20: … … ( なん の 感情 も 抑揚 も なく 、 まるで 他人 の こと を 語る よう に 、
^
なげ やり に ヌラリクラリ と 話す 。
1073
,443,57: 伽藍 を 指さし た 一 名 の 者 は 、 立ちどころに 、 そこ の 廻廊 へ 上がっ て 、 すでに 壊れ て いる 勾欄 の 一部 を もぎ取り 、 また 内陣 から 、 経机 だの 、 木彫 仏 の 頭 だ の を 抱え て 来 て 、 手当り次第 に 、 焚火 の 群 へ 、
^
投げ やっ た 。
曲がり込む
(曲がる.込む)
延べ語数:
10
0081
,2709,10: その 道 は 、 わざと そうした もの らしく 、
^
曲り こん で い た 。
0757
,568,3: 細い 道 へ
^
まがり こん で 、 辿り つい た の が 、 山崎 の 里 。
0759
,2911,6: 記代子 は 暗い 道 へ
^
曲り こん だ 。
0769
,117,21: そこ に 狸 を 祭っ た 祠 が あっ て 、 そこ から 山 の 中 へ 谷 に 沿う て
^
曲り こむ の で ある 。
0841
,105,25: 路上 で 行き 会っ た とき に は 、 曲り よう も ない 田舎道 だ と いう のに 、 細い アゼ 道 へ ムリ に
^
曲り こん だ こと も あっ た 。
0845
,114,11: 男 は 石 塀 の 反対 側 の 小路 へ いきなり
^
曲り こん で 消え て しまっ た 。
0851
,242,11: この 屋根裏 は 迷路 の よう に 暗闇 の 奥 へ
^
曲り こん で おり 、 私 は 物陰 に かくれる よう に ひそん で 、 講談 本 を 読み耽っ て い た の で ある 。
0993
,377,15: ( 窓 の 外 を 見 て ) 千曲川 が 、 もう 間もなく グッ と
^
曲り こん で 、 この 道 と 離れ て しまい やす が 、 する つう と 、 道 は のぼり 一方 に なり やし て 、 その 登りつめ た 所 が 落窪 で 、 そこ から 、 野辺山 が 原 で やし て 。
1174
,1215,6: 先頭 から 順々 に 路地 に
^
曲り 込ん だ 。
1174
,1216,2: 彼 も
^
曲り 込も う として 、 婆さん を 振り返る と 、 婆さん は 溝 板 を 踏み外し て 、 片足 を 溝 に 突っ込み 、 前のめり に 倒れ て い た 。
考え抜く
(考える.抜く)
延べ語数:
10
0062
,247,15: どう やっ たら うまく 落語 を 繰 れる か 、 考え て 考え て
^
考え ぬい て 脳 の 神経 回路 網 が 焼き 切れる 寸前 で 、 枝 雀 の 中 で 問い は 相 変化 を 起こし た 。
0083
,462,2: いろいろ
^
考え ぬい た 揚句 、 私 は 遂に 一案 を 思 付い た 。
0141
,6932,7: これ まで に もう 幾度 か
^
考え ぬい た こと の 結論 という 風 に 吉之助 は 云っ た 。
0544
,20,14: 然し それ も 長続き は せ ず 、 おれ は 三 日 三 晩
^
考え ぬい た 揚句 、 だんぜん 方向 転換 し て 、 先輩 に 泣きつき 、 出版 社 に 就職 し た 。
0916
,17,29: 宇宙 の 中心 は 自分 で あり 、 機械 的 法則 の 宇宙 より も 、 それ を 測定 出来る 自分 が はるか に 尊厳 で ある こと を
^
考え ぬい た カント は 、 まさに 思想 の コペルニクス 的 転回 を やっ て のけ た の で ある 。
0929
,35,55: そして 大切 な こと は 、 この 「 例 」 が どんなに 例 そのもの が 勝手 に 独り歩き し て 、 頭 の 中 で 発展 し て いっ て も 、 その 本論 の 筋 を でんぐり返し て 、 とんでも ない 反対 の ところ に まで 連想 し ない よう に 、 考え に
^
考え ぬい て 仕組ま れ なけれ ば なら ない こと で ある 。
0948
,530,3: 細かい ところ まで
^
考え ぬい た つもり だっ た が 、 こんな 抜け かた を する よう で は 、 自分 の 思考 も たいした こと は ない と 、 急 に 気持 が 沈ん で き た 。
0981
,1558,2: 考え に
^
考え ぬい た
0990
,361,11: しかしながら 、 いくら その よう な 決意 を もち 、
^
考え ぬき 考え ぬい て おい て も 、 また し て も 肉体 は うらぎる か も わから ない 。
0990
,426,6: それで 私 は 私 流 に
^
考え ぬい て 、 私 の よう な 貧しい 弱い 臆病 な 人間 に も 実行 できる 具体 的 な 処方箋 を つくりあげ まし た 。
垂れ流す
(垂れる.流す)
延べ語数:
10
0060
,4755,8: この メディア は 一方 的 に 情報 を
^
垂れ 流す もの で は ない 。
0062
,614,6: 湯水 の よう に 駄文 を
^
垂れ 流す という 職業 上 の 要請 の ため に 、 オレ は 知ら ぬ 間 に 十 分間 に 五 百 文字 程度 は 軽く 叩き だし て しまう ブラインド ・ タッチ 男 と 化し て おり 、 パームトップ が 結構 しつこく ミミズ の たくり 風 の オレ の 文字 に 再 入力 を 求め て き た ため に 、 キーボード 至上 主義 の 旗 を 高く 掲げ たい 気分 に なっ て しまっ て い た から だ 。
0062
,3030,54: そう 気づく か 気づか ぬ か の うち に 、 オレ の 口 から は 「 ダウンサイジング と 言っ て も 、 大型 は 誰 に 負け た の か 、 という 話 な ん だ と 思う ん です よ 」 と 、 分かっ た よう な 分から ない よう な 言葉 が
^
垂れ 流さ れ て い た 。
0062
,3069,2: 駄文 を
^
垂れ 流す という 職業 上 の 要請 から 、 オレ は かなり の 量 の 文章 を マシン 上 で 作っ て き た 。
0600
,423,26: この 俺 を 、 この 肉体 を 、 胎内 で は ぐくみそして 産ん で くれ た 母 が 、 どうして あの よう な 臭い 汚物 を
^
垂れ 流す の か 。
0621
,171,41: その 着物 は 一 枚 の 小袖 と 細 紐 だけ で は 事足り ず 、 何 枚 か の 着物 と いくつ も の 紐 と 、 そして その 紐 は 妙 な 形 に むすば れ 不 必要 に
^
垂れ 流さ れ て 、 色々 の 飾り物 を つけたす こと によって 一つ の 姿 が 完成 さ れ て 行く の でし た 。
0732
,651,4: 馬 みたい に 、
^
たれ 流し た もん じゃ ない か 」
0732
,727,8: おまけ に バケツ 一 杯 ぶちまけ た ぐらい
^
垂れ 流す でしょ う 。
0776
,488,13: 女 の 襟足 を 見 た だけ で ヨダレ の 五 升 は
^
垂れ 流す 野郎 ども だ 。
1126
,117,24: 少年 犯罪 の 多い の も 、 少年 たち が 精神 的 失 緊 状態 に なっ て いる ため で 、 オシッコ を
^
たれ 流す の と なんら 違い が ない 。
知れ渡る
(知れる.渡る)
延べ語数:
10
0045
,5,24: いや 、 京都 の 言葉 が 大阪 の 言葉 より 柔かく 上品 で 、 美しい という こと は 、 もう 日本国 中 津津浦浦 まで
^
知れ わたっ て いる 事実 だ 。
0072
,39,3: 「 やっぱり もう
^
知れ わたっ て いる ん だ な 。
0074
,93,36: それから 騒ぎ は 検察 本部 へ 波及 し 、 それから 賑 か に ラジオ 、 テレビジョン 、 新聞 の 報道 へ 伝播 し 、 それから 満都 の 人々 へ この 愕 く べき 誘拐 事件 が
^
知れ 亘り 、 騒ぎ が 拡大 し て 行っ た の で ある 。
0082
,958,17: 火 辻 の 死体 が 紛失 し た こと は 、 その 夜 の うち に
^
知れ わたり 、 さっそく この 怪 事件 の 捜査 が はじまっ た が 、 その 解決 は なかなか 困難 だっ た 。
0095
,247,8: 今や 事件 は 、 この 町中 に すっかり
^
知れ 亙っ た の で ある 。
0095
,2577,19: 今や 大西洋 海底 に 怪人 集団 が 蟠 居 し て いる こと は 世界 の 隅々 まで
^
知れ 亙っ た 。
0777
,482,5: 近在 の 者 に は
^
知れ わたっ て いる 伝説 な の で ある 。
0854
,258,10: W の こと は 同 人間 で も 公然
^
知れ わたっ て い た 。
0946
,18,15: ひと月 も たた ぬ うち に 、 その こと は 御用 所 じゅう に
^
知れ わたっ た 。
1073
,2328,5: 将門 の 帰国 が
^
知れ わたる と 、 何となく 、 以前 、 身 を 寄せ て い た 郎党 や 家人 が 、 ぼつぼつ 、 豊田 の 館 へ 、 もどっ て 来 た 。
逃げ巡る
(逃げる.巡る)
延べ語数:
10
0034
,125,22: それで 、 新次 が 中耳炎 に なっ て 一 日 じゅう 泣い て い た 時 など 、 浜子 の 眼 から
^
逃げ 廻る よう に し て い た 私 は 、 氷 を 買い に やらさ れ た の を いい こと に 、 いつ まで も 境内 の 舞台 に 佇ん で い た 。
0084
,954,17: 缶 は がらん が らん 転げ まわる 、 少年 たち は その 下敷 に なる まい と
^
逃げ 廻る 、 いや たいへん な さわぎ と なっ た 。
0098
,2912,2: 誰 も
^
逃げ 廻る ところ を 引き受け た 誠実 さ を 認め ず に 、 他 の どこ を あの 人人 から 認めよ う と する の か と 。
0098
,2914,11: 誰 から も 一大 危機 と 分っ て いる とき 、
^
逃げ 廻る 狡猾 さ と 坐り込む 諦念 と 。
0506
,159,14: あんまり 時間 も 早 すぎる の だけ れ 共 、 あっち こっち と
^
逃げ 廻る 鳥 の 早 さ に 追いつけ ない ので 、 二 人 の 子供 と 女中 と 清子 が 裸足 に なっ て 、
0646
,177,4: なん の ため に
^
逃げ 廻る ん だ 。
0852
,112,5: 良人 を 嫌い ぬい て
^
逃げ 廻る 女 で あっ た が 、 本質 的 に タスキ を かけ た 女 で あり 、 私 と 知る 前 に は さる ヨーロッパ の 紳士 と 踊り 歩い たり し て い た 女 で あり ながら 、 私 の ため に 、 味噌汁 を つくる こと を 喜ぶ よう な 女 で あっ た 。
1073
,7270,8: おびただしい 兵馬 や 町 の 庶民 が
^
逃げ 廻る 間 を 、 彼 は 心 も そら に 、 仮 の わが家 まで 帰っ て み た 。
1172
,1276,19: ( 遺書 を 書こ う という 人間 が 、 とかげ の よう に 臆病 に 、 死ぬ こと から
^
逃げ 廻る )
1173
,1111,3: おれ は もう
^
逃げ 廻る の が いや に なっ た ん だ 。
跳ね回る
(跳ねる.回る)
延べ語数:
10
0027
,1046,5: ぴょんぴょん 部屋 中 を 、
^
はね 廻り 、 親子 は それ を 追って い まし た 。
0088
,540,23: 無気味 な 、 銃刑 場 の 壁 の 後 の 曲 が 、 化け 蝙蝠 の よう に 暗黒 の 空間 を
^
跳ね まわる 。
0141
,2056,6: と 、 囃し た て て
^
はね まわっ て いる 。
0505
,844,8: 非常 な 喜び が 心 の 中 を
^
はね 廻り ながら その 陰 に は 、 口 に 云わ れ ない 不快 な 感じ が あっ た 。
0508
,198,22: 地面 に は 葉 の 隙間 を 洩れ て 来る 夏 の 日光 が キラキラ と きらら か な 色 に
^
跳ね 廻り 落ち た 実 が 土 の 子 の 様 に 丸まっ ちく ころっと し て あっち こっち に ある 上 を 風 の 吹く 毎 に すがすがしい 植物 性 の 薫り が 渡っ て 行っ た 。
0613
,206,16: 万物 が 魔法 によって 生物 と なっ た か の よう に 、 がらがら と ものすごく
^
跳ね 回る 恐ろしい 時間 は 、 壁 に よりそっ て じっと 隠れ て いる うち に 、 十 秒 二 十 秒 と 経過 し て 、 あたり 一 面 埃 と 土煙 と が 咽喉 を ふさぐ ほど に 立ちこめ て は い た が 、 大きな 品物 は 大体 また 床 の 上 か 地 の 上 へ 落ちつい た らしかっ た 。
0619
,201,15: 笑う こと など は なく 、 面白く も な さ そう だ が 、 然し
^
跳ね 廻っ て いる 姿 は 他 の 子供 に 比べる と 格段 に その 描きだす 線 が 大きく 荒々しく 、 まったく 野獣 の よう な 力 が こもっ て い て 、 野性 が みち て い た 。
0987
,1726,24: 同時に 男 2 が 、 鉄棒 から 鉄棒 を つたわっ て 、 天井 に 近い 所 を 、 クモ が あばれる よう に 、
^
はね まわり はじめる ) あめ の みな もと に 、 みちびき たまえ 。
1041
,2878,15: この とき の ロック ・ サウンド 、 特に その 巨大 な 音 と 、
^
はね まわる リズム に 、 ジャ ニス は 官能 的 で 狂暴 な フィーリング の 解放 を み た の だ 。
1062
,51,8: 東風 の 神 は 人々 の 間 を
^
はね まわり 、 砂 を かけ 、 水 を かけ 、 あらゆる 乱暴 狼藉 を はたらき ます 。
し舞い込む
(為る.舞い込む)
延べ語数:
10
0071
,1596,15: トロイ 谷 で 掘っ て 来 た ルナビゥム は 、 大切 に 倉庫 へ
^
し まいこま れ た 。
0081
,586,14: 彼 は 苦 が 笑い を し て 、 金貨 を ポケット へ
^
し まいこん だ 。
0091
,1514,24: だが 、 課長 が 黄表紙 の パンフレット を 紙 包 から 別 に はなし て 、 部屋 の 隅 の 大 金庫 へ
^
し まいこま せ た こと は 、 せっかく 蜂 矢 探偵 が 持ちこん だ 大切 な 「 幽霊 の 餌 」 を 課長 が 勝手 に 処分 し た わけ で あり 、 そういう こと は 蜂 矢 探偵 へ の 信義 を 裏切る こと に も なり 、 また やがて 夕刻 から おこなわ れる 雪子 学士 の 幽霊 招待 の 実験 に も 支障 を おこす こと に なり は し ない か と 危ぶま れる の で あっ た 。
0141
,14308,16: その 折目 は 、 いつも は どんなに 注意 ぶ かく 、 その 半 ズボン 服 が
^
し まいこま れ て いる か という こと を 告げ た 。
0759
,2323,13: 破り 捨てよ う と しかけ た が 、 大切 に 、 ハンドバッグ へ
^
し まいこん だ 。
0772
,571,7: 海舟 は ナイフ と 砥石 を
^
し まいこん だ 。
0826
,266,19: 彼 は 自分 で テイネイ に ユカタ を たたん で トランク の 中 へ 大事 に 大事 に
^
し まいこん だ 。
0940
,21,26: しかし 、 私 は 、 それ を 、 何 人 の こころ に も ある 、 巨大 な 悲しみ として 、 胸 の 底 に
^
し まいこん だ 。
0947
,3420,42: サト子 に は 、 それ が なに と 理解 する こと は でき なかっ た が 、 中村 が 言っ た こと など を 思いあわせ 、 なにか こみいっ た 事情 が ある の だろ う と 思い 、 ハンド ・ バッグ に
^
し まいこん だ 小切手 を 出し て 、 テーブル の うえ に 置い た 。
0981
,1016,4: 写真 を ポケット に
^
し まいこん だ
為し遂げる
(為す.遂げる)
延べ語数:
10
0732
,161,6: すくなくとも 、 魔力 なく し て
^
為し とげ られ ぬ 仕事 で ある 。
0741
,118,2: それ を
^
為し とげる 気配 も ない から 、 彼 は 明 か に 聡明 で は ない 。
0745
,294,49: 土地 不案内 な 人間 なら 、 よけい 雑踏 の 波 から 外れ て 逃げる もの で は なく 、 どう 、 とりみだし た って 、 こんな フシギ な 逃げ 方 を する こと は 考え られ ない の で ある が 、 石川 淳 だけ が 、 これ を
^
為し とげ た の で ある 。
0759
,5823,45: そして 、 エンゼル が 、 そう で ある の か 、 そう で ない の か は 分ら ない が 、 記代子 の 辿っ た 今 まで の 遍歴 が 、 誰 の 手 に も 縋ら ず 、 彼女 の 必死 の 全力 で
^
為し とげ られ て いる こと だけ は 、 変り が なかっ た 。
0779
,868,11: しかし 私 の 単独 の 力 で は 、 それ を
^
為し とげる こと は でき ませ ん 。
0782
,426,9: しかし 、 凡人 の 考え あたわ ぬ 難事 を
^
為し とげる の が 、 即ち 彼 の 特別 の 才 で あろ う か 、 菅谷 は 地形 から 可能 の 場合 を 考え て み た が 、 草深い 田舎 で は ある が 、 人家 が ない わけ で は ない 。
0838
,18,53: 最後 に 総括 すれ ば 、 善悪 二 相 が 極端 に 現れ 、 二 十 四 五 、 三 十 二 三 、 三 十 七 八 に は 手痛い 苦しみ を し 、 これから も 紆余曲折 の 生涯 を 辿る 人 で は ある が 、 仕事 は 立派 に
^
成し とげ 、 世間 の ため に なる 人物 で ある 。
0839
,20,17: そして 一心不乱 に 試験 勉強 も 怠ら なかっ た が 、 彼 が 三 年 かけ て
^
為し とげ た 成果 は 、 まだ 試験 を 受け た こと の ない 新入生 と 殆ど 変り が なかっ た の で ある 。
0927
,18,9: 「 私 の 在職 五 カ年 の 間 に
^
なし 遂げ た いろいろ な 改変 の うち 、 私 が 最も 誇り に 思う の は 、 職員 を し て 益々 積極 的 に 、 運営 の 流れ の 中 に 引きずり込む よう に 変え 得 た こと で ある 」 と いっ て いる 。
1046
,315,15: 国民 は いかなる こと を も なし 得る 能力 を 具え 、 また それ を
^
なし 遂げる ところ に 、 民主 政治 の 本質 が ある から で ある 。
打ち負かす
(打つ.負かす)
延べ語数:
10
0658
,90,7: 私 は 尾崎 士郎 の 決闘 に
^
打ち 負かさ れ た 次第 で ある 。
0692
,267,23: 床屋 の 鼻 たれ より も 二 三 年 下 で 、 あの 鼻 たれ を グウ の 音 も で ない ほど
^
打ち 負かす こと の できる 滅法 強い 子供 を な 。
0777
,327,2: オレ を
^
打ち 負かし た 素人 碁 打 は 天下 に 彼奴 一 人 だ が 、 よくも こ ッ ぴどく 打ち 負かし おっ た もの だ 。
0777
,327,21: オレ を 打ち 負かし た 素人 碁 打 は 天下 に 彼奴 一 人 だ が 、 よくも こ ッ ぴどく
^
打ち 負かし おっ た もの だ 。
0777
,877,10: 五 段 と は いえ 素人 相手 に 四目 で
^
打ち 負かさ れ た と あっ て は 、 一生 ね ざめ が 悪い の で ある 。
0984
,249,40: この 人 たち にとって は 、 戦争 自体 が イヤ と いう より も 、 また 、 そういう こと の 手 まえ で 、 今後 起り うる 戦争 で 、 アメリカ が 、 ソビエット 圏 諸国 を 攻撃 し たり
^
打ち 負かす こと が イヤ らしい の です 。
0991
,47,18: また あなた は もしか する と 、 戦争 は 戦争 な の だ から 相手 を 早急 に
^
打ち 負かし 、 その こと によって 戦争 が それ 以上 ながびい た ば あい に 起きる で あろ う さらに 大きい 彼我 の 災害 を くいとめる ため に は 、 原爆 の 使用 は やむをえなかっ た 、 ば あい によって 使用 し た 方 が よかっ た と 思っ て い られる かも しれ ない 。
0991
,122,22: ただ 戦争 は 相手 の ある 仕事 で 、 その 相手 は あらゆる 手段 を つくし て 、 こちら 側 を
^
打ち 負かそ う として 刻々 に 動き 変化 し て いる ため に 、 軍 および 軍人 は 、 その ときどき の 戦局 に 対処 する ため に は 、 往々 に し て 、 いちいち の 執行 について 、 最高 の 統率 者 に はかっ たり 、 または 命令 を 待っ たり する 余裕 を もた ない 。
1149
,32,46: と 申す の は 、 お 染 を ベアトリーチェ に し て 、 その 神聖 な 記憶 を 胸 に 畳ん だ まま 、 ブラジル へ 逃避 しよ う と し た 藤波 金三郎 が 、 斯 ん な こと から フト 恐ろしい 誘惑 に
^
打ち 負かさ れ 、 万々一 に も 、 ベアトリーチェ の 神聖 を 冒涜 する よう な 事 が あっ て は 、 二 十 五 歳 まで 童貞 を 守り 続け て 来 た 自分 の 精進 も 、 日本 を 見限っ て ブラジル へ 行こ う と し た 決心 も 、 たった 一 ぺん に 土 崩 瓦解 し そう に 思え て なら なかっ た の です 。
1152
,110,79: 同郷 の 先輩 に は 相違 あり ませ ん が 、 自分 の 利益 と 宣伝 の ため 以外 に は 、 千種 十 次 郎 の 存在 を 認め ない 主人 熊谷 三郎兵衛 に対して 、 素より 良い 感情 を 持っ て 居る 筈 も なく 、 ツイ 此 拾っ た 手紙 の 中 に 秘め られ て 居る 文句 に 、 不思議 な 魅力 を 感じ て 、 覗い て 見よ う と 言っ た 誘惑 に
^
打ち 負かさ れ た の も 已 む を 得 ない こと でし た 。
遣り過ぎる
(遣る.過ぎる)
延べ語数:
10
0538
,1497,2: しかし 少々
^
やり すぎ た の じゃ あり ませ ん か 。
0759
,651,2: 「 手広く
^
やり すぎ た の だ よ 。
0759
,6409,3: 仕事 を 手びろく
^
やり すぎ た もの です から 、 費用 は かさむ ばかり です が 、 回収 する 金 が 十 分の 一 も あり ませ ん 。
0786
,827,27: 角 平 は 非常 に 巧妙 に 自分 が メクラ で ある こと を 利用 し て 事 を 行い まし た が 、 あんまり 巧み に
^
やり すぎ た ので 、 犯人 は メクラ で あろ う という 証拠 まで 残し て しまっ た 始末 な の でし た 。
0786
,828,3: あんまり 巧み に
^
やり すぎる の も 、 良し 悪し です よ 」
0790
,505,20: きく べき こと を 訊い た ので 、 長居 は 怪しみ を うける もと 、 気前 よく タケノコ を
^
やり すぎる の も いけ ない から 、 さらに 三 つかみ の タケノコ を 女中 の 前 カケ に 入れ て やっ て 、 わが家 へ と 戻っ た 。
0990
,100,19: その 二 重 の コッケイ な 、 ミジメ な こと を われわれ の 抵抗 論 者 たち は 、
^
やり すぎ て いる の で は ない でしょ う か ?
1073
,4393,5: 「 … … ちと 、
^
やり すぎ た か な ?
1073
,7397,13: 「 捷 つ に は 捷 っ た が 、 これ は ちと
^
やり 過ぎ た な 」
1147
,188,28: お 竹 の 透明 な 心 に は 、 内儀 の お 杉 を 殺し た の は 、 自分 を 庇っ て くれる 気 で 、 ツイ
^
やり 過ぎ た 金助 で 、 金助 を 殺し た の は 、 それ を 知っ た 伊太郎 の 仕業 で は ない か と 思っ た の です 。
言い立てる
(言う.立てる)
延べ語数:
10
0193
,20,33: この 三 年間 に 、 反 小林 多喜二 の 慣用 語 として 、 主体性 を 云い 、 人民 的 民主 主義 の 方向 を 抹殺 し て 、 個人 を 云い 自我 を
^
云い たて た 人々 は 、 現在 、 その 人々 の 目 に も あきらか な よう に 、 反動 的 農民 組合 の 分派 が 、 自分 たち を 主体 派 と よび 、 労働 組合 の 分裂 工作 が 民主 化 同盟 と よば れ て いる こと について 、 どんな 感想 を 与え られ て いる だろ う か 。
0254
,17,31: もし また 、 適度 の 砂糖 は 人間 の 健康 に 必要 な もの で ある から 、 という の なら ば 、 つい 先頃 まで 砂糖 の 害 だけ を
^
云い たて て 、 科学 的 に 国民 保健 上 最低 の 糖分 の 必要 さえ 示そ う と し なかっ た 政府 と 栄養 専門 家 、 医者 たち の 軍事 的 御用 根性 について 、 この 際 正直 に 反省 し て ほしい 。
0421
,20,26: 林 房雄 その他 の 人々 によって 、 それ まで の プロレタリア 文学 運動 の 指導 方針 の 政治 的 偏向 という こと が 一方 的 に
^
云い たて られ 小林 多喜二 の 虐殺 によって おじけづい た 人々 が 心理 的 に それ に どんどん まきこま れ て 行っ た 。
0504
,356,17: 今 と なっ て 彼 の 妹 が 居 た 時分 の 悪戯 を だれ が
^
云い 立てる だろ う 。
0507
,957,37: けれ 共 、 あんまり 自分 達 の 世界 と 私 達 の 世界 を 違え て 考え 、 何 の 苦労 も 努力 も し ず に のらくら と 暮し て 居る 様 に 、 馬鹿馬鹿しい ほど
^
云い たてる と 、 仕舞い に は 私 は 腹 を たて て 仕舞う 。
0508
,909,1: と
^
云い たて た 。
0508
,1426,8: 祖母 は 平常 に 無い 雄弁 で
^
云い 立て た 。
0795
,266,5: うっかり バカ な 見込み を
^
云い たて て 、 彼 の 恥 も 自分 の 恥 も 一 しょ に さらけだし て は 大変 だ 。
0802
,177,12: もう 名誉 も いら ない の だ から みんな に 秘密 を
^
云い たてる が よい 。
0831
,88,20: しかし 、 自殺 という こと を 一応 言っ て おき ながら 、 ナイフ を 自殺 用 の 道具 と
^
云い たて ず に 、 護身 用 と 云っ て いる の は 、 子供 らしく 正直 な 良い ところ かも 知れ ない 。
立ち現れる
(立つ.現れる)
延べ語数:
10
0150
,1,42: 軍事 的 だっ た 日本 から 文化 の 国 日本 へ という こと も いわ れ 、 日本 の 民主 主義 は 、 明治 以来 、 はじめて 私 たち の 日常 生活 の 中 に 浸透 す べき 性質 の もの として
^
たち 現れ て き た 。
0164
,85,36: 社会 科学 、 政治 的 活動 、 労働 運動 の 全線 が 、 今日 は 日本 の いつ の 時代 に あっ た より も 正常 な 関係 を もっ て 市民 生活 の 中 に
^
立ち あらわれ て き て いる 。
0168
,251,74: 自身 の 出血 に 耐え ながら 人類 の 正義 と 解放 の ため に その 社会 主義 祖国 を 防衛 する こと で 、 同時に フランス と ドイツ の 人民 的 自由 を 、 アメリカ と イギリス の 進歩 的 な 良識 を 、 防衛 し 解放 する 実行 者 、 その リアル な 語り て 、 平和 の ため の 不屈 な たたかい て として 、 ソヴェト 文学 は 世界 の 関心 に
^
たち 現れ て いる の で ある 。
0221
,66,23: 『 みだれ 髪 』 は 現代 文学 の 中 に 、 はじめて 女性 が 自身 の 肉体 へ の 肯定 を もっ て
^
たち あらわれ た 姿 で あっ た 。
0427
,6,45: 女性 の 風俗 、 モード の 問題 ひとつ を まじめ に とりあげ て も 、 こん に ち で は そこ に 、 日本 の 流行 が 植民 地 的 な 文化 趣味 に 従属 さ せ られ て は なら ない という 課題 が
^
立ち あらわれる 。
0549
,5,43: 数 年 前 に 亡くなっ た 人 、 音信 も 途絶え がち な 遠方 の 人 、 そんな の が 、 平素 の 忘却 の 淵 から 浮び上る か の よう に 、 意外 な 時 に 、 ふっと 夢 の 中 に
^
立ち 現われる 。
0554
,134,28: 親しい 友 とか 身内 の 者 とか が 、 遠く 離れ て い て 死ぬ 場合 、 その 人 の 姿 が ぼんやり と 、 枕元 に
^
立ち 現われる 、 など という 話 は 嘘 だ けれど 、 家 の 棟 に 大きな 音 が し たり 、 柱 が 軋り 鳴っ たり する こと は 、 実際 に ある 。
0592
,556,10: それ を 満たす ため に 、 清子 の 姿 が
^
立ち 現われる 。
0612
,487,18: 「 何 人 と いえ ども この 子 の 前 に 、 お父さん 、 お母さん と 称え て
^
立ち あらわれる こと を 許さ ぬ !
0617
,3102,19: やっと の こと で 館内 に 入っ た 鶴見 の 面前 に 、 いきなり 等身 大 の 仏像 が
^
立ち 現われる 。
読み上げる
(読む.上げる)
延べ語数:
10
0095
,2720,12: 航海 士 が レーダー に あらわれ た 目盛 を 元気 に
^
読み あげ た とき に は 、 艦 は 再び 正常 な 航路 に つい て い た 。
0317
,30,27: あの 日 の 命令 者 は 、 人類 の 平和 にたいする 罪悪 的 命令 者 で あっ た という こと を 、 彼ら の 有罪 訴因 として
^
読み あげ られ た 十 数 年間 にわたる 彼ら の 行為 の かずか ず から あらためて こころ に うちこま れ た 。
0318
,1603,22: 準備 会 に 出席 し た 人々 は 、 何処 か で こしらえ あげ られ て い た 委員 の 名前 が
^
読み あげ られ た 時 、 意外 の 感 に 打た れ た 。
0459
,14,31: 彼 は 又 、 薬師 経 を 枕元 で 読ま せ て 居 た 時 、 く びら 大将 と よみあげ た の を 、 我 を 縊 る と
^
読み あげ た と 勘違い し て 卒倒 し た 男 だ 。
0620
,327,0:
^
読み あげ られ た 答え は 四 文字 。
0872
,102,11: 最後 に 一 人 が 、 全部 を はじめ から
^
読み あげる 。
0877
,458,64: ジイド の 「 サユウル 」 は 、 変っ た 人物 が たくさん 登場 し ます が 、 小 悪魔 の 群 は 、 ビング 嬢 ( この 配役 は 残酷 に 思わ れ まし た ) を 筆頭 に し て 、 若い 女優 の 総出 という こと に なり 、 遂に 、 —— 預言 者 、 ルイ ・ ジューヴェ と コポオ が
^
読み あげ た 時 、 コポオ は 、 にやりと ジューヴェ に 笑いかけ 、 ジューヴェ は 、 「 そら 来 た 」 と 言わ ん ばかり に 、 また 例 の 眼 玉 で 、 左右 を ギョロリ と にらみ まし た 。
0986
,7,25: それ に 向っ て 両足 を そろえ て キチン と 立っ た 三芳 重 造 が 、 原稿 用紙 に 書い た 文章 を
^
読み あげ て いる 。
0988
,4740,19: リスト の 名 の 中 から 立川 さん 自身 だけ を 拔 か し て 十 四 人 を
^
讀み 上げ 、 その 中 に 知 つ て いる 人 が 居 たら その 消息 を 聞かし て くれ と 言い まし た 。
1041
,449,32: ラジオ の DJ たち は 、 ロックンロール の レコード を かける 役 と 同時に 、 へらず口 を 叩く 役 、 天気 予報 を 告げる 役 、 コマーシャル を おそろしく 早口 で
^
読み あげる 役 、 なん でも いい から 語りかける 役 、 意味 なく 叫ぶ 役 、 ニュース を 読む 役 、 など の さまざま な 役 を はたし た 。
居合わす
(居る.合わす)
延べ語数:
10
0087
,154,58: それ に対して 警部 は 、 同じ 屋根 の 下 に 寝 泊 し て いる の は 、 家政 婦 の 小林 トメ という 中年 の 婦人 と 、 被害 者 の 弟 の 旗 田 亀 之 介 の 二 人 だけ で 、 その 外 に は 毎日 通勤 し て 来 て 昼間 だけ
^
居 合わす 者 として 、 お手伝い の お 末 ( 本名 本郷 末子 ) と 雑役 の 芝山 宇平 が ある と 答え た 。
0642
,430,13: ヤス子 に 紹介 の 労 を とっ た 私 が その 場 に
^
居 合わす に も 拘ら ず 、 てんで 私 の 無 きが 如く 、 お 世辞 に も 、 私 を 誘い やし ない から 、 私 は 煮えくりかえる 怒り に 憑かれ た が 、 又 、 感心 せ ず に い られ なかっ た 。
0655
,1,71: ちょうど その 時 、 私 の ウチ へ 遊び に き て 一 しょ に 晩 メシ を 食っ て い た の が 、 これ は 去年 の 暮 まで は さる 料理 屋 の 亭主 の 奥さん で 、 今年 の 春 は これ も どこ か の チンピラ 記者 の 奥さん に 早変り を とげ て いる という 脳味噌 が 定量 と かけはなれ て いる 女性 が
^
居 合わし て 、
0732
,1556,12: その 場 に は 敵 方 の 雲 隠 才蔵 も
^
居 合わす こと だ から 、 余計 な こと は 云わ ない 方 が よい 。
0777
,104,8: その 場 に 、 千代 も 女中 も
^
居 合わし た ので 、 甚八 に 毒殺 の ケンギ が かから ず に すん だ よう な もの だ 。
0786
,583,16: 新 「 婆さん が タタミ を あげ て いる とき 、 石田 屋 の 人 が
^
居 合わし た か え 」
0790
,783,3: すでに その とき
^
居 合わす 一同 の 前 で 、 改心 を 見届け 次第 なんとか してやる と 言明 し た そう で 、 カヨ さん に 自分 の 身許 を 隠す よう な 秘密 くさい ところ も なく 、 六 年 前 の 再会 の 時 から 親子 の ヨリ は 半分 以上 もどっ て い た の です 。
0832
,246,6: 酔っ払う と 者 ども 続け と
^
居 合す 男女 を ひきつれ て 威勢 よく 飲み まわり 、 威勢 よく 勘定 を 払う 。
0988
,3469,10: 言わ れる まで も なく 、 佐々 兼武 が
^
居 合わさ ない の は 殘念 で あつ た 。
0988
,3506,6: しかも 私 は その 場 に
^
居 合わし た と は 言い ながら 、 鬪爭 は 地上 の 燒跡 で 行わ れ 、 その間 私 は 壕 の 中 に 居り 外 へ 出 て 行 つた 時 に は 、 一切 が 終り かけ て い た 所 だ つたの だ 。
焼き尽くす
(焼く.尽くす)
延べ語数:
10
0082
,3145,4: 熱帯 の 太陽 に
^
やき つくさ れ た サハラ 沙漠 の 上空 に は 、 五色 の 原子 雲 が 渦まき 、 その 雲 は ぐんぐん と のびあがっ て 、 この 事 宙 航空 船 の あたり まで 追って 来 た の で ある 。
0095
,2617,49: だが 、 その 報告 は 人々 の 期待 を 裏切っ て 遷延 し 、 やっと 五 日 後 に なっ て 発表 を み た が 、 それ に よる と 超 音波 による メッセージ も 効果 が 見え ず 、 映画 は 届く より 前 に 水中 にて
^
焼き つくさ れ 、 御馳走 船 は 例 の 海域 の 三 キロ の 近く まで 行っ た とき に 、 突然 大 閃光 と共に 火 の 塊 と なっ て 空中 に まいあがり 、 跡 片 も なくなっ た そう で ある 。
0745
,87,31: 火事 による 突風 が 渦まき 起っ て 百方 に 火 を 走ら せ 、 発火 から 二 時間 ぐらい の 短時間 で 、 全 被害 の 九 割 まで 、
^
焼き つくし た よう で ある 。
0779
,592,3: 別館 を
^
焼き つくし て 、 火 は 消え た 。
1073
,1736,27: そして 小次郎 の 、 過去 と も つか ず 、 今 と も つか ぬ 、 幻覚 と 妄想 を 、 野火 の よう な 情炎 で
^
焼き つくし た 。
1073
,6174,22: … … 加 うる に 敗残 の 叔父 、 羽鳥 の 良兼 も 、 将門 の ため 、 居館 、 領土 を
^
焼き つくさ れ 、 ついに 、 悲憤 の 余り 、 病床 に 仆 れ … … 敢なく … … 」 と 、 貞 盛 は ここ に いたる と 、 声 を かき曇ら せ ——「 敢なく も 、 先頃 、 病歿 いたし まし た 。
1101
,409,19: そして 真赤 な 熔岩 の 流れ が 、 山 を 埋め 、 野 を 埋め て 、 万物 を
^
焼き つくし た 揚句 、 海 に 達する まで は 、 その 怒り が 解け ない 。
1117
,282,21: 情炎 に 燃え た 、 火 の よう な あの お 眼 を 見 て も 、 あなた の 心 を
^
やき つくさ ない で は おか ない の だ と 思え て よ 。
1139
,225,5: 「 南都 の 七堂伽藍 を
^
焼き 尽し た 平重衡 の 暴挙 に も 、 大きい 眼 で 見れ ば 何 ん か の 意味 が ある だろ う 。
1151
,7,48: それ は 兎 も 角 として 、 邪 ま な 官能 の 欲求 に 溺れ て 、 罪悪 の 上 に 罪悪 を 重ね て 行っ た この 「 法悦 倶楽部 」 が 、 最後 の 日 の ポンペイ の よう に 、 脆く も 天火 に
^
焼き 尽さ れ た 、 その 日 の 凄まじい 断末魔 を 、 此処 に お話 しよ う と 思う の です 。
揺り起こす
(揺る.起こす)
延べ語数:
10
0068
,379,30: そうした ある 朝 、 九 時 頃 で も あろ う か 、 アドルム を 飲み 、 ぐっすり 熟睡 し て い た 私 を 、 姉 が けたたましく
^
揺り 起す 。
0601
,173,23: そして 湖畔 の 旅館 で は 、 酔っ て うっとり し てる 彼 を 、 ああ 、 恥しく も 私 の 方 から
^
揺り 起し た 。
0781
,80,6: そこで 亭主 の 当 吉 を
^
ゆり 起し て 、 お前 さん は 帰っ て お 休み 。
0781
,734,15: 由也 は 茫然 として 長い 失心 状態 の 後 に 、 とにかく 時田 さん を
^
ゆり 起し た と 云い ます が 、 そう 云わ れる と 、 たしかに なんとなく 思い当る し 、 自分 の 腕 に は 三枝子 さん に ひ ッ かかれ た らしい カスリ 傷 も ある し 、 彼 の 言 を 信ぜ ざる を 得 なかっ た そう です 。
0808
,50,12: 夏 の 朝 、 野良 へ 行こ う ぜ と オカカ に
^
ゆり 起さ れる と 、
0808
,55,11: 冬 が き て 、 まだ 暗がり に アネサ を
^
ゆり 起し て 、
0852
,214,59: 女 の 心事 は いささか 悲愴 な もの が あっ た が 、 私 の よう な ニヒリスト に は ただ その 通俗 が 鼻 に つく ばかり 、 私 は 蒲団 を かぶっ て 酔いつぶれ 寝 て しまう 、 女 は 外套 も ぬが ず 、 壁 に も たれ て 夜 を 明し 、 明け方 私 を
^
ゆり 起し た 。
1056
,113,38: 今夜 は 、 吾 身 の 背後 を 何 物 に か 狙わ れ て いる か の 如く 、 気 が 落着 か ず 、 少し も 眠る こと が 出来 ない ので 、 お前 達 を
^
揺り 起し た の で ある 。
1071
,224,9: —— もし ほんとに 眠っ て いる よい 本能 を
^
ゆり 起し て 、 素直 に それ を 現 わす 精進 を する なら ば 、 反対 な 悪 の 本能 を よびさます よう に 、 それ も 必ず 磨き 出さ れ ず に は い ない 。
1074
,2048,0:
^
揺り 起そ う と し て よく 見る と 、 それ は 山伏 で は なく て 七つ の 黄金 の 大きな かたまり で あっ た ので 、 たちまち 爺 婆 は 大 金持 に なっ た という よう な 、 心地よい 話 に なっ て い て 、 これ に も また 土地 によって ちがい が ある の で ある 。
削ぎ落とす
(削ぐ.落とす)
延べ語数:
10
0060
,8558,26: パッケージ ソフト の 流通 卸 として 設立 さ れ た 日本 ソフトバンク に 籍 を 置く 松田 に は 、 理想 や 夢 や 期待 を
^
削ぎ 落とし た 日本 の 市場 の 実体 が 、 ありのまま に 見え て い た 。
0618
,206,9: 他 の 一 ツ は あなた の 斧 で
^
そぎ 落し て 、 せいぜい 人 の 耳 に 似せ なさい 」
0618
,207,3: エナコ は
^
そぎ 落し た オレ の 片耳 の 上部 を オレ の 酒杯 の 中 へ 落し て 立去っ た 。
0618
,340,11: 「 当家 の 女 奴隷 が 耳 男 の 片耳 を
^
そぎ 落し た と きこえ て は 、 ヒダ の タクミ 一同 に も 、 ヒダ の 国人 一同 に も 申訳 が 立た ない 。
0618
,441,4: オレ は 耳 を
^
そぎ 落さ れ た のち も 、 ヒメ を ボン ヤリ 仰ぎ 見 て い た 。
0775
,88,6: 自ら の 額 の 皮 まで
^
そぎ 落し た の で ある 。
0775
,204,12: 肉 を えぐり 、 皮 を はぎ 、 顔 の 皮 まで
^
そぎ 落し て いる から 、 会葬 者 に 屍体 を 見せる わけ に いか ない 。
0790
,744,8: ところが 右 耳 と 鼻 は 顔 に
^
そぎ 落さ れ た アト が ある から 、 一応 そこ に ついて た 物 は あっ た 。
0790
,755,19: また 労働 時間 の 長短 について 考える と 、 両 眼 を えぐっ たり 両 耳 と 鼻 を
^
そぎ 落す 作業 は その 全部 を 合計 し て も もの の 五 分間 と かから ぬ 程度 でしょ う 。
1173
,922,18: 高 さ は 七 八 十 米 も ある か と 思わ れ た が 、 枝 は
^
そぎ 落し た よう に 千 切れ 、 頂き 付近 に 僅か 残る 葉 も 白く 頽 れ た 色 で あっ た 。
押し広げる
(押す.広げる)
延べ語数:
10
0060
,5071,24: そして 何 より も 、 マイクロ コンピューター が 実現 し た 個人 の ため の コンピューター は 、 一人ひとり の 認識 の 限界 を
^
押し 広げる 道具 として 発展 する という ビジョン と 確信 を 、 西 と は 共有 する こと が でき た 。
0060
,9600,34: マイクロソフト は 今後 、 FAX や コピー や 電話 といった オフィス の さまざま な 機器 に Windows によって インテリジェンス を プラス し 、 その 世界 を コンピューター の 文化 圏 を 超え て
^
押し 広げ て いく 。
0141
,6795,15: 中館 公一 郎 が 映画 監督 として 、 自分 の 持てる 条件 を 最大限 まで
^
押し ひろげ て 見よ う と し て いる 目 の くばり 。
0301
,10,59: 封書 へ はる 一 枚 の 切手 の 値 が あがる こと は 、 既に 生計 費 が その 幾 層 倍 か の 率 で 高価 に なっ て いる こと を 示し た し 、 同時に それ は 、 日本 の 権力 者 たち が 、 ますます 内実 の 苦しい 、 勝味 の ない 侵略 戦争 を
^
押し ひろげ て 行っ た こと を 示し た の で あっ た 。
0672
,693,3: 雨戸 を
^
押し ひろげる ため に ガタガタ やる うち 片手 を 長押 にかけて 、
1037
,2068,6: 杉本 医師 が その 膝頭 を
^
押し 拡げる —— 私 は 完全 に 倒錯 し た 羞恥 に 、 動悸 は 激しく なり 、 皮膚 は 熱 を 帯び 、 私 の 性欲 は 昂進 し た 。
1041
,1261,22: 南北戦争 は 、 奴隷 を 解放 する か し ない か の 戦争 で は なく 、 アメリカ に 資本 主義 を
^
押し ひろげる ため の 経済 戦争 だっ た 。
1076
,1196,29: 沖縄 は 中世 の 終り に 近く なっ て 、 ようやく 三 山 の 合一 が 行わ れ 、 さらに 周囲 の 離島 に 向かっ て 、 権力 を
^
押し 拡げ て 行く 時代 に 際会 し て 、 祭祀 女官 の 中心 は ことごとく 王家 の 出 で あっ た のみ か 、 分かれ て 地方 に 住む 古来 の 祝 女 たち まで が 、 所領 栄典 を もっ て 中央 に 統御 せら れ て い た 結果 、 彼ら の 祭り 歌 も 舞 の 曲 も 、 一切 の ニルヤセヂ を 挙げ て 、 按司 の 又 の 按司 、 すなわち 君主 に 奉献 せしめよ と 、 高唱 せ ぬ もの は なかっ た の で ある 。
1159
,53,5: 鼻 は その 両翼 を
^
おし ひろげ て は おし た ゝ ん だり し て 往復 し て ゐる 呼吸 を 苦しん で ゐ た
1173
,591,4: 指 で 傷口 を
^
押し 拡げる こと によって 、 傷 の 深 さ を 確かめる よう に 。
作り上げる
(作る.上げる)
延べ語数:
10
0060
,274,27: 彼ら は 自分 たち の ため に 伴奏 し て くれる 人 など 必要 と し て おら ず 、 自分 たち だけ で 音楽 空間 を
^
創り 上げる こと が できる 。
0060
,2506,17: プログラム を 書く 作業 、 それ は 小さな 自立 性 を 備え た 世界 を 自ら
^
創り 上げ て いく 作業 で ある 。
0060
,2514,2: 自分 の
^
創り 上げ た 小さな 世界 から 、 一つ 一つ 夾雑 物 を 取り除い て いく 。
0653
,42,28: つまり 、 敬語 など 突 ッ つき 、 言葉 の 合理 性 など という こと を 言いだす と 、 言葉 全体 を 新た に メートル法 式 に
^
つくり あげ ない 限り 、 合理 化 の 極まる 果 は ない の で ある 。
0877
,545,27: そこで 、 翻訳 者 は 、 芝居 の セリフ として ゆるさ れる 範囲 の 緩急 抑揚 を 、 その 豊富 な 語彙 を もっ て 自由 に
^
創り あげ 、 われわれ の 耳 に 極めて 快く 響く 一種 の 名 調子 を 、 至る ところ に 鏤める という 工夫 を こらし て い ます 。
0896
,11,24: 一 人 一 人 が 小宇宙 と なる こと 、 ミクロコスモス と なる こと が できる 動物 に 自分 自身 を 仕立て あげ 、
^
創り あげる こと が できる こと と なっ た の で ある 。
0918
,78,55: 例えば この 大 東京 の 一角 に 立っ て み て 、 見える かぎり の 家 、 バラック 、 その 中 に うごめい て いる どんな 人間 の 、 ぼろぼろ の 着物 だって 、 持ち物 だって 、 電車 だって 、 自動車 だって 、 長い 長い 二 十 万 年 の 人間 の 歴史 が
^
創り あげ た もの で ない もの は 、 一つ も ない の で ある 。
0918
,79,30: たとえ 、 どんな 謬 り を 、 たがい に 犯し て い て も 、 みな 、 この 謬 り を ふみしめ て 、 耐え に 耐え て 、 さらに
^
創り あげ 、 創造 しよ う と し て いる 技術 で ない もの は ない の で ある 。
0918
,621,15: この よう な 推移 の 中 に 、 ルネッサンス 以後 の 人々 が 、
^
創り あげる 芸術 の 中 で は 、 その 対象 すなわち 描く べき 何もの か を 形 として もた ない 芸術 として は 最も 自由 な 表現 力 を もつ こと と なる の で ある 。
1119
,198,11: 私 は 公 高 の 死体 を 人工 ミイラ に
^
つくり 上げる つもり だっ た の です 。
書き起こす
(書く.起こす)
延べ語数:
10
0060
,24,22: 一方 、 映画 制作 から 十 五 年 を 経 て 編ま れ た CD — ROM 版 に は 、
^
書き 起こさ れ た インタビュー の 全文 が 収録 さ れ た 。
0060
,105,1: 新しく
^
書き 起こし た 第 二 部 の 原稿 が まとまっ た の は 、 その 数 か月 前 の 秋 だっ た 。
0060
,2790,38: 「 パーソナル ・ ダイナミック ・ メディア 」 の 共著 者 で あり 、 この 本 で は 編者 を 務め た アデル・ゴールドバーグ は 、 同書 の 前書き を 「 歴史 は 人 が 作る 物 だ 」 と
^
書き 起こし て いる 。
0060
,3124,6: さらに DEC は ユーザー 自身 が
^
書き 起こし た プログラム を 集め 、 開発 者 の 希望 に 沿っ て 有償 もしくは 無償 で 、 ソフトウエア を 流通 さ せる という 手段 によって 、 自社 の マシン の 使用 環境 を 他力 によって も 耕そ う と 努め て い た 。
0060
,6347,19: 浜田 に よれ ば 、 「 今回 の ベーシック は 情報処理 事業 グループ で 一 から あらた に
^
書き 起こし た もの で 、 開発 にあたって は 電子 デバイス 事業 グループ の 渡辺 たち から は いっさい 情報 は 得 て い ない 」 と いう 。
0060
,7829,43: パロアルト 版 を 書い た リチェン・ワン の もう 一つ の 傑作 、 タイニートレック を そのまま 走ら せ て 遊び たい という 切実 な 動機 も あり 、 パロアルト 版 や 東大 版 に 文法 は 合わせ た が 、 中身 は 一 から
^
書き 起こす こと に なっ た 。
0060
,7855,18: パーソナル コンピューター の 商品 化 に 取り組ん で いる 日本 の メーカー は 、 あらた に ベーシック を
^
書き 起こす 力 も 持っ て い た 。
0060
,8760,3: 新しい アプリケーション を
^
書き 起こす 際 も 、 開発 済み の モジュール で 機能 の 一部 が 実現 できる なら ば 、 彼ら は 当然 、 過去 の 資産 を 生かし たい と 考え た 。
0060
,9011,13: 高校 二 年 で タイニーベーシック の インタープリター を 自分 なり に 一 から
^
書き 起こし て み て 、 竹松 の 中 で コンピューター の 環 は 完全 に 閉じ た 。
0062
,1001,6: 冒頭 の 二 十 キロバイト の
^
書き 起こし は すでに 完了 し 、 残り 百 二 十 キロバイト の 連載 分 を 手直し し て 遅くとも 十 日 後 に は 渡さ なけれ ば なら ない 書籍 用 の 原稿 は !
戻り掛ける
(戻る.掛ける)
延べ語数:
10
0055
,225,2: 椅子 へ
^
戻り かけ に 信吉 は つと 娘 の 肩 に 手 を 掛け た 。
0594
,85,1: そして
^
戻り かける と 、 よろめい て 片 膝 を つい た 。
0785
,250,39: 足もと の たしか で ない 老師 は 逃げ おくれ て アタフタ し た あげく 、 ようやく 他 の 坊主 たち に 抱か れ て 退い た が 、 ふと 坊主 たち を 突き放し て 火 の 方 へ
^
戻り かけ て 、 何事 か 叫び たつ 様子 に 、 一同 は 我 に かえって 、
0818
,381,11: 私 は 裏 参道 の 入口 で クルリ と ふりむい て
^
戻り かけ て い た の さ 。
0981
,631,13: 大急ぎ で 用 を すまし て 、 又 先生 の 書 斉 に
^
戻り かける と 、
0981
,633,4: 自分 の 室 に
^
戻り かけ た のに
1073
,4795,25: きょう も 彼 は 、 八坂 、 祇園 林 など 、 遅 桜 の 散り ぬく 下 を 、 宿 の 方 へ 、
^
戻り かけ て い た 。
1113
,13,20: どういう 晩 に も 点れ て い ない 日 は なく 、 そして 決っ て わたくし が 館 近く に
^
もどり かけ 、 灯 びにうしろを 見せる 時分 に ふっと 消える の が 毎晩 の 例 で ござい まし た 。
1171
,2206,11: ちぢこまっ た 姿勢 の まま 、 意識 以前 の 状態 に
^
戻り かけ て い た 。
1173
,709,4: そして 高城 が 一旦
^
戻り かけ て 又 追って 来 た 気持 を 考え た 。
隠し切れる
(隠す.切れる)
延べ語数:
10
0054
,3047,41: アベノ 橋 の 宿屋 で 着物 を 盗ん で 逃げ た の も 、 ふと 魔 が さし た と は いう ものの 、 実は 小沢 が 帰っ て 来 て 、 いろいろ 問い 訊 さ れる と 、 もう
^
隠し 切れ ない かも 知れ ない —— と 、 思っ た から と 、 一つ に は 、 これ 以上 小沢 に 心配 を かけ たく ない —— と 、 思っ た から だっ た 。
0087
,306,8: 大寺 警部 は 狼狽 の 色 を
^
隠し 切れ なかっ た 。
0141
,10161,22: 旧 市街 の 人々 が 、 せま 苦しい 往来 いっぱい に 貧 を 氾濫 さ せ て 、 かく そう に も
^
かくし きれ ず に い た と は 反対 に 。
0508
,55,6: と 執念 く 云う ので 、
^
かくし 切れ ない 程 気 を いら立た せ た 蕙子 は それでも 声 だけ は 静か に 云っ た 。
0759
,1183,4: 心 の 窓 は
^
かくし きれ ない 。
0774
,6,51: いい カモ を つかん で 一 パイ ありつき たい もの だ と 思っ て いる ところ へ 、 進み よっ た 一 人 の 紳士 、 黒い 外套 の 襟 に 顔 を うずめ 、 ハット を 眼 深 に かぶっ て いる が 、 色白 の 秀麗 な 眉目 は
^
隠し きれ ない 。
0822
,20,7: 古代 史家 が 隠し て も
^
隠し きれ なかっ た の は 何かと いう と 、 まず 第 一 に 古代 の 交通 路 です 。
1073
,1819,24: 小次郎 は 、 今 、 その 言葉 を 思い出し て 、 その 言 の 適 確 さ に 、 おかし さ を 、
^
かくし きれ なかっ た 。
1112
,58,16: みやこ の 女 は すて が 現れ た ので 、 さらに 二 重 の 驚き を
^
かくし きれ ない ふう だっ た 。
1173
,1377,32: 高城 が 足 を ずらし ながら 花田 の 横手 に 廻ろ う と する の を ふと 眼 で すがり ながら 、 耳 や 頬 が 熱く なる の を 宇治 は
^
かくし きれ ない で 居 た 。
入り掛ける
(入る.掛ける)
延べ語数:
10
0047
,46,19: 細君 は カン テキ で も 取り に 行く の で あろ う 、 防空壕 の 中 へ
^
はいり 掛け た ので 、 私 は あわて て 停め て 、 そして 帰ろ う と する と 、 他 ア や ん は 、
0054
,1814,9: と 、 想い出 し ながら 、 中 へ
^
はいり かけ た 時 、 お 加 代 は はっと し た 。
0059
,74,4: 「 今 隣 へ
^
はいり かけ た ん だ よ 」
0140
,4947,4: すると 、 庭 へ
^
入り かけ て い た 白い 浴衣 の 人 は 、 伸子 の おどろい た の が わかっ た と 見え 、
0141
,154,19: ホテル の 前 の 大きい 普請 場 の 入口 を 、 いま 一 台 の 重い 荷馬 車 が
^
入り かけ て いる ところ だっ た 。
0141
,6008,9: 多 計 代 の 坐っ て いる 食堂 に
^
入り かけ ながら 、 伸子 が 息 の はずむ 声 で 、
0141
,22511,14: 素子 は 、 磯崎 と 一緒 に 伸子 の 室 の 方 へ
^
はいり かけ た 。
0559
,128,7: 木山 が 控室 の 方 に
^
はいり かける と 、 そこで お茶 を 飲ん で い た 数 人 の 中 から 、 塚本 夫人 が つと 立っ て 来 て 、 彼 の 腕 を 捉え た 。
0567
,23,11: その 時 、 近所 の 奥さん らしい ひと が 店 に
^
はいり かける と 、 その 足元 へ 砂利 を 投げつけ た 。
0947
,359,10: 足 の とまっ た ところ で 、 喫茶店 に
^
はいり かけ た が 、 ぎょっと し て 、 入口 で 立ちすくん だ 。
踏み止まる
(踏む.止まる)
延べ語数:
10
0047
,34,11: そして 、 わ て は 最後 まで この 大阪 に
^
踏み 止っ て 頑張り ま ん ねん と 、 他 ア や ん は 言い 、
0098
,1248,65: しかし 、 彼 一 代 に 酒癖 の ため 貧農 に なり 下っ た 結果 は 、 まんまと 別家 の 久左衛門 に 位置 を とっ て 替ら れ 、 危く 死者 の 位置 まで 落し かけ た が 、 村 の 一同 の 納金 五 円 が 普通 の ところ を 、 彼 は 十 円 出す と 云い 張り 、 ようやく 中 壇 で
^
踏み とまら せ た 。
0098
,1295,26: 物 の 値段 が 百 五 十 倍 も 騰っ て 来 て い て 、 心 の 値段 が むかし の 二 十 銭 で
^
踏み とまっ て い られる という 強 さ は 、 人 に は 赦さ れ て いる か どう か 。
0574
,85,10: そういう 二 人 が 、 抱擁 だけ の 一線 で
^
踏み 止っ た の に は 、 何 か 秘密 が あっ た の でしょ う 。
0575
,193,2: 東京 に
^
踏み 留まっ てる だけ でも 、 容易 な こと で は あり ませ ん でし た 。
1039
,371,23: 私 の 手 に 残さ れ て いる 妻 の 絆 纏 だけ が 、 辛うじて 私 を この 現実 の 中 に
^
踏み 留まら せ て いる か の よう で ある 。
1136
,249,3: 「 東京 に
^
踏み 止っ て 仕事 を さがし ます が 、 丁度 H さん が 御 自分 の アパート に 空間 が ある から と 教え て くれ まし た ので 」
1144
,30,8: 此処 に は この 朝倉 忠左衛門 最後 まで
^
踏み 止っ て 、 火の手 と 闘い ます で ござい ましょ う 」
1152
,457,20: 花房 一郎 と 千種 十 次 郎 が それ に 続い た こと は 言う 迄 も なく 、 まだ
^
踏み 留っ て 居 た 新聞 記者 —— 早坂 勇 始め 五 六 人 の 者 も 、 誘わ れる よう に バタ バタ と 外 に 飛出し て しまい まし た 。
1170
,152,34: 張 作 霖 の 爆死 後 、 張 学 良 ならびに 楊宇 霆 の 一派 は 、 奉天 に ある 日本 軍 の 意嚮 を 計り 兼ね て 、 錦 州 方面 に
^
踏み 留まり 、 奉天 に 帰ろ う と せ ず 、 形勢 を 観望 し て い た ので 、 奉天 で は 、 袁金 凱 を 首長 として 、 東三 省 治安 維持 会 を 組織 し 臨時 政権 を 形成 し て い た 。
有り付ける
(有る.付ける)
延べ語数:
10
0026
,8,52: もう その 頃 、 日本 で は 、 酒 が そろそろ 無くなり かけ て い て 、 酒場 の 前 に 行列 を 作っ て 午後 五 時 の 開店 を 待ち 、 酒場 の マスタア に 大いに あいそ を 言い ながら 、 やっと 半 合 か 一 合 の 酒 に
^
あり つける という 有様 で あっ た 。
0634
,4,22: その うち に 三 軒 廻っ て 一 軒 しか 酒 が なかっ たり 、 何 軒 廻っ て も 一滴 も
^
あり つけ ない よう な こと に なり 、 そのうち 、 焼け て しまっ た 。
0666
,46,8: あの 頃 私 は 特配 など に 何一つ
^
あり つけ ない から 、 酒 など は もう 諦め て 飲む 気 も なかつ た 。
0794
,182,4: 部下 は 余徳 に
^
あり つける から だ 。
0803
,123,33: 戦争 や 軍備 は 割 に 合わ ない に きまっ て いる が 、 その ため に 大いに 割 が 合う 少数 の 実業 家 や 、 その ため に 職 に
^
あり つける 失業 者 や 、 今度 という 今度 は ギャバ 族 の アラモード 、 南京虫 、 電 蓄 、 ピアノ は おろか 銀座 を そ ッ くり ぶ ッ たく ッ て やろ う と 考え ながら サツマイモ の 畑 を 耕し て いる 百姓 など が あちこち に い て 軍備 や 戦争 熱 を 支持 し 、 国論 も 次第に それ に ひきずら れ て 傾き 易い という こと は 悲しむ べき こと で は ある が 、 世界中 が キツネ 憑 き で あっ て みれ ば 日本 だけ キツネ を 落す という こと も 容易 で ない の は やむを得ない 。
0854
,112,5: オレ は 二 度 しか
^
あり つけ ない 。
0902
,41,75: 一 人 の 人 の 命令 で 国家 の 秩序 が 保た れ て いる 時代 に は 、 真理 は 唯 一つ の 定理 の よう な もの で 成立 し て い て 、 その 定理 の 下 に すべて の 現象 が 服従 し て いる と 解釈 する と 判り よく も ある し 、 その 政治 家 にとって 都合 も よい し 、 また 知識 人 にとって も 職業 に
^
あり つけ て 、 あわよくば 高位 高官 の 禄 を も 食め る という こと と なる の で ある 。
0944
,145,6: 一 日 行け ば 水 に
^
あり つける と 、 夢中 に なっ て 歩き だす が 、 間もなく 、 発泡 剤 の おかげ で 足 の う ら に 水 膨れ が でき 、 匍匐 する ほか 進め なく なる 。
0946
,177,7: 福島 あたり まで 行け ば 米 に
^
あり つける と 、 はるばる ここ まで やってき た の だ が 、 力尽き て 動け なく なっ た もの らしい 。
1073
,426,118: それでも 、 大化 の 革新 以後 、 藤原 百川 や 良 継 たち の 権臣 が 朝 に 立っ て 、 しきりに 、 土地 改革 を 断行 し たり 、 制度 の 適正 や 、 王道 政治 の 長所 を 計っ たり し て い た 短い 期間 は 、 どうにか 、 日本 の 曙光 みたい な 清新 さ が 、 庶民 の 色 に も 見え た が 、 やがて 彼等 の 専横 が つづき 、 皇室 、 後宮 、 みな 藤原 氏 の 血 を いれ て 私 に うごき 、 中央 の 官衙 から 地方 官 の 主 なる 職 まで 、 その 系 類 で ない 者 は 、 ほとんど 、 衣冠 に
^
あり つけ ない 時代 が ここ 十 年 も 続い た 結果 は —— いまや 世 は あやし げ なる 両面 社会 を 当然 に 持つ に い たり —— たまたま 、 相馬 の 小次郎 が 遭遇 し た よう な 、 柳 桜 の 綾 を なす 文化 の 都 と 、 百鬼夜行 の 闇 の 世 と が 、 ひとつ 地上 に 、 どっち も 、 厳 として 、 実在 する よう な 状態 に なっ た 。
走り始める
(走る.始める)
延べ語数:
10
0014
,48,67: 印刷所 と 申し まし て も 、 工場 に は 主人 と 職工 二 人 と それ から 私 と 四 人 だけ 働い て いる 小さい 個人 経営 の 印刷所 で 、 チラシ だの 名刺 だ の を 引受け て 刷っ て い た の で ござい ます が 、 ちょうど その 頃 は 日 露 戦争 の 直後 で 、 東京 で も 電車 が
^
走り はじめる やら 、 ハイカラ な 西洋 建築 が どんどん 出来る やら 、 たいへん 景気 の よい 時代 で ござい まし た ので 、 その 小さい 印刷所 も なかなか 多忙 で ござい まし た 。
0060
,5564,31: 西 を 水先案内 人 と し た 京都 セラミツク の パーソナル コンピューター 開発 計画 は 、 二 人 を 乗せ た 飛行機 が 成田 に 到着 する 前 に すでに
^
走り はじめ て い た 。
0060
,6168,6: だが N — 10 プロジェクト が
^
走り はじめ た 三月 段階 で すでに 、 浜田 を はじめ と する メンバー の 全員 が この グループ は いずれ ビジネスパーソナルコンピューター の 専門 組織 へ と 脱皮 する の だ と 考え て い た 。
0060
,7183,6: だが 会社 が 本格 的 に
^
走り はじめ た 当初 、 ウォズニアック は アップル が 失敗 し た とき HP に 復職 できる か を 心配 し 続け て い た 。
0060
,9506,26: 新しい 何 か の 誕生 を 信じ た 少数 の チーム が 、 大 企業 の 組織 的 枠組み から はみ出す こと を 承知 で
^
走り はじめる 。
0987
,2051,9: —— 自分 の 気持 が 上っ すべり に 突
^
走り はじめる と 、 きまって 、 それ を 思い出す ん だ 。
1040
,1322,12: 亜紀子 と いったん 別れ た 裕一 は 、 ふたたび 自転車 で
^
走り はじめ た 。
1040
,3083,12: ウインド・ブレーカー の ポケット から 両手 を 出し た 邦子 は 、
^
走り はじめ た 。
1040
,3319,3: 邦子 は
^
走り はじめ た 。
1177
,414,11: 「 命 に 気 を つけ な よ 」 バス が
^
走り はじめる 。
吊り下げる
(吊る.下げる)
延べ語数:
10
0013
,146,7: 部屋 の 出口 の 壁 に
^
吊り 下げ られ て いる 二 重 廻し に 、 私 は もう 手 を かけ て い た 。
0087
,331,21: と 、 帆 村 は その 真面目 な 顔 で 、 警部 の 手 から 、 鼠 の 身体 を
^
吊り 下げ て いる 紐 を 受取っ た 。
0087
,558,16: 帆 村 は いんぎん に 一礼 を し て 、 鼠 の 死骸 を 指先 に
^
吊り 下げ た まま ゆっくり と 戸口 の 方 へ 歩い て いっ た 。
0095
,2436,7: その 代り に 、 鋼 条 で
^
吊り 下げ られ た 籠 の よう な 形 の 送 影 機 が 五つ も 六つ も 見え た 。
0141
,593,14: 喫煙 室 に 色 ガラス の はまっ た 異 国風 な ラン ターン が
^
つり 下げ られ て い た 。
0141
,3466,28: 伸子 の すぐ わき の 歩道 で 、 支那 女 が 、 濃い 赤 や 黄 の 色 糸 で かがっ た 毱 を 、 ゴム 糸 に
^
吊り 下げ て 弾ま せ ながら 売っ て いる 。
0141
,4013,27: 売り出さ れ た ばかり の 「 プロジェクトル 」 という グラフ 雑誌 が 表紙 いっぱい に ゴーリキイ の 写真 を のせ て 、 幾 冊 も 紐 から
^
吊り 下げ られ て い た 。
0155
,120,31: その 姿 を さがし て も 見当ら ず 、 がっかり し て 帰っ て 来 た 春桃 が 見つけ た の は 、 窓 のれん じ に 自分 の 体 を
^
つり 下げ て いる 李 茂 で あっ た 。
0678
,17,15: 手足 を 特別 な 方法 で 後方 に 縛 し て 穴 の 中 へ
^
吊り さげる もの の よう だ が 、 具体 的 な 方式 は 各人 各 説 、 ハッキリ し て い ない よう だ 。
1037
,3176,0:
^
吊り 下げ られ た 、 ガラス 器 の 中 の 注射 液 が 徐徐に 低下 し て 行く 。
歌い終わる
(歌う.終わる)
延べ語数:
10
0003
,251,1: 二つ
^
歌い 終る と 、 越後 獅子 は 眼 を ひらい て 、 もう よかろ う 、 と 言う 。
0038
,178,42: 彼女 は 「 妻 を 娶ら ば 才 たけ て 、 み め 美 わ しく 情け あり 、 友 を 選ば ば 書 を 読み て 、 六 分の 侠気 、 四 分の 熱 … … 」 という 歌 を
^
歌い 終っ た 時 、 いきなり 、
0060
,1412,1: 一応
^
歌い 終わっ た フォーク 集会 の 参加 者 は 、 デモ 隊 に 合流 しよ う と 動き はじめ た 。
0112
,572,4: 歌 を 一つ
^
うたい おわる と すぐ まどか ら 首 を 出し て そ と を 見 た 。
0141
,17934,28: フランス語 も ロシア 語 も 、 ああ インターナショナル 、 という ひと ふし の なか で は すべて が 一つ の 高まる メロディー の うち に とけあっ て 、
^
歌い 終っ た とき 、 伸子 の となり に い た 五 十 がらみ の 労働 者 が 、
0987
,1807,2: … …
^
歌い おわり 、 全員 で 拍手 )
0993
,4329,3: 敦子 (
^
うたい 終っ て ) やれやれ 。
1041
,2325,4: ニュー フロンティア は 、
^
うたい 終ら れる と 同時に 消え て いく 、 ひとつ の 歌 だっ た 。
1041
,2344,18: GI たち は 常に お かね が ない から その よう な ブルース に 同化 できる し 、
^
うたい おわっ て から の 語りかけ で 、 お かね の ない つら さ を ジョーク に し て GI たち を 笑わせよ う という 意図 が ある から だ 。
1171
,2170,1: 一節
^
歌い 終る 度 に 、 はやし 言葉 の よう な の が 聞える 。
騒ぎ始める
(騒ぐ.始める)
延べ語数:
10
0003
,1493,44: 冷たく とり 澄まし て 、 僕 の 枕元 の 小 机 の 上 に お 膳 を 置き 、 帰り しな に 固 パン の ところ に 立寄っ て 、 とたんに 人 が 変っ た よう に たわいない 冗談 を 言い出し 、 き ゃっきゃっと
^
騒ぎ はじめ て 、 固 パン の 背中 を どんと 叩い て 、 固 パン が 、 こら !
0025
,238,34: 私 は 黙々 として 四 はい 五 は いと 飲み つづけ て いる うち に 、 屋台 の 奥 の 紳士 が 、 うなぎ 屋 の 主人 を 相手 に 、 やたら と
^
騒ぎ はじめ た 。
0060
,1658,0:
^
騒ぎ はじめ た 虫 から の 信号 を 、 心 の 壁 を こわばら せ て 閉ざし て しまえ ば 、 それでも 虫 は しばらく の あいだ 虚しい 叫び を 上げ 、 やがて は 餓死 しよ う 。
0060
,5021,42: だが 一 九 七 八 ( 昭和 五 十 三 ) 年 が 明け て 『 ASCII 』 の 刊行 が 軌道 に 乗り はじめる と 、 西 の 腹 に 棲む 変化 と 成長 を 求める 虫 が 早く も
^
騒ぎ はじめ た 。
0062
,368,35: 後 に 日本語 ワープロ と 呼ば れる こと に なる この マシン の 試作 機 開発 を スタート さ せ た 一 九 七 七 年 秋 、 横綱 は 当時 一部 の マニア が
^
騒ぎ 始め て い た マイコン ・ キット を 完成 品 に 仕上げ て 個人 用 の コンピューター として 売り出す 第 二 の プロジェクト も 立ち 上げ て い た 。
0062
,774,37: 「 あ 〜 あ 、 こりゃ あかん 」 と 頭 を 抱え て い た ところが 、 しばらく 風呂 に も 入っ て な さ そう な 若造 ども が 、 ワンボードコンピューター だ パーソナル コンピューター だ と
^
騒ぎ はじめ た 。
0062
,2568,34: 一方 それ と は 無関係 な ところ で 、 一 九 七 〇 年代 の 半ば に 脳天 気 な 連中 が マイクロ コンピューター を 使え ば 個人 が コンピューター を 持てる と
^
騒ぎ 始め た 。
0958
,297,54: 鈎 に 掛かっ た 場所 から 遠方 へ は 走ら ない で 、 あたかも 鈎 の 痛 さ など 知ら ぬ か の よう に 、 平然 として 囮 と共に 静か に 泳い で いる が 、 ひとたび 竿 を 立て て 、 道 糸 に 張り を くれる と 、 がばと 驚い て
^
騒ぎ はじめる もの で ある 。
1041
,3026,13: 数 人 が その ステージ に あがり 、 スライ を 出せ 、 と
^
さわぎ はじめ た 。
1138
,202,7: その間 に 御殿 の 中 は
^
騒ぎ 始め まし た 、 多分 姫 の 姿 が 見え ない の に 気付い た の でしょ う 。
書き連ねる
(書く.連ねる)
延べ語数:
10
0003
,1206,123: こんど の 日曜 の 慰安 放送 は 、 塾生 たち の 文芸 作品 の 発表 会 という 事 に なっ て 、 和歌 、 俳句 、 詩 に 自信 の ある 人 は 、 あす の 晩 まで に 事務所 に 作品 を 提出 せよ と の 事 で 、 かっぽ れ は 、 僕 たち の 「 桜 の 間 」 の 選手 として 、 お 得意 の 俳句 を 提出 する 事 に なり 、 二 、 三 日 前 から 鉛筆 を 耳 に はさみ 、 ベッド の 上 に 正坐 し て 首 を ひねり 、 真剣 に 句 を 案じ て い た が 、 けさ 、 やっと まとまっ た そう で 、 十 句 ばかり 便箋 に
^
書き つらね た の を 、 同室 の 僕 たち に 披露 し た 。
0026
,318,16: すると また 、 十 日 くらい 経っ て 、 さらに 優しい お 見舞い の 言葉 を
^
書き つらね た 手紙 が 来る 。
0027
,628,11: 下宿 の 娘 から 、 短歌 を 五 十 も
^
書き つらね た 長い 手紙 が 来 まし た 。
0062
,3224,22: 結局 の ところ 、 コンピューター 村 の あれ や これ や へ の 不平 不満 、 皆々様 へ の 文句 ばかり を
^
書き 連ね て き た 格好 の コラム の 何 回 目 か に ペン・コンピューティング を 取り上げ た ところ で 、 オレ は 「 これ で 一 まとまり つい た の か な 」 と 唐突 に 思い 始め て い た 。
0070
,21,7: —— いや 、 こんな こと を 一々
^
書き つらね て 、 彼 の 昭和 五 十 二 年 における 生活 ぶり を 説明 し て 行く の は 煩わし すぎる 。
0141
,2424,11: 心 に 溢れる 訴え と 恋着 と を こめ て 、
^
書き 連ね た 若い 多 計 代 の つき ない 糸 の よう な 草書 の たより は 、 ケインブリッジ や ロンドン の 下宿 で 四 十 歳 で の 留学生 生活 を し て いる 泰造 に 、 どんな 思い を かきたて た こと だっ たろ う 。
0141
,4676,68: 二木 準 作 は 、 その 作家 も ちまえ の 派手 な 奔放 な 調子 で コロン タイ の 恋愛 や 結婚 観 こそ 新しい 世紀 の 尖端 を ゆく モラル で あり 、 日本 の 旧套 を 否定 する もの は コロン タイ の 思想 を 学ぶ べき で ある という よう な 意味 が 、 若い 女性 の 好奇 心 や 憧憬 を 刺戟 し ながら
^
書き つらね られ て い た 。
0508
,1582,25: 不断 幾度 も 話し て 居 た 事 で は 有っ たけれ 共 、 細々 と お 久美 さん の 気の毒 な 身の上 を
^
書き 連ね て 、 どうぞ どっか 好い 所 が 有っ たら 世話 を し て 上げ て 呉れる 様 に と 、 涙 まじり の 願い を 母 へ 送っ た 。
1038
,463,19: 妻 を 知っ た 頃 の 私 の 日記 に は 、 毎日 気負い立っ た 、 若若しい 言葉 が
^
書き 連ね て ある 。
1182
,916,6: 文字 の よう に 砂上 に
^
書き つらね た
引き成る
(引く.成る)
延べ語数:
10
0857
,61,3: だから 退 ッ
^
引き なら ぬ 人間 の 相 しか 現われ ぬ し 、 動じ ない 美しい 形 しか 現われ ない 、 と 仰 有る 。
0857
,86,15: 歴史 に は 死人 だけ しか 現われ て こ ない 、 だから 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ の 人間 の 相 を 示し 、 不動 の 美し さ を あらわす 、 など と は 大 嘘 だ 。
0857
,87,6: 死人 の 行跡 が 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ なら 、 生き た 人間 の しでかす こと も 退 ッ 引き なら ぬ ギリギリ な の だ 。
0857
,87,21: 死人 の 行跡 が 退 ッ 引き なら ぬ ギリギリ なら 、 生き た 人間 の しでかす こと も 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ な の だ 。
0857
,88,11: もし 又 生き た 人間 の しでかす こと が 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ で なけれ ば 、 死人 の 足跡 も 退 ッ 引き なら ぬ ギリギリ で は なかっ た まで の こと 、 生死 二 者 変り の あろ う 筈 は ない 。
0857
,88,25: もし 又 生き た 人間 の しでかす こと が 退 ッ 引き なら ぬ ギリギリ で なけれ ば 、 死人 の 足跡 も 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ で は なかっ た まで の こと 、 生死 二 者 変り の あろ う 筈 は ない 。
0857
,223,11: 死ん だ 人間 が 、 そして 歴史 だけ が 退 ッ
^
引き なら ぬ ぎりぎり の 人間 の 姿 を 示す など と は 大 嘘 の 骨張 で 、 何 を しでかす か 分ら ない 人間 が 、 全 心的 に 格闘 し 、 踏み切る 時 に 退 ッ 引き なら ぬ ぎりぎり の 相 を 示す 。
0857
,223,50: 死ん だ 人間 が 、 そして 歴史 だけ が 退 ッ 引き なら ぬ ぎりぎり の 人間 の 姿 を 示す など と は 大 嘘 の 骨張 で 、 何 を しでかす か 分ら ない 人間 が 、 全 心的 に 格闘 し 、 踏み切る 時 に 退 ッ
^
引き なら ぬ ぎりぎり の 相 を 示す 。
0857
,229,9: 然し 作家 は ともかく 生きる 人間 の 退 ッ
^
引き なら ぬ ギリギリ の 相 を 見つめ 自分 の 仮面 を 一 枚 ずつ はぎとっ て 行く 苦痛 に 身 を ひそめ て そこ から 人間 の 詩 を 歌い だす の で なけれ ば ダメ だ 。
0953
,126,8: 白 女 は これ で 朝霞 の 退
^
引き なら ぬ 弱 身 を 掴ん だ と 思い 、 正面 切っ て 保 嗣 に 働きかけ た が 、 保 嗣 は 冷静 で 賢い 青年 だっ た ので 、 ここ で なにか しでかし たら 泰文 の 腰刀 の 一 と 突き を 食う だけ だ と 、 浪花 の 国府 の 府 生 に 任官 し た の を さいわい 、 事 の おき ぬ うち と 、 淀 から 舟 に 乗っ て だしぬけ に 浪花 へ 発っ て 行っ て しまっ た 。
伐り倒す
(伐る.倒す)
延べ語数:
10
0577
,60,4: —— あの 木 を
^
伐り 倒し て しまっ たら … … 。
0577
,132,1: 「
^
伐り 倒し て 、 薪 に でも する か 。
0577
,307,0:
^
伐り 倒す ばかり か 、 薪 なら 薪 、 木っ端 なら 木っ端 と 、 お 望み 通り に こなし て 御覧 に 入れ ます 。
0577
,348,2: あれ を
^
伐り 倒し た 後 の 空間 に 、 果して それ が 見出さ るる で あろ う か 。
0577
,410,11: それ が 、 上方 から 順次 に 、 三 段 に
^
伐り 倒さ れ まし た 。
0577
,424,6: 椎の木 の 幹 が 全く
^
伐り 倒さ れ た 日 、 幹夫 は 父 の 側 に 行っ て 、 黙っ て 坐り まし た 。
0702
,430,13: そして 夕方 まで リンゴ 園 の リンゴ の 木 を 一 本 のこらず
^
伐り 倒し た の で ある 。
0891
,419,20: すっかり 人びと が 出 て いっ た 空っぽ の 舞台 の 静寂 の なか に 、 桜 の 木 を
^
伐り 倒す 斧 の 響き が 伝わっ て くる 。
0893
,761,11: やがて その 静寂 の なか に 、 桜 の 木 を
^
伐り 倒す 斧 の にぶい 響き が 伝わっ て くる 。
1009
,2,13: それ に 代わる もの は 欅 の 大樹 で 、 戦争 以来 大分
^
伐り 倒さ れ た が 、 それでも まだ 半分 ぐらい は 残っ て いる 。
担ぎ込む
(担ぐ.込む)
延べ語数:
10
0571
,294,19: 服毒 は 自宅 の 居室 でし た が 、 手当 の ため に すぐ 近く の 小さな 病院 に
^
担ぎ 込ま れ た 。
0613
,906,8: 石崎 助教授 、 松尾 教授 を 相次い で
^
担ぎ 込む 。
0779
,893,25: 寛永寺 へ たてこもっ た 乱暴 者 が 、 逃げる に際して 御苦労 な こと に 権現 様 の 木像 を 背負い 十 字 に からげ て
^
担ぎ こん だ 男 が い た ぜ 。
0785
,774,18: 私 の 庭 に あれ と 同じ 物 を つくっ て 、 あなた を 棺桶 に 入れ て
^
担ぎ こん で 火 を かけ て も 、 あなた は ヌケ 出る こと が できる と 仰 有る の でしょ う か 」
0785
,795,23: 「 まず 私 が 棺桶 の 中 に ね ます から 、 あの 日 と 同じ よう に それ を ダビ 所 に
^
担ぎ こみ 、 木やり を 歌い シャン シャン と 手 を しめ て 、 あの 日 と 同じ よう に 立ち去り 、 最後 に コマ 五郎 親分 が 錠 を 下し て 下 へ 降り た ところ まで やっ て 下さい 。
0785
,1036,19: 「 喜兵衛 さん は 先刻 私 が 演じ た よう に 、 棺桶 に ね て ダビ 所 へ
^
担ぎ こま れ 、 火消 人足 が 棺 を かこん で 木やり を 歌っ てる 最中 に 素早く 変装 し 、 火消 人足 と 一 しょ に ダビ 所 を 出 て しまっ た の です 。
0893
,72,16: ところで フランス 革命 の あと で は 、 「 理性 」 の 神像 を 教会堂 へ
^
担ぎ こん で 祭壇 に 祀っ た という 話 が ある が 、 同様 に し て 科学 に しろ 「 唯物 論 」 に しろ 、 祭り上げ られ たら 最後 すでに 宗教 に 化け て しまう ぐらい の こと なら 、 チェーホフ は 若い 頃 から ちゃんと 心得 て い た 。
0947
,2061,8: こんな オモチャ 、 大 まじめ な 顔 で
^
担ぎ こん で くる なんて 、 頭 の 程度 が 知れる わ ね 」
1039
,500,8: こんなに 生生 溌剌 たる 桜 の 枝 を
^
担ぎ 込ん で 来 た のに 、 あんなに 喜ん で いただけ た ん です から ね 」
1135
,42,41: 彫物 の 名手 六 郷 左京 は 、 自分 の 御 長屋 に 引下 って 待っ て いる と 、 間もなく 木曾 から 取寄せ た という 、 檜 の 良材 を 三 本 、 人足 が 十 人 あまり で
^
担ぎ 込み まし た 。
打ち振る
(打つ.振る)
延べ語数:
10
0547
,497,8: そして 彼女 の 手 を 握っ て
^
打ち 振っ て やっ た が 、 その 手 も すぐ に 離し た 。
0547
,503,5: 鞄 ごと 両手 を 大きく
^
打ち 振り 、 大股 に 歩き 廻っ た 。
0560
,135,26: その 時 思い出し まし た が 、 洗面 所 の 隅 で 、 杉山 さん が 清 さん を つかまえ て 、 手 を 大きく
^
打ち 振り ながら 、 何 か 言っ て いらっしゃる ところ を 、 ちら と 見 た こと が あり ます 。
0561
,205,18: 五 十 万 円 の 紙幣 が はいっ てる 手提 鞄 を 、 ぼろ 屑 の よう に
^
打ち 振り ながら 、 しっかり し た 足取り で 、 濡れ た 地面 を 踏みしめ て 歩み 去っ た 。
0564
,73,21: 俺 の 姿 を 見る と 、 周 さん は 立ち上っ て 来 て 、 手 を 執り 、 はげしく
^
打ち 振っ た 。
0569
,187,24: 愛子 は 正夫 の 方 に 片腕 を 差し伸べ 、 人差指 と 中指 と を 二 本 差し出し 、 その 手 を ふらふら と
^
打ち 振る 。
0582
,274,22: そして また 、 猫背 の よう に 頭 を 垂れ て 歩き 、 暫く し て 突然 、 両 腕 を 大きく
^
打ち 振り まし た 。
0586
,22,38: 蟹 は その マッチ の 棒 を 怒り に 任せ て はさん だ まま 、 火 が 手元 に 近づい て も 放さ ず 、 熱く なっ て も 捨てる こと を 知ら ず 、 ただ 手 を
^
打ち 振る だけ で 、 遂に 火傷 する 段 に なっ て 、 マッチ を はさん でる 手 を 根本 から ぼろ り と 自ら もぎ 落し て 、 逃げ て ゆく … … 。
0995
,2525,15: ( 叫ん で 、 飛び起き て 、 いきなり 狂っ た よう に 両手 を
^
打ち 振っ て 、 その へん を 飛ん だり 跳ね たり 、 キリキリ まい を する 。
1062
,184,36: “ ヘッチェ ” という の は 、 ユーカル を 演じ て いる 際 に 、 会衆 が 演者 を 励ます ため に 、 例 の “ レㇷ ゚ ニ ” と 称する 棒 を 打ち 振り
^
打ち 振り 、 力強く “ ヘーイッ !
吹き消す
(吹く.消す)
延べ語数:
10
0508
,1657,17: 暫く の 間 その 意味 あり 気 な 運動 は 繰返さ れる と 小さい 灯 は
^
吹き けさ れ 、 外界 から 洩れ 入る 薄 明り の 中 に 鋭く 青白い 鏡 の 反射 が 一 条 流れ た 時 小 虫 さえ 憚 かる 囁き が 繰返さ れ た 。
0597
,1296,4: 順一 は 蝋燭 を
^
吹き 消し た 。
0613
,160,13: そこで 白 煙 を あげ て 消え た が 、 パラフィン 蝋燭 を
^
吹き 消し た 後 の よう な 匂い が し た 。
0685
,301,15: 平作 は 顔 を 押し 当てる よう に し て チョウチン の 火 を
^
吹き 消し た 。
0759
,2490,15: ストリップ の 女 は 踊り ながら 、 燭台 を 一つ 一つ 手 にとって 、
^
吹き 消し はじめ た 。
0759
,2491,15: 壁面 の ロー ソク を 消し 終る と 、 テーブル の 左右 の 燭台 を
^
吹き 消す ため に 長平 の 後 を すりぬけ た 。
0951
,170,33: 何 本 か マッチ を 無駄 に し た ところ で 、 ようやく 袖口 に 火 が 移っ た が 、 気力 の ない 炎 を あげ た だけ で 、 風 に
^
吹き 消さ れ て しまっ た 。
0987
,1149,43: 治子 … … ( その 兄 の サクラン し た よう な 表情 を し て 動か ない で 坐っ て いる 姿 を 、 ジッ と 見る が 、 戸外 の 気配 を 察し て 、 ロー ソク の 光 を
^
吹き 消す 。
1133
,9,20: 雑俳 や 漢詩 など も 一 と 捻り する 宗 三郎 は 、 立ち上っ て 行灯 の 灯 を
^
吹き 消し まし た 。
1171
,1198,26: アルコール の 毒性 は 上澄み に ある という の が 、 宮崎 県 出身 の 興 梠 二 曹 の 説 で 、 いい加減 燃える と
^
吹き 消し 、 水 で 割る 。
描き得る
(描く.得る)
延べ語数:
10
0220
,22,45: しかし 、 現代 の 世界 の ヒューマニティー の 現実 は 、 その 芸術 再現 の 方法 を 、 社会 主義 リアリズム に 発展 さ せ て ゆか なけれ ば 、 歴史 の 動き の 中核 と 人間 生活 の 具体 的 な 関係 を
^
描き 得 ない 時代 に 来 て いる 。
0220
,26,64: 社会 主義 リアリズム の 方法 は 、 プロレタリア 文学 の 理論 が 一 九 三 二 年 ごろ 、 「 前衛 の 目 を もっ て 描け 」 「 前衛 を 描け 」 と 云っ た 段階 から 前進 し て 、 更に 広汎 な 社会 関係 の 多様 な 局面 を とらえ 、 多角 的 に 歴史 の 前進 する 姿 を
^
描き 得る 方法 で ある はず だ 。
0477
,23,29: 特に 封建 性 の つよい 日本 において 或 る 時期 ブルジョア・インテリゲンツィア の 婦人 作家 が 、 色恋 を 描か ず 、 男 の 美 を 作品 の 中 に
^
描き 得 ない の は 、 まことに 当然 で ある 。
0477
,30,4: 男 の 美 を
^
描き 得る ため に は 女 は 先ず 性的 奴隷 の 鎖 を 切ら ね ば なら ぬ 。
0477
,32,7: 自身 の うち に 発見 し 、
^
描き 得る よう に 。
0615
,37,27: 斎藤 さん が 、 最 尊敬 する 万葉 人 に は 、 やや そうした 風 も 見える が 、 これ は ただ 音調 のみ の 世界 を
^
描き 得 た もの が ある と いう だけ の こと で あっ た 。
0756
,86,32: 「 Y の 悲劇 」 に し て も 、 ふれ た 手 の 高 さ と 、 ヴァニラ の 匂い を 総計 する と 、 まア 、 犯人 の 少年 を
^
描き うる こと に なる が 、 それ だけ が ヒント として は 、 かなり 漠然と し すぎ て おり 、 もう ちょ ッ と 明確 な ヒント を 与え て おい て 、 読者 を 説 服する だけ の 準備 と 構成 が ほしかっ た 。
0958
,7,23: つまり 如何に 豊か な 腕 を 持つ 画 人 で あっ て も 、 新緑 が 彩る 活き た 弾力 は 、 到底
^
描き 得 まい と 思う 。
1037
,53,10: 強い て すれ ば 、 その 顔 の 輪郭 は
^
描き 得 ない でも ない が 、 それ は 後年 、 祖父 の 写真 や 、 母 の 顔 や 、 私 自身 の 顔 から 類推 し た 、 記憶 の 修飾 に なろ う 。
1037
,81,19: 二丈 坊や 、 ろ くろ っ 首 の 記憶 に し て も 、 仮り に その 形 を
^
描き 得 た として も 、 それ は 後年 の 修飾 で ある 。
刺し込む
(刺す.込む)
延べ語数:
10
0142
,1073,18: 熱中 し て 性急 に 話す につれて 、 その 主張 を きき て の 心 の 中 へ
^
刺し こも う と する よう に 動き出す 右 の 手 と 人さし指 の 独特 な 表情 。
0731
,394,6: 出刃庖丁 が 一平 の 腹 に
^
刺し こま れ て い た の で ある 。
0771
,816,12: どうしても 毒死 で なけれ ば なら ない という こと 、 小柄 を
^
刺し こん だ の は 毒死 を ごまかす 手段 に 相違 ない という こと は 、 昨夜 から 確信 いたし て おり まし た 。
0771
,833,22: 毒 が まわっ て 倒れ かけ た とき 、 とびつい て 、 介抱 する と みせ て 、 小柄 を 腹 へ
^
刺し こむ ため に 。
0772
,111,4: 死体 は 脇差 を
^
刺し こま れ た まま 、 こときれ て い た 。
0776
,405,8: その モリ は 椅子 の 背 に まで
^
刺し 込ん で い た 。
0784
,619,18: あの とき 彼女 が 「 分身 」 を 感じ た の は 、 ジカ に 胸 に
^
刺し こん で き た 甚だ 現実 的 な 知覚 によって で あっ た 筈 だ 。
0794
,678,25: 糸子 は 八頭身 ぐらい の 立派 な 身体 で 、 相当 に 腕力 も あり そう だ から 、 ツカ も 通れ と 短剣 を
^
刺し こむ こと が 必ずしも 不可能 と は 云え ない 。
0914
,28,14: 歴史 の つぶやき が どの カット の 継ぎ目 に も さしはさま れ 、
^
刺し 込ま れ て いる 。
1075
,1483,32: ノ メシ という の は 惰 け 者 の こと で 、 荷 繩 で 棒 に くくり つける めんどう を いやがり 、 じかに 荷物 の なか へ 棒 の はし を
^
刺し こん で に なっ て 帰る から 、 そういう たわむれ の 名 を つけ た の だ が 、 これ も 、 じつは じゅうぶん に その 便利 を 知っ た 人 の 言葉 で あっ た 。
成りゆく
(成る.ゆく)
延べ語数:
10
0138
,822,26: 従って 、 戦争 が 自分 たち の ため に さ れ て いる もの で ない こと が わかる よう に なる の も 実際 の
^
なり ゆき で 、 そう 思う な 、 という こと は 出来 ない 。
0141
,13861,5: こと は 、 どう
^
なり ゆく だろ う 。
0141
,16799,18: クラマール 洗濯 工場 主 ベルネ が 、 十月 三 十 日 の 夜 、 彼 の 商売 の
^
なり ゆき について 心配 し た よう に 、 この レストラン の 帽子 かけ に 、 ずらりと 山高 帽 を かけ 並べ て いる 男 たち と その つれ の 女 たち は 、 平凡 な 昼食 を とり ながら 、 フランス の 経済 と 政治 と を 支配 し て いる 十 二 人 の 大 資本 家 たち の 大釜 から 流し 出さ れる 不安定 な 利潤 について 、 議論 し て いる の だっ た 。
0198
,34,36: 主人公 は 、 まだ 階級 的 に 目ざめ つつ ある 過程 が 描か れ て いる の です から 、 まだ 共産 主義 者 として 行動 し て い ない の は 小説 として 当然 の
^
なり ゆき で 、 その 点 を もっ て 小説 全体 に 階級 性 が ない という こと は 当っ て い ませ ん 。
0612
,10,1: 重く
^
なり ゆく 病 の 床 に 、 まったく 身動き も まま なら ぬ 寝たきり の 私 で あっ て も 、 まだ 息 だけ でも 通っ て おれ ば 、 この 幼子 にとって は 、 寄る べき 大木 の かげ と 頼ま れ て いる の で あろ う 。
0613
,1249,7: 五体 一 呼吸 ごと に 清浄 と
^
なり ゆく を 覚える 。
0756
,5,11: だいたい 小説 に 於 て 「 お あと は 如何 に
^
なり ゆく か 」 という こと 自体 が 探偵 的 な もの で あっ て 、 大 小説 家 は この 技法 を 天分 的 に 身 に つけ て いる もの で ある から 、 探偵 小説 専門 家 より も 本質 的 に 、 探偵 小説 的 技法 の 骨子 を 会得 し て いる の が 当然 な の で ある 。
0961
,87,11: この 「 脅迫 的 教書 」 は 、 「 こと の
^
なり ゆき で は 、 アメリカ大陸 と ヨーロッパ 列強 と の 紐帯 が 、 断ち切ら れる の は 遠く ない 」 と 言明 し て いる 。
0989
,2276,2: 後 は
^
なり ゆき で 、 どう 処理 し て くれ て も よい と 言う 。
1046
,289,66: むかし から の 歴史 的 事実 として 天皇 の 親政 という こと が 殆ど なかっ た こと 、 皇室 の 永久 性 の 観念 の 発達 が この 事実 と 深い 関係 の あっ た こと を 考える と 、 軍部 の 上 に いっ た よう な 宣伝 が 戦争 の 責任 を 天皇 に 嫁 する こと に なる の は 、 自然 の
^
なり ゆき と も いわ れよ う 。
愛し合う
(愛す.合う)
延べ語数:
10
0119
,16,0:
^
愛し あっ た 男女 という の は 、 その 社会 的 な 苦労 を 、 自分 たち の 一生 の 努力 で 社会 的 に 少く し て ゆこ う と 心 を あわせ て 進ん で ゆく 、 そこ に 決して 、 倦怠 の 生じ ない よう な 愛 の 発展 を 生む でしょ う 。
0141
,19941,8: 世間 並 で ない 事情 を もっ て
^
愛し あっ て 行こ う と する 夫婦 なら 、 どうして いつ まで も 世間 並 の 会社 づとめやそこでの 出世 など に かかずらっ て いる の だろ う 。
0213
,10,29: 保守 的 な 宗教 家 として 正統 的 な もの の 考え かた を し て いる 老 牧師 の 娘 で ある 女 主人公 が 、 かね て
^
愛し あっ て い た 青年 と 、 彼 の 出征 の 前夜 、 自分 たち の 結婚 を する 。
0213
,14,13: 教会 で 結婚 の 儀式 を あげる 機会 を もて ず に 、
^
愛し あっ て い た 男女 が 結合 し 、 親 と なっ た という こと だけ の ため に 、 若い 母親 は 周囲 の 人 たち の しつこい 侮蔑 と 中傷 と に さらさ れ なけれ ば なら なく なっ た 。
0213
,68,7: ほんとう に 男 と 女 と が
^
愛し あい 、 互 の うち に 、 めいめい の 存在 の より どころ と 感じる なか で あれ ば 、 互 の 肉体 の どの 部分 も みな 尊敬 さ れる べき で ある 。
0276
,153,6: 互に ま ごころ を つくし て
^
愛し あい 、 新しい 生活 形態 を 研究 し て 生きよ う と し て い た として も 、 日本 の 人民 全体 が もし 無抵抗 に 戦争 に ひきこま れ て 行く と し たら 、 二 人 の 人間 として の 善意 は 、 どこ に 生かさ れよ う 。
0556
,202,27: 高須 が 私 にとって 未知 の 男 だっ たら 、 何 で も ない が 、 友人 だっ た ため に 、 もしも 私 と あなた と
^
愛し あっ た 場合 、 高須 の こと が 私 たち の 愛情 に 投影 する こと を 怖 れる の だ 。
0759
,5722,10: しかし 、 ぼく たち 同志 は 、 花 以上 に
^
愛し あっ て いる の です 。
0913
,7,10: 男の子 と 女の子 が 、 山 の 奥 で ただ
^
愛し あう という よう な 単純 な 美し さ が あり ませ ん 。
1143
,215,0:
^
愛し あい 信頼 し あう 人達 に だけ 許さ れ た 平和 が 、 この 三 人 の 骨身 を 惜しま ぬ 生活 を 明るく し て いる こと でしょ う 。
使み込む
(使む.込む)
延べ語数:
10
0098
,684,25: こんな 会話 を 二 人 で ひそひそ 洩 し て いる とき でも 、 私 たち に は 今一つ 、 別 の 不安 が
^
沁み 込ん で 来 て い た 。
0290
,81,18: 生 の 愚弄 という こと は この よう に し て 私 共 の 日々 の 細部 に
^
沁み こん で いる 。
0565
,227,9: その 言葉 が 、 わたくし たち の 頭 に
^
沁み こみ 、 わたくし たち の 身体 を 縛りつける よう で 、 じつに 嫌 な 気持ち でし た 。
0757
,537,21: コチ トラ 、 自慢 じゃ ない が 、 トランク に 札束 あり 、 と 見破っ て この かた ツラツラ 目 に
^
沁み こま せ て おき まし た んで 、 見 忘れ ない ツモリ です わ 」
1013
,364,30: 小さな 茶碗 に 、 苦味 の 勝っ た 強い 珈琲 を ドロドロ に 淹 れ て 、 それ が 昨日 から 何 に も 入っ て い ない 胃の腑 へ
^
沁み 込ん で 、 こんな 旨い 珈琲 は 、 口 に し た こと も あり ませ ん 。
1013
,2104,22: な むまいだぶ … … 、 な むまいだぶ … … と 、 六蔵 の 念仏 のみ が 、 痛切 に 胸 に
^
沁み 込ん で くる 。
1043
,182,38: 不思議 な こと に 沖縄 人 自身 の 中 から も 方言 反対 者 が 出 た の に は 驚い た が 、 これ は 県 の 教育 方針 で 、 方言 を 卑下 する 風潮 が
^
沁み 込ん で いる 証拠 で も あり 、 かかる 卑下 が 如何 に 無用 で ある か を 、 私 ども は 力説 し た の で ある 。
1072
,3157,40: 「 十 何 年 もの 間 、 お 犬 様 を 崇め 奉っ て 来 た んで 、 いつのまにか 自分 自身 で 、 おれ たち 人間 は 、 畜生 以下 の 者 な ん だ と 、 スッカリ 頭 に
^
沁み こん で しまっ た 癖 が よ 」
1076
,701,8: しかも 年 久しく 島 人 の 心 に
^
染み こん だ もの を 、 一朝 に さ し 替え 置きかえる こと が でき ない の は 、 どこ の 民族 も みな 同じ こと だ が 、 ことに 巫 言 を さながら に 信じ て い た 国 で は 、 まず この 人 たち の 経験 を 改めて ゆく 必要 が あっ て 、 それ を 気 永 に 企て て いる うち に 、 近世 史 の 舞台 は 幾度 と なく 廻転 し た の で ある 。
1151
,72,45: それ は 甘える よう な 訴 たえる よう な 、 言いよう も なく 複雑 な 感情 を 盛っ た 声 です が 、 声 そのもの は 純粋 で 澄明 で 、 血管 に 注ぎ込ま れ た アルコール の よう に 、 私 の 五臓六腑 に
^
沁み 込ん で 行く の です 。
持ち上る
(持つ.上る)
延べ語数:
10
0098
,3066,24: もう 、 そろそろ 帰ら ね ば なら ぬ とき だ と 思っ て いる とき に 、 まったく 偶然 こんな 好都合 な 話 が
^
持ち 上っ て 来 た という こと は 、 人 より も その 機縁 の 方 を 信じる 癖 で 、 私 は もう 客 の 人相 より それ 以前 の 事 の 起り の 方 に 重き を 置い て 考え て いる 。
0144
,495,6: この 論判 から 掴み合い が
^
持ち 上っ た 。
0144
,707,3: —— 騒動 が
^
持ち 上る 。
0507
,159,4: この 急 に
^
持ち 上っ た 騒動 に 坐っ て 居る もの は 立ち上り 、 ねころん で 居 た 者 は 体 を 起し た 。
0557
,218,11: その 両方 が 重っ て 、 たいへん 面倒 な こと が
^
持ち 上る かも 知れ ませ ん 。
0559
,245,23: そこ へ 、 別居 し て い た 塚本 が 、 愛人 と 別れ 、 自家 へ 帰っ て 来る という 事態 が
^
持ち 上っ た 。
0578
,101,22: それ か と いっ て 、 今度 の 縁談 を 断っ て しまえ ば 、 あと に また 他 の 縁談 が
^
持ち 上る に 違い あり ませ ん でし た から 、 今度 の を 楯 に 取っ て 、 すべて の 縁談 を 拒む つもり でし た 。
0578
,109,6: 敏子 に 結婚 問題 が
^
持ち 上っ てる 頃 、 秋田 洋子 は 郷里 に 帰っ て い まし た が 、 一 度 の 便り も し なかっ た あと 、 出 京 する と ふい に 訪れ て 来 まし た 。
1148
,129,35: 「 三 室 銀子 は 何処 へ 行く ——」 例 の うるさい 雀 共 が そう 噂 り 交し た 時 、 当の 三 室 銀子 と 左近 倉 平 と の 結婚 話 が
^
持ち 上っ た の です 。
1174
,634,19: 杵 が 臼 の ふち に ご くん と 当っ たり 、 餅 に 粘り つかれ て 杵 が
^
持ち 上ら なく なっ たり し た 。
鳴き出す
(鳴く.出す)
延べ語数:
10
0098
,1085,22: それ が まだ 羽根 の 具合 が 悪い の か ぴたり と 停る と 、 別 の が ずっと 高い 旋律 で
^
鳴き 出し た 。
0114
,147,6: 縁 の 下 で いつの間にか
^
鳴き 出し た 虫 が ジージー 、 ひ つっ こく 千世子 が 寝つく まで 鳴き つづけ た 。
0570
,455,17: 一時 すっかり 鳴き 止ん で 、 静か に なっ た が 、 暫く する と 、 また
^
鳴き だし た 。
0583
,259,13: お 千代 さん が また 話 を しだす と 、 蝉 が また
^
鳴き だし まし た 。
0956
,1698,7: また 陽 が 翳り 、 小鳥 が
^
鳴き 出す 。
0972
,40,16: ひぐらし は 一 匹 が なき 始める と 他 の ひぐらし も うつっ た よう に
^
鳴き 出す 。
1000
,1179,22: そして それら の 叢 に すだく 虫 の 音 が 、 二 人 が 近づく と ふっと 止み 、 遠のく と 又
^
鳴き 出し ながら 、 町はずれ へ 行け ば 行く ほど 雨 の よう に しげく 喧しく なっ て 行っ た 。
1172
,398,6: 毎 夏 、 あの 蝉 が
^
鳴き 出す 時 、 いつも 私 は 不幸 な ん です 。
1172
,407,17: いつも 悲しい 辛い こと が あっ て 、 絶望 し て いる と 、 あの 蝉 が
^
鳴き 出す の です 。
1172
,411,11: 今年 も 、 どの よう な 瞬間 に あの 虫 が
^
鳴き 出す か と 思う と 、 いや な 予感 が し ます よ 」
割り込む
(割る.込む)
延べ語数:
10
0087
,657,11: 彼 は そう いっ て 、 検事 の 前 まで
^
割り こん で いっ て 、
0087
,1405,10: と 、 土居 が 二 人 の 間 へ
^
割り こん で 来 た 。
0164
,50,68: 文芸 批評 は その ころ すべて 主観 に 立つ 印象 批評 で あっ た から 、 在来 の 日本 文学 の 世界 の 住人 たち の 感情 にとって 、 プロレタリア 文学 理論 と その 所産 と は 、 自ら も 住む 文学 の 領域 内 で の 新 発生 として ありのまま に うけとら れ ず 、 文学 の 外 から 押し よせ て き て 、 文学 に
^
わり 込ん で き た もの の よう に うけとら れ た 傾き が ある 。
0854
,109,35: こっち へ 来 て 、 一緒 に 飲ま ない か 、 と さそう と 、 キサマ は エレイ 奴 だ 、 キサマ は ドイツ の ヘゲモニー だ と 、 変 な こと を 呟き ながら
^
割り こん で き て 、 友達 に なっ た 。
0918
,1314,14: 一 八 九 〇 年 、 ドイツ が 世界 の 商業 水準 に
^
わり 込も う として 、 若い カイゼル が 新しい 植民 地 政策 に 転じよ う と 決心 し 、 ビスマーク が ついに 議会 を 去っ た ころ 、 アメリカ は 工業 機構 が 成熟 し た しるし として 、 世界 に さきんじ て メーデー の おこなわ れる こと に なる の で ある 。
0947
,891,22: 愛一郎 の 父 は 、 不和 の 状態 を 回復 しよ う という の か 、 サト子 と 愛一郎 の 間 に
^
割り こん で 、 笑っ たり 、 うなずい たり 、 子 に 甘い 父親 が やる だろ う と 思う よう な シグサ を 、 の こり なく 演じ 、 サト子 の 顔色 を うかがい ながら 、 とりとめ の ない こと を 、 つぎつぎ に 話しかける 。
0947
,2609,15: サト子 に 渡し かける と 、 カオル は 、 二 人 の 間 に
^
割り こん で 、
0964
,18,74: 十 五 年 め の 明治 十 七 年 、 あん た ん たる 農業 危機 を バック と する 自由 民権 運動 の 革命 化 に 備え て 、 違警 罪 即決 例 、 爆発 物 取締 規則 とともに 華族 令 が 布か れ 、 公 侯 伯 子 男 と 雛壇 づけ られ た 中 へ 、 成 上り 官僚 の 重信 朝臣 や 博文 朝臣 が 頑丈 な 肩幅 を
^
割り こん で き た かわり に は 、 明治 二 十 二 年 の 発布 を 約束 さ れ て いる 欽定 憲法 の 中 で 、 十 五 年 前 から 彼等 が 喪失 し た きり の 政治 的 発言 権 の 特等 席 を 、 「 準備 し て あり ます よ 」 と 、 耳 うち さ れ た こと で も ある 。
0988
,2892,12: そこ へ 黒田 ん と この 秘書 という こと で 貴島 が
^
割り こん で 來 て 、 おかしな 事 ばかり し て 話 の 邪魔 を し ます 。
1040
,2964,17: パーティ が たけなわ の 頃 、 明美 の 父親 が ワイン を 持っ て 、 席 へ
^
割り こん で き た 。
飛びのく
(飛ぶ.のく)
延べ語数:
10
0087
,259,7: 老 医師 は びっくり し て
^
飛び のい た 。
0087
,549,14: その 家政 婦 が 、 突然 きゃ っと 叫ん で 、 後 へ
^
飛び のい た 。
0546
,21,17: あ 、 と 声 を 出す と 同時に 息 を つめ 、 橋 の 反対 側 へ
^
飛び のい た が 、 馬 は そっち へ 来る し 、 わたし は また こちら へ 飛び のい た が 、 危 い 、 と 思う と 共に また あちら へ 飛び のい た 。
0546
,21,34: あ 、 と 声 を 出す と 同時に 息 を つめ 、 橋 の 反対 側 へ 飛び のい た が 、 馬 は そっち へ 来る し 、 わたし は また こちら へ
^
飛び のい た が 、 危 い 、 と 思う と 共に また あちら へ 飛び のい た 。
0546
,21,49: あ 、 と 声 を 出す と 同時に 息 を つめ 、 橋 の 反対 側 へ 飛び のい た が 、 馬 は そっち へ 来る し 、 わたし は また こちら へ 飛び のい た が 、 危 い 、 と 思う と 共に また あちら へ
^
飛び のい た 。
0573
,290,2: 千枝子 は
^
飛び のい て 、 棒切れ を 拾い 、 俵 の 燃え 残り を 押えつけ た 。
0585
,84,60: クマ は その 黒い 顔 に 丸い 眼 を 光らし てる だけ で 、 彼 から どう 扱わ れよ う と 平気 で 、 信頼 しきっ てる の か 、 全く 従順 な の か 、 彼 に 全身 を ゆだね ます が 、 やがて 倦 き て くる と 、 爪 を 立て て 手掛り を 求め 、 ぱっと
^
飛び のき まし た 。
0587
,101,6: 私 は 足 を ぬらし ながら
^
飛び のい た … 。
0624
,410,28: それから 燃え 落ちよ う と する 家 の 火 に 手 を かざし て 、 ぐるり と 並ん で 煖 を とり 、 崩れ落ちる 火 の かたまり に
^
飛び のい たり 、 煙 に 顔 を そむけ たり 、 話 を し たり し て いる 。
1177
,7,31: 両側 の 家並み は まばら に なり 、 藁 屋根 の 家 や 凝結 し た 血 の よう な 古び た 葉鶏頭 や が 、 車 の うし ろ に
^
飛び のく よう に 逃げ て 行っ て 、 追い ぬか れ た バス が ぐんぐん 遠く なっ た 。
流し込む
(流す.込む)
延べ語数:
10
0082
,273,36: 羽黒 は 、 リュック を 背中 から おろし て 、 さっそく 水筒 の 中 に 入れ て いる 葡萄 酒 を とりだし 、 ニュウム の コップ に ついで 、 博士 の 口 の 中 へ
^
流し こん だ 。
0140
,3336,27: 伸子 は 、 そういう 保 に 向っ て 自分 の 心 が 溢れる とき 、 まるで せまい 壜 の 口 から 一 滴 ずつ 油 で も
^
流し こん で いる とき の よう な 息苦し さ を 感じる の で あっ た 。
0141
,16844,17: 蜂谷 の その 言葉 を 、 伸子 は その 日 の 会話 の 全体 の なか へ
^
流し こみ 、 とかし て しまっ た 。
0382
,90,20: おかず が あっ て も 、 おしまい の 一 膳 は お茶 づけ に し て 、 ほんとに サラサラ と
^
流し こむ の だっ た が 、 おいし そう に ひとしきり たべ て さて お 香 の もの へ 移る という とき 、 お ゆき は きまって リズミカル に 動かし て い た お 箸 を 、 その リズム の まま 軽く 茶碗 の ふち へ 当て て 一つ 小さく 鳴らし た 。
0545
,209,32: 電熱 器 の 湯 は すぐ に さめる し 、 燗 を する の も 面倒 だ から 、 ドライ ・ ジン の 口 を あけ て 、 ゆっくり と 喉 に
^
流し こむ 。
0597
,2691,11: 彼 は それ を かざし て 眺め 、 少しく 口 に
^
流し こん だ 。
0729
,10,8: 食事 は 看護 婦 が 流 動物 を
^
流し こん で くれる から 、 その他 モロモロ の こと も 心配 が いら ない の で ある 。
0866
,69,42: 洋装 に いくら か の おち つき を みせ た 女 主人 は 、 いきなり 、 彼 の 真横 へ 割り込み 、 肩 へ 手 を おい て 、 しげしげと 彼 の 眼 へ 、 意味 あり げ な 視線 を
^
流し こん だ 。
0978
,408,6: この 藥 を ウイスキー で
^
流し こん で
0988
,949,0:
^
流し こみ を やる ん です 」
引き込む
(引く.込む)
延べ語数:
10
0082
,1768,10: 氷室 検事 も 、 この 場 の 調子 に
^
引き こま れ た もの と 見え 、
0140
,559,69: 越智 の アカデミック に よそおわ れ た 深刻 ぶり は 、 保 の 生れつき を 青年 期 の 憂悶 から 解放 し 、 引き出さ ない で 、 かえって 青年 同士 の てらい と 覇気 と 成長 力 と が まじり あっ た 旺盛 な 議論 を 、 議論 の ため の 議論 として 保 に きらわ せる よう な 妙 な 逆 の 形 で 観念 の 道 へ
^
引き こん で しまっ た の で ない だろ う か 。
0149
,20,31: 日本 の 近代 精神 の より 健やか なる 展開 の ため に 先ず 入用 な の は 、 誤っ た 技術 家 が 非 科学 的 に 使う 剪定 鋏 を
^
引き こま せる こと 、 及び 悪条件 に もちこたえ つつ 、 どうやら 命脈 を 保ち つづけ て 来 た 一 条 の 民主 的 、 合理 的 精神 の 幹 に 、 全く 科学 的 に 考慮 さ れ た 接木 を し て 、 豊か な 結実 を 可能 に する 方法 で は なかろ う か 。
0552
,389,13: そして 、 周囲 へ は 一瞥 も くれ ず に 、 奥 へ
^
引き こん で しまっ た 。
0672
,395,41: 私 は すべて 予約 さ れ た こと に は 義務 的 な こと しか でき ず 私 の 方 から 打ちこむ こと が でき ない タチ で あっ た が 、 思いがけない 窓 が ひらか れ 気持 が にわかに
^
引き こま れる と 、 モウロウ たる 常に 似合わ ず 人 を せきたて 有無 を いわさ ず 引き 廻す よう な 変 に 打ちこん だ こと を やり だす 。
0734
,338,15: その とき まで 毛頭 思い も よら なかっ た 死 という もの に 、 にわかに
^
引き こま れる よう な 気持 に なっ た 。
1040
,212,9: 背中 の うし ろ へ 腕 を 無理 に
^
引き こみ 、 そこ から 力まかせ に 腕 を 抜き出し て 振りまわす 、 という 投げ かた に なっ た 。
1073
,655,10: たくさん な 牛 輦 が 、 幾 台 も
^
曳き こん で あり 、 所々 は 、 牛 の 糞 が 、 山 を なし て いる 。
1073
,6836,4: 将門 は 、 つい
^
引き こま れ て 、
1101
,398,34: 柔らかい 火山灰 の 上 に 腰 を おろし 、 足 を 投げだし て 、 しばらく じっと し て いる と 、 あまり の し ず けさ に 、 どこ か 別 の 世界 へ
^
引き こま れ そう な 気 が し て くる 。
割り出す
(割る.出す)
延べ語数:
10
0080
,962,9: クレオパトラ の 運命 も この 霊 算術 により
^
わり 出さ れ た 。
0740
,201,30: 各人 の 個性 と 個性 によって 均衡 を 保つ か 破れる かする 世界 で 、 つまり 二 人 だけ で 独特 の 世界 を 生ずる もの 、 決して 公式 によって
^
割り だす こと が でき ない 。
0741
,174,21: 今日 、 右翼 再興 の 気運 も 、 概ね 人 の フンドシ を 当 に し て の 算用 から
^
割り ださ れ た 狡猾 で 頭 の 悪い 田吾作 論理 の 発展 の よう で ある が 、 こういう 手合い の 軽率 で 虫 の よ すぎる 胸算用 は 蒙昧 きわまり 、 悲劇 そのもの で も あろ う 。
0748
,12,16: だから メトカルフ と せり合っ て 一 着 に なる 可能 性 が ある と 時計 から
^
割り だし た って 、 どう に も なら ない 。
0748
,172,8: ターン で も うける 時間 を 何 から
^
割り だし た の か 知ら ない が 、 記録 保持 者 当人 の ターン の 速力 で ない こと は 確か で ある 。
0754
,837,3: 「 何 から
^
割り だし た お 値段 です か 。
0821
,10,46: だから 秀吉 の 禁令 は 多分 に 感情 的 で も ある から 、 その 激 する 時 は 甚 しく て も 、 一 面 に 気まぐれ で 、 例外 も 抜け道 も ある けれども 、 家康 の 方 は 算術 の 答 として
^
割り ださ れ た よう な 無 感情 な 結論 で 、 気まぐれ も 例外 も 抜け道 も ない 。
0851
,95,3: 私 自身 から
^
割り だし て 、 そう 思っ た の で ある 。
0947
,2299,18: 「 私 が 水上 氏 の お孫さん を 邪魔 に する という の は 、 どういう ところ から
^
割り だし た こと な ん でしょ う ?
0984
,301,28: それとも 、 あなた の 平和 運動 は 、 あなた 自身 の 考え による 、 また あなた の 属し て いる 勢力 による 、 戦略 的 見解 から
^
割り ださ れ た ところ の 「 独立 前哨 」 といった ふう の もの でしょ う か ?
座り直す
(座る.直す)
延べ語数:
10
0080
,1006,18: おどろい て かれ は 目 を さまし 、 ふと ん を はねのけ て 、 その 場 に
^
すわり なおし た 。
0138
,359,1: やがて
^
坐り なおす よう に 銘仙 の 膝 を 動かし て 娘 さん は 呟い た 。
0398
,16,15: わたし は ふざけ て 、 そら 来 た と いっ て あやまる 仕度 に
^
坐り なおし た 。
0467
,75,1: と
^
座り なおし た よう な 声 を 出し た 。
0507
,739,3: と 云っ て
^
座り なおし た 。
0578
,461,6: そして 思うさま 泣い て から 、
^
坐り なおし て 、 また 膝 を 叩き まし た 。
0580
,461,0:
^
坐り なおし て 、 彼女 を 眺め た 。
0599
,354,2: 先生 は
^
坐り なおし て 、 また 祝杯 を 挙げ た 。
0759
,309,3: ヤエ子 は
^
坐り なおし て 、 手 を つい て 、
0946
,264,6: 川村 孫 助 は 四角 に
^
坐り なおし て 背筋 を 立て た 。
し去る
(為る.去る)
延べ語数:
10
0074
,85,12: 実に 賊 烏 啼 は 極めて 楽々 と 苅谷 夫人 を 誘拐
^
し 去っ た の で ある 。
0089
,1228,21: まちがい なく 一 分 後 に 、 時計 屋敷 は 大 爆発 し 、 天 に ふき あがり 、 崩壊
^
し 去っ た 。
0799
,106,22: そこで 太郎丸 氏 の 着想 は 急 角度 に 転進 し て 、 氏 自ら 忽然 古代 史 の 奥底 に 没入
^
し 去っ て しまっ た 。
0965
,126,4: 革命 自由党 を 弾圧
^
し 去っ た のち も 、 第 一 国会 を 迎え て 再建 自由党 土佐 派 の ( 吉田 首相 、 林 幹事 長 が その 血統 を つぐ ところ の ) 買収 に 成功 し た のち も 、 この 恐怖 は 明治 政府 に 久しく つきまとっ て 離れる こと が なかっ た の で ある 。
0988
,1482,8: 食事 が すみ 、 私 が 辭
^
し 去ろ う と する と 、 佐々 も 出かける ので 途中 まで い つ しよ に 行く と 言う 。
0988
,4724,11: そこで 僕 は 、 い つ たん そこ を 辭
^
し 去り 、 その 夜 九 時 ごろ 再び 訪ね て 行き まし た 。
0994
,542,35: た と 思う と 、 ヘッドライト 接近 し 、 すべて の 影 は グラグラ と 押し たおさ れ 、 ガーッ と 音 が し て 暗く なり 、 トラック は 左 の 方 へ 疾走
^
し 去り 、 一瞬 に し て 、 もと の 、 ほの暗い 街道 に なつ て いる … … )
1000
,775,47: 行列 が 本 院 の 館 に 着い て 、 その 人 が 車 から 下りる 時 に 、 せめて 一 と 眼 逢え も しよ う か と 願っ て い た のに 、 と うく その 望み も 空しく 終り 、 もはや 永久 に 隔絶
^
し 去っ た こと を 思う と 、 更に その 人 を 愛惜 する 念 が 燃え 上っ て 来る の で あっ た 。
1071
,223,17: それ を 、 描ける とか 描け ない とか 、 まず 後天的 な 智恵 を以て 自分 を 批判
^
し 去っ て しまう から 描く べき 性能 を 出し 得 ない まで の もの で ある 。
1076
,2450,28: 我々 の いわゆる 民間 暦 なる もの が 、 新た に 中央 に 起こっ た 正月 制 に 支配 せら れ 、 妥協 し 服従 し また 後退
^
し 去っ た の は 、 勿論 そう 古く から の 変化 で は ある まい が 、 もし そう だ と する と その 古来 の もの が 、 存外 に 久しい 後 まで も 、 持続 し て い た こと は 感歎 に 値する 。
泳ぎ回る
(泳ぐ.回る)
延べ語数:
10
0069
,483,19: うす あかるい 青い 光線 の ただよっ て いる 海水 の 中 を 、 魚の 群 が 元気 よく
^
泳ぎ まわっ て いる 。
0071
,479,19: うす あかるい 青い 光線 の ただよっ て いる 海水 の 中 を 、 魚の 群 が 元気 よく
^
泳ぎ まわっ て いる 。
0081
,3553,16: みどり 色 の 水 を とおし て 、 いろいろ の 美しい 色 の 魚 が
^
およぎ まわっ て い た 。
0098
,1008,19: 鯉 が 背 を 半ば もっ こり 水面 から 擡げ た まま 、 雨 の 波紋 の 中 を
^
泳ぎ 廻っ て いる ——
0579
,63,6: 白い 水鳥 が 池 を
^
泳ぎ 廻っ てる さま が 、 楽しく 想像 さ れ まし た 。
0958
,210,10: 鮎 の 姿 が 、 ちらちら 眼 の 前 を
^
泳ぎ まわっ て 、 追って も 払っ て も 、 敏捷 な 姿 を 現 わす 。
0958
,265,23: で ある から 、 囮 鮎 は 天然 自然 の まま 、 川 へ 放た れ た よう に 川底 を 自由 に
^
泳ぎ まわる の で ある 。
0958
,266,7: 囮 鮎 が 川底 を 、 あちこち
^
泳ぎ まわっ た なら ば 、 自由 気まま に さ せる が よい 。
0958
,274,72: 娘 は 私 の 言葉 の 通り の 姿勢 を 作り 、 竿 を 空 に 向け て 四 十 五 度 の 角度 に 立て 、 目印 が 水上 一 寸 の あたり に ひらひら と する よう 、 竿 の 位置 を 定める と 、 囮 鮎 は 私 が 予言 し た よう に 、 いったん 沖 へ 向かっ て のし 、 それから 上流 下流 へ と 縦横 に
^
泳ぎ まわる の で ある 。
1072
,1181,18: 何とか 、 金 を 手 に 入れ て 来 なく ッ ちゃあ 、 この 先 、 どこ を
^
泳ぎ まわる に も 、 おもしろく も 何とも ねえや な 」
売り歩く
(売る.歩く)
延べ語数:
10
0060
,7969,9: セールスマン として ベーシック と CP / M を
^
売り 歩く こと に は 愛想 を つかし た 松本 だっ た が 、 パーソナル コンピューター の 開発 を 進める と なれ ば 当然 、 この 二つ の 基本 ソフト と の 縁 は 切れ なかっ た 。
0274
,10,12: 東京 の 朝 の 街 に 四 時 ごろ から 納豆 を
^
うり 歩く 十 歳 から 十 五 歳 まで の 少年 たち が ふえ 、 全国 で 労働 し て いる 少年 は 一 〇 五 万 人 も あり ます 。
0849
,462,10: 毒消し 売り と 称し ながら 他 の 物品 を 主として
^
売り 歩い て いる の で ある 。
0849
,463,36: 大 は 反物 、 オムツ カバー 、 メリヤス シャツ の 類 から ポマード 、 オシロイ 等 の 化粧 品 、 シャボン 、 ブラシ 、 鋏 、 ナイフ 、 ヘア ピン 等 の 日 用品 一切 にわたって
^
売り 歩く 。
1075
,1200,40: 『 宝 暦 現 来集 』 という 書物 を 見る と 、 今 から 百 六 、 七 十 年 前 の 安永 年間 まで は 、 朝 々 江戸 の 町 を 「 お茶の子 お茶の子 」 と いっ て
^
売り あるく 商人 が あっ た 。
1075
,1289,30: 京都 で 名物 の 大原 や 北山 の 柴 売女 を べつ に する と 、 だいたい に この 風習 は 海 近く の 村里 、 ことに 魚 など を
^
売り あるく 婦人 に ばかり 多い ので 、 なにか 職業 や 家筋 に むすびつい た 特別 の 技術 の よう に 、 かんがえ て いる 人 も ある らしい が まちがっ て いる 。
1075
,1365,45: すなわち 荷 を くくっ た 繩 の あまり を 前 に まわし て 、 それ へ 左右 の 手 を通して 負い あるく よう な 、 かん た ん な 仕掛け を かんがえ 出し た 者 が あっ て 、 それ が 商い 物 など を
^
売り あるく のに 、 かるい と くらべる と ひじょうに 便利 な もの で 、 利用 する 者 が 多かっ た の で ある 。
1153
,73,12: なにしろ 、 この 大 だんな は 石炭 の 袋 を かつい で
^
売り 歩き 、 一代 で 座 古 清 の 身代 を 作りあげ た 苦労人 な の だ 。
1153
,749,33: 仕事 という の は 背中 に 桜 の 印 の ある 古 はっぴ を 着 て 、 天びん 棒 を かつぎ 、 たく あん 、 福神 づけ 、 からし づけ など を
^
売り 歩く の で ある 。
1171
,157,23: フィルム なんて もの は 、 鉄道 便 か 何 か で 直送 する もの で あっ て 、 行商 人 の よう に
^
売り 歩く もの で は なかろ う 。
作り得る
(作る.得る)
延べ語数:
10
0060
,5406,33: ところが 一 九 七 〇 年代 半ば に 生まれ て 以来 、 発展 を 続け て き た パーソナル コンピューター は 、 マイクロ コンピューター を 利用 し て 本格 的 な システム を
^
作り うる こと を 実証 し て い た 。
0062
,2890,12: 「 本当に 偉大 な パーソナル コンピューター は 、 俺 達 だけ が
^
作り うる 」 という 糞 生意気 な 気概 は 、 どこ へ いっ ちまっ た ん だ 。
0084
,2832,11: なにしろ 火星 まで 届く ほど の 有力 なる 宇宙 艇 を
^
作り 得る 組織 を 持っ て いる 工場 は 、 わが デニー 先生 の 火星 探険 協会 を おい て 他 に ない ん だ から ね 」
0095
,1512,12: ヤクーツク 造船 所 なら で は 、 何処 の 造船 所 で
^
作り 得 られよ う か 。
0670
,68,8: だから アリバイ さえ 他 に 巧み に
^
作り うる なら 、 外れる 危険 の 多い 仕掛 など は やら ぬ に 限る 。
0860
,67,0:
^
つくり うる もの です 。
0985
,2095,35: 拒み 得る だけ の 、 つまり 、 国民 の ホント の 民意 を 国家 の 重 大事 に 就 て 直接 に 反映 さ せる こと の 出来る よう な 政治 の 組織 を
^
作り 得 ない で 過ぎ て 来 た の は 、 誰 だ ?
1006
,55,34: 従って 、 これら の 稚拙 な 埴輪 人形 を 作っ て い た 民族 が 、 わずか に 一 、 二 世紀 の 後 に 、 彫刻 として 全く 段違い の 推古 仏 を
^
作り 得る に 至っ た こと は 、 私 に は さほど 不思議 と は 思え ない の で ある 。
1042
,108,4: 民 藝 品 を
^
作り 得 た 者 に 、 一 天地 が あっ た 事 を もっと 見つめ て よく は ない か 。
1146
,82,62: 夢 に 色 が あれ ば 、 それ は 病気 か 狂気 の 前 徴 だ と いわ れ 、 現に 病気 で 高熱 など の ある 場合 は 、 赤い 巨大 な もの の 圧迫 を 感ずる こと が あり ます が 、 それ と いっ て も 極めて 概念的 な 赤 で 、 太陽 の 光線 を 分析 し て
^
作り 得る プリズム の 純粋 な 赤 と は 、 その 感じ 方 でも 大分 違い が あり ます 。
滲み出る
(滲む.出る)
延べ語数:
10
0060
,1311,2: 肌 に
^
滲み 出 た 汗 は 、 乾か ぬ まま に い つ まで も 体毛 を はりつか せる 。
0098
,633,41: 槽 に 蔭 干し さ れ た 種子 類 が 格子 の 傍 に 並べ て あっ て 、 水 壺 の 明り取り から 柿 の 生ま 生 まし い 青色 が 、 べっとり し た 絵具 色 で 鮮明 に
^
滲み 出 て いる 。
0141
,10576,24: そして 、 これから の 自分 こそ ほんと の 天才 を 発揮 する の だ と くりかえし 川辺 みさ子 が 云う とき 、 伸子 は
^
滲み 出 た 血 が こっ た よう な 涙 を 目 の 中 に 浮べ た 。
0432
,51,16: 紐 育 など は どんな だろ う と 思い 遣っ た 丈 で 汗 が
^
滲み 出る 。
0432
,90,21: けれども 、 私 は 、 その 立ちのぼる 煙 の 末 が 、 淡く 幽か に 胸 を すぎる とき 、
^
滲み 出る 涙 が 、 眼 に 映る 紛物 を 、 おぼろ に かすめ さる こと を 拒む こと は 出来 ない 。
0508
,144,13: と 、 始めて 笑顔 に 成っ た 時 、 自然 と 涙 が
^
滲み 出 て 、 物 を 云う 声 が 震える ほど の 満足 が 蕙子 の 胸 に 滾 々 と 湧き 上っ て 来 た 。
0610
,33,16: あの 「 うるま の 市 」 の 歌 は 、 尼 の 生活 の まざまざ と
^
滲み 出 て いる もの で 、 ほそぼそ と 哀愁 の 籠っ て いる の に 牽き つけ られ ます 」
1073
,7641,16: だから 、 お 酔い に なる と 、 なお 、 心 の 寂 しみ が 、
^
滲み 出 て くる 。
1173
,989,34: 丁度 カガヤン 渓谷 を 上る 時 の 行軍 の よう に 、 肉体 の 限度 を 越え た 疲れ が 鈍く 背筋 を 押し て い て 、 額 から 冷たい 汗 が 絶えず
^
滲み 出 た 。
1173
,999,12: 顔 が 能面 の よう に 白く 、 不気味 な 艶 が
^
滲み 出 た 脂肪 の 上 に きらめい て い た 。
乾き切る
(乾く.切る)
延べ語数:
10
0055
,5,5: 少し の 雨 なら 直ぐ
^
乾き 切っ て しまう 真夏 の 午後 な の だ 。
0060
,5206,1:
^
乾き きっ た 口 を 無理矢理 絞り 出し た 唾液 で 湿ら せ て 覚悟 を 決め 、 古川 は コンポ BS そっくり に 赤 と 白 に 塗り 分け られ た 試作 機 の キーボード に 一 〇 本 の 指 を 置い た 。
0062
,229,3: 脳 が
^
乾き 切っ た 海綿 の よう に なに や かや を 吸収 する 時期 、 広島 カープ の 連敗 の 合間 を ぬっ て やくざ が ピストル を ぶっぱなす だけ の 文化 不毛 の 地 で 、 オレ が 触れ え た の は メディア を 通し た 演芸 のみ だっ た 。
0141
,8070,0:
^
乾き きっ て 涙ぐみ も し ない 淋し さ 。
0509
,1,2: まだ
^
乾き 切ら ない 湿気 と 鈍い 日差し が 皆 の 心 も 体 も 懶 る くさせ て 、 天気 に 感じ 易い 私 は 非常 に 不調和 な 気分 に なっ て 居 た 。
0534
,2,25: 収 獲 を 終っ た 水田 の 広い 面 に は 、 茶筅 の 様 な 稲 の 切り株 が ゾクゾク 並ん で 、
^
乾き 切っ て 凍て 付い た 所々 に は 、 深い 亀裂 破れ が 出来 て 居る 。
1013
,1404,26: 溝渠 は さぞ 満々 たる 水 を 湛え て 走っ て いる と 思い の ほか 、 なんと 一滴 の 水 も なく 、 カラカラ に
^
乾き 切っ て 混凝 土 の 底 は 、 灰色 の 地肌 を 見せ て いる の です 。
1072
,1580,17: 口々 に いい 交わし て は 、 争い 走っ て ゆく 人々 の 足 に 、
^
乾き きっ た 十二月 の 昼 は 、 馬糞 色 に 埃 立 ッ て 、 もう 両側 は たいへん な 見物人 で あっ た 。
1174
,3330,2: 空気 が
^
乾き 切っ て いる んで 、 じりじり と 照りつける 。
1182
,155,4: 水 が 涸れ て
^
乾き きっ た 石 の 間 に
言い因る
(言う.因る)
延べ語数:
10
0053
,2264,7: 「 婦人 記者 だ と 宮子 が
^
言い よっ た 時 、 何だか 美人 の よう な 気 が し た が 、 これ ほど の シャン と は 思わ なかっ た 」
0643
,38,10: 東京 の 将棋 指し は 升田 は 弱い 弱い
^
云い よる けど 、 勝っ てる や ない か 、 など ゝ 微酔 の うち は 私 に ブツブツ 云っ て い た が 、 その うち に 泥酔 する と 、 名手 が 悪手 に なる 、 なに 阿呆 云う とる 、 阿呆 云う て 将棋 さ せ へん 、 木村 など 、 なんぼ でも 負かし て やる 、 だんだん 勇ましく なっ て き た 。
0655
,78,0:
^
言い よる 者 の ある 筈 の ない 醜い 娘 たち で あっ た 。
0688
,244,25: この へん に は パンパン 屋 が 多い から 、 私 が 外 を 歩い て いる と 、 チョット 遊ば せ ない か なんて
^
言い よる 男 も ない じゃ ない けど 、 そんな 男 に 見向き も し た こと が ない よ 。
0774
,160,30: 本郷 の 薬屋 の 息子 で 、 河竹 新七 の 弟子 と 称する 狂言 作者 見習い の 文学 青年 、 小山田 新作 という 者 が ヒサ を 見 そめ て
^
言い よっ て い た が 、 ついに 短剣 を つきつけ て 自宅 の 土蔵 へ つれこん で 手ごめ に し た 。
0782
,607,1: そこで
^
言い よる 。
0793
,219,20: 矢沢 という 織物 屋 の 旦那 が 浮気 心 から で は なく て 真剣 に 惚れ ぬい て
^
言い よる の が 尋常 で は なく クタクタ に なっ てる オモムキ が ある から 、 これ ぐらい なら 安心 できる な と 考え た 。
0983
,92,9: お 花 あん やん 、 なん の 事
^
云い よる と かい ?
0993
,3017,16: ホント の 生き て いる 、 あの 春子 さん は 、 どんな 男 の 人 でも
^
言い よれ ば 、 誰 に でも 子供 らしく 簡単 に なびい て 行く 、 たより ない 、 弱い 、 何処 に でも いる 女 よ 。
1037
,1604,9: 実感 が ない もん や で 、 平気 で
^
言い よる 」
生み出す
(生む.出す)
延べ語数:
10
0037
,198,23: 肉体 を 描い た 小説 が 肉体 的 で ない 、 —— それほど 日本 の 伝統 的 小説 に は 新しい もの を
^
うみ 出す 地盤 が なく て 、 しかも 、 権威 だけ は 神様 の よう に 厳 として 犯す べから ざる もの だ から 、 呆れ ざる を 得 ない 。
0062
,112,6: ここ で 活力 という プラス を
^
産み 出せ ば 、 等しい 絶対 値 を 持っ た 異 符号 の 退廃 が 不可避 に 生まれ て くる 。
0062
,382,65: にらめっこ 横綱 とか 目玉 パワー とか 色々 申し述べ て き た が 、 要するに 挑戦 的 で ぎりぎり 実現 可能 な 目標 を 設定 し 、 その 課題 を チーム の 開発 力 を 搾り 出し ながら 実現 し て いく リーダーシップ と 粘り が 横綱 の 両 の 眼 に とんでも ない 力 を 与え て いる わけ で 、 この 眼力 が
^
産み 出し た 高 機能 ラップ トップ によって 東芝 が 世界 市場 に 切り込み 、 返す 刀 で 日本 市場 に も 独自 の 地歩 を 固め た その後 の 勢い は 、 まことに 目覚ましい もの だっ た 。
0062
,947,2: ここ から
^
産み 出さ れる 製品 は 、 ちょっと 見 に は コンピューター と 意識 さ れる こと は ない 。
0062
,950,12: スカリー に よれ ば 、 アップル は 第 二 の ルート から
^
産み 出す 一 群 の こうした 機器 を 、 パーソナル ・ デジタル ・ アシスタント ( PDA ) と 呼ん で いく と いう 。
0170
,112,35: 働か ね ば なら ない という 状態 を もたらし た 産業 革命 は 、 この 時代 から 本当に 働い て 、 働く こと だけ で 生き て ゆか ね ば なら ない 勤労 大衆 を
^
産み 出し て 今日 に 及ん で いる 。
0339
,13,4: 罪 の 原因 を
^
うみ 出し つつ ある もの に 罪 は ない の だろ う か 。
0404
,33,4: 明日 の 価値 を
^
うみ 出す ため に よま れる 。
0427
,15,23: けれども 、 わたし たち が きょう の この 紛糾 し た 苦しい 矛盾 を しのい で 、 将来 により まし な 社会 を
^
うみ 出し て ゆこ う と する 気力 と 行動 と を 失わ ない で いる の は 、 何 の 魔力 によって だろ う 。
1062
,114,33: 以上 が 神 々 の 生活 に対する アイヌ の 観念 な の で あり ます が 、 この よう な 特異 な 神 の 観念 は 、 はたして 彼等 の 空想 が
^
産み 出し た もの に すぎ ない の で あり ましょ う か 。
探り出す
(探る.出す)
延べ語数:
10
0019
,167,22: 僕 は 、 いまいましい やら 、 不安 な やら 、 悲しい やら 、 外套 の ポケット から 吸いかけ の 煙草 を
^
さぐり 出し 、 寒 さ に かじかん だ れい の 問題 の 細長い 指先 で つまん で 、 ライタア の 火 を つけ 、 窓 外 の 闇 の 中 に 舞い 飛ぶ 雪片 を 見 て い まし た 。
0082
,2107,10: 「 なんと かし て 、 X 号 の 秘密 を
^
探り だし て 、 みな に 報告 する ん だ 」
0775
,427,32: 路銀 を 工面 し て は 東奔西走 、 よほど 悪 智恵 に たけ 、 手腕 に たけ て いる らしく 、 十 日 も たつ と 、 なんなく 秘密 の アウトライン を
^
探り だし て しまっ た 。
0777
,660,11: 「 くわしい 事情 は 私 が 説明 し なく とも みんな
^
探り だし た で あろ う が 、 ハッハ 。
0790
,136,7: その 十 四 人 の 名 を
^
探り ださ なけれ ば なら ん ぞ 」
0819
,431,19: ヒノ クマ の 帰化 人 など も どこ へ どう なっ た もの やら 私 自身 が それ を
^
探り だす 能力 は とても ない ね 。
0824
,96,28: ワシントン の 出羽 号 の 子供 ぐらい が 東京 で 素性 の 正しい 秋田 じゃ ない か 、 という の が 私 の 東京 の 愛犬 家 から
^
探り だし た 結論 で あっ た 。
0947
,2082,47: 芳夫 は 煙草 に 火 を つける と 、 そば 目 だ て し ながら 、 由良 の よう す を うかがっ て い た が 、 七 五 三 の 子供 の 兵隊 に よく 似 た 、 かぼそい 口髭 を 撫で ながら 、 そろそろ と
^
探り だし に かかっ た 。
0947
,3489,14: カオル の 話 で は 、 築地 の アパート に いる こと を
^
探り だし た の は 、 芳夫 だ という こと だっ た 。
1001
,121,56: ここ で は もちろん 、 近海 の 魚族 の 研究 を 主として 行 つ て いる そう だ が 、 ウニ や クモ ヒトデ など の 研究 で 学位 を 得 た 人 たち も 、 数 人 ある 由 、 そこで K 氏 で ある が 、 はじめ 彼 は 研究 の 結果 を
^
さぐり 出そ う と する 記者 の 問い を はぐらかし て 答え なかつ た が 、 それでも 私 たち 素人 に も 分かる よう な こと を 、 少し ずつ 語 つて 聞か せ た 。
居付く
(居る.付く)
延べ語数:
10
0014
,97,43: この 二 番目 の 女房 は 、 私 が 本郷 に 小さい ミルクホール を ひらい た 時 、 給仕 女 として 雇っ た 女 で 、 ミルクホール が 失敗 し て 閉鎖 に なっ て も そのまま ずるずる と 私 の ところ に
^
居 つい て しまい まし て 、 この 女 は また 金 を 欲し がる 事 、 あたかも 飢渇 の 狼 の 如く 、 私 の 詩 の 勉強 など は てんで 認め ず 、 また 私 の 詩 の 友人 ひとりひとり に対する 蔭 口 は 猛烈 を きわめ 、 まあ 俗 に 言う しっかり 者 みたい な 一 面 が あり まし て 、 私 の 詩 の 評判 など は どう だって かまわ ない 様子 で 、 ただ もう 私 の 働き の 無い 事 を ののしり 、 自分 ほど 不仕合せ の 者 は 無い と 言っ て 歎 き 、 たまに 雑誌 社 の 人 が 私 の ところ に 詩 の 註文 を 持っ て 来 て くれる と 、 私 を さし 置い て 彼女 自身 が 膝 を すすめ て 、 当今 の 物価 の 高い 事 、 亭主 は 愚図 で 頭 が 悪く て 横着 で 一つ も 信頼 の 出来 ぬ 事 、 詩 なんか で は とても 生活 し て 行か れ ぬ から 、 亭主 を これから 鉄道 に 勤め させよ う と 思っ て いる 事 、 悪い 詩 の 友だち が つい て いる から 亭主 は この まま で は 、 ならず者 に なる ばかり だろ う という 事 、 にこり と も せ ず 乱れ た 髪 を 掻き あげ 掻き あげ 、 あたかも その 雑誌 社 の 人 が 仇敵 か 何 か でも ある みたい に 、 ひどく 憎々し げ に まくしたて ます ので 、 わざわざ 私 の 詩 を 頼み に 来 て 下さる 人 たち も 、 イヤ な 顔 を し て 、 きっと 私 と 女房 と 両方 を 軽蔑 なさっ て しまう の でしょ う 、 早々 に 退却 し て しまい ます 。
0103
,234,16: 行き倒れ 者 に 自分 を 仕組ん で 、 持田 様 へ 抱え込ま れ 、 ずるずるべったり に
^
居 つい て しまっ て 、 お嬢様 を たらし た あの 鶴吉 、 わたし の 居 ない 間 に 、 二 番 狂言 でも 仕組ん で 、 わたし たち を 出し抜きゃ ア し ない か と ねえ 」
0141
,20848,5: この まま モスクヷ に
^
居 つい て しまう という こと は 、 形 の 変っ た 亡命 だっ た 。
0231
,262,6: けれども 、 それぞれ の 土地 に
^
居 つい て 来 た 農民 は 、 どういう 関係 で 日本 の 新しい 経済 機構 に 結ば れ た か と いえ ば 、 大 部分 は やはり 昔ながら の 小作 百姓 で 、 耕作 の 方法 も 、 年貢 を 現物 で 払う という こと も 、 一 家族 が すべて の 労力 を 狭く 小さい 土地 に 注ぎ込む 過小 農業 で ある という こと も 、 ちっとも 変り なかっ た 。
0547
,246,18: 戦争 中 、 埼玉 県 下 から 徴用 女工 として 東京 に 出 て 来 て 、 そのまま
^
居 つい て 女給 に なっ た の で ある 。
0667
,738,20: 美人 女給 といふ もの も 甚だ 月並 な もの で 、 御 亭主 と 懇ろ に なれ ば 店 に
^
居 つく が 、 さもなければ 、 いつ 誰 と 消え失せる か 、 ヒモ が つい たり 、 無断 欠勤 の 温泉 旅行 等々 、 わが ま ゝ 無礼 、 元来 この 節 の 日本人 の 飲み助 ども と き て は 、 女 より は 酒 、 少し でも 安く 酒 、 た ゞ もう 欠食 児童 な の だ から 、 女 など あてがう の は モッタイ ない 。
0759
,5409,33: 気にいら なきゃ ア 、 その 日 の うち に よそ の 店 へ 行っ ちまう の が この 商売 の 女 だ から 、 身 を 入れ て 話 を する の は
^
居 つい て から の 相談 だ という よう な 悟り きっ た 様子 で ある 。
0779
,77,4: そして ひきつづき 本家 に
^
居 つい た まま 、 一 女性 と 結婚 し た 。
0803
,91,107: 昔 から キ印 や バカ は 腕 ッ 節 が 強く て イノチ 知らず だ から ケンカ や 戦争 に は 勝つ 率 が 多く て 文化 の 発達 し た 国 の 方 が 降参 する 例 が 少く なかっ た けれども 、 結局 ダン ビラ ふりまわし て 睨め まわし て いる うち に キ印 や バカ の 方 が だんだん 居候 に なり 、 手下 に なっ て 、 やがて 腑 ぬけ に なっ て ダン ビラ を 忘れ た 頃 を 見 すまさ れ て 逆 に 追 ン ださ れ たり 完全 な 家来 に し て もらっ て 隅 の 方 に
^
居 つい たり し て しまう 。
0820
,164,22: 内地 から 来 た 旅行 者 が アンコ の 情 に ほだされ 、 天下 の 大事 を 忘却 し て 島 に
^
居 つい て しまう の を 「 タメ トモ 心 ヲ 起 ス 」 という 由 で ある 。
取り合う
(取る.合う)
延べ語数:
10
0002
,187,6: 私 たち は 手 を
^
とり 合っ て 、 息 を つめ 、 黙っ て その 蛇 を 見 護っ た 。
0060
,4484,34: PDP — 1 は つご う 五 〇 台 が 製造 さ れ た が 、 出荷 が 始まっ た 直後 から 、 ユーザー で ある 研究 者 たち は 横 の 連絡 を
^
とり 合っ た 。
0060
,7428,14: 大学 に 入っ て 間もなく 、 手紙 の 一 件 で 連絡 を
^
とり 合っ た こと の ある C Q 出版 の 編集 者 を 訪ね 、 製作 記事 を 書か せ て もらえ ない か と 頼み込ん で み た 。
0060
,7626,41: この 展示 会 に 、 ライトペン を 使っ て 操作 する 8 0 0 8 を 使っ た オセロ の テレビ ゲーム を 出展 し て い た 大阪大学 基礎 工学部 の 山下 良蔵 と は 、 その後 も 連絡 を
^
とり 合い 、 阪大 に 遊び に 行く よう な 仲 に なっ た 。
0112
,2087,5: 母親 は 笑っ て
^
とり 合わ なかっ た 。
0140
,1325,31: 多 計 代 は 、 保 が そんなに 純真 で 、 真面目 な の だ から 、 間違い ない という こと ばかり を 強調 し て 、 伸子 の 不安 に
^
とり 合わ なかっ た 。
0235
,55,44: とりわけ 元気 に 、 赤旗 を 先頭 に 立て て き た 一団 の 中 に あの 顔 、 見なれ た 若い 女 の 人 たち が い て 、 互に 行列 の 中 と 歩道 から 思わず 声 を かけ て 手 を
^
とり 合い 、 わたし は 、 もう ほんの 少し で 行進 の 中 に さらい こま れ そう に なっ た 。
0767
,177,26: 「 父 は 月 に 一定 の お 小遣 しか くれ ず 、 使い すぎ た から と いっ て 請求 し て も 、 全然
^
とり あっ て くれ ませ ん でし た 。
0767
,179,15: 一定 の 小遣 しか くれ ず 、 使い すぎ て 請求 し て も
^
とり あっ て くれ ない 父 と 離れ て 、 自分 の お金 が もうけ たかっ た と いう 。
1072
,2704,25: 正月 の 晩 な ので 、 家々 は みな 、 早くから 戸 を 卸し 、 あたたか な 燈火 の 下 で 、 歌留多 を
^
とり 合い 、 笑い さざめき 、 酒 を 酌み 、 餅 を 焼い て い た が 、 市十郎 に は 、 もう そんな 人生 は 、 想像 に も えがけ なかっ た 。
押さえ兼ねる
(押さえる.兼ねる)
延べ語数:
9
0140
,2303,13: そして 、 母 の この 唐突 で しかも 重大 な 話 が 、
^
抑え かねる 情熱 的 な 焔 の もえ たち として 出さ れ て いる と いう より も 、 むしろ 何 か もう すこし 別 な 動機 から 出 て いる らしい こと を 感じ はじめ た 。
0140
,4188,59: 機智 を つくし 、 知的 な 精緻 を こらし て 自分 の 生活 と 文学 と を もっ て 来 た 相川 良之 介 が 、 「 ある 旧友 へ の 手紙 」 で 、 こんなに 淳朴 に 、 若々しく 、 流露 する 心情 を 語っ て いる こと に 、 伸子 は 涙 を 抑えよ う として も
^
抑え かね た 。
0141
,5550,40: レーニングラード の 白夜 も やや すぎ かけ て 薄暗く なり はじめ た 夜ふけ の 窓 に よりかかり 、 ネヷ から の 風 に ふか れ ながら 、 部屋 靴 に くつろい だ 伸子 が 、 ひか れる 心 を
^
抑え かねる よう に 素子 に 云っ た 。
0141
,6682,52: 吉之助 の ベルリン 行き の 希望 と その 実現 計画 について 話す に つけ て も 、 中館 公一 郎 は 、 歌舞伎 が 滞在 し て いる という 自然 な 機会 の うち に モスクヷ で 吸収 できる だけ の 収穫 を 得よ う と する 自分 の 熱心 も
^
おさえ かねる 風 だっ た 。
0141
,19564,38: 段々 列 は 動い て 、 作家 クラブ の 正面 に 入り かかっ た とき 、 伸子 たち の 前 に たった 一 人 で 来 て いる 若い 娘 が 、 迫っ て 来る 感動 を
^
おさえ かね た よう に ため息 を つい た 。
0142
,1445,39: 幾 千 人 も の 鼓動 とともに はき出さ れる 、 その わっ しょ 、 わっ しょ という 力 の こもっ た 声 と 、 ザッザッ 、 ザッザッ という 地ひびき と は 、 ひろ子 を 泣かせ て 、 涙 を
^
抑え かね た 。
0235
,44,14: その 隊伍 を 一目 見 て 、 私 は 思わず 囁き 、 涙 を
^
抑え かね た 。
0344
,74,41: 偉大 な 科学 者 たち が 、 科学 力 について 、 時代 おくれ の 常識 家 が 云う とおり 「 文明 を 脅威 する もの 」 と みずから 考え て いる と し たら 、 わたし たち は 深い おどろき を
^
抑え かねる 。
0977
,230,28: ちかごろ 三吉 は 、 何 か に つけ さぐる よう な 母親 の 口ぶり や 態度 に あう と 、 すぐ 反ぱつ し たく なる 自分 を
^
おさえ かね た 。
立ち上り掛ける
(立ち上る.掛ける)
延べ語数:
9
0053
,3794,22: 小郷 が 廊下 へ 出 て 行く の を 見る と 、 君 勇 も あと から ついて行こ う として 、
^
立ち上り かけ て
0544
,153,17: ウイスキー を 飲み干す と 、 丁度 、 他 の 客 が はいっ て 来 た ので 、
^
立ち上り かけ た 。
0573
,46,18: そのうち 、 なにか 異様 な 沈黙 が 続い た と 思わ れ た 時 、 彼女 は もう
^
立ち上り かけ て い た 。
0585
,309,13: 彼 は 口許 に かすか に 冷笑 を 浮べ ながら 、 静 に
^
立ち上り かけ まし た 。
0598
,309,15: 頭 が 畳 に つく ほど の お辞儀 を し て 、 娘 は
^
立ち上り かけ た 。
0683
,594,1: 思わず
^
立ち上り かける と 、 巨勢 博士 は ニヤリ と 制し て 、
0684
,377,2: と
^
立ち上り かける の を 見る と 、 余 の 心 は 変っ た の で ある 。
0785
,254,14: 一同 は にわかに 喜兵衛 の 身 に せまる 危険 を さとっ て 、 思わず
^
立ち上り かける 。
0849
,391,4: と 、 すでに
^
立ち上り かけ た が 、 主人 は 静か に 制し て 、
生まれ得る
(生まれる.得る)
延べ語数:
9
0037
,183,98: しかも 敢 て この よう な 文章 を 書く の は 、 老大家 や その 亜流 の 作品 を 罵倒 する 目的 で は なく 、 むしろ 、 それら の 作品 を 取り巻く 文壇 の 輿論 、 即ち 彼等 の 文学 を 最高 の 権威 と し て いる 定説 が 根強く はびこっ て いる 限り 、 日本 の 文壇 は いわゆる 襟 を 正し て 読む 素直 な 作品 に は こと を 欠か ない だろ う が 、 しかし 、 新しい 文学 は 起こり 得 ない 、 可能 性 の 文学 、 近代 小説 は
^
生れ 得 ない と 思う から で ある 。
0060
,254,35: 日本 における 半導体 研究 の パイオニア で あり 、 エレクトロニクス の 発展 に 大きく 貢献 さ れ た 菊池 誠 さん は 、 一 九 二 五 ( 大正 十 四 ) 年 に
^
生まれ え た こと を 感謝 し たい と 書い て おら れ ます 。
0060
,7952,30: マシン の 処理 速度 から すれ ば すさまじく 大きな 空き 時間 を はさみ ながら 、 あくまで 人間 の ペース で 物事 を 進める 贅沢 で むだ の 多い ソフトウエア など
^
生まれ え なかっ た の で は ない か 。
0060
,8179,35: 操作 すれ ば リアルタイム で すぐ に 反応 を 返し 、 対話 型 の 操作 を 基本 と する ビジカルク は 、 コンピューター を 一人ひとり の 人間 の 手 に 委ねる こと によって 初めて
^
生まれ え た 、 人 の 肌合い に 沿っ た ソフトウエア と 松本 の 目 に 映っ た 。
0060
,8719,26: 西 は 浜田 の 仕掛け に 乗る こと で 、 日本 市場 における MS — DOS の 劣性 を 一気に 逆転 する 可能 性 も
^
生まれ うる と 考え た 。
0197
,111,25: 「 泡沫 の 記録 」 「 妻 よ ねむれ 」 「 播州 平野 」 その他 は 、 民主 的 文学 以外 の どこ に 、
^
生れ 得る 作品 だろ う 。
0713
,128,11: 進歩 向上 という もの は 、 そこ から で なけれ ば
^
生れ 得 ず 、 禁止 の 法 を 用いる 限り 、 安易 について 、 蒙昧 に と ゞ まる こと で しか ない の で ある 。
0988
,2955,14: 二 十 二 や 三 の 女 に こんな 種類 の 美し さ が
^
生れ 得る もの だろ う か 。
1019
,156,28: 三 百 年 前 は 三 百 年 前 、 五 百 年 前 は 五 百 年 前 と 、 それぞれ その 時代 に あら ざれ ば
^
生まれ 得 ざる もの を 遺し て いる 。
数え切れる
(数える.切れる)
延べ語数:
9
0581
,382,26: 然し 、 その 菊 千 代 の 住居 の 座敷 、 各種 の 箪笥 や 鏡 や 人形 や こまごま し た 什器 類 が
^
数え きれ ない ほど 沢山 、 しかも それぞれ 処 を 得 て 、 置き 並べ て ある 中 に 、 檜山 は 招 じ こま れ て 、 なんだか 自分 だけ が 余計 な もの の よう に 感ぜ られ まし た 。
0613
,217,25: と 見おろす 広場 は 、 所 狭い まで に 大小 の 植木 が なぎ倒さ れ 、 それ に まざっ て 幾 人 と も
^
数え きれ ぬ 裸 形 の 死人 。
0613
,523,27: 石垣 に 逆さ に 大の字 に ひっかかっ て いる 人 、 道路 に 点々 倒れ て いる 人 、 畑 に も 見渡す かぎり 幾 人 と
^
数え きれ ぬ 死人 で ある 。
0850
,212,52: 十分 か 十 五 分 だけ 一緒 に お茶 を のむ 時間 を 与え て くれ 、 と 言う ので 、 手近 か な 茶店 で 休ん だ の だ が 、 彼 が だしぬけ に 言いだし た 言葉 は 、 あなた に は 美しい 令嬢 達 の お 友達 が
^
数え きれ ない ほど お 有り でしょ う ね 。
0944
,132,0:
^
数え きれ ぬ 僧院 と 精舎 で 唱和 する 読経 の 声 が 、 鐃鈸 と 太鼓 の 伴奏 で 絶える こと なく 空中 に ただよい 、 メッカ を めざし て 何 百 里 の 困難 な 旅 を し て き た 巡礼 が 、 半 リーグ も ある 長い 参道 を 、 一 歩 ごと 額 を 大地 に うちつけ ながら 、 大仏殿 の ほう へ 這っ て 行く 敬虔 な す がた が 見 られる 」
0956
,1144,1: この
^
数え きれ ない 竹 の 木 も 、 地面 から にょきにょき 生え て 来る たけ の こ も 、 … … 雨 彦 !
1037
,1115,14: 休暇 中 女中 を 庇っ て 、 母 と 衝突 し た こと も
^
数え きれ ない 。
1040
,1850,21: 小学校 の 頃 から はじまっ て 、 これ まで に いったい 何 度 転校 し た か 、 自分 で も
^
数え きれ ない という 亜紀子 は 、 その間 に 体験 し た 面白い 話 を 、 いくつ も 持っ て い た 。
1074
,660,35: 山 を 背後 に し た 麓 の 里 の 春 祭 で 、 四月 八 日 を 定日 と し 、 今 は 月 送り の 五月 八 日 を 用いる もの が 、
^
数え きれ ぬ ほど も ある の は その 名残 と 見 て よかろ う 。
感じ続ける
(感じる.続ける)
延べ語数:
9
0140
,4113,23: 彼 の 作品 や 人柄 に ひとかたならず 興味 を ひか れる ところ は あり ながら 、 どこ か に こわい もの を 、
^
感じ つづけ て 来 た 隠密 の 原因 が おのずから わかる 気 が し た 。
0141
,12377,29: モスクヷ で その 通知 を うけとっ た とき から 、 娘 の 伸子 に しろ 、 こんど の 思い たち の なか に どことなく 自然 で ない もの を
^
感じ つづけ て いる 。
0189
,67,22: ポーランド や 朝鮮 の 人々 は 、 母国 語 を 失わ さ れ た こと によって 、 はげしい 正当 な 憤り を
^
感じ つづけ た 。
0619
,160,33: 樹 々 の 葉 に も 、 鳥 に も 、 虫 に も 、 そして あの 流れる 雲 に も 、 私 は 常に 私 の 心 と 語り合う 親しい 命 を
^
感じ つづけ て い た 。
0619
,358,46: 私 の あこがれ は 「 世 を 捨てる 」 という 形態 の 上 に あっ た ので 、 そして 内心 は 世 を 捨てる こと が 不安 で あり 、 正しい 希望 を 抛棄 し て いる 自覚 と 不安 、 悔恨 と 絶望 を すでに
^
感じ つづけ て い た の で ある 。
0619
,363,32: 自殺 が 生き たい 手段 の 一つ で ある と 同様 に 、 捨てる という ヤケクソ の 志向 が 実は 青春 の 跫音 の ひとつ に すぎ ない こと を 、 やっぱり
^
感じ つづけ て い た 。
0672
,178,57: 私 は しかし 古い 何 か が 亡び て 行く 、 新 らしい 何 か が 近づい て くる 、 私 は それ が 何 物 で ある か 明確 に 知る こと は でき なかっ た が 、 私 にとって は 過去 より も 不幸 で は ない 何 か が 近づい て くる の を
^
感じ つづけ て い た の だ 。
0672
,193,19: 私 は ハッキリ 母 と 別 な 世界 に 、 私 だけ で 坐っ て いる 自分 を
^
感じ つづけ て い た 。
1040
,2725,40: 見慣れ て き た 町 で は ある が 、 自分 は ほか の 場所 から 一時 的 に ここ へ 来 て いる だけ な の だ という 、 多少 と も 浮い た 感触 を 、 彼 は
^
感じ 続け た 。
支え切れる
(支える.切れる)
延べ語数:
9
0140
,2309,33: 大学 の 助手 を し て いる 三 十 二 三 の 若い 男 に 、 母 の もっ て いる この ごたごた し た 生活 の 全部 の 幅 が どうして
^
支え きれよ う 。
0140
,3485,24: そういう 切迫 し た 場合 でも 、 瀑布 の よう に 自分 の 上 に おち かかる 多 計 代 の 情熱 を 、
^
支え 切れ ず 圧倒 さ れる 人物 の 悲鳴 で こたえる 越智 で は ない 。
0141
,14293,33: ミセス・レイマン にとって 懐古 的 な 思い を そそる ばかり の プロスペラス という 言葉 、 戦後 、 ひとしお 激しい 資本 主義 経済 の 波 に 追いまくら れ て 、 ロンドン 市内 の 生活 を
^
支え きれ ず 、 郊外 の 一隅 へ なげださ れ た ささやか な 中流 の 一家 。
0223
,2,28: 朽木 の 屋台 に たった 一 本 、 いくら か は 精 の ある 材木 が 加え られ た ところ で 、 その 大屋 の 傾く こと を
^
支え 切れる もの で は ない 。
0307
,90,31: ですから 、 自分 が 金 を 持た なけれ ば 不安 心 で ある という 、 ブルジョア 的 な 、 古い 個人 主義 的 な 考え方 で は 、 幸福 なんか どうにも
^
支え 切れ なく なっ て 来 て いる の です 。
0318
,1630,11: 赤字 家計 は 三 千 七 百 円 ベース で は
^
支え きれ ない 。
0958
,288,10: こう なる と 、 もう 娘 に は 竿 を
^
支え きれ ない 。
1041
,572,32: 新しい 価値 観 の 蜂起 を 予言 し て は い た が 、 五 〇 年代 から 六 〇 年 に 移っ て いく 時代 の 思想 や 哲学 は 、
^
支え きれ なかっ た 。
1115
,229,12: それ は 彼女 の 手 で は とうてい 男 一 人 を
^
支え きれ ない ため で あっ た 。
忘れ果てる
(忘れる.果てる)
延べ語数:
9
0112
,540,12: 小声 に ブツブツ 口 小言 を 云い ながら 何 も 彼 も
^
忘れ はて た 様 な かお を し て 寝入っ て しまっ た 。
0624
,246,17: 男 と 女 と ただ 二 人 押入 に い て 、 その 一方 の 存在 を
^
忘れ 果てる という こと が 、 人 の 場合 に 有り得 べき 筈 は ない 。
0852
,130,8: そんな 怒り は 三 日 も たて ば
^
忘れ 果て 、 女 の 顔 も 忘れ て しまう 私 な の だ が 、 現在 に 処し て 私 の 怒り の 本能 は エネルギッシュ で 、 あくどい 。
0853
,451,91: 彼 の 鬼 の 目 は それ ぐらい の こと は チャン と 見 ぬい て い た 筈 な の だ が 、 彼 は 自分 の 女房 は 別 の もの 、 女房 は 別もの 、 ただ 一 人 の 女 、 彼 の みぞ 知る 魂 の 女 、 そんな ふう な 埒 も ない 夢想 的 見解 に とらわれ 、 彼 が 死ん で しまえ ば 、 女房 なんて 、 メカケ に なる か 売春 婦 に なる か 、 大事 な 現実 の 根元 を
^
忘れ 果て て しまっ て い た の だ 。
1070
,6,2: なるほど 、
^
忘れ 果て て い た ほど遠い 年月 以前 の 物 に ちがい ない し 、 また 何 か の 必要 で それ を 拵え た とき も 、 私 は 袖 も 通さ ず つい 仕舞い 込ん で しまっ た もの で あっ たろ う 。
1072
,3743,42: —— いや 、 常 なら ば もうとう に 、 家庭 に 帰っ て 、 妻 の お 縫 や 、 わが子 の 中 に 、 一 個 の 私 と し て 解か れ て いる 時間 な のに 、 それ すら
^
忘れ はて て い た 。
1072
,8460,42: 教える 彼 も 、 習 ぶ 彼女 も 、 うつつ な ほど 、 愛情 に 結ば れ ながら 、 わざと 、 仄 ぐらい 短檠 を 用い 、 机 に 、 相対 し て 、 こ よい も 、 更ける 夜長 を 、
^
忘れ はて て いる の で ある 。
1073
,4888,43: 官 府 の 腐敗 も 、 大宮人 の 貧しい 裏面 も 、 都会 の どんな もの か という 事 も 、 かつて 、 長い 遊学 中 に 、 ずいぶん 、 知っ て い た はず な のに 、 もう それ を 、
^
忘れ はて て 、 正しい もの は 必ず 勝つ と 、 信じ て い た ほど な ばか で あっ た 事 を 、 自ら 覚ら ず に い られ なかっ た 。
1172
,256,5: 私 の こと を すっかり
^
忘れ 果て た 様子 で 、 視線 を じっと 中空 に 据え 、 長い 指 で 盃 を 唇 に はこん だ 。
荒れ果てる
(荒れる.果てる)
延べ語数:
9
0073
,25,3: それに この
^
荒れ はて た 工場 について は 、 数 箇月 前 の こと で ある が 、 恥 の 上塗り の よう な かんばしく ない 事件 が おこっ た 。
0563
,10,3: 塚 全体 が
^
荒れ はて 、 茅 草 や 灌木 が 生え 、 と いっ て も 火山岩 を 畳み あげ た もの です から 、 気味 わるい 茂み を 作る ほど で は なく 、 あたり の 立木 の 蔭 に ひっそり と し て 、 つまり 、 人目 に つか ない 状態 の まま 、 うち捨て て あっ た の です 。
0602
,416,0:
^
荒れ はて た 庭 に 、 大きな 蔓 が いっぱい 生え て いる 。
0709
,12,25: 平和 な 家 を 土足 で 掻き まわし て いる よう な 苦し さ を 、 つとめて 忘れ て 、 私 は 日 ごと に
^
荒れ はて た 。
0842
,162,20: 放っ とけ ば 一 日 中 でも なめ て いる 奴 だ から 、 たちまち 指 が 荒れ 放題 に
^
荒れ はて て しまっ た 。
0946
,10,14: 公卿 の 館 も 堂上 の 邸 も 、 おどろ し い ばかり に
^
荒れ はて 、 人間 の 住居 と も 思わ れ ない 。
0947
,1050,2: むぐらのしげりあう
^
荒れ はて た 花壇 に 、 丈 ばかり 高く なっ た 夏 の 終り の バラ が 、 一 輪 、 ひよわい 花 を 咲かせ て いる 。
1073
,1608,18: むかし は 、 祇園 の 末寺 で あっ た らしい が 、 いま は 廃寺 同様 に
^
荒れ はて 、 不 死人 等 の 住 むにかっこうな 、 巣 と なっ て いる 隠れ家 で ある 。
1182
,385,0:
^
荒れ はて た ジャングル だ として も
暮らし始める
(暮らす.始める)
延べ語数:
9
0062
,3241,16: 公園 の 深い 緑 に 半分 飲み込ま れ た よう な 今 の アパート で
^
暮らし 始め て から 、 もう 五 年 近く たっ た 。
0140
,259,11: 伸子 は 一昨年 から 女 友達 の 吉見 素子 と
^
暮し はじめ た 。
0140
,1140,2: 素子 と
^
暮し はじめ て 間 の ない ころ 、 はじめて 竹村 の 家 を 訪ね た こと が あっ た 。
0141
,13933,7: 両親 の 留守 を ペ レール で
^
暮し はじめ た 和一郎 の 主人 ぶり が あんまり なごや か で ある だけ 、 伸子 は 姉 として 、 その 正反対 の 極 に うつっ た 場合 の 和一郎 の むずかし さ を 思い 比べ ず に い られ ない の だっ た 。
0142
,1127,34: しかも 、 受付 に かたまっ て 、 若い 人々 の 中 に い た とき の 空気 で みれ ば 、 山 沼 は おそらく 、 ひろ子 など より はるか に ここ に 近く
^
暮し はじめ て いる 様子 だっ た 。
0144
,264,29: 年 より 夫婦 は 茶 から 、 砂糖 から 、 聖 像 の 前 につける 燈明 油 まで 、 胸 が わるく なるほど きっちり 半分 ずつ 出し あっ て
^
暮し はじめ た 。
0155
,111,13: 李 茂 と 向高 と は 、 春桃 と 三 人 で
^
暮し はじめ た 。
0332
,209,50: 外 で 働く 男 の 人 は 仕事 の 場面 で まだ 若い 身軽 な 女性 を 見出し て 、 その 人 と 新しい 結婚 生活 に 入る こと が 発展 だ という 風 に 理屈 づける けれども 、 その 婦人 が 又 結婚 生活 の 中 で 主婦 として
^
暮し はじめ た とき 、 果して 全く 新しい 家庭 の 形態 という もの が つくれる でしょ う か 。
0371
,1,23: その 頃 もう わたし は 目白 の 家 を ひきあげ て 友人 が そこ に 住み 、 本郷 の 弟 の 家 に
^
暮し はじめ て い た 。
見せ始める
(見せる.始める)
延べ語数:
9
0060
,5581,9: さらに この 時期 、 大 ヒット の 兆し を
^
見せ はじめ た PC 用 に IBM が 8 0 8 8 を 大量 に 押さえ て しまっ た ため に 、 安価 な 一 六 ビット の 第 一 の 候補 で ある 8 0 8 8 が 量産 ベース で は 確保 し にくく なっ て いる という 事情 も あっ た 。
0060
,9206,17: 強力 な コンピューター の 専門 部隊 を 抱える 日本電気 が 、 目覚ましい 成長 の 勢い を
^
見せ はじめ た パーソナル コンピューター を さらに 伸ばし て いこ う と すれ ば 、 餅 は 餅屋 に 任せる こと が 素直 な 選択 で ある こと を 、 小林 も また 承知 し て い た 。
0062
,1535,43: いったい 自分 が 情報 家電 において 何 が やり たい の か 、 そこ の ところ を きっちり 詰め て おか ない と 、 ジェネラル・マジック の 踏み出し た 確実 な 一 歩 から ここ に 来 て 急速 に 拡散 の 兆し を
^
見せ 始め た アップル の 家電 戦略 は わけ が 分から なく なる 。
0103
,162,24: その 女 は 、 プリプリ し て いる お 侍 さん を 、 からかっ て やろ う という よう な 様子 を 、
^
見せ はじめ まし て ござい ます 。
0142
,859,6: 風知草 は いつの間にか 、 枯れ葉 を
^
見せ はじめ た 。
0701
,21,6: しかるに 彼 が 鋭鋒 を
^
見せ はじめ た の は 中学校 へ あがっ て から で 、 自転車 に も 乗れ ない から 、 中学校 の 所在地 に 然るべき 家 を 買い 女中 に 侍 かれ て 通学 し た の で ある が 、 その 頃 から 人 の 物 を 横 どり する のに 才腕 を あらわす よう に なっ た 。
0890
,472,40: その 頃 に なり ます と 、 この 半年 ほど 櫓 を 築い たり 塹 を 掘っ たり し て 睨み合い の 態 で おり まし た 東西 両 陣 は 、 京 の ぐるり で そろそろ 動き出す 気配 を
^
見せ はじめ ます 。
1073
,4411,22: 豊田 の 郷 は もう 昔年 の さびれ た 屋 並み で は なく 、 商 戸 も 市 も 繁昌 を
^
見せ 始め 、 この 地方 の 小 首都 らしい 殷賑 を 呈し て き た 。
1172
,184,9: 雲 が 千 切れ ながら 、 青い 空 を
^
見せ 始め た 。
埋め尽くす
(埋める.尽くす)
延べ語数:
9
0060
,4864,7: 本 と コンピューター の 部品 で
^
埋め つくさ れ た 部屋 で 、 とき に 西 は わけ の 分から ない 電子 機器 作り に 取り組ん で いる こと が あっ た 。
0062
,2928,5: だが 痩せ た 環境 を
^
埋め 尽くし た ひ弱 な 日の丸 マシン に Windows を 載せ て も 、 強力 で 安い マック へ の 変身 は 起こら ない 。
0820
,19,2: 沙漠 を
^
うめ つくし た 熔岩 の 原野 を 見る と ウンザリ する ね 。
0890
,117,63: 京 じゅう の 土倉 、 酒屋 など 物 持ち は 言わずもがな 、 四条 坊門 、 五条 油小路 あたり の 町屋 の 末々 に 至る まで 、 それぞれ に 目ざす 縁故 を たどっ て 運び出す の で ござい ましょ う 、 その 三 四 ヶ月 と 申す もの は 、 京 の 大路 小路 は 東 へ 西 へ の 手車 小 車 に
^
埋め つくさ れ 、 足 の 踏ん どころ も ない 有様 。
0946
,152,21: 千住 を 出 離れ た が 、 いよいよ 数 は 増す ばかり 、 難民 の 群れ は 奥州 街道 を
^
埋め つくす 勢い で 、 草加 の 近く まで 切れ目 も なく つづき 、 新宿 、 品川 の お 救 小屋 を あて に し 、 道端 に 足 を 投げだし て 待っ て いる 。
1040
,2582,3: あらゆる もの を
^
埋め つくす 雪 の 白い 厚み の なか から 、 終り 、 という 文字 が 陰気 に にじみ出る よう に 、 あらわれ た 。
1101
,300,36: その ほか に も 、 黄 泥 色 を 基調 に もっ た 黒 、 褐色 を 帯び た 黒 など 、 いろいろ な 系統 の 熔岩 の 流れ が 、 見渡す かぎり の 岩原 を
^
埋め つくし て いる 。
1103
,69,13: アリューシャン の 島々 は 、 一 面 に この 霧 の 下 に
^
埋め つくさ れ 、 相 変ら ず 平坦 な 霧 頂 の 上 の 飛行 を つづける 。
1108
,49,33: なだらか な 形 の 火山 で 、 山頂 から 時々 流れ出る 熔岩 が 、 山頂 を 中心 に し て 、 神奈川 県 より も 一 まわり 広い 地積 を 、 真黒 に
^
埋め つくし て いる 。
立て始める
(立てる.始める)
延べ語数:
9
0060
,3268,29: 最後 の 入力 を スイッチ から 送り込ん で プログラム を 走ら せ た 瞬間 、 アルテア の 横 に 置い て い た ラジオ が 奇妙 な 音 を
^
立て はじめ た 。
0060
,3284,33: 百科 事典 を 数 冊 重ね た ほど の 箱 形 の アルテア の 上 に 載せ られ た トランジスター ラジオ が 、 その 瞬間 、 うなる よう な 歪ん だ 音 を
^
立て はじめ た 。
0060
,8981,12: ディスプレイ に 光 が 入り 、 ドライブ が ガチャガチャ と 音 を
^
立て はじめ た 。
0084
,277,36: 張 は 、 医院 の 廊下 に べったり 座る と 、 腰 に 下げ て い た 袋 の 中 から 大切 に し て いる 水晶 の 珠 を 取出し 、 それに お 伺い を
^
たて 始め た 。
0084
,1872,21: それ が 終ら ない うち に 艇 は 嵐 の 中 に 巻込ま れ た よう な 妙 な 音 を
^
たて 始め 、 そして ぐんぐん 下 へ 落ち て 行く の が 感じ られ た 。
0507
,699,12: 電信柱 は 、 ブーン 、 ブーン と 、 はげし いう なり を
^
立て 始め た 。
0989
,3076,14: 生き て いる もの は 、 生き た まま で 死骸 の 臭い を
^
立て はじめ た 。
1006
,6,14: 伝説 で は 、 殉死 の 習慣 を 廃する ため に 埴輪 人形 を
^
立て 始め た という こと に なっ て いる が 、 その 真偽 は わから ない に し て も 、 とにかく 殉死 と 同じ よう に 、 葬ら れる 死者 を 慰めよ う と する 意図 に 基づい た もの で ある こと は 、 間違い の ない ところ で あろ う 。
1177
,265,16: すぐ に 速度 を あげ 、 闇 の 中 に エンジン は 単調 な 唸り を
^
たて はじめ た 。
掛け上がる
(掛ける.上がる)
延べ語数:
9
0060
,266,7: この 曲 は たちまち ヒット チャート を
^
かけ 上がり 、 翌年 二月 七 日 に 彼ら が ケネディー 空港 に 降り 立っ て から は 、 すさまじい ビートルズフィーバー が 巻き 起こり ます 。
0082
,1269,30: 博士 は 、 ある 日 、 この 研究所 の 建物 の 中 で 急 に さわがしい 声 が し 、 多く の 足音 が 入り みだれ 、 階段 を
^
かけ あがっ たり 、 器物 が 大きな 音 を たて て 、 こわれ たり する の を 耳 に し た 。
0089
,1020,14: そこで 八木 少年 は 、 前進 する こと に きめ 、 階段 を
^
かけ あがっ た 。
0089
,1044,30: そして 八木 君 が 、 大 時計 の 振子 と 歯車 の ある ところ に 出る に は 、 まだ 四つ の 扉 を 開い て 急 階段 を
^
かけ あがら なく て は なら なかっ た の で ある 。
0089
,1055,25: 八木 少年 は 、 爆発 を 今 とめる こと の できる の は 自分 だけ で ある と 思い 、 一所 けんめい に 階段 を
^
かけ あがり 、 扉 の 錠 を はずし て 又 階段 を あがり 、 又 新しい 扉 に ぶつかっ て いっ た 。
0089
,1062,11: さっき 八木 君 が 階段 を がたがた と 踏みならし て
^
かけ あがっ て いっ た その あらあらしい 音 を 、 実験 室 に い た 四 少年 は 聞きつけ て 、 とび出 し て 来 た の だっ た 。
0987
,1424,7: ( 北村 が 左手 の 傾斜 を
^
かけ あがっ て 行き 、 消える 。
0989
,604,31: ( 不意 に 叫ん で 、 四 五 歩 飛び さ が って 、 一度 ころび そう に なり ながら 、 地下 室 へ の 階段 を 三 四 段
^
かけ あがる )
0989
,606,16: ( 懐中 電 燈 を 取っ て そっち を 照らす と 、 びっくり し て
^
かけ あがっ た 拍子 に 柳子 の 着物 の すそ が 乱れ て 踏み はだけ た 下半身 ) どう し た ん だ よ ?
尋ね掛ける
(尋ねる.掛ける)
延べ語数:
9
0060
,1714,28: 彼女 は 、 歴史 学者 として の 新島 に 「 朝鮮 戦争 は 北 が 起こし た の か 、 南 が 起こし た の か 」 と
^
たずね かけ て き た 。
0060
,5533,15: 西 が こぼれる よう な 笑み を たたえ て 視線 を 上げ 、 そう
^
たずね かけ て き た とき も 、 稲盛 は 押し黙っ た まま だっ た 。
0060
,5839,66: アプリケーション 開発 担当 の 子会社 として アスキー が 設立 し た アスキーコンシューマープロダクツ 、 パーソナル メディア 、 管理 工学 研究所 、 大塚商会 、 パーソナル ビジネス アシスト 、 東海 クリ エイト など の ソフトハウス を 訪ね た 早水 は 、 「 話題 だけ は 先行 し て いる 一 六 ビット の パーソナル コンピューター に は 、 本当に 意味 が ある の だろ う か 」 と
^
たずね かけ て み た 。
0060
,8664,16: 浜田 は 内心 で 『 CP / M 入門 』 の 著者 に 、 そう
^
たずね かけ た 。
0564
,187,22: そして それ から は 、 濁酒 の 極上 品 の 仕入れ 先 は どこ か と 、 し つっ こく 千代乃 に
^
尋ね かけ た 。
0597
,2800,19: 当ら ず 障ら ず の 受け 応え を し てる 北村 へ 、 富子 は 妙 な こと を
^
尋ね かけ て き た 。
0598
,179,24: 自然 と 、 俺 の 方 から 物 を 尋ねる こと に なり 、 娘 は それ に 答える だけ で 、 何 も
^
尋ね かけ て は こ なかっ た 。
0946
,183,21: 金 十郎 は せきこん で 烏丸 中納言 の お むす め は どう さ れ た と 、 しどろもどろ に
^
たずね かける と 、 月 の 光 の かから ぬ むこ う の 小暗い 萱 の 中 から 声 が あっ て 、
0947
,1926,6: と 、 だしぬけ に 、
^
たずね かけ た
燃え続ける
(燃える.続ける)
延べ語数:
9
0020
,122,13: 夜明け ちかく 、 大尉 は 眼 を さまし 、 起き上がっ て 、 なお
^
燃え つづけ て いる 大 火事 を ぼんやり 眺め 、 ふと 、 自分 の 傍 で こく りこ くり 居眠り を し て いる お 酌 の 女 の ひと に 気づき 、 なぜだか ひどく 狼狽 の 気味 で 立ち上がり 、 逃げる よう に 五 、 六 歩 あるき かけ て 、 また 引返し 、 上衣 の 内 ポケット から 私 の 仲間 の 百 円 紙幣 を 五 枚 取り出し 、 それから ズボン の ポケット から 私 を 引き出し て 六 枚 重ね て 二つ に 折り 、 それ を 赤ちゃん の 一 ばん 下 の 肌着 の その 下 の 地肌 の 背中 に 押し込ん で 、 荒々しく 走っ て 逃げ て 行き まし た 。
0095
,400,27: その他 の もの も 、 呆れる ほど よく 焼け て おり 、 この 数 日 ゼムリヤ 号 の 火災 が 普通 以上 に 高熱 を 発し て
^
燃え 続け た こと が 、 誰 の 目 に も はっきり 承認 さ れ た 。
0141
,21401,17: 昼 も 夜 も 、 そこ は 無名 戦士 に 捧げ られ た 一つ の 燈 が
^
燃え つづけ 、 墓 の 左右 に 一 人 ずつ 今 も 当番 の 兵 が 立っ て い た 。
0241
,19,21: パリ の 華麗 な シャン・ゼ・リゼ の つき 当り の 凱旋 門 の 中 に 、 夜毎 兵士 に 守ら れ て
^
燃え つづけ て い た 戦死 者 記念 常 夜 燈 に 、 平和 は 求め 叫ば れ つづけ て い た 。
0561
,202,22: 太鼓 の 音 に つれ て 、 老若男女 が 夜更け まで 踊り 楽しみ 、 その 円舞 の 中央 に 明るく 焚火 が
^
燃え 続ける の で ある 。
0624
,449,10: 下 の 麦畑 の ふち の 諸方 に は 尚
^
燃え つづけ て いる 一 面 の 火 の 原 が あっ た 。
0905
,37,9: これ こそ は 、 無限 に 広がり 無限 に
^
燃え つづける もの で ある 。
1144
,120,7: 火事 は 翌 る 日 も
^
燃え 続け 、 江戸城 の 本丸 まで 焼い て 、 三 日 目 の 正月 二 十 日 に 漸く 鎮まり まし た 。
1153
,986,29: かつて 若い “ 栄吉 ” を かり 立て た 並み は ずれ て 大きい 野心 の 炎 は 、 いま でも 七 十 九 の 老人 の 心 に
^
燃え 続け て いる の で ある 。
燃え始める
(燃える.始める)
延べ語数:
9
0017
,149,0:
^
燃え はじめ て から 燃え尽きる まで 、 実に 永い 時間 が かかる もの だ 。
0020
,108,2: 神社 も
^
燃え はじめ まし た 。
0098
,1050,23: 眠っ て しまっ て 誰 も い ない 炉 灰 の 中 から 、 埋め て ある 薪 が また ゆらゆら と ひとり
^
燃え 始め た 。
0112
,287,10: 薪 は 前 に も まして 益々 盛 に
^
燃え 始め た 。
0141
,22405,27: メーデー が すぎる と 急 に 乾き あがっ て 昼間 は 埃 っぽく なる モスクヷ の 夏 と ちがっ て 、 パリ の 空気 は 乾い て
^
燃え はじめ て も 、 埃 っぽ さ は 少なかっ た 。
0221
,58,49: 堺 の 菓子 屋 の 娘 として 、 『 文学 界 』 を よみ 、 やがて 『 明星 』 に ひか れ て 、 『 みだれ 髪 』 を あらわし た ( 一 九 〇 一 ) 与謝野 晶子 は 、 女 として 人間 として 彼女 の うち に
^
燃え はじめ た ロマンティシズム の 性格 が 、 鉄幹 の 「 荒 男神 」 ロマンティシズム と 、 どの よう に ちがう か という こと は 自覚 する よし も なかっ た 。
0613
,455,2: 火 が
^
燃え 始め た らしい 。
0624
,351,21: 路地 を で て 振り かえる と 、 仕立 屋 も 火 を 吹き はじめ 、 どうやら 伊沢 の 小屋 も
^
燃え はじめ て いる よう だっ た 。
0697
,38,21: 「 隣り 村 の 火事 と 安心 し て 見物 に でかけ た 留守 に 私 の 家 の 屋根 が
^
燃え はじめ て い まし た 。
おもひ出す
(おもふ.出す)
延べ語数:
9
0666
,20,20: 危険 だ から 止さ う と 話 が き まつ た の だ が 、 そのうち ヨリ タカ が ふと
^
思ひ だし て 、 買 つ て こよ う 、 死ん で も い ゝ や 飲も う 。
0667
,1903,7: 彼 は 倉田 の 言葉 を
^
思ひ だし て 、 むしろ まつ たく 愉快 に なつ た 。
0667
,2114,12: ふと 、 あの ズッシリ と 山積み の 充実 し た 量感 を
^
思ひ だす 。
0674
,61,37: 彼 は 天草 最大 の 富豪 で あり 、 和漢 を 始め 洋学 に も 通じ た ディレッタント で 引込 思案 の 男 で あつ た が 、 レシイナ に 向け られ た 陰惨 な 眼 を
^
思ひ だす と 渾身 の 勇気 が わい て き た 。
0674
,254,5: 彼 は レシイナ を
^
思ひ だし 、 そして 、 その 名 を 呼ん で ゐ た 。
0676
,124,10: 夏川 が 宿酔 の 頭 に 先 づ 歴々 と
^
思ひ だし た の が その 呟き で 、 もう 十 年 若けれ ば ねえ … … アヽ 、 もう 遅い 。
0676
,178,64: 中学 の 頃 から 急 に ムク く ふとり だし て スポーツ が 巧 く なつ たり 、 力持ち に なつ たり 、 い つ 頃 から か 人前 へ 出し や ばつ て 生きる こと に も 馴れ た もの だ が 、 かう し て ぎりくのところへくると 、 オド くし た 物 蔭 の 小学生 が 偽ら ぬ 自分 の 姿 だ と
^
思ひ ださ れ て しまふ の で ある 。
0676
,332,25: 子供 の 頃 は 怖し い 母 で あつ た し 、 今 も 尚 、 怖 れ の 外 に は 母 を
^
思ひ だす こと の ない 夏川 で あつ た が 、 それ は 彼 の 心 に 棲む 母 の こと だ 。
0676
,423,3: なるほど ね 、
^
思ひ だし た よ 」
答え得る
(答える.得る)
延べ語数:
9
0649
,208,10: 主人 は 不在 で 、 本 の 出所 に
^
答え うる 人 が なかっ た が 、 勤め先 が 矢島 の 社 に 近い ところ だっ た から 、 そこ を 訪ね て 、 会う こと が でき た 。
0854
,312,6: 私 は ただ 笑い 顔 によって
^
答え 得る だけ だ 。
0988
,4925,3: 自分 が 何とも
^
答え 得 ない で いる と 、 ハッハハ !
0989
,1683,7: 私 … … … … (
^
答え 得 ない 。
0989
,1716,7: 私 … … … … (
^
答え 得 ない )
0989
,2387,11: ( 浮山 も 若宮 も 睨み合っ た まま 、 それ に
^
答え 得 ない で いる )
0998
,6,56: 「 私 」 の 問題 が 提出 さ れる 時 に は 、 その 問題 そのもの が 「 世界 」 の 問題 で なけれ ば なら ぬ し 又 「 世界 」 の 問題 が 解決 さ れる 時 に は 、 その 解決 そのもの が 「 私 」 の 問題 に も 同時 的 に
^
答え 得る もの で なけれ ば 、 解決 と は いえ ない 。
1074
,266,11: もちろん 最初 から この 通り で あっ た から と 、
^
答え 得る 人 も 多少 は ある の だ が 、 そう 思っ て しまう に は 、 なお 聊か 証拠 が 足り ない 。
1076
,1886,73: 遠い 大陸 の 、 名 さえ 珍 らしい 未開 人 の 間 から も 、 この 貝 を 利用 し た 数々 の 神像 呪物 等 が 蒐集 せら れ て 、 国々 の 博物館 に 陳列 せら れ 、 誰 が どうして あの よう な 奥地 に まで 、 この 貝 を 運び込む こと に なっ た か を 怪しむ ばかり で ある が 、 私 は まだ それ を 明白 に
^
答え 得 た 人 の ある こと を 知ら ない 。
訴え出る
(訴える.出る)
延べ語数:
9
0637
,151,14: 賭場 の 胴元 は 口惜しく て たまら ず 、 涙 を の ん で
^
訴え で て 、 バクチ の 方 の 御 常連 十 四方 は 仲よく ジュズツナギ に ならせ られ た と いう 。
0777
,786,20: 藤 十郎 一族 は ハリ ツケ に なっ た が 、 ここ に 哀れ を とどめ た の は
^
訴え で た 妾 たち で 、 これ も 同罪 なり と 「 首 を 斬ら れ 」 て しまっ た の だ 。
0779
,613,20: 一枝 の 話 を きい て 、 水 彦 は 木々 彦 殺し の 容疑 者 として 英信 を
^
訴え で た 。
0802
,602,4: これ を 警察 へ
^
訴え でれ ば 大川 殺し の 真相 を あばい て やる という 置き手紙 が あっ た 。
0865
,111,16: すると 、 なにか ね 、 信濃 屋 さん は 最後 の 手段 として 、 警察 へ
^
訴え 出 た つて わけ だ ね 」
0988
,5194,11: しかも 、 これ を 表沙汰 に し て 警察 など に
^
訴え 出 られる よう な 形 を 取 つて 來 る の で は 無く 、 もつ と インビ な 方法 で 來 る 。
1073
,6082,13: さっそく 、 帰洛 届 と共に 、 将門 の 暴状 を 、 太政官 に
^
訴え 出 た 。
1117
,419,27: 配給 物 を 届け に 来 た 隣家 の 奥さん が 、 安子 の 惨死 体 に 胆 を つぶし て 、 附近 の 交番 へ
^
訴え 出 た 恰度 その 時刻 に 、 本庄 は 狂人 として 通行 の 警官 に 捕え られ た 。
1142
,221,38: 御 家老 、 私 を 成敗 すれ ば 、 その 代り 夜 の 明け ない うち に 村 々 の 訴人 が 江戸 へ 飛ん で 行っ て 、 殿様 の 悪政 振り を 龍 の 口 に
^
訴え 出 ます よ 、 —— だ から 私 を 助け て くれ なんて ケチ な 事 を 言 や し ませ ん 。
攻め込む
(攻める.込む)
延べ語数:
9
0625
,99,50: 当時 は 今 の カガミガ 原 の あたり まで 入海 が き て おっ て 、 大和 飛鳥 へ 進出 する に は 、 陸路 づたいの 軍兵 も あっ たろ う が 、 舟 で この 辺 から 出 て 伊勢 熊野 へ 上陸 、 主力 は そっち から
^
攻め こん だ よう だ 。
0682
,247,24: 天文 十 六 年 九月 二 十 二 日 の こと で あっ た が 、 尾張 の 織田 信秀 が 美濃 へ
^
攻め こん だ 。
0682
,252,17: 信秀 は 虚勢 を 張っ て 、 翌年 の 暮 に 無理 し て 美濃 へ
^
攻め こん だ 。
0682
,253,5: もっとも 、 稲葉 城下 へ
^
攻め こん だ わけ で は なく 、 城 から 遠い 村落 を 焼き払っ て 野荒し し た に すぎ ない の で ある 。
0803
,58,8: 自分 が 国防 の ない 国 へ
^
攻め こん だ あげく に 負け て 無腰 に さ れ ながら 、 今や 国防 と 軍隊 の 必要 を 説き 、 どこ か に 攻め こん で くる 兇悪 犯人 が 居る よう な 云い 方 は ヨタモン の チンピラ ども の 言いぐさ に 似 てる な 。
0803
,58,33: 自分 が 国防 の ない 国 へ 攻め こん だ あげく に 負け て 無腰 に さ れ ながら 、 今や 国防 と 軍隊 の 必要 を 説き 、 どこ か に
^
攻め こん で くる 兇悪 犯人 が 居る よう な 云い 方 は ヨタモン の チンピラ ども の 言いぐさ に 似 てる な 。
0803
,99,0:
^
攻め こん で くる キ印 が みんな 自然 に 居候 に なっ て 隅 ッ こ へ ひっこむ よう な 文明 文化 の 生活 を 確立 する に 限る の で ある 。
0813
,38,8: 中共 は シナ に 生れ 、 シナ へ
^
攻め こん だ 兵隊 の 中 で 、 最も 優秀 な 品格 を そなえ て いる よう だ 。
0822
,311,10: 天武天皇 は 美濃 に 陣 を かまえ て 近江 へ
^
攻め こみ ます が 、 この 文章 の 順 だ と 、 近江 に 近い 方 から 、 不破 、 野上 、 ワサミ の 順 に 陣 を かまえ た 筈 で なけれ ば なら ない が 、 ワサミ に 大軍 が おっ て これ を 握っ てる 高市皇子 は 近江 の 方 へ は 全然 動い た 記事 が あり ませ ん 。
離れ去る
(離れる.去る)
延べ語数:
9
0554
,2092,3: 彼 から 遠く
^
離れ 去っ た 、 ばかり で なく 、 彼女 は もう 完全 に 柿沼 から 遁 れ 去っ て い た 。
0590
,499,8: おれ は もう これ で 、 喜久子 から
^
離れ 去ろ う と 思う 。
0747
,204,8: こういう 次第 で 、 異教徒 ども は
^
離れ 去り 、 ハレム に 閑古鳥 が なき 、 三 百 人 の 美姫 の うち 、 目 ぼ し い の は 去っ て しまっ た 。
0779
,18,14: そして 、 フッ と 溜息 を もらし て 、 光子 の 傍ら から
^
離れ 去っ た の で ある 。
0791
,124,6: 試合 の 場 を 完全 に
^
離れ 去る まで は 寸分 の 隙 なく 襲撃 に そなえ て い なけれ ば なら ない 心構え の 定め が あっ た もの で ある 。
0822
,232,14: つまり ワカヒコ の 喪 屋 は 切り ふせ て 蹴 とばさ れ て
^
離れ 去っ て いる 。
0866
,832,21: いまだに まつ たく 執着 が ない と は いえ ぬ 女 、 止む を 得 ぬ 事情 で ついに 自分 から
^
離れ 去 つ た 女 の 運命 に 、 幸 あれ かし と 祈る こと は まことに 当然 の よう で あ つて 、 彼 に は すこし 偽善 めい て 感じ られる の で ある 。
1013
,924,17: その 世界 の 中 に 溶け こん で しまっ て 、 どうしても 一 思い に ここ を
^
離れ 去る こと が でき なく なっ て しまっ た の です 。
1035
,120,20: しかし 私 は 書記 長 と なっ た とき 今後 党 を どう 運営 し て ゆく か 、
^
離れ 去っ た 同志 を どう 農民 労働党 に 結びつける か 、 党 の 運営 資金 を どう 調達 する か の 不安 で いっぱい に なっ て おり 、 同志 に は 済まない が 個人 として は ホッ と し た 気持 に なっ た こと は 事実 だ 。
投げ合う
(投げる.合う)
延べ語数:
9
0142
,5,4: 透明 な かげ を
^
投げ あっ て いる ガラス ども の 上 に 、 十月 下旬 の 午後 の 光線 が さし て い た 。
0433
,248,17: 踊る もの 、 かける もの 、 キー キー 云っ て ふざける もの 、 声高 に 座談 を
^
なげ 合う もの 、 命 が 躍っ て 、 躍っ て 、 止 途 も ない という よう な の が 女 の 人 、 ことに 若い 人 の 通用 性 で ござい ます 。
0613
,477,4: レントゲン 仲間 で 朝夕
^
投げ 合っ て い た 短い 言葉 が 次々 頭 に 浮かん だ 。
0944
,40,31: はじめ の うち 、 受刑 者 たち は やさしく いたわりあっ て いる が 、 その うち に たがい に 呪 咀 しあい 、 最後 は あら ん かぎり の 憎しみ を
^
投げ あう 眼 も あて られ ない 場面 に なる 。
0951
,47,186: 麻 紐 で 首 を 締め られ て 、 島 北 の 台地 の パン の 樹 の 下 で 苔 色 に なっ て 死ん で い まし た … … それにしても 、 ほど が ある ので 、 首 が 瓢箪 に なる ほど 締め あげ た うえ に 、 三重 に 巻き つけ て 、 神 の 力 でも 解け ない よう に 固く 駒 結び に し て 、 おまけ に 、 滑り が いい よう に 麻 紐 に ベトベト に 石鹸 が 塗っ て ある ん です ね … … むやみ に 腹 が たっ て 、 なんと かし て 助けよ う じゃ ない か という こと に なっ て 、 アダムス と 二 人 で 二 時間 近く も 人工 呼吸 を やっ て 、 いくら か 息 が 通う よう に なっ て から 、 ジープ で 野戦 病院 へ 連れ て 行き まし た … … サイパン の 最後 の 近い ころ 、 三 万 から の 民間 人 が 、 生き て 捕まっ たら アメリカ 人 に 殺さ れる と 思っ て 、 親子 が 手榴弾 を
^
投げ あっ たり 、 手 を つない で 断崖 から 飛ん だり 、 いろいろ な 方法 で 自決 し まし た が 、 そういう の は 親子 の 死体 が 密着 し て いる の が 普通 で 、 子供 の 死体 だけ が 草むら に ころがっ て いる よう な の は 、 ほか に は 一つ も あり ませ ん でし た 」
1037
,823,10: 清 九郎 と 与吉 と が ゴム 毬 を
^
投げ 合っ て いる 。
1040
,190,13: そして それ は 正解 だっ た の だ と 、 ひとしきり 球 を
^
投げ 合っ た あと 、 洋介 は 自覚 し た 。
1072
,7699,7: 火 の よう な 、 ことば の
^
投げ あい 、 ひとり の 、 自分 の もの と する 殿御 を 賭け て 、 女 と 女 と の 、 たたかい は 、 男 同士 の 剣 沙汰 など より は 、 も ッ とも ッ と 、 命がけ です 。
1073
,433,32: ただ 、 それにしても 、 暗夜 の 寺 域 に 、 鬼火 の ごとき 火 光 を かこん で 、 更 くる も 意 と せ ず 、 勝手 気まま な 囈言 を
^
投げ あっ て いる これら の 男 共 は 、 いったい 何 を 生命 に 求め 、 何 を 職 と し て いる か という 疑問 に なる と 、 これ は 、 小次郎 が なお 多く の 年月 を 、 実際 に 、 この 都会 において 生活 し て み た 上 で なけれ ば 、 そう 簡単 に 、 解る という まで の 、 理解 に 達する まで に は ゆか ない 。
掛かり切る
(掛かる.切る)
延べ語数:
9
0141
,7330,15: それ は この 大柄 で 、 不 似合 な 耳飾り を つけ 、 娘 に
^
かかり きっ て いる 細君 に 深い 恐怖 を 抱か せる 種類 の こと で あり 、 部屋 の 問題 も 、 それ が 夫 の 命令 で ある から と いう ばかり で なく 、 夫婦 を 危機 から 守る ため に も 、 細君 として 必死 な 場合 で ある らしく 見え た 。
0739
,147,28: ずいぶん 頼り ない 人 に 電報 を うっ た もの だ が 、 これ が 、 ちゃんと 来 て くれ て 、 檀 君 は 十 日 も
^
かかり きっ て 、 せっせと 始末 を し て くれ た の だ から 、 奇々怪々 で ある が 、 事実 は まげ られ ない 。
0757
,306,4: 暁 葉子 に
^
かかり きっ て 大鹿 と の ロマンス 、 大鹿 の 居所 など を 追っかけ て い た 木 介 は 、 ギョッ として 、 金口 副 部長 を ふりかえり 、
0759
,2818,6: 記代子 は 帰り 仕度 に
^
かかり きっ て 、 顔 も あげ ず 、 放 二 を さそい も し なかっ た 。
0771
,642,25: 第 二 に は 、 チャメロス 、 善 鬼 ら 、 反対 派 の 者 ども を お 梨 江 と チャメロス の こと に
^
かかり きら せ て 、 注意 を そらす ため だ ア な 。
0775
,238,14: 彼 は 猛烈 な 凝り性 で 、 昼夜 を わかた ず 、 写真 に
^
かかり きっ て いる よう で あっ た 。
0782
,361,25: ここ の 旦那 は 山男 の 方 を 信用 し て い た よう です が 、 ちかごろ は 山男 が 花房 の 仕事 に
^
かかり きっ て い た よう です 。
0784
,920,31: そこで 通 太郎 は 一室 に 閉じこもっ たり 、 克子 とともに 論じ あっ たり し て 、 一途 に この 不可解 な 三 本 指 の 方程式 の 解明 に
^
かかり きっ た が 、 いかに し て 黒ん坊 の 三 本 指 が 宗久 の 幻想 を 支配 する に 至る か は 全く 雲 を つかむ の と 同じ こと で しか なかっ た 。
0861
,209,3: 三 晩
^
かかり きっ て 、 とうとう 生霊 を 落し て やっ た 。
感じ合う
(感じる.合う)
延べ語数:
9
0140
,3810,9: 外国 の 人間 の 新しい 感覚 で それ を
^
感じ あっ て 、 より 高い 偏見 や 先入観 の ない 関係 へ すすめ て ゆく 。
0141
,13802,11: 伸子 の おどろき は 、 自分 の 心 の 内外 を
^
感じ 合わ せ て 、 深い の だっ た 。
0141
,16987,7: 女 同士 の 友達 で 女 が
^
感じ あう もの と は 、 自然 どこ か ちがっ た 趣 の ある 男 の 友達 として の 蜂谷 良作 を 、 伸子 は 親しく 感じ て いる の だっ た 。
0410
,6,36: こういう 現実 の 激しい 流れ と 、 生活 の 流れ が 、 無意味 な もの で は なく て 、 はっきり と 歴史 を すすめる もの で ある こと を 、 私 たち は 改めて
^
感じ 合お う として 、 この 一 冊 の 本 は 読者 の 生活 の 中 に おか れる 。
0421
,174,39: 重吉 と ひろ子 と は 、 様々 の 波瀾 を 互に しのい で すごし た 十 二 年 の のち に 、 はじめて 一つ 家 に 、 結婚 の 歴史 は もう 旧い けれども 、 互 が 互 を
^
感じ 合う 敏感 さ で は 真新しい 夫婦 として 生活 を はじめる 。
0564
,309,16: 互に 、 何 か を 探り出そ う と する の で は なく 、 一緒 に
^
感じ 合お う と する の だ 。
0866
,701,16: 互いに 好意 以上 の もの 、 友情 と いう に は あまりに 複雑 な 気持 を
^
感じ 合い ながら 、 もう 一 歩 という ところ で 、 常に 彼 は 踏み止まり 、 それ が 明らか に ためらい に すぎ ない と 知り ながら 、 その こと に 却 つて 自己 抑制 に 似 た 誇り を 意識 し て 、 自ら 慰める という 風 で あつ た 。
1007
,77,23: 人々 は 他 の 場合 に は そこ まで 達し 得 なかっ た よう な 親しみ を 、 漱石 の おかげ で 互いに
^
感じ 合う よう に なる 。
1073
,325,66: また 、 それら の 辻 や 溝 の 辺 の もの で あろ う 、 所々 は 、 柳 、 桜 に 染め られ て 、 実に や 、 万葉 の 詞藻 を 継い で 、 古今 の 調べ を 詠み 競う 人 たち の 屋根 は 、 ここ に こそ ある べき はず —— と 、 ここ に 立つ 旅人 は みな 一 様 に
^
感じ あう に 違い ない 。
あけ放す
(あける.放す)
延べ語数:
9
0138
,423,6: 第 一 房 の 鉄扉 が
^
あけ 放さ れ 、 その 外 で は 主任 、 特高 、 部長 、 看守 が 首 を のばし て 内 を のぞい て いる ところ へ 、 入る べき 場所 で ない ところ へ 入っ た と 云う 風 な 表情 と 恰好 を し て 中年 の 町医者 が 及び腰 で 出 て 来る ところ で ある 。
0138
,1339,10: 室 の 外 と 云っ て も 、 ドア を
^
あけ 放し た すぐ 外 の ところ に 立っ て いる の で ある 。
0140
,3061,0:
^
あけ 放さ れ た 出窓 から 、 飾ら れ て いる 大理石 の 彫刻 の わき まで 枝 を さし 入れ そう に しげっ て いる 楓 の 若葉 照り を うし ろ に し て 、 小枝 の 血色 と 純白 の ブルーズ と は 生気 に みち て 美しい 。
0141
,2837,0:
^
あけ 放さ れ て いる ドア から 、 室内 の この 光景 を 見 まい として も 見 ず に その 廊下 を 通る こと は 出来 ない 。
0141
,4953,12: 建物 の 表側 に ある 伸子 たち の 部屋 で は 、
^
あけ 放さ れ た 窓 ガラス に 明るく フラム・フリスタ・スパシーチェリヤ の 金 の 円 屋根 の 色 が 映っ て 、 祭り 日 の 街路 を 通る 人々 の 気配 が かすか に つたわっ て 来る 。
0141
,6339,15: そして 、 内 から 鍵 を かけ た その 室 に ガス の 栓 を
^
あけ 放し て 保 が 長椅子 の 上 に 横 に なっ て いる の が 見つけ られ た 。
0891
,191,10: チェーホフ の 著書 は 、 この 地獄 の 扉 を
^
あけ 放し た 第 一 書 だっ た わけ だ 。
0893
,388,10: チェーホフ の 著書 は 、 この 地獄 の 扉 を
^
あけ 放し た 第 一 書 だっ た わけ だ 。
1008
,98,6: 岩野 泡鳴 の よう に 、
^
あけ 放し に 物 の 言える 人 から 見る と 、 藤村 の 書い た もの は 思わせぶり に 感じ られ た かも しれ ぬ が 、 物 の 言い 切れ ない 藤村 から 見る と 、 泡鳴 の よう に 物 を 言い切っ て しまう 人 は 、 話せ ない よう に 感じ られる 、 という の で ある 。
混ざり合う
(混ざる.合う)
延べ語数:
9
0126
,4,54: ダヌンチオ の 「 死 の 勝利 」 に 影響 さ れ て 当時 の 青鞜 社風 の 女性 の 自我 の 覚醒 と 、 対立 者 として の 男性 および 恋愛 と の 格闘 を 主題 と し た 「 煤煙 」 は 自然 主義 的 な リアリズム と 、 主観 的 ロマンチズム の
^
まざり あっ た 作品 で あっ た と 記憶 し ます 。
0141
,21417,12: リュクサンブール や モンソー 公園 で 、 内気 さ と わがまま さ の
^
まざり あっ た よう な 顔つき の 身なり の いい 男 の 児 や 女 の 児 を 犬 や マリ で 遊ば せ て いる の も 、 白い カラー に 黒い 服 の 女 たち だっ た 。
0213
,47,26: ローレンス 自身 、 自分 の 書く もの の 中 に 、 全く 感覚 的 な 特殊 な 素質 と 、 イギリス 人 らしい 常識 と が
^
まざり あっ たり 、 分裂 し たり し た まま で あらわれる こと を 、 どうにも しようが なかっ た らしい 。
0293
,63,13: 現実 に は この 三種 三 様 の 心理 が 極めて ごたごた と
^
まざり 合っ て 、 今日 の 日本 らしく 複雑 に あらわれ て 来 て いる の だ と 思わ れる 。
0410
,11,11: この 本 が 複雑 な 激しい 希望 と 困難 と の
^
まざり 合っ て 流れ て いる 今日 の 生活 の 中 に あっ て 、 この 石 の よう に 、 読む 人 の 一 人 一 人 の 人生 は どんなに 価値 の ある もの で あり 、 個人 は 、 どんなに 歴史 の 中 で その 歴史 を 変え ながら 人間 の 幸福 の 可能 の ため に 、 戦う もの で ある か という こと が 、 知らさ れ て 行け ば 、 嬉しい と 思う 。
0918
,447,4: いろいろ の 感覚 が
^
まざり あっ て 、 一つ の ハーモニー 、 和音 を 形づくる の で ある 。
1104
,98,25: 普通 の 氷 は 、 この 縦 の 性質 と 横 の 性質 と の まるで ちがっ た もの が 、 勝手 な 方向 に
^
まざり 合っ た もの で ある 。
1104
,243,21: こういう 奇妙 な 性質 を もっ た 無類 の 氷 の 結晶 が 、 各々 勝手 な 方向 を とっ て
^
まざり 合っ た もの が 、 日常 われわれ の 見る 氷 で ある 。
1177
,767,36: 排気 の わるい ホール に は ほ の 白く 煙草 の 煙 が みち 、 真冬 だ という の に 汗ばむ よう な 熱気 が 、 米人 特有 の 匂い や 酒 くさい 呼吸 と
^
まざり あっ て 、 だんだん と 濃度 を まし て き て い た 。
恐れ入る
(恐れる.入る)
延べ語数:
9
0084
,432,8: 「 へ へ へ へ 、 これ は
^
おそれ 入り まし た 」
0112
,1494,2: 「 わざわざ
^
おそれ 入り まし た な ア 」
0141
,16167,1: 「
^
おそれ 入り ます が 、 切符 買っ て 来 て 頂け ます かしら 」
0747
,17,26: アトリエ や 研究 室 の ハゲ 頭 ども は 、 一撃 の もと に 脳天 を やら れ 、 毛脛 を やら れ 、 みんな 、
^
おそれ 入り まし た と 言っ た 。
0785
,1030,1: 実に
^
おそれ 入っ た 神業 だ ねえ 」
0860
,16,3: 絞り 首 は
^
恐 入る けれども 話 の 景気 という もの で 、 ザッ と こういう ぐあいに 御返事 申 上げ た 。
1072
,414,0:
^
おそれ 入っ た 貞女 だ なあ 」
1072
,6101,1: 「
^
おそれ 入り ます 。
1072
,6743,10: 「 他人 の 世話 に なり ながら 、 退屈 は
^
おそれ 入る な 。
暴れ込む
(暴れる.込む)
延べ語数:
9
0081
,435,7: そこ へ 横 合 から 風 が
^
あばれ こん で くる 。
0083
,301,17: 私 は 自暴自棄 に なっ て 、 不逞 に も 和歌 宮 先生 の 許 へ
^
暴れ 込ん だ 。
0231
,15,19: 神話 に 、 天 照 大神 が 機 を 織っ て い たら ば 、 素 戔嗚 尊 が
^
暴れ 込ん で 、 馬 の 生皮 を 投げ込ん で 機 を 滅茶滅茶 に し て しまっ た という 插話 が ある 。
0772
,182,14: にわかに 酔っ払っ て 、 大 そう な 剣幕 で 、 土蔵 の 中 へ
^
あばれ こん だ の を 見 て い まし た 。
0772
,199,10: お 槙 が 酔っ払っ て 、 土蔵 の 中 へ
^
あばれ こん だ という わけ が 、 これ で 分っ た よう で ある 。
0772
,574,7: お 槙 が 酔っ払っ て 土蔵 へ
^
あばれ こん だ とき 、 カケガネ が おり て い た の は 、 加 助 が 中 から かけ た の だ 。
0772
,677,7: お 槙 が 酔っ払っ て 土蔵 へ
^
あばれ こん だ 時 に は 、 修作 は まだ 死体 の かたわら に 居り まし た 。
0803
,90,124: けれども こんな 国 へ も ガム シャラ に 盗み を 働き に くる キ印 が い ない と は 限ら ない が 、 キ印 を 相手 に 戦争 し て よけい な ケガ を 求める の は バカバカしい から 、 さっさと 手 を あげ て 降参 し て 相手 に なら ず に いれ ば 、 それでも 手当り次第 ぶっ こわす よう な こと は さすが に キ印 でも でき ない し 、 さて 腕力 で おどしつけ て 家来 に し た つもり で い た ものの 、 生活 万般 にわたって 家来 の 方 が はるか に 高く て 豊か な こと が 分っ て くる に したがっ て さすが の キ印 も だんだん 気 が 弱く なり 、 結構 ダン ビラ ふりかざし て
^
あばれ こん で き た キ印 の 方 が 居候 の よう な 手下 の よう な ヒケメ を 持つ よう に なっ て しまう 。
1073
,6270,17: 海 と 陸 の 両方 から 、 この 都 へ 、 火 を 放っ て 、 どっと
^
暴れ こま れ て は 堪り ませ ん 」
助け合う
(助ける.合う)
延べ語数:
9
0079
,950,4: 人類 は たがい に
^
助け あわ ね ば なり ませ ん 。
0080
,915,30: これ は 蜂 矢 探偵 の 考え による もの で 、 べつ べつ に は なれ て い た ほう が 、 お た がい の 危険 の とき に
^
助け あう こと も できる し 、 また 事件 の 対象 を 両方 から ながめる から 、 ひとり で 見 た とき より も 、 正しく 観察 する こと が できる という の で あっ た 。
0084
,1976,8: いや 、 これ こそ 全員 が 、 互に
^
助け あい 、 自分 の 勝手 を 行わ ず 、 指揮 者 デニー 博士 の 命令 に従い 、 すこし も 乱れる こと なく 組織 の 最高 能率 を 発揮 し た 結果 に 外 なら ない の だ 。
0084
,2672,10: いや 、 宇宙 全体 の 生物 たち は 、 仲よく
^
助け あっ て 、 幸福 の 道 に 進ま ね ば なり ませ ん 。
0089
,468,32: つまり ロック ・ クライミング —— 岩 のぼり の とき と 同じ よう に 、 もし 一 人 が 危険 に おちいっ たら 、 あと の 者 が ロープ を たより に 、
^
助け あう の だ 。
0112
,1180,9: 「 あの 人 と 私 と は お 互に
^
たすけ 合っ て 幸福 な 様 に し て 行け ば それ が 一番 好い 道 な ん だ 。
0112
,2109,21: 私 は H さん が すき だ 、 だから 私 達 は 恋 を する なんて 事 より もっと お 互に
^
救け 合っ て 尊い 物 を 作っ て いっ た 方 が いい 」
0112
,2125,5: これから 私 達 は
^
救け 合っ て お 互に 幸福 に だれ に も 似せる 事 の 出来 ない 生活 を し て 行か なくっ ちゃあ ねえ 」
1075
,826,60: 国 の 文化 が 大いに 栄え て から のち も 、 都 の 宮殿 とか 、 神 の お 社 とか 城 とか 寺 とか に は 、 遠国 の 職人 を よび 寄せ て 働かせ た が 、 それ は 全体 から いう と わずか な こと で 、 その他 の 建築 は みな 土地 かぎり 、 結 で
^
たすけ 合い 、 また 手伝い に き て 、 なんとか 安楽 に 住める よう な もの を 作りあげ て い た の で ある 。
揺れ出す
(揺れる.出す)
延べ語数:
9
0079
,1388,3: やがて これ は
^
ゆれ だし た 。
0081
,140,16: 玉太郎 の ふん で い た 甲板 が 、 ぐらぐら ッ と 地震 の よう に
^
ゆれ だし た と 思う 間もなく 、 彼 は 目 も くらむ よう な まぶしい 光 の 中 に つつま れ た 。
0089
,617,11: がたがた と 、 四 少年 の いる 板の間 は 大きく
^
ゆれ だし た 。
0089
,1222,32: 大 時計 が 動き出し た の は 、 今 の 余震 で 、 振子 を しばっ て い た 古い 紐 が ぶっ つり と 切れ 、 それで 振子 は 大きく
^
ゆれ だし た の だ 。
0141
,15042,36: 磯崎 の いのち の ない つめたい 顔 を 見つめ て いる うち に 、 伸子 は 、 自分 の 体 も 、 さっき 須美子 の 体 が そう なっ た よう に 、 前後 に
^
ゆれ 出す よう に 感じ た 。
0773
,425,9: と 、 ミコ の 姿 が 一様 に グラグラ
^
ゆれ だす 。
0773
,427,5: 信徒 も 一様 に いつのまにか
^
ゆれ だし て いる 。
0779
,662,15: という 一 枝 の 呪文 を きい て 、 駒 守 は 岩 が
^
ゆれ だす よう に 高笑い し て 、 詩 心 は ある が 、 バカ な 奴 メ 、 と アッサリ 片づけ て いる の で ある 。
1073
,1127,25: この 人間 が 、 地 の 底 に 、 怨み を ふくむ こと 久しい と 、 やがて 、 地熱 に なり 、 地殻 が 、
^
揺れ 出す よ 。
覚め切る
(覚める.切る)
延べ語数:
9
0062
,977,2: 時差 と
^
醒め きら ぬ アルコール が すっかり 気分 を ハイ に し て しまい 、 チェック ・ イン も そこそこ に ホワイトハウス あたり を 見物 。
0144
,24,16: 斜 向い の ところ に 丸 テーブル が あっ て 、 その 上 に は もう
^
さめ 切っ た 一片 の トースト が 皿 に のっ た まま 忘 られ た よう に 置か れ て いる 。
0590
,247,3: もう 湯 は
^
さめ きっ て い た 。
0602
,293,4: 久子 は まだ すっかり
^
覚め きら ぬ 心地 の なか で 、 ぞっと 冷水 を あび た 思い が し て 、 飛び 上る よう に 身 を 起し た 。
0617
,3151,3: まだ どこ やら
^
醒め きら ぬ 心 の なか で 、 平凡 な 思想 だ と おもう 。
0947
,835,1: まだ
^
さめ きら ぬ 、 陶然 たる サト子 の 目 は 、 その とき 、 澗 の 海 で 死ん だ 青年 の 顔 を 見 た と 思っ た … …
0956
,1987,6: 僕 の 恋 は しらじら と
^
醒め きっ て しまっ た 。
1097
,17,1: まだ
^
覚め 切ら ぬ ね ぼけ まなこ の 目 に は 、 それ が 夢 の つづき の よう に 見え た 。
1116
,242,38: そして 、 恰度 昨日 の 事 な ん です が 」 と 云い かけ て 、 身 震る いし ながら 「 夫 と 愛子 の 事 で 喧嘩 し た あと で 、 私 は まだ 興奮 から
^
さめ きら ず 、 むしゃくしゃ 腹 を 立て て いる ところ へ 弘 さん が やって来 た ん です 。
絡まり合う
(絡まる.合う)
延べ語数:
9
0060
,4584,57: 一 九 八 〇 年 九月 二 十 八 日 、 ビル ・ ゲイツ と ポール ・ アレン 、 そして 日本 市場 へ の ベーシック の 売り込み を 大 成功 さ せ て マイクロソフト の 副 社長 の 肩書き を 得 て い た アスキー の 西 和彦 は 、 IBM の マシン を 中心 に
^
絡まり 合っ た 問題 を 解く ため に 、 えんえん と 論議 を 続け た 。
0080
,1090,7: 大小 三つ の 輪 が 、
^
からまり あっ て いる よう な 、 そして かご の でき そこない みたい に も 見える もの が あっ た 。
0141
,8446,70: 身重 の 若い 看護 婦 は 赤い 頬 を なお 赤く し て 、 両 腕 で 動け ない 伸子 の 体 を 車椅子 へ ひっぱり 乗せよ う と する が 、 二 人 とも が 似たりよったり の 背たけ しか なく 、 その 二 人 が 、 めいめい の 体 に いたわら なけれ ば なら ない ところ を もっ て いる ので 、 伸子 と 看護 婦 と は 、
^
からまり 合っ て よちよち する ばかり だっ た 。
0141
,15378,19: 伸子 は 、 相手 の 不 確 な 英語 と 自分 の よたよた し た 英語 と が
^
からまり あっ て 、 おかしい 事態 を ひきおこさ ない よう に と 、 ひとこと ひとこと を ゆっくり 発音 し 、 できるだけ 文法 に も 気 を つけ て ききかえし た 。
0163
,63,71: 日本 や 中国 の 新 民主 主義 が すすま なけれ ば なら ない 歴史 の 道 の 上 に は 、 封建 性 を 排 棄 しよ う と する ブルジョア 民主 主義 の 要求 と 、 すでに 帝国 主義 の 段階 に まで 進ん で いる 資本 主義 的 な 社会 悪 を 是正 しよ う と する 社会 主義 的 な 民主 主義 的 方法 の 必要 が 、
^
からまり 合っ て 、 二 重 に なっ て 存在 し て いる 。
0202
,30,33: 「 暦 」 に しろ 、 「 女傑 の 村 」 に しろ 、 盲目 の 女の子 を 語る 「 赤い ステッキ 」 、 子供 の 労働 を 、 ひとりでに いつか 遊戯 と
^
絡まり 合う 自然 の 姿 で 描い た 「 桃 栗 三 年 」 、 不幸 だっ た 女 が みかん 畑 の 日雇い 婆さん で 暮し て いる 晩年 に 、 ふと あったかい 人生 の 道づれ を 見出す 「 三 夜 待ち 」 、 それぞれ の 題 に ふくらみ と 生活 性 が こもっ て いる とおり 、 すべて これら の 物語 は 、 読者 の こころ に ふれ 、 人生 は 生きる に 価する ところ で ある 思い を 与える 。
0221
,162,31: 漱石 の 生活 と 文学 に は 、 森 鴎外 の 場合 と ちがっ た 率直 さ で 、 封建 的 な もの と 、 近代 的 な もの と が
^
からまり あっ て あらわれ て いる 。
0250
,69,31: 彼 は 一 組 の 男女 が 人類 的 な 奉仕 の ため に どんな 努力 を しよ う と も し ない で 、 一つ の 巣 の 中 に
^
からまり あっ て 、 安逸 と 些末 な 家事 的 習慣 と 慢性 的 な 性 生活 を ダラダラ と 送っ て いる 状態 を 堕落 として おそれ 憎ん だ 。
0250
,112,33: 何故 なら この 文章 の 始め で 私 たち が 見 て き た よう に 、 我々 の 祖先 の 男女 たち は 、 全く 生物 的 に 男 と 女 の
^
からまり 合い の 中 に 生命 の 最 頂点 の 自覚 を もっ て き た 。
入れ込む
(入れる.込む)
延べ語数:
9
0060
,2919,19: 彼 自身 「 後 に コンピューター 科学 の 勉強 に 非常 に 役に立っ た ★ 」 という 演劇 に
^
入れ 込ん だ ものの 、 今回 は どうにか 卒業 に こぎ着け た 。
0060
,5672,22: 当時 ディスクジョッキー として ロック の レコード を 回し 、 急進 的 な 政治 グループ の シンパ と なり 、 超越 瞑想 に
^
入れ 込ん だ ケイ パー は 、 社会 が 急速 に 熱 を 冷まし 、 彼 自身 超越 瞑想 の トレーナー の 職 を 失っ た 一 九 七 三 年 、 コンサルタント 会社 に プログラマー の 職 を 得 た 。
0060
,8917,28: ジャストシステム が PC — 1 0 0 用 ワードプロセッサー の 開発 作業 に 集中 し て 取り組み はじめ た 七月 、 後藤 富雄 は 「 コンピューターグラフィックス に
^
入れ 込ん で いる 面白い 大阪 の グループ が ある 」 と 紹介 さ れ て 、 藤井 展 之 と 名乗る 人物 から の 電話 を 受け た 。
0060
,8974,9: 彼ら の 中 で も 特に CG に
^
入れ 込ん で い た ハッカー に 企画 書 を まとめ させ 、 後藤 や 池田 たち と の 打ち合わせ を 繰り返し た 。
0060
,9049,15: 自他 とも に 認める 硬派 の ハッカー 仲間 の 橋本 と 、 CG に
^
入れ 込ん で い た 木原 範 昭 と は 、 アミューズメント ロボット の 話 で も 組ん だ 。
0062
,1714,1: さらに
^
入れ 込む うち に 、 首 まで 泥まみれ に なっ て いる 日本語 処理 の クソッタレ 仕事 を マシン に 預け られる の で は ない か と 期待 し 始め た 。
0062
,1964,15: なにしろ RAM が 百 二 十 八 キロバイト の オリジナル 時代 から マック に
^
入れ 込ん だ T 田 は 、 マック 用 に 日本語 ワープロ が 書か れる と すぐ に 飛び付い た 。
0062
,3207,4: パーソナル コンピューター に
^
入れ 込め ば 入れ 込む ほど 、 タイプライター を 真似 た 現在 の マシン の 在り方 が 骨身 に 染み付い て 、 これ 以外 の 可能 性 が 見え なく なる という こと だろ う 。
0062
,3207,7: パーソナル コンピューター に 入れ 込め ば
^
入れ 込む ほど 、 タイプライター を 真似 た 現在 の マシン の 在り方 が 骨身 に 染み付い て 、 これ 以外 の 可能 性 が 見え なく なる という こと だろ う 。
浮かび出る
(浮かぶ.出る)
延べ語数:
9
0054
,2578,14: 門 燈 の あかり に 「 横井 喜久造 」 という 標札 の 字 が
^
浮び 出 て いる 。
0087
,438,18: そして 警戒 の 刑事 巡査 たち の 面前 に も 、 ほっと し た 気 の 弛み が
^
浮び 出 た 。
0385
,2,35: ヤミ 屋 の 親分 、 子分 、 水中 の 町 の 顔役 、 その 結 たく が たて糸 と なっ て い て 町 の あたりまえ の 人 たち の 水中 生活 の 姿 が
^
浮び 出 ない し そこで 赤旗 を もっ て いる 人々 の 活動 も 添えもの として あつかわ れ て い て 着実 な 町 の 生活 と の つながり の 現実 の 場面 が わから ない 。
0601
,143,2: そこ から
^
浮び 出る よう に し て 、 あたり を 見廻 わす と 、 雨脚 の 廉 ご しに 、 つき 立っ た 山腹 が 見える 。
0610
,7,13: 女史 の 画 中 の 化 政 時代 の 麗人 が そこ へ
^
浮び 出 た か と 思わ れる たおやか さ で あっ た 。
0765
,85,25: そして 、 その 潜在 的 な 願望 は 、 綱 の きれ た 風船 の 状態 で は 、 かなり 露骨 に 表面 へ
^
浮び で て くる 。
0789
,926,24: こう 考え て 多く の 場合 を タンネン に 思い描く と 、 曰く 有りげ な もの が 確か に 在っ て 次第に 鮮明 に
^
浮かび でる の が 分っ て き まし た 。
0842
,1878,25: 人間 の 記憶 という もの は 妙 な もの で 貧乏 時代 の 苦しい とき を 思い出し て も 、 それ に つれ て
^
浮び 出 て くる お天気 は いつも いい お天気 の こと しか 記憶 に ない 。
1072
,3737,42: 当夜 の 押込み 五 人組 の 強 賊 の —— か おだ ちや 年頃 やら が 、 山善 の 召使 や 、 重傷 を 負っ た 夫婦 の 口書 など により 、 かなり な 輪廓 が 、 それ に は 、
^
浮かび 出 て いる 。
埋め得る
(埋める.得る)
延べ語数:
9
0027
,827,5: ああ 、 こいつ あ 、
^
うめ え や 。
0036
,405,1: 「
^
うめ え 、 うめ え 、 これ に 限る 」
0036
,405,4: 「 うめ え 、
^
うめ え 、 これ に 限る 」
0691
,309,10: 「 オレ の ウチ の 桃 は も ッ と
^
うめ え 」
0691
,324,1: 「
^
うめ え ぞ 。
0783
,54,19: 「 坊主 首 を た ッ た 一つ 斬り 落し て 元 も 子 も なくし ちゃ ア 合
^
うめ え や な 。
0983
,348,16: やっぱし お 神さま 、 日田 の 山奥 の 地酒 より や 、 町 の 酒 は
^
うめ え です 。
0988
,2052,1: もし
^
埋め 得る もの なら ば 、 それ は 、 倫理 學 者 や 文化 主義 者 たち の 努力 など で は 無く て 、 青年 自身 が 生命 を 燃やし て 生きる こと で 、 埋め て 行く だろ う 。
0993
,3069,18: よく 晴れ 上っ た 秋 の 日 の 昼 さ がり で 、 こういう 時 の 酒 は
^
うめ え もん で ね 、 すぐ に 酔い が 発し やす よ 、 は は 。
生き得る
(生きる.得る)
延べ語数:
9
0027
,201,19: 自分 に は 、 あざむき 合っ て い ながら 、 清く 明るく 朗らか に 生き て いる 、 或いは
^
生き 得る 自信 を 持っ て いる みたい な 人間 が 難解 な の です 。
0141
,11850,9: 伸子 は 、 相川 良之 介 の 、 遂に
^
生き 得 なかっ た 脆く 美しい 聰明 に 抗議 を 抱い て 生きる 一 人 の 女 で あっ た 。
0363
,17,20: 尾崎 氏 は 、 或 る 時代 と 条件 と の もと で 、 一 個 の 人間 が
^
生き 得る 最も 正直 な 、 誇り たかい 生き かた を 貫か れ た 。
0592
,511,12: そんな こと を し て 、 現代 社会 で 、 人 は
^
生き 得 られる か 。
0592
,512,1: よし
^
生き 得 られ た として も 、 どんな 風 に 新 らしい 社会 が 形成 さ れる か 。
0592
,514,9: —— だ が 、 私 として は 、 たとい
^
生き 得 られ なく とも 結構 だ と 思う の だ 。
0877
,489,21: それ を 満足 に なし 得る ため に は 、 俳優 は 、 それ 自身 、 様々 な 人物 を 自ら
^
生き 得る まで に なら ね ば なら ぬ 。
0908
,13,0:
^
生き 得る 。
0989
,3125,1: だから
^
生き 得る の だ よ 。
分け合う
(分ける.合う)
延べ語数:
9
0022
,198,33: 結局 私 は 、 生家 を あざむき 、 つまり 「 戦略 」 を 用い て 、 お金 やら 着物 やら いろいろ の もの を 送ら せ て 、 之 を 同志 と
^
わけ 合う だけ の 能 しか 無い 男 で あっ た 。
0064
,9,13: すると 、 朱雀 門 の 傍 まで 行く と 、 そこで 盗品 を
^
わけ 合っ て 、 この 男 に も 麻 袋 一 枚 呉れ た 。
0141
,17200,40: 工場 、 労働 者 クラブ 、 産院 、 託児 所 、 子供 の 家 、 学校 、 劇場 、 映画 製作所 、 ソヴェト の 運営 など と 、 見学 し つづけ た 伸子 は 、 労働 者 男女 が 互に
^
わけ あっ て いる 社会 保障 の 現実 を 社会 主義 の 社会 という もの の よ さ として 、 うけいれ ず に は い られ なかっ た 。
0398
,67,17: 一時 「 感激 」 が どんなに はげしく て も 、 そして 、 その 「 感激 」 を
^
わけ あう 男 の 人 たち が 数 人 集っ た に しろ 、 仕事 そのもの の じみ な 本質 は 必ず 経済 問題 に ぶつから ず に は すま ない 。
0732
,1297,14: 丸ごと 銘々 で 切りくずし て 行く ところ に 、 銘々 が 同じ 血 を
^
わけ 合っ て いる という アタタカサ が 生れ て 盟友 の チギリ を 感じる の だ ね 。
0918
,755,8: 獲 て き た 食物 を みんな で
^
分け あっ て 食っ て い た わけ 前 ( モイラ )—— 後 に は それ が 運命 という 言葉 の 意味 を もっ て き た の で ある が —— が もはや 協同 の もの で は なくし て 、 自分 一 人 の もの と なる 時 、 人々 は 、 生活 の 外側 を 包ん で いる 無限 なる 空虚 ある こと へ の 驚き が ギリシャ の 彫刻 の 歴史 の 意味 と なっ て くる 。
0945
,188,41: 遠 州 から 、 土佐 から 、 大阪 から 、 日向 から 、 出 た 港 は それぞれ に ちがう が 、 おなじ 潮 の 流れ に みちびか れ て ひとつ の 島 に 溜まり 、 と も しい 食物 を
^
分け あう という の は 、 ただならぬ 因縁 事 と 思う が 、 こういう 大 人数 に 成 上り 、 二 十 人 の 男 ども が いい ほど に 餓え を 凌ぐ のに 、 島 の 幸 だけ で は 事足ら ぬ よう に なっ た 。
0946
,132,20: 食う もの が なけれ ば 、 水 を 飲め と いっ て くれれ ば いい ので 、 苦労 を
^
分け あう こそ 、 夫婦 という もの な の で は なかろ う か 。
1041
,2737,20: 豊か さ を すて 、 自ら すすん で 体験 する 貧困 と 、 人間 は すべて の もの を
^
分け あわ なけれ ば いけ ない 、 という 考え方 を 日常 生活 の 現実 の なか で 支える もの として 、 無料 の 思想 は 、 ヒッピー の 哲学 を かためる うえ で 重要 な 役 を はたし た 。
嵌まり込む
(嵌まる.込む)
延べ語数:
9
0013
,303,39: その 解明 は 出来 ない けれども 、 しかし 、 アブラハム は 、 ひとり ご を 殺さ ん と し 、 宗 吾郎 は 子 わかれ の 場 を 演じ 、 私 は 意地 に なっ て 地獄 に
^
はまり 込ま なけれ ば なら ぬ 、 その 義 と は 、 義 と は 、 ああ やりきれない 男性 の 、 哀しい 弱点 に 似 て いる 。
0060
,1864,6: と同時に 、 これ まで 自分 の
^
はまり 込ん で い た 穴 の 姿 を 、 思い浮かべる こと が できる よう な 気 が し た 。
0060
,9158,22: 大阪 府 豊中 市 の ビル の 一室 に 借り た 事務所 で 、 竹松 は お 絵かき ソフト の 開発 に
^
はまり 込ん だ 。
0062
,2271,10: 決別 し た はず の 網羅 主義 に 、 再び
^
はまり 込ん だ の だ 。
0147
,36,36: 自分 という もの を 押し出し た よう な 強 さ で は なく て 、 宗 達 は 自然 、 動物 、 人間 それぞれ なり の 充実 感 に よりそっ て 行っ て 、 そこ へ
^
はまり 込み 、 芸術 に 吸収 し て 来 て いる の で ある 。
0555
,556,18: 然し 幸 に も 、 彼 は 崖 から 転落 し て 、 その 下 の 泥沼 に
^
はまり 込み まし た 。
0559
,243,17: もともと 、 ちょっとした 火遊び みたい な 軽い 気持 だっ た の が 、 次第に 深み へ
^
はまり 込ん だ の で ある 。
0617
,1084,12: 動物 の こと を 考える と 自然 に 輪廻 の 思想 に
^
はまり 込ん で ゆく 。
0617
,2412,10: 鶴見 は ふと 気がつい て そんな 風 な 考 に
^
はまり 込む 時 が ある 。
来合わせる
(来る.合わせる)
延べ語数:
9
0141
,14197,25: 彼 が パリ に いる こと が 伸子 と 素子 に わかっ た の も 、 泰造 が 偶然 知人 の ところ で そこ に
^
来 合わせ て い た 蜂谷 良作 に あっ て 、 話 が 出 た から の こと な の だっ た 。
0508
,893,17: 元 より お 関 だって お 久美 さん が 只 偶然 恭 の 居る 所 へ
^
来 合わせ て 何 の 気 なし に 居 た の だ 位 は 分ら ない で は なかっ たけれ 共 、 若い 者 同志 だ 、 何だか 分っ た もん じゃあ ない と 云う 気持 と 、 恐怖 と 憎しみ で 乱さ れ て 居 た お 関 は 疑わ ず に は 居 られ なかっ た 。
0735
,393,24: 今 もっ て 私 に 分ら ない の は 、 伊東 へ 出発 の 前夜 、 南雲 さん と 長畑 さん が なぜ
^
来 合わせ て い た か 、 八木岡 君 と 原田 君 が 、 なぜ 泊っ て い た か 、 いったい 私 は 何 を し た か 、 という こと で あっ た 。
0759
,4088,4: 長平 が 部屋 に
^
来 合わせ て い た 。
0786
,779,9: オカネ の 妹 オラク と その 子 松之助 が
^
来 合わせ て い た 。
0842
,42,13: ちょうど 東京 で ゴルフ 道具 の ブローカー を やっ てる 人 が
^
来 合わせ て い た 。
0866
,659,14: ところが 、 その 紙入れ の 落し 主 が 、 ちよ うど その 交番 へ
^
来 合わせ て い て 、 話 は すぐ に わかつ た 。
0958
,351,13: 折り から 、 伊豆 狩野川 の 釣 聖 中島 伍 作 翁 も
^
来 合わせ て い た ので 、 私 と 娘 と 三 人 で 、 一 週間 ばかり 楽しく あちこち と 釣り 歩い た 。
0989
,1262,40: それ を 絞殺 、 しめ殺し 、 そこ へ 出 て 来 た 母親 、 これ は 実母 、 恋人 の ホント の 母親 を ピストル で 射殺 、 そい で 、 外 へ 出よ う と し た 所 へ
^
来 合わせ た 米 屋 の 配達 人 を 射殺 し て 逃走 し 、 目下 捜査 中 と ある 。
言いつくせる
(言う.つくせる)
延べ語数:
9
0138
,1313,7: 一応 御 報告 という ところ へ
^
云い つくせ ぬ 小心 な 恨み を こめ 、 対 手 に は だ が 一向 痛痒 を 与え 得 ず 、 父親 が 去る と 、 主任 は 椅子 を ずらし て 、
0141
,3675,12: そして 、 伸子 として は その 平凡 で ある という こと に
^
云い つくせ ない 勇躍 が あり 満足 が あっ た 。
0142
,885,8: その とき ひろ子 の 胸 に 湧い た
^
云い つくせ ない 感情 は 、 口 で 話せる もの だろ う か 。
0170
,339,3: この なか に
^
云い つくせ ない 惨 酷 を 自分 の 意志 で 踏み込ん だ 経験 として で は なく 受取っ た 。
0188
,5,23: この 長篇 小説 は 、 当時 ナチス の 制圧 に 抵抗 し 、 奮闘 し て い た ソヴェト 同盟 の 人々 に
^
いい つくせ ない 同感 と 、 歓喜 と を あたえ た 。
0234
,42,8: こういう 親 の 扱い こそ 、 子供 にとって
^
いい つくせ ない よろこび で あり 、 尊敬 で あり ます 。
0235
,47,18: もと の メーデー を 見 て いる もの が 今日 感じる この よろこび の 深 さ は 実に
^
いい つくせ ない もの が ある 。
0253
,8,15: 一 九 四 六 年 の 新しい 年 は 、 世界じゅう の 女性 の 、
^
云い つくせ ない 思い とともに 、 日本 の 私 たち の おめでとう も 云い かわさ れ た の でし た 。
0947
,1730,32: むかし 、 夏 の 鎌倉 の 海 で いっしょ に 泳い だ こと も ある 、 という 関係 で しか ない 大矢 シヅ に 、 ふた 月 も の あいだ 、
^
言い つくせ ぬ 迷惑 を かけ て おき ながら 、 調子 の ちがう 会話 を する の が 嫌 さ に 、 置き手紙 を し て 、 コッソリ と 逃げだそ う と し て いる 。
打ち眺める
(打つ.眺める)
延べ語数:
9
0687
,104,10: 余 が バイ を 食する 様 を 小気味よ げ に
^
打ち 眺め て い た 放 善 坊 は カラカラ と 大 笑 し 、
0843
,36,8: また それ を 顔 ちかく 引き よせ て
^
打ち ながめ 、 同じ くり ごと を 五 度 ほど くりかえし て から 、 やっと 釜 の 中 へ 投げ すて まし た 。
0866
,3598,36: うし ろ に 黙 つて 立つ て いる 少女 に も 気 を くばり ながら 、 京野 等 志 は 、 見 ちがえる ほど 生きいき と し た 小萩 の 顔 を 珍し そう に
^
打ち 眺め た 。
0866
,3904,20: 京野 等 志 は 、 こういう 小萩 の 一 面 を 、 もの珍しく 、 また 、 いくぶん 、 たのもしく
^
打ち 眺め て い た 。
0956
,1441,23: 造 麻 呂 ( はっと し た よう に 、 その 忍び の いで たち を し た 御行 の 姿 を
^
打ち 眺める )
0956
,3091,25: 文 麻 呂 ( 信じ られ ぬ か の よう に 、 言葉 も なく しばらく 茫然 と な よ たけ の 姿 を
^
打ち 眺め て 立っ て いる … … )
0956
,3507,16: 文 麻 呂 は 、 魔 に 憑かれ た よう に 、 天空 の 彼方 を
^
打ち 眺める 。
1000
,623,48: 彼 も 世間 の 老人 なみ に 早く から 眼 が 覚める 方 な ので 、 夜明け 方 の 鶏 の 鳴く 音 を 聞き ながら 、 まだ す やく と 眠っ て いる 妻 の 顔 を 、 ちょうど 今朝 ぐらい のう すら 明り の 中 で
^
打ち 眺める の が 常 な の で ある が 、 今朝 は その 顔 の ある べき ところ に 、 主 の ない 枕 が 空しく 置い て ある ばかり 。
1019
,112,90: あえて 十 職 に かぎら ず 、 何 職人 で あろ う と も 二 百 年 も 三 百 年 も 経過 し た 昔 に 遡り 、 腕 が 違う の 、 心得 が 不純 だの 、 情熱 が 足り ない の 、 魂 が 入っ て い ない の と いわ れ て み た と て 、 いわ れる 方 の 今 の 作 人 で は 一体全体 なん の こと やら 皆目 掴み よう も 判じ よう も なく 、 ただ 相手 の 顔 を
^
打ち 眺め て いる 以外 挨拶 の しよう に も 困る わけ で あろ う 。
弱り果てる
(弱る.果てる)
延べ語数:
9
0612
,261,8: —— 私 も 同じ 日 、 無一物 の
^
弱り 果て た 者 と なっ て 、 幼い 二 人 の 子 を かかえ て 焼け跡 に 立たさ れ た の だ が 、 これ は 何 か は 知ら ね ど 、 愛 の 摂理 の あらわれ で ある 、 と 信じ て 疑わ なかっ た 。
0724
,27,2: ボク が
^
弱り 果て た 姿 を 見せる の は 病人 に 悪い ので 、 虚勢 を はっ て 見せ て い ながら 、 時々 地 の 底 へ ひきこま れる よう な 幻覚 に 襲わ れ て 、 しばし 何 も わから なく なる 時 が あっ た 。
0982
,456,6: そめ ( 消え入る よう に
^
弱り 果て た 声 ) お 晩 で やす 。
0987
,652,5: 友吉 … … (
^
弱り 果て た 、 しかし 、 すこしも インウツ で は ない 、 たとえば 自分 を 苦しめ て いる 熱病 の コンスイ から 眼 を さまし た 子供 の よう に 、 すこし キョトン と し て その へん を 見 まわす )
0987
,2362,5: 友吉 … … (
^
弱り 果て た 眼 で 、 その 母 の 後姿 を 見守り ながら ) いつも 、 こう な ん です 。
0988
,704,1: それほど
^
弱り 果て た よう に 沈ん で いる 。
0995
,1907,4: 村 子 (
^
弱り 果て て 、 すすり泣く よう な 甘い 小さい 声 で ) 木戸 !
0995
,2031,9: 花岡 の 声 ( たえ だ え に
^
弱り 果て た 語勢 。
0995
,2123,15: 佐山 の 声 ( 左手 の 闇 の 中 から 、 これ も 、
^
弱り 果て て 地面 に 寝 た まま の 衰え た 声 で ある が 、 しかし 、 ほとんど 平静 に 近い 調子 の ため に 、 花岡 の 恐怖 に 打ち ふるえる 言葉 が つづい た 後 で は 、 異様 な くらい 冷徹 に 洞穴 いっぱい に 鳴り ひびく よう に 聞える ) 来る な よ !
振り替える
(振る.替える)
延べ語数:
9
0507
,801,63: 片手 に は 大きな 番傘 を 持ち 、 左 の 手 は 袖 の 口 に 入れ て 、 袖口 の 処 を 一寸 指先 だけ で 内側 に まげ 肱 を 張っ て 調子 を 取り 、 一足 歩い て は 雪 を 下駄 の 歯 から 落し 、 又 一足 行っ て は 置土産 を し 、 来 た あと を
^
振り かえる と ズーッ と 向う の 曲り角 から 今 自分 の 立っ て 居る 処 まで 、 歯 の 幅 に 下 の 方 に 泥 が 黒く つい て 居る 雪 の かたまり が 二つ ずつ 、 木の根 と 云う 根 の 処 に 必ず 思い思い の 方 を 向い て ころがっ て 居る 。
0624
,351,4: 路地 を で て
^
振り かえる と 、 仕立 屋 も 火 を 吹き はじめ 、 どうやら 伊沢 の 小屋 も 燃え はじめ て いる よう だっ た 。
0642
,323,29: もっとも 、 色道 は これ 本来 迷い の 道 で ある が 、 私 など は その 迷い に すら 通じ て はおら ず 、 こし かた を
^
振り かえれ ば サンタ ン たる ヌカ ルミ の 道 で あっ た が 、 後世 の お 笑い草 に 筆 を とる の も 、 今 は 私 の はかない 楽しみ で ある 。
0988
,2685,51: 四 五 日 前 僕 が 貴島 の いる 船 へ —— とい つて も 、 も やつ て ある 四 五 そう の 小舟 から 小舟 へ 渡 つて 行 つて その 船 に 行く ん です が ね 、 その 船 へ 飛びつい て 、 ヒョイ と 後ろ を
^
振り かえる と 何時の間に 來 た の か 、 脱い だ 下駄 を 片手 に 持つ て ハダシ に なつ た ルリ が ヒョックリ 、 トモ に 立つ て いる じ や あり ませ ん か 。
0988
,3357,16: 挨拶 の しよう も 無い ので 、 ただ うなずい て いる と 、 久保 を
^
振り かえ つ て
0989
,2800,7: ( ニヤリ と し て 須永 を
^
振り かえる ) 何 を し た の 、 君 は ?
0994
,62,7: … … 男 が その 方 を
^
振り かえ つ て 見る 。
0994
,65,15: … … 男 、 氣 に なる と 見え て 、 再び うし ろ を
^
振り かえる 。
0994
,566,13: 熊 丸 … … ( 男 の 去 つ た 方 を
^
振り かえ つ て 見 て から ) ドロ ボウ です か ね ?
笑み掛ける
(笑む.掛ける)
延べ語数:
9
0433
,597,18: 真個 に 、 つるりと 一 嚥 に し て 仕舞い 度 い 程 真丸 で 、 つるつる と
^
笑み かけ た 黄金 色 の お 月 様 !
0452
,34,4: 見え ない 神 に
^
笑み かける 私 の 悦び を
0550
,18,33: だから 、 男嫌い な 女 と 聞い て 、 内心 に やり と する ほど 下卑 た の は 論外 として 、 たいてい の 者 は 、 心 の どこ か に 頬
^
笑み かけ られる よう な 思い を する 。
0554
,515,34: その 羽音 が どこ か に 消える と 、 琴 の 音 も 遠く かすか に なり 、 やがて 、 足音 も なく 千代乃 が 立ち 現れ て 、 にっこり と 眼 付き で
^
笑み かけ 、 指先 を 痛い ほど きゅっと 握りしめる … … 自惚れ きっ た 妄想 だ 。
0556
,101,12: 信子 は 娘 の 手 を 取っ て 、 にっこり 頬
^
笑み かける 。
0778
,628,7: 彼 は ニコニコ 一 力 に
^
笑み かけ ながら 、
0787
,476,6: と 新 十 郎 に
^
笑み かけ られる と 、 虎 之 介 は 暗い 顔 で 重々しく うなずい た 。
0790
,617,16: 新 十 郎 は 顔 を あげ て 、 いかにも うれし げ に 楠 に
^
笑み かけ 、 同じ 文句 を くりかえし た 。
0845
,484,2: そして 、
^
笑み かけ た 。
思い定める
(思う.定める)
延べ語数:
9
0432
,47,16: あり たく 思う のみ なら ず 、 そう 努力 し て 行こ う と 心 に
^
思い 定め て 居る 。
0442
,38,8: 彼女 が 、 ここ に 置い た と
^
思い 定め て 居 た 細々し た もの が 、 ここ に は なく て 案外 な 隅っこ で 見つかる こと は これ 迄 も 珍しく なかっ た 。
0536
,11,19: こう 言っ た からには 、 誰 に 一 厘 の 厄介 も かける こと は でき ない と
^
思い 定め 、 一 人 の 丁稚 を 追いまわし 、 女手 一つ で 店 を やっ て いき まし た 。
0789
,711,76: 手紙 と お金 と の 引き換え の 使命 を 無事 果す の が 不安 の ため に 倅 に 同行 護衛 を もとめ た の が 事 の 起り です が 、 わが子 の 自慢 と お笑い かも 知れ ませ ん が 、 親 の 慾 目 ながら も 、 これ に まさる 頼もしい 男 の 心当り も なく 、 秘密 を うちあけ て 裏切る こと の ない 心当り の 者 も 他 に ない と
^
思い 定め た すえ に 、 生活 の 幅 も 目 の 届く 幅 も せまい 女 の 判断 で は あり ます が 、 わが子 一 正 に だけ は 秘密 の あらまし を うちあけ て しまっ た の です 。
0890
,235,6: … … 貞 阿 は そう
^
思い 定める と 、 暫く じっと 瞑目 し た 。
0890
,306,46: この 物語 を 耳 に し まし た とき 、 あまり の 事 の 似通い に わたくし は 胸 を つか れ 、 これ ばかり は 姫 の お 耳 に 入れる こと で は ない 、 この 心 一つ に 収め て 置こ う と
^
思い 定め まし た が 、 なおも 日数 を 経 て 何 ひとつ お 土産 話 も ない 申訳 な さ に 、 ある 夕まぐれ つい この お話 を 申 上げ まし た ところ 、 もはや 夕闇 に まぎれ て 御 几帳 の あたり は 朧 ろ に 沈ん で おり ます なか で 、 忍び音 に 泣き 折れ られ まし た 御 様子 に 、 わたくし も 母親 も 共々 に 覚え ず 衣 の 袖 を 絞っ た こと で ござい まし た 。
1036
,321,32: しかし ね 、 事 に よる と 、 お ばあちゃん は 、 あの 『 お 壇 さん 』 の ある 江 州 の 家 こそ 、 自分 の 死場所 と 、 きっと
^
思い 定め て いる の じゃ ない か 」
1132
,141,22: 「 拙者 は 散々 考え抜い た 末 、 一念 発起 し て 、 お 綾 殿 を 見返し て やろ う と
^
思い さだめ た が ——」
1174
,2361,14: 駅 の 食堂 で 食事 を 注文 し て 、 彼 は そう
^
思い 定め た 。
盛り上げる
(盛る.上げる)
延べ語数:
9
0378
,68,1: 四角く
^
もり 上げ た 土 の 上 において ある 机 が 傾い て 、 その 上 に 白い 茶わん が ころがっ て いる 。
0448
,284,15: と 、 大きな 盆 の 上 に 、 綺麗 に 飾っ た 包 物 を
^
盛り あげ て 、 正面 の 大 扉 から 現れる 。
0572
,130,31: 楊 さん は 煙草 に 火 を つけ て くれ 、 茶 を 運ん で くれ た が 、 やがて 渋い 色 の 三つ の 器 に 莫大 な 量 を
^
盛り あげ た 饅頭 が 出 て き た 。
0715
,322,21: 次ぎ に は ザヴィエル が 乗物 に 乗り まし て 、 また その後 に は 船長 が 土産物 を 沢山 に
^
盛り あげ た 姿 で 、 乗り込ん で 参り まし た 。
0821
,359,94: その 下 に は 日本 の ウドン と 支那 の ウドン の アイノコ の よう な もの が 全部 を 占め て い て 、 カナダ ライ に 水 を ナミナミ と 満 し た 場合 に は カナダ ライ の 内部 が 直接 空気 に ふれる 空隙 という もの は なく なる の で ある が 、 日本 の ウドン と 支那 の ウドン の アイノコ の 場合 に 於 て は その 空隙 が ない のみ で なく 更に カナダ ライ の 高 さ と 同じ ぐらい の もの が 上 へ
^
盛り あげ られ て おり 、 更に その 上 に キャベツ 一 個 分 は ない けれども 一 個 の 半分 以下 で は ない らしい キャベツ と キノコ と 肉 など が 積み あげ られ て いる の で ある 。
0842
,1721,9: その ころ の 東京 の は 主として モヤシ を
^
盛り あげ て い た 。
0842
,1724,21: 私 は ナマ の キャベツ は 好き で は ない が 、 チャンポン の 上 に 山 の 如く に
^
盛り あげ て くる ナマ がかっ た キャベツ なら うまい と 思う から 妙 だ 。
0917
,34,8: 三 全体 を 見透し て の 、
^
盛り あげ に 用い られる ところ の 色彩 の 用意 。
1041
,2393,56: 左 の 、 しかも かなり 下 から 分け た 髪 は 、 う しろ 半分 は ダック・テイル を こわさ ぬ よう 頭 の 頂き から 右 うし ろ にかけて なでつけ 、 ま え 半分 は 、 額 に 垂らし た 前髪 を 必須 部分 と し つつ 頭骨 へ 押えつけ ず 極端 な くらい に
^
盛り あげ た 感じ で 頭 の 右 へ もっ て いく 。
習い始める
(習う.始める)
延べ語数:
9
0141
,836,15: この 家 で 、 この ひと に 、 伸子 は ロシア 語 の 初歩 を
^
習い はじめ て いる の で あっ た 。
0141
,10519,10: その ベビー ・ オルガン で 伸子 は 教則 本 を
^
習い はじめ た 。
0141
,16451,16: 伸子 の 茶色 堅 表紙 の ノート の うし ろ に は 、 幾何 を
^
習い はじめる 学生 の ため に 線 、 面 、 立体 と わけ て 、 直線 、 曲線 、 円 、 平面 、 球体 、 円錐 体 など の 基本 図 が つい て い た 。
0612
,2205,24: すみ の ほう に 年号 らしい もの が 書きつけ て ある ので 、 読ん で みる と 1 2 3 4 —— 学校 で
^
習い 始め た 数字 の お けいこ も ついで に やっ た もの らしい 。
0918
,157,5: たいてい 素人 が 芸 を
^
習い はじめ て おもしろく て たまらない 、 自慢 し たく て しようが ない という 三 年 ぐらい が ある 。
0969
,6,23: それ が 今 でも 、 美しく 大切 に 心 に しまっ て あり ます が 、 その 二 年 後 に 箏 を
^
習い 始め て から 今日 まで 、 私 は 明け て も 暮れ て も 自分 の 心 を 磨き 、 わざ を 高める こと に すべて を 向け て まいり まし た 。
0970
,1,14: 私 は 九 歳 の 年 の 六月 一 日 に 箏 を
^
習い 始め て から 、 今年 が 還暦 祝 など と いう と 、 自分 で じじ くさく 感じ て 心細く も ある 。
0970
,18,16: こんな こと を 書い て いる と はて しも ない が 、 私 は 箏 を
^
習い 始め て から は 、 つら さ も 、 悲し さ も 、 うれし さ も 、 いずれ の 時 も 箏 と 二 人 づれ で あっ た 。
0975
,9,3: 箏 を
^
習い はじめる と 、 昨日 より は 、 今日 、 今日 より は 明日 と 言う よう に 、 何 か 希望 が わい て 、 眼 の こと など 忘れ て 心 が 明るく なっ て 来 た 。
見飽きる
(見る.飽きる)
延べ語数:
9
0141
,3077,5: 「 … … 曲芸 も
^
見 あき た し —— 大体 私 たち モスクヷ 人 は 曲芸 を み すぎ ます よ 」
0168
,70,35: 十 数 年 前 に は 、 モスクワ の 細長い 書斎 で 、 日本 から 来 た 女 を 前 に おき ながら 、 私 は 退屈 し て しまっ た わ 、 曲芸 も
^
見 あき た し … … という よう な こと を いっ て い た ベラ ・ イム ベル で さえ も 、 包囲 さ れ た レーニングラード に 翔ん で いっ て 、 その 都市 防衛 の 生活 記録 を 日記 風 に 書い た 。
0505
,786,23: いつも いつも 下 を 見 て テクテク 神妙 に 歩く 栄蔵 も 、 はて し なく 真直 に つづく 土 面 を
^
見 あき て 、 遠い 方 ばかり を 見 て 居 た 。
0518
,4,3: 夏 中
^
見 あきる ほど 見せつけ られ た 彼 の 白雲 は 、 まあ どこ へ 行っ た やら と 思う 。
0628
,58,2: 幸吉 は
^
見 あき なかっ た 。
0642
,299,73: こうして 見直す と 、 成熟 しかけ た ジロリ の 娘 、 親 の 顔 に や ゝ ふくらみ を 持た せ 、 目 は 細から ず パッ チリ し て いる が 、 やっぱり 全体 どことなく 薄く 、 白 々 と 、 父親 の 酷薄 な 気性 を うけ 、 父 の 性 もうけ 、 情火 と 強情 と 冷め た さ を つ ゝ んで 、 すくすくと 延び た 肢体 、
^
見 あき ない もの が ある 。
0856
,59,31: 腕 も 脚 も 、 胸 も 腰 も 、 痩せ て いる よう で 肉 づき の 豊か な 、 そして 肉 づき の 水 々 しく やわらか な 、
^
見 あき ない 美し さ が こもっ て い た 。
0877
,497,7: それでいて 、 どの ジューヴェ も 、 いつも
^
見 あき ぬ 魅力 を 発揮 し て いる の に 驚く という の が 、 たいがい の ひと の いつわら ぬ 告白 です 。
1041
,651,11: お た がい の 、 聞きあき た こと を しゃべり 、
^
見 あき た 顔 を み ない で すむ よう に なる なら 、 車 の 事故 だって いい の だ 。
見落とす
(見る.落とす)
延べ語数:
9
0141
,21953,11: ウィーン で 、 鞣 細工 店 の ショウ ・ ウィンドウ を
^
見 おとさ なかっ た よう に 、 パリ で 、 素子 の 金 を かけ ない 道楽 は 柔かい 絹 の ネクタイ の 、 気に入っ た 意匠 の もの を 見つけ て 、 一 本 二 本 と 買う こと だっ た 。
0163
,37,2: ここ に
^
見 おとす こと の 出来 ない 深刻 な 内面 的 危機 が ある 。
0184
,46,66: 何 年間 も 否定 さ れ つづけ て 来 た 若き 生 の 、 肯定 と 回復 の 一つ の 気 の 如く 、 不安 な つつ みどころ の ない 表現 として 、 自然 と 自意識 の 問題 を 語る とき 大 多数 の 人 は 十 九 世紀 より 現 世代 に この 人間 課題 が どう 進展 し て 来 て いる か さえ
^
見 おとし た 。
0217
,10,26: これら の 作品 の 中 で 、 結核 と 戦争 、 民衆 生活 の 貧困 、 療養 の ため の 社会 施設 と の 関係 が
^
見 おとさ れ て いる の は 一つ も ない 。
0276
,225,18: 平和 に対する この よう な おそろしい ほど 具体 的 な 現実 を 、 石川 達三 という 作家 が
^
見 おとし て いる 現実 こそ 、 あまりに 架空 的 で は ない だろ う か 。
0353
,22,50: バンチ 博士 は 博大 な 彼 の ヒューマニズム と 偏見 の 拒否 に かかわら ず 、 現代 の 世界 に 、 科学 の 成果 に 人間 関係 方面 の 成果 を 加えよ う と する もの として 、 社会 主義 社会 ソヴェト 同盟 が 存在 し て いる 事実 を
^
見 おとし て いる 。
0985
,1924,4: それ を お前 は
^
見 おとし て いる 。
0985
,1925,6: むしろ 、 故意 に それ を
^
見 おとそ う と し て いる 。
0985
,1927,2: 欣二
^
見 おとそ う と なんか 、 し て ない !
思い起こす
(思う.起こす)
延べ語数:
9
0141
,19621,22: だけれども —— 伸子 は 、 メイエルホリド 劇場 で 観 た 彼 の 諷刺 劇 「 風呂 」 の 空虚 さ を
^
想い おこし た 。
0194
,183,10: 彼 の 名 は 彼 の 蒙っ た 虐殺 を
^
想い 起さ せ ます 。
0277
,8,60: 大人 は 自分 たち の 十 代 を かえりみ た とき 、 とかく 、 わたし が その くらい の 年 ごろ だっ た 頃 に は 、 と 、 少年 少女 として の 自分 が おか れ て い た 境遇 と 、 それ につれて 現在 で は 物語 めい て 変化 し て いる その 時代 の 様相 を
^
想い 起す 場合 が 多い らしい 。
0613
,1887,14: 浦上 天主堂 が 聖母 に 献 げ られ た もの で ある こと を
^
想い 起こし ます 。
0617
,793,21: 鶴見 は 今 『 死者 の 書 』 の 中 で その 事 を 叙述 し て ある 一段 を
^
想い 起し て 太い 息 を つく 。
0864
,63,16: 食べ物 屋 が 必要 以上 に 多い という こと は 「 無駄食い 」 という 言葉 を
^
想い 起こさ せる 現象 で 、 大 都会 の 盛り場 なら いざ 知ら ず 、 あまり 日本 の 自慢 に も 小田原 の 自慢 に も なら ぬ 。
1000
,1300,32: それ と 云う の も 、 畢竟 敦 忠 が 母親 似 で あっ た から で 、 中納言 を 見る と 、 遠い 昔 に 会っ た 母 の 風貌 を
^
想い 起し て なつかし さ に 堪え ない と 、 滋 幹 は 幾度 か 記し て いる の で ある 。
1000
,1400,21: そして 、 その 墨染 の 袖 に 沁み て いる 香 の 匂 に 、 遠い 昔 の 移り香 を 再び
^
想い 起し ながら 、 まるで 甘え て いる よう に 、 母 の 袂 で 涙 を あまた ゝ び 押し 拭っ た 。
1076
,172,58: 船具 や 船 の 破片 に は たまたま 文字 の 痕 が あっ て 、 遠い 海上 の 悲しみ を 伝う る もの が あり 、 一方 に は また 名 も 知ら ぬ 色々 の 貝類 を ゆり 上げ て 、 「 その 玉 も てこ 」 と 詠じ た 昔 の 歌 の 風情 を 、
^
想い 起さ し むる 場合 も あっ た 。
住み始める
(住む.始める)
延べ語数:
9
0141
,18564,53: 伸子 の その こだわり の ない 食慾 や 、 もう どこ へ 行こ う と も 思っ て い ない 人間 の 無 雑作 さ で 寝台 の 上 に とりちらさ れ て いる パリ 好み の ネッカチーフ や ハンド ・ バッグ など は 、 その 部屋 に 自分 以外 の 者 が
^
住み はじめ た 目新し さ と 同時に 、 やっと 永年 なじん で 来 た 生活 が そっくり そこ に 戻っ た 感じ を 素子 に 与え て いる の だっ た 。
0612
,150,18: 原子 野 に は 復員 者 たち が 焼け跡 を わずか に 片づけ 、 小屋 を 建て て
^
住み 始め て い た 。
0621
,10,18: そう なっ て 何 年 か あと に 、 この 山 に 一 人 の 山賊 が
^
住み はじめ まし た が 、 この 山賊 は ずいぶん むごたらしい 男 で 、 街道 へ で て 情 容赦 なく 着物 を はぎ 人 の 命 も 断ち まし た が 、 こんな 男 で も 桜 の 森 の 花 の 下 へ くる と やっぱり 怖し く なっ て 気 が 変 に なり まし た 。
0621
,286,11: 男 と 女 と ビッコ の 女 は 都 に
^
住み はじめ まし た 。
0762
,93,21: 水風呂 以前 に も 、 私 は 七 ツ 八 ツ の 頃 から の 海水浴 狂 で 、 東京 に
^
住み はじめ て 、 何 が 切なかっ た か と いう と 、 夏 に 思う よう に 海水浴 の でき ない こと など が 、 その 一つ で あっ た 。
0852
,3,30: そして 私 の 身辺 に は 、 釜 、 鍋 、 茶碗 、 箸 、 皿 、 それ に 味噌 の 壺 だの タワシ だ の と 汚らしい もの まで
^
住み はじめ た 。
0852
,78,4: 鍋 釜 食器 が
^
住み はじめる 。
1073
,4410,20: それら 縁類 の 家族 も 、 また いつか 、 豊田 の 館 の 附近 に 、 門 を 並べて
^
住み 始め た 。
1076
,281,27: ところが 一方 に 現代 の いわゆる 常識 に 依っ て 、 そんな 事 が 有る もの か と 否認 し つつ 、 そん なら どうして 人 が
^
住み 始め た の か を 、 合点 が 行く よう に 説明 し て みよ う と し なかっ た の は 、 何だか お互い の 怠慢 で あっ た よう で 気 が 咎める 。
引き据える
(引く.据える)
延べ語数:
9
0141
,13082,16: 泰造 は 、 避け て 来 て い た 重苦しい 問題 の 前 に 心ならずも
^
ひき 据え られ た 表情 に なっ た 。
0141
,20685,5: 素子 の 前 に
^
ひき すえ られ て い た よう な 、 ホテル の 室 で の 気分 は 、 何と 苦しかっ たろ う 。
0508
,888,8: とお 久美 さん を 自分 の 前 へ
^
引き 据え た 。
0734
,33,13: 吾 吉 の 野郎 を よこし ます から 、 本堂 か なんか へ
^
引き すえ て 、 仏 様 の 前 で コンコン と 説教 し て 下さい な 」
1012
,56,12: 追い 駈け て 行っ て 、 搦め 捕っ て これ へ
^
引き 据え エ !
1072
,3318,15: 黒衣 黒 覆面 の 賊 の ひとり は 、 自身番 の 明り の 下 に
^
ひき すえ て みる と 、 何と 、 年頃 三 十 二 、 三 の 、 抜ける ばかり 色 の 白い 、 そして 眼 に 張り を もっ た 、 見る から に 凄 艶 な 年増 女 で あっ た 。
1072
,6974,36: こころ を 鬼 に 、 励まし 合っ て 、 ついに 今夜 —— たった今 、 ふたり は 、 江戸橋 自身番 の 内 へ 、 ひとまず 縄付 として 、 お 袖 の 身 を 、 土間 へ
^
引き すえ た の で ある が 、 さて 、 非情 有情 こもごも に 、 胸 へ せまっ て 、 しばし は 、 面 を あげる 気力 も なかっ た 。
1072
,7531,8: 大亀 は 、 ぺたんと 、 白洲 に
^
曳き すえ られる と 、 越前 守 の 姿 も 見上げ ず 、 終始 、 う な 垂れ た まま だっ た 。
1073
,8044,16: —— はからずも 、 その 敵 の 妻 が 、 こんど は 、 自分 の 前 に
^
ひき すえ られ て いる 。
斬り捨てる
(斬る.捨てる)
延べ語数:
9
0098
,550,3: 今 しばらく は
^
斬り 捨て だ 。
0103
,135,34: その ムシャクシャ し て いる 腹の中 へ 、 グッ と 棒 でも 突っ込ん だ よう に 、 わたし の 言葉 が はいっ た の です から 、 わたし に対する 憎しみ は 烈しく 、 あくまでも
^
斬り すてよ う と 、 わたし の 後 を 追って 、 西条 様 が 、 露 路 へ 駈け 込ん で 来 た の は 、 当然 の こと か と 存ぜ られ ます 。
0312
,29,6: 士族 の 町人 、 百姓 に対する
^
斬り すて ご めん の なくなっ た こと を 徳 と し た 。
0316
,63,26: 徳川 時代 、 武士 と 町人 百姓 の 身分 制度 は きびしく て 、 町人 から の 借金 で 生計 を 保つ 武士 に も 、
^
斬り すて 御免 の 権力 が あっ た 。
0621
,28,45: 山賊 は 始め は 男 を 殺す 気 は なかっ た ので 、 身ぐるみ 脱がせ て 、 いつも する よう に とっとと 失せろ と 蹴 とばし て やる つもり でし た が 、 女 が 美し すぎ た ので 、 ふと 、 男 を
^
斬り すて て い まし た 。
0621
,108,23: それ は いちばん 醜く て 、 ビッコ の 女 でし た が 、 男 が 逃げ た 女 を 一 人 あまさ ず
^
斬り すて て 戻っ て き て 、 無造作 に ダン ビラ を ふり あげ ます と 、
0682
,536,20: 河 を 渡っ て 斬り かかっ た が 、 敵 方 に 斬り 負け 、 道三 は 道 塵 を
^
斬り すて て 、 血刀 ふり さげ て 床几 に 腰かけ 、 ホロ を ゆすっ て 笑っ た 。
0708
,91,21: 追放 後 も 婦女子 を たぶらかし た こと を きい て 、 国々 へ 追手 を かけ て ヒッ 捕え て
^
斬り すて た 。
1072
,8194,7: いささか たり と 、 口 濁し たら
^
斬り 捨てる ぞ 」
蹴り付ける
(蹴る.付ける)
延べ語数:
9
0098
,405,45: 横 に い た 別 の 兵士 は どこ まで も 黙黙 として 一 語 も 発せ ず 、 笑い も し なかっ た が 、 彼 の 降りる 停留所 まで 来 た とき 、 ぎっしり 詰っ た 重い 軍 袋 を 足 で
^
蹴り つけ 、 プラット へ 突き 落し た 。
0112
,1104,11: 源 さん は こんな 事 を 云っ て 石 を
^
けり つけ た 。
0543
,290,4: 私 は それ を
^
蹴り つけ て やり まし た 。
0676
,461,15: 運 わるく その 片足 の 膝小僧 が 夏川 の 睾丸 を し た ゝ か
^
蹴り つけ た から 、 たまらない 。
0732
,348,13: 一 叫び ごと に 足 を あげ て 、 正宗 菊松 を
^
蹴り つけ 、 踏みつけ た 。
0947
,1638,18: 愛一郎 は 、 手 を ふり 放し て 立ちあがる と 、 カオル の 肩 の あたり を
^
蹴り つけ た 。
0947
,2461,22: なか のけ はい を 聞きすまし て いる ふう だっ た が 、 その うち に 、 ドスドス と 乱暴 に ドア を
^
蹴り つけ た 。
0948
,536,7: 深く 沈ん で 、 湖底 を
^
蹴り つけ た から だ と われわれ は 考える ので 、 岸 に 近い ところ で 落ちこん だ という 説 に は 、 承服 し にくい の です 。
0995
,713,10: ( 更に 腰 の へん を 三つ 四つ と
^
けり つけ 、 つづい て 首 の ところ を 、 踏みにじる ) や い 、 立っ て 、 かかっ て 来 て 見ろ !
押し勧める
(押す.勧める)
延べ語数:
9
0098
,3360,27: いま 私 の 会お う と し て いる 人 たち は 、 この 広い 平野 全面 の 村 村 に 設計 を 与え 、 実行 に
^
押し すすめ 、 危機 に 応じる 対策 を 練り 、 土地 と 人 と の 生活 の 一切 に 号令 を 下し て いる 本部 で ある 。
0141
,661,8: 「 要するに プロレタリア ・ リアリズム を 一 歩
^
押し すすめ た もん じゃ ない です か 」
0152
,38,56: 今日 、 文化 と 思想 と の 自由 を 云い 、 その 自由 な 発展 の 可能 を 語る なら ば 、 それ は 重く 苦しかっ た これ まで の 十 数 年間 を 、 文化 人 が 理性 の 勝利 を 確信 し つつ どんな 形 で 、 文化 の 本質 を 守り つづけ 、
^
押し すすめ て 来 て い た か という 点 へ の 見直し なし に 、 真 の 歩み 出し は 不可能 な の で ある 。
0205
,236,19: 一方 の 力 は 、 日本 を 防壁 として 確立 さ せる ため に 一層 積極 の 方法 を
^
押し すすめ はじめ た 。
0227
,63,36: 今 ここ に 提出 さ れ て いる いくつ か の 問題 を 、 事実 上 私 たち の 発意 と 、 集結 さ れ た 民主 力 と で 、 一 歩 ずつ 解決 に
^
押し すすめ て ゆく 、 その 一足 が 、 私 たち の 眼路 はるか に 、 広々 と し た 民主 日本 、 封建 から 解か れ 、 美しく 頭 を もたげ た 日本 女性 の 立ち姿 を 予約 し て いる の で ある 。
0241
,12,28: これら の 国 の 女性 は 、 ほんとう に 有無 を いわさ ず 、 愛情 の 懐 から 男 たち を 奪わ れ 、 野蛮 と 不条理 で
^
押し すすめ た 戦争 の うち に 愛する 者 たち を 死なし た 。
0311
,47,41: 私 たち 働く 男女 が 、 自分 たち の 生涯 について 真面目 に 考え 、 選挙 について も 組合 について も 、 一 人 ずつ 責任 を もっ て 、 進歩 の 方 へ 、 民主 的 な 方 へ と
^
押し すすめる よう に 生活 を 導い て ゆか なけれ ば だめ です 。
0877
,757,9: さて 、 話 を もう少し 具体 的 に
^
押し すすめ て いき ましょ う 。
0878
,141,4: こういう 分け 方 を
^
押し すすめる と 、 結局 、 光 、 色 、 音 、 影 、 声 、 言葉 、 線 、 運動 、 という 風 な 、 極めて 抽象 的 な 単位 要素 まで 還元 し なく て は なら なく なる が 、 そういう 理論 の ため の 理論 は 、 ここ で は 取りあげ ない こと に する 。
取り寄せる
(取る.寄せる)
延べ語数:
9
0098
,3031,58: 前 に は 由良 の 利枝 と 同村 で 料亭 の 酌婦 を し て い た の を 、 長老 の 漁色 の 網 に ひき 上げ られ て 坐っ て み た ものの 、 一家 の 経済 の 実権 は 六 十 過ぎ の 先妻 の 息子 に ある から 、 こうして 由良 から 魚 を
^
取り よせ ひそか に 売り 貯え て いる らしい 。
0687
,32,28: 放 善 坊 は 舌なめずり し ながら シャニムニ 余 を 旅館 へ 引きあげ た が 、 さすが に いささか 気 が 咎め て か 、 筆紙 を
^
取り よせ て 一 句 示し た 。
0744
,474,38: 上野 の 杜 の ナンバーワン 女形 出身 など ゝ いう と 彼 で は ない か と 気 に かかり 、 男娼 の 写真 が で ゝ いる など ゝ きく と 、 わざわざ 雑誌 を かり たり
^
取り よせ たり 、 その 中 に 彼 が い ない か と 気がかり の せい な の で ある 。
0747
,160,13: テーブル も イス も あっ て ビール を のも う と 思え ば
^
取り よせ て のめる 仕掛 だ が 、 ボーイ と おぼしき 風 態 の 人物 が いる わけ で は ない 。
0785
,135,38: この 疑い は 当然 誰 の 頭 に も 起る こと で あっ た から 、 彼 の 身辺 は 最も 深く 当局 の 洗う ところ と なっ た が 、 彼 が 秋田 から ヘップリコ を
^
取り よせ た よう な 時間 も ツテ も なく 、 彼 が それ を 混入 し た よう な 証拠 は ない 。
0786
,456,16: 新 十 郎 一 行 は メクラ 三 人 と 一 しょ に スシ を
^
取り よせ て 食べ ながら 、
1072
,1216,7: 「 いや 、 きょう は 屋敷 から
^
取り よせる つもり だっ た の だ 」
1167
,169,9: 魯迅 は ドイツ の コーロウィッチ の 版画 集 を
^
取り よせ て 、 複製 を 上海 で 自分 で 作っ て 、 人々 が 版画 に 興味 を もつ よう に し た 。
1167
,191,15: そして 酸素 吸入 を し なけれ ば いけ ない と いう ので 、 それ を
^
取り よせ た 。
滴り落ちる
(滴る.落ちる)
延べ語数:
9
0098
,236,5: 南瓜 の 尻 から
^
滴り 落ちる 雨 の 雫 。
0098
,2234,6: 鮮紅 の 茨 の 実 が
^
滴り 落ち た 秘 玉 の よう で 、 秋 の 空 が その 実 の 上 で あくまで 碧 く 澄ん で いる 。
0098
,2443,22: 淡彩 の 墨絵 だ が 、 しばらく 芸術 品 から 遠ざかっ て い た 近ごろ の 生活 中 、 一 点 ぽとりと
^
滴り 落ち て 来 た 天 の 美 禄 を 承け た 気持ち で 、 日ごろ 眼 に する 山川 は 私 の 眼 から 消え失せ た 。
0141
,8577,21: ちょうど 伸子 の 小指 の さき ほど ある 紫 水晶 が 金 台 の 上 に ぷっちりとのっていて 、 その 紫 から
^
滴り おち た ひと しずく の 露 という 風情 に 小粒 な ダイアモンド が あしらわ れ て いる 。
0142
,1252,33: その 数 日 は 、 それ まで の 数 年間 の くらし の 精髄 が 若松 の かおり を こめ た 丸い 露 の 玉 に 凝っ て 、 ひろ子 の 心情 に
^
滴り おちる よう な 日々 で あっ た 。
0863
,176,11: そこ に は 地下 の 霊 液 が ぽたり ぽたり と
^
滴り 落ち 、 そして 硝石 で 被わ れ た じめじめ し た 壁 の 堺 が 見え まし た 。
1013
,631,25: 万里 の 海風 が 颯々 として 、 ここ に 立っ て い て も 怒 濤 の 飛沫 で から だ から 、 雫 が
^
滴り 落ち そう な 気 が し ます 。
1013
,2117,9: その 辺 に なお 血痕 斑 々 として 、
^
滴り 落ち て いる か と 疑わ れ ん ばかり 、 肌 に 粟 の 生ずる の を 覚 ゆる 。
1172
,561,21: 黄昏 の 薄い 光 の 中 で 、 私 は 私 の 足許 の 兵隊 の 額 から 、 脂汗 が
^
したたり 落ちる の を はっきり と 見 た 。
見積もる
(見る.積もる)
延べ語数:
9
0096
,355,2: どう やすく
^
見 つもっ て も 億 円 のけ た の もうけ 仕事 だ 。
0141
,15870,20: マダム・ルセール が 通っ て 来 て 働く よう に なっ て から 、 泰造 は 一 日 およそ いくら と
^
見 つもっ て 、 三 日 分 ほど ずつ まとまっ た 金 を 、 マダム・ルセール に 自分 で わたし て い た 。
0205
,181,8: 世界 に は 、 きょう 、 少く
^
見 つもっ て 六 億 の 男女 が 平和 を 擁護 し 第 三 次 の 戦争 を 挑発 する ファシズム に 反対 し て 民族 の 生活 と 文化 の 自立 を 確保 しよ う と し て いる 。
0505
,413,39: 「 私 も な 、 今 つくづく 思う て 見 た ん や が 、 金 出し て もらう に しろ 、 どい だけ ずつ 入る ん や か はっきり 知れん で は 、 うち あか ん さかい お前
^
見 つもっ て 見 て ん か 。
0505
,929,37: 栄蔵 は 、 木 なり を 見 て 来 た 「 政 」 に 、 年 も 食っ て 居る 事 だ し 、 虫 も つい て 居 ない の だ から 、 廉 く
^
見 つもっ て も 七 八 十 円 が もの は ある と 云っ た 。
0507
,304,6: 他 の 小 作男 に
^
見 つもら せ て も 、 小作 米 だけ は 不作 でも 十分 あがる 面積 と 質 を 持っ て 居 た 。
0732
,1420,9: それで 大体 六 万 から 七 万 石 と
^
見 つもっ とる 。
0981
,1951,4: しかし 、 どんなに 低く
^
見 つもっ て も だ な
1101
,193,8: 雪 が 降る 日 は 、 多く
^
見 つもっ て も 、 滞在 期間 中 の 三 分の 一 か 、 四 分の 一 くらい として 計画 を 立て た 。
吸い寄せる
(吸う.寄せる)
延べ語数:
9
0084
,1406,11: 真空 が できる という こと は 、 そこ へ コーヒー を
^
吸い よせる こと に なる ん だ 。
0141
,10330,21: 何 心 なく 新聞 を 開い た 伸子 の 眼 が 、 おどろい た まばたき とともに 、 第 一 面 に
^
吸い よせ られ た 。
0142
,295,12: 視線 は 窓 の 外 を 駛 り すぎる 外 景 に
^
吸い よせ られ て いる 。
0338
,0,54: 各 地方 の 文化 ・ 文学 運動 が これ まで 経験 し た むずかし さ の 中 で 一番 主 な もの は 、 ほんとに 若い 人々 の 自主 的 な 活動 として 成長 し にくく 、 何 か の こと で その 地方 の 文化 ボス 、 文学 ボス の まわり に
^
吸い よせ られ て しまう こと で は ない でしょ う か 。
0621
,122,13: そして 、 目 も 魂 も 自然 に 女 の 美し さ に
^
吸い よせ られ て 動か なく なっ て しまい まし た 。
0621
,125,12: 女 が 美し すぎ て 、 彼 の 魂 が それ に
^
吸い よせ られ て い た ので 、 胸 の 不安 の 波立ち を さして 気 に せ ず に い られ た だけ です 。
0910
,64,1:
^
吸い よせ られる よう な 苦闘 が 、 ここ から 始まる 。
0987
,2696,50: 友吉 … … ( 追いつめ られ た 者 の よう に 、 その へん を キョロキョロ 見 まわし たり し て い た が 、 やがて 自分 の 顔 前 一 尺 くらい の ところ に 突きつけ られ て いる 木山 の 真率 な 眼 つき に ヒタ と
^
吸い よせ られ て ) … … あの 、 それ は 、 … … 僕 は その —— いえ 、 今度 の 戦争 で 、 あなた がた は 勝ち まし た 、 日本 は 負け まし た 。
1073
,7824,31: かすか に 、 体 の 線 や 黒髪 の 端 に 、 波 の よう な けいれん を 描き 、 まったく 、 人々 の 魂魄 を 自分 の 唇 元 に
^
吸い よせ た と 思う と 、 天性 の 美しい 音声 に 、 金鈴 の よう な 威 を もたせ て 、 やおら 、 こう 、 神 の 託宣 を 告げ た もの で ある 。
運び入れる
(運ぶ.入れる)
延べ語数:
9
0082
,1459,18: 山形 警部 の 脳 を 移植 し た 人造 人間 の からだ は 電圧 電気 室 に
^
はこび 入れ られ た 。
1076
,696,11: いわゆる 大和 船頭 が 南方 より 、 これ を 本州 に
^
運び 入れ た という 証拠 は 得 られ まい が 、 とにかく に 一方 は 竜宮 すなわち ニルヤ と の 交通 が 、 なお 続い て いる こと を 信ずる 島々 で あっ た 。
1150
,81,63: 焼け トタン と 枯れ た 雑草 と 、 石 と 煉瓦 と 、 焼け 残り の 材木 の 山 で 、 それ は 足 の 踏み ども あり ませ ん が 、 少女 幸子 は 巧み に その間 を 縫っ て 、 裏口 の そば の 、 蓋 に なっ た 地下道 に もぐり込む と 、 スティーム の 釜 の 燃料 など を
^
運び 入れる 口 から 、 巧み に ビル の 中 に は いる の でし た 。
1150
,347,19: 「 君 と 幸子 さん 姉 弟 が 潜り込ん だ という 地下 室 の 暖房 装置 の 石炭 を
^
運び 入れる 口 は 、 あの 通り 狭く て 君 が 潜り込む の が 精一杯 だ 」
1174
,2856,13: 舟 は すでに 用意 が ととのい 、 釣 道具 や 餌 も
^
運び 入れ られ て い た 。
1175
,293,24: 好意 で 加勢 し て やっ て いる の に 身勝手 な こと を 言う な と 思っ た けれども 、 とにかく すべて を
^
運び 入れ まし た 。
1175
,1181,17: そして 食堂 から 戻っ て くる と 、 もう 野呂 は 畳 を 自分 の 部屋 に
^
運び 入れ 、 すまし た 顔 で 莨 など を ふかし て い まし た 。
1175
,1187,21: 僕 が 昼飯 に 出 て いる 間 に 、 僕 の 畳 を 野呂 は そっくり 自分 の 部屋 に
^
運び 入れ 、 その あと に 自分 の 畳 を 立てかけ て 置い た に 違い あり ませ ん 。
1177
,71,6: 控え室 に やっと 荷物 を
^
運び 入れる と 、 ベース の 小林 が いっ た 。
眠り続ける
(眠る.続ける)
延べ語数:
9
0079
,662,5: 二 十 四 時間 は
^
睡り つづける だろ う 。
0138
,1164,14: そう 思い 、 体 を 少し ずらせ て 場所 を あけ 、 そのまま 又
^
眠り つづけ た 。
0141
,18469,49: 大きい 窓 を もっ た 国際 列車 の 車 室 の なか で は 座席 の 隅 の 外套 かけ で 質素 な イギリス 製 の 茶色 外套 が 夜 から 朝 へ 、 朝 から 昼 へ と 無言 に 揺れ 、 その 下 で 、 伸子 は
^
眠り つづけ て 来 た の だっ た 。
0833
,192,9: もっとも 全然 コンコン と イビキ を かき 通し て
^
ねむり つづける 人 も あり ます ね 。
1038
,7,5: 妻 は 隣室 で
^
眠り 続け て いる 。
1038
,17,4: 妻 は まだ
^
眠り 続け て いる よう だ 。
1038
,165,12: 翌日 も 、 妻 は 意識 不明 の まま 、 やはり
^
眠り 続け て いる 。
1038
,181,8: しかし 、 妻 は 依然 すやすや と
^
眠り 続け て いる の で あろ う 。
1182
,495,44: 巻貝 の 白い 螺旋 形 の 内部 の つやつや 光っ た すべすべ し た ひやっこい 奥深く に ヤドカリ の よう に もぐりこん で じっと 寝 て い たい 誰 が 訪ね て き て も 蓋 を あけ ない で
^
眠り つづけ こっそり 真珠 を 抱い て でき たら そのまま ちぢこまっ て 死に たい 蓋 を きつく しめ て 奥 に 真珠 が 隠さ れ て いる こと を 誰 に も 知らせ ない で
見忘れる
(見る.忘れる)
延べ語数:
9
0079
,1899,2: 太陽 を
^
見 忘れ ない よう に し て 下さい 。
0615
,41,13: 茂吉 文学 の 愛唱 せら れ て いる 奥 に 、 更に
^
見 忘れ られ た 真実 が ある 。
0642
,533,12: 崇拝 する 姉 君 の 社長 の 貫禄 という 奴 を お
^
見 忘れ が ない よう に 、 という アサハカ な 示威 戦術 で ある が 、 私 という 奴 は いったん 、 弱気 に なる と ダラシ が なく て 、 今 は もう 、 病院 を 訪れる に は 、 ヤス子 の 同伴 が なく て は 恥辱 を 受ける よう な 不安 が あっ て 、 毎々 ヤス子 を 拝み倒す の で あっ た 。
0757
,537,30: コチ トラ 、 自慢 じゃ ない が 、 トランク に 札束 あり 、 と 見破っ て この かた ツラツラ 目 に 沁み こま せ て おき まし た んで 、
^
見 忘れ ない ツモリ です わ 」
0773
,289,10: 身体 つき や 顔 に 特徴 が ある ので 、
^
見 忘れる こと は あり ませ ん が 、 あの 教会 で は 、 ついぞ 見かけ た こと の ない 婦人 です 」
0784
,135,5: まさか 私 の 顔 を
^
見 忘れ は 致さ れ まい 」
1073
,6612,35: 「 とき に 、 相馬 殿 ( 彼 も 、 以前 の よう な 呼び捨て を やめ て 、 世間 で いう よう に 、 そう 呼ん だ )—— そこ に いる 女性 を お
^
見 忘れ は ある まい の 。
1143
,177,1: 「
^
見 忘れ た の か 、 僕 は 丹波 丹 六 だ よ 、 そして 今 は 、 この ビルディング の 小使 兼 守衛 さ 」
1175
,1060,2: 僕 を
^
見 忘れ て い た らしく 、 不審 げ に 僕 を 見 まし た が 、 不破 数馬 の 件 だ と 口 を 切る と 、 やっと 思い出し た らしく 言い まし た 。
下り始める
(下る.始める)
延べ語数:
9
0079
,1113,14: そして その 反動 で 、 こんど は から だ が す ー う と
^
下り 始め た 。
0081
,1831,13: 玉太郎 も 、 伯爵 を うながし て 、 穴 の 中 へ
^
下り はじめ た 。
0600
,173,6: 女 は 先 に 立っ て
^
下り 始め た 。
0863
,328,15: ペンダア 君 は 発着 所 へ の 細い 山道 を 、 ひとり 呟き ながら
^
下り 始め た 。
0993
,888,11: ( 草 を 踏む 音 を さ せ て 坂 を
^
くだり はじめる )
1000
,1378,19: … … … と 、 尼 は しずか に 花 の 下 を 去っ て 、 その 崖 を
^
下り 始め た 。
1013
,1076,8: 承知 し て 私 は 道 を
^
下り 始め まし た が 、 姉妹 は 湖 で ボート でも 漕ぎ ながら 私 が 曲り角 近く まで 下っ て ゆく の を 計っ て い た の かも 知れ ませ ん 。
1037
,875,6: やがて 工夫 が 電柱 から
^
下り 始める 。
1177
,228,2: 幕 が
^
下り はじめ た 。
待ち受ける
(待つ.受ける)
延べ語数:
9
0071
,1663,29: 正吉 も カン ノ 博士 も 、 共に 耳 を そばだて て 、 警鈴 の 次に 高 声 器 から とび出 し て くる はず の アナウンス を
^
待ち うけ た 。
0079
,1462,34: 二 人 は 、 この 一 週間 ばかり 、 毎日 の よう に 浮見 が 原 へ 通い 、 博士 が 樽 ロケット に 乗っ て 地上 へ 下り て くる の を
^
待ち うけ た 。
0504
,190,17: 今 来る か —— 今 来る か 、 悲しい 黒装束 の 使者 を 涙 ながら に
^
待ち うける その 刻々 の 私 の 心 の 悲し さ —— 情な さ 、 肉親 の 妹 の 死 は 私 に どれ ほど の 悲しみ を 教え て 呉れ た 事 だろ う 。
0549
,36,3: 何 か を
^
待ち うけ てる よう で 、 そして 、 温い が 淋しい 感じ だ 。
0862
,232,4: 彼 の 出現 を
^
待ち うける よう に なっ た いま の 自分 の 心境 を 私 は 自分 でも 不可解 に 思う 。
0918
,351,25: 「 今 」 と 簡単 に いっ て いる この 「 今 」 が 、 こころ の 調子 次第 で 、 後 に 向っ て
^
待ち うける よう な 「 今 」 と 、 前 の ほう に 向っ て 出発 点 と なる よう な 「 今 」 と 、 二つ の 感じ を もっ て いる の で ある 。
1072
,7947,10: われ ら から すすん で 、 あなた の お越し を
^
待ち うけ た の じゃ 。
1114
,245,24: 経 之 が 間もなく 踵 を 返そ う と する と 、 不意 に 、 全く それ は 先ほど から の 機会 を
^
待ち うけ た よう に 、 北 の やかた の 方 から 、 姿 は 見え ない が 、 叢 の かげ から 起っ た 声 が 、 経 之 の うし ろ から 叫ば れ た 。
1153
,918,31: もっとも 現在 まで の 四 十 年間 に は 、 関東大震災 、 日本製紙 の 合併 、 第 二 次 大戦 後 の 混乱 と まだまだ 多く の 苦難 が 私 を
^
待ち うけ て い た が 、 三 十 歳 まで に 味わっ た つら さ を 思え ば 、 むしろ 軽い もの だっ た 。
寄り集まる
(寄る.集まる)
延べ語数:
9
0062
,59,6: 人 と 、 人 が
^
寄り 集まっ て 作る 社会 だ 。
0062
,1607,7: せっかく 頭脳 を 持っ た 人間 が
^
寄り 集まり ながら 、 共通 の 言語 を 持っ て い なけれ ば 我々 は 社会 を 築き え ない 。
0547
,2,5: ごく 些細 な こと が
^
寄り 集まっ て 、 雲 の よう に 、 心 の 青空 を 蔽う の で ある 。
0564
,0,5: 四方八方 から 線路 が
^
寄り 集まり 、 縦横 に 入り乱れ 、 そして また 四方八方 に 分散 し て いる 。
0569
,516,20: 何 か の 気配 を 感じ て 、 警戒 する か の よう に 、 一同 は 一つ 所 に
^
寄り 集まる 。
0600
,257,9: そんな の が 、 上野 駅 附近 に
^
寄り 集まっ て 、 うようよ し て いる 。
0601
,325,10: しばらく 静か に 拝ん で いる と 、 魚 も
^
寄り 集まっ て 静か に なる 。
0612
,3025,9: 同じ 力 を もっ た たくさん の 蛙 が
^
寄り 集まっ て 、 夜通し がやがや 騒い で いる ばかり で ある 。
1074
,28,7: 人 が 何 か の 折 に
^
寄り 集まっ て 、 生まれ故郷 の 風物 を 談 り 、 または 小さな ころ の 思い出 を 話し合う 場合 に 、 いつ でも 最も 多く 話題 に 上る の は 、 祭礼 で なけれ ば 、 この 年中 行事 の どれ か の 日 の 出来事 で あっ た 。
吐き掛ける
(吐く.掛ける)
延べ語数:
9
0062
,1018,15: もちろん けなげ な ミ ニラ も 、 ワクチン の 薬液 を 巨大 ウイルス めがけ て
^
吐き かけ て おっ た よ 。
0062
,1642,18: きっと 至る ところ に はりめぐらさ れ た 坂村 健 の 美意識 の 網 の 目 に 唾 を
^
吐き かけ 、 これ を 破ろ う と する はず だ 。
0546
,243,42: あと で お 姉 さま に 伺う と 、 遠く の 林 の 中 を 馬 が 駆け て い たり 、 家 の まわり を 馬 が 歩い て い たり 、 裏口 に 馬 が ふ ー っと 鼻息 を
^
吐き かけ たり 、 みんな 馬 の こと ばかり だっ た 。
0612
,571,14: わが 亡き あと 、 誠一 や カヤ ノ が 、 こんな 言葉 を
^
吐き かけ られる の か ?
0985
,2254,2: ツバ ぁ
^
吐き かけ て やりゃ 、 たくさん だい !
0994
,1225,4: … … ツバ を
^
吐き かけ たく なる 。
0995
,1877,20: おれ が 、 おれ の カラダ が ダメ に なっ て —— そい で 、 おれ に ツバ を
^
吐き かけ た の は 、 お前 だ !
1000
,857,40: 尊 意 が 、 咽喉 が 渇い て おい で ゞ しょ う と 云っ て 柘榴 を すゝ め た の を 、 丞相 は 取っ て 口 に 啣 んで ひしひし と 噛み砕き 、 妻戸 の ふち に
^
吐き かけ た か と 思う と 、 見る く 一 条 の 火焔 と なっ て 燃え 上っ た が 、 尊 意 が 灑水 の 印 を 結ぶ と 、 たちどころに その 火 が 消え た 。
1071
,243,17: むしろ 宣 和書 院 の 一員 と 聞い た とき は 、 むか と 、 唾 でも
^
吐き かけ て やり たい よう な 衝動 すら あっ た 。
貰い受ける
(貰う.受ける)
延べ語数:
9
0060
,6667,17: 結婚 し た ポール ・ ジョブズ 夫妻 に 、 スティーブン は 生後 間もなく 養子 と し て
^
もらい 受け られ た 。
0589
,439,7: 「 折角 の もの だ から 、
^
貰い 受ける つもり だっ た が 、 あんな こと が あっ て は … … 。
0743
,237,15: 一念 通じ て 、 彼女 が 先ず 一 万 五 千 円 の 玉代 を
^
もらい うけ 、 かく て 、 彼 の 所持 金 は 九 万 八 千 円 に なっ た が 、 それ 以下 に は 減っ て い ない という こと だ から 、 ほか の 差入れ は 未だに ケン が 見え ない の で ある 。
0759
,116,9: 放 二 は 人 の 着古し た もの を
^
貰い うけ て 身 に つけ て い た が 、 それ を 整然と 着こなし て 、 人 に 不快 を 与え ない 。
0787
,575,5: 「 来 た 人 から
^
貰い うける 場合 の ほか は 手 に 入ら ぬ でしょ う 」
0825
,237,34: 系図 や 大 般若 経 の 写本 や 昔 の 獅子 面 など を 見せ て もらっ た あと で 、 コマ 神社 の 歴史 について の 薄 ッペラ な 本 など を
^
貰い うけ 、
1072
,615,34: 男子 が ない ので 、 同族 の 弥 右 衛門 忠 高 の 家 から 、 七 男 の 市十郎 ( 幼名 は 求 馬 ) を 、 十 歳 の とき 、
^
もらい うけ た 。
1072
,4017,44: 勘蔵 は 、 前 の 江戸 町 奉行 、 松野 壱岐 守 の 部下 だっ た の を 、 大岡越前守 が 就任 の とき 、 たって 壱岐 守 に 請う て 、 越前 守 が 、 自分 の 与力 の 中 へ 、
^
もらい うけ た もの だっ た 。
1075
,288,9: 繩 と 蓆 は あと で この 家 が
^
もらい 受ける と いう が 、 ともかく も 相応 の 長い 繩 が いる で あろ う のに 、 それ を 当人 たち に は 知らせ ず に 、 ひそか に 用意 を する という の は 大きな 好意 で あり 、 それ を また 、 氏神 社 に つなぐ という の も 、 信心 の 一つ の あらわれ で あっ た 。
刷り切れる
(刷る.切れる)
延べ語数:
9
0060
,2046,16: 傲然 と 君臨 する 雄 の 胸 の 羽 は 、 交尾 を 繰り返す ため に
^
すり 切れ て いる 。
0091
,1287,34: 怪 老人 の 住ん で い た と 思わ れる 地点 は 分っ た が 、 しかし そこ に は 茶碗 の かけ ら 一つ 発見 さ れ ず 、 ただ 草 が すこし
^
すり 切れ て 、 赤い 地 は だ が で て いる 箇所 や 、 竹 か 棒 を たて て あっ た らしい 跡 が 見つかっ た だけ で あっ た 。
0144
,182,44: それら の ゴタゴタ の 間 で 「 結構 さん 」 は 、 朝 から 晩 まで 鉛 を 溶かし たり 、 小さい 天秤 で 何 か を はかっ たり 、 指 の 先 を 火傷 を し て うん うん とう なっ たり 、
^
すり 切れ た 手帳 を とり 出し て 、 それ へ 何 か しきりに 書き込ん だり し て いる 。
0242
,241,9: ほか の 日 に は 書斎 の カーペット が
^
すり 切れ て いる ほど 机 の ぐるり を 歩き 廻っ て 、 朝 九 時 から 夜中 まで 仕事 し て いる カール も 、 日曜日 ばかり は イエニー と 子供 たち と の 完全 な とりこ に なっ た 。
0470
,291,9: フランス 藍色 の 彼 の 服 は 襟 が
^
すり 切れ た 。
0553
,216,73: ビル の 影 から 、 唇 の 赤い 洋装 の 背 の 低い 女 が つと 出 て 来 て 、 自分 を 影 の 中 に 置き 、 相手 に 燈火 を 受け させる 位置 で 、 囁き かけ 、 ねえ 、 と 顔色 を うかがい 、 あそん で 、 と 視線 を 胸 から 腰 へ すべらし 、 ゆか ない 、 で 足 先 まで 見て取り 、 ズボン の 膝 が
^
すり 切れ 靴 が 泥まみれ に なっ て おれ ば 、 ぷいと 横 を 向い て しまう 、 その 女 の 、 商売 柄 の 眼 の 鋭さ も 、 また 、 男 の みすぼらしい 服装 も 、 恥 かしい より 寧ろ 悲しく は ない か 。
0674
,13,25: 海 から 上 つ て くる 男 に 向 つて 誰 か と 叫ぶ と 、 あゝ 、 あんた か 、 と 、 男 は
^
すり 切れ た やう な 声 で 答 へた ゞ け だ つ た 。
1162
,25,21: ぼく は 、 とっさ に そう 云っ て 、 自分 の よごれ 切っ た 霜降り の 身 装 や 、
^
摺り 切れ て いる 片ちんば の 下駄 や 、 何 日 も 洗っ た こと の ない ぼうぼう と し た 長髪 や 、 何 日 も 放ったらかし に なっ て 髯 の なか に 埋まっ て いる この 自分 の 、 キリスト を 悪人 に 仕立て た みたい な 風貌 など を 意識 さ せ られ て しまっ た の で ある 。
1174
,853,20: 封印 は 私 が 切っ た の で は なく 、 長年 持ち 廻っ た せい で 、 自然 に
^
すり 切れ て しまっ た の だ 。
飛び下りる
(飛ぶ.下りる)
延べ語数:
9
0060
,1471,5: では 、 もう一度 地上 に
^
飛び おりる の か 。
0082
,3124,13: ひょっとしたら 、 X 号 は 、 ロケット を 着陸 さ せ て 、
^
飛び おりる つもり かも 知れ ない ぞ 、 全速力 で 追撃 せよ 」
0082
,3172,7: ひょっとしたら 、 あの まえ に ロケット から
^
飛び おり て 、 どこ か に かくれ 、 まだ 生き のこっ て 再挙 の 日 を 待っ て いる の で は ない だろ う か 」
0581
,258,7: 眼 を つぶっ て 二 階 から
^
飛び おり た よう な あの 気持ち 、 それ を どう すれ ば よい の でしょ う 。
0616
,42,48: なん でも 霜 の ひどく 下り た 朝 の こと で 、 山 の ほう から 追わ れ て 来 た らしい その 鹿 は 、 丁度 その 石 崖 の ところ まで 来る と 、 ちょい と 背後 を ふりむい て から 、 其処 を すうっ と
^
跳び おり て 、 下 の 畠 の なか を 湯川 の ほう へ 一散 に 逃げ て いっ た 。
0831
,295,5: 私 は 跣 足 で
^
飛び おり て 「 それだけ は 勘弁 し て 下さい 」 と 必死 に なっ て 頼ん だ の です 。
0988
,5639,15: 途中 で その 筋 の 手 に つかま つ た 事 や 、 列車 から
^
飛び おり て 逃げ たり し た 事 が 數囘 あり ます 。
0989
,1825,19: ( これ は 下 を 覗く ひま も 無く 、 いきなり その 穴 から 下 へ パッ と
^
飛び おり て 消える 。
0993
,188,7: 壮 六 ( 馭者 台 から
^
飛び おり て ) 直ぐ で やす から 、 ち ょっくらお 待ち なし て 。
使い過ぎる
(使う.過ぎる)
延べ語数:
9
0034
,312,9: 何 を やらし て み て も 、 力いっぱい
^
つかい すぎ て 、 後 に なる ほど 根 まけ し て しまう という いつも の 癖 が 、 こんな 話 の しかた に も 出 て しまっ た わけ で 、 いわば 自業自得 です が 、 しかし こう なれ ば もう どうにも しようが ない 、 駈 足 で 語ら し て もらう ほか は あり ます まい 。
0079
,1209,19: しかし やがて 、 人間 が 発明 する で あろ う ところ の 重力 を 減らす 装置 を 、 うんと
^
使い すぎる と 、 あの よう な 大 椿事 が もちあがる でしょ う 。
0141
,22323,11: 「 あちら の 御 両親 は 、 わたし が お金 を
^
つかい すぎる 女 だ と お 思い に なっ て いる ん です 。
0759
,7663,8: 「 梶 さん は 、 お 世辞 を
^
使い すぎる し 、 無愛想 でも あり すぎる し 、 憎み すぎ も する し 、 愛し すぎ も する の です 。
0767
,177,13: 「 父 は 月 に 一定 の お 小遣 しか くれ ず 、
^
使い すぎ た から と いっ て 請求 し て も 、 全然 とり あっ て くれ ませ ん でし た 。
0767
,179,8: 一定 の 小遣 しか くれ ず 、
^
使い すぎ て 請求 し て も とり あっ て くれ ない 父 と 離れ て 、 自分 の お金 が もうけ たかっ た と いう 。
0767
,181,0:
^
使い すぎ た 金 を 請求 する こと の 当然 な の を 信じ て いる よう で ある 。
0983
,356,15: 番頭 一 ばってん が 、 おとど し みたい に 柳 町 で 金 ば
^
使い すぎ て 材木 代金 に まで 手 ば つけ て 日田 に 帰ら れん ごと なっ ちゃあ お互い に 困り ます けん な 。
1075
,123,24: 他 の 地方 に も まったく 無い と いう ほど で は ない が 、 わたし の 故郷 で は いくぶん か これ を
^
使い すぎ て い た 。
汲み交わす
(汲む.交わす)
延べ語数:
9
0027
,1678,10: その 夜 、 友人 と わずか なお 酒 を
^
汲み 交し 、 泊め て もらう 事 に し て 、 私 は 朝 まで 一睡 も せ ず に 、 れい の ノート に 読みふけっ た 。
0549
,272,26: 傷 の 手当 や 後片付け が すむ と 、 私 と 照代 は 、 炬燵 に 火 を いれ て あたり 、 あらためて 酒 を
^
くみ 交し た 。
0551
,119,14: 私 は 宗吉 と 差し 向い 、 隠居 所 の 室 で 酒 を
^
くみ 交し た 。
0759
,3974,11: 長年 の 仇敵 が すべて を 忘れ て 粗茶 を
^
くみ 交し 、 四方山話 に ひたる 。
0759
,8356,8: 青木 と 長平 は おそく まで 酒 を
^
くみ 交し た が 、 長平 は 相 変ら ず 、 一向に 親身 の 心配 を し なかっ た 。
0774
,497,15: 君 は 三 十 日 の 夕方 に も 夢 之 助 と 酒 を
^
くみ 交し つつ 結婚 の 時期 と 方法 を 相談 し た と 夢 之 助 は 言っ て いる が 、 同時に 二 人 の 女 と 同じ こと を 相談 し て い た の か ね 。
1037
,1635,21: その 夜 、 私 達 は 例 によって 「 レーヴン 」 に 集り 、 京都 に 残る 人達 と 酒 を
^
汲み 交わす 。
1039
,463,14: 私 達 は 涼風 の 吹き 通る 旅館 の 部屋 で 、 ビール を
^
汲み 交わし ながら 、 来年 の 花時 に 妻 の 故郷 を 訪ねよ う と 、 話 を 決め た 。
1073
,3624,15: 来る 者 は 、 拒ま ず 、 誰 と で も 、 杯 を
^
くみ 交わし た 。
喚き散らす
(喚く.散らす)
延べ語数:
9
0019
,86,17: 笠井 氏 は 既に 泥酔 に 近く 、 あたり かまわ ず 大声 を 張り あげ て
^
喚き 散らす ので 、 他 の 酔客 たち も 興 が 覚め た 顔つき で 、 頬杖 なんか つき ながら 、 ぼんやり 笠井 氏 の 蛮声 に 耳 を 傾け て い まし た 。
0038
,144,25: その 位 混む と 、 乗客 は 次第に 人間らしい 感覚 を 失っ て 、 自然 動物 的 な 感覚 に なっ て 、 浅ましく
^
わめき 散らす の だっ た が 、 わずか に 人間 的 な 感覚 と いえ ば 、 何となく みじめ な 想い と 、 そして 突如 と し て 肚 の 底 から こみ上げ て 来る 得体 の 知れ ない 何もの か に対する 得体 の 知れ ぬ 怒り で あろ う か 。
0062
,2741,17: 国際 電話 を かける たび に 「 あそこ の 国 番号 は 何 番 だ 」 と
^
わめき 散らす 必要 も もはや なく 、 静か に カントリー ・ コード の 一覧 表 の ウインドウ を 一つ 開け ば 良い で は ない か 、 と 考え た の で ある 。
0098
,224,69: 農民 のみ と は 限ら ず 、 一般人 の 間 に も 生じ て いる この 不通 線 は 、 焼け た もの 、 焼け 残り 、 出征 者 や 、 居残り 組 、 疎開 者 や 受入れ 家族 、 など 幾多 の 間 に 生じ て いる 無 感動 さ の 錯綜 、 重複 、 混乱 が 、 ひん 曲り 、 捻じ あい 、 噛みつき あっ て 、
^
喚き ちらし て いる の が 現在 だ 。
0466
,500,35: —— 売笑 婦 に なじみ も あっ た が ね 、 彼女 等 が 愉快 そう に し て 居る の は 、 それ 、 子供 が 怖 ろ し さ を かくす ため に
^
喚き 散らす だろ う 、 あれ と 同じ な の だ よ 。
0775
,451,7: 明日 から 日本 中 駈け まわっ て
^
喚き ちらし 言いたて て やる から 覚え て や がれ 」
0818
,499,12: その 憎々し げ な 表情 から 、 呪 咀 の 言葉 を
^
わめき ちらし て いる の だろ う と 想像 できる 。
0836
,292,26: 菊 乃 さん は 音 も なく 影 の よう に 静か に 自ら 永遠 に 去っ た けれども 、 ガラッ 八 の 私 は
^
喚き ちらす よう に 、 叫び たい よ 。
1182
,583,2: 詩 を
^
わめき 散らし たい
眠り掛ける
(眠る.掛ける)
延べ語数:
9
0019
,166,16: と お 念仏 みたい な 節 で 低く 繰りかえし 繰りかえし 唄い 、 そうして 、 ほとんど
^
眠り かけ て いる 様子 に 見え まし た 。
0020
,48,16: 私 は 葡萄 酒 の 闇屋 の 大きい 財布 の 中 に いれ られ 、 うとうと
^
眠り かけ たら 、 すぐ に また ひっぱり 出さ れ て 、 こんど は 四 十 ちかい 陸軍 大尉 に 手渡さ れ まし た 。
0141
,8661,13: いつの間に とろり と し た の か 、 伸子 は 自分 が
^
眠り かけ た の に おどろい た よう に し て 枕 の 上 で 眼 を あい た 。
0603
,32,17: そんな こと を ぼんやり 考え ながら 、 猫 は 眼 を ほそめ て 、 うっとり と
^
眠り かけ まし た 。
0603
,287,18: 大きな 椎 の 木 も 、 日 の 光 の なか に 静まりかえっ て 、 うっとり と
^
眠り かけ てる よう でし た 。
0674
,229,56: 四郎 と共に 、 否 、 かの 妖美 なる 姿態 と共に 同じ 運命 を 辿る こと は 彼 の 願望 で あつ た けれども 、 彼 の 真実 の 願望 と 余り に も 同じ こと が 起つ た ので 、 重い 地底 に ど ろくし た 彼 の 陰鬱 な 毒 血 の 中 から
^
眠り かけ て ゐ た 希望 や 諧謔 的 な キャプリス まで 身 を 起し て き た 。
0781
,731,10: また 三枝子 さん が 来 た とき に 、 半ば
^
ねむり かけ て い た らしい が 由也 に 起さ れ た の か 起き 上っ て みる と 、 まさに そこ へ 手燭 を もっ て 現れ た の が 三枝子 さん で あっ た から 、 いきなり とびつい て 手 を 握っ た が 、 すると 三枝子 さん が 手燭 を 落し た から 、 マックラ に なる 。
0784
,454,21: 通 太郎 を 連れ て 戻る と 、 宗久 は 自分 が 命じ た こと を 忘れ た よう に
^
眠り かけ て い た 。
0988
,1484,19: 」 と ブツクサ 言 つて も 、 「 うん 、 うん 」 と 答える だけ で 、 もう 半分
^
眠り かけ て 、 くつ つき そう な マブタ を し て い た 。
開き始める
(開く.始める)
延べ語数:
9
0011
,142,10: あたたかく なっ て 、 そろそろ 桜 の 花 が
^
ひらき はじめ 、 僕 は その 日 、 前進 座 の 若手 俳優 の 中村 国男 君 と 、 眉山 軒 で 逢っ て 或 る 用談 を する こと に なっ て い た 。
0060
,1378,5: 三月 末 に は
^
開き はじめ た 桜 は 、 四月 に 入り 入学 式 の 相次ぐ 時期 に は すっかり 満開 と なる 。
0060
,7878,44: アメリカ で 標準 と なっ た マイクロソフト の ベーシック を いち早く 搭載 し た 点 は 、 PC — 8 0 0 1 の 大きな 売り物 と 好意 的 に 受けとめ られ て おり 、 CP / M も この 時期 、 販路 を
^
開き はじめ て い た 。
0061
,204,15: 双方 の 弱み を 補い合い 、 電子 出版 と インターネット は 、 新しい 世界 を
^
開き 始め て いる 。
0141
,21172,14: 河 に 向っ た 公園 の リラ の 花房 は 、 三 分 どおり
^
開き はじめ て 白 や 紫 紅色 の 豊か な 花房 の まわり に 熊蜂 が とん で い た 。
0170
,26,60: そして 、 フランス 、 イギリス 、 ドイツ と 全 ヨーロッパ に 拡がっ て 、 それ まで の 中世 的 な 暗い 王権 と 宗教 と の 圧迫 から 、 自由 に のびのび と 人間 性 を 解放 しよ う と する 運動 と なり 、 社会 生活 と 文化 は 全面 的 に ヨーロッパ の 近代 へ の 扉 を
^
ひらき はじめ た 時代 で あっ た 。
0170
,187,6: ヨーロッパ に ルネッサンス の 花 が
^
開き はじめ た 時代 から 日本 が 武家 時代 に 入っ た という こと を 、 私 たち は 忘れ て は なら ない と 思う 。
1013
,867,23: と 、 六蔵 の 手 が 捲き揚げ 機 へ かかっ て 、 ガラガラ と 重い 水門 の 扉 が 、 少し ずつ
^
開き 始め ます 。
1013
,1925,23: ス … … ス … … ス … … ス … … と そこ の 障子 が 少し ずつ 、 少し ずつ
^
開き 始める 。
抱き始める
(抱く.始める)
延べ語数:
9
0003
,1456,47: 最初 の あの 新鮮 な おののき を 、 何事 に 於い て も 、 持ち つづけ て い たい もの だ 、 と その 時 つくづく 思っ た の だ が 、 この 道場 の 生活 に対して も 、 僕 は もう そろそろ いい加減 な 気持 を
^
抱き はじめ て いる の で は なかろ う か 、 と マア 坊 に 怒ら れ て はっと 思い当っ た という わけ な の だ 。
0060
,1023,24: 西 和彦 の 力強い 説明 を 聞く うち 、 渡辺 和也 は ビル ・ ゲイツ なる 人物 、 そして マイクロソフト に 興味 を
^
抱き はじめ た 。
0060
,4145,20: 予想 外 の 成功 が 続く 中 で 、 大内 自身 が パーソナル コンピューター の 可能 性 に 確信 を
^
抱き はじめ た から で は ない 。
0060
,6453,20: そう 書い た 時点 で 、 渡部 は PC — 9 8 0 1 の 成功 に 確信 を
^
抱き はじめ て い た 。
0309
,15,20: 今日 私 たち は こういう 文化 の あり方 と 、 文化 という もの について の 理解 に対して 大きい 疑問 を
^
いだき はじめ た 。
0395
,7,32: そして 世界 の 人民 の ますます 多数 が 、 その よう に レーニン を 愛し つづけ て いる ソヴェト 人民 の 感情 に 一 年 一 年 と より ふかい 共感 を
^
抱き はじめ て き て いる の は 何故 だろ う 。
0413
,3,39: 過去 三 年 あまり つづい て 来 た 女 ばかり の 生活 に 微妙 な 単調 さ を 感じる 心 が 動き はじめ て いる と 同時に 、 自分 の 書く 作品 の 世界 に も 、 疑問 を
^
抱き はじめ て いる 時期 で あっ た 。
0877
,676,17: そして 、 そこ から 、 「 教養 」 そのもの について 、 ある 意味 で の 不信 を
^
抱き はじめ て いる よう です ね 。
0984
,44,18: しかも 、 その よう な 疑い 、 または 確信 を 、 彼 が どこ から どういう 理由 で
^
抱き はじめ た か について は 、 まったく 触れ て い ない の で ある 。
思い上がる
(思う.上がる)
延べ語数:
9
0003
,1197,4: なんて 、 妙 に
^
思い あがっ た 、 先輩 ぶっ た 言い方 を し まし た が 、 なに 、 竹 さん なんか の 事 は 気 に する な 、 と いう だけ の 事 な ん だ 。
0114
,984,3: 千世子 は
^
思い あがっ た 様 に 笑っ た 。
0647
,213,4: 私 は つまり
^
思い あがっ て い た の だ 。
0759
,7428,0:
^
思い あがっ て いる 、 という 一語 に 全て が つき て いる 。
0826
,208,0:
^
思い あがっ た 小僧 が 名人 に なら なく て 良かっ た という の が 万 人 の 胸 の うち で あっ た の で ある 。
0852
,404,0:
^
思い あがっ て い た 。
0985
,2360,19: まるで ヒステリィ を 起し た 犬 っ ころ の よう な —— 痛い の は 自分 だけ だ と
^
思い あがっ た 所 から 来る センチメンタリズム ——
0985
,2413,6: 兄さん は 、 ちっと ばかし
^
思い あがり よう が 過ぎ やし ない か ?
0987
,2700,2: … …
^
思い あがっ て い た と も いわ れ ます 。
掻き上げる
(掻く.上げる)
延べ語数:
9
0002
,731,16: 私 は 起き て 、 ベッド の 上 に 坐り 、 両手 で 髪 を
^
掻き あげ 、 お母さま の お 顔 を 見 て 、 ふ ふと 笑っ た 。
0003
,1160,13: 摩擦 が すん で 引きあげる 時 に 、 竹 さん は おくれ毛 を
^
掻き 上げ て 、 妙 に 笑い 、
0003
,1848,18: 」 マア 坊 は 僕 から 離れ て 、 顔 を 仰 向 に し て 髪 を
^
掻き 上げ 、 あ は は と 笑っ た 。
0014
,97,266: この 二 番目 の 女房 は 、 私 が 本郷 に 小さい ミルクホール を ひらい た 時 、 給仕 女 として 雇っ た 女 で 、 ミルクホール が 失敗 し て 閉鎖 に なっ て も そのまま ずるずる と 私 の ところ に 居 つい て しまい まし て 、 この 女 は また 金 を 欲し がる 事 、 あたかも 飢渇 の 狼 の 如く 、 私 の 詩 の 勉強 など は てんで 認め ず 、 また 私 の 詩 の 友人 ひとりひとり に対する 蔭 口 は 猛烈 を きわめ 、 まあ 俗 に 言う しっかり 者 みたい な 一 面 が あり まし て 、 私 の 詩 の 評判 など は どう だって かまわ ない 様子 で 、 ただ もう 私 の 働き の 無い 事 を ののしり 、 自分 ほど 不仕合せ の 者 は 無い と 言っ て 歎 き 、 たまに 雑誌 社 の 人 が 私 の ところ に 詩 の 註文 を 持っ て 来 て くれる と 、 私 を さし 置い て 彼女 自身 が 膝 を すすめ て 、 当今 の 物価 の 高い 事 、 亭主 は 愚図 で 頭 が 悪く て 横着 で 一つ も 信頼 の 出来 ぬ 事 、 詩 なんか で は とても 生活 し て 行か れ ぬ から 、 亭主 を これから 鉄道 に 勤め させよ う と 思っ て いる 事 、 悪い 詩 の 友だち が つい て いる から 亭主 は この まま で は 、 ならず者 に なる ばかり だろ う という 事 、 にこり と も せ ず 乱れ た 髪 を
^
掻き あげ 掻き あげ 、 あたかも その 雑誌 社 の 人 が 仇敵 か 何 か でも ある みたい に 、 ひどく 憎々し げ に まくしたて ます ので 、 わざわざ 私 の 詩 を 頼み に 来 て 下さる 人 たち も 、 イヤ な 顔 を し て 、 きっと 私 と 女房 と 両方 を 軽蔑 なさっ て しまう の でしょ う 、 早々 に 退却 し て しまい ます 。
0023
,0,120: 奥さま は 、 もと から お客 に 何かと 世話 を 焼き 、 ごちそう する の が 好き な ほう でし た が 、 いいえ 、 でも 、 奥さま の 場合 、 お客 を すき と いう より は 、 お客 に おびえ て いる 、 と でも 言い たい くらい で 、 玄関 の ベル が 鳴り 、 まず 私 が 取次ぎ に 出 まし て 、 それから お客 の お 名前 を 告げ に 奥さま の お 部屋 へ まいり ます と 、 奥さま は もう 既に 、 鷲 の 羽音 を 聞い て 飛び立つ 一瞬 前 の 小鳥 の よう な 感じ の 異様 に 緊張 の 顔つき を し て い らし て 、 おくれ毛 を
^
掻き 上げ 襟 もと を 直し 腰 を 浮かせ て 私 の 話 を 半分 も 聞か ぬ うち に 立っ て 廊下 に 出 て 小走り に 走っ て 、 玄関 に 行き 、 たちまち 、 泣く よう な 笑う よう な 笛 の 音 に 似 た 不思議 な 声 を 挙げ て お客 を 迎え 、 それ から は もう 錯乱 し た ひと みたい に 眼 つき を かえ て 、 客間 と お勝手 の あいだ を 走り 狂い 、 お鍋 を ひっくりかえし たり お 皿 を わっ たり 、 すみません ねえ 、 すみません ねえ 、 と 女中 の 私 に おわび を 言い 、 そうして お客 の お 帰り に なっ た 後 は 、 呆然 として 客間 に ひとり で ぐったり 横坐り に 坐っ た まま 、 後 片づけ も 何 も なさら ず 、 たま に は 、 涙ぐん で いる 事 さえ あり まし た 。
0103
,141,22: 空い て いる 左手 を 鬢 へ 持っ て 行き 、 女 の くせ で 、 こぼれ て いる 毛筋 を 、
^
掻き あげる よう に いたし まし た が 、 八口 や 袖口 から 、 紅色 が チラチラ こぼれ て 、 男 の 心持 を 、 迷わ せる よう な ところ が あり まし た 。
0508
,1031,50: 最後 の 一句 を お 久美 さん は 何とも 云え ない 細く 優しい 声 で 心から 云っ て 、 こみあげ て 来る 感情 を 押える に 力 の 足り ない 様 に 膝 を ムズムズ 動かし たり 下 を 向い て 後れ毛 を 丁寧 に 耳 の わき に
^
掻き 上げ たり し た 。
1073
,3704,8: 将門 は 、 指 で 髪 を
^
掻き あげ た 。
1135
,4,26: そう いい 乍 ら 、 天野 久左衛門 は 、 五 本 の 指 を 櫛 に し て 、 乱れ かかる 前額 の 髪 を
^
掻き 上げ ます 。
住み慣れる
(住む.慣れる)
延べ語数:
9
0002
,263,5: そうして もう 、 この 永年
^
住み なれ た お家 から 出 て 行っ て 、 伊豆 の 小さい 山荘 で 私 と たった 二 人 きり で 、 わびしい 生活 を はじめ なけれ ば なら なく なっ た 。
0071
,1791,6: モウリ 博士 は 月世界 に
^
住み なれ た せい で 敏感 だっ た 。
0081
,623,19: この おんぼろ 筏 で も 、 われわれ が 今 持っ て いる 最大 の 交通 機関 で あり 、
^
住み なれ たい え だから ね 」
0538
,43,63: 土浦 の 方 で 、 農場 を やっ て いる 姉妹 も い ます し 、 京都 で 商業 を やっ て いる 姉妹 も い て 、 東京 を 引き上げ て 来い 来い と やかましく 言っ て は くれる ん です が 今更 気がね を し ながら 他人 の 世話 に なる 気 も し ませ ん し 、 やっぱり 長い 間
^
住み なれ た 処 と 言う もの は こんなに なっ て も 離れ られ ない ん です よ 。
0773
,494,4: 邪教 という 環境 に
^
住み なれ て 、 世良田 ほど の 男 も 別 天王 を 救う に 人 を 殺す 暗愚 な 手段 を 用い て しまっ た が 、 恋 に 盲 いる と 、 頭 の 冴え の 非凡 なる もの も 一朝 に し て 曇る の が 人間 の 常 で も ある の さ 。
0780
,252,36: なんと 挨拶 の 仕様 も ない 困っ た 気持 で ある が 、 左近 は そういう 俗世 の 小事 に は 全く 無 関心 の 様子 で 、 その 冷 さ は 人情 の 世界 に
^
住み なれ て いる 志 道 軒 の ハラ ワタ を 凍ら せる よう な 妖し さ だっ た 。
1055
,55,11: アイヌ は もともと 遙 か 北方 の 寒い 地方 に
^
住み なれ た 民族 で あっ た 。
1055
,58,54: この ルㇷ ゚ は 実は すなわち 「 とける もの 」 という 意味 で 、 これ によって 彼等 は 氷 を ノーマル な スタンダード な 状態 と 考え て い た こと が 明らか に なる し 、 氷 を ノーマル な 状態 と 考える こと は 、 彼等 が 永く 酷寒 の 地 に
^
住み なれ て 、 北方 人 の 心 に なり きっ て い た こと を 示す もの で あり ます 。
1153
,375,2: しかし
^
住み なれ た 大阪 は やはり 恋しい 。
解し得る
(解す.得る)
延べ語数:
9
0822
,163,21: 二 度 しか 現れん の も 双 児 や 兄弟 と 同じ 意味 や 同じ 原則 を 示し て いる と
^
解し 得る でしょ う 。
0822
,185,85: そして 実際 は クマ ソ と 日本 武 尊 の 運命 を 一身 に 合せ た 悲劇 的 な 運命 の 者 の 方 が 実は 征服 し た 方 の 正 理 を もつ もの でも あっ た 、 即ち 日本 の 本来 の 首長 で あっ た 、 という こと を 五 瀬 命 の 兄弟分 神 たる もの が 征服 者 で 正統 の 日本 の 第 一 祖 たる 神武 天皇 で ある こと によって 示さ れ て も いる と
^
解し うる の で あり ます 。
0863
,133,13: 尨 大 な 稀覯 本 の 蒐集 その 中 に は 稀 に
^
解し 得 ない 本 も あっ て 、 大 部分 は アラビア 語 だっ た と 思い ます 。
1000
,1107,44: 滋 幹 は 他日 成長 し て から 、 此 の 詩 が 白 氏 文集 に ある 「 鶴 を 失ふ 」 と 云う 題 の 五言 律詩 で ある こと を 発見 し た ので 、 当時 は 何 の こと か
^
解し 得 なかっ た の で ある が 、 しかし 此 の 文句 は それから 後 も 、 父 が た びく 酒 に 酔っ て は 口 号 んで い た こと が ある ので 、 耳 に 胼胝 が 出来る ほど 聞かさ れ た もの で あっ た 。
1039
,513,10: 瞬間 、 その 患者 は 、 どういう わけ か
^
解し 得 ない ほど 、 激しく 瞬き を し た と いう 。
1047
,79,76: 天皇 が 現 つ 神 で あら れる という の は 、 政治 的 権力 が 宗教 的 の もの で ある ( 「 あき つ 神 と 大 八嶋 国 しろしめす 」 ) という 意義 の こと で あり 、 部族 の 首長 の 地位 において 政治 的 権力 と 宗教 的 権威 と の 分化 し なかっ た 未開 時代 の 多く の 民族 に 共通 な 思想 の うけつが れ た もの として
^
解し 得 られる ので 、 日本 が まだ 多く の 小国 に 分裂 し て い た 時代 において も 、 その 小国 の 君主 の 地位 は みな そう で あっ た らしく 、 日本 全土 の 君主 と なら れ た 皇室 のみ に 特有 の こと で は なかっ た 。
1047
,113,46: 皇室 と 国民 と を 君臣 という 語 で いいあらわす こと は 、 エド 時代 の 末期 まで は なく 、 メイジ 時代 に なっ て から 次第に 世 に 行わ れる よう に なっ た が 、 これ は 語義 が 変じ た もの として
^
解し 得 られよ う 。
1076
,2058,3: 私 の
^
解し 得 た かぎり で は 、 家畜 の 数 が おびただしく 、 広い 野原 で は 千 匹 万 匹 と 、 群 を なし て 寄せ 集め られ 、 狭い 細 路 を 追う て 行け ば 、 昔 シダマ を 見る よう に 、 続々 と 繋がっ て 集まっ て くる 。
1076
,2141,42: ともかく も タマ も て 身 を 粧う 風習 の 是 ほど 根強い 種族 が 、 この 美しく し て また 由緒 ある 宝貝 だけ を 、 まったく 構い つけ ず に い た という こと は 、 単なる 偶然 と は
^
解し 得 られ ない 。
憎み合う
(憎む.合う)
延べ語数:
9
0780
,332,4: おまけ に 銘々 が
^
憎み 合っ て 仲 が わるく なる だけ だ 」
0836
,120,2: 大 そう
^
憎み あっ て ケンカ 別れ と なっ た 例 も あっ た よう だ 。
0851
,52,7: 私 と 母 と の 関係 は
^
憎み 合う こと で あっ た 。
0913
,19,11: ただ 過剰 で ある こと の 理由 で 、 こんなに
^
憎み あっ て いる 人間 の 集合 は 、 いずれ の 文化 段階 に も 存在 し なかっ た で あろ う 。
0979
,431,7: そいつ が 、 わけ も なし に
^
憎み 合う !
0981
,782,1: 互いに
^
憎み 合っ て 闘っ て いる 姿 に 一番 似る の です
0995
,802,15: あんまり ひどい 目 に 逢っ て いる と 、 おたがいに ケイベツ し 合っ て 、
^
憎み 合う よう に なり ます よ 。
1068
,20,49: 生理学 者 、 ノーベル 医学 賞 受賞 ) という 人 が 、 第 一 次 大戦 後 に 出し まし た 「 人間 愚か なる もの 」 という 本 が あり ます が 、 この 本 の 中 で リシェ が 、 人間 は どうして 果てし も なく 、
^
にくみ 合い 、 殺し 合う こと を やってき た か 。
1175
,1243,3: もう 僕ら の
^
憎み 合い 、 嫌がらせ の し 合い は 、 すでに 業 の 域 に 達し て い て 、 他人 の 言葉 が 耳 に 入る 段階 を はるか に 通り過ぎ て いる の です 。
射抜く
(射る.抜く)
延べ語数:
9
0625
,41,108: それ が 大友皇子 に も 当る し 、 聖徳太子 か 、 太子 の 嫡男 たる 山代 王 に も 当る し 、 日本 武 尊 に も 当る 方 で 、 神話 中 の 人物 に も その 分身 は タクサン あり ます が 、 日本 の 中 ツ 国 を 平定 する ため に 天 照 大神 に 命ぜ られ て タカマガ 原 から 日本 の 中 ツ 国 へ 降り て き た 天 の ワカヒコ の ミコト 、 下界 で 恋人 が でき て 一向に 命じ られ た 平定 事業 に とり かから ぬ ので 天 照 大神 の 投げ た 矢 で 胸 を
^
射 ぬか れ て 死ん で しまう 。
0667
,927,5: 清人 は 肱 鉄砲 で
^
射 ぬか れ た やう に うろ た へ て 、
0783
,202,12: 短銃 を 握れ ば 六 発 が 一 ツ の 孔 を
^
射 ぬき ます 」
0787
,203,7: 弓 の 矢 が 心臓 を
^
射 ぬい て い た 。
0787
,268,50: 「 番頭 川根 の 語る ところ に より ます と 、 今 から 約 十 五 年 前 、 蛭川 家 が まだ 武蔵 の 国賀 美 郡 の 故郷 に おっ た ころ 、 先代 の 番頭 今居 定 助 と 申す 者 が この 神 の 矢 に
^
射 ぬか れ て 殺さ れ た という 話 な の です 」
0787
,278,34: 再々 強談判 を 重ね た あげく 、 一夜 の こと 当家 先代 の 番頭 今居 定 助 と 申す 人 が オーカミイナリ の 先祖 の 古墳 と 申す ところ で 神 の 矢 に
^
射 ぬか れ て 殺さ れ て おり まし た 。
0787
,435,10: 背 から 胸 へ 神 の 朱 の 矢 で
^
射 ぬか れ て こ とぎれ て い た 。
0822
,343,15: 天 の ワカ 彦 が 天 照 大神 の 返し 矢 で 胸 を
^
射 ぬか れ て 死ん だ の は 藍 見川 の 左側 です が 、 両面 スクナ の ヒダ 伝説 に よる と 、 彼 が ミノ へ 出陣 し て 矢 で 負傷 し て 敗退 し た 地点 は ブギ 郡 の 下保 で 、 実に 藍 見川 を はさん で ちょうど 右 と 左 な の です 。
1062
,72,9: わが 片目 を 、 イケマ の 小 矢 が
^
射 ぬい た 。
至り得る
(至る.得る)
延べ語数:
9
0612
,1096,9: これ は 神 の 摂理 を 信じ て 初めて
^
至り 得る 心境 で ある 。
0622
,118,12: 何 万 、 何 億 の 堕落 者 は 常に 天国 に
^
至り 得 ず 、 むなしく 地獄 を ひとり さま よう に し て も 、 この 道 が 天国 に 通じ て いる という こと に 変り は ない 。
0664
,61,14: 自由 は 必ず 地獄 の 中 を さま よ ひ 、 遂に 天国 へ
^
到り 得 ぬ 悲しい 魂 に 充たさ れ て ゐる 。
0759
,8831,5: パンパン で なく ちゃ ア
^
至り 得 ざる 境地 によって 、 泣き 男 を 土足 に かけ て くれ なく ちゃ ア 、 ダメ じゃ ない か 。
0825
,120,58: 道祖神 の よう な もの は 蒙 古 に は 今 でも 同じ よう な 信仰 が ある し 、 コマ 人 は 支那 文化 を とりいれ て 日本 に 土着 する まで に 相当 に 文化 的 扮装 を とげ て いる が 、 その 基本 の 系統 を さかのぼる と 蒙 古 まで は 間違い なく
^
至り うる よう で ある 。
0835
,311,56: 暴徒 と 、 この 記者 の ユーモア と は 紙一重 の 差 で 、 たった 一 枚 の 紙 の 差 によって 、 ウラ ミ 骨髄 に 徹する 如く で あっ て も 、 同時に 徹 せ ざる 如く で も あり うるか の よう な 、 人生 を これ 凸凹 と 観ずる 境地 に
^
至り うる の で ある 。
0837
,68,26: 恐らく 一 個 の 人間 が 味 う 絶望 混乱 の 最大 と 思わ れる もの を 経 た 直後 に 、 かよう な 思索 に
^
至り 得 た 氏 の 教養 は 賞 讃 に 価する もの と 云 えよ う 。
0858
,117,12: 何 万 、 何 億 の 堕落 者 は 常に 天国 に
^
至り 得 ず 、 むなしく 地獄 を ひとり さま よう に し て も 、 この 道 が 天国 に 通じ て いる という こと に 変り は ない 。
1000
,1246,13: 人 は たとい 此 の 中間 僧 の よう な 境地 に は
^
至り 得 ない 迄 も 、 そう 云う 道理 が 分り 出し て 来 たら 、 五 慾 の 思い が だ ん くに 薄らい で 、 心 の 持ち 方 が 改まる で あろ う 。
引き回す
(引く.回す)
延べ語数:
9
0554
,1413,36: こちら に 弱み が あり は し た が 、 それにしても 、 彼 は 自分 から 何一つ 意志 表示 も せ ず 、 柿沼 の 話 だけ を 聞い て 、 鼻 づら を 取っ て
^
引き 廻さ れ た で は ない か 。
0612
,2414,27: 一同 は 獄 に 入れ られ 、 翌年 一月 三 日 京都 一 条 の 辻 で 耳 を 切り落とさ れ 、 京 の 町 を
^
引き まわさ れ た 。
0612
,2416,8: 七 日 に 大 坂 の 町 を
^
引き まわさ れ 、 八 日 に 境 の 町 を 出 て 、 長崎 まで 二 百 里 あまり 、 雪路 を 歩い て く だっ た 。
0672
,395,58: 私 は すべて 予約 さ れ た こと に は 義務 的 な こと しか でき ず 私 の 方 から 打ちこむ こと が でき ない タチ で あっ た が 、 思いがけない 窓 が ひらか れ 気持 が にわかに 引き こま れる と 、 モウロウ たる 常に 似合わ ず 人 を せきたて 有無 を いわさ ず
^
引き 廻す よう な 変 に 打ちこん だ こと を やり だす 。
0682
,7,9: 同門 の 小坊主 ども は 法蓮 房 に
^
引き 廻さ れ て 快く 思わ なかっ た が 、 それ は 才 器 に 距 たり が あり すぎ た せい でも あっ た 。
0682
,14,8: かねて 法蓮 房 に 鼻面 とっ て
^
引き 廻さ れ て い た 坊主 ども は 、 これ を よい 気味 だ と 思っ た 。
0682
,116,11: いかに 傾倒 し て い て も 鼻面 とっ て
^
引き 廻さ れ てる 時 に は おのずから 敵意 も わい て 、 法蓮 房 の 上 に 立つ こと が 小気味よかっ た 時 も あっ た が 、 今 と なれ ば 、 もはや 敵意 なぞ は ない 。
0682
,352,16: ところが 、 信長 は 正徳寺 に つく と 、 一室 に とじこもり 、 ビョウブ を
^
ひき 廻し て 、 ひそか に 化粧 を はじめ た 。
1148
,169,11: 場内 の 空気 が 深沢 深 の 指 の 先 に
^
引き 廻さ れ て 、 この 儘 八寒地獄 の 底 に 叩き込ま れる の で は ある まい か ?
有り余る
(有る.余る)
延べ語数:
9
0547
,289,0:
^
あり 余る ほど 出来 てる 。
0626
,252,3: 物資 が
^
あり 余れ ば ヤミ 屋 は なく なる に きまっ て いる 。
0639
,62,2: 電車 が
^
有り あまれ ば 、 押せ と いっ て も 押し は せ ぬ 。
0645
,139,18: 配給 で は 足り ない と 云っ て 彼ら は 大 見栄 を きる けれども 、 物 が
^
有り あまっ て い て も 買う 金 が なく 、 その 金 を 得る ため に 働き たく と も 働く 口 が なかっ た など ゝ いう 時代 について 省みる ところ が ない 。
0667
,660,0:
^
有り あまる ムダ な 金 なら や つて も い ゝ が 、 無い 金 を 有る やう に 見せかけ て 女 を 口説か う なんて え の は 、 いけ ない 。
0803
,88,0:
^
有り あまる 金 だの 土地 だ の は 持た ない し 、 むしろ 有り あまる 物 を 持た ず に モウケ を そ ッ くり 生活 を 豊か に する ため に つぎこん で いる 国 から は 、 国民 の 生活 以外 に 盗む もの が ない 。
0803
,88,13: 有り あまる 金 だの 土地 だ の は 持た ない し 、 むしろ
^
有り あまる 物 を 持た ず に モウケ を そ ッ くり 生活 を 豊か に する ため に つぎこん で いる 国 から は 、 国民 の 生活 以外 に 盗む もの が ない 。
0866
,166,37: 満 洲 時代 に 二 度 、 華中 で は たしか 九 江 から 一 度 、 マレイ 作戦 に 加 つて から は ずつ と 音信 不通 、 仏 印 に 落ちつく と 、 暇 が
^
あり 余る ほど あつ た のに 、 やつ と 二 度 、 それ も 所属 部隊 名 を 略し た 絵はがき の 程度 で あつ た 。
0988
,2470,14: 新聞 や 雜誌 や 政治 など の 議論 で 、 あちら でも こちら でも
^
有り あまる 程 與え て くれ て いる よう に 見え ます 。
降り回す
(降る.回す)
延べ語数:
9
0538
,86,4: むやみ に 提灯 を
^
ふり 回し てる わ 。
0619
,14,45: ぶら下げ た とたん に 蝮 と 気 が つい て 、 彼 は 急 に 恐怖 の ため に 殺気立っ て 狂っ た よう な 真剣 さ で 蛇 を クルクル ふりまわし 始め た が 、 五 分間 も 唸り 声 ひとつ 立て ず に
^
ふり 廻し て い た もの だ 。
0675
,52,49: 杉山 が 生き て ゐれ ば 日本 の 文壇 は もう 一 と ま はり うるさく なり 、 バルザック だの サント・ブウヴ だの ボルテール だ の と 読ま ない 本 を 何 百 冊 も 並べたて ゝ 、 ともかく 命中 する の は 風 ばかり に しろ 細い 鉄棒 を
^
ふり 廻し て 低 気圧 の 子供 ぐらゐは 年中 まき 起し た 筈 で あつ た 。
0737
,116,37: これ に 好一対 を なす の が 、 宇野 六 段 の 阪神 入り で 、 往年 の 学生 横綱 浅岡 信夫 が 参議院 議員 に なる より も 、 宇野 六 段 が バット を
^
ふり 廻し て くれる 方 が 、 私 に は ほ ゝ え まし く 思わ れる 。
0769
,212,54: 主人 や 親 に 抵抗 する の を 悪事 と 見る の は 、 古来 の 風習 で ある が 、 召し 使わ れる 者 や 子供 に も 悲しく 切ない 理 の ある もの で 、 カサ に かかっ て 理 を 理 として 執り あげる こと を 忘れ て 特権 を
^
ふり 廻す 。
0771
,283,39: 戯作 者 など という もの は 、 主として 江戸 大阪 生れ の 人間 が やる もの だ が 、 花 廼屋 は 薩摩 ッポウ で 、 鳥羽 伏見 の 戦争 で は ワラジ を はい て 、 大刀 を
^
ふり 廻し て 、 ソレ 、 駈け こめ 、 駈け こめ 、 と 、 上野寛永寺 まで 駈け こん で き た 鉄砲 組 の 小隊 長 で あっ た 。
0808
,386,8: それ は 何 を 斬り 、 何 を
^
ふり 廻す 要領 に も 通じ て いる もの だ 。
0852
,455,6: 女 の 良人 が 刃物 を
^
ふり 廻し はじめ た ので 、 逃げださ ね ば なら なかっ た の だ 。
1013
,27,23: この 婦人 の 話 によって 、 私 に は なぜ 老爺 が 若旦那 様 は 御 病 中 御 病 中 を
^
ふり 回し た の か 、 使い の 主 が 私 を 呼び付けよ う と し た の か ?
遡り得る
(遡る.得る)
延べ語数:
9
0533
,13,32: 偉大 な 人 の 作品 に 触れ て 感激 出来る の は 、 その 著者 が 彼 の 手 と 頭 を以て 表わし た 様々 の 精神 作用 の 根元 に
^
さかのぼり 得る 丈 の 頭 が なけれ ば 出来 難い 事 で ある 。
0825
,121,9: それから 更に チベット や 中央 アジヤ の 方向 へ
^
さかのぼり うる か どう か は 見当 が つか ない けれども 、 とにかく 私 は 蒙 古 まで つながり うる もの と 考え 、 正月 十 五 日 に 先祖 伝来 の 祭事 が ある の で は ない か と 考え た の だ 。
0825
,582,17: その 本流 は 実在 的 に は 聖徳太子 や 馬子 など の 蘇我 氏 に まで は
^
さかのぼり うる 。
0825
,596,32: この 白髯 サマ の 御 神体 は 一見 し た ところ 五 六 百 年 以前 の 作品 らしい と 見 うけ られ た が 、 あるいは それ 以上 に も
^
さかのぼり うる の か 私 に は 分ら ない 。
0825
,597,17: あるいは 、 カット の 写真 の 獅子 面 の 古い 方 と 同じ ぐらい まで は 、
^
さかのぼり うる の で あろ う 。
1074
,1393,20: すなわち 信州 の 七夕 昔話 の アマノジャク の 中 言 も 、 起原 は 四 五 百 年 前 に
^
遡り 得る の で ある 。
1076
,805,111: ただし 東海岸 の 邑里 の 繁栄 につれて 、 いわゆる アガルイ の 大 主 、 テダ が 穴 の 大 主 の 礼 讃 が 盛ん に なり 、 ことに 毎朝 の 観望 を もっ て 、 太陽 の 海 から 昇っ て くる 地点 の 推移 、 それ と 季節 の 関係 に 心づい て 、 暦法 の 知識 を 精確 に し た 人々 が 、 何 か 新た なる 呼び名 を 設け て 、 それ を 唱えよ う と し た こと は あろ う が 、 是 は 沖縄 文化 の 一 躍進 期 と 見る べき もの で 、 早く とも 十 四 世紀 以前 に は
^
溯り 得 ない 。
1076
,2552,30: 子安 という 単語 の こしらえ かた は 異例 で あり 、 しかも この 語 の 存在 は 神 も 貝 も 、 ともに 山城 の 京 の 初期 に まで
^
溯り 得 られる 。
1102
,351,5: しかし この 方法 で
^
遡り 得る の は 、 せいぜい 一 八 五 〇 年 くらい まで で ある 。
巻き込む
(巻く.込む)
延べ語数:
9
0337
,10,20: この 小さい 海 に 囲ま れ た 人口 の 多い 日本 が 、 万一 超 威力 の 近代 戦 に
^
まき 込ま れ た と し たら 、 どこ に よわい 女 、 子供 の 安全 な 場所 が ある でしょ う 。
0473
,46,14: 次に 夜業 四 割引 反対 の 闘争 の ため に 、 全員 を
^
まき 込む こと を 考え 、 親睦 会 の 自治 化 を はかる 。
0554
,1440,62: 千代乃 と の 関係 は 、 ふとした チャンス から 萠 し た 愛欲 で 、 それ が 次第に 深み に 陥っ て いっ た の だ と 、 安易 に 考え て い た の だ が 、 その 安易 な 無抵抗 な 気持ち が 、 却って 彼 を ぬき さ しなら ぬ ところ へ 引きずりこみ 、 身 も 心 を も
^
捲き こん で しまっ た 。
0903
,166,10: また 青年 自身 が 、 自ら 立候補 または 運動 に
^
まき 込ま れる にあたって 、 安易 なる 、 利己 的 な 道 へ 誘惑 さ れる の も また 、 当然 な 経路 で ある 。
0918
,1090,46: この 一 八 七 〇 年 、 すなわち 普 仏 戦争 が 終っ て 、 ワイマール 憲法 で ドイツ が 統一 さ れ て 五 十 億 の 償金 が 入り 、 すべて の ユンケル ( 土地 貴族 ) が 慣れ ない 投機 事業 に
^
まき 込ま れ て 、 七 二 — 三 年 の 大 失業 時代 を 経 、 ドイツ が 汚れ た 金融 体制 と 変わり 、 ユンケル は 株主 に なり 、 サーベル を 算盤 に もちかえる この 転換 を 、 かの ニイチェ は 激しく 批判 し た の で ある 。
0988
,28,106: げんに 、 あの 時 —— 終 戰後 はじめて 私 を 訪れ て き た 時 に 、 あと から 訪ね て 來 た 綿貫 ルリ が 、 二 時間 ばかり 同席 し て いる うち に 、 彼 に 對 し て 急速 に 好意 を 抱く よう に なつ たこ と 、 そして その あげく 、 夜 おそく 二 人 が つれだつ て 歸 つて 行く こと に なり 、 そして 、 その 結果 、 あの よう な 、 わけ の わから ない 奇怪 な 事件 が ひき 起き て しまう こと に な つて 、 その ため 私 まで が 事件 の 中 に
^
卷き こま れ て し まつ て 、 すくなから ぬ 迷惑 を こう むることになつた —— そういう 事 の すべて が 、 すくなくとも 最初 の 間 、 ルリ の 目 に は この 男 が 一 人 の 感じ の 良い 、 おとなしい 青年 に 見え た ため だろ う と 思わ れる の で ある 。
0988
,3566,10: 仲間 同志 の 爭 いに 、 他 の 者 を
^
卷き 込ん だり 、 それ を 第三者 に 知ら れ たく ない の で ある 。
0988
,4182,34: そう し て い ながら も 黒田 組 の 仕事 は 、 あれこれ と グングン 進ん で 行 つて い て 、 僕 は 一 日 一 日 と 益々 深く その 世界 に
^
卷き 込ま れ て 行く の です 。
1073
,7908,25: 「 あの ぶん で は 、 相模 、 遠江 と 、 順に 国 庁 を 焼き 立て て 、 都 まで を 、 騒乱 に
^
捲き こむ かも しれ ぬ 」
鋳出す
(鋳る.出す)
延べ語数:
9
0141
,21470,26: フランス の 貨幣 に は 小さな 十 サンティーム の 銭 に まで 、 自由 、 平等 、 博愛 という 三つ の 人類 的 な 標語 が
^
鋳 出さ れ て い た 。
0141
,21473,12: 自由 ・ 平等 ・ 博愛 と 三つ の 偉大 な 文字 の
^
鋳 出さ れ て いる サンティーム の 小銭 に は 、 何と すりへらさ れ た の が 多かっ たろ う 。
0141
,21475,9: また 全体 が 平ら に 磨滅 し て 、
^
鋳 出さ れ て いる 自由 も 平等 も 博愛 も とうに 消えうせ て しまっ て 、 小さい 火傷 の ひきつれ の よう な 銅 色 に 光っ て いる の を もっ た こと も ある 。
0141
,21476,24: モスクヷ で 、 赤い ロシア 皮 の 財布 に 入れ て 伸子 が つかっ て い た 貨幣 に も 、 標語 が
^
鋳 出さ れ て い た 。
0141
,21479,3: その 字 が
^
鋳 出さ れ て いる 銅貨 は 、 まだ ソヴェト の 十 年 で は 新しかっ た 。
0141
,21480,16: たとえ それ が どんな 形 に すりへらさ れ た に し て も 、 そこ に
^
鋳 出さ れ て いる 字 は 、 その 磨滅 へ の 絶え ざる 抗議 を 組織 する よう だっ た 。
0141
,21529,18: その 黒人 の 女 だって 、 メトロ の 切符 は 、 自由 ・ 平等 ・ 博愛 、 と
^
鋳 出さ れ て いる 銀貨 を 出し て 買っ た のに 。
0333
,43,27: 天皇 という もの の 内容 ・ 機能 の 現実 について は 何 も 知らさ れ て い ない 少年 が 空虚 な 絶対 性 を もっ て
^
鋳 出さ れ て 来 て いる 。
0966
,101,11: 外国 の 貨幣 は 総じて 君主 または 元首 の 顔 が
^
鋳 出さ れ て いる 。
練り歩く
(練る.歩く)
延べ語数:
9
0141
,14312,4: そこ の 散歩道 を
^
ねり 歩い て いる 大人 や 子供 の 鼻 の まわり や 口 の すみ に は 、 いくら シャボン で 洗っ て も おち ない 、 うすぐろ さ が ある よう に 。
0141
,14398,36: ハイド・パーク の ここら を 歩い たり 、 草 の 上 に ねころがっ たり し て いる 人 たち は 、 身なり を 見 て も 、 ヴィクトーリア 公園 に 群れ て 乳母車 を 押し ながら
^
ねり 歩い て いる 人々 より 、 いくぶん 生活 の まし な 部類 の 人 たち だっ た 。
0141
,21415,40: 云い あわ せ た よう に 黒い 紡績 の 靴下 を はき 、 黒い 服 を 着 た 若い 彼女 たち は 、 一 重 むこ う の 通り で は 貴婦人 めかし た 娼婦 が 綺羅 を つくし て
^
ねり 歩い て いる ブルヷール の 夕暮 の 裏通り を 、 さっさと 粋 に 、 しかも 道草 を くわ ない 足どり で 通っ て 行く の だっ た 。
0235
,72,18: これ は 東京 の 中心 ばかり で なく 、 八王子 市 を 、 三 時間 余 も
^
ねり 歩い た 行進 の 中 に も 、 若い 働く 婦人 たち が 、 どっさり 参加 し て い た そう で ある 。
0246
,31,19: もし メーデー という もの が 、 ただ 歌 を うたっ て 、 旗 を たて て 町 を
^
ねり 歩く だけ の もの でし たら 、 戦争 の 間 、 政府 が それ を 禁止 する 必要 は あり ませ ん でし た 。
0695
,207,6: 昼 は 行列 と ミコシ の
^
ねり 歩く 会場 で ある し 、 夜 は 芝居 や 音楽 や 踊 の 会場 だ 。
0732
,3236,28: ズラリ と ひれ伏し た 社員 の 頭上 を 幣束 が 風 を 切っ て 走り 、 ミコ の 鈴 が 駈け 去り 駈け 寄り 、 合唱 が
^
ねり 歩く 。
0741
,100,7: しかしながら 、 津々浦々 を 大 行列 で
^
ねり 歩い て いる ところ など は 性 こり も ない 話 で 、 これ を 迎える 群集 も 狂気 の 沙汰 だ 。
0784
,1061,55: 「 この 広間 が 手術 室 だ そう です が 、 ロッテナム 夫人 が 施し た 特別 の 部屋 の 飾り は 、 窓 や 寝台 に 幕 を たれ 、 諸方 に 鏡 を 立て た 程度 の 装飾 で 、 ただ 寝台 の まわり を 黒人 の 男女 が 香 を ささげ て
^
ねり 歩く の が 何より の 異様 な もの で あっ た らしい です ね 。
返り見る
(返る.見る)
延べ語数:
9
0141
,13407,13: 伸子 は 訊く よう に 、 わき に 立っ て いる つや子 を
^
かえり 見 た 。
0231
,829,17: 更に 瞳 を 転じ て 先程 の 戦時 利得 税 、 財産 税 という こと を
^
かえり 見る と 、 これら の 支払わ なけれ ば なら ない 税金 は 、 やはり 外見 上 、 まし に なっ た よう な 四 百 五 十 円 也 の 上 に かかっ て 来 て いる 。
0468
,246,16: すると 松川 や の 女房 、 冷笑 し て 、 傍 の 運転 手 を 一寸
^
かえり 見 た 。
0490
,141,21: 芸術 の 根本 的 本質 を 持た ない まま 日本 の 私小説 は そこ から ぬけ 出し て 、
^
かえり 見る だけ の 力 の 限界 を 踰 え て より 拡大 さ れ た 自己 認識 を 与える に 成功 し 得 なかっ た 。
0556
,18,21: 一方 は まだ 戦災 の 焼跡 の まま に なっ てる 四辻 まで 来る と 、 信子 は 娘 を
^
かえり 見る 。
0556
,86,12: 神社 の 境内 から 出る と 、 信子 は やさしく 娘 を
^
かえり 見 て 言う 。
0904
,62,22: 二 十 三 年 法隆寺 が 焼け て 、 文部省 が その 事 に 夢中 に なっ て 、 図書館 法 を
^
かえり 見 なかっ た 時 、 私 は 憤然 たら ざる を 得 なかっ た 。
0988
,892,23: 「 そう か 」 と 貴島 は 言 つて から 、 しばらく 默 つて 考え て い た が 、 やがて 私 を
^
かえり 見 て 、
0995
,1313,48: 花岡 ( その 佐山 の 始終 の 姿 を 、 残忍 な しつこ さ で 注視 し て い た が 、 たおれ た 佐山 が ピクリ と も 動か ない の を しばらく 見 て い て から 、 歯 を むき出し て 村 子 を
^
かえり 見る ) … … 見ろ !
言い足す
(言う.足す)
延べ語数:
9
0141
,11418,16: 椅子 に かけ た まま 、 にぎり あわせ た 両手 を テーブル の 上 において
^
云い 足し た 。
0549
,126,3: 私 は
^
言い 足し た 。
0617
,996,26: 「 おお 」 といった きり 鶴見 は 黙っ て い た が 、 少し 間 を 置い て 、 「 あ が 蜥蜴 まろ 」 と
^
いい 足し た 。
0617
,2085,25: それ が もろ こ で ある と 説明 し て おい て 、 老 主人 は ひどく 土地 の 訛 の ある 言葉 で なおも
^
いい 足し た 。
0617
,3519,14: 上人 は そう いっ て しばらく 考え て い て 、 そして こう
^
いい 足し た 。
0947
,3040,6: 「 どうも 、 わざわざ 」 と
^
言い 足し た 。
1037
,2623,5: しかし 次ぎ の よう に
^
言い 足す こと を 忘れ ない 。
1038
,324,21: 実母 は 家人 の 一 人 一 人 に 、 その 夢 の 話 を 繰り返し て は 、 そう
^
言い 足し て い た と いう 。
1072
,7408,5: 市民 は 、 そう
^
いい 足し て 、 いい 伝え た 。
嗅ぎ回る
(嗅ぐ.回る)
延べ語数:
9
0098
,2281,24: 一雨 ごと に 落ち た 胡桃 が 籠 に 積 っ た まま 触れる もの の ない 板の間 で 、 魚 の 匂い を
^
嗅ぎ 廻っ て いる 黒 猫 。
0141
,3999,2: 「 ——
^
嗅ぎ まわる みたい な の さ !
0543
,289,4: クマ は 土間 を
^
嗅ぎ まわっ て 、 また 檻 の 中 に は いっ て ゆき ます 。
0600
,158,19: 仔猫 は 下駄 の あたり から 、 女 の 足 先 の 方 まで 辿り つき 、 また 暫く
^
嗅ぎ まわり 、 それから 草 の 中 に ぐったり 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0603
,24,8: 椎 の 木の根 の あたり を うそうそ と
^
かぎ まわり まし た 。
0603
,29,5: 猫 は その あたり を
^
かぎ まわっ て 、 それから 、 落葉 の 上 に ねそべり まし た 。
0603
,196,3: 猫 は
^
かぎ まわっ て 、 がけ の 方 まで 行き 、 遠く 見 わたし まし た 。
1072
,279,27: 驚く べき 犬 の 大群 は 、 朝 の 運動 に 堰 を 切 ッ て 流れ出し 、 やがて 戯れ 狂い ながら 、 朝霧 の 土 を
^
嗅ぎ まわり つつ 散らかっ た 。
1146
,52,37: 社会 部 の 外交 記者 という もの は 、 一応 派手 な 職業 らしく 思わ れ て 居り ます が 、 実際 は 決して 華々しい もの で は なく 、 最初 は 小火 や 首縊り を
^
嗅ぎ 廻っ たり 、 すり や かっ 払い を 追い廻し たり 、 それ が 次第に 手 に 入っ て 来る と 初めて 大きな 犯罪 事件 や 、 文化 芸術 の 記事 や 、 名士 の 訪問 や 、 政治 経済 の 方面 や 、 記者 それぞれ の 得意 の 舞台 に 廻さ れ 、 やがて は 何 社 の 何 の 某 と いわ れる よう に なる の で あり ます 。
思い合う
(思う.合う)
延べ語数:
9
0098
,1878,32: 実際 、 予言 という もの は 的中 する と ひどく 価値 が 薄れる もの で 、 あんな こと など 信じ て 何 に なっ た の か と 、 今さら どちら も
^
思い あう 味け な さ だ 。
0112
,104,10: 「 でも 若い 人 同志 が お 互に いい と
^
思い あっ て も 間違い が あり やすう ござん す もの ねえ 、 何 に でも 感情 が 先立つ 頃 な ん だ から … … 」
0141
,12678,12: こんど の 旅行 に 出る 二 ヵ月 ばかり 前 に 、
^
思い あっ て い た 従兄 で ある 和 一郎 と 結婚 し た ばかり の 小 枝 は 、 こまかい 事実 を 知ら ない だろ う けれども 、 去年 の 八月 、 暑中 休暇 の がらん と し た 動 坂 の 家 で 、 姿 の 見え なく なっ た 弟 の 保 を さがし て 、 父 の 泰造 と 二 人 、 竹 藪 の なか や 古 井戸 を しらべ た の は 和 一郎 で あっ た 。
0141
,12804,5: この こと は 、 永年
^
思い あっ て い た 従兄 妹 同士 の 新婚 旅行 で ある パリ 滞在 について 、 和一郎 と 小枝 の 深い 不満 に なっ た 。
0141
,13234,37: 午前 一 時 すぎ の 涼しい 露台 に 坐っ て 、 伸子 と 素子 と は かすか な 疲れ を 感じ 、 一種 の 寂し さ を 感じ 、 その 為 に 互に 相手 を 優しく
^
思い あい ながら 沈黙 し て い た 。
0454
,80,21: 夜 から ひどい ひどい 雨 、 まるで 吹き ぶり で ひとりでに バラック や 仮 小屋 の ひと の 身の上 を
^
思い あわ れ に なる 。
0456
,53,13: 大瀧 の ひろ子 、 基 、 倉知 の 子 の こと を
^
思い あわ れ に なり 、 国男 、 スエ子 、 英男 、 自分 が 母 を 生み の 母 を 持つ こと の 幸福 を しみじみ と 思っ た 。
0993
,4407,63: その 杉 夫 に 私 達 の 内 を 継が せる という こと で 、 恰度 暫く 前 から 出し て い た 銀座 裏 の 支店 を 杉 夫 に 委せ て やらし て い まし て 、 そこ へ 敏子 ちゃん を 会計 係 として 置い て あっ た の です が 、 この 杉 夫 と 敏 ちゃん が 、
^
想い あう よう に なり まし て ね 、 それ が 両方 とも 浮い た 気持 で ない という こと が よく 分っ た もの です から 、 近い 将来 に 結婚 さ せ て あげよ う と 思っ て い た ん です 。
1072
,6588,4: ほんとに 、 お互い を
^
思い 合う 者 は 、 悪 の 仲間 の 悪 同士 だけ で 、 世間 の 善人 面 に は 、 ただ 一 人 の 同情 者 も ある わけ は ない と 信じる の だっ た 。
呼び込む
(呼ぶ.込む)
延べ語数:
9
0087
,2644,55: 殊に その 告白 書 を 握っ て いる 人物 が 戦災 で 死に 、 もう 大丈夫 と 思っ て い た ところが 、 それ が 出 て 来 た ところ から 、 これ は てっきり 土井 の 遺族 が 一緒 に 策動 し て いる もの と 睨み 、 そこで 彼 は 土居 三津子 を
^
呼び こん で 、 いろいろ な 方面 から 脅迫 を 試み て い た ところ だっ た 。
0091
,1460,7: 幽霊 を 本気 で この 部屋 へ
^
呼び こむ ん です か ね 」
0702
,204,5: それから 先祖 の 魂 も
^
呼び こむ つもり だ 。
0728
,129,30: そこ は 軒 なみ に カフェー の 立ち並ん で いる 所 で 、 各々 の 戸口 に 美人 女給 が 立っ て 、 露 路 へ 迷い こむ 通行人 を
^
呼び こみ 、 時には 手 を 握っ て 引っぱり こも う と し たり し た 。
0785
,510,23: 「 お 鈴 の 話 で は 、 門 を 一足 でる と 、 ちょうど 通り かかっ た 車 が あっ た から
^
呼び こん だ の だ そう です 。
0953
,15,46: いま の 言葉 で いえ ば 、 二 人 の 罪 は 「 尊 族 殺 」 の 共同 正犯 という ところ で 、 直接 に 手 こそ 下さ なかっ た が 、 刺客 を 本業 に し て いる 雑 武士 を 邸 へ
^
呼び こみ 、 尻込み する の を 左右 から 鞭撻 し て 、 花世 にとって は 親 殺し 、 公子 にとって は 夫 殺し の 大業 を なしとげ た の で ある 。
0953
,150,5: 泰文 は あぶれ者 を
^
呼び こみ 、 天羽 の 手首 を 括り 、 縄 の 端 を 梁 の 環 に 通し て 網 を 引か せ た 。
0953
,158,3: あぶれ者 が
^
呼び こま れ 、 天羽 は また 梁 に 吊りあげ られ た 。
0953
,176,6: そこ へ 白 女 が
^
呼び こま れ た 。
付き出る
(付く.出る)
延べ語数:
9
0084
,2059,26: 鼻 は 見あたら ず 、 その 代り に 絵 に かい て ある 蛸 の 口吻 そっくり の 尖っ た もの が 顎 の 上 に
^
つき 出 て いる の だっ た 。
0140
,6113,21: うち 合せ を すまし て 伸子 が 帰り かけ て いる ところ へ 、 六 尺 近い 体 と 、
^
つき 出 た 腹 と 、 ブランデー やけ の し た 顔色 と で 、 日本人 と いう より いくらか ジョン ・ ブル めい た 砂場 嘉訓 が 訪ね て 来 た 。
0141
,3589,38: 地図 を みる と 伸子 たち が いる ホテル ・ パッ サージ から 狩人 広場 へ 出 て 、 ずっと 右 へ 行き 、 クレムリン の 外廓 を 通り すぎ た ところ に デルタ の よう に
^
つき 出 た 小 区画 が あっ て 、 そこ が アストージェンカ だっ た 。
0141
,12445,51: トロカデロ の 広場 から 、 トウキオ と 名づけ られ て いる セ イヌ 河岸 へ 出る 間 に ある ディエナ 通 は 、 役所 町 じみ た しず けさ で 、 プラタナス の 繁っ た 歩道 の 左側 に 、 古くさく 、 イルミネーション つき の ホテル・アンテルナシオナール の 車 よせ が
^
つき 出 て いる 。
0187
,14,75: ジャーナリズム の 統制 が きびしく なり 軍 御用 の 作家 で なけれ ば 作品 発表 が ゆるさ れ なく なっ た とき 、 ブルジョア 出版 社 の 出版 から の 収入 で それぞれ 「 有名 な 婦人 作家 」 として 存在 し て いる 人々 は 、 自分 の ジャーナリズム の 上 の 存在 を 保つ ため と 、 読者 から 名 が わすれ られ ない ため に も 、 いつも 華やか な 場面 に
^
つき 出よ う と し まし た 。
0298
,22,24: お互い に 愛想 の つきる よう な 電車 に 乗っ て つとめ へ 往復 し て 、 粉 ばかり 食べ て 下腹 が みにくく
^
つき 出る 日本 の 今 の 若い 人達 が 、 こういう 雑誌 の 絵 に みとれ て いる の を 見る と 、 新 円 稼ぎ の 雑誌 屋 共 を 憎らしく 思い ます 。
0501
,37,47: 老人 は 、 毎日 毎日 汗 を ふき ながら 机 に 向っ て いる わたし を 可哀そう に 思っ て 、 ある 日 、 河原 から 幾 背負い も の 青 葦 を 苅っ て 来 て 、 それ を 二 階 の 窓 の 下 に
^
つき 出 た 木片 ぶ き の ひさし に のせ て くれ た 。
0568
,234,11: 「 いえ 、 あれ は 、 あの 時 だけ の 思い
^
附き で 、 例えば 、 万里 の 長城 に し て も 同じ こと です 。
0597
,2705,10: 昨夜 来 の こと を 、 雲海 の 上 に
^
つき 出 てる 山 の 峯 々 を 飛び歩く よう な 思い で 、 飛び飛び に 辿っ て いる うち 、 胸 を 突く よう な 峯 が 一つ あっ た 。
見回る
(見る.回る)
延べ語数:
9
0082
,580,6: その ほか に 、 ダム を
^
見 まわる 監視 員 も 、 この 建物 を 足がかり として 出 はいり し て いる 。
0082
,916,9: 執行官 たち は 念 の ため に 構内 を
^
見 まわっ た が 、 べつに 怪しい 者 を 見かけ なかっ た から 。
0091
,175,4: 家 の まわり を
^
見 まわる ため だっ た 。
0140
,1115,43: 「 こんなに 腕 が いい と は 思わ なかっ た 」 竹村 は 、 伸子 が たたずん で いる 側 へ 出 て 来 て 、 それ を 育て 、 花 さかせ た 者 の 注意 ぶ かい 視線 で 花 床 を
^
見 まわり ながら 、
0449
,311,4: 朝 園 を
^
見 まわり
0507
,672,15: 折々 田 や 畑 に 見える 人影 は 、 たま あに 自分 の 持地 を
^
見 まわる 人 の 影 で 、 往還 で さわい で 居る もの は 犬 と 子供 と 鶏 だけ と 云う ほど に なる 。
0649
,220,21: 郷里 と レンラク が とれ て 父 が 上京 する まで の 二 週間 、 僕 の 家 の 焼跡 を
^
見 まわる 人手 が なかっ た の です から 、 父 が 焼跡 へ でかけ た 時 に は 、 すでに 何 物 も なかっ た の です 。
1072
,1855,16: あんな 事 も あろ う か と 、 夜毎 、 小普請 屋敷 の 近辺 を 、
^
見 まわっ て い て よかっ た よ 。
1073
,798,22: すると 、 折 わるく 、 その 晩 、 刑部 省 の 下役 の もの が 、 後 涼 殿 に 何 か
^
見 まわる 用 が あっ て 、 足 の ついで に 、 そこ を 覗い た 。
計り知る
(計る.知る)
延べ語数:
9
0082
,56,22: と 、 谷 博士 は 、 大きな 希望 に よろこび の 色 を 浮かべる とともに 、 一 面 に は 、
^
測り 知ら れ ない 不安 に おびやかさ れ て 、 ときどき 眉 の 間 に しわ を よせる の だっ た 。
0083
,468,11: 斯く し て 私 は 、 あの 溌溂 たる ゴリラ の
^
測り 知ら れ ぬ 精力 を 、 自分 の もの に する こと が 出来る の だ 。
0095
,1981,18: いずれ に せよ 、 彼等 の 出現 により 、 われ ら 世界 人類 は 突如 と し て
^
測り 知る こと の 出来 ない 脅威 に 曝さ れる こと と なっ た 。
0141
,11606,27: あれ から ベルリン へ かえって 、 七 八 ヵ月 の 生活 が 中館 公一 郎 に 何 を 経験 さ せ た か は 、 伸子 に
^
はかり 知ら れ ない こと だっ た 。
0514
,24,20: ことに 文学 の 様 な もの は どれ だけ 人間 の 生活 に 大きな 影響 を およぼす か は
^
はかり 知る 事 が 出来 ず 又 それ が あんまり 見えすい たら 私 達 は おびえ なけれ ば なら ない かも しれ ない けれども 文学 が 良い 影響 の およぼさ れ た 時 を 想像 すれ ば 私 は 一寸 首 を ふっ て 微笑 する 事 が 出来る 。
0597
,1895,30: 然し 、 動乱 の 上海 に あっ て は 、 人 は 己 が 身 の 安全 も 保証 出来 なかっ た 代り に 、 己 が 力 も
^
測り 知る こと は 出来 なかっ た 。
0826
,271,2: 人間 の
^
はかり 知る べから ざる 天 の 意志 が 君 の 九 段 を 祝福 し て い た の さ 。
1000
,362,13: ——— ありてい に 云う と 国 経 は 、 先達 から 左大臣 の
^
測り 知ら れ ぬ 温情 に対して 何がな 報いる 道 は ない だろ う か と 、 寝 て も 覚め て も その こと を 気 に 懸け て い た 矢先 で あっ た 。
1076
,1087,104: 久しく 南端 の 島々 に 分かれ 住ん で 、 互いに 異国 の よう な 感じ を 養い つづけ て い た 沖縄 諸島 の 人 たち が 、 近世 よう や くに し て 再会 の 機会 を 把 え て 、 言語 ・ 信仰 その他 の 生活 諸相 に 、 埋もれ たる 上代 の 一致 を 心づく に 至っ た こと は 、 我々 の ため に も 予期 せ ざる 大いなる 啓発 で あり 、 同時に また 南北 太平洋 の 洪 大 なる 水面 に 、 ぱらぱら と 散布 し て いる 島々 の 居住 者 に 取っ て も 、
^
測り 知ら れ ぬ ほど の 大いなる 希望 の 種 で あっ た 。
動き出す
(動く.出す)
延べ語数:
9
0079
,281,9: かすか な 震動 が 起っ て 、 部屋 が
^
うごき だし た 。
0085
,215,8: あたらしい 大陸 が 出来 て 、 それ が
^
うごき 出し た の か と 思っ た くらい で あっ た が 、 事実 は 黒い 海水 が ふくれあがっ た の だ 。
0759
,79,3: 始 電 が
^
うごき だし て 、 新宿 駅 で 別れ た とき 、 疲れ きっ て 、 物 を 言う 力 も なかっ た 。
0773
,105,7: 親 の 遺産 を ついで 活溌 に
^
うごき だし た 少壮 実業 家 、 金融 界 の 逸材 だ 。
0778
,96,2: 船 が
^
うごき だす 。
0782
,775,19: ガマ 六 を 殺し て 以来 、 持っ て 生れ た 妖しい 毒 血 の よう な もの が
^
うごき だし た の でしょ う 。
0788
,953,3: 「 踊り子 が
^
うごき だす と 、 糸 を ひ ッ ぱる 。
0843
,79,6: おのずから に 御幣 が コトコト と
^
うごき だし 、 燈明 が チョロチョロ と またたい て パッ と 消え た 。
0947
,2074,28: 「 おやじ は 、 蜘蛛 の 巣 の 奥 に い て 、 蝶々 トンボ が ひっかかっ て 、 身動き でき なく なっ た とき に 、 はじめて
^
うごき だす ん です … … この 夏 、 熱海 ホテル で 坂田 と 顔 を あわせ た こと だって 、 蜘蛛 の 常識 から いえ ば 、 普通 に は 、 ない こと な ん です ね 。
繋ぎ合う
(繋ぐ.合う)
延べ語数:
9
0079
,227,9: 博士 は 、 三 人 が 手 を
^
つなぎ あっ て は いる こと を 、 すすめ た 。
0141
,5977,17: マズルカ の 足どり は 自然 に 消え て 、 エレーナ と 伸子 と が 片手 は まだ
^
つなぎ あっ た まま 立ちどまっ た ところ へ 、 素子 が 、
0141
,10032,22: 人 なだれ は 渦 の よう に 広場 へ ひろがっ て 、 伸子 と 素子 と は はぐれ まい として 手 を
^
つなぎ あっ た まま 小さな 日本 の 女 の 体 を ぐいぐい おし たくら れ 、 到頭 行進 の もみ合っ て いる 町 口 から ずっと ひっこん だ カフェー より まで つめ られ て しまっ た 。
0142
,277,6: どっち から とも なく 手 を
^
つなぎ あっ て 、 ゆっくり と 歩い た 。
0264
,0,17: 今日 は 世界 の 婦人 が 平和 と 生活 の 安定 の ため に 手 を
^
つなぎ あっ て 働い て い ます が 、 私 たち 日本 の 婦人 こそ もっとも 積極 的 に 平和 の ため 闘う 立場 に あり ます 。
0313
,29,37: それ に は 、 第 一 次 ヨーロッパ 大戦 の 後 、 もう 二度と 世界 に 悲惨 事 を まきおこす まい と 希望 する 各国 の 人々 が 、 ヨーロッパ 各国 の 間 で どんなに 手 を
^
つなぎ 合い 、 平和 の 継続 に 努力 し 、 しかも その 努力 が どういう 力 で 破ら れ た か という 悲劇 を まざまざ と 描き出し て いる 。
0918
,707,8: 物質 が 捉え たる 時間 を 自由 に
^
繋ぎ あわ せる こと で 、 人間 の 根底 に 横たわっ て いる 欠乏 、 願い 、 獣 から 成長 し た 、 人間 の 成長 と 、 その 成果 より 生ま るる 香気 と 尊厳 を 、 撃発 する こと は 、 実に 新しい 試み と いわ ざる を え ない 。
1075
,1307,31: 榑 と 称する 檜 や 杉 の 木 の 四 つわり を 、 円周 に そう た 線 で 厚く 竪 に わり 、 それ を けずっ て 円い 形 に
^
つなぎ あわ せ 、 そ と から 葛 や 竹 の 輪 で しめつけ て 、 底 を 入れ た もの が 今日 の 桶 で あり 樽 で ある が 、 これ だ と ごく かん た ん に 、 手桶 の 手 を つける こと が できる の で あっ た 。
1171
,1619,6: 石段 も 暗く 、 手 を
^
つなぎ 合っ て 、 そろそろ と 降り た 。
立ち回る
(立つ.回る)
延べ語数:
9
0063
,183,17: その やり方 が 怪しから ない で は ない か ) と 、 いう と 、 横 に
^
立ち 廻っ た か と 思う と 、 男 の 尻 を ハタ と 蹴っ た 。
0103
,172,16: 庄内川 の 岸 に 寝 て い た の も 、 持田 家 の 周囲 を
^
立ち 廻っ た の も 、 その ため な ので 。
0508
,475,35: 用 が 激しい ので 大抵 の 者 は 厭 に 仕 て 居 ます と 云う 様 な 、 そう で なく て も お 関 程 面白 そう に 賑やか に し ながら
^
立ち 廻っ て 居る 者 の ない 中 な ので 主婦 は 、
0947
,1986,21: 横須賀 の 女 たち は 、 ジャッキー と いっ て いる が 、 あの 男 が 、 あなた の 身辺 に
^
立ち まわる よう に なっ たら 、 用心 なさい 」
1062
,59,60: 「 ペネクマカ 、 ヘツ ゚ イツ ゚ イ ( この 折返し は 以下 各 節 の 冒頭 に くりかえさ れる の で ある が 今 は 省く ) 柔かい 絹 の 冠 り もの 、 柔かい 絹 の 手ぶくろ 、 一 揃 わが身 に つけ て 、 わが 領有 する 高嶺 、 高嶺 の 東 、 われ そこ へ
^
立ち 廻っ て 、 幾 十 と なく 、 幾 百 と なく 、 踏舞 の 足跡 を 、 われ は 次 から 次 と つけ て いっ た 。
1062
,61,29: ぼろ の 冠 り もの 、 ぼろ の 手ぶくろ 一 揃 、 われ は 身 に つけ て わが 領有 する 高嶺 高嶺 の 西 、 われ そこ へ
^
立ち 廻っ て 、 幾 十 と なく 幾 百 と なく 踏舞 の 足跡 を 次 から 次 へ と われ は つけ て 行っ た 。
1073
,5922,6: いずれ 、 摂関 家 など を
^
立ち 廻り 、 ろくな 事 は 、 ふれ 歩く まい 。
1073
,6406,26: この 武蔵 地方 に は 、 先年 、 彼 にとって は 、 不倶戴天 の 仇敵 と も いえる 右 馬 允 貞 盛 が 、
^
立ち 廻っ て い た 形跡 が ある 。
1073
,8007,8: 陰性 な 理智 と 、 舌 さき で
^
立ち 廻っ て 来 た 彼 も 、 今や 一生 を 賭け た 、 底力 を ここ に ふるい 出し て いる 姿 が 見える 。
取り行う
(取る.行う)
延べ語数:
9
0062
,601,55: 大きな 潜在 力 を 持っ た コンピューター の パワー が 、 国家 と 大 資本 に 連なる 限ら れ た 層 に 独占 さ れ て いれ ば 、 この 技術 に対する 恐れ を 背景 に そこ い ら の 連中 を 黙ら せる 道具 として マシン を 用いる 試み は 、 巧妙 に
^
取り 行なわ れ て い た だろ う 。
0140
,4295,4: 重大 な 儀式 が
^
とり 行わ れる よう な 場合 に ことに 際だっ て あらわれる その 家 の 格式 の きびし さ が 、 万端 に みなぎっ て い た 。
0141
,4555,15: 白髪 で 金ぴか の 服装 の 僧正 が 、 香炉 の 煙 の なか で
^
とり 行う 復活 祭 の 儀式 は 、 復活 祭 の 蝋燭 を 手 に もっ て 祈祷 の 区切り ごと に 胸 に 十字 を 切っ て いる 年 とっ た 連中 にとって こそ 信仰 の 行事 で あろ う が 、 多数 の 若い 男女 にとって は 、 ただ 伝統 的 な 観 もの の 一つ として うけとら れる らしかっ た 。
0566
,284,10: つまり 、 凡て が 出来る 限り 簡単 に 明確 に
^
取り 行わ れ た 。
0576
,237,6: 俺 の 葬式 を 盛大 に
^
取り 行なお う と 内々 評議 さ れ て い た など と 言う が 、 そんな ばかげ た 評議 が ある 筈 の もの で は ない 。
0612
,945,20: しゃちこばっ て 、 難しい 祈り 文 なんか を 形式 的 に となえ 上げ 、 いかにも 儀式 を おごそか に
^
取り 行なう 一方 、 儀式 が すん で 、 一 歩 世間 の 実業 に 身 を 移す と 、 神 の こと なんか 頭 の 先 から 掃き出し て しまい 、 信仰 は 信仰 、 商売 は 商売 、 公私 の 別 を あきらか に し て おか ん と … … など と うそぶい て いる 信者 に 向かっ て は 、 神 は 果たして どんな お 気持ち を 抱き なさる で あろ う か ?
1062
,38,19: この 時 、 自然 と 追風 を 得 て 然るに や 、 但し 又 、 件 の 事 を
^
とり 行い し 故に や 、 計り がたし 」
1062
,55,26: 漁撈 に関して 行わ れ た この よう な 風鎮 め の 祭 は 、 古く は 酋長 たる シャー マン が 祭主 と なっ て
^
とり 行わ れ た もの で あり 、 その 際 に 演じ られる 習い で あっ た 風の神 退治 の 演劇 は 、 さらに 古く は 祭主 たる シャー マン の 妹 と 称せ られる 女 の シャー マン ( 巫女 ) が 、 風の神 の 役割 を 演じ 、 祭主 たる シャー マン が それ を 退治 する 趣向 の 仮装 舞踊 劇 で あっ た らしく 、 風の神 退治 の 神話 が それ を 示し て おり ます 。
1148
,138,24: 左近 倉 平 と 三 室 銀子 の 結婚式 は 、 その 日 午後 二 時 から 、 山ノ手 ビル の ホール で
^
とり 行わ れ まし た 。
望み得る
(望む.得る)
延べ語数:
9
0060
,5276,23: 同じ マイクロソフト の ベーシック を 使っ て 書い た プログラム で も 、 異なっ た メーカー の 機種 で は 互換 性 は
^
望み え なかっ た 。
0060
,8240,49: そして さまざま な マシン に MS — DOS と Windows の セット を 売り込む こと が できれ ば 、 マイクロソフト は 大きな 見返り とともに 、 異なっ た マシン に アプリケーション の 互換 性 の 基盤 を 提供 する という 重要 な 役割 を 果たす こと が できる と
^
望み え た 。
0060
,9260,42: サード パーティー の 開発 を 積極 的 に 後押し し 、 個人 ユーザー を 狙っ た PC — 9 8 0 1 に対し 、 オフィス コンピューター を 引きずっ た マルチ 16 は 、 従来 型 の 文化 の 枠組み の 中 で
^
望み うる 成長 しか 達成 でき なかっ た 。
0101
,79,72: 私 一 個 の 意見 として は 、 立候補 を 成立 せしめる 基礎 を 候補 者 自身 の 意志 に 置く 現行 の 法規 を 改め 、 これ を 候補 者 以外 の 多数 の 推薦 者 の 意志 に 置く こと に 改め 、 候補 者 自身 は 選挙 費用 として 一 銭 の 支出 も 許さ ぬ こと に し なく て は 理想 的 な 選挙 は とうてい
^
望み 得 ない と 信ずる 。
0102
,117,48: しかし 、 集団 の 仕事 が この 種 の もの と すれ ば 、 この よう な 問題 は 今後 において も 続出 する で あり まし ようし 、 その 都度 、 いちいち 正確 に 連絡 を とつ て 意志 を 疎通 する という こと は とうてい
^
望み 得 ない こと が 明らか です から 、 この 際 、 あらためて 集団 から 小生 の 名前 を 除い て くださる こと を お願い いたし たい の です 。
0687
,18,4: ただ 、 天下 を
^
望み うる 実力 第 一 を 確信 し て いる だけ で ある 。
0720
,38,33: これ は ある 点 まで 公式 的 に 算出 する こと が 出来 て も 、 万 億 の 現実 に 突き当っ て 改良 工夫 する 以外 に 、 最後 の 成果 は
^
望み 得 ない 性質 の もの で あろ う 。
1074
,345,16: 百姓 は この 両者 と は ちがっ て 、 予測 を 超え た 農産 は
^
望み 得 なかっ たろ う けれども 、 人 が 増し 開発 が 拡張 する と共に 、 危害 の 種類 は 多く 、 また その 力 が 強く なっ て 来 て 、 後々 は 所 の 神 の 昔 から の 約束 だけ に 頼っ て いる こと が 出来 ず 、 やはり 少し ずつ 福神 の 愛顧 を 受け て 、 仲間 を 追抜く よう な 農作 の 成功 を 得よ う という 、 いわゆる 個別 祈願 の 流儀 に かぶれ た もの らしい 。
1076
,277,12: 岸 に 立ち もしくは 些 しばかり 沖 に 出 て 、 ただちに
^
望み 得る 隣 の 島 で も ない かぎり 、 人 が 目標 も 無し に 渡航 を 計画 し た という こと は 、 有り得 ない 話 で ある 。
焼き込む
(焼く.込む)
延べ語数:
9
0060
,3119,23: 横須賀 通信 研究所 向け の もの は 、 ラッピング による 配線 で すませ た が 、 今回 は 配線 の パターン を あらかじめ
^
焼き 込ん だ プリント 基板 を 起こす こと に し た 。
0060
,3134,11: 汎用 的 に 繰り返し 使う ソフトウエア は 、 ROM に
^
焼き 込ん で 本体 に 組み込ん で おけ ば 、 読み込み の 手間 を 省い て マシン の 使い勝手 を よく する こと が できる 。
0060
,3135,24: ベーシック で 使う こと が 常識 と なっ た 初期 の パーソナルコンピュータ で は 、 モニター や ベーシック の 翻訳 ソフト が ROM に
^
焼き 込ん だ 形 で 搭載 さ れる よう に なっ た 。
0060
,3728,7: 従来 どおり 、 配線 の パターン を
^
焼き 込ん だ プリント 基板 の 上 に 電子 部品 を 並べ て 回路 を 作っ て いっ た の で は 、 基板 の 枚数 も 多く なり 、 配線 は すさまじく 入り組ん で 、 故障 の もと と なる 接点 の 数 も 膨れ 上がる と 思わ れ た 。
0060
,6315,19: 本来 なら ベーシック と BIOS を 収め た ROM に は 、 製造 の 段階 で 情報 を
^
焼き 込ん で しまう マスク ROM を 使う の が 当然 だっ た 。
0060
,7095,13: ジョブズ は まず 、 アップル Ⅰ の 配線 を パターン として 表面 に
^
焼き 込ん だ プリント 基板 を 起こし 、 この 基板 だけ を 売る ところ から ビジネス を スタート さ せよ う と 考え た 。
0060
,7097,4: だが あらかじめ 配線 が
^
焼き 込ん で ある プリント 基板 が あれ ば 、 あと は 指示 さ れ た 部品 を 所定 の 位置 に 差し込ん で はんだ 付け すれ ば すむ 。
0060
,7462,24: 二 人 の 説明 に よれ ば 、 4 0 0 4 の 処理 速度 は 遅く 、 機能 は 乏しく 、 ROM に
^
焼き 込ん だ プログラム だけ を 実行 する という 形式 に も 制限 が あっ た 。
0060
,8677,42: 組み立て た 手順 が ふと 消え去る の を 恐れる か の よう に 、 浜田 は 飛行機 が 成田 に 降り立つ まで 繰り返し 繰り返し シナリオ を たどり 、 神経 回路 網 を 灼熱 さ せ ながら 再生 の プログラム を 脳裏 に
^
焼き 込も う と 努め た 。
凝り出す
(凝る.出す)
延べ語数:
9
0035
,102,10: ところが 、 そんな 寺田 が ふとした こと から 競馬 に
^
凝り だし た の だ から 、 人間 という もの は なかなか 莫迦 に なら ない 。
0059
,780,12: もともと 潔癖 性 の 女 だっ た が 、 宗教 に
^
凝り 出し て から は 、 ますます それ が ひどく なっ て 食事 の 前 に 箸 の 先 を 五 分間 も 見つめ て いる こと が ある 。
0078
,284,43: 彼 は この 連中 の 中 で は 珍 らしく 審美 派 で あっ て 、 儲け た 金 の 一部 をもって 、 元宮 様 の 別邸 を そっくり 買い取り 、 それから 日本 画 や 洋画 等 の 美術 品 の 蒐集 に
^
凝り だし た 。
0602
,369,2: 写経 に
^
凝り だし た の も 、 特別 な 求道 心 から で は ない 。
0683
,485,4: 「 選挙 前 から
^
凝り だし た ん です けど 、 自殺 し た 人 の 小説 本 です ッ て ね 。
0779
,408,7: 木々 彦 は そういう こと に
^
凝り だし て い た の で ある 。
0788
,17,22: その うち に 土 や 石 の 下 から 出 て くる こと に 変り は なく とも 、 古代 美術 に
^
凝り だし た の は ようやく 本性 に 目覚め た と 云え よう 。
0793
,46,3: これ に
^
凝り だし て 以来 、 宿六 は 夜業 を 怠る 。
0834
,16,4: お 人形 に
^
凝り 出し て から 、 みんな 一様 に 苦しかっ た 時代 です が 、 随分 生活苦 と 闘い まし た 。
立ち至る
(立つ.至る)
延べ語数:
9
0014
,9,61: ダメ の また下 の ダメ という 、 謂わ ば 「 ほん も の 」 の ダメ という 事 に なり まし て 、 私 は 詩壇 に 於い て 失脚 し 、 また 、 それ まで の 言語 に 絶 し た 窮乏 生活 の 悪戦苦闘 に も 疲れ 果て 、 ついに 秋風 と共に 単身 都落ち という だらし 無い 運命 に
^
立ち いたっ た の で ござい ます 。
0060
,428,19: 円 安 による 大幅 な 為替 差損 を 背負い 、 作れ ば 作る ほど 赤字 と なる 事態 に
^
立ち いたっ た の で ある 。
0222
,15,17: その 年 に 言論 に対する 政策 が 、 一 歩 を すすめ 、 こういう 形 に まで
^
立ち 到っ た こと は 、 実に 深刻 な 日本 の 物情 を 語っ て いる 。
0287
,28,22: だが 、 彼等 が 、 食う もの が ない から と 云っ て 、 子供 に対して 非 人間 的 な 残虐 に
^
立ち 到っ た 、 その 心理 の 根底 に は 、 単なる 飢え に たけりたっ た と は ちがっ た 、 何 か 、 云う に 云え ない 心 の 廃墟 が あっ た の で は なかろ う か 。
0294
,15,10: 今日 、 あらわ な 慢性 の 飢餓 の 状態 に
^
立ち 到る まで に は 、 いくつ か の 段階 が あっ て 、 その たび に いろいろ な 警告 が 発せ られ まし た 。
0490
,162,22: それだけ 限界 は 日常 から 拡大 さ れ 、 群 として の 人間 精神 の 類型 と の 対決 の 時期 に
^
立ち 到っ て いる の で ある 。
0569
,291,29: だが 、 相手 が 生真面目 な 女性 だ とか 、 謹厳 な 君子人 だ とか の 場合 に は 、 後 から 弁解 の しよう も ない こと に
^
立ち 到ら ない と も 限ら ない 。
0918
,100,32: それ は ただ 、 その 切る という 機能 が 、 純粋 に なり きっ た 時 、 その 秩序 は 、 自然 の 美し さ を しのぐ ほど の もの に まで
^
立ち いたっ て いる 。
1175
,680,30: それ が 彼 の 小 市民 的 な 理想 な のに 、 不破 、 陳 の 両人 から してやら れ 、 しかも 僕 という 男 と 同居 の 羽目 に
^
立ち 到っ た 。
思い上る
(思う.上る)
延べ語数:
9
0005
,14,10: それ が 人 は やはり どこ か 私 を
^
思い 上っ て いる と 思う 第 一 の 原因 に なっ て いる よう で あり ます 。
0027
,576,3: 惜しい 、 など
^
思い 上っ た 慾 は 、 自分 に 持てる 筈 は あり ませ ん 。
0112
,854,10: 千世子 は 「 何 が たか … … 」 と
^
思い 上っ た 様 な 目 つき を し て いかにも 矢場 女らしい 鼻 ぴくなかっちまりのない 顔 を ジーッ と 見つめ た 。
0114
,624,16: その 小 供 っぽい 様子 を 見 て 千 世子 は おっ かぶさる 様 に
^
思い 上っ た 気持 で 笑っ た 。
0433
,177,0:
^
思い 上っ た いい 顔 に も 当惑 の 色 を 浮べ て 一寸 躊躇 する 様子 は 可愛い う ござい ます 。
0560
,299,15: 顔 に 泥 を 塗る とか 、 社会 的 名声 だ とか 、 それ こそ
^
思い 上っ た 旦那 さま 的 意識 で は あり ます まい か 。
0642
,489,16: いわば 女 の ジロリ の 相対 的 な 敵意 や 反撥 より も 、 もっと
^
思い 上り 、 大人ぶり 、 見下し て いる 態度 で あっ た 。
0844
,58,8: この 新顔 が 自分 だけ 色男 だ と
^
思い 上る こと の できる の は 、 その 晩 だけ で 、 次 の 機会 に 事情 が 分る と 、 たいがい それ で 再び 姿 を 見せ なく なっ て しまう 。
0956
,491,23: 過ぎ去っ た 過去 の こと を 思い出し て くよくよ する の は 、 遠い 先 の 未来 の こと を 妄想 し て
^
思い 上る の と 同じ くらい 愚劣 な 空事 だ から な 。
振り回す
(振る.回す)
延べ語数:
9
0003
,98,13: 暑い 日射し の 下 で 、 うん うん 唸り ながら 重い 鍬 を
^
振り 廻し て 畑 の 土 を 掘り かえし 、 そうして 甘藷 の 蔓 を 植え つける の で ある 。
0084
,1737,21: その ため に 彼 は 、 他 の 乗組 員 と 同じ よう に 乱舞 する 宇宙 艇 と いっしょ に
^
振り 廻さ れ て い た 。
0557
,479,2: ステッキ を
^
振り 廻し た 。
0672
,247,19: 彼 が 私 を 可愛がる と は 、 たとえば 私 が 浮気 を する と 出刃庖丁 か なにか
^
振り 廻し て 千里 を 遠し と せ ず 復縁 を せまっ て 追いまわす という 情熱 について の こと で は なく て 、 彼 は 私 が 浮気 を し て も 許し て くれる 人 で あっ た 。
0697
,100,7: 近年 、 門弟 の 一 人 が
^
振り 廻し て 遊ん で いる うち に 石 に 当っ て 折れ て しまっ た 。
0842
,539,6: 棒 を 刀 の よう に
^
振り 廻す もの と でも 考え たら 大 マチガイ で 、 まるで 棒 が 手中 に 吸いこま れ て 、 前後 左右 上下 の 諸方 から 無 際限 に 目 に も とまら ぬ 早 さ で とびだし 襲いかかっ て くる もの と 思い知っ て おか ね ば なら ぬ 。
1014
,263,4: カタコト の 英語 を
^
振り 廻し て 難儀 し ながら 外国 人 に まで 雷 の こと を 聞く 男 で あっ た から 私 は もちろん 、 日本人 に は なおのこと 、 聞い て みる 。
1142
,45,34: 御 三 家筋 から 押付け に 貰わ さ れ た 奥方 は 、 相当 美人 で は あっ た が 、 やかましく て 、 気むずかしく て 、 その 上 、 宏大 な 権力 を
^
振り 廻し て 居 た ので 、 大膳 正 と 雖 も 、 うっかり し た 事 は 出来 ず 、 それに 江戸 表 は 公儀 の 眼 が 光っ て いる ので 、 物 の 利害 を 読む こと に 聡い 大膳 正 は 、 大して 羽目 を 外す よう な こと も し なかっ た の です 。
1150
,398,10: 弟 の 馬 吉 は 、 小さい 拳骨 を
^
振り 廻し て 精一杯 の 反抗 心 を 示し ます が 、 十 四 才 のみ の 虫 少年 が 、 十 人 あまり の 荒くれ 男 に対して 、 どう する こと も でき ませ ん 。
欠き抱く
(欠く.抱く)
延べ語数:
9
0003
,1110,12: かっぽ れ は 、 それ こそ 親 獅子 の ふところ に
^
かき 抱か れ て いる 児 獅子 という よう な 形 で 、 顔 を 振り 振り 泣きじゃくり 、 はっきり 聞き とれ ぬ よう な 、 ろれつ の 廻ら ぬ 口調 で 、 くどくど と 訴え はじめ た 。
0554
,1975,5: 千代乃 の 清い 肉体 を
^
かき 抱き ながら 、 それ を 防衛 する よう な 気持ち で 、 彼 は 柿沼 を 憎悪 し た 。
0574
,75,28: その 彼女 の 全身 の 、 まるで 骨 の ない よう な しなやか な 柔か さ に 、 彼 は 驚き 打た れ 、 その 柔か さ を
^
かき 抱き まし た 。
0576
,107,16: 私 は 両 袖 を 胸 もと に 合せ て 、 なにか 大切 な 思い を
^
かき 抱く よう な 気持 で い た 。
0580
,446,9: 彼女 は 突然 、 彼 の 頭 を
^
かき 抱い た 。
0583
,290,3: 先刻 彼 が
^
かき 抱い た 彼女 と 、 何 の 関係 が あり ましょ う 。
0591
,176,5: 私 が 庇う よう に
^
かき 抱い て やっ たら 、 彼女 は どう する だろ う か 。
1112
,137,28: 不思議 な 友情 を はっきり 見 て から 、 すて も 永い 間 経験 し た こと の ない 女 の 気持 を むさぼる よう 、 むね に
^
かき いだい た 。
1174
,303,6: 彼 は 枕 を 胸 に
^
かき 抱い て 、 ただ もう うなる だけ に とどめ た 。
書き記す
(書く.記す)
延べ語数:
9
0002
,951,2: と
^
書き しるさ れ 、 その 中 に は 、 次 の よう な 事 が 一ぱい 書き散らさ れ て い た の で ある 。
0025
,0,20: 東京 は 、 哀しい 活気 を 呈し て い た 、 と さい しょ の 書き出し の 一行 に
^
書き しるす という よう な 事 に なる の で は ある まい か 、 と 思っ て 東京 に 舞い戻っ て 来 た のに 、 私 の 眼 に は 、 何 の 事 も 無い 相 変ら ず の 「 東京 生活 」 の ご とく に 映っ た 。
0082
,2988,33: だが 博士 は 、 大きな 声 で この よう な こと を いい ながら 、 その 手 は 鉛筆 を にぎっ て 、 この よう な ことば を 紙 の 上 に
^
書き しるし て い た の で ある 。
0141
,13608,11: 伸子 は その 場 の 情景 の 上 に 字 で
^
書き しるさ れ て いる よう に 、 それ を 感じる の だっ た 。
0401
,6,26: 書き たい 、 として も 、 それら の つづい て おこっ て 来 て は い て も バラバラ し て いる 印象 を 片端 から
^
書き しるし て 行っ た だけ で は 、 やっぱり 第三者 に まで 感銘 を 実感 として 伝える こと は 出来 ない でしょ う 。
0449
,2,27: 丁度 、 或 なおし もの の 小説 を 始めよ う か として 居 、 巧 く 運ば ない ので 苦しかっ た ので 、 うれしく 其 を
^
書き しるし た 。
0620
,674,20: そして 私 は 、 私 の 無力 を 知り ながら 、 この 偉大 な 先生 の ため に 碑銘 を
^
書き しるす こと の 光栄 に 感奮 し 、 筆 も 折れよ と 握りしめ て 、 そして 書い た 。
0647
,121,39: 三 日 という 長い 時間 が 息 絶えず に 待ち きれる か 、 私 は 夜 も ろくに 眠れ なかっ た が 、 その よう な 狂気 について 、 私 は もはや 追想 の 根気 も なけれ ば 、
^
書き しるし たい 気持 も ない 。
0734
,300,18: 亡魂 この 地 に と ゞ まり 、 前歯 に 恨み の 三 十 万 円 を
^
書き しるし て 、 夜 ごと に 骨 壺 を ゴソゴソ 騒がせる という 吾 吉 は 、 男 の 中 の 男 勇士 かも 知れ ない 。
言い著す
(言う.著す)
延べ語数:
9
0002
,2542,3: 言葉 で
^
言い あらわす なら 、 そんな 感じ の もの だっ た 。
0141
,3493,3: 簡単 に
^
云い あらわさ れ て いる 文句 の なか に 、 保 が 、 姉 ・ 弟 として の 自分 たち の 関係 について 改めて 感じ なおし て いる 気持 が 、 はっきり 伸子 に つたわっ た 。
0141
,4436,8: その 顔 の 上 に は 、 どう
^
云い あらわし て いい か ニューラ 自身 に も はっきり わかっ て い ない 自身 の めぐり合わせ について の 訴え が あっ た 。
0163
,1,3: ひとくち に
^
云い あらわせ ば 、 それ は 、 日本 の インテリゲンツィア の 非常 に 大 部分 の ひと が 、 自分 たち めいめい の 一生 にとって 、 日本 の 民主 化 が どんなに 血肉 的 な 影響 を もつ もの で ある か という 事実 を まだ 実感 と し て い ない 点 で あり 、 同時に 、 民主 主義 社会 の 建設 の ため に 、 インテリゲンツィア は 、 歴史 の 上 から も どの 位 重大 な 任務 を 負う て いる か という こと を 、 十分 自覚 し て い ない 点 に ある と 思う 。
0216
,27,6: これ を 客観 的 に
^
云い あらわし て みる と 、 「 キティ 颱風 」 は いま の 文学 の ゆがみ に 解決 の 方向 を 示し た 作品 で は なく 、 社会 と 文学 に ある ゆがみ そのもの を 反映 し た に とどまる 、 という 自己 批判 として よみとら れる 。
0333
,7,19: 購読 者 が こん に ちの 新聞 から うけ て いる 感情 の 一 面 を ある とおり に
^
云い あらわせ ば 、 新聞 の ゆく ところ 自由 が ある という 言葉 は 、 どこ やら 大 新聞 まかり通る 、 という よう に も きこえる 。
0344
,65,34: —— しか し 、 同時に 、 これら の 文字 は 、 その 純真 さ に かかわら ず 、 科学 と 社会 と の 現実 関係 を 、 何と 素朴 に 或いは 遠慮 がち に
^
言い あらわし た 表現 だろ う 。
0612
,2680,15: いったい 宇宙 の どの 点 を 基 として 、 各々 の 天体 の 運行 を
^
言い あらわす べき かね ?
0944
,122,17: 曠原 の ファンタジア —— その 蜃気楼 を 一瞥 し た とき の おどろき を 、 どう
^
言い あらわし て いい か わから ない 。
言い返す
(言う.返す)
延べ語数:
9
0002
,1566,13: 万 人 に 非難 せら れ て も 、 それでも 、 私 は
^
言い かえし て やれる ん です 。
0084
,2694,10: そう いわ れ て みる と 、 山木 は
^
言い かえす すべ を 知ら なかっ た 。
0084
,2699,20: これ によって 火星 人 の 方 が 地球人 より すぐれ て いる の だ と いわ れ て も 、
^
言い かえす こと が 出来 ない の だっ た 。
0505
,525,1: と
^
云い 返し た 。
0508
,1632,9: 何 と 云わ れ 様 が 死ん で
^
云い 返す わけ に も 行か ない から 、 ま 生き て 上手く やりこなし て 行く の が 一番 利口 な の さ 。
0618
,178,5: オレ は 即座 に
^
云い 返し た 。
0749
,177,32: もっと 高尚 で 複雑 だ という 作者 が あれ ば 、 イヤ 、 それ は もっと デタラメ で 本人 も ワケ が 分ら ん という 意味 だ 、 と 私 は
^
言い かえす ツモリ な の で ある 。
0947
,1356,15: 愛一郎 は 、 顔 を あげる と 、 抗議 する よう な 調子 で
^
言い かえし た 。
1040
,2872,3: 三枝子 は
^
言い かえし た 。
追いかけ回す
(追いかける.回す)
延べ語数:
8
0068
,286,23: 十 六 、 七 の 頃 、 近く の 老農 に 犯さ れよ う と し たり 、 医者 の 息子 に
^
追いかけ 回さ れ た という 彼女 。
0091
,1810,16: しかるに 新聞 社 の 写真 班 が 、 女 幽霊 を うつそ う として 競争 で
^
追いかけ まわす 、 放送 局 で は 女 幽霊 の 呻 り 声 を 録音 し て 、 実況 中継 放送 を し ます など と いい だす もの だ から 、 女 幽霊 の 妙 な 人気 は 日毎 に 高く なる 。
0617
,2436,2: とんぼ も
^
追いかけ 廻し た 。
0947
,2376,0:
^
追いかけ まわす の は 、 その せい な ん だ … … 野菜 を 売り に 出る 行き帰り に 、 サト子 さん の 離 屋 に 寄っ て 、 話しこん で い た こと を ご ぞんじ なかっ た の なら 、 威張っ た よう な 口 は 、 きか ない よう に なさい 」
0952
,82,29: ひと の こと は どう でも いい として 、 ひょっくり どこ か で 出逢い でも し たら 、 死ぬ ほど 嫌っ て いる 木津 さん に 、 また うるさく
^
追いかけ まわさ れる こと に なる でしょ う 」 と 、 まア 説い て きかせる と 、 志貴 子 の やつ 、 含み笑い を し て 、 じつは 昨夜 、 木津 さん に 見つかっ て しまっ た らしい と いう じゃ あり ませ ん の … … お話 中 … … お話 中 です よ … … あたし の おどろ きっ ちゃ なかっ た わ 。
0988
,3720,46: 後で わかつ た 事 な ん です が 、 國 友 さん は あなた から 話 が 有 つた ため か 、 國 友 さん 自身 の 何 か の 氣持 の ため か 、 その 前 から 、 身内 の 連中 に 、 僕 を
^
追いかけ まわす の は よせ と 言 つて 止め て い た そう で 、 あの 晩 の こと も 國 友 さん は 全然 知ら ない こと だ つた そう です 。
0989
,2182,58: 若宮 ( その間 も つづけ て ) 女 たち は みんな おびえ て しまっ た 、 ひとかたまり に なっ て ちぢみあがっ て い た が 、 その 中 で 海千山千 の 、 枕 だ この 出来 た シタタカ 者 が 二 人 ばかり 、 どういう わけ か 、 眼 の 色 を 変え て 、 人殺し を
^
追いかけ まわし はじめ た 。
0989
,2753,9: 一瞬 前 まで 息せききっ て 柳子 が 須永 を
^
追いかけ まわし て いた事 が 一目 で わかる 姿 で 、 フットボール の 試合 で ボール を 追って 横っ飛び しかけ た 選手 を 敵 の 選手 が タックル し た 瞬間 に 、 画面 が ピタリ と 停っ た の に 似 て いる 。
引きずり下ろす
(引きずる.下ろす)
延べ語数:
8
0002
,2695,46: けれども 、 この 言葉 は 、 実に 猥 せつ で 、 不気味 で 、 ひと は 互いに おびえ 、 あらゆる 思想 が 姦 せら れ 、 努力 は 嘲笑 せら れ 、 幸福 は 否定 せら れ 、 美貌 は けがさ れ 、 栄光 は
^
引きずり おろさ れ 、 所 謂 「 世紀 の 不安 」 は 、 この 不思議 な 一 語 から は っし て いる と 僕 は 思っ て いる ん です 。
0514
,2,33: 私 の 様 な まだ 知っ た 様 で 世の中 を 知ら ない もの は 、 自分 の 愛し 又 高い ところ へ 置い て 尊 がっ て 居る 何 でも を
^
ひきずり おろし て き まま に さ れる と 云う 事 が 、 まことに 自分 の 誤 ち を 知っ た 時 より も つらい 。
0987
,2776,7: 神さま を 、 その ため に 、
^
引きずり おろす 事 が 必要 なら ば 、 神さま を 引きずり おろし て 下さい !
0987
,2776,17: 神さま を 、 その ため に 、 引きずり おろす 事 が 必要 なら ば 、 神さま を
^
引きずり おろし て 下さい !
0990
,117,29: だから 、 自分 だけ の 考え を 語り ひろげ て みる の です が 、 それ に は まず 、 よかれ あしかれ 、 自分 を タナ の 上 から
^
引きずり おろし 、 人 なか に さらし 、 クシザシ に し —— 一言 に いっ て 、 自分 が まず 少し ばかり 痛い 思 を し て みる こと が 第一歩 だ と 思っ た の です 。
1002
,164,21: 探索 隊 の 役人 たち は 、 やむなく 老 夫婦 を 縛り上げ 、 笞 うち 、 責めさいなん で 、 山 から
^
引きずり おろし て 来 た 。
1072
,2137,3: 土蔵 梯子 を
^
引きずり 降ろさ れ 、 外 へ 出 て から も 、 ふく ろ 叩き の 目 に あっ た 。
1174
,2208,13: 女 は 破れ た 押入れ から 、 ば たん ば たんと 布団 を
^
引きずり おろし た 。
引っ掻き回す
(引っ掻く.回す)
延べ語数:
8
0554
,504,7: コロリンシャン 、 コロリンシャン … … やたら に
^
ひっかき 廻し て いる 。
0559
,0,26: 欝 ぎ の 虫 、 癪 の 種 、 さまざま な もの が 、 人間 の なか に 住ん で 、 正常 な 感情 を
^
引っ掻き まわす と 言わ れ て いる が 、 ここ に 、 木山 宇平 の なか に は 怒り の 虫 が いつしか 巣くっ た と 、 周囲 の 人々 から 見 られる よう に なっ た 。
0642
,369,30: 御 食事 が すむ 、 姫君 方 は お 疲れ だ から 、 それ 御寝 所 の 用意 を 致せ と いう ので 、 私 が あらゆる 押入 を
^
ひっかき まわし て 有る たけ の フトン を つみ 重ね て あげる と 二 尺 ぐらい の 高 さ に なる 。
0947
,306,7: 「 こんな 澗 の うち を 、
^
ひっかき まわし た って よ ウ 、 死体 な ん ざ 、 あがり っ こ 、 ある か よ 」
0985
,378,16: 柴田 いや 、 その ——( 弱まり 痛ん で いる 皮膚 の 上 を ササラ で
^
ひっかき まわす よう な 相手 の 粗雑 さ が 、 全く 悪意 に 発し た もの で ない こと が わかる だけ に 、 腹 を 立てる わけ に も ゆか ず 、 殆 ん ど 拷問 に かけ られ ながら ) … … え えと 、 金 の 事 だろ う ?
0989
,346,24: 浮山 だが 、 どういう もん だろ う なあ 、 そういう 連中 が 又 々 頭 を もたげ て 来 て 、 あれこれ と
^
引っかき 廻す よう に なる の が 、 どういう もん か なあ 、 ねえ ?
0993
,987,48: 実 あ ね 、 今度 来 て みる まで は それほど に も 思っ て い なかっ た けど 、 例 の 水田 ね 、 一昨年 やって来 た 時 、 君 あ 、 あすこ に ホン の 十 坪 ばかり を 囲っ て 水 を 入れ て ジャブジャブ
^
ひっかき まわし て い た ん だ 。
1171
,1895,23: 窓 を あける と 、 数え切れ ぬ ほど の 鴉 が 高く 低く 飛び交い 、 啼き 交わし 、 その 声 が 空 を
^
ひっかき 廻す よう だ 。
捕らえ得る
(捕らえる.得る)
延べ語数:
8
0211
,164,35: 社会 主義 リアリズム は 、 社会 的 人間 の 、 それぞれ の 典型 を 描き出そ う と し て いる の だ けれども 、 現在 まで 、 わたし たち は 比較的 小さな 典型 しか
^
とらえ 得 て い なかっ た と 思う 。
0617
,490,24: 僻目 で あろ う か と 恐れ た が 、 それ か と いっ て 、 その 疑 を 払拭 する 反証 を も
^
捉え 得 なかっ た 。
0918
,589,48: これ を 絵画 の 世界 で 現 わし た の が 西洋 で いう なら ば ルネッサンス 、 日本 で は これ は 実に 徳川 末期 の 非常 に 新た な 浮世絵 の 取り扱っ た 手法 で あっ て 、 これ こそ は いわゆる ブルジョアジイ 、 町人 が
^
捕え え た 自我 の 確立 の めざましい 証拠 な の で ある 。
0985
,2122,12: すると 又 お前 達 は 、 その よう な 機会 を も
^
捕え 得 ない ほど に 、 お前 達 の 力 は 弱かっ た と 言う か も わから ぬ 。
1073
,2986,9: が 、 意識 の その ほか の 何もの も
^
とらえ 得 ない 。
1076
,1943,51: 学問 として は まだ 格別 の 成育 を 遂げ て はおら ぬ が 、 是 を 書き残し て おけ ば 、 少し は 後 の 人 の 捜索 の 労 を 省く で あろ う し 、 あわよくば 一 、 二 の 重要 なる 問題 の 手がかり を 、 今生 において
^
捉え 得る 機会 に 恵まれる かも しれ ない 。
1077
,71,28: 感じ として は 簡単 に 捕え られる 法則 が 、 今日 これ ほど 発達 し た 科学 の 力 を もっ て し て も 、 なお
^
捕え 得 ない という の は 、 きわめて 変 な 話 で ある 。
1174
,4462,19: しかし 彼 が パビナール を 使用 し て いる 現場 を 、 あるいは その 気配 も 、 加納 は
^
とらえ 得 なかっ た 。
捕らえ直す
(捕らえる.直す)
延べ語数:
8
0060
,331,42: もともと は コンピューター と 思っ て 作っ た の で は ない 代物 、 コンピューター として 見れ ば 絶望 的 に 能力 が なく 、 使い勝手 も すさまじく 悪かっ た 代物 を 「 これ は 俺 の コンピューター だ 」 と
^
とらえ なおし た とき 、 革命 は スタート し た の だ 。
0060
,1401,23: 音楽 の プロ たち によって 作ら れ 、 演奏 さ れる 、 他人 から の 供給 物 で は なく 、 自ら を
^
とらえ なおす ため の 道具 、 自己 表現 の 手段 として 、 フォークソング を 利用 しよ う と し た の で ある 。
0060
,2743,38: だが ケイ と ゴールドバーグ は 、 これ まで 注目 さ れ て き た 計算 の 力 で は なく 、 巧み な 物まね という もう 一つ の 側面 に 光 を 当て て 、 コンピューター を
^
とらえ なおそ う と し た 。
0060
,2747,8: では コンピューター を 万能 物まね 機械 と
^
とらえ なおし た うえ で 、 何 を まねよ う と する の か 。
0150
,67,39: 作家 たち は 、 自分 たち の 生き て いる 意義 として 、 今日 、 真率 な 情熱 で 、 自分 が かつて とり 逃し た 覚え が ある なら ば 、 その 人生 的 モメント を ふたたび
^
捉え なおし 、 抑圧 さ れ て き た 人民 の 苦き 諸 経験 の 一つ として しっかり 社会 の 歴史 の 上 に つかみ 、 その こと で 生活 と 文学 と の 一 歩 前進 し た 再 出発 を 可能 と し なけれ ば なら ない 。
1040
,3210,12: いま の 自分 の 状況 の ぜんたい を 、 あらためて 冷静 に
^
とらえ なおそ う と 、 邦子 は こころみ た 。
1041
,1294,7: 南部 体験 を まったく 新しい もの として
^
とらえ なおす の で ない かぎり 、 南部 体験 は 、 南部 の ブルース を うたう 黒人 の 数 だけ しか 存在 し え ない 個人 的 な 体験 の 世界 で しか なく 、 黒人 自身 にとって すら 、 ブルース は 、 フォーク ・ アート に なり そう だっ た 。
1041
,1745,13: おなじ 失業 で も 、 白人 に は それ を 抽象 的 に
^
とらえ なおす 余裕 が あり 、 自分 たち を 失業 者 として は 意識 せ ず 、 したがって 「 いま すぐ 職 を !
引っ張り回す
(引っ張る.回す)
延べ語数:
8
0004
,306,105: 信濃 の 山奥 の 温泉 に 宿 を とり 、 それから まる 一 年間 、 あの 子 は 、 降っ て も 照っ て も 父 の お伴 し て 山 を 歩き まわり 、 日 が 暮れ て 宿 へ かえって は 、 父 の 言う こと 、 それ は 芝居 と 思え ない ほど 、 熱心 に 聞い て 、 ふたり で 何かと 研究 し 、 相談 し 、 あした は 大丈夫 だ 、 あした は 大丈夫 だ と 、 お互い 元気 を つけ 合っ て 、 そうして 寝 て 、 また 朝 早く 、 山 へ 出かけ て 、 ほうぼう 父 に
^
引っぱり まわさ れ 、 さんざ 出鱈目 の 説明 聞かさ れ て 、 それでも 、 いちいち 深く うなずい て 、 へとへと に なっ て 帰っ て き まし た 。
0022
,177,18: 」 と 或 る 学友 は 、 私 を 「 見込み の ある 男 」 として あちこち に
^
引っぱり 廻し た 。
0095
,24,15: 例 の 事件 を 発見 する 日 の 前夜 、 ハリ・ドレゴ は 水戸 を
^
引張り まわし て 町中 を 飲み 歩い た 。
0141
,13232,29: 伸子 たち の パリ に は 、 七月 十 四 日 の 夜 じゅう ピエロ 帽 を かぶっ て 、 コンフェッティ を ぶつけ あっ て ナイト ・ クラブ を
^
ひっぱり まわす 人 も い ない かわり 、 東部 の そういう 組合 の 祝祭 や 演説 会 へ 案内 し て くれる 人 も い ない 。
0177
,45,28: つっこん で 云え ば 、 そういう 政治 権力 に 抵抗 し た あの 時代 の 若い 人々 の 自然 発生 の 自覚 は 、 同時に あんな 魔法 で
^
ひっぱり まわさ れる ほど 哀れ に 暗い 一 面 を もっ て い た 、 という こと に ルネッサンス そのもの の 時代 性 が ある 。
0583
,161,8: お 千代 さん は 彼 を 勝手 に
^
引っ張り 廻し まし た 。
0583
,162,6: 彼 も 彼女 を 勝手 に
^
引っ張り 廻す べき で は なかっ た でしょ う か 。
1014
,169,15: と ばかり 、 身銭 を 切っ て 恐ろしく 方々 へ 、 この 秘書 を
^
引っ張り 廻し て くれ た 。
考え合わせる
(考える.合わせる)
延べ語数:
8
0064
,145,23: 同棲 し て い た 当時 は 、 お 互に その 事 に は 、 一言 も ふれ なかっ た が 、 後で
^
考え 合わせる と 、 そう らしい と いう の で ある 。
0231
,372,32: 後年 花圃 の 良人 三宅 雪嶺 と その 婿 で ある 中野 正 剛 等 が 日本 の 文化 における 反動 的 な 一つ の 元老 として 存在 し た こと と
^
考え 併せる と 、 極めて 興味 が ある 。
0615
,16,53: そう 思っ て 、 「 が れい ぢ 」 の 歌 ・ 「 ぼろ 切れ の 如く 」 の 歌 ・ 「 ねずみ の 巣 」 の 類 の 、 それから 後 も 続々 あらわれ た 別 殊 の 歌 風 に ある もの と せら れ て いる 歌 の 類 を
^
考え 併せ て 行っ た 。
0819
,215,27: 戦争 中 東条 が 民衆 の 自然 な 感情 の 中 に 生き て い た 人気 と 、 同じ 民衆 の 今 の 感情 と を
^
考え 合せれ ば 、 民衆 の 今 的 な たより な さ は ハッキリ し すぎる ほど でしょ う 。
0825
,421,16: 昔 は 変化 が あっ た に し て も 今 の 単調 な 繰返し に
^
考え 合せれ ば 、 いかに 昔 が 多彩 で あろ う とも 、 この 譜 の よう な 複雑 な 曲 は 考え られ ない の で ある 。
0981
,1891,7: あれ と これ と を いっしょ に
^
考え 合せ て いる と
0988
,666,21: 國 友 の 前身 と 貴島 という 人間 、 そして 、 貴島 の D 商事 は 直ぐ 近く に ある ——
^
考え 合せる と 、 今 の 光景 が どんな 事 を 意味 し て いる の か まるで わから ない まま で 、 それほど 起り 得 ない 事 が 起き た よう な 氣 も し なかつ た 。
1076
,1468,31: 伊平屋 の 島 に も ナルクミ・テルクミ という 言葉 が 残っ て い て 、 それ が また ニライ・カナイ 、 すなわち 海上 遥か 彼方 の 神 の 世界 だっ た こと を
^
考え 合わせる と 古い 信仰 に は 伝承 の 中心 が ない ため に 、 歳月 を 重ねる うち に 、 次第に 島 ごと の 変化 が 多く なっ て き た の で ある 。
据え兼ねる
(据える.兼ねる)
延べ語数:
8
0617
,716,8: 景 彦 は 何 か 腹 に
^
据え かねる という よう に 、 けしきばん で 、 たちまち に 影 を 隠し て しまっ た 。
0642
,1145,4: 私 も 腹 に
^
すえ かね て 、
0732
,1621,8: 天草 次郎 は 冷血 ムザン 、 腹 に
^
すえ かね た 仕打ち を うけ た の は 今度 に 限っ た こと で は ない 。
0789
,385,4: 小花 は 腹 に
^
すえ かね て 、
0791
,272,51: この 土地 で は 剣客 の 心 が この よう に 謙虚 に 結ば れ て いる の が 例 で ある のに 、 伊 之 吉 と 山崎 孫七郎 の 無理 無法 、 房吉 自身 の 仕える 剣 と は 余りに も 相容れない 邪 剣 邪心 、 腹 に
^
すえ かね た から 、 かかる 邪 剣 の 横行 を 許し て 剣 の 聖地 を 汚し て は なら ぬ と 房吉 は 堅く 心 に 決する ところ が あっ た 。
0953
,324,17: あなた さま が た にたいする 大蔵 卿 の 仕打ち は 、 かねがね 私 め も 腹 に
^
すえ かね て い た の だ から 、 そういう 存念 が あら れる の なら 、 どの よう に も お 手助け する と 、 キッパリ と し た 返事 で あっ た 。
0987
,676,5: わし が 腹 に
^
すえ かねる の は 、 よりによって 、 この わし の 子供 に です 、 いえ 、 わし の 家 は 今 こそ ビロク し て い ます が 、 もと は ひと か どの 士族 の 家 で ござい まし て 、 天子 様 に対しまして です 、 この —— いえ 、 その 家 から です 、 こんな 不逞 の 、 けしからん チクショウ を 出し た と 思い ます る と 、 それ だけ が 、 それ だけ が 、 わし は くやしゅう ござい まし て 、 ほんとに !
1174
,1148,12: あるいは 度々 そんな こと が あっ て 、 婆さん も 腹 に
^
据え かね て い た の かも 知れ ない 。
揺すり上げる
(揺する.上げる)
延べ語数:
8
0505
,323,10: と 豪傑 を 気取り 、 勿体 を つけ て 、
^
ゆすり あげ て 笑っ た 。
0507
,953,22: 浅黄 の 木綿 の 大 風呂敷 を 斜 に 背負っ て 居る お 繁 婆さん は 、 背 の もの を
^
ゆすり あげ て 合 づち を 打つ 。
0682
,169,7: 新九郎 は 腹 の 底 から
^
ゆすり あげる よう に 高笑い し た 。
0794
,604,8: 茂 手 木 が 大きな 身体 を
^
ゆすり あげ て 、 怒り 声 で 喚い た 。
0866
,3290,10: と 、 背中 の 乳呑 児 を 、 激しく
^
ゆすり あげ た 。
0977
,530,10: と 、 母親 は 、 背 の 妹 を
^
ゆすり あげ て いっ た 。
1177
,960,3: 厚い 肩 を
^
ゆすり 上げ て 、 少尉 は 出 て 行っ た 。
1177
,1349,72: あたい たち ねえ 、 茅ヶ崎 が だめ に なっ て よ 、 ここ で 稼い で たん だけ ん ど よう 、 さっぱり な ん だ え 、 そい で 皆 で 九州 に 行く こと に し た ん だ 、 あっち は 兵隊 で いっぱい だって から よう 、 金 も 、 うんと おと すっ て から よう 」 女 は トランク を 置き 、 ネッカチーフ の 風呂敷 を
^
ゆすり 上げ た 。
折れ曲がる
(折れる.曲がる)
延べ語数:
8
0109
,70,6: 私 は 最後 に 、 ポックリ
^
折れ 曲っ た 楓 の 側 を 踏 越え て 出 て 行っ た 。
0554
,1519,22: 門 燈 の まばら な 薄暗い 裏通り を 、 長谷川 は 首 垂れ がち に 歩い て ゆき 、 横 へ
^
折れ 曲ろ う と し た 。
0557
,157,5: 長い 縁側 を ちょっと
^
折れ 曲っ た 広縁 の 片隅 の 、 毛氈 を 敷い て 小 卓 に 籐椅子 が 据え て ある ところ で 、 志村 は 、 今井 房代 夫人 に つかまっ て しまっ た 。
0566
,64,9: 市木 さん の 前 の 道 が 直角 に
^
折れ 曲っ てる その道 から 、 狭い 路地 が あっ て 、 路地 の 突き当り に 、 私 の 家 が ある 。
0600
,18,20: 黒焦げ に 干 乾び てる 胴体 、 皮膚 が 焼け 爛れ てる 頭蓋骨 、 ばらばら に なっ てる 肋骨 、
^
折れ 曲っ てる 四肢 、 所々 に 、 腕 や 脛 が にゅっと 突き 立っ て いる 。
0947
,429,8: そこ から 斜め に 上 の ほう へ
^
折れ まがり 、 その むこ う は 潮 の つか ない 砂場 に なっ て いる 。
1007
,59,31: 客間 は たぶん 十 畳 で あっ たろ う が 、 書斎 の 側 だけ に は 並び 切れ ず 、 窓 の ある 左右 の 壁 の 方 へ も
^
折れ まがっ て 、 半 円形 に 漱石 を 取り巻い て すわっ た 。
1174
,714,2: 薄い と
^
折れ 曲っ たり する 心配 が ある 。
覚め掛ける
(覚める.掛ける)
延べ語数:
8
0081
,2342,20: その とき に は 、 二 人 の 話 によって 、 留守 隊 の 連中 も だいぶん よい が
^
さめ かけ て た 。
0112
,227,2: 目
^
さめ かけ た 小 供 の まぶた の 様 に ぼんやり と あかるん で 居る 外 の 景色 は 、 寝坊 な 千 世子 の 今 まで に あんまり 経験 し た 事 の ない 優し さ と 考え ぶ か さ と 気高 さ を もっ て 居る もの だっ た 。
0146
,4,11: 人間 の 理性 が 千 年 の 夢 から やっと 目
^
醒め かけ た ばかり の 、 ヨーロッパ で は 数 千 人 の 魔法使 を 焼き 殺し た ところ の 、 そして 誰 でも 人間 と 魔 の 力 と の 直接的 関係 の 可能 性 を 疑う もの は なかっ た ところ の 、 そういう 野蛮 な 世紀 の 子 で ある 」
0540
,166,4: 酒 の 酔い も
^
さめ かけ て き て 、 ただ やたら に 歩い た 。
0744
,219,3: いくらか 酔い が
^
さめ かけ た の で ある 。
0781
,714,14: その 大 雷鳴 を 待ち つつ も 、 もしも 時田 さん の 酔い が
^
さめ かけ た なら 更に 酒 を のま せ て 正気 を 失わ せる 必要 も あり まし た 。
0802
,566,2: ほとぼり の
^
さめ かけ た ころ 本格 的 に ゆすり はじめ て 退散 し た わけ です が 、 彼 が 奥さん に 二 百 万 円 と ひきかえ た 品 は ラウオーモン や カラ 証文 とも ちょ ッ と ちがっ て 、 羅生門 、 たぶん 羅生門 の 鬼女 の 面 で は ない の です か ね 」
0994
,7,19: 古い 背 廣 に ヨレヨレ の レインコート を 着 て 、 飲み つづけ た 酒 の 醉 い の
^
さめ かけ た 、 デロリ と し た 蒼い 顏 が 鳥打帽 の 下 から のぞい て いる 。
浮かび上がる
(浮かぶ.上がる)
延べ語数:
8
0073
,223,25: すると 中間 の 草むら の あやしい 火 が ゆれ 、 草むら の 中 から 何者 と も 知れ ず 人間 の 形 が すうっ と
^
浮かび あがっ た 。
0082
,2855,43: 博士 の 目 の 前 の テレビジョン 装置 に は 、 研究所 や 三角 岳 の 建物 が 豆粒 の よう に 小さく うつっ た が 、 それ も たちまち 見え なく なっ て 、 関東平野 が まるで 地図 の よう に 、
^
浮かび あがっ て 来 た の だっ た 。
0082
,2886,15: 何 か ふしぎ な 不安 が 、 少年 たち の 心 に も 、 しだいに
^
浮かび あがっ て 来 た 。
0095
,1276,25: 博士 の 非常 警報 が 出 た とき に 限り 、 全員 は 応急 浮揚 器 の 紐 を 引い て 、 海底 に
^
浮かび あがる 手筈 に なっ て い た 。
0651
,202,14: と 、 彼 の 頭 に にわかに 一つ の 企 ら み が
^
浮かび あがっ た 。
0863
,42,18: 僕 は 油 壺 にまつわる 伝説 を 語り 、 この 海底 に 一旦 落ち たら 二度と 海面 に
^
浮かび あがる こと は 不可能 で ある と つけくわえ た 。
0995
,166,35: シガレット の 火 が 大きく 赤く なり 、 その 明り で 、 白く 柔かい 虫 の よう な 指 と 、 一文字 に 伸び た 鼻 の 線 の 目立つ 横顔 が 、 クッキリ と
^
浮かび あがり 、 火 が 小さく なる と 、 それ が 闇 の 中 に 消え て ゆく 。
1180
,58,7: その ひと の 姿 が かすか に
^
浮かび あがる
売れ始める
(売れる.始める)
延べ語数:
8
0060
,734,4: すさまじい 勢い で
^
売れ はじめ た TK — 80 。
0060
,1246,9: 発売 以降 、 予想 を 大きく 上回っ て
^
売れ はじめ た に も かかわら ず PC — 8 0 0 1 、 パーソナル コンピューター は 、 すぐ に 日電 の 社内 で 認知 さ れ た わけ で は ない 。
0060
,3138,38: 月 に 二 〇 〇 台 程度 と 踏ん で い た TK — 80 だっ た が 、 これ が 予想 を 超える ペース で 、 期待 し て い なかっ た 人 たち に まで
^
売れ はじめ た 。
0060
,4109,22: ところが この TK — 80 が 、 予想 も し なかっ た 月 一 〇 〇 〇 台 の ペース で
^
売れ はじめ た 。
0060
,4220,33: だが 予定 し て い た 八月 から 一 か月 遅れ で 出荷 を 開始 し て みる と 、 PC — 8 0 0 1 は 目標 を 大きく 上回る ペース で
^
売れ はじめ た 。
0060
,8586,18: 弱 小規模 ながら ソフトハウス が つぎつぎ と 誕生 し 、 ショップ の 店頭 で は パッケージ ソフト が
^
売れ はじめ て い た ものの 、 ソフトウエア の 流通 経路 の 整備 は いまだに 手つかず の まま 放置 さ れ て い た 。
0062
,2822,16: あれよあれよ という 間 に 、 海 の 向こう で は 何 百 万 本 単位 で
^
売れ 始め た という 話 を 聞かさ れ て いる 最中 も 、 心 の 底 に は 小さな とげ が 引っ掛かっ て い た 。
1041
,2454,24: たとえば 、 フォークソング の ブーム の ころ から 、 アメリカ で は 45 回転 の シングル 盤 に かわっ て 、 LP が
^
売れ はじめ た 。
受け始める
(受ける.始める)
延べ語数:
8
0060
,5195,53: アメリカ 行き の 費用 を 親 に 頼る 道 を 選ん だ 古川 は 、 一 九 七 八 ( 昭和 五 十 三 ) 年 七月 に 留学 という 形 を とっ て 渡米 し 、 まず カリフォルニア 大学 の ロサンゼルス 校 で 語学 の 資格 試験 向け の 研修 を
^
受け はじめ た 。
0213
,5,39: ヨーロッパ の 社会 で は 第 一 次 大戦 の ころ ( 一 九 一 四 — 一 八 ) から 純潔 に対する 観念 は すべて の 市民 の 日常 生活 の 中 で 、 はげしい 試練 を
^
うけ はじめ た 。
0318
,752,12: 『 くに の あゆみ 』 が 一般 識者 達 から 批判 を
^
うけ はじめ た とき 、 文部省 関係 者 の 間 に は 次 の よう な デマゴギー が 行わ れ た 。
0625
,30,11: ヒダ の タクミ が 奴隷 として 正式 に 徴用 を
^
うけ はじめ た の は 、 奈良 朝 時代 から 皇室 の 記録 に で て き ます 。
0988
,3976,6: 當時 、 東京 が 空襲 を
^
受け はじめ た ばかり の 頃 で 、 燈火 管制 が ムヤミ に やかましく 言わ れ 、 それ が 例 の 通り 必要 以上 に 行き過ぎ て 東京 中 が なん で も 無い 時 まで 眞 つ 暗 な 時分 でし た 。
1040
,2163,9: 短い 距離 の 自由形 の 泳者 として トレーニング を
^
受け はじめ た が 、 途中 で リレー の 泳者 に 希望 し て 転向 し た 。
1041
,161,10: そして 、 テキサス 州 の フォート・フード で 基礎 訓練 を
^
うけ はじめ た 。
1068
,231,49: 外国 の カトリック なんか じゃ 、 全部 じゃ ない ん でしょ う が 、 ある 学校 で は 小学校 の 授業 始め の 前 に 、 生徒 が 毎朝 、 交代 で バイブル の 一 章 を 読ん で から 、 アーメン と 礼拝 し て 授業 を
^
うけ 始める と いう じゃ あり ませ ん か 。
揺れ始める
(揺れる.始める)
延べ語数:
8
0060
,1388,3: 高校 は
^
揺れ はじめ て い た 。
0081
,426,5: 筏 は 急 に
^
ゆれ はじめ た 。
0081
,832,5: とつぜん 大地 が ぐらぐら っと
^
ゆれ はじめ た 。
0084
,2291,19: 風 は 烈し さ を 増し 、 宇宙 艇 は 荒天 の 中 の 小星 の よう に ゆさゆさ
^
揺れ はじめ た 。
0454
,261,6: ○ 倉知 、 叔母 、
^
ゆれ 始め た とき 女中 と 、 二 番目 の 小さい 子 と 一緒 に 、 お にげ なさい と 云う の に きか ず 食堂 に 居 、 二 人 ( 咲枝 と 季 夫 ) を かばっ て 、 海 に 背 を 向け 、 大 棟 で 背 を 打た れ 、 臀部 に 柱 の おれ た の か 何 か だ か ささっ た まま 季 夫 チッ 息 し て 死す 。
0685
,346,30: 兵頭 も 寒気 と 亢奮 と で 石 の よう に 堅く なっ て ブルブル ふるえ て い た が 、 こう 云わ れる と 膝 から ガクガク と
^
ゆれ はじめ て 、 カチカチ と 時計 の よう に 歯 を 鳴らし ながら 、
0779
,456,2: にわかに はげしく
^
揺れ はじめる 。
0989
,2703,10: 若宮 … … … … ( フラフラ 身体 が
^
ゆれ はじめ 、 視線 が 全く 空虚 に なり 、 顔 中 に 油 汗 を 流し 、 それでも 舟木 を 見守っ た まま 、 しばらく 立っ て い た が 、 やがて 、 クタッ と なり 、 床 の 上 に くずれ 落ちる )
抜け切れる
(抜ける.切れる)
延べ語数:
8
0034
,107,20: 浜子 は 世帯 持ち は 下手 で は なかっ た が 、 買物 好き の 昔 の 癖 は
^
抜け きれ ず 、 おまけ に 継子 の 私 が 戻っ て みれ ば 、 明日 から の 近所 の 思惑 も 慮っ て おか ね ば なら ない し 、 頼み も せ ぬ のに 世話 を 焼き た がる お きみ 婆さん の 口 も 怖い と 、 生み の 母親 も かなわ ぬ 気 の よ さ を 見せる つもり も 少し は あっ た の だろ う —— と 、 そんな 事情 は むろん 子供 の 私 に は 判ら ず 、 帰り の 二つ 井戸 で 「 かに どん 」 の 氷 金時 を 食べ させ て もらっ て 、 高津 の 坂 を 登っ て 行く 途 々 、 ついぞ これ まで 味 え なかっ た 女 親 という もの の 味 の 甘 さ に うっとり し て 、 何 度 も 何 度 も 美しい 浜子 の 横顔 を 見上げ て い まし た 。
0098
,1577,62: なかなか これ は 疲れる が 、 私 も また 作家 の 端くれ で あっ て みれ ば 、 験し に 一 度 は どんと 当っ て みる つもり の 用意 も 失っ て い ない くせ に 、 そこ に は そこ が あり 、 人 の 思う よう に は 愚か な こと を 愚 に は 思え ぬ 苦心 が
^
ぬけ きれ ない の で ある 。
0667
,1580,9: 私 なんか 、 まだ 全然 人間 の 知識 から
^
ぬけ きれ ない から 、 運命 といふ もの に 物的 に 即す 、 さ う いふ 世界 ぢ や ない です な 。
0689
,505,12: 二 人 の 俗物 ども が まだ 宗教 の フンイキ から
^
ぬけ きれ ず に 、 そして まだ ほか の こと が 落着 い て 考え られ ない よう な 状態 の 中 に いる 。
0866
,3554,20: 眼 が ね に かぎら ず 、 いろんな 、 そういう 先入 見 が 、 頭 へ しみこん で 、 なかなか
^
ぬけ きれ ない の 。
0955
,79,15: 教師 と 父兄 、 村 と 学校 が 封建 的 な いがみあい の 殻 から
^
ぬけ きれ ない の で は 、 日本 の 民主 革命 も 心細い 。
0956
,3702,10: … … まだ あの 下ら ぬ 歌 よみ 根性 から
^
抜け きれ ない と 見える 、 … … 歌 を 作る の も いい が 、 ああ し て 一 日 中 ろくに 飯 も 食わ ず に 部屋 の 中 に くすぶっ て い た って 、 いい 歌 が 出来る はず は ない 。
1021
,8,12: 人間 は 習慣 に なっ た ため に 、 その 習慣 から
^
抜け 切れ ない 場合 と 、 毎日 重なっ た ため に 、 かえって それ が 鼻 に つく 場合 と が ある 。
受け続ける
(受ける.続ける)
延べ語数:
8
0014
,131,13: それ から も 私 は 、 いろんな 女 から 手ひどい 打撃 を
^
受け つづけ て まいり まし て 、 けれども それ は 無学 の 女 だ から 、 その よう な 思い切っ た むごい 仕打ち が 出来る の か 、 と 思う と 、 どうして どうして 、 決して そういう もの で なく 、 永く 外国 で 勉強 し て 来 た 女子大 学 の 婆さん 教授 で 、 もうこ の お方 は 先年 物故 なさい まし た が 、 この お方 の ため に 私 の 或 る 詩集 が 、 実に 異様 な くらい 物凄い 嘲罵 を 受け 、 私 は しん そこ から 戦慄 し 、 それ から は 、 まったく 一行 の 詩 も 書け なく なり 、 反駁 し たい に も 、 どうにも 、 その 罵 言 は 何 の 手加減 も 容赦 も 無く 、 私 が 小学校 を 卒業 し た ばかり で 何 の 学識 も 無い こと 、 詩 は いよいよ 下手くそ を 極めて 読む に 堪え ない こと 、 東北 の 寒村 など に 生れ た 者 に は 高貴 優雅 な 詩 など 書ける わけ は 絶対 に 無い こと 、 あの 顔 を 見よ 、 どだい 詩人 の 顔 で ない 、 生活 の だらし な さ 、 きたならし さ 、 卑怯 未練 、 この よう な 無学 の ルンペン 詩人 の うろつい て いる うち は 日本 は 決して 文明 国 と は 言え ない 、 という 実に 一 から 十 まで その とおり の 事 で 、 阿呆 な 子 に 向っ て 、 お前 は 家 の 足 手 まとい に なる から 死ぬ が よい 、 と 言う ほど の おそろしく 的確 な やっつけ 方 で 、 み も 、 ふた も 無く 、 ダメ な もの は ダメ と 一挙 に 圧殺 の 猛烈 さ で ござい まし て 、 私 は その お方 と は 、 いつか 詩人 の 会 で たった いち どちら と 顔 を 合せ た 事 が ある くらい の もの で 、 個人 的 な 恩 怨 は 何 も 無かっ た 筈 で ござい ます のに 、 どうして 私 の よう な ある か 無き か の 所 謂 ルンペン 的 存在 の もの を 特に 選ん で 槍玉 に 挙げ た の で ござい ましょ う か 、 やっぱり 永年 外国 で 学問 を し て 来 て 大学 の 教授 など し て い て も 、 あの ダメ な 男 に つけ込ん で さんざん 痛めつける という 女性 特有 の 本能 を 持っ て いる から な の で ござい ましょ う か 、 とにかく 私 は その すさまじい 文章 を 或 る 詩 の 雑誌 で 読み 、 がたがた 震え まし て 、 極度 の 恐怖 感 の ため 、 へん な 性慾 倒錯 の よう な もの を 起し 、 その 六 十 歳 を すぎ た 、 男子 に も 珍 らしい くらい の 大きな いかめしい 顔 を し て いる お婆さん に 、 こんな 電報 を 打っ て しまっ て 、 いよいよ 恥 の 上塗り を 致し まし た 。
0060
,2955,35: だが 「 リアクティブエンジン 」 と 名付け た 論文 の 骨組み を 固め て 、 長大 な 原稿 を まとめ て いる あいだ に も 、 ケイ は いくつ か の 試み に 影響 を
^
受け 続け て い た 。
0060
,8884,36: 吐き気 に 耐え て Y S — 11 で 繰り返し ジャストシステム を 訪ね た 間宮 は 、 浮川 初子 と 福良 伴 昭 の 傑出 し た プログラマー として の 能力 に 鮮烈 な 印象 を
^
受け 続け た 。
0184
,32,13: 非 現実 の ヒロイズム で 目 の くらむ よう な 照明 を 日夜
^
うけ つづけ て 育っ た 。
0250
,82,13: 日本 で は 両性 の 問題 は 実に 不運 な 取扱い を
^
受け つづけ て き た 。
0371
,33,16: それから 五月 下旬 まで 、 毎月 一 回 、 きまって 本郷 の 各部 が 爆撃 を
^
うけ つづけ た 。
0953
,42,9: 実際 より も 何 倍 か ひどい 誤解 を
^
受け つづけ た の は 、 そういう ひねくれ 根性 の せい だっ た が 、 その くせ 侮辱 にたいして は おそろしく 敏感 で 、 馬鹿 に さ れ た と 感じる と 、 三月 ぐらい の 間 に 刺客 を やっ て 、 かならず 相手 を 殺す か 傷つける か し た 。
1039
,687,26: しかし 妻 の 発病 以来 、 更に 私 の 発病 以来 、 更に 溯っ て 先妻 の 死 以来 、 私 の 神経 は 衝撃 を
^
受け 続け た 。
恐れ叱る
(恐れる.叱る)
延べ語数:
8
0956
,3379,12: 僕 に は お前 の その 清らか な 透き通っ た 心 が
^
恐 しかっ た ん だ 。
1037
,77,6: 私 は お 化 が
^
恐 しかっ た 。
1037
,78,2: 鬼 も
^
恐 しかっ た 。
1037
,79,9: 幽霊 も 、 人魂 も 、 死 びと も
^
恐 しかっ た 。
1037
,196,5: 私 は 医者 も
^
恐 しかっ た 。
1037
,197,4: 外科 の 器具 が
^
恐 しかっ た ばかり で ない 。
1116
,296,3: 私 は あんまり
^
恐 しかっ た ので 、 気 が 転倒 し て しまっ て ——」
1120
,347,1: 「
^
恐 しかっ た から で ござい ます 。
耐え切る
(耐える.切る)
延べ語数:
8
0918
,306,31: 例えば 、 ギリシャ 民族 は 、 自分 たち の 悲しみ を 表わす のに 、 後 に いわ れる ところ の 、 運命 悲劇 の よう に 、 その 運命 を
^
耐え きる 、 その 忍耐 の 男らし さ 、 その 強 さ など の もの が 、 だんだん ギリシャ 悲劇 の 特徴 と なっ て き た の で ある 。
0918
,308,15: この 悲劇 に も せよ 、 人類 の ため に 自分 に ふりかかる 苦しみ を
^
耐え きっ て いく あえぎ 、 しかも 、 声 を 出さ ず に それ を 耐え きっ て いる 姿 、 これ が 、 ギリシャ の 芸術 の 一つ の 姿 を 形づくっ て いる の で ある 。
0918
,308,30: この 悲劇 に も せよ 、 人類 の ため に 自分 に ふりかかる 苦しみ を 耐え きっ て いく あえぎ 、 しかも 、 声 を 出さ ず に それ を
^
耐え きっ て いる 姿 、 これ が 、 ギリシャ の 芸術 の 一つ の 姿 を 形づくっ て いる の で ある 。
0918
,310,12: あの ラオ コーン の 、 口 を かすか に あけ て 、
^
耐え きっ て いる 姿 、 その 肉体 の 堂々たる 美し さ 。
0918
,312,36: しかし 、 その うめき声 を 出し て いる か 否 か 、 いずれ に も せよ 、 その 運命 を 耐え て いる 溜息 が 、 今 なお 聞こえる ほど 、 この 芸術 は 、 その
^
耐え きる という 男らし さ 、 心構え の 苦し さ が 、 そのまま 人 の 魂 を うっ て いる 。
0918
,313,17: ギリシャ 民族 は 、 そうした 魂 の 姿勢 で 、 奴隷 制 という 悲しい 時代 を 、
^
耐え きり 、 その 中 に 歌 を うたい 、 それ を 飾っ て 生き 耐え て き た の で ある 。
0918
,326,20: つまり 、 魂 が 、 その 悲しみ を 取り扱う 姿 が 、 ギリシャ における よう に 、 それ を
^
耐え きる という 姿 を もつ 場合 と 、 ヘブライ 民族 の よう に 、 遠い もの に 憬れる こと によって その 悲しみ を 処理 し て いく という 姿 と の 二つ の 姿 が 、 彼ら を し て 、 空間 を 形づくり 、 空間 を 取り扱う 二つ の 型 を もた しめる の で ある 。
0918
,355,11: 同じ 地平線 も 、 重 さ を 耐え て 、
^
耐え きっ た 涯 の 最後 の 線 、 ゴール ライン として 、 ギリシャ 人 は 考え て いる し 、 ヘブライ 人 は 、 出発 の 水平 、 スタートライン として 取り扱っ て いる わけ で ある 。
恥じ待つ
(恥じる.待つ)
延べ語数:
8
0667
,2109,7: といふ わけ で 、 酒宴 が
^
はじ まつ た 。
0866
,2270,7: 「 そう か 、 もう 闘い が
^
はじ まつ た の か 。
0866
,3162,11: 翌日 から 、 一 日 おき の 鎌倉 通勤 が
^
はじ まつ た 。
0988
,92,6: 東京 空襲 が 本格 的 に
^
はじ まつ て から 間 の 無い 頃 、 警報 が 出 て 、 燈火 を 消し て し まつ た 私 の 家 の 玄 關 へ 酒 に 醉 つた M が もう 一 人 の 男 を つれ て 寄 つた こと が あつ た 。
0988
,301,18: … … 實 は 昨日 から 又 、 次ぎ の 、 二の替り の 出し物 の お 稽古 が
^
はじ まつ て い て 、 ゆんべ も 小屋 で 泊 つた ん です の 。
0988
,1324,12: それから 、 二 人 の 長々 と し た 議論 が
^
はじ まつ た 。
0988
,1472,18: 飯 が たけ 、 久保 が 歸 つて 來 て 、 かん た ん な 食事 が
^
はじ まつ た 。
0988
,3504,18: 暗 かつ たし 、 双方 とも ほとんど 聲 を 立て なかつ た し 、 第 一 、 アッと言う間に
^
はじ まつ て 、 そして 何 が どう なつ たか が のみこめ ない 内 に 、 サッと 終 つて し まつ て い た 。
締め出す
(締める.出す)
延べ語数:
8
0646
,55,25: 私 と いくつ も 違わ ない 年下 の 方 が 、 こっち の 方 は 、 かたくな に 私 の 方 を 同類 から
^
締め だす 。
0759
,3506,2: ぼく を
^
締め ださ ない の は 」
0765
,137,9: それ は 、 他 の あらゆる もの から
^
締め ださ れ 、 とりつく 島 も ない 孤絶 の とき に 、 それ 一つ のみ が 意志 の 全部 と なっ て 燃え立っ て くる の で ある 。
0775
,569,16: 正司 様 、 一也 様 は まだ 子供 です から 、 これ も 奥 から は
^
締め ださ れ て 、 女中 の たまり へ いら し て 心配 そう に 奥 の 気配 を 気 に し て い ら ッ しゃ い まし た よ 。
0817
,395,30: ああ いう 人相 の わるい 奴 に とんでも ない こと で も 書か れ たら 大変 だ という 心配 が あっ た に し て も 、 客 を みんな
^
締め だす という の は 、 尋常 な こと で は ない 。
0831
,232,10: 十 時 に 帰っ て 来 た 娘 を
^
締め だし て 、 戸 を 叩い て も 中 へ 入れ ず 、 とうとう お手伝い の 仕上げ を 完了 する と は 恐れ入っ た 低 脳 の 両親 で ある 。
0857
,230,3: 生きる 人間 を
^
締め だし た 文学 など が ある もの で は ない 。
0953
,247,13: 綱 の 塩梅 を し て 、 棒 を カセ に し て
^
締め だし た が 、 うまく いか ない ので べつ な 綱 を とり に 行こ う と し た 。
閉め切る
(閉める.切る)
延べ語数:
8
0549
,183,20: 背 の 低い 数 本 の 青木 と 八 手 を かこん だ 竹垣 から 少し ひっこん で 、
^
閉め きっ て ある 戸 の 間 に 、 白紙 の 端 が のぞい て い た 。
0590
,248,13: ぐずぐず し てる と 、 階下 の 表口 ばかり で なく 裏口 も
^
閉め きら れ て 、 厄介 な こと に なる かも 知れ なかっ た 。
0618
,900,0:
^
閉め きっ た オレ の 小屋 で は 、 こんな こと は 見かける こと が でき なかっ た が 、 ぶらさがっ た 蛇 の 死体 まで が こんなに 美しい という こと は 、 なんと いう こと だろ う と オレ は 思っ た 。
1041
,698,17: 暑い 夜 に 、 一 六 歳 の 高校生 アン・ポウリヌ は 、 自室 の 窓 を みんな
^
閉め きっ て 、 なるべく 動か ない よう に し て い た 。
1072
,6488,12: 藪 八 は 、 部屋 の 障子 、 ふす ま を
^
閉め きっ て 、 そう いっ た 。
1163
,15,30: ぼく の 家 の 井戸端 に も 、 中年 の が じ まる の 木 が あっ た が 、 暴風 に 身 を 振り乱し て いる 姿 を 、
^
閉め きっ た 雨戸 の 節穴 から ぼく は のぞい て いる こと も あっ た 。
1183
,78,18: そこで わたし は 褌 ひとつ に なっ て 仕切り の ガラス 戸 を 明ける と 、 窓 が
^
閉め きっ て ある から 湯気 が 立ちこめ て い て 、 陽射し が もやもや し た 縞 模様 を つくっ て い まし た 。
1183
,93,3: いったい 何で この
^
閉め きっ た 浴槽 の 庭 に 、 全裸 の 若い 女 が 沈ん で い た ん でしょ う ?
感じ出す
(感じる.出す)
延べ語数:
8
0505
,133,48: 道 を 歩く に も すかし すかし し なけれ ば 行か れ ない ほど に なっ て から は 、 自分 で も 驚く ほど 、 甲斐性 が なくなり 、 絶えず 、 眼 の 前 に 自分 を おびやかす 何 物 か が 迫っ て 居る 様 に
^
感じ だし た 。
0509
,345,29: 私 は 生れ て 始め て 見 た 死人 の 顔 に すっかり 怯える と 同時に 、 死 と 云う もの に対して 極端 な 恐怖 と 嫌悪 を
^
感じ 出し た 。
0622
,152,96: 人間 の 一生 は はかない もの だ が 、 又 、 然し 、 人間 という もの は ベラ ボー な オプチミスト で トンチンカン な わけ の 分ら ぬ オッチョコチョイ の 存在 で 、 あの 戦争 の 最中 、 東京 の 人達 の 大半 は 家 を やか れ 、 壕 に すみ 、 雨 に ぬれ 、 行き たく て も 行き場 が ない と こぼし て い た が 、 そういう 人 も い た かも 知れ ぬ が 、 然し 、 あの 生活 に 妙 な 落着 と 訣別 し がたい 愛情 を
^
感じ だし て い た 人間 も 少く なかっ た 筈 で 、 雨 に は ぬれ 、 爆撃 に は ビクビク し ながら 、 その 毎日 を 結構 たのしみ はじめ て い た オプチミスト が 少く なかっ た 。
0814
,39,48: だから 、 私 にとって 、 十二月 、 一月 、 二月 ごろ が 年々 最悪 の 期間 で 、 仕事 も はかどら ない し 、 甚 しく 浮浪 性 が 頭 を もたげ 、 気まぐれ で 短気 に なっ て 、 我 ながら 手 に 負え ない 自分 を
^
感じ だす の で ある 。
0858
,151,98: 人間 の 一生 は はかない もの だ が 、 又 、 然し 、 人間 という もの は ベラ ボー な オプチミスト で トンチンカン な わけ の 分ら ぬ オッチョコチョイ の 存在 で 、 あの 戦争 の 最中 に 、 東京 の 人達 の 大半 は 家 を やか れ 、 壕 に すみ 、 雨 に ぬれ 、 行き たく て も 行き場 が ない よ と こぼし て い た が 、 そういう 人 も い た かも 知れ ぬ が 、 然し 、 あの 生活 に 妙 な 落付 と 訣別 し がたい 愛情 を
^
感じ だし て い た 人間 も 少く なかっ た 筈 で 、 雨 に は ぬれ 、 爆撃 に は ビクビク し ながら 、 その 毎日 を 結構 たのしみ はじめ て い た オプチミスト が 少く なかっ た 。
0981
,520,15: それ まで の 左翼 の 理論 だけ で は 割り切れ ない もの を ヒシヒシ と
^
感じ 出し て
1043
,206,33: 私 の 蒐集 は 漸次 その 数 を 増し 、 その 内容 が 在来 の 蒐集 家 の もの と は 大いに 違う ので 、 自分 の 蒐集 品 の 存在 価値 を
^
感じ 出し 、 私蔵 する より 公開 し たい 考え を つよめ 、 私 は 永い 間 これら の 品々 を 展示 する 美術館 の 設立 を 夢み た 。
1067
,260,25: 惜しむらくは 、 前半 以後 に なる と 、 悪魔 外道 の 出没 と おなじ 手法 の くり 返し に なっ ちゃっ て 、 退屈 を
^
感じ 出さ せ ます が 、 少年 時分 に よくも 克明 に あんな 大部 な 物 を 読ん だ もん だ と 、 幼い 頃 の 読書 慾 に も 、 われ ながら 、 つくづく 感心 し ちゃっ た な 。
動かし得る
(動かす.得る)
延べ語数:
8
0448
,394,0:
^
動かし 得る 、 否 、 動き 易い 熱情 を 持っ て 居る と さえ 云 える だろ う 。
0512
,40,1:
^
動かし 得 ない もの に つきあたっ た 。
0787
,36,4: 地上 の 総て を
^
動かし うる もの は 金 で ある 。
1072
,6139,36: また その 藪 八 こと 藪田 助 八 が 、 ひとたび 将軍 直々 の 隠し 目 付 という 特異 な 職能 を もっ て 、 活溌 に 働き 出す と なれ ば 、 かれ の
^
動かし 得る 捜査 網 や 機能 は 、 町奉行 で も 寺社 奉行 で も 及ば ない もの が ある 。
1073
,813,19: 忠平 は 、 氏 の 長者 として 、 いまや 藤 氏 の 一門 を 、 思う まま に
^
うごかし 得る 身分 で ある のみ で なく 、 朝廷 の 中 でも 、 かれ の 一 びん 一笑 は 、 断然 、 重き を なし て いる 。
1073
,7718,48: 強い 者 が あくまで 勝ち 、 虚構 が 正直 者 を 圧し 、 中央 の 公卿 仲間 に 如才 ない 者 が 、 やや も する と 、 官 符 を 受け て 、 国 庁 の 権 や 、 土地 の 政情 を も 、 私 に
^
うごかし 得 た の だ 。
1093
,89,15: 一旦 法則 として 見出さ れ た 以上 、 それ は 無慈悲 な ほど 強力 な
^
動かし 得 ない もの で ある 。
1093
,100,17: 影響 が 効い て 来る の は 、 一つ の 法則 で あっ て 、 これ は
^
動かし 得 ない もの として も 、 それ が 現れ て 来る まで の 過程 の 中 に は 、 制御 可能 な 要素 が 沢山 は いっ て いる の で は ない か と 思わ れる 。
信じ得る
(信じる.得る)
延べ語数:
8
0284
,72,30: そして 、 食物 の 問題 について も そういう 風 に 考え て ゆく こと が 、 日本 の 婦人 に だけ は 出来 ない の だ と 、 誰 が
^
信じ 得よ う 。
0712
,27,9: 自分 で ハッキリ 記憶 が 残っ て いる と
^
信じ 得る だけ 、 むしろ 、 他 から の ハタラキ が 多い の だ と 言い 得る で あろ う 。
0797
,74,4: 私 は それ を
^
信じ うる だけ で 幸せ だ と 思う 。
0802
,326,3: 完全 に
^
信じ うる もの を も 疑え と いう の が 、 これ も 探偵 小説 の 第 一 課 だ 。
0859
,144,4: 私 は それ を
^
信じ 得る だけ で 、 その 欲望 の 必然 的 な 展開 に 就 て は 全く 予測 する こと が でき ない 。
1074
,251,74: 現在 は 片足 神 が すでに ちん ば と なり 、 それ 故に また この 日 の 膳 に 長短 の 箸 を 上げ 、 さらに 長い もの を もう 一 本 、 杖 として 添える の だ など と いっ て いる 処 も 方々 に ある よう だ が 、 最初 は ただ 我々 の 山の神 が 一 本 足 で 山 を 降り 昇り せ られる もの と 、 単純 に
^
信じ 得 た 時代 も あっ た の だ が 、 追 々 と そんな 事 は 信じ にくく 、 古い 話 を 少し ずつ 改造 し なけれ ば なら ぬ よう に なっ た の で は ある まい か 。
1074
,1972,29: すなわち もう 結果 を 子供 が 笑う よう に 、 童話 とかいう もの の 形 に し て いる の だ が 、 もと は 今 一段と 人 が
^
信じ 得る よう な 言い伝え で あっ た こと は 、 古い 書物 と の 比較 によって わかっ て 来る の で ある 。
1076
,1693,10: 神代 の 奇跡 として 是 ばかり の こと を 、
^
信じ 得 ない 者 は もと は 一 人 も い なかっ た 。
見出し得る
(見出す.得る)
延べ語数:
8
0160
,186,22: わたし たち の 精神 が 自身 面し て いる 歴史 の 波瀾 の うち に 美 と 詩 と 慰藉 と を
^
見いだし うる の は 、 わたし たち の 精神 が しっかり と その 脚 の 上 に 立っ て 、 ゆく べき 一筋 の 現実 の 道 を そこ に 把握 し 確信 し た とき で ある 。
0433
,450,24: 女性 が 無言 の 裡 に 流し た 涙 を 今 は 男子 が 、 愛す べき 価値 、 信頼 す べき 伴侶 を
^
見出し 得 ない 苦痛 に 依っ て 流さ なけれ ば なら ない の で ござい ます 。
0509
,200,49: 彼 が 無言 で 涙 組ん で 居る の を 見る と 、 私 に は 言葉 に は 云え ない で も 彼 の 心 は すっかり 感じ られる 様 に なっ て 二つ の 感傷 的 な 心 は 、 非常 な 調和 と 帰一 を
^
見出し 得 て 居 た 。
0611
,119,46: それ に も かかわら ず 、 今 なお 法律 家 は 、 一般 に いろいろ な 方法 で その 不合理 を 否定 し 、 法 秩序 は 全体 として 常に 完全 無欠 で あっ て 、 解釈 よろしき を 得れ ば 必要 な 法 を 必ず
^
見出し 得る と 主張 し て いる の で ある 。
0611
,136,37: その 違い は 実際 上 いろいろ の 形 で 現れ て いる が 、 その 最も 顕著 な 例 として は 、 或 る 人々 が 法令 の 形式 的 ないしは 論理 的 解釈 を通して 法 を
^
見出し 得る 限度 を 非常 に 広く 考え て いる の に 反し て 、 他 の 或 る 人々 は それ を 比較的 狭く 考え て おり 、 また それら の なか に も いろいろ と 程度 の 差異 が ある という 事実 を 挙げる こと が できる 。
1076
,363,51: 仮に 測ら ざる 理由 によって 、 一 度 は その 岸 に 触れ た こと が あっ た に し て も 、 再び 家族 を つれ 、 物種 器 什 を 船 に 積ん で 、 来 て 住も う という 決心 を する だけ の 引力 は 何 に
^
見出し 得 たろ う か 。
1076
,815,15: そうして まだ 海上 の 霊地 の 名 として 用い られ た 明白 な 証拠 を
^
見出し 得 ない の は 、 是 に は すでに 久しく ニルヤ もしくは アマ ミヤ という 別称 が 具わっ て い た から か と 思う 。
1076
,1150,21: こういう 国柄 は 沿海 の いわゆる 百 越 地帯 など を 捜しまわっ たら 、 稀 に も 類似 の 例 を
^
見出し 得 られる もの で あろ う か どう か 。
流れ去る
(流れる.去る)
延べ語数:
8
0141
,21014,21: 辞書 の 頁 を くっ て いる とき 、 ふと 、 さがし て いる 字 が 、 どこ か へ
^
流れ 去っ て しまう こと が あっ た 。
0144
,555,15: 夕方 、 スムールイ が 巨大 な 体 を ハッチ に 据え て 、 ゆるやか に
^
流れ 去っ て 行く ヴォルガ の 遠景 を 憂わ し げに 眺め ながら 、 何 時間 も 何 時間 も 黙っ て 坐っ て いる よう な 時 が あっ た 。
0524
,5,56: 深い 紺碧 を たたえ て と うとうと はて 知ら ず 流れ 行く 其の 潮 は 、 水底 の 数 知れ ぬ 小石 の 群 を 打ちくだき 、 岩 を 噛み 、 高く 低く 波打つ 胸 に 、 何処 から とも なく 流れ 入っ た 水沫 を ただよわ せ て 、 蒼穹 の 彼方 へ と
^
流れ 去る 。
0613
,1656,3: また 水 に
^
流れ 去る もの も あっ て 、 爆心 地帯 の 放射線 量 は 日 を 追う て 減 弱 し て いっ た 。
0918
,1126,7: そこ に は 、 一刻 一刻 と
^
流れ 去り つつ ある 自分 が ある だけ で あっ て 、 ほんとう の 自分 という もの に めぐりあえ ない で いる 。
0947
,392,13: 一 秒 一 秒 が 、 光 の 尾 を ひき ながら
^
流れ 去る よう な 思い が し て い た が 、 現実 は 、 やっと 海岸 橋 を 渡っ た ところ だっ た 。
0957
,41,73: 平野 から 遙 か に 仰ぐ 、 遠い 上 州 と 越後 の 国境 に 聳える 雪 の 白い 山脈 に 源 を 発する 利根川 は 、 流れ を なし て 幾 十 里 、 流れ 流れ て 谿 と 峡 を 私 の 村 まで 流れ て き て 、 それ から は 次第 次第に 流れ を 緩め 、 東南 の 方 、 下総 の 国 を 指し て 、 悠々 と
^
流れ 去る の で ある 。
0966
,31,16: 貿易 の 開始 とともに 、 日本 の 金貨 は 洪水 の よう に 海外 に
^
流れ 去っ て しまう 。
消え込む
(消える.込む)
延べ語数:
8
0140
,4916,72: この 二 三 ヵ月 の うち に おこっ た いろいろ の こと 、 越智 と 母 と の いきさつ 、 保 の 生活 ぶり と それ にたいする 自分 の いつも 心配 な 心持 、 どれ も 切実 な よう で い て その は しばし は 、 みんな 本質 的 に は 未 解決 の まま 、 伸子 にとって 手 に 負え ない 、 現実 の くら がり の うち に
^
消え こん で いる 。
0141
,2467,27: そう 書け ば 、 伸子 は 、 その 窓 の 下 に 見え て い て 骸骨 の よう な 鉄骨 の 穴 から 降る 雪 が
^
消え こむ 大 屋根 の 廃墟 の 印象 を かか ず に い られ ない し 、 その 廃墟 を かけ ば 、 つい 横丁 を 一つ へだて た だけ で 中央 郵便 局 の 大 工事 が アーク 燈 の 光 に てらさ れ て 昼夜 兼行 の 活動 を つづけ て いる こと について 、 沈黙 が まもれ なかっ た 。
0141
,5351,39: 迅 くま わっ て いる 自転車 の 輪 の こまかい 一 本 一 本 の スポークス が 目 に とまら ない よう に 、 モスクヷ で 、 人々 は 、 一 人 一 人 が 活動 の なか へ
^
消え こん で いる ほど はげしく 活動 し つづけ て いる 。
0691
,573,30: 梅 玉堂 を 暗黒 の 廊下 に 置き 残し 、 お握り ジイサン と 初音 サン は 懐中 電 燈 を たより に 石 の 彼方 の 広間 へ と
^
消え こん だ 。
0757
,569,11: 相当 な 門構え の 家 の 中 へ 、 煙山 は
^
消え こん だ 。
1073
,6291,43: そして 検非違使 を テコ ずらせ たり 、 根 の ない 風説 を 撒き ちらし たり 、 公卿 堂上 を 動揺 さ せ て は —— また 当分 、 市 や 娼家 の 雑 民 街 へ 、 泡 つぶ の よう に 、
^
消え 込む の で ある 。
1136
,138,29: そう 言い 乍 ら 少し あわて て 握り 返し た 卓 二 の 掌 の 中 に 、 寿美子 の 小さい 手 は 、 冷たく 柔かく 、 そして
^
消え 込み そう に ふるえ て いる の です 。
1151
,204,35: 女 —— 阿修羅 は 、 悲痛 な 声 を 残し て 、 窓 から 庭 へ 、 闇 の 木立 の 中 へ —— 地獄 に 引戻 さ れる 恋人 の よう に 、
^
消え 込ん で しまっ た の です 。
眺め合う
(眺める.合う)
延べ語数:
8
0140
,2822,11: しばらく どっち から も 口 を きか ず 、 互い を
^
眺め あっ た 。
0141
,1926,29: ひろい 雪 の 上 で さえぎる もの ない 視線 に 、 この 首の座 と クレムリン の 城壁 から 林立 し て いる 金 の 十字架 の 頂き を
^
眺め あわ せる と 、 伸子 は 、 いつも 激しい 叙事詩 の 感銘 に うた れ た 。
0141
,17765,12: 柴垣 と 伸子 と は 互に 目 を 大きく し て
^
眺め あっ た 。
0239
,74,53: 「 女 は 三界 に 家 なし 」 無限 の 悲哀 を 誘う この 現実 と 、 生殺与奪 の 権利 を もっ た 男 たち 、 その 父 、 その 良人 、 その 息子 から さえ 監視 さ れ て 、 貞節 に 過さ なけれ ば なら なかっ た 女 の 生涯 を
^
眺め 合わ せ た とき 、 私 たち は 心から 慄然 と する 。
0241
,1,31: 久しぶり に うす 暗い かさ を とりはずし 、 隅々 まで くっきり と 照らし ださ れ た 炉 ば た に 坐っ て 一家 の もの が あらためて 互 の 顔 を
^
眺め あっ た 刹那 、 湧き あがっ た 思い と 新た な 涙 こそ 忘れ がたい と 思う 。
0332
,74,23: もし この よう な 今日 の 現実 を 、 「 あれ は あの 人 たち だけ の こと 」 と おたがいに 冷やか に
^
眺め あっ て いる だけ なら ば 、 そこ に は 新聞 の 社会 面 と 同様 に 、 歴史 の 前進 性 、 建設 性 に対して 責任 を もた ない 傍観 主義 が ある だけ です 。
0380
,31,22: より 合う 心 の 近 さ につれて 二つ の 唇 が 触れ合お う として しかし 触れ ず 、 互 の 眼 を
^
ながめ 合っ て その 瞬間 の すぎる 風情 に は 、 観 て い て 背筋 の ひきしまる よう な 美感 が あふれ た 。
0392
,22,9: 共学 は 、 いくら か 神経質 に 互 を
^
眺め あう 場合 で は なく て 、 人間 の 小さい 男 と 女 と が 集っ て 一緒 に 学び 、 いろいろ の 研究 や 催し を もち 、 ときには 競争 し ながら 互に ディスカッション し 批判 し つつ 、 おのずから 能動 的 な 社会 活動 の 機能 力 を つよめ あっ て ゆく 場面 と なっ て 来 て いる 。
燃え切る
(燃える.切る)
延べ語数:
8
0087
,2574,16: それから あなた さま に は たいへん お 気の毒 ながら 、 その 告白 書 の 一部 が
^
燃え 切ら ず に 残っ て い まし て ね —— あの 黒い 灰 を 灰皿 から 横 へ 移し て み て 始め て 分っ た の です が 、 灰 の 下 に 、 一 枚 の 切手 位 の 面積 の 燃え ない 部分 が 残っ て い た の です よ 。
0105
,39,2: 火 が
^
燃え きっ て い た 。
0112
,387,33: 始めて 自分 の 原稿 を 灰 に し た 千世子 は 十 枚 二 十 枚 と なげこま れる 紙 から 立つ 焔 の 焔 心 の 無色 の ところ その 次に まだ
^
もえ きら ない 赤い 焔 、 その そ と に —— 一 番 そ と に 酸素 も 思う 様 に うけ て ありったけ まざり っけ なく もえ て 居る うす 青 紫 の 色 の かすか な —— それ で 居 て 熱 も あり 思い も ある 焔 ばかり が 自分 の 心 の そこ に 集っ て 不純物 の ない 一色 の 心 に 焔 の 上る ごと に なっ て 行く 様 に 思え た 。
0562
,211,11: 塵芥 交 り の 紙屑 や 落葉 は 、 容易 に
^
燃え きら ず 、 いつ まで も くすぶっ て いる 。
0787
,668,12: 「 ガンドウ の 灯 も チョウチン の 灯 も ロー ソク の
^
燃え きら ぬ うち に 消え て い まし た 。
0918
,294,31: 太陽 の 光 を ふんだんに 費 っ た という 、 十 八 、 十 九 世紀 の 絵画 も 、 ゴッホ 、 ゴーガン を もっ て 区切り と し 、
^
燃え きっ て しまっ て 、 やがて 、 一 九 〇 〇 年代 、 ムンク より 始まっ て 、 キリコ に いたる 線 は 、 寂しい 空虚 が 、 芸術 を 支配 し はじめる の で ある 。
1012
,76,20: 「 ところが どう だろ う 、 人 の 一念 という もの は 恐ろしい もん で ね 、 その 真っ黒 に
^
燃え 切っ て 、 坊さん の 身体 が もう いい だろ う と 薪 を 取り除け た 途端 、 大 膳 めがけ て 二 足 三 足 歩き 出し た という ん だ よ 。
1086
,82,28: それ は 別 の 話 として 、 鉄 成分 の 宇宙塵 の 中 で 大きい もの は 、 鎔 け て 鉄 の 小 球 と なり 、
^
燃え 切ら ない で 地表 まで 達する 。
起き治る
(起きる.治る)
延べ語数:
8
0081
,2036,4: 」 伯爵 は 、
^
起き なおっ て 例 の 望遠鏡 を しっかり 胸 に だい た 。
0141
,10565,18: という 外国 風 な 叫び と 京都 弁 と を まぜ て 、 ベッド の 上 に
^
おき 直っ た 。
0506
,29,9: 四 五 度 引っ くり 返っ て は
^
起き なおり 起き なおり し て 居る 内 に 二 人 と も 疲れ 切っ て しまっ て ペタッ と 座っ た まんま 今度 は 、 もう 車夫 の 口論 みたい な 悪 体 の 云い 合い が 始まっ た 。
0510
,295,1: けれども
^
起き なおっ て その 着物 を 着 て 髪 を かきつけ て 出 て 行き まし た 。
0613
,1489,4: 私 は むっくり
^
起き なおり 、 豆 ちゃん に 今 の 使い の 人 を 呼び 返し て くる よう に 頼ん だ 。
0947
,2961,17: 暁子 は 、 なんとも 言いよう の ない 、 あわ れ な 微笑 を うかべ ながら 、
^
起き なおっ て 、
0995
,633,6: 村 子 ( ユックリ と
^
起き なおっ て ) これ は 佐山 さん という 人 じゃ ない の 。
0995
,2527,6: … … 村 子 は ユックリ
^
起き なおっ て 、 以前 と は 全く ちがっ た 、 ユッタリ と 自信 の ある 態度 で 、 狂い まわる 花岡 を 見 て 、 ニンマリ と 微笑 する 。
慌て出す
(慌てる.出す)
延べ語数:
8
0075
,248,9: 探偵 は ようやく 吾 に 戻っ て 、
^
周章て だし た 。
0080
,2203,3: それで 博士 が
^
あわて だし た 。
0624
,290,211: 白痴 を 押入 の 中 に 入れ 、 伊沢 は タオル を ぶらさげ 歯ブラシ を くわえ て 井戸端 へ でかけ た が 、 伊沢 は その 数 日 前 に ライオン 煉 歯磨 を 手 に 入れ 長い 間 忘れ て い た 煉 歯磨 の 口中 に しみわたる 爽快 さ を なつかしん で い た ので 、 運命 の 日 を 直覚 する と どういう わけ だ か 歯 を みがき 顔 を 洗う 気 に なっ た が 、 第 一 に その 煉 歯磨 が 当然 ある べき 場所 から ほんの ちょっと 動い て い た だけ で 長い 時間 ( それ は 実に 長い 時間 に 思わ れ た ) 見当ら ず 、 ようやく それ を 見 附ける と 今度 は 石鹸 ( この 石鹸 も 芳香 の ある 昔 の 化粧 石鹸 ) が これ も ちょっと 場所 が 動い て い た だけ で 長い 時間 見当ら ず 、 ああ 俺 は 慌て て いる な 、 落着け 、 落着け 、 頭 を 戸棚 に ぶつけ たり 机 に つまずい たり 、 その ため に 彼 は 暫時 の 間 一切 の 動き と 思念 を 中絶 さ せ て 精神 統一 を はかろ う と する が 、 身体 自体 が 本能 的 に
^
慌て だし て 滑り 動い て 行く の で ある 。
0977
,430,26: それ は この 咽喉 が かわく よう な 気持 から 三 吉 を すくっ て くれる の で あっ た が 、 とたんに 、 三吉 は
^
あわて だす 。
0988
,390,25: 間 も 無く 、 しかし 、 腕時計 を のぞい た ルリ が 、 「 あら もう 十 時半 だ わ 」 と 急 に
^
あわて 出し 、 すると この 女 の いつも の 例 で 、 もう 立つ て ペコン と 頭 を 下げる と 、 玄 關 の 方 へ 歩き 出し て い た 。
0988
,3941,14: それから 、 M さん は 急 に 火 が つい た よう に 、
^
あわて 出さ れ た の です 。
1073
,6931,5: また 、 貞 盛 も
^
慌て 出し て 、 尻 っ 尾 を 出す に ちがい ない 。
1073
,8073,15: が 、 事実 と 、 わかる や 、 彼 は 見 得 も なく
^
あわて 出し た 。
痩せ擬す
(痩せる.擬す)
延べ語数:
8
0060
,6401,1:
^
やせ ぎす で 口ひげ を たたえ た 渡部 は 間違い なく 若く は あっ た の だろ う が 、 眼鏡 の 奥 に たたえ た 眼差し に は 小澤 を すくま せる よう な 鋭い 色 が あっ た 。
0140
,970,4: 吉川 という 、 その
^
瘠せ ぎす の 娘 は 、 蕗子 と 同じ 学校 の 英文 科 を 去年 卒業 し て い た 。
0141
,1542,20: 比 田 礼 二 —— 伸子 は 何 か を 思い出そ う と する よう な 眼 つき で 、
^
やせ ぎす の 、 地味 な 服装 の その 記者 を 見 た 。
0141
,2039,0:
^
瘠せ ぎす で 鋭い その 男 の 身ごなし や 油断 の ない 顔つき が 目 に つい た 刹那 、 伸子 は 、 これ は いけ ない 、 と 思っ た 。
0141
,5776,0:
^
やせ ぎす の 体 に いつも 黒い 服 を つけ て 姿勢 の 正しい 老嬢 エレーナ 。
0141
,10932,19: オーストリア が 共和 国 と なっ て から 、 その クーデンホフ 伯 未亡人 は 、 額 の ひろい 、
^
やせ ぎす な 末 娘 と 二 人 で 、 郊外 の 別荘 に つましく 生活 し て い た 。
0141
,19422,42: 門番 の 肥っ た 男 に たのん で 素子 が ルケアーノフ の クワルティーラ へ 本 を つめ た 木 箱 を 運び あげ て 貰っ て い た とき 、 もう 一つ 上 の 階 から 、 タタタタ という 迅 さ で
^
瘠せ ぎす の 、 鞣 外套 の 男 が 降り て 来 た 。
0482
,21,0:
^
やせ ぎす の 浅黒い 顔 、 きっちり と し て かりこん だ 髪 。
巣食い取る
(巣食う.取る)
延べ語数:
8
0060
,2791,16: その 歴史 の 作り 手 たち が たどっ た 思考 の 跡 を 網羅 的 に
^
すくい 取っ た 本書 を 、 監訳 者 の 村井 純 氏 は 「 歴史 的 な 知的 財産 」 と 評し て いる が 、 筆者 も まったく 同感 で ある 。
0060
,3722,22: 著作 の 成り立ち の 性質 上 、 日本電気 中心 の 史観 で 貫か れ て いる が 、 貴重 な コメント が
^
すくい 取っ て ある 。
0060
,4902,26: ちなみに 同 連載 の 六月 号 に は 、 第 一 回 ウェスト・コースト・コンピューター・フェアー に 参加 し た 安田 による 、 時代 の 空気 を 見事 に
^
すくい 取っ た レポート が 掲載 さ れ て いる 。
0060
,7337,25: 自室 の 蛍光 灯 の 下 で 、 コイル の 調整 と 取り付け を 夜通し 繰り返し て いる と 、 手作り の カメラ の
^
すくい 取っ た 世界 が 、 ふっと 浮かび上がっ て 画面 上 に とどまっ た 。
0060
,7886,12: 高校 二 年生 の 夏 、 手作り の テレビ カメラ が
^
すくい 取っ た いびつ な 世界 が て の ひ ら の 調節 の 技 によって その 姿 を 正し はじめ た とき 、 松本 は 再び 、 電子 回路 に 魂 を 吸い取ら れる よう な 一瞬 を 味わっ た 。
0579
,3,8: その 生き た 水 は 、 表面 を
^
すくい 取れ ば 澄ん で おり 、 深み を 覗け ば 薄く 濁っ て い まし た 。
0579
,17,18: それ を 、 水面 すれすれ の ところ から 、 ぱっと 陸 に はねあげる か 、 手 網 で
^
すくい 取る かする の です 。
0601
,341,15: 池 の 水 を 半ば 切っ て 落し 、 手 網 で 魚 を
^
すくい 取り 、 池 に 浸し て ある 竹 籠 に 入れる 。
跳ね上る
(跳ねる.上る)
延べ語数:
8
0035
,203,6: ぱっと 発 馬 機 が
^
はね 上っ た 。
0098
,1111,9: 水面 の 青葉 を ひっ 冠 っ た まま
^
跳ね 上る 鯉 。
0251
,20,10: 通勤 ・ 通学 の ため の 交通 費 の おそろしい
^
はね 上り 、 また この 夏 から 一段と ひどく なっ た 諸 物価 の はねあがり 。
0351
,20,5: クズ 鉄 の 価 が
^
はね 上っ た 。
0506
,165,18: 鶏 の 方 で 此方 に 飛ん で 来る と 、 キー キー 悲鳴 を あげ て
^
跳ね 上っ たり 、 多勢 声 を そろえ て シッシッ と 云っ たり する ので 、 切 角 鳥屋 に 入ろう と する と は おどしつけ られ て 、 度 を 失っ た 鶏 達 は 、 女 共 に 負け ない 鋭い 声 を たて ながら 木 に とびつい たり 、 垣根 を 越そ う と し たり し て 、 疲れ て 両方 が ヘトヘト に なっ た 時分 漸う 鳥屋 の 止 木 に 納まる の で ある 。
0507
,662,33: 毛 むく じゃっ て 云っ て も 、 ああ も 毛むくじゃら な もの かしら ん と 思う ほど の 毛むくじゃら で 、 髯 は 八 の 字 に 非常 な 勢 で
^
はね 上り 、 その他 の 顔 中 、 こまかい 和毛 の 黒い の が 一 杯 に 掩 うて 太陽 に 面し て 立っ た 時 は 、 嘘 でも 御 まけ で も なく 、 顔 から 陽炎 が 、 ゆらめき のぼっ て 居る 様 に 見える 。
0579
,362,2: 水面 から
^
跳ね 上る の も あり ます 。
1084
,13,70: という の は 、 上海 で は この 話 が 今年 の 立春 の 二 、 三 日 前 から 、 大 問題 に なり 、 今年 の 立春 の 機 を 逸 せ ず この 実験 を し て みよ う と 、 われ も われ も と 卵 を 買い 集め た ため に 、 一 個 五 十 元 の 卵 が 一躍 六 百 元 に
^
はね 上っ た そう で ある 。
受け出す
(受ける.出す)
延べ語数:
8
0031
,115,8: きょう は 、 僕 の ほう が 、
^
うけ 出し な ん です 。
0034
,63,19: あと で きけ ば 、 浜子 は もと 南 地 の 芸者 だっ た の を 、 父 が
^
受け だし た 、 と いう より 浜子 の 方 で 打ちこん で 入れ揚げ た あげく 、 旦那 に あいそ づか し を さ れ た その 足 で 押しかけ 女房 に 来 た の が 四 年 前 で 、 男の子 も 生れ て 、 その 時 三つ 、 新次 という その 子 は 青 ば な を 二 筋 垂らし て 、 びっくり し た よう な 団栗 眼 は 父親 似 だっ た 。
0781
,460,0:
^
受け だし た の は 、 私 が お前 に 調査 を 命じ た その 日 の 夜 の こと だ 。
0781
,530,14: 由也 の 依頼 品 らしき 入質 物 で ムカデ の 茶器 の ほか に
^
受け ださ れ た 物 は あっ た か 。
0781
,562,9: 由也 の 入質 品 は ムカデ の 茶器 が
^
受け ださ れる 迄 は 受け ださ れ た こと が ない 。
0781
,562,14: 由也 の 入質 品 は ムカデ の 茶器 が 受け ださ れる 迄 は
^
受け ださ れ た こと が ない 。
0781
,563,14: ムカデ の 茶器 とともに 質流れ を まぬがれ て い た 品物 の 全部 が
^
受け ださ れ た 。
0781
,718,27: さて 、 この 事件 の 結果 として 、 どういう こと が 起っ た か と いう と 、 犯人 は いったん 質 に 入れ た もの を
^
受け だし て い ます 。
怯え切る
(怯える.切る)
延べ語数:
8
0027
,419,74: 慾 、 と 言っ て も 、 言い たり ない 、 ヴァニティ 、 と 言っ て も 、 言い たり ない 、 色 と 慾 、 とこう 二つ 並べ て も 、 言い たり ない 、 何だか 自分 に も わから ぬ が 、 人間 の 世 の 底 に 、 経済 だけ で ない 、 へん に 怪談 じみ た もの が ある よう な 気 が し て 、 その 怪談 に
^
おびえ 切っ て いる 自分 に は 、 所 謂 唯物 論 を 、 水 の 低き に 流れる よう に 自然 に 肯定 し ながら も 、 しかし 、 それ に 依っ て 、 人間 に対する 恐怖 から 解放 せら れ 、 青葉 に 向っ て 眼 を ひらき 、 希望 の よろこび を 感ずる など という 事 は 出来 ない の でし た 。
0082
,680,14: ものすごい 決潰 と 、 恐ろしい 大 濁流 と に 、 人々 は すっかり
^
おびえ きっ て い て 、 もっと 早く し なく て は なら ない こと を 忘れ て い た 。
0109
,80,8: 「 助け て え 」 と 彼女 は
^
脅え きっ た 相 で 一生懸命 つい て 来る 。
0624
,95,7: 深夜 に 隣人 を 叩き起し て
^
怯え きっ た 女 を 返す の も やり にくい こと で あり 、 さりとて 夜 が 明け て 女 を 返し て 一夜 泊め た という こと が 如何なる 誤解 を 生みだす か 、 相手 が 気違い の こと だ から 想像 すら も つか なかっ た 。
0989
,2472,28: ( そこ へ 、 ワンピース の 胸 の 所 を ビリビリ に 裂か れ て 、 ミゾオチ の 辺 まで 見える 取り乱し た 姿 の 房代 が 、
^
おびえ 切っ て ソワソワ と 、 背後 の 闇 を 振り返り ながら 入っ て 来る 。
1013
,1835,4: ともかく 昨夜 の
^
怯え 切っ て い た 姿 は どこ へ やら !
1013
,1939,34: 一 人 で いい の です … … 一 人 で いい の です … … けれども 一 人 で いる の なら 暇 を 欲しい と 、 それ 以来 、 看護 婦 が
^
怯え 切っ て い ます ので … … 」
1127
,16,80: その 頃 K 子 は 鎌倉 に 住ん で い て 、 私 は 東京 の 家 から 一 週間 に 一 度 位 ずつ 見舞っ て 居 た が 、 ある 日 不意 に 訪ね て 行く と 、 「 気味 の 悪い 手紙 が 来 て 居る の よ 、 不良 少年 の 悪戯 かも 知れ ない と 思う けれど 、 どう し た もの でしょ う 」 と 、 兄妹 達 と 一緒 に 、 全く
^
おびえ 切っ て 居る の で あっ た 。
弄くり回す
(弄くる.回す)
延べ語数:
8
0002
,2820,14: 街路 や 原っぱ で 死ん で 、 弥 次 馬 たち に 死骸 を
^
いじくり 廻さ れる の は 、 何 と し て も 、 いや だっ た ん です 。
0060
,4868,9: 散らかり 放題 散らかっ た 部屋 で 西 が
^
いじくり 回し て い た の は 、 地殻 変動 の 起爆 剤 だっ た 。
0060
,5598,7: ビル ・ ゲイツ は 試作 機 を
^
いじくり 回し て 真っ先 に エディター に 注文 を つけ 、 作り なおし を 主張 し た 。
0060
,6995,47: 「 ホビイスト へ の 公開 状 」 を 書い て 開発 者 の 権利 保護 を 訴え た ビル ・ ゲイツ を 当てこすり 、 二 人組 は 「 どこ か の ソフト 屋 さん と は 違っ て 、 我々 は 皆さん が タイニーベーシック 拡張 版 を
^
いじくり 回し て もっと 小さく し て くれる こと を 大いに 歓迎 いたし ます 」 と 書き添え た 。
0141
,10683,46: 灰色 に 乾い た 日向 の ペーヴメント の 車 ど め の 石 の 上 に 半 ズボン の 男の子 が ちょこんと 腰かけ て 、 両手 の 間 で 何 か 小さい 物 を ああ し 、 こう し し て 、 しきりに 研究 中 らしく
^
いじくり まわし て いる 。
0552
,239,4: 古代 文字 とか を
^
いじくり 廻し たり 、 鳥 の 飛ぶ の を 眺め たり 、 雲 の 行方 を 見守っ たり する だけ で 、 わたし が 側 に い て も 全く 無視 し て 、 何 の 話 も し て くれ ない 。
0985
,2239,14: だ のに 、 ボン ヤリ と 寝 呆け 返っ て 民族 主義 など を
^
いじくり 廻し て い た 。
0985
,2511,3: いろんな 手 で
^
いじくり 廻さ れ た 食い物 と 言う も なぁ 、 食慾 を そそる もん らしい から な 。
見はらせる
(見る.はらせる)
延べ語数:
8
0140
,1941,11: 上野 の 五重の塔 の いただき が 森 の 上 に
^
見 はらせる 坂 を ゆっくり のぼっ て 、 伸子 は 同じ 歩調 で しずか な 道 を いそが ず 歩き 、 動 坂 の 家 の 門 を はいっ た 。
0141
,79,41: 素子 が そう 云い ながら 近づい て 外 を 眺める この 室 の 窓 は 、 二つ とも 大通り の 側 に 面し て い て 、 まう よう に 降る 雪 を とおし て 通り の 屋根 屋根 が
^
見 はらせ た 。
0141
,3180,41: 家具 らしい もの が 一つ も 入っ て い ず 、 きつく チャン の 匂う その 新築 丸木 建 の 室 の 窓 から は 、 貧弱 な 楊 が 一 二 本 曲っ て 生え て いる 凹地 が
^
見 はらせ た 。
0141
,15497,2: 目 を
^
見 はらせる 室 の 眺望 とともに 、 これ まで 住ん で い た 人 の 暮し の ぬくもり 、 女 が つかっ て い た 香水 の のこり 香 さえ まだ どこ か に 漂っ て いる 。
0141
,15697,14: 食堂 の ヴェランダ から は 、 雲 の 低い パリ の 空 が ひろく
^
見 はらせ 、 目 の 前 の ヴェランダ は すっかり 濡れ て いる の だ から 、 多 計 代 に も 雨 が ふっ て いる こと は わかっ て いる に ちがい ない 。
0245
,30,22: この こと は たった 二 行 か 三 行 の 記事 で あっ た けれども 、 わたし たち 女 の 眼 を
^
見 はらせる こと だっ た と 思い ます 。
0525
,7,8: 小高い 丘 の 上 、 四辺 の からっと
^
見 はらせる 所 ( 講堂 の 段 の 上 を 丘 に 仮定 )
0737
,22,31: 法隆寺 は 今日 で は 最も 幽玄 な 芸術 的 遺物 で ある が 、 その 造ら れ た 当初 に 於 て は 、 俗 衆 の 目 を
^
見 はらせ て アッ と 感嘆 せしめる ため に 、 人力 の 限り を つくし て 、 当時 最大 の 豪奢 を 狙い 、 華美 を つくし た もの で 、 日光 の 東照宮 の 造営 精神 と 異 る ところ は なく 、 雅叙園 の 建築 精神 と 異 る ところ も ない 。
引き合わせる
(引く.合わせる)
延べ語数:
8
0139
,342,2: 地図 と
^
ひき 合わせ て 、 身 に 近い こと として 読ん で いる 。
0141
,5459,13: 講義 が 終っ た とき 、 彼女 は 一同 に 伸子 たち を
^
ひき 合わせ た 。
0141
,16065,57: み つき の あいだ に 、 そこ の 棚 、 あの 隅 と ひろがっ て い た ペ レール で の 生活 を たたん で 、 佐々 の うち の 者 たち は 荷造り し 、 約束 の 日 に 家 の 持主 で ある やせ ぎす な 中年 夫人 が 来 て 、 台帳 と
^
ひき 合わせ ながら アパルトマン に 備えつけ の 家具 、 食器 類 、 台所 の 鍋 類 まで の 引き 合わせ を し た 。
0141
,16338,22: 蜂谷 は 散歩 の 道すがら 、 これら の 人々 の 住居 の 戸口 へ 立ち よ って 、 新参 の 伸子 を
^
ひき 合わせ た 。
0618
,65,7: アナマロ は オレ を 長者 に
^
ひき 合せ て 、
0618
,138,11: 長者 は 二 人 の 女 を オレ たち に
^
ひき 合せ て 、 こう 云っ た 。
0699
,103,8: そこで 叔母 は 片貝 を 十 郎 に
^
ひき 合せ 、
0699
,336,13: そこ へ 十 郎 が 辿り つい て 、 弟 を 一同 に
^
ひき 合せ 、 勘当 の 事情 を 説明 し て 援助 を たのん だ 。
言い合わせる
(言う.合わせる)
延べ語数:
8
0138
,599,7: が 、 ここ へ 来る と 、
^
云い 合わせ た よう に 誰 も 彼 も 黙っ て しまっ た 。
0141
,11366,13: その 左右 の くぼみ へ 椅子 を ひきつけ て 、 若い 人々 が
^
云い 合わせ た よう に その 隅 に かたまっ て い た 。
0141
,11820,14: もの の 考え かた も 、 汎 ヨーロッパ 主義 だ とか 、 ソヴェト に対する
^
云い 合わせ た よう な 冷淡 さ と 反撥 と 、 オーストリア の 社会民主党 政府 の 、 その とき の 調子 と つりあっ た 外交 団 的 雰囲気 に まとまっ て いる よう だっ た 。
0141
,12169,31: スーツ を 着 て いる 女 、 この カフェー の 特色 で ある 女 で 女 の 対 手 を する 女 は 、 どれ も 瘠せ て い て 、
^
云い 合わせ た よう に 顔色 が わるかっ た 。
0141
,16296,10: こぢんまり し た 中流 風 の 住宅 の ぐるり は
^
云い 合わせ た よう に 鉄柵 で かこま れ 、 門 から 玄関 まで の 間 に 前庭 を もっ て い て 、 どこ の 家 に も 果樹 が 植 って い た 。
0170
,244,14: 近松 門左衛門 の 文学 に 描か れ た 不幸 な 恋人 たち は 、
^
云い 合わせ た よう に 心中 し た 。
0202
,3,39: 作品 集 「 暦 」 の 出版 記念 会 が 一 九 四 〇 年 ( 昭和 十 五 年 ) の 春 に も たれ た とき 、 テーブル ・ スピーチ に 立っ た 人々 は 、
^
云い 合わせ た よう に 、 壺井 栄 さん の 温く 明るく 生活 の 営み を 愛し て 生きぬい て ゆく 人間 として の 実力 を 高く 評価 し た 。
0686
,413,6: しかし 、 各 新聞 は
^
云い 合わせ た よう に 他殺 の 疑い を すて なかっ た 。
担ぎ上げる
(担ぐ.上げる)
延べ語数:
8
0785
,803,8: 火消 装束 の 一同 が 棺 を
^
担ぎ あげる 。
0785
,882,17: 土佐 八 は 長い 無言 の 後 、 いぶかし げ に 人形 を 抱き 起し て
^
担ぎ あげ た 。
0816
,265,8: 島原 の 切支丹 浪人 が 天草 四郎 を
^
担ぎ あげ て 天人 に 仕立て た とき 、 アワビ の 中 から クルス が 現れ た など と 奇蹟 を センデン し た と いう し 、 池上本門寺 の 末寺 に も アワビ から 出 た 仏像 を 拝ま せる ところ が あっ た 。
0861
,31,16: 海舟 は 彼 に すがる 旗本 たち の 浅薄 な 輿論 に 巻きこま れ たり
^
担ぎ 上げ られ たり し なかっ た 。
0861
,32,5: 彼 に は 人 に
^
担ぎ 上げ られる よう な 不安定 さ が ミジン も ない 。
0890
,259,87: これ は 到底 ちか ら で 歯 向っ て も 甲斐 は ある まい 、 この 倉 の 中味 を 説き 聴か せ 、 宥め て 帰す ほか は ある まい と わたくし は 心づき まし て 、 一 手の者 の 背後 に 離れ て お 築山 の ほとり に おり まし た 大将 株 と も 見える 髯 男 の 傍 へ 歩み寄り ます と 、 口 を 開く 間 も あら ば こそ 忽ち ばらばら と 駈け 寄っ た 数 人 の 者 に 軽々と
^
担ぎ 上げ られ 、 そのまま 築山 の 谷 へ 投げ込ま れ た なり 、 気 を 失っ て しまっ た の で ござい ます 。
0944
,29,20: 風葬 という の は 、 犬 か 鷲 に 食わ せる こと で 、 岩山 の 平ら な ところ へ
^
担ぎ あげ 、 肉 は 肉 、 骨 は 骨 に し て 、 石 で 叩い て 手 で 捏ね 、 すさまじい 肉 団子 を こしらえ 、 手 も 洗わ ず に 恬然 たる 顔 で 茶 を 飲ん で いる 。
1136
,53,34: 女優 京野 夢子 —— その 豊満 な 肉体 と 、 あらゆる 感情 を 香気 の 如く 発散 する 、 異常 な 表情 美 を 特色 として 一時 は スクリーン の 女王 と まで
^
担ぎ 上げ られ た 女 が 、 この 美しい 天蓋 の 下 、 マホガニー 塗 の 寝台 の 上 に 、 心臓 を 貫か れ て 死ん で いる の です 。
酔い知れる
(酔う.知れる)
延べ語数:
8
0672
,788,56: 私 が 彼 の 手 を 握っ て 、 ごめん ね 、 と いう と 、 彼 の 目 は やっぱり 特別 の 翳 の 動き は 見 られ ない のに 、 私 は ただ 大きな 安堵 、 生き て いる という その こと 自体 の 自覚 の よう な ひろびろ と し た 落着き に
^
酔い 痴れる こと が でき た 。
0736
,44,48: 私 は よく 熱海 へ 行っ た が 、 希望 の 虚し さ に 苦悶 し て 、 熱海 まで 行き 得 ず 、 小田原 で 下車 し て ( 私 は 十 年 ほど 以前 に 小田原 に 一 ヶ年 ほど 住ん で い た )
^
酔い 痴れ ざる を 得 なかっ た 。
0772
,578,29: 家内 の 静まる の を 待っ て ソッ と ぬけだし て 無事 わが家 へ 立ち戻る こと が でき た が 、 名 も ない 屋台 の コップ 酒 で
^
酔い 痴れ て 帰り まし た なんぞ と 大 そう 行き届い た こと を 云っ て いる の だ よ 」
0783
,426,2: 諸人 が
^
酔い 痴れ て い た から で ある 。
0787
,84,22: それ は 彼 の 責任 で は なかっ た から 、 久雄 は 彼 を 怒ら なかっ た が 、 お茶屋 で
^
酔い 痴れ て いる 父 は 家事 向き の レンラク に くる 川根 を 足蹴 に し て 、 階段 から 突き 落し た こと も あっ た 。
0944
,51,20: 見せかけ の むごたらし さ に 眩ま さ れる よう な こと も なく 、 客観 的 な 残虐 さ に
^
酔い 痴れる よう な こと も ない 。
1037
,1973,8: 私 達 は ただ 性 の 快楽 に
^
酔い 痴れ て い た だけ で ある 。
1173
,791,6: アパリ で ダンス と 酒 に
^
酔い 痴れ た 副官 も あっ た し 、 また 花田 の よう に 女 を 連れ て 逃亡 し た の も いる 。
買い求める
(買う.求める)
延べ語数:
8
0649
,107,19: 「 実は 神田 の 古本屋 で 、 神尾 君 の 蔵書 を 一 冊 みつけ まし て ね 、
^
買い もとめ て 、 形見 がわり 珍蔵 し て いる の です 」
0649
,213,34: 立ち寄っ て みる と 、 すべて が 日本 史 に関する 著名 な 本 で 当時 得がたい もの ばかり で あっ た から 、 すでに 所蔵 する もの を 除い て 、 半数 以上 を
^
買い もとめ た 。
0783
,263,16: 横浜 に 通じ て いる ベク 助 、 然るべき 筋 で 手 ミヤゲ の 阿片 を
^
買い もとめ た が 、 これ は 訪ねる チャブ 屋 の 亭主 が 阿片 中毒 だ から で ある 。
0784
,541,6: なに が し 男爵 夫人 も
^
買い もとめ た 、 と 一 ツ 売れる たび に 噂 が とん で 、 世 を 賑わし た もの で あっ た 。
0835
,253,27: 要するに 競 犬 を やる の は よろしい が 、 犬 種 向上 改良 など と 美名 を つけ ず に 、 グレーハウンド を 海外 から
^
買い もとめ て 、 本来 バクチ 的 公衆 娯楽 として 競 犬 を やり なさい 。
0849
,10,57: そんな わけ で 富山 の 薬 は 私 の 生活 史 に 浅から ぬ 因縁 も ある もの だ から 、 戦争 前 に ふと 古本屋 の 店頭 に 「 富山 売薬 業 史 資料集 」 という 三 冊 つづき の 本 を みつけ て 、 特別 の 必要 が ある わけ で も ない の に
^
買い もとめ た こと も あっ た 。
0853
,110,57: まア 一 杯 だけ と 思う 、 よく 酔える 、 二 杯 、 三 杯 、 十 杯 、 さ ア 、 景気 よく 騒ご う 、 あれ も 呼べ 、 これ も 呼べ 、 八方 に 電話 を かける 、 後輩 ども を よび あつめ 、 大 威張り 、 陸上 競技 の 投げ 槍 など を
^
買い もとめ て バルヂン という 彼 の 作中 人物 の 愛吟 を 高らか に 誦し つつ アテ ナイ の 市民 、 アテ ナイ の 選手 を 気どっ て 我が家 に 帰る 。
1075
,671,8: 町 に 出 て き て 反物 を
^
買い もとめ たり 、 または 仕立 屋 に 縫っ て もらう など という こと は 、 こういう 昔話 に 笑い 興じ た 娘 たち の 、 夢にも 予想 し 得 ない こと で あっ た 。
沸き起こる
(沸く.起こる)
延べ語数:
8
0628
,259,30: 彼 は もう あんまり 徹底的 に 女 を 軽蔑 し きっ て いる ので 、 自分 で も 面 喰っ た ほど で ある が 、 同時に 荒々しい 情慾 が
^
わき 起っ て 、 情念 の 英雄 豪傑 という よう な 雄大 な 気持 に なっ た 。
0734
,349,23: ソノ 子 も 心 が きまる と 、 死に 旅立つ こと が 却って 希望 に みち て いる よう な 張り が
^
わき 起っ た 。
0759
,6256,10: すすん で 獅子 の 前 へ 進み でる 勇気 が
^
わき 起っ て い た 。
0839
,522,49: しかし 、 だいたい に 於 て 結婚 を 拒否 する 意向 に 定まっ て い た が 、 その ため に 、 あの 拝殿 で 胸 に だきしめ て い た 希望 が 、 それで みんな メチャメチャ に なる こと を 考える と 、 いきなり 拒否 する 勇気 が
^
わき 起ら なく なる の で あっ た 。
1012
,144,5: 金切り声 が 一時 に
^
わき 起っ て 小波 を たて ながら 、 そこ へ 姿 を 現し た もの は !
1013
,1561,11: それから それ と 聞き たい こと は 胸 一 杯
^
わき 起っ て い まし た けれど 、 では 何事 も 明日 に しよ う と … … そして 女 二 人 の いる ところ へ 押し掛け て は 悪い から 、 では 今日 は この まま 山 を 下っ て 、 水 の 尾 村 に 泊っ て 、 明日 の 朝 は スグ ここ へ 飛ん で 来 て 二 人 から 詳しい 事情 を 聞く こと に しよ う !
1013
,2154,54: あすこ に 、 美しい 娘 たち が 眠っ て いる の か と 思う と … … 青年 も もはや 亡 く 、 ただ 不思議 な 縁 で 、 何 の ゆかり も ない 私 が 今 、 その 墓 詣り に 来 て いる の か と 思う と 、 万感 こもごも
^
わき 起っ て くる 。
1072
,2316,12: 近所 の 屋根 の 下 から 、 ただ なら ない 人声 が
^
わき 起っ て いる 。
見極める
(見る.極める)
延べ語数:
8
0620
,515,21: そして 、 病気 は 流行 性 肝臓 炎 ひとつ だけ で 、 他 に どこ も 悪い ところ が ない と
^
見 究め た ので 、
0818
,92,28: 多く の 面 から 海外 事情 を コクメイ に 調べ て 、 切支丹 を 禁教 し て も 新教 国 の オランダ と 宗教 ぬき で 貿易 できる
^
見 究め が ハッキリ し て のち 切支丹 を 国禁 し た 。
0818
,93,8: 新教 国 と 宗教 ぬき で 貿易 できる
^
見 究め が 立た なけれ ば 、 にわかに 切支丹 を 国禁 し なかっ た で あろ う 。
0830
,226,12: すべて タンテイ という もの は 、 こういう 限界 を ハッキリ と
^
見 究め て かから なけれ ば なら ない もの だ 。
0830
,273,30: その 相違 が どういう ところ に 一番 ハッキリ し て いる か と いう と 、 その 事件 の 個性 と 限界 という もの だけ は いつも ほぼ 正確 に
^
見 究め て いる という 事 です 。
0830
,436,16: かかる 解説 は チエホフ 的 で なけれ ば 、 そして 環境 と 人間 を 一体 に
^
見 究め なけれ ば 、 正体 は つかめ ない 性質 の もの だろ う 。
0916
,43,22: 自分 が 自分 を 綱紀 を もっ て 支配 する こと に 失敗 し た のみ なら ず 、 自分 を
^
見 究める の に も 、 研究 対象 として 、 記憶 の 仲介 として 、 屍体 状態 post mortem として で なけれ ば 、 自分 を 究める こと が 出来 ない こと と なっ た の で ある 。
1076
,1099,26: しかも 今 まで は 主 島 の 威 望 が 強かっ た ため に 、 各 島 個々 の 観測 によって 、 埋もれ たる 原因 を
^
見 究めよ う と する 努力 が 足り なかっ た 。
研ぎ済ます
(研ぐ.済ます)
延べ語数:
8
0617
,3157,6: 薙げ ば 薙ぐ ほど 自然 に
^
磨ぎ すまさ れる 大 鎌 で ある 。
0744
,511,4: 彼 の 五感 は
^
とぎ すまさ れ て いる よう だ 。
0747
,438,5: しかし 、 巷談 師 の
^
とぎ すまさ れ た 心眼 に は 凄味 が ある 。
0795
,189,3: 対局 中 の
^
とぎ すまさ れ た 神経 は 、 あるいは 神秘 を 見る こと が でき た かも 知れ ない の で ある 。
0803
,104,17: 食う もの を 食わ ず に ダン ビラ を 買い 集め て 朝夕 せ ッ せ と
^
とぎ すまし たり 原子 バク ダン を 穴倉 に ためこむ よう な 人々 を 羨む 必要 は ない じゃ ない か 。
0866
,154,26: もちろん 、 酒 の せい も 手 伝 つて は いよ う が 、 彼 は 、 自分 の 精神 と 感覚 が これ ほど 鋭く
^
研ぎ すまさ れ た 状態 を 、 これ まで 一 度 も 経験 し た こと は ない よう に 思 つ た 。
0932
,32,6: 油 の よく ひかれ た 、
^
とぎ すまさ れ た 精密 機械 が 音 も なく 完全 に 動い て ゆく よう に 、 わが 図書館 は 自ら を 訓練 しよ う と し て いる 。
1000
,1194,5: その 時 月 は ひとしお
^
研ぎ すまさ れ た よう に 冴え 、 四辺 の 寂寞 は 前 より 一層 深まっ て い た 。
泣き始める
(泣く.始める)
延べ語数:
8
0613
,312,18: その後 から 看護 婦 生徒 の 一 年生 が 飛び出し て 、 婦長 の 腰 に しがみつい て
^
泣き 始め た 。
0972
,40,5: ひぐらし は 一 匹 が
^
なき 始める と 他 の ひぐらし も うつっ た よう に 鳴き 出す 。
0972
,46,12: 越え て 八月 の 六 日 に は 庭 で こおろぎ が
^
なき はじめ た 。
0988
,4553,9: 言 つ て いる 間 に 、 ボロボロ
^
泣き はじめ た の です 。
0989
,1363,17: ( 同時に ソファ の 上 の 柳子 が 夢 で うなされ て いる よう な 声 で
^
泣き はじめる )
0993
,5013,106: 私 はね 、 なん です か 、 さっぱり わから ない けど 、 空襲 が 恐くっ て 、 そい で 一 郎 に 怪我 を さし て は いけ ない と 思っ て ね 、 そい で 市川 の 方 へ 行こ う と 思っ た けど 、 その 途中 で また 空襲 が ある し 、 道 が わから なく なっ て しまっ て 、 そい で ね 、 そい で ね 、 仕方 が ない から 野辺山 の あなた の 所 へ 逃げよ う と 思っ て 、 ここ で 、 もう おとつい か 昨日 から さんざん ナニ し てる ん だ けど ——( メソメソ
^
泣き はじめる )
1177
,534,28: 階下 で 、 急 に 朝 の 空気 を 引き裂く よう な 甲高 さ で 、 間貸し 人 の 赤ん坊 が 精いっぱい の 声 を はりあげ て
^
泣き はじめ た 。
1177
,949,12: 「 坊や さん 」 娘 は ひきつれ た よう な 声 で
^
泣き はじめ た 。
救い上げる
(救う.上げる)
延べ語数:
8
0589
,16,42: 飛びこん だ の が 池 で 、 氷 が はりつめ て た もん だ から 、 両足 は 水 に はいっ た が 、 大きな 尻 が 氷 に つかえ て 、 どうにも 身動き が 出来 ず 、 もがい てる ところ を
^
救い あげ られ た 、 という 話 が ある よ 。
0612
,859,15: 何 も 投げる 物 が なかっ たら 、 ざんぶと 海 に とびこん で 、 必ず
^
救い 上げ て くれる に ちがい ない 。
0612
,865,30: 私 が ついに 水底 に 沈ん で も 、 私 を 投げ た 神 が そのまま ここ に おら れる の だ から 、 必ず この 子 を 荒波 から
^
救い 上げ て くださる 。
0612
,2807,6: 人類 を 物質 的 貧困 から
^
救い 上げる の は 科学 者 の つとめ だ 。
0613
,1504,4: これ を 慰め 、
^
救い 上げる 者 は 我 を おい て ほか に ない 。
0617
,1345,21: ジュリアン は 身 を 落し て 渡守 に なり 、 癩者 を 渡し て 、 偉大 なる 空想 の 天 に
^
救い 上げ られる の で ある 。
1000
,712,33: … … … 自分 は それ に 気が付く につれ 、 もし 適当 な 相手 が あっ て 、 此 の 気の毒 な 、 いとしい 人 を 、 今 の 不幸 な 境涯 から
^
救い 上げ 、 真に 仕合わせ に してやる こと が 出来る ので ある なら 、 進ん で その 人 に 彼女 を 譲っ て やっ て も よい 、 いや 、 譲る べき が 至当 で ある 、 と 思う よう に なっ た の で あっ た 。
1143
,87,26: 波 の 中 で 、 揉ま れ 揉ま れ て 、 最早 半死半生 と も いう べき 美奈子 は 、 案外 手軽 に ボート に
^
救い 上げ られ 、 帰り も 何 ん の 困難 も なく 、 畳 の 上 を 滑る よう に 、 岸 へ 着く こと が 出来 まし た 。
振り上げる
(振る.上げる)
延べ語数:
8
0581
,205,10: それ を めがけ て 、 檜山 は 酒 瓶 を
^
振り あげ まし た 。
0618
,728,11: そこで 百姓 は おののき ながら 野良 へ で て クワ を
^
振り あげ 振り おろし た が 、 朝 は 元気 で 出 た の が 、 日 ざかり の 畑 で キリキリ舞い を し た あげく 、 しばらく 畑 を 這い まわっ て こ とぎれる 者 も 少く なかっ た 。
0866
,4540,27: かね て 、 そういう 場合 に 使う 大きな 蠅 た ゝ きが 樹 の 枝 に かけ て ある の を はずし 、 それ を 右手 で
^
振り あげ ながら 、 空中 を にらみつけ た 。
0891
,396,43: のみ なら ず チェーホフ は ダンチェンコ や スタニスラーフスキイ に 宛て た 手紙 で —— ロパーヒン は 白 チョッキ に 黄色い 短靴 、 両手 を ふっ て 大股 に 歩く 、 歩き ながら 考える 、 髪 は 短く ない 、 したがって ちょいちょい 首 を
^
振り あげる 、 考えごと を する 時 は 、 髯 を 後 から 前 へ 指 で しごく —— とか 、 —— 彼 は 商人 と は いえ あらゆる 意味 で 立派 な 人物 だ 、 完全 に 礼儀 正しく 思慮 の ある 人間 として 振舞う べき で 、 こせつい たり 小手先 を 弄 し たり し て は いけ ない —— とか 、 チェーホフ として は 珍 らしく くどくど と 註文 を つけ て いる 。
0893
,731,58: のみ なら ず チェーホフ が ダンチェンコ や スタニスラーフスキイ に 宛て た 手紙 で くどくど と 駄目 を 押し て いる ところ に よれ ば 、 ロパーヒン は 白 チョッキ に 黄色い 短靴 を はい て いる 、 両手 を ふっ て 大股 に 歩く 、 歩き ながら 考える 、 髪 は 短く ない 、 したがって ちょいちょい 首 を
^
振り あげる 、 考えごと を する 時 は 髯 を 後 から 前 へ 指 で しごく —— とか 、 彼 は 商人 と は いえ あらゆる 意味 で 立派 な 人物 だ 、 だから 完全 に 礼儀 正しく 思慮 の ある 人間 として 振舞う べき で 、 こせつい たり 小手先 を 弄 し たり し て は いけ ない —— とか 、 チェーホフ として は 珍しく 微 に 入り 細 を うがっ た 註文 を つけ て いる 。
0993
,615,9: ( と 低く 言っ て 、 再び ナタ を
^
振り あげ て ガッ と 木 を 切る 。
1062
,67,6: けれども 、 わが 片手 を われ
^
振り あげ 振り あげ 、 幾 千 幾 百 と なく 、 踏舞 の 足跡 を われ は 重ね て 踊っ た 。
1073
,6235,16: 貞 盛 が 、 びっくり し て いる ま に 、 男 は 両手 を
^
振り あげ て 、 こう 呶 鳴っ て い た 。
煽り立てる
(煽る.立てる)
延べ語数:
8
0572
,195,18: そして 災害 が 予見 さ れ た という こと が 、 加害 者 に対する 彼 の 激怒 を
^
煽り 立て た 。
0783
,177,8: 主人 の 語気 に は 若者 を
^
煽り たてる 作意 が こもっ て い た 。
0981
,1579,4: 戦争 に 向っ て
^
煽り 立て た こと に し て も
0981
,1581,0:
^
煽り 立て られ た 私 たち に も 半分 は 責任 が ある
1002
,347,6: 野心 家 は ますます それ を
^
煽り 立て て 行く 。
1073
,5322,6: 狂風 は 、 炎 を
^
あおり 立て て 、 眼 の 及ぶ かぎり を 、 火 の 海 と し て いる 。
1073
,6029,10: その 炎 と 黒 煙 も 双方 の 殺伐 を
^
煽り 立て た 。
1151
,4,63: 宗教 が 自由 に なり 、 集会 が 自由 に なる と 、 明 か に 精神 異状 者 と しか 思わ れ ない 憑依 状態 の 女 が 、 神様 扱い に さ れ て 、 預言 めかし い 事 を 喋 舌 り 散らし 、 ペテン師 が また それ を 利用 し て 、 巧み に 狂信 者 群 を
^
煽り 立て 、 いつの間に やら それ が 、 宗教 らしい 形 を 具え て 行く 例 は 決して 少く は あり ませ ん 。
探し倦ねる
(探す.倦ねる)
延べ語数:
8
0442
,62,7: 今 より もっと 途方 に 暮れ 、
^
さがし あぐね て 居る と 、 禎一 が 何気なく
0506
,198,5: やや しばらく たって から
^
さがし あぐね た 子 が 、
0774
,218,4: 彼女 は ヒサ を
^
探し あぐね て 、 心当り を 歩き まわり 、 途方 に くれ て 空しく 戻っ て き た の で あっ た 。
0774
,712,19: なぜなら 、 彼女 は 機 を 見 て 中橋 を 殺し 、 その後 に 、 ヒサ の 姿 を
^
探し あぐね て ようやく 戻っ て き た と 見せかける 必要 が あっ た から です 。
0784
,1029,23: 君 が 探偵 し て 突き とめ た 成功 談 を きい て も 役に立つ こと は ない らしい が 、 君 が
^
探し あぐね て サジ を 投じ た 悲愴 な テン マツ を 偽ら ず きか せ て くれる と 、 おのずから 犯人 の 姿 が アリ アリ と 出 て いる よう に 見える よ 。
0788
,775,29: 「 兄 の 語る ところ に より ます と 、 一色 は 仏像 を 盗み だす と 、 五 万 円 で 買い た がっ た 外人 を 追って
^
探し あぐね た あげく 、 捕われる 前日 、 兄 を 訪ね て 来たそ う です 。
0866
,2618,7: 京野 等 志 が 、 仕事 を
^
探し あぐね 、 例 の 輪タク でも と 肚 を きめ た とき 、 ひよ つくり と 、 彼 の 消息 が わかつ た の で ある 。
1072
,6630,29: きのう の 出先 から 昨夜 まで の 始末 を —— そして 湯島天神 の 辻 で 、 ふと 、 その お 袖 の 姿 を 見失い 、 ついに 空しく
^
探し あぐね て 帰っ て 来 た こと など を —— 藪 八 は 、 いかにも 、 疲れはて た 面持ち で 、 つぶさに 話し た 。
立ち混じる
(立つ.混じる)
延べ語数:
8
0160
,17,63: それ を 厭う こころ もち は 、 すべて の 思慮 ある 人 の 心 の うち に 、 強く 存在 し て いる けれども 、 その 厭わし さ を 、 とりあげ て よく よく 調べ て みれ ば 、 日本人 の 精神 の 本質 が そういう もの で ある と いう より は 、 近代 の 国際 資本 の 競争 に おくれ て
^
立ち まじっ た 日本 の 資本 主義 支配 者 たち が 、 世界 の 間 に 自立 的 な 伝統 と 立場 と を 確立 し て い ず 、 いつも 、 うすら寒い すばしこ さ や 拙速 や 漁夫 の 利 で 、 その 場 その 場 を 打開 し 糊塗 し て き た 、 その 影響 で ある 。
0746
,206,11: 見物人 の 一 人 として この 気配 の 中 に
^
立ち まじっ て い て も 胸騒ぎ が する ぐらい だ から 、 経営 者 側 に は 、 これ が 頭痛 の タネ な の は 当り前 だ 。
0776
,81,35: 真珠貝 の 採取 場 の 移動 につれて 、 名 も ない 浜辺 に 一夜 に し て 数 千 数 万 の 市 が 立ち 、 南洋 土人 の 潜水 夫 や その 家族 に
^
立ち まじっ て 富裕 な 仲買人 や 船主 や 銀行 家 が 従者 を つれ 高価 な 葉巻 を くゆらし て 通り 、 又 その 家族 の 白人 の 美しい 女 たち や 黒い ながら も 神秘 な まで に 容姿 端麗 な アリ アン の 美女 が 白衣 を まとう て 木蔭 に 憩う て い たり する 。
1072
,1603,9: —— かれ も 、 路傍 の 人 なか に
^
立ち 交じっ て い て 。
1072
,5469,15: 将軍家 が お代り に なっ て も 、 実際 に 、 庶民 の 中 に
^
立ち 交じっ て 政治 を する 良い お 奉行 や 良吏 が なく て は 」
1073
,305,32: まだ 童形 を 持つ 彼 の 野性 は 、 人 の はなし だけ に 知っ て いる 藤原 氏 全盛 の 宮廷 や 巷 を 予想 し て 、 もう そこ へ
^
立ち 交じる 日 の 羞恥 に すら 、 動悸 し て い た 。
1073
,321,12: 自分 も 、 今日 から は 、 都 人 の うち に
^
立ち 交じり 、 あの 荘厳 な 社会 の 中 に 生きる の だ と する 感動 の 顫 え だっ た 。
1073
,7063,22: 貞 盛 は 、 昼間 から 国 庁 の 内 に あっ て 、 維茂 や 府 官 の 中 に
^
立ち 交じり 、 いわゆる 帷幕 の 内 の 助勢 を し て い た 。
嗅ぎ分ける
(嗅ぐ.分ける)
延べ語数:
8
0144
,234,34: しかも 、 同じ 貧窮 と 汚穢 の 中 に 朝 から 晩 まで ころがさ れ ながら 、 尚 民衆 は 「 結構 さん 」 の 中 に 「 旦那 」 「 他人 」 を
^
嗅ぎ わけ て 、 本能 的 な 仲間はずれ に 扱っ た という こと 。
0171
,218,12: わが身 に 痛く こたえ て いる から 封建 的 な もの を
^
嗅ぎ わける 神経 が 病的 に するどく なっ て き て いる 人々 は 、 自身 の うち に ある 近代 精神 の 後進 性 は 自覚 し ない で 、 同じ 神経 を 民主 主義 の 翹望 の 方向 へ も 向け て 、 日本 で 民主 主義 という 、 その こと の うち に ある 封建 な もの を 熱心 に さがし 出し 、 その 剔抉 に 熱中 し て いる の だ と 思い ます 。
0617
,1300,12: 言辞 の 森 の 下道 を 辿っ て 、 その 香気 を
^
嗅ぎ 分ける とき に 、 人々 は 直ちに 魅了 さ れる 。
0676
,2,38: 故郷 の 知り 人 に 会 ふこ と も なく 、 親しい 人 に も 今 の 住所 は なるべく 明 さ ぬ やう に し て ゐる の だ が 、 どう いふ 風 の 便り を
^
嗅ぎ わけ て 、 母 がた うとう 自分 の 住居 を 突き とめ た の だ か 、 母 の 一念 を 考へ て 、 ゾッと する ほど の 気持 で あつ た 。
0709
,4,48: 半年 前 に 別れ た 「 いづ こ へ 」 の 女 が 、 良人 とも 正式 に 別れ て 、 田舎 の 実家 へ 戻っ て い た が 、 友人 や 新聞 雑誌 社 へ 手 を 廻し て 、 常に 私 の 動 勢 を
^
嗅ぎ 分け て い た の で あっ た 。
0709
,8,5: 落ちぶれ はて た 魂 を
^
嗅ぎ 分け て 煙 の よう に 忍び よる 妖怪 じみ た 厭 らし さ に 、 身ぶるい し た が 、 まさしく 妖怪 の 見破る 通り 、 酒 と 肉慾 の 取引 に 敗北 せ ざる を 得 なかっ た 。
0785
,57,3: この ハナ が
^
嗅ぎ わけ た ところ で は 、 もはや 疑う ところ が ない 。
1067
,69,14: もう 盛ん に 江戸 文学 やら 翻訳 物 の 柔かい の を 匂い で
^
嗅ぎ 分け て は 読ん で い た ん です 。
塗り固める
(塗る.固める)
延べ語数:
8
0142
,1079,11: 一番 ふさわしい の は 、 永年 かかっ て 、 漆 で
^
塗り かため た 乾漆 で ある と 思え た 。
0231
,648,2: 嘘 で
^
塗り 固め た 権力 と 表面 の 統一 の もと に 国内 生活 は 恐ろしい 破綻 を 孕み 、 戦局 は 一刻 一 刻 と 敗退 の 途 を 辿り ながら 昭和 二 十 年 の 夏 が 来 た の で あっ た 。
0706
,94,13: それでも チャン と 屋根 が あっ て 、 上下 左右 コンクリート で 厚く
^
ぬり かため て ある でしょ う 。
0783
,349,15: まさに 密室 殺人 と は この こと で 、 下 の 物置 は 四囲 を
^
ぬり かため て 、 出る こと も 、 は いる こと も でき ない 。
0783
,398,4: 四囲 は 石材 を
^
ぬり かため た もの です 」
0890
,123,5: 瓦 を 葺き 土 を
^
塗り 固め た お 倉 で ござい ます ので 、 まあ 此度 も 大事 は ある まい と 、 太閤 さま も これ に は 一 さい 手 を お触れ に なら ず 、 わざわざ この わたくし を 召出さ れ て 、 文庫 の こと は 呉 々 も 頼む と 仰せ が ござい まし た 。
1075
,1078,47: その つぎ は 池 浚え 溝 なおし 、 田 に かかる 水 の 路 を よく 通し て 、 土 が だんだん と やわらかく なる と 、 あら くれ という 大きな 土 の 塊 を くだき 、 水 が 漏れ ない よう に 田 の 畔 を
^
塗り かため て 、 それ へ 大豆 など を 蒔く し たく を し て 置く の で ある 。
1163
,29,30: 瓦 は 、 雌 瓦 と 雄 瓦 が あっ て 、 雌 瓦 と 雌 瓦 の つぎ 目 に 、 雄 瓦 を かぶせ て 、 漆喰 で
^
塗り かため て ある の だ 。
喋り始める
(喋る.始める)
延べ語数:
8
0141
,4606,12: ニューラ は 、 気 の 上ずっ た よう な 早口 で
^
喋り はじめ た 。
0141
,6499,33: エレーナ・ニコライエヴナ は 素子 が リザ・フョードロヴナ に 話しかけ た とき から 、 歴史 教授 の リジンスキー と いや に 熱中 し て 、 デーツコエ・セロー で は 有名 な その 寺 の 由緒 について
^
喋り はじめ て い た 。
0706
,91,40: お 魚 女史 は 猛獣 の 正体 が 判ら ない から 、 はじめ は 澄し て い た が 、 まもなく お 酒 が 廻っ て 、 私 が 馬脚 を 現し た から 、 安心 し て 、
^
喋り はじめ た 。
0799
,91,18: その うち に 私 の 前 に 立膝 を し て 、 唐突 に 天外 の 奇想 を
^
喋り はじめ まし た 。
0852
,418,52: アキ は 良人 の 手前 が ある ので 夜 の 八 時 ごろ 帰っ た が 、 私 は チャブ 台 の 上 の 冷え た 徳利 の 酒 を のみ 、 後姿 を 追っかける よう に 、 突然 、 なぜ アキ を 誘っ た か 、 その 日 の 顛末 を
^
喋り はじめ た 。
0987
,136,32: ( か が と を 鳴らし て 足 を そろえ て 不動 の 姿勢 に なり 、 伴 の 顔 に 注目 し た まま 、 いきなり べ ラ べ ラ と
^
しゃべり はじめる ) 申しあげ ます 。
0988
,2976,9: それから 噴き出す よう な 勢い で ルリ は
^
喋り はじめ た 。
1040
,3467,1: そして
^
喋り はじめ た 。
狩り立てる
(狩る.立てる)
延べ語数:
8
0141
,21097,7: 日本 で は 共産党 が たびたび
^
狩り 立て られ て いる 。
0241
,57,41: 条理 に 立つ 判断 を 人民 の 精神 の 中 から 追いはらい 、 追い はらえ ない もの なら ば 、 出来る だけ それ を 封じこめ て 、 目 か くし を さ れ た 家畜 の よう に 戦争 に
^
狩り たて て ゆく ため に 、 日本 の 法律 は 、 全く 恥 という もの を 知ら ない 行動 を し た 。
0312
,84,54: それ は 、 今日 『 愛情 は ふる 星 の 如く 』 を ベスト ・ セラーズ の 一つ として 推し て いる どっさり の 読者 が 、 ほんの 三 年 前 、 日本 が 行い つつ あっ た ファシズム の 戦争 の 本質 を はっきり さ せ 、 人民 が 大量 に 戦争 へ
^
狩り 立て られる こと に対して 、 いくら か でも 人間らしい 抗争 を 示し 、 世界 の 反 ファシズム の 共同 線 に つく べき だ と し た 人々 に対して 果して どんな 感情 を 抱い て い た だろ う 。
0315
,28,67: 戦争 という 事業 は 、 戦場 で 、 最新 式 の 武器 で 、 兵士 という 名 で そこ へ 送り出さ れ た それぞれ の 国 の 人民 たち に 殺し合い を さ せる ばかり か 、 軍需 生産 という 巨大 な 歯車 に 小 経営 者 の 破産 を ひっかけ 、 勤労 者 を しぼり上げ 、 女 子供 から 年 より の 余生 まで を
^
狩り たて て 、 独占 資本 という 太い 利潤 の うけ 口 へ 、 血 の 中 から すくい上げ た 富 を さらい こむ の で あっ た 。
0353
,3,7: 必ず それぞれ の 国 の 人民 を
^
狩り たて て 殺し あわ せ た 。
0399
,11,20: 戦争 によって 人生 の 道づれ を 殺さ れ た 人々 は 、 ほんと は 戦争 に その 人 たち を
^
狩り たて た 自分 の 国 の 権力 そのもの によって 殺さ れ た 人 たち で ある 。
1114
,387,22: もし これ 以上 に 行人 村 家 の 物 を 掠める よう な こと が あれ ば 、 村人 は 野 を
^
狩り 立てる かも 知れ ない 、 それ で なく とも 、 村人 は 山麓 と 野 の 境 に は 足跡 を 絶っ て 近寄ら なかっ た 。
1114
,393,27: 村人 は 寄り合っ て この 武家 あがり の 男 を どうして 捕えよ う か と 話し合っ た が 、 野 の 遠く で は あり 、
^
狩り 立てる の に も 、 武士 の こと ゆえ 軽々しく 事 を 行う わけ に ゆか ない 。
引き下げる
(引く.下げる)
延べ語数:
8
0141
,1358,34: ドーリヤ は 、 シベリア という 言葉 に 幾度 も 頷 ず き ながら 、 濃く 紅 を つけ た 唇 の 両 隅 を 、 救い よう の ない 困惑 の 表情 で
^
ひき 下げ ながら 、 下 唇 を つき 出す よう な 顔 を し た 。
0141
,5637,39: 伸子 は 、 素子 を 見 て いれ ば いる ほど 、 素子 の 暗く 亢奮 し て こちら を 睨ん で いる 眼 つき から 、 唇 の 両端 を 憎らし そう に 、 自虐 的 に
^
ひき 下げ て いる 口つき から 、 いとわし さ を 挑発 さ れる の に 気がつい た 。
0141
,17647,8: そして 、 伸子 の 顔 の 上 へ
^
ひき 下げ られ た 。
0142
,604,11: これ も 貰いもの の ハンティング の つば を 、 一寸
^
ひき 下げる よう に し て 、 重吉 は 無言 の まま 大股 に 竹垣 の 角 を まわっ て 見え なく なっ て 行っ た 。
0572
,183,6: 重苦しく 下 へ 下 へ と
^
引き さげ られる の だ 。
0813
,58,44: つまり 彼ら の 政治 は 「 最低 生活 」 の 配給 へ ひき 下っ て 、 そこで 競争 する 以外 に 手 を 知ら ず 、 品性 や 秩序 も 「 最低 生活 」 なみ の もの 、 つまり 自分 の レベル まで
^
ひき 下げ ない と 統率 が でき ない 仕組み で ある らしい 。
0813
,76,8: そして 国民 を 最も 不幸 な 状態 に
^
ひき 下げ て 、 最低 の 善行 を 施す 程度 の 最も 無能 な 内容 だけ しか 持た ない の で ある 。
0988
,2293,4: ワンピース の 襟 を
^
引き さげる よう な 事 も し た よう に おぼえ て い ます 。
塗り込める
(塗る.込める)
延べ語数:
8
0140
,4392,15: けれども 、 四方 の 壁 が 柱 と 同じ よう に やっぱり 真黒い 塗料 で
^
ぬり こめ られ て いる から 、 その 明る さ など は 吸収 さ れ て 、 机 の ところ に 、 単調 で 鈍い 庇 合い の 明るみ が 落ち て いる ばかり で あっ た 。
0702
,303,6: ただ あの 穴倉 の 中 に
^
ぬり こめ られ て いる と 分っ た だけ だ 」
0783
,305,4: 物置 の 四方 が
^
塗り こめ られ て い て 縁 の 下 と の 仕切り は 完全 の よう で ある が 、 実は 幅 三 尺 、 高 さ 二 尺 の 石 の カベ が 動く よう に 出来 て いる 。
0783
,399,9: 「 新門 の 辰五郎 の 話 で は 、
^
ぬり こめ た 石材 を うごかす 術 も ある そう だ ぜ 。
0851
,300,66: 私 は その ころ 中学生 で 、 毎日 学校 を 休ん で 、 晴れ た 日 は 海 の 松林 に 、 雨 の 日 は パン 屋 の 二 階 に ひそん で い た が 、 私 の 胸 は 悲しみ に はりさけ ない の が 不思議 で あり 、 罪 と 怖 れ と 暗 さ だけ で 、 すべて の 四囲 が
^
ぬり こめ られ て いる の で あっ た 。
0947
,2911,22: いぜん 、 この 部屋 に 住ん で い た 女 たち の 落書 の あと は 、 ペンキ で 上手 に
^
塗り こめ て ある が 、 ベッド・カヴァー の あやし げ な 汚染 に も 、 壁 に ニジリ つけ た 煙草 の 焼け あと に も 、 隠そ う に も 隠せ ない 自堕落 な 生活 の あと が 、 そのまま に 残っ て いる 。
0993
,965,7: それ は 原木 を 積み込ん で から
^
塗り こめる んで 。
1041
,64,25: 朝食 で 特に 大 食い を する の が クセ で 、 白い パン に ピーナッツ ・ バター 、 ねり つぶし た バナナ など を
^
塗り こめ て サンドイッチ に こしらえ 、 ペプシ・コーラ と ミルク で 交互 に ながしこむ の だ 。
繰り広げる
(繰る.広げる)
延べ語数:
8
0098
,1334,34: 世界 を あげ て の 人間 性 の 復活 に際して 、 人間 性 を 消滅 さ せ た この 人類 論法 の 袋 の 中 から 、 まだ 幾多 の 土産物 が 続続 と
^
くり 拡げ られ て くる こと だろ う 。
0231
,534,5: 今日 当時 の 雑誌 を
^
繰り 拡げ て みる と 、 何と 到る ところ で 「 母親 の 再 教育 」 という こと が 言わ れ て いる だろ う 。
0505
,955,29: どうしても 見せろ と 云っ て きか ない ので お節 は 仕様 事 なし に 封 を 切っ て 、 始め から 、 栄蔵 の 方 へ 向け て
^
繰り ひろげ て 行っ た 。
0596
,153,18: それ より も 、 おれ の 生活 、 つまり おれ の 世界 を 、 自由 な 境地 に
^
繰り 拡げる こと だ 。
0602
,144,8: それから 写経 用 の 唐紙 の 巻物 を
^
くり 拡げる 。
0617
,1283,34: 世間 が みんな そういう 気 に なっ て 鴎外 を 推奨 し て い た なら ば 、 鴎外 は もっと もっと 秘法 の 箱 を 開け て 、 その 内心 の 影像 を
^
繰り ひろげ て 見せ て くれ た で あろ う に 、 惜しい こと を し た もの で ある 。
0866
,4103,34: 京野 等 志 は 、 小萩 の こと で 頭 が い つ ぱいのところへ 、 急 に また 、 一家 の 問題 が 手 の つけ よう も なく 眼 の 前 に
^
繰り ひろげ られ 、 しばらく 唖然 と する より ほか なかつ た 。
0918
,642,32: 彼 の 音楽 は 二 十 世紀 の 音楽 で あっ て 、 彼 の 作品 は 、 十 九 世紀 の あらゆる 作曲 法 を も 打ち破る 新た なる 形式 を
^
繰り ひろげ て き た の で ある 。
祭り上げる
(祭る.上げる)
延べ語数:
8
0098
,1258,19: フランス 革命 が 祭壇 から 神 を 引き摺り 落し て 、 代り に デカルト の 知性 を 祭壇 に
^
祭り あげ た こと から 端 を 発し た よう な 、 何 か それ に 似 た もの が 、 こんな 所 に も 這入っ て いる 。
0689
,196,14: 先生 の 肩書 と 名望 を もっ て 、 彼女 を 神 サマ に
^
祭り あげ て 下さる なら 、 私 も 彼女 を お 貸し 致し ましょ う 」
0743
,23,22: 光栄 ある 先鞭 を つけ た 何人 だ か の 女学生 は 、 三原山 自殺 の 始祖 として 、 ほとんど 神様 に
^
祭り あげ られ て い た 。
0743
,31,10: だから 彼ら が 始祖 の 女学生 を 神様 に
^
祭り あげる の は 、 ムリ が ない 。
0778
,19,4: その 兄貴 株 に
^
祭り あげ られ て いる の が 望月 彦太 という 乱暴 者 で 、 役向き で は 組頭 を し て い た 正二郎 の 父 の 配下 に なる の だ が 、 組頭 の 威光 など という もの は この 男 に は 三文 の 役 に も 立た ない ばかり か 、 う ッ かり する と インネン を つけ られる モト に なる 。
0782
,203,11: ジャーナリズム が 彼女 を 当代 の 名士 の 一 人 に
^
祭り あげ ない 筈 は ない の で ある 。
0815
,1,7: しかし まあ 、 余り 通 など と
^
まつり 上げ られ ない 方 が い ゝ 。
0816
,225,22: せ ッ せ と 忠義 を つくし ながら 、 不忠 で あり 敵 で あっ た 者 が 主人 の 親類 に
^
祭り あげ られる に ひきかえ て 自分 は ピエロ に さ れる という 、 こういう 定め の 人間 は いつ の 時代 に も いる の で ある 。
鳴り続ける
(鳴る.続ける)
延べ語数:
8
0098
,1093,8: 真 垣 は 捻じ 倒さ れ 、 ごうごうと
^
鳴り つづける 森林 。
0098
,3400,27: 参 右 衛門 夫婦 の 話 は 、 老人 で なけれ ば 興趣 の 薄らぐ 種類 に ちがい ない が 、 若い この 技師 の 胸中 で
^
鳴り つづけ て い た もの は 、 他 に あっ た 。
0144
,800,3: 鐘 は 気味悪く
^
鳴り つづけ て いる 。
0554
,32,2: 雷 よ
^
鳴り 続け 。
0624
,299,13: 高射 砲 の 音 だけ が 気 が 違っ た よう に
^
鳴り つづけ 、 爆撃 の 音 は 一向に 起ら ない 。
0788
,369,9: いっぺん フタ を あける と 四 五 分
^
鳴り つづける オルゴール だ から 、 ネジ を まく 手間 を 入れ て も 病人 に 過激 な 作業 で は ない 。
1061
,19,21: 例えば 、 烈しい 風 が 森 を 襲う と 、 大地 は 轟々と 鳴りわたり 、 森 の 木々 は ヒュウヒュウ と
^
鳴り 続ける 、 そして 折れ やすい 木 は 幹 の まん中 から ポッキポッキ と 折れ くだけ 、 折れ にくい 木 は しなやか な 小 枝 の よう に 撓み 伏し 、 また 弾き かえす 、 風 が 野原 に 吹い て くる と 、 忽ち そこ に 生え て いる 青草 を 根こそぎ 吹き上げ て 、 宙 に まきちらし て しまう 。
1177
,475,4: 銀 鈴 の
^
鳴り つづける よう な 空白 が 彼 を 充たし て い た 。
見過ぎる
(見る.過ぎる)
延べ語数:
8
0092
,2053,8: 虫 喰い 算 を 今 まで 甘く
^
見 過ぎ て い た と いわ れる の です か 。
0141
,3077,18: 「 … … 曲芸 も 見 あき た し —— 大体 私 たち モスクヷ 人 は 曲芸 を
^
み すぎ ます よ 」
0141
,3078,3: 曲芸 を
^
見 すぎる 、 という ヴェラ の 言葉 も 、 伸子 に は 象徴 的 に きこえ た 。
0617
,739,2: 少し 喫
^
み 過ぎ た と 気 が 附い て 、 止め よう として 、 初手 は 誰 でも する 代 用品 を 使っ て ごまかし た 。
0866
,3090,12: 「 そん なら 、 家族 の 者 が 、 容態 を 軽く
^
見 すぎ て いる か 、 或は 、 病気 に対する 理解 が 薄い ため に 、 自宅 で 多少 の 雑用 ぐらい は できる と 思い込ん で いる 場合 、 医師 として 、 その 蒙 を 啓 く 義務 は あり ませ ん か 」
0994
,391,6: 御 橋 ち つと 飮
^
み すぎ た 。
1073
,4430,16: ただ 過日 は 、 御 子息 が た が 、 余りに も 、 彼 を あまく
^
見 過ぎ た ため の 不覚 でし た 」
1073
,4442,37: —— だ が 、 考え て みる と 、 余りに も 、 吉事 吉事 の かさ なり を 、 思い あがっ て 、 人 の 世の中 を 、 自分 ら の 意 の まま に 、 あまく
^
見 過ぎ て い た 結果 の 禍 い で あっ た とも 、 貞 盛 は 、 反省 せ ず に も い られ なかっ た 。
飲み終わる
(飲む.終わる)
延べ語数:
8
0088
,868,10: ご くり 、 ご くり と 、 うま そう に
^
呑み 終わっ て 、 死神 男 は 盃 を 唇 から 放す を 、 傍 なる 女 は 白い あらわ な 腕 を さし 出し て 盃 を 受け取る 。
0140
,4535,21: そこ に 出 て いる 団扇 を とりあげよ う と も し ない で コップ で 二 杯 の 水 を
^
のみ 終る と 、
0141
,11224,3: ココア を
^
のみ 終る と 、 川瀬 と 素子 と が タバコ を 一服 し て 、 三 人 は そこ を 出 た 。
0757
,674,9: おそらく 二 人 が まだ ヤケ 酒 を
^
のみ 終ら ない 時刻 で あっ たろ う 。
0995
,1238,7: … … その間 に 、 水 を
^
飲み おわっ た 佐山 は 立ちあがっ て 、 フラフラ と 歩い て 、 自分 の 坐っ て い た ところ へ もどっ て 来 て 、 二 人 の よう す を 見 ながら チョット の 間 立っ た まま で いる 。
0995
,2780,6: 村 子 … … (
^
飲み 終っ て ) 心臓 の ——( と 意味 なく いい かけ て 、 ビクッ として あたり を 見 まわし て 、 自分 が 陥り かけ て い た 夢 の よう な 状態 から 醒め 、 佐山 を 見る ) … … あんた は そい じゃ 、 助かり たく は ない の ?
1073
,7876,5: 将門 は 、 水 を
^
飲み 終る と 、 ぶる っと 、 骨 も 鳴る ばかり な 胴 ぶる いし た 。
1174
,1933,3: 丁度 それ を
^
飲み 終っ た 時 に 、 城 介 は 急ぎ足 で 喫茶店 に 入っ て 来 た 。
踊り始める
(踊る.始める)
延べ語数:
8
0084
,2787,8: ネッド は 張 を 引張り だし て
^
踊り はじめ た 。
0687
,187,43: 彼 は 女中 を よび 、 部屋 の 片隅 に 身 を 隠す よう に し て ヒソヒソ と 勘定 を 訊い て い た が 、 にわかに 再び 狂 笑 し て 、 女中 を 突きとばし 、 部屋 の 中 を
^
踊り はじめ た 。
0759
,2481,7: それから 、 唄 を くちずさみ ながら 、
^
踊り はじめ た の で ある 。
0759
,2633,3: 四 人 は
^
踊り はじめ た 。
0788
,749,28: その 円柱 の 左右 に 一 人 ずつ の 女 の 踊り子 の 像 が 立っ て い た が 、 時報 と 同時に 、 この 踊り子 が
^
踊り はじめ た 。
0985
,2252,20: そう じゃ ない か 、 こう なっ た から と 言う んで 急 に ウヨウヨ と 飛び出し て 来 て
^
踊り はじめ た 猿 ども じゃ ない か 、 たかが !
0993
,3803,28: 須川 おい 、 婆さん よ —— 木曽 の ナ ——( 春子 の 体 を 横 だき に し て 、 土間 に 足音 を ひびか せ て
^
踊り はじめる 。
1177
,844,0:
^
踊り はじめる 。
飛び続ける
(飛ぶ.続ける)
延べ語数:
8
0082
,2915,13: X 号 の 高笑い が 、 あて も なく この 成層圏 を
^
飛び つづける 、 宇宙 航空 船 の 中 の 人々 の 耳 を おしつぶす よう に ひびきわたっ た の で あっ た 。
0082
,3026,44: 第 一 第 二 の 操縦 室 とも に 、 操縦 者 を 失っ た この 宇宙 航空 船 は 、 自動 操縦 機 の 力 によって 、 二 万 五 千 メートル の 高空 を 、 電光 の よう な 速力 で 、
^
飛び つづけ て いる の だっ た 。
0082
,3125,25: 宇宙 航空 船 は いま 、 三 千 キロ の 全速力 を 出し て 、 電光 の よう に サハラ 沙漠 の 上空 を
^
飛び つづける 。
0084
,1199,3: どこ まで も
^
飛び つづける しか ない の だ 。
0084
,1769,28: 「 さあ 何 と いっ て いい か … … 」 と マートン は 首 を かしげ た が 「 とにかく 今 の ところ は こうして 火星 へ
^
飛び 続け て いる よ 、 本 艇 の 損害 は 案外 軽い の かも しれ ない 。
0621
,402,14: 女 の 欲望 は 、 いわば 常に キリ も なく 空 を 直線 に
^
飛び つづけ て いる 鳥 の よう な もの でし た 。
0621
,403,6: 休む ひま なく 常に 直線 に
^
飛び つづけ て いる の です 。
0621
,405,12: 常に 爽快 に 風 を きり 、 スイスイ と 小気味よく 無限 に
^
飛び つづけ て いる の でし た 。
運び上げる
(運ぶ.上げる)
延べ語数:
8
0082
,2745,20: 「 五 分 以内 に 、 原子 爆弾 全部 と 、 原料 ウラニウム を 、 二 十 四 階 に
^
運び あげろ 」
0139
,207,42: そろそろ 肥料 が 出廻る 季節 で 、 組合 と は 別に 今井 の 店 で そんな もの が まとめ て 扱っ て 行け て いる の は 、 不便 な 山奥 の 部落 の 連中 が 、 肥料 を そこ まで
^
運び 上げる トラック の 運賃 は 店 もち という サービス に ひか れ て の こと で あっ た 。
0141
,19422,21: 門番 の 肥っ た 男 に たのん で 素子 が ルケアーノフ の クワルティーラ へ 本 を つめ た 木 箱 を
^
運び あげ て 貰っ て い た とき 、 もう 一つ 上 の 階 から 、 タタタタ という 迅 さ で 瘠せ ぎす の 、 鞣 外套 の 男 が 降り て 来 た 。
0141
,19707,25: 伸子 たち 数 人 の 日本人 の いる タバコ の 煙 の たちこめ た 室 に 、 夜 十 時 すぎ て から サモワール を
^
運び あげ 、 夜食 の 茶道具 を 運び 上げ て 、 二つ の 急 な 階段 を 上下 し た ばかり で なかっ た 。
0141
,19707,32: 伸子 たち 数 人 の 日本人 の いる タバコ の 煙 の たちこめ た 室 に 、 夜 十 時 すぎ て から サモワール を 運び あげ 、 夜食 の 茶道具 を
^
運び 上げ て 、 二つ の 急 な 階段 を 上下 し た ばかり で なかっ た 。
0613
,764,31: なにしろ 路 が 狭い うえ に 家屋 の 破壊 物 で 塞が れ て いる ので 、 岩肌 や 石垣 を よじ登っ て 瀕死 の 傷者 を 次 から 次 と
^
運び 上げる の で ある 。
0618
,804,17: オレ は 生き血 を うける チョコ や 、 蛇 を 天井 へ 吊るす ため の 道具 を
^
運び あげ て 、 袋 の 蛇 を 一 匹 ずつ 裂い て 生き血 を しぼり 、 順に 天井 へ 吊るし た 。
0948
,1054,10: ロッジ の 二 階 の 大池 の 部屋 に
^
運び あげ られる と 、 加藤 主任 が やってき て 、 そば の 椅子 に 掛け た 。
効き過ぎる
(効く.過ぎる)
延べ語数:
8
0081
,406,6: 「 どう だ 、 塩味 が
^
きき すぎ て い たろ う 」
0098
,3182,16: 参 右 衛門 が 縛りあげ て くれ た もの だ が 、 日ごろ の 習練 が
^
効き すぎ どれ も 米 俵 の よう に なる 。
0141
,14033,31: 「 構成 派 の 芝居 みたい に 、 いや に どぎつかっ たり 、 し ゃっちこばって 凄ん だり し て い ない の は いい けれど 、 あれ じゃあ 、 気 が
^
きき すぎ て いる 。
0555
,329,5: だけど 、 少し 薬 が
^
利き すぎ た かも 知れ ませ ん よ 。
0868
,218,129: およそ 芝居 に しろ 、 映画 に しろ 、 または 活字 として 発表 さ れる 文学 作品 に しろ 、 個人 の 名誉 に関する よう な 取材 は 、 もちろん 、 道徳 的 に も 、 法律 的 に も それ 相当 の 反応 を 覚悟 の うえ で 世 に 問う べき もの です が 、 たまたま 作品 中 に 登場 する 人物 が 、 ある 団体 の 名 を 肩書 に もつ て いる とか 、 ある 特定 の 職業 を 代表 し て いる とかいう 場 あい 、 その 人物 が 、 仮に その 団体 や 職業 の 一 面 の 性格 を 誇張 し て 描き出さ れ て いる ため に 、 多少 戯画 的 な 印象 を 与え たり 、 時には 諷刺 が
^
利き すぎ たり し て い て も 、 それ は 事実 を 事実 として 正確 に 写し た もの と 同様 、 公 け の 苦情 の 対象 に は せ ぬ という の が 、 早く 言え ば 文明 人 の 態度 だ と 思う の です 。
1073
,6325,20: こいつ あ 、 右 馬 允 貞 盛 が 、 堂上 衆 を 焚きつけよ う として 、 余り くすり が
^
きき 過ぎ ちまっ た 形 な んで 」
1073
,7970,49: —— という の は 、 都 を 立つ 前 から 、 かねて 貞 盛 が いい さ と し たり 、 また 、 坂東 の 国司 たち が 、 逃げ のぼっ て 来 て は 、 吹聴 し ちらし た “ 将門 禍 ” の 誇張 が 、 余りに
^
効き すぎ て い た 結果 、 将門 旋風 の 波長 は 、 今や 、 極端 な “ 将門 恐怖 ” を ひき 起し 、 将兵 たち は 、 家 を 立つ に も 、 駅路 の 軍旅 の あいだ も 、 将門 将門 と 、 口 に する たび 、 悪魔 に 憑かれ た よう な 怯え を 募ら せ て い た 。
1170
,146,2: 薬 が
^
利き すぎる と は まったく この こと だ 。
思い止まる
(思う.止まる)
延べ語数:
8
0076
,296,7: だが 彼 は その 寸前 に
^
思い 停っ て 、 もう一度 右腕 を 覘 って 、 一 発 ぶっ 放し た 。
0078
,388,33: 烏 啼 は 「 あッ 」 と 叫ん で 、 振り向き ざま 手馴れ た ピストル を 取直し 、 あわや 引金 を 引こ う として 、 危 い ところ で 辛うじて それ を
^
思い 停っ た 。
0095
,1145,4: だが 博士 は
^
思い 停る と は いわ なかっ た 。
0095
,1746,9: だが それ を 決行 する 一 歩 手前 で
^
思い 停っ た 。
0617
,2720,22: 欲しい もの 読み たい もの も ある が 、 その 位 の 小遣 銭 も 貰え ない 状態 で は 何事 も
^
思い とまる より 外 は ない 。
0785
,141,22: 彼 は 結婚 でき なけれ ば 心中 する ほど の 必死 の 思い で あっ た が 、 それ を 諌め て
^
思い とまら せ た の が 先代 の コマ 五 郎 で あっ た と いう 。
0948
,371,47: この 湖 で 投身 自殺 する という 遺書 が 、 昨夜 、 おそく 東京 の 御 本宅 へ 届い た そう で 、 その こと は さき ほど も わたし ども へ お 電話 が あり まし た … … 昨夜 から 今朝 にかけて 、 自殺 を
^
思い とまる よう に 説得 し て くれ と 、 いく ど かお 電話 くだ すっ た そう です が 、 生憎 、 昨日 は ずっと 吉田 に 居り まし た ので 、 なにもかも 後の祭り で … … 御 本宅 の 奥さま と ご 子息 さま が 七 時 三 十 五 分 の 浜松 行 に お 乗り に なっ た そう です から 、 十 時半 ごろ に は ここ へ お 着き に なる でしょ う … … どう か 、 その おつもり で … … 」
0961
,122,28: その とき まで 日本 大使 一 行 は なお ワシントン に い た の で ある が 、 そして 日 米 単独 条約 改正 の 拳 を
^
思い とまっ て イギリス に むけ て 発つ の で ある が 、 その へん の 事情 について は 、 だんだん あきらか に できる で あろ う 。
呼び迎える
(呼ぶ.迎える)
延べ語数:
8
0075
,89,11: 袋 探偵 は 、 あれ から 早速 通報 し て
^
呼び 迎え た 検察 当局 の お 役人 衆 に 説明 を つけ て いる ところ で ある 。
0566
,268,2: 医者 が
^
呼び 迎え られ た 時 は 、 もう 、 喉 の 粘膜 に 白い 義膜 が 厚く 拡がり 、 心臓 も 弱っ て い た 。
0732
,3292,10: 田舎 へ 疎開 し た まま 、 まだ 東京 へ
^
呼び 迎える こと も でき なかっ た 妻子 たち 。
0744
,463,20: 深夜 に やってき て 、 どうしても 私 から 離れ ない から 、 男色 癖 の ある 九州 男児 を
^
よび むかえ 、 私 は そ ッ と ぬけだし て 青楼 へ 走っ て しまっ た 。
0752
,11,45: しかし 百 万 人 の 小説 という 意味 を 歴史 的 な 傑作 という 意味 に 解すれ ば 、 百 万 人 の 小説 と は 、 批評 家 や ジャーナリズム から 独立 し て 、 直接 に 大衆 の 血 の 中 に
^
よび 迎え られ て 行く もの の 意味 で も あろ う 。
0772
,106,5: そこで 新 十 郎 を
^
よび むかえる こと に なっ た 。
0772
,493,3: 加 助 を
^
よび むかえ て 働い て もらう こと に きまっ た から 、 お前 たち や 修作 を オン だし て も 商売 に は なん の 差し支え も ない 。
0786
,439,7: と 、 新 十 郎 を
^
呼び 迎え に き た 古田 巡査 が 報告 し た 。
通り抜ける
(通る.抜ける)
延べ語数:
8
0071
,910,17: 地球 の 場合 だ と 、 空気 の 層 が ある から 、 隕石 は そこ を
^
通り ぬける とき 空気 と すれ 合っ て 、 ひどく 高 温度 に なり 、 多く は 地上 に つか ない うち に 火 と なっ て 燃え て しまう 。
0090
,55,11: 「 やっぱり いちばん くるしい の は 、 重力 平衡 圏 を
^
通り ぬける とき でしょ う ね 。
0091
,1649,3: 「 壁 を
^
通り ぬけれ ば たしかに こっち へ で て こ なけれ ば なら ん の です が ね 」
0141
,12472,10: つや子 に からみつか れ た まま 伸子 たち が
^
通り ぬける がらん と し た 控 間 の すれ た 赤い カーペット の 上 に は 、 二つ の 大きい 鋲 うち の 航海 用 トランク 、 泰造 用 の インノヴェーション・トランク 、 その ほか 大 トランク 、 小 トランク 、 荷物 の 山 が ある 。
0141
,18824,2: 震災 を
^
通り ぬけれ ば 死に なんぞ し ない です ん だ ん だ 、 という 言葉 を 、 きわめて 異常 に 利用 さ れ た 天災 の のち の 空気 の なか で 、 そこ に 生じ た の は ただ の 天災 で あっ た よう に 云わ れる の を きく と 、 伸子 は 実に 妙 な 気 が し た 。
0904
,21,19: ショープ 、 ドッジ 両 案 で グッ と 緊 まっ て いる 予算 の 空気 の 中 を いかに
^
通り ぬける か 、 そこ に 流線型 化 の 意味 が ある の で ある 。
1003
,101,9: 何 分 か かかっ て その 群落 を
^
通り ぬける と 、 今度 は 紅蓮 の 群落 の なか へ 突き進ん で 行っ た 。
1076
,55,15: 『 六 国史 』 など を 注意 し て 読ん で みる と 関門 を
^
通り ぬける 技術 という もの が 発達 し た あと が わかる よう な 気 が する 。
習い覚える
(習う.覚える)
延べ語数:
8
0064
,143,5: その後 、 男 は 結局
^
習い 覚え た 強盗 を 働い て 世 を 送っ て いる 内 、 捕え られ て 、 この 話 を 白状 し た の で ある 。
0748
,95,13: 内田 、 斎藤 両 選手 は クロール という 新 発明 の 泳法 を
^
習い 覚え て 帰っ て き た 。
0771
,285,56: おまけ に 、 都会 の 風 が 身 に しみ て ゾッコン 好き で ある から 、 御一新 に なる と 同僚 は みんな 官途 について 、 肩 で 風 を きる 中 で 、 この 男 は 志 を 立て 、 さる 戯作 者 の 門 に 弟子 入り し て 、 大いに 道 を
^
習い 覚え て 、 小説 を も のし た ところ 、 外道 の 世の中 、 見当 外れ の 通 ぶり が 意外 の 功 を 奏し て 、 バカ に さ れ さ れ 、 もてはやさ れ て しまっ た の で ある 。
0777
,53,16: 美人 で は ない が 利 巧者 で 、 結婚 後 、 良人 に 碁 を
^
習い 覚え て めきめき 上達 し 、 田舎 天狗 を 打ち まかす ぐらい の 手並 に なっ て い た 。
0777
,408,17: 父 は 素人 日本一 と うたわ れ た 碁 の 打ち 手 、 母 とても 結婚 後
^
習い 覚え た 碁 が 東 太 が 三 ツ に なる 時 に は 素人 天狗 を 打ち まかす ほど に 上達 し た 利 巧者 、 二 人 の 仲 に 低能 が 生れる 筈 は ない から 、 よほど オクテ の 大器晩成 塑 。
0779
,122,5: 何 一つ身 に つぐ ほど
^
習い 覚え た もの が なく 、 二 十 六 という 年 に なっ た 。
0807
,408,26: 手前 の は 唐 渡り 祥 碌 流 という 皿まわし 、 それから 、 海道 筋 を 興行 中 に 、 彦根 の 山中 にて 里人 から
^
習い 覚え た 鳥刺し の 一 手 、 その後 に 美濃 、 熊野 、 阿蘇 、 伊賀 、 遠江 、 甲斐 、 信濃 、 阿波 等 の 山中 に 於き まし て 里人 の 鳥刺し の 手 を 加え て 工夫 いたし まし た が 、 別 に 流 名 は ござい ませ ん 」
0826
,25,14: 碁 は 増淵 四 段 に 師事 し 、 旅館 業 を はじめて から
^
習い 覚え た の が 、 五 年 目 に 初段 格 。
叩き付ける
(叩く.付ける)
延べ語数:
8
0062
,2139,12: ところが まいっ た こと に 、 この 拙文 を キーボード に
^
叩き 着け て いる 現在 、 オレ 様 は 極度 の 時間 感覚 と 方向 感覚 の 混乱 に 悩まさ れ て いる 。
0071
,2025,33: それ と 同時に 、 ロケット 艇 は ばらばら に なる の で は ない か と 思う ほど 、 ひどく 震動 し 、 そして 正吉 も スミレ 女史 も 床 の 上 に
^
たたき つけ られ た 。
0080
,1842,8: が ちゃんと 、 鉄片 は 床 に
^
たたき つけ られ た 。
0081
,2693,17: その とき 三 人 が 三 人 とも 、 熱砂 の 上 に 、 おっ とせい が
^
たたき つけ られ た よう な かっこう で 人事不省 に おちいり 、 三 十 分 ばかり 死ん だ よう に なっ て い た 。
0098
,1106,5: 雨戸 や 板戸 へ
^
敲き つけ られる 木 の 枝 。
0911
,28,34: 自然 の パニック 、 人為 的 パニック の 連続 で この 三 百 年 、 否 三 千 年 を 、 滝 壺 の 水 の よう に 、 繰り返し 、 繰り返し 、
^
たたき つけ られ て いる 農民 は 、 この 百 年 に でき て き た 「 知識 人 」 を 、 妙 な 目 で いまだに 見 まもっ て いる 。
0987
,2984,22: 友吉 は 、 から だ が 弱っ て いる ので 、 浮浪 者 たち と インバイ と スリ の まんなか に 、
^
たたき つけ られ た よう に なる )
1182
,625,6: 乾 盃 の あと 床 に
^
たたき つけ られ た 盃 も ある
塗り分ける
(塗る.分ける)
延べ語数:
8
0060
,821,4: 六 色 に
^
塗り 分け られ た 今 で は おなじみ と なっ た リンゴ の マーク 。
0060
,3740,15: デスク 型 の 本体 の 脚 部 は 赤 、 机上 は 白 に
^
塗り 分け られ た マシン は かなり 小型 に は 仕上がっ て い た 。
0060
,5206,29: 乾き きっ た 口 を 無理矢理 絞り 出し た 唾液 で 湿ら せ て 覚悟 を 決め 、 古川 は コンポ BS そっくり に 赤 と 白 に
^
塗り 分け られ た 試作 機 の キーボード に 一 〇 本 の 指 を 置い た 。
0060
,5760,25: だが じつに 似通っ て い ながら 、 ほんの わずか の 時間 差 は 、 早水 と 小澤 の 体験 の 色合い を 確実 に
^
塗り 分け て い た 。
0060
,7200,24: フェアー に 向け て 、 ジョブズ は ケース の デザイン や 製造 、 プリント 基板 の 手配 や 組み立て 、 六 色 に
^
塗り 分け られ た リンゴ の マーク の 仕上げ や パンフレット 、 名刺 の 手配 など ありとあらゆる 仕事 に 追いまくら れ た 。
0141
,1909,21: 広場 の つき 当り に 、 一 面 平ら な 雪 の 白 さ に 挑む よう に 、 紅白 に
^
塗り わけ られ た ビザンチン 教会 が ふくらん だ 尖塔 と 十字架 と で 立ち 、 その かたわら に 、 こっち の 方 は しぶい 黄 と 緑 で 菊 目 石 の よう に たたみ あげ られ た 古い 教会 が 並ん で いる 。
0141
,6203,20: 楓 の 枝 が 房 々 と しげっ た 低い 鉄柵 の ところ に 、 桃色 と 赤 と に
^
塗り わけ られ た アイスクリーム 屋 が 出 て いる 。
0948
,877,38: 葉桜 に なっ た 桜 並木 の バス 道路 に 、 大型 の 貸切 バス が 十 台 ばかり パーク し て い て 、 車 を まわす 空地 も ない のに 、 朱 と 水色 で
^
塗り わけ た 観光 バス が ジュラルミン の 車体 を 光らせ ながら 、 とめど も なく つぎつぎ に 走り こん で くる 。
打ち当たる
(打つ.当たる)
延べ語数:
8
0060
,754,17: 記憶 容量 の 壁 に ぶつかる 前 に 、 多く の ユーザー は 言語 の 壁 に
^
ぶち 当たっ た の で ある 。
0095
,2214,9: あんなに 遠方 から 空中 を 吹きとばさ れ 山の上 に
^
ぶち あたっ て も すこしも 壊れ ない で すむ ん だ 。
0890
,258,23: その間 に もはや 別 の 丸太 を 引っ 背負っ て 、 南面 の 大 扉 に え いおう の 掛声 も 猛 に
^
打ち 当っ て おる 者 も ござい ます 。
0980
,46,10: または 思想 的 な こと で わから ない こと に
^
ぶち あたっ て 、 いくら 研究 し たり 思索 し たり し て も 混乱 し て 、 結論 が 見いだせ ない 。
0985
,2136,25: 此の際 、 勝っ て いよ う と 敗け て いよ う と 、 それ に 関係 無く 、 遅かれ 早かれ 日本 は 、 それ に
^
ぶち 当ら なけれ ば なら ん の だ 。
0990
,327,14: 私 は 海 へ 飛びこむ とき に は 、 海底 の 岩 に
^
ぶち あたっ て 、 頭 を 割る こと を 予想 し た うえ で なけれ ば 飛びこめ ませ ん 。
0995
,1950,2: 岩 に
^
ぶち あたっ てる 。
1069
,30,39: そして 自分 の 人生 体験 が 多少 と も 深まり 、 人生 観 や 宗教 観 も 固まっ て 五 十 歳 か 六 十 歳 に なっ た なら ば 、 もう 一 ぺん 親鸞 という 人間像 に
^
ぶち あたっ て 書き直す という こと を その とき の 単行本 の 序文 に 書い て おき まし た 。
引き比べる
(引く.比べる)
延べ語数:
8
0060
,6633,9: 嶋 正利 の 『 マイクロコンピュータ の 誕生 』 と
^
引き 比べ て この インタビュー を 読む と 、 嶋 が いかに 正確 に 、 謙虚 に 、 淡々 と この 一大 発明 の 誕生 の 経緯 を 跡付け て いる か が あらためて 浮き彫り に なる 。
0060
,8548,28: OS 上 に さまざま な 言語 が 用意 さ れ 、 これ を 使っ た 本格 的 な ソフトウエア が 書か れ はじめ た アメリカ の 状況 と
^
引き 比べ て 、 ディスク ベーシック が 次世代 の 基盤 として 機能 し はじめ て しまっ た 日本 の 状況 を 見る につけ 、 古川 は 先 の ない 脇道 に この 国 の パーソナル コンピューター 全体 が 迷い込ん で しまっ た の で は ない か と 危惧 する よう に なっ て い た 。
0206
,110,40: 風俗 小説 、 中間 小説 の 題材 と テーマ が 性 に 最大 の 重点 を おき 、 その 点 に ばかり 拡大鏡 を あて て 人間 関係 を 見 た 状態 を 、 この 童画 の 心理 に
^
ひき くらべ て 考える と 、 その 気狂い じみ た 性 へ の 執念 は むしろ おろかしく 、 物 狂わしい 非 人間 生活 の 図絵 と しか みえ ない 。
0507
,1079,4: 自分 の 身 に
^
引き くらべ て でも あろ う 。
0688
,263,2: それ に
^
ひき くらべ て 、 あの 野郎 は 凄い 野郎 だ 。
0843
,228,4: 人 の 身 に
^
ひき くらべ て は 思い も よら ぬ 大きな 物 または 重い 物 を 口 に くわえ 尾 に まい て 、 鼠 という もの は 思いのほか の 遠 歩き を 致す もの だ 」
0890
,108,7: 花 の 御所 の 御 栄耀 に
^
引き くらべ て 、 わたくし 風情 の 胸 の 中 まで も 煮えたつ 思い が 致し た こと で ござい ます 。
1076
,1051,22: 八重山諸島 の 節 祭り の 歌 と 行事 、 一方 に は 宮古島 の 世 積み 綾 船 の 古伝 等 に
^
引き 比べ て 、 私 は 今 改めて ニライ という 海上 の 浄土 の こと を 考え て みよ う と し て いる の で ある 。
描き始める
(描く.始める)
延べ語数:
8
0060
,5382,24: ハンドヘルドコンピューター の イメージ を スケッチ し た メモ を 裏 に 回し 、 西 は 新しい 紙 に もう 一つ の コンピューター を
^
描き はじめ た 。
0060
,8130,17: 成田 へ と 向かう 帰り の 機 中 で 具体 的 な マシン の イメージ を
^
描き はじめ た 後藤 は 、 その とき ふと 浮かび上がっ て き た まったく 新しい 角度 から の 発想 に 、 駆け抜ける よう に 背筋 を なぶら れ た 。
0062
,1366,46: そして アントニオ 猪木 が 真 の 最強 者 は 誰 か という アイデア に しびれ て 異種 格闘技 路線 に のめり込ん で いっ た よう に 、 SPARC と 統合 UNIX を コンピューター の 全 領域 に またがる プラットフォーム と する という 壮大 な 夢 を
^
描き 始め た 。
0205
,259,64: もと から 小説 を かい て い た プロレタリア 文学 時代 から の 作家 たち は 、 何しろ 十 余 年間 、 書き たく 話し たい テーマ について 口 かせ を はめ られ て い た の で あっ た から 、 各人 各様 に 、 先ず 書か ず に い られ ない 題材 によって 、 云わ ず に い られ ない テーマ を
^
描き はじめ た 。
0486
,14,28: その ゴーリキイ は 、 これ まで の 世界 文学 の 知ら なかっ た 現実 生活 の 一 面 を 、 つよい 、 生活 力 の あふれる 筆致 で
^
描き はじめ まし た 。
0918
,582,9: ルネッサンス の 絵画 は この 太陽 の 光 を
^
描き はじめ た の を もっ て 最も 大きな 展開 期 と する の で ある 。
0918
,772,10: 自己 を 発見 し た 多く の コロンブス たち の
^
描き はじめる 地図 で ある 。
0959
,26,59: きょう も きょう と て 、 歌麿 は 起きる と 間もなく 、 朝帰り の 威勢 の いい 一 九 に はいり 込ま れ た の を 口 開 に 京伝 、 菊 塢 、 それ に 版元 の 和泉屋 市 兵衛 など 、 入れ 代り 立ち代り 顔 を 見せ られ た ところ から 、 近頃 また 思い出し て
^
描き 始め た 金太郎 の 下絵 を そのまま に し て 、 何 ん という こと も なく うまく も ない 酒 を 、 つい 付合っ て 重ね て しまっ た が 、 さて 飲ん だ と なる と 、 急 に 十 年 も 年 が 若く なっ た もの か 、 やたら に 昔 の 口説 が 恋しく て たまらなく なっ て い た 。
磨き上げる
(磨く.上げる)
延べ語数:
8
0060
,5136,23: 米 軍 基地 に トラック で テレタイプ を 引き取り に 行き 、 三 〇 〇 〇 円 で 仕入れ た もの を
^
磨き 上げ て 三 〇 万 円 の 値 を つけ て 並べ て おく と これ が 見事 に 売れ て いく 。
0060
,6985,18: 緊張 を はらん だ 水面 に 落ち た 『 DDJ 』 は 、 一角 ごと を かんな で
^
磨き 上げ た よう な あざやか な 切れ味 を 持っ た 波紋 を 広げ て いっ た 。
0062
,546,26: ダイナブック が 「 きわめて バランス の とれ た 」 もの と なる と すれ ば 、 原動力 は 標準 に 沿っ た 競い合い の 中 で
^
磨き 上げ られ た 技術 だ 。
0100
,53,10: たとえば 自分 の 好き な 所 は ピカピカ 光る ほど
^
磨き 上げる が 、 興味 の ない 所 は 何 年 も ほこり が 積み 放し に なつ て いる 。
0573
,146,6: 手 の 爪 も もう
^
みがき あげ られ た 。
0789
,21,19: たしかに デブ に は 相違 ない が 、 骨格 も 逞しく 、 胸 に は 赤銅 の 大釜 の
^
みがき あげ た 底 を つけ た よう で 、 両 の 乳房 も 茶碗 を ふせ た よう に 形 よく しまっ て 、 土俵 姿 は 殊 の ほか 見事 で あっ た と いう 。
0842
,266,46: むろん 相手 の 力士 は 三根 山 が 寄り の 一手 で 出 て くる こと を 百 も 承知 で その 用心 専一 に 心がけ て いる ところ へ 、 あくまで 寄っ て 出る の だ から 、 十 数 年 この 一手 で
^
みがき あげ た 寄り と は いえ 、 楽 じゃ ない 。
1171
,2001,4: 砂 や 浪 に
^
磨き 上げ られ 、 真白 に 輝い て いる 。
移し換える
(移す.換える)
延べ語数:
8
0060
,4419,19: この 体制 を 維持 し ながら 、 データ 処理 の 機械 だけ を 作表 機 から コンピューター に
^
移し 替える こと に IBM は 成功 する 。
0060
,6545,15: だが リスト に は 、 そっくり そのまま PC — 9 8 0 1 用 に
^
移し 替え たい よう な 業務 用 の ソフトウエア が ずらりと 顔 を そろえ て い た 。
0060
,6747,25: 一方 、 後発 で はじめ から コンピューター として の 利用 を 想定 でき た モトローラ は 、 ミニ コンピューター の CPU を チップ 上 に
^
移し 替える 発想 で 6 8 0 0 を 開発 し て い た 。
0060
,7098,6: 設計 図 を 基板 上 に
^
移し 替え た 格好 の プリント 基板 は 、 クラブ で ウォズニアック の マシン に 興味 を 持っ て いる 連中 に 受ける だろ う と ジョブズ は 考え た 。
0060
,7380,26: では こうした 基礎 的 な 枠組み を 出発 点 として 、 具体 的 に どう 論理 を 組み上げ 、 さらに それ を どう 回路 に
^
移し 替え て いく の か 。
0060
,8048,9: 過去 の コンピューター 技術 を マイクロ コンピューター 用 に
^
移し 替え た CP / M に も 、 グラフィックス 関連 の 機能 は 備わっ て は い なかっ た 。
0060
,8328,23: さらに 松本 は 、 これ まで DMA コントローラー に 負わさ れ て い た 役割 を 専用 の 回路 を 起こし て
^
移し 替える こと で も スピードアップ が 図れる と 考え た 。
0062
,904,23: ミニ コンピューター 上 の UNIX で 育っ て き た 柔軟 性 の ある 技術 屋 の 文化 を 、 マイクロ コンピューター に
^
移し 替え て やる わけ だ 。
しまえる
(為る.まえる)
延べ語数:
8
0060
,2958,22: いつか この 薄っぺら い ディスプレイ の 裏側 に 、 想定 し て いる フレックス マシン の 回路 を すべて 収め て
^
し まえる 日 が くる だろ う か と の 思い は 浮かん だ が 、 論文 の テーマ に 盛り込む に は 話 が 夢想 的 に すぎる よう に 思え た 。
0060
,7909,9: まとまっ た 文章 を 一 度 に 作っ て
^
し まえる タイプライター の 使える 子供 は 、 それだけ 豊か に 自分 を 表現 する こと が でき た 。
0590
,20,9: 女 … … と 、 そう 言い 切っ て
^
し まえる ほど 、 おれ の 心 は もう 喜久子 から 離れ て い た 。
0988
,318,2: やめ て
^
し まえれ ば 、 こんな 苦し ん だり し ませ ん 。
0989
,2451,29: し なけれ ば なら ない と なっ たら 、 落ちつき はらっ て 、 私 たち 全部 でも 、 夕飯 の 中 に ストリキニーネ を 入れ て 毒殺 し て
^
し まえる 人 です 。
1040
,3012,20: 捨てる か 取っ て おく か 、 ひとつ ずつ 判断 し たり せ ず 、 すべて 一挙 に 捨て て
^
し まえる 時 まで 待ち 、 その 時 に みんな 捨て て しまえ ば もっとも 気持ち が いい の で は ない か 、 と 邦子 は 思っ た 。
1074
,1031,23: すなわち 人 を 苦しま せる ネブタ という もの 、 睡魔 と まで は 言い 得 なく とも 何 か 流し て 離れ て
^
し まえる もの が ある よう に 考え た の が 元 だっ た らしく 、 合歓木 を ネブタ という 方言 は 、 恐らくは まず 来 て これ を 助け た の で ある 。
1182
,601,9: それ は 宝石 の よう に 小さな 函 に
^
し まえる 小さな 心 に もし まえる
叩き始める
(叩く.始める)
延べ語数:
8
0060
,2490,7: まずは マニュアル 首っぴき で とにかく キーボード を
^
叩き はじめ 、 リスト を 見 ながら プログラム を 入れ て 実際 に 動く こと に 感動 し 、 今度 は 自分 なり の プログラム 作り に 頭 を ひねる こと に なる 。
0060
,4248,48: この 年の暮れ 、 小林 は 全 役員 と 事業 部長 、 合わせ て 三 〇 〇 人 に 召集 を かけ て パーソナル コンピューター の 勉強 会 を スタート さ せ 、 自ら も 最 前列 に 座っ て PC — 8 0 0 1 の キーボード を
^
叩き はじめ た 。
0060
,5207,2: キー を
^
叩き はじめる と 、 押し込む 途中 の 引っかかり の 強 さ が 気 に なっ た 。
0060
,5212,4: 再び キーボード を
^
叩き はじめ た とき 、 古川 は 緊張 の 波 が フィルム を 早 回し し た よう に 駆け足 で 引い て いく の を 意識 し た 。
0062
,441,37: と まあ この よう な こと に なる こと を 恐れる 小心 な オレ は 、 普段 は 原稿 の 頭 から ケツ まで の 流れ を フロー ・ チャート に まとめ て はじめて キー を
^
叩き 始める という 、 アウトライン ・ プロセッサ 不要 の 男 な の で ある 。
0062
,3262,21: おまけ に 降り出し た と 思っ た とたん 、 雨 は 肩 を 押し 合い ながら 我先 に 地面 を 激しく
^
叩き 始め た 。
0081
,2934,19: 玉太郎 が 岩 の かけ ら を とりあげ て 、 頭 の 上 の 岩肌 を コツコツ と
^
たたき はじめ た 。
1177
,226,4: 伍長 も 手 を
^
たたき はじめ た 。
飛び掛かる
(飛ぶ.掛かる)
延べ語数:
8
0054
,2333,15: 隼 団 の 連中 は 隙 を 見 て 、 お 加 代 に
^
飛び 掛かろ う と し た 。
0098
,245,24: 大げさ に いえ ば 、 顔 を 撫でる と 、 ぼろぼろ と 指 間 から こぼれ落ち そう な 気配 で 、 眉毛 に も
^
跳び かかる 。
0612
,2822,48: —— けれども 、 現代 の 人びと は あまりに 肉体 を 大切 に 考え すぎ て いる ので 、 まず 神 の ことば を 聞け 、 と 話し て み た って 、 耳 を ふさぐ か 、 背 を 向け て 逃げる か 、 歯 を むい て
^
跳び かかっ て くる 。
0618
,304,7: そして 、 いま しめ を 解け ば
^
跳び かかる 犬 の よう に オレ を 睨ん で 目 を 放さ なかっ た 。
0773
,464,6: 「 ウォ 、 ウォッ 」 と
^
とび かかる 狼 の 声 。
0845
,129,38: 奥 の 本邸 と レンラク の 後 、 案外 カンタン に 庭 内 の 捜査 を 許し て くれ た が 、 なるほど 入口 に は 物凄い ドーベルマン と シェパード が い て 、 一足 は いる と
^
跳び かかる 構え で 睨ん で いる 。
1072
,4731,1:
^
跳び かかっ た 二 人 の 捕手 が 、 かれ の 両足 を 引 ッ 張っ た 。
1072
,4973,25: 白い 光 が —— それ は 十 手 に ちがい ない —— あわや 、 魚 の よう に 、 お 袖 の 後ろ へ
^
跳び かかっ た 。
入り過ぎる
(入る.過ぎる)
延べ語数:
8
0045
,65,4: 手本 が 頭 に
^
はいり すぎ たり 、 手元 に 置い て 書い たり 、 模倣 これ 努め たり し て いる 人 たち が 、 例えば 「 殺す 」 と 書け ば いい ところ を 、 みんな 「 お 殺し 」 と 書い たり すれ ば 、 まことに おかしな [#「 な 」 は 底本 で は 判読 不可 。
0566
,247,2: 力 が
^
はいり すぎ て 、 猫 は ぐったり と なっ た 。
0946
,109,50: 詰り きっ た 下士 の 台所 を 切り まわす に は 、 亭主 の 内証 を 知っ て いる ほう が 便利 だろ う が 、 まだ 祝言 も すま ない 長屋 の 青 女房 が 、 勘定 割 場 まで 差し出る の は 、 少々 、 念 が
^
入り すぎ て いる 。
1000
,73,32: それ と 云う の が 、 考えれ ば 忌 まく しい けれども 、 いったい かの 人 の 此の間 の よう な やり方 は 、 悪ふざけ に し て も 少しく 念 が
^
入り 過ぎ て いる 。
1000
,147,8: 今 迄 に し て も 念 が
^
入り 過ぎ て い た けれども 、 今日 の は 餘程 不思議 で ある 。
1040
,214,6: テイク・バック で 左肩 に 力 が
^
入り すぎ たり 、 球 の 直進 を 意識 する あまり 、 フィニッシュ の とき に 体 の 力 が 前 脚 に 乗ら ず に 終る こと も 目 に つい た 。
1096
,15,4: 唯 醤油 が 少し
^
はいり 過ぎ た ので 、 少し 塩辛い だけ だ 」 と 平気 な 顔 を し て いる 。
1119
,109,29: 帯 止 の 金具 類 が 掻き 廻 わし て ある 、 この 小さい 手形 は 公 高 に 違い ない 、 悪戯 も こう なる と 念 が
^
入り 過ぎ て いる ので 放っ て も おけ ず 、 それ か と いっ て 家人 の 思惑 も ある ので 、 人 に 知れ ない よう に 土蔵 前 へ 連れ て 行き 、 よく 訊い て みる と 、 公 高 は いつか 近所 の 小母 さん 達 ——、 お 神 さん 達 と 仲 好く なっ て い て 、 その 人達 に 唆 か さ れ 、 大分 私 の 持物 を 引出し て いる こと が わかり まし た 。
取り済ます
(取る.済ます)
延べ語数:
8
0042
,16,40: 同じ 貧弱 なら 、 新宿 の ムーラン・ルージュ や 浅草 の オペラ 館 や 大阪 の 千 日 前 の ピエルボイズ ( これ も 浅草 から 流れ て 来 た もの だ が ) の 方 が 、 庶民 的 で
^
取り 済まし て ない だけ まだしも 感じ が よい 。
0053
,1039,8: 作家 という もの は 、 何 か
^
取り 済まし た 深刻 な 感じ の 人間 ばかり だ と 思いこん で い た 鶴雄 は 、 そんな 小田 を 見 て 、 すっかり 興 冷め し て しまい 、 尊敬 出来 ない と 思っ た 。
0786
,509,9: 仙 友 は いかにも お 医者 然 と
^
取り すまし て 、
0855
,55,21: 空襲 に 吠える 動物 の 感じ で 、 然し あんまり 凄味 の ある 猛獣 で は な さ そう で 、
^
取り すまし て 空襲 を 見物 し て いる 私 自身 の 方 が よっぽど たち の 悪い 、 毒性 の ある 動物 の よう な 気 が し て い た 。
0860
,8,59: こう きめつけ られ て は 、 てれ て ニヤニヤ する 以外 に 手 が なくなっ て 、 そう かね 、 私 は 情痴 作家 です か 、 など と 云う と 、 知友 の 筈 の Y 先生 まで 、 舟橋 ・ 織田 も 情痴 作家 と よば れる こと を 厭 がり ます ね 、 など と
^
取り すまし て いる 。
1073
,7570,29: —— とにかく 、 坂東 特有 な 土 くさい 新開地 的 な 文化 と 、 神祭 的 な 色彩 と 、 そして 附近 の 官衙 に 住む 支配 族 の
^
取り すまし た 雰囲気 と が 、 ごみごみ と 、 人里 の 臭い と 騒音 を 醸し あっ て い た もの と いっ て いい 。
1118
,200,10: その 侍女 も 古風 な 洋服 を 着 て 、
^
取り すまし て い た 。
1138
,203,51: 姫 は 漸く 気 を 取り直す と 、 そのまま めり込む よう に 崩 折れ た 村松 金之助 を 励まし 後日 を 約束 し て その 場 から 立去ら せ 、 踵 を 返し て 騒ぎ立てる 人々 の 中 へ 、 いとも 冷 い —— が この 上 も なく 美しく
^
取り すまし た 顔 を 持っ て 来る の でし た 。
腐り掛ける
(腐る.掛ける)
延べ語数:
8
0004
,419,30: 三 日 分 くらい の 食料 を 持参 し て 来 た の だ が 、 何せ 夏 の 暑い さ いち ゅう な ので 、 にぎり めし が 皆
^
くさり かけ て 、 めし粒 が 納豆 の よう に 糸 を ひい て 、 口 に いれ て も にちゃにちゃ し て とても 嚥下 する こと が 出来 ぬ 。
0554
,118,1: 半ば
^
腐り かけ てる 濡れ た 死体 に 、 沢蟹 が うじゃうじゃ たかっ て いる … … 。
0572
,492,4: … … まあ 、
^
腐り かけ た 牛肉 の 旨 さ です ね 。
0572
,505,18: 「 いや 、 思想 を 離れ て 、 単に 気持 の 上 で 、 この 濁流 … …
^
腐り かけ た 牛肉 の 味 と 、 さっぱり し た 野菜 の 味 と 、 どちら に よけい 魅力 を 感じ ます か 。
0795
,549,0:
^
くさり かけ た イモ で あっ た が 、 食慾 は フシギ に 衰え なかっ た ほど で ある 。
0979
,222,0:
^
くさり かけ た 棒 ぐらい です わ
0988
,5579,0:
^
腐り かけ て いる 。
0995
,752,15: その うち に 、 山 ん 中 の どっか で 、 ハナ たらし て 、
^
腐り かけ て いる 。
掘り起こす
(掘る.起こす)
延べ語数:
8
0002
,511,100: 火事 を 出す など という 醜態 を 演じ て から は 、 私 の からだ の 血 が 何だか 少し 赤黒く なっ た よう な 気 が し て 、 その 前 に は 、 私 の 胸 に 意地悪 の 蝮 が 住み 、 こんど は 血 の 色 まで 少し 変っ た の だ から 、 いよいよ 野性 の 田舎 娘 に なっ て 行く よう な 気分 で 、 お母さま と お 縁側 で 編物 など を し て い て も 、 へん に 窮屈 で 息苦しく 、 かえって 畑 へ 出 て 、 土 を
^
掘り 起し たり し て いる ほう が 気楽 な くらい で あっ た 。
0098
,3377,9: 私 は もう 昨日 の 深夜 、 雪 を
^
掘り 起し た 底 から 格調 ある 歌 を 聞い て しまっ て いる 。
0579
,19,37: 子供 たち が そんな こと を し て 遊ん でる 一方 、 あちら こちら で は 、 既に 畠 が つくら れ て い まし た し 、 または 、 瓦礫 を 片 附け 土 を
^
掘り 起し て 、 新た な 畠 が つくら れ つつ あり まし た 。
0589
,434,5: とにかく 、 あれ を また
^
掘り 起し て 、 ほか へ 移す ん だ 。
0617
,1431,7: 小 供 たち は その 球根 を
^
掘り 起し て 、 緒 に 繋い で 、 珠 数 に 擬 え て 、 石 地蔵 の 頸 に 掛け て 遣る 。
0617
,1466,8: 転居 する おり に は 、 いつ でも
^
掘り 起し て 持っ て 行き 、 そこ に 移し うえ た 。
0902
,62,17: それ は 宦官 政治 の 重圧 に も よる 事 ながら 、 それ に対して 、 知識 の
^
掘り 起し た 法則 の 深 さ に 心 うた れ 、 死 を 賭け 、 冠 を 白 階 に 置い て 言う こと だけ は 言っ て 、 承知 の 上 で 煮 られ 、 炙 かれ 、 裂か れ 、 腰 斬 さ れ た 知識 人達 は 、 何と 孤独 で 戦わ ね ば なら なかっ た 事 だろ う 。
0979
,377,3: 草の根 なんぞ を
^
掘り 起し て い なすっ た ん です よ
聞き知る
(聞く.知る)
延べ語数:
8
0674
,85,11: 四 周 に た ゞ 賞 讃 の 言葉 だけ しか
^
聞き 知る こと の なかつ た 四郎 は 、 何 が 賞 讃 の 要件 で ある か 、 更に 賞 讃 せら れる ため に 如何 に す べき か 、 本能 的 に 会得 し て を り 、 常に 効果 を 測定 し て ゐ た 。
0754
,1273,34: 道路 拡張 、 道路 拡張 と 呟き ながら 静か に 逍遥 し て いる 姿 を 見 た こと も ある し 、 彼 が もと 中学校 の 教師 で あっ た こと も
^
聞き 知っ て い た 。
0849
,559,16: 彼女ら は 私 の 商売 と 私 が 村 を 訪問 し た 目的 と を
^
聞き 知っ て い た らしく 、 チラ と 色っぽく 私 を 睨ん で 、
1072
,5841,47: また 、 折 に は 、 藪 八 ひとり で 来 た こと も あり 、 来る と 、 お次 を よび 、 南 の 補佐 役 たる 三 与力 の うわさ を し たり 、 それとなく 、 奉行 所内 の 実状 を 細大 もらさ ず
^
訊き 知ろ う と する 様子 は 、 よほど 越前 守 の 一身 と 、 こんど の 事件 に 、 深い 関心 を もっ て いる 者 に は ちがい ない —— と も いう 。
1073
,6136,25: 殿上 に は 、 三 卿 以下 の 大官 が 、 列座 し て 、 彼 の 口 から 、 東国 の 実情 を
^
聞き 知ろ う と 、 居並ん で い た 。
1076
,1102,3: 自分 が
^
聴き 知っ た 僅か な 例 の 中 に も 、 なお 幾つ か の 暗示 が ある 。
1076
,1169,3: 自分 ら の
^
聴き 知る 限り で は 、 隠し て 持っ て き た 穀物 は 稲 で は なく 、 おくれ て この 邦 に 流伝 し た 大麦 で あっ た 。
1173
,641,8: その 事 は 部下 の 兵 など から
^
聞き 知っ て い た けれども 、 まのあたり に 見 た 此 の 光景 は 、 ある 予感 を 伴っ て 、 宇治 に 堪え難く 重く かぶさっ て 来 た 。
買い出す
(買う.出す)
延べ語数:
8
0628
,80,5: 私 の ところ じゃ 、
^
買い だし から 、 オデン の 煮こみ 、 みんな 私 が やる ん だ から 。
0645
,135,0:
^
買い だし に 行っ て も 金 に なる 。
0645
,141,2: 米 を
^
買い だし て き て 裏口 を 廻っ た ところ で 、 誰 も 鼻 を ひっかけ ない 。
0672
,496,42: ノブ子 さん は 表面 ひどく ガッチリ 、 チャッカリ 、 会社 に い た ころ も 事務 は テキパキ やっ て のける し 、 飲み屋 を やっ て から も 婆 や を 手伝い に つけ て ある のに 、 自転車 で
^
買い だし に でる 、 店 の お 掃除 、 人手 を かり ず に 一 人 で 万事 やる 上 に 、 向う 三 軒 両隣 、 近所 の 人 の ぶん まで ついで に 買い だし て やっ たり 、 隣り の 店 の 人 が 病気 で ショウバイ が でき ず 、 さりとて 寝つけ ば 食べる お金 に も 困る という 、 すると ノブ子 さん は 自分 の 店 の 方 を やめ て 、 隣 の 店 で 働い て やる という 、 女 に は 珍しい 心 の 娘 で あっ た 。
0672
,496,78: ノブ子 さん は 表面 ひどく ガッチリ 、 チャッカリ 、 会社 に い た ころ も 事務 は テキパキ やっ て のける し 、 飲み屋 を やっ て から も 婆 や を 手伝い に つけ て ある のに 、 自転車 で 買い だし に でる 、 店 の お 掃除 、 人手 を かり ず に 一 人 で 万事 やる 上 に 、 向う 三 軒 両隣 、 近所 の 人 の ぶん まで ついで に
^
買い だし て やっ たり 、 隣り の 店 の 人 が 病気 で ショウバイ が でき ず 、 さりとて 寝つけ ば 食べる お金 に も 困る という 、 すると ノブ子 さん は 自分 の 店 の 方 を やめ て 、 隣 の 店 で 働い て やる という 、 女 に は 珍しい 心 の 娘 で あっ た 。
0686
,444,8: 「 書生 の 木曾 が 当日 どこ へ
^
買い だし に でかけ た か その アリバイ の 裏づけ 調査 を 行っ てる 新聞 も 一 紙 しか 見当ら ない ぜ 。
0842
,2469,13: これ が いかに 便利 か という こと は 、 戦時 の 食糧難 で
^
買い だし に 精根 使い果たし た 全 日本人 が 身 に しみ た ところ で あろ う 。
0946
,197,36: 天保 の はじめ ころ から 、 この 浦 に 時 知らず に くじら が 寄る よう に なり 、 妓楼 百 軒 という 繁昌 で 、 米 の ない 土地 から 、 人 買い に
^
買い 出さ れ た 女 ども が 、 おおよそ 千 人 ほど も 流れ こん で いる 。
叩き治す
(叩く.治す)
延べ語数:
8
0627
,277,13: 時局 の 認識 を 与え 、 まがり 腐っ た 性根 ッ 骨 を
^
叩き 直し て やる ため だ 。
0685
,22,8: 「 警察 の お力 で ドショウ 骨 を
^
叩き 直し て 貰う わけ に いき ませ ん か ね 。
0685
,79,15: 「 すると 、 お 加 久 に たのむ と 、 不 二男 の 性根 を
^
叩き 直し て もらえ ます か な 」
0685
,95,13: その あげく 、 お 加 久 が 不 二男 の 性根 を
^
叩き 直し て くれる こと に なり 、 お 加 久 は 兵頭 清 とともに 当分 平作 の 家 に 泊り こん で お祈り を する こと に なっ た 。
0685
,110,10: それで 死神 を 落し て やる の 、 性根 を
^
叩き 直し て やる の と 、 気 の きい た こと が できる もの か 。
0891
,169,23: 自分 は 典型 的 な 小 ロシア 人 で 、 そろそろ 怠け 癖 が つき だし た から 、 この 際 性根 を
^
叩き 直す 必要 が ある 。
0893
,364,25: 自分 は 典型 的 な 小 ロシヤ 人 で 、 そろそろ 怠け 癖 が つき だし た から 、 この 際 ひとつ 根性 骨 を
^
叩き 直す 必要 が ある 。
0987
,588,22: こんな やつ が 自分 の 家 から 生まれ た の は 相 すま ん から 、 父親 の 自分 の 手 で
^
叩き 直し て やる … … そう いい まし て 、 一 時間 近く 、 力一杯 に 、 この 。
防ぎ得る
(防ぐ.得る)
延べ語数:
8
0623
,103,35: 徳川 幕府 の 思想 は 四 十 七 士 を 殺す こと によって 永遠 の 義士 たら しめよ う と し た の だ が 、 四 十 七 名 の 堕落 のみ は
^
防ぎ 得 た に し た ところ で 、 人間 自体 が 常に 義士 から 凡俗 へ 又 地獄 へ 転落 し つづけ て いる こと を 防ぎ うる よし も ない 。
0623
,103,62: 徳川 幕府 の 思想 は 四 十 七 士 を 殺す こと によって 永遠 の 義士 たら しめよ う と し た の だ が 、 四 十 七 名 の 堕落 のみ は 防ぎ 得 た に し た ところ で 、 人間 自体 が 常に 義士 から 凡俗 へ 又 地獄 へ 転落 し つづけ て いる こと を
^
防ぎ うる よし も ない 。
0623
,104,29: 節婦 は 二 夫 に 見え ず 、 忠臣 は 二 君 に 仕え ず 、 と 規約 を 制定 し て み て も 人間 の 転落 は
^
防ぎ 得 ず 、 よしんば 処女 を 刺し殺し て その 純潔 を 保た しめる こと に 成功 し て も 、 堕落 の 平凡 な 跫音 、 ただ 打ちよせる 波 の よう な その 当然 な 跫音 に 気づく とき 、 人為 の 卑小 さ 、 人為 によって 保ち 得 た 処女 の 純潔 の 卑小 さ など は 泡沫 の 如き 虚しい 幻像 に すぎ ない こと を 見出さ ず に い られ ない 。
0663
,12,39: 女房 に なっ て しまう と 、 どうして あんなに 悪鬼 の よう な 現実 家 に なる の だ か 、 これ は やむを得 ぬ こと な の か 、 教養 とか 家庭 の 組織 の 改革 で
^
ふせぎ うる こと な の か 、 私 は 女 を 女房 という 鬼 に し たく ない の で ある 。
0741
,113,13: この 集団 発狂 は 、 彼 個人 の 意志 によって 、 未然 に
^
防ぎ うる 性質 の もの だ 。
0741
,116,15: 今 の うち なら 右翼 ファッショ の 再興 を 、 彼 個人 の 意志 によって
^
防ぎ うる の だ 。
1007
,117,41: もちろん 漱石 は 客 を 好む 性 で あっ て 、 いやいや そう し て い た の で は ない で あろ う が 、 しかし それ は 客 と の 応対 によって 精力 を 使い 減らす という こと を
^
防ぎ 得る もの で は ない 。
1075
,1331,38: その 一つ は 両 の 手 の 自由 に つかえる こと 、 山 へ 登る のに 木 に つかまり 萱 を わけ 、 または 杖 とか 少し の 武器 とか を とっ て 、 急場 の 危害 を
^
ふせぎ 得 られる こと 、 その 二 は 練習 と 忍耐 または 持前 の 力 によって 、 荷物 の 分量 を よほど の ところ まで 増加 し 得 られる こと で 、 その ため に 人 が 余計 な 労苦 を する こと に なっ た けれども 、 一方 に は また この 二つ の 長 処 を 利用 し て 、 中世 いらい の 我 邦 の 交通 は 、 いちじるしく 開け すすん だ の で あっ た 。
舞い遊ぶ
(舞う.遊ぶ)
延べ語数:
8
0617
,752,52: 「 こう 遣っ て い て 、 新鮮 な 空気 を 思う存分 吸っ て いる と 、 おれ の 精神 も 遽 か に 羽根 を 生やし て 、 皺 の 寄っ た この からだ を 抜け出し て 、 あの 日光 を 浴び て 、 自由 に 飛ん で 行っ て 、
^
舞い 遊ん で いる よう な 気分 に なる 。
1062
,153,27: 第 一 に 、 その よう な 山 や 丘 に は 、 その 頂 に 、 “ カムイ・ミンタㇽ ” ( kamuy - mintar 神 々 の
^
舞い 遊ぶ 庭 ) が ある と 伝え られ て いる もの が あり ます 。
1062
,154,37: 例えば 、 日 高 と 十勝 の 国境 に 聳え て いる ポロシリ 岳 が それ で 、 沙流 アイヌ の 信仰 に よれ ば 、 この 山 の 頂 に は 神 々 の 降り て
^
舞い 遊ぶ 庭 が あり 、 また その 庭 の 傍 に は 、 “ カイカイ・ウン・ト ” ( kaykay - un - to 白波 の 立つ 沼 ) という 神秘 な 沼 が あっ て 、 そこ に は 海 の 鳥 や 魚 や 貝 が 住み 、 コンブ や ワカメ など も どっさり 生え て い て 、 殊に コンブ など は 、 水 の 中 に ある とき は コンブ な の で あり ます が 、 岸 に 寄り 上る と たちまち 蛇 に なっ て のたうちまわる と 言わ れ て い ます 。
1062
,159,16: 樺太 の 東海岸 の トッソ 山 の 頂 に も 、 やはり 神 々 が
^
舞い 遊ぶ 庭 が あっ た らしく 、 そこ に も 一つ 沼 が あっ て 、 中 に は 海草 が 茂り 、 海獣 や 海 魚 が 住み 、 そこ の 岸辺 に は 、 この世 で 人間 の 使い 捨て た 器具 の 類 や 木 幣 など が 山 と 寄り 上っ て い た という こと で あり ます 。
1062
,162,42: 鵡川 の 支流 、 穂別川 の 水源 に “ タㇷ ゚ コㇷ ゚ ” ( tapkop 丸山 ) と 言っ て 、 切り立っ た 一つ の 小山 が あり 、 その 頂 は 、 “ シノッ・ミンタㇽ ” ( sinot - mintar
^
舞い 遊ぶ 庭 ) と 言っ て 、 昔 から そこ に は 神 々 が 集っ て 踊っ たり 歌っ たり する 場所 だ と 伝え られ て おり まし た 。
1062
,174,9: ところで 、 これら 山上 の 神 々 の
^
舞い 遊ぶ 庭 を これら の 伝説 で は “ カムイ・ミンタル ” とか 、 “ シノッ・ミンタル ” とか 、 或は “ カムイ・オ・シノッ・ミンタル ” ( kamuy - o - sinot - mintar 神 が ・ そこで ・ 舞う ・ 庭 ) とか 言っ て いる の です が 、 それら は もともと 祭場 の 意味 に ほかなら なかっ た の で あり ます 。
1062
,182,13: 北海道 の 各地 の 、 山 や 丘 の 地名 に 、 “
^
舞い 遊ん だ 所 ” とか “ 踊っ た 所 ” とか という 意味 の もの が 他 に たくさん 見出さ れる の で あり ます が 、 そういう もの は 一応 、 古代 の 祭場 が あっ た の で は なかろ う か と 、 疑っ て みる 必要 が ある の で あり ます 。
1062
,230,8: この 山の上 に やはり 、 神 々 の
^
舞い 遊ぶ 庭 、 すなわち 、 “ カムイ・ミンタル ” が ある ので 、 雷 の 鳴る 時 は この 山 で 一番 物すごい 音 が する の だ と 土地 の 人 は 云っ て おり ます 。
押し頂く
(押す.頂く)
延べ語数:
8
0612
,856,9: 船 に 引き上げ られる と 、 綱 を
^
おし いただい て 、 生命 の 恩人 と 感謝 し 、 漁師 に は 背 を 向け て いる 遭難 者 が あろ う か ?
0623
,50,8: 道学 先生 は 教壇 で 先ず 書物 を
^
おし いただく が 、 彼 は その こと に 自分 の 威厳 と 自分 自身 の 存在 すら も 感じ て いる の で あろ う 。
0788
,91,26: 君 太郎 は オヤジ に せびら れる おかげ で 女房 も 貰え なかっ た が 、 オヤジ が 入獄 し た ので オトメ の 手 を
^
おし いただく よう な こと も し なかっ た 。
0792
,354,7: 人目 が なけれ ば まさに 新聞 を
^
押し いただい た に 相違 あり ませ ん 。
0843
,239,22: と 御 隠居 は 紙 と スズリ を かり て 請取 り を し た ため 爪 バン を おし 、
^
おし いただい て 利息 と 交換 いたし まし た 。
1000
,62,7: 平中 が 胸 を ときめかし つ ゝ
^
押し 戴い て 受け取っ た こと は 云う 迄 も ない が 、 急い で 封 を 開い て 見る と 、 小さな 紙きれ が 一つ 這入っ て いる だけ で あっ た 。
1135
,84,2: 恐る恐る
^
押し 戴い た 六郷 左京 は 、 それ を 一 と 眼 、 ハッ と 首 を 垂れ まし た 。
1153
,762,0:
^
押し いただい た ものの 、 切符 を 使っ て しまう の が 惜しく 、 私 は しとしとと 降る 梅雨 の 町 へ 、 はだし で 歩き 出し た 。
斬り合う
(斬る.合う)
延べ語数:
8
0546
,431,31: 戦地 で 、 濃霧 の 中 を 進軍 し て いる と 、 ぱったり 敵 兵 と 顔 を つき合せ 、 あまり 近 すぎる し 突然 の こと な ので 、
^
斬り 合い を する こと も 忘れ て 、 双方 とも じりじり 後 に 退っ た 、 そういう こと も あっ た と か 。
0780
,506,57: 暗闇 の 中 を 誰 が どの よう に 騒い で 行動 し た か 分ら なかっ た が 、 その うち に 降っ て くる 物 が 抜身 の 刀 で ある こと に 気 附い た 人々 が 益々 狼狽 し 、 誰か が 刀 だ と 一言 云う と 、 やがて 誰 か が
^
斬り 合い を し た か の よう に 、 人々 は 生き た 心地 を 失い フトン を 楯 の 代り に 構え て 用心 し つつ 、 壁 に 吸い つい て すくん で たり 、 ジリジリ 移動 し たり し た 。
0979
,331,1: 今にも
^
斬り 合い が はじまる か と 思っ た ——
0979
,488,4: いっそ 二 人 で
^
斬り 合い でも なん でも やっ て
0979
,904,3: どうにか し て
^
斬り 合い を し て も
0988
,4201,91: とにかく 、 その 晩 は その 事 は 言い出せ ず 、 ルリ さん と 連れ立つ て 歸 る こと に なり 、 歸 り 途 で ルリ さん と の 間 に 變 な 事 が 起り 、 それ 以來 ルリ さん から 追いかけ られ 、 憎まれ 、 その 上 に あなた まで も 、 つまらない 事件 の 中 に 引つ ぱり 込む よう な 形 に な つて し まつ て 、 最後 に は 、 とうとう 、 荻窪 で の 、 あんな イヤ な ゴロ ツキ 同士 の
^
斬り 合い まで 見せ て しまう こと に なり まし た 。
1073
,1423,6: し て 、 そち は 、
^
斬り 合っ た の か 」
1073
,6503,0:
^
斬り 合い だ 。
断ち切る
(断つ.切る)
延べ語数:
8
0538
,1504,22: しかし 、 あの 女 の 偉い 所 は 、 若い ある 時代 に 自分 から 思い切っ て その 空想 と 感情 を
^
絶ち 切っ て しまっ た こと だ 。
0581
,260,42: 昔 の こと 、 遠い 国 の こと 、 知ら ない 土地 を 占領 に 出かけ た 勇敢 な 人々 は 、 海 を 渡っ て 来 た 自分 の 船 を そこで 焼き捨て て 、 帰り の 退路 を 自分 で
^
絶ち 切っ て しまっ た と か 。
0642
,740,22: からみつい て いる 限り は 、 男 を 蔑み 憎ん で い て も 、 女 の 方 から クサレ 縁 を
^
断ち きる こと は 出来 ない もの だ という こと を 、 ちゃんと 知りぬい て いらっしゃる 。
0765
,134,18: それ は 人間 を 嫌っ た ツモリ で 山 の 奥 へ 遁世 し た ところ で
^
断ち きる こと の でき ない 性質 の もの で ある 。
0903
,20,9: 治安 維持 法 は 、 十月 四 日 に
^
断ち きら れ た 。
1037
,66,15: しかし こんな 他愛 ない 一 駒 だけ を 残し て 、 私 の 記憶 は
^
断ち きら れ 、 その 前後 に は 深い 昏迷 の 世界 が 拡がっ て いる ばかり で ある 。
1072
,6001,12: 越前 守 も 、 一身 を 賭し 、 まったく 私心 を
^
断ち きっ て いる が 、 この 老人 も 、 その 越前 守 を 生かし きる ため 、 あきらか に 、 老い の 生命 を 、 投げ出し て いる 。
1101
,416,9: そして 道路 の ほう は 、 熔岩 流 で
^
断ち きら れる こと は ある だろ う が と つけ加え て くれ た 。
欠き回す
(欠く.回す)
延べ語数:
8
0504
,29,47: 家 の 病人 の 悪い と 云う 事 で 旅先 から 帰る と 云う の は 私 にとって は 今度 が 初めて で 口 に 云い 表わせ ない ワクワク し た 気持 が そう 云う 事 に 経験 の ない 私 の 心 を 目茶目茶 に
^
かき 廻し た 。
0538
,284,12: ふみ が ばたばた と 引き返し て き て 壁際 の 戸棚 を
^
かき 廻し て 楽譜 を 持ち 出 て 行く 。
0554
,1471,23: 人形 の 布 を 、 久恵 は 指図 し 、 それ を 敏子 は 素直 に きい て 、 裁ち 布 を
^
かき 廻す の だっ た 。
0597
,655,8: 北村 は ステッキ の 先 で 地面 を
^
かき 廻し た 。
0602
,110,14: 絹布 、 綿布 、 洋服 地 、 毛布 、 など の 切れ端 で 、
^
かき 廻す と 、 絵具 箱 を ひっくり返し た よう な 色彩 の 花 が 開く 。
0640
,9,28: 机 の 四方 に 山 と つま れ た ホゴ や 雑誌 の 下 に は 、 色々 の もの が ある 筈 で ある が 、
^
かき 廻す と 埃 が 立つ から 、 さがさ れ ない 。
0714
,45,50: そして 、 もう 一同 が 食事 を はじめ た 頃 に なっ て 、 ようやく 起き て 来 た が 、 食卓 に つこ う と せ ず 、 ウロ く と あたり を 見廻し 、 やがて 自分 の ヨレヨレ の ボストンバッグ を 見つけだし て 、 熱心 に 中 を
^
かき 廻し て いる 。
1174
,4888,2: ごそごそ と
^
かき 廻し た 。
喜び勇む
(喜ぶ.勇む)
延べ語数:
8
0318
,1638,29: もし かりに 、 漠然と 公安 を 乱す お それ が ある 出版 物 は とりしまる という よう な 新 取締 法 を つくっ た なら ば 、 政府 は
^
よろこび 勇ん で 、 政府 を 批判 し 彼ら の 良心 を 眼 覚め さす すべて の 出版 物 を 禁止 し はじめる で あろ う 。
0706
,422,10: 困っ た こと に は 、 女房 の 奴 まで
^
喜び 勇ん で 、 ついて行っ て 、 私 の 紙入れ を カラ に し て き た 。
0823
,206,41: よそ の お客 に こんな 天下 に 類例 マレ な 教室 を わざわざ 見物 さ せる という の は 、 国家 なら ば 国辱 で ある が 、 活動 屋 という もの は こういう ダラシ の ない 自分 の 学校 を
^
喜び 勇ん で お客 に 見せる 。
0832
,58,2: 男の子 は
^
喜び 勇ん で 我 も 我 もと 慰藉 料 を 請求 し たい に きまっ て いる が 、 女の子 は 払っ て くれ ない ね 。
0981
,693,0:
^
よろこび 勇ん で 先頭 に 立っ て 働い た
1075
,1061,4: そういう 人 たち を
^
よろこび 勇ま せ 、 ただ 仕事 の 労苦 を わすれ しめる だけ で なく 、 その 上 に なお 生産 の 前途 にたいして 、 あかるい 希望 を いだか せよ う と する の が 、 この 日 の 食事 の 本来 の 目的 で あっ た 。
1134
,56,12: 女中 達 の 証言 に よれ ば 、 志津子 夫人 は
^
喜び 勇ん で 展望 台 に 飛出し 、 千束 守 の 口ずさむ 伊太利 の 歌 を 聴き 乍 ら 、 浮 々 と し た 心持 で 絵筆 を 走ら せ て 居 た という こと です 。
1153
,574,4: ともかく 私 は
^
喜び 勇ん で 大連 を 後に 旅順 へ 向かっ た の だっ た 。
浚い込む
(浚う.込む)
延べ語数:
8
0141
,4854,56: いかつく 武装 を かため た 機械 化 部隊 の すぎ た あと から 行進 し て 来 た 労働 者 の 隊伍 は 、 あんまり むきだし に 人間 の 体 の 柔か さ や 、 心 や 血 の 温か さ を 感じ させ 、 伸子 は 自分 の 体 を その 生き た 波 に
^
さらい こま れ そう に 感じ た 。
0235
,55,58: とりわけ 元気 に 、 赤旗 を 先頭 に 立て て き た 一団 の 中 に あの 顔 、 見なれ た 若い 女 の 人 たち が い て 、 互に 行列 の 中 と 歩道 から 思わず 声 を かけ て 手 を とり 合い 、 わたし は 、 もう ほんの 少し で 行進 の 中 に
^
さらい こま れ そう に なっ た 。
0315
,28,89: 戦争 という 事業 は 、 戦場 で 、 最新 式 の 武器 で 、 兵士 という 名 で そこ へ 送り出さ れ た それぞれ の 国 の 人民 たち に 殺し合い を さ せる ばかり か 、 軍需 生産 という 巨大 な 歯車 に 小 経営 者 の 破産 を ひっかけ 、 勤労 者 を しぼり上げ 、 女 子供 から 年 より の 余生 まで を 狩り たて て 、 独占 資本 という 太い 利潤 の うけ 口 へ 、 血 の 中 から すくい上げ た 富 を
^
さらい こむ の で あっ た 。
0985
,477,61: お 光 … … ( その 後姿 を 見送っ て から 、 チョット の 間 ジッ と し て い た が 、 清水 の 方 を チラリ と 見 て ニヤリ と し て 、 次ぎ に 獣 の よう な すばや さ で 膝 の 上 に 置い て い た 買物 袋 の 中 へ ジャガイモ を
^
さらい こみ はじめる )
0985
,483,15: お 光 … … ( ジロリ と 清水 を 見る だけ で イモ を
^
さらい 込む 手 は 休め ない )
0989
,2094,31: ( 血まなこ に なっ た 若宮 が フーフー あえぎ ながら 、 畳 を 二 枚 はがし て 、 その 下 に 敷い て あっ た 書類 や 株券 を カバン に
^
さらい こん で いる 。
0995
,1081,29: そい じゃ … … ( コート の 上 に ちらかっ て いる もの を ボストン ・ バッグ や ハンド ・ バッグ の 中 に 、 急い で 、
^
さらい こみ ながら ) まだ 降っ て いる かしら ?
0995
,1228,72: 村 子 ワ 、 ワ 、 ワ … … ( 叫ん だ あと 、 腰 が 抜け た よう に グニャリ と 坐りこみ 、 低い 声 を 出し ながら 、 前 こごみ に なっ て 、 コート の 上 の ハンド ・ バッグ や スーツ ・ ケース など の 自分 の 持ち物 を 、 ガタガタ と ふるえ て いう こと を きか ない 両手 で 自分 の 胸 の 下 に
^
さらい こむ )
殴り倒す
(殴る.倒す)
延べ語数:
8
0141
,3385,32: 白い 海軍 将校 の 服 を つけ た ヨーロッパ 人 将校 が 、 粗末 な 白木綿 の 服 の 背 に 弁髪 を たれ て いる 少年 給仕 を 叱咤 し 、
^
殴り たおし 、 その しなやか な 体 を 足蹴 に かけ て いる 。
0748
,219,30: 今度 の 中等 野球 の 予選 で は 、 富山 の どこ か の 学校 が 、 審判 の 判定 に 不服 で グランド へ なだれこん で 、 審判 を
^
なぐり 倒し た そう で ある 。
0759
,6071,12: 穏便 に 事 が 運ば なけれ ば 、 放 二 を
^
殴り 倒し て も 、 ルミ子 と タダ で 遊ん で 、 青二才 に こんな ところ まで つきあっ て やっ た 駄賃 を かせい で 帰る で あろ う 。
0808
,378,2: 相手 を
^
なぐり 倒せ ば いい の で ある 。
0988
,2668,10: 先方 の ゴロ ツキ の 頭 かぶ の 奴 を
^
なぐり たおし た か 斬 つ た かも し た らしい 。
0989
,1889,19: 舟木 若宮 が 電話 を かけよ う と する の を 、 浮山 君 が いき な リ
^
なぐり 倒し た 。
1041
,1961,40: アメリカ 在郷 軍人 団 の 制服 を 着 た 男 が 、 彼女 を 殴り 、 ほか に 二 〇 名 以上 の 男 たち —— 男 、 という 呼び名 すら もったいない —— が 、 ひとり の 黒人 女性 を
^
殴り 倒す こと に 参加 し た の だ 。
1177
,1220,12: 座間 の オフィサー・クラブ で 、 彼 は 兵士 の 一 人 に
^
殴り 倒さ れ スチーム の 太い 鉄管 で 頭 を 打ち 、 一瞬 意識 を なくし た の だ と いう 。
込み合う
(込む.合う)
延べ語数:
8
0141
,2874,17: 市中 の 劇場 が はね た 時刻 で 、 郊外 へ 向う すべて の 交通 機関 は
^
混み 合う が 、 市 の 外廓 から 中心 へ 向う バス は どれ も すい て い た 。
0141
,21418,20: 大 百貨店 の 婦人 靴 の 売場 や 、 グラン・ブルヷール の 有名 な 婦人 靴 店 の 内 で 、
^
こみ 合っ て 亢奮 し 、 より よい サーヴィス を 嫉妬 ぶ かく 求め て いる 一 人 一 人 の 婦人 客 の 足もと に ひざまずい て 世話 を し て いる の も 白い カラー に 黒 服 しなやか な 娘 たち だっ た 。
0231
,497,27: いつも 昼 前後 、 又は 夕方 、 働い て いる 人達 が 家 を 明け て いる 時間 か 、 さもなければ せき 立っ た 心持 で 恐ろしく
^
混み 合う 電車 に 乗っ て いる よう な 時間 、 その 時 に いろいろ な 配給 が ある 。
0576
,139,7: それから 内地 の 汽車 で は 一層
^
込み あっ て 、 つっ 立っ た まま 押し 潰さ れる ほど だっ た 。
0578
,204,16: 掃除 も よく 行き届い て い ない 広間 に 、 大勢 の 人 が 、 ごたごた
^
込み あっ て い まし た 。
0601
,167,5: 旅館 が 遊覧 客 で
^
混み 合っ て いる の も いけ なかっ た かも 知れ ない 。
0948
,1347,53: 漕ぎ だし た よう に 見せかける ため に 、 もやい を 解い て ボート を 突きだし 、 今日 の 夕方 まで 林 の 中 に 隠れ て い た … … ボーイ ・ スカウト 大会 の ジャンボリー が 終る と 、 子供 達 の 附 添 や 父兄 が 帰る ので 車 が
^
混み あう 。
1039
,329,3: 今 が 最も
^
混み 合う 時間 で も ある 。
立ち因る
(立つ.因る)
延べ語数:
8
0141
,14540,14: 秋 の 時雨 の ふりはじめ た パリ へ は 、 帰り道 の 順 で
^
立ち よっ て いる という 状態 だっ た 。
0620
,379,13: 又 、 ある 日 、 先生 が 医師 会 の 事務所 に
^
立ち よる と 、 二 階 で きき 覚え の ある 二 ツ の 声 が 話 を 交し て いる の が きこえる 。
0708
,412,15: そこで 天 沢 が イトマ を つげる と 、 又 帰り の 道 に ゼヒ
^
立ち よっ て 行く が よい 、 と 、 信玄 は 機嫌 よく 、 いたわっ て くれ た 。
0759
,2096,19: 記代子 は そこ から 出勤 し 、 放 二 は 報告 の ため に 、 せつ子 の 社 へ
^
立ち よっ た 。
0772
,670,33: 翌日 の 五 日 は 水天 宮 の 縁日 で 、 夜 は 自分 の 非番 の ところ へ 、 店 は 混雑 し て テン テコ 舞い 、 土蔵 の あたり へ
^
立ち よる 者 の ない こと を 知っ て おり ます から 、 この 日 こそ は 屈強 の 日 と アリバイ の 用意 を ととのえ て 忍び こん だ の です 。
0817
,562,5: 大きな 国技 館 が
^
立ち よる と 思っ て い たら 、 出来 上っ て カンバン ( ネオン だ ね ) が あがっ た の を 見る と 、 メトロ という キャバレー だっ た そう だ 。
1066
,39,5: 銀座 の ハゲ 天 へ
^
立ち よっ た とき 、 帰りがけ に それ を ねだっ たら 『 どう なさる ん です ?
1116
,137,52: 夫 は 道楽者 で 、 私 と 結婚 する 前 から 一 人 の 女 が あり まし た 、 その 女 は カフェ の マダム だっ た ん だ そう です が 、 夫 は 会社 の 近く に 家 を 持た せ 、 会社 へ の 往復 に は 必ず
^
立ち よる という 風 で 、 その 事 を 知ら なかっ た の は 私 ばかり 、 会社 の 人達 を はじめ 誰 一 人 知ら ない 者 は あり ませ ん でし た 。
言い表す
(言う.表す)
延べ語数:
8
0113
,159,4: その 口 に
^
云い 表わさ れ ない 悲しみ の 心 に 宿っ た 時 、 口 に 表わせ ない 尊い すべて の 事 が なさ れる の で ある 。
0141
,4703,21: 伸子 が 、 二木 準 作 の コロンタイズム 宣伝 について 憤懣 する 心 の 底 に は 、 その とき
^
云い 表わさ れ なかっ た 微妙 な 女 の 思い が あっ た 。
0435
,3,23: 然し 、 何 か 追想 とか 、 思い とか 云う 、 優雅 な 、 同時に 或 距離 を 持っ た 言葉 で は
^
云い 表わさ れ ない 力 を もっ た もの で ある 。
0448
,352,17: 母 は 静か に 、 自分 の 深い 感動 を 制し 、 一言 も 悦び は
^
云い 表わさ れ ない 。
0504
,29,26: 家 の 病人 の 悪い と 云う 事 で 旅先 から 帰る と 云う の は 私 にとって は 今度 が 初めて で 口 に
^
云い 表わせ ない ワクワク し た 気持 が そう 云う 事 に 経験 の ない 私 の 心 を 目茶目茶 に かき 廻し た 。
0508
,34,19: 蕙子 の 顔 を 一目 見 た 時 お 関 の 心 の 中 に は 口 に
^
云い 表わせ ない 悩まし さ が 湧き 上っ た 。
1013
,466,24: さて 、 そうして 寝台 に 身 を 投げ て はみ まし た が 、 その 時 の 私 の 気持 を 、 何 と
^
いい 現し たら いい もの でしょ う か ?
1050
,207,7: 従って それ を 地獄 という 語 で
^
云い 表す の は 、 前 に も 云っ た よう に 、 まちがい で ある 。
浮き出す
(浮く.出す)
延べ語数:
8
0112
,1008,10: 夢 を 見る 様 に ウットリ と 心 が
^
うき 出し て 居る 様 な 目 を し て 居 た 千世子 は 、 急 に さめ た 様 に 目 を 輝か せ て 立ちどまっ た 。
0579
,408,25: 胴体 は 仰向い て 、 縞目 も 分ら ぬ 黒っぽい 着物 に 、 帯 は しめ ず 、 伊達 締 の 赤い 模様 が
^
浮き だし 、 裾 は 乱れ て 、 あらわ な 足 が 水中 に 垂れ 、 きりっと 合せ た 真白 な 半襟 から 、 首 が 少しく ねじれ て 、 顔 は 横向き に 、 口 を 開き 、 鼻 から 上 は 乱れ た 黒髪 に 蔽わ れ て い まし た 。
0589
,79,33: 下方 の 谷間 を 流 るる 川 や 、 その あたり の 畑地 や 、 杉 の 木立 など 、 パノラマ の よう な 美しい 背景 の なか に 、 人馬 が 大きく
^
浮き だし て 、 それ が 草原 を いっさ ん に 駆け 登っ て くる 。
0590
,467,6: 持ち よう によって 、 黄色 は
^
浮き だし たり 消え たり し た 。
0604
,8,19: 斯く し て 、 この 短篇 集 の なか に は 、 二 人 の 主要 人物 が
^
浮き だし て くる 。
0617
,3636,18: 死灰 から 更生 し た 壺 の 胴まわり に は 怪獣 と 夢想 の 花 の アラベスク が
^
浮き ださ れ て いる 。
0945
,3,23: 大波 が 滝 の よう に うちこむ ので 、 淦 水 を 汲みだす ひま も なく 、 積荷 の 材木 が 勝手 に
^
浮き だし て ぶつかり あい 、 その 勢い で 舷 の 垣 を 二 間 ほど 壊さ れ て しまっ た 。
0971
,9,28: 何 時 で あっ た か 、 増上寺 の お 霊屋 で 、 全国 から 集っ た 婦人 の 髪の毛 を 、 一 本 ずつ 織りこん で
^
浮き だし た よう に なっ て いる 極楽 の 絵 を さわっ て み て 、 深く 感じ た こと が あっ た 。
食い入る
(食う.入る)
延べ語数:
8
0098
,733,10: そして 左手 の 真下 に ある 海 が 、 ふかく
^
喰い 入っ た 峡谷 に 見える 三角形 の 楔 姿 で 、 両翼 に 張っ た 草原 から 成る 断崖 の 間 から 覗い て いる 。
0164
,166,40: が 、 一つ の 悲しみ 、 一つ の よろこび 、 あるいは 憧憬 を 、 独自 で あっ て 普遍 な 精神 的 収穫 と し て ゆく ため に 、 わたし たち の 眼 は 、 錯雑 する 現実 に
^
くい 入っ て 、 交錯 し た 諸 関係 、 その 影響 し あう 利害 、 心理 の 明暗 を 抉 出し たい と 欲する 。
0508
,1085,7: 心 の 底 の 底 まで
^
喰い 入っ て 行く 悲しみ の 中 に 、 静か に 手厚く 慰める 者 の 有る 事 は 決して 無駄 に は 成ら ない と 蕙子 は 思っ て 居 た 。
0546
,1,27: 疲れ た わけ で は ない が 、 牛乳 の 一升瓶 を ぶらさげ てる 、 その 瓶 容れ の 藁 編み の 紐 が 、 掌 に
^
くい 入っ て 痛かっ た 。
0587
,224,29: —— あの 眼鏡 の 枠 縁 の 光り と 、 眼 眸 の 光り と 、 二 重 の 光り が 、 如何 に 深く 俺 の 心臓 に
^
喰い 入っ て くる こと か 。
0905
,17,31: 円 ら な 眼 、 紅い 頬 の 村 々 の 少年 と 少女 の 手 に 、 よい 本 が 送ら れ て 、 たがい に ひっつき あっ て
^
喰い 入る よう に 読み あっ て いる 姿 を 、 確実 な 幻 として 描く こと が できる こと は 、 深い 楽し さ で ある 。
0918
,1007,62: ここ に は 、 ゲル マン の 血 が 、 発出 的 な 創造 、 湧き たつ 激情 、 無 から 有 が 突然 生まれ い でる よう な 、 矛盾 の もつ 悲劇 的 快 さ という よう な もの が 、 ドイツ の 土地 貴族 として の ユンカートゥム と 、 土地 に しばりつけ られ た 農民 の 中 に 深く
^
喰い 入っ て いる 。
1177
,1305,28: 「 黒 の 女 」 は 、 果実 の 中 の むしばま れ た 核 の よう に 、 自分 の なか で 固く くろく 、 果肉 に
^
喰い 入っ た まま 凝固 しかけ て いる 。
振り仰ぐ
(振る.仰ぐ)
延べ語数:
8
0098
,3367,4: 私 は それ を
^
振り 仰い で 伊藤 博文 に 似 た 貌 の 和尚 に 訊ねる と 、 長男 で 電信 員 として 台湾 へ 出征 中 、 死亡 の 疑い 濃く なっ て 来 て いる と の 事 で ある 。
0687
,54,0:
^
振り 仰ぐ と 五 十 人 あまり の 女 が 縁側 から 余 を 眺め て 笑っ て いる の だ 。
1000
,1020,69: 滋 幹 は 、 誰 が これ を 書い た か と も 、 誰 に 頼ま れ た の か と も 、 母 が 一切 そう 云う こと を 尋ね ない で 、 何 も 彼 も 分っ て いる らしい の が 不思議 で あっ た が 、 ふと 、 眼 の 前 を きらり と 落ち た もの が ある ので 、 訝し み ながら
^
振り 仰ぐ と 、 母 が 涙 を 一杯 ため て あら ぬ 方角 を 視 詰め て い た 。
1073
,7635,24: あんなに 、 女性 が たくさん 来 て い た の は 」 と 、 将 頼 は 、 兄 の 将門 の 座 を
^
振り 仰い で 、 「 折角 の 配慮 だっ た が 、 しかし それ は 無駄 で あろ う 。
1135
,163,15: 激情 に 駆ら れ た 一 人 の 処女 が 、 凄惨 な 面 を
^
振り 仰ぎ 、 躍動 する 振袖 と 裾 に 燃え 上げ られ て 、 其儘 天井 に 焼け 抜ける か と 思う ばかり 。
1136
,320,23: 由紀子 は 卓 二 の 前 に 立っ て 、 興奮 に 蒼 ざめながらも 、 自尊心 に 充ち 満ち た 顔 を
^
振り 仰ぐ の です 。
1151
,215,14: 法悦 倶楽部 の 会長 茶谷 金弥 は 、 愛想 の 好い 顔 を
^
振り 仰い で 、 話し手 の 佐 々 村 村 一 に 問いかけ まし た 。
1172
,357,4: 私 が 空 を
^
振り 仰ご う と し た とき 、 男 の 手 が 私 の 肱 を とらえ た 。
沸き立つ
(沸く.立つ)
延べ語数:
8
0096
,70,13: こわい より も 、 今や 青 二 は 、 好奇 心 に
^
わき 立っ た 。
0140
,806,14: 三 様 の 人生 へ の 願い が 巴 と なっ て 渦巻き 、
^
わき 立っ た 。
0144
,1107,14: そして 、 息苦しい 室内 に 集っ て 真理 を 擁護 し ながら 議論 を
^
わき 立た せる これら 一団 の 人々 が 、 より よい 人間 の 生活 の 招来 の ため に 献身 し て いる こと 、 彼等 の 言葉 の 中 に は 彼 の 無言 の 思い も 響い て いる こと を 感じ 「 自由 を 約束 さ れ た 囚人 の よう な 狂喜 で 」 これら の 人々 に 対し た の で あっ た 。
0277
,20,41: 人間 として の 自我 が 覚醒 し はじめ て 、 自分 を 育て 来 て いま も 周囲 を とりかこん で いる 社会 と 家庭 の しきたり に 、 これ まで 思い も し なかっ た はげしい 批判 の 感情 が
^
わき 立つ よう に なっ た とき 。
0759
,5033,15: こんな ちょ ッ と の 困難 に 突き当る と 、 青木 の 勇気 は
^
わき 立つ の で ある 。
0778
,462,20: 貧民窟 という もの は 、 なんと まア 子供 が 多く て 、 色々 様々 な 雑音 騒音 狂 音 が
^
わき 立っ て いる ところ で あろ う か 。
0778
,546,12: しかし お 園 の 心 に は ムラムラ と 黒雲 が
^
わき たっ た の だ 。
0981
,814,2: 国 中
^
わき 立っ た !
鳴り響く
(鳴る.響く)
延べ語数:
8
0089
,682,26: 「 時計 だ よ 、 時計 は さっき から 動い て い た 、 だから ちょうど いい ところ へ 来れ ば 、 音 を たて て
^
鳴り ひびく はず だ 」
0157
,51,14: 真 の 勝利 と は 、 どういう もの で ある か という こと を
^
鳴り ひびか せ て いる 数行 が ある だろ う 。
0245
,74,4: いろいろ な 折 に
^
鳴り ひびい て 、 そして 消える だけ の 鐘 の 音 で は あり ませ ん 。
0979
,41,3: 青い 幹 にあたって
^
鳴り ひびく
0993
,1336,10: 「 ジャー ン と 再び 銅 羅 の 音 が
^
鳴り ひびく 。
0993
,4470,15: ( それら の 声 を かき消す よう に 機関 の エキゾースト と 、 バァー と
^
鳴り ひびく 汽笛 。
0993
,5342,28: ( 列車 の 響 近づき 、 汽笛 の 音 が ジョン の 声 を かき消す よう に ボーウ 、 ボーウ と 高原 一帯 に 遠く こだま し て
^
鳴り ひびく 、 大 の 遠 吠 。
0995
,2123,64: 佐山 の 声 ( 左手 の 闇 の 中 から 、 これ も 、 弱り 果て て 地面 に 寝 た まま の 衰え た 声 で ある が 、 しかし 、 ほとんど 平静 に 近い 調子 の ため に 、 花岡 の 恐怖 に 打ち ふるえる 言葉 が つづい た 後 で は 、 異様 な くらい 冷徹 に 洞穴 いっぱい に
^
鳴り ひびく よう に 聞える ) 来る な よ !
通り抜く
(通る.抜く)
延べ語数:
8
0088
,390,7: 彼 は 千早 館 の 前 を
^
通り ぬけ 、 どんどん 反対 の 方向 へ 春 部 を 連れ て いっ た 。
0140
,1191,18: 二 人 は 懐中 電 燈 を もっ た 竹村 に おくら れ て 、 くらい 竹やぶ を
^
通り ぬけ 、 宵の口 に うち へ 帰っ た 。
0141
,16601,32: クラマール の 畑 の 道 を 森 へ 歩き ながら 、 ある 午後 は サン ・ クルー の 通り から 、 蜂谷 の 住居 の ある サン・トアン の しずか な 通り を
^
通り ぬけ 、 また 戻っ て 来 て 、 妙 に 空 屋 の よう な 感じ の する その 家 の 二 階 の 、 蜂谷 の 質素 な 部屋 で 話し たり し た 。
0142
,1316,30: すると 、 階下 から 二 人 づれ の 若い 男 が 、 足音 を 揃える よう に 登っ て 来 て 、 ひろ子 を 一寸 見 て 、 わき を
^
通り ぬけ 、 右 手つき 当り の ドア の 中 へ 入っ た 。
0378
,30,12: 牧田 の 牛 は 、 この 地蔵 たち の 前 を
^
通り ぬけ 、 井戸 から すこし 先 の 竹垣 の こわれ から 、 よく みる こと が 出来る の だっ た 。
0575
,89,3: 町筋 を
^
通り ぬけ 、 街道 から 細道 へ 折れ こみ まし た 。
0944
,361,36: そうした 都合 で 第 一 関 は わけ なく すみ 、 そこで 川 を 渡っ て 、 対岸 の 第 二関 、 第 三 、 第 四 、 第 五 と その 日 の うち に
^
通り ぬけ 、 それ を ふしぎ と も 思わ ず 、 計ら れ た と も 知ら ず に 、 安泰 な 顔 で ラッサ の 市中 へ 入りこん だ 。
0948
,138,27: 宇野 久美子 が 身 に つけ て い た もの は 、 汽車 の 中 に 置い て 行く つもり な ので 、 二 等 車 を
^
通り ぬけ ながら 網棚 の あい た ところ へ 放り あげ 、 前部 の つづき の 車 に 移っ た 。
聞き返す
(聞く.返す)
延べ語数:
8
0087
,1709,9: 検事 は 、 すこし 硬く なっ て 、
^
訊き 返し た 。
0110
,37,9: 私 は 急 に 不愉快 に 感じ ながら
^
訊き 返し た 。
0141
,16541,19: 正しい 姿勢 で 椅子 に かけ た まま 、 細君 が テーブル の むこ う の 端 から
^
訊き かえし た 。
0624
,116,8: 伊沢 が 思わず 目 を 見開い て
^
訊き 返す と 、 女 の 顔 は 悄然 として 、 私 は こ なけれ ば よかっ た 、 私 は きらわ れ て いる 、 私 は そう は 思っ て い なかっ た 、 という 意味 の 事 を くどくど と 言い 、 そして あら ぬ 一 ヶ所 を 見つめ て 放心 し て しまっ た 。
0759
,5314,6: 放 二 は おどろい て
^
訊き かえし た が 、 彼女ら が 記代子 の こと を 知る わけ が ない こと に 気がつい た 。
1041
,2525,15: 店員 は 、 リトル な ん です って 、 とか 、 ファッツ だれ 、 とか
^
訊き かえし て くる わけ 。
1071
,165,2: と
^
訊き 返し て から 、 蕭照 は ふと 、 以前 の 自分 に は 多少 あっ た 書巻 の 智識 を 、 久しぶり に 身 に 思い出そ う と し て み た 。
1073
,6839,5: と 、 早口 に
^
訊き 返し た 。
殴り殺す
(殴る.殺す)
延べ語数:
8
0082
,2435,9: 万一 て い こうした なら ば 、 即座 に
^
なぐり 殺し て さしつかえ ない ——
0153
,239,15: 小林 多喜二 という 小説 家 は 二月 二 十 日 に 築地 の 警察 で
^
殴り 殺さ れ て しまい まし た 。
0153
,252,45: 横暴 で あっ て は なら ない 、 思想 の 立場 が 違っ た から と いっ て 弾圧 し て は なら ない 等々 、 しかし 一寸 人 を 怪我 さ せ て も 罪 を 与える 警察 が あれ ほど の 人間 を
^
殴り 殺し て も 刑法 上 の 罪 に 触れ なかっ た の です 。
0508
,912,7: 私 みたい な 者 が 何故
^
撲り 殺さ れ なかっ たろ う と 口惜しかろ う ね 。
0645
,341,1:
^
なぐり 殺せ !
0805
,17,16: だから 殺人 の 方法 など は 、 短刀 で 刺す 、 ピストル で 打つ 、
^
なぐり 殺す 、 しめ殺す 、 毒殺 する 、 なるべく 単純 で ある べき で 、 謎 は 殺し 方 の 複雑 さ など に ある の じゃ なく て 、 アリバイ に ある 。
0844
,206,0:
^
なぐり 殺さ れ て ん の 、 見 たく ない わ よ 。
0844
,235,16: ああ 云っ とけ ば 、 あんた も 、 うっかり 、 スパナー で 下 の 夫婦 を
^
殴り 殺す わけ に も いか ない でしょ う ね 。
引き抜く
(引く.抜く)
延べ語数:
8
0082
,1351,8: 博士 の 知識 を 脳波 受信 機 で
^
引き ぬい て やろ う 」
0098
,2792,22: 祝い が つづい た 二 日 目 、 隣家 の 宗 左衛門 の あ ば は 、 軒 の 葱 を
^
ひき 抜き ながら 、
0698
,120,11: しかし 彼女 の 作業 が 長い 山の芋 を ムリ に も
^
引き ぬく よう な 無法 な 荒々し さ に なり 、 とうてい 詩情 の まじる 余地 が ない と 見 て とっ て 手 を 離し た 。
0744
,118,57: 一度 、 当時 は まだ 銀座 が 殆ど 復興 し て い なかっ た が 、 私 が 焼跡 へ で て 小便 し て いる と ( マーケット に 便所 は ない です ) 左右 から サッと 二 人 の 怪漢 が 近 より 無言 の まま サッと 胸 の ポケット に 手 を さしいれ て
^
引き ぬい て 、 サッと 消え た 。
0866
,1794,14: 彼 は 、 書棚 から 、 近刊 の 翻訳 小説 を 二 冊
^
引き ぬい た 。
1072
,4718,12: 彼 も 、 寝床 を 蹴っ て 、 猛然と 、 大刀 を
^
ひき 抜い た 。
1073
,1342,12: 頭目 の 男 は 、 さ そく に 、 野太刀 を
^
ひき 抜い て 、 炬 の ごとき 眼 を 、 彼 に そそい だ 。
1073
,2972,21: … … きのう も 、 河原 畑 に 、 家人 の 景 久 が 建て て おい た 高札 を 、
^
ひき 抜い て 、 毛 野川 へ 抛り 捨て た と か 。
吹き飛ぶ
(吹く.飛ぶ)
延べ語数:
8
0081
,3504,24: みんな は 眼 を こすり こすり 起き た が 、 あたり の よう す を 見る と 、 眠気 は 一 ぺん に
^
吹き とん で しまっ た らしい 。
0082
,167,38: 天井 に 、 大きな 放電 間隙 の 球 が 二つ 、 前 と 同じ 姿 で ぶらさがっ て いる が 、 それから 下 へ 出 て い た 二 本 の 針金 は 、 どこ か へ
^
吹き とん で しまっ て ない 。
0082
,494,40: 鉄 の 拳 を 持っ て いる 強力 の 機械 人間 が 、 もし あやまっ て 、 その ダイナマイト の 箱 を ぽかんと 一撃 し たら 、 たちまち 大 爆発 が 起こっ て 、 建物 も 人間 も 岩盤 さえ
^
吹き とん で しまう で あろ う 。
0613
,332,5: 病院 の 廊下 は すっかり
^
吹き とん で 跡形 も なく 、 食堂 も 潰れ て 一 面 に 火 を 噴い て いる 。
0624
,445,18: 伊沢 は 米 軍 が 上陸 し て 重砲 弾 が 八方 に 唸り コンクリート の ビル が
^
吹き とび 、 頭上 に 米 機 が 急 降下 し て 機銃 掃射 を 加える 下 で 、 土煙 り と 崩れ た ビル と 穴 の 間 を 転げ まわっ て 逃げ 歩い て いる 自分 と 女 の こと を 考え て い た 。
0754
,676,5: ここ も 焼ける か 、
^
吹き とぶ か 、 どちら か です 。
0814
,143,88: まして 酒 の 副作用 で 翌朝 酔い が さめ て から 陰鬱 に なる という よう な こと が 昔 の 人々 に 知り うる わけ は なく 、 酒 の 力 は その 酒 を のみ 直接 きい て 愉しい 時 だけ が 作用 の 全部 で 、 酒 こそ は たのしい もの 、 酔っ て 泣く こと は あっ て も 、 それ 又 たのしく 、 陰鬱 な フツカヨイ の 如き は 別 の 何 か で 、 又 酒 を のめ ば そんな もの は
^
吹き とぶ で は ない か 。
0981
,993,5: 窓 の ガラス は 全部
^
吹き とび
取り残す
(取る.残す)
延べ語数:
8
0081
,3192,5: 僕ら は この 島 に
^
取り のこさ れ て しまっ た ん だ よ 。
0081
,3396,1:
^
とり 残さ れ た 宝 の 一部 が 、 箱 の 中 に は スペイン 金貨 が 二 三 枚 ちらばっ て い た 。
0318
,1094,9: 彼等 の 「 近代 」 は 、 現代 から
^
とり 残さ れ つつ あり 、 「 自我 」 は 、 既に ヨーロッパ で も 東洋 で も その 破産 が 歴然 と し て いる ブルジョア 個人 主義 と の 区別 を 失い かけ て いる 。
0621
,9,50: そんな こと から 旅人 も 自然 に 桜 の 森 の 下 を 通ら ない で 、 わざわざ 遠 まわり の 別 の 山道 を 歩く よう に なり 、 やがて 桜 の 森 は 街道 を 外れ て 人 の 子 一 人 通ら ない 山 の 静寂 へ
^
とり 残さ れ て しまい まし た 。
0732
,1558,5: ひとり 敵 の 手中 に
^
取り のこさ れ た 才蔵 は 、 味方 の 奴ら が 恨めしく 、 くやしく て 堪ら ない 。
0793
,179,38: 場合 によって は ネンゴロ に なり すぎ て バス に のら ず に お客 と 消え失せ て しまう よう な こと が 少く ない タチ で 、 一 しょ に つきあっ て た お 竹 は 一 人
^
とり 残さ れ たり 他 の お客 に しつこく 口説か れ たり する こと が 度重なっ た 。
0895
,150,47: わが 官界 は かつて 高文 官僚 の 独占 で あっ て 、 行政 系統 の 官吏 は 早く 課長 、 局長 、 次官 の 出世 コース を 進む こと が でき た のに 反し て 、 技術 系統 の 官吏 は 傍系 として 出世 街道 から 長く
^
とり 残さ れ て い た 。
1050
,330,0:
^
とり 残さ れ た 女 は 、 フレウ の 食い 残し の 骨 など しゃぶっ て い た が 、 やがて 餓死 し て しまっ た よう で ある 。
向き治る
(向く.治る)
延べ語数:
8
0080
,1120,11: 蜂 矢 探偵 は 、 いよいよ 検事 の ほう へ
^
向き なおっ て 、 検事 の 答え は どう か と 、 目 を すえる 。
0080
,2363,23: 金属 Q と 呼ば れ た 方 の 博士 は 、 しぶしぶ 動い て 壁 に 背 を 向け 、 こっち へ
^
向き なおっ た が 、 とつぜん 早口 で 叫ん だ 。
0140
,3860,5: 椅子 の 上 で
^
むき 直っ て 伸子 は 素子 に いっ た 。
0141
,12576,14: ひと やすみ し て から 、 多 計 代 は 化粧 台 に
^
向き なおっ て ゆっくり 化粧 に とり かかっ た 。
0141
,13414,14: くっ 、 という むせび泣き の 声 と 一緒 に つや子 が くるり と
^
向き なおっ て 、 廊下 ご し に 客室 と 向い あっ て いる 自分 の 小 部屋 へ 逃げ こん で しまっ た 。
0141
,18396,24: それ を 無視 し て 、 同じ ところ を 伸子 は 一 、 二 度 往復 し 、 アトリエ の ドア の 前 で
^
向き なおっ た とき 、 伸子 は 、 そこ に 立ちどまっ た 。
1172
,992,9: 吉良 兵曹 長 が ふと 私 の 方 に
^
向き なおっ た 。
1173
,27,21: 彼 の 返事 を 待た ず 、 椅子 を ぎいと 軋ま せ 隊長 は 身体 ごと 彼 の 方 に
^
向き なおっ た 。
出向く
(出る.向く)
延べ語数:
8
0080
,1082,8: その けっか 、 長戸 検事 の ところ へ
^
出 むい て 、 もう一度 お とぎ ばなし を する 必要 を 感じ た の だ 。
0732
,1697,17: 「 御 案内 の 通り 社長 は マニ 教 に 凝っ とり やす ので 、 箱根 に
^
出 むい た 折 は アタシ が 代理 で 現場 を 見廻っ とり ます 。
0732
,1867,11: 相手 が 一 人 で 、 おまけ に ノコノコ こっち へ
^
出 むい て いる ん じゃ ない か 」
0783
,73,12: すくなくとも 数 百 名 が 入門 を 志し たり 、 ヒヤカシ に
^
出 むい たり し た が 、 その 全員 が 当時 十 三 の サチコ の 杖 に 突き 伏せ られ 、 噂 を きい て 他 の 道場 の 師範代 程度 の 使い手 が 一手 試合 に 出かけ た こと も あっ た が 、 サチコ の くりだす 杖 の 魔力 に 打ち勝つ こと が でき なかっ た 。
0785
,420,26: 「 番頭 さん は 葬式 の 前日 の 午後 二 時 ごろ 向島 の 寮 から の 使い が 来 て 、 そ ッ ち へ
^
出 むい た よう です 」
0794
,76,7: お 言葉 の よう に 私 が
^
出 むき まし て カラクリ を あばき 、 また 直後 に 私 が 同じ こと を し て お 目 に かけ ます が 、 さとら れる と 吉田 八十松 が 実演 を 致し ませ ん から 奇術 師 の 伊勢崎 九 太夫 が 来 てる なぞ という こと は 気配 に も お だし に なら ぬ よう に 。
0993
,3444,5: それ が なん 度 も
^
出 むい て 来 て 、 こうして 戸籍 とう 本 まで そろえ て なに し て いる ん だ から 、 ここら で 話 を きめ て もらっ て も よい と 思う が ね 。
1041
,3692,14: マディ・ウォーターズ の 紹介 で チャック ・ ベリー が はじめて チェス ・ レコード に
^
出 むい た とき 、 部屋 に 入っ て き た ベリー を 見 た とき の こと を 、 チェス の 社長 、 レナード ・ チェス は 、
刈り込む
(刈る.込む)
延べ語数:
8
0078
,141,9: 羽織 袴 という いでたち ながら 、 口髭 と 丸く
^
刈り こん だ 頤髯 を 頤 の 下 に 蓄え 、 頭 は きちんと ポマード で 固め て 、 茶色 の 眼鏡 を かけ て いる 。
0141
,10321,23: その カフェー も 、 ウィーン の 目抜き通り に ある カフェー が そう で ある よう に 、 通り に 向っ て 低く
^
苅り こん だ 常緑樹 の 生垣 の 奥 に 白 と 赤 の 縞 の 日覆い を ふり 出し て いる 。
0141
,16523,24: それ という の も 、 と 、 アルベール 自身 が 伸子 に 話し て きかせ た ところ に よる と 、 いま こそ 短く
^
苅り こま れ て 見事 な つや も 消え て しまっ て いる けれども 、 アルベール の 金色 の 髭 と 云え ば 、 その 絹 の よう な 美し さ で 近隣 の 娘 たち を 魅惑 し た もの だっ た から だ そう だ 。
0566
,315,16: 洋服 を 着 た 五 十 年配 の 肥っ た 男 で 、 頭髪 を 短く
^
刈り こん で い て 、 小 会社 の 重役 か なんか の よう に 見え た 。
0582
,105,16: ところが 、 植木鉢 なんか に 植わっ てる 藤蔓 は 、 いくら 古く て も 、 小さく
^
刈り こま れ て いる から 、 まだ たくさん 伸び た がる 。
0775
,551,18: 職人 の 腕 は 良い の です が 、 腕 に まかせ て 、 よそ の 職人 が
^
刈り こん だ ばかり の 庭木 を 頼ま れ も せ ず に 乗りこん で チョイ と 手 を 入れ て くる よう な 出 すぎ た 生意気 野郎 で 、 それ が 面白い という お方 も あり まし た が 、 そういう 奴 です から 、 若造 の くせ に 一 パシ 名人 気どり で 、 鼻 もち の なら ない ところ も あり まし た 。
0866
,242,5: その 昔 、 きれい に
^
刈り こま れ た 生垣 が 、 今 は 、 ジャングル の よう に 枝葉 が 伸び 放題 に なつ て いる 元 貴族 院 議員 の 邸 の 門 に は 、 その 標札 が 消え て 、 別 の 名前 が 出 て い た 。
0988
,3115,22: ズボン に 、 カッターシャツ の 上 に 、 スェーター を 着 た 若い 男 で 、 ざん 切り 風 に バラリ と
^
刈り こん だ 頭 髮 の 下 に 、 噛みつく よう な 眼 を し て いる 。
戻り付く
(戻る.付く)
延べ語数:
8
0077
,61,10: それから 彼 は 無事 に 自分 の 事務所 へ
^
戻り つい た 。
0089
,353,8: やっと 、 から 井戸 の 下 まで
^
もどり つい た 。
0095
,1741,33: 忽ち 人間 の 方 は 、 怪物 に のさ れ て しまい 、 怪物 は 倒れ た 人間 の 足 を 肩 に し て 逆さ に 担ぎ 、 悠々 と 城壁 へ
^
戻り つい た 。
0667
,983,24: ともかく 、 お 衣 ちや ん と 関取 の やう な 大 女 の 付添 ひ を つれ て 、 タヌキ 屋 へ
^
戻り つく こと が でき た 。
0697
,140,2: 自席 に
^
戻り つく まで ギロリ と 目玉 を 光らせ て 敵 の 卑劣 な 攻撃 に そなえ て い なけれ ば なら ない の で ある 。
0774
,615,3: 神楽 坂 へ
^
戻り つい て 、 門前 で 虎 之 介 と 別れる とき 、 ニッコリ 笑っ て 、 ささやい た 。
0776
,432,2: 日本 へ
^
戻り つく に は まだ 相当 の 日数 が ある と 覚え て おい て もらい てえ な 。
0841
,234,12: 夜 の 八 時 ごろ バス は 人見 の 村 へ
^
戻り つい た 。
思い悩む
(思う.悩む)
延べ語数:
8
0072
,406,15: ああ 、 そんな こと で は ない の かしら ) と 、 五助 は
^
思い なやん で そこ に 立っ て い られ なく なり 、 土 の 上 へ ど しん と 尻餅 を つい た 。
0084
,2557,52: それ は さておき 、 山木 は ここ で 火星 人 に対し 一つ 敬礼 を し て 親愛 の 情 を 示し たい もの だ が 、 さて どんな かたち を し て 見せれ ば 、 火星 人 たち は それ を 敬礼 だ と 受取っ て くれる だろ う か と
^
思い なやん だ 。
0084
,2558,6: が 、 いつ まで も
^
思い なやん で は い られ なかっ た 。
0112
,7,62: なりふり に 一寸 も かまわ ない 様 で 居 ながら 、 すき きらい の 多い 、 こみいっ た 気持 を もっ た 千世子 は 時々 どうして いい か わから なく なる ほど すぎ て しまっ た 古い 事 を なつかし がっ たり どんなに 努力 し て も 千 世子 なんか に は 分ら ない に きまって 居る 哲学 的 の 事 を
^
思い なやん だり し て 両親 から は 妙 な 子 だ と 云わ れ ながら 自分 で 自分 の 心 を 信じ て 深い たくらみ の ある 様 に うす 笑 を し たり し て 居 た 。
0433
,209,20: 其処 で 、 彼女 は 嘗て は 愛情 を 表現 する のに 、 どう し たら よい だろ う と
^
思い なやん だ 同じ 胸 で 、 今度 は 、 どう し たら 、 彼 を 怒ら せ 、 自分 に 手 を あげ させ 、 その 挙げ た まま の 手 を 捕え て 、 法廷 に 出 られる だろ う と 工夫 する の で ござい ます 。
0536
,55,16: 母 は 竹 を 割っ た よう な 性格 で 、 何 度 か 私 が
^
思い なやん だり 、 迷っ た よう な 時 に 、 活路 を 開い て くれ まし た 。
0842
,2991,8: なんとか 素人 療法 が ない もの か と
^
思い なやん で の こと で あっ たろ う 。
0868
,2,20: 今度 の 戦争 で 愛する 夫君 を 失わ れ 、 また 小さい 二 人 の お子さん たち の 将来 について
^
思い なやん で い られる あなた から 、 い ろくな ご 相談 を 受け た 時 、 私 が まず 感じ た こと は 、 国籍 こそ 日本 に あ つて も 、 やはり ヨーロッパ 人 の 血 を 享 けた 女性 として の あなた が 、 果して 、 これから さき 日本 に 止 つて 、 われ く と 運命 を 共に する こと が おでき に なる か 、 という こと でし た 。
纏い付く
(纏う.付く)
延べ語数:
8
0070
,157,7: これから 行っ て 、 あの ひと に
^
まとい つい て いる その 男 の 顔 を 実際 に われわれ の 目 が 見る の が 一番 明瞭 で 、 いい じゃ ない か 」
0087
,2658,27: 二 人 の 母親 同士 は 、 生き て いる 間 、 互いに 激しく 睨み合っ た もの で 、 この こと について も すこぶる 怪奇 事件 が
^
まとい つい て ある の で ある が 、 それ は 本件 に 関係 が ない ので 、 ここ に は 述べ ない 。
0095
,1414,2: 彼 は
^
まとい つく エミリー を 汗 だくだく で 振り切っ て 、 すたこら 自分 の 邸 へ 逃げ帰っ た 。
0447
,144,18: 気が付か なかっ た が 、 表 の 建仁寺 の 処 に は 、 蔦 が 房 々 と
^
まとい つい て 居る 。
0554
,1961,4: 全身 を以て 彼 に
^
まとい つき 、 彼 に 密着 し 吸い つき 、 少し の 隙間 を も 残す まい と し 、 彼 の 中 に 溶け込も う と し た 。
0579
,406,25: 池 の 水 は まだ 澄みきら ず 、 薄く 濁っ て い て 、 水面 が 重た そう に 見え 、 それ に 霧 が
^
まとい つい て い まし た 。
0918
,455,44: 自分 が 自分 自身 の 無理 な もの 、 無駄 な 飾り 、 いら ない 重たい もの から 抜け だし て 、 日 に 新しく 、 日に日に 新しく 自由 な 、 ほんとう の もの に なる という こと の 中 に は 、 常に
^
まとい つく 古い もの 、 進み いこ う と する 足もと に 群がっ て やっ て くる タックル の よう な もの を 鋭く はらい 捨て 、 脱落 し 、 脱走 する ある 切実 な もの が ある わけ で ある 。
0947
,1510,16: その 場 かぎり の 会話 を し た あと の 憂鬱 が 、 心 に
^
まとい つき 、 わけ も なく 飲ん だ 白 葡萄 酒 の 酔 が 頭 に 残っ て 、 ときどき 、 ふっと 夢心地 に なる 。
示し得る
(示す.得る)
延べ語数:
8
0062
,1382,14: この パーソナル コンピューター 市場 を 切りくずす 提案 理由 を 、 UNIX は 結局
^
示し え なかっ た 。
0095
,622,18: そう だ 、 ゼムリヤ 号 は 発狂 で も し なけれ ば 、 その よう な 狂態 を
^
示し 得 ない で あろ う 。
0158
,100,14: 進歩 的 な 作家 たち も 、 それ について 理性 から の 批判 は
^
示し え なかっ た 。
0158
,101,68: 舟橋 聖一 氏 が この間 発表 し た 「 毒 」 という 小説 は 、 作品 として は 問題 に する べき いくつ か の 点 を もっ て いる けれども 、 あの ころ 、 わが身 を 庇う ため に 、 日本 の 知識 人 が どの くらい 自負 を すて 卑劣 に なり 、 破廉恥 に さえ なっ て い た か という 姿 だけ は 、
^
示し え て いる 。
0784
,811,66: エンマ の 法廷 へ ひきださ れ た 義兄 は 、 叔父 が 義姉 を 指し て 、 あれ は そ な た の 何者 に 当る 人 か と 無礼 な 問い を 発し て も 、 激 する ところ なく 、 ただ 問わ れ た こと に対して 正しい 返答 を する こと だけ に 心 を きめ た 「 最も 聡明 な 人 のみ
^
示し うる 態度 」 で 応じ た と いう 。
0784
,855,46: 「 あなた が その 場 で 兄 上 の お 姿 を 観察 し た ところ に よれ ば 、 三 名 の 婦人 が 同一 の 人間 で ある という お 言葉 以外 に は 、 この 上 も なく 聡明 な 人 のみ が
^
示し うる 静か な 落ちつい た 態度 で 終始 せら れ た と いう 。
0877
,299,23: そこ に 到っ て 、 はじめて 、 今日 の 新 劇団 は 、 その 成さん と する ところ を 心 ある 観衆 に
^
示し 得る の で は ない でしょ う か 。
1041
,233,8: マッカーシー の 赤狩り が 極端 な かたち で
^
示し え た よう に 、 アメリカ の 国内 は 、 不健康 に 緊張 し て い た 。
救い得る
(救う.得る)
延べ語数:
8
0060
,7935,16: この 技術 が 圧倒的 に コンピューター を 安く する の なら 、 これ まで は とても
^
救い え なかっ た 領域 に マシン による 支援 の 手 を 届か せる こと が できる はず だっ た 。
0622
,121,12: この 実相 は 社会 制度 により 、 政治 によって 、 永遠 に
^
救い 得 べき もの で は ない 。
0623
,111,14: 生きよ 堕ちよ 、 その 正当 な 手順 の 外 に 、 真に 人間 を
^
救い 得る 便利 な 近道 が 有り うる だろ う か 。
0626
,74,36: けだし 古代 という もの は 、 人間 が その 原罪 とか 悪 と 戦っ た もの で 、 人間 は すべて 罪人 で あり 、 救世主 に 縋ら ず し て 自ら の 罪 を
^
救い 得 ぬ 迷え る 羊 で ある けれども 、 中世 の 徒党 精神 に は 原罪 が きれい に 切り放さ れ て おり 、 自ら の 罪 を 自覚 する 必要 も なく 、 た ゞ 自分 の 権利 を 主張 すれ ば よい 。
0858
,120,12: この 実相 は 社会 制度 により 、 政治 によって 、 永遠 に
^
救い 得 べき もの で は ない 。
0865
,380,0:
^
救い 得る 命 を 、 わずか な 気持 の 違い で 、 或は 遂に 亡びる に 委せ て かまわ ぬ という こと か ?
0874
,29,15: そして 、 いかなる 事情 が あつ た に も せよ 、 彼女 を 死 から
^
救い 得 なかつ た 一事 を 、 己 れ 以外 の 何 人 の 罪 と も 考え られ ぬ 瞬間 が 、 度々 彼 を 見舞う の で ある 。
0877
,209,9: いずれ も 、 訓練 乃至 厳しい 修正 によって 十分
^
救い 得る 弱点 な の です 。
隣り合う
(隣る.合う)
延べ語数:
8
0060
,4790,24: 手厚い 庇護 の 手 に 包ま れ て 育っ た 甘え っ子 は 、 集団 の 一員 として 互いに 比較 さ れ 、
^
隣り 合っ た 者 と 同じ よう に 振る舞う こと を 求め られる 小学校 に 戸惑っ た 。
0060
,8937,11: 職場 が あっ た 東京 、 青山 の ツイン タワー に
^
隣り 合う 東洋 リンクス で 、 CG の デモ を 見せ て もらう と 、 この 新しい 表現 に対する 関心 は いっそう 深まっ た 。
0368
,99,11: 入っ て 行っ て みる と 、 男女 区別 なし に
^
隣り あっ て 読書 し たり 、 ノート し たり 、 居 睡り し たり し て いる 。
0507
,3,35: かなり 高く て 姿 の 美 くし い 山々 —— 三 春 富士 、 安達太良山 など に 四方 を かこま れ て 、 三春 だの 、 島 だ の と 云う 村 々 と
^
隣り 合い 只 一つ この 附近 の 町 へ 通じる 里 道 は 此村 の はずれ 近く 、 長々 と 、 白い とりとめ の ない 姿 を 夏 は 暑 くるしく 、 冬 は ひ や びやと 横 わっ て 居る 。
0617
,1459,20: 鶴見 が 見つけ た という その 木 は 板 塀 に 囲ま れ た 狭苦しい 空地 に 、 雑木 と
^
隣り 合っ て 、 塀 から 上 へ 六 尺 位 は 高く なっ て い た 。
0697
,42,24: 馬庭 で 一番 古い の が 私 の 家 で 、 その 次に 樋口 家 が 移住 し て 、 ごらん の よう に
^
隣り 合っ て 家 を たて 村 を ひらい た の だ そう です が 、 そんな わけ で 私 の 家 だけ は 無理 に 剣 を 習わ なく て も よい の だ と 父 が 言っ て い まし た 。
0981
,2110,12: ハイ セツ 物 を 出す 所 と が 、 すぐ わき に
^
隣り 合っ て いる
1067
,100,16: つまり 、 西鶴 が 世 之 介 を つかっ て 、 渡し舟 に 乗り合せ て
^
隣り 合っ た 女 の 肉体 を 、 空想 の 中 で 完全 に 自分 の もの として 味得 し て しまう 、 ああ いう もの を 持っ てる と 思う な 。
輝き出す
(輝く.出す)
延べ語数:
8
0060
,3887,20: システム 1 0 0 は 、 困難 続き の 同社 の コンピューター 事業 の 歴史 の 中 で 、 初めて
^
輝き だし た 希望 の 星 だっ た 。
0114
,7,15: 緑 の 色 が 黒く 見え て 尊 げ な 星 の 群 が
^
輝き 出し た 時 し なけれ ば なら ない 事 を すまし た 後 の 様 な 気持 で 室 に 戻っ た 千世子 は 習慣 的 に 机 の 前 に さも 大した 事 が あり そう に ぴったり と 座っ た 。
0144
,1695,16: しかしながら 、 そこ に は まだ 「 開か れ た 処女 地 」 に 於 て
^
輝き 出し た 新しい 世界 観 、 組織 の 力 は 見出せ ない 。
0160
,136,68: 十 九 世紀 は 、 その 興隆 する 資本 主義 社会 の 可能 性 で 、 偉大 な 人間 才能 を 開花 さ せ た の で あっ た が 、 いまや そろそろ 地球 を みたす 人間 社会 により 広汎 な 人間 性 を 解放 する 民主 の 形態 が 出来 て 、 新しい 世紀 の 本質 的 に 一 歩 発展 し 前進 し た 精華 が
^
輝き だそ う と し て いる 。
0433
,594,23: 太陽 の 明るみ が 何時 か 消え て 、 西岸 に 聳える プロスペクト 山 の 頂 に 見馴れ た 一つ 星 が 青白く
^
輝き 出す と 、 東 の 山の端 は そろそろ と 卵色 に 溶け 始め ます 。
0617
,2395,11: 朝日 が 射し込む と その ペン 先 が 忽ち 金色 に
^
輝き 出す 。
0946
,97,19: 十 八 年 の 貧苦 で 痩せ 細っ た ひと に 、 充ち 足る ほど 食い ぬけ させ 、
^
輝き だす よう な 笑顔 を 見る と 、 それで 辛 さ も ひだる さ も 忘れ て しまう 。
1101
,228,20: 日の出 近く に なる と 、 空 の 赤 さ は 減る が 、 今度 は 雲 が 金色 に
^
輝き だす 。
読み直す
(読む.直す)
延べ語数:
8
0060
,248,6: 書き 足し を 終え て
^
読み なおし て みる と 、 かつて の 原稿 に は 手直し を 誘う ところ が 数多く あっ た 。
0060
,2984,14: 人間 なる もの に どんなに 絶望 し た として も 、 この 本 を
^
読み なおせ ば 、 少なくとも 私 は 希望 の 芽 に 水 を かける こと が できる と 思う 。
0060
,3189,3: あらためて 同誌 を
^
読み なおし て みる と 、 アルテア の 登場 は 「 革命 的 な 新 製品 の 誕生 」 といった 趣 と は いささか 異なる ニュアンス で 伝え られ て いる こと に 気付く 。
0060
,3569,14: 大学 に 帰り 、 実習 で 触れ た コンピューター に関する 文献 を もう一度
^
読み なおし て み た 。
0060
,4834,58: ★ パーソナル コンピューター の 台頭 と 同時 進行 で 書か れ た 田原 総一朗 の 『 マイコン・ウォーズ 』 ( 文藝春秋 、 一 九 八 一 年 ) は 、 当時 の 西 和彦 や ビル ・ ゲイツ 、 ソード 電算 機 システム を 起こし た 椎名 堯慶 ら の 勢い を 生き生き と 写し て おり 、 あらためて
^
読み なおし て み て も 特に 冒頭 の 「 一攫千金 を 狙う 若者 たち 」 など に は 胸 の わくわく する よう な 躍動 感 を 覚える 。
0060
,9038,18: 図書館 で 文献 を コピー し 、 自宅 に 持ち帰っ て から もう一度 腰 を 落ちつけ て
^
読み なおし て み た とき 、 竹松 の 中 で 新鮮 な 感動 は ある 確信 に 変わり はじめ て い た 。
0541
,8,35: 突然 舞い込ん で 来 た 美しい 文字 の 手紙 も 、 いいかげん に 読ん で 、 打ち捨て て おい た が 、 あと で 、 なにか 心 に かかる もの を 感じ て 、 ゆっくり
^
読み なおし て み た の で ある 。
1045
,113,53: そこで 、 これ まで エド 時代 の こと から 次第に 溯っ て 上代 の こと に 及ん で 来 た の を 、 今度 は 上代 から 始め て 近代 に 下っ て ゆく という 順序 で 、 改めて 考え て みる こと 、 できる なら ば おも な 書物 を もう一度
^
読み なおす こと を 、 企て た 。
効き流す
(効く.流す)
延べ語数:
8
0053
,2593,4: 冗談 だ と
^
きき 流そ う と し た が 、 小郷 は 、
0185
,22,17: そういう 町人 風 な 保身 の 分別 で 、 同 時代 人 の 叫喚 の 声 が
^
きき 流さ れ た 。
0206
,183,17: だから どんな 音 で も きこえ て 来る 音 に対して は 受け身 で 、 いわゆる 無意識 に
^
きき 流し 、 どんな 習俗 で も それ が はやり なら 無意識 に まね を する 。
0246
,42,12: 一 軒 一 軒 の 家庭 の 主婦 として 、 これ を
^
きき 流す こと が 出来 ましょ う か 。
0672
,164,87: モン ペ も つけ ず 酔っ払っ て い た 母 の 身 仕度 に 呆れる ぐらい の 時間 が かかっ た けれども 、 夜襲 の 被害 を 見くびる こと しか 知ら なかっ た 私 は 窓 を あけ て 火の手 を 見る だけ の 興味 も 起ら ず 暗闇 の 部屋 に ねころん で おり 、 荷物 を まとめ て 防空壕 へ 投げこん で 戻る たび 、 あっち へ も 落ち た 、 こっち に も 火の手 が あがっ た という けたたましい 女中 の 声 を
^
きき 流し て い た 。
0759
,3622,8: 当人 が 姪 の 身の上 を 他人 同様
^
きき 流す の は 当人 の 自由 な ん だ ぜ 。
0774
,38,6: 捨吉 は 老人 の 小言 を
^
きき 流し て 門 を で た が 、 切り通し を 降りる ころ から 考え た 。
0784
,487,7: 宗久 は それ を 無表情 に
^
きき 流し て 、 暫し 答え なかっ た が 、 相 変ら ず 目 を とじ た まま で 、
し取る
(為る.取る)
延べ語数:
8
0053
,1160,22: 中 の 連中 が 珈琲 を どう する か 見 て やろ う と 思っ て 、 一 週間 入口 で 待機
^
し とっ た ん や 。
0505
,188,13: 去年 の 『 厄 』 は 無事 に すん だ さかい 安心
^
し とっ た に なあ 、 方角 で も 悪い ん やろ か 、 気 が つか な ん だ が 。
0732
,1445,11: 石川 組 の ある ところ 、 作業 は 常に 活気 横溢
^
し とる 」
0757
,513,4: 「 なに を 感心
^
し とる 」
0772
,512,12: カケガネ の はずし 方 、 かけ 方 まで 自分 で ちゃんと 説明
^
し とる じゃ ない です か 。
0839
,23,43: 彼 は 酒 を 知ら ず 、 タバコ を 知ら ず 、 映画 を 知ら ず 、 ダンス を 知ら ず 、 パチンコ を 知ら ず 、 女 を 知ら ず 、 しかも 飽く こと なく 校門 を くぐり 必ず 教室 に 出席
^
し とる よ 。
1000
,13,50: 平中 日記 を 見 て も 、 その 内容 は 必ずしも 花々しい 恋愛 談 で は なく 、 相手 に 逃げ られ たり 、 体 よく 捌か れ たり 、 と ゞ の つまり は 「 物 も 云 は で やみ に けり 」 とか 、 「 煩 は
^
し と て 男 やみ に けり 」 とか 云う 風 な 終り を 告げ て いる 挿話 が 随分 ある 。
1171
,3196,5: 二 人 兄弟 で 下宿
^
し とん なさる 」
稼ぎ出す
(稼ぐ.出す)
延べ語数:
8
0052
,52,35: 私 は ただ 自分 の 菲才 を 知っ て いる から 、 人 より は すくなく 寝 て 、 そして 人 より は 多く の 金 を 作品 の ため に 使い 、 作品 が
^
かせぎ 出し た 金 は 一銭 も 残そ う と し なかっ た だけ だ 。
0053
,894,19: 自分 の 学資 や 食費 や 小遣い が 結局 芸妓 の 媚 という もの を 道具 に 使っ て
^
稼ぎ 出さ れる 儲け の 中 から 出 て いる と 思う と 、 何 か たまらなく て 自分 の 力 で 学資 や 食費 や 小遣い を 稼ご う と し た の で ある 。
0600
,131,22: 夫 は その 職場 に 時間 外 の 居残り 勤務 まで やっ て 、 一家 の 生活 費 を 一 人 で
^
稼ぎ 出さ ね ば なら ない 。
0838
,3,11: この 種 の 鼻 を 持つ 人 は 、 金 を
^
稼ぎ 出す 力 は 持っ て い て も 、 常に 散じ て しまう 人 で ある 。
0849
,267,34: そして メーカー の 近代 化 も タカ の 知れ た もの で ある し 、 売人 も 当節 は 背広 に 靴 の イデタチ に なっ た が 、 その 新しい 服装 代 を
^
稼ぎ だす の が 精 一 パイ と いう ほど の 業績 で ある らしい 。
0947
,1646,45: あなた たち の 聖家族 の なか へ は 、 はいれ ない 女 な の … … ドイツ へ ヴァイオリン の 勉強 に 行っ て い た とき 、 戦争 で 日本 から 金 が 来 なく なっ た ので 、 生活 費 と 月謝 を
^
かせぎ だす ため に 、 手っとりばやい バイト を し て い た 時期 が ある の よ 。
0951
,108,6: それで 、 自分 で 学費 を
^
稼ぎ だそ う と 思っ た ん だ ね 。
0993
,2842,131: あれ から 敏行 が 会社 の 株式 を ゴマ 化 し た とか で 牢屋 に 入っ て 一 年 半 ばかり 、 小笠原 さん や 、 横田 など の 言う と うり に なっ て 、 ずい 分 いろんな 目 に あっ た の 、 しまいに 敏行 を 助ける 金 を つくる ため だ と いう ので 、 千葉 の 方 へ 行っ て 芸者 に 出 たり まで し た の よ 、 それから 銀座 の 方 で 、 割烹 料理 屋 に つとめ たり 、 しまいに 秩父 の 方 の 、 その セメント 山 の 事務所 の 留守番 を やらさ れ たり 、 それで 敏行 が やっと 牢屋 から 出 て き た か と 思う と 病気 に なっ て ね 、 その 入院 の 費用 を
^
稼ぎ 出す ため に 、 また 銀座 へ 戻っ て 、 する 中 に 、 敏行 の 病気 が 治っ た と 思っ たら 、 あの 人 は 別 の 女 の 人 と 行方 知れ ず に なっ て 、 その後 横浜 に いる と いい ます けど ね 、 セメント 会社 の 方 は 、 いつの間にか 横田 が 社長 の よう な こと に なっ て … … この 六 、 七 年 を ふり 返っ て みる と 、 ホント に 言う に 言い きれ ない ひどい 目 に あっ て き た わけ な の 。
居畳む
(居る.畳む)
延べ語数:
8
0044
,148,17: そんな 事 が あっ て みれ ば 、 両親 も もう 新 銀 町 に は
^
居 たたま れ なかっ た 。
0068
,351,11: 私 は あれ を 思い 、 これ を 思い 、 殆ど
^
居 たたま れ ぬ 思い で 、 もう一度 、 桂子 の 家 を 出 て 、 姉 の もと に いっ た 。
0141
,22199,17: 佃 と の 結婚 生活 が もて なく なっ て 、 佃 と の 家庭 に も
^
居 たたま れ ず 、 さりとて 、 まだ 離婚 し て しまう 決心 も でき ず 、 ふらつい て い た とき 、 素子 が 伸子 の 前 に あらわれ た 。
0508
,161,11: ゆうべ は 私 もう 腹 が たって 腹 が たって
^
居 たたま れ ない 様 だっ た 。
0508
,1347,24: 目 の 前 に 其の 魂 を 何処 か へ 置き忘れ て 来 た 様 な 顔 が 出る と 、 其処 に
^
居 たたま れ ない 程 不愉快 に 情なく 成っ て 、 重 三 が 此那 で 有れ ば 有る 丈 お 関 は 否応なしに 自分 と 一緒 に する に 違い ない と 云う 事 が 動か せ ない 事 の 様 に 思わ れ た 。
0508
,1444,18: そして いつ でも 引き合い に お 関 と お 久美 さん が 出 て 、 蕙子 が
^
居 たたま れ ない 程 種々 有る 事 ない 事 、 お 久美 さん の 噂 に まで 話 は 拡がっ て 行っ て 、 来 た 者 の 帰っ た 後 で は きっと 、
0508
,1508,2: ほんとに
^
居 たたま れ ない わ 、 私 。
0527
,81,43: 急 に ざわめき たった 家中 は 、 電話 の はげしい ベル の 絶間 ない 響 と 、 急 に ひどく なっ た 雨 の 騒々し さ に 満たさ れ て 、 書斎 に 物 を 書い て 居る 主人 と 娘 は
^
居 たたま れ ない 様 に あちこち あるき 、 主婦 は 何 か 考え に 沈ん だ 様 に し て じいっと 椅子 から 動か なかっ た 。
盛り上る
(盛る.上る)
延べ語数:
8
0036
,229,18: いや 、 たしかに 乳房 と いっ て も いい くらい 、 武田 さん の 胸 は 肉 が
^
盛り 上っ て い た 。
0059
,340,98: 主人 は 小柄 な 風采 の 上ら ぬ 人 で 、 板場 人 や 仲居 に 指図 する 声 も ひそ びそと 小さく て 、 使っ て いる 者 を 動かす より も まず 自分 が 先 に 立っ て 働き たい 性分 らしく 、 絶えず 不安 な 眼 を しょぼつか せ て チョコ チョコ 動き 、 律儀 な 小心 者 が 最近 水商売 を はじめて うろたえ て いる よう に 見え た が 、 聴け ば もう それ で 四 十 年 近く も 食物 商売 を やっ て いる と いい 、 むっちり と 肉 が
^
盛り 上っ て 血色 の 良い 手 は 指 の 先 が 女 の よう に 細く 、 さすが に 永年 の 板場 仕事 に 洗わ れ た 美し さ だっ た 。
0141
,5705,39: 素子 の 、 京都 風 な 受口 の 小麦 肌色 の 顔 や 、 そこ から 伸子 を 見 て いる 黒い 二つ の 棗 形 の 眼 、 くつろい だ 部屋 着 の 胸元 を ゆたか に
^
もり 上ら せ て いる 伸子 より 遙 に 成熟 し た 女 の 胸 つき など を 眺め て い て 、 伸子 は 不思議 に たえ ない 心持 に なっ た 。
0508
,31,47: 髪 を 洗っ た と 見え て 長く ば あっ と 散らし て いつも の 白い ダブダブ を 着 た 膝 を 崩し て 居る ので 二つ の ムク ムク し た 膝頭 や それ から 上 の 所 が 薄い 布 の 中 で はっきり
^
盛り 上っ て 居 て 、 ゆるい 胸 の 合わせ 目 から 日焼け の し た 堅い 胸 が クッキリ と 出 て 居る 様子 は 、 まだ 漸う 十 五 六 の 小娘 の 様 に 無邪気 らしく て 、 とても 蕙子 より 二つ も 三つ も 年 を 重ね た 人 と は 見え なかっ た 。
0564
,253,12: それ が 次第に 大きく 脹らみ 、 額 や 頬 に 肉 が
^
盛り 上っ て き 、 眼 も かっと 見開か れる と 、 怒っ てる の だ 。
0566
,157,34: 神社 の 境内 を ぬける 道 の ほとり で 、 そこ に 大きな 枯木 が あっ て 、 上方 の 枝 は 切り取ら れ てる 幹 に 、 ところどころ 、 太い 瘤 々 が
^
盛り 上っ て い た 。
0577
,219,6: その どよめき が 、 次第に
^
盛り 上っ て き て 、 火災 は 一 粁 ほど 先 まで 迫り 、 昼間 の よう に 明るく なり まし た 。
1039
,46,8: 腋 下 の 傷口 の 肉 が 少し
^
盛り 上っ て いる に 過ぎ ない 。
吹き出す
(吹く.出す)
延べ語数:
8
0036
,201,8: そして 、 自分 から おかし そう に
^
噴き だし て のけ反ら ん ばかり に からだ ごと 顔 ごと の 笑い を 笑っ た が 、 たった 一つ 眼 だけ 笑っ て い なかっ た 。
0053
,4119,6: いつも の 小田 なら 、
^
噴き だす ところ だ が 、 小田 は にこり と も せ ず 、 その 記事 を ながめ て い た 。
0054
,2736,18: 豹 吉 は あっけ に 取ら れ た 、 腹 が 立つ と いう より 、 むしろ
^
噴き だし たかっ た 。
0059
,270,3: 家人 は
^
噴き だし ながら 降り て 行っ た 。
0075
,172,8: 「 ぷ ッ 」 と 新聞 記者 は
^
噴き だし て 「 恋愛 事件 だって 。
0691
,218,9: 三 人 の 考古 学者 は あと で
^
噴き だし て 、 語り合っ た 。
1101
,403,7: 熔岩 が ガス の 力 で 激しく
^
噴き ださ れる 時 に できる 「 ガラス 繊維 」 な の で ある 。
1101
,408,24: 地下 の 王国 に 住ん で いる この 女神 は 、 非常 に 嫉妬 深く 、 いちど 怒る と 、 山 は 火 を
^
噴き だす 。
食い違う
(食う.違う)
延べ語数:
8
0027
,79,21: 自分 の 幸福 の 観念 と 、 世 の すべて の 人 たち の 幸福 の 観念 と が 、 まるで
^
食い ちがっ て いる よう な 不安 、 自分 は その 不安 の ため に 夜々 、 転 輾 し 、 呻吟 し 、 発狂 しかけ た 事 さえ あり ます 。
0088
,187,39: その 証拠 に は 、 駅 を 下り て 千早 館 へ 向っ た 若い 者 の 数 と 、 それ が 引返し て 来 て 汽車 に 乗っ て 行っ た 者 の 数 と が 、 うんと
^
喰い 違っ て いる って 、 駅員 さん は 言っ とる が のう 。
0144
,1174,10: この 事情 が 、 デレンコフ の 収支 を 次第に 激しく
^
喰い ちがわ せる 。
0250
,84,13: 社会 の 現実 の 進み 方 と 、 これら の 民法 は どんなに
^
喰い 違っ て い た だろ う 。
0984
,55,38: 八百屋 の 店 さき から 乞食 が 大根 を 一 本 ぬすん だ という 事件 に し て も 、 それ を 見 た 人 、 聞い た 人 の 認識 や 報告 は 、 それぞれ に かなり
^
食い ちがう もの です 。
0987
,1849,22: ( この 言葉 と 、 司会 者 及び 一同 の 置か れ て いる 立場 や 気分 と が 、 不意 に
^
喰い ちがっ て 一同 シーン と なる 。
1074
,511,53: 今度 もし 新た に 風習 を 作り出そ う という の なら ば 、 少なくとも 私 たち の 生産 を 制約 し た 天然 の 条件 を 考慮 に 入れ て 、 せめて は 月 と 盆 踊 、 五月 節供 の 柏餅 と 、 柏の葉 の 伸び 方 の 関係 ぐらい は 、
^
喰い ちがわ ぬ よう に し たい もの で ある 。
1138
,72,17: 押し 冠 さる よう な 恐し い 沈黙 の 中 に 、 京 姫 は 妙 に
^
喰い 違っ た 心持 で 、 いきなり 自分 の 眼 隠し を 除 り まし た 。
吹き晒す
(吹く.晒す)
延べ語数:
8
0013
,268,24: 半 病人 の 家 の 者 が 、 白い ガーゼ の マスク を 掛け て 、 下 の 男の子 を 背負い 、 寒風 に
^
吹き さらさ れ て 、 お 米 の 配給 の 列 の 中 に 立っ て い た の だ 。
0095
,1483,11: 二 人 は 、 飛行場 の まん中 で 、 寒風 に
^
吹き 曝さ れ ながら 立ち話 を 始め た 。
0276
,7,50: 第 二 次 世界 大戦 によって 、 日本 の ファシズム 権力 が われわれ の 運命 に 加え た 破壊 力 は 激しく て 、 日本 の 女性 が 自分 ひとり として は つましく のぞん で いる 片隅 の 幸福 さえ も 、 世界 歴史 の 大通り の 上 で
^
吹き さらさ れ て いる こと が 誰 に も 実感 さ れ て 来 て いる 。
0505
,575,33: ややもすれば 、 飛び そう に 浮足立っ て 居る 、 頭 に 合わ ない 帽子 を 右手 で 押え 片方 の 手 に 杖 を 持っ て 、 細い 毛脛 を 痛い ほど
^
吹き さらさ れ ながら 真直 な 道 を 栄蔵 は さぐり 足 で 歩い て 行っ た 。
0612
,1979,16: ああ 、 門出 の とき から 、 すでに この 子 は こんな 冷たい 風 に
^
吹き さらさ れる の か … … 。
0621
,278,8: 彼 の 身体 は 忽ち その 風 に
^
吹き さらさ れ て 透明 に なり 、 四方 の 風 は ゴウゴウ と 吹き 通り 、 すでに 風 だけ が はりつめ て いる の でし た 。
0762
,211,14: 水 に ぬらし た から で は なく 、 乾い て 、 風 に
^
吹き さらさ れ て 、 ザラザラ 痛い から 魚の目 な の だ 。
1103
,50,18: 樹 は もちろん 一 本 も なく 、 千島 から アリューシャン にかけて の 烈しい 風 に 、 いつも
^
吹き さらさ れ て いる 恐し い ところ で ある 。
見誤る
(見る.誤る)
延べ語数:
8
0010
,163,11: 本気 に 私 の 姿 を 浮浪 者 の それ と
^
見 誤っ た らしい 。
0060
,6111,41: 並行 し て 着手 し た 基本 設計 と 仕様 検討 の 進捗 状況 を 睨ん で い た 古山 は 、 困難 を 充分 予測 し て い た はず の 互換 ベーシック 開発 に 要する 作業 量 を
^
見 誤っ て い た こと に 、 早く も この 時点 で 気付かさ れ た 。
0759
,6027,17: せつ子 の 手腕 は 非凡 で ある が 、 彼女 が 往々 相手 の 力 を
^
見 あやまる の も 事実 な の で ある 。
0785
,113,12: 台所 の 主権 を あずかる オタネ 婆さん も 生国 の 毒茸 を
^
見 あやまる よう な こと は ない 。
0790
,784,24: いずれ 加 十 が なんと かし て もらえる こと は その 瞬間 から 既定 の 事実 で 、 人見 も 小栗 も それ を
^
見 あやまる 筈 の ない 出来事 でし た 。
0835
,154,55: だいたい 浮浪 者 で 窃盗 常習 者 の 両 名 と 、 そういう 人間 と 承知 で 取引 きし て いる ヤミ 屋 と の 取引 です から 、 普通 人 の 常識 や 生活 に 当てはめ て 訪問 の 時間 が 妙 だ という の は 、 むしろ 彼ら の 生活 の 真相 を
^
見 あやまる ばかり で 、 彼ら の 供述 が 世間 の 常識 に 反し て い て も 彼ら の 特殊 な 流儀 に 於 て ツジツマ が 合っ て い た 方 が 、 むしろ 嘘 が なく て ホンモノ の 供述 で ある らしい という 考え方 も 成り立つ だろ う と 思い ます 。
0986
,117,7: 大野 シロウト は これ で 、
^
見 あやまる こと が 、 よく ある から ねえ 。
1042
,18,25: 我執 に 囚われ て 、 弾力 性 を 失っ た 「 こわばる 心 」 と なっ て は 、 仏 を 見失い 、 法 を
^
見 誤る 。
取り除く
(取る.除く)
延べ語数:
8
0003
,2170,4: 圧制 や 束縛 が
^
取り のぞか れ た ところ に はじめて 芽生える 思想 で は なく て 、 圧制 や 束縛 の リアクション として それら と 同時に 発生 し 闘争 す べき 性質 の 思想 です 。
0004
,498,4: 圧制 や 束縛 が
^
取り のぞか れ た ところ に はじめて 芽生える 思想 で は なく て 、 圧制 や 束縛 の リアクション として それら と 同時に 発生 し 闘争 す べき 性質 の 思想 です 。
0670
,50,5: そういう 凄 がり 文章 を
^
取り のぞく と 、 たいがい の 探偵 小説 は 二 分の 一 ぐらい の 長 さ で 充分 で 、 その 方 が スッキリ 読み 易く なる よう に 思わ れる 。
0698
,76,2: 植込み を
^
取り のぞけ ば 二 人 の 距離 は 二 間 か 三 間 の 近 さ で あっ た 。
0786
,689,22: 特に オカネ の 殺さ れ た 部屋 で は 中央 の タタミ を あげ 、 ネダ の 板 を 一 枚 ずつ
^
取り のぞい た 。
0824
,301,41: 難 を 云え ば 、 いささか 小柄 の 点 だけ だ が 、 色 あくまで 白く 、 形 あくまで 整然たる ヘルプ 紳士 として は 、 ヨーロッパ の 貴顕 ほど の 柄 は なく とも 、 佐々木 小次郎 から 武 骨 を
^
取り のぞい た 程度 の 柄 は もたせ たい もの で あっ た 。
0991
,83,22: その ため に は 、 私 ども は 今後 戦争 を ひきおこす 原因 に なり そう な こと を 、 できる かぎり
^
取り のぞい て いく つもり です 。
1175
,1224,36: 僕ら 二 人 は 同じ 被害 者 で あり 、 現在 で も ある 意味 で は 同じ 脅威 に さらさ れ て いる わけ な のに 、 二 人 の 努力 は その 脅威 を
^
取り のぞい て 平和 を 取戻す 方向 に は むけ られ ず 、 お互い を 傷つけ 合う こと ばかり に そそが れ て いる の です 。
し治す
(為る.治す)
延べ語数:
8
0002
,483,49: と 言う の が 、 やっと で 、 いそい で おい と まして 、 道 々 、 涙 が あふれ て 来 て 、 顔 が だめ に なっ た ので 、 いったん お家 へ 帰っ て 、 洗面 所 で 顔 を 洗い 、 お 化粧 を
^
し 直し て 、 また 出かけよ う として 玄関 で 靴 を はい て いる と 、 お母さま が 、 出 て い らし て 、
0004
,223,15: 私 は 、 一 年 に 二 回 ずつ 破産 し て は また 出発
^
し 直し て 生き て 来 て い た わけ で ある 。
0062
,53,18: だが 屋根裏 部屋 から 『 科学 サロン 』 を 引っ張り だし て 、 わざわざ タイプ ・ イン
^
し 直し た の は 、 そんな なつかし さ から で は ない 。
0062
,868,10: ただし もう一度 一 から はじめる つもり で きれい に デザイン
^
し 直せ ば 、 マイクロ コンピューター を 使っ て かなり の こと が できる 。
0098
,854,8: しかし 、 定 っ た こと に 感心
^
し 直さ ない よう なら 定 っ た こと は 腐る 。
0622
,100,45: 天皇 制 だの 、 武士 道 だの 、 耐乏 の 精神 だの 、 五 十 銭 を 三 十 銭 に ねぎる 美徳 だの 、 かかる 諸々 の ニセ の 着物 を はぎとり 、 裸 と なり 、 ともかく 人間 と なっ て 出発
^
し 直す 必要 が ある 。
0858
,99,44: 天皇 制 だの 武士 道 だの 、 耐乏 の 精神 だの 、 五 十 銭 を 三 十 銭 に ねぎる 美徳 だの 、 かかる 諸々 の ニセ の 着物 を はぎとり 、 裸 と なり 、 ともかく 人間 と なっ て 出発
^
し 直す 必要 が ある 。
0985
,2256,55: その 、 それでは 誠 、 だから 、 つまり 、 お前 も 認め て いる の だ 、 左翼 も 右翼 も ひっくるめ た 国民 全部 に 、 広い 意味 で の 戦争 責任 の 自覚 —— そこ から 来る 反省 —— つまり 、 何もかも 御破算 に し た 上 で わし 等 は 出発
^
し 直さ なく て は 、 日本 の 再建 は 出来 ない と 私 は ——
這い出る
(這う.出る)
延べ語数:
8
0002
,160,17: 蛇 も 、 私 と 同様 に お 父上 の 逝去 を 悲しん で 、 穴 から
^
這い 出 て お 父上 の 霊 を 拝ん で いる の で あろ う という よう な 気 が し た だけ で あっ た 。
0003
,142,9: 朦朧 と し た 気持 で 、 防空壕 から
^
這い 出 たら 、 あの 八月 十 五 日 の 朝 が 白 々 と 明け て い た 。
0508
,1116,32: と 云う 声 を 夢 の 様 に 聞き ながら お 久美 さん は 両手 を しっかり 握り 合わせ て 化石 し た 様 に 夕闇 の 葉陰 から 音 も なく
^
這い 出る 中 に 立っ て 居 た 。
0785
,605,5: 抜け道 どころか 、 蟻 の
^
這い でる 隙 も ない よう に 念 を 入れ て 造っ た もの だ 」
0785
,606,3: 「 蟻 の
^
這い でる 隙 も ない よう に 。
0849
,40,18: 裏 と 表 に 毒消し と 芸者 の 本拠地 が 土地 の 聖山 の まわり を 蟻 の
^
這い でる 隙間 も なく 取りまい て いる の だ 。
1142
,130,40: お 菊 が 指 を 挙げ て 指す 方 を 見る と 、 子分 の 者 に 率い られ た 足軽 が 五 人 三 人 ずつ 、 江島屋 の 店 を 遠廻し に し て 、 蟻 の
^
這い 出る 隙間 も なく 堅め て いる で は あり ませ ん か 。
1171
,3121,0:
^
這い 出る の に 苦労 を する らしく 、 しきりに もがい て いる 。
見つけ出す
(見つける.出す)
延べ語数:
7
0088
,625,18: これから もう一度 廻っ て み て 、 この 迷路 館 が 用意 し て いる 地獄 島 を
^
見付け ださ ね ば なら ない ん です 」
0317
,18,49: 某 誌 が 軍部 御用 の 先頭 に 立っ て い た 時分 、 良人 や 息子 や 兄弟 を 戦地 に 送り出し た あと の さびしい 夜 の 灯 の 下 で あの 雑誌 を 読み 、 せめて そこ から 日本 軍 の 勝利 を 信じる きっかけ を
^
みつけ 出そ う と し て い た 日本 の 数 十 万 の 婦人 たち は 、 なに も 軍部 の 侵略 計画 に 賛成 し て い た から で も なけれ ば 、 某 誌 の 軍国 調 を 讚美 し て い た から で も ない で あろ う 。
1041
,309,47: 六 〇 年代 の 終り ちかく に なっ て 、 blowing the mind ( 心 を 爆発 さ せる ) という 言葉 が ヒッピー の 旗印 に なる の だ が 、 これ の プロトタイプ を 、 ビート の たとえば ジョン ・ クレロン・ホルムズ の なか に 、
^
みつけ 出す こと が できる 。
1041
,1271,31: なに もの に も たよら ず に 精神 を 独立 さ せ 、 その 独立 の なか から 、 なに だ か は わから ない けれども なに か 新しい もの を
^
みつけ 出そ う という 絶叫 が ブルース に なっ た 。
1041
,1723,17: Doing Your own thing ( 自分 自身 の こと を する ) こと によって 自己 を
^
みつけ 出し 、 人間 の 生命 と は どの よう な こと な の か を ひとりひとり が 体得 し て 悟り 、 その あと で ひとまず の 結論 が 、 「 YEAH !
1132
,8,46: —— 何 を 隠し ましょ う 、 私 桜井 作楽 は 、 その 桜井 屋 の 血統 の 者 で 、 枕 を 商う 稼業 は 廃 し まし た が 、 家 に 伝わる 旧記 の 中 から 、 この 奇怪 至極 な 話 を
^
見付け 出し まし た ので 、 幹事 今 八郎 さん に お願い し て 、 皆様 に 御 披露 する 次第 で ござい ます 」
1142
,41,3: その 結果
^
見付け 出し た の が 、 枝 から もぎ取っ た ばかり の 、 桃 の 実 の よう な ナイーヴ な 娘 、 その 名 も お 桃 の 方 という の でし た 。
引っ張り合う
(引っ張る.合う)
延べ語数:
7
0062
,1814,8: 似 たり 寄っ たり が 足 を
^
引っ張り 合う 消耗 な 混乱 は 、 ユーザー の 意欲 を 萎え させ 、 文化 圏 の 成長 を 妨げる 。
0087
,2194,14: 帆 村 と 検事 と が 、 左右 から その 、 紙片 を
^
引張り 合っ て 覗い た 。
0141
,5077,20: アストージェンカ の 室 の 机 の 上 で 小包 を ほどい て 、 伸子 と 素子 と は 、
^
ひっぱり 合う よう に し て その 美しい 柿 の 絵 の ある 和紙 木版 刷 の 表紙 を もつ 天金 の 本 を 眺め た 。
0505
,395,21: 十 二 時 過 まで 、 何かと 喋っ て 居 た 三 人 は 、 足ら ぬ 勝 の 布団 を
^
引っぱり 合っ て 寝 に つい た 。
1055
,22,21: 屋内 で 子供 が 向かい合っ て 坐り 、 互に 足 を のばし て 足 の 裏 を 合わせ 、 両手 を
^
引っぱり 合い ながら 、
1171
,2522,3: 両方 から
^
引っぱり 合う の か 」
1171
,2902,10: 老若男女 が 綱 を にぎっ て 、 エイヤエイヤ と
^
引っぱり 合う 。
引きずり下す
(引きずる.下す)
延べ語数:
7
0055
,2280,31: そんな 無駄 な お喋り を 、 信吉 が ペラペラ と 続け て い た の は 、 実は 薄井 を 本来 の 俗物 の 地位 まで 、 自分 と 共に
^
ひきずり 下し たい という 天邪鬼 から で あっ た 。
0627
,234,4: 首筋 を つかん で
^
引きずり 下し て 、 火 タタキ を 持た せ て 玄関 前 へ 見張り を さ せ 、 自分 も 見張っ て いる 。
0627
,240,3: なん べ ん
^
引きずり 下し て も 、 ソッ と 寝床 へ もどっ て しまう 。
0697
,199,25: 他郷 の 者 が 薬師堂 に 奉納 額 を かける と は 馬庭 念 流 を 侮辱 する もの だ と 、 その 額 を
^
ひきずり 下し て 念 流 の 額 を あげる ため に 、 師匠 に は 隠し て 門弟 一 同 馬庭 を 脱出 、 伊香保 に 向っ た の で ある 。
0789
,353,5: いっぺん 積み込ん だ もの を
^
引きずり 下し て 、 全部 改めて み た が 、 更に 奥 の 部屋 々 々 へ 走り 、 政子 に 指図 し て 、 あれ を 倒し 、 これ を ひろげ 、 ひ ッ くり返し たり 、 まくっ て み たり 、 タタミ が 帳面 の よう に めくれる もの なら 、 それ すら も タンネン に めくり かね ない ほど 気 ちがい じみ て い た 。
0795
,381,4: ガッタンゴットン 荒れ 放題 に
^
ひきずり 降す ん でしょ う 。
0795
,509,21: 彼女 が 病気 の オヤジサン を 大八車 に 荒 ナワ で しばりつけ て 坂道 を 大いに 荒っぽく 手心 し ながら ガッタンゴットン
^
ひきずり 降し た こと だって 、 要するに ただ 運動 です ね 。
引きずり回す
(引きずる.回す)
延べ語数:
7
0042
,83,18: レヴュ 小屋 通い を し て いる ところ を 、 不良 少年 に 目 を つけ られ 、
^
ひきずり 廻さ れ た あげく 、 暴行 さ れ 、 発覚 を おそれ て 殺さ れ た の で あろ う 。
0144
,737,6: そして 、 馬鹿げ た 仕事 で
^
ひきずり 廻さ れ 、 馬鹿げ た 悪態 で 辱 しめら れる 小僧 で あっ た 私 は 、 大きく なっ た 時 に は 、 これら の 人々 を 助け 、 正直 に 彼等 の 役に立と う と 云う おごそか な 誓 を 立て た の で あっ た 。
0708
,107,0:
^
ひきずり 廻さ れ 、 アッ と 驚かさ れ て ばかり いる 家来 ども に も 、 ウチ の 大将 は 偉い の か 、 半 キチガイ の 乱暴 者 に すぎ ない の か 、 信長 が 三 十 に なっ て も 、 まだ 確たる 見当 は つか ない の だ 。
0708
,240,13: 家来 たち は 慌て ふためき 、 信長 に 有無 を 云わ さ ず
^
ひきずり 廻さ れ 、 ふと 気 が つく と 戦争 が すみ 、 戦争 に 勝っ て いる 。
0732
,1351,10: 明日 は 自分 の 本営 だ から 、 存分 に
^
ひきずり 廻し て やろ う と 考え て いる 。
1136
,229,29: その 指紋 は 実に 、 夢子 を 殺し た ぺ ーパーナイフ の 柄 に まで 付い て い た こと を 思う と 、 寿美子 の 魅力 に
^
引ずり まわさ れ ながら も 、 小杉 卓二 は 時々 わけ の わから ぬ 身ぶるい を 感ずる の です 。
1153
,398,31: 世間 は さわがしく 、 東京 で は 日比谷 原頭 の 焼 打ち 事件 、 神戸 で は 伊藤 公 の 銅像 を 倒し 、 その 首 に なわ を かけ て
^
ひきずり 回す 騒ぎ も あっ た 。
存じ上げる
(存じる.上げる)
延べ語数:
7
0732
,3214,16: 「 東京 へ 御 遷座 の 由 、 おめでたき 儀 で 、 慶賀 の 至り に
^
存じ あげ ます 」
0732
,3223,7: 「 これ は 有り がたき シアワセ に
^
存じ あげ ます 。
0781
,612,19: 「 あなた の お 仕事 によって 、 尊敬 す べき 頼 重太郎 の お 名前 は 以前 から よく
^
存じ あげ て い まし た よ 。
0866
,1747,6: 「 え ゝ 、 先 から
^
存じ あげ て い ます の 。
0986
,828,20: 先生 の 方 で は 御存じ ない でしょ う が 、 私 の 方 で は 、 方々 で よく
^
存じ あげ て おり ます 。
1073
,2621,54: … … その 良 持 様 も 世 を 去ら れ 、 ふと 、 稀 に 淋し むこ と も お ざり まし た ところ 、 思いがけない 、 御子 の 御 成人 を 今 、 眼 の あたり に 拝 し て 、 この 爺 は 、 思い も 千々 に 、 むかし 懐かしゅう
^
存じ あげ て おり ます もの を 」
1114
,367,13: 「 あなた 様 の こと は あなた 様 の こと 、 わたくし の
^
ぞんじ 上げる ところ で は ござい ませ ぬ 。
当たりまえる
(当たる.まえる)
延べ語数:
7
0635
,63,54: 芝居 の 客席 を 暗く し て 、 芝居 の 見物 より も 、 御 自分 の 演技 の 方 に いそがしい 、 そういう 新風 が 流行 し て いる そう だ から 、 この 山奥 の 小僧 の 着眼 は 、 私 の 目 に は 新風 だ が 、 山奥 で は
^
当り まえ な の かも 知れ ない 。
0658
,23,19: 要するに 無意味 な ヨッパライ で 、 酒 という もの は 本来 無意味 な の だ から 、 それ が
^
当り まえ だ 。
0658
,134,23: 然し 、 すくなくとも 、 芸術 家 自体 にとって は 、 芸術 の 長 さ と 人生 の 長 さ が 同じ こと は
^
当り まえ で は ない か 。
0739
,175,67: 田中 英光 の よう に 、 秋風 の 身 に しむ 季節 に 、 東北 の 鳴子 温泉 など ゝ いう ところ へ 、 八 ツ ぐらい の 子供 を つれ て 、 一 人 ションボリ 中毒 を 治し 、 原稿 を 書く べく 苦心 悪 闘 し て い た の で は 、 病気 は 益々 悪化 し 、 死に たく なる の は
^
当り まえ だ 。
0759
,1780,2: いかにも
^
当り まえ な お嬢さん タイプ の 娘 で ある 。
1073
,4403,13: これ くらい は 、 年貢 として も 、 取上げ て やる の が
^
当り まえ だ 」
1073
,6570,4: 「 それ は もう
^
当り まえ です 。
焼け爛れる
(焼ける.爛れる)
延べ語数:
7
0600
,18,9: 黒焦げ に 干 乾び てる 胴体 、 皮膚 が
^
焼け 爛れ てる 頭蓋骨 、 ばらばら に なっ てる 肋骨 、 折れ 曲っ てる 四肢 、 所々 に 、 腕 や 脛 が にゅっと 突き 立っ て いる 。
0600
,32,4: ばかり で なく 、
^
焼け 爛れ た 死体 の 髑髏 や 肋骨 や 腕 や 脛 が 、 ふらり と さ迷い 出 て くる の だ 。
0600
,102,25: 病苦 の 中 に ある 母 に 向っ て も 、 看病 疲れ の 姉 に 向っ て も 、 あの タンク の 中 に
^
焼け 爛れる 死骸 に 向っ て も 、 それ は 言っ てる の で あろ う 。
0600
,397,1:
^
焼け 爛れ た 死体 の 堆積 の 中 から 、 白骨 の 手 が 一 本 にゅっと 突き出 て いる 。
0697
,240,29: たとえば 神功 皇后 や 竹内 宿禰 なぞ の 時代 、 犯人 を 探す に クガタチ と 称し 熱湯 に 手 を 入れ させ 、 犯人 なら 手 が
^
焼け ただれる 、 犯人 で なけれ ば 手 が ただれ ない と 称し て 、 これ が 公式 の 裁判 として 行わ れ て い た よう な 時代 で ある 。
1037
,2554,9: 既に 私 の 顔 の 皮膚 は 黒褐色 に
^
焼け 爛れ 、 やがて 鼻腔 や 、 眼窩 から も 出血 する よう に なる 。
1133
,36,21: 始めて 見 た 右 半面 は 、 左 半面 の 玲瓏 と し た 美し さ に 似 ず 、 赤黒く
^
焼け 爛れ て 、 見る 眼 も 恐ろしい 引 釣り だらけ の 顔 だっ た の です 。
燃え広がる
(燃える.広がる)
延べ語数:
7
0577
,153,3: それ が もしも
^
燃え 拡がっ て い たら 、 椎の木 は 危 い ところ でし た が 、 十 戸 ばかり で 止み まし た 。
0613
,335,13: しばらく 水 を かけ て い た が 、 消える 面積 より は
^
燃え ひろがる ほう が 速い 。
0745
,86,32: しかし 、 そもそも の 発火 が ガソリン の 引火 で あり 、 つづい て ドラム カン に 引火 し て 爆発 を 起し 、 発火 と 同時に 猛烈 な 火勢 で
^
燃え ひろがっ て 処置 なかっ た もの らしい 。
0905
,33,22: 一隅 を 照らす 光 の よう に 、 一つ の 火 が 他 の 火 に 呼びかける よう に 、 次々 に
^
燃え ひろがる 火 で なく て は なら ない 。
0905
,35,17: 一つ の 小さな 小さな 火 が 、 一つ の 小さな 火 に 燃え うつり 、 点々 として
^
燃え ひろがる 火 で なく て は なら ない 。
1114
,442,58: 村人 ら は 自分 の 放け た 火 を 消し 出し た が 、 生憎 の 追風 に は もう 手 の 尽し よう も なく 拡がっ た 火の手 は 、 四方 から 暗い 煙 と 、 粉 を 吹く 火の手 に かわり 、 墨汁 の よう な 一 面 の 煙 は もう 行く ところ まで
^
燃え 拡がら なけれ ば 、 おさまら ない ふう だっ た 。
1144
,81,18: 水 の 面 一 パイ の 避難 船 です が 、 まだ さすが に この 辺 まで は
^
燃え 拡がら ず 、 明日 の 運命 を 知ら ぬ 江戸 の 町人 達 は 、 さすが 不安 に さいなま れ ながら も 日本橋 、 築地 あたり は 、 まだ 立退き の 支度 も し て はおり ませ ん 。
崩れ落ちる
(崩れる.落ちる)
延べ語数:
7
0521
,24,38: もう 、 ゆ だ ん の なら ない 大波 が 立っ て 、 汀 から 、 八 九 尺 の 上 まで 飛び あがっ て から 、 投げつけ られ た 様 に 、 砂 の 上 に
^
くずれ 落ちる 。
0989
,2703,52: 若宮 … … … … ( フラフラ 身体 が ゆれ はじめ 、 視線 が 全く 空虚 に なり 、 顔 中 に 油 汗 を 流し 、 それでも 舟木 を 見守っ た まま 、 しばらく 立っ て い た が 、 やがて 、 クタッ と なり 、 床 の 上 に
^
くずれ 落ちる )
0989
,2985,17: ( ノド も 叫 けん ばかり に 絶叫 し て 、 房代 の 肩 の 上 に
^
くずれ 落ち て 、 倒れる )
0995
,1635,33: 村 子 ( 目 を すえ て いる ) … … 三 間 あっ た として も よ 、 よしんば … … その 、 そこ を 掘り 通せ ば 、 どうせ 、
^
くずれ 落ち た 土 だ から 、 固く は ない から ——
1172
,946,12: その 中 、 がっくり と 爺さん は 、 踏台 から 地面 に
^
くずれ 落ち た 。
1172
,1495,8: 心 の 中 の 何 か が 、
^
くずれ 落ち て 行く の を 感じ ながら 、 私 は 身体 を 反らせ 、 じっと 吉良 兵曹 長 の 眼 に 見入っ た 。
1174
,3228,10: と 立ち上っ た 瞬間 、 よろめい て 畳 に
^
くずれ 落ち た 。
掛け降りる
(掛ける.降りる)
延べ語数:
7
0442
,6,10: 彼 は 軈て 、 ドタドタ 勢 よく 階 子 を
^
かけ 降り ざま 、 玄関 に 出 た 。
1171
,2559,37: もう一度 は 晴天 だっ た が 、 もう 直ぐ 火口 に 達する 時 に 小 爆発 が 起き て 、 火口 に い た 何 百 という 登山 客 が 、 算 を 乱し て 急坂 を
^
かけ 降り た 。
1171
,4122,6: 五郎 は 小高い 場所 から
^
かけ 降り た 。
1173
,231,33: 何 か 荒廃 し た 感じ が ふと 宇治 の 嫌悪 を そそっ た が 、 彼 は 背 を 揺り 上げる と そのまま 扉 を 身体 で 押し 、 階段 を 一気に
^
かけ 降り て い た 。
1173
,1341,30: 何故 と は なく 全身 に 凝縮 し た 感じ が 起っ て 、 無意識 に 軍刀 の 柄 を 押え 、 宇治 は 堤 の 斜面 を 辷り ながら
^
かけ 降り た 。
1173
,1343,21: 女 は ぼんやり 柱 に も たれ て 河面 を 眺め て い たら しかっ た が 、 堤 を
^
かけ 降りる 気配 に 驚い て 鋭く 振り むい た 。
1174
,3924,11: 退屈 し て いる らしく 、 小径 を 登っ たり 、
^
かけ 降り たり し て い た 。
褒め称える
(褒める.称える)
延べ語数:
7
0082
,1966,52: 村人 にとって 、 もの を いう 木 や 、 いいつけ た 用事 を し て くれる 甲虫 や 、 知ら ない うち に 告げ口 を する 雀 や 、 歌 を うたう の が 上手 な 柱 など は 、 はじめ の うち こそ ふしぎ ふしぎ と 手 を うっ て 、
^
ほめ たたえ た けれども 、 それから 時 が たつ と 、 そういう もの に は 、 どうしても 親しめ なかっ た 。
0618
,67,48: 若い ながら も 師 の 骨法 を すべて 会得 し 、 さらに 独自 の 工夫 も 編みだし た ほど の 師匠 まさり で 、 青 ガサ や フル 釜 と 技 を 競っ て オクレ を とる と は 思わ れ ぬ と 師 が 口 を きわめて
^
ほめ たたえ た ほど の タクミ で あり ます 」
0619
,71,15: だから この 老 夫婦 は それ 以来 常に 私 を 賞揚 し 口 を 極めて
^
ほめ たたえ て い た そう で 、 私 にとって は 思い も よら ぬ こと で あっ た が 、 ところが ここ の 娘 の 一 人 が 私 の 組 の 生徒 で 、 これ が 誰 より マセ た 子 だ 。
0822
,451,4: 敵 の 霊泉 を
^
ほめ たたえ た 計略 が だんだん 図 に 当っ て き た の でしょ う か ナ 。
1041
,38,16: グライムズ 先生 は これ を 非常 に うれしく 思い 、 母親 の グラディス に 伝え て
^
ほめ たたえ 、 校長 の J ・ D ・ コール に も 話し て おい た 。
1132
,42,17: そして 、 大きい 眼 、 可愛らしい 唇 —— いやいや 、 そんな 目鼻立ち など を 、 月並 に
^
褒め 称える よう な 顔 で は なく 、 見る 者 に 眼 も 鼻 も 唇 も 意識 さ せ ない 、 パッ と 咲い た よう な 美し さ で あっ た と 言っ た 方 が 適切 でしょ う 。
1148
,197,15: 私 は 併 し 『 呪い の 曲 、 結婚 ラプソディ 』 の 出来栄え を
^
ほめ 称える ため に この 話 を 申し上げる の で は あり ませ ん 。
崩れ始める
(崩れる.始める)
延べ語数:
7
0073
,24,50: 同じ 形 の 、 たいへん 背 の 高い 工場 が 、 六 万 坪 という 広い 区域 に 一定 の あいだ を おい て 建て られ て いる ところ は 殺風景 そのもの で あっ た し 、 それ に このごろ に なっ て 壁 は 風雨 に うた れ て
^
くずれ はじめ 、 ところどころ に 大きく 穴 が あい たり 、 屋根 が まくれ あがっ たり 、 どう 見 て も 灰色 の 化物 屋敷 の よう に 見える の だっ た 。
0918
,634,27: ところが 、 二 十 世紀 に いたっ て 、 ある 一定 の 約束 を もっ た 古典 的 な 音楽 様式 が 、 いろいろ の 形 において
^
崩れ はじめ た の で ある 。
0932
,6,19: そして この 事 から 、 人間 が 個人 生活 だけ を 守る という 生き方 が 、 その 根柢 から
^
崩れ はじめ た と いえる 。
1005
,187,6: 枝 の 上 の 雪 が
^
崩れ 始めれ ば 、 もう 雪景色 は おしまい で ある 。
1101
,543,17: 不連続線 が 、 太平洋 の この 水域 の かなた に 現れ て くる と 、 天気 は
^
崩れ 始める 。
1172
,1033,9: 洞窟 に こもっ た 話し声 が 、 騒然と
^
くずれ 始め た と 思う と 、 出口 近く の 卓 から 、 調子外れ の 歌声 が 突然 起り 、 そして それ に 和す いろいろ の 声 が それ に 加わっ た 。
1173
,657,21: 高城 が 戻っ て しまっ て から 暫く 緊張 し て い た 心 が 、 今 に なっ て
^
くずれ 始め て 来 た 。
撫すり付ける
(撫する.付ける)
延べ語数:
7
0060
,9650,0:
^
ぶし つけ な 質問 に 耐え 、 心 を 揺らし ながら それでも 私 の 狂気 と 付き合っ て 下さっ た 方々 に 、 ただただ 頭 を 深く たれ て お礼 と お詫び を 申し上げ ます 。
0551
,294,5: 私 は 花子 の
^
ぶし つけ な 信頼 を 有難く 思う 。
0575
,75,9: その 大きな 眼 付 の 無表情 と も 言える
^
ぶし つけ な 平静 さ が 、 八重子 を 夢 の 中 の よう な 気持 に さ せ まし た 。
0586
,166,16: 彼女 は ちらっと 眼 を 挙げ た だけ だっ た が 、 秦 は 少しく
^
ぶし つけ な ほど 彼女 を 見守っ た 。
0866
,3111,6: 「 たいへん 、 先生 に は
^
ぶし つけ な こと を 申しあげ た よう です 。
1073
,1078,7: 秀 郷 は 、 彼 の
^
ぶし つけ な 視線 に 、 不快 を おぼえ た の か 、 やがて 、 馬 の 説明 を 終る と 、 こう 叱っ た 。
1153
,683,20: … … それ は ともかく 私 は 、 いま 非常 に 進退 きわまっ て いる ん だ が 、 はなはだ
^
ぶし つけ ながら 、 私 の 体 を 質 にとって 内地 へ 連れ て 帰っ て もらえ ない でしょ う か 。
流行り始める
(流行る.始める)
延べ語数:
7
0060
,7248,20: やがて 年下 の 小学生 の あいだ でも 、 彼 の 指導 の もと に ラジオ 作り を 試みる の が
^
はやり はじめ た 。
0210
,32,63: その 歴史 的 な 亀裂 の 間 から 、 肉体 派 小説 論 、 中間 派 小説 論 が 日本 小説 の フィクション 性 を 主張 し て 湧き出 た が 、 その 文学 の 空虚 な 実体 が あき られ て 、 記録 文学 の 流行 を 導き出し 、 その 目新し さ も 忽ち 古び て 現在 で は 実名 小説 が
^
はやり はじめ た 。
0315
,5,6: ちょうど 便乗 という 言葉 が
^
はやり はじめ た 時分 、 これ まで 東京 の 街 々 に あふれ て い た やすい タクシー も だんだん 姿 を 消し はじめ た 。
0333
,28,23: 時期 を ひとしく し て 、 天皇 の 一族 と その 宮中 生活 について 、 あれ や これ や の 記事 が
^
はやり はじめ た 。
1008
,53,19: ちょうど その ころ に 、 文芸 で は ありのまま の 現実 を 描写 する と 称する 自然 主義 が
^
はやり 始め た し 、 思想 の 上 で は 個人 主義 が 私 たち を 捕え た 。
1041
,1555,32: フレッド ・ ジンネマン の 『 ハイヌーン 』 について は 、 危機 の なか における ノン ・ ヒーロー ( 英雄 的 なら ざる 人物 ) の 勇気 を たたえ 、 当時 すでに
^
はやり はじめ て い た ノン ・ コミットメント とか 非 参加 的 傍観 者 の 価値 観 を 批判 し た もの だ 、 という 説明 が なさ れ て い た 。
1139
,23,28: その後 間もなく 、 御 維新 の 瓦解 と共に 、 身分 も 扶祿 も 御破算 に なり 、 綾 麿 は 阿部 川町 の 借家 に 、 その 頃
^
流行り 始め た 牙 彫り の 内職 を し ながら 、 浜 へ 行っ て 英語 で も 稽古 を しよ う か 、 それとも 思い切っ て 身 を 落し て 、 人力 でも 曳い て 楽 に 暮そ う か —— と 、 そんな 事 を 考え て いる の でし た 。
訴え掛ける
(訴える.掛ける)
延べ語数:
7
0060
,3868,46: 新 シリーズ の 発表 にあたって 日本電気 は 、 「 業務 について の 知識 さえ あれ ば 、 ややこしい コンピューター の 専門 知識 が なく て も 誰 でも 自由 に 使いこなせる こと が 、 コンピューター 、 とりわけ オフィス コンピューター の 理想 で ある 」 と
^
訴え かけ た 。
0060
,7940,19: マイクロソフト の ベーシック を 売り込み 、 CP / M の 果たす 役割 を OEM 先 の メーカー に
^
訴え かけ て いる あいだ 、 松本 の 胸 に は そうした 思い が 澱 の よう に 積み重なっ て い た 。
0062
,248,17: 「 どう やっ たら うまく 」 と の こだわり は 、 そもそも 「 誰 に 何 を
^
訴え かける の か 」 と の 根源 的 な 問い に 変化 し て 枝 雀 を 救っ た 。
0141
,15407,20: まるで 、 カウンター の まわり に 動い て いる 人々 に 、 自分 の うけ て いる 損害 を
^
訴え かけ でも する よう に 視線 を およが せ ながら 、 マネージャー は 大仰 に こめかみ の ところ へ 手 を あてがっ た 。
0221
,16,62: ふりがな を つけ て も 意味 の よく のみこめ ない よう な 漢文 調 で 書か れ た 感想 の 間 に 、 英 詩 が 原文 の まま 引用 さ れ て いる という 風 で 、 一種 の 婦人 政客 で あっ た 彼女 に は 、 婦人 大衆 の 日々 の 現実 に おり 入っ て その 自覚 に
^
訴え かけ て ゆく よう な 真実 の 社会 性 は めざめ て い なかっ た 。
0549
,15,11: その くせ 、 その 全体 が 、 しきりに 何 か を
^
訴え かけ て くる 。
0947
,2991,8: すっかり 取乱し て 、 サト子 に なにか
^
訴え かける の だ が 、 サト子 は 言う こと が ない ので 、 口 を つぐん で い た 。
上げ掛ける
(上げる.掛ける)
延べ語数:
7
0060
,1299,9: 取材 を 終え た あと 、 腰 を
^
上げ かける 日本電気 支配人 、 渡辺 和也 に 、 もう一度 日電 に 新しい 種 を まき 、 企業 内 ベンチャー を 繰り返し て み たい か と 問う た 。
0098
,1903,26: 一昨日 鶴岡 の 多 介 屋 で 一泊 し て いる 折 の こと 、 さて 今朝 は 帰ろ う と 思っ て 腰 を
^
上げ かける と 、 S 市 から 二 人 の 有望 な 大 地主 の 青年 が 嫁 見立 に 来る 。
0578
,351,8: 保科 哲夫 は 、 左手 を 少し
^
あげ かけ て 、 また それ を 下し 、 立ち止っ て 、 敏子 を じっと 見 まし た 。
0590
,454,5: おれ は 祝杯 を
^
あげ かけ た が 、 また 腰掛 の 上 に くず 折れ て しまっ た 。
0783
,345,4: 板 を 二 枚
^
あげ かけ て 一 枚 は 下 へ 落し た が 、 中 に 見える の は 朱 に そまっ た 死体 で あっ た 。
0947
,118,9: 青年 は モジモジ し ながら 、 腰 を
^
あげ かけ た 。
1072
,8371,11: 「 … … はっ 、 はい 」 越前 守 は 、
^
上げ かけ た 腰 を 、 また 、 ぺたんと 、 地 に 崩し て しまっ た 。
痩せ衰える
(痩せる.衰える)
延べ語数:
7
0054
,1001,38: 食糧 危機 だ なんて 言葉 は 嘘 な ん だ な —— と 思い ながら 、 運ば れ て 来 た カレーライス を 食べ て いる と 、 黝 ぐろいむくみがむくんで 、 水 が 引い た よう に
^
痩せ おとろえ た 十 六 、 七 の 薄汚い 少女 が 、 垢 と 泥 が 蘚苔 の よう に へばりつい て いる 跣 足 の まま 、 フラフラ と はいっ て 来 た 。
0088
,861,15: そこ に 上半身 を 起し て いる 死神 の よう な 顔 を し た
^
痩せ 衰え た 男 。
0993
,3052,6: 金吾 は がっかり し て 、
^
痩せ 衰え て 東京 から 戻っ て き た … … いや 、 その後 も 、 三 年 に 一 度 、 また 二 年 に 一 度 といった ふう に 、 春子 さま は 落窪 の 方 へ ヒョックリ 現われ ちゃ 、 また 東京 へ 舞い戻る 、 という こと を 繰り返し て ござら し た が 、 その間 、 あの 方 も 東京 で 、 いろんな 目 に 会っ て い た よう で 、 時に よる と 、 ホント の 乞食 の よう に 落ちぶれ て 、 病気 に なっ たり し て やって来 たり 、 か と 思う と 、 とんだ 成金 の 奥さん み て え に 着飾っ て 、 ニコニコ し て やっ て 見え たり 、 また 時に よる と 、 妙 な 三 百 代言 み て えな ご 亭主 とも 旦那 と も つか ねえ 男 と 一緒 に やって来 たり 。
1000
,1086,19: 滋 幹 は 、 少しく 傾き かけ た 日 が あかく と 父 の 半身 を 照らし て 、
^
痩せ 衰え た 頬 が つや ゝ かに か ゞ やい て いる の を 見 ながら 、 それでも 敢 て 近寄ろ う と は せ ず 、 五 六 歩 離れ て 彳 んで いる と 、 父 が 小声 で 何 か ぶつ く 呟い て いる の が 聞え た 。
1013
,88,4: 見る 陰 も なく
^
瘠せ 衰え て 、 眼 が 落ち 凹ん で … … が 、 その 大きな 眼 が ほほえむ と 、 面長 な 眼 尻 に 優し そう な 皺 を 湛え て 、 眉 だけ は 濃く 張っ て いる 。
1013
,157,2: と
^
瘠せ 衰え た 頬 に 、 ポロポロ 涙 を 伝わら せ ながら 蒲団 に 顔 を 隠し て 、 枯木 の よう な 手 を 差し出し た 。
1151
,276,17: —— が 女 の 剛 情な の は 鉛 の 熱湯 でも いけ ませ ん 、 あんなに
^
痩せ 衰え て 、 今にも 倒れ そう に なり 乍 ら 、 阿 夜 子 は 到頭 口 を 割ら なかっ た の です 」
終わり掛ける
(終わる.掛ける)
延べ語数:
7
0040
,153,18: そして 人々 が 漸く この こと の 非 を 悟っ た 時 に は 、 もう 戦争 は
^
終り かけ て い た 。
0062
,3225,21: 編集 部 に いちゃもん を 付け て 実際 に 打ち切る 前 に 、 オレ の 中 で この 連載 は すでに
^
終わり かけ て い た 。
0141
,13770,11: 伸子 は 、 そろそろ 父 の 頭 の マッサージ を
^
終り かけ た 。
0784
,43,3: 食事 を
^
終り かけ た ところ へ 、
0988
,3506,43: しかも 私 は その 場 に 居 合わし た と は 言い ながら 、 鬪爭 は 地上 の 燒跡 で 行わ れ 、 その間 私 は 壕 の 中 に 居り 外 へ 出 て 行 つた 時 に は 、 一切 が
^
終り かけ て い た 所 だ つたの だ 。
0989
,1046,23: 花札 の 勝負 は 既に かなり 長時間 つづけ られ た もの で 、 その 何 年 目 か の 最後 の 回 が
^
終り かけ た ところ 。
1072
,3026,3: 年 は
^
終り かけ た 。
食べ過ぎる
(食べる.過ぎる)
延べ語数:
7
0034
,181,6: その 代り 使い から 帰る と
^
食べ すぎる と いう ので 、 香の物 は 恐 し くま ずく 漬け て ある 。
0034
,182,8: 香の物 が まずい と 、 お 粥 も
^
食べ すぎ ない だろ う という 心 の 配り 方 です 。
0081
,395,5: それから 、 君 が たくさん
^
たべ すぎ て も 叱ら ない よ 」
0307
,173,15: 忍耐 強く て 立派 です が 、 日本 の 人 は お 魚 を あまり
^
食べ すぎる らしい 、 魚 は 口 を きき ませ ん 、 口 を きか ない 魚 を あまり 食べ 過ぎる から 、 日本 の 人 は あまり 口 を きか ない 」 と いっ て おり ます 。
0307
,173,34: 忍耐 強く て 立派 です が 、 日本 の 人 は お 魚 を あまり 食べ すぎる らしい 、 魚 は 口 を きき ませ ん 、 口 を きか ない 魚 を あまり
^
食べ 過ぎる から 、 日本 の 人 は あまり 口 を きか ない 」 と いっ て おり ます 。
0842
,363,6: もっとも 私 が 初対面 に
^
食べ すぎ た せい も あっ た 。
1174
,4379,3: バナナ を
^
食べ 過ぎ て 、 下痢 患者 が すこし 出 た 。
疲れ過ぎる
(疲れる.過ぎる)
延べ語数:
7
0027
,479,2: あんまり
^
疲れ すぎ て 、 顔 が ほてっ て 、 かえって 眠れ ない ん だ 。
0691
,639,1: 「
^
疲れ すぎ た から 、 明日 は 休み たい が 」
0759
,4539,2: そして 、
^
疲れ すぎる と 、 尚さら 寝つか れ なく なる 今日 このごろ を 考え て 、 あるいは 、 死期 と まで は いか なく とも 、 再起 不能 の 状態 に 近づい て いる の で は ない か と 思わ れる の で あっ た 。
0980
,33,4: つづけ て 歩く と
^
疲れ すぎる ので 、 その あいだ 、 一 度 か 二 度 は 乗り もの に 乗り ます 。
0980
,40,6: もちろん 、 あまり たくさん 歩い て
^
疲れ すぎる と 、 かえっ て いけ ない ば あい も ある が 、 しかし その ば あい も 、 その 疲れ が いったん おさまれ ば 、 同じ こと が 自分 の うち に 起き た こと に 気づく 。
0980
,113,15: したがって 、 あなた が 気持 よく 遠く の 道 を 歩く ため に は 、
^
疲れ すぎ ない うち に 休み 、 休み すぎ ない うち に 歩き だす の が 、 いちばん かしこい 方法 で ある こと を 知る という こと です 。
1172
,599,22: そして 、 私 は 、 吉良 兵曹 長 の 中 に 住む 鬼 を 、 理解 する に は 、 あまりに も
^
疲れ 過ぎ て いる 。
壊れ掛かる
(壊れる.掛かる)
延べ語数:
7
0026
,231,40: あれ は 昭和 十 六 年 の 暮 で あっ た か 、 昭和 十 七 年 の 正月 で あっ た か 、 とにかく 、 冬 で あっ た の は たしか で 、 僕 は 店 の
^
こわれ かかっ た 椅子 に 腰 を おろし 、 トンビ の 袖 を はね て テーブル に 頬杖 を つき 、
0084
,80,6: そして 彼ら は 、 牧場 の
^
壊れ かかっ た 小屋 の 方 へ 、 わいわい いい ながら 流れ て いっ た 。
0141
,15985,0:
^
こわれ かかっ て 歪ん だ 木製 の 洗面 台 が 片隅 に たっ て いる 。
0141
,15988,4: 歪ん だ もの 、
^
こわれ かかっ た もの 、 そして 、 恐ろし げ な 壁 が ある だけ だ 。
0985
,1439,2: 誠
^
こわれ かかっ た 犬 小屋 が ある でしょ う 、 畑 の 隅 に 。
0988
,484,24: 廊下 の 突き 當 り に 、 階上 に あがる 階段 が 有る から 、 あ が つて 行き かける と 中途 に 、
^
こわれ かか つ た 椅子 や テーブル を 積み上げ て 遮 斷 し てあつ たり 、 木札 の か かつ た ドア が 有る から 開けよ う と する と 釘付け に なつ て い たり 、 反 對 に 、 ドア も なに も 無い 入口 が 有る ので 入 つて 行く と 、 ガラン と し た 室 の 、 窓 の 部分 が 壁 ごと ゴボッ と 大穴 が 開い て い て 、 いきなり 青空 が 見え 、 風 が 吹き こん で 來 たり し た 。
0988
,1882,20: スタジオ と 言 つて も ケチ な もの で 、 外部 から は わから ず 、 見 た ところ 、
^
こわれ かか つ た よう な 唯 の 西洋 館 です 。
受け継ぐ
(受ける.継ぐ)
延べ語数:
7
0772
,61,10: 没落 し た 主家 の 顧客 を 誰 に 遠慮なく
^
受け つぐ こと が でき た し 、 自ら 足 を 棒 に し て 、 新しい 顧客 を 開拓 し た 。
0868
,73,18: お 宅 の お子さん 方 は 、 その 点 、 あなた から 直接 なに もの か を
^
受け つぐ こと が できる わけ です が 、 一般 日本 の 家庭 で は 、 これ まで 、 そういう 意味 で の し つけ は まつ たく ゼロ とい つて も よい くらい です 。
0884
,15,58: 新劇 協会 の 運動 は 、 様々 な 事情 で 長く は 続か なかつ た が 、 最初 菊池 の 手 を 離れ 、 ついで プリマドンナ 伊沢 蘭奢 が 病死 する に 及ん で 、 協会 は 解散 し た けれども 、 私 と 岩田 は 、 関口 と 語ら つ て 、 その 研究所 だけ を
^
承け 継ぐ こと に し た 。
0908
,59,31: ここ で は すでに ゾルゲル の イロニー で は 盛り きれ ない もの 、 弁証法 的 主体性 が 、 その 論理 的 根幹 と なっ て 、 新しい バトン を
^
受け つぐ べき 課題 を 提出 する と 云う べき で あろ う 。
0918
,1334,12: それ は 、 シカゴ の 哲学 者 ジョン ・ デュウイ に
^
受け つが れ て 初めて 、 大 都会 の 高層 建築 の よう な 、 ジュラルミン 金属 の 輝き すら が 感じ られる もの と なっ て くる の で ある 。
1073
,5851,19: … … 生き残っ た 者 の 災難 と は いえ 、 こんな 大 争い を 自分 一 個 に
^
うけ 継い で 、 一体 、 どう なる こと だろ う 」
1076
,212,24: 是 が 器物 として 利用 せら れ た の も 年 久しい 事 で あろ う のに 、 あんな 古い 記録 の 次々 と
^
承け 継が れ て い た ばかり に 、 近世 に なる まで 依然として 一種 の 珍奇 で あっ た 。
逃げ散る
(逃げる.散る)
延べ語数:
7
0693
,34,13: 一 匹 も つら ない うち に 、 道具 一式 おき 忘れ て
^
逃げ ち ま や がっ た 。
0822
,356,9: 多く の 家来 は みんな 皇子 を すて て
^
逃げ 散り まし た 。
0839
,181,9: その 証拠 に 、 五 人 の 学生 は
^
逃げ 散っ て いる 。
1073
,1876,5: これ は 、 諸国 へ
^
逃げ 散っ た 手下 の 一 人 から 、 直 かに 、 聞い た こと だ から 」
1073
,6031,21: 討ち 洩らさ れ た 貞 盛 の 郎 従 は 、 蜘蛛 の 子 みたい に 、 山地 の 方 へ
^
逃げ 散っ た 。
1073
,6277,23: ばらばら と 、 彼 の 影 へ 向っ て 、 礫 が 飛び 、 同時に 、 蜘蛛 の 子 の よう に
^
逃げ 散る 跫音 が 、 夜 の 街 へ 散らばっ た 。
1076
,1378,25: 浜 へ 引 寄せ て から 人々 立寄り 打殺し た けれども 、 其鼠 の 残り ども 悉く 陸 へ 上り 、 南部 秋田 領 まで
^
逃げ 散り 、 苗代 を 荒し 竹 の 根 を 食い 、 或は 草木 の 根 を 掘り 起し 、 在家 に 入り て 一夜 の うち に 五穀 を 損なう こと 際限 な かり し 。
満たし得る
(満たす.得る)
延べ語数:
7
0660
,111,10: 人 の 魂 は 、 何 物 によって も
^
満たし 得 ない もの で ある 。
0779
,873,2: 私 は
^
みたし 得 ぬ 心 に 足 おもく 別館 へ 戻り まし た 。
0838
,179,74: 忠義 という 修身 上 の 言葉 、 女 大学 的 に 説明 の 行き とどき うる 言葉 は 形式 的 で 、 本当に 充実 し た 内容 が ない の が 普通 で ある が 、 献身 という の は 情愛 の 自然 に 高まり 発し た 内容 が あっ て 、 経済 的 に 女 を 従属 せしめ て いる 男 にとって 、 男 を ハラ ワタ から ゆりうごかし 、 男 を
^
みたし うる 力 は 、 女 の 献身 に こす 何 物 も あり 得 ない もの で ある 。
0852
,561,23: すぐれ た 娼婦 は 芸術 家 の 宿命 と 同じ こと 、 常に 自ら 満たさ れ て は いけ ない 、 又 、
^
満たし 得る 由 も ない 。
0909
,50,40: カント の 理性 を 導火 と し 、 フィヒテ の 自我 を 爆薬 と し 、 ルッソー の 自然 を 坑道 と し 、 フランス 革命 の 七月 に ハイネ たち が 北海 の 浪 を 焔 を もっ て
^
充たし うる と まで 叫ん で 爆発 せしめ た あの 情熱 が 、 かく も はやく 燃焼 し つくし 、 一 かたまり の 底 あつい 灰 と 化 しよ う と 誰 が 考え え た で あろ う 。
0988
,2028,19: 戰爭 の ため に 全く 空白 に なつ て い た 生活 —— 青年 が 自分 の 生活 を
^
充たし 得る 一切 の 事 がら の ピン から キリ まで の こと を 、 大急ぎ で 同時 的 に 詰め込ん で いる と 言 つた 調子 で ある 。
1041
,3165,17: しかし 、 ほんの わずか な 人々 が 生産 に たずさわる こと によって 大 多数 の 需要 を
^
みたし うる 社会 の 利益 分配 組織 を つくりかえ て しまう と 、 収入 は かならずしも 生産 的 努力 の 結果 で は なく 、 むしろ 人 が 生まれ た とき から 死ぬ まで 自動的 に 常に 存在 する 当然 の 権利 に ちかく なる 。
近づき得る
(近づく.得る)
延べ語数:
7
0641
,10,11: さ すれ ば 、 文学 の 本質 に も 、 やがて
^
近づき うる で あろ う 。
0642
,921,62: 然し 、 ヤス子 さん 、 地位 も 学 も ない 私 如き 者 の こと です から 、 私 の かかわりあっ た 御 婦人 も 御 同様 、 学 も 理想 も 気品 も ない 方々 ばかり で 、 これ は ひとえに 敗戦 による タマ モノ でしょ う 、 あなた の よう な 高貴 な 、 また 識見 高い 御 婦人 に
^
近づき 得る など ゝ は 、 夢 の よう な 思い な の です よ 。
0765
,86,14: 彼 が 彼女 の 家 の 近く まで 行き ながら 、 戸口 まで
^
近づき 得 なかっ た 理由 の 一つ は 、 まだ 彼 に 多少 の 抑制 力 が 残っ て い て 、 うっかり する と 、 彼女 に 肉慾 的 な 申 出 を する らしい 自分 を 警戒 し た から で は ない か と 思う 。
1072
,4725,20: 化物 と 、 異名 の あるか れ が 、 最期 と 知っ て 、 怒っ た 顔 は 、
^
近づき 得 ない もの だっ た 。
1072
,8350,14: が 、 越前 は 、 すでに 再び 、 かれ の 側 へ も 余り
^
近づき 得 ない 一役 人 を 持 し て い た 。
1076
,419,41: 大 八 島 の 旧 国 の 中 に も 、 数多く の 久米 または 久見 の 地 が あり 、 その 中 の 二 、 三 は 内陸 の 山間 で ある が 、 他 の 多く は 海 から
^
近づき 得る 低地 で あっ て 、 今 も 稲田 が よく 稔る 古い 土着 の 地 で あっ た 。
1104
,3,10: もっとも 、 近年 まで は 、 一般 の 人々 が
^
近づき 得る 氷河 は 、 ほとんど アルプス の 氷河 に 限ら れ て い た 。
逃げ上る
(逃げる.上る)
延べ語数:
7
0507
,157,37: 食物 に 我 を 忘れ て 居 た 鶏 共 は 、 不意 に 敵 の 来襲 を うけ て どう する 余地 も なく 、 けたたましい 叫び と共に バタ バタ と 高い 暗い 鳥屋 に
^
逃げ 上ろ う と ひしめき合う 。
1050
,120,18: どうして いい か わから ない ので 、 妻 の 手 を とっ て 、 崖山 の 方 へ
^
逃げ のぼっ て いく と 、 崖 くずれ の ところ が ある 。
1073
,7537,36: 介 ノ 藤原 尚 範 は 、 国 庁 の 印 を 、 使い を以て 、 将門 の 陣 へ 送り 、 自分 は 妻子 を つれ て 、 風 の よう に 都 へ
^
逃げ のぼっ た 。
1073
,7904,31: 東 八 ヵ国 の 官衙 から 、 蜂 の 子 の よう に 叩き 出さ れ た 国司 や 府 生 たち が 、 やがて 、 命からがら 、 都 へ
^
逃げ 上っ て 来 て は 、
1073
,7970,29: —— という の は 、 都 を 立つ 前 から 、 かねて 貞 盛 が いい さ と し たり 、 また 、 坂東 の 国司 たち が 、
^
逃げ のぼっ て 来 て は 、 吹聴 し ちらし た “ 将門 禍 ” の 誇張 が 、 余りに 効き すぎ て い た 結果 、 将門 旋風 の 波長 は 、 今や 、 極端 な “ 将門 恐怖 ” を ひき 起し 、 将兵 たち は 、 家 を 立つ に も 、 駅路 の 軍旅 の あいだ も 、 将門 将門 と 、 口 に する たび 、 悪魔 に 憑かれ た よう な 怯え を 募ら せ て い た 。
1150
,151,12: 妹 の 愛子 に 助け られ て 、 真夜中 の 阿蘇山 に
^
逃げ 登り 、 裏山 を 越し て 、 何 ん とか し て 東京 へ 引 揚げよ う と し た の です が 、 その 時 もう 悪者 の 手 が 廻っ て 、 祖父 と 妹 は 、 阿蘇山 の 噴火口 の 前 で 、 数 十 人 の 悪者 の 包囲 に 陥っ て しまい まし た 」
1150
,249,25: 義弟 鬼頭 九八郎 の 性格 から 、 まもなく この 事 ある を 予見 し て 、 悪 者共 に 追わ れ て 命からがら 阿蘇山 に
^
逃げ 登る 前 、 予備 の 九つ の 鍵 を バラバラ に し て 、 とっさ の 間 に 、 どんな 人 も 想像 の でき ない 方法 で 隠し て しまい まし た 。
与え合う
(与える.合う)
延べ語数:
7
0192
,245,34: 美しい もの を 感じ たい わたし たち の 気持 、 やさし さ を 受けとり たい わたし たち の 人間らし さ 、 そういう もの が わたし たち 自身 の 表現 を もつ こと なく 、
^
与え あう こと が なく 、 肉体 の 文学 や やくざ の 世界 の 物語 の ど ぶ の 中 に 流さ れ て しまう と し たら 何 と 悲しい こと でしょ う 。
0213
,11,21: 若い 二 人 は 、 その 異常 な 別れ の 夜 に 、 互 の 愛 を 互 の うち に
^
与え あわ ず に い られ ない 熱情 に つき 動かさ れ た の で あっ た 。
0647
,370,10: 私 たち は すでに 肉体 以上 の もの を
^
与え 合っ て い た 。
0647
,372,6: 肉体 から 先 の もの を
^
与え 合い 、 肉体 以後 の 憎しみ や 蔑み が すぐ 始 って い た の だ 。
1041
,883,30: アパラチア 山中 の 厳しい 生活 者 たち の 状況 は 、 表面 的 に は 黒人 と 似 て い て 、 おたがいに 、 音楽 の うえ で 影響 を
^
あたえ あっ た 。
1041
,3243,12: ボク たち も ディラン も 、 おたがいに 相手 に なに か を
^
あたえ あっ た 。
1076
,799,6: そうして 互いに 有力 な 暗示 を
^
与え 合っ て いる 。
眺め渡す
(眺める.渡す)
延べ語数:
7
0186
,11,7: 宮本 顕治 の 文芸 評論 を
^
ながめ わたす と 、 いくつ か の 点 に 心 を ひか れる 。
0231
,373,22: 樋口 一葉 の 小説 は 、 今 なお 多く の 人々 に 愛せ られ て いる し 、 明治 文学 を
^
眺め 渡し た 時 、 婦人 作家 として 彼女 くらい 完成 し た 技術 を 持っ て い た 人 は なかっ た 。
0320
,66,74: 天皇 が 戦争 責任 を 負う に たえ ない 人物 で ある こと が 証明 さ れ 、 彼 の 一族 で ある 皇族 が 生活 の 経済 的 基盤 を 闇屋 に 負っ て いる 実情 と 、 ファシスト や テロリスト で あっ た 者 が 、 「 建設 期 に 入っ た から 」 と 、 それなり の 「 建設 活動 」 を 進行 さ せ て いる 事実 と を
^
眺め わたし た とき 、 人民 の 権利 という もの について 無量 の 思い が あり ます 。
0368
,59,27: 時 の 推移 を 感じ 、 私 は 視線 を うつし て 、 前後 左右 に 待っ て いる 閲覧 人 の どっさり の 顔 を
^
眺め わたし た 。
0391
,19,15: マルクス = エンゲルス 全集 、 レーニン 全集 、 スターリン の 論文 集 と 三つ を
^
眺め わたす と 、 その 文体 に まで も 人民 解放 の 歴史 の 足どり 、 社会 主義 の 実現 と 発展 の あゆみ が てらし 出さ れ て いる 。
0890
,208,17: 一身 の 浮き沈み を 放下し て 、 その よう な 眼 で あらためて 世 の 様 を
^
眺め わたし ます と 、 何 か こう 暗い 塗 籠 から 表 へ 出 た 時 の よう に 眼 が 冴え 冴え として 、 あの 建 武 の 昔 二 条 河原 の 落書 と やら に 申す 下 尅上 する 成出 者 の 姿 も 、 その 心根 の 賤 し さ を もっ て 一概に 見どころ なき 者 と 貶し め なみする 心持 に も なれ なく なり ます 。
1134
,11,28: 話し手 の 倉繁 大一郎 は 、 斯 う 物々しく 切出し て 、 その 効果 を 見極める よう に 、 左 し て 広く も ない 会場 を
^
眺め 渡す の でし た 。
耐え得る
(耐える.得る)
延べ語数:
7
0168
,108,8: すべて の 女性 が 生み の 痛苦 に
^
耐え うる よう に 。
0558
,377,4: ただ 、 それ に
^
耐え 得 られる か 。
0622
,31,7: 乏しき に 耐え ず 、 不便 に
^
耐え 得 ず 、 必要 を 求める ところ に 発明 が 起り 、 文化 が 起り 、 進歩 という もの が 行わ れ て くる の で ある 。
0858
,30,7: 乏しき に 耐え ず 、 不便 に
^
耐え 得 ず 、 必要 を 求める ところ に 発明 が 起り 、 文化 が 起り 、 進歩 という もの が 行わ れ て くる の で ある 。
0859
,83,12: 困苦 欠乏 に 耐える 日本 の 兵隊 が 困苦 欠乏 に
^
耐え 得 ぬ アメリカ の 兵隊 に 負け た の は 当然 で 、 耐乏 の 美徳 という 日本 精神 自体 が 敗北 し た の で ある 。
0926
,43,8: 意識 の 過剰 なる 知識 人 の 到底
^
耐え 得る もの で は ない 。
0986
,53,24: 今や 既に われわれ は 、 国民 として の 最後 の 関頭 に 立ち ながら 、 筆硯 を 事 と し て いる の に
^
耐え 得 ない の で あり ます 。
脱すり得る
(脱する.得る)
延べ語数:
7
0158
,155,62: 文学 が 、 社会 の 文化 生産 の 労作 で ある という 本質 を 理解 し て 、 作家 たち が 、 他 の 文化 関係 の 全 勤労 者 の 組合 と 連繋 を もつ 、 著作 者 として の 組合 を もつ なら 、 作家 の 社会 的 に あらわし うる 能力 は 「 文士 」 の 域 から 必ず
^
脱し うる で あろ う 。
0507
,69,46: 小作 を し ない で 暮す と 云う 事 は 農民 皆 が 皆 の 希望 だろ うけれ 共 、 地主 に 飼殺し に さ れ た 親達 は 又 それ と 同様 の 運命 を 子供 に 遺し て 、 その 苦しい 境遇 から
^
脱し 得る だけ の 能力 は 与え なかっ た 。
0767
,103,34: しかし ぼく は 内省 し て 見る と 考える 事 は 大人び た 事 を 考え て も 所せん 体形 ( 系 ) づけ られ た 行動 は 矢 張り 子供 の 域 を
^
脱し 得 なかっ た の です 」 ( 傍点 筆者 )
0767
,126,22: しかし 、 それ に つづい て 「 考え は 大人び て い て も 所詮 行動 は 子供 の 域 を
^
脱し 得 なかっ た 」 と 告白 し て いる の は 、 男女 関係 について マセ た 考え を もっ て い た が 、 所詮 大した こと は でき なかっ た 、 リーベ は 何 人 も い た わけ で は なく 、 人 が 見る ほど 悪い こと は し て い ない 、 という 自己 弁護 の 意味 で あろ う と 思う 。
0878
,92,73: 日本 の 「 狂言 」 は 、 この 意味 で 、 まさに 、 立派 な 「 ファルス 」 の 一 典型 で ある が 、 この ジャンル の 演劇 は 、 たまたま 、 民衆 の 、 自然 発生 的 な 、 安手 な 娯楽 的 催し に 端 を 発し がち で あ つて 、 文学 的 、 乃至 芸術 的 価値 の 点 で 、 多く は 、 低い 水準 を
^
脱し 得 ない の と 、 また 逆 に 、 現代 文学 の 不 必要 な 「 真面目 さ 」 が 禍 と なつ て 、 この 種 の ジャンル の 発展 を 妨げ て いる と も 考え 得る の で ある 。
1036
,13,18: 妻 も あの 凄惨 な 癌 病院 から 辛うじて 逃げ帰っ た が 、 漸く 目前 の 危機 を
^
脱し 得 た だけ で ある 。
1037
,2653,3: 辛うじて 危機 を
^
脱し 得 た よう な 緊迫 感 は 少し も ない 。
揺れ動く
(揺れる.動く)
延べ語数:
7
0141
,13195,11: 踊ら ない 伸子 と 素子 と は 、 音楽 とともに 絶えず
^
ゆれ 動い て いる 群集 の うし ろ で しばらく 見物 し て は 、 ぞろぞろ 流れる 人 どおり に まじり ながら 、 ヴェルサイユ 門 に 向っ て 歩い た 。
0603
,50,10: その たび に 、 椎 の 葉 と 凧 が
^
ゆれ 動く だけ で 、 凧 は そこ から は なれ ませ ん でし た 。
0603
,162,3: 凧 は
^
ゆれ 動い て 、 枝 から は なれ まし た 。
0988
,3616,5: グラグラ と 圓 陣 が
^
搖れ 動き 、 電 燈 の 光 が グルッ と 𢌞 つて 、 自分 たち の 足元 を 照らし た 。
0988
,5006,45: その間 、 短い 手紙 か ハガキ で もと 何 度 も 考え まし た けれど 、 次ぎ 次ぎ と いろんな 事 が あり まし て 、 居る 所 も 轉 々 として い まし た し 、 それ に かんじん の 僕 の 心 が
^
搖れ 動い て いる もの です から 、 手紙 など 書く 氣 が し ませ ん でし た 。
1041
,1247,57: ブラック ・ アメリカン の 思想 史 は 、 疎外 の なか で 耐える こと から はじまっ た の だ が 、 ただ ひたすら 耐える の で は なく 、 たとえば 両 腕 で 相手 の 攻撃 を かわし つつ 、 どこ か に 攻撃 用 の とらえどころ の ない 腕 が もう 一 本 、 自由 に
^
ゆれ 動い て いる よう な 、 そんな 耐え かた だっ た 。
1177
,992,5: から だ は 不安定 に
^
揺れ うごい た 。
生え揃う
(生える.揃う)
延べ語数:
7
0140
,4132,7: 伸子 は 自分 を まるで 羽根 の
^
生え 揃わ ない 不器用 な ひよ っ子 の よう に 感じ ながら 、 坐っ て い た 。
1005
,50,24: ことに その 表面 が 、 芝生 の よう に 刈り そろえ て 平面 に なっ て いる の で は なく 、 自然 に
^
生え そろっ て 、 おのずから 微妙 な 起伏 を 持っ て いる ところ に 、 何とも いえ ぬ 美し さ が ある 。
1005
,53,13: しかし その 結果 として 一 面 に 杉苔 が 生い育ち 、 むら なく
^
生え そろう という こと は 、 その 場所 に ちょうど よい 条件 が そろっ て いる こと を 示し て いる 。
1005
,65,24: 秋 ごろ に は 、 京都 の 杉苔 の 庭 と 同じ よう に 、 一 坪 くらい の 地面 に ふく ふく と
^
生え そろっ た 。
1005
,69,23: 昨年 は いくらか 出 た が 、 今年 は 比較的 多く 、 庭 の ところどころ に 半 坪 ぐらい ずつ 短い の が
^
生え そろっ て いる 。
1037
,1117,26: いつか 、 私 の 腋窩 に も 毛 が 生え 、 胯間 に は 、 臍 下 から 会 陰部 へ かけ 、 陰毛 が
^
生え 揃っ た 。
1072
,7982,100: 禍 因 は 遠く 、 前々 代 五 代 将軍 の 綱吉 の 治下 に 起っ て おり 、 人間 を 畜生 以下 の もの に 規定 し た 稀代 な 悪 政治 の もと に 、 お 袖 という 悲命 な 運命 児 も 生れ 、 お 燕 という 陽 な た を 知ら ない 宿命 の 花 の 胚子 も こぼさ れ 、 大亀 だの 、 阿 能 十 だの 、 三平 だの 、 お 島 だ の という 誇 悪 と 社会 反逆 を 快 と する 不良 の 徒 も 、 毒茸 の よう に 、
^
生え 揃っ て 来 た もの だっ た 。
開け切る
(開ける.切る)
延べ語数:
7
0139
,265,4: はっきり 梅雨 が
^
明け 切ら ない うち に また 召集 が 奥 の 村 々 へ かかっ た 。
0618
,841,16: オレ は 心 の 重 さ に たえがたかっ た が 、 袋 を 負う て
^
明け きら ぬ 山 へ わけ こま ず に も い られ なかっ た 。
0674
,121,23: 彼 は 直ちに 着物 を つけ て 四 郎 の 部屋 を た ゝ き 、 彼 を よびだし て 、 まだ
^
明け きら ぬ 丘 へ 登 つた 。
0774
,53,2: 夜 の
^
明け きら ぬ うち に どこ か へ 捨て て しまお う と 車 に ひい て 街 へ で た が 、 悪事 に は 馴れ て い て も 度 を 失う と 日ごろ の よう な 気転 が ない 。
1000
,853,37: 菅公 の 霊 が 始め て 姿 を 現 わし た の は 、 薨去 の 年 の 夏 、 或 る 月 の 明 か な 夜 、 五更 が 過ぎ て 天 が まだ 全く
^
明け きら ない 頃 、 延暦寺 第 十 三 世 の 座主 法 性 房 尊 意 が 四明 が 嶽 の 頂 に 於い て 三 密 の 観想 を 凝らし て いる 時 で あっ た 。
1072
,4186,15: 三 人 は 、 座 しき を とっ て 、 隅田 堤 の まだ
^
明け きら ない 水 と 空 を ながめ た 。
1076
,1475,22: あの 島々 の 鼠 害 も 、 決して 北 隣 の 奄美 群島 に 劣ら ず 、 ことに 小さな 離れ島 は 夙く
^
開け 切り 、 これ に 対抗 する よう な 自然 の 敵 も 乏しく 、 久しく 悩み 苦しん で い た と 見え て 、 久米島 ・ 伊平屋 の 二つ の 島 など で は 、 神 に 鼠 の 退治 を 祈願 し た 年々 の 祭文 の 二 百 数 十 年 前 の もの が 保存 せら れ て あっ た 。
吠え出す
(吠える.出す)
延べ語数:
7
0081
,138,18: と 、 とつぜん ポチ が 台 の 上 に おどり 上っ て 、 いや な 声 で
^
ほえ だし た 。
0081
,1610,12: とつぜん 、 わんわん と 、 崖 の 上 で 犬 が
^
ほえ だし た 。
0103
,226,11: この 時 露 路 の あちこち で 、 犬 が
^
吠え 出し まし て ござい ます 。
0570
,461,5: それから また 、 犬 が
^
吠え だし た 。
0845
,122,23: ところが ピストル が 火 を 吐い て 地上 に 落ち て から という もの 、 近所 の 犬 が そろっ て ウォーウォー
^
吠え だし た 。
1072
,2261,32: その うち に 、 ど たど た という 物音 が ひびき 、 すぐ 梯子 だ ん の 下 から 、 赤 螺 三 平が 、 二 階 へ 向っ て 、
^
吠え 出し た 。
1182
,1088,0:
^
吠え 出し た
掛け戻る
(掛ける.戻る)
延べ語数:
7
0071
,927,26: だから この 警報 を 聞い たら 、 大急ぎ で 、 反対 の 側 の 山かげ や 地 隙 に かくれる とか 、 または 本 艇 へ
^
かけ もどっ て 来れ ば 、 一 そう 安全 だ 。
0082
,3049,9: 山形 警部 は 、 出口 の 方 へ
^
かけ もどろ う と し た 。
0112
,1274,10: キイ キイ 千 世子 は 笑い ながら 茶の間 に
^
かけ もどっ た 、 H は 西洋 間 に 行っ た と 見え て そこ に は 見え なかっ た 。
0112
,1424,4: 大急ぎ で 部屋 に
^
かけ もどっ て も 、 何 に も する 事 の ない 千 世子 は ポ カン と あて の ない 目 つき を し て 庭 の 何と なし ほん がり し た 空気 の 中 に 段々 と 青く なり まさっ て 居る 葉 の 輝き なんか を 見 ながら 、 こんな いい 気候 に なっ て も 青 っし ょびれて 居る 自分 の 体 を 周り から 段々 おしつけ られる 様 に 感じ て 居 た 。
0662
,2,55: 人間 は 生れ た 時 から 人 の ふっ た サイコロ で 出 て き た 天来 の かけ の 子供 な の だ から 、 我々 の 文化 が 自由 意志 など と 大声 シッタ し て み て も 砂上 楼閣 、 化けの皮 が はげ 、 知識 の あげく は 不自由 へ
^
かけ 戻る 。
1174
,1222,11: しかし 反射 的 に 、 城 介 は 現場 に
^
かけ 戻っ た 。
1174
,1233,20: すると 城 介 の やっ た こと は 、 自分 の 顔 を おかみ さん に 見せる ため に 、
^
かけ 戻っ た よう な もの で あっ た 。
向け治す
(向ける.治す)
延べ語数:
7
0071
,1885,21: 正吉 が 熱心 に 聞い て いる の を たしかめる と 、 にっこり 笑っ て 、 また 顔 を 正面 に
^
向け 直し た 。
0087
,403,11: すると 帆 村 は 、 検事 の 方 へ 身体 を
^
向け 直し て 、 片手 を あげ た 。
0141
,179,24: 三 人 を つみこん で 橇 は 、 トゥウェルスカヤ の 大通り へ 向け て い た 馬首 を ゆっくり 反対 の 方角 へ
^
向け 直し 、 それから 速歩 で 、 家 の 窓 々 の 並ん だ その 通り を 進み はじめ た 。
0141
,5684,27: 段々 落ちつい て もの が 云 える よう に なっ て 、 伸子 は 窓 を 向い て い た 体 を 素子 の 方 へ
^
向け 直し た 。
0141
,21973,23: その ほほ笑み は 、 しかし 、 段々 本式 の 笑い に こみあげ て 来 て 、 伸子 は 体 を バルコン へ
^
向け 直し ながら 声 を しのん で 大笑い し た 。
0865
,366,4: 雪明り へ 顔 を
^
向け 直そ う と する と 、 眉 が ぴりぴり と 動き 、 唇 が かすか に 物言い たげ に ふるえ た 。
1072
,4146,9: 「 なん で も よい から 、 舟 を
^
向け 直せ 」
まかり成る
(まかる.成る)
延べ語数:
7
0062
,6,37: 「 Windows は MS — DOS の 暗黒 に 一 条 の 希望 の 光 を さす か 」 という 原稿 の は ちゃめ ちゃ ぶり に は 、 「 今 まで の 流儀 は 今後 一切
^
まかり なら ぬ 」 と 言い 渡さ れ た 際 の 逆上 が よく 現れ て いる よう に 思う 。
0918
,880,19: かかる いろいろ の 理由 から 、 プラトン は 芸術 を 理想 の 国 に 入れる こと は 、
^
まかり なら ぬ という こと と なる の で ある 。
1072
,5002,3: これから 先 は
^
まかり なら ん 。
1072
,8032,46: 「 せっかく の 、 御 好誼 に は 、 越前 も 、 越前 個人 として 、 ありがたく お 受け は し ます が 、 江戸 町 奉行 の 職 において 、 上様 の 御 仁恕 も 、 方々 の 思し 召 も 、 容れる こと は
^
罷り なり ませ ん 」
1114
,219,19: 「 定明 が もと に これから 赴こ う と する ほど の 御身 が 、 われ と 話 さえ
^
まかり なら ぬ という の か 。
1141
,91,3: 「 それ は
^
罷り 成り ませ ん 」
1153
,233,12: 案 に 相違 し て 「 理髪 店 に 勤める の は
^
まかり なら ぬ 」 という きつい 文面 で ある 。
入れ解く
(入れる.解く)
延べ語数:
7
0062
,2719,6: ああ 、 あいつ の 番号 は
^
入れ とい た のに な と 思い ながら 、 オレ は 時に この 名刺 の 山 を ひっくり返す 。
0138
,351,13: 会社 じゃ ストライキ の とき 犠牲 者 は 出さ ない って 要求 を
^
入れ とき ながら 、 この間 っ から ドンドン 新しい 人 を 入れ て た ん です もの 。
0985
,1677,2: 欣二
^
入れ とい た ん だ 、 あすこ に 。
0986
,143,20: カケ る の は 私 が 明日 行っ て カケ る から ね 、 それ まで 別々 の 箱 に
^
入れ とく よう に 。
0993
,4659,3: いくら 金庫 に
^
入れ とい た から ちっ て 、 物 が 紙幣 だろ う が 。
1038
,242,4: 無理 に 、 と
^
入れ とい て もらお う 。
1174
,4890,4: 確か に ここ に
^
入れ とい た 筈 な ん だ が な 」
分かち合う
(分かつ.合う)
延べ語数:
7
0060
,8223,16: PC へ の OS 提供 を ゲイツ に 決断 さ せ 、 将来 の ビジョン を
^
分かち 合う パートナー に のし上がっ て い た 西 和彦 も また 、 アルト の 子供 へ の 挑戦 意欲 を 強く 抱い て い た 。
0283
,24,23: そして また 、 そこ に 出入り し 、 同じ 隣組 に 属す 何 倍 か の 人々 は 、 心から その 残念 を
^
わかち 合わ ず に い られ なかっ た と 思う 。
0368
,137,53: 女子 の 専門 学校 や 大学 の 学校 仲間 という もの も 、 これ まで の よう に 、 親 の 資力 の 大 さ で そこ の 生活 が 保障 さ れ て 来 た 娘 たち の 集り 場所 で あっ て は 、 結局 、 生活 の 問題 まで を
^
わかち 合う 仲間 として の 友情 は 生じ にくかっ た 。
0759
,7409,4: 隣人 は 不幸 を
^
分ち あう もの さ 。
0872
,112,31: 劇 の 楽し さ 、 面白 さ は 、 舞台 を 中心 と し 、 その まわり に かもしださ れる すべて の 人 の 、 たがい に おなじ 感動 を
^
わかち あう よろこび だ 、 と も いえる の で ある 。
0876
,10,30: 即ち 、 彼 に あっ て は 、 劇 は 時 の 方便 で あり 、 今日 の それ は 、 劇 は 小説 と その 領域 を 判然 と
^
分ち 合っ て いる 。
0938
,19,36: 二 十 世紀 の 後半 の 、 巌 頭 に 立っ て 、 わが 日本 図書館 協会 は 、 まったく それ に ふさわしく 出発 し た こと について 、 諸兄 とともに 、 その 喜び を
^
わかち 合い たい の で ある 。
果たし得る
(果たす.得る)
延べ語数:
7
0060
,5339,48: MS — DOS を 成功 さ せ 、 GW ベーシック に 向け て 流れ を 集める こと が できれ ば 、 マイクロソフト は パーソナル コンピューター の 基本 ソフト を 独占 的 に 押さえ 、 しかも プログラム の 互換 性 を 広く 保証 する という 健全 な 役割 を
^
果たし うる はず だっ た 。
0740
,56,3: 自分 で
^
果し 得 なかっ た こと を 人 に やら せる 。
0836
,6,6: 晩 香 は この 節子 の
^
果たし 得 なかっ た 役割 を 演じ て 呉れる べく 、 突如 と し て 現われ た ので 、 私 の 晩年 は 御蔭 で 幸福 で あっ た 。
0868
,33,39: 以上 の 三つ を 私 の 注文 として 出す が 、 とにかく 、 現在 の ダンス ・ ホール は 、 あの ま ゝ で 、 あれ だけ で は 、 た ゞ 青年 を スポイル する 役割 しか
^
果し 得 ない だろ う 。
0877
,688,37: 僕 に 言わ せれ ば 、 それ は 、 普通 の こと を 正しく 理解 し 、 誰 と で も あたり前 に 話 が でき 、 社会 人 として の 一般 的 な 役割 を
^
果し 得る 知識 と 感覚 と が 、 自然 に 身 に つい て いる 状態 を 指す の です 。
0918
,1300,23: 642 ) で 予言 し た よう に 、 全 体系 を 大 プシコロギスムス を もっ て 完成 しよ う として 、 ついに
^
はたし え ず し て 死ん で いっ た 。
1076
,1183,54: 最も 有名 なる 「 お もろ 」 の 一章 に 依る と 、 アマミキョ は 彼ら の 始祖 の 名 で あっ た よう に も 取れる が 、 その 次々 の 子孫 も なお 暫 らく は 同じ 名 を もっ て 呼ば れ て い た らしく 、 一 人 で は
^
果し 得 ない 色々 の 事業 に 携わっ て い た 。
調べ直す
(調べる.直す)
延べ語数:
7
0060
,1805,33: 自ら の 意見 に 無意識 に さまざま な 偏見 や 固定 観念 が 入り込ん で くる 可能 性 を 自覚 し 、 あらゆる 前提 を いったん 棚上げ に し て 自ら も
^
調べ なおす 。
0060
,1809,24: 特 講 で は 八 日間 の 合宿 生活 を 通じ た 連続 的 な 研鑽 により 、 それ まで の 自分 を
^
調べ なおし て みる こと が 目指さ れる 。
0060
,1810,9: 毎日 テーマ を 変え 、 さまざま な 角度 から
^
調べ なおし て みる 。
0060
,1950,20: その 思想 的 実践 が 、 あらゆる 前提 を 棚上げ に し 、 零 位 に 立っ て 自ら を
^
調べ なおす 、 研鑽 と 呼ば れる 行為 で ある 。
0060
,1953,20: だが 、 自ら が 解き え ない 問い を 集団 に 「 放 」 し 、 その 場 で
^
調べ なおし て いく という 方法 を 知っ た 二 人 が 、 互い の 愛 を 研鑽 の 俎上 に 載せる こと は 、 ともに 修羅場 に 立ち そこ で 向かい合う こと を 意味 しよ う 。
0141
,19046,44: 論文 を 支え て いる 階級 的 な 決意 の 動かし がた さ が 、 その 身 は もとより 富農 で は なく 、 日々 モスクヷ の 工場 や 経営 で 働い て いる すべて の 人々 に まで なまなましく 迫っ て 自分 を
^
調べ なおさ ず に い られ ない こころ もち に さ せ た 。
0961
,114,31: この 手紙 に 気がつい た 時 から 、 わたし は 一つ の 発想 を 得 て 、 維新 外交 史 で これ まで 見落し て い た 方面 を 、
^
しらべ なおす こと を はじめ た の で ある が 、 その 途上 の 文章 に 、 去年 『 キング 』 九月 号 に のせ た 「 日本 の 鉄道 は なぜ 狭軌 に なっ た か 」 が ある 。
溶かし込む
(溶かす.込む)
延べ語数:
7
0060
,1310,17: 海風 が 陸風 に 吹き 変わる まで の 数 時間 、 空気 は ゼラチン で も
^
溶かし 込ん だ よう に 澱む 。
0060
,4338,20: 渡辺 が 炎 の よう な 言葉 を 投げ た 瞬間 から 、 室内 の 空気 は ゼラチン を
^
溶かし 込ん だ よう に こわばり はじめ て い た 。
0141
,12012,27: もう 二 日 三 日 で 六月 に なろ う と する 太陽 の 熱 は 、 大気 の なか へ かすか に アスファルト に 匂い を
^
とかし こん で いる 。
0142
,1087,37: この 人物 を とり 囲ん で 坐っ て いる 婦人 たち は 、 何 と ぼんやり と 軟かく 、 婦人 たち 、 という 一般 性 の 中 に 自分 たち の 肉体 と 個性 と を
^
とかし こん で いる だろ う 。
0549
,225,16: 室 の 中 は 、 スタンド の 雪洞 の 淡い 明るみ で 、 靄 を
^
溶かし こん だ よう だっ た 。
0877
,492,62: この 種 の 素質 の 向上 と 、 才能 の 訓練 は 、 作家 が 作中 人物 の それぞれ に 自己 の ある もの を 分ち 与える よう に 、 俳優 は 、 それ と は 逆 に 、 あらゆる 文学 作品 に 描か れ た 、 それぞれ に 魅力 ある 人物 像 を 、 自己 の 血液 の 中 に
^
溶かし 込む 努力 を なす べき で ある 。
0896
,6,48: 言語 が でき 、 文字 が でき 、 機構 が できあがっ て くる こと は 、 この 宇宙 の もつ 秩序 と 法則 を 、 意識 の 中 に 再 確認 し 、 その 驚き を 沈め 、 この 法則 の 中 に 、 生活 そのもの を
^
溶かし 込む こと で ある 。
辞め解く
(辞める.解く)
延べ語数:
7
0054
,1898,9: 「 兄ちゃん 、 掏摸 に なる の ン 、
^
やめ とけ !
0060
,5109,6: 「 だから そんな 金 もらう の
^
やめ とき 」
0140
,5697,3: 「 まあ 、
^
やめ とこ う 」
0785
,168,44: 悪 企み を やっ てる の が どこ の 悪党 だ か 知れ ない が 、 これ が 世 に 現れる と 、 コマ 五 郎 が 相手 じゃ ア ちょ ッ と 山 キ を 叩き つぶす の は 容易 じゃ ない 、
^
やめ とこ う 、 という こと に 気がつき やし ない か ねえ 」
0794
,625,1: 「
^
やめ とけ !
0842
,1945,6: 東京 の 空 一 まわり で
^
やめ とけ と は なぜ だい 」
0866
,3443,16: 「 送 つて ち よう だい 、 つて 言い たい ところ だ けど 、 まあ 、
^
やめ とく わ 。
舐め回す
(舐める.回す)
延べ語数:
7
0054
,1406,11: 嘗める よう な 視線 で 、 小沢 の 眼 を
^
嘗め 廻し た 。
0055
,1847,24: 信吉 の 眼 は 冴子 と 知り合っ た 喜び に 燃え て 、 炎 の よう に 冴子 の 可憐 な 顔 を
^
なめ 廻し て い た 。
0081
,239,11: ポチ は 大 喜び で 、 玉太郎 の 顔 を ぺろぺろ
^
なめ まわし た 。
0081
,1559,20: ツル ガ 博士 の 観測 は 、 いつ まで たっ て も 双眼 鏡 で 沼 の 面 を
^
なめ まわす だけ で あっ た から 、 しまいに マルタン 氏 も た いくつ し て 、 こっくり こっくり 居眠り を はじめ た 。
0986
,210,7: ( ツヤ子 の からだ を 眼 で
^
なめ まわし ながら 、 先 き に 行く 大野 について 扉 から 出 て 行く )
1114
,423,7: 火 は ほんの 一刻 の 間 に
^
舐め 廻す 火 先 と 火 先 の つながり から 、 一 さい に 大きい ひろがり から 、 塊 に 変っ て 行っ た 。
1171
,3034,5: 職業 的 な 視線 で
^
なめ 廻し た 。
加え込む
(加える.込む)
延べ語数:
7
0042
,121,7: 「 二 十 前 でも 男 を
^
くわえ 込む さ 」
0062
,1482,6: テキスト 情報 を もっとも 大量 に
^
くわえ 込ん だ MS — DOS マシン は 、 アプリケーション ごと に まったく 別 の 顔 を 見せる 。
0688
,44,9: 「 オメエ 、 オレ の 留守 に 男 を
^
くわえ こん で いる な ?
0688
,71,9: 「 オレ の 留守 中 に 、 男 を
^
くわえ こん で 、 ヘソクリ を ため て や がる に 相違 ない 。
0759
,247,7: あんた の 留守 に 、 お客 を
^
くわえ こん で 商売 し てる じゃ ない か 」
0947
,2471,22: やはり 、 器用 に 足 は 洗え ない もん だ と みえる な … … モデル は 看板 で 、 ジャッキー を
^
くわえ こむ の が 、 半 商売 という わけ か 」
0989
,697,16: 良い カモ が つかまら なく なっ た もん だ から 、 自分 の 娘 まで
^
くわえ こも う と 言う の ?
禿げ上る
(禿げる.上る)
延べ語数:
7
0040
,41,13: 私 の 頭 に は 一 本 の 白髪 も なく 、 また
^
禿げ 上っ た 形跡 も ない 。
0142
,1072,1: 深く
^
はげ 上っ た かたい 前頭 。
0508
,780,26: 敷く 物 も なし に 取り 澄し た 様子 で 居並ん だ 者 達 は 、 一種 異 っ た 気持 を 持っ て 、
^
禿げ 上っ た 大きな 額 と 白く 光る 髭 の 有る 老人 を 見 あげ た 。
0566
,23,4: 額 は 少し
^
禿げ 上っ て い た が 、 半白 の 頭髪 は 濃く 長く 、 頸筋 に そよい で い て 、 いつも 無 帽 だっ た 。
0566
,110,17: 市木 さん が 変人 だ という こと を 聞い て い た し 、 額 が 少し
^
禿げ 上っ てる 大柄 な 顔立ち と 、 肩 まで 垂れ さがっ てる 長髪 と に 、 なんだか 威圧 さ れる 気持ち だっ た 。
0597
,907,32: 松本 順 造 は もう 六 十 の 年配 だ が 、 身体 は 頑丈 で 、 印刷物 を 読む 時 以外 は 老眼鏡 を 用い ず 、 浅黒い 顔 と
^
禿げ 上っ た 前 頭部 と に 重々しい 貫祿 が ある 。
0597
,1569,21: 単 衣 の 着流し に 帯 を ぐるぐる 巻き つけ てる だけ だ が 、 その 頑丈 な 体躯 と 、
^
禿げ 上っ てる 額 と 、 たじろが ない 眼差し と に 、 なにか 威圧 的 な もの が あっ た 。
与え得る
(与える.得る)
延べ語数:
7
0038
,98,31: 「 —— あの 蓄音機 は 、 士官 学校 を 出 て 軍人 を 職業 として 選ん だ という ただ それだけ の こと を 、 特権 として 、 人間 が 人間 に
^
与え 得る 最大 の 侮辱 を 俺 たち に 与え ながら 、 神様 より も 威張っ て や がる 。
0060
,4438,6: 唯一 IBM に 脅威 を
^
与え え た の は 、 大 組織 、 大 企業 の データ 処理 要求 という 枠組み の 外 で 新た な 需要 を 掘り起こし え た 者 のみ だっ た ★ 。
0138
,1313,25: 一応 御 報告 という ところ へ 云い つくせ ぬ 小心 な 恨み を こめ 、 対 手 に は だ が 一向 痛痒 を
^
与え 得 ず 、 父親 が 去る と 、 主任 は 椅子 を ずらし て 、
0433
,483,25: 其 権利 を 獲得 し た 事 に 依っ て 、 政界 に 新鮮 が 与え られ 、 より よき 暗示 を 施政 者 に
^
与え 得る が 故に 、 要求 さ れ なけれ ば なら ない もの で は ござい ます まい か 。
0433
,530,29: 私 は 米国 の 女性 が 人類 の 一員 として 享有 する 権能 の 論理 的 価値 を 認め 、 将来 に よき 魂 に 偉大 な 光彩 を
^
与え 得る 可能 の より 多く より 確実 で ある 事 を 認め ず に は 居ら れ ませ ん 。
0826
,120,3: こういう 訓辞 を
^
与え うる オカミサン は 、 たしかに タダ モノ で は ない 。
1072
,8457,61: 十 八 という この 年頃 まで 、 まったく 、 無 智 と 、 悪 の 仲間 に おか れ て 、 ただ 美しい 栗鼠 の ごとく 成長 し て 来 た この 野性 の 処女 を 、 自分 の 真心 で 、 父 の 愛情 で 、 どこ まで 、 女性 として の 教養 と 心性 の 美し さ を
^
与え 得る か 。
見せ合う
(見せる.合う)
延べ語数:
7
0034
,430,11: それで 私 たち は お互い の 名義 の 貯金 帳 を
^
見せ 合っ た だけ で 、 また 持ち 続ける こと に し まし た 。
0068
,310,11: ただ 、 そうした お 互 の 恥ずかしい ところ を 全部 、
^
見せ 合う ところ に 、 お 互 の 愛情 と 信頼 が 生れる と 思う 。
0144
,1110,12: 「 子供 が 道 傍 で ひろっ た 大きい 銅貨 で も
^
見せ 合う よう に 、 誇り を もっ て 」 彼 を 皆 に 紹介 し 合っ た 。
0645
,418,30: 三 人 の 男 は 顔 を 見合せ て 、 ウン 、 その 通り だ 、 という よう な 、 物分り の よい 顔 付 を つくっ て 、
^
見せ 合っ た 。
0900
,23,20: その ため に は 、 行政 、 司法 各省 に 支部 図書館 を おい て 、 おたがいに 材料 を
^
見せ あい 、 利用 し あっ て 、 分裂 し ない よう に する こと と なっ て いる 。
1131
,3,34: その後 太平洋戦争 の 真っ最中 、 筆 を 執る こと さえ 稀 に なっ た 私 と 江戸川 乱歩 氏 は 、 自分 の 持っ て 居る 涙 香 の 著書 の 目録 を
^
見せ 合っ て 、 互に 重複 し た もの を 交換 し 合い 、 騒がしい 世 の 姿 と かけ離れ て 、 静か に 涙 香物 の 醍醐味 に 没頭 し 、 箇中 の 境地 を 楽しん だ こと は 、 個人 的 な 思い出 で は ある が 、 まことに 忘れ 難い 記憶 で ある 。
1174
,131,16: 人間 が 仲良く なる 時 、 胸襟 を 開く と は 言う けれど 、 背中 を
^
見せ 合う という こと は 、 絶対 に し ない もの だ 」
生き通す
(生きる.通す)
延べ語数:
7
0029
,150,4: 世の中 を 立派 に
^
生き とおす よう に 生れ つい た 人 と 、 そう で ない 人 と 、 はじめ から はっきり 区別 が つい て いる ん じゃ ない かしら 。
0149
,35,54: その 作品 の 中 に 生き 、 泣き 、 雪 の 中 を 這っ て 殺さ れ た 子供 の 死骸 を 我が家 に 引 摺っ て 来る 母親 の 、 肉体 そのもの の 温か さ 、 重量 、 足音 の 裡 に 、 彼女 たち の 心もち そのもの として 、 彼女ら が そうして
^
生き とおし た 苦難 の 意義 が 暗示 さ れ て いる の で ある 。
0192
,206,41: 一 人 の 文学 を 愛する 労働 者 が 、 いつも より 本質 的 に 人生 の 波 を 感じとる 人 として 、 また それ を 再現 する 人 として 自分 を 分裂 さ せ ず に あらゆる 場面 を
^
生き とおし て ゆく という こと 、 その よう に 機動 的 な 文学 性 を きたえ て ゆく という こと 、 これ が 人民 の 文学 の 新しい 発展 の 基礎 訓練 です 。
0206
,55,64: 「 女 の 一生 」 の ジャンヌ と 「 凱旋 門 」 の ジョアン・マズー と の 間 に どれ だけ 大きな ヨーロッパ の 資本 主義 社会 全体 の 変化 が 語ら れ て いる か という こと を 理解 し 、 スカーレット ・ オハラ の 強い 性格 が 南北戦争 の 波瀾 を通じて 精力 的 に 日々 の 生活 と とっくみ ながら 、 いわゆる 逞しく
^
生き とおさ れ ながら 、 その 窮極 で は 一つ も 社会 的 な 人間 として の 性格 発展 なし に 、 もと の 自分 の 農園 に かえっ て ゆく 、 その よう に 通過 さ れ た 生活 が ある だけ の 人生 の 生き方 について 疑問 を もっ て いる 。
0207
,13,14: ロマン・ロラン は 、 アン ネット によって 、 最も 現代 史 を 積極 的 に
^
生き とおす 可能 を もっ た 女性 の 発端 の 歩み を 示し た と 思わ れる 。
0344
,42,41: ひとり 、 ひとり の 文学 者 が 、 彼 あるいは 彼女 が 生き て き た すべて の 能力 を あつめ て 、 現代 史 の 示し て いる 本質 的 な 課題 を どう その 生活 と 文学 と によって
^
生き とおす か 、 世界 文学 の 中 で 、 日本 の 現代 文学 が 何もの で あり 得る か という こと は 、 きわめて 厳粛 な この 課題 が 、 どう 答え られ て ゆく か という 現実 によって 決定 さ れ て ゆく の だ と 思う 。
1068
,280,35: そして あの 信仰 、 あの 長い 間 、 七 人 の 子供 を かかえ て の 慈愛 を もっ て 、 私 たち が どうやら 世の中 に 出る まで 、 生き たえ て 、
^
生き 通し て おら れ た ん だ な 、 と 思い まし たら 、 私 が 多少 、 親鸞 の こと に 関心 を もち 、 そして その たとえ 半 行 半 句 でも 、 なにか 親鸞 さん の お 気持 を 、 その ご 恩情 から でも 説い て 、 母 と 合わせ て 胸 に もっ たら 、 これ は ほんとう に 母 を もっ た こと に なり 、 母 の 喜ぶ こと で も あろ う と 思う よう に なり まし た 。
述べ合う
(述べる.合う)
延べ語数:
7
0003
,2599,98: 尊い お方 に 僕 たち の 命 は すでに お あずけ し て ある の だ し 、 僕 たち は 御 言いつけ の まま に 軽く どこ へ でも 飛ん で 行く 覚悟 は ちゃんと 出来 て い て 、 もう 論じ 合う 事柄 も 何 も ない 筈 な のに 、 それでも 互いに 興奮 し て 、 所 謂 新 日本 再建 の 微衷 を 吐露 し 合っ た が 、 男の子 って 、 どんな 親しい 間柄 で も 、 久し振り で 逢っ た 時 に は 、 あんな 具合 に 互いに 高邁 の 事 を
^
述べ 合っ て 、 自分 の 進歩 を 相手 に みとめ させ たい 焦躁 に かられる もの な の かも 知れ ない ね 。
0021
,50,19: 所 謂 政府 の 役人 と 、 所 謂 民衆 と が 街頭 に 於い て 互いに 意見 を
^
述べ 合う という 趣向 で ある 。
0071
,1532,35: 一 号車 の 中 で 、 マルモ 隊長 を 中 に し て 、 カン ノ 博士 など の 幹部 や 正吉 が 、 今日 とつぜん 現われ た 怪しい 相手 について 、 意見 を
^
のべ あっ た 。
0749
,156,3: どんな 理論 を
^
述べ あっ て 、 これら の 謎々 の 絵 を 入選 さ せ たり 、 落選 さ せ たり する か 。
0759
,977,6: 急所 はずれ の キワドイ 文句 を
^
述べ 合っ た ん じゃ 、 カケアイ 漫才 じゃ あり ませ ん か 」
1007
,105,16: しかし 漱石 は 、 そういう 心持ち や 心づかい を 言葉 に 現 わし て くどくど と
^
述べ 合う という よう な こと は 、 非常 に きらい で あっ た よう に 思わ れる 。
1034
,72,129: 連邦 議会 において は 上院 議長 — 副 大統領 バークレー 氏 更に は 下院 議長 に も 会う 機会 が あっ た が 、 上院 で は 議場 内 を 通っ て その 後方 に 席 を 与え 、 先ず 議長 が 一々 我々 を 紹介 し 歓迎 の 辞 を 述べ 、 更に 多数 党 — 民主党 の 代表 者 、 少数 党 — 共和党 の 代表 者 が 起っ て 歓迎 の 辞 を 述べ 、 亦 日本 に 来 た 事 の ある 上院 議員 が 起ち 我々 を 排撃 し た ボストン を 選挙 区 に もつ 議員 も 起っ て 歓迎 の 辞 を 述べ 、 更に 我々 の 名前 を 議事 録 に のせる こと を 可決 、 また お互い に 意見 を
^
述べ 合う ため に 二 十 分 ほど の 時間 を 与え て 議場 内 で お 互に 意見 の 交換 する 事 が 出来 た 。
閉め治す
(閉める.治す)
延べ語数:
7
0003
,2303,15: 」 あら ぬ 事 で 激昂 し て 、 ベッド から 降り て 帯 を
^
しめ 直し 、 「 おれ は 、 この 回覧 板 を たたき かえし て 来る 。
0071
,1402,8: 一同 は しっかり と 空気 服 を
^
しめ 直し 、 地上 へ 下り た 。
0138
,1064,11: 横坐り を し て いる 若い 女給 が 伊達巻 を
^
しめ 直し ながら 溜息 を つい た 。
0140
,1232,5: 伸子 が 帯 を
^
しめ 直し に 玄関 わき の 六 畳 へ 入っ た あと から 、 素子 が つい て 来 た 。
0601
,10,24: シャツ の 上 に 湯上り と 丹前 を 重ね た だけ の 平田 は 、 あわて て 、 ジャケツ を 着 、 帯 を
^
しめ 直し 、 合 の オーバア を 肩 に ひっかけ て 、 私 の あと について 来 た 。
0779
,632,16: と 花 廼屋 は アゴ を なで 虎 之 介 は ダラシ なく 帯 を
^
しめ 直し ながら 、
1174
,4066,5: 加納 は 鉢巻 を
^
しめ 直し て 言っ た 。
握り合わせる
(握る.合わせる)
延べ語数:
7
0141
,7304,0:
^
握り あわせ た 手 を よじる よう に し ながら 、
0141
,9267,26: 呻 り 声 が たかく なっ て こわ さ が つのる と 伸子 は 息 を つめ 掛け もの の 下 で ぎゅっと 両手 を
^
握り あわせ た 。
0141
,11418,7: 椅子 に かけ た まま 、
^
にぎり あわせ た 両手 を テーブル の 上 において 云い 足し た 。
0141
,15085,21: 須美子 は 、 日ごろ から 着 て いる 黒い 薄 毛織 の 服 の 膝 の 上 に 、 行儀 正しく
^
握り あわせ た 手 を おい て 、 悲しみ に こりかたまっ て 身じろぎ も し ない 。
0508
,1116,17: と 云う 声 を 夢 の 様 に 聞き ながら お 久美 さん は 両手 を しっかり
^
握り 合わせ て 化石 し た 様 に 夕闇 の 葉陰 から 音 も なく 這い 出る 中 に 立っ て 居 た 。
0509
,311,2: 両手 を
^
握り 合わせ 瞳 を 大きく し て 息 を つめ て 居る 間 に 音 は しずまっ て 、 母 が 迎 に 来 て くれ た 時 に は 家中 は 啜 泣き と 悲しい 囁き に 満たさ れ て 居 た 。
0585
,156,11: そして 彼 は 、 両手 を 腰 の 後ろ で しっかと
^
握り 合せ て い まし た 。
汲み合わせる
(汲む.合わせる)
延べ語数:
7
0141
,2703,10: 興味 を 示し て 、 テーブル の 上 に
^
くみ 合わせ た 両 腕 を おい て きい て いる 細君 の 方 へ 目顔 を し ながら ポリニャーク が 云っ た 。
0141
,4717,25: ルイバコフ の 夫婦 に しろ 、 ケン ペル 夫妻 に しろ 、 そして 、 並木道 を ぞろぞろ と 歩い て いる 無数 の 腕 を
^
くみ 合わせ た 男女 たち に しろ 。
0141
,5009,8: わき に 並ん で 、 時々 腕 を
^
くみ 合わせ たり し て 歩い て いる 素子 に さえ 、 伸子 の その 奇妙 な 感じ は わかっ て い ない 。
0141
,13149,22: 最新 式 の 建築 という こと で 、 コルビュジエ の ガラス を 多く つかっ た 様式 と アメリカ の ライト 式 を
^
くみ 合わせ た よう な 建て かた だっ た 。
0141
,15820,11: お かっぱ の 髪 の 上 に 、 指 を
^
くみ 合わせ た 両手 を のせ て 、 短い スカート を ふる よう に し ながら 部屋 から 部屋 へ ぶらぶら 歩き まわっ たり 、 ヴェランダ に よりかかっ て 飽き ず に 外 を 見 て い たり 、 そう か と 思う と 、 いきなり 、
0141
,20157,26: 目 に は 見え ない で 自分 と いっ し ょにいるどっさりの 者 に いちいち たしかめる よう な 思い で 伸子 は 、 素子 と 腕 を
^
くみ 合わせ 、 雑沓 につき 当っ たり 、 押しつけ られ たり し ながら 音楽 と 赤旗 と プラカート の 林 に 埋っ た 街 々 を 歩い た 。
0336
,53,45: 学生 服 や 開襟 シャツ に 重ね た 仕事 着 姿 の 被告 たち に まじっ て 、 ただ 一 人 きちんと ネクタイ を つけ 上着 の ボタン を かけ た 背広 服 姿 の 竹内 被告 が 、 腹 の 下 に 両手 を
^
くみ 合わせ 、 やや 頭 を 左 に 傾け た 下 眼 づか い に 正座 し て いる 当日 の 彼 の 写真 は 、 全身 の 抑制 さ れ た 内向 的 な 表情 によって も 、 同じ ベンチ に 並ん で いる 他 の 被告 たち の 動的 で 、 いくら か 亢奮 し た 反応 が 陽性 に あらわれ て いる 様子 と は 、 おのずから ちがっ て 自分 を 意識 し て いる こと を 示し て いる 。
欠き合わせる
(欠く.合わせる)
延べ語数:
7
0053
,621,15: ぱっと 照らさ れ て 、 千枝子 は 思わず 身 を すくめ 、 裾 を
^
かき 合わせる と 、 男 の 胸 に 小さく なっ て 顔 を かくし た 。
0053
,1740,5: そして 、 裾 を
^
かき 合わせ て 立ち上ろ う と する と 、 幹男 は いきなり 折り重なる よう に 、 お 雪 の 体 の 上 へ … … 。
0114
,1024,8: ゆるく 縞 の 着物 の 衿 を
^
かき 合わせ て 「 ひざ 」 の 上 に 小さい 詩集 を のっけ て 上 を 向い て うたっ て 居 た 。
0138
,285,11: 娘 は 、 派手 な 銘仙 の 両 袖 を
^
かき 合わせる よう に し て 立っ て い た が 、 廊下 の ゴザ の 上 へ 自分 と 並ん で 坐り 、 小さい 袋 を 横 に おい た 。
0138
,335,9: 怒っ て 云っ て 、 又 袂 を
^
かき 合わせ 下 を 向い た 。
0470
,181,9: 揃っ て お仕着せ の 薄 灰色 の ガウン を
^
かき 合わせ 、 それだけ は 病 わ ぬ 舌 によって 空気 を 震わす 盛 な 声 が 廊下 に 充満 する 。
1144
,79,37: 女 は そう いっ て 、 思い出し た よう に 、 潜り 抜け て 来 た 焔 の 壁 —— 江戸 を 焼き 立て て いる 紅蓮 の 劫火 を 顧み て 、 そっと 衿 を
^
かき 合わせる の です 。
食い詰める
(食う.詰める)
延べ語数:
7
0786
,5,4: どうも 、 東京 を
^
食い つめ ちゃっ た よ 」
0786
,9,7: 「 何 を やらかし て 東京 を
^
食い つめ た の だ 」
0788
,47,34: 大 伍 は 若年 の ころ は 放浪癖 が あっ て 、 中年 に 至る まで 何 を やっ て も 成功 せ ず 、 四 十 の 年配 に あっ て も 、
^
食い つめ た あげく が 自由党 の 壮士 と なっ て 結成 式 に 板垣 総理 万 歳 を 叫ん だ 。
0861
,132,9: 二 十 一 の 年 に 江戸 を
^
食い つめ て 、 また 家出 を し た 。
0977
,166,9: せまい 熊本 市 で 、 三吉 も 「
^
喰い つめ た 」 一 人 で あっ た 。
0993
,2220,5: ありゃ 、 パリ で
^
食い つめ て 、 そい で 日本 に 金もうけ に やってき た だけ の 女 だ ぜ 。
1164
,89,43: 暖房 屋 の とき に は 、 慣性 の 法則 みたい な の が 人間 の 心理 の なか に も ある こと を 感じ て 「 無題 」 という 詩 を つくり 、 ダルマ 船 の とき に は 、 陸 を
^
食い つめ て 水上 に 移り 、 まるで 船頭 さん を 食っ て いる みたい な 自分 の 姿 を 見 たり し て 「 転居 」 という 詩 を 書い たり 、 汲取 屋 に なっ て は 、 くさい と 言う に は すでに 遅かっ た という 詩 「 鼻 の ある 結論 」 を 書い たり し て 、 「 改造 」 とか 「 中央公論 」 など に 発表 し た の で あっ た 。
説き立てる
(説く.立てる)
延べ語数:
7
0766
,127,35: 又 、 私 は 、 金閣寺 が 焼失 し た こと について も 、 新聞 に 雑誌 に 、 多く の 識者 が 、 国家 の 一大 損失 で ある か の よう に
^
説き 立てる こと に対して も 、 まったく 賛成 し て い ない 。
0981
,2089,12: それ は 、 世界 平和 について の 労働 組合 の 任務 を
^
説き 立て て い た 時 の 熱心 さ と 同じ で 、
1074
,148,35: 少し 南 の 方 だ と すぐ に 南洋 系 の 文化 だの 、 北 へ 寄っ て いる と アイヌ から 引継い だ 風習 だ の と 、 ちっとも 証拠 の ない こと を
^
説き 立て て い た が 、 日本人 が 彼等 と 交際 し なく なっ て から も 久しい こと で ある 上 に 、 内部 で も この 通り 、 もと あっ た もの が 変っ て いる の で あっ た 。
1074
,212,18: これ など は ことに 新 嘗 の 祭 に 近い の だ が 、 これ は 他 でも
^
説き 立て た こと が ある から もう ここ で は 詳しく 述べ ない 。
1076
,679,59: 久米 島 仲里 間 切 二 百 数 十 年 前 の 記録 に 、 稲 の 祭 に 伴 なう 村 々 の 願文 を 載せ て ある が 、 その 中 に は 一つ なら ず 、 鼠 を 小舟 に 載せ て ニルヤ の 磯 に 送り返す 序 を もっ て 、 特に その 氏素性 を
^
説き 立て た もの が ある 。
1076
,1159,5: ただ ここ で 一つ だけ
^
説き 立て ず に おら れ ぬ こと は 、 MN 二つ の 子音 の 間隔 が 、 以前 は 今 より も ずっと 近く 、 しばしば 通用 せら れ て い た らしい こと で 、 是 は 虹 の 地方 語 変化 について すでに 証明 せら れ 、 古く は 『 徒然草 』 に ミナムスビ・ニナムスビ の 説 も あっ た 。
1076
,1251,55: 話 が いささか 前後 し た けれども 、 古見 が かつて 一 たび は 南島 文化 の 一 中心 で あっ て 、 しかも 近世 に 入っ て から 他 に 類例 も ない ほど の 激しい 盛衰 を 経 て いる という こと だけ は 、 弘 く 世上 に 向かっ て 是非とも
^
説き 立て て 置か ね ば なら ぬ 。
抜き上げる
(抜く.上げる)
延べ語数:
7
0732
,1034,11: あの ジイサン 、 神殿 で ネションベン たれ て 、 魂 を
^
ぬき あげ られ て 帰っ て くる に 相違 ない から 、 いたわっ て やん な よ 」
0732
,1041,2: 魂 を
^
ぬき あげ られ た 正宗 菊松 を あやつっ て 、 天草 商事 を テンヤワンヤ に し て くれよ う と 怖し い こと を 考え た 。
0732
,2373,6: どうやら 、 たしかに 魂 を
^
ぬき あげ た らしい 。
0732
,2375,2: そして 、
^
ぬき あげ た 魂 を 、 ため つ すかし つ 、 見きわめ て いる 様子 で ある 。
0732
,3202,13: それから 一 週間 にわたって 、 念入り に 三 人 の 魂 を
^
ぬき あげる 。
0732
,3212,6: 三 人 の 魂 を
^
ぬき あげ たり と 見 すまし て 、 東京 遷座 の 用意 に かかる 。
0809
,148,24: あっち の アンニャ も こっち の オンチャ も 、 独身 の 若者 という 若者 が オ 君 の 聟 を 狙っ て 魂 を
^
ぬき あげ られ て いる から 、 アネサ ども は 怒り 心頭 に 発し て いる の で ある 。
斬り伏せる
(斬る.伏せる)
延べ語数:
7
0687
,301,5: 敵 の 間諜 すべて を
^
斬り 伏せ て 帰す こと が なけれ ば 、 我が 必勝 は 明か だ 」 余 の 命令 一 下 、 日没 と共に 余 の 軍 は 行動 を 起し た 。
0697
,186,26: 満場 ゲラゲラ 大笑い で ある が 、 なるほど ナギ ナタ と 戦う に は 、 こんな こと で も し なけれ ば 女の子 に 易々 と
^
斬り 伏せ られる に 相違 ない 。
0761
,13,14: しかし 、 一刀両断 とか 、 言語道断 とか 、 それ に 似 て バッサリ と
^
斬り 伏せる 趣き は 充分 現れ て いる から 、 文 を 学べ ば 、 一 か どの 文士 に なっ た 人物 かも 知れ ない 。
0808
,134,24: それどころか 、 とにかく 一 人 の 山法師 が ナギ ナタ を とっ て 抵抗 し て 、 信長 勢 を 三 人 ぐらい は
^
斬り 伏せ た という よう な 武勇 譚 も 歴史 に 残っ て い ない の で ある 。
0809
,56,35: そのまま の 位置 で は 斬る に も 突く に も グアイ の 悪い ところ へ 鼻 介 が 立っ て いる から 、 エイッ と ふりかぶっ て 一刀 の もと に 鼻 介 を
^
斬り 伏せよ う と する 。
0822
,397,26: その他 、 忍 熊 王 、 五 瀬 命 、 天 ノワカヒコ 等 、 いずれ も 屍体 が 一時 は 見つから なかっ たり 喪 屋 を
^
斬り ふせ 蹴 とばさ れ たり する 始末 で 、 死体 が なかっ たり 墓域 が 荒らさ れ たり する の が この 型 の 神 の 宿命 で ある らしい から 、 水無 は 身 無 で 、 その 墓 に 屍体 が ない という 意 に も 解せ られ ない こと は ない 。
1072
,2632,9: 大 亀 は 、 抵抗 し た ひとり を
^
斬り 伏せ 、 ひとり を ここ に 縛りつけ て 、 家探し に かかっ て いる 様子 な の だ 。
置き捨てる
(置く.捨てる)
延べ語数:
7
0676
,83,4: 夏川 だけ が
^
置き すて られ た が 、 堕ちる 肚 を きめ て しまへ ば 生活 に 困る といふ こと は ない 。
0686
,368,6: タカ子 は 自分 の 部屋 へ
^
置き すて て 行っ た と 云っ て いる が 、 彼女 の 部屋 から も 、 また どこ から も 発見 さ れ なかっ た 。
0744
,158,33: 当時 の 蒲田 の ヨタモノ は 二 種類 あっ て 、 一つ は 並 の ヨタモノ で ある が 、 一つ は 大船 へ 引越し た 松竹 撮影 所 が 蒲田 へ
^
置き すて て いっ た 大部屋 の 残党 だ 。
0754
,1148,8: それ は 長 年月 納屋 の 奥 に
^
置き すて られ た 廃品 で 、 峠 越え の 疎開 用 に は 役立た ない シロ モノ で あっ た 。
0759
,2444,17: やがて 少女 が 座布団 を ひきずる よう に 現れ て 、 広間 の 下座 正面 へ
^
置き すて て 去る と 、 ヤブニラミ の 妙 な 男 が チョコ く と ロー ソク の 影 を くぐる よう に とびだし て き た 。
0790
,488,5: 私 や タケノコ メシ を
^
置き すて て 逃げる よう に 戻る の さ 、 その 時 、 話しかけ られ たら 、 さぞ 怖い だろ う よ 」
0799
,139,30: 私 は 妹 を 見 て いる と 、 十里 四方 も つづく 満開 の 桜 の 森林 が あっ て 、 その まんなか に 私 だけ たった 一 人
^
置き すて られ て しまっ た よう な 寂し さ を 感じ ます 。
違い過ぎる
(違う.過ぎる)
延べ語数:
7
0591
,276,6: 第 一 、 年 が あまり
^
違い すぎる し 、 何 から 何 まで つりあわ ない わ 。
0691
,14,3: 「 年 が
^
違い すぎる せい でしょ う か ?
0759
,8160,5: あなた と は 性格 も
^
ちがい すぎる 。
0866
,2797,10: 「 それに 、 なんて 言 つて も 、 年 が
^
違い すぎ やし ない か ねえ 。
0993
,946,19: もっとも 金吾 さん 自身 が 、 春子 様 に それほど ナニ し ながら 、 あんまり 身分 や なんか が
^
違い 過ぎる せい でしょ う か 、 自分 の 心 の 上 に 何 が 起き た の か 、 自分 で も 気 が 附か なかっ た よう です の 、 最初 から 望み を 持つ —— も 持た ない も 無い 、 はじめ っ から 、 まるで 諦 ら め て いる 、 いえ 、 手 に 入れよ う と 望み も し ない の です から 、 諦 ら め る という 事 も 無い わけ です 。
1072
,3199,9: 「 北 と 南 と で は 、 余り
^
ちがい 過ぎ て 、 勝負 に も 何 も なり は し ない 。
1073
,3694,3: 余りに 身分 が
^
違い すぎる と 、 あの 実直 な 親 共 は 、 卑下 し て いる わけ です な 」
打ち萎れる
(打つ.萎れる)
延べ語数:
7
0582
,251,2: この
^
打ち 萎れ た 気持ち の 中 で 、 白藤 の 家 の 心像 が 、 汽車 の 窓 から 見 た 聊か の 風景 を 機縁 に 、 俺 の うち に 植え つけ られ た の だ 。
0690
,159,6: ミズミズ しい 老体 も ムザン に
^
打ち しおれ て 、
0775
,169,2: こう
^
打ち しおれ て 詫び られる と 、 咲子 も 愛情 の ない 良人 で は ない 。
0779
,752,3: なんと いう
^
打ち しおれ た 様 で あろ う か 。
0866
,1277,5: と 、 母 が
^
打ち しおれ た 風 で 、 彼 の 方 を 見 あげ た 。
0866
,2828,52: 京野 等 志 は 、 自分 で も 、 ちかごろ 、 ほとんど 口癖 の よう に なり か ゝ つた 親父 教育 の 一席 を 、 また 始め た と 思い 、 すこし 、 気 が ひける の で ある が 、 父 は 、 そういう 場合 、 意外 に 、
^
打ち しおれ て 、 息子 の 説諭 に 耳 を 傾ける 風 が みえる 。
1151
,172,63: —— 六 回 目 は 昨年 の 秋 でし た 、 いつも の よう な 、 真っ暗 な 室 の 中 で 、 寝台 に 押し 並ん で 掛け た 阿修羅 は 、 —— 近頃 で は もう 斯 う 呼ん で 居り まし た 、 どうせ 本当 の 名 を 知ら ない の です から —— いつも と 違っ て 、 ひどく
^
打ち 萎れ て 居る ので 、 その わけ を 訊く と 、 最初 は 胡麻 化 し て 教え て くれ ませ ん でし た が 、 到頭 我慢 が し 切れ なく なっ た か 、 シクシク と 泣き 乍 ら 、 二度と もう 此処 へ は 来 られ ない 、 あなた と 逢う の も 今晩 限り に なる かも 知れ ない という の です 。
歌い続ける
(歌う.続ける)
延べ語数:
7
0513
,30,10: と 云う の を 感じ て 斯 う 私 は
^
歌い つづけ た 。
0613
,465,4: せいいっぱい 大声 で ゆっくり
^
歌い つづけ て ゆく 。
0702
,11,16: それで 「 鉢 の 木 」 を 覚え 保久 呂 湯 で 下駄 を ぬぐ まで
^
謡い つづけ て くる ので 、 保久 呂 湯 の 三 吉 と 仲 が 悪く なっ た 。
0702
,17,6: 下駄 を ぬぎ 終る まで
^
謡い つづけ て 保久 呂 湯 へ あがりこむ の で ある 。
0993
,213,29: 春子 ( その 中 で 、 次第に 声 を 張り あげ つつ 、 馬車 の 窓 わく を トントン 叩い て 拍子 を とり ながら 、 ウットリ として
^
歌い つづける ) かい の しずく も 花 と 散る 。
0993
,2920,12: しかし 、 それ が 耳 に 入ら ぬ まま に 金吾 は
^
歌い 続ける ) 踊ら ぬ 奴 は 、 木 ぶつ 、 金 ぶつ 、 石 ぼ とけ 、 ヤレ 、 ドッコイ 、 ドッコイ 、 ドッコイショ !
1041
,2655,5: そして ボブ は 、 ずっと
^
うたい つづけ させ られ て 。
寝乱れる
(寝る.乱れる)
延べ語数:
7
0508
,1649,9: 灰色 に なっ た 髪 の 汚 なく
^
寝 乱れ て 、 横 皺 の 深く 刻み込ま れ た 額 の 下 に 三角形 の 目 の ある 鼻 の 低い 猿 の 様 な 口元 の 顔 は 、 世の中 の 最も 醜い 者 として 選ば れ た 様 な 若者 の 顔 と 並ん で 長方形 の 枠 の 中 に 現われ た 。
0568
,401,6: ふっくら と し た 頬 に
^
寝 乱れ た 髪の毛 が 幾 筋 か 垂れ 、 切れ の 長い 眼 が もう 笑っ てる よう に 見え た 。
0590
,49,5: その 耳 は 、
^
寝 乱れ た 髪 の 中 から へん に なま 白く 浮き 上っ て い た 。
0773
,102,18: その とき 、 目 を さまし て 顔 も 洗わ ず とびだし て き た らしく 、
^
寝 みだれ 髪 に ナイト ガウン を 羽織っ た 男 が 荒々しく 現れ た 。
0792
,872,12: 別に 深い ワケ は なかっ た の です が 、 まだ
^
寝 みだれ 姿 で 便所 へ 立っ て 、 そこで バッタリ と 、 すでに すっかり 仕事 着 を き た トオサン と 顔 を 合せ た 小夜子 サン は 自分 の 朝寝坊 や 寝 みだれ 姿 が 味気 ない 気持 に なっ て 「 オハヨー 」 と 顔 を そむけ て 背 を むけ まし た 。
0792
,872,45: 別に 深い ワケ は なかっ た の です が 、 まだ 寝 みだれ 姿 で 便所 へ 立っ て 、 そこで バッタリ と 、 すでに すっかり 仕事 着 を き た トオサン と 顔 を 合せ た 小夜子 サン は 自分 の 朝寝坊 や
^
寝 みだれ 姿 が 味気 ない 気持 に なっ て 「 オハヨー 」 と 顔 を そむけ て 背 を むけ まし た 。
0792
,881,16: そこ へ セラダ が 本日 こそ は と 意気 高らか に 乗りこん で き て 、
^
寝 みだれ 姿 も 物 か は 、 いきなり 哀願 泣訴 の 意気ごみ を 見せ た もの です から 、 小夜子 サン は アラーッ 、 キャーッ と 部屋 へ 逃げ こん で 障子 を バッタリ しめ て 、
待ち撫する
(待つ.撫する)
延べ語数:
7
0507
,387,38: あんまり 空想 的 な 事 だ と は 思う けれ 共 、 両親 の 苦しめ られる と 思う 心 が つのっ て 小作 の 十 八 九 の 無分別 な 児 が 、 鎌 を 持っ て
^
待ち ぶせ た と 云う 事 を 聞い た 事 を 思い出す と 、 何だか そんな 気 に なる の で ある 。
0674
,46,10: 海上 に は 数 千 の 小舟 を 敷きつめ て
^
待ち ぶせ て ゐ た から 漏れる 隙間 は なかつ た 筈 だ が 、 次 兵衛 の 姿 は なかつ た 。
0759
,2104,15: そこで 早朝 から 放 二 の アパート の 陰 に 身 を 隠し て
^
待ち ぶせ た 。
0759
,6935,4: 記代子 の 外出 を
^
待ち ぶせ て 拉し 去る つもり で あっ た が 、 十 日 の 余 も 日数 を へ て 、 なん の 効 も なかっ た の で ある 。
0774
,487,32: 探偵 が 自分 の 跡 を 追っ て いる よう な 気 が し て 寸時 も 心 の 休まる 時 が なく 、 宿舎 へ 戻れ ば そこ に 探偵 が
^
待ち ぶせ て いる よう に 思わ れ 、 彼方 へ 歩き 此方 へ 曲り し て 、 どこ を 歩き 、 どこ を さまよっ た か 、 よくも 記憶 し て い ない が 、 最後 に どこ か よく 知ら ない 寄席 で 時間 を つぶし て 、 深夜 宿舎 へ 戻っ て き た 。
0782
,307,11: そんな ところ に 登っ て いる の は 誰 か を
^
待ち ぶせ て いる 証拠 だ 。
0782
,765,12: また 、 花房 が くる の を 知る と 炭 小屋 で
^
待ち ぶせ て い て 、 二 人 で 一夜 を あかし 、 翌朝 花房 を ねじふせ て 、 ナワ か 何 か で 後手 に いましめ て コモ で 包み 、 谷 へ 運ん で 牛 の 角 を めがけ て 花房 を 上 へ ふりかぶっ て 投げ おろし た 。
思い捨てる
(思う.捨てる)
延べ語数:
7
0242
,57,10: カール は この 状況 の もと で 大学 教授 を
^
思い すて た 。
0943
,193,21: 勘当 に なっ た いきさつ は 、 もと より 知りぬい て いる はず だ が 、 たわけ な 亭主 だ と
^
思い 捨て た か し て 、 その こと に は 一言 も ふれ ない 。
0945
,207,6: とても 叶わ ぬ 望み だ と
^
思い 捨て に し た が 、 いま の 甚八 ぬ し の 話 で 、 思いなおし た 。
0947
,842,10: ふたり の こと は 、 それで 、 さらり と
^
思い 捨て 、 サト子 は 、 また 陶磁 を ながめ だし た 。
0948
,403,6: その ほう は さらり と
^
思い 捨て た が 、 なんとも 納得 の いか ない こと が ある 。
0988
,4651,6: そう 思いこん で 、 完全 に
^
思い 捨て て 、 その 事 について イライラ し たり する よう な 所 は 無い の です 。
0994
,1360,10: … … だから 、 トウ に 自分 の 事 を
^
思い 捨て て 、 迷 つて も よい 、 しかた が ない と 觀念 し て いる 。
知り始める
(知る.始める)
延べ語数:
7
0231
,655,29: 今や 、 私 たち 日本 の 人民 は 、 自分 たち の 払っ た 犠牲 の 全貌 について 、 やっと その 真実 の 幾 部分 か ずつ を
^
知り はじめ た 。
0248
,134,24: 愛さ れる から 愛す の で は なく て 、 愛す から 愛す の だ という こと を 今日 の すべて の 婦人 は
^
知り はじめ て いる 。
0344
,31,45: 中国 の 知識 人 を ふくむ 全 住民 は 、 日本 軍 の 侵略 に 抵抗 し て 各地 で はげしく たたかっ て い て 、 その 「 抗日 救国 」 の ビラ や スローガン を通じて 、 中国 の おびただしい 文盲 者 さえ 文字 を
^
知り はじめ つつ あっ た 。
0444
,17,27: けれども 、 十 五 日 も 経つ と 、 自分 は 、 期待 に 反し た 苦痛 を 味 わ なけれ ば なら ない の を
^
知り 始め た 。
0918
,798,22: 巨大 なる ブロック 資本 の 重工業 の 機械 生産 の 中 で 、 人間 は 新た なる 貧窮 の 意味 を
^
知り はじめ 、 個性 の 喪失 を 味わっ て 慄然 と し はじめる の で ある 。
0956
,303,12: … … 僕 は 、 … … 僕 は その 恋 を
^
知り はじめ た の だ 。
1041
,3717,19: そして 、 この カヴァー が 黒人 オリジナル と いかに かけはなれ て いる か を 若い 白人 大衆 が いっせいに
^
知り はじめ た 期間 が 、 エルヴィス・プレスリー が もっとも すぐれ て い た 期間 と ほぼ 一致 する の だ 。
刈り上げる
(刈る.上げる)
延べ語数:
7
0141
,2219,24: 薄 黄色い ニス で 塗ら れ た 長椅子 の 腕木 に 背 を もたせ て 針 を 動かし て いる 伸子 の 、
^
苅り あげ られ た さっぱり さ が 寂しい くらい の 頸 すじ や 肩 に 、 白い 天井 から の 電 燈 が まっすぐ に 明るく 落ち た 。
0141
,3156,1:
^
苅り あげ て 、 せいせい と 白い うなじ を 電 燈 の 光 の 下 に さらし ながら 、 伸子 は いつ まで も いたずら がき を つづけ た 。
0141
,8075,18: 伸子 の 番 が き た とき 、 年 とっ て 肥っ た 理髪 師 は 、 ただ
^
刈り あげ て 、 という 伸子 の 註文 を 、
0141
,14783,2: 髪 を
^
苅り あげ て いる 伸子 の さっぱり し た 頸 すじ に 、 ななめ よ こから 西日 が さし て いる 。
0141
,17813,2: 短い
^
刈り あげ に し て いる お かっぱ の 頭 を 愛嬌 よく かしげ て 亀田 の 細君 は 笑っ た 。
0947
,468,5: 脳天 を 平ら に
^
刈り あげ た 、 屋根 職 といった 見かけ の 無骨 な ひと は 、 中村 吉右衛門 に は 、 似 て も つか ぬ もの だっ た 。
0988
,4892,5: 髮 を ザンギリ に
^
刈り あげ 、 ハデ な 化粧 の ため ひどく 若く 見 ゆ 。
入り切れる
(入る.切れる)
延べ語数:
7
0141
,2190,8: 「 自分 で 、 日本 の しきたり に
^
入り きれ ず に いる くせ に 、 日本人 病 なんて ——。
0564
,333,15: そして 、 その うち の 小さい 物 は 姫 鏡台 の 抽出 に 入れ 、
^
はいり きれ ない 物 は 鏡 の 前 に 並べ た 。
0573
,332,4: 芋 は 鉢 に
^
はいり きれ なかっ た 。
0821
,26,8: 長崎 港内 の 造船 所 の ドック に
^
はいり きれ ず に 大きな 図体 を 湾内 に 露出 し て い た の は 「 大和 」 で あっ た らしい 。
0842
,2768,6: 白骨 は 壺 二 ツ に
^
入り きれ ない 程 だっ た そう だ 。
1064
,141,29: 『 なんと し た 事 やら 、 今日 一 日 中 、 諸家 や 諸 職 の 町人 から 、 鯉 の 到来物 で 、 もう 池 に は
^
はいり 切れ ませ ん 』
1174
,4837,10: 玄関 の 下駄 箱 が また 小さい ので 、
^
入り きれ ない 履物 が 自然 と たたき に 並ぶ の で ある 。
保ち続ける
(保つ.続ける)
延べ語数:
7
0141
,12342,9: 政府 は 、 金 まわり の いい 状態 を
^
保ち つづける ため に 、 国内 に 不足 な 農業 生産 物 を 、 やすく 植民 地 から とりあげる 政策 を とり はじめ た 。
0149
,20,45: 日本 の 近代 精神 の より 健やか なる 展開 の ため に 先ず 入用 な の は 、 誤っ た 技術 家 が 非 科学 的 に 使う 剪定 鋏 を 引き こま せる こと 、 及び 悪条件 に もちこたえ つつ 、 どうやら 命脈 を
^
保ち つづけ て 来 た 一 条 の 民主 的 、 合理 的 精神 の 幹 に 、 全く 科学 的 に 考慮 さ れ た 接木 を し て 、 豊か な 結実 を 可能 に する 方法 で は なかろ う か 。
0221
,396,31: 彼女 は 泥ま びれ に なっ て ころがり ( 「 女 の 罰 」 ) 時 に は 泣き ながら も 、 萎縮 し なかっ た 率直 な 生活 意欲 を
^
保ち つづけ た 。
0243
,8,14: 工業 ・ 農業 における 社会 生産 を 最低 の レベル において でも どうやら
^
保ち つづけ た の は 勤労 婦人 の 献身 でし た 。
0301
,14,48: 出征 し て いる 人々 と 家族 と の あいだ の 幾 千 里 を つなぐ 愛情 の よす が の 便り は 郵便 で あっ た し 、 獄中 と 外 と の 生活 は 、 切手 を はら れ た 郵便 で 、 やっと 交通 を
^
保ち つづけ た 。
0508
,1664,64: 等 と 、 お 関 が 一々 事 を 分け て 弁明 し て 歩く 事 を 十 人 が 十 人 期待 し て 居 た の だけ れ 共 、 総て は それ と まるで 反対 に 行っ て 、 お 関 は そんな 事 が ある の です か と 云う 様 な ゆ さり と も し ない 様子 を
^
保ち つづけ て 、 伝え られ て 行く 噂 さ に ビク と も 仕 ない らしく 見え た 。
0509
,179,25: 私 は 今 彼 に 久遠 の 愛情 を 感じ 、 彼 によって 与え られ た 静か な 愛 を 心 の 裡 に
^
保ち 続け て 居ら れる 。
欠き上げる
(欠く.上げる)
延べ語数:
7
0141
,103,23: 秋山 宇一 は 無産 派 の 芸術 家 らしく 、 半白 の 長め な 髪 を 総髪 の よう な 工合 に
^
かき 上げ て いる 。
0505
,305,11: と 云う 様 に 、 頼み も し ない 髪 を
^
かき 上げ て くれ たり 、 茶 を 入れ て くれ たり し た 。
0570
,251,27: あなた が 足 を さすっ て あげ たり 、 果物 の 汁 を 匙 で 口 に 入れ て あげ たり 、 頬 の 乱れ 毛 を
^
かき 上げ て あげ たり 、 いろんな こと を する 度 に 、 有難う と 仰 言っ た かも 知れ ない が 、 そんな こと で は あり ませ ん 。
1040
,1179,4: 片手 で 髪 を
^
かき 上げ た 。
1040
,1567,16: プール の 底 に つま先 で 立ち 、 両手 の 指 で 濡れ た 髪 を
^
かき 上げ 、 うなじ に むけ て ときつけ た 。
1148
,151,25: ド カリ と 椅子 に 腰 を おろし た 深沢 深 は 、 首 を 一 と 振り 鬣 の よう な 長髪 を
^
かき 上げ て 、 いきなり 象牙 の 鍵 に 指 を おろし まし た 。
1171
,3412,15: 少壮 学者 らしく 、 顔 は 青白く 、 額 に ぶら 下る 髪 を 時々
^
かき 上げ て 、 むしろ 軒昂 たる 風情 も あっ た 。
欠き終わる
(欠く.終わる)
延べ語数:
7
0140
,787,4: その 小説 を
^
かき 終っ て 、 伸子 は 一つ の まじめ な 事実 を 学ん だ 。
0140
,1704,5: けれども 、 その 長篇 を
^
かき 終っ た こと で 到達 し た 境地 から は 、 伸子 は 、 また 歩み ぬけ て ゆく ため に 必要 な 活力 は 、 二 人 の 日々 に 動い て い ない こと を 、 伸子 は ぼんやり と 、 感じ はじめ て い た 。
0140
,6062,9: そうして 、 伸子 は 、 自分 の 小説 を
^
かき 終っ た の で あっ た 。
0141
,2412,6: 保 へ の 手紙 を
^
かき 終っ た ばかり で 亢奮 の のこっ て いる 伸子 は 、
0141
,4577,22: 伸子 が 、 復活 祭 の 夜 群集 の 中 で 目撃 し た 婆さん と 若い 娘 の 口争い を
^
かき 終っ た とき だっ た 。
0220
,14,16: こうして 書き はじめ て みる と 、 わたし にとって 「 道標 」 三 部 を
^
かき 終っ た ところ で 、 この 長篇 全体 を とおし て 何 を 試みよ う と し て いる か という よう な こと を 語る の は 、 まだ 困難 だ という こと が わかっ た 。
0421
,146,8: 九月 —— 十一月 は 「 風知草 」 を
^
かき 終っ た 。
効き始める
(効く.始める)
延べ語数:
7
0138
,1087,8: 自分 は 真直 母親 と 口 を
^
きき はじめ た 。
0141
,3316,4: 伸子 が 口 を
^
きき はじめ た 。
0141
,3837,5: こんど は 素子 が
^
きき はじめ た 。
0141
,4661,36: けれども 新しい 生活 の そんな 窮屈 ささえ も モスクヷ で は あたりまえ の こと として 伸子 が 却って 落 付け た よう に 、 素子 も アストージェンカ へ 来 て から 、 大学 の 講義 を
^
きき はじめ 、 神経質 で なく なっ た 。
0141
,5841,7: 革命 軍 は 、 兵士 たち に
^
きき はじめ まし た 。
0802
,383,18: 九 太夫 は もう 辻 の 問い に は 答え を 忘れ 、 根 掘り 葉 掘り
^
きき はじめ た 。
0818
,196,5: これ が 仙台 弁 の
^
きき はじめ だっ た が 、 全然 わから ない ね 。
見晴らす
(見る.晴らす)
延べ語数:
7
0106
,78,2: なん の
^
見 はらし も ない 畑 の なか で 、 とんび 岩 は 、 うん うん うなっ て い まし た 。
0106
,115,0:
^
見 はらし の いい 海 の 上 に 、 いくつ も 船 が はいっ て 来 て い ます 。
0140
,3438,8: ふるい 東海道 に 面し 、 海 を
^
見 はらす 小高い とこ に ある カギ 半 は 前 崎 の 雑貨 店 で 、 炭 や 味噌 醤油 も あきなっ て い た 。
0141
,9860,3: 広場 を
^
見 はらす ホテル の 二 階 正面 の 部屋 が きまる と 、 素子 は 早速 ロビー へ おり て 、 片隅 の 売店 で タバコ を 買っ た 。
0141
,10765,23: 云わ れる まま に 、 伸子 と 素子 と は その 廻廊 から 建物 の 裏側 へ ぬけ て 、 斜面 を
^
見 はらす 日 ざし の 気持 よい 石段 の 低い 墻壁 に 腰 を おろし た 。
0141
,10897,28: それ は 、 ベルリン 事件 から 間 の ない ある 日 の こと で 、 美しい 丘 の 上 の 柱廊 から はるか に ウィーン の 森 を
^
見 はらし ながら 、 素子 が 何 心 なく ベルリン の メーデー 事件 について 、 ウィーン の 新聞 に 何 か 後 報 が で て い やし まい か と 黒川 隆三 に きい た 。
0378
,116,16: 低い そっち は 東 で 、 反対 の 西側 、 うち の ある 方 は 、
^
見 はらし が きか なく て 、 お寺 に なっ て い た 。
鳴き始める
(鳴く.始める)
延べ語数:
7
0106
,102,12: 静か に 朝 が 立ち そめ て 、 小鳥 が チクチク
^
鳴き はじめ まし た 。
0956
,2874,12: 山 鴿 が 遠近 で 、 急 に 申し合わせ た よう に
^
鳴き 始め た 。
0956
,2875,9: 竹 取 翁 おう 、 山 鴿 が
^
鳴き 始め た 。
0956
,2878,6: あの 子 は 山 鴿 が
^
鳴き 始める 頃 に なる と きまって 唄 を うたい 出し た もの じゃ 。
0956
,3908,6: どこ か で 山 蝉 が
^
鳴き はじめ た 。
0956
,3910,8: … … どこ か で 山 蝉 が
^
鳴き 始め た で は ない か ?
1036
,675,35: 私 の 足音 に 声 を とめ た 鈴虫 は 長い 髭 を 緩く 動かし て い た が 、 やがて 夕 風 に 誘わ れる よう に 、 翅 を 慄 わせ て 、
^
鳴き 始め た 。
鳴き続ける
(鳴く.続ける)
延べ語数:
7
0098
,1019,24: 山鳩 の ホッ ホー 、 ホッ ホー と 鳴く 声 に 、 牛 が また 丁度 、 空襲 の サイレン と 同じ 高まり で
^
鳴き つづける 。
0098
,1069,4: 牛 の もう もう
^
鳴き つづけ て いる の が 警笛 の よう だ 。
0098
,1108,0:
^
鳴き つづける 山鳩 の 憂鬱 な 声 。
0114
,147,20: 縁 の 下 で いつの間にか 鳴き 出し た 虫 が ジージー 、 ひ つっ こく 千世子 が 寝つく まで
^
鳴き つづけ た 。
0534
,140,5: 散々 叫び つづけ 、
^
鳴き つづけ て 喉 も かれ がれ に なる と 、 彼 は あきらめ た 様 に だまり 返っ て 仕舞っ た 。
0903
,30,10: それ だ のに 私 の 講演 は 、 閑古鳥 が
^
鳴き つづけ た 。
1172
,1331,11: 息 を 凝らし ながら 、 身体 を うごかし 、 執拗 に
^
鳴き つづけ て い た つくつく法師 を ぱっと とらえ た 。
騒ぎ立てる
(騒ぐ.立てる)
延べ語数:
7
0095
,2787,0:
^
さわぎ 立て て は 困る 。
0140
,1210,7: 素子 は 、 伸子 が 大袈裟 に
^
さわぎ 立て て いる という 風 に 不快 を 示し て いる 。
0508
,795,23: 訴え られ でも 仕様 もの なら 大事 に なる 危 い 金 まで 使っ て 、 村長 に 成ろ う とか 何とか
^
騒ぎ たて て 、 揚句 の はて に 来 た もの は 前 より も 多い 借金 の 証文 と 悪口 で ある だけ でも むしゃくしゃ する のに 、 橋本 の 金 の 事 まで 思う と 、 余り 意地 が 焼け て 一 素 の 事 首 でも 括っ て やれ と まで 思っ て 居 た 。
0585
,87,31: はじめ は 、 さかり が つい て 、 一 匹 の 牝 猫 を 中心 に 、 集まっ て き た 数 匹 の 猫 と 一団 に なり 、 ぎゃあぎゃあ
^
騒ぎ たて て い まし た が 、 そのまま どこ か へ 行っ て しまっ て 、 一 週間 たっ て も 、 十 日 たっ て も 、 戻っ て 来 ませ ん でし た 。
0712
,76,5: 水戸 の 容疑 者 を
^
騒ぎ たて た の も 、 新聞 で は ない か 。
0712
,78,21: 一方 に 自分 で 騒ぎ たて ながら 、 同じ 新聞 の 論説 めい た 欄 で 、 文士 の 情死 など
^
騒ぎ たてる 世相 は 苦々しい など と 、 自分 で やっ て おき ながら 、 責任 を 人 に 押しつけ て いる の で ある 。
0802
,371,22: 三 十 六 七 年 も 夫婦 二 人 で 勤め た 者 が 退職 金 二 百 万 円 はさ のみ
^
騒ぎ たてる こと も ない が という よう に 訂正 さ れ 、 深夜 に 窓 の 戸 を 叩い て の 授受 は 故意 に 怪しま れる こと を し て いる だけ に これ が 別れ の 思い出 の 茶番 の よう な こと も 考え られ 、 ゆすり に し て は もっと さりげ ない 方法 が ある はず だ 、 という 批判 が つけ加え られ て い た 。
塗り替える
(塗る.替える)
延べ語数:
7
0084
,70,7: その 上 に 車体 を ペンキ で
^
塗り かえる 予定 で あっ た 。
0084
,95,4: あと は 車体 の
^
ぬり かえ で あっ た 。
0176
,37,30: 作者 の 社会 人 として の 感覚 、 歴史 に対する 積極 的 な 参与 を 自覚 し ない 客観 主義 は 、 いわば 十 九 世紀 の 自然 主義 の
^
ぬり かえ に すぎ ず 、 社会 を 客観 的 に 見 て あらゆる 社会 階層 の 現実 と その 発展 を 描破 しよ う と する 民主 主義 文学 で ない こと は 明瞭 です 。
0547
,197,23: 会社 全体 が 赤字 か どう か も 疑問 で 、 現に 、 三 階 の 広間 は 、 壁 が 新 らしく
^
塗り かえ られ 、 豪奢 な 椅子 卓子 が 据えつけ られ て 、 会社 が 新た に 何 を 目 論 でる の か 、 われわれ に は 見当 も つか ない 。
0710
,222,14: 第 一 着手 として 、 部屋 の 壁 を 、 白く 、 明るく 、
^
塗り かえる 。
0765
,95,43: すくなくとも 、 彼 が 彼女 に 一目 会い たい と 思いたっ た 時 に は 、 ただ 一目 会い たい と 思う 程度 で あっ た が 、 やがて 彼 の 意志 の 全部 は 、 彼女 と の 肉慾 の 遂行 に
^
塗り かえ られ て い た の で は ない か と 思わ れる 。
1041
,548,22: しかし その サウンド は 、 殺菌 の きい た 清潔 な 白い 冷蔵庫 の よう で あり 、 内部 の ペンキ を
^
塗り かえ た ばかり の アメリカ 中産 階級 の 住居 の よう な 香り を 持っ て い た 。
打ち始める
(打つ.始める)
延べ語数:
7
0062
,586,33: そして この 事実 を 発見 し た 瞬間 に 、 オレ の 心 の 中 で 六 〇 年代 の ド ツボ に 向け て 、 魂 の ドミノ 倒し が 雪崩 を
^
打ち はじめ た 。
0112
,1554,47: さっき まで 修道 女 の 様 な その 胸 の 様 な 鼓動 を 打っ て 居 た 胸 は 、 その 一息 ごと に 世の中 の すべて の 悲しみ と 嬉し さ と 幸 と 不幸 を すい 、 又 はく 様 に たしかに トキーントキーン と
^
打ち 始め た 。
0506
,96,52: それでも 、 弟 は 只 嬉しい ばっかり で 、 そんな 事 に 一向 頓着 なく 仕事 を はかどら せ て 居る と 、 植木 屋 は 二 人 で 四 本 立て た 棒 から 棒 へ 床 を 張り 、 隣 へ 面し た 方 へ ドンドン 裏 板 を
^
打ち 始め た 。
0586
,128,30: そして 彼等 は 、 薄暗い 狭い 階段 を のぼっ て 、 二 階 の 室 に おちつき 、 そこで 、 簡単 な 夕食 を すませ て 、 碁 など
^
打ち はじめ た 。
0683
,153,7: パンパン 街 の 十字路 で 演説 を
^
ぶち はじめ た の で ある 。
0744
,66,37: 関 さん という 碁 席 の 番人 で 、 これ も ヘタクソ な の を 相手 に 、 血迷っ た 馬 の よう な 青筋 を たて て 、 ただ もう 猛烈 な 速力 で 碁 を
^
打ち はじめる の で ある 。
1174
,2892,7: その 発作 を おさえる ため に 、
^
打ち 始め た ん だ と 思う 。
撒き散らす
(撒く.散らす)
延べ語数:
7
0062
,2836,5: しかも 連中 は 死の灰 を
^
撒き 散らす Windows 3 ・ 0 という 核 爆弾 を 、 自ら の 手 で 何 百 万 発 も ぶっぱなし て しまっ た の だ 。
0095
,181,25: 糧食 の 盆 は 大きな 音 と共に 彼 の 手 を 放れ て 床 の 上 に 落ち 、 あたり へ 大事 な もの を
^
撒き ちらし 、 転がせ て しまっ た 。
0565
,276,3: 庭 中 に
^
撒き 散らし て 、 火事 の よう に し て 下さい 。
0878
,90,17: 度外れ た 誇張 による とぼけ た 可 笑 味 、 きわど さ と 露骨 さ と を
^
撒き ちらす 愛 す べき 素朴 さ 、 最も 庶民 的 な 感情 に 根ざす 権威 の 否定 、 という よう な 点 が 、 まず 共通 な 色調 として あげ られる 。
1073
,6291,12: そして 検非違使 を テコ ずらせ たり 、 根 の ない 風説 を
^
撒き ちらし たり 、 公卿 堂上 を 動揺 さ せ て は —— また 当分 、 市 や 娼家 の 雑 民 街 へ 、 泡 つぶ の よう に 、 消え 込む の で ある 。
1074
,2196,16: 同じ 日 の 朝 、 糠 や 蕎麦 の 皮 など を 家 の まわり に
^
撒き 散らし 、 大きな 声 で 唱え ごと を し て あるく 風 は ない か 。
1076
,969,36: など という 文句 が 列ね られ て いる の を 見る と 、 かつて 稲作 の 豊熟 を もっ て 、 いわゆる 弥勒 出世 の 第 一 の 奇瑞 と 解し 、 米 を 祭場 に
^
撒き ちらす こと によって 、 その 絶大 の 歓喜 を 表示 しよ う と し た 時代 が 、 あっ た という こと も 想像 し 得 られる 。
導き入れる
(導く.入れる)
延べ語数:
7
0062
,1120,11: それ ゆえ に アシスト は 、 その 成果 を 日本 に
^
導き 入れる という ビジネス で 成長 を とげる こと が でき た 。
0062
,2246,6: 分子生物学 が 水門 を 開い て
^
導き 入れ た 流れ は 、 どう 見 て も 大河 と なっ て 発展 し て いる 。
0141
,10057,10: メーデー の 行進 と その 赤旗 と を 広場 へ
^
導き 入れ たい と 思っ て 来 て 見 て い た 人々 な の か 、 それとも 、 もしも 赤旗 が 広場 へ 入っ たら 、 と 事 あれ かし の 連中 が 群集 の 大 部分 を 占め て いる の か 。
0283
,17,14: 床 に つい て から も 、 新鮮 な 勢 で 生活 に
^
導き 入れ られ た 、 オール ・ ウェイ ブス 、 全波 について あれこれ と 考え て いる うち に 、 いろいろ の こと が 思い出さ れ て 来 た 。
0448
,493,28: 父 が 、 全然 理解 の 一致 し ない 点 に は 些 も 触れ ず 、 而 も ちゃんと 、 快く 、 希望 する 結果 に
^
導き 入れ た に は 、 驚き を 覚え た 。
0918
,1320,28: また 現象 学派 および 存在 論 で 四 十 年 後 、 ハイデッガー の 『 存在 と 時間 』 で 「 方向 」 という 言葉 を 哲学 に
^
導き 入れる より も 、 ずっと はやく 、 彼 は 捉え て いる の で ある 。
1013
,333,38: 娘 は 門前 で 馬 を 降り て 、 出 て 来 た 農夫 体 の 五 十 ぐらい の オヤジ に 手綱 を 渡す と 、 そのまま 右手 の アーチ を 潜っ て 、 私 を
^
導き 入れ まし た 。
押し当てる
(押す.当てる)
延べ語数:
7
0062
,105,8: なまくら な ナイフ を ブンブン 振り回す 代わり 、
^
押し 当て た カミソリ に ゆっくり 力 を 込める よう に 、 松田 優作 は スクリーン を 切り裂い た 。
0558
,251,4: 枕 に 顔 を
^
押し 当て て 寝 て い たい の だ 。
0596
,81,17: 同時に 、 千代 は 捉え られ てる 片 袖 を 振り払い 、 両 袖 を 顔 に
^
押し 当て て 棒立ち に なっ た 。
0685
,301,5: 平作 は 顔 を
^
押し 当てる よう に し て チョウチン の 火 を 吹き 消し た 。
0839
,332,14: その たび に 、 ちょ ッ と の 間 、 指 を 掌 に
^
押し 当て た 。
0995
,2964,9: その 顔 が ヒタ と 女 の 膝 に
^
押し 当て られ て いる 。
1120
,230,12: 百合子 は まゆみ の 手 を とっ て 唇 に 強く
^
押し 当て て 泣い た 。
拭い切れる
(拭う.切れる)
延べ語数:
7
0060
,952,8: マイクロ コンピューター に対する ゲテ 物 観 を なかなか
^
ぬぐい きれ なかっ た 渡辺 和也 は もちろん 、 好きこのん で 評価 用 ボード を いじり 回し た 経験 を 持つ 後藤 富雄 と 加藤 明 の 目 から 見 て も 、 この 新人 が 新しい 世代 に 属し て いる こと は 明らか だっ た 。
0060
,4081,37: だが 電子 デバイス と 新 日本電気 の 二つ の グループ の あいだ で 起こっ た 摩擦 が 、 ここ で あらた に 情報処理 が 加わっ た こと で 、 さらに 込み入っ た 形 で 生じる 恐れ は
^
ぬぐい きれ なかっ た 。
0060
,6007,33: 大 規模 な メイン フレーム 用 の OS 開発 に 取り組ん で い て も 、 古山 は 「 何 から 何 まで 分かっ て い たい 」 という 気持ち を なかなか
^
拭い きれ なかっ た 。
0060
,6096,21: 新た に 「 速い PC — 8 8 0 1 」 を 目指す にあたって 、 浜田 自身 、 不安 を
^
ぬぐい きれ なかっ た の が アプリケーション の 供給 体制 だっ た 。
0823
,227,8: どこ の 世 の 掲示 場 に も
^
拭い きれ ない 生活 の 重 さ 暗 さ が ジットリ 影 を 落し て いる もの で ある が 、 ここ だけ は 税金 の 相談 は 事務所 へ 、 だの 、 火 の 用心 だ の と 一応 世間 並 の SOS が はりださ れ て い て も 、 拭い きれ ない 生活 の 暗 さ や 、 背 に しがみつい た 人生 の 重 さ は 、 たしかに ない ね 。
1072
,6759,22: お 袖 、 お 燕 の 素姓 は 、 うすうす 知っ て い た が 、 何となく 、 不気味 な もの は
^
拭い きれ ない 。
1073
,6727,29: けれど 、 こういう 順調 な 、 そして 隆運 の 日 が 巡っ て 来 て も 、 彼 に は 、 どこ か 虚無 的 な 影 が
^
拭い きれ て い なかっ た 。
歩み始める
(歩む.始める)
延べ語数:
7
0060
,238,32: だが 、 パーソナル コンピューター の 黎明 期 を 描き ながら 幻 の よう に 消え て いっ た 『 パソコン 創世 記 』 が 、 もしも 電子 メディア を 掘り起こそ う と
^
歩み はじめ た ボイジャージャパン の 志 に 包ま れ て 復活 する こと に なれ ば 、 自分 にとって とても 美しい 物語 が そこ に 生まれる と 僕 に は 思え て なら なかっ た 。
0060
,811,23: 誤解 に もとづい た ユーザー とともに 、 TK — 80 は 敷か れ た レール から 逸脱 し 、 超 貧弱 マシン として
^
歩み はじめる の で ある 。
0060
,9452,26: GUI の 標準 を 欠い た まま MS — DOS が 使わ れ 続ける 中 で 、 PC — 1 0 0 を 原点 として
^
歩み はじめ た ダイナウェア と ジャストシステム は 、 ともに 自分 自身 で Windows に 相当 する 環境 を 用意 する 道 を 選ん だ 。
0062
,1004,13: ウイルス に 取り付か れ た 者 として の 人生 を 一 から
^
歩み 始める 腹 を 固め て しまえ ば 、 それ は それなり に 心 の 平安 が 帰っ て くる 。
0095
,1897,26: 繭玉 が 二つ 、 もつれ合っ た よう な 恰好 で 、 博士 を 背 に 水戸 は 深海 軟泥 に つま づき ながら 蹌踉 と
^
歩み はじめ た 。
0141
,14523,26: 伸子 の 過去 に 一つ の ピリオド が うた れ た とき 、 伸子 は 知ら ない まま に 伸子 の 新しい 生涯 の 日々 を
^
歩み はじめ て い た の だっ た 。
1072
,767,31: 立ち よろめく の を 久助 が あわて て 抱き 支える と 、 お 袖 は 、 久助 の 手 へ 、 子 を 抱か せ て 、 ひとり 、 よろよろ と
^
歩み はじめ た 。
揺り上げる
(揺る.上げる)
延べ語数:
7
0044
,35,10: 「 いや な 奴 」 と 左 の 肩 を
^
ゆり 上げ た 。
0142
,1152,9: 眠っ て 軟 く まるまる 純 吉 を
^
ゆり あげ ながら 牧子 も 笑っ た 。
1076
,172,38: 船具 や 船 の 破片 に は たまたま 文字 の 痕 が あっ て 、 遠い 海上 の 悲しみ を 伝う る もの が あり 、 一方 に は また 名 も 知ら ぬ 色々 の 貝類 を
^
ゆり 上げ て 、 「 その 玉 も てこ 」 と 詠じ た 昔 の 歌 の 風情 を 、 想い 起さ し むる 場合 も あっ た 。
1076
,2021,115: 私 など の 殊 に なつかしく 思う こと は 、 与那国島 で いう ビギリヤダマ 、 または 黒島 など の アンビター という 貝 の よう に 、 干 瀬 に 産す る 美しい 小 貝 を 、 いろいろ の 木の実 草 の 実 と 一つ 置き に 、 糸 に 通し て 首 に 掛け 、 もしくは 思う 男 に 贈っ て い た こと で 、 是 が おそらくは 『 万葉集 』 に 、 「 わたつみ の たまき の 玉 」 もしくは 「 妹 が ため 我 玉 ひろ ふ 沖 べ なる 玉 よせ もち こ 」 と 歌わ れ た あの 時代 の 玉 で あっ て 、 そういう 偶然 に 海 から
^
ゆり 上げ られる もの が 、 珊瑚 や 真珠 で ある 場合 は 稀 に も なく 、 ましてや 山々 の 奥 から 運び出さ れる 硬玉 で なかっ た の は 、 言うまでもない こと で あろ う 。
1132
,191,3: 大地 を
^
揺り 上げる よう な —— その 癖 得 も 言わ れ ぬ 快適 な 音楽 が 、 何処 から とも なく 耳 に 入り まし た 。
1173
,231,20: 何 か 荒廃 し た 感じ が ふと 宇治 の 嫌悪 を そそっ た が 、 彼 は 背 を
^
揺り 上げる と そのまま 扉 を 身体 で 押し 、 階段 を 一気に かけ 降り て い た 。
1173
,355,15: 宇治 は その 言葉 に いや な 顔 を し て 、 肩 を
^
揺り 上げ た 。
防ぎ止める
(防ぐ.止める)
延べ語数:
7
0027
,1508,119: しかし 、 自分 の 不幸 は 、 すべて 自分 の 罪悪 から な ので 、 誰 に も 抗議 の 仕様 が 無い し 、 また 口ごもり ながら 一言 で も 抗議 め いた事 を 言い かける と 、 ヒラメ なら ず とも 世間 の 人 たち 全部 、 よくも まあ そんな 口 が きけ た もの だ と 呆れかえる に 違い ない し 、 自分 は いったい 俗 に いう 「 わがまま も の 」 な の か 、 または その 反対 に 、 気 が 弱 すぎる の か 、 自分 で も わけ が わから ない けれども 、 とにかく 罪悪 の かたまり らしい ので 、 どこ まで も 自ら どんどん 不幸 に なる ばかり で 、
^
防ぎ 止める 具体 策 など 無い の です 。
0095
,1491,37: いや 、 それ より も 全 人類 が 原子 爆弾 の 脅威 に 曝 ら さ れ て いる 今日 、 われわれ 人類 は 生存 の 安全 の ため 一 日 も 早く 、 あの 脅威 を
^
防ぎ 留める 工夫 を し なけれ ば なら ぬ こと は 当然 の こと です 。
0759
,7071,11: オレ はね 、 自分 の 迷い が 自分 だけ じゃ ア
^
防ぎ とめ られ ない こと が 分っ て き た らしい の さ 。
0765
,45,63: ( 彼 が 鬱病 の 病歴 が あっ た こと は 、 雑誌 に 発表 さ れ た 調書 に も 明記 さ れ て いる ) スト が あっ たり 、 三 国人 に 睾丸 を 蹴ら れ たり 、 彼 に ショック や 混乱 を 与える こと が 続出 し て おり 、 その 相当 な 抑制 力 で 、 やっと
^
防ぎ とめ て いる よう な 状態 で あっ た よう だ 。
0928
,31,18: 今日 読書 会 に 出 た 青年 が 、 明日 バクチ を 打つ かも しれ ない の を
^
防ぎ 止める ところ に 、 指導 青年 の 苦心 が ある の で ある 。
0995
,2410,21: 苦しい の や 寂しい の を 、 神さま や 、 その ほか の 、 いろんな もの 持っ て 来 て 、
^
ふせぎ とめよ う と し た って —— いや 、 それ の できる 人 は 、 し て も いい だろ う 。
1083
,43,16: 新 日本 の 科学 の 建設 に は 、 まず 流言 蜚語 の 洪水 を
^
防ぎ 止める 必要 が ある 。
走り掛ける
(走る.掛ける)
延べ語数:
7
0026
,67,5: 」 と 言っ て 、
^
走り かけ 、 また 引返し 、 「 いい です か 。
0823
,300,20: だから 、 タダ モノ で は ない らしい 立派 な 馬 も 仕方 なく ブラブラ し たり 逆上 的 に
^
走り かけ て み たり 諦め て み たり し て いる し 、 美しい 緑 の 乗馬 服 に ピカピカ し た 乗馬 靴 を はい て チャン と ムチ まで 手 に し て いる 少女 調教 師 も 仕方 が ない から 水道 の 蛇口 を 指 で 押え て 噴水 を つく ッ て 馬 にぶ ッ かけ て 実用 と 娯楽 の 両面 兼備 の ヒマツブシ に 熱中 し たり し て いる 。
0993
,1921,15: そん じゃ 金吾 、 汽車 あ 出る から ——( と 汽車 の 方 へ
^
走り かけ た の を チョッ と 立どまっ て ) 海尻 の お 豊 ちゃん に 、 こね え だ 会っ たら な 。
1072
,3376,8: と 、 扶 け 起し て 、
^
走り かけ た 。
1072
,4781,13: 急 に 、 もと の 上野 の 裏山 の 方 へ 、
^
走り かけ た 。
1073
,2363,7: と 、 血相 を かえ て
^
走り かけ た 。
1073
,4312,9: 急 に 、 人数 を まとめ て 、
^
走り かけ た が 、 将 頼 が 不安 がっ て い た よう に 、 もう その 行動 は 、 遅 すぎ て い た 。
舞い降りる
(舞う.降りる)
延べ語数:
7
0002
,1344,19: あなた の よう な 方 と 一緒 に いる と 、 私 の 仕事 に も 新しい 霊感 が
^
舞い 下り て 来る かも 知れ ない 」
0010
,143,24: 天使 が 空 を 舞い 、 神 の 思召 により 、 翼 が 消え失せ 、 落下傘 の よう に 世界中 の 処々方々 に
^
舞い 降りる の です 。
0141
,745,21: 伸子 が 窓ぎわ に 佇ん で 飽き ず に 降る 雪 を 見 て いる と 、 あと から あと から
^
舞い 降りる 白い 雪片 が 、 スッスッ と 鉄骨 の 間 の 暗い 穴 の 中 へ 吸いこま れ て ゆく 。
0216
,20,13: そして 、 たとえ 「 雲 の 会 」 そのもの が 地上 に ふかく
^
舞い 下り て 、 地 の 塩 と なら ない に し て も 、 その 刺戟 から 更に 新鮮 な 機運 が わき出 て 、 一 九 三 三 年 ごろ エリカ ・ マン が ナチス 政権 の もと で 組織 し て い た 「 ペッパーミル 」 ( 胡椒 小 舎 ) に 似 た 演劇 団 が 生れる かも しれ ない 、 そういう ところ へ まで 思い を はせれ ば 、 「 雲 の 会 」 も それ として の 限界 の うち に 、 おのずから 一つ の フェノメノン で あり 得る かも しれ ない 。
0890
,6,27: 申 の 刻 に なっ て も 一向に 衰え を 見せ ぬ 雪 は 、 まんべんなく 緩やか な 渦 を 描い て あと から あと から
^
舞い 下りる が 、 中 ぞ ら に は 西風 が 吹い て いる らしい 。
0956
,2838,16: 天人 達 は 、 空 を 飛ぶ 月 の 車 に 乗っ て この 現し世 に
^
舞い 下り て 来る の じゃ 。
0956
,2839,9: 天 の 羽衣 を 持っ て この 現し世 に
^
舞い 下り て 来る の じゃ 。
行き通う
(行く.通う)
延べ語数:
7
1074
,1699,27: 村 の 生活 に 注意 しよ う と する 者 は 、 最初 に まず この 昔 の 路 の 上 を 、 人 が 右左 に
^
行き 通う て い た 時代 の 姿 という もの を 、 胸 に 描い て 見 なけれ ば なら ない 。
1075
,141,46: しかも おたがいに まったく それ を 知ら ず 、 ただ 偶然 に わたし が 母 の 歌 を 記憶 し て い た の だ けれども 、 気がつい て 見る と 一 国 の 文化 は 、 わたし たち の 知ら ぬ ま に 国 じゅう に
^
行き 通う て い た の で あっ た 。
1076
,605,21: 竜宮 女房 の 普通 の 形 は 、 今日 の 嫁 入 婚 に 近く 、 妻 の 親 里 に
^
行き 通う という こと は ない の だ が 、 この 花 売 竜宮 入り だけ は 婿 入 に 始まっ て いる 。
1076
,899,43: しかも そういった 現実 の ニライカナイ を 持た ぬ 、 三 十 度 以北 に 住ん で 後 まで 、 なお 引 続い て 南方 の 人 たち と 同じ に 、 日 の 出る 方 を 本 つ 国 、 清い 霊魂 の
^
行き 通う 国 、 セヂ の 豊か に 盈ち 溢れ て 、 惜 み なく これ を 人間 に 頒 とう と する 国 と 信じ て い た と し たら 、 それ こそ は 我々 の 先祖 の 大昔 の 海 の 旅 を 、 跡づけ 得 られる 大切 な 道しるべ で あっ た と 言っ て よい 。
1076
,1516,11: 水陸 の けじめ は 表 辺 のみ で 、 下 に
^
行き 通う もの という 観念 を 、 我々 は 持っ て い た の かも しれ ない 。
1076
,1759,28: 南方 諸島 の ニルヤカナヤ に 至っ て は 、 始め から テダ の 大神 の 豊栄 昇る 処 で あっ て 、 しかも 選ば れ たる 魂 の
^
行き 通う 島 で あり 、 同時に また 昔話 の 常世 郷 でも あっ た 。
1076
,1778,45: 我々 の 根の国 は 海 の 東 、 朝 ごと の 日 の 御 影 が 、 花 の ごとく 空 を 彩る 水平 線 の 外 に あっ て 、 最初 は 生死 の 別 も なく 、 人 の 魂 の 自由 に
^
行き 通う 島地 で あっ た の が 、 次第に こちら の 人 の 居 処 が 移っ て 、 しかも 日 の 出る 方角 が 動か なかっ た ため に 、 い つ と なく 幻 し の 楽土 と 化し 去っ た の で は ない か 、 という よう な こと も まず 想像 せ られる 。
思い描く
(思う.描く)
延べ語数:
7
0866
,625,10: あなた の おす がた を 、 好き な 場所 に
^
想い 描く 自由 を わたくし は 得 た の です もの 。
0866
,2857,30: しかし 、 彼 の 頭 は そんな 方向 へ は ち つ と も 働か ず 、 ひたすら 、 長久保 小萩 の 現在 と 、 将来 の 運命 を
^
想い 描く ばかり で あつ た 。
0980
,79,13: 国 の はじまり や 文化 や 宗教 の はじまり の ころ を
^
思い えがい て み ましょ う 。
1036
,419,18: 私 の 脳裏 に は 夏 草 の 長け た 、 妻 の 郷里 の 風景 が 頻りに
^
想い 描か れる 。
1072
,1751,17: そして 、 こ よい 子 に 抱き すがら れる で あろ う 白い 乳 ぶ さ を
^
思い えがい た 。
1115
,34,14: 彼女 も 一 人 寝 し て いる こと を 渡殿 の あなた に
^
思い えがい て は 、 とうてい 殿中 近く に すだく あまた の 虫 の こえ を 聞い て 、 夜 を おくる こと は 出来 なかっ た 。
1115
,211,12: さらに 彼女 は 男 という もの の 肉体 の 不思議 さ を
^
思い えがい た 。
叩き斬る
(叩く.斬る)
延べ語数:
7
0732
,1072,12: これ も 四 十 がらみ で ある が 、 何 百 人
^
叩き 斬っ た か 分ら ない という 面魂 で ある 。
0734
,42,7: い ッ そ 、 あの アマ を
^
叩き 斬っ て 、 死ん で くれよ う か 、 と 」
0734
,287,8: しかし 、 吾 吉 は 、 お前 を
^
叩き 斬 ッ て きざん で やり たい が 、 そう も いか ない から 、 せめて 坊主 に し て くれ たい と 恨ん で い た から 用心 する がい ゝ 。
0776
,472,4: 彼 の 首 を
^
叩き 斬っ て も 、 締め殺し て も 、 これ だけ の 首 で しか ない よう に 見え た 。
0789
,280,9: しかし 総て を 失っ た 奴 が 仇 を
^
叩き 斬っ て なん に なる もの か 。
0830
,88,25: たまたま 護身 用 に 薪 割 を 持っ て い た 女 が 、 何 か に 怯え て 逆上 的 に 四 人 を
^
叩き 斬っ た の で あろ う か 。
0842
,2476,29: 鉄製 の サヤ の も あっ た し 、 木製 の サヤ の も あっ た が 、 この 山刀 の 斬れ 味 は 格別 で 、 薪 を
^
叩き 斬る こと も できれ ば 、 リンゴ や ジャガイモ の 皮 を むく こと も でき て 、 万能 の 用途 が あっ た 。
殴り合う
(殴る.合う)
延べ語数:
7
0725
,19,17: プロ 野球 に 人気 が で た の も 実力 が 向上 し 、 監督 が ブン
^
殴り 合っ たり する ほど 試合 という もの に 精魂 を こめ 選手権 を めざし て 必死 の 力闘 を する から で ある 。
0988
,3186,16: 僕 の 會社 の ストライキ で 、 デモ だ なんて 言 つて 騷 いで て 、
^
なぐり 合い が 始ま つて ね 、 十 人 ばかり 警察 へ 持つ て 行か れ た ん です 。
0988
,4992,16: あと で 二 人 は 、 もしか する と 、 又 口論 を はじめ 、
^
なぐり 合い など まで やつ た かも 知れ ず 。
0988
,5168,24: さあ それから 兩方 で ガアガア 、 ガアガア と 、 相手 の 言う 事 など ほとんど 耳 に 入れよ う と せ ず 、 今にも
^
なぐり 合い が 始まら ん ばかり 。
0995
,2761,2: その 互いに
^
なぐり 合う 鈍い 音 と 唸り 声 )
0995
,2867,5: カッ と なる と 、
^
なぐり 合い で も 戦争 で も やる 。
0995
,2876,14: 俺 あ 、 今後 、 人間 が 人間 同士 どんな バカ な こと ——
^
なぐり 合っ たり 、 また 、 バカ な 戦争 し た として も 、 —— し て ほしく ない けど さ 、 —— どんな こと を し て も 、 し たく は ない けど 、 でも かりに 、 し た として も 、 だからといって 、 人間 ぜんたい に 絶望 し たり は 、 し ない 。
降り下す
(降る.下す)
延べ語数:
7
0687
,340,2: 」 力いっぱい
^
ふり 下し た 。
0768
,191,12: 男子 の 剣術 に 於 て は 、 刀 を ヤッ と
^
ふり 下せ ば 頭 を きろ う と する に きまっ て いる 。
0791
,120,45: 礼 も 交さ ず 突い て で た から 相手 が おどろい て 棒 を とろ う と する と 、 武蔵 は 左右 の 二 刀 を 一閃 、 バタバタ と 敵 の 左右 の 腕 を うち 、 次に 頭上 から 長剣 を
^
ふり 下し て 倒し て しまっ た 。
0791
,323,4: 構え た 刀 を
^
ふり 下し た 山崎 より も 、 刀 を ぬい て 斬り 返し た 房吉 の 剣 が 速かっ た 。
0808
,402,26: 見 て いる 方 に は 全然 分ら なかっ た が 、 アネサ は 誘う 力 を 自然 に うけ て 、 いきなり 棒 を
^
ふり 下し 、 ふり 払っ た の で ある 。
0808
,409,4: 自分 が 棒 を
^
ふり 下し た の で は なく 、 相手 の 誘い に かかっ て ふり 下し て しまっ た という こと 。
0808
,413,15: 少し ぐらい 力 の 配分 を あやまっ て も 、 自分 ほど の 者 が
^
ふり 下し た 棒 で ある から 、 相手 が 何者 で ある に し て も 、 たぶん し ャ ぎ 伏せ て いる だろ う 、 と 。
持ち崩す
(持つ.崩す)
延べ語数:
7
0617
,2925,23: 恐らくは 最初 姫君 として 嫁い だ で あろ う 名誉 ある その 家 に も い にくく なり 、 放恣 に 身 を
^
持ち くずし て 、 困り も の 我儘 もの として 諸家 に 預け られ 、 無籍 もの の 浮浪 に も ひとしい 生活 を つづけ て い た こと を も 苦 に せ ず に 、 かえって その 境遇 を 利し て 自由 に 振舞っ て 来 た 。
0687
,13,30: 昨年 今川 義元 が 織田 信長 に 討た れ て 後 は 、 天下 平定 、 覇者 の 悪夢 に つかれ 、 益々 悪逆 な 術策 に 身 を
^
持ち くずし て いる ものの 如く で ある 。
0692
,253,4: 「 それで 身 を
^
持ち くずし た こと も あり まし て ね 。
0762
,3,7: 私 の 半生 は 身 を
^
持ち くずし た 半生 だ から 、 いろいろ 病毒 が ある かも 知れ ぬ という 怖 れ も あっ た 。
0790
,277,19: 「 どうして そう なっ た か と いう と 、 次男 の 石松 が 兄 同様 に 身 を
^
持ち くずし はじめ た から だ な 。
0790
,278,9: 加 十 は 十 五 六 から 身 を
^
持ち くずし た から 、 放蕩 は 若い ほど 軽い ならい 、 それに 加 十 は 元々 学問 が 好き な 奴 で 、 その 学問 を やら せ て おけ ば ぐれ なく て すん だ かも 知れ ない の さ 。
0790
,280,5: すると ぐれ て 身 を
^
持ち くずし て 勘当 と なっ た が 、 弟 の 石松 は 今年 二 十 六 、 人 の 話 で は 二 十 三 四 から ぐれ た そう だ 。
寄り合う
(寄る.合う)
延べ語数:
7
0574
,35,57: —— 楕円 形 の 顔 、 鶏卵 を 逆さ に し て 少し 引き 延し た の と 、 そっくり な 顔 で 、 頣 の 尖り に ふさわしく 口 が つぼみ 、 そして 額 が ふっくら と し て い ます が 、 何 か に 注意 を こらす 時 、 両 の 眉 が 少しく
^
寄り あう の でし た 。
0574
,41,14: そして 彼 の 顔 を 見 ながら 、 両 の 眉 が また 少しく
^
寄り あい まし た 。
0574
,51,12: 近々 に 見 ます と 、 その 額 の 、 時々
^
寄り あう 眉 の 右 上 に 、 厚化粧 で は 隠れ そう に 思わ れる ほど の 淡 さ で 、 拇指 の 先 ほど の 大き さ の 痣 が あり まし た 。
0574
,89,28: 沈黙 は 、 二 人 の 間 で は 何 の 差し障り も ない もの で あり まし た が 、 彼女 の 両 の 眉 は 少しく
^
寄り あっ て い まし た 。
0574
,229,10: 彼女 の 両 の 眉 が 、 ちら と
^
寄り あい まし た 。
0574
,275,8: 彼女 は 両 の 眉 が 心持ち
^
寄り あっ た まま 、 微笑み まし た 。
0945
,191,3: それで みな が
^
寄り あい 、 腹 を 割っ て 相談 し た 結果 、 島 裏 の 潮 の 流れ が 通っ て いる ところ に は 、 かならず 魚 が 寄っ て いる はず だ から 、 日向 組 の 艀 で 島 裏 へ 行き 、 魚 を とっ て 食 代 を ふやす こと に なっ た 。
飲み治す
(飲む.治す)
延べ語数:
7
0554
,1191,9: 「 うん 、 久しぶり だ から 、 ほか で
^
飲み 直そ う か 。
0567
,73,21: ほか で 飲ん で 二 人 とも 相当 に 酔っ て 、 ぶらりと 峠 の 茶屋 に やって来 て 、 また
^
飲み 直し 夜 遅く 帰っ て ゆく こと も あっ た 。
0597
,3326,0:
^
飲み 直し だ 。
0651
,379,12: 首尾 一貫 し た 終戦 の 合図 、 笑い 納め て 、
^
飲み 直す 。
0667
,2214,5: ねぐら へ 戻 つて
^
飲み 直し て 、 今夜 は 熟睡 し て やら う 、 連日 睡眠 が 足り ない から 、 養 神様 の お 手並 で 今夜 は 熟睡 できる なら 、 これ も 御 奇特 な 次第 さ 、 と 、 わが タヌキ 屋 の 店先 へ くる と 、 中 の 賑やか な こと 。
0667
,2218,5: よそ で 一 人 で
^
飲み 直さ う 、 彼 は ブラブラ 、 マーケット の 方 へ 戻り はじめ た 。
0788
,81,8: その 代り それ を 握っ て 居酒屋 で
^
飲み 直し て いる と 、 巡査 が き て ブタ 箱 へ ぶちこん で しまっ た 。
し来る
(為る.来る)
延べ語数:
7
0507
,21,33: この 池 に 落ち込む 、 小川 の せせらぎ が 絶えず その 入口 の 浅瀬 めい た 処 に 小 魚 を 呼び 集め て 、 銀色 の 背 の 、 素 ば
^
し こい 魚 等 は 、 自由 に 楽しく 藻 の 間 を 泳い で 居 た 。
0615
,7,8: 松 かぜ は 裏 の 山 より 音
^
し 来 て 、 こ ゝ のみ 寺 に しばし きこ ゆる
0759
,8017,4: まるで 悪 る が
^
し こい 狐 の よう 」
0789
,960,51: 本当に こう だ と は 申し ませ ん が 、 こう なら なんとなく 愛す べき 情趣 に 富ん だ 一 幅 の 画 で ある な ア と 、 つまり です ね 、 私 は 殺さ れ た あなた の 兄さん より も 、 この ノロマ の 如く で 素 ば
^
し こい 御 二 方 が 憎め ない の です よ 」
0843
,168,3: 「 口 が
^
し こい こと を 仰 有っ て も 、 私ゃ もう 、 だまさ れ ませ ん よ 」
1000
,291,5: たま ぼ こ に 君
^
し 来 寄ら ば 浅茅生 に
1076
,2182,86: 是 に は 帰化 文人 の 支援 勧 説 も 推測 せ られる のみ なら ず 、 興国 期 の 文物 制度 の 中 に は 、 名 と 実 と を さながら に 彼 から 採用 し た 例 も 稀 なり と せ ぬ が 、 嘗 をもって 表示 する ところ の 我 邦 の 一 儀式 のみ は 、 少なくとも 民族 固有 の もの で あっ て 、 遠い 神代 の 昔 から 、 連綿 として 記紀 律令 の 時代 まで 、 持続
^
し 来っ た もの と 認め られ て いる 。
解き話す
(解く.話す)
延べ語数:
7
0417
,40,16: 「 伸子 」 は 、 「 文学 」 から 人々 の 生活 そのもの の なか に
^
解き はなさ れ た 。
0421
,144,51: 生 の 活気 と よろこび 、 勇躍 が 、 女 として 、 作家 として の あらゆる 面 に 照り わたっ て 、 はめ られ て いる 格子 の 敷居 ぎわまでつめよって 、 その 格子 に 顔 を 押しつけ て 開く の を 待ちかまえ て い た 精神 と 肉体 と が いっせいに
^
解き はなさ れ た 。
0425
,31,23: 「 二つ の 庭 」 は 、 人間 の 善意 が 、 次第に 個人 環境 の はにかみ と 孤立 と 自己 撞着 から
^
解き はなさ れ て 現代 史 の プログラム に 近づい て ゆく 、 その 発端 の 物語 として あらわれる 。
1041
,1176,0:
^
解き はなさ れ た 自分 が 他者 と 対立 し た とき 、 精神 は 内向 し 、 自分 を みつめ た 。
1041
,1758,22: いま で は 一 年 に 四 〇 万 ちかく の 人間 が 、 農業 の 機械 化 によって 、 土地 から
^
解き はなさ れ て いる 。
1041
,2860,2: 自分 を
^
解き はなす と 、 自分 は 、 解き はなさ れる 以前 の 自分 より はるか に 大きい 。
1041
,2860,9: 自分 を 解き はなす と 、 自分 は 、
^
解き はなさ れる 以前 の 自分 より はるか に 大きい 。
出し得る
(出す.得る)
延べ語数:
7
0171
,46,62: ある 種 の 文学 者 たち 自身 が 営利 的 ジャーナリズム に 関与 し はじめ た という こと の ほか 、 今日 どういう やりくり を し て か 三 百 余 種 の 文芸 雑誌 が ある という こと を 思え ば 『 新 日本 文学 』 が 紙 の ない ため に あんな 薄っぺら な もの を 間遠 に しか
^
出し え ない 事実 は 、 私 ども を 深く 考え させ ます 。
0713
,8,5: 時速 三 百 キロ を
^
だし うる 自動車 も 、 東京 都内 に 於 て は 、 三 〇 キロ で しか 走る こと を 許さ れ ない 。
0776
,789,3: その 結論 を
^
だし うる 人物 は 船長 殺し の 犯人 だけ です 。
0871
,78,34: それ は 同時に 俳優 として の 貫禄 に も なる もの です が … … 俳優 の 貫禄 という 言葉 より も むしろ あの 場合 は 人物 の 重量 で 、 そうした もの を
^
出し 得 た という 事 、 これ は まあ 、 たいした こと だ 。
1040
,183,4: 自分 の 体 から
^
出し 得る 力 という もの を 、 恵理子 は きわめて 無理 の ない 形 で ひとつ に まとめ 、 投げる 球 に それ を 乗せ て い た 。
1071
,223,26: それ を 、 描ける とか 描け ない とか 、 まず 後天的 な 智恵 を以て 自分 を 批判 し 去っ て しまう から 描く べき 性能 を
^
出し 得 ない まで の もの で ある 。
1104
,215,11: 従来 の 例 から 見 て 、 北極 研究所 が 、
^
出し 得る 金額 は 、 この 程度 の もの で ある 。
送り出す
(送る.出す)
延べ語数:
7
0168
,173,64: 除村 吉太郎 氏 の 紹介 に 記さ れ て いる ソヴェト 同盟 の 第 一 次 五 ヵ年 計画 達成 以後 の 文学 的 年代 は 、 その 大 なる 積極 面 として 、 はっきり 、 ソヴェト 社会 の 特殊 性 によって 生みださ れ 、 育て られ 、 人間 と なっ た 新しい 市民 として の 作家 を 、 素人 作家 という 形 で
^
おくり 出し た の で あっ た 。
0170
,316,19: ところが 、 今日 において 民主 的 な 文学 という もの へ 、 どれ だけ の 若い 新しい 作家 が
^
おくり 出さ れ て 来 て いる だろ う か 。
0192
,212,21: ルポルタージュ が さかん に すすめ られ て いる に も かかわら ず 、 案外 に この ジャンル が 新しい 書き手 を
^
おくり 出さ ない 理由 は 、 こういう 風 に ルポルタージュ は 案外 むずかしい という こと に より ます 。
0194
,140,8: 民主 主義 文学 は 世界 の 歴史 に
^
おくり 出さ れ て 、 ブルジョア 文学 の 内部 で は 大ざっぱ に しか 理解 さ れ なかっ た 一般 人間 性 から 、 人間 の 階級 性 を 描き出す こと を 可能 に し た し 、 更に はかなく 弱く 権力 に 踏みにじら れる 存在 で しか あり 得 なかっ た 個性 と 、 個々 の 自我 と を 、 複雑 多様 な 階級 の 性格 を なす 要因 、 階級 的 な 自主 性 ・ 独自 性 として の 自我 に 拡大 再 組織 し て ゆく 可能 性 を 許さ れ て いる もの です 。
0221
,271,43: この 時期 に 岡本 かの子 が 「 鶴 は 病み き 」 によって 出発 し 、 一 九 三 九 年 急逝 する まで 、 「 母子 叙情 」 「 老 妓抄 」 「 河 明り 」 その他 、 多く の 作品 を
^
おくり 出す よう に なっ た 。
0398
,70,15: いよいよ 八月 二 十 六 日 、 週刊 『 婦人 民主 新聞 』 が
^
おくり 出さ れる こと に なっ た 。
0611
,50,70: そして その ため に 、 一方 で は 学校 という 特殊 な 教育 機関 に 「 大量 の 人間 が 身分 ・ 出生 を 問う こと なく 収容 さ れ 、 一定 年限 の 間 、 専門 的 知識 と 規律 に対する 服従 能力 と を 集団 的 に 教育 ・ 陶冶 さ れ 、 やがて 一定 類型 の 専門 的 勤務 能力 を もつ もの として 大量 的 に
^
おくり 出さ れる 」 。
汲み取る
(汲む.取る)
延べ語数:
7
0144
,37,16: ゴーリキイ の 生き方 、 作家 的 経験 から 若い 時代 の 生活 者 、 作家 の
^
汲み とる べき 教訓 は 実に 多い と 思わ れる 。
0242
,230,19: が 、 マルクス 夫妻 の 不屈 な 生活 力 と 機智 と は 、 この 生活 の なか から
^
汲み とら れる だけ の よろこび を くみあげ た 。
0837
,89,34: そんな 執る に も 足ら ぬ 一場 の 挙動 の 如き より も 、 彼 が 思索 を 重ね て 後 に 施し た この 処置 と 、 その 裏 に アリ アリ と
^
汲み とる こと の できる 悲痛 に し て ケナゲ な 心事 を 思い 至れ ば 、 すでに 足りる 。
0837
,111,90: され ば と て 二 人 の 当事者 たち は 一 人 は 決意 断乎 たり 、 一 人 は 態度 アイマイ で 、 当事者 や その 近親 の 話合い で は とても 解決 の 方法 が ない と 思い 至り 、 思い悩ん だ あげく 、 非常 の 手段 として 世間 に 公表 し 、 世間 の 力 、 ヨロン の 力 に すがっ て も 、 一応 妹 が 元 の サヤ へ おさまる よう に 試み ず に い られ なかっ た 、 そういう 苦悩 の 跡 を
^
汲み とる こと が できる 。
0890
,207,78: 旧き 代 の 富貴 、 栄耀 の 日 ごと に 毀た れ 焼か れ て 参る の を 見る につけ 、 一掬 哀惜 の 涙 を 禁 め え ぬ その ひま に は 、 おのずから この 無 慚 な 乱れ を 統べる 底 の 力 が 見きわめ たい 、 せめて 命 の ある 間 に その 見知らぬ 力 の 実相 を この 眼 で 見 たい 、 その 力 の はたらき から 新しい 美 の いのち を
^
汲み とり たい … … この よう な 大 それ た 身の程 しら ず の 野心 も 、 むくむく と 頭 を もたげ て 参り ます 。
1069
,27,9: これ で 自分 が もっと その 恩 施 を
^
汲み とる 人間 に なり え て い たら 法 縁 と いっ て も いい かも しれ ませ ん 。
1135
,3,34: 筋 に は なん の 誇張 も なく 、 全く 切れ ば 血 の 出る よう な 本当 の 話 です が 、 この 話 の 中 から 、 興味 以上 の もの を
^
汲み とっ て 下され ば 、 私 の 満足 は この 上 も あり ませ ん 」
躍り出す
(躍る.出す)
延べ語数:
7
0141
,5152,27: 春 とともに 乾き はじめ て 埃 っぽく なる モスクヷ は 、 メーデイ が すぎ 、 にわかに 夏めい た 日光 が すべて の もの の 上 に
^
躍り だす と 、 いかにも 平地 の 都会 らしく 、 うるおい の ない 暑 さ に なっ て 来 た 。
0661
,160,134: 環境 が 退化 する と 四 十 年間 せつ せ と 勉強 し た 文明開化 の 影 も なく 平然と 荒川 熊蔵 に なり 下 つて 不思議 が つて も ゐ ない ので 、 なぜ に 又 十 五 貫 の 大谷石 に 武者 ぶり つく か と いふ と 、 決して 物 を 担い で 逃げよ う など ゝ いふ サモ しい 量 見 で は ない ので 、 物 は ドラム缶 に 入れ て 地下 に 隠し て ある 、 逃げる 私 は 飛燕 の 如く 身軽 な の だ が 、 穴 ボコ に 隠れ て 息 を ひそめ て ゐ て 、 爆風 で 穴 がく づれた 時 に 外 の 人間 が 圧し つぶさ れ て も 、 私 だけ は エイエイヤアヤッ と 石 や 材木 を はねのけ て
^
躍り ださ う といふ 魂胆 。
0893
,70,11: こんな 風 に 一切 の 絶対 主義 の 敵 として
^
躍り だす 際 の 彼 の 面 だまし い に は 、 われわれ が 習慣 的 に 抱い て いる チェーホフ の 概念 と は ひどく 懸け は なれ た 、 爽快 な まで に 不敵 な もの が ある 。
1012
,95,33: と 耳許 で 細い 声 が し た よう な 気 が し て … … 今 外 へ 飛び出せ ば 鬼 に 捕まる という こと も 忘れ て 思わず 表 へ
^
躍り 出す … … 。
1013
,796,27: からだ 中 が 燃える よう に かっか として 、 顔 が 火照っ て 頭 が 茫 っと し て 、 こう し て い て も
^
躍り 出し たく なる 無性 に 楽しい よう な 気 が し て き ます けれど 、 それでいて 彼女 と 膝 が 触れ合っ て いる こと が 、 また 堪え られ なく 全身 を ムズ 痒く さ せ て くる よう な … … この 時 ほど スパセニア が 帰っ て 来 て くれ なけれ ば いい と 、 肚 の 中 で 思っ て い た こと は ない の です 。
1072
,6476,20: 果たして 、 不 伝 が 駈け 出し た 先 に 、 二 人 の 武士 が 、 横 から
^
躍り 出し て い た 。
1073
,5524,20: 桔梗 の 守り に つい て い た 十 数 名 の 郎党 は 、 いちどに 、 船 を
^
躍り 出し て 、
飛び立つ
(飛ぶ.立つ)
延べ語数:
7
0141
,2539,17: こういう とき いつも 伸子 は 、 行き ましょ う 、 行き ましょ う よ と 、
^
とび 立つ 返事 を する こと が 、 すく なかっ た 。
0141
,12424,5: つくん 、 つく ん 、
^
とび 立つ よう な 子供 らしい 手 の ふり かた で 、 つや子 が あいさつ を よこし た 。
0221
,155,20: 一葉 以来 、 晶子 、 らいてう 、 俊子 と 、 これら の 婦人 たち は 、 なんと 勇敢 に
^
とび 立と う として きた だろ う 。
0396
,6,2: 飛行機 で
^
とび 立つ その 日 まで 、 ひたかくし に かくさ れ て い て 、 その 日 に とら れ た 写真 で の 彼 の 表情 は 、 まるで 一刻 も 早く 飛行機 の エンジン が まわり だす の を 待ちかね て いる 風情 だっ た 。
0445
,84,16: 右 を 見 、 左 を 見 、 体 は ひき そばめ て 、 咄嗟 に
^
翔び 立つ 心構え を 怠ら ない 。
0612
,267,10: 蝉 が 抜け 殼 を 地面 において 明るい 空 に
^
とび 立つ よう な もの だ 。
0842
,3080,10: その とき 後足 が すぐ 地 を けっ て
^
跳び 立ち うる 状態 に そろえ られ て い たり 、 そらし た 目 が 実は それとなく ジッ と 主人 に そそが れ て いる 時 に は 、 彼 の 謝罪 の 意志 は 微弱 で 、 事 と 次第 によって は 主人 と もう 一 戦 やる 覚悟 を もっ て おり 、 彼 の 腹の中 は まだ ブス ブス 燃え て いる の だ 。
せき立つ
(せく.立つ)
延べ語数:
7
0141
,16266,8: 何 の ため に 、 自分 は あんなに
^
せき 立っ て —— 猿 を うっかり 忘れる ほど —— クラマール へ 来る こと を いそが なけれ ば なら なかっ た の だろ う 。
0141
,17208,19: 頭 に 黒い キャップ を かぶっ て 部屋 着 を き た 野沢 の 話し かた は 、
^
せき 立た ない 考え の 展開 に したがっ て 、 言葉 を 一つ 一つ 、 それぞれ の 場所 に 置い て ゆく よう な 静か な 的確 さ が あっ た 。
0142
,574,6: 一緒 に 出かけよ う と ばかり
^
せき 立っ て 、 ひろ子 が 食卓 の まわり で のぼせ て いる と 、 重吉 が 、
0152
,6,12: 編輯 に 当っ て いる 人 は 、 興味 を もち 、
^
せき 立っ て 、 最初 の 二 通 を もっ て 行っ た 。
0206
,148,44: その 人 として いま 、 どうしても 書か ず に い られ ない と 感じ られ て いる もの を 、 いま 、 自分 に 見え て いる ところ から 書い て ゆき ながら 、 てっとりばやく それ を 作品 に まとめよ う と 、
^
せき 立た ない こと で ある 。
0231
,497,21: いつも 昼 前後 、 又は 夕方 、 働い て いる 人達 が 家 を 明け て いる 時間 か 、 さもなければ
^
せき 立っ た 心持 で 恐ろしく 混み 合う 電車 に 乗っ て いる よう な 時間 、 その 時 に いろいろ な 配給 が ある 。
0374
,35,9: 鶯谷 へ つい た とき 、 人々 は
^
せき 立っ て 、 窓 から 降り はじめ た 。
出直す
(出る.直す)
延べ語数:
7
0141
,15119,1:
^
出 なおし て 、 伸子 は こん や 最後 の お通夜 に つらなる つもり で あっ た 。
0508
,642,28: 明日 は 町 へ 行き ます から 行 ら しっ て 下さい って 云う から 行く と 彼方 の 主人 が 居 ませ ん から また 明日
^
出 なおし て 行き ましょ う と 云っ たり し て 、 一 日 だって はっきり し た 事 は 分ら ない ん だ もの 。
0512
,15,2: 「 又
^
出 なおし とい で !
0512
,34,2: そうして
^
出 なおし た 。
0538
,1873,7: 結局 白紙 に もどっ て 第一歩 から
^
出 なおさ なく ちゃ なら ない と すれ ば 、 後 を 継ぐ 者 など なかっ た 方 が 却って 良かっ た の かも しれ ない と 思っ て い ます 。
0588
,250,24: 小川 夫人 は ちょっと 顔 を 曇らせ まし た が 、 すぐ に 、 媚びる よう な 笑み を 浮べ て 、 また
^
出 なおし て 来る と 言い まし た 。
0948
,10,22: ほうぼう へ 迷惑 を かける ばかり で … … 二 、 三 年 、 郷里 で のんき に やっ て 、 また
^
出 なおし て くる わ 」
重り合う
(重る.合う)
延べ語数:
7
0141
,11834,9: 大理石 の 角柱 が たち 並ん だ 下 に
^
重り あっ て こみあっ て 動い て いる 外国 人 の あまた の 顔 の 間 から 、 伸子 は ちらりと 一つ の 日本 の 顔 を 発見 し た 。
0221
,287,22: 一 九 三 九 年代 に 、 婦人 作家 の 活動 が 目立っ た という こと に は いくつ か の
^
重り あっ た 理由 が あっ た 。
0584
,4,46: 午後 、 流れ 雲 が 空 の あちこち に 浮ん で い た の が 夕方 に なっ て 、 消え去っ たり 寄り 集まっ たり し て いる うち に 、 更に その 上方 高く 、 入道雲 が 出 て き まし て 、 両方 が
^
重り 合い 乱れ 合っ て 、 急 に 暗く なっ て ゆき まし た 。
0596
,106,9: そういう 裸像 が 、 平素 の 千代 と
^
重り 合う と 、 おれ は 忌わしい 気持 に なる ばかり で なく 、 憎悪 を さえ も 感ずる の だ 。
0624
,355,15: そこ は もう 道 で は なく て 、 人間 と 荷物 の 悲鳴 の
^
重り あっ た 流れ に すぎ ず 、 押し あい へ しあい 突き進み 踏み越え 押し流さ れ 、 落下 音 が 頭上 に せまる と 、 流れ は 一時 に 地上 に 伏し て 不思議 に ぴったり 止まっ て しまい 、 何 人 か の 男 だけ が 流れ の 上 を 踏みつけ て 駆け 去る の だ が 、 流れ の 大半 の 人々 は 荷物 と 子供 と 女 と 老人 の 連れ が あり 、 呼び かわし 立ち止り 戻り 突き当り はねとばさ れ 、 そして 火の手 は すぐ 道 の 左右 に せまっ て い た 。
1036
,685,4: いろいろ の 音色 が
^
重り 合っ て なかなか 賑やか で ある 。
1077
,80,27: もっとも 、 個々 の 現象 は 複雑 無限 で あっ て 、 その 機巧 は 到底 わから ない が 、 そういう 現象 が 非常 に たくさん
^
重り 合っ て 、 全体 として 一つ の 現象 を 示す こと が ある 。
吹き通る
(吹く.通る)
延べ語数:
7
0140
,673,17: この 家 へ 、 お つま さん が 京都 から もっ て 来る ある 空気 が
^
吹き とおる の だろ う か 。
0541
,180,7: 冷たい 寒い 淋しい 風 が 胸 を
^
吹き 通り ます 。
0839
,35,43: 山 寄り の 土地 だ から ただ で も 寒気 が きびしい のに 、 カラッ 風 が 最高潮 に 達し て 吹きまくっ て いる から 校舎 は 鳴動 し 、 ストーブ に いくら 石炭 を ついで も 、 一 陣 の 隙間風 が
^
吹き 通る と 、 鋭い 刃物 で 骨 の シン まで 斬ら れ た よう な 痛み を 覚える 。
0947
,3007,37: 雨雲 が 垂れ て 、 夕暮れ の よう に 暗く なっ た 西 銀座 の 狭い 通り を 、 風速 十 五 メートル の 強風 が 、 急行 列車 の よう な 音 を たて て
^
吹き とおっ て いる 。
0947
,3475,21: 新聞 記者 の 一団 を 置きざり に し て 、 『 アラミス 』 を 飛びだす と 、 狭い 通り を
^
吹き 通る 風 の あおり で 、 サト子 は そこ に パーク し て いる 車 に ぎゅっと おしつけ られ た 。
1037
,2858,22: しかし 私 達 の 通さ れ た 部屋 は 、 三 方 に 窓 が 開い て い 、 絶えず 山風 が
^
吹き 通っ て 、 ひどく 涼しい 。
1039
,463,5: 私 達 は 涼風 の
^
吹き 通る 旅館 の 部屋 で 、 ビール を 汲み 交わし ながら 、 来年 の 花時 に 妻 の 故郷 を 訪ねよ う と 、 話 を 決め た 。
上り着る
(上る.着る)
延べ語数:
7
0140
,1065,13: 家 の 門 を 出 て 、 右手 に ゆるい 坂 を
^
のぼり きる と 、 桜 並木 の 通り へ 出 た 。
0141
,4386,3: 六 階 まで
^
のぼり きる と 、 つき 当り が ガラス 戸 の しまっ た 露台 に なっ て い て 、 右手 に 、 やっぱり は だ か 電 燈 の つい た 一つ の ドア が あっ た 。
0371
,120,31: 子供 に は 、 すごく 深く おそろしく 思っ た その 雑木 山 の 裾 を 左 へ とっ て 、 暗い しめっぽい 樹 の 匂い の する 急 な 坂 を
^
のぼり きる と 、 松平 さん の 空地 と 呼ば れ て い た 広地 の からたち 垣 が 見え た 。
0600
,356,2: 坂 を
^
上り きる と 、 意外 に も 元気 に すたすた 歩き だし た 。
0795
,357,3: 山上 へ
^
登り きる と 、 うまい ぐあいに 裏手 の 畑 で 働い て いる 男 の 姿 を 認め た 。
0862
,54,13: 右側 に 二 階 に 通じる 階段 が あっ て 、 これ を
^
登り きる と 、 階段 の 部分 の 空間 が 、 横手 から 軽い 滑車 の 音 と共に 滑り出す 床板 によって 遮断 さ れる 。
1177
,757,2: 幕 が
^
上り きる 前 から 、 兵士 たち は 声 を 合わせ て どなっ て い た 。
導き出す
(導く.出す)
延べ語数:
7
0125
,2,45: 一 九 三 〇 年 以来 赤 を やっつける こと は 一般 の 事 に なっ て いる が 、 それ は ほんの 一部 の もの に すぎ ない よう だ けれど 、 進歩 的 な 分子 を オミット する こと で あの 戦争 だって
^
みちびき 出さ れ て 来 た 。
0212
,5,24: 出版 不況 は 、 戦後 の 浮草 的 出版 業 を 淘汰 し た と 同時に 、 同人 雑誌 の 活溌 化 を
^
みちびき 出し て いる 。
0224
,12,32: 精神 に 於 て も 肉体 に 於 て も 、 一 人 一 人 の 日本 婦人 の うち に 隠さ れ て いる 能力 の 、 最大 の 可能 が
^
導き ださ れ なけれ ば なり ませ ん 。
0275
,6,32: 生活 の しかた に は いろいろ の ちがい が ある けれども 、 わたくし たち に は 共通 し た 人生 の 願い という もの が 、 こん に ちの 生活 から
^
導き ださ れ て つよく 一貫 し て 流れ はじめ て いる と 思い ます 。
0305
,13,136: 生活 の 安定 が どこ に も 保証 さ れ て い ない で 、 便利 な 生活 方法 と いえ ば 、 たとえ それ が どんな 金 で あろ う とも 、 新 円 を 持つ こと が 便利 で あり 、 どうして 手 に 入れ た もの で あろ う とも 、 ヤミ の 交換 価値 の 高い もの を 持つ こと が 便利 で ある とき 、 ある 種 の 人々 が 何 年間 か それでも って やしなわ れ て き た 鬼 の よう な 方法 で 所有 者 から 物 を 引き は なし 、 日本 の 法律 が それ を 肯定 し て いる 所有 の 権利 を 抹殺 し て しまお う という こと は 、 非 人間 的 な もの の かんがえ 方 、 生き方 の 習慣 から
^
みちびき 出さ れる かも しれ ない 。
0918
,613,20: 東洋 において も 梵唄 の よう に 、 お 経 として の ハーモニー が 、 宗教 的 感情 を
^
導き だす の で ある 。
1041
,3957,12: 自分 の 存在 の ぜんたい 的 な 問い な おし から 当然
^
みちびき 出さ れる 結論 みたい な もの に いたる 自分 の 足場 の ほとんど を 、 頭 の なか から ひっぱり 出し て 、 はっきり さ せ たい と ぼく は 思っ た 。
悟り切る
(悟る.切る)
延べ語数:
7
0114
,58,1:
^
悟り きっ た 様 な 調子 に 千 世子 が しずか に 云う の を 京子 は 押 つける 様 に 笑っ て 、
0715
,192,25: 死生 の 大悟 など と 云い まし て 、 われわれ が 見 ます と 、 禅 の 高僧 など と いい ます と 、 如何にも
^
悟り きっ た 人間 で ある よう で あり ます が 、 高僧 で あれ ば ある ほど 、 そういう 自分 自身 の 悟り が 未熟 で ある こと を 知っ て おる の だろ う と 思い ます 。
0759
,5409,43: 気にいら なきゃ ア 、 その 日 の うち に よそ の 店 へ 行っ ちまう の が この 商売 の 女 だ から 、 身 を 入れ て 話 を する の は 居 つい て から の 相談 だ という よう な
^
悟り きっ た 様子 で ある 。
0787
,613,1:
^
悟り きっ た 昔 の 富豪 に 別れ を 告げ て 、 一同 は 伊 之 吉 の 小屋 を 訪れ た 。
0821
,301,17: マドロス 宿屋 の 壁 や 寝台 に しみ 残っ た 流浪 者 たち の 無頼 ながら も
^
悟り きっ た 謎 の よう な 独り言 でも 嗅ぎ だし て らっしゃい 。
0842
,2491,27: 自分 の 現実 が かく あれ ば どんなに 良かろ う と 考え た に 相違 ない が 、 また とても でき ない 望み で ある こと を
^
悟り きっ て い た に 相違 ない 。
0862
,71,5: 生死 を 超越 し た
^
悟り 切っ た 心境 に ある 。
立ち勝る
(立つ.勝る)
延べ語数:
7
0112
,1525,17: 頬 の 丸味 も 目 の きれい さ も 母 の 方 が 倍 も 倍 も
^
立ち まさっ た 考え 深 さ と 美 くし さ を もっ て 居 た 。
0530
,22,9: 彼 は 自分 の 母親 の 普通 に
^
立ち まさっ た 外形 と 頭脳 を 持っ て 居る 事 を 確信 し 、 自分 に対して は 何処 まで も 誠実 で あり 純 で ある と 云う 事 も 年 不相応 な 比較 力 で 見知っ て 居る の でし た 。
0618
,763,11: そして 今年 の オレ の 方 が すべて に 於 て
^
立ち まさっ て いる と 思っ た 。
0759
,8483,4: 希望 が それ に
^
たち まさっ て い た から で ある 。
0953
,289,34: 泰文 は 権勢 にかけて もぎとら れ た 一 千 貫 の うらみ が 忘れ られ ず 、 大 酒 を 飲ん で は ひとり で 激発 し て い た が 、 日に日に
^
たち まさっ て くる 花世 の 美し さ を 見る と 、 後 から 追いかけ られる よう な 気 が し て また 落着 か なくなっ た 。
1140
,98,83: 鈴子 夫人 の 優れ た 素質 や 、 その 天才 、 心ばえ は 、 美し さ を 別 に し て も 、 全く 珠玉 的 な もの で 、 千 人 に 一 人 、 万 人 に 一 人 、 いや 千 万 人 に 一 人 も ある まい と 思う ほど 恵まれ た 天分 の 持主 です が 、 それ に対して 森川 森 之 助 も また いささか の 引目 を 感じ ない ばかり で なく 、 かえって
^
たち 勝る かも 知れ ない と 思う 程 の 立派 な 青年 だっ た の です 。
1151
,202,10: その 迦陵頻伽 の 声 より も 尚 お 、 一段と
^
立ち 優る 美し さ だっ た の です 。
書き残す
(書く.残す)
延べ語数:
7
0109
,102,4: この こと を
^
書き のこさ ね ば なら ない 、 と 、 私 は 心 に 呟い た 。
0141
,14246,10: 伸子 の 手帳 に 彼 の クラマール の 住所 を
^
書き のこし て 。
0141
,19547,6: マヤコフスキー が 死ぬ とき に
^
書き のこし た 詩 の なか に 云わ れ て いる 、 その 、 愛 の 小舟 という の は 、 何 の 愛 の 、 小舟 だっ た の だろ う 。
0211
,146,17: 六 十 歳 を 越し て い た 彼女 が 、 世界 よ 、 さようなら 、 と
^
書き のこし て 訣別 し た 「 世界 」 は 、 潜在 意識 の 世界 だっ たろ う か 。
0220
,25,17: わたし は 、 現代 に 生きる 一 人 の 階級 人 として 、 文学 者 として 、
^
書き のこし たい 人間 理性 の 闘い の 物語 を 、 書ける ところ から 、 書ける 時 に 、 まず 書き はじめ ない わけ に は いか なかっ た の だっ た 。
0978
,334,4: 自殺 者 が
^
書き のこし た 遺書 は みんな
1064
,130,48: 一体 、 どの 程度 、 田沼 という 男 が 無知 で 強欲 だっ た かしら ない が 「 匏 庵 遺稿 」 「 甲子 夜話 」 「 五月雨 双子 」 など 、 彼 の 収賄 ばなし に は 、 みな おもしろ がっ て その 醜聞 を 千載 に
^
書き 遺し て いる 。
見下す
(見る.下す)
延べ語数:
7
0098
,3606,6: 戒壇 院 の 最 上段 から
^
見 降し て いる 久左衛門 の 位牌 は 、 こうして 寝 て いる 銃 貫 創 の 跡 つけ た 彼 の 額 の 上 に 置か れる こと も 、 そう 遠い 日 の こと で は ない だろ う 。
0141
,9228,60: モスクヷ で 病気 し て いる 伸子 が 素子 の 世話 に なる と 思う と 、 多 計 代 は それ として は うそ の ない 気持 で 感謝 の こと づてをよこしたのだろう 、 でも 素子 と すれ ば 過去 何 年 もの 間 自分 に 向け られ て いる 多 計 代 の 猜疑 や 習慣 的 に
^
見 くだし た 扱い の 、 全部 を その こと によって 忘れる こと は でき ない の だっ た 。
0433
,71,25: 又 、 コロンビア の 大 図書館 の 石 階 を 登りつめ た 中央 に 、 端然と 坐し て 、 数 千 の 学徒 を
^
観 下す 、 Alma Mater を も 御存じ で ござい ます 。
0470
,283,7: それ を たま の 方 から 嚥
^
み 下さ なけれ ば なら ない 。
0470
,287,8: この ゴム 管 は 本当に 腸 まで 嚥
^
み 下さ なけれ ば なら ぬ 。
0981
,374,4: 呼び捨て に し て
^
見 くだし て コキ 使う こと は し ない でしょ う
1073
,380,23: 小次郎 の 腕 を つかん で 連れ て 来 た 男 は 、 仲間 の 者 と 思わ れる 男 共 を
^
見 くだし て 、 大 自慢 で 、 こう いっ た 。
来出す
(来る.出す)
延べ語数:
7
0098
,1764,10: 純白 の 毛 が 広い 板の間 の 光沢 に 泛
^
き 出し 、 貴族 の 館 の よう な 品位 で あたり が 貴重 な 彫刻 を 見る よう だ 。
0109
,185,5: 潮 が 満ち て
^
来 だし た ので 、 私 達 は この 河原 を 立退い て 、 土手 の 方 へ 移っ て 行っ た 。
0616
,85,8: … … ( ぱあっと 夕日 が あたっ て
^
来 だし た の を 見 て 、 窓 を あける 。
0891
,174,49: 傍点 は 例 の ユーモア の 所在 を 注意 する ため に 筆者 が 仮り に 添え た もの だ が 、 いかに チェーホフ の はにかみ を 計算 に 入れ た ところ で 、 あれ ほど の 壮図 を 裏づける だけ の 動機 を これら の 言葉 から 抽
^
き 出す こと は でき ない 。
0893
,369,48: 傍点 は 例 の ユーモア の 所在 を 注意 する ため に 筆者 が 仮に 添え た もの だ が 、 いかに チェーホフ の はにかみ を 計算 に 入れ た ところ で 、 あれ ほど の 壮図 を 裏づける だけ の 動機 を これら の 言葉 から 抽
^
き 出す こと は 到底 でき ない 相談 で あろ う 。
0947
,2079,20: 階下 の サロン・バア で は 、 調子 を 換え て 、 ドビュッシイ の 『 沈める 寺 』 を 奏
^
き だし た 。
0994
,612,6: 熊 丸 も 一 本 拔
^
き 出す 。
迫り来る
(迫る.来る)
延べ語数:
7
0095
,871,18: 時計 係 は 、 自記 航海 図 と 時計 と を 見 較べ ながら 、 刻々 と
^
迫り 来る 重大 時刻 について 警告 を 続け た 。
0504
,172,19: いずれ の 時 に 於 て も 、 死 を 知ら ぬ 幼児 の ほか 思い なく 自分 に
^
迫り 来る 死 を 迎える 事 は 出来 ない の で ある 。
0513
,43,8: 夢 を はらみ —— 夢 の 如
^
せまり 来る 夜 に 我 は ひたら ん
0612
,1628,13: 修道院 長 の マグダレナ さま も 大きな 柱 の 下敷き に なり 、
^
迫り くる 火 に すでに 危なく 見え た が 、 通りがかり の 人 に 助け られ 、 傷つい た 多く の 修道 女 を まとめ て 木場 という 山 の 中 の カトリック 集落 に 移っ た 。
0613
,633,13: しかし 、 この おびただしい 傷者 と 、 なくなっ た 薬 と 、
^
迫り くる 炎 と 、 少ない 私 たち の 手 と —— 私 は 三 人 手当て を し て から 、 これ は 大局 に 目 を つけ ね ば 、 折角 繃帯 を 巻い た 怪我 人 も ろ とも 火炎 の 中 に 巻き込ま れ ん と する 危地 に ある こと を 知っ た 。
1076
,1203,26: 歴史 の 学問 の 我々 常民 の 間 に 役立つ の は 、 かねて かかる 悲しい 体験 を 知り抜い て 、 未然 に この 状勢 の
^
迫り くる 場合 を 防ぐ こと で あっ た 。
1172
,600,22: 疲れ て いる と 言う より は 、 その よう な 無縁 の もの を 考える より 、 私 に は 、
^
迫り 来 つつ ある 自ら の 死 の こと が 気 に なっ て い た の だ 。
追い返す
(追う.返す)
延べ語数:
7
0094
,200,33: ぼく たち は ボーイ が 夢 を 見 ながら この 部屋 へ 来 て 、 大 怪物 を 見 た よう な 気 が し た の だろ う と いっ て 、
^
追い かえし た 。
0141
,14665,41: いつも 労働 力 が 不足 し て い て 、 ポーランド や チェッコ から 男女 の 労働 者 を フランス へ 移住 さ せ 、 それ が あまっ て 来る と 、 その 労働 者 たち を 、 国 へ
^
追い かえし て いる フランス で は 見る こと の でき ない 凄 じい 街 の 表情 で あっ た 。
0852
,547,19: 最後 の 運 だ めし と 云っ て 、 病院 の 医者 を 誘惑 に 行き 、 すげなく
^
追い かえさ れ て 戻っ て き た 。
0947
,1522,10: 「 ドライヴ だ なんて 連れ だし て 、 東京 へ
^
追い かえす つもり だっ た の ね 」
0947
,1535,17: 「 ちょっと 伺う けど 、 きょう に かぎっ て 、 どうして 、 そんなに まで 、 あたし を
^
追い かえし たい の ?
0953
,8,38: これ は 時政 の 英断 な ので 、 寛 典 に 流れ た 格 律 に 目ざまし を くれ た つもり だっ た が 、 朝廷 で は むやみ に 激怒 し て 、 時政 を 鎌倉 へ
^
追い かえす の どう の という さわぎ に なっ た よう な 世 だ から 、 死刑 そのもの が めずらしい ばかり で なく 、 死刑 さ れる 当の 人 は 、 中納言 藤原 泰文 の 妻 の 公子 と 泰文 の 末 娘 の 花世 姫 で 、 公子 の ほう は 三 十 五 、 花世 の ほう は 十 六 、 どちら も 後々 の 語草 に なる よう な 美しい 女性 だっ た ので 、 人 の 心 に 忘れ られ ぬ 思い出 を 残し た の で ある 。
0954
,106,25: 二 十 年 近く も 欧 羅 巴 でし たい 放題 な こと を し て 、 四 十 二 に も なっ て 、
^
追い かえさ れ て 来る なんて 。
忍び入る
(忍ぶ.入る)
延べ語数:
7
0091
,884,15: 万一 それ が 当っ て い たら 、 あの どさくさ まぎれ に 研究 室 に
^
しのび 入り 、 雪子 学士 の 研究 ノート 八 冊 を うばい 窓 から 逃げだし た 人物 こそ 、 この 怪 老人 に 違い ない という 結論 に なる はず だっ た 。
0140
,2086,23: 夫婦 の なか に ある ばかり で なく 、 伸子 と 素子 と の 生活 感情 に も 、 形 を かえ て
^
しのび 入っ て 来 て いる 。
0774
,714,20: もしも ヒサ の 母 が 外出 せ ず 、 中橋 が 就寝 し た と せ ば 、 外 から
^
忍び 入っ て 、 物 盗り の 兇行 の 如く に 中橋 を 殺し 、 自分 は 朝方 に 呆然と 戻っ て くる こと も 可能 な の です 。
0779
,874,4: すると 、 別館 に
^
忍び 入る 意外 な 人物 を 見出し まし た 。
1012
,33,24: 思い余っ て ある 時 、 この 坊さん は 、 秘蔵 の 一 管 の 尺八 を 携え て 、 家老 の 屋敷 へ
^
忍び 入っ て 来 た こと が あり まし た 。
1117
,299,20: 僕 は その 心 を 大切 に し て い た のに 、 その 心 の 中 に まで
^
忍び 入っ て 、 僕 一 人 で 思っ て いる こと を 盗み 知ろ う と する 者 が あっ て は 堪っ た もの で は ない 。
1132
,200,22: そして 右 太 之 進 が フト 眼 を 覚まし た 時 は 、 窓 から は 暁 の 色 が
^
忍び 入っ て 、 枕 の 中 の 銀 の 棒 は 、 もう すっかり 冷たく なっ て 居り まし た 。
滑り出す
(滑る.出す)
延べ語数:
7
0091
,1592,14: そして 雪子 の 姿 と 大 金庫 と は 、 窓 の 向う に
^
滑り だし た の で あっ た 。
0578
,153,8: そして 二 人 で ソリ に 乗っ て
^
滑り だす と 、 まるで 宙 を 飛ぶ よう でし た 。
0578
,177,3: ソリ は
^
滑り だし まし た 。
0581
,236,22: スケート ・ リンク の 真中 に 足がかり が 出来 た よう な もの でし た が 、 それ も 、 あちこち へ
^
滑り だす 危険 が 無くなっ た と いう だけ の こと で 、 踏ん まえ た 場所 が ずるずる と 深く 沈ん で ゆく 感じ でし た 。
0732
,212,29: 正宗 菊松 は 戦争 中 は 号令 を かけ 、 生徒 に 仕事 を 督励 し た もの だ が 、 奴ら は 尻 を たたか れ て も
^
滑り だし よく 動こ う と は し なかっ た もの だ 。
0842
,2319,8: こういう 使い 心持 が よく て つい
^
滑り だす よう な 軽快 な 言葉 は 、 それ を 発する こと によって 人 に 喜ば れ 、 人 に 快感 を 与える よう に 意味 を 切り換え て おく 方 が 便利 だ 。
1114
,175,20: あれ ほど 多い 仕え 女 の 間 を 抜け出す こと の 困難 さ を 、 あぶら を ながす よう に
^
辷り 出し た はぎ 野 の 大胆 さ は 、 図抜け た 庭 わ たり だっ た 。
毟り取る
(毟る.取る)
延べ語数:
7
0082
,931,10: とつぜん 仏壇 の 横手 の 鉄格子 が 、 外 から
^
むしり とら れ た 。
0091
,2281,39: それ も 道理 、 道夫 が もう 大丈夫 です と 答える と 、 その 老人 は 帽子 を 脱ぎ 、 それから 白髪 頭 を 脱い で 机上 に 置き 、 頬 に つけ て い た 髯 を
^
むしり とっ た 。
0098
,1020,25: 午後 —— 雨 に 濡れ た 青 紫蘇 を いっぱい に 積み上げ た 中 で 、 清江 は その 葉 を 一 枚 ずつ
^
むしり とる 。
0624
,446,40: 崩れ た コンクリート の 蔭 で 、 女 が 一 人 の 男 に 押えつけ られ 、 男 は 女 を ねじ 倒し て 、 肉体 の 行為 に 耽り ながら 、 男 は 女 の 尻 の 肉 を
^
むしり とっ て 食べ て いる 。
0672
,350,14: 残酷 そのもの 、 精神 侮蔑 、 まるで 人 の 当然 な 甘い 心 を
^
むしり とり 人間 の 畸形 児 を つくりあげ て いる 、 たえがたい 人間 侮蔑 、 だから 私 は エッ ちゃん が 勝っ た とき は 却って ほめ て やる気 に なら ず 、 負け た 時 に は 慰め て やり たい よう な 気持 に なっ た 。
0706
,351,9: まんなか の 一 ツ の 箱 の 中央 が
^
むしり とら れ て いる 。
1151
,253,28: 茶谷 会長 の 言葉 を 待つ 迄 も なく 、 十 一 人 の 婦人 達 は 、 かなぐり捨てる よう に 、 その 夜 の ヴェール を
^
むしり とり まし た 。
立ち合う
(立つ.合う)
延べ語数:
7
0082
,854,4: この 死刑 に
^
立ち あっ た 者 は 、 三 人 で あっ た 、 一 人 は 執行官 、 もう 一 人 は その 下 で じっさい の 仕事 、 つまり 死刑 囚 の 首 に 綱 を かけ たり 、 死ん だ あと は 死骸 を ひきおろし たり する 執行 補助 官 、 もう 一 人 は 教誨 師 で あっ た 。
0082
,886,12: そんな こと を いう と 、 いかにも 自分 が 死刑 執行 に
^
立ち あっ て 、 心 を みだし て いる よう に 、 相手 に 思わ れる の が いや だっ た から で ある 。
0278
,2,37: 二 〇 年余 の 看護 婦 として の 経験 と 彼女 の 優秀 な 資格 は 、 ロンドン 市立 病院 の 一 人 の 看護 婦 で ある 彼女 を 、 人生 の いろいろ の 場面 に
^
立ち あわ せる こと に なり まし た 。
0278
,3,10: 行路病者 として 運び こま れ た 乞食 の 臨終 に
^
立ち あっ た 彼女 は 、 その 優れ た 資質 によって イギリス 国王 の 病床 に も 侍 し まし た 。
0772
,713,4: オレ が 現場 に
^
立ち あっ て も 、 新 十 郎 と 同じ こと さ 。
0772
,715,19: オレ が 加 助 を 犯人 と 見 た の は 間違っ て い た が 、 現場 に
^
立ち あっ て い ない の だ から 、 仕方 が ねえ の さ 。
1041
,81,6: この レコード を つくる とき に
^
立ち あっ た 社長 の サム ・ C ・ フィリップス は 、
注ぎ込む
(注ぐ.込む)
延べ語数:
7
0082
,2504,21: 火焔 放射 器 を 持っ て いる らしい から 、 よし 、 この 部屋 の 通気 孔 から 、 毒ガス を
^
注ぎ こめ 」
0116
,112,14: 行儀 よく 並ん だ 空 壜 に 、 何 か の 液体 を
^
注ぎ こみ でも する よう に 、 教え こま れる あれこれ の すべて が 、 少女 たち の 若々しい 本心 に 、 肯か れる こと ばかり で は なかっ た こと は 確 です 。
0235
,60,15: あらゆる 人 群 は 、 モスクワ の 中央 部 へ 、 赤い 広場 へ と
^
注ぎ こま れ て 、 すこし 離れ た 街 筋 は 、 人気 ない 五月 の 空 に 、 街頭 ラジオ が 溢れ だす 音楽 と 大 群集 の 歓呼 の 声 を まい て いる 。
0364
,5,46: 一 、 そう だ と すれ ば 、 あらゆる 方々 が 御 自分 の 一 日 の 計 を もっ て 充実 し た 気分 を 保と う と 希 ん で いらっしゃる とき 、 わき から 思っ て も い なかっ た 話 を
^
注ぎ こま れる という の は 愉快 な こと でしょ う か 。
0538
,1045,17: 国民党 を 援 ける と 決め た なら 決め た で 、 そっち へ どんどん お金 を
^
注ぎ こむ 。
0944
,111,39: 法皇 は 恐怖 の 叫び声 を あげ て 無益 な 抵抗 を する が 、 たくましい 医 官 に 左右 から おさえつけ られ 、 なに も 受けつけ なく なっ て いる 咽喉 の 奥 へ むりやり に 強心剤 を
^
注ぎ こま れる 。
1040
,3276,14: 少年 の 注意 力 が 自分 を 離れ 、 凧 に むけ て すべて
^
注ぎ こま れ て いく の を 、 邦子 は 感じ た 。
忍び因る
(忍ぶ.因る)
延べ語数:
7
0082
,1629,22: それ を 合図 に し て 、 氷室 検事 が ひきいる 捜査 隊 は 、 研究所 を めがけ て 、 じりじり と
^
忍び よっ た 。
0082
,2228,22: 五 人 は 部屋 から 飛びだし て 、 いま 博士 の 出 て き た 部屋 の 扉 の 前 に
^
忍び よっ た 。
0452
,30,6: 頬 の あたり に そっと
^
忍び よっ て 来る
0709
,8,12: 落ちぶれ はて た 魂 を 嗅ぎ 分け て 煙 の よう に
^
忍び よる 妖怪 じみ た 厭 らし さ に 、 身ぶるい し た が 、 まさしく 妖怪 の 見破る 通り 、 酒 と 肉慾 の 取引 に 敗北 せ ざる を 得 なかっ た 。
0778
,208,5: その 誰か が 枕元 に
^
忍び よる 幻想 を 忘れる こと が でき ない の だ 。
0866
,1141,2: ひそか に
^
忍び よる 功利 の 波 は
1050
,187,15: そこで 二 人 は 舟 を 岩 に つない で 岸 に 上り 、 こっそり
^
忍び よっ た 。
奪い去る
(奪う.去る)
延べ語数:
7
0080
,2763,21: 長戸 検事 以下 の 警官 たち も 蜂 矢 十 六 も 、 一瞬 に し て 貴重 な 生命 を
^
うばい 去ら れ た こと だろ う 。
0524
,22,13: それ を 、 何故 、 此 の 主義 は 、 子 を
^
奪い 去っ て 、 老い た 両親 に 涙 の 臨終 を 与え 、 又 その 子 を も ほんろう し 歎 かせ 、 やがて は 、 淋しい 最後 の 床 に 送る の で あろ う か 。
0736
,182,7: 蓄膿 が 、 私 の 思考 を
^
奪い 去っ た の です 。
0754
,1007,7: あなた は 私 の 全 財産 を
^
うばい 去っ た の です 。
0956
,3010,5: 儂 の 夢 を
^
奪い 去ろ う と し て いる 貴方 の 名前 は 何 という の じゃ ?
1041
,3768,12: そして その 〈 から だ 〉 は 、 〈 こころ 〉 を
^
うばい 去ら れ て いる 事実 に対する 不満 を 知っ て い た 。
1152
,203,18: その 上 建物 は 明治 時代 の 古風 な 煉瓦 で 、 其処 から 麗人 奈々子 を
^
奪い 去っ た と すれ ば 、 飛降りる こと など は 思い も 寄ら ず 、 奈々子 が 承知 の 上 で 無けれ ば 、 息の根 を 止める か 気 を 喪う か し た まま 、 引っ担い で 梯子 で 降りる か 、 逞しい 縄梯子 で も 用意 し なけれ ば なら ない わけ です 。
取り去る
(取る.去る)
延べ語数:
7
0080
,1930,26: そこ に 収容 さ れ て あっ た 二つ の 死体 が 並べ て あっ た が 、 それ に かぶせ て あっ た 布 が
^
とり 去ら れ て あっ た 。
0206
,60,17: そして 日本 の 文化 や 社会 の 習慣 から 封建 と 軍国 主義 的 な 影 が
^
とり 去ら れ なけれ ば なら ない こと を 、 身 を もっ て 感じ て いる 。
0652
,158,3: フツカヨイ を
^
とり 去れ ば 、 太宰 は 健全 に し て 整然たる 常識 人 、 つまり 、 マットウ の 人間 で あっ た 。
0735
,409,4: 私 から 仕事 を
^
とり 去れ ば 、 まったく 、 何 も 残ら なく なっ て しまう だけ の 話 だ 。
0771
,805,5: いろいろ の 詰め 物 も
^
とり 去り 、 死体 の 衣類 も とりはらっ て 、 風巻 先生 は 、 目 や 、 口 や 、 傷口 や 、 シサイ に 調べ 終っ た 。
1084
,99,6: 念 の ため に 殻 を
^
とり 去っ て 、 縦 に 二つ に 切っ て み た 。
1101
,126,4: それで 凝結 核 を
^
とり 去っ た 「 純粋 な 空気 」 を 作り 、 それ を 低温 室 に 設置 し た 人工 雪 の 装置 へ 送っ て 、 その 中 で 雪 の 結晶 を 作っ て み た 。
聞き込む
(聞く.込む)
延べ語数:
7
0078
,139,36: 伯爵 は 、 その後 、 誰 に も 会わ ない つもり だっ た が 、 岩田 は 美術 商 で ある から 、 彼 は 盗ま れ た 名画 の 行方 について 既に 何 か
^
聞き こん で 居る の で は ない か と 思っ た ので 、 岩田 だけ に は 会う こと に し た 。
0081
,28,25: ふつう なら 四 等 船客 の 切符 に も たり ない 金額 で 、 この モン パパ 号 の 切符 が 買える という 話 を
^
聞き こん で 、 たいへん とく を する よう な 気 が し て この 切符 を 買う こと に なっ た の と 、 もう 一つ の 理由 は 、 この 汽船 が 、 ふつう の 汽船 と は ちがっ て 、 サンフランシスコ を 出 て 目的 地 の 豪州 の シドニー 港 に 入る まで に 、 ただ 一 回 ラボール に 寄港 する だけ で 、 ほとんど 直航 に 近い こと で ある 。
0759
,5257,13: たった それ だけ で ある が 、 最初 で 、 全部 の
^
聞き こみ で あっ た 。
0790
,521,3: たった それだけ
^
聞き こむ ため に 十 日 も 休み を もらっ て ボヤ ボヤ 歩い て いやがっ た の か 。
0790
,529,13: 一 日 目 と 二 日 目 は 浅草 だけ シラミ つぶし に
^
聞き こみ 、 下谷 の 八 百 膳 まで 遠から ぬ ところ まで 調べ て 行っ て おり ながら 、 下谷 は 後 に まわし て 三 日 目 は 対岸 の 向島 へ 。
0947
,2950,12: 秋川 と 結婚 する だろ う など と 、 どこ から
^
聞き こん だ かしら ない が 、 あまり いい 気持 が し ない 。
0948
,1290,3: 「 どこ で
^
聞き こん だ ?
叩き合う
(叩く.合う)
延べ語数:
7
0062
,543,19: この MS — DOS 側 から の 圧力 が なけれ ば 、 そして 業界 標準 の リング で 激しい
^
たたき 合い を 演じ ながら 絞り上げ られ て いっ た 部品 の 存在 が なけれ ば 、 アップル は いったい いつ ごろ パワー ブック に 到達 し た だろ う 。
0062
,2937,22: DOS / V の 波 に 乗る 資格 を もっ て いる の は 、 少なくとも 当面 は PC 市場 で 激しい
^
たたき 合い を 演じ て き た アメリカ と NIES の 企業 だろ う 。
0612
,212,21: 親 犬 と 子犬 と が 遊ぶ よう に 、 どこ でも 構わ ず 、 かみつい たり 、 なめ たり 、
^
たたき 合っ たり 、 ゆさぶっ たり 、 思い切り 体 と 体 と ぶっつけ 合っ て 、 時 の たつ の を 忘れ て み たい 。
0861
,105,18: 並木 通り の 入口 の ソバ 屋 か なんか の 格子 を 後 に し て 一生 けんめい
^
叩き 合っ て 四 五 人 に 手傷 を 負わ せる と 敵 に やや ヒル ミ が 見え た から 、 ここだ 、 と 見 こん で ムヤミ に 斬り ちらし て トビ 口 十 本 ぐらい 叩き 落し た 。
0988
,5226,12: 口喧嘩 は 三 十 分 ぐらい 續 き 、 一時 は
^
叩き 合い に なる か と 見え た が 、 相手 の 百姓 が 僕 に 目 を つけ 、 僕 の こと を 何と 思 つ た か 、 急 に 語調 を 低め た が 、 やがて 捨 ゼリフ の よう な 罵 言 を 吐き ちらし ながら 、 立ち去 つて 行 つ た 。
0993
,1704,12: お 豊 そんな 事 どう でも ええ けど 、 いつか の
^
叩き 合い なら 、 あんた の 方 が よっぽど 悪い よ 、 酔っ て い て おぼえ は 無 え かも しれ ない けど 、 なん でも ね え 事 言いがかり を つけ て 、 馬流 の 壮 六 さん の こと 、 あんた あ 、 馬乗り に なっ て 、 なぐ つた と 言っ たら !
0993
,4673,6: ( 口先 だけ は 、 今にも
^
叩き 合い の 喧嘩 に でも なり そう な 調子 だ が 、 それほど の 元気 も ない 。
し散る
(為る.散る)
延べ語数:
7
0060
,6956,12: その 人物 は 一 九 七 五 年 十二月 、 「 こんな
^
し ち 面倒くさい こと に は もう かかわっ て い られ ない 」 と の メモ を 残し て 消え た が 、 専従 スタッフ の 引退 宣言 と 同時に 、 狙い すまし た よう に 強力 な 援軍 が 読者 の 中 から 現われ た 。
0667
,1221,65: これ が 毎晩 の お きまり 行事 で 、 それ を 目 当 に 集る 常連 だ から 、 ヨッ ちや ん の 芸 が 終る 、 その へん で 気分 が 変る やう に と 倉田 が 顔 を だし て 得意 の 駄弁 、 ナニワ 節 、 フラダンス 、 熱演 効 なく 、 ひつ こめ 、 あいつ も ついで に ハダカ に
^
し ち ま へ と くる から 、 匙 を 投げ て 長大息 、 お客 の 身 に なつ たら 面白から う 、 オレ も お客 に なり て い など ゝ 芸術 製作 の 熱意 を 失 つて し まつ た 。
0688
,208,2: それ に
^
し ち ア 、 水 くさい な 」
0865
,99,18: 「 どうして つて 、 増田 さん 、 そこ が 、 つい 、 絵かき つて もの を 、 信用
^
し ち ま つたの さ 。
0866
,124,8: へん な ひと 、 急 に むつ つり
^
し ち まつ て … … 。
0866
,313,7: お 留守 中 に 深志 が 占領
^
し ち まつ たん で しよ う 。
1072
,3411,10: とても 、 お め え の おふくろ が 、 心配
^
し ち ま ッ て よ 。
抜き去る
(抜く.去る)
延べ語数:
7
0060
,6523,52: この 年 の 一月 、 ロータスディベロップメント が 発売 を 開始 し た 表 計算 ソフト の 1 — 2 — 3 は 、 再 計算 速度 の 飛び抜け た 速 さ と データベース 、 グラフ 作成 に関する 豊富 な 機能 で 、 先行 し た マイクロソフト の マルチ プラン を 一気に
^
抜き 去っ て い た 。
0091
,1755,23: 他 の 課員 たち も 、 長時間 にわたる 奮闘 の 疲れ が 急 に で て き て 、 大事 な もの を
^
抜き 去ら れ た 大 金庫 の まわり へ 、 みんな へたばっ て しまっ た 。
0164
,75,22: 同じ その 時期 、 日本 で の 人民戦線 の 提起 が 、 どんなに その 枢軸 たる 社会 性 ・ 政治 性 を
^
抜き 去っ た もの として 行わ れ た か 。
0215
,166,22: 専制 と 恐怖 の 政治 を すすめる 温和 な 手段 の 一つ は 、 人民 の 精神 から 批判 力 を
^
ぬき 去る という 方法 で ある 。
0582
,230,6: 眼前 の 惨め な 藤蔓 を
^
抜き 去る と共に 、 心像 の 藤 の 花 を … … 生かせる もの なら 本当に 生かし て やり たい 。
0958
,257,15: 四 間 一 尺 五 寸 の 竿 から 、 元 竿 二 本 を
^
抜き 去っ て 三 間 の 長 さ と し た 。
1008
,76,15: 少年 の ころ から 深く 植え つけ られ た 習癖 が 、 そう 簡単 に
^
抜き 去ら れる もの で は ない 。
掴み得る
(掴む.得る)
延べ語数:
7
0060
,596,13: しかし 渡辺 は 、 その 本質 が 何 で ある か は
^
つかみ え なかっ た ものの 、 各地 で つぎつぎ と 生まれ つつ ある マイコン クラブ を 源 に 、 アメリカ から 新しい 風 が 吹き込ん で くる の を 強く 感じ て い た 。
0102
,48,42: この こと は 、 過去 の 日本 が 、 外国 の 力 なし に は 封建 制度 も 鎖国 制度 も 独力 で 打破 する こと が でき なかつ た 事実 、 個人 の 基本 的 人権 さえ も 自力 で
^
つかみ 得 なかつ た 事実 と まつ たく その 本質 を 等しく する もの で ある 。
0435
,6,28: あらゆる 情景 が 、 その とき の まま に 、 心 に 浮び 、 目 に 見え ながら 、 その 動い て 居る 彼 を 、 しっかり と
^
掴み 得 ない 焦躁 。
0708
,417,42: それ を 特に 指定 し て 逐一 き ゝ だし た 信玄 が 、 然し 、 今日 我々 が 歴史 的 に 完了 し た 姿 に 於 て 信長 の 評価 を なし うる よう に 、 彼 の 人間像 を
^
つかみ 得 た か 、 然し 、 信玄 に は 信長 を 正解 し 得 ない 盲点 が あっ た 。
0973
,43,76: これ は 人 から 聞い た 話し で ある が 、 西洋 の 或 る 作曲 家 が 、 山 の 静か な 所 へ 行く と 、 山 の 音楽 が 聞こえ て 来る 、 しかし 、 それ が 、 はっきり と し た もの で は ない ので 、 楽譜 に 書き 改める こと は でき ない が 、 しかし やはり 何かしら 聞こえ て 来る ので 、 その 音楽 を 掴も う として
^
掴み 得 ず に 一生 を 終っ て しまっ た という こと を 聞い た こと が ある 。
1002
,193,13: 彼ら を 英雄 たら しめ た の は 、 民衆 の 心 を
^
つかみ 得る 彼ら の 才能 に も よる が 、 また 民衆 の 側 の 英雄 崇拝 的 気分 に も よる の で ある 。
1122
,21,11: そこ に 今 まで わから なかっ た 何 物 か を
^
掴み 得る の で は ない か と も 思う から で ある 。
沈み切る
(沈む.切る)
延べ語数:
7
0060
,1764,1: すっかり
^
沈み きっ た 気持ち を 鼓舞 し 調査 を 続け て い た 和田 の 目 が 、 ある 一 画 を とらえ 、 そこで 動か なく なっ た 。
0114
,906,5: 肇 は ほんとう に
^
沈み きっ た 目 附 を し た 。
0141
,15902,5: 難破 し た 船 が
^
しずみ きら ない うち に 、 須美子 は パリ で の 生活 を とりまとめ て 、 日本 へ 帰る 仕度 に 忙殺 さ れ て いる 。
1013
,1534,10: 今 から 考える と 、 ほほえみ ながら も 妙 に
^
沈み 切っ た 、 青白い 顔 を し て い た よう な 気 が し ます 。
1013
,1555,18: そして 約束 を 破っ た 私 に 腹 を 立て て も いる の でしょ う から 、
^
沈み 切っ て いる の も 無理 は ない … … と その 時 は 思っ た の です 。
1013
,1567,12: 私 も 草臥れ て い まし た し 、 二 人 も
^
沈み 切っ て 、 お互い に 黙々 として 歩い て い た の です 。
1013
,1683,12: 久々 で 私 に 逢い ながら 、 あの 青白い 顔 … …
^
沈み 切っ た 力 ない 顔 … … ほほえみ ながら 口 も 碌 々 きか ず に … … 。
喜び合う
(喜ぶ.合う)
延べ語数:
7
0060
,1717,36: 日本 の 敗戦 後 も 彼女 たち と の 文通 を 続け て い た M は 、 新島 に 電話 を かける しばらく 前 に 韓国 を 訪れ 、 旧友 たち と の 再会 を
^
喜び あっ た 。
0250
,237,31: その 時 、 私 たち 人間 が 男 も 女 も 一層 のびのび と し た 心持 で 、 互い の 美点 を 認め 合い 、 互い の 面白 さ を
^
喜び 合う こと が 出来る 。
0510
,433,31: そして 二 人 とも 不 事 な そして おたがいに いくらか そだっ た 体 を 見る 事 の 出来 た の を 、 「 ほんとう に 有難う 神様 」 と くりかえし て
^
よろこび 合い まし た 。
0535
,101,22: 皆 は 、 ほんとに 誰 一 人 目 を さまさ ず 声 も 聞か なかっ た 事 を 、 此上 なく
^
よろこび 合っ た 。
0890
,251,42: お 文 倉 に も 火の粉 や 余燼 が 落下 いたし まし た が 、 それ は 難なく 消し とめ 、 やがて 薄らぎ そめ た 余 煙 の 中 で 、 松 王さま も わたくし ども も 御 文庫 の 無事 を
^
喜び 合っ た こと で ござい ます 。
1068
,286,7: 人間 だれ でも 、 皆 と
^
喜び 合い たい 、 だれ か を 喜ばし たい 、 という 気持 は ある ん です 。
1073
,5303,12: そして 、 ここ に 長兄 の 無事 を 見 て 、
^
よろこび 合っ た の も 、 つかの間 、 敵 は また 、 潮 の 返す よう に 、 新手 を 立て て 、 襲 せ て 来 た 。
巻き付く
(巻く.付く)
延べ語数:
7
0059
,288,13: 「 どう し た の 」 白い 手 が 伸び て 首 に
^
巻き つき 、 いきなり 耳 に 接吻 さ れ た 。
0112
,876,18: 上 から 三つ 目 の 貝 ボタン の 根 に きりきり と いたいたしく 女 の 髪 が
^
巻き つい て 居 た 。
0114
,811,5: 細っ こい 胴 に
^
巻き つく 伊達巻 の サヤサヤ と 云う 気軽 な 音 を きき ながら 、
0616
,45,27: まあ 、 そういった 鹿 の 跳び 越え て いっ た 石垣 だ とか 、 秋 に なる と 蔦 か ずら が 真紅 に なっ た まま
^
捲き つい て いる 、 何 か 悽惨 な 感じ の 、 遊女 らしい 小さな 墓 だ とか 、 —— そういう もの なら 、 その ほか に も 、 まだまだ 何 か あり そう だ ね 、 これ という 話 らしい 話 が それ に 伴っ て い なく とも 。
0707
,86,19: 腰 を ヒモ で 結び あい 、 サッ ちゃん の 手 が 太宰 の クビ に 死後 も かたく
^
巻き つい て い た と いう から 、 半 七 も 銭形 平次 も 、 これ は 情死 と 判定 する に きまっ て いる 。
0769
,189,25: その 異変 の ため に ネグラ を 失っ た の かも 知れ ない が 、 毎晩 一 匹 の 蛇 が 小屋 の 梁 に
^
巻き つい て いる の で ある 。
0769
,190,13: 日 中 は い なく なる が 、 夕方 に なる と 、
^
巻き つい て いる 。
振り向く
(振る.向く)
延べ語数:
7
0054
,2118,28: 川 を 覗き こん で い た 顔 を きっと 上げ て 、 豹 吉 は 豹 の よう な 眼 を 輝か せ て 、 いきなり
^
振り むく と 、 ペッ と 唾 を 吐い た 。
0645
,97,12: けれども 先生 が その ツリ を 受け取る まで は 、 思いきっ て
^
振り むく こと によって 、 チップ を はずむ チャンス は ある 筈 で ある 。
0811
,9,26: 第 一周 は みんな 珍し がっ て 窓 に 吸い つい て い た が 、 二 周 目 に は 音 が ない から
^
振り むく と 、 一同 イス に も たれ 飛行機 は 何 百 回 も 乗り 飽い てる よ と ノウノウ たる 様子 。
0862
,248,5: そして 私 の 方 を
^
振り むく と 、 改めて 、
0866
,1364,0:
^
振り むく と 、 上 の 妹 の 多津 が 、 遠慮 がち に そつ と 唐紙 を あけ て はい つて 来 た 。
1173
,550,6: 曲る 時 一 寸 此方 に
^
振り むい た らしい 。
1173
,894,17: しかし 宇治 は 歩き 出 そう と は せ ず 、 また 高城 の 方 に
^
振り むい て 言っ た 。
読み出す
(読む.出す)
延べ語数:
7
0053
,825,25: 鶴雄 は その 女 の 横顔 を ちら と 見 て 、 それから また 「 アメリカ と は 何ぞ や 」 の あとがき を
^
読み だし た 。
0055
,2338,7: 冴子 は 、 はし がき を
^
読み だし た 。
0060
,3130,20: コンピュータ の 回路 上 に 置か れる 記憶 用 の 半導体 素子 の うち 、 書き込ん で ある 情報 を
^
読み だす だけ の もの を 指す 。
0060
,9028,16: アラン ・ ケイ という 人物 による その 論文 を 学部 の 図書館 の 席 で
^
読み だし て 間もなく 、 竹松 の 胸 に は 、 南国 に 生まれ た 少年 が 初めて 空 から 舞い降り て くる 雪 を 仰い だ とき の よう な 、 決して 忘れ去る こと の でき ない 鮮烈 な 情感 の シャワー が 降り はじめ た 。
0759
,5734,32: キッピイ が エンゼル に すすめ た という 企み の 話 を 思いだし て 、 放 二 は ちょ ッ と 警戒 し た が 、 エンゼル の 顔色 から 何 も
^
読み だす こと が でき なかっ た 。
0790
,560,29: 新 十 郎 は バラバラ 事件 の 書類 を 入れ た 分類 箱 の 中 の もの を 改め て い た が 、 やがて 一 冊 を
^
読み だす と 次第に 目 に 情熱 が こもり 、 やがて 一心不乱 に 読み はじめ た 。
0855
,22,64: 支那 学者 が 他 に 数 人 い て 、 あいにく 黄河 に 就 て 特に 調べ て いる という 専門 家 は い なかっ た が 、 ともかく ここ で 懇切 な 手引 を 受け て 、 それ から 教わっ て き た 本 を 内山 に 山本 という これ も 教わっ た 二 軒 の 支那 専門 の 本屋 で 買っ て
^
読み だし た の で ある 。
笑い止む
(笑う.止む)
延べ語数:
7
0053
,368,6: と 、 弓子 は まだ
^
笑い やま ず 、
0053
,714,16: そして 、 お たがい 顔 を 見合っ て 笑い だし た が 、 鶴雄 は
^
笑い やむ と 、
0053
,3494,6: と 、 弓子 は なお
^
笑い やま ず 、
0081
,694,2: やっと
^
笑い やん だ ラツール が 、 笑いこけ て ほほ を ぬらし た 涙 を 、 手の甲 で ぬぐい ながら 、 そう いっ た 。
0596
,29,4: 千代 は なかなか
^
笑い やま なかっ た 。
0987
,766,8: 宗 定 … … ( ピタリ と
^
笑い 止ん で 、 まだ 笑っ て いる 今井 の 方 を 見 て い た が 、 又 ニヤニヤ し はじめ そう に なっ て 来る 自分 に 腹 を 立て 、 スッ と 立っ て 今井 の 方 へ 行き ) … … なに が 、 おかしい ん だ 、 君 あ ?
1000
,32,22: 時 平 は 途端 に 噴き出し て わ ッ はく 腹 を 抱え 始め た が 、 いつ 迄 たっ て も
^
笑い やま ず 、 体 が ふるえ て その 文案 を 受取る こと が 出来 ない ので 、 その間 に 道真 が 悠々 と 事務 を 執り 、 思い の ま ゝ に 裁断 を 下し た 、 と 云う の で ある 。
引き下る
(引く.下る)
延べ語数:
7
0045
,62,68: 文学 を 勉強 しよ う と 思っ て いる 青年 が 先輩 から 、 まず 志賀 直哉 を 読め と 忠告 さ れ て 読ん で み て も 、 どうにも 面白く なく て 、 正直 に その 旨 言う と 、 あれ が 判ら ぬ よう で は 困る な 、 勉強 が 足ら ん の だ よ と 嘲笑 さ れ 、 頭 を かき ながら
^
引き 下っ て 読ん で いる うち に 、 何だか 面白く ない が 立派 な もの らしい という 一種 の 結晶 作用 が 起っ て 、 判ら ぬ まま に 模倣 し て 、 第 二 の 志賀 直哉 たら ん と する 亜流 が 続出 する の で ある 。
0141
,15860,44: その 娘 と 二 人 きり しか い ない 、 しん と し た 午後 、 マダム・ルセール が 、 わたさ れ た ピンク の スリップ を ふし 高 な 両手 の 間 に たくしこむ よう に し ながら 、 メルシ 、 メルシ 一点ばり に
^
ひき 下っ て 行っ た 情景 を 想像 する と 、 伸子 は おこる 気もち も し なかっ た 。
0642
,1278,11: 先方 に ユスリ だの パンパン など ゝ 言いくるめ られ て 、
^
ひき 下っ て き て 、 それ は あなた の 責任 で は あり ませ ん か 。
0813
,58,13: つまり 彼ら の 政治 は 「 最低 生活 」 の 配給 へ
^
ひき 下っ て 、 そこで 競争 する 以外 に 手 を 知ら ず 、 品性 や 秩序 も 「 最低 生活 」 なみ の もの 、 つまり 自分 の レベル まで ひき 下げ ない と 統率 が でき ない 仕組み で ある らしい 。
1000
,575,14: 国 経 は 時 平に 席 を 譲る と 、 屏風 の 此方 へ
^
引き 下っ て 来 て 、
1076
,1678,93: 是 は 昔話 の 始まり が 、 僅か な 人 たち の 作りごと で なく 、 いわゆる 誰 言う とも なく 、 い つ から と も なく 一つ の 社会 に 、 取り 伝え られ た こと を 意味 し 、 是 を 我々 の 学問 に 援用 する 場合 の 、 かなり 力強い 拠点 と なっ て いる の だ が 、 実際 に は その 真実 線 とも 名 づく べき もの が 、 話者 の 技術 と は 打合せ も なし に 、 だんだん と 後 の 方 へ
^
引き 下っ て 行く ため に 、 ついに は ただ の うそ つき の 作品 と 択ぶ ところ も ない 地位 に 、 昔話 を 置く こと に なっ て しまっ た の で ある 。
1175
,683,5: しかし それ で 黙っ て
^
引き 下っ て い て は 僕 の 立つ瀬 は ない じゃ あり ませ ん か 。
探し歩く
(探す.歩く)
延べ語数:
7
0034
,384,51: そこ で ある 日 の こと 、 宣伝 隊長 の 谷口 さん に その こと を 打ち明ける と 、 谷口 さん も ひどく 乗 気 に なっ て くれ て 、 その 翌日 弁当 ご しら え を し て 、 二 人 掛り で 一 日 じゅう 大阪 じゅう を
^
探し 歩き まし た が 、 何しろ 秋山 という 名前 と 、 もと 拾い 屋 を し て い た という 知識 だけ が 頼り です から 、 まるで 雲 を 掴む よう な 話 、 迷子 を 探す という わけ に は 行き ませ ん 。
0083
,316,22: 欠乏 と 懊悩 を 背負っ て 喘ぎ 喘ぎ 、 私 は 相 も 変ら ず 巷 を 血眼 に なっ て
^
探し 歩い た 。
0866
,2558,14: 以前 の 失敗 に こり ず 、 彼 は 、 またぞろ 、 仕事 を
^
探し 歩い た 。
0993
,4683,25: いえ 、 小さい 孫 が 病気 でし て ね 、 何とか し て 牛乳 を 手 に 入れよ う と 、 いくら そこら 中 を
^
探し 歩い て も 見つから ない し 、 オモユ でも と 思っ て も 一 粒 も お 米 は ない し 、 もう こう なっ たら 何 でも いい ん です から ——
1072
,2537,19: 苛責 と 懊悩 に 、 のべつ 追い廻さ れ て いる よう に 、 彼 は 、 死に場所 を
^
探し 歩い た 。
1072
,5148,39: 「 多く の こと は 、 お 袖 の 父 まで の 、 代々 の 墓所 の ある 日暮里 村 の 湧 泉寺 で 、 過去 帳 を しらべ 、 和尚 に ただし 、 また 遠い 縁家 など を
^
さがし 歩い て 、 聞き まとめ た もの 故 。
1073
,7279,27: 貞 盛 は 、 矢 の 中 を 、 行き 迷い 、 彼方 此方 と 、 西 の 山道 へ 出る 安全 な 落ち 口 を
^
さがし 歩い た 。
来因る
(来る.因る)
延べ語数:
7
0034
,37,8: さ ア 、 藪 医者 が 飛ん で
^
き よる 。
0034
,38,7: 巡査 が 手帳 持っ て 覗き に
^
来 よる 。
0038
,523,5: 新聞 を 見 て
^
来 よっ た ん やろ か 。
0054
,1697,10: 飯 を 食べ させる っ たら 、 喜ん で ついで
^
来 よっ た 」
0139
,372,10: 「 この 辺 も そろそろ 躍進 地帯 に なっ て
^
来 よっ た 」
0484
,44,9: 「 久栄 で 白米 一 俵 とり に
^
き よっ た たき 出し でも する じゃ あろ う て 」
0613
,55,10: 「 敵 が ほんま に ここ へ 上陸 し て
^
来 よっ たら 、 どな いする ん 、 おい 、 副 級長 」
勇み立つ
(勇む.立つ)
延べ語数:
7
0033
,196,42: ちょうど その 時 、 伊馬 春部 君 も 、 これ が 最後 かも 知れ ぬ と 拙宅 へ 鉄かぶと を 背負っ て 遊び に やって来 て い て 、 私 と 伊馬 君 は 、 それ は 耳より の 話 、 と
^
いさみ 立っ て 丸山 君 の お伴 を し た 。
0098
,1393,35: 連日 の 雨 で 膝 まで 泥 に 没する 稲 刈 だ が 、 夜 など 精米 所 の 電光 の 下 で は 、 凛凛 たる 物 具 つけ た 武士 の よう に
^
勇み たっ た 農夫 ら の 勢揃い だ 。
0378
,21,13: いよいよ 井戸 へ 向う こと に なる と 、 子供 たち は
^
勇み たっ た 。
0645
,290,8: 喚く うち に 、 先生 の 気持 は
^
勇み たた ず に 、 悲しく なり 、 切な さ に たまらなく なる の で あっ た 。
0678
,6,37: この 殺し かた に も いろいろ と あっ て 、 はじめ は 斬首 で あっ た が 嬉々 として 首 を さしのべ 、 ハリ ツケ に かけれ ば ゼスス さま と おなじ 死に かた だ と
^
勇み たつ 始末 だ から 、 火あぶり に し た 。
0745
,42,12: 弱虫 の くせ に 、 何かと いう と 、 のぼせあがっ て 、
^
勇み たつ 。
0951
,65,3: 太郎 は
^
勇み たつ 。
叩き殺す
(叩く.殺す)
延べ語数:
7
0027
,946,24: シゲ子 だけ は 、 と 思っ て い た のに 、 やはり 、 この 者 も 、 あの 「 不意 に 虻 を
^
叩き 殺す 牛 の しっぽ 」 を 持っ て い た の でし た 。
0079
,775,7: 蠅 叩き という 道具 で われわれ を
^
叩き 殺す 。
0081
,1544,60: そういう とき に は 、 はじめ の うち は 、 伯爵 団長 が ぶつぶつ いっ て い た が 、 あと の 方 に なる と 、 彼 は そういう とき が 救い の 時 きたる と ばかり に 足 を 止め 、 腰 を たたき 、 汗 を ぬぐい 、 身体 に 吸い つい て いる 蚊 を
^
たたき 殺す の で あっ た 。
0082
,1346,10: X 号 は 博士 を 一撃 の もと に
^
たたき 殺そ う として 拳 を ふり あげ た 。
0485
,29,7:
^
たたき 殺し ちまう と 代理 店 の ゴロ に おどかさ れる 。
0769
,269,23: 人間 が 全然 無 智 蒙昧 な 半 獣 人 の ころ から 、 丸太 ン 棒 一 本 あれ ば 人 を
^
叩き 殺す ぐらい 面倒 は いら なかっ た もの だ 。
0809
,226,5: 熊 で も ムジナ でも
^
叩き 殺し て 食っ て しまう という 実に 大変 な 奴 で 、 時々 荒行 と 称し て 山 に こもる の は 、 この 味 が 忘れ られ ない せい だ 。
飲み下す
(飲む.下す)
延べ語数:
7
0014
,59,8: ぎょっと し て 、 あわて て 精進揚げ を
^
呑み くだし 、 うむ 、 と 首肯く と 、 その 女 は 、 連れ の 職工 の おいらん の ほう を 向い て 小声 で 、 育ち の 悪い 男 は 、 もの を 食べ させ て みる と よく わかる ん だ よ 、 ちょ っ ちょっと 舌打ち を し ながら 食べる ん だ よ 、 と 全く なん の 表情 も 無く 、 お 天気 の 事 でも 言っ て いる みたい に 澄まし て 言う の で ござい ます 。
0564
,150,27: 家 から 逃げ出す とたん に 、 追っかけ られ て 捕っ て は 危 いと 思いつめ た もの か 、 かねて 所持 し て い た 毒薬 を
^
呑み 下し 、 そして 駆け出し た が 、 あの 焼跡 の あたり 、 俺 が 彼女 に 逢っ た あの 辺 で 、 もう 毒 が 廻っ て 苦悶 し 、 雑草 の 中 に ぶっ 倒れ て 、 息 が 切れ た の だ 、 と 想像 さ れる 。
0566
,267,16: 初め は 感冒 の よう だっ た が 、 高熱 が 出 て 、 物 を
^
呑み 下す の が 困難 に なり 、 次 で 呼吸 も 困難 に なっ た 。
0652
,262,16: 僕 は どんな ウイスキー で も コニャック で も 、 イキ を 殺し て 、 ようやく
^
呑み 下し て いる の だ 。
0704
,273,15: ノド まで つまっ て き た ころ に なっ て 、 苦しまぎれ に グッ と
^
呑み 下す よう に する と 、 にわかに 通じ が つい た よう に オナラ が で て くる アンバイ に なっ た 。
0866
,3416,11: 平山 いく は 、 さすが に 、 気まず さ を
^
呑み くだす よう に 、 はし やぎ ながら 、 言 つ た 。
1073
,5270,13: 将門 は 、 ごく 、 ごく 、 と 喉 を 伸ばし て
^
飲み くだし た 。
置き放す
(置く.放す)
延べ語数:
7
0002
,949,120: ここ は 、 こんど 直治 の 部屋 に なる 筈 で 、 四 、 五 日 前 に 私 が 、 お母さま と 相談 し て 、 下 の 農家 の 中井 さん に お手伝い を たのみ 、 直治 の 洋服 箪笥 や 机 や 本箱 、 また 、 蔵書 や ノートブック など 一ぱい つまっ た 木 の 箱 五つ 六つ 、 とにかく 昔 、 西片 町 の お家 の 直治 の お 部屋 に あっ た もの 全部 を 、 ここ に 持ち運び 、 いまに 直治 が 東京 から 帰っ て 来 たら 、 直治 の 好き な 位置 に 、 箪笥 本箱 など それぞれ 据える 事 に し て 、 それ まで は ただ 雑然と ここ に
^
置き 放し に し て い た ほう が よ さ そう に 思わ れ た ので 、 もう 、 足 の 踏み 場 も 無い くらい に 、 部屋 一ぱい 散らかし た まま で 、 私 は 、 何気なく 足もと の 木 の 箱 から 、 直治 の ノートブック を 一 冊 取りあげ て 見 たら 、 その ノートブック の 表紙 に は 、
0068
,46,8: また 金 だけ 送っ て 疎開 先 に
^
おき 放し に なっ て いる 妻子 、 特に 子供 たち に 良心 的 呵責 も 感じる よう に なる 。
0094
,100,22: ところが これら の 船 を 活躍 さ せ た 国 は 戦争 に 負け て しまい 、 これら の 船 を たくさん
^
置き 放し に し て 逃げ て しまっ た と いう 。
0139
,330,25: 息子 が 戦死 し て 手当 が 下っ たら 、 半身不随 の よう に なっ て いる 婆 さま と 三つ ばかり の 子 を
^
おき 放し て かえっ て しまっ た 嫁 の 話 も あっ た 。
0555
,625,2: 卓上 に
^
置き 放し の 手紙 を 、 美枝子 の 懐 に 押し込ん で やり 、 冷え た 紅茶 を 一 口 飲み 、 すぐ に 立ち上っ た 。
1072
,432,30: と 、 亀次郎 が 、 あの 夜 ついに 、 導 引 の 梅 賀 の 家 を 借り て 、 灯 も ない 一間 へ 、 若い 男女 を
^
置き 放し に し て 帰っ て しまっ た 。
1175
,285,0:
^
置き 放し は 物騒 だ から ね 」
吊り上る
(吊る.上る)
延べ語数:
7
0002
,2753,7: 一 重 瞼 で 、 目尻 が
^
吊り 上っ て 、 髪 に パーマネント など かけ た 事 が 無く 、 いつも 強く 、 ひっ つめ 髪 、 と でも いう の かしら 、 そんな 地味 な 髪形 で 、 そうして 、 とても 貧しい 服装 で 、 けれども だらし ない 恰好 で は なく て 、 いつも きちんと 着 附け て 、 清潔 です 。
0003
,459,11: かなり 大きな 眼 が 、 笑う と かえって 眼 尻 が
^
吊り 上っ て 、 そうして 針 の よう に 細く なっ て 、 歯 が まっしろ で 、 とても 涼しく 感ぜ られる 。
0003
,2781,25: キヨ子 さん と いっ て 、 マア 坊 と 同じ くらい の 年 恰好 で 、 痩せ て 、 顔色 の 悪い 、 眼 の
^
吊り 上っ た おとなしい 娘 さん だ 。
0027
,1656,11: 小柄 で 、 顔色 の よく ない 、 眼 が 細く
^
吊り 上っ て い て 、 鼻 の 高い 、 美人 と いう より は 、 美 青年 といった ほう が いい くらい の 固い 感じ の ひと で あっ た 。
0098
,933,23: 酔い 声 が 少し 高まっ て 聞える と 、 彼 の 顔 は 苦味 走っ て 青く なり 、 額 の 下 で
^
吊り 上っ た 眼 尻 に や に が 溜る 。
0098
,3095,19: 私 の この 仏 は 、 三 十 過ぎ の ビリケン 頭 を し た 、 眼 の 細く
^
吊り 上っ て いる 、 気 の 弱 そう な 正直 くさい 童顔 の 男 で あっ た 。
1171
,2866,12: 頭 の 皮 は き ゅとしごかれ 、 その 度 に 眼 が
^
吊り 上る 。
位置付け直す
(位置付ける.直す)
延べ語数:
6
0060
,2949,41: 博士 論文 に これ まで の 研究 成果 を まとめる にあたって 、 ケイ は フレックス を 組み込ん で 使う マシン の 姿 を 想定 し 、 目指す べき システム を 支える 一つ の 要素 として 開発 し た 言語 を
^
位置づけ なおそ う と 考え た 。
0060
,5822,6: それとも パーソナル コンピューター の 上位 に
^
位置づけ なおす べき な の か 。
0060
,6075,38: IBM PC の 大 成功 を 見せつけ られ た 端末 装置 事業 部 は 、 前年 の 七月 に パーソナル ターミナル として 発表 し て い た N 5 2 0 0 を 、 パーソナル コンピューター と
^
位置づけ なおそ う と 考え た 。
0060
,6085,52: 日本電気 オリジナル の μ COM — 1 6 0 0 を 採用 し た システム 20 / 15 は 、 日本語 ワードプロセッサー の 機能 を 備え 、 上位 機 と の 互換 性 を 持ち ながら 机 の 上 に 収まる 超 小型 サイズ を 売り物 と する オフィス コンピューター と
^
位置づけ なおさ れ た 。
0060
,6089,4: だが オフィス コンピューター として
^
位置づけ なおし た こと で 、 システム 20 / 15 における ベーシック の 重み は ほとんど 失わ れる こと に なっ た 。
0060
,8599,30: 翌 一 九 八 二 ( 昭和 五 十 七 ) 年 五月 に なっ て 、 日本電気 は あらた に 「 一 六 ビット パーソナル コンピューター 」 と
^
位置づけ なおし た N 5 2 0 0 の 新 機種 を 発表 し た 。
しゃぶり尽くす
(しゃぶる.尽くす)
延べ語数:
6
0060
,3077,28: だが 後藤 は IC テスター の 開発 を通じて 、 PDP — 8 を 自分 自身 で 独占 する こと の できる 「 パーソナル コンピューター 」 として 徹底的 に
^
しゃぶり つくし て いっ た 。
0060
,3090,4: PDP — 8 を
^
しゃぶり つくし た 経験 は 貴重 だっ た が 、 製品 を 一 から 開発 し たい という 願い は みたさ れ なかっ た 。
0060
,3123,15: 回路 図 と 首っ引き に なっ て D EC の PDP — 8 を
^
しゃぶり つくし た 経験 を 持っ て い た 後藤 は 、 システム を 理解 し て もらう うえ で 情報 の 公開 が いかに 大きな 意味 を 持つ か を 痛感 し て い た 。
0060
,3748,24: プログラム を 開発 する ため の ユーティリティー と 呼ば れる 小道具 ソフト や 言語 が 整備 さ れ 、 こうした 環境 は マシン を
^
しゃぶり つくす よう に 使いこなす ポール ・ アレン や ビル ・ ゲイツ 、 そして 後藤 富雄 の よう な ハッカー を 育てる 土壌 とも なっ た 。
0060
,8880,0:
^
しゃぶり つくす よう に リサ を 分析 に かかっ た 笹渕 と 間宮 は 、 アルト の 子供 に バンドル する 日本語 ワードプロセッサー の アイディア を 固め て いっ た 。
1177
,1371,2: ヘンダーソン も
^
しゃぶり つくし た しよう 」 女 は 、 ふと 田舎 者 らしく 真剣 な 顔 で 声 を ひそめ た 。
馬鹿げ切る
(馬鹿げる.切る)
延べ語数:
6
0622
,44,14: しかも 日本 全体 が 、 日本 の 根柢 そのもの が 、 かく の 如く
^
馬鹿げ きっ て いる の だ 。
0622
,45,13: いまだに 代議士 諸公 は 天皇 制 について 皇室 の 尊厳 など と
^
馬鹿げ きっ た こと を 言い 、 大騒ぎ を し て いる 。
0622
,137,20: 家庭 の 対立 、 個人 の 対立 、 これ を 忘れ て 人間 の 幸福 を 論ずる など と は
^
馬鹿げ きっ た 話 で あり 、 然して 、 政治 という もの は 、 元来 こういう もの な の で ある 。
0858
,43,14: しかも 日本 全体 が 、 日本 の 根柢 そのもの が 、 かく の 如く
^
馬鹿げ きっ て いる の だ 。
0858
,44,13: いまだに 代議士 諸公 は 天皇 制 について 皇室 の 尊厳 など と
^
馬鹿げ きっ た こと を 言い 、 大騒ぎ を し て いる 。
0858
,136,20: 家庭 の 対立 、 個人 の 対立 、 これ を 忘れ て 人間 の 幸福 を 論ずる など と は
^
馬鹿げ きっ た 話 で あり 、 然して 、 政治 という もの は 、 元来 こういう もの な の で ある 。
せしめ得る
(せしめる.得る)
延べ語数:
6
0353
,17,44: 「 人間 は 社会 関係 の 方面 で は 、 自然 科学 の 方 と 同じ よう な 天才 を 示さ ない 」 「 自然 科学 者 は 自然 を 制御 する こと によって 」 「 人間 が 人間 自身 を 世界 から 消滅
^
せしめ 得る よう な もの を 作っ た 。
0490
,130,20: そして 最も 強壮 な 精神 だけ が この 調和 し がたい 二つ の 本源 的 な もの を 、 調和
^
せしめ 得る 。
0611
,166,52: 現在 多く の 大学 で 教え られ て いる いろいろ の 教科 目 に し て も 、 それら 相互 の 間 に 理論 的 の 脈絡 を つけ て 体系 立て て みれ ば 、 もっと 科学 の 名 に ふさわしい 法学 が 成り立ち 、 もっと 学生 の 理性 を 満足
^
せしめ 得る よう な 法学 教育 が 行わ れ 得る の で は ない か と 考え て いる 。
0740
,2,18: 一 、 政治 意見 の 対立 する 男女 が 円満 に 結婚 生活 と 政治 生活 を 両立
^
せしめ うる か 。
0779
,863,4: いかに すれ ば 消滅
^
せしめ うる か 。
1076
,201,24: ともかく も この 植物 が 東方 列島 の 風土 に ふさ わ ず 、 一 度 も 芽 を 吹き 親木 を 成長
^
せしめ 得 なかっ た という こと が 、 埋もれ たる 海上 の 道 を 探る うえ に 、 好 箇 の 手掛り を 供与 する 。
聞こえ出す
(聞こえる.出す)
延べ語数:
6
0079
,825,16: 無電 の ブザー の 音 、 聞え て は とぎれ 、 とぎれ て は また 弱く
^
聞え だす 。
0506
,169,10: キー キー 、 コケコッコ と 云う すさまじい 声 が
^
聞え 出す と 、 家 の 者 は 、
0507
,963,20: 郡 役所 の 下 へ 来 た 時 に は もう 、 間 の 抜け た 楽隊 の 音 が
^
聞え 出し 、 停車場 から 荷物 を 持っ て 来る 配達 が 私 の 顔 を にらん で 通っ た 。
0510
,260,29: 詩 「 ローズ ローズ 、 今 かえっ た の 」 嬉し さ に 声 は ふるえ て い ます 、 やがて 階 を 下り て 来る かるい 足音 が
^
きこえ 出し まし た 。
0869
,16,16: が 、 やがて 、 ガチャリガチャリ と 廊下 を こちら へ 近 ずい て 来る 音 が
^
聞え だし た 。
1073
,420,9: こういう 声 は 、 徐々に 、 巷 に
^
聞え だし 、 上流 層 も 庶民 も 、 ひと頃 から みれ ば 、 よほど 自己 の 信仰 に 、 懐疑 し 出し て は い た けれど 、 それでも なお 、 素朴 なる 知的 水準 に ある この 国 の 上 で は 、 およそ 仏陀 の 鐘 の 音 みたい に 、 無条件 に 衆 を 跪伏 さ せ て しまう ほど な 魅力 ある もの は 、 他 に なかっ た 。
ぶつけ合う
(ぶつける.合う)
延べ語数:
6
0060
,1845,9: この 作業 の 目的 は 、 互いに 意見 を
^
ぶつけ 合う こと に ある の で は ない 。
0060
,4809,32: 結局 は いつも 、 祖母 の 「 もう少し 様子 を 見 ながら 考え て いこ う 」 と のく くり で 論議 に は けり が つい た が 、 個性 を
^
ぶつけ 合い ながら バランス を 保っ て いる 家族 が 、 西 に は 好ましく も 誇らしく も 思え た 。
0060
,7468,11: と 次 から 次 へ 湧き 上がっ て くる アイディア を
^
ぶつけ 合い 、 「 今後 この 技術 に は しっかり 注目 し て いき ましょ う よ 」 と 確認 し あっ た とき に は 、 窓 の 外 は すっかり 暮れ て 、 はるか に 広がる 街 の 灯 が 美しい 夜景 を 作っ て い た 。
0062
,3109,10: 電子 掲示板 上 で 実に おぞましい 罵詈 雑言 の
^
ぶつけ 合い など 見る につけ 、 心 に 引っ掛かる の は その 点 だ 。
0141
,13232,22: 伸子 たち の パリ に は 、 七月 十 四 日 の 夜 じゅう ピエロ 帽 を かぶっ て 、 コンフェッティ を
^
ぶつけ あっ て ナイト ・ クラブ を ひっぱり まわす 人 も い ない かわり 、 東部 の そういう 組合 の 祝祭 や 演説 会 へ 案内 し て くれる 人 も い ない 。
0142
,933,20: 三つ ぐらい の 純 吉 が 遊び に 来 た とき 、 ひろ子 は その 子 と 小さい 枕 を
^
ぶつけ 合っ て 遊ん だ 。
照らし合わせる
(照らす.合わせる)
延べ語数:
6
0035
,9,12: 朝 、 駅 で 売っ て いる 数種類 の 予想 表 を
^
照らし 合わせ どの 予想 表 に も 太字 で 挙げ て いる 本命 ( 力量 、 人気 共 に 第 一 位 の 馬 ) だけ を 、 三 着 まで 配当 の ある 確実 な 複式 で 買う という 小心 な 堅実 主義 の 男 が 、 走る の は 畜生 だ し 、 乗る の は 他人 だ し 、 本命 と いっ て も 自分 の まま に なる もの か 、 もう 競馬 は やめ た と 予想 表 は 尻 に 敷い て 芝生 に ちょんぼ り と 坐り 、 残り の 競走 は 見送る 肚 を 決め た のに 、 競走 場 へ 現れ た 馬 の 中 に 脱糞 を し た 馬 が いる の を 見つける と 、 あの 糞 の 柔 さ は ただ ごと で ない 、 昂奮 剤 の せい だ 、 あの 馬 は 今日 は やる らしい と 、 慌て て 馬券 の 売場 へ 駈け 出し て 行く 。
0140
,769,15: そして 女 主人公 の 母親 として 登場 する 人物 を 、 現実 の 自分 と
^
てらし 合わせ 、 感情 を 害する たび に 、 伸子 を 動 坂 へ よびよせ た 。
0141
,4280,32: けれども 、 語学 の でき ない 伸子 は 、 素子 と ちがっ て すべて が そう で ある と おり 目 で 見 て 来 た ゴーリキイ 展 から あんまり 自分 に
^
照らし 合わせ て 考え させ られる 点 を どっさり うけとっ て 来 て い た 。
0244
,18,14: 大人 の よう に 世界 の 事情 を 考え て 日本 の 実力 と
^
照らし 合わせ 、 国民 の 犠牲 を 考え 、 一部 の 特権 者 の 指導 する 帝国 主義 の 侵略 戦争 は まちがっ て いる と 考え た 者 は 、 国賊 として 罰せ られ まし た 。
0779
,757,43: 東京 へ 戻る と 、 まず 多久 家 の 別荘 へ 駈け つけ たり 、 英信 の 学ん だ 学林 へ 赴い たり し て 、 彼 の 筆跡 を 見せ て もらい 、 八ヶ岳 山麓 から 持っ て き た 稿本 に
^
てらし 合わせ て 調べ た 。
0830
,27,18: 自分 の 眼 で 観察 し て い た の で は なく 、 後刻 、 必要 に
^
てらし 合せ て 思いだし たり 、 創作 し たり 、 当人 は それ を 真実 と 思いこん で いる の かも 知れ ない な 。
吊るし上げる
(吊るす.上げる)
延べ語数:
6
0741
,63,5: 彼ら が 反動 を
^
吊し あげる の も 、 根 は 日本 の 軍部 が 仕込ん だ 業 だ 。
0832
,226,21: 三業 組合 という よう な ところ で は 、 待合 芸者 結束 し て ボリ 屋 の 一 軒 を
^
吊し 上げる という 壮挙 を 敢行 し て 土地 の 自粛 を はかる こと は あり うる 。
0832
,231,15: だから 、 その 店 が いくら ボッ たっ て 、 結束 し て 店 を
^
吊し 上げる 必要 は ない 。
0953
,163,18: 泰文 は 天羽 を 縛っ て 雑 倉 へ 放り こむ と 、 こんど は 僕 を
^
吊し あげ た 。
0953
,172,5: 「 言わ ぬ なら もう一度
^
吊し あげる だけ の こと だ 」
0963
,43,6: 老 医師 は 首吊り 柱 に
^
吊し あげ られ 、 そして 当時 の ならわし で 、 まだ 生き ながら に 切っ て 落さ れる 。
用い始める
(用いる.始める)
延べ語数:
6
0736
,30,15: 私 は 旅 に 仕事 に でる 便利 の ため に 、 ノートブック を
^
用い はじめ た 。
0849
,356,14: いま の 機械 が 明治 二 十 二 年 に 富山 から 買っ て
^
用い はじめ た と 父 が 語っ て い まし た が 、 その 昔 は 手 で まるめ た もの です ね 。
0918
,1243,42: 人間 が 二つ の 足 で 立ち 、 手 を 自由 に し 、 道具 を 用い 、 この 自然 の 世界 に ある もの を 自分 たち の 生きる ため に 、 変形 し 、 特別 の 目的 に これ を
^
用い はじめ た の で ある 。
1042
,74,33: 私 は 最初 用い た 「 下手 もの 」 という 字 にまつわる 誤解 を 一掃 する ため に 、 その 俗語 を 止め て 、 「 民 藝 」 という 字 を
^
用い 始め た 。
1047
,117,98: 話 は わき みち へ 入っ た が 、 もと へ もどっ て いう と 、 上記 の 『 日 本紀 』 に 見える 君臣 の 語 の 意義 は 明か で あり 、 『 隋 書 』 において 臣 の 語 が 民 の 義 に 用い て ない こと は いう まで も ない から 、 上 に 引い た 辞 句 によって 日本 の 上代 の 国家 が 家族 的 精神 によって 統治 せら れ て い た よう に 説く の は 用語 の 意義 を 考え ず 、 近ごろ に なっ て
^
用い はじめ られ た 意義 で それ を 解する ところ から 来 た もの で あり 、 そこ に こういう 考 の 学問 的 で ない ところ が ある 。
1075
,913,35: 蠣殻 は さ いしょ この 附近 に 多く 取れ た と いう だけ で なく 、 石 の ちっとも ない 地方 だ から 、 これ も 藁葺 き と 同様 に 、 その 代り に
^
用い はじめ た もの らしく 、 石 より は かるく て 都合 の よい こと も あっ た が 、 石 に は もと 防火 の 目的 は なく 、 ただ 屋根 板 の 風 に 吹き飛ばさ れる の を 、 押えよ う と いう だけ の 趣意 で あっ て 、 火事 に は むしろ この 石 の おち て くる の が あぶなく 、 早く にげ 出す ひつ よう さえ あっ た 。
投げ落とす
(投げる.落とす)
延べ語数:
6
0613
,533,83: 八月 九 日 午前 十 一 時 二 分 、 浦上 の 中心 松山 町 の 上空 五 百 五 十 メートル の 一 点 に 一 発 の プルトニウム 原子 爆弾 が 爆裂 し 、 秒速 二 千 メートル の 風圧 に 比す べき 巨大 な エネルギー は 瞬時 に し て 地上 一切 の 物体 を 圧し 潰し 、 粉砕 し 、 吹き飛ばし 、 次いで 爆心 に 発生 し た 真空 は この 一切 を 再び 空中 高く 吸い上げ 、
^
投げ 落とし た の で あり 、 九 千 度 という 高熱 が 一切 を 焼き 焦がし 、 さらに 灼熱 の 弾 体 破片 は 火の玉 の 雨 と 降っ て たちまち 一 面 の 猛火 を 起こし た の で ある 。
0699
,135,42: 道ばた の 百 貫 ほど も ある 大石 の 前 へ 歩みより 、 ユラリユラリ とこ じ 起し 、 肩 を さし 入れ て 、 エイ 、 ヤア 、 ヤア 、 と 目 より も 高く 差し上げ 、 ドスン と 下 へ
^
投げ 落し た 。
0732
,3126,7: 目 より も 高く 差しあげ て 、
^
投げ 落す 。
0734
,426,6: 和尚 は ソノ 子 を
^
投げ 落す と 、 うし ろ を まくり あげ て 、 ズロース を ひき はい だ 。
0803
,129,43: うらら か な 白昼 、 そこ を 通りかかっ たら 、 三 人 の これ も 工員 らしい の が 火葬 に する ため 材木 を つみあげ 、 その 材木 より も 邪魔 で 無意味 で しか ない 屍体 を その 上 に 順に
^
投げ 落し て 、 屍体 の 一つ が まだ 真新しい 戦闘 帽 を かぶっ て いる の に 気がつい て 一 人 が ヒョイ と つまみ とっ て 火 の かから ない 方 へ 投げ た 。
0948
,1293,48: 宇野 久美子 の 行李 の 細引 で 首 を 締め て 、 一気に 裏 の 竹 藪 へ 飛ん だ という ん です … … 結局 、 自殺 という こと に なり まし た が 、 一時 は 、 絞殺 し て 、 二 階 の 窓 から
^
投げ 落し た ん じゃ ない か という 嫌疑 が 濃厚 だっ た そう です 」
禿げ上がる
(禿げる.上がる)
延べ語数:
6
0589
,295,8: 痩せ た 小柄 な 中年 者 で 、
^
禿げ あがっ た 額 の 下 に 、 小さな 眼 が 鋭く 光っ て い た 。
0597
,3138,0:
^
禿げ あがっ てる 頭 から 額 へ かけ て 、 外 光 の 反映 が さし てる せい か 、 精力 的 に さえ 見える 。
0943
,166,2: ツルリ と
^
禿げ あがっ た 頭 の てっぺん を 扇子 の 先 で はじい て 、
0947
,1978,2: 額 が
^
禿げ あがっ て 、 首 の あたり が 紅 を 塗っ た よう に 赤い 。
0948
,706,4: 捜査 主任 は
^
禿げ あがっ た 額 を うつむけ て 、 含み笑い を し た 。
0948
,1085,17: プリムス の ひと の 額 は 、 面 擦 の よう に 両 鬢 の 隅 が
^
禿げ あがっ て い た が 、 写真 の ほう は 、 額 の 真 甲 から 脳天 へ 薄く なっ て いる 。
舐め尽くす
(舐める.尽くす)
延べ語数:
6
0353
,31,27: ソヴェト 同盟 、 中華人民共和国 、 朝鮮 、 ヴェトナム 、 これら の 民族 は 、 それぞれ 近代 帝国 主義 の 発展 とともに 、 屈辱 と 辛苦 と を
^
なめ つくし て 、 ついに 新しい 人民 の 運命 の 戸口 を 開い た 。
0577
,154,7: 火災 は 遠く の 地区 を
^
嘗め つくし て ゆき まし た 。
0617
,2904,25: 自分 など は やっと これから と いう とき 、 女 は 既に 人生 の 複雑 な 径路 を たどっ て 、 最期 の 苦悩 まで
^
嘗め 尽し て 、 しかも 孤独 の まま 死ん で ゆく の で ある 。
0877
,738,57: 白痴 的 な 表情 に ある 美し さ を 感じる という 場合 は 、 これ と まったく 反対 な 条件 に 支え られ て い ます が 、 例えば 、 頭脳 を ある程度 鍛え た 人間 の 表情 に は 、 それ らしい 特徴 が あり 、 露骨 な 感情 の 世界 で あらゆる 経験 を
^
嘗め つくし た 人物 の 表情 に は 、 また 、 それ に ふさわしい 色合い が 示さ れ て い ます 。
1013
,667,84: ただ 、 鬼 の よう な 船長 に 見つかり たく ない 一心 で 、 暗雲 に 奥 へ 奥 へ と 逃げ込ん で 、 農家 の 水 汲み を し て 昼 の 麺 麭 を 恵まれ たり 、 麦畑 の 除草 を 手伝っ て 晩 飯 に ありつい たり 、 正規 の 入国 手続き を 踏ん で い ない の です から 、 官憲 の 眼 を 忍ん で あっち へ 逃げ こっち へ 逃げ し て 、 言語 に 絶する 辛酸 を
^
舐め 尽し まし た 。
1073
,7401,15: 敵 の 死屍 は 、 累々 と 、 辻 に みだれ 、 町 を
^
舐め つくし た 炎 は 、 遠い 野 を 焼い て 行き 、 土民 の 小屋 や 寺 や 森 まで が 煙 を 吐い て いる 。
受け取れる
(受ける.取れる)
延べ語数:
6
0290
,22,6: 本人 達 にとって 決して 自然 に
^
受け とれ ない 、 納得 出来 ない それ 等 の 生活 の 経験 に対して 、 自分 の 疑問 、 自分 の 探求 心 、 自身 の 結論 を 導き出す こと を 全く 許さ なかっ た 日本 の 権力 の 、 非 人間 的 な 圧力 という もの こそ 、 数 百 万 の 青年 が 今日 において 昨日 を 顧み た 時 、 口惜しく 思う 点 が あろ う と 思う 。
0794
,99,31: 後閑 仙 七 が 息子 の 霊 を よん で ビルマ の 孫 を つれ て くる なぞ という の は 、 どう 考え て も 額面 通り に は
^
受け とれ ない 。
0868
,68,16: 自ら 求め て 得 べき 筈 の もの を 、 他 から 押しつけ られ なけれ ば
^
受け とれ ぬ という 精神 の 怠慢 と 卑屈 と を 見逃す なら ば 、 日本 の 再起 を 語る こと も 一場 の 空論 に すぎ ませ ん 。
0877
,560,84: なるほど 、 一時 、 自然 主義 運動 の 余波 を うけ て 、 「 自然 な セリフ 」 を 尊重 し た 時代 も あり ます が 、 それ こそ フランス 人 で なくっ て も 、 彼等 ヨーロッパ 人 の 日常 会話 は 、 そもそも 、 伝統 的 に 雄弁 の 流れ を 汲ん で いる わけ です から 、 どう 考え て も 、 われわれ の 感覚 から すれ ば 、 自然 な 会話 、 すなわち 、 雄弁 そのもの の よう に
^
受け とれる の です 。
0891
,402,45: だが ロパーヒン という 人物 が チェーホフ の 註文 どおり に 演ぜ られ た 姿 を 、 あの 第 三 幕 の 想像 的 舞台 に のせ て しばらく 見つめ て いる と 、 おぼろ げ ながら 或 る 暗示 の よう な もの だけ は
^
受け とれる よう に 思う 。
0893
,742,44: だが この 人物 が チェーホフ の 註文 どおり に 演ぜ られ た 姿 を 、 あの 第 三 幕 の 想像 的 舞台面 に のせ て 暫く 見つめ て いる と 、 おぼろ げ ながら 或 る 暗示 の よう な もの だけ は
^
受け とれる よう で ある 。
投げ与える
(投げる.与える)
延べ語数:
6
0250
,131,13: 人間 が 人類 という 生物 で は あっ て も 、 地面 に
^
投げ 与え られ た もの を 何 でも がつがつ 食べる 生物 で は なく て 、 人間 ばかり が 社会 生活 の 発展 から 生物 的 な 要求 として の 餌 に対する 悲しみ も 、 憤り も 、 誤り も 、 自覚 し て いる の で ある 。
0302
,43,1: 或は
^
投げ 与え られ た もの を 食う こと で 満足 し て ゆく ほど 動物 めい た もの だろ う か 。
0459
,10,26: ぬるく なる と 、 彼 は 、 小さい 餅 なら 一つ ずつ 、 大きな の は 半分 に し て 、 車 の 簾 越し に
^
投げ 与え て 通っ た 。
0470
,324,20: 日本 女 の 胆嚢 は 計ら ず 一つ の 問題 を 、 СССР の 社会 衛生 に 向っ て
^
なげ 与え た 。
0981
,1939,41: ( ベリリ と 腰 の オダリスク の 片方 を やぶき 捨て 、 片方 の モモ の 円柱 を 斜め に グイ と あげ 、 最下 等 の 媚び と 軽蔑 と を 混ぜ て 、 自分 の からだ を 男 に
^
投げ 与える ゼスチュア 。
1072
,1378,12: と 、 久助 の 膝 へ むかっ て 、 ぽん と
^
投げ 与え 、 翻 —— と 人 浪 の うち へ 隠れ 去っ て しまっ た 。
衰え始める
(衰える.始める)
延べ語数:
6
0242
,269,11: 五 十 代 に なっ た カール の 健康 は
^
衰え はじめ た 。
0613
,913,5: 夜半 火勢 は ようやく
^
衰え はじめ た 。
0736
,26,5: 又 、 いちじるしく 視力 が
^
衰え はじめ た が 、 これ は 今 も そう で あり 、 多分 病気 に 関係 なく 、 これ は 老眼 の せい だろ う と 思わ れる 。
0759
,2863,9: この 夏 の 暑気 いらい 、 急速 に
^
衰え はじめ た 放 二 は 、 養父母 の 慈愛 の 手 に みとら れ て い た ころ と ちがっ て 、 仕事 も あっ た が 、 休息 す べき 部屋 が なかっ た 。
1000
,337,44: 八 十 に 近い 老人 に 斯様 な 熱情 が ある こと は 、 不思議 と 云え ば 不思議 で ある が 、 実は さしも に 頑健 を 誇っ た 此 の 老人 も 、 一 二 年 此 の かた 漸く 体力 が
^
衰え 始め 、 何 より も 性 生活 の 上 に 争わ れ ない 證拠 が 見え 出し て 来 た ので 、 それ を 自覚 する 老人 は 、 一つ に は 遣る 瀬 な さ の 餘 り 変 に 懊 れ て いる の でも あっ た 。
1174
,4752,15: 家 も 人間 も ある程度 の 年月 は 生気 を 保っ て いる が 、
^
衰え 始める と 急速 に 衰え て しまう もの らしい 。
唱え始める
(唱える.始める)
延べ語数:
6
0221
,266,71: だが 、 一方 で は 和 辻 哲郎 が 学識 を 傾け て 日本 の 特殊 性 を 主張 する ため に 「 風土 」 を 書き 、 保田 与重郎 、 亀井 勝一郎 ら が 日本 浪漫 派 によって 神話 時代 、 奈良 朝 、 藤原 時代 の 日本 古代 文化 と 民族 の 精華 と を 誇示 し 、 横光 利一 は 小林 秀雄 とともに 純粋 小説 論 を
^
となえ はじめ て い た 。
0426
,94,41: 新しい ヒューマニズム 、 その 能動 精神 、 その 行動 性 という 観念 が よろこび 迎え られ て 、 間もなく 雑誌 『 行動 』 が うまれ 、 舟橋 聖一 、 豊田 三郎 その他 の 人々 が 、 能動 精神 の 文学 を
^
となえ はじめ た 。
0622
,122,23: 尾崎 咢堂 は 政治 の 神様 だ という の で ある が 、 終戦 後 、 世界 聯邦 論 という こと を
^
唱え はじめ た 。
0685
,355,4: お 題目 を
^
唱え はじめ た 。
0858
,121,23: 尾崎 咢堂 は 政治 の 神様 だ という の で ある が 、 終戦 後 、 世界 聯邦 論 という こと を
^
唱え はじめ た 。
0987
,43,21: 人見 … … ( おびえ た 眼 で 、 あい て を 見守っ て い た が 、 やがて 、
^
となえ はじめる 。
苦しみ始める
(苦しむ.始める)
延べ語数:
6
0216
,17,47: ジャーナリズム のる つう さ と 「 非常 に 職業 化 し て 来 て いる 日本 の 小説 壇 」 ( 小林 秀雄 ) の 気風 に 虚無 感 を 誘い出さ れ て 、 小説 が 「 拘束 」 を もっ て い ない という こと に
^
苦しみ はじめ た 若い 能才 の 作家 ・ 批評 家 たち が 、 「 ゴマ カシ の 利か ない 」 演劇 へ 新しい 芸術 意欲 を かけ て 行こ う と する こと も 、 そう 感じ て いる 人々 にとって は 無意味 で なかろ う 。
0759
,3810,4: そして テキ メン に
^
苦しみ はじめ た 。
0771
,844,12: 尺八 に 小柄 を 隠し て 、 加納 さん が 毒 に
^
苦しみ はじめる まで 、 ついてまわる の は 既定 の 計画 で あり まし た から 。
0778
,99,7: 彼 は 脇腹 を おさえ て
^
苦しみ はじめ た 。
0778
,152,37: 三 度 の 食事 に 酒 を かかし た こと の ない 清作 は 、 その 日 も 二 号 を 相手 に 朝酒 を のん で い た が 、 食事 が 終る と 、 にわかに
^
苦しみ はじめ て 、 医者 の 手当 も むなしく 、 急死 し て しまっ た 。
1008
,63,27: ところで 私 も また 、 『 新生 』 が 出 始め た 時分 に 、 主人公 が 女 主人公 の 妊娠 を 知っ て 急 に
^
苦しみ 始める 個所 を 読ん で 、 それから 先 を 読み 続ける の を やめ た 一 人 で ある 。
傾け尽くす
(傾ける.尽くす)
延べ語数:
6
0160
,90,24: その 心情 的 な 飢渇 が いやさ れ なけれ ば 、 頭脳 的 に わかっ た と いっ て も 、 若い 命 を
^
傾け つくし て 生き て ゆき にくい 。
0359
,9,27: 米子 さん は 、 国民 学校 へ つとめて 病 夫 と 自分 の 生活 を ささえ 、 大町 氏 の 最後 まで かわる こと ない 真心 を
^
かたむけ つくし た 。
1076
,312,23: 勿論 これ が 身 の 運 の 岐 れ 路 で あっ た 故に 、 教える に も 覚える に も 全力 を
^
傾け 尽し 、 その 執心 は 或いは 世の常 の 学問 授受 を 超越 し た で あろ う が 、 あわ れ や 陸上 の 人々 は 、 おおむね これ を 顧み なかっ た 。
1145
,137,6: 私 の 力 と 財 を
^
傾け 尽し て 、 この 七 年間 、 私 は 美味 の 探求 に 生活 を 打ち込ん で しまっ た の です 。
1149
,44,50: それ は 非常 に 聡明 さ の ため とも 、 仕様 こと 無し の 無 智 の ため と も 取ら れ まし た が 、 藤波 金三郎 は そんな 詮索 を する よう な 心 の ゆとり は 無く 、 雌鳥 を 前 に あらゆる 工夫 と 努力 を
^
傾け 尽し て 、 求愛 の 踊 を 踊り 続ける 雄鳥 の よう に 真に 精根 を 傾け 尽し て 、 精根 限り 喋っ て 居 た の です 。
1149
,44,67: それ は 非常 に 聡明 さ の ため とも 、 仕様 こと 無し の 無 智 の ため と も 取ら れ まし た が 、 藤波 金三郎 は そんな 詮索 を する よう な 心 の ゆとり は 無く 、 雌鳥 を 前 に あらゆる 工夫 と 努力 を 傾け 尽し て 、 求愛 の 踊 を 踊り 続ける 雄鳥 の よう に 真に 精根 を
^
傾け 尽し て 、 精根 限り 喋っ て 居 た の です 。
絶え兼ねる
(絶える.兼ねる)
延べ語数:
6
0141
,8165,5: 伸子 は 、 痛み に
^
たえ かね て 首 を ふり ながら 絶え絶え の 泣き声 で 、
0141
,11568,26: 日本 の プロレタリア 作家 の 作品 から 脚色 さ れ た もの で 、 孤児 の 娘 が 、 孤児 院 の 冷酷 な 生活 に
^
たえ かね て 、 遂に は その 孤児 院 へ 放火 し 、 発狂 し て ゆく 悲劇 で あっ た 。
1049
,1,26: アイヌ 語 も ろくに わから ぬ 連中 が マスコミ の 波 に 乗っ て アイヌ 研究 を 随筆 化 し 、 その でたらめ さ に
^
たえ かね て 私 など が たまに 真実 を あばく と 、 やれ 偏狭 だ の 思い上がっ て いる の だ と 袋だたき の 目 に あう の が 現状 だ 。
1061
,20,55: —— という よう な 場面 で ある が 、 それ を 原語 の 気持 を 生かし て 訳出 し て みる と 、 怒れる 風 が 森 を 襲っ て 木々 を 投擲 する 、 する と 、 木々 が 悲鳴 を 挙げ て 泣き叫ぶ 、 そして 木々 の うち 、 烈しい 責め 折檻 に
^
たえ かね て 折れ たく なっ た 者 は 自分 の 意志 で 幹 の なかば から 折れ て いき 、 あくまでも 折れる もの か と 思う 者 は 、 風 が 襲いかかる と 見れ ば 大地 に 身 を 伏せ て それ を やりすごし 、 風 が 行き すぎる と また 立ちあがる 、 という の で ある 。
1072
,3805,8: 罪 の 父 は 、 苛責 に
^
たえ かね 、 ついに 書物 も とじ ふせ て 、 しんしん と 傷む 心 を 、 両 腕 に 拱 んで い た 。
1073
,4388,29: その 場 で 討死 し た の で は ない が 、 負傷 し て 、 一 たん 石田 の 居館 まで 逃げ帰り 、 その 晩 、 苦しみ に
^
たえ かね て 、 自害 し て 果て た の だっ た 。
伸び過ぎる
(伸びる.過ぎる)
延べ語数:
6
0141
,4477,26: そして 丁寧 に 腰 を かがめる よう な 形 で 急須 や 水色 ヤカン を 一つ 一つ テーブル の 上 へ おく と 、 関節 の
^
のび すぎ た 両方 の 腕 を 、 いかにも 絶望 的 に スカート の 上 へ おとし て 、
0141
,5222,33: けれども 、 ちょっと 形容 する 言葉 の 見出せ ない ほど 重々しく 豊富 な ゴーリキイ の 顔 と 、 善良 そう で ある けれども どこ か 力 の 足り なく て 、 背 が
^
のび すぎ た よう な ゴーリキイ の 息子 と は 、 何 と ちがっ て いる だろ う 。
0440
,6,42: 青玉 の よう な 果 が 鈴なり に 成っ た 梅 の 樹 の 何処 か で 、 百舌鳥 の 雛 っ子 が 盛 に 鳴き 立てる の を 聞き ながら 、 自分 は 庭先 の 「 うこぎ 」 の 芽 の
^
延び 過ぎ た の を 樹 鋏み で 切っ て 居 た 。
0697
,163,3: 手 だけ が
^
延び すぎ た 、 アゴ が で た 、 腰 が 浮い た と 一打 ごと に 直さ れ 教え られ て 、 八 十 の 老翁 が 歯 を くいしばっ て 打ち 下し た 太刀 を 押しつけ て いる 。
1171
,111,4: 髪 や 鬚 も
^
伸び 過ぎ て いる 。
1174
,1650,3: ただ 頭髪 が
^
伸び 過ぎ て 、 後頭部 の 裾 毛 が もじゃもじゃ と 襟 から はみ出し て い た 。
はたき落とす
(はたく.落とす)
延べ語数:
6
0141
,17822,5: パイプ の 灰 を
^
はたき おとし ながら 、 塩から 声 で 云っ た 。
0144
,641,9: 猶も 台 処 じゅう 荒れ狂っ て 、 道具 を
^
はたき 落し 、 製図 を 引裂き 、 叫ん だ 。
0268
,53,73: 原因 と 結果 と は 互に 作用 し あっ て いる から 、 もしも すべて の 女性 が 妻 で あり 母 で ある こと によって 、 いよいよ 勤労 生活 に 安定 が 保障 さ れ て いる よう な 社会 なら ば 、 したがって 、 太い 潮 が 細々 と し た 流れ を 吸い あげ て しまう よう な 金 づまりだの 、 手 に もっ て いる 御飯 の 茶碗 を
^
はたき 落さ れる よう な 馘首 が おこる 原因 も 減る こと は 明白 で ある 。
0985
,111,24: ( 息 を 切らし ながら 、 穴 の ふち に 坐っ て 、 肩 や 手足 の 泥 を 、 穴 の 中 に
^
はたき 落す 。
0995
,1098,31: 村 子 … … ( その 方 を チョット 振り返っ て み て から 、 歩い て 来 て 、 サツ タバ を 拾い あげ 、 バタバタ と 泥 を
^
はたき 落し て 、 佐山 の 方 に 寄っ て 、 それ を 相手 の 手 に 持た せる ) 取っ とき なさい よ 。
1040
,3152,24: 砂 の 上 に 腰 を 降ろし て テニス ・ シューズ を 脱ぎ 、 なか の 砂 を 出し 、 靴下 から 砂 を
^
はたき 落とし て シューズ を はい て 紐 を しめ なおす 手順 を 、 邦子 は 好ん で い た 。
考え詰める
(考える.詰める)
延べ語数:
6
0140
,4222,1: そう
^
考え つめれ ば 伸子 に も わかる ところ が あっ た 。
0141
,18782,18: だが 、 蕗子 の 弟 が 画家 として 、 自分 を どこ に 置く か という こと を
^
考え つめ た 結果 、 いわゆる プロレタリア 階級 の ため の 美術 という 理論 や その 作風 に 納得 でき なかっ た ため に 、 むしろ 死 を 選ん だ という こと は 察し られる の だっ た 。
0617
,1089,7: 実は 輪廻 思想 を 追い廻し て
^
考え 詰め て い た とき に 、 或 る 新聞 社 から 頼ま れ て 余儀なく 短文 を 書い た 。
0720
,15,6: だいたい 自我 という もの を
^
考え つめ て 行け ば 、 自我 、 それから 男女 関係 、 子供 、 それ を 構成 する 共同 の 社会 、 ひいては 世界 全体 の 在り方 、 問題 は はじめ から そこ まで 展開 し て いる に 極 っ た もの で 、 自我 について 思弁 が ひらか れる と 同時に 、 そう で あり 、 十 年 、 二 十 年 の 思弁 を たどっ て 、 そこ に 行きつく という もの で は ない 。
0980
,49,14: それ は 、 その あいだ に 、 それら の 問題 について セッセ と
^
考え つめ た から で は ない 。
0990
,345,6: 理智 が 論理 的 に
^
考え つめ て 生み出し た テーゼ を も 、 じっさい の 現場 に さらし た ば あい に 往々 に し て 感情 は それ を うらぎる と 言っ て も よい 。
考え巡らす
(考える.巡らす)
延べ語数:
6
0140
,2344,29: 涙 の 浮ん で いる その 母 の 眼 に 、 まばたき も し ない 自分 の 視線 を ぴったり と 合わせ 、 想像 さ れる あらゆる 場合 を
^
考え めぐらし て いる うち に 、 混沌 と し て い た 伸子 の 想像 の うち に いくらか 現実 性 の ある 一つ の 点 が 照らし 出さ れ て 来 た 。
0141
,5053,7: けれども 、 と 伸子 は 自分 について
^
考え めぐらす の だっ た 。
0141
,15469,10: 安定 を 求め て 、 あすこ 、 ここ と
^
考え めぐらし て い た 伸子 の 頭 に 、 ふっと 蜂谷 良作 に きい て 見よ う という 考え が 浮かん だ 。
0554
,457,6: この よう な こと を よくも
^
考え めぐらし た もの だ と 、 驚か れる の だっ た 。
0780
,195,3: 左近 は そう
^
考え めぐらす だけ で 、 なんとなく 楽しい 毎日 を すごし た 。
1011
,7,8: わかろ う と あせっ たり 、 意味 を
^
考え めぐらし たり など し て も 、 味 は 出 て くる もの で は ない 。
抱え切れる
(抱える.切れる)
延べ語数:
6
0084
,133,14: 二 人 は 感激 の 涙 に 頬 を ぬらし 放し で 、
^
かかえ 切れ ない ほど の 贈物 を うけとっ た 。
0109
,148,8: 手 が 痛く て 、 もう 子供 を
^
抱え きれ ない から 早く 来 て くれ という の で あっ た 。
0432
,2,14: 朝 起き て 、 下 の 郵便 局 に 行っ て 見る と 、
^
抱え 切れ ない 程 の 小包 が 来 て 居る 。
0842
,2588,35: 急行 の 停車 する 駅 ごと で 、 小田原 の カマボコ だ 、 静岡 の ワサビヅケ だ と 名物 と 名 の つく もの は 十 も 二 十 も ワッショイワッショイ と 両手 で
^
抱え きれ ない ほど 買いこむ 。
0842
,2590,37: 車中 の 怪漢 は 窓 から 手 を 出し て 待っ て 買う よう な ナマ ぬるい こと を し て いる ヒマ が ない らしく 、 ワッ と とびだし て 我先 に と ワッショイワッショイ 両手 に
^
抱え きれ ない だけ 買いこむ 意気 な の で ある 。
0842
,2603,14: その くせ 駅 へ 停車 する と 、 彼 も ワッ と とびだし て
^
抱え きれ ない ほど 名物 を 買いこむ の で ある 。
助け起こす
(助ける.起こす)
延べ語数:
6
0082
,844,6: 少年 たち は 、 博士 を
^
助け おこす 組 と 、 医局 へ 走る 組 と に 分かれ て 一生 けんめい に やっ た 。
0581
,279,10: 折り重なっ て 倒れ た の を 、 檜山 は
^
たすけ 起し て 、 自分 も きちっと 端坐 し まし た 。
0845
,115,23: それから 二 分 ほど の 後 、 ピストル の 音 で 駈け つけ た パトロール の 巡査 が 百合子 と 父 を
^
助け 起し て くれ た 。
0956
,2456,5: ( 文 麻 呂 を
^
たすけ 起す )
0993
,3877,5: ( 金吾 の 上半身 を
^
助け おこす ) わかり ます か ?
0993
,5078,3: ( 春子 を
^
助け おこす 。
付け兼ねる
(付ける.兼ねる)
延べ語数:
6
0080
,2362,30: —— ほんと かしら —— と 、 蜂 矢 は 目 を いそがしく 走ら せ て 見 くらべる が 、 顔 は よく 似 て い て 、 くべ つ を
^
つけ かねる 。
0759
,1081,6: ですが 、 一存 で 捌き は
^
つけ かね ます が 」
0759
,5503,18: ポッ と 出 の 田舎 娘 じゃ ある まい し 、 その 馬鹿 ッ ぷり に 見当 が
^
つけ かねる の だ 。
0771
,115,11: と 、 海舟 は 謎 が 複雑 で 見当 が
^
つけ かねる 腹 イセ に 、 舞踏 会 の 悪口 を 云っ た 。
0816
,119,24: 日本 歴史 という もの は 、 奈良 朝 以前 の こと は どこ まで 信用 し て いい の か 全く 見当 が
^
つけ かねる よう だ 。
0866
,1665,9: 万事 、 間接 の 話 で は 見当 が
^
つけ かねる という 結論 に 達し た ので 、 その 旨 、 簡単 に 百 瀬 に あて ゝ 返事 を 認め た 。
落ち始める
(落ちる.始める)
延べ語数:
6
0079
,509,14: 博士 の 声 に つづい て 、 艇 は がたん と 下 へ
^
落ち はじめ た 。
0091
,1787,14: がらがら がら と 音 を たて て 薬 の 壜 が 棚 から
^
落ち はじめ た ので 、 店主 は ようやく われ に かえり 大声 で 救い を もとめ た 。
0679
,13,15: 私 の 街 が 焼 野原 に なっ た 夜 、 焼い 弾 が
^
落ち はじめ た とき 、 この ヒロポン を 飲ん だ 。
0759
,2470,16: すると 着 て いる もの が 肩 と 腰 の 上下 二 ヶ所 から スル く
^
おち はじめ た 。
0918
,493,37: しかし やがて 破綻 の 寸前 、 地殻 の かなた から 、 太陽 が その 船体 に 光 を 投げかけ はじめ た 、 そして 重い 氷 は その 船体 から 一 塊 り 、 一 塊 り と
^
落ち はじめ た の で ある 。
1001
,2,43: しかし この 日 は 珍しく 北 の 風 が 出 て 雲 低く 、 さきがけ た 春 の 出ば な を くじか れ た 思い で 、 天草 へ の 船 が 三角 港 を 出帆 し た ころ は 、 粉雪 さえ
^
落ち はじめ 、 デツキ に 立つ て も い られ ない 程 で あつ た 。
覚え始める
(覚える.始める)
延べ語数:
6
0067
,115,13: しかし 、 すぐ に また 、 舌 の 先 が にが み を
^
おぼえ はじめ 、 久助 君 は 顔 を しかめ ず に は おれ なかっ た 。
0301
,34,25: 字面 を 万 単位 に し た いかめしい 政府 の 計算 に しろ 一 円 は 百 銭 で ある 、 という 子供 が 先ず
^
覚え はじめる 勘定 の 基礎 に 与え られ て いる の で ある 。
0448
,354,9: それ が 、 不安 に なり 、 不自然 を
^
覚え 始め た 自分 の 心 に も 、 云い 難い 安息 、 流れる と 自覚 し 得 ない 程 、 身 に つい た ヒーリング・ウォーター と なっ て 滲み 通っ て 行く の だ 。
1041
,1804,5: 大衆 は 不安 を
^
おぼえ はじめる 。
1041
,1806,8: たとえば アメリカ の 大衆 が なんとなく 不安 を
^
おぼえ はじめ た トルーマン 時代 の 末期 で は 、 アメリカ の 国民 的 な 英雄 として アイゼンハワー が 大統領 に えらば れ 、 これ によって 擬似 的 な 統一 感 が 大衆 の 心 の なか に なしとげ られ 、 不安 を 自己 満足 に すりかえ て いっ た の だ 。
1177
,497,17: 彼 は 貝殻 に とじこもる 貝 の よう に 、 なに か を 回避 する こと を
^
覚え はじめ て い た 。
脱すり切れる
(脱する.切れる)
延べ語数:
6
0062
,1146,19: トッテン 師匠 は 現在 も なお 、 日本 は 手作り ( 受託 開発 ) ソフト 依存 体質 を
^
脱し 切れ て い ない と 指摘 する 。
0210
,96,53: 過去 の 文学 に 生い立っ た 作家 の もっ て いる いくつ か の 困難 の 一つ は 、 その 文学 の 根 が ただ 一つ 個性 を より どころ として い て 、 より 社会 的 な もの を 展望 し て も 、 展望 そのもの が 性格 の 枠 を
^
脱し きれ ない ところ に ある 。
0448
,199,82: そして 、 いよいよ 少し は もの に なり かけ 、 自覚 、 良心 が 芽生え て 来る と 、 私 と 彼女 と の 芸術 観 の 深 さ 、 直接 性 に 著しい 差 が 生じ 、 自分 が 進ま せ た 道 で ある が 故に 、 彼女 は 一層 失望 や 焦慮 を 感じ 、 私 は 、 絶えず 、 自己 の 内的 生活 、 制作 に 、 有形 無形 の 掣肘 を 加え られる と 云う 意識 から
^
脱し 切れ ない 有様 な の で ある 。
0458
,9,10: —— 彼 も 、 ヴィクトリア 時代 の 考証 癖 を
^
脱し 切れ ず 、 自分 が これ は どう 感じ 見る か と 思う より 先 に 、 シェークスピア や ホーマー の 文句 を 思い出し 、 そのもの を 徹し 、 その 描写 に まとめ て 、 自分 の 直観 に 頼ら ない 、 第 二流 文学 者 —— 否 、 芸術 家 的 素質 しか 持た なかっ た か 、 と 云う 些 の 物足りな さ 、 惜し さ 。
0825
,333,6: 現代 日本 は なお 藩 を
^
脱し きれ ぬ 精神 状態 だ が 、 往昔 は そう で は なかっ た 。
0826
,215,44: 対 塚田 の 名人 戦 に 現れ た 思い あがり が 、 さすが に 年功 を つみ 、 それ を 抑え て 控え目 に 、 露骨 で は なくなっ て い て も 、 胸 の 浮きたつ 思い 、 軽卒 な 思い あがり は
^
脱し きれ なかっ た 。
起こり始める
(起こる.始める)
延べ語数:
6
0060
,2618,10: 彼 の 中 で は 、 何 か が
^
起こり 始め て い た 」
0079
,1186,12: ほら 、 丸い 地球 の 表面 に 、 たいへん な こと が
^
起り はじめ まし た よ 」
0170
,25,29: ルネッサンス は 、 最も 早く 商業 が 発達 し て 市民 階級 の 経済 的 ・ 政治 的 実力 の たかまっ た イタリー に 十 四 世紀 から
^
おこり はじめ た 。
0736
,190,12: そして 、 その 頃 から 、 幻視 も 、 やや 明確 に
^
起り はじめ た 。
0750
,92,32: 民事 裁判 の 場合 など で も 、 原告 被告 の 人柄 とか 、 判事 の 私生活 と の 類似 とか という よう な こと から 、 微妙 な 傾斜 が
^
起り はじめる 危険 が あり そう に 思わ れる 。
0918
,1117,75: さらに 、 この 自由 通商 主義 が ようやく 大 工業 主義 、 あるいは 、 ブロック 資本 主義 に 移っ て いく に したがっ て 、 いわゆる 機械 時代 が 出現 し 、 集団 主義 の 時代 が はじまろ う と する にあたって 、 個人 の 個性 が だんだん その 自由 を せばめ られ 、 だんだん 個人 が 分解 し 、 集団 の 圧力 の 下 で うめき はじめ 、 もだえ はじめ 、 自我 分裂 が
^
起り はじめ た の で ある 。
揺らぎ始める
(揺らぐ.始める)
延べ語数:
6
0060
,1691,3: 新島 は 、
^
揺らぎ はじめ た ユートピア の 再 構築 を 試みる 。
0060
,1944,3: ヨーコ は
^
揺らぎ はじめ て い た 。
0060
,4697,2: 早く も
^
揺らぎ はじめ た
0060
,4741,19: かり そ め に 設け た 枠 は 、 早く も 噴き出し て くる 圧力 を 受け て
^
揺らぎ はじめ て い た 。
0060
,4867,28: 大型 機 用 の ソフトウエア 開発 に あたっ て い た 郡司 の 視野 の 外 で 、 マイクロ コンピューター を 核 に し て 何 か が
^
揺らぎ はじめ て い た 。
0062
,3075,23: 従来 、 不文 律 として 存在 し て い た 書き手 と 編集 者 の 原稿 共有 の ルール が 電子 化 で
^
揺らぎ 始め た と 気づい た の は 、 何 度 か 出版 社 相手 に 大立ち回り を 演じ て から だ 。
決め兼ねる
(決める.兼ねる)
延べ語数:
6
0060
,1493,32: 大学 に 進ま ぬ こと は 決意 し て い て も 、 では 高校 を 出 て 何 を する の か 、 この 時期 に いたる まで タケシ は
^
決め かね て い た 。
0084
,1489,18: 火星 に 上陸 できる か どう か は 、 もう すこし 先 に なっ て み ない と
^
決め かねる が 、 ともかく も 明日 、 上陸 後 の 編成 を 発表 する 。
0944
,319,2: 心 を
^
きめ かね 、 そこ へ 坐っ て 断 事 観 を やっ た 。
0953
,342,4: 公子 が 心 を
^
きめ かね て いる うち に 、 花世 は 思いつめ た よう な 顔 に なっ て 細 殿 から 出 て 行っ た が 、 間もなく 戻っ て き て 、 橋 廊下 の きわ から 公子 を 手招き し た 。
0993
,4412,1: どうにも
^
決め かね て 、 とにかく に も と いう ので 、 野辺山 の 春 さん の 方 へ そう 言っ て やっ た の です 。
1174
,5071,11: しかし 迎え に 行こ う か 行く まい か 、 まだ
^
決め かね て い た 。
広がり始める
(広がる.始める)
延べ語数:
6
0060
,1399,24: ギター を 抱え て の 弾き語り という スタイル 、 あるいは ギター の 奏法 など において 、 一 九 六 〇 年代 半ば から
^
広がり はじめ た フォークソング に は 復古 的 な におい も 入りまじっ て い た 。
0079
,1939,13: 花火 が 爆発 し た よう に 、 光る 粒 が 四方八方 へ
^
ひろがり はじめ た 。
0140
,2839,9: 伸子 の 内心 に は おどろき と 疑問 が
^
ひろがり はじめ て いる の で あっ た 。
0769
,19,10: 一方 に コンミュニズム が 、 一方 に ロマンチシズム が 、
^
ひろがり はじめ て い た ころ 。
1041
,1864,35: ヴェトナム 戦争 が アメリカ 独占 資本 主義 にとって の ごく 自然 な 姿 で ある こと に 少数 の ラディカル が 気がつき 、 それ が 風俗 的 な 力 で 社会 の なか に
^
広がり はじめ た の は 、 比較的 最近 の こと だ 。
1173
,669,19: 追手 が 来る という 不安 が 次第に はっきり し た 形 を とっ て 胸 の 中 に 今
^
拡がり 始め た の で ある 。
伸び上がる
(伸びる.上がる)
延べ語数:
6
0029
,2,36: 私 は お勝手 で 夕食 の 後 仕 末 を し ながら 、 すっと その 気配 を 背中 に 感じ 、 お 皿 を 取 落す ほど 淋しく 、 思わず 溜息 を つい て 、 すこし
^
伸び あがっ て お勝手 の 格子 窓 から 外 を 見 ます と 、 かぼちゃ の 蔓 の うねりくねっ て からみつい て いる 生垣 に 沿っ た 小路 を 夫 が 、 洗いざらし の 白 浴衣 に 細い 兵 古 帯 を ぐるぐる 巻き に し て 、 夏 の 夕闇 に 浮い て ふわふわ 、 ほとんど 幽霊 の よう な 、 とても この世 に 生き て いる もの で は ない よう な 、 情 無い 悲しい うしろ姿 を 見せ て 歩い て 行き ます 。
0612
,1985,17: 誠一 は 手 の 下し よう も ない と 言い たげ に 、 学校 の ほう を
^
のび 上がっ て 見 て いる だけ だっ た 。
0780
,329,73: 倉 三 が やむなく 中 へ はいる と 、 自分 は 一番 奥 の 壁 に ピッタリ ひ ッ つい て 尚も しきりに 手まねき で 自分 の 前 まで 呼び よせ て 、 「 シイー 」 口 に 指 を 当て て 沈黙 を 示し 、 膝 と 膝 を ピッタリ つき合わ せ て 尚も 無限 に にじり寄り たげ に 、 そして 倉 三 の 上体 に からん で 這い 登る よう に
^
延び あがっ て 、 倉 三 の 耳 もと に 口 を よせ て 尚 、 手 で 障子 を つくり 、
0947
,830,3: おおどか に
^
伸び あがっ た 、 無口 瓶 の 荒地 の まま の 膚 に 、 ルリ 色 とも 紺青 と も つか ぬ ガラス 質 の もの が 、 一筋 、 流れ て いる 。
1040
,3262,8: 砂 の 上 で つま先 いっぱい に
^
のび 上がる よう に し て 、 邦子 は 凧 を 空 に むけ て 押し上げ 、 放し た 。
1072
,288,1: あんまり
^
伸び あがる と 、 お め え の 松の木 が ゆさゆさ 揺れ て 、 遠く から で も 気どら れる ぞ 」
捨て切れる
(捨てる.切れる)
延べ語数:
6
0017
,147,10: しかし 、 心 で は 一縷 の 望み を
^
捨て 切れ なかっ た 。
0062
,3009,27: 先ず 組織 が あっ て その コマ として オレ が 位置づけ られる の が 嫌 だ から 、 この 年 に なる まで 妙 な ツッパリ を
^
捨て きれ ず に プータロー でき た 。
0831
,216,7: これ まで の よう な 生活 が
^
捨て きれ ない 気持 が 強く 働い て い た の だ と 思い ます 。
0842
,1336,23: その後 の 彼 が 順位 戦 等 で 不成績 で あっ た 時 も 、 十 年 不敗 の 昔 の 殻 を
^
すて きれ ぬ 傲慢 さ が 彼 の 実力 を 封じ て い た の だろ う と 思う 。
0990
,337,48: 最初 から 、 なん の 期待 も なん の 望み も 持た ない よう に し て 、 しかし 、 もしか する と もしかして 、 その 中 に 食える もの が 、 ごく 僅か でも ある かも しれ ない と の 、 ほのか な 希望 だけ は
^
捨て きれ ない で 、 それ を し て みよ う という こと な の です 。
0990
,340,24: ですから 私 の 抵抗 論 は 、 最悪 の こと を 予想 し た うえ で の 、 しかしながら ごく 微量 の 希望 は
^
捨て きれ ない まま で の 、 臆病者 の 抵抗 論 です 。
生き伸びる
(生きる.伸びる)
延べ語数:
6
0002
,2716,9: 僕 の 自殺 を 非難 し 、 あくまでも
^
生き 伸びる べき で あっ た 、 と 僕 に なん の 助力 も 与え ず 口先 だけ で 、 したり顔 に 批判 する ひと は 、 陛下 に 菓物 屋 を お ひらき なさる よう 平気 で おすすめ 出来る ほど の 大 偉人 に ちがい ござい ませ ぬ 。
0013
,50,3: 自分 が これから
^
生き 伸び て 行く うち に 、 必ず あの 宗 吾郎 の 子別れ の 場 の よう な 、 つらく て かなわ ない 思い を する 事 が 、 二 度 か 三 度 ある に 違い ない という 予感 が し た 。
0014
,73,67: その 印刷所 から 逃げ出し て から の 私 の 生活 たる や 、 お話 に も 何 に も なら ぬ て い た らく の もの で ござい まし て 、 いま 思い出し て も 、 まるで 地獄 の 走馬燈 を 呆然と 眺め て いる よう な 気持 が 致し まし て 、 よく まあ 発狂 も せ ず 餓え 死 も せ ず 、 こうして
^
生き 伸び て 来 た もの だ と 我 ながら 驚歎 の 念 を 禁じ 得 ない もの が ござい ます 。
0027
,1057,64: 個人 と 個人 の 争い で 、 しかも 、 その 場 の 争い で 、 しかも 、 その 場 で 勝て ば いい の だ 、 人間 は 決して 人間 に 服従 し ない 、 奴隷 で さえ 奴隷 らしい 卑屈 な シッペ が え し を する もの だ 、 だから 、 人間 に は その 場 の 一本勝負 に たよる 他 、
^
生き 伸びる 工夫 が つか ぬ の だ 、 大義名分 らしい もの を 称え て い ながら 、 努力 の 目標 は 必ず 個人 、 個人 を 乗り越え て また 個人 、 世間 の 難解 は 、 個人 の 難解 、 大洋 は 世間 で なく て 、 個人 な の だ 、 と 世の中 という 大海 の 幻影 に おびえる 事 から 、 多少 解放 せら れ て 、 以前 ほど 、 あれこれ と 際限 の 無い 心遣い する 事 なく 、 謂わ ば 差し当っ て の 必要 に 応じ て 、 いくぶん 図々しく 振舞う 事 を 覚え て 来 た の です 。
0046
,31,19: その 時期 は あと 十 日 、 八月 二 十 日 だ 、 しかし 、 この 十 日 を
^
生き 伸びる こと は むずかしい わい と 、 私 は 思案 し た 。
0075
,233,39: 近所 で 聞 合わせ て みる と 、 この 今福 嬢 なる もの が 、 また 非常 に 気 の 弱い お嬢さん だ そう で あっ て 、 この 波風 荒き 世 に かり そ め に も
^
生き 伸び て 居ら るる の が ふしぎ な くらい だ そう で あっ た 。
逃げ走る
(逃げる.走る)
延べ語数:
6
0890
,277,47: 顫 え ながら も 居残っ て おり まし た 仕丁 両 三 名 を 励まし つつ 、 お 倉 の 中 を 検分 に かかり ます と 、 そこ の 山 の 隈 かしこ の 山 の 陰 から 、 ちょろちょろ と 小 鼠 の よう に
^
逃げ 走る 人影 が ちらつき ます 。
0988
,2083,23: この間 會 つた 時 の 調子 で は 、 ヘタ に 引き戻そ う と し たり すれ ば 、 更に 遠い 所 へ
^
逃げ 走 つ て しまう 可能 性 が ある 。
0988
,3665,24: 久保 が 圓 陣 の 方 へ 向 つて 歩い て いる 間 か 、 又は 、 一 團 の 者 たち が
^
逃げ 走 つたの と 同時に か 、 杉田 は 貴島 を 助け ながら 逃げ て 行 つた らしい 。
1072
,1513,5: 礫 の よう に
^
逃げ 走っ て くる 男 が ある 。
1072
,1802,25: まるで 、 凩 の 中 の 一 葉 に も 似 て 、 賊 の 影 は 、 もう 坂下 へ 向っ て 、
^
逃げ 走っ て いる 。
1072
,2581,17: 何 の 事 かも 、 わけ が 分ら ず 、 市十郎 は 、 大亀 と 一緒 に
^
逃げ 走っ た 。
慣れ切る
(慣れる.切る)
延べ語数:
6
0842
,2864,8: 我々 も 当時 は 死人 など に は
^
馴れ きっ て しまっ て 、 なん の 感傷 も 起ら ない 。
0948
,410,50: 芝生 の 間 の 砂利 道 で 車 が とまる と 、 お 揃い の よう に 紺 サージ の 背広 を 着 た 男 が 二 人 と 官服 の 警官 が 一 人 、 左右 の ドア を あけ 、 職業 的 と でも いう よう な
^
馴れ きっ た 身振り で サッと 車 から 降り た 。
0987
,2849,3: 私服 A は
^
慣れ きっ て いる よう で 、 ふき げん に 興味 な さ そう に 、 返事 は せ ず 、 男 C を トラック の 方 へ 追い立てる ) … … これ でも 、 とにかく 、 私 は 料金 を 払っ て … … とにかく 、 ホテル な ん だ から 、 —— それ を 、 浮浪 者 あつかい に する という の は 、 この ——( いっ て いる の を 私服 A が トラック に 押し あげ て 、 のせ て しまう 。
0988
,4206,43: と 言う の は 、 あの 時 の 前後 の 事情 や 、 あの 家 の 樣子 や 、 あの 女 の 僕 へ の 接し 方 など から 、 あれ が 普通 の 商 賣 女 —— つまり 、 そういう 事 に
^
馴れ 切 つ て いる 女 で は 無 かつ た よう な 氣 が し た の です 。
1013
,523,25: 優しい 顔 を し ながら 、 肝 の 太い もん だ な と つくづく 舌 を 捲き まし た が 、 娘 二 人 は
^
慣れ 切っ た もの で 、 何 の 物 怯 じする ところ も なく 、 私 に 電 蓄 を かけ て —— 父親 が 拵え た とかいう 、 電気 代り の 回転 装置 を かけ て 、 耳慣れ ぬ ユーゴ の 流行 唄 の 二つ 三つ を 聞か せ て くれ たり 、 それ が 終る と また 三 人 で 食卓 を 囲ん で 、 湯気 の 出る スープ や 鶏 の ソテー や 、 新鮮 な アスパラガス や セロリー の サラダ なぞ … … 。
1041
,2725,9: 責任 、 義務 、 期待 など すべて から は
^
なれ きっ た ところ で 各自 が 自分 を フル に 表現 すれ ば 理想 の 世界 が できあがる という 、 一足 とび の 観念 世界 だけ の ため に しか LOVE は 存在 し なかっ た 。
考え及ぶ
(考える.及ぶ)
延べ語数:
6
0823
,222,14: それ を 見る まで は 宝塚 の 生徒 の 税金 の こと まで は
^
考え 及ん で い なかっ た が 、 なるほど 彼女ら は 相当 の 多額 納税 者 で ある に 相違 ない 。
0835
,139,14: しかし 、 むろん 、 他 に 犯人 が あり うる か どう か 、
^
考え 及ぶ 限り は 考え つくし た 上 で 、 その 怖 れ が ない よう だ という 確信 が あっ て 、 やっ た こと です 。
0861
,146,8: また 改心 いたそ う なぞ と は 毛頭
^
考え 及び ませ ん 」
1000
,753,144: 彼 も 、 此 の 道 にかけて は 油断 の なら ない 左大臣 が 、 あの 北の方 の こと を 知っ たら 何 か いたずら を し は し ない か 、 と 云う 懸念 は 抱い た けれども 、 自分 の よう な 官位 の 低い 軽輩 と 違っ て 、 まさかに 朝廷 の 重臣 で ある 人 が 、 そう 軽々しく 夜遊び に 出かけ 、 他人 の 家 に 忍び込ん で 北の方 の 閨 へ 這い 寄る 、 と 云う 訳 に も 行く まい 、 そこ は 一介 の 左 兵衛 佐 の 方 が 気楽 だ と 、 そう 思っ て 安心 し て い た ので 、 あんな 工合 に 、 衆人 環視 の 中 に 於い て 堂々 と 人妻 を 浚っ て 行く よう な 派手 な こと が 可能 で あろ う と は 、 全く
^
考え 及ば なかっ た の で あっ た 。
1019
,116,5: 干渉 の 効果 に 深く
^
考え およば ない 不当 干渉 で ある 。
1041
,1382,21: 古い 価値 が まだ 絶対 的 な 支配 力 を 持っ て いる 世界 で 、 これ まで 誰 も
^
考え およば なかっ た 新しい 価値 を 樹立 する に は 、 やはり 古い もの に たてつい て いか なけれ ば いけ ない 。
起き出す
(起きる.出す)
延べ語数:
6
0802
,217,36: 大川 は 女 アンマ に 肩 を も ませる に も 鬼女 の 能面 を かぶら せる ぐらい 小心 で 用心深い 男 だ から 、 オツネ が 夫人 の 部屋 に いる こと を 知り ながら
^
起き だし て ゆすり に 行く の は おかしい し 、 彼 が タヌキ 寝入り で なかっ た こと は オツネ が アンマ の 感覚 と 経験 によって まちがい ない と 証言 し て いる 。
0802
,512,21: すぐ に も 報道 に かから ず に い られ ない の が 持ち前 の 性分 で 、 九 太夫 の
^
起き だす の を 待ちかまえ 、 さっそく その 前 に 大 アグラ で 坐りこん で 、 「 この 事件 は 爺さん が 奥さん の 依頼 で やっ た 殺人 です ね 」
0946
,99,26: このごろ は 小波 ほど の 微笑 も 見せ なく なっ た 、 と 思っ て いる うち に 、 まだ 露 の ある 朝 け 、
^
起き だし て 身 じまい を する と 、 いつも の よう に 胸 を 反らし て 出 て 行っ た が 、 夜 に なっ て も 帰っ て 来 ない 。
0947
,1709,10: どんなに 酔っ て 帰っ て も 、 シヅ は 早く
^
起き だし て 、 仕事 を さがし に 出る サト子 の ため に 、 食事 を つくっ て くれる 。
0988
,1435,2: ムッ クリ
^
起き だし た 佐々 が 、 いきなり 壕 舍 の 天窓 と 入口 の 戸 を 開け放ち 、 私 と 久保 を 外 に 追い出し て 、 掃除 を はじめる 。
1062
,2,22: 貞操 帯 に関する 論議 は なかなか デリケート な 点 に も ふれ なけれ ば なり ませ ん し 、 かたがた 病床 から
^
起き だし て 来 た ばかり の 私 にとって は その よう な よけい な 神経 を 使う の は いささか 重荷 で も あり ます ので 、 ここ で は アイヌ に 存在 し た 呪術 的 仮装 舞踊 劇 の こと を お話 し て 、 神話 の 起源 に ふれ 、 神 の 観念 の 形成 さ れる 史的 背景 を 明らか に し 、 さいき ん 問題 に なっ て いる イオル や パセオンカミ の 問題 に も ふれ て み たい と 存じ ます 。
受け持つ
(受ける.持つ)
延べ語数:
6
0766
,40,45: 後 篇 の 宣伝 映画 の 方 は すでに ニュース や その他 の 目的 で 撮影 さ れ た もの が 多く あっ て 、 それ を 編輯 し 、 多少 手 を 加える だけ で 出来 上る かも 知れ ない が 、 私 の
^
受け もっ た 方 は そう は いか ない 。
0835
,150,20: 前掲 の 事件 の 概況 を 記し た 文章 の 末尾 に ちかく 、 それ は この 記事 を
^
受け もっ た 新聞 社 の 人 の 私見 かも 知れ ませ ん が 、 小林 大内 両 名 が なお 犯人 で ない かも 知れ ぬ と 疑う 余地 は あっ た が 、 一方 に 、 深夜 の 二 時 に 米 を 売り に 訪問 する という こと は 常識 で は 信じ られ ぬ 弱点 でも あっ た 、 と 云っ て おり ます 。
0853
,81,18: 新 東京 風景 という の を 何 十 人 か の 文士 が 書い て その 日本橋 を
^
受け もっ た 庄吉 が 偶然 その 探訪 に 於 て 彼女 と めぐりあい 、 それ より 酔う と ここ へ 通っ て セッセ と 口説く 。
0918
,1371,16: この よう な 組織 に 対応 し て 、 巨大 な 記憶 の 作用 を
^
受け もつ の が 、 新しい 意味 の 図書館 な の で ある 。
1101
,212,13: 露出 の ほう で 六 秒 から 二 秒 まで 、 三 倍
^
受け もっ て いる ので 、 けっきょ く 明 かる さ が 、 初め の 七 百 五 十 倍 に まで 変化 する 間 の 現象 が 、 同じ 明 かる さ に 写る こと に なる 。
1102
,362,3: 私 の
^
受け もっ た 問題 、 すなわち 氷 の 弾性 と 粘性 と を 測定 する 仕事 も 、 氷 冠 の 年代 の 決定 に 少し 関係 が ある 。
怒鳴り込む
(怒鳴る.込む)
延べ語数:
6
0734
,244,6: 「 漬物 屋 の オカミサン が
^
怒鳴り こみ やし なかっ た かい 」
0757
,27,20: 暮 の うち 、 良人 の 岩 矢 天狗 が 、 葉子 を だせ と 云っ て 二 三 度
^
怒鳴り こん だ こと が あっ た 。
0789
,893,8: 周 信 の 失踪 と 寮 へ の
^
怒鳴り こみ は 、 殆ど 連続 し てる じゃ ない か 。
0841
,520,15: 仁吉 が 下手人 と 判明 し た とき 、 花井 は 捜査 本部 へ
^
怒鳴り こん で き た 。
0947
,3712,7: 最近 、 わかっ た の … …
^
怒鳴り こみ に 行っ た ん だ けど 、 抱きつい て 泣い ちゃっ た わ … … あたし 、 なに を 言っ てる の かしら ?
1174
,1236,13: うどん 屋 の おやじ は 激怒 し て 、 学校 当局 に
^
どなり 込ん だ 。
逃げ戻る
(逃げる.戻る)
延べ語数:
6
0674
,100,16: その とき 飄然 訪れ た の が 金鍔 次 兵衛 で 、 彼 は 江戸 から
^
逃げ 戻 つ て 、 長崎 の 二 官 の 店 へ 辿り つい た ところ で あつ た 。
0682
,248,40: 稲葉 城下 まで 押し寄せ て 町 を 焼き払っ た まで は よかっ た が 、 夕方 突然 道 三 の 奇襲 を 受け て 総くずれ に なり 、 五 千 の 屍体 を のこし て 、 わずか に 尾張 へ
^
逃げ 戻っ た の で ある 。
0782
,508,32: あの 日 の ヒル ごろ は 人々 が 現場 で 騒い で い た から 、 オタツ は 近く まで 来 た かも 知れ ない が 、 姿 を 見せ ず に
^
逃げ 戻っ て しまっ たろ う 。
0821
,95,71: ところが この 忍術 使い は 忍び の 術 に は 達し て い た が 、 九州 の 農民 の 方言 も 分ら ぬ ばかり で なく 、 切支丹 の 用語 も 知ら ず 、 その 祭儀 に 処する 身ぶり の 心得 も ない から 、 たちまち バレ て 背後 から 石 ツブテ を ぶつけ られ つつ も 忍術 使い だけ の 貫禄 を 示し て 、 ホウホウ の てい で
^
逃げ 戻っ た と いう 。
0822
,90,78: 書 紀 で は クマ ソ か 酒 顛 童子 の よう な 悪漢 として カンタン に 殺さ れ て ます が 、 ヒダ で は これ が 天 の 船 で 位山 へ つい た という 日本 の 主 で 、 大和 の 敵 軍 が 攻め て き た とき 、 ひそん で い た 日 面 の 出羽 の 平 の ホラアナ を で て ミノ の 武儀 郡 下ノ 保 で 戦い 敗れ て
^
逃げ 戻り 、 宮 村 で 殺さ れ た 。
1072
,2236,24: 狼 の 影 を 見 た 兎 の よう に 、 市十郎 は 、 足音 を ぬすん で 、 こっそり 二 階 へ
^
逃げ もどっ た 。
乗せゐる
(乗せる.ゐる)
延べ語数:
6
0661
,139,11: 彼等 の 強い の は 知ら ない から で 、 無知
^
のせ ゐ で 、 い つ た ん 知る と 恐怖 に対する とりみだし た だらし な さ は 論外 だ 。
0661
,185,5: これ は もつ ぱら 水風呂
^
のせ ゐ だ 。
0667
,1993,52: 五分 と 枕 に 頭 を つけ て ゐ られ ず 、 いくら 枕 を とり か へ て も ダメ 、 枕 の 中 に 小石 が まじ つて ゐる やう な 堅い 突起 の 手 応 へ で ある が 、 起き 上 つて 枕 を しらべる と 、 枕
^
のせ ゐ ぢ や ない 。
0667
,1994,2: 後 頭
^
のせ ゐ な の で ある 。
0676
,68,28: 水商売 の 女 の こと で 、 その 頃 は 応分 の 御礼 を 惜しま なかつ た から だ が 、 坐し て くら へ ば といふ 諺
^
のせ ゐ で は なし に 、 敗戦 後 は 金 の 値段 が 一 桁 以上 狂 つ た から 、 その 所持 金 は た か の 知れ た もの に な つて し まつ た 。
0676
,405,18: その 姿 の 麗しく み づみづしいのは 、 女 の やう な なで肩 で 、 細々 と 痩せ 身
^
のせ ゐ で あつ たら う が 、 フンドシ 一つ で は とんと 河鹿 が 思案 に くれ て ゐる やう で 、 亡者 が 墓 から 出 て き た ばかり の やう に 土 の 上 に ションボリ 坐 つ て ゐる 。
捻くり回す
(捻くる.回す)
延べ語数:
6
0655
,38,21: あっち 、 こっち から 、 美女 と 美男 を ひっぱり だし て き て 、 あゝ しろ 、 こう しろ 、
^
ひねくり 廻し て 撮影 する 。
0734
,217,6: 歯科 医 は 、 歯 を
^
ひねくり まわし て い た が 、
0833
,153,3: 潜在 意識 を
^
ひねくり まわし て も 、 精神病 を 解く こと は でき ッ こ ない です 。
1016
,15,7: 歌人 は つつましく 、 ハンカチ を
^
ひねくり まわし つつ 、 ちらりと わたし を 見 て いう 。
1041
,2662,10: 「 ブルース は 、 自宅 に い て 曲 を
^
ひねくり まわし て いる うち に でき て くる もの で は ない 。
1073
,7167,12: 先刻 から いわし て おけ ば 、 好き 勝手 な 小理屈 を
^
ひねくり 廻す 奴 め が 。
掛かり合う
(掛かる.合う)
延べ語数:
6
0617
,2967,3: 鶴見 の
^
かかり 合っ た という 女 は そんな 乱脈 な 家庭 で 育て られ て 来 た の で ある 。
0685
,215,4: 「 悪い 女 に
^
かかり あっ て いやがる 」
0742
,128,21: 一般 に 競輪 場 は 、 地方 ボス に 場内 整理 を ゆだね て いる ので 、 そういう ボス の
^
かかり あっ て いる 数 だけ 、 八百長 レース が 黙認 さ れ た 形 に なっ て いる らしい 。
0757
,820,30: 今後 お 光 から 手 を ひく か と 訊く と 、 ひく も 、 ひか ない も 、 ほか の 女 と 結婚 する のに 、 お 光 と
^
かかり あっ て い られる 筈 が ない と 云う ので 、 話 は 簡単 明快 です よ 。
0952
,76,4: 先々 代 から の
^
掛り あい と 言い まし た が 、 それ ばかり で は ない ので 、 親 の 口 から こんな こと を 言う の は 異様 な もの です が 、 志 貴子 みたい な 、 しよう の ない 娘 を おもら い に なっ たら 、 これ は もう 一生 の 不作 です 。
0987
,530,20: 忙 が しく って 、 こんな キチガイ の 一 人 や 二 人 の こと に 、 いつ まで も
^
かかり あっ て いる 暇 は ない とも いっ て た 。
彷徨い出る
(彷徨う.出る)
延べ語数:
6
0585
,65,48: 政治 的 に 与え られ た 自由 とか 、 或は 獲得 す べき 自由 とか は 、 復員 帰還 者 として 多少 無理押し な 行動 を し て いる うち に 、 もう すっかり 消化 し つくし て 、 端的 に 人間 として の 自由 な 境地 に
^
さ迷い 出 て い まし た 。
0598
,41,7: 俺 は スーツケース を ぶらさげ て 、
^
さまよい 出 た 。
0600
,32,20: ばかり で なく 、 焼け 爛れ た 死体 の 髑髏 や 肋骨 や 腕 や 脛 が 、 ふらり と
^
さ迷い 出 て くる の だ 。
1000
,1272,34: 父 は 前 から 人目 を 忍ん で 時々 そんな こと を し て い た と 云う の で ある から 、 恐らく その 以後 に 於い て も 、 なお 幾度 か
^
さまよい 出 た こと が ある に 違い なく 、 たとえば その 翌日 など も 、 夜 更け て 父 が しめやか に 戸 を 開け て 出る け はい を 、 滋 幹 は それ と 気づい て い た けれども 、 父 も 滋 幹 を 連れ て 行こ う と は し なかっ た し 、 滋 幹 も 、 再び 父 の 跡 を 附けよ う と は 思わ なかっ た 。
1078
,151,15: 「 疲れ 切っ た 姿 で 、 クルプリ の 棲む 密林 の 方 から 、
^
さまよい 出 て 来 て 、 部落 に たどりつい た 途端 に 倒れ た 」 という 以外 に は 、 この 男 の こと は 何 も 分ら ない 。
1102
,324,30: 忠僕 の エスキモー は 遺体 を 雪 の 中 に 葬り 、 標識 を たて て 、 一 人 で 氷 冠 を 横切る べく 、 雪 の 中 へ
^
さまよい 出 た 。
溶け合う
(溶ける.合う)
延べ語数:
6
0582
,45,62: 広い 棚 を 拵え ず に ただ 支柱 で 支え られ てる 藤蔓 、 その 蔓 から 群がり 垂れ てる 真白 な 花 、 それ を 軒先 に 持っ てる 清楚 な 家 、 ただ それだけ の もの です が 、 その 白藤 の 余り 長 から ぬ 花房 と その 住居 の ひそ や か さ と が 、 一つ に
^
融け 合っ て 匂っ て い まし た 。
0617
,2642,18: 多分 に 作者 の 特異 な 個性 と 空想 と が 全 画面 に 混 り 合い 、
^
融け 合っ て いる 。
0878
,142,59: ひろい 意味 における 「 演劇 」 と は 、 これ を 「 舞台 芸術 」 と 言い かえ て も よい が 、 まさに 、 視覚 と 聴覚 と に うつ たえる あらゆる 芸術 の 要素 が 、 必要 に 応じ て 、 いろいろ な 割合 で 、 いろいろ な 強 さ で 、 混 り 合い 、
^
融け 合い 、 組み合わさ れ て 出来 あ が つた 、 綜合 的 な 「 時間 芸術 」 で ある と 言えよ う 。
0918
,358,26: こう 考え て くる と 「 今 」 という 時間 と 、 眼前 に ひろがっ て いる 地平線 の 空間 が 、 いわば 一つ に
^
融け あっ て いる こと に なっ て くる 。
1036
,487,27: 今 は 金色 の 光芒 も 消え 、 隣家 の 屋根 の 上 に 僅か に 赤色 を 残し て 、 樺色 と 水色 の 空 が
^
融け 合っ て いる 。
1069
,46,24: 僕ら の 幼 少年 時代 、 つまり 明治 末 の ころ から 大正 にかけて は 、 神棚 も 仏壇 も 家族 の 中 に
^
融け 合っ て い た 姿 な の です 。
転げ出す
(転げる.出す)
延べ語数:
6
0322
,6,12: 更に この 法隆寺 の 火事 から は 、 思いがけない 毒 まんじゅう が
^
ころげ 出し 、 責任 者 で ある 僧 は 、 留置 場 でく びをつりそこなった 。
0947
,2692,18: 逆さ に 振っ たって 、 サト子 さん の 財布 から は 、 十 円 の 真鍮 玉 ひとつ
^
ころげ だし は し ない わ 、 お 気の毒 だ けど 」
0948
,588,12: 椅子 の 背 に 掛け て 乾かし て いる うち に 、
^
ころげ だし た の らしい 。
0948
,664,7: ジャンパー の 胸 の かくし から
^
転げ だし た の を 拾わ れ た の だ と 思っ て い た が 、 そう で は なかっ た 。
1072
,1019,26: あわて た ので 、 戸棚 の 中 の 大 亀 は 、 頭 を ぶつけ 、 戸 を 外し た ので 、 戸 と共に 、
^
ころげ 出し て 来 て 、 市十郎 の 手 く び を 抑え た 。
1075
,626,47: 女房 を 負う て い た 亭主 は 、 この 口 いさかい を 聴い て はずかしく て たまら ぬ ので 、 その 甕 を 土 の 上 に ほうり出す と 、 甕 は 割れ て かせ を 頸 に かけ た は だ か の 女房 が
^
ころげ 出し た が 、 多勢 に 見 られる の が つらく て 、 土 の なか に もぐりこみ 、 とうとう この 蚯蚓 に なっ た という 話 で ある 。
落ち切る
(落ちる.切る)
延べ語数:
6
0150
,13,30: なぜなら 、 旧 体制 の 残る 力 は 、 これ を 最後 の 機会 として 、 これ まで 民衆 の 精神 に ほどこし て い た 目隠し の 布 が
^
落ち きら ぬ うち 、 せいぜい 開か れ た 民衆 の 視線 が まだ 事象 の 一部分 しか 瞥見 し て い ない うち 、 なんと かし て 自身 の 足場 を 他 に うつし 、 あるいは 片目 だけ 開い た 人間 の 大 群衆 を 、 処置 に 便宜 な 荒野 の 方 へ 導こ う と 、 意識 し て 社会 的 判断 の 混乱 を くわだて て いる の で ある から 。
0455
,198,22: A は 生活 に もま れ 、 自分 を いざ と 云う とき に 守る こと に なれ 、 どん底 に
^
落ち 切っ て 居る から 、 或 時 、 生活 に対する 強 さ 、 I want because I want と 云う ところ が 、 私 共 すべて 林 町 の 者 に どぎつく 、 たまらなく 見える の だ 。
0623
,149,36: だが 他人 の 処女 で なし に 自分 自身 の 処女 を 刺殺し 、 自分 自身 の 武士 道 、 自分 自身 の 天皇 を あみだす ため に は 、 人 は 正しく 堕ちる 道 を
^
堕ち きる こと が 必要 な の だ 。
0623
,151,3: 堕ちる 道 を
^
堕ち きる こと によって 、 自分 自身 を 発見 し 、 救わ なけれ ば なら ない 。
0676
,264,8: だが 、 堕ち かけ た 魂 は 所詮
^
堕ち きる ところ まで 行きつか ざる を 得 なかつ た で あらう 。
0759
,2471,2: バラリ と
^
落ち きる 。
縺れ合う
(縺れる.合う)
延べ語数:
6
0144
,1016,57: ゴーリキイ は 屡々 泥棒 の バシュキン やけ い ず 買い の トルーソフ など と カザンカ 川 を 越え て 野原 へ 、 灌木 の 茂み の 中 に 入っ て ゆき 、 いかがわしい 彼等 の 商売 の こと 、 更に もっと 頻繁 に 、 生活 の 複雑 さ について 、 人間 の 関係 の 不思議 な
^
縺れ 合い について 、 何 より も 多く 女 について 話し ながら 、 飲ん だり 食べ たり し た 。
0534
,100,11: 二つ の 影 は 、 かたい 地面 の 上 に
^
縺れ 合っ た 。
1013
,379,15: その うち に 、 笑い ながら 妹 娘 と 姉 娘 と が 、
^
縺れ 合っ て 出 て 来 まし た 。
1013
,1101,43: 私 が 道 を 降り 切ら ぬ うち に 、 二 人 とも 曲り角 で 混凝 土 の 側壁 へ 這い 上がっ た の でしょ う 、 やがて 私 に は わから ぬ 母国 話 で 、 嬌声 を 挙げ ながら 、
^
縺れ 合っ て 小径 を 上っ て 来 まし た 。
1013
,1586,15: 二 人 は ほほえみ ながら 、 そこ に 立ちどまり まし た が 、 やがて
^
縺れ 合い ながら 段々 と 、 暗 の 中 へ 溶け込ん で … … 到頭 見え なく なっ て しまい まし た 。
1013
,2127,26: 不気味 そう に 藤 どん なる 藤 五郎 氏 の 指さす ところ に 、 なるほど 一際 こんもり と し た 、 老樹 が 二 本
^
縺れ 合っ て いる 。
考え沈む
(考える.沈む)
延べ語数:
6
0141
,6166,36: デーツコエ・セロー の 大 公園 の 人目 から 遠い 池 の 上 に 架かっ た 木橋 の 欄干 に も たれ て 、 そこ に 浮い て いる 白い 睡蓮 の 花 を 見 ながら 伸子 は
^
考え 沈ん で い た 。
0141
,16710,32: 明るい 昼 の 雨 に ぬれ て 赤銅 色 に そまっ て いる 秋 の 梢 を 眺め ながら 、 伸子 は 、 指先 の つめたく なる よう な 思い に
^
考え しずむ の だっ た 。
0141
,18837,28: いま モスクヷ の 下宿 で 、 伸子 は 湯 加減 を みる ため に ガス 湯わかし の 匂い が かすか に する 浴室 へ 立っ て 行き ながら
^
考え 沈む の だっ た 。
0141
,21591,38: 新しい 社会 で ある ソヴェト から 、 という の は 簡単 で ある けれども 、 ソヴェト の 十 年 は 、 文学 より も 絵画 の 新生 の むずかし さ を 示し て いる と 、 伸子 は
^
考え しずむ の だっ た 。
0142
,758,18: ひろ子 は 、 頬 を もたせ て いる 重吉 の 左 の 膝 の 上 の 方 を
^
考え 沈み ながら 撫で た 。
0580
,411,14: 感傷 的 に で は なく 、 理知的 に 、 彼女 は ぼんやり
^
考え 沈ん だ 。
肥え太る
(肥える.太る)
延べ語数:
6
0141
,19132,10: 日ごろ 太っ て いる エルフィーモフ が 、 きょう は 一層
^
肥え ふとっ て 、 息づかい も くるし そう に し て いる 。
0144
,922,3: ニージニ の
^
肥え 太っ た 商人 達 は 、 冬期 は 特に 退屈 に 圧さ れ て 惨 忍 な 馬鹿 気 た 慰み を やっ た 。
0581
,75,66: 戦争 が すん で 花柳 界 が 復活 し て から 、 熱海 の 移転 先 から 戻っ て 来 て 、 我儘 な お座敷 勤め を し て いる 菊 千 代 から 見れ ば 、 客筋 は たいてい 、 口先 で は いろんな こと を 言い ながら も 、 戦争 の こと など は けろりと 忘れ て しまっ てる 、 心身 とも に
^
肥え 太っ た 人 たち の よう でし た 。
0581
,111,12: 菊 千 代 は 空家 に なっ た ばかり で なく 、
^
肥え 太っ た 人々 の 間 で それ が 公言 さ れ まし た 。
0863
,141,24: その 夜 彼 は 、 数 千 年 も 塔 の 中 に 隠さ れ た 或 る 種 の 屍体 が 、
^
肥え 太っ た まま 何故 腐敗 し ない の で あろ う か と 、 絶え間 なく 自分 の 理論 を 語っ て いる の でし た 。
0990
,97,0:
^
肥え 太っ た ブルジョア が ソファ に よりかかり ながら 、 飢餓 について する 空論 は コッケイ です 。
捧げ持つ
(捧げる.持つ)
延べ語数:
6
0141
,14436,47: 南京豆 を たべる とき の 栗鼠 は 、 樫 の 枝 の 上 に いる とき と 同じ よう に 、 老人 の カフス の 上 に 後 脚 で 坐っ て 、 太い 尻尾 を 立て て 、 二つ の 前肢 の 間 に 南京豆 を
^
捧げ もっ て 、 小刻み に 早く 口 を うごかし た 。
0667
,749,5: すると 目 の ところ へ
^
捧げ 持つ て お盆 の フチ を 鼻柱 へ く ッ つけ て 静 々 と 徐行 し て くる 。
0667
,804,24: 酔客 の ケンケンガクガク ずらりと 並ん だ あちら 側 を 、 首 だけ だし た オバサン が お盆 を 目 の 高 さ に
^
捧げ 持つ て ナメクヂ の 速度 で 往復 し て ゐる 。
0877
,107,12: 君 の 如き は 、 脚本 の 一片 を 両手 で 恭しく
^
捧げ 持っ て いる 。
1174
,2375,9: 「 あれ は 肩 から 吊し 、 手 で
^
捧げ 持っ て こそ 、 恰好 が つく もん で ね 。
1175
,90,22: そいつ は 肩 を 掴ま れ た とたん に 、 かねて 予期 し た 如く ひょいと 振り返り 、 財布 を 両手 に
^
捧げ 持っ て 、 ぱっと 最敬礼 を いたし まし た 。
群れ立つ
(群れる.立つ)
延べ語数:
6
0140
,4263,50: 情 の こもっ た 悲しみ が 式場 の ぐるり に みなぎっ て い て 、 いつも は いろいろ の 会場 で 一つ に かたまっ て いる 姿 を 美しい と は 見 られ ない 文学 関係 の 婦人 たち が 、 きょう はいち よう に 喪服 で 、 しとやか に
^
群れ 立っ て いる の も 情景 に ふさわしかっ た 。
0141
,5157,14: 瑞々しい 若葉 を ひろげ た 白樺 の 林 が その 水 の 中 に
^
群れ 立っ て いる 。
0777
,557,34: まさかに 千代 が 相当 の 打ち 手 で 、 この 秘密 を 見破っ て いる と は 知ら ない から 、 甚八 の 胸 に は ムク ムク と 宝探し の 黒雲 が
^
むれ たっ た 。
1172
,208,5: 気 が 付く と 、
^
群れ 立つ 樹 々 の 間 に 、 此 の 野生 の 梨 は あちこち に 茶褐色 の 実 を 点じ て い た 。
1172
,585,8: 海 の 面 だけ が 淡く 暮れ残り 、
^
群れ 立つ 樹 々 の 間 は 暗かっ た 。
1173
,337,0:
^
群れ 立つ 樹 々 の 梢 が 日光 の 直射 を さえぎっ て い た が 、 それでも むんむん する 草いきれ で 、 暫く 歩く と 汗 が 背筋 に 滲み 出し て 来 た 。
溶け入る
(溶ける.入る)
延べ語数:
6
0140
,2506,71: 多 計 代 の 人生 にとって 、 肉体 的 な 意味 で の 男女 の 性的 交渉 は 、 必ず 結婚 という 手続 を 通っ た もの で なく て は 認め られ ず 、 そのもの 堅 さ は 、 逆 に 、 若かっ た 多 計 代 が 恋愛 の 道 を とおら ず に 経験 し た 結婚 の 門出 が 、 若い 娘 にとって どんなに 溢れる 情感 から
^
溶け 入っ た おのずから の もの で なかっ た か を 語っ て いる の で は なかろ う か 。
0449
,336,4: 父 なる 天 に
^
溶け 入る の だ 。
0452
,119,0:
^
融け 入る の だ 。
1012
,9,103: 棚田 の 家 の 裏手 に 大きな 杉 の 森 が そびえ て いる こと は 、 今 も 言っ た よう な わけ でし た が 、 この 森 の 中 に は 、 昔 から 土蔵 が いくつ か 飛び飛び に 並ん で 、 奥 庭 の 築山 の 裏手 に は 、 真っ青 な 水 の 澱ん だ 広々 と し た 沼 が あっ て —— それ も 一個人 所有 の 池 と も 思え ぬ くらい 広々 と し た 沼 が あっ て 、 その 涯 は 一 面 の 雑木林 が 野原 の 中 へ
^
溶け 入っ て いる の です 。
1012
,36,14: 「 その 音色 が 澄ん で ね 、 人 の 心 の 中 へ
^
溶け 入っ て 事情 を 知ら ない 人 が 聞い て も 、 しんみり と 涙 の 湧い て くる よう な 気持 が する 時分 に ね 、 御 家老 が 御殿 から 帰っ て い らし た ん だ よ 」
1071
,170,57: が 、 たまたま 、 彼 が 念頭 に ない 老 画師 の 姿 を 、 おお まだ 居 た の か と 、 見かける 時 は 、 老 画師 は いつも 画 冊 と 絵筆 を 手 に し て 、 山 を 写し 、 渓流 に 見 恍 れ 、 まったく 自然 の 中 に
^
溶け 入っ て いる よう な 姿 の 人 で あっ た 。
ねめ回す
(ねめる.回す)
延べ語数:
6
0112
,432,34: 茶の間 から 足音 を きい て 出 て き た ば あや は 「 マア よう こそ 」 と 云っ て 顔 を 見 た 眼 で 一文字 に うら 袖 の 色 まで
^
ねめ まわし て 、 「 皆さま お待ち かね で ござい ます よ 早く あちら へ 、 サア 」 と 云う 時 に は 敷石 に そろえ た 草履 の 縫模様 を 見 て 居 た 。
0653
,81,34: もしも 敬語 という もの が なく 、 「 汝 何 を 吾 に 欲する や 」 という 一 語 しか ない 場合 、 戦争 中 の 日本 商人 は 仏頂面 に 客 を
^
睨め まわし て その 言葉 を 云い 、 終戦 後 の 今日 は モミ 手 を し て ニコヤカ に それ を 言う で あろ う 。
0803
,91,49: 昔 から キ印 や バカ は 腕 ッ 節 が 強く て イノチ 知らず だ から ケンカ や 戦争 に は 勝つ 率 が 多く て 文化 の 発達 し た 国 の 方 が 降参 する 例 が 少く なかっ た けれども 、 結局 ダン ビラ ふりまわし て
^
睨め まわし て いる うち に キ印 や バカ の 方 が だんだん 居候 に なり 、 手下 に なっ て 、 やがて 腑 ぬけ に なっ て ダン ビラ を 忘れ た 頃 を 見 すまさ れ て 逆 に 追 ン ださ れ たり 完全 な 家来 に し て もらっ て 隅 の 方 に 居 つい たり し て しまう 。
0803
,117,21: 四 等 国 が 超 A クラス の 軍備 を ととのえ て 目の玉 だけ ギョロ つか せ て 威張り 返っ て
^
睨め まわし て いる の も 滑稽 だ が 、 四 等 国 が 四 等 国 なみ の 軍備 を ととのえ それ で 一 人前 の 体裁 が ととのっ た つもり で いる の も 同じ よう に 滑稽 で ある 。
0866
,1086,19: 長火鉢 の 前 に あぐら を かい た 父 は 、 そう い つ て 女 たち を
^
ねめ まわし た 。
1142
,21,14: 洗い髪 か 何 ん か で 、 椎茸 髱 の 小母 さん 方 を
^
睨め 廻し ながら 、 長 局 で 、 八文字 を 踏む 人柄 です が 、 それ が 退屈 と 慢心 で 毎日 の 生活 を 持て余し て いる 大膳 正 を 、 どんな 具合 に 教育 し た か は 大方 想像 の 出来る こと で あり ます 。
考え振る
(考える.振る)
延べ語数:
6
0112
,227,40: 目 さめ かけ た 小 供 の まぶた の 様 に ぼんやり と あかるん で 居る 外 の 景色 は 、 寝坊 な 千 世子 の 今 まで に あんまり 経験 し た 事 の ない 優し さ と
^
考え ぶ か さ と 気高 さ を もっ て 居る もの だっ た 。
0140
,4906,17: 外国 へ ゆく という こと は 、 その 経験 が ある だけ に 、 かえって 伸子 を
^
考え ぶ かくする の で あっ た 。
0141
,6974,3: 吉之助 は
^
考え ぶ かい 表情 で 、
0141
,19109,6: オリ ガ は 非常 に
^
考え ぶ かく 、 自分 の ひとこと ひとこと に 責任 を とっ て いる よう に つぶやい た 。
0144
,1115,9: これ も ゴーリキイ の 気 を 重く 、 また
^
考え ぶ かくさ せ た 。
0238
,12,32: どうか あなた が た が 生粋 の 女性 で ある こと に 自信 を もっ て 自然 に 動き 、 自然 に 発言 し 、 自然 が 聰明 で ある よう に
^
考え ぶ かく あっ て 下さい 。
晴れ上る
(晴れる.上る)
延べ語数:
6
0111
,65,5: うそ の よう に
^
晴れ 上る 。
0433
,575,24: 本 が 面白かっ た 許 り で は なく 、 僅か な 時の間 に 、 彼 程 退屈 だっ た 雨 が 急 に
^
晴れ 上っ て 呉れ た 事 が すっかり 私 の 気分 を 明るく 仕 た の で ござい ます 。
0560
,3,31: 雪 の あと は たいてい 、 からり と 晴れる の が 常 だ が 、 その 日 は 薄曇り 、 翌日 も 薄曇り で 、 次 の 日 に 漸く
^
晴れ 上っ た が 、 その 午 頃 、 吹き溜り の 雪 の 中 に 、 若い 女 の 死体 が 見出さ れ た の で ある 。
0862
,167,17: 「 清々しい 新緑 と いい ます が 、 さ ーッ と 来 て 、 す ーッ と
^
晴れ 上っ た 後 の 緑 ほど 美しい もの は あり ませ ん ね 」 と 語ら れ た 言葉 を 思い出し た 。
0993
,3069,1: よく
^
晴れ 上っ た 秋 の 日 の 昼 さ がり で 、 こういう 時 の 酒 は うめ え もん で ね 、 すぐ に 酔い が 発し やす よ 、 は は 。
1172
,202,7: 眼 を あげる と 、 空 は
^
晴れ 上っ て 、 朱 を 流し た よう な 夕 焼 で あっ た 。
彷徨い歩く
(彷徨う.歩く)
延べ語数:
6
0098
,1031,42: 明らか に 有る こと の 分っ て いる 家 へ 集まる 恨み から 、 超然と は し がたい 苦し さ や 、 いや 、 たしかに 自分 の 家 だけ は 無い という 堅苦しい 表情 など 、 それら が 雨 の 中 を
^
さ迷い 歩く 暇 の 間 も 、 村 の 共同 精米 所 だけ は 、 どこ に どれ だけ ある か 、 無い か を 睥 ん だ 静けさ で 、 ひっそり と 戸 を 閉め つづけ て いる 無気味 さ だ 。
0617
,3001,11: 鶴見 は その 本 の 訳者 とともに ナポリ の 町 を
^
さまよい 歩い て 、 情熱 の におい を 嗅い で みる 。
0956
,3118,14: お前 を 探し て 、 竹 の 林 の 中 を あて ども なく
^
さまよい 歩い て い た ん だ 。
1076
,1081,22: 一般 に は 霊 のみ は 自由 に 清い 地 に 昇っ て 安住 し 、 または 余 執 が あれ ば
^
さまよい あるき 、 或いは 愛する 者 の 間 に 生まれ 替っ て こよ う として も い た 。
1081
,72,16: 私 は たった今 の 今 まで 、 東北 線 の 寒 駅 の 暗い 街 を
^
さまよい 歩い て い た こと を すっかり 忘れ て しまっ て い た 。
1173
,640,43: 規律 が 僅か でも 保た れ て いる の は 本隊 付近 ばかり で 、 それ を 一寸 外れる と 此 の 漠々 たる 密林 の 中 に は 、 支柱 を 失っ た 兵 たち が 修羅 の よう に 青ざめ て
^
さまよい 歩く らしかっ た 。
逃げ出す
(逃げる.出す)
延べ語数:
6
0089
,56,7: さあ 、 みんな びっくり 仰天 、
^
にげ 出す 者 も あれ ば 、 その 場 で 腰 を ぬかす 者 も あっ た 。
0141
,9549,48: 何ぞ と いう と チョルト という 言葉 を つかっ て 悪態 を つく ロシア の 大人 や 子供 が 、 冬 じゅう め ばり を し た 家 の 中 で はき出し た 大小 無数 の チョルト が 、 春 に なっ て 開い た 戸口 から みんな
^
にげ 出し て 、 やれやれ と 穴 へ もぐっ た か と 思う と 伸子 は ひどく 滑稽 だっ た 。
0141
,11862,6: 彼 は 彼 の 顔 から
^
にげ 出す こと は 出来 ない の だ 。
0454
,171,25: 荷 もつ に 火 が つく ので 水 を かける 、 その あまり を かい出す もの 、 舟 を こぐ もの 分業 で 命からがら
^
にげ 出し た の だ 。
0455
,128,42: まるで 理路 の 立た ない 烈し さ で 怒鳴る の を きく と 、 自分 は ピアノ を ひい て 居 て も 指 の 下 で なる 音 が ちゃんと きこえ ず 、 こんな 喧しい 調和 の ない 雰囲気 から さっさと
^
にげ 出し たい と さえ 思う 。
1075
,913,102: 蠣殻 は さ いしょ この 附近 に 多く 取れ た と いう だけ で なく 、 石 の ちっとも ない 地方 だ から 、 これ も 藁葺 き と 同様 に 、 その 代り に 用い はじめ た もの らしく 、 石 より は かるく て 都合 の よい こと も あっ た が 、 石 に は もと 防火 の 目的 は なく 、 ただ 屋根 板 の 風 に 吹き飛ばさ れる の を 、 押えよ う と いう だけ の 趣意 で あっ て 、 火事 に は むしろ この 石 の おち て くる の が あぶなく 、 早く
^
にげ 出す ひつ よう さえ あっ た 。
背負い込む
(背負う.込む)
延べ語数:
6
0084
,26,24: 二 人 が 自動車 旅行 に 出 て 行く と 二 日 と たた ない うち に 、 君たち は たいへん な 苦労 を
^
背負い こむ こと に なる ん だって よ 」
0084
,657,12: 「 ふうん “ 二 日 後 に 僕 たち が 厄介 を
^
背負い こむ だろ う ” など という あれ だ ね 。
0098
,993,38: 昨 旦 二 里 ほど ある 実家 の 秋 祭 に 帰っ た が 、 一 晩 宿り で 百 合 根 、 もち 米 、 あずき 、 あら れ 、 とち 餅 、 白 餅 など を
^
背負い こん で 戻っ て 来る と 、 こっそり 裏口 から 持っ て 来 て くれ た 。
0555
,426,6: あんた も また 、 無鉄砲 に
^
背負い こみ すぎ てる よう です けれど 、 まあ 今 の ところ 、 なんとか 辛 棒 する ん です ね 。
1041
,901,15: 理由 は 、 「 アメリカ が 勝っ たら 、 また ひとつ やしなう べき 国 を
^
背負い こむ こと に なる から 」 な の だ 。
1072
,1969,20: また 土蔵 の 二 階 で ピイピイ 泣い て いる らしい が 、 阿 能 、 この間 、 てめえ が
^
背負い こん で 来 た あれ だけ は 、 余計 もん だっ た なあ 」
乱れ散る
(乱れる.散る)
延べ語数:
6
0082
,171,14: そして あたり 一 面 に 、 ガラス や 金属 や コンクリート の 破片 が
^
乱れ 散っ て い た 。
0601
,320,31: 上方 から 順次 に 山水 が 流れ落ち て いる 、 その 水流 に 逆らっ て 、 群れ 静まっ て いる が 、 些細 な 物音 や 物影 に も 、 ぱっと
^
乱れ 散っ て 渦 を 巻く 。
0956
,2894,15: 竹 の 落葉 が 烈しい 渦 を 巻い て 、 二 人 の 足許 に
^
乱れ 散り 始める 。
1038
,160,17: ポンプ の 水 が 跳 り 入る と 、 青空 は 青い 破片 と なっ て 、
^
乱れ 散っ た 。
1172
,689,20: 乱数 盤 が 、 かたり と 床 に 落ちる と 、 数 十 本 の 乱 片 が そこら に
^
みだれ 散っ た 。
1174
,3578,8: 瞼 の 裡 に 暗い 眼 花 が
^
乱れ 散っ た 。
焼け付く
(焼ける.付く)
延べ語数:
6
0072
,193,11: 二 人 の 少年 は 、 全身 汗 に まみれ 、
^
焼け つく よう な 熱 さ を 感じ た 。
0081
,604,1:
^
焼け つく よう な 陽 が 、 近づく 謎 の 島 の 椰子 の 林 に 、 ゆうゆう と かげろう を たて て いる 。
0081
,674,6: 玉太郎 は 、 ひりひり と
^
焼け つき そう な のど を 気 に し ながら 、 ふらふら と し た 足 取 で 仕事 を つづけ た 。
0095
,626,15: 全 世界 に 亙る 読者 と 聴取 者 と は 、 日 の 経つ に従って
^
焼け つく ほど の 熱心 さ を以て それ を 新聞 社 や 放送 局 へ 求める の で あっ た 。
0776
,157,4: 思い は 同じ 、
^
焼け つく よう な 情念 な の だ 。
0844
,268,6: グズ 弁 は ノド が
^
焼け つく よう に 乾い てる ので 、 下 へ 降り て 水 を のむ こと に し た 。
砕け散る
(砕ける.散る)
延べ語数:
6
0060
,8772,34: 何 の 気 なし に そう 水 を 向け て みる と 、 耳元 の 受話器 で 「 日本語 も やっ て いる ん です 」 と 弾む よう な 高い 声 が
^
砕け 散っ て 輝い た 。
0545
,454,4: 卵 は 壁 にあたって
^
砕け 散っ た 。
0569
,652,3: —— 硝子 の
^
砕け 散っ た 窓 が 、 ぽっかり 口 を 開い て いる 。
0574
,212,15: 薄手 に 彫り が あり 足 の つい た 高 杯 で 、 微塵 に
^
砕け 散り まし た 。
0585
,303,4: 銚子 は 卓上 に
^
砕け 散り 、 酒 が 四方 へ はね まし た 。
1013
,624,5: から だ が 粉々 に
^
砕け 散っ て しまう でしょ う 。
染み出す
(染みる.出す)
延べ語数:
6
0060
,4662,17: 腕 も 首 も 胸 も 太い 西 を 包む 空気 が 、 彼 の 内 から
^
染み 出し て くる 圧力 を 受け て じっとり と 密度 を 増し て い た 。
0098
,1042,16: 妻 と 村 と に 絞め つけ られ た 脂肪 が 、 赭 黒く 顔 に
^
滲み 出し 、 髭 も 伸び 放題 だ 。
1073
,6844,2: 骨髄 から
^
滲み 出し て 面 に たたえる 彼 へ の 憎悪 と 、 警戒 と 、 そして 忘れ 難い 怨み に 燃える 眼 は 、 到底 、 不 死人 が いたずら に 努め て いる 煽動 の 眼 など と は 比較 に なら ない もの で ある 。
1127
,2,22: しかも それ は 決して 付け焼刃 で は なく 、 あの 明哲 冷厳 な ホームズ が 、 心から 音楽 を 愛する 態度 が
^
沁み 出し て 、 ほほ笑ま し きもの を さえ 感じ させる の で ある 。
1136
,57,18: 血 は ぺ ーパーナイフ の 突っ 立っ た あたり から 、 牡丹 の 花 の よう に
^
滲み 出し て 、 首 から 側 腹 に 及ん で おり ます が 、 恋 の 技巧 以外 に 、 何 ん の 取柄 も なかっ た 女 —— 凡そ 人間らしい 温かい 血 など を 持っ て い そう も なかっ た 女 から こんなに 血 の 出 て いる の が 、 かえって 不思議 な 位 —— それにしても 、 血 を 失っ た 死体 に 残る 不思議 な 妖女 性 の 美し さ は 、 この 女 の 舞台 を 知っ て いる 者 も 、 思わず 感歎 の 声 を 漏らし た ほど です 。
1173
,337,30: 群れ 立つ 樹 々 の 梢 が 日光 の 直射 を さえぎっ て い た が 、 それでも むんむん する 草いきれ で 、 暫く 歩く と 汗 が 背筋 に
^
滲み 出し て 来 た 。
転がり出す
(転がる.出す)
延べ語数:
6
0055
,1853,2: 小石 は
^
転がり 出す と 、 果てし が ない 。
0069
,59,8: もっと 上 に あっ た の が 、
^
ころがり だし て 、 ここ まで 来 て 停っ た ん だ と 思う 」
0071
,58,8: もっと 上 に あっ た の が 、
^
ころがり だし て 、 ここ まで 来 て 停っ た ん だ と 思う 」
0079
,1543,10: 間もなく 樽 は 横 に たおれ て 、 ごろごろ
^
ころがり だし た 。
0112
,182,21: フッ と おそわれ た 様 に 指先 が ふるえる と わけ の わから ない 丸い もの が 頭 の 中 を
^
ころがり 出し た 。
0985
,454,4: ( ゴロゴロ ゴロ と
^
ころがり 出し て 床 へ 落ち た 芋 の 二つ 三つ を 拾い 取っ て ) へえ !
尋ね回る
(尋ねる.回る)
延べ語数:
6
0047
,82,41: つねに 火 を 避け て 来 た 地蔵 さん で ある が 、 この 地蔵 さん は 果して 焼夷弾 の 火 を 避ける こと が でき た か どう か 、 それ を 私 は 知り たい と 思い 、 あちこち
^
尋ね まわっ て いる うち に 、 最近 ゆくりなく も 火除 地蔵 健在 の 事実 を 知っ た 。
0080
,1857,16: 連絡 の 電波 は 、 四方八方 に みだれとん で 、 金属 Q の 行方 を
^
たずね まわる 。
0098
,2944,50: 昨夜 文化 部 から お礼 に 届け て くれ た 酒 一 升 も 、 もう 酒 を 飲ま なく なっ て いる 私 に は 興 少く 、 誰 か この 酒 と 煙草 と を 交換 し て くれる 客 は ない もの か と 、 番頭 に
^
訊ね 廻ら せ て み た が 駄目 だっ た 。
0112
,1550,32: 暗闇 の 中 に 物 を さぐる 様 に 千世子 は どこ か に とけ込ん で その 姿 を かくし た 自分 の 今 まで 持っ て 居 た ほこり を
^
たずね 廻っ た 。
0946
,198,21: 金 十郎 は 宮古 に 腰 を すえ 、 網元 の 帳付 の 手伝い を し ながら 、 消息 を
^
たずね まわっ た が 、 その 年 の 暮 まで に は 、 たより らしい もの も 聞か れ なかっ た 。
1075
,955,11: さあ 入用 だ という 時 に なっ て 、 あわて て
^
たずね まわっ て も そう 急 に は わから ない 。
荒らし回る
(荒らす.回る)
延べ語数:
6
0035
,177,38: 聴い て いる うち に 寺田 は 、 なるほど そんな 「 一 」 だっ た の か と 、 少し は 安心 し た が 、 この 男 の こと だ から 四条 通 の 酒場 も
^
荒し 廻っ た に 違い ない と 、 やはり 気 に なり 、 交潤 社 の 名 を 持ち出す と 、 開店 当時 入口 の 大 硝子 を 割っ て 以来 行っ た こと は ない が と 笑っ て 、 しかし あそこ の 女給 で 競馬 の 好き な 女 を 知っ て いる 。
0637
,221,40: 親子 強盗 、 一家 ケンゾク 集団 空巣 、 農村 は もっと 派手 で 、 近在 の 百姓 さん で 、 本妻 から 妾 に も 動員 を 発し 、 さらに 娘 の 情夫 も 動員 し て 、 仲良く
^
荒し 廻っ て い た の も あっ た 。
0947
,151,16: 「 この 春 から 、 もう 二 十 回 ぐらい 、 この へん の 家 を
^
荒し まわっ て いる やつ な んで 、 けっして 、 はいっ た ところ から 出 て 来 ない 。
1073
,1998,38: 暴動 が 起ら ない の は 、 暴動 を 起す ほど な 数 が みな 、 飢え 臥し て いる から で 、 元気 な 者 は 、 群盗 と 化し 、 夜々 の 洛 内 を 、
^
荒し 廻っ た 。
1073
,6104,24: 「 伊予 の 純 友 一類 が 、 南海 ばかり で なく 、 近頃 は 、 つい 淡路 や 津 の 海 まで 、
^
荒し 廻っ て いる と いう ぞ 」
1145
,125,29: 学生 時代 に 日本橋 に 魚河岸 の あっ た 頃 、 あの 屋台店 の 鮨 の 立食い に 始まっ て 、 東京 中 の うまい 物 を 片っ端 から
^
荒し 廻っ た の です 。
腫れ上る
(腫れる.上る)
延べ語数:
6
0033
,179,19: 翌朝 、 鏡 を 見る と 、 目 を そむけ たい くらい に 鼻 が 赤く 、 大きく
^
はれ 上っ て い て 、 鬱々 として 楽しま ず 、 朝 の 食卓 に つい た 時 、 家 の 者 が 、
0059
,497,10: 左 の 眼 から 頬 へ かけ て 紫色 に
^
はれ 上り 、 血 が にじん で いる 。
0059
,559,1: 醜く
^
はれ 上っ た 顔 は 何 か 狂暴 めい て い た 。
0109
,156,23: 男 で ある の か 、 女 で ある の か 、 殆ど 区別 も つか ない 程 、 顔 が くちゃくちゃ に
^
腫れ 上っ て 、 随 って 眼 は 糸 の よう に 細 まり 、 唇 は 思いきり 爛れ 、 それ に 、 痛々しい 肢体 を 露出 さ せ 、 虫の息 で 彼等 は 横 わっ て いる の で あっ た 。
0455
,57,14: 七 八月 の よう な 大 暴風雨 の 後 、 梅雨 が すっかり
^
はれ 上っ た 。
0504
,213,27: 眠り の 不足 な の と 心 に 深く 喰い 込 で 居る 悲し さ の ため に 私 の 顔 は 青く 眼 が 赤く
^
はれ 上っ て 居 た 。
震え上る
(震える.上る)
延べ語数:
6
0029
,45,187: たった いちど 、 夫 の ところ へ お客様 が おいで に なっ て い た 時 、 いま の マサ子 が 三つ くらい の 頃 でし た かしら 、 お客様 の ところ へ 這っ て 行き 、 お客様 の お茶 を こぼし た と やら で 、 私 を 呼ん だ らしい のに 、 私 は お勝手 で ばたばた 七 輪 を 煽い で い た ので 聞え ず 、 返事 を し なかっ たら 、 夫 は 、 その 時 だけ は 、 ものすごい 顔 を し て マサ子 を 抱い て お勝手 へ 来 て 、 マサ子 を 板の間 に おろし て 、 それから 、 殺気立っ た 眼 つき で 私 を にらみ 、 しばらく 棒立ち に なっ て い らし て 、 一 こと も 何 も おっしゃら ず 、 やがて くるり と 私 に 背 を 向け て お 部屋 の ほう へ 行き 、 ピシャリ 、 と 私 の 骨 の ずい まで 響く よう な 、 実に するどい 強い 音 を 立て て 、 お 部屋 の 襖 を しめ まし た ので 、 私 は 男 の おそろし さ に
^
震え 上り まし た 。
0053
,2700,16: が 、 —— いざ という 時 に なっ た 今 、 鈴子 は さすが に
^
ふるえ 上っ て い た 。
0054
,631,26: 虫 も 殺さ ぬ 顔 を し て いる が 、 二の腕 に 刺青 が あり 、 それ を 見れ ば 、 どんな 中学生 も
^
ふるえ 上っ て しまう 。
0861
,267,4: 供 の 者 は
^
ふるえ 上っ て 江戸 へ 帰る と 言い だし た 。
1078
,212,40: ヒマラヤ で は 、 この 前年 、 即ち 一昨年 に も 、 アッサム 州 の 密林 の 中 に 、 体長 九 十 呎 、 身丈 け 二 十 呎 の 怪獣 が 出現 し て 、 住民 を
^
震え 上ら せ た という 話 が ある 。
1145
,166,3: 葉子 は
^
ふるえ 上り まし た 。
落ち窪む
(落ちる.窪む)
延べ語数:
6
0029
,141,54: 私 は 、 暑 さ と 、 それから 心配 の ため に 、 食べもの が 喉 を とおら ぬ 思い で 、 頬 の 骨 が 目立っ て 来 て 、 赤ん坊 に あげる おっぱい の 出 も ほそく なり 、 夫 も 、 食 が ちっとも すすま ぬ 様子 で 、 眼 が
^
落ち くぼん で 、 ぎらぎら おそろしく 光っ て 、 或 る 時 、 ふ ふん と ご 自分 を あざけり 笑う よう な 笑い 方 を し て 、
0523
,5,26: 私 は 病弱 し て 、 病気 に 掛ろ う もの なら 、 それほど の 病気 で も なく て 、 すぐ 、 眼 が
^
落ち くぼん だり 、 青く しょぼしょぼ に なっ たり する 、 じき 死ん で 仕舞い そう な 気 に なる の で ある 。
0597
,2006,9: 謂わ ば 端正 な 噴火口 で 、 円く 深く
^
落ち 窪ん でる 底 に 、 熔岩 が 煮え立ち 、 濃霧 の よう な 噴煙 が 立ち 昇っ て いる 。
0598
,300,17: ところが 今 、 その 同じ 丸っこい 顔 に 、 うち 沈ん だ 影 が さし 、 少し
^
落ち 窪ん だ 眼 に 、 涙 さえ 浮べ てる らしい 。
0600
,115,3: 瞼 が すっかり
^
落ち 窪ん で 、 よく 合さら ず 、 薄目 を 開い てる よう で ある 。
1000
,1061,14: もと から 痩せ て い た 父 は 、 一層 痩せ て 眼 が
^
落ち 窪み 、 銀色 の 鬚 を ぼう く と 生やし て 、 今 まで 臥 て い た の が 起き た ところ らしく 、 狼 の よう な 恰好 を し て 枕 もと に すわっ て い た が 、 その 眼 で ジロリ と 見 られ た 途端 に 、 滋 幹 は 体 が すくん で 、 口もと に 出 か ゝ って い た お 父 さま 、 と 云う 声 が 、 咽喉 の 奥 に 痞 え た 。
食べ残す
(食べる.残す)
延べ語数:
6
0027
,1068,4: お 弁当 箱 に
^
食べ 残し の ごはん 三 粒 、 千 万 人 が 一 日 に 三 粒 ずつ 食べ 残し て も 既に それ は 、 米 何 俵 を むだ に 捨て た 事 に なる 、 とか 、 或いは 、 一 日 に 鼻紙 一 枚 の 節約 を 千 万 人 が 行う なら ば 、 どれ だけ の パルプ が 浮く か 、 など という 「 科学 的 統計 」 に 、 自分 は 、 どれ だけ おびやかさ れ 、 ごはん を 一 粒 でも 食べ 残す 度 毎 に 、 また 鼻 を かむ 度 毎 に 、 山 ほど の 米 、 山 ほど の パルプ を 空費 する よう な 錯覚 に 悩み 、 自分 が いま 重大 な 罪 を 犯し て いる みたい な 暗い 気持 に なっ た もの です が 、 しかし 、 それ こそ 「 科学 の 嘘 」 「 統計 の 嘘 」 「 数学 の 嘘 」 で 、 三 粒 の ごはん は 集め られる もの で なく 、 掛算 割算 の 応用 問題 として も 、 まことに 原始 的 で 低能 な テーマ で 、 電気 の ついて ない 暗い お 便所 の 、 あの 穴 に 人 は 何 度 に いちど 片 脚 を 踏みはずし て 落下 さ せる か 、 または 、 省線 電車 の 出入口 と 、 プラットホーム の 縁 と の あの 隙間 に 、 乗客 の 何 人 中 の 何 人 が 足 を 落とし込む か 、 そんな プロバビリティ を 計算 する の と 同じ 程度 に ばからしく 、 それ は 如何 に も 有り得る 事 の よう で も あり ながら 、 お 便所 の 穴 を またぎ そこね て 怪我 を し た という 例 は 、 少し も 聞か ない し 、 そんな 仮説 を 「 科学 的 事実 」 として 教え 込ま れ 、 それ を 全く 現実 として 受取り 、 恐怖 し て い た 昨日 まで の 自分 を いとおしく 思い 、 笑い たく 思っ た くらい に 、 自分 は 、 世の中 という もの の 実体 を 少し ずつ 知っ て 来 た という わけ な の でし た 。
0027
,1068,21: お 弁当 箱 に 食べ 残し の ごはん 三 粒 、 千 万 人 が 一 日 に 三 粒 ずつ
^
食べ 残し て も 既に それ は 、 米 何 俵 を むだ に 捨て た 事 に なる 、 とか 、 或いは 、 一 日 に 鼻紙 一 枚 の 節約 を 千 万 人 が 行う なら ば 、 どれ だけ の パルプ が 浮く か 、 など という 「 科学 的 統計 」 に 、 自分 は 、 どれ だけ おびやかさ れ 、 ごはん を 一 粒 でも 食べ 残す 度 毎 に 、 また 鼻 を かむ 度 毎 に 、 山 ほど の 米 、 山 ほど の パルプ を 空費 する よう な 錯覚 に 悩み 、 自分 が いま 重大 な 罪 を 犯し て いる みたい な 暗い 気持 に なっ た もの です が 、 しかし 、 それ こそ 「 科学 の 嘘 」 「 統計 の 嘘 」 「 数学 の 嘘 」 で 、 三 粒 の ごはん は 集め られる もの で なく 、 掛算 割算 の 応用 問題 として も 、 まことに 原始 的 で 低能 な テーマ で 、 電気 の ついて ない 暗い お 便所 の 、 あの 穴 に 人 は 何 度 に いちど 片 脚 を 踏みはずし て 落下 さ せる か 、 または 、 省線 電車 の 出入口 と 、 プラットホーム の 縁 と の あの 隙間 に 、 乗客 の 何 人 中 の 何 人 が 足 を 落とし込む か 、 そんな プロバビリティ を 計算 する の と 同じ 程度 に ばからしく 、 それ は 如何 に も 有り得る 事 の よう で も あり ながら 、 お 便所 の 穴 を またぎ そこね て 怪我 を し た という 例 は 、 少し も 聞か ない し 、 そんな 仮説 を 「 科学 的 事実 」 として 教え 込ま れ 、 それ を 全く 現実 として 受取り 、 恐怖 し て い た 昨日 まで の 自分 を いとおしく 思い 、 笑い たく 思っ た くらい に 、 自分 は 、 世の中 という もの の 実体 を 少し ずつ 知っ て 来 た という わけ な の でし た 。
0027
,1068,92: お 弁当 箱 に 食べ 残し の ごはん 三 粒 、 千 万 人 が 一 日 に 三 粒 ずつ 食べ 残し て も 既に それ は 、 米 何 俵 を むだ に 捨て た 事 に なる 、 とか 、 或いは 、 一 日 に 鼻紙 一 枚 の 節約 を 千 万 人 が 行う なら ば 、 どれ だけ の パルプ が 浮く か 、 など という 「 科学 的 統計 」 に 、 自分 は 、 どれ だけ おびやかさ れ 、 ごはん を 一 粒 でも
^
食べ 残す 度 毎 に 、 また 鼻 を かむ 度 毎 に 、 山 ほど の 米 、 山 ほど の パルプ を 空費 する よう な 錯覚 に 悩み 、 自分 が いま 重大 な 罪 を 犯し て いる みたい な 暗い 気持 に なっ た もの です が 、 しかし 、 それ こそ 「 科学 の 嘘 」 「 統計 の 嘘 」 「 数学 の 嘘 」 で 、 三 粒 の ごはん は 集め られる もの で なく 、 掛算 割算 の 応用 問題 として も 、 まことに 原始 的 で 低能 な テーマ で 、 電気 の ついて ない 暗い お 便所 の 、 あの 穴 に 人 は 何 度 に いちど 片 脚 を 踏みはずし て 落下 さ せる か 、 または 、 省線 電車 の 出入口 と 、 プラットホーム の 縁 と の あの 隙間 に 、 乗客 の 何 人 中 の 何 人 が 足 を 落とし込む か 、 そんな プロバビリティ を 計算 する の と 同じ 程度 に ばからしく 、 それ は 如何 に も 有り得る 事 の よう で も あり ながら 、 お 便所 の 穴 を またぎ そこね て 怪我 を し た という 例 は 、 少し も 聞か ない し 、 そんな 仮説 を 「 科学 的 事実 」 として 教え 込ま れ 、 それ を 全く 現実 として 受取り 、 恐怖 し て い た 昨日 まで の 自分 を いとおしく 思い 、 笑い たく 思っ た くらい に 、 自分 は 、 世の中 という もの の 実体 を 少し ずつ 知っ て 来 た という わけ な の でし た 。
0842
,1674,28: むかし 赤城 に は 放牧 し て おっ た の です が 、 牛馬 も 知っ て おる と 見え まし て 、 ツツジ は よ け て
^
食べ 残し まし た ので 、 あの よう に 面白い 形 に ツツジ の 群 が 残っ た の かも 知れ ませ ん 」
1050
,328,19: フレウ は 毎日 はるばる 海 まで 行っ て 鯨 や 魚 など を 捕っ て 来 て 食べ 、
^
食べ 残し た 骨 を 山 の くぼみ に 投げ ちらかし て い た が 、 食物 に 不自由 が なかっ た ため か 、 人間 に は 悪戯 を し なかっ た 。
1171
,1022,8: 丹尾 は チャンポン を 、 半分 ほど
^
食べ 残し 、 立ち上っ た 。
冴え成る
(冴える.成る)
延べ語数:
6
0023
,82,103: その うち に 、 狼 たち の 来襲 が いよいよ ひどく なる ばかり で 、 この 家 が 、 笹島 先生 の 仲間 の 寮 みたい に なっ て しまっ て 、 笹島 先生 の 来 ない 時 は 、 笹島 先生 の お 友達 が 来 て 泊っ て 行く し 、 その たんび に 奥さま は 雑魚寝 の 相手 を 仰せつかっ て 、 奥さま だけ は 一睡 も 出来 ず 、 もと から お 丈夫 な お方 で は あり ませ ん でし た から 、 とうとう お客 の 見え ない 時 は 、 いつも 寝 て いる よう に
^
さえ なり まし た 。
0027
,1071,49: 自分 は 、 毎晩 、 それでも お 店 に 出 て 、 子供 が 、 実は 少し こわがっ て いる 小 動物 など を 、 かえって 強く ぎゅっと 握っ て しまう みたい に 、 店 の お客 に 向っ て 酔っ て つたない 芸術 論 を 吹きかける よう に
^
さえ なり まし た 。
0543
,174,9: ぴかぴか 光っ てる ポマード の 髪 が 、 憎らしく
^
さえ なり まし た 。
0543
,283,8: それ ばかり で なく 、 妙 に 恐ろしく
^
さえ なり まし た 。
0593
,270,17: 直吉 は ただ 呆然 として 、 別に 大した 衝撃 も 受け ず 、 弁解 する 気 に
^
さえ なり ませ ん でし た 。
1140
,92,25: すべて の 若く て 美しい 夫人 を 持っ た 老人 達 まで 、 その ため に 暫く は 反省 さ せ られ 、 寛大 に
^
さえ なり まし た 。
転げ込む
(転げる.込む)
延べ語数:
6
0023
,31,18: など と 大声 で 言い 、 奥さま は それ を 皆 まで 聞か ず 、 お勝手 へ
^
ころげ 込む よう に 走っ て 来 て 、
0083
,318,11: 私 は 毎夜 遅く 、 へとへと に なっ て 住居 へ
^
転げ こむ よう に 戻る の が 常 だっ た 。
0507
,254,51: と 云い すて て 只 っ た 一 人 足元 を 見 ながら 、 沈ん だ 、 重い 気持 で 、 静か に 歩い て 居る と 小石 が ひどい 勢 で 飛ん で 来 て 、 私 の すぐ 足元 で 白い ほこり を あげ 、 わき の 叢 に
^
ころげ 込ん で 仕舞っ た 。
0540
,461,10: 彼女 を 突き 落す か 、 彼女 と 一緒 に
^
転げ こむ か 。
0544
,321,38: いま 、 彼女 を 押し倒し て 、 押えつけ て 、 ぶん殴る か 、 暴行 する か … … 抵抗 し て くれれ ば いい が … … いや 、 たぶん 、 な ま 温い 泥沼 に 一緒 に
^
転げ こむ ばかり だろ う 。
0985
,773,10: もっとも 、 私 自身 が こうして 此 の 家 に
^
ころげ 込ん で 住ま し て もらっ てる ぶん ざいで 、 又 ぞ ろ お せいさん まで 引っぱっ て 来る の が 身の程知らず だ と 言わ れれ ば 一言 も 無い が ね 、 ハハハ 。
恐れいる
(恐れる.いる)
延べ語数:
6
0003
,1202,58: 僕 が あれ ほど 、 マア 坊 の 可愛らし さ を 強調 し て 書い て やっ て も 、 「 マア 坊 と やら いう 女性 など は 、 出来 そこない の 映画 女優 の 如く 」 なんて おっしゃっ て 、 一向に みとめ て は くれ ず 、 ひたすら 竹 さん 竹 さん な ん だ から
^
恐れ いり まし た 。
0071
,1552,32: 実は 今 まで わし は 、 月世界 に は 生物 なし という 考え で い た ので 、 今日 まで 問題 に し て い なかっ た が 、 今日 ばかり は
^
恐れ いっ た よ 、 カン ノ 君 」
0164
,130,5: あなた の 眼力 に は
^
恐れ いっ た と 叩頭 する とき 、 人 は 、 嘘 も からくり も 見 と おし だ 、 という 事実 を 承認 し た わけ に なる 。
0732
,1757,3: 「 これ は
^
恐れ いり まし た な 。
0732
,2052,3: 「 これ は
^
恐れ いり まし た 。
0732
,2100,3: 「 これ は
^
恐れ いり まし た 。
分かり合う
(分かる.合う)
延べ語数:
6
0002
,72,9: 顔 を 見合せ 、 何 か 、 すっかり
^
わかり 合っ た もの を 感じ て 、 うふふ と 私 が 笑う と 、 お母さま も 、 にっこり お笑い に なっ た 。
0067
,391,14: つまり 、 人間 は その 根 もと の ところ で は 、 みんな よく
^
わかり あう の だ という こと が 、 久助 君 に は わかっ た の で ある 。
0165
,4,7: からくり は お 手 の もの という
^
わかり 合い が 互 の 間 に とりかわさ れる の が 普通 だ から で ある 。
0315
,118,49: それら の 人々 は あいかわら ず 、 侵略 戦争 に 反対 し て いる し 、 戦争 挑発 流行 の 本体 を すべて の 人 に わから せ て 、 しん から 人民 の 生活 安定 に 必要 な 平和 確保 の 実行 が 可能 で ある こと を
^
わかり あお う と し て いる 。
0781
,141,28: ピン と き て 、 ゾッ として 、 以心伝心 、 蒼 ざめて 立ちすくん で 、 とても 言葉 に は 語り 得 ず 、 語ら なく とも ピンピン
^
分り 合う 二 人 で あっ た が 、 馬丁 の 当 吉 は 男 の こと で 、
1171
,2949,7: 「 おれ たち は あの 時 、
^
判り 合っ て い た ん じゃ ない の か 。
擦り合わせる
(擦る.合わせる)
延べ語数:
6
0112
,1548,58: 波 の よせる ごと 引く 毎 に 洗わ れる 小石 は 、 ささやか な 丸い 輝 を お 互に 放し て 、 輝き と 輝き と の ぶつかる ところ に 知る 事 の 出来 ない 思い と 音律 が ふくま れ て 波 の 引く 毎 に は ささやか な 石 が お 互 の 体 を
^
こすり 合わせ うなずき 合っ て 無窮 の 自然 を 讚美 する 歌 を 誦し て 居 た 。
0142
,622,10: 重吉 は 黙っ て 、 踵 と 踵 を
^
こすり 合わせる よう な やり かた で 靴 を ぬぎすて て 上り 、 ハンティング を 、 そこ の 帽子 かけ に かけ た 。
0469
,97,13: 時々 三 対 目 の 後 脚 を いかにも かゆ そう に
^
こすり 合わせ た 、 見 て 居 て 、 自分 も くすぐったく なる 程
0994
,1164,8: 今さら 俺 たち は 木 と 木 を
^
こすり 合せ て 火 を 作 つ たり は でき ない 。
1171
,975,9: 丹尾 は 箸 を 割っ て 、 先 を
^
こすり 合わせ た 。
1171
,1481,8: 五郎 は 衣服 を つけ 、 掌 を
^
こすり 合わせ た 後 、 食器 の アルコール を 飲ん だ 。
葺き替える
(葺く.替える)
延べ語数:
6
1075
,709,50: これ と は 反対 に 、 萱 で 葺く 屋根 の ほう は 、 あまり 平 べ っ たくし て おく と 雨 の 水 が よく 流れ ず 、 萱 の 茎 の あいだ に 湿気 を もっ て 、 やわらかく なり 、 また 早く くさっ て 、
^
葺き かえ を し なけれ ば なら なく なる ので 、 どこ の 地方 に 行っ て も 、 葺く の に さしつかえ の ない かぎり は 、 なる だけ あの 三角 を 尖ら せよ う と し て いる 。
1075
,749,27: 厚く 丈夫 に 葺い た 萱 屋根 は 、 三 十 年 以上 は もち 、 たくみ に 插萱 を すれ ば 、 五 十 年 は
^
葺き かえ を せ ず とも よい と 言わ れ て いる 。
1075
,768,18: その じ ぶん に は 、 まだ 武蔵野 は 薄 だらけ で あっ た が 、 つぎ の
^
葺き かえ の 時 の こと を 考え た もの か 、 この 家 で は 周囲 を 広々 と かこい こん で 、 いち めん に 萱 を 生やし て い た 。
1075
,844,5: 草屋根 が 次 の
^
葺き かえ まで 、 何 十 何 年 ほど 持つ か という こと は 、 労力 の うえ から 見 て も 農家 に は 重要 な こと で あっ た 。
1075
,852,28: そこで 農家 で は 鼻 の 穴 を まっ黒 に し て 、 八 年 十 年 という みじかい 期間 に 、 たびたび 屋根 を おろし て は
^
葺き かえ た の で ある 。
1075
,855,72: 関東 地方 で は 茨城 県 の 筑波 とか 、 遠く は 福島 県 の 会津 地方 の よう な 、 田畠 が すく ない か 、 または 秋 の 農作 の はやく 片づく 村 から 、 群れ を なし て その 屋根 葺き 職 の 者 が 出 て き て 、 大 よそ けん とう を つけ 、 または 前 の 年 から やく そく を し て 、 今年
^
葺き かえる 家々 を 廻っ て い た 。
見迎える
(見る.迎える)
延べ語数:
6
0987
,2202,13: 友吉 も 治子 も 、 しばらく ボン ヤリ し て 、 それ を
^
見 迎え て いる 。
0988
,2947,9: 私 も 國 友 も 言葉 を 停め て
^
見 迎え た が 、 この 前 見 覺 え の ある 絣 の 防空 服 を 着 て 、 ポキンポキン と 私 と 國 友 へ 頭 を 下げ た だけ で 、 何 も 言わ ず 坐 つ た 。
0989
,1765,28: それ が 一種 の 恐怖 の よう な もの で 動け なく なっ て 、 墓場 から 起き出し て 来 た 者 を 迎える よう に 須永 を
^
見 迎える 。
0993
,3975,7: 林 ( ふり 返っ て 、
^
見 迎え て ) やあ 、 これ は 川合 君 、 珍 らしい なあ 。
0994
,131,5: それ を 男 一 が
^
見 迎え て いる 。
0994
,1143,3: 二 人 が
^
見 迎える と 、 大型 の 荷車 に カラ の 肥料 桶 を ギッシリ と 並べて 積ん だ の を 引い て ズボン に ゲートル に ジカ たび 、 ハン テン を バンド で しめて お 釜 帽 を かむ つた 中年 の 農夫 が 出 て 來 て 、 ユックリ と 二 人 の 前 を 通り過ぎ て 右手 へ 。
押し開ける
(押す.開ける)
延べ語数:
6
0785
,973,1: つまり
^
押し 開け られ た 扉 を 壁 の 代り に 、 左右 の 隅 に 独立 し て しまっ た 二 ツ の 三角形 の 分量 だけ 。
0785
,977,2: そして 、
^
押し 開け られ た 扉 によって 区切ら れ た 左右 二 隅 の 小さな 三角形 の 中 の 屍体 と 人間 は 、 すでに 隠れ た の で は なかっ た 。
0993
,1494,8: ( ガタン 、 ピシン と 障子 を
^
押し 開け て 廊下 へ ) 出 て 来 う 、 相手 に なっ て やら あ !
1062
,28,71: また 、 第 二 の 男 が 、 細め に 開け て あっ た 戸 を いっぱい に 開い て 戸外 に 飛出し た の は 、 アイヌ 語 で 子宮 を “ ポ ・ アパ ( po - apa 子 の ・ 戸口 ) と 呼ん で いる こと でも 知れる 通り 、 お産 と は 、 赤ん坊 が その いわゆる “ 子 の 戸口 ” の 戸 を
^
押し 開け て 出 て 来る こと だ と 考え て い た から に 他 なら ない の で あり ます 。
1141
,115,20: 五 十 幾 歳 の 遠藤 主膳 、 一刀 を 提げ て 立つ と 、 縁側 の 障子 を
^
押し 開け て 、 夜 の 庭 に 飛出 そう と する の です 。
1152
,406,29: それ を 眺め て 、 不断 の 微笑 を 送っ て 居る の は 、 仏蘭西 の 古典 らしい 油絵 の 少女 で 、 その 隣 の 扉 を
^
押し 開ける と 、 次の間 は 小さく 纏まっ た 寝室 、 所 謂 ハイカラ に し た 紅 閨 で 、 小 卓 に も 、 寝台 に も 、 羽根 布団 に も 、 若い 娘 の 好み らしい 、 可愛らし さ と 、 金持 の 一粒種 らしい 豪勢 さ が 溢れ ます 。
押し静める
(押す.静める)
延べ語数:
6
0783
,352,3: ようやく 放心 を
^
押し 鎮め て 、 三 次 郎 に 向い 、
0784
,812,32: 義姉 の 姿 が 侍女 の 姿 に 入れ 代っ た の を 見出し た とき 、 彼 の 挙動 は おどろき を 示し た が 、 やがて その おどろき を
^
圧し 鎮める こと が でき た 。
0838
,96,25: ところが 家康 という 人 は にわか の 大事 に 会う と テンドウ し て 蒼 ざめたり 爪 を かむ けれども 、 その 逆上 コンラン を
^
押し 鎮め て 後 に は 、 周到 細心 、 着実 無比 の 策 を 施し 、 眼 を はたらかせる 深謀遠慮 、 沈着 の 智将 な の で ある 。
0866
,2358,10: 母 は 、 落ちつか ぬ 気持 を 強い て
^
押し 静めよ う として 、 当り障り の ない 話題 を さがし 、 それに 誰 も 返事 を せ ぬ ので 、 ひとり で なにやら 合点 し ながら 、 そ ゝ く さ と 茶 を 飲ん だ 。
0947
,1052,6: 荒々しい まわり の 風景 を
^
おし しずめる よう に 、 なにか の 曲 の ひと 節 を 、 高く 、 清く 、 ひき 終る と 、 それで 、 消える よう に ヴァイオリン の 音 が やん だ 。
0947
,3751,4: トンネル の 闇 に
^
おし しずめ られ た 目 に は 、 泰西 画廊 で 見 た 、 たれ やら の 「 花火 」 の 絵 の よう に 、 あざやか だっ た 。
差し向ける
(差す.向ける)
延べ語数:
6
0778
,65,5: そこで 酒 の 徴発 に
^
差し むけ られる の が 正二郎 で あっ た 。
1002
,121,11: 守り 手 の ない 妃 の ところ へ は 武士 を
^
さし 向け 、 妃 を 山中 に 拉し て 首 を 切ら せる 。
1073
,1533,16: 捨て て も おけ ず 、 官 で は 、 先ごろ 、 問罪 使 を
^
さし 向け て 、 純 友 以下 —— 五 、 六 名 の 共犯 者 を 、 都 へ 拉し て 来 た の で ある 。
1073
,4613,22: 葬儀 の ため 、 帰国 いたし まし た が 、 その 節 に は 、 ねん ごろ な 御 弔 使 を
^
さし 向け られ 、 また 、 霊前 へ 種々 の おん 手向け 物 など 賜わり 、 一族 、 お 心 の ほど を 、 みな ありがたく 存じ て おり ます 」
1073
,6684,16: 「 武蔵 へ 下す 国司 に は 、 誰 ぞ 、 よほど 不屈 な 人物 を
^
さし 向け ね ば なる まい 」
1073
,7945,21: 「 純 友 の 平定 に は 、 さらに 、 援兵 を 急派 し 、 摂津 から 兵船 百 艘 を
^
さし 向け まし た 。
斬り掛かる
(斬る.掛かる)
延べ語数:
6
0682
,536,4: 河 を 渡っ て
^
斬り かかっ た が 、 敵 方 に 斬り 負け 、 道三 は 道 塵 を 斬り すて て 、 血刀 ふり さげ て 床几 に 腰かけ 、 ホロ を ゆすっ て 笑っ た 。
0784
,132,5: 今にも 刀 を 握っ て
^
斬り かかり そう に 見える の で ある 。
0784
,146,9: いきなり 起き 上っ て 刀 を ぬい て
^
斬り かかっ て くる 。
0791
,138,5: 名人 房吉 と 知っ て
^
斬り かかっ た 一団 だ から 、 いずれ も 腕 は たつ 。
0791
,151,6: 「 何者 が どういう 遺恨 で
^
斬り かかっ た の で あろ う か な ア 」
0979
,386,2: 親父 に
^
斬り かかる の か と 思っ た そう だ
飼い慣らす
(飼う.慣らす)
延べ語数:
6
0642
,264,12: こういう 未成 品 の ジロリ は 小憎らしい もの で 、 衣子 家
^
飼い ならし の よく 吠える フォックス テリヤ 、 その 程度 の チンピラ 小 動物 に 心得 て 、 かね て 私 の 敬遠 し て い た 存在 で あっ た 。
0708
,152,54: 老 蝮 は 、 一生 を 傍若無人 の 我流 で 押し通し た こと 、 信長 と 好一対 、 百 二 十 五 まで 生き て みせる と 称し 、 延命 の 灸 を すえ 、 手当 を すれ ば 何 でも 長命 できる もの だ と 、 苦心 サンタン 松虫 を 三 年
^
飼い ならし て みせ た 。
0842
,1697,44: この 中 から も 十 五 匹 ほど 死ん だ が 、 死ぬ たび に 補充 し て 病 金 現れる や 人工 呼吸 を ほどこし 、 日夜 水 を 調節 し 、 ついに 秋 の 頃 に は 死な ない 金魚 を
^
飼い ならし て しまっ た の で ある 。
0843
,210,8: 藤 兵衛 は 気軽 に 引き受け て
^
飼い 馴し た 鼠 を つれ て 来 て くれ まし た 。
1064
,452,23: 蜂蜜 を 採っ て い た と は 十 訓 抄 も 書い て い ない が 、 とにかく 蜂 を 上手 に
^
飼い 馴らし 、
1119
,169,11: 何事 に も 小器用 な 公 高 は 小鳥 を
^
飼い 馴らす の が 上手 でし た 。
執り上げる
(執る.上げる)
延べ語数:
6
0637
,186,8: 新聞紙 は 概ね 共学 による 新 問題 として
^
執り あげ て いる が 、 所詮 男女 の ある ところ 恋愛 は 自然 の こと で あり 、 恋愛 を た ゞ ち に 不義 と みる 日本 古来 の 思想 が 正 理 で ない 限り は 、 恋愛 事件 が 共学 に 影響 を もたらす こと は 有り得 ない 。
0672
,732,4: 私 は オチョウシ を
^
執り あげ て 久須美 に さし 、 田代 さん に さす 。
0759
,1858,5: 青木 は それ を
^
執り あげ た 。
0766
,106,22: つまり 、 美 に対する 嫉妬 、 ある 階級 へ の 反感 、 という よう な こと は 、 その 一つ を
^
執り あげ て 言葉 の 真実 を 主張 する に は 、 微妙 に すぎる もの で ある 。
0769
,212,46: 主人 や 親 に 抵抗 する の を 悪事 と 見る の は 、 古来 の 風習 で ある が 、 召し 使わ れる 者 や 子供 に も 悲しく 切ない 理 の ある もの で 、 カサ に かかっ て 理 を 理 として
^
執り あげる こと を 忘れ て 特権 を ふり 廻す 。
0799
,105,13: すこし 離れ た ところ に 折 葉 さん が 父 の 日記 を
^
執り あげ て 読ん で い まし た 。
睨み続ける
(睨む.続ける)
延べ語数:
6
0613
,36,22: 級長 藤本 は さっき から 青桐 の 下 に 腕組み を し た まま 突っ 立っ て 、 じいっと 空 を
^
にらみ つづけ て い た 。
0647
,79,0:
^
睨み つづける こと しか 、 でき ない よう で あっ た 。
0774
,603,16: 新 十 郎 は 火 を 吐く よう な 目 で 、 中橋 の 死体 を
^
睨み つづけ て い た 。
0776
,209,32: 二 人 の 海女 が 海面 へ 浮上 し て 一息 つく たび に 、 昇 龍 丸 の 水夫 たち は カタズ を のん で その 顔 だけ の 女 を
^
睨み つづけ て い た 。
0777
,95,16: 甚八 は 尚 執念 さり がたく 、 殺気 走っ た 目 を こらし て 盤上 を
^
睨み つづけ て いる 。
0792
,496,23: ぼく に 見破ら れ て いる こと に 気 附く まで 、 ぼく は 何 分間 も 奴 め の 顔 を
^
睨み つづけ て い まし た 。
遣り付ける
(遣る.付ける)
延べ語数:
6
0613
,330,8: 五 人 は かね て 防空 演習 で
^
やり つけ た とおり 、 一方 の 隅 から バケツ の 水 を ぶっ かけ 始め た 。
0788
,78,0:
^
やり つけ てる 手法 で ある 。
0789
,200,13: 昔 から 生糸 商人 は 生き馬 の 目 を ぬく 商法 を
^
やり つけ て いる 。
0842
,1798,45: 現代 において も 、 いつ ごろ が 第 三 次 大戦 の 危機 か という よう な こと は 、 アメリカ や ヨーロッパ の ジャーナリズム 、 日本 の 易 断 所 など で 二 、 三 年 前 から 予言 めい た こと を
^
やり つけ てる こと で 、 論証 的 に 論断 し て も 、 予言 は 予言 で ある 。
0948
,1218,13: 加藤 捜査 一 課 は 背筋 を 立てる と 、 頭ごなし に
^
やり つけ た 。
0952
,69,20: 今日 は あなた を とっちめ に 来 た ん だ から 、 そう 思っ て ちょうだい 」 と キッパリ と
^
やり つけ て やる と 、 志貴 子 は 、 困っ た よう な 顔 でも する どころか 、 「 あの 節 は 、 木津 さん の こと で 、 あんじょう お 助け を いただき まし て 、 いちど お礼 に あがら ん なら ん ところ でし た ねん けど 、 東京 方面 で は 、 うち 盲腸炎 で 死ん だ こと に なっ て い て 、 みなさん に 年忌 まで も し て もろ た 手前 、 照れ くそ うて 、 手紙 みたい もん 、 書け し ませ ん 。
出し尽くす
(出す.尽くす)
延べ語数:
6
0612
,2528,3: 代 用品 も
^
出し 尽くし た 。
0613
,1750,8: 日本 が 負ける 前 に なぜ 戦力 を
^
出し 尽くし て しまい ませ ん でし た か ?
0613
,1767,4: 完全 に 力 を
^
出し 尽くし て 、 しかも 負け た の です 。
0617
,1392,4: 自分 の 意見 は
^
出し 尽し て い ない 。
0757
,1143,16: 「 投手 殺人 事件 」 の 凡て の 鍵 は 、 これ まで に 残ら ず
^
出し つくさ れ まし た 。
0779
,499,3: 全力 を
^
だし つくし た よう だ 。
掘り掛ける
(掘る.掛ける)
延べ語数:
6
0589
,122,8: その 片端 の ところ に 、 穴 が
^
掘り かけ て あり 、 大きな 梅 の 木 が 塀 に 立てかけ て あっ た 。
0787
,438,6: そして その後 、 定 助 の
^
掘り かけ て い た 小さな 穴 の 四 周 を 人々 が 大がかり に 掘っ て み た が 、 何 一 ツ 現れ て こ なかっ た の で ある 。
0787
,788,2: 彼 の
^
掘り かけ て い た 穴 は まだ 小さかっ た が 、 後で 人々 が 四 周 の 土 を 全部 掘り返し て み て も 何 も 出 なかっ た そう です から 、 そこ に は 元来 何 も なかっ た 。
0787
,794,6: しかし 定 助 は 穴 を
^
掘り かけ て い まし た 。
0995
,146,4: 山 の 横腹 に
^
掘り かけ て 、 凹字 形 が 六 七 分 でき た 頃 に 打ち すて られ た 壕 の 一番 奥 の ところ 。
0995
,1548,32: その 戸 の 右 が わ の ワク に 接し て 、 水 に ぬれ た 岩 の 壁 に 、 三 ヵ所 ばかり 、 直径 二 三 尺 の 穴 が
^
掘り かけ て あり 、 その 一つ の 、 ユカ に 接し た 一番 大きい —— と いっ て も 人 が やっと 這っ て 入れる くらい の 、 そして 上下 左右 から 岩 に 攻め られ た 不規則 な 形 の —— 穴 に 、 上半身 を さし 入れ て 、 うなっ て いる 花岡 。
付き掛ける
(付く.掛ける)
延べ語数:
6
0542
,212,11: 私 の 方 で は 、 借金 の 整理 方法 も
^
つき かけ てる から 安心 し て くれ と 、 中尾 の 手 を 握りしめ て やっ た 。
0583
,208,60: いつも より 濃く 化粧 を し 、 髪 の カール を 一筋 乱れ ぬ まで に 梳かし つけ 、 薄 鼠色 の 地 に 水色 の 井桁 を 散らし た 薄物 を きりっと まとい 、 一重 帯 の 帯 締 の 翡翠 の 彫物 を 正面 から 少しく ずらし 、 畳表 づき の 草履 を 白 足袋 の 先 に
^
つき かけ 、 銀 の 太い 握り の 洋傘 を 絽 刺 の ハンドバッグ に 持ち 添え て い まし た 。
0792
,427,11: 持ち 金 も つき て い ます し 、 運命 も
^
つき かけ てる と 見 て いる らしく 、 ピストル の いじり 方 に も 昔 と ちがっ て 稚拙 な ところ が あり ませ ん 。
0802
,233,20: 奥さん は 株 に 手 を だし て 近ごろ で は 大損 の 連続 で 、 もう 売る 物 も
^
つき かけ て い た よう です よ 。
0947
,2560,6: 「 このごろ 、 いくらか 恰好 が
^
つき かけ た ん です が 、 ドル 小切手 の 偽造 事件 以来 、 税関 の 監視 員 が うるさく なっ て … … いい こと って 、 あり ませ ん わ ねえ 」
1072
,7276,11: 「 … … お蔭 で 、 まず すこし 、 目鼻 が
^
つき かけ まし た 。
切り抜ける
(切る.抜ける)
延べ語数:
6
0231
,915,5: この 歴史 的 難局 を
^
切り ぬける ため に は 、 各自 の 一 票 に 極めて 大きい 責任 が かかっ て いる こと を 知っ て いる 。
0945
,9,22: 十 二 人 は 正体 も なく 寝 框 に ころがっ て い た が 、 どうやら 命 の 瀬戸 を
^
切り ぬけ た よう す な ので 、 誰 も 彼 も 生きかえっ た よう な 心持 に なり 、 粮米 を 出し て まず 饑 え を ふさぐ 仕事 に とり かかっ た 。
0947
,922,4: やれやれ 、 どうにか
^
切り ぬけ た らしい 。
1008
,117,39: また その 苦労 によって 得 た 体験 を 書き 現 わ そう と する 場合 に は 、 この 態度 に つきまとう 独特 な 困難 、 すなわち 主観 的 見方 の なか に 落ち込ん で しまう という 困難 を
^
切り ぬける ため に 、 特に 烈しい 苦心 を し なく て は なら ない で あろ う 。
1008
,118,3: しかし それ を
^
切り ぬけ て 出 た 作者 は 、 その 卒 直 な 態度 の ゆえ に 、 また 物 を 言い切る 明快 さ の ゆえ に 、 物 の 形 の くっきり と し た 、 明 澄 な 世界 を 作り出す こと が できる で あろ う 。
1101
,714,16: その 都度 、 雪 を のけ たり 、 石ころ を 入れ たり し て 、 やっと
^
切り ぬける 始末 で あっ た 。
拭き始める
(拭く.始める)
延べ語数:
6
0211
,145,8: 第 二 次 大戦 が 火 を
^
ふき はじめ た 時 、 近代 人 が より 深く 潜在 意識 の 裡 に 生き て いる として 、 その よう な 創作 の 方法 に したがっ て い た 心理 主義 の 婦人 作家 ヴァージニア・ウルフ が 、 イギリス で 、 彼女 の 住居 の 近く の 川 に 身 を 投げ て 死ん だ 。
0613
,1356,29: 活発 な 論戦 が いろり に 榾 を 折り くべ ながら 展開 さ れ て いる うち に 、 いつしか 南瓜 と 馬鈴薯 は おいし そう な 湯気 を
^
ふき 始め て い た 。
0978
,662,2: 笛 を
^
ふき 始め た
0988
,3654,27: やがて 彼 は 、 わき の 、 血 に 濡れ て い ない 草 の 葉 を ひとつかみ 、 むしり取 つ て 、 手 の 血 を
^
拭き はじめ た 。
1005
,102,25: 疎水 端 の 柳 が 芽 を ふい た と 思う と 、 やがて 次 から 次 へ と いろいろ な 樹 が 芽 を
^
ふき 始める 。
1005
,105,4: 楓 が 芽 を
^
ふき 始める の は 四月 の 中ごろ で あっ た と 思う が 、 若王子 の 池畔 に ある 数 十 本 の 楓 だけ でも 、 芽 の 出る 時期 は 三 、 四 段 に 分かれ て おり 、 新芽 の 色 も はっきり 四 、 五 種類 に 見分ける こと が でき た 。
持ち合わす
(持つ.合わす)
延べ語数:
6
0206
,62,45: おそらく 彼女 は 、 冒険 を さけ て ばかり は い ない 性格 で あろ う し 、 刻々 の 条件 の なか で 楽し さ を ひき 出し 、 自分 と ひと と の 愉快 の ため に 雰囲気 を つくる かしこ さ も
^
持ち あわし て いる だろ う 。
0805
,26,12: そして 私 は あいにく この 一つ だけ しか ゲーム の 種 を
^
持ち 合し て い ない 。
0945
,203,5: せっかく 道具 も 器量 も
^
持ち あわし て いる の だ から 、 思いきっ て 、 船 づくり を はじめ て み たら どう だろ う 」
0947
,1784,25: 「 あたし に も わから ない けど 、 それで 、 ガックリ と 行きあたっ た よう な 気持 に なっ た の … … 生れつき 、
^
持ち あわし た 身体 を 、 人体 模型 の かわり に 売りこむ ほか 、 生き て いく ため の 技術 なんか 、 なに ひとつ身 に つけ て い ない という こと … … これ は 、 たれ に し た って 、 恐ろしい こと だ わ ね 。
1062
,9,3: あいにく 槍 を
^
持ち あわさ ぬ 時 は 、 手頃 の 木 を 切っ て 槍 の よう な もの を 作り 、 それで 突く まね を し て から 取っ た と 云い ます 。
1113
,187,32: そ な た に 近づい て いる ほど の 人間 に は それだけ の 資格 が いる 、 それ を あの 若い 武士 は 智恵 や 容貌 の 点 から も いしくも
^
持ち 合し て い た 。
付き当たる
(付く.当たる)
延べ語数:
6
0141
,3526,13: 伸子 は 、 物思い に とらわれ た 優しい 顔つき で 、 いちいち 、
^
つき 当り そう に なる 子供 たち の 体 に 手 を かけ て 、 それ を 丁寧 に よ け ながら 、 モスクヷ 夕刊 社 の ある 広場 まで 歩い て 行っ た 。
0445
,66,2: 心 が
^
つき 当る 。
0466
,491,8: 性慾 の 自覚 と 、 胸 で
^
つき 当ら ない ため の 結婚 難
1071
,249,6: 手下 たち も 、 蕭照 が
^
つき 当っ た 道 に いちど は 途方 に くれ た が 、 蕭照 が ひと 晩 じゅう 膝 ぐみ に なっ て 、 噛ん で ふくめる よう に 話し た こと を 彼等 も どうやら 理解 し て 、 幾 年 か 後 に は 鳥獣 の 世間 で ない 人 なか の 世間 に 於い て 、 おたがいに 明るい 話題 を 持っ て 会お う じゃ ない か と 約束 し て 散々 に 分れ た 。
1072
,80,11: 林 を 出端 れる と 、 高い 板 囲い に
^
つき 当っ た 。
1171
,3319,2: 途中 で
^
つき 当っ た 。
思い決める
(思う.決める)
延べ語数:
6
0141
,15106,27: しばらく の 間 こっそり 気 を もん で い た 伸子 は 、 やがて 、 すべて は 須美子 の する まま で いい の だ と
^
思い きめ た 。
0142
,673,25: ひろ子 が そんな 石 の よう な 女 で 、 身 の まわり の こと に も 今後 一 切手 を かり まい と
^
思い きめ た なら 、 その 重吉 にとって 、 ひろ子 の 示す 愛着 は 、 どんな 真実 の 意味 が あり 得よ う 。
0508
,225,130: など と 云わ れる と 、 蕙子 は すっかり 悲しく なっ て 仕舞っ て 、 長く 遊ん で 居る と きっと 又 厭 に なる だろ う から もう 明日 から 来 て も 会い ます まい と 思う 事 が 十 度 に 一 度 は 無い で は 無かっ たけれ 共 、 一度 お 久美 さん の 口 から 其の まるで お話 の 様 に 可哀そう な 身上 話 を 聞い て から と 云う もの は 、 年 に 似合わ ない 真面目 さ が 加わっ て 、 蕙子 は 、 どんな 事 が 有っ て も 私 は お 久美 さん を 大切 に よく し て あげ なけりゃ あ なら ない 、 そう する ため に 私 共 は 仲よし に 成っ た の だ と
^
思い きめ て 仕舞っ た 。
0687
,295,12: 行く 者 も 近づく 者 も すべて を 敵 の 間諜 と
^
思い きめ て 斬り 殺せ 。
0981
,299,3: いったん こう と
^
思い きめ て はじめ た 事 は
1073
,4627,73: 「 将門 の 乱暴 、 眼 に 余る もの が あり 、 これ 以上 、 乱 の 波及 を 坐視 し て はおら れ ませ ぬ 故 、 帰洛 の ついで に 、 源 護 どの の 訴状 と 、 叔父 良兼 、 良正 の 上訴 文 を 携帯 し て 、 中央 の 府 に 訴え 出 で 、 太政官 の 下 文 を 賜っ て 、 征伐 いたす しか ない と
^
思い きめ て おり まする 」
乾き上がる
(乾く.上がる)
延べ語数:
6
0141
,13768,11: 哀傷 は 、 多 計 代 の こころ を 苦しめ 、
^
乾き あがら せ 、 病的 に 過敏 に し て いる けれども 、 それ を しっとり と 和らげ 無慾 と する 作用 と なっ て は い ない 。
0141
,22405,6: メーデー が すぎる と 急 に
^
乾き あがっ て 昼間 は 埃 っぽく なる モスクヷ の 夏 と ちがっ て 、 パリ の 空気 は 乾い て 燃え はじめ て も 、 埃 っぽ さ は 少なかっ た 。
0141
,22595,15: その 手っとり早い 簡単 さ の なか に は 、 伸子 の 心 の 涙 を
^
乾き あがら せる 生活 の 容赦 な さ が ある 。
0142
,850,12: それにしても 、 何と 二 階 の 座敷 は 暑く て 、
^
乾き あがっ て い た だろ う !
0142
,868,5: 寝台 を みる と 、
^
乾き あがっ て 、 心 の やり場 も なかっ た 四 一 年 の 夏 が そこ に まざまざ と 泛 び 上る の で あっ た 。
0624
,154,29: 胸 の 灯 も 芸術 も 希望 の 光 も みんな 消え て 、 生活 自体 が 道ばた の 馬糞 の よう に グチャグチャ に 踏みしだか れ て 、
^
乾き あがっ て 風 に 吹か れ て 飛び ちり 跡形 も なくなっ て 行く 。
取り始める
(取る.始める)
延べ語数:
6
0141
,12342,30: 政府 は 、 金 まわり の いい 状態 を 保ち つづける ため に 、 国内 に 不足 な 農業 生産 物 を 、 やすく 植民 地 から とりあげる 政策 を
^
とり はじめ た 。
0759
,2478,8: 股 を ひらい て 一方 の ストッキング も
^
とり はじめ た 。
0772
,555,26: 海舟 は 片手 の 指 から 悪血 を とる と 、 今度 は 別 の 片手 の 指 を チョイ とき って 、 悪血 を
^
とり はじめ た 。
0772
,708,13: 海舟 は 左手 の 指 を チョイ とき って 、 悪血 を
^
とり はじめ た 。
0779
,810,8: 海舟 は またもや 無心 に 悪血 を
^
とり はじめる 。
1173
,198,26: 宇治 の 心 の 底 に かね て から 漠然と わだかまる ある 想念 が 、 此 の 時 初めて ひとつ の はっきり し た 形 を
^
取り はじめ た の で ある 。
見まごう
(見る.まごう)
延べ語数:
6
0141
,10955,2: 伸子 として
^
見 まごう こと の でき ない ロマン ・ ローラン の 写真 に ひか れ て 、 モスクヷ へ 来 た ばかり だっ た 伸子 は 、 その 古い 文学 新聞 を 大事 に 紙 挾み の 間 に しまっ て もち つづけ て い た の だっ た 。
0742
,5,59: 私 は 背広 も 外套 も 持た ず 、 冬 の 外出 着 と いえ ば この ジャンパー が 一 着 で ある が 、 あたかも 競輪 へ 微行 の ため に 百 着 の 服 の 中 から 一 着 選ん で 身 に つけ た よう に 、 競輪 ボス か 大穴 の 専門 家 か と
^
見 まごう 豪華 な イデタチ で あっ た そう だ 。
0754
,19,12: それら の 品々 は 亮作 の 目 に は 宝石 に
^
見 まごう ほど の 品々 で あっ た 。
0821
,271,35: 浦上 切支丹 は その 悲しみ の 丘 を 買い とっ て 天主堂 を たて 、 彼ら の 聖地 と し た の でし た が 、 それ が さらに 天地 の 終り と も
^
見 まごう よう な 悲しみ の 丘 に 還ろ う と は 。
0826
,1,6: 何様 の お 邸 か と
^
見 まごう の は 、 もと は 何様 か の お 邸 だ から 当り前 の 話 。
0918
,106,19: 技術 の 美 が 、 自然 の 美 の 、 ふところ の 中 に 飛び込ん で 、 それ と
^
見 まごう もの と さえ なっ て いる ところ の 、 素晴らしい もの と いえる の で ある 。
付き退ける
(付く.退ける)
延べ語数:
6
0140
,5316,55: どっか で 、 何 か の 理窟 に ひっかかっ て 止っ て しまう つもり なら —— それなら どうして あんな 思い を し て 、 追いすがる 佃 の 顔 を この 手 で つきのける よう に し て 、 あぶら 汗 で つめ たく ぬる つい た 佃 の 顔 の 感覚 が 、 それ を
^
つき のけ た 自分 の 手のひら から 今 だに 消え きっ て い ない ほど の 思い を し て 、 佃 と の 生活 を ふり もぎっ て 来 たろ う 。
0189
,17,63: 資本 の 利害 と 打算 は 国際 的 で あっ て 、 ファシズム の 粉砕 、 世界 の 永続 的 な 平和 確立 の ため の 努力 という 、 世界 憲章 の たて まえ や ポツダム 宣言 の 履行 と 矛盾 し ながら 、 なおかつ 資本 は 資本 と 結びつき 得る 本質 の もの で あり 、 その 利害 に は 道義 を
^
つき のけ た つよい 共通 性 が 生き て いる こと を 日本 の 旧 権力 が 実感 し た 時期 で ある 。
0378
,188,9: と 、 わたし を 自分 の そば から
^
つき のけ た 。
0378
,189,4: そう 云い ながら ぐんと
^
つき のけ た 。
0378
,190,12: その 感じ から はつ が きらい に なっ た ほど 、 荒っぽく
^
つき のけ た 。
1072
,7697,33: 「 稲荷 の 丘 で 、 幼い 者 の 泣き声 が する ので 、 ふと 、 私 が 庭 づたいに 参り ます と 、 お 袖 さま が 、 久助 と やら を
^
つき 退け て 、 死に もの狂い で 、 あなた 様 の お 部屋 の 灯 を 目がけ 、 馳 け 出 そう として 来 まし た 。
泣き崩れる
(泣く.崩れる)
延べ語数:
6
0140
,4917,12: その わから な さ の 上 に 大島 のり子 の 優美 に
^
泣き くずれ た 姿 が あり 、 また あの よごれ で 光っ た 三 人 の 若い 青年 たち の 顔 々 も ある 。
0757
,65,28: 葉子 は 蒼 ざめた 真剣 な 顔 で 、 細 巻 の 呆れ 果て た という 無言 の 面持 を 見つめ て い た が 、 やがて
^
泣き くずれ て しまっ た 。
0784
,583,30: と 思わず 立ち上る と 、 克子 は ようやく この世 の 風 が 目 に とまっ た よう に 、 良人 の 胸 に 顔 を 埋め て さめざめ と
^
泣き くずれ て しまっ た 。
0843
,51,7: こう 云い かけ て ワッ と
^
泣き くずれ て しまい まし た 。
1072
,6543,24: 燃え て は 歇 み 、 燃え て は 歇 む 、 明滅 に も 似 て 、 お 袖 は また ふと
^
泣き くずれ た 。
1162
,104,50: それ と は 知ら ず に 、 弟 と 妹 は 、 トランク の なか など 整理 し たり し て 、 那覇 へ の 帰り 仕度 を し て い た の で ある が 、 事情 が わかる と 、 かれ ら は ふたり とも その 場 に
^
泣き くずれ て しまっ た の で ある 。
降り続ける
(降る.続ける)
延べ語数:
6
0139
,256,13: 終日 鈍く 光っ た 雨 が 退け ない 水 の 上 へ 猶
^
降り つづける 様 は 人々 の 気 を 滅入ら せ た 。
0141
,26,21: 伸子 たち が ゆうべ つい た ばかり の とき 、 軽く 降っ て い た 雪 は 、 そのまま 夜 じゅう
^
降り つづけ て い た もの と 見える 。
0141
,579,21: 十 一 時 すぎ の トゥウェルスカヤ 通り に は 、 宵 の うち より も 結晶 の こまかい 粉雪 が
^
降り つづけ て いる 。
0141
,7511,35: 伸子 たち が モスクヷ へ 着い て 間 も なかっ た 去年 の 季節 の 風景 そのまま 、 来年 の 春 まで 街 々 を うずめ て 根雪 と なる こまかい 雪 が 間断 なく
^
降り つづけ た 。
0141
,12437,44: 伸子 は 、 泣き そう で 喉 を ぴくぴく ふるわし ながら 、 船 の 上 から 見 て いる 人 たち へ 向け て いる 顔 の 笑い は 消す まい と 努力 し て 、 なお つよく 花束 や 犬 ころ を
^
ふり つづけ た 。
0918
,1120,11: 」 と 駄々 ッ 子 の よう に 、 かぶり を
^
ふり つづける ところ の もの が ある 。
祈り始める
(祈る.始める)
延べ語数:
6
0112
,731,14: 幾度 も 幾度 も 廻っ て から 暗い 方 を 向い て H は
^
祈り 始め た 。
0678
,37,36: マリヤ の 像 の 前 へ 案内 する と 、 あゝ 、 ほんとに マリヤ さま 、 ゼスス さま を だい て いらっしゃる と 、 なつかし げ に 叫ん だ が 、 やがて みな みな 跪い て
^
祈り はじめ て しまっ た 。
0732
,325,50: 中年 の 男 が ダダダッ と 走り 、 グッ と 立ちどまっ て 、 のけぞる と 、 護衛 の 若い 男 たち が アーッ という 悲鳴 を あげ て 、 ガバ と 倒れ て 、 畳 に 伏し 、 手 を 合せ て 、 恐怖 の ため に 身もだえ て 、
^
祈り はじめ た 。
0732
,2364,5: おそれ おののい て 、
^
祈り はじめ た 。
0987
,1021,17: ( ガバ と 、 再び ベンチ に 顔 を 押し 当て 、 早口 に 、 シドロモドロ に
^
祈り はじめる ) 私 たち を 助け に 来 て ください まし !
0987
,2464,56: 人見 … … ( 昂奮 を 自ら おさえつける よう に 、 デコレーション の 銀紙 で 張っ た 星 を にぎっ た まま 、 クリスマス ・ ツリイ の わき に 膝 を つい て 、 口 の 中 で 祈る ) … … ( それ を 見 て 小笠原 も 壇 の 所 に しゃがん で
^
祈り はじめる 。
勝ち過ぎる
(勝つ.過ぎる)
延べ語数:
6
0112
,1471,68: 私 が 何 に も あて の ない もの に 今 恋文 を 書く として も これ より は 感情 の 表れ た もの が 書か れる けれ 共 —— 私 が 若し あの 人 の 恋人 に でも なろ う もの なら きっと 失望 する 結果 を 起す に きまっ てる —— 彼 の 人 の 恋人 に なる に は 私 の 頭 が 荷 に
^
勝ち すぎ て 居る 」
0514
,0,52: 世間 知らず で 母親 の わきの下 から チラリ チラリ と 限り なく 広く 又 深い もの の 一部分 を のぞい て 赤く なっ て 嬉し がっ たり おびえ たり し て 居る 私 の 様 な もの が 、 これから 云う 様 な 事 を 切り出す の は あんまり 荷 の
^
かち すぎ た 又 云お う と 思う 全部 は 必 し て つくせ まい と は 思い ながら 、 まだ 若い 何 でも 自分 の 考え て 居る 事 を 信じ て 居 易い 時 の 私 の 心 は 、 それ を 思っ て ひかえ て 居る 事 が 出来 ない 。
0554
,891,14: 三田 の 伯母 さん は 私 に 、 「 あんた は 気 が
^
かち すぎ て いる から 、 だめ 、 」 と 申し まし た 。
0554
,895,31: 私 も その よう に 、 自分 で 働い て 生活 し たく 、 いろいろ 尋ね たり 相談 し たり し まし た が 、 結局 、 私 は 気 が
^
勝ち すぎ て いる から だめ だ そう です 。
0993
,666,9: 勝 介 そう さ 、 すこし 酸性 が
^
勝ち 過ぎる よう に 思う が … … 灰 は 入れ た ね ?
1076
,2184,72: しかも 自分 など の 想像 する よう に 、 いわゆる 嘗 の 祭 は 彼 邦 に は すでに 久しく 絶え 、 此方 に は なお 盛ん に 行わ れ て い た と すれ ば 、 二 者 の 元来 同一 の 語 を もっ て 処理 し 得る もの なる か 否 か を 定める こと は 、 いわゆる 今来 の 諸 越人 たち に は 、 少なくとも 荷 が
^
勝ち すぎ た こと だっ たろ う と 思う 。
引き伸ばす
(引く.伸ばす)
延べ語数:
6
0091
,227,12: 顔 が ずんずん のび て 、 やがて スキー ほど に 上下 へ
^
引き のばさ れ た か と 思う と 、 突然 ふっと 、 かき消す よう に その 長い 顔 は 消え た 。
0141
,16581,58: この 協約 は 、 経済 安定 の ため に 新しく 八 〇 億 ドル の 新 事業 に 着手 する こと を 予約 し て いる けれども 、 これ は 当座 の 見せかけ で 実現 し ない で あろ う し 、 恐慌 は 救わ れ ず 、 単に より ゆるやか な 形 に 変っ て それ を
^
引き のばす に すぎ ない 。
0574
,35,13: —— 楕円 形 の 顔 、 鶏卵 を 逆さ に し て 少し
^
引き 延し た の と 、 そっくり な 顔 で 、 頣 の 尖り に ふさわしく 口 が つぼみ 、 そして 額 が ふっくら と し て い ます が 、 何 か に 注意 を こらす 時 、 両 の 眉 が 少しく 寄り あう の でし た 。
0989
,3162,37: 大事 な こと は 、 そして 困難 な の は 、 決定 を 最後 の 時 まで 、 圧力 が 極限 に 近く なる 時 まで 、 窒息 の 間 ぎわの 、 その トコトン の 所 まで
^
引き のばし 、 持ちこたえる こと だ 。
0993
,5340,6: その 犬 の 乾い た 、
^
引き のばし た 遠 吠 の 声 。
1040
,3047,29: いつ でも 海 へ 出 て いく こと が できる の を よく 承知 し た 上 で 、 海 へ 出 て 行く まで の 時間 を
^
引き のばし つつ 、 風情 の ない 県道 を 歩い て いく の は 、 奇妙 に 面白かっ た 。
見定める
(見る.定める)
延べ語数:
6
0091
,1663,8: あいにく 室内 は 暗く て 顔 を
^
見 さだめ にくい 。
0141
,17461,26: 近 よって 、 かがん で 、 い らく さ の 蔭 に 小さく 光っ て いる 金色 の 輪 の よう な もの の 正体 を
^
見 さだめ た とき 、 震え が 伸子 の 背筋 を 走っ た 。
0857
,245,8: 仮面 を ぬぐ 、 裸 の 自分 を
^
見 さだめ 、 そして そこ から 踏み切る 、 型 も 先例 も 約束 も あり は せ ぬ 、 自分 だけ の 独自 の 道 を 歩く の だ 。
0945
,87,3: 日和 を
^
見 さだめ て 、 俵 の 切り ほど き に かかっ た が 、 その うち に 芽 を ふい て いる 籾 が 一 俵 あっ た 。
0947
,419,26: 奥 の ほう を のぞきこん で み た が 、 しらじら と し た 空 明り の 反射 だけ で は 、 なに ひとつ 、 たしかに
^
見 さだめる こと は でき なかっ た 。
1075
,754,4: 屋根 は 天気 を
^
見 さだめ て 一 日 の うち に 葺く から 、 手伝い も いる し 、 繩 や 竹 も 集め ね ば なら ぬ が 、 それだけ なら ば 傭 いも 買い も する こと が できる 。
持ち切れる
(持つ.切れる)
延べ語数:
6
0089
,762,30: たとえ 八木 君 が 、 自分 の お 尻 を そこ へ 持っ て いっ て 、 出口 を 力いっぱい ふさい だ に し て も 、 一 分間 も
^
もち きれ ない で あろ う 。
0194
,133,74: 闘い 取っ た 幾ら か の 金 が 一 人 一 人 の 働く 人 を 人生 的 に 何処 か で うるおし た こと が はっきり と 自覚 さ れる か 、 あるいは 、 その よう な たたかい そのもの の 人民 的 な 歴史 の 上 で の 意味 が 、 とっくり のみこめ て 肚 に おさまる よう に 政治 的 に 導 びかれなかったということ 、 経済 主義 一方 で は 人間 性 は
^
もち きれ ない という 深刻 な 事実 を 示し て いる と 思い ます 。
0682
,317,9: 信秀 の あと は 、 もう 信長 で は
^
持ち きれ ない と 思わ れ た 。
1034
,54,7: しかし 、 最後 に は 到頭
^
もち きれ なく なっ て 結局 、 秋田 県 警察 部 から 退去 命令 が 出 た ので 阿仁合 川 を 、 われわれ を 一 人 宛 舟 に のせ て 警官 が 五 、 六 人 乗っ て 、 急流 下り を やっ た 。
1075
,1252,44: 人 は 幸い に はやく から 考え 深く 、 手 も さまざま の 形 に し て 利用 し た ばかり か 、 なお つぎつぎ に 頭 と 背 と 肩 と を 使っ て 手 を 休ま せ 、 また 手 で は
^
持ち きれ ない 物 まで も 遠く へ はこん だ 。
1118
,91,9: ところが 、 実は お 恥しい が この 邸 も
^
持ち きれ なく なっ た よう な 状態 な ので 、 彼女 の 希望 する よう な 生活 は 出来 ない 、 それ が 第 一 不平 だっ た ん です ね 。
載り越える
(載る.越える)
延べ語数:
6
0089
,221,25: 四 人 が 、 声 の し た 高 塀 の 上 へ 目 を あげる と 、 なんと いう ふしぎ 、 塀 を
^
のり 越え て 八木 音松 が 下り て 来 た 。
0089
,222,7: さっき 、 まっ先に この 塀 を
^
のり 越え た 八木 だっ た 。
0089
,224,8: と 、 またもや 八木 が 、 塀 を
^
のり 越え て 下り て 来 た 。
0613
,349,15: 正常 の 通路 は 潰れ 、 塞が れ 、 通れ ない ので 、 窓 を
^
のり 越え 、 パイプ に つかまり 、 回り 回っ て 、 おやじ 救出 に 走っ て ゆく 。
0613
,350,5: 薬局 の 高 窓 を
^
のり 越える に は 人 梯子 を つくら ね ば なら なかっ た 。
0898
,22,19: 「 話す 」 という こと を 発見 し た 人類 の こころ の 中 に は 、 苦痛 を
^
のり 越え て き た ものの 切実 な 祈り が ひそん で いる 。
洗い上げる
(洗う.上げる)
延べ語数:
6
0087
,2207,40: また その 缶詰 が 、 彼 の 死 に 関係 が ある の か どう か も 、 まだ 分っ て い ない が 、 帆 村 探偵 は この 缶詰 に 非常 な 興味 を 持ち 、 とことん まで
^
洗い あげる 決心 で いる 。
0098
,2985,0:
^
洗い あげ た 大根 の 輪 に 包ま れ た 清江 が まだ 水 の 傍 に 跼ん で いる 。
0947
,1090,10: 髪 を やり っぱなし に し 、 シャボン で
^
洗い あげ た よう に 清潔 な 顔 に 、 クッキリ 眉 だけ かい て いる 。
0948
,947,7: 徹底的 に ロッジ の 中 を
^
洗い あげ た ふう で 、 家具 は みな ひっくりかえさ れ 、 曳 出し という 曳 出し は 口 を あき 、 颱風 でも 吹き ぬけ て 行っ た よう な ひどい よう す に なっ て い た 。
0986
,34,39: と同時に それ は 、 この 数 年来 、 われわれ が 突入 し き たった わが国 未 曽 有 の 国難 に 処し て 国民 の 一 人 一 人 として の 私 ども が 、 身 を もっ て
^
洗い あげ て 来 た 民族 的 自覚 の 絶 決算 として の 実感 で あっ た の で あり ます 。
1072
,5191,58: —— そう 、 聞い て いる の か 、 否 か 、 越前 守 の 面 上 に は 、 何 も 、 はた から 読み うる ほど な 顔 いろ も 見え ず 、 この 一室 は 、 かく てこ の 事件 の 全貌 を 、 個々 に も 、 外廓 から も 、 根本 的 に
^
洗い あげる べき 、 一大 吟味 室 と は なっ て い た の で ある 。
掘り充てる
(掘る.充てる)
延べ語数:
6
0080
,2036,15: 直径 七 十 センチ ばかり の 、 マンホール の ふた の よう な もの が
^
掘り あて られ た の だ 。
0080
,2067,6: 「 それ は さっき きみ が
^
掘り あて た とおり 、 第 二 研究 室 の 床 の 下 に は 、 外 へ のがれる 道 が こしらえ て あっ た ので 、 いそい で それ へ とびこん で 、 一命 を まっとう し た の です 」
0098
,2025,8: 村民 総 がかり の 悪口 の 中 から
^
掘り あて た 、 見事 な 宝玉 を 味わう 思い で 私 は これ を 口中 に 入れ 愉し ん だ 。
0098
,2330,17: いつの間にか 、 私 は 私 流 の 話 の 通じ 口 を 一つ だけ この 村 に
^
掘り あて て 、 そこ から 毎日 話 の 水 を 流し込ん で い た よう な もの だっ た が 、 —— おそらく 、 彼 が 私 の 時間 を 邪魔 し て い た の で は なく 私 が 彼 の 時間 を 奪う よう に し て い た の か も 分ら ない 。
0788
,651,10: 百姓 が 山上 に 畑 を 開墾 する ツモリ で
^
掘り あて た 古墳 でし た が 、 特に 大きい 古墳 と いう ほど で は ない が 、 横 に 入口 の ない 石室 が 現れ た の です 。
0918
,1076,5: 何びと か が 真理 を
^
掘り あて て 、 明 か るみ に もたらす で あろ う 」 と いっ て いる 。
叩き伏せる
(叩く.伏せる)
延べ語数:
6
0080
,1903,29: しかし あれ は 怪力 を 持っ て い て 、 危険 きわまり ない もの です から 、 ぴかりと 光っ て あらわれ たら 、 すぐ 警官 隊 は それ を
^
たたき 伏せ なけれ ば 、 あぶない です よ 」
0844
,175,9: そして 、 襲い かかる 右 平 を 逆 に
^
叩き ふせ 、 次に 中井 の 攻撃 を も 撃退 し て 、 ミヤ子 を 独占 する 最後 の 男 と なる ため に 、 スパナー 戦法 の 稽古 に はげん で い た の で あっ た 。
0861
,43,14: 剣術 使い だ から 、 他流 試合 に でかけ て 腕 自慢 を
^
叩き ふせ て 家来 に し た が 、 ヨタモノ の 親分 と は 違う 。
0861
,128,30: 夢 酔 の 同流 で は 車坂 の 井上 伝兵衛 が 最も 上 格 の 先生 らしい が 、 夢 酔 は その 門人 の 重立っ た の を みんな
^
叩き ふせ て 配下 同然 に し た そう だ 。
0988
,3205,1: だから
^
叩き 伏せ て しまわ なく ちや いけ ない と 言う ん です が ね 。
1072
,834,8: と 、 お 袖 を 捉え て
^
叩き 伏せ た 。
吸い上げる
(吸う.上げる)
延べ語数:
6
0079
,2504,12: ことに 、 イハ の ところ は 、 毛管 現象 で 水 を
^
吸い あげ て ふくれ 、 この 部分 は 重く なり ます 。
0268
,53,55: 原因 と 結果 と は 互に 作用 し あっ て いる から 、 もしも すべて の 女性 が 妻 で あり 母 で ある こと によって 、 いよいよ 勤労 生活 に 安定 が 保障 さ れ て いる よう な 社会 なら ば 、 したがって 、 太い 潮 が 細々 と し た 流れ を
^
吸い あげ て しまう よう な 金 づまりだの 、 手 に もっ て いる 御飯 の 茶碗 を はたき 落さ れる よう な 馘首 が おこる 原因 も 減る こと は 明白 で ある 。
0315
,138,45: その かわり 、 大 規模 な 金 と 力 で 行う その 作業 に 便乗 し て 、 原 地 の 独占 資本 家 たち で ある 日本 の 資本 家 も 、 戦前 に 比べ て より 少い と は 云え ない 利潤 を
^
吸い あげ て ゆく 可能 性 を 見出し た 。
0579
,351,14: エンジン は 軽快 な 音 を 立て 、 池 の 水 は ポンプ に
^
吸い あげ られ て 、 徐々に 減っ て ゆき まし た 。
0948
,1390,19: 威勢 よく 燃え あがっ た 松 薪 の 炎 が 、 鞴 の よう な 音 を たて て
^
吸い あげ られ て いく 。
0986
,477,21: だって 、 とにかく 、 焦土 戦術 と いう ので 、 国内 の 物資 は あらい ざらい 、 その 方 へ
^
吸い あげ て しまっ た ん だ から ねえ 。
語り尽くす
(語る.尽くす)
延べ語数:
6
0072
,65,9: 五助 の 顔 に は 、 まだ 何 か
^
語り つくさ ない もの が ある と 書い て ある よう で あっ た 。
0421
,104,11: そういう 点 が 、 ブルジョア 小説 の 言葉 を 惜しま ず
^
語り つくす 手法 に なれ た 読者 に むつかしい 感じ を 与え た 。
0664
,23,12: 作家 に と つて 小説 は 全て で あり 、 全て を
^
語り つくし て を り 、 それ に 補足 し て 弁明 す べき 何 物 も 有る 筈 は ない 。
0759
,1209,3: かたる だけ 、
^
かたり つくし て 、 残っ た の が 、 大庭 君 だけ さ 」
0866
,3634,37: それ が 、 まるで 、 振り出し へ 戻る という あんばい で 、 一応 は 、 「 さて 」 と あらたまら ず に は い られ なかつ た が 、 お互い の 眼 が 、 もう すべて を
^
語り つくし て い た から 、 残さ れ た 問題 は 、 なぜ 、 小萩 が 、 急 に 態度 を かえ て 、 彼 の ふところ へ 飛び込ん で 来る 決心 を し た か 、 という いきさつ が わか れ ばい ゝ の で ある 。
0987
,1452,4: 語る べき 事 は
^
語り つくし 、 互いに まったく 興味 を 失い 果て て 、 死ん だ よう な 無表情 。
踏み固める
(踏む.固める)
延べ語数:
6
0072
,140,2: 五助 が
^
踏み かため て くれ た 、 かんじき の 跡 を 踏みはずさ なけれ ば いい の だっ た 。
0141
,2589,18: 乗客 たち の 防寒 靴 の 底 に つい た 雪 が 次々 と その 上 に
^
踏み かため られ て 、 滑り やすい 氷 の ステップ の よう に なっ て いる バス の 降 口 から 、 伸子 は 気 を つけ て 雪 の 深い 停留 場 に 降り 立っ た 。
0866
,3539,23: わずか に 、 炭焼 小屋 へ 通じる 小径 が 、 松林 を ぬけ て 、 谷 へ 降 つ て 行く 、 その
^
踏み かため られ た 雪 の 一 と 筋 だけ を 、 ひろう よう に し て 、 彼女 たち は 歩い た 。
0866
,4052,14: 小萩 は 、 別に 欲しい もの は ない と いい 、 やつ と
^
踏み 固め た 雪 の 上 を 、 門 の 外 まで 見送り に 出 て 、 いつ まで も 手 を ふつ て い た 。
0923
,53,7: 尚 多く の 若人 が それ を
^
踏み かため て 、 続か なけれ ば なら ない 未来 へ の 道 で も ある 。
1173
,258,7: 密林 の 中 は 自然 に
^
踏み 固め られ た 道 が つい て い て 、 それ を 斜め に 下る と 地面 は 次第に 湿気 を 帯び て 来る 。
笑い続ける
(笑う.続ける)
延べ語数:
6
0071
,830,10: すぐ そば に 、 正吉 より もっと 大きな 声 で
^
笑い つづける 者 が い た 。
0084
,599,16: そして その間 から 張 と ネッド が 、 顔 を キャベツ の よう に 崩し て
^
笑い 続け て い た 。
0084
,656,6: 張 は 、 くすくす と
^
笑い つづける 。
0507
,984,102: 村 の 酒屋 から の 酢 は 中 が 割っ て ある の で 買っ て 来 た ビール瓶 を さげ 、 砂糖 と 洗濯 シャボン と 髪 の 油 と 、 そんな まとまり の ない 散り散り に なる の を 持っ て 居る 女中 は 、 絶えず 両方 の 手 で 仲 の 悪い 互 々 を 巧 くま とめ なけれ ば なら ず 、 反物 を 二 三 反 と 本 を かなり と 菓子 の 包 を もっ て 居る 私 と は 、 重い 思い を し ながら 二 人 の 婆さん に 別れる と 、 家 まで
^
笑い つづけ て 来 た 。
0728
,83,2: クスリ と
^
笑い つづけ て いる 彼 の 目 に 、 妙 に 深々 と し た 愛情 が こもっ て い た 。
0794
,93,17: 姉 が まだ 言い 終ら ぬ うち から 、 妹 は カラカラ と 小気味よ げ に
^
笑い つづけ た 。
立ち始める
(立つ.始める)
延べ語数:
6
0067
,196,9: 太郎左衛門 が うそ を つく という うわさ が
^
たち はじめ た の は 、 その ころ で あっ た 。
0508
,1600,15: 其の 頃 から 村中 に は 、 重 三 に対して 種々 な 噂 が
^
立ち 始め た 。
1073
,5111,18: という の は 、 加養 、 田下 、 宗道 など の 附近 の 部落 から 、 煙 が
^
立ち 始め た から だ 。
1171
,2299,2: 風 が
^
立ち 始め た 。
1173
,643,21: その 時 気がつい た の だ が 、 奥 の 部屋 から は 既に 屍 臭 に 似 た 臭い が
^
立ち 始め て い た の だ 。
1174
,3859,8: 午後 に なっ て 、 すこし 風 が
^
立ち 始め て い た 。
叩き続ける
(叩く.続ける)
延べ語数:
6
0062
,3283,4: しばらく キー を
^
叩き 続け て ふと 見上げる と 、 窓 の 外 に は 抜ける よう な 青空 が 広がっ て い た 。
0080
,124,56: さて その お 三 根 は 、 三月 一 日 の 朝 、 いつ まで たっ て も 起き て くる よう す が ない ので 、 朋輩 の 者 ども が ふし ん に 思い 、 お 三 根 の 部屋 の まえ に 集まっ て 、 入口 の ドア を われる よう に
^
たたき つづけ た 。
0080
,863,43: それから 両手 に 、 大げさ に 見える ゴム の 手袋 を はめ 、 同じく テーブル の 横 から たいこ に 大きな ラッパ を とりつけ た よう な もの を つかみ 出し 、 たいこ の 皮 の よう な ところ を 棒 で 力いっぱい
^
たたき つづけ た 。
0095
,2514,11: しかし 彼 の 靴 は 床 を ハイ ・ ピッチ で
^
叩き つづけ て いる 。
0470
,275,5: —— 馬 の 尻 を
^
たたき つづけ て 百姓 は やっと 村 へ 着き 、 恐ろしかっ た 自分 の 経験 を 人々 に 話し た 。
0569
,119,6: 議 一 は なお 卓 を
^
叩き 続ける 。
似過ぎる
(似る.過ぎる)
延べ語数:
6
0060
,8910,10: 本書 の ジャストシステム に 関連 する 記述 は 同書 に
^
似 すぎ て いる の で は ない か と の 懸念 を 持た れる 方 は 、 著作 権 者 に 富田 倫 生 が 入っ て いる という 事情 に 免じ て お許し 願い たい 。
0062
,2585,8: その 吉本 さん が GEM は マック に
^
似 過ぎ て 特許 侵害 だ と アップル が 騒ぎだし た の を 聞い て 初めて 本物 に 触れ 、 「 こりゃ あかん 、 宗 兄弟 じゃ ある まい し 」 と さっさと DRI を 辞め た の は 業界 の 美談 として 今 に 語り継が れ て いる 。
0490
,164,44: そういう 統一 や 調和 が 単純 に 見える ひと は 、 その よう な 統一 や 調和 を もっ て 精神 が 立ち 向わ なく て は なら ない 現代 の 地球 的 混沌 の 本質 が わかっ て い ない から
^
に すぎ ない 。
0788
,308,23: 北側 の ドア を あけ ない の は 、 出入 は 西 の ドア に 限る と 云い 渡さ れ て いる から
^
に すぎ ない 。
0794
,598,50: それに 私 が 犯人 を 知ら ない 限り 幽霊 も 犯人 を 知ら ない 規定 に なっ て おり まし て 、 ま 、 あなた 方 に は 白状 し て おき ます が 、 さっき の 署長 の 言葉 の 通り 、 ホンモノ より も 芝居 の 幽霊 に
^
似 すぎ て いる ん です な 。
1172
,777,15: 当直 士官 が 幕僚 室 に 、 「 カブ を 上げ 」 たかっ た から
^
に 過ぎ ない 。
行き始める
(行く.始める)
延べ語数:
6
0060
,7252,26: 真空 管 や コンデンサー 、 抵抗 など 一つ 一つ の 部品 の 働き を 知り 、 各々 の 部品 が 結びつく 必然 性 に 納得 が
^
いき はじめる と 、 ラジオ は まるで 精緻 な 生き物 の よう に 思え て き た 。
0062
,2238,41: ゴン の 反復 の 中 で 唐突 に も オレ は 、 柴谷 篤 弘 さん が 「 一 九 六 三 年 で 分子生物学 は 終わっ た 」 と 書い た こと に 、 今 に なっ て 納得 が
^
行き 始め た 。
0062
,2288,28: そう 考え て 始め て 、 オレ に は 「 一 九 六 三 年 で 終わっ た 」 と する 断定 に 、 素直 に 納得 が
^
行き 始め た 。
0910
,50,22: いつ に なっ たら 、 人々 は 、 アリアドネ の 糸 を たどっ て 、 その もと の 入口 に 帰っ て
^
いき はじめる の か 。
0983
,538,14: … … 音楽 の 流れ が 、 しかし 次第に 冴え返り 、 美しく 高まっ て
^
行き はじめる 。
1041
,3267,7: シカゴ の サウス ・ サイド へ
^
いき はじめ た の は 一 六 歳 の 頃 だっ た の です 。
解き始める
(解く.始める)
延べ語数:
6
0060
,5957,6: 問題 を 聞く なり さらさら と
^
解き はじめ た 同級生 を 前 に 、 古山 は ただ 唖然 と し て いる しか なかっ た 。
0092
,305,26: ただ むつかしい 点 は —— 従っ て 大いに 興味 の ある 点 は —— どこ に 手懸り が 隠さ れ て いる か 、 どこ から
^
解き 始め たら 一番 うまく 行く か という ところ に ある 。
0613
,1362,27: 怪我 人 は 、 ああ 、 お 医者 が 診 て くださる から きっと 助かる 、 と 自分 で 不自由 な 手 を 動かし て 繃帯 を
^
とき 始める 。
0672
,165,49: その とき 母 の さき に 身 仕度 を ととのえ て 私 の 部屋 へ き て い た 男 が 酒 くさい 顔 を 押しつけ て き て 、 私 が 顔 を そむける と 、 胸 の 上 へ のしかかっ て モン ペ の 紐 を
^
とき はじめ た ので 、 私 は すりぬけ て 立ちあがっ た 。
0780
,280,23: 幸平 が いそいそ と 来着 し て 、 初対面 の 人 たち へ の 挨拶 も ウワ の 空 に 包み を
^
解き はじめ た 様子 を 思いだす と 、 志 道 軒 に は 全て の 事情 が 察せ られ た の で ある 。
1139
,151,29: が 、 家 の 中 の 酒 が 一段落 に なっ た らしい 騒 を 聴く と 、 ハッ と し た 心持 で 、 最後 の 俵 を
^
解き 始め まし た 。
雇い入れる
(雇う.入れる)
延べ語数:
6
0060
,5434,5: ラス キン は 人 を
^
雇い 入れ て 会社 を 作り 、 マニュアル 制作 を 本格 的 に 請け負う よう に なっ た 。
0060
,6815,7: カム ラット は 他 の エンジニア を
^
雇い 入れ 、 ウォズニアック を 督促 し て 端末 の 製品 化 に 向け て 準備 を 進めよ う と し た が 、 ウォズニアック の 腰 は すっかり 引け て い た 。
0139
,204,11: 広 治 一 人 に なっ た ので 新しく 仲仕 を
^
雇い 入れ た 。
0333
,27,18: テラス 、 ロマンス 類 が 、 もと の 軍 情報 部 に 働い て い た 人 を
^
やとい 入れ て 、 戦時 秘史 だの 反 民主 的 な 雰囲気 を 匂わせ はじめる と 、 その 風潮 は 無 差別 に ぱっと ひろがっ て 二・二六事件 記事 の 合理 化 さ れ た 更生 から 文学 に まで 波及 し 「 軍艦 大和 」 の よう に 問題 と なる 作品 を うん だり し た 。
0759
,5403,2: ルミ子 を
^
雇い 入れる とき 、 男 主人 が なんとなく 真剣 な 顔 付 で 、
0783
,158,13: 男 の 声 は ききとれ なかっ た が 、 どういう 筋 から
^
雇い 入れ た か 訊い た らしい 。
待ち続ける
(待つ.続ける)
延べ語数:
6
0060
,4680,34: 十月 から 出荷 の 始まっ た IBM PC が 、 目覚ましい 勢い で 売れ行き を 伸ばし て いる と の レポート を 睨み ながら 、 浜田 は 焦れ ながら 西 の 回答 を
^
待ち 続け た 。
0081
,3842,46: それから 一行 が 船 に のり 込ん で 、 その 船 が 外海 に すすみ 出 て 行こ う と する まで 、 モレロ 達 三 人 は 恐竜 の ね て いる 洞窟 の すみ で 、 小さく なっ て 朝 の くる の を
^
待ち つづけ た の だっ た 。
0398
,25,28: それ という の も 、 さっき 一緒 に 来 た 娘 さん が 出征 さ せ られ て いる 婚約 の 人 を もう 六 、 七 年
^
まち つづけ て いる から 一層 若い 人々 の 今日 の 境遇 を 思いやっ て の こと だ という 話 だっ た 。
0547
,120,1: そのまま
^
待ち 続け て も 、 笑い 出し も すまい し 、 泣き 出し も すまい し 、 ただ 屈辱 に 甘んじ てる だけ の 、 卑屈 な 印象 を 与える 。
1177
,439,26: 彼 は つよく シート の 肱 を つかみ 、 喘ぐ よう に うすく 唇 を ひらい た まま 、 なにか が 喉 を 下りる の を
^
待ち つづけ た 。
1177
,1257,10: 六月 二 十 五 日 以来 、 信二 は おそれながら
^
待ち つづけ て い た 。
進み始める
(進む.始める)
延べ語数:
6
0060
,3757,19: オフィス コンピューター による 小型 化 は 、 こうした 至れ り 尽く せり の ソフトウエア あつらえ 文化 に 沿っ て
^
進み はじめ た 。
0060
,5722,46: 一 九 八 二 ( 昭和 五 十 七 ) 年 の 五月 から 、 電子 デバイス 事業 グループ の パーソナルコンピュータ 事業 部 で は 、 アスキー と 京都 セラミツク と の 連携 の もと 、 まったく 新しい 二つ の マシン の 開発 計画 が
^
進み はじめ た 。
0060
,7393,55: 一 九 六 〇 年代 の はじめ に 真空 管 を 使っ て 初めて 作ら れ た 電子 卓上 計算 機 は 、 一 九 六 四 ( 昭和 三 十 九 ) 年 に シャープ の コンペット で 初めて トランジスター 化 さ れ 、 小型 化 、 低 価格 化 に 向かっ て
^
進み はじめ た 。
0084
,139,30: とにかく 自動車 は 無事 街道 に わ だ ち を 乗入れ 、 上 に 背負っ た 大きな 箱 を ゆらゆら ゆすぶり ながら 、 アリゾナ の 方 を 指し て
^
進み 始め た の で ある 。
0141
,179,41: 三 人 を つみこん で 橇 は 、 トゥウェルスカヤ の 大通り へ 向け て い た 馬首 を ゆっくり 反対 の 方角 へ 向け 直し 、 それから 速歩 で 、 家 の 窓 々 の 並ん だ その 通り を
^
進み はじめ た 。
1001
,164,37: 船 は 、 爽快 な ひびき を 、 島 の 山々 に こだま さ せ ながら 、 くつ きり 晴れ た 朝 の 空 に 安坐 する 雲仙 嶽 の 方 に 、 かじ を とつ て
^
進み はじめ た 。
探し始める
(探す.始める)
延べ語数:
6
0060
,2581,23: オペレーター として 働き ながら 勉強 を 続け て いく 一方 で 、 パーソナル コンピューター 上 で の ソフトウエア 開発 の 仕事 を
^
探し はじめ た 。
0060
,4763,34: 命 の 糧 を 求め て 母 の 胸 に しゃぶりつく 赤子 の よう に 、 西 は ぼんやり と 像 を 結び はじめ た 世界 に 変化 と 成長 の 種 を
^
探し はじめ た 。
0077
,66,21: そして さっき の 格闘 の あと の 地面 の 上 を 嗅ぐ よう に し て 、 しきりに 何 か を
^
探し 始め た 。
0095
,1361,55: 埠頭 に 群れ 集まる 数 百 人 の 男女 の 群 が 、 はっきり と 双眼 鏡 の 奥 に 吸い込ま れ た 、 いろんな 顔 が 重なっ て いる 、 ドレゴ は 、 早鐘 の よう に 打ちだし た 自分 の 心臓 を 気 に し ながら 、 美しい 若い 女性 の 顔 を
^
探し 始め た 、 花束 を その 顔 と 一緒 に 並べ て いる ところ の … … 。
0754
,621,14: 彼 は ふりむい て 、 焼跡 や 防空壕 を ほじっ て 品物 を
^
探し はじめ た 。
0835
,230,47: けれども 、 犬 の 競走 だ もの 、 主人 が 犬 と 一 しょ に 走る わけ に は いか ん し 、 さ すれ ば 犬 は 途中 で 主人 と 離れる から 、 どうして よい か と 途方 に くれ て ウロウロ と 主人 を
^
探し はじめる し 、 一 犬 ウロウロ し て 万 犬 ウロウロ し 、 ウロウロ 犬 同志 で 喧嘩 が はじまる 。
通い始める
(通う.始める)
延べ語数:
6
0060
,2432,43: 取りたて て 大型 コンピューター に関して 興味 が あっ た わけ で は なかっ た が 、 昼間 は 電話 工事 の 仕事 を 続け ながら 、 一 九 七 九 ( 昭和 五 十 四 ) 年 四月 から 、 専門 学校 に
^
通い はじめ た 。
0060
,7921,0:
^
通い はじめ た 当初 は さっぱり 受けとめ られ なかっ た 、 子供 たち の しぐさ や 瞳 の 色 や 声音 の 奥 に ある 意思 が 、 やがて 松本 の 心 で 意味 を 結び はじめ た 。
0140
,509,18: それ は 、 保 が 赤い 毛糸 の 房 の つい た 帽子 を かぶっ て 小学校 へ
^
通い はじめ た 、 二 年生 ぐらい の こと で あっ た 。
0141
,900,8: この マリア・グレゴーリエヴナ の ところ へ 素子 も
^
通い はじめ た 。
0141
,7213,21: 素子 も 、 吉之助 が パッ サージ ・ ホテル を 去っ た 次 の 週 から 、 また モスクヷ 大学 へ
^
通い はじめ た 。
1073
,1793,12: 「 いったい 、 どこ の 誰 と 、 江口 へ など 、
^
通い 始め た の か 。
歩み続ける
(歩む.続ける)
延べ語数:
6
0060
,1672,21: 中学 時代 から 中国 に 興味 を 持ち はじめ 、 その後 一貫 し て 中国 研究 者 として の 道 を
^
歩み 続け た 。
0060
,7937,26: そして この 装置 の 開発 を通して 出会い 、 マイクロ コンピューター へ の 確信 を 共有 し た 友人 たち と 、 松本 は その後 も ともに
^
歩み 続ける こと に なっ た 。
0141
,19617,22: 一 九 一 七 年 から 十 年 の 間 、 マヤコフスキー は おそらく 一刻 も おくれ まい と いそい で
^
歩み つづけ た の だっ た 。
0231
,253,22: 若し 日本 が 、 その よう に し て 歩み 出し た 男女 平等 の 道 を 、 正直 に 今日 まで
^
歩み 続ける こと が 出来 た なら ば 、 日本 における 婦人 の 諸 問題 は 、 どんなに 変っ た 現 われ を もっ て 、 今日 の 私 たち の 前 に あっ た だろ う 。
0899
,1,32: しかし この 当り前 の こと が 行なわ れる ため に 、 今 まで 、 数 千 年 の 歴史 が 無駄 と いう か 、 たいへん ない ばら の 路 を
^
歩み つづけ て き た こと を 思う とき 、 感慨無量 たら ざる を え ない 。
0993
,2788,1: (
^
歩み つづける )
聞き覚える
(聞く.覚える)
延べ語数:
6
0055
,2144,3: その 声 に
^
聴き 覚え が ある 。
0060
,4765,20: 類 まれ な 握力 で つかみ 取っ た 種子 に 、 揺りかご の 中 で 子守 歌 の よう に
^
聞き 覚え た 老人 たち の 知恵 の 言葉 を 吹きかける と 、 一つ また 一つ と 芽 が のぞき はじめ た 。
0079
,1475,16: そう いっ て いる とき 、 二 人 は 空 の 一角 に 、 かねて
^
聞き おぼえ の ある 音響 を 耳 に し た 。
0082
,2247,3: なんとなく 、
^
聞き おぼえ の ある よう な 声 だっ た 。
0538
,64,20: 何 でしょ う 、 今頃 こんな 歌 を 思い出す なんて 、 ずっと 昔 私 が 未だ 子供 の 時分 に
^
聞き おぼえ て 未だに 忘れ ない で いる たった 一つ の 歌 な ん です よ 。
1076
,1131,62: それから 今日 まで 、 僅か アイヌ 語 の 知識 さえ 持て ば 、 すぐ に それ を 持っ て き て 我々 の 地名 の 由来 を 説こ う と する 、 おかしな 流行 を 持続 さ せ て も いる の だ が 、 通例 地名 など は 親 から 子 へ 、 若い 者 が 年寄 から 、 自然 に
^
聴き 覚え て い つ 知っ た と も なく 使う もの な のに 、 それ だけ を アイヌ が 教え て おい て 、 すっと 引 揚げ て 行っ た など と は 、 何 と し て も 考え られ ぬ 話 で ある 。
吹き起こる
(吹く.起こる)
延べ語数:
6
0054
,9,20: たとえば 、 正面 切っ た 大官 の 演説 内容 より も 、 演説 の 最中 に 突如 と し て
^
吹き 起っ た 烈風 の ため に 、 大官 の シルクハット が 吹き飛ばさ れ た という 描写 の 方 を 、 読者 は しばしば 興味 を もっ て 読み がち で ある 。
0081
,1262,13: その とき 西 の 方 から 、 急 に 強い 風 が
^
吹き 起っ た 。
0666
,78,9: 世 の 高風 は 先 づ 酒 から
^
吹き 起る と でも 、 云 ふも の か 。
0842
,109,9: どの 部屋 から も 一 陣 の 突風 が
^
吹き 起り そう な 広 さ が あっ た 。
0842
,113,13: 誰 か が 住ん で い なけれ ば 、 夜な夜な 怪 風
^
吹き 起り 、 日 中 と いえ ども 台所 や 座敷 など に ツムジ 風 など が 起り 、 ネズミ その他 の ジャングル と なる で あろ う 。
0946
,116,6: 八朔 の 朝 、 奥羽 に
^
吹き 起っ て 関東 一帯 を 荒れ まわり 、 田畑 を 流し て 不作 に とどめ を 刺し た 。
断り切れる
(断る.切れる)
延べ語数:
6
0053
,1363,9: 鶴雄 は そう 言わ れる と 、 もう
^
断り 切れ ず 、 女中 に 案内 さ れ て 、 しぶしぶ 浴室 へ 行っ た 。
0053
,3345,16: と 、 同情 し た ので 、 折角 の た のみ を むげ に も
^
断り 切れ ず 、 昨日 の 夕方 、 小郷 の 家 へ 行っ て から の 行動 を 、 小田 に 語っ た 。
0059
,519,49: いつ まで も 一本立ち 出来 ず 、 孤独 な 境遇 の まま 浮草 の よう に あちこち の 理髪 店 を 流れ歩い て 来 た 哀れ な みじめ さ が 、 ふと 幼友達 の 身辺 に 漂う て いる の を 見る と 、 私 は その 無心 を
^
断り 切れ なかっ た 。
0141
,9792,34: 伸子 の 心 の 中 に われ め を つくっ て いる その 精神 の 距 たり や 動 坂 の くらし に対する 否定 の 感情 は そのまま で あり ながら 、 娘 として
^
ことわり きれ ない いきさつ や 肉親 として 思いやら ず に い られ ない 事情 が 一方 に 追っかけ て 来 て 、 伸子 は この間 まで の 苦労 な さ から 掻き おこさ れ て しまっ た 。
1045
,54,27: 先生 は そういう もの を 書く こと を 好ま れ ず 、 また その ひま も もたれ なかっ た が 、 或 る 書肆 の 懇請 を
^
ことわり きれ ず 、 それ を 引き うけ られ た の で あっ た 。
1162
,74,49: ところが 、 銀行 を 退職 する と 、 それ を ききつけ て 、 どうせ 八重山 へ 行く の なら ついで の こと で は ない か と 、 こんど は 、 産業 銀行 から その 八重山 支店 長 に と 頼ま れ た ので 、 父 は それ を
^
断わり 切れ ず 、 承諾 し て しまっ た の で ある 。
惹き起こす
(惹く.起こす)
延べ語数:
6
0046
,38,73: 整列 や 敬礼 の 訓練 を し たり 、 愚 に も つか ぬ 講演 を 聞い たり する ため に 、 あと 数 日 数 時間 しか もた ぬ かも 知れ ない 貴重 な 余命 を 費し たく ない です から ね 、 整列 や 敬礼 が 上手 に なっ て も 、 原子 爆弾 は 防げ ない し 、 それ に 講演 を 聴く と 、 一種 の 講演 呆け を
^
惹き 起し ます から ね 、 呆け た まま 死ぬ の は いや です 」
0144
,1010,13: それら が ゴーリキイ の 心 に 好奇 心 を 動かし 、 同情 を
^
惹き おこし た 。
0231
,765,53: 誰 が 考え て も 、 戦争 によって 多大 な 犠牲 を 払い 、 生活 を 根本 的 に 壊さ れ た 人民 大衆 に対して 、 ほんの 一部 の 軍需 生産 者 ばかり が 、 巨万 の 富 を 積ん で 、 謂わ ば 彼 を 富ま し た ため 社会 事情 によって
^
惹き 起さ れ た 苦痛 な 食糧 問題 に も 、 住宅 問題 に も 、 インフレーション の 不安 に も 、 かけ 構い ない 贅沢 な 暮し を し て いる という こと は 、 納得 の 行か ない こと で ある 。
0321
,23,9: 事件 そのもの と すれ ば 、 勿論 戦争 から
^
惹き 起さ れ た こと で あり 、 『 読売 』 の 方 が おっしゃっ た よう に いくら で も ある 事件 でしょ う けれども 、 やっぱり この 事件 に は この 人 の 性格 という もの が 作用 し て おり 、 それから 夫婦 関係 の 、 記録 なんか で は 、 とても わから ない いろいろ の 経緯 が からみ 、 三 人 の 子供 が 首枷 に なっ て いる という 女 の 非常 に 憎悪 の 気持 、 子供 を 憎む 気持 が 非常 に ある という こと 、 ある 境遇 に は 非常 に 負担 に 思っ て 亭主 の お蔭 で こういう 目 に 遭う と 、 そういう 気持 という もの を 、 こういう 事件 の 中 で は 現実 に 計算 し て ゆか なけれ ば 、 公平 を 欠く という こと に なる ん じゃ ない か と 思っ た わけ です 。
1003
,73,25: が 、 この 時 の 驚嘆 の 情 は 、 ただ 自然 物 として の 蓮 の 花 の 形 や 感触 によって のみ
^
惹き 起こさ れ た の で は なかっ た 。
1012
,201,72: その 時分 、 憲政 会 という 加藤 高明 の 主宰 し て いる 大きな 政党 が あり 、 その 政党 に 箕 村 数 人 という 有名 な 清 節 の 長老 が あっ て 、 たびたび 大臣 も 勤め た 人 でし た が 、 どういう 魔 が 射し た もの か 、 この 長老 が 大阪 の 松島 という 遊廓 の 移転 事件 に 連座 し て 、 疑獄 を
^
惹き 起し 、 松島 事件 として 一 世 を 騒がせ た こと が あり まし た 。
書き尽くす
(書く.尽くす)
延べ語数:
6
0041
,102,18: 落ち は 遂に 出来 なかっ た が 、 無理矢理 絞り 出し た 落ち は 「 世相 は 遂に
^
書き つくす こと は 出来 ない 。
0052
,38,11: 私 が 目下 書き まくっ て いる 種類 の 作品 を
^
書き つくし た 時 、 私 は 何 を 書く べき か 、 私 に は 今 はっきり と は 判ら ない 。
0052
,41,0:
^
書き つくし たい の だ 。
0062
,1437,19: この 激動 の 十月 に 翻弄 さ れ つつ も 、 ここ で 見 た もの を 全て
^
書き つくし たい と 考え た オレ は 、 まず は 手っ取り早い ところ から と この 駄文 の 調教 師 で ある M 島 バイリンギャル Y 子 に 「 今回 は ネタ 豊富 につき 十 頁 欲しい 」 と 申し込ん だ 。
0220
,41,4: それ も 、 まだ
^
書き つくさ れ て は い ない 。
0637
,361,6: 私 は 言う べき こと を
^
書き つくし て いる の だ から 、 明大 応援 団 が それ を どう 読みとっ た に し て も 、 補足 し て 言う べき こと は ない 。
追い続ける
(追う.続ける)
延べ語数:
6
0035
,21,6: 寺田 が 1 の 数字 を
^
追い 続け た の も 、 実は なくなっ た 細君 が 一 代 という 名 で あっ た から だ 。
0035
,134,23: だから 、 今日 の 寺田 は 一 代 の 一 の 字 を ねらっ て 、 1 の 番号 ばかし 執拗 に
^
追い 続け て い た 。
0059
,304,7: 彼 は 生涯 女 の 後 を
^
追い 続け た が 、 私 は 静子 が やがて 某 拳闘 選手 と 二 人 で 満州 に 走っ た 時 、 満州 は 遠 すぎる と 思っ た 。
0060
,9417,49: 街 の 灯 の 数 だけ 使わ れる 日本語 ワードプロセッサー を 作り たい という 浮川 和 宣 の 夢 を 、 ジャストシステム が 一太郎 で 達成 する 一方 で 、 ダイナウェア は 夜空 に 輝い て 彼ら に 進む べき 道 を 指し示す ダイナブック の イメージ を ひたすら
^
追い 続け た 。
0956
,1408,3: 美しい 夢 を
^
追い 続け て い た の です 。
1132
,114,20: 庵室 の 清玄 の よう に 痩せ 細っ て 、 腑 甲斐 なく も お 綾 の おも かげ を
^
追い 続け まし た が 、 困っ た こと に 人間 は 自分 の 思う が まま の 夢 ばかり は 見 られ ず 、 唯 身 を 焼く 懊悩 に 委ね 切っ て 、 半 病人 の よう な 日 を 送っ て おり まし た 。
張り巡らす
(張る.巡らす)
延べ語数:
6
0027
,537,23: 傷つけ られ ない うち に 、 早く 、 この まま 、 わかれ たい と あせり 、 れい の お 道化 の 煙幕 を
^
張り めぐらす の でし た 。
0060
,1354,3: 屋上 に
^
張り めぐらさ れ た 鉄製 の 柵 は 、 意外 な ほど に 細く 頼り ない 。
0095
,2718,6: それから 艦 体 の 外部 に
^
張り めぐらさ れ た 網状 の 電界 中和 装置 は 、 怪人 集団 の 城塞 から 発射 し た 嵐 の よう な 原子 弾 を よく 捕捉 し 、 中和 し て 無害 と なら しめ た 。
0141
,21224,44: 地下鉄 の 入口 に は 、 桃色 だの 黄色 だの 白 だ の の もう いら ない 切符 が 紙屑 と なっ て すて られ て い て 、 大きく 白黒 に 抜か れ た 字 と 派手 な 図案 の 広告 が いっぱい
^
貼り めぐらさ れ た 広告塔 そっくり の 共同 便所 の 下 から 流れ出し た 穢 水 が 陽気 な さわがしい 街 の 一隅 に かすか な アンモニア の におい を ただよわ せ た 。
0774
,143,41: 事件 は 警視庁 へ レンラク さ れ 、 結城 新 十 郎 が 登場 を 乞わ れ て 魔 の 犯人 と 腕くらべ を する に 至っ た の で ある が 、 犯人 の 世にも 聡明 な 狡智 によって 幾重にも
^
張り めぐらさ れ た 奇々怪々 な カラクリ 、 実に 明治 最大 の 智能 的 殺人 事件 は 、 さすが の 天才 児 新 十 郎 も その 謎 を とくに は 血 の 汗 の したたる 難儀 を 要し た の で ある 。
0940
,18,27: いくら 、 私 が 怒っ て み て も 、 そこ に は 、 どう する こと も でき ぬ 、 機構 の 幾重 に も
^
張り めぐらさ れ た 、 謬 り が 、 蜘蛛 の 巣 の よう に 横たわっ て いる の で あっ た 。
申し遅れる
(申す.遅れる)
延べ語数:
6
0019
,14,0:
^
申し おくれ まし た が 、 当時 の 僕 の 住い は 、 東京 駅 、 八重洲 口 附近 の 焼け ビル を 、 アパート 風 に 改造 し た その 二 階 の 一 部屋 で 、 終戦 後 はじめて の 冬 の 寒風 は 、 その 化け物 屋敷 みたい な アパート の 廊下 を へん な 声 を 挙げ て 走り 狂い 、 今夜 も また あそこ へ 帰っ て 寝る の か と 思う と 、 心細 さ 限り なく 、 だんだん 焼酎 など 飲ん で 帰る 度数 が ひんぱん に なり 、 また 友だち と の 附き 合い 、 作家 と の 附き 合い など で 、 一 ぱし の 酒飲み に なっ て しまい まし た 。
0080
,111,1:
^
申し おくれ た が 、 わたし は 探偵 蜂 矢 十 六 という 者 で ある 。
0947
,958,0:
^
申し おくれ て 、 ご あいさつ も し ませ ん でし た が … … 」
0948
,221,1: 「
^
申し おくれ まし た 。
1072
,5638,1: 「
^
申し おくれ まし た 。
1073
,4608,4: 「 … … いや
^
申し おくれ た が 、 お 父上 の 国 香 殿 の 御 死去 。
咲き始める
(咲く.始める)
延べ語数:
6
0015
,671,9: あたたか に なり 、 さまざま の 花 が
^
咲き はじめ た が 、 田島 ひとり は 、 頗る 憂鬱 。
0017
,40,25: 甲府 へ 来 た の は 、 四月 の 、 まだ 薄ら寒い 頃 で 、 桜 も 東京 より かなり おくれ 、 やっと ちらほら
^
咲き はじめ た ばかり で あっ た が 、 それから 、 五月 、 六月 、 そろそろ 盆地 特有 の あの 炎熱 が やって来 て 、 石榴 の 濃緑 の 葉 が 油 光り し て 、 そうして その 真紅 の 花 が 烈日 を 受け て かっと 咲き 、 葡萄 棚 の 青い 小粒 の 実 も 、 日 まし に ふくらみ 、 少し ずつ 重 たげ な 長い 総 を 形成 しかけ て い た 時 に 、 にわかに 甲府 市 中 が 騒然と なっ た 。
0027
,1629,50: ここ へ 来 た の は 初夏 の 頃 で 、 鉄 の 格子 の 窓 から 病院 の 庭 の 小さい 池 に 紅い 睡蓮 の 花 が 咲い て いる の が 見え まし た が 、 それ から 三 つき 経ち 、 庭 に コスモス が
^
咲き はじめ 、 思いがけなく 故郷 の 長兄 が 、 ヒラメ を 連れ て 自分 を 引き取り に やって来 て 、 父 が 先月 末 に 胃潰瘍 で なく なっ た こと 、 自分 たち は もう お前 の 過去 は 問わ ぬ 、 生活 の 心配 も かけ ない つもり 、 何 も し なく て いい 、 その 代り 、 いろいろ 未練 も ある だろ う が すぐ に 東京 から 離れ て 、 田舎 で 療養 生活 を はじめ て くれ 、 お前 が 東京 で しでかし た 事 の 後 仕 末 は 、 だいたい 渋田 が やっ て くれ た 筈 だ から 、 それ は 気 に し ない で いい 、 と れい の 生真面目 な 緊張 し た よう な 口調 で 言う の でし た 。
0098
,3398,10: と 云う と 、 それから 話 に 花 が
^
咲き 始め 、 座 は 急 に 賑 か に なっ て いっ た 。
0107
,0,5: 梅 の 花 が
^
咲き はじめ まし た 。
1039
,439,5: 門前 の 吉野桜 も
^
咲き 始め た 。
打ち続ける
(打つ.続ける)
延べ語数:
6
0014
,127,6: と 叫び 、 金盥 も
^
打ち つづけ て い まし て 、 近所 近辺 の 人 たち も 皆 、 起き て 外 へ 飛び出し 、 騒ぎ が 大きく なる ばかり で ござい まし た ので 、 お まわり は 、 蛮声 を 張り あげ て 、 二 階 の 者 たち に 、 店 の 戸 を あけろ !
0038
,7,51: 彼 は 祭り の 太鼓 の 音 の よう に 、 この 音 が 気に入っ て い た らしく 、 彼 自身 太鼓 たたき に なっ た よう な 気 に なっ た の か 、 この 音楽 的 情熱 を 満足 さ せる ため に 、 鼻血 が 出る まで
^
打ち 続ける の で あっ た 。
0060
,6164,18: その ため に 考え られる 手 を 、 組織 的 に 、 繰り返し 、 徹底 し て
^
打ち 続ける こと こそ N — 10 の 成否 の 鍵 を 握る と 浜田 は 考え た 。
0064
,97,5: 情 容赦 も なく
^
打ち つづけ て から ( 我慢 が 出来 ます か ) と 、 いっ て 訊い た 。
0527
,18,88: 親元 に 報じ て やる 手紙 が 出さ れる の を 見 て から 赤子 の わき に 横 に なり は なっ て も 、 自分 が 経験 し た 病気 に対する 、 あらゆる 悲し さ や 恐ろし さ が 過敏 に なっ た 心 に 渦巻き た って 、 もう どうしても 死な ね ば なら ない とき まっ て しまっ た 様 な 厳 な 気持 に なっ たり し て 、 い つ と なし 眠り に 落ちる まで 、 もごもご と 寝返り を
^
打ち つづけ て 居 た 。
0774
,266,5: ここ で 五 ヶ月
^
打ち つづけ た 女剣劇 は 、 十一月 二 十 九 日 に 興行 を 打ちきり 、 三 十 日 に 荷造り し て 、 十二月 二 日 から 横浜 で 興行 する こと に なっ て い た 。
移し植える
(移す.植える)
延べ語数:
6
0002
,829,52: それ は 、 和田 の 叔父 さま が 、 むかし 、 フランス だ か イギリス だ か 、 ちょっと 忘れ た けれど 、 とにかく 遠い ところ から お 持 帰り に なっ た 薔薇 で 、 二 、 三 箇月 前 に 、 叔父 さま が 、 この 山荘 の 庭 に
^
移し 植え て 下さっ た 薔薇 で ある 。
0080
,733,19: ぼく が 研究 し て いる こと は 、 すでに 存在 する 生命 を 、 他 の もの に
^
移し 植える こと で は ない 。
0326
,48,28: 日本 の 資本 主義 の 歴史 的 な 弱 さ の 上 に 、 アメリカ の 文化 の —— いわゆる 高度 なる 文化 の —— 面 だけ を
^
うつし 植えよ う と すれ ば 、 現に こん に ち 日本 代表 として 外国 へ 行ける 人々 が 、 三井 一族 その他 の 特権 階級 の 者 で ある よう に 、 人民 すべて の ため の より ゆたか な 、 人間らしい 生活 を 約束 する もの と は なり ませ ん 。
0582
,82,15: 防空壕 を 掘り に 来 た 人 に 頼ん で 、 鉢 から 地面 に
^
移し 植え て もらい 、 大きく 伸び て も 差支え ない ほど の 支柱 を 拵え て もらい まし た 。
1039
,426,18: この 椿 は 郷里 の 庭 の 白 椿 の 下 に 生え て い た 実生 を
^
移し 植え た もの で ある 。
1072
,8454,20: が 、 楽 翁 の 養女 と 称し て 、 野 の 花 から この 家 の 庭 へ
^
移し 植え られ て 来 た 者 は 、 公 に も 、 すでに 死 籍 の 人 と さ れ て い た お 燕 で あっ た 。
来行く
(来る.行く)
延べ語数:
6
1072
,2402,2: 出 て
^
来 いっ 」
1072
,2974,4: 「 —— 死ん で
^
来 いっ 」
1072
,3914,17: 何 を し て おる ッ 、 お 奉行 の お召 し だ ぞ 、 すぐ に
^
来 いっ 」
1072
,5514,3: … … はよう
^
来 いっ 」
1072
,6900,4: 「 義平 太 、
^
来 いっ 」
1073
,5119,6: 「 良兼 っ 、 出 て
^
来 いっ 。
持ち運ぶ
(持つ.運ぶ)
延べ語数:
6
1041
,3294,0:
^
持ち はこび に 便利 で ある という 有利 さ も あっ た し 、 素人 に も とりつき やすかっ た 。
1075
,292,49: これ は 旗 と は いう が 幟 の こと らしく 、 人 が ある 遠く の お 社 を 信仰 し て 、 幟 を 一つ さしあげ たい が 参詣 に 行か れ ぬ という 場合 に 、 それ を 作りあげ て 何 里 か は 自分 で
^
持ち はこび 、 路 の かたわら に 立てかけ て もどっ て くる 。
1075
,911,5: ところが 材木 は 遠く から
^
持ち はこぶ ので 、 成る だけ 倹約 する ため に 屋根 の 上 を 軽く し 、 ついに 今日 の よう な 見 た ところ ばかり の 、 屋上 制限 という もの が なり 立っ た の で ある 。
1075
,1036,41: 駄 餉 とも 雑 餉 とも これ を いっ て 、 飯 は 屯 食 という 握飯 で 、 汁 は 添わ なかっ た よう で ある が 、 その かわり に は いろいろ の ご馳走 が 櫃 や 長持 で
^
持ち はこば れ 、 上下 何 十 人 の 者 が 路傍 の 森 の 蔭 など で 、 草 に むしろ を 敷い て ゆっくり と これ を 食べ 、 馬 や 車 牛 まで が 結構 な 秣 に ありつい た の で あっ た 。
1075
,1321,2: 物 を
^
持ち はこぶ 方法 は 、 一般 に 手 から 背 へ 肩 へ または 腰 へ と 、 なる だけ 手 を 明け て おこ う と する 方針 で ある のに 、 この 風呂敷 包み という もの だけ は 、 新た に 始まっ た もの として は 、 ふしぎ に 手 の 自由 を 制限 しよ う と し て いる の で ある 。
1177
,656,2: それ を
^
持ち はこぶ の は 信二 の 当然 の 仕事 の ひとつ だっ た 。
舞い戻る
(舞う.戻る)
延べ語数:
6
0988
,5427,11: しかた が 無い から 、 又 、 黒田 組 へ
^
舞い もどる か ?
0995
,2257,21: 二 度 ばかり 脱走 し て ね 、 たんび に 、 カアチャン に 逢う と 、 テメエ の 方 から ノコノコ
^
舞い もどっ て 来る 。
1035
,95,23: また 私 も 離れ島 で じっと し て いる こと に 耐え られ なく なり 、 滞在 わずか 数 ヵ月 で 東京 に
^
舞い もどっ た 。
1072
,253,33: 息子 の 十 蔵 は 、 出先 で 捕まり 、 遠島 送り に なっ た が 、 途中 、 夜 に 乗じ て 、 遠島 船 から 海 へ とびこみ 、 江戸 へ
^
舞い もどっ て 以来 、 自暴自棄 な 野性 の 生活 力 を 逞 うし て いる 男 だっ た 。
1072
,456,35: かれ ら 骨肉 は 重 追放 と なり 、 召使 の 田舎 を 頼る やら 、 遠国 の うすい 縁者 を あて に など し て 散らかっ た が 、 亀次郎 は すぐ 江戸 へ
^
舞い もどっ た 。
1073
,8004,6: と 、 常陸 へ 、
^
舞い もどっ た 。
来為す
(来る.為す)
延べ語数:
6
0866
,853,26: 明日 は 見える かも 知れ ん と い つ て も 、 そんな 筈 は ない 、 百瀬 さん の ところ へ わざわざ なに し に
^
来 なす つ た ん だ 、 と 、 まあ 、 こう い つ て 、 なかなか 信用 せ ん の です よ 。
0866
,2220,6: 「 お父さん も だんだん 折れ て
^
来 なす つ た 。
0866
,2734,9: それ が さ 、 今日 、 南条 さん が
^
来 なす つ たろ う ?
0982
,173,23: おかみ お前 さま 、 そんな 往来 ば た に 突っ 立っ て ちゃ 困る よ 、 こっち い 、 へ えっ て
^
来 なせ え 。
0982
,411,7: 農夫 そう だ 、 こっち に
^
来 なせ よ 。
1112
,391,3: 「 戻っ て
^
来 なさ れ い 。
盗み見る
(盗む.見る)
延べ語数:
6
0799
,135,9: 私 は 今 でも 時々 妹 の 唇 を
^
ぬすみ 見 し ます が 、 見る たび に 、 段々 と 別 の こと を 思う よう に なっ た です 。
0799
,141,15: 私 は 若干 の 勇気 を もっ て 折 葉 さん の 方 を
^
ぬすみ 見 ず に は い られ なかっ た 。
1135
,175,9: 多 与里 は その 冷 い 横顔 を
^
盗み 視る と 、 そっと 涙 を 拭っ て 立上り まし た 。
1172
,566,9: 私 は 、 吉良 兵曹 長 の 顔 を
^
ぬすみ 見 た 。
1172
,674,10: 私 は 身体 を 少し よじっ て 、 背後 を
^
ぬすみ 見 た 。
1174
,580,23: しかし 栄介 は 時々 顔 を ずらし たり 、 横 眼 を 使っ たり し て 、 その 作業 の 内容 を
^
ぬすみ 見 て い た 。
見成る
(見る.成る)
延べ語数:
6
0687
,99,3: 「 食べ て
^
み なれ 」
0808
,313,4: オラトコ へ 来 て
^
み なれ 。
0981
,400,11: 山田 さん に 教え て もらい 、 それ を 守り 、
^
見 なら い なさい
1002
,341,41: 心 たけ く 、 機 はしり 、 大略 は 弁舌 も 明らか に 物 を いい 、 智慧 人 に すぐれ 、 短気 なる こと なく 、 静か に 奥深く 見える の で ある が 、 しかし 何事 について も よわ
^
見 なる こと を きらう 。
1150
,55,9: 街灯 の 光 に すかし て 見る と 、
^
見 なり こそ ひどく そま つ です が 、 陽 に 焦 け た 顔 、 五分 刈り 頭 、 クリ クリ と し た 眼 、 チン マリ し た 鼻 、 年 の 頃 は せいぜい 十 四 五 でしょ う か 、 いかにも 賢 こそ う な 少年 です 。
1150
,109,24: それ は 若 さ と 純情 さ の おかげ でしょ う が 、 一つ は 波野 幸子 の うちとけ た 親切 と 、 その
^
見 なり に も 生活 に も 似 ぬ 、 理解 や 品 の よ さ や 、 行き とどい た 注意 など が 、 すっかり 三郎 を 安心 さ せ た の です 。
勝ち得る
(勝つ.得る)
延べ語数:
6
0678
,26,2: 時間 に
^
勝ち うる 人 の 心 は ありえ ない から 。
0759
,1988,15: 心 の ひろい オ 姉 サン ぶり を 見せ て 、 小娘 の 信頼 を
^
かち うる こと が 大切 で ある 。
0854
,409,6: 結婚 すれ ば 、 私 は
^
勝ち うる 。
0854
,410,2: 果して 、
^
勝ち うる で あろ う か 。
1143
,51,11: 二 人 の うち 一 人 は 、 美奈子 嬢 を
^
かち 獲る とともに B 興業 株式会社 の 実権 も 手 に 入れる でしょ う 。
1145
,11,73: 伯爵 —— その 頃 は まだ こんな 鬱陶しい 肩書 が 存在 し て 、 それ が まだ 、 人間 そのもの の 値打 で も ある か の よう に 、 法外 に 尊重 さ れ て 居り まし た が 、 —— その 伯爵 海蔵寺 三郎 は 、 二 十 八 歳 で 襲爵 し 、 背負い 切れ ない ほど の 夥しい 財産 と 、 物々しく も 血腥い 祖先 の 手柄 によって
^
かち 獲 た 家名 と を 承け て 、 当座 は この 上 も なく 神妙 に 、 そして 健康 に 暮し て 居り まし た 。
干込む
(干る.込む)
延べ語数:
6
0667
,1375,3: 一 年 くら
^
ひ こむ の と 、 一 万 円 とど つ ちがい ゝ ね 」
0667
,1425,32: 私 だ つ たら 、 三月 くら ひこ ん で 百 万 、 半年 くら ひこ ん で 二 百 万 、 その 半分 を 今 、 あと の 半分 は くら
^
ひ こむ 直前 に いただか なき や 。
0667
,1953,6: 闇 の 紙 を シコタマ 買
^
ひ こむ 狸 の くせ に 、 い ゝ 加減 に しろ 。
0667
,2118,19: すると 、 養 神道 施術 本部 の 前 へ き た から 、 急 に 中 へ す
^
ひ こま れ た 。
0676
,13,14: 穏やか だ が 、 突きつめ た ヒロシ の 意志 が その 中 へ 食
^
ひ こむ やう で あつ た 。
0676
,446,34: 逃がし て なる もの か と 、 とつ さ に 夏川 は ムンズ と 組みつい た が 、 ヒロシ の 痩せ て 細い こと 、 たわい も なく 腕 の 中 へ 吸
^
ひ こま れ て 、 あんまり 思ひ つめ て 組みつい た もの だ から 、 あまり の アッケ な さ と あまり の 軽 さ に 拍子抜け が し て ハッ と し た もの だ 。
没し去る
(没す.去る)
延べ語数:
6
0617
,3523,30: 喜 海 に 取っ て 代っ た 景 彦 の す がた を ちら と 見 た か と 思う 瞬間 に 、 それ も また 虚無 の うち に
^
没し 去っ た 。
0759
,3602,22: 今後 せつ子 と 同様 な 機会 が 起ら なけれ ば 、 あの 一夜 は 、 単に 過去 という 無 の 流れ に
^
没し 去っ て いる に すぎ ない 。
0759
,6985,14: しかし 、 すべて それら の 曰く 因縁 は あたかも 地上 から 姿 を
^
没し 去っ た か の よう で ある 。
0791
,5,16: 現今 で は 只見川 とか 藤原 とか それぞれ ダム に なっ て 水 の 底 に
^
没し 去ろ う という 山奥 の 人々 が どういう わけ で 剣 を 学ん で い た か 知ら ない が 、 あるいは 自衛 の ため か と いわ れ て いる 。
0935
,27,3: 自我 を
^
没し 去っ て 、 全 機 露呈 する とき に 横溢 する 働き の 中 の 静寂 は 、 ある 意味 において 快い もの が ある 。
0990
,173,46: ジャーナリズム や 大学 に 依存 し て 、 そして 依存 する だけ で 安心 し て 抵抗 論 を 展開 し て いる 文筆 家 や 大学 教授 たち は 、 泥沼 が 自分 の 脚 を 没し 胸 を 没し 手 を 没し 頭 を
^
没し 去っ た とき が 、 自分 の 抵抗 の おわる とき 、 つまり 自分 の 抵抗 の 限界 で ある こと を 知っ て いる の でしょ う か ?
寄り集う
(寄る.集う)
延べ語数:
6
0576
,399,19: そこ の 、 長火鉢 の そば 、 電 燈 の 明るみ の 中 に 、 女 たち が
^
寄り 集っ て い まし た 。
0597
,1148,5: 応接 室 の 片隅 に
^
寄り 集っ てる 三 人 だけ の 世界 が 、 他 から 切り離さ れ て 、 ぼっと 明るかっ た 。
0625
,256,4: やっぱり コブ コブ が
^
寄り 集っ て 作っ て いる の で ある 。
0682
,28,4: 一山 の 坊主 は
^
寄り つどい 、 近代 無双 の 名僧 に 別れ を 惜 んで 送りだし た の で ある 。
0789
,90,6: と 、 納所 坊主 が
^
寄り 集っ て 大 ボヤキ 。
0842
,2715,15: 私 が 行く たび 五 、 六 名 の 青年 の 患者 たち が
^
寄り 集っ て 一 しょ に 食事 する 慣 い で あっ た 。
許し合う
(許す.合う)
延べ語数:
6
0574
,82,10: ただ 暗黙 の うち に 、 自由 に 抱擁 を
^
許し 合っ た だけ でし た 。
0642
,220,23: これ が カン ジン な ところ で 、 夫婦 ゲンカ は 犬 も 食わ ぬ 、 と 云わ れる 通り 、 カラダ を
^
許し 合っ た 二 人 という もの は 鋭く 対立 し て い て も 、 ともかく 他人 じゃ ない の だ から 、 こっち の こと は 、 みんな 一方 の 口 から 一方 へ 筒抜け に なる もの と 心得 て おか ね ば なら ぬ 。
0647
,376,10: 二 人 の 心 は あまりに 易々 と 肉体 を
^
許し 合う に 相違 なく 、 それ を 欲 し 、 それ のみ を 願っ て すら い た 。
0987
,752,7: 祈っ て 、 あの た がい に
^
許し 合っ て ——
1072
,4944,3: 互に 心 を
^
ゆるし 合っ て いる 越前 守 の ため に 、 事件 以来 、 いかに 憂い 、 いかに 心 を くだい て い た か 。
1143
,206,4: 「 そして お互い に
^
許し 合っ て 、 もう一度 スタート を 踏み 直す こと だ 、 俺 も 、 君 も 、 まだ 年取っ た わけ で は ない 」
覗き見る
(覗く.見る)
延べ語数:
6
0574
,305,10: 彼 は 室内 の 襖 かげ 、 外 から
^
覗き 見 られ ない 片隅 へ 、 彼女 を 連れ て ゆき まし た 。
0596
,314,13: 赤木 は 冷静 に 首 を ひねっ て 、 家中 を あちこち
^
覗き 見 て 、 それから 、 外 を 見廻っ て くる と て 出 て 行っ た 。
0600
,23,9: その 陰惨 な 光景 を 、 誰か が
^
覗き 見 て 、 噂 が 立っ た 。
0988
,836,9: まるで 單純 な 少年 が 戀愛 の 場面 でも
^
覗き 見 さ れ て 羞 かし が つて でも いる よう に 、 ほとんど 可愛い いと 言 つて も よい よう な 感じ だ 。
1036
,542,13: その 喜び の 間隙 から 、 不意 に 、 素子 は 深淵 を
^
覗き 見 た 思い が し た の で は ない か 。
1072
,1941,12: と 、 耳打ち し て 、 彼 と共に 、 市十郎 が
^
覗き 見 し て いる 杉戸 の 方 へ 、 連れ立っ て 来 た 。
盗み取る
(盗む.取る)
延べ語数:
6
0565
,273,14: 「 この 生い立ち の 記 に 書い て ある こと を 、 電波 で
^
盗み 取ろ う と し て い ます 。
0693
,38,19: 一 本 十 円 ばかり の この 安 竿 で 何 百 円 何 千 円 という 鯉 を
^
盗み とろ う と は ふとい 野郎 が いる もの だ な ア 。
0743
,131,26: 旅客 の フリ を し て 廊下 か なんか 歩い て い て 、 浴客 の 留守 の 部屋 へ あがりこん で 、 金品 を
^
盗み とっ て 、 素知らぬ フリ を し て 戻っ て くる の で ある 。
0762
,21,31: どういう わけ だ か 、 この 患者 は 、 スリッパ や 草履 に ウラ ミ を 結ん で おり 、 同室 の 患者 たち の スリッパ や 草履 を 全部
^
盗み とり 、 胸 に だきしめ て 、 フラフラ と 便所 へ 捨て に 行く 。
0794
,684,15: 岸井 と 二 人 だけ で 応接 室 に い た 間 に 短剣 を
^
盗み とる チャンス も 有り得 たろ う 。
0845
,193,11: たぶん 犯人 は ハンドバッグ の 中 に あっ た 南京虫 だけ
^
盗み 取っ て 行っ た らしい 。
叫び出す
(叫ぶ.出す)
延べ語数:
6
0557
,356,26: 泥酔 後 の 深夜 、 ふと 眼 覚め て 、 気恥しい こと を ぽつり と 思い出す 、 あの 気持ち に 似 て い て 、 なにか
^
叫び だし たかっ た 。
0597
,2319,22: 何 が どう し た の か 分ら なかっ た が 、 須田 が もう すっかり 酔っ払っ て 、 涙声 で
^
叫び だし た 。
0784
,124,10: 時々 あら ぬ 方 を 見 て 、 そう
^
叫び だし た が 、 そこ に は 誰 も 居ら ず 、 常に 何 か 夢 に 脅 やかさ れ て いる よう で あっ た 。
0947
,324,5: と 、 いく ども
^
叫び だし そう に なっ た 。
0947
,330,10: 崖 端 へ 走り だし て 、 大きな 声 で
^
叫び だし そう で 、 不安 で たまらない 。
0953
,168,25: 僕 は 知ら ぬ 存ぜ ぬ と いっ て い た が 、 腕 の 関節 が 脱臼 しかけ た ので 、 しどろもどろ に
^
叫び だし た 。
折り取る
(折る.取る)
延べ語数:
6
0551
,9,17: 先日 、 夕食 後 の 散歩 の 時 、 宗 太郎 が 砂糖黍 を 二 本
^
折り 取っ て き て 、 私 に 食べ させ た が 、 それ が よそ の 畑 の もの で 、 あと で 小言 が 来 た 。
0571
,331,11: その 最も 美し そう な 一 枝 を 、 田宮 は
^
折り 取っ て 、 室 に 帰っ た 。
0591
,45,11: 私 も 二 度 ばかり 、 花 の 小 枝 を
^
折り 取る 役目 を さ せ られ た 。
1013
,2096,19: 邸 の 焼け跡 で は 、 淋しく 花 を つけ た 蔓 薔薇 の 二 、 三枝 を
^
折り とっ た 。
1013
,2105,6: 合掌 し て 、 焼け跡 から
^
折り 取っ て 来 た 生前 遺愛 の 蔓 薔薇 を 供え 、 香 を 焚く 。
1171
,2392,21: 五郎 は 今 流木 の 傍 に 投げ捨て た サイダー 瓶 を 拾い 、 ついで に 流木 の 枝 を
^
折り 取ろ う と し た が 、 樹液 を うしなっ た 枝 は しなう ばかり で 、 幹 から 離れよ う と し ない 。
摘み取る
(摘む.取る)
延べ語数:
6
0546
,36,24: その ひと は すぐ 、 藁 編み の 瓶 容れ を 拾い あげ 、 じっと 眺め て 、 残っ てる 瓶 の 下部 を
^
つまみ 取り 、 乱暴 に 川 の 中 に 投 り 込み 、 地面 の 瓶 の 破片 も 、 足 先 で 乱暴 に 川 に 蹴込 んで 、 それから 瓶 容れ を 私 の 手 に 返し た 。
0639
,4,103: 翌日 は うらら か な 初夏 の 陽 が ふり かがやい て い た が 、 私 が 用 が あっ て 、 この アパート を 通りかかる と 、 アパート の 隣 は すでに 焼け野 な の だ が 、 今 しも 二 人 の 若者 が 七 人 の 屍体 を つみ 重ね て 、 火 を つける ところ で 、 ちょうど 七 人 目 を 運ん で き て 、 ドッコイショ と 放りだし た ところ で あっ た が 、 放りだし て 、 まだ 真新しい 死人 の 戦闘 帽 に ふと 気 が つく と 、 それ を チョイ と
^
つまみ とっ て 、 火 の かから ぬ 方 へ 投げ やっ た 。
0803
,129,68: うらら か な 白昼 、 そこ を 通りかかっ たら 、 三 人 の これ も 工員 らしい の が 火葬 に する ため 材木 を つみあげ 、 その 材木 より も 邪魔 で 無意味 で しか ない 屍体 を その 上 に 順に 投げ 落し て 、 屍体 の 一つ が まだ 真新しい 戦闘 帽 を かぶっ て いる の に 気がつい て 一 人 が ヒョイ と
^
つまみ とっ て 火 の かから ない 方 へ 投げ た 。
0946
,92,36: あと で 八百屋 に 聞く と 、 十 二 文 という 大根 を 姫 言葉 で まくしたて て 二 文 負け させ 、 帰り しな に 、 棚 に ある オロヌキ を 、 ひょいと 一 と
^
つまみ 取っ て 帰っ た という こと で ある 。
0995
,334,11: ( いう なり 、 男 の 口 から シガレット を
^
つまみ 取っ て 、 左 の 方 の 暗い 隅 の 方 へ ポイ と 投げる )
1165
,55,15: 漁船 から おろし た ばかり の 鰹 から とっ た 刺身 で 、 箸 で
^
つまみ とろ う と し た とき 、 びく っと 動く 奴 も あっ た ほど の 新鮮 さ は 忘れ 難い の で ある 。
黙り返る
(黙る.返る)
延べ語数:
6
0505
,229,9: と 云う と 、 お節 は 、 心配 に
^
だまり 返っ て 、 仕事 を 片づけ 始め た 。
0505
,351,2: しばらく
^
だまり 返っ て 居 た お金 は 、 やや しばらく 立っ て から 、 真剣 に お 君 の 事 について の 相談 を もち 出し て き た 。
0505
,522,8: いつも なら 、 赤く なっ て 、
^
だまり 返っ て 居る お 君 が 、 力強い 後楯 が ある 様 に 、
0505
,662,12: 顔 に は 一 雫 の 紅 味 も なく 、
^
だまり 返っ て 腕組み を し た まま 考え に 沈ん で 居 た 。
0507
,960,38: 長い 長い 田圃 道 を 通り すぎ て 町 の 一番 はじ に ある 傘 直し の 家 の 前 へ 来 た 時 に は 、 お 互に 気持 の わかり にくい 私 共 は もう
^
だまり 返っ て 只 セッセ と 歩い て 居 た 。
0534
,140,22: 散々 叫び つづけ 、 鳴き つづけ て 喉 も かれ がれ に なる と 、 彼 は あきらめ た 様 に
^
だまり 返っ て 仕舞っ た 。
澄み通る
(澄む.通る)
延べ語数:
6
0480
,41,26: そして 最近 それ は 度々 の 鍛練 によって 引しまり やき が はいり 、 ばね は つよく 正確 に なっ て 、 落 付き しか も 一層
^
澄み とおっ た よう な 爽やか さ と なっ て 来 た の を ○ 子 は 感じ た 。
0508
,10,5: 今 まで 心 の
^
澄み 透る 様 な 中 に 居 た の が 急 に 蒸し っぽい 芥 々 し た 所 に 出 て 、 気味 の 悪い 息 を 胸 一 杯 に 吸っ て 仕舞っ た ので 、 何 か に 酔い でも し た 様 な 気持 に なっ た 蕙子 は 、 眉 を しかめ て 生唾 を 飲み ながら 暗い 中 に 立ち止まっ て 仕舞っ た 。
0866
,4611,29: 日 が のぼる の に は まだ 間 が あつ た けれども 、 半 弦 の 月 が ほ の 白く 西 の 空 に 残 つて 、
^
澄み とおる よう に 晴れ あ が つた 山 の 朝 で あつ た 。
0918
,561,21: この 「 問い 」 が 真に 切実 なる 存在 感 に まで 到達 する 時 、 いわば 寂し さ に まで
^
澄み 透っ た 存在 の 哀感 、 あるいは 不安 に まで それ が つきつめ られ た 時 、 彼 は 存在 と は 何ぞ や と いっ て 、 この 存在 自身 に 向っ て 問い を 投げかける の で ある 。
0918
,563,5: そうして この 物狂おしき まで に
^
澄み 透っ た 存在 へ の 疑問 の 激情 が 一筆 一 筆 、 あたかも 一つ の 「 問い 」 二つ の 「 問い 」 三つ の 「 問い 」 の 形 で 投げかけ られる 時 、 その 一 タッチ 一 タッチ 、 存在 に対する 「 問い 」 の 形 において その 存在 論 的 時間 が 流れる こと と なる の で ある 。
0980
,64,6: それ は 、 ひじょうに 深く 、
^
澄み とおっ て 、 鳴り ひ ゞ く よう な 調子 を 持ち ながら 静か な 静か な 音楽 の よう な もの でし た 。
言い直す
(言う.直す)
延べ語数:
6
0318
,859,10: 蓄音器 の 「 レコード 」 さえ 「 音盤 」 と
^
いい なおさ せ た 。
0591
,494,2: そして また
^
言い なおし た の 。
0597
,933,1: そして
^
言い なおし た 。
0947
,2071,70: 「 そう は おっしゃる が 、 これ は 、 おやじ の 霊感 の 泉 な ん です … … 世間 が 寝 しずまっ た ころ 、 寝床 へ はいっ て 、 こいつ を 枕元 へ 置い て 、 霊感 の ひらめく まで 、 何 十 回 と なく 、 くりかえし て 聞く … … 坂田 の もの の 言い かた 、 言葉 の 陰影 と 抑揚 、 言い ちがい 、
^
言い なおし … … 微妙 な もの の なか から 、 坂田 の 弱点 を 発見 する … … その あと で 、 弁護士 会 の クラブ へ 持っ て 行っ て 、 弟子 ども を 集め て 、 それぞれ の ちがう 耳 で 聞か せ て 、 意見 を 述べ させる … … あなた の おっしゃる よう な 、 たわいない こと じゃ ない ん です 」
0947
,2361,22: ( おやじ は 、 何 十 回 と なく 、 くりかえし て 聞く … … 坂田 の 言い ちがい 、 … …
^
言い なおし … … 微妙 な もの の なか から 、 坂田 の 弱点 を 発見 する ん です … … )
1041
,1349,5: オートメーション 参加 者 と でも
^
言い なおす べき で 、 この オートメーション が じつは 、 アメリカ 資本 主義 社会 の なか で 、 皮肉 な 結果 を 生み つつ ある 。
泣き臥す
(泣く.臥す)
延べ語数:
6
0213
,117,47: こん に ち 純潔 について いう なら ば 、 それ は 涙 と 血 と 泥 に よごれ た 女 の こぶし で 散々 に うち たたか れ 、 くやしい 足 で けら れ 、 しかし 遂に その 上 に 数 万 人 の 女 が
^
泣き ふし た 、 その 人間 として の 純潔 について 以外 に は ない 。
0621
,608,4: 彼 は ワッ と
^
泣き ふし まし た 。
0667
,320,19: 倉田 が 瀬戸 を 電車 に 送りこん で 戻 つ て くる と 、 富子 は ワッ と
^
泣き ふし て し まつ た 。
0710
,286,18: ギャーッ・ギュウ く という 声 を たて ゝ 、 花田 一郎 が エビ の 形 と なっ て
^
泣き ふし た 。
0732
,3325,9: 彼 の 妻 は 彼 の 膝 に
^
泣き ふし た が 、 顔 を あげ て 涙 を 拭う と 、 喜悦 に かがやい て い た 。
0754
,1017,16: 亮作 の 喉 に クックックッ と こみあげる 音 が し て 、 にわかに ヒッ と
^
泣き ふし て しまっ た 。
言い回す
(言う.回す)
延べ語数:
6
0202
,22,29: わたし は 、 むしろ 、 人間 として 女 として の 壺井 栄 さん が 、 ある 意味 で 腹 を 立て 、 地声 で 、 自分 の 言葉 と
^
云い まわし で 、 素直 で 自然 な 多く の 人々 は どう 生きる か という こと について すぱすぱ と もの を 云い はじめ た 結果 だ と 思う 。
0580
,126,8: 仕方 なし に 、 そこ を 省略 する
^
言い 廻し 方 を し た が 、 第三者 に は 往々 、 波多野 さん と 言っ た 。
0817
,297,35: 私 は ジャンジャン 横丁 や ストリップ 劇場 など で パンパン と 労働 者 の 罵倒 の 仕合 いや 弥 次 の 名言 など を 耳 に し 、 なんと まア 細い ところ まで 適切 に
^
言い まわし て いやがる と 大 感服 を する こと は あっ て も 、 あんまり 早口 で 内容 が 豊富 で 変化 に とん で いる から 、 とても 覚え られ なかっ た の で ある 。
0850
,58,21: さすが に それ を 表向き ふりかざす わけ に も 行か ない ので 、 あれ や これ や 持っ て 廻っ て
^
言い 廻し て いる が 、 心底 を われ ば 、 君 は そう いう けれども 、 案外 こんな 作品 が 受け やし ない か という サモ しい 性根 が 本心 だ 。
0948
,621,3: いろいろ と
^
言い まわし て いる けど 、 あたし に は 反対 の 意味 に 聞える の よ … … 睡眠 剤 を 致死 量 だけ 飲ん で 、 はやく おやじ の 後 を 追っ たら よかろ う … … 」
0953
,200,17: 保 平 は いよいよ 薄 気味 が 悪く なっ て 、 翌日 、 なに や かや と
^
言い まわし て 泰文 の 邸 から 逃げだし た 。
響き合う
(響く.合う)
延べ語数:
6
0181
,14,9: 生き て 、 交流 し て 、 たがい に
^
響き 合う なに か が 欠け て い た 。
0918
,31,40: この 時 私 たち は 、 宇宙 の 秩序 の 中 に つつま れる こと で 、 その 中 に 引き込ま れ て 、 自分 の 肉体 も が 自分 は 意識 し ない けれども 、 じかに 、 直接 に
^
響き あっ て いる の で ある 。
0918
,62,30: 音楽 は 耳 を通して 、 肉体 に 伝える の で ある が 、 この 場合 は 、 指さ き から 足 まで の 全体 の 動き で 、 全身 が
^
響き あっ て いる の で ある 。
0918
,448,23: 一つ の 波 が 、 光 の 世界 、 音 の 世界 、 言葉 の 世界 に と 、 次 から 次 へ
^
響き あっ て 、 無限 の ハーモニー 、 和音 を かなで て いる と も いえる の で ある 。
0918
,449,43: だから 芸術 の 世界 で の 媒介 は 、 空気 や 、 エーテル の よう な 媒体 、 メディウム で は なく て 、 例えば 私 たち の 肉体 の よう に その 全体 が 凛と し た 響き で もっ て 、
^
響き あっ て いる 生き た 大 交響楽 と も いえる の で ある 。
1073
,4759,43: —— です から 、 不愍 に は 、 思い ます が 、 もし 官 が これ を 放置 し て おく なら 、 乱 は 、 坂東 に 止まら ず 、 四隣 に 及び 、 ひいては 、 南海 海上 の 剽賊 に も
^
響き 合っ て 、 国家 の 禍 いと なら ぬ 限り も あり ませ ん 」
立ち戻る
(立つ.戻る)
延べ語数:
6
0179
,46,23: じゃじゃ馬 は 甘やかし と 媚び と 屈伏 で は 、 決して 馴らせ る もの で は ない —— 条理 に 立つ 分別 に
^
立ち もどら せ られ ない もの だ 。
0215
,101,16: もし 、 そう で ある なら ば 、 高桑 純夫 が 十 五 年 前 に
^
立ち もどっ た きょう の 日本 において 「 怒り うる 日本人 」 ( 展望 十二月 号 ) の 価値 を 語っ て いる 文章 が 、 読者 の 心 に 訴える もの の ある の は 何故 だろ う 。
0216
,92,24: 「 歯車 の 空転 」 の 中 に 、 「 現代 の 社会 人 として の 生活 意識 を 確立 し て 創作 に
^
立ち もどる べき だ と する オオソドックス な 考え かた 」 として 、 わたし が 、 社会 主義 リアリズム の 創作 方法 に ふれ て のべ た 考え が とりあげ られ て いる 。
0216
,94,18: わたし は 、 先ず 「 生活 意識 を 確立 し て 」 それ から 、 「 創作 に
^
立ち もどる べき だ 」 という 段階 を もっ た 考え かた を し て い ない 。
0603
,232,17: それら の 椋鳥 の なか に 、 さっき の いたずら 者 の 椋鳥 も 、 もう
^
たち 戻っ て い まし た 。
1045
,122,60: こういう もの を 書く よう に なっ た の は 、 大正 十 年 から は 二 十 年 あまり も 前 に 、 維新 の こと を 考え て みよ う と し た の が そもそも の 発端 で あり 、 それから 引き つづい た し ごと で あっ た のに 、 その 最初 の 出発 点 まで
^
立ち もどら ず し て 、 し ごと が 中絶 し た の で ある 。
愛し得る
(愛す.得る)
延べ語数:
6
0145
,104,19: 人民 は 、 いかに おろか に 祖国 を 愛し た か について 学び 、 また いかに 賢く 祖国 を
^
愛し 得る か について 学ぶ こと 。
0437
,2,10: 盲目 に 成ら なけれ ば 只 神 と 人類 を
^
愛し 得る のみ だ 。
0759
,6967,14: 彼女 は なれ の 果て と なり はて た から 、 今や 彼女 を
^
愛し うる もの は 、 ぼく の ほか に あり ませ ん 。
0838
,114,6: 彼 を 愛さ ぬ 人 は
^
愛し 得 べき 良 さ 美し さ に 理解 でき ない せい も あろ う し 、 彼 に 匹敵 する 深い 愛情 や 、 人間 の 交 り は その よう な 深 さ に 於 て のみ 相 許 さる べき こと を 知り 得 ない せい も あろ う 。
0956
,1632,14: あなた の 心 を 知り 得る ひと は 、 この 自然 の こころ を
^
愛し 得る ひと だけ です 。
0956
,1633,4: 自然 の こころ を
^
愛し 得る ひと と は 詩人 です 。
射込む
(射る.込む)
延べ語数:
6
0144
,92,33: が 、 この 鋭い 刺 の ある よう な 緑色 の 眼 を し た 老人 は 、 一目 見 た とき から ゴーリキイ の 心 に 本能 的 な 憎 み を
^
射 込ん だ と 同時に 、 この 祖父 を 家長 と いただい て 生活 する 伯父 二 人 と その 妻子 、 祖母 さん に 母親 、 職人 達 という 一大 家族 の 日暮し は 、 幼い ゴーリキイ にとって 悪夢 の よう な 印象 を 与え た 。
0213
,9,45: 第 一 次 大戦 の 前後 に 書か れ た 作品 で 、 イギリス の 人 たち が 、 十 九 世紀 から もち つづけ て 来 た 家庭 、 結婚 について の 形式 的 な 習慣 に 、 新しく 深い ヒューマニティー の 光 を
^
射 こん だ 作品 で あっ た 。
0441
,54,12: 朝 、 日 が 昇る と 一緒 に 硝子 窓 から
^
射 込む 光線 が 縞 に 成っ て 寝室 に 流れ込む ほど 、 建物 も 粗末 だっ た 。
0686
,322,7: 他殺 説 の 根拠 は タマ の
^
射 こま れ た の が コメカミ より も やや 後方 で 、 斜め 後方 から 射た れ て いる こと 。
0732
,2004,32: ビジネス と あれ ば スパイ を 辞さ ぬ ツル子 で あっ た が 、 あいにく の こと に 翼 の 生え た イタズラッ 子 が 胸 に 弓 の 矢 を
^
射 こん で しまっ た から 仕方 が ない 。
1073
,5519,4: 「 あれ へ 、
^
射 込ん で みろ 」
呼び得る
(呼ぶ.得る)
延べ語数:
6
0144
,1680,18: しかも マリア という 彼女 の 名 を 父 や 兄 や 夫 が 呼ぶ よう に マーシャ と
^
呼び 得る 機会 は 、 自分 の 一生 に 決して 到達 し ない こと を 全身 で 理解 し つつ 。
0623
,60,22: その 当然 堕ちる べき 地獄 で の 遍歴 に 淪落 自体 が 美 で あり うる 時 に 始め て 美 と
^
よび うる の かも 知れ ない が 、 二 十 の 処女 を わざわざ 六 十 の 老醜 の 姿 の 上 で 常に 見つめ なけれ ば なら ぬ の か 。
0880
,57,28: ことに 、 観客 が 自ら の 選択 によって 、 より よき 舞台 に 接する 機会 が 多い ほど 、 それ を 真に 演劇 の 愛好 者 と
^
呼び うる の で ある 。
1041
,2708,11: この よう な 社会 の なか で は 、 文化 と
^
呼び うる もの は すべて 仕事 に対して は あくまでも 従 の 位置 に あり 、 もっとも わかり やすく いえ ば 、 文化 は 気晴らし の ひとつ に しか すぎ なかっ た 。
1076
,442,39: それ を 自分 など も かなり 気 に かけ て いる が 、 或いは これ も また 両者 が ともに 大いに 成育 し て 、 やがて は 一つ の 名 を もっ て 、 何 の 誤解 も なく
^
呼び 得る 時代 が 、 到来 する で あろ う 前兆 かも しれ ない 。
1076
,2335,23: それ より も さらに 大切 な 問題 は 、 この 日 の 祭 の 式典 は 、 はたして 同じ 名 を もっ て
^
呼び 得る ほど に 、 民 も 大 御門 も 似通う て い たろ う か という 点 で ある 。
食い破る
(食う.破る)
延べ語数:
6
0141
,6794,10: 吉之助 が ふるい 歌舞伎 の 世界 の どこ か を
^
くい やぶっ て 、 自分 を 溢れ 出さ せ ず に は い られ なく なっ て いる 情熱 。
0602
,186,31: 紙 の つぶ て が 隅っこ へ はいる と 、 口 で くわえ て 室 の 真中 に 持っ て 来 、 なお しばらく じゃれ て 、 それから つぶ て を
^
喰い やぶる 。
0602
,188,3: しまいに は 、
^
食い やぶら れ た 新聞紙 の 破片 が 室 中 に ちらかる 。
0602
,447,18: カヨ が 紙つぶて を 作り 、 投げ て やる と 、 猫 は それ に じゃれ つき 、
^
喰い 破っ て 、 駆け 廻る 。
0791
,38,5: そして 犬 の ノド を
^
食い 破っ て 殺し て しまっ た 。
1076
,231,56: 是 を どう する が よい か と 評定 まちまち の 折 柄 、 今度 は 川上 の 方 から 牛 に 似 て 更に 大きな また 一 個 の 怪物 が 、 流れ について 下っ て き て 、 前 から あっ た 岩 の よう な 黒い もの に ひしと 取り付き 、 皮 を
^
喰い 破っ て 強く 吸う 。
誘い込む
(誘う.込む)
延べ語数:
6
0141
,6226,3: その 雰囲気 に
^
誘い こま れ 、 心 を まかせ て い た 伸子 は 、 やがて 蒼 ざめ 、 痛 さ に たえがたい ところ が ある よう に 椅子 の 上 で 胸 を おさえ た 。
0168
,84,32: レーニングラード の 市民 たち は 、 はじめ 求め て い た 快活 な 爽やか な ハァハァ 笑い から 、 いつしか ゾシチェンコ ご のみ の 、 ゲラゲラ 笑い 、 ヒヒ ヒヒ 笑い に
^
誘い こま れ た の で あっ たろ う 。
0327
,3,57: 苦しい 生活 の あえぎ から 、 せめて あれ が い たら と 思う 親 の 心 、 あの ひと さえ い て 働い て くれ たら 、 と 切実 に 思う 妻 たち の 心 を 、 国内 の 生活 の 確保 を 求める 方向 から そらし て 、 涙 まじり に かきくどく 封建 の しぐさ に
^
誘い こん で 、 人情 を 反 ソ 的 な 気分 に 利用 し た やり かた は 露骨 だっ た 。
0421
,13,72: そして 、 一 九 二 八 年 三月 十 五 日 、 三 ・ 一 五 として 歴史 的 に 知ら れ て いる 事件 の ころ から 共産党 の 組織 に 全国 的 に はいり はじめ て い た 警察 スパイ が 、 最も あからさま に 活躍 し て 、 様々 の 金銭 問題 、 拐帯 事件 、 男女 問題 を 挑発 し 、 共産 党員 を 破廉恥 な 行為 へ
^
誘い こみ ながら 次 から 次 へ と 組織 を 売っ て は 殺さ せ て い た 年 で あっ た 。
0818
,445,61: 東海道 の 海 で は 大謀網 という もの を 仕掛け て 魚 を とる が 、 松島 の 海 で は 、 それ に 似 て は いる が 、 もっと 手 の こん だ 八幡 の ヤブ 知らず の よう な もの を 海中 に 仕掛け 、 魚 の 周 游 性 を 利用 し て イケス の 中 へ
^
誘い こむ 方法 を 用い て い た 。
0818
,448,16: 松島 の は 可愛 いい イケス の よう な ところ へ 小 魚 を 丁重 に
^
誘い こむ という 、 策略 的 で 芸 が こまかい 大奥 の 局 が 案出 し た 漁法 の よう な もの で あっ た 。
滾り立つ
(滾る.立つ)
延べ語数:
6
0141
,5079,3: 溢れよ う と
^
たぎり たつ 若々しい 生活 意欲 と 環境 の はげしい 摩擦 を 描い た その 小説 の かげ に は 、 伸子 自身 の 歓迎 さ れ ない 結婚 と その 破綻 の 推移 が あっ た 。
0597
,2055,8: 轟々と 地鳴り を さ せ 、 熔岩 を
^
たぎり 立た せ 、 噴煙 を 中天 に 立ち 昇ら せ 、 そして 何 物 に も 憚 る こと なく 、 何 物 から も 邪魔 さ れる こと なく 、 それ 自体 の 存立 を 宣言 し て いる の だ 。
0944
,161,134: 地図 の 上 で は 、 ダージリン から ブータン を 通っ て 、 東北 へ 十 五 、 六 日 歩け ば いい の だ が 、 この 道 は 、 百 五 十 年 前 から 厳重 に 閉鎖 さ れ て いる ので 、 ブータン の 西 隣り の ネパール へ 行き 、 エヴェレスト に つぐ 世界 第 五 の 高山 、 ドーラギリ を 二 万 七 千 尺 、 富士山 の 二 倍 の 高 さ の ところ で 突破 し て 西蔵 の 西南 部 へ 入り 、 東 へ 行く べき ところ を 、 反対 に 西 へ 西 へ と 二 百 里 、 マナサロワール という 大 湖 の 岸 を 半周 し た ところ で 、 はじめて 東 に 向い 、 氷河 の 溶けだし た 、
^
滾り たつ 激流 を いくつ か 泳ぎ わたり 、 海抜 一 万 六 千 尺 の 漂石 ( 氷河 が 押し出し た 堆石 ) の 高原 で 形容 を 越え た 苦難 に 苛ま れ ながら 、 千 二 百 里 という たいへん な 迂回 路 を 一 人 で 歩き 通し 、 神戸 を 発っ て から 六 年 目 に ラッサ へ 入っ た 。
0981
,722,10: あり たけ の 力 を 一 度 に ドッ と
^
たぎり 立た せ て シバイ を し た の です
1171
,3926,0:
^
たぎり 立つ 熱 泥 が 見える 。
1173
,1150,6: 胸 の 中 に 泡立っ て
^
たぎり 立つ もの を いきなり ねじ伏せる と 、 ふい に 宇治 は 背 を 向け て 小屋 の 外 に 歩き 出し て い た 。
巻き上る
(巻く.上る)
延べ語数:
6
0141
,19748,9: ある 日 の 正餐 の とき 見 たら 、
^
巻き 上っ て い た 彼 の 栗毛 の 髭 は 、 平凡 な チョビ 髭 に きり ちぢめ られ て い た 。
0577
,26,7: 火焔 は 崖 に 沿っ て
^
巻き 上り まし た 。
0577
,29,14: 或 る 寮 に なっ てる 大きな 建物 から 、 最も 大きな 火焔 が
^
巻き 上り まし た 。
0577
,32,16: その 茂み に 沿っ て 、 火焔 は 高 さ を 競う か の よう に
^
巻き 上り まし た 。
0577
,38,34: だが 、 燃え て しまっ た という の で は なく 、 焔 に 包ま れ た と いう が 本当 で あり まし て 、 やがて その 焔 も 衰え 、 崖 から
^
巻き 上る 焔 も 衰え まし た 。
1038
,84,10: 途端 に 、 蒲団 の 中 から 白い 煙 が
^
捲き 上り 、 きな臭い 匂 が 鼻 を 突い た 。
下り切る
(下る.切る)
延べ語数:
6
0141
,17146,15: 蜂谷 の 下宿 は クラマール の 山の手 にあたる 住宅 区域 の だらだら 坂 を
^
下り きっ た ところ に 在っ て 、 電車 の 停留 場 まで 、 二 三 分の 距離 だっ た 。
0560
,6,6: 道路 の 片方 、 斜面 を
^
下り きっ た ところ に 、 雪 が 深く 、 その 中 に 死体 は 埋まっ て い た 。
0600
,58,9: 強い 鼻息 を し て 、 坂 を 半ば
^
下り きっ た 時 、 なんとなく ほっと し た 気持ち の 隙間 に 、 聞え た よう だっ た 。
0600
,195,2: 坂 を
^
下り きっ て 、 女 と 別れ た 。
0960
,19,14: 私 の 講座 は 明朝 九 時 から で 、 会場 は 峠 を
^
下り きっ た 所 に ある 板敷山 の 大覚寺 の 本堂 。
1013
,2149,3: 傾斜 を
^
下り 切っ て 、 今 この 野原 に 立っ て 眼 を 上げる 。
撃ち殺す
(撃つ.殺す)
延べ語数:
6
0141
,11176,2: 人 を
^
うち 殺さ せる 男 が 、 白 ペンキ の 輪 に は 閉口 な の かしら 」
0141
,11994,17: だが 、 津山 進 治郎 が 話し て きかせる とおり なら 、 メーデー に 労働 者 を
^
射ち 殺し た の は つまり ドイツ の 軍隊 だっ た の だ 。
0776
,382,3: 場合 によって は
^
射ち 殺す から 、 そう 思え 」
1041
,1614,2: 人 を
^
射ち 殺す の は 自分 の ため で あっ た 。
1173
,729,4: 「 その 拳銃 で
^
射ち 殺し て 呉れ 、 と 言う の です 」
1173
,1205,6: 「 戻っ て 行っ て 、
^
射ち 殺し て 来い 」
書き移す
(書く.移す)
延べ語数:
6
0140
,194,20: 保 は 、 勉強 机 に 向っ て かけ 、 ひろげ た 帳面 に フランス語 の 何 か を
^
書き うつし て い た 。
0140
,4175,18: 伸子 は 、 自分 が さ し ず に まかせ て 、 いとど しく 、 という 文章 を
^
書き うつさ なけれ ば なら なかっ た その 宵 の 切ない 心持 を 思い出す より も しばしば 、 そして 、 その 度 に 考え こむ 気分 に 誘わ れ ながら 、 相川 良之 介 が 、 あんなに むき に 、 人目 から 画帖 を かくして 、 描い て い た 姿 を 思いおこし た 。
0988
,1335,10: その 議論 を 私 は そのまま に 此處 に
^
書き 寫す こと が 出 來 る 。
0988
,2984,8: 然し そんな 言葉 を 紙 の 上 に
^
書き 寫す こと は 、 むずかしい 。
0988
,2985,8: 私 は 此處 で 彼女 の 言葉 を
^
書き 寫そ う と は し まい 。
0988
,3680,17: 以下 、 貴島 勉 が 私 に あて て 書き送 つ た 手紙 の 數篇 を
^
書き 寫す の も 、 この 異 樣 な 青年 の 、 その後 の 姿 を 追いかける という 事 の 他 に 、 この 不明瞭 さ を 、 補 つて 見 たい と 思う ため で ある 。
騒ぎ回る
(騒ぐ.回る)
延べ語数:
6
0112
,461,10: 赫色 の 毛むくじゃら の 手 が 只 わけ も なく
^
さわぎ まわる 中 を ルビー と ダンラ を うき ぼり に し た 指輪 の ある 手 で スイスイ と 札 を ぬい て 行く 、 おまけ に 手 は 白し 爪 は 桜 色 に なっ て 居る 。
0113
,321,13: よっ かかり の ある うち は 華 に 小鳥 の 様 に
^
さわぎ 廻っ て 居 た 文学 ず き の 人達 が その 頼り を 失っ て 世の中 に 投げ出さ れ た 時 、 自分 の 持っ て 居 た 自信 より も 値 の ない 自分 の 頭 が ド シーン 、 ド シーン 、 と ぶつかっ て 来る 大浪 を 乗り切れ ない で その 浪 の 中 に のま れ て 姿 の 見え なく なる 人 が 自分 の 友達 の 裡 に 数 知れ ず 有る 、 私 も そう ほか なれ ない 人間 かも 知れ ない 、 で も やる だけ は やっ て 見る 、 若し そう なっ たら それ は 私 の 運命 な ん だ から 。
0507
,628,17: あれ が 暮 に 除隊 に なっ て 来る ってな し 、 母 どん は 今 から
^
騒ぎ 廻っ て 居る の え 。
0599
,7,16: 何 を し て いる の か 、 ピイチク 、 チュクチュク 、 ピイチク 、 チュクチュク 、
^
騒ぎ まわっ て 、 薄暗く なる と ひっそり し て しまう 。
0599
,525,8: チイチク 、 チュクチュク 、 チイチク 、 チュクチュク 、
^
騒ぎ まわっ て くれ 。
0613
,184,16: ぞう ぞう と 潮 鳴 の ごとく 、 ごうごうと 嵐 の ごとく 空気 はいち めん に
^
騒ぎ 回り 、 板 切れ 、 着物 、 トタン 屋根 、 いろんな 物 が 灰色 の 空中 を ぐるぐる 舞っ て いる 。
取り巻く
(取る.巻く)
延べ語数:
6
0112
,1633,11: 子供 達 は 母 と 小さい 自分 の 弟 を
^
とり 巻い て 、 こないだ の ひな の かえっ た 事 から バラ の 一 輪 さ いた事 から 私 の 部屋 に 鼠 の 出る 様 に なっ た と やら 障子 の 破け の ふえ た 事 まで 話し て きかせ た 。
0141
,2049,6: さいわい 、 物 売女 を
^
とり 巻い た 人々 は 、 真似 の 泣きじゃくり を し て いる 女 と まだ 伸子 たち と の 関係 に 注意 を むけ て い ない 。
0947
,2589,26: ひと の 知ら ない 片隅 で 、 ひっそり と 生き て いく こと を 理想 に し て いる 、 貧しい 平凡 な 娘 を
^
とり 巻い て 、 この ひと たち が 、 なん の ため に 、 いきりたっ たり 、 腹 を たて たり し て いる の か わから ない 。
0988
,2004,11: 僕 の 知 つ て いる だけ で も 貴島 を
^
取り 卷い て いる 女 が 四 五 人 は おり ます 。
1071
,244,16: それ という の が 、 こういう 柔弱 な 文化 人 共 が 、 徽宗 皇帝 を
^
とり 巻い て 、 皇帝 を し て まるで 一 箇 の 画家 か 美術 の 保護 者 みたい な もの に 仕立て 上げ て しまっ た から こそ 、 ついに 北 宋 を 亡ぼし た の で ある 、 そして 自分 たち に いたる 迄 、 こんな 流亡 の 憂 目 を みる に 至っ た の だ という 日頃 の 憎悪 を以て 、 この 李 唐 を も 、 頭 から 軽蔑 し て い た から で あっ た 。
1072
,1292,8: と 、 こんど は 、 市十郎 を
^
とり 巻き 、 どうしても 、 返さ ない と 、 執 こく ひきとめ た 。
喋り合う
(喋る.合う)
延べ語数:
6
0109
,94,39: 工場 から 逃げ出し た 彼女 達 は 一 よう に 軽い 負傷 を し て い た が 、 いま 眼 の 前 に 出現 し た 出来事 の 新鮮 さ に 戦き ながら 、 却って 元気 そう に
^
喋り 合っ て い た 。
0140
,3891,44: 萬 亀子 夫人 が 熱心 な 天理教 信者 で ある ため 、 ときどき 互 の 意見 が 合わ なかっ た が 、 それ が すぎる と 、 芝居 の 切符 の こと だの 、 同窓会 の こと だ の と 、 電話 で ながく
^
しゃべり 合っ た 。
0141
,4637,29: 連れ 同士 で 話し て いる 調子 も 声高 で なく 、 よそ で は よく 見かける よう に 食事 を そっちのけ で 何 か に 熱中 し て
^
喋り 合っ て いる よう な 男 たち の 光景 は 、 ここ で 見 られ なかっ た 。
0507
,1070,10: 二 人 し て 、 いろいろ の 事 を
^
しゃべり 合っ て 居る 。
0658
,11,12: 座談 会 のみ なら ず 、 座談 する こと 、 友達 と
^
喋り 合う こと 、 それ すら 、 私 は 好ま ない 。
1000
,41,12: 従って 、 二 人 が 常に どんな こと を 面白 が って
^
しゃべり 合っ て い た か 、 大 凡そ 見当 が つく の で ある が 、 でも 平中 は 、 左大臣 の お 相手 を する の が 唯一 の 目的 で 此 の 邸 へ 来る の で は なかっ た 。
狂い出す
(狂う.出す)
延べ語数:
6
0109
,133,14: 暫く 鎮まっ て い た 向 岸 の 火 が 、 何時の間にか また
^
狂い 出し た 。
0624
,49,24: それでも 常 は たしなみ の ある 品 の 良い 婆さん な の だ が 、 何 が さて 一方 なら ぬ ヒステリイ で 、
^
狂い 出す と 気違い 以上 に 獰猛 で 三 人 の 気違い の うち 婆さん の 叫喚 が 頭 ぬけ て 騒がしく 病的 だっ た 。
0947
,2754,73: 「 そこ まで の こと は 、 あたし も 知ら ない けど 、 それ に は それだけ の わけ が ある ん でしょ う よ … … この間 、 アメリカ の ウラニウム ・ ラッシュ の 話 を 聞い た けど 、 ガイガー計数管 ひとつ で 、 千 万 ドル も ころげこん だ という よう な 前例 が いくつ も ある そう だ から 、 あれ に ひっかかる と 、 正気 な 頭 も 、
^
狂い だす もの らしい わ 」
0947
,3921,58: あの 鉱山 に 何 百 万 円 か かけ て 三 百 尺 も 掘っ たら 、 十 二 億 以上 の もの が 出る かも 知れ ない が 、 それ は 未来 の こと で 、 現実 は 零 に 近い … … 十 三 億 という の は 、 相当 、 しっかり し た 頭 でも
^
狂い ださ せる に 足る 金 だ から 、 有頂天 に し た あと で 、 じつは 零 だっ た という よう な 話 なら 、 聞か せ ない ほう が マシ だ と 思っ て 、 きょう まで 、 ひと言 も 言い ませ ん でし た 」
1073
,4565,1:
^
狂い だし た 火 は 果て も なく ひろまっ て ゆく 。
1073
,5255,42: 二ノ 柵 門 も 、 館 の 正門 も 、 はや 炎 に くるま れ 、 領下 の 火 ばかり に とどまら ず 、 将門 の 妻子 が 住ん で いる 北 ノ 殿 まで 、 炎 は 、 余す なく
^
狂い 出し た 。
聞き得る
(聞く.得る)
延べ語数:
6
0099
,69,0:
^
聞き 得る ため に は 己 れ を 空しく し なけれ ば なら ぬ 。
0524
,8,5: 此 の 声 を
^
聞き 得 た の は 私 一 人 のみ かも しれ ない 。
0779
,717,6: 新 十 郎 は 彼女 から
^
訊き うる すべて を 訊き 終っ た ので 、 座敷牢 へ 案内 し て もらっ た 。
0789
,766,2: 小花 から
^
聞き 得 た 限り の 共同 の 生活 中 の 出来事 を たより に こんな こと が 有り まし た ね と きく と 、 そう 、 そんな こと も あっ た よう だ 、 たしかに 、 という よう な 返答 ぶり 。
0988
,1209,9: しかも 私 の 眼 に 見 、 耳 に
^
聞き 得る の は 、 事件 や 人物 の 極 く 僅か の 露頭 だけ で あ つて 、 事件 や 人物 の 全貌 は 、 氷山 に 於け る が よう に 、 水面 下 に かくさ れ て いる 。
1000
,1290,26: そんな 訳 な ので 滋 幹 は 、 最後 の 一 年間 ばかり の 父 の 精神 生活 について 、 父 自身 から は 何 も
^
聞き 得 なかっ た の で ある が 、 でも 、 父 が 一時 止め て い た 酒 を 再び 嗜む よう に なっ た こと 、 依然として 佛 間 に 閉じ 籠っ て は い た けれども 、 もう その 壁 に は 普賢菩薩 の 像 が 見え なく なっ て い た こと 、 そして 経文 を 読む 代り に 、 いつか 又 白 詩 を 吟ずる よう に なっ て い た こと 、 等々 に は 心づい て い た の で あっ た 。
引き吊る
(引く.吊る)
延べ語数:
6
0098
,474,8: 久左衛門 の 主婦 の お 弓 は 、
^
ひき 吊っ た よう な 顔 で 本家 へ 来 て 、 共通 の 憂鬱 さ を 吐き まぎらせる 。
0593
,3,14: 額 から 頬 へ かけ て 、 顔 の 左 半面 、 皮膚 が
^
引き つり 、 その 中央 に 、 打撲 の 跡 が あり 、 耳 が ちぢれ 、 耳 の 後ろ に 太い 禿 げ が あり まし た 。
0594
,373,33: 私 は 彼女 の 眼 を 避け て 、 黒髪 の 中 の その 耳 を 求め た が 、 こちら に 斜め に 向い てる 耳 は 、 下 の 方 が
^
引き つり 、 その 引き つり が 、 頸筋 の 大きな 褐色 の 痣 へ 続い て いる 。
0613
,1682,20: 長崎 市内 を 歩い て いる と 、 顔 や 手 など が 桃色 に 盛り上がり 、 てらてら 光り 、
^
引き つっ て いる この 瘢痕 蟹 足 腫 を 見 うける で あろ う 。
1038
,433,5: いつか 目 の 縁 を
^
引き 吊る よう に し て 、 自然 に 涙 の 干 く の を 待つ より 他 は ない 。
1172
,1071,12: 吉良 兵曹 長 は 、 首 を 後ろ に そらせ ながら 、
^
引き つっ た よう な 声 で 笑い 出し た 。
沸き出す
(沸く.出す)
延べ語数:
6
0089
,739,7: と 、 下 から 清水 が こんこん
^
わき 出し て … … 。
0138
,517,2: 虱 が
^
わき 出し た 。
0430
,9,13: 春 の 暖 さ が 、 地面 の 底 から 、 しんしん と
^
わき 出し て 、 永い 冬 の 間中 、 いてつい て 、 下駄 の 歯 の 折れ そう に なっ て 居 た 土 を 、 やわらげ て 行く から な の で ある 。
0510
,436,55: 細く しなやか な 銀笛 は 赤い 詩人 の 唇 に よせ られ まし た 、 白い ペン を もつ より ほか に しら ない きゃしゃ な 十 の 指 は その 夕やみ の 中 に 動い て 小さい 金具 の 歌 々 から は ゆるい なつかしい 夕暮 の 空 に ふさわしい 音 が ふるえ ながら
^
わき 出し まし た 。
0667
,1312,12: 芸 の ない 同類 ども が にわかに ボー フラ と 一緒 に
^
わき だし て 裏通り の 裏口 を ウロウロ キョロキョロ する 、 とたんに 最上 清人 の 方 が この 同類 から 脱退 し た の は 、 即ち 彼 が 礼服 を き た メフィストフェレス に なつ た から で 、 メフィストフェレス といふ もの は 、 厭世 家 で 、 同時に 巨万 の 財宝 を 地下 に 貯 へ て ゐる もの な の で ある 。
0820
,65,15: その 新 火口 の テッペン から 、 バク ハツ につれて 熔岩 が モロ モロ
^
わき だす の だろ う と 思う と 、 さ に あら ず だ そう だ ね 。
睨み回す
(睨む.回す)
延べ語数:
6
0089
,313,23: さあ 、 ここ は どんな ところ か と 、 八木 少年 は 、 すばやく 身構え を し て 、 ぐるっと 四方八方 を
^
にらみ まわし た 。
0710
,137,3: 一同 を
^
睨み まわし て 、
0745
,113,3: と 、
^
睨み 廻す 。
0794
,537,3: 警官 たち を
^
睨み まわし て 、
0988
,3932,2: それら を
^
睨み まわし て M さん は
0994
,539,7: ギョロリ 、 ギョロリ と 二 人 を
^
睨み まわす よう に し ながら )
泣き喚く
(泣く.喚く)
延べ語数:
6
0084
,270,15: これ を とりのぞい た ので 、 張 は 楽 に なり 、 死ぬ よう に
^
泣き 喚く こと は やめ た 。
0624
,338,4: 突然 、 もだえ 、
^
泣き 喚い て 盲目的 に 走り だし そう だっ た 。
0645
,222,18: けれども 先生 は 妙 に 熱 を 入れ 、 子供 を あやす の じゃ なく て 、
^
泣き 喚く 機械 を 調節 する よう な 手 ぶり で いじっ て いる の で あっ た が 、 急 に あきらめ て 投 り だし て 、 物 も 云わ ず 、 フトン を かぶっ て ね て しまっ た 。
0852
,188,20: 卓 の 上 の 徳利 と コップ が 跳ね かえって 落ち て 割れ 、 女 は 刑事 に むしゃぶりつい て
^
泣き 喚い た 。
1000
,746,27: 老いれ ば 小児 に 復 る と 云う が 、 八 十 翁 の 大納言 は 、 子供 が 母 を 呼ぶ よう に 大きな 声 で
^
泣き 喚き たかっ た 。
1000
,1139,41: 父 は 乳人 に 諫 め られる と 、 その 時 は 素直 に 詫びる の で ある が 、 その 日 の うち に 直ぐ もう 正体 も なく 酔いしれる と 云う 有様 で 、 詩 を 吟じ たり 、
^
泣き 喚い たり する くらい は まだ しも 、 夜中 に ふら く と 何処 か へ 出 て 行っ て 、 二 三 日 も 帰っ て 来 ない こと が し ばく だっ た ので 、
踏み迷う
(踏む.迷う)
延べ語数:
6
0081
,977,3: どこ を
^
ふみ まよっ た もの か 、 スコール が あがっ て みれ ば 玉太郎 は とんでも ない けん とう の ところ に 立っ て い た 。
0799
,37,25: 不思議 な くらい 五郎 兵衛 の 頭 が 上ら なかっ た 理由 は 奈辺 に あり ます か 、 それでも 彼 は 常住 女色 に
^
踏み 迷い 絶え ざる 波瀾 を 捲き 起し て は おり まし た 。
0799
,38,26: 折しも 五郎 兵衛 は 踊り の 師匠 の 娘 と 恋 に 落ち 、 漁色 の 余裕 を 喪失 し て 真 の 闇路 を
^
踏み 迷う 身 と なっ た 。
0799
,73,53: 筆力 非凡 将来 の 大器 という 先生 の 宣伝 が 行き渡っ て おり ます から 、 山間 の 小村 で は 現在 の 大器 の 如く 丁重 に 待遇 せ られる 、 都会 の 陋巷 で その 日 の 衣食 に 窮 し て い た 三文 文士 が 突然 仙境 に
^
踏み 迷っ た わけ です 。
1141
,52,3: 「 山路 に
^
踏み 迷っ て 、 こと の 外 難渋 いたす 、 近頃 卒爾 ながら 、 せめて 熱い 湯 など 所望 いたし 度 い 」
1173
,661,4: この まま 途 を
^
踏み 迷う と すれ ば 、 あるいは 此処 に いる 兵隊 と 同じ 運命 を たどる こと に なる の かも 知れ なかっ た 。
抜き出す
(抜く.出す)
延べ語数:
6
0081
,3922,5: モレロ は 弾 を
^
ぬき 出す と 、 その 仕事 に かかっ た 。
0112
,1463,19: うす 笑 を し ながら 好奇 心 に ふるえ ながら 人さし指 と 拇指 と の 間 に はさん で
^
ぬき 出し た 。
0141
,2239,30: 伸子 は 、 針 を さし たつ くろい もの を ブルーズ の 膝 の 上 に のせ た まま 、 一 遍 よん だ 手紙 を また 封筒 から
^
ぬき 出し た 。
0155
,14,0:
^
ぬき 出し て みる と 、 その 「 春桃 」 は 新本 で は なく 、 誰か が 金沢 市 の 本屋 で 買っ た もの で あっ た 。
0194
,94,64: 手 に 入る もの は 、 プロレタリア 文学 運動 を 何処 か で ゆがめ て いわゆる 自己 批判 し た もの や 、 反対 的 立場 から 観察 し た よう な もの が 多く て 、 熱心 に 、 理性 的 な 発展 的 文学 の 方向 を さぐっ て い た 人々 は 、 まるで 屑糸 の 中 から 使える 糸 を
^
ぬき 出し て 縫物 を する よう に 、 銘々 の 生長 を おし て き て い ます 。
0545
,9,21: 鉢 に 盛っ た 鶏卵 が 少し 気 に なる が 、 彼女 に は 、 卵 の 黄身 だけ を
^
ぬき 出し て すする 癖 が ある ので 、 その 癖 を 大目 に 見 て も よかろ う 。
睨み返す
(睨む.返す)
延べ語数:
6
0080
,2241,11: そして その後 で 、 はっと 気がつい て 、 蜂 矢 を
^
にらみ かえし た 。
0618
,703,11: お前 が 造っ た バケモノ は ほんとう に ホーソー 神 を
^
睨み 返し て くれ た の よ 。
0618
,709,24: お前 が 楼 に あがっ て 私 と 同じ 物 を 見 て い て も 、 お前 の バケモノ が ホーソー 神 を
^
睨み 返し て くれる の を 見る こと が でき なかっ た でしょ う よ 。
0618
,743,10: 「 あの バケモノ の 奴 も 今度 の 疫病神 は
^
睨み 返す こと が でき ませ ん でし た かい 」
0995
,2565,5: その 佐山 の 目 を
^
睨み 返し て ) … … おい 、 君 あ 佐山 —— お前 、 取っ た ん じゃ ねえ だろ う な ——?
1177
,956,13: 信二 は だまっ た まま 、 胸 の ふれあう よう な 近く で
^
睨み 返し て い た 。
踊り回る
(踊る.回る)
延べ語数:
6
0079
,381,17: 地平線 の 上 を 、 緑色 の あやしい 姿 を し た 怪物 が 、 さかん に
^
踊り まわっ て いる の で あっ た 。
0079
,444,20: いや 、 その 密林 は 緑色 を し た 化物 ども の あつまり で 、 二 人 の まわり に
^
おどり まわっ て いる 。
0080
,2652,9: めずらしい 部屋 な ので 、 Q は よろこん で
^
踊り まわっ て いる と 、 お 三 根 が 寝床 から 起きあがっ た 。
0084
,2792,21: 音楽 に あわせ て 火星 人 の 舞踊 は だんだん にぎやか に なっ て 行き 、 音声 を 発し て
^
踊り 回る 姿 は まことに 天真らんまん で あっ た 。
0091
,2225,18: 雪子 学士 の 幽霊 は 、 まるで 火取虫 の よう に ブンゼン灯 の まわり を ぐるぐる と
^
踊り まわっ て 喜ぶ の で あっ た 。
0771
,646,2: みんな が
^
踊り まわっ て 、 同じ 場所 に 定着 する 者 の い ない 舞踏 会 てえ もの は 、 特定 の 時 、 誰 が どこ に い た か てえ こと は 、 殆 ん ど 見当 が つか ない もの さ 。
行き会う
(行く.会う)
延べ語数:
6
0075
,294,16: ところが ある 日 彼 は 、 ある 所 で ばったり と 安東 仁 雄 に
^
行き 会っ た 。
0507
,81,3: 往還 で
^
行き 会う 荷馬 も 、 大方 は 、 用事 を すませれ ば 、 町方 へ 帰る もの か 、 又は 、 村 から 村 へ と 行きずり の 馬 で ある 。
0566
,156,15: 或 る 日 、 市木 さん が 写生 し てる ところ へ 私 は
^
行き 会っ た 。
0841
,105,2: 路上 で
^
行き 会っ た とき に は 、 曲り よう も ない 田舎道 だ と いう のに 、 細い アゼ 道 へ ムリ に 曲り こん だ こと も あっ た 。
0993
,3640,24: いえ 敏行 さん は 、 ズーッ と この 横浜 の 野毛 あたり に 住ん で いる そう で ね 、 一度 私 も
^
行き 会っ た こと が ある の 。
1073
,1848,14: 以後 、 禁門 の 内 で は 、 自然 、 貞 盛 と
^
行き 会う こと も 多かっ た が 、 貞 盛 はつね に 、 貴公子 然 と 構え て 、 滝口 の 平 武者 など と 、 親しみ の ある こと は 、 恥 みたい な 顔つき だっ た 。
飛び出す
(飛ぶ.出す)
延べ語数:
6
0068
,386,15: オジさん の 話 で は 、 私 に 、 二 度目 に 家 を
^
とび 出さ れ た 桂子 は 、 その 日 、 アドルム を 買っ て き て 熟睡 し 、 翌日 の 昼 頃 まで 死ん だ よう に 眠っ た 後 、 フラフラ 表 に 出 、 見知らぬ 若い 男 と 帰っ て き た 。
0081
,2697,10: それ に 気がつい て 、 マルタン は 天幕 から
^
とび 出す と 、 大声 で 彼ら を 呼び とめ た 。
0089
,903,12: だが 、 次 の 瞬間 、 八木 少年 は 前 へ
^
とび 出す と 、 死神 の 面 を かぶっ た 囚人 の 膝 に 、 がばと すがりつい た 。
0612
,349,15: 収容 所 で は 、 しつけ が やかましく て うるさい が 、 街 へ
^
とび 出せ ば 好き 勝手 な こと が できる から で あろ う か ?
1000
,1186,20: 屍骸 の 肉 を 貪っ て い た らしい 犬 が 一 匹 、 不意 に 叢 の 間 から
^
跳び 出し て 慌て ゝ 何処 か へ 逃げ 去っ た が 、 父 は そんな もの に も 眼 も くれ なかっ た 。
1001
,41,28: その 女 の わりこみ を 許し ます か と 相談 を もちかけ た 、 だめ だ 、 ひつ こめ 、 この 心臓 女 、 など の 罵声 が
^
とび 出す 。
降り切る
(降る.切る)
延べ語数:
6
0063
,61,23: すると 、 その 中 の かん の 強い 馬 が 一 頭 物 に 驚い た と 見え 、 口取 の 男 を
^
ふり 切っ て 、 走り出し た 。
0818
,406,0:
^
降り きっ て しまう と 、 降り た 姿 で 、 つまり 後向き の まま 、 にわかに ダダダダッ と この 急坂 を 駈け 登る という ん です な ア 。
1173
,260,8: サンホセ の 盆地 は 此 の 山 を
^
降り 切っ た ところ から 北方 に 拡がっ て いる の だ が 、 梢 の 切れ目 に 隠顕 する 湿地 帯 の 彼方 を 、 バンカ を 水牛 に 牽か せ て 三 四 人 の 男 達 が それ に 乗り ゆるゆる と 動い て 行く の が 見える 。
1174
,2448,13: 葬儀 屋 は ある 私鉄 の 駅 から 、 だらだら 坂 を
^
降り 切っ た ところ に あっ た 。
1174
,2833,8: 道 から 左手 に 急坂 が あり 、
^
降り 切っ た ところ に 舟 宿 が ある 。
1174
,5073,2: 坂 を
^
降り 切っ た ところ に 大きな 黒 牛 が うずくまっ て 、 人だかり が し て い た 。
取り得る
(取る.得る)
延べ語数:
6
0060
,4317,31: 他者 の 存在 を 敵 と する より も むしろ たのみ と し 、 他者 の 力 を 押しつぶす より は 引き出し て 味方 に 付ける 方向 に 舵 を
^
とり え た 者 こそ が 、 この 世界 で は 成長 する こと が でき た 。
0060
,4736,37: だが 副 社長 として 、 日本電気 全体 の バランス に 目 を 配る 立場 に つい た 大内 に は 、 二つ 目 の 情報処理 セクション を 作っ て 組織 を 歪ま せる よう な 選択 は
^
とり え なかっ た 。
0060
,9684,5: そうした ある べき 姿 を
^
取り え ず 、 今回 あらためて ご 協力 いただい た 方 の お 名前 のみ を 記載 さ せ て いただい た 点 を お許し 下さい 。
0061
,185,18: 文章 を おさめる 新しい 皮 袋 を コンピューター で 作れ ば 、 酒 も また 新しい 形 を
^
取り うる と 思い 始め て いる 。
0098
,907,4: しかしながら 、 二 石
^
とり 得 られる の は すべて の 家 から で は ない 。
0617
,55,27: 彼 は しょっちゅう それ を 悔し がり 寂し がる のみ で 、 その 境界 を 打開 する 方法 は あっ て も 、 それ に対する 処置 を
^
取り 得 なかっ た 。
撃ち出す
(撃つ.出す)
延べ語数:
6
0060
,2806,0:
^
撃ち 出し た 砲弾 が 大気 の 条件 によって どんな 影響 を 受け 、 初速 や 発射 角度 など に 応じ て どの よう な 軌跡 を 描い て どこ に 着弾 する か を 示す 弾道 数 表 作り を 高速 化 する 目的 で 、 一 九 四 三 年 に 開発 が 始まっ た 。
0071
,1502,13: この 機銃 は 、 普通 の よう に 金属 の 弾丸 を
^
射ち 出す 機銃 で は なかっ た 。
0071
,1503,10: これ に 使っ て いる 弾丸 は 、 銃口 から
^
射ち 出さ れる と 同時に 、 その 弾丸 の 中 で 摂氏 五 百 度 の 熱 を 発生 する よう に なっ て い た 。
0141
,3634,7: 手すり も コンクリート で 武 骨 に
^
うち 出さ れ て いる 。
0141
,10173,18: その 美しい 糸杉 の 生垣 も 早咲き の イギリス 水仙 の 花 も 、 繊細 な 唐草 を
^
うち 出し た 鉄 の 門扉 を とおし て 、 往来 から 見える の だっ た 。
0207
,11,34: アン ネット において は ロマン・ロラン は 男 と 同様 な 人間 で あり 、 人間 の 男 が 男 で ある とおり に 、 人間 の 女 が 女 で ある 女らし さ を
^
うち 出そ う と し た 。
書き足す
(書く.足す)
延べ語数:
6
0060
,245,10: 当初 、 若干 の 補遺 程度 の つもり で
^
書き 足し を 始め て みる と 、 パーソナル コンピューター と は なん な の か 、 どの よう に し て 生まれ どう 育っ て き た の か 、 PC — 9 8 0 1 は なぜ 日本 市場 を 押さえ え た の か 、 要するに 肝心 な ところ は 何 も 分かっ て い ない 自分 に 直面 さ せ られ た 。
0060
,248,1:
^
書き 足し を 終え て 読み なおし て みる と 、 かつて の 原稿 に は 手直し を 誘う ところ が 数多く あっ た 。
0060
,6994,47: すでに 自分 なり の タイニーベーシック を 仕上げ た ホイップル と アーノルド の コンビ は 、 ソース コード を 掲載 する 一方 で 、 五 ドル 送っ て くれれ ば カセットテープ に 記憶 さ せ た プログラム を 郵送 する 旨 を 創刊 号 の 記事 に
^
書き 足し て い た 。
0545
,107,28: 清書 を する という 気持ち で は なく 、 半ば は 自分 で 創作 を する という 気持ち で 、 足り ない と 思う ところ は 自由 に
^
書き 足す ん だ よ 。
0683
,543,8: 君 の メモ に 結論 の 一行 を
^
書き たし て あげる よ 。
0683
,550,5: 「 結論 の 一行 を
^
書き たし て もら ッ て から で も おそく は ない ぜ 。
立ち得る
(立つ.得る)
延べ語数:
6
0060
,2388,25: コンピューター 技術 を 駆使 し て 人間 の 持っ て いる 可能 性 を より 幅広く 開花 さ せ 、 また 常に 零 位 に
^
立ち うる 人 。
0062
,1319,41: そうした ほぼ 絶望 的 な 挑戦 の 先頭 に 立つ という 一文 を 盛り込ん だ 憲法 を 掲げ て こそ 、 我が 父 や 祖父 が さんざっぱら 蹂躪 し て き た アジア に 生きる 人 の 前 に かろうじて
^
立ち うる と オレ は 感じ て き た 。
0981
,1950,6: 世界 的 な 到達 点 に
^
立ち 得 て いる と は 、 まさか 思っ て い ませ ん ( 言い ながら 、 姿勢 と ゼスチュア は 、 シンコペーション で 残っ て 、 しばらく エロティック きわまる もの で ある )
0989
,3150,14: … … 二 十 五 時 の 所 に 一 人 の 人間 が
^
立ち 得る なら ば 、 百 人 の 人間 が 立ち 得 ない 筈 は ない 。
0989
,3150,24: … … 二 十 五 時 の 所 に 一 人 の 人間 が 立ち 得る なら ば 、 百 人 の 人間 が
^
立ち 得 ない 筈 は ない 。
1073
,7406,12: 今や 、 わが 相馬 殿 の 御 威勢 の 前 に 、
^
立ち 得る 敵 が ある もの か 」
解き得る
(解く.得る)
延べ語数:
6
0060
,1953,5: だが 、 自ら が
^
解き え ない 問い を 集団 に 「 放 」 し 、 その 場 で 調べ なおし て いく という 方法 を 知っ た 二 人 が 、 互い の 愛 を 研鑽 の 俎上 に 載せる こと は 、 ともに 修羅場 に 立ち そこ で 向かい合う こと を 意味 しよ う 。
0095
,148,9: でも 、 かかる 奇怪 極まる 謎 を 即座 に
^
解き 得る 者 は 、 この 世の中 に 誰 一 人 と し て い ない で あろ う と 思い 、 彼 は 自己 嫌悪 の 気持 を 稍取 戻し た 。
0095
,352,8: この ゼムリヤ 号 発狂 の 謎 を 、
^
解き 得る 者 が 果たして この 世界 に 一 人 でも いる で あろ う か と 、 疑わしく 思う 。
0854
,319,18: もとより 私 の 笑い 顔 が その よう な 意味 で ある こと を 、 矢田 津世子 が
^
解き うる 由 も ない 。
0877
,341,35: しかし 、 お 手紙 に よる と 、 あなた は 、 ここ で 、 またまた ひとつ の 疑問 に ぶつかっ た 、 という こと です が 、 その 疑問 を 僕 が 完全 に
^
解き 得る か どう か 、 試み に ペン を とっ て み まし た 。
1172
,1437,20: 見 張 の 男 の 死 貌 は まことに おだやか で あっ た けれども 、 人間 の あらゆる 秘密 を
^
解き 得 て 死ん で 行っ た 者 の 貌 で は なかっ た 。
泳ぎ出す
(泳ぐ.出す)
延べ語数:
6
0060
,16,7: 大きな 新しい 海 に 、 これから
^
泳ぎ 出し て いく よう な 気分 だ 。
0084
,1386,11: 「 さっき 僕 は パイナップル の 一片 が 空中 を ゆらゆら
^
泳ぎ だし た もん だ から 、 フォーク を もっ て 追 駆け まわし た の さ 。
0771
,418,7: 五 兵衛 が ヨロ け て
^
泳ぎ だし て から 、 やがて 横っとび に 虚無僧 が 抱き か ゝ える まで 見 て い た 者 が 三 名 い た 。
0948
,983,24: 「 そう は いう が 、 あいつ は ひどく 敏感 だ から 、 かん た ん に は 欺 せ ない よ … …
^
泳ぎ だす どころか 、 昨夜 は バンガロー で 朝 まで 眼 を あい て い た 」
1145
,4,62: 若 かり し 頃 は ヴェルレエヌ 風 の 詩 を 作っ て 、 一部 の 間 から やん や と 言わ れ まし た が 、 「 喝采 を 止し て くれ 、 私 の 思想 は 皆 翻訳 物 に 過ぎ ない の だ から 」 など と 憎々しい 毒 を 言っ て 詩壇 から 遠ざかり 、 その後 実業 界 に
^
泳ぎ 出し て 、 亡父 の 遺産 と 名声 を 資本 に 、 かなり の ところ まで 成功 を し まし た が 、 あの 忌わしい 大 戦争 が 始まる と 、 何 を 感じ た か 、 実 業界 とも 縁 を 絶ち 、 近頃 で は 何とか 映画 会社 の 重役 に 納まり 、 プロデューサー として 再 出発 する の だ と 、 少く とも 本人 は 意気込ん で いる という —— それ が この 話し手 戸田 樹 一 の 正体 で あり ます 。
1171
,2332,12: この まま 服 を 脱い で 裸 に なり 、 沖 に
^
泳ぎ 出す 。
達し得る
(達す.得る)
延べ語数:
6
0059
,411,39: 早く 死刑 に なっ て 石田 の 所 へ 行き たい と 言っ て いる この 女 の 、 最後 の 生命 が 輝く 瞬間 で あり 、 だからこそ その 陳述 は どんな 自然 主義 派 の 作家 も
^
達し 得 なかっ た リアリズム に 徹し て いる の で は なかろ う か 。
0789
,948,24: とても 巨石 を うごかす こと は でき ない から 、 石 の 横 から 下 へ と 土 を 掘っ て 目的 物 に
^
達し うる と 考え まし た 。
0797
,39,13: 我々 愚か な 人間 も 、 時には かかる 至高 の 姿 に
^
達し 得る という こと 、 それ を 必死 に 愛し 、 まもろ う で は ない か 。
0958
,219,16: また 一 歩 足 を 水 に 入れ ね ば 思う 壺 へ 竿 先 が
^
達し 得 ぬ という の を 知り ながら 足 を 濡らし て は なら ぬ という 掟 に 囚われ て 、 無理 に 丘 の 石 の 上 に 立つ の も おかしい もの だ 。
1007
,77,9: 人々 は 他 の 場合 に は そこ まで
^
達し 得 なかっ た よう な 親しみ を 、 漱石 の おかげ で 互いに 感じ 合う よう に なる 。
1076
,1268,38: 米国 の 軍隊 で は 飛行機 の 上 から 、 盛ん に 大量 の DDT を まき散らし た という 話 だ が 、 それ が はたして 三 離 御岳 の 、 物 深い 樹海 の 底 まで も
^
達し 得 た か どう か 。
思い遣る
(思う.遣る)
延べ語数:
6
0055
,2114,7: その 表情 を 、 信吉 は
^
想い やっ た 。
0115
,27,9: 私 は どんなに 深く いとしく 、 故国 を
^
思い 遣る 事 だろ う 、 どんなに 懐かしく 「 私 達 の 言葉 」 に 聴き 惚れる 事 だろ う 。
0432
,51,9: 紐 育 など は どんな だろ う と
^
思い 遣っ た 丈 で 汗 が 滲み 出る 。
0432
,67,5: 母 の 書 を
^
思い 遣る 時 、 自ずから 、 彼女 の 胸 を 満たす 、 無限 に 静穏 な 感謝 が 、 鎮まっ た 夜 の 空気 に 幽 に も 揺曳 し て 、 神 の 眠り に 入っ た 額 へ 、 唇 へ 漂っ て 行き そう な 心持 が し た 。
0688
,224,13: オレ が オメエ たち の 人相 の メキキ が でき ない と でも
^
思い や がっ たら 大 マチガイ だ ぞ 。
1112
,114,26: 袴 野 が これ を 許す はず は ない 、 でも 、 万一 に も 袴 野 が 聞い て くれ たら と 、 それ を
^
思い 遣る と すて は 大腿 が 躍る 弾み を 感じ た 。
泣き込む
(泣く.込む)
延べ語数:
6
0034
,269,8: そんな 時 、 道端 の 百姓 家 へ
^
泣き こん で 事情 を 打ち明ける と 、 食事 を 恵ん で くれる 親切 な お 内儀 さん も あり まし た 。
0068
,79,14: すると 妻 は 子供 たち を 連れ 、 すぐ 東京 の 実家 に
^
泣き こみ に いっ た 。
0808
,2,14: と 云っ て 、 馬 吉 の オカカ が 庄屋 の ところ へ
^
泣き こん だ 。
0853
,325,13: そこで 鬱憤 も ある ところ へ 、 再び 女房 が ワッ と
^
泣き こん で き た から 、 大いに 同情 し 、 行く ところ が ない から 泊め て 、 と 言う が 、 脛 カジリ の 大学生 で は 両親 の 手前 も 女 は 泊め られ ない 、 そん なら 一緒 に 旅館 へ 泊り に 行き ましょ う と 、 元々 その 気 が あっ て の こと で 、 手 に 手 を とっ て 失踪 し て しまっ た 。
1073
,6825,3: と 、
^
泣き こん で 来 た の で あっ た 。
1073
,7131,29: しかし 、 常陸 の 国 庁 に 勤め て い た 府 官 が 、 主人 相馬 殿 ( 将門 ) に すがっ て 、 豊田 の 館 に
^
泣き こん で 来 て いる こと を 御存知 か 。
出し切る
(出す.切る)
延べ語数:
6
0034
,223,22: いわば 、 竜頭蛇尾 、 たとえば 千 メートル の 競争 だっ たら 、 最初 の 二 百 メートル は むちゃくちゃ に 力 を
^
出し きっ て 、 あと は へこたれ て しまう といった 調子 。
0052
,42,2: 反吐 を
^
出し きり たい の だ 。
0167
,14,32: では 、 その 人間 的 な 感動 を 文学 で あらしめる もの は 何 か 、 という 点 に なる と 、 これ まで の 文学 の 解釈 は 十分 答 を
^
出し きっ て い ない 。
0738
,24,3: とにかく 全力 を
^
出し きっ て いる 。
0738
,26,2: 全力 を
^
出し きっ て 、 中味 が 充実 し て いる こと が 美 の 要素 な ん だ 。
0776
,477,9: 自分 の 感情 を 金太 だけ が 適切 に
^
出し きっ て しまっ た から だ 。
叩き売る
(叩く.売る)
延べ語数:
6
0016
,137,38: 僕 は こんど 軍隊 から かえって 来 て 、 鴎外 全集 を ひらい て み て 、 鴎外 の 軍服 を 着 て いる 写真 を 見 たら 、 もう いや に なっ て 、 全集 を みな
^
叩き 売っ て しまい まし た 。
0079
,613,10: ぼく は 、 のこり 少い 持物 を ほとんど 全部
^
叩き 売っ た 。
0759
,6748,5: 「 ぼく は 記代子 を
^
叩き 売ろ う と 思い ます 。
0993
,2304,97: いや 春子 さん 、 私 なぞ に は どうも 人さま の 家庭 内 の 事 や 、 御 主人 の 、 その 女 出入 の こと なぞ 、 深い こと は わかり ませ ん けど ね 、 ただ 敦 が しばらく 前 から 、 大分 心配 し て い まし て ね 、 御 主人 の 山 の 事業 と 私 の 貿易 と は 性質 が ちがい ます から 、 くわしい 事 は わから ない けど 、 男 が 一つ の 事業 に のりかかっ て 夢中 に なっ て 、 その ため に 家屋 敷 まで
^
叩き 売る と 言っ た 気持 は 、 わかる ん です 。
0993
,3279,14: 壮 六 … … うむ 、 なん でも お嬢さん の 敏子 さま が
^
叩き 売ら れる とか 何とか で な 、 そい で 金吾 が 、 これから すぐ 東京 へ 行っ て 来る つうけん ど な 、 いかに 何 でも 春子 さま つう 人 も 、 虫 が よす ぎら 。
1153
,341,0:
^
たたき 売っ た 長じゅばん から 足 が つい た の で ある 。
続き出す
(続く.出す)
延べ語数:
6
0002
,661,10: 「 あの 宮 様 なら 、 私 たち とも 血縁
^
つづき だし 、 姫宮 の 家庭 教師 を かね て 、 御 奉公 に あがっ て も 、 かず子 が 、 そんなに 淋しく 窮屈 な 思い を せ ず に すむ だろ う 、 と おっしゃっ て いる の です 」
0034
,240,6: ところが 偶然 という もの は
^
続き だし たら 切り の ない もの で 、 そして また 、 それ が この 世の中 に 生き て 行く おもしろ さ で ある わけ です が 、 ある 日 、 文子 が 客 と いっしょ に 白浜 へ 遠出 を し て き て 、 そして 泊っ た の が 何と 私 の 勤め て いる 宿屋 だっ た 。
0053
,1486,5: 「 偶然 という やつ は
^
続き 出す と 、 きり が ない ん だ よ 」
0054
,1105,13: しかも 、 偶然 の 面白 さ という もの は 、 こいつ が
^
続き 出す と きり が ない という 点 に ある 。
0054
,1308,8: —— 即ち 、 偶然 という もの は 、
^
続き 出す と きり が ない … … と 。
0054
,2990,6: 「 偶然 という もの は 、
^
続き だす と きり が ない 」
捕らわれ過ぎる
(捕らわれる.過ぎる)
延べ語数:
5
0828
,8,7: 日本 の 水泳 は 勝敗 に
^
とらわれ すぎ て は い ない か ね 。
0868
,182,13: しかし 、 われわれ 日本人 は 、 この 「 天災 」 という 観念 に
^
とらわれ すぎ て 、 その 結果 の 大 部分 が 「 人事 」 を つくさ ない ところ から 来 て いる 厳然たる 事実 に 眼 を ふさい で は い ない か 、 という こと です 。
0871
,0,21: A ( 編集 者 ) 先月 、 日本 の 俳優 は 、 芝居 する という 目先 の こと に
^
とらわれ すぎ て 、 演技 に フクラミ が ない 、 という よう な お話 が あり まし た が 、 これ は やはり 歌舞伎 なんか の やり方 と 関係 が ある で しよ う か … … 。
0882
,16,14: 技術 的 な 工夫 や 思いつき も よい が 、 それ に あまり
^
囚われ すぎ て は 、 却 つて 、 聴い て いる 者 の 胸 に ひびく 真実 の 声 が 薄れ て しまう 。
1041
,1479,37: 黒人 で ある こと が 、 ブルース に対する 唯一 の 権利 証 だ と 定める この 考え方 は 、 ある 特定 の 音楽 は ある 特定 の 生活 環境 から のみ 発生 する という 考え方 に 、
^
とらわれ すぎ て いる 。
打っ付け合う
(打っ付ける.合う)
延べ語数:
5
0081
,2785,10: 二 人 は 暗闇 の 中 で おでこ を
^
ぶっつけ あっ た 。
0223
,43,13: 人民 同士 が 互に 不幸 へ の 憤り を 見当 違い に
^
ぶっつけ 合っ て 苦 ん で いる 間 は 、 漁夫 の 利 で 「 御 軫念 」 という よう な 表現 の 陰 に かくれ 得る 。
0612
,212,33: 親 犬 と 子犬 と が 遊ぶ よう に 、 どこ でも 構わ ず 、 かみつい たり 、 なめ たり 、 たたき 合っ たり 、 ゆさぶっ たり 、 思い切り 体 と 体 と
^
ぶっつけ 合っ て 、 時 の たつ の を 忘れ て み たい 。
0918
,767,17: 人々 は 「 人 は 人 に対して 狼 で ある 」 という 奔放 な 喜び を おたがいに
^
ぶっつけ あっ て 、 もはや 上と下 、 獅子 と 羊 の 身分 は もはや なくなっ た ん だ と 、 確かめ あう の で ある 。
1037
,2288,10: 人間 が 二 人 、 下り立て ば 、 尻 を
^
ぶっつけ 合う に 相違 ない 。
片付け始める
(片付ける.始める)
延べ語数:
5
0141
,20641,14: だまっ た まま 、 テーブル の 上 に ひろげ られ て いる 刺繍 を
^
片づけ はじめ た 。
0505
,229,15: と 云う と 、 お節 は 、 心配 に だまり 返っ て 、 仕事 を
^
片づけ 始め た 。
0505
,689,17: 自分 だけ は 立つ 積り と 見え て 、 隅 から カバン を 出し て 、
^
片づけ 始め た 。
1175
,385,29: 残さ れ た 僕ら 二 人 も 、 何時 まで も 茫然 と し て いる わけ に も 行か ず 、 もそもそ と 立ち上っ て あたり を
^
片付け 始め まし た 。
1177
,212,11: ウェイトレス や ボーイ たち が 、 無表情 に あたり を
^
片づけ はじめ て いる 。
生まれ合う
(生まれる.合う)
延べ語数:
5
0147
,39,19: 此の世 に 満々 たる 美し さ 、 愛す べき もの を 、 彼 は たっぷり し た 資質 に
^
生れ 合わ せ た 男らしく 、 どれ も のこさ ず 、 ぶつかり 合わ ず 、 調和 そのもの に 歓喜 を 覚える よう な 概括 で 、 自分 の 芸術 に 生かし て み たく 思っ た の だろ う 。
0179
,5,10: シェクスピア の オセロ の 心理 に は 、 黒人 という
^
生れ あわ せ に対する オセロ の 白い 皮膚 の ひと と 等しい 人間 的 尊厳 の 主張 や 自尊心 や が 作用 し て いる 。
0290
,59,15: 長男 の 家族 的 な 負担 の 重 さ は 、 長男 という 身分 に
^
生れ あわ せ た 青年 達 の 自由 さ と 身軽 さ と 自分 で 選ぶ 人生 の 道 を 奪う 場合 が 多い 。
0312
,55,6: 天皇 という 偶然 の 地位 に
^
生れ 合わ せ た 一 個 の 人間 を 不幸 に する システム で あり 、 しかも その 人 を その 特殊 地位 に 封鎖 し て 、 その 人 に その 身 の 不幸 を 自覚 さ せ ず 、 人間 ば なれ し た 日常 から 脱出 しよ う と 焦慮 する こと さえ 知らせ ない 一つ の システム で あっ た 。
1000
,855,43: 尊 意 は 胸騒ぎ を 隠し ながら 、 恭しく 持 佛 堂 に 請じ入れ て 、 深夜 の 御 光臨 は 何 御用 にて 候 哉 と 問う と 、 丞相 の 霊 が 答え て 、 自分 は 口惜しく も 濁世 に
^
生れ 合わ せ て 無実 の 讒奏 を 蒙り 、 左遷 流罪 の 身 と なっ た について は 、 その 怨み を 報ぜ ん ため に 雷神 と なっ て 都 の 空 を 翔り 、 鳳 闕 に 近づき 奉ろ う と 思っ て いる 、 此 の 事 は 既に 梵天 、 四 王 、 閻魔 、 帝釈 、 五 道 冥 官 、 司令 、 司 録 等 の 許し を 得 て いる ので 、 誰 に 憚 る ところ も ない の だ が 、 た ゞ 貴僧 は 法 験 が めでたく おわし ます ので 、 貴僧 の 法力 で 抑え られる の が 一番 恐ろしい 、 何卒 年来 の 師 壇 の 契り を 思っ て 、 たとい その 折 朝廷 から お召 し が あっ て も 、 お 請け に なら ない よう に 願い たい 、 自分 は 此 の こと を 申 上げ たい と 存じ て 、 只今 態 々 筑紫 から 参っ た の です 、 と 云う の で あっ た 。
繰り返し言う
(繰り返す.言う)
延べ語数:
5
0141
,12218,67: やっぱり という の は 、 この間 うち 幾 度 か ベルリン 国立 美術館 へ 行っ て ドイツ の 絵 を 見 た とき 、 伸子 は 、 古い 絵 に 描か れ て いる ヴィナス さえ も 蒼白く 肩 が す ぼけ て 、 腹 の ふくらん だ 発育 不全 の 女 の 姿 で 、 冷たく 魚 の よう で 気味 が わるい 、 と
^
くりかえし 云っ た から だっ た 。
0142
,1257,34: 「 チェホフ は 、 しゃんと し た 人 だっ た の ねえ 、 クニッペル に 、 芸術 家 として お前 自身 の 線 を 出せ 、 自分 の 線 を 発見 しろ 、 と
^
くりかえし 云っ て いる の よ 。
0192
,195,1: だから
^
くりかえし 云っ て いる この 度 の 十 九 名 の ファシスト 達 の 問題 について も 、 形式 的 な ブルジョア 権力 の 道徳 から いえ ば 、 法律 が 無罪 と し た なら ば それ は 罪 が ない という こと に おさめ て 平気 です 。
0368
,13,51: わたし は 草履 を もっ て 来 た ん だ けれど 、 と 云っ たら 、 じゃあ 、 下駄 は もっ て 行っ て 下さい よ 、 番号 が あわ なく なる と 困る から ね 、 あと で 、 番号 が 分ら なく なっ て こまる から ね 、 と
^
くりかえし 云っ て 、 新聞 に くるん だ 下駄 が ノート の 入っ た 風呂 しき に しまわ れる の 迄 を 見 て から 、 腰 を おろし た 。
0695
,293,2: 先生 が
^
くりかえし いう に は
じゃれ付く
(じゃれる.付く)
延べ語数:
5
0081
,281,12: 仕事 に かかる と 、 ポチ が とん で 来 て 、
^
じゃれ つく 。
0457
,102,13: 小さい つつじ の 蔭 を ぬけ たり 、 つわぶき の 枯れ葉 に
^
じゃれ つい たり 、 活溌 な 男の子 の よう に 、 白い 体 を くるくる 敏捷 に ころがし て 春先 の 庭 を 駆け 廻る 。
0457
,106,4: 馴れ て 裾 に
^
じゃれ つき 、 足 に とびかかる 。
0602
,447,15: カヨ が 紙つぶて を 作り 、 投げ て やる と 、 猫 は それ に
^
じゃれ つき 、 喰い 破っ て 、 駆け 廻る 。
0612
,204,14: 子供 たち は この 言いつけ を よく 守り 、 そば へ 寄り たい 、
^
じゃれ つき たい 、 すがりつき たい 、 甘え たい 想い を おさえ 、 いつも 少し 離れ て 私 と 話 を する 。
合わせ持つ
(合わせる.持つ)
延べ語数:
5
0060
,5679,18: 表 計算 で はじき出し た 結果 を グラフ 化 し 、 データベース の 機能 を はじめ から
^
あわせ 持た せ た 統合 表 計算 プログラム を 、 一 六 ビット に 踏み込ん だ IBM の 新しい マシン 向け に 書く という プラン に 、 ケイパー は 絶対 の 自信 を 持っ て い た 。
0060
,8090,55: 大内 淳 義 の もと 、 渡辺 和也 を リーダー として 進め られ て き た 同社 の パーソナル コンピューター 事業 において 、 具体 的 な マシン の 方向 付け に関して もっとも 大きな 影響 力 を 持っ て い た の は 、 柔軟 な 好奇 心 の きらめき と 少年 の 誠実 を
^
あわせ 持っ た 後藤 だっ た 。
0060
,9240,11: 同月 、 日本IBM は 日本語 ワードプロセッサー と 端末 の 機能 を
^
合わせ 持つ マルチステーション と 位置づけ て 、 5 5 5 0 を 発表 し て い た 。
0838
,17,19: 長生き を する 吉相 も ある が 、 恋愛 を すれ ば 必ず 苦労 する 相 を も
^
併せ 持っ て いる 。
0838
,218,20: 長生き の 吉相 が ある と は 有り がたい が 、 恋愛 すれ ば 必ず 苦労 する 相 も
^
併せ 持っ て いる と は 、 いささか 手 きびしい な 。
押さえ得る
(押さえる.得る)
延べ語数:
5
0060
,245,52: 当初 、 若干 の 補遺 程度 の つもり で 書き 足し を 始め て みる と 、 パーソナル コンピューター と は なん な の か 、 どの よう に し て 生まれ どう 育っ て き た の か 、 PC — 9 8 0 1 は なぜ 日本 市場 を
^
押さえ え た の か 、 要するに 肝心 な ところ は 何 も 分かっ て い ない 自分 に 直面 さ せ られ た 。
0218
,19,24: 登 龍 の むずかしい アララギ 派 に 云々 と かかれ て いる 方 の お 言葉 を 拝見 し て 、 感想 を
^
おさえ 得 ませ ん でし た 。
0700
,44,31: 自分 の 野心 や 抱負 の ため に 、 かく も 畏し く 人情 を 押える こと の でき た ハリス は 、 お 吉 や 女色 に対して も 情 を
^
押え 得 た 人物 で あっ たろ う こと は 想像 できる の で ある 。
0837
,50,5: 彼ら が その 逆上 を
^
押え 得 て 後 に 施す 方法 に は 大きな 変り が ある で あろ う が 、 逆上 の すさまじさ は 同じ よう な もの で あろ う 。
0837
,52,10: 華 頂 氏 は その 逆上 惑乱 絶望 を
^
抑え 得 て 後 に 施し た 方法 は 立派 で あっ た と 申さ ね ば なら ぬ 。
かけずり回る
(かけずる.回る)
延べ語数:
5
0038
,39,28: この 命令 に 押し 飛ばさ れ て 、 二 人 は ゴム マリ の よう に 隊 を 飛び出す と 、 泡 を 食っ て 農家 を
^
かけずり 廻っ た 。
0054
,1430,13: 「 —— あんた を 探し出し て 、 返そ う と 思っ て 、
^
かけずり 廻っ て まし て ン 。
0055
,2848,58: 身 の 廻り の もの 一切 、 冬 の 着物 、 夜具 、 買い 溜め て い た 靴 、 帽子 の たぐい まで 、 持っ て 行く こと に し て チッキ に し て 、 劇団 へ の 挨拶 、 友人 と の 別れ 、 町会 へ の 異動 申告 、 みんな 一 人 で 半日
^
かけずり 廻っ て 済ませ 、 信吉 と 汽車 の 中 で 食べる 弁当 まで 自分 の 手 で 作っ て 、 駅 へ かけつけ た 。
0060
,3122,32: 釣り 道具 の 店 で 見 た 中身 の 見える 真空 パック を 採用 し て は という 同僚 の 意見 を 入れ 、 ラミネート 包装 を 引き受け て くれる 業者 を
^
かけずり 回っ て 探し 、 ボール 箱 の ケース に いたる まで すべて 後藤 たち 自身 が 用意 し た 。
0192
,159,42: 二 ・ 一 まで の ストライキ の 時 に 多く の 方 が 経験 し て おら れる こと です けれども 、 全く 文学 に 関心 の ない 組合 員 と 同じ よう に ビラ を 貼り 、 メガホン で 叫び 、
^
かけずり 廻っ て 、 そして 疲れ て 帰る 。
のた打ち回る
(のた打つ.回る)
延べ語数:
5
0035
,84,9: しかし 、 一代 は 油 汗 を 流し て
^
のたうち 廻っ て い た 。
0732
,2390,8: ずいぶん 意地 の 悪い 神様 で 、
^
のたうち 廻っ て 苦悶 し て いる のに 、 鼻 を まげて 臭 がっ て いる ばかり 、 一向に 魂 を 返し て くれ ない の で ある 。
0985
,1865,7: 世間 の みんな が だ な 、
^
のたうち 廻っ て いる の が だ な 、 これ を なん だ と 君 は 思う ?
1102
,69,25: 滝 の よう な 勢い で 、 しぶき を とば せ ながら 、 奔流 が 、 氷原 の 上 を 、 大蛇 の よう に
^
のたうち 廻っ て い た 。
1119
,148,63: 今 と なっ て みる と 近所 の 小母 さん の 言葉 も ほんとう だっ た の でしょ う し 、 女中 部屋 の 盗難 も ——、 友達 を 誘惑 し て 学校 を サボっ た の も ——、 みんな 彼 が やっ た こと に 違い ない 、 私 は 悲しみ の どん底 に 呻吟 き ながら 、 部屋 の 中 を
^
のたうち 廻り まし た 。
草臥れ切る
(草臥れる.切る)
延べ語数:
5
0029
,42,48: けれども 、 その 出版 の 仕事 も 、 紙 の 買入れ 方 を しくじっ た とか で 、 かなり の 欠損 に なり 、 夫 も 多額 の 借金 を 背負い 、 その後 仕 末 の ため に 、 ぼんやり 毎日 、 家 を 出 て 、 夕方
^
くたびれ 切っ た よう な 姿 で 帰宅 し 、 以前 から 無口 の お方 で あり まし た が 、 その 頃 から いっそう 、 むっつり 押し黙っ て 、 そうして 出版 の 欠損 の 穴埋め が 、 どうやら 出来 て 、 それ から は もう 何 の 仕事 を する 気力 も 失っ て しまっ た よう で 、 けれども 、 一 日 中 うち に いらっしゃる という わけ で も なく 、 何 か 考え 、 縁側 に のっそり 立っ て 、 煙草 を 吸い ながら 、 遠い 地平線 の ほう を いつ まで も 見 て い らし て 、 ああ 、 また はじまっ た 、 と 私 が はらはら し て い ます と 、 はたして 、 思いあまっ た よう な 深い 溜息 を つい て 吸いかけ の 煙草 を 庭 に ぽん と 捨て 、 机 の 引出し から 財布 を 取っ て 懐 に いれ 、 そうして 、 あの 、 たま しい の 抜け た ひと みたい な 、 足音 の 無い 歩き 方 で 、 そっと 玄関 から 出 て 行っ て 、 その 晩 は たいてい お 帰り に なり ませ ん 。
0141
,18464,0:
^
くたびれ きっ て 、 同時に 云い よう の ない 自身 から の 解放 の 感じ に つつま れ ながら 。
0981
,1376,4: 綿 の よう に
^
くたびれ 切っ た 二 匹 の 犬 が
1000
,1084,40: 滋 幹 は その 時 ほんとう に 久 振 に 父 を 見かけ た の で あっ た が 、 そうして 石 に 憩う て いる 父 の 恰好 に は 、 長い 道中 を 歩い て 来 て 、
^
くたびれ 切っ て 道ばた に 休ん で いる 旅人 の よう な ところ が あっ た 。
1013
,476,2: やっぱり
^
くたびれ 切っ て い た の でしょ う ?
生き永らえる
(生きる.永らえる)
延べ語数:
5
0062
,3256,30: 地域 の 経済 の 柱 だっ た 造船 所 を 移転 で 失っ て から 、 この 町 は すっかり 肩 を 落とし 、 息 を ひそめる よう に
^
生き 永らえ て き た 。
0577
,147,7: この 椎の木 が 、 今 まで
^
生き 存え て き た の も 、 幸運 に 恵まれ た から だ と も 言え ます でしょ う 。
0612
,2228,37: 母 は この 子 を 助け たい ばかり に 、 柱 の 倒れ かかる 寸前 、 この 子 を 腹 の 下 に かばっ て 、 身代わり に なっ て は くれ た けれど 、 そうして せっかく
^
生き 長らえ た 一生 が 果たして 幸福 な の で あろ う か ?
0769
,106,5: 美食 せ ず とも 、
^
生き 永らえる だけ の 食物 を なるべく 簡単 に 食えれ ば タクサン だ という 天性 の ナマケ 者 で ある から 、 米 を 炊く と 、 オカズ が 必要 で ある 。
1067
,295,18: けれど 、 文芸 として 観れ ば 、 人間 の 興亡 は 、 時 の 現象 です から 、
^
生き 永らえよ う と する 本能 は あくまで 生き つづい て いる と 見え て 来 ます 。
捨ておける
(捨てる.おける)
延べ語数:
5
0993
,4016,25: ただ なあ 、 百姓 に 肥料 の 配給 を とめる つう の は 、 大工 から ノコギリ を 取り上げる の と 同じ で 、
^
捨て おけ ねえ ぞ 。
1072
,7998,4: 吉 宗 として 、
^
捨て おけ ない こと に は 相違 ない 。
1072
,8006,11: こう 察し た ので 、 かれ は いよいよ 一刻 も
^
すて おけ ない と 考え 、 老中 を通じて 、 事 の 善処 を 、 急 命 し た の で ある 。
1073
,3890,4: 「 それ は 、
^
捨て おけ ん 。
1073
,7942,6: ところが 、 こんど は 、
^
捨て おけ ない 。
尽き果てる
(尽きる.果てる)
延べ語数:
5
0843
,67,12: 祈り の 数 を 重ね て ついに 身の毛 身 の 脂 が
^
尽き はて た とき に は 、 その 場 に アッ と 叫び 、 ちょうど 熊野 の カラス が 血 を 吐い て 死する よう に 、 五 穴 から 身 の 血 を 吐い て 絶命 いたす 定め で ござる 。
0944
,297,19: すぐ 上 に 、 ザラメ 雪 の 切通し が 招く よう に 光っ て いる が 、 体力 が
^
尽き はて て 上る も 下る も でき ない こと に なっ た 。
0957
,5,4: 根 も 張り も
^
尽き 果て た 疲れ を 負っ て 歩く 、 灰色 の 路 の 我が 人生 の 旅 の 行方 を 想う と 、 堪え難く 寂しく 悲しい 。
0985
,2144,18: 疲れ 切っ て いる ところ に 、 昂奮 し て 長々 と 喋っ た ので 、 力 が
^
尽き 果て た の で ある )
1138
,193,27: 「 明日 の 御輿 入 と 承 わ って 、 やっと の 思い で 此処 まで 辿り 着き まし た が 、 最早 精 も 根 も
^
尽き 果て まし た 」
受け兼ねる
(受ける.兼ねる)
延べ語数:
5
0759
,639,1: 真に
^
うけ かね て 、 バカ らしく も あっ た し 、 恋 を 語る よう な 甘い 気持 が 一切 なかっ た から で ある 。
0878
,117,28: 例えば 、 戯曲 本位 で あれ ば 、 それ は 文学 的 な 匂い の 強い 、 「 読む 代り に 見る 」 演劇 の 印象 を
^
受け かね ない し 、 また 、 そういう 非難 を 顧み ず 、 ある 時代 に は 、 文学 を 前面 に 強く 押し出し た 演劇 運動 なる もの が あ つて も 、 それ は それで 、 必然 性 が ない と は いえ ない の で ある 。
0985
,300,24: ( ひた押し に 押し迫っ て 来る 相手 の 気持 が 胸 に こたえ て 来る だけ に 、 もう 言葉 で は それ を
^
受け かね て 、 黙っ て しまい 、 眼 を パチ パチ さ せ たり 、 か と 思う と その 眼 を 室 の 一隅 の 方 へ ジッ と 据え たり し て いる 。
0988
,1646,5: さすが の 佐 々 が
^
受け かね て シドロモドロ に なつ て い た 。
0989
,1784,13: 須永 いや 、 そんな … … ( 省三 の 激しい 視線 を
^
受け かね 、 助け を 乞う よう に 次 の 浮山 を 見る )
抜け落ちる
(抜ける.落ちる)
延べ語数:
5
0733
,25,17: ずいぶん 頑堅 らしい 田舎 づくり の 建物 で あっ た が 、 よく まア 二 階 が
^
ぬけ 落ち た もの だ 、 と 私 は 不思議 な 思い で あっ た 。
0759
,6300,7: ルミ子 は 全身 の 力 が
^
ぬけ 落ちる よう な 落胆 を 感じ た 。
0808
,204,9: シン から ねむたく なっ たり 、 力 が スッカリ
^
ぬけ おち て 身動き を する の も イヤ に なる 。
0850
,151,24: けれども 、 あの 希望 に みち た 時期 に 、 なぜ 太陽 を ふり 仰ぎ 青空 を いっぱい に あび て いる 思い が
^
ぬけ 落ち て いる の だろ う か 。
0981
,1279,4: こわれ 、 流れ 、
^
ぬけ 落ち て 行く もの が ある
拘わり過ぎる
(拘わる.過ぎる)
延べ語数:
5
0682
,160,3: 「 長井 に
^
こだわり すぎ やし ない か 。
0698
,226,9: 革命 、 真剣 勝負 という 自分 の 一存 に
^
こだわり すぎ て 、 心理 学 の 常道 を 逸脱 し た ウラ ミ が ある かも 知れ ない 」 と 彼 は はじめて 気がつい た 。
0744
,285,5: そして 男 の カバン に
^
こだわり すぎる 。
0759
,4628,10: 放 二 の 思考 はず ッ と マッチ に
^
こだわり すぎ て 、 彼 自身 に も バカ らしい と 思わ れ た 。
0783
,407,12: なぜ 、 そこ に 死ん で いる か 、 その ワケ に
^
こだわり すぎ た ため でし た 。
借り受ける
(借りる.受ける)
延べ語数:
5
0568
,96,8: やがて 半焼 の ビル の 空 室 を
^
かり 受け 、 石村 商事 を 開い て 、 軍 関係 や その他 の 闇 物資 で 巨利 を 得 た 。
0674
,3,24: この 男 は 最近 この 村 へ 越し て き て 、 それ も 渡辺 小左衛門 を 頼 つて 、 彼 の 地所 を
^
借り うけ た 。
0776
,273,6: 清松 は その 真珠 を
^
借り うけ て 、 眺め 入っ た 。
0787
,273,13: ちょうど オーカミイナリ の 系図 や 古文書 を 当主 直々 に 出張 し て
^
借り うけ て 参っ た 当夜 、 あいにく 屋敷 から 火 を 発し て 、 五 ツ の 土蔵 を 残す ほか は 住居 が 全焼 いたし まし た 。
1073
,790,34: その ため 、 忍び 男 の 朝臣 は 、 着る に 着る 物 も なく 、 さりとて 、 裸 で わが家 へ 帰り も なら ず 、 雑色 の 布 ひ た たれ を
^
借り うけ て 、 しかも 夜 が 白ん で から 、 こそこそ 帰っ て 行っ た が 、 館 に は 、 有名 な やき もち 妬き の 奥方 が おら るる し 、 その 奥方 は 妊娠 中 で 、 ほか に も たくさん な 子 が おら るる し 、 あと の 騒動 も 思いやら れ 、 あ われ に も また 、 おかしい かぎり で は あっ た 。
壊れ掛ける
(壊れる.掛ける)
延べ語数:
5
0564
,41,3: 高い 煙筒 や
^
壊れ かけ た コンクリート 塀 など が 残っ て い た 。
0564
,211,23: 漸く 探り あて た 一筋 の 人 の 心 の 誠実 さ 、 真心 が 、 ごく 些細 な こと の ため に
^
壊れ かける の を 、 見 て き た 。
0772
,4,0:
^
こわれ かけ た 籐椅子 が グラ つく の も 気づか ぬ 態 に 腰かけ て 、 額 に 指 を あて て ジックリ と 考え こん だ が ミ ロク 菩薩 の よう な 良い 智慧 は うかば ない らしい 。
0989
,99,56: 他 に 戦争 中 防空 室 に 使っ て い た 地下 室 と 、 それから 、 これ は 、 元 の 主人 の 大官 が なん の 好み か わざわざ 建て させ た 塔 が 、 三 階 の 上 に 又 二 階 位 の 高 さ に そびえ て い て 、 その
^
こわれ かけ た 塔 の 上 に 昇っ て 真下 に 見える 後ろ の 崖 の 底 でも 見る と 眼 が まわり そう で 、 そこ まで だ と 六 階 ぐらい の 高 さ が あろ う 。
0989
,1368,14: ( 一 坪 ばかり の 広 さ の 、 手すり だけ 附い た 、
^
こわれ かけ た 塔 の 上 。
駆け抜ける
(駆ける.抜ける)
延べ語数:
5
0546
,362,4: つまり 、 真直 に
^
駆け ぬける 。
0624
,359,3: その 道 を
^
駆け ぬけ て 行く 一 人 の 影 すら も ない の だ から 、 伊沢 の 決意 も 鈍っ た が 、 ふと 見る と 百 五 十 米 ぐらい 先 の 方 で 猛火 に 水 を かけ て いる たった 一 人 の 男 の 姿 が 見える の で あっ た 。
0687
,351,8: 余 の 馬 は 敵陣 の ただ中 を
^
駈け ぬけ て 、 信玄 の 姿 は 遠く 離れ て しまっ た の で ある 。
0947
,1620,12: サト子 さん と 話し て いる そば を 、 逃げる よう に
^
駆け ぬけ た じゃ ない の 」
0993
,4235,3: ( もう 既に
^
駈け ぬけ た 犬 が 向う で 吠える )
落ち掛ける
(落ちる.掛ける)
延べ語数:
5
0510
,63,6: それから 日 が 少し 西 に
^
落ち かけ て 森 の 上 が 赤く なる 頃 、 私 は 銀笛 を 持ち ローズ は 歌 の 本 を もっ て 小さい 川 を 渡っ て 森 ん 中 に 行き 、 紫 の 山 を 見 て 木 の 幹 に よっ かかり ながら ローズ は 美 くし い 声 で うた を うたい 私 は それ に 合せ て 笛 を 吹き ます 。
0676
,264,2: だが 、
^
堕ち かけ た 魂 は 所詮 堕ち きる ところ まで 行きつか ざる を 得 なかつ た で あらう 。
0863
,306,4: —— 崩れ 石 、
^
落ち かけ た 塔 、 雑草 や 不吉 な 霧 の 中 で 、 空虚 な 未知 の 墓場 の 中 で 、 体 を 硬 ばら せ た まま 聞き まし た 。
1071
,63,6: 何しろ もう 曠野 に 日 は
^
落ち かけ て いる が 、 わが 胃 ぶ くろ に は 入る 物 の あて も ない 』
1102
,240,9: まるで 石 が 割れ て 、 その 破片 が
^
落ち かけ た ところ を 、 瞬間 写真 に 撮っ た よう に 、 氷 の 中 に 固定 さ れ て いる 。
生き始める
(生きる.始める)
延べ語数:
5
0433
,15,11: 真個 に 足 を 地 に つけ て 、 生き物 として
^
生き 始め た と でも 申し ましょ う か 。
0956
,3788,9: この 通り の 姿 で 僕 の 中 に
^
生き 始め て い まし た 。
0989
,1857,8: 須永 は 、 今 こそ ホント に
^
生き はじめ た の で は ある まい か ?
0989
,1878,5: それとも 、 ホント に
^
生き はじめ た の か ?
0989
,2881,25: それ が 、 ヒョッ と 此処 へ 来 て 、 そして 、 僕 は 急 に 、 自分 が 急 に 、 なんだか 、 はじめて
^
生き はじめ た よう な 気 が し て 来 た ん です 。
朽ち掛ける
(朽ちる.掛ける)
延べ語数:
5
0141
,5155,5: 列車 は 、 ところどころ に
^
朽ち かけ た 柵 の ある 寂しい ひろい 野原 に 沿っ て 走っ て い た 。
0617
,862,7: 将来 に 希望 を 繋ぐ に は
^
朽ち かけ て 来 た 命 の 綱 が 今にも 切れ そう で ある 。
0863
,160,12: この 恐ろしい 墓地 に 入っ て 来 て 、 或 る
^
朽ち かけ た 墓 の 前 まで 来る と 、 わたくし は 先ず スティヴン が ためらい の 素振り を 見せ た の を 、 はっきり 認め まし た 。
0948
,876,1:
^
朽ち かけ た 貸 バンガロー が 落 々 と 立っ て いる ほか 、 人影 らしい もの も なかっ た 対岸 の 草地 に 、 大 白鳥 の 大群 でも 舞い おり た よう に いち めん に 三角 テント が 張ら れ 、 ボーイ ・ スカウト の 制服 を 着 た の や 、 ショート ・ パンツ ひとつ に なっ た 少年 が 元気 な 声 で 笑っ たり 叫ん だり し ながら 、 船着 場 に 沿っ た 細長い 渚 を 走り まわっ て い た 。
0990
,216,5: すでに 幹 も 枝 も
^
朽ち かけ て いる が 、 まだ 倒れ そう に ない 。
掛け並べる
(掛ける.並べる)
延べ語数:
5
0141
,16799,38: クラマール 洗濯 工場 主 ベルネ が 、 十月 三 十 日 の 夜 、 彼 の 商売 の なり ゆき について 心配 し た よう に 、 この レストラン の 帽子 かけ に 、 ずらりと 山高 帽 を
^
かけ 並べ て いる 男 たち と その つれ の 女 たち は 、 平凡 な 昼食 を とり ながら 、 フランス の 経済 と 政治 と を 支配 し て いる 十 二 人 の 大 資本 家 たち の 大釜 から 流し 出さ れる 不安定 な 利潤 について 、 議論 し て いる の だっ た 。
0948
,316,20: 手ばやく 煖炉 を 焚 しつけ 、 浴槽 に 放り こん で おい た 濡れ もの を 椅子 の 背 に
^
掛け ならべる と 、 今夜 、 身 を 沈める はず の 自殺 の 場 を 見 て おこ う と 思っ て 、 二 階 の 大池 の 寝室 へ 上っ て 行っ た 。
0948
,416,28: 警察 の 連中 が ロッジ へ 入っ て 来る の を 見る なり 、 久美子 は 突然 羞恥 の 念 に 襲わ れ 、 濡れ もの を
^
掛け 並べ た 椅子 の ほう へ 走っ て 行っ た 。
0948
,446,25: 係官 は 、 ほう といった よう な 曖昧 な 音 を だす と 、 煖炉 の そば へ 行っ て 椅子 の 背 に
^
掛け 並べ た 濡れ もの に さわっ て み た 。
0948
,506,3: みっともない もの を
^
掛け ならべ て 、 お はずかしい わ 」
眺め始める
(眺める.始める)
延べ語数:
5
0141
,12333,57: 伸子 は 、 ウィーン で 買っ た クリーム 色 の 小さい 手提 鞄 を 用心 ぶ かく 自分 の 体 と 窓 の 間 に おき 、 言葉 の よく 通じ ない 外国 で 一 人 旅 する 若い 女 の 身 の ひきしめ かた で 、 座席 が きまる と すぐ 窓 外 の 景色 を
^
眺め はじめ た 。
0141
,21502,17: と 、 笑っ て わる くち を 云い ながら 、 ふと 止っ て 、 腕 環 を
^
眺め はじめ た の だっ た 。
0732
,70,24: 三 人 の 青年 が 、 にわかに 好奇 の 目 を か ゞ やかし て 、 彼 の 風采 を 上 から 下 まで
^
眺め はじめ た の で ある 。
0956
,2450,20: 男女 達 、 再び がやがや と 私語 を し ながら 、 文 麻 呂 の 様子 を 好奇 的 に
^
眺め はじめる 。
1013
,1847,94: 渓谷 を 越え て 、 また 二 里 ばかり の 深い 山道 … … いよいよ 東水 の 尾 へ 抜ける 最後 の 山 の 背 梁 に なり ます が 、 足 の 弱い 女 連れ 、 殊に 昨夜 は 疲れ て 薄暗い 夕方 の せい か 、 心気 朦朧 として 、 随分 手間取っ た 道 も 今日 は 男 ばかり の 、 しかも 元気 一 杯 に 、 朝 の 十 一 時 頃 に は もう その 山 の 背 梁 も 越え 終っ て 、 いよいよ 赤 名山 を 左手 に
^
眺め 始め まし た 。
信じ切れる
(信じる.切れる)
延べ語数:
5
0141
,11185,40: だからこそ ことし の メーデー だって 、 うち に 臥 て いる 奴 は なかっ た ん だ けれども 、 それでも 、 ドイツ の 社会民主党 が 、 もう すっかり ファシスト の 飼い もの に なっ て しまっ てる こと まで は
^
信じ きれ ない ん だ な 。
0141
,20920,8: 伸子 は 、 それ が わが こと と
^
信じ きれ ない ほど の 感激 を もっ て 、 その 承認 の 上 に 身 を 投げかけ て 行っ て いる の だっ た 。
0312
,99,34: 天皇 の 名 において 、 これ ほど の 犠牲 を 費し た 戦争 が 全部 国際 悪 で あり 、 人民 の 運命 を 破壊 し た もの と は 、 いくら 何 でも
^
信じ きれ ない 思い が ある 。
0988
,1833,42: 「 實 は 俺 も 、 こん だ け 美事 に 成熟 し た 女 が 、 しかも 今どき 、 あんな R 劇 團 なんぞ に 居 た 女 が 、 男 を 知ら ない なんて 、 實 は 俺 自身 が
^
信じ きれ なかつ た 。
1172
,606,12: 一言 で 言え ば 、 私 は 、 私 の 宿命 が
^
信じ 切れ なかっ た の だ 。
入れ混じる
(入れる.混じる)
延べ語数:
5
0140
,5427,12: 木下 は 、 柔軟 さ と がん こ さ と の
^
いれ まじっ た 蒼い 角 顔 を すこし うつむける よう に し て 、 黒い 、 憂鬱 な ところ の ある 眼 を 上 眼 に し た 。
0981
,57,4: 自然 と 人 は
^
入れ まじり 音 を 立て 匂い を はなち 、
0981
,491,4: それと あれ と が
^
入れ まじっ て
0987
,254,29: その シルエット に 区切ら れ た 光 の 輪 の 中 で 、 シルエット に 向っ て —— こちら に 乗り出し て 、 心労 と 恐怖 と 脅威 の
^
入れ まじっ た 、 低く 押し ころし た 早口 で しゃべる 課長 の 顔 の 、 ふくれあがっ た 鼻腔 や ブルブル ふるえる 頬 の シワ まで ハッキリ と 見える 。
0995
,147,4: 土 と 岩 の
^
入れ まじっ た 黒い 壁 と 床 。
落ち兼ねる
(落ちる.兼ねる)
延べ語数:
5
0140
,3955,10: 素子 は 、 そう きく 伸子 の 腑 に
^
おち かね ながら 緊張 し て いる 顔 を 見やり 、
0649
,144,2: 腑 に
^
落ち かね て 頁 を ぼんやり くっ て いる と 、 ところどころ に 赤い 線 の ひい て ある 箇所 が ある 。
1012
,469,25: 私 の 引用 する 新聞 記事 は 、 これ で 終り です が 、 もちろん この 記事 の 中 に も 、 腑 に
^
落ち かねる もの が 、 沢山 見受け られ ます 。
1019
,63,10: これ を み て なに が なにやら さっぱり 腑 に
^
落ち 兼ね て いる の が 現代 社会 知識 層 の 大 多数 で ある 。
1072
,7321,7: 「 越前 に は 、 腑 に
^
おち かねる が 」
撫で上げる
(撫でる.上げる)
延べ語数:
5
0114
,214,17: 笑い ながら 濃い 長い 髪 が 額 へ 落ち かかっ て 来る の を 平手 で
^
撫で 上げ 撫で 上げ し ながら 窓 の 外 に しげる 楓 の 若 葉越し に せわしく 動い て 居る 隣り の 家 の 女中 の 黒い 影 坊 師 を 見 て 居 た 。
0138
,413,8: いがぐり 頭 を 片手 で 後 から
^
撫で あげ 、 唇 を かむ よう に し 、
0141
,499,7: と 例 の 、 下 顎 を
^
撫で あげる 手つき を し た 。
1149
,8,10: 近江 愛之助 は 真白 に なっ た 毛 を
^
撫で 上げ ながら 、 青白い 神経質 な 顔 に 、 ほのか な 微笑 を 浮かべ て 続け まし た 。
1152
,269,8: 長目 の 毛 を 鍋 冠 り に
^
撫で 上げ て 、 細面 に 何やら 塗りたくっ た らしく 、 ピカピカ する 顔 、 赤 縞 の ネクタイ 、 仕立て の 良い モーニング 、 年 は 四 十 近い でしょ う が 、 何様 以 て 五 分 も すかさ ぬ 典型 的 な 秘書 です 。
投げ上げる
(投げる.上げる)
延べ語数:
5
0103
,66,26: が 、 その 途端 に 土 と 小石 と 、 むしら れ た 草 と が ひとつ に なっ て 、 バッ と 宙 へ
^
投げ 上げ られ 、 つづい て 烈しい 水音 が し て 、 職人 風 の 男 は 見え なく なっ て しまい まし た 。
0577
,232,5: 千代子 は 小さな 石 を
^
投げ 上げ まし た 。
0977
,385,24: ひょうきん な 浅川 など 、 弁士 が 壇 を おり た とき 、 喜ん で しまっ て 、 帽子 を 会場 の 天井 に
^
なげ あげ て 、 ブラ ボー 、 ブラ ボー と 踊っ て いる 。
1075
,37,21: 今ひとつ の ほう は 揚げ 毬 と いっ て 、 空 に 向かっ て 、 二つ または 三つ の 手毬 を
^
投げ あげ て 、 手 に 受け て は また 揚げる という 動作 を くり 返す あそび で 、 この ほう は 毬 の 高低 によって 、 歌 の 節 を 長く も 短 かく も する の が また おもしろく 、 これ なら ば 弾ま ぬ 手毬 でも 遊ぶ こと が でき た 。
1075
,75,31: わたし など の 若い ころ まで は 、 村 に 入っ て くる 遊芸 人 の 群れ の なか に 、 品玉 と 称し て 、 三つ の 手毬 を 高く
^
投げ 揚げ て 、 それ を たくみ に 受け て 見せる 者 が あっ た 。
掛け始める
(掛ける.始める)
延べ語数:
5
0100
,103,32: 朝 掃除 に 部屋 へ は い つ て 来る と 、 まず そこら の 畳 の 上 に ほうき を バタ ン と 投げ出し て 、 いきなり パタパタ と はたき を
^
かけ 始める 。
0141
,1758,21: そこ の 鏡 に 向っ て 、 禿げ て いる 頭 に のこっ て いる 茶色 の 髪 に ブラッシュ を
^
かけ はじめ た 。
0613
,330,22: 五 人 は かね て 防空 演習 で やり つけ た とおり 、 一方 の 隅 から バケツ の 水 を ぶっ
^
かけ 始め た 。
0790
,168,5: そろそろ 棺桶 に 一足 を
^
かけ はじめ た 年 かっこう の 者 ばかり だ が 、 六 年間 に 一 人 も 死ん だ 者 が ない 。
1182
,19,2: 詩 が
^
書け はじめ た の は ( さき に 退院 後 と 書い た が 実際 は ) その 半年 すこし 前 の こと で ある 。
跳ね飛ばす
(跳ねる.飛ばす)
延べ語数:
5
0095
,2146,19: ゼムリヤ 号 は 、 とにかく 或 る 巨大 な 衝撃 に 耐え た ばかり か 、 その 巨力 に
^
跳ね 飛ばさ れ て 実に 七 十 哩 を 越える 長距離 を 飛翔 し 、 ヘルナー 山 に 激突 し た の で ある が 、 既に 知ら れる とおり 船 形 も 殆 ん ど 崩れ ず 、 世界 人 の 想像 に 絶する 耐力 を 示し た 。
0508
,261,33: 力強い 日 が 池 の 水面 に 漲り 渡っ て 、 水浴 を し て 居る 子供 達 の 日焼け し た 腕 が 劇 しい 水音 を 立て て 水沫 を
^
跳ね 飛ばし ながら 赤く 光っ て 、 出 たり 入っ たり し て 居る 。
0529
,49,25: 人 指 指 と 拇指 で まるで 針 の めど の 様 な 穴 を 作っ たり 、 両手 を 後 の 方 まで
^
跳ね 飛ばし て 非常 な 大き さ を 示し まし た 。
0676
,360,16: 右手 を ふれ ば 左 へ 、 左手 を ふれ ば 右 へ 、 縦横無尽 に
^
はね 飛ばさ れ たり 、 土 の 中 へ めりこま さ れ たり 、 たつ た 一 日 の 稽古 で つくづく 天下 の 広大 無辺 なる こと を 悟 つ た もの だ 。
1040
,1382,9: 濡れ た 髪 を うし ろ に むけ て
^
はね 飛ばし 、 声 を 上げ て 笑い ながら 、 彼女 は 裕一 に 顔 を むけ た 。
苦しみ続ける
(苦しむ.続ける)
延べ語数:
5
0089
,870,27: かなり 永い 間 、 怪人 は 呼吸 を はずま せ 、 肩 を 波 の よう に 上下 し 、 指 で のど を かきむしり 、
^
苦しみ つづけ て い た 。
0188
,7,14: ワンダ・ワシレーフスカヤ が 長い 間 、 他国 の 勢力 に 支配 さ れ て
^
苦しみ つづけ た ポーランド に 生れ 、 その 地方 が ゆたか な 穀倉 で ある ため に 、 一 九 一 七 年 の 革命 の とき の 侵入 軍 に も 、 ナチス に も ねらわ れ 苦しめ られ た ウクライナ の 民族 詩人 を 良人 に し て いる こと は 、 彼女 の 平和 と 民族 自立 の ため の 活動 に 深い 必然 性 を あたえ て いる 。
0191
,32,35: プロメシウス が 、 ジュピター によって 地球 の 骨 と いわ れ た コーカサス の 山 に しばりつけ られ 、 日毎 新しく なる 肝臓 を 日毎 に コーカサス の 禿鷹 に ついばま れ て 永遠 に
^
苦しみ つづけ なけれ ば なら ない 罰 を 蒙っ た 、 という この 物語 の 結末 を 、 後代 から は 叡智 の 選手 の よう に 見 られ た ギリシア の 哲人 たち 誰 も が 変えよ う と し なかっ た 。
0735
,59,38: 東大 神経 科 へ 入院 し た の は 二月 十 七 八 日 ごろ の こと で 、 その とき は 、 喋る こと も 、 歩行 も でき ず 、 た ゞ 幻視 と 幻聴 に
^
苦しみ つづけ て い た 。
1120
,283,8: 夜 と なく 、 昼 と なく
^
苦しみ つづけ て 四 日 目 の 暁 方 、 まゆみ は 遂 い に 死ん で しまっ た 。
掛け替える
(掛ける.替える)
延べ語数:
5
0084
,2515,10: 河合 は 、 また 、 あわて て 音盤 を
^
かけ かえ た 。
0087
,207,16: 古 堀 博士 は 、 ゴム の 手袋 を 出し て はめ 、 眼鏡 を
^
かけ かえる と 、 前屈み に なっ て 死人 の 顔 に 自分 の 顔 を 寄せ た 。
0112
,1806,19: さぞ 汚れ て 居る だろ う と 思っ て あけ た 自分 の 部屋 に は 額 が
^
かけ かえ て あっ て 机 の 上 に は 新 らしい 雑誌 が 二 冊 ちゃんと ならん で 、 赤 茶色 の 素焼 の 鉢 に は うす 赤 の ふるえる 様 な 花 が 千 世子 の 方 に その 面 を むけ て 笑い ながら 首 を かたむけ て 居 た 。
0137
,173,13: 寄宿舎 の 室 の 内 で は 、 襦袢 の 襟 を
^
かけ かえ て いる 者 、 声 を 忍ば せ て 笑い ながら 、 腕相撲 を とっ て いる 組 。
0816
,178,4: 正月 ごと に 新しく
^
かけ かえ て 一年中 ぶらさげ て おく の で ある 。
動かし始める
(動かす.始める)
延べ語数:
5
0082
,2619,39: ここ の 送波 装置 は 、 全部 スイッチ を 切っ て しまっ て あっ た の だ から 、 どこ か 気 の つか ない 所 に あっ た 、 予備 の 操縦 装置 を 、 X 号 が
^
動かし はじめ た の だろ う 。
0082
,2629,17: 博士 の 機械 人間 は 、 操縦 盤 の 前 に 坐る と 、 しきりに ダイアル を
^
動かし はじめ た が ——
0686
,549,10: 彼女 は 神田 氏 が 安川 久子 に 心 を
^
動かし 始め た の を 見破っ て 以来 、 神田 氏 を 殺し て 全 財産 を 乗 ッ とる 計画 を ねっ て い た が 、 神田 氏 が 久子 に 呼びだし の 電話 を かけ た の を 知っ て 女中 と 書生 を 外出 さ せ 文 作 の 到着 の 一 時間 も 前 に バス を あび た 神田 氏 を 殺し て おい て 、 かねて 用意 の テープレコーダー で 正午 以後 の 殺人 と 思わ せ 、 巧み に 自分 の アリバイ を つくっ た の で ある 。
0866
,110,22: やがて また 、 それら の 一 人 一 人 が 、 なにやら 彼 に 喋り かける よう に 、 唇 を
^
動かし はじめる 。
1174
,473,13: 他 の 骨 が その 変形 に 応じ て 、 それぞれ 形 を
^
動かし 始める ん だ 。
焼け落ちる
(焼ける.落ちる)
延べ語数:
5
0082
,2540,24: 一 人 の 機械 人間 が 、 火焔 放射 器 を 扉 に むけ 、 また たくま に 、 錠 は とけ て
^
焼け おち 、 扉 は ガタン と ひらい た が 、 中 に は 五 人 の 少年 と サル が 毒ガス に やら れ て 、 倒れ て いる と 思い の ほか 、 残っ て いる の は から の 檻 だけ —— 中 に は 何 も はいっ て い なかっ た 。
0390
,19,7: 戦災 で 本 富士 署 が
^
焼け おち て 数 日 後 、 わたし は あそこ を 通り がかっ た 。
0390
,21,30: 「 やぶ そば 」 の あり なし や 「 のんき 」 の ある なし は ともかく 、 本 富士 署 の あの 留置 場 空気 だけ は 、 土台 まで
^
焼け おち て もう 二度と 存在 を 許さ れる べき もの で ない 。
0745
,88,16: 私 の 到着 し た とき は 渦まく 突風 は おさまり 、 目 抜 通り は
^
焼け おち て のび きっ た 火 の 先端 だけ が 坂 に とりつこ う として 燃え つつ 立ち止っ て いる とき で あっ た 。
0993
,58,8: 行っ て みる と 山小屋 は キレイ に
^
焼け おち て しまっ て い て 、 あと は 柱 の たっ て い た 敷石 だけ が 家 の かっこう に 残っ て いる だけ で 、 その 片隅 に 金吾 老人 の お 墓 が —— 質素 な 小さな お 墓 が あり まし た が 、 その お 墓 の ちょっと わき に もう 一つ お 墓 が あり ます 。
照らし付ける
(照らす.付ける)
延べ語数:
5
0080
,757,20: 水銀 灯 の よう な 白 びかりが 、 夜明け 前 ほど の うす 明 かる さ で 、 室内 を
^
照らし つけ て い た 。
0082
,99,55: みるみる 球 の よう に ふくれあがり 、 そして それ が 両 が わ の 曲面 盤 の とがっ た 針 に ふれ た か と 見え た とき 、 とつぜん ぴかりと 一大 閃光 が 出 て 、 この 大広間 を 太陽 の そば に 追いやっ た ほど の 明 かる さ 、 まぶし さ に
^
照らし つけ た 。
0083
,365,19: そして 教授 の 長い 脛 を ズボン下 から 剥き 出す と 、 商売 もの の 懐中 電灯 を さっと
^
照らし つけ て 、 教授 の 毛脛 を まざまざ と 検視 し た 。
0141
,11266,7: 古風 な シャンデリア の 強い 光 に
^
てらし つけ られ て いる その 室 は 、 どの 窓 も すっかり カーテン を おろし て 夜 の 重々し さ だっ た 。
0613
,1338,5: 陽 は かんかん 頂 を
^
照らし つける 。
絶え切れる
(絶える.切れる)
延べ語数:
5
0080
,1753,11: 怒り に 燃え あがっ た の か 、 それとも 恐怖 に
^
たえ 切れ なく なっ た ため か 。
0081
,1009,7: 玉太郎 は 心 ぼ そ さ に
^
たえ きれ なく なっ て 、 砂 の 上 に たおれ た 。
0091
,1009,5: 道夫 は 不安 に
^
たえ きれ なく なっ て 、 遂に 爆発 する よう に 叫ん だ 。
0091
,1908,10: その とき の 身体 の 痛み も 、 ずいぶん
^
たえ 切れ ない もの で あっ た けれど 、 それ より も 道夫 を 苦しめ た もの は 、 全身 の 骨 に 受け た なんとも たとえ よう の ない 気持 の わるい 振動 で あっ た 。
0987
,372,5: 治子 … … (
^
たえ きれ ず 、 次第に 顔 を ふせ 、 ミクロメータア の 上 に 額 を つける )
食べ飽きる
(食べる.飽きる)
延べ語数:
5
0071
,1857,10: 二 度目 、 三 度目 という うち に 、 すっかり
^
たべ あき て しまっ て 、 ゴール の ところ で バター が におっ て も 、 あぶら虫 は かけださ ない の だ 。
0313
,135,6: それほど 、 わたし たち は 、
^
食べ 飽き 、 幸福 に みち たり 、 どんな 悲歎 から も 遠い 存在 で ある だろ う か 。
0672
,875,35: わがまま いっぱい 、 人々 が 米 も たべ られ ず オカユ も たべ られ ず 、 豆 だの 雑穀 を 細々 たべ て いる とき 、 私 は 鶏 も チーズ も カステラ も
^
食べ あき て 、 二 万 円 三 万 円 の 夜 服 を つくっ て もらっ て 、 しかし 私 が モウロウ と 、 ふと 思う こと が 、 ただ 死 、 野 たれ 死 、 私 は ほんとに ただ それ だけ しか 考え ない よう な もの だっ た 。
1174
,4328,10: 「 自分 たち は こんな ヨウカン の 如き もの は
^
食べ 飽き て いる 。
1174
,4347,15: あちら の 連中 は 、 安く て すぐ 手 に 入る し 、 それ こそ
^
食べ 飽き て いる 。
逃げ切れる
(逃げる.切れる)
延べ語数:
5
0062
,2817,13: そう か 、 どうせ この世 で は 核 から も コンピューター から も
^
逃げ 切れる もの で は ない か 。
0778
,83,14: 「 追わ れ 追わ れ て 北 の 果 まで 逃げ て も 、
^
逃げ きれる もの で は ない 。
0948
,1438,50: 癌 に なる 前 に 、 自分 という 存在 を 、 上手 に この世 から 消し て しまお う という の は 、 久美子 の 心 の 中 の 恥部 で 、 できる なら 隠し て おき たい こと だっ た が 、 ここ まで おし 詰め られれ ば
^
逃げ きれる もの で は ない 。
1101
,39,5: オリムピック の 選手 で も
^
逃げ きれ ない 速 さ で ある 。
1112
,207,3: 逃げ て も
^
逃げ 切れ ない し 、 挑ん で も 抗い きれる もの で は ない 、 ただ ひとつ の 事 は うまく だまし て 貝 を そのまま 帰す こと だけ が 、 一 さい が 無事 に すむ こと に なる の だ 。
気づき始める
(気づく.始める)
延べ語数:
5
0062
,2145,5: オレ が 病変 に
^
気づき 始め た の は 、 世に Windows 3 ・ 0 の 記事 が あふれ だし て き た この 春 の こと だっ た 。
0448
,246,15: 然し 、 時 が 経つ に 連れ 、 祖母 が 私 可愛 ゆ さ から
^
気付き 始め た 。
0918
,87,23: この こと から 、 人間 は 、 この 宇宙 に 、 秩序 が ある らしい こと 、 法則 が ある らしい こと に
^
気づき はじめ 、 それ を 確かめ た の で ある 。
1041
,1585,19: 仕事 、 という もの が いかに 自然 に 反し て いる か に アメリカ の 西部 劇 が
^
気づき はじめ た とき 、 アメリカ の 西部 劇 は 行き場 を 失っ た 。
1173
,59,40: 両 腕 を 組み 、 淡い 光 斑 の 散らばる 小径 を 、 黄色い 花弁 を 蹴っ て 歩き ながら 、 彼 は ようやく 自分 が 必要 以上 に 靴 先 に 力 を 入れ 過ぎ て いる こと に
^
気付き はじめ て い た 。
馳せ参じる
(馳せる.参じる)
延べ語数:
5
0062
,1098,66: その トッテン 師匠 の 高座 が 一 九 九 〇 年 六月 十 三 日 、 新 百合ケ丘 の アシスト 本部 で かかる と 聞い た もの だ から 、 日本一 の ウイルス 男 たる この オレ は 、 システム ・ ダウン 寸前 の 老骨 に むち打っ て 、 小 金持ち の 蝟集 する 川崎 市 麻生 区 の 新興 高級 住宅 地 へ と
^
馳せ 参じ た の で ある 。
0687
,329,41: 川中島 に 対陣 し た 彼我 の 兵力 は ともに 八 千 で あっ た が 、 信玄 に は 山 伝い に 妻 女山 の 背面 へ 迂回 し て いる 一 万 二 千 の 兵 が やがて
^
馳せ 参じる で あろ う こと が 分っ て いる 。
0697
,201,15: また 諸 所 の 村里 から も 念 流 の 門弟 が 伊香保 を さして
^
馳せ 参じ 、 総勢 七 百 余 名 に なっ た 。
0864
,24,9: その うち の 誰か が 、 遠方 から
^
馳せ 参じ た という 事情 が あれ ば 、 これ は もう 、 正月 に は 持つ て 来い の 景物 で ある 。
1119
,43,14: 天気 の 悪い に も かかわら ず 徒歩 で 来る 者 、 自動車 で
^
馳せ 参じる 者 、 招待 状 を 受附 に 差出し て 奥 の 大広間 に 案内 さ れ て 行く 人達 の 中 に は 東北 から 来 た の 、 関西 から わざわざ 上京 し た の という 者 も 少なく なかっ た 。
藻掻き続ける
(藻掻く.続ける)
延べ語数:
5
0060
,7328,30: テレビ カメラ は この 時期 に なっ て も なお 仕上げる こと が でき なかっ た が 、 自分 の 頭 だけ を 頼り に 突破口 を 開こ う と
^
もがき 続ける 行為 に は 手応え が あっ た 。
0140
,3279,31: 佃 と の 生活 が 破れ かけ た ころ から 、 離婚 し て しまう まで の 数 年間 伸子 は どんなに 、 その 「 いい 方法 」 を さがし て
^
もがき つづけ た だろ う 。
0141
,10724,8: その 孤立 の なか で 、 伸子 は
^
もがき つづけ て 来 て いる の だっ た 。
0251
,56,50: 個人 個人 の 幸福 は 、 社会 全体 の 生活 の 安定 を 土台 として しか あり 得 ない こと を 学ん だ とき 、 私 たち の うち の 誰 が 、 自分 だけ を 切り は なし て 、 自分 の 不幸 と くるしみ の なか に 、
^
もがき つづけ て い たい と 思う でしょ う 。
0777
,133,10: 配置 が 終っ て 津 右 衛門 が 倒れ て
^
もがき つづけ た 方角 から 指 の 示す 方 を 見る と 、 隣り 座敷 と の 間 の 唐紙 から 次第に 庭園 の 方 を 指す よう に なる 。
上がり始める
(上がる.始める)
延べ語数:
5
0060
,6480,43: ただし 本来 の ターゲット で ある 本格 的 な ビジネス 市場 の 開拓 に は 弾み が つか ず 、 三月 の 決算 期 を 前 に し て 、 在庫 を 抱え た ショップ や ディーラー から は 不満 の 声 が
^
あがり はじめ た 。
0062
,1250,46: ワークス の プロモーション にあたって 連携 プレー を 狙う 各社 から の 挨拶 が 続い て いる に も かかわら ず 、 アルコール が すでに 回り はじめ た の か 、 会場 の 一部 から は 通夜 の 宴 の 喧騒 を 思わ せる 大声 が
^
上がり 始め た 。
1040
,504,17: その 区切り と 同時に 、 小夜子 は 彼ら に 体 を 斜め に むけ 、 階段 を
^
上がり はじめ た 。
1073
,7283,45: どう し た の か 、 まだ 守り は 崩れ ず 、 常陸 勢 の 鉄 兵 の 中 に 、 安泰 と 見え て い た 国 庁 の 内部 から 、 味方 の 失火 か 、 めらめら と 、 真っ赤 な 焔 が
^
上がり 始め た 。
1174
,3613,9: 胴の間 で 加納 の 手料理 の てんぷら が
^
揚がり 始め た 。
耐え兼ねる
(耐える.兼ねる)
延べ語数:
5
0060
,4860,32: 西 は 資料 室 と 化し た 下宿 部屋 に 、 今度 は さまざま な 機械 まで 持ち込み 、 築 四 〇 年 の 家 の 床 は 、 重み に
^
耐え かね て 沈み はじめ た 。
0221
,99,18: 「 家 」 は そこ を しめつけ て いる 封建 的 な 、 家長 的 な 圧力 に
^
耐え かね て 、 「 家 」 を 否定 し た 当時 の 若い 世代 が 、 個人 の 内部 へ 向ける しか なかっ た 自己 剔抉 と なっ て 「 私小説 」 の 源 として の 役割 を おび た 。
0231
,1010,13: 例えば 、 国鉄 の 従業 員 が 、 生計 費 の 値上り に
^
耐え かね て 待遇 改善 の 要求 を し た 。
0956
,1377,4: 御行 ( もはや
^
耐え かね た よう な 詠嘆 調 にて ) ああ 、 何と 云う 妙 なる 楽 の 音 だ 。
1041
,1635,11: やがて その 釘 は くさり 、 酒 瓶 の 重み に
^
耐え かね て 折れる 。
始まり掛ける
(始まる.掛ける)
延べ語数:
5
0055
,287,25: 信吉 が 劇場 へ 着い た 時 は 、 一幕 目 の 稽古 が 済ん で 、 二 幕 目 の 道具 飾り が
^
はじまり かけ て い た 。
0713
,59,17: 現在 の 日本 は 、 戦争 前 の ころ 、 否 、 日 支 事変 の
^
はじまり かけ た 頃 より も 、 さらに 好戦 的 に 見受け られる 。
0715
,55,8: ちょうど 、 足利 末期 の 戦国 時代 の
^
始まり かけ た 時 で あり ます 。
0947
,449,9: 東京 で は 、 秋 の ショウ が
^
はじまり かけ 、 その ほう の 準備 に かかっ て いる はず な のに 、 サト子 の ところ へ は 、 誘い の 電話 ひとつ かかっ て 来 ない 。
0947
,735,10: おだやか な 日和 が つづき 、 観光 季節 が
^
はじまり かけ て いる 。
入れ過ぎる
(入れる.過ぎる)
延べ語数:
5
0034
,311,27: さて 、 これから が この 話 の 眼目 に は いる の です が 、 考え て みる と 、 話 の 枕 に 身 を
^
入れ すぎ て 、 もうこ の 先 の 肝腎 の 部分 を 詳しく 語り たい 熱 が なくなっ て しまい まし た 。
0637
,265,9: 設備 が 不完全 な くせ に 、 学生 を
^
入れ すぎる 。
1013
,1322,5: あんまり 話 に 身 を
^
入れ 過ぎ た の が 、 いけ なかっ た の か ?
1073
,6701,6: 何事 に も 、 念 を
^
入れ 過ぎ て 悪い という こと は ない 」
1173
,59,34: 両 腕 を 組み 、 淡い 光 斑 の 散らばる 小径 を 、 黄色い 花弁 を 蹴っ て 歩き ながら 、 彼 は ようやく 自分 が 必要 以上 に 靴 先 に 力 を
^
入れ 過ぎ て いる こと に 気付き はじめ て い た 。
倒れ掛ける
(倒れる.掛ける)
延べ語数:
5
0034
,230,161: ところが 、 その 年 の 冬 、 詳しく いう と 十一月 の 十 日 に 御 即位 の 御 大礼 が 挙げ られ て 、 大阪 の 町 々 は 夜 ごと 四 ツ 竹 を 持っ た 踊り の 群 が くりだす という 騒ぎ 、 町 の 景気 も 浮つい て い た ので 、 こんな 日 は 夜店 出し の 書入れ時 だ と 季節はずれ の 扇子 に 代っ た 昭和 四 年度 の 暦 や 日めくり の 店 を 谷町 九 丁目 の 夜店 で 張っ て いる と 、 そんな ところ へ も 色町 から くりだし た 踊り の 群 が 流れ こん で き て 、 エライコッチャエライコッチャ と 雑鬧 を 踊り の 群 が 入り乱れ て いる うち に 、 頭 を 眼鏡 という 髪 に ゆっ て 、 襟 に 豆絞り の 手拭 を 掛け た 手古舞 の 女 が 一 人 、 どっと 押しださ れ て よろよろ と 私 の 店 の 上 へ
^
倒れ かけ まし た 。
0771
,833,4: 毒 が まわっ て
^
倒れ かけ た とき 、 とびつい て 、 介抱 する と みせ て 、 小柄 を 腹 へ 刺し こむ ため に 。
0981
,1114,7: 気 が 遠く なり 、 私 は
^
たおれ かけ た よう だ
0985
,1538,7: その 力 で せい子 が ヨロヨロ と
^
倒れ かける 。
1100
,90,9: そしたら 尾根 の とっつき の ところ で 、 危く
^
倒れ かけ て いる 連絡 員 を 見つける こと が 出 來 て 、 それ を かつぎ込ん だ という よう な 危 いこ と も あっ た 。
馳せ付ける
(馳せる.付ける)
延べ語数:
5
0002
,2103,15: 和田 の 叔父 さま が 、 叔母 さま と 一緒 に 東京 から 自動車 で
^
馳せ つけ て 来 て 下さっ た の だ 。
0687
,352,11: 敵 方 に 一 万 二 千 の 援軍 が
^
馳せ つけ た 。
0745
,290,11: 彼 の 前方 から 、 逆 に 熱海 を さして
^
馳せ つける 自動車 が きり も なく 通り すぎ た が 、 同じ 方向 へ 向っ て 急ぐ 者 と て は 、 彼ら の ほか に は 誰 一 人 い なかっ た 。
0778
,608,17: 虎 之 介 は さも ある べし と 打ち うなずき 、 新 十 郎 の もと へ
^
馳せ つけ て 、
0831
,298,60: 目撃 者 と いえ ば 、 近所 の 人 も 数 人 あり ます が 、 その 時たま く 表 を 通り 合せ た 村田 という 若い 方 が 、 見る に 見かね て 近く の 交番 に その 由 を 知らせ て 下さっ た ので 、 お巡りさん が 早速 現行 犯 を 捕える の だ と いっ て
^
馳せ つけ て 呉れ まし た が 、 もう その 時 は 税務署 の トラック は 引 揚げ た 後 でし た 。
枯れ切る
(枯れる.切る)
延べ語数:
5
0947
,2870,13: 「 二 十 四 だ と いう のに 、 これ は また ひどく
^
枯れ きっ た もん だ わ 」
0989
,122,15: 若い 時 は さんざん 道楽 を し た と 言う が 、 今 は もう
^
枯れ 切っ た と 言う か 、 物わかり の 良い 、 ひょうひょうと し た 人 だ 。
0989
,2234,5: これ まで の 淡々 として
^
枯れ 切っ た よう な 人柄 が 一変 し て い て 、 ほとんど 面変り し た よう に 眼 が ギラギラ と 殺気立っ て いる 。
1135
,105,1: よく
^
枯れ 切っ た 木曾 の 檜 材 は 、 左京 の 腕 の 冴え に つれ て 、 物 の 見事 に 真 二つ に なり ます 。
1139
,173,12: その 上 運 の 良い こと に 、 抱い た 仏像 は
^
枯れ 切っ た 檜 で 、 浮標 より も 有効 に 、 綾 麿 の 身体 を 水上 に 支え て くれ ます 。
隠れ込む
(隠れる.込む)
延べ語数:
5
0946
,114,8: 尼 院 の 築地 の 中 に でも
^
隠れ こん だ か と 、 足 を 棒 に し て 、 隈 なく 探し まわっ た が 、 消息 ほど の もの も 、 つかむ こと は でき なかっ た 。
0947
,1355,34: 「 警察 じゃ 、 さぞ 、 笑う こっ て しょ う … … 悪い こと を し た という 自覚 が なかっ たら 、 溺れる まね を し たり 、 洞 の 奥 に
^
隠れ こん だり する こと は 、 いら ない わけ だ から 」
0947
,2483,5: 「 こんな ところ に 、
^
隠れ こん で いよ う なんて 、 考え も し なかっ た わ … … あの とき 、 ご 挨拶 も し ない で 帰っ て しまっ た けど 、 怒っ て いる わけ で も ない でしょ う … … しばらく ね 、 握手 ぐらい 、 し ましょ う よ 」
1073
,11,41: 家 に 飼っ て いる 女 奴 ( 奴婢 ( ぬ ひ ) ) の 蝦夷 萩 と 、 急 に 親しく なっ て 、 先頃 も 、 昼間 、 柵 の 馬糧 倉 の 中 へ 、 ふたり きり で
^
隠れ こん で い た の を 、 意地 の わるい 叔父 の 郎党 に 見つけ られ 、
1073
,5392,20: そして 彼 自身 は 、 手勢 を ひきつれ て 陸 閑岸 ( 下 結城 村 ) 附近 の 山中 へ
^
かくれ 込ん だ の で あっ た 。
満ち足る
(満ちる.足る)
延べ語数:
5
0853
,375,26: 友達 が き て 一緒 に い て くれる と 、 時には 苛 々 何かと 腹 が 立つ こと も あっ て も 、 どこ か
^
充ち 足り 、 安心 し て い られる 。
0856
,208,0:
^
満ち 足る こと の 影 だに ない 虚し さ は 、 私 の 心 を いつも 洗っ て くれる の だ 。
0856
,224,11: 私 は ただ 私 の 魂 が 何 物 によって も
^
満ち 足る こと が ない こと を 確信 し た という の だろ う 。
0856
,225,8: 私 は つまり 、 私 の 魂 が
^
満ち 足る こと を 欲 し ない 建前 と なっ た だけ だ 。
0946
,97,12: 十 八 年 の 貧苦 で 痩せ 細っ た ひと に 、
^
充ち 足る ほど 食い ぬけ させ 、 輝き だす よう な 笑顔 を 見る と 、 それで 辛 さ も ひだる さ も 忘れ て しまう 。
比べ合う
(比べる.合う)
延べ語数:
5
0748
,181,8: 銘々 各地 で 記録 を とっ て 、
^
くらべ 合っ て 、 オレ が 一番 だ 、 アレ は 二 番 さ と ウヌボレ て おれ ば すむ こと な の で ある 。
1074
,832,6: 広く 国内 諸方 の 例 を
^
比べ 合わ せ て 見る と 、 以前 は 少なくとも そう で なかっ た という 証拠 が 挙げ やすい 。
1075
,734,70: 専門 の 職工 に は 、 技術 の すぐれ た 者 が 多く 、 鋏 とか 、 槌 とか 、 こ て 板 とか 、 その他 いろいろ の 道具 の 使い方 を かんがえ 出し て 、 二 尺 三 尺 の 厚 さ に はし を 切りそろえ 、 あの 美しい 屋根 の 形 を つくりだし た の は 、 空中 の 彫刻 と いっ て も よく 、 これ と
^
くらべ あわ せる と 、 板葺き は むしろ 単調 に 見える 。
1076
,542,9: 発端 と 結末 と の 二つ の 点 から
^
比べ 合わ せ て 見れ ば それ が ほぼ 判る 。
1076
,2456,35: 殊に うれしい こと は 村 共同 の 行事 と ちがい 、 個々 の 旧家 で 主人 みずから が 祭主 と なっ て 、 めいめい の 古い 仕来り を 守り 続け て い た 故に 、
^
比べ 合わ せ て 見る と 家 ごと の ちがい が 著しく 、 しかも その間 に 一貫 し た 大切 なる 共通 点 の ある こと も 、 見落す こと が でき ない の で ある 。
燃え移る
(燃える.移る)
延べ語数:
5
0745
,280,30: 一 フロ あび て お 酒 に しよ う と 、 ノン ビリ 温泉 に つかっ て いる と 、 女中 が き て 、 火の手 が せまっ て
^
燃え うつり そう だ から 、 はやく 退去 し て くれ と いう 。
0802
,138,21: 大川 は アンマ の 最中 煙草 に 火 を つけ た こと は 確か だ が それ が 何 か に
^
燃え うつっ た 気配 は 感じ られ なかっ た 。
0905
,35,12: 一つ の 小さな 小さな 火 が 、 一つ の 小さな 火 に
^
燃え うつり 、 点々 として 燃え ひろがる 火 で なく て は なら ない 。
0905
,43,5: ただ 一つ の 人 に
^
燃え うつる の で ある 。
0905
,44,8: しかし 、 これ は 無限 の 人 に
^
燃え うつる 行動 の 連続 と なる 。
避け得る
(避ける.得る)
延べ語数:
5
0735
,336,32: 時には 責任 感 から 過労 も 敢 て し た が 、 必ずしも 、 そう する 必要 は なく 、 私 が 意志 し さえ すれ ば 、 無理 な 過労 は
^
避け 得 られる 性質 の もの で あっ た 。
0741
,216,28: 左右 両翼 の 対立 など は 、 どっち が 政権 を とっ て も バカげ た こと に なる だけ の こと で 、 我々 の 努力 によって
^
避け うる もの は 避け た 方 が よい に きまっ て いる 。
0777
,206,11: こういう 頼り ない 家族 で ある から 、 千代 とても
^
避け うる なら ば 難 を 避け たい の は 山々 で ある が 、 今や 、 こうして 父 の 説得 を きく うち に 、 ふと 思いつい た こと が あっ た 。
0835
,184,51: 要するに 事件 発生 直後 の 現場 の 調査 が 行き届い て おっ て 、 容疑 者 の 逮捕 直後 に 彼 の 供述 の 裏づけ を もとめ て 正確 メンミツ に 供述 の 真偽 を 実地 に 照合 し て おれ ば 、 まず 誤審 の 第 一 段階 は
^
さけ うる 性質 の もの だ と 云え ましょ う 。
0987
,897,3: 避けよ う として
^
避け 得 られ ない 結果 な の だ 。
えぐり取る
(えぐる.取る)
延べ語数:
5
0728
,278,15: 私 が 自分 の モモ に ホリモノ を し た だの 、 その ホリモノ を
^
えぐり とっ た の と 、 あの 人 が 知っ て いる わけ が ない でしょ う 。
0728
,281,8: 私 の モモ に 、 ホリモノ だの 、
^
えぐり とっ た 傷跡 だ の が あっ て 」
0728
,309,43: 「 あの 人 の 女装 に も 呆れ た が 、 ゆうべ の 話しぶり が 、 どうも 、 私 に は 解せ なく て ね 、 女 が モモ に ホリモノ を し て 、 出来栄え が 気に入ら なく て 、 肉 を
^
えぐり とっ た 、 と いう 。
0728
,311,2: モモ を
^
えぐり とっ た という 件 は 、 女 と ねれ ば 、 忽ち バレる こと な ん だ し 、 どうも 、 あの 人 の 気持 が 分ら ない 。
0728
,324,11: 今 も 仰 有る 通り の 、 モモ の イレズミ を
^
えぐり とっ た 、 という ん です が ねえ 。
名乗り出る
(名乗る.出る)
延べ語数:
5
0721
,28,25: 僕 の 知ら ない 子供 など が 生れ て 、 印税 を 要求 さ れ 、 余 の 死する や 子孫 が 数 十 人
^
名乗り で た など ゝ あっ て は 、 まア 華やか で 結構 で は ある が 、 ネザメ の よろしい 話 で は ない 。
0774
,164,12: その とき 、 ヒサ の 面倒 を 見 て やろ う と
^
名乗り で た の が 真砂 町 に 別荘 を もつ 中橋 英太郎 で あっ た 。
0778
,332,40: 正二郎 は いささか 胸 つぶれる 思い で あっ た が 、 お 久美 に は 今 は メクラ の 連れ添う 男 が い て 、 小さい 子供 が 五 人 も 生れ て いる と いえ ば 、 今さら
^
名乗り で て 、 どう なる もの で も ない 。
0821
,206,58: これ は 在留 の 外国 人 の ため の もの で 、 日本人 に 伝道 し て は 相成ら ん という 約束 の もの で あっ た が 、 外人 神父 の 肚 の 中 で は 、 切支丹 の 子孫 が どこ か に 隠れ て いる はず 、 いつか は それ を 突き とめ たい 、
^
名乗り で て くれ ない か 、 という ひそか な 願い が 第 一 で あっ た 。
0821
,207,53: すると 浦上 の 村民 が 十 五 人 ばかり 天主堂 の 見物 の フリ を し て やってき て 、 他 の 見物人 の 去っ た 時 を 見 すまし て 、 プチジャン 神父 に ちかづき 、 私 たち は あなた 様 と 同じ 心 で あり ます 、 と 云っ て
^
名乗り で た 。
連れ戻る
(連れる.戻る)
延べ語数:
5
0508
,486,50: 山 の 彼方 で 母親 ばっかり が 淋しく 暮し て お 関 が 十 九 に 成っ た 時 急 に 思い も 掛け ず 手紙 だの 人 だ の を よこし て おしむ 主婦 の 言葉 に 耳 も かさ ない 様 に し て お 関 を
^
連れ 戻っ て 仕舞っ た 。
1072
,2932,25: ——」 迷い の うち に も 、 主 殿 は 、 あわて て 遮っ て 「 … … ともあれ 、 この 兄 の 屋敷 へ
^
つれ 戻る 。
1072
,5985,26: たれ か は 知ら ぬ が 、 寛永寺 の 帰途 、 救い を さけぶ 女 が あっ た ので 、 不愍 と 、 助け て 、
^
連れ もどっ て は 来 た が … … 」
1075
,539,22: それで 同行 し て い た 孫 が その 歌 に 感動 し て 、 父 を 説きつけ て 祖父 を
^
つれ もどっ た という 点 は 、 第 一 種 の 畚 を もっ て かえろ う といった 話 で あり 、 それから 家 に かくして 置く うち に 祖父 の 智恵 によって 、 蛇 の 雌雄 と 木 の 本末 と を 見 わけよ という 敵国 の 難題 を とい た 第 二 種 の 話 と を 、 継ぎ たし て いる の で ある 。
1118
,277,4: 私 は 病院 から
^
連れ 戻っ た かたち に し て 、 亡躯 を 東山 家 に 運ん だ の だっ た 。
求め得る
(求める.得る)
延べ語数:
5
0505
,41,71: 何 々 の 宮殿 下 、 何 々 侯爵 、 何 子爵 、 何 … … 夫人 、 と 目 に うつる 写真 の 婦人 の どれ も どれ も が 、 皆 目 の さめる 様 な 着物 を 着 て 、 曲ら ない 様 な 帯 を 〆 、 それ を とめ て いる 帯留 に は 、 お 君 の 家中 の 財産 を 投げ出し て も
^
求め 得 られ ない 様 な 宝石 が 、 惜し 気 も なく つけ られ て 居る 。
0617
,937,11: そして その 苦行 に 宿る 歓喜 を 求め て 、 一度
^
求め 得 たる もの を 放と う と も せ ぬ 貪欲 心 が 生ずる 。
0642
,253,5: 金銭 によって 真実 幸福 を
^
もとめ うる か どう か 、 これ は 問題 の ある ところ です が 、 金銭 を こ ゝ ろ み ず に ハナ から 金銭 を 軽蔑 し たり 金銭 に 絶望 し たり する こと は 私 は とり ませ ん 。
0765
,147,10: それ は 遁世 し て も 真 の 孤独 を
^
もとめ 得 ない の と 同じ こと だ 。
0893
,32,16: 自分 の 顕微鏡 や 探 針 や メス を 使える 場所 で なけれ ば 真理 を
^
求め 得 ない の は 必然 だ —— と 彼 は 主張 する の で ある 。
荒れ回る
(荒れる.回る)
延べ語数:
5
0504
,99,27: けれ 共 何 の 返事 も 、 まつ毛 一つ も 動かさ ない 眼 を 見 た 時 又 悲し さ は 私 の 心 の 中 を
^
荒れ 廻っ て いかほど つとめ て も 唇 が 徒 に 震える 許 り で 声 は 出 なかっ た 。
0508
,153,37: 「 私 の お 久美 さん だ 」 と 云う 満足 が 押え て も 押え て も 到底 制し きれ ない 力 で 延び て 行く と 、 病的 な 愛情 が 蕙子 の 胸 を
^
荒れ 廻っ て 、 「 若し 万 一 此 の 人 に 自分 で ない 者 が 斯 うし て 居 たら 」 と 云う 途 徹 も 無い 想像 の 嫉妬 まで おぼろ に 起っ て 来 まで し た 。
0617
,2833,9: 手綱 を かけ られ ぬ 性慾 は 恣 に
^
荒れ まわる 。
0946
,116,12: 八朔 の 朝 、 奥羽 に 吹き 起っ て 関東 一帯 を
^
荒れ まわり 、 田畑 を 流し て 不作 に とどめ を 刺し た 。
1076
,1340,28: 伊予 の 黒島 の 異変 は 、 後 に 似 た 話 と 一括 し ていう つもり 、 周防 の 大島 辺 でも 、 鼠 の 群 が
^
荒れ まわっ て 、 農作 を 妨げ た 話 は 毎度 あっ た よう で 、 片山 島 から だいぶ 東 の 方 に 離れ た 端島 という 小島 など も 、 一旦 開発 せら れ て 人家 二 十 三 戸 、 石高 五 十 五 石 の 検地 まで すん で い た のに 、 鼠 が あまり 多く 農作 を 不可能 に し た ため に 、 引地 すなわち 村 を 撤回 し た という こと が 、 岩国 藩 の 旧記 に 誌 さ れ て い て 、 それ は 享 保 十 五 年 ( 一 七 三 〇 ) の 事実 で ある が 、 今日 は また ふたたび 四 十 戸 余 の 家 が でき て いる 。
あけ放つ
(あける.放つ)
延べ語数:
5
0482
,101,10: 留守 で 人 の 居 ない 庭 へ 面し て
^
あけ 放た れ て いる さっぱり し た 日本 間 。
0506
,214,33: 最 う 此 の 上 ない ほど 暑い 八月 の 或 る 日 、 裏 の 主婦 が 、 海水浴 を する 時 用 う 様 な 水着 一 枚 で 、
^
あけ 放っ た 座敷 の 真中 に 甲羅 干し の 亀 の 子 の 様 に 子供 達 と ゾックリ 背中 を 並べ て ね て 居 た の など を 見 て 来る と 、 弟 は むき に なっ て 、 あんまり だらし が ない とか 、 見 っと も ない とか 云っ て いやがっ た 。
0791
,305,11: この 時 山崎 の 合図 によって 、 一時 に フスマ を
^
あけ 放た れ 、 槍 ナギ ナタ の 十 数 名 が 現われ て 房吉 に 迫っ て き た が 、 房吉 は 彼ら を 制し 、
1073
,1309,6: 内 から 一つ の 門 を
^
あけ 放つ と 、 なだれ を 作 し て 、 川原 の 土手 を 馳 け 降り て 来 た 。
1174
,5323,4: 栄介 は 扉 を
^
あけ 放っ た まま 、 むっと し た よう に 腕組み を し て 、 背 を 座席 に もたせかけ た 。
溺れ死ぬ
(溺れる.死ぬ)
延べ語数:
5
0454
,129,23: ○ 橋 ぎわ に 追い込ま れ 、 舟 に つかまろ う として も 舟 は やけ て 流れる ので たまら ず 、
^
溺れ 死ぬ 、 或は 、 他 に 逃げ場 を 失っ て 持ち出し た 荷物 に 火 が つき 、 そのまま 死ぬ 、 被服 廠 の 多数 の 死人 も 、 四方 火 に とりかこま れ た 為 、 空気 中 に 巨大 な 旋風 が 起り 、 火 を まきあげ た ところ へ 、 さっと 荷物 に おちる ので 、 むし やき に なっ た 。
0551
,227,11: 杉 の 沼 で 、 三好 屋 の 花子 が
^
溺れ 死ん で い た の で ある 。
0576
,310,14: この 河 に 、 昔 から 今 まで 、 幾 人 の 人間 が
^
溺れ 死ん だ か 、 そして これから 、 幾 人 の 人間 が 溺れ 死ぬ だろ う か と 、 真面目 に 考え てる ん だ 。
0576
,310,27: この 河 に 、 昔 から 今 まで 、 幾 人 の 人間 が 溺れ 死ん だ か 、 そして これから 、 幾 人 の 人間 が
^
溺れ 死ぬ だろ う か と 、 真面目 に 考え てる ん だ 。
0612
,634,20: ただ 一つ 、 島 の 収容 所 から 逃げ た 子 が 海 を 泳い で 渡る 途中 に ついに
^
おぼれ 死ん だ 事実 を 知っ て もらえ ば よかろ う 。
掛け回る
(掛ける.回る)
延べ語数:
5
0438
,14,23: ○ 子供 は 、 両端 の 小さく くれ た くくり 枕 の よう な 体 を 盛 に 動 し て 家中 を
^
かけ 廻っ た 。
0507
,258,40: 体 は 静か に 、 眼 は 静か に 、 子供 の 上 に そそが れ て あるけ れ 共 、 今 まで に 経験 し た こと の ない 不安 な 気持 は 、 私 の 頭 中
^
かけ 廻っ て 、 あの 小石 が 男の子 の 手 を はなれる やいなや 身 を よ ける 用意 さえ し て 居 た 。
1035
,159,48: その後 、 昭和 五 年 、 日本 農民 組合 ( 労農 党 系 ) と 全日本 農民 組合 ( 日 労 系 ) が 合同 し て 全国 農民 組合 が でき た が 、 私 は 争議 部長 に 選ば れ 、 全国 の 小作 争議 を
^
かけ 回ら さ れ た 。
1153
,610,10: 馬賊 は 鉄砲 を うち ながら 宿 の 周囲 を
^
かけ 回っ た が 、 われわれ に 金 が ない の を 知る と 、 やがて 立去っ た 。
1175
,903,4: 昼飯 も 抜い て
^
かけ 廻り 、 夕方 がっくり し た 気持 で 新宿 の 外食 券 食堂 で メシ を 食い ながら 、 借り集め た 金 を 勘定 し て みる と 、 約 四 万 円 です 。
受け得る
(受ける.得る)
延べ語数:
5
0433
,440,18: 然し 考え て 見 なさい 、 日本 の 女性 の 裡 に 幾 人 、 大学 教育 を
^
受け 得 、 又 受けよ う と する 婦人 が ある か 、 彼女 等 は 自分 で 希わ ない の だ 、 希わ ない もの に 何故 無理 に も やら なけれ ば なら ない の か 、 豚 に 真珠 だ 。
0444
,96,35: お 祭り の よう に 所 謂お 嫁 に 行っ た 者 は 、 一生 経っ て も 、 此我 等 二 人 、 と 云う 、 深い 淋しい 身 の 緊 る 感銘 は
^
受け 得 ない だろ う 。
0504
,165,40: その 事 ある を 今日 から 思い また もう 遠い 遠い 過ぎ た 日 から その 事 ある を 思っ て 、 私 の 体 は よし 消滅 し て も 私 の 思想 ばかり は 不朽 に 生 を
^
うけ 得る 様 に 日々 務め て 、 尊い 不朽 の 生 を 得る 事 の 出来る だけ の 思想 を 築こ う として 居る の で ある 。
0509
,34,7: 何故 なら 彼 は 暗示 を
^
受け 得る 人 で あっ た と 云う 事 を 父 は 屡々 話す 事 が 有る から で ある 。
0741
,171,24: それとも 共産党 の 場合 に は 、 彼ら が 天下 を とっ た アカ ツキ 、 共産 諸国 の 協力 や 援助 を
^
うけ うる もの だ と 予定 し て いる と し たら 、 甘い と いう か 、 悲劇 的 な 頭 の 悪 さ で あろ う 。
受け取る
(受ける.取る)
延べ語数:
5
0410
,18,15: けれども あの 時 に は 人々 の 心 に それ は 特殊 な もの として
^
うけ 取ら れ て い た 。
0507
,987,9: と 一層 はげしく 笑いこけ ながら 、 呉服 屋 から
^
うけ 取っ た 金 を 小口 から 買物 に はらっ た の だけ れ 共 、 一 度 代 を はらう と 、 黄色い 財布 から チャラチャラ と 一つ あまさ ず 出し て 、 すっかり 勘定 を し て から で なけれ ば 仕舞わ ない 。
0993
,3248,7: 金吾 どうも そりゃ ——( 封書 を
^
うけ 取っ て 裏 を 返し て みる ) ああ !
1072
,97,9: そして 大 亀 の 手 から 揚 団子 を
^
うけ 取っ て は 、 つぶ て の よう に 中 の 広場 へ それ を 撒い て あるく という 段 取 だ 。
1072
,5167,12: ひとり 越前 守 は 、 ひと事 みたい に 、 それ を
^
うけ 取っ て い た 。
捨て切る
(捨てる.切る)
延べ語数:
5
0248
,73,38: だけれども 、 所 によって は 憲法 が かわろ う が 民法 が かわろ う が 、 男 は 男 だ という 「 見識 」 を 強く もっ て い て 、 やはり 命令 者 として の 感情 を
^
捨て きら ない 若い 男子 たち も ある 。
0248
,79,46: しかし そういう 点 で 共通 の 幸福 を 守る こと 、 その 協力 の 意味 を 理解 し ない 男 の 人 たち は 、 組合 が 要求 する から 仕方 が ない よう な ものの 、 女 の くせ に 生意気 だ という 感情 を
^
捨て きっ て い ない 。
0554
,1744,8: これ まで の あらゆる もの を 、 すっかり
^
捨て 切っ て 、 新た に 生れ変る 、 という よう な … … 。
0612
,2040,25: —— 世 が 世 で あれ ば 、 など と すぐ に 感じ た ところ に 、 まだ 私 が 特別 階級 の 意識 を
^
捨て 切ら ず に い た 証拠 が ある 。
0823
,31,18: 舞台 の 上 に 新しく 生れ た 一人物 に なり きっ て 、 己 れ の 現身 を
^
捨て きら ね ば なら ぬ 。
捨て去る
(捨てる.去る)
延べ語数:
5
0237
,12,21: アメリカ 、 イギリス 、 フランス の 諸国 は 、 歴史 の 歩み の うち に すっかり 封建 的 な もの を
^
すて 去っ た ブルジョア 民主 国家 で あり 、 日本 、 中国 等 は 現在 新 民主 主義 の 段階 に ある し 、 ソヴェト 同盟 は 、 社会 主義 的 民主 主義 の 社会 を もっ て いる 。
0642
,972,19: そして 、 それ が 意 に みた ぬ もの で あっ たら 、 もともと 私 は 下僕 です 、
^
すて 去り 、 突き放し て 下され ば よろしい の です 。
0918
,1092,22: しかし 、 この 一 八 七 〇 年 という 年代 は 、 すでに ドイツ が 、 あらゆる 形而上学 、 ユンカートゥム を
^
棄て 去る 年 で あっ て 、 新た な ロッチェ の 心理 主義 を 、 シグワルト の 論理 学 を 、 ヒルバート の 数学 論 理学 を 自分 の 新た な 興味 と する 年 で も ある 。
1041
,2709,63: 文化 が 物理 的 な 環境 と 密接 に つながっ て い ない ため 、 気晴らし は どこ へ いっ て も おなじ よう な 気晴らし で あり 、 逆 に 、 自分 たち が いま 存在 し て いる 環境 は 、 進軍 し て いく 軍隊 に とっ て と おなじく 、 まったく 一時 的 な もの で あり 、 いつ
^
すて 去っ て も かまわ ない もの だっ た 。
1047
,167,20: 後世 に 残す ため に 編纂 せら れ た もの において は なおさら で あっ て 、 編纂 者 によって
^
棄て 去ら れ た こと に われわれ の 要求 する もの の 多い の が 実際 の 状態 で ある 。
生き越す
(生きる.越す)
延べ語数:
5
0211
,39,13: けれども この 場合 は 、 一つ の 社会 が 、 ある 文学 を
^
生き こし て しまっ た こと —— 卒業 し た こと に は なら ない 。
0211
,47,9: 一つ の 社会 が 、 ある 文学 を
^
生き 越し きる 、 卒業 する 、 という こと は 、 社会 史上 の 事業 に 属する 。
0211
,48,27: 文学 者 は 、 この 複雑 で 長い 期間 に 亙る 発展 の 見 と おし に 即し て 、 自身 の 文学 が 、 やがて 真に
^
生き こさ れ 得る 時代 を もたらす よう に と 尽力 する 。
0220
,91,45: これ を 逆 に いう と 、 いくら か おかしい こと に も なっ て 、 たとえ わたし は 、 この 長篇 を へた に 書く かも しれ ない けれども 、 人間 ・ 文学 者 として いかに 生きる か という 点 で 、 作品 を
^
生き こし て いる 現実 が 自身 の 良心 に 確認 さ れ て いる なら 、 作品 は その よう な 歴史 の 中 で おのずから うける べき 生命 が ある という 信頼 で ある 。
0399
,15,21: 戦争 によって ひきおこさ れ た すべて の 国 の 不幸 な 経験 は 、 戦争 そのもの の 根絶 という 方向 へ
^
生き 越さ れ 、 くみとら れ て ゆか なけれ ば なら ない と 思う 。
解け合う
(解ける.合う)
延べ語数:
5
0141
,8004,22: フランス の 近代 絵画 の 手法 と 、 ロシア の どこ まで も リアリスティック な 絵画 の 伝統 と は 決して
^
とけ 合う こと ない 二つ の 流れ として 、 ソヴェト 絵画 の 新しい 門 の 前 に とどまっ て いる よう だっ た 。
0141
,10582,35: それ を まったく 感じよ う と し て い ない 母 の 多 計 代 の 人生 へ の 態度 と の 間 に 、 伸子 の 一生 にとって 決定的 な もの と なっ た
^
とけ 合う こと の でき ない へ だ たり を 感じ はじめ て いる とき だっ た 。
0141
,10729,39: 細 お もて でき め の こまやか な 顔 に うっすり と お 白粉 が におっ て い て 、 亢奮 と 精神 集 注 と 、 そこ から 来る 一種 の ぽ ー っと し た 表情 に
^
とけ 合っ た 若く 燃える 彼女 の 顔 は 、 いくらか 上向き かげん に 聴衆 に 向っ て もたげ られ て い た 。
0264
,23,53: この 目的 の ため に は 、 職場 の 婦人 、 家庭 の 婦人 、 婦人 労働 者 、 知識 婦人 の 間 に これ まで あっ た それぞれ の 立場 に こだわっ た 感情 が すて られ て 、 人民 として の 婦人 という ただ 一つ の 強力 な 意識 に
^
とけ 合う べき とき です 。
0332
,181,52: 「 知識 人 の 会 」 の 活動 ぶり と 「 日本 文化 を まもる 会 」 の 活動 ぶり と は 、 いつも 必ず 同じ と は いえ ない でしょ う が 、 それぞれ ちがい ながら 窮極 の 民主 主義 擁護 と 平和 の まもり で は 一つ の 流れ に
^
とけ 合っ て ゆき ます 。
落ち散る
(落ちる.散る)
延べ語数:
5
0141
,6540,18: モスクヷ に は 秋 の 雨 が 降り はじめ て い て 、 並木道 の 上 に
^
落ち 散っ た 黄色い 葉 を 、 日 に 幾度 も 時雨 が ぬらし て すぎ た 。
0603
,191,10: その あたり に 、 椋鳥 の 小さな 羽毛 が
^
落ち 散っ て い まし た 。
0987
,2189,0:
^
おち ち も 有る の 。
1000
,800,67: それ に つけ て も 、 彼 が 何とか し て その 人 に 近づこ う と 思い 、 暇 が あれ ば 此 の あたり を うろ くし て い た 情況 が 察し られる が 、 少年 の 腕 に 歌 を 書い た と は 、 急 の 場合 で 紙 など の 持ち合わせ が なかっ た の か 、 紙 で は 却って
^
落ち 散る 恐れ が あっ た から で あろ う か 。
1141
,161,6: 頼 門 は 四方 に
^
落ち 散る 娘 の 袷 や 帯 を 拾っ て 来 て 、 その 肩 へ 掛け て やり まし た 。
閉め出す
(閉める.出す)
延べ語数:
5
0141
,11359,12: 音楽 の 都 の ウィーン で は 、 ソヴェト 音楽 を
^
しめ 出し て い た 。
0141
,19034,61: 「 話 の わかる 指導 者 」 ブハーリン の 一派 に 庇護 さ れ て 、 一 九 二 一 年 この かた ソヴェト 社会 の 間 で 一つ の 階級 に まで 育っ て 来 た 富農 に対して 「 赤い 星 」 に のっ た スターリン の 論文 は 「 これ まで の よう に 、 個々 の 部隊 を
^
しめ 出し 克服 する 」 の で は なく て 、 「 階級 として の クラーク を 絶滅 さ せる 新しい 政策 へ 転換 」 し た こと の 宣言 で あっ た 。
0141
,19035,6: 「 階級 として の クラーク を
^
しめ 出す ため に は 、 この 階級 の 反抗 を 、 公然 たる 戦い において 撃破 し 、 彼ら の 生存 と 発展 の 生産 上 の 諸 源泉 ( 土地 の 自由 な 使用 、 生産 用具 、 土地 の 賃貸借 、 労働 雇傭 の 権利 等々 ) を 彼ら から 剥奪 し て しまう こと が 必要 で ある 。
0141
,21594,40: その こと は 、 おのずから 彼 と の つきあい の なか に 画さ れ た 一線 と なっ て い て 、 伸子 たち は 絵 について 全く 素人 で ある 自分 たち を 、 絵 の 問題 から は
^
しめ 出し て おか なけれ ば なら ない 形 だっ た 。
0988
,1261,23: だ のに 當 の 君たち が ノコノコ 歸 つ ち まつ たり し て たら 、 せつ かく 會社 の 連中 を
^
しめ 出し て いる の が 、 又 、 取り もどさ れ て しまう じ や ない か 」
親しみ振る
(親しむ.振る)
延べ語数:
5
0122
,5,5: 附記 谷 氏 は
^
したしみ ぶ かく 漢字 制限 を 使用 さ れ て い ます 。
0141
,17254,57: 家 の もの は 気もち よ さ そう に ほんのり あからん だ 顔 を ならべ て い て 、 テーブル の 上 に は 、 伸子 の ため に ほんの 申しわけ の かたい ソーセージ が 前菜 として 出さ れ て いる よう な 食卓 は 、 酒 を のま ない から と 云っ て 、 伸子 に
^
親しみ ぶ かい こころ もち を 与える やり かた で は なかっ た 。
0141
,21246,3: 店 さき に
^
親しみ ぶ かく 新聞 や 雑誌 を つるし て 、 小さい 書籍 店 も ある 。
0358
,3,12: 皆さん よく 御 承知 の とおり 、 大町 米子 さん は 、
^
親しみ ぶ かく 、 なつかしい 私 ども の 仲間 です 。
0380
,17,3: マイヨール 独特 の
^
親しみ ぶ かい ふっくら し た 裸婦 が 足 に ささっ た 小さな とげ を とろ う と し て いる ところ で ある 。
認め合う
(認める.合う)
延べ語数:
5
0119
,11,30: 昔 の 人 が 手鍋 さげ て も といった その 感情 は 、 とぼしい なか に も 二 人 が 希望 の ある 、 そして 見通し の ある 生き方 を
^
みとめ あっ て 、 たすけあっ て 不幸 と 闘っ て ゆく その 幸福 を いみ し た 言葉 で は ない でしょ う か 。
0250
,237,23: その 時 、 私 たち 人間 が 男 も 女 も 一層 のびのび と し た 心持 で 、 互い の 美点 を
^
認め 合い 、 互い の 面白 さ を 喜び 合う こと が 出来る 。
0307
,56,37: ちょうど 、 それ は 嫌 な 結婚 の 対 手 について も 、 婦人 の 独立 が まもら れ て い ない から 、 友達 に 逢え ば 年中 ぐち を こぼし ながら 、 ちゃんと 人格 を
^
みとめ 合っ た 離婚 も 出来 ない の と 同じ です 。
0740
,214,3: 人格 を
^
認め 合い 、 信頼 し 合え ば 、 友情 は なりたつ 。
0834
,179,5: 両者 が 人格 を
^
認め 合い 、 二 ツ の 人格 の 相互 の 愛情 という もの が 家庭 の 支え と なっ て い た よう な ところ は 、 この 夫 の 手記 から は 見る こと が でき ませ ん 。
知れ切る
(知れる.切る)
延べ語数:
5
0112
,775,5: こんな まとまり の ない
^
知れ きっ た 様 な 事 を 御 丁寧 に 話し合っ て 居る の が つまらなくっ て しようが なかっ た 。
0296
,33,25: たまに 誰 か 来る と 、 特高 は 威 脅的 に その 人 に いろいろ 訊い た し 、 私 の よう に 関係 の
^
知れ 切っ て いる 者 に対して さえ 、 今日 こそ 無事 に は 帰さ ない ぞ という 風 の 無言 の 脅迫 を くりかえし た 。
0959
,354,22: 「 亀 さん に も 似合わ ない 、 お 師匠 さん が 、 こんなに 早く お 起き なさら ない の は 、
^
知れ きっ てる じゃ ない か 」
1072
,254,51: 大亀 の —— 大岡 亀次郎 の ほう は 、 ちと 身の上 も ちがう が 、 いま の 境遇 と 気もち と は 、 まったく 同じ だし 、 どうせ かれ も 、 何 を やっ て も やら なく て も 、 ひとたび 捕吏 の 手 に かかれ ば 重罪 は
^
知れ きっ て いる 体 な ので 、
1073
,4209,1: 「
^
知れ きっ て おり ます 。
慰め合う
(慰める.合う)
延べ語数:
5
0112
,1992,42: 私 達 が 仲 が わるく なっ て も 悲しゅう ござん すし 、 あんまり 仲 が よく なり すぎ て も その おしまい に 悪い 事 が あり そう です もの … … 悲しい 事 が あっ た 時 は お 互に
^
なぐさめ 合っ て 年取る まで 御 友達 で 居る 方 が いい ん です 。
0612
,1445,13: お互い の 胸 に おさめ て いる 悩み を 打ち明け 、 それ を
^
慰め 合い 、 解決 の 途 を 考え 、 必要 な 助け の ため に 手 を 貸し 知恵 を 貸し 、 さらに 勇気づけ て 朗らか に 生き抜く よう 努力 する の も よかろ う 。
1072
,7085,16: ふたり は 、 久し振り に 会っ て 、 心から 久 濶 の 想い を 、
^
慰め 合っ た 。
1073
,3864,23: 媼 と 翁 は 、 家 の うち へ 戻る と 、 おたがいに 、 老い の 涙 の とめどな さ を 、
^
慰め あっ た 。
1123
,229,34: 主人 が 収容 所 に い まし た 時 、 仲 の 好い 名門 の 伜 数 名 が 集っ て 、 研究 会 の よう な もの を つくり 、 徒然 を
^
慰め 合っ て いた事 が あり まし た 。
借り歩く
(借りる.歩く)
延べ語数:
5
0098
,911,19: その 上 に 約束 の 配給 が ない と すれ ば 、 日 日 自分 の 喰う 米 を
^
借り 歩く の も 、 どこ から 借りる か が 問題 だ 。
0098
,1030,26: 米 が 無い という こと は 、 一種 の 誇り に なり 変っ て 来 て いる の も 今 だ 、 各自 の 米 を
^
借り 歩く 不平 貌 に 、 ある 物 まで 伏せ て みせ ね ば なら ぬ 、 急 が わし げ な 歩調 の 悩み も ある 。
0098
,1098,4: 朝 から 米 を
^
借り 歩い て いる 農夫 ら が 、 私 の いる 参 右 衛門 の 炉端 へ 、 木の葉 の よう に 落ち 溜っ て 来る 。
0098
,1100,15: どこ そこ は 米 が 有る のに 、 無い よう な 顔 を し て
^
借り 歩い て いる とか 、 いや 、 あそこ は 事実 ない と 弁解 し て やる もの 。
0098
,2511,45: 田 の 稲 を 刈っ て も 米 に なる まで に は 三 週間 も かかる という とき 、 早 米 の 収穫 で ようやく 補給 を つけ て い た 農家 も 、 稲 の 乾き の 遅 さ で また 食糧 を
^
借り 歩く よう に なり 、 久左衛門 の 家 の 貯蔵 米 が またし て も 人人 から 狙わ れ て 来 た という こと だ 。
考え悩む
(考える.悩む)
延べ語数:
5
0096
,209,3: いろいろ と
^
考え なやん だ 末 … … 青 二 は 、 そっと 家 を 出 て ゆく こと に し た 。
0541
,23,76: 何 の 道 に も 師弟 の 間 は ある もの ゆえ 、 もし 先生 に 泣き泣き おす がり し て 、 我 魂 の 眼 を 開い て 頂き 、 救っ て 頂け まし た なら と 、 ひとり 思う の で ござい ます けれど 、 その よう な こと が 果して 我 身 に 可能 な こと か 、 何 も 知ら ず 知己 を も 持た ぬ 身 の 、 ひとり で
^
考え 悩む 愚かし さ に 、 只 うつうつ と 長い 月日 が たち まし た 。
0581
,286,7: やはり 、 檜山 も 別れる こと を
^
考え 悩ん で い た の でしょ う 。
0985
,2229,15: —— つまり 、 いじめ 抜か れ たり 、 自分 でも 苦しん で 、 いろいろ に
^
考え 悩ん だ 末 に 、 僕 が たどりつい た 場所 が —— 気 が 附い て 見 たら 、 共産 主義 だっ た —— 共産 主義 に 一番 近い もの だっ た という 事 です 。
1173
,593,11: 三 十 分 ばかり 黙っ て 宇治 は あれこれ と
^
考え 悩み ながら 歩い た 。
起き出る
(起きる.出る)
延べ語数:
5
0094
,206,16: 夜明け の 二 時間 前 で ある 午前 三 時 に 、 ぼく たち は
^
起き 出 た 。
0142
,867,11: そういう 夜 と 昼 、 ひろ子 が 臥 て 、
^
起き 出 た の が 、 あの 寝台 で あっ た 。
1072
,7005,13: 「 宵 に 、 一睡 なさ れ た よう だ が 、 また
^
起き 出 られ て 御 書見 の 後 、 お客 と 、 お話し に なっ て おら れる 」
1073
,5688,5: —— 翌 る 日 、
^
起き 出 て みる と 、 もう 館 の 母屋 に 、 客 が 来 て い た 。
1175
,902,4: 僕 は 朝 早く
^
起き 出 て 、 急い で 朝飯 を 食い 、 それから 東京 中 を 飛び廻っ て 、 あらゆる 先輩 知己 を 訪問 し 、 借り られる だけ の 金 を 借り て 廻っ た 。
汚れ切る
(汚れる.切る)
延べ語数:
5
0084
,1841,13: 彼 も また 無事 だっ た が 、 衣服 は 油 で すっかり
^
汚れ 切っ て い た 。
0956
,1609,8: … … 都 の 人間 達 が どんなに
^
汚れ 切っ て いる か 。
0994
,1493,6: 俺 は 、 此處 で 、
^
よごれ 切 つた 、 なまぐさい 所 で 、 アクセク し て 生きる 。
0995
,365,11: それほど 男 の よう す は 、 衰え は て 、
^
よごれ きっ て 、 ちょうど 、 なにか に 弱 いけ だ もの が 死にかけ て いる よう に 見える 。
1162
,25,12: ぼく は 、 とっさ に そう 云っ て 、 自分 の
^
よごれ 切っ た 霜降り の 身 装 や 、 摺り 切れ て いる 片ちんば の 下駄 や 、 何 日 も 洗っ た こと の ない ぼうぼう と し た 長髪 や 、 何 日 も 放ったらかし に なっ て 髯 の なか に 埋まっ て いる この 自分 の 、 キリスト を 悪人 に 仕立て た みたい な 風貌 など を 意識 さ せ られ て しまっ た の で ある 。
巣食い出す
(巣食う.出す)
延べ語数:
5
0081
,922,8: 玉太郎 は 、 すこしも 早く 愛犬 を
^
すくい 出し て やり たかっ た 。
0089
,1171,13: 最後 の のぞみ は 、 誰か が 地下 から 、 ヤリウス 様 を
^
すくい 出し て くれる こと だ が 、 これ も はかない 望み だ 。
0377
,10,14: ですから 、 この ドロドロ の なか に 溺れ て いる 人間 の 愛 を
^
すくい 出し たい と 思い ます 。
0987
,49,10: われ ら を 試み に あわせ ず 、 悪 より
^
すくい 出し た ま え 。
0987
,58,10: われ ら を 試み に あわせ ず 、 悪 より
^
すくい 出し た ま え 。
流れ付く
(流れる.付く)
延べ語数:
5
0081
,1042,8: 「 漂流 し て 、 この 島 へ
^
流れ つい た ん だ よ 。
0597
,2094,3: どんな ところ へ
^
流れ つく か 分っ た もの で は ない 。
0629
,32,22: 生活 自身 は 歴史 的 に 観察 整理 さ れ 得 ざる ところ に 本領 が あり 、 どこ の 地獄 へ
^
流れ つく の か 見当 の つか ない 曠野 の 遍歴 と 自ら の 何者 たる か を 知ら ない バカ 者 、 つまり 生活 し つ ゝ ある 人間 一 匹 が いる のみ な の で ある 。
0790
,15,80: 楠 も 大方 そんな こと だろ う と 同感 し て 特に こだわり も し なかっ た が 、 それ から 二 日 目 、 二月 五 日 の 午 さがり に 、 用 が あっ て タケヤ の 渡し で 向島 へ 渡り 、 さて 用 を すまし て 渡し舟 の 戻っ て くる の を 待つ 間 、 なんとなく ドテ を ブラブラ 歩き だす と 、 また 岸 の 草 の 中 に 油紙 の 包み が
^
流れ つい て いる の に 気がつい た 。
0946
,244,37: 盛岡 領 の 宮古 、 釜石 、 大槌 の 浦 浜 で 銛 を うた れ 、 死ん だり 手負い に なっ たり し た 鯨 は 、 潮 の 加減 で 、 この 沖 へ
^
流れ つく よう に なっ て いる 。
起こり出す
(起こる.出す)
延べ語数:
5
0080
,1559,7: 「 ところが 、 とつぜん 雨 谷 は
^
おこり だし まし て ね 、 見物人 を にらみつけ て 、 さかん に 悪口 を とばす の です 。
0141
,15700,9: そこ に こだわっ て 、 多 計 代 が
^
おこり だす こと は あり 得 た し 、 そう いっ て 多 計 代 が おこれ ば 、 伸子 は 自分 として 何 と 云い つくろう の か 知ら なかっ た 。
0141
,16776,13: 素子 が 、 あれ で 、 思い も よら ない とき 急 に
^
おこり 出し たり 、 おこる と 、 その おこり かた が ひどく て 、 妙 に ぐらんと 居直る よう な 切ない ところ さえ ない なら … … 。
0141
,19256,6: うっすり 顔 を あからめ て
^
おこり 出し た 素子 を 、 ルケアーノフ は 恐慌 的 な 灰色 の 眼 で 見つめ た 。
1153
,851,19: しまいに は 荷物 が 大きい もの だ から 、 ほか の 客 に 迷惑 に なる と 車掌 が
^
おこり 出す 。
崩れ去る
(崩れる.去る)
延べ語数:
5
0060
,2396,8: だが 今や 、 独占 の 壁 は
^
崩れ 去っ て いる の で ある 。
0554
,1572,15: ただ 、 意識 的 に 努力 し ない で 、 自然 に 出来 上っ たり
^
崩れ 去っ たり し た 。
0613
,1472,16: 栄枯盛衰 また 一片 の 雲 か 、 神国 不滅 の 不動 の 信念 は 一瞬 に
^
崩れ 去っ て 、 夏 晴れ の 朝 空 ほしい まま に 米国 機 の 跳梁 に 委ねる のみ 。
0916
,14,18: この 地上 的 な もの を 作っ た 天上 の もの として の 主体 ( subjectum ) は
^
崩れ 去っ て 、 否 、 崩し 去っ て 、 否 、 闘う こと で 読み 違え て 、 主観 ( subject ) なる 意味 を 歴史 的 に 新た に 創造 し た 。
1041
,3554,22: まったく 新しい 思考 の カテゴリー を みつけだそ う と する こと に ロック は 深く 関係 が あり 、 古い もの が
^
崩れ 去っ て いく の は 当然 と し て 、 問題 は 、 次第に できあがっ て くる 新しい もの な の だ 。
溶け出す
(溶ける.出す)
延べ語数:
5
0060
,1,6: 〈 本 〉 が インターネット に
^
溶け 出す 時
0060
,141,3: 大きな 海 に
^
溶け 出し て いく という この 気分 は 、 『 パソコン 創世 記 』 を インターネット の 上 に 開い て こそ 形 に できる 。
0060
,1850,6: 自分 の 精神 が 少し ずつ
^
溶け 出し て ゆき 、 特 講 に 参加 し て いる 人 全体 の 集合 的 な 意識 の 中 に 混ざり 込ん で しまう 。
0060
,1937,8: 浴びる ほど アルコール を 注ぎ込ん で も
^
溶け 出さ ぬ 、 結晶 化 し た 執着 か 。
0438
,11,18: 黝 ん だ 木立 ちの 間 に 、 暖かく 灯 が ちらつき 、 耳 を すます と 、
^
溶け 出し た 水 の 滴 が 、 ひそ や か に 雨 ど よ の 中 を 流れ て 行く 音 さえ 聞える 。
覚え取る
(覚える.取る)
延べ語数:
5
0038
,395,1: 「
^
覚え とれ !
0505
,973,1:
^
覚え とれ 、 鬼 め 。
0866
,4129,1: 「
^
覚え とる 。
1013
,1768,23: 「 そう そう … … スパセニア … … スパセニア … … 石橋 スパセニア の 墓 … … もう 一つ … … これ は
^
覚え とる で がす 。
1171
,3041,2: あんた が
^
覚え とっ て も 、 お婆さん が 覚え ちょ る と は 限ら ん ばい 。
付け合う
(付ける.合う)
延べ語数:
5
0004
,306,85: 信濃 の 山奥 の 温泉 に 宿 を とり 、 それから まる 一 年間 、 あの 子 は 、 降っ て も 照っ て も 父 の お伴 し て 山 を 歩き まわり 、 日 が 暮れ て 宿 へ かえって は 、 父 の 言う こと 、 それ は 芝居 と 思え ない ほど 、 熱心 に 聞い て 、 ふたり で 何かと 研究 し 、 相談 し 、 あした は 大丈夫 だ 、 あした は 大丈夫 だ と 、 お互い 元気 を
^
つけ 合っ て 、 そうして 寝 て 、 また 朝 早く 、 山 へ 出かけ て 、 ほうぼう 父 に 引っぱり まわさ れ 、 さんざ 出鱈目 の 説明 聞かさ れ て 、 それでも 、 いちいち 深く うなずい て 、 へとへと に なっ て 帰っ て き まし た 。
0095
,1163,39: その間 に 調査 団 船 と その 護衛 艦隊 は 恐怖 の 異常 地震 帯 を 離れる こと 五 〇 キロ の 海域 に 脱出 を 終わっ た ところ で 、 各 艦船 は 舷 と 舷 を よく
^
つけ 合っ て 纜 を 締め 、 その 夜 を 大 警戒 裡 に そこ で 明かす こと と なっ た 。
0098
,2401,24: 影 は 事 の 大小 に 拘ら ず 心中 の 投影 で ある から 、 互い の 表情 に 生じる 無理 が 傷 を
^
つけ あう 。
0597
,1512,18: 毒虫 や 獣 を 避ける ため に 、 火 を 焚い て 、 三 人 で 元気 を
^
つけ 合っ た 。
0983
,559,29: こう やっ て 十 四 、 五 人 、 この 大部屋 で いっしょ に 寝泊まり し てりゃ 、 こい で も まあ 仲間 だ 、 お互い に 気 を
^
つけ あっ て 、 明日 の 稼ぎ の ジャマ に なる よう な 事 は し ねえ 事 だ 。
取り憑かれる
(取る.憑かれる)
延べ語数:
5
0891
,164,7: チェーホフ は たちまち 「 サガレン・マニヤ 」 に
^
とり 憑かれ 、 この 流刑 地 に関する 文献 の 渉猟 に 没頭 し た 。
0893
,358,7: チェーホフ は 忽ち 「 サガレン・マニヤ 」 に
^
とり 憑かれ 、 この 流刑 地 に関する 文献 の 渉猟 に 没頭 し た 。
0893
,419,10: つまり 今度 は 、 サガレン・マニヤ なら ぬ 飢饉 マニヤ に
^
取り 憑かれ て 、 そわそわ し だし た の だ 。
0956
,2869,9: 文 麻 呂 は 何やら 不可解 な 神秘 に
^
取り 憑かれ た よう に 、 言葉 も なく 翁 の 姿 を 凝視 め て いる 。
1000
,873,44: 尤も 保 忠 の 歿年 は 四 十 七 歳 と 云う の で ある から 、 その頃 として 若死 と は 云え ない かも 知れ ない が 、 事実 は 菅公 の た ゝ り を 気 に 病む 餘 り病 気 に
^
取り 憑かれ 、 枕許 に 験者 を 招い て 薬師 経 を 読み上げ させ て い た ところ 、 経 の 中 に 宮 毘羅 大将 と 云う 文句 が あっ た の を 、 「 汝 を 縊 る 」 と 聞き 違え て 悶絶 し 、 それ きり に なっ て しまっ た と 云う ので 、 矢 張 尋常 の 死に 方 で は なかっ た 。
取り片付ける
(取る.片付ける)
延べ語数:
5
0591
,31,21: 油単 の かかっ てる 箪笥 、 覆い の し て ある 鏡台 … … 、 こまごま し た 器物 は
^
取り 片づけ られ てる 、 簡素 な 感じ の 室 で 、 小さな 床の間 に 、 香炉 が 一つ 置か れ て いる 。
0775
,678,27: 一 万 余 坪 の 邸宅 だ もの 、 崖 下 から 人 が 報せ に くる まで に は 、 仕掛 の アト を 存分 に
^
取り 片づけ が できよ う という もの さ 」
0787
,214,3: 現場 は すでに
^
取り 片づけ られ て い た 。
0794
,740,7: 食事 を 食べ 終え て から ポツポツ
^
取り 片づけ に かかっ てる ん です よ 。
0808
,36,29: ここ に 困っ た の は 、 馬 吉 と その オカカ で 、 親 と も なれ ば 、 倅 の アネサ に チョイ と 横 ッチョ へ
^
取り 片づけ られ て 、 その 運命 を 自然 と 見る わけ に は いか ない らしい 。
見とおせる
(見る.とおせる)
延べ語数:
5
0141
,10067,27: 伸子 と 素子 と は いくらか 急ぐ 気持 で カフェー の 前 から さっき 行進 が 広場 へ 入ろう と し て い た 街 すじ の
^
見 とおせる ところ まで 出 て 見 た 。
0141
,21243,15: 広い 歩道 の 灰色 と 新緑 の 調和 が 街 すじ の 上 に 遠く
^
見 とおせる ところ へ 出 て 来 た 。
0285
,52,16: 一致 し た 意見 が 、 凡そ 政府 案 支持 で なかろ う という 点 も
^
見 とおせる 。
0315
,40,13: ふつう 人 の 生活 から ひきあげ られ た 便乗 は 、 底 の
^
見 とおせ ない 独占 資本 と それ に つながる 閣僚 ・ 官僚 生活 の 黒雲 の なか に 巻き あげ られ て 、 魔 もの の よう に とび 交っ て いる 。
0333
,55,20: ジャーナリスト の 眼 に は 、 ちらちら 横 に 動く はや さ の ほか に 、 遠く の もの を
^
見 とおせる 航海 者 の 視力 と 、 ローリング・ピッチング に たえる 脚 の 力 が もとめ られ て 来 た 。
効き合わせる
(効く.合わせる)
延べ語数:
5
0140
,2658,8: 多 計 代 の からだ 工合 を
^
きき 合わせる という わけ で 、 伸子 は 酒屋 まで 電話 を かけ に 来 て い た の で あっ た 。
0447
,60,2: 場所 を
^
きき 合わせる 位 と 思っ た のに 、 なかなか 出 て 来 ない 。
0467
,83,5: 「 宿賃 いくら です って
^
きき 合わせ たら 五 円 だって 。
0468
,48,7: 中 女 「 宿賃 いくら です って
^
きき 合わせ たら 、 五 円 だって 、 えー 五 円 ?
0692
,286,6: 二 三 の 人 に
^
きき 合せ て くれる と 、 いろいろ の こと が 分っ た 。
放り捨てる
(放る.捨てる)
延べ語数:
5
1072
,844,21: とたんに 、 仲間 たち は 、 並木 の 暗がり へ 、 駕 籠 ぐるみ 、 かの 女 の からだ を
^
抛り 捨て て 、 あと も 見 ず に 駈け て 返っ た 。
1072
,896,8: と 、 障子 へ 向っ て 、
^
抛り 捨て た 。
1072
,1263,39: そしたら 、 何 でも あの 晩 、 召使 たち が 三 、 四 人 で お 袖 を 駕 籠 に 押し こん で 担ぎ出し 、 番 町 辺 の 濠 際 へ 、 その 駕 籠 ぐるみ 、
^
抛り 捨て て 帰っ た なんて いやがる ん だ 。
1073
,2972,28: … … きのう も 、 河原 畑 に 、 家人 の 景 久 が 建て て おい た 高札 を 、 ひき 抜い て 、 毛 野川 へ
^
抛り 捨て た と か 。
1073
,2981,40: 」 と 、 そこで 、 郎党 たち の 相談 だっ た が 、 やがて 、 面倒 だ と ばかり 、 館 の 門 を 出 た 所 の 崖 際 から 、 下 へ 向っ て 、 将門 を 、
^
抛り 捨て た 。
見詰める
(見る.詰める)
延べ語数:
5
1000
,100,46: と 、 だ ゝ っ 児 の よう に 繰り返し つ ゝ 手 を 取っ て 放さ ない ので 、 女童 は 半ば ゝ 呆れ 、 半ば ゝ 怯え た よう な 眼 つき で 、 気 ちがい じみ た 男 の 顔 を しげく と
^
視 つめ て い た が 、
1000
,191,20: 平中 は そう 云っ て 、 まだ 薄笑い の 消え やら ぬ 時 平 の 顔 を 不思議 そう に
^
視 つめ た 。
1000
,1020,84: 滋 幹 は 、 誰 が これ を 書い た か と も 、 誰 に 頼ま れ た の か と も 、 母 が 一切 そう 云う こと を 尋ね ない で 、 何 も 彼 も 分っ て いる らしい の が 不思議 で あっ た が 、 ふと 、 眼 の 前 を きらり と 落ち た もの が ある ので 、 訝し み ながら 振り 仰ぐ と 、 母 が 涙 を 一杯 ため て あら ぬ 方角 を
^
視 詰め て い た 。
1000
,1172,20: 滋 幹 が 訝し み ながら 跡 を つける と 、 父 は 脇目 も ふら ず に 前方 を
^
視 つめ 、 階 を 下り て 、 金 剛 草履 を 穿い て 、 地上 に 立っ た 。
1000
,1289,18: 云っ て 見れ ば 、 いつ でも じっと 眼 の 前 に ある 虚空 の 一 点 を
^
視 詰め た きり の 人 の よう で あっ た 。
吹き過ぎる
(吹く.過ぎる)
延べ語数:
5
0981
,1385,6: 風 は 私 の 頬 を
^
吹き すぎ て
0983
,171,24: その 音 に 調子 を 合せ て 、 かれ た 寂しい 、 ほとんど 人間らしい 味 の 無い 、 山 の 中 を 風 が
^
吹き 過ぎる よう な 声 と 節まわし で 。
0993
,5330,11: … … 遠い 風 が 私 たち の うし ろ から
^
吹き すぎ て 行き ます 。
0995
,974,7: サーッ と 吹い て 来 て 、
^
吹き すぎ て 行く ん だ 。
1178
,89,9: 二つ の 腕 の 間 を 風 ばかり が
^
吹き 過ぎ て ゆく
探り求める
(探る.求める)
延べ語数:
5
0900
,19,25: この 図書館 は 、 日本 民族 が 、 戦争 の はて に 立ちあがっ て ゆく にあたって 、 その 新しい 生き かた の 法則 を
^
さぐり もとめる ため に 、 あらゆる 材料 を のがす まい と 、 ここ に あつめ た 一つ の 巨大 な 新しい 夢 の 殿堂 で ある 。
0910
,32,53: ここ で 大切 な の は 、 それ が 、 獲物 を 獲 て 、 飢 を しのぐ という 宇宙 へ の 直接 の 対決 で は なく て 、 その 「 秩序 らしき もの へ の 対決 」 、 いわば 、 宇宙 の 中 に 、 人間 が 、 秩序 を
^
探り 求め て 、 人間 の 手 で 創る 試み が 営ま れ て いる の で ある 。
0914
,41,15: 映画 の 文法 は 、 この 大衆 の 暗い 叫び の リアル さ を
^
さぐり 求め て 進ん で いく こと に 、 これ まで の 芸術 に ない 、 巨大 な 武器 と 構成 要素 を もっ て いる 。
0918
,89,35: 生まれ て 、 死 ぬる まで 、 百 年 に 充た ない 、 取る に たら ない 、 はかない 存在 で ある のに 、 しかも 、 宇宙 の 秩序 を いささか たり と も 、
^
探り 求める 存在 として 、 みずから を 創造 し た の で ある 。
1076
,1885,24: 無論 知っ て いる 人 も 多い こと で あろ う が 、 外国 で は この 宝貝 愛用 の 歴史 を 、
^
探り 求めよ う と する 学問 は 、 夙く 始まっ て いる 。
掘り上げる
(掘る.上げる)
延べ語数:
5
0863
,165,26: 躊躇 なく 二 人 は 鍬 を とり 、 雑草 の 苅り とり を 始め 、 平ら な アーチ 型 の 墓地 から 地面 を
^
掘り 上げ て 行き まし た 。
1013
,589,19: しかも 雨 に 打た れ 風 に 晒さ れ て 、 鉄柱 も 鉄筋 も 赤く 錆び て 、
^
掘り 上げ られ た 土 が 向う に 、 山 を なし て い ます 。
1099
,97,12: その ため に 雪 の 面 に 溝 を 掘り 、 その
^
掘り 上げ た 雪 を 溝 の 片側 に 積み上げる こと に し た 。
1099
,131,8: あの 廣 い 畑 の 雪 を
^
掘り 上げ たり し て は たいへん だ 、 何 か もっと 巧 い 方法 で 、 資材 も 勞力 も 使 は ない で 、 簡單 に 雪 が 消せれ ば 有難い の だ が など と 言っ て は いけ ない の で ある 。
1103
,57,5: よく 見る と 、
^
掘り 上げ た 土 を 建物 の 周囲 に 盛っ て 、 それ を 幾分 ロック ガーデン 風 に 造っ て ある 。
見逃がす
(見る.逃がす)
延べ語数:
5
0853
,114,7: この 悲痛 を もとより 彼 は
^
見 逃がし て い ない 。
0866
,294,45: 父 が 引取 つて 、 こう 答え た の だ が 、 この 時 、 一座 の 空気 は 、 明らか に 動揺 の 色 を みせ 、 女 たち は 、 さ ッ と 顔 を 伏せ た の を 、 彼 は
^
見 逃がさ なかつ た 。
0869
,85,38: 実際 、 日本人 の 「 反省 癖 」 の うち に は 、 形式 的 教育 の 結果 と 、 儀礼 的 ヂェスチェア の 尊重 と が 著しい 傾向 として み られる けれども 、 もう 一つ 、
^
見 逃がし て は なら ぬ 性格 が ある と 思う 。
0877
,624,24: しかし 、 こういう 時代 精神 の 革命 は 、 やはり 、 多く の 学者 や 芸術 家 の 先駆 的 な 役割 を
^
見 逃がし て は 理解 でき ない よう に 思わ れ ます 。
1162
,129,18: その 時 、 亀 重 君 が 、 耳 まで 紅く 染め た こと を 、 ぼく は
^
見 逃がす こと が 出来 ず 、 なんだか 、 頼り なく 気の毒 な おもい を さ せ られ た の で ある 。
吹き抜ける
(吹く.抜ける)
延べ語数:
5
0851
,293,43: それ は まだ 暮方 で 、 別邸 で は 一家 が 炉端 で 食事 を 終え た ところ で あっ た が 、 突然 突風 の 音 が 起っ て 先ず 入口 の 戸 が 吹き 倒れ 、 突風 は 土間 を
^
吹き ぬけ て 炉端 の 戸 を 倒し 、 台所 から 奥 へ 通じる 戸 を 倒し 、 いつも 白痴 が こもっ て い た 三 畳 の 戸 を 倒し て 、 とまっ た 。
0947
,1508,12: せせらぎ の 音 だ と 思っ たら 、 上 の 松林 を
^
吹き ぬけ て 行く 、 風の音 だっ た 。
0947
,1520,3: 松林 を
^
吹き ぬける 風の音 だ と 思っ た の は 、 車 が 走り こん で き た 音 だっ た らしい 。
0948
,947,31: 徹底的 に ロッジ の 中 を 洗い あげ た ふう で 、 家具 は みな ひっくりかえさ れ 、 曳 出し という 曳 出し は 口 を あき 、 颱風 でも
^
吹き ぬけ て 行っ た よう な ひどい よう す に なっ て い た 。
0948
,1369,21: 湖水 の ほう から 来る 風 が 、 潮騒 の よう な 音 を たて て 林 の 中 を
^
吹き ぬけ て ゆく 。
漕ぎ寄せる
(漕ぐ.寄せる)
延べ語数:
5
0806
,457,3: 対岸 へ
^
漕ぎ よせ た の を 見 すまし て 、 カメ は 又 ドブゥン 。
0806
,479,6: けれども 葉 ッパ を 見つけ て
^
漕ぎ 寄せる うち に は 、 もう 沈ん で いる 。
0806
,481,4: わざと その 近く まで
^
漕ぎ 寄せ て くる の を 待っ て 、 フッ と 沈ん で 遠い ところ へ 逃げ て しも う 。
0945
,185,38: その ため に は 、 わずか ばかり の 粮米 など より 、 船 ご しら え の 道具 や 帆布 、 綱手 など の ほう が 大切 と 、 米 は 捨て 、 道具 だけ を 積ん で
^
漕ぎ 寄せ た が 、 意外 な 人 の かたち に 鬼 の いる 島 だ と 怖じ 気づき 、 恐ろし さ が 先 に 立っ て 、 わけ も なく 逃げ に かかっ た の だ と いっ た 。
1073
,1683,27: 舟 が 、 岸 へ 近づく につれ 、 待ち もうけ て い た 遊女 船 が 、 客 を とらえる ため に 、 一 せい に
^
漕ぎ 寄せ て き た 。
辿り付ける
(辿る.付ける)
延べ語数:
5
0759
,6924,10: よくも 怪しま れ ず に 、 ぼく の ところ まで
^
辿り つけ た もん だ な ア 。
0769
,123,11: それ を 渡っ て 登る と 、 彼 の 山小屋 へ
^
辿り つける 筈 な の だ が 、 この ドシャ 降り で 丸木橋 が 流失 し た という こと を 、 気付く の が おそ すぎ た 。
0782
,455,10: ところが 雨 坊主 の 方 は 暗夜 に は とても
^
辿り つけ ない よう な 山中 の 径 も ない 谷 底 で 死ん で いる 。
1013
,216,12: この 海岸 に 沿っ て いけ ば 、 小浜 の 町 へ
^
辿り 着ける こと は 、 もう 間違い あり ませ ん 。
1072
,8132,37: 何 人 も 窺い 得 ない よう な 巨木 や 密生 し た 熊笹 で 蔽わ れ 、 道 は 、 意識 的 に 、 紆余曲折 し て 造ら れ 、 案内 なし で は 、 とても
^
辿り つけ ない 。
願い上げる
(願う.上げる)
延べ語数:
5
0732
,2410,6: お 見知り おき の 程 、
^
ねがい あげ ます 」
0732
,2941,12: 目的 地 へ 到着 いたし まし た から 、 なにとぞ 、 下車
^
ねがい あげ ます 」
0734
,51,15: よろしく 一つ 、 御 賢察 願い まし て 、 仏力 をもちまして 、 おとり もち を
^
願い 上げ ます 」
0773
,404,22: 兇悪 犯人 を あげる ため に 必死 の 努力 を なす 者 の 苦心 を あわれん で 、 まげて お 聞き届け を
^
願い あげ ます 」
0953
,280,51: 嫁 入る なり 、 尼寺 へ つかわさ れる なり 、 ともかく この 苦界 から ぬけださ せる よう に し て いただき たい と 書き 、 「 さく 花 は 千種 ながら に 梢 を 重み 、 本 腐 ち ゆく わが 盛 かな 」 という 和歌 を 添え て つくづく に
^
ねがい あげ た 。
聞き伝える
(聞く.伝える)
延べ語数:
5
0690
,35,3: それから それ へ
^
聞き 伝え て 押す な 押す な の 大 繁昌 で あろ う という 考え で あっ た 。
0754
,1223,8: 上野 の 地下道 の 住人 で これ を
^
聞き 伝え た 一部 隊 の 移住 を はじめ として 、 やがて 六 十 世帯 ぐらい が ここ に 住みつい て しまっ た の で ある 。
1072
,579,3: これ は 、
^
聞き つたえ た 町 の 信心 家 が 、 い つ と は なく 踏みならし た お 詣り の 通い 路 で 、 地境 の 柵 の やぶれ も 、 や しき で は 、 塞ぐ こと なく 、 自然 の 腐朽 に まかせ て ある 。
1073
,5044,6: 旅人 や 百姓 まで 、 もう
^
聞き 伝え て いる でしょ う 。
1076
,876,34: 道 の 島 の 二つ の 昔話 集 に は ダク の 国 、 または アンダ の 国 という の が 後生 の こと で 、 多分 は 浄土 教 の 安楽 国 を
^
聴き 伝え た もの だろ う が 、 それ も あんまり 遠い 処 で なく 、 海 を 越え て 行く よう な 話 も なく 、 広い 野中 に 深い 穴 が あり 、 石 の 蓋 を はねのける と 太い 芭蕉 の 綱 が さがっ て い た と 、 語っ て いる 例 さえ ある 。
突き伏せる
(突く.伏せる)
延べ語数:
5
0682
,210,7: 三 国 や 四国 の 敵 を
^
突き 伏せ て み て も 、 それ で アガリ という わけ で は ない 。
0780
,517,9: 左近 は 背後 から 一刀 の もと に
^
突き 伏せ られ て 死ん で い た の で ある 。
0782
,404,4: ところが 雨 坊主 が
^
突き 伏せ られ た の は 、 シゲミ の マン ナカ あたり で 、 ちょ ッ と し た 広 さ の ほぼ 中央 だ 。
0783
,73,30: すくなくとも 数 百 名 が 入門 を 志し たり 、 ヒヤカシ に 出 むい たり し た が 、 その 全員 が 当時 十 三 の サチコ の 杖 に
^
突き 伏せ られ 、 噂 を きい て 他 の 道場 の 師範代 程度 の 使い手 が 一手 試合 に 出かけ た こと も あっ た が 、 サチコ の くりだす 杖 の 魔力 に 打ち勝つ こと が でき なかっ た 。
0809
,4,17: 腕 自慢 の 若 侍 が 数 を たのん で とりかこん で も 、 またたく うち に
^
突き 伏せ られ て しまう 始末 で 、 同心 も 捕手 も 近 よれ た もの じ ャ ない 。
病み衰える
(病む.衰える)
延べ語数:
5
0672
,813,26: その 寝顔 を 眺め ながら 、 私 は その とき 心 の 中 で もう 肺病 と 即断 し た もの だ から 、 君 が
^
病み 衰え て 痩せ 細っ て 息 を ひきとる 姿 を 思い描い て 、 それ を 見る ぐらい なら 私 が 先 に 死に たい と 考え 耽っ て い た もの だっ た 。
0853
,328,82: 浮田 の 父親 は 仰天 し て 庄吉 の 前 に 平伏し 、 倅 め を 見つけ 次第 刀 にかけて も 成敗 し て お詫び 致し ます 、 マアマア 、 そんな 手荒 な こと は なさっ て は いけ ませ ん 、 と 彼 も その 時 は 大人 らしく 応待 し た が 、 さて その 日 から 、 彼 は 一時 に 懊悩 狂乱 、 神経 衰弱 と なり 、 にわかに 顔 まで ゲッソリ やつれ 、 癈人 の 如く に
^
病み 衰え て しまっ た 。
0987
,2864,6: ちょっと 離れ て 友吉 と 、
^
病み おとろえ た 治子 と 、 それ を 助け ながら 俊子 。
1050
,332,30: 青年 は 恐 しく なっ て 、 女 の 手 を ふり もぎっ て 逃げ帰っ た が 、 それ から は その 女 の ま ぼろし に なやまさ れ 、
^
病み 衰え て 、 とうとう 死ん で しまっ た 。
1182
,548,0:
^
病み 衰え た 私 の ほう が 餓鬼 の よう だ
見染める
(見る.染める)
延べ語数:
5
0667
,858,6: 「 なるほど 、 すごい 天才 を
^
見 染め た もの だ な 」
0672
,46,75: 独身 の 若者 に は 華族 で あろ う と 大金 満家 の 御曹子 で あろ う と 挨拶 さ れ て も ソッポ を 向く こと 、 話しかけ られ て も フン とも 返事 を し ない こと 、 その 一 日 の 出来事 を 報告 し て 母 の 指示 を 仰ぐ こと 、 細々 と 訓示 を 受け た が 、 実は 御 年配 の 大金 満家 か 大 華族 に
^
見 染め られれ ば いい という 魂胆 で 、 女学生 だけ 二 人 づれで ゴルフ に 行く なんて 破天荒 の 異常 事 だ という こと など は 気がつか ない の だ 。
0793
,161,12: 支那 ソバ を 売りこみ に 出入り し て い た 虎二郎 に
^
見 染め られ て 一 しょ に なっ た が 、 当時 は 虎二郎 の 支那 ソバ も 全盛 時代 で 、 お 竹 に し て も この 人 なら と 当時 は 思っ た の で ある 。
1119
,30,52: 所 謂 氏 なく し て 玉の輿 に 乗っ た 人 で 、 日本橋 辺 の 旧い 薬種 屋 の 娘 で 女医 学校 を 卒業 し 就職 を 求め に ある 医学 博士 を 訪問 し て いる 時 、 偶然 そこ へ 乗 合わせ て い た 先代 侯爵 が
^
見 染め て 、 親類 中 の 大 反対 を 押し切っ て 妻 に 迎え た ん だ そう だ 。
1120
,22,28: ところが 今 から 五 年 前 、 歌舞伎座 で 舞踊 大会 の あっ た 時 、 まゆみ は 見物 に 来 て い た 光村 博士 に
^
見 染め られ 、 懇望 さ れ て 妻 に なっ て 以来 ふっつり と 舞踊 と は 縁 を きり 、 地味 な 若 奥様 と なっ て 家庭 の 奥 へ 引込ん で しまっ た 。
追い落とす
(追う.落とす)
延べ語数:
5
0625
,60,14: そして 彼ら を 追っ払っ た ヒダ 朝廷 の 庶流 が 嫡流 を ヒダ まで
^
追い 落し て 亡 す と 、 物部 一族 を なだめ すかし て 味方 につけ 同族 の 一派 、 功臣 という よう な 国史 上 の 形 を つくっ て やっ た 。
0625
,104,62: 本当 の 史実 は 百 年間 ぐらい の 短期間 に 起っ た 大和 飛鳥 の 争奪 戦 に すぎ なく て 、 九州 四国 中国 方面 から 攻め て き て 大和 を 平定 し た ニギハヤヒ 系 の 物部 氏 、 次に これ を 元 の 四国 へ 迫 ッ 払っ た ヒダ 王家 、 次に その 嫡流 を ヒダ へ
^
追い 落し て 亡 し た ヒダ 庶流 たる 天皇 家 。
0791
,297,27: その フスマ の 陰 に は 槍 ナギ ナタ の 十 数 名 が 隠れ て い て 、 合図 に 応じ て 房吉 を 庭 へ
^
追い 落す 手筈 に なっ た 。
0945
,161,39: 大阪 の 五 百 石積み で 、 船頭 儀 右 衛門 以下 十 二 人 の 乗組み で 武蔵 の 江戸 川 を 出帆 し 、 下総 の 犬吠 岬 まで 走っ た ところ で 西北 の 風 に
^
追い 落さ れ 、 これ も 五 十 日 あまり 漂流 する うち に 、 形 の ない まで に 船 を 壊し 、 今日 か 明日 か 、 海 の 底 に 沈ん で 、 みな 魚 の 餌食 に なる もの と 覚悟 し て い た ところ 、 はしなくも 、 身一つ で ここ の 島根 に 着い た と 、 船頭 の 儀 右 衛門 が 、 涙 を こぼし ながら 先着 の 四 人 に 語っ て 聞か せ た 。
1062
,63,9: それから オキクルミ は 、 大浪 の 谷 底 へ
^
追い 落さ れ 漕ぎ つづけ て 行く うち に 、 手 の おも て から 手 の う ら から 、 夥しい 血 まめ が 見る 見る ぶらさがっ て いく 。
取り分ける
(取る.分ける)
延べ語数:
5
0617
,616,7: 主人 ( あるじ ) は 皿 に
^
取り わけ 、
0780
,38,18: 出来 た もの を 左近 が 検査 し た 上 で 、 ミネ に 御飯 と 漬物 だけ
^
とり 分け て 与える が 、 料理 は 一 ツ も やら ない 。
0842
,355,16: アンコウ の 身 の うまい ところ と 、 臓物 の うまい ところ だけ 、 まず
^
取り わける 。
0842
,357,10: この 汁 に ミソ を 入れ 、 さき に
^
取り わけ て おい た 身 と 臓物 の うまい ところ を グツグツ 煮 て 食う の で ある 。
0890
,370,9: 赤 入道 ( 山名 宗全 ) なんぞ は 、
^
とり 分け て 蔭 凉 の 生涯 失わ る べし など と 、 わざわざ 公方 に 念 を 押し おる 。
取り下ろす
(取る.下ろす)
延べ語数:
5
0617
,147,17: 一応 こちら の 事情 を 聞い た 上 で 、 ガラス 戸棚 から さまざま な 器具 を
^
取り おろし て 、 それ を 卓上 に 列べ て 、 それら の 器具 の 使用 法 について 詳しい 説明 を する 。
0947
,3753,5: サト子 は 網棚 から
^
とり おろし た スプリング に 腕 を 通し ながら 、 けさ 、 出 がけ に あっ た ちょっとした 出来事 を 思い だし た 。
1062
,96,26: また 、 それら の 神 謡 や 散文 の 物語 の 中 で は 、 山の神 は 壁際 の 衣桁 から 熊 の 毛皮 を
^
とり おろし て 、 それ を 身 に つける と 忽ち 熊 に なる とか 、 熊 の 肉 は 山の神 が 人間 へ 持っ て 来 て くれる お 土産 の 食料 で ある とか 、 熊 の 皮 を 脱い で 本来 の 姿 に 返っ た 山の神 は 、 熊 の 死体 の 耳 と 耳 と の 間 に 坐っ て 、 人間 の 酋長 の 家 に お客 さん と なっ て 歓待 さ れ 、 お 土産 を もらっ て 、 又 山 へ 帰っ て 行く とか 、 古代 の 祭 の 片鱗 が そこ に うかがわ れ て 、 まことに 興味 の 深い もの が ある の で あり ます が 、 ここ で は 申 述べる 余裕 が あり ませ ん ので 、 実例 の 紹介 を 割愛 さ せ て いただき ます 。
1132
,182,17: 右 太 之 進 は 大きく うなずい て 、 床の間 の 刀 架 の 一刀 を
^
取り おろし まし た 。
1172
,1547,6: 上衣 を 着よ う と 、
^
取り おろし た 。
泣き続ける
(泣く.続ける)
延べ語数:
5
0613
,1461,15: 二 十 分 、 三 十 分 、 私 は まるで 子供 の よう に
^
泣き つづける 。
0613
,1468,37: そのまま 飯 も 炊か ず 、 茶 も 飲ま ず 、 何 も 考え ず 、 何 も いわ ず 、 牛乳 の よう に 白く 濁っ た 頭 を 涙 の 海 に 沈め て 、
^
泣き つづけ た 果て に 、 昼 の 疲れ が どっと 出 て 、 眠り に 落ち て しまっ て い た 。
0947
,637,14: かわいそう だ と 思う 気持 は わかる けど 、 一 週間 も 、
^
泣き つづける ほど の こと が 、 ある ん です か 」
1119
,152,2: 長い 間
^
泣き つづけ まし た 、 この 恐し い 打撃 に もう 起ち 上る 気力 も なかっ た の です 。
1182
,575,3: くん くん と
^
泣き つづける よう に
掃き清める
(掃く.清める)
延べ語数:
5
0602
,189,6: それ を カヨ は 丹念 に
^
掃き 清める 。
0642
,157,50: ハイ 、 かしこまり まし た 、 どうせ ハダカ の ついで だ から 、 今日 は 縁 の 下 の 大 掃除 を 致し ましょ う と 云っ て 、 いきなり 、 下帯 ひとつ に 箒 を かつい で 縁 の 下 へ もぐりこみ 、 右 に 左 に 隈 なく
^
掃き 清め て スヽ だらけ 黒 坊主 、 それ より 冷水 風呂 へ はいる 。
0682
,197,8: その 血 は 、 彼 の 領内 が
^
掃き 清め られ た お寺 の 院内 の よう に 清潔 で ある こと を 欲 し て いる よう で あっ た 。
0682
,208,5: お寺 の 中 を いくら
^
掃き 清め て も つもる 埃 り は 仕方 が ない よう に 、 浜 の マサゴ は つき ない こと を 知っ て い た 。
1074
,2085,6: 民家 を 一 軒 きれい に
^
掃き 清め て 、 祭 の 宿 に する 風習 は 後 に 始まっ た もの で 、 かつて は 祭 の たび 毎 に ごく 簡単 な 仮屋 を 建て て 、 村 の 人 が その 中 に 集まり 、 一夜 を 静か に 守り 明かし 、 また 神 の お 供物 お神酒 を 戴き つつ 、 語り明かし た こと が ある の で あろ う 。
行き倒れる
(行く.倒れる)
延べ語数:
5
0600
,154,0:
^
行き 倒れ て 、 眠りこん で しまっ た の で あろ う か 。
0600
,428,2: ここ に
^
行き 倒れ て い た 女 を 嗅い で みろ 。
0993
,2651,18: お 豊 あの なお 前 さん 、 権現 さん の 前 ん とこ で この し が
^
行き 倒れ て て ね 。
0993
,2699,16: まさか 黒田 の 春子 さん が こんな ナリ を し て 今頃 こんな 所 で
^
行き 倒れ て いる など と 誰 が 思う か な 。
1000
,1143,12: 一 度 など は 、 都 を 離れ た 遠い 野末 に
^
行き 倒れ て い た の を 捜し出さ れ た と やら で 、 戻っ た 時 の 姿 を 見る と 、 髪 は 乱れ 、 衣 は 破れ 、 手足 は 泥 に まみれ て 、 乞食 坊主 の よう に なっ て い た 。
焼き焦がす
(焼く.焦がす)
延べ語数:
5
0593
,73,18: その 無惨 な 火傷 の 跡 を 、 白日 の なか に 恥じる どころか 、 寧ろ 陽光 に
^
焼き 焦がそ う と し てる か の よう でし た 。
0613
,533,98: 八月 九 日 午前 十 一 時 二 分 、 浦上 の 中心 松山 町 の 上空 五 百 五 十 メートル の 一 点 に 一 発 の プルトニウム 原子 爆弾 が 爆裂 し 、 秒速 二 千 メートル の 風圧 に 比す べき 巨大 な エネルギー は 瞬時 に し て 地上 一切 の 物体 を 圧し 潰し 、 粉砕 し 、 吹き飛ばし 、 次いで 爆心 に 発生 し た 真空 は この 一切 を 再び 空中 高く 吸い上げ 、 投げ 落とし た の で あり 、 九 千 度 という 高熱 が 一切 を
^
焼き 焦がし 、 さらに 灼熱 の 弾 体 破片 は 火の玉 の 雨 と 降っ て たちまち 一 面 の 猛火 を 起こし た の で ある 。
0621
,342,49: すね たり 、 怒っ たり 、 憎ん だり 、 嘘 を つい たり 、 だまし たり 、 悲しい 顔 を し て みせ たり 、 けれども 二 人 の 情熱 が 一 度 に 燃え あがる とき は 一 人 の 火 が めいめい 他 の 一 人 を
^
焼き こがし て どっち も 焼か れ て 舞いあがる 火焔 に なっ て 燃え まじり まし た 。
0786
,117,11: 幸い 風 の ない 晩 だ から 三 四 軒
^
焼き こがし て 食い とめ た 。
1074
,1513,40: この 地方 の ヤキシメ また ヤイ シメ は 私 も 前年 見 て いる が 、 前 に カガシ の 元 の 形 だろ う と 言っ た 関東 など の 例 と 同じ よう に 、 やはり 髪の毛 を
^
焼き 焦がし て 、 竹 の 皮 に 包ん で 竹 に 挾ん で 立てる ので 、 この 臭気 を 猪 が 嗅い で 、 いやがっ て 寄付か ぬ の だ と いっ て いる 。
話し終わる
(話す.終わる)
延べ語数:
5
0560
,250,2: わたくし が
^
話し 終り ます と 、 「 よろしい 、 分っ た 。
0597
,2937,2: 北村 が
^
話し 終っ て も 、 まだ 微笑 し て い た 。
1013
,338,5: そして 、 娘 が
^
話し 終っ て 傍ら を 離れ て いる と 、
1043
,225,55: その 時 、 一文 を 認め た の が 『 美 の 法門 』 と 題し た 一 篇 で 、 この 考え を 最初 に 公開 し た の は 第 二 回 民 藝 協会 全国 協議 会 が 京都 の 相国寺 で 催さ れ た 時 の 講演 で 、 この 時
^
話し 終る や 棟方 志功 が つかつか と 私 の 所 に 歩み寄っ て 「 先生 有難い です 」 と いっ て 涙 を 流し 私 に 抱きつい た 事 が あっ た 。
1175
,352,2: 僕ら が
^
話し 終る と 、 刑事 は 首 を かしげ て 、 腕 を 組み まし た 。
回り兼ねる
(回る.兼ねる)
延べ語数:
5
0554
,717,28: 大体 の こと は 松木 が やる として も 、 松木 に は 松月 旅館 が ある し 、 松木 の 妻 も 善良 すぎ て 手 が
^
廻り かねる し 、 結局 千代乃 を 実務 の 監督 に 据えよ う と 、 そこ に 話 が 向い て き た もの らしい 。
0570
,124,7: 看護 婦 だけ で は 手 が
^
廻り かね 、 私 は 病室 に つきっきり の こと が 多かっ た 。
0620
,499,21: という の は 、 女中 が 徴用 に とら れ たり し て 、 奥様 一 人 で は 手 が
^
廻り かね た から で ある 。
0667
,736,58: オコウ ちや ん 狙 ひ の 客 は 姿 を 消し た けれども 、 お 酒 さ へ 安く 飲め り やい ゝ ん だ といふ 新 客 が 次第に ふ へ て 今 で は 昔日 の 隆盛 を とりもどし た から 、 コック に バーテン に 接客 サービス 、 天来 の 敏腕 家 も 手 が
^
廻り かねる 。
1173
,166,20: 食糧 不調 と 風土病 と 斬込み の 際 の 負傷 者 の ため 、 それ だけ で は 手 が
^
廻り かねる 状態 で ある 。
取り過ぎる
(取る.過ぎる)
延べ語数:
5
0509
,37,28: 父 は 唯一 人 の 弟 の 好意 を 拒む 理由 も 持た なかっ た し 、 又 「 神 を 試みる 」 に は 年 を
^
取り 過ぎ て 居 た ので 云う 言葉 通り に 守っ て 居 た と 云う 事 が ある 。
0990
,4,25: 理由 は 、 編集 者 たち の 好み や 偏見 から くる 小説 偏重 の 習慣 も ある だろ う し 、 ページ 数 を
^
とり すぎる という 点 も あろ う し 、 戯曲 作家 たち が 良い 作品 を あまり 書き え ない こと も ある だろ う し 、 読者 が 戯曲 形式 を よろこば ない と 思わ れ て いる 等々 の よう です 。
1041
,2136,15: 戦争 を 支持 し て いる 人 たち は 、 自分 は すでに 年 を
^
とり すぎ て いる もの だ から 、 実戦 は すべて あなた に やら せよ う と し て いる 。
1073
,6376,20: 草笛 は 、 いくら むかし の 彼 の 恋人 で も 、 三 十 と いっ て は 年 を
^
とり すぎ て いる 。
1076
,78,2: 年 を
^
取り すぎ た 自分 の よう な 者 にとって こそ 、 是 は 心残り の 、 また 相 すま ぬ こと で も ある が 、 本日 会合 の 諸君 の 大 多数 の ため に は 、 是 くらい 張合い の ある 現実 は ちょっと 類 が 無い で あろ う 。
来なする
(来る.なする)
延べ語数:
5
0508
,809,8: 「 ああ そう か 、 すりゃ あ 好く
^
来 なすっ た 。
0959
,294,6: —— ここ へ 何 し に
^
来 なすっ た 」
0993
,636,56: ちょうど その 時 まで に 五 六 段 は 自分 の 土地 として 、 ボツボツ と ソバ なんぞ 蒔い て い た ん で やし て 、 そこ へ 黒田 さん の 別荘 が 近く に 建っ て その 世話 を まかさ れる 、 同時に 、 黒田 先生 が だんだん 金吾 の 人がら に 打ち込ん で
^
来 なすっ て 、 そんな わけ なら 小さい ながら 自分 の 家 を 建て たら どう だ と 言う ので 、 別荘 を 建て た 大工 を まわし て やっ たり —— いえ 、 金 を 出し て もらっ たり は し なかっ た よう です 。
0993
,5216,24: そい で も 、 敏子 さん と 坊や が こうして 元気 で い て 、 杉 夫 さん が 無事 に 復員 し て
^
来 なすっ た の は 、 何より で が し た 。
1068
,131,9: 『 ああ よく 二 人 とも 、 ここ へ
^
き なすっ た ね 』 と いっ て やり たく なる ほど 、 私 は その 二 人 の 敬けん な 姿 が 、 なんとも いえ ず 、 私 の ひとみ の 中 に しみ まし た 。
見付ける
(見る.付ける)
延べ語数:
5
0505
,615,4: 漸う 巧 く
^
見 附け た と 思っ たら すぐ ポカ と 手放し て 仕舞う ん だ もの 、
0624
,290,120: 白痴 を 押入 の 中 に 入れ 、 伊沢 は タオル を ぶらさげ 歯ブラシ を くわえ て 井戸端 へ でかけ た が 、 伊沢 は その 数 日 前 に ライオン 煉 歯磨 を 手 に 入れ 長い 間 忘れ て い た 煉 歯磨 の 口中 に しみわたる 爽快 さ を なつかしん で い た ので 、 運命 の 日 を 直覚 する と どういう わけ だ か 歯 を みがき 顔 を 洗う 気 に なっ た が 、 第 一 に その 煉 歯磨 が 当然 ある べき 場所 から ほんの ちょっと 動い て い た だけ で 長い 時間 ( それ は 実に 長い 時間 に 思わ れ た ) 見当ら ず 、 ようやく それ を
^
見 附ける と 今度 は 石鹸 ( この 石鹸 も 芳香 の ある 昔 の 化粧 石鹸 ) が これ も ちょっと 場所 が 動い て い た だけ で 長い 時間 見当ら ず 、 ああ 俺 は 慌て て いる な 、 落着け 、 落着け 、 頭 を 戸棚 に ぶつけ たり 机 に つまずい たり 、 その ため に 彼 は 暫時 の 間 一切 の 動き と 思念 を 中絶 さ せ て 精神 統一 を はかろ う と する が 、 身体 自体 が 本能 的 に 慌て だし て 滑り 動い て 行く の で ある 。
0890
,355,4: 何 か 事 を
^
見 附け だそ う と し て だ 。
0989
,2180,5: それ が 、 エモノ を
^
見 附け た ヒョウ が 、 エモノ へ 向っ て 音 を 立て ない でし のび 寄る よう だ 。
1112
,57,42: すて は まず 袴 野 の 顔 に 激昂 の あと の ない の を 見取り 、 ついで 貝 ノ 馬 介 が 手綱 を 取っ て いる 手の平 の 汗 まで わかる よう な 焦り を 、 眉 の 間 に
^
見 附け た 。
言い伝える
(言う.伝える)
延べ語数:
5
0501
,22,12: ルスタム と スーラーブ の 物語 は 昔 の ペルシア 人 が 、
^
云い つたえ 語り つたえ 、 ミニェチュア に し て 描き つたえ た 物語 だっ た こと が わかり 、 同時に 、 その 昔 譚 の あらまし も 知る こと が 出来 た 。
0848
,76,85: 大国 主命 が 負け た 神様 で ある こと から その 想像 を し て みる の だ が 、 日本 で は 山上 墳 が ない と 云わ れ て いる けれども 、 飛騨 に も 日向 に も 山上 の 古墳 は ある し 、 赤城 山中 に は ヒツギ 石 という 巨石 が あっ て ここ に は 明 か に ヒツギ の 字 を 用い 、 赤城 神社 の 神様 の 墓 の 石 だろ う と 土地 の 人々 は
^
云い 伝え て いる 。
1046
,86,18: 創業 の 主 と も いう べき 君主 の あっ た こと が 何らかの 形 で 後 に
^
いい 伝え られ た か と 想像 せ られる が 、 その 創業 の 事跡 は 皇室 について の 何ごと か が はじめて 文字 に 記録 せら れ た と 考え られる 四 世紀 の 終 において 、 既に 知ら れ なく なっ て い た ので 、 記紀 に は 全く あらわれ て い ない 。
1050
,498,39: なお 、 この 高台 を 下り て 幌別 本町 の 方 へ 半 里 ほど 行っ た ところ —— 今 の 山下 氏 の いる 場所 の 向う —— に も 、 アフンルパㇽ が ある と 昔 から
^
云い 伝え られ て い た 。
1099
,12,3: 昔 から の
^
言い 傳え という もの は 、 決して 馬鹿 に は なら ない が 、 そう か と いっ て 、 そのまま 信用 する こと も 、 もちろん いけ ない の で ある 。
言いだせる
(言う.だせる)
延べ語数:
5
0484
,65,24: ○ 近 さ ァ を 区長 に せよ う 思っ とっ たら 洗濯 もん の 騒ぎ し よっ た から どう と も
^
云い 出せん よう に なっ て しも うた
0649
,122,34: その 本 の なか に 、 変 な 暗号 めく もの が あり まし た が 、 と 何気なく きりだし たい と 思っ た が 、 堅く 改まる に 相違 ない から どうしても
^
言い だせ ない 。
0947
,1922,49: もう いちど 大きく 乗りだし たい と 焦っ て いる … … 恵那 の ウラニウム の 試掘 の 件 で 、 秋川 に まとまっ た 金 を だし て もらい たい の だ が 、 神月 は 、 秋川 を 恐れ て いる ので 、 じ ぶん で は 、
^
言い だせ ない 」
0947
,3716,53: もう いちど だけ 浮びあがり たい と 思っ て 、 あせっ た だけ な の … … ブラジル に 、 先代 が 買っ た 土地 が あっ て 、 神月 は そこ で 農園 を やり たい ので 、 秋川 に 五 百 万 円 くらい 出さ せ たかっ た ん だ けど 、
^
言い だせ ない もん だ から 、 死ん だ 夫人 さん の 古い 恋文 で 愛一郎 を おどしつけ て 、 なんとか 、 ネダリ 取ろ う と 思っ た わけ な の ね 」
1072
,7224,35: —— に も 関 ら ず 、 体 じゅう を 血 の 音 ばかり 駈け めぐっ て 、 頭 は いたみ 、 手足 の 先 は 冷え 、 髪 は そそけ 立っ て 、 何一つ
^
いい 出せ なかっ た 。
切り始める
(切る.始める)
延べ語数:
5
0440
,34,18: おばあさん 、 おばあさん 、 自分 は 又 土 に 下り て 、 「 うこぎ 」 の 枝 を
^
切り 始め た 。
0448
,140,16: 彼女 は 、 強いて 落 付き 、 足場 を 踏みしめ た 態度 で 口 を
^
切り 始め た 。
0594
,66,36: 彼女 は チーズ の 缶 と 平皿 と を 食卓 の 上 に 並べ 、 前 から あっ た ピーナツ や 焼 海苔 の 皿 を 片方 へ 押しやり 、 ナイフ で チーズ を 小さく
^
切り はじめ た 。
0702
,196,16: その 翌日 から 、 かつて シイタケ で 失敗 し た 山地 の 木立 を 手当り次第 叩き
^
切り はじめ た 。
0799
,78,38: その とき 一 人 の 男 が 一 束 の 薪 木 を 担い で 裏口 から 這入っ て き て 、 ドサリ と 土間 へ 投 落す と 、 次に 鉈 を ふるって 薪 木 を
^
切り はじめ まし た 。
盛り切れる
(盛る.切れる)
延べ語数:
5
0318
,1225,39: 雰囲気 を おもんじ 、 比較的 テーマ の 社会 性 の 弱い 戯曲 を 書い て い た 人々 は 、 現在 の 荒っぽい 現実 を 彼ら の 小規模 で みがき の かかっ た 過去 の 技術 の 中 に
^
もり きれ ず に いる と いえる 。
0505
,385,22: 一 升 徳利 に 二 升 入ら ない 通り に 、 栄蔵 の 心 は 、 これ 以上 の 心配 を
^
盛り 切れ ない 状態 に あっ た 。
0908
,59,10: ここ で は すでに ゾルゲル の イロニー で は
^
盛り きれ ない もの 、 弁証法 的 主体性 が 、 その 論理 的 根幹 と なっ て 、 新しい バトン を 受け つぐ べき 課題 を 提出 する と 云う べき で あろ う 。
0914
,31,39: 継 がん と する 「 志 」 、 断た ん と する 「 刺 」 うらみ が 、 カット と カット を つぎ はり する 時 、 その エンド は 、 個人 の 天才 の ペーソス で は
^
盛り きれ ない ほど 、 歴史 の 憤り が 、 それ を 波 の よう に 覆い つくす の で は ある まい か 。
0915
,6,4: もはや 主観 で は
^
もり 切れ ない もの が 、 subject なる 言葉 の 周辺 に まつわりつき はじめ た の で ある 。
生み育てる
(生む.育てる)
延べ語数:
5
0273
,28,15: 傭兵 と さ れる ため に 、 辛苦 と たたかっ て その 子 を
^
生み 育て て いる 母 が 、 世界 の どこ の 国 に いる でしょ う か 。
0695
,365,15: しかし フハイダラク の 底 を つい た 現代 は かかる 大 政治 家 を
^
生み 育てる 温床 と も なり うる 時代 な の で ある 。
0813
,50,40: その 隣人 たる 中共 は 呪う べき 内戦 の 辛苦 を 克服 し つつ 、 品性 の 高 さ によって 、 万 人 に かなう 正義 によって 、 自然 に 民衆 に 選ば れ 推さ れる 本当 の 内容 を
^
生み 育て つつ ある が 、 日本 共産党 は 恵まれ た 平和 な 建設 時代 に 処し て 、 品性 を 高め 仕事 を 推進 する こと も でき ず 、 ただ 牙 を むき 、 刀 を とい で 、 武力 による 征服 だけ を 当 に し て いる の で ある 。
0985
,2088,15: また 、 その 母胎 の 方 として も 、 その よう な 者 達 を
^
産み 育て て 置き ながら 、 あと に なっ て 、 その 者 達 の 責任 が 問わ れる 時 に なっ て 、 そんな 事 、 自分 は 知ら ん です まし て 置ける 事 で は ない 。
1076
,2254,73: 私 は かつて フレエザー 教授 の 書 に 依っ て 、 穀 霊 相続 の 信仰 が 、 弘 く 北欧 その他 の 小麦 耕作 帯 に 流伝 し て い た こと を 教え られ 、 近く は 更に 宇野 円空 博士 の 『 マライシア に 於け る 稲 米 儀礼 』 に 、 亜細亜 東南 の 島々 の 稲作 種族 の 間 に も 、 穀 母 が 穀 童 を
^
産み 育て て 行く 信仰 行事 が 、 今 なお 到る 処 に 持続 し て いる こと を 報ぜ られ た の を 見 て 、 この 東西 の 一致 共通 に は 、 何 か 偶然 なら ぬ 起因 の ある らしき こと を 感じ て いる 。
効き慣れる
(効く.慣れる)
延べ語数:
5
0141
,6743,38: その 一つ 一つ の 名 を 、 伸子 は 何と なし 文学 の 世界 で バルビュス とか リベディンスキー という 名 が 云わ れる とき の よう に 、 その ひと ひと 固有 の 達成 の 素晴らし さ として
^
きき なれ た 。
0141
,20540,3: 何と なし 、
^
きき なれ ない ノック の 音 だっ た 。
0757
,300,10: 居合 し た 羅宇 木 介 が とりあげる と 、
^
きき なれ ない 男 の 声 で 、
0778
,48,0:
^
きき なれ ない こと を 云う 曲者 じゃ ない か 」
0845
,4,27: 警察 の 戸口 調査 の 名簿 に は 「 比 留目 奈々子 二 十 八 歳 、 職業 ピアニスト 」 と なっ て いる が 、
^
きき なれ ない 名前 で ある 。
塞き止める
(塞く.止める)
延べ語数:
5
0141
,4753,16: いま に も 溢れ ん ばかり 街 すじ に 漲っ て いる 巨大 な エネルギー を
^
堰き とめ て 、 特別 清潔 に 掃除 さ れ て いる 猟人 広場 の 石 じき の 空間 は 、 けさ 全く 人気 が 少なかっ た 。
0579
,359,6: 川 や 小さな 淵 など を
^
堰き とめ 手桶 で 水 を 汲み ほす の です 。
1000
,368,12: 前栽 で は 樹木 を 掘り 起し 、 池 の 水 を
^
堰き 止め 、 築山 の 一部 を 崩し など し て いる が 、 此処 で は 国 経 が 自ら 庭 に 下り立っ て 、 木 や 石 の 布置 を い ろくに 工夫 し て 見 たり し て いる 。
1076
,230,44: 或 る 年 意外 の 高水 が 支え て 、 いつ まで も 田畠 を 浸し 劫 かす ので 気 を つけ て 見る と 、 川 の 中流 に 黒い 円み の ある 大岩 の ごとき もの が 横たわっ て 、 流れ を
^
堰き 止め て い て 、 その ため に 水 が 引か ぬ の で あっ た 。
1076
,410,32: 近年 の 新田 開発 に 伴 なう 大 規模 な 資本 事業 の ほか に 、 僅か な 隣人 たち の 協力 に 成っ た の も ある が 、 是 とても
^
堰き 止め て 引い て くる ほど の 流れ が 無けれ ば 、 小さな 島々 の 住民 に は まず 企て られ ない こと で あっ た 。
表し始める
(表す.始める)
延べ語数:
5
0141
,4039,55: 黒い 鍔 びろ 帽子 を 少し あみ だに かぶっ て 、 ルバーシカ の 上 に 外套 を ひっかけ 、 日本 の 読者 に も なじみ の 深い ゴーリキイ が 、 芸術 家風 と いう より は むしろ ロシア の 職人 じみ た 長髪 で 、 その 荒削り の 姿 を 写真 の 上 に
^
現し はじめ た の は 一 九 〇 〇 年 に なっ て から だっ た 。
0848
,51,37: 神楽 に も 熊 襲 踊り に も 交接 を 直接 踊り に とりいれ た 痛快 で 陽気 な もの が 少から ぬ 由 で 、 見物 衆 が 眠 む 気 を 催し たり 退屈 を
^
表し はじめる と ちょい と その 踊り を 用い 、 また 女子 や 子供 に は それ を もっ て 人生 案内 と し 、 彼ら の 人生 が 豊か で ある よう に 指導 の 役目 を 果し て いる の だ そう だ 。
0861
,27,15: 軍閥 や 右翼 は 敗戦 後 六 七 年 で 旧態 依然 たる ウゴメキ を
^
現し はじめ た が 、 明治 の 旗本 は 全然 復活 し なかっ た 。
0863
,205,10: 幻怪 な ほこ ら や 石碑 は いやらしい 風貌 を
^
現し 始め 、 —— なかば 生きもの の よう に 見え まし た 。
1112
,39,25: 五 十 二 歳 に なる 袴 野 は 野 装束 を つける と 、 眼 附 も 足もと も 違っ た 逞し さ を
^
現し はじめ た 。
思い設ける
(思う.設ける)
延べ語数:
5
0141
,3509,44: 伸子 が 勢 はげしく 保 へ あて て あの 手紙 を かい た とき 、 こんなに 軟 く 深い 黒土 の 上 に くっきり と 轍 の あと を つける よう に 保 の 心 に ひとすじ の 線 を ひく こと まで を
^
思い もうけ て い たろ う か 。
0141
,9385,4: 朝 から の
^
思い もうけ ない 亢奮 で 疲れ 、 伸子 は 長い 午睡 を し た 。
0141
,13955,1:
^
思い もうけ なかっ た ところ で 、 多 計 代 と あんまり ちがい そう も ない 自分 を 見つけ出し た こと に おどろい た 眼 だっ た 。
1072
,8456,5: それ は 彼 にとって 、
^
思い もうけ ぬ 、 よろこび と 、 張り合い だっ た 。
1073
,1584,4: これ は 、
^
思い もうけ ない 、 恩命 で あっ た 。
申し添える
(申す.添える)
延べ語数:
5
0141
,18796,5: —— 念 の ため に
^
申し 添え ます が 、 この 点 について 私 と 弟 と の 考え は 必 しも 同じ で は あり ませ ん 。
0779
,884,15: 蛇足 として 、 すべて は 身 に 定 っ た 運命 で ある と 再び
^
申し 添え て おき ましょ う 。
1072
,8038,25: すでに 、 一切 の 調書 、 予審 経過 は 、 評定 所 お開き の 上 、 公明 な 御 裁決 を 仰ぎ たい 旨 を
^
申し 添え て 、 龍ノ口 へ さし 出し て あり ます 。
1135
,286,29: 名作 八百屋 お七 の 彫像 は 、 気 の 狂っ た 多 与里 の ため に 、 その 夜 の うち に 滅茶滅茶 に 割ら れ た こと も
^
申し 添え ましょ う 」
1175
,1040,35: なお 陳 氏 は 、 貴殿 が 印鑑 証明 を お送り 下され ば 、 それだけ にて すべて を 水 に 流す つもり だ と 、 口頭 ながら 洩らし て おら れ まし た こと を
^
申し 添え ます 。
注ぎ掛ける
(注ぐ.掛ける)
延べ語数:
5
0141
,16095,51: それぞれ 用事 に かまけ て 働い て いる 泰造 や 伸子 が 、 しんみり と 多 計 代 の 話し相手 に なっ て い られ ない こと も 、 冷淡 な 雰囲気 として 多 計 代 を いらだた せ 、 そういう 気分 は みんな 一つ 流れ と なっ て 伸子 に
^
そそぎ かけ られる の だっ た 。
0508
,495,90: けれ 共 彼 の する 事 は 皆 人並 を 脱 れ た 事 ばかり で 、 出放題 な 悪口 を 云っ て 見 たり 借り倒し たり 、 僅か 許 り を 小 作男 に 賃貸 し て やっ て 期限 に 戻さ ない と 云っ て 泣い て たのむ の を 聞か ず に 命 より 大切 がっ て 居る 一段 に も 足り ない 土地 を 取っ て 仕舞っ たり し て 居 た ので 、 遠慮 の ない 憎しみ が 山田 の 家 へ 村中 から
^
注ぎ かけ られ て 居 た 。
0601
,350,28: それ を 一 匹 ずつ 手 掴み に し て 、 腹 を しぼり 、 放出 する 白い 精液 を 、 赤い 卵 の はいっ てる 鉢 に
^
注ぎ かける 。
1007
,166,15: 何 十 人 も の 若い 人 たち に 父親 の よう な 愛 を
^
注ぎ かけ た 。
1075
,277,52: 香川 県 の ある 村 で は 、 お産 の 前 に 死ん だ 若い 婦人 の ため に 、 洗いざらし という 五 、 六 尺 の 布 切れ を 、 路 の そば の 地蔵 さん の 前 など に 張っ て おい て 、 通行 の 人 に 水 を
^
そそぎ かけ て もらう こと は 、 ほか の 地方 も 同じ で ある が 、 この 布 を また 一夜 機 と しょうし て 、 朝 から 糸 を 繰り 機 に 立て て 織る こと に し て いる 。
思い知らす
(思う.知らす)
延べ語数:
5
0140
,6068,27: 伸子 と すれ ば 、 この こと で 、 一層 切実 に 外国 へ も ゆく 気 に なっ て いる 自分 の こころ の 状態 を
^
思い しらさ れる よう だっ た 。
0141
,6522,29: 保 の 死 は 、 動 坂 の 家 が どんなに 変質 し て い 、 また 崩壊 し つつ ある か という 現実 を 伸子 に つきつけ て
^
思い しらし た 。
0141
,6562,15: ソヴェト の 社会 の 動き の 真面目 さ から 自分 の 空虚 さ が ぴしりと
^
思い しらさ れる 時 でも 、 その 痛 さ は そんなに 容赦 ない 痛 さ を 自分 に 感じ させる という 点 で やっぱり 爽快 で あっ た 。
0352
,48,41: 理性 擁護 の 行動 そのもの が もし 万 一 に も 性急 で 持久 性 を 欠く なら ば 、 その よう な 行動 の 方式 は 、 理性 の 本質 にとって 適切 で ない という リアリティー によって 、 われわれ は
^
思い しらさ れ なけれ ば なら ない でしょ う 。
1072
,3549,8: —— そして この むくい を 、 男 に
^
おもい 知らさ ね ば と 、 呪 咀 に 燃え つつ 誓っ て いる の で あっ た 。
取り退ける
(取る.退ける)
延べ語数:
5
0140
,6047,21: そういう 蕗子 の 注意 で 、 素子 は 大判 の 幾 冊 も ある 百科辞典 風 の 大 辞書 を
^
とり のけ た 。
0141
,18992,14: 工場 から の 労働 者 たち は 、 多く の 場合 その 危害 から
^
とり のけ られ た が 、 コルホーズ 指導 の ため に 村 へ 先 のり し た 若い 政治 部員 たち や 、 村 ソヴェト の 中 で その 村 の 有力 富農 や ぐずつい て いる 中農 に 反対 し て 集団 農場 化 を 支持 する 少数 の 貧農 の 青年 たち など が 、 富農 に 殺さ れる こと が 少く なく なっ た 。
0141
,19044,61: ロンドン で 行わ れる 軍縮 会議 は 、 とことん の ところ で は ソヴェト 同盟 の 存在 をめぐって の 軍備 拡充 の うち あわせ の よう な もの だっ た から 、 ソヴェト の 人々 が 自身 の 社会 を 護る ため に 、 その 社会 を 内部 から 崩壊 さ せよ う と し て いる 階級 を 、
^
とり のける 決意 を し た こと は 当然 だっ た 。
0141
,19505,28: 店員 は 、 丁寧 な もの ごし で 、 素子 の 選び出し た 簡素 な デザイン の スプーン を 三 とおり 、 半 ダース ずつ 、 わき へ
^
とり のけ た 。
0967
,23,15: これら の 単語 が Serampan ( こわ れる ) 、 piggy ( 移す 、
^
とり のける 、 もっ て ゆく 、 すてる 、 ペケ ) 、 nigh ( ない ) など と 組み合わさ れ て 、 季節 で 色変り は し ませ ん か = Atsie sammy eel oh piggy nigh ?
揉み始める
(揉む.始める)
延べ語数:
5
0137
,124,17: 信江 は 救い に 舟 という 様子 で にっこり し 、 ポンプ を 勢 こめ て
^
揉み はじめ た 。
0802
,5,23: オツネ が 九 時 十 五 分 ごろ 行っ た とき に は 食事 の 終る ところ で 、 九 時半 ごろ から
^
もみ はじめ た 。
1038
,35,15: 私 は 妻 の 骨ばっ た 、 皮 だらけ の よう な 肩 を
^
揉み 始める 。
1171
,2710,3: 彼女 は
^
揉み 始め た 。
1171
,2815,13: 背中 を 一応 揉み 終る と 、 あんま は 彼 の 腕 を
^
揉み 始め た 。
疑い始める
(疑う.始める)
延べ語数:
5
0112
,2056,14: そうして 千世子 は H の 来る たんび に 千世子 自身 の 心 を
^
うたがい 始め た 。
0866
,847,43: 十 二 畳 の ひろい 座敷 に ひとり 待たさ れ て いる 間 に 、 京野 等 志 は 、 たつ た 今 、 たしかに 小 萩 だ と 思 つた 女 は 、 あるいは そう で は なかつ た の か と
^
疑い はじめ た 。
0987
,1060,7: 兄 は 、 自分 で 自分 を
^
疑い はじめ て い ます 。
0987
,1168,5: なに も かも を 、
^
疑い はじめ て いる 。
1037
,1470,16: 私 の 性欲 が 少しく 変っ て いる の で は ない か と 私 は
^
疑い 始める 。
引き連れる
(引く.連れる)
延べ語数:
5
0098
,2974,12: 指 の 股 に つく 飯粒 を 舐め て 、 一家 を
^
ひき 連れ た 漂泊 の 一生 を つづけ て いる よう な 、 行く手 の 長い 泥 路 を 思う と 、 ここ で 荷 を 軽く し て 置く 必要 が あっ た から だっ た 。
0538
,1406,18: 私 は 他所 の お母さん や お父さん が 、 三 人 も 五 人 も の 子供 を
^
引き つれ て 平気 で 街 を 歩い て らっしゃる の を みる と 、 それ だけ で へ えっ と 舌 を 巻い て しまう ん です 。
0617
,3042,18: 大阪 で 、 大塩 平八郎 の 騒動 の あっ た とき 、 惣 年寄 として 火消 人足 を
^
引き つれ て 大塩 父子 の 隠 家 を 取り巻き 、 そして この 父子 の 最期 を 見届け た という 、 その 人 で ある 。
1073
,7417,13: 将 平 様 の 兵 が 、 生 捕っ た 敵 を 、
^
曳き つれ て 来 まし た 。
1153
,600,32: 仕 入 先 に 借金 が ある の も 『 たいした こ た ぁない 』 と 笑い飛ばし 、 居候 ども と 鉱山 師 の 弟 で ある 英 組 の 広沢 を
^
引き つれ て 、 金鉱 を 見つけ に 満州 奥地 へ 飛び出し た の で ある 。
振り落とす
(振る.落とす)
延べ語数:
5
0098
,2440,8: —— こういう とき に は 、 私 は
^
振り 落さ れ そう な 混雑 し た 汽車 に 乗り 鶴岡 の 街 まで 出 て 行く の だ 。
0621
,589,0:
^
振り 落そ う と し まし た 。
1117
,418,10: 彼 は 身 を もがき 、 何 か を
^
振り 落そ う と でも する よう に 体 を ゆすっ て 、 胸 を 叩き ながら 、 家 を 飛び出し 、 あて ど なく 往来 を 走っ た 。
1153
,33,24: また 二 本 の 竹 ん 棒 を 友だち の 肩 に わたし て まん中 に またがり 、 得意 に なっ て い て
^
振り 落さ れ た 記憶 は 、 いま でも 残っ て いる その とき の ひたい の 傷あと とともに 、 私 に は なつかしい もの だ 。
1177
,1222,3: 「 トラック から
^
振り おとさ れ た こと に し た さ 、 その 方 が どうせ なら まだ 諦め も つく だろ う から な 、 あいつ の 姉さん に し た って 」 と 、 兄 は いっ た 。
鳴り付ける
(鳴る.付ける)
延べ語数:
5
0098
,1757,7: 」 と 参 右 衛門 は 呶
^
鳴り つけ た 。
0979
,733,6: 花 婆さん も みんな を 呶
^
鳴り つけ ながら 水 を くむ
1012
,159,19: しかも 父 は 涙 を 溢 ら せ ながら 、 じだんだ 踏ん で 口惜し そう に 、 呶
^
鳴り つけ て いる の です 。
1072
,7462,7: と 、 うし ろ から 呶
^
鳴り つける と 、 越前 守 は 、 こころ もち 上気 し た よう な 顔 を わずか に 振っ て 、
1116
,260,2: と 呶
^
鳴り つけ て やり まし た 」
喋り過ぎる
(喋る.過ぎる)
延べ語数:
5
0092
,779,1:
^
喋り すぎる ぞ 、 という お 叱り です 。
0866
,3990,3: 「 すこし 、
^
喋り すぎ た か な 。
0877
,329,9: 自分 に 関係 の ある こと を 少し
^
喋り 過ぎ た よう です が 、 手近 な 例 を あげ た 方 が はっきり する から 、 遠慮なく 触れ た の です が 、 要するに 、 演劇 の 世界 も 、 他 の 日本 の 現状 と 同様 に 、 混沌 と し た す がた の まま 、 今日 に 至っ て いる の です 。
0947
,3691,6: それにしても 、 メード たち は すこし
^
しゃべり すぎる よう だ 。
1171
,678,0:
^
しゃべり 過ぎる と 思い ながら 、 五郎 は しゃべっ て い た 。
飛び過ぎる
(飛ぶ.過ぎる)
延べ語数:
5
0091
,235,44: 自分 は 、 足場 の わるい 庭石 の 上 で 、 身体 を 動かさ ない よう に する 為 、 けんめい に 努力 し て い た こと も 現実 で ある し 、 近く の 空 を 夜間 飛行 の 一 機 が
^
飛び すぎる 音 を 耳 に し た の も また 現実 だっ た 。
0095
,599,21: すると ゼ 号 は 空中 を 、 いや もっと 精密 に いうなれば 、 我家 の 真上 を 南 から 北 へ
^
飛び 過ぎ た もの と 断定 し て 差支え ない 。
0468
,291,35: ○ ただ 一 か わ の 樹木 と 鉄柵 で 内幸町 の 通り と 遮断 さ れ 木の間 から 黄色い 電車 、 緑色 の 水 瓜 の よう な バス 、 自動車 が
^
とび 過る の が 見 ゆ
0617
,573,23: そんな 考 が 不意 に 射出 し た 征矢 の よう に 、 鶴見 の 頭脳 の なか を 一瞬 の 間 に
^
飛び 過ぎ た 。
0993
,4778,25: ( 再び 艦載 機 の 一群 が 、 ガアーッ と 低空 を なめ て 、 機関 銃 の 発射 音 と共に 、 この 上 を
^
とび すぎ て 行く )
引きあける
(引く.あける)
延べ語数:
5
0089
,661,12: それ は 、 壁 が しっかり し て いる ばかり か 、
^
ひき あける に も 、 何 の 穴 も なかっ た 。
0508
,131,51: 弾か れ た 様 に 立ち上っ て 、 此方 を 凝 と 見 て 居る お 久美 さん を 見返し た まま 、 稍 々 暫く 立ちすくん で 居 た が やがて そろそろ と 障子 際 まで ずっ て 行く と 敷居 から 脱 れ そう に 早く 障子 を
^
引き あけ て 、
0865
,9,26: なるほど 、 浅間 の 煙 は 時に 激しく 吹き あげ 、 夜 の 巡回 の 重い 瞼 を 、 その 豪快 な 火柱 が 一瞬 に
^
ひき あける こと は あ つて も 、 いまだ かつて 、 住民 の 気風 の なか に 、 ことに 青年 たち の 言動 を通じて 、 特別 に 彼 の 期待 に そむか ぬ という よう な 美点 を 感じとる こと は でき なかつ た 。
1171
,2584,20: 一 度 は 通り過ぎ た が 、 ためらい ながら 元 に 戻り 、 油障子 を 張っ た 引き戸 を そっと
^
引き あける 。
1174
,2198,8: 栄介 は ためらい ながら 、 油障子 を そっと
^
引き あけ た 。
押し止める
(押す.止める)
延べ語数:
5
0087
,1284,10: と 、 帆 村 は 芝山 の 陳述 を
^
押し 止め た 。
0093
,18,24: すると その 微小 人間 は 、 身体 に 似合わ ぬ 大声 を 出し て 、 そんな 乱暴 を する な と 私 を
^
押し 停め 、 自分 は 逃げる つもり は ない から 、 安心 し 、 吾 れ と 語れ と いっ た 。
0785
,259,3: 老師 を
^
押し とめ 、 一同 を 制し 、
0959
,287,8: あわてる 歌麿 を 、 女 は 手早く
^
押し 止め た 。
1037
,2798,7: 二 人 の 男 は 私 を
^
押し 止め て 言う 。
打ち興じる
(打つ.興じる)
延べ語数:
5
0084
,2794,18: そして その 横腹 に 書か れ た 牝 牛 の 絵 を 指し て 、 ものめずらし げ に
^
打ち 興じる の で あっ た 。
0695
,26,19: 幕 の すき間 から のぞく と 二 百 人 ほど の ダンナ が 折詰 に 二 合 ビン で
^
打ち 興じ 、 酒席 を 往復 する 芸者 の 数 の おびただし さ 、 目まぐるしい ばかり で ある 。
0842
,1166,50: 日本 の 現状 は と いえ ば 、 よそ の 国 で は 架空 の 怪談 で 人生 の 景品 に すぎ ない よう な 空 とぶ 円盤 が 、 日本 の 北辺 の 海岸 で は 実在 する 怪物 らしい 有様 で 、 世間 なみ に 怪談 に
^
打ち 興じ て い られ ない 身分 の よう で ある 。
0848
,197,62: 神域 を 俗 を はなれ 不浄 を たっ た 聖地 化 しよ う と する よう な 精神 は 明治 まで この 土地 で は 見 られ なかっ た もの らしく 、 宮崎 神宮 なぞ が 聖地 化 さ れ た の も 明治 以後 において で あり 、 天 の 岩戸 で 神 々 が 笑い どよめい て 、 ストリップ に
^
打ち 興じる よう な ところが 、 里人 たち の 神 に よせる 愛 で あり 、 また 神 々 に 見出し た おのれ の ふるさと で も ある わけ だ 。
1037
,1584,27: 私 達 が 、 盲 が 蛇 に 怖じ ない 風 の 、 露骨 な —— 本当は 至って 無邪気 な もの で ある が —— 猥談 に
^
打ち 興じ て いる と 、 中谷 は 言う 。
言い負かす
(言う.負かす)
延べ語数:
5
0084
,2703,9: 山木 は 言葉 も なく 、 ブブン に
^
言い 負かさ れ た 形 だ 。
0093
,24,15: その 議論 は 一種 奇妙 な もの で あっ た が 、 私 は だんだん
^
言い 負かさ れ て 、 旗色 が 悪く なっ た 。
0759
,7969,2: 彼女 を
^
言い 負かす 言葉 は ない 。
1002
,336,6: 彼ら は 口先 で 人 を
^
言い 負かそ う と する よう な 、 性格 の 弱い 、 道義 的 背骨 の ない 人物 で あっ て 、 おのれ より 優れ た もの を 猜 み 、 劣っ た もの を 卑しめる 。
1153
,788,1: 結局
^
言い 負かさ れ て 、 じいさん は 尺八 を 持っ て 出 て いく の だ が 、 私 は その さびし げ な 後姿 を あわ れ に 思っ た もの で あっ た 。
しなする
(為る.なする)
延べ語数:
5
0082
,1118,11: 「 博士 さま 、 その 頭 の 繃帯 は 、 どう
^
し なすっ た の じゃ 」
0087
,1126,4: それから あなた は どう
^
し なすっ た ん です か 」
0141
,9570,3: もう ほとんど 恢復
^
し なすっ た ん でしょ う ?
0959
,2,8: —— で 、 お め え 、 どう
^
し なすっ た 。
0993
,5033,17: 金吾 無事 で がす 、 敦子 さま は 横浜 の 空襲 で 足 を ちょっと 怪我
^
し なすっ た が 、 大した こと は ねえ 。
吸い過ぎる
(吸う.過ぎる)
延べ語数:
5
0080
,910,54: それ は まず 第 一 に 年 が 若い ため に 、 古い もの に あう と ごまかさ れ やすい こと 、 どんどん 走り すぎ て 足もと に 注意 し ない ため に 、 溝 へ おっこちる よう な こと が ある こと 、 すこし あわてん 坊 で ある こと 、 それから タバコ を
^
すい すぎる こと など で あっ た 。
0569
,340,18: 煙 吉 —— 正夫 君 、 君 は ずいぶん 煙草 が 好き な よう だ が 、
^
吸い すぎる と 体 に 悪い よ 。
0569
,342,0:
^
吸い 過ぎる と 、 食慾 が 無くなる し 、 注意 力 が 散漫 に なる し 、 記憶 力 が 減退 する 。
0569
,352,1: あまり
^
吸い 過ぎ て 、 正夫 君 、 見 た ところ 、 どうも 健全 と は 言え ない よ 。
0988
,488,0:
^
吸い 過ぎ た タバコ の ヤニ で 、 口 の 中 が スッカリ に がく な つて し まつ た 。
取り落とす
(取る.落とす)
延べ語数:
5
0080
,2044,37: それ は 蜂 矢 が 油断 を し て い た とき の こと だっ た ので 、 かれ は ぎくりと し て 、 手 に し て い た 短 かい タバコ を その 場 へ
^
とり 落とし 、 うし ろ へ ふりかえっ た 。
0168
,229,23: なぜ なら ば 、 日本 に 来 て も 、 ユーゴスラビア へ 行っ て も 、 彼 に は 彼 の 手帳 を
^
とり 落す ほど 気 を 奪わ れる 何もの も なかっ た 。
0839
,58,22: ところが 牛 は 緒方 の 言葉 を きき 終る と 、 片手 に かかえ て い た 着類 を ポロポロ と
^
とり 落し た 。
0839
,63,5: 彼 は 両 手の物 を
^
とり 落し た こと に も 気がつか ない で いる よう だっ た 。
1113
,133,71: わたくし は 決して ふし あわせ とか 、 はかない とか 、 どう し たら いい か という 目標 の ない こと を 申し たく あり ませ ん 、 申し よう も ござい ませ ん 、 恐らく わずか ばかり で は あり まし た けれど 、 紀 介 様 と の 生活 の こまごま と し た もの まで が 、 かえって わずか な 間 で あっ た だけ に 、 一つ も
^
取り おとす こと が なく 、 みな 、 集め て たのしく くらし て い た よう に おぼえ ます 。
掘り続ける
(掘る.続ける)
延べ語数:
5
0080
,2026,19: 上衣 を ぬい で 、 シャツ 一 枚 に なっ て 、 え いや え いや と 熱心 に
^
掘り つづけ た 。
0324
,8,66: サン ・ マリ ノ の その 古 井戸 は 、 日本 の 古 井戸 の よう に はしご で 人 が なか へ 降り て ゆく こと は でき なかっ た と みえ て 、 三 十 六 メートル の 底 に おち た ケティ の ため に 、 新鮮 な 空気 を おくり ながら 、 古 井戸 に 沿っ て 三 日間 タテ 穴 を
^
ほり つづけ た 。
0612
,2979,29: ただ 美しい 宝石 を 見つけ出そ う という 意志 と 、 必ず 出る という 信念 と 希望 と 、 見つけ出す まで は やめ ぬ ぞ という 忍耐 と 、 あくまで
^
掘り 続ける 体力 と 。
0612
,2980,2: —— 一生
^
掘り 続け て 、 ついに 宝石 を 見つけ出さ ず に 終わる かも しれ ない 。
0732
,2795,6: 半平 は 、 すぐ 、
^
ほり つづけ た 。
し下さる
(為る.下さる)
延べ語数:
5
0079
,350,3: 腕 を おだ
^
し 下さい 」
0141
,3237,5: どう か 、 じかに お話
^
し 下さい 」
0555
,534,6: 愛情 にかけて 、 万事 を 御許
^
し 下さい 。
0986
,859,8: 記者 どう か 、 きらく に お話
^
し 下さい 。
1013
,37,22: それで 、 こんな 不躾 な お願い に も 伺い まし た よう な わけ で 、 どうぞ 御 不快 に 思召
^
し 下さい ませ ん よう に 、 と 袖 で 涙 を 拭い て いる の を 見る と 、 私 も 暗い 気持 が し て 、 言葉 が 出 なかっ た 。
踏み荒らす
(踏む.荒らす)
延べ語数:
5
0063
,36,16: その 上 、 そんな 多人数 を 入れ た の で は 、 田 が 滅茶滅茶 に
^
踏み 荒さ れ て しまう 。
0564
,377,5: その 辺 、 草 は
^
踏み 荒さ れ て い た 。
0639
,15,34: そう か と 思う と 、 私 が 命 カラガラ 爆撃 を 逃げ て 麦畑 へ 飛びこん で 俯 伏す と 、 この 野郎 、 国民 の イノチ の もと の 麦畑 を
^
踏み 荒す と は 何事 か 、 と 私 に つかみかかっ て トッチメ る 奴 が ある 。
0842
,1753,46: 私 は おかしく て たまらなかっ た から 、 梯子 の 所在 や 、 梯子 の 昇降 口 と 見 られる 地点 を 捜し て み た が 、 一 面 の 畑 が ある ばかり で 梯子 など は 存在 せ ず 、 また 特に
^
踏み 荒さ れ た 所 も 、 昇降 口 と 目 さ れる 空地 も 見出す こと が でき なかっ た 。
1073
,6451,27: … … 相互 に 、 明け て も 暮れ て も 、 今 の よう な 泥 合戦 を やり合っ て 、 焼 打ち だの 田畑 の
^
踏み 荒し を つづけ 合う こと を 思え ば 、 国 庁 の 損失 は たいへん な もの だ 。
付き始める
(付く.始める)
延べ語数:
5
0062
,3245,10: この 枝 に 、 春 が 来 て 葉 が
^
付き 始め た 。
0067
,149,16: 久助 君 は しばらく のぞい て いる と 、 なまぐさい いや な におい が 鼻 に
^
つき はじめ た 。
0141
,18285,4: あらまし 形 の
^
つき はじめ た 帽子 を 左手 に かぶせ て 、 それ を 自分 から すこし はなし て 亀田 の 細君 は 、 注意 ぶ かく しらべ た 。
1037
,832,4: 代っ て まき子 が
^
つき 始める 。
1041
,1076,40: いわゆる 「 愛 」 が 、 男 と 女 と を 結びつける と 同時に 、 結 びついたそのふたりをあらゆるかたちで 抑圧 し 束縛 し て いる 事実 に 、 アメリカ の カントリー ・ ソング の 人 たち で すら 、 気 が
^
つき はじめ た 。
出し続ける
(出す.続ける)
延べ語数:
5
0062
,321,22: 九 千 七 百 円 の シリーズ の 何 本 か は 、 安定 し て ベストセラー の 上位 に 顔 を
^
出し 続け て いる 。
0084
,424,22: 箱 の 中 で は 張 が 傷 の いたみ を こらえ つつ 、 大車輪 で もっ て すごい 声 を
^
出し つづけ た 。
0232
,7,33: 当時 『 働く 婦人 』 の 編輯 に 働い て い た 人々 は 、 男 も 女 も 、 実に ひと とおり で ない 苦労 を し て 、 何とか 雑誌 を
^
出し つづけよ う と し まし た 。
0318
,490,18: 講談社 が 従来 通り 幾 種類 も の 低級 な 大衆 、 婦人 、 子供 の 雑誌 を
^
出し つづけ て いる こと も 日本 の 民主 化 の 欺瞞 性 を 表し て いる 。
0613
,1021,24: 原子核 の 分割 によって 新た に でき た 元 の もの より も 小さい 原子 は 一定 時日 不安定 で あっ て 放射線 を
^
出し 続ける が 、 この もの は 体積 も 大きい ので 進行 途中 に 受ける 抵抗 も 大きく 、 いつしか 速度 を 失っ て 同じく 空中 に 浮遊 する で あろ う 。
成り立てる
(成る.立てる)
延べ語数:
5
0062
,231,37: その 結果 オレ は 、 飲み屋 に ギター 一 ちょう 持た せ て 朝 まで 放置 し て おく と 、 延々と ビートルズ や ストーンズ 、 ハーマンズ・ハーミッツ や デーブクラーク・ファイブ の ナンバー を インチキ な 歌詞 で が
^
なり たてる 、 『 栄光 の 六 十 年代 リバプール・サウンズ 大全 』 男 に なっ て しまっ た わけ で は ある が 、 同時に 、 街 者 の 芸 に は 一家言 を 持た ない 、 干上がり かけ た 子供 プール の よう な 底 の 浅い 田舎 者 として 一生 を 終わる 宿命 を 背負っ た の だ 。
0062
,1162,27: ところが 両社 の 思惑 が 食い違っ て 大 喧嘩 と なり 、 マイクロソフト は 「 もう これから は Windows で 行く もん ね 」 と 突然 が
^
なり 立て 、 IBM は 「 何 を ぬかす か 。
0062
,1417,6: そして 今 、 耳元 で が
^
なり 立て られる の は 「 現代 の 民主 主義 を 守る に は 訓練 を つん だ 武装 集団 が 不可欠 だ 」 と の 胴間声 の 大 合唱 で ある 。
0624
,287,11: ふと 目 が さめる と 諸方 の ラジオ は がんがん が
^
なり たて て おり 、 編隊 の 先頭 は もう 伊豆 南端 に せまり 、 伊豆 南端 を 通過 し た 。
0789
,519,17: 大入道 が 火焔 に まかれ て 唸っ て いる よう な 怖し い 剣幕 で が
^
なり たて て 、 土 を 踏みやぶる よう に 跫音 あらく 戻っ て 行っ た 。
上り続ける
(上る.続ける)
延べ語数:
5
0062
,1379,5: 今後 も 、 陽 は
^
昇り 続ける だろ う 。
0141
,6087,4: 泣き ながら 階段 を
^
のぼり つづけ 、 のぼり つづけ て 泣き ながら 、 て すり に つかまっ て い ない 左手 を こぶし に 握っ て 伸子 は 身 を もだえる よう に 幾度 も いく たび も 空 を うっ た 。
0141
,6087,7: 泣き ながら 階段 を のぼり つづけ 、
^
のぼり つづけ て 泣き ながら 、 て すり に つかまっ て い ない 左手 を こぶし に 握っ て 伸子 は 身 を もだえる よう に 幾度 も いく たび も 空 を うっ た 。
0141
,11731,19: 伸子 は 男 連中 に まじっ て その 窓 の ところ を 更に もう 一 階 上 へ と
^
のぼり つづけ て 行っ た が 、 その 光景 は 心 に やきつい た 。
1102
,102,21: 原因 は いずれ に し て も 、 もし 現在 の 割合 で 、 あと 五 十 年間 気温 が
^
昇り つづけ たら 、 北 氷 洋 の 流氷 が 、 夏 の 間 は 大 部分 融け て 、 船 が かなり 楽 に 通れる よう に なる で あろ う と 言っ て いる 学者 も ある 。
愛し続ける
(愛す.続ける)
延べ語数:
5
0060
,9184,6: その後 も この トランプ ゲーム を
^
愛し 続け 、 国際 的 な 称号 を 与え ら る ほど の 名人 と なっ た 大内 は 、 その 魅力 を 「 推理 力 と 記憶 力 、 加え て 相手 の 心理 を 読みとる 洞察 力 が 求め られ 、 運 の 要素 が 小さい こと 」 と 評し て い た 。
0395
,7,14: そして 世界 の 人民 の ますます 多数 が 、 その よう に レーニン を
^
愛し つづけ て いる ソヴェト 人民 の 感情 に 一 年 一 年 と より ふかい 共感 を 抱き はじめ て き て いる の は 何故 だろ う 。
0549
,62,9: そして 、 彼女 の 方 で も 私 を
^
愛し 続け てる こと と 、 内心 で は 自惚れ て い た 。
0599
,73,23: はじめ から あなた を 愛し て い た こと 、 今 も あなた を 愛し て いる こと 、 これから も あなた を
^
愛し 続ける こと 。
0955
,59,15: この よう に 、 教育 の 問題 を 悩み ぬき 、 子ども たち を
^
愛し つづけ た 良心 的 な わかい 女 教師 が 、 美しい 谷川 の 淵 に 身 を 沈め た の で ある 。
呈し始める
(呈す.始める)
延べ語数:
5
0060
,8111,55: TK — 80 が 予想 外 の 人気 を 集め 、 時代 の 風 に 背 を 押さ れる よう に 発表 し た PC — 8 0 0 1 が 成功 し て 、 マイクロ コンピューター の 販売 部門 だっ た はず の 部署 が パーソナル コンピューター の 担当 セクション の 様相 を
^
呈し はじめ た 時点 で は 、 後藤 に は アルト に 向かっ て 歩み つつ ある と の 実感 は なかっ た 。
0958
,377,43: 六日 町 の 地 先 で 三国川 を 合わせる と 、 俄 に 良質 の 岩 塊 を 交え 、 水 は 豊富 と なり 、 流れ 流れ て 浦佐 、 小出 町 に 及ぶ と 、 もう 大河 の 相 を
^
呈し はじめる 。
1037
,2099,9: 既に とく子 の 体 は 欠落 状態 を
^
呈し 始め て いる 。
1073
,3618,50: また 、 さっそく 、 種 つけ し 始め た 牧 の 牝馬 は 、 みな 仔 を 生み 、 明け て 三 歳 の 春 駒 や 、 二 歳 、 当歳 仔 が 、 大 結 ノ 牧 に 、 群れ 遊び 、 むかし に 近い 景観 を
^
呈し 始め て も いる 。
1175
,917,7: すでに 戦い は 冷戦 の 様相 を
^
呈し 始め て 来 た の です 。
し終える
(為る.終える)
延べ語数:
5
0060
,6113,15: たとえ マニュアル に 書か れ た とおり の 機能 を 持っ た ベーシック を 開発
^
し 終え た として も 、 これ で は 微妙 な 差異 が 引っかかっ て 従来 の 八 ビット 機 用 に 書か れ た プログラム が 動か なく なっ たり 、 奇妙 な 動き 方 を する 恐れ が あっ た 。
0759
,8863,1: 埋葬
^
し 終え て ホッ と 一息 、 それ から も 、 気 に なる ところ を コマメ に 手 を 加え て 、 外観 を ととのえ た 。
0983
,715,21: この 宿泊 所 の 宿泊 人 達 を 気 に かけ て いる 若い 井上 医師 が やってき て 、 診察
^
し おえ て 、 何 ん と なく 一同 に 向っ て 、
1005
,116,22: やがて その 新芽 が だんだん 延び て 、 常磐 樹 らしく 落ちつい た 、 光沢 の ある 新緑 の 葉 を 展開
^
し 終える ころ に は 、 落葉樹 の 若葉 は 深い 緑色 に 落ちつい て 、 もう 色 の 動き を 見せ なく なる 。
1012
,375,35: 調子 を 取る よう に 、 一 弾き 一 弾き ペダル に 力 を 込め て 前後 に 身体 を 揺すっ て い られ た 先生 は 、 やがて 楽譜 一 枚 くらい も 弾奏
^
し 終え た か と 思う 頃合 に 、
傾き掛ける
(傾く.掛ける)
延べ語数:
5
0060
,5727,28: 一 六 ビット 互換 ベーシック の 開発 を 西 和彦 に 打診 し た 段階 で は 、 浜田 は いったん 日本 版 の IBM PC に
^
傾き かけ て い た 。
0947
,3356,33: シアトル に 寄る なら 、 お祖父さん に も 会える わけ だ し 、 ギャラ さえ よかっ たら 、 この 話 を きめ たい と 、 承諾 する ほう に サト子 の 気持 が
^
傾き かけ た 。
0981
,320,5: 何もかも 不気味 に 一方 に
^
傾き かけ て
1000
,1086,5: 滋 幹 は 、 少しく
^
傾き かけ た 日 が あかく と 父 の 半身 を 照らし て 、 痩せ 衰え た 頬 が つや ゝ かに か ゞ やい て いる の を 見 ながら 、 それでも 敢 て 近寄ろ う と は せ ず 、 五 六 歩 離れ て 彳 んで いる と 、 父 が 小声 で 何 か ぶつ く 呟い て いる の が 聞え た 。
1000
,1342,18: 滋 幹 が 坂路 へ か ゝ っ た の は 、 日 が よ うく 西 に
^
傾き かけ た 頃 で 、 水呑峠 の 地蔵堂 の あたり を 過ぎ 、 音羽 の 滝 の ひ ゝ き を 耳 に し ながら 麓 に 着い た 時分 に は 、 いつしか 空 に なまめかしい おぼろ月 が 輝き 初めて い た 。
戻り始める
(戻る.始める)
延べ語数:
5
0060
,4854,31: と同時に 、 一般 的 に 設定 さ れ た 償却 期間 の 五 年 が 過ぎる と 、 新しい マシン に 置き換え られ た 機種 が リース 業者 の 手元 に
^
戻り はじめ た 。
0667
,2218,17: よそ で 一 人 で 飲み 直さ う 、 彼 は ブラブラ 、 マーケット の 方 へ
^
戻り はじめ た 。
0755
,5,39: 伊東 は 海山 の 幸 に めぐまれ て 食糧 事情 が よかっ た が 、 東京 も 食糧 事情 が よく なっ た ので 、 不便 を 忍ん で 通勤 し て い た 人 たち が 東京 へ
^
戻り はじめ た の で ある 。
0947
,1878,13: 運転 手 は 、 うなずく と 、 白鬚橋 から 浅草 の ほう へ
^
戻り はじめ た 。
1041
,250,33: 五 八 年 一月 、 アメリカ の 人工 衛星 が 打ち上げ られ 、 国防 予算 が 拡大 さ れ 政府 から の 支出 が 増え た ので 、 景気 は また もと に
^
もどり はじめ た 。
押し留める
(押す.留める)
延べ語数:
5
0060
,4740,15: その 奔馬 の 首 に 縄 を かけ 、 狭い 柵 の うち に
^
押し とどめる こと など でき は し ない の だ 。
0080
,2350,14: 始め から い た 針目 博士 が 、 苦し そう な 声 で
^
押し とどめ た 。
0985
,760,11: お せいさん が 厨川 へ 戻り たきゃ 、 戻る こと を
^
押し とどめ 得る 者 は 居 ない わけ だ 。
0985
,2010,5: 柴田 ( それ を
^
押し とどめ て ) もう 、 黙ん なさい 欣二 !
0985
,2552,11: 誠 ( その 欣二 の 頬 を 、 自分 を
^
押し とどめ に かかっ て いる 双葉 と 三平 の 肩越し に 飛 上る よう に し て 、 ピシリ と なぐる ) 畜生 !
抱き続ける
(抱く.続ける)
延べ語数:
5
0060
,4274,22: かつて コンピューター へ の 着手 に 断 を 下し 、 えんえん と 悪戦苦闘 を 続ける この 事業 に それでも 確信 を
^
抱き 続け て き た 小林 は 、 無言 の まま 、 一つ 大きく うなずい て 石井 の 言葉 を 受けとめ た 。
0060
,7726,22: 安田 自身 、 それ まで の 一 年 あまり 、 オリジナル の ベーシック を 書い て み たい という 思い を
^
抱き 続け て い た 。
0060
,9194,39: いち早く PC — 9 8 0 1 を 市場 に 送り出し て から も 、 情報処理 は 斬新 な 設計 思想 を 取り入れ て いる らしい もう 一つ の 一 六 ビット 機 に 、 強い 警戒 感 を
^
抱き 続け て い た 。
0541
,11,62: この世 で 一番 おえ らい と 思い 申 上げ て おり ます 先生 、 御 写真 を 朝夕 眺め まし て は 、 いつの間にか ひとり で 、 夢 に でも よい 、 お 言葉 を 頂ける 身 に なれ たら など と 、 とりとめ も ない 心 に 、 只 それ ばかり を はかない 生き甲斐 として 、 胸 の 奥深く に
^
抱き 続け て まいり まし た 。
1037
,370,15: が 、 それ 以外 は 、 箱 の 中 に 蹲っ て 、 卵 を
^
抱き 続ける 。
育ち始める
(育つ.始める)
延べ語数:
5
0060
,4152,27: 対応 にあたる スタッフ の 予定 表 が 貼り 出さ れ 、 エプロン 掛け の 後藤 たち と ユーザー と の あいだ に 直接 の 人間 関係 が
^
育ち はじめ た 。
0060
,5715,9: ただし 二 人 の 出会い を きっかけ として
^
育ち はじめ た マシン は 、 この ハンドヘルド 機 だけ で は なかっ た 。
0060
,7538,24: この 本 の ため に 原稿 を 書き 進め て いる あいだ に 、 松本 の うち に は 次 の テーマ が
^
育ち はじめ て い た 。
0269
,11,78: 表面 から ばかり 見る と 、 或 る 意味 で は 落ち た 花 が 浮い て いる 池 の 面 の よう で 、 見 て すぎる だけ の もの の よう だ けれども 、 たとえば 、 きょう 十 七 八 歳 に なっ て いる 若い 女性 たち の 中 に は 、 女学生 の 中 に も 職場 に 働く ひと の 中 に も 、 女優 の なか に も 、 新しい タイプ が
^
育ち はじめ て いる 。
0534
,158,14: 彼 の 薄い 瞼 一 重 の 上 に 、 太陽 は 益々
^
育ち 始め た 。
囀り始める
(囀る.始める)
延べ語数:
5
0060
,2205,3: 鳥 が
^
さえずり はじめ た 。
0956
,1136,12: さまざま な 小鳥 達 が 思い出し た よう に 美しい 声 で
^
囀り 始め た 。
0956
,1551,12: それ に従って 、 思い出し た よう に また 小鳥 が 遠近 で
^
囀り 始め た 。
0956
,1666,8: 同時に また 小鳥 達 が 賑 か に
^
囀り 始める 。
0956
,1687,2: 小鳥 が
^
囀り 始める 。
開き掛ける
(開く.掛ける)
延べ語数:
5
0060
,2006,7: だが タケシ の 目 に は 、
^
開き かけ た 桜 と 空 の 青 と が ひどく 調子 っ ぱずれに 映っ た 。
0546
,5,13: 咲き乱れ た 女郎花 に まじっ て 、 色とりどり の 秋草 が 花 を
^
開き かけ て いる 。
0558
,272,12: 柱掛け の 一 輪 揷 し に 、 もう 蕾 の
^
開き かけ た 桜 の 一 枝 が 投げ込ん で あっ た 。
0592
,139,7: 睫毛 の 長い 眼 を 、 ちょっと
^
開き かけ て 、 また 閉じ た 。
1072
,8210,4: 得心 の 扉 が
^
開き かけ た 容子 も 見える 。
切り捨てる
(切る.捨てる)
延べ語数:
5
0060
,1695,26: どんな ふう に 書い た の か と いい ます と 、 私 の 目撃 し た 生ま 生ま しい 、 否定 的 な もの は
^
切り すてる か 水 で うすめ て 、 毛沢東 の ユートピア を 前面 に おしだし た ん です 」
0141
,1815,11: 無限 に ひろがり そう に なる 思い出 の 複雑 さ を
^
切り すてる よう に 、 伸子 は 、 その 大学 が 第 一 次 ヨーロッパ 大戦 の あと 、 ドイツ の 侵略 に対して 英雄 的 に 抵抗 し た ベルギー の 皇帝 夫妻 に 、 名誉 博士 の 称号 を 与える 儀式 を 挙行 し た 、 その 日 の 光景 を 思い出し て 、 リン 博士 に 話し た 。
0734
,185,6: 和尚 さん が お 経 を
^
切り すてる から 、 あの 野郎 が 成仏 でき ない の よ 」
0734
,187,8: お 経 など ゝ いう もの は 、
^
切り すてる ほど 味 の でる もの だ 。
0765
,161,18: 我々 の 理性 的 工作 が どの よう で あろ う とも 、 たぶん この 切な さ を
^
切り すてる こと は でき ない だろ う 。
揺り動かす
(揺る.動かす)
延べ語数:
5
0060
,1452,31: つまり 〈 うた 〉 は 、 単に 問題 提起 で ある と 言い 切ら ない で 、 もっと 深い 、 ヒューマン な 感動 を 持っ て 人々 の 心 を
^
ゆり 動かし て こそ 、 意義 ある の で は なかろ う か 。
0141
,581,12: 伸子 は 、 足もと の あぶなっかし さ より も 、 寧ろ はげしく
^
ゆり 動かさ れ て いる 心 の 支え が 欲しい 心持 から 、 茶色 外套 を き て いる 素子 の 腕 に すがっ た 。
0918
,1274,53: 一 五 〇 〇 年 — 一 九 〇 〇 年 の 時代 と は 、 欧州 の 各 国民 が ローマ法王 の 権力 から のがれ て 、 それぞれ の 民族 が それぞれ の 特有 の 生き かた で 民族 化 し て いき 、 商業 が 封建 的 な 習慣 を
^
ゆり 動かし 、 さらに 金融 的 な 体制 を ととのえ て いっ た 時代 で ある 。
1073
,484,42: 」 と 、 すぐ 怪しん で 、 浮き腰 立てる 仲間 たち を 、 彼 は 笑っ て 、 かたわら の 小次郎 の 頭 の 上 へ 、 自分 の 大きな 掌 の ひ ら を 載せ て 、 つかむ よう に 、
^
揺り うごかし た 。
1132
,223,42: それに 頭 を 載せ て 眼 を つぶる と 、 幽 雅 な 香気 が 部屋 一 パイ に こめ て 、 リヒャルト・シュトラウス の 「 サロメ 」 の 、 七つ の ヴェール に も 似 た 、 大地 の 底 から
^
ゆり 動かす よう な 音楽 が 、 何処 から とも なく 響い て 来る の です 。
悩み続ける
(悩む.続ける)
延べ語数:
5
0060
,1110,20: PC — 8 0 0 1 の プロトタイプ を 前 に 、 大内 淳 義 は しばらく の あいだ
^
悩み 続ける こと に なる 。
0060
,3330,22: 自分 が 積み上げ て いく 原稿 の 束 が 、 果たして ヤギ の 餌 以上 の もの で あり 得る の か
^
悩み 続け た 筆者 は 、 ついに 不安 が こうじ た 挙げ句 、 同居 人 に 読ん で もらう という やけくそ の 振る舞い に 及ん だ 。
0095
,1249,9: これ を 受け取っ た ドレゴ は 一夜 を
^
悩み 続け た 末 、 今朝 に なっ て 、 とうとう 帰国 する 気 に なっ た の だ 。
0955
,30,23: 三 、 四 年 の 複式 学級 を もっ て い た 彼女 が 、 子ども たち の し つけ の 問題 に
^
悩み つづけ て い た こと は 、 わたくし や 妻 へ の 話 で よく わかる 。
0955
,60,4: 死 の 直前 まで
^
悩み つづけ た 、 荒っぽい 野性 の まんま の 教え子 たち に は 、 鉛筆 の 走り書き で 、 「 よい 子 に なる よう に … … 」 と 遺書 を のこし 、 学校 と 村人 たち に対して は 、 自分 の い たら な さ を わびる 書 を のこし て … … 。
呼び続ける
(呼ぶ.続ける)
延べ語数:
5
0055
,256,7: と 、 信吉 の 名 を
^
呼び つづけ て い た 。
0055
,878,2: 」 と
^
呼び つづけ て い た 絶え入り そう な 声 が 、 なまなましく 想い 出さ れ て 、
0613
,562,14: 「 お母さん 、 お母さん 」 と 泣き 回る 女の子 、 子供 の 名 を
^
呼び つづけ て のたうちまわる 母親 、 「 出口 は どこ だ 」 と 怒鳴っ て 走る 大男 、 「 担架 、 担架 」 と 叫ん で うろうろ する 学生 、 あたり は ようやく 騒然と なっ て き た 。
1115
,67,22: 花 桐 は 一切 を 放棄 し た 持 彦 が 、 きっと 、 夜 じゅう 、 彼女 の 名 を
^
呼び つづける こと に 疑い を もた なかっ た 。
1115
,218,92: 何と 男 と あっ て いる 間 じゅう 、 花 桐 は ふしぎ な 顫 え を かんじ て い た こと だろ う 、 指 が ちょっと さわっ て も 顫 え 、 話 を し て いる だけ でも 顫 え た 彼女 に 、 それら の 総て の 慄 きが なくなっ た いま は 、 その 顫 え が 心 の 奥 ふかく はいりこん で 、 肉体 の なか で こまかく 顫 え て いる の だ 、 そして その 顫 え は しだいに 持 彦 の 名 を
^
呼び つづけ て いる よう な もの だ 。
待ち焦れる
(待つ.焦れる)
延べ語数:
5
0054
,880,19: 雪子 は 阿倍野橋 の 宿屋 の 一室 に 寝巻 の まま 閉じこもっ て 、 小沢 の 帰り を
^
待ち 焦れ て い た 。
0508
,1073,15: 年 若い 娘 の 中 に 在っ て 、 自己 の 征服 者 を
^
待ち 焦れ て 居る 彼女 等 の 願望 の 強 さ 、 強者 の 前 に 身 も 心 も 捧げ 様 と する 若い 霊 の 焔 に 驚かさ れ もし 悲しま さ れ て も 居る 蕙子 は 、 不幸 に 不幸 の 続い た 十 九 年 の 年月 を 暗く 送っ た お 久美 さん が 不意 に 現われ 様 として 居る 若者 に対して 自分 の 幸福 な 世界 の 開拓 者 で 有る と 思う の は 決して 無理 で は 無い 。
1074
,399,47: 春 は 桜 の 咲きそろっ た 頃 に 、 家中 村 中 が 誘い あっ て 、 見晴 しの よい 岡 の 上 など で 、 べ ん とう 持ち で 一 日 遊ん で 来る こと を 花見 正月 と いい 、 または 田植 に
^
待ち 焦れ た 雨 の 降っ た 次 の 日 を 、 シメリ 正月 など と いっ て い た の は 、 まだ 正月 より も 楽しい から と 、 いう よう な 意味 も あっ たろ う が 、 千葉 県 南部 など の ミ アリ 正月 は 旧 十月 、 亥 の 子の日 の こと で あっ た 。
1076
,985,43: 朝廷 の 力 が 衰微 し て 、 それ さえ も 計画 し 難い 期間 は つづい た の だ が 、 なお 大衆 は これ を 予想 し 、 荒れ狂う 飢饉 疾疫 の さなか において 、 そういう 呪法 に 近い 善政 を
^
待ち 焦れ て い た の で ある 。
1123
,357,13: そして 、 あなた は ひたすら 父君 の 臨終 の 迫る の を
^
待ち 焦れ て い た の です 。
喋り立てる
(喋る.立てる)
延べ語数:
5
0054
,2399,10: 小沢 は 平然 として 、 物凄く 速い 口調 で
^
喋り 立て た 。
0979
,606,3: しん けん に
^
喋り 立て て いる 父 の 顔 を 見 て いる と
0981
,1525,6: こう なっ た 私 と 、
^
しゃべり 立て て いる あなた の 兄さん の 前 に !
0988
,450,44: 終 戰後 、 わずか 半年 あまり の 附き 合い —— と 言 つて も 、 時々 訪ね て 來 て は 、 いろいろ の 事 について 私 の 意見 を 聞き たい と 言 つ て い ながら 、 ほとんど 自分 一 人 で
^
喋り 立て て は 立ち去 つ て 行く と いう だけ の 交渉 —— の 間 に 、 私 に わかつ た 事 は 、 ただ 、 彼女 の 性質 が 、 一 本 氣 で 、 血統 と 育ち から 來 た 率直 さ —— たいがい の 事 に たじろい だり 惡 びれ たり し ない 強 さ と 「 少女 小説 」 風 の 感傷 癖 が 、 こぐら かつて 入れ 混 つ て いる らしい と 言う 事 ぐらい の 所 で ある 。
0988
,3027,6: あ ぐねきつて 私 は 、 尚も
^
喋り 立て て いる 彼女 の 顏 を 眺め て いる だけ に なつ た 。
決し兼ねる
(決す.兼ねる)
延べ語数:
5
0053
,88,5: だから 、 いつも 行動 を
^
決し かねる 時 に 振っ て みる サイコロ が 、 会い に 行く な と 決め て くれ た こと が 、 ふと うれしかっ た 。
0773
,37,68: 魔 人 は 居 ながら に し て 、 魔 獣 を 使い 、 道 ゆく まち子 の ノド 笛 を 食い とり 、 腹 を さき 肝 を ぬく もの と 思量 いたす が 、 魔 人 の 怪力 は 地 を くぐり 天 を 走り 、 人力 未到 の 境地 に 至っ て おり ます から 、 にわかに 魔 獣 を 使っ て の 犯行 と
^
決し かねる ところ も あり ます 」
0890
,13,52: 少し でも 早い 道 を と 歌姫 越え を し て 、 思わ ぬ 深い 雪 に 却って 手間どっ た 貞 阿 は 、 単調 な 長い 佐保 路 を いそぎ ながら 、 この 門 を くぐろ う か 、 くぐら ず に 右 へ 折れよ う か と 、 道 々
^
決し 兼ね て い た の で ある 。
0988
,2096,5: そんな 具合 で なんとも
^
決し かね 、 一方 自身 の 仕事 に 追わ れ て いる うち に 數日 が 過ぎ た 。
1074
,1029,23: 双方 同じ という こと は 土地 土地 でも 知っ て い たろ う が 、 どちら が 前 から ある か は ちょっと
^
決し かねる 。
狩り集める
(狩る.集める)
延べ語数:
5
0047
,22,15: 即ち 、 まず 民間 の 好事 家 の 手元 に 残っ て いる 人形 を
^
狩り 集め 、 足ら ぬ 分 は 阿波 の 人形 師 が 腕 に より を 掛け て 作ろ う と 申し出 た という こと で あり 、 準備 が 出来 次第 新しい 旗 上げ 興行 を 行う という この 記事 ほど 、 時宜 に 適っ た 新聞 記事 を 最近 私 は 読ん だ こと が ない 。
1072
,7988,16: うし ろ に 雄藩 の うごき を 恃 み 、 全国 の 浮浪 の 徒 を
^
狩り あつめ て 、 脆弱 な 権力 の 府 を 、 揺すぶり 仆 そう という 計画 を えがか せ た 。
1073
,7999,15: そして 常陸 の 維茂 、 為 憲 の 父子 と 語らい 、 残 兵 を
^
狩り あつめ て 、 わし の 出兵 を 待ち 給え 」
1142
,61,31: 村 から 村 へ 、 五 人組 の 末端 へ と 御 布令 が 廻っ て 、 その 月 の うち に 、 領内 から 千 人 の 美女 が
^
狩り 集め られ 、 名主 附 添 の うえ 城下 の 町 へ 召出さ れ まし た 。
1142
,161,21: 「 少し 時節 は 早う 御座い ます が 、 御領 内 から 、 嫁 入 前 の 眉目 よき 娘 を
^
狩り 集め 、 女 ばかり の 盆踊り を いたさ せる の で 御座い ます 。
取り交わす
(取る.交わす)
延べ語数:
5
0034
,396,172: やがて 長藤 君 が 秋山 君 名義 で 蓄え た 貯金 通帳 を 贈れ ば 、 秋山 君 は 救っ た もの が 救わ れる と は この こと だ と 感激 の 涙 に むせび ながら 、 その 通帳 を 更生 記念 として 発奮 を 誓っ た が 、 かく て “ 人生 紙芝居 ” の 大詰 が めでたく 幕 を 閉じ た この 機会 に ふたたび “ 人生 双六 ” の 第一歩 を 踏みだし て は どう か と 進言 し た の が 前記 田所 氏 、 二 人 は 『 お互い 依頼 心 を 起さ ず 、 独立独歩 働こ う 、 そして 相手方 の ため に 、 一 円 ずつ 貯金 し て 、 五 年 後 の 昭和 十 五 年 三月 二 十 一 日 午後 五 時 五 十 三 分 、 彼岸 の 中日 の 太陽 が 大阪 天王寺 西門 大鳥居 の 真 西 に 沈ま ん と する 瞬間 、 鳥居 の 下 で 再会 しよ う 』 と の 誓約 書 を
^
取り かわし 、 人生 の 明暗 喜怒哀楽 を のせ て 転々 と ころぶ 人生 双六 の 骰子 は かく て 感激 に ふるえる 両君 の 手 で 振ら れ て 、 両君 は 西 と 東 に 別れ て 、 それぞれ の 人生 航路 に 旅立と う と 誓っ た の で ある 」
0759
,7482,5: 青木 と 長平 が
^
とり 交し た 「 ツイ デ 」 に関する 論争 など は 、 彼女 に は 論議 の 因 に なら ない 。
0988
,674,3: 二 人 の
^
取り かわし た 言葉 を 、 一つ 一つ の 語調 の 微妙 な ところ まで 復習 し て み て も 、 ハッキリ し た こと は 、 わから なかつ た 。
0988
,913,29: 以下 は 、 荻窪 の 彼等 の 住い に 着く まで に 、 私 と 久保 が 歩い たり 電車 に 乘 つ たり し ながら 、 トギレトギレ に
^
取り かわし た 會話 で ある 。
0988
,3472,9: しかし 、 酒杯 の 間 に チラリ チラリ と
^
取り かわさ れる 短い 言葉 から 大 體 の 樣子 は 察し られ た 。
し掛ける
(為る.掛ける)
延べ語数:
5
0030
,8,8: それでも 、 既に それぞれ 、 両親 を 圧倒
^
し 掛け て いる 。
0144
,600,32: 汽船 で は 働い て いる 仲間 が 、 精神 を 痺 ら す 奴隷 的 な 労働 と 泥酔 と の 暇 に 、 仲間 同士 性悪 な 悪戯 を
^
し かける ばかり で なく 、 袋 を 背負い 、 背中 を 曲げ 、 十字 を 切り ながら 乗りこん で 来る 船客 たち も 、 十 二 歳 の ゴーリキイ の 心 に 一種 名状 し 難い 侮蔑 的 な 重苦しい 感じ で 圧 え つけ 、 夜 眠っ て も 忘れる こと の 出来 ない 深い 憂鬱 を ひろげ た 。
0642
,347,31: 問いつめ て みる と 、 自分 の 良人 は ダラシ なくなり 、 女中 に は 手 を つける 、 同居 の 娘 や 人 の 奥さん に も 怪しい フルマイ を
^
し かける 、 だから お 泊め でき ない の だ 、 と ハッキリ 言っ た 。
0667
,531,70: 敵 は 大将 た ゞ 一 人 、 あと は 戦友 の やう な もの 、 うらはら なく 打 開け て たのしく 日々 を 暮し て ゐ た 筈 で ある のに 、 たのむ コック 氏 は オコウ ちや ん と 手 に 手 を とつ て アッ といふ 早業 で あり 、 残る 女人 連 も ヒソヒソ 五 人 同志 で 相談 し て も 富子 に は 相談
^
し かける 者 も なく 、 あなた は どう する 、 と 訊い て くれる 者 も ない 。
0779
,218,19: まして 水 彦 が 長子 木々 彦 を 呼びすて に する の を きけ ば 、 光子 は 卒倒
^
し かける かも 知れ ない だろ う 。
揉みほぐす
(揉む.ほぐす)
延べ語数:
5
0027
,784,53: 自分 は 、 皆 に あいそ が いい かわり に 、 「 友情 」 という もの を 、 いちど も 実感 し た 事 が 無く 、 堀木 の よう な 遊び 友達 は 別 として 、 いっさい の 附き 合い は 、 ただ 苦痛 を 覚える ばかり で 、 その 苦痛 を
^
もみ ほぐそ う として 懸命 に お 道化 を 演じ て 、 かえって 、 へとへと に なり 、 わずか に 知合っ て いる ひと の 顔 を 、 それ に 似 た 顔 を さえ 、 往来 など で 見掛け て も 、 ぎょっと し て 、 一瞬 、 めまい する ほど の 不快 な 戦慄 に 襲わ れる 有様 で 、 人 に 好か れる 事 は 知っ て い て も 、 人 を 愛する 能力 に 於い て は 欠け て いる ところ が ある よう でし た 。
0786
,338,25: 軽く 全身 の シコリ を ほぐす よう に 、 ゆっくり と 静か に 、 さ する と みせ て もむ よう な アンバイ 式 に
^
もみ ほぐす ん だ よ 。
0842
,990,22: 私 の よう に 、 定期 的 に 肩 が こっ て 、 どうにも 一週 に 二 、 三 度 は
^
もみ ほぐし て もらわ ない と 眠れ ない よう な 人間 は 、 神がかり の 指圧 に かかっ て も キキメ が ない 。
1112
,19,24: さすが に すて が 洞窟 の 前 の 明るい 広場 に 立っ た とき は 、 その 肉体 は 隙 だらけ で 柔らかく 、
^
もみ ほぐさ れ て ほた つい て い た 。
1171
,3515,2: 背中 が
^
揉み ほぐさ れる と 同時に 、 酔い が 背 に 廻っ て 来る 。
掻き分ける
(掻く.分ける)
延べ語数:
5
0024
,146,15: 省線 は かなり 混ん で い た が 、 彼 は 乗客 を 乱暴 に
^
掻き わけ て 、 入口 から 吊 皮 を 、 ひい ふう みい と 大声 で 数え て 十 二 番目 の 吊 皮 に つかまり 、 私 に も その 吊 皮 に 一緒 に つかまる よう に 命じ 、
0033
,115,32: ひどく 酔っ て 、 たちまち 、 私 の 頭上 から 巨大 の 竜巻 が 舞い 上り 、 私 の 足 は 宙 に 浮き 、 ふわり ふわり と 雲霧 の 中 を
^
掻き わけ て 進む という あんばい で 、 その うち に 転倒 し 、
0732
,985,11: 門 に 立ちはだかる 白衣 の 人垣 を 泣き ほろ めい て
^
掻き わける ところ を 、 ムンズ と 襟 クビ つかまえ られ 、 腕 を とら れ 、 イケドリ に なっ て しまっ た 。
0776
,184,4: 水夫 たち を
^
掻き わけ て 舷側 へ 進ん で 行く の は 、 キン と トク だ 。
1151
,260,17: 阿 夜 子 夫人 は 、 椅子 と 椅子 、 人 と 人 の 間 を
^
掻き わけ て 、 安楽椅子 の 上 に 崩 折れる よう に 掛け て 居る 、 佐々 村 村 一 に 飛付き まし た 。
打ち鳴らす
(打つ.鳴らす)
延べ語数:
5
0014
,123,25: と 連呼 し 、 やがて 、 ジャンジャン ジャン という まことに 異様 な 物音 が 内 から 聞え 、 それ は 婆 が 金盥 を
^
打ち 鳴らし て いる の だ という 事 が 後で わかり まし た が 、 私 は 身の毛 の よだつ ほど の 恐怖 に おそわ れ 、 屋根 から 飛び降り て 逃げよ う と し た とたん に 、 女房 たち の 騒ぎ を 聞い て 駈け つけ て 来 た お まわり に つかまえ られ まし て 、 二つ 三つ 殴ら れ 、 それから 、 お まわり は 月 の 光 に すかし て 私 の 顔 を つくづく 見 まし て 、 なん だ 、 お前 か 、 と 言い まし た 。
0859
,14,5: ポ ン と 両手 を
^
打ち 鳴らし て 、 右 が 鳴っ た か 左 が 鳴っ た か など と 云っ て 、 人生 の 大 真理 が そんな 所 に 転がっ て いる と 思い 、 大将軍 大 政治 家 大 富豪 と も なら ん 者 は そういう 悟り を ひらか なけれ ば なら ない など と 、 こういう フザ けた こと が 日本 文化 の 第一線 に 堂々 通用 し て いる の で ある 。
1037
,512,28: すると 、 たつ は いきなり 私 の 大きな 太鼓 を 引きずり出し 、 足 を 男 の よう に 踏み 開き 、 桴 を 振り上げ て 、 勢 よく
^
打ち 鳴らす 。
1062
,177,38: 神 々 が ユーカル を 演じる 際 に 手 に 持っ て 拍子 を 取っ た という “ レㇷ ゚ ニ ( rep - ni ) は 、 もともと シャー マン が 神 懸り に なる ため に
^
打ち 鳴らす 太鼓 の 桴 を 意味 する 語 で あっ た こと を 思え ば 、 この よう な 山の上 の 祭場 に シャー マン が 関係 し て い た こと も 、 察 する に 難く ない の で あり ます 。
1159
,57,12: 身振り 口振り も はげしく な つて くん くん と 風邪 を
^
打ち 鳴らし た
解し兼ねる
(解す.兼ねる)
延べ語数:
5
0003
,1108,10: 芝居 の 作用 と は 、 どういう 意味 か
^
解し かねる が 、 僕 の よう な 若輩 から 教え られ た 事 を そのまま 言う の は 、 沽券 に かかわる と 思っ て 、 とっさ の うち に 芝居 の 作用 という 珍奇 な 言葉 を 案出 し て 叫ん だ の で は ない か と 思わ れる 。
0559
,48,13: 初め は 、 なん の こと か 、 あたり の 者 も
^
解し かね た が 、 やがて 、 不穏 な 空気 が ふっと 漂っ て き た 。
0749
,16,14: 何 か 実用 の 役に立た なく ちゃ ア 、 どうにも 存在 の 意味 が
^
解し かねる 。
1074
,630,31: 二月 十 五 日 の 涅槃 の 日 に 作る 食物 に 、 釈迦 の 頭 だの 、 おしゃか 様 の 鼻くそ だ の という の が ある の も
^
解し かねる が 、 それ より も さらに 縁 が な さ そう に 思わ れる の は 、 信州 など に 行わ れる ヤセ ウマ という 団子 で ある 。
1114
,262,8: 「 兄 上 こそ 身分 がら 夜歩き は
^
解し 兼ね まする 。
打ち捨てる
(打つ.捨てる)
延べ語数:
5
0002
,804,50: それ を 、 ことし の 春 、 死蔵 品 の 復活 と やら いう 意味 で 、 ときほぐし て 私 の セエタ に しよ う と 思っ て とり かかっ て み た の だ が 、 どうも 、 この ぼやけ た よう な 色合い が 気に入ら ず 、 また
^
打ち すて 、 きょう は あまりに 所在 ない まま 、 ふと 取り出し て 、 のろのろ と 編み つづけ て み た の だ 。
0759
,605,59: 三 度 四 度 と 重なっ た が 、 もともと 小説 家 志望 だっ た 礼子 が 、 終戦 後 の 全国 的 に 発情 期 的 な 雰囲気 に 、 年 に も めげ ず 宿 念 の 志望 を 煽ら れ て の 筆 の すさび だろ う と 、 軽く 考え て 返事 も せ ず
^
打ち すて て い た 。
0990
,77,9: しかも 全体 として は 完全 な 自由 競争 に
^
打ち すて られ ながら です 。
0995
,146,18: 山 の 横腹 に 掘り かけ て 、 凹字 形 が 六 七 分 でき た 頃 に
^
打ち すて られ た 壕 の 一番 奥 の ところ 。
1075
,337,26: たった 一 軒 の 家 の うれ い や 悩み で も 、 それ が 村人 の ひとり で ある かぎり 、 けっして 神さま は
^
打ち 棄て て 置か れ なかっ た こと は 、 まえ に 紹介 し て おい た 蓆旗 の 繩 を 、 氏神 社 から 子 の 欲しい 家 へ 、 引い て き て いる の を 見 て も わかり 、 または 逆 歯 の 生え た 幼児 の ため に 、 村 の 人 が 集まっ て 日 中 機 を 織る の を 見 て も かんがえ られる 。
編み続ける
(編む.続ける)
延べ語数:
5
0002
,798,48: このごろ は 雨 が 陰気 に 降り つづい て 、 何 を する に も 、 もの憂く て 、 きょう は お座敷 の 縁側 に 籐椅子 を 持ち出し 、 ことし の 春 に いちど 編み かけ て そのまま に し て い た セエタ を 、 また
^
編み つづけ て みる 気 に なっ た の で ある 。
0002
,804,66: それ を 、 ことし の 春 、 死蔵 品 の 復活 と やら いう 意味 で 、 ときほぐし て 私 の セエタ に しよ う と 思っ て とり かかっ て み た の だ が 、 どうも 、 この ぼやけ た よう な 色合い が 気に入ら ず 、 また 打ち すて 、 きょう は あまりに 所在 ない まま 、 ふと 取り出し て 、 のろのろ と
^
編み つづけ て み た の だ 。
0062
,1410,27: さらに 職業 政治 家 と なっ た 以降 の 猪木 寛 至 も 、 相 変ら ず 鮮烈 な 布 切れ を 、 実に 脈絡 なく
^
編み 続け て くれる 。
0525
,41,7: B は うつむい て 、 せっせ っと
^
編み つづける 。
0956
,1339,14: 造 麻 呂 、 黙っ て うなずき 、 素知らぬ 顔 で 竹 籠 を
^
編み 続ける 。
飲み尽くす
(飲む.尽くす)
延べ語数:
5
0001
,36,109: いや 、 大 酒 を 飲む の は 、 毎夜 の 事 で あっ て 、 なに も 珍 らしい 事 で は ない けれども 、 その 日 、 仕事場 から の 帰り に 、 駅 の ところ で 久し振り の 友人 と 逢い 、 さっそく 私 の なじみ の おでん や に 案内 し て 大いに 飲み 、 そろそろ 酒 が 苦痛 に なり かけ て 来 た 時 に 、 雑誌 社 の 編輯 者 が 、 たぶん ここ だろ う と 思っ た 、 と 言っ て ウイスキー 持参 で あらわれ 、 その 編輯 者 の 相手 を し て また その ウイスキー を 一 本
^
飲み つくし て 、 こりゃ もう 吐く の で は なかろ う か 、 どう なる の だろ う 、 と 自分 ながら 、 そらおそろしく なっ て 来 て 、 さすが に もう 、 この へん で よそ う と 思っ て も 、 こんど は 友人 が 、 席 を あらためて 僕 に これから おごら せ て くれ 、 と 言い 出し 、 電車 に 乗っ て 、 その 友人 の なじみ の 小料理 屋 に ひっぱっ て 行か れ 、 そこで また 日本 酒 を 飲み 、 やっと その 友人 、 編輯 者 の 両人 と わかれ た 時 に は 、 私 は もう 、 歩け ない くらい に 酔っ て い た 。
0576
,274,14: 女 たち も やがて 御飯 を 食べ て しまい 、 日本 酒 も
^
飲み つくさ れ て しまう と 、 岩田 元彦 は 突然 言い だし まし た 。
0581
,191,5: 使い は た し 、
^
飲み つくし て … … 。
0594
,91,6: 生 を も 死 を も
^
呑み つくす もの 、 つまり 私 の 人生 だっ たろ う 。
1073
,1670,14: 朝 、 舟 の 中 へ つみこん だ 酒 や 弁当 も 、
^
飲み つくし 食い つくし 、 放歌 朗吟 に 、 声 も つぶし 、 果て は 、 舟 底 を 枕 に 、 思い思い 、 ひと 昼寝 し て 、 いま 、 眼 が 醒め あっ た ところ で ある 。
窺い知る
(窺う.知る)
延べ語数:
5
1074
,278,2: それ を
^
窺い 知る 手掛り も 全く ない という わけ で は ない 。
1074
,765,71: なるほど この 日 が 女 に 取っ て 最も 名誉 ある 記念 す べき 日 なる 故に 、 この 日 を以て 祀ら るる 結界 の 社 に 、 花 摘 の 名 が 起っ た の だ と も 説明 し 得る か 知ら ぬ が 、 一 たび 他 の 地方 の 事例 を 比較 し て 見る と 、 根原 の 必ずしも そう 単純 で なかっ た こと が
^
窺い 知ら るる の で ある 。
1076
,1026,66: 土地々々 の 空想 も 参加 し て いる に ちがい ない が 、 なお 根本 に は 鹿島 の 神徳 を 説く 点 の 共通 が 失わ れ て い ない の は 、 単に 伝来 の 経路 を 明らか に する 以上 に 、 或いは また 是 を し も 収容 し 得 た よう な 、 以前 の 神社 信仰 の 本質 を 、
^
窺い 知ら しめる 、 一つ の 手がかり に なる かも しれ ない 。
1076
,1212,48: その かわり に は 、 ここ に は 意識 し た 教法 の 改革 という もの が なく 、 やや 散乱 の 姿 で は ある けれども 、 固有 の 信仰 の 古い 形 が 、 さ まで の 強弁 を 費さ ず し て 、 ほぼ
^
窺い 知る こと が できる よう で ある 。
1076
,1780,129: 本州 の 主要 な 島々 で は 、 この 信仰 が 夙く 少数 の 氏族 に 限ら れ て 、 公 け に は 承認 せ られ なく なっ た らしい が 、 沖縄 諸島 で は なお 久しい 後 まで 、 是 が 協同 生活 の 根幹 を なし 、 ニルヤ の 交通 を もっ て 職掌 と し た 人々 が 、 政治 の 中心 を 支持 し て い た こと も あっ た よう だ が 、 それ と 同時に 中央 の 学問 が 進み 、 外来 文化 の 影響 も 強く なっ て 、 解釈 は 次々 と 変転 し て 、 永く 当初 の 信仰 を 持続 し 得 なかっ た こと は 、 文字 史料 の 側 から も 、 おおよそ は
^
窺い 知る こと が できる 。
着込む
(着る.込む)
延べ語数:
5
0944
,230,24: 男 は 白い 羊毛 の シャツ と 、 和服 に よく 似 た 、 膝 きり の 羊 毛織 の 布衣 を ゆったり と
^
着 こみ 、 その 上 に 革帯 を しめ て いる 。
1072
,3146,22: ただ 、 生き残っ た 召使 の ことば で は 、 五 人組 の 五 人 が すべて 一 様 の 黒衣 を
^
着 こみ 、 もちろん 覆面 も し 、 刀 の 目貫 を 見 覚え られ ない ため か 、 大小 の 柄 まで 黒 布 で 巻い て い た と いう 。
1072
,3420,3: 「 黒衣 を
^
着 こめ ば 、 おれ 達 悪党 も 、 三舎 を 避ける お 燕 ちゃん だ が 、 女 に 返る と 、 やっぱり 女 だ から 妙 な もの だ 。
1073
,5943,3: 具足 を
^
着 こみ 、 矢 を 負い 、 馬 を 曳き 、 将門 は 、 広場 に 立っ て 勇躍 し た 。
1073
,7276,13: 彼 も 従者 も 、 すべて 狩衣 の 上 に 、 甲冑 を
^
着 こみ 、 平常 と ちがい 、 弓 、 長柄 など 、 物々しく 掻い 持っ て 、 同勢 二 十 余 名 、 山 の 方 へ 急ぎ 出し た 。
出会う
(出る.会う)
延べ語数:
5
0929
,29,2: それ に
^
出 遇う と 実に 不快 な 表情 を 示す こと を 私 は だんだん 気がつい た 。
1000
,296,90: 位 は 下 で も 、 彼 に は 正しく 伯父 に 当る 高齢 の 人 を 、 敬い いたわる の に 不思議 は ない よう な もの だ けれども 、 菅公 を 失脚 せしめ て 以来 、 ひとしお 態度 が 驕慢 に なっ て 、 満廷 の 朝臣 ども に 颯爽 たる 威容 を 誇っ て い た 彼 は 、 ついぞ 此 の 伯父 の 存在 など を 眼中 に 置い た こと は なかっ た のに 、 どう 云う 風 の 吹き 廻し か 、 伯父 に
^
出 遇う と 変 な ニコ く 顔 を する 。
1000
,944,54: いったい 誰 の 場合 でも 、 母 の 顔 を 全く 知ら ない の なら 格別 、 頑是 ない 時分 に おぼろ げ ながら 母 を 見 た 記憶 が あり 、 而 も 間もなく その 母 が 餘所 の 男 の 所 へ 走っ て しまっ た と 云う よう な こと に
^
出 遭う と 、 その 子 の 母 を 思慕 する 情 は 尋常一様 で ない の で ある が 、 況 ん や その 母 が 世にも 稀 なる 美女 で あっ た 場合 、 又 況 ん や 、 よ うく 物心 の つい た 年頃 に 、 今 は 他人 の 妻 に なっ て いる 母 の 許 を 訪れ たり 、 その 母 の 手 で 腕 へ 歌 を 書か れ たり し た 、 異常 な 思い出 を 持つ 場合 に 於い て を や 、 そして 又 況 ん や 、 その 母 が 現に 存命 中 で ある こと が 分っ て いる 場合 に 於い て を や 、 で ある 。
1000
,1365,36: 誰 でも 経験 する こと で ある が 、 人通り の ない 暗い 夜 路 など を 行く 時 、 たま く 美しい 妙齢 の 女 の 一 人 歩き を し て いる の に
^
出 遇う と 、 男 の 人 に 出 遇っ た より も 却って 無気味 な 恐怖 に 襲わ れる 。
1000
,1365,44: 誰 でも 経験 する こと で ある が 、 人通り の ない 暗い 夜 路 など を 行く 時 、 たま く 美しい 妙齢 の 女 の 一 人 歩き を し て いる の に 出 遇う と 、 男 の 人 に
^
出 遇っ た より も 却って 無気味 な 恐怖 に 襲わ れる 。
読み合う
(読む.合う)
延べ語数:
5
0905
,17,35: 円 ら な 眼 、 紅い 頬 の 村 々 の 少年 と 少女 の 手 に 、 よい 本 が 送ら れ て 、 たがい に ひっつき あっ て 喰い 入る よう に
^
読み あっ て いる 姿 を 、 確実 な 幻 として 描く こと が できる こと は 、 深い 楽し さ で ある 。
0944
,1,48: 日本 の 大乗 仏教 は 支那 から 来 た せい で 、 蔵 経 も 梵語 ( 古代 印度 語 ) の 原典 の 漢 訳 で ある の は やむをえ ない が 、 宋 版 、 元 版 、 明 版 、 竜 蔵版 と かれこれ
^
読み あわ せ て みる と 、 随所 に 章句 の 異同 や 遺漏 が あっ て 疏通 を さまたげる ところ へ 、 天海 版 、 黄檗 版 、 卍 蔵版 など の 新訳 が 入っ て き た ので 、 いっそう 混雑 が ひどく なっ た 。
1146
,96,23: この 第 四 次元 の 世界 の 人々 は 、 現実 の 我々 の 世界 で 、 お 互 の 顔色 を
^
読み 合う こと が 出来る よう に 、 お 互 の 心 を 読み 合う こと が 出来る の です 。
1146
,96,36: この 第 四 次元 の 世界 の 人々 は 、 現実 の 我々 の 世界 で 、 お 互 の 顔色 を 読み 合う こと が 出来る よう に 、 お 互 の 心 を
^
読み 合う こと が 出来る の です 。
1146
,100,7: その 上 お 互 の 心 を
^
読み 合う の は 、 面 と 向っ た 二 人 だけ と し たら 、 恋 だけ は —— 何と 有難い こと か 、 永久 に 二 人 の 間 の 秘密 で あり 得る で は あり ませ ん か 。
織り出す
(織る.出す)
延べ語数:
5
0859
,148,18: 人間 の 肉体 に は 精神 が 宿り 、 本能 が 宿り 、 この 肉体 と 精神 が
^
織り だす 独得 の 絢 は 、 一般 的 な 解説 によって 理解 し 得る もの で は なく 、 常に 各人 各様 の 発見 が 行わ れる 永遠 に 独自 なる 世界 で ある 。
0918
,1161,59: そう 思っ て そこ を 見る と 、 その 小さい 水玉 たち は 、 僅か 三 、 四 寸 の 空間 を きらめい て 落ち て 行き ながら 、 流れ て いる 水面 に また 無数 の 微か な 波紋 を 作っ て 、 この 美しい 光 の 交響楽 は 、 ますます せん さい に 捉え がたい せんりつ を
^
織り 出し て いる の でし た 。
1075
,598,13: ところが 中央 の 文化 が すすん で から 、 優良 な 麻布 を
^
織り だす ので 名高く なっ た 土地 が ほうぼう に でき て 、 これ を 租税 の 代り に または 商品 として 、 有利 な 生産 を する ふう が はじまり 、 紡織 の 手わざ は まず そういった 地方 において 、 おいおい と 発達 し て き た の で ある 。
1075
,602,59: それ より も 地 の よく つん だ 丈夫 向き の 、 ちっと や そっと の 荒仕事 で は 、 すぐ に 糸 が 片寄っ て しまわ ぬ よう な の を 賞美 し た の だ が 、 それでも 女の子 は 聴い て 知っ て いる ので 、 やはり 糸 の 細く 目方 の かるい の を 、
^
織り 出す こと を 手柄 と する よう に なっ て 、 今 いっ た マハツブ の 笑い話 など が 、 生まれ て くる こと に も なっ た の で ある 。
1101
,50,37: 熔岩 の 種類 により 、 また 流出 年代 によって 、 褐色 、 黄 泥 、 薄 緑 など を 基調 に もっ た 各種 の 黒 の 入り 雑 っ た 模様 が 、 熔岩 流 によって
^
織り 出さ れ て いる 。
力み返る
(力む.返る)
延べ語数:
5
0821
,224,42: 日本人 の 在る ところ 、 切支丹 で あろ う と 、 日本 神道 で あろ う と 、 共産 主義 で あろ う と 、 ホンモノ 以上 の 絶対 正統 派 や 、 絶対 不敗 派 が 必ず 存在 し て 、
^
力み 返っ て いる もの らしい や 。
0855
,45,69: 私 の 友人 の 数 名 が 麻生 鉱業 という ところ に 働い て おり ( これ は 例 の 徴用 逃れ だ ) 私 は 時々 そこ を 訪ね て 荒 正人 と 挨拶 する こと が あっ た が 、 この 男 は 「 必ず 生き残る 」 と 確信 し 、 その 時期 が 来 たら 、 生き残る ため の あらゆる 努力 を 試みる の だ と
^
力み 返っ て いる 。
0877
,119,26: ある 面倒 な 科白 を いう 役者 が 、 その 科白 の 下敷 に なっ て よたよた し たり 、 それ を いう ため に
^
力み かえっ たり する こと ほど 、 舞台 を 重苦しく 、 しかも 浅薄 な もの に する こと は ない から です 。
0918
,359,33: 生き て いる という こと 、 この 地上 に 立っ て いる という こと が 、 この 世界 の いろいろ の もの を 勝手 に 感じとり 、 勝手 に 解釈 し て 、
^
力み かえっ て いる 、 この こと が 、 実に みごと な 証拠 だ と いえる 。
0947
,2582,5: 猪首 の が 、
^
りきみ かえっ た よう す で 、 どもり 、 どもり 、 言っ た 。
貪り食う
(貪る.食う)
延べ語数:
5
0792
,21,43: 彼女 の 食い っぷり が 日野 に 輪 を かけ て もの凄く アラレ も ない こと 甚 しい ので 、 トオサン は 一目 み て ひどく 同情 し て 、 もっと 食い ねえ 食い ねえ という わけ 、 それ を また ガツガツ と
^
むさぼり 食う 、 二 人 の 友情 が かたく 結ば れ た わけ です 。
0817
,151,9: 人々 は ホルモン 焼き を 餓鬼 の 如く に
^
むさぼり 食っ て いる が 、 決して 地獄 で は ない 。
0993
,4813,22: こう あ —— あ 、 ふう —— うむ ——( 歯 を 鳴らし 、 ピチャピチャ と 音 を さ せ て 、
^
むさぼり 食う )
1175
,466,14: これ が すなわち 料理 の コース の 止め で 、 僕ら は それ を
^
むさぼり 食い 、 最後 の 乾 盃 を し て おい と まする こと に なり まし た 。
1175
,612,18: ところが この 野呂 が 、 あの 日 タロコ 亭 の 中華 料理 を 、 旨い 旨い と
^
むさぼり 食っ た ん です から 笑わせ ます 。
突き殺す
(突く.殺す)
延べ語数:
5
0782
,397,5: どんな 風 に 牛 に
^
突き 殺さ れ た の か 、 まるで 謎 の よう だ 、 と 皆さま が フシギ がっ て い らし た の です 」
0782
,401,38: 「 特別 壮健 で は ござい ませ ん が 、 若い ころ は 船乗り で 、 相当 に 身体 の シン は でき た 方 で 、 特に 持病 も ござい ませ ん し 、 オメオメ 牛 に
^
突き 殺さ れる ほど モロイ 人 だ と も 思わ れ ませ ん が 、 あいにく 防ぎ にくい 場所 で 間 が 悪かっ た の か など と 皆さま が それ も フシギ の 一 ツ に 算 え て おり まし た よう です 」
0782
,449,3: また 牛 に
^
突き 殺さ れ た 人 が 逃げ た らしい ところ が なく 、 広 さ の 中央 で 後向き に 突き 殺さ れ て いる し 、 所持 品 も ない から 他殺 で ある という こと 。
0782
,449,23: また 牛 に 突き 殺さ れ た 人 が 逃げ た らしい ところ が なく 、 広 さ の 中央 で 後向き に
^
突き 殺さ れ て いる し 、 所持 品 も ない から 他殺 で ある という こと 。
0791
,335,25: 一 弾 を 股 に うけ 、 益々 進退 の 自由 を 失っ た ところ を 足軽 組 の 竹槍 なぞ で メッタ 突き に
^
突き 殺さ れ て しまっ た の で ある 。
捻り潰す
(捻る.潰す)
延べ語数:
5
0777
,1047,16: ここ の カラクリ が 分れ ば 、 天 鬼 が 目 の 上 の コブ を
^
ひねり つぶし た 悪 計 は 一目 リョウゼン という もの だ 。
0782
,610,2: 虎 も
^
ひねり つぶさ れ ない よう に 気 を つけろ 。
0826
,204,12: 塚田 が よく 奮起 し て この 思い あがっ た 小僧 を
^
ひねり つぶし た の は 大手 柄 で あっ た 。
0981
,1709,3: 虫 ケラ を
^
ひねり つぶす よう に 私 は お前 を やれる だろ う
0994
,1008,19: その ほか 、 母親 だ とか 、 とにかく そこら に 居る 人間 を 、 みんな 、 蟲 けら を
^
ひねり つぶす よう に 。
噛み取る
(噛む.取る)
延べ語数:
5
0773
,8,21: 音羽 の 山林 の 藪 の 中 に 、 佐分利 ヤス 、 マサ と 申す 母子 が 、 ノド 笛 を
^
かみ とら れ 、 腹 を さか れ 肝臓 を 奪わ れ て こ とぎれ て おり まし た 。
0773
,35,22: 月田 銀行 の 頭取 、 月田 全作 の 夫人 まち子 が カケコミ 教会 より の 帰る さ に 、 ノド 笛 を
^
かみ とら れ 、 腹 を さか れ 肝 を ぬか れ て 殺害 さ れ て おり まし た 。
0783
,35,63: 名古屋 に 生れ て 東京 横浜 で 育ち 、 大阪 で 牢 に 入っ た 大工 の 新 八 という 名題 の 兇状 もち で ある が 、 うまい こと に は 牢 を 破っ て 山中 を うろつく うち に 、 熊 と 闘っ て 額 から 頬 へ 平手 うち を くらっ て 、 片目 が つぶれ 、 片 アゴ を
^
かみ とら れ た 。
0820
,281,7: 「 オットット 、 手 を だす と
^
噛み とら れ ます よ 」
0918
,307,54: 例えば 、 エスキロス の プロメシウス の 物語 の よう に 、 人類 に 火 を 与え た が ゆえに 、 自分 は ジュピター の 怒り に ふれ て 、 大きな 岩 に 自分 の 体 を 鎖 で しばりつけ られ 、 日 ごと に 、 大きな 鷲 に 自分 の 心臓 を くちばし で
^
噛み とら れる という の で ある 。
食い付く
(食う.付く)
延べ語数:
5
0746
,111,4: お客 が 何 に
^
喰い つく か 、 好み の 見当 が つか なかっ た の で ある 。
0979
,807,7: 小 父さん の 方 で も 次第に
^
喰い つき そう な 目 で にらむ
0994
,615,13: ライタア を 差し出し て やつ て いる 御 橋 の 兩眼 が 、
^
喰い つく よう に 鋭 どく 熊 丸 の 顏 を 見つめ て いる 。
1114
,84,6: 定明 の 言葉 は すぐ
^
食い 付い て 来 た 。
1177
,422,3: 運転 手 は
^
喰い つく よう に その 唇 に 接吻 し た 。
付き切る
(付く.切る)
延べ語数:
5
0732
,2628,17: 一 時間 ほど 、 ブラ つい て 、 ゴハン を たべ て 、 それから ズッ と 、
^
つき きっ て いる こと が 大切 な ん だ 。
0759
,6937,9: 「 北川 君 に 来 て もらっ て 、
^
つき きっ て 貰い ましょ う か ね 」
0762
,255,45: ふだん は 私 に まかせ きっ て 、 たより なく 遊び ふけっ て いる が 、 私 が 病気 に なっ たり する と 、 立派 に 義務 を 果し 、 私 を 看病 する ため に 、 覚醒剤 を のん で 、 数 日
^
つき きっ て いる 。
0773
,295,20: 「 私 は 今朝 皆さん の お 見え に なる まで 月田 邸 の 警備 に 当り 、 ズッ と
^
つき きっ て い た の です が 、 月田 全作 の 弟妹 は 分家 し たり 嫁い だり し た 中 に 、 たった 一 人 、 末 娘 の ミヤ子 という 二 十 の 娘 が まだ 未婚 で 、 兄 の 家 に 同居 いたし て おり ます 。
1123
,90,26: いつも 一雄 と 比較 さ れ て は 褒め者 に なっ て いる 弟 は この ところ 、 二 日 も 三 日 、 徹夜 で
^
附き きっ て おり ます の 。
拭き消す
(拭く.消す)
延べ語数:
5
0698
,355,27: 彼女 が 一 人 で 、 また あたり に も 人影 が ない の を 見る と 、 松夫 は この 機会 に ケダモノ の 手 を
^
拭き 消し たい という こと を ふと 思いつい た 。
0776
,770,3: そこで ロウソク を
^
ふき 消し 、 扉 を しめて 廊下 へ で まし た が 、 ええ 、 まま よ と 思い 、 すでに 船長 が 死ん で しまえ ば 怖い 者 は あり ませ ん し 、 それ が 八 十吉 君 を 殺し た 動機 で も あり ます から 、 にわかに 堪ら ない 気持 に なっ て お キン 夫人 の 寝室 へ 忍び こん だ の です 。
0835
,165,3: 足跡 を 自ら
^
拭き 消し て から 退散 し た こと も あり うる 。
1072
,1090,17: その とき 、 ふ ッ と 、 忠 右 衛門 が 、 手燭 の 明り を
^
ふき 消し た 。
1142
,37,46: 三文字 紋 弥 は なに を 吹 込ん だ か わかり ませ ん が 、 それ から 三 日 経た ない うち に 、 さしも 城内 に 桃色 の 権力 を 揮っ た お金 の 方 が 、 黒板 に 書か れ た 文字 を
^
拭き 消し た よう に 、 城内 から その 妖艶 な 姿 を 掻き 消し て しまい まし た 。
打ち下す
(打つ.下す)
延べ語数:
5
0697
,129,24: 打ち おろし た 力 の 強 さ 、 押しつける 力 の 強 さ を はかっ て 上達 を 見 わける の だ が 、
^
打ち 下し た 木刀 を さらに 力いっぱい 押しつける 稽古 など 、 真剣 専門 の 稽古 で なく て 何 で あろ う か 。
0697
,162,4: 馬庭 念 流 が
^
打ち 下す 一手 に 一生 の 訓 錬 を かけ て いる の は 少し も フシギ で は ない 。
0697
,163,35: 手 だけ が 延び すぎ た 、 アゴ が で た 、 腰 が 浮い た と 一打 ごと に 直さ れ 教え られ て 、 八 十 の 老翁 が 歯 を くいしばっ て
^
打ち 下し た 太刀 を 押しつけ て いる 。
1117
,401,12: 仰向け に 倒れ ながら 、 なおも 鏝 を 振り上げ て 、
^
打ち 下そ う と する 本庄 を 、 いとし そう に 見上げ て 、
1117
,409,4: 二 度目 に
^
打ち 下し た 鏝 の 下 で 、 彼女 は もう 声 を 出す こと も 出来 なかっ た 。
読み得る
(読む.得る)
延べ語数:
5
0671
,68,2: それ を
^
読み 得る 人 が 読み 得 た 幸 を うる だけ の 、 それ 以外 の 何 物 で も ない た ゞ それだけ の もの に すぎ ぬ が 、 所詮 文学 といふ もの は た ゞ それだけ の もの な の で ある 。
0671
,68,6: それ を 読み 得る 人 が
^
読み 得 た 幸 を うる だけ の 、 それ 以外 の 何 物 で も ない た ゞ それだけ の もの に すぎ ぬ が 、 所詮 文学 といふ もの は た ゞ それだけ の もの な の で ある 。
0732
,3275,16: 正宗 菊松 の 潜入 監禁 手記 に 至っ て は 、 涙 なく し て
^
読み 得 ない もの だ 。
1045
,87,31: この ころ に なる と 古書 の 新刊 や 覆刻 が 盛 に 行わ れ た ので 、 後世 の もの で も まだ 読ま なかっ た もの が 容易 に
^
読み 得 られ 、 前 に は 大ざっぱ に 読ん だり ぬき よみ を し たり し た もの が 、 こまか に また 全 篇 を 通読 する こと が できる よう に なっ た から 、 そういう もの を くりかえし て 読む こと も し た 。
1072
,5191,25: —— そう 、 聞い て いる の か 、 否 か 、 越前 守 の 面 上 に は 、 何 も 、 はた から
^
読み うる ほど な 顔 いろ も 見え ず 、 この 一室 は 、 かく てこ の 事件 の 全貌 を 、 個々 に も 、 外廓 から も 、 根本 的 に 洗い あげる べき 、 一大 吟味 室 と は なっ て い た の で ある 。
取り下す
(取る.下す)
延べ語数:
5
0667
,570,16: 富子 を 蹴倒し ポカポカ 殴 つ て 延び させ て おい て 奥 の 火鉢 を
^
とり 下す 、 とたんに 富子 が 忍び寄 つて 足 を さら つ た 。
0699
,157,15: また はじまっ た な 、 と 五 郎 は 背中 から 大きな 弓矢 を
^
とり 下し た 。
1062
,104,15: たとえば 、 山の神 なら ば 家 の 壁際 の 衣桁 から 熊 の 皮 を
^
取り 下し て 身 に つける の で あり ます 。
1062
,121,14: ( 三 ) その 際 、 彼 は 壁際 の 衣桁 から 晴着 を
^
とり 下し て 身 に つけ ます 。
1062
,132,21: ( 三 ) 例えば 、 熊祭 の 際 に は 、 彼 は 壁際 の 衣桁 から 熊 の 皮 を
^
取り 下し て 身 に つけ ます 。
嗅ぎ出す
(嗅ぐ.出す)
延べ語数:
5
0623
,32,5: 歴史 は 常に 人間 を
^
嗅ぎ だし て いる 。
0647
,287,32: 私 は あの 人 と 対座 する や 、 猟犬 の 鋭い 注意 力 のみ が 感官 の 全部 に こもっ て 、 事々 に 、 あの 人 の 女体 を
^
嗅ぎ だし 、 これ も あの 女 に 似 てる じゃ ない か 、 それ も あの 女 と 同じ じゃ ない か 、 私 は 女体 の 発見 に 追いつめ られ 、 苦悶 し た 。
0667
,727,37: すると 宿六 も すでに 一国一城 の あるじ と なつ た から 何 百 年 前 から の 仕来り で ダンサー を お 妾 に し て よろしく やつ て ゐ た の を オコウ ちや ん が
^
嗅ぎ だし た から 、 覚悟 を しろ と 、 百 万 円 ほど の 札束 を さら つて 大学生 と 駈 落 に 及ん で しま つたの で ある 。
0735
,203,14: この 婆さん の 方 に 私 が 好意 を 持っ て いる こと を
^
嗅ぎ だし た から で あろ う 。
0821
,301,26: マドロス 宿屋 の 壁 や 寝台 に しみ 残っ た 流浪 者 たち の 無頼 ながら も 悟り きっ た 謎 の よう な 独り言 でも
^
嗅ぎ だし て らっしゃい 。
斬り倒す
(斬る.倒す)
延べ語数:
5
0621
,92,14: 男 は とびあがる よう に 一 躍り し て 指さ れ た 女 を
^
斬り 倒し て い まし た 。
0792
,571,28: ある 晩 野道 を 歩い て いる と 怪しき もの が ヌー と 前 に 立っ た から 、 オノ レ 妖怪 と 抜く 手 を みせ ず
^
斬り 倒し た 。
0808
,383,24: アネサ は 怠け者 で は ある が 、 年百年中 クワ を ふり 下し ふり 上げ て いる し 、 斧 で 大木 を
^
斬り 倒す の も 馴れ て いる 。
0808
,384,9: 男 の 野郎 が 三 百 ふり 降し て
^
斬り 倒す 木 を 、 アネサ は 百 も かから ず に 斬り 倒す こと が できる 。
0808
,384,21: 男 の 野郎 が 三 百 ふり 降し て 斬り 倒す 木 を 、 アネサ は 百 も かから ず に
^
斬り 倒す こと が できる 。
浸り切る
(浸る.切る)
延べ語数:
5
0617
,3254,3: 好い ここち に
^
浸り 切っ た 花 袋 が そこ に ある 。
0702
,358,33: そして 穴 に 閉じこもっ て いる うち に 、 濡れ衣 の 方 は 次第に 忘れ て 、 誰 も この 穴 を どう する こと も でき ない という 安心 の 方 に
^
ひたり きっ て しまう よう に なっ た の で ある 。
0755
,81,4: もっと 充足 し 、
^
ひたり きっ た 楽天 気分 だ 。
1073
,2057,12: 小次郎 は 、 心 も 肉体 も 、 愛撫 と 労り に
^
浸り きっ て 、 眠り に つい た 。
1122
,12,8: 芸術 と 取っ組ん で 、 その 中 に
^
浸り 切っ て い て こそ そこ に 静けさ も あり 、 心 の 落ちつき も ある はず な の だ 。
思い付く
(思う.付く)
延べ語数:
5
0617
,1009,4: 鶴見 は そう
^
思い 附い て 、 庭師 を 呼ん で 、 その 処置 を すっかり 委せる こと に し た 。
0617
,1117,3: それで 時々
^
思い 附く こと が ある 。
0988
,4242,47: そして ヒョイ と 氣 が 附い た の は —— いえ 、 これ は 現在 の こと で は あり ませ ん 、 僕 が 黒田 組 に 働き ながら 、 そこ の 生活 が つまらなく なり 、 あの 女 に 逢 つて 見 たら と
^
思い 附い て 、 半ば 無 意 織 の うち に その 事 を あれ や これ や と 考え て い た 時分 の こと です —— あの 女 の 匂い の 事 です 。
0993
,1401,23: お 豊 だけん ど 、 どうして また 、 あん だけ しっかり し た 人 が 、 選り によって そんな お嬢さん など に
^
思い 附い た もん だろ う ねえ ?
0993
,1478,5: あんた から 、 それほど
^
思い 附か れる なんて 、 うらやましい みたい だ 。
掻き消す
(掻く.消す)
延べ語数:
5
0569
,565,4: 老女 の 姿 、
^
掻き 消す よう に 消え て しまう 。
1013
,1286,10: その 時 は もう スパセニア の 姿 は 、
^
掻き 消す よう に 、 見え なく なっ て しまっ た の です 。
1072
,1884,17: さっき 、 兄 の 主 殿 の 身 に チラ と 危惧 さ れ た 不安 も
^
掻き 消さ れ て い た 。
1142
,37,59: 三文字 紋 弥 は なに を 吹 込ん だ か わかり ませ ん が 、 それ から 三 日 経た ない うち に 、 さしも 城内 に 桃色 の 権力 を 揮っ た お金 の 方 が 、 黒板 に 書か れ た 文字 を 拭き 消し た よう に 、 城内 から その 妖艶 な 姿 を
^
掻き 消し て しまい まし た 。
1164
,18,22: と は 言っ て も 、 落第 は ぼく にとって も ショック で 、 頭 の なか の 少女 も たちまち
^
掻き 消さ れ て しまっ て 、 次 の とき は 受験 準備 も 順調 に 進み 、 高等 科 一 年 を すませ て 一 中 へ の 進学 を 遂げ た の で あっ た 。
向き返る
(向く.返る)
延べ語数:
5
0568
,575,5: 青木 は くるり と
^
向き 返っ て 、 扉 から 出 て 行っ た 。
0586
,248,9: 暫く 沈黙 の あと で 、 彼女 は
^
向き 返っ て 言っ た 。
0586
,314,12: 神子 は しばし 黙祷 し て 、 それ から 徐 ろ に
^
向き 返り 、 軽く 会釈 し た 。
0597
,188,13: わたし の 返事 が なかっ た から か 、 あの 人 は
^
向き 返っ た 。
0597
,2917,15: 鵞鳥 の 話 を 思い出し て おかしく なり 、 くるり と 千重子 の 方 へ
^
向き 返っ た 。
跨ぎ越す
(跨ぐ.越す)
延べ語数:
5
0566
,150,7: 退屈 な 時 は 、 ここ から
^
跨ぎ 越し て 、 遊び に いらっしゃい 。
0566
,203,20: 私 は 頬 笑み 、 そして お 時 儀 を し て 、 裏手 の 低い 四つ 目 垣 を
^
跨ぎ 越し て 家 に 帰っ た 。
0566
,207,40: 私 の 家 の 庭 は わりに ゆったり し てる と いっ て も そう 広い もの で は なく 、 市木 さん の 家 の 庭 は 狭 っ こい もの だっ た が 、 時折 、 垣根 を
^
跨ぎ 越し て 往き来 し て みる と 、 ちょっと 物 珍 らしい 気 も 起っ て 、 低い 垣根 が 却って 便宜 な よう に も 思える の だっ た 。
0566
,219,8: 私 は 心配 に なり 、 垣根 を
^
跨ぎ 越し て 行っ て み た 。
0566
,547,5: 例 の 竹垣 を
^
跨ぎ 越し て 、 市木 さん の ところ に 行き 、 声 を かけ て みる と 、 二 階 から 返事 が あっ た 。
係り合う
(係る.合う)
延べ語数:
5
0554
,1990,15: 自分 において は 勿論 、 千代乃 において も 、 もう 柿沼 と は 何 の
^
係り 合い も なく 、 新た な 交渉 が 起る わけ は ない と 、 いくら 考え て も 、 その 憎悪 の 念 だけ は 抜き 去る こと が 出来 なかっ た 。
0555
,517,9: わたし たち 、 星山 さん と は あ あした
^
係り 合い が ある でしょ う 。
0555
,518,10: だから 、 もしも 、 その 襲っ た 人 に も
^
係り 合い が あっ たら 、 どう し ます か 。
0947
,3915,112: それ が わかっ た もん だ から 、 パンスケ たち が おこっ て 、 仲介 し た 女 と ウィルソン を めちゃめちゃ に ひっぱたい た という 騒ぎ … … サト子 さん 、 あなた を 養っ て い た 大矢 という 飯島 の 漁師 の 娘 は 、 砂 袋 で 叩か れ て 聖 路 加 に 入院 し て いる そう よ … … 警察 部 の 中村 という ひと が 言っ て い た けど カオル さん も 、 ドイツ 人 と 組ん で 、 ひどい こと を やり かけ て い た そう だ し 、 神月 が 自殺 し た の も 、 つまり は 偽 ドル の
^
係り あい だっ た らしい 。
0948
,1358,13: こちら も いろいろ と 古傷 を 持っ て いる から 、 警察 と
^
係り あう の は ありがたく ない が 、 こんど ばかり は 、 もう 黙っ て い ない 」
歩き出る
(歩く.出る)
延べ語数:
5
0546
,51,15: なぜ か 、 まじまじ と わたし の 顔 を 見る ので 、 わたし は
^
歩き 出 そう と し た 。
0995
,296,36: 花岡 いや ( 目 は 入口 の 方 を 鋭く うかがい ながら 、 右手 を ズボン の 尻 の ポケット に やっ て 、 そこ に 入れ て ある もの を たしかめ て から 、
^
歩き 出 そう として 、 まだ 持っ て い た 左手 の 、 火 の つい た シガレット を 村 子 に 渡す ) ジット し て いる ん だ 。
1172
,1553,12: 私 は 上衣 を 肩 に かけ 、 出口 の 方 に
^
歩き 出 そう と し た 。
1173
,894,4: しかし 宇治 は
^
歩き 出 そう と は せ ず 、 また 高城 の 方 に 振り むい て 言っ た 。
1177
,1038,0:
^
歩き 出 そう と し た 。
誓い合う
(誓う.合う)
延べ語数:
5
0540
,315,24: —— 僕 たち は お互い に 、 愛し合っ て い ます など と 、 歯 の 浮く よう な こと を 一 度 も
^
誓い 合っ た こと が ない 。
0601
,227,11: けれども 、 生きる も 死ぬ る も 一緒 だ と
^
誓い 合っ た だけ で 、 死 を はっきり 覚悟 し てる わけ で は なかっ た 。
0699
,213,6: たがい に 堅く 二 世 を
^
誓い 合っ て 、 放し ませ ぬ 離れ ませ ぬ と 熱々 の 間柄 で ある 。
0956
,244,16: 小野 ノ 連 に しろ 、 この 僕 に しろ 、 君 と は 一生 を
^
誓い 合っ た 同志 じゃ ない か 。
1072
,6937,9: ふたり は もう 言外 に 、 それ を
^
誓い あっ て い た 。
乗り回す
(乗る.回す)
延べ語数:
5
0538
,266,15: 章介 へえ 、 すると 紫 の 袴 で 上野 の 森 を 自転車 で
^
乗り 廻す 組 か 。
0571
,113,9: 元気 の いい 青年 たち が その ボート を
^
乗り 廻し て 、 鱒 網 を 破損 する こと が 多い ばかり か 、 時に よる と わざわざ 網 を 引き揚げ て 、 鱒 を 取っ たり する こと が ある らしい 。
0589
,157,18: 貞夫 は 馬 が 好き で 、 近く に 乗馬 を 一 頭 見つけだし 、 天城 山麓 を
^
乗り 廻し た 。
1103
,379,5: 今 は 小型 飛行機 を
^
乗り 廻す の が 道楽 だ と いう 。
1151
,9,76: 会長 は 茶谷 金弥 、 四 十 年輩 の 脂 切っ た 身体 と 、 皮肉 な 微笑 と 、 聡明 らしい 眼 を 持っ た 男 で 、 社会 的 地位 は わかり ませ ん が 、 余っ 程 金 を 持っ て 居る らしく 、 此 別荘 を 「 法悦 倶楽部 」 の ため に 開放 し て 居る 外 、 毎週 三 十 人 の 客 を 賄 ない 、 自家用車 を
^
乗り 廻し て 、 気 さえ 向け ば 、 会員 達 の どんな 申出 に も 応じ て 、 歓楽 追求 の ため に は 、 決して 背後 を 見せ ない という 、 最も 勇猛 なる 快楽 主義 の 戦士 でし た 。
探り得る
(探る.得る)
延べ語数:
5
0508
,103,28: よく 蕙子 の 気 を 見 て 居る お 関 は 蕙子 が 口 を 切る 様 に 少し の 暇 を 与え て は 、 漸う
^
さぐり 得 た 二 人 の 話 の 緒 を ヒョイ と わき から 引っ 浚っ て は 楽しん で 居る 。
0617
,1301,15: 鶴見 は 久しく 鴎外 の 文章 に 親しん で 来 ながら その 秘密 を
^
探り 得 なかっ た 。
1072
,4574,12: あの 一 通 に は 、 堀 の 茶漬 屋 で
^
探り 得 た —— 事件 の 伏在 人物 や 、 径路 や 、 また 、 自分 が 単身 で 、 化物 刑部 たち の 巣 へ 、 これから 行く こと も 認め て おい た 。
1073
,6910,43: そして 貞 盛 は 、 常陸 から 山越え を し て は 、 幾たび か 、 下野 の 田沼 へ 往来 し て い た の で あっ た が 、 将門 方 に は 、 まだ それ まで の 機密 は
^
探り 得 て い なかっ た らしい 。
1076
,796,33: それ 故に この 島々 の 海上 楽土 観 に は 、 まず どれ だけ の 中代 の 変遷 が あり 、 結局 どれ ほど の 共通 点 が 、 今 も まだ
^
探り 得 られる か を 考え て みる 必要 が ある 。
思い耽る
(思う.耽る)
延べ語数:
5
0505
,254,10: 気 が まぎれ ない ので いろいろ の 事 に
^
思い ふけっ て 、
0541
,103,33: いったい どういう 人 だろ う か 、 不具 廃疾 者 だろ う か 、 余りに 純粋 無垢 な の だろ う か 、 など と 、 吉岡 は いつしか 彼女 の こと を
^
思い 耽る よう に なっ た 。
0597
,211,13: それ から の わたし に は 、 あの 人 の こと を
^
想い 耽る 日 が 多く なっ た 。
0803
,9,18: 日本 という 国 と 一 しょ に オレ も 亡びる こと に なる だろ う と バクゼン と
^
思い ふけり ながら 、 終戦 ちかい ころ の 焼 野原 に かこま れ た 乞食 小屋 の よう な 防空壕 の 中 で その 時間 を 待つ 以外 に 手 が なかっ た もの だ 。
0855
,164,51: 私 の 外貌 は 悠々 と 読書 に 専念 し て い た が 、 私 の 心 は 悪魔 の 国 に 住ん で おり 、 そして 、 悪魔 の 読書 という もの は 、 聖人 の 読書 の よう に 冷徹 な もの だ と 私 は 沁 々
^
思い 耽っ て い た の で ある 。
死にゆく
(死ぬ.ゆく)
延べ語数:
5
0473
,41,57: 文選 十 六 人 は 彼 を 入れ すぐ 立ち 、 六 時 の 夕飯 三 十 分の 休み に 、 文選 十 六 人 は ベン 当 箱 を もっ て 一つ ところ に 集り 、 きめ た 以上 の 仕事 は し ない こと 、 きめ た 以上 は 監督 の ところ へ 突か え
^
しに ゆき 残業 さ せ ぬ よう に しよ う と 決議 し て 就業 。
0613
,653,7: この 目 の 前 に 苦しみ つつ
^
死に ゆく 人 を 助ける 術 は どうしても ない もの か 。
0613
,1395,0:
^
死に ゆく 人 は 相 つづく 。
0777
,249,13: 天 鬼 は まるで 気違い の よう に 津 右 衛門 の
^
死に ゆく 様 の マネ を し た で は ない か 。
0953
,188,19: 泰文 は 誓紙 を ひったくる と 、 腰刀 を 抜い て 三 度 僕 の 胸 に 突き通し 、
^
死に ゆく さま を 立っ た まま で 冷淡 な 眼 つき で 見おろし て い た が 、 僕 が 布 直衣 の 胸 を 血 で 染め て こときれる と 、 白 女 の ほう へ 向い て いっ た 。
舞い立つ
(舞う.立つ)
延べ語数:
5
0468
,187,27: それ は 柔かい 緑色 の 若葉 の 梢 の 中 から いくつ も 、 いくつ も 黒 蝶 の よう に 雛鳥 の 黒い の が かえって
^
舞い たつ 。
0542
,215,40: ひそひそ と し た 噂 話 、 好奇 の 眼 、 不安 そう な 眼 、 冷淡 な 素振り 、 わざとらしい 同情 的 態度 など 、 さまざま な もの が 私 を 中心 に し て 埃 の よう に
^
舞い 立っ てる 感じ だ 。
0866
,829,21: 澄み 渡 つた 空 から 、 大きな 弧 を 描い て 舞い降り 、 チヽ と 鳴い て 、 また 、 素早く
^
舞い たつ 幾 羽 か の 小鳥 は 、 春 の おとずれ を つげる ひばり で も あろ う か 。
0947
,1680,15: 聖 路 加 病院 の 鐘 が 鳴る たび に 、 運河 から カモメ が
^
舞い たつ 。
0953
,11,36: 刑 台 に 据え られ た 花世 が 着 て いる 浮線 織 の 赤色 唐衣 は 、 最後 の 日 の ため に わざわざ 織ら せ た もの だ と いわ れる が 、
^
舞い たつ よう な 色目 の なか に も 、 十 六 歳 の 気の毒 な 少女 の 心 の 乱れ が 、 迫る よう な 実感 で まざまざ と 描き こめ られ て いる 。
遣り通す
(遣る.通す)
延べ語数:
5
0466
,527,39: ) ああ 思い 、 こう 考え 、 いろいろ の 憧れ を もつ 、 しかし 最後 に は その 中 から 、 自分 に 本当に しっくり し た もの を 選び出し 、 選ん だ と 信じ たら 、 其 を
^
やり 通す 強情 さ を もっ て 居る 。
0647
,131,24: 矢田 津世子 に 、 あなた は 天才 です から 、 威張っ て 、 意地 を 張り 通し て 、 くさら ず に 、
^
やり 通さ なけれ ば いけ ませ ん 。
0872
,86,47: 子供 たち を 見物 と し 、 子供 たち を 演技 者 と する 子供 の 劇 は 、 ときには おとな の 助け を かりる こと は あっ て も 、 なるべく 、 子供 たち だけ の 手 で 、 はじめ から し まい まで 、
^
やり 通す の が いい 。
0956
,151,17: 自分 の 正しい と 思っ た こと は 、 躊躇 せ ず に 思い切っ て 最後 まで
^
やり 通す よう に し なさい 。
0988
,5211,19: それに 私 が 女手 一つ で 、 親類 に 泣きつい て も 行か ない で 、 とにかく 百姓 を
^
やり 通し て いる の を 見る と 小 づら 憎く なる の ね 。
渡り切る
(渡る.切る)
延べ語数:
5
0454
,263,10: 女中 と 二 番 の 子 が 海岸 橋 を
^
渡り 切っ て 下馬 に 来 た とき 、 あと から 渡っ た 厨川 白村 氏 が つ なみ に さらわ れ 沖 に 持っ て 行か れ た 。
0508
,260,1:
^
渡り 切っ た 所 は もう 池 で ある 。
0546
,23,12: つぶっ て い た 眼 を 開く と 、 橋 を
^
渡り きっ た すぐ そこ に 、 馬 は 止っ て い て 、 男 の ひと が 馬 から 降り 、 手綱 を 引っぱっ て 戻っ て き た 。
0806
,592,29: 一足 狂う と 失敗 する と 見 て とっ た から 、 万全 の 構え を 立て 、 存分 に 極意 を 用い て 、 静か に 対岸 に
^
渡り きっ て しまっ た 。
1174
,2830,3: 「 橋 を
^
渡り 切っ た 向う で 停め て 下さい 」
見得る
(見る.得る)
延べ語数:
5
0453
,41,21: 彼 の 死 を 、 長谷川 如是閑 の よう に 、 理智 と 本能 の 争い の 結果 と も
^
見 得る し 、 内的 の 力 の 消長 の 潮流 の 工合 と も 見 られる の だ 。
0723
,14,13: 私 は 戦禍 の 中 を 逃げまどい もし 、 私 の 目 で
^
見 うる 限り の 戦争 を 見つめ つづける こと が でき た 。
1070
,21,13: 折り目 切り目 と よく いう が 、 むかし の 人 に は
^
見 得 で なく 、 日常 は どう でも 何 か の 折 に は くずせ ない 「 容儀 」 同時に 「 礼儀 」 の 観念 が つよかっ た らしい 。
1073
,1275,39: ところが 、 はからずも —— それ は 、 短夜 も 明け 遠い 気 が する ほど 寝ぐるしかっ た 土用 の 真 夜半 、 おもいがけ なく 、 紫陽花 の 君 の す がた を 、 あらわ に 、 しかも 目のあたり に
^
見 得る よう な 、 一つ の 事件 に ぶつかっ た の で あっ た 。
1149
,37,76: 田舎 の 実科 女学校 み た よう な の は 卒業 し た 筈 です が 、 その頃 別 に 学校 へ 上っ て い なかっ た お 染 が 、 紫 の 袴 を はく の は 可笑しい よう です が 、 当時 紫 の 袴 を 裾 長 に は い て 、 紋羽二重 の 羽織 を 着 、 インク 壜 を ぶら下げ て 歩く の は 、 若い 娘 達 の 一つ の
^
見 得 で 、 東京 の 山の手 から 、 田舎 の 進歩 的 な 娘 の 間 に 、 恐ろしい 勢 で 流行 し て い た もの です 。
飛び回る
(飛ぶ.回る)
延べ語数:
5
0430
,15,66: その 傍 に 、 小さな 小屋 を 立て て すん で 居る 鯉 屋 の 裏 に は 、 鯉 に やる さ な ぎのほしたのから 、 短 かい 陽炎 が 立ち 、 その 周囲 の 湿地 に は 、 粗い 苔 が 生え て 、 群れ た 蠅 の 子 が 、 目 に も とまら ない 程 小さい 体 で 、 敏捷 に 彼方 此方
^
とび 廻っ て 居る 。
0616
,18,13: 兎 の やつ の は 、 そこ い ら 中 を 無茶苦茶 に
^
跳び まわる と 見え 、 足跡 も 一 めん に 入り みだれ て いる が 、 狐 の やつ の は 、 いつも こう 一すじ に すうっ と つい て いる 。
0619
,200,33: 喋る こと に 喜び を 感じる こと が ない よう に 人 と 語り合う こと が すく なく 、 それでも 沈黙 がち に 遊戯 の 中 へ 加わっ て 極めて 野性 的 に
^
とび 廻っ て いる 。
0759
,1850,13: 戸田 は 彼 の 指令 を うけ て 別 方面 の 金策 に
^
とび 廻っ た はず だ が 、 その 戦果 は どう だろ う か と 、 部屋 へ はいる と 、 待っ て い た の は 、 戸田 で は なく て 、 礼子 で あっ た 。
0956
,2753,9: … … あの 竹 の 林 の 中 を
^
跳び 廻っ て いる あれ の 美しい 姿 。
言い治す
(言う.治す)
延べ語数:
5
0284
,75,16: 政治 という 言葉 を 、 本来 の 生き生き と し た 人間 の 言葉 に
^
云い 直す と 、 それ は 、 社会 の きりまわし 法 という 表現 に なる 。
0792
,663,6: 「 私 が 二 枚 と
^
云い 直す 。
0801
,16,28: 奴 も 自信 が なくなっ て しまっ て 、 私 を ママ と よん で 様子 を 見 たり 、 パパ と よん で 、 すぐ ママ と
^
云い 直し て み たり の あげく 、 ちかごろ で は 私 と 女房 の どちら に 話しかける に も パパ ママ と 二 ツ つづけ て 云う よう に なっ た 。
1072
,5981,24: 「 これ に おる 御 子息 の … … 」 と 、 いい かけ た の を 、 慌て て 、 勘蔵 は 、
^
いい 直し た 。
1073
,1653,8: と 、 自分 の 方 から 、
^
いい 直し た 。
遣り食う
(遣る.食う)
延べ語数:
5
0248
,19,19: けれども 、 あの 日 台所 で 燻 い 竈 の 前 に かがみ 、 インフレーション の 苦しい 家事 を
^
やり くっ て 、 石鹸 の ない 洗濯 物 を し て い た 主婦 の ため に は 、 新 憲法 の その 精神 が はっきり 具体 化 さ れ た よう な 変化 は なかっ た 。
0251
,41,8: この ひらき を 、 私 たち は どう
^
やり くっ て 来 た の でしょ う 。
0284
,53,27: 「 食べる こと の 方 が 忙しい 」 という 表現 の 心理 を 辿れ ば 、 刻下 の 逼迫 は 人民 が みんな 自分 たち で 何とか
^
やり くっ て 行か なけれ ば なら ない の で は ない か 、 という 公憤 に 立っ て いる と も 見 られる の で ある 。
0287
,57,41: 目前 の 食糧 問題 という 全く の 公的 課題 を 、 忍耐 ふかき 日本 の 人民 は 、 日に日に 枯渇 し て 来る 各自 の いと ささやか な 財布 と 、 道徳 的 堕落 を 伴う 要領 、 才覚 によって 、
^
やり くっ て いる の で ある 。
0505
,7,38: いくら 二 十 に は なっ て 居 て も 母親 の そば で 猫可愛がり に さ れ つけ て 居 た お 君 に は 、 晦日 に お てっ ぱらいになるきっちりの 金 を 、 巧 く
^
やり くっ て 行く だけ の 腕 も なかっ た し 、 一体 に 、 おぼこ じみ た 女 な ので 長い 間 、 貧乏 に 馴れ て 、 財布 の 外 から 中 の 金高 を 察し る ほど 金銭 に さとく なっ て 居る お金 の 目 に は 、 何 か に つけ て 、 はがゆい 事 ばかり が うつっ た 。
押し並ぶ
(押す.並ぶ)
延べ語数:
5
0231
,752,17: 私 共 全 人民 の 前 に は 、 重大 な 生活 上 の 問題 が
^
押し 並ん で いる 。
0986
,453,23: ( 防空壕 の 中 に 、 こちら を 向い て 、 大野 、 薄田 、 三芳 の 順 で 、 きゅう くつ に
^
押し ならん だ 三 人 の 姿 が 、 同じ よう に 尻 を かかと に 附け て しゃがみこん で いる ため に 、 手 が ひどく 長く 見える )
1145
,161,20: 伯爵 は 戸棚 から ヴェルモット の ビン を 出し て 、 葉子 に も すすめ ながら 、 長椅子 に
^
押し 並ん で 掛け まし た 。
1151
,158,9: —— 二 人 は 大 寝台 の 上 に
^
押し 並ん で 、 夢心地 に 神聖 な 時 を 過し た の です 。
1151
,172,25: —— 六 回 目 は 昨年 の 秋 でし た 、 いつも の よう な 、 真っ暗 な 室 の 中 で 、 寝台 に
^
押し 並ん で 掛け た 阿修羅 は 、 —— 近頃 で は もう 斯 う 呼ん で 居り まし た 、 どうせ 本当 の 名 を 知ら ない の です から —— いつも と 違っ て 、 ひどく 打ち 萎れ て 居る ので 、 その わけ を 訊く と 、 最初 は 胡麻 化 し て 教え て くれ ませ ん でし た が 、 到頭 我慢 が し 切れ なく なっ た か 、 シクシク と 泣き 乍 ら 、 二度と もう 此処 へ は 来 られ ない 、 あなた と 逢う の も 今晩 限り に なる かも 知れ ない という の です 。
歩み入る
(歩む.入る)
延べ語数:
5
0227
,11,12: ソヴェト 同盟 の よう に 、 社会 主義 的 民主 社会 に
^
歩み 入っ て いる 国 。
0242
,284,26: 「 二 人 は 一緒 に 若返り まし た —— 彼女 は 恋する 乙女 に 、 彼 は 恋する 若者 に 、 一緒 に 人生 に
^
歩み 入る ところ の —— そして 互いに 生涯 の 別れ を 告げ て いる ところ の —— 病み ほつれ た 老人 と 死に つつ ある 老婦 で は あり ませ ん でし た 。
0918
,807,30: 絵画 の 危機 の 始まる 時 から 、 皮肉 に も 映画 は その 神 を 恐れ ざる もの の 表情 を もっ て 、 芸術 の 世界 に
^
歩み 入る の で ある 。
1171
,1993,11: サイダー 瓶 を 下げ た まま 、 海 の 中 に
^
歩み 入る 。
1171
,2979,15: その 足 で 薬屋 に 寄り 鎮痛 剤 を 買い 、 駅前 の レストラン に
^
歩み 入る 。
許し得る
(許す.得る)
延べ語数:
5
0223
,25,50: 今日 、 食糧 事情 は そこ まで 逼迫 し て いる という 人 も あろ う が 、 難破 し て 漂流 し て いる 孤舟 の 中 に 生じ た 事件 と 仮定 し て さえ も 、 私 ども 正常 の 人間 性 は その 残酷 さ を
^
許し 得 ない の で ある 。
0860
,86,0:
^
許し 得る 人 は 、 ただ 一 人 です よ 。
1125
,18,5: 犯罪 の 中 でも 多少
^
許し 得る もの も ある 。
1125
,21,6: 経済 犯罪 で も 、
^
許し 得る 犯罪 と 許し 得 ない もの と ある 。
1125
,21,10: 経済 犯罪 で も 、 許し 得る 犯罪 と
^
許し 得 ない もの と ある 。
歩み進む
(歩む.進む)
延べ語数:
5
0181
,79,29: 理論 家 は 自分 として の 着眼 の モメント に 立っ て 、 その 着眼 の 筋 を 辿り つつ 大股 に 、 民主 主義 文学 の 核心 に
^
歩み すすん で 、 その 理論 と 自分 と を 、 階級 的 に 強壮 に 発育 さ せ なけれ ば なら ない 。
0221
,211,51: 小林 多喜二 が 「 不在 地主 」 「 オルグ 」 「 工場 細胞 」 「 地区 の 人々 」 「 安子 」 「 党 生活 者 」 ( 「 転換 時代 」 として 一 九 三 三 年 四 ・ 五月 『 中央公論 』 に 発表 さ れ た ) と
^
歩み 進ん だ 道 は 、 歩 は ば の ちがい 、 体質 と 角度 の 相違 こそ あれ 、 何 か の 意味 で 窪川 稲子 その他 すべて の 婦人 作家 の 文学 的 前進 と つながる もの で あっ た 。
0785
,1026,17: 発 ッ 止 、 発 ッ 止 、 打ちこむ よう な 勢い で 我々 の 方 へ
^
歩み 進ん だ あの 姿 。
0980
,109,3: それから 、 しだいに
^
歩み 進む に したがっ て 、 自分 にとって の 親しい 者 を 失い 、 見知ら れ ぬ 人 として 見知らぬ 人びと の あいだ に 自分 を 投げだし 、 孤絶 し 、 さびしく なっ て いく という こと です 。
0980
,119,2: そして さらに
^
歩み すすん で いく うち に 、 日本 が じつに せまい 国 で ある こと が わかっ て くる 。
持ち合う
(持つ.合う)
延べ語数:
5
0153
,190,32: これから 新 日本 文 学会 なんか で 計画 し て いる いろいろ な 文学 の 集り 、 たとえば こういう 集り も ござい ます けれども 、 また 小規模 な 書い た もの を
^
持ち 合っ て 研究 する 集り も でき ます 。
0866
,1231,12: なに も 、 兄弟 だ から つて 、 特別 な 関心 を
^
持ち 合う 必要 は ない さ 。
1041
,2133,16: やら なく て も いい こと な の だ が 、 男 として の 勇気 を
^
持ち あわ せ て いる が ゆえに 、 ジョンソン に対して 、 ノー !
1064
,127,49: もちろん 収賄 は その 破廉恥 さ や 利 官 意識 から いっ て も 、 二 重 三 重 な 罪悪 だ が 、 同様 に 、 それ を さ せる 贈賄 の 風潮 に も 、 もっと 厳しい 社会 悪 として の 蔑視 と 糾弾 を お互い に
^
持ち 合わ なけれ ば 駄目 な ん じゃ ない かしら 。
1072
,5907,24: 左右 太 は 、 ふたり の 恋 だけ は 、 醜悪 な 世間 の 外 に 、 小さな 花野 として 、 心 に
^
持ち 合っ て い られる もの と 思っ て い た が —— ここ も また 、 人間 の 罪悪 と 見 惨め を 見 ない 花野 で は なくなっ た か —— と 、 憮然 と し て しまっ た 。
張り渡す
(張る.渡す)
延べ語数:
5
0141
,949,37: —— 雪 の つもっ た 長方形 の 広場 のむ こう に は 、 道 の はた へ とび出 し た よう な 位置 に 古い 教会 が のこっ て い て 、 わき の 大きい 建物 に
^
張り わたさ れ て いる 赤い プラカート の 上 に は 、 くっきり と 白く 、 文盲 を 撲滅 せよ 、 とよま れ た 。
0141
,4393,27: そして 、 伸子 の 先 へ 立っ て 、 ずんずん 、 ほし 物 の 幾 列 か の 横 を 通り すぎ 奥 に 近い ところ に
^
張り わたさ れ て いる 綱 の 下 に 、 下げ て 来 た バケツ を おろし た 。
0141
,4751,12: 左右 の 高い 建物 の 窓 から 窓 へ と プラカート が
^
張り わたさ れ て いる 。
0141
,19912,6: 出窓 に 一 本 綱 が
^
はり わたさ れ て い た 。
0508
,4,27: 西洋 洗濯 を し て 居る ので 、 朝 から 日 の 落ちる まで 、 時に よる と 夜中 白い 洗濯 物 が 高い 所 に
^
張り 渡さ れ た 繩 と 一緒 に ヒラヒラ と 風 に 吹か れ て 居る の を 見 たり する と 、 五月 蠅 い 程 沢山 な 髪 を 味 も 素っ気 も ない 引き つめ の 束髪 に し て 西洋 人 の 寝間着 の 様 に 真白 で ブワブワ し た もの を 着 た 胴 を 後 まで 廻る 大前 掛 で 押え た お 久美 さん が 、 肩 まで も まくり 上げ た 丈夫 らしい 腕 に 一 杯洗 物 を 引っかけ て 手早く 一つ 一つ 繩 の より目 に 挾ん で は 止 木 を 掛け て 居る 様子 を 思い 浮べ たり し て 居 た 。
押し拉ぐ
(押す.拉ぐ)
延べ語数:
5
0141
,8008,19: 画面 全体 が 不 確 な モティーヴ と 模倣 の ため に 混乱 し た 手法 の 下 に
^
おし ひしが れ 、 本人 たち が 、 何 を どう 描い て いい の か 、 次第に こん ぐらがって 行っ た 心理 の 過程 が うかがえ た 。
0144
,1207,32: ゴーリキイ の 地下 室 仲間 は 一般 に 、 当時 急進 的 インテリゲンツィア の もっ て いる 革命 的 な 値うち を 素直 に うけ 入れ られ ない 程 生活 に
^
圧し ひしが れ て い た 。
0347
,3,14: それ は 、 たしかに 幕府 政治 の 無力 を 知り 、 封建 制 に
^
おし ひしが れ て いる 社会 生活 について 沈黙 し て いる に たえ なく なっ た 「 人智 の 開発 」 で あり 、 明治 に 向う 知識 慾 で あっ た に は ちがい ない 。
0392
,14,39: 現在 、 大学 や 専門 学校 を 卒業 しよ う と し て いる 年代 の 若い ひと びと は 、 その 中学校 の 時代 を 、 共学 どころか 、 人間 の 理性 や 感情 さえ 戦争 で
^
圧し ひしが れ た 青春 として すごさ せ られ た 。
0426
,59,18: 横光 利一 の 「 高邁 」 と 「 自由 な 自意識 」 が ファッシズム の もと に どんなに
^
圧し ひしが れ 同調 し た か という こと は 後 に あらわれる 「 厨房 日記 」 その他 において 示さ れ た 。
居座る
(居る.座る)
延べ語数:
5
0141
,6022,5: 素子 が 妙 に
^
居 すわっ て しまっ た よう な 伸子 に 向っ て 云っ た 。
0772
,567,17: 藤 兵衛 から 放逐 さ れる とき まっ た 修作 が 、 藤 兵衛 なき のち 、
^
居 すわる か どう か は 分ら ない が 、 居 すわる に し て も 、 修作 一 人 が 番頭 じゃ ア 店 の タバネ が でき ない から 、 世間 に 人望 の ある 加 助 が むかえ られ て 大 番頭 の 地位 に つく の は 火 を みる より も 明か だ 。
0772
,567,27: 藤 兵衛 から 放逐 さ れる とき まっ た 修作 が 、 藤 兵衛 なき のち 、 居 すわる か どう か は 分ら ない が 、
^
居 すわる に し て も 、 修作 一 人 が 番頭 じゃ ア 店 の タバネ が でき ない から 、 世間 に 人望 の ある 加 助 が むかえ られ て 大 番頭 の 地位 に つく の は 火 を みる より も 明か だ 。
0947
,534,39: 戦争 の あいだ に 、 サト子 の 父 と 母 が 死に 、 なにか ゴタゴタ が あっ て 離婚 し た 叔母 が 、 東京 から 移っ て き て 、 自分 の 持家 の よう な 顔 で
^
居 すわっ て しまっ た 。
0947
,2151,11: 「 じ ぶん の もの の よう な 顔 で 、
^
居 すわっ て い られる が 、 飯島 の 家 は 、 本来 、 水上 氏 の もの な ん でしょ う 。
移し合う
(移す.合う)
延べ語数:
5
0141
,4070,42: 雪どけ が 終っ て 春 の 光 が 溢れる よう に なる と 、 モスクヷ の 並木道 や モスクヷ 大学 の 構内 で 、 ときには 繁華 な 通り で ビルディング を 背景 に 入れ たり し て 、 おたがいに 写真 を
^
うつし 合っ て いる ソヴェト の 若い 人 たち を 、 どっさり 見かける よう に なっ た 。
0896
,14,43: そこ に すでに 存在 する 秩序 が 、 自分 の 周囲 に も 、 自分 の 中 に も 、 自分 の こころ の すみ ずみ に も ( むしろ 、 その 「 こころ 」 という こと が 、 その 秩序 の
^
うつし 合う はたらき そのもの で ある の だ が ) ある こと に 、 驚き 、 力 を 放下し て 、 見とれ 、 打ち まかせ 、 根性 を 翻 え す ところ に 、 「 美しき 魂 」 の 意味 が ある 。
0918
,446,16: こんなに 考え て くる と 、 私 たち の 身体 は 全身 これら の 感覚 の
^
うつし あう 鏡 の 、 いっぱい に ある 宮殿 の よう な もの な の で ある 。
0918
,1184,21: かかる 場合 、 身体 と は 、 光 、 音 、 言葉 、 の いろいろ の もの を 、 無限 に
^
うつし あう 鏡 の いっぱい に ある 宮殿 の よう な もの と 考え られる の で ある 。
0918
,1185,12: そこで 、 意識 と いわ れ て いる もの は 、 その
^
うつし あう 、 模写 し あう いろいろ な 光 の 交錯 と 考え られる の で ある 。
似合う
(似る.合う)
延べ語数:
5
0141
,16959,10: 云っ て いる 言葉 の がん こ さ に
^
似 あわ ず 、 伸子 は 優しい 目 つき だっ た 。
0141
,20603,17: 「 これ に し ましょ う よ 、 川瀬 さん 、 これ は きっと 、 奥さん に
^
似 あう と 思う わ 、 どう ?
0508
,970,54: その 前 の 日 に 漸う 床 を 離れ た 許 り で 、 まだ 頭 の 奥 が 重い 様 な 気持 で 、 何事 も 手 に 就か ない で 居 た 蕙子 は 意外 な お 久美 さん の 声 に 驚き もし 喜び も し て 、 年 に
^
似 合わ しい 浴衣 を 軽く 着 て 、 髪 等 も まとまり よく 結っ た ふだん と は まるで 人 の 違う 様 な 姿 を 楽し そう な 眼差し で ながめ やっ た 。
0918
,1049,27: これ まで いっ て き た よう に 「 感情 」 と いっ て も 、 いろいろ の 時代 で 、 その 時代 の 姿 に
^
似 あう よう に その 装い を 変え て き た の で ある 。
1073
,750,7: 峻厳 な 父 基 経 に
^
似 あわ ず 、 優柔 で 姑息 で 、 わがまま な 嬌児 に すぎ ない 忠平 が 、 政治 家 として は 、 右大臣 の 顕職 を 獲 、 一門 の 長者 として は 、 父 以上 、 兄 以上 な 生活 の 見栄 を 張っ て も 、 心 の どこ か に は 、 たえず 弱い 迷妄 と 狂疾 が うずい て い た こと は 、 察 する に も 難く ない 。
頷き合う
(頷く.合う)
延べ語数:
5
0140
,991,1: と
^
うなずき あう よう に し て 、 蕗子 と その 友達 と は 帰っ て 行っ た 。
0563
,478,12: 女将 さん と 女中 頭 は 顔 を 見合せ て 、
^
頷き あい まし た 。
0564
,339,1:
^
頷き 合っ て 出かけ た 。
0578
,318,4: 二 人 は
^
頷き あい まし た 。
0612
,999,24: イスラエル の 野 に あっ て イエズス の この 話 に 耳 傾け て い た 羊 飼い たち は 、 お互い に
^
うなずき 合っ た こと で あろ う 。
見返る
(見る.返る)
延べ語数:
5
0140
,6279,18: 伸子 が 、 自分 の ほか に なにか いる の か と おどろい て うし ろ を
^
見 かえっ た ほど 、 びっくり し た 声 を あげ て 頭 を 枕 の 上 に おとし た 。
0141
,10774,10: と 、 あらためて 、 背後 の 建物 と 廻廊 を
^
見 かえっ た 。
0141
,21662,30: 素子 は 、 おこっ た 表情 で 、 けんか で も しかけ た よう に 下 顎 を ぐいと 掬い 出し て 、 また 男 たち の 方 を
^
見 かえっ た 。
0141
,21740,10: くるっ と 太い 首 を ひねっ て 伸子 を
^
見 かえっ た 。
0510
,129,40: 女 「 ほんとう に 美 くし い 人 、 これ で 私 の 心 が わかる かしら 」 あこがれる よう な 眼 を し て その かるく むすん だ 、 やわらかい 唇 に いかにも 乙 女らしく キッス し て そして
^
見 かえり がち に 出 て 行き まし た 。
思い沈む
(思う.沈む)
延べ語数:
5
0140
,5371,20: 伸子 は 、 ふっくり し た 手の甲 を 頬 っ ぺたにおしあてて 、 うらがえし の 頬杖 を つい た まま
^
思い 沈ん だ 。
0144
,1439,32: 夜 、 カバン 河 の 岸 に 坐り 、 暗い 水 の 中 へ 石 を 投げ ながら 、 三つ の 言葉 で 、 それ を 無限 に 繰返し ながら 彼 は
^
思い 沈ん だ 。
0554
,1518,26: 無用 の 心配 、 その よう な こと が 頭 に 浮ぶ ほど 、 長谷川 は えたい の 知れ ない 危惧 を 感じ 、 なにか
^
思い 沈ん で い た 。
0561
,164,20: 紙幣 束 の はいっ てる 鞄 を 抱え ながら 、 重い 曇り空 の 下 を 、 十 内 は
^
思い 沈ん で 歩い た 。
0561
,180,3: 十 内 は
^
思い 沈ん で 、 ぼんやり 歩い て いっ た 。
取り乱す
(取る.乱す)
延べ語数:
5
0140
,2495,3: きのう 、
^
とり 乱し た 母 の 顔 を 目 の 前 に 見 て 、 伸子 は 我と も なく 母 を 防衛 し 、 母 の 少女 っぽい 純潔 さ を 強調 し て 自分 に 感じとっ た 。
0140
,4782,1:
^
とり 乱す こと が 出来 ない だけ に なお 苦し そう な のり子 は 、 そこ に 出 て い た コップ を とり上げ て 、 氷 の かけ ら の 浮い た 水 を ひとくち の ん だ 。
0141
,13384,11: もし ゃもしゃになっているおかっぱの 頭 を ふっ て 、 つや子 は 、
^
とり 乱し た よう に ひどい 力 で 伸子 を 、 まっすぐ 客間 へ ひっぱっ て 行っ た 。
0642
,16,43: だから 私 は 若い とき から 、 しばしば 女 に ベタ 惚れ という 惚れ 方 を し て 、 だらし なく 悶々 と 思いつめ たり 、 夢 心持 に よろこび 、 よろこび の あまりに 苦悶 、 苦痛 、 ねむれ ず 、 まことに
^
とり 乱し て あら れ も ない 有様 で あっ た が 、 それ は みんな 手 ぢ かな女 、 中 に は 万 人 の 認める 美人 も い た が 、 気質 的 に 近い 人 、 成功 率 の 高い ある 型 に 限ら れ て い た 。
1073
,1484,17: 各 〻、 円座 を 敷き 、 広 床 も せまし と ばかり 、 杯盤 を 、
^
とり 乱し て い た 。
覗き出す
(覗く.出す)
延べ語数:
5
0140
,1651,13: わから ない まま に 、 自分 たち の 生活 から 何 か を
^
覗き 出そ う と する よう な 外部 の いやしい 興味 に 抵抗 し た 。
0553
,133,12: 見 た ところ 、 ただ 、 蛸 が 蛸 壺 から ちょっと
^
覗き 出し 、 また こそこそ と 引っ込ん だ 、 それだけ の こと に 過ぎ ない 。
0570
,47,10: やがて 、 ばかばかしい と 反省 し て 、 蒲団 から
^
覗き 出し て みる と 、 のっ ぺらぽうの 顔 は 消え て い て 、 硝子 戸 の 一 枚 は やはり ぼーっと 明るかっ た 。
0580
,23,45: 私 が 見返す と 、 彼 の 顔 は 、 濡れ た 紙 を 一 枚 かぶっ て その 下 で ぼんやり 微笑 し てる よう な 工合 だっ た が 、 眼 の ところ だけ 穴 が あい て 、 黒目 が まじまじ と
^
覗き 出し て い た 。
0591
,65,15: 口 を 利く 時 、 笑う 時 、 長め の 小さな 糸切歯 が 唇 から
^
覗き 出し て 、 特別 に 可愛く 見える 。
立ちゆく
(立つ.ゆく)
延べ語数:
5
0137
,23,11: 機屋 は 工場 を ひらい て い た の で は
^
立ち ゆか ない ので 、 織 子 を つかう より 安上り な 農家 の 神 さん や 娘 の 内職 として 少し ずつ 下 うけ させる の で あっ た 。
0248
,123,19: 家庭 を もっ て 生活 し て ゆけ ば 、 遊び の よう な 「 協力 ごっこ 」 は
^
立ち ゆか ない 。
0291
,51,24: 主権 在民 の 憲法 が 、 偽り なく 主権 を 人民 の 上 に 保証 する もの で なく て は 日本 は
^
立ち ゆか ない の で ある 。
0745
,98,15: そのうち 出版 不況 の 時世 と なっ て 、 Y 氏 の 雑誌 も
^
立ち ゆか なく なり 、 旧知 の 作家 O 氏 の 救援 を 乞う た ところ 、 O 氏 の はからい で 、 O 氏 や 私 を 同人 という こと に し て 、 新 雑誌 を だす こと に なっ た 。
0921
,28,47: その こと は 現代 の 現実 の 生活 を 支え て いる 機構 そのもの が 「 場所 的 」 考え方 に 止まる こと が でき ず し て 、 「 機能 的 」 すなわち 、 働き として の 考え方 に 移ら なけれ ば 、 組織 自体 が
^
立ち ゆか ない こと を 示し て いる か の よう で ある 。
選び出す
(選ぶ.出す)
延べ語数:
5
0133
,0,87: この 往復 書簡 集 三 巻 に おさめ られ て いる 宮本 顕治 ・ 宮本 百合子 の 手紙 は 、 一 九 三 四 年 十二月 から 一 九 四 五 年 八月 十 五 日 、 日本 の 無条件 降伏 後 、 治安 維持 法 が 撤廃 さ れ て 、 十月 十 日 網走 刑務所 から 顕治 が 解放 さ れる まで に とりかわさ れ た 書簡 、 百合子 凡そ 千 余 通 、 顕治 四 百 通 ほど の 手紙 の 中 から
^
えらび 出さ れ た もの で ある 。
0141
,16082,12: そして 、 こんど は ポンパドール 風 に 着飾っ た 貴婦人 人形 を
^
えらび 出し た 。
0397
,11,4: そして 三 篇 を
^
えらび 出し た 。
0397
,37,14: 今回 は 、 二 十 五 篇 の 中 から 五 篇 を
^
えらび 出す こと に なっ た 。
1041
,2205,14: その よう な 時代 の シンボル として 、 強引 に ひとり の 人間 を
^
えらび 出す なら 、 その 人間 は 、 うた が い なく ボブ ・ ディラン な の だ 。
引き立つ
(引く.立つ)
延べ語数:
5
0112
,837,10: 何となく 気弱 な 様 な 自分 の 心 を
^
引き たた せ 様 引き たた せ 様 と 千世子 は 骨 を 折っ た 。
0112
,837,14: 何となく 気弱 な 様 な 自分 の 心 を 引き たた せ 様
^
引き たた せ 様 と 千世子 は 骨 を 折っ た 。
0141
,20612,12: 黒い 髪 より は 金髪 の ひと が 着 た 方 が
^
ひき 立つ 」
0530
,79,13: けれ 共 十 一 時 頃 に なる と 又 気 が
^
引き たっ て 来 て 看護 婦 を 起す まで の 時間 を 珍 らしく 用い ならし た 茶色 に つややか な 太 短い ペン を 握っ て 何かしら 思っ た 勝手 な 事 を 書きつけ て 居る の でし た 。
0775
,249,5: 若僧 だけ に 、 甚だ
^
ひき 立っ て 、 大 紳士 に も まして 立派 に 見える 。
打ち割る
(打つ.割る)
延べ語数:
5
0099
,143,8: それ は 人間 性 の 深い 自覚 を
^
打ち 割っ て 示し た もの で ある 。
0562
,109,7: 「 それにしても 、 石 で 頭 を
^
打ち 割る なんて 、 どういう もん です か ね 。
0562
,263,5: 「 石 で 頭 を
^
打ち 割ら れ て い まし た ね 。
0565
,57,42: 別に 聞き耳 を 立て た わけ で は なく 、 何 を 言い争っ て いらっしゃる の か 分り ませ ん でし た が 、 ただならぬ 声 の 調子 でし た し 、 食卓 を 叩く 音 が し たり 、 杯 を
^
打ち 割る 音 が し たり し て 、 それ が いつ まで も 続き ます ので 、 へん に 寒々 と し た 気持ち に なり まし た 。
0581
,202,5: 「 飲め なかっ たら 、
^
打ち 割る まで さ 。
食い下る
(食う.下る)
延べ語数:
5
0098
,892,9: 滅ぼ う として も まだ ここ に 人人 が
^
喰い 下っ て やま ぬ 米 の こと を 。
0215
,150,13: 現代 文学 の 中 に は 、 まとも に 、 野暮 に
^
くい 下っ て 、 舶来 博学 の 鬼面 に 脅かさ れ ない 日本 の 批評 の 精神 が 立ち上ら なけれ ば なら ない 時 だ と 思う 。
0642
,665,45: だから 私 の オセッカイ を 軽く かわし て 、 私 を 追払い 、 種 則 と 膝 ヅメ 談判 に 及ん だ が 、 私 なんか ゞ 三百代言 よろしく 一寸見 だけ 凄ん で みせる の と 違っ て 、 猛烈 に 急所 を つい て
^
食い 下っ た らしい 。
0777
,267,2: 尚も しつこく
^
食い 下っ て 数 日 を 重ね 、 その 日 中 は 何 食わ ぬ フリ を し て 屋敷 内 を くま なく 調べ て いる 様子 で あっ た が 、 ついに 目的 を 果さ ず 、 千代 の リンリン たる 気魄 に おさ れ て 、 むなしく 退却 し て しまっ た 。
1174
,3448,12: 危篤 で ある と は どうして 判っ た の か 、 と
^
食い 下る 。
見出す
(見る.出す)
延べ語数:
5
0098
,635,10: 馬鈴薯 の 転がっ た 板の間 の 笹 目 から 喰
^
み 出し た 夏 菜 類 の 瑞瑞しい 葉脈 —— 雨 が 霽 れ たり 降っ たり し て いる 。
0116
,85,41: 級 として 自由 に 選ぶ こと が 出来 た の なら 、 自分 たち の 選ん だ 級長 に あき 足り ない 点 が ある とき 、 それ は とり も 直さ ず 、 そういう 不満 の ある 人 を 選
^
み 出し た 自分 たち の 責任 で ある と 、 知る こと が 出来 なく て は なり ませ ん 。
0138
,864,20: 元 は 、 共産党 に ある の で は なく 、 大衆 の 実際 の 生活 と そこ から 浸
^
み 出す 要求 に ある の だ 」
0988
,4434,35: いかに M さん という 人 が 普通 人 と は ち が つて い た として も 、 その よう な 、 言わば 公式 な 知人 の 中 から 、 僕 の 相手 を 選
^
み 出す 道理 は 無い 。
1137
,200,13: 左 の 胸 —— 乳 の 下 あたり 、 パッ と 浸
^
み 出し て いる の は 、 青磁 色 の 服 を 染 て 、 大輪 の 牡丹 を 見る よう な 血潮 で は あり ませ ん か 。
歩き巡る
(歩く.巡る)
延べ語数:
5
0098
,3102,6: 客 の 今日 一 日 に
^
歩き 廻る 円 囲 を 頭 に 泛 べ て み て も 十 五 里 ほど の 円 だ 。
0508
,199,39: 葉ずれ の 音 は 蕙子 が 之 まで 聞い た 何 より も きれい だ と 思っ た 程 サヤサヤ と 澄ん だ 響 を 出し 、 こんなに 広い 広い 園 の 中 一 杯 に 自分勝手 に
^
歩き 廻る 事 も かけ 廻る 事 も 出来る と 思う と 空想 的 だっ た 蕙子 は 宇頂 天 に 成っ て 、 自分 が 、 自分 で よく 作っ て は 話し て 聞か せる の を 楽しみ に し て 居 た 「 お はなし 」 の 女王 様 に なり で も 仕 た 様 な 浮 々 し た 愉快 な 気持 に なっ て 居 た 。
0579
,410,17: 真先 に それ を 見つけ た の は 、 いつも 早朝 に 池 の ほとり を
^
歩き 廻る 清水 恒吉 でし た 。
0667
,1934,6: まるで もう 倉庫 を 自由 に
^
歩き 廻る やう に 、 勝手 に 奥 へ のりこん で 戸 を ガラガラ あけ 、 お勝手 で 水 を のん で ゐる 奴 、 遠慮なく 便所 で 小便 たれる 奴 、 乱暴 狼藉 、 すると 次に は 入り みだれ て 仙花紙 を セッセ と トラック へ つみ はじめる から 、
0674
,2,23: この 男 が 鳥銃 を ぶらさげ て 歩く に は 理由 が ある ので 、 人 に 怪しま れ ず 毎日 野山 を
^
歩き 廻る に は 猟人 の 風 を する に 限る 。
突き立つ
(突く.立つ)
延べ語数:
5
0098
,2852,18: 温海 行 を まだ 知ら ぬ 次男 は 何 の こと か 分ら ぬ らしく プラット に
^
突き 立っ た まま こちら を 見 て いる 。
0575
,244,6: 薄 の 穂 が まばら に
^
突き 立っ てる 野原 が 、 あちこち に あり まし た 。
0577
,343,12: 裸 の 枝 、 黒ずん だ 巨幹 、 それ が 中空 に
^
突き 立っ てる 静けさ の うち に 、 枯死 の 寂寥 と 寒冷 と が 籠っ て い まし た 。
0600
,18,33: 黒焦げ に 干 乾び てる 胴体 、 皮膚 が 焼け 爛れ てる 頭蓋骨 、 ばらばら に なっ てる 肋骨 、 折れ 曲っ てる 四肢 、 所々 に 、 腕 や 脛 が にゅっと
^
突き 立っ て いる 。
0862
,53,29: 床板 は 頑丈 な 木材 を 用い 、 巨木 を 思わ せる 柱 の 幾 本 か が 、 さながら 城 の 内部 を 連想 さ せる よう に
^
突き 立っ て いる 。
滲み出す
(滲む.出す)
延べ語数:
5
0094
,6,30: なぜ って 、 みなさん は この 話 を 聞い て いる うち に 、 手 の 中 に あつい 汗 を にぎっ たり 、 背中 に ねっとり と 冷汗 を
^
にじみ 出さ せ たり する でしょ う から ねえ 。
0141
,15049,23: 寝台 の 頭 の ところ の 壁 の 灰色 も 、 年月 を 経 て 何と なし ぼんやり し た いろんな むら を
^
にじみ 出さ せ て い た 。
0335
,16,41: 何 と いっ て も 日本 は 戦争 に まけ た 国 な の だ から 、 しようが ない という 気持 に は 、 軍国 主義 で 養わ れ た 服従 の 感情 が そのまま 裏がえ さ れ た あきらめ として
^
にじみ 出す 。
0597
,502,7: 北村 は また 、 顔 に
^
にじみ だし て くる 汗 を 拭っ た 。
0918
,439,60: しかし 、 蝶 を 春 、 霧 を 秋 など と きめ て しまう の は 、 まったく ばかばかしい こと で 、 もし 今 いっ た よう に 「 今 」 と 「 ここ 」 に 生き て いる 喜び を 詠う 時 、 必ず その 時 、 季節 ある 場合 は 、 その 「 歴史 」 すら が 必ず
^
にじみ ださ ず に は い られ ない の で ある 。
言い置く
(言う.置く)
延べ語数:
5
0087
,939,4: 検事 は そう
^
言い 置い て 、 家政 婦 の 部屋 へ 行っ た 。
0505
,694,59: 出 しな に 、 お 君 に 、 汽車 賃 から 差し引い た 一 円 の 残り 金 を 紙 に 包ん で 枕 の 下 に 押し込ん で やっ て 、 川窪 から 達 の 事 について 面白く ない 事 を きい て 来 た 、 今度 来 たら お前 から 聞い て 戒め て 置け と
^
云い 置い た 。
0563
,430,74: 丁度 、 建て増し の ため に 、 庭師 も はいっ て いる し 、 稲荷 さん を 祭る に は 、 早速 場所 の 選定 を し なけれ ば なら ない から 、 それ を その ひと に し て 貰う こと に し 、 そして 自分 は 、 伏見 稲荷 の 御礼 を 受け に 、 京都 へ 出かけ て 行き 、 日取り は 帰っ て き て から 打合せよ う と 、
^
言い 置き まし た 。
0580
,427,11: 千葉 の 友人 を 訪れる ので 帰り は 分ら ない と
^
言い 置い た が 、 その 夜 は 戻ら なかっ た 。
1153
,722,12: あと は お前 で どう な と し な よ 』 と
^
言い 置い て 私 に 十 銭 玉 一つ と 、 古い 赤 げっ と を くれ た まま 、 そそくさ と 私 から 立ち去っ て いっ た 。
付き込む
(付く.込む)
延べ語数:
5
0084
,500,21: 博士 だけ は ますます 熱中 し て 、 箱 車 の 穴 の 中 に 、 その もじゃもじゃ の 髭面 を
^
つき こみ そう だっ た 。
0112
,228,15: 霊気 に ふれ た 様 に 、 偉大 な もの を 頭 の 中 に
^
つき こま れ て 居る 様 に 千世子 は 外 の 景色 を 見入っ て 居 た 。
0197
,100,14: ならびに 民主 主義 文学 運動 が 、 日本 の 民主 化 の 現実 に
^
つき こん で 、 その 創作 活動 と 批評 活動 の 能力 を 統一 し て 働かし 、 民主 革命 の 多様 な 課題 と 、 生活 、 文学 の 有機 的 な つながり を 明示 し て ゆく 任務 について 、 十分 積極 的 で ある と は 云え なかっ た こと を 原因 と し て いる の で は ない だろ う か 。
0588
,97,13: 伯父 さん たち 一門 で やっ てる 出版 事業 に 謂わ ば 片足
^
つき こん でる 高木 君 は 、 あなた にとって は 一種 の インテリ に 違い なく 、 彼 の 特別 の 勉強 は 、 代議士 とか 参与 官 とか に ずいぶん 役立つ わけ でしょ う 。
1072
,518,31: 蟇 の よう に 、 のそのそ と 近づい て 、 沓 石 へ 腰 を すえ 、 かぶっ て いる 布 を 脱 る と 、 縁 に 肱 を
^
つき こん で 、 ヘラヘラ 笑っ た 。
説き得る
(説く.得る)
延べ語数:
5
0084
,1548,5: しかし その 人 たち の
^
説き 得 た 自然 科学 の 謎 は 、 まだ ほんの わずか だ 。
1047
,55,33: 神秘 化 せら れ た の は 、 意義 の ない 語 を 深い 意義 の ある ものの ごとく 宣伝 しよ う と する ため に 、 その 意義 が 明 か に
^
説き 得 られ ない から でも あっ たろ う 。
1076
,181,56: 伊勢 が 常世 の 波 の 重 波寄 する 国 で あっ た こと は 、 すでに 最古 の 記録 に も 掲げ られ て いる が 、 それ を 実証 し 得 た 幾つ か の 事実 の なか に 、 椰子 の 実 も また 一つ として 算 えら れ た こと を 、
^
説き 得る 者 は まだ 無かっ た の で ある 。
1076
,838,19: ただ その 信仰 の 本質 が 、 いかに 変化 し つつ あっ た か について 、 まだ 私 の
^
説き 得る こと が 甚だ 乏しい の を 憾み と する ばかり で ある 。
1076
,1299,134: 是 と 現在 なお 行わ れる 年々 の 弥勒 踊 と の 間 に は 、 島 人 たち の 感覚 に 明らか なる 分界 線 が あっ て 、 後者 は すでに 盆 の 一つ の 余興 の ごとく 、 楽しい 催し もの と 見る 者 も あっ て 、 島 ごと に 行事 の 日もち が い 、 また これ を 重要 視 する 程度 も 区々 に なっ て いる が 、 一般 に 是 を 古来 の 稲 の 神 の 信仰 から 、 進化 し た もの と まで は 思っ て おら ぬ の は 、 近世 に 入っ て から の この 伎芸 の 輸入 の 道筋 が 、 今 も かなり 明らか に 跡づけ られる から で 、 それ を も やや 詳 か に
^
説き 得 た なら ば 、 南北 双方 の 興味 を 引く こと が できる と 思っ た の だ が 、 今 は それ を 試みる 時間 が ない 。
寄り沿う
(寄る.沿う)
延べ語数:
5
0082
,356,21: 博士 が 、 もの を いっ た ので 、 戸山 少年 は われ に かえって 、 博士 の そば に
^
寄り そっ た 。
0642
,1374,9: 私 が 立っ て 美代子 の そば へ
^
寄り そい 、 髪の毛 を くしけずっ て やる 。
0649
,68,11: 出征 する まで 、 タカ子 は いつも 矢島 の 左側 に
^
寄り そっ て き た 。
0649
,78,12: そういう 新しい 好奇 の 世界 で 、 タカ子 が いつも 左側 へ
^
寄り そい 、 左側 へ ねる 、 ハン で 捺し た よう に 狂い の ない その 習性 について 思いめぐらし て み た もの だ 。
1078
,20,21: 幸い 薪 だけ は 豊富 に あっ た ので 、 どんどん ストーヴ に くべ て 、 その 周囲 に 皆 が
^
寄り そっ て い た 。
除き見る
(除く.見る)
延べ語数:
5
0082
,2119,8: 扉 を 細目 に あけ て 、
^
のぞき 見 を し て い た 、 少年 が ふりかえっ て ささやい た 。
0141
,12203,47: ベルリン に こういう 女 カフェー が ある の を 見せ られ て 、 伸子 は 、 自分 たち が 主観 的 に どう 生活 を 内容 づけ て いる か という こと と は 別に 、 女 と 女 と の 関係 の 頽廃 の 底 を
^
のぞき 見 た 感じ だっ た 。
0830
,23,3: チラ と
^
のぞき 見 し た だけ で 、 男 の 服装 人相 だけ は よく 見 た もの です な ア 。
1072
,5892,69: その お 島 は 、 もう 四 十 ぢ かい 年 だっ た が 、 どこ か まだ 水 々 しく 、 さっそく 髪 を 洗っ たり 、 箪笥 から お次 の 着物 を 勝手 に 出し て 着こ ん だり 、 化粧 する と いっ たら 、 ずっと 年下 の お次 より も 厚く 塗っ て 、 時々 、 奥 から 、 店 さき の 男 客 を
^
のぞき 見 し たり し て 、
1174
,4275,12: あの 時 は 窓 に シェード を おろし 、 窓 外 を
^
のぞき 見る すべ も なかっ た が 、 今度 は つぶさに それ を 眺める こと が 出来 た 。
飛び越す
(飛ぶ.越す)
延べ語数:
5
0080
,2458,17: 破壊 銃 は 博士 の 腕 を はなれ て 横 に すっ飛び 、 旋盤 の 方 を
^
とび 越し て 、 その 向う に 立っ て い た 配電 盤 に が ちゃんと ぶつかっ た 。
0210
,116,60: 社会 主義 的 リアリズム は 、 度 の くるっ た 近眼 鏡 の よう に 一定 の 距離 を もっ て 遠く に ある もの を 目まい の する ほど 近づけ て 見せる 方法 で も ない で あろ う し 、 魔女 の 箒 の よう に 、 一定 の 観念 に またがっ て 、 歴史 の 現実 を
^
とび 越す すべ を 奨励 する もの で も ない はず で ある 。
0735
,313,32: この 時 は 、 耳 が きこえ なく なり 、 筋肉 まで 弛緩 し て 、 野球 の ボール が 十 米 と 投げ られ ず 、 一 米 の ドブ を
^
飛び こす こと も でき なかっ た 。
0791
,347,21: 竹矢来 に 手 を かけ た とたん に 物 の 見事 に 五 、 六 間 も 外 の 方 へ
^
跳び こし て い た て え の だ が 、 そこ が 深田 と は 因果 の 話 じゃ ない か 。
0855
,38,52: したがって 私 は 昼間 の 編隊 爆撃 が この 工場 地帯 と 分っ たら 五 百 米 でも 千 米 でも 雲 を 霞 と 逃げだす 算段 に し て おり 、 兼 々 健脚 を 衰え させ ぬ 訓練 まで つん で おり 、 四 米 ぐらい の 溝 は
^
飛び こす こと も 予定 し て い た 。
移し出す
(移す.出す)
延べ語数:
5
0071
,780,15: 本 艇 で は その テレビ 電波 を 受信 し て 、 映写 幕 に
^
うつし 出す 。
0095
,2434,18: 局長 は 目盛 盤 を うごかし て 、 ちがっ た 映像 を 映写 幕 の 上 に
^
うつし 出し た 。
0140
,4040,36: 痩せ て 、 髪 を 特徴 の ある 形 で よく 発達 し た 前額 の 上 に たらし 、 一種 の 精気 と 妖気 と を とりまぜ て 、 写真 の 上 に も 生々しく
^
うつし 出さ れ て いる 。
0172
,7,20: 日本 画 は 、 その もっ て いる 制約 から 今日 の 人民 の 生活 の 複雑 な 感情 を
^
うつし 出す に 困難 で ある し 、 洋画 は 文学 の よう に 誰 でも 新聞 小説 を 読む という ふう な 生活 へ の はいりこみ 方 を し て い ない 。
0318
,1233,38: 新しい 短歌 グループ は 、 『 人民 短歌 』 を 機関 誌 として 、 短歌 の 三 十 一 字 の 形式 の 中 に 、 今日 の 市民 生活 の さまざま の 場面 と 情感 を
^
うつし 出し 始め て いる 。
焼き付く
(焼く.付く)
延べ語数:
5
0062
,2497,24: 富士通 の コンピューター 開発 史 を たどる とき 、 池田 さん の 強烈 な 個性 は いや が おう で も 目 に
^
焼き つい て くる 。
0771
,309,14: 彼 の 目 に は 、 事 の あまり の 重大 さ が 、
^
焼き つい て い て 、 居 たたま れ ぬ ほど 胸 が せまっ て くる の で あっ た 。
0851
,310,8: この 事実 は 私 の 胸 に
^
焼き つい た 。
0890
,66,17: あの 方 の お 声 や お 姿 が 、 今 なお この 眼 の 底 に
^
焼き つい て おり ます 。
0890
,273,9: あの 有様 は 未だに この 眼 の 底 に
^
焼き つい て おり ます 。
挟み込む
(挟む.込む)
延べ語数:
5
0060
,6646,2: 雑誌 に
^
はさみ 込ま れ て いる 資料 請求 の 葉書 を 手当たり しだい メーカー に 送っ て 、 ウォズニアック は 自宅 に パンフレット や マニュアル を 取り寄せ た 。
0060
,8454,16: マイクロソフト が 選択 し た パスカル — P は 、 中間 的 な コード を
^
はさみ 込む 特殊 な 構造 を 持っ て い た 。
0062
,117,51: ただ 、 いかにも 完璧 主義 者 を 思わ せる この 監督 が 「 ブレード・ランナー 」 に 視覚 的 に も 大 甘 の ハッピー ・ エンド を くっつけ て み たり 、 「 ブラック・レイン 」 に あつかましい 評論 家 も 赤面 する 類型 的 日 米 文化 比較 論議 を
^
はさみ 込ん で み たり と 大穴 を 残し て おく の に は 、 どうにも 合点 が 行か ない けど ね 。
0062
,1832,18: そこで 欧文 と 和文 が 接する ところ に は 、 一文字 の 三 分の 一 の スペース を
^
はさみ 込む 事 と し た 。
0141
,7871,23: 素子 は 、 意地 くらべ を する よう に 書類 鞄 を 椅子 の 背 と 自分 の 背中 と の 間 に
^
挾み こん で 椅子 から 動か なかっ た 。
買い足す
(買う.足す)
延べ語数:
5
0060
,4917,6: これ に 必要 な 部品 を
^
買い 足し て 組み立てれ ば 、 一 万 円 足らず で 家庭 に ある テレビ で ゲーム を 楽しむ こと が でき た 。
0060
,5334,26: そして ユーザー は 、 もともと ベーシック の 専用 機 として 仕立て られ て い た マシン に フロッピーディスク ドライブ を つなぎ 、 CP / M を
^
買い 足し て 、 対応 する ソフトウエア を 使い はじめ て い た 。
0556
,115,8: 一 合 の 酒代 で 、 鶏肉 を
^
買い 足し 、 一 合 の 酒代 で 、 果物 を 買い 足し 、 一 合 の 酒代 で 、 あの 神社 の 綱 張り の 中 へ … … いや 、 神社 の 方 は あれ で 結構 だ 。
0556
,115,19: 一 合 の 酒代 で 、 鶏肉 を 買い 足し 、 一 合 の 酒代 で 、 果物 を
^
買い 足し 、 一 合 の 酒代 で 、 あの 神社 の 綱 張り の 中 へ … … いや 、 神社 の 方 は あれ で 結構 だ 。
1175
,186,47: 不破 夫人 も その 祝宴 に 参加 し て 来 まし た が 、 おどろい た こと に は 夫人 は その 風貌 に 似 ず 、 亭主 を 上廻る 酒豪 で 、 二 升 用意 し た の が 足り なく て 、 もう 一 升
^
買い 足し た ほど でし た 。
保ち得る
(保つ.得る)
延べ語数:
5
0060
,1956,36: もしも 私 が ヤマギシスト たら ん として 、 かなり の 局面 で 腹 の 立た ない 人 で ありえ た として も 、 性 の 淵 を 凝視 する とき に 果たして その 資格 を
^
保ち える だろ う か 。
0060
,1970,17: ヨーコ が すでに 、 愛 という 名 の 箱 に タケシ に 向け た 思い を
^
保ち え ない という 事実 は 、 タケシ の 胃袋 に 鉛 を 注ぎ込ん だ 。
0437
,38,44: 此点 から 云う と 、 性慾 生活 に 於 て 、 或は 生理 的 な 条件 から 其等 責任 感 を 、 本能 的 に 直感 し て 居る 女性 の 方 が 、 多く の 場合 、 性慾 の 純粋 さ を
^
保ち 得る の で ある 。
0623
,104,77: 節婦 は 二 夫 に 見え ず 、 忠臣 は 二 君 に 仕え ず 、 と 規約 を 制定 し て み て も 人間 の 転落 は 防ぎ 得 ず 、 よしんば 処女 を 刺し殺し て その 純潔 を 保た しめる こと に 成功 し て も 、 堕落 の 平凡 な 跫音 、 ただ 打ちよせる 波 の よう な その 当然 な 跫音 に 気づく とき 、 人為 の 卑小 さ 、 人為 によって
^
保ち 得 た 処女 の 純潔 の 卑小 さ など は 泡沫 の 如き 虚しい 幻像 に すぎ ない こと を 見出さ ず に い られ ない 。
1073
,2571,91: 将門 の 父 良 持 の 健在 だっ た 頃 に は 、 まさに 、 常陸 源 氏 に 応ずる “ 坂東 平 氏 ” の 概 を以て 、 両々 、 相 ゆずら ない 対峙 を もっ て い た もの で あっ た が 、 いつのまにか 、 良 持 亡き あと は 、 叔父 三 家 とも 、 護 の 門 に 駒 を つない で 、 常陸 源 氏 の 下 に 従属 し て しまっ た —— おそらくは 、 そうして 辛くも 、 旧 門 旧領 を 、
^
保ち 得 て き た もの に ちがい ない 。
嗅ぎ取る
(嗅ぐ.取る)
延べ語数:
5
0060
,1456,29: 「 うた 」 が 道具 として 機能 さ せ られる とき 、 それ の 持つ 可能 性 の いかに 大きな 部分 が 失わ れ がち に なる か を
^
かぎ とっ て いる 。
0141
,17325,18: その たび に 伸子 は 、 印刷 さ れ た ばかり の 真新しい インク の 強い におい を
^
かぎ とっ た 。
0785
,54,11: 花 廼屋 は 野 づら を 吹く 左右 の 風 を
^
嗅ぎ とっ て 、
1073
,2797,24: 将門 は 、 彼女 の 袿 衣 の 襟 あし から 、 久しく わすれ て い た 都 人 の 白粉 の 香 を
^
嗅ぎ とっ て 、 何もかも 、 忘れ て い た 。
1171
,4054,18: その 瞬間 、 丹尾 の 中 に ある 死 へ の 意志 を 、 彼 は ありあり と
^
嗅ぎ 取っ た 。
拾い出す
(拾う.出す)
延べ語数:
5
0060
,1129,30: 多種 多様 な 雑音 の ある 海中 に 音波 を 発し 、 相手 の 潜水 艦 に当たって 反射 し て き た 信号 だけ を 雑音 の 中 から
^
拾い 出す ソナー の 技術 ——。
0060
,6296,65: そこで 開発 スタッフ が 自ら 市販 の アプリケーション を できる 限り たくさん 動かし て テスト し て み た ほか 、 基本 ソフトウエア 開発 本部 の 他 の セクション の スタッフ に も 協力 を 仰ぎ 、 彼ら が 持っ て いる PC — 8 8 0 1 や PC — 8 0 0 1 用 の プログラム を 走ら せ て 問題 点 を
^
拾い 出し て いっ た 。
0144
,380,30: 三 人 の 者 が 、 心 に 激しい 猜 み を 抱い て 暮し て い て 誰 の こと で も 、 何 か 悪い ところ しか
^
拾い 出さ ない の が 、 彼 に 嫌悪 を 催さ せ た 。
0879
,9,30: 今年 は 、 戯曲 界 に ぞくぞく 変種 が 現われ そう な 気配 が 感じ られる し 、 そういう もの ゝ なか から “ ほん も の ” を
^
拾い 出し 、 一定 の レパアトリイ を 多彩 なら しめる 工夫 を し なけれ ば なら ぬ 。
0893
,659,12: … … チェーホフ の 系譜 から 恐らく これ 以上 の データ を
^
拾い 出す こと は むずかしい だろ う 。
斬り取る
(斬る.取る)
延べ語数:
5
0059
,207,43: 十 銭 芸者 に なっ た 女 は 、 やがて 彼女 を 自分 の もの に しよ う と する ルンペン 達 の 争い に 惹き 込ま れ て 、 ある 夜 天王寺 公園 の 草 叢 の 中 で 、 下腹部 を
^
斬り 取ら れ た まま で 死ん で いる 。
0059
,215,20: バタ 屋 が いつわっ て 自首 し た の は 、 自分 以外 の 人間 が 女 の 下腹部 を
^
斬り 取っ て 殺し た という こと に 、 限り ない 嫉妬 を 感じ た から で ある 。
0059
,275,27: 阿部 定 —— 東京 尾久 町 の 待合 「 まさき 」 で 情夫 の 石田 吉蔵 を 殺害 し て 、 その 肉体 の 一部 を
^
斬り 取っ て 逃亡 し た という 稀代 の 妖婦 の 情痴 事件 が 世 を さわがせ た の は 、 たしか 昭和 十 一 年 五月 で あっ た が 、 丁度 その 頃 私 は カフェ 美人 座 の 照井 静子 という 女 に 、 二 十 四 歳 の 年少 多感 の 胸 を 焦がし て い た 。
0080
,594,3: みんな 頭部 を
^
斬り 取ら れ て い ます 。
0631
,20,24: そういう アゲク に 吉 さん の 虚しい 屍体 を 置き 残し て 立ち去る と すれ ば 、 最愛 の 形見 に 一物 を
^
斬り とる こと も 自然 で あり 、 最も 女らしい 犯罪 、 女 の 弱 さ そのもの ゝ 姿 で 、 まことに 同情 す べき もの ゝ 如く に 思わ れ ます 。
扱き下す
(扱く.下す)
延べ語数:
5
0055
,1301,7: —— 批評 家 は この 幕 を
^
こき 下す だろ う 。
0055
,2266,31: 二流 だ が 、 一流 の もの を 読ん で いる おかげ で 、 自分 を 一流 の よう に 思い込ん で 、 二流 を 一流 で ない という 理由 で
^
こき 下し て い て 、 そうして 、 こき 下さ れ た もの が 狼狽 し て いる の が 、 日本 の 文壇 、 劇壇 の 現状 です ね 。
0055
,2266,39: 二流 だ が 、 一流 の もの を 読ん で いる おかげ で 、 自分 を 一流 の よう に 思い込ん で 、 二流 を 一流 で ない という 理由 で こき 下し て い て 、 そうして 、
^
こき 下さ れ た もの が 狼狽 し て いる の が 、 日本 の 文壇 、 劇壇 の 現状 です ね 。
0057
,4,38: 父親 は 偏窟 の 一言居士 で 家業 の 宿屋 より 新聞 投書 に のぼせ 、 字 の 巧 い 文子 は その 清書 を し ながら 、 父親 の 文章 が 縁談 の 相手 を 片っ端 から
^
こき 下す 時 と 同じ 調子 だ と 、 情なかっ た 。
0144
,1415,38: 労働 者 が 公然 読む こと を 許さ れ て いる 『 グラジュダニン 』 や 『 ルッチ 』 の よう な 極 反動 的 な 新聞 が 、 繰返し 、 痛烈 に それ 等 の 著作 を
^
こき 下し て いる こと から 、 彼 の 好奇 心 が 刺戟 さ れ た の で あっ た 。
効き返す
(効く.返す)
延べ語数:
5
0053
,38,6: と 、 君 勇 が
^
きき 返す と 、 鶴雄 は ふと ためらっ た が 、 やがて 睫毛 の 長い 眼 で 、 ちら と 睨みつける よう に 君 勇 の 横顔 を 見る と 、
0053
,559,3: 千枝子 が
^
きき 返す と 、 貸席 の おかみ は 、
0053
,2345,5: と 、 さすが に
^
きき 返し た 。
0054
,989,3: と 、
^
きき 返し た が 、
0055
,1498,10: と 、 男 は 軽蔑 し た よう に
^
きき 返し て 、
押し隠す
(押す.隠す)
延べ語数:
5
0053
,2834,19: その 花 を 、 いきなり 手折る —— という 残酷 な 快感 の 中 へ 、 あらゆる 苦悩 を
^
押し かくそ う と する 小郷 の 手 は 、 いつも の 彼 の 手 より も 荒々しかっ た 。
0231
,597,12: ちらりと 現われ て 、 社会 矛盾 の 深い 波 の 蔭 に
^
圧し 隠さ れ て しまっ た この 現象 は 、 私 達 に 何 を 告げ て いる だろ う 。
0363
,20,8: 著書 が 一時 は 全く 世間 から
^
押し かくさ れる 時期 が ある こと を 慮っ て 、 尾崎 氏 は 、 自著 を 客観 的 に 評価 し 、 重要 な 書名 を 記録 し て 居ら れる 。
0866
,1610,3: それ を 、
^
押し かくす ため に 、 眼 を そらし た 。
0987
,2736,17: 人見 ( 自分 で も 排除 し きれ ない 友吉 に対する 根深い 反撥 を 、 つとめて
^
押し かくし ながら ) 君 の いう 事 は 、 一つ の 考え として は 正しい 。
聞き流す
(聞く.流す)
延べ語数:
5
0035
,30,17: 隣 の ボックス に いる 撮影 所 の 助監督 に 秋波 を 送り ながら 、 いい加減 に
^
聴き 流し て い た が 、 それ から 一 週間 毎夜 同じ 言葉 を くりかえさ れ て いる うち に 、 ふと 寺田 の 一途 さ に 心 惹か れ た 。
0618
,117,30: チイサ 釜 は 腕 に よ ほど の 覚え が ある の か 、 青 ガサ の 高慢 を 眉 の 毛 の 一筋 すら も 動かす こと なく
^
聞き ながし た 。
1041
,702,32: 聞き つづけ て い た レコード 番組 で 、 ある 曲 が かかっ た とき 、 はじめ の ほんの 一瞬 、 彼女 は 、 それ まで と おなじ 状態 で 、
^
聞き ながし て い た 。
1074
,1598,0:
^
聴き 流し て しまえ ば これ きり の 話 で ある の は もちろん 、 今 でも ごく 確実 な こと は 言え ない が 、 七つ の 実例 を 綜合 し て 見る と 、 ミカエリバアサン という の は こちら の 聴き 取り で 、 本来 は ミカワリ・ミカーリ・ミカリ・ミケエリ など の 順序 を 踏ん で 、 わかり やすい 言葉 に 改まっ て 来 た もの らしい 。
1075
,405,16: そういう 中 でも ため に なり また 楽しみ に なる もの を 、 つい うっかり と
^
聴き 流し て しまわ ぬ よう に 、 わたし など が 若い ころ から 聴き ため て 、 だんだん と 深い 意味 の わかっ て き た いろいろ の 昔話 の なか で 、 親 棄山 という かわっ た 話 を 一つ し て 見よ う 。
使い出す
(使う.出す)
延べ語数:
5
0035
,221,10: 鼻 に 立っ た ハマザクラ の 騎手 は 鞭 を
^
使い 出し た 。
0060
,5806,19: ところが パーソナル コンピューター の 側 から も 、 マシン を 導入 し て 電源 を 入れれ ば すぐ に
^
使い だす こと の できる タイプ が 生まれ はじめ て い た 。
0087
,255,5: 彼 が タオル を
^
使い 出し た とき 、 帆 村 が つと 近づい て 、 相手 だけ に 聞える よう な 声 で 、
1075
,1275,31: そうして はじめ は 、 ある 一つ の 方法 の ため に でき た 籠 または 袋 を 、 のち に は 第 二 第 三 の 運搬 用 に も 、
^
使い だし た という こと が わかっ て くる し 、 どの 点 が とくに つご う が よく て 、 改良 を し た か という こと も 明らか に なっ て くる の で ある 。
1075
,1281,18: 小 風呂敷 は もと は 女 の もの で 、 これ を 男 まで が さかん に
^
使い だし た の は いたっ て 新 らしく 、 明治 以来 と いっ て も 言い すぎ で ない 。
這い寄る
(這う.寄る)
延べ語数:
5
0031
,129,5: と 言っ て 、
^
這い 寄る 二 歳 の 子 を 膝 へ 抱き上げ た 。
0945
,138,19: 岩穴 の 口 で 、 うつらうつら し て い た 左 太夫 が 、 平三郎 の そば へ
^
這い 寄っ て き た 。
0995
,2194,17: ( 低い が 、 しかし ホント の 殺気 の こもっ た 語気 に 、 花岡 は
^
這い 寄る の を やめ て 、 佐山 の 声 の 方 を うかがっ て い た が 、 やがて 、 ガンドウ を 動かし て 、 そちら を 照らし 出す 。
1000
,115,21: 平中 は 闇 の 中 を 手さぐり で 一歩々々 進み ながら 、 かの 人 の 閨 と おぼしい あたり へ 漸く
^
這い 寄る こと が 出来 た が 、 こ ゝ ら で あろ う と 見当 を 付け て まさぐる と 、 衣 を 引き 被い で 横 に 長く 臥し て いる 姿 が 手 に 触っ た 。
1000
,753,77: 彼 も 、 此 の 道 にかけて は 油断 の なら ない 左大臣 が 、 あの 北の方 の こと を 知っ たら 何 か いたずら を し は し ない か 、 と 云う 懸念 は 抱い た けれども 、 自分 の よう な 官位 の 低い 軽輩 と 違っ て 、 まさかに 朝廷 の 重臣 で ある 人 が 、 そう 軽々しく 夜遊び に 出かけ 、 他人 の 家 に 忍び込ん で 北の方 の 閨 へ
^
這い 寄る 、 と 云う 訳 に も 行く まい 、 そこ は 一介 の 左 兵衛 佐 の 方 が 気楽 だ と 、 そう 思っ て 安心 し て い た ので 、 あんな 工合 に 、 衆人 環視 の 中 に 於い て 堂々 と 人妻 を 浚っ て 行く よう な 派手 な こと が 可能 で あろ う と は 、 全く 考え 及ば なかっ た の で あっ た 。
飲み回る
(飲む.回る)
延べ語数:
5
0027
,450,62: 自分 は 、 下宿 の その 部屋 に 、 ひとり で じっと し て いる の が 、 おそろしく 、 いまにも 誰 か に 襲わ れ 、 一撃 せ られる よう な 気 が し て 来 て 、 街 に 飛び出し て は 、 れい の 運動 の 手伝い を し たり 、 或いは 堀木 と 一緒 に 安い 酒 を
^
飲み 廻っ たり し て 、 ほとんど 学業 も 、 また 画 の 勉強 も 放棄 し 、 高等 学校 へ 入学 し て 、 二 年 目 の 十一月 、 自分 より 年上 の 有夫 の 婦人 と 情死 事件 など を 起し 、 自分 の 身の上 は 、 一変 し まし た 。
0036
,444,7: 「 相 変ら ず 安 ウイスキー を
^
飲み 廻っ てる ん です ね 。
0667
,424,49: 知ら ねえ や 、 勝手 に しろ 、 と 倉田 は もう タヌキ 屋 の 方 へ はめ つ た に 現れ ず 、 東奔西走 、 持ち つ 持た れ つ 家老 の 口 といふ 奴 を あちら こちら に 口 を かけ て 極めて 多忙 に とび 廻り
^
飲み 廻り 口説き 廻 つて ゐる 。
0832
,246,14: 酔っ払う と 者 ども 続け と 居 合す 男女 を ひきつれ て 威勢 よく
^
飲み まわり 、 威勢 よく 勘定 を 払う 。
0832
,254,19: しかし 私 の よう な 性 コリ の ない バカ 者 で も 、 十 名 ひきつれ て
^
飲み まわっ て も 一 晩 に 七 万 四 千 七 百 円 なんて こと は 、 とても 、 とても 、 有り う べから ざる こと だっ た ね 。
説き聞く
(説く.聞く)
延べ語数:
5
0016
,98,27: 私 は 、 所 謂 文化 講演 会 だの 、 座談 会 だ の に 出 て 、 人々 に 民主 主義 の 意義 など を
^
説き 聞か せる の は 、 にが て な の で ある 。
0508
,512,4: とお 関 に も
^
説き 聞か せ た ので お 関 も その 気 に なっ て 、
0509
,229,23: 彼 は 非常 に 興奮 し た 口調 で 殆ど 叱責 する 様 に 私 に は 分ら ない 種々 の 事 を
^
説き 聞か せ た 。
0890
,259,20: これ は 到底 ちか ら で 歯 向っ て も 甲斐 は ある まい 、 この 倉 の 中味 を
^
説き 聴か せ 、 宥め て 帰す ほか は ある まい と わたくし は 心づき まし て 、 一 手の者 の 背後 に 離れ て お 築山 の ほとり に おり まし た 大将 株 と も 見える 髯 男 の 傍 へ 歩み寄り ます と 、 口 を 開く 間 も あら ば こそ 忽ち ばらばら と 駈け 寄っ た 数 人 の 者 に 軽々と 担ぎ 上げ られ 、 そのまま 築山 の 谷 へ 投げ込ま れ た なり 、 気 を 失っ て しまっ た の で ござい ます 。
0947
,2346,4: 芳夫 は 、
^
説き 聞か せる の 調子 で 、
思い得る
(思う.得る)
延べ語数:
5
0004
,137,6: 自分 を 駄目 だ と
^
思い 得る 人 は 、 それ だけ でも 既に 尊敬 する に 足る 人物 で ある 。
0098
,1332,33: そして 、 それら の 心 が 喜び を 抱い て 現れ て 来 つつ ある という こと の 苦しい 裏 に は 、 人間 より も 、 人類 を 愛する こと だ と
^
思い 得 られる 、 ある 不可思議 な 未来 に対する 論法 を ひっ 下げ て いる こと だ 。
0433
,456,11: 私 は 自分 の 目 の 届く 限り 、 心 の
^
思い 得る 限り の 女性 が 、 深い 愛 と 、 深い 叡智 によって 、 世界 を 薫 しく する 事 を 願う の で ござい ます 。
0506
,275,22: 人 を 憎む とか 悪様 に 思う の は 悪い と 云っ て も 、 今 など は どうしても そう ほか
^
思い 得 ない 。
0984
,59,15: この 本 を 読ん で も 、 真実 は その 反対 で ある と も
^
思い え ませ ん でし た 。
言い繕う
(言う.繕う)
延べ語数:
5
0003
,66,47: こんど また 戦争 に 負け た から と 言っ て 、 大 いそぎ で 一時 の がれ の ごまかし を 捏造 し て 、 ちょっと うまい 事 を しよ う と たくらん で いる 政治 家 など 無けれ ば 幸い だ が 、 そんな 浅 墓 な
^
言い つくろい が 日本 を だめ に し て 来 た の だ から 、 これから は 本当に 、 気 を つけ て もらい たい 。
0004
,121,6: ) たしか に 全部 、 苦しい
^
言い つくろい の 記事 ばかり で あっ た が 、 しかし 、 それでも 、 嘘 で ない 記事 が 毎日 、 紙面 の 片隅 に 小さく 載っ て い た 。
0012
,39,5: 何 か 上品 めかし て
^
言い つくろっ て いる 感じ が する 。
0141
,15700,34: そこ に こだわっ て 、 多 計 代 が おこり だす こと は あり 得 た し 、 そう いっ て 多 計 代 が おこれ ば 、 伸子 は 自分 として 何 と
^
云い つくろう の か 知ら なかっ た 。
0947
,3774,2: と
^
言い つくろっ て おい た 。
突き倒す
(突く.倒す)
延べ語数:
5
0003
,3003,7: 十 万 馬力 の 原子 トラック に
^
突き 倒さ れ た ほど の 衝動 を 受け た 。
0561
,87,16: 彼 は 頭 を 振り 、 室 の 襖 を 開け放し 、 棒 で 竹筒 を
^
突き 倒し 、 鼠 を 逃がし て やっ た 。
0773
,106,15: 彼 は 自分 の 進路 に 立つ 者 が あれ ば 、 これ を
^
突き 倒し て シャニムニ 真 ッ すぐ 突き すすむ よう な 荒々し さ で 警官 たち の 方 へ 進ん で き た が 、
0818
,410,15: 人家 へ ヒンパン に とびこん で 戸障子 を 破壊 し 置物 を ひっくり返し 人々 を
^
突き 倒す が 、 ガラス 戸 を 破っ て くぐりぬけ て も 担い で いる 十 六 人 だけ は 怪我 を し た こと が ない そう だ 。
0958
,202,4: 私 は 路上 へ
^
突き 倒さ れる と 、 横 に なっ た 私 の 体躯 の 上 へ 、 人間 が 乗っ た まま 自転車 が 、 もろに 倒れ 覆う た の で ある 。
来立つ
(来る.立つ)
延べ語数:
5
0003
,238,3: けれども 少し 爪先
^
き 立っ て お 尻 を 軽く 振っ て 歩く 、 あの 歩き 方 だけ は 、 やめ た ほう が よい 。
0003
,1305,31: これから も 俳句 の 相談 に 乗っ て くれ と 、 まんざら お 世辞 だけ で も ない らしく 真顔 で 頼ん で 、 そうして 意気揚々 と 、 れい の 爪先
^
き 立っ て お 尻 を 軽く 振っ て 歩く 、 あの 、 音楽 的 な 、 ちょん ちょん 歩き を し て 自分 の ベッド に 引き上げ て 行き 、 僕 は それ を 見送り 、 どうにも 、 かなわ ない 気持 で あっ た 。
0026
,23,8: 僕 は 改札 口 の 傍 で 爪先
^
き 立ち 、 君 を 捜し た 。
0612
,1729,0:
^
来 たっ 。
0795
,319,5: いまごろ セーター を とり に
^
来 たっ て あり やし ない よ 。
言い囃す
(言う.囃す)
延べ語数:
5
0003
,1878,12: 僕 と マア 坊 と いい 仲 だって 事 を みんな が
^
言い 囃し て いる とか 言っ て い た が 、 ばかばかしい 。
1073
,386,23: これ やあ 、 安い もの だ ぞ 」 と 、 ひとり が いえ ば 、 他 の 者 も 、 安い 安い と
^
いい 囃し て 、 口々 に 罵っ た 。
1073
,2570,37: 護 の 子 、 扶 、 隆 、 繁 など 、 それぞれ 、 領土 を 分け て 、 門戸 を もち 、 総称 し て 、 この 一門 の こと を “ 常陸 源 氏 ” と
^
いい 囃し て いる 。
1073
,3713,7: と 、 凱歌 の よう に
^
いい 囃し た 。
1073
,8140,6: あっけなく 、 天下 の 騒乱 と
^
いい 囃す に は 、 余りに も 、 あっけなく 、 相馬 の 小次郎 将門 は 、 ここ に 終っ た 。
思い迷う
(思う.迷う)
延べ語数:
5
0003
,149,1: さんざ
^
思い 迷っ た 揚句 の 果 に 、 お 百姓 として 死ん で 行こ う と 覚悟 を きめ た 筈 で は ない か 。
0028
,122,44: 野蛮 人 の 弟 は 、 きのう の 新内 で 、 かぜ を ひい た らしく 、 離れ の 奥 の 間 で 火鉢 を かかえ て 坐っ て 、 兄 の 草むしり の 手伝い を しよ う か どう しよ う か と
^
思い 迷っ て いる 形 で ある 。
0205
,270,76: まじめ に 文化 ・ 文学 の 運動 に したがい 、 創作 も し て 行こ う と し て いる 人々 は 、 民主 主義 文化 ・ 文学 運動 の 内 を かき乱し て いる 不安 、 無 規準 、 得 たい の しれ ない 政治 性 に 影響 さ れ て 、 自分 たち の 活動 の 基準 を どこ に おい たら 、 たたか れ ない で 育つ こと が できる の か を
^
思い 迷う こころ もち に も おか れ た 。
0509
,172,58: そして 、 漠然と 神様 が ある の かも しれ ない と 云う 事 を 感じる 様 に なっ たけれ 共 、 悪い 事 を する と 好い 所 へ つれ て 行っ て 下さら ない と 云う 神様 と 、 美味しい お菓子 や 御飯 を 下さる 神様 と は 、 どっち が ほんとう の 神様 かしら と
^
思い 迷う た 事 が 決して 一 度 や 二 度 で は なかっ た 。
0777
,740,25: 千代 は 傍 に 人々 の いる の も 忘れ て 、 いかに し て 彼ら の 先 に 秘密 を 見破る べき か と
^
思い 迷っ た 。
恋い敷く
(恋う.敷く)
延べ語数:
5
0002
,726,105: と 言い捨て 、 そのまま 小走り に 走っ て 、 お 風呂 場 に 行き 、 泣きじゃくり ながら 、 顔 と 手足 を 洗い 、 それから お 部屋 へ 行っ て 、 洋服 に 着 換え て いる うち に 、 また わっ と 大きい 声 が 出 て 泣き崩れ 、 思いのたけ もっと もっと 泣い て み たく なっ て 二 階 の 洋間 に 駈け 上り 、 ベッド に からだ を 投げ て 、 毛布 を 頭 から かぶり 、 痩せる ほど ひどく 泣い て 、 その うち に 気 が 遠く なる みたい に なっ て 、 だんだん 、 或 る ひと が
^
恋い しく て 、 恋い しく て 、 お 顔 を 見 て 、 お 声 を 聞き たく て たまらなく なり 、 両足 の 裏 に 熱い お 灸 を 据え 、 じっと こらえ て いる よう な 、 特殊 な 気持 に なっ て 行っ た 。
0002
,726,109: と 言い捨て 、 そのまま 小走り に 走っ て 、 お 風呂 場 に 行き 、 泣きじゃくり ながら 、 顔 と 手足 を 洗い 、 それから お 部屋 へ 行っ て 、 洋服 に 着 換え て いる うち に 、 また わっ と 大きい 声 が 出 て 泣き崩れ 、 思いのたけ もっと もっと 泣い て み たく なっ て 二 階 の 洋間 に 駈け 上り 、 ベッド に からだ を 投げ て 、 毛布 を 頭 から かぶり 、 痩せる ほど ひどく 泣い て 、 その うち に 気 が 遠く なる みたい に なっ て 、 だんだん 、 或 る ひと が 恋い しく て 、
^
恋い しく て 、 お 顔 を 見 て 、 お 声 を 聞き たく て たまらなく なり 、 両足 の 裏 に 熱い お 灸 を 据え 、 じっと こらえ て いる よう な 、 特殊 な 気持 に なっ て 行っ た 。
0027
,626,12: けれども 自分 は 、 そんな 事 より 、 死ん だ ツネ子 が
^
恋い しく 、 めそめそ 泣い て ばかり い まし た 。
0029
,40,116: けれども 、 私 たち が 青森 市 に 疎開 し て 、 四 箇月 も 経た ぬ うち に 、 かえって 青森 市 が 空襲 を 受け て 全焼 し 、 私 たち が たいへん な 苦労 を し て 青森 市 へ 持ち運ん だ 荷物 全部 を 焼失 し て しまい 、 それ こそ 着のみ着のまま の みじめ な 姿 で 、 青森 市 の 焼け 残っ た 知合い の 家 へ 行っ て 、 地獄 の 夢 を 見 て いる 思い で ただ まごつい て 、 十 日 ほど やっかい に なっ て いる うち に 、 日本 の 無条件 降伏 という 事 に なり 、 私 は 夫 の いる 東京 が
^
恋い しく て 、 二 人 の 子供 を 連れ 、 ほとんど 乞食 の 姿 で またもや 東京 に 舞い戻り 、 他 に 移り住む 家 も 無い ので 、 半壊 の 家 を 大工 に たのん で 大ざっぱ な 修理 を し て もらっ て 、 どうやら また 以前 の よう な 、 親子 四 人 の 水 いら ず の 生活 に かえり 、 少し 、 ほっと し たら 、 夫 の 身の上 が 変っ て 来 まし た 。
0926
,55,68: 女学校 の ガラン と し た 十 三 、 四 人 しか い ない 空虚 な 電 燈 の 光 、 寂 として 雪 を 聴く か の よう な 重い 外 の 空気 、 青年 と共に 在っ た あの 広島 県 の 山 の 夜 を 、 私 は いい よう も ない ノスタルジア を もっ て 、 今 まさに 東京 の 塵 炎 の 中 から
^
恋い しく 思わず に い られ ない 。
し通す
(為る.通す)
延べ語数:
5
0002
,2868,21: 「 立派 な お 仕事 」 など より も 、 いのち を 捨てる 気 で 、 所 謂 悪徳 生活 を
^
し とおす 事 の ほう が 、 のち の 世 の 人 たち から かえって 御礼 を 言わ れる よう に なる かも 知れ ませ ん 。
0098
,335,5: おれ は じっと 我慢 を
^
し 通し て 来 た が 、 あの 大男 の 力持ち に 殴ら れ ちゃ 、 敵 う もん じゃ ない 。
0145
,35,30: 大抵 の 才能 なら ば 、 その 白熱 と 混沌 と の 中 で 萎え て しまい そう な ところ を 、 踏みこたえ 、 掌握 し 、 ときほぐし 、 描写
^
し とおし た ところ に 、 この 巨大 で 強壮 な 精神 の 価値 が ある 。
0357
,24,29: 平手 うち を 一つ 受け て も 倒れる よう な かよわい 少女 たち が 、 武力 と 脅威 に 向っ て 、 正しい と 思う ところ を 主張
^
し とおし た の も 、 彼女 たち が 一 人 で なかっ た から で あっ た 。
1041
,565,18: ディック ・ クラーク は 、 ワイ ロ で 自分 が 動い た 事実 は ない 、 と 主張
^
し とおし 、 いま でも 、 《 アメリカン ・ バンド スタンド 》 とともに 生きのび 、 レコード に 関連 し た いろんな 事業 を 手 に おさめ て 無事 な の だ 。
滲み込む
(滲む.込む)
延べ語数:
5
0002
,1394,62: その うち に 、 弟 の お 機嫌 を とる ため に 、 あなた の 著書 を 弟 から 借り て 読み 、 面白かっ たり 面白く なかっ たり 、 あまり 熱心 な 読者 で は なかっ た の です が 、 六 年間 、 いつ の 頃 から か 、 あなた の 事 が 霧 の よう に 私 の 胸 に
^
滲み 込ん で い た の です 。
0002
,1590,138: 弟 の 直治 に 、 それとなく その ひと の 御 様子 を 聞い て も 、 その ひと は 何 の 変る ところ も なく 、 毎晩 お 酒 を 飲み 歩き 、 いよいよ 不道徳 の 作品 ばかり 書い て 、 世間 の おとな たち に 、 ひんしゅく せら れ 、 憎まれ て いる らしく 、 直治 に 出版 業 を はじめ よ 、 など と すすめ て 、 直治 は 大乗 気 で 、 あの ひと の 他 に も 二 、 三 、 小説 家 の かた に 顧問 に なっ て もらい 、 資本 を 出し て くれる ひと も ある と か どう とか 、 直治 の 話 を 聞い て いる と 、 私 の 恋し て いる ひと の 身 の まわり の 雰囲気 に 、 私 の 匂い が みじん も
^
滲み 込ん で い ない らしく 、 私 は 恥ずかしい という 思い より も 、 この 世の中 という もの が 、 私 の 考え て いる 世の中 と は 、 まるで ちがっ た 別 な 奇妙 な 生き物 みたい な 気 が し て 来 て 、 自分 ひとり だけ 置き去り に さ れ 、 呼ん で も 叫ん で も 、 何 の 手応え の 無い たそがれ の 秋 の 曠野 に 立たさ れ て いる よう な 、 これ まで 味わっ た 事 の ない 悽愴 の 思い に 襲わ れ た 。
0144
,109,29: しかしながら 、 二 百 五 十 年間 に 亙っ て ロシア の 大衆 の 生活 を 縛りつけ て い た 封建 性 は 実に 深く 日常 の 習慣 に
^
滲み こん で 、 家庭 内 における 父親 の 専横 、 主人 と 雇人 と の 関係 の 専制 的 な こと は 、 恐ろしい ばかり で あっ た 。
0433
,513,46: 従って 、 群集 の 各人 は 、 箇性 の 力 に 明か な 局限 を 認める 事 に 馴れ 、 其の 局限 の 此方 で する 活動 が 、 結局 は 夢想 で ない 今日 の 現実 に 於 て 最も 有効 で ある 事 を
^
滲み 込ま さ れ ます 。
0444
,176,24: けれども 、 彼 の 如く 、 上流 の 下 、 或は 中 の 下位 の 社会 的 地位 の 者 の 家庭 に
^
滲み 込ん で 居る 、 子供 として の 独立 力 の 欠乏 、 剛健 さ の 退廃 と 云う もの は 、 確 に 自分 に 頭 と 一致 し ない 矛盾 を 与え て 居 た と 思う 。
踏み分け行く
(踏み分ける.行く)
延べ語数:
4
0956
,2600,0:
^
踏み分け 行く は 恋 の みち
0956
,2601,0:
^
踏み分け 行く は 恋 の みち
0956
,3069,0:
^
踏み分け 行く は 恋 の みち
0956
,3070,0:
^
踏み分け 行く は 恋 の みち
引き止め解く
(引き止める.解く)
延べ語数:
4
0732
,2601,5: 二 時 ごろ まで 、
^
ひきとめ とい たら 、 いい だろ う 。
0732
,2606,12: じゃ ア 、 ボク が 箱根 へ 行っ て 、 サルトル を
^
ひきとめ とく から 、 ツル ちゃん が 案内 役 で 、 阿片 を 掘っ たら 、 いい じゃ ない か 」
0732
,2625,40: 「 一 歩 も 放す な 、 と 云っ たって 、 深夜 、 山林 の 奥 へ 埋め た 物 を 掘り かえし に 行ける もの じゃ ない から 、 十 一 時 ぐらい まで 、 ムダ 話し て 、
^
ひきとめ とけ ば 、 充分 です よ 。
0732
,2631,8: 「 八 時 か 九 時 まで 、
^
ひきとめ とく だけ で タクサン だ よ 。
見つめ続ける
(見つめる.続ける)
延べ語数:
4
0549
,53,30: その 明瞭 な 一事 だけ を 、 夢 の 中 で 見つめ ながら 、 私 は 眼 を 覚し た が 、 覚め て も なお 、 その 一事 を
^
見つめ 続け た 。
0723
,14,19: 私 は 戦禍 の 中 を 逃げまどい もし 、 私 の 目 で 見 うる 限り の 戦争 を
^
見つめ つづける こと が でき た 。
0857
,258,6: たしかに 人間 孤独 の 相 を
^
見つめ つづけ て 生き た 人 の 作品 に 相違 なく 、 又 、 純潔 な 魂 の 見 た 風景 で あっ た に 相違 ない 。
1040
,2360,3: 彼女 を
^
見つめ 続け て い た 祐一 は 、 ある とき 突然 に 気づい た 。
しゃくい上げる
(しゃくう.上げる)
延べ語数:
4
0205
,140,12: 「 では 誰 の アミ が 現代 の アクタモクタ を ホント に
^
しゃくい あげる こと が できる だろ う ?
0205
,143,14: だが 、 「 誰 の アミ が 現代 の アクタモクタ を ホント に
^
しゃくい あげる こと が できる だろ う ?
0205
,145,7: 文学 が 現実 を 「 ホント に
^
しゃくい あげる 」 という こと は 、 どういう こと だろ う か 。
0205
,146,19: 現代 の アクタモクタ の 全部 を 片 はじ から 、 手 にあたる も の 耳 に きく もの 、
^
しゃくい 上げる こと が ホント に 人生 に 向っ て 何 か を 掬い あげ た 文学 で ある と 云 える なら ば 、 三好 十郎 が 田村 泰次郎 その他 を 小 豚 派 という 必然 は 失わ れる 。
芽生え始める
(芽生える.始める)
延べ語数:
4
0141
,4720,10: 伸子 の 心 の 中 に いくらか ごたつい た まま
^
芽生え はじめ た 女 として の 未来 へ の 期待 、 確信 めい た もの が 、 二木 準 作 の コロンタイズム に対して 、 女 に だけ わかる 猛烈 さ で 抗議 する の だっ た 。
0144
,1710,96: 歴史 的 に は 古い 文化 に対する 新しい 文化 の 擡頭 、 その 発展 の ため の 闘争 として ゴーリキイ の 生涯 に 反映 し た インテリゲンツィア と 大衆 と の 相互 関係 について の 微妙 な 歴史 、 大衆 と 個人 と の 関係 について の 評価 の 推移 等 の 端緒 は 、 既に デレンコフ の パン 焼場 で 汗 を 流し て い た ゴーリキイ の 中 に 、 イゾート の 死骸 を 眺め 、 ロマーシ の 背中 へ 自分 の 背中 を ぴったり 合わせ て 立っ た ゴーリキイ の 中 に
^
芽生え はじめ て い た の で あっ た 。
0257
,6,14: 日本 で も メーデー に は 勤労 階級 が 自分 たち の なか から
^
芽ばえ はじめ た 歌 や 踊り を 行進 の よろこび に 加える 段階 に 進ん で 来 た 。
1139
,69,14: 香 折 の 胸 の 中 に は 、 不思議 な もの が
^
芽生え 始め まし た 。
生まれ掛ける
(生まれる.掛ける)
延べ語数:
4
0046
,71,16: 過去 の 文化 団体 が 解散 し て 、 新しい 文化 団体 が 大阪 に も
^
生れ かけ て いる が 、 官僚 たる 知事 を 会長 に いただく よう な 文化 団体 が いくつ も 生れ て も 、 非 文化 的 な 仕事 しか 出来 ぬ で あろ う 。
0210
,105,20: 労働 運動 の 波 が 高まっ た 年々 の 間 に 、 たくさん の 職場 から 若い 作家 が
^
生れ かけ た 。
0597
,543,18: 現在 、 右翼 に せよ 左翼 に せよ 、 政治 界 に 、 民族 主義 的 理念 が
^
生れ かけ て いる の は 、 新た な 日本 再建 を 目指す から に 外 なら ないし 、 その 理念 も 、 郷土 愛 や 祖国 愛 に 立脚 する もの です 。
0652
,366,1: ヒョッコリ
^
生れ かけ た こと が 、 二 度 あっ た が 、 死ん で 生れ たり 、 生まれ て 、 とたんに 死ん だり し た 。
引きずり上げる
(引きずる.上げる)
延べ語数:
4
0038
,159,20: 荷物 を 先 に 受け取っ て 、 それから 窓 に しがみつい た 女 の 腕 を 、 白崎 は
^
ひきずり 上げ た 。
0112
,923,57: あの 高い 段々 を 登る 時 は いつも の くせ で ( 千世子 は 小 供 の 時 から 父 や 何 か と 歩い て も きっと 相手 のう で に 自分 のう で を からみ つける くせ が あっ た ) H と 源 さん のう で に 両 う で を ひっかけ て
^
ひきずり あげ られる 様 に し て らくに 上っ た 。
1073
,5530,0:
^
ひきずり 上げ て 、 縄 を かけろ 」
1174
,1052,13: いくらか 露悪 的 な 気持 で 、 私 は それ を 縁側 に
^
引きずり 上げ て 部屋 に 運ん だ 。
無くなり掛ける
(無くなる.掛ける)
延べ語数:
4
0026
,8,11: もう その 頃 、 日本 で は 、 酒 が そろそろ
^
無くなり かけ て い て 、 酒場 の 前 に 行列 を 作っ て 午後 五 時 の 開店 を 待ち 、 酒場 の マスタア に 大いに あいそ を 言い ながら 、 やっと 半 合 か 一 合 の 酒 に あり つける という 有様 で あっ た 。
0564
,87,4: もう 、 どぶろく も
^
無くなり かけ た 。
0579
,89,14: 藻 が たくさん 生え て い まし た が 、 ふしぎ に それ さえ
^
無くなり かけ て い まし た 。
0988
,6018,4: それに 金 も 全く
^
無くなり かけ て い ます 。
確かめ得る
(確かめる.得る)
延べ語数:
4
0877
,12,12: 二 、 三 の 優秀 な 映画 人 について その こと を
^
確かめ 得る 機会 も あり まし た 。
1076
,689,3: その 仮定 を
^
確かめ 得る もの は 、 今後 の 多く の よそ の 島々 と の 比較 で あろ う が 、 日本 の 内部 において も 、 蛭子 の 旧 伝 に は 中世 の 著しい 解釈 の 発展 が あっ て 、 それ は 必ずしも 首都 の 神道 の 、 関与 し なかっ た もの の よう に 思わ れる 。
1076
,1472,39: いわゆる ニライカナイ が 海上 の 浄土 、 遠く 水平 線 の 外 に ある 不思議 の 世界 の 名 で あっ た こと は 、 現在 残り 伝わっ て いる 色々 の 資料 によって 、 もう おおよそ は
^
確かめ 得 られる の だ が 、 それ を 説い て いる と 話 が あまり 長く なる 。
1173
,586,24: 宇治 は 自分 の 逃亡 に対する 外 から の 圧迫 が あれ ば ある 程 、 反撥 し て 自分 の 正当 さ を
^
確かめ 得る だろ う 。
落ち着き払う
(落ち着く.払う)
延べ語数:
4
0692
,46,3: それ まで
^
落ちつき 払っ て い た 金 サン が 、 ここ に 至っ て 真 ッ 赤 に なっ て 力み はじめ た の は 、 曰く インネン が ある らしい 。
0785
,688,4: コマ 五 郎 が
^
落ちつき 払っ て 腕 を 後 に まわし た 図太い 様子 を なんと 見る ?
0785
,698,5: 「 コマ 五 郎 が
^
落ちつき 払っ て 腕 を 後 に まわし た ところ を 見 て い ら ッ し ゃるとは 恐し い 。
1073
,1329,2: さすが に
^
落ちつき 払っ た もの で 、 すぐ 小次郎 の うし ろ へ 廻っ て 、 襟 が み を つかん で しまっ た 。
巫山戯遣る
(巫山戯る.遣る)
延べ語数:
4
0628
,405,30: コチ トラ も 伊東 さん も 、 おんなじ 考え な ん だ から 、 今更 人 を コバカ に し て 結婚 しよ う なんて 言っ たって 、 クソ 、
^
ふざけ や がる と 、 ドテッ 腹 を 蹴破っ て 、 肋骨 を かきわけ て 、 ハラ ワタ を つかみ だし て くれる ぞ 」
0731
,349,6: 「 ヤイ 、 この 野郎 、
^
ふざけ や がっ て 」
0777
,36,13: 子供 の よう に 軽く あしらわ れ て 、 この 野郎 め 、
^
ふざけ や がる な 、 黒石 を 皆殺し に してやる ぞ 、 と いきり立っ て しまっ た 。
0993
,3814,11: 源 次 なに 、 くる か 貴様 、 ようし 、
^
ふざけ や がっ て !
くっ付き合う
(くっ付く.合う)
延べ語数:
4
0621
,305,35: 二 人 の 首 は 酒 も り を し て 恋 に た わ ぶれ 、 歯 の 骨 と 歯 の 骨 と 噛み合っ て カチカチ 鳴り 、 くさっ た 肉 が ペチャペチャ
^
くっつき 合い 鼻 も つぶれ 目の玉 も くりぬけ て い まし た 。
1108
,6,24: これ は 、 水晶 の よう な 形 を し た 雪 の 結晶 が 数個 、 尖っ た 方 の 先端 で 互いに
^
くっつき 合っ た もの で ある 。
1108
,8,25: これ は 単独 に 降る こと も 稀 れ に ある が 、 多く の 場合 は 、 三 個 ないし 五 個 くらい 互いに
^
くっつき 合っ た もの が 多い 。
1171
,2193,4: 濡れ た 腿 が
^
くっつき 合う 。
繰り返し読む
(繰り返す.読む)
延べ語数:
4
0141
,20263,34: 伸子 が 空色 ヤカン を 下げ て 通り が かる パッ サージ の 従業 員 室 の 壁新聞 の 上 でも 、 この スターリン の 論文 は 、 ずいぶん 古びる まで 皆 から
^
くりかえし よま れ て い た 。
0303
,10,5: 「 暗夜 行路 」 を
^
くりかえし よん だ 私 たち の 年代 の もの は 、 千 円 の 本 を つくる 作家 志賀 直哉 に対し 、 もし 事実 で ある なら ば 暗然 と し た 心もち が ある 。
0404
,1,14: 何 年 も 前 に 書か れ た これら の 物語 を きょう 、
^
くりかえし 読ん で み て 、 深く 深く 心 を 動かさ れる こと は 、 人間 社会 の 歴史 は 、 何と たゆむ こと なく 前進 し て いる で あろ う か 、 という こと で ある 。
0566
,402,9: 土居 さん は それ を 、 注意深く 二 度
^
繰り返し 読ん だ 。
ほじくり返す
(ほじくる.返す)
延べ語数:
4
0141
,12550,7: 「 これ だけ の 中 を 、
^
ほじくり かえす の じゃ 、 とても だ わ 。
0141
,14773,3: それ を 一つ
^
ほじくり かえし て 見 て やろ う と 思っ て 。
0552
,6,12: 横 から 眺め たり 、 裏 から 眺め たり し て 、
^
ほじくり 返す より も 、 正面 から 静か に 眺め てる 方 が 、 よほど 面白い 。
0623
,94,2: 焼跡 を
^
ほじくり かえし て 焼け た バケツ へ 掘りだし た 瀬戸物 を 入れ て い たり 、 わずか ばかり の 荷物 の 張番 を し て 路上 に 日向ぼっこ を し て い たり 、 この 年頃 の 娘 達 は 未来 の 夢 で いっぱい で 現実 など は 苦 に なら ない の で あろ う か 、 それとも 高い 虚栄 心 の ため で あろ う か 。
しゃがみ込む
(しゃがむ.込む)
延べ語数:
4
0003
,1981,16: のぞい て 見る と 、 絣 の 着物 に 白い エプロン を かけ て 、 丸く
^
しゃがみ 込ん で 、 竹 さん が 、 洗面 所 の 床板 を 拭い て い た 。
0081
,3912,8: モレロ は 腕 を くん だ まま
^
しゃがみ 込ん で しまっ た 。
0538
,2037,13: 栄二 ( 燐 寸 を 受取っ て 火 を つける 様 に
^
しゃがみ 込ん で けい の 顔 を さけ ながら ) 兄貴 が 亡くなっ た と 言う 事 は 聞い た けれど 、 別居 の まま です か 。
1037
,686,10: 私 は 何 という こと も なく 、 そこ へ
^
しゃがみ 込む 。
巫山戯切る
(巫山戯る.切る)
延べ語数:
4
0002
,2272,1: そんな
^
ふざけ 切っ た リズム で もっ て はずみ を つけ て 、 無理 に お 酒 を 喉 に 流し込ん で いる 様子 で あっ た 。
0004
,260,84: 私 は 三 度 も 点呼 を 受け させ られ 、 その たんび に 竹槍 突撃 の 猛 訓練 など が あり 、 暁天 動員 だの 何 だの 、 その ひま ひま に 小説 を 書い て 発表 する と 、 それ が 情報 局 に 、 にらま れ て いる とかいう デマ が 飛ん で 、 昭和 十 八 年 に 「 右大臣 実 朝 」 という 三 百 枚 の 小説 を 発表 し たら 、 「 右大臣 実 朝 」 という
^
ふざけ 切っ た 読み方 を し て 、 太宰 は 実 朝 を ユダヤ 人 として 取り扱っ て いる 、 など と 何 が 何やら 、 ただ 意地 悪く 私 を 非国民 あつかい に し て 弾劾 しよ う と し て いる 愚劣 な 「 忠臣 」 も あっ た 。
0027
,1075,58: 京橋 へ 来 て 、 こういう くだらない 生活 を 既に 一 年 ちかく 続け 、 自分 の 漫画 も 、 子供 相手 の 雑誌 だけ で なく 、 駅売り の 粗悪 で 卑猥 な 雑誌 など に も 載る よう に なり 、 自分 は 、 上司 幾 太 ( 情死 、 生き た ) という 、
^
ふざけ 切っ た 匿名 で 、 汚い は だ か の 絵 など 画き 、 それ に たいてい ルバイヤット の 詩句 を 插入 し まし た 。
1076
,1700,19: それ が 数 多く の 異郷 訪問 譚 の 中 で 、 この 系統 の 昔話 ばかり が 、
^
ふざけ 切っ た 大 話 に なっ て しまっ て 、 人 を 只 げらげら と 笑わせる こと が 、 昔話 の 能 で で も ある か の ごとく 、 したがって また その 研究 に は 何 の 深い 意味 も ない か の ごとく 、 速断 せしめる 原因 に も なっ て い た よう だ が 、 最初 から それ が 目的 で あっ たら 、 是 まで の 手数 を かける 必要 は なかっ たろ う 。
焼け焦げる
(焼ける.焦げる)
延べ語数:
4
0890
,293,61: そこ ここ に 死骸 を 収める 西方 らしい 雑兵 ども が 急 しげ に 往来 する ばかり 、 功徳 池 と 申す 蓮 池 に は 敵 味方 の 屍 が まだ 累々 と 浮い て おり ます し 、 鹿 苑 院 、 蔭 凉軒 の 跡 と 思しき あたり も 激しい 戦 の 跡 を 偲ば せ て 、
^
焼け 焦げ た 兵 ども の 屍 が 十 歩 に 三つ 四つ は 転ん で いる 始末 で ござい ます 。
1036
,101,9: 腋 下 から 左腕 にかけて 、 同じく 放射線 で
^
焼け 焦げ た 傷痕 が 、 醜い 凸凹 を 作っ て いる 。
1171
,2501,8: 透き通っ た 炎 を 上げ 、 すぐ に
^
焼け 焦げ た 。
1172
,1122,0:
^
焼け 焦げ た 野原 を 、 弾丸 が ひ ゅうひゅう 飛ん で 来る 。
困じ果てる
(困じる.果てる)
延べ語数:
4
0784
,744,20: 晴 高 は 人々 の ザワメキ が 静か に なる まで 浮か ない 面持 で 身 の 持て扱い に
^
困じ 果て て いる よう で あっ た が 、 満堂 の ザワメキ が おさまる と 、 改めて 威儀 を 張り 、
1147
,129,0:
^
困じ 果て て うかうか 日 を 送る と 、 昨夜 又 々 摩 訶毘 盧遮那仏 夢枕 に 現 じ て の お 告 に 、 大 伝馬 町 の 佐久間 勘 解 由 の 許 を なぜ 訪ね て 参ら ぬ の じゃ 、 怠慢 至極 —— と 以ての外 の 御 叱り じゃ 」
1147
,141,14: 床の間 に 押し上げ られ た お 竹 は 、 極り 悪 さ に
^
困じ 果て て 、 幾度 か 逃げ出そ う と し まし た が 、 玄沢 坊 の 大きな 眼 が 、 謹しみ 深く —— が 不可 抗 的 な 威圧 で それ を とどめ 、 貧乏揺ぎ も さ せる こと で は あり ませ ん 。
1147
,174,19: 主人 の 迷い は まだ 手軽 でし た が 、 お 竹 の 生身 成仏 に 、 一番
^
困じ 果て た の は 倅 の 伊太郎 と 手代 の 与三郎 でし た 。
信じ始める
(信じる.始める)
延べ語数:
4
0754
,704,53: 上陸 に 適し た 地勢 で 、 おまけ に 鉄道 の 終点 で あり 、 敵 は ここ を 基地 に し て 、 首都 へ 東上 する 、 そんな 尤も らしい 噂 が 流布 し て 、 ここ が 本土 の 最初 の 戦場 に なる こと を 土地 の 人々 が
^
信じ はじめ た 。
0918
,1054,9: しまいに は 、 アリストテレス の ヒエラルキア として 人々 が
^
信じ はじめ た 一つ の 型 は 、 後 の すべて の 人 の 考え かた の 鋳型 の よう な 役 割り を なし て き た の で ある 。
1074
,265,46: また そういう 事 が 書物 に 載せ られ て ある の も 、 数 百 年 以来 の こと で ある が 、 私 たち に 少し も 諒解 し 得 ない の は 、 どうして その よう な こと を 国 中 挙っ て 、
^
信じ 始め たろ う か という 点 で ある 。
1076
,1905,11: 宝貝 に は 禁 呪 厭 勝 の 力 あり と
^
信じ 始め た の に は 、 必ず 別に 一般 的 な 心理 が 働い た の で ある が 、 そういう 中 で も 特に 安産 の 守り として 、 これ を 重んずる よう に なっ た 頃 に は 、 恐らくは もう あの 貝 の 珍 らしい 形 に 、 もっぱら 注意 を 向ける よう に なっ て い た で あろ う 。
負け続ける
(負ける.続ける)
延べ語数:
4
0702
,288,0:
^
負け つづけ て い た 久作 は 最後 の 復讐 を 狙っ て い た の だ 。
0742
,27,20: たいがい の レース に 本命 又は 対抗 に おさ れ て いる 選手 だ が 、 この 競輪 で は
^
負け つづけ て いる 。
0776
,143,4: 何 年 と なく
^
負け つづけ て いる この 船 の 乗員 ども が 、 今度 こそ は 大和 に 勝てる という 気持 を すてる こと が でき ない の は 、 よほど バク 才 の ひらき が 大きい から だ 。
0842
,1204,27: それから という もの 、 木村 は 全く 気持 の 上 で ダメ に なっ た らしく 、 順位 戦 で も 、 他 の 対局 で も
^
負け つづけ で 、 哀れ サンタ ン たる 有様 で あっ た 。
投げ飛ばす
(投げる.飛ばす)
延べ語数:
4
0672
,330,3: 大きな 横綱 が
^
投げ とばさ れ て 、 投げ に かけ られる 一瞬 前 に 、 彼 の 顔 に シマッタ という アキラメ が 流れる 、 私 に は まるで シマッタ という 大きな 声 が きこえる よう な 気 が する の だっ た 。
0782
,437,16: 云い 終ら ない うち に 火 吹竹 で 十 あまり 殴ら れ て 戸外 へ
^
投げ とばさ れ て ノビ て しまっ た 。
0789
,327,12: 乞食 男爵 の 正体 バクロ し て 一族 三 名 小娘 に
^
投げ とばさ れ た よう に 見え た 。
0842
,288,24: 一 度 は 両手 を 押え て 膝 を つか せ 、 二 度目 は 目 より も 高く 差し上げ て 片手 で
^
投げ とばし た こと に なっ て いる 。
おもひ詰める
(おもふ.詰める)
延べ語数:
4
0667
,1075,6: その は づか し さ を
^
思ひ つめ 、 強迫 観念 に なやまさ れ た が 、 友達 の 話 に ヒント を 得 て ひそか に イレズミ を やつ た 。
0676
,102,22: 月経 閉鎖 期 の この 年頃 は 特殊 な もの だ と いふ こと だ が 、 時代 が 時代 で 、
^
思ひ つめ て 育てあげ た 一人娘 は 闇 の 女 に なる 。
0676
,167,10: 彼 は 胸 の 灯 を だきしめ て 、 ともかく
^
思ひ つめ て 生き て ゐる 。
0676
,446,40: 逃がし て なる もの か と 、 とつ さ に 夏川 は ムンズ と 組みつい た が 、 ヒロシ の 痩せ て 細い こと 、 たわい も なく 腕 の 中 へ 吸 ひ こま れ て 、 あんまり
^
思ひ つめ て 組みつい た もの だ から 、 あまり の アッケ な さ と あまり の 軽 さ に 拍子抜け が し て ハッ と し た もの だ 。
決め付ける
(決める.付ける)
延べ語数:
4
0629
,18,30: ところが 、 同じ 批評 家 が 、 現代 に 就 て は 、 一 ツ 二 ツ の 短篇 を 読ん だ だけ で 、 作者 全部 の もの を
^
キメ つけ て か ゝ って くる から 勇ましい 。
0732
,2532,18: か と 云っ て 、 嘘つき なさい 、 ニセ の 阿片 と 承知 の 上 で 、 と
^
キメ つける と 失敗 だ から 、 セイカタンデン に 力 を こめ て 、 にらみつけ て 、
0740
,143,5: しかしながら 、 この よう に
^
キメ つける の は 残酷 で ある 。
1147
,72,7: 主人 は 真っ向 から それ を
^
キメ 付け ます 。
勤め上げる
(勤める.上げる)
延べ語数:
4
0597
,1087,4: 大蔵省 の 局長 まで
^
勤め あげ た 官吏 で 、 退職 後 は 、 一流 銀行 の 取締役 を し て いる 人 、 それ に ふさわしい だけ の 応接 だ 。
0772
,166,11: これ だけ の 大家 の 番頭 を 十 何 年 も
^
つとめ あげ て 、 追 ん ださ れ て から 大 そう 貧乏 し て 、 細々 と 行商 を やっ てる そう です が 、 そんな 実直 な 白鼠 が 、 この 日本橋 に ほか に 誰 が いる もの です か 。
0790
,211,5: 鬼 の 全盛 の 期間
^
つとめ あげ た 奴 だ から 、 これ も 気 の 荒い 家来 だ そう で な 。
0961
,66,24: この 公債 の ため の 日本 帝国 政府 代理人 は 、 英国 最高 バス 勲 位 ホレーシォ・ネルソン・レー という 、 清国 総 税務 司 を
^
つとめ あげ た 紳士 で 、 駐 日 公使 ハリー・パークス の 親友 で あっ た 。
考えなする
(考える.なする)
延べ語数:
4
0563
,379,11: それから 、 女将 さん は 手広く 商売 を し たい と
^
考え なすっ てる よう です が 、 それ は だめ です ね 。
0581
,220,17: 「 檜山 さん 、 眼 を つぶっ て 二 階 から 飛び降りる … … そんな こと 、
^
考え なすっ た こと が あっ て … … 。
0597
,767,19: きっと 、 診断 書 の 交換 は 、 結婚 の 約束 の 一つ と 、 そんな 風 に お
^
考え なすっ た らしい ん です 。
0597
,779,31: いつぞや 、 あなた は 、 田島 章吾 さん の こと を 、 社会 の 寄生虫 とか 蛆虫 とか 仰 言い まし た けれど 、 それ も 、 言葉 通り に お
^
考え なすっ て いる の で は ござい ます まい 。
投げ散らす
(投げる.散らす)
延べ語数:
4
0553
,76,21: 「 癪 に さわる から 、 南京豆 の 殼 を 、 力いっぱい 投げつけ て やっ た し 、 室 中 に
^
投げ 散らし て やっ た 。
0562
,336,29: 木炭 の 空 俵 や 、 藁 束 や 、 新聞紙 など を 、 夥しく 積み上げ て 、 それ に 火 を つけ 、 その 火種 を あちこち に
^
投げ 散らし て 、 葦 を 焼い てる の だ 。
0567
,19,41: その 砂利 の 上 に 、 一 人 の 男 が 、 尻 を 落着け 、 両足 を 前方 に 投げ出し 、 まるで 駄々 っ 児 の よう な 恰好 を し て 、 片手 で 砂利 を 掴ん で は
^
投げ 散らし て い た 。
0567
,33,10: だが 、 往来 ば た に 坐りこん で 砂利 を
^
投げ 散らし てる の は 、 ちと ひど すぎ た 。
開け掛かる
(開ける.掛かる)
延べ語数:
4
0540
,438,5: 仄か に 夜 が
^
明け かかっ て い た 。
0558
,174,5: もう 仄 白く 夜 が
^
明け かかる 頃 、 太鼓 の 音 が 響い て き た 。
1115
,259,2: 夜 が
^
明け かかる よう に しだいに はっきり し て まいる 。
1173
,8,16: ふり 仰ぐ と 密林 の 枝 さし 交す 梢 の あわい に 空 は ほのぼの と
^
明け かかり 、 暁 の 星 が 一つ 二つ 白っぽく 光 を 失い 始め て い た 。
垂れ掛かる
(垂れる.掛かる)
延べ語数:
4
0539
,10,21: 背 の 高い 痩せ た 蓬髪 の 男 で 、 狸 石 の 肩 の ところ に 両 腕 で も
^
たれ かかり 、 腕 に 顔 を 伏せ て いる 。
0543
,273,62: その あと 、 中尾 さん が 帰っ て ゆき 、 お 島 さん も ちょっと 片付け もの を し 、 店 を しめ て 帰っ て ゆき まし た 時 、 二 階 へ の 梯子段 の 上り 口 の ところ で 、 井上 さん は 突然 、 よろける よう な 風 を し て 、 私 の 背 に も
^
たれ かかり まし た 。
0564
,83,14: そこ の 、 腰掛 に 落着き 、 卓子 に 片 肱 で も
^
たれ かかり 、 甘酢 の 鶏肉 を さかな に 、 温い 真白 な 濁酒 を あおっ て いる と 、 俺 は もう 口 を 利く の も 懶く なっ た 。
0577
,18,30: 中空 に 聳え て 、 風 に ちらちら と 葉 裏 を 見せ てる 茂み に 、 頂 から 地面 近く へ と 、 幾 筋 も の 銀箔 が
^
垂れ 懸っ て 、 太陽 の 光 に きらきら 輝き 、 その間 に 椋鳥 や 雀 が 囀っ てる 様 は 、 なにか 祝典 の 樹 の よう で あり まし た 。
立て並べる
(立てる.並べる)
延べ語数:
4
0508
,1108,7: 番小屋 に 腰 を 下し て
^
立て 並べ た 膝 に 支え た 両手 の 間 に 顔 を 挾ん で 安らか な 形 に 落 付い た お 久美 さん は 眼 を 細め て 、 葉擦れ の 音 と 潤い の ある 土 の 香り に 胸 から 飛び出し そう な 心臓 の 鼓動 を 鎮め 様 と 努め た 。
0554
,1098,8: いろいろ な 形 の 酒 瓶 を
^
立て 並べ 、 さまざま な 器物 を 飾り立て た 、 巨大 な 食器 戸棚 が 、 天井 近く まで 聳え 立ち 、 その 前 に 幅広い スタンド が 弓なり に 設け られ て 、 天鵞絨 を 張っ た 足 高 の 腰掛 が 散在 し 、 その 外 方 を ボックス が 取り巻い て いる 。
0788
,478,13: こう 考え て 、 ナミ子 は 控え の 間 に 燈 り を
^
立て 並べ て 待っ て い た 。
1073
,7888,15: —— 朝 の 兵糧 を とれ という 命令 は なく 、 すぐ 、 馬 を
^
立て 並べろ と ある 。
流行り切れる
(流行る.切れる)
延べ語数:
4
0505
,742,25: 相手 が 悪い もの で は ない ので 幾分 安心 は し た 様 な ものの 、 こんな もの まで 自分 について 居 て
^
はやり きれ ない と 云う 様 に 、 どうして こい だけ 借り た の だ と 根 掘り 葉 掘り 問いただし た 。
0642
,446,22: そういう こと を 知っ て は い て も 、 私 など は 育ち が 下根 で 、 ぬけぬけ と そう
^
はやり きれ ず に 、 つい 女々しく 、 イヤミッ たらしく 言い訳 に 及ん で しまう テイタラク で ある から 、 まことに 敵 が 憎く 、 また 口惜しい の だ が 、 偉い 奴 だ と 思わ ず に も い られ ぬ 。
0813
,70,22: わざわざ 人間 を 最も 不幸 な 状態 において 、 最低 の 善行 を 押しつけ て 、 真価 を 誇示 さ れ て
^
はやり きれる もの で は ない 。
1072
,3909,8: 少し は 、 息 を つか なく て
^
はやり きれ ぬ 」
眺め暮らす
(眺める.暮らす)
延べ語数:
4
0433
,564,49: 今 も 恐る べき 単調 さ で 降りしきっ て 居る 雨 が 晴れ たら 、 地上 は きっと もう 秋 に 成っ て 居り ます でしょ う 、 雨 が 好き な 私 も 、 毎日 毎日 同じ 水気 と 灰色 と で 溺れ た よう な 景物 を
^
眺め 暮す の は 、 少し 飽き飽きし た 心持 が 致し ます 。
0592
,277,19: —— もしも 、 清子 の 写真 が あっ たら 、 朝 と なく 夜 と なく 、 私 は
^
眺め 暮す だろ う 。
0615
,32,22: 国境 を 越え て 更に 国境 へ —— 長い 鉄路 の 経験 —— 唯 もう 漠々 たる 長 沙 を 幾日 も
^
眺め 暮す 生活 など は 、 座談 に のぼ す こと すら おっくう な 筈 で ある 。
0736
,203,32: 私 は 千谷 さん の 許し を 得 て 、 後楽園 へ 野球 見物 を 日課 に し た が 、 私 の なつかしん だ 外界 は 、 去年 の 秋 に
^
眺め くらし た アルプス で あっ た 。
立て籠もる
(立てる.籠もる)
延べ語数:
4
0433
,17,15: 概念 と 、 只 、 自分 のみ の 築き上げ た 象牙 の 塔 に
^
立て 籠っ て 、 ちょいちょい 外 を 覗き ながら 感動 し て 居り まし た 。
0973
,21,16: 昔 の 人 は 万 遍 弾き と いっ て 、 お宮 の お 堂 に
^
立て 籠っ て 徹夜 で 弾く 。
1073
,5823,3: 国 庁 に
^
たて 籠っ て 、 さい ごま で 、 戦お う 」
1073
,8100,14: 猿島 の 館 は 、 自分 の 手 で 焼き払い 、 ここ に
^
たて 籠っ て 、 さい ご の 一 戦 を —— と 計っ た の で ある が 、 なんと 、 営中 の 兵 を かぞえれ ば 、 わずか 四 、 五 百 騎 しか 余し て い ない 。
垂れ下がる
(垂れる.下がる)
延べ語数:
4
0432
,62,11: 白地 の 壁紙 、 その 裾 を 廻っ て 重く
^
たれ 下がっ て 居る 藁 の 掛 布 、 机 、 ランプ スタンド 、 其等 は 、 今 彼女 の 手 に ふれる 総て の 書籍 が 、 遠い 故国 の 母 の 手元 から 送ら れ た もの で ある と 同様 の 有難 さ を もっ て 、 彼 の 手 に 作ら れ た もの で ある 。
0566
,110,27: 市木 さん が 変人 だ という こと を 聞い て い た し 、 額 が 少し 禿げ 上っ てる 大柄 な 顔立ち と 、 肩 まで
^
垂れ さがっ てる 長髪 と に 、 なんだか 威圧 さ れる 気持ち だっ た 。
0995
,1575,12: 化粧 が すっかり はげ落ち 、 みだれ 髪の毛 が 首 の へん に
^
垂れ さがり 、 目 だけ が 不 釣合い に 大きく なっ て いる 。
1153
,230,5: 分厚い どんちょう の 端 から
^
たれ 下がっ て いる ひも を 、 次の間 から ひい たり 、 ゆるめ たり する 。
生き過ぎる
(生きる.過ぎる)
延べ語数:
4
0430
,161,10: 彼 は どう 云う とき に 、 自分 は
^
生き すぎ た と 感じ たろ う か 。
0552
,195,7: 思え ば 、 わたし は 少し
^
生き すぎ た 。
0552
,338,4: もう わたし は 少し
^
生き すぎ た よう な 気 が する 。
0852
,236,7: 今 は もう 馬鹿 みたい に 長く
^
生き すぎ た から ラディゲ の 年齢 など は 考える こと が なくなっ た が 、 年齢 と 仕事 の 空虚 を 考え て その ころ は 血 を 吐く よう な 悲し さ が あっ た 。
伸び広がる
(伸びる.広がる)
延べ語数:
4
0398
,114,19: 日本 で も 婦人 の 生活 の あたりまえ さ が 、 櫛田 さん の きょう の 生き方 に まで
^
のび 拡がっ て き て いる 。
0509
,215,8: 今立 って 居る 処 から 四方 へ
^
延び 拡がっ て 居る 草原 は 、 黄 緑色 に はて し なく 続い て 、 遠い 向う に は 海 の 様 な 空 の 中 に 草 の 頭 が そろっ て しなやか に ユーラリ 、 ユラリ と そよい で 、 一 吹風 が 吹き 渡る と 、 林 中 の 葉 と 原中 の 草 が 甘い 薫り を 立て て サヤサヤ 、 サヤサヤ と 鳴り渡る 。
0577
,264,1: あんなに
^
伸び 拡がっ てる 大木 です から 、 取り払っ たら 、 びっくり する ほど 大きな 青空 と なる でしょ う 。
1076
,1464,69: ハブ という 毒蛇 の 場合 に も 見 られる よう に 、 むしろ 、 稀 々 に 意外 な 暴威 を 振 う の を 実験 し た 者 が 、 これ を 神秘 の 力 に 帰 する よう に なっ た ので 、 他所 の 飢え たる 鼠 の 群 が 、 海 を 渡っ て 入っ て くる 時 など に 、 とくに この 信仰 は
^
伸び 拡がっ た の で は ない か と 思う 。
抱え上げる
(抱える.上げる)
延べ語数:
4
0371
,49,7: すると 、 つい て いる 大人 が
^
かかえ 上げ て 片手 に 靴 を もっ て 、 ひどい ところ を 大股 に こし て 乾い た ところ へ おろし た 。
0584
,210,21: 彼 は 眼 を 一つ しばたたい て 、 欅 から 視線 を 引き離し 、 鮨 の 包み を 胸 に
^
かかえ あげ て 、 上空 に 光り だし てる 星 を 仰ぎ 見 まし た 。
0989
,1298,15: ( 言わ れ て 房代 、 省三 、 浮山 の 三 人 が 柳子 を
^
抱え あげ て 、 ソファ に 寝せる … … ) こういう タチ の 人 は 、 下手 を する と 、 おかしく なる 。
1177
,697,3: 胸 に
^
かかえ あげ た 風呂敷 包み の かげ から 、 信二 は 強い 眼 眸 で 窓 を すぎる 賑わっ た 街 を 見 て い た 。
乗せ始める
(乗せる.始める)
延べ語数:
4
0221
,320,60: 『 新 日本 文学 』 は 小沢 清 「 町 工場 」 つづい て 熱田 五郎 「 さむい 窓 」 、 林 米子 「 矢車草 」 など 、 職場 に 働い て いる 労働 者 作家 の 作品 を 発表 し はじめる とともに 、 徳永 直 「 妻 よ ねむれ 」 、 宮本 百合子 「 播州 平野 」 など を
^
のせ はじめ た 。
1101
,562,3: 新聞 記者 を
^
乗せ 始め た から 」 と いっ て い た 。
1126
,7,12: 「 オール 読物 」 の 創刊 号 から 毎号 一 篇 ずつ
^
載せ はじめ て … … 五 年 目 だっ た か に 半年 くらい 休ん だ 。
1126
,11,2: それで また
^
載せ はじめ た わけ だ 。
着せ掛ける
(着せる.掛ける)
延べ語数:
4
0141
,8420,9: 伸子 の 頭 から 新しい 病 衣 を
^
着せ かけ ながら ナターシャ は 、
0141
,17579,12: 蜂谷 が 自分 の 合 外套 を ぬい で 、 伸子 に
^
着せ かけよ う と し た 。
0576
,319,30: そして 、 赤い コート の 下 に 臙脂 の 矢 羽根 の 着物 の 襟 を かき合せ て いる 加代子 の 、 ほっそり し た 肩 に 、 それ を
^
着せ かけ て やり まし た 。
1072
,2192,27: お 島 は 、 気性 そのまま 、 さばさば と いっ て 、 柄 の いい 男もの の 丹前 に 下着 を かさね 、 うし ろ から
^
着せ かけ て 、
掛け過ぎる
(掛ける.過ぎる)
延べ語数:
4
0141
,7696,4: すこし 時間 を
^
かけ すぎ た 感じ だっ た が 、 やがて その ピオニェール は 伸子 たち が 見下し て いる オーケストラ ・ ボックス の 近く の 席 へ 、 赤い ネクタイ 姿 を あらわし た 。
0316
,7,48: 雑誌 の モード は 、 山 に 海 に と 、 闊達 自由 な 服装 の 色どり を しめし 、 野外 の 風 に ふか れる 肌 の 手入れ を 指導 し て いる けれども 、 サンマー ・ タイム の 四 時 から 五 時 、 ジープ の
^
かけ すぎる 交叉 点 を 、 信号 に つれ て 雑色 の 河 の よう に 家路 に 向っ て 流れる 無数 の 老若男女 勤め人 たち の 汗ばん だ 皮膚 は 、 さっぱり お湯 で 行水 を つかう こと さえ 不如意 な 雑居 生活 に たえ て いる 場合 が 多い 。
1174
,5271,10: 肩 を おおう 洋服 の 布地 は 、 アイロン を
^
かけ 過ぎ た の か 、 け ば が 磨滅 し て てらてら と 光っ て いる 。
1175
,961,6: 野呂 なんか は 胡椒 を あんまり
^
かけ 過ぎ て 、 それ が 鼻孔 に 入っ た らしく 、 大きな くしゃみ を 五つ 六つ 続け さま に 出し た くらい です 。
覚め掛かる
(覚める.掛かる)
延べ語数:
4
0141
,2904,15: ホテル へ かえり つく と 、 素子 も 秋山 も 、 浅い 酔い が
^
さめ かかっ て 寒く なり 、 大 いそぎ で 熱い 茶 を 幾 杯 も のん で 、 部屋 部屋 に わか れ 、 じき 床 に 入っ た 。
0446
,60,4: 半分 眼 が
^
醒め かかっ て も 、 私 は 夢 に 覚え た 悲し さ を 忘れ 切れ ず 、 うっかり する と 、 憐れ な 泣声 を 立て そう な 程 、 心 を 圧せ られ て 居 た 。
0505
,29,34: 胸元 から 大きな 丸い もの が こみ上げ て 来る 様 な 臭い の 眠り薬 、 恐し げに 光る 沢山 の 刃物 、 手術 の すみきら ない 内 に 、 自然 と 眠り が
^
覚め かかっ て うめい た 太い 男 の 声 、 それから 又 あの 手 を 真赤 に し て 玩具 を いじる 様 に 、 人間 の 内実 を いじっ て 居 た 髭 むじゃな 医者 の 顔 、 あれこれ と 、 自分 が 無我夢中 に なる 前 五 六 分の 間 に 見 た 事 聞い た 事 が 、 それ より 前 に あっ た 百 の 事 、 千 の 事 より も はっきり と 頭 に 残っ て 、 夜中 だの 、 熱 の ある 時 は 、 よく 、 此 の 恐ろしい 様子 に うなされ て 居 た 。
1173
,1233,16: 酔い は まだ 身体 の 節々 に 残っ て い た が 、 意識 は 冷たく
^
覚め かかっ て い た 。
抜けだせる
(抜ける.だせる)
延べ語数:
4
0141
,13682,7: 感情 の わだかまり から 急 に
^
ぬけ 出せ ない 伸子 の 声 は 、 うっかり し て 沈鬱 だっ た 。
0580
,110,11: 而 も 一度 決定 し た 地位 から は 容易 に
^
ぬけ 出せ なかっ た 。
0786
,668,10: あの 方 は アンマ の くる 日 で なけれ ば
^
抜け だせ ない の です よ 。
0988
,3252,10: 早く そんな 世界 から ぬけ 出せ と 言 つて も
^
ぬけ 出せ ない そう です 。
食べ続ける
(食べる.続ける)
延べ語数:
4
0138
,873,10: 冷たい 茶 を 啜り 、 自分 は なお 弁当 を
^
たべ つづけ た 。
0856
,170,15: 季節 季節 の 果物 を 皿 に のせ て 、 まるで 、 常に 果物 を
^
食べ つづけ て いる よう な 感じ で あっ た 。
1095
,33,4: 二 時間 くらい も
^
食べ つづけ て い て 、 いつ まで も 味 の 新鮮 さ を 失わ ない 鍋もの は 、 他 に ちょっと 思い当ら ない 。
1145
,58,74: が 、 私 は 辞書 を 売っ たり 、 羽織 を 質 に 置い たり 、 友達 から 借金 を し たり 、 あらゆる 苦労 を 重ね ながら も 、 馬鹿 な 深草 の 少将 が 百 夜 通い を する 熱心 さ で 、 さる 大学 の 文科 を 卒業 する まで 、 実に 三 ヶ年 の 間 、 本郷 の 通り の さる 小さい 西洋 料理 屋 の ライス ・ カレー を
^
食べ 続け た の で あり ます 。
向け替える
(向ける.替える)
延べ語数:
4
0113
,254,43: けれ 共 一 度 寄せ た 大浪 が 引く 様 に 高ぶっ た 感情 が しずまる と 渚 に たわむれ かかる 小波 の 様 に 静か に 美 くし く 話す 、 その 自分 の 言葉 と 心理 を どう に でも
^
向け かえる 事 の 出来る の を 千 世子 は 羨み もし 又 恐ろしい 事 だ と も 思っ た 。
0842
,2563,24: 独唱 家 が 苦しい 声 を はりあげ なけれ ば なら ない 時 に は 遠景 に してやる こと も 、 客席 へ 角度 を
^
向け かえ て やる こと も できる 。
0947
,145,16: 人 の よ さ そう な 中年 の 私服 は 、 こちら へ 顔 を
^
むけ かえる と 、 底意 の ある 目 つき で 、 青年 の ほう を ジロジロ ながめ ながら 、
0947
,233,8: 青年 は 、 こちら へ 顔 を
^
むけ かえ た が 、 もう 帰っ て くる こと は でき なかっ た 。
物言いたげる
(物言う.たげる)
延べ語数:
4
0103
,390,20: 見れ ば 鶴吉 は 断末魔 に 近い 眼 を 、 わたし の 眼 へ ヒタ と つけ て 、
^
物言い たげ に し て おり まし た 。
0561
,58,7: 口 は 少し 開き かげん で 、
^
物言い たげ に 見える が 、 切れ の 長い 眼 は 全く 無心 に 見開か れ てる だけ で 、 何 の 表情 も 帯び て い ず 、 強いて 言え ば 白痴 の それ で ある 。
0561
,175,18: そこ に 浮ん だ 少女 の 顔 は 、 やはり 大体 の 輪廓 だけ で 、 あの
^
物言い たげ な 口元 も 、 それから 殊に 、 あの 恐怖 と 絶望 の 毒気 の 訴え も 、 全く 見分け られ なかっ た 。
0865
,366,21: 雪明り へ 顔 を 向け 直そ う と する と 、 眉 が ぴりぴり と 動き 、 唇 が かすか に
^
物言い たげ に ふるえ た 。
腫れ上がる
(腫れる.上がる)
延べ語数:
4
0091
,1614,12: 金庫 番 の 山形 は 、 鼻血 を だし て 赤く
^
腫れ あがっ た 自分 の 鼻 を 指し た 。
0620
,315,34: かく て 大陸 渡来 の 風邪 性 肝臓 炎 は 今や 全日本 を 犯し つつ あり 、 赤城 風雨 先生 の 診療 室 に 戸 を たたく 患者 の すべて の 肝臓 を
^
腫れ あがら せ て いる ほど の 暴威 を ふるう に 至っ て いる の だ 。
0769
,184,20: 翌朝 、 目 を 覚す と 、 私 の 全身 は いたる ところ 大きな コブ を つけ た よう に
^
腫れ あがり 、 殆ど 身動き も でき なかっ た 。
0945
,156,15: 乗組み は みな 半 死 の 病人 で 、 水夫 の 源右衛門 は 頭 まで
^
腫れ あがっ て 眼 も 開け られ ず 、 陸地 に あがっ た と いう ばかり の こと で 、 三 日 ほど 後 、 息 を ひきとっ た 。
崩れ掛ける
(崩れる.掛ける)
延べ語数:
4
0089
,198,9: 時計 台 の ある 怪 屋敷 は 、
^
崩れ かけ た 塀 を 越し た 向こう に 、 何 か もの を いい 出し そう に 立っ て いる 。
0581
,242,31: 新 小松 の 菊 千 代 と いえ ば 、 相当 に 意気 と 張り と で 立っ た もう 姐さん 株 で あり まし た が 、 その 沽券 も
^
崩れ かけ て き た よう な ひがみ 心 が 、 彼女 自身 の うち に 芽 を 出し かけ て き まし た 。
0951
,169,30: 太郎 は どうしても 死に たい ので 、 野分 の 吹く 夜 、 厨房 用 の 石油 を 盗み だし て 寄宿舎 の 裏 の 野原 へ 行く と 、
^
崩れ かけ た コンクリート の 掩体 壕 へ 入っ て 、 肩 と 胸 に たっぷり と 石油 を かけ た 。
1119
,95,82: この 結婚 に 不賛成 だっ た 藤原 家 の 人々 は 私 の 落度 を 見つけ て それ を 口実 に 夫 と の 間 を 割き 、 何とか し て 別れ させよ う と 、 ある こと ない こと いろいろ と 夫 へ 讒訴 し た ので 、 二 人 の 間 に ひび が 入り 、 それ が いつか 大きな 溝 に なっ て 面白く ない 日 を 送る よう に なり 、 私 の 地位 も 次第に 足許 から
^
崩れ かけ て 来 た 、 その 翌年 公 高 を 生み まし た 。
怒鳴り立てる
(怒鳴る.立てる)
延べ語数:
4
0082
,2421,12: 目 を 逆立て 、 口 を 耳 まで ひろげ て 、
^
どなり 立てる X 号 の 姿 は 、 まるで 赤 鬼 の よう に ものすごかっ た 。
0082
,2430,10: X 号 は かんかん に なっ て 、 しきりに
^
どなり たて た の で ある 。
0250
,199,15: 子供 の 可愛 さ を 自分 の 心 の 中 で 殺さ ない で 、
^
怒鳴り 立てる 母親 と なら ない で 、 やさしい 母 に も なっ て 見 たい 。
0985
,1417,22: ( その 時 、 上手 扉 の 奥 の 戸外 の かなり 難 れ た 所 で 、 三 平が 、 大きく
^
どなり 立てる 声 、 「 なん だ 、 君 ぁ ?
ねめ付ける
(ねめる.付ける)
延べ語数:
4
0081
,1309,17: おそろしい 大 怪物 が 、 メイン マスト の 上 で くわっと 口 を 開き 、 こっち を
^
ねめ つけ て いる の を 。
0943
,117,40: 唄 と 囃 が 一時 に やみ 、 風 が 落ち て 海 が 凪い だ よう な 広間 の 上座 から 、 播磨 守 が 癇 を 立て た 蒼 白ん だ 顔 で 次の間 の ほう を
^
睨め つけ ながら 、
0943
,157,33: 播磨 守 は 脇息 を 押しのけ て 褥 から 膝 を 乗りだし 、 崩れ た 花 の よう な お 糸 の 方 の 襟足 の あたり を 、 強い 眼 つき で
^
睨め つけ た 。
1153
,688,27: さすが の 悪党 も すね に 傷 持つ 身 、 私 の 気迫 に 押さ れ た の か 、 しばらく 無言 で 私 の 顔 を
^
ねめ つけ て い た が 、 やがて 『 よろしい 。
起こり掛かる
(起こる.掛かる)
延べ語数:
4
0069
,235,4: つまり 、 『 今
^
おこり かかっ て いる 戦争 は お よし なさい 』 と 警告 し た の です 」
0071
,233,4: つまり 、 『 今
^
おこり かかっ て いる 戦争 は お よし なさい 』 と 警告 し た の です 」
0141
,10399,4: ハンブルグ に ジェネスト が
^
おこり かかっ て いる こと も 、 調査 委員 会 が 組織 さ れ た こと も 、 その 英字 新聞 は 、 直接 ベルリン の メーデー 事件 に 関係 し た こと で は ない よう に 、 まるで それぞれ が 独立 し た ニュース で ある か の よう に 同じ 頁 の あっち こっち に ばら 撒い て ある の だっ た 。
0206
,64,37: しかし 、 この 頃 よく ある よう に 、 家庭 の ある 男 の 人 と 恋愛 めい た いきさつ が はじまっ た よう な とき 、 あるいは 、 そういう いきさつ が 自分 の 人生 に
^
起り かかっ て いる の を 自覚 し た とき 、 その ひと は 、 現実 の 人生 問題 を ゆたか な 文学 的 教養 と むすび あわ せ て 、 どの よう に 身 を 処し て いく だろ う か 。
起こり掛ける
(起こる.掛ける)
延べ語数:
4
0069
,209,5: その後 また 大きな 戦争 が
^
おこり かけ まし て ね —— もちろん 日本 は 関係 が ない の です が ね —— その ため に 、 おびただしい 原子 爆弾 が 用意 さ れ まし た 。
0071
,207,5: その後 また 大きな 戦争 が
^
おこり かけ まし て ね —— もちろん 日本 は 関係 が ない の です が ね —— その ため に 、 おびただしい 原子 爆弾 が 用意 さ れ まし た 。
0586
,282,7: その 頃 から 、 異変 が
^
起り かけ た 。
0597
,536,5: 二 三 の 拍手 が
^
起り かけ て 、 すぐ に 静まっ た 。
曲がり掛ける
(曲がる.掛ける)
延べ語数:
4
0067
,103,10: じ ぶん の 家 の 門 の 方 へ
^
まがり かけ た 太郎左衛門 は 、 なにか 思いつい た よう に 久助 君 の ところ へ もどっ て き て 、
0589
,273,3: 度 が 少し
^
曲り かけ てる お母さん を 手伝っ て 、 台所 の 用 を してやっ た 。
1072
,3365,18: 由 は 嘲っ て 、 立 小便 に でも ゆく つもり か 、 番屋 の 横 へ
^
曲がり かけ た 。
1073
,6272,23: 貞 盛 は 、 群衆 を 叱っ て 、 繁盛 と共に 、 そこ から 逃げる よう に 、 辻 の 暗がり へ
^
曲がり かけ た 。
鳴らし始める
(鳴らす.始める)
延べ語数:
4
0062
,462,18: 「 音楽 が やり たい の なら その 場 で 歌い だす か 、 ギター 抱え て ともかく
^
鳴らし 始める の が 先決 だろ う 」 と 喉 まで 出 かかっ て い た オレ は 、 リード ・ ギター として の 参加 を 正式 に 求め て き た 谷川 ユズル に 「 なんだかんだ やる 前 に 、 やり たい 楽器 が ある ん なら 鳴らし て み たら 」 と 厳か に 宣言 し た の で ある 。
0084
,2736,19: 牛乳 配達 の 自動車 の 運転 台 に ひとり で 待っ て いる 河合 が 、 電気 蓄音器 を
^
鳴らし 始め た の だ 。
0506
,216,40: 実際 上手 下手 は 抜き に し て 殆ど 家並 に その 家人 の 趣味 を 代表 し た 音 が 響い て 居る ので 、 孝 ちゃん の 家 で も いつの間にか 、 昔 流行っ た 手風琴 を
^
鳴らし 始め た 。
0956
,62,37: どこ か 一 ヶ所 で いい 加減 に やり 出す と 、 あっち の 寺 で も こっち の 寺 で も みんな 思い出し た よう に 、 ただ 無定見 に 真似 を し て 鐘 を
^
鳴らし 始める だけ です 。
溺れ掛かる
(溺れる.掛かる)
延べ語数:
4
0062
,1226,8: そして とある 秋 の 日 、 涙 に
^
溺れ かかっ た 自分 に も 嫌気 が さして 、 この 手 の 話題 は 机 の 隅 に 押し込ん で 知らぬ顔 で 生き て 行く 覚悟 を 決め た 。
0062
,1736,8: オレ が 日本語 処理 の 肥え だめ で
^
溺れ かかっ て いる ころ 、 彼ら は 日本語 処理 の 突破口 を 開き つつ あっ た 。
0460
,150,7: ○ 西 君 が 水 に
^
溺れ かかっ た とき 、 彼 に 親切 に する こと について 気まずく 感じ た こと 。
1174
,1264,17: 学校 の 水泳 で 、 立入禁止 区域 で 泳い で いる と 、 足 が つっ て
^
溺れ かかる の は いつも おれ だ し 、 運動 場 で 雪合戦 を やっ て いる と 、 おれ の 雪 玉 は いつも 先生 の 頭 に ぶっつかる し さ 。
変わり始める
(変わる.始める)
延べ語数:
4
0060
,9038,36: 図書館 で 文献 を コピー し 、 自宅 に 持ち帰っ て から もう一度 腰 を 落ちつけ て 読み なおし て み た とき 、 竹松 の 中 で 新鮮 な 感動 は ある 確信 に
^
変わり はじめ て い た 。
0141
,6464,47: 伸子 が 夜 と なく 昼 と なく 自分 の 悲しみ を かみくだき 、 水気 の 多い 歎 き の 底 から 次第に 渋い 永続 的 な 苦し さ を かみ だし て いる 間 に 、 パンシオン・ソモロフ の 朝夕 は エレーナ・ニコライエヴナ が 来 て から
^
変り はじめ た 奇妙 な 調子 で 進行 し て い た 。
0141
,18613,3: モスクヷ が
^
変り はじめ て いる 。
0141
,18616,3: モスクヷ は
^
変り はじめ た 。
向け始める
(向ける.始める)
延べ語数:
4
0060
,643,25: 一部 で 電子 式 の キャッシュ レジスター が 採用 さ れ はじめる と 、 キャッ シャー たち は 羨望 の 眼差し を 新式 レジスター に
^
向け はじめ た 。
0060
,3926,36: 趣味 として の コンピューター いじり に は なん の 興味 も 抱か なかっ た 新しい 一群 の ユーザー が 、 表 計算 ソフト を 仕事 の 道具 として 使う ため に パーソナル コンピューター に 目 を
^
向け はじめ た 。
0060
,7292,22: 松本 は ラッセル の 啓示 によって 、 自分 を エレクトロニクス に 強く 引き付け て 離さ ない 力 の 本質 に 目 を
^
向け はじめ て い た 。
0141
,8479,12: 伸子 は 、 身持ち の ナターシャ に 絶大 の 注意 を
^
むけ はじめ た 。
漏れ始める
(漏れる.始める)
延べ語数:
4
0060
,6328,22: サード パーティー に は 箝口令 を 敷く として も 、 この 時点 から 新 一 六 ビット 機 に関する 情報 が
^
漏れ はじめる こと は 覚悟 せ ざる を え なかっ た 。
0090
,385,14: もし この 気密 が わるく なり 、 艇 内 の 空気 が 外 へ
^
もれ はじめる と 、 二 少年 は 呼吸 が でき なく て 死ん で しまわ なけれ ば なら ない 。
1073
,2005,61: に も 関わら ず 、 小一条 の 大臣 の 館 で は 、 盛大 な 、 摂政 就任 の 祝い が 、 三 日 にわたって 催さ れ 、 それ を し お に 、 諸家 の 権門 で も 、 春 の 淡雪 に 、 また 、 春日 の 花 に 、 巷 を よそ な 管絃 の 音 が
^
もれ はじめ た 。
1171
,713,3: 潤滑 油 が
^
洩れ 始め た 時 も 、 不安 も 驚愕 も なかっ た 。
掛かり過ぎる
(掛かる.過ぎる)
延べ語数:
4
0060
,5985,56: この ほか NEAC 2 2 0 3 に は 2 パス アセンブラ も 開発 さ れ た が 、 これら の アセンブラ や コンパイラ は 磁気 ドラム 2 0 0 0 語 、 紙テープ 入出力 装置 という 基本 構成 を もと に 開発 さ れ た ため 、 目的 プログラム を 得る の に 時間 が
^
かかり すぎ 、 大 部分 の 使用 者 は 機械 語 で プログラム を 作っ た もの で ある 」
0141
,7668,22: オーケストラ ・ ボックス に 近い 下 の 席 に また 彼 の ピオニェール 姿 が 現れる まで に 、 すこし 時間 が
^
かかり すぎる 感じ だっ た 。
0553
,38,24: 考え て みれ ば 、 マダム が 木村 を 抱き 起し た 時 、 それだけ の こと として は 、 少し 時間 が 長く
^
かかり すぎ た よう な 気 が する 。
0648
,17,12: 従来 の ヤリ 方 で は 、 金 と 時間 が
^
かかり すぎる 。
集め始める
(集める.始める)
延べ語数:
4
0060
,4846,13: そんな ショップ の 店先 で 、 キット 式 の コンピューター が 話題 を
^
集め はじめ て い た 。
0141
,4292,21: それ は どれ も 「 小 市民 」 や 「 どん底 」 の 作者 として ゴーリキイ が 人々 の 注目 を
^
あつめ はじめ た 時代 に ペテルブルグ・ガゼータ など に 出 た もの だっ た 。
0329
,0,10: 国鉄 の クビ キリ が 人々 の 注目 を
^
あつめ はじめる と 同時に 、 列車 妨害 の 記事 が 毎日 、 新聞 へ 出る よう に なっ た 。
0637
,98,8: 職業 野球 が 大衆 の 興味 を
^
あつめ はじめ て いる 。
入れ始める
(入れる.始める)
延べ語数:
4
0060
,3572,20: 実験 的 な いくつ か の 試み を 経 て 、 日本電気 は 当時 から コンピューター 事業 に 本腰 を
^
入れ はじめ て い た 。
0060
,6773,16: ブッシュ ネル は 、 コンピューター ゲーム を 小さな システム に 仕立て 上げる プラン に 熱 を
^
入れ はじめ た 。
0507
,469,5: と 云っ て 茶 を
^
入れ 始め た 。
0861
,89,8: つまり 正規 の 剣術 に も 身 を
^
入れ はじめ た 。
数え始める
(数える.始める)
延べ語数:
4
0060
,3544,38: 一 九 八 〇 ( 昭和 五 十 五 ) 年 を 前後 する 時期 、 パーソナル コンピューター という 第 二 の 小型 化 の 波 を 乗り切る ため の 課題 を 、 浜田 は 一つ 一つ
^
数え はじめ て い た 。
0060
,4343,20: そう 切り返し た 浜田 に 、 渡辺 は 一 六 ビット 機 の 備える べき 条件 を 一つ 一つ
^
数え はじめ た 。
0060
,6057,50: 一 六 ビット 機 用 基本 ソフト の 開発 スケジュール を 「 明日 中 に も まとめ て ほしい 」 と 古山 に 求め ながら 、 浜田 は 最 優先 の 緊急 プロジェクト として 進める こと に なる この 開発 計画 に 動員 する スタッフ を 、 脳裏 に
^
数え はじめ て い た 。
0077
,151,23: そこで 袋 探偵 は 、 溜息 を 、 一つ つい て 鉛筆 を 取上げ 、 文字 の 第 一番 から 一つ 一つ
^
数え 始める 。
整え始める
(整える.始める)
延べ語数:
4
0060
,3501,8: マイクロソフト が 会社 として の 体裁 を
^
整え はじめ た 一 九 七 七 年 の 四月 、 サンフランシスコ で 開か れ た 第 一 回 の WCCF は 、 パーソナル コンピューター 自体 も また 、 マシン として の 体裁 を 整え はじめ た こと を 強烈 に アピール する 場 と なっ た 。
0060
,3501,42: マイクロソフト が 会社 として の 体裁 を 整え はじめ た 一 九 七 七 年 の 四月 、 サンフランシスコ で 開か れ た 第 一 回 の WCCF は 、 パーソナル コンピューター 自体 も また 、 マシン として の 体裁 を
^
整え はじめ た こと を 強烈 に アピール する 場 と なっ た 。
0060
,4990,19: アメリカ の ユーザー たち は すでに 、 ごく 一般 的 に ベーシック を 載せ て プログラミング の 環境 を
^
整え はじめ て い た 。
0141
,66,25: とおき 上る と 、 わき の 椅子 の 背 に ぬぎ かけ て あっ た もの を 一つ 一つ とっ て 手早く 身 仕度 を
^
ととのえ はじめ た 。
膨らみ始める
(膨らむ.始める)
延べ語数:
4
0060
,2959,51: だが エンゲルバート の 講演 の しばらく 前 、 一 九 六 八 年 の 秋 に なっ て ランド 研究所 で グレイル ( GRAphical Input Language ) と 名付け られ た システム を 見 て から は 、 平面 ディスプレイ へ の 関心 が ケイ の 胸 の 中 で 大きく
^
膨らみ はじめ た 。
0060
,8114,9: パーソナル コンピューター 関連 の 作業 が 急速 に
^
膨らみ はじめ て から も 、 およそ 五 年 近く にわたって 、 渡辺 の 部署 は 正式 に は マイクロ コンピューター の 販売 セクション で あり 続け た 。
0082
,98,18: すると 皿 の 上 の 例 の ぶよぶよ し た 人造 生物 は 、 ぷう ッ と
^
ふくらみ はじめ た 。
0141
,5298,5: バルト海 から の 上げ潮 で
^
ふくらみ はじめ た ネヷ の 水 の 重い 鋼 色 の 上 を 光 が 走っ た 。
目立ち始める
(目立つ.始める)
延べ語数:
4
0060
,1234,50: なかには 一 度 も マイコン に さわっ た こと も ない 幹部 も いる とか で 、 事前 に 手渡さ れ た 『 マイコン 操縦 法 入門 』 と 題する テキスト を み ながら 、 実際 に 社内 の マイコン を 動かし 、 予習 に 取り組む 姿 が チラホラ
^
目立ち 始め て いる 。
0140
,3423,7: 多 計 代 は 、 いくらか
^
目立ち はじめ た 白い 髪 を 、 黒い チック で 塗り 、 かくし て い た 。
1005
,113,8: そうして その あと に 常緑樹 の 新芽 が
^
目立ち 始める 。
1005
,133,5: 少し ずつ 黄色 が
^
目立ち はじめる の は 、 十月 に なっ て から で あっ た と 思う 。
止まり掛ける
(止まる.掛ける)
延べ語数:
4
0055
,2206,4: が 、 信吉 は
^
停り かけ た 欠伸 を 、 また 続け た の だ から 、 実に 自尊心 の 強い 男 だ と いわ ね ば なら ない 。
0378
,125,27: 肩 より も 高く しげっ て いる 草 の 間 を 息せききっ て かけ て 来 て 、 惰力 で 、 まだ 幾分 駈け 気味 に 段々
^
とまり かけ た とき 、 唇 を 開き 息 を はずま し 、 遠く まで 逃げ 終 せ た うれし さ で こっそり 笑っ て いる 女の子 の わたし の 前 に 、 いきなり 、 ひょっこり 蓬 々 と 髪 を のばし た 男 の 、 黒い よごれ た 大きな 顔 が あらわれ た 。
0618
,584,7: そう 思う と 恐怖 に 息の根 が
^
とまり かけ て 、 オレ は 思わず 必死 に 合掌 の 一念 で あっ た が 、 真に 泣き 悶え て 合掌 し た ところ で 、 あの 笑顔 が 何 を 受けつけ て くれる もの で も ある まい 。
0645
,30,7: 恐怖 の ため に 、 心臓 が
^
止まり かけ て いる の で ある 。
諦め掛ける
(諦める.掛ける)
延べ語数:
4
0035
,4,40: 第 四角 まで 後方 の 馬 ごみ に 包ま れ て 、 黒地 に 白い 銭形 紋 散らし の 騎手 の 服 も 見え ず 、 その 馬 に 投票 し て い た 少数 の 者 も ほとんど
^
諦め かけ て い た よう な 馬 が 、 最後 の 直線 コース に かかる と 急 に 馬 ごみ の 中 から 抜け出し て ぐいぐい 伸び て 行く 。
0059
,331,8: そして 空しく 七 年 が 過ぎ て 殆ど
^
諦め かけ て い た ある 日 、 遂に それ を 手 に 入れる こと が 出来 た 。
0060
,7329,2: いったん は
^
あきらめ かけ た が 、 作業 を 放り出し て いる と 心 の 中 に 風穴 が あい た よう な 寂し さ を 覚え 、 かえって いらいら が 増し た 。
0759
,6876,6: 記代子 は 、 すべて を
^
諦め かけ て い た が 、 その 気配 を きく と 、 突然 とび 起き て 、 夢中 で 戸 を 叩い て い た 。
背負い切れる
(背負う.切れる)
延べ語数:
4
0024
,73,162: 女房 が 、 いや 、 母 が 、 私 に その 事 を 打ち明け て くれ た の は 、 満 洲 から 引 揚げ の 船 中 に 於い て で あり まし た が 、 私 は その 時 に は 肉体 的 に も 精神 的 に も 、 疲労 こんぱい の 極 に 達し て い まし て 、 いや もう 本当に 、 満 洲 で は 苦労 し まし て 、 あまり ひもじく て 馬の骨 を かじっ て み た 事 さえ あり まし て 、 そうして 日 一 日 と 目立っ て 痩せ て 行き ます のに 、 女房 は 、 いや 、 母 は 、 まことに 粗食 で 、 おいしい もの を 一つ も 食べ ず 、 何 か おいしい もの で も 手 に は いる と みんな 私 に 食べ させ 、 それでいて 、 いつも 白く 丸々 と 太り 、 力 も 私 の 倍 くらい ある らしく 、 とても 私 に は
^
背負い 切れ ない 重い 荷物 を 、 らくらく と 背負っ て 、 その 上 に また 両手 に 風呂敷 包 など さげ て 歩ける という 有様 です ので 、 つくづく 私 も 不思議 に 感じ 、 引 揚げ の 船 の 中 で 、 どうして お前 は そんなに いつも 元気 な の か ね 、 お前 ばかり で なく 、 この 引 揚げ の 船 の 中 に 乗っ て いる 女 の ひと 全部 が 、 男 の ひと は 例外 なく 痩せ て 半 病人 の よう に なっ て いる のに 、 自信満々 の 勢い を 示し て いる 、 何 か そこ に 大きな 理由 が 無く て は かなわ ぬ 、 その 理由 は 何 だ 、 と たずね ます と 、 女房 は にこにこ 笑い まし て 、 実は 、 と 言い 、 男性 衰微 時代 が 百 年 前 から はじまっ て いる 事 、 これから は すべて 女性 の 力 に すがら なけれ ば 世の中 が 自滅 する だろ う という 事 、 その 女性 の かしら は 私 自身 で 、 私 は 実は 女神 だ という 事 、 男の子 が 三 人 あっ て 、 この 三 人 の 子 だけ は 、 女神 の おかげ で 衰弱 せ ず 、 これから も 女性 に 隷属 する 事 なく 、 男性 と 女性 の 融和 を 図り 、 以 て 文化 日本 の 建設 を 立派 に 成功 せ し むる 大人 物 の 筈 で ある 事 、 だから あなた も 、 元気 を 出し て 、 日本 に 帰っ たら 、 二 人 の 兄弟 と 力 を 合せ て 、 女神 の 子 たる 真価 を 発揮 する よう に 心掛ける べき です 、 と ここ に はじめて 、 いっさい の 秘密 が 語り明かさ れ た という わけ な の です 。
0141
,1178,10: しかし 、 それ は 伸子 の 文法 の 力 に
^
背負い きれ ず 、 伸子 の 云お う と し た こと が 、 きき て に 通じ なかっ た 。
0294
,30,9: 一 人 一 人 の 財布 で は もう
^
背負い 切れ ない 負担 で ある 「 わたくし の 方法 」 買出し に 打開 策 を まかせ て み たり 、 又 おどろい て やめ させ たり ばかり し て いる の でしょ う 。
1145
,11,57: 伯爵 —— その 頃 は まだ こんな 鬱陶しい 肩書 が 存在 し て 、 それ が まだ 、 人間 そのもの の 値打 で も ある か の よう に 、 法外 に 尊重 さ れ て 居り まし た が 、 —— その 伯爵 海蔵寺 三郎 は 、 二 十 八 歳 で 襲爵 し 、
^
背負い 切れ ない ほど の 夥しい 財産 と 、 物々しく も 血腥い 祖先 の 手柄 によって かち 獲 た 家名 と を 承け て 、 当座 は この 上 も なく 神妙 に 、 そして 健康 に 暮し て 居り まし た 。
落とし始める
(落とす.始める)
延べ語数:
4
0017
,45,2: 焼夷弾 を
^
落し はじめ たら 、 女房 は 小さい 子 を 背負い 、 そうして 上 の 女の子 は もう 五つ だ し 、 ひとり で どんどん 歩ける の だ から 、 女房 は これ の 手 を ひい て 三 人 は 、 とにかく 町はずれ の 田圃 へ 逃げる 。
0072
,5,20: と 、 迎え に 来 て くれ た 父親 は そう いっ て 、 また ちらちら と 粉雪 を
^
落し はじめ た 灰色 の 空 を 恨めし げ に 見上げ た 。
0144
,192,28: ある 晩 、 有名 な 物語 上手 で ある 祖母 の 話 を 聞い て いる うち に 、 この 「 結構 さん 」 は 激しく 涙 を
^
落し はじめ 、 興奮 し て 長く しゃべっ た 揚句 、 いきなり 恥 か し そう に 、 皆 の いる 部屋 から 出 て 行っ た 。
0661
,106,14: もう 東京 の 街 に は サイパン から の B 29 が 爆弾 を
^
落し はじめ て ゐ た の で ある 。
慣れ親しむ
(慣れる.親しむ)
延べ語数:
4
0016
,194,6: としの 若い やつ と 、 あまり
^
馴れ 親しむ と 、 えてして こんな いや な 目 に 遭う 。
0577
,369,21: 髪 を お かっぱ に し た 、 眼 の 大きな 、 この 子供 は 、 お 祖父 さま に
^
馴れ 親しん で い まし た 。
1006
,4,19: その 形象 は 人間 生活 において 重要 な 意味 を 持っ て いる もの 、 また 人々 が 日ごろ
^
馴れ 親しん で いる もの を 現 わし て いる 。
1037
,229,5: むしろ 私 は 先生 に
^
馴れ 親しん で い て 、 その こと が 内心 得意 でも あっ た 。
疲れ果てる
(疲れる.果てる)
延べ語数:
4
0014
,9,48: ダメ の また下 の ダメ という 、 謂わ ば 「 ほん も の 」 の ダメ という 事 に なり まし て 、 私 は 詩壇 に 於い て 失脚 し 、 また 、 それ まで の 言語 に 絶 し た 窮乏 生活 の 悪戦苦闘 に も
^
疲れ 果て 、 ついに 秋風 と共に 単身 都落ち という だらし 無い 運命 に 立ち いたっ た の で ござい ます 。
0062
,990,13: オレ の 免疫 系 は ツラレミア 大原 病 ウイルス と の 激闘 に
^
疲れ 果て て いる ところ に ツツガムシ と 鼠咬症 スピロヘータ の 追い 撃ち を くらっ て 、 壊滅 寸前 。
0729
,43,17: これ こそ 、 近代 の 神殿 、 神 の 慈悲 は 、 迷え る 者 、 悲しく
^
疲れ 果て たる 者 を 、 昏 々 と 一 ヶ月 ねむらせ て くれる 。
0765
,98,24: こうして 彼 は 、 彼女 の 家 へ 近づく 事 が でき なく なっ た ばかり で なく 、 肉慾 という 想念 に
^
疲れ 果て て しまっ た 。
褒め上げる
(褒める.上げる)
延べ語数:
4
0003
,3018,17: そこで 、 こんど は 、 僕 は 戦法 を かえ て 、 ことさら に 竹 さん を
^
ほめ 挙げ 、 そうして 、 色気 無し の 親愛 の 情 だの 、 新しい 型 の 男女 の 交友 だ の と いっ て 、 何とか し て 君 を 牽制 しよ う と たくらん だ 、 という の が 、 これ まで の いきさつ の 、 あわ れ な 実相 だ 。
0891
,24,4: また 、 チェーホフ を
^
褒め あげ て いる メンシコフ も 、 チェーホフ が 交際 好き で あり ながら 、 胸襟 を 開く こと にかけて は 自ら 冷やか な 限度 の あっ た こと を 認め て いる し 、 夢中 で チェーホフ に 惚れこん で い た 情熱 漢 コロレンコ で さえ 、 彼 が 完全 に 心 の 窓 を 開い た こと の ない 代り に は 、 誰 に も 一様 の 柔和 さ と 親し さ を もっ て 接し 、 同時に 恐らく 無意識 的 な 大きな 興味 を もっ て 観察 し て い た の で あろ う こと を 、 やや 寒々 と し た 調子 で 述懐 し て いる 。
0893
,165,29: チェーホフ が 交際 ず き で あり ながら 、 胸襟 を 開く こと にかけて は おのずから 一定 の 限度 の あっ た こと は 、 あれ ほど 彼 を
^
褒め あげ て いる メンシコフ で さえ 認め て いる し 、 夢中 で 彼 に 惚れこん で い た 情熱 漢 クープ リン で さえ 、 彼 が ついぞ 完全 に 心 の 窓 を 開い た こと の ない 代り に は 、 誰 に も 一様 の 柔和 さ と 親し さ を以て 接し 、 同時に 恐らく 無意識 的 な 大きな 興味 を もっ て 相手 を じっと 観察 し て い た で あろ う こと を 、 やや 寒々 と し た 調子 で 述懐 し て いる 。
1154
,207,48: … … いかに その 年 ちゃん 夫婦 の 仲 がい ゝ か という こと を 、 そして 、 その 家庭 の 空気 の 、 いかに 、 しずか に 、 和やか に 落ちつい て いる か という こと を 、 事細か に 、 い ちく 例 を あげ て
^
褒め 上げ た 。
目立ち過ぎる
(目立つ.過ぎる)
延べ語数:
4
0003
,2269,99: 曰く 、 婦人 に 参政 権 を 与え られ たる は 慶賀 に 堪え ざる も 、 このごろ の 当 道場 に 於け る 助手 たち の 厚化粧 は 見る に 忍び ざる もの あり 、 かく て は 、 参政 権 も 泣き ます 、 仄聞 する に 、 アメリカ 進駐軍 も 、 口紅 毒々しき 婦人 を以て プロステチュウト と 誤断 す という 、 まさに 、 さも ある べし 、 これ は ひとり 当 道場 の 不名誉 たる のみ なら ず 、 ひいては 日本 婦人 全体 の 恥辱 なり 云々 と あっ て 、 それから 、 お 化粧 の
^
目立ち すぎる 助手 さん の 綽名 が 洩れ なく 列記 さ れ て あり 、 「 右 六 名 の うち 、 孔雀 の 扮装 は 最も 醜 怪 なり 。
0054
,890,29: よしんば 借り て 帰る に し て も 、 温泉 場 の 夜 なら ともかく 、 白昼 の 大阪 の 町 を 、 若い 娘 の 寝巻 姿 は
^
目立ち すぎる 。
0577
,313,52: あの まま で 、 上枝 を おろし て 、 苔 を つけ させ 、 蔦 で も 絡ま せる の も 、 風流 な もの だろ う と 、 若旦那 に も 申しあげ まし た が 、 そうした 庭 の 造作 に は 、 なんと し て も ちっと でか すぎ て
^
目立ち すぎ ます から な 。
0756
,66,23: ただ 日本 の 新人 作家 の 作品 に は 、 この キズ に 類する 不 合理 、 トリック の 不備 が あまりに
^
目立ち すぎる から で ある 。
見せたげる
(見せる.たげる)
延べ語数:
4
0003
,1497,2: 「 これ
^
見せ たげる 。
0989
,1505,2: モモ
^
見せ たげよ う か 、 んじゃ ?
0995
,1860,1:
^
見せ たげ たい 、 この 、 この 私 の 胸 を 、 まっ 二つ に 裂い て 、 裂ける もの なら 裂い て 、 見せ たげる ん だ けど !
0995
,1860,25: 見せ たげ たい 、 この 、 この 私 の 胸 を 、 まっ 二つ に 裂い て 、 裂ける もの なら 裂い て 、
^
見せ たげる ん だ けど !
分かり出す
(分かる.出す)
延べ語数:
4
0947
,2599,26: ギリギリ の 最後 に なっ たら 、 それ だって 恐れ は し ない が 、 いま の ところ は 、 もの の 意味 が 、 ひとりでに
^
わかり だし て くる の を 、 気長 に 待っ て いる ほう が いい 。
1000
,1246,23: 人 は たとい 此 の 中間 僧 の よう な 境地 に は 至り 得 ない 迄 も 、 そう 云う 道理 が
^
分り 出し て 来 たら 、 五 慾 の 思い が だ ん くに 薄らい で 、 心 の 持ち 方 が 改まる で あろ う 。
1072
,8421,5: どう じゃ お 燕 、
^
わかり 出し て 来る と 、 書物 を 習 ぶと いう こと は 、 おもしろかろ う が 」
1112
,132,35: すて は 自分 が 都 の 女 と 、 対等 の 女らしい 言葉 を つかい 、 女らしい よそ おい が 心 に まで 入っ て くる の が 、 時間 が 経つ と しだいに
^
判り 出し て 来 た 。
借り出す
(借りる.出す)
延べ語数:
4
0946
,60,39: 中納言 の 掛 言 は 、 米 を 運ん で き て 、 舅 の 口 を 養え と いう こと な の だ と 察し た ので 、 一 年 先 の 切米 を 社 倉 から
^
借り だし 、 上 の 方 が 面目 を 失わ ぬ よう 、 夜 闇 に まぎれ て 二 升 ほど ずつ 運ん で いる うち に 、 木の実 が 枝 から 離れ 落ちる よう に 、 自然 に 知 嘉 姫 と の 縁 が まとまっ た 。
0946
,94,20: 詰っ た という の は 食 の 道 の こと だ が 、 一 年 の 先 の 分 まで
^
借り だし た うえ に 、 一 人 が かすかす に やっ て いく 雀 の 涙 ほど の 切米 を 、 舅 に まで 分ける の だ から 、 くりまわし の つけ よう が ない 。
0946
,131,39: 私 ども は 貧苦 の 世界 に 住み馴れ 、 どう あろ う と 、 食 の 道 など は 、 もの の 数 で も なかっ た のに 、 あなた は 一 年 先 の 扶持 米 まで
^
借り だし 、 代 渡し 手形 に 裏 判 を つき 、 二 度 の 食 を つめ 、 水 を 飲ん で まで いたわっ て くださる の だ が 、 その 親切 が 重石 に なり 、 ある に あら れ ぬ 思い が し た 。
0948
,917,7: マトレス の 古い の を 一 枚
^
借り だす の が やっと の こと でし た 」
攻め入る
(攻める.入る)
延べ語数:
4
0822
,312,30: のみ なら ず 、 近江 方 の 羽田 公 矢 国 という 大将 が 帰投 する と 、 これ を 味方 の 大将 に 任命 し て 、 越 へ
^
攻め 入ら せ て い ます 。
0890
,301,28: 当年 十 六 歳 の 六郎 殿 は 、 この 日東 の 総 大将 として 馬廻り の 者 わずか 五 百 騎 ばかり を以て 、 天界 橋 より
^
攻め 入る 大敵 を 引受け 、 さんざん に 戦わ れ まし た のち 、 大将 はじめ 一 騎 のこら ず 討死 せら れ た の で ござい ます が 、 戦 さ 果て て も 御 遺骸 を 収める 人 も なく 、 犬 狗 の よう に 草 叢 に 打 棄て て あり まし た の を 、 ようやく 御 生前 に 懇意 に なさ れ た 禅僧 の ゆくりなく も 通り すがっ た 者 が あり まし て 、 泣く泣く おん 亡骸 を 取 収め 、 陣屋 の 傍 に 卓 を 立て 、 形 ばかり の 中陰 の 儀式 を しつらえ た の で ござい ます 。
1073
,7364,56: 「 何分 、 多年 にわたる もつれ な ので 、 お 聞き苦しい 事 も 数々 お 耳 に 入っ て おり ましょ う が —— 詮 ずる ところ 、 近年 、 将門 は 思い上がっ て 、 近隣 の 領土 を 奪い 、 また 、 不平 の 輩 を 門 に 集め 、 その 旧主 の 領 へ
^
攻め 入る 口実 と する ばかり か 、 彼 の 左右 に は 、 南海 の 賊 で 、 純 友 と 気脈 を 通じ 合っ て いる 者 も おる とか 聞い て おり ます 。
1073
,8091,16: —— それ から は 、 蓆 を 捲く よう な 勢い で 、 下総 へ 、
^
攻め 入っ た 。
立て直す
(立てる.直す)
延べ語数:
4
0759
,6661,6: エンゼル は ゆっくり 身構え を
^
立て なおし た 。
1076
,1292,11: 幸い に 時 が 許す なら ば 、 もう一度 計画 を
^
立て なおし て 、 他日 是 とともに なお 若干 の 追加 を 公表 し て み たい と 思っ て いる 。
1113
,74,5: 彼女 は 面 を
^
立て なおし た 。
1173
,1210,9: 宇治 は 惑乱 を 感じ ながら 、 それ を
^
立て なおす よう に 高城 の 顔 に 瞳 を 定め た 。
詰め切る
(詰める.切る)
延べ語数:
4
0759
,1765,17: せつ子 が 来る もの と 思っ て 、 朝 から ズッ と 放 二 の 社 に
^
詰め きっ て いる こと が 書か れ て い た 。
0788
,458,22: ナミ子 は 助手 で 、 看護 人 で は ない の だ から 、 根 を つめ て 控え の 間 に
^
詰め きる 必要 は ない 。
1123
,327,10: 枕許 に は 伯爵 夫人 と 一雄 夫人 が
^
詰め きり 、 次男 の 薫 が 時折 交代 し て い た 。
1123
,328,9: 次の間 に は 近親 者 一同 が ぎっしり と
^
詰め きっ て いる 。
迎え撃つ
(迎える.撃つ)
延べ語数:
4
0718
,0,16: 塩入 三 段 と 岩谷 社長 と フラリ と き て 挑戦 する の を
^
迎え うっ て 、 僕 が 塩入 三 段 に 勝っ た 。
1073
,5244,12: この ため 、 積極 的 に 、 ここ まで 敵 を
^
迎え 討ち に 出陣 し ながら 、 彼 の 軍 は 、 ふたたび 、 みじめ な 退却 を 、 余儀なく さ れ た 。
1148
,174,8: 深沢 深 は 幾度 か それ を
^
迎え 討つ よう に 、 気違い 染み た 演奏 を 続け まし た が 、 終 に は 朗々 と 場内 一 パイ に 響き 渡る バッハ の 音楽 に 圧倒 さ れ て 、 指 を 休め た まま 凝っ と 聴き入る 外 は なかっ た の です 。
1173
,473,9: ツゲガラオ 南方 の オリオン 峠 で 米 軍 を
^
むかえ 撃つ ため 、 二箇 大隊 は 選ば れ て 先発 し た 。
捏ね得る
(捏ねる.得る)
延べ語数:
4
0691
,521,6: 「 あの 娘 は 死に ッ
^
こね え だ よ 。
0993
,1019,2: 金吾
^
こね え だ 春子 さま が 、 そう 言っ て ござら し た 。
0993
,1921,32: そん じゃ 金吾 、 汽車 あ 出る から ——( と 汽車 の 方 へ 走り かけ た の を チョッ と 立どまっ て ) 海尻 の お 豊 ちゃん に 、
^
こね え だ 会っ たら な 。
1073
,381,22: 「 何 た ッ て 、 黒谷 の 欲ばり 尼 が 相手 だ から 、 安い もの しろ じゃ 、 換え ッ
^
こね え 。
垂れ死ぬ
(垂れる.死ぬ)
延べ語数:
4
0672
,871,32: 私 は 戦災 の あと の 国民 学校 の 避難 所 風景 を 考え 、 あんな 風 な 汚 な らしい 赤 鬼 青 鬼 の ゴチャゴチャ し た なか で 野
^
たれ 死ぬ なら 、 あれ が 死に場所 という の なら 、 私 は あそこ で いつか 野 たれ 死 を し て も いい 。
0765
,17,18: けれども 遂に 抵抗 が 衰え て 、 トルストイ の よう な 老齢 に 至って 家出 し て 野
^
たれ 死ぬ よう な こと も ある 。
0802
,599,5: 乞食 に なっ て 野
^
たれ 死ぬ かも 知れ ませ ん よ 」
0985
,1756,3: やっぱり 、 の
^
たれ 死に か 。
ぐれ得る
(ぐれる.得る)
延べ語数:
4
0667
,282,20: だから これ は もう 万 人 等しく 諦め つ ゝ ある ところ で 、 あなた 方 だ つて 、 これ
^
ぐれ え の ところ は 諦め なき や 。
0710
,290,12: オレ だって 、 原稿 料 を サイソク する 、 借金 と 同じ
^
ぐれ え 、 苦しい もん だ よ 。
0978
,603,3: 十 六
^
ぐれ え だ
0993
,1747,46: そう だ ねえ か 、 先ず 第 一番 に この 俺 が お前 に おっ 惚れ て よ 、 あん だけ 笹屋 に 通い づめて 言う こと きけ 言う こと きけ で 、 いくら そ 言っ て も 聞か ねえ で 、 四 十 八 センチ
^
ぐれ え の 肱 鉄砲 くらわし とき ながら よ 、 その お前 が 、 どこ が 好い だ か この 金吾 に 惚れ ちゃっ て 、 さて いくら 通っ て 来 て も 、 様子 が いまだに モノ に なら ねえ くせ え や 。
過ぎ去る
(過ぎる.去る)
延べ語数:
4
0642
,93,26: 金 龍 と 私 と の 十 年 の 歳月 は 多事多難 で あっ た が 、 又 、 夢 の よう に も 、
^
すぎ 去っ た 。
0667
,1793,4: 君 の 時代 は
^
すぎ 去 つたの だ 。
0792
,870,4: それ は 一瞬 に
^
すぎ 去る 感傷 に すぎ ませ ん が 、 この 人生 は その 程度 で まア まア では あり ませ ん か 。
0836
,200,15: 先生 は 敗戦 後 の 今日 往時 の よう に 華やか な 時代 は
^
すぎ 去っ て も 、 尚 多く の 門下生 に とりまか れ 、 そういう 雰囲気 という もの は 、 どこ の 学者 や 芸術 家 に も ある こと で 、 諸 先生 の 客間 や 書斎 は どこ でも 王城 の よう な もの 。
抜け去る
(抜ける.去る)
延べ語数:
4
0623
,82,6: 私 は 足 の 力 が
^
抜け 去る こと を 意識 し た 。
0908
,23,6: 自分 が 、 自分 から
^
ぬけ 去っ て 、 自分 を 見 て いる と 云う ロマン 的 皮肉 も 、 この 自分 から 自分 が 距 たっ て いる 云う 不安 も 、 その 根柢 に 、 その ある べき 所 を 得 て い ない 知識 人 の 嘆き が 共通 に 流れ て いる 。
0918
,481,8: ここ に も 過去 の 重い もの を
^
抜け 去り 、 捨て去る 「 イキ 」 として 、 立派 に 弁証法 的 な 、 ダイナミック な 「 契機 の 美 」 の 構造 が 「 意気 の 美 」 として 現 わ さ れ て いる の で ある 。
1041
,1296,12: かたち が きまる と 、 ブルース から 個人 的 な 要素 が
^
ぬけ 去り 、 ブラック ・ アメリカン の ナショナリズム が さらに 鋭く 蒸溜 さ れよ う と する 時期 に 必要 な 、 非 個性 的 で は ある が ひとつ に しぼら れ た 統一 目的 の よう な もの を 、 ブルース に 託す こと が でき はじめ た から だ 。
燃え狂う
(燃える.狂う)
延べ語数:
4
0621
,341,18: 貴公子 の 首 も 念入り に お 化粧 さ れ 、 二 人 の 若者 の 首 は
^
燃え 狂う よう な 恋 の 遊び に ふけり ます 。
0624
,358,9: 一方 の 道 は 既に 両側 の 家々 が
^
燃え 狂っ て いる の だ が 、 そこ を 越す と 小川 が 流れ 、 小川 の 流れ を 数 町 上る と 麦畑 へ で られる こと を 伊沢 は 知っ て い た 。
0624
,389,14: ところが 此処 は 小川 の 両側 の 工場 が 猛火 を 吹き あげ て
^
燃え 狂っ て おり 、 進む こと も 退く こと も 立 止る こと も 出来 なく なっ た が 、 ふと 見る と 小川 に 梯子 が かけ られ て いる ので 、 蒲団 を かぶせ て 女 を 下し 、 伊沢 は 一気に 飛び降り た 。
0759
,1983,11: せつ子 の 目 に 断乎 たる 命令 の 火焔 が
^
もえ 狂っ た 。
投げ撃つ
(投げる.撃つ)
延べ語数:
4
0620
,677,16: 天城山 の 炭 やく 小屋 に オーダ ン を やむ 男 あれ ば 箸 を
^
投げ うっ て ゲートル を まき 雲 を ひらい て 山林 を 走る
0732
,610,6: 事 に 当っ て 身命 を
^
投げ うっ て いる 精励 ぶり は 、 どう だ 。
0737
,75,52: 我々 文士 が 酒 を の ん で は 、 小説 も 書け ない ばかり で 一向 役 に も 立た ない が 、 含宙 軒 師匠 が 酒 を のむ と 、 全国 の 皆様 を 春風 タイ トウ と さ せる の だ から 、 ここ は 身命 を
^
投げ うっ て 酒 を 飲む ところ かも 知れ ない 。
0740
,252,2: 帝位 を
^
投げ うと う が 、 妻子 亭主 を なげうと う が 、 それ 自身 ヒタムキ で あれ ば 救わ れる 。
励まし合う
(励ます.合う)
延べ語数:
4
0613
,1397,7: 戦争 だ 、 頑張れ 、 と 互いに
^
励まし 合っ て 働く 。
0650
,10,16: 友人 同志 で も 、 生き て いる うち こそ 、 色々 と 助け合い 、
^
励まし 合う こと が 大切 で 、 死後 の 葬式 の 盛儀 を 祈る など ゝ いう こと に 、 私 は 関心 を 持ち たい と は 思わ ない 。
1072
,6974,6: こころ を 鬼 に 、
^
励まし 合っ て 、 ついに 今夜 —— たった今 、 ふたり は 、 江戸橋 自身番 の 内 へ 、 ひとまず 縄付 として 、 お 袖 の 身 を 、 土間 へ 引き すえ た の で ある が 、 さて 、 非情 有情 こもごも に 、 胸 へ せまっ て 、 しばし は 、 面 を あげる 気力 も なかっ た 。
1174
,999,3: 女 たち は
^
はげまし 合う よう に 、
受け付く
(受ける.付く)
延べ語数:
4
0612
,2982,15: だが 、 言葉 どおり しか ばね を 乗り越え て 次 の 者 が つるはし を
^
受け つい だ 。
0682
,181,21: すると 新九郎 は 死 せる 妙 椿 の 名 に 於 て 彼ら を 誅伐 し 、 その 所領 を そっくり
^
受け つい で しまっ た の で ある 。
0877
,699,59: そこ へ もっ て 来 て 、 更に 重大 な こと は 、 われわれ の 祖先 が 曲りなり に も 作りあげ た 生活 技術 を 、 民族 として の 新しい 発展 の ため に 、 プラス と なる よう に で なく 、 無意識 に も せよ 、 マイナス に なる よう な 仕方 で 、 これ を
^
受け つい で いる という こと です 。
0953
,286,14: 花世 と 光 麻 呂 は 、 母親 の 面 ざし を そのまま に
^
受け つい だ よく 似 た 姉 弟 で 、 光 麻 呂 が 下げ髪 に し て いる とき など は 、 姉 と そっくり だっ た 。
崇め奉る
(崇める.奉る)
延べ語数:
4
0612
,1349,5: 「 わが 魂 主 を
^
あがめ たてまつり 、 わが 精神 わが 救い主 なる 神 に より て 喜び に 堪え ず 、 そ は その 召し 使い の いや しき を 顧み た まい たれ ば なり … … 」
0617
,3588,68: われ ら は また 執 著 と 浄 念 と の 諧和 を 、 永遠 を 刹那 に 見る 輪廻 の 一心 法界 を 、 絶対 に し て 広大 なる 理智 の 徳 を 、 真言 を 、 創造 を 、 獅子 の 活力 と 精神 力 と を 、 自然 に 周 遍 する 白 象 の 托 胎性 を 、 ここ に 斉 しく
^
崇め 奉る 。
0993
,3043,20: それ という の が 、 あなた が 春子 さん を あんまり 立派 な 女 の 人 だ と 思っ て
^
あがめ 奉っ て いる から じゃ あり ませ ん か 。
1072
,3157,11: 「 十 何 年 もの 間 、 お 犬 様 を
^
崇め 奉っ て 来 た んで 、 いつのまにか 自分 自身 で 、 おれ たち 人間 は 、 畜生 以下 の 者 な ん だ と 、 スッカリ 頭 に 沁み こん で しまっ た 癖 が よ 」
溺れ込む
(溺れる.込む)
延べ語数:
4
0569
,544,5: 何 に でも すぐ に
^
溺れ 込ん で しまう から ね 。
0590
,93,7: もともと 、 おれ が 喜久子 に
^
溺れ こん だ の も 、 あの 中野 卯三郎 の せい だっ た 。
0590
,406,4: 彼女 の 体温 に
^
溺れ こみ たい この 誘惑 や 衝動 は 何 だ 。
0824
,289,17: 彼 は 秋田 犬 に対して 、 一見 なんとなく 控え目 に 見える が 、 実は 損得 ぬき で
^
溺れ こん だ 満身 これ 秋田 犬 愛 の 熱血 に 煮えたぎっ て いる の で あっ た 。
付け出す
(付ける.出す)
延べ語数:
4
0535
,106,8: けれ 共 、 段々 彼方 此方 片
^
附け 出す と 、 泥足 の 跡 の ある 着物 だの 、 紙片 れ だ の が 発見 さ れ た 。
1072
,4328,35: 越前 守 自身 の 身 に も 、 ほか に も 、 山 ほど な 難問題 が 、 山積 し て いる のに 、 この 上 なお 、 私娼 整理 など に 手 を
^
つけ 出し たら —— と 、 ふたり の 眉 は 、 すぐ 、 その 難 を 思っ て 、 越前 守 の 、 健康 まで を 、 心配 し た 。
1073
,2334,34: むかし 程 に は ゆか ない が 、 市 で 、 奴婢 奴僕 も 購い 、 馬 も 買い 、 附近 の 耕作 や 、 未 開墾 地 へ も 、 手 を
^
つけ 出し た 。
1153
,653,14: 宿 の 方 で は どうやら 、 『 あやしい やつ 』 と 目 を
^
つけ 出し た 様子 で ある 。
詰め込む
(詰める.込む)
延べ語数:
4
0529
,2,41: 植物 園 と さえ 云え ば いつも 思い出す 多勢 の 画板 を 持っ た 人達 と そこ い ら 中 に だらし なく 紙 だの 果物 の 皮 等 を 取り乱し て 食べ て は 騒ぎ 、 騒い で は
^
つめ 込ん で 居る 子供 と 、 彼等 と 同じ 様 な 大人 は 、 冬 枯れ て 見る 花 も ない 今日 等 は ちっとも 来 て 居 ない ので 、 彼 の 広い 内 が 何処 に も 人影 の 見え ない 程 に 静か でし た 。
0956
,1258,22: こがね まる おら 、 … … い つ だっ た か 、 お 薬 鑵 の 中 に 黄金虫 を 一杯
^
つめ 込ん で 、 … … お湯 を かけ て 、 焚火 で 沸かし て 、 … … 「 煎じ薬 」 だ よ って ごまかし て 、 胡蝶 に 飲まし ちゃっ た イ 。
1005
,162,18: 長州 風呂 で かま ど は 大きかっ た の で ある が 、 しかし もみじ の 葉 を
^
つめ 込ん で 火 を つける と 、 大変 な 煙 で 、 爆発 する よう に たき 口 へ 出 て 来 た 。
1174
,1312,31: 母 は 涙 で 顔 いっぱい 濡らし ながら 、 納戸 に ある 箪笥 の 引出し を あけ 、 唐草 模様 の 風呂敷 に 、 自分 の 着物 を ごしごし と
^
つめ 込ん で い た 。
零れ出す
(零れる.出す)
延べ語数:
4
0509
,70,13: が 、 とうとう 堪え られ なく なっ て 一 粒 涙 が
^
こぼれ 出す と もう 遠慮 も 何 も なくなっ て 私 は 手放し の 啜り 泣き を 始め た 。
0994
,1294,14: 不意 に 、 それ が 最後 の 一滴 の ため に あふれ て 、
^
こぼれ 出し た ん じ や ない だろ う か ?
1000
,560,49: ——— 最初 、 国 経 が 御簾 の 蔭 へ 手 を さし 入れる と 、 御簾 の 面 が 中 から ふくらん で 盛り 上っ て 来 、 紫 や 紅梅 や 薄 紅梅 や さま ぐな 色 を 重ね た 袖口 が 、 夜目 に も しるく
^
こぼれ 出し て 来 た 。
1073
,7891,46: でも 、 ようやく 、 三軍 が 揃っ て 、 大宝 八幡 の 社前 から 、 蜿々 と 、 四 陣 の 兵 が 、 序 に 順 って 、 ゆるぎ だし た とき は 、 もう 春 らしい 朝 の 陽 が 、 大地 に
^
こぼれ 出し て い た 。
染み入る
(染みる.入る)
延べ語数:
4
0450
,111,8: 今 水 の よう に 地下 に
^
滲み 入り
0958
,8,26: 瀞 八 丁 の 両 岸 の 崖 に 、 初夏 の 微風 を 喜び あふれる 北 山川 の 若葉 も 、 我が 眼 に
^
沁み 入る ばかり の 彩 で あっ た 。
1000
,1181,92: 一 本道 で ある けれども 彼方 へ 曲り 此方 へ 曲り し て いる 上 に 、 草 が 人間 の 背 より も 高く 、 父 の 姿 が と きぐ それ に 没し て しまう ので 、 今度 は 滋 幹 は 一 二 間 の 距離 まで 近寄っ て 行っ た が 、 両側 から 路 の 方 へ 蔽い かぶさっ て いる 草 を 掻き分け ながら 行く ので 、 袂 も 裾 も し た ゝ か 露 に 濡れ て 、 つめたい 雫 が 襟 もと まで
^
沁み 入る の で あっ た 。
1013
,1429,28: ただ 夏 草 だけ が 、 人 の 胸 の あたり まで も 茂っ て 、 松 の 梢 を 鳴らし て ゆく 風の音 が 、 魂 に
^
沁み 入る よう な 気持 です 。
信じ合う
(信じる.合う)
延べ語数:
4
0248
,151,22: それ に対して 女 が 遺憾 に 思う 気持 と 、 男 が 遺憾 に 思っ て いる 気持 と を 互に 知りあい
^
信じ あう こと 、 そして 遺憾 の ない 人間 の 生き方 が 、 一つ でも 殖える 可能 の ある 社会 条件 を 自分 たち の 一生 の うち に つくっ て ゆこ う と する 協力 、 人間 は 歴史 的 な 存在 で ある から 、 私 たち の 協力 も 歴史 の 課題 から 抜け出る こと は ない 。
0956
,3230,4: お互い の 愛 を
^
信じ 合い ながら 、 強く 生き て 行く ん だ 。
1123
,233,6: 彼 は びっくり し て 、
^
信じ 合っ て いる この 僅か な グループ の 中 に も スパイ が いる の か と 驚い た と いい ます 。
1123
,283,10: 従って 今 まで の 親友 も 、 もう お互い に
^
信じ 合う という こと が 出来 なく なり まし た 。
掠め取る
(掠める.取る)
延べ語数:
4
0212
,10,51: 戦後 の 出版 界 の 空 さわぎ は 、 出版 社 という もの が 、 つまり は ブローカー 的 存在 で あっ て 、 自分 が 何一つ 生産 手段 を もっ て なく て も 、 当る 原稿 を とる こと さえ 成功 すれ ば 、 相当 の 利ざや を
^
掠め とる こと が 出来 た から で ある 。
0890
,199,34: その 十 八 日 に は 洛中 の 盗賊 ども こぞって 終に 南禅寺 に 火 を かけ て 、 かねて より 月卿雲客 の 移し 納め て 置か れ まし た 七珍 財宝 を 悉く
^
掠め 取っ て しまい ます 。
1073
,7681,13: 良 兼 が 為 に 、 人 を 損じ 、 物 を
^
掠め とら れ たる 次第 は 、 つぶさに 、 下総 の 国 庁 より 、 さき に 、 解 文 を 註し て 、 言上 せり 。
1114
,386,12: もっと 悪い 噂 は 行人 や 村 家 の 物 を
^
掠め 取る という こと が 、 あたり の 人 の 口 の 端 に 上っ て い た 。
伸び育つ
(伸びる.育つ)
延べ語数:
4
0207
,8,46: 多種 多様 の あらわれ かた を し て いる 「 ジャン ・ クリストフ 」 の 世界 の 女性 たち の ある 資質 が 、 その みずみずし さ 、 真摯 さ 、 溌溂 さ で 「 魅せ られ たる 魂 」 の アンネット や シルヴィ に まで
^
伸び 育っ て ゆく 過程 は 実に 心 を ひか れる 。
0433
,562,4: 其 から ぐんぐん と
^
延び 育っ た 熾 な 夏 は 僅か 二 箇月 で もう 褪せよ う と 仕 て 居り ます 。
0874
,21,11: た ゞ 、 結果 として は 、 今や 、 健やか に
^
伸び 育つ た 巴 絵 さん の うち に 、 亡き マリイ 夫人 と 、 同じく 亡き 数 に 入 つた 静子 夫人 の 、 軽重 の ない 祈願 と 、 慈しみ と が 、 見事 に 花 咲き 、 実 を 結ん だ と いえる ばかり で 、 生涯 に 二 度 、 妻 を 先立た せ 、 母 を 葬ら ね ば なら なかつ た 岩田 君 、 並 に 巴 絵 さん の 胸中 は 、 私 に し て も 、 もはや 察し よう に も 察し きれ ぬ ほど の もの で あろ う 。
0880
,11,39: 日本 の 演劇 の 水準 が 、 どの 程度 の もの か という こと は 、 もちろん 議論 の 余地 は ある が 、 少なくとも 現代 人 の 生活 に 根 を おろし 、 そこ から 健か に
^
伸び 育っ た という もの は 、 ごく わずか しか ない 。
絶え得る
(絶える.得る)
延べ語数:
4
0189
,77,56: 自我 の 確立 の 意欲 と その 表現 が 、 確立 する べき 自我 の 社会 的 歴史 的 な 実体 の あり よう を ぬき に し て 語ら れ つづけ て いる うち に 、 やがて その 言葉 さえ も いつしか さ か さま の 内容 に 逆用 さ れ て いる 屈辱 に
^
たえ え なく なっ た の は 、 理性 の 自然 で ある 。
0210
,46,45: 炬燵 の 中 の 雪見 酒 めい た 文学 の 風情 は 、 第 二 次 大戦 後 の 人類 が 、 平和 を もとめ 、 生活 の 安定 を もとめ て たたかっ て いる 苦痛 と 良心 に対して 、 さすが に あつかましく 押し出す に
^
たえ 得 なかっ た の で あっ た 。
0352
,9,16: 支配 階級 は 、 すでに こん に ち 、 人民 の 理性 の 声 に
^
たえ 得 なく なっ て 来 て い ます 。
0882
,22,38: そこで 、 ラジオ ・ ドラマ の 構成 で ある が 、 これ も 、 別に 窮屈 な 原則 など は ある 筈 が なく 、 「 聴覚 を通して 」 聴取 者 の あらゆる 想像 力 に うつ
^
たえ 得る 場面 の 設定 、 場面 場面 の 自然 な つながり を 作 つ て いけ ば よい 。
燃え残る
(燃える.残る)
延べ語数:
4
0144
,676,31: ゴーリキイ は 薪割り に 行っ た 物置 で 読み 、 屋根裏 で 読み 、 蝋燭 を つけ て 夜中 に 読む の で あっ た が 、 婆さん は 木片 で
^
燃え のこり の 寸法 を 計っ た 。
0863
,125,17: という の は 、 これら の 品々 は みな 、 戦慄 す べき 思い出 の 中 に
^
燃え 残っ て いる 、 あの 忌まわしい 情景 の 役割 を それぞれ 果たし た の です から 。
1139
,136,22: 橋 の 側 で 広い 庭 の ある 家 、 庭 に は まだ 仏像 を 焼い た 火 が クワッ と
^
燃え 残っ て 、 四方 に は 古金 屋 らしく 、 得体 の 知れ ない 古物 が 、 山 の 如く 積ん で あり ます 。
1139
,140,8: 仏像 を 焼い た 火 は まだ
^
燃え 残っ て いる の と 、 月 が あまりに 美しい ので 、 近づく 事 は まことに 不都合 でし た 。
はたき出す
(はたく.出す)
延べ語数:
4
0141
,6565,9: 伸子 は これ まで の きずな の 一切 から
^
はたき 出さ れ た と 自分 で 感じ た 。
0141
,6566,0:
^
はたき ださ れ た 伸子 は 、 小さい 堅い くさび が とび出 し た 勢 で 壁 に つきささり でも する よう に いや 応 ない 力 で 自分 という 存在 を ソヴェト 社会 へ うちつけ られ 、 そこ に つきささっ た と 感じる の だっ た 。
0163
,33,23: 軍隊 の ビンタ は 、 個人 の 自尊心 、 個性 の 自覚 、 個人 の 権利 の 観念 を 、 その 頭 から
^
はたき 出す ため に 行わ れ た 。
0427
,11,12: 最悪 な 人民 経済 の 事情 から 女性 は 家庭 から どしどし
^
はたき 出さ れ て いる のに 、 生活 を 求め て 女性 が たたかっ て ゆく 社会 で は 、 昔ながら の 封建 性 が 克服 さ れ て い ない ばかり か 、 数 年 前 に は 知ら れ なかっ た 複雑 微妙 な 堕落 の モメント が 、 女性 の 一 歩 一 歩 に 用意 さ れ て ある 。
交わし合う
(交わす.合う)
延べ語数:
4
0141
,3280,42: 低い 椅子 に かけ た まま 、 立っ て いる 娘 を 見上げる 女 主人 、 立っ た まま 母親 の 顔 を 見 て いる 娘 と は 、 マリア・グレゴーリエヴナ の 褒め 言葉 で 、 互に 、 満足 の 笑顔 を
^
交し あっ た 。
0141
,13290,10: ハルビン 在住 の 日本人 たち は 、 よりより 情報 を
^
かわし あっ たり 、 臆測 を 語っ たり し ながら 、 むしろ 、 蒋介石 が これ で どこ まで やれる もの か 、 という 風 な 話 しかた を し て いる に ちがい なかっ た 。
0141
,21387,26: 二つ の 街 ぐち から あふれ て 来る 自動車 の 密集 し た 流れ は その 三角州 をめぐって 、 たくみ に 互 を 牽制 し 、
^
かわし 合い 、 六月 の パリ の 燕 の 群 が とび 交う よう に それぞれ の 流れ の リズム です ー 、 す ー と 軽快 に カーヴ を 描い て 走り去る 。
0704
,282,2: 夫婦 の
^
交し あう オナラ は 香 を きく より も 奥深い 夫婦 の 愛惜 が こもっ て いる という こと だ 」
眺め直す
(眺める.直す)
延べ語数:
4
0141
,21957,55: パリ の 六月 の 長い 金色 の 夕暮 が 、 あけはなし た バルコン から 斜かい に 三角 の 光 の よどみ を 壁紙 の 裾 に とどめ て いる よう な 刻限 、 また 夕飯 に 出 て ゆく まで の ひととき を 素子 は よく ベッド の 上 に ころがっ て 、 ネクタイ を
^
眺め なおし て い た 。
0158
,9,9: 年 を へだて 、 事情 の 変っ た いま
^
眺め なおし た とき 、 その 写真 は 私 の 心 に 憐憫 を 催 おさ せる の で あっ た 。
0268
,12,19: 写真 に つけ られ て いる 説明 を よん で 、 わたし は 、 ひとしお しげしげと その 写真 を
^
眺め なおし た 。
1041
,1771,21: 個人 の 努力 による 経済 的 成功 が 現実 に なり うる として 、 それ を もっとも 小さい 状況 で
^
ながめ なおす と 、 自分 の 成功 は 他人 の 犠牲 に ほかなら ない 。
撫で遣る
(撫でる.遣る)
延べ語数:
4
0141
,21648,3: 「 しり なんか
^
撫で や がっ て !
0141
,21661,12: 「 うし ろ を 通り ぬけ た と 思っ たら 、 もう
^
撫で や がっ た 」
0141
,21676,2: 「 また
^
撫で や がっ た 」
0141
,21975,13: 」 と 舌 うち し た とき の 表情 や 「 尻 を
^
撫で や がっ た !
起き治す
(起きる.治す)
延べ語数:
4
0141
,20958,11: そして 片手 で ガタン と 音 を たて て 椅子 を
^
おき 直し 、 そこ に かけ ながら 、 二 人 の 間 に のこさ れ て いる の は 、 もう 事務 的 な その こと 一つ だ 、 と でも いう よう に むこ う 向き の まま 云っ た 。
0153
,209,17: 嬉しい こと 腹 の 立つ こと 、 すべて これ を もう 一 遍 心 の 中 へ
^
おき 直し て 見る こと は 人生 を 二 重 に 生きる こと に なり ます 。
0205
,255,50: また 一般 的 に は その ころ の 『 近代 文学 』 が 主張 し て い た 個人 の 自我 の 確立 の 提唱 と 民主 主義 に さえ も 示さ れる 政治 不信 の 気分 を 、 正常 な 社会 と 文学 の 関係 へ の 認識 に
^
おき 直す 仕事 が あっ た 。
0210
,110,20: 民主 的 評論 、 批評 の 活動 は 、 あやまっ た 一方 的 な 見 かた を 正しい 関係 に
^
おき 直す ため に 多く の エネルギー を 費さ なけれ ば なら なかっ た が 、 いわば 、 そこで 息切れ し た 。
付け解く
(付ける.解く)
延べ語数:
4
0141
,19507,4: 「 やっぱり イニシァル を
^
つけ とい た 方 が いい だろ う 、 ね 、 ぶ こ ちゃん 」
0482
,24,3: 「 あっち へ
^
つけ とき まし た から 」
1174
,1609,4: 手 に 職 を
^
つけ とけ ば 、 あと は どうにも なる 。
1174
,2800,15: 「 困ら せ たり 、 いやがらせ を し たり し て 、 それで コネ を
^
つけ とこ う と 言う よう な ——」
混じり込む
(混じる.込む)
延べ語数:
4
0141
,16722,26: マデレーヌ の 広場 へ 向う 歩道 の はずれ に 立っ て 、 自動車 の 流れ を つっきろ う と し て いる ひとかたまり の 男女 に
^
まじり こみ ながら 、 伸子 は 蜂谷 良作 に 、
0141
,21308,13: それ は パリ の あたりまえ に 暮し て いる 人々 の 間 に
^
まじり こん だ 生活 で あり 、 サンティーム まで を こまかく 計算 する 倹約 な 生活 へ の 共感 で あり 、 しかも パリ が パリ として 歴史 の なか に 生き て 来 て いる パリ に しか ない ある 精神 を とらえよ う と する 生活 な の だっ た 。
0782
,41,13: 彼 は いくつ に なっ て も ラジオ 応援 歌 の 中 に
^
まじり こん でる シャガ レ 声 の 一 ツ な の で ある 。
0949
,44,42: 伊 良 の 細君 は 肌 の 白い 美しい ひと で 、 その 肌 なら 、 ある 意味 で 伊 良 より も よく 知っ て いる わけ だ が 、 その ひと の 骨 が この 磁器 の かけ ら に
^
まじり こん で いる と 思う と 、 その 白 さ が そのまま 伊 良 の 細君 の 肌 の 色 に 見え 、 いい 知れ ぬ 愛憐 の 情 を 感じ た 。
解け入る
(解ける.入る)
延べ語数:
4
0141
,12044,30: 読む もの が 、 その ときどき の 心 の まま 、 ひとりでに その 小説 の 世界 へ はいっ て 、 いつか そこ に 表現 さ れ て いる 世界 に
^
とけ 入る よう な 戸口 が つい て い ない よう に 、 伸子 に は 息づまっ て 感じ られる の だっ た 。
0164
,116,41: 並ん で 流れ つつ 、 それ は 別 な 河 、 という 存在 で は なく て 、 澎湃 たる 日本 の 新 民主 主義 文学 の ゆたか に ひろい 幅 と 、 雄大 な その 延長 と の うち に
^
とけ 入り 、 包括 さ れる はず の もの と 思う 。
0268
,9,14: その 母親 の 笑顔 は 、 赤ちゃん の 無邪気 さ 、 愛くるし さ に
^
とけ 入っ て 、 はた目 を 忘れ た 瞬間 の ほほえまし さ で 輝 やい て いる 。
1146
,185,9: 技巧 も 口説 も なく 、 心から 心 に
^
解け 入っ て 些か の 間隙 も 、 疑い も 、 食い違い も 無い 、 実に 玲瓏 たる 恋 だっ た の です 。
覚え込む
(覚える.込む)
延べ語数:
4
0141
,11041,11: 「 もっとも 御 婦人 て もの は 、 一旦 こう と
^
覚え こま さ れる と 、 あ たま が 単純 だ から なん でしょ う な 、 なかなか 理性 的 に 方向 転換 でき にくい もの と 見え ます から ね 」
0692
,182,50: ところが 金 サン は 野球 という もの を 全然 自分 で は し た こと が ない 人 だ から 、 こういう 人 に 限っ て 、 人 の 講釈 の 耳学問 や 、 書物 雑誌 など に 目 を さらし て 、 一生 ケンメイ に 理窟 で 野球 を
^
覚え こむ 。
0779
,121,23: 木々 彦 は 学問 を 好ま ず 、 長唄 や 踊り など を 習っ た ぐらい で 、 それ も 打ちこん で
^
覚え こむ ほど の 根気 が ない 。
0835
,248,27: それ だけ が 取り柄 な の だ が 、 一生 ケンメイ 訓練 し て バカ ながら も レース を やる こと だけ は 一 ツ 覚え に
^
覚え こん だ と なる と 、 主人 もち で 疑り 深く て 誰 に も なれ ない 根性 を 忘れ て 、 番犬 という た ッ た 一 ツ の 取柄 の 方 が なくなっ て しまう 。
崩れ立つ
(崩れる.立つ)
延べ語数:
4
0141
,10026,42: はげしい 調子 の インターナショナル の 歌声 の 上 に 赤旗 が 広場 の 間近 まで 来 た とき 、 カーキ 色 の 連中 を 最 前列 に し て 伸子 たち の 前方 を ふさい で い た 群衆 の 垣 が
^
くずれ 立っ た 。
0687
,326,7: みるみる 信玄 の 陣立て は 総くずれ に
^
くずれ 立っ た 。
0687
,332,1:
^
くずれ たつ 敵 兵 は さすが に 逃げ失せる 者 も なく 辛くも 浮足 を くいとめ て 、 くずれる たび に 守勢 を 立て直し た が 、 その うち に 信玄 の 本陣 は 次第に 前面 へ 押しださ れ 、 敗 兵 が 後 に まわっ て 守勢 を とる 始末 に なっ た 。
1073
,4266,6: 「 必定 、 お 味方 の
^
崩れ 立っ て 来る 方 へ 、 追い 慕い 、 追い 慕う て 、 襲っ て くる と 思わ れ ます が 」
浮かび出す
(浮かぶ.出す)
延べ語数:
4
0109
,23,20: しかし 、 縁側 に 出る と 、 間もなく 薄 ら あかり の 中 に 破壊 さ れ た 家屋 が
^
浮び 出し 、 気持 も はっきり し て 来 た 。
0332
,28,39: 二 ・ 二 六 秘史 について も 、 あの 事件 が 日本 の 侵略 戦争 遂行 の ため の 暴動 で あっ た いきさつ に は ふれ ない で 、 青年 将校 の 純情 さ の 一 面 を
^
浮び 出さ せ て いる 。
0866
,238,27: 朝靄 に つ ゝ まれ た 武蔵野 の 雑木 の 立木 が 、 見覚え の ある 荻窪 界隈 の 街道 筋 を 、 ぼんやり 真 向う に
^
浮び 出さ せる 頃 、 彼 は 、 額 に も 、 背 に も 、 し つ とり 汗 を かい て い た 。
0945
,23,53: 十一月 の 末 から 、 翌 、 享 保 五 年 の 正月 の 末 まで 、 船 は 潮 に 乗っ て 流れ つづけ て い た が 、 二 十 六 日 の 朝方 、 ゆく て の 海 の 上 に 雲 と も 見える 島山 の 影 が
^
うかび だし て き た 。
色めき立つ
(色めく.立つ)
延べ語数:
4
0098
,2284,33: それ が どちら も 好調 の 様子 で 、 仏 の 口 という 例 の 巫女 から も これ は 良縁 と 折紙 が つい て 、 彼 の 家 は このごろ とみに
^
色めき 立っ て いる 。
0774
,293,8: 新 十 郎 はじめ 探偵 たち は 俄然
^
色めき たっ た 。
0866
,1811,14: それ 以来 、 京野 等 志 の 身辺 は 、 なにやら 急 に
^
色めき たつ た よう に みえ た 。
1073
,7085,19: 為 憲 は 、 暁 の うち に 、 陣頭 に 立ち 、 国府 の 内 も 、
^
色めき 立っ て い た 。
流れ行く
(流れる.行く)
延べ語数:
4
0098
,1793,11: 足 の うら 黒き 農夫 を 見 て を れ ば
^
流れ 行く 雲 日 を 洩 し けり
0450
,129,6: 行く かた を 知ら ず
^
流れ 行く 途 も 弁え ない 。
0524
,5,11: 深い 紺碧 を たたえ て と うとうと はて 知ら ず
^
流れ 行く 其の 潮 は 、 水底 の 数 知れ ぬ 小石 の 群 を 打ちくだき 、 岩 を 噛み 、 高く 低く 波打つ 胸 に 、 何処 から とも なく 流れ 入っ た 水沫 を ただよわ せ て 、 蒼穹 の 彼方 へ と 流れ 去る 。
0528
,1,3: 揺れ 揺れ て
^
流れ 行く 光り の 中 に
解け去る
(解ける.去る)
延べ語数:
4
0087
,559,19: 鼠 の 死骸 が 割込ん だ ため に 検事 と 警部 と の 間にあっ た 鋭い もの が
^
解け 去っ た 。
0095
,1646,46: すると 、 そこ まで 行きつけ ば 、 その 正体 も 、 振動 源 の 謎 も 解ける かも しれ ない の だ 、 いや 、 ひょっとしたら 怪奇 を 極め た ゼムリヤ 号 座礁 事件 の 真相 さえ が 、 快刀 乱麻 を 断つ の 態 で
^
解け 去る かも しれ ない の だ 。
0141
,1108,16: 息苦しい 存在 の 壜 の よう な もの が 熱量 の たかい モスクヷ 生活 で
^
とけ 去っ て 、 観る こと の こんなにも うれしい 自分 、 感じる こと が こんなにも 愉しい 自分 、 知っ て ゆく こと の 面白 さ で 子供 っぽく さえ なっ て いる 自分 が むき出し に なっ て いる こと を 発見 し た とき 、 伸子 は 自分 と モスクヷ と を 、 抱きしめ た 。
0449
,84,4: 皆 自分 から
^
とけ 去っ て
調べ出す
(調べる.出す)
延べ語数:
4
0082
,2451,4: 隅 の 隅 まで
^
調べ だし て 、 わし の 前 まで ひきずりだせ 」
0785
,181,5: 花 廼屋 は 自分 の
^
調べ だし た こと を 新 十 郎 に 語っ て 彼 の 判断 を もとめ た こと も ある が 、 確信 が なけれ ば 答え ない 新 十 郎 の こと だ から 、 彼 から たった 一 ツ の ヒント すら も うる こと が でき なかっ た 。
1043
,93,12: もっとも これ に 専ら 注意 を 向け て 、 本格 的 に
^
調べ 出し た の は 昭和 六 年 以降 な の で ある 。
1101
,117,16: ところが その後 、 電子 顕微鏡 を 使っ て 、 雪 の 結晶 の 核 を
^
調べ だし たら 、 いろいろ 腑 に 落ち ない こと が 出 て き た 。
閉め直す
(閉める.直す)
延べ語数:
4
0081
,440,17: ラツール は 玉太郎 を はげ まし ながら 、 筏 の 材料 を むすびつけ て ある 綱 を
^
しめ なおし 、 なお その 上 に 、 ある もの は みんな 利用 し て 筏 の 各部 を しばりつけ た 。
0595
,57,13: 私 は 煙草 を 吸い 、 焼酎 を のみ 、 帯 を
^
しめ なおし 、 そんな こと で 時間 を 少し つぶし て 、 出かけ て いっ た 。
0771
,295,19: 三 人 が でかける ころ に 気がつく の が 虎 之 介 で 、 あわて て 帯 を
^
しめ なおし ながら 、
1040
,3152,33: 砂 の 上 に 腰 を 降ろし て テニス ・ シューズ を 脱ぎ 、 なか の 砂 を 出し 、 靴下 から 砂 を はたき 落とし て シューズ を はい て 紐 を
^
しめ なおす 手順 を 、 邦子 は 好ん で い た 。
落ち来る
(落ちる.来る)
延べ語数:
4
0081
,145,35: わずか 数 秒間 の すこぶる 豪勢 な 火 の 見世物 として 、 附近 の 魚類 を おどろかし た の を 最後 に 、 貨物 船 モン パパ 号 の 形 は うせ 、 空中 から
^
落ち くる 船体 の 破片 も 、 漂流 する 屍体 も 、 みんな まっくろ な 夜空 と 海 に のま れ て しまっ た の で ある 。
0517
,25,5: やがて は 我 手 に
^
落ち 来る を 知り て
1073
,1030,28: 小 一 条 の ひろ や か な 庭園 に は 、 無数 の さ さ 流れ を 、 自然 の 小川 の よう に ひき 、
^
おち こ ちの 泉石 の ほとり に は 、 燈籠 が 置か れ 、 初夏 の 涼夜 は 、 遠来 の 客 の ため 、 あらゆる 風情 と 、 美酒 佳肴 を つくし て い た 。
1073
,1467,3: この あたり 、
^
おち こ ち に 、 門戸 の みえる 第 宅 も 、 みな 然るべき 朝廷 の 顕官 が 多い 。
崩れ込む
(崩れる.込む)
延べ語数:
4
0077
,453,10: その とき 、 どやどや と 足音 が し て 雪
^
崩れ こん で 来 た 十 数 名 の 男 たち 。
0142
,670,4: 前 の 畳 へ
^
崩れ こん で 重吉 の 膝 の 上 に 頭 を 落し た 。
0235
,19,21: 前方 を 見る と 、 行列 は 顎 紐 を かけ ゲートル を 巻い た 警官 の 黒い 群 に 雪
^
崩れ こま れ 、 警官 が 列 の 中 から 検束 しよ う と する 同志 を 守っ て かたまり と なり 、 大 揉み に 揉ん で いる 。
0759
,6860,12: 記代子 は 気 を 失っ た よう に 、 ふらふら と
^
崩れ こん で しまっ た 。
崩れ出す
(崩れる.出す)
延べ語数:
4
0076
,261,29: 毎晩 の 如く 現われ て 尽きる 模様 も ない 刑事 の 執念 —— という か 、 徹底 し た 警戒 ぶり に 、 貫一 は 日頃 の 自信 が
^
崩れ 出し た の を 認め ない わけ に 行か なかっ た 。
0079
,114,21: と 、 東 助 が 穴 の 方 へ 近 よっ た とき 、 ふい に 足 の 下 が
^
くずれ だし た 。
0091
,1124,8: と 思っ たら その 輪廓 が 急 に
^
崩れ だし た 。
1073
,2322,13: そして 、 満座 の 酔 が 、 歌 や 、 手拍子 に 、
^
崩れ 出す 頃 、 いつのまにか 、 そっと 、 先 に 帰っ て しまっ た 。
駆け回す
(駆ける.回す)
延べ語数:
4
0075
,348,14: その後 、 賊 烏 啼 が 、 あべこべ に 袋 探偵 を 追
^
駆け まわし て いる という 噂 で ある 。
0084
,1375,10: だって コーヒー が ね 、 本当に デニー 博士 を 追
^
駆け まわし た ん だ よ 。
0084
,1386,23: 「 さっき 僕 は パイナップル の 一片 が 空中 を ゆらゆら 泳ぎ だし た もん だ から 、 フォーク を もっ て 追
^
駆け まわし た の さ 。
0084
,1403,12: どういう わけ だろ う ね 、 コーヒー は 博士 ばかり を 追
^
駆け まわし た ん だ 」
伸ばし得る
(伸ばす.得る)
延べ語数:
4
0074
,102,70: もっとも 氏 は 、 探偵 猫 々 から 夫人 の 隠匿 場所 を 知らさ れ て い なかっ た ので 、 その 日 その 日 に 於け る 夫人 の 安否 を 確かめる こと は でき なかっ た けれど 、 氏 だけ の 内輪 話 で は 、 あの 積極 的 な 夫人 から たとえ 三 日 たり と も 解放 せら れ た こと は 寿命 を 数 年間
^
のばし 得 た 結果 と なる 由 で あっ た 。
0231
,391,69: 観念 の 上 で 、 どんなに 純粋 に 天才 を 叫ん で も 、 彼女 達 の 現実 は やはり 紡績 工場 の 女工 の ハナ子 、 トメ子 が 縛ら れ て いる と 全く 同じ 家族 制度 と 、 民法 と 刑法 の 中 に 棲息 し て い た 限り 、 彼女 達 の 飛び立と う と し た 翼 は 歴史 の 中 で 十分 に
^
伸ばし 得 なかっ た の で あっ た 。
0477
,19,43: しかも ブルジョア 社会 文化 は 、 いかに 表面 を 種々 様々 の 花束 ・ 手套 ・ 行儀 作法 で とり かざろ う とも 、 本質 において 男尊女卑 で あり 、 婦人 の 性 は その 特殊 性 を も 十分 晴れやか に
^
のばし 得る 形態 において 同位 で は ない 。
0877
,235,16: 体質 も 気質 も 、 後天的 要素 が 加わる こと によって 、 一定 の 方向 へ
^
伸ばし 得る もの だ という こと は 、 既に 他 の 例 によって 証明 さ れ て いる の です から 、 ここ に 声 だけ を とっ て み て も 、 生理 的 な 方面 の 研究 と 同時に 、 精神 的 な 面 から も 、 なかなか 面白い 研究 が でき 、 その 結果 を 応用 すれ ば 、 声 の 矯正 は 意外 に 捗る の で は ない か という 期待 を もっ て い ます 。
調べ治す
(調べる.治す)
延べ語数:
4
0060
,9635,39: 「 この 分野 の レポート を 続け ながら 、 自分 は 何一つ 確信 を 育て られ なかっ た の だ なあ 」 と 思う と 、 書き かけ の 原稿 は ごみ箱 に 捨て て 、 もう一度 一 から
^
調べ 直し たく なっ た 。
0062
,1898,2: 今回 あらためて
^
調べ 直し て みる と 、 日本語 版 は 風見 潤 訳 で 「 銀河 ヒッチハイク ・ ガイド 」 として 、 一 九 八 二 年 十二月 に 新潮 文庫 から 出 て い た 。
0087
,1746,20: この 小さい 卓子 の 上 に 載っ て いる 料理 の 皿 や 酒 など も 、 もう一度 始め から
^
調べ 直す つもり だ 」
0988
,2748,19: 昨日 の 佐々 の 話 が ある ので 、 私 は 無意識 の 中 に 改めて 國 友 を
^
調べ 直す よう な 眼 で 見 た が 、 どこ から 見 て も 堅 實 な 新興 會社 の 重役 と い つ た 人柄 で 、 裏 に 影 を 少し も 感じ させ ない 。
飽き足る
(飽きる.足る)
延べ語数:
4
0060
,960,15: さらに 、 土岐 は 、 あらかじめ メーカー によって 設計 さ れ た キット に は
^
飽き 足ら なかっ た 。
0060
,2613,14: ジョブス は 、 アタリ 社 で やっ て いる 単なる ビデオ ゲーム に は
^
飽き 足ら ぬ もの を 感じ て い た 。
0509
,107,87: 其等 の 空想 的 な 宗教 画 は 少なから ず 「 私 の お話 」 の 材料 に なる に 益 だって 、 折 に つけ て 口 から 出 まかせ の 私 独り の お話 は 前 より も 数多く なり より 架空 的 に なっ て 行っ て 、 此 れ まで 此上 ない もの として 読ん で 居 た あたり 前 の 人間 と 人間 が 「 けんか 」 を し たり 戦 を し たり する 丈 の もの は 非常 に
^
あき 足ら なく なっ て 来 た 。
1073
,7440,13: 「 貞 盛 こそ は 、 八 ツ 裂き に し て も
^
あき 足ら ぬ が 、 都 の 巡察 使 や 、 維茂 ごとき 老いぼれ を 斬っ た ところ で 、 何 に なろ う 」
生じ得る
(生じる.得る)
延べ語数:
4
0060
,8418,46: その ため 8 2 3 7 A を 使っ た の で は 、 四 ビット 分 の 不足 が でき て 、 本来 なら 一 度 で すむ はず の 動作 を 二 度 に 分け て 行わ ざる を え なく なる 事態 が
^
生じ え た 。
0762
,110,10: しかし 、 いったん 失わ れ た もの が 、 再び
^
生じ うる で あろ う か 。
0794
,689,33: 殺さ なけれ ば 財産 を 失う 怖 れ という もの は 一 ツ や 二 ツ の 原因 理由 に 限ら れ て いる もの で は なく て 無数 の 理由 によって
^
生じ うる こと が 可能 な の だ から 、 かえって 一応 筋 が 通っ て いる だけ 言い訳 に なら ない と 云 える の で ある 。
0878
,127,33: 「 大 劇場 」 必ずしも 、 商業 劇場 と は 限ら ず 、 「 小 劇場 」 必ずしも 高踏 的 な 舞台 を 目指し て は い ない が 、 そういう 誤解 も
^
生じ 得る 。
訪ね歩く
(訪ねる.歩く)
延べ語数:
4
0060
,5835,29: 十二月 、 早水 は 本業 で 付き合い の ある ソフトハウス に 加え て 、 パーソナル コンピューター 用 に ビジネス ソフト を 開発 し て いる ところ を 軒並み
^
訪ね 歩い た 。
0060
,8959,45: 一 九 八 三 ( 昭和 五 十 八 ) 年 の 夏 、 でき上がっ た デモ の テープ を 抱え 、 藤井 は CG を 発注 し て くれる 可能 性 の あり そう な テレビ局 や 広告 代理 店 など を 軒並み
^
訪ね 歩い た 。
0988
,4749,7: あんた 、 そんなふうに 女 の 人 ばかり
^
訪ね 歩い て 、 どう しよ う と 言う の ?
0988
,5401,13: リスト に の つて いる 女 たち の 大 部分 は 既に
^
訪ね 歩い て し まつ た 。
溢れ返る
(溢れる.返る)
延べ語数:
4
0060
,5167,18: 本場 に は さまざま な ソフトウエア や ハード ウエア が 、 宝 の 山 の よう に
^
あふれ 返っ て い た 。
0062
,814,3: どうせ 仕事 は
^
あふれ 返っ て いる の だ から 、 使う 側 は どんどん 機械 に カード の 束 を 送り込む 。
0062
,1436,42: もう いい 加減 に し て くれ と のど まで で かかっ て も やはり 、 「 マックス ・ ヘッド ルーム 」 は 見 に ゃならんわで 、 本当に 一 九 九 〇 年 の 十月 は あっ という ま に 舞台 に
^
あふれ かえっ た 登場 人物 を みんな 引き連れ て 飛ぶ よう に 去っ て いっ た の で あっ た 。
0062
,2412,7: そこで 嫌 でも マイクロ コンピューター が
^
あふれ 返る 世の中 に 一 本筋 を 通す ため に 、 機器 組み込み 型 の マシン から パーソナル コンピューター 、 大型 、 ネットワーク の 核 と なる マシン まで 含め て 、 新た に 一つ の 体系 に 基づい た アーキテクチャ を 作り直そ う で は ない か 、 と 坂村 さん が 言いだし た 。
触れ得る
(触れる.得る)
延べ語数:
4
0060
,1929,18: しかし その 鍵 を つかも う と 腕 を 伸ばし た ところ で 、 何人 が それ に
^
触れ うる か 。
0062
,229,42: 脳 が 乾き 切っ た 海綿 の よう に なに や かや を 吸収 する 時期 、 広島 カープ の 連敗 の 合間 を ぬっ て やくざ が ピストル を ぶっぱなす だけ の 文化 不毛 の 地 で 、 オレ が
^
触れ え た の は メディア を 通し た 演芸 のみ だっ た 。
0141
,19174,15: モスクヷ の 生活 に 、 社会 主義 は 目 に 見える もの で あり 、
^
触れ 得る もの で あり 、 生き て いる 現実 で ある から こそ 、 伸子 は こんなに モスクヷ の 沸騰 を 愛し て いる のに 。
1007
,3,6: その 人物 に いくら か でも
^
触れ 得 た こと を 私 は 今 でも 幸福 に 感じ て いる 。
変わり得る
(変わる.得る)
延べ語数:
4
0060
,1877,13: 「 特 講 を 契機 として 、 確か に 自分 の 中 に
^
変わり え た 部分 が ある 。
0060
,2390,33: 一人ひとり の 人間 の 持つ それぞれ の 求め に コンピューター 技術 を 奉仕 さ せる こと で 、 人間 は 次 の ステージ の 切符 を 手 に し 、 そして 社会 も
^
変わり うる の で は ない か 。
0422
,11,9: 社会 の 現実 は どの よう に し て
^
変り 得る もの で ある か 。
1047
,73,88: 政治 の 実際 に あらわれ た ところ について 見 て も 、 権臣 政治 ・ 摂関 政治 ・ 院宣 政治 ・ 幕府 政治 と 、 その 形態 は 昔 から 幾度 も 変っ て 来 た に かかわら ず 、 国体 は 変ら なかっ た が 、 それ は 実は 政治 の 形態 が どう 変っ て も その 変っ た 形態 が 成立 し 存在 し 得る よう な 国体 だ から の こと で あり 、 一層 適切 に いう と 、 政治 の 形態 が
^
変り 得 た が ため に 国体 が 変ら ず に 来 た の で ある 。
掛け遣る
(掛ける.遣る)
延べ語数:
4
0054
,202,10: 「 まるで わざと の よう に 、 こんな 絵 を
^
掛け や がっ た 」
0701
,234,4: 美人 を 鼻 に
^
かけ や がっ て 」
1037
,1413,3: 「 ここ へ
^
かけ や はっ て 」
1073
,382,15: 玄米 一 提げ に 、 おれ の 胴着 一 枚 よこせ と 、 吹 ッ
^
かけ や がっ た が 、 値打 は 、 たっぷり と 見 て 、 買う て やっ た 。
脅かし遣る
(脅かす.遣る)
延べ語数:
4
0054
,1000,12: 「 大阪 へ 帰れ ば 、 米 は 食え ない ぞ と
^
おどかし や がっ た が 、 なん の こと だ 、 ちゃんと こうして 、 ある じゃ ない か 」
0624
,341,2: やれやれ 、
^
脅かし や がる 。
0732
,2468,4: エ 、 オイ 、
^
おどかし や がる 」
1112
,372,11: ばかばかしい 事 だ が と 袴 野 は 気 やすめ に
^
脅かし や がる と 思っ て み た が 、 ばかばかしい 事 は 決して ばかばかしい もの の 正体 で は なかっ た 。
爛れ切る
(爛れる.切る)
延べ語数:
4
0053
,50,17: 女 の 肌 を 知ら ず 、 甘い 囁き も 知ら ぬ 純潔 さ が 、 しかし
^
爛れ 切っ た 玄人 女 にとって は 、 何 か 焦燥 の よう な 魅力 で あっ た 。
0059
,430,46: 彼女 は 何 を し て も 直ぐ 口 や 手 を 洗う 水臭い 校長 を 、 肉体 的 に も 精神 的 に も 愛する こと は 出来 ない と 思っ た が 、 くどくど 説教 さ れ て いる うち に 、 さすが に
^
ただれ 切っ た 性 生活 から 脱 け 出し て 、 校長 一 人 を 頼り に し て 、 真面目 な 生活 に はいろ う と 決心 し た 。
1134
,7,22: 「 この 素晴らしい 夢幻 的 な 空気 の 中 で 、 私 は 甚だしく 現実 的 な 、 愛憎 と 執着 に
^
ただれ 切っ た 人達 の 生活 の 、 不思議 な 一 断面 —— 破局 と 言っ て も 宜 い 、 —— 兎 も 角 も 、 最も 忌わしい 情景 に 就 て お話 しよ う と 思う の です 」
1144
,1,7: 「 徳川 時代 の 大名 生活 の
^
ただれ 切っ た 馬鹿馬鹿し さ は 話し て も 話し て も 話し 切れ ませ ん が 、 私 に も その 一つ 、 取って置き の 面白い 話 が ある の です 」
威張り出す
(威張る.出す)
延べ語数:
4
0038
,99,23: おまけ に 、 勝っ て 威張る の は 月並み で 面白く ない と いう ので 負け そう に なっ て から 、 ますます
^
威張り 出し や がっ た 。
0079
,857,8: すると この 国 に かわっ て 敵国 が
^
いばり だす わけ か な 」
0538
,1205,29: 結婚 する まで は さんざん 機嫌 を とっ て 、 人 の 後 から つい て 廻っ て おき ながら 一度 一緒 に なっ て しまう と 、 とたんに
^
威張り 出す ん です から ね 。
0922
,8,13: しかるに 、 二 十 世紀 に 入っ て 、 町人 が 大いに
^
威張り 出し て から は 、 世の中 は 威厳 に対して 、 反感 を もち 、 その 臭い の する もの は 、 「 野暮 」 な もの で あり 、 それ を 脱し た もの が 「 意気 」 「 粋 」 で ある と 考え た の で ある 。
挿げ得る
(挿げる.得る)
延べ語数:
4
0027
,332,1: 「
^
すげ え なあ 」
0081
,1633,3: うう ッ 、
^
すげ え 、 すげ え 。
0081
,1633,6: うう ッ 、 すげ え 、
^
すげ え 。
0084
,126,3: 「 あっ 、
^
すげ え や 。
尋ね合う
(尋ねる.合う)
延べ語数:
4
0027
,1671,34: など と 、 これ も また 久し振り で 逢っ た 者 同志 の お きまり の 挨拶 を 交し 、 それから 、 二 人 に 共通 の 知人 の その後 の 消息 を
^
たずね 合っ たり し て 、 その うち に 、 ふと マダム は 口調 を 改め 、 あなた は 葉 ちゃん を 知っ て い た かしら 、 と 言う 。
0055
,1028,5: お 互 の 嗜好 を
^
たずね 合い 、 趣味 を 語り合い 、 それ で 一致 し て み た ところ で つまらない 。
0573
,214,37: ところが 、 個人 的 な その 事柄 に 注意 を 集め た ため か 、 戦争 犯罪 自体 の 問題 は 白々しい もの と なり 、 その 白々しい なか で 、 あなた は 誰 か と 互に
^
尋ね 合っ て いる よう な 雰囲気 を 拵え た 。
0573
,216,14: 蘇鉄 の 葉 蔭 で 、 知人 同士 、 あなた は 誰 か と
^
尋ね あっ た 。
接すり合う
(接する.合う)
延べ語数:
4
0012
,119,15: 心 に 色慾 の 無い 時 は 、 凄い ほど の 美人 と 膝頭 を
^
接し 合っ て 四 時間 も 坐っ て い ながら 、 それ に 気がつか ない 事 も ある の だ 。
1041
,2941,31: クリエイティヴ な 、 しかも 無形 に ちかい ながら も 一種 の コミュニティ の ため の 仕事 と 、 単純 な かね もうけ と が 、 どこ で どの よう に
^
接し あう の か という 面白い 問題 を はらみ ながら すべて は まだ 未 解決 だ 。
1072
,3075,19: 法 を 護持 し 、 管下 の 民 を 愛する こと において は 、 治 領 の 境 を
^
接し あっ て いる 紀州 家 を あい て に 屈し なかっ た こと すら ある 。
1073
,7564,14: そうした 大 部落 と 大 部落 と が 、 数 里 の あいだ に
^
接し 合っ て い た 。
苦しみ抜く
(苦しむ.抜く)
延べ語数:
4
0003
,3126,3: マア 坊 も
^
苦しみ 抜い て 、 はじめて 、 すきとおる ほど 無慾 な 、 あたらしい 美し さ を 顕現 できる よう な 女 に なっ た の だ 。
0617
,1896,5: しかし これ は 鶴見 が
^
苦しみ ぬい た あげく 、 後 に 到達 し た 冷徹 の 心境 で ある 。
0617
,2907,25: その 平 康 の なか から また 新た な 性慾 の 経験 が はじまっ て 、 かれ は 忘れ 得 ぬ 苦しみ を 身 を以て
^
苦しみ ぬい た 。
0617
,2909,2: 身 を以て
^
苦しみ ぬい た という 外 に 回想 す べき 何 物 を も そこ に 窺え ない から で ある 。
語り利かせる
(語る.利かせる)
延べ語数:
4
0773
,269,44: この よう に 快 天王 の 告発 は 、 ある 時 は 告発 し 、 又 ある とき は それ に つづい て 告発 さ れ た 者 の 悲しい 運命 を 暗示 し たり 、 地獄 に おち て 後 の 姿 を
^
語り きかせ たり 、 あるいは 地獄 に おち た 者 が 自ら 語る 悲しい 言葉 を きかせ たり 、 変化 に とみ 、 妖気 漂う 怖し さ 悲し さ に みちみち て いる の です 。
0775
,206,17: すぐ 白木 の 棺 に おさめ 、 花田 医師 は 特殊 な 病状 を 会葬 者 に
^
語り きかせ て ごまかさ なけれ ば なら なかっ た 。
0779
,374,4: 祖父 は こう
^
語り きかせ て 、 おののく 光子 を 放免 し た の で あっ た 。
0861
,264,28: 夢 酔 は わざと ノン ビリ 代官 所 に 逗留 し 、 村 を ブラブラ 歩い たり 、 夜 は 代官 の 子供 に 軍談 など を
^
語り きかせ て 喜ば せ て やる 。
踏みすべらす
(踏む.すべらす)
延べ語数:
4
0735
,367,16: 川底 は タクアン 石 大 の 石 で 敷きつめ られ て いる から 、 足 を
^
踏み すべらし て しまう の で ある 。
0769
,135,12: そして 、 アッ と 思っ た 時 に は 、 足 を
^
ふみ すべらし て 、 深い 谷 底 へ 墜落 し て しまっ た 。
0775
,370,15: 二 人 は 崖 の 上 へ 来 て 争論 の あげく 、 足 を
^
ふみ すべらし て 崖 下 へ 落ち た もの らしい 。
0775
,467,18: そう いえ ば 、 かねて 野草 の 長男 が 言っ た 通り 、 あの 崖 から 足 を
^
ふみ すべらし た に し て は 、 たかが 格闘 ぐらい で 、 地震 で は ある まい し 、 石 が 同時に 三 ツ 四 ツ 落ち た という の は 解せ ない こと で ある 。
申し利かせる
(申す.利かせる)
延べ語数:
4
0732
,3235,20: 社員 一同 を 廊下 に ひれ伏さ せ て 、 事業 一切 神 の 手 に うつっ た 旨 を
^
申し きかせ 、 社員 は 同時に 信徒 たり 、 下僕 たる 旨 を も 申し渡す 。
0772
,492,18: 叔父 が 私 ども に 、 私 と お 槙 と に で ござい ます が 、 こう
^
申し きかせ まし た 。
0775
,663,10: 癩病 狂死 という こと を 余り ハッキリ 使用人 ども に
^
申し きかせ て ある の が 手落ち だ が 、 あの 急場 に 処し て は 最上 の 分別 で あっ たろ う さ 。
0861
,321,5: 「 しから ば 最後 に
^
申し きかせ て つかわす こと が ある 。
結び合わせる
(結ぶ.合わせる)
延べ語数:
4
0371
,145,30: 大きい 葉 の 間 に 実に は なら ない ながら 黄色 の 濃い 花 が 点々 と 咲く 南瓜 の アーチ は 、 その 下 を 往来 する もの に
^
結び 合わせ た 人 の こころ もち の 興 まで を 笑ま しく 思いやら せ た 。
0782
,571,10: た ッ た 一 ツ 、 いろいろ の こと を
^
結び 合わせる もの 、 結び目 が 足り ない です 。
0783
,175,10: 鉄 馬 と 葉子 は 両家 を 一 ツ に
^
結び 合わせる カスガイ だ 。
1037
,500,13: 礒田 先生 は 老 先生 で 、 女 生徒 達 の お下げ髪 を
^
結び 合せ たり する 。
取りちがえる
(取る.ちがえる)
延べ語数:
4
0318
,750,8: 民主 的 精神 が 教科書 作製 者 によって
^
取り ちがえ られ て いる 。
0987
,1853,10: ( 司会 者 の 言葉 を 全く 正 反対 に
^
取り ちがえ て あわて て いる ) 僕 です よ 。
1074
,1017,51: 仮に この 習俗 が 起り の 遠い もの なら ば 、 湊 や 城下町 で 始まっ た 気遣い は なく 、 すなわち 今 ある 形 は 後々 の 発達 で なく て は なら ぬ の だ が 、 妙 に この 点 だけ は お 国 自慢 の 人 が
^
取り ちがえ て いる 。
1076
,2243,36: いわゆる 俵 ばやし すなわち さん 俵 の 場合 も 同じ よう に 、 別に 口伝 と いう ほど の もの で なく とも 、 右 とか 左 とか の 手順 が 定まっ て 、 それ を
^
取り ちがえる と 結果 が 気づかわしく 、 馴れ て しまう まで に は 指導 が 必要 で あっ た の で あろ う 。
示し合わせる
(示す.合わせる)
延べ語数:
4
0141
,13575,39: 和 一郎 たち の 生活 は 、 心持 の 上 でも 伸子 と 別 な ところ に ある のに 、 多 計 代 は 、 どんな より どころ で そう 思う の か 、 伸子 と 和一郎 たち が
^
しめし 合わせ て 、 でも いる よう な 口ぶり だっ た 。
0144
,416,6: 番頭 と サーシャ と が 時々
^
しめし 合わせ て 、 店 の もの を ちょろまかし た 。
0649
,152,5: 神尾 と タカ子 は
^
しめし 合せ て この 本 を 暗号 用 に 使っ た 。
0781
,499,2: 由也 と
^
しめし 合せ て どこ か に 隠れ て いる の で あろ う か 。
思いちがえる
(思う.ちがえる)
延べ語数:
4
0140
,4596,25: —— 相川 良之 介 という ひと は 、 最も 辛辣 な こと を いっ て も 女 の ひと は 愛 の 告白 か と
^
思い ちがえる かも しれ ない ぐらい の ところ が あっ た の よ 」
0168
,35,26: どうして そんな いい 条件 の 『 星 』 や 『 レーニングラード 』 が 、 くだらない ゾシチェンコ に 叩頭 し たり 、 アフマートヴァ を 魅力 ある と
^
思い ちがえ し たり し た の だろ う 。
0993
,2097,10: それ を 金吾 さん が 自分 の セイ だ と
^
思い ちがえ て 、 すま な がっ て でも いる と 気の毒 だって 、 言い暮し て い らし た 。
1072
,6527,7: … … おっ 母さん が 、 そう
^
思い ちがえ て おいで に なっ て は 、 おっ 母さん も 、 遂に は 、 獄門 台 に まで 上ら なけれ ば なり ませ ん 」
焼き立てる
(焼く.立てる)
延べ語数:
4
1073
,4389,34: その ほか 、 将門 の 前 を 阻め たり 、 敵対 し たり し た 郷 吏 の 小 や しき だの 、 社家 だの 、 民家 だの 、 貯備 倉 だの 、
^
焼き たて た 数 はか ず 知れ なかっ た 。
1073
,7908,15: 「 あの ぶん で は 、 相模 、 遠江 と 、 順に 国 庁 を
^
焼き 立て て 、 都 まで を 、 騒乱 に 捲き こむ かも しれ ぬ 」
1144
,34,42: 雪模様 の 鉛 色 の 空 に 、 江戸 の 大半 を 焼く 紅蓮 の 焔 が 照り返し て 、 梨地 の 様 に 降りしきる 火 の 子 、 それ を 辛くも 袖 で 払い ながら 、 カッ と 左右 から
^
焼き 立て られる 火勢 を 避 くる とも なく 忠弘 は 、 真っ黒 な 水 の ほとり に 近々と 立っ て い た の です 。
1144
,79,23: 女 は そう いっ て 、 思い出し た よう に 、 潜り 抜け て 来 た 焔 の 壁 —— 江戸 を
^
焼き 立て て いる 紅蓮 の 劫火 を 顧み て 、 そっと 衿 を かき 合わせる の です 。
押し伏せる
(押す.伏せる)
延べ語数:
4
0987
,2320,22: ( それに 友吉 が ビックリ し て 、 口 の 中 で なにか いっ て 返し そう に する の を 、
^
押し ふせ て ) ハハ 、 修繕 代 は 又 あと で 払い ます よ 。
0989
,3049,11: おれ たち の 前 に 立ちふさがっ て 、 俺 たち を
^
押し ふせよ う と する もの を 、 わき に どけ た だけ な ん だ 。
0993
,4005,34: 喜助 山 を 開墾 しよ う と 言う 話 に 、 そういう 焼餅 根性 を 持ち込ん で 、 一 人 の 人間 が 正しい こと を 言っ てる の ば 、 みんな で
^
押し ふせよ う と する の は 、 なん だ ?
1072
,6911,14: ふたつ の 喚き が 、 同時に 、 お 袖 の かぼそい 影 を
^
圧し 伏せ た 。
思い切れる
(思う.切れる)
延べ語数:
4
0981
,1754,14: なまじ すこし ばかり 知っ た ため に 、 よそ う と 思っ て も
^
思い きれ ぬ
0988
,1216,11: … … そう 思い ながら 、 しかし 完全 に は そう
^
思い きれ ない モヤモヤ し た 氣持 で 、 あおむけ に 寢 て 、 毛布 を アゴ の 所 まで 引き上げ て 、 ボン ヤリ と し た ロウソク の 光 に 照らさ れ た 壕 の 天井 の コンクリート の 面 の 雨 じみ を 見 て い た 。
0989
,2414,12: 織 子 私 も 永い こと 疑い ながら 、 そう は
^
思い きれ ませ ん でし た 。
1073
,3809,13: —— で は 、 兄 者 人 は 、 桔梗 どの を 、
^
想い 切れる の です か 」
遣り損なう
(遣る.損なう)
延べ語数:
4
0978
,385,0:
^
やり そこなえ ば
1072
,339,8: もしや 、 ゆうべ の 二 人 は 、
^
やり 損なっ て 、 捕まっ た の で は ない か と おもい 、 じっと し て い られ なく なっ た 。
1072
,604,0:
^
やり 損なっ たら 、 あぶない もの だ 」
1072
,8354,11: は は は は 、 人間 として は 、 ちと 、
^
やり 損なっ た ぞ 」
燃し付ける
(燃す.付ける)
延べ語数:
4
0948
,213,14: 風呂 場 に タオル が ある から … … その間 に 、 煖炉 を
^
燃し つけ て おく 」
0985
,242,10: ( せい子 が 湯 を わかす ため に シチリン で
^
燃し つけ た 火 が けむっ て 、 その 辺 に 煙 が 流れる 。
0985
,1005,10: ( その間 に 双葉 は 七 輪 に 火 を
^
燃し つけ て 大きい 鍋 を かける 。
0988
,1450,20: 」 それ で 久保 が 使い に 行き 、 佐々 が 體操 を やめ て 七 輪 に 火 を
^
燃し つける 。
扱い兼ねる
(扱う.兼ねる)
延べ語数:
4
0947
,1900,5: 「 あまり かわいらしい ので 、
^
扱い かね まし た な … … 」
0947
,1912,6: 「 あまり 、 かわいらしく て 、
^
扱い かね た って 」
0947
,2712,21: 「 そういう 話 の ムキ で は 、 この 会談 は 長びき ましょ う … … サト子 さん に は 、
^
扱い かねる でしょ う から 、 あたし が 代理 に なっ て ご 相談 し ましょ う か … … サト子 さん 、 あなた 、 狐 に つまま れ た よう な 顔 で トホン と し て いる けど 、 あたし たち 、 なん の 話 を し て いる の か 、 わかっ て いる の ?
1173
,1289,1: 一寸
^
扱い かねる 感じ だっ た が 、 宇治 は 何 か 放っ て おけ ない 気持 で なお 執拗 に 言葉 を つい だ 。
急き立てる
(急く.立てる)
延べ語数:
4
0866
,2785,8: と 、 母親 の 弓 が 、
^
急き たて た 。
1039
,468,12: 「 なんだか 、 『 早く あけろ 、 早く あけろ 』 って 、
^
急き たて られ て いる よう で 、 気持 が 悪い わ ね 」
1072
,4384,13: と 、 彼 の 心 を も 、 ただ なら ず 、
^
急き たて て い た 。
1073
,4223,27: 将 頼 は 、 具足 の 着込み を 手伝っ て 、 兄 の 体 を 、 元 の 鞍 の 上 へ 、 押し上げる よう に
^
急き たて た 。
襲い掛かる
(襲う.掛かる)
延べ語数:
4
0844
,175,2: そして 、
^
襲い かかる 右 平 を 逆 に 叩き ふせ 、 次に 中井 の 攻撃 を も 撃退 し て 、 ミヤ子 を 独占 する 最後 の 男 と なる ため に 、 スパナー 戦法 の 稽古 に はげん で い た の で あっ た 。
0862
,32,35: そして 、 もっとも 強靭 な 神経 の 所有 者 に対して も 時 を 得れ ば その 場面 、 場面 が 単独 に 、 または 、 その 一連 の 聯 鎖 を もっ て 執拗 に
^
襲い かかっ て 来 、 犯人 の 贖罪 を 強いる 。
1144
,32,39: 若君 の 伊予 守 忠弘 は 、 手 を 取ら ぬ ばかり に 勧め まし た が 、 朝倉 忠左衛門 は 頑として 頭 を 振り 、 若く て 元気 な 小者 数 人 を 号令 し て 、
^
襲い かかる 焔 の 壁 に 取り組ん で 居り ます 。
1171
,1985,9: そんな 時 に 吹上浜 の 浪 は 砂丘 まで
^
襲い かかり 、 砂 を ごっそり 持っ て 行く の だ 。
磨き立てる
(磨く.立てる)
延べ語数:
4
0842
,2243,12: ソバ 屋 は 薄汚い 店 ばかり だ が 、 スシ 屋 は
^
磨き 立て た よう な 江戸前 の 店構え が そろっ て い て 、 これ だけ の スシ 屋 が みんな 盛業 中 と は 呆れ 果て た スシ 食い 族 の 棲息 地 で ある 。
0842
,3022,18: 夕方 気がつい た 時 は 、 彼 は まだ 一心不乱 に なっ て 一 枚 の ドア を
^
みがき たて て おり 、 ペンキ が 全部 ハゲ て しまっ て い た 。
1105
,24,12: 道路 は どこ も だいたい 真直 に なっ て い て 、
^
磨き 立て た よう な 鋪装 の 両側 に 、 芝生 が ある 。
1147
,21,38: 十 四 の 時 佐久間 家 に 引 取ら れ た 時 から 眼 鼻 立ち の 端正 な 、 笑顔 の 可愛らしい 娘 でし た が 、 お勝手 の 埃 と 脂 に 塗れ て 、 ろくに
^
磨き 立てる 隙 も 無い まま に 年 を 取り 、 誰 も 顧みる 人 も 無い うち に 二 十 一 の 年 を 迎え た の です 。
食い上げる
(食う.上げる)
延べ語数:
4
0816
,238,24: だいたい 海産物 の 中 でも ナマコ を 食う など と は 甚 しく 凡庸 なら ざる 所業 で 、 よほど 海 の 物 を
^
食い あげ た 上 で なけれ ば 手 が 出 ない よう に 思わ れる が 、 志摩 人 は 原始時代 から 海 の 物 を モリモリ 食っ て い た の で あろ う 。
0821
,361,64: しかし これ は ウマニ で ある し アイノコ 的 な ウドン に 相違 ない から 、 どうしても 人間 の ため に 作ら れ た もの に 相違 ない が 、 案ずる に 長崎 チャンポン の 法則 として 一 度 に 一 日 ぶん の チャンポン を 買っ て 三 度 の 食事 ごと に ここ へ 通っ て き て 三 度目 に
^
食い あげる 、 なるほど 大陸 に 近い だけ の こと は ある な 、 と 考える 。
0842
,354,6: 何 物 も 残さ ず に
^
食い あげ て しまう の だ から 、 とても 一般 家庭 で 食べる わけ に いか ない 食べ 方 で ある 。
0842
,2727,28: など と こぼし て は いる が 、 その 配給 料理 の 味 の ない よう な カボチャ の 煮 た の まで 一 ツ 残さ ず
^
食い あげ て しまう 。
飲み終える
(飲む.終える)
延べ語数:
4
0795
,296,16: 野村 は むかし 木戸 が 娘 に 話しかけ た と 同じ よう に 、 サイダー を
^
のみ 終え て から 、 云っ た 。
0993
,3965,9: そん じゃ 俺 ら 急ぐ から な ——( と
^
飲み おえ た 茶碗 を 上り 端 において ) お仙 ちゃん よ 、 今に この おじさん が 、 いい お むこ さ ん 探し て やっ から な 、 磨きあげ て 待っ てろ よ 、 は は は 。
1174
,1953,3: コーヒー を
^
飲み 終える と 、 二 人 は 外 に 出 た 。
1175
,1082,5: 一 本 の ビール を
^
飲み 終え て 二 本 目 を 頼も う と する と 、 彼 は そっと 僕 の 袖 を 引っぱっ て 言い まし た 。
揉み続ける
(揉む.続ける)
延べ語数:
4
0786
,374,21: 彼 が 一 パイ の ん で 戻っ て くる まで 、 患家 の 使い を 撃退 役 に アンマ を
^
もみ つづけ て もらう の が いつも の 約束 で あっ た 。
0786
,511,15: 「 十 時半 から 三 時 まで 、 たった お 一 人 の 方 を
^
もみ つづけ た の でしょ う か 」
0786
,823,53: そこで 、 妙 庵 が ねこみ 、 仙 友 が 抜け だし た 後 に 彼 も そ ッ と 抜け だし て 、 ここ へ 戻っ て き て オカネ を 殺し 金 を 奪っ て 肌身 に つけ 、 何 食わ ぬ 顔 で 妙 庵 の ところ へ 戻っ て
^
もみ つづけ て い た の でしょ う 。
0948
,1029,27: 注射 器 に 薬液 を みたし て 久美子 の 上膊 に 注射 する と 、 撫で さ する よう な やさし さ で 、 そこ を
^
揉み つづけ た 。
乗り上げる
(乗る.上げる)
延べ語数:
4
0776
,10,20: 今や ボルネオ の 北端 に 達し て スールー 海 に 近づい た 折 、 又 し て も 暗礁 に
^
乗り あげ て しまっ た 。
0820
,130,32: まだ 陸 に は 間 が ある と 思っ て 全 速 で 走っ て い たら 、 一つ の 岩礁 を 乗り こし 、 勢い 余っ て 次 の 岩礁 に
^
乗り あげ て 止っ た そう だ 。
0947
,1580,4: 崖 端 に
^
乗り あげ て 、 かしい で いる 車 の ルーム ・ ランプ の 光 が 、 まわり の 荒々しい 風景 を 、 あざやか に 照 しだし て いる 。
1041
,720,18: 車 を バック さ せ 、 急い で い た から うし ろ 半分 を 芝生 に
^
乗り あげ 、 ステアリング を フル ・ ロック さ せ て 車 を ドライヴウェイ の 外 に 向ける と 、 かまわ ず に アクセル を 踏みこん だ 。
飲み上げる
(飲む.上げる)
延べ語数:
4
0739
,106,11: その ストック を 田中 英光 は 三 日間 で 完全 に
^
飲み あげ て しまっ た の で ある 。
0842
,2764,35: 私 は 仕事 中 の タノシミ に 銀座 の ルパン から サントリー を 一 ダース とりよせ て まだ 手 を つけ ず に い た の を 、 彼 は 三 日 の うち に
^
飲み あげ て しまっ た 。
0850
,129,11: 泥酔 の 極 に 達し 、 一夜 に 医療 費 を
^
飲み あげ て 意気 高らか に 家 に 帰り 、 あの 怖 る べき 寝床 に 怖 れ 気 も なく ひっくり返り 、 電 燈 など が 何 じゃ イ と 此奴 も パチ ン と 消し て しまっ て 悠々 と 眠り 、 目 が 覚める と 、 不思議 不思議 、 一夜 の うち に 全く 熱 が 去り 、 突然 病気 が 治っ て い た 。
0853
,373,38: 尤も 、 小僧 に 店 を まかせ て 、 時には オトクイ 廻り も やる が 、 自分 は 昼 から 酒 を のん で いる よう な こと も 少く は なく 、 売上げ を その 一夜 に
^
飲み あげ て 足 を だし て 、 もう 夜逃げ も 間近 か な と ころ に 迫っ て も い た 。
死に先立つ
(死ぬ.先立つ)
延べ語数:
4
0707
,120,37: 惚れ 方 が 体 を なし て い なかろ う と 、 ジコーサマ に 入門 しよ う と 、 玉川上水 へ とびこも う と 、 スタコラサッ ちゃん が 、 自分 と 太宰 の 写真 を 飾っ て
^
死に 先立っ て 敬 々 しく 礼拝 しよ う と 、 どんなに バカバカしく て も 、 い ゝ で は ない か 。
0777
,777,3: 長安 は
^
死に 先立っ て 妾 たち に 遺産 分配 の 金額 を 書き こん だ 遺言 状 を 一 人 一 人 に 渡し て おい た 。
0819
,278,17: 大極殿 で 入 鹿 が 殺さ れ 、 蝦夷 が わが家 に 殺さ れ た とき 、
^
死に 先立っ て 、 天皇 記 と 国 記 を 焼い た そう だ 。
0835
,94,1: そして
^
死に 先立つ に そう 遠く ない 最近 に 、 彼女 は 平林 さん に 心臓 の 不安 を 訴え た こと が あっ て 、 その とき 平林 さん は ムリ な 仕事 を やめる よう に と 彼女 に 忠告 し た が 、 心臓 の 不安 を 訴える ほど で あり ながら 一向に その 忠告 を ききいれ そう も なく 、 更に よ ほど の 病気 の 不安 に 脅かさ れる まで は ムリ を つづけ そう で あっ た と 書い て いる 。
書き忘れる
(書く.忘れる)
延べ語数:
4
0694
,21,4: 年号 や 元号 を
^
書き 忘れ て も 、 丙午 三月 とか 丁 寅 七月 という よう に 干支 の 方 は 書き 忘れ ない 。
0694
,21,22: 年号 や 元号 を 書き 忘れ て も 、 丙午 三月 とか 丁 寅 七月 という よう に 干支 の 方 は
^
書き 忘れ ない 。
1143
,33,79: A 教授 は 冷たい 頭脳 を もっ た 若い 学者 で 、 白紙 の 答案 に 満点 を 与える よう な 茶気 の ある 人 で は なく 、 これ は 全く 永久 の 謎 でし た が 、 強いて 理由 を つける なら ば 、 A 教授 が 答案 の 点数 を 採点 表 に 記入 する とき 、 笠森 仙 太郎 と 丹波 丹 六 の 項 を 間違え た か 、 でなければ 、 名前 を
^
書き 忘れ た 誰 か の 答案 を 、 うっかり 笠森 仙 太郎 と 誤認 し た か 、 場合 は 幾つ か 想像 さ れ ない で は あり ませ ん が 、 兎 も 角 も その間 に 、 恐ろしい 偶然 が 支配 し て い た こと だけ は 疑い も あり ませ ん 。
1174
,4866,10: と いう より 、 書き 始める と 、 何 か
^
書き 忘れ た 気 が し て 、 つい 止め 処 が なくなる の で あろ う 。
干掛ける
(干る.掛ける)
延べ語数:
4
0667
,703,22: 十 万 円 握 つて 瀬戸 の ところ へ 駈け つけ た まで は よ かつ た が 、 宿六 が 追
^
ひ かけ て き て 取り戻さ れ て は 大変 と 、 温泉 へ 瀬戸 を 誘 つて 豪遊 し た から 忽ちに し て 文無し と なり 、 伴 稼ぎ を 始め た が 、 瀬戸 の 飲み代 で 青息吐息 、 ち つ と も 面白く ない 。
0667
,1036,65: ちやう ど そこ へ 来 合 は せ た の が 、 更生 開店 と 知 つて 二 人 の 友達 を つれ て き た 倉田 博文 で 、 ヤア 、 コンチハ 、 開店 早々 に し ちや 賑 か ぢ や ない か 、 アレ 、 お客 は 御 主人 自ら か 、 新 戦術 てえ ところ だ ね 、 と 言
^
ひ かけ て 名題 の 大 達人 も 立ちすくみ 言葉 を 呑ん でし まつ た が 、 娘 は その とき 目 を あけ て 新 客 ども を ジロリ と 睨ん で 、
0667
,2198,10: 次の間 で 仙境 の 人物 が 何 か 言
^
ひ かけ て き た が 、 彼 は それ に は 目 も くれ ず 、 だま つて 外 へ 出 て 来 た の で ある 。
0676
,19,15: 浮浪 児 の 仲間入り と いふ より も 、 ヒロシ の 仲間入り と 言
^
ひ かける ところ で あつ た 。
干詰める
(干る.詰める)
延べ語数:
4
0667
,1258,34: 、 ヤケクソ 、 高価 を 物 と も せ ず 、 決死 の 覚悟 で 、 血相 た ゞ なら ぬ 様 を 冷静 に 見定め た から 、 なるほど 、 奴ら も 追
^
ひ つめら れ て ゐ や がる な 、 最上 清人 が 見破 つ た 。
0667
,1260,14: 元々 哲学 者 といふ もの は 常に 自ら の 意志 に よ つて 追
^
ひ つめら れ て ゐる もの で ある が 、 俗物 共 と き て は 他 に よ つて 追 ひつ め られる から 、 慌て ふためく 。
0667
,1310,36: 最上 清人 は 自ら の 思想 に よ つて 、 又 、 自ら の 思想 の 果 の 行為 と 境遇 に よ つて 、 首 を く ゝ る ギリギリ の ところ まで 追
^
ひ つめら れ て ゐ た 。
0667
,1311,45: ところが 新 日本 の 建設 誕生 といふ 極めて 新鮮 健康 なる べき 第 一 節 に 、 別に 深遠 な 思想家 で も ない 呑 ン 平 ども の 何 割 か ゞ 、 彼 と 同じ ギリ く の ところ へ 否応 なく 追
^
ひ つめら れ て き た 。
書き捨てる
(書く.捨てる)
延べ語数:
4
0658
,160,7: 私 は 然し 、 みんな 、
^
書き すて ゝ き た 。
0658
,161,1: ほんとに
^
書き すて た 、 の だ 。
0658
,180,4: 私 は 私 の
^
書き すて た 小説 、 つまり 、 過去 の 小説 は 、 もう 、 どう でも 、 よかっ た 。
0658
,196,5: 私 は 小説 を
^
書き すて 、 投げだし て いる の だ から 、 私 は 芸術 は 長し 、 永遠 など ゝ は 、 夢にも 念頭 において は い ない 。
頼り過ぎる
(頼る.過ぎる)
延べ語数:
4
0634
,15,8: 自分 が 女 で ある こと に
^
頼り すぎ て 、 舞台 で 、 女 に なろ う と する 心構え が ない から だ 。
0660
,35,2: 言葉 に
^
たより すぎ 、 言葉 に まかせ すぎ 、 物 自体 に 即し て 正確 な 表現 を 考え 、 つまり われわれ の 言葉 は 物 自体 を 知る ため の 道具 だ という 、 考え方 、 観察 の 本質 的 な 態度 を おろそか に し て しまう 。
0746
,43,6: しかし 、 生 の 裸体 に
^
たより すぎ て いる から 、 まだ ダメ で ある 。
1132
,257,24: 「 面目 ない が 、 今 と なっ て は 権勢 も 栄華 も 夢 だ 、 —— 私 は 力 と 才智 を
^
頼り 過ぎ た の だ よ 」
張り避ける
(張る.避ける)
延べ語数:
4
0624
,311,43: 彼 の 身体 は 仕立 屋 と 一緒 に 滑り かけ て いる の で あっ た が 、 身体 の 動き を ふりきる よう な 一つ の 心 の 抵抗 で 滑り を 止める と 、 心 の 中 の 一角 から
^
張り さける よう な 悲鳴 の 声 が 同時に 起っ た よう な 気 が し た 。
0741
,120,12: 忠勇 な 国民 を 多く 殺し て 、 自分 の からだ が
^
張り さける 思い で ある 、 という 、 あの 文章 は 人 が 作っ て くれ た もの で ある に し て も 、 あれ を 読み 、 あれ を 叫ん だ 時 の 彼 の 涙 は 、 彼 の 本心 で あり 、 善意 そのもの で あっ た はず だ 。
0808
,374,23: ミコサマ が 現れる の を 見る と 、 すでに 殺気 満々 たる アネサ は さらに 一段と ひきしまっ て 、 もはや 殺気 は
^
張り さける ばかり 。
0890
,507,27: それ を 思い ます と 、 あらためて また 桃 花 坊 の あの 口惜しい 日 の こと も 思い いで られ 、 この 胸 は ただ もう
^
張り さける ばかり で ござい ます 。
睨み竦める
(睨む.竦める)
延べ語数:
4
0620
,562,15: それ に対する 軍医 部長 の 返答 は 、 威 丈 高 に 先生 を
^
睨み すくめ て 、 ただ 一言 、
0642
,752,4: ハッタ と 私 を
^
睨み すくめる 。
0647
,84,7: やがて 私 を ハッキリ と 、 ひときわ
^
睨み すくめ て 、 言っ た 。
0732
,2607,11: 次郎 は 冷酷 な 目 で ジロリ と 才蔵 を
^
睨み すくめ て 、
散り掛ける
(散る.掛ける)
延べ語数:
4
0617
,3031,21: 面 だ ち は 長年 の 放埒 で 荒ん だ や つれ も 見える が 、 目 もと 口もと に は
^
散り かけ た 花 の 感傷 的 な 気分 の 反映 が ある 。
0759
,3260,16: あなた は ツボ ミ の よう な お嬢さん だ し 、 ぼく は 花 ビラ の
^
散り かけ た 老いぼれ です よ 」
1005
,149,21: 年 に よる と 、 この 相違 が 非常 に 強く 現われ 、 早い 樹 は もう 紅葉 が 済ん で
^
散り かけ て いる のに 、 遅い 樹 は まだ 半ば 緑葉 の まま に 残っ て いる 、 という よう な こと も あっ た 。
1073
,1741,9: 小次郎 は 、 女 と ならん で 、
^
散り かける 柳 の 水際 を 、 歩い て い た 。
見立てる
(見る.立てる)
延べ語数:
4
0617
,268,2: それ を
^
見 たて て 取っ て 来 た もの で ある 。
0775
,1,30: 嫁 入道 具 という もの を 一切 持た ない 咲子 の 着物 の こと に 気 を 使っ て くれ て 、 季節 々 々 の 着物 を 自分 で
^
見 たて て 作っ て くれる 。
0838
,39,15: この 写真 から みる と 、 これ を 現に 犯罪 に 関係 あり と
^
見 たてる 。
0853
,117,15: 彼 は 借金 とり を ラ ・ マンチャ の 紳士 の 水車 の 化け物 に
^
見 たて て 戦い 、 女房 の 妹 を 口説い て も トボソ の ダルシニヤ 姫 に なぞらえる 。
押し堪える
(押す.堪える)
延べ語数:
4
0588
,31,34: 鼠 を 捕え た 猫 は 、 率直 に 飛び跳ね て 喜ぶ もの です が 、 あなた は それ より もっと 深刻 で 、 胸 が 躍り たつ の を 息 を つめ て
^
押し こらえ 、 そして 抑え に 抑え た 喜び を 、 瞳 の 光り と 眼 尻 の 皺 の なか に 深々 と 湛え て い まし た 。
0597
,3348,3: それ を じっと
^
押し 堪え て いる と 、 突然 、 はっと 夢 から 覚め た よう な 気持ち が 開け た 。
0993
,4511,6: 杉 夫 ( 気持 を
^
おし こらえ た まま ) 敏 ちゃん 、 君 が そう 言っ て くれる 気持 は ありがたい と 思う 。
1172
,568,4: 非常 な 苦痛 を
^
押し こらえ て いる よう な 不思議 な 表情 が 、 彼 の 顔 を 歪め て いる よう で あっ た 。
干乾びる
(干る.乾びる)
延べ語数:
4
0572
,351,9: もう 黒ずん だ 血 を にじま せ て 少しく
^
干 乾び て い た 。
0600
,18,2: 黒焦げ に
^
干 乾び てる 胴体 、 皮膚 が 焼け 爛れ てる 頭蓋骨 、 ばらばら に なっ てる 肋骨 、 折れ 曲っ てる 四肢 、 所々 に 、 腕 や 脛 が にゅっと 突き 立っ て いる 。
0617
,1992,17: 明治 八 年 三月 十 五 日 出生 隼男 と 明記 し た 包 の 中 から
^
干 乾び て 黒褐色 を 呈し た もの が あらわれる 。
1178
,88,4: お前 の 祖父 は
^
干 乾び た 山椒魚 の よう だ
舞い落ちる
(舞う.落ちる)
延べ語数:
4
0571
,218,9: そういう 渦巻き の 中 に 、 どこ から
^
舞い 落ち た か 、 一 枚 の 黄ばん だ 木の葉 が 浮い て い た 。
0603
,256,21: この 一 群れ が 飛びたつ 羽風 に 、 椎 の 古 葉 が いくつ も 散っ て 、 はらはら と
^
まい 落ち まし た 。
0603
,282,17: こがね 虫 の かわり に 、 椎 の 古 葉 が 一 枚 、 ひらひら と
^
まい 落ち て き まし た 。
1174
,5423,28: しばらく 正常 に 中空 に 姿 を 保っ て い て も 、 突然 あおら れ た よう に 左右 に 揺れ 、 きりきり と 廻り ながら 、
^
舞い 落ちる の も い た 。
引き開ける
(引く.開ける)
延べ語数:
4
0564
,407,8: 周 さん は 家 の 戸 を
^
引き 開け 、 俺 が はいる と 、 戸締り を し て しまっ た 。
0595
,170,28: 片手 に お湯 の 道具 の 風呂敷 包み を かかえ 、 片手 に 下駄 を ぶらさげ 、 足袋 はだし で 、 息 を 切らし て 台所 口 を
^
引き 開け た 、 その 姿 は 、 どう 見 て も 狂人 じみ て い た 。
0993
,3715,13: 返事 なし ) え えと ——( 仕方 なく 、 板戸 を ソッ と
^
引き 開ける 音 。
1013
,1477,28: 厩舎 に 付属 し た 和室 に は 、 馬丁 の 福次郎 が 住ん で いる と 聞い て い まし た から 、 そこ の 戸 も
^
引き 開け て み まし た 。
覆い尽くす
(覆う.尽くす)
延べ語数:
4
0554
,26,40: 西 空 から 差し出 て き た 積乱雲 が 、 むくむく と 脹れ 上り 、 渦巻き 黒ずみ 、 周辺 の 白銀 の 一線 も 消え 、 引きちぎら れ た よう に 乱れ 流れ て 、 やがて 天城山 まで も
^
蔽い つくす と 、 一 陣 の 凉風 と共に 、 大粒 の 雨がさ ー っと 来 た 。
0914
,31,55: 継 がん と する 「 志 」 、 断た ん と する 「 刺 」 うらみ が 、 カット と カット を つぎ はり する 時 、 その エンド は 、 個人 の 天才 の ペーソス で は 盛り きれ ない ほど 、 歴史 の 憤り が 、 それ を 波 の よう に
^
覆い つくす の で は ある まい か 。
0944
,127,21: 正面 だけ でも 半 リーグ ( 約 半 里 ) 以上 も ある 建物 が 岩山 の 南面 の 半ば を
^
蔽い つくし 、 それ を 中心 に し て 、 拝殿 、 祠 殿 、 霊廟 、 僧院 、 仏塔 と 幾 百 の 堂宇 が 無数 の 石 階 や 石 廊 や 拱門 で 縦横 に つながり 、 四 千 年 前 に 消滅 し た テーベ の 栄華 の 宮殿 の 復原 図 を 眼 の あたり に 見る よう な 幻想 的 な 画面 を つくりあげ て いる 。
1095
,13,16: 外 は 、 どこ も みな 水鳥 の うぶ 毛 の よう な 新雪 に 、
^
おおい つくさ れ て いる 。
整い過ぎる
(整う.過ぎる)
延べ語数:
4
0544
,300,29: 五 日 おき ぐらい に 、 おばさん とかいう 人 が 手伝い に 来 て くれる そう だ が 、 凡そ 女 一 人 の 住居 として は 清浄 に
^
整い すぎ て いる 。
0686
,30,0:
^
整い すぎ て 、 すこし 冷 いか な 。
0946
,76,2: なにもかも
^
整い すぎ 、 それ が 障り で 、 人形 の よう な 無表情 な 顔 に なっ て いる が 、 見 て いる と 、 心 が はずみ だす ほど 美しい 。
1040
,2020,4: 顔立ち は あきらか に
^
整い すぎ だ 。
探り充てる
(探る.充てる)
延べ語数:
4
0540
,473,24: ぴたり と 張りつく だけ で 何 に も 見え ない 眼 眸 で は なく 、 生々 と 光っ て 、 何 か を
^
探り あてよ う と する 視力 だ 。
0564
,211,1: 漸く
^
探り あて た 一筋 の 人 の 心 の 誠実 さ 、 真心 が 、 ごく 些細 な こと の ため に 壊れ かける の を 、 見 て き た 。
0918
,57,19: 自分 の 肉体 が 、 一つ の ある べき 法則 、 一つ の 形式 、 フォーム 、 型 を
^
探り あて た の で ある 。
0918
,82,24: つまり これら の もの の 中 から 私 たち が 美しい もの を 発見 する という こと は 、 その 中 に それ を
^
探り あて た 時 の 証拠 と も いえる の で ある 。
し照らす
(為る.照らす)
延べ語数:
4
0538
,1370,11: 知 栄 そんなに 方々 廻っ て 、 一体 何 を
^
し てらし た の 。
0538
,1634,17: けい おじ さま が 何 を なすっ た か 、 これから 何 を しよ う と
^
し てらし た か 、 私 は 知り ませ ん 。
0538
,1651,15: ふみ子 おば さま も 、 総子 おば さま も 、 以前 に は あんなに 出入り
^
し てらし た のに この 頃 は 、 もう まるで よりつき も なさら ない 。
0759
,4225,3: 「 特に 親しく
^
し てらし た 女 友だち は ?
飲み分ける
(飲む.分ける)
延べ語数:
4
0536
,17,7: 茶 商売 で は 、 茶 を
^
飲み 分ける こと が でき ない と あきまへん 。
0536
,22,4: 母 は 茶 を
^
飲み 分ける 鋭敏 な 感覚 を もっ て おり まし た 。
0842
,2365,12: 汚 な らしい 坊主 と 同じ ワン に 口 を つけ て
^
飲み わける の は 、 やり きれ やし ない よ 」
0953
,55,45: 宿場 の 遊女 を 単騎 で 征伐 に 出かける の も 仕事 の 一つ だ が 、 その ほか 毎夜 の よう に 邸 を 抜け だし て 安 衆 坊 の 散 所 へ 出かけ て 、 乞食 ども と 滓 湯 酒 を
^
飲み わけ たり 、 八条 猪熊 で 辻君 を 漁っ たり 、 あげく の はて 、 鉢叩 や 歩き 白拍子 を 邸 へ 連れこん で 乱痴気騒ぎ を やらかす 。
泣き立てる
(泣く.立てる)
延べ語数:
4
0530
,0,6: 彼女 は 耳元 で 激しく
^
泣き 立てる 小さい 妹 の 声 で 夢 も 見 ない 様 な 深い 眠り から 、 丁度 玉葱 の 皮 を 剥く 様 に 、 一皮 ずつ 同じ 厚 さ で 目 覚まさ れ て 行き まし た 。
0603
,3,16: 朝日 が さす と 、 若葉 が さわさ わ と 波だち 、 椋鳥 や 雀 が
^
なき たて まし た 。
0613
,772,13: 二 か月 ぐらい の 赤ちゃん が 出 べそ を ふくらまし て 横 で
^
泣き たて て いる 。
0613
,777,11: 赤ん坊 を 胸 の 所 に 添え て 寝かせる と 激しく
^
泣き たて た 。
打ち任せる
(打つ.任せる)
延べ語数:
4
0509
,88,38: それから 後 は 、 彼 に 何 か 話す 時 今 まで 感じ なかっ た 様 な 用心深 さ と 緊張 が 胸 一 杯 に なっ て 、 彼 に 「 何でも 喋る 」 と 云う
^
打ち まかせ た 態度 から 僅か ながら 遠のか せ られ た 。
0531
,16,7: 私 は 此上 ない 愛情 と
^
打ち まかせ た 心 と で 木 を 見 て 居る うち に 、 押え られ ない 感激 が 染 々 と 心 の 奥 から 湧い て 、 彼 の 葉 の 末 から 彼方 に 一つ 離れ て 居る 一つ 葉 の 端 に まで 、 自分 の 心 が 拡がり 籠っ て 居る 様 に なっ て 来る 。
0896
,14,66: そこ に すでに 存在 する 秩序 が 、 自分 の 周囲 に も 、 自分 の 中 に も 、 自分 の こころ の すみ ずみ に も ( むしろ 、 その 「 こころ 」 という こと が 、 その 秩序 の うつし 合う はたらき そのもの で ある の だ が ) ある こと に 、 驚き 、 力 を 放下し て 、 見とれ 、
^
打ち まかせ 、 根性 を 翻 え す ところ に 、 「 美しき 魂 」 の 意味 が ある 。
1000
,124,67: 平中 は 女 の 顔 じゅう を 撫で 廻し て 、 その 輪廓 を 触覚 に 依っ て 想像 しよ う と する の で あっ た が 、 そう さ れ て も 猶 柔軟 な 胴 を し なく さ せ つ ゝ 、 全く 男 の する なり に さ れ て いる の は 、 無言 の うち に 何 も 彼 も
^
打ち 任せ て いる の だ と しか 思え なかっ た 。
差し付ける
(差す.付ける)
延べ語数:
4
0508
,1283,21: お 関 は 重 三 と 自分 の 生命 に さえ 不安 を 感じ て 冷やか な 刃 が ぴったり
^
差し つけ られ て 居る 様 に 感じ た 。
0551
,87,9: 宗 太郎 が 龕 燈 の 光り を ぱっと
^
差し つける と 、 魚 は 突然 光り に 酔う 。
0732
,1985,6: 左右 から ひき も きら ず
^
差し つける グラス を 一つ あまさ ず ニコヤカ に ひきうける 。
0985
,1132,16: ( しつこく 、 チーズ を 手 に 取っ て 父 の 口 の 所 へ
^
差し つけ て 行く ) ほら 、 さ !
沈み掛ける
(沈む.掛ける)
延べ語数:
4
0507
,30,5: 暑い 日 が やや
^
沈み かけ て 、 涼風 立つ 頃 、 今 まで 只 一色 大海 の 様 に 白い 泡 を たぎら せ て 居 た 空 は にわかに 一変 する 。
0612
,1797,22: そう 思っ た 瞬間 、 足 の 裏 の 水 が 破れ 、 ずぶ ずぶ と ペ トロ の 身体 は
^
沈み かけ た 。
1102
,178,4: ところが 太陽 は 一旦
^
沈み かけ た の で ある が 、 それ が いつ まで も 地平線 の 近く に とどまっ て いる 。
1177
,1304,21: 彼 は その 一 年 の 重み を 肩 に 受け て 、 自分 が かぎり なく 地 の 下 に
^
沈み かけ て いる よう な 気 が し た 。
打ち掛かる
(打つ.掛かる)
延べ語数:
4
0507
,15,16: 粘土 の 浅黒い 泥 の 上 に 水色 の 襞 が 静か に ひたひた と
^
打ち かかる 。
0509
,259,42: 足 の 裏 の 千 切れ て 仕舞い そう な の を 堪え て 探り足 で 廊下 の 曲り角 まで 行く と 右側 の 無双窓 の 閉め 忘れ た 所 から 吹き込む 夜 の 風 が 切る 様 に 私 に
^
打ち かかっ て 、 止め 様 として も 止まら ない 胴震い と 歯 鳴り に 私 は ウワワワワ と 獣 の 様 な 声 を 出し て 仕舞っ た 。
0697
,156,9: この 流儀 は 間 を はかっ て 突如
^
打ち かかり 打ち おろす 一手 に つきる よう で ある が 、 その 訓 錬 は ゴルフ の 訓 錬 に よく 似 て いる 。
0791
,108,6: いずれ から とも なく 現われ て
^
打ち かかり 、 一 点 を 見つめ て いる と 逆 の 一 点 が 思わ ぬ ところ から 襲いかかっ て くる の で ある 。
縫い上げる
(縫う.上げる)
延べ語数:
4
0504
,284,4:
^
縫い あげ し 衣手 に 持ち て
0504
,302,2:
^
縫い あげ し 衣手 に もち て
0507
,974,6: 「 お とも さん 」 が
^
縫い あげ た 、 帯 だの 、 着物 だ の の 賃銀 を 主 屋 の 方 に 行っ て もらっ て 居る 呉服 屋 の 店先 で 、 私 は 祖母 の 胴着 と 自分 の 袖 に する メリンス の 小布 を 見 て 居 た 。
1075
,584,58: 二 人 の 女 兄弟 が 苧 を 績ん で 着物 を 織っ た が 、 姉さん の ほう は たん ねん な 辛抱 づよい 気質 で 、 できるだけ 糸 を ほそく し て 、 じゅうぶん な 布 を 織りあげ た から 、 とっぷり と 頭 から 爪 さき まで 、 身 を つつむ よう な 着物 を
^
縫い あげる こと が でき た 。
争い続ける
(争う.続ける)
延べ語数:
4
0504
,154,5: 生み の 力 と 絶えず
^
争い つづける 死 の 偉大 な 意味 、 その 心 など は 人間 に は きっぱり 分り きっ て 仕舞う もの で は ある まい 。
1139
,207,15: 母 娘 は 必死 と 、 一 振 の 短刀 を 奪い合い ながら 、
^
争い 続け て 居る で は あり ませ ん か 。
1141
,35,40: 郡上 の 城主 金森 兵部 少 輔頼 錦 は 、 徳川 期 の 数 ある 暴君 の 中 でも 、 暴歛 苛法 で 有名 でし た が 、 その 暴政 を 寛和 する ため に 、 長い 間 父親 と
^
争い 続け て いる の は 、 その後 取 の 出雲 守 頼 門 だっ た の です 。
1141
,139,75: 追わ れる 女 は 十 八 九 、 それ が 二 人 の 男 の 手 を くぐっ て 逃 廻る ごと に 、 帯 も 解け 、 袖 も 千 切れ 、 最後 に は 袷 も 剥がれ 、 襦袢 も むしら れ て 、 殆 ん ど 半裸 体 の まま 、 傷つき 倒れ て は 起き 上り 、 起き 上っ て は 小突き 廻さ れ 、 真に 命 を 賭け て
^
争い 続け て 居る の でし た 。
走り降りる
(走る.降りる)
延べ語数:
4
0504
,127,7: 涙 は 新 に 頬 を
^
走り 下り 、 歎 かい は 新 に 蘇っ た 力 を もっ て 、 私 の 心 を かきむしる 。
0567
,2,8: 自転車 の 達者 な 者 は 、 一気に
^
走り 降りる こと も 出来 た が 、 昇り は みな 徒歩 で 自転車 を 押し上げ た 。
0818
,397,13: この ミコシ が 天下 無類 の 荒れ ミコシ で 、 まず 表参道 を
^
走り 降りる 。
0821
,264,10: 黒い 僧服 を き て 、 僧院 の 階段 を
^
走り 降り て 現れ て き まし た ね 。
押しあける
(押す.あける)
延べ語数:
4
0448
,329,31: 玄関 の 敷居 を 跨い だ 時 から 心 に 湧い た 素直 さ で 、 自分 は 何気なく 配膳 室 と 台所 と の 境 の 硝子 戸 を
^
押し あけ た 。
0785
,962,8: 彼 は 一 枚 ずつ 扉 を
^
押し あけ た 。
0785
,970,6: 中 へ ギイーッ と 扉 を
^
押し あけ て しまえ ば よろしい の です 。
0785
,976,4: 扉 を 左右 に
^
押し あけれ ば 誰 しも 部屋 の 全部 が 開放 さ れ た と 思い ます 。
買い整える
(買う.整える)
延べ語数:
4
0444
,157,20: お茶 を 飲も う と する 茶碗 も 、 箸箱 も 、 皆 、 今度 新 らしく 二 人 で
^
買い 調え た もの だ 。
0448
,278,23: 私 や 父 は 、 いつも 、 家中 の 者 に 、 何 か 一つ ずつ 、 気に入り そう な 贈物 を
^
買い 調え た 。
0696
,11,34: 幸い 女 に は ヒステリー という 万 人 共通 の 症状 が あっ て 目立た ない から 、 子供 は 女 に 限る と 考え 、 ウブ 着 など も 女の子 の 物 ばかり
^
買い 調え て い た の で あっ た 。
1075
,256,38: それ は 容易 な こと で は ない ため だろ う か 、 近年 は 糸 だけ は 前もって し たく し 、 機 ご しら え から はじめる 村 も あり 、 または 綿布 まで よそ で
^
買い ととのえ て 置い て 、 幟 に 縫う こと から はじめる 村 さえ でき た という こと で ある 。
喜び迎える
(喜ぶ.迎える)
延べ語数:
4
0426
,94,13: 新しい ヒューマニズム 、 その 能動 精神 、 その 行動 性 という 観念 が
^
よろこび 迎え られ て 、 間もなく 雑誌 『 行動 』 が うまれ 、 舟橋 聖一 、 豊田 三郎 その他 の 人々 が 、 能動 精神 の 文学 を となえ はじめ た 。
0448
,272,26: 大晦日 や 元旦 の 朝 を 、 自分 は 子供 の 時 から 、 いつ に も 増し て 賑やか に 、 家族 揃っ て
^
歓び 迎える 習慣 を つけ られ て 居 た 。
0981
,669,6: その 劇団 の 人 たち も
^
よろこび 迎え て くれ ます ので
1073
,3239,3: 彼 は 、
^
よろこび 迎える 家人 や 奴僕 に 、 一わたり 、 無事 な 顔 を 見せ て 後 、 すぐ に 、
聞き分ける
(聞く.分ける)
延べ語数:
4
0417
,1,15: たとえば 、 第 一 の 部分 「 揺れる 樹 々 」 に つづい て 「
^
聴き わけ られ ぬ 跫音 」 その ほか 「 崖 の 上 」 「 白 霧 」 「 蘇芳 の 花 」 「 苔 」 など という 小 題 を もっ て 。
0877
,579,41: ただ 、 「 雄弁 」 なる もの に は 、 すべて の 芸術 、 技術 と おなじく 、 品質 の 差 が 可 なり あり ます から 、 下等 な 「 雄弁 」 と 上等 な 「 雄弁 」 と の
^
聴き 分け が できれ ば それで いい の です 。
0877
,580,16: 「 シラノ 」 に 喝采 を 惜しま なかっ た 観衆 は 、 まずまず 、 それ を
^
聴き 分ける 耳 を もっ て い た と 言える の が 、 僕 に は うれしい の です 。
0956
,2828,15: … … あれ は 儂 等 に は 分ら ぬ 天 の 声 まで 耳ざとく
^
聴き 分ける 娘 じゃ 。
成り替わる
(成る.替わる)
延べ語数:
4
0368
,72,24: これら の 顔 々 が 、 人間らしい 軟か さ 、 鋭さ 、 明確 さ の 交 々 流動 する もの に 、 両 び
^
成り かわっ て ゆこ う と し て いる 。
0779
,795,13: それ を 才子 に 見せかける ため に 、 英信 が 風 守 に
^
なり 代っ て 詩文 を 書い た の も 哀れ な こと だ 。
1072
,878,15: お 袖 が 、 うんと いう なら ば 、 おれ が お め え に
^
なり 代っ て やり てえ くらい な もん だ 。
1073
,643,6: 放免 が 、 小次郎 に
^
なり 代っ て 、 はるばる 訪ね て 来 た わけ やら 、 ゆうべ から の 仔細 を 、 つまびらか に 、 述べ たて て いる ま に 、 狼藉 人 と で も まちがえ た もの か 、 さらに 奥 から 、 家 司 、 侍 、 雑色 たち まで 、 あふれ 出 て 来 て 、 物々しく 放免 を 取り かこみ 、 さて 、 顔 見合せ たり 、 訊き 直し たり 、 さんざん に 議し た あげく 、 やっと 放免 に 、 小次郎 を 、 呼び入れ させ た 。
包み切れる
(包む.切れる)
延べ語数:
4
0302
,30,10: 荷風 、 谷崎 の 世界 で 、 この 社会 は
^
包み 切れる もの で は ない から 。
0759
,5863,11: エンゼル に 甘え 、 もたれ きっ て いる 安心 が 、
^
包み きれ ぬ 喜び の 姿 で 現れ て いる よう だ 。
0954
,273,21: 杜 松子 は 生き生き し た 顔つき に なっ て 戻っ て くる と 、 心 の うれし さ を
^
包み きれ ぬ といった ようす で 、
1141
,180,10: 併 し 、 この 無造作 な うち に も
^
包み 切れ ない 品位 と 、 弱気 の くせ に 純情 らしい ところが 、 すっかり 遠藤 父 娘 の 気に入り まし た 。
使い分ける
(使う.分ける)
延べ語数:
4
0262
,0,14: 一般 に 日本 の 人 が 、 イエス と ノー と を はっきり
^
使い わけ ない という こと について は 、 度々 、 いろいろ の 人 が いろいろ の 角度 から 関心 を 向け て 来 た 。
0660
,33,27: 下品 な 恋 、 上品 な 恋 、 あるいは 実際 いろいろ の 恋 が ある の だろ う から 、 惚れ た 、 愛し た 、 こう
^
使い わけ て 、 たった 一 字 の 動詞 で 簡単 明瞭 に 区別 が つい て 、 日本語 は 便利 の よう だ が 、 しかし 、 私 は あべこべ の 不安 を 感じる 。
0794
,397,37: 夜光 塗料 を ぬっ た 道具 類 の さばき なぞ は あざやか で 、 ハモニカ を 口 に くわえ て 吹き ながら 、 他 の ハモニカ と メガホン と ラッパ の 三 ツ を 同時に 空中 に
^
使い わけ た の は 一寸 し た もの です 。
0981
,1994,15: あれ と これ と 、 又 、 それ と 、 なんと 自然 に スラスラ と
^
使い わけ て 行く だろ う
辿り始める
(辿る.始める)
延べ語数:
4
0253
,12,24: 第 一 、 その 一 年 の うち に 物価 が 安定 する どころか 、 きわめて 急速 に 鰻 のぼり の 線 を
^
辿り はじめ まし た 。
1013
,1564,25: が 、 二 人 とも この 先 まで 、 道 が わかる ところ まで 送っ て 行く と 、 私 と 連れ立っ て 山道 を
^
辿り 始め まし た 。
1013
,1599,16: 気 を 取り直し て 私 は 、 星空 を 頼り に 、 その 村 道 を
^
辿り 始め まし た 。
1072
,4561,12: ようやく 、 左右 太 は 、 前後 の 記憶 を 、
^
辿り はじめ た 。
突き入れる
(突く.入れる)
延べ語数:
4
0250
,153,29: それ は 親 や 兄 の 云い なり に 否応 なし 形 ばかり 「 神聖 」 な 性的 生活 の 、 本質 に は 同じ よう な 堕落 に
^
突き 入れ られる くらい なら 、 女 も 男 と 同じ 感情 で 、 自分 から 選ん だ 堕落 の 道 に 進む 方 が まだ 痛快 な だけ まし だ と する 点 に ある だろ う 。
0504
,337,26: 私 の 膝 に 抱か れ た まま 、 私 の 髪の毛 を いじる 事 が 大変 すき で 胸 の 中 に 両手 を
^
突き 入れる 事 など は 亡くなる 少し 前 から ちょくちょく し て 居 た 。
0985
,544,13: … … ( その 手 が 、 から の リュックサック を 室内 に
^
突き 入れ ながら ) 兄さん —— 誠 兄さん !
0988
,3993,17: すると 女 が 何 か 答え 、 M さん が 、 家 の 中 へ 僕 を
^
突き 入れる よう に し て 、 自分 は 小走り に 立ち去 つて 行 つて し まつ た よう です 。
吹き散らす
(吹く.散らす)
延べ語数:
4
0164
,8,10: 日本 の プロレタリア 文学 運動 が 兇暴 な 嵐 に
^
吹き ちらさ れ た 一 九 三 二 年 以来 、 当時 、 未熟 なら 未熟 なり の 誠実 さ で 論じ られ て い た 諸 課題 が 、 討論 さ れ て いる 最中 で あっ た その 姿 の まま で 、 ちり ぢ り ばらばら に 今日 文学 の あちら こちら に 存在 し て いる 。
0820
,61,42: 黒 煙 を ふきだす 時 でも 、 煙 の 高 さ は 五 百 米 位 に すぎ ない そう で 、 浅間山 の よう に 天 高く 、 また 遠く 山麓 に 向っ て 広範囲 に 火山 弾 や 火山灰 を
^
噴き 散らす こと は ない らしい 。
0947
,447,11: サト子 は 裏庭 の 濡縁 に 立ち 、 風 に
^
吹き 散らさ れ て 、 さびしく なっ た 芙蓉 の 株 を ながめ ながら つぶやい た 。
1172
,177,2: 灰 を
^
吹き 散らし た よう な 雨 が 、 そこ に も 落ち て い た 。
座り続ける
(座る.続ける)
延べ語数:
4
0144
,1103,28: 然しながら 、 マクシム・ゴーリキイ は その 退屈 を こらえ 「 絶大 な 緊張 を もっ て 、 草鞋虫 の 這っ て いる 窖 の 壁 を 見つめ 、
^
坐り つづける 。
0617
,1038,2: あまり
^
坐り つづけ た ので 少し 気 を 励ます ため に 庭 に 出 て み た 。
0617
,2220,25: 父 は その 茶室 に 閉じ 籠っ て 、 七 十 歳 を 超え て から 死ぬ る まで の 幾 年 か を
^
すわり 続け た 。
0893
,595,12: とても いつ まで も チェーホフ の お 附 合い を し て
^
坐り つづけ て は い られ ない 世界 で ある 。
漂い始める
(漂う.始める)
延べ語数:
4
0142
,11,20: 静か な 、 すみ と おっ た 空気 の 中 に 、 いも の 焼ける 匂い が 微か に
^
漂い はじめ た 。
0433
,589,39: すると 先刻 まで は 何処 に 居 た の か 水音 も 為せ なかっ た 沢山 の 軽 舸 が 、 丁度 流れ 寄る 花弁 の よう に 揺れ ながら 、 燈影 の 華やか な パゴラ の 周囲 に
^
漂い 始め ます 。
0863
,156,31: スティヴン と わたくし こそ が 、 世紀 の 死 の 沈黙 に 侵入 する 最初 の 生物 で は ない か 、 という よう な 考え が 頭 の 中 に
^
漂い 始め まし た 。
1171
,1870,10: 五郎 の 体 は 宙 に 浮い て 、
^
ただよい 始め た 。
折り曲げる
(折る.曲げる)
延べ語数:
4
0141
,8367,21: 伸子 は 白い 毛糸 レース の ショール を かぶっ た 枕 の 上 から 、 長椅子 の 上 に 脚 を
^
折り まげ て いる 素子 を 、 じっと 、 やぶ にらみ の よう な 眼 つき で 見 た 。
0141
,20336,20: 立ち上っ て ひどく 背 の 高い 上体 を 机 ご し に こちら 側 の 伸子 の 方 へ
^
折り まげ 、 伸子 の 手 を 握っ た 。
0505
,70,27: 自分 の 、 すぐ 眼 の 上 で 、 ポキポキ と 音 の 出る 様 に 骨 だらけ な 指 を 、 カキッ 、 カキッ と
^
折り まげる お金 の 顔 を 、 お 君 は キョトン と し て 小 供 の 様 に 見 て 居 た 。
0702
,412,15: 六 太郎 は 手 が 地面 へ つく ほど も 腰 と 膝 を
^
折り まげ て 声涙 とも に 下る 挨拶 で あっ た 。
綯い合わす
(綯う.合わす)
延べ語数:
4
0141
,7874,39: それ は 伸子 が すべっ た はずみ で は ある が 、 全体 として 、 あの 金 毛 の そばかす の ある ピオニェール 小僧 が 、 はじめ っ から 伸子 たち の 警戒 と 油断 と が 等分 に
^
綯い 合わさ れ た 神経 の 波 に 応じ て 絶え ざる 緊張 で 演技 を つづけ とうとう 最後 の チャンス で 獲物 を せしめ た 。
0141
,9438,8: 自分 の 積極 性 を その 計画 に
^
綯い 合わし て 行こ う と 思い はじめ た 。
0141
,14525,21: 熱心 に 生きよ う と し て いる 自分 の 命 ひとつ の なか に 、 いくつ の 命 が 、
^
綯い あわさ れ て 来 た だろ う 。
0152
,36,62: 岩 ばかり の 峡谷 の 間 から 、 かすか に 、 目 に 立た ず 流れ出し 、 忍耐 づよく 時 とともに その 流域 を ひろげ 、 初め は 日常茶飯 の 話題 しか なかっ た もの が 、 いつしか 文化 ・ 文学 の 諸 問題 から 世界 情勢 について の 観測 まで を 互に 語り合う 健やか な 知識 と 情感 と の
^
綯い 合わさ れ た 精神 交流 と なっ て 十 二 年 を 成長 し つづけ て 来 た という 事実 は 、 単なる 誰 それ の 愛情 問題 に は とどまら ない 。
脱ぎ掛ける
(脱ぐ.掛ける)
延べ語数:
4
0141
,66,10: とおき 上る と 、 わき の 椅子 の 背 に
^
ぬぎ かけ て あっ た もの を 一つ 一つ とっ て 手早く 身 仕度 を ととのえ はじめ た 。
0141
,15769,38: そろそろ 着 て いる もの を ぬぎ ながら 、 何と なし その 枕 もと の 卓 の あたり に 目 を やっ て いる うち に 、 伸子 は 、 あ 、 と 思いつい て 、 頭 から
^
ぬぎ かけ て いる スウェター の 、 毛糸 の 匂い の する なか で 目 を 見 ひらい た 。
0142
,623,31: いつも の 重吉 は 、 書類 入 の 鞄 から 帽子 から 、 ひどく くたびれ た とき に は 、 その 場 で 窮屈 な 上着 まで ひろ子 の 腕 へ
^
ぬぎ かける の で あっ た 。
0744
,334,3: サッと 上衣 を
^
ぬぎ かけ たり 、 サッと 逃げ たり 、 アロハ 本能 という もの で 、 相手 が 一文 に も なら なかっ たり 、 その 場 に 限っ て 自分 に 弱味 が なかっ たり する と 、 相手 を 交番 に ひ ッ たて たく なる という アロハ 本能 が ある の かも 知れ ない 。
着崩れる
(着る.崩れる)
延べ語数:
4
0141
,6256,14: 誰 も 彼 も 朝 来 た とき より は 日 に やけ 、
^
着 くずれ 、 一 日 じゅう たゆま ず 鳴っ て い た ガルモーシュカ の 蛇腹 は たたま れ て 肩 から つるさ れ 、 パンシオン・ソモロフ の 前 の 通り を 停車 場 へ 向っ て 行っ た 。
0585
,118,34: どちら も 中年 の 男 で 、 あちら は 開襟 シャツ に ズボン 、 恐らくは 下駄 でも は い て い そう で 、 近辺 の 地廻り の 者 らしく 、 こちら は 、
^
着 くずれ た 国民 服 で 、 恐らく 地下足袋 でも は い て い そう で 、 けち な 闇 ブローカー らしく 見え まし た 。
0985
,1427,8: 薄暗がり の 中 で 、 その 顔 と
^
着 くずれ た 着物 から 洩れ て いる 襟元 が 白く 浮き あがっ て いる 。
0989
,2594,4: ( そこ へ 、
^
着 くずれ た 着物 の まま で 、 若宮 が ヨロヨロ し ながら 入っ て 来る )
握り合わす
(握る.合わす)
延べ語数:
4
0141
,516,4: 小さい 両手 を
^
握り 合わす よう に し て 強調 する 秋山 を 見 て 、 伸子 は 、 秋山 宇一 という ひと は 、 どういう 性格 な の だろ う と 思っ た 。
0141
,7303,9: 細君 は 、 体 の 前 で 両手 を
^
握り あわす よう な 身ぶり を し た 。
0268
,36,18: 白 手袋 を はめ た エリザベス の 両手 は 、 ショック に たえ て いる 表情 で かたく
^
握り あわさ れ 、 おのずと 倒れ て いる 同性 に 視線 の 注が れ て いる 彼女 の 顔 じゅう に は 、 その よう な 事態 を 遺憾 と する まじめさ が たたえ られ て いる 。
0598
,318,19: 娘 は 進退 に 窮 し た 様子 で 、 ちょっと 腰 を おちつけ て 、 両手 を
^
握り 合し て いる 。
呼び立てる
(呼ぶ.立てる)
延べ語数:
4
0141
,4614,14: 朝 と 夜 の 時間 に 、 あの ひと は 何 度 わたし を
^
呼び たて た でしょ う 。
0833
,60,2: 家人 を
^
呼び たて て おい て 、 家人 が 何 御用 です か 、 と 現われ た 時 に 、 用向き が にわかに 思い出せ なく なっ て いる という よう な 瞬間 も ある 。
1073
,691,15: と 、 不 き げん な 気色 を こめ て 、 大 喚き に
^
呼び たて て いる 人影 が あっ た 。
1073
,2804,13: と 、 あきれ た よう に 、 ほか の 者 を 、
^
呼び たて た 。
言い尽くす
(言う.尽くす)
延べ語数:
4
0141
,21398,26: そして パリ で は 、 こういう 感覚 を 描き出し て いる の が 鳥打帽 を かぶっ て いる 人々 だ という こと について 、 伸子 は
^
云い つくさ れ ない 感銘 を 与え られる の だっ た 。
0231
,1,3: 言葉 に
^
云い つくさ れ ない ほど の 犠牲 を通して 、 日本 に 初めて 、 人民 が 自分 の 幸福 の 建設 の ため に 、 自分 達 で 判断 し 行動 する こと の 出来る 時代 が 到達 し た 。
0243
,7,20: 婦人 が 男 に かわっ て 今日 まで つくし て き た 生活 上 の 努力 は 言葉 に は
^
云い つくせ ませ ん 。
0507
,320,50: 処 は 何処 で 、 何と 云う 名 の 小作 人 の 田 で は 去年 の 三ケ 一 ほか 上ら なかっ た とか 、 誰 それ の 稲 は 無駄花 ばっかり で ね た の は 少し ほか なかっ た とか 、 そう 云う 事 を あきる ほど
^
云い つくし て から 、
移し始める
(移す.始める)
延べ語数:
4
0141
,21013,23: 翻訳 という 仕事 の 経験 を もた ない 伸子 は 、 最初 の 一行 から 読ん で わかっ た だけ ずつ 日本語 に
^
うつし はじめ て いる の だっ た 。
0231
,805,34: この 法案 によって 、 ようよう 勤労 者 が 自分 達 の 権利 を 自覚 し 、 それ を 組織 し 、 企業 者 たち の 全国 的 な 生産 サボタージュ と 闘う 行動 に
^
移し はじめ て 来 た 。
0863
,272,31: わたくし は 彼 を 無視 する よう に 努め 、 襲いかかっ て 来る 恐怖 の 痙攣 を 破る よう に 努め 、 助ける と 誓っ た 言葉 を 実行 に
^
移し 始め まし た 。
1175
,387,30: 論争 中 で あっ た 八 畳 の 板の間 の 件 も 、 そのまま う や むや と なり 、 野呂 も 自発 的 に 道具 を 西 室 へ
^
移し 始め た の です 。
詰み上げる
(詰む.上げる)
延べ語数:
4
0141
,1968,21: 年 とっ た その 男 は 、 ものう げに 小さい 木 の 台 へ 腰 を おろし て 、 山形 に
^
つみ 上げ た リンゴ を 売っ て い た 。
0142
,639,18: 行っ て みる と 、 重吉 は ぬい だ シャツ や 服 を 机 の 上 に
^
つみ 上げ て 、 その よ この ところ に 本 を のせ て 見 て い た 。
0368
,113,40: 今年 の 夏 、 駿河台 に ある 雑誌 記念 館 へ 行っ た とき も 、 その 建物 の 中 の 使わ れ て い ない 事務 室 の 床 の 上 に 、 こういう 木 箱 が ずっしり と
^
つみ 上げ られ て い た 。
0484
,26,12: 板の間 に 長持 、 その 上 に 布団 や 何 か ごたごた
^
つみ 上げ て ある 。
減り始める
(減る.始める)
延べ語数:
4
0141
,19611,31: 爪先 に うちつけ られ て いる 実用 一点ばり の へり ど め の 金 は 、 うちつけ られ て から いくらか 日数 が たっ て いる と 見え て もう
^
へり はじめ 、 まるで つい さっき まで 働い て い た よう に よく 光っ て いる 。
0929
,10,3: しかし 、 だんだん
^
減り はじめ た 。
1177
,186,27: もと 病院 を 改造 し た の だ という 天井 の たかい ホール は 、 三 度目 の ステージ の ころ から 急激 に 客 が
^
へり はじめ て 、 とたんに 殺風景 な もの に なっ た 。
1177
,880,3: 兵士 たち は
^
減り はじめ て 、 いくつ か の 空い た テーブル を ボーイ が 拭っ て い た 。
兆し始める
(兆す.始める)
延べ語数:
4
0141
,16695,34: 藤原 威夫 が モスクヷ へ 赴任 し て 来 た の は 、 東 支 鉄道 の 問題 で 、 中国 の 蒋介石 政府 と ソヴェト 同盟 と の 間 に 紛争 が
^
きざし はじめ た 折 から だっ た 。
0918
,297,29: 十 八 世紀 の なかば から 、 経済 が 、 大 工業 機構 に 移る に いたっ て 、 いわゆる 、 機械 時代 へ の 恐怖 が 、
^
きざし はじめる の で ある 。
1073
,4566,27: 四隣 の 噂 も ようやく この 戦闘 に もちきっ て 、 一波 は 万 波 、 あっち も 、 こっち も 、 物騒 な 動揺 が
^
兆し 始め た 。
1173
,128,10: 厭戦 の 気分 が 将兵 の すべて に はっきり と
^
兆し 始め て い た 。
効き止める
(効く.止める)
延べ語数:
4
0141
,11547,13: 村井 から タバコ に 火 を つけ て 貰い ながら 素子 が
^
きき とめ た 。
0672
,4,3: つまり 頭 で
^
きき とめ て 考える という こと が なくなっ た の だ から 、 匂い という の は 、 頭 が カラッ ポ だ という こと な ん だろ う 。
0793
,69,19: 女房 は すごい 見幕 で 怒り だし た が 、 虎二郎 は その 言葉 を よく 耳 に
^
きき とめ 、 ボケ ナス め と 叫ん で 亭主 を 足蹴 に し 、 ついに 狂乱 、 庖丁 を 握りしめ て ブスリ … … あわや と いう ところ で 刃物 を もぎとっ た が 、 女房 の 狂乱 と 悲しみ 、 それ を 見る 亭主 の 胸 つぶれる 思い … … て な こと を 腹の中 で 考え ふけっ て いる 。
0794
,543,20: 「 この 警官 たち が 皆さん の 代り に 被害 者 の 方 へ 歩い たり 、 その 気配 を
^
きき とめ たり する 役目 な の だ から 仕方 が ない よ 」
育ち切れる
(育つ.切れる)
延べ語数:
4
0140
,567,8: うち の 中 だけ で は 私 たち
^
育ち きれ ない の よ 。
0504
,87,23: パアッ と 瞳 の 開い た 輝 の ない 眼 、 青白い 頬 、 力 ない 唇 、 苦し さ に 細い
^
育ち きれ ない 素 なお な 胸 が 荒く 波立っ て 、 或 る 偉大 な もの に 身 も 心 も なげ 出し た 様 に 絶望 的 な 妹 の 顔 を 一目 見 た 時 —— おお あの 時 の 恐ろし さ 、 悲し さ 、 いかほど 年月 を 経る とも 、 私 に 生 の ある かぎり は 必ず あの 顔 を 忘れる 事 は ある まい 。
0504
,180,1:
^
育ち きれ ず に 逝っ た 児 の 力 を も あわせ て 、 二 人前 の 力強い 消え ない 足 蹟 を 人 の 世の中 に —— 汚さ れ ぬ 高い 処 に しっかり と 遺さ なけれ ば なら ない 事 を 思わさ れる 。
0508
,3,21: 茶色 っぽい 蔵 部屋 の 一部 が 、 周囲 の 木 の 色 と つり合っ て 、 七月 始め の
^
育ち 切れ ない 日光 の 下 に なつかし げ に しっとり と 見え て 、 朝霧 の 濃く 立ちこめ た 朝 早く など は 、 その じき 傍 を 通っ て 居る 町 へ の 往還 を 行く おぼろ げ な 人影 や 馬 の 嘶き など の ため に 小器用 な 背景 と なる その 家 は 一しお 心 を 引か れる 様 な 姿 で あっ た 。
読み慣れる
(読む.慣れる)
延べ語数:
4
0140
,5122,18: その 本 の 目次 や 、 書か れ て いる 文章 の ところどころ に は 、 伸子 が
^
よみ なれ て 来 た 本 に ない 何 か 新鮮 な 、 鋭い つっこん だ 調子 が 感じ られ た 。
0141
,21006,19: そして わら半紙 の よう な 用紙 に 印刷 さ れ て いる 字体 は 古風 で 、 パンフレット を
^
よみ なれ て いる 伸子 を おびやかす 。
0144
,598,30: 」 『 タラス・ブーリバ 』 を 読み 、 『 アイヷンホー 』 を よみ 『 捨児 トム ・ ジョーンズ の 物語 』 を 読み 、 知ら ず 知ら ず の 間 に
^
読み 馴れ て 、 ゴーリキイ に は 今や 本 を 読む こと が 何より の 楽しみ に なっ て 来 た 、 「 本 に 物語ら れ て ある こと は 気持 よい 程 生活 と かけ離れ て い た 。
0211
,71,32: そして 、 みっともなく て も 仕方 が ない から 、 一 歩 一 歩 の 発展 を ふみしめ て 、 「 道標 」 へ 進み 、 快適 な テムポ で あっさり と
^
読み なれ た 人々 に きらわれる かも しれ ない 、 ばか 念 の い れ かた で 、 「 道標 」 の およそ 第 三 部 ぐらい まで 進ん で ゆこ う 。
屈み掛かる
(屈む.掛かる)
延べ語数:
4
0140
,4161,10: 伸子 の ところ から は 、 畳 の 上 に
^
かがみ かかっ た 相川 良之 介 の 折目 だっ た 単 衣 羽織 の 背中 から 胴 にかけて の もり 上り しか 見え なかっ た 。
0141
,3584,14: ひろげ た その 手紙 と ひき 合わす よう に 、 テーブル の 上 に
^
かがみ かかっ て モスクヷ 市街 地図 を しらべ て い た 素子 が 、
0144
,25,24: 私 は 細い 赤 縞 の 服 を 着 て その テーブル に 向い 、 わき に 立っ て 私 の 上 に
^
かがみ かかっ て いる 友達 に 、 時々 綴り を 訊き ながら 、 本 の 扉 に ロシア 語 を 下手 な 字 で 書きつけ て いる 。
0144
,424,12: サーシャ は 鞄 を 両足 で 抱え 、 その 上 へ
^
かがみ かかっ て 祈祷 を となえ た 。
付き上げる
(付く.上げる)
延べ語数:
4
0140
,397,6: 伸子 は 、 涙 が
^
つき 上げ て 来 そう に なっ た 。
0141
,12252,20: それ は 反抗 の 叫び で あり 、 抵抗 の 唸り で あり 、 帝国 主義 に 向っ て
^
つき 上げ られ て いる つよい 拳 だっ た 。
0141
,20436,10: 左手 の 指 さきで 、 自分 の 眉毛 を
^
つき 上げ た 。
1174
,2128,10: 混乱 する 頭 の 中 に 、 そんな 疑問 が
^
つき 上げ て 来 た 。
著し始める
(著す.始める)
延べ語数:
4
0140
,3371,11: 和 一郎 が 保 と 正反対 の 飄然 さ を つよく
^
あらわし はじめ て 、 余り うち で 暮さ ない よう に なっ た の は 、 弟 で ある 保 から 感じる 圧迫 感 の 反射 だ という こと を 、 保 が 知っ た として 、 保 が どう なろ う 。
0183
,12,17: 日本 の 天皇 制 は 、 帝国 主義 の 段階 に あっ て ファシズム の 性質 を
^
あらわし はじめ て い た 。
0412
,18,26: この 本 の なか に 予知 さ れ て い た さまざま の 障害 と 偽 瞞 と は 、 はっきり 事実 として の 姿 を
^
あらわし はじめ て いる 。
0868
,197,10: ストライキ は いよいよ 世界 的 流行 の 徴 を
^
あらわし はじめ まし た 。
撃ち掛ける
(撃つ.掛ける)
延べ語数:
4
0140
,2555,61: 自由 に 、 自分 の 希望 と 意志 と 責任 と で 行動 しよ う と し 、 また 、 事実 そう し て ゆく すべて の 若い 世代 の 同性 にたいして 、 多 計 代 は いう に いえ ない 自身 の 不 同意 を 、 若い 女 の エゴイズム という 言葉 に まとめ て 、 伸子 に それ を
^
うち かけ た 。
0221
,48,12: 彼女 の 作中 の 人物 たち は 、 心 と 身 を
^
うち かけ て その しがらみ の 中 に もがい た 。
0221
,65,29: 藤村 の 「 お 小夜 」 「 つげ の 小 櫛 」 の 境地 は 、 『 みだれ 髪 』 に うたわ れ た 女 の 、 身 を
^
うち かける 積極 性 と 、 何 と ちがっ た 抒情 の 世界 で ある だろ う 。
0422
,47,35: 三 十 一 、 二 歳 だっ た 一 人 の 女 として 、 ある程度 文学 の 仕事 に 経験 を 重ね て いる 作家 として 、 中條 百合子 は 、 全身 全 心 を
^
うち かけ て 、 「 新しい 世界 」 の カーテン を かかげ 、 その 景観 を 日本 の すべて の 人 に わかと う と し て いる 。
差し寄せる
(差す.寄せる)
延べ語数:
4
0138
,79,7: 監房 の 金網 に 顔 を
^
さし よせ て 内 を 覗き ながら 云っ て いる 。
0138
,459,29: 夢中 に なり そう に なる 、 忠実 で 、 強固 で 、 謙遜 な 同志 の 膏 の にじみ出 た 顔 へ ぴったり 自分 の 顔 を
^
さし よせ 、 私 は 全身 の 力 を こめ て 低く 呼ん だ 。
0141
,6096,26: それから どういう 風 に し て 自分 が ベッド へ つれこま れ た の だっ た か 、 素子 が 涙 に 濡れ た 顔 を
^
さし よせ て しきりに 自分 の 肩 へ かけ もの を かけ て くれ た の や 、 夜 だっ た の か 昼間 だっ た の か わから ない いつ だっ た か に 、 素子 が 、 ぐらぐら し て 体 の きまら ない 伸子 を ベッド の 上 に かかえ おこし 、 伸子 の 顔 を 自分 の 胸 に もたせかけ て 、
0141
,11752,41: 日本人 の 医学 者 たち は 、 未決囚 の 胃 の 中 から とり 出さ れ た 異様 な 品々 に 研究 心 を そそら れる の か 、 その 室 の 内 に 散っ て めいめい の 顔 を
^
さし よせ 、 ガラス の 内 を のぞき 、 そこ に 貼ら れ て いる レントゲン 写真 の 標本 を 眺め た 。
履き替える
(履く.替える)
延べ語数:
4
0138
,420,22: 高等 主任 だけ が 机 の 下 に スリッパ を おい て い て 、 室 に いる とき は それ と
^
穿き かえる の で ある 。
0368
,144,20: わたし も 、 ふろしき 包 から 下駄 を 出し て 、 正面 の 段々 を のぼり 切っ た ところ で
^
穿き かえ た 。
0947
,452,5: ろくな アクセサリー ひとつ 、
^
穿き かえ の 靴 すら 満足 に 持っ て い ない 、 『 百 合 組 』 と いわ れ て いる 四 流 クラス だ から 、 シーズン の はじめ から 、 口 など かかっ て こよ う はず も ない が 、 東京 を 離れ て いる こと が 、 やはり いけ ない らしい 。
0947
,740,4: サト子 は 、
^
穿き かえ の 靴 や 、 アクセサリー や 、 そういう 小道具 を 入れ た 、 モデル の 仲間 が 化粧 箱 と いっ て いる 大きな 太鼓 型 の ケース を さげ 、 参道 の 左手 の 低い 石門 を 入る と 、 池 のみ ぎわ から 建物 の 横手 を まわっ て 、 入場 券 の 売場 へ 行っ た 。
あき足りる
(あく.足りる)
延べ語数:
4
0116
,85,19: 級 として 自由 に 選ぶ こと が 出来 た の なら 、 自分 たち の 選ん だ 級長 に
^
あき 足り ない 点 が ある とき 、 それ は とり も 直さ ず 、 そういう 不満 の ある 人 を 選 み 出し た 自分 たち の 責任 で ある と 、 知る こと が 出来 なく て は なり ませ ん 。
0184
,3,16: 「 灰色 の ノート 」 で は 、 宗教 学校 の 偽善 的 な 教育 に
^
あき 足り ない 激しい 性質 の ジャック の 苦悩 と 、 彼 に対する 周囲 の 誤解 の みにく さ が 描か れ て いる 。
0211
,132,16: わたし の 心理 に 近代 的 コンプレックス が 見 られ ない という こと が 、
^
あき 足り な さ として しばしば 云わ れる 。
0318
,1343,12: 新派 は 十 九 世紀 の 終り の 日本 に 歌舞伎 に
^
あき たり ない 川上 音二郎 一派 によって 創立 さ れ た 。
蹴り上げる
(蹴る.上げる)
延べ語数:
4
0114
,278,18: 茶 っぽい 帯 の 傍 からうす 色 の 帯 上げ が 少し のぞい て 白い 足袋 に
^
蹴り 上げ られる 絹 の 裾 が 陰 の 多い 襞 を 作る の を 篤 は 静か に 見 て 居 た 。
0708
,265,17: 水練 の 河辺 に 立っ て 、 時々 ふと 涙ぐみ 、 川 の 水 を 足 で
^
蹴り あげ て 、 ジジイ 、 これ を のん で くれ よ 、 と 叫ん だ 。
1040
,550,30: 限度 いっぱい に のばし て いる 彼 の 左腕 の 先 を 、 ボール は 地面 に むけ て 浅い 角度 で 入っ て いき 、 土 くれ を ひとつ
^
蹴り 上げ 、 バウンド し て 飛び 去っ た 。
1041
,718,57: ラジオ を 右手 に さげ て 彼女 は 部屋 を とび出 し 、 父親 が いつも 車 の キー を 置い て いる 居間 の 電気 スタンド の 横 の テーブル まで 走り 、 車 の キー を つかみ 、 母親 が 台所 に いる ので 、 正面 玄関 の ドア と スクリーン ・ ドア を
^
蹴り あげ 、 ポーチ を かけ 降り 、 ガレージ に 走っ た 。
読み過ぎる
(読む.過ぎる)
延べ語数:
4
0112
,17,51: まだ 臆病 な 世間 馴れ ない 若い 男 が 一番 手近 だ と 云う 事 と 、 一寸 並 の 女 と 変っ て 居る と 云う 事 ばかり で 自分 に対して 恋 の 真似事 の 様 な 事 を しかけ て 居る と 云う 事 を 千 世子 は
^
読み すぎる ほど よん で 、 「 恋 を 恋し て 居る うち が いい ん だ !
0141
,19263,11: 布告 など という 性質 の もの だ と は 思わず に
^
読み すぎ た の だ が 、 一 週間 ばかり 前 「 イズヴェスチア 」 に 一つ 小さい 記事 が あっ た 。
0855
,30,38: 殆ど 毎日 の よう に 私 は 神田 、 本郷 、 早稲田 、 その他 至る ところ の 古本屋 を 廻り 歩い て 本 を さがし 、 黄河 以外 の 支那 に 就 て も 書く 為 に は
^
読み すぎる ほど 読ん だ けれども 、 まったく 脚本 を 書く 気持 に は なら ない 。
0855
,236,4: だいたい 、 小説 を
^
読み すぎる 連中 で ある 。
見下ろす
(見る.下ろす)
延べ語数:
4
0098
,2239,64: 終戦 後 二 日 目 、 私 も 元気 が なく 思い出 を 辿る ばかり だっ た が 、 私 の 借り て い た 二 階 の 部屋 を 下 の 路 から 見上げる と 、 その 窓 から 見知らぬ 疎開 者 の 女 が 一 人 、 これ も 頬杖 つい た まま 行く さき 分ら ぬ 思案 貌 で 私 を
^
見 降ろし て い た 。
0098
,2269,10: 栃 の 実 の 降っ て いる 谷間 を
^
見 降ろし ながら 、 坂 は だ だ 下り の 笑い で 一気に 終り に なっ て しまっ た 。
0098
,2636,35: そうすると 、 いつも 定 って 私 の 胃 に は 酸 が 下っ て 来 て 腹痛 に なり 、 木 の 切株 に 休み ながら 沼 に 密集 し た 菱 の 実 を
^
見 降ろし て じっと し て いる 。
0866
,3140,17: 彼 は 、 昼 頃 まで 懐古 園 の なか を 歩き まわり 、 千曲川 を
^
見 降ろす 崖 の 上 に 立ち 、 うろ覚え の ローレライ を 口 吟 み 、 た ゞ なんと いう こと なく 、 時間 の 過ぎる の を 待つ た 。
囁き掛ける
(囁く.掛ける)
延べ語数:
4
0098
,1846,10: しばらく は 、 後 から 稲 の 穂波 が まだ
^
囁き かけ 追っかけ て 来る よう な 余韻 を 吹か せ て くる 。
0205
,50,7: 人 の 魂 に 小さな 声 で
^
囁き かけ て ゆく の で は 駄目 で 、 往来 の 真ン中 で 、 わあ ッ と 大声 を あげる 式 で ない と 、 声 が 聴 え ない の です 。
0549
,9,13: ここ に い ます よ 、 ここ に い ます よ 、 と
^
囁き かける 。
0553
,216,38: ビル の 影 から 、 唇 の 赤い 洋装 の 背 の 低い 女 が つと 出 て 来 て 、 自分 を 影 の 中 に 置き 、 相手 に 燈火 を 受け させる 位置 で 、
^
囁き かけ 、 ねえ 、 と 顔色 を うかがい 、 あそん で 、 と 視線 を 胸 から 腰 へ すべらし 、 ゆか ない 、 で 足 先 まで 見て取り 、 ズボン の 膝 が すり 切れ 靴 が 泥まみれ に なっ て おれ ば 、 ぷいと 横 を 向い て しまう 、 その 女 の 、 商売 柄 の 眼 の 鋭さ も 、 また 、 男 の みすぼらしい 服装 も 、 恥 かしい より 寧ろ 悲しく は ない か 。
捥ぎ落とす
(捥ぐ.落とす)
延べ語数:
4
0098
,1310,5: 暴風 で 野菜 が ことごとく
^
もぎ 落さ れ た 親戚 たち は 、 米 と 交換 する 材料 が 無くなっ て 来 た の で ある 。
0580
,855,19: ここ で は 、 たとい 私 が 蟹 で あっ て も 、 自分 で 自分 の 手 を
^
もぎ 落さ ない で 済み そう だ 。
0580
,889,25: 皆 が それぞれ つまらない もの に しがみつい て い て 、 それ こそ 手 か 足 か 何 か 大事 な もの を 自分 で
^
もぎ 落さ なけれ ば なら なく なる まで 、 それ を 放そ う と し ない 。
0586
,22,63: 蟹 は その マッチ の 棒 を 怒り に 任せ て はさん だ まま 、 火 が 手元 に 近づい て も 放さ ず 、 熱く なっ て も 捨てる こと を 知ら ず 、 ただ 手 を 打ち 振る だけ で 、 遂に 火傷 する 段 に なっ て 、 マッチ を はさん でる 手 を 根本 から ぼろ り と 自ら
^
もぎ 落し て 、 逃げ て ゆく … … 。
成り変わる
(成る.変わる)
延べ語数:
4
0098
,1030,11: 米 が 無い という こと は 、 一種 の 誇り に
^
なり 変っ て 来 て いる の も 今 だ 、 各自 の 米 を 借り 歩く 不平 貌 に 、 ある 物 まで 伏せ て みせ ね ば なら ぬ 、 急 が わし げ な 歩調 の 悩み も ある 。
0787
,53,10: 父 は にわかに 覇気 マン マン の 豪商 気風 に
^
なり 変っ た 。
0891
,403,19: それ を 一 と 口 に 言え ば 、 ロパーヒン が 『 桜 の 園 』 の 主人 に
^
成り 変っ た の は 、 いかなる 意味 で も 暴力 的 乃至 は 突発 的 な 行動 の 結果 で は なかっ た 、 という こと だ 。
0893
,743,18: それ を 一 口 に 言え ば 、 ロパーヒン が 「 桜 の 園 」 の 主人 に
^
成り 変っ た の は 、 いかなる 意味 で も 暴力 的 な いし は 突発 的 な 行動 の 結果 で は なかっ た 、 という こと だ 。
煽り付ける
(煽る.付ける)
延べ語数:
4
0096
,317,18: 六 さん は 、 ものものしい かっこう で 、 さかん に 小屋 の 前 に あつまる 群衆 を
^
あおり つける 。
0988
,4725,52: たぶん 飮 め る 口 だろ う と 想像 し て ブランデイ を 一 本 さげ て 行く と 、 案 の 條 、 立川 さん は よろこん で 、 ワーイ と 叫び 聲 を あげ 、 いきなり そこ に あつ た 茶わん で 二 三 ばい 、 立て つづけ に
^
あおり つけ まし た 。
0993
,1816,3: ( と 、
^
あおり つけ た 酒 の 息 を 吹い て から カタン と 徳利 を あがり くち に 置き 、 土間 に おりる ) ち ょっくら 、 俺 あ ——
0993
,1853,2: さっき 、
^
あおり つけ た 酒 の 酔い が 出 て 、 そこ へ 馳 け 出し た もん で 苦しく なっ て ぶっ 倒れ た 様子 だ 。
語り終わる
(語る.終わる)
延べ語数:
4
0095
,601,3: ドレゴ が
^
語り 終る と 、 ホー テンス は 昂奮 の あまり 椅子 から とびあがる と 口笛 を 吹い た 。
0780
,606,5: 新 十 郎 が
^
語り 終る と 海舟 が うなずい て 、
0845
,455,8: しかし 、 百合子 が 父 の 推理 を
^
語り 終る と 、 静か に 百合子 の 手 を とっ て 、 握りしめ た 。
0958
,273,1:
^
語り 終わっ て 、 私 は 娘 に これ で よろしい と 言っ た 。
書き改める
(書く.改める)
延べ語数:
4
0092
,358,12: そこで 運算 書 の 中 の S を 0 として 再び
^
書き 改める 。
0649
,223,35: それ を タカ子 が 出し 忘れ た 、 否 、 出し 忘れる という こと は 有り得 ない 、 いったん 書い て み た けれども 、 変更 す べき 事情 が 起っ て 、 別 に
^
書き 改め た 。
0778
,165,26: 二 号 は 全 財産 を 譲ら れる 遺言 状 を もらっ て いる が 、 三 号 に 子供 が できる と 遺言 状 が
^
書き 改め られる に 相違 ない から 、 充分 の 動機 が ある の で ある 。
0973
,43,54: これ は 人 から 聞い た 話し で ある が 、 西洋 の 或 る 作曲 家 が 、 山 の 静か な 所 へ 行く と 、 山 の 音楽 が 聞こえ て 来る 、 しかし 、 それ が 、 はっきり と し た もの で は ない ので 、 楽譜 に
^
書き 改める こと は でき ない が 、 しかし やはり 何かしら 聞こえ て 来る ので 、 その 音楽 を 掴も う として 掴み 得 ず に 一生 を 終っ て しまっ た という こと を 聞い た こと が ある 。
降り向ける
(降る.向ける)
延べ語数:
4
0088
,565,18: 帆 村 は 、 これら の エネルギー 源 の 追求 に 、 彼 の 全 精力 を
^
ふり 向け て いる 。
0095
,1053,8: 博士 は 、 ちょっと 首 を 左右 に
^
ふり 向け て 室内 を 見渡し た 。
0140
,1964,18: 泰造 は 六 分 どおり 白い 髭 の ある 丸 顔 を 、 びっくり し た よう に
^
ふり 向け た 。
0141
,21235,49: 労働 用 の ベレー を かぶっ て 、 ブルーズ を 着 た 三 十 がらみ の 男 は 、 歩道 に くっつい て 鼻唄 まじり に ゆっくり ペダル を ふん で い た が 、 ちらりと 伸子 たち の 日本語 を 小耳 に はさん で 顔 を こっち へ
^
ふり 向け た 。
踏み分ける
(踏む.分ける)
延べ語数:
4
0088
,307,33: そして こんど は 崩れ た 塀 の 前 に 足 を 停め 足場 を 調べ た 上 で 、 二 人 は 一向に 悪びれ た 様子 も なく 、 煉瓦 の 山 を
^
踏み わけ て 、 塀 の 内 に 入っ た 。
0089
,264,15: そこで 相談 が きまり 、 五 人 の 少年 探偵 は 、 雑草 を
^
踏み わけ て 、 問題 の 洞穴 へ はいっ て いっ た 。
0983
,75,4: 兄弟 は 下生え を
^
踏み わけ ながら 傾斜 を 沢 の 方 へ くだっ て 行く 。
1133
,27,50: 二 十 八 歳 に なっ た ばかり の 、 充分 に 健康 で 、 思い切り 冒涜 的 で 、 そして かなり 不人情 で さえ あっ た 宗 三郎 は 、 何時の間に やら 温かい 部屋 を 抜出し 、 庭下駄 を 突っ かけ た まま 、 夢心地 に 深い 雪 を
^
踏み わけ て 、 女 の 側 に 立っ て 居り まし た 。
喋り散らす
(喋る.散らす)
延べ語数:
4
0087
,204,11: 古 堀 老 博士 は 、 例 の とおり に
^
喋り 散らし ながら 、 携 げ て 来 た 大きな 鞄 を 、 被害 者 が 占領 し て いる 安楽椅子 の 右側 に 一度 そっと 置い て 、 それから 錠前 を はずし て 大きく 左右 へ 開い た 。
0098
,2532,11: この 老婆 は 立て つづけ に べらべら と 無邪気 に
^
喋り 散らす か と 思う と 、 すぐ 炉端 で い 眠っ て いる 。
0795
,463,5: お前 に くだらない こと を
^
喋り ちらし や がっ た から さ 。
0979
,965,10: 花 婆 や はと ん きょう 声 で ブツクサ と
^
喋り ちらし
持ち替える
(持つ.替える)
延べ語数:
4
0087
,2,18: 彼 は 左手 の 指 に はさん で い た 紙巻 煙草 を 右手 の 方 へ
^
持ち かえ て 、 受話器 を とりあげ た 。
0701
,23,6: これ を 右手 の 掌中 に
^
持ち かえ て 、 右側 の 生徒 の 机 の 下 から それ を 拾い あげ た よう な フリ を する 。
1040
,3505,4: 受話器 を 左手 に
^
持ち かえ た 。
1040
,3766,13: 電話機 を 持ち上げ て 体 の 反対 側 へ 移し 、 受話器 を
^
持ち かえ た 彼女 は 、 天井 を 見 ながら 帆 奈美 と の 会話 を 続け た 。
消し止める
(消す.止める)
延べ語数:
4
0084
,210,25: 「 あ 、 この まま じゃあ 、 二 人 の 死骸 も 焼け て しまう ぞ 、 早く 下り て いっ て 、 火 を
^
消し とめよ う 」
0095
,403,11: 今 盛ん に 燃焼 し て いる 部分 を 完全 に
^
消し 留める こと によって 、 これから 先 燃焼 する で あろ う 物件 を 助け出し 、 それ によって ゼムリヤ 号 の 搭載 荷物 とか 遺留 物品 を 点検 し て 何 か の 新しい 手懸り を 得よ う と する の で あっ た 。
0144
,173,21: 家 から 火事 が 出 かかっ た 時 、 火 の 子 の よう に 活動 し て それ を
^
消し とめ た の は この 祖母 さん で あっ た 。
0745
,317,8: 誰 も お前 が 東京 の 火 を
^
消し とめる と は 期待 し て い ない 。
使い尽くす
(使う.尽くす)
延べ語数:
4
0084
,1197,14: この 調子 で ゆけ ば 、 第 一 倉庫 に ある 原料 が 全部
^
使い つくさ れる まで 、 エンジン を 停める こと は むずかしかろ う ね 」
0084
,1303,7: どうせ 第 一 倉庫 の 原料 を
^
使い つくせ ば 、 エンジン は 自然 に 停止 する に 決まっ て いる ん だ 。
0141
,15278,59: 画家 として の 磯崎 恭介 の 努力 と 、 自分 を すて て それ を 扶 けた 須美子 の 骨折り と は 、 恭介 の 生涯 の 終点 が ここ に あっ て 見れ ば 、 旧い もの が その 極限 で 狂い咲き さ せ て いる 新し さ と 云わ れる もの に 到達 する まで に 、
^
使い つくさ れ た 恭介 の 短い 生命 だっ た と 云 える 。
0231
,686,17: 凡そ 昨年 の 十二月 まで に たいてい の 家庭 で は 、 今 まで の 貯金 を
^
使い 尽し 、 復員 手当 、 解職 手当 を も 食込ん で しまっ た 。
言い当てる
(言う.当てる)
延べ語数:
4
0083
,419,17: それ は 、 今 まで 私 を 知れる 者 が 、 今 で は 私 だ と
^
いい 当てる こと が でき なかっ た 。
0092
,49,38: 時に は 、 数字 の 全部 が 虫 に 喰わ れ て い て も 、 それら の 数字 の 配列 が 分っ て さえ いれ ば 、 推理 の 力 を 積ん で その 全 数字 を
^
いい 当てる こと が できる 。
0690
,211,12: 要するに 、 彼ら の 心 に ある こと を 、 アナタ が
^
云い 当て た ん じゃ ない か な ア 。
0887
,3,23: 作者 が 、 「 文学 的 に 」 何 を 追い求め て いる か を 、 私 は 、 いま 、 はっきり
^
いい 当てる こと は でき ない が 、 たしかに 、 それ は 、 新しい 戯曲 の 「 生命 の エッセンス 」 で は ない か と 思う 。
譲り受ける
(譲る.受ける)
延べ語数:
4
0083
,307,21: その 代り に 私 は 八 千 五 百 円 を 投じ て 割安 な 轢死 人 の 両 腕 を
^
譲り うけ 、 それ を 移植 し て 頂い た 。
0590
,104,14: それ を 、 喜久子 は 伯母 さん と その 知人 と の 世話 で
^
譲り うけ て もらい 、 酒場 に 改造 し た 。
0715
,338,19: こりゃ ア 本物 だ と いう ので 、 一緒 に 連れ て 来 た 僧 から この ニグロ を
^
譲り うけ て 、 これ を 自分 の お 茶坊主 みたい に し て 使っ て おっ た そう で あり ます 。
1175
,1162,8: 野呂 の やつ が 不破 から 権利 を
^
ゆずり 受ける と 、 その とたん に パタリ と 差押え が 来 て 、 家 は 僕 の もの に なっ て しまう 。
引き下ろす
(引く.下ろす)
延べ語数:
4
0082
,1468,17: 彼 は 、 一部分 黒 々 と 焼け た 男性 の 人造 人体 を 電撃 台 から
^
引き おろす と 、 電気 メス を 手 にとって 頭蓋 を ひらき 、 さっき 移植 し た 山形 警部 の 脳髄 を 取りだし た 。
0597
,433,11: 佐竹 は 立ち上っ て 、 窓 の 扉 を 少し
^
引き おろし た 。
0977
,297,8: 学生 たち が それ を また 神棚 から
^
引き おろそ う として 躍起 に なる と 、 そのうち 小野 が だしぬけ に “ ハーイ ” と 、 熊本 弁 独特 の アクセント で ひっぱり ながら いう 。
1002
,339,7: そねむ の は 優れ た 価値 を
^
引き おろす こと で あり 、 卑しめる の は 人格 に 侮蔑 を 加える こと で あっ て 、 いずれ も 道義 的 に は 最も 排斥 さる べき こと で ある 。
付き過ぎる
(付く.過ぎる)
延べ語数:
4
0081
,394,3: すこし 塩味 が
^
つき すぎ て いる もの が ある かも しれ ない が ね 。
0135
,4,10: 2 、 吉田 首相 は 「 放談 」 ぐせ が
^
つき すぎ まし た 。
0783
,528,4: あまり 良く 目 に
^
つき すぎる もの は 、 誰 の 目 に も 止り ませ ん 。
0856
,155,9: 私 は 又 、 ヘタクソ な 嘘 を
^
つき すぎ て いる よう で 厭 でも あっ た が 、 私 は たぶん 、 私 は 孤独 という もの を 、 見つめ 、 狙っ て いる の で は ない か と 考え た 。
探し続ける
(探す.続ける)
延べ語数:
4
0081
,3412,8: そこで 五 ヶ年 の 間 、 それ を
^
さがし つづけ て み た の です 」
0095
,2703,25: それ と共に 、 怪人 集団 から 応答 が ある か と 、 受音 装置 が 広汎 な 幅 を 持っ て 相手 の 信号 を
^
探し 続け た 。
0660
,1,12: その いかなる もの で ある か を 、 一生 の 文学 に
^
探し つづけ て いる よう な もの な の だ から 。
0660
,81,10: 私 自身 が 、 私 自身 だけ の 解答 を
^
探し つづけ て いる に すぎ ない の だ から 。
出迎える
(出る.迎える)
延べ語数:
4
0081
,2966,9: 僕 は この 島 の 住人 を つれ て
^
出 むかえ に 行く 」
0792
,200,43: そこで 日野 と ぼく は 帳場 の ノレン の 隙間 から この 人物 を 鑑定 が てら のぞい て 見 て い た の です が 、 小柄 で デップリ し た 身体 を 重々しく ノシノシ と 現し た セラダ は 、
^
出 むかえ の 小夜子 サン と 出会い が しら に 棒 を のん だ よう に 動か なく なっ て しまっ た の です 。
0842
,2049,10: と ニコニコ し ながら モミ 手 を し て
^
出 むかえる よう な 心境 に なる もの だ 。
1041
,1971,17: 六月 二 三 日 に ジョンソン 大統領 が ロサンゼルス に やってき た とき 、 彼 を
^
出 むかえ た の は 、 民主党 政治 家 が ほんの すこし と 、 民主党 に 大きく 肩入れ し て いる 人 たち だけ だっ た 。
探しだせる
(探す.だせる)
延べ語数:
4
0081
,2902,18: 綱 を 引く 事 によって 水 から の 恐怖 が まず さり 、 次に こうした 脱出 穴 を
^
さがし 出せ た の だ 。
0759
,4336,2: とても 、
^
捜し だせ ない わ 。
0759
,6008,6: でも 、 あなた だ から 、
^
捜し だせ た の です 。
0947
,3724,21: 「 それ が 秋川 の 夫人 さん の 古い 恋文 だっ た ん だ わ … … 愛一郎 も 神月 も
^
捜し だせ なかっ た もの を 、 久慈 の 娘 が 捜し だし た という わけ な の ね 」
叩きのめす
(叩く.のめす)
延べ語数:
4
0081
,2547,0:
^
たたき のめし て やる 」
0082
,698,2: おれ が
^
叩き のめし て やる 」
0687
,23,3: かの 入道 を
^
叩き のめし て やら ない と 、 余 の 胸中 は おさまら ない の で ある 。
0995
,2098,19: 衰え 果て て 横 に なっ た 半 裸体 の 上 で 、 その 顔 は 、 恐怖 に
^
たたき のめさ れ て 、 ほとんど 別人 の よう に ゆがみ 、 両 眼 は スガメ に なっ て しまっ て いる ) … … ウ 、 ワ 、 ワ … … ( ガチガチ と 歯 を 鳴らす ) … … ど 、 どうして 、 君 、 だまっ て いる ん だ ?
食い尽くす
(食う.尽くす)
延べ語数:
4
0079
,893,14: 死刑 に し た 人間 の 死体 を 、 われわれ 蠅 族 だけ で
^
喰い つくす ん だ 。
0945
,189,4: 磯草 も 大方 は
^
食い 尽し 、 貝 の あり方 も 知れ て いる 。
0946
,120,7: 去年 米 は 六月 中 に
^
食い つくし た が 、 冷気 で その 年 の 米 が 実ら ず 、 奥羽 は 作 毛 皆無 で 、 古今 未 曽 有 の 大 飢饉 と なっ た 。
1076
,1361,34: 人 に 騙さ れ て 海鳥 の 羽毛 を 採り に 行っ た の だっ た が 、 食料 の ため に 藷 を 栽 え て み た けれども 、 たちまち 鼠 に
^
喰い 尽さ れ て 絶望 し た という 話 で ある 。
会いなする
(会う.なする)
延べ語数:
4
0074
,122,11: 誘拐 さ れ た 先 で 、 どんな 目 に お
^
遭い なすっ た んで … … 」
0571
,248,6: あなた 、 晴子 さん に お
^
逢い なすっ た こと が あり ます か 。
0959
,44,12: 「 それ ア そういや そんな もん だ が 、 あんな 女 と
^
会い なすっ た ところ で 、 何 ひとつ 、 足し に なりゃ ア し やせ ん ぜ 」
0993
,4105,16: 黒田 の 春子 さん は その後 も 東京 辺 で あちこち し て いろんな 目 に
^
逢い なすっ た そう で 、 お嬢さん の 敏子 さま は 横浜 の 敦子 さま 御 夫婦 の お世話 で 芸者 に は なら ず に すん だ よう で 、 その間 も た まあ に 春子 さん は 金吾 の ところ に 見え た よう で 、 一番 しめ え に 見え た の は 、 そう だ 忘れ も し ねえ 、 太平洋戦争 が 始まっ た 年 だっ た から 昭和 の 十 六 年 だ 。
着始める
(着る.始める)
延べ語数:
4
0071
,1112,19: 同じ 車 に 乗っ て いる 他 の 人 たち の 中 に は 、 空気 服 を
^
着 はじめ た 者 も ある から 、 正吉 は 、 は は あと 察し た の で ある 。
0084
,2319,11: 乗組 員 たち は 、 大急ぎ で 空気 服 を
^
着 はじめ た 。
0113
,364,22: もう まるで 大人 に なっ た 体 を もてあまし た 様 に 柱 に よっ かから せ て つい こないだ から
^
着 始め た 袖 の 着物 の 両 袂 に 手 を 突込 んで 突袖 を し て 居る 様子 は 「 にわか 」 の 由良 さん を 十 倍 し た ほど 下品 に 滑稽 で 間抜け に 見え た 。
0142
,577,2: 洋服 を
^
着 はじめ て から 日 の たた ない 重吉 に は 、 あちこち で 止め たり 、 しめ たり する ボタン や ネクタイ が 苦手 で 、 支度 に は いつも 閉口 し た 。
囃し立てる
(囃す.立てる)
延べ語数:
4
0062
,2978,14: マイコンウォーズ 、 パソコンウォーズ 、 新しい 波 が どんどん くる ぞ と これ まで さんざん
^
囃し 立て た の は 、 あんた じゃ ない か 。
0617
,1436,7: そうして 手 を 拍 ち 合っ て
^
囃し たてる 。
1037
,903,8: そんな 上級生 達 に 遠巻き に さ れ
^
囃し 立て られ たり する と 、 私 は 最早 収拾 が つか なく なる 。
1037
,1065,3: 生徒 達 は
^
囃し 立てる 。
描き上げる
(描く.上げる)
延べ語数:
4
0062
,114,11: 凡庸 な SF 物 に 登場 する CAD ソフト で
^
描き 上げ た よう な 辻褄 の 合っ た 未来 都市 など 、 生まれる わけ は ない 。
0078
,423,39: 「 これ で お 分り で ござろ う が 、 手前 の 方 に も 模写 の 腕 達者 が 控え て 居り まし て ね 、 風景 画 の 上 に 、 ルウベンス の 名画 を 一夜 で
^
描き あげる 画家 が 居 ます の さ 。
0612
,2121,12: カヤ ノ は それ を 思い出し て 、 また 一 枚
^
描き 上げ た 。
0612
,2207,7: この 画家 は この ステンドグラス を
^
描き 上げ た ものの 、 雨 が やん で 友だち が 誘い に くる と 、 サイン も せ ず に 出 て いっ た らしい 。
付き合わす
(付く.合わす)
延べ語数:
4
0061
,145,16: コンピューター で 読む 本 など と 言い 出す と 、 「 画面 で 文字 に
^
付き 合わさ れる の か 」 と 、 まず 嫌 な 顔 を さ れる 。
0062
,2810,30: 一 九 九 一 年 は 我が 人生 における 厄 の 総 決算 と なっ た 一 年 だっ た が 、 この 「 生きもの の 記録 」 に
^
付き 合わさ れ た の も 、 まごう かた なき 凶事 で あっ た 。
0114
,687,38: 私 達 が 今日 は お 互に 初めて 会っ た って 云う んで どっか 内密 な もの を 抱え て 考え 考え 口 を きい て ます けど 、 若し 三 年 も 四 年 も 御
^
つき 合し て 居 て その 時 に 今日 の 事 を 考え て 見れ ば きっと 何となく ふき 出し たく なる 気持 が し ましょ う ね 。
0197
,188,38: 観念 として より 強く 高く と 欲求 さ れ て いる の も 、 それ は 決して 無差別 な 「 哲学 」 「 観念 」 で は なく て 現実 に われわれ の 歴史 が お もて を
^
つき 合わし て いる 民主 主義 革命 について の 見 とおし ある 観念 、 「 どう 生き て ゆく か 」 について の 判断 、 行動 に プラス を 加える もの として の 観念 が 求め られ て いる 。
説き起こす
(説く.起こす)
延べ語数:
4
0060
,7550,8: まずは コンピューター の 基本 的 な 仕組み から
^
説き 起こし 、 その 構造 が 6 8 0 0 で どう 実現 さ れ て いる か を 分析 する 。
0060
,7815,1: そう
^
説き 起こし た ピット マン は 、 プログラム の 互換 性 を 高める うえ で 遵守 し て もらい たい 設計 上 の 要求 項目 を リストアップ し た 「 メーカー へ の 公開 状 」 を まとめ 、 『 DDJ 』 の ジム ・ ウォーレン に 掲載 を 依頼 し た 。
1000
,947,31: 実際 それ は 、 日記 と 云え ば 日記 で ある が 、 幼く し て 母 に 生き別れ 、 やがて 父 に 死に別れ た 少年 時代 の 悲しい 回想 から
^
説き 起し て 、 それ より 四 十 年 の 後 、 天 慶 某 年 の 春 の ゆう ぐれ に 、 西坂本 に 故 敦 忠 の 山荘 の 跡 を 訪ね て 、 図ら ず も 昔 の 母 に めぐり 逢う 迄 の いきさつ を 書い た 、 一 篇 の 物語 で ある と 云っ て も よい の で ある 。
1015
,8,10: その 難問題 を いとも 簡単 に 勘所 を 掴ん で
^
説き 起こし 、 説き 去ら れる という こと は 女史 の 聡明 さ を 証明 する もの で あろ う 。
白み掛ける
(白む.掛ける)
延べ語数:
4
0060
,7339,5: 東 から 空 が
^
白み かけ 、 鳥 の 声 が 遠く 近く 重なり合っ て 朝 の 空気 を 震わせ はじめ た 。
0948
,240,7: 明日 の 夜明け 、 空 が
^
白み かけ た ころ 、 ブロミディア を 飲ん で おい て 、 この ボート で 湖心 へ 漕ぎ だす 。
0948
,677,3: 空 が
^
白み かけ た ころ 、 ボート を さがし に 出 て 行っ た 。
0978
,916,2: すでに いくらか
^
白み かけ た
呼び習わす
(呼ぶ.習わす)
延べ語数:
4
0060
,589,7: 通常 は 、 『 ドクター・ドブズ・ジャーナル 』 と
^
呼び ならわさ れ て い た が 、 正式 タイトル を そのまま 訳す と 『 ドクター・ドブ の コンピューター の 美容 体操 と 歯 列 矯正 ジャーナル 』 と なる 。
0084
,699,26: 本当 の ちゃんと し た 名前 が 別に ある の だ が 、 土地 の 人 は 誰 も 皆 、 赤 三角 研究 団 と
^
よび ならわし て いる ので 、 ここ で も 当分 その よう に 記し て 置こ う 。
0344
,44,27: こん に ち で は 、 ある 個人 なり 、 より 大きい 集団 、 あるいは 民族 の 成功 なり 、 栄誉 なり が 、 単に 成功 と
^
よび ならわさ れ て いる 結果 、 栄誉 と よば れ て 来 て いる 結果 から だけ 見 て 尊敬 さ れる という 、 中世 的 な 評価 の 基準 は かわっ て 来 た 。
0808
,6,44: 日本 海岸 で ンナ という 言葉 を きく と 語源 を 按ずる に 苦しむ が 、 奇妙 な こと に 、 私 の すむ 太平洋 岸 の 伊 東温泉 地方 で は 汝 を ウヌ と 云い 、 それ を 自然 に ウナ と
^
呼び ならわし て いる ので 、 ンナ という 雪国 の 方言 の 変化 の 順序 が 分る の で ある 。
読み更ける
(読む.更ける)
延べ語数:
4
0060
,5675,28: 一 九 七 八 年 に TRS — 80 を 手 に 入れ た ケイパー は 続い て アップル Ⅱ も 買い求め 、 関連 の 雑誌 に
^
読み ふける よう に なっ た 。
0432
,106,7: 幾分 か 経っ たろ う 、
^
読み ふけ て 居っ て 自分 は 、 いきなり バサリ と 音 を 立て ながら 、 傍 に のべ た 紙 に 落ち た 虫 の 羽音 に 驚かさ れ た 。
0866
,1458,5: 終日 、 参考 書 を
^
読み ふける こと も あり 、 たまに 妹 二 人 を 誘 つて 映画 を み に 行く こと も あつ た 。
0866
,4226,9: 隣り の 寝台 で 、 婦人 雑誌 に
^
読み ふけ つ て い た 若い 女 の 患者 が 、 却 つて 、 それ を たしなめる よう に 、
謳い上げる
(謳う.上げる)
延べ語数:
4
0060
,5495,5: パーソナル コンピューター の 意義 を
^
謳い 上げ 、 カリスマ として スタッフ の 力 を 引き出し て いく こと に は 異才 を 発揮 し ながら も 技術 的 な 力 は 持た なかっ た ジョブズ にとって 、 自ら 開発 の 方向 付け を 行っ た リサ は 、 初めて の 自分 の マシン と なる はず だっ た 。
0060
,7543,22: だが 中身 に は いっさい 触れよ う と せ ず 、 美辞麗句 を 連ね て マイクロ コンピューター の 素晴らし さ を
^
謳い 上げ たり 、 表 に 現われ て いる 機能 だけ を 気まぐれ に つまみ食い し た よう な 記事 ばかり が 増える の が 気 に なっ た 。
0062
,182,28: この NeXT の 日本 へ の お披露目 に際して 、 ジョブズ は 自ら マシン を 駆使 し 、 雄弁 に 思いきり かっこ 良く 、 その 先進 性 を
^
謳い 上げ た 。
0062
,2319,49: だが 一方 で 「 マシン が どう ある べき か 」 と の 問い掛け が この 世界 全体 において 意味 を 失い 、 もう 一方 で マイクロソフト と の 訣別 が アスキー から 未来 を 選択 する 力 を 奪っ て しまう 中 で 、 かつて 巻頭 言 で
^
謳い 上げ た 主体性 は 、 気がつけ ば 彼ら 三 人 の て の ひ ら から 砂 の よう に こぼれ落ち て い た 。
奮い始める
(奮う.始める)
延べ語数:
4
0060
,5258,44: 仲間 を 集め て 雑誌 を 創刊 する や 、 基本 ソフトウエア の 供給 から アプリケーション の 開発 、 販売 と 、 瞬く 間 に 間口 を 広げ て 日本 の 大手 エレクトロニクス 企業 による マシン 開発 に 絶大 な 影響 力 を
^
ふるい 始め た 上げ潮 の 男 は 、 「 世界 最大 の コンピューター 企業 と 組ん で 大きく なる チャンス を 絶対 に 逃す べき で は ない 」 と 吼え て 、 ビル ・ ゲイツ の 懸念 を 吹き飛ばし た 。
0080
,579,7: 長戸 検事 は 職権 を ふたたび
^
ふるい はじめ た 。
0080
,953,22: しかし かれ の 両親 と ひとり の 兄 は 、 この 不幸 の 中 から 立ちあがっ て 、 復興 のく わ を
^
ふるい はじめ た 。
0799
,82,13: 男 は 土間 の 中央 に 薪 木 を 投げだし て 鉈 を
^
ふるい はじめ た の です が 、 薪 木 を 切断 する という 豪快 な 作業 で は なく 、 片腕 の 上下 運動 によって 間断 なく 薪 木 を 叩く という キツツキ の よう な 作業 でし た 。
使い続ける
(使う.続ける)
延べ語数:
4
0060
,3958,8: パーソナル コンピューター を 永久 に ベーシック マシン として
^
使い 続ける と 決意 する の なら ともかく 、 いろいろ な 言語 を 用い 、 さまざま な 周辺 機器 を 利用 し て 幅広く 活用 する こと を 考えれ ば 、 OS の 採用 は ごく 自然 な 進化 の 道 だっ た 。
0060
,9324,62: IBM 全社 の 製品 構成 と の 関連 を 考慮 せ ず 、 独立 し た 遊軍 的 な 組織 によって 短期間 に 仕立て 上げ られ た PC へ の 反省 を 踏まえ 、 PS / 2 と 名付け られ た 新しい 製品 に は 、 メイン フレーム を 頂点 と する 階層 構造 の 中 で 、 長く 育て ながら
^
使い 続ける こと を 前提 と し た 先進 的 な 技術 が 盛り込ま れ て い た 。
0060
,9538,37: 一方 で MS — DOS が バージョンアップ を 繰り返す 中 で 、 日本 市場 の ユーザー の 多く は アプリケーション の 陰 に 隠れ た 旧 バージョン を 、 その 存在 すら 意識 せ ず に
^
使い 続け て いっ た 。
0060
,9582,29: 結局 の ところ 、 GUI に 引か れ た ユーザー は マッキントッシュ を 選び 、 その他 の ユーザー は MS — DOS を MS — DOS の まま
^
使い 続ける という 時代 は 、 一 九 八 〇 年代 いっぱい 続く こと に なっ た 。
通い続ける
(通う.続ける)
延べ語数:
4
0060
,3933,44: 一 九 三 四 年 に ニューヨーク の ブルックリン で 生まれ た ルービンスタイン は 、 七 歳 で 父 を なくし 、 一 二 歳 の とき に トラック で 果物 を 運ぶ 仕事 を 手伝っ て 以来 、 働き ながら 学校 に
^
通い 続け た 。
0368
,42,14: そう か と 思う と 、 又 ひょっこり 現れ て 、 暫く 熱心 に
^
通い つづける という 工合 で あっ た 。
1037
,3032,6: つまり この 病院 へ 五 年間
^
通い 続け て いる わけ で 、 私 の 唯一 の 先輩 で ある 。
1115
,305,22: そして 彼ら の 生き て いる こと も 、 尽きる もの で は ない 、 その 夜 から 持 彦 は 再び
^
かよい 続け た 。
並び始める
(並ぶ.始める)
延べ語数:
4
0060
,3160,38: 通信 販売 で 電卓 キット を さばく の に MITS が 一 台 あたり 三 九 ドル を 要し た に も かかわら ず 、 スーパーマーケット に は 二 九 ドル の 完成 品 の 電卓 が
^
並び はじめ た 。
0060
,3223,27: 一 九 七 五 年 一月 号 の 『 ポピュラー エレクトロニクス 』 は 、 一 九 七 四 年 の 十二月 半ば に は 書店 に
^
並び はじめ た 。
0060
,4856,45: 東京 、 新宿 に は アスター ・ インターナショナル 、 横浜 の 保土ヶ谷 に は ソーゴー という 先駆け と なる 専門 業者 が 生まれ 、 エレクトロニクス の マニア たち の 前 に 、 安い もの なら 数 十 万 円 で 中古 の コンピューター が
^
並び はじめ た 。
0060
,8623,39: 早水 に 専念 さ せ て いる ソフトハウス 詣で の 成果 も 、 徐々に 実 を 結び はじめ 、 この 時期 に は PC — 9 8 0 1 用 と 銘打っ た アプリケーション が ショップ の 店頭 に
^
並び はじめ て い た 。
解き切れる
(解く.切れる)
延べ語数:
4
0060
,1995,4: 二 人 で は
^
解き きれ ぬ 問い を 、 「 放 」 す 場 が 欲しかっ た の で ある 。
0084
,1549,13: これから 先 何 億 万 年 かかっ て も 、 その 全部 は
^
とき 切れ ない だろ う 。
0918
,1411,4: 大きい 意味 で まだ
^
解き きれ ない 問題 を 残し て いる が 、 東洋 の 機械 文化 へ の 発展 が 停滞 し て いる の も この 一つ で あり 、 また 、 マルクス の 機械 文化 へ の 批判 、 シュペングラー の 機械 文化 の 崩壊 の 予言 など 、 さらに 技術 哲学 者 に み られる 一様 の 警告 が それ で ある 。
0920
,23,11: かかる もの は 、 これ まで の 美学 で は
^
解き きれ ない 材料 で ある 。
送り続ける
(送る.続ける)
延べ語数:
4
0060
,178,23: すでに 学生 結婚 し て い た 嫁 と アルバイト で 食いつなぎ ながら 、 僕 は 出版 社 だけ に 履歴 書 を
^
送り 続け て い た 。
0141
,20717,11: それから のち 、 革命 家 として 変転 の 多い 生涯 を
^
送り つづけ て 、 七 十 歳 に なっ た 山上 元 が 、 果して 日本 の どんな 小説 を よん で いる こと だろ う 。
1041
,706,13: 頭 の うし ろ で 、 ラジオ が 、 音 を 彼女 に
^
送り つづけ た 。
1076
,1211,22: 島 に 特有 なる 生活 伝統 、 中でも 海 の あなた の 遥か なる 楽土 から 、 心強い 毎年 の 好意 を
^
送り 続け て い た 、 古来 の 神 々 の 約束 など は 、 もっぱら 現実 に 土 に 労苦 する 下層 の 人々 だけ に 管理 さ せ て 、 指導 は おろか 分担 も し なかっ た こと は 、 少し ばかり 日本 の 近代 社会 と 近く 、 沖縄 本島 の 実際 と は 大分 ちがっ て い た 。
吹き変わる
(吹く.変わる)
延べ語数:
4
0060
,1310,5: 海風 が 陸風 に
^
吹き 変わる まで の 数 時間 、 空気 は ゼラチン で も 溶かし 込ん だ よう に 澱む 。
0060
,5934,6: 古山 が ふと 風 が
^
吹き 変わる よう な 奇妙 な 感覚 を 覚え た の は 、 浜田 が そう もらし た 瞬間 だっ た 。
0060
,6035,15: そう 内心 で 確認 し た とき 、 古山 は 風 が 決定的 に
^
吹き 変わっ た こと を はっきり と 意識 し た 。
0060
,6054,5: 心 の 中 で
^
吹き 変わり はじめ た 風 に 、 古山 は 胸 の 内 で そう 名前 を 付け て み た 。
行き兼ねる
(行く.兼ねる)
延べ語数:
4
0055
,1716,26: 何 か ソワソワ と 慌て て いる 恰好 だっ た が 、 しかし 、 靴 を ぬぐ と 、 すぐ に は 冴子 の 傍 へ
^
行き かね た 。
0504
,186,13: 私 を 呼び に 来る 人 を 心待ち に 待ち ながら も
^
行き かね た 気持 で あっ た 。
0569
,280,41: いくら 形式 打破 を 標榜 し 、 徳義 無視 を 標榜 し て も 、 社会 生活 に は 多少 とも 一種 の エチケット が 必要 だ から 、 痛手 を 与え た 相手 の 前 へ 、 のこのこ 出 て
^
行き かねる という 意味合い も あろ う という もの だ 。
0794
,9,32: 父 が 戦死 し た 息子 —— 私 たち の 兄さん です が 、 その 霊 に 会い たい と 申し まし て 、 心霊 術 の 結果 によって は ビルマ へ
^
行き かね ない の です 」
断り続ける
(断る.続ける)
延べ語数:
4
0053
,573,11: いや な 客 は 断れ ば いい の だ が 、
^
断り つづけ て おれ ば 、 おかみ も 客 の 手前 が あり 、 いい 顔 も 出来 ず 、 ひいては その 女 を 呼ば なく なる 。
0084
,9,6: しかし 二 人 は それ を
^
断り つづけ た 。
0098
,1113,17: この 老人 の 完納 者 は 、 朝 から 米 を 借り に くる も のら を
^
断り つづけ 、 疲れはて た 様子 で 、 いつも より 早口 に なっ て いる 。
0926
,22,5: しかし 、 私 は
^
断わり つづける 理由 と 論理 を もっ た が 故に 断わっ た 。
追い駆ける
(追う.駆ける)
延べ語数:
4
0053
,3240,12: 小田 は 鶴雄 を 呼び とめ ながら 階段 の 所 まで
^
追い 駈け て 来 て 、
0091
,410,7: 川北 先生 は 、 それ を
^
追い 駆ける よう に し て 寝室 へ 入っ た 。
1012
,56,1:
^
追い 駈け て 行っ て 、 搦め 捕っ て これ へ 引き 据え エ !
1012
,58,21: 青筋 たて た 悪鬼 の よう な 主人 の 下知 に 、 早速 家来 たち は 僧 の 後 を
^
追い 駈け まし た が 、 骨 強い 、 おまけ に 反感 を 持っ て 、 頭 の おかしく なっ て いる この 僧 が 、 なかなか 家来 たち の テゴチ に おえる もの で は あり ませ ん 。
押し退ける
(押す.退ける)
延べ語数:
4
0053
,3210,9: 鶴雄 は 柔 い 宮子 の 胸 を
^
押し のけ ながら 、 子供 の 喧嘩 の よう な 声 を 出し た 。
0568
,389,7: 青木 は 黙っ て 彼女 を
^
押し のけ た 。
0708
,133,7: 実力 失せ た 先代 の 選手 を
^
押し のけ 殺し て 自分 の 世代 を つかみ とっ た 彼 は 、 次代 に 依存 する 賢明 さ を 、 自ら の 血 の 歴史 から 学びとっ て い た 。
1000
,1018,23: 母 は 一 と 眼 で 直ぐ に 事情 を 悟っ たら しかっ た が 、 部屋 が 暗い ので 、 几帳 を
^
押し 除け て 、 外 の 明り を 入れ た 。
使い切れる
(使う.切れる)
延べ語数:
4
0053
,2223,0:
^
使い 切れ ぬ ぐらい の 新 円 を 銀行 から 引き出し て い た の だ 。
0060
,3349,3: 時間 枠 を
^
使い きれ ば 、 二 人 目 の ユーザー の 要求 に 応じる 。
0141
,10235,8: だけれども 、 こんなに 店 が あり 、 こんなに
^
使い きれ ない の が わかっ て いる ほど 品物 が あり 、 しかも どの 店 の 品 も 真新しく 飾りつけ られ て いる の を 眺め て 歩い て いる と 、 伸子 は ウィーン が どんなに 商売 の ため の 商売 に 気 を つかっ て いる か という こと を 感じ ず に い られ なかっ た 。
0852
,21,44: 私 は みすぼらし さ が 嫌い で 、 食べ て 生き て いる だけ という よう な 意識 が 何より 我慢 が でき ない ので 、 貧乏 する ほど 浪費 する 、 一 ヶ月 の 生活 費 を 一 日 で 使い果し 、
^
使い きれ ない と わざわざ 人 に 呉れ て やり 、 それ が 私 の 二 十 九 日 の 貧乏 に対する 一 日 の 復讐 だっ た 。
脱ぎ始める
(脱ぐ.始める)
延べ語数:
4
0053
,1364,26: そして 、 タイル 張り の 湯槽 に 浸っ て いる と 、 ふと 脱衣 場 の 戸 が あい て 、 誰 か 着物 を
^
脱ぎ はじめ た らしい 気配 が し た 。
0759
,2475,17: 女 は これから 沐浴 する よう に 、 かがみ こん で 、 一方 の ストッキング を
^
ぬぎ はじめ た 。
1013
,1073,10: 」 と お侠 な スパセニア が まず 、 上衣 を
^
脱ぎ 始め まし た 。
1013
,1074,12: 誘わ れ て ジーナ も 笑い ながら 、 無言 で 上衣 を
^
脱ぎ 始める の です 。
欠き続ける
(欠く.続ける)
延べ語数:
4
0050
,57,26: 「 世相 」 という 小説 は 九 十 何 枚 か で 一応 結ん だ が 、 あの 小説 は あれ から 何 拾 枚 も
^
かき つづけ られる 作品 だっ た 。
0140
,812,40: 男 の よう に 口 を きき ながら 、 実際 の こまごま し た こと は みんな 自分 で とり まかなわ なけれ ば 気 の すま ない きわめて 女性 的 な 素子 に たよっ て 、 伸子 は 小説 を
^
かき つづけ て 来 た 。
0141
,21024,31: 予測 の つか ない 生活 の 内容 について 思いやり ながら 、 伸子 は 、 書き つぶし の 原稿 紙 の 上 に 、 わけ の わから ない 幾何 模様 を
^
かき つづけ た 。
0417
,49,10: 「 二つ の 庭 」 「 道標 」 及び これから
^
かき つづけ られ て ゆく いくつ か の 続篇 を とおし て 、 「 伸子 」 の うち に 稚く ひびい て いる 主題 は 追求 さ れ 展開 さ れ て ゆく で あろ う 。
読み取れる
(読む.取れる)
延べ語数:
4
0050
,100,36: しかし 、 すく なく と 反 俗 で あり 、 そして 、 よしんば 邪道 と は いえ 、 新しい 小説 の スタイル を 作りあげよ う という 僕 の 意図 は 、 うぬぼれ で なし に 、
^
読み とれる 筈 だ 。
0090
,453,26: 近づく に したがっ て 、 その 宇宙 艇 の 胴 に かい て ある 「 新 コロンブス 号 —— アルゼンチン 」 という 艇 の 名前 が
^
読み とれ た 。
0095
,279,28: 煙 が 、 意地 悪く 船尾 の 方 へ なびい て いる ので 、 そこ に つい て いる はず の 船 名 は 、 そのまま で
^
読み とれ なかっ た 。
0689
,504,28: 安福 軒 が 二 人 に 話しかけ ない の は 、 宗教 について 談ずる こと に 興味 を もた ない せい だ 、 という こと が ハッキリ
^
読み とれる よう で あっ た 。
酔い過ぎる
(酔う.過ぎる)
延べ語数:
4
0029
,94,0:
^
酔い すぎ た 。
0545
,276,2: 余り 早く
^
酔い すぎ て は いけ ない の だ 。
0759
,6405,2: さもなければ 、
^
酔い すぎ て も 昨夜 の よう な こと は やら ない 。
1171
,1528,3: それに 福 は
^
酔い 過ぎ て い た 。
住み続ける
(住む.続ける)
延べ語数:
4
0029
,39,138: 夫 は から だ が 弱い ので 、 召集 から も 徴用 から も のがれ 、 無事 に 毎日 、 雑誌 社 に 通勤 し て い た の です が 、 戦争 が はげしく なっ て 、 私 たち の 住ん で いる この 郊外 の 町 に 、 飛行機 の 製作 工場 など が ある おかげ で 、 家 の すぐ 近く に も ひん ぴんと 爆弾 が 降っ て 来 て 、 とうとう 或 る 夜 、 裏 の 竹 藪 に 一 弾 が 落ち て 、 その ため に お勝手 と お 便所 と 三 畳 間 が 滅茶 々 々 に なり 、 とても 親子 四 人 ( その 頃 は マサ子 の 他 に 、 長男 の 義太郎 も 生れ て い まし た ) その 半壊 の 家 に
^
住み つづける 事 が 出来 なく なり まし た ので 、 私 と 二 人 の 子供 は 、 私 の 里 の 青森 市 へ 疎開 する 事 に なり 、 夫 は ひとり 半壊 の 家 の 六 畳 間 に 寝起き し て 、 相 変ら ず 雑誌 社 に 通勤 し 続ける 事 に し まし た 。
1040
,1668,6: 「 僕 だけ 、 ここ に
^
住み 続ける こと に なっ た 」
1075
,769,23: おもしろい 考え だ な と 思っ て 、 散歩 の ついで に はおり おり 通っ て 見 た が 、 どうも 長く は
^
住み つづけ て い なかっ た よう で ある 。
1076
,2043,7: しかも 是 が ため に 島 に
^
住み つづけ た 人々 の 信仰 が 、 だんだん と 理解 せ られる 世の中 が 近づい て くる の で ある 。
書き並べる
(書く.並べる)
延べ語数:
4
0022
,141,7: 私 の 肉体 感覚 の 断片 を
^
書き ならべ て 見よ う と 思っ て いる だけ で ある 。
0138
,178,6: そんな 風 な 項目 を
^
書き 並べ た 。
0572
,75,9: この よう に 彼女 の 両面 だけ を
^
書き 並べる と 、 その 実体 は 怪しく なる 。
0956
,379,17: こそこそ まるで 悪い こと でも し てる よう に 、 巧 くも ない 文章 を 紙 に
^
書き 並べ て 、 逃腰 半分 で 打明ける なんて の は 、 第 一 、 男らしく も ない し 、 … … それ に 卑怯 だ 。
吸い始める
(吸う.始める)
延べ語数:
4
0021
,166,6: 父 は 平然と 煙草 を
^
吸い はじめる 。
0043
,100,7: もっとも 、 私 が 煙草 を
^
吸い はじめ た 頃 は 安かっ た 。
0141
,4897,8: 美味し そう に 素子 が タバコ を
^
吸い はじめ た 。
0594
,310,9: 私 は 声 を かけ て 、 煙草 を
^
吸い はじめ た 。
洗い続ける
(洗う.続ける)
延べ語数:
4
0014
,99,165: 私 は その 頃 、 或 る インチキ 新聞 の 広告 取り みたい な 事 も やっ て 居り まし て 、 炎天下 あせ だく に なっ て 、 東京 市 中 を 走り まわり 、 行く 先々 で 乞食 同様 の あつ かい を 受け 、 それでも 笑っ て ぺこぺこ 百 万 遍 お辞儀 を し て 、 どうやら 一 円 紙幣 を 十 枚 ちかく 集める 事 が 出来 て 、 たいへん な 意気込み で 家 へ 帰っ て まいり まし た が 、 忘れ も 致し ませ ん 、 残暑 の 頃 の 夕方 で 女房 は 縁側 で 両 肌 を 脱ぎ 髪 を 洗っ て い まし て 、 私 が 、 おい きょう は 大金 を 持っ て 来 た よ 、 と 言い 、 その 紙幣 を 見せ まし て も 、 女房 は にこり と も せ ず 、 一円 札 なら たか が 知れ て いる 、 と 言い まし て 、 また 髪 を
^
洗い つづけ ます 。
0062
,932,35: そして 電灯 会社 を 電力 会社 に 大 化け さ せ た くらい の ダイナミック な 構造 変化 の 波 は 、 今後 コンピューター 産業 を 何 度 も 何 度 も 、 ザブンザブン
^
洗い 続ける に 違い ない 。
0141
,14606,2: 手 を
^
洗い つづけ て 水道 の 栓 を しめ た とき 、 それ を 待っ て い た よう に 、 こんど は はっきり 自分 の 室 の ドア の 上 が ノック さ れ て いる の を ききつけ た 。
1177
,637,30: 海 から の 風 の つよい 日 など 、 さわさ わ と 昼 の 明る さ の なか で それ だけ は 冷え た 夜 の 風 が 、
^
洗い つづける よう に 彼 の 頬 を ゆすぶる 。
防ぎ切れる
(防ぐ.切れる)
延べ語数:
4
0014
,69,117: にわかに 詩人 の 友だち も ふえ て 、 詩人 という もの は ただ もう 大 酒 を くらっ て 、 そうして 地べた に 寝 たり なんか すると 、 純真 だ とか 何 だ とか 言っ て ほめ られる もの で 、 私 も 抜から ず 大 酒 を くらっ て 、 と に も かく に も 地べた に 寝 て 見せ まし た ので 、 仲間 から も ほめ られ 、 それ が ため に お金 に つまっ て 質屋 が よい が 頻繁 に なり まし て 、 印刷所 の お かみさん と 、 れい の 千葉 県 出身 の 攻撃 の 火の手 は ほとんど 極度 に 達し まし て 、 さすが に 私 も
^
防ぎ 切れ ず 、 とうとう その 印刷所 から 逃げ出し て しまい まし た 。
0493
,33,0:
^
防ぎ きれる もの です か 、 否応 なく こわさ れ ます よ 。
0682
,100,17: 騎兵 の 突入 を 防ぐ に は 、 ただ の 三 段 の 鉄砲 陣 で は
^
防ぎ きれ ない から だ 。
0785
,939,23: そして 床上 に うつぶし て 救い を 待っ て い た が 、 さすが の 火消 装束 でも 完全 に は 露出 を
^
防ぎ きれ ない ので 、 全身 に 四 ヶ所 だけ 火傷 を まぬかれ ませ ん でし た 。
喚き続ける
(喚く.続ける)
延べ語数:
4
0014
,120,2: と
^
喚き 続け 、 私 は 狼狽 し て 、 いや ちがう 、 おれ だ よ 、 おれ だ よ 、 と 言っ て も 聞きわけ て くれ ず 、 ど ろ ぼう !
0062
,1298,12: やけくそ ついで に もう少し 「 ワープロ は 滅ん だ 」 と
^
わめき 続け て おく ので 、 どうぞ ハードウエア・ベンダー の 方々 、 とりわけ 世界 市場 で 安売り に 命 を かけ て いらっしゃる かた は 実 売価 格 が 十 万 円 に くる 線 に 使える ノートブック ・ マシン を 早く ぶつけ て 、 棺桶 に 片足 突っ込ん だ オレ の ライター 生命 を よみがえら せ て 欲しい 。
0778
,167,23: 死 の 瞬間 まで 泣き 狂っ て 、 ムジツ の 罪 だ 、 犯人 は お 源 だ 、 お 米 だ と
^
喚き つづけ た そう だ 。
0918
,1108,19: 表現 派 は 人間 性 の 回復 を 叫び つづけ 、 ダダ は 常に いや だ いや だ と
^
わめき つづけ た 。
踏み入れる
(踏む.入れる)
延べ語数:
4
0003
,76,19: その せい ばかり で も ない けれども 、 僕 は この 畑 の 中 に 一 歩 足 を
^
踏み いれる と 、 周囲 の 圧迫 から ちょっと のがれ た よう な 気楽 さ を 覚える の だ 。
0141
,10169,15: そういう 召使 自身 は ポーランド 人 で あり 、 旧 市街 へ は 足 も
^
ふみ 入れ た こと が ない 、 という こと を 誇り と し て いる こと も あり 得る の だ 。
1073
,405,11: けれど 一 歩 、 その 市中 に 、 足 を
^
ふみ 入れ て み た とき は 、 余りに も 、 表裏 の ちがい の 甚だしい のに 、 その 頃 の 旅行 者 とても 、 みな 意外 な 思い を なし た こと で あろ う 。
1162
,116,54: しかし 、 那覇 の 家 は 、 すでに 人手 に 渡し て しまっ た の で ある し 、 那覇 に ある 親類 という 親類 の ことごとく が 、 父 の 債鬼 で ない もの は なかっ た し 、 いきなり 、 る ん ぺん 生活 へ と 、 ぼく は その 第一歩 を
^
踏み いれる より 外 は なかっ た の で ある 。
致し兼ねる
(致す.兼ねる)
延べ語数:
4
0003
,1180,22: けれども 、 「 もう 僕 は 君 を お 見舞い に 行け なく なっ た 」 という お 言葉 に は 賛成
^
いたし かね ます 。
0560
,302,16: 三 上 だ と て 、 場合 によって は 、 女中 の ところ へ 夜這い も
^
致し かね ない 男 です 。
0784
,482,11: 兄 上 の お 言葉 が 意外 に すぎ て 理解
^
いたし かね た の です 。
0890
,284,16: 翌日 に なっ て 人 から 聞かさ れ まし た 事 ゆえ 、 くわしい お話 は
^
致し 兼ね ます が 、 兼ね て 下京 を 追出さ れ て おり まし た 細川 方 の 郎党 衆 、 一条 小川 より 東 は 今出川 まで 一 条 の 大路 に 小屋 を 掛け て 住居 し て おり まし た の が 、 この 桃 花 坊 の 火 、 また 小笠原 殿 の 余炎 に 懸っ て 片端 より 焼け 上り 、 妻子 の 手 を 引き 財物 を 背 に 負う て 、 行方 も 知ら ず 右往左往 いたし た 有様 、 哀れ と 言う も 愚か で あっ た と 人 の 語っ た こと で ござい まし た 。
打ち下ろす
(打つ.下ろす)
延べ語数:
4
0003
,104,4: と 鍬 を
^
打ち おろす 度 毎 に 低く 呻く よう に 言い 続け て い た 日 も あっ た 。
0141
,18970,51: 「 我々 は 相川 氏 と の 間 に おか れ た 距離 を 明 か に し なけれ ば なら ない 」 「 いつの間にか 、 日本 の パルナッス の 山頂 で 、 世紀 末 的 な 偶像 に 化し つつ ある 氏 の 文学 に 向っ て ツル ハシ を
^
打ち おろさ なけれ ば なら ない 」 「 敗北 の 文学 を —— そして その 階級 的 土壌 を 我々 は ふみ 越え て 往か なけれ ば なら ない 」 一 九 二 九 年 四月 。
0697
,129,0:
^
打ち おろし た 力 の 強 さ 、 押しつける 力 の 強 さ を はかっ て 上達 を 見 わける の だ が 、 打ち 下し た 木刀 を さらに 力いっぱい 押しつける 稽古 など 、 真剣 専門 の 稽古 で なく て 何 で あろ う か 。
0963
,11,21: エリザベス 女王 の 寵臣 エセックス 伯爵 が 彼女 自身 の 判決 で 処刑 さ れ た とき 、 発 止 と
^
打ち おろさ れ た 首 斬 人 の 斧 は 、 三 度 め に ようやく 首 を きり 落す こと が でき た と つたえ られる 。
思い見だれる
(思う.見る.だれる)
延べ語数:
4
0772
,22,2: お前 ほど
^
思い み だれ て 智慧 を かりに 来 た 人 は い ない が 、 探偵 は 、 皆 、 そんな もの か え 」
0775
,155,4: 咲子 は にわかに
^
思い み だれ て 怒り に 狂っ た 。
0779
,869,5: 遊学 し たい 一念 に
^
思い み だれ た 私 は 、 不覚 に 、 藤 ダナ の 下 で 、 心 の 迷い を 露出 し て しまっ た の です 。
0790
,23,6: 楠 は 妖しい 気持 に
^
思い み だれ つつ これ を 署 へ 持ち帰っ た 。
探し抜く
(探す.抜く)
延べ語数:
4
1145
,92,7: —— 財布 から 机 の 抽斗 まで
^
捜し 抜い た 揚句 あげく 、 守り 袋 の 中 に 、 亡くなっ た 母親 が 形見 の つもり で いる よう に と 言っ て くれ た 、 二分 金 の ある こと を 思い出し 、 それ を 一銭 銅貨 の 代り に 、 娘 の 納豆 籠 に 入れ て やっ た こと が あり ます 。
1147
,62,42: 裏 の 潮入 の 井戸 、 平常 は 使い物 に なら ない ので 、 蓋 を し た なり に 放っ て 置く 浅い 井戸 の 、 重い 石 の 蓋 を 起し て 見る と 、 その 中 に 朝 から
^
捜し 抜い て いる 内儀 の お 杉 が 、 浅ましい 死体 に なっ て 浮い て いる で は あり ませ ん か 。
1149
,171,4: 私 は 散々
^
捜し 抜い た 揚句 、 諦め 切れ ない 心持 で 、 大曲 から 黒沢尻 に 出 、 小牛田 の 駅前 の 宿屋 に 泊っ た の は 、 東京 を 発っ て から 七 日 目 の 夕刻 でし た 。
1150
,259,49: 「 こう 言っ た だけ で は 信用 し ない かも 知れ ない 、 が 、 悪 者共 は 早く も 、 予備 の 九つ の 鍵 が どこ か に 隠さ れ て ある こと を 知っ て 、 妹 を 誘拐 し たり 、 この 家 を
^
探し 抜い たり 、 いろいろ の 事 を たくらん で いる 。
削り取る
(削る.取る)
延べ語数:
4
1088
,24,12: ところが 先生 は 、 ずっと 皮 に 近い ところ まで 、
^
削り とっ て 食べ られ た 。
1101
,244,10: その 代り タイヤ は 、 アア の 鋭い 縁 で
^
削り とら れる ので 、 惨憺 たる 姿 に なる 。
1101
,601,11: あれ は 刃物 の 鉄 の 一部 が 、 砥石 で
^
削り とら れる 時 に 熱せ られ 、 空中 を 飛ん で いく うち に 、 酸化 によって さらに 高温 に なっ た もの で 、 本体 は 熔融 し た 鉄 の 滴り な の で ある 。
1104
,49,16: 氷河 が 流れ 下る とき に は 、 両 岸 や 底 の 岩 壁 を
^
削り とっ て 、 たくさん の 小石 を 運ん で くる 。
送り流す
(送る.流す)
延べ語数:
4
1074
,648,45: それから 考え て 行く と 、 雛 の 宵 の 可愛 いい 飲食 など も 、 本来 は また 野外 の 楽しみ を 移し た もの らしく 、 しかも 天龍川 や 相模 川 の 川 沿い で 、 この 際 に 古 雛 を
^
送り 流し 、 また 正月 に 墓所 に 立て て 置く タッシャ 木 という 木 ぎれ を 集め て 、 煮炊き の 燃料 と し た という の を 見れ ば 、 これ は 一つ の 定まっ た 方式 で あっ て 、 単なる 遊戯 と は 言わ れ ぬ もの で あっ た 。
1074
,1052,12: その 上 に 人形 は また 別に この 日 を以て 海 に
^
送り 流す 習俗 が あっ た らしい の だ から 、 これ を 燈籠 の 風流 すなわち 飾り物 に 、 技巧 が 許す なら ば 利用 しよ う と する 。
1074
,1212,28: そうして すべて に 共通 し て いる の は 、 海 に 沿う た 村 で は 海 へ 、 海 なき 邑里 で は 川筋 へ 、
^
送り 流す という 一事 だけ で ある 。
1074
,2241,8: この 日 の 慣例 と 言い伝え 、 雛
^
送り 流し 雛 という こと は ある か 。
酌み合う
(酌む.合う)
延べ語数:
4
1073
,2818,25: 内 の 坪 ( 中庭 ) へ 面し た 広 床の間 に 、 藺 を 敷き 、 円座 に 坐っ て 、 酒 を
^
酌み あっ て いる 客 と 主人 と は 、 さっき から 、 愉快 そう に 談笑 し て い た 。
1073
,4877,13: そして 、 交情 蜜 の ごとく 、 その 公卿 と 、 酒 を
^
酌み あい 、 そして 、 裏面 に とっ て くれ た 公卿 の 労 を 、 謝 し て いる ふう で あっ た 。
1073
,6493,10: —— 今日 こそ は 飲む べ かり けり 、 と
^
酌み あい 、 差し あい 、 泥鰌 の よう に 、 酔い もつれ た 。
1073
,8018,5: 船 中 で 酒 を
^
酌み あい 、 寒い が 、 気 は 晴れ て き た 。
泣き抜く
(泣く.抜く)
延べ語数:
4
1072
,730,27: 味噌 久 は 、 そば に 立っ て 、 しきり と 、 なだめ たり 、 促し たり し て いる が 、 お 袖 は 、
^
泣き ぬく 膝 の 子 と共に 、 声 なく 泣い て 、 立と う と も せ ず 、 返辞 も し ない 。
1072
,831,18: その 跫音 と 、 提灯 の 光り を 見 —— 味噌 久 は 、 あわてふためい て 、
^
泣き ぬく お 燕 を 横抱き に かかえ 直し 、 これ は 丘 の 裏 の 、 町 へ 抜ける 方 の 小道 へ 、 ころげる よう に 逃げ出し た 。
1072
,1251,6: 久助 は 、 背なか で
^
泣き ぬく お 燕 を あやし ながら 、 箸 や 茶碗 を 洗っ て い た 。
1073
,1112,28: そして 、 邸 内 の 草 茫々 たる 一隅 に は 、 幼児 の おむつ が 干し て あっ たり 、 幼子 が 、 食物 を ねだっ て
^
泣き ぬい て いる 声 まで が —— や しき は 広い が —— 何となく つつ 抜け に 、 風 も 一 しょ に 通っ て いる 。
追い慕う
(追う.慕う)
延べ語数:
4
1072
,4724,5: もの凄い 眼光 を 、
^
追い したう 捕手 たち に 、 か ッ と 投げ た 。
1073
,4266,13: 「 必定 、 お 味方 の 崩れ 立っ て 来る 方 へ 、
^
追い 慕い 、 追い 慕う て 、 襲っ て くる と 思わ れ ます が 」
1073
,4266,16: 「 必定 、 お 味方 の 崩れ 立っ て 来る 方 へ 、 追い 慕い 、
^
追い 慕う て 、 襲っ て くる と 思わ れ ます が 」
1073
,5953,6: 「 —— なに 、 将門 が
^
追い 慕っ て 来 た と ?
射放つ
(射る.放つ)
延べ語数:
4
1062
,65,57: オキクルミ は 、 ただ 一 人 に なっ て 漕ぎ つづけ て 行っ た あげく 、 手 廻 の 品々 を 入れ て ある 袋 の 中 を 手さぐり 手さぐり し て 、 イケマ の 小 弓 、 イケマ の 小 矢 を 前 に とりだし 、 大空 の お もて を にらみ にらみ 、 ひょう と
^
射 はなっ た 。
1062
,68,20: すると 、 やがて またもや オキクルミ は 、 大空 の お もて を にらみ にらみ 、 イケマ の 小 矢 を
^
射 はなっ た 。
1062
,71,11: またもや 大空 を オキクルミ は 、 にらみ にらみ 、 ひょう と
^
射 はなっ た 。
1062
,73,1: またもや
^
射 はなっ た 。
押し進む
(押す.進む)
延べ語数:
4
0986
,405,3: この まま
^
押し 進ん で 行け ば 、 どう なる ん です ?
1041
,2273,22: もう ひとつ は 、 低 開発 諸国 に 投資 する 石油 利権 グループ で 、 経済 の ため に は 力ずく で
^
押し 進も う という 考え方 を する 人 たち だ 。
1073
,5158,15: そして 、 ザッザ 、 ザッザ と 、 草 の 波 を 分け て 、
^
押し 進ん で 来る の を 見 て 、 将門 は 、 急 に 馬 を 退 げ て 、 意気地 なく 、 ためらい 出し た 。
1141
,221,45: 「 一々 御 尤 も 、 そう 言わ れる と 面目次第 も 御座ら ぬ が 、 拙者 にとって は 八幡 城 を 遁 れ て 、 山 に 入る の が せめて も 反逆 で 御座る —— 強力 に 存分 に 、 思う ところ を
^
押し 進む る 父上 に 、 私 風情 が 逆 う こと など 思い も 寄ら ない 」
立ち込む
(立つ.込む)
延べ語数:
4
0958
,221,9: ところが 、 私 の 友釣り は 流れ に
^
立ち 込ま ね ば 気 が すま ぬ 。
0958
,222,20: その 場合 における 必要 、 不 必要 など から 離れ て 私 は 釣り場 へ 行く と 、 流れ に
^
立ち 込む 癖 が ある 。
0958
,235,42: で ある から 、 強力 の 釣り 師 は 六 間 以上 の 長竿 、 非力 の 者 でも 四間 半 から 五 間 も の 竿 を 握り 、 なお その 上 に 激流 の 中 へ 、 胸 あたり まで
^
立ち 込ん で 釣る 慣わし が 、 利根 の 上流 に は ある 。
0958
,236,10: それ が 、 人々 の 慣習 に なっ て 、
^
立ち 込ま ぬ で も よい のに 、 水 へ 浸る 癖 を 人々 が 持つ に 至っ た の だ 。
有り合う
(有る.合う)
延べ語数:
4
0945
,163,33: その なか に 久 七 という 鍛冶 の 心得 の ある もの や 吉蔵 という 指物師 が い て 、 足ら ぬ が ちの 島 の 暮し を 見 て 気の毒 がり 、
^
あり あう 道具 で 、 手廻り の 道具 を いろいろ こしらえ て くれ た 。
1000
,4,43: 源氏物語 の 古い 注釈 書 の 一つ で ある 河 海 抄 に 、 昔 、 平中 が 或 る 女 の もと へ 行っ て 泣く 真似 を し た が 、 巧 い 工合 に 涙 が 出 ない ので 、
^
あり 合う 硯 の 水 指 を そっと ふところ に 入れ て 眼 の ふち を 濡らし た の を 、 女 が 心づい て 、 水 指 の 中 へ 墨 を 磨っ て 入れ て おい た 、 平中 は そう と は 知ら ず 、 その 墨 の 水 で 眼 を 濡らし た ので 、 女 が 平中 に 鏡 を 示し て 、 「 われ に こそ つら さ は 君 が 見 すれ ども 人 に すみつく 顔 の けしき よ 」 と 詠ん だ 故事 が あっ て 、 源 氏 の 言葉 は それ に もとづく 由 が 記し て ある 。
1000
,614,0:
^
あり 合う 陸奥 紙 に 、
1000
,1173,53: 月 が 皎 々 と 冴え て い た の と 、 そこら に 虫 の 音 が 聞え て い た の と で 、 季節 が 秋 で あっ た こと は 確か で ある が 、 つ ゞ い て 庭 に 下り た 滋 幹 は 、 自分 も
^
あり 合う 大人 の 草履 を 突っ かけ た けれども 、 足 の う ら が 冷え く として 、 水 の 中 を 渉 って いる よう な 感じ が し 、 月 の 光 で 地面 が 霜 を 置い た よう に 真っ白 だっ た ので 、 冬 で は なかっ た か と 云う 気 も する の で ある 。
吹き募る
(吹く.募る)
延べ語数:
4
0890
,132,22: 見渡す ところ 青侍 の 中 に は 腕 の 立ち そう な 者 は おり ませ ず 、 夜ふけ て 風 の
^
吹き 募り ます 折り など は 、 今にも 兵 ども の 矢 たけ び が 聞え て 来 は し まい か 、 どこぞ の 空 が 兵火 に 焼け て い は し まい か と 落 々 瞼 を 合わす 暇 さえ なく 、 蔀 を もたげ て は 闇夜 の 空 を ふり 仰ぎ ふり 仰ぎ 夜 を 明かし た もの で ござい まし た 。
0956
,2889,4: 滅び の 風 が
^
吹き つのり はじめ た 、 … … この 伝え の 里 は 儂 と共に 滅び て 行き まする の じゃ 。
0956
,2893,14: 竹 の 葉 に 不気味 な 音 を 立て て 、 強い 風 が
^
吹き つのり 始め た 。
1153
,554,6: は だ を さす 寒風 が
^
吹き つのっ て 手 や 顔 は むしろ 痛く 、 私 が 振る りん の 音 まで が 凍りつく よう で あっ た 。
吐き下す
(吐く.下す)
延べ語数:
4
0842
,381,45: 「 ウチ の 部屋 で は クソ 、 人糞 です が 、 アレ を 無理 に 食う の が よろしい と 言っ て まし て 、 私 も しびれ かけ て しまっ た とき に 無理 に アレ を おしこん で もらっ て 、 幸い
^
吐き 下し て 命拾い し た こと が あり ます 」
0853
,59,52: 元々 彼 は ヒヨワ な 体質 だ から 豪快 な 酒量 など 有る 由 も ない が 、 その 上 、 彼 は 酒 まで 神経 に 左右 さ れ 、 相手 の 方 が 先 に 酔う と 、 もう 圧迫 さ れ て どうしても 酔え なく なり 、 すぐ
^
吐き 下し て しまう 。
0853
,60,14: 気質 的 に 苦手 な 人物 が 相手 で は もう 酔え なく て
^
吐き 下し 、 五 度 飲む うち 四 度 は 酔え ず 吐き 下し て いる 有様 だ けれども 、 因果 な こと に 、 酒 に 酔わ ぬ と 人 と 話 が でき ない という 小心 者 、 心 は 常に 人 を 待ち その 訪れ に 飢え て い て も 、 結ん だ 心 を ほぐし て 語る に は 酒 の 力 を かり なけれ ば どう に も なら ぬ 陰鬱 症 に おちこん で い た 。
0853
,60,26: 気質 的 に 苦手 な 人物 が 相手 で は もう 酔え なく て 吐き 下し 、 五 度 飲む うち 四 度 は 酔え ず
^
吐き 下し て いる 有様 だ けれども 、 因果 な こと に 、 酒 に 酔わ ぬ と 人 と 話 が でき ない という 小心 者 、 心 は 常に 人 を 待ち その 訪れ に 飢え て い て も 、 結ん だ 心 を ほぐし て 語る に は 酒 の 力 を かり なけれ ば どう に も なら ぬ 陰鬱 症 に おちこん で い た 。
斬り払う
(斬る.払う)
延べ語数:
4
0808
,130,42: 左 へ 走り 右 へ 廻り 、 林 を とび 、 伽藍 を こえ 、 あたかも 千 本 の 矢 が 入り みだれ て 走っ て いる よう に 叡山 を 縦横 に は せめぐ って 寄せ くる 敵 を バッタバッタ と
^
斬り 払っ た が 、 ついに 、 根本中堂 を とりかこむ 広場 は 首 と 胴 を 二 ツ に は なれ た 敵 の 屍体 で うずまっ て 、 石 も 土 も 見る こと が でき なく なり 、 足 の 踏み 場 が なくなっ た から 仕方 が ない 。
0861
,99,29: ブラブラ し て いる と 二 十 人 ほど の 奴 が トビ 口 を もっ て 四 人 を とりかこん だ から 、 刀 を 抜い て
^
斬り 払っ て いる と 指南番 が 大声 で 、
0861
,111,4: あと は 私 が
^
斬り 払っ て 帰り ます から 」
1074
,1868,16: それ は シキ という 大きな 火柱 の よう な もの を 、 この 刀 を以て
^
斬り 払う と 、 あまた の 金銀 が がらがら と 空 から 落ち て 来る という 話 で 、 あまり 長く なる から ここ に は 詳しく 述べ ない が 、 これ と 三 分の 二 以上 も 似 よっ た 話 が 、 遠く 奥州 の 北上川 流域 に も あっ た こと が 、 吾妻 昔 物語 という 書物 に も 載せ られ て いる 。
着飾る
(着る.飾る)
延べ語数:
4
0775
,380,2: 大 そう
^
着 かざっ て 、 威張っ た 女 だ 。
0785
,1,24: 松飾り も 取払わ れ て 、 街 に は 正月 気分 が 見 られ なく なっ た が 、 ここ 市川 の 田舎道 を
^
着 かざっ た 人々 の 群 が 三々五々 つづい て 通る 。
0793
,218,0:
^
着 かざっ て みがい て みる と 、 お 竹 は どことなく チャーミング で 男 の 心 を そそる 情感 が 豊富 で ある から 、 言い寄る 男 も 少く なかっ た が 、 今度 は ギンミ し なけれ ば なら ぬ と 考え て いる から 浮気 男 の 口車 に は なかなか のら ない 。
1073
,833,37: ちかごろ 、 宮廷 の うち も 、 際だっ て 、 華美 に なり 、 むかし は 、 天皇 の ほか に は 着 なかっ た よう な 物 を 、 一介 の 史生 や 蔵人 も
^
着 かざっ たり 、 采女 や 女房 たち が 、 女御 更衣 に も 負け ず に 艶 を 競っ たり 、 従って 、 風紀 も みだれ 、 なおかつ 、 廟議 や 政務 に いたっ て は 、 てんで 、 怠り 放題 な 有様 で ある 。
刺し抜く
(刺す.抜く)
延べ語数:
4
0772
,103,29: フシギ で ある から 、 お 槙 を よび 起し て 、 戸 を 押し 破っ て はいっ て みる と 、 藤 兵衛 は 脇差 で 胸板 を
^
刺し ぬか れ て 死ん で い た の で ある 。
0772
,110,5: ちょうど 肝臓 の あたり を
^
刺し ぬい て 、 切先 が 三 四 寸 も 突きぬけ て いる 。
0776
,404,19: 肱 掛 椅子 に 腰かけ た まま 眠っ て いる ところ を モリ で 一 刺し に 心臓 を
^
刺し ぬか れ た らしい 。
0787
,266,5: 蛭川 真弓 の 心臓 を
^
刺し ぬい て い た 矢 は 、 ヤジリ が 六 寸 も ある 尖っ た 鋭い 刃物 で あっ た 。
持ち成る
(持つ.成る)
延べ語数:
4
0759
,7426,17: その 暮し ぶり の 独善 的 な 構図 が 、 あくまで 逆説 的 だ から 、 鼻
^
もち なら ぬ 毒気 に 当て られ て 、 やりきれなく なっ て しまう 。
0823
,235,34: ただ 一念 芸道 に 凝っ て ドンラン あく なき 芸 熱心 の 手合 に 限っ て 、 ジャジャ馬 で 、 ウヌボレ 屋 で 、 箸 に も 棒 に も かから ぬ という 鼻
^
もち なら ぬ バカ で ある 。
0860
,101,20: そういう 禁止 の 中 で 育て られ た 諸君 こそ 、 不具 者 で 、 薄汚い 猥漢 で 、 鼻
^
もち なら ない 聖人 な の だ 。
0947
,1164,4: 古めかしく て 、 鼻
^
もち なら ない わ 」
取り返す
(取る.返す)
延べ語数:
4
0759
,6157,53: パンパン に 払っ た 金 が 惜しく なっ て 、 ビール を の ん だり 物 を たべ て 女 に 支払わ せ て いくら か でも モト を とろ う と する の など は よい 方 で 、 脅迫 し 、 時に は 本当に クビ を しめ て も 金 を
^
とり 返し て 行こ う と する 。
0777
,310,29: 甚八 が 見落し て い た 手筋 という の は 、 敵 の 石 を とっ て 二 眼 でき た とき 、 とっ た 石 を 又
^
とり 返さ れる 筋 が ある の を 見落し て い た の で ある 。
0861
,211,9: 南平 に つぎこん だ 伝授 料 は 元 を
^
とり 返し て オツリ が 来 た の で ある 。
0925
,29,15: 配給 網 は 、 小売 に 渡し たら 、 数カ月 で 、 一斉 に
^
取り かえす 。
揉み捲る
(揉む.捲る)
延べ語数:
4
0759
,5947,9: 堅気 の 庶民 が 乱世 の 荒波 に
^
もみ まくら れ て 、 体裁 ととのわ ず 、 投機 的 に なり 、 その 日 ぐらし の ヤケ な 気持 に なっ て いる とき 、 裏街道 で 悪銭 の もうかる 愚連隊 の 中 の ちょ ッ と 頭 の きく 連中 が 、 悪銭 身 に つか ず という 古来 の モラル を くつがえし て 、 せ ッ せ と 貯金 し 、 家屋 敷 を かまえ 、 身 に 礼服 を まとい 、 ヤブレカブレ の 堅気 連中 に 道義 も 仁義 も ない の を 嘆い て いる かも 知れ ない の で ある 。
0766
,99,4: 大 黄河 に
^
もみ まくら れ て 育っ た シナ の 歴史 や 文化 に くらべれ ば 、 飛鳥川 に 有為転変 の 感懐 を 託し て い た 日本 文化 の 源流 という もの は 、 温室 育ち も 極端 で あり 、 あまりに も 小さ すぎ て 、 いじらしく 、 悲しく 、 おかしく 、 異様 で すら ある 。
0784
,1030,34: その 犯人 の 姿 が 見え ない の は 、 御 自分 の 頭 の 中 の 少し ずつ 寸 の 足ら ない 推理 を 総動員 し て 、 その 渦 の 中 で
^
もみ まくら れ て いる 御 当人 だけ らしい な 。
0837
,49,31: ゲーテ と ナポレオン 、 家康 と 秀吉 は それぞれ 甚 しく 性格 は 違う けれども 、 こういう 出来事 に対して は むしろ 人 の 何 倍 も 逆上 惑乱 の 波 に
^
もみ まくら れる 性質 の 人々 で あろ う 。
揉み潰す
(揉む.潰す)
延べ語数:
4
0759
,3169,6: 苦笑 し て 、 火 を
^
もみ つぶし た 。
0866
,1641,27: 工場 の トタン 屋根 に しとしとと 降り そ ゝ ぐ 雨 の 音 を 聴き ながら 、 煙草 の 吸殻 を 、 やけに 灰皿 の 上 で
^
もみ つぶし た 。
1083
,3,13: それから それ に も 増し て 混ん で いる 東北 線 で 一昼夜
^
揉み 潰さ れ て 、 やっと 東京 へ 着い た 。
1112
,220,13: かたまり は 何処 まで も 声 の ない 間 に 、 時間 を
^
揉み 潰し て い て とか れ なかっ た 。
折り重る
(折る.重る)
延べ語数:
4
0743
,84,12: 鍵 を かけ た 筈 の 二 枚 の ガラス 戸 が
^
折り 重っ て 倒れ て いる 。
0743
,85,6: 内側 の 戸 が 外側 に
^
折り 重っ て いる の で ある 。
0743
,100,24: その とき 内側 の 窓 粋 が 水道 の 蛇口 に ぶつかっ た から 、 はねかえっ て 、 内側 の 戸 が 外側 に
^
折り 重っ た という 次第 で あっ た 。
1083
,2,2: 人々 は
^
折り 重っ て 冷 い 甲板 上 に ね て い た 。
願い出る
(願う.出る)
延べ語数:
4
0700
,29,32: お 吉 から 腫物 が 治っ た し 、 いったん 異人 館 の 門 を くぐっ た 以上 人 が 相手 に し ない から という 理由 で 重ね て 奉公 を
^
願い で た が 、 ハリス は 拒絶 し て 、 三 ヶ月 分 の 給料 三 十 両 を 与え て 手 を 切っ た 。
0776
,25,15: 畑中 は 印度 洋 から セイ ロン 、 ボンベイ へ の 航路 調査 を
^
願い で て 、 再度 の 就航 の 許可 を 得 た 。
0793
,165,4: 料理 店 へ
^
願い で て みる と 、 三 日間 の お目見得 の のち 、 上々 の 首尾 で めでたく 採用 という こと に なっ た 。
0818
,24,45: 政 宗 の 考え で は 、 意地 の わるい 狸 オヤジ の こと だ から 、 たぶん 第 一 候補 地 を 否決 する だろ う と 思い 、 第 二 候補 の 仙台 青葉山 を 第 一 候補 に あげ て 築城 を
^
願い で たら 、 意外 に も アッサリ と 第 一 候補 を 許可 さ れ た ので 、 志 と ちがっ て 、 仙台 を 城下 に せ ざる を 得 なかっ た という 説 が ある 。
張り合う
(張る.合う)
延べ語数:
4
0693
,75,20: 円池 と 杉 の 木 は 、 その 前庭 の 存在 物 の ため に 昔 から 両家 で
^
張り あっ て い た 。
0947
,2622,4: 曽根 は 、
^
張り あう よう に 煙草 に 火 を つけ 、 しっかり と 腰 を すえ た か まえ に なっ て 、
0952
,47,4: なにかと いう と 、
^
張り あう 気 で いる ひと な ん だ から 、 あたし の ほう に も 、 もちろん ツモリ は あっ た の よ 。
1041
,1430,19: バックアップ ・ バンド の 楽器 編成 の 変化 、 それ によって つくり出さ れる リズム ・ セクション の サウンド と
^
張り あう ため に は 絶叫 する より ほか なかっ た 、 という の は 外面 の 説明 で 、 内面 は どう 説明 できる の か 。
眠り得る
(眠る.得る)
延べ語数:
4
0676
,302,3: ヒロシ は よく
^
眠り うる で あら う か 、 と 。
0736
,81,24: 私 は 秋 の 深まる 頃 から 、 アドルム の 量 が 二 十 錠 を 必要 として 、 ようやく 三 時間 ほど
^
眠り 得る 程度 に 衰え て い た が 、 それら の 薬品 中毒 の 症状 が 、 ぬき さ しなら ぬ もの と なっ て い た 。
0854
,216,18: 然し 、 この 得 恋 の 苦しみ 、 つまり 恋 を 得 た ため に 幾度 か が
^
眠り 得 なかっ た 苦しみ は 、 その後 も 、 別 の 女 の 幾 人 か に 、 経験 し 、 先 ほど の 二 人 の 女 の いずれ に も 、 その 肉体 を 始め て 得 た 日 、 そして 幾夜 か 、 睡り 得 ぬ 狂気 の 夜々 が あっ た 。
0854
,216,65: 然し 、 この 得 恋 の 苦しみ 、 つまり 恋 を 得 た ため に 幾度 か が 眠り 得 なかっ た 苦しみ は 、 その後 も 、 別 の 女 の 幾 人 か に 、 経験 し 、 先 ほど の 二 人 の 女 の いずれ に も 、 その 肉体 を 始め て 得 た 日 、 そして 幾夜 か 、
^
睡り 得 ぬ 狂気 の 夜々 が あっ た 。
言い寄る
(言う.寄る)
延べ語数:
4
0672
,117,12: それら の 男 の 多く は 以前 から 屡々 私 に
^
いい 寄っ て い た が 、 私 は 彼ら に 召集令 が き て 愈々 出征 する という 前夜 とか 二 三 日 前 、 そういう 時 だけ 許し た 。
0690
,329,16: 「 しかし 、 玄 斎 先生 の ほか に もう 一 人 、 花子 夫人 に
^
云い 寄っ た 初老 の 人 が ある 。
0956
,2813,25: 世の中 の 男 ども は 、 あれ の 美し さ に 惹き つけ られ て 、 我 も 我 もと この 儂 の ところ に
^
云い 寄っ て 来 て は 、 執拗 く あれ を 所望 し た が 、 誰 も 彼 も みな 一 時 の 浮気 心 で あれ を 我 物 に しよ う と する 色好み の 愚か者 ばかり な の じゃ 。
1000
,788,97: 気 の 弱い 国 経 は そんな 有様 を 見 ながら どう する こと も 出来 ず 、 今昔 物語 の 叙述 に 従え ば 、 「 妬く 悔しく 悲しく 恋しく 、 人目 に は 我が 心 と し たる 事 の やう に 思は せ て 、 心 の うち に は わりなく 恋しく 」 思い つ ゝ 遣る 瀬 ない 日 を 送っ た の で ある が 、 平中 は なお あきらめ 切れ ず 、 大胆 に も 今 は 左大臣 の 妻 で ある 人 に 、 隙 が あっ たら 密か に
^
云い 寄ろ う と し た の で あっ た 。
干張る
(干る.張る)
延べ語数:
4
0667
,159,12: 亭主 が 疑 つ たら 、 そんな こと 大 嘘 と 言
^
ひ 張る の です 。
0667
,160,29: 現場 を 亭主 に つきとめ られ て 布団 の 中 で 二 人 で ね て ゐる ところ を 見つけ られ て も 、 嘘 よ 、 と 言
^
ひ 張る の です 。
0667
,161,7: 徹頭徹尾 知ら ぬ 存ぜ ぬ と 言
^
ひ 張る の が 浮気 の コツ な ん です な 。
0667
,227,16: ね て ゐる 現場 を 見 つ か つて も 知ら ぬ 存ぜ ぬ と 言
^
ひ はれ といふ 、 なるほど 、 浮気 の コツ は その へん か 。
悩み抜く
(悩む.抜く)
延べ語数:
4
0667
,1192,11: ある べき ところ に 毛 が ない て え の を
^
悩み ぬい た あげく に イレズミ を し て さらに 悲歎 を 深め 、 わが 運命 を 無限 の 失恋 と みる 、 悶々 の 嘆き が 凝 つて 酔 へ ば 前 を まく つて タンカ を きる 、 この 胸 の 中 は せつない ね 。
0764
,130,46: 岸田 さん と き て は 、 いつ の 委員 会 で も 、 みんな うまい 、 実に 小説 が 上手 だ 、 どれ と いっ て 、 実に 、 こまっ た 、 と 云っ て 、 常に ことごとく 感心 し て 選ぶ の に
^
悩み ぬい て い ら ッ し ゃる 。
0866
,4354,6: 内地 へ 帰還 以来 、
^
悩み ぬい た 「 家 」 の 問題 、 原因 を たずねれ ば 、 これ すべて 不合理 、 不健全 な 男女 の 結合 に 端 を 発し 、 肉親 なる 一 人 一 人 の 人格 が そこ から 無責任 に 生れ 、 習慣 を 掟 と する 重圧 が 自然 の 情愛 を ゆがめ 、 息づまら せ て いる の で ある 。
0955
,59,9: この よう に 、 教育 の 問題 を
^
悩み ぬき 、 子ども たち を 愛し つづけ た 良心 的 な わかい 女 教師 が 、 美しい 谷川 の 淵 に 身 を 沈め た の で ある 。
割り着る
(割る.着る)
延べ語数:
4
0660
,94,53: 私 たち の 小説 が 、 ギリシャ の 昔 から 性懲り も なく 恋愛 を 堂々めぐり し て いる の も 、 個性 が 個性 自身 の 解決 を する 以外 に 手 が ない から で 、 何 か 、 万 人 に 適し た 規則 が 有っ て 恋愛 を
^
割り きる こと が できる なら 、 小説 など は 書く 要 も なく 、 また 、 小説 の 存する 意味 も ない の で ある 。
0698
,169,3: キミ に も
^
割り きる こと を すすめる ね 。
0740
,169,15: こういう チンプンカンプン の 道義 感 より は 、 選挙 対策 で 恋愛 問題 を
^
割り きる 方 が むしろ 清潔 で サッパリ し て いる 。
0833
,136,37: そこで 、 ちかごろ の ある 派 の お 医者 さん は 、 病人 の 潜在 意識 を ひきだし 、 生活 史 や 環境 や マサツ を 調べ あげ て 、 いとも アッ サリ と 病因 を
^
割り きる 。
戦い抜く
(戦う.抜く)
延べ語数:
4
0652
,453,0:
^
戦い ぬく 、 言う は 易く 、 疲れる ね 。
0981
,981,30: 「 われわれ が 、 東洋 を 確保 し 、 世界 を 平和 に 導く ため に は 、 今 と なっ て は もう 、 前 へ 前 へ と
^
戦い 抜く 以外 に 途 は ない !
1035
,232,14: 私 は これ こそ 男子 の 本懐 と 考え 、 本気 に なっ て
^
闘い 抜い た 。
1150
,263,12: それ は 私 の 祖父 三右衛門 が 、 いろいろ の 暴力 と
^
闘い 抜き ながら 、 命 を 賭け て 果そ う と し た 一生 の 念願 だっ た ——」
託し得る
(託す.得る)
延べ語数:
4
0642
,91,28: 私 は 例 の ジロリ 型 の 反撥 に 敵意 を いだく 女 を 、 食い 下り 追いつめ て 我が もの と する こと だけ に 情熱 を
^
托し うる の で あっ た 。
0754
,1175,7: それ だけ でも 充分 に 希望 を
^
托し うる 未来 で あっ た 。
0759
,1330,17: 君 ある によって 今夕 の 勘定 を 救わ れ 、 君 ある によって 明日 に 希望 を
^
託し 得 。
1041
,2231,64: この 場合 の ペシミズム は 、 「 つらい 浮世 の この 裏町 で 」 という よう な いき どまり の すて ば ちさ で は なく 、 現状 および 現状 の 将来 的 延長 の 肯定 に対する とらえどころ なく て しかも 断固たる 疑問 の かたち で の ペシミズム で あり 、 ギター の 六 本 の 弦 から つくれる 音 に この ペシミズム を
^
託し え た 黒い 人 たち に対して 、 喝采 を 叫ば なけれ ば なら ない 。
辿り得る
(辿る.得る)
延べ語数:
4
0633
,18,37: 日本 に 残る 一番 古い 家柄 、 そして 過去 に 日本 を 支配 し た 名門 で ある 、 という こと の 外 に 意味 は なく 、 古い 家柄 と いっ て も 系譜 的 に
^
辿り うる と いう だけ で 、 人間 誰 しも 、 た ゞ 系図 を もた ない だけ で 、 類人猿 から この かた 、 みんな 同じ だけ 古い 家柄 で ある こと は 論 を また ない 。
0638
,21,4: ともかく 私 が 現在
^
辿り 得 た 思想 の 地盤 という もの は 、 私 の 自伝 的 作品 に 於 て 、 私 が 選ん で 語ら なかっ た 事実 、 その 選び方 の 上 に ある という こと を 知っ て 欲しい 。
0825
,319,6: その よう な 地下 史 を
^
辿り うる よう に 私 は 思う 。
0898
,3,5: われわれ の 歴史 が
^
たどり うる 五 千 年 の 歴史 の 背後 に 、 人類 の ことば を 発見 し た という 、 より 広い 歴史 を たどる なら ば 、 われわれ は 十 万 年 の 、 より 深い 歴史 を 顧み なけれ ば なら なく なる で あろ う 。
取り壊す
(取る.壊す)
延べ語数:
4
0624
,191,13: 伊沢 の 近く の 道路 だの 工場 の 四囲 の 建物 など が
^
取り こわさ れ 町 全体 が ただ 舞いあがる 埃 の よう な 疎開 騒ぎ を やらかし た の も つい 先頃 の こと で あり 、 その 跡 すら も 片づい て い ない のに 、 それ は もう 一 年 前 の 騒ぎ の よう に 遠ざかり 、 街 の 様相 を 一変 する 大きな 変化 が 二 度目 に それ を 眺める 時 に は ただ 当然 な 風景 で しか なくなっ て い た 。
0684
,229,40: たまたま 村 に 防火 用水 を 設置 する こと に なり 、 それ は 民家 の 密集 地帯 に 設 くべ き もの で ある が ため に 、 村民 の 声 は 期せ ずし て マリ子 の 家 を
^
取り こわし て 設置 す べし と 決する に 至っ た 。
0818
,86,3: 他日 幕府 によって
^
取り こわさ れ 発掘 さ れる かも 知れ ない 切支丹 の 墓 に 遺骨 や 遺品 の 一部 でも 渡す よう な こと が 万 々 あろ う と は 考え られ ない の で ある 。
1041
,1054,9: 私 たち が 住ん で い た 家 は
^
取り こわさ れ まし た
思い決す
(思う.決す)
延べ語数:
4
0621
,496,3: けれども 彼 は
^
思い 決し まし た 。
0635
,21,4: 彼 は すでに
^
思い 決し て いる の だ から 、 こう なる と 、 私 も まったく 真珠湾 で 、 ふせぐ 手 が ない 。
0651
,303,21: 自分 は 料理 を つくり ながら 、 女 の 方 を チョイ く 見る が 、 隅 の 方 に
^
思い 決し た タタズマイ で 一 点 を 睨ん で いる ばかり 、 お 銚子 に 酒 を つぐ こと が 念頭 に も ない 様子 で ある 。
0792
,333,4: もしや に ひかされ て
^
思い 決し た という わけ な の さ 」
歩き込む
(歩く.込む)
延べ語数:
4
0621
,138,8: それ で 思いきっ て 花 の 下 へ
^
歩き こみ ます 。
0621
,579,9: 男 は 満開 の 花 の 下 へ
^
歩き こみ まし た 。
0759
,5173,5: 人通り の すくない 道 へ
^
歩き こん で から 、
0833
,215,7: 私 は 酔っ払っ て 見知らぬ 街 へ
^
歩き こみ 、 小さな 酒場 へ はじめて 行っ て 、 その 女 に 惚れ た こと が ある 。
伐り出す
(伐る.出す)
延べ語数:
4
0618
,210,36: オレ たち は 邸 内 の 一部 に 銘々 の 小屋 を たて 、 そこ に 籠っ て 仕事 を する こと に なっ て い た から 、 オレ も 山 の 木 を
^
伐り だし て き て 、 小屋がけ に かかっ て い た 。
0732
,1138,7: すでに 一 年 半 にわたって 用材 を
^
伐り だし とる 。
0732
,1425,34: ほか の 誰 が やっ て も 、 こう 安く は でき ん が 、 第 一 、 進駐軍 用材 の 名 で 買いつけ て ガソリン を 貰っ て 、 原木 を 他人 に
^
伐り ださ せ た と あっ て は 、 オレ の コレ が 危 いわい 」
1076
,575,18: 兄 が 無慈悲 で 少し も 助け て くれ ない ので 、 山 に 入っ て 薪 を
^
伐り 出し 、 それ も 売れ残っ て 海 に 投げこん で 還ろ う と する と 、 たちまち 竜宮 へ 迎え られ て 大 相 な 宝物 を 頂戴 する 。
降り返る
(降る.返る)
延べ語数:
4
0613
,695,15: 「 学長 先生 を お 救い いたし まし た 」 友清 君 の 声 に
^
ふり 返る と 、 玄関 に 真っ赤 な 風呂敷 を おんぶ し て いる 。
0866
,2458,20: 彼 は 、 黙 つ て 、 その 電文 を 父 に みせ 、 傍ら の 多 津 を
^
ふり 返 つ て 、
0866
,2949,13: と 、 老 婦人 は 、 おどおど し ながら 、 後ろ を
^
ふり 返 つ た 。
0866
,4384,31: そう 言い ながら 、 小萩 の 表情 は 急 に 引き しまり 、 眼 で 彼 に 合図 を し た ので 、 彼 は 、 表 の 方 を
^
ふり 返 つ た 。
立ち騒ぐ
(立つ.騒ぐ)
延べ語数:
4
0613
,1555,26: 首 も 動か せ ず 、 眼 も あき かねる が 、 なんだか 大勢 の 人 が 集まっ て 、 ひそひそ話 を し たり 、 ざわざわ
^
立ち 騒い で いる よう な 気配 が する 。
0655
,71,4: 要するに 見合い に
^
立ち 騒い で いる 大 部分 は ニセ モノ ばかり で 、 二 千 余人 の ホンモノ は ボン ヤリ 立っ て ニセ モノ の 大 活躍 を 見 て いる ばかり 、 自分 の 力 で 言い寄る 勇気 が ない 。
1036
,497,15: 白い 花房 を つけ た 百日紅 の 枝 が 、 風 の 中 で
^
立ち 騒い で いる 。
1152
,209,47: 間もなく 近所 の 医者 が 駆け付け て 、 傷 い た 美保子 は 隣 の 小 部屋 に 移さ れ 、 応急 の 手当 を 受け 、 主人 熊谷 三郎兵衛 始め 、 三 十 人 の 客人 、 家の子 郎党 達 は 、 ただ ウロウロ と
^
立ち 騒ぐ ばかり です 。
頼り切る
(頼る.切る)
延べ語数:
4
0612
,1815,14: 信仰 は 母 の 懐 に いる 幼子 の 心 の よう に すっかり
^
頼り きり 、 まかせ きっ た こと な の だ 。
0969
,17,22: 手 を とっ て くれる 年月 が 永く なる につれて 、 母 という 感じ が 家内 に 加わっ て 、 私 は
^
頼り きっ て 修業 を つづけ て おり ます 。
1074
,484,50: その よう に まで いろいろ の 神 が あっ た 筈 は なく 、 すべて が 家 の 神 、 恐らくは また 先祖 の 神 だっ たろ う と 、 私 など は 思っ て い た の だ が 、 人 は あまりに も 一般 の 慣行 に
^
たより きっ て 、 この 徐々 たる 推移 に は 気づか ず に い た 。
1168
,51,14: ただし 、 一 私企業 の 技術 で ある エキスパンドブック に 全面 的 に
^
頼り 切る こと は 、 賢明 な 選択 と は 思え ませ ん 。
貸し合う
(貸す.合う)
延べ語数:
4
0612
,1446,16: お互い に 将来 の 希望 を 語り合い 、 その 希望 を 達する ため に 力 を
^
貸し 合い 、 力 を 併せる の も よかろ う 。
0649
,43,2: 文献 を
^
貸し 合っ たり 、 研究 を 報告 し 合っ たり 、 お揃いで 研究 旅行 に でかける こと も 屡々 だっ た 。
0835
,24,4: 着物 も 御飯 も
^
貸し 合っ た 。
1072
,8014,50: … … その 結果 、 かく まで 御 憂慮 あら せ ら るる 上様 の お 心 に なっ て 、 一同 、 いか よう に も 、 あなた の 御 方針 に そい 、 この 際 の 御 苦境 と 難問題 の 解決 に 、 おのおの 、 力 を
^
かし 合お う という こと に 一致 し —— 昨夜 申し合せ た 者 一同 、 ここ に 、 貴殿 を お待ち 申し た 次第 で ござる 。
吹き倒す
(吹く.倒す)
延べ語数:
4
0612
,1433,11: ただ 一 本 植え て あれ ば 、 ちょっとした 風 に
^
吹き たおさ れ 、 たおさ れ た まま 、 梢 の ほう が 上 へ 向かっ て 伸びる ので 、 全体 として は 結局 曲がっ た もの に なっ て しまう 。
0612
,1524,13: この 原子 野 で は 木 という 木 が 一 本 残ら ず
^
吹き 倒さ れ て 、 のっぺらぼう に なっ て いる ので 、 今日 まで 、 はと なんか 飛ん で 来 ない 。
0613
,525,7: と 見れ ば 、 離ればなれ に
^
吹き 倒さ れ 、 びく と も 動か ない 。
0981
,278,0:
^
吹き たおさ れ ない で 居 られる 程 の もの に はなし て おか ね ば !
立ち残る
(立つ.残る)
延べ語数:
4
0602
,66,13: 自家 の その 焼け跡 に 、 土蔵 が 破損 し ながら も
^
立ち 残っ てる の を 見 て 、 カヨ は 眼 に 涙 を ため て 喜ん だ 。
1072
,5032,7: そして 、 凝然 と 、 あと に
^
立ち 残っ て いる 義平 太 の 影 を 、 そこ から も いちど 振り向い て 、 ニタ と 、 白い 歯 を 見せ た と 思う と 、 内 から どんと そこ を 閉める 音 が し た 。
1073
,1766,36: 男女 は 、 岸 と 、 舟 の 上 で 、 後朝 の 惜しみ を 、 くり返し て い た が 、 やがて 、 客 の 舟 は 河中 に 、 女 は 、 岸 に
^
立ち 残っ た 。
1073
,7815,30: そして 、 風 の よう に 、 天女 たち は 姿 を かくし 去っ た が 、 たった ひとり 、 あと に 、 森 の 巫女 だけ が 、
^
立ち 残っ て い た 。
塗り治す
(塗る.治す)
延べ語数:
4
0602
,437,32: 蔓 の こと を 久子 から 聞い て い た 桂 介 が 、 カヨ の 顔色 を ちらちら 窺っ て いる と 、 カヨ は 、 家 の 壁 を 白く
^
塗り 直そ う と 言い だし た 。
0602
,440,1: 白く
^
塗り 直し ましょ う 。
0602
,450,4: 家 を 白壁 に
^
塗り 直す なんて 、 大変 な こと だろ う と 、 久子 は 尋ね た 。
1175
,772,3: それでも 根気 よく
^
塗り 直し 塗り 直し し て いる うち に 、 画面 の 野呂 の 顔 が しだいに ふやけ て 、 妙 な 抽象 体 みたい な 面白い 形 に なっ て き た の です 。
猛り立つ
(猛る.立つ)
延べ語数:
4
0601
,367,16: そして 私 が 恋愛 を すれ ば 、 相手 の 男 を 殺し て しまう と
^
猛り たっ た 。
0784
,476,9: 宗久 は 目 を つぶっ た まま 、
^
猛り たっ て 、 叫ん だ 。
0841
,238,9: と 、 花井 は 狂気 の よう に
^
猛り たっ て 叫び 、 また 怒っ た 。
1012
,25,2: と
^
猛り たつ よう な こと ばかり 並べたて て 、 表面 を 繕っ て い まし た 。
入り得る
(入る.得る)
延べ語数:
4
0598
,127,21: それでも まあ 、 ヤミヤ 仲間 に は 伍 せ ない として も 、 カツ ギヤ の 端 っ くれ に は
^
はいり 得よ う か 。
0661
,135,38: 生命 の 危険 は 予告 の ある もの で は ない から 、 やら れる 時 は 外 で ウロ くし て ゐる うち に やら れる ので 、 水 が あ つて は 壕 の 中 へ
^
はいり 得 ず 爆撃 の 危険 は 防げ ない 。
0756
,55,22: 日本 で は 横溝 正史 が 抜群 で あり 、 作家 として の 力量 は 世界 の ベストテン に 楽 に
^
はいり うる もの で ある 。
0785
,864,19: したがって 、 土佐 八 親分 が 錠 を おろし て から 後 は 、 誰 も あの 中 に
^
入り 得 ない 筈 です 。
弾き出す
(弾く.出す)
延べ語数:
4
0581
,353,11: 爪弾き で 、 『 高尾 ざんげ 』 を 清香 は
^
弾き だし まし た 。
0947
,1168,5: そう 言う と 、
^
弾き だす 前 の ポーズ を とり ながら 、 サト子 の ほう へ 振り返っ た 。
0947
,1171,35: カオル は 、 はだし で 部屋 の なか を 歩き まわり ながら 、 リズム も 音節 も 無視 し た 無 形式 の 楽 句 を 、 ぞっと する よう な いい 音色 で
^
弾き だし た 。
0975
,15,14: そして 手 が 冷たく なる と 、 反対 に 水 を つけ て また
^
弾き だす 。
粘り付く
(粘る.付く)
延べ語数:
4
0579
,354,6: 周囲 の 方 は 岸辺 に
^
ねばり つい て 低く なる の を 嫌がり 、 中央 の 方 から 先 に 低く なっ て 、 周囲 の 方 を 引きずり 落し て ゆく 、 そういう 様子 です 。
0613
,244,7: 髪 が ぬら り と 手首 に
^
ねばり つく 。
0979
,155,9: 腐っ た よう な 、 えぐい よう な 、
^
ねばり つく よう な
0985
,2452,12: フフ 、 俺 ぁ ——( 語調 が 、 変 に ユックリ と
^
ねばり つく よう に 低く なっ て 来る 。
突き込む
(突く.込む)
延べ語数:
4
0578
,12,10: —— そういう 概説 は 、 縁談 として は 相当 に
^
突き こん だ もの で は あり まし た が 、 然し 実は 何 も 語ら ない の と 同じ でし た 。
0656
,65,3: と 、
^
突き こむ ごとし 。
0771
,357,4: 刃 の 根元 まで
^
突き こん で いる が 出血 は 少い 。
1115
,147,5: かれ が これ ほど に
^
衝き 込ま れ て いわ れ た こと が 、 殆ど ためし が なかっ た 。
打ち叩く
(打つ.叩く)
延べ語数:
4
0573
,129,19: 彼 は 狼狽 し た 気持ち に なり 、 眉 を しかめ て 、 手摺 を 指先 で
^
打ち たたき 、 それから 煙草 を 吸っ た 。
1072
,1077,9: 雨 は 、 彼 ひとり を 、 無残 に
^
打ち たたく よう に 降っ た 。
1072
,3760,6: その 心 の 壁 を 烈しく
^
打ち 叩い て 、 幼い 頃 の お 燕 の 泣き声 が 、 久しぶり に 、 この 父 の 腸 を かむ よう に 、 甦っ て 来 た 。
1073
,6633,13: 以来 、 坂東 の 野 に 帰っ て 、 悲雨 惨 風 に
^
打ち 叩か れ た 将門 。
吹き入る
(吹く.入る)
延べ語数:
4
0558
,85,9: 然し どこ から か 天井 裏 に 風 が
^
吹き 入っ て そこ で 太鼓 や バイオリン の 胴体 みたい な 作用 を し 、 大きく 鳴り響く の で あろ う か 。
1036
,183,17: 口腔 外科 の 診察 室 は 三 階 に ある ので 、 絶えず 清々しい 風 が
^
吹き 入っ て い て 、 微熱 の ある 頬 に 快い 。
1036
,553,22: この 診療 室 は 南面 し て い 、 総べ て ガラス 窓 に なっ て いる ので 、 いつも 涼風 が
^
吹き 入っ て いる 。
1171
,2130,7: 潮風 は 家 の 中 に まで
^
吹き 入る の か 。
取り凝る
(取る.凝る)
延べ語数:
4
0558
,161,14: 何 か 重い 車 でも 引い て 、 遠い 道 を 疲れ ながら こっ
^
とり こっ とり 歩い てる 音 だ 。
0558
,165,17: それなのに 、 三更 を 過ぎ た 深夜 、 重い 車 を 引い た 馬 が 、 こっ
^
とり こっ とり 歩い て ゆく の だっ た 。
0558
,168,29: 敷石 の 上 に 蹄鉄 の 火花 を 散らす こと も なく 、 もう 疲れ きっ て 頭 を 垂れ 、 眼 を しょんぼり と 開い て 、 こっ
^
とり こっ とり 歩い て ゆく 。
0558
,242,6: 夜中 の 街路 に 、 こっ
^
とり こっ とり と 、 駄馬 の 歩く 足音 が する 。
似寄る
(似る.寄る)
延べ語数:
4
0548
,364,9: それ は 政治 的 権力 の 観念 と よく
^
似 寄っ て いる 。
0585
,11,23: この 家 の 一室 に 住む こと に なっ た 仁木 三十郎 は 、 戦争 中 、 大陸 の 田舎 で 、
^
似 寄っ た 甕 を よく 見かけ た こと を 思い出し まし て 、 或 る 時 、 それ を 横 に 起し て み まし た 。
0617
,3333,26: それ は いかにも 惜しむ べき で あっ た に しろ 、 自然 主義 作家 の うち で 類例 を 求む れ ば 、 やはり ドオデエ に
^
似 寄っ た ところ が あっ た の で は なかろ う か 。
1007
,8,26: ところで 、 この 書斎 と 客間 の 部分 は 、 和洋折衷 と 言っ て も よほど 風変わり の 建て 方 で 、 私 は ほか に
^
似 寄っ た 例 を 知ら ない 。
縮み上る
(縮む.上る)
延べ語数:
4
0509
,261,3: 私 は
^
縮み 上っ た 。
0535
,107,8: その 中 でも 、 最も 皆 を
^
縮み 上ら せ た の は 、 湯殿 の 化粧 台 の そば に 落ち て 居 た 一 枚 の 「 ぼろ 」 で あっ た 。
1037
,237,18: しかし 日常 起居 を 共に し て い ない 父 の 、 突然 の 怒り に 私 は
^
縮み 上っ て しまっ た 。
1037
,1625,15: そんな もの に 睨ま れ たら 、 私 の よう な 者 の 性欲 は
^
縮み 上っ て しまう より 他 は なかろ う 。
引き続く
(引く.続く)
延べ語数:
4
0507
,834,4: それから 後 、
^
引き つづき 引き つづき 有象無象 が 「 悪い お 天気 で やん す ない 、 お 見舞 に 上り やし た だ 。
0993
,3322,49: 塀 の 内 から ラジオ の 声 「 … … ガガガ 、 ガアガア 、 本 月 十 八 日 、 満 洲 柳 条 溝 にて 鉄道 線路 が 爆破 さ れ て 以来 、 十 九 日 に は 関東軍 れい 下 の 皇軍 の 奉天 入城 に
^
引き つづき 事態 は 益々 拡大 の ちょう こう を 示し … … ガガガ ——」
1045
,122,44: こういう もの を 書く よう に なっ た の は 、 大正 十 年 から は 二 十 年 あまり も 前 に 、 維新 の こと を 考え て みよ う と し た の が そもそも の 発端 で あり 、 それから
^
引き つづい た し ごと で あっ た のに 、 その 最初 の 出発 点 まで 立ち もどら ず し て 、 し ごと が 中絶 し た の で ある 。
1110
,68,31: ( モンジュ は 一 八 〇 六 年 まで は 教授 として 、 その 年 に 上院 議長 と なっ て から も 、 一 八 一 〇 年 まで は
^
引き つづき 講義 を し た の で ある から 、 クローゼー は モンジュ の 直弟子 な の で ある 。
似因る
(似る.因る)
延べ語数:
4
0507
,602,13: 子 も 同胞 も 身 寄 も ない ので 家 も 近し 、
^
似 よっ た 年頃 だ と 云う ので よく 祖母 の 家 へ 話し に 来る の で ある 。
1074
,30,43: 普通 と ちがっ た さまざま の 経歴 を もつ 人 も 、 このごろ は 多く なっ て 来 た けれども 、 大体 から いう と 私 たち の 生活 は 単調 で 、 きのう も きょう も あす の 日 も 、
^
似 よっ た 暮し 方 を くりかえし て いる 。
1074
,390,34: つまり は 食べる こと が 儀式 の 中心 で あり ながら 、 それ が そう 大した 御馳走 で ない という 所 に 、 こんな 名 を 付ける もと が あっ た こと は 皆
^
似 よっ て いる 。
1074
,1868,54: それ は シキ という 大きな 火柱 の よう な もの を 、 この 刀 を以て 斬り 払う と 、 あまた の 金銀 が がらがら と 空 から 落ち て 来る という 話 で 、 あまり 長く なる から ここ に は 詳しく 述べ ない が 、 これ と 三 分の 二 以上 も
^
似 よっ た 話 が 、 遠く 奥州 の 北上川 流域 に も あっ た こと が 、 吾妻 昔 物語 という 書物 に も 載せ られ て いる 。
効き知る
(効く.知る)
延べ語数:
4
0492
,2,20: この 燈火 の 煌 い た 華やか な 宴席 に は 、 もう 何 年 も 前 に 名 を
^
きき 知っ て いる ばかり で なく 、 幾つ か の 絵 を 展覧 会場 で 見 て い て 、 自分 なり に 其 々 に うけ 入れ て いる よう な 大家 たち も 席 を つらね て いる 。
0759
,107,8: その 来歴 は かね て 長平 も
^
きき 知っ て い た 。
0759
,4106,12: 妙 な 噂 が あり まし た から 、 あなた も 薄々
^
きき 知っ て 、 いろいろ 推量 し て い ら ッ し ゃる かも 知れ ませ ん が 、 あなた の 推量 は 、 全部 まちがい よ 。
0784
,342,20: 西洋 で 智徳 を みがい た 天下 の 大 令嬢 と 身辺 の 者 ども が 噂 する の を
^
きき 知っ て い た から 、 その 実物 の まさに さ も あり ぬ べき キラビヤカ な 立居振舞 を 見 て は 、 さすが に 大した もの よ と 舌 を まく ばかり で 、 その他 の こと は 考える 余地 も なかっ た 。
畳み込む
(畳む.込む)
延べ語数:
4
0448
,503,10: 然し そう で は なく 、 皆 、 胸 に
^
たたみ 込み 、 ある 愛 を 殺い だり 、 つみあげ たり する 。
0465
,61,11: ホー と 朗らか に 引っぱり 、 ホケキョ と 短く 濃やか に
^
畳み こむ 。
0615
,24,19: 風物 によって のみ 作っ て いる 我々 から 立ち 離れ て 、 風物 自身 の 如く 、 静か に
^
たたみ 込ま れ た 心 の 奥 を 打ち出し て 来る 事 の 出来る 境地 に 達し た 事 を 意味 し て いる の だ 。
0772
,610,3: けれども 胸 に
^
畳み こん だ 大 推理 が ある から 、 ここ は 我慢 の しどころ と 一 時 を しのん で いる 。
吹き通す
(吹く.通す)
延べ語数:
4
0445
,63,2: 息吹 は
^
吹き とおさ ない 。
0501
,36,10: 涼しい はず の 茅 屋根 の 下 で も 、
^
吹き とおす 風 が ない の だ から 、 汗 ふき 手拭 が じき ぬれ た 。
0903
,35,16: 百 名 の 青年 男女 が 、 ガラス 窓 の 破れ て ソヨ ソヨ 風 の
^
吹き 透す 会場 で 、 皆 外套 襟巻 す がた で 聞き入っ た 。
0948
,145,3: 風 の
^
吹き とおす ホーム の ベンチ で アナウンス の 声 を 聞い て いる と 、 モヘア の しゃれ た ストール を かけ た 宇野 久美子 が 実際 に 客車 の 中 に いる よう な 気 が し て 、 思わず 笑っ て しまっ た 。
鳴り轟く
(鳴る.轟く)
延べ語数:
4
0433
,257,21: 従って 彼女 等 は 、 濃い 色 と 、 強い 音調 と 香気 と 、 強い 興奮 で 、 轟々と
^
鳴り とどろく 、 大 都会 の 騒音 に 辛くも 反抗 する の で ござい ます 。
0704
,98,16: 四 ツ 五 ツ まるまる と し た 音 の よい の が つづけ さま に
^
鳴り とどろい た から 、 花子 は ワッ と 泣き叫ん で 自室 へ 駈け こみ 、 よよと 泣き伏し て しまっ た 。
1014
,120,16: そして 挙句 の 果て に 、 気絶 せ ん ばかり に 、 大 鳴り に
^
鳴り 轟い た の は 、 昭和 何 年 だっ た か 、 もう 今 で は 年 も 忘れ て しまっ た が 、 あんまり 恐ろしかっ た から 、 月 と 日 だけ は 今 でも 忘れる こと が でき ぬ 。
1072
,2792,3: 大 太鼓 が
^
鳴り とどろき 、 施粥 が 始まっ た 。
浸り込む
(浸る.込む)
延べ語数:
4
0407
,39,17: しん から 、 ずっぷり と 、 暗く 明るく 泥濘 の ふかい 東北 の 農村 の 生活 に
^
浸り こん で 、 そこ に 芽立と う と し て いる 新鮮 な いのち の 流動 を 描き出し て み たい と 思っ て いる 。
0944
,389,8: 智 海 が 陶然 と 法悦 に
^
ひたり こん で いる と 、 和 堂 が 「 こちら へ 」 と いっ て 隣 の 房 へ 連れ て 行っ た 。
0947
,1271,6: 死ん だ ひと の 追憶 に
^
ひたり こん で いる という の は 、 嘘 で は ない の だろ う が 、 若い 娘 を 相手 に し て いる と 、 つい 、 こんな こと も 言っ て み たく なる の らしい 。
1104
,125,6: 氷河 が 水 の 中 に
^
ひたり 込む と 、 結晶 間 の 境界 が まず 融ける ので 、 単 結晶 の 塊 り は 、 離ればなれ に なっ て 、 水面 に 浮ん で いる 。
効き合う
(効く.合う)
延べ語数:
4
0368
,122,17: 度々 同じ 閲覧 室 で 出会い 、 ときには 必要 な 本 の 索引 の ひき かた を
^
きき 合っ たり する こと から 、 婦人 閲覧 室 の 仲間 が 出来 て 、 東京 で たった 一つ 、 それ が きっかけ と なっ て いる 興味 ある 婦人 たち の グループ が ある 。
0591
,389,14: 長い 間 二 人 で いっしょ に 腰掛け て い て 、 口 を
^
利き あっ て 、 それで 何 の 話 も し ない なんて 、 そんな こと が ある もん でしょ う か 。
1175
,916,15: 両者 とも 終始 黙々 として 、 タロコ 亭 に つく まで 一言 も 口 を
^
きき 合い ませ ん でし た 。
1175
,964,18: この 日 以来 、 僕ら 二 人 は 同じ 家 に 住み ながら 、 ほとんど 口 を
^
きき 合わ なく なり まし た 。
売り渡す
(売る.渡す)
延べ語数:
4
0306
,4,23: 松岡 駒吉 氏 たち は 、 宝塚 会談 で 繊維 労働 者 の 民主 的 な 生活 へ の 見 と おし を
^
売り わたし て 、 今日 北白川 宮邸 に 住む 身 と なっ て いる 。
0320
,16,50: スパイ は 、 日本 全国 の 党 組織 に 入りこん で い て 、 金 、 女 の こと で 世間 の 人 が 誰 しも よく ない こと と 思わ ず に い られ ない よう な 行動 を する 一方 、 次 から 次 へ と 組織 を
^
売り わたし て こわし て ゆき まし た 。
0947
,2628,18: いくら も ない 、 乏しい 日本 の ウラニウム の 鉱業 権 を ソヴエット とか 、 アメリカ とか へ
^
売り わたし て 、 掘ろ う に も どう しよう に も 、 日本人 に は 手 が 出せ ない よう に という 、 悪 どい 計画 が ある ん だって … … 曽根 さん 、 あなた なんか も 、 その ほう に 、 ひっかかり が ある ん じゃ なくっ て ?
1041
,3708,14: 四 万 ドル の は し た ガネ で エルヴィス・プレスリー を ヴィクター に
^
売り わたし て しまっ た ところ から みる と 、 サム ・ フィリップス に は 、 黒人 ミュージック に対する 真 の 理解 も 興味 も なかっ た よう だ 。
働き得る
(働く.得る)
延べ語数:
4
0249
,133,7: 本当に わたくし たち が 社会 で
^
働き 得る こと 、 その 働き によって 、 衣食住 が 保障 さ れる こと 、 こういう 生存 の 必要 条件 が 合理 的 に 保証 さ れ て い なけれ ば 、 最も 長い 時間 裁縫 工場 で 働か なけれ ば なら ない 婦人 が 、 着る に 着 られ ず 生活 し なけれ ば なら ない 矛盾 は 解決 さ れ ない 。
0427
,22,64: 身 の まわり に 渦巻く 現象 が 新しい 要素 を 加え て めまぐるしく なれ ば なる ほど 、 わたし たち は 、 その めまい を 起さ せる よう な 現象 の 底 に ある 社会 的 動力 を つかん で 全体 を 理解 しよ う と 欲する し 、 その 動力 の 本質 を 、 より よい もの へ 、 より 人間らしい 方向 へ
^
働き 得る もの に 発展 さ せ 改変 さ せよ う と 欲 し て いる 。
0542
,262,6: 私 が 不正 や 犯罪 を
^
働き 得る ほど の 者 で ない こと は 、 私 自身 が よく 知っ て いる 。
0542
,363,19: ああ いう 善良 さ こそ 不遜 の 至り で あり 、 場合 によって は 、 如何なる 犯罪 を も
^
働き 得る の で は ある まい か 。
捥ぎ離す
(捥ぐ.離す)
延べ語数:
4
0230
,32,15: 初め は やはり 人質 として よそ へ 片づけ られ た が 、 その 人 から
^
もぎ 離さ れ て この 人 と 結婚 し た 。
1072
,1293,4: 女 たち を
^
もぎ 離し て 、 市十郎 は 逃げる よう に 戸外 へ 出 た 。
1072
,2875,13: そして 、 つかま れ た 手 頸 の 手 を 、 必死 に
^
もぎ 離そ う と し た 。
1072
,6596,25: お 袖 は 、 自分 の 袂 の 端 を 持っ た わが 娘 の 手 を 、 袂 の 蔭 で 、 そっと
^
もぎ 離し ながら 、 きつい 眼 を し て 囁い た 。
突き回す
(突く.回す)
延べ語数:
4
0168
,51,60: そういう 人々 は ソヴェト 同盟 の 社会 生活 の 心理 に は 、 いつ でも 『 プラウダ 』 の 肯定 し て いる の と は 違っ た 底 流れ が ある という こと を 、 生活 感情 が 分裂 懐疑 し て いる 自分 たち の 文化 の 本質 を 計ら ず むき出し つつ 、 興味 を もっ て
^
つつき まわす 人々 で あっ た 。
0617
,2657,4: 青木 は これ を
^
つつき 廻し て い た ので 、 蜂の巣 蜂の巣 と いっ て い た が 、 その 岩礁 は 蜂の巣 と いう より も むしろ 怪獣 の よう な 巨大 な 生物 に 見える 。
0624
,52,27: 気違い の 方 は 我家 の 如く に 堂々 と 侵入 し て き て 家鴨 に 石 を ぶつけ たり 豚 の 頬 っ ぺた を
^
突き 廻し たり し て いる の だ が 、 白痴 の 女 は 音 も なく 影 の 如く に 逃げ こん で き て 豚 小屋 の 蔭 に 息 を ひそめ て いる の で あっ た 。
0653
,65,11: 言葉 という 表面 に 現れ て いる もの だけ を
^
突き 廻し て 、 それ だけ を 改め た って ムダ な こと だ 。
移りゆく
(移る.ゆく)
延べ語数:
4
0164
,97,21: 日本 の 民主 主義 が 、 ブルジョア 革命 を なしとげ ながら その 過程 で 社会 主義 的 な 民主 主義 に
^
うつり ゆく 新 民主 主義 で ある という 本質 が 、 文学 に も 生き て き て いる の で ある 。
0914
,5,49: 「 刺 」 と は 、 この ひろがる ところ の もの が 、 人民 の うらみ の ことば で あり 、 詩 は 剣 の よう に 、 ひそか に 政治 の 誤謬 を さし 貫き 燎原 の 火 の ごとく 人 の 手 から 人 の 手 に
^
うつり ゆく 武器 と なっ た の で ある 。
0920
,28,18: しかも 、 大切 な こと は 、 この 映画 の 時間 は 、 画面 と 画面 の
^
移り ゆく 推移 、 カット と カット の 連続 で 描か れ て いる の で ある 。
0927
,30,22: 「 ハーバート・パトナム より 、 アーチボルド・マックリーシュ に 」 図書館 長 が 移っ た 国会図書館 は 、 まことに 世界 の 図書館 の 概念 が
^
移り ゆく 、 大いなる 曲り角 を しめし て いる の で ある 。
成り立つ
(成る.立つ)
延べ語数:
4
0160
,128,35: 空虚 な 空間 を きっ て 、 あの おどろく べき 美 を 創り だし て いる 法隆寺 壁画 の 、 充実 きわまり ない 一 本 の 線 を ひきぬい て 、 なお あの 美 が
^
なり 立つ と 思う もの は ない 。
0211
,43,9: しかも 、 外部 的 に そういう 社会 条件 が
^
なり 立っ た ばかり で なく 、 その よう に 新しく なっ た 社会 の 成員 の 感情 の 内部 まで も 、 新しい 発展 に 立つ よう に なっ た とき 、 はじめて 、 「 アンナ・カレーニナ 」 は 一つ の 社会 によって 卒業 さ れ た 文学 と 云 える の で ある 。
1075
,911,38: ところが 材木 は 遠く から 持ち はこぶ ので 、 成る だけ 倹約 する ため に 屋根 の 上 を 軽く し 、 ついに 今日 の よう な 見 た ところ ばかり の 、 屋上 制限 という もの が
^
なり 立っ た の で ある 。
1171
,3176,19: 東京 なら もう 店仕舞 を し て いる 筈 だ が 、 ここ は 南国 な ので 商売 が
^
なり 立っ て いる の だろ う 。
追い帰す
(追う.帰す)
延べ語数:
4
0144
,831,6: そして 子供 達 を 家 へ
^
追い 帰し た 。
0508
,1001,22: あの 一寸 前 の 日 に 貴女 の 所 へ 行っ た ん だけ れ 共 、 彼 の 人 に
^
追い 帰さ れ て 仕舞っ た の よ 、
0947
,2908,25: 「 サト子 さん 、 やさしい みたい だ けど 、 こわい ところ も ある の ね … … おねがい 、 会っ て あげ て … …
^
追い 帰し たり し ちゃ 、 か あいそ う よ 。
1173
,761,6: 何故 あの 時 叱咤 し て
^
追い 帰さ なかっ た の か 。
拭き込む
(拭く.込む)
延べ語数:
4
0144
,1215,25: ゴーリキイ は 、 彼等 の 気に入る 物語 の 間 に 、 「 もっと 楽 な 、 意義 の ある 生活 の 可能 に対する 希望 を
^
ふき 込も う 」 と し た 。
0554
,57,4: 長火鉢 は きれい に
^
拭き こん で あり 、 彼女 は 、 少し 古風 な と 思わ れる 髪形 に 、 生え際 凉 しく 高め に 結い あげ 、 柳 と 燕 を 大きく 散らし た 藍色 の 着物 に 、 博多 の 一 重 帯 を しめ て いる 。
0581
,10,2: 滑らか に
^
拭き こま れ てる 階段 を 、 手先 と 肱 で 逆様 に 匐 い 降り て ゆき 、 終り まで は 持ちこたえ ず 、 横倒し に 転げ落ち まし た 。
0985
,947,14: 信子 は 、 お父さん から 、 むやみ に 神秘 的 な 民族 主義 を
^
ふき 込ま れ 、 神がかり の 精神 教育 で 育て られ た ため に 、 せっかく 医学 を やっ て い た くせ に 物事 を 合理 的 に 考える 力 も 、 ネバリ 強く 耐え て 行く 力 も なくし て しまっ た ん だ 。
付き立つ
(付く.立つ)
延べ語数:
4
0141
,2927,32: 丁度 午後 三 時 すぎ の 日没 が はじまる 頃 で 荒涼と 淋しい 町はずれ の 一廓 の 、 くずれ かかっ た ロシア 風 の 木柵 に 沿っ て 裸 の 枝 を
^
つき たた せ て いる 白樺 の 梢 に 、 無数 の ロシア 烏 が 鈴なり に とまっ て 塒 に つく 前 の ひと さわぎ し て いる ところ だっ た 。
0141
,17981,4: 街 は 起重機 の
^
つき 立っ て いる 風景 だ よ 、 と 。
0601
,143,21: そこ から 浮び 出る よう に し て 、 あたり を 見廻 わす と 、 雨脚 の 廉 ご しに 、
^
つき 立っ た 山腹 が 見える 。
1078
,56,2: 真直 に
^
つき 立っ た 岩 壁 で ずっと 囲ま れ て いる んで 、 この 崖 の 上 は 、 外 の 世界 から すっかり 切り離さ れ て いる ん だ 。
出し合う
(出す.合う)
延べ語数:
4
0141
,2679,16: 二 人 は それぞれ 二 人 で 働き 、 二 人 で とっ た 金 を
^
出し あわ せ て 、 赤 ビロード の すれ た 家具 の おい て ある 家 で の 生活 を 営ん で いる 。
0144
,264,26: 年 より 夫婦 は 茶 から 、 砂糖 から 、 聖 像 の 前 につける 燈明 油 まで 、 胸 が わるく なるほど きっちり 半分 ずつ
^
出し あっ て 暮し はじめ た 。
0144
,1388,3: 」 皆 で
^
出し あっ て 銭 が 出来る と 、 怒鳴っ た 。
1073
,3046,56: 三 ヵ所 に 、 灯 皿 を 架け 、 その 乏しい 灯 の 下 ごと に 、 背 を まろ くし て 、 老い たる 妻 や 、 娘 や 、 二 人 の 弟子 など も 、 膠 ごて を 使っ たり 、 おどし の 糸 を 綴っ たり 、 みな 、 精 を
^
出し あっ て い た 。
切り込む
(切る.込む)
延べ語数:
4
0141
,22305,24: とくに 、 日本人 の 生活 で は 見のがせ ない 男 と 女 の ちがい という よう な もの が 、 柔かい 体 へ
^
切り こん で 来る 刃 の よう に 伸子 に 実感 さ れ た 。
0693
,246,27: この 知らせ を きい て 、 長男 や 女房 が 野良 から 駈け つけ て みる と 、 キコリ たち が エイ エイ と 大木 に
^
切り こん で おり 、 門前 に は 助六 が 六尺棒 を 握りしめ て 、 女房 子供 も よせつけ ない 。
0947
,210,19: 若い 警官 は 、 青年 の 居る ほう を 顎 で しゃくり ながら 、 間 を おかず に
^
切り こん で き た 。
0947
,479,6: サト子 は 、 笑い ながら
^
切り こん だ 。
示し合う
(示す.合う)
延べ語数:
4
0141
,21343,30: モンパルナス 通 は 昔ながら の イルミネーション で 、 ちらつく 光 を 互 の 黒い 影 で 乱し ながら 、 無数 の 男女 が あからさま な 快楽 へ の 欲望 を
^
示し あい ながら ぞろぞろ 往来 し て いる ところ だっ た 。
0842
,3074,8: また 犬 同士 で 自分 の 存在 を
^
示し あっ たり 身分 証明 の 方法 として は 小便 を 用いる 。
0878
,16,46: 従 つて 、 ラジオ ・ ドラマ が 、 「 テレヴィジョン・ドラマ 」 に なり 、 たとえ そこ に 視覚 に うつ たえる 要素 が 加 つた として も 、 俳優 が じかに 観衆 の 前 で 演技 を し て みせ 、 互に その 反応 を
^
示し 合う の で なけれ ば 「 演劇 」 として の 真 の 「 す がた 」 と は いえ ない こと に なる 。
1072
,7960,101: 昨夜 、 突然 、 評定 所 に 席 を もつ 役員 全部 が 、 老中 安藤 重行 、 土屋 政直 の 名 を もっ て 、 龍ノ口 の 広間 に 招集 さ れ 、 席 に は 、 参考 人 として 、 町医 の 市川 楽 翁 、 宇治 黄檗 の 鉄 淵 禅師 、 目付 役 有馬 源 之 丞 、 松平 藤 九郎 その ほか も い て 、 深更 に いたる まで 、 実に 、 龍ノ口 始まっ て 以来 の 難問題 として —— また 誰 も が わが 事 の よう な 熱意 と そして 真実 を
^
示し あっ て 、
立ち返る
(立つ.返る)
延べ語数:
4
0141
,18789,22: 去年 レーニングラード で 保 が 死ん だ しらせ を うけとっ た とき 、 伸子 を 幾日 も 普通 の こころ もち に
^
立ち かえら せ なかっ た の は 、 同じ 思い で 蕗子 の 手紙 に たたえ られ て いる 、 亡くなっ た 弟 へ の 限り ない いとし さ と 自責 だっ た 。
0180
,80,32: ここ で 、 再び わたし たち は 、 文学 に ふれ て ゆく 機会 が 偶然 で ある という 事実 と 、 ある 文学 に ひきつけ られる モメント の 問題 に
^
立ち かえっ て みる 。
0732
,2562,16: 天草 商事 の 悪者 ども を こらしめる ハカリゴト は 、 同時に サルトル を 正道 に
^
立ち かえら せる ハカリゴト に も 利用 し たい 。
0732
,2708,7: 本日 、 ただ今 から 、 正道 に
^
立ち かえり ましょ う 」
引き移る
(引く.移る)
延べ語数:
4
0141
,16341,39: 亀田 夫妻 は 、 どこ か の 裏庭 の よう な ところ に 建っ て いる かなり 大きく て 清潔 な 物置 の 二 階 を 、 画室 兼 住居 に し て 暮し て 居り 、 蜂谷 が
^
引き うつっ た 住居 は 一番 電車 通り に 近く て 、 サン・トアン の 九 八 番地 だっ た 。
0581
,370,22: それから 一 ヶ月 ほど 後 、 菊 千 代 は 正式 に 芸妓 の 廃業 を し て 、 熱海 へ
^
引き 移り まし た 。
0890
,280,33: 残り まし た お 文 櫃 は それでも 百 余 合 ほど ござい まし た が 、 これ は 光明 峰寺 へ 移し 納め 、 わたくし も それ に 附い て そちら へ
^
引き 移り まし た 。
1062
,86,35: 彼等 は 、 春 から 秋 まで は 、 水辺 に いわゆる 夏 の 家 を 建て て 魚 を 取っ て 暮し 、 秋 の 末 に 山の手 の いわゆる 冬 の 家 に
^
引き 移っ て 、 山狩 を 行い ます 。
言い争う
(言う.争う)
延べ語数:
4
0141
,15429,3: 伸子 が
^
云い あらそっ て いる とき 、 わざと ゆっくり カウンター の わき を 通り すぎ ながら きき 耳 を たて て い た 男女 や 、 必要 以上 ゆっくり 食堂 に 腰 を おろし て い た 連中 の 顔 の 上 に は 、 自己 満足 が あっ た 。
0141
,17530,3: そして 彼 と
^
云い あらそっ た —— 彼 を その 一 人 として 自分 を 知的 優越 者 だ と 認め て いる 人々 の 、 ソヴェト は 未開 だ 、 と きめ て 置こ う と する 偏見 に 反抗 し た 。
0757
,73,4: 一昨日 は 一 日
^
云い 争っ て い らし た よう です 。
1120
,317,21: それから 名 披露 の 前日 百 合 子 が 何 か まゆみ を 脅迫 で も し て いる らしく 烈しく
^
云い 争っ て いる の を 庭先 に い て 聞い た と も 云っ て い ます 。
し愛す
(為る.愛す)
延べ語数:
4
0141
,15315,35: やがて 五 ヵ月 を よそ の 国々 に 暮し て 、 モスクヷ を 出 て 来 た とき より も 、 もっと 深く 、 もっと 現実 的 に ソヴェト 同盟 の 生活 を 理解
^
し 愛す よう に なっ て 来 て いる 伸子 として 、 ソヴェト の わる くち を 冗談 の たね に し て 笑い ながら 、 ポケット ・ ウィスキー を のむ よう な 旅行 者 一行 と 、 モスクヷ へ 帰っ て ゆく こと は 、 堪え にくい こと だっ た 。
0398
,83,47: 父親 に 早く 別れ た 男の子 と 女の子 と を 櫛田 さん が よい 母 として 育てあげ て 、 しかも 子供 たち が より 複雑 に くみ 合わさ れ た 大人 として の 愛情 の 中 で 、 やっぱり 櫛田 さん を よい 母 として 信頼
^
し 愛し て ゆける よう に 生活 する 条件 を ひろげ て い た こと は 、 多く の 主婦 、 母 、 そして 家庭 の 内 で は 姑 と いわ れる 立場 に おか れる 婦人 の 生き方 について 示唆 する ところ が 少く ない と 思う 。
0981
,378,7: 私 は 先生 一家 を 心から 尊敬
^
し 愛し まし た
0981
,914,5: 私 は 先生 を 崇拝
^
し 愛し た 、
降り仰ぐ
(降る.仰ぐ)
延べ語数:
4
0141
,13546,20: そろそろ と 近 よっ て ゆく 伸子 の 顔 を 、 多 計 代 は 椅子 の 上 から
^
ふり 仰ぐ よう に 見 た 。
0850
,151,13: けれども 、 あの 希望 に みち た 時期 に 、 なぜ 太陽 を
^
ふり 仰ぎ 青空 を いっぱい に あび て いる 思い が ぬけ 落ち て いる の だろ う か 。
0890
,132,77: 見渡す ところ 青侍 の 中 に は 腕 の 立ち そう な 者 は おり ませ ず 、 夜ふけ て 風 の 吹き 募り ます 折り など は 、 今にも 兵 ども の 矢 たけ び が 聞え て 来 は し まい か 、 どこぞ の 空 が 兵火 に 焼け て い は し まい か と 落 々 瞼 を 合わす 暇 さえ なく 、 蔀 を もたげ て は 闇夜 の 空 を
^
ふり 仰ぎ ふり 仰ぎ 夜 を 明かし た もの で ござい まし た 。
1040
,2396,13: その 動き に したがう よう な かたち で 、 祐一 は 多恵子 を
^
ふり 仰い だ 。
付き崩す
(付く.崩す)
延べ語数:
4
0141
,11421,15: と 、 伸子 は さっき から 、 伸子 の 話 が 与え た 印象 を
^
つき 崩そ う と し て いる 父親 の よう な 年配 の 半白 の 髭 の 人 に 向っ て 、 云っ た 。
0160
,54,17: 第 一 次 ヨーロッパ 大戦 の 後 、 西欧 の 小 市民 生活 の 安定 が
^
つき くずさ れ た 。
0180
,52,19: 経済 上 、 精神 上 の 闇 が 洪水 の よう に 、 最も よわい この 社会 層 を
^
つき くずし て いる 。
0332
,159,12: が 、 渡辺 氏 は 、 そういう 理論 づけ を 我 から
^
つき くずし て 、 まるで その 口元 が 目 に みえる よう な 煽動 の 語調 で 、 一言 一言 ゆっくり と 、 ソヴェト の 社会 主義 なんか は 「 インチキ 」 と いわ れ まし た 。
磨き抜く
(磨く.抜く)
延べ語数:
4
0141
,10485,17: しかし また 、 ヨーロッパ の 輝 や かしく 技術 の 練達 し た 、 社交 性 に
^
磨き ぬか れ た 音楽 の 世界 に 馴れ た ジンバリスト にとって そういう 真心 に あふれ 鄙び た 日本 音楽家 と その 愛好 家 たち の 表情 は 、 素朴 に 感動 的 だっ た に ちがい ない こと も わかっ た 。
1134
,24,25: 千束 守 は かなり の 歌手 で 、 喜 田川 三郎 氏 に 比べる と 年 も 若く 、 第 一 南欧 で 長い 間
^
磨き 抜い て 、 申 分 の ない 男前 で も あり まし た 。
1145
,13,24: その 上 海蔵寺 三郎 は 、 外国 を 二 三 度 廻っ て 、 一流 ホテル の 絶対 に 臭気 の 無い 、
^
磨き 抜い た よう な 便所 に も 入り 、 給仕 に チップ を やる 骨 も 心得 、 テーブル ・ スピーチ など も 、 極めて 要領 よく 当ら ず 触ら ず に こなす 呼吸 も 呑込 ん で 居り まし た 。
1151
,257,8: が 、 それ は 痘痕 どころか 、
^
磨き 抜か れ た 宝石 の よう な 、 世にも 美しく 輝 やかし い 顔 だっ た の です 。
読み治す
(読む.治す)
延べ語数:
4
0140
,748,6: 原稿 の 綴じ た の を
^
よみ 直す 気配 が し た 。
0141
,4543,5: きのう 書い た 部分 を
^
よみ 直し たり し て いる うち に 、 朝 おき ぬ け から の 泥棒 の さわぎ を 忘れ た 。
0141
,6332,11: やがて また それ を 目 に 近 よせ て 熱心 に
^
よみ 直し た 。
0141
,14953,10: そう 云わ れ て 、 目 を すえ て
^
よみ 直し た 伸子 の 頬 から 顎 へ 鳥肌 だっ た 。
来取る
(来る.取る)
延べ語数:
4
0139
,19,21: あっち なら 普通 の 民家 の 二 階 で 親切 な 家 だ し 、 永田 の 家 の もん も
^
来 とる から 」
0139
,95,30: 「 わ ー っと 旗 を ふっ て いる 大勢 の 何処 に おる やら どう でも わかり も せ ん 癖 に 、 あの 中 に うち から も
^
来 とる と 思う と 、 それ だけ で 勢 が 大分 ちがう そう じゃ 」
0865
,59,5: 相手 が 若い 絵かき と
^
来 とる で ね 。
0983
,237,24: フフ 、 あれ は なあ 、 こういう わけ だ ぞ 、 もう あと 半 みち も 下る と 、 佐賀 から 流れ て
^
来 とる 江湖 川 が この 川 に あわさる 。
通し見る
(通す.見る)
延べ語数:
4
0114
,300,5: 太陽 に 向っ て
^
透し 見る 小指 の 先 、
0557
,486,16: その 女 が 、 顔 容 は 分ら ない が 、 彼 の 方 を じっと
^
透し 見 て い た 。
0565
,134,5: 淡い 月 の 光り で
^
透し 見る と 、 室 の 正面 に 、 物 干 竿 の 先 が 突っ 立っ て い まし た 。
0569
,658,9: 他 の 窓 も 開け て 、 外 を
^
透し 見る 。
飛び巡る
(飛ぶ.巡る)
延べ語数:
4
0112
,980,39: 女 で 云え ば ヒステリー 性 の 人 の 持っ て 居る 青白い しまっ た たるみ の ない 手 、 それ と 同じ 形 の 手 が 黒い か みの 林 の 間 を 白 鳩 の 様 に
^
とび 廻る の を 美しい と 思っ て 千 世子 は 、 片方 の 目 で は H の 美しい 手 を 片方 の 目 で は 気まずい かお を し て 居る 源 さん を 見 た 。
1064
,457,23: また 、 彼 が 仕出 の とき に は 、 牛車 の まわり を 蜂 が 金色 の 後光 に なっ て
^
飛び 巡っ て 行く 。
1074
,897,18: ただ 我々 素人 まで が それ に 巻き込ま れ て 、 たった 一つ の 田の神 が 全国 を
^
飛び めぐり 、 何 百 万 戸 とある 農民 の 田 を 、 保護 し て い られ た もの と 我 も 解し 、 人 に も そう 思わ せよ う と し た こと は 、 腑 甲斐 ない 話 と 言わ ね ば なら ぬ 。
1092
,114,18: そして それ が 長距離 ロケット 砲 と 組合 わ さ れ て 、 地球 上 を 縦横 に
^
とび 廻る 日 の 人類 最後 の 姿 を 想像 する こと は 止めよ う 。
読み返す
(読む.返す)
延べ語数:
4
0112
,1719,5: そうして ようやっと 書きあげ て
^
よみ 返し た とき に は そんなに 気に入っ た 手紙 じゃあ なかっ たけれ 共 母親 が 来 て この わき に 何 か そえ 書き を する かさ も なく ば 千世子 の 名 の わき に 自分 の 名 を かく まで まっ て 居 た 。
0132
,9,27: まして 長い 禁止 の 後 に 、 また 発表 さ れ はじめ た 小説 で あっ た から 、 表現 が 制限 さ れ て 、 今
^
読み かえす と 感動 で 咽喉 が つまっ て 声 も 言葉 も のびのび と は で て い ない 。
0904
,47,14: 数 十 年 後 の 人々 が 、 それ を 笑 を ふくん で
^
読み かえす 日 の ため に で ある 。
0988
,2199,22: と 言 つて も 、 前 に どんな 事 を 書い た か 、 忘れ た 所 も あり ます が 、
^
讀み 返し て 見る 氣 に なり ませ ん ので 、 かまわ ず 、 アレコレ と 書き ます 。
狂い回る
(狂う.回る)
延べ語数:
4
0109
,186,17: 日 は とっぷり 暮れ た が 、 「 水 を くれ 、 水 を くれ 」 と
^
狂い まわる 声 が あちこち で きこえ 、 河原 にとり 残さ れ て いる 人々 の 騒ぎ は だんだん 烈しく なっ て 来る よう で あっ た 。
0995
,2527,25: … … 村 子 は ユックリ 起き なおっ て 、 以前 と は 全く ちがっ た 、 ユッタリ と 自信 の ある 態度 で 、
^
狂い まわる 花岡 を 見 て 、 ニンマリ と 微笑 する 。
1072
,291,15: と 異様 な 啼き 声 とともに 、 二 、 三 頭 が くるくる と
^
狂い 廻っ て 、 あら ぬ 方角 へ 、 矢 の よう に す ッ 飛ん で 行っ た か と 思う と 、 バタ 、 バタ と つづい て 仆 れ た 。
1072
,7250,11: しかし 、 たちまち 大勢 の 同心 たち が 、 彼女 の
^
狂い まわる 力 を 、 もと の 白洲 の 上 に 、 捻じ 抑え た 。
立ち巡る
(立つ.巡る)
延べ語数:
4
0103
,153,30: 「 お 菰 さん 、 お やおや … … お 菰 さん で ござい まし たら 、 もうこ の 辺 へ は 、 毎日 の よう に 、 いくら でも
^
立ち 廻る の で ござい ます よ 」
0944
,17,56: 西蔵 の ラッサ は 、 今 なら 自動車 を 利用 すれ ば 、 ブータン ( 西蔵 と 印度 の 間 に ある 小 独立 国 ) の 国境 に 近い 印度 の ダージリン から 五 日 ぐらい で 行か れる が 、 つい 二 十 世紀 の はじめ まで は 、 国境 の まわり に
^
立ち めぐる 一 万 六 千 尺 から 三 万 尺 に 及ぶ 山脈 の 防壁 を 利用 し 、 乖離 と 排他 主義 の 精神 を おし 樹 て て い た 頑冥 な 閉鎖 国 で 、 清 の 高 宗 が 辺 外 諸 部 と の 交通 を 禁止 し た 乾 隆 十 五 年 ( 一 七 四 九 ) から 、 民 国 三 年 ( 一 九 一 四 ) の シ ムラ 会議 まで 、 百 六 十 五 年 の 間 、 欧米 人 と 名 の つく もの で 、 ラッサ は おろか 、 西蔵 本部 ( 南部 の 渓谷 地方 ) へ の 潜入 に 成功 し た もの は 一 人 も ない 。
1073
,1915,62: 「 伊予 に いれ ば 、 国司 の 腐敗 や 、 郡司 の 弱い 者 いじめ が 、 目 に ふれ て 、 黙っ て い られ なく なる し 、 都 に 出れ ば 、 朝廷 を 栄 花 の 巣 に し て 、 明け暮れ の 猟官 、 夜 も 日 も ない 宴楽 、 小刀 細工 を し て
^
立ち 廻る 小人 輩 の 讒訴 だの 、 何 だの 、 か だ の … … 。
1174
,3391,7: そんな 小さな こと で は うまく
^
立ち 廻る が 、 肝腎 な ところ で 失敗 する の だ と 、 栄介 は 答えよ う として 止め た 。
持ち回る
(持つ.回る)
延べ語数:
4
0098
,2965,22: しかし 、 これ で 私 は 、 今 まで 会っ て 来 た 多く の 人人 の 心 を どれほど 身 に
^
持ち 廻っ て いる か しれ ない と 思っ た 。
0788
,725,4: その 仏像 を
^
持ち まわっ て いる 者 が ある と すれ ば 、 彼 は 村役場 の 小使 で 、 その 昔 は 支那 まで 行商 に 歩い た こと が ある 人物 だ と いう 。
1073
,7338,11: 「 し た が 、 あんた は 中央 の 命 を
^
持ち 廻っ て おら れる の じゃろ 。
1174
,853,12: 封印 は 私 が 切っ た の で は なく 、 長年
^
持ち 廻っ た せい で 、 自然 に すり 切れ て しまっ た の だ 。
咲き出す
(咲く.出す)
延べ語数:
4
0098
,2622,7: 朝夕 の 冷た さ の 中 から
^
咲き 出し て 来 た 菊 。
0591
,132,36: あちこち に 瓦礫 の 堆積 が あり 、 い ら 草 の 茂み が 冬枯れ の まま に 残り 、 小さく 区切っ た 耕作 地 に は 、 麦 が 伸び あがり 蚕豆 の 花 が
^
咲き だし て いる 。
0617
,7,4: 「 梅 が ぽつぽつ
^
咲き 出し て 来 た ね 。
0617
,16,29: あれ が 破れ て 、 なか の 乳 白 な 粒々 が 霰 の よう に 枝 一ぱい に 散らかっ て 、 その 中 で 五 、 六 輪
^
咲き 出し た よ 。
向き出る
(向く.出る)
延べ語数:
4
0098
,2409,6: 毛 ば 立っ た 皮 から
^
むき 出 た 牛蒡 の 種 の 表面 に は 、 蒔絵 に 似 た 模様 が 巧緻 な 雲形 の 線 を 入れ 、 蝋燭 豆 の とろり と 白い 肌 の 傍 に 、 隠元 が 黒 黒 と し た 光沢 で 並ん で いる 。
0098
,3516,12: 傾い た 村 道 に 水 が 流れ 底 から 小石 が
^
むき 出 て いる 。
0268
,5,24: 肥 だ ち よく くりくり と 丸く て 、 夏 の 白い ベビイ 服 の 短 袖 から 、 くびれ て 可愛い 腕 が
^
むき 出 て いる 。
0430
,11,17: ○ 池 の 水 は すっかり 増し て 、 冬 の 間中 は 、 かさかさ に
^
むき 出 て 居 た 処 に まで 、 かなり 深く 水 が たたえ られ て 居る 。
飛び出る
(飛ぶ.出る)
延べ語数:
4
0098
,2248,2: 」 と
^
跳び 出 て 行く ほど だ が 、 私 が 牛 之 助 の 二 階 に い た あの 当時 同じ 浪 を 見 ながら 、 老婆 は 何 を し て い た もの だろ う 。
0098
,2843,33: そこ へ 無理 に 捻じ こむ よう に 妻 を 乗せ 、 遅れ て 私 が 乗ろ う と する と 、 中 から 私 の 脇腹 を 擦り ぬけ て 一 人
^
跳び 出 て 来 た 小僧 が いる 。
0666
,61,28: バラック 時代 に 、 普請 も 立派 で 、 二 階 の 部屋 へ 通さ れ て 、 料理 も 酒 も 上等 だ から 、 目の玉 の
^
飛び でる ほど 金 を とら れる の か と 思 つ たら 、 ばか に 安い 。
0667
,1278,13: 水道 料 は 闇 の 仕入れ ぢ や ない から 、 目の玉 の
^
飛び でる こと は ねえ だら う 。
輝き出る
(輝く.出る)
延べ語数:
4
0098
,158,36: 私 は 四 十 度 も 熱 の ある 妻 の 傍 へ 、 私 の 部屋 から 見舞い に 出 て 傍 に つい て い た が 、 照明 弾 の 落ち て 来る
^
耀き で 、 ぱ ッ と 部屋 の 明るく なる たび に 、 私 は 座蒲団 を 頭 から ひっ 冠 り 、 寝 て いる 妻 の 裾 へ ひれ伏し た 。
0141
,8568,56: その よう な 彼女 の 美し さ は 、 ナターシャ が 彼女 の 現在 ある すべて の 条件 において 公然 と 存在 し て いる から こそ 、 日 まし に はたん 杏 色 の 濃く なる 彼女 の 頬 の 上 に 、 日 まし に ふくらむ 看護 婦 の 白 前垂 の 上 に
^
輝き 出 て いる の だ 。
0956
,2522,8: 再び 至福 の 太陽 が 雲間 から 、
^
輝き 出 た !
1147
,169,55: やがて その 奇蹟 に 磨き が かかる と 、 お 竹 の 身体 から 後光 が 射し て 、 流し元 に 置い た 水 盥 —— その 隅 に 網 を 張っ て 残飯 を 洗い流し て 食べ た という 、 塗 物 の 粗末 な 水 盥 から は 、 異様 な 光明 が
^
輝き 出 た と 言わ れ 、 それ が 伝わり 伝わっ て 、 時 の 将軍 の 耳 に 入り 、 台覧 の 栄 を 得る という 騒ぎ に なり まし た 。
射し込む
(射す.込む)
延べ語数:
4
0098
,1390,10: 格子 の 間 から 並べ た 南瓜 の 朱 に
^
射し こむ 光線 。
0850
,157,12: クッキリ と 青空 も 見え 、 絨毯 に 冬日 が さやか に
^
射し こみ 、 徹夜 の 朝 の 澄ん だ 夜明け も あっ た のに 。
1065
,103,21: ここ の 梅 作り の 習慣 で は 、 梅 の 全 枝 へ 、 万 べ ん なく 日光 が
^
射し こむ よう に 、 枝 を ネジ 曲げ て 、 樹 姿 を 大きな 傘 みたい に し て しまう 手法 が ある 。
1072
,1125,10: 朝 の 陽 が 、 破れ 障子 の 穴 から
^
射し こみ 、 かれ の 寝顔 と 、 も ひとつ の 、 白粉 剥げ の 女 の 寝顔 と を —— ゆうべ の 乱 痴気 を 戸 閉し た まま な 六 畳 間 に —— ぽかっと 沼 の 水死 人 みたい に 二 ツ 浮かせ て い た 。
食い合う
(食う.合う)
延べ語数:
4
0098
,1284,13: それにしても 、 眼 に 見える 現象 界 の こと など 、 米 を
^
喰い あっ たり 、 引っ張っ たり する こと など に は 、 もう 幾らか 私 も 退屈 し た 。
0795
,551,4: と イモ を
^
食い あい た 時 に 思っ た の で ある 。
0988
,849,4: 兩方 の 話 が
^
喰い 合わ ず 、 チグハグ に なつ て 行く ばかり だ 。
0995
,2958,22: ( 互い が 互い の 反射 作用 の よう に いい 合っ て いる 間 に 、 言葉 の 意味 は 全く
^
喰い 合わ なく なっ て 、 それぞれ 自身 の 幻想 の 中 に 落ち て いる )
来合う
(来る.合う)
延べ語数:
4
0095
,2782,19: その 飾 窓 の 中 に は 、 大勢 の 怪人 が 顔 を こっち へ 向け て 犇
^
き 合っ て いる 姿 が 認め られ た 。
0095
,2789,11: すると 、 飾 窓 の よう な ところ へ 犇
^
き 合っ て い た 大勢 の 怪人 たち は 、 ぞろぞろ と 、 うち連れ 合っ て 、 部屋 を 出 て いっ た 。
0098
,1789,11: 一 日 四 杯 と 、 二 升 と こっそり 対
^
き 合っ て いる この 朝 の 景色 は 、 至極 のどか だ 。
0098
,3575,9: その 下 で 二 人 は 火鉢 に 対
^
き 合っ て 夕飯 を 待っ た が 、 私 の 行く 家 家 に 戦争 の 災厄 の 降り 下っ て いる 点点 と し た 傷痕 が 眼 について 、 この 平野 も 収穫 を すませ た と いえ 、 今 は 痕 だらけ の 刈田 と なっ て 横たわっ て いる のみ だ と 思っ た 。
光り出す
(光る.出す)
延べ語数:
4
0095
,2352,8: すると しばらく し て その 映写 幕 が
^
光り 出し て 、 その 上 に 、 波 の よう な 模様 が 忙しく 流れ だし た 。
0584
,210,27: 彼 は 眼 を 一つ しばたたい て 、 欅 から 視線 を 引き離し 、 鮨 の 包み を 胸 に かかえ あげ て 、 上空 に
^
光り だし てる 星 を 仰ぎ 見 まし た 。
0642
,1353,17: 私 は 緊張 し 、 図太く なり 、 そして 、 私 の 目 の 鉛 色 に
^
光り だす の が 自分 に も 分る よう に 思わ れる 。
0781
,24,10: ところが その 晩 の カミナリ は 、 ピカリ と
^
光り だし た の が 九 時 ちょ ッ と 前 、 八 時半 ごろ 。
撃ち破る
(撃つ.破る)
延べ語数:
4
0091
,74,26: だから 雪子 さん は 、 研究 室 の 中 に 必ず い なさら なけれ ば なら ない はず な のに 、 実際 は 、 扉 を
^
うち 破っ て 調べ て み て も 、 雪子 さん の 姿 が ない の です って よ 」
0181
,87,41: 「 創作 を はばむ もの は なにか 」 という 問題 に対して 、 わたし たち は 新しい 真実 の 解答 を 見いだし 、 民主 主義 文学 理論 が 創作 の 溢れ だす 力 を 阻む という よう な 誤っ た 先入観 を
^
うち 破ら なけれ ば いけ ない 。
0276
,122,27: 第 二 次 大戦 の 過程 そのもの の うち に 、 世界 の 民主 勢力 が 、 ナチス ・ ドイツ 、 ファシスト ・ イタリー 、 日本 を
^
うち 破っ た 。
0918
,786,6: スペイン の 帝王 の 艦隊 を
^
うち 破っ た オランダ の 商人 たち の 海賊 船隊 の 中 から 生え い で た レンブラント の 絵画 以後 、 絵画 は 人間 と 太陽 の 中 に 、 その 体系 空間 の 確立 を 光 の 洪水 を もっ て 高らか に うたっ た の で ある 。
飲み干す
(飲む.干す)
延べ語数:
4
0091
,2265,37: と いっ て から 、 貴重 な 薬液 の 入っ た 泡立つ コップ を もう一度 高く さし 上げ 、 それから コップ を 自分 の 唇 の ところ へ 持っ て いっ て 、 一気に それ を
^
呑み ほし た の だっ た 。
0594
,107,15: 食卓 の 下 に 置い て おい た 筈 の あの コップ が 、 半ば
^
呑み 干さ れ て 、 卓上 に あっ た 。
0617
,2574,6: 毒液 と 知り つつ それ を
^
飲み 乾さ ね ば なら ない 。
1151
,248,33: 佐 々 村 村 一 は フト 躊躇 し まし た が 、 次 の 瞬間 に は もう 、 コップ を 唇 に 持っ て 行っ て 、 一 と 息 に
^
呑み 乾し て しまっ た の です 。
釣り出す
(釣る.出す)
延べ語数:
4
0091
,1388,2: 幽霊 を
^
釣り だす 餌 を もっ て き まし た よ 」
0947
,1893,34: 「 もっとも 、 言わ せる よう に 術 を 施し た から なんで 、 そう でも し なけれ ば 、 なかなか 口 を 割ら なかっ たろ う … … だが 、 あれ は 、
^
釣り ださ れ た と は 考え て い ない よう だ 」
0952
,61,8: このごろ 、 どんな 生活 な の 」 と
^
釣り だし に かかる と 、 「 うち ら に 、 生活 みたい な もん 、 あれ し ませ ん 。
0952
,119,9: その 気 に なっ たら 、 志貴 子 ぐらい
^
釣り だす ぐらい 、 ぜんぜん お 軽い の よ 。
浮き彫る
(浮く.彫る)
延べ語数:
4
0089
,1037,11: その 扉 の 上 に は 、 やはり 牡 牛 の
^
うき 彫 が とりつけ て あっ た 。
0170
,0,15: 私 たち が 様々 の 美しい 浮き 彫 の 彫刻 を 見る とき 、
^
浮き 彫 は どういう 形 で わたし たち に 見 られ て いる だろ う か 。
0170
,1,0:
^
浮き 彫 の 浮き あがっ て いる 面 から いつも 見 て いる 。
0170
,3,2: 人生 も
^
浮き 彫 の よう で 、 光線 を てりかえし て 浮き 上っ て いる 面 の 陰 に は 、 それだけ へこん だ 面 が あり 、 明る さ が あれ ば それ に 添っ た 影 が ある 。
撃ち振る
(撃つ.振る)
延べ語数:
4
0087
,840,13: 芝山 は 、 黙っ て 首 を 二 三 度 縦 に
^
うち 振っ た 。
0554
,796,5: 長谷川 は 手先 を
^
うち 振っ た 。
0577
,237,8: 或 る 時 、 その 竹竿 を
^
うち 振る はずみ に 、 幹夫 は 転ん で 、 石 に 額 を ぶっつけ 、 血 を 流し まし た 。
0580
,866,11: 蟹 は 驚い て 、 目玉 を つき 立て 手 を
^
うち 振る が 、 やはり マッチ を はさん で いる 。
見計る
(見る.計る)
延べ語数:
4
0084
,2531,9: そして 火星 人 が 少し おちつい た ところ を
^
見 計っ て 、 外交 交渉 を 始める ん だ ね 。
0549
,159,3: いい 頃 を
^
見 計っ て 、 表 の 戸 の 間 に 、 お 多賀 さん が 半紙 を はさみ 、 端っこ を 少し のぞかせ て おい て くれる 。
0956
,683,4: … … 時 を
^
見 計っ て 、 決行 する の だ 。
1132
,188,2: 頃合 を
^
見 計っ て 、 それ を 元 の 枕 に 差し込む と 、 ほのか な 香気 —— 幽 雅 で 甘美 な 匂い が ゆらゆら と 立ち 昇っ て 、 薄暗い 部屋 一 パイ は 、 夢 の 国 の よう に なる の でし た 。
揉み出す
(揉む.出す)
延べ語数:
4
0083
,121,23: 従って 接合 部 切口 における 断面 積 も 算出 さ れる わけ だ から 、 これら の 数値 によって 不要 なる 贅肉 は
^
揉み 出し て 切開 除去 さ れる の だ 。
0781
,628,14: できる なら ヤワラ の 手 で もむ が 如く に 海舟 の 返事 が
^
もみ だし たい ほど ムズムズ し て いる 。
0863
,177,30: 今 はじめて 、 言葉 を以て 語る こと の できる 記憶 です 、 スティヴン は ついに わたくし に 向かっ て 快活 な テナア 、 —— 恐ろしい 周囲 の 風物 に 少し
^
もみ ださ れ ない 中音 で 言い まし た 。
1070
,2,19: 文部省 から 十一月 三 日 当日 の 内達 に 接し る と 妻 は さっそく これ に 気 を
^
もみ 出し た 。
見失う
(見る.失う)
延べ語数:
4
0082
,779,12: 「 国境 あたり まで は 、 追って いったん です が 、 そこで
^
見 うしなっ て 、 その あと 、 どこ へ 行っ た か 、 あの 怪しい 機械 人間 の 行方 は 分から ない の だ そう です 」
0082
,1237,6: 追いかけ た が 、 姿 を
^
見 うしなっ た そう だ 。
0141
,18351,36: その 都 久井 を つれ て 、 家族 の ひと と 彼 と が 箱根 へ 行く 途中 、 小田原 へ 降り た 駅 の 前 で 、 いつの間にか 、 都 久井 の 姿 を
^
見 うしなっ た 。
1171
,1478,1: 「
^
見 うしなっ た 。
焼き切る
(焼く.切る)
延べ語数:
4
0082
,2366,7: 「 先生 、 それでは この 錠 を
^
焼き きり ます よ 。
0082
,2473,10: 火焔 放射 器 で 、 頭 の 中 を
^
焼き きら れ て 、 身動き でき なく なっ て い た の で あっ た 。
0082
,2476,18: そんな もの だ から 、 こうして 頭 の 中 に ある 、 電波 の 受信 装置 を
^
焼き きら れ て しまう と 、 機械 人間 は 、 鉄 屑 の かたまり の よう に なっ て 、 なん の 役 に も 立た ない の で ある 。
0082
,2617,21: 部屋 の 中 に 倒れ て いる 機械 人間 こそ 、 頭 の 受信 装置 を 、 火焔 放射 器 で
^
焼き きら れ て いる ので 、 動きだし は し なかっ た が 、 廊下 に ひっくりかえっ て い た 、 無傷 の 機械 人間 は 、 むくむく と 起きあがり はじめ た の で ある 。
上り付く
(上る.付く)
延べ語数:
4
0081
,1706,9: ようやく 三 人 は 崖 の 上 に
^
のぼり つい た 。
0082
,190,19: 登山 姿 に 身 を かため た 五 人 の 少年 が 、 三角 岳 の 頂上 へ
^
のぼり つい た 。
0612
,2102,2: 牧 へ
^
登り つく と 牛 の 鼻綱 を 解く 。
0944
,308,57: 十 日 目 の 正午 頃 、 見おろす よう な 深い 谷間 に それ らしい 村 を 見 た が 、 ここ で 足 を とめる と 、 これから の 先行き が むずかしく なる と 、 そのまま 北 へ 北 へ と 進み 、 ネパール と 西蔵 の 国境 に なっ て いる クヒガングリ の 頂上 に
^
のぼり つい た 。
踊り上る
(踊る.上る)
延べ語数:
4
0081
,138,10: と 、 とつぜん ポチ が 台 の 上 に
^
おどり 上っ て 、 いや な 声 で ほえ だし た 。
0081
,3246,8: 玉太郎 は この 手紙 を 読ん で
^
おどり 上っ た 。
0112
,238,17: けれども 人間 ぐさいろくでもない 言葉 を 云っ て ぶちこわし て しまう より は と 千世子 は だまっ て
^
おどり 上る 胸 を かかえ て 西洋 間 の 前 に 立っ た 。
0512
,59,1:
^
おどり 上っ て 男 が 叫ぶ と 一緒 に 頭 の 上 に 何 か が 落ち かかっ て 来る の を 感じ た 。
食い取る
(食う.取る)
延べ語数:
4
0081
,1375,6: もも の あたり から 足 を
^
くい とら れ たり 、 お 尻 の 肉 を ぱくりと かみ 切っ て いっ たり 。
0773
,37,21: 魔 人 は 居 ながら に し て 、 魔 獣 を 使い 、 道 ゆく まち子 の ノド 笛 を
^
食い とり 、 腹 を さき 肝 を ぬく もの と 思量 いたす が 、 魔 人 の 怪力 は 地 を くぐり 天 を 走り 、 人力 未到 の 境地 に 至っ て おり ます から 、 にわかに 魔 獣 を 使っ て の 犯行 と 決し かねる ところ も あり ます 」
0773
,470,5: 彼 の ノド は すでに
^
食い とら れ 、 今や 腹 を 存分 に 食い 荒さ れ て いる の で ある 。
0773
,474,17: どこ に も 傷 も なかっ た が 、 まさしく 、 月田 まち子 が ノド 笛 を
^
食い とら れ 、 腹 を さか れ て 惨死 し た と ちょうど 同じ 恰好 で 、 息 絶え て い た の で ある 。
申し渡す
(申す.渡す)
延べ語数:
4
0080
,2554,4: と 、 きびしく
^
申し わたし た 。
0082
,846,9: そして 当分 の うち 絶対 に 面会 謝絶 を
^
申し わたし た 。
0210
,21,39: そして 、 同座 の 中野 好夫 に 向っ て 、 あなた も これから 批評 家 として やっ て 行く ため に は この 点 だけ は よく 心得 て おき なさい 、 といった 意味 を 、 きわめて 高 びしゃに
^
申し わたし て いる 。
0339
,17,30: その 一 面 に は 三 十 一 日 来 四 十 時間 の とりしらべ の のち 五 年 、 七 年 、 十 年 と 重労働 刑 を 判決
^
申し わたさ れ た 八 人 の 日本 の 若もの たち の 姿 が のせ られ て い た 。
引き合う
(引く.合う)
延べ語数:
4
0079
,1019,10: その ほか 、 そこら に ある 物 同士 が おたがいに
^
引き あっ て いる 重力 も なくなる わけ です が 、 この 方 は 、 地球 又は 月 の 重力 に くらべる と 小さい から 、 はじめ から ない の と 同じ よう な もの です 。
0580
,104,9: 未亡人 房江 が 、 彼女 を 洋介 に
^
引き あわ せ 、 近く へ と 差し招い た が 、 彼女 は 席 を 進め かね た 。
0731
,36,7: 無給 で コキ 使っ て も 、
^
ひき 合わ ない から で ある 。
1073
,7806,12: そして 、 二 人 は 、 裳 と 裳 を 、
^
曳き 合っ て 、
躍り込む
(躍る.込む)
延べ語数:
4
0077
,113,26: さすが に 探偵 で 、 普通 の 者 なら 一顧 も し ない もの を 、 彼 は ポケット へ ねじこみ 、 それから 公園 へ
^
躍り こん だ 。
0771
,189,26: ハラ ショー と 、 大 坊主 の カケ 声 も ろ とも 、 二 人 は 山 カゴ を かつい で 、 舞踏 会場 へ
^
躍り こん だ 。
0808
,126,8: 押し寄せ た 敵 軍 の ただ中 へ
^
躍り こみ 、 大 ナギ ナタ を 水車 の 如く に ふり 廻し 、 槍 ブスマ の 如く に くりだす 。
0852
,459,12: 男 が 私 の 住所 を 突き とめ 刃物 を ふりまわし て
^
躍り こむ から 、 と 言う の だ が 、 私 は 多分 女 の カラクリ で あろ う と 始め から 察し た ので 、 それ を 私 は 怖 れ ない と 言う の だ が 、 女 は 無理 に 私 を せきたて て 、 そして 私 は 知ら ない 町 の 知ら ない 小さな アパート へ 移り すむ よう に なっ て い た 。
返り付く
(返る.付く)
延べ語数:
4
0072
,530,15: 二 少年 は 生 命からがら 山 を かけ 下っ て 、 ふもと の 村 へ
^
かえり つい た 。
0082
,3158,9: 三角 岳 へ この 宇宙 航空 船 が
^
かえり つい た 時 、 博士 は 社会 から はげしい 非難 を うけ 、 警察 の とりしらべ も 受け た の だ が 、 X 号 の 恐ろしい 計画 について 、 山形 警部 が いちいち 証言 を おこなっ た ので 、 かえって 博士 たち の 努力 が 認め られ 、 なん の 処罰 も 受け ず に すん だ 。
0096
,83,8: やがて 青 二 は 、 家 に
^
かえり つい た 。
0141
,2904,3: ホテル へ
^
かえり つく と 、 素子 も 秋山 も 、 浅い 酔い が さめ かかっ て 寒く なり 、 大 いそぎ で 熱い 茶 を 幾 杯 も のん で 、 部屋 部屋 に わか れ 、 じき 床 に 入っ た 。
飛び交う
(飛ぶ.交う)
延べ語数:
4
0071
,1970,16: 艇 長 室 で は 、 幹部 の 間 に 、 火星 の うわさ が
^
とび 交っ て いる 。
0094
,309,17: という の は 、 それ から 間もなく 、 頭上 を ぶんぶん と 飛行機 が いく 台 も
^
とび 交い 、 うるさい こと に なっ た から だ 。
0141
,21387,37: 二つ の 街 ぐち から あふれ て 来る 自動車 の 密集 し た 流れ は その 三角州 をめぐって 、 たくみ に 互 を 牽制 し 、 かわし 合い 、 六月 の パリ の 燕 の 群 が
^
とび 交う よう に それぞれ の 流れ の リズム です ー 、 す ー と 軽快 に カーヴ を 描い て 走り去る 。
0315
,40,41: ふつう 人 の 生活 から ひきあげ られ た 便乗 は 、 底 の 見 とおせ ない 独占 資本 と それ に つながる 閣僚 ・ 官僚 生活 の 黒雲 の なか に 巻き あげ られ て 、 魔 もの の よう に
^
とび 交っ て いる 。
撃ち切る
(撃つ.切る)
延べ語数:
4
0071
,1613,37: 「 カン ノ 君 が 調べ て い た ん だ が 、 その 調べ の 途中 で 、 僕 たち が トロイ 谷 から 救い を もとめ た ので 、 カン ノ 君 は 捜査 を
^
うち 切っ て 、 われわれ の 方 へ かけつけ た の だ 。
0142
,1395,17: ひろ子 は 、 十分 話し合え ず 、 すま ない 、 いや な 心持 で その 話 は
^
うち 切っ た 。
0362
,33,7: 政府 は 重要 産業 の 補償 を
^
うち 切っ て 、 百 万 人 の 失業 者 を 出す そう だ が 、 その 百 万 人 の 人々 と その 家族 、 その 主婦 たち にとって 、 この 威風 に みち た 秋田 の 稲田 の ことし のみ のり は 、 どういう もの に なっ て 現れる の だろ う 。
0947
,1406,17: 秋川 と の 約束 は 果し た の だ から 、 もうこ の へん で 会話 を
^
うち 切っ て も いい わけ だ 。
入り交う
(入る.交う)
延べ語数:
4
0070
,14,9: その 上 に は 七つ の 曲線 が
^
入り 交っ て い た 。
0555
,461,30: その へん 、 崖 の 下 は 一 面 、 戦災 の 焼け跡 で 小さな 人家 が ぽつぽつ 建っ てる きり で 、 雑草 の 荒地 と 菜園 と が
^
入り 交っ て い た 。
0566
,532,9: ただ 住宅 所有 者 や 借家 居住 者 が
^
入り 交っ て おり 、 同居 人 も あり 、 借家 の 家主 も まちまち だっ た ので 、 費用 は 各戸 の 世帯 主 が 負担 する という 立 前 に なっ た 。
1076
,1544,7: それから 中間 に 色々 の もの が
^
入り 交っ て 、 次に は 宮古島 に は ユムヌ が あり 、 さらに 沖縄 本島 より は 北 、 与論島 で も 沖永良部島 に も 、 鼠 を ユムヌ という 語 が 知ら れ て いる 。
隠し持つ
(隠す.持つ)
延べ語数:
4
0068
,72,23: そこで 最後 に 昨年 の 暮 、 バカ な 私 に も 、 桂子 が 異国 製 の 菓子 と 煙草 を
^
かくし 持っ て い たり 、 おまけ に 当時 、 ジフリーズ で 、 ペニシリン の 注射 を さ せ て やっ て い た 頃 、 彼女 の 浮気 と いう より 、 その 淫奔 さ に 薄々 、 気づい て い た ので 、 また 催眠 剤 を 飲ん で 彼女 と 喧嘩 の 末 、 伊豆 の 妻子 の もと に 逃 帰っ た 。
0764
,35,50: 文化 人 だの 何 だ の と 大 そう 憂国 の 至情 に 富ん でる らしい 方々 は 、 たいがい 、 こう いっ た 妙 テコ レン な アイクチ を 胸 に かくし 、 何 くわ ぬ 顔 を し て 人 を 訪ね て き て 、 いきなり
^
隠し もっ た アイクチ を つきつける 。
0778
,207,17: 暗い 井戸端 で フグ を 手造り し て い た 宮吉 の 姿 、 その 毒 を
^
隠し もっ て 二 号 の 家 へ 忍び こん だに 相違 ない 怪人 物 の 姿 、 それ は お 米 の 姿 で も あれ ば 、 お 源 の 姿 で も ある し 、 花 亭 の 姿 でも あっ た 。
1173
,1194,5: それ は まだ 食糧 を
^
かくし 持っ て いる から に 違い ない の だ 。
引き毟る
(引く.毟る)
延べ語数:
4
0068
,449,14: 私 の 顔 を みる の も イヤ だ と 言い 、 髪の毛 を
^
ひき むしり 、 顔 を 打つ 。
0081
,302,12: その 柱 が 木 ネジ と いっしょ に 扉 の 方 へ
^
ひき むしら れ て 、 ひんまがっ た まま 水中 に つか つ て いる の だっ た 。
0141
,6171,7: その こと も 伸子 の こころ を
^
ひき むしっ た 。
0142
,1437,31: やがて 、 この 悪法 は 撤廃 さ れる こと に なっ て 、 画面 に 一つ の 力 づよい 手 が 現れ て 、 特高 と 書い た 塗 札 を
^
ひき むしっ た 。
噛み割る
(噛む.割る)
延べ語数:
4
0063
,26,15: 女 みずから に ぎりめしにして 喰 べ さし た が 、 かたく て 初 は どうしても
^
噛み 割る こと が 出来 なかっ た 。
1064
,243,35: ばか に し て 』 と 、 言下 に 氷 を 男 に 打 つけ て 怒る かも しれ ない し 、 さも なく ば 『 あら 、 待て ない わ 』 と ばかり ボリボリ
^
噛み 割っ て 喰 べ て しまう 事 かも しれ ない 。
1065
,111,11: 梅干 の タネ を 、 おく 歯 で カリッ と
^
噛み 割る と 、 私 たち の 子供 の ころ “ 天神 サマ ” と よく 言っ た 白い タネ の 中 の 種 肉 が 出る 。
1153
,32,9: なん でも 友だち の す ずり を 前歯 で
^
かみ 割っ て えらく 泣か れ て 困っ た の を 薄 ぼんやり 覚え て いる 。
引き倒す
(引く.倒す)
延べ語数:
4
0063
,107,15: たちまち 、 役人 を 振りはらっ て 国司 に 近づく と 、 片手 で 国司 を
^
引き 倒す と 、 そのまま 引きずっ て 、 国府 の 門外 へ 連れ出し た 。
0080
,981,28: 満腹 する と 、 雨 谷 君 の 両方 の まぶた が きゅう に 重く なり 、 すみ に たたん で 積ん で あっ た 夜具 を
^
ひき たおす と 、 よく しき も せ ず 、 その 中 へ もぐりこん で しまっ た の だ 。
0540
,462,9: 私 は 飛びつい て 、 然し 、 後方 へ
^
引き 倒し た 。
0833
,311,6: 電車 の 下 に 人 が
^
ひき 倒さ れ て いる 現場 で 、 それ を 助けよ う 、 ひきだそ う という 処置 は 念頭 に なく アジ 演説 を やる という 非 人間 性 が 何 より も 目 を そむけ ず に い られ ぬ 。
喚き出す
(喚く.出す)
延べ語数:
4
0062
,671,14: 名乗り を 上げる の は 、 突然 「 家電 を やる ぞ 」 と
^
わめき だし た アップル だ 。
0613
,747,35: 内科 の 病棟 に は 全身 の 急性 関 接 リューマチス の 患者 が い て 、 大倉 先生 と 山田 君 と が 抱い て 出よ う と する と 、 痛い 痛い と
^
わめき だし 、 そんなに 痛い 目 に あわす の なら この まま おい とい て くれ と いっ た 。
0776
,480,4: 彼ら は 一斉 に
^
喚き だし て しまっ た の で ある 。
1073
,7656,3: と 、
^
わめき 出し た 。
巻き戻す
(巻く.戻す)
延べ語数:
4
0060
,3910,29: 単純 な 繰り返し 作業 は 、 コンピューター に 任せる という 健全 な 常識 を すでに 身 に つけ て い た ブリックリン にとって 、 時代 の 歯車 を
^
巻き 戻し て こうした 悪習 に 染まる こと は 耐え られ なかっ た 。
0062
,560,24: おまけ に 原作 の 「 シューレス・ジョー 」 を 買っ て き て 、 完全 に 二 十 年 と ちょい と 、 脳味噌 に
^
巻き 戻し を かけ られ た 。
0947
,2230,15: 芳夫 は 、 脇 卓 の ほう へ 飛ん で 行っ た が 、
^
巻き 戻す ひま も ない うち に 、 うわさ の ひと は 、 ボーイ に 案内 さ れ て 食堂 へ 入っ て き た 。
0947
,2232,9: 「 巻 枠 は 、 折 を み て
^
巻き 戻し ます … … 勘づか れる から 、 マイク の はいっ た 花瓶 を 見つめ ない よう に し て ください 」
入り直す
(入る.直す)
延べ語数:
4
0060
,3907,46: だが ビジネス へ の 関心 は 抑え がたく 、 一 九 七 七 年 、 アップル Ⅱ や PET 、 TRS — 80 など 組み立て 済み の パーソナル コンピューター が つぎつぎ 製品 化 さ れ た 年 に 、 ハー バード ・ ビジネス ・ スクール に
^
入り なおし た 。
0060
,3935,1: その後
^
入り なおし た ブルックリン カレッジ で は 、 昼間 働き ながら 心理 学 を 専攻 し た 。
0060
,6648,55: ハイスクール 時代 の 後半 を 、 コンピューター の 回路 設計 に 夢中 に なっ て 過ごし た ウォズニアック は 、 父 の 母校 で ある カリフォルニア 工科 大学 の 受験 に 失敗 し 、 地元 の デアンザ・コミュニティー・カレッジ に しばらく 籍 を 置い た あと 、 一 九 六 八 年 、 コロラド 大学 に
^
入り なおし た 。
0060
,6685,14: 一 九 七 一 年 、 ウォズニアック は カリフォルニア 大学 バークレー 校 に
^
入り なおし た 。
切り直す
(切る.直す)
延べ語数:
4
0060
,3697,12: 三菱電機 は 起死回生 を 狙っ て あらた な 路線 に 舵 を
^
切り なおし た 。
0060
,5749,36: 日本電気 に 入社 以来 、 ソフトウエア 一筋 に 生き て 来 た 古山 良二 が ためらい がち に そう 続け た とき 、 浜田 俊三 は 思い切っ て 急 ブレーキ を かけ 、 ハンドル を
^
切り なおす 覚悟 を 決め た 。
0060
,6091,6: BPC の ハンドル を 急遽
^
切り なおし て 性格 付け を 変更 する もう 一方 で 、 浜田 は 形 ばかり 立ち 上げ た プロジェクト の 、 実質 的 な 肉付け の 作業 に 着手 し た 。
0060
,8024,42: 一 九 八 一 ( 昭和 五 十 六 ) 年 に なっ て 、 三洋電機 は マイクロ コンピューター を インテル 製 に 置き換え 、 OS も CP / M の 流れ を 汲む もの に 替え て 、 スタート を
^
切り なおし た 。
伺い知る
(伺う.知る)
延べ語数:
4
0060
,2942,39: この 時期 、 同 大学 で 人工 知能 の 導師 と なっ た マッカーシー と マービン・ミンスキー が 「 ハッカー を 放し飼い に する 」 うえ で 果たし た 役割 は 、 スティーブン ・ レビー の 『 ハッカーズ 』 から
^
うかがい 知る こと が できる 。
0060
,5911,31: フロッピーディスク に どの よう な フォーマット で 情報 を 書き込ん で いる か は 、 読み書き が すべて 機械 の 内側 で 処理 さ れる ため に 、 外 から は
^
うかがい 知る 術 が ない 。
0080
,94,8: その へん の こと は 、 われわれ の
^
うかがい 知る こと の でき ない 領域 だ と 、 一時 し て おこ う 。
0417
,8,46: その 「 印象 の つづり 合わせ 」 や 「 単なる 興奮 と 感傷 」 に 満足 し ない で 、 労働 階級 は 生産 機関 を 握り 、 社会 の 運転 を 担当 し て いる 階級 な の だ から 、 ブルジョア 文学 者 の
^
うかがい 知る こと の 出来 ない 生産 と 労働 と 搾取 と の 世界 を 解剖 し 、 描写 す べき で ある と 主張 さ れ た 。
働き通す
(働く.通す)
延べ語数:
4
0060
,2063,17: ほとんど 毎日 、 夜 八 時 ごろ まで 、 一 日 約 一 四 時間 あまり を
^
働き 通し て い た 。
0098
,601,7: 戦時 中 も 今 と 同様 に
^
働き 通し た が 、 天 作 の 掘り出し た 白土 は 、 どれほど 多く の 人 の 胃袋 へ 入っ た こと だろ う 。
0098
,1252,7: 農家 が せっせと 汗水 たらし て
^
働き 通す 生涯 の 労働 の 大 部分 は 、 戒壇 院 の 位牌 の 位置 を 現在 の まま 維持 する ため か 、 もしくは 、 自分 の 代 に 前 より 一 段 とも 上 に あげ たい が ため と いっ て 良い 。
0231
,361,27: 今日 この 点 を 改めて とり上げ て みる なら ば 、 第 一 日本 の 総 人口 の 九 割 迄 の 人々 は 、 一生 を
^
働き 通し て 、 しかも 伝える もの と て は 借金 以外 に 極 く 僅か の 財産 しか 持た ず 、 況して それ を 何 人 か の 子供 に 平等 に 分配 する という 程 の 富 を 蓄積 し 得 ない 人民 の 経済 生活 で ある 。
踏み消す
(踏む.消す)
延べ語数:
4
0055
,484,3: そして それ を
^
踏み 消す と 、 もう 一 本 吸い たく なっ た 。
0141
,19014,31: タバコ を 吸っ て い た 一 人 の 指導 員 は 、 小 舎 に 入る 前 に 戸 の 手前 で タバコ を すて て 、 それ を すっかり
^
ふみ 消し た 。
1076
,439,17: 島 の 文化 の 変転 が 根 こそげ で あっ て 、 古い 生活 の 痕跡 の
^
踏み 消さ れ やすい こと を 経験 し た 者 に は 、 今 は もう 定義 や 沿革 を 論ず べき 場合 で は ない 。
1172
,314,6: 私 は 立ち上り 、 莨 を
^
踏み 消し た 。
し行く
(為る.行く)
延べ語数:
4
0055
,351,4: 「 そんな 恥 か
^
し いこ と 言っ ちゃ いや 。
0059
,30,3: 「 —— しか
^
し 行っ て みる もん で がす な 、 つまり その 、 金巾 は 駄目 で が し た が 、 別口 の 耳寄り な 話 が が し て な 、 光 が 一 箱 十 円 で ある ち ゅうんでがすよ 。
0982
,35,46: 行かせ ね えと 五 日 も 六 日 も ボーッ と し て なんにも 手 が 附か ねえ ん だ から 、 しかた が 無 え 、 行く の も 良い けど よ 、 おら も 源 次郎 も 、 なんぼ 世間 に 恥 か
^
し いか 知れ ない ぞ 伯母 さん 。
1154
,206,26: … … 逢う の は タマ だ けれど 、 といった 口 の 下 で 、 すぐ に こういう の は おかしい が 、 と いいわけ
^
し いく 、 お さわ は 、 その あと で 、 じつは 、 四 五 日 まえ 、 鎌倉 に 年 ちゃん を 訪ね 、 引き とめ られる ま ゝ 、 一 ト 晩 、 泊っ て さえ 来 た という はなし を し た 。
踊り狂う
(踊る.狂う)
延べ語数:
4
0053
,2536,45: 弓子 が あっという間に ホール を 出 て 行っ て しまう と 、 小郷 は 軽い 当身 を くらっ た よう な 、 すかさ れ た 気持 に なっ た が 、 すぐ また 背中 を むき出し に し た ダンサー を つかまえ て 、
^
踊り 狂う て 行っ た 。
0091
,1920,2: 今 まで
^
おどり 狂っ て い た 全身 の 骨 片 が ぴたり と しずまっ た 。
0517
,18,5:
^
おどり 狂う ——
1148
,168,18: 曲 は 益々 熱 を 帯び て 、 百 人 の 妖魔 が 、 さながら 空中 に
^
踊り 狂う と ばかり 、 鼓 を 鳴らし て 、 此の世 の 正 しから ざる もの 、 偽 れる もの 、 汚れ たる もの に いどみ かかり ます 。
唸り出す
(唸る.出す)
延べ語数:
4
0053
,1912,2: しきりに
^
うなり 出し た 。
0084
,2194,3: 器械 が
^
うなり 出す 。
0613
,15,18: 目 に 見え ぬ 音波 が うす 気味 わるく 、 あと から あと から あちこち の サイレン が
^
うなり 出す 。
0987
,1579,5: ( アーアーアー と 何 か
^
うなり 出す 。
有り来る
(有る.来る)
延べ語数:
4
0053
,1745,4: 二 人 は
^
あり 来 たり の 関係 に 陥っ た 。
0054
,298,44: 娘 の 方 から 寝台 へ 誘っ た の だ し 、 そして 、 べつに それ を 拒み たい 気 も なかっ た ので 、 少し は いそいそ として それ に 応じ た の だ し 、 今 は もう 二 人 が
^
あり 来 たり の 関係 に 陥る に は 、 簡単 な きっかけ だけ が 残っ て いる に 過ぎ なかっ た 。
0215
,99,3: 人々 を 、
^
在り 来っ た 自身 の うち から 出で立た せる 情熱 の モメント こそ 、 提出 す べき 唯一 の もの で あっ た と 思う 。
0220
,30,0:
^
あり 来り の 日本 の 半 封建 な 人情 と 、 階級 的 責任 や プロレタリアート の 鉄 の 規律 と その 義務 とかいう もの が 相剋 し て 、 そこ に 悲痛 感 を 味 って いる 、 ふるくさい 。
行き因る
(行く.因る)
延べ語数:
4
0034
,48,5: おば はん とうとう 出 て
^
行き よっ た が 、 出 て 行き しな 、 風呂敷 包 持っ て 行っ た ン は ええ けど 、 里子 の 俺 は 置いてきぼり や 。
0034
,50,50: 蹴っ た くそ わるい さかい 、 亭主 の 顔 み イ み イ 、 おっさん ど ないし て くれ ま ん ネ いう て 、 千 度 泣い たる と 、 亭主 も 弱り目 に たたり目 で 、 とうとう 俺 を 背負う て 、 親父 の とこ イ 連れ て
^
行き よっ た 。
0495
,36,17: ○ 正一 が 千葉 から 戻っ て え の 、 ○ ○ が つれ て 鳥取 へ
^
行き よっ た 刀剣 を もっ て 。
0495
,40,7: ○ ハイヤー に ええ と つん で
^
行き よっ た 、 大きい の やこ まい の を 、 は ア 二 十 本 以上 も あっ たろ う のう
干遣る
(干る.遣る)
延べ語数:
4
0033
,236,1: 「
^
ひ や は 、 からだ に 毒 です よ 。
0089
,531,3: 「 ああ 、
^
ひ やっ と し た 。
0090
,297,51: 下界 から 空 を 見上げ た ところ で は 、 流星 なんか 大した もの に 見え ない けれど 、 今 みたい に すぐ そば を 通ら れる と 、 急行 列車 が 五 六 本 、 一 度 に こちら へ とん で くる よう な 気 が し て 、
^
ひ やっ と し た よ 」
0667
,277,18: 自分 の 言 ふこ と も 分ら ない 奴 に 限 つて 、 尊敬 なんて 言葉 を 使
^
ひ や がる 」
嘲り笑う
(嘲る.笑う)
延べ語数:
4
0029
,141,73: 私 は 、 暑 さ と 、 それから 心配 の ため に 、 食べもの が 喉 を とおら ぬ 思い で 、 頬 の 骨 が 目立っ て 来 て 、 赤ん坊 に あげる おっぱい の 出 も ほそく なり 、 夫 も 、 食 が ちっとも すすま ぬ 様子 で 、 眼 が 落ち くぼん で 、 ぎらぎら おそろしく 光っ て 、 或 る 時 、 ふ ふん と ご 自分 を
^
あざけり 笑う よう な 笑い 方 を し て 、
0091
,903,5: どこ か で 老人 の
^
あざけり 笑う らしい 声 が 聞え た 。
0981
,2092,0:
^
あざけり 笑お う と 私 は し た が
1073
,4516,4: その 愚鈍 を 、
^
嘲り 笑い ながら 、 良正 は 、
死に至る
(死ぬ.至る)
延べ語数:
4
0027
,430,70: 世の中 の 合法 という もの の ほう が 、 かえって おそろしく 、 ( それ に は 、 底 知れ ず 強い もの が 予感 せら れ ます ) その からくり が 不可解 で 、 とても その 窓 の 無い 、 底冷え の する 部屋 に は 坐っ て おら れ ず 、 外 は 非合法 の 海 で あっ て も 、 それ に 飛び込ん で 泳い で 、 やがて
^
死に 到る ほう が 、 自分 に は 、 いっそ 気楽 の よう でし た 。
0768
,200,10: 毎日 々 々 一 人 ずつ 、 彼女 が ついに
^
死に 至る まで 、 招待 の 使者 に 立っ て 、 むなしく 断わら れ て 帰る の で ある 。
0769
,250,18: と 、 彼 は 、 大いに 注意深く 、 熱心 に 書い た あげく 、 ついに 登山 家 を
^
死に 至ら せる よう な 、 天下 どこ に 立て て も 通用 し ない 表裏 アベコベ を 指し 合っ て いる 道標 を 書く よう な こと に なっ た かも 知れ ない 。
0797
,18,21: 私 は 文学 者 で あり 、 生れ つい て の 懐疑 家 で あり 、 人間 を 人性 を
^
死に 至る まで 疑い つづける 者 で ある が 、 然し 、 特攻隊 員 の 心情 だけ は 疑ら ぬ 方 が いい と 思っ て いる 。
欺き合う
(欺く.合う)
延べ語数:
4
0027
,197,1: 互いに
^
あざむき 合っ て 、 しかも いずれ も 不思議 に 何 の 傷 も つか ず 、 あざむき 合っ て いる 事 に さえ 気がつい て い ない みたい な 、 実に あざやか な 、 それ こそ 清く 明るく ほ がら か な 不信 の 例 が 、 人間 の 生活 に 充満 し て いる よう に 思わ れ ます 。
0027
,197,17: 互いに あざむき 合っ て 、 しかも いずれ も 不思議 に 何 の 傷 も つか ず 、
^
あざむき 合っ て いる 事 に さえ 気がつい て い ない みたい な 、 実に あざやか な 、 それ こそ 清く 明るく ほ がら か な 不信 の 例 が 、 人間 の 生活 に 充満 し て いる よう に 思わ れ ます 。
0027
,198,6: けれども 、 自分 に は 、
^
あざむき 合っ て いる という 事 に は 、 さして 特別 の 興味 も あり ませ ん 。
0027
,201,4: 自分 に は 、
^
あざむき 合っ て い ながら 、 清く 明るく 朗らか に 生き て いる 、 或いは 生き 得る 自信 を 持っ て いる みたい な 人間 が 難解 な の です 。
葬り去る
(葬る.去る)
延べ語数:
4
0027
,1597,16: そうして 彼 の その 優しい 微笑 一つ で 、 自分 は 完全 に 打ち破ら れ 、
^
葬り 去ら れ て しまっ た の です 。
0320
,14,16: 岩田 義道 を 殺し た の も 、 上田 茂樹 を とうとう 行方 不明 の まま
^
ほうむり 去っ て しまっ た の も 、 彼 の 立身 の 一段 でし た 。
0597
,2110,5: 上海 で の こと を
^
葬り 去ろ う 。
1078
,120,64: それでも 確か に 五 千 万 年 以上 の 昔 に 絶滅 し た はず の 空 棘魚 で ある こと は 、 確認 さ れ た の で ある が 、 学問 的 に 最も 重要 な 部分 、 即ち 内臓 その他 の 軟体 部分 は 、 遂に 神秘 の ヴェール の 彼方 に 隠さ れ た まま 、 闇 から 闇 へ
^
葬り 去ら れ た の で ある 。
出し遣る
(出す.遣る)
延べ語数:
4
0025
,138,17: どんな 下手 な 役者 で も 、 芸人 に 扮 する と 、 うめ え 味 を
^
出し や がる 。
0140
,2910,17: —— 生意気 じゃ ない か 、 ひと の うち へ 来 て 脅かす よう な 声 なんか
^
出し や がっ て ——」
0508
,835,5: 到 々 尻尾 を
^
出し や がっ た 。
0612
,562,9: —— 子供 の くせ に 、 もう 色気 なんか
^
出し や がっ て … … 」
打ち得る
(打つ.得る)
延べ語数:
4
0004
,49,2: ピリオド を
^
打ち 得 ず 、 小さい コンマ の 連続 だけ で ある 。
0060
,5278,58: 標準 言語 と なっ た ベーシック を ほぼ 独占 的 に 供給 し ながら 、 あくまで ハード ウエア メーカー が 新しい 機能 を 盛り込ん で 設計 し た マシン に 、 注文 に 応じ て あと から 言語 を 載せる という 立場 に ある マイクロソフト は 、 この 混乱 に対して それ まで なんら 有効 な 手 を
^
打ち え ない で き た 。
0599
,328,8: だが 、 この 犬 を 、 石 で
^
打ち 得る 者 は ある め え 。
1024
,84,9: に も かかわら ず 、 最高 の 一手 を
^
打ち 得 ない の が 一般 の 寿司 屋 で ある 。
書き通す
(書く.通す)
延べ語数:
4
0004
,332,8: 私 は ねばっ て 、 とにかく 小説 を
^
書き とおし た 。
0140
,784,28: 伸子 は 、 煙 に むせ て 窒息 しかけ ながら 、 その トンネル は ぬけ きる こと を 決心 し た 者 の よう に 、 小説 を
^
書き とおし た 。
0171
,271,37: その 気味 わるい よう な 、 ブリューゲル ふう の 筆致 が 、 作品 の 世界 の 、 いまだ 解決 さ れ ない 憂鬱 の 姿 を 最も よく うつす と 思っ て 、 ああ いう ふう に
^
書き とおし て いる らしい の です 。
0194
,210,19: 例えば 、 私 が この 数 年間 に これ まで かけ なかっ た 民主 的 テーマ の 長篇 を
^
書き 通す こと が できる という 歴史 の 可能 性 は 、 同時に 同じ 私 が ある 時期 に は 、 執筆 以外 の 様々 の 活動 を し て ゆける 可能 性 です 。
聞き願う
(聞く.願う)
延べ語数:
4
0003
,2422,11: 「 そのまま 、 そのまま の 位置 で 、 気楽 に お
^
聞き ねがい ます 。
0947
,856,2: 「 お
^
聞き ねがい たい こと が あり ます 」
0986
,49,20: … … あの う 、 いえ … … 実は 、 この 後 が ガンモク な んで 、 ぜひ お
^
聞き 願い たい ん です が ——?
1140
,132,24: —— これ が 一 年 前 に 亡くなっ た 国府 金弥 さん の 声 な の です から 、 どうぞ その 積り で お
^
聴き 願い ます 」
叩き返す
(叩く.返す)
延べ語数:
4
0003
,2303,26: 」 あら ぬ 事 で 激昂 し て 、 ベッド から 降り て 帯 を しめ 直し 、 「 おれ は 、 この 回覧 板 を
^
たたき かえし て 来る 。
0003
,2307,4: 私 は これ を
^
叩き かえし て 来る つもり です から ね 。
0759
,6270,7: 左 へ ふらつく と 、 右 へ
^
叩き 返さ れ 、 右 へ 傾く と 、 左 へ 叩き 返さ れ た 。
0759
,6270,18: 左 へ ふらつく と 、 右 へ 叩き 返さ れ 、 右 へ 傾く と 、 左 へ
^
叩き 返さ れ た 。
遊び回る
(遊ぶ.回る)
延べ語数:
4
0002
,946,63: もう 大丈夫 、 と おっしゃっ て 、 いま は 起き て いらっしゃる けれども 、 食慾 は やっぱり あまり 無い 御 様子 だ し 、 口数 も めっきり 少く 、 とても 私 は 気がかり で 、 直治 は まあ 、 東京 で 何 を し て いる の だろ う 、 あの 小説 家 の 上原 さん なんか と 一緒 に 東京 中 を
^
遊び まわっ て 、 東京 の 狂気 の 渦 に 巻き込ま れ て いる の に ちがい ない 、 と 思え ば 思う ほど 、 苦しく つらく なり 、 お母さま に 、 だしぬけ に 薔薇 の 事 など 報告 し て 、 そうして 、 子供 が 無い から よ 、 なんて 自分 に も 思いがけなかっ た へん な 事 を 口走っ て 、 いよいよ 、 いけ なく なる ばかり で 、
0002
,2789,62: つまり 、 あの ひと の デカダン 生活 は 、 口 で は 何 の かの と 苦し そう な 事 を 言っ て い ます けれども 、 その 実は 、 馬鹿 な 田舎 者 が 、 かねて あこがれ の 都 に 出 て 、 かれ 自身 に も 意外 な くらい の 成功 を し た ので 有頂天 に なっ て
^
遊び まわっ て いる だけ な ん です 。
0893
,354,175: 実 さい 海路 に よる なら 話 は 別 だ が 、 鉄道 が 敷ける 以前 の シベリヤ など 、 既に 少く も 二 回 は 喀血 を 経験 し て いる 男 が 、 雪どけ の 氾濫 や 泥濘 と 闘い 単身 が た 馬車 に 揺ら れ ど おし で 横断 し て 、 首尾 よく 目的 地 に 着い て 冷静 きわまる 科学 的 データ の 蒐集 に従い 、 帰り の 海路 で は 印度 洋 を 全速力 で 航 進 する 汽船 の 甲板 から 身 を 躍ら せ て 、 船尾 に 垂らし た ロープ に つかまり ながら 海水浴 を 楽しむ の を 常 と し た のみ か 、 パイロット・フィシュ に 囲ま れ た 一 匹 の 鱶 を 眼前 数 間 に 見いだす という 離れ業 を まで 演じ 、 その 年末 モスクワ に 帰っ て 来る と 「 咳 が 出る 、 動悸 が する 」 など と 一しきり 泣きごと を 並べ た くせ に 、 翌年 の 春 に は けろりと し て イタリヤ や フランス を
^
遊び まわり 、 夏 の 末 モスクワ に 帰っ て くる と 別に 神様 に 助け舟 を 求める 必要 も 感じ ず に 、 相 変ら ず マーラヤ・ドミトロフカ 街 の アパート に くすぶっ て 、 セイロン で 買っ て 来 た 三 匹 の 猫 い たち を 相手 に 「 退屈 だ 退屈 だ 」 と 御託 を 並べ ながら 、 『 決闘 』 の 完成 に 「 神経 を 一 ポンド ほど 磨り へらし 」 たり 、 『 妻 』 だの 『 浮気 もの 』 だ の という 作品 を 立て続け に 書い たり し て いる チェーホフ の 行状 という もの は 、 なんと し て も われわれ 栄養 不良 性 神経 衰弱 症 の 島国 人 ども の 想像 を 絶する もの が ある だろ う から で ある 。
0954
,9,13: 夏 は ドオヴィル 、 冬 は ニース と 一 年 中 めまぐるしく
^
遊び まわっ て いる ふう だ から 、 ひょっとしたら いま 巴里 に い ない の かも しれ ず 、 いる に し て も あの なまけもの が いそいそ と 出迎え など し そう も ない 。
殺し得る
(殺す.得る)
延べ語数:
4
0002
,2172,7: 身 を 殺し て 霊魂 を
^
ころし 得 ぬ 者 ども を 懼 る な 、 身 と 霊魂 と を ゲヘナ にて 滅し 得る 者 を おそれよ 。
0087
,1921,9: これ だけ いえ ば 、 君 は 主人 を
^
殺し 得る 只 一 人 の 人物 だっ た 。
0774
,698,24: 即ち 、 ヒサ と 中橋 を 同 一 人 が 同日 に 殺す 場合 に 、 中橋 を あの 場所 で あの 時間 に
^
殺し うる 者 は ただ 一 人 しか 居 ない の です が 、 犯人 は そう で なく 思わ せる ため に 、 自分 に かかる メンミツ な 計画 犯罪 を 行う 智力 が ない もの の よう な 愚か者 の フリ を し て みせ た の で あり ます 。
0782
,420,20: けれども 、 ガマ 六 の よう な 強力 な 人物 を 策 によって 力 に 代え 、 これ を
^
殺し うる 方法 が あり うる で あろ う か 。
空き出る
(空く.出る)
延べ語数:
4
0002
,1180,8: べつに 何 も 、 上原 さん を
^
すき で なかっ た のに 、 それでも 、 その 時 から 私 に 、 あの 「 ひめ ごと 」 が 出来 て しまっ た の だ 。
0112
,518,36: お金 が 世の中 の すべて だ と 思っ て 居る 御 仲間 です もの 、 いざ と なれ ば 御 亭主 と 金仏 を とりかえ まい もん で も ない … … 下手 な おしゃれ が
^
すき で ねえ 、 いや ん なる ほど 妙 に 大胆 な とこ の ある 女 です もの 」
0112
,1449,30: 「 そんな 事 分る もん です か 、 それ に かくれ て なんか かい て も しよう が あり ませ ん し 御 義理 に 書く の も 私 は
^
すき で ない ん です もの … … 」
0660
,29,48: この 方 が ホンモノ らしい 重量 が ある よう な 気 が する から 、 要するに 英語 の ラヴ と 同じ 結果 に なる よう だ が 、 しかし 、 日本語 の すき だ 、 だけ で は 力不足 の 感 が あり 、 チョコレート なみ に しか
^
すき で ない よう な 物 たり な さ が ある から 、 しかた なし に 、 とても すき な ん だ 、 と 力む こと に なる 。
察しる
(察す.る)
延べ語数:
4
0505
,7,75: いくら 二 十 に は なっ て 居 て も 母親 の そば で 猫可愛がり に さ れ つけ て 居 た お 君 に は 、 晦日 に お てっ ぱらいになるきっちりの 金 を 、 巧 く やり くっ て 行く だけ の 腕 も なかっ た し 、 一体 に 、 おぼこ じみ た 女 な ので 長い 間 、 貧乏 に 馴れ て 、 財布 の 外 から 中 の 金高 を
^
察し る ほど 金銭 に さとく なっ て 居る お金 の 目 に は 、 何 か に つけ て 、 はがゆい 事 ばかり が うつっ た 。
0508
,1517,15: 蕙子 は お 久美 さん の 打ち明け かね て 居る 気持 を 大方 は
^
察し る 事 が 出来 たけれ 共 、 どれ 程 の 思い違い と 混惑 が 起っ て 居る の か は 知る 事 が 出来 なかっ た ので 、 到 々 思い切っ て お 久美 さん の 気 を 引く ため に 、
0619
,333,22: 牛乳 屋 の 落第生 は 悪い こと が バレ て 叱ら れ そう な 気配 が 近づい て いる の を
^
察し る と 、 ひどく マメ マメ しく 働き だす の で ある 。
0852
,158,29: 酒 を のん で 露骨 に 女 を 口説き はじめ た が 、 以前 に も 泊り こん だ こと が ある の は 口説き 方 の 様子 で
^
察し る こと が 容易 で あっ た 。
落ちぶれ果てる
(落ちぶれる.果てる)
延べ語数:
3
0709
,8,0:
^
落ちぶれ はて た 魂 を 嗅ぎ 分け て 煙 の よう に 忍び よる 妖怪 じみ た 厭 らし さ に 、 身ぶるい し た が 、 まさしく 妖怪 の 見破る 通り 、 酒 と 肉慾 の 取引 に 敗北 せ ざる を 得 なかっ た 。
0714
,17,33: 上京 の 神様 一行 も 、 総理 大臣 、 内務 大臣 、 ミコ 、 総勢 五 名 で あり 、 現在 で は 、 それ が 神様 ケンゾク の 全部 の 由 、
^
落ちぶれ 果て た もの らしい 。
0792
,4,2: 戦前 から
^
落ちぶれ はて た 世 に 稀 な 貧乏 華族 だっ た の です 。
打ち明け兼ねる
(打ち明ける.兼ねる)
延べ語数:
3
0508
,1517,7: 蕙子 は お 久美 さん の
^
打ち明け かね て 居る 気持 を 大方 は 察し る 事 が 出来 たけれ 共 、 どれ 程 の 思い違い と 混惑 が 起っ て 居る の か は 知る 事 が 出来 なかっ た ので 、 到 々 思い切っ て お 久美 さん の 気 を 引く ため に 、
0866
,3243,54: これ が 機 緑 に な つて 、 平山 いく は 、 彼 を い つ そう 隔て の ない 間柄 として 取扱う よう に なり 、 遠矢 幸 造 が うる さ が つて 相手 に せ ぬ ほど の 問題 を 彼 に もちかけ 、 時に は 、 遠矢 に さえ
^
打ちあけ かねる 相談 ごと まで 、 彼 の 耳 に 入れる という 親密 ぶり を みせ た 。
1138
,144,21: 五 人 扶持 で も 侍 の 切れ っ 端 に は 相違 ない 金之助 、 最初 は さすが に
^
打ち明け 兼ね まし た が 、 大寿 院 の 巧み な 口 に 説き 落さ れ て 、 ツイ 自分 の 望み を 打ち明け まし た 。
取り上げ始める
(取り上げる.始める)
延べ語数:
3
0166
,89,54: けれども 、 いま やっと 、 人間 の 基本 的 人権 の 確立 が いわ れる よう に なっ た とき 、 日本 の 知識 階級 の 若い 女性 たち は 、 自分 たち めいめい の 運命 の 開花 の 問題 として 民主 主義 社会 建設 の 課題 を 、 どの よう に 真剣 に
^
とりあげ はじめ て いる で あろ う か 。
0171
,318,18: 今日 新しく 民主 主義 社会 へ の 展望 とともに 自身 の 文化 建設 の 課題 として 文学 を
^
とりあげ はじめ た 人々 に は 、 三つ を 順ぐり よん で いっ て も 一括 し て まとまっ た 判断 を うけとり にくく 、 文学 の 美し さ で 鼓舞 さ れる という 感動 もうけ られ なかっ たろ う と 思い ます 。
0231
,839,6: そして 小 地主 の 土地 を
^
とり上げ はじめ た 。
捕らわれ始める
(捕らわれる.始める)
延べ語数:
3
0060
,128,40: だが 、 パーソナル コンピューター の 誕生 を 記録 し 、 その 意味 を 探ろ う と する たくさん の 試み に 触れ合う 内 に 、 僕 は 自分 自身 が 、 大きな もの に 包み込ま れる よう な 気分 に
^
捕らわれ はじめ た 。
0067
,17,20: 久助 君 は その 少年 の 横顔 を 見 て いる うち に 、 き みょう な 錯覚 に
^
とらわれ はじめ た 。
0865
,326,49: 二 重 人格 という 言葉 が 、 その 事件 の 当時 、 新聞 に も 使わ れ て い た ところ から 、 彼 は 、 岡本 弘 の うち に 、 もう 一 人 の 人物 が ひそん で い たら 、 という 根拠 の ない 疑念 に
^
囚われ はじめ た の で ある 。
わらわせ遣る
(わらわせる.遣る)
延べ語数:
3
0759
,8823,9: パンパン が 、 精神 的 な 愛情 なんて 、
^
笑わせ や がる よ 。
0777
,844,0:
^
笑わせ や がる な 。
1072
,407,1: 「
^
笑わせ や がる 。
くっ付け合う
(くっ付ける.合う)
延べ語数:
3
0084
,1889,19: マートン 技師 と 河合 少年 が 、 まるで 二人三脚 を やっ て いる よう に 、 身体 を
^
くっつけ 合っ て 配電 盤 の 方 へ 走る 。
0095
,1625,14: 何事 か と 、 左 隊 の 三 名 が 潜水 兜 を
^
くっつけ 合っ て 意見 交換 を 始め た とき 、 右 隊 から 誰 か が 近寄っ て き た 。
0141
,6220,13: 赤い プラトーク の 少女 は 、 とんび 脚 の よう に 膝小僧 を
^
くっつけ 合っ た 上 へ 両手 を つっぱっ て 体 を 曲げ て 笑っ て いる 。
聞き捨て成る
(聞き捨てる.成る)
延べ語数:
3
0053
,240,2: 「 こりゃ
^
聞き捨て なら ん 」
0571
,264,2: これ は
^
聞き捨て なら ない じゃ あり ませ ん か 。
0759
,2145,0:
^
聞き捨て なら ぬ 語気 あり と 見 まし た が 、 いかが ?
草臥れ果てる
(草臥れる.果てる)
延べ語数:
3
0993
,4905,24: とにかく 三 日 過ぎ た か 、 夜 も 行きあたりばったり の 軒下 や 防空壕 など で ちょっと 眠る という 有様 、 もう グタグタ に
^
くたびれ 果て て 探し まわっ た が 、 どうしても 春子 さん は 見つから ねえ 。
0993
,5088,3: ただし 、 みんな
^
くたびれ はて 、 しかも 空襲 に は 馴れ て いる ので 、 殆ど 声 は あげ ない で 「 あっ !
1174
,4300,4: 実際 機関 車 も
^
くたびれ 果て て 、 ホッ ホッ と 煙 を 立て て 、 あえい で いる よう に 見え まし た よ 」
気がつき始める
(気がつく.始める)
延べ語数:
3
0831
,115,12: 部屋 に 男 の 上衣 が 吊るし て ある から 怪しい と
^
気がつき はじめ た が 、 寝 て みる と 本当に 男 だっ た ので 、 ナメ られ て たまる もの か と 便所 へ 行く フリ を し て 廊下 で ジャックナイフ を ひらい て 、 男娼 を 刺し た 。
0910
,26,24: 手 の 自由 と共に 、 言語 の 形成 、 人々 は 、 この 「 宇宙 に 秩序 が ある らしい 」 こと に
^
気がつき はじめ た 時 、 彼ら は 、 宇宙 の 中 に 、 いっとう 不思議 な 現実 に 対決 し た こと に なる の で ある 。
1041
,353,18: おなじ ラジオ 局 の 仕事 を 六 年 やっ て 、 ビル は 、 ある こと に
^
気がつき はじめ た 。
立ち去り掛ける
(立ち去る.掛ける)
延べ語数:
3
0580
,390,41: 人 の 心 を 或 る 方向 へ 傾け させる に は 、 議論 を 封じ て 言い っ放し に し て おく の が 最も 効果 的 だ と 、 彼 は 信じ て い た らしく 、 そのまま
^
立ち去り かけ た 。
0789
,437,2: 彼ら は
^
立ち去り かけ た が 、 まだ ミレン が ある らしく 、 隣室 で ごてつい て 、
1072
,3983,22: 義平 太 は 、 その 短い 文字 を ひと目 に 読ん で 、 「 ありがとう 」 と 、 さりげ なく 、 すぐ
^
立ち去り かけ た が 、 お次 に よび 返さ れ て 、 また ふと 足 を とめ た 。
生まれ変わる
(生まれる.変わる)
延べ語数:
3
0298
,9,15: 若い 人々 は 、 封建 的 な 日本 が 民主 的 な 日本 に
^
生れ 変わろ う と する なら ば 、 本当に 民主 的 という こと は 、 どういう こと な の か 、 そういう こと も 知っ て 自分 達 の 明日 を 明るく しっかり と 打 開い て ゆき たい という 熱心 な 希望 を 持っ て い ます 。
0986
,95,5: われわれ が こんなふうに 完全 に
^
生まれ 変っ て 、 日本人 として 天地 に 恥じ ない 心持 で なに しよ う と し て いる の を 、 わかっ て 貰え ない か と 思う と 、 じつに 、 涙 が 出 ます 。
0995
,2342,2: … …
^
生まれ 変っ て い た 。
蹌踉け掛かる
(蹌踉ける.掛かる)
延べ語数:
3
0112
,1153,19: 少し つかれ て 居 た 千世子 は 電車 の 中 で かるい 目まい が し て K 子 に
^
よろけ かかっ た 。
0580
,623,33: 房江 は その 言葉 を 繰り返し て 、 椎 の 茂み の 方 を 仰ぎ 見 た が 、 その 瞬間 、 眩暈 に 襲わ れ た か の よう に 、
^
よろけ かかっ て 吉村 へ 縋り つき 、 彼 の 胸 に 顔 を 伏せ て しまっ た 。
0601
,481,0:
^
よろけ かかっ て 、 首 まで 沈も う と し た 、 とたんに 、 私 は 両 肩 を 引戻 さ れ た 。
引きずり落とす
(引きずる.落とす)
延べ語数:
3
0098
,1258,7: フランス 革命 が 祭壇 から 神 を
^
引き摺り 落し て 、 代り に デカルト の 知性 を 祭壇 に 祭り あげ た こと から 端 を 発し た よう な 、 何 か それ に 似 た もの が 、 こんな 所 に も 這入っ て いる 。
0155
,32,55: 日本 の よう に 、 明治 以来 、 よろめき つつ 漸 々 前進 し つつ ある 近代 の 精神 を 、 精神 の 自立 的 成長 より テムポ 迅 い 営利 的 企業 が ひき さら って 、 文学 的 精励 、 文壇 、 出版 、 たつき 、 と 一直線 に 、 文学 商売 へ
^
引きずり おとし て しまう 現象 は 、 中国 文学 に まだ 現れ て い ない の で は ない だろ う か 。
0579
,354,29: 周囲 の 方 は 岸辺 に ねばり つい て 低く なる の を 嫌がり 、 中央 の 方 から 先 に 低く なっ て 、 周囲 の 方 を
^
引きずり 落し て ゆく 、 そういう 様子 です 。
生まれ替わる
(生まれる.替わる)
延べ語数:
3
0082
,1963,12: それ は この 三角 岳 村 が 、 最新 文化 都市 に
^
生まれ かわり 、 村人 の 生活 が 非常 に よく なっ た ころ の こと で ある 。
0082
,3160,11: 博士 の かたくな な 性格 は 、 それ から まったく
^
生まれ かわっ た よう に なっ て しまっ た 。
1076
,1081,31: 一般 に は 霊 のみ は 自由 に 清い 地 に 昇っ て 安住 し 、 または 余 執 が あれ ば さまよい あるき 、 或いは 愛する 者 の 間 に
^
生まれ 替っ て こよ う として も い た 。
巫山戯散らす
(巫山戯る.散らす)
延べ語数:
3
0082
,1883,7: ところが 二 人 は 、 あまり
^
ふざけ ちらし て 歩い て い た ので 、 とうとう 道 を 踏み まちがえ て しまっ た 。
1072
,3542,20: 阿 能 十 は 、 櫓 声 の あいだ に 、 そんな ひとり ごと を いっ て 、 独り
^
ふざけ ちらし て いる 。
1120
,316,32: 「 竹村 は 頻りに 博士 と 百合子 と の 関係 を 云っ て 、 一 週間 ほど 前 に も 博士 が まゆみ を 応接 室 に 追いやっ て 、 百合子 と
^
巫山戯 散らし て い た の を 見 た と 云っ て い ます 。
振り回し始める
(振り回す.始める)
延べ語数:
3
0081
,1732,15: 「 よし 、 分っ た 」 ケン は ロープ を 巻い た やつ を 軽く
^
ふりまわし はじめ た 。
0141
,12426,31: それ に こたえ て 、 伸子 は 花 ばかり で なく 、 こんど は 青い 犬 ころ と 人形 と を 、 ゆるく 大きく 、 輪 を かく よう に
^
ふりまわし はじめ た 。
0619
,14,31: ぶら下げ た とたん に 蝮 と 気 が つい て 、 彼 は 急 に 恐怖 の ため に 殺気立っ て 狂っ た よう な 真剣 さ で 蛇 を クルクル
^
ふりまわし 始め た が 、 五 分間 も 唸り 声 ひとつ 立て ず に ふり 廻し て い た もの だ 。
とどまり続ける
(とどまる.続ける)
延べ語数:
3
0060
,7133,42: ジョブズ が アップル Ⅰ の 製品 化 に 向け て 奮闘 を 続け て いる あいだ も 、 ウォズニアック の 関心 は いかに し て 自分 の 6 5 0 2 マシン を 前進 さ せる か という 一 点 に
^
とどまり 続け て い た 。
0060
,8627,10: だが 日本 の 八 ビット 機 が ベーシック に
^
とどまり 続け た あいだ に 、 アメリカ で は CP / M の 時代 が 確固 として 築か れ 、 その 基礎 の 上 に 一 六 ビット で は MS — DOS の 時代 が 開けよ う と し て いる の だ という 事実 を 、 浜田 は 『 CP / M 入門 』 によって あらためて 突きつけ られ た 。
0060
,9328,20: それでも パーソナル コンピューター 産業 の 基調 は 、 AT を ベース に 新しい 改良 技術 を 盛り込む という 路線 に
^
とどまり 続け た 。
苦しめ続ける
(苦しめる.続ける)
延べ語数:
3
0060
,6306,36: 大型 コンピューター の OS 開発 を 経験 し て き た 古山 にとって 、 「 たった 」 と 思える その 九 六 K バイト が 、 八月 が 終わり に 近づい て も なお 古山 を
^
苦しめ 続け て い た 。
0102
,21,27: 少なくとも 戦争 の 期間 を つうじ て 、 だれ が 一番 直接 に 、 そして 連続 的 に 我々 を 圧迫 し つづけ た か 、
^
苦しめ つづけ た か という こと を 考える とき 、 だれ の 記憶 に も 直ぐ 蘇 つ て くる の は 、 直ぐ 近所 の 小 商人 の 顔 で あり 、 隣組 長 や 町会 長 の 顔 で あり 、 あるいは 郊外 の 百姓 の 顔 で あり 、 あるいは 区役所 や 郵便 局 や 交通 機関 や 配給 機関 など の 小役人 や 雇員 や 労働 者 で あり 、 あるいは 学校 の 先生 で あり 、 と い つ た よう に 、 我々 が 日常 的 な 生活 を 営む うえ において いや でも 接触 し なけれ ば なら ない 、 あらゆる 身近 な 人々 で あつ た という こと は い つ たい 何 を 意味 する の で あろ う か 。
0220
,33,33: 日本 の 残虐 な 治安 維持 法 だの 封建 的 な 家族 制度 —— 裁判所 と 警察 が まっさきに なっ て 、 封建 的 な 家族 制度 の しがらみ によって 思想 犯 を
^
苦しめ つづけ て いる 、 その 日本 社会 の 現実 を み ない で 、 ただ ふるくさい 、 さわり だ という こと は 、 日本 の 人民 は どんな 日常 の くるしみ をもって 解放 の ため に たたかわ なけれ ば なら ない か という 事実 を 過小 評価 する もの だ 、 という の が 、 当時 の わたし たち の 論点 で あっ た 。
撓垂れ掛かる
(撓垂れる.掛かる)
延べ語数:
3
0012
,108,9: 誰 が あなた みたい な 女 に 、 わざと
^
しなだれ かかる もの です か 。
0985
,2513,14: ( その 方 へ フラリ と 寄っ て 行っ た 欣二 が 、
^
しなだれ かかる よう に し て せい子 の 肩 に 手 を 置こ う と し た トタン に 、 酔っ た 足 が 何 か に 蹴 つまずい て 前のめり に 倒れ そう に なる 。
0993
,3791,5: ( 春子 の 体 に
^
しなだれ かかっ た らしい )
跡づけ得る
(跡づける.得る)
延べ語数:
3
1076
,899,90: しかも そういった 現実 の ニライカナイ を 持た ぬ 、 三 十 度 以北 に 住ん で 後 まで 、 なお 引 続い て 南方 の 人 たち と 同じ に 、 日 の 出る 方 を 本 つ 国 、 清い 霊魂 の 行き 通う 国 、 セヂ の 豊か に 盈ち 溢れ て 、 惜 み なく これ を 人間 に 頒 とう と する 国 と 信じ て い た と し たら 、 それ こそ は 我々 の 先祖 の 大昔 の 海 の 旅 を 、
^
跡づけ 得 られる 大切 な 道しるべ で あっ た と 言っ て よい 。
1076
,1604,26: それ 故に たった 一つ の 土地 の 実状 を 注視 し た だけ で は 、 いかなる 明察 の 力 も その 推移 の 足取り を
^
跡づけ 得 ず 、 もしくは どの よう な 奇抜 奔放 なる 断定 も 下し 得 られよ う が 、 それ が 安全 なる 将来 の 常識 を 、 築き上げ 得る 望み は まことに 少ない 。
1076
,2320,16: 旧 日本 の 方 で も 、 方言 に は まだ 幾つ も の 痕跡 が
^
あとづけ 得 られる 。
分かれ住む
(分かれる.住む)
延べ語数:
3
1076
,1087,6: 久しく 南端 の 島々 に
^
分かれ 住ん で 、 互いに 異国 の よう な 感じ を 養い つづけ て い た 沖縄 諸島 の 人 たち が 、 近世 よう や くに し て 再会 の 機会 を 把 え て 、 言語 ・ 信仰 その他 の 生活 諸相 に 、 埋もれ たる 上代 の 一致 を 心づく に 至っ た こと は 、 我々 の ため に も 予期 せ ざる 大いなる 啓発 で あり 、 同時に また 南北 太平洋 の 洪 大 なる 水面 に 、 ぱらぱら と 散布 し て いる 島々 の 居住 者 に 取っ て も 、 測り 知ら れ ぬ ほど の 大いなる 希望 の 種 で あっ た 。
1076
,1611,4: 東方 の 諸島 に
^
分かれ 住む 人々 の 間 に は 、 とりわけ この 考え方 が はっきり と 残っ て い た 。
1076
,2069,8: それ が 次々 と 多く の 島々 に
^
分かれ 住む に 及ん で 、 条件 は ようやく 変化 し 、 知っ て 得難く し て 遠く 求め 、 或いは 測ら ず も 山 の 奥 、 もしくは 大海 の 外 の 国 に 、 さらに すぐれ て 美しい もの の 有る こと を 知っ て 、 辛苦 し て それ を わが 物 に しよ う と する に 至っ た の は 進歩 で あっ た 。
落ち着き込む
(落ち着く.込む)
延べ語数:
3
1072
,1892,10: 「 旦那 あ 」 と 、 駕 籠屋 は 、
^
落ちつき こん で いっ た 。
1072
,7197,4: 越前 守 は
^
落ちつき こん で 調書 を めくり 返し て い た 。
1073
,1374,10: 逃げる に 急 で ある はず の 賊 が
^
落ちつき 込ん で いう の で ある 。
そそけ立つ
(そそける.立つ)
延べ語数:
3
1072
,1008,12: 鬢 の 毛 が 、 みな 泣い て いる よう に 、
^
そそけ 立っ て 見え た 。
1072
,7224,30: —— に も 関 ら ず 、 体 じゅう を 血 の 音 ばかり 駈け めぐっ て 、 頭 は いたみ 、 手足 の 先 は 冷え 、 髪 は
^
そそけ 立っ て 、 何一つ いい 出せ なかっ た 。
1073
,7266,18: 庁 の 四 門 を 見 歩い て も 、 恟々 たる 守り の 兵 が 、
^
そそけ 立っ た 顔 を 鉄 に くるん で いる の が 騒 めい て いる の だ 。
押さえ込む
(押さえる.込む)
延べ語数:
3
0947
,1578,15: 愛一郎 は 、 カオル の 手首 を 、 腕 の なか へ 巻きこん で 、
^
押え こみ の 型 で いこ う と し た 。
0947
,1581,40: つきとばし たり 、 ひっぱっ たり 、 間 の ぬけ た 、 その くせ 、 どこ か 残忍 なおも むき の ある 無言 の 格闘 は 、 それから 、 しばらく つづい た が 、 結局 は 、 愛一郎 が カオル に
^
押え こま れ た ところ で 、 幕 に なっ た 。
1037
,1030,10: 私 は 勇敢 に 立ち向かう が 、 直ぐ 寝業 に
^
押え こま れる 。
這い出見る
(這い出る.見る)
延べ語数:
3
0780
,214,3: あの 薄笑い を
^
はいで みる と 、 左近 の 顔 の 死相 が ハッキリ と し て 、 そっくり 死神 の 顔 かも 知れ ない 。
0780
,247,7: あの 相対 する 人 の 薄笑い を
^
はいで みる と 、 その 下 に は 、 どうしても 死ん だ 顔 が あっ た の だ と 考える の で ある 。
0784
,935,8: ところが 着 て い た 洋服 を
^
はいで みる と 、 奇怪 な こと が 現れ て き た 。
這いずり回る
(這いずる.回る)
延べ語数:
3
0759
,2778,13: ここ 一 週間 、 ミミズ みたい に 、 どこ か 暗い ところ を
^
這いずり まわり 、 のたくり まわっ て き た が ね 。
0777
,899,48: 一 面 に ウドン の 海 だ が 、 甚八 は そんな こと は もはや 意識 に ない らしく 夢中 に 畳 を むしり 、 ときには 力つき で 俯 伏せ と なり 動か なく なる か と 思う と 、 再び 畳 を むしり つつ ウドン まみれ に
^
這いずり まわっ て もがく 。
0994
,1391,18: だから 、 こんな 自分 の 考え も 、 しかた なく 、 自分 の からだ で 、 そこら 中
^
はいずり まわ つて 手 に 入れ た だけ だ 。
ぐらつき出す
(ぐらつく.出す)
延べ語数:
3
0612
,2893,11: ところが 、 だんだん 経験 を 積む につれて この 自信 が
^
ぐらつき 出し て き た 。
0891
,278,11: もちろん 科学 の 猛襲 の 前 に 理想 の 王座 が
^
ぐらつき だし て 以来 、 リアリズム の 名 の もと に 分類 さ れる 作家 は フランス の 自然 派 を はじめ として 、 少い どころ で は ない 。
0893
,542,11: もちろん 科学 の 猛襲 の 前 に 理想 の 王座 が
^
ぐらつき だし て 以来 、 リアリズム の 名 の もと に 分類 さ れる 作家 は フランス の 自然 派 を はじめ として 、 決して 少ない どころ で は ない 。
取っ組み合う
(取っ組む.合う)
延べ語数:
3
0565
,61,11: 喧嘩 と 言っ て も 、 打つ とか 殴る とか 、
^
取っ組み 合う とかいう の で は なく 、 ただ の 言い争い に すぎ ませ ん でし た し 、 それ も 短い 間 の こと で 、 あと は お 二 人 と も 黙り こん で おしまい に なり まし た 。
0947
,1633,10: 「 この間 、 神月 の 家 へ 行っ て 、
^
取っ組み あい みたい な こと を 、 し た ん です って ?
1062
,13,44: もう 一つ 例 を あげ ます と 、 胆振 の 幌 別 で は 、 山 へ 薪 を 取り に 行っ て 、 二 本 の 木 が 両方 から 寄っ て からみ 合っ て いる の を 見つける と 、 男女 が
^
取っ組み 合っ た まま 、 その まわり を 六 回 まわっ て から 、 それ を 切り倒し た という こと で あり ます 。
とばしり出る
(とばしる.出る)
延べ語数:
3
0505
,702,14: 時に 栄蔵 の 口 から 、 お金 を 呪う 様 な 言葉 が
^
とばしり 出る と 後 に は 必ず 、 哀願 的 な 、 沈痛 な 声 で お 君 を たのむ と 云っ た 。
0510
,494,72: 誰 か と 思っ て 見る と あの 時 の 通り の なり を し た 森 の 女 が 立っ て ジー と 見 て 居 た 、 だまっ て 私 の わき に 来 て 手 を とっ て 筆 を はこば す 夢 の 様 な 柔 い 気持 に なっ て さ れる まま に なっ て 居る と 美 くし い 文 は 泉 の 様 に
^
とばしり 出 て 白い 紙 に は 美 くし く インク の 模様 が 書か れる 。
0514
,35,5: 自分 の 心臓 から
^
とばしり 出る 血 を 絵の具 に し て 尊い 芸術 を —— 不朽 の 芸術 を 完成 し て 最後 の 一筆 を 加え 終る と 同時 死ん だ 画家 の 気持 を どの 芸術 家 に でも 持っ て もらい たい と 思う 。
見つめ合う
(見つめる.合う)
延べ語数:
3
0141
,11602,47: 川瀬 勇 の 眼 玉 の ギロリ と 行動 的 な 相貌 と 、 太い 黒 ぶち 眼鏡 と 重なり あっ て いる 濃い 眉 の ニュアンス の つよい 中館 公一 郎 の 顔 と が 、 瞬間 まじまじ と 互 の 眼 の なか を
^
見つめ あっ た 。
0994
,1170,8: ( そして 二 人 は 、 いつの間にか 息苦しい
^
見詰め 合い から 拔 け 出し て 、 再び 歩き だし て いる )
1173
,884,15: 二 人 は 密林 で 出会っ た 二 匹 の 獣 の よう に 暫く
^
見つめ 合っ た 。
のたくり回る
(のたくる.回る)
延べ語数:
3
0080
,866,41: 黒い 煙 は 、 いったん 銀 白色 の 膜 に つつま れ た が 、 まもなく それ を 破っ て 、 あらし の 黒雲 の よう に —— いや 、 まっくろ な 竜 の よう に 天 じ ょうをなめながら 、
^
のたくり まわっ た 。
0627
,55,23: 然し 、 村 の 小学校 の 講堂 で 、 ともかく ジャズバンド の 演奏 につれて 芋 を 洗う よう に 組 つき合っ て ゴロゴロ
^
のたくり まわっ て いる 男女 たち は 、 まるで 土 の 中 の 野菜 が 夜陰 に 一堂 に 会し て 野合 に ふけっ て いる よう な 感じ で あっ た 。
0759
,2778,16: ここ 一 週間 、 ミミズ みたい に 、 どこ か 暗い ところ を 這いずり まわり 、
^
のたくり まわっ て き た が ね 。
確かめ合う
(確かめる.合う)
延べ語数:
3
0060
,8189,31: 情報 を 視覚 的 に 表現 し 、 一瞬 の 閃き によって 下さ れる 操作 に 即座 に 反応 を 返し 、 マシン と 人 と が 相互 に 意思 を
^
確かめ 合い ながら 物事 を 進める 世界 が 成り立ち うる 。
0141
,19477,28: うし ろ に 立っ て いる 二 人 の 青年 が 、 一 歩 ずつ より あっ て 互 の 距離 を ちぢめ 、 その 工合 を 互に
^
たしかめ あっ た 上 で 、 また 正面 を むい て 、 ポーズ し なおし た 。
0918
,767,37: 人々 は 「 人 は 人 に対して 狼 で ある 」 という 奔放 な 喜び を おたがいに ぶっつけ あっ て 、 もはや 上と下 、 獅子 と 羊 の 身分 は もはや なくなっ た ん だ と 、
^
確かめ あう の で ある 。
繰り返し行く
(繰り返す.行く)
延べ語数:
3
0060
,5393,21: ゼロックス は 一 九 七 五 年 ごろ から 、 特定 の 見学 者 向け に アルト の デモンストレーション を
^
繰り返し 行っ て い た 。
0080
,352,9: 「 わたし は いろいろ 、 ドア を へだて て
^
くりかえし いっ て み た ん です が 、 博士 は がん として 応じ ませ ん 。
0929
,43,5: 三つ 位 の テーマ を
^
くりかえし いっ て 、 それ に 具体 的 な 例 を つけ て 、 それ を 身振り を つけ て 面白 可笑しく ブッ つけ て 、 更に 、 それ を 数 語 の 標語 に 緊 め あげ て 、 しっかり 手 に もたせ て 、 手 で その 上 を 握っ て やる の で ある 。
押さえ切る
(押さえる.切る)
延べ語数:
3
0060
,3750,14: だが 、 こと 日本 において は 、 ミニ コンピューター は 下位 の 市場 を
^
押さえ きる こと が でき なかっ た 。
0062
,2066,35: PC で そのまま 日本語 を 走ら せる 際 の さまざま な 問題 点 を 指摘 しも し ない で あの 馬鹿 は 何 を 浮かれ て いる 、 PC — 9 8 0 1 が
^
抑え 切っ た 日本 市場 に対する リアル な 観点 を 欠い て いる の で は ない か と 、 面 と 向かっ た 批判 を 何 度 か 浴び た 。
0617
,1197,3: 戦く 心 を
^
抑え 切っ て 、 じっと し て 、 その 淵 の 底 を 窺う もの の 目 に は 、 すべて の 情意 、 すべて の 事象 を 一色 に 籠 め た 無限 の 沈黙 世界 が 眼前 に 展開 し て 、 雲間 の 竜 の よう に 蠢い て いる の が 見えよ う 。
のた打ち巡る
(のた打つ.巡る)
延べ語数:
3
0027
,1456,25: と 疑惑 は 疑惑 を 生み 、 さりとて 思い切っ て それ を 問い 正す 勇気 も 無く 、 れい の 不安 と 恐怖 に
^
のたうち 廻る 思い で 、 ただ 焼酎 を 飲ん で 酔っ て は 、 わずか に 卑屈 な 誘導 訊問 みたい な もの を おっかなびっくり 試み 、 内心 おろかしく 一喜一憂 し 、 うわべ は 、 やたら に お 道化 て 、 そうして 、 それから 、 ヨシ子 に いまわしい 地獄 の 愛撫 を 加え 、 泥 の よう に 眠りこける の でし た 。
0890
,245,7: お 軒先 をめぐって 火 の 蛇 が
^
のたうち 廻る と 見る ひま に 、 囂 と 音 を たて て 蔀 が 五 六 間 ばかり も 一 とき に 吹き上げ られ 、 御殿 の 中 から は 猛火 の 大 柱 が 横ざま に 吐き出さ れ ます 。
1182
,1186,0:
^
のたうち 廻る 苦しみ の なか で
引きずり込む
(引きずる.込む)
延べ語数:
3
0020
,119,15: 麦 を 刈り取っ た ばかり の 畑 に 、 その 酔いどれ の 大尉 を
^
ひきずり 込み 、 小高い 土手 の 蔭 に 寝かせ 、 お 酌 の 女 自身 も その 傍 に く たり と 坐り込ん で 荒い 息 を 吐い て い まし た 。
0138
,590,34: だが 、 現在 の 日本 の 有様 で は 前衛 的 闘士 ばかり か 全く 平凡 な 一 労働 者 、 農民 、 勤 人 、 学生 で も 、 留置 場 へ
^
引ずり 込ま れ 、 脅さ れ 、 殴ら れ 、 あまつさえ 殺さ れる 可能 が 非常 に 増し て いる 。
1153
,742,20: 初め の うち は 説教 も 耳 に はいっ た が 、 綿 の よう な 疲労 が 全身 を
^
ひきずり 込む よう で 、 いつか ぐっすり と 眠りこけ て しまっ た 。
ほじくり出す
(ほじくる.出す)
延べ語数:
3
0011
,217,9: 客 の 前 で 、 爪 の 垢 を
^
ほじくり 出す なんて 。
0557
,466,10: 誰 か は 、 その 垢 の 胡麻 粒 を
^
ほじくり 出そ う と する 。
0857
,285,32: 仮面 を ぬぎ 裸 に なっ た 近代 が 毒 に 当て られ て 罰 が 当っ て いる の で は なく 、 人間 孤独 の 相 など という もの を
^
ほじくり だし て 深刻 めかし て いる 小林 秀雄 の 方 が 毒 に あて られ 罰 が 当っ て いる の だ 。
向かい合わせる
(向かう.合わせる)
延べ語数:
3
0141
,16792,10: 白い 石 の 卓 を さしはさん で 蜂谷 と
^
向い あわせ に かけ ながら 、 いま も 、 伸子 は 興味 を そそら れ た 顔つき で 、 まわり の 光景 を 見 まわし て いる の だっ た 。
0141
,22416,11: その うち の 一 組 は 伸子 たち の よう に
^
向い 合わせ た 室 を 別々 に もっ て い た 。
1076
,1982,21: 私 の 説 とても 確か な 根拠 は ない が 、 この 煎餅 の 商標 に 二 羽 の 山鳩 を
^
向い 合わせ た の が 、 中古 の 男 山の神 号 の 文字 、 もしくは 熊谷 家 の 紋所 など を 聯想 さ せ て 感じ が 好く 、 半ば は 是 が 人気 の 種 と なっ て 、 東京 に も また その 以西 に も 売れ て 行き 、 頼ま れ も せ ぬ のに 是 を その 煎餅 原料 の 名 と 、 認め て くれる 人 が 多く なっ た の か と 思う 。
起きのぼれる
(起きる.のぼれる)
延べ語数:
3
0063
,170,33: 僧都 は 男 の 背中 から 下り て から 、 その 男 に 衣 を ぬい で やっ た が 、 男 は 地面 に うずくまっ た まま 、 しばらく の 間 は
^
起き 上れ そう に も なかっ た 。
0544
,412,5: だが 転がっ て 、 もう
^
起き 上れ なかっ た 。
0769
,168,20: 私 は もがい て 起き 上ろ う と し た が 、 ど ッ こい 、 そう 簡単 に は
^
起き 上れ ぬ 。
告げ知らせる
(告げる.知らせる)
延べ語数:
3
0021
,218,58: つい 、 こないだ も 、 同僚 から 押しつけ られ て 仕方 無く 引き受け た 「 た から くじ 」 二 枚 の うち 、 一 枚 が 千 円 の 当り くじ だっ た が 、 もともと 落ちつい た 人 な ので 、 あわて ず 騒が ず 、 家族 の 者 たち に も また 同僚 に も
^
告げ 知らせ ず 、 それ から 数 日 経っ て 出勤 の 途中 、 銀行 に 立ち寄っ て 現金 を 受け取り 、 家庭 の 幸福 の ため に は 、 ケチ で 無い どころか 万金 を も 惜しま ぬ 気前 の いい ひと な の だ から 、 彼 の 家 の ラジオ 受信 機 が 、 ラジオ 屋 に 見せ て も 、 「 修繕 の 仕様 が 無い 」 と 宣告 さ れ た ほど に 破損 し て 、 この 二 、 三 年間 ただ 茶箪笥 の 上 の 飾り物 に なっ て い て 、 老母 も 妻 も 、 この 廃物 に対して 時折 、 愚痴 を 言っ て い た の を 思い出し 、 銀行 から 出 た すぐ その 足 で ラジオ 屋 に 行き 、 躊躇 する ところ なく 気軽 に 受信 機 の 新品 を 買い求め 、 わが家 の ところ 番地 を 教え て 、 それ を とどける よう に 依頼 し 、 何事 も 無かっ た よう な 顔 を し て 役場 に 行き 執務 を はじめる 。
0231
,558,55: 雑誌 という 雑誌 、 本 という 本 、 演説 という 演説 、 それ は 総て 人民 の 苦痛 を 抑え て 、 この 戦争 の 「 聖戦 」 で ある こと 、 国民 が 辛抱 すれ ば この 戦争 は 必ず 勝つ こと 、 すべて の 責任 は 人民 に ある 、 という こと を
^
告げ 知らせる ため に だけ 動員 さ れ た の で あっ た 。
1038
,10,15: 小 忙しく 、 いかにも 、 刻刻 と 、 時 の 経っ て 行く の を
^
告げ 知らせる か の よう で ある 。
漏れ聞こえる
(漏れる.聞こえる)
延べ語数:
3
0016
,264,16: 私 の 蒲団 の 裾 の ほう に 当っ て いる 隣室 から 、 ひそひそ と
^
漏れ 聞え て 来る 声 な の で ある 。
1073
,629,6: あの 舞楽 の 曲 が 、
^
洩れ 聞え て くる だろ う が 」
1073
,635,67: 自ら の 生活 を 、 こう 詠み 誇っ た 人々 を きょう も 呼び 集め て 、 小一条 の 対 ノ 屋 から 泉 殿 の あたり に は 、 奏楽 が やむ と 、 主 の 忠平 の 大きな 笑い声 やら 、 客 の 嬌笑 雑 語 の 溢れ が 、 大 表 の 轅 門 から 、 垣 舎 の ほとり まで 、 近々と
^
洩れ 聞え て い た 。
尽き掛ける
(尽きる.掛ける)
延べ語数:
3
1173
,1451,16: 次々 に 生起 し て 来る 現実 に 抵抗 しよ う と する 力 が ようやく
^
尽き かけ て 来 た こと を 、 彼 は 静か に 感じ取っ て い た 。
1174
,2767,17: 「 定額 の 他 に 金 を せびる という の は 、 その 金 が 底 を
^
尽き かけ た ——」
1174
,5194,5: 「 しかし そろそろ 金 も
^
尽き かけ て 来 た 。
付け添える
(付ける.添える)
延べ語数:
3
1074
,1845,20: 事実 その 通り と 思う 者 は 少なく 、 だそ う な とか 、 という 話 だ と か を
^
付け 添え て 、 古い 言い伝え の まだ くり 返さ れ て いる の は 、 これ も 夜 籠り の 一つ の 功徳 で あっ た 。
1075
,522,43: それで わたし など は 昔話 の 聴き 手 、 すなわち 人 の 話す の を 聴い て 心 を うごかし た 者 が 、 後 に おぼえ て い て つぎ の 人 に 伝える さい に 、 新た に 歌 だけ を
^
つけ 添える こと が 、 しばしば あっ た もの と 想像 し て いる の で ある 。
1076
,1649,13: それ ばかり か 時々 に やや 奇 を 好ん だ 風説 を
^
附け 添える こと さえ ある 。
崩れ壊れる
(崩れる.壊れる)
延べ語数:
3
0980
,122,18: それから 、 日本 の 山河 や 人びと の 気分 や 暮し が 、 敗戦 の ため に
^
崩れ こわれ て 、 ひじょうに 荒れ て しまっ た という こと が わかっ て くる 。
0981
,1520,10: そうして 私 は 、 こうして から だ も 心 も
^
くずれ こわれ て
0989
,98,83: 今 は もう 亡くなっ た 元満 洲 国 の 大官 を つとめ て い た 人 の 邸宅 で 、 その 未亡人 は もう 九 十 歳 に 近く 、 戦争 中 に 広島 県 の 田舎 に 疎開 し た きり 中風 で 倒れ て 口 も きけ ず 、 寝たきり で いる そう で 、 三 階 建て の 室 数 二 十 四 五 も ある 家 が 三 カ所 ばかり 焼夷弾 を 食っ たり 自然 の 荒廃 の ため
^
くずれ こわれ て 、 現在 使える 部屋 は 七つ 八つ に なり 、 それでも 外 が まえ だけ は 傲然 と し た 姿 で 、 東京 郊外 の 高い 台地 の 、 後ろ は かなり の 崖 に なっ た 広い 庭園 の 、 その 一番 奥 に 立っ て いる 。
騒めき始める
(騒めく.始める)
延べ語数:
3
0956
,574,12: 文 麻 呂 おう 、 竹 の 葉 が あんなに 烈しく
^
ざわめき 始め た 。
0956
,2485,6: 男女 の 群集 、 私語 で
^
ざわめき 始める 。
1171
,188,13: 斜め うし ろ の 乗客 たち も 、 異常 に 気付い て 、
^
ざわめき 始め た 。
慣れ過ぎる
(慣れる.過ぎる)
延べ語数:
3
0953
,274,8: 泰文 は 公子 が 子供 ら に
^
馴れ すぎる の を 面白く なく 思っ て い た が 、 さすが に そう は 言いだし かね 、 子供 ら に あたりちらし て 、 わけ も なく 鞭 で 打っ たり し た 。
1037
,2420,5: 人倫 の 嘲笑 に は
^
馴れ 過ぎ て いる から かも 知れ ない 。
1072
,145,23: それ を 聞く に は 、 時人 は もう 余りに も 現世 的 な 快楽 主義 に 惑酔 し 、 成りゆき 主義 に
^
馴れ すぎ て い た 。
生き耐える
(生きる.耐える)
延べ語数:
3
0918
,239,8: この 巨大 な 愚劣 に 、 ほほえみ 、
^
生き 耐える ため に は 、 あの 岩 壁 を 幾 万 の 人 が 、 幾 十 年 を 費やし て も 彫ら ね ば なら ない もの が あっ た の かも しれ ない 。
0918
,313,31: ギリシャ 民族 は 、 そうした 魂 の 姿勢 で 、 奴隷 制 という 悲しい 時代 を 、 耐え きり 、 その 中 に 歌 を うたい 、 それ を 飾っ て
^
生き 耐え て き た の で ある 。
1038
,416,11: あれ ほど なに ごと に も 怺 え 忍ん で 、
^
生き 耐え て き た 妻 の 最後 を 、 その よう な 妄想 で 穢し て は なら ない 。
鍛え上げる
(鍛える.上げる)
延べ語数:
3
0877
,567,46: 実に みごと な 迫力 を もっ た 文体 で 、 これ など は 、 日蓮 の 僧侶 という 役柄 から 言っ て も 、 かの フランス 文学 の 古典 「 弔辞 集 」 の 著者 ボッスュエ の よう に 、 たしかに 、 「 説法 」 で
^
鍛え あげ た 一種 の 「 雄弁 」 を 、 元来 彼 は 身 に つけ て い た の だ という こと が はっきり わかり まし た 。
0918
,1471,24: 「 機械 主義 を 支配 し 、 もしくは 凌駕 する こと 、 それ を 完 う す べき 一つ の 精神 的 教養 を
^
鍛え あげる こと 、 おそらく 個人 と 社会 と の 間 に 存する 背離 を 凌駕 する こと 。
0932
,10,44: 今 世界 の 問題 が 米 、 ソ 、 の 二 国 の もつ 力 の バランス によって 、 大きな 影響 を うけ つつ ある こと も 、 考え方 に よれ ば 、 一 歩 先んじ て 集団 的 生き方 に 民族 を
^
鍛え あげ た 民族 が 、 世界 の 注目 を 浴びる こと と なっ た と も いえる の で ある 。
動かし掛ける
(動かす.掛ける)
延べ語数:
3
0866
,4090,10: 母 は なにか 言い た そう に 口 を
^
動かし かけ た けれども 、 兄 の 顔色 を み て 、 押し黙 つ た 。
1172
,366,14: 何 か 答え よう として 、 私 が 男 の 方 に 身体 を
^
動かし かけ た とたん 、 空気 を 断ち切る よう な 金属 音 が 急 に 破裂 する よう に 増大 し 、 轟然 たる 音 の 流れ と なっ て 私 達 の 頭上 を おおっ た 。
1183
,6,16: それ が 私 の 方 へ じろりと 、 何 か 話し た そう な 唇 を
^
動かし かけ て 、 また すぐ 目 を そらし た 。
垂れ落ちる
(垂れる.落ちる)
延べ語数:
3
0799
,51,39: 傷口 を 片手 で 押え 、 家人 に 向っ て 真相 を 口外 する な と 申し渡し た そう です が 、 五郎 兵衛 が 落 付い て いる ので 、 手 の 指 の 間 から 臓物 が
^
たれ 落ち て い て も 、 家人 は 傷 が 浅い の だ と 思っ て い た 。
1062
,81,37: “ ペネクマカ 、 ペツ ゚ イツ ゚ イ ” ( penekuma - ka - pe - tuytuy ) という この 神話 の 折返し は 、 「 びっしょり 濡れ た 魚 乾し 竿 の 上 から 水 が
^
垂れ 落ちる 、 垂れ 落ちる 」 という 意味 に 解せ られ 、 ぼろぼろ の 服装 を 身 に つけ て 風の神 に 扮 し た 者 の 、 水 を まい て 盛ん に 暴れ 廻っ て いる 光景 を 、 さながら に 示し て いる もの と 考え られる もの で あり ます 。
1101
,370,4: 熔岩 の 雫 が
^
垂れ 落ちれ ば 、 鍾乳洞 の 場合 の よう に 、 下 に 石筍 が できる はず で ある 。
煽て上げる
(煽てる.上げる)
延べ語数:
3
0759
,6398,25: 取り戻し に き て 、 なんとか 挨拶 が ある だろ う と 期し て いる から 、 なん の 取柄 も ない バカ 娘 を
^
おだて あげ て 、 本宅 に 鎮座 さ せ 、 女房 然 と つけあがら せ て おく の で ある 。
0866
,2292,23: 彼 は 、 なるほど 、 今 まで 相当 あばれる に は あばれ た が 、 この 社長 に 、 そんな 意味 で
^
おだて あげ られる 理由 が かいもく わから なかつ た 。
1073
,4621,31: それら の 飢民 や 浮浪 の 徒 を 加え 、 良 持 殿 から の 旧領 の 地 ざむらい が 、 みな 、 豊田 の 郷 に 集まり 、 将門 を
^
おだて あげ て 、 乱 によって 、 利 を 食お う と し て い ます 。
逃げ落ちる
(逃げる.落ちる)
延べ語数:
3
0745
,295,44: 熱海 の 火事 で も 、 いろんな ウカツ 者 が い て 、 心気 顛動 、 ほか の 才覚 は うかば ず 、 下駄 箱 一つ 背負い だし た とか 、 月並 な 慌て 者 は タクサン い た が 、 一気に 多賀 まで
^
逃げ 落ち た という の は 他 に 一 人 も い なかっ た よう だ 。
0759
,1220,9: めいめい が 自分 だけ の 血路 を ひらい て
^
逃げ 落ちよ う や 」
0778
,53,26: 戦争 話 の 駄 ボラ を 吹き ながら 、 無銭 飲食 、 無銭 遊興 を 重ね て 、 二本松 から 、 仙台 、 とうとう 塩竈 まで
^
逃げ 落ち た 。
逃げ降りる
(逃げる.降りる)
延べ語数:
3
0699
,47,11: さっそく その 夜 の うち に 箱根 の 山 を
^
逃げ 下り て 、 兄 十 郎 の 閑居 の 戸 を 叩い た 。
0785
,280,13: 煙 に 追わ れ て 一同 は 、 ナダレ を 打っ て
^
逃げ 降り た 。
1072
,3438,38: —— という の は 、 ゆうべ 、 かれ ら の 目的 を とげ て 、 いざ 、 引き揚げ と なっ て 、 堀 留 川 へ 繋い で おい た この 小舟 の うち へ 、 一斉 に
^
逃げ 降り て みる と 、 お 燕 ひとり が 、 見え ない の だっ た 。
口説き始める
(口説く.始める)
延べ語数:
3
0667
,41,58: 一方 清人 は 四 度目 の 女房 に 逃げ られ た あと の 一人暮し で 、 哲学 者 といふ ところ から 富子 に 物 を きか れ たり 本 を 貸し たり する うち に 、 これ は 脈 が ある な と 思ふ と 、 こ ゝ を せ ん ど ゝ 食 ひ 下 つて
^
口説き はじめ た 。
0792
,420,15: セラダ は 心中 失敗 後 、 コリ も せ ず また 小夜子 サン を
^
口説き はじめ て 、 うむ こと を 知り ませ ん でし た 。
0852
,158,8: 酒 を のん で 露骨 に 女 を
^
口説き はじめ た が 、 以前 に も 泊り こん だ こと が ある の は 口説き 方 の 様子 で 察し る こと が 容易 で あっ た 。
咎め立てる
(咎める.立てる)
延べ語数:
3
0642
,352,14: 人間 の 弱 さ を 、 そんな 割り きっ た 角度 から 安直 に
^
咎め たてる の は どう でしょ う 」
1171
,846,6: でも 誰 に も それ を
^
とがめ 立て する 権利 は ない 。
1174
,4845,3: 幸太郎 は
^
とがめ 立てる よう な 声 を 出し た 。
掛け終わる
(掛ける.終わる)
延べ語数:
3
0624
,304,49: 仕立 屋 夫婦 は 用心深い 人達 で 、 常 から 防空壕 を 荷物 用 に 造っ て あり 目張り の 泥 も 用意 し て おき 、 万事 手順 通り に 防空壕 に 荷物 を つめこみ 目張り を ぬり 、 その 又 上 へ 畑 の 土 も
^
かけ 終っ て い た 。
0785
,799,8: つまり 、 コマ 五郎 親分 が 錠 を
^
かけ 終っ た ところ まで は 、 あの 日 と 同じ ダンドリ の よう に 行わ れ た という こと を 報告 なされ ば よろしい 。
1039
,647,5: 妻 が コバルト を
^
かけ 終り 、 二 人 が 病室 へ 帰る と 、 既に 隣り の 寝台 に は 六 十 ばかり の 婦人 が 寝 て いる 。
威張り散らす
(威張る.散らす)
延べ語数:
3
0621
,354,18: 水干 を き た 跣 足 の 家来 は たいがい ふるまい 酒 に 顔 を 赤く し て
^
威張り ちらし て 歩い て 行き まし た 。
0778
,370,9: 正二郎 が 時 を 得 顔 に 猛り たち
^
威張り ちらす の は 、 兵頭 一 力 という 名 に 力 を かり て いる だけ の こと だ 。
1073
,4968,16: けれど 、 正直 者 が 虐げ られ て 、 悪 智恵 の ある 奴 が 、
^
威張り ちらし たり 、 巨富 を 積ん で 、 ぜいたく する の を 、 免 し て は おけ ない から な 。
当たり散らす
(当たる.散らす)
延べ語数:
3
0619
,87,17: 非常 な 癇癪 もち で 、 だから 小心 な の で あろ う が 、 やたら に
^
当り ちらす 。
0619
,93,34: 尤も 私 に 怒る と 転居 さ れ て 下宿 料 が 上ら なく なる 怖 れ が ある から 、 そういう ところ は 抜目 が なく て 、 私 に だけ は 殆ど
^
当り ちらさ ぬ 。
0786
,119,36: 弁 内 は ヤジ 馬 や 火消 が 退散 し て 、 深夜 の 静けさ に 戻る まで 油 を うっ て 帰っ て くる と 、 オカネ が 銀 一 と お 志乃 に
^
当り ちらし て いる 最中 だっ た 。
変わり過ぎる
(変わる.過ぎる)
延べ語数:
3
0619
,40,21: 今 、 井上 友一郎 の 住ん でる あたり が どうも その 辺 らしい 気 が する の だ が 、 あんまり
^
変り すぎ て 、 もう 見当 が つか ない 。
0947
,2276,18: 「 野菜 を 売っ て 歩く のに 、 いまどき 、 牛車 に 積ん で いく なんて 、 すこし
^
変り すぎ て いる よう ね … … あなた は 、 水上 から 十 三 億 の 鉱業 権 を 譲り受け た 方 だ から 、 やろ う と 思っ たら 、 どんな こと でも できる はず な のに 、 そんな ふう に し て いる と 、 なにか 、 仮装 で も し て いる よう で 、 おかしい わ 」
1073
,2066,0:
^
変り すぎる 程 、 何 か が 変っ て いる 。
悶え苦しむ
(悶える.苦しむ)
延べ語数:
3
0617
,801,19: 子 代 も なく 名代 も ない その 執心 は 、 いわば 反逆 者 の 魂 と なっ て
^
悶え 苦しむ 。
0617
,898,12: 人々 は その 隙間 を 模索 し て 、 その ため に
^
悶え 苦しん で いる 。
1037
,2827,11: が 、 その 体 の 部分 部分 は 勝手 勝手 に
^
悶え 苦しん で いる か の よう で ある 。
分かち与える
(分かつ.与える)
延べ語数:
3
0612
,906,11: フラン シスコ は 一切 の 私有 財産 を 貧しき 隣人 に
^
分かち 与え 、 無一物 と なっ て 、 ひたすら 神 を 賛美 し 、 神 の 御国 の ため に 祈り 、 神 の 愛 に 酔う て 歌い 歩い た 。
0780
,286,45: 常友 や 自分 に 金 を かし た の は 、 常友 と 自分 に 金 を 貸す こと が 目的 で は なく 、 幸平 に それ を 貸さ ず に 、 彼 の 目 の 前 で 他 の 二 人 に
^
分ち 与える の が 目的 だっ た の で ある 。
0877
,492,26: この 種 の 素質 の 向上 と 、 才能 の 訓練 は 、 作家 が 作中 人物 の それぞれ に 自己 の ある もの を
^
分ち 与える よう に 、 俳優 は 、 それ と は 逆 に 、 あらゆる 文学 作品 に 描か れ た 、 それぞれ に 魅力 ある 人物 像 を 、 自己 の 血液 の 中 に 溶かし 込む 努力 を なす べき で ある 。
宥めすかす
(宥める.すかす)
延べ語数:
3
0612
,1963,7: 小さい 兄 は 困りきっ て 、 しきりに
^
なだめ すかし て いる 。
0625
,60,24: そして 彼ら を 追っ払っ た ヒダ 朝廷 の 庶流 が 嫡流 を ヒダ まで 追い 落し て 亡 す と 、 物部 一族 を
^
なだめ すかし て 味方 につけ 同族 の 一派 、 功臣 という よう な 国史 上 の 形 を つくっ て やっ た 。
1159
,49,28: 人類 は 鼻 など 持っ て いる ため に 、 こんな 臭い 仕事 と おもわ ない の で は なかっ た の で ある が 、 鼻 を
^
なだめ すかし て 汲み取る より 外 に は 術 も なかっ た の で ある 。
食べ掛ける
(食べる.掛ける)
延べ語数:
3
0612
,1920,2: ご飯 を
^
たべ かけ て 、 ランドセル を 背負い かけ て 、 兄さん から たしなめ られ た 。
0988
,4577,2: 自分 の
^
食べ かけ の パン よ 。
1173
,608,4: 枕許 に 水筒 と
^
食べ かけ の バイヤバス が 萎び て 転がっ て い た 。
尋ね兼ねる
(尋ねる.兼ねる)
延べ語数:
3
0564
,136,15: しんみり し た 空気 に なっ て 、 俺 は 事 の 次第 を
^
尋ね かね た 。
0570
,55,6: 父 に も 母 に も
^
尋ね かね た 。
0602
,333,11: 何 を そんなに 怒っ てる の か 、 久子 は
^
尋ね かね た し 、 カヨ も それ より 口 を 噤ん で 、 二 階 に ひっこん で しまっ た 。
開け初める
(開ける.初める)
延べ語数:
3
0550
,289,6: そして 白 々 と 夜 が
^
明け そめる 頃 、 はっと 眼 が 覚める 思い に 突き当っ た 。
0816
,101,5: 戻り 道 で 夜 が
^
明け そめる 。
1046
,42,45: 彼ら は ここ で シナ 人 から 絹 や 青銅器 など の 工芸 品 や 種々 の 知識 や を 得 て 来 た ので 、 それ によって シナ の 文物 を 学ぶ 機会 が 生じ 、 日本 民族 の 生活 に 新しい 生面 が
^
開け 初め た 。
剥げ落ちる
(剥げる.落ちる)
延べ語数:
3
0539
,43,6: 見れ ば 、 美しい 苔 も
^
剥げ 落ち て しまっ てる 。
0602
,438,11: 「 土蔵 の 壁 の まま で は 、 それ も
^
剥げ 落ち て ます から ね 、 あまり みっともない です よ 。
0980
,48,60: そういう とき に 、 旅行 に 出 て 、 あちこち 歩き 、 電車 に 乗り バス に 乗り 汽車 に 乗っ たり し て 、 みじかく て 三 四 時間 、 ながく て 三 四 日 する と 、 そういう 迷い や 混乱 や 衰弱 が 、 全部 と は いえ なく とも 、 その 大半 が ひとりでに 自分 から
^
剥げ おち て いる の です 。
落ち切れる
(落ちる.切れる)
延べ語数:
3
0510
,418,4: まだ 日 は すっかり
^
落ち きれ ませ ん 、 窓 の わき の ユーカリ の 葉 が まっくろい 化物 の 様 な 影 を 机 の 上 に 落し て 居 ます 。
0622
,158,4: 人 は 無限 に
^
堕ち きれる ほど 堅牢 な 精神 に めぐまれ て い ない 。
0858
,157,4: 人 は 無限 に
^
堕ち きれる ほど 堅牢 な 精神 に めぐまれ て い ない 。
閉め忘れる
(閉める.忘れる)
延べ語数:
3
0509
,259,27: 足 の 裏 の 千 切れ て 仕舞い そう な の を 堪え て 探り足 で 廊下 の 曲り角 まで 行く と 右側 の 無双窓 の
^
閉め 忘れ た 所 から 吹き込む 夜 の 風 が 切る 様 に 私 に 打ち かかっ て 、 止め 様 として も 止まら ない 胴震い と 歯 鳴り に 私 は ウワワワワ と 獣 の 様 な 声 を 出し て 仕舞っ た 。
0570
,48,6: そこ の 雨戸 一 枚 を
^
閉め 忘れ てる こと が 分っ た 。
1152
,409,21: 多分 奈々子 が 階下 の 晩餐 会 に 出る ため に 、 ブローチ か 指 環 を 出し て 、 そのまま
^
閉め 忘れ た の でしょ う 。
忘れ切れる
(忘れる.切れる)
延べ語数:
3
0446
,60,18: 半分 眼 が 醒め かかっ て も 、 私 は 夢 に 覚え た 悲し さ を
^
忘れ 切れ ず 、 うっかり する と 、 憐れ な 泣声 を 立て そう な 程 、 心 を 圧せ られ て 居 た 。
0947
,1921,34: 「 そういった もの で も ない … … 神月 は 、 追放 解除 に なっ て から 、 秋川 の 仕送り で カツ カツ に やっ て いる が 、 むかし の 夢 を
^
忘れ きれ ない 。
0988
,2588,13: し て 見る と 僕 の 心 の 底 で ルリ さん を
^
忘れ きれ ない で い た の かも 知れ ませ ん 。
分け与える
(分ける.与える)
延べ語数:
3
0426
,38,24: 当時 の 運動 の 困難 な 状態 が 、 運動 に 熟達 し て い ない わたし に まで 過分 な 責任 を
^
わけ 与え た 。
1051
,72,20: 季節 の もの を 、 荷台 に つん で いっ て 、 まち 構え て いる 子供 達 に 、
^
分け あたえる という こと も 、 決して 珍しい こと で は なかっ た 。
1075
,975,23: 一つ の 飯櫃 や 鍋 の 物 を 、 みんな し て 共々 に 食べる の で なく 、 前 から めいめい に
^
分け あたえ られ て 、 一 人 一 人 が 自由 に 食べる という 点 は 、 なるほど 餅 と よく 似 て いる 。
支え兼ねる
(支える.兼ねる)
延べ語数:
3
0318
,986,13: 教授 たち の 月給 は インフレーション の もと において 一家 の 生活 を
^
支え かねる 。
0564
,472,16: 酔眼 ばかり で なく 、 酔っ た 意識 が 、 朦朧 として 、 体 も
^
支え かねる 心地 だっ た 。
0918
,316,32: あの 真中 の 辺 が 、 少し ふくらん で いる 柱 、 あれ を エンタシス という の で ある が 、 ジッ と 見 て いる と 、 あの 重い 屋根 を
^
ささえ かね て 、 石 の 柱 が 、 じっと 撓ん で ふくれ て いる か の よう な 感じ さえ し て くる の で ある 。
開け始める
(開ける.始める)
延べ語数:
3
0318
,1530,37: 何故 なら ば 日本 の 洋画 は 輸出 品 に は なら ない が 、 日本 画 は 比較的 拙劣 な 作品 で も 「 日本 風 」 という こと で いろいろ の 海外 向け 販路 が
^
ひらけ 始め て き た から 。
0688
,341,32: シシド 君 が イビキ を かき かき 唐紙 を あけ て 忍び こん で 来 やし ない か と マンジリ と も し ない うち に 、 夏 の 夜 が
^
明け はじめ た 。
1153
,413,16: 資本 主義 の 青春 期 を 迎え た 日本 の 目 は ようやく 大陸 へ と
^
開け 始め た ころ で あっ た 。
焼け崩れる
(焼ける.崩れる)
延べ語数:
3
0312
,195,20: 防火 壁 という 場合 、 それ は その 壁 自体 が 火 を うけ 、 やけ こげ 、 最後 に
^
やけ くずれ て も 、 その 奥 に 建て られ た 家 を 、 火 から 守り とおす ところ に 意味 が ある 。
0987
,1241,13: 午後 の 陽 が ひどく 明るく 静まりかえっ て いる ため に 、
^
焼け くずれ た 傷痕 の なまなまし さ が 、 光景 の 上 に も 人々 の 姿 や 表情 の 上 に も 、 かえって クッキリ と 現われ て いる 。
1075
,684,24: 東京 は 大正 十 二 年 九月 の 大震災 に あっ て 、 目 ぬき の 大通り の 町屋 は 、 ほ とんと みな
^
焼け くずれ て 、 その 跡 へ は まるで 以前 の もの と は ちがっ た 、 屋根 の 平たい 堂々たる 、 ビル という もの が 建ち ならぼ う と し て い た 。
捏ね上げる
(捏ねる.上げる)
延べ語数:
3
0267
,22,5: 誰 が 、 どこ で
^
こね 上げる 計画 な の か わから ない が 、 山 と つま れ て いる 未 解決 の 社会 問題 を 燃 きつけ に し て 怪火 を 出し て 、 一般 の 人々 が 判断 を 迷わさ れ て いる すき に 、 だから 武装 警察 力 を 増大 し なけれ ば なら ない 、 これ だ から 、 日本 の 平和 の ため に は より 強大 な 武力 の 保護 が いる 、 と 軍事 同盟 へ ひっぱり こも う と し て い ます 。
0316
,158,35: 国会 の 人 さえ 知ら ない うち に 用意 さ れ た これら の 法案 は 、 形式 上 国会 の 屋根 を くぐっ た だけ で 、 事実 上 は 官僚 の 手 で
^
こね あげ られ 、 出来 上っ た 法律 として 権力 を もっ て わたし たち の 前 に 出さ れ て 来る 。
0983
,193,11: 手 かぎ で 、 そこ の 木 の 根っこ 、
^
こね あげろ ー う !
開け掛ける
(開ける.掛ける)
延べ語数:
3
0200
,5,8: 新しい エポーク が 世界 と 文学 に
^
ひらけ かけ て いる こん に ち 、 一 九 二 〇 年 — 三 七 年 の 間 に 書か れ た 「 チボー 家 の 人々 」 は 、 ロマン・ロラン の 「 魅せ られ た 魂 」 とともに 一つ の 古典 的 な 記念 碑 と なっ た 。
0597
,1410,10: 第 二 次 大戦 後 、 新た な 時代 が
^
開け かけ た 。
0951
,161,2: 夜 が
^
明け かけ て い た 。
味わい尽くす
(味わう.尽くす)
延べ語数:
3
0170
,195,25: 三 十 六 歳 の 短い 生涯 の 間 に 、 お たま の 方 は 、 武門 の 女 の 人生 の 苦痛 を
^
味わい つくし て 、 その 生 を とじ た の で あっ た 。
0947
,2463,8: なりわい の 渋 味 も 辛味 も
^
味わい つくし た 、 ひと 目 で ショウバイニン と 知れる 、 若い よう な 老け た よう な 女 が 二 人 、 不意 を くっ て 部屋 の なか へ よろけ こん で くる と 、 た がい の 様子 が おかしい と いう ので 、 男 の よう な 声 で ゲラゲラ 笑っ た 。
1151
,21,30: かり そ め に も 、 官能 を 刺戟 し て 、 恍惚 状態 に 導き 得る 、 あらゆる もの は 研究 さ れ 、 採り 容れ られ 、
^
味わい 尽さ れる の です 。
乱れ掛かる
(乱れる.掛かる)
延べ語数:
3
0155
,156,37: けれども 、 この つつましい 、 繊手 なお よく それ を 支える 一つ の 手鏡 が 何と 興味 つき ない 角度 から 、 言葉 すく なく 、 善良 な 一 人 の アメリカ 婦人 の 衿 あし に
^
みだれ かかる 幾 筋 か の おくれ毛 を 見せ て くれ て いる だろ う 。
0507
,769,15: 一 尺 一 寸 位 の 四角 な 面 に 絶えず 白い 粉 が
^
乱れ かかっ て 、 戸 は 今にも たおれ そう に ガタガタ きしん で 、 はめ込ん だ ガラス の 一種 異 っ た ビリビリ 云う 音 が 寝 しずまっ た 家中 に 響きわたる 。
1135
,4,20: そう いい 乍 ら 、 天野 久左衛門 は 、 五 本 の 指 を 櫛 に し て 、
^
乱れ かかる 前額 の 髪 を 掻き 上げ ます 。
出来始める
(出来る.始める)
延べ語数:
3
0141
,4151,23: ヴォルガ 通い の 汽船 の 料理 番 から 本 を よむ こと を 習っ て 大きく なっ た ゴーリキイ は 、 ソヴェト に
^
出来 はじめ て いる 児童 図書館 の 事業 を 自分 の やきつく よう な 思い出 とともに 見守っ て いる の だ 。
0253
,66,12: 読みもの が ほしい 子供 たち の ため に 、 このごろ ポツポツ
^
出来 はじめ た 婦人 と 子供 の 図書館 の 利用 法 を 考え て ゆく の は 無駄 でしょ う か 。
1041
,1296,59: かたち が きまる と 、 ブルース から 個人 的 な 要素 が ぬけ 去り 、 ブラック ・ アメリカン の ナショナリズム が さらに 鋭く 蒸溜 さ れよ う と する 時期 に 必要 な 、 非 個性 的 で は ある が ひとつ に しぼら れ た 統一 目的 の よう な もの を 、 ブルース に 託す こと が
^
でき はじめ た から だ 。
起こし始める
(起こす.始める)
延べ語数:
3
0141
,4044,7: 芸術 座 によって 新しい 劇 運動 を
^
おこし はじめ た スタニスラフスキー や ダンチェンコ 。
0530
,1,68: 習慣 的 に 夜着 から 手 を 出し て 赤い 掛布団 の 上 を ホトホト と 叩きつけ て やり ながら も 、 ぬく も い 気持 で 持ち上げ た 頭 を フラフラ と 夢心地 で 揺り 未だ 寝 て 居 たい 気持 と 、 皆 困っ て 居る の だ から もう 起き て やり ましょ う と 思う 心 と が 罪 の ない 争闘 を
^
起し 始め た の を 感じ て 居 まし た 。
0682
,180,9: 妙 椿 の 家族 は お家 騒動 を
^
起し はじめ た 。
振れ始める
(振れる.始める)
延べ語数:
3
0141
,3713,21: 伸子 の 心 は 次第に 重心 を 沈め 、 心 の 足 の 裏 が ふみ ごたえ ある 何もの か に
^
ふれ はじめ た 感じ だっ た 。
0180
,14,6: わたし たち の 文学 に
^
ふれ はじめる 機会 が 、 多く の 場合 は 偶然 だ 、 という こと について 、 深く 考え させ られる 。
0312
,46,58: 日ごろ は 人民 の つつましい 日暮し に 触れる ところ の ない 天皇 を はじめ と する 雲上 人 、 大臣 、 大将 、 代議士 たち など が 、 戦争 と なる と 、 いつも 離れ て 生活 し て いる だけ に 、 一層 効果 的 な 好奇 心 ・ 感動 を もっ て 人民 に こまごま と
^
ふれ はじめ た 。
駆け下りる
(駆ける.下りる)
延べ語数:
3
0141
,19781,14: 十 二 時 すぎ た 裏 階段 を 、 伸子 は 階下 まで
^
駆け おり た 。
0371
,55,32: そういう わけ で 、 田端 の 駅 は 、 その 高台 から まるで 燈台 の 螺旋 階段 の よう に 急 な 三 折 ほど の 坂道 で 、 ダダ ダダ と
^
駈け おり た ところ に 在っ た 。
0989
,1808,60: ( それ まで も ワナ ワナ と ふるえ て い た の が 、 須永 から チラリ と 見 られる と 、 我慢 でき なく なり 、 叫び声 を あげる や 飛び あがっ て 、 いきなり ガタガタ と 床板 を 踏み鳴らし て 駆けだし 、 板戸 の 間 から 今 は まっ暗 な 私 の 室 を 通り抜け 階段 を
^
駆け おりる 音 が ドドドド と 下 に 消える )
詰め始める
(詰める.始める)
延べ語数:
3
0141
,18436,50: 窓 に 向っ て 衣裳 箪笥 と 壁 と の 間 に 、 窮屈 に はさま れ て いる デスク の 上 から 伸子 は こまごま と し た 手帳 、 文房具 、 手紙 の 束 など を もっ て 来 て 、 女 持ち の 旅行 ケース に
^
つめ はじめ た 。
0842
,710,7: そこで 四 発 の ダイナマイト を
^
つめ はじめる と 、 とたんに 檀 一雄 を 先頭 に し て 、 採鉱 課長 を のぞく 全員 が 百 メートル も 逃げ て しまっ た 。
0989
,2232,12: ( ガサガサ と 又 、 紙幣 や 書類 を カバン に
^
詰め はじめる )
入れ掛ける
(入れる.掛ける)
延べ語数:
3
0141
,18323,12: ストーヴ の よ こ に 立っ て 、 彼女 は コーヒー を
^
入れ かけ て いる ところ だっ た 。
0448
,76,18: 直ぐ 、 自分 とか 誰 とか 云う 意識 に 遮ら れ 、 中流 、 上 に 足 を
^
入れ かけ た 中流 人 の 、 貪慾 に 近い 名誉 心 を 傷 けら れ 、 又 、 おだて られる 。
0989
,2975,29: ( 言い ながら 、 バンド で で は なく 、 腕 で 若宮 の 襟 の 奥 を 掴む ) こうして 、 チョット あの ——( 腕 に 力 を
^
入れ かける )
勤め始める
(勤める.始める)
延べ語数:
3
0141
,12509,10: この 春 卒業 し て 、 父 の 事務所 に
^
つとめ はじめ た 。
0142
,959,13: 瀬川 は 、 前 の 冬 に かえって 、 埼玉 の そこ へ
^
勤め はじめ て い た の で あっ た 。
1171
,2593,2: ここ に
^
勤め 始め て 二 箇月 だ そう で 、 女 の 体 は まだ 未熟 な よう に 思え た 。
動かし続ける
(動かす.続ける)
延べ語数:
3
0141
,1245,5: シューラ は 、 手 を
^
動かし つづけ ながら 、
1102
,217,10: しかし 北極 へ き て 、 年中 冷凍 機 を
^
動かし つづけ て いる という 話 に は 、 ちょっと 驚い た 。
1175
,963,25: 僕 は まるで 夕飯 の お 余り を 頂戴 する 犬 か 何 か の よう な 惨め な 気持 に なっ て 箸 を
^
動かし つづけ まし た 。
こごみ掛かる
(こごむ.掛かる)
延べ語数:
3
0140
,5858,26: 深い ひじ かけ 椅子 に 背 を もたせかけ て 、 鼻眼鏡 の 顔 を あおむか せ 気味 に 何 か いう 藤堂 駿平 の 方 に
^
こごみ かかっ て 、
0141
,1982,4: 素子 が 、
^
こごみ かかっ て 果物 を 手 にとって しらべ ながら 、 ねぎり はじめ た 。
0141
,5208,1:
^
こごみ かかる よう に し て 訊い た 。
藻掻き苦しむ
(藻掻く.苦しむ)
延べ語数:
3
0140
,4764,6: 佃 と 暮し て 、
^
もがき 苦しん で い た 間 、 伸子 は どんなに しばしば 、 いま のり子 が 歎 い た よう な 歎 き に 呻い た だろ う 。
0979
,667,0:
^
もがき 苦しん で いる 間 も
0985
,2588,2: 柴田 の
^
もがき 苦しん だ 右手 が 無意識 に 、 そこ に 転がっ て い た 手斧 を 掴ん で いる )
眺め下ろす
(眺める.下ろす)
延べ語数:
3
0140
,207,27: 保 は 、 おだやか に いっ て 絣 の 袷 を 着 た 大きい 膝 を 椅子 の 上 で ゆすり ながら 隣 の 庭 を
^
眺め おろし て い た が 、
0141
,32,19: 彼 に 気づか れる こと の ない 三 階 の 窓 の カーテン の 隅 から その 様子 を
^
眺め おろし て いる 伸子 の 口元 に 、 ほほえみ が 浮ん だ 。
0285
,13,25: やっぱり 、 口 か ず 少く 、 百 匁 五 十 五 円 の マグロ 、 一山 十 五 円 の カキ の 皿 を
^
眺め おろし て いる の で あっ た 。
暮れ掛かる
(暮れる.掛かる)
延べ語数:
3
0140
,1495,37: と よ が 台所 で 大根 を 刻ん で いる 、 こまかく せわしい その 庖丁 の 音 を きき ながら 、 伸子 は 卓 の 上 に 頬杖 を つき 、 こまかい 雨 の 中 に
^
くれ かかる 夕暮 の 広い 庭 を 見 て い た 。
0235
,67,7: 五月 一 日 の 日 が
^
くれ かかる ころ 、 うち へ は 、 あちこち の メーデー の 経験 話 が もちよら れ た 。
1174
,4414,1:
^
昏れ かかっ た 東京 湾 の 水 の 色 を 眺め ながら 、 加納 は 言っ た 。
掛かり始める
(掛かる.始める)
延べ語数:
3
0116
,3,43: 家族 の 中 から 沢山 の 人 が 兵隊 に とら れ て 生活 の 事情 が 今 まで より も 困難 に なっ た 為 に 、 家庭 生活 の 重み が 少女 達 の 肩 に も 幾分 か ずつ
^
掛り はじめ た という こと も あり ます 。
0368
,141,18: 初冬 の 落日 は 早く て 、 五 時 すぎる と 上野 の 森 に 夕 靄 が
^
かかり はじめ た 。
0684
,542,34: 羽生 は 作業 を 終え て 、 板 を 車 に つみこみ はじめ た ので 、 余 は 彼 に 大工 道具 を 借り う け 、 宿直 室 の 床 張り 作業 に
^
かかり はじめ た 。
割れ裂ける
(割れる.裂ける)
延べ語数:
3
0098
,1110,0:
^
割れ 裂ける ガラス 窓 。
0854
,214,20: その 夜明け が 、 私 の 目 に は 、 狂気 の よう に 映り 、 私 の 頭 は
^
割れ 裂け そう で 、 そして 夜明け が 割れ 裂け そう で あっ た 。
0854
,214,28: その 夜明け が 、 私 の 目 に は 、 狂気 の よう に 映り 、 私 の 頭 は 割れ 裂け そう で 、 そして 夜明け が
^
割れ 裂け そう で あっ た 。
消え掛かる
(消える.掛かる)
延べ語数:
3
0087
,728,17: 「 さあ その こと だ が … … 」 と いい かけ て 亀 之 介 は
^
消え かかっ た 葉巻 を 口 に 啣 え て 何 回 も すぱすぱ やり 、 やがて 多量 の 紫煙 を その あたり に まきちらし た 果 に 「 弟 で ある 私 の 口 から いう の は 厭 な こと な ん だ が 、 兄貴 と 来 たら 昔 から だらし が ない んで し て ね 。
0823
,114,17: それでも あの 大 舞台 で 坐っ た まま 動き の 少ない 主役 たち の 迫力 が
^
消え かから ず に 、 かなり 浮き 上っ て くる から 、 まア 、 いくら か 、 ほめ て やっ て も よい 。
1040
,2950,19: それ を 受けとめ た 最初 の 一瞬 、 姉 以外 の すべて の もの が 自分 から 遠ざかり 、
^
消え かかる の を 、 彼 は 感じ た 。
逃げ遅れる
(逃げる.遅れる)
延べ語数:
3
0084
,1072,5: 「 ああ 、 君たち も
^
逃げ おくれ た 組 だ な 」
0621
,107,3: たった 一 人
^
逃げ おくれ て 腰 を ぬかし た 女 が い まし た 。
0785
,250,8: 足もと の たしか で ない 老師 は
^
逃げ おくれ て アタフタ し た あげく 、 ようやく 他 の 坊主 たち に 抱か れ て 退い た が 、 ふと 坊主 たち を 突き放し て 火 の 方 へ 戻り かけ て 、 何事 か 叫び たつ 様子 に 、 一同 は 我 に かえって 、
締め上げる
(締める.上げる)
延べ語数:
3
0083
,304,6: 私 は 先生 の 咽喉 を
^
締め あげ た 腕 を 解き 、 その 場 に 平伏し て 非礼 を 詫びる しか なかっ た 。
0946
,224,27: 舟 子ども も 、 陸 へ 上げ た きり で は 、 手 な ぐさみばかりして 、 怠け者 に なっ て しまう から 、 沖 で みっしり と
^
締め あげ なく て は なら ない 、 と いう 。
0951
,47,45: 麻 紐 で 首 を 締め られ て 、 島 北 の 台地 の パン の 樹 の 下 で 苔 色 に なっ て 死ん で い まし た … … それにしても 、 ほど が ある ので 、 首 が 瓢箪 に なる ほど
^
締め あげ た うえ に 、 三重 に 巻き つけ て 、 神 の 力 でも 解け ない よう に 固く 駒 結び に し て 、 おまけ に 、 滑り が いい よう に 麻 紐 に ベトベト に 石鹸 が 塗っ て ある ん です ね … … むやみ に 腹 が たっ て 、 なんと かし て 助けよ う じゃ ない か という こと に なっ て 、 アダムス と 二 人 で 二 時間 近く も 人工 呼吸 を やっ て 、 いくら か 息 が 通う よう に なっ て から 、 ジープ で 野戦 病院 へ 連れ て 行き まし た … … サイパン の 最後 の 近い ころ 、 三 万 から の 民間 人 が 、 生き て 捕まっ たら アメリカ 人 に 殺さ れる と 思っ て 、 親子 が 手榴弾 を 投げ あっ たり 、 手 を つない で 断崖 から 飛ん だり 、 いろいろ な 方法 で 自決 し まし た が 、 そういう の は 親子 の 死体 が 密着 し て いる の が 普通 で 、 子供 の 死体 だけ が 草むら に ころがっ て いる よう な の は 、 ほか に は 一つ も あり ませ ん でし た 」
流れ落ちる
(流れる.落ちる)
延べ語数:
3
0081
,944,13: 崖 の 斜面 は 、 滝 の よう に なっ て 雨水 が
^
流れ おち た 。
0090
,298,16: そう いっ て いる 山ノ井 の ひたい から 、 汗 の つぶ が ぼたぼた と
^
流れ おち た 。
0141
,21506,7: 女 の 体 に そっ て 柔らかく
^
流れ おちる 線 を 、 快い 抵抗 で うけとめる よう に 、 その 年 の 女 の 手套 は 、 西洋 剣術 用 の 手套 の よう に 高く 、 さき 開き に なっ た 装飾 の ふち を もっ て い た 。
帯び始める
(帯びる.始める)
延べ語数:
3
0081
,531,16: 島 の 丘 の 背 が 、 赤褐色 に 染っ て 、 うすきみわるい 光 を
^
おび はじめ た 。
0612
,3231,23: 町 の あっ た この あたり は 一 面 の 麦畑 に 変わり 、 点々 と バラック が ほのか に 黄色 を
^
帯び 始め た 麦 の 原 に 浮かん で いる 。
1173
,430,10: 道 は 歩く に したがっ て 次第に 湿気 を
^
帯び 始め た 。
眺め尽くす
(眺める.尽くす)
延べ語数:
3
0081
,515,19: 二 人 は 、 日 が 暮れる の も 忘れ て 、 夢中 に なっ て 島 を
^
ながめ つくし た 。
0091
,1594,7: 呆然と この 場 の 怪奇 を
^
ながめ つくし て い た 幽霊 係 の 助手 の 山形 四 段 が 、 雪子 の 姿 を 追って 後 から 組みつこ う と し た が 、 それ は 失敗 し 、 彼 は いや と いう ほど 窓際 の 壁 に ぶつかっ て 鼻血 を たらたら と だし た 。
0947
,834,5: 五分 ほど も 、
^
ながめ つくし 、 ため息 を つき ながら 顔 を あげ た 。
手繰り上げる
(手繰る.上げる)
延べ語数:
3
0081
,2516,8: する て えと 、 おれ は ロープ を
^
たぐり あげ て 、 ぴかぴか し た 卵 を 籠 から 出し 、 この へん に 積み あげ て 行か あ 。
1115
,247,6: それ を 上 から するする と
^
たぐり 上げ た 。
1174
,3084,6: 栄介 は あわて て 糸 を
^
たぐり 上げ た 。
捲れ上がる
(捲れる.上がる)
延べ語数:
3
0073
,24,63: 同じ 形 の 、 たいへん 背 の 高い 工場 が 、 六 万 坪 という 広い 区域 に 一定 の あいだ を おい て 建て られ て いる ところ は 殺風景 そのもの で あっ た し 、 それ に このごろ に なっ て 壁 は 風雨 に うた れ て くずれ はじめ 、 ところどころ に 大きく 穴 が あい たり 、 屋根 が
^
まくれ あがっ たり 、 どう 見 て も 灰色 の 化物 屋敷 の よう に 見える の だっ た 。
0080
,2404,12: それ 、 その 男 の 額 の ところ に 、 皮 が
^
まくれ あがっ て いる ところ が ある 。
0080
,2411,6: いわ れる まま に 、 その
^
まくれ あがっ た 額 の ところ の 皮 を 指 で つまん で 、 下 へ 向け て ひっぱっ た 。
震え始める
(震える.始める)
延べ語数:
3
0072
,401,6: 彼 の 身体 は ぶるぶる と
^
ふるえ 始め た 。
0784
,773,8: と 、 彼 の 全身 は 静か に
^
ふるえ はじめ て い た 。
0784
,781,68: その 時 まで の 兄 の 姿勢 は 、 意外 きわまる 物 を 見出し た 人 が 内心 の 混乱 と 争い つつ 必死 に それ を 見 まもる 時 の 姿勢 の よう に 、 あるいは 恐怖 の あまり それ に 飛びかかる 寸前 の 姿勢 の よう に 、 両手 を 胸 の 両 脇 に シッカ と ちぢめ て 小腰 を かがめ て 、 そして 、
^
ふるえ はじめ て いる の で あっ た 。
降り始める
(降りる.始める)
延べ語数:
3
0071
,1435,9: 彼 は 峰 を 越し て 、 そろそろ と
^
下り はじめ た 。
0944
,312,25: 地図 を 見る と 、 目ざす マナサロワール 湖 は 、 ここ から 西北 に なっ て いる ので 、 磁石 を 見 ながら 山 を
^
降り はじめ た 。
1174
,2730,5: やがて ゆっくり と 坂 を
^
降り 始め た 。
増え始める
(増える.始める)
延べ語数:
3
0062
,852,11: 以来 先ず ベル 研究所 内 に 玉 抜き 愛好 家 が
^
増え はじめ 、 さらに 研究所 の 壁 を 越え て 電話 会社 でも 使わ れる よう に なっ た 。
0231
,593,52: その 結果 工場 の 資材 を 持出し て 売る こと 、 そういう もの の ブローカー を する こと 、 盗ん だ 資材 で 、 例えば ラジオ を 組立て たり 、 時計 を 一寸 修繕 し たり し て 、 それで 又 金 を 儲ける こと 、 窃盗 や 詐欺 が 大変 に
^
殖え 始め た 。
1040
,2694,7: と同時に 、 プール に は 人 が
^
増え はじめ た 。
入れ上げる
(入れる.上げる)
延べ語数:
3
0062
,453,17: 何 を 隠そ う この オレ は 、 ビートルズ の アメリカ ・ デビュー から 連中 に
^
入れ 上げ て 、 小学校 五 年 の 時 に は 親 を ねだり 倒し て ギター なぞ せしめ た 男 で ある 。
0062
,1662,15: ニュース から 聞こえ て くる 受験生 の 嘆き は 、 実 の ない 男 に
^
入れ 上げ た ばか な 女 の 人生 相談 に 聞こえ た 。
1072
,2827,34: 寺 へ 、 隠し 売女 を おい て 、 遊女 屋 の お株 を とっ たり 、 うまい 手づる を つかん で 、 大奥 の 女中 衆 で も 咥 え こん で 、
^
入れ 上げ させよ う —— といった よう な 色 坊主 ばかり が 多い ん です から なあ 。
浴び続ける
(浴びる.続ける)
延べ語数:
3
0060
,9471,14: PC — 9 8 0 1 の 大 成功 が 繰り返し スポットライト を
^
浴び 続ける その 一方 で 、 日本電気 が PC — 1 0 0 を 捨て た こと の 意味 は 、 時代 の 風景 が 新しい 色 を 帯びる たび に 、 魂 の 兄弟 たち の 心 の 中 で 繰り返し 問い 直さ れる だろ う 。
0095
,2580,29: ところが 世界 連合 として は 、 これ まで 一向 適切 な 具体 的 な 平和 手段 を 採択 する こと が 出来 ず 、 世界 各地 から 非難 を
^
浴び つづけ で あっ た ため 、 遂に 思い切っ て 、 その 具体 案 を 広く 全 世界 から 募集 する 旨 を 発表 し た 。
0778
,63,10: 刀 を ひきよせ 鯉口 を き ッ て 酒 を
^
浴び つづけ て いる 。
増え続ける
(増える.続ける)
延べ語数:
3
0060
,731,11: ラジオ 会館 七 階 に 足 を 運ぶ 人 は さらに
^
ふえ 続け 、 ビット ・ イン は しだいに マニア の 情報 交換 の 場 と なり はじめ 、 マイコン ゲーム に は 小学生 や 中学生 が 群がり はじめ た 。
0060
,1406,22: 若者 たち は 、 毎週 土曜日 の 夕方 に なる と 決まって 現われ 、 彼ら を 取り囲む 人 の 数 も しだいに
^
ふえ 続け て いっ た 。
0062
,1608,11: 同様 に 電子 の 頭脳 が 『 言葉 』 なし で
^
増え 続け た として も 、 電脳 の 社会 は 生まれ ない 。
伸び掛かる
(伸びる.掛かる)
延べ語数:
3
0060
,4766,12: 春 が 過ぎ て 夏 が 訪れ 、 秋 に かかる と
^
伸び かかっ た 枝 に 早く も 実 が なっ た 。
0095
,1314,14: そして 、 親友 水戸 の 上 に 何 か 恐ろしい 魔物 の 爪 が
^
のび かかっ て いる よう に 思え て なら なかっ た 。
0430
,130,6: 天気 は 晴れ て 、
^
のび かかっ た 麦 が 、 美 くし い 列 に なっ て 見える 、 けれども 北風 が 激しい ので 、 一 吹松 林 を そよが せ ながら 、 風 が 吹い て 来る と 、 向う の 山 に 積 っ た 粉雪 が 運ば れ て 来 て 、 キラキラ と 光り ながら 、 彼女 の 頭 に 降り かかっ て 来る 。
集まり始める
(集まる.始める)
延べ語数:
3
0060
,4012,10: CP / M に は 注文 が すぐ に
^
集まり はじめ 、 草の根 から の 人気 が 高まっ て いっ た ★ 。
0060
,7781,38: 一 本 あたり 五 ドル を 送っ て くれれ ば 、 紙テープ に 収め た 機械 語 の プログラム と マニュアル を 郵送 する という 広告 を 『 バイト 』 に 出す と 、 すぐ に 注文 が
^
集まり はじめ た 。
1007
,57,13: 食事 が すん で しばらく する と 、 ぼつぼつ 若い 連中 が
^
集まり 始め た 。
入れ終わる
(入れる.終わる)
延べ語数:
3
0060
,3200,4: ごく 短い プログラム を
^
入れ 終わる と 、 アルテア は 確か に 指示 どおり の 手順 を なぞっ た 。
0538
,1714,4: 椅子 、 家具 を
^
入れ 終っ た 所 の 感じ 。
0985
,487,10: ( 相手 は 、 すまし て イモ を 袋 に
^
入れ 終っ て 、 椅子 から 立つ 。
求め始める
(求める.始める)
延べ語数:
3
0060
,2248,12: この 生活 の パターン を 変え て くれる 何 か を
^
求め はじめ て い た 。
0225
,14,6: 人間 が まず 幸福 を
^
求め はじめ た とき 、 自然 と 闘っ て 、 自分 たち の 生活 を 、 より 棲み よく 工夫 し て き た という こと 。
1041
,2245,40: ロックンロール で 育っ た 若者 が 大学生 と なり 、 現在 の 社会 の 複雑 さ や 不安定 さ に 目覚め て それ に 嫌気 を おぼえ 、 田園 の 単純 で 素朴 な 安定 し た 価値 を
^
求め はじめ た 。
暴れ始める
(暴れる.始める)
延べ語数:
3
0027
,1657,72: この 手記 に は 、 どうやら 、 昭和 五 、 六 、 七 年 、 あの 頃 の 東京 の 風景 が おもに 写さ れ て いる よう に 思わ れる が 、 私 が 、 その 京橋 の スタンド・バア に 、 友人 に 連れ られ て 二 、 三 度 、 立ち寄り 、 ハイボール など 飲ん だ の は 、 れい の 日本 の 「 軍部 」 が そろそろ 露骨 に
^
あばれ はじめ た 昭和 十 年 前後 の 事 で あっ た から 、 この 手記 を 書い た 男 に は 、 おめにかかる 事 が 出来 なかっ た わけ で ある 。
1073
,4892,10: 「 南海 の 藤原 純 友 が 、 いよいよ 、
^
暴れ はじめ た 。
1116
,268,2: これから
^
暴れ 始める ん だ な 、 狂っ た 牡 牛 の よう に 、 —— と 思う と ぞ ッ と 頭 から 水 を かけ られ た よう に 総毛立ち まし た 」 その 有様 を まのあたり に 見る よう に 震る え て 、
広げ過ぎる
(広げる.過ぎる)
延べ語数:
3
0015
,42,5: とんでも なく 、 手 を
^
ひろげ すぎ て 、 … … 」
0868
,97,14: この 手紙 は あなた に 差しあげる もの として は 、 すこし 間口 を
^
ひろげ すぎ た きらい が あり ます 。
1171
,753,1: あまり
^
拡げ 過ぎ た ため に 、 丹尾 の 右腕 は 五郎 の 胸 に 触れ 、 圧迫 し た 。
数え上げる
(数える.上げる)
延べ語数:
3
0003
,2475,16: キントト と 、 マア 坊 は 、 この たび の お 化粧 の 注意 人物 として
^
数え 挙げ られ て い た の で ある が 、 その 夜 、 僕 たち の 部屋 へ やって来 た 時 の 様子 を 見る に 、 髪 の 形 など ちょっと 変わっ た よう に も 見える が 、 しかし まだ 何だか お 化粧 を し て いる よう だ 。
0003
,3015,15: 君 に 差し上げる 手紙 に も 、 僕 は マア 坊 の 美点 ばかり を
^
数え 挙げ て 、 竹 さん の 悪口 を たくさん 書い た が 、 あれ は 決して 、 君 を だます つもり で は なく 、 あんな 具合い に 書く こと に 依っ て 僕 は 、 僕 の 胸 の 思い を 消し たかっ た の だ 。
1141
,217,44: 曾 て の 偽者 の 金森 出雲 守 に 言っ た と 同じ よう に 、 自分 の 素性 —— 美濃 の 前 国守 遠藤 常久 の 弟 で あっ た こと から 始め て 、 金森 家 の 暴政 悪政 の 数々 を
^
数え 挙げ 、
覚め果てる
(覚める.果てる)
延べ語数:
3
0002
,2229,12: それ を 考え たら 、 私 の 恋 も 、 一時 に
^
さめ 果て た よう な 気持 に なっ て 、 下駄 の 鼻緒 を すげかえ 、 立っ て はたはた と 手 を 打ち合せ て 両手 の よごれ を 払い 落し ながら 、 わびし さ が 猛然と 身 の まわり に 押し寄せ て 来る 気配 に 堪え かね 、 お座敷 に 駈け 上っ て 、 まっ くら 闇 の 中 で 奥さま の お 手 を 掴ん で 泣こ う かしら と 、 ぐらぐら 烈しく 動揺 し た けれども 、 ふと 、 その後 の 自分 の しらじらしい 何とも 形 の つか ぬ 味気 無い 姿 を 考え 、 いや に なり 、
0095
,968,5: ドレゴ は 酔い も
^
醒め 果て て 、 アメリカ の 記者 の 腕 を 揺すぶっ た 。
0688
,311,3: 一気に 酔い も
^
さめ 果て て 、
現れ鋳出る
(現れる.鋳る.出る)
延べ語数:
3
0622
,34,34: 日本 の 精神 そのもの が 耐乏 の 精神 で あり 、 変化 を 欲 せ ず 、 進歩 を 欲 せ ず 、 憧憬 讃 美 が 過去 へ むけ られ 、 たまさか に
^
現れ い でる 進歩 的 精神 は この 耐乏 的 反動 精神 の 一撃 を 受け て 常に 過去 へ 引き戻さ れ て しまう の で ある 。
0642
,419,1: すべて
^
現れ い でる 新 展開 は 、 身 に いかほど 不利 で あろ う とも 、 不利 も 亦 利用 し うる もの 、 この 心構え の ある ところ 、 いかなる 不利 の 展開 も 歓迎 せ ず という こと は ない 。
0858
,33,34: 日本 の 精神 そのもの が 耐乏 の 精神 で あり 、 変化 を 欲 せ ず 、 進歩 を 欲 せ ず 、 憧憬 讃 美 が 過去 へ むけ られ 、 たまさか に
^
現れ い でる 進歩 的 精神 は この 耐乏 的 反動 精神 の 一撃 を 受け て 常に 過去 へ 引き戻さ れ て しまう の で ある 。
染み渡る
(染みる.渡る)
延べ語数:
3
1172
,815,10: 午後 の 烈しい 光線 が 、 したたか に 瞼 に
^
滲み わたっ た 。
1172
,1569,10: その 音 は 、 私 の 心 の 奥底 まで
^
沁み わたっ た 。
1177
,647,0:
^
沁み わたる よう に 冴え た 空白 に とらえ られ て 、 彼 は たたずむ 。
分かり申す
(分かる.申す)
延べ語数:
3
1114
,138,35: 「 兄 上 に は 恐れ多い か は ぞんぜ ぬ が 、 われ に は 何 の かかわり の ない 母上 、 兄 上 が われ の 身の上 に なっ たら 何 も 彼 も
^
分り 申そ う 。
1114
,203,12: 「 お 返辞 あれ 、 黙っ て い て は 訳 が
^
わかり 申さ ぬ 。
1114
,345,23: 「 教え て やろ う 、 はぎ 野 、 男 と 寝 た 女 の 顔 の 翌朝 の 気色 は 、 すぐ
^
分り 申す の だ 、 よごれ て 疲れ て いる の だ 。
解け出る
(解ける.出る)
延べ語数:
3
1095
,43,22: 心理 的 な もの かも しれ ない が 、 ひょっとしたら 、 貝 鍋 から 、 何 か その 組成 の 成分 が
^
とけ 出 て 、 あの 特殊 な 味 を そえる の かも しれ ない 。
1095
,46,23: 一番 考え られる の は 、 カルシウム で ある が 、 これ は 煮 て いる うち に 、 汁 の 中 に
^
とけ 出る 可能 性 は 、 じゅうぶん 考え られる 。
1095
,50,31: 結果 は 肯定 的 で 、 蛤 の 貝殻 を 、 水 で 一 時間 くらい 煮る と 、 簡単 な テスト で わかる て い ど に 、 カルシウム が
^
とけ 出る そう で ある 。
駆け続く
(駆ける.続く)
延べ語数:
3
1072
,5550,6: —— と 、 すぐ 後 から
^
駈け 続い て 来 た 同僚 の 小林 勘蔵 と 、 山本 左右 太 と が 、
1073
,5080,7: 後 から 後 から 、 なお
^
駈け 続く 兵 も 多い 。
1073
,5464,22: もちろん 、 すべて の 彼 の 部下 が 、 山 つ なみ の よう な 勢い を なし て 、 彼 に
^
駈け つづい た こと は いう まで も ない 。
尋ね出す
(尋ねる.出す)
延べ語数:
3
1072
,4213,8: 左右 太 は 、 静か に 、
^
たずね 出し た 。
1073
,5913,12: 彼奴 こそ 、 おれ の 生涯 の 仇 、 貞 盛 を
^
尋ね 出せ 」
1073
,6070,22: … … この 上 は 、 手分け を し て 、 たとえ 、 貞 盛 が どこ へ 潜も う と 、
^
尋ね 出さ ず において いい もの か 」
暮れ焼く
(暮れる.焼く)
延べ語数:
3
1072
,27,5: すこし 荷物 を 代っ て
^
くれ やい 」
1072
,733,11: いい 加減 に もう 、 おれ を 困ら せ ない で
^
くれ やい 。
1072
,3132,5: 早く 木戸 へ 立っ て
^
くれ やい 」
掠め去る
(掠める.去る)
延べ語数:
3
1037
,645,30: 途端 に 、 裾 を 翻し た 着物 の 中 で 、 たつ の 二 本 の 脚 が 弧 を 描い て 、 高く 、 私 の 視線 を
^
掠め 去っ た 。
1073
,7834,19: —— そして その 奇妙 な 一瞬 が 、 すべて の 人間 の 頭脳 を 、 風 の よう に
^
掠め 去っ た とたん に 、 誰 と も なく 、 わっ と 、 喝采 の あらし を 捲き 起し 、 つづい て 、
1172
,1259,27: 思わず そこ に 打ち た おれ 、 手足 を 地面 に 伏せ た とたん 、 飛行機 の 黒い 大きい 影 が 疾風 の よう に 地面 を
^
かすめ 去っ た 。
転がり出る
(転がる.出る)
延べ語数:
3
1013
,1001,25: 真っ赤 に なっ て うなずい た 私 を 見る と 、 円 に みはっ た 眸 の 中 から 大粒 な 涙 が 、
^
転がり 出 た と 思っ た 次 の 瞬間 、 身 を 翻し て スパセニア は たちまち 脱兎 の ごとく 、 階下 へ 駈け 降り て いっ て しまい まし た 。
1078
,27,21: ところが どう し た はずみ か 、 荷物 を 片づけ て いる うち に 、 妙 な 本 が 一 冊
^
ころがり 出 て 来 た 。
1171
,3510,13: とたんに ポケット から 白い 貝殻 が 二 、 三 個 、 畳 に
^
ころがり 出 た 。
浮かび上る
(浮かぶ.上る)
延べ語数:
3
1000
,628,60: ——— 国 経 は そう 考える と 、 何 か 奇怪 な 幻影 の よう な もの が 頭 の 隅 に こびりつい て い て 、 それ が 少し ずつ 髣髴 と よみがえっ て 来 、 朝 の 光 が 次第に 明る さ を 増す の につれて 、 その 幻影 も い よく あざやか な 輪郭 を 取っ て
^
浮かび 上っ て 来る の を 覚え た 。
1037
,2385,15: 不意 に 、 私 の 頭 の 中 に 、 一つ の 空席 が
^
浮かび 上る 。
1177
,982,16: 漁火 の よう な 煙草 の 火 が 光 を まし 、 少尉 の 顔 が
^
うかび 上っ た 。
まかり出る
(まかる.出る)
延べ語数:
3
1000
,254,123: 時 平 は 何処 か ゝ ら そう 云う 噂 を 聞き 、 而 も その 人 が 時々 夫 の 眼 を 忍ん で 情人 を 呼び込ん で いる と 云う こと 、 その 情人 と は 別人 なら ぬ 平 中 で ある らしい こと を チラ と 小耳 に 挟ん だ ので 、 それ が ほんとう なら 、 左様 な 美女 を よ ぼく の 老翁 や 位 の 低い 平中 如き に 任し て おく と 云う 手 は ない 、 須 く 乃公 が 取っ て 代る べし で ある 、 と 、 ひそか に 野心 を 燃やし て い た ところ へ 、 そんな こと ゝ は 知ら ぬ 平 中 が ひょっこり 今夜 御機嫌 伺い に
^
罷り 出 た の で あっ た 。
1072
,3347,26: 軽く て も 、 遠島 は 免 が れ まい と 、 町名 主 、 五 人組 に つれ られ て 、 白洲 へ お詫び に
^
罷り 出る と 、 大岡 様 は 、 てんで 一同 の 詫び言 を 耳 に も かけ て くれ ね えッ てん だ 」
1073
,7380,6: 「 貞 盛 が 、 こう
^
罷り 出 て 、 御 出馬 を 仰ぐ からには 、 誓っ て 、 左様 な こと は ない よう に 致し ます る 」
借り蹴る
(借りる.蹴る)
延べ語数:
3
0993
,3234,24: 「 春 の 弥生 の 朝ぼらけ 、 よも の 山々 見渡せ ば 、 花 ざかり かも 白雲 の 、 かから ぬ 峰 こそ な
^
かり けれ 、 かから ぬ 峰 こそ な かり けれ … … 」
0993
,3234,32: 「 春 の 弥生 の 朝ぼらけ 、 よも の 山々 見渡せ ば 、 花 ざかり かも 白雲 の 、 かから ぬ 峰 こそ な かり けれ 、 かから ぬ 峰 こそ な
^
かり けれ … … 」
1000
,882,107: 時 平 の 三男 の 敦 忠 は 、 三 十 六 歌仙 の 一 人 で あっ て 、 本 院 中納言 とも 、 枇杷 中納言 とも 、 又 土御門 中納言 と も 云わ れ 、 百 人 一 首 の 、 「 あ ひ 見 て の 後 の 心 に くら ぶれ ば 」 の 作者 として 知ら れ て いる が 、 「 此 の 権 中納言 は 本 院 の 大臣 の 在原 の 北の方 の 腹 に 生ま せ 給 へる 子 也 、 年 は 四 十 ばかり にて 形 有様 美麗 に なん あり ける 、 人柄 も よ
^
かり けれ ば 世 の おぼえ も 花やか にて 」 と 今昔 物語 も 書い て いる よう に 、 時 平 と は 違っ て 、 優しい 、 人好き の する 人物 で あり 、 一 面 に は 母方 の 曾祖父 業平 の 血 を 引い た 、 多感 で 情熱 に 富む 詩人 でも あっ た 。
称え持つ
(称える.持つ)
延べ語数:
3
0980
,51,9: ただ それら の 問題 を 自分 の うち に
^
たたえ 持っ て いる だけ な の です 。
0980
,52,4: ただ なんと なく 、
^
たたえ 持ち ながら 、 自然 を 見 たり 人びと を 見 たり 、 自然 の 中 へ ふみこん だり 、 人びと と 話し あっ たり し て いる あいだ に 、 私 自身 に も よく わから ない 微妙 な 作用 が 起き て い て 、 自分 の たたえ 持っ て いる 問題 の 中心 の よう な もの 、 本質 の よう な もの が 、 ハッキリ し た 形 に なっ て 、 自分 の 手のひら の 上 に のっ て いる の です 。
0980
,52,53: ただ なんと なく 、 たたえ 持ち ながら 、 自然 を 見 たり 人びと を 見 たり 、 自然 の 中 へ ふみこん だり 、 人びと と 話し あっ たり し て いる あいだ に 、 私 自身 に も よく わから ない 微妙 な 作用 が 起き て い て 、 自分 の
^
たたえ 持っ て いる 問題 の 中心 の よう な もの 、 本質 の よう な もの が 、 ハッキリ し た 形 に なっ て 、 自分 の 手のひら の 上 に のっ て いる の です 。
考え迷う
(考える.迷う)
延べ語数:
3
0980
,45,12: 何 を どんな ふう に 書い て よい か 、 いろいろ に
^
考え まよっ て いる 。
0989
,42,7: なぜ そう な の だろ う と
^
考え 迷っ た 末 に 私 は これ まで 二 度 ばかり 自殺 しかけ た こと が ある 。
1137
,319,20: 「 それから 先生 の お 書き に なっ た もの を 全部 買い 集め て 読ん だ 上 、 いろいろ
^
考え 迷っ た 揚句 、 先生 の ところ へ 手紙 を 書い て 頂き に 参っ た 様子 で 御座い ます 」
こせ得る
(こせる.得る)
延べ語数:
3
0978
,508,8: 「 俺 の 笛 だ 俺 が
^
こせ え た 」
0982
,543,6: それ は 、 お かつ が
^
こせ え て くれ た おら の ベン トウ だ 。
0987
,1535,39: ヘヘ 、 なあに 、 お前 たち や 、 ただ 、 おどかさ れ て 、 おっかなく なっ た んで 、 そん で 、 でん ぐりげえってしまって 、 木 に 竹 を つい だ よう に 、 ヘンテコリン な ヘリクツ を 、
^
こせ え あげ てる だけ だ 。
荒れ荒ぶ
(荒れる.荒ぶ)
延べ語数:
3
0956
,2887,13: な よ たけ を 失う た この 伝え の 里 は だんだん と
^
荒れ すさん で 行き まする 。
0981
,322,5: 東京 の あり さま も
^
荒れ すさん で 来 て は い て も
0994
,541,60: その きらめく 光 の 中 で 、 コンクリート の 街路 と 歩道 、 兩側 の 貧弱 な 人家 と 商店 の 表 が まえ 、 看板 の 類 、 その間 に 黒く こげ た まま の 燒跡 や 、 貧しい 街路 樹 など —— 東京 の 舊 市内 を 出 て 一 里 ばかり 行 つた 幹線 道路 の 、
^
荒れ すさん だ 光景 と 、 その 車道 と 歩道 の 境目 の 所 に 立つ て いる 三 人 の 男 の 姿 が 、 鋭 どく 燒 きつける よう に クッキリ と 浮びあがる 。
現れ出す
(現れる.出す)
延べ語数:
3
0947
,1048,19: 木 繁 の いただき から 、 棟 の 高い 、 西洋 館 の 緑色 の 陶 瓦 が
^
あらわれ だし て いる 。
0947
,1720,12: 霧 が うごき 、 上げ潮 の 黒い 水 の 色 が
^
あらわれ だし て くる 。
0948
,773,38: 樹 牆 の よう に 密 々 と 立ちならぶ 湖畔 の 雑木林 の 梢 の 上 に 、 ロッジ の 屋根 の 一部 と 赤 煉瓦 の 煙突 が 、 一種 、 寂然 たる よう す で
^
あらわれ だし て いる 。
馳せ上る
(馳せる.上る)
延べ語数:
3
0946
,126,10: 金 十郎 は 血相 を 変え て 京都 に
^
馳せ のぼる と 、 上乗り に 聞い た 女衒 宿 を 、 八条 猪熊 で たずね あて 、 江戸 品川 の 元 宿 へ 、 品物 を 送り届け て 帰っ て き た ばかり という 、 ずる そう な 面 を し た 才蔵 を とっ て おさえ た 。
1073
,4713,27: ただちに 、 下総 の 将門 へ 、 召喚 状 が 発せ られ 、 将門 は 、 官 符 を うける と 、 まもなく 、 東国 から
^
馳せ のぼっ て 来 た 。
1141
,237,5: —— 貴殿 これから 江戸 に
^
馳せ 上り 、 最初 から 此国 の 騒ぎ に 関係 せら れ た 、 勘定 奉行 大橋 近江 守 殿 に 逢っ て 、 金森 家 の 非 政 の 数々 を 龍 の 口 に 訴え られ 、 大 公儀 の 御 慈悲 に 縋っ て 、 金森 家後 日 の 計 を めぐらさ れる が 宜 い 。
眺め出す
(眺める.出す)
延べ語数:
3
0943
,0,77: 享 保 十 八 年 、 九月 十 三 日 の 朝 、 四谷 塩 町 の はずれ に 小さな 道場 を もっ て 、 義 世 流 の 剣道 を 指南 し て いる 鈴木 伝 内 が 、 奥 の 小座敷 で 茶 を 飲み ながら 、 築庭 の 秋草 を 見 て いる ところ へ 、 伜 の 主 水 が 入っ て き て 、 さり気 ない よう す で 庭 を
^
ながめ だし た 。
0947
,842,19: ふたり の こと は 、 それで 、 さらり と 思い 捨て 、 サト子 は 、 また 陶磁 を
^
ながめ だし た 。
0947
,1952,48: 三原 橋 の 近く まで 来る と 、 エンジン を かけ た まま 十字路 の 角 で パーク し 、 運転 手 が 、 都電 の 線路 ご しに 、 築地 の ほう から 木挽 町 の 通り へ はいっ て くる 車 を 、 熱心 に
^
ながめ だし た 。
滅び去る
(滅びる.去る)
延べ語数:
3
0924
,38,28: オルソクロマティック・フィルム と パンクロマティック・フィルム を 重ね あわ せ て 同時 露出 する 方法 の この 色彩 映画 が 、 何 の 後継 者 を も もた ず に
^
亡び 去っ た こと に 、 私 たち は かぎり ない 感慨 を 今 も なお 懐い て いる 。
1073
,6175,9: ここ において 、 ついに われ ら の 九族 は
^
亡び 去り 、 残る は 、 貞 盛 一 名 と なり まし た 。
1075
,857,31: ただ その ため に ユイ という 一つ の 労働 組織 は くずれ た のみ なら ず 、 わたし の いう 手製 建築 法 の 、 さい ご の 部分 まで が
^
ほろび 去っ た の は やむを得なかっ た 。
滅びゆく
(滅びる.ゆく)
延べ語数:
3
0918
,970,12: プラトン が 、 失敗 し た 氏族 の 貴族 として 、
^
亡び ゆく ギリシャ 精神 、 危機 に ある 理性 的 な もの 、 闘い つつ ある 世界 観 の 反映 として あらわし た 分類 で あろ う 。
1043
,113,3: それ 故 「
^
亡び ゆく 民 藝 派 」 等 と 小山 冨士夫 君 から 揶揄 さ れ た もの で ある 。
1051
,26,25: アイヌ にとって 、 まさに 宿命 と も いう べき 結核 を はじめ 、 眼疾 、 内臓 疾患 、 その他 悪性 の 病気 が おおく 、
^
滅び ゆく 民族 として の 哀歓 を 、 白老 の 空 いっぱい に ただよわ せ て い た の だ が 、 氏 は 昔ながら の 因習 に とらわれ て いる 一 人 一 人 の 患者 を 、 根気 よく 説得 し 治療 し た 。
伝え得る
(伝える.得る)
延べ語数:
3
0917
,10,38: その 赤い 火 が 灯っ て いる かぎり 、 ボート の 乗組 員 の 位置 が 大 西洋 を 航行 し て いる いずれ か の 船 に 、 S ・ O ・ S の モールス 信号 を
^
伝え うる の で ある 。
1000
,1224,100: 当時 の 滋 幹 に は 勿論 それ の 大要 だけ でも 会得 出来よ う 筈 は なかっ た ので 、 彼 が 日記 に 書き留め て いる の は 、 父 の 語っ た 言葉 その ま ゝ で は なく て 、 後年 、 大人 に なっ て から の 彼 の 解釈 が 加わっ て いる もの な の で あっ て 、 それ は 要するに 、 佛 家 が 云う ところ の 不浄 観 の こと で ある が 、 筆者 も 佛 教 の 教理 に は 暗い ので 、 誤り を 冒す こと なく
^
伝え 得る か どう か 覚 束 ない 。
1041
,3361,36: 太鼓 の 音 も ジャングル も 、 現物 と 比較 すれ ば 笑い話 し に も なら ない よう な もの な の だろ う が 、 その よう な もの で さえ 、 ジャングル を
^
伝え うる の だ 。
落とし込む
(落とす.込む)
延べ語数:
3
0866
,30,51: 収容 所 を 出る 時 、 時計 も 万年筆 も 捲き あげ られ 、 いよいよ 乗船 の 間 ぎわ に 、 サイゴン の 桟橋 へ 駈け つけ て 来 た ポーレット が 、 別れ の 挨拶 を し に 頬 を 差出し た とたん 、 飛行 靴 の 胴 へ 手早く
^
落し 込ん だ の が 、 この 金 の 腕 環 で 、 その 時 は 、 なん の 意味 と も わから ず 、 た ゞ 紀 念 に と いう ほど の 感傷 を 、 あの 黒く うるん だ 瞳 の なか に 読ん だ きり で あつ た 。
0946
,127,22: 脅し すかし て 問い詰める と 、 才蔵 は 頭 を 掻い て 、 文 らしい もの を 預っ て 腹巻 へ
^
落し こん で 行っ た が 、 なにしろ あの 大 荒れ な ので 、 雨 と 汗 の しめり で 、 糊 の よう に 溶け て しまっ た 。
1076
,1718,46: うん あまり うま そう だ から わし が もらっ て 食べ た 、 という よう な 話 しかた も あり 、 または 団子 が ころり ん ころ りん と 、 穴 へ 転げ て 入る 拍子 が 面白い ので 、 有る だけ の 団子 を みな
^
落し 込み 、 その 次 に は 重箱 を 入れ て も まだ 足ら ず 、 おしまい に は 爺 い ころ りん 爺 い ころ りん と 、 自分 まで 転ん で 行っ た という よう な 、 おどけ た 形 の もの も ある 。
忘れ散る
(忘れる.散る)
延べ語数:
3
0866
,1775,8: つい 、 はじめ に お伝え する こと 、
^
忘れ ち まつ て … … 」
0983
,90,24: 健二 いや 、 俺 の 言う とる の は 、 人間 なあ 、 誰 でも う ぬ が 生れ つい た 境界 ば
^
忘れ ち ゃならんちうこつたい 。
0988
,4525,0:
^
忘れ ち やつ てる ん だ から 。
閉め得る
(閉める.得る)
延べ語数:
3
0852
,387,6: この 不潔 な 女 すら 羞
^
しめ うる 階級 が 存在 する という こと は 私 の 大いなる 意外 で あっ た 。
0993
,3831,4: まさか ケガ は
^
しめ え なあ 、 ケガ し てる と 後 が うる せ え から なあ 。
0993
,4105,65: 黒田 の 春子 さん は その後 も 東京 辺 で あちこち し て いろんな 目 に 逢い なすっ た そう で 、 お嬢さん の 敏子 さま は 横浜 の 敦子 さま 御 夫婦 の お世話 で 芸者 に は なら ず に すん だ よう で 、 その間 も た まあ に 春子 さん は 金吾 の ところ に 見え た よう で 、 一番
^
しめ え に 見え た の は 、 そう だ 忘れ も し ねえ 、 太平洋戦争 が 始まっ た 年 だっ た から 昭和 の 十 六 年 だ 。
消え遣る
(消える.遣る)
延べ語数:
3
0817
,334,7: 大事 な ところ で ライト が
^
消え や がっ た と ぼやく の は 素人 考え で 、 それ が 暗く なら ない と 、 まことに どうも 、 なんとも 味 の 悪い こと に なる の だ ね 。
1000
,191,9: 平中 は そう 云っ て 、 まだ 薄笑い の
^
消え やら ぬ 時 平 の 顔 を 不思議 そう に 視 つめ た 。
1182
,628,4: 楽し さ が まだ
^
消え やら ず 揺曳 し て いる の を
尽くし得る
(尽くす.得る)
延べ語数:
3
0817
,110,25: レース は 水もの だ から 、 こう し て も 正確 は 期し がたい が 、 予想 の 資料 として は ほ ゞ 手 の
^
つくし うる ところ まで の 努力 を つくし た 感 が 多分 で ある 。
1039
,209,4: しかし ともかく 人事 を
^
尽し 得 た 感じ で ある 。
1074
,817,9: うまく 一文 の うち に 言い たい こと を
^
尽し 得る や 否 や 、 それ が やや 心配 で ある 。
手繰り出す
(手繰る.出す)
延べ語数:
3
0792
,410,13: その間 に 、 それとなく セラダ の 口 から セラダ の 秘密 を
^
たぐり だそ う と 、 精密 機械 の よう な 、 そして 相手 に は 絶対 に 感づか れ ない よう な 心理 的 な 方法 で 苦心 探究 し て い た よう です が 、 それ は どうやら ムダ に 終っ た よう です 。
0792
,413,10: また 知り合い の 二 世 から セラダ の 素姓 を
^
たぐり だそ う と 努め て み た と の こと です が 、 この 方 も 彼 の 秘密 に まで ふれる こと は 全然 不可能 だっ た よう です 。
0807
,464,27: モチ 竿 の 先 が ホラブン の 手 から くりだし て くる 力量 で ある と すれ ば 、 チョーセイ は 別 の 力 の 源泉 から
^
たぐり だし て くる 両刀 使い の よう な もの で 、 ハテナ と 思う と 、 いつのまにか 、 チョーセイ の 咒文 に こもる 力量 に 身体 の 周囲 を グルリグルリ 、 グルリグルリ と 三 巻き 四 巻き 七 巻き 半 も さ れ て いる という こと が 感じ られ て くる 。
苦しみ出す
(苦しむ.出す)
延べ語数:
3
0777
,123,0:
^
苦しみ だし て 十 分間 ほど の 短時間 で あっ た 。
0778
,100,21: こういう 小心 な 男 に は 神様 が 特別 の 仕掛 を 与え て おい て 下さる と 見え て 、
^
苦しみ だす と 、 本当に 腹 が 痛い よう な 気 が し て き た から 妙 な もの だ 。
0814
,16,14: 私 が 赤く なる の は 一滴 も のめ なく て ムカムカ 吐き気 に
^
苦しみ だし た 時 な の だ が 、 人 は そう と は 知ら ない から 、 オヤ 、 今日 は 大 そう ゴキゲン です ね 。
覚め遣る
(覚める.遣る)
延べ語数:
3
0714
,56,20: スタスタ 、 スタスタ 、 観戦 の 何 十 名 という 人 たち が 、 まだ 観戦 の 雰囲気 から
^
さめ やら ぬ うち 、 アッという間に 、 真 ッ 先 に 居 なく なっ て い た 。
0856
,242,14: 私 は 然し その 一瞬 の 幻覚 の あまり の 美し さ に 、
^
さめ やら ぬ 思い で あっ た 。
0890
,303,0:
^
さめ やら ぬ 夢 と ぞ 思ふ 憂き ひと の 烟 と なり し その 夕べ より
切れ得る
(切れる.得る)
延べ語数:
3
0691
,328,4: 「 アメリカ 物 は
^
きれ え だ よ 」
0853
,134,5: 「 僕 は 女房 は
^
きれ え な ん だ 。
0995
,113,5: うす みっ とも ねえ 、
^
きれ え だ 俺 あ 、 こんな こと 。
ふてゐる
(ふてる.ゐる)
延べ語数:
3
0674
,94,29: この ツギ ハギ を 取り除け ば 大人 は 子供 に 附け 加 へた 何 の 値打 も 持つ て は を ら ず 、 分別 の 殻 を 負
^
ふて ゐる だけ 始末 の 悪い 気 違 ひだ つ た 。
0674
,115,42: この 安らか な 蒲団 の 奴 が 、 と 彼 は 蒲団 を はねのけ て 腰 の ヂシビリナ ( 鞭 ) を 握りしめ た が 、 わけ の 分ら ぬ 絶望 の ため に 放心 し 、 両手 に 顔 を 掩
^
ふて ゐ た 。
1164
,122,39: 南方 は 南方 、 濃 藍 の 海 に 住ん で ゐる あの 常夏 の 地帯 、 竜舌蘭 と 梯 梧 と 阿 旦 と パパイヤ など の 植物 達 が 、 白い 季節 を 被 つて 寄り 添
^
ふて ゐる ん だ が 、 あれ は 日本人 で は ない とか 日本語 は 通じる か など ゝ 談 し 合 ひ ながら 、 世間 の 既成 概念 達 が 寄留 する あの 僕 の 国 か !
おもひ込む
(おもふ.込む)
延べ語数:
3
0667
,151,27: この 人物 は 宿六 が 女房 に 隠れ て 浮気 を し 、 女房 が 宿六 に かくれ て 男 を もつ の は 当り前 だ と
^
思ひ こん で ゐる から 、 タヌキ 屋 の 情勢 ぐらゐでは ビク と も せ ず 、 これ は どうも 清人 御 夫妻 どちら も 教育 の 必要 が ある 。
0676
,43,27: 淫売 で 露命 を つない で ゐる この 青年 に 御 不自由 は 致さ せ ませ ん も ない もの だ が 、 本人 は それ を
^
思ひ こん で ゐる の で ある し 、 事実 貧富 暖 寒 の 差 に 人 の 真実 の 幸 不幸 が ない と すれ ば 、 堕ち つめ て 行く 路 の 涯 に この 青年 の 献身 が 拠り どころ で あり 得る こと も 考へ られる ので あつ た 。
0676
,139,22: ふりむく こと が 有る と すれ ば た ゞ 嫉妬 から で 、 自分 は 本来 女 で ある と 牢固 として
^
思ひ こん で ゐる やう で ある 。
たせゐる
(たせる.ゐる)
延べ語数:
3
0667
,147,49: なまじ ひ に 学歴 など を 知り 宿六 と 同列 に 考へる 根拠 が でき たら 、 今 まで モヤ く 雰囲気 的 な 観賞 だけ で 済まし て ゐ られ た もの が 、 もつ と 冷酷 に 批判 的 に 見る 目 が でき て し まつ
^
たせ ゐ で 、 たしかに うち の 宿六 より も 幅 が 狭い 。
0667
,1732,25: つまり 彼 の 哲学 は 、 彼 の 人間 による もの ぢ や なく て 、 もつ ぱら 彼 の 境遇 による もの で あつ
^
たせ ゐ な の で ある 。
0676
,94,36: 夏川 は 外 の 娘 の 場合 に 未だ 曾 て この やう な 目覚しい 妖艶 な 成熟 を 見 た こと が なかつ た の は 、 さ う いふ 世界 に 縁 が なかつ
^
たせ ゐ で も ある が 、 その 未熟 な ころ の 肢体 を 知 つて ゐる と いふ こと が 今 で は 意外 な 遺恨 を 深め て ゐる やう だ つ た 。
舐め切る
(舐める.切る)
延べ語数:
3
0628
,250,2: 幸吉 を
^
なめ きっ て いる 。
0642
,691,47: ですけれど 、 この 才能 が 物 を 言う の も 、 バック に 兄貴 の 威光 が ある から で 、 これ が なく ちゃ ア 、 誤診 ばっかり やらかし て いる もの です から 、 本当は 看護 婦 だって 、 肚 の 中 じゃ ア 、
^
なめ きっ て いる わけ です もの ね 。
1141
,22,20: 熊 の 皮 の 胴 服 の 方 は 、 山刀 に うねり を くれ て 、 人 を
^
なめ 切っ た よう に せせら笑っ て 居り ます 。
応じ得る
(応じる.得る)
延べ語数:
3
0626
,228,4: ヤミ 値 なら
^
応じ うる 、 為 に する つもり なら それ に 応える こと によって 取引 し うる 。
0759
,6454,28: しかし 、 エンゼル の 話 は どことなく 軽薄 で ある し 、 あいにく な こと に は 、 なん の 苦労 も なく エンゼル の 申出 に
^
応じ うる 資格 が あっ た の で ある 。
0759
,6457,4: あんまり 簡単 に
^
応じ うる こと を 言わ れ た ので 、 放 二 は 迷っ た 。
忘れ切る
(忘れる.切る)
延べ語数:
3
0625
,158,28: 過去 に 庶流 の 朝廷 を 認め ず に 闘争 的 だっ た ヒダ 人 も 、 千 年 の 時 の 流れ に 祖先 の 歴史 を
^
忘れ きっ て しまっ て も いる 。
0777
,680,6: すべて を キレイ に あきらめ て
^
忘れ きっ た よう で あっ た 。
0795
,182,6: あの とき ボク は 対局 を
^
忘れ きっ て い た ん です 。
彷徨き巡る
(彷徨く.巡る)
延べ語数:
3
0624
,94,35: 跣 足 で 外 を 歩き まわっ て 這入っ て き た から 部屋 を 泥 で よごし た 、 ごめんなさい ね 、 という 意味 も 言っ た けれども 、 あれこれ 無数 の 袋小路 を
^
うろつき 廻る 呟き の 中 から 意味 を まとめ て 判断 する ので 、 ごめんなさい ね 、 が どの 道 に 連絡 し て いる の だ か 決定的 な 判断 は でき ない の だっ た 。
0857
,220,27: 歴史 の 必然 だの 人間 の 必然 など が 教え て くれる もの で は なく 、 偶然 なる もの に 自分 を 賭け て 手探り に
^
うろつき 廻る 罰当り だけ が 、 その 賭 によって 見る こと の でき た 自分 だけ の 世界 だ 。
1073
,481,22: —— その 結果 は 、 自暴 と 不平 の 仲間 や 、 土地 を 失い 、 故郷 を 追わ れ て 、
^
うろつき 廻る 百姓 や 、 ばかばかしい から 、 やり たい 事 を し て 送れ と 、 ごろつき 歩く 遊民 だの 、 淫売 だの 、 苛税 の 網 の 目 を くぐり そこね て つかまる 百姓 の 群 だの 、 そして 、 おれ たち 八 坂 組 の 仲間 の よう に 、 悪い と 知り つつ 、 世の中 に 楯 つい て 、 強盗 で も 切り 盗り で も 、 太く 短く 、 やっ て 生きろ と 、 悪性 を 肚 の 本尊 に 極め こん で しまう 人間 も 、 うじゃうじゃ 出 て 来 た という こと に なっ ちまっ た の だ 」
降り来る
(降りる.来る)
延べ語数:
3
0620
,707,3: 敵 機
^
降り 来っ て バク ゲキ す 瞬時 に し て 肝臓 先生 の 姿 は 見え ず
1076
,280,54: 次に は 神 の 啓示 を もっ て 、 我々 の 経験 より も さらに 遥か に 有力 なる もの と 信じ て 、 これ に 基づい て 遠い 以前 の 記録 なき 社会 を 解釈 し 、 始祖 は 空 を 踏み 海 波 を 飛び越え て 、 あるいは 高山 の 嶺 に
^
降り 来っ た として も 、 それ に は 時代 として の 十分 な 理由 が ある の だ から 、 些 し でも 不審 な 点 は ない 。
1076
,1482,18: ここ に 鼠 の 始祖 を 天 の 日 と いい 、 また 人 の 世 に
^
降り くる という こと は 、 島 人 も 後 に は そう 考え出し た に ちがい ない が 、 私 から みる と 是 は 宗教 発達 の 一つ の 過程 で あっ て 、 最初 は 太陽 も また 海 の 浄土 の 信仰 に 含ま れ 、 むしろ その 信仰 の 基底 でも あっ た 故に 、 鼠 が これ を 父 として 生まれる という よう な 、 奇異 なる 言い伝え も 発生 し 得 た の か と 思う 。
加え得る
(加える.得る)
延べ語数:
3
0617
,2115,13: 鶴見 として は 彼 の 花火 に関する 閲歴 に めずらしい 一 例 を
^
加え 得 た の で ある 。
0935
,37,13: 国会図書館 の 印刷 カード が 一 枚 二 円 で その 文庫 に
^
加え うる とき も 、 もはや 時期 の 問題 で あろ う 。
1047
,93,58: 第 一 に 、 何故 に そういう 解釈 を し なけれ ば なら ぬ か の 理由 が 説明 せ られ ず 、 第 二 に 、 一々 の 物語 の そういう 解釈 は 確実 な 根拠 が ない 恣意 の もの で ある ため に 、 人 によって 相互 に 一致 し ない 思い思い の 解釈 が
^
加え 得 られる から で ある 。
生き取る
(生きる.取る)
延べ語数:
3
0613
,314,0:
^
生き とる じゃ ない の 」
0746
,225,3: 踊り子 が
^
生き とら ん じゃ ない か 。
1174
,5122,4: お前 たち 、 よく
^
生き とっ た のう 」
唱え出す
(唱える.出す)
延べ語数:
3
0612
,2672,16: 神 に 反抗 し た 科学 者 も あっ た が ね 、 そんな 人 の
^
唱え 出し た 仮説 は 一時 人 の 注意 を ひい た けれども 、 いつのまにか 誤り を 証明 さ れ て 滅び て いっ た よ 。
1164
,61,39: 四 年生 に なっ て から の 雄弁 大会 に 「 ほ の ほ 」 の 仲間 で ある O と N と が 演壇 に 立っ た が 、 O は 熱弁 を ふるって 社会 主義 を
^
唱え 出し て 弁士 中止 、 その ため に 学校 を 追わ れ 、 N は 骨董 品 に 校長 を たとえ て その 人身 を 攻撃 し 出し た ので 演壇 から 引摺り 下ろさ れ N も 放校 処分 と なっ た 。
1170
,175,38: 世 は 滔々 として 自由 主義 に 傾き 、 彼ら は 、 満蒙 問題 の 武力 的 解決 に対して は 、 非難 攻撃 を 集中 し 、 甚だしい 論者 中 に は 、 満蒙 放棄 論 を さえ
^
唱え だす 外交 官 を 見る の で あっ た 。
下り立つ
(下りる.立つ)
延べ語数:
3
0610
,2,4: ふと 蓮月尼 の 「
^
おり 立ち て 若葉 あら へ ば 加茂川 の 岸 の や なぎ に 鶯 の なく 」 の 情景 を 頭 の 中 で 描き ながら 、 三 十 年 前 に 会っ た 京 の 松園 女史 の 面影 を 眼 に 浮べ て いる 。
1153
,63,2: 港 に
^
おり 立っ て 初めて 見る 都会 の 風景 に 目 を 奪わ れ 、 言い しれ ぬ 心細 さ に ただ 立ちつくす ばかり だっ た 。
1153
,463,12: 仁川 から 汽車 に 乗り 、 京 城 の 駅 に
^
おり 立っ た 。
開け渡す
(開ける.渡す)
延べ語数:
3
0602
,56,3: 二 階 を
^
空け 渡す よう に なっ たら 、 この 家 も もう だめ です よ 。
0602
,60,16: 彼女 が 一 階 に 寝る こと は 、 二 階 を 誰 か 他人 に
^
空け 渡す こと で 、 そう なっ て は 、 白井 家 も もう 全く 没落 だ と 思っ てる の で ある 。
0754
,498,35: しかし 、 まさかの 用意 に 、 鍋 釜 、 フトン で も 分散 し とい て 、 イザ という とき 、 逃げ こも う という 算段 でし たら 、 あの 鶏 小屋 を あなた に
^
開け 渡し て あげ ます 」
降り止む
(降りる.止む)
延べ語数:
3
0587
,212,10: 雪 は 薄く 積 っ てる きり で 、 もう
^
降り やん で い まし た 。
0842
,410,12: それ が 、 雪 が 降りしきっ て いる 最中 で なく 、
^
降り 止ん だ とたん に 行わ れ た 事件 として 書い た から 、 なお ひどい 。
1099
,69,10: 三月 の 下旬 に なっ て 、 雪 が
^
降り 止む の を 待っ て 、 土 を まく の で ある が 、 その 頃 は まだ 夜 に なる と 、 氣温 が 零 度 以下 に 降る こと が しばしば ある 。
降り出す
(降りる.出す)
延べ語数:
3
0584
,9,6: 大粒 の 雨 が まばら に
^
降り だし まし た 。
0781
,339,6: その 時 は まだ 雨 は
^
降り ださ ない よ 。
1101
,437,5: 雪 が 本格 的 に
^
降り だし た の は 、 一月 十 四 日 の 夕方 から で あっ て 、 それ まで 四 十 日間 、 雪 を 待っ て い た わけ で ある 。
考え倦む
(考える.倦む)
延べ語数:
3
0579
,265,26: 「 実は 、 打ち明け て 御 相談 いたそ う か と も 思い まし た が 、 なにぶん 、 申し にくい こと です し 、 いろいろ
^
考え あぐみ まし た もの です から … … 。
0586
,7,36: 秦 啓 源 が 日本 に やって来 て 、 大使館 に 籍 を 置い て 暫く 滞在 する こと に なっ た 時 、 歓迎 の 真意 を 表する 仕方 を 私 は あれこれ と
^
考え あぐん だ 末 、 川 蟹 を 思いつい た の で ある 。
0588
,37,3: あなた は
^
考え あぐん で 、 慌しく 外出 し まし た よ 。
甘え切る
(甘える.切る)
延べ語数:
3
0558
,254,17: それ は 一種 の 発作 に 似 て い て 、 而 も その 発作 に
^
甘え きる こと だっ た 。
0595
,203,8: 温い 室 の 空気 と 炬燵 と
^
甘え きっ た 気持ち を 、 無理 に 打ち切っ て 席 を 立と う と し た 。
0877
,454,23: 事実 、 多く の 座員 は 、 古顔 で あれ ば ある ほど 、 コポオ に 心服 し つつ 、 どこ か
^
甘え きっ て いる ところ が あり まし た が 、 その 点 、 ジューヴェ は 、 絶対 に と いっ て いい ほど 、 そういう ところ が なく 、 仮に あっ た として も 、 ほか から み て 、 そう 思える よう な 素振り や 応待 は 、 露 ほど も 見せ ませ ん でし た 。
静まり返る
(静まる.返る)
延べ語数:
3
0508
,1656,45: 腐敗 に 赴い た 死 顔 の 様 な 二つ の 顔 の 筋肉 は 機械 的 に 延び たり 縮ん だり 、 かたまっ たり 、 ゆるん だり する 度 に 奇怪 な 絵 の 様 な 物凄く 不完全 な 種々 の 表情 が
^
鎮まり 返っ て 居る 鏡面 に 写っ て は 消え 、 消え て は 写っ た 。
0684
,432,2: 妙 に
^
しずまり 返っ て 、 言葉 を 発する 者 も なくなっ て しまっ た 。
1112
,217,32: 貝 ノ 馬 介 は 完全 に 、 すて のす がた を 自分 の 大兵 な 装束 の なか に 、 悠然と しまい 込み 、 すて は 気味 の 悪い ほど
^
しずまり 返っ た 。
へばり付く
(へばる.付く)
延べ語数:
3
0508
,1314,63: と 云う 許 り な ので 、 お 関 は 気 で も どうか 成りゃ あ 仕 まい か と 思う 程 無茶苦茶 に 成っ て 仕舞っ て 、 陰気 な 様子 で せっせと 動い て 居る お 久美 さん を 罪 も 無い のに 当り散らし たり 故意 と 引き かぶっ た 様子 を し て 一 日 長火鉢 の 傍 へ 、
^
へばり 付い て 居 たり し た 。
0985
,530,10: もの を 言い出す とき に 時々 乾い て 前歯 に
^
へばり 附い た 唇 を ひっ ぺがすのが 、 痙攣 する よう な 、 場合 によって 相手 を 嘲笑 し て いる よう な 表情 を 与える 。
0996
,18,16: その いずれ に し て も 、 この 青年 の イメージ は 私 の 心 に
^
へばり 附い て しまっ て 切り離す こと が 出来 なく なっ て しまっ た 。
受け合う
(受ける.合う)
延べ語数:
3
0507
,1001,4: わかっ た 様 に
^
うけ 合っ て 行っ たけれ 共 、 どんな もの が 出来 上る やら わから ない 。
0508
,620,70: きっと 御 返し 致し ます と 証文 まで 書い た 正月 が 過ぎ て から 幾度 催促 を し て も 寄 さ ない ので 、 誰 か 仲 に 入っ て ちゃんと 口 を 利く 人 が なけりゃ あ 困る と 思っ て 居る 所 へ 山田 の 主人 が 来 て その 話 を 聞く と 、 何 の 訳 が 有る もの か 、 私 が
^
うけ 合っ て 取っ て あげる と 約束 を し た 。
0519
,30,5: 女中 は ハイハイ と
^
うけ 合っ て 居 た っけ が その まんま 忘れ て 午後 に なっ て 見る と 大根 の 切っ 端 や お 茶がら と 一緒 に 水口 の 「 古 馬 けつ 」 の 中 に 入っ て 居る 。
怒鳴り出す
(怒鳴る.出す)
延べ語数:
3
0506
,272,1: と
^
怒鳴り 出し た ので 、 漸う 静か に なっ た と 思っ た 私 の 気持 は 、 一 たまり も なく めちゃめちゃ に さ れ て しまっ た 。
0511
,3,21: それ は 母 って 云う 人 は 一体 理性 の かっ た 人 で ( 但し 恐 っ た 時 に
^
どなり 出す の は くせ だ けれど ) 可愛 そう で 泣き たい よう に 私 の 思う 事 で も 世の中 に は たんと ある こっ た もの と 云う 人 で ある に 引き かえ 、 私 は 泣き たけれ ば すぐ 泣く 、 笑い たけれ ば すぐ 笑う 。
0982
,345,9: 吏員 困る よう 、 お前 まで 、 そんな
^
怒鳴り 出し ちゃ —— お前 は カリンサン の 事 で 来 た ん じゃ ねえ かい 、 そんな ——
立て回す
(立てる.回す)
延べ語数:
3
0504
,135,10: 元禄 踊り の 絵 屏風 を さかしま に 悲しく
^
立て 廻し た 中 に し な よく 友禅 縮緬 が ふんわり と 妹 の 身 を 被う て 居る 。
1074
,567,21: ヌストシバ ( 盗人 柴 ) と 称する 山 の 木 を 伐っ て 来 て 、 やはり 家 の 周り に
^
立て まわす こと を そういう の で ある 。
1074
,1511,34: 九州 南部 の 山村 たとえば 宮崎 県 の 椎葉 村 等 で は 、 山 で 焼畑 を 開い た 際 に 、 周囲 の 木 を 伐っ て 垣 の よう に
^
立て まわす の を キリ カジメ 、 または キリ シメ と いい 、 萱 を 刈っ て 来 て 一 尺 おき 位 に 畑 の 周り に 立てる の を シデカジメ 、 あるいは シオリカジメ と いい 、 共に 野猪 の 害 を 防ぐ 装置 で ある 。
流れ寄る
(流れる.寄る)
延べ語数:
3
0433
,589,22: すると 先刻 まで は 何処 に 居 た の か 水音 も 為せ なかっ た 沢山 の 軽 舸 が 、 丁度
^
流れ 寄る 花弁 の よう に 揺れ ながら 、 燈影 の 華やか な パゴラ の 周囲 に 漂い 始め ます 。
0983
,637,6: … … ( そして 自分 は
^
流れ 寄っ た 空き カン を ポコンポコン と 言わ せ て 引っかけ て カゴ に 入れる )
1076
,219,25: たとえば 曲亭馬琴 の 『 烹雑 の 記 』 という 随筆 に 、 佐渡 ヶ 島 の 記事 が やや 詳しく 載せ られ 、 浜 に
^
流れ 寄る くさ ぐさ の 異郷 の 産物 の 中 に 、 椰子 藻 珠 など が 有る こと を 誌 し て いる 。
遂げ得る
(遂げる.得る)
延べ語数:
3
0433
,355,33: 私 は 明 か に 私 共 の 仲間 で ある 多く の 若き 女性 が 、 少く とも 次 の 時代 に 於 て 、 何等 か 有形 の 発展 を
^
遂げ 得る 動機 を 各自 の 裡 に 包含 し て 居る 事 丈 は 肯定 致し ます 。
1074
,1156,24: それ を 特に 正月 の 七 日 目 に 、 水 の ほとり で また 正月 の 飾り物 を 流す こと によって 、 なし
^
遂げ 得る もの と 信じ た と し たら 、 その 根拠 は 果して 何 に あっ たろ う か 。
1076
,2346,20: いかに 信心 の 複雑 化 し た 時代 で も 、 個々 の 一家 の 力 で は 、 なし
^
遂げ 得る こと で は なく 、 また その 必要 も なく 、 権能 も 有り得 なかっ た 。
支え合う
(支える.合う)
延べ語数:
3
0398
,80,1: 互いに
^
支え あっ て 苦しい 年月 を しのい で き た 母 と 娘 の 生活 に 大きい 変化 が おこっ た 。
0612
,1434,16: 麻畑 に たくさん 並ん で いる と 、 大風 が 吹い て も 互いに 助け合い 、
^
支え 合っ て 、 揺れ て は いる が たおさ れ ない 。
1177
,1015,17: おびえ た よう に 信二 を 強く 抱い て 、 二 人 は 脚 で たがい に
^
支え あう よう に し て い た 。
入れ交う
(入れる.交う)
延べ語数:
3
0293
,69,36: つまり 、 政府 で 売出 す 富くじ みたい に 、 三 様 に 書い て みれ ば 、 どれ か 一つ に は 当る かも しれ ない という 、 不 信頼 と 心 だ のみ の
^
入れ 交っ た 気分 が 動い たろ う と 思う 。
0993
,13,29: ( 二 部 合唱 の うた を 入れる ) … … それ を 背中 に 聞き ながら 私 は やがて 非常 に 深い 原生 林 と カラ 松 と
^
入れ 交っ た 森 の 中 に わけ 入っ て 行き まし た 。
1152
,102,32: 窮屈 な 食堂 から 解放 さ れ た 三 十 人 の 客 は 、 男 は 男 、 女 は 女 —— いや どうか する と 紳士 と 淑女 と
^
入れ 交っ て 、 朦々 たる 煙草 の 煙 の 中 に 談笑 の 花 を 咲かせ て 居り ます 。
生きゆく
(生きる.ゆく)
延べ語数:
3
0218
,15,16: まして 『 檜 の 影 』 の 同人 で い られる 方々 の 御 生活 、
^
生き ゆく 思い の 痛切 な こと は 、 言葉 を つくせ ず 、 それ だ から こそ 、 存在 の あかし として 作歌 さ れ つつ ある と 信じ ます 。
0587
,271,2: けれど 、
^
生き ゆく の でし たら 、 立派 に 生き たい と 思い ます の 。
0857
,305,19: 美 という もの は 物 に 即し た もの 、 物 そのもの で あり 、 生きぬく 人間 の
^
生き ゆく 先々 に 支え と なる もの で 、 よく 見える 目 という もの によって 見える もの で は ない 。
狎れ合う
(狎れる.合う)
延べ語数:
3
0203
,8,24: 「 わが家 の 正月 」 「 詩集 と 結婚 と 出産 と 」 など に は 、 実に あったかく て 、 清潔 で 、
^
狎れ 合っ て しまわ ない 人間 同士 の 、 親 と 子 と 、 良人 と 妻 と の つどい 、 生き 、 たたかう うた が あり ます 。
0634
,62,64: つまり 、 ウケル 、 とか 、 ウケ ナイ 、 という こと が 身上 で 、 これ は どこ の 芸人 で も 、 そういう もの で あろ う けれども 、 浅草 の ウケル 型 という もの が きまっ て い て 、 これ は 浅草 で ウケル 型 、 これ は 新宿 で ウケル 型 、 そういう 型 が あり 、 その 型 と
^
狎れ 合っ て 、 型通り の 芝居 を すれ ば よかっ た の だ 。
1072
,150,9: 上 も 下 も 男 も 女 も 、
^
狎れ あっ て 、 みじかい 命 の ある かぎり 、 この世 を 畜生道 に たたき込み おる 。
立て得る
(立てる.得る)
延べ語数:
3
0168
,300,74: 個 的 財布 の 中 の 円 が 百 分の 一 の 価値 に なっ て き た という 事実 に つながっ て 、 A 氏 B 夫人 の 個 的 経験 が いかに 複雑 微妙 に 個 的 で あろ う とも 、 この よう な 異常 な 金 の 価値 変化 を 正常 に なおす ため に は 、 個 的 経験 の 主張 の 範囲 で は なん の 方策 も
^
立て 得 ない 。
0231
,639,29: この よう に し て 総て の 基本 的 な 面 で 人民 の 生活 が 破綻 し 始める につれて 、 政府 は それ に対する 真実 の 対策 を
^
立て 得 ない から 、 ひたすら 威かし つける こと で 戦争 を 遂行 し 表面 の 統一 を 保と う として 来 た 。
1072
,3373,6: 由 は 、 声 を
^
立て 得 なかっ た 。
感じ治す
(感じる.治す)
延べ語数:
3
0155
,136,29: 彼 は そこ に 血 の ぬくもり と 、 折れ ども 折れ ぬ 民衆 の 生活 力 と 、 学問 なら ざる 愛 す べき 人間 叡智 と を
^
感じ 直し て いる よう に 思える 。
0311
,13,81: 篠 山口 駅 の 電話 掛 の 方 が 「 女性 として の 言葉づかい 」 を 今年 の 計画 に 入れ て い られ た の は 味わい の ふかい こと です し 、 検車 区 の 雑務 手 として 働い て いる 方 が 、 男女 同等 の 賃金 に対して 女性 の 責任 を 感じ 、 管理 部 の 雑務 手 の 方 が 、 職場 内 の 計画 として 、 やはり 女性 の 働く 者 として の 責任 を
^
感じ 直そ う と し て い られる の は 心 を ひき ます 。
0495
,14,16: そして 、 敗戦 によって 日本 が 新しく 自ら の 建設 を うけとっ た という 事実 を
^
感じ 直し た 。
覚え解く
(覚える.解く)
延べ語数:
3
0144
,903,0:
^
覚え とけ !
0144
,904,1:
^
覚え とけ !
0628
,35,55: あたしゃ 、 御覧 の 通り の 者 な んで 、 清元 と 義太夫 を ちょい と やっ た ゞ け の 無学 文盲 、 当世風 にゃ カラ つきあい の 無い 方 な んで 、 先日 も 若い 妓 が 、 エッヘッヘ 、 ダンス を やり ましょ う なんて 、 御 時世 だ から オジサン も
^
覚え とい て 損 は ない わ ヨ 、 なんて ネ 、 五 六 ぺん お座敷 を ぶらぶら と 、 然し 、 こう ふとっ ちゃ 、 ビヤ樽 み て え な もの だ から 、 ムリ で さ ア 。
繋がり合う
(繋がる.合う)
延べ語数:
3
0142
,1145,13: 古風 な カドリール の 音楽 に つれ て 、 手 から 手 へ
^
繋がり あっ て 、 送ら れ て 、 まわっ て 、 又 新しい 手 に つなが れ て 動い て ゆく 、 見え ない 仲間 の カドリール が ある という 陽気 な 気 が し た 。
0389
,28,31: とくに 今野 大力 と 今村 恒夫 は 、 一 九 三 〇 年 から 三 三 年 にかけて の プロレタリア 文学 運動 の なか で 、 ふかく 日常 的 に も
^
つながり あっ た 仲間 で あっ た 。
0987
,794,13: あれ や これ や の 原因 が 次ぎ 次ぎ と ノッピキ なら ず
^
つながり 合っ て 、 遂に しょう こと なく 此処 まで 来 た もの だ 。
頑張り通す
(頑張る.通す)
延べ語数:
3
0141
,9433,6: 和 一郎 も 小 枝 も
^
がんばり とおし た と 見える 。
0141
,18818,6: 兄貴 も 、 もう 一 年
^
がんばり 通せ ば 、 死の う と なんか 思わ なく なっ た に ちがい ない ん だ 。
0774
,148,26: 母親 も 人目 に たつ 後家 で ある から 再縁 を すすめる 人 も 多かっ た が 、 菊坂 随一 の 貧乏 世帯 を 必死 に
^
がんばり 通し た シッカリ 者 、 ヒサ が 光り かがやく よう に 美しく なる から 、 ほくそえん で 、 これ で 苦労 の し がい が あっ た 、 然るべき 旦那 を もたせ て 老後 を 安楽 に 暮し ましょ う と 、 せいぜい 娘 に 虫気 の つか ない よう に 油断 なく 気 を くばっ て い た 。
立て切る
(立てる.切る)
延べ語数:
3
0141
,9354,6: うち で 、 こまかい 計画 を
^
立て きっ て しまわ ない うち に 、 それ に 応じ た 手配 が あちら こちら へ さ れ て しまわ ない うち に 、 伸子 たち は 伸子 たち として 自主 的 な プラン を はっきり 知らし て やる こと が 先決 問題 だ と 考えつい た 。
0586
,81,15: お 蝋 所 は 、 一種 の 洞窟 みたい な ところ で 、 狐格子 が
^
立て きっ て あり 、 それ に 、 紅白 ないまぜ の 布 や 、 女 の 長い 髪の毛 や 、 何だか 分ら ない 紙片 など が 、 結びつけ られ て い て 、 中 は 陰々 と 、 薄暗い 。
0600
,14,7: 鉄格子 に 磨 硝子 の 扉 が
^
立て きっ て ある が 、 硝子 は 焼け 壊れ 、 扉 全体 が ぐらぐら だ 。
降り切る
(降りる.切る)
延べ語数:
3
0141
,920,6: トゥウェルスカヤ 通り を アホートヌイ・リャード まで
^
下り 切る と 食糧 市場 へ 出 た 。
0791
,119,6: 武蔵 は まだ 階段 を
^
降り きら ぬ うち に 、 左 の 長剣 を ヌッ と 突きだし て 相手 の 顔 を つい た 。
1013
,1101,5: 私 が 道 を
^
降り 切ら ぬ うち に 、 二 人 とも 曲り角 で 混凝 土 の 側壁 へ 這い 上がっ た の でしょ う 、 やがて 私 に は わから ぬ 母国 話 で 、 嬌声 を 挙げ ながら 、 縺れ 合っ て 小径 を 上っ て 来 まし た 。
閉じ去る
(閉じる.去る)
延べ語数:
3
0141
,8447,24: 二つ の 体 が 不器用 に ぶつかっ て よろける たび に 、 車椅子 は 正直 その 輪 の 上 で ころがっ て 、 あ
^
とじ さり する 。
0141
,15887,2: あ
^
とじ さり する よう な 眼 つき に なっ て 、 つや子 は 手 に とっ て い た フォーク を そっと 下 に おい た 。
0372
,8,15: 可愛 いい よちよち 歩き の 幼 な 児 の 前 に しゃがん で 、 あ
^
とじ さり し ながら 手 を たたき 、 よろこび で 笑い ながら 、 マア 、 坊や お上手 ね 、 そら 、 あん よ 出来る でしょ う ?
抜け上る
(抜ける.上る)
延べ語数:
3
0141
,8230,20: フロムゴリド 教授 は 、 その 上 に 鼻眼鏡 の のっ て いる 高い 鼻 を もち 、 卵 形 に
^
ぬけ 上っ た 額 を 少し 傾け て 、
0505
,320,13: 良吉 は 、 油 っ 濃く でく でく に 肥っ て 、
^
抜け 上っ た 額 が 熱い 汁 を 吸う 度 びに 赤く なっ て 行っ た 。
0519
,4,17: 袖 屏風 の 陰 で 抜毛 の つい た 櫛 を 握っ て ヨロヨロ と 立ちあがる
^
抜け 上っ た 「 お 岩 」 の 凄い 顔 を 思い出す 。
悔い下る
(悔いる.下る)
延べ語数:
3
0141
,397,1:
^
くい 下っ て いる 素子 に 秋山 が 、 あたら ず さわら ず に 、
0141
,6608,4: どこ まで も
^
くい 下っ て ゆく 柔らか な 粘着 力 と つよい 神経 を 感じ させる 中館 が 、 それ が 癖 の どこ か 女 っぽい 言葉 で 吉之助 に きい た 。
0352
,24,10: 委員 たち が 、 菅 氏 に しつこく 、
^
くい 下っ た 質問 は 、 どれ も 常識 を はずれ た いい がかり と 、 威 脅 でし た 。
渦巻き立つ
(渦巻く.立つ)
延べ語数:
3
0141
,18387,10: 自分 として 苦しい 気もち が 、 伸子 の 内 に
^
渦まき たっ た 。
0504
,63,14: 不安 や 恐ろし さ や 悲し さ が 私 の 心 の 中 に
^
渦巻き 立つ と 胸 が こわばっ て 息 を する に さえ 苦しい 様 に なっ た 。
0508
,151,37: が 、 その 辛い 思い も 、 お 久美 さん の 静か な 身 の こなし に 和げ られる と 「 お 久美 さん は 自分 の もの だ 」 と 云う 不思議 な 喜び が
^
渦巻き 立っ て 、 自分 の 力 が 強め られ た 様 な 誇らしい 心持 に 移っ て 行っ た 。
晴れ遣る
(晴れる.遣る)
延べ語数:
3
0141
,17052,29: 国際 学生 会館 の 人々 は 、 蜂谷 良作 と 似 た 三 十 五 から 四 十 歳 の 間 の 年 ごろ で あり 、 どこ か
^
晴れ やら ぬ 空 といった ところ の ある 気分 において も 彼 と 似 て いる 。
0141
,20266,52: 形 の かわっ た 何 か の 無理 、 或は 馴れ ない 新 方式 は 、 たとえば パッ サージ の 経営 に 人民 食糧 委員 会 が 新しく 人 を 派遣 し て よこす よう な 細部 に も あらわれ て 、 市民 の 気持 に は 、 何 か 日々 に
^
晴れ やら ぬ 圧迫 感 めい た もの が たまっ て い た 。
0226
,13,15: 民主 の 声 は おこっ て い て も 、 まだ 封建 の 霧 は
^
晴れ やら ず 、 支配 者 は その 霧 を 幸 に わが 責任 の 所在 を かくして 「 女子 失業 者 は 家庭 へ 帰る もの 」 と 推定 し て 、 現状 を 糊塗 し て いる の で ある 。
立て込む
(立てる.込む)
延べ語数:
3
0141
,16820,6: いつも 空席 が 見つけ にくい ほど
^
立て こん で い て 、 腕 に ナプキン を かけ た ギャルソン が 軽快 に 陽気 に その間 を とびまわっ て い た オペラ の 角 の カフェー・ド・ラ・ペイ に しろ 、 ずっと はなれ て エトワール に 近い クポール に しろ 、 往来 を 眺め て 椅子 に かけ て いる よう な 人 は 、 ほんの 数える しか なかっ た 。
0988
,5368,23: 訪ね て 行く と 、 夕方 だ つ た が 、 もう 店 は 開け て い て 、 客 は まだ
^
立て こん で い ず 、 M さん の 名 を 言う と 、 たちまち 、 なつかし そう な 顏 で 、 まあ まあ こちら で と 言 つて 、 隅 の 小さな テーブル の 所 へ 連れ て 行き 、 他 の 客 に する の と 同じ よう に ビール を 出し て くれる 。
0988
,5398,7: その うち に 、 客 が
^
立て こん で 來 て 、 春子 も チョイチョイ 席 を 立つ て 忙し そう だ し 、 自分 の 方 から は 別に 話 は 無い ので 、 いい の よ 、 いい の よ と シキリ と 春子 が 言う の を 押し て 、 飮 ん だ ビール の 金 を 拂 い 又 來 ます から と 言 つて 、 店 を 出る 。
重ね合う
(重ねる.合う)
延べ語数:
3
0141
,13197,85: 暗い 街 上 に 、 舞台 の 青 や 赤 の 紐 電球 が 、 むら な 光 を 投げ 、 ヴァイオリン 、 セロ 、 ピアノ など で 奏さ れる 旋律 の こまかい 急 調子 な フランス 風 の 舞踏 曲 につれて 、 楽師 の 舞台 に 近い 男女 の 群 は 、 肩 や 横顔 に 動く につれて 場所 の かわる 色 電 燈 を うけ て 踊っ て 居り 、 すこし 遠のい た ところ に いる 群 は うす 黒く うごめく 影 を
^
重ね あっ て 、 暗い なか で 踊っ て いる 。
0924
,38,5: オルソクロマティック・フィルム と パンクロマティック・フィルム を
^
重ね あわ せ て 同時 露出 する 方法 の この 色彩 映画 が 、 何 の 後継 者 を も もた ず に 亡び 去っ た こと に 、 私 たち は かぎり ない 感慨 を 今 も なお 懐い て いる 。
1041
,1793,8: そして 資本 主義 と 民主 主義 と を
^
かさね あわ せ た ため 、 いま の アメリカ の 保守 的 な 独占 資本 主義 が できあがっ た 。
掛け打つ
(掛ける.打つ)
延べ語数:
3
0140
,6282,22: 返事 が ない ので そのまま そっと 入っ て 床 の わき へ ゆく と 、 みつ は 、 すっぽり 頭 から
^
かけ ぶと ん を かぶっ て しまっ た 。
0140
,6284,0:
^
かけ ぶと ん を かぶっ て しまっ た みつ に 、 伸子 は 気軽 な 冗談 を いっ たり 、 慰め たり し た けれども 、 みつ は かけ ぶと ん から 顔 を 出さ ず 、 しまいに 、 ふと ん の 中 で 泣い て いる の が わかっ た 。
0140
,6284,28: かけ ぶと ん を かぶっ て しまっ た みつ に 、 伸子 は 気軽 な 冗談 を いっ たり 、 慰め たり し た けれども 、 みつ は
^
かけ ぶと ん から 顔 を 出さ ず 、 しまいに 、 ふと ん の 中 で 泣い て いる の が わかっ た 。
悔い入る
(悔いる.入る)
延べ語数:
3
0140
,3329,20: 偽善 的 な と いい かけ た その 先 は 言葉 が 出 なく て 、 伸子 は ただ
^
くい 入る よう に 保 の 眼 を みつめ た 。
0141
,8563,45: うし ろ の 往来 で は 十一月 の 北風 に 砂塵 が まきあげ られ て いる 代書 人 の 店先 の 土間 の 椅子 にかけて 、 協議 離婚 の 書式 が げび た 代書 人 の 筆蹟 で かかれ て ゆく の を 、
^
くい 入る 視線 で 見つめ て い た 自分 の コート を 着 た 姿 。
0141
,22553,37: 磯崎 が 、 子供 の 棺 の おか れ て いる 隣室 へ 去っ た とき 、 須美子 は 、 黒い 服 の 膝 の 上 に おい て いる 両手 の 指 を かたく 組み合わせ 、
^
くい 入る よう に つぶやい た 。
染め出す
(染める.出す)
延べ語数:
3
0140
,1896,22: 酒屋 の 店 さき など に 打ち水 が さ れ て いる 牛込 の せまい 通り を 、 白地 に 秋草 の
^
染め ださ れ た 真岡 の 単 衣 を 着 て 、 板 じ め ちり めん の 赤い 帯 を しめ 、 白 足袋 を はい た 伸子 が 歩い て い た 。
0140
,6249,6: その のれん に 橋本 と 白く
^
染め ださ れ て いる 。
0140
,6260,2: 橋本 と
^
染め だし た のれん の 下っ た うなぎ や の 横 から 、 不意 に 佃 が そこ の 歩道 へ 出 て 来 た として も 、 そして 、 タクシー の 窓 ガラス 越し に 佃 の 蒼 め な 顎 の 大きい 顔 が 伸子 の 顔 と 向い あっ た として も 伸子 は クッション に もたせ た 自分 の 頭 は 動かさ なかっ たろ う 。
混ぜ合う
(混ぜる.合う)
延べ語数:
3
0140
,1266,9: 保 は 、 研究 的 に 、 土 の
^
混ぜ あわ せ 方 の 比率 だの 、 温度 だ の について 竹村 に きき ながら 、 カーネーション の 間 を ゆっくり 歩い て いる 。
1041
,2834,34: ウッドストック で は 単純 な マリ ワナ が ほとんど だっ た の だ が 、 パウダーリッジ に なる と 、 LSD に ストリキニーネ 、 メセドリン 、 動物 用 の トランキライザー など を 無秩序 に
^
混ぜ あわ せ た ひどい もの が 多かっ た の だ 。
1075
,1046,39: これ にたいして 屋外 の 食事 に は 、 前日 から 籾 を 搗く こと が 多く 、 飯 を 炊く に し て も これ だけ は 白米 で 、 他 の いっぽう の 常食 の いろいろ 雑穀 を
^
まぜ 合わ せ た もの と は 別 で あっ た 。
眺め治す
(眺める.治す)
延べ語数:
3
0140
,1088,10: 竹村 は 伸子 に そう きか れ て はじめて
^
眺め 直す よう に 、 そっち を 見 た 。
0368
,21,12: 戦争 で やけ て しまわ なかっ た 図書館 を よろこん で 珍しく
^
眺め 直す こころ もち に は 、 役人 くさ さ も 、 相 変ら ず と ほほえま れ た 。
0618
,320,18: 片手 片足 で ほっ た 欄間 だ が 、 両手 両足 が 使える よう に なっ て から
^
眺め 直し て 、 特に 手 を 入れる 必要 も なかっ た 。
綴じ合う
(綴じる.合う)
延べ語数:
3
0138
,860,2: 清水 は
^
綴じ あわ せ た ケイ 紙 を 見せ 、
0140
,786,20: 片手 を 机 の 上 へ 頬杖 に つき 、 右手 で 雑誌 から 切りとっ た その 小説 の
^
綴じ あわ せ を めくり ながら 、 伸子 の 面 に は 、 徐々に 、 しかし まぎらす こと の 出来 ない 力 で 迫っ て 来る 沈思 の 色 が 濃く なっ た 。
0140
,821,3: 小説 の
^
綴じ あわ せ を 読ん で いる うち に 、 伸子 の 表情 に 濃く なり まさる かげ は 、 この 平穏 な 郊外 の 女 ぐらし の 家 に 流れる 生活 について 、 伸子 の 心 に いつしか 芽ぐみ はじめ た 疑い が ある から で あっ た 。
投げ込む
(投げる.込む)
延べ語数:
3
0112
,798,29: こんな 事 を 思っ て うす 青 の ライティングペーパア を 原稿 紙 ばっかり の かみ くずかご の 中 に 点 を 打っ た 様 に コロッ と 一つ
^
なげ 込ん だ 。
0112
,799,6: 一番 おしまい の 紙くず を
^
なげ 込ん だ 時 、
0141
,2743,13: そして 、 立て つづけ に 二 杯 ウォツカ を 口 の 中 へ
^
なげ 込ん で 、
止め置く
(止める.置く)
延べ語数:
3
0099
,484,23: この 時代 と 人間 と の ため に 仏 は 限り ない 愛 を もっ て 弥 陀 の 本願 の 教 を
^
留め おい た の で ある 。
0430
,204,11: ( 六 ) 箇人 的 の もの を とりあつかっ て 、
^
とめ 置き も 、 配達 も し て くれる 。
1150
,310,13: 愛子 は 九つ の 鍵 が 手 に は いる まで こっち に
^
留め おく 、 ただし 警察 に 訴える と 、 愛子 の 命 は ない ぞ
発すり得る
(発する.得る)
延べ語数:
3
0099
,173,20: 〔 欄外 「 弩 に 可 発 の 機 が なけれ ば 、 いかに これ を 発し よう として も
^
発し 得 ない で あろ う 。
0780
,293,12: 悪縁 の 者 ども が 己 れ に 向っ て 人間 の
^
発し うる うち で その 上 の もの は ない という 憎しみ や 怒り や 逆上 に 狂う の を 彼 は 眺め たい の で あろ う か 。
1041
,3199,6: ブルース は 、 人間 が
^
発し うる 音声 の 、 音楽 的 に 抽象 化 さ れ た 延長 ないしは 真似 だ 。
降り込む
(降りる.込む)
延べ語数:
3
0098
,2411,8: 赤 襷 の 娘 が 秋雨 の
^
降り こむ 紅葉 の 山越え 、 魚 を 売り に 来る 。
0613
,1675,6: 冬 の 間 は 雪 が
^
降り こみ 、 氷柱 の 下がる 吹きさらし の 壕 舎 に 、 うすい 配給 毛布 を 被っ て 寝 て い ながら 、 肺炎 は おろか 感冒 に も かから なかっ た し 、 最近 で は 創傷 を 受け て も 化膿 も し ない 。
1101
,615,5: 一 日 に 地球 に
^
降り こむ 流星 の 全量 は 、 一 トン 程度 と 推定 さ れ て いる 。
だせ出す
(だせる.出す)
延べ語数:
3
0098
,1138,6: 「 組合 長 が 米 を
^
出せ 出せ と いう て 、 みんな 出さ せ た からには 、 責任 を 負う 覚悟 が あっ て いう べき だ 。
0098
,2018,3: 「 米 を
^
出せ 出せ と 云っ て 、 皆 出さ せ 、 村 の 者 の 喰う 米 を みな とり上げ て 置い て 、 名誉 を 一 人 で 独占 し た 。
1074
,1070,46: と いっ て いる など も 、 つまり は ネプタ を 合歓木 の こと だ と 、 考え なく なっ て から の 空想 が 元 らしく 、 その 終り の 囃し の ダサバダセヨ は 、 青森 市 中 で 流行っ て いる 「 エッ ペ
^
出せ 出せ 」 の おかしな 言葉 と共に 、 これ だけ は 近頃 の 改作 の よう に 思わ れる 。
付け得る
(付ける.得る)
延べ語数:
3
0095
,310,22: 若き ハリ・ドレゴ は 、 折角 こうして 怪奇 きわまる ゼムリヤ 号 の 狂態 現場 に 駆付け ながら 、 これ 以上 手 を
^
つけ 得 ない こと を たいへん 口惜し がっ た 。
0710
,212,3: 「 気 を
^
附け え !
0741
,97,19: しかし 、 たとえ 我が身 は どう なろ う とも 、 という 善意 を もっ て 没落 の シメククリ を
^
つけ うる 善良 な 人間 が タクサン いる と は 思わ れ ない 。
集め得る
(集める.得る)
延べ語数:
3
0092
,18,13: 本書 に は 全部 で 百 三 十 二箇 の 問題 を
^
集め 得 た が 、 これ だけ 集める の に も 、 ずいぶん 苦心 し 、 且つ 長い 年月 を 要し た 。
0940
,16,21: 大阪 へ リュックサック を 背負っ て いっ た 、 この 田島 の 一 青年 は 、 私 の 図書館 が
^
集め え た より も 、 もっと 良書 を 、 私 の 眼前 に 、 その リュックサック の 中 から 取り出し て 見せ た で は ない か 。
1089
,10,24: 今日 もし 肩書 や 就職 を 全然 度外視 し て 、 四 千 人 は おろか 、 四 十 人 の 門下生 で も
^
集め 得る 教育 者 が あっ たら 、 それ は 一つ の 奇蹟 で あろ う 。
すれ合う
(すれる.合う)
延べ語数:
3
0091
,745,18: と 、 研究 室 の 中 と 思わ れる ところ から 、 ざらざら と 硬い 物 の
^
すれ 合う よう な 音 が し それ に 続い て 、 何だか 溜息 の よう な もの が 聞え た 。
0114
,4,31: 町 々 の どよめき が 波 が 寄せる 様 に 響く ので まるで 海 に 来 て 居る 様 な 気持 に なっ て 波 に 洗わ れる 小石 の
^
すれ 合う 音 や 藻 の 香り を 思い出し 、 足 の 下 から ザクザク 砂 を 踏む 音 さえ 聞え て 来 そう で あっ た 。
1171
,791,20: 眺める のに 絶好 の 位置 だっ た し 、 女 が 体躯 を 動かす につれて 、 肉 や 皮膚 の
^
すれ 合い が 、 自分 自身 の 感触 の よう に なまなましく 感じ られ た 。
漏らし合う
(漏らす.合う)
延べ語数:
3
0091
,1700,10: 一同 は 顔 を あつめ て 、 吐息 を
^
もらし あう 外 なかっ た 。
0704
,200,2: オナラ を
^
もらし あっ て こそ 本当 の 夫婦 だ 。
0704
,216,22: なるほど お 奈良 さま の お寺 で は その 女房 も 花子 も 遠慮 がち で は ある が オナラ を
^
もらし あっ て いる 。
訪ね回る
(訪ねる.回る)
延べ語数:
3
0075
,219,43: 安東 の 止宿 し て いる アパート の おばさん を はじめ 、 その 友人 たち 、 勤め先 の 上役 と 下僚 、 それから 彼 の 加入 し て いる ロザリ 倶楽部 の 給仕 や 給仕 頭 や 預 所 の 婦人 たち を
^
訪ね まわっ た 。
0109
,345,9: N は いたる ところ の 収容 所 を
^
訪ね 廻っ て 、 重傷 者 の 顔 を 覗き 込ん だ 。
1003
,92,12: 蓮 の 花 の 世界 の 中 の いろいろ な 群落 を
^
訪ね 回っ た の で ある 。
嵌め込む
(嵌める.込む)
延べ語数:
3
0074
,109,42: 彼 は 大急ぎ で 自ら ベール を かきあげ 、 それから 顔 全体 を 包ん で い た 樹脂 性 マスク を す ぽん と 脱ぎ 、 瀕死 の 狼 が 喘い で いる よう な 口 へ 、 コップ の ふち を
^
嵌め こん だ の だっ た 。
0088
,837,20: 帆 村 は 、 短く なっ た 洋 杖 を 、 今 開い た 引戸 の 敷居 に しっかり
^
嵌め こん だ 。
1075
,1469,48: 現在 もっとも 多く 見かける の は 、 棒 の 両端 を ずっと 細く し た もの だ が 、 これ に も 二 通り あっ て ただ 先 を 尖らし た もの と 、 ツク と 称する 小さな 突起 を 二つ 、 木 または 金属 で つくっ て
^
嵌め こん だ もの と が ある 。
替わり合う
(替わる.合う)
延べ語数:
3
0073
,109,4: この 五 人 が
^
代り あっ て 骸骨 に なっ て 舞台 へ 出れ ば いい や 。
0084
,619,6: 牛頭 大 仙人 を 、 毎日
^
代り あっ て やる ん なら 賛成 し て も いい が ね 」
0084
,620,6: 「 牛頭 大 仙人 を 毎日
^
代り あっ て やる って 。
上げ解く
(上げる.解く)
延べ語数:
3
0071
,746,7: 地球 の こと は もう 棚 に
^
あげ とき ましょ う 。
0628
,93,3: 会社 の 名刺
^
あげ とい た でしょ う 。
0983
,466,30: … … 今度 日田 へ お 帰り の 時 あ 、 そん 人 に お 土産 に と 思う て 、 あたし や 、 カンザシ ば 二つ 三つ 買っ て
^
あげ とい た 。
解け出す
(解ける.出す)
延べ語数:
3
0069
,6,7: アルプス 山中 の 万年雪 まで が どんどん
^
とけ 出し た 。
0071
,6,7: アルプス 山中 の 万年雪 まで が どんどん
^
とけ 出し た 。
0141
,3181,22: いま こそ 一 面 の 雪 で 白く おおわれ て 野原 の よう に 見え て いる が 、 やがて 雪 が
^
とけ だし た とき 、 その 下 から 広い ご みすて 場 が あらわれる こと は たしかに みえ た 。
零れ出る
(零れる.出る)
延べ語数:
3
0067
,107,17: すると 小さい みじん 玉 が ひとつぶ 、 久助 君 の て の ひ ら の 上 に
^
こぼれ 出 た 。
0617
,3131,17: そして 身じろぎ もし たまわ ず に 伏せ がち の おん 眼 ざし から 無量 の 慈愛 が
^
こぼれ でる まま に 、 その おん 眼 を 迷惑 する 衆生 の 上 に そそが れ て いる 。
0960
,12,26: 鯉 が 正気 を とり 戻し て 平鉢 の 中 で 一 はね する と 、 背中 の 割目 から 一寸 大 の さ しみ が
^
こぼれ 出る という 仕組 で ある 。
預かり知る
(預かる.知る)
延べ語数:
3
0062
,3081,5: 中 に は 書き手 の
^
あずかり 知ら ぬ ところ で 改竄 しよ う と する 性悪 も い ない じゃ ない 。
0620
,185,28: どういう 人 が ヅネエ か と いう と 、 それ は 、 まったく 魚 に 関し た こと で 、 天下 の 政治 や 巨億 の 富 の
^
あずかり 知る ところ で は ない 。
1114
,134,7: 「 何 の 、 われ に は
^
あずかり 知ら ぬ 母上 の こと だ 、 兄 上 に は ま こと の 親しみ は ござろ う とも 、 われ に は まるで 関係 の ない こと だ 。
遅れ出る
(遅れる.出る)
延べ語数:
3
0062
,2181,9: マッキントッシュ は 淀み 、 MS — DOS は 周回
^
遅れ で たら たら と マック を 追いかけ 、 UNIX の 土俵 で は OPEN LOOK と Motif ( 共に UNIX を マック に 化け させる 厚化粧 の 流儀 ) が 水 入り の 勝負 を 続け て いる 。
0141
,9426,28: お前 は 姉さん の くせ に —— お前 は し たい よう に やっ て みる の も いい だろ う が 、 和一郎 まで 煽動 し て
^
おくれ で ない よ 。
0508
,663,4: ほんとに 行っ て
^
おくれ で ない かい 。
掛け巡る
(掛ける.巡る)
延べ語数:
3
0062
,171,10: だが 発表 会 の 席上 で オレ の 脳裏 を
^
かけ 巡っ て い た もの は 、 改善 さ れ た スペック の 数値 で は なく 、 四 か月 ほど 前 に やはり 自ら の 開発 し た マシン を 用い て プレゼンテーション を 演じ た 人物 の 姿 だっ た 。
0470
,147,24: 50 人 に対して 一 人 の フェルシンニッツア 、 体温計 、 その 中 に 一 本 いつも 三 度 低い の を もっ て
^
かけ 廻る 。
0508
,199,43: 葉ずれ の 音 は 蕙子 が 之 まで 聞い た 何 より も きれい だ と 思っ た 程 サヤサヤ と 澄ん だ 響 を 出し 、 こんなに 広い 広い 園 の 中 一 杯 に 自分勝手 に 歩き 廻る 事 も
^
かけ 廻る 事 も 出来る と 思う と 空想 的 だっ た 蕙子 は 宇頂 天 に 成っ て 、 自分 が 、 自分 で よく 作っ て は 話し て 聞か せる の を 楽しみ に し て 居 た 「 お はなし 」 の 女王 様 に なり で も 仕 た 様 な 浮 々 し た 愉快 な 気持 に なっ て 居 た 。
生かし切る
(生かす.切る)
延べ語数:
3
0060
,9549,24: 徹底 し て 販売 店 を 重視 する という 方針 を 打ち出し た 高山 は 、 浜田 の 組み上げ た 構図 を 存分 に
^
生かし きり 、 成熟 期 に 入っ た PC — 9 8 0 1 を 売り に 売りまくっ た 。
0221
,378,45: けれども 、 中里 恒子 の 文学 は そういう 環境 の 女性 の し つけ の よ さ と 良識 、 やや あり き たり の 教養 の 判断 に とどまっ て い て 、 作家 として 偶然 めぐり 合っ て いる 苦しい 可能 性 を
^
生かし きっ て い ない 。
1072
,6001,26: 越前 守 も 、 一身 を 賭し 、 まったく 私心 を 断ち きっ て いる が 、 この 老人 も 、 その 越前 守 を
^
生かし きる ため 、 あきらか に 、 老い の 生命 を 、 投げ出し て いる 。
漏れ出す
(漏れる.出す)
延べ語数:
3
0060
,6273,13: ところが その 手順 に かかる と 、 まるで 環 から 水 で も
^
漏れ 出し て しまっ た よう に 、 画面 全体 が 真っ青 に 塗りつぶさ れ た 。
0060
,7010,18: そうした 背景 が あっ た 中 で 、 MITS の 主催 し た デモンストレーション の 会場 から
^
漏れ 出し た ベーシック の 紙テープ が 、 大量 に コピー さ れ て ホビイスト の あいだ に 広まっ た 。
0862
,124,6: そうした 自分 に対して も リーク から
^
漏れ 出し た 事実 の 一節 一 節 は 目 を おおう て いる 自分 の 前 に 静か に 流れ て 来 て 、 いつ まで も 静止 し て いる 。
消え切る
(消える.切る)
延べ語数:
3
0060
,4687,5: 西 の 言葉 が
^
消え きら ぬ うち に 、 かぶせる よう に 浜田 が たずね た 。
0071
,2093,9: 着陸 の とき は 、 まだ 火災 は
^
消え 切っ て い ない し 、 宇宙塵 に やら れ て こわれ た 部分 は そのまま で あっ た から 、 はたして 無事 に 着陸 できる か と 案じ られ た 。
0140
,5316,64: どっか で 、 何 か の 理窟 に ひっかかっ て 止っ て しまう つもり なら —— それなら どうして あんな 思い を し て 、 追いすがる 佃 の 顔 を この 手 で つきのける よう に し て 、 あぶら 汗 で つめ たく ぬる つい た 佃 の 顔 の 感覚 が 、 それ を つき のけ た 自分 の 手のひら から 今 だに
^
消え きっ て い ない ほど の 思い を し て 、 佃 と の 生活 を ふり もぎっ て 来 たろ う 。
掛け渡す
(掛ける.渡す)
延べ語数:
3
0060
,1472,8: それとも どこ か へ 自ら が ハシゴ を
^
かけ 渡し 、 その 場所 を 目指す の か 。
0583
,61,16: 鉄骨 に よじ登っ て 壁土 を 槌 で 叩き 落し たり 、 あちこち に ロープ を
^
かけ 渡し たり し て い まし た 。
0906
,15,24: 私 達 は 、 野 に 山 に 、 この 虹 の よう に 美しい 橋 を 都会 から 、 田舎 へ と
^
かけ 渡さ なく て は なら ない 。
掛け寄る
(掛ける.寄る)
延べ語数:
3
0054
,2182,3: と 、
^
かけ 寄っ て 来 た 。
1171
,2412,17: 砂上 の バケツ を のぞこ う と する と 、 子供 は あわて て じゃぶじゃぶ と
^
かけ 寄り 、 バケツ の 位置 を 移そ う と し た 。
1174
,1083,9: 絹 を 裂く よう な 女 の 悲鳴 、
^
かけ 寄っ て 見る と あわや 落花 狼藉 ——」
冴え切る
(冴える.切る)
延べ語数:
3
0053
,1141,10: と 、 吉井 正太郎 が 小田 の 気焔 を
^
さえ 切っ た 。
0055
,414,7: 超然 として 仮面 の よう に 冷たく
^
冴え 切っ て い た 。
1073
,7093,35: 常陸 側 の 首脳 部 と 、 将門 方 の 軍使 と が 、 国 庁 の 広 庭 で 会見 し た の は 、 その 日 の 昼 で 、 冬 の
^
冴え きっ た 空 に 、 陽 が らん として 燦 き 、 双方 、 いかめしく 、 床几 を 並べ て 、 対峙 し た 。
暮れ張る
(暮れる.張る)
延べ語数:
3
0042
,305,5: 二 度 も 書い て
^
くれ はり まし た さかい 、 頑張ら ない かん 思 て 、 戦争 が 終っ て すぐ 建築 に 掛っ て 、 やっと 去年 の 暮れ ここ イ 帰っ て 来 まし てん 。
0505
,289,4: よう 来 と
^
くれ はっ た なあ 。
0536
,96,40: 私 は 心配 に なっ て 「 迎え に 行こ う 」 と 言う と 、 姉 は 、 「 もう 帰ら はる やろ 、 行っ た 先 は 分っ て いる の や さかい 、 傘 も 貸し て
^
くれ はる やろ 」 と 言う の です が 、 私 は どうしても 迎え に 行き たく なっ て 、 一 人 で 行き まし た 。
済まし込む
(済ます.込む)
延べ語数:
3
0038
,466,13: 色 の 白い 、 上品 な 佐川 の 顔 や 、 どこ か
^
済まし 込ん だ その 物 の 言い方 に は 、 赤井 は さすが に 記憶 が あっ た 。
0506
,274,41: 自分 の 子供 だの 細君 だ の を 放っ ぽ り 出し て 、 あんなに し て 居る ん だろ う と 思う と 、 不断 いや に 落つ い た 様 な 、 分別 くさい 顔 を し て
^
すまし 込ん で 居る あの 家 の 主人 が 、 もう もう 何 と も 云え ない ほど 憎らしく なっ て しまっ た 。
0807
,76,13: ホラブン は 、 大 そう ケンソン な こと を いっ て 、
^
すまし こん で いる 。
抜かし遣る
(抜かす.遣る)
延べ語数:
3
0038
,113,3: 」—— 何 を
^
ぬかし や がる ん や 。
0734
,155,25: 三 十 万 ソノ 子 に とら れ た なんて ウワゴト 云っ て や がっ た ん です が 、 この 野郎 、 何 を
^
ぬかし や がる か と 思っ て い た ん です が ね 。
0807
,96,4: とんでも ない こと を
^
ぬかし や がっ た の は 。
生え茂る
(生える.茂る)
延べ語数:
3
0029
,33,125: 玄関 の わき に 、 十 坪 くらい の 畑地 が あっ て 、 以前 は 私 が そこ へ いろいろ 野菜 を 植え て い た の だ けれども 、 子供 が 三 人 に なっ て 、 とても 畑 の ほう に まで 手 が まわら ず 、 また 夫 も 、 昔 は 私 の 畑 仕事 に ときどき 手伝っ て 下さっ た もの な のに 、 ちか 頃 は てんで 、 うち の 事 に かまわ ず 、 お 隣り の 畑 など は 旦那 さま が きれい に 手入れ なさっ て 、 さまざま の お 野菜 が たくさん 見事 に 出来 て い て 、 うち の 畑 は それ に 較べる と はかなく 恥 かしく ただ 雑草 ばかり
^
生え しげっ て 、 マサ子 が 配給 の お 豆 を 一 粒 、 土 に うずめ て 水 を かけ 、 それ が ひょいと 芽 を 出し て 、 おもちゃ も 何 も 持っ て い ない マサ子 にとって 、 それ が 唯一 の ご 自慢 の 財産 で 、 お 隣り へ 遊び に 行っ て も 、 うち の お 豆 、 うち の お 豆 、 と はにかま ず に 吹聴 し て いる 様子 な の です 。
0618
,212,7: そこ は 一 面 に 雑草 が
^
生え 繁り 、 蛇 や クモ の 棲み 家 で ある から 、 人々 は 怖 れ て 近づか ぬ 場所 で あっ た 。
0807
,14,14: 両親 は 死ん で 、 その 小屋 は 羽目板 が 外れ 、 ペンペン草 が
^
生え 繁り 、 蛇 や 蜂 や 野良犬 の 住 家 に なっ て い た 。
微笑み合う
(微笑む.合う)
延べ語数:
3
0027
,592,35: 自分 は 、 これ まで 例 の 無かっ た ほど 、 いくら で も 、 いくら で も 、 お 酒 を 飲み 、 ぐらぐら 酔っ て 、 ツネ子 と 顔 を 見合せ 、 哀しく
^
微笑み 合い 、 いかにも そう 言わ れ て みる と 、 こいつ は へん に 疲れ て 貧乏 くさい だけ の 女 だ な 、 と 思う と 同時に 、 金 の 無い 者 どうし の 親和 ( 貧富 の 不和 は 、 陳腐 の よう で も 、 やはり ドラマ の 永遠 の テーマ の 一つ だ と 自分 は 今 で は 思っ て い ます が ) そいつ が 、 その 親和 感 が 、 胸 に 込み上げ て 来 て 、 ツネ子 が いとしく 、 生れ て この 時 はじめて 、 われ から 積極 的 に 、 微弱 ながら 恋 の 心 の 動く の を 自覚 し まし た 。
0253
,10,9: あけ まし て おめでとう 、 と 云い ながら 、
^
ほほえみ 合う 顔 に 疑問 の かげ が あり まし た 。
0597
,1748,18: 菅原 が そんな こと を 言っ てる 間 、 周 夫妻 は 目配せ を し たり 、
^
微笑み あっ たり し て い た が 、 最後 に 、 周 は 大声 で 笑っ た 。
転げ出る
(転げる.出る)
延べ語数:
3
0023
,71,24: 私 が お茶 を 持っ て 客間 へ 行っ たら 、 誰 やら の ポケット から 、 小さい 林檎 が 一つ ころころ と
^
ころげ 出 て 、 私 の 足もと へ 来 て 止り 、 私 は その 林檎 を 蹴飛ばし て やり たく 思い まし た 。
0080
,881,19: あきれ 顔 の 人 たち や 他 の 警官 の 前 を すりぬけ て 、 一同 は 庭 へ
^
ころげ 出 た 。
0140
,5166,52: 動機 という こと を 云え ば 、 名 も 告げ ない 白い 浴衣 の ひと が 来 て 云っ た こと で 、 伸子 は 、 自分 の わから な さ の 凝集 作用 ばかり 見つめ て い た よう な 状態 から 、 つきとばさ れ て 、 そ と へ
^
ころげ 出 た よう な ところ が あっ た 。
持て余す
(持てる.余す)
延べ語数:
3
0005
,18,5: これ は 自分 で も
^
もて 余し て い て 、 どうにも 解決 の しよう が 未だに 発見 出来 ませ ん 。
0554
,500,30: 長谷川 は 突然 立ち上っ て 、 外 に 出 で 、 町 や 野道 を 歩き 、 ビール を 飲み 、 煙草 を ふかし 、 それでも 自分 自身 を
^
もて 余し て 、 帰っ て 来 、 また 室 の 中 に 寝そべっ た 。
1171
,805,3: やがて 気持 を
^
もて 余し ながら も 、 ねじ伏せる よう に し て 、 そろそろ と 梯子段 を 降り た 。
乱れ咲く
(乱れる.咲く)
延べ語数:
3
0003
,1226,1:
^
乱れ 咲く 乙女 心 の 野菊 か な 、 なんて の は 少し へん だ が 、 それでも 、 けし から ぬ と 怒る ほど の 下手 さ で は ない と 思っ た 。
0003
,1322,6: と する と 、 あの 、
^
乱れ 咲く 乙女 心 の 野菊 か な 、 とかいう 変 な 句 も 、 くさい 。
0003
,1349,1:
^
乱れ 咲く 乙女 心 の 、 という 句 。
生き切る
(生きる.切る)
延べ語数:
3
0002
,2390,13: 人 は この 世の中 に 生れ て 来 た 以上 は 、 どうしても
^
生き 切ら なけれ ば いけ ない もの なら ば 、 この 人 たち の この 生き 切る ため の 姿 も 、 憎む べき で は ない かも 知れ ぬ 。
0002
,2390,28: 人 は この 世の中 に 生れ て 来 た 以上 は 、 どうしても 生き 切ら なけれ ば いけ ない もの なら ば 、 この 人 たち の この
^
生き 切る ため の 姿 も 、 憎む べき で は ない かも 知れ ぬ 。
0153
,211,31: また その 時代 に ある 女 或は 男 が 或 る 歴史 的 な 条件 の 中 で どういう 風 に 生き て 来 た か という 一つ の 時代 まで
^
生き 切る こと が 出来 ます 。
逃れ出る
(逃れる.出る)
延べ語数:
3
0002
,1260,17: だから 私 は 、 「 女 大学 」 に そむい て も 、 いま の 生活 から
^
のがれ 出 たい の です 。
0082
,1522,20: 少女 の からだ を 持っ た 山形 警部 は 、 たいへん な かっこう で 、 研究所 の 外 に
^
のがれ で た 。
1173
,588,9: 人知れず 、 難破 を 予感 し て 船倉 から
^
逃れ 出る 鼠 の よう に 逃げ たく は なかっ た 。
言いあらわせる
(言う.あらわせる)
延べ語数:
3
0144
,33,41: ゴーリキイ が もう い ず 、 彼 によって 残さ れ た 沢山 の 蔵書 の 中 に 交っ て 何処 か に 、 私 の あの 本 も ある の か と 思う と 、 何 か 一 口 に
^
云い 現せ ない 心持 が 私 を みたす 。
0155
,96,24: 「 いいえ 、 わたし は 誰 の 妻 で も ない ん だ よ 」 春桃 の こころ の うち に は 、 うまく
^
云い 表せ こそ し ない が 、 誰 の もの で も ない 春桃 の 感じ が ある の で あっ た 。
1012
,150,7: 冷然 といった の で は 、 旨く
^
言い 現せ なかっ た かも 知れ ませ ん 。
掘り問い質す
(掘る.問い質す)
延べ語数:
3
0505
,742,44: 相手 が 悪い もの で は ない ので 幾分 安心 は し た 様 な ものの 、 こんな もの まで 自分 について 居 て はやり きれ ない と 云う 様 に 、 どうして こい だけ 借り た の だ と 根 掘り 葉
^
掘り 問いただし た 。
0784
,951,25: この 出来事 の 裏 に 犯罪 が あり と すれ ば 由々しい 大事 で ある から 、 新 十 郎 は 根 掘り 葉
^
掘り 問いただす こと を 忘れ なかっ た が 、 いかんせん 二 人 の 観察 は 時日 も 浅く 、 特に 陰謀 者 と 目す べき 側 の 動静 について は 、 ほとんど 個人 的 な ツナガリ も 観察 の 機会 も 持た ない の だ 。
1174
,3463,24: それから 私服 は いろいろ と 、 交友 関係 や 経歴 など 、 下関 に つく まで の 一 時間 ばかり 、 根 掘り 葉
^
掘り 問いただし た 。
し合わせる
(為る.合わせる)
延べ語数:
3
0225
,114,17: ですから 、 憲法 という もの は 、 私 たち の 今日 の 、 日常 生活 と 照
^
し 合せ て 、 私 たち は それ を 充分 に 理解 し 、 それ を 日常 化 し 、 そこ から 、 人間 が 生き て 行く もの として 、 考え なけれ ば なり ませ ん 。
0567
,277,6: それでも 、 あの 奥さん と 諜
^
し 合せ て 、 たくさん は 飲ま せ ない よう に し てる ん です よ 。
0988
,4940,47: しかし 次第に 口論 が 激しく な つて 、 第三者 の 自分 の 存在 を 顧慮 し て いる 余裕 が 双方 に 無く な つて 來 て 、 アケスケ な 言い方 を し はじめ て 來 る と 、 立川 景子 より 聞い た 事 と 照
^
し 合せ て 次第に わかつ て 來 た 。
絡み合わせる
(絡む.合わせる)
延べ語数:
3
0141
,22602,11: そして ますます きつく 両手 の 指 を 膝 の 上 で
^
からみ 合わせ ながら 、 かたく 目 を つぶっ た 。
0553
,11,10: 足 を 組み合せ 、 腕 を 組み合せ 、 または 互に
^
絡み 合せ て 、 吸盤 を ぴちゃぴちゃ … … 。
1073
,732,14: わけても 、 穢 の 思想 は 、 根ぶかく 、 神道 とも 仏教 と も
^
からみ 合せ て 、 実生活 の 一 面 に 、 深刻 な 病的 心理 を 蝕ま せ て い た 。
見わたせる
(見る.わたせる)
延べ語数:
3
0141
,10162,25: その 住宅 街 を 貫い て 滑らか な 車道 と 春 の 芽 に かすみ 立っ た 並木道 が 、 なだらか に 遙 か
^
見 わたせ た 。
0378
,115,13: その 崖 から は 三河 島 一帯 が 低く 遠く まで 霞ん で
^
見 わたせ た 。
0479
,2,16: ○ その 窓 から は いろいろ な 色 と 形 と の 新緑 の 梢 が
^
見 わたせ た 。
言い間違える
(言う.間違える)
延べ語数:
3
0140
,1567,22: 実 朝 の うた の 話 を し て い た とき 、 伸子 は どう し た 拍子 か 為朝 と
^
いい まちがえ 、 二 三 度 そう いっ て から 自分 で 気がつい た 。
0652
,186,6: 我々 が 、 つい 言葉 を
^
言い まちがえ たり する と 、 それ を 訂正 する 意味 で 、 無意識 の うち に 類似 の マチガイ を やっ て 、 合理 化 しよ う と する もの だ 。
0808
,39,3: オカカ は ウッカリ
^
言い まちがえ て 、 ガマ が 蛇 を の ん だ が ネ 、 と 言っ て しまっ た 時 に は 、 自説 の マチガイ を 百 も 承知 の 上 で 一 歩 も ひか ず に 主張 し た あげく 、 各々 の 手 に ガマ と 蛇 を つかん で き て 、 ガマ の 口 を こじあけ て 蛇 を ねじこん で みせ て 満足 する という ヤリ 方 で あっ た 。
繋ぎ合わせる
(繋ぐ.合わせる)
延べ語数:
3
0115
,45,38: そして 、 又 、 具体 的 の 説明 が 出来 ない 程 深く 深く 底 の 底 まで 沈潜 し て 居る その 「 気分 」 は 、 何と 云う 強靭 さ で 私 の 背骨 を
^
繋ぎ 合わせ て 居る 事 だろ う 。
1076
,669,49: 昔話 の 部面 で は 前 に も 挙げ た よう に 、 ニラ の 神さま が 寄木 の 神 を 誘う て 、 生まれ 児 の 運 と 寿命 を 定め に くる という 語り も あれ ば 、 或いは また 海 幸 山幸 と 浦島 と を
^
繋ぎ 合わせ た よう な 沖永良部 島 の 一 話 に も 、 人間 に 命 を くれる の も 位 を 授ける の も 、 ともに ニラ の 神様 だ という よう な こと を 述べ て いる 。
1171
,4087,3: 「 いっしょ に
^
つなぎ 合わせれ ば 、 四 万 円 として 使える 。
見おろせる
(見る.おろせる)
延べ語数:
3
0084
,978,11: 地階 の 窓 から 、 コロラド 大 峡谷 の 全景 が
^
見 下ろせる はず が ない 。
1013
,1399,11: そして 一段 低く 、 溝渠 の 中 は 、 車窓 から
^
見 下ろせ ます 。
1040
,3102,23: 低く 下がっ て き て 県道 と おなじ 高 さ に なる と 、 バス の 座席 から 有料 道路 が 斜め に
^
見 下ろせ た 。
採り入れる
(採る.入れる)
延べ語数:
3
1127
,35,26: 一時 日本 の 小説 —— 特に 甘美 な 恋愛 を 扱っ た 婦人 雑誌 級 の 小説 に 、 音楽 の 知識 や 用語 を
^
採り 容れる こと が 流行 し 、 誤謬 と 出鱈目 が 氾濫 し たる に も 拘ら ず 、 楽壇 の 紳士 諸君 は 、 極めて 寛大 に これ を 看過 し た の は どう し た こと で あろ う か 。
1134
,4,14: スクリアビン が 、 音楽 に 色彩 と 光線 と 、 香料 さえ も
^
採り 容れ て 、 聴衆 の あらゆる 官能 を 動員 し た よう に 、 「 奇談 クラブ 」 の 舞台 装置 と 、 その 責道具 も また 、 一つ の 立派 な 綜合 芸術 でし た 。
1151
,21,26: かり そ め に も 、 官能 を 刺戟 し て 、 恍惚 状態 に 導き 得る 、 あらゆる もの は 研究 さ れ 、
^
採り 容れ られ 、 味わい 尽さ れる の です 。
打ち当てる
(打つ.当てる)
延べ語数:
3
1114
,236,46: 経 之 は その 時 、 手 に いじっ て い た 火打石 の 一 個 を 、 殆ど それ が 決定的 に そう 抛 打つ ため に 用意 さ れ て い た よう に 、 こちら 向き に なっ た はぎ 野 に
^
打ち 当て た 。
1114
,269,4: 「 たしかに 額 に
^
打ち 当て た 、 女 狐 は 打た ね ば なら ぬ 。
1114
,299,38: 経 之 の 声 が 切れ た とき に 、 もう 一 個 あっ た 火打石 の 片方 が 、 うし ろ を 見せ て 素早く 立ち去ろ う と し た 定明 の 逃足 に 向っ て
^
打ち 当て られ た 。
書き伝える
(書く.伝える)
延べ語数:
3
1076
,294,35: 四面 海 に 囲ま れ た 日本 の よう な 国 で すら も 、 まだ 老翁 の 記憶 の 境 まで 、 その 利用 は 単純 を 極め て おり 、 前代 文献 の
^
書き 伝え た かぎり で は 、 舟 は ただ 磯 づたいに 漕ぎ めぐり 、 たまたま 二つ の 海 角 の 間 を 直航 する とき だけ は 、 マギル と 称し て 帆 を 用い た が 、 是 は 素より その 日 の 風 次第 で あっ た 。
1076
,622,44: かつて 『 大和 物語 』 の 蘆 刈 話 の 元 の 形 か と 考え て み た 、 近江 由 良 の 里 の 竈 神 の 由来 譚 など も 、 袋 中 の 大徳 は 是 を 事 新 らしく
^
書き 伝え た けれども 、 ちゃんと その 前 から 沖縄 の 島々 に も 行わ れ て い た もの が 、 もっと 写実 で あり また 原産地 の 香 が 濃い 。
1076
,2349,30: 我 邦 の いわゆる 神祇 政策 が 、 由来 きわめて 久しい もの で あっ た こと は 、 まず 『 日 本紀 』 が 意識 し て これ を
^
書き 伝えよ う と し て いる 。
刈り集める
(刈る.集める)
延べ語数:
3
1075
,747,3: しかし それ を
^
苅り あつめ て 一 軒 の 屋根 を 葺く に は 、 萱野 という もの が 近く に なけれ ば なら ぬ 。
1075
,758,85: よく 葺い た 萱 屋根 は 、 大 よそ 三 十 年 ぐらい は もつ と すれ ば 、 順番 を こしらえ て 、 ある 家 は いくぶん か 早め に 、 また ある 家 は なんと かし て 少し 長く しんぼう する と 、 五 十 軒 以上 の 農家 が 、 たった これ だけ の 萱野 によって 、 つぎつぎ に 屋根 を 葺い て 行く こと が できる のみ か 、 仲間 が 助け合っ て 、 五 十 束 七 十 束 と
^
苅り あつめ て くれ て 、 苅り 時 を おくらす しんぱい も ない の で ある 。
1076
,1793,10: これ も 一 束 また 一 束 と 、 折角
^
刈り 集め た 柴 を みなし た という 点 は 同じ で ある 。
貰い集める
(貰う.集める)
延べ語数:
3
1075
,16,54: その ころ は まだ 、 家々 で 木綿 機 を 織っ て い た ので 、 その 織 糸 の 端 の 方 の 、 もう どうしても 布 に 織れ ない 部分 、 ふつう に キリシネ とも ハタシ の 糸 とも いっ て 、 三 、 四 寸 は 切っ て のける もの を
^
もらい 集め て 、 それ を 一 本 ずつ 丹念 に つない だ もの で あっ た 。
1075
,267,18: 七 機 一反 は むつかしい 言葉 だ が 、 七 ヵ所 の 機 で 織っ た 布 を
^
もらい あつめ 、 それ を 継ぎあわせ て 着物 に 縫う こと で 、 これ を また ナナトコギレ とも いい 、 そういう 着物 を 着せ て 子ども が 丈夫 に そだつ という 地方 に 多く 、 それ と おなじ に また 七 軒 も らい と しょうし て 、 七 戸 の 家 から 米 を すこし ずつ もらっ て き て 、 粥 に 炊い て 食べる と 、 夏 負 を せ ぬ とも 、 あるいは 病 い が なおる と も いい 、 あるいは 七 雑炊 と いっ て 、 正月 七 日 の 午前 、 七つ に なる 児 を つれ て 七 軒 を まわり 、 この 日 の 雑炊 を 少し ずつ 乞い 受け て 食べ させる と 、 丈夫 な 児 に なる と 信じ て 、 今 でも そう し て いる ところ が 多い 。
1076
,2432,34: たとえば 千葉 県 南部 の 農村 など で 、 焼米 貰い と 称し て 苗代 種 蒔き の 日 に 、 子供 が 袋 を 持っ て 家々 の 田 を 巡り 、
^
もらい 集め て ある い た 焼 米 の ごとき も 、 ただ 彼ら を 悦ば しめる ため に 調製 せ られる もの で なかっ た 。
引き包める
(引く.包める)
延べ語数:
3
1074
,72,16: 近畿 地方 の 多く の 村 々 で は 、 盆 や 正月 祭礼 まで を
^
引き くるめ て 、 小さな 休み の 日 まで を トツキヨリ という 人 が 多い 。
1076
,539,4: こういう もの まで を
^
引き くるめ て 、 ニルヤ の 本質 を 考え て みる 資料 と する こと は でき ぬ と 思う 。
1076
,983,40: 風説 の 根元 に は 相応 な 力 が あり 、 しかも これ を 遠く に 運ぶ ほど の 情報 組織 の あっ た こと が 想像 せ られる 以上 に 、 一方 民間 に も 文字 ある 階級 を
^
引き くるめ て 、 是 を さも ある べし と 思う よう な 、 常識 なり 信仰 素地 なり が あっ た もの と 見 なけれ ば なら ぬ 。
踊り続ける
(踊る.続ける)
延べ語数:
3
1062
,70,6: それでも 、 わが 胴体 だけ で
^
踊り つづけ 跳ね つづけ て い た 。
1120
,128,6: 一夜 まんじりと も し ない で
^
踊り つづけ 暁 方 近く に は 疲れ きっ て 舞台 に 俯伏 し た まま 前後 不覚 に 寝入っ て しまっ た 。
1149
,44,58: それ は 非常 に 聡明 さ の ため とも 、 仕様 こと 無し の 無 智 の ため と も 取ら れ まし た が 、 藤波 金三郎 は そんな 詮索 を する よう な 心 の ゆとり は 無く 、 雌鳥 を 前 に あらゆる 工夫 と 努力 を 傾け 尽し て 、 求愛 の 踊 を
^
踊り 続ける 雄鳥 の よう に 真に 精根 を 傾け 尽し て 、 精根 限り 喋っ て 居 た の です 。
歌い掛ける
(歌う.掛ける)
延べ語数:
3
1041
,2331,6: GI たち に 反戦 を
^
うたい かける こと を 無 報酬 の 仕事 に し て いる 人 たち が アメリカ に は たくさん い て 、 この なか に は 、 バーバラ ・ ガースン 、 フィル ・ オクス 、 ピート ・ シーガー 、 ジョー ・ マクドナルド 、 ドナルド ・ ダンカン たち も 含ま れ て いる 。
1041
,2332,11: どの よう に し て GI たち に 反戦 を
^
うたい かける か と いう と 、 まず 基地 の ある 町 まで 、 でかけ て いく 。
1041
,2652,4: ギター を 持っ て
^
うたい かける こと を とおし て 、 聞い てる 人 と セックス し てる よう な とき とか 、 どんな の でも いい から 帽子 を かぶっ て いる とき とか 、 酔っぱらっ てる とき は べつ だっ た けれど 。
見据える
(見る.据える)
延べ語数:
3
1000
,543,18: 時 平 は そう 云っ て 、 愕然 と し て いる 老人 の 眼 の 中 を
^
視 据え た 。
1000
,1025,43: 女房 が 拭い 取ろ う と する の を 制し て 、 母 が 自分 で 拭っ た の で あっ た が 、 拭い 取る 時 に いかにも 惜し そう に 、 一 字 々 々 、 頭 へ 刻みつける よう に
^
視 すえ つ ゝ 消し た 。
1000
,1074,21: た ゞ もう 一途 な 、 執心 の 強い 生真面目 な 表情 で 、 じっと 此方 の 眼 の 中 を
^
視 すえ て いる ので 、 滋 幹 は 又 気味悪く なっ て 来 て 、
擦り寄せる
(擦る.寄せる)
延べ語数:
3
1000
,508,8: いつの間にか 国 経 は 時 平に 体 を
^
擦り 寄せ て 坐っ て 、 その 手 を 執ら ん ばかり に し て 口説い て い た 。
1037
,2735,9: それから 私 の 顔 を 妻 の 顔 に
^
摩り よせ 、 互 の 無事 を 確 め 合う 。
1037
,2841,11: しかし 私 は 私 の 頬 を 妻 の 頬 に
^
摩り よせ た だけ で 、 勢 よく 跳ね 起き た 。
見尽くす
(見る.尽くす)
延べ語数:
3
1000
,281,72: いかさま 、 思い返し て 見れ ば 、 二度と あゝ 云う 蘭 たけ た 人 に 出 遇 える か どう か 分ら ない けれども 、 でも ゝ う 自分 は 、 あの 人 と の 恋 は 一 往 叶え た の で ある 、 どう 云う 相手 で あっ た に しろ 、 その 人 の 魅力 の 程 は 知っ て しまっ た 、 その 人 と の 夢 は
^
見 つくし た 、 自分 は その 人 に もはや 全く 興味 が ない と は 云わ ない けれども 、 矢 張 それ より は 未知 の 女 、 ——— 次 から 次 へ 技巧 を 構え て 自分 の 情熱 を 煽ら ず に は 措か ない 人 の 方 へ こそ 、 遥か に 強く 惹き 着け られる の を 感じる 。
1146
,23,23: ところで 、 此処 に たった 一 人 、 夢 の 生活 を マスター し て 、 見事 第 四 次元 の 世界 を
^
見 尽し 、 その 不思議 な 生活 を 生活 し 得 た 人間 が ある の で あり ます 。
1151
,274,25: 「 それ は 復讐 の 快 味 です 、 —— 私 の 眼 の 前 で 、 これ 丈 け の 多勢 の 観客 に
^
見 尽さ れ 乍 ら 、 私 の 妻 を 盗ん だ 男 が 死ん で 行く の です 。
掻き退ける
(掻く.退ける)
延べ語数:
3
0995
,2633,43: … … ( いい ながら 、 ヨロヨロ と 歩い て もと の 場所 へ もどり 、 そこ に 自分 が 敷い て 寝 て い た 背広 の 上衣 を どけ て 、 その 下 の 地面 の 泥 や 岩 くず を
^
掻き のけ て 、 その 下 に 埋め て あっ た ウィスキイ の ビン を 一 本 、 つかみ 出す ) フフ 、 見ろ 、 ちゃんと こうして —— これ 一 本 きり だ 、 もう 。
1000
,334,28: そう 云っ て 老人 は 又 自分 の 顔 を 妻 の 顔 から 遠ざけ ながら 、 妻 の 額 の 上 に か ゝ る 髪の毛 を
^
掻き のけ 、 その 目鼻 だ ち へ 燈火 の あかり が ほんのり 当る よう に し た 。
1152
,184,5: 近づく お 駒 を
^
掻き のける よう に 、 後ろ から 出 て 来 た の は 、 美保子 の 兄 の 潮田 春樹 でし た 。
吹き続ける
(吹く.続ける)
延べ語数:
3
0989
,3283,6: モモ … … ( しばらく
^
吹き つづけ て から 、 フッ と 吹き やん で ) え 、 なあに ?
1076
,118,7: それ より も その 風 が 強く
^
吹き つづける と 、 やがて 転じ て 別れ の 風 に なる の が 気づかい な と いう ので 、 是 は 多分 蝦夷 地 で の 流行 唄 で あろ う 。
1177
,820,17: 兄 が 顔 を 充血 さ せ 、 けんめい に B フラット の ハイ ・ ノート を
^
吹き つづけ て いる 。
しだせる
(為る.だせる)
延べ語数:
3
0988
,4301,2: それに 搜
^
し 出せる か 出せ ない か ほとんど 望み は 有り そう に あり ませ ん 。
0988
,4430,7: あの 時 の 女 を 搜
^
し 出せる 可能 性 は ほとんど 無い という 事 は 、 最初 から 僕 自身 が 覺 悟 し ながら 始め た の だ から 、 それ は それ で よい 。
0988
,4465,1: 搜
^
し 出せる か 出せ ない か 、 それ と わかる か わから ない か … … 一切合切 が 出たとこ勝負 の 運 まかせ だ 。
巻き立てる
(巻く.立てる)
延べ語数:
3
0987
,513,10: 左腕 は 上膊 から 肱 の 下 まで ホウタイ が
^
巻き 立て た の が 、 折れ て 不自然 な かっこう に 垂れ て いる 。
0989
,1952,19: 額 から 片 眼 へ かけ て ホウタイ ⦅ それ に 血 が にじみ出 し て いる ⦆ を
^
巻き 立て た 省三 が 、 ベッド に 片足 かけ て 仁王立ち に なり 、 革 の バンド を 右手 に ふりかぶっ て 、 憎悪 に とび出 し そう な 眼 で 離れ て 立っ た 房代 を 睨ん で いる 。
1074
,154,51: 古い 話 を し 出す と 止め られ なく なっ て 、 うっかり 紙 数 を 費やす 恐れ が ある が 、 今 でも 覚え て いる の は 旧 十月 の 亥 の 日 の 晩 に 、 亥 の 子 と 称し て 新 藁 で 太い 苞 を
^
巻き 立て 、 地面 を 打っ て まわる 遊び が あっ た 。
躙り付ける
(躙る.付ける)
延べ語数:
3
0948
,479,35: 捜査 一 課 ほ もっとも らしく うなずき 、 煙草 の 煙 の 間 から 眼 を 細め て 久美子 の 顔 を ながめ て い た が 、 灰皿 に 煙草 の 火 を
^
にじり つける と 、 説得 する 調子 に なっ た 。
0948
,1448,20: 捜査 一 課 は 背伸び の よう な こと を する と 、 灰皿 に 煙草 の 火 を
^
にじり つけ て 、 椅子 から 立ちあがっ た 。
1177
,1053,0:
^
にじり つける よう に し て 首 が 傾け られ 、 娘 の つめたい 唇 が 彼 の それ の 内 に あっ た 。
見上がる
(見る.上がる)
延べ語数:
3
0947
,978,24: とんだ 女 を お茶 に 誘っ た もん だ … … 秋川 親子 は 、 つくづく と 後悔 し 、 けがらわしい 思い で 悚
^
み あがっ て いる の だろ う 。
0948
,544,23: 捜査 一 課 は 、 いま の ところ 寛大 ぶっ て 笑っ て いる が 、 いざ と なっ たら 、 悚
^
み あがる よう な すごい 顔 を 見せる の だろ う 。
0948
,1016,4: 久美子 は 悚
^
み あがり 、 われ と も なく 鋭い 叫声 を あげ た 。
し止まる
(為る.止まる)
延べ語数:
3
0932
,56,19: しかし アメリカ は この 「 百貨店 の よう な 、 工場 の よう な 図書館 」 に 満足
^
し 止まっ て は い ない の で ある 。
0986
,57,18: かく て 、 私 ども は 私 ども の 志 の クニツミタマ に 添い 奉り 、 撃ち て
^
し 止まん 日 の 鬼 と 化さ ん こと を 、 ここ に 誓い ます !
0987
,395,3: 撃ち て
^
し 止まん の 覚悟 を 忘れ た 人 は 、 日本人 で は あり ませ ん !
滑り抜ける
(滑る.抜ける)
延べ語数:
3
0908
,3,9: 自分 の 中 に 、 いつ でも 自分 を
^
すべり ぬけ て 、 自分 を 見 いる 眼 が ある こと へ の 苦悩 で ある 。
0931
,9,34: 「 予算 の 範囲 内 において 、 補助 金 を 行ない うる もの と する 」 ( 英語 で は may ) という 文面 で もっ て 、 法務省 、 大蔵省 、 閣議 を
^
すべり ぬけ た の で あっ た 。
0931
,15,46: そして 、 参議院 で ついに 、 単に 「 補助 金 を 行なう 」 ( shall ) に 変じ 、 G ・ H ・ Q を も それでも って 通し 、 参議院 の 委員 会 は 、 ベル が 鳴り出し た きわどい せ と 際 で 、
^
すべり 抜け た の で あっ た 。
掘り広げる
(掘る.広げる)
延べ語数:
3
0904
,74,65: 文化 法案 は 、 砂 の 上 に 指 で 一 本 の 線 を 引く よう な 細い もの で あっ て も 、 その 砂 の 上 を もし チョロチョロ 水 が 流れ はじめ たら 、 その 水 は その 砂 を 少し ずつ 流し て 行っ て 、 やがて ゴーゴー と 一つ の 流れ と なっ て 、 その 溝 を 自ら
^
掘り ひろげ つつ 大いなる 大河 と し ない と は いえ ない の で ある 。
0931
,35,73: 文化 法案 は 砂 の 上 に 指 で 一 本 の 線 を 引く よう な 細い もの で あっ て も 、 その 砂 の 上 を もし 、 チョロチョロ 水 が 流れ はじめ たら 、 すなわち 大衆 の 動き と なっ たら 、 その 水 は 、 砂 を 少し ずつ 流し て いっ て 、 やがて ゴーゴー と 一つ の 流れ と なり 、 その 溝 は 自 から
^
掘り ひろげ られ つつ 、 大いなる 河 と なり 得 ない と は いえ ない の で ある 。
0987
,1234,20: 地中 に 掘りさげ た もの で は なく て 、 傾斜地 に 作っ た 横穴 壕 を 、 すこし
^
掘り ひろげ て 三 畳 ぐらい の 広 さ に し た もの 。
食い過ぎる
(食う.過ぎる)
延べ語数:
3
0891
,18,45: 兄 アレクサンドル が 『 アンクル ・ トム 』 を 読ん で 泣かさ れ た と 書い て よこし た の に対し 、 十 六 歳 の チェーホフ は やや 冷笑 的 な 調子 で 、 … … この あいだ 読み返し たら 、 乾 葡萄 を
^
食い すぎ た 時 みたい な 嫌 な 気持 が し た 、 と 答え て いる 。
0893
,158,49: 兄 アレクサンドル が 『 アンクル ・ トム 』 を 読ん で 泣かさ れ た と 書い て よこし た の に対し 、 十 六 歳 の チェーホフ は やや 冷笑 的 な 調子 で 、 —— 僕 も このあいだ 読み返し て み た が 、 まるで 乾 葡萄 を
^
食い すぎ た 時 みたい な 嫌 な 気持 が し た 、 と 答え て いる 。
0944
,332,51: 西蔵 一 の 大河 ブラマプートラ の 上流 で 、 氷河 の 溶け て 流れ だす 一 万 六 千 尺 の 高地 の 川 を 、 零下 十 度 の 寒風 の 吹きすさぶ さなか に 胸 まで 入っ て 渡り 、 北 へ 二 十 日 、 高地 の 雪 を
^
喰い すぎ 、 肺 の 凍傷 に かかっ て 血 を 吐き 、 人間 の 影 の よう に なっ て 弟 という 天幕 の ある 河原 に 着い た 。
鳴き交わす
(鳴く.交わす)
延べ語数:
3
0866
,4254,53: 立ち枯れ の スヽキ の 聞か ら 、 もう ヨモギ や アザミ が 萌黄 色 の 艶 や かな 葉 を のぞかせ 、 さまざま な 小鳥 が 、 耳 を 澄ます と 、 空 の 上 に も 、 谷 の 底 に も 、 長く 、 短 かく 、 競う よう に
^
啼き 交し て い た 。
1171
,1895,15: 窓 を あける と 、 数え切れ ぬ ほど の 鴉 が 高く 低く 飛び交い 、
^
啼き 交わし 、 その 声 が 空 を ひっかき 廻す よう だ 。
1173
,9,13: 梢 から 梢 へ 、 姿 を 見せ ぬ 小鳥 たち が 互いに
^
啼き 交し ながら 移動 し て 行く らしく 、 また 遠く で 野生 の 鶏 が するどい 声 で つづけ ざま に 啼い た 。
笑い興じる
(笑う.興じる)
延べ語数:
3
0866
,3844,9: 檻 の 小熊 や 、 猿 の むれ に
^
笑い 興じ 、 藤村 の 詩碑 の 前 に た ゝ ずみ 、 千曲川 の 急流 に のぞん だ 崖 の 上 で 、 小萩 は 、 思い出し た よう に 、 浅間 の 爆発 について 、 その 時 の 詳しい 話 を し て きかせ た 。
1062
,145,19: 熊 に なっ た 少年 は 、 ますます 猛り たち 、 見物人 は それ を 見 て ワハハ と
^
笑い 興じる の で あり ます 。
1075
,671,27: 町 に 出 て き て 反物 を 買い もとめ たり 、 または 仕立 屋 に 縫っ て もらう など という こと は 、 こういう 昔話 に
^
笑い 興じ た 娘 たち の 、 夢にも 予想 し 得 ない こと で あっ た 。
しやれる
(為る.やれる)
延べ語数:
3
0866
,3419,21: 「 今 の は 、 まつ たく 戯談 だ けれど 、 僕 は 、 あなた の よう な 女性 と 、
^
し やれ た お つきあい は でき ない 男 な ん だ 。
0866
,4280,20: 卵 は ひとつひとつ 、 働き蜂 が 受持 を きめ て 養う 制度 に なる つ ていう の は 、 なかなか
^
し やれ てる じ や ない か 」
0868
,174,6: 自然 、 洋風 生活 は 、
^
し やれ て は いる が 実用 向き で ない こと に なり 、 堅実 な 市民 の 生活 と 縁遠い もの に なり 勝ち です 。
言い充てる
(言う.充てる)
延べ語数:
3
0864
,70,10: 君 が どんな ひと で ある か を 私 は
^
言い あてよ う 、 と 。
0864
,73,11: 私 は 、 君たち が どんな ひと で ある か を
^
言い あてよ う 。
0947
,3416,30: 「 こちら が 、 亡くなっ た 夫人 さん の 若い ころ に 似 て いる と 言っ た の が 、 そんなに 気 に さわっ た の か … …
^
言い あて た らしい ね 、 悪かっ た よ 」
し付ける
(為る.付ける)
延べ語数:
3
0846
,2,2: 別 に
^
し つけ らしい こと は し ない が 、 父 の する こと を まね ながら 自然 に 育つ もの らしい 。
1065
,11,5: 腕時計 など は 、
^
し つけ ない ので 、 たまたま 必要 に かられ て 、 し て 出 て も 、 つい 、 自分 の を 見 ず に 、 隣席 の 人 へ 『 いま 、 何 時 』 と 訊い たり する 。
1073
,1412,13: 彼 は 、 まっ 裸 に さ れ て 、 柱 にくく
^
し つけ られ て い た 。
戦い始める
(戦う.始める)
延べ語数:
3
0844
,164,20: グズ 弁 は 自分 の 身 に さしせまっ て いる 危険 から 身 を 守る ため に 真剣 に
^
闘い はじめ た 。
0903
,54,36: この 七 、 八 人 を 失わ ない ため に また 一 人 でも 弟子 を 増そ う として 猛烈 な 勉強 も し た し 、 また 文化 運動 の 酷薄 な 困難 さ と
^
戦い はじめ た の で あっ た 。
0918
,288,39: 今 さき いっ た ハムレット を 描い た 、 シェークスピア 以後 の 悲劇 が 、 運命 悲劇 に 対立 し て 、 性格 悲劇 で ある と いわ れる ゆえん は 、 この 自分 が 、 自分 と
^
闘い はじめる 、 苦しい 性格 の 内面 の 始まり を 意味 する の で ある 。
噛み続ける
(噛む.続ける)
延べ語数:
3
0838
,94,38: 関ヶ原 の 時 、 戦闘 開始 する や 、 秀秋 の 裏切り が ハッキリ する まで 形勢 全く 彼 に 非 で 、 金吾 の 奴 に はから れ た か 、 と 蒼 ざめて 爪 を ポリポリ
^
かみ つづけ て い た と いう 。
0852
,518,27: 私 の 女 の 魂 が ともかく 低俗 な もの で ある の を 、 私 は 常に 、 砂 を 噛む 思い の よう に 、
^
噛み つづけ 、 然し 、 私 自身 が それ 以上 の 何者 でも 有り得 ぬ 悲し さ を 更に 虚しく 噛み つづけ ね ば なら なかっ た 。
0852
,518,47: 私 の 女 の 魂 が ともかく 低俗 な もの で ある の を 、 私 は 常に 、 砂 を 噛む 思い の よう に 、 噛み つづけ 、 然し 、 私 自身 が それ 以上 の 何者 でも 有り得 ぬ 悲し さ を 更に 虚しく
^
噛み つづけ ね ば なら なかっ た 。
潜み隠れる
(潜む.隠れる)
延べ語数:
3
0822
,126,4: 相当 の 人数 が
^
ひそみ 隠れ て い られる でしょ う 。
1074
,1626,26: 大した 事 で ない と 気 に も 止め ず 、 まして 人 に も 語ろ う と せ ぬ 区域 に 、 鍵 は しばしば
^
潜み 隠れ て いる の で ある 。
1075
,1008,23: じっさい また 戦国 の 時代 に は 、 急 な 使い に 遠く へ やら れる とか 、 もしくは 敵 の 中 に
^
ひそみ かくれ て いる とか 、 この 特技 の ひつ よう な 場合 が 毎度 あっ た 。
掃き捨てる
(掃く.捨てる)
延べ語数:
3
0788
,418,2: ゲタ を
^
はき 捨てる の が 早 すぎる と 云っ て 、 歯 の 根元 まで すりきれ て から 捨てる こと を 執拗 に 要求 し て やま ない 人物 と 同 一 人 の 所業 だ と は 信じ られ ない こと だ 。
1171
,1339,3: 五郎 は
^
はき 捨てる よう に 言っ た 。
1171
,3427,4: 三田 村 は
^
はき 捨てる よう に 言っ た 。
振り下ろす
(振る.下ろす)
延べ語数:
3
0783
,101,3: ふりかぶっ て
^
振り おろす 剣 に は 広 さ が 必要 だ が 、 四 尺 二 寸 の 杖 は 、 四 尺 二 寸 の 手 の 幅 が 上下 に あり さえ すれ ば 自由自在 に あやつり 得る もの で 、 これ も また 意外 の 一 ツ 。
0806
,123,15: 女房 は 再び 棒 を ふり あげ て 、 前 より も 気勢 するどく
^
振り おろし た 。
0985
,2608,22: と 言う 叫び声 と 同時に 、 ガッ と 音 が し た の は 、 夢中 に なっ て 柴田 が
^
振り おろし た 手斧 が 、 食卓 の 板 に 深く 喰い 込ん だ 昔 )
知り初める
(知る.初める)
延べ語数:
3
0775
,247,2: 咲子 の
^
知り そめ た 書生 の ころ と は 打っ て 変っ て 、 日に日に 貫禄 が つい て くる から 、 咲子 も 案外 な 思い 、 あらためて 、 たのもしく も 、 いとしく も なる 思い で あっ た 。
0956
,372,8: … … つまり 、 まだ ほんの 「 恋
^
知り 初め ぬ 」 と 云っ た ばかり の 所 な ん だ な 。
1072
,444,14: ところが 、 幸 か 不幸 か 、 大岡 市十郎 が お 袖 と
^
知り そめ た 翌年 、 一族 の 亀次郎 の 家庭 に 、 兇事 が 起っ た 。
研ぎ終わる
(研ぐ.終わる)
延べ語数:
3
0771
,608,4: 海舟 は ゆっくり
^
とぎ 終る と 、 ナイフ を 逆手 に 、 後ろ 頭 を チョイ とき って 、 懐紙 を とりだし て 悪血 を とる 。
0772
,533,0:
^
とぎ 終る と 、 ナイフ を 逆手 に もっ て 、 チョイ と 後ろ 頭 を きる 。
0774
,626,2: 静か に
^
とぎ 終っ て 、 薄い 刃 に 吸いこま れる よう に 眺め ふけっ て い た が 、 チョイ と 蚊 で も 払う よう な 軽 さ で 小手 を 後 に まわし た と 思う と 、 後 頭 を きり 、 懐紙 で 血 を ふい た 。
だき起こす
(だく.起こす)
延べ語数:
3
0771
,227,6: チャメロス は お 梨 江 を
^
だき 起し た 。
0771
,237,16: 黒衣 の 虚無僧 が 、 尺八 を 放し て 、 もう 一 人 の 雲助 を
^
だき 起し て いる 。
0771
,759,8: 新 十 郎 は 虎 之 介 を
^
だき 起し て 、
敷き並べる
(敷く.並べる)
延べ語数:
3
0766
,21,10: 何 千 何 万 の 戦車 が 河 底 を
^
しき ならべ て 通っ て い て も 、 これ ほど の 音 で は ない 。
0987
,1235,6: 土 の 上 に 板 を
^
敷き ならべ 内部 の 一隅 に フトン を しい て 、 両 眼 を ギッシリ と ホウタイ し た 俊子 が 寝 て いる 。
1073
,5382,10: 漁船 の 上 は 、 すっかり 、 苫 を
^
敷き ならべ 、 中 に 、 食糧 や 、 夜具 や 、 そして 豊田 から 運び出し た 重宝 の 一部 だの 、 すべて を 積み 隠し た 。
合い過ぎる
(合う.過ぎる)
延べ語数:
3
0759
,8403,9: 「 君 の 云う こと は 、 ツジツマ が
^
合い すぎ て 、 気味が悪い ね 。
0759
,8404,3: そう ツジツマ が
^
合い すぎ ちゃ ア 、 いけ ねえ な 」
0822
,13,5: 時に は あんまり ツジツマ が
^
合い すぎ て 、 却って 恐縮 せ ざる を 得 ぬ ほど ピッタリ と ヌキサシ なら ぬ 一致 を 示し て いる こと も ある 。
踏み込める
(踏む.込める)
延べ語数:
3
0744
,505,54: つまり 、 公園 入口 に ぶらぶら むれ て いる 百 人 あまり の 男娼 パンパン が いわゆる 一般 人士 に 名 の 知れ た ノガミ で 、 共同 便所 から 池 の 端 の 都電 に 沿う た 一帯 の 暗黒 地帯 は 、 ピストル の 護衛 が ない と 、 とても 常人 は
^
踏み こめ ない 。
0779
,166,19: 他 の 人 の のぞく こと も でき ない 奥 庭 も ある し 、 他 の 人 の
^
踏み こめ ない 多く の 部屋 も ある のに 、 なぜ 座敷牢 に 入れ なけれ ば なら ない の だろ う 。
0868
,19,20: —— ダンス を やり たい と 思う の だ が 、 どうも 気 が ひけ て ホール へ 足 を
^
踏み こめ ず に いる が 、 思い きつ て はじめる 方 が い ゝ か どう か ?
満ち足りる
(満つ.足りる)
延べ語数:
3
0744
,504,38: 田川 君 と 徳田 潤 君 が つきそっ て くれ た が 、 徳田 君 は 社 の 帰り に 一 度 は 上野 に たちよっ て ちょ ッ と ぶらつい て み ない と 心 が
^
充ち 足り ない という 上野 通 で あっ た が 、 かほど の 通人 に し て 、 カキ 屋 の 存在 を 知ら なかっ た 。
0808
,98,28: だから アネサ は 人間 の 境地 を 分類 し て 、 悠々自適 と 称する ところ に 居る の で ある が 、 かほど の 人間 で も 、
^
充ち 足り ざる もの が ある 、 夢 が ある 、 無限 の 遺恨 が ある の で ある 。
0852
,74,8: 私 は すべて を 所有 し なけれ ば
^
充ち 足り ぬ 人間 だっ た 。
寝倒れる
(寝る.倒れる)
延べ語数:
3
0736
,99,39: 京都 へ 着い たら 、 と 、 色々 と 思い描い て い た 希望 は 、 すべて 虚しく 、 約 二 時間 、 京都 の 街 を うろつい た ほか は 、 旅館 に とじこもっ て 、 炬燵 に
^
寝 倒れ 、 その 肉体 的 な 苦痛 より も 、 仕事 と 闘う ため に 最後 の 希望 を 托し て い た 、 その 打撃 が 、 まさしく 私 を 打ち ふせ て しまっ た の で ある 。
0736
,104,22: 私 は キャッチボール の できる よう な 広い 和室 へ 通さ れ 、 その 片隅 に 炬燵 を つくっ て もらっ て
^
寝 倒れ て い た 。
0861
,71,20: お 伊勢参り を 完了 し た 直後 に 熱 が で て 松原 に 二 十 三 日 ほど
^
寝 倒れ て い た が 近所 の 坊主 が 親切 に し て くれ 、 様子 を 見 に 来 て は カユ なぞ 恵ん で くれ た 。
立ち替える
(立つ.替える)
延べ語数:
3
0732
,2705,47: 一目 見 た とき から 心 を 惹か れ 、 知れ ば 知る ほど 香気 あふる る 品位 の 高 さ に 、 目 を みはり 、 心 を うた れ て いる サルトル 、 さすが に ツル子 の 眼力 たがわ ず 、 ホンゼン として 正道 に
^
立ち かえる 大 勇猛 心 は 多分 に もっ て いる 。
0817
,27,12: この 勲章 を 拝受 し て 女房 よろこべ と わが家 へ
^
立ち かえる 行事 が 厳存 し て いる 以上 、 これ を ダンスホール の 主人 が ダンサー に 授与 し て は 、 ちと グアイ が わるい な 。
1119
,160,6: 公 高 は もう 真人間 に
^
立ち かえる と は いくら 母 の 慾 目 で も 思わ れ ませ ん 。
言い足りる
(言う.足りる)
延べ語数:
3
0719
,6,11: 文章 が 本来 そういう もの で 、 作者 は 何 か
^
言い 足り ない よう な 気持 で ゴタ く 書き たい もの だ けれども 、 文章 は 本来 いくら 書い て も 言い 足り ない もの で 、 むしろ ズバリ と 一言 で 言っ て のけ 、 余分 の ところ を ケズリ 取っ て しまう 方 が 、 却って 言い 足り 、 スッキリ する もの だ 。
0719
,6,33: 文章 が 本来 そういう もの で 、 作者 は 何 か 言い 足り ない よう な 気持 で ゴタ く 書き たい もの だ けれども 、 文章 は 本来 いくら 書い て も
^
言い 足り ない もの で 、 むしろ ズバリ と 一言 で 言っ て のけ 、 余分 の ところ を ケズリ 取っ て しまう 方 が 、 却って 言い 足り 、 スッキリ する もの だ 。
0719
,6,60: 文章 が 本来 そういう もの で 、 作者 は 何 か 言い 足り ない よう な 気持 で ゴタ く 書き たい もの だ けれども 、 文章 は 本来 いくら 書い て も 言い 足り ない もの で 、 むしろ ズバリ と 一言 で 言っ て のけ 、 余分 の ところ を ケズリ 取っ て しまう 方 が 、 却って
^
言い 足り 、 スッキリ する もの だ 。
驚き呆れる
(驚く.呆れる)
延べ語数:
3
0717
,39,11: 犯人 先生 も 、 わが 犯罪 の 余り の 凄味 に
^
驚き 呆れ た と 思い ます 。
0771
,337,19: 鹿蔵 も 一 しょ に 四 人 が 内 へ 進も う と する と 、 星 玄 は
^
おどろき 呆れ て 虎 之 介 を ジロジロ 見 まわし ながら 、
1145
,133,18: 「 日本 へ 帰っ て 来 て 、 さて 私 は 日本 の 食物 の まずい の に
^
驚き 呆れ た の です 。
居流れる
(居る.流れる)
延べ語数:
3
0708
,349,39: 縁 を 上る と 、 さ ア 、 こう お出で なさい まし 、 と 案内 の 侍臣 が 奥 を さし た が 、 信長 は 知らぬ顔 、 目玉 を むい た 大 僧 ども の 陳列 然 と
^
居 流れる 前 を スー と 通り ぬけ て 、 縁側 の 柱 に も たれ て マヌケ 面 で ある 。
0784
,651,40: ズラリ と 威儀 高らか に 控え て いる エンマ たち の 前 に で て 、 た ッ た 一 人 ウロウロ し て いる の は 晴 高 だけ で あっ た が 、 こう タクサン の エンマ が
^
居 流れ て いる 前 で 誰 一 人 として うろたえる 者 の 姿 が 見当ら なけれ ば 、 それ こそ 地獄 絵図 の 何 倍 も 怖し い もの で あっ たろ う 。
1073
,6478,20: 幔幕 を 打ち 廻し た 神前 で 、 将門 立会い の 下 に 、 双 互 の 者 が
^
居 ながれ 、 禰宜 、 神職 の 祝詞 、 奏楽 、 神饌 の 供御 など が あっ た 後 、 神酒 を 酌み わけ て 、 めでたく 、 和睦 が すん だ 。
取り決める
(取る.決める)
延べ語数:
3
0700
,1,42: なぜ 下田 に 上陸 し た か と いう と 、 前 に ペルリ が 日本 と 薪炭 条約 を 結ん だ 際 、 もしも 後日 両国 合意 の 上 領事 を 置く よう な 場合 に は 下田 に おく という
^
取り きめ が あっ た から で ある 。
0784
,315,14: ところで 、 累代 の 家老 筋 たる 重臣 が 主家 の ため に 特に
^
取り きめ た 縁組 に し て は 妙 で は ない か 。
0966
,82,4: 「 右 の とおり
^
取り きめれ ば 、 量目 において の 損 減 は 持主 ( 外人 ) の 損失 で あっ て 、 品位 の 高下 は 政府 の 得失 に かかる で あろ う 。
脱ぎ終わる
(脱ぐ.終わる)
延べ語数:
3
0691
,182,5: 三 人 が 靴 を
^
ぬぎ 終る と クルリ と 振 向い て 階段 を 登り はじめ た の は 、 つい て こい という 意味 で あっ た 。
0702
,17,3: 下駄 を
^
ぬぎ 終る まで 謡い つづけ て 保久 呂 湯 へ あがりこむ の で ある 。
0759
,2476,0:
^
ぬぎ おわる とき 、 軽く 片足 を 後 に 蹴っ て 、 股 を チラ と のぞかせる 。
立ち過ぎる
(立つ.過ぎる)
延べ語数:
3
0683
,474,14: しかし 、 四 五 日 前 と いえ ば 、 いかにも 日 が
^
たち すぎ て いる 。
0782
,371,20: 草深い 田舎 の 山猿 や 怪力 女 や 耳 の 化け物 ども の 仕業 として は 芸 が 水ぎわ
^
立ち すぎ て いる よう だ 。
0790
,686,43: 後日 に 至っ て 印象 を 引出す 為 に は タケノコ 料理 の 折 ヅメ という 存在 が なかなか 得難い 好都合 な 差し 水 の 役 を 果し て くれる 意味 が ある の です が 、 それにしても 今 で は 時間 が
^
たち すぎ まし た ね 。
吹き千切る
(吹く.千切る)
延べ語数:
3
0678
,138,0:
^
吹き ちぎら れ た 手 も 足 も 見 た し 、 それ を 拾い あつめ も し た 。
0947
,3012,32: 「 モード の 店 」 と ガラス の 切抜 文字 を 貼り つけ た 飾 窓 の 上 で 、 フランス の 三 色 旗 まがい の 派手 な 日除 が 、
^
吹き ちぎら れ そう に 動い て いる 。
1182
,65,2: 食道 が
^
吹き ちぎら れ た
干包める
(干る.包める)
延べ語数:
3
0676
,333,23: 現実 の 母 は 、 叱る 声 も 、 怒る 眼 も 在る 代り に は 、 だます こと も でき 、 言
^
ひ くるめる こと も できる 。
0676
,338,5: だます こと も 、 言
^
ひ くるめる こと も でき 、 会 は ない 前 より も 却 つて 事態 を 好転 さ せる 見込み すら 有り得る の で ある 。
0676
,344,10: それ を 手 も なく 、 だまし て 、 言
^
ひ くるめ て 、 砂 を かむ やう な 不快 な 思ひ を なぜ し なけれ ば なら ぬ の か 。
掴み上げる
(掴む.上げる)
延べ語数:
3
0672
,690,5: 私 は いきなり 軽々と
^
掴み あげ られ 、 担が れ て しまっ た 。
0780
,264,61: 実に ただ 薄笑い を うかべ て 、 幸平 の 差出し た もの を 黙っ て つかん で 、 まず 預金 帳 を 懐中 に しまい こみ 、 次に 印鑑 を つまん で ヘコ 帯 の 中 へ 入れ て グルグル まきこみ 、 それ を 帯 の 一番 内側 へ 指 で 三 四 度 押し こん で から 、 札束 を
^
掴み あげ た 。
0808
,35,8: 日 に 何 度 と なく アネサ に
^
掴み あげ られ て 小荷物 の よう な 取扱い を うけ て も 、 亭主 と あれ ば 是非 も ない 。
狙い過ぎる
(狙う.過ぎる)
延べ語数:
3
0670
,61,16: 日本 の 探偵 小説 の 欠点 の 一つ は 殺し 方 の 複雑 さ を
^
狙い すぎる こと だろ う 。
0756
,17,11: しかし 「 黄色い 部屋 」 に は 新奇 の トリック を
^
狙い すぎ て 不 合理 が あり 、 確実 さ や 合理 性 に 於 て は ルコック より も 退歩 し て いる と 見 て よい 。
0756
,51,5: カー も 意外 を
^
狙い すぎ て 不 合理 が 多 すぎる 。
出し兼ねる
(出す.兼ねる)
延べ語数:
3
0667
,123,48: 恋 の ため で は ある けれども 、 さしせま つ た 現実 の 問題 として はた ゞ 金 で 、 金 々 々 、 まつ たく 宿六 の 守銭奴 が 乗り うつり 、 金銭 の 悪鬼 と 化し 、 金 の ため に は 喉 から 手 を
^
出し かね ない あさまし さ が 全身 に しみつき 、 物腰 に も 現れ て ゐる 感じ で あつ た 。
0731
,261,14: 馬 吉 は 渋々 起き 上っ た が 、 熊 さん は ツマミ
^
だし かね まじき 殺気立っ た 見幕 で ある から 、 馬 吉 は 益々 物 欲しく なる ばかり で ある 。
0792
,462,12: かりに 隠れ 場所 が 分っ て も 彼ら は にわかに 手 を
^
だし かねる と 思う ん だ よ 。
余り過ぎる
(余る.過ぎる)
延べ語数:
3
0649
,59,29: 病院 へ 収容 さ れ た タカ子 が 実家 と レンラク が つい て 、 父 が 上京 し た 時 は 罹災 の 日 から 二 週間
^
あまり すぎ て おり 、 父 に 焼跡 を 見 て もらっ た が 、 何一つ 手 が ゝ り は なかっ た そう だ 。
0759
,3642,8: その こと が あっ て から 一月
^
あまり すぎ て 、 梶 せつ子 が 京都 へ き た 。
0981
,1472,4: ですから 、 それから 半年
^
あまり 過ぎ て
付き伸ばす
(付く.伸ばす)
延べ語数:
3
0643
,65,47: すると 升田 、 相手 が 二 時間 も 考え た から 、 こっち も いくらか つきあっ て 考える か と 思う と 、 左 に あら ず 、 木村 が さす 、 その 指 が まだ コマ から 放れ ない うち に 、 ニュウ と 腕 を
^
つき のばし て 、 すでに 応手 を ヒョイ と さ し て いる 。
0709
,26,39: 時々 私 と 腰 を すえ て 飲み だす と 、 さ のみ 私 の 酔わ ぬ うち に 泥酔 し て 、 アヤツリ 人形 が 踊る よう な 、 両手 を 盲 が 歩く よう に 前 へ
^
つき のばし 、 ピョン く と 跳ねる よう な 不思議 な 千鳥足 と なり 、 あげく に 吐い て 、 つぶれ て しまう 。
0710
,65,17: 春暖 の 候 と なる や 、 靴 を ぬぎ 、 両足 を 机 の 上 へ
^
つき のばし て 、 両手 を クビ の 後 に くん で 、 ボン ヤリ 天井 を にらん で いる 。
射止める
(射る.止める)
延べ語数:
3
0642
,307,8: 三 人 の ジロリ の 女 を
^
射 とめ なけれ ば なら ない こと 、 そして それ が 特に ジロリ の 女 で なけれ ば なら ぬ こと 、 これ 又 、 私 の 宿命 で ある 。
0802
,584,14: これ を 記事 に し て も 物的 証拠 が なけれ ば 金的 を
^
射 とめる こと が でき ない 。
1173
,811,10: 何 でも 氷山 の 上 を 渡り歩い て 熊 を
^
射 とめる 小説 で あっ た 。
作り掛ける
(作る.掛ける)
延べ語数:
3
0618
,464,32: オレ は 心 の ひるむ たび に 草むら に で て 蛇 を とり 、 ひ ッ さい て 生き血 を しぼり 、 一息 に 呷っ て 、 のこる の を
^
造り かけ の モノノケ の 像 に したたら せ た 。
0977
,253,5: 鉈 を とっ て 、
^
つくり かけ の ひしゃく を 二つ 三つ 、 つづけ ざま に ぶち わる と 、 三吉 は お もて へ とびだし て しまっ た 。
1072
,1369,8: たちまち 周り は 人間 の 黒山 を
^
つくり かけ た 。
引き立てる
(引く.立てる)
延べ語数:
3
0617
,3674,18: と 思う と共に 、 きこえ ぬ 霹靂 の 大きな 音 が わたくし を 振り 揺がし て 気 を
^
ひき 立て た 。
0987
,706,10: 宗 定 … … ( やっと 自ら 気 を
^
ひき 立てる よう に し て ) ふむ 。
1073
,5709,5: 「 ひとつ 、 よろしく 、
^
ひき 立て て いただき たい 」
送り迎える
(送る.迎える)
延べ語数:
3
0617
,2958,24: 人 の 好い 主君 は 、 阿諛 する 旧 臣下 や 芸人 の 輩 に 取巻か れ て 、 徒に 遊楽 の 日 を
^
送り 迎え て い た 。
0854
,367,45: 質屋 の 出入 に も 、 腕 を くるくる ふりまわし ながら 飛ん だり 跳ね たり 、 ヘッピリ 腰 で のぞきこむ か と 思う と 急 に 威勢 よく コンチハ と 大きな 声 で 戸 を あけ たり 、 まるで 天性 あらゆる 宿命 を 陽気 に
^
送り 迎え て いる と しか 思わ れ ぬ よう だっ た 。
1151
,47,12: 波 の よう な 会場 の 空気 を 揺る 拍手 に
^
送り 迎え られ て 、 茶谷 会長 が 着席 する と 、 青年 佐々 村 村 一 君 が 、 隣 の 席 から 起ち 上り まし た 。
掘り凹める
(掘る.凹める)
延べ語数:
3
0617
,1168,11: そこ で は 、 丈 の 高い 石 の 頂 を
^
掘り 窪め た 手水 鉢 に 捲 物 の 柄杓 が 伏せ て ある 。
1074
,1756,26: 私 は 静岡 県 の 古い 道路 を あるい て い て 、 ある 一つ の 坂 の 崖 下 に 、 四角 な 穴 を
^
掘り 窪め て 、 本 もの の 馬 の 頭骨 を 安置 し た の を 見 た こと が ある 。
1076
,416,11: 以前 は 南方 の 島々 に は 、 焼い て
^
掘り 窪め て 舟 に する よう な 大木 が 多く 、 それ を 何 隻 か 結び 連ね て 、 泛 びやすくまた 覆り 難く する 技術 も 、 夙く 進ん で い た か と 思う 。
散り落ちる
(散る.落ちる)
延べ語数:
3
0613
,151,16: 下 の 土煙 も 山 より 高く 上っ て 、 その 一部 は 下 へ また
^
散り 落ち 始め 、 一部 は 東 の ほう へ 流れ た 。
1036
,1,12: 曇っ た 日 で 、 門前 の 吉野桜 の 花 は すっかり
^
散り 落ち 、 枝 に は 赤い 萼 が 点々 と 残っ て いる 。
1037
,404,25: 学校 から 帰っ て 来る 頃 に は 、 蛾 は 夥しい 死骸 と なっ て 、 大 裏 の 隅 の あたり に
^
散り 落ち て いる 。
運び終わる
(運ぶ.終わる)
延べ語数:
3
0613
,1229,10: 暁 の 涼しい うち に 患者 を 陸軍 病院 に
^
運び 終わり 、 身軽 に なっ て ほっと する 。
0732
,303,4: ミヤゲ 物 を
^
運び 終る と 、 才蔵 と 坊 介 が 正宗 菊松 の 左右 から 、
0945
,85,62: この 三 年 、 穀 粒 と 名 の つく もの は ただ の 一口 も 咽喉 管 を 越さ せ て い ない ので 、 身体 に たあい が なく 、 若い もの で も 一 俵 に 二 人 、 年寄り ども は 四 人 がかり で 一 俵 の 米 に とりつき 、 八 日 かかっ て 、 ようやく
^
運び 終っ た 。
吹き上がる
(吹く.上がる)
延べ語数:
3
0612
,219,13: 胸 の 中 に 桜島 の 煙 の よう に 時々 ぐぐっと
^
噴き 上がる 愛情 を おさえ 、 私 は ことさら 冷たく 子供 を 遠ざけ て おら ね ば なら ぬ 。
0863
,172,16: そこ から は 、 思わず 尻込み する ほど 不快 な 、 沼地 特有 の 瓦斯 が
^
吹き 上がっ て 来 まし た 。
1101
,36,14: 時には 山稜 の 亀裂 から 、 熔岩 の 噴流 が 数 百 フィート も
^
吹き あがる 場合 も ある が 、 いわゆる 爆発 と は だいぶ ようす が ちがっ て いる 。
繋ぎ止める
(繋ぐ.止める)
延べ語数:
3
0597
,529,7: だから 、 郷土 に 自分 自身 を
^
繋ぎ とめる もの 、 例えば 戸籍 という よう な もの が 、 もし 売れる もの なら 、 僕 は 喜ん で それ を 売り払っ て しまう でしょ う 。
0599
,138,7: そして その間 、 私 の 心 を
^
繋ぎ とめ て おき たい の だ 。
0617
,167,15: 梅 の 花 が 咲き 初め た という こと が まだ かれ の 思考 を
^
繋ぎ とめ て いる らしい 。
走り抜ける
(走る.抜ける)
延べ語数:
3
0593
,302,3: 狭い 通路 を
^
走り ぬけ て 、 一 面 の 火焔 の 海 を 突き 切ろ う と し かかっ た とたん 、 が ー ん と 横 面 に 燃える 木材 の 一撃 を 受け て 、 そこ に のめっ て しまい まし た 。
1050
,107,56: そこで 、 おれ は ふたたび 犬 ども に 吠え られ ながら アフンルパㇽ の 所 へ 来 て 、 そこ から 前 の よう に おれ の 行く手 が 明るく なる と 背後 が 暗く なり 、 背後 が 明るく なる と 行く手 が 暗く なる 、 という 状態 を くりかえし ながら 、 とうとう 穴 を
^
走り ぬけ て おれ の 村 へ 帰っ て 来 た 。
1172
,271,10: 最初 に 視線 が 合っ た とき 、 背筋 を
^
走り ぬけ た 戦慄 は 、 あれ が 私 の 脅え の 最初 の 徴候 で は なかっ た か 。
泣き切れる
(泣く.切れる)
延べ語数:
3
0592
,553,0:
^
泣き きれ ぬ ほど の 嬉しい 哀愁 だ 。
0986
,11,9: それ を 思う と 、 泣い て も
^
泣き きれ ず 、 くやん で も くやみ たり ませ ん 。
0986
,938,10: 三芳 それ を 思う と 、 泣い て も
^
泣き きれ ず 、 くやん で も 、 くやみ たり ませ ん !
居り掛ける
(居る.掛ける)
延べ語数:
3
0587
,308,5: 彼 は 坂道 を
^
おり かけ まし た 。
0947
,1051,6: サト子 が 、 車 から
^
おり かけ た とき 、 空 鳴り の よう な ヴァイオリン の 音 を きい た 。
0977
,400,14: やがて 、 三吉 だけ が さき に 帰ろ う として 、 梯子段 を
^
おり かける と 、 おどり 段 まで 、 ふち なし 眼鏡 が で て き た 。
愛し過ぎる
(愛す.過ぎる)
延べ語数:
3
0582
,259,15: 俺 たち が 愛 を 語ら なかっ た の は 、 ただ 、 余りに 親しく
^
愛し すぎ て い た から で あっ たろ う 。
0582
,260,11: 少く とも 俺 の 方 は 、 余りに 親しく 彼女 を
^
愛し すぎ て い た 。
0582
,261,2: 余りに 親しく
^
愛し すぎ て 、 却って 彼女 を 忘れ て い た 。
呼び交わす
(呼ぶ.交わす)
延べ語数:
3
0576
,375,8: そして 河中 と 両 岸 と 、 互に
^
呼び 交わし ながら 、 人々 は 徐々に 川下 の 方 へ 、 電車 の 鉄橋 の あたり まで 、 岩田 元彦 を 探し て あるき まし た 。
0624
,355,92: そこ は もう 道 で は なく て 、 人間 と 荷物 の 悲鳴 の 重り あっ た 流れ に すぎ ず 、 押し あい へ しあい 突き進み 踏み越え 押し流さ れ 、 落下 音 が 頭上 に せまる と 、 流れ は 一時 に 地上 に 伏し て 不思議 に ぴったり 止まっ て しまい 、 何 人 か の 男 だけ が 流れ の 上 を 踏みつけ て 駆け 去る の だ が 、 流れ の 大半 の 人々 は 荷物 と 子供 と 女 と 老人 の 連れ が あり 、
^
呼び かわし 立ち止り 戻り 突き当り はねとばさ れ 、 そして 火の手 は すぐ 道 の 左右 に せまっ て い た 。
1073
,804,24: そして その 仲間 たち の 顔 や 、 また 、 八坂 の 不 死人 だの 、 禿鷹 だの 、 穴 彦 だ の と
^
呼び 交わし て い た 彼ら の 名 まえ まで 思い出さ れ た 。
押し起こす
(押す.起こす)
延べ語数:
3
0566
,51,12: 倒れ てる 塀 の 頭 を 両手 で 持ち上げ 、 徐々に
^
押し 起し て 、 用意 し て おい た 丸太ん棒 で 左右 二 ヶ所 の 支え を し 、 なお 押し 起し て 、 少し 傾き かげん の ところ で 支え を し て しまう 。
0566
,51,32: 倒れ てる 塀 の 頭 を 両手 で 持ち上げ 、 徐々に 押し 起し て 、 用意 し て おい た 丸太ん棒 で 左右 二 ヶ所 の 支え を し 、 なお
^
押し 起し て 、 少し 傾き かげん の ところ で 支え を し て しまう 。
0566
,54,5: 初め の 、 塀 を
^
押し 起す ところ が 、 危険 でも あり 力 が いる 。
持ち耐える
(持つ.耐える)
延べ語数:
3
0566
,439,10: 然し 、 市木 さん は それら の こと を よく
^
持ち 耐え て 、 平然 と し てる よう だっ た 。
1073
,5396,74: 同じ よう な 物 を 、 その 附近 に 、 土 蜂の巣 の よう に 作っ て 、 主従 六 、 七 十 騎 が 、 一種 の 山 寨 を 構成 し 、 しきりに 、 密偵 を 放っ たり 、 離散 し た 味方 と の 連絡 を 計っ たり 、 また 食糧 の 猟 り 集め など 、 営々 と し て 、 とにかく 、 再起 の 意気 だけ は 、
^
持ち 耐え て い た 。
1073
,5455,15: 唇 の ほか 、 血 の いろ も ない 顔 を 、 じっと 、
^
持ち 耐え ながら 、
突き退ける
(突く.退ける)
延べ語数:
3
0563
,526,4: その 小泉 さん を
^
突き のける よう に し て 、 足 を 踏みしめ 、 拍手 を 打ち まし た 。
0988
,1595,44: 「 おい 、 ルリ ——」 と 、 肩 に 手 を かけよ う と する と 、 その 手 を 默 つ た まま 拂 い のける よう に し て 、 いきなり クルリ と 身 を ひるがえす や 、 そこら の 乘客 を
^
突き のける よう に 掻き分け て 、 ドア の 方 に 突き進ん だ 。
1072
,2676,17: うし ろ へ 来 て 、 小判 を 見 た 大亀 は 、 いきなり 市十郎 を
^
突き のけ て 、 餌 に かかる 野獣 の よう に 飛びつい た 。
貸し与える
(貸す.与える)
延べ語数:
3
0563
,326,33: そこ から さほど 遠く ない 所 に 、 以前 から 懇意 な 住職 が い まし た ので 、 それ へ 相談 し ます と 、 寺 の 境内 の 空地 を 快く
^
貸し 与え て くれ まし た 。
0780
,346,18: 正司 は その 八 千 円 から 弟 の 公金 横領 の 穴 ウメ に 要する 金額 を
^
貸し 与える 。
0780
,350,4: それ を 弟 に
^
貸し 与える と 、 彼 の 手 に のこる の は たった 百 五 十 円 に すぎ ない 。
洗い清める
(洗う.清める)
延べ語数:
3
0560
,282,7: 出直す 前 に 、 君 自身 を
^
洗い 清めろ 。
0905
,31,14: ひたむき な 協力 で 、 私 達 は この こころ を 洗い すて 、
^
洗い 清め なく て は なら ない 。
1074
,845,11: そうして 田の神 の 祭 に は 三 把 の 苗 を
^
洗い 清め て 、 それ を 中心 に 供物 を 上げる 慣習 は 、 全国 に 行き渡っ て 非常 に 多い の で あっ た 。
聞きなする
(聞く.なする)
延べ語数:
3
0557
,331,4: 「 誰 から お
^
聞き なすっ た ん です か 。
0570
,73,14: 「 ね 、 お 祖母 さま 、 こんな 話 、 どこ か で お
^
聞き なすっ た こと あり ませ ん の 。
0597
,2946,8: 「 いいえ 、 それ を ひと から お
^
聞き なすっ た という こと 。
差し伸ばす
(差す.伸ばす)
延べ語数:
3
0553
,203,20: 和服 の 襟 を きりっと 合せ 、 首 を 真直 に 、 すらり と し た 立ち姿 、 自然 に
^
差し 延ばし た 手 の 曲線 、 サロン の 女 主人公 と も 言える 恰好 で ある 。
0672
,786,82: しかし 、 私 が 熱 の あいま に ふと 目ざめる と 、 いつも 久須美 が 枕元 に 、 私 の 氷嚢 を とりかえ て くれ たり 、 汗 を ふい て くれ たり 、 私 は 深い 安堵 、 それ は いい 訳 を 逃れ た 安堵 で は なく て 心 の 奥 の 孤独 の 鬼 と 闘い 私 を まもっ て くれる 力 を 見出す こと の 安堵 、 私 が 無言 で 私 の 二つ の 腕 を
^
差し のばす と 、 彼 は コックリ うなずい て 、 苦しく ない か ?
1072
,2109,11: 市十郎 が 、 腰 を 浮かし て 、 手 を
^
さし 伸ばし た の と 、 お 袖 が 、 烈しく 彼 の 胸 を 突い た の と 、 一 しょ で あっ た 。
塗り換える
(塗る.換える)
延べ語数:
3
0552
,28,5: 「 室 の 壁 を
^
塗り 代え させ たい と 思う ん だ けど 、 壁土 が 乾く まで は とても 冷える ん です って … … 。
0552
,242,12: 少し 困ら せ て やれ と 思っ て 、 壁 を
^
塗り 代える の を 口実 に 、 しばらく 続け て 、 あの 人 の 家 へ 泊り に 行っ た が 、 やはり 何 の 反応 も なかっ た 。
0868
,46,3: すべて が
^
塗り 換え た 看板 の 下 で 転落 の 運命 を 辿 つ て いる で は あり ませ ん か 、 なぜ で しよ う 、 われ く は 根本 的 な もの を 見 失 つ て いる から です 。
泣き悲しむ
(泣く.悲しむ)
延べ語数:
3
0539
,11,6: 泥酔 し て いる の か
^
泣き 悲しん で いる の か 、 どちら と も 分ら ない 。
0979
,26,5: 蟻 が どんな 声 で
^
泣き 悲しん だ か という こと や
1134
,67,14: 大 の 男 が 、 よくも あんなに 、 恥 も 外聞 も 忘れ て
^
泣き 悲しん だ もの だ と 評判 さ れ た ほど です 。
食い荒らす
(食う.荒らす)
延べ語数:
3
0515
,2,19: きのう は 隣 の 家 の ひな を つつい た 、 おととい は よそ の 菜 の 葉 を
^
食い あらし て おつけ のみ を なくなし た と あっち から も こっち から も 苦情 を もちこめ られ て ご ん ぺいじいはいつでもはげた 頭 を 平手 で 叩き ながら 人々 に 「 まことに は ー 、 相 すま ない わけ で 」 と 云っ て 居 た 。
0773
,470,14: 彼 の ノド は すでに 食い とら れ 、 今や 腹 を 存分 に
^
食い 荒さ れ て いる の で ある 。
1182
,1169,2: ハマグリ を
^
食い 荒す 憎い 奴 と
引き替える
(引く.替える)
延べ語数:
3
0511
,3,56: それ は 母 って 云う 人 は 一体 理性 の かっ た 人 で ( 但し 恐 っ た 時 に どなり 出す の は くせ だ けれど ) 可愛 そう で 泣き たい よう に 私 の 思う 事 で も 世の中 に は たんと ある こっ た もの と 云う 人 で ある に
^
引き かえ 、 私 は 泣き たけれ ば すぐ 泣く 、 笑い たけれ ば すぐ 笑う 。
1115
,26,27: あなた 様 が 思い こめ て くださる こと は 身 を くだい て も 足り ぬ 嬉し さ で は あり ます が 、 それ に も
^
引き かえ 、 もう 、 勤め も 一 日 ずつ 辛く なり まし て は 、 身 の 破滅 に 近づい て いる と おなじ で ござい ます 。
1117
,236,14: 本庄 は 一 分の 隙 の ない 昨夜 の スマート な 服装 に
^
引き かえ て 、 今日 は ふだん 着 の まま で 羽織 も 着 ず 庭下駄 を 穿い て 、 奥田 子爵 の 御 休息 所 へ 行っ た 。
吹き済ます
(吹く.済ます)
延べ語数:
3
0510
,437,15: 吹き出し た 夕暮 の 風 は ローズ の 金 黄色 の 毛 と 笛 を
^
吹き すます 詩人 の 髪 と を 美 くしくも つらし て 居 ます 。
0978
,494,7: 少年 は 息 の ある だけ を
^
吹き すまし て から
0989
,3276,15: 例 の メロディ だけ を 、 静か に 尾 を 引い て 三 度 ばかり
^
吹き すます )
治り掛ける
(治る.掛ける)
延べ語数:
3
0509
,181,9: 大変 深く 切っ た 疵 も 少し ずつ
^
なおり かけ て 来る と 、 独り で ボツボツ と 食べる 病院 の 飯 は 不 美味い と 云っ て は お昼 頃 大きな 繃帯 で 印度 人 の 様 に 頭 を 包 い た 叔父 が ソロ ソロ と 帰っ て 来る 様 に なっ た 。
0589
,169,8: だが 幸 に 、 もう 殆 ん ど
^
なおり かけ て いる 。
1171
,2305,4: 睡眠 療法 で どうにか
^
直り かけ て い た のに 、 脱走 し て 思う まま の こと を し た 。
居なする
(居る.なする)
延べ語数:
3
0507
,627,19: 「 そい から 御 隠居 さん 、 私 の 家 の 前 の 高橋 の 息子 を 知っ て
^
居 なする べ 。
0508
,629,11: 「 だ けれど お前 、 丁度 私 が 、 来 て
^
居 なすっ た 小学校 の 先生 と その 事 を 御 話し 仕 て 居る 所 へ 来 て 『 ウン 、 そん なら わし が 引き うけ た 』 と 云う ん だ もの 。
0508
,1093,25: 年頃 と 云う もの は 争わ れ ない もん です ねえ 、 先 の 時分 は 痩せ た 様 な 体 を し て
^
居 なすっ た っけ が 、 声 で も 何 でも まるで 違う 。
飼い始める
(飼う.始める)
延べ語数:
3
0506
,91,29: 其の 二 年 程 前 から —— 前 に 孝 ちゃん の 家 が 裏 に 居 た 頃 —— 一 番 上 の 弟 が 鶏 を
^
飼い 始め て 、 春 に 二 度目 の 雛 を 八 羽 ほど 孵さ せ た 。
0824
,395,2: 駄犬 から
^
飼い はじめ て 、 犬 の 育て 方 に 充分 の 心得 を 会得 し て から 、 高価 な 犬 に 手 を 出す よう に し ない と 、 必ず お金 を 捨てる だけ の 結果 に なり 、 これ に 例外 は ない よう です 。
1175
,970,14: もっとも 野呂 の 方 は 、 新しく 犬 と 猫 を 一 匹 ずつ
^
飼い 始め まし た 。
結い付ける
(結う.付ける)
延べ語数:
3
0504
,244,9: 柩 の 両端 に 太い 麻 繩 は
^
結い つけ られ て 二 人 の 屈強 な 男 の 手 によって 、 頭 より 先 に 静か に —— 静か に 下っ て 行く 。
1000
,174,72: 「 又 此 の 男 の 家 に は 、 前栽 好み て 造り けれ ば 、 面白き 菊 など いと あまた ぞ 植 ゑたりける 」 と ある 平中 日記 の 一段 に は 、 或 る 月 の 美しい 夜 に 、 平中 の 留守 を うか ゞ って 女 たち が ひそか に 菊 の 花 を 見物 に 来 、 丈 の 高い 花 の 茎 に 歌 を
^
結い つけ て 帰る こと など が 記さ れ て いる が 、 大和 物語 に も 、 仁和寺 の 宇多 上皇 ——— 亭 子 院 の 帝 が 平中 を お召 し に なっ て 、 「 御前 に 菊 を 植え たい と 思う ので 、 よい 菊 を 献上 する よう に 」 と 云う 仰せ が あっ た こと を 記し て いる 。
1073
,181,34: 鞍 に は 、 旅 の 食糧 やら 、 雨具 やら 、 郡司 の 吏 に 咎め られ た 時 に 示す 戸籍 の 券 やら 、 一 束 の 弓矢 を も
^
結い つけ て 、 豊田 の 館 を 出る と すぐ の 坂道 へ 、 意気揚々 と 、 降り て 行っ た 。
語り明かす
(語る.明かす)
延べ語数:
3
0491
,47,27: 女学生 へ の 訓話 めい て いる この 言葉 は 、 市民 的 素直 に 止っ て 、 芸術 家 松園 の 内面 の 紆余曲折 を
^
語り あかす に は 足り ない の で ある 。
0775
,147,37: 彼女 が その ニンシン を 独り 気がつい た とき 、 その 喜び を 死 の 宣告 に 代える ため の 悪魔 から の 伝言 の よう に 、 一也 が 呪わ れ た 血 の 秘密 を
^
語り あかし た の で あっ た 。
0781
,505,9: 今 まで の 捜査 の テン マツ を 全部
^
語り あかし て 、 真相 究明 を 依頼 し た の で あっ た 。
急ぎ過ぎる
(急ぐ.過ぎる)
延べ語数:
3
0456
,102,7: 坪内 先生 の 「 実行 に
^
急ぎ すぎる 」 と 云う 言葉 を 何 か に 向っ て 云わ れ た の は 、 先生 の 作品 に さえ あてはまる 意味 深い 言葉 だ 。
0713
,53,7: 私 は 胸 の 思い に
^
急ぎ すぎ て 、 結論 を 先 に 述べ て しまっ た の で ある 。
1103
,232,11: 凍上 で 一部 こわれ た が 、 それ は 工事 を
^
急ぎ 過ぎ た ため に 手抜かり が あっ た ので 、 もう すっかり 直っ て いる そう で ある 。
住み荒らす
(住む.荒らす)
延べ語数:
3
0444
,103,20: 少し 耳 の 遠い 出歯 の 、 正直 な 男 で 、 子供 の 居 た 先住 の 人 が
^
住み 荒し た 廊下 、 障子 、 風呂 場 、 台所 の 手入れ に 、 大工 を つれ たり 、 自分 で 来 たり し て 、 助け て 呉れ た の で ある 。
0777
,197,7: この 家 は いずれ 泥棒 ども に
^
住み 荒さ れ 跡形 も なく こわさ れ て しまう だろ う が 、 ただ 捨てる の が 心残り なら ば 、 秩父 の 私 の 別邸 と この 屋敷 を 取 換え て やろ う と 思う が 」
0948
,205,0:
^
住み 荒し て 、 見る かげ も ない 破 家 だ が 」
憎み切れる
(憎む.切れる)
延べ語数:
3
0433
,22,26: 頭 を 下げ て も 下げ て も 、 下げ 切れ ない 程 、 あらたか な 人 の 裡 に は 、 憎ん で も
^
憎み 切れ ない 或 物 が 倶 に 生き て 居り ます 。
0743
,250,11: 温泉 荒し の ハンスト 先生 の 手口 も 、 どうにも
^
憎み きれ ない ところ が ある 。
0794
,652,1: なんとなく
^
憎み きれ ない 一族 だ 。
吹き慣らす
(吹く.慣らす)
延べ語数:
3
0430
,151,10: 楽隊 は ときどき 気まぐれ な ラッパ を ブーッブーッ と
^
吹き ならす と 、 白い 綿雲 の 静か に ただよっ て 居る 空 の 奥 の 方 で 、 同じ 調子 の かすか な 音 が 反響 する 。
0839
,73,8: 学友 の 一 人 に ハーモニカ を
^
吹き ならす 者 が い て 、 その え も 云わ れ ぬ 快音 に 光也 は ホレボレ と 心 を 奪わ れ た の で ある 。
0839
,75,10: 病みつい て 二 ヵ月 に なる が 、 彼 の
^
吹き ならす フシギ な 音 も 彼 の 耳 に は 音楽 で あっ た し 、 自ら それ を 味得 する 幸福 で この 上 も なく 満足 で あっ た 。
誘い寄せる
(誘う.寄せる)
延べ語数:
3
0318
,475,67: 『 新生 』 という 雑誌 が もっとも 早く 創刊 さ れ た が 、 この 雑誌 の 特徴 は 評論 面 において は にわかに 忙しく なっ た 民主 主義 の 諸 問題 について 編集 し ながら 、 文芸 欄 で は 永井 荷風 など の 作品 を のせ 、 伝統 的 な 老大家 の 名声 と その 作品 の 万人向き な エロティシズム で 広汎 な 読者 を
^
誘い 寄せ た 。
0509
,256,56: 初め の 間 は 母 に 叱ら れる の を 考え て 足 を ムズムズ さ せ ながら も 我慢 し て 居 た が 、 其等 の 騒がしい 音 は 丁度 楽隊 が 子供 の 心 を 引き付ける より 以上 の 力 で 病室 へ 病室 へ と 私 の 浮足 たった 霊 を
^
誘い 寄せる の で あっ た 。
1037
,666,18: 女 生徒 の 恥し そう な 姿勢 が 、 男 生徒 の 目 を 障子 の 穴 に
^
誘い 寄せ た の で は ない か 。
散り掛かる
(散る.掛かる)
延べ語数:
3
0303
,39,17: 白秋 の ロマンティシズム に 、 九州 柳川 の 日 が 照っ て 、 桐 の 花 が
^
ちり かかっ て い た よう に 、 その 頃 の 、 きれい な 本 を つくり たい 心 、 そういう きれい な 本 を もっ て み たい 心 は 、 日本 の 出版 企業 の 、 かつて 初々しかっ た 昔 の 物語 で ある 。
0586
,95,12: 「 赤い 鳥居 の 列 に 、 黄色い 銀杏 の 葉 が
^
散り かかっ て 、 その 下 を 若い 女 が しとやか に くぐっ て ゆく ところ なんか 、 いい じゃ ない か 。
0597
,174,18: 初夏 の 緑葉 の 茂み が 、 燃え立ち 盛り 上っ てる の へ 、 羽根 の ふぶき が
^
散り かかる 。
書き勧める
(書く.勧める)
延べ語数:
3
0296
,45,6: 追憶 の 文章 を 流暢 に
^
書き すすめる とき 、 逸見 氏 の 胸中 に 去来 し た の は 、 いかなる 思い で あっ たろ う か 。
0636
,9,37: だから 、 推理 小説 の 原則 は 、 文学 より も 、 パズル で 、 パズル として メンミツ に 計量 さ れ 、 構想 さ れ た 上 で 、 それ を ヒックリ 返し て 、
^
書き すすめ て 行く もの で ある 。
1041
,3946,4: トータル な 構成 とか
^
書き すすめる 順番 、 あるいは 、 なに を どこ に どんな ふう に 書く か など 、 まったく なん の 見当 も つか ない まま 、 ある 種 の いらだたし さ に せきたて られ て 、 即興 的 に 書い て いっ た 。
織り続ける
(織る.続ける)
延べ語数:
3
0249
,11,8: そんなに 織る こと が すき なら 、 一生
^
織り つづけ て いる が よい 、 と 。
0249
,12,13: 女神 から 与え られ た 嫉妬 の 復讐 として 、 美しい 織物 ばかり
^
織り つづける 蜘蛛 に さ せ られ た という 伝説 の 中 に は 、 女 は いつも 糸 を 紡ぎ それ を 織ら なけれ ば なら ない という こと について の 悲しみ の 感情 の 現れ が ある と 思う 。
0249
,27,22: シャロット の 姫 は もう 何 年 も 鏡 の 面 を みつめ ながら 、 古城 の 塔 で 機 を
^
織り つづけ たろ う 。
撃ち当たる
(撃つ.当たる)
延べ語数:
3
0213
,99,33: ヒューマニティー の 奪還 、 生命 に 蒙っ た 脅迫 へ の 復讐 として 、 あらゆる 破滅 の 瞬間 に も 自身 の もの として 確認 さ れ た 肉体 によって 、 現実 に
^
うち あたっ て 行こ う と する 主張 に 立っ た 。
0302
,86,38: 外国 の 教養 、 言葉 の 知識 、 したがって いくらか 自分 たち を 日本人 の 平均 より 文化 的 に 高い よう に 思っ て い た 人々 の 罪 の ない 夢 は 、 現実 に
^
うち 当っ て 砕ける 。
0947
,2156,44: 岐阜 県 の 恵那 の 苗木 の 奥 に 、 崩れ 残っ て いる 先祖 の 家 に 住ん で 、 ガイガー計数管 を 持っ て 、 付知川 の 谷間 を 歩き まわっ て いる うち に 、 三 万 カウント の サマルスキー 石 に
^
うち あたっ た 」
書き過ぎる
(書く.過ぎる)
延べ語数:
3
0194
,65,15: 一作 毎 に そこ から 脱皮 し て ゆく 足どり を しめさ ず 、 むしろ
^
書き すぎ た の は 何故 でしょ う 。
0988
,11,21: 全 體 が まるで 少年 —— 時 に ほとんど 女性 的 な … … いや 、 初め から こんな 事 を
^
書き すぎ て いる 。
1044
,0,12: 私 は 、 これ まで 斎藤 茂吉 について は いろいろ 余り
^
書き すぎ た ので 、 今 、 いくら 鈍 な 頭 を ひねっ て も 、 どうしても 書く 事 が 浮かん で こ ない 。
切り話せる
(切る.話せる)
延べ語数:
3
0152
,54,12: 思想 は 、 人間 が 生き て いる という こと と 全く
^
切り はなせ ない もの で ある という 自覚 が 、 各人 の 日常 生活 態度 に 浸透 し つくし て い なかっ た 。
0176
,62,16: 文化 と 文学 の 発展 は 、 社会 の 生産 や 権力 の 性質 と こんなにも
^
切り はなせ ない もの だ という こと を 、 本 年度 は すべて の 人 が 切実 に 発見 する 年 で も ある と 思い ます 。
0312
,68,33: 日本 の 資本 が 地球 の 果 から 果 へ 市場 を あさり 、 スウィス の 村 道 に 日本 製 の 自転車 を 走ら せる よう に し た その こと と
^
切り はなせ ない 現象 で あっ た 。
書き切れる
(書く.切れる)
延べ語数:
3
0147
,64,15: そして 生涯 精励 で ある いかなる 作家 も 、 最後 に は 、 自分 で
^
書き きれ ない 一 篇 の 小説 を 、 自分 の 人生 の 真髄 に 応じ て 後 に 生き つづけ て ゆく 者 の 間 へ 遺す もの だ という こと に こころ うた れ た 。
0636
,3,5: 予定 の 構想 通り に
^
書き きれ たり 割りきれ て しまっ て は 、 創造 という 作業 は 行わ れ ない 。
0822
,161,13: なお 似 た 話 は タクサン あっ て 全部 は とても ここ に
^
書き きれ ませ ん 。
欠き退ける
(欠く.退ける)
延べ語数:
3
0144
,457,27: それから 、 出目 を グリグリ 動かし て 隣 の 家 の 窓 に 人気 の ない の を 見 澄し て から 、 根元 の 落葉 を
^
かき のけ 、 二つ の 煉瓦 を どけ た 。
0219
,64,84: 北 鮮 の 新 幕 から 三 十 八 度 線 を こえ て 開城 に つく まで の 徒歩 行進 の 辛苦 の 描写 は 強烈 で 、 一 篇 の クライマックス と なっ て いる の で ある が 、 著者 は 、 新 京 から 引 揚げ の 開始 さ れ た 八月 九 日 の 夜 から 一 ヵ年 の 苦しい 月日 の うち に 起っ た でき ごと を 、 その 身 で ぶつかり 、 たたかい 、 つきぬけ 、
^
かき のけ て き た こと が ら として の 範囲 に 集 注し て 、 あと は きりすて て いる 。
0761
,327,14: 私 が 友人 と 酒 を のん で いる と 、 友人 を
^
かき のける よう に し て 、 私 に 握手 を もとめ た 酔っ払い が ある 。
集り始める
(集る.始める)
延べ語数:
3
0144
,1517,6: 店 の 入口 に 百姓 が
^
集り はじめ た 。
0348
,30,9: 世界 の 疑惑 の 眼 が MRA に
^
集り はじめ て いる 。
0398
,51,23: この 事情 は 、 はじめ ぼんやり と し た 日本 の 社会 と 婦人 の 生活 の 民主 化 を 希望 し て
^
集り はじめ て い た クラブ の 発起 者 たち の 間 に 変化 を もたらし た 。
焼き上げる
(焼く.上げる)
延べ語数:
3
0144
,1235,7: ゴーリキイ は 、 朝 早く 、
^
焼き あげ た パン を デレンコフ の 店 へ 運び 、 更に いろんな パン の 詰っ た 二 プード の 籠 を もっ て 神学校 へ 走っ て 行っ た 。
0667
,59,58: 彼 は カント の 流儀 に よ つて 哲学 は 又 食通 だ といふ 建前 で 、 ソース など は 自分 で 作れる ぐらゐ 、 昔 は 相当 料理 の 本 を 読ん で 、 牛 の 脳味噌 、 牛 の 尻尾 、 臓 モツ の 料理 、 雉 の 腹 へ 色々 の 珍味 を つめ て
^
焼き あげる 奴 、 マカロニ 料理 から チャプスイ に 至る まで 自ら 料理 の できる ほど 色々 と 通じ て ゐる 。
0807
,69,9: 胸板 は 厚く 、 二 枚 腰 、 よく
^
焼き あげ た 磁器 の よう な ツヤ が あっ て 、 見事 な こと 。
去り兼ねる
(去る.兼ねる)
延べ語数:
3
0144
,1105,6: 」 が そこ から 彼 を
^
去り かね させる の で あっ た 。
0507
,692,36: 四方 を 山 に とりかこま れ 、 中央 に 低く ある 村 に は 、 急 に 冬 が 来 て 、 去る 時 は と 云え ば 、 いつ まで も い つ まで も
^
去り かね た 様 な 様子 を し て 居る の が ならわし で ある 。
0617
,777,38: そこ へ 翅 の 白い 蝶 が いちはやく 訪れ て 来 て 、 ひらひら と 羽ばたい て 、 花 に 即 い たり 花 を 離れ たり し て 、 いつ まで も 花 の あたり を
^
去り かね て 飛び廻っ て いる 。
出し惜しむ
(出す.惜しむ)
延べ語数:
3
0141
,9944,28: 支配人 は 黒い フロック コート の 腕 を あげ て 鼻 髭 を 撫で ながら 伸子 の いう こと を きい て い た が 、 まるで
^
出し 惜しみ する よう に 、 ドイツ 訛 の きつい 英語 で 、
0141
,13663,19: どうせ やがて は みんな 自分 の もの に なる もの なら 、 それ が 必要 な 今 ほしい 、
^
出し おしみ する な と いう い きり が ある の だろ う 。
0348
,23,40: 独占 資本 の 機構 が 、 時々刻々 に ひき 出す 尨 大 な 金貨 の 山 に おしあげ られ ながら 、 自分 を ファシスト だ と 認め ない 国際 ファシスト たち は 、 MRA の ため に 資金 を
^
出し 惜しま ない 。
思い諦める
(思う.諦める)
延べ語数:
3
0141
,7167,22: 二 人 の 娘 たち は 、 自分 たち に 話しかけよ う と も し ない テルノフスカヤ の 出現 に 、 やっと
^
思い あきらめ て 腰 を あげ た 。
1028
,60,11: やっ て み ない 先 から 、 とても でき ない と
^
思い あきらめ て いる ひと が あまりに も 多 すぎ は し ない だろ う か 。
1140
,157,34: たぶん 国府 金弥 老人 が 死に際 に 精神 が 錯乱 し て 、 こんな わけ の 解ら ぬ こと を レコード に 吹 込み 、 それ を 物々しく 遺し た に 過ぎ ない と
^
思い 諦め た 様子 です 。
渇き上がる
(渇く.上がる)
延べ語数:
3
0141
,6330,14: つづけ て その 先 へ よみ すすん で 、 伸子 は 涙 も
^
かわき あがっ た 両 眼 を ひきつっ た よう に 見開い た 。
0977
,2,4: 木橋 のむ こう に
^
かわき あがっ た 白い 道路 が よこぎっ て い て 、 その また むこ う に 、 赤 煉瓦 の 塀 と 鉄 の 門 が あっ た 。
0977
,48,19: そして 彼女 たち の 姿 が 青く 田 甫 のむ こう に みえ なく なっ た とき 、 しろく
^
かわき あがっ た 土 堤 道 だけ が 足もと に のこっ た が 、 それ は きのう も おととい も 同じ で あっ た ——。
叫び始める
(叫ぶ.始める)
延べ語数:
3
0141
,5851,19: もし 彼 を 殺さ なけれ ば なら ない なら 、 われわれ も 殺し て から に しろ 、 と
^
叫び はじめ まし た 。
0784
,131,29: 十 分間 ぐらい 静か に 話し て いる うち に 、 宗久 は モック と 頭 を もたげ て 、 狂暴 な 目 を 光らせ て 、 こう
^
叫び はじめ た 。
0842
,1244,5: 次第に 大きな 声 で
^
叫び はじめ た 。
差し交わす
(差す.交わす)
延べ語数:
3
0141
,3178,8: 重い 胸 の 前 に 両 腕 を
^
さし 交し に 組ん で 戸口 に 立ち 、 いかにも 彼女 の ひろい 背中 の うし ろ に 、 一 九 二 一 年 の 新 経済 政策 以来 きょう まで の 世渡り の からくり は かくさ れ て いる と 云い たげ に 、 きつい 大きい 眼 だっ た 。
0141
,6524,10: パンシオン・ソモロフ の ヴェランダ の 手摺 に 両方 の 腕 を
^
さし かわし て のせ 、 その 上 へ 顎 を のせ 、 伸子 が 目 を やっ て いる デーツコエ・セロー の 大 公園 の 森 は もう ほとんど 暗かっ た 。
1000
,1358,74: 崖 の 高 さ は 七 八 尺 も ある で あろ う か 、 急 な 断崖 で は なく て 、 なだらか な 勾配 の ところ ぐに 形 の 面白い 石 を 配置 し 、 落ち て 来る 水 が それら の 間 を 屈曲 し つ ゝ 白 泡立っ て 流れる よう に 作ら れ て い 、 崖 の 上 から は 楓 と 松 が 参差 と 枝 を
^
さし かわし ながら 滝 の 面 へ 蔽い かぶさっ て いる の で ある が 、 蓋し 此 の 滝 は 、 さっき の 音羽川 の 水 を 導い て 来 て 、 こ ゝ へ 堰き 入れ た の で あろ う 。
巻き上がる
(巻く.上がる)
延べ語数:
3
0141
,2237,32: 手紙 の わき に は 、 キリキリ と かたく 巻い て 送ら れ て 来 た 日本 の 新聞 や 雑誌 の 小さい ひと山 が 封 を 切っ て も 、 まだ
^
巻き あがっ た くせ の まま あっ た 。
0613
,1011,21: 次いで 陰 圧 が 来 て これ を 逆 に 引き 、 吸い上げ 、 軽い 物 は 空 高く 土煙 として
^
巻き 上がっ て ゆく 。
1073
,3420,1: 薄く
^
巻き 上がっ て いる 腹の中 へ 、 い つ 鶏 や 兎 を 貪り 入れよ う と する か 知れ た もの で は ない 。
困り果てる
(困る.果てる)
延べ語数:
3
0141
,21775,0:
^
困り はて た その 人 は 伸子 と つれ だって 、 サン・ラザール に ある アメリカン・デンティスト の 支店 へ 行っ て くれ た 。
0144
,683,16: 貸本 屋 の 汗 かき で 唇 の 厚い 、 白っぽい 主人 は 、 ゴーリキイ の
^
困り はて た 云い わけ を 聞き 終る と 、 脂ぎっ て 腫 ん だ 手 を ゴーリキイ の 前 に 突出 し て 云っ た 。
0947
,1314,4: 秋川 は 、
^
困り はて た よう に 、 腕 を 組ん だ 。
言い習わす
(言う.習わす)
延べ語数:
3
0141
,21515,14: フランス 人 の 趣味 と 日本人 の 趣味 と は 似 て いる と
^
云い ならわさ れ て いる こと へ の 不承知 が 、 また 伸子 の 心 に 湧き おこっ た 。
0421
,197,17: 「 風知草 」 は その 描線 に いか よう の 省略 が あろ う と も 人間
^
云い ならわし た 愛 という 言葉 、 よろこび という 言葉 、 また その 歎 き に 、 どの よう に 生新 な 歴史 の 質量 が うらづけ られ て ゆく もの か という こと について 省略 し て い ない 。
0848
,42,64: この 説 は 眉 ツバモノ だ と 他 の チベット 学者 の 説 も あっ て 真偽 は 知ら ない が 、 高千穂 神楽 の 日 の 舞い に は シバ 荒神 など という の が 現れ て なんとなく 印度 の 荒れ 神様 と の 関連 など を 感じ させる もの が あり 、 むかし 神宮寺 の あっ た 地名 を セ 別当 と
^
云い ならわし て おり 、 セ の 字 に 当る 漢字 は 古老 も 知ら ない 。
制し切れる
(制す.切れる)
延べ語数:
3
0141
,19664,35: 伸子 と 素子 と は 、 ときどき 大波 の よう に 場内 を ゆすぶる 笑声 の 中 に 漂い ながら 、 或いは 笑い の 波 を かいくぐり ながら 、 奇妙 な ものう さ を
^
制し きれ なかっ た 。
0508
,153,19: 「 私 の お 久美 さん だ 」 と 云う 満足 が 押え て も 押え て も 到底
^
制し きれ ない 力 で 延び て 行く と 、 病的 な 愛情 が 蕙子 の 胸 を 荒れ 廻っ て 、 「 若し 万 一 此 の 人 に 自分 で ない 者 が 斯 うし て 居 たら 」 と 云う 途 徹 も 無い 想像 の 嫉妬 まで おぼろ に 起っ て 来 まで し た 。
0918
,219,37: なぜ か と 聞く と 、 あの 中尉 の 軍服 を 見 て いる と 、 この ポケット の 中 の 自分 の 手 が 、 どうしても 敬礼 する ため に あがっ て くる 、 それ を
^
制し きれ なく なる の だ という の で ある 。
踏み越える
(踏む.越える)
延べ語数:
3
0141
,18970,72: 「 我々 は 相川 氏 と の 間 に おか れ た 距離 を 明 か に し なけれ ば なら ない 」 「 いつの間にか 、 日本 の パルナッス の 山頂 で 、 世紀 末 的 な 偶像 に 化し つつ ある 氏 の 文学 に 向っ て ツル ハシ を 打ち おろさ なけれ ば なら ない 」 「 敗北 の 文学 を —— そして その 階級 的 土壌 を 我々 は
^
ふみ 越え て 往か なけれ ば なら ない 」 一 九 二 九 年 四月 。
0175
,26,43: しばらく 健康 を 恢復 さ せ ながら 短い 時間 の うち に 、 御 自分 の 思っ て い た より も 早く 、 芸術 家 として の 彼女 の 前 に 積み あげ られ た 乗り越える べき もの を 、 まとも に
^
踏み こえ て みよ う と 言っ て おら れ まし た 。
1073
,6941,39: 後 に 思い合せれ ば 、 この 一 歩 こそ 、 彼 にとって 、 致命 的 な もの で あり 、 これ まで の 私闘 的 な 争い から 、 天下 の 乱 賊 と 呼ば れる 境 を
^
踏み こえ た もの で あっ た が 、 その 朝 の 彼 の 行装 や 人馬 は 、 意気揚々 たる もの で あっ た 。
齧り始める
(齧る.始める)
延べ語数:
3
0141
,18379,14: すると 、 都 久井 、 いきなり その 女 の きれい な 白い 手 を
^
かじり はじめ た ん だ ——。
0596
,374,21: その 花弁 を 、 千代 は 袖 に 受け て 、 指先 で かき集め 、 口 に 持っ て いっ て
^
かじり はじめ た 。
0983
,652,16: … … 波打 ぎわ に 自然 に 腰 を おろし た 二 人 が パン を
^
かじり はじめる 。
効き分ける
(効く.分ける)
延べ語数:
3
0141
,17909,22: 掘割 の 上 に 板 の 橋 が かけ られ て いる 、 それ も そこ を 通っ て ゆく 足音 で
^
きき 分け られる ほど 暗い ところ を ぬける と 、 空 倉庫 を 集会 所 に 直し た よう な 建物 が あっ て 、 そこで 、 パリ に いる ポーランド 人 労働 者 を 中心 に 、 ファシズム 反対 の 集会 が もたれ た 。
0504
,126,16: 遠い 潮 鳴り の 様 に 聞い た 啜り なき の 声 も それ を
^
きき 分け て 自分 の 立っ て 居る の を 何処 だ と 知っ た 時 ——
1114
,25,12: あの 戸 は 永い 間 きしっ て い て よく 音 を
^
きき 分ける こと が 出来 ます 。
拒み続ける
(拒む.続ける)
延べ語数:
3
0141
,17447,11: 一方 で 国際 連盟 は 、 ソヴェト 同盟 の 参加 を
^
拒み つづけ て いる 。
0947
,570,38: この 別荘 と 土地 は 、 アメリカ へ 行っ た お祖父さん の 名 で 登記 し た まま な ので 、 叔母 は 、 借家 人 だ と 言い張っ て 、 固定 資産 税 の 徴収 を
^
拒み つづけ て いる 。
1143
,110,39: —— 貴方 は 父 の 少し ばかり の 手違い を 種 に 、 それ を 警察 に 密告 する と 脅し て 、 私 と の 婚約 を 承知 さし た そう です が 、 私 は それ を
^
拒み 続け て 来 て いる の です 。
滑り掛ける
(滑る.掛ける)
延べ語数:
3
0141
,16307,36: 深まっ て ゆく 秋 の 夜 ごと の 大地 の 湿り と 、 昼間 じゅう つよい 日光 に 乾かさ れ て いる 鋼 色 の 樹 の 葉 の かおり が とけあっ て 、 落葉 で
^
すべり かけ たり 、 踵 の 低い 散歩 靴 の さき で わざと 落葉 を かき立てる よう に し たり し て 伸子 が 歩い て ゆく 森 の 小道 に は 、 こころよい シャンパン に 似 た 匂い が 漂っ て い た 。
0624
,311,9: 彼 の 身体 は 仕立 屋 と 一緒 に
^
滑り かけ て いる の で あっ た が 、 身体 の 動き を ふりきる よう な 一つ の 心 の 抵抗 で 滑り を 止める と 、 心 の 中 の 一角 から 張り さける よう な 悲鳴 の 声 が 同時に 起っ た よう な 気 が し た 。
1072
,2626,22: 大 亀 だ な と 思い 、 及び腰 で 、 立っ て ゆく と 、 ぬるり と 何 か 、 足 が
^
すべり かけ た 。
払い切れる
(払う.切れる)
延べ語数:
3
0141
,14311,22: インディアン・サマア と よば れる 夏 の 終り の 明るく 暑い 日曜日 の 午後 でも 、 ヴィクトーリア 公園 の 明る さ に は
^
払い きれ ない 人生 の かげり と 、 隈 と 、 たま に しか 入浴 さ せ られ ない 子供 たち の 体 の 匂い が あっ た 。
0141
,17292,29: 人 の 眠っ て いる 時間 に 起き て 一 日 の 働き に 出かけよ う と し て いる 労働 者 たち の 体つき に は 、 どことなく
^
はらい きれ ない 眠気 の のこり が あっ た 。
0348
,3,26: 代表 一 人 につき 百 万 円 ( 一 ドル 三 六 〇 円 の わり ) の 旅費 は 、 作家 の ふところ から は
^
払い きれ なかっ た 。
叫び掛ける
(叫ぶ.掛ける)
延べ語数:
3
0141
,14036,34: 一段 一段と そこ を のぼっ て ゆき ながら 、 良人 を 殺さ れ た 労働 者 の 妻 の アンネット が 悲しみ と 憤り に 燃え て 仲間 の 港湾 労働 者 たち に
^
叫び かける 大詰 の 場面 は 、 ピスカトール の 妻 で ある 女優 の 大きい 身ぶり の 線 が あんまり 洗煉 さ れ て 鋭く て 、 伸子 は 、 ペイラシェーズ の コンミューン 戦士 の 墓 に つい て いる 女 の 浮彫 像 を 思い出し た ほど だっ た 。
0987
,753,56: 宗 定 … … ( 聞い て いる うち に 、 怒り が 心頭 に 発し て 来 て 、 まっさお に なっ て イス から 立ちあがっ て いる ) おそろしい … … 地獄 … … じ 、 じ 、 じ ——( と 口 うつし に 無意識 に いっ て いる 間 に ワーッ と
^
叫び かける が 、 その 激怒 頂点 で 、 耐え きれ ない ほど おかしく なっ て ) ヒ !
1073
,1684,21: 彼女 たち は 、 絵 日傘 に 似 た 物 を 翳し —— 口々 に 客 の 舟 へ 何 か
^
さけび かける の だっ た 。
失い始める
(失う.始める)
延べ語数:
3
0141
,13988,22: ピスカトール は ドイツ に プロレタリア 演劇 運動 を おこし た 演出 家 で あり 、 民衆 劇場 が 進歩 性 を
^
失い はじめ て から は 自分 の 劇場 を もっ て 、 ドイツ の 青年 民衆 演劇 運動 に 働い て いる 。
0421
,91,4: 活動 の 安定 を
^
失い はじめ て いる 托 児 所 へ 出入 する よう に なっ た 臼井 という 、 いかがわしい 経歴 の 若い 男 が 大衆 の 前 に 全身 を あらわす こと の でき ない 党 という もの へ の 好奇 心 や 畏怖 や を 利用 し て 、 未熟 で 正直 な 若い ※ 母 タミノ を 、 意味 深長 な ヒント で 自分 に ひきつけよ う と し て いる 過程 、 それ に対する ひろ子 の 不信 と 警戒 の 描写 は 、 当時 の 各 組織 内 に 挑発 者 が 侵入 し て ゆく 方法 や 女 を ひっかけ て ゆく 方法 の 、 小規模 ながら 一 典型 で ある 。
1173
,8,28: ふり 仰ぐ と 密林 の 枝 さし 交す 梢 の あわい に 空 は ほのぼの と 明け かかり 、 暁 の 星 が 一つ 二つ 白っぽく 光 を
^
失い 始め て い た 。
太り過ぎる
(太る.過ぎる)
延べ語数:
3
0141
,12466,0:
^
ふとり すぎ た 十 三 歳 の 少女 の つや子 に 、 草色 の 服 は いなか くさかっ た 。
0691
,20,3: 「 私 が
^
ふとり すぎ て いる せい です か ?
0842
,276,2: 今度 は
^
ふとり すぎ だ 。
進み合わす
(進む.合わす)
延べ語数:
3
0141
,11902,3: 『 わかれ て
^
進み 合し て うつ 』 という 有名 な モルトケ 将軍 の 戦術 を 、 産業 上 に 応用 し た 独特 の 方法 な ん です 」
0141
,12248,31: ベルリン の プロレタリアート は 、 津山 進 治郎 の いう 「 モルトケ の 戦法 」 で 、 経済 の 上 に も 法律 の 上 に も 、 分れ て
^
進み 合し て うつ 「 新興 ドイツ 」 の しめ つけ に あっ て い て 、 それ を ふんまえ ながら 軍国 主義 の ボイラー へ は ますます 燃料 が つぎこま れ て いる 。
0141
,14104,57: 蜂谷 は 、 ウィーン で あっ た 黒川 隆三 の よう に 、 口 が 達者 で デマゴギスト か と 思う よう な 反 ソ 目的 を もっ た 社会 民主 主義 論 者 で も ない し 、 ベルリン の 津山 進 治郎 の よう に 、 現代 の コンツェルン を 、 「 わかれ て
^
すすみ 合し て うつ モルトケ の 戦法 」 と 云っ て 毒ガス の 研究 を し て いる 軍国 主義 者 で も ない 。
引き始める
(引く.始める)
延べ語数:
3
0141
,10561,12: ピアノ の おい て ある 、 そこで 伸子 が 教則 本 を
^
ひき はじめ た 洋間 に 、 手軽 な ベッド を おい て 、 川辺 みさ子 は 、 伸子 が その 部屋 に 入っ て 行っ た とき は 、 うし ろ の カーテン を ひい て 、 ほの暗く し た なか に 横たわっ て い た 。
0141
,22068,11: 伸子 は 好奇 心 を おこし て 、 字引 を
^
ひき はじめ た 。
0947
,1855,21: 両国橋 を 渡り かける ころ 、 前 窓 の ガラス に 、 雨 の しずく が 、 白い 筋 を
^
ひき はじめ た 。
差し始める
(差す.始める)
延べ語数:
3
0141
,10004,13: そこ から ふりかえっ て みる と 、 雨 あがり の 空 から うすく
^
さし はじめ た 陽 の 光 が 、 高い 建物 に さえぎら れ て 、 広場 の 半分 どころ まで に 注い で いる 。
0910
,1,39: 日本 の 伝説 の 中 で 、 光 の 美し さ を 描い て いる もの で は 、 何 と いっ て も 、 手力 男 の 命 が 、 あの 巌 壁 を 開く 時 、
^
さし はじめる 光 の 、 あの 強烈 な 感じ の 右 に 出る もの は ある まい 。
1183
,8,8: 窓 に ぽ ー っと 陽 が
^
さし 始め た と 思う ま に 明るい 谷間 の 景色 が ひらけ た 。
引き剥がす
(引く.剥がす)
延べ語数:
3
0140
,5234,9: しかし 、 この 自己 暴露 に は 身 を
^
ひき はがす よう な 痛 さ と 同時に 爽快 さ が 伴っ た 。
1150
,179,47: が 、 玄関 の 隣り の 応接間 も その 奥 の 書生 部屋 も 、 つづく 食堂 も 、 部屋 中 の 物 を 引っくり返し て 、 花瓶 や 皿 小鉢 まで めちゃめちゃ に 叩き 割り 、 床 を はがし 、 天井 を 突き破り 、 壁紙 を
^
引き はがし 、 テーブル まで も 引っくり返し た 上 に 、 あらゆる イス の 皮 を 切り 破っ て 、 中 の スプリング まで 取り出し 、 クッション という クッション の 縫目 を ほぐし て 、 部屋 一 パイ に 羽毛 を 振りまく という 実に 徹底 し た 荒らし よう です 。
1171
,1711,2: 背 を
^
引き 剥がし て 立ち上り 、 流し 場 に 出る 。
示し続ける
(示す.続ける)
延べ語数:
3
0140
,4051,4: 鋭い 稜角 を 常に
^
示し つづける 彼 の 知性 の 頂点 と 人間 的 な 危期 と は 、 最近 この 作家 の 作品 と その 風格 の 上 に 云う に 云え ない 鬼気 と なっ て 漂っ た 。
0204
,48,27: 情報 局 に つとめ て い た こと は 、 まのあたり 平野 氏 に 、 天皇 制 と 軍国 主義 の 至上 命令 の 兇猛 さ を
^
示し つづけ た だろ う 。
0221
,225,30: 武者小路 実篤 その他 、 人道 主義 作家 として 出発 し た 人々 が 、 彼ら の 人道 主義 の 具体 的 発展 で ある プロレタリア 文学 運動 に対して 反撥 を
^
しめし つづけ て き て いる こと は 注目 さ れる 。
拭き終わる
(拭く.終わる)
延べ語数:
3
0140
,3454,6: 多 計 代 は 、
^
拭き 終っ た ピン を 右手 に とり 、 左 ひじ を 高く あげ て 髷 を おさえ ながら 、 束髪 の 真中 に 飾り ピン を さし た 。
0624
,293,3: まだ 顔 を
^
ふき 終ら ぬ うち に 高射 砲 が なり はじめ 、 頭 を あげる と 、 もう 頭上 に 十 何 本 の 照 空 燈 が 入り みだれ て 真上 を さして 騒い で おり 、 光芒 の まんなか に 米 機 が ぽっかり 浮い て いる 。
1171
,4145,0:
^
拭き 終る と 、 立ち上る 。
書き詰める
(書く.詰める)
延べ語数:
3
0140
,2380,1: 細かく
^
書き つめ られ て いる 字 は 伸子 に よみ 下せ ない ほど の 草書 で 、 幾 枚 も つづい た 終り の 宛名 に 、 英 京 ロンドン にて 、 なつかしき 兄 上様 まいる と 、 色紙 に かく よう に 優美 に 三 行 に 書か れ て い た 。
0144
,35,23: ソヴェト 同盟 の 文学 史 に 於 て 、 マクシム・ゴーリキイ は 、 例え て 見れ ば 最後 の 行 まで ぴっちり と
^
書き つめ られ 、 ピリオド まで うた れ た 本 の 大きい 一 頁 の よう な 存在 で ある 。
0947
,1726,20: 書く 気 に なっ て 書き だせ ば 、 書簡 紙 の 裏表 に 、 十 枚 くらい ギッシリ と
^
書き つめ て も 、 書き つくせ ない よう な 深い 思い が ある が 、 それでは 、 回り の おそい シヅ の 頭 に 、 よけい な 難儀 を かける こと に なる 。
来替える
(来る.替える)
延べ語数:
3
0140
,2194,44: 泰造 は 年来 、 朝 は こうして 一 人 で 仕度 し て 出かけ 、 帰っ て 来 て 冬 なら ば ストーヴ の 前 において ある 和服 に 、 今 ごろ なら 衣紋竹 に つるし て ある 和服 に 一 人 で さっさと
^
き かえ た 。
0140
,3838,24: 夏 の 西日 を 駅 で 買っ た 夕刊 の たたん だ ので よ け ながら 帰っ て 来る と 、 すぐ 浴衣 に
^
き かえ て 素子 は 、
0454
,185,3: 着物 を
^
き かえる どころ で は なく 夜 は 外 で たべ 、 ねむり 八 日 に 始め て 二 階 に 眠ろ う と する 。
来合わす
(来る.合わす)
延べ語数:
3
0140
,1998,20: 泰造 が 晩 飯 に い あわす こと は 月 に 数える しか なく 、 その とき に 伸子 が
^
来 合わす こと は さらに 稀 な こと で あっ た 。
0746
,129,10: 「 それ でし たら 、 都合 の いい 人 が
^
来 合し て はり ます わ 。
0761
,220,11: ぼく は 君 を 知ら なかっ た が 、 便所 に
^
来 合し て い た 男 が —— 臭い 話 だ ね 。
打ち負ける
(打つ.負ける)
延べ語数:
3
0114
,919,6: 今 なんか 私 は そりゃあ
^
打ち まけ て 母親 に すべて を 云 える 気持 で 居 ます もの 。
0448
,326,17: 今 行く 方 が 総て いい 、 と 云う 直覚 に 動かさ れ 、 半ば 祖母 に
^
打ち 負け た 形 で 、 自分 は 林 町 へ 、 薔薇 新 の 傍 から 行っ た 。
0552
,407,7: 現代 的 な お ひと 好し に
^
打ち 負け て しまっ た ムラサキ の マダム の 面影 が 、 私 の 眼 に は 悲しく 見え て くる 。
言い分ける
(言う.分ける)
延べ語数:
3
0114
,701,1:
^
云い わけ らしく 云う と 、
1074
,452,13: 然るに いつ の 頃 より か 、 それ は イマウ とか イモウ とか
^
言い 分け て 、 こちら は ただ 他人 の 喜悦 に 共鳴 する よう な 場合 に 使う こと に なっ た の は 、 かなり 大きな 変化 と 言わ なけれ ば なら ぬ 。
1075
,1094,54: 全国 を 見 わたす と 、 大体 は 午後 の 休み に 食べる の が この コビル で 、 午前 の は ナカマ・オナカイリ 、 または アサコ ビリ など の 名 で 呼ぶ 土地 が 多い が 、 中 に は そう ほう 共に コビリ で 、 これ を ヒルマデコビリ と ヒルカラコビリ と に 、
^
言い わけ て いる 大分 県 の よう な 例 も あり 、 稀 に は また 午前 の だけ が コビル で 、 午後 の を わざわざ ヒルコビリ 、 もしくは ユウコビリ と いっ て いる ところ も ある 。
書き添える
(書く.添える)
延べ語数:
3
0113
,203,28: そして あんまり 棒 の 太く ない 首 人形 を お 土産 に 持っ て 来 て 呉れる の を 忘れ ない 様 に など と 戯談 らしく
^
書き そえ た 。
0114
,393,1: と
^
書き そえ た 。
1095
,37,23: 初め に あげ た 、 詩 とも 、 だ じゃ れ と も つか ぬ 妙 な 文句 は 、 こういう とき に
^
書き そえ た 賛 の 一 例 で ある 。
絡み付ける
(絡む.付ける)
延べ語数:
3
0112
,923,37: あの 高い 段々 を 登る 時 は いつも の くせ で ( 千世子 は 小 供 の 時 から 父 や 何 か と 歩い て も きっと 相手 のう で に 自分 のう で を
^
からみ つける くせ が あっ た ) H と 源 さん のう で に 両 う で を ひっかけ て ひきずり あげ られる 様 に し て らくに 上っ た 。
0685
,277,23: 死神 も メス の 狐 も 不 二男 の 背 に しがみつい て 、 両手 を 首 に まき 両足 を 腰 に
^
からみ つけ て 藤 の ツル の よう に シッカリ しがみつい て いる 。
0853
,378,28: これ は 誰 しも そういう もの で 、 だから 庄吉 が 話 の 途中 に 急 に イライラ と シゴキ を 握っ て ピンポン 台 の 足 に
^
からみ つけ て 、 輪 を つくり 、 輪 に 首 を 突 ッ こん で グイグイ ひい て 、 これ じゃ ア 死ね ねえ か な 、 イライラ と シゴキ を 握っ て 又 首 を つ ッ こみ ギュウギュウ 腕 で ひっぱり あげる 。
死に掛かる
(死ぬ.掛かる)
延べ語数:
3
0112
,637,26: と 云う 反 向 の 心 が パッ と もえる すぐ あと から 小 っぽ け な 人間 の はかない 反 向 、 はかない 努力 、
^
死に かかっ た 虫 を 針 の 先 で つつい て は それ に 刺 撃 さ せ られ て かすか に 身 を もがい たり 鳴い たり する の を 見 て よろこぶ 様 に その 通り な 事 を 人間 に し て よろこん で 居る もの が 目 に 見える 様 だっ た 。
0432
,96,6: 私 は 計ら ず 、
^
死に かかっ て 居る ジュー の 女房 の 事 を 思い出し て 、 堪ら なく ゾッ として 来 た 。
0527
,47,1:
^
死に かかっ た 病人 に 、 お前 もう 死ぬ よ と 云 える の は お 医者 な ん です 。
祈り続ける
(祈る.続ける)
延べ語数:
3
0106
,89,33: もう 、 こんな ふう で は しかた が ない と 思い 、 とんび 岩 は 、 来る 日 も 、 来る 日 も 、 朝 から 晩 まで 、 じいっと 神さま に
^
いのり つづけ まし た 。
0612
,1834,6: 私 は ロザリオ を 繰っ て
^
祈り つづけ た 。
0837
,16,11: 私 は 元 の 夫 として 、 いつ まで も そう
^
祈り 続けよ う 。
漂い流れる
(漂う.流れる)
延べ語数:
3
0098
,734,38: この 海 の こちら を 覗い た 表情 が 特に 私 の 心 を 牽く の だ が 、 —— 千 二 百 年 ほど の 前 、 大きな 仏像 の 首 が ただ 一つ 、 うきうき と
^
漂い 流れ 、 この 覗い た 海岸 へ 着い た 。
0945
,153,35: 船頭 長平 、 水夫 源右衛門 、 長六 、 甚兵衛 、 四 人 の 乗組み で 、 土佐 の 甲 ノ 浦 を 出帆 し た ところ で 時化 に 遭い 、 五 十 日 も
^
漂い 流れ て この 島 に 着い た の で ある 。
0947
,1515,9: 食べる だけ の ため に 、 行きあたりばったり に 、
^
漂い 流れ て いる 感じ … … 頭 の なか が いそがしく て 、 ひと を 愛し て いる 暇 も ない 。
働き過ぎる
(働く.過ぎる)
延べ語数:
3
0098
,3459,0:
^
働き すぎる ん じゃ ない です か 。
0456
,85,5: 私 の 想像 が
^
働き すぎ 、 アユ 的 ウソ と 云う に 近い もの と なっ た 。
0948
,91,5: 「 君達 の グループ は
^
働き すぎる よ 」
打ち掛ける
(打つ.掛ける)
延べ語数:
3
0098
,3121,11: この あたり は 古戦場 だ から 多分 ここ から 火 を
^
打ち かけ た もの だろ う 。
1041
,554,5: ロックンロール に なんとか 水 を
^
ぶち かけよ う と はかる 良識 派 の 動き が 、 アメリカ の あちこち に あっ た 。
1114
,165,19: つい 、 三 日 前 の 朝 、 経 之 は 裏 の 井 の ほとり に 衣裳 が
^
打ち かけ られ て 干さ れ て ある の を 見 た 。
立ち兼ねる
(立つ.兼ねる)
延べ語数:
3
0098
,2949,15: 妻 は まだ 宿 の 湯呑 茶碗 と 別れる こと を 惜し がっ て 、
^
立ち かね て いる の が 、 おかしく あわ れ だ 。
0943
,218,48: では どう する と いっ て 、 主 水 の 頭 から 答え は 出 て 来 ない が 、 愚 に も つか ぬ 悪党 ども が 、 自由 気 儘 に 跳梁 する の を 見 すごし て い て は 士道 の 一 分 が
^
立ち かねる 。
1073
,2623,4: 将門 は 、
^
立ち かね て しまっ た 。
来始める
(来る.始める)
延べ語数:
3
0098
,2512,11: 一度 退散 し た 久左衛門 の 気苦労 は 再び 増し て
^
来 始め た 風 で ある 。
0098
,2986,21: どの 家 も 大根 の 白 さ の 中 に 立っ た 壮観 で 、 冬 は いよいよ この 山里 に
^
来 始め た よう だ 。
0667
,97,0:
^
来 始める と 毎晩 き て 、 とことん まで 飲む 。
聞き惚れる
(聞く.惚れる)
延べ語数:
3
0098
,1849,29: この 谷間 だけ かも しれ ない が 、 意味 が 分ら ぬ から フランス の 田舎 に いる よう で 、 私 は うっとり と 寝床 の 中 で
^
聴き 惚れ て いる 。
0115
,27,24: 私 は どんなに 深く いとしく 、 故国 を 思い 遣る 事 だろ う 、 どんなに 懐かしく 「 私 達 の 言葉 」 に
^
聴き 惚れる 事 だろ う 。
0672
,51,32: ギター を きかせる から 遊び に こい と しつこく いう ので 二 人 そろっ て 行っ て み た が 、 話 の 外 の 素人 芸 で 、 当人 だけ が
^
聴き ほれ て 勝手 な ところ で 引っぱっ たり 延ばし たり ふるわせ たり 、 センス が 全然 ない ばかり か 、 悪 趣味 の オマケ が ある だけ だっ た 。
窺い知れる
(窺う.知れる)
延べ語数:
3
0098
,1436,9: 米 から 判断 し た 思想 という もの は
^
窺い 知れ ざる 奥 ぶ かく 物凄い もの が ある 。
0953
,140,19: この間 、 泰文 という 男 は なに を 考え て い た の か 、 他人 に は まったく
^
窺い 知れ ぬ こと で ある 。
1073
,3563,13: 一種 の 自虐 だ が 、 当人 に は 、 人 の
^
窺い 知れ ない 自 悦 も ある 。
食い続ける
(食う.続ける)
延べ語数:
3
0098
,1267,4: とすれば 、 米 を
^
喰い つづけ て 生き た 標 印 を 、 木 牌 一つ に 残し たく 思う 祈願 は 人人 から 消え ぬ だろ う 。
0098
,1437,4: 幾 千 年 も
^
食い つづけ て 来 た 物 の 中 から 、 未来 の 姿 の 何ら か を 読み とどける こと も 出来 ぬ 眼力 という の は 、 何 か もう 不足 な もの の ある こと ぐらい 気 が 附く べき とき だ 。
0910
,87,4: いかに し て か
^
食い つづけ て 、 十 年 二 十 年 の 後 に 、 ようやく 何ら か 会得 する こと の ある 時 、 彼ら は 、 もはや 、 何 か が 悦楽 で ある と いっ て 彼ら の 前 に 出さ れ て も 、 彼ら は 、 ほんとう の 悦楽 が 何 で ある か を 彼 が 選ん だ も の 以外 に は 耳 を かたむけよ う と は し ない で あろ う 。
眠り始める
(眠る.始める)
延べ語数:
3
0096
,79,3: 動物 は
^
ねむり 始め た らしい 。
0096
,142,8: 透明 猫 は 、 膝 の 上 で
^
ねむり はじめ た らしい 。
0141
,18463,4: 伸子 は 、
^
眠り はじめ た 。
見間違う
(見る.間違う)
延べ語数:
3
0091
,662,20: 彼 は 、 それでも まだ その 異変 が それほど おそるべき こと と は 気がつか ず 、 或いは 眼 の
^
見 まちがえ か と 思い ながら 、 無理 に 芝生 に 立上り 、 よろめき ながら 、 現場 に 近寄っ た 。
0851
,223,47: 私 が 今日 人 を 一目 で 判断 し て 好悪 を 決し 、 信用 不 信用 を 決する に は 、 ただ この 悲しみ の 所在 によって 行う ので 、 これ は 甚だ 危険 千 万 な 方法 で 、 その ため に 人 を
^
見 間違う こと は 多々 ある の だ が 、 どうせ 一長一短 は 人 の 習い で 、 完全 という もの は ない の だ から 、 標準 など は どこ へ 置い て も どうせ たかが 標準 に すぎ ない で は ない か 。
1023
,25,10: 君 は 、 本当 の もの を 見 ない から
^
見 まちがう の だ 。
来悲しむ
(来る.悲しむ)
延べ語数:
3
0091
,503,22: 雪子 さん の 行方 が 知れ ない で 木見 さん の お 宅 で は ほんとう に お 気の毒 に も 歎
^
き 悲しん で い られる の です 。
0098
,1860,47: 横 から 見る と 、 どう 見 て も A 君 だ が 、 A が まさか こんな 鶴岡 あたり に 今ごろ 来 て いる 筈 も ない ので 、 どう し て いる か 今 ごろ は 、 定めし 国 の 敗れ た こと を 歎
^
き 悲しん で いる こと だろ う 。
0099
,375,9: 救い 難い 現実 が 身 に しみ て 歎
^
き 悲しま れる の で ある 。
積み重ねる
(積む.重ねる)
延べ語数:
3
0091
,1520,18: 課長 の 机 の 上 に は 、 雪子 学士 の 研究 ノート が 数 冊 、
^
積み かさね られ て ある 。
0944
,126,17: その 下 の 宮殿 は 立方体 式 の 宏壮 な 石 塼 を 幾 層 と なく
^
積み かさね 、 幾何 学 的 配列 で 窓 を うがっ た 正面 の 壁 は やや 前方 へ 傾斜 し 、 古代 エジプト の 神殿 建築 の バイロン ( 塔 門 ) の 様式 に 似 て いる 。
1075
,863,35: 爺 は 屋根 に あがり 婆 は 下 から 針 を さし た という こと は 、 昔話 で は まだ 語ら れ て いる が 、 今日 の 屋根 屋 は 葺藁 を ふかく
^
積み かさね 、 要 所要 所 を 手持ち の 繩 で くくる だけ で 、 もう 一 針 ずつ はこん で 行く よう な 悠長 な こと は し ない 。
貰い下げる
(貰う.下げる)
延べ語数:
3
0087
,42,42: 土居 は その 妹 の 潔白 を 信じ て 、 妹 に かかっ た 嫌疑 が 全く の 濡衣 で ある こと を 力説 し 、 帆 村 の 腕 によって 一刻 も 早く この 恐ろしい 雲 を 吹き払い 、 妹 を
^
貰い 下げ られる よう に し て 欲しい という の で あっ た 。
0656
,10,8: 呉 氏 、 慌て ふためき 、 これ を
^
もらい 下げる 。
0714
,12,11: 呉 氏 が 警察 へ 出頭 し て ジコーサマ 一行 を
^
貰い 下げ た 。
聞き止める
(聞く.止める)
延べ語数:
3
0087
,1240,32: 芝山 の 言葉 つき が 、 始め は 爺むさく そして 要点 の 話 に なる と すっかり すっきり し た 言葉 に なる こと を 、 帆 村 は 興 深く
^
聞き とめ て い た 。
0613
,95,12: 地本 さん は 突然 妙 な 微か な 爆音 を 耳 に
^
聞き とめ た 。
0618
,196,31: 前 へ のめり 、 膳部 の 中 に 手 を 突 ッ こん で しまっ た こと に 気がつい た の と 、 人々 の ざわめき を 耳 の 底 に
^
聞き とめ た の と 同時 で あっ た 。
躍り上がる
(躍る.上がる)
延べ語数:
3
0084
,609,15: 「 あれ っ 、 君 は 、 こんなに 儲かっ た か と いっ て 、
^
躍り あがっ て 喜ん だ くせ に … … 」
0619
,56,15: 乳 を しぼる ところ を 見せ て くれ と 云っ て 遊び に 行っ たら
^
躍り あがる よう に 喜ん で 出 て き て 、 時々 人 を いじめる こと も あっ た が 、 ドブ 掃除 だの 物 の 運搬 だの 力仕事 と いう と 自分 で 引受け て 、 黙々と 一 人 で やりとげ て しまう 。
0841
,214,2: 人見 は
^
躍り あがら ん ばかり に 喜ん で 歩み寄っ た 。
し生ける
(為る.生ける)
延べ語数:
3
0084
,2238,29: 最後 に 余 は 、 アメリカ 国民 諸君 、 いな 全 地球人 諸君 に 深く 期待 し 、 この 火星 探険 を し て われ ら の 生き と
^
し 生ける もの の 幸福 と 栄光 へ 導か ん こと を 願う もの で あり ます 。
0613
,1308,10: 光っ たら 最後 幾 キロ 平方 内 の 生き と
^
し 生ける 者 は やら れ て しまう 。
0617
,1419,5: 今 は 何一つ 、 それら
^
し いけ はい も ない の で ある が 、 追 々 に 彼岸 も 近づい て 来る 。
囁き交わす
(囁く.交わす)
延べ語数:
3
0082
,3010,4: 六 人 は
^
ささやき かわし て 、 その あり さま を 見 まもっ て い た 。
0579
,194,13: ただ それだけ の 噂 でし た が 、 それ が 近所 で
^
囁き 交わさ れ 、 かなり 拡 まっ て いる よう でし た 。
0588
,39,45: この 集り の 主催 者 が 、 党 の 首領 株 の 一 人 たる 大塚 さん の 夫人 で ある だけ に 、 表面 は 単なる 社交 的 な 空気 の なか に 、 自然 と 、 あちこち で 政治 向き の 事柄 が
^
囁き 交わさ れ まし た でしょ う 。
移し替える
(移す.替える)
延べ語数:
3
0082
,1812,13: さあ 、 早く 、 あの もと の からだ へ 私 の 脳髄 を
^
移し かえ て ください 。
0902
,79,19: これ は 行動 そのもの から 、 自己 を 除外 し て 、 意識 面 の 中 に 対象 を
^
うつし かえる 可能 性 を もっ て いる の で ある 。
1113
,9,47: 人 の 思い は 何 百 年 とか 何 千 年 とかいう 永い 歳月 を も ただ 、 一 呼吸 に 次 の 時代 の 人 に 移っ て あらわれる こと が ある もの だ 、 まるで きのう 考え た よう な 新しい 思い を そのまま に
^
移し かえ て くる から 妙 だ 、 人間 の 考え た ものの 前 で は 、 永い 歳月 など という もの は 有り え ない 、 よい 人間 の 考え た こと は 全く 今 すぐ に 思いつい た こと と 同じ 程度 に 新しい の だ 、 と 、 こういう ふう に 仰 有っ た こと が あり まし た 。
降り込める
(降る.込める)
延べ語数:
3
0081
,985,11: ラツール と いえ ば 、 彼 は スコール の 中 に
^
降り こめ られ 、 斜面 の まん中 あたり で 、 進退 きわまっ て い た の だっ た が 、 今 は どこ に いる の だろ う か 。
0113
,31,17: 京浜 電車 と 市街 電車 で 長い 間 揺ら れ なけれ ば なら ない の に
^
降り こめ られ て は 何 か に つけ て 困る だろ う なんか と 思っ た 。
0993
,1390,33: 今度 も 、 実 あ 久しぶり に 俺 あ 、 試験場 が 四 五 日 休み に なっ た んで 落窪 の 奴 の 所 に 行っ て 見る と 、 雪 に
^
降り こめ られ た 一軒屋 の 火じ ろ に もぐり込ん だ まま 春子 さま が フランス から 送っ て 来 た エハガキ を マジリマジリ と 見 て けっか る じゃ ねえ か 。
黙り続ける
(黙る.続ける)
延べ語数:
3
0081
,3198,5: 又 誰 も 言葉 なく
^
だまり 続ける ばかり だっ た 。
0140
,4485,3: 強情 に
^
だまり つづけ て いる 伸子 に 、 ほとんど 挑戦 する よう に 、
0617
,580,6: 鶴見 は 依然として 坐っ た まま
^
黙り つづけ て いる 。
移し飢える
(移す.飢える)
延べ語数:
3
0080
,730,14: 「 カエル の 脳髄 を 切りとっ て 、 それ を 他 の 動物 に
^
うつし うえる こと です か 」
0617
,1418,5: おもう に はじめ 南天 を
^
移し うえ た とき 、 その 根 に 石 蒜 の 球根 が 附い て 来 た もの から 次第に 殖え た もの だろ う 。
0617
,1466,17: 転居 する おり に は 、 いつ でも 掘り 起し て 持っ て 行き 、 そこ に
^
移し うえ た 。
立ち続ける
(立つ.続ける)
延べ語数:
3
0080
,539,14: それから 後 、 かれ は 一言 も 発し ない で 銅像 の よう に
^
立ち つづけ た 。
0530
,51,6: 踵 の 痛い の は
^
立ち 続け た 故 だ と 分り まし た 。
0569
,613,13: —— おかしな こと に 、 彼等 は 最初 立ち上っ た 時 から ずっと
^
立ち 続け てる の だ 。
回し始める
(回す.始める)
延べ語数:
3
0079
,750,33: そう いっ て 博士 は 、 後向き に なっ て 、 蠅 の 脳波 を 受信 する テレビ 受信 機 の スイッチ を 入れ 、 たくさん の 目盛 盤 を ひとつ ずつ
^
まわし はじめ た 。
0082
,529,36: そう いっ て 博士 は 、 制御 台 の パネル に つい て いる 一つ の スイッチ を 入れ 、 それから 舵 輪 の よう な 形 の ハンドル を 握っ て 、 ぐるぐる と
^
廻し はじめ た 。
0084
,2041,20: と 呻い て 、 テレビ 見 張 器 の 拡大 ハンドル を 掴む と 、 それ を 急い で
^
廻し はじめ た 。
動き続ける
(動く.続ける)
延べ語数:
3
0079
,2458,30: なぜ と いっ て 、 一度 運転 を はじめ たら 、 あと は 燃料 も 何 も 補充 し ない で 何 万 年 でも 何 億 年 でも 、
^
動き つづける の です から 。
0079
,2510,10: 「 一度 動く こと が わかれ ば 、 あと は
^
動き つづける こと が わかり ましょ う 。
0759
,2479,15: 股 を ひらい て いる が 、 片手 が その 前後 を 滑る よう に
^
動き つづけ て いる から 、 全裸 か どう か は 、 まだ 見分け が つか ない 。
飛び始める
(飛ぶ.始める)
延べ語数:
3
0079
,1382,6: その うち に 大きく 宙 を
^
とび 始め た 。
0624
,81,19: 」 企画 会議 も 終ら ぬ うち に サイパン 玉砕 、 その サイパン から 米 機 が 頭上 に
^
とび はじめ て いる 。
0748
,55,10: 走高跳 の 決勝 に 六 人 残っ て 、 これから
^
跳び はじめる という 時 に 、 大雨 が ふっ て き た 。
注ぎ入れる
(注ぐ.入れる)
延べ語数:
3
0078
,373,12: 白い バット の 中 に 、 青 味 がかっ た 薬液 が
^
注ぎ 入れ られ た 。
0103
,429,11: 庄内川 から 取り入れ た 水 を 、 すぐ に 船渠 へ
^
注ぎ 入れ 、 まず 庄内川 へ 押し い だ し 、 それから 海 へ 出す よう に 、 巧み に 仕組ま れ て も おり まし た 。
1171
,296,9: 空い た 盃 に 丹尾 は 酒 を
^
注ぎ 入れ た 。
従い兼ねる
(従う.兼ねる)
延べ語数:
3
0076
,54,14: 「 それ は どうも 済み ませ ん 、 だが 、 兄貴 の 言葉 にゃ
^
従い かねる 」
0549
,162,9: 然し 、 私 は その 通り に は
^
従い かね た 。
1019
,52,22: 古田 織部 によって 織部 陶 が 生まれ た という 俗耳 に 入り やすい いい 伝え に も 、 私 は 簡単 に
^
従い かねる と いい たい の で ある 。
呼び始める
(呼ぶ.始める)
延べ語数:
3
0074
,31,10: 世人 は 漸く この 奇 賊 を 烏天狗 と は
^
呼び 始め た 。
0779
,447,10: やがて 彼 は 型 の 如く に コクリサマ を
^
呼び はじめ た 。
0819
,358,60: 山 背 大兄 が 殺さ れ た の は 、 書 紀 で は 翌 三 年 の 出来事 に なっ て おり 、 また その 年 に は 蝦夷 が いよいよ 甘 梼岡 に 宮城 を 構え て 自分 の 住居 を 上宮 門 、 入 鹿 の 住居 を 谷 宮門 と よび 、 子供 を 王子 と
^
よび はじめ た こと が 書い て ある 。
掘り始める
(掘る.始める)
延べ語数:
3
0071
,1782,14: それ により 、 さっそく 全員 を 動員 し て 、 すぐ 真下 を
^
掘り はじめ た 。
0692
,390,7: 三 ツ 四 ツ で コマ を
^
掘り はじめ て 、 五 ツ 六 ツ で バタ く と 大人 を なで斬り に し て 、 小学校 一 年 の 時 に は 初段 の 腕 に なら なく ちゃ ア いけ ない もの だ そう だ な ア 。
0995
,1211,8: 花岡 そう さ 、 あれ から 、
^
掘り はじめ て 、 ええ と 、 三 時間 として ——
聞き落とす
(聞く.落とす)
延べ語数:
3
0070
,130,21: おじ さま は 今 の お客 さん から 当然 聞き出さ なく て は なら ない 重大 な 項 を 、 ぼろぼろ
^
訊き 落とし て い ます 。
0070
,136,8: で 、 私 が いかなる 重大 事項 を
^
訊き 落とし た という の か ね 」
0790
,535,64: 楠 は バカ 正直 に 一 軒 ずつ 念 を 入れ た おかげ で 、 ムダ な ところ に 手間どり 、 珍しい 材料 を 用いる の は まず 第 一 級 の 料亭 と 誰 しも 第 一 感 で 気 が つく こと を 忘れ 、 その 近所 まで 近づい て い ながら 、 タケノコ を 用い て いる 料亭 に 限っ て
^
訊き 落し て いる 。
読み落とす
(読む.落とす)
延べ語数:
3
0062
,78,15: ましてや 雑誌 で も 読ま なかっ た 上 に 、 ここ で また 本書 を
^
読み 落とす と なる と 、 心 ある 人 は 死ん で も 死に 切れ ぬ はず だ 、 多分 。
0777
,935,4: 系図 の 文句 を
^
読み 落さ ない よう に 気 を つける こと だ 。
0952
,169,8: のぼせ ちゃっ て 、 かんじん な ところ を
^
読み 落す ところ だっ た わ … … 木津 さん ?
刈り忘れる
(刈る.忘れる)
延べ語数:
3
0062
,591,9: それ を この オレ 様 は 、 すーっ
^
かり 忘れ て しまっ て おる で は ない か 。
0774
,346,2: す ッ
^
かり 忘れ て い た の で ある 。
0868
,144,44: あなた に は す ぐにおわかりのことゝ 思い ます が 、 なぜ 、 日本人 は 、 古今 東西 に 亘 つて 、 粉 に は ネギ が つきもの だ という こと 、 更に 、 粉 と 油 と は よく うつる という こと を 、 うつ
^
かり 忘れ て し まつ て いる ので しよ う か ?
行き付ける
(行く.付ける)
延べ語数:
3
0062
,492,25: 今 に 連なる 本 の サイズ は この ベネチア 人 の アイデア に 従っ て いる わけ で 、 この 本 の 大き さ まで
^
行き 付けれ ば 、 その マシン は どこ で でも 使える という 提供 す べき サービス の 条件 を 一つ 、 クリアー できる だろ う 。
0835
,280,22: 競輪 場 の ゴタゴタ を 放火 傷害 強盗 殺人 と 仰 有る が 、 私 の よう に 競輪 場 に
^
行き つけ て いる 者 の 目 から 見れ ば そう 大 ゲサ な もの で は なく て 、 ちょ ッ と し た 一 ツ の もの を つけ加える と 、 それ は 愉しい 遊び の 雰囲気 に なり うる 性質 の もの な ん です ね 。
0948
,248,36: 久美子 は 棒 杭 の ある 地形 を おぼえ て おい た つもり だっ た が 、 靄 の 中 で は 、 どこ も おなじ よう な 岸 に 見え 、 なかなか その 場所 に
^
行き つけ なかっ た 。
載り始める
(載る.始める)
延べ語数:
3
0062
,2455,23: マッキントッシュ を 取り巻く 環境 が これ だけ 豊か に なり 、 安い DOS マシン 上 に 猛烈 な 勢い で Windows が
^
のり 始め た 段階 で 、 今更 BTRON に チャンス が ある か 。
0221
,184,43: 『 戦旗 』 に は 徳永 直 「 太陽 の ない 街 」 小林 多喜二 「 一 九 二 八 年 三月 十 五 日 」 中野 重治 「 鉄 の 話 」 その ほか 、 プロレタリア 文学 の 代表 的 作品 が
^
のり はじめ た 。
0284
,0,19: 新聞 に 、 ぽつぽつ と 婦人 代議士 として 立候補 を 予測 さ れる 人々 の 写真 など が
^
のり はじめ た 。
巻き散らす
(巻く.散らす)
延べ語数:
3
0062
,1860,24: すぐ に 漢字 が 出 て くる ワードプロセッサー は 、 やたら に 漢字 の 多い 文書 を 復活 さ せ て 世間 に
^
巻き 散らし はじめ た 。
0062
,1868,7: そして これ また 日本語 ワードプロセッサー が
^
巻き 散らす 同音 異義 語 の 誤用 の 嵐 に も 、 原因 を 作っ た コンピューター が 決着 を 付ける べき だろ う 。
0062
,1869,12: どんな アルゴリズム で 迫る べき か オレ は 知ら ない が 、
^
巻き 散らし て いる 張本人 だけ に 、 その 必要 性 だけ は これ でも 一応 、 心 の 底 から 痛感 し て いる の だ よ 。
擦り減らす
(擦る.減らす)
延べ語数:
3
0062
,1698,2: 神経 を
^
擦り 減らす こうした 作業 は 、 当然 編集 プロダクション に 回っ て くる 。
0141
,19643,9: 最後 の 最後 まで 、 モスクヷ の 鋪道 で
^
磨り へらさ れ 、 みがか れ て い た こと を 語る 光り かた で ——。
0893
,354,249: 実 さい 海路 に よる なら 話 は 別 だ が 、 鉄道 が 敷ける 以前 の シベリヤ など 、 既に 少く も 二 回 は 喀血 を 経験 し て いる 男 が 、 雪どけ の 氾濫 や 泥濘 と 闘い 単身 が た 馬車 に 揺ら れ ど おし で 横断 し て 、 首尾 よく 目的 地 に 着い て 冷静 きわまる 科学 的 データ の 蒐集 に従い 、 帰り の 海路 で は 印度 洋 を 全速力 で 航 進 する 汽船 の 甲板 から 身 を 躍ら せ て 、 船尾 に 垂らし た ロープ に つかまり ながら 海水浴 を 楽しむ の を 常 と し た のみ か 、 パイロット・フィシュ に 囲ま れ た 一 匹 の 鱶 を 眼前 数 間 に 見いだす という 離れ業 を まで 演じ 、 その 年末 モスクワ に 帰っ て 来る と 「 咳 が 出る 、 動悸 が する 」 など と 一しきり 泣きごと を 並べ た くせ に 、 翌年 の 春 に は けろりと し て イタリヤ や フランス を 遊び まわり 、 夏 の 末 モスクワ に 帰っ て くる と 別に 神様 に 助け舟 を 求める 必要 も 感じ ず に 、 相 変ら ず マーラヤ・ドミトロフカ 街 の アパート に くすぶっ て 、 セイロン で 買っ て 来 た 三 匹 の 猫 い たち を 相手 に 「 退屈 だ 退屈 だ 」 と 御託 を 並べ ながら 、 『 決闘 』 の 完成 に 「 神経 を 一 ポンド ほど
^
磨り へらし 」 たり 、 『 妻 』 だの 『 浮気 もの 』 だ の という 作品 を 立て続け に 書い たり し て いる チェーホフ の 行状 という もの は 、 なんと し て も われわれ 栄養 不良 性 神経 衰弱 症 の 島国 人 ども の 想像 を 絶する もの が ある だろ う から で ある 。
漕ぎ付ける
(漕ぐ.付ける)
延べ語数:
3
0062
,1595,30: 松下通信工業 は この 重苦しい ムード の 中 で 、 学校 市場 向け に PanaCAL E T と 名付け た BTRON の 流れ を 汲む マシン の 発売 に
^
こぎ 付け た 。
0062
,3259,14: 二 年 の 闘病 を 経 て ようやく 本格 的 な 治療 に
^
こぎ 付け た の だ から 、 多少 は 心 に 薄日 が 差し て くる の で は と 思い ながら 、 我が家 の 玄関 を くぐっ た 。
0894
,138,43: これ に対して は 色々 の 意見 は ある で あろ う が 、 自分 として は この 五 年 乃至 一 〇 年 の 間 に 国際 連合 を できるだけ 発達 さ せ 、 アインシュタイン の 云う 世界 政府 の 樹立 に まで
^
漕ぎ 付ける 必要 が ある と 思う 。
這い始める
(這う.始める)
延べ語数:
3
0060
,8184,30: 生まれ落ち た パーソナル コンピューター は 確か に 、 大型 から ベーシック を 引き取っ て 養分 と し 、 ミニ コンピューター の OS を まね た CP / M で
^
這い はじめ 、 フロッピーディスク や ハードディスク を 与え られ て 立ち上がる こと を 覚え て き た 。
0618
,893,4: バッタリ 倒れ て 、
^
這い はじめ た 。
0820
,103,6: 沙漠 まで き て 平地 を
^
這い はじめる と 、 時速 二 メートル 八 十 センチ と いう から 、 カタツムリ の よう な もの だ 。
呟き続ける
(呟く.続ける)
延べ語数:
3
0060
,8132,10: 後藤 は 繰り返し 、 喉 の 奥 で そう
^
つぶやき 続け た 。
0098
,1099,23: 雨戸 を 閉じ きっ た うす 暗い 部屋 の 中 で 、 また 毎日 の よう に いつも の 不平 を ぶつぶつ と
^
呟き つづける 。
0698
,199,10: その 一夜 、 松夫 は 胸 の 中 で こう
^
呟き つづけ た 。
書き進める
(書く.進める)
延べ語数:
3
0060
,7538,8: この 本 の ため に 原稿 を
^
書き 進め て いる あいだ に 、 松本 の うち に は 次 の テーマ が 育ち はじめ て い た 。
0433
,567,18: もう 三 時間 許 り 前 、 私 は 此処 まで 陰気 な 机 に 向っ て
^
書き 進め まし た 。
0607
,3,11: 校正 刷 を 一覧 し た ところ 、 淡々 と
^
書き 進め た 作品 も ある けれど 、 それ より も 、 勝手 気 儘 に 書き ちらし た 作品 の 方 が 多い 。
光り始める
(光る.始める)
延べ語数:
3
0060
,6758,31: 当初 は 戸惑い も あっ た が 、 コンピューター の 手作り を すでに 経験 し て い た ウォズニアック の 〈 冴え 〉 は 、 クラブ で も すぐ に
^
光り はじめ て い た 。
0781
,290,4: そこ へ ピカリ と
^
光り はじめ た から いそい で 散会 し た が 、 時田 が 酔っ て いる ので 方角 の 同じ 母 里 が つれ て 行っ た 筈 だ な 。
0956
,1887,27: だから 、 やれ 、 西 の 空 に 「 ふそ う 雲 」 が 現れ た と 云っ て は うろたえ 、 「 ほこ 星 」 が
^
光り 始め た と 云っ て は 、 恐ろし がる 。
泳ぎ続ける
(泳ぐ.続ける)
延べ語数:
3
0060
,6584,31: 同じ 方角 の 彼方 に ゴール を 据え 、 同じ 時期 、 同じ 早い ピッチ で 泳ぎ はじめ た 西 の 立てる 水しぶき を 、 松本 は 常に 感じ ながら
^
泳ぎ 続け て き た 。
1139
,180,11: 河 の 中 の 綾 麿 は 、 必死 と
^
泳ぎ 続け まし た 。
1139
,182,11: それ に も 拘ら ず 、 綾 麿 は よく
^
泳ぎ 続け まし た 。
裁き切れる
(裁く.切れる)
延べ語数:
3
0060
,6475,27: パーソナル コンピューター の 販売 店 や 一部 の オフィス コンピューター の ディーラー が 積極 的 な 仕入れ を 行い 、 出荷 開始 直後 は 注文 を
^
さばき きれ ない 事態 と なっ た 。
0062
,864,6: その 内 さすが の 聖徳太子 も
^
さばき きれ なく なっ て 、 のろま な はず の 人間 の 側 が 「 遅い 遅い 」 と 文句 を 言い 始める 。
1072
,8303,13: 何で 、 これら の 者 を 、 一越 前 守 が 、
^
裁き きれよ う 。
漕ぎ始める
(漕ぐ.始める)
延べ語数:
3
0060
,617,17: 聞き手 の 多く は 、 わけ の 分から ない 説明 が 続く うち に 、 舟 を
^
こぎ はじめる こと に なる 。
0062
,2805,22: 我妻 アキコ は 「 ああ 、 辛気 クサ 」 と ほざい た か と 思う と すぐ に 横 で 船 を
^
漕ぎ 始め た が 、 それ も 凡人 に は 無理 も ない 。
1144
,66,17: 女 は 何 ん の 躊躇 も なく 艪 に 寄る と 、 至って 器用 に
^
漕ぎ 始め ながら 、 蟠り の ない 調子 で 、 —— こう 忠弘 に 用事 を いいつける の でし た 。
結び始める
(結ぶ.始める)
延べ語数:
3
0060
,4763,23: 命 の 糧 を 求め て 母 の 胸 に しゃぶりつく 赤子 の よう に 、 西 は ぼんやり と 像 を
^
結び はじめ た 世界 に 変化 と 成長 の 種 を 探し はじめ た 。
0060
,7921,35: 通い はじめ た 当初 は さっぱり 受けとめ られ なかっ た 、 子供 たち の しぐさ や 瞳 の 色 や 声音 の 奥 に ある 意思 が 、 やがて 松本 の 心 で 意味 を
^
結び はじめ た 。
0060
,9079,23: だが 年度 が 変わっ て 、 早水 潔 が 掘り起こし に 奔走 し て き た アプリケーション 開発 の 成果 が 実 を
^
結び はじめ た 。
洗い始める
(洗う.始める)
延べ語数:
3
0060
,4281,31: アメリカ で 起こり つつ ある 地殻 変動 に関する 浜田 から の 報告 と 、 小林 宏治 の 「 どう する の だ 」 と の 一言 は 、 足下 を
^
洗い はじめ た 小さな 波 を 見守っ て い た 石井 の 背 を 押し た 。
0141
,14600,20: 伸子 は 立ち上っ て 、 部屋 の 一隅 に つい て いる 粗末 な 洗面 台 で 手 を
^
洗い はじめ た 。
0546
,383,22: 小野田 さん は 眼 を ぱちりとさして 、 黙り こみ 、 やがて 思い出し た よう に 、 ブラシ で また 馬 を
^
洗い 始め た 。
遊び始める
(遊ぶ.始める)
延べ語数:
3
0060
,3361,40: 一方 ビル ・ ゲイツ は 、 もともと は 学生 に プログラミング を 教える ため の 言語 として 書か れ た ベーシック を 使っ て 、 三 目 並べ を 手始め に ゲーム の プログラム を 書い て は コンピューター と
^
遊び はじめ た 。
0140
,1426,30: ルール を 素子 が 説明 し 、 伸子 が 赤 、 素子 が 黄 、 竹村 が 青 の コマ を もっ て 、 一 め ずつ とび ながら
^
遊び はじめ た 。
0447
,38,37: 其処 に 各々 の 巣 を 持つ 小 供 等 が 、 午後 三 四 時 頃 、 学校 が 引ける と 、 天気 さえ よけれ ば 、 うち の 板 塀 の 外 の 一隅 で
^
遊び 始める 。
擦り抜ける
(擦る.抜ける)
延べ語数:
3
0060
,227,18: 評価 記事 の 構成 を まとめ ながら 、 僕 は 指 の あいだ を 砂 の よう に
^
擦り 抜け て いっ た 『 パソコン 創世 記 』 の こと を 考え て い た 。
0098
,2843,28: そこ へ 無理 に 捻じ こむ よう に 妻 を 乗せ 、 遅れ て 私 が 乗ろ う と する と 、 中 から 私 の 脇腹 を
^
擦り ぬけ て 一 人 跳び 出 て 来 た 小僧 が いる 。
0947
,430,7: 小さかっ た ころ は 、 平気 で
^
擦り ぬけ た もの だっ た が 、 いま は 肩 の 幅 が つかえ て はいれ ない 。
刻み始める
(刻む.始める)
延べ語数:
3
0060
,1635,13: 生活 は 、 単調 で は ある が 確実 な リズム を
^
刻み はじめ た 。
0060
,2244,5: だが 、 確実 に
^
刻み はじめ た おだやか な 、 いっ て みれ ば 張り合い の ない リズム は 、 タケシ の 熱 を ゆっくり と 冷まし て いっ た 。
0956
,3021,16: それ は 不気味 な ほど 、 はっきり し た ひびき をもって 、 無明 の 時 を
^
刻み 始め た の だ 。
迷い続ける
(迷う.続ける)
延べ語数:
3
0060
,1159,6: 大内 淳 義 は 、
^
迷い 続け て い た 。
0060
,4381,29: だが 端末 装置 事業 部 が 我が 道 を 選び 、 超 小型 オフィス コンピューター の 開発 作業 が 進ん で いく 中 で 、 浜田 は なお
^
迷い 続け て い た ★ 。
1115
,93,10: あなた 様 の なか に わたくし の みち は 、
^
迷い つづけ て いる よう な 気 が いたし ます 。
作り変える
(作る.変える)
延べ語数:
3
0060
,1017,51: ただし 彼 は 、 MITS に キット の 注文 を する 代わり 、 雑誌 に 掲載 さ れ て い た 配線 図 と マイクロ コンピューター の 仕様 書 を たより に 、 大型 計算 機 用 に 開発 さ れ て い た ベーシック の 翻訳 プログラム を コンパクト に
^
作り 変え 、 アルテア で 使える 形 に まとめ 上げ た の で ある 。
0060
,6298,33: ITOS は 一大 トラブル を 引き起こし て ユーザー と ディーラー に 大きな 迷惑 を かけ た が 、 最低限 日本電気 は 彼ら に 直接 わび 、 ITOS を 問題 なく 動く もの に
^
作り 変え て 供給 し なおす こと が でき た 。
0736
,102,19: 又 、 昔 は 、 和風 の 本館 が あっ た と 思わ れる ところ が 、 洋館 に
^
造り 変え られ 、 そこ に は 、 まだ 宮 様 用 の 、 紋章 づき の 、 玉座 の よう な 椅子 が あっ た 。
書き慣れる
(書く.慣れる)
延べ語数:
3
0059
,683,19: 調子 に 乗っ て いる の は 、 自家 薬 籠 中 の 人物 を 処女 作 以来 の
^
書き 馴れ た スタイル で 書い て いる から で あろ う 。
0140
,1701,6: たしかに 伸子 は いくらか 小説 を
^
書き なれ た 。
0620
,25,23: 生れ て 以来 、 一 度 や 二 度 は 詩 を つくっ た こと が ない でも ない が 、 散文 を
^
書き なれ た 私 に は 、 圧縮 さ れ た 微妙 な 語感 は すでに 無縁 で 、 語 に とらわれる と 、 物 自体 を 失う 。
し伸びる
(為る.伸びる)
延べ語数:
3
0054
,2526,4: 日本人 として 見る に
^
し のび ない の だ 。
0506
,32,7: は 通り越し て 仕舞っ て 聞く に
^
し のび ない 様 な 事 を 云っ て は 時々 思い出し た 様 に 打っ たり 引っかい たり し て 居 た が 到 々 奥さん が 泣き声 で 、
0986
,52,27: 加 うる に 、 アッツ 島 その他 における わが 神 兵 の 玉砕 以来 、 戦況 の 日 に 非 なる を 、 もはや 坐視 する に
^
し のび ない もの が ある の で あり ます 。
睨み上げる
(睨む.上げる)
延べ語数:
3
0053
,2204,18: そう 思う と 、 鶴雄 は ふと 激しい 嫉妬 に 燃え て 、 カッ と 天井 を
^
睨み 上げ た 。
0948
,297,11: 管理 人 は 真剣 な 眼 つき で 額 を
^
にらみ あげ 、
0987
,2948,6: 私服 B ( 貴島 を
^
にらみ 上げ て 、 笑う ) 見ろ !
回り過ぎる
(回る.過ぎる)
延べ語数:
3
0040
,155,3: おまけ に 先
^
廻り すぎ た 。
0698
,295,8: 悪い 方 、 悪い 方 へ 智恵 が
^
まわり すぎる の ね 。
1152
,504,19: これ も 相手 が 欲しく て たまらない 様子 です が 、 連れ の 虎 井 満 十 は すっかり
^
廻り 過ぎ て 、 ストーブ の 側 で 舟 を 漕い で 居り ます 。
飽き果てる
(飽く.果てる)
延べ語数:
3
0040
,106,7: 私 は 後者 の 長 さ に
^
飽き 果て て 、 遂に 学校 に 見切り を つけ て しまっ た 。
1078
,150,17: 画家 で あり かつ 詩人 で ある この ホワイト 君 は 、 アメリカ の 物質 文化 に
^
飽き 果て た 挙句 、 新しい 霊感 を 求め て 、 アマゾン の 秘境 を 放浪 し て い た 男 で ある らしい 。
1133
,6,4: あらゆる 女 出入 に
^
飽き 果て た 宗 三郎 に 取っ て は 、 狐狸 で も 変化 で も 構わ ない 、 現世 的 な 生活 から 逃離 し 、 物的 な 慾望 を 持た ない 、 恋 の 対象 だけ が 望ましかっ た の です 。
押し飛ばす
(押す.飛ばす)
延べ語数:
3
0038
,39,4: この 命令 に
^
押し 飛ばさ れ て 、 二 人 は ゴム マリ の よう に 隊 を 飛び出す と 、 泡 を 食っ て 農家 を かけずり 廻っ た 。
0626
,251,63: ヤミ 屋 が 横行 する 、 善人 が 貧乏 する 、 不思議 な 世 だ 、 道義 タイ ハイ 、 末世 の 相 だ と いう けれども 、 我々 は 今 始め て そう な の で は なく 、 元々 それだけ の 中世 人 で しか なかっ た ので 、 往時 は 電車 が 混雑 し て おら なかっ た から
^
押し とばし 突き 倒す 必要 は なかっ た 、 米 は いくら も あっ た から ヤミ 屋 は なかっ た 、 その 代り 働い て も 食え ない 人間 や 働き たく て も 働く 口 の ない 人間 が あっ た が 、 当時 は ヤミ を やれ ば すぐ 食える という 便利 な 道 が ない から クビ で も ククル より 外 に 仕方 が なかっ た 、 そういう わけ で 、 ヤミ 屋 という 職域 が なかっ た から ヤミ 屋 が い なかっ た だけ で 、 ヤミ 屋 を やり たい 人間 が い なかっ た わけ じゃ ない 。
0626
,253,9: 電車 が 混雑 し なく なれ ば 誰 も
^
押し とばし やし ない 。
吐き散らす
(吐く.散らす)
延べ語数:
3
0038
,2,87: 彼 は 蓄音機 という 綽名 を 持ち 、 一 年 三 百 六 十 五 日 、 一 日 も 欠かさ ず 、 お前 たち の 生命 は 俺 の もの だ という 意味 の 、 愚劣 な 、 そして その 埋め合わせ と いわ ん 許 り に 長 ったらしい 、 同じ 演説 を 、 朝夕 二 回 ずつ 呶 鳴り 散らし て 、 年中 声 が 涸れ 、 浪花節 語り の よう に 咽 を 悪く し 、 十分 毎 に ペッペッ と 痰 を
^
吐き 散らし て い た 。
0144
,1364,12: シャポーシニコフ は 、 腐っ た 肺 の 血 を 四方 に
^
吐き 散らし ながら 、 目 の 眩む よう な 神 の 否定 を 叫ん だ 。
0988
,5226,59: 口喧嘩 は 三 十 分 ぐらい 續 き 、 一時 は 叩き 合い に なる か と 見え た が 、 相手 の 百姓 が 僕 に 目 を つけ 、 僕 の こと を 何と 思 つ た か 、 急 に 語調 を 低め た が 、 やがて 捨 ゼリフ の よう な 罵 言 を
^
吐き ちらし ながら 、 立ち去 つて 行 つ た 。
来過ぎる
(来る.過ぎる)
延べ語数:
3
0037
,145,19: 「 即 か ず 離れ ず 」 と いう が 、 日本 の 文学 は かつて 人間 に 即
^
き すぎ た ためし が あろ う か 。
0141
,1710,2: 「 早く
^
来 すぎ た でしょ う か 」
1112
,14,2: 余り 嫉
^
き すぎる わ よ 、 仕事 に も 出掛け ない で あたし に 附き 切り じゃ ない の 。
来慣れる
(来る.慣れる)
延べ語数:
3
0034
,84,4: 新次 は しょっちゅう
^
来 馴れ て い て 、 二つ 井戸 など 少し も 珍 らしく ない の でしょ う 、 しきりに 欠伸 など し て い た が 、 私 は しびれる よう な 夜 の 世界 の 悩まし さ に 、 幼い 心 が うずい て い た の です 。
0141
,2597,3: 内海 が
^
来 馴れ た 者 らしい 風 で 、 どこ か 見え ない ところ に つい て いる 呼鈴 を 鳴らし た 。
0582
,196,15: 広い 焼け跡 の なか に 、 細川 の 家 の 跡 は 、 度々
^
来 馴れ た 場所 の こと と て 、 すぐ に 見当 が つき まし た 。
穿ち過ぎる
(穿つ.過ぎる)
延べ語数:
3
0034
,14,7: お きみ 婆さん の 言葉 は ずいぶん
^
うがち すぎ て い た けれど 、 私 は 子供 心 に うなずい て 、 さも あり な ん という 早熟 た 顔 を し て みせ まし た 。
0285
,83,17: この よう な 考え の めぐらし かた は 、 或 人 にとって 、 あまり 裏 まで
^
穿ち すぎ た 辛辣 さ と 思える かも しれ ない 。
0844
,4,39: アナタハン に は 法律 も 刑事 も 存在 し なかっ た から 、 各人 の 心理 は 我々 と ちがっ て 開放 的 で 、 そこ に おのずから 差 が あっ た 筈 だ と 見る の も
^
うがち すぎ て いる よう だ 。
愛し始める
(愛す.始める)
延べ語数:
3
0029
,207,6: そうして 、 他 の ひと を
^
愛し はじめる と 、 妻 の 前 で 憂鬱 な 溜息 など つい て 見せ て 、 道徳 の 煩悶 とか を はじめて 、 おかげ で 妻 の ほう も 、 その 夫 の 陰気 くさ さ に 感染 し て 、 こっち も 溜息 、 もし 夫 が 平気 で 快活 に し て い たら 、 妻 だって 、 地獄 の 思い を せ ず に すむ の です 。
0956
,2730,14: … … どこ やら に 、 儂 の 代り に な よ たけ を
^
愛し はじめ た 人 が 確か に いる と 思っ て い た 。
0956
,2749,7: 竹 取 翁 かぐ や を
^
愛し 始める 。
跨ぎ越える
(跨ぐ.越える)
延べ語数:
3
0027
,57,20: 自分 は 停車場 の ブリッジ を 、 上っ て 、 降り て 、 そう し て それ が 線路 を
^
またぎ 越える ため に 造ら れ た もの だ という 事 に は 全然 気づか ず 、 ただ それ は 停車場 の 構内 を 外国 の 遊戯 場 みたい に 、 複雑 に 楽しく 、 ハイカラ に する ため に のみ 、 設備 せら れ て ある もの だ と ばかり 思っ て い まし た 。
0027
,59,57: ブリッジ の 上っ たり 降り たり は 、 自分 に は むしろ 、 ずいぶん 垢抜け の し た 遊戯 で 、 それ は 鉄道 の サーヴィス の 中 でも 、 最も 気 の きい た サーヴィス の 一つ だ と 思っ て い た の です が 、 のち に それ は ただ 旅客 が 線路 を
^
またぎ 越える ため の 頗る 実利 的 な 階段 に 過ぎ ない の を 発見 し て 、 にわかに 興 が 覚め まし た 。
1000
,1347,13: 滋 幹 は 、 垣根 が 朽ち て 倒れ て いる の を
^
跨ぎ 越え 、 構え の 内 へ 二 た 足 三 足 這入っ て 行っ て 、 暫く あたり を 窺っ て い た が 、 森閑 として 人 の 住ん で い そう な け はい も ない 。
掻き剥がす
(掻く.剥がす)
延べ語数:
3
0027
,1459,9: その レッテル は 、 爪 で 半分 以上 も
^
掻き はがさ れ て い まし た が 、 洋 字 の 部分 が 残っ て い て 、 それ に はっきり 書か れ て い まし た 。
0027
,1464,29: まだ 箱 の 封 を 切っ て は い ませ ん でし た が 、 しかし 、 いつか は 、 やる気 で こんな ところ に 、 しかも レッテル を
^
掻き はがし たり など し て 隠し て い た のに 違い あり ませ ん 。
0027
,1465,19: 可哀想 に 、 あの 子 に は レッテル の 洋 字 が 読め ない ので 、 爪 で 半分
^
掻き はがし て 、 これ で 大丈夫 と 思っ て い た の でしょ う 。
降り掛ける
(降る.掛ける)
延べ語数:
3
0003
,2799,7: 」 と 言い ながら 、 ベッド から
^
降り かけ たら 、
0988
,3112,8: 窪地 へ の ダラダラ 坂 を 私 が
^
降り かけ 、 くずれ 殘 つた 石垣 の ところ を 𢌞 ろう と する と 、 そこ から ヒョイ と 出 て 來 た 男 が
1123
,339,15: 彼 は 手探り で 、 まず 地下 室 の 鍵 を 開け 、 階段 を
^
降り かける と 、 下 から 低い 声 で 、
聞き入れる
(聞く.入れる)
延べ語数:
3
0003
,2171,55: よく 挙げ られる 例 です けれども 、 鳩 が 或 る 日 、 神様 に お願い し た 、 『 私 が 飛ぶ 時 、 どうも 空気 という もの が 邪魔 に なっ て 早く 前方 に 進行 でき ない 、 どうか 空気 という もの を 無くし て 欲しい 』 神様 は その 願い を
^
聞き 容れ て やっ た 。
0004
,501,6: 』 神様 は その 願い を
^
聞き 容れ て やっ た 。
0032
,128,24: 許し て 下さい 、 来月 号 か 、 その 次 あたり に 書か せ て 下さい 、 と 願っ た けれども 、 それ は
^
聞き 容れ られ なかっ た 。
貸したげる
(貸す.たげる)
延べ語数:
3
0003
,2012,24: 」 と 竹 さん は 少し も 笑わ ず 、 ひとり ごと の よう に 小声 で 言っ て 、 「 さ 、 これ
^
貸し たげる さかい な 、 早く 御不浄 へ 行っ て 来 て 、 おやすみ 。
1068
,114,41: で 、 そう 丹波 市 ( 天理 市 ) の 教会 で 、 そこで “ もし 、 あんた 少し 話 を し て くれ ん だろ う か 、 話 を し て くれる ん なら 、 一 日 車 を
^
貸し たげる 。
1068
,115,5: 木炭 車 の 車 を
^
貸し たげる ” と いわ れ まし た ので 、 これ も 女房 の ため だ と 思い まし て 、 一 時間 ほど しゃべり まし た 。
干作り返す
(干る.作る.返す)
延べ語数:
3
0676
,78,71: その ころ 彼 は あぶ く 銭 を 湯水 の やう に 使 つて 、 夜 も 昼 も のんだくれ 、 天地 は 幻 の 又 幻 、 夢 に み た 蝶々 が 自分 の 本当 の 姿 やら 、 何 が 何だか 分ら ない と いふ て い た らく で 、 朝 から 寝床 で ウヰスキー の ラッパ 飲み といふ 景気 で 、 身辺 は オモチャ 箱 を
^
ひ つくり 返し た やう な ドン チャン 騒ぎ の 連続 で あつ た 。
0988
,40,18: ムカムカ し て 口 を きく の が イヤ に なり 、 その へん の 物 を みんな
^
ひ つくり 返し て 、 相手 の 前 から 立ちあが つ て 、 室 の 外 へ 、 戸外 へ 、 誰 も 知 つた 人間 の い ない 所 へ 、 できれ ば 人間 なんか の い ない 所 へ 行 つ て しまい たく なる 。
0994
,1618,20: … … いや 、 實 に 平凡 きわまる 、 自分 で 今 まで い つ た 事 を キレイ に
^
ひ つくり 返し て しまう よう な 、 常識 を いう けど ね 、 通俗 小説 式 な 。
照り輝く
(照る.輝く)
延べ語数:
3
1076
,1876,29: 今 から 顧みれ ば 、 同じ 上代 に 属する もの と も 言える で あろ う が 、 かつて 金銀 の いまだ 冶鋳 せ られ ず 、 山 が
^
照り 耀く 石 を いまだ 掘り出さ しめ なかっ た 期間 、 自然 に 掌上 に 取り上げ られる もの として は 、 宝貝 より 目ざましく 、 あでやか なる 物 は 他 に なかっ た 。
1076
,2068,36: 最初 我々 の 祖先 が 頸 飾り の 珠 として 選ん だ の は 、 それ が 身 を 粧い 人 の 眼 を 悦ば しめる に もっぱら で あっ た か 、 はた また 美しく
^
照り 耀く もの に対する 愛惜 の 情 を 、 表現 し たい という 願い に 出 た か は 定め 難い が 、 ともかく も 土地 に 手近 に 見出さ るる 自然 の 産物 に 、 限ら れ て い たろ う こと は 疑い が ない 。
1076
,2129,25: そこで 最後 に もう 一つ の 問題 を 出し て おく と すれ ば 、 それほど 重要 で ある 宝貝 、 また こんなに 美しく
^
照り 耀く 宝貝 が 、 何故 に 近世 久しい 間 、 これ を 緒 に 貫い て 頸 に 掛け られる こと なし に 、 過ぎ て い た か という こと で ある 。
打ち回る
(打つ.回る)
延べ語数:
3
1074
,159,34: それ より も 大きな 楽しみ だっ た の は 、 家々 で は この 藁 ボテ の 地 を 打つ 音 を 悦ん で 、 子供 を 励まし て めいめい の 門 庭 を
^
打ち まわら せ 、 その 慰労 に は 必ず 餅 を くれ た 。
1074
,1443,41: 共 古 日 録 巻 六 に 依れ ば 、 群馬 県 北 甘楽 地方 で は 、 十月 十 日 を トオカンヤ と いい 、 この 夜 は 子供 等 藁 にて 太き 繩 を こしらえ 、 地面 を
^
打ち まわる 。
1142
,202,52: 左 胸先 を 深々 と えぐら れ て 、 白 綸子 の 夜 の 物 を 真紅 に 染め た 大膳 正 は 、 蚊帳 の 上 へ ドッ と 倒れる と 、 四つ の 釣手 を 切っ て 、 波 の 中 の 醜い 魚 の よう に 、 の た
^
打ち 廻っ て 断末魔 の 苦しみ を もがく の です 。
下し得る
(下す.得る)
延べ語数:
3
1074
,1120,39: 私 の 方法 は 理論 を 立て て 説明 を それから 導こ う と せ ず 、 専ら 事実 によって 法則 を 見出そ う と する の だ から 、 資料 の 完備 せ ぬ 限り は 断定 を
^
下し 得 ない が 、 少なくとも 今 まで 集め られ て いる 例証 から 、 七 日 こと に 正月 と 七月 と の 七 日 が 、 何 か 特別 の 意義 の ある 日 で あっ た らしい こと だけ は 推測 せ られる の で ある 。
1076
,972,46: 問題 の 中心 と す べき 点 は 、 こういう おそらくは 仏教 に 基礎 を 持た ぬ 弥勒 の 信仰 が 、 いかに し て 我 邦 に 生まれ 且つ 成長 し た か という こと で あろ う が 、 断定 は 容易 に
^
下し 得 ない まで も 、 是 が 単なる 愚民 の 訛 謬 として 、 不問 に 附し 去る ほど の 小さな 現象 で は ない という こと と 、 一方 に は また 幽か ながら も 幾つ か の 手がかり は あり 、 これ に 近 よっ て 行く 方法 も 決して 絶無 と は 言え ない こと だけ は 、 今 でも 一 通り 述べ て おく 必要 を 感ずる 。
1076
,1604,39: それ 故に たった 一つ の 土地 の 実状 を 注視 し た だけ で は 、 いかなる 明察 の 力 も その 推移 の 足取り を 跡づけ 得 ず 、 もしくは どの よう な 奇抜 奔放 なる 断定 も
^
下し 得 られよ う が 、 それ が 安全 なる 将来 の 常識 を 、 築き上げ 得る 望み は まことに 少ない 。
担ぎ回る
(担ぐ.回る)
延べ語数:
3
1074
,1040,22: ことに 電線 が 邪魔 に なる 位 な 巨大 な 紙 張り の 人形 を 作り 、 それ を 日 中 から
^
担ぎ まわる など は 秋田 能代 に も 新潟 に も 宇都宮 に も ない こと で ある 。
1074
,1058,63: と いう など も また その 一つ で 、 これ が 各地 の 偶合 という こと は あり 得 ぬ は もちろん 、 たった これ ばかり を よそ から 採用 し て 、 その他 は 独創 という こと も また 想像 し 難く 、 しかも 寛政 中頃 の 奥 民 図 彙 時代 、 すなわち 弘前 で まだ 四角 な 万 燈 を
^
担ぎ まわっ て い た 頃 から 、 すでに 全く 同じ 文句 で あっ た の で ある 。
1092
,54,12: 私 たち が 「 弓 と 鉄砲 」 の 話 を
^
かつぎ 廻っ て い た 翌年 に は 、 独 墺 合邦 という 爆弾 的 宣言 が 、 欧 洲 を 一挙 に 驚愕 の 淵 に 陥れ た 。
飲み合う
(飲む.合う)
延べ語数:
3
1073
,1371,7: いちど 、 どこ か で 、 ゆっくり
^
飲み 合お う じゃ ない か 。
1073
,5701,27: 日頃 、 無力 な 地方 民 を 虫 ケラ の よう に 見下し て いる 土 くさい 権力 型 の 人物 で ある こと は 、 少し
^
飲み 合っ て いる と 、 すぐ 分っ て くる 。
1118
,224,7: 二 人 は 熱い お湯 を
^
呑み 合い まし た 。
引き退る
(引く.退る)
延べ語数:
3
1072
,7338,12: と 、 楽 翁 は 、 いつ に なく 、 あっさり
^
引き 退 がっ て 、 ほか の 役 部屋 を あるき 、 小林 勘蔵 や 山本 左右 太 など と 、 何事 か ひそひそ 話しこん で 立 帰っ た 。
1073
,7314,3: 家人 は
^
引き 退 がっ た 。
1111
,2,63: その 断り 方 に は のぞみ が なく 、 どうしても 書け ない と きっぱり 言い 切っ て いる が 、 先客 は 断わら れる の も 覚悟 し て 遣っ て 来 た もの らしく 、 なまなか の こと で 承知 し ない で 、 たとえ 、 三 枚 でも 五 枚 で も よい から 書い て くれる よう に いい 、
^
引き 退 がる 様子 も なかっ た 。
裁き得る
(裁く.得る)
延べ語数:
3
1072
,5089,6: —— 神 なら ね ば 、
^
裁き 得 ぬ はず の もの を 、 人間 が 代っ て 、 それ を 示す 。
1072
,5092,15: 「 けれど 、 人間 を 裁く に は 、 人間 なれ ば こそ 、 よく
^
裁き 得る こと も あり ましょ う 」
1072
,8258,19: おん 身 なら で は 、 幾世 に も わたる 罪悪 の 府 、 将軍家 の 科 を 、
^
裁き 得る 者 は ない 。
聞き穿る
(聞く.穿る)
延べ語数:
3
1072
,3450,25: だが 、 訊き 取ら ず に は おけ ない と ばかり 、 三平 も 大 亀 も 、 根 ほり 葉 ほり 、 なお
^
訊き ほじっ た 。
1072
,3874,30: … … だが 、 何 度 、 現場 を 調べ て も 、 江戸 橋 の 番太郎 ふたり を 吟味 し て も 、 また 堀 留 界隈 を 、
^
訊き ほじ ッ て み て も 、 さ ッ ぱり 、 手懸り が つか ねえ ん です 。
1072
,5905,74: それ を 、 左右 太 に 、 いつ 打ち明けよ う か と 、 この間 うち から 悩ん で い た が 、 姉 の お 島 は 、 島破り という 兇状 持ち だけ に 、 何事 に つけ 、 疑いぶかく 、 自分 が ちょっと 他人 と 低 声 で 話し て い て も 、 ふと 外 へ 用 に 出 て も 、 すぐ 目 に か ど を 立て て 、
^
訊き ほじる 始末 な ので —— ただ 独り 胸 を 傷め て い た ところ でし た —— と 、 話す の でも あっ た 。
寝来る
(寝る.来る)
延べ語数:
3
1072
,3281,37: 庄七 は 、 六 畳 の 方 を のぞい て 、 何 か いっ て い た が 、 女房 の お たつ は 、 乳 のみ 子 を 抱い て 、 もう 性 も なく
^
寝 く たれ て い た 。
1073
,1722,52: … … そして 、 ふと 眼 を さまし た 時 は 、 川 や 海 に 近い 水郷 の 常 として 、 そこら の 壁 や 、 夜 の 具 まで 、 じっとり と 、 水気 を ふくみ 、 自分 の そば に 、 も ひとり 黒髪 を みだし た もの が
^
寝 く たれ て い た 。
1073
,7874,12: ほの暗い 燭 と 、 帳 の 蔭 に 、 黒髪 を
^
寝 く たら し て 、 幾 人 も の 女 が 、 木枕 を ならべ て い た 。
潜り込む
(潜る.込む)
延べ語数:
3
1072
,1279,33: 「 これ だけ やる から 、 てめえ は これ を 持っ て 、 市 の 字 の 体 を 、 遊び 風呂 の 丁字 屋 から 請け出し て 、 どこ へ で も
^
潜り こめ 。
1072
,3419,9: —— する と 、 まだ 苫 の 下 に
^
潜り こん で い た 他 の 浪人 者 二 人 が 、 げらげら 笑っ て 、
1073
,6850,12: … … いつのまにか 、 貞 盛 め が 、 また 常陸 へ
^
潜り こん で いる と いう ぞ 」
開き切る
(開く.切る)
延べ語数:
3
1013
,217,49: まさか 、 こんな ところ で 野宿 しよ う と は 思い ませ ん から 、 昨日 宿 を 出る 時 に 拵え て もらっ た 、 昼 の 弁当 の 残り を 詰め込ん で いる ばかり 、 疲れ て も い ます が 第 一 、 腹 が
^
空き 切っ て ペコペコ です 。
1040
,2534,9: 正面 入口 の ドア が 、 左 へ
^
開き きっ て コンクリート ・ ブロック で 押さえ て あっ た 。
1041
,3788,7: 「 いま の ティーンエージャー が 心 を
^
開き きっ て 投票 に いっ たら 、 誰 が 大統領 に なる か 、 見当 も つか ない 」
待ち抜く
(待つ.抜く)
延べ語数:
3
1013
,1390,51: と 止める 袖 を ふり 払っ て 私 は 、 父 の 気 の 変ら ぬ うち に 飛び出し て しまい まし た が 、 考え て みれ ば あれ から ちょうど 二 年 と 三 カ月 … … 、 ジーナ も スパセニア も 、 どんなに 待っ て 待っ て
^
待ち 抜い て い た か と 思え ば 、 逢わ ぬ 先 から もう 心 は 、 遠く 南 九州 の 空 へ 飛ん で い まし た 。
1065
,71,16: 昭和 十 八 年 出征 以来 、 三児 を かかえ て 、 良人 の 帰還 を
^
待ち ぬい て い た ことし 四 十 四 歳 の 妻 が 、 子供 も どうにか 成人 し た ので 、 あきらめ の 果て 、 自殺 し た の で ある 。
1072
,4346,68: その 打開 について 、 越前 守 も 了解 の うえ で 、 役所 を 罷め 、 奉行 所 の 外 に あっ て 、 堀 留 の 五 人組 強盗 の 巣 を 探索 し て いる もう 一 名 の 刎頸 の 友 —— 山本 左右 太 の 便り こそ 、 朝 に 夕 に 、 こう 二 人 が 、 いわ ず 語ら ず 、
^
待ち ぬい て いる もの だっ た 。
打ち壊す
(打つ.壊す)
延べ語数:
3
1003
,133,21: その間 に 目 に 入る もの は 、 すべて 、 さき ほど まで の 美しい 蓮華 の 世界 の 印象 を
^
打ち こわす よう な もの ばかり で あっ た 。
1037
,1296,7: まず 私 の 贋 の 飾りもの を
^
打ち 毀さ なけれ ば なら ない 。
1150
,396,23: 見る と 、 姉 弟 の 住み馴れ た 焼け トタン の 家 は 、 多勢 の 人足 の 手 で めちゃめちゃ に
^
打ち こわさ れ 、 材料 は 焼跡 に 積み重ね 、 姉 弟 の 持っ て いる ささやか な 家財 は 、 その 側 に 屑物 の よう に ほうり出さ れる の です 。
会い申す
(会う.申す)
延べ語数:
3
1000
,92,30: ——— ねえ 、 君 、 お願い だ 、 それ より ほんの 束の間 で も よい 、 一 と 目 で も 、 いや 、 物 越し に でも 、 お
^
逢い 申し て お 声 を 聞かし て 戴き たい の だ 。
1072
,6292,8: 「 大内 不 伝 どの に 、 お
^
会い 申し たい 」
1073
,7310,4: 秀 郷 は お
^
会い 申し たく 思う て おる が 、 何 せい 老齢 で は あり 、 この 寒気 。
拭い取る
(拭う.取る)
延べ語数:
3
1000
,801,29: 北の方 は 、 我が 子 の 腕 に 書い て ある 昔 の 男 の 歌 を 読ん で 、 ひどく 泣い た が 、 やがて その 文字 を
^
拭い 取っ て 、 「 うつ ゝ にて 」 の 返歌 を 、 同じ よう に 腕 に 書き記し 、 「 これ を その 方 に お 見せ 」 と 云っ て 我が 子 を 突き 遣る と 、 自分 は 慌て ゝ 几帳 の かげ に 身 を 隠し た 。
1000
,1025,2: 女房 が
^
拭い 取ろ う と する の を 制し て 、 母 が 自分 で 拭っ た の で あっ た が 、 拭い 取る 時 に いかにも 惜し そう に 、 一 字 々 々 、 頭 へ 刻みつける よう に 視 すえ つ ゝ 消し た 。
1000
,1025,24: 女房 が 拭い 取ろ う と する の を 制し て 、 母 が 自分 で 拭っ た の で あっ た が 、
^
拭い 取る 時 に いかにも 惜し そう に 、 一 字 々 々 、 頭 へ 刻みつける よう に 視 すえ つ ゝ 消し た 。
絡み着く
(絡む.着く)
延べ語数:
3
1000
,323,45: そこ へ 持っ て 来 て 、 左大臣 が 好意 を 示す よう に なっ て から は 、 その 感激 の せい で つい 酒 を 過し 、 酩酊 し て から 床 に 這入る ので 、 なおさら し つ ッ こく 手足 に
^
絡み 着く よう に する 。
1000
,624,19: いや 、 それ より 何より 、 いつも は しっかり 北の方 に 纏わり 着き 、 隙間 も なく 手足 を
^
絡み 着か せ て 、 二つ の 体 が 一つ 塊 の よう に なっ て 寝 て いる のに 、 今朝 は 襟 頸 や 腋の下 や 方々 に 隙間 が 出来 、 そこ を す うく し た 風 が 通り抜ける ので 、 これ で は いかさま 肌寒い の も 道理 で あっ た 。
1000
,1348,104: 東 の 方 に は 比叡 の 峰 つ ゞ きの 丘 が 聳え 、 西 の 方 が だ らく と 緩やか な 斜面 に なっ て いる 地勢 を 占め て 、 池 を 掘り 、 石 を 据え 、 築山 を 作り 、 遣り 水 を 引き など し た 庭 の 趣 は 、 むかし は どんなに か 結構 を 極め て い た の で あろ う が 、 今 は 凄 じ く 荒れ果て ゝ 、 地面 に は 雑草 が 生 い しげり 、 木々 の 幹 に は 蔦葛 の 蔓 が 網 の よう に
^
絡み 着い て いる の で あっ た 。
おい出る
(おう.出る)
延べ語数:
3
0993
,599,9: そい で 、 来春 に なる と 皆さん で
^
おい でる 。
0993
,626,33: 壮 六 ( 語り ) その 次ぎ の 年 の 春 に 別荘 は きれい に 出来 あがっ て 、 その 夏 から 黒田 様 御 一家 が ズーッ と 毎年
^
おい でる よう に なり やし た 。
0993
,2862,5: 金吾 いつか 一緒 に
^
おい で た 鶴 や さん と いう ば あや さん は どうして やす ?
取り潰す
(取る.潰す)
延べ語数:
3
0993
,3910,31: という の が 、 その 山 の 真ン中 へ ん に 、 黒田 さん の 別荘 が あっ て ね 、 金吾 さん に し て みれ ば 、 それ を
^
取り つぶさ れる の は 、 つらい 。
0993
,4059,5: そん で 万一 あすこ が
^
取り つぶさ れ ちゃっ たら 、 今後 又 春子 さま が こちら に 見え た 時 、 どこ に 置い とき ゃええだ ?
1134
,68,33: 葬 い が 済ん で 何 も 彼 も 一段落 を 告げる と 、 夫人 を 死に 導い た 別荘 は 見る の も 嫌 だ と 言っ て 、 その 年のうち に
^
取り つぶさ せ 、 一 人 取 残さ れ た 喜 田川 三郎 氏 は 、 野心 も 、 功業 も 、 名誉 も 、 利益 も 振り 棄て て 、 そのまま 何処 と も 知れ ぬ 放浪 の 旅 に 上っ て しまい まし た 」
し退く
(為る.退く)
延べ語数:
3
0988
,202,1: 「
^
し どい わあ !
0988
,1081,1: 「
^
し どい わあ !
0989
,620,8: 柳子 知っ て らっしゃる 癖 に 、
^
し どい わ 。
齧り付く
(齧る.付く)
延べ語数:
3
0985
,507,6: お 光 … … (
^
かじり 付い た 相手 を 猛烈 な 勢い で 振切る 。
0989
,2189,14: 自分 々 々 の 部屋 につれ 込ん で 、 酒 を 飲まし たり 、
^
かじり 附い たり 。
0989
,2670,25: 織 子 … … ( それ まで 二 人 を 見守り ながら 、 ふるえ て い た の が 、 不意 に 舟木 に
^
かじり 附い て ) な 、 なんにも 言わ ない で 下さい !
叩き殴る
(叩く.殴る)
延べ語数:
3
0983
,671,34: … … いっそ 、 着る 物 や 食う 物 なんか 、 どう で も よい から 、 いえ 、 言う こと 聞か ない 時 あ 張り倒し た って いい から 、 山の内 マキ を
^
叩き なぐっ て くれる 人 が い て くれ たら 、 その 方 が よかっ た か も しん ない 。
0993
,3897,21: 中年 過ぎ の ) そい で 、 金吾 さん は 、 セメント 山 で 酔っぱらっ た 工夫 たち に 、 さんざん
^
叩き なぐら れ て 気絶 し て い た ところ を 、 春子 さん の 内 で 以前 ば あや さん を やっ て い た 鶴 や さん に 助け られ 、 その あくる日 また その 飯場 に 行っ た そう で やす けど ね 、 もう どうしても 春子 さん に 会わし て くれ ない ん です と 。
0995
,2266,10: … … あん 時 、 血みどろ に なっ て 、
^
叩き なぐら れ て 、 豚 みたい に ケイベツ さ れ て 、 今日 死ぬ か 明日 死ぬ か と 思い ながら … … 死にゃ し なかっ た ん だ 。
導き得る
(導く.得る)
延べ語数:
3
0958
,226,10: しかし 、 今 もっ て その 癖 を 正しき に
^
導き 得 ぬ 。
1076
,1937,41: ゆくゆく 或いは 大切 な 闇 の 間 の 戸 を 開い て 、 久しく 忘れ て い た 昔 の 旅人 の 消息 を 知り 、 かつ は 東洋 人 の 直覚 が 、 稀 に は 学問 の 進路 を
^
導き 得る 場合 も ある こと を 、 例示 する 機会 と なる で あろ う こと を 望ん で いる 。
1151
,21,16: かり そ め に も 、 官能 を 刺戟 し て 、 恍惚 状態 に
^
導き 得る 、 あらゆる もの は 研究 さ れ 、 採り 容れ られ 、 味わい 尽さ れる の です 。
遡り込む
(遡る.込む)
延べ語数:
3
0957
,51,27: 利根川 の 日本 鱒 は 、 銚子 の 利根 河口 から 三月 中旬 に は 、 鮎 と共に 海 の 水 と 別れ て 、 淡水 へ
^
遡り 込む の で ある らしい の で ある 。
0957
,56,63: この 鱒 は 、 次第に 鮎 と共に 上流 へ 遡っ て ゆき 、 利根川 の 流れ を 水力 電気 の 堰堤 が 中断 せ ず 、 また 上流 地方 の 山林 が 乱伐 の 災い を 受け ない で 、 夏 で も 水量 の 多い 時代 は 、 沼田 から さらに 上流 の 支流 薄根川 、 赤谷川 の 水源 地 まで
^
遡り 込み 、 本流 は 上越 国境 の 雪 橋 、 雪渓 の ある あたり の 渓 間 に まで 遡り 込ん で 、 山 や 谷 が 錦繍 の 彩 に 飾ら れる 十月 中旬 から 産卵 を はじめ た の で ある 。
0957
,56,83: この 鱒 は 、 次第に 鮎 と共に 上流 へ 遡っ て ゆき 、 利根川 の 流れ を 水力 電気 の 堰堤 が 中断 せ ず 、 また 上流 地方 の 山林 が 乱伐 の 災い を 受け ない で 、 夏 で も 水量 の 多い 時代 は 、 沼田 から さらに 上流 の 支流 薄根川 、 赤谷川 の 水源 地 まで 遡り 込み 、 本流 は 上越 国境 の 雪 橋 、 雪渓 の ある あたり の 渓 間 に まで
^
遡り 込ん で 、 山 や 谷 が 錦繍 の 彩 に 飾ら れる 十月 中旬 から 産卵 を はじめ た の で ある 。
持ち致す
(持つ.致す)
延べ語数:
3
0947
,3650,4: 「 ここ へ お
^
持ち いたし ましょ う か 」
0947
,3656,4: 「 やはり 、 お
^
持ち いたし ましょ う 」
0993
,1340,16: お 紅茶 は 食堂 に いたし ましょ う か 、 それとも 船室 の 方 へ お
^
持ち いたし ましょ う か ?
詰り切る
(詰る.切る)
延べ語数:
3
0946
,43,79: 親王 家 と 五摂家 に は 、 御 入用 調 役 という もの が つい て い て 、 体面 を 維持 する 程度 の こと を し て くれる が 、 大臣 家 、 羽林 家 と 下る と 、 そういう 保証 も ない ので 、 朝 は 薄い 茶 粥 に 胡麻塩 、 昼 は 一汁一菜 に 盛り っきり の 麦飯 、 あと は 翌朝 まで 、 咽喉 を 通る の は 水 ばかり という 、
^
詰り きっ た 暮し を し て いる ところ へ 、 天保 四 年 の 飢饉 の たたり で 水 の よう な 粥 に も 事欠く よう に なり 、 大方 は 米糠 や 麦 糠 を 糧 に し 、 対屋 の 梁 を 伝う 、 やまかがし や 青大将 は ご馳走 の うち で 、 荘園 の 上り を 持た ぬ 官 務 や 神祇官 は 、 蕨 根 や 笹 の 実 を 粉 に し て 、 枯渇 し た 腹 の 養い に し て いる と いう 。
0946
,109,1:
^
詰り きっ た 下士 の 台所 を 切り まわす に は 、 亭主 の 内証 を 知っ て いる ほう が 便利 だろ う が 、 まだ 祝言 も すま ない 長屋 の 青 女房 が 、 勘定 割 場 まで 差し出る の は 、 少々 、 念 が 入り すぎ て いる 。
0947
,908,1:
^
詰り きっ た 表情 を し 、 興奮 し て 肩 で 大きな 息 を つい て いる 。
澱み残る
(澱む.残る)
延べ語数:
3
0946
,125,25: 八月 はじめ の 大風 の 夜 、 出窓 から 投げこま れ た 金 の なぞ は 、 解け きれ ぬ まま 、 心 に
^
淀み 残っ て い た が 、 その 話 を 聞く なり 、 さては と 思い しめ られる こと が あっ た 。
0947
,417,9: あと 味 の 悪い もの が 、 心 に
^
よどみ 残っ た が 、 それ は もう 問題 で は なかっ た 。
0948
,406,17: なん の こと だ か よく わから ない が 、 ふとした 疑問 が 久美子 の 心 に
^
淀み 残っ た 。
持ち直す
(持つ.直す)
延べ語数:
3
0945
,159,10: 船頭 の 長平 だけ は 、 やっと の こと で
^
持ち なおし た が 、 すっかり 気落ち し て 、 海 の 色 を 見る の も 懶く なっ た らしく 、 岩穴 の 奥 に ひっこん で 、 念仏 ばかり と なえ て い た 。
0994
,847,14: そい から 、 おなか を 、 こうして ——( と いい ながら 、 ステッキ を
^
持ち なおし て 、 し や が みこん で 手 を 出す が 、 しかし 、 むきだし の 肩 や 乳房 に チョット さ われ ない ので 、 手 を あちこち 遊ばし ながら ) この へん を 押す と 、 變 な 聲 で ——
1172
,1570,6: 吉良 兵曹 長 は 軍刀 を
^
持ち なおし 、 立ち上り ながら 、 私 の 方 を 見 た 。
舞い出す
(舞う.出す)
延べ語数:
3
0943
,226,8: その うち に お 糸 の 方 が
^
舞い だし た 。
0954
,217,29: 杜 松子 が 坐っ て いる あたり は いっそう 蔭 が 深く なり 、 着物 の くすん だ 色目 が しっとり と 沈み 、 白い 膚 の 色 が
^
舞い だす よう に あざやか に 見え た 。
1000
,406,11: 二 三 人 の 公卿 たち が 代る ぐ 立っ て
^
舞い 出し た 頃 から 、 宴 は だ ん く 闌 に なっ て 行っ た 。
降り乱す
(降る.乱す)
延べ語数:
3
0891
,416,30: またし て も ちぐはぐ な 恰好 を し た 真面目 な 勤労 者 が 登場 し て 、 何 代 か 後 の ロパーヒナ 夫人 は その 美しい 髪 を
^
ふり 乱し て 泣き崩れる だろ う 。
1041
,2846,34: その あいだ ずっと 、 小柄 で 肥り 気味 の 、 あけっぴろげ な 性的 魅力 の ある 女 の こ が 、 なに も し て い ない の だ が 、 すでに 髪 を
^
ふり 乱し た 感じ で 、 大きな アンプ の そば に 立っ て いる 。
1062
,48,20: また 、 東風 は 、 悪い 神 な ので 、 やぶれ た 着物 を 着せ 、 髪 を おどろ に
^
ふり 乱さ せ て 、 やぶれ た 古い 礼帽 を つけ させ ます 。
辿り辿る
(辿る.辿る)
延べ語数:
3
0877
,519,37: こんな こと を 書い て いる と 際限 が あり ませ ん が 、 既に 亡き ジューヴェ を 師 と 仰い で いる 君 の 参考 に も なれ ば と 思い 、 ふるい 記憶 を
^
辿り 辿り 、 とりとめ も ない 感想 を 綴っ て み まし た 。
0929
,99,18: それ は 、 私 にとって 現 つ の 奇蹟 の 連続 で あっ た が 、 しかし
^
辿り 辿っ て みれ ば 、 文化 的 知識 の 科学 的 簡単 化 と 堅牢 化 が 、 今 正 に 欠け て いる こと 、 この こと の 流れ 作業 的 組織 が 、 飢え に 飢え られ て いる こと の 一つ の 具体 的 な 実験 として ここ に 記録 し たい の で ある 。
0940
,19,7: その 謬 り の 果 、
^
辿り 辿っ て ゆけ ば 、 やがて は 、 それ は 政治 の 、 法律 の 欠陥 に まで たちいたる の で ある 。
語り聞く
(語る.聞く)
延べ語数:
3
0873
,2,80: 忠実 な 訳 、 巧妙 な 訳 、 し つかり し た 訳 、 こなれ た 訳 、 そんな 褒め かた で は いつこ う 歯 の 立た ぬ 代物 で 、 これ こそ 、 ボーマルシエ が 辰野 博士 に のり 移り 、 両者 の 舌 を 一 枚 に 重ね 、 作者 の 洋才 と 訳者 の 和 魂 と が にぎやか に もつれ 合 つて 封建 末期 の 快男児 フイガロ 貧 雅 郎 の 一大 活劇 を
^
語り 聴か し て いる という 風 な 書物 で ある 。
1062
,113,30: ( 八 ) 本国 へ 帰る と 部下 の 神 々 を 集め て 、 盛大 な 宴会 を 開い て 人間 の 村 で の 珍しい 見聞 談 を
^
語り 聞か せ 、 人間 の 村 から おみやげ に もらっ て 来 た 品々 を 部下 一同 に すそ 分け し て 、 神 々 の 世界 で の 顔 を 一層 よく する の で あり ます 。
1062
,126,33: ( 八 ) 村 へ 帰る と 、 彼 は 部下 の 人々 を 集め て 盛大 な 宴会 を 開き 、 和人 の 村 で 見聞 し た 珍しい こと ども を
^
語り 聞か せ 、 和人 の 村 から おみやげ に もらっ て 来 た 品々 を 一同 に おすそ分け し て 、 人間 の 村 で の 酋長 として の 権威 を 一層 強める の で あり ます 。
呼び戻す
(呼ぶ.戻す)
延べ語数:
3
0866
,300,28: 華中 から 、 マレイ 作戦 に 加わ つ て 、 それから 、 ビルマ の 飛行 基地 に やら れ た と 思う と 、 すぐ 仏 印 へ
^
呼び もどさ れ 、 それ から ずつ と 、 ハノイ の 基地 に い まし た 」
1073
,803,49: —— そういう 、 兇悪 な もの の 出没 を 聞く たび に 、 小次郎 は 、 かつて 十 六 歳 の 春 、 この 都 の 土 を 初めて 踏ん だ 日 の 宵 に 、 東山 の ふもと で 見 た 焚火 の 群 を いつも 記憶 から
^
呼び もどさ れ た 。
1076
,1496,30: いわゆる テダ が 穴 の 信仰 の なお 活き て い た 時代 なら ば 、 彼ら を 神 の 子 の 最も 好ましから ぬ もの として 、 故郷 に
^
喚び 戻し 閉じ 籠 め て 置い て いただこ う という 祷り が 、 熱烈 で あっ た の も 当然 と 見 て よかろ う 。
作り話す
(作る.話す)
延べ語数:
3
0866
,293,13: 「 美佐 か 、 うむ 、 あいつ の こと は 、 いずれ ゆ
^
つくり 話す 」
0866
,421,3: まあ 、 ゆ
^
つくり 話す 」
0866
,1558,8: まあ 、 来 た 以上 は 、 ゆ
^
つくり 話そ う 。
射し入る
(射す.入る)
延べ語数:
3
0863
,157,32: 谷 の ふち の 向 方 に は 地下 の 墓所 から 蒸発 し て いる の か 、 もやもや 立ち 昇る 煙霧 の 中 へ 青ざめ た 虧 けた 三日月 が
^
射し 入っ て おり まし た 。
1039
,672,13: 入口 の 扉 が 開い て い て 、 窓 から 夕陽 が
^
射し 入っ て いる 。
1136
,290,9: 重い カーテン の 間 から 、 僅か に
^
射し 入る 午後 の 陽 は 、 寝室 の 中 を 無気味 に 照らし て 、 調度 の 物々し さ も 、 妙 に 神秘 的 な 空気 を 醸し出し ます 。
付き回る
(付く.回る)
延べ語数:
3
0854
,364,20: 朝 、 目 を さまし て 、 とび 起き て 、 紙 フウセン を ふくらまし て 、 小さな 部屋 を
^
つき まわっ て 、 一 人 で キャアキャア 喜ん で い たり 、 全裸 に なっ て 体操 し たり 、 そして 、 急 に 私 に だきつい て ゲラゲラ 笑い だし たり 、 娼家 の 朝 の 暗 さ が ない ので 、 私 は この 可愛い 女 が 好ましかっ た 。
0988
,2744,13: 外 に 出れ ば 、 ただ 裏町 や 場末 や 山野 を ウロ
^
つき まわ つて は 、 名 も 無い 人 たち と 交 る だけ で 、 それ も ただ 常識 はずれ の 、 おかしな 、 何 の 役 に も 立た ぬ こと ばかり し て 歩い て いる 浮浪 に 近い 。
0988
,4319,15: それ が 、 黒田 組 を 出 て し まつ て 、 方々 を ウロ
^
つき まわり はじめ て 、 たつ た 二 三 カ月 で 、 まるで いつ ぺん に 幕 を 切 つて 落し た よう に 、 ギョッ と する ほど 見え て 來 た 。
見付く
(見る.付く)
延べ語数:
3
0852
,20,17: とりわけ 私 の よう に ぐうたら な 落伍 者 の 悲し さ が 影身 に まで 泌
^
み つく よう に なっ て しまう と 、 何 か 一つ の 純潔 と その 貞節 を 守ら ず に は 生き て い られ なく なる もの だ 。
0981
,965,6: 工具 の ハンドル に し が
^
み 附い た 。
0994
,997,4: タタミ に し が
^
み 附く よう に し て 、 がまん しよ う と する ん だ けど 、 ダメ です 。
拭い去る
(拭う.去る)
延べ語数:
3
0850
,132,22: 尤も その後 の 五 ヶ月 ほど 膿 が とまら なかっ た けれども 、 痛み は この 日 を 境 に し て
^
拭い 去ら れ て しまっ た の だ 。
1012
,411,33: もう 今 の 三浦 嚢 の 曲 なぞ に は 、 一言 の 感想 を はさま れる で も なく 、 ただ こんな 厭わしい 曲 の 記憶 なぞ は 、 一刻 も 早く
^
拭い 去っ て しまい たい と 思っ て い られる か の よう に 、 新しい 曲 に 老い の 情熱 を 籠 め て い られる ばかり でし た 。
1174
,2163,31: 服 を 脱い だ からには 、 何 か 他 の もの を 着 て いる 筈 だ が 、 その 色 も 形 も 彼 の 記憶 から 、 さっぱり と
^
拭い 去ら れ て いる 。
消し飛ぶ
(消す.飛ぶ)
延べ語数:
3
0834
,20,15: お 人形 と こう し て いる と 、 辛い 事 も どこ か へ
^
消し とん で 、 一番 幸福 だ という 気 が いたし ます 。
0924
,26,34: しかし 魚眼レンズ を ラグビー の スクラム の 中 に つっこん で 撮っ たり し て 、 初めて 動く 魚 眼 の 映画 像 を 見 た 時 は 、 これ まで の 苦労 も
^
消し とぶ ほど の 興奮 を みな に 与え た の で あっ た 。
0947
,2808,4: 憂鬱 なんか 、 いっぺんに
^
消し とん で しまう わ … … 手近 な ところ で 、 秋川 に うちこん で み たら どう ?
隠し得る
(隠す.得る)
延べ語数:
3
0822
,17,15: その くせ 、 古代 史家 が ヒダ の 史実 を 巧妙 に 隠そ う として
^
隠し 得 なかっ た シッポ らしき もの を 発見 し うる し 、 その 隠さ れ た 何 か をめぐって ヒダ と スワ に 特別 な そして 重大 な 関心 が 払わ れ 、 その 結果 として 古代 史上 に ヒダ に関する 重大 な 記事 が 一 ツ も ない 、 そういう 結果 が 現れ た の で は ない か と 疑う こと が できる の です 。
0988
,2037,22: それほど 強く 輕蔑 し て いる と も 言える し 、 單純 だ から 、 かく そう と 思 つて も 、
^
かくし 得 ない と も 見 られる 。
0990
,374,2: また 、
^
かくし え ない 。
使み付く
(使む.付く)
延べ語数:
3
0821
,233,68: 私 に 「 クロ 」 という 呼称 の 存在 を 教え て くれ た 長崎 市民 の 一 人 は 、 明らか に そう 考え て い た よう だ し 、 浦上 の 人家 や 山河 に は 、 その 異人 視 を 百 倍 も 強く 感受 し て オドオド と 孤絶 し て いる よう な 住民 たち の 悲し さ が 至る ところ に
^
沁み つい て いる よう に 感じ られ た の で ある 。
1012
,273,7: 祖母 の 妖怪 話 が 頭 に
^
沁み つい て いる せい か 、 どこ か で 啾々 として 鬼 が 哭い て いる といった よう な 、 屋 の 棟 三 寸 下る といった よう な 、 古めかしい 形容詞 でも 使い たく なる くらい の 薄気味悪 さ を 感ぜ ず に は い られ なかっ た の です 。
1172
,589,36: うし ろ に 何 か 重い 物 を 引き摺っ た よう な 歩き 方 で 、 居住 区 の 中 に 消え て 行っ た 彼 の うしろ姿 が 、 奇妙 に 私 の 眼 に
^
沁み つい て 離れ なかっ た 。
し言う
(為る.言う)
延べ語数:
3
0808
,283,2: よ ウ
^
し 言わ ね な 」
0983
,617,15: まるで へえ 、 御徒 町 の 井上 先生 の まわし者 み て えな 事 ばっか
^
し 云う ん だ 。
0986
,617,3: ホント に イケズウズウ
^
し いっ たら 。
任し解く
(任す.解く)
延べ語数:
3
0793
,159,17: オレ が 人生 案内 し て やる から 親 舟 に のっ た 気持 で オレ に
^
まかし ときゃ ア いい ん だ よ 」
0985
,1523,4: 誠 君 に
^
まかし とけ ば 、 いつの 事 に なる か わから ない 。
0993
,3665,4: 大丈夫 、 私 に
^
まかし とい て ちょうだい 。
申し残す
(申す.残す)
延べ語数:
3
0791
,230,1: いろいろ
^
申し 残す こと も あり ましょ う 。
1072
,5241,11: 「 最前 から の 、 御 報告 の うち 、 一つ
^
申し 残し が ござい ます る 」
1072
,7783,7: それ 故 に こそ 、 篤と 、
^
申し 残し て 、 越前 は ただ 一夜 、 や しき に 戻っ て 来 た もの を 」
隠し込む
(隠す.込む)
延べ語数:
3
0790
,549,15: と 云う の は 、 かなり 離れ た 物 置き の 底 へ ムリ に
^
隠し こむ よう に し て おい た バラバラ の アルコール 漬け が 、 盛夏 の 暑気 に 臭気 を 放っ て 仕様 が ない 。
0948
,942,37: 「 根太 を ひ ン ぬく よう な 勢い で 、 六 人 掛り で 大 ガサ を やっ て い ます … … 六 千 万 から の 証券 を 、 こんな 窮屈 な ところ へ
^
隠し こむ わけ は ない と 思う ん だ が … … 二 課 の やる こと は 、 われわれ に は 理解 でき ない です 」
0948
,1313,17: 「 石倉 は 君 代 の 弟 だ … … トンネル 会社 へ 融資 する 形式 で
^
隠し こん だ 資産 を 、 捜査 二 課 で は 三 千 万 から 六 千 万 の 間 と 踏ん で いる らしい が 、 どんな 操作 を し た って 、 そんな 芸当 が できる わけ は ない 。
買い戻す
(買う.戻す)
延べ語数:
3
0789
,173,18: ですから 、 あなた 、 私 が 手 離し た 二 十 万 斤 を 今 の 値 で
^
買い もどす こと も でき やし ませ ん 」
0993
,2355,11: そんなに 買い たけれ ば 、 その 内 に 轟 さん から
^
買い もどす ん です なあ 。
1073
,1431,14: 飽い たら 、 浪花 江 の 遊女 に 売りとばす から 、 探し て 、
^
買い もどし たら よかろ う 。
聞き正す
(聞く.正す)
延べ語数:
3
0784
,832,9: 通 太郎 は その 疑問 を 克子 に
^
訊き ただし た が 、 それ に対して 克子 は 答 う べき もの を 殆ど 持ち 合せ て い なかっ た 。
0784
,956,14: 杭 に かかっ て い た と いう が 、 その 状況 を よく
^
訊き 正し て みる と 、 射殺 さ れ て 水中 へ 落ち た 時 に 杭 に かかっ た もの で 、 流れ て き て 杭 に かかっ た もの で は ない よう で あっ た 。
1073
,3909,16: 弟子 たち や 、 部落 の 諸 職 の 者 を 集め て 、 細々 、
^
訊き ただし て い た の だっ た 。
積み為す
(積む.為す)
延べ語数:
3
0784
,488,27: 「 君 は エジプト の ナイル 河 が 海 へ そそぎ 、 その 砂 が 海 の 底 を わたっ て 、 海 を 距 て て
^
積み なし た ところ 、 アラビヤ の 沙漠 の 辺 に ある 国 の 名 を 知っ て いる か 」
0784
,556,23: 「 エジプト の ナイル の 河 が 海 へ そそぎ 、 その 砂 が 海底 を わたり 、 海 を 距 て て
^
積み なし た ところ 、 アラビヤ の 沙漠 の 辺 … … 」
0784
,862,24: 「 エジプト の ナイル の 流れ が 海 に そそぎ 、 その 砂 が 海底 を わたっ て 、 海 を 距 て て
^
積み なし た ところ 、 アラビヤ の 沙漠 の 辺 に … … 」
載り撃つ
(載る.撃つ)
延べ語数:
3
0777
,949,11: 宇礼 さん も ミコ です から 、 神 の 霊 が
^
のり うつ ッ て 、 時刻 が お 分り な の やら 、 私 たち の 前 に ピッタリ お 坐り で 、 一々 指図 なさる の でし た 」
0780
,237,5: 春江 に も 病気 が
^
のり うつ ッ て いる よう に 見え た 。
0794
,623,8: 私 の 心霊 作用 が 犯人 さん に
^
のり うつ ッ て ね 。
打ち任す
(打つ.任す)
延べ語数:
3
0777
,53,26: 美人 で は ない が 利 巧者 で 、 結婚 後 、 良人 に 碁 を 習い 覚え て めきめき 上達 し 、 田舎 天狗 を
^
打ち まかす ぐらい の 手並 に なっ て い た 。
0777
,324,53: デップリ ふとっ て 、 目 から 鼻 へ ぬける よう な 鋭い ところ は 表 に は 現れ て い ない が 、 碁 は 相 変ら ず の 好き な 道 で 、 石 を 握れ ば 、 今 もっ て 江戸 の 素人 で は 並ぶ 者 なし 、 彼 を
^
打ち まかす 新進 の 素人 天狗 は 一 人 も で た こと が ない 。
0777
,408,35: 父 は 素人 日本一 と うたわ れ た 碁 の 打ち 手 、 母 とても 結婚 後 習い 覚え た 碁 が 東 太 が 三 ツ に なる 時 に は 素人 天狗 を
^
打ち まかす ほど に 上達 し た 利 巧者 、 二 人 の 仲 に 低能 が 生れる 筈 は ない から 、 よほど オクテ の 大器晩成 塑 。
行き遣る
(行く.遣る)
延べ語数:
3
0775
,533,5: 時々 金 を せびり に
^
行き や がる そう で 、 十 銭 二 十 銭 の 血 と 汗 の 銭 を せびっ て 消え て 行き や がる そう です 」
0808
,303,22: 用 が ある 筈 も ない のに 、 野良 を はなれ て どこ か へ 行く から 、 いったい アネサ どこ へ
^
行き や がる の だろ う と 秘か に 後 を つけ て 来 た 。
0989
,2963,10: 説教 の 後 は 、 いっしょ に 芸者 買い に
^
行き や がる 。
打ち頷く
(打つ.頷く)
延べ語数:
3
0775
,494,7: と 花 廼屋 が 尤も らしく
^
打ち うなずく から 、 虎 之 介 も 負け て い られ ない 。
0775
,641,7: しかし 、 虎 之 介 は やがて
^
打ち うなずい て 、
0778
,608,8: 虎 之 介 は さも ある べし と
^
打ち うなずき 、 新 十 郎 の もと へ 馳せ つけ て 、
頼み致す
(頼む.致す)
延べ語数:
3
0775
,320,4: 呉れ 呉れ も お
^
たのみ いたし ます よ 」
0794
,166,7: どう か 、 まア 、 よろしく お
^
頼み いたし ます 」
0993
,368,9: 壮 六 はあ 、 どうぞ よろし う お
^
頼み いたし ます 。
罵り騒ぐ
(罵る.騒ぐ)
延べ語数:
3
0772
,464,11: 追っかけ て 行っ て みる と 、 戸 の 前 で
^
ののしり 騒い で おり ます 。
0779
,561,1: 大勢
^
ののしり 騒ぐ 声 に 変っ た 。
1072
,1370,12: 口々 に 、 掏摸 だ 、 盗 ッ 人 だ と 、
^
罵り 騒ぐ 。
指し合う
(指す.合う)
延べ語数:
3
0769
,235,14: 即ち 、 表 と 裏 は 矢印 の 方向 に 全く 逆 を
^
指し 合っ て いる の で ある 。
0769
,240,16: 彼 は 、 両面 上下 を そろえ て 左 書き の 結果 が 、 アベコベ を
^
指し 合う こと を 気付か なかっ た の で あろ う 。
0769
,250,36: と 、 彼 は 、 大いに 注意深く 、 熱心 に 書い た あげく 、 ついに 登山 家 を 死に 至ら せる よう な 、 天下 どこ に 立て て も 通用 し ない 表裏 アベコベ を
^
指し 合っ て いる 道標 を 書く よう な こと に なっ た かも 知れ ない 。
切り拓く
(切る.拓く)
延べ語数:
3
0769
,221,10: めいめい が 自分 の 一生 を 自分 で 独自 に
^
切り 拓く べき もの で ある 。
0869
,83,38: そこで 、 個人 々 々 の 場合 は それ で よい として 、 今日 私 が こ ゝ で 問題 に し たい の は 、 主として 、 われわれ 日本人 が 、 民族 として の 運命 を
^
切り 拓く ため に 必要 な 共通 の 「 反省 」 に つい て で ある 。
1073
,2904,8: —— 父 が 、 一代 を かけ て
^
きり 拓い た 土地 、 功 によって 賜わっ た 相伝 の 荘園 。
探り合う
(探る.合う)
延べ語数:
3
0767
,119,7: そうして 僕達 は 互 の 心 を
^
探り 合い まし た 。
0767
,144,15: しかし 幸い に し て 「 そう し て 僕達 は 互 の 心 を
^
探り 合い まし た が 、 二 人 の 気持 は 変ら ない と 云う の が 話し た 後 の 結果 でし た 」 という よう に 、 彼 の ため に は メデタシ く の 結果 が 現れ て くれ た の で ある 。
1123
,284,30: 疑い の 眼 で 見れ ば 、 誰 も 彼 も みんな 誓約 書 に 署名 し た スパイ の よう に 見え まし て 、 お互い が お互い に
^
探り 合う という よう な こと に なっ て しまう の です 。
あき足る
(あく.足る)
延べ語数:
3
0754
,104,4: 野口 は 教員 に
^
あき たら ず 、 事業 に 手 を だし て 落魄 し 、 チャルメラ を 吹く 中華 ソバ 屋 を やっ たり 、 実入り が ある と いう ので 、 葬儀 屋 の 番頭 を やっ たり 、 病気 上り の 馬 を 安く 買っ て 運送 屋 を やり 、 馬 が コロリ と 死ん だり し た 。
0823
,82,2: 宝塚 に
^
あき たら ず 、 ひろい 天地 を もとめ て の 行動 だ と いう 。
0823
,383,28: しかし 、 宝塚 が 「 虞 美人 」 という ダシ モノ を 選ん だ の は 、 宝塚 少女 歌劇 自身 が 女 兵隊 の 占領 に
^
あき 足ら ない よう な 反逆 精神 も ほ の 見える の で ある 。
治し得る
(治す.得る)
延べ語数:
3
0750
,38,73: ある 席 で 、 お 光り 様 が 一間 も 二 間 も 離れ た ところ から 手 を かざし て 病人 を 治す という 、 そういう こと が 、 ある 種 の 人々 に対して は 真に 可能 で ある か 、 という 話 が で た とき 、 同席 し て い た 呉清源 九 段 が 、 私 も ある 期間 その 力 が 具わっ て 人 の 病気 を
^
治し 得 た こと が あっ た 、 と 語っ た 。
0750
,40,38: しかし 、 治す 人 と 治さ れる 人 に は 相対 的 な ツナ ガリ が 必要 で 、 万人向き の もの で は ない に きまっ て いる し 、 呉 氏 が 人 の 病気 を
^
治し 得 た の も 「 ある 期間 」 に 限ら れ て い た の で ある 。
0750
,41,9: 手 を かざし て 人 の 病気 を
^
治し 得 た 彼 は 、 同様 な 方法 で 、 他人 から 自分 の 病気 を 治し て もらう こと の できる 人 で あろ う 。
遣り得る
(遣る.得る)
延べ語数:
3
0742
,234,4: そして 、 それ を
^
やり うる 金持 だけ が 、 ともかく モウカル 仕組 で あり 、 貧乏人 は まったく 見込み が ない という レース の 性格 で も ある わけ だ 。
0855
,32,48: けれども 専務 の 関心 が 専ら 会社 内 の 形式 だけ で ある こと が 一 そう 私 に は つらい ので 、 ともかく 月給 を 貰っ てる の だ から 書か ね ば なら ぬ と 考える が 、 そういう 義務 によって 全然 空虚 な 仕事 を
^
やり うる もの で は ない 。
1073
,4058,11: 貞 盛 も 、 さき に 自分 の 手 で
^
やり 得 なかっ た 事 が 、 扶 や 隆 の 手 で 行わ れれ ば 、 これ に 越し た こと は ない と 思っ た 。
踊り込む
(踊る.込む)
延べ語数:
3
0732
,415,24: とたんに パッ と 白衣 に 朱 の 袴 の ミコ が 三 名 、 神楽 の リズム に 合わせる よう な 足どり で 、
^
踊り こん だ 。
0732
,422,34: サッと 身 を ひい た と 思う と 、 ツツ と 急ぎ足 、 御幣 の ミコ を 先頭 に 、 鈴 音 の 余韻 のみ を 残し て 、 今 き た 戸口 へ
^
踊り こみ 、 忽ち 姿 が 消え て しまっ た 。
1171
,3229,7: 戸 が 破れ ち 、 泥水 が
^
おどり 込む と です たい 。
見出る
(見る.出る)
延べ語数:
3
0732
,308,54: 正宗 菊松 は 自然 に 内部 へ あがりこみ 、 尚も 才蔵 、 坊 介 に みちびか れ て 奥 へ 進も う と する と 、 ポ カン と 見とれ て いる 四 五 名 の 護衛 の 中 から 、 威儀 を と ゝ の え た 中年 の 男 が すゝ
^
み で て 、
0732
,1680,8: チンピラ 重役 三 人組 の 前 へ すゝ
^
み で た サルトル は 、 まず ニコヤカ に モミ 手 を し ながら 、
1072
,2245,3: ( 甘く お
^
見 で ない 。
治し因る
(治す.因る)
延べ語数:
3
0732
,2332,16: 「 それ は その 時 の こと で ある が 、 信徒 の 病気 も よう
^
治し よる ので 、 ウチ の ミコ も 若い 者 も 信徒 も 、 一様 に 正宗 を 信仰 しよ る ので 困っ て おる 」
0732
,2334,6: 「 人 の 病気 は よう
^
治し よる 。
0732
,2335,4: 自分 の 寝小便 は
^
治し よら ん から 不思議 で ある な 。
抜き因る
(抜く.因る)
延べ語数:
3
0732
,2315,3: 「 魂 を
^
抜き よる ので 困っ て おる 」
0732
,2321,6: 正宗 が 人 の 魂 を
^
ぬき よる の じゃ 。
0732
,2344,15: 奴 メ が オツトメ の 座 へ 現れ よる と 、 一同 の 魂 を
^
ぬき よる ので 、 こまる 。
拾い取る
(拾う.取る)
延べ語数:
3
0698
,126,15: 松夫 に は 云う べき 言葉 も なかっ た ので 、 地上 の 眼鏡 を
^
拾い とり 、 彼女 の 眉 の 根 の ちょうど 小 ジワ の よる 場所 へ かけ て やっ た 。
0985
,454,16: ( ゴロゴロ ゴロ と ころがり 出し て 床 へ 落ち た 芋 の 二つ 三つ を
^
拾い 取っ て ) へえ !
0995
,732,6: それから 落ち て いる シガレット を
^
拾い とる 。
有り遣る
(有る.遣る)
延べ語数:
3
0698
,105,19: さすが に 白昼 の 庭園 で ある こと だけ は 知覚 し て い た から あたり に 人影
^
あり や なき や と 見定める こと は 忘れ なかっ た 。
0759
,8563,22: 彼 の 夢 と センチメンタリズム に 安直 に 合致 する よう な 現実 が 、 焼跡 の 日本 に は やたら に
^
有り や がっ た ん だ ね 。
0973
,57,4: 我が 思ふ 人 は
^
あり や なし や と
鳴り止む
(鳴る.止む)
延べ語数:
3
0694
,10,27: 南洋 の 植物 に ヘゴマルハチ という の が あっ て これ が 読本 に で て くる と 、 同級生 の 奴ら は ゲラゲラキャアキャア 大 喜び で
^
鳴り やま ない から 、 こういう 時 に は 笑う 奴 を センメツ し たく なっ た もの で ある 。
0987
,1647,3: 空襲 警報 が
^
鳴り やん で から 空襲 の はじまる まで の 間 の 静けさ 。
0993
,1359,4: 「 その 汽笛 が
^
鳴り やむ の と 同時に 、 それ と は およそ そぐわない 調子 の 三味線 の 爪 びき の 音 が ポツン ポツン と 鳴り出す 。
突き抜く
(突く.抜く)
延べ語数:
3
0682
,76,8: 最初 の 衝突 で 敵 の 胸板 を
^
突き ぬい た とき 、 長 槍 の 任務 は 終っ て いる の だ 。
0685
,309,6: 短刀 の 刃先 が 心臓 を
^
突き ぬい て 向う側 へ とびでる まで 突き刺さ なけれ ば なら ない 。
0780
,466,31: 背後 から 左近 の 背 の ほ ゞ 中央 を 突い た 小太刀 が 、 ほとんど ツバ の 附け 根 まで 指し こま れ 、 肝臓 の 下部 の あたり を
^
突き ぬい て 一 尺 ほど も 刀 の 尖 が とびだし て い た 。
斬り返す
(斬る.返す)
延べ語数:
3
0681
,25,9: 受け手 の 方 は 体 を ひらい て
^
斬り 返す か 、 退い て かわし て 斬る か 、 もしくは 進ん で ツバ 元 で 受け て 巻き 落し て 斬り 返す か 、 いずれ か で 、 攻め て も 受け て も 、 どっち に し て も 一撃 で きめよ う という 剣法 だ 。
0681
,25,31: 受け手 の 方 は 体 を ひらい て 斬り 返す か 、 退い て かわし て 斬る か 、 もしくは 進ん で ツバ 元 で 受け て 巻き 落し て
^
斬り 返す か 、 いずれ か で 、 攻め て も 受け て も 、 どっち に し て も 一撃 で きめよ う という 剣法 だ 。
0791
,323,15: 構え た 刀 を ふり 下し た 山崎 より も 、 刀 を ぬい て
^
斬り 返し た 房吉 の 剣 が 速かっ た 。
振り着る
(振る.着る)
延べ語数:
3
0646
,169,23: 顔 を そむけ た ま ゝ 、 これ を きい て い て 、 肩 に 怒り を あらわし て プイ と
^
振り きる よう に 郵便箱 へ 駈け だし て 行く の で ある 。
0985
,1015,7: ( 考え込も う と する 自分 を
^
振り きる よう に 、 二 三 の フキ ン を 棚 から 取り 、 バケツ を さげ て 、 上手 扉 の 方 へ )
1038
,24,3: 眠り を
^
振り きる よう に し て 、 目 を 開い た 。
有り付く
(有る.付く)
延べ語数:
3
0645
,124,10: 先生 は 一 ヶ月 の 何 日 も タバコ に
^
有り つい て い ない の だ 。
0667
,412,15: 私 は あなた を 国持 大名 に し て 、 私 は せめて 家老 ぐらゐに
^
有り つき たい 、 ねえ 、 さ う ぢ や あり ませ ん か 、 持ち つ 持た れ つ と いふ もの です 」
1152
,9,9: 「 兄貴 は 東京 一 番 の 御馳走 に
^
あり 付い て 居る よ 」
付き放す
(付く.放す)
延べ語数:
3
0627
,434,12: そして 彼 は 衣子 を 意識 する たび に 衣子 を
^
つき 放し 、 彼 自身 の 土民 の 感情 を なつかしん だ 。
1064
,3,11: 主役 の 海賊 の ブリンナー が 恋人 の 胸 を
^
つき 放し て 言い つづける 。
1072
,5933,17: ふと 、 耳 に とめ た 左右 太 が 、 オヤ と 、 お次 の 胸 を
^
つき 放し て 、 伸び上がっ て みる と 、 油 け の ない 水髪 の ぞんざい 結び に 、 横 櫛 を さし た 女 が 、 流し 眼 に 、 下 を 振り向い て 、 に こと 、 夕顔 の よう に 笑っ た 。
付き従う
(付く.従う)
延べ語数:
3
0627
,118,7: おまけ に 妻子 六 名 も
^
つき 従っ て おり 、 これ が みんな 栄養失調 の 気味 で 、 やたら に 食い倒す 。
0779
,625,9: 新 十 郎 は 八ヶ岳 山麓 まで あくまで
^
つき 従う という 盤石 の 決意 を くずし そう も ない 花 廼屋 と 虎 之 介 に 、 ちょ ッ と 淋し そう な 顔 を し て 、 こう 言っ た 。
0825
,94,3: 「 これ によって
^
つき 従っ て き た 貴 賤相 集り 、 屍体 を 城 外 に うめ 、 また 神国 の 例 によって 、 御殿 の 後山 に 霊廟 を たて 、 コマ 明神 と あがめ 、 郡 中 に 凶事 が ある と これ に 祈っ た 。
凝り付く
(凝る.付く)
延べ語数:
3
0624
,230,19: 女 の 顔 と 全身 に ただ 死 の 窓 へ ひらか れ た 恐怖 と 苦悶 が
^
凝り つい て い た 。
0779
,85,34: その 英信 の 姿 に 子供 らしい 無邪気 な もの は 感じ られ ず 、 一切 の 秘密 が 化し て 彼 の 姿 を なし て いる よう な 悲しい 暗 さ が
^
凝り つい て い た 。
0948
,62,12: それ が 願望 に なっ て 、 心 の 深い ところ に
^
凝り つい て い た 。
裂き殺す
(裂く.殺す)
延べ語数:
3
0618
,624,18: 「 耳 男 の 造っ た バケモノ の 像 は 、 耳 男 が 無数 の 蛇 を
^
裂き 殺し て 逆 吊り に し て 、 生き血 を あび ながら 咒 い を こめ て 刻ん だ バケモノ だ から 、 疫病 よ け の マジナイ ぐらい に は なる らしい わ 。
0618
,644,8: 「 耳 男 が 無数 の 蛇 を
^
裂き 殺し て 逆さ に 吊り 、 蛇 の 生き血 を あび ながら 咒 い を かけ て 刻ん だ バケモノ だ から 、 疫病 よ け の マジナイ ぐらい に は なり そう ね 。
0618
,798,2: 「 そして
^
裂き 殺し た 蛇 を 天井 に 吊るし た の ね 」
憎み切る
(憎む.切る)
延べ語数:
3
0618
,311,14: あべこべ に 、 女 の 奴 め が オレ を 仇 の よう に
^
憎み きっ て いる という の が 腑 に 落ち ない ぞ 」
0776
,61,28: 船員 たち が 二 人 の 女 を 見る 時 に は 、 すでに 優し さ を 失い 、 最も 厭 まわし い 物 を 見る よう な
^
憎み きっ た 目 附き に なり 易い の は 、 愛慾 が 野獣 の もの に なり かけ て いる 証拠 で あっ た 。
0988
,2150,25: か と 思う と 、 あなた ほど エタイ の 知れ ない 、 冷酷 な 、 憎む べき 動物 は 居 ない と 言 つて 、
^
憎み 切 つ て いる よう に 語ら れ まし た 。
化し去る
(化す.去る)
延べ語数:
3
0613
,1884,85: 世界 に 新しい 平和 を もたらす か 、 それとも 人類 を 更に 悲惨 な 血 の 戦乱 に おとし入れる か 、 運命 の 岐路 に 世界 が 立っ て い た 時刻 、 即ち 午前 十 一 時 二 分 、 一 発 の 原子 爆弾 は 吾が 浦上 に 爆裂 し 、 カトリック 信者 八 千 の 霊魂 は 一瞬 に 天主 の 御 手 に 召さ れ 、 猛火 は 数 時間 に し て 東洋 の 聖地 を 灰 の 廃墟 と
^
化し 去っ た の で あり ます 。
1073
,7575,22: 大串 や 石田 ノ 庄 の 豪家 の 邸 は 、 これ まで の 戦い で 、 ほとんど 、 瓦礫 と
^
化し 去っ て いる 。
1076
,1778,86: 我々 の 根の国 は 海 の 東 、 朝 ごと の 日 の 御 影 が 、 花 の ごとく 空 を 彩る 水平 線 の 外 に あっ て 、 最初 は 生死 の 別 も なく 、 人 の 魂 の 自由 に 行き 通う 島地 で あっ た の が 、 次第に こちら の 人 の 居 処 が 移っ て 、 しかも 日 の 出る 方角 が 動か なかっ た ため に 、 い つ と なく 幻 し の 楽土 と
^
化し 去っ た の で は ない か 、 という よう な こと も まず 想像 せ られる 。
出遣る
(出る.遣る)
延べ語数:
3
0612
,2210,2: いつい つ
^
出 やる
1074
,1405,58: ○ だから この 黄昏 に 、 まず 石碑 の 前 の 燈籠 を 点じ 、 その 火 を 提灯 に 移し て 家 に 持 来り 、 家中 の 灯 を これ に 改めて 、 盆 の 間 だけ 消さ ぬ よう に する という 仕来り に は 意味 が 深く 、 仮に この 明り で お
^
出 やれ お 帰り やれ と 言う こと に 、 今 は なっ て い て も 、 本来 の 火 の 光 に対する 我々 の 考え は 別 で あっ て 、 やがて 、 日 を 拝み また 雷火 を 崇 信 し た 古い 神道 と 、 筋 を 引い て 遠く 火 の 発見 の 時代 まで 、 溯っ て 行か れる もの で ある かも 知れ ぬ 。
1074
,1841,16: 二 十 三 夜 の お 月 様 は 、 薬袋 を 背負っ て お
^
出 やる そう な など と 、 言っ て いる 村 は 方々 に あっ た が 、 それ は この 晩 の 祭 を よく 勤める 者 は 無病 健康 で 一生 送れる と 、 言う よう な 時 に 引く ことわざ の よう な もの で 、 そう だろ う か と 思っ て 出 て 見る 者 など は 子供 に も なかっ た 。
囀り出す
(囀る.出す)
延べ語数:
3
0599
,408,35: お寺 の 銀杏 樹 が くっきり と 姿 を 現 わし 、 その 重畳 し た 緑葉 の 一 枚 一 枚 が 、 浮き 上っ て 、 その 中 に 、 雀 が もう
^
囀り だし た 。
1036
,176,11: 縁側 の 籠 の 中 で 、 十姉妹 が 高く
^
囀り 出し た 。
1036
,179,15: 雌 は 軽く 雄 を 避け た 様子 で ある が 、 再び 雄 は
^
囀り 出し 、 荒々しい 羽音 が 聞こえ た 。
抉り取る
(抉る.取る)
延べ語数:
3
0597
,2065,14: なに かしら 、 胸 の うち が 、 心 の 奥 が 、 大きく
^
抉り 取ら れる よう で 、 淋しく 悲しく なる の だ 。
0597
,2132,5: 胸 の うち を 大きく
^
抉り 取ら れ た よう な 哀感 は 、 火山 から 来 た もの で ある に し て も 、 そこ に 空 所 を あけ た の は 俺 自身 だ 。
1039
,362,10: この 病院 の 廊下 で よく 見かける 、 片目 を
^
抉り とら れ た 患者 達 も 、 やはり それ か 。
増し来る
(増す.来る)
延べ語数:
3
0588
,8,23: それ を 不思議 がっ て 、 更に 猫 を あちこち 擽っ て み てる あなた の 方 は 、 なにか 猥 ら が
^
まし く そして 滑稽 でし た よ 。
0642
,450,6: と 、 ヤス子 はつ ゝ
^
まし く 考え こん で 、
1174
,1653,5: 彼 は 弁解 が
^
まし く 言っ た 。
踊り抜く
(踊る.抜く)
延べ語数:
3
0581
,359,1: そして
^
踊り ぬい て 、 中途 で 息 を 切らし 、 そこ に 屈み こん で しまい まし た 。
0848
,50,20: 熊 襲 的 な ところ を あげれ ば 三 日 三 晩 も 夜 神楽 を ぶ ッ 通し で
^
踊り ぬく 遊び 好き な ところ と 、 色情 に対して 開放 的 な 明る さ で あろ う 。
1120
,126,17: この 屈辱 を そそぐ ため に は 、 どんなに 苦しくっ て も 努力 し て 立派 に
^
踊り ぬい て 見せる 事 だ 、 それ より 他 に 道 が ない 。
困り抜く
(困る.抜く)
延べ語数:
3
0575
,82,2: 「 ほんとに
^
困り ぬい て い た ところ で ござい ます 。
0758
,1,22: この 物語 の 中 の 人 たち は 、 金 と 女 、 愛 と 憎しみ 、 罪 や 汚れ に
^
困り ぬい て いる 。
1072
,6380,25: ひどく 啖呵 の 切れる —— そして 酒 が いわ せる の か 、 妙 に 自暴 を ふくん だ 女 の ことば に ——
^
困り ぬい た 女中 は また 奥 の 内緒 へ もどっ て 行っ た 。
盛り込む
(盛る.込む)
延べ語数:
3
0573
,331,12: その 鉢 に 彼女 は 、 灰 まみれ の 焼 芋 を
^
盛り こん だ 。
0605
,21,11: 私 が 真に 言い たい こと を 充分 に 作中 に
^
盛り こみ たかっ た の で ある 。
0877
,620,14: 従って 、 当面 の 演劇 の セリフ について も 、 対話 という 形式 に
^
盛り こま れる 現代 日本語 の 性格 の 弱点 を 吟味 し た うえ で 、 作家 も 俳優 も 、 これ に 応じ た 才能 ぎりぎり の 工夫 と 努力 と を し て み たら どう か 、 と 考え ます 。
言い聞く
(言う.聞く)
延べ語数:
3
0565
,191,25: それでも 、 美津子 さん が 母 の 枕元 に 坐りこむ の は やはり 五 分間 ばかり の 程度 で 、 言い たい こと を
^
言い 聞き たい こと を 聞い て しまう と 、 すっと 立っ て 行き まし た 。
0890
,332,28: それ が 後で は 、 もう わたくし など の いる こと など てんで お 忘れ の 模様 で 、 まるで 吾 と わが 心 に 高 声 で
^
言い 聴か す といった 御 様子 で ござい まし た 。
0956
,3661,14: 何 でし たら 、 手前 から あの 娘 に よ うく その こと を
^
云い 聞か せ て 差上げ ます 。
食い出す
(食う.出す)
延べ語数:
3
0562
,74,8: だいたい 、 低 脳 な 者 は 大
^
食い だし 、 随 って 浪費 癖 は つきもの だ 。
0987
,1344,23: … … ( 口 の 中 で ブツブツ つづけ て ) … … み ず の 中 なる 、 この ドロウ 、 はや
^
くい だし て もらい たい 。
0987
,1345,10: み ず の なか なる 、 この ドロウ 、 はや
^
くい だし て 、 もらい たい 。
取り歩く
(取る.歩く)
延べ語数:
3
0558
,161,16: 何 か 重い 車 でも 引い て 、 遠い 道 を 疲れ ながら こっ とり こっ
^
とり 歩い てる 音 だ 。
0558
,165,19: それなのに 、 三更 を 過ぎ た 深夜 、 重い 車 を 引い た 馬 が 、 こっ とり こっ
^
とり 歩い て ゆく の だっ た 。
0558
,168,31: 敷石 の 上 に 蹄鉄 の 火花 を 散らす こと も なく 、 もう 疲れ きっ て 頭 を 垂れ 、 眼 を しょんぼり と 開い て 、 こっ とり こっ
^
とり 歩い て ゆく 。
思い惑う
(思う.惑う)
延べ語数:
3
0508
,954,7: お 関 は 独り で 種々
^
思い 惑っ た 末 、 久し振り で 暇 が 出来 た から と 云っ て 町 に 居る 宣教師 の 所 へ 手伝い に やる に 限る と 思いつい た 。
0508
,1212,12: 相談 する 者 も 無く て お 関 は 独り で
^
思い 惑い ながら 爆裂 弾 を 抱え て 火 の 傍 に 居る 様 な 思い を し て 居 た 。
0759
,5551,3: ルミ子 は
^
思い 惑っ て い た 。
取り守る
(取る.守る)
延べ語数:
3
0508
,226,15: その 気持 が 今日 に なる まで ざっと 七 年 程 も 確か に
^
取り 守ら れ 保た れ て 来よ う と は 蕙子 は 勿論 お 久美 さん に しろ 思い も 掛け て 居 なかっ た 事 で ある 。
0526
,16,4: 沈黙 を かたく
^
とり 守っ て 居る 様 な 姿 が あまり 他 と は なれ て 居る ので 、 気 を つけ まい として も つい 気 を 引か れる 。
0530
,82,7: 寝食 を 忘れ て 愛子 を
^
取り 守っ て 居る 母親 は 喜ばしい 安心 に 心から の 眠り を 続け て 居る の です 。
効き出す
(効く.出す)
延べ語数:
3
0506
,156,72: それでも 案外 な もの で 、 猫 も 犬 も 掛ら なかっ た らしい が 、 食物 の せい か 、 あんまり 運動 が 不足 だっ た の か 、 幾 日 経っ て も 卵 の タ の 字 さえ 生ま ない ので 親父 さん の 内命 を 受け て 遊び に 来 た 孝 ちゃん が どう し た の だろ う と 、 家 の 鳥 博士 に
^
きき 出し た 。
0508
,40,9: お 関 は 二 人 が 口 を
^
利き 出す の を 待っ て 居 た 。
0593
,179,24: その 兄さん の こと も 、 どう で も よい よう な 調子 でし た が 、 坪谷 は あわて て 口 を
^
利き だし まし た 。
引き下す
(引く.下す)
延べ語数:
3
0506
,143,17: 何 ぼ 何 でも 気 が 差し た と 見え て 女 は すぐ 顔 を
^
引き 下し て しまっ た 。
0841
,477,18: ヘソ の ところ へ 短刀 を 力いっぱい 突き さし て 、 下 の 方 へ 引き 下せる だけ
^
引き 下し て 腹 を さい て くれ と 云っ た 」
0841
,494,15: 突き刺し た とき 、 かすか に ウッ と うめい て 、 オレ が 短刀 を
^
引き 下し て 抜い て から 、 よろめい て ドスン と 倒れ た 。
出蹴る
(出る.蹴る)
延べ語数:
3
0505
,420,21: 何 ん も 、 偉う 高 え もの 食べる や なし 、 一 週間 入院 する 『 はらい 』 さえ
^
出 け たら ええ どす もの 。
0505
,701,25: 貴方 さえ 、 しっかり 後楯 に なっ とっ て おくれ や はれ ば 、 私 は 、 死ん だ と て 、 安心 が
^
出 ける 。
0505
,722,38: 何 ん しろ 十 三 の 時 から 手 離し て 独り で 働い て 学校 も 出 、 身 の 囲 り の 事 も しとる の や さかい 、 手塩 に かけ んで 間違い が
^
出 けれ ば 皆 、 力 の 足り ぬ 親 が 悪い の や さかい … …
治り切る
(治る.切る)
延べ語数:
3
0470
,258,0:
^
なおり 切ら ない ところ を 、 そういう 旅行 で 疲れ 、 モスクヷ で 再び 許可 を 得る ため に 医者 歩き を し 、 愈々 まだ 駄目 だ と きまって 、 クリミヤ へ 戻る 頃 は 一 ヵ月 半 の 休養 は 元 も こ も なくなっ て 居る で あろ う 。
1137
,327,4: そこ に は まだ
^
治り 切ら ない 幽 里子 が 、 大きな 悲しみ に 打ち ひしが れ て 、 大きな 眼 を 見開い た まま 立っ て いる で は あり ませ ん か 。
1171
,3267,10: 「 あい から あたしゃ リューマチ に かかっ て 、 まだ
^
直り きら ん と です 」
思い入る
(思う.入る)
延べ語数:
3
0450
,271,0:
^
思い 入っ た 瞳 を 思い起せ ば
0508
,172,43: お 久美 さん は お 関 が 変 に やっかん で 手紙 の 遣 取り も 会っ て 話 を する の も いやがっ て 何ぞ と 云っ て は 茶々 を 入れる と 云う 事 を おだやか な それで 居 て
^
思い 入っ た 口調 で 話す の を 聞い て 居る 内 に 蕙子 の 心 は すっかり その 一語 一 語 に 引き込ま れ て 仕舞っ て どんな 事 が あっ て も お 久美 さん の 云う 事 に 塵 程 の 間違い も ない 様 に 思え た 。
0993
,5323,25: 安らか な 、 すこし 微笑ん で いる よう な 死 顔 だっ た そう で … … ほとんど 一生 を 唯一 人 の 人 に
^
想い 入っ て 、 その他 の こと を 思う こと の でき なかっ た 男 、 そういう 事 に 男 の 一生 を かける 事 が 、 幸福 で ある か 不幸 で ある か さえ も 考える 余裕 も なく 、 その 生涯 を 泣き暮し 、 しかも その 晩年 に 於 て は 始終 明るく ニコニコ と 頬 笑ん で ばかり い て 、 もう ピタリ と 泣か なかっ た そう です が … … そういう 、 愚かしい 、 むやみ と 手 の 大きかっ た 男 —— そういう 男 が 私 の 手 の 下 の 石 の 下 に 眠っ て いる の だ 、 と 、 そう 思っ た の です 。
表し得る
(表す.得る)
延べ語数:
3
0449
,171,5: 金 が ない ので
^
表し 得 ない 時 の ある の を
0853
,285,41: ドストエフスキー ほど の 大 天才 で も 、 いったん 世間 の 黙殺 に あう と 二 十 年 近く 、 まったく 愚作 の 連続 、 いたずらに 人 を 模倣 し 、 右 コ 左 ベン 、 全然 自分 の 力量 を
^
現し 得 ない 。
1025
,1,65: 前 に 木下 の 『 美味 求 真 』 、 大谷 光瑞 の 『 食 』 、 村井 弦斎 の 『 食道楽 』 、 波多野 承 五郎 の 『 食味 の 真髄 を 探る 』 、 大河内 正敏 の 『 味覚 』 など 、 それぞれ 一家 の 言 を 表わし て は いる ものの 、 実際 、 美味 問題 に なる と 、 いずれ も
^
表わし 得 たり と 学ぶ に 足る ほど の もの で は ない 。
吹き吹く
(吹く.吹く)
延べ語数:
3
0445
,34,15: そして 、 落し 戸 を あげ 、 餌 壺 を 出し て 、 塵 を
^
吹き 吹き 、 二つ の 掌 から 粟 を 満 し た 。
0507
,695,82: 桑 は 皆葉 を はらい 落し て 、 灰色 の やせ た 細い 枝 を ニョキニョキ と 、 あじきない 空 の どん より し た 中 に 浮かせ て 、 その 細い に 似合わ ない 、 大きな 節 や 「 こ ぶ 」 が 、 いかにも 気味 の 悪い 形 に なっ て 居 て 、 見様 で は 、 よく 西洋 の お伽 話 の 插絵 の 木 の お化け そっくり に 見え 、 風 が 北 から ザーッ と 一
^
吹き 吹く と 、 木 の お化け は 、 幾 百 も 幾 千 も 大きな 群 に なっ て 、 骨 だらけ の 手 を のばし て 私 に つかみかかろ う と する 様 だ 。
0978
,118,2: 味噌汁 を
^
吹き 吹き
示し出す
(示す.出す)
延べ語数:
3
0417
,9,57: プロレタリア 文学 運動 が 、 端緒 的 で あっ た 自身 の 文学 理論 を 一 歩 一 歩 と 前進 さ せ ながら 、 作品 活動 も 旺盛 に 行っ て いる の に対して 、 ブルジョア 文学 は 、 その ころ から 不可 抗 に 創造 力 の 衰退 と 発展 性 の 喪失 を
^
しめし だし た 。
0868
,222,26: 昔 から 、 そういう 例 は たくさん あり 、 どんな 種類 の もの で も 、 それ が 社会 的 存在 として ある 影響 を
^
示し だす と 、 きつ と 、 諷刺 や チ ヨウ 笑 の 的 に なり ます 。
0876
,3,56: が 、 よく 考え て みる と 、 なるほど 戯曲 は 小説 ほど 人目 に た ゝ ない けれども 、 この 一 、 二 年来 、 決して 不振 と は 言い 切れ ない 、 ある 新しい 気運 を はらみ 、 私 など の 眼 から みる と 、 これ まで に ない 活発 な 動き を
^
示し だし て いる の で ある 。
抱き出す
(抱く.出す)
延べ語数:
3
0413
,10,45: 「 貧しき 人々 の 群 」 から 、 さまざま な 小道 に 迷い こみ ながら 「 伸子 」 に 到達 し 、 それから 比較的 滑らか に いくつ か の 短篇 を かき 、 やがて そういう 滑らか さ の 反復 に 作家 として 深い 疑い を
^
抱き だし た 、 その 最後 の 作品 で ある から 。
0853
,256,36: マダム が スッ と 立ちあがり 庄吉 の うし ろ へ 廻っ て 二 重 トンビ を かけ て やろ う と する と 、 女房 は 物 も 言わ ず 、 ひったくり 、 小さな 庄吉 を
^
抱き だす よう に グイグイ 押し て 廊下 へ でる 。
0953
,269,34: すさまじい 扼殺 が 行わ れ た 夜 、 葛木 と 光 麻 呂 は 遠い 別棟 に 居り 、 花世 は まだ 十 一 で 、 眠っ て い た ところ を 清成 に
^
抱き ださ れ た の だっ た から 、 三 人 の 子供 ら は 母 が そんな ひどい 死に かた を し た こと は 露 ほど も 知ら なかっ た 。
学び知る
(学ぶ.知る)
延べ語数:
3
0396
,26,25: 人民 の 歌う べき 歌 は 何 で ある か 、 そして 、 それ は どの よう に うた わる べき か という こと を
^
学び 知っ た 人々 だ 。
1047
,21,55: 権力 を 恐れ 俗論 を 憚り 、 真理 として 信ずる ところ を 信ずる まま に 主張 する こと を し ない の は 、 むかし から の 日本 の 学者 の 通弊 で あり 、 そう し て それ は 、 みずから 研究 しみず から 思索 する の で は なくし て 、 他 から
^
学び 知る こと を 主 と する 過去 の 学問 の 性質 から も 、 また 学問 は 身 を 立て 名利 を 得る ため の 方便 と 考え られ て いる と共に 、 学者 に 独立 の 地位 の 与え られ なかっ た 社会 的 風習 から も 、 来 て いる の で ある が 、 近年 に 至っ て 、 知識 人 の 間 に 小成 に 安 ん じ 現在 に 満足 する 気風 が ひろまり 、 その 点 から も こういう 態度 が とら れる よう に なっ た という こと も 考え られる 。
1076
,337,125: いわゆる 琉球 三 十 六 島 の 中 でも 、 宮古 は 異常 に 歴史 の 進化 の 歩み が 激しく 、 しかも 天災 地変 の 圧迫 が 強烈 で あっ て 、 人 は 悩み 且つ しばしば 入替り 、 したがって 言語 文物 の 錯雑 が 著しい こと は 、 夙く 私 も 気がつい て 、 『 島 の 人生 』 の 中 に も 一端 を 説い て み た こと が あっ た が 、 この 島 の 周辺 に 広い 地域 に わたっ た 干 瀬 が あっ て 、 そこ が 貝類 の 最も 豊富 なる 産地 で あり 、 今 も 近隣 の 島々 に 供給 し て いる こと は 、 今度 大森 君 の 紀行 によって 始めて
^
学び 知っ た 。
取り消す
(取る.消す)
延べ語数:
3
0336
,94,5: 「 即刻 この 公訴 を
^
とり 消し て 頂き たい 。
0336
,158,27: 日本 の 検察 当局 が 事実 正義 を 愛する 者 の 味方 で ある なら ば 、 この 陰謀 の 一つ で ある この 公訴 を 即刻
^
とり 消す べき で ある 。
0336
,338,14: 裁判 長 「 制圧 し て いる と は 不穏当 で ある から
^
とり 消さ れ たい 。
打ち破る
(打つ.破る)
延べ語数:
3
0318
,553,13: 第 二 に 保守 的 反 民主 的 教育 精神 の 伝統 を
^
打ち やぶる こと 。
0808
,338,30: まさか ミコサマ が 相手 に なっ て 出 て くる こと は ある まい が 、 アネサ が それ を 怒っ て 、 天狗 様 の 屋敷 の 門 を
^
ぶち 破っ て あたけ はじめ たら 、 家老 と 侍 が 取り抑え て くれる 約束 で あっ た 。
0808
,366,14: アネサ が まだ イライラ し て 天狗 様 の 屋敷 の 門 を
^
ぶち 破ら ぬ うち に 、 門 が 静か に 開い て 、 花 の よう な 装束 の 人 が ただ 一 人 現れ て き た 。
見越す
(見る.越す)
延べ語数:
3
0307
,155,12: しかし 、 新聞 で は 一 千 万 人 の 失業 が
^
見 こさ れ て い て 、 その 見出し に は 、 失業 保険 による 生活 安定 の 見透し 確立 と 書い て ある とき 、 私 たち の 心 は 果して 安定 を 感じる でしょ う か 。
0817
,347,2: 停電 を
^
見 こし て こういう 型 、 つまり 危く ズリ 落ち そう な ところ で 着物 を おさえ て くいとめる 型 を 発明 し た と する なら 、 臨機 の 商才 しかも 必ずしも ワイ セツ で は なく 、 この へん は 大阪 商人 の 鬼才 たる ところ で ある かも 知れ ん 。
0961
,28,61: 追いかける よう に 二月 九 日 付 で 、 神戸 アメリカ 領事 ロビネット の 名 で 神戸 大阪 間 鉄道 布設 願書 を 大阪 府知事 五 代 才 助 あて に 提出 し た の は 、 新 政府 が 向 英 一辺倒 で 、 その イギリス が アメリカ の 日本 利権 を じゃま する に 違い ない こと を 、
^
見 こし た うえ で の 一 書 だっ た と おもわ れる 。
学び得る
(学ぶ.得る)
延べ語数:
3
0293
,104,1: そして
^
学び 得る 最大 の もの を 、 今回 の 一 票 から 学びとろ う と し て いる の で ある 。
0871
,109,14: だから 俳優 養成 機関 とか 、 俳優 の 演技 の 先生 という もの から
^
学び 得 ない 俳優 の 領域 という もの は それ じ やあ 一体 どう する か 、 と いえ ば 、 そういう 事 は 恐らく あなた 方 の 雑誌 なんか で 絶えず 指導 し て いる わけ だろ う が ね 、 これ も また 一種 の 悲観 論 に なり ます が ね … … 、 実際 若い 俳優 が 現実 の 社会 、 自分 の 生活 を つ ゝ んで ゐる 身辺 の 雰囲気 の 中 から 必要 な 栄養 を 十分 に とる 事 は 非常 に 困難 な 実情 です ね 。
1047
,22,10: そうして それ は 、 一 とおり ヨウロッパ の 文化 を
^
学び 得 た が ため に 、 もはや 彼 れ に 及ば ぬ もの が ない よう に 思い 、 その 実 、 学問 で も 文芸 で も 一般 の 教養 で も 、 はるか に ヨウロッパ に 及ば ぬ 状態 で ある に かかわら ず 、 メイジ 年間 における 如く いわゆる 先進 文化 国 に おいつこ う と する いき ごみ と 努力 と が 弱め られる と共に 、 われ の 誇る べから ざる こと を 誇り 、 かれ の 侮る べから ざる こと を 侮っ た ところ に も 、 一つ の 理由 が ある の で は ない か と 、 解せ られる 。
歩き通す
(歩く.通す)
延べ語数:
3
0250
,182,20: つまり お互い に 歩く 道 は 泥濘 の 多い こと を よく 知っ て い て 、 そこ を ちゃんと
^
歩き 通す に は 、 どんな 助け あい が 互いに 必要 で あり 、 それ が 与え られ 与える 可能 性 を 持っ て いる か どう か という こと に 互い の 関心 の 焦点 が おか れる 。
0944
,161,184: 地図 の 上 で は 、 ダージリン から ブータン を 通っ て 、 東北 へ 十 五 、 六 日 歩け ば いい の だ が 、 この 道 は 、 百 五 十 年 前 から 厳重 に 閉鎖 さ れ て いる ので 、 ブータン の 西 隣り の ネパール へ 行き 、 エヴェレスト に つぐ 世界 第 五 の 高山 、 ドーラギリ を 二 万 七 千 尺 、 富士山 の 二 倍 の 高 さ の ところ で 突破 し て 西蔵 の 西南 部 へ 入り 、 東 へ 行く べき ところ を 、 反対 に 西 へ 西 へ と 二 百 里 、 マナサロワール という 大 湖 の 岸 を 半周 し た ところ で 、 はじめて 東 に 向い 、 氷河 の 溶けだし た 、 滾り たつ 激流 を いくつ か 泳ぎ わたり 、 海抜 一 万 六 千 尺 の 漂石 ( 氷河 が 押し出し た 堆石 ) の 高原 で 形容 を 越え た 苦難 に 苛ま れ ながら 、 千 二 百 里 という たいへん な 迂回 路 を 一 人 で
^
歩き 通し 、 神戸 を 発っ て から 六 年 目 に ラッサ へ 入っ た 。
1073
,2431,13: さすが に 、 豊田 の 館 から 、 馳せ 通し 、 また 、
^
歩き とおし た ので 、 少し 疲れ た もの と みえる 。
言い成る
(言う.成る)
延べ語数:
3
0250
,153,6: それ は 親 や 兄 の
^
云い なり に 否応 なし 形 ばかり 「 神聖 」 な 性的 生活 の 、 本質 に は 同じ よう な 堕落 に 突き 入れ られる くらい なら 、 女 も 男 と 同じ 感情 で 、 自分 から 選ん だ 堕落 の 道 に 進む 方 が まだ 痛快 な だけ まし だ と する 点 に ある だろ う 。
0687
,91,2: 「 バカ
^
云い なれ 。
1041
,1796,31: これ に は 、 アメリカ の 夢 で ある 中間 階級 も 当然 ふくま れ て い て 、 いつも なに ごと に対して も 防備 は なく 、 大 資本 の
^
いい なり で 、 なに を 考える か より も どの てい どの 経済 的 成功 を なしとげる か の ほう が 重要 と さ れ て いる から 、 個人 は そのまま 、 一 個 の 商品 と なっ て しまう 。
轟き渡る
(轟く.渡る)
延べ語数:
3
0235
,3,0:
^
とどろき わたる メーデー の
1014
,243,23: 「 数 年 前 、 小生 は 智 利 アリカ 北方 の 砂漠 を 旅行 中 、 三 度 も 烈しき 雷鳴 の
^
轟き 渡る を 聞け り 」
1014
,247,6: だ のに 砂漠 で 雷 が
^
轟き 渡る と は 、 コレ いかに ?
干上る
(干る.上る)
延べ語数:
3
0231
,972,7: けれども 、 現実 に 、 預金 が
^
干 上っ て しまっ た 赤字 破局 だ から こそ 、 モラトリアム は しかれ た の で は なかっ た だろ う か 。
0579
,398,8: 大井 夫婦 は 、 池 の 水 が
^
干 上る と 帰っ て ゆき まし た 。
1175
,665,5: 僕 の 顎 は たちまち
^
干 上っ て しまい ます 。
押し通す
(押す.通す)
延べ語数:
3
0231
,500,15: 労働 時間 について み て も 、 婦人 労務者 は 、 ひどい 無理 を
^
押し とおし た 。
0233
,50,25: 自由党 、 進歩 党 に そういう 人々 が かたまる の は 、 その 政党 が 、 矛盾 だらけ の 今 の 世の中 の 仕組み を
^
押し とおそ う と 主張 し て いる の だ から 、 はっきり し て いる 。
0257
,34,44: 今日 、 日本 人民 の 生活 を ここ まで ボロボロ に し た 戦争 も 、 日本 の 半 封建 的 な 天皇 制 が 近代 の ファシズム と 等しい もの に なっ た から で ある し 、 軍人 たち が ファシズム を
^
押し とおす こと が 出来 た の は 、 金 を 出す もの が あっ た から に ほかなら ない 。
育ち上る
(育つ.上る)
延べ語数:
3
0231
,293,40: 明治 の 開化 期 の 先進 部分 の 人々 に は 女 も 男 と 等しく 智慧 を 明るく 、 弁 説 も 爽 か に 、 肉体 も 強く 、 一 人 の 社会 人 として 美しく たのもしく
^
育ち 上ら なけれ ば なら ない という 颯爽 たる 理想 が 抱か れ て い た 。
0642
,428,14: 半生 、 タイコモチ 然 と 日陰 の 恋 に 浮身 を やつし て
^
育ち 上っ た 私 は 、 今日 なにがし の 金力 を 握っ て 一 ぱし 正面 切っ て み て も 、 恋 の 表座敷 で は 、 とんと イタ に つか ない ミスボラシサ を 確認 し た に すぎ ない よう な もの だっ た 。
0779
,129,22: だから 、 自分 も 働い て お金 を もうける こと を せ ず 、 木々 彦 が グウタラ な 道楽 息子 に
^
育ち 上る の を 意 に 介 せ ず 、 名家 の 子 は ノン ビリ と し たい 放題 、 そんな もの だ と 心得 て いる 。
使い得る
(使う.得る)
延べ語数:
3
0231
,1020,24: 何故 なら 、 それ を 日本人 民 に は 、 自治 の 能力 、 民主 の 方法 が まだ 分ら ない という 口実 に
^
つかい 得る の で ある 。
0823
,319,34: 両雄 の 初 登場 が リンリン と 力 が こもっ て 目覚ましく 生き て いる の も ホンモノ の 馬 を 使っ た から で も ある し 、 また ホンモノ の 馬 を
^
使い うる ので この 登場 ぶり を 発案 し 得 た の で も あろ う 。
1086
,118,33: 原子 及び 原子核 の 研究 は 、 今世紀 の 初め 頃 から 、 現代 の 物理 学 の 主流 に なっ て い た が 、 原子力 を 実際 に 勢力 源 として
^
使い 得る 見込 が 立っ た の は 、 一 九 三 八 年 に 、 ハーン と ストラスマン と が 、 ウラニウム の 核分裂 を 発見 し た 時 に 始まる 。
握り治す
(握る.治す)
延べ語数:
3
0227
,69,40: 人民 、 女性 の 歴史 にとって 屈辱 の しるし の よう に 強い て も 握ら さ れ た 白 と 赤 と の 日本 の 旗 は 、 今日 、 日本 の 婦人 自身 の 手 の なか で
^
握り 直さ れ なけれ ば なら ない 。
0866
,3277,12: 父 は 顔色 を 変え て 、 コウモリ 傘 の 柄 を
^
握り 直し た 。
1177
,866,2: ブラシ を
^
握り 直し て い た 。
成り上る
(成る.上る)
延べ語数:
3
0221
,365,50: 野上 彌生子 の 理性 的 な 創作 方法 と は ちがっ て 、 はるか に 素朴 な 生活 力 ながら 、 やはり 調べ た 題材 による 作品 を 送り出し て 来 た 小山 いと子 が 、 最近 の 「 執行 猶予 」 で 、 経済 違反 の 弁護 によって
^
成り 上っ て ゆく 検事 出身 の 弁護士 と その 家庭 、 現代 風 に もつれる 男女 の 心理 など を 扱っ て いる 。
0803
,67,19: 今日 の 紳士 や 紳士 国 の 中 の 少から ぬ 数 が 、 こういう 風 に し て
^
成り 上っ た 旦那 か その 子孫 か で ある こと も 確か で ある 。
1174
,1436,13: その 校長 は 小心翼々 たる 男 で 、 下積み から 営々 と
^
成り 上っ て 来 た せい で 、 保身 のみ を 考え て いる よう な 人物 で あっ た 。
刈り取る
(刈る.取る)
延べ語数:
3
0202
,40,48: それ と たたかい 、 不幸 から 自分 たち の 運命 を 救い出し て ゆく の が 、 わたし たち の 生活 の 切実 な 実体 だ と すれ ば 、 壺井 栄 さん の この 作品 集 に たたえ られ て いる 働い て 生きる ものの 実際 から
^
苅り とら れ て 来 て いる 智慧 、 もの わかり よ さ 、 決断 、 きたない こと を きらう 精神 は 、 人民 生活 の もつ より よい 素質 の いくつ か として はっきり 評価 さ れ て いい 。
0863
,166,13: 三つ の 巨大 な 御影石 の 板 から 出来 て いる 表面 を
^
苅り とっ て から 、 納骨 壺 を 見よ う と 後 へ 退り まし た 。
1075
,772,19: 春 は いちど か 二 度 火 を 入れ なけれ ば なら ぬ し 、 秋 は また すっかり
^
苅り 取っ て しまわ ね ば なら ぬ 。
守り抜く
(守る.抜く)
延べ語数:
3
0179
,41,8: では 、 わたし たち の 愛 を
^
護り ぬき ましょ う 、 と 、 オセロ の すべて の 勇猛 を 、 自分 たち の 愛 の まもり に 動かす 人間 らしい 誠実 さ が なかっ たろ う 。
0676
,149,41: 歌舞伎 の 舞台 の 上 に だけ 実在 し て ゐる 魂 で 、 主 の ため に 忠 を つくし 、 情 の ため に 義 を つくし 、 あらゆる 痛苦 と 汚辱 を 忍ん で 胸 の 純潔 を
^
まもり ぬく 焔 の やう な 魂 で あつ た 。
1072
,4474,35: 山本 左右 太 も 、 小林 勘蔵 も 、 また かく いう 義 平太 も 、 三友 、 血 を すすり あっ て 、 大岡越前守 様 の お 身 を 、 何とか し て 、
^
守り ぬき たい 一心 で いる の です 。
描き出す
(描く.出す)
延べ語数:
3
0175
,56,36: かかれ て いる 人 の 名 が わかっ て 見る 者 は 納得 する という よう な ところ が あっ て 、 画面 そのもの が 何処 やら ただ もの で ない 一 個 の 男 を
^
えがき 出し て い て 、 おや と 思っ たら 、 或 る 人 の 肖像 で あっ た という よう な 、 画面 の 芸術 的 実在 性 が 弱かっ た よう に 思い ます 。
0318
,913,14: カメラ は 浮浪 児 や 夜 の 女 や ヤミ 屋 の 若者 の
^
えがき 出す 街頭 風景 の 中 に 占 者 の 店 を とらえ て いる 。
1072
,5177,82: 左右 太 が 、 諸 所 で 、 調べ 蒐 め て 来 た ところ を 、 順 を 追って 、 一方 で 語り 、 一方 で 書きあげ て いる 間 に 、 市川 義平 太 は 、 その お 袖 を 、 死ぬ まで 、 魔 の 爪牙 から 離さ なかっ た 化物 刑部 の 素姓 しらべ と 、 かれ ら 一味 の 、 幕府 顛覆 の 陰謀 を 諸方 から あつめ た 資料 によって 、 その 全貌 を 、
^
えがき 出そ う と 、 努め て いる 。
取り扱う
(取る.扱う)
延べ語数:
3
0171
,61,52: 年齢 と 経済 力 と に 守ら れ て 、 若い 幾多 の 才能 を 殺し た 戦争 の 恐怖 から ある程度 遠のい て 暮せ た この 作家 が 、 それら の 恐怖 、 それら の 惨禍 、 それら の 窮乏 に かかわり ない 世界 で 、 かかわり ない 人生 断面 を
^
とり 扱っ た 作品 が 、 ともかく 日本 で 治安 維持 法 が 解か れ た 直後 の ジャーナリズム を 独占 し た 、 という こと は 私 ども にとって 忘れる こと の でき ない 現実 だ と 思い ます 。
0364
,47,6: 考える という こと を むずかしく いかめしく
^
とり 扱わ ず 、 私 たち が 生き て いる からには 考え ず に いる こと は ない という 、 考え て 黙っ て いる わけ も ない という あたり 前 の こと に 扱い なれ たい と 思い ます 。
0415
,5,27: 一月 ごと に その 程度 と 範囲 が 際限 なく ひろがっ て 、 客観 的 に 公平 に 、 国際 問題 や 経済 、 政治 問題 を
^
とり 扱っ た 内容 さえ 忌諱 に ふれ た 。
抱き得る
(抱く.得る)
延べ語数:
3
0168
,122,41: けれども 、 毛沢東 が 中国 民衆 の 人間らしい 生活 の 確立 の ため に 、 あれ ほど 懇切 に 、 あれ ほど 初歩 の 問題 から 文芸 の 課題 について 語っ て いる とき 、 誰 が それ にたいして 反感 を
^
抱き えよ う 。
0893
,437,37: 彼 は ドストイェーフスキイ の うち に 、 プロティノス に も 比す べき 神秘 的 な エクスタシス に 陥っ た 「 狂暴 者 」 を 見 、 均衡 とか 完成 とか 満足 とかいう およそ まとも な 人間 の
^
抱き 得る かぎり の 理想 を 支え て いる 諸 要素 へ の 、 断乎 たる 否定 者 を 見 た 。
1037
,1796,9: 直接 、 肉体 に 繋がる 、 夫婦 だけ が
^
抱き 得る 感情 で あろ う 。
守り得る
(守る.得る)
延べ語数:
3
0144
,1436,7: が 、 結局 自分 に 学生 を
^
護り 得る どんな 力 が ある という の で あろ う か 。
0307
,164,48: ソヴェト の 話 が 日本 の 話 に なっ て しまい まし た が 、 ソヴェト 社会 について 、 何故 日本 の 私 たち が 語る 価値 が ある か と いえ ば 、 ソヴェト は 自分 たち の 意思 で 、 自分 達 の 幸福 を
^
守り 得る よう な 社会 を 作っ て 来 た から です 。
0493
,32,23: 「 志賀 さん が 男 で 、 あれ だけ の 天分 と 、 経済 力 と を もっ て 自分 の 境地 を
^
守り 得る の と 、 一 人 の 女 の 作家 が 、 いま の 世の中 で めぐり 合う もの と は 、 全く ちがう ん じゃ ない でしょ う か 。
入り汲む
(入る.汲む)
延べ語数:
3
0142
,881,13: ひろ子 を よく 知っ て い て 、 つき合い の 間 に は
^
入り くん だ いきさつ も あっ た 或 る 作家 が 、 短篇 の 中 に 気質 の ちがう 姉妹 を 扱っ て い た こと が あっ た 。
0421
,150,3: その よう に
^
入り くん だ 歴史 の ひだ ごと に 、 一 人 の 女 、 一 人 の 妻 、 一 人 の 婦人 作家 として の 悲しみ と よろこび が 折りたたま れ て 来 て 、 いま 解放 が 来 た 、 という こと は 、 わたし に 「 風知草 」 を あの よう な 作品 として 書か せ ず に おか なかっ た 。
0816
,327,4: 鳥羽 や 志摩 の
^
入り くん だ 湾 が 、 海 を 荒々しい もの で は なく 、 庭 の よう な 親密 な もの に も し て いる で あろ う 。
歩み込む
(歩む.込む)
延べ語数:
3
0141
,9981,20: いぶかり ながら それでも 二 人 は 建物 に とりかこま れ て 陰気 な その 広場 めい た ところ へ
^
歩み こん だ 。
0141
,11771,19: 伸子 は 、 陰気 な きつい 眼 つき で 、 人々 の うし ろ から 明るい 食堂 へ
^
歩み こん だ 。
0141
,19878,26: 約束 の 時間 きっちり に 伸子 は その 入口 の ガラス 戸 を 押し て 、 大理石 の しきつめ られ た 奥ゆき の ある ホール へ
^
歩み こん だ 。
疑り振る
(疑る.振る)
延べ語数:
3
0141
,943,16: その 白髪 まじり の 不精髭 に つつま れ た じいさん の 顔 に ある 無限 の
^
疑り ぶ かさ に 伸子 の 目 が ひか れ た 。
0141
,944,24: じいさん は 、 おそらく 、 お前 の 名 は これ これ だ 、 と その 名 を 云わ れ て も 、 やっぱり その
^
疑り ぶ かい 顔つき を 更 え ない だろ う 。
0144
,144,4: 」 不安 そう に
^
疑り ぶ かく 祖父 は 訊い た 。
吹き靡く
(吹く.靡く)
延べ語数:
3
0141
,5942,19: 人 っ こ 一 人 い ない 雨 の 日 の 大 公園 で 、 噴水 を 白く
^
吹き なびか せ て いる 風 は 、 パンシオン・ソモロフ の ヴェランダ の よ この 大 楓 の 枝 を ゆすっ て 、 雨 の しずく を 欄干 の なか まで 吹き こま せ た 。
0141
,18412,22: 車窓 に 迫っ て 真冬 の 緑 を つらね て いる 樅 の 樹 の 梢 に 白い 煙 が 前方 から
^
吹き なびい て 来 て からみつき 、 それ が 消え 、 太い 枝 、 次に 細い 枝 と 現れる 。
0433
,115,32: 彼女 等 は 、 思い の まま に 延び た 美 くし い 四肢 の 所有 者 で あり 、 朗らか な 六月 の 微風 に 麗 わし い 髪 を
^
吹き なびか せ ながら 哄笑 する 心 の 所有 者 で ござい ます 。
効き入る
(効く.入る)
延べ語数:
3
0141
,4006,51: 部屋 着 の よう な ゆるやか な 服装 で 楽々 と 椅子 に かけ 、 いくらか 前 こごみ に なっ て 何 か 話し て きかせ て いる よう な 老 作家 クルィロフ の 膝 の 前 に 、 三 四 人 の 子供 が 顔 を 仰向け て それ に
^
きき 入っ て いる 群像 だっ た 。
0773
,540,33: その 晩 、 新 十 郎 の 書斎 へ 集っ た 虎 之 介 と 花 廼屋 は 、 新 十 郎 が 海舟 の 推理 を くつがえす の を ウットリ と
^
きき 入っ て い た 。
0825
,569,9: こう 考え て 改めて 笛 の 音 に
^
きき 入る と 、 モウイイカイ 、 マアダダヨオ 、 という 子供 たち の 隠れん ぼ の 声 が 、 この 笛 の 音律 と 舞い の 内容 に 深い ツナ ガリ が あっ て 民族 の ハラ ワタ を しぼる よう に し て 沁み で て き た もの で は ない か と 思わ れ 、 そう 信じ て も 不当 で は ない と 言いきり たい よう な 大きな 感動 に 私 は ひきこま れ て い た の で あっ た 。
閃き出る
(閃く.出る)
延べ語数:
3
0141
,18926,54: 若々しい 真摯 さ で ひた押し に 構成 さ れ て いる 推論 とともに 情感 を 惜しま ず 、 率直 に 人生 と 文学 に関する 自分 の 思い の 一部 を も こめ て 語っ て いる 文章 から は 、 精神 の 強靱 さ と 、 そういう 精神 の もっ て いる つや も
^
閃き 出 て いる 。
0170
,90,58: レオナルド ・ ダ・ヴィンチ が 一応 、 モナ・リザ を 描き 終っ た と 思う 間もなく 、 モナ・リザ の 顔 の 上 に 、 眼 の 中 に 、 そして 唇 の 上 に 、 忽ち これ まで レオナルド の 発見 し なかっ た 何 か 一つ の 新しい 人間 的 な 情感 、 女性 として の 美し さ が
^
閃き 出 た という こと を 語っ て い は し ない だろ う か 。
0866
,1683,66: 髪 の 形 も 、 身 に つけ た もの も 、 どちら か と いえ ば 地味 で 、 無造作 と さえ いえる のに 、 心もち 両 肩 を いからせ て 、 頤 を ぐつと 引い た 上半身 の 特徴 の ある 感じ は 、 浅黒い 皮膚 に 正しい 輪廓 の 目鼻 だ ち を 、 幼 々 しい ながら 、 どこ か 知的 な
^
ひらめき で つ ゝ ん で い た 。
待ち切る
(待つ.切る)
延べ語数:
3
0141
,18321,14: 「 どういう 自分 が 生れ て 来る か 、 その おれ の 誕生 を
^
待ち きる 辛抱 が 修業 第 一 課 さ 」
1013
,1164,64: 来月 休暇 に なっ たら スグ 訪ねる と 約束 し て 、 二 人 に 見送ら れ て 大野木 から 発っ て 来 た の が 、 去年 の 六月 の 十 四 日 … … 休み に なっ て も 到頭 行く こと が でき ず 、 また 今年 の 夏 も 行く こと が でき ず 、 さぞ 二 人 が
^
待ち 切っ て いる だろ う と 思う と 、 寝 て い て も 気 が 気 で は ない の です 。
1013
,1347,40: 木の芽 時 と いっ て 、 私 の よう な からだ に は 、 入梅 頃 から 新緑 へ かけ て の 気候 が 一番 いけ ない の です が 、 どうやら その 時季 も 無事 に 通り越し て 、
^
待ち 切っ て い た 夏休 暇 も 迎える こと が でき まし た 。
差し貫く
(差す.貫く)
延べ語数:
3
0141
,17644,17: ひき 裂か れる よう な 苦痛 の 感覚 と 屈辱 の 感覚 が 、 伸子 を
^
さし 貫い た 。
0141
,17661,9: その ひとこと が あれ ほど ひどく 伸子 を
^
さし つらぬき 、 その ため に 伸子 は 火花 に なっ て 蜂谷 の 唇 を とらえ た 。
0914
,5,34: 「 刺 」 と は 、 この ひろがる ところ の もの が 、 人民 の うらみ の ことば で あり 、 詩 は 剣 の よう に 、 ひそか に 政治 の 誤謬 を
^
さし 貫き 燎原 の 火 の ごとく 人 の 手 から 人 の 手 に うつり ゆく 武器 と なっ た の で ある 。
退き付く
(退く.付く)
延べ語数:
3
0141
,17281,78: 一つ の 秘密 も ない し わざ だ けれども 、 人々 が それぞれ の 部屋 で 寝 しずまっ て いる 家 の 中 で 、 いくつ も の ドア を そっと あけ た て し たり 、 静か に 一 人 で 出 て ゆく その こと が 、 どこ か の 部屋 で は 誰 か が 目 を さまし て 耳 を すまし て い そう に 思える だけ 、 伸子 の 胸 を かすか に
^
どき つか せる の だっ た 。
0559
,365,13: 彼女 だって 、 汗 を かく こと が ある し 、 心臓 を
^
どき つか せる 。
1000
,187,11: 来 た な 、 と 思っ て 平中 が 胸 を
^
どき つか せ て いる と 、 時 平 は ニヤ く 薄笑い を 浮かべ て 、
被り治す
(被る.治す)
延べ語数:
3
0141
,17165,12: と 云い ながら 、 なぜ か 、 黒い ソフト を ぬい で
^
かぶり 直し た 。
0624
,384,19: 女 の 足 から 肩 の 上 まで 水 を 浴せ 、 もう一度 蒲団 を 水 に 浸し て
^
かぶり 直し た 。
1072
,68,18: 阿 能 十 は 、 頬被り を 解い て 、 ぽん と 払っ て 、 顔 に
^
被り 直し ながら 、 長い 刀 に 反り を 打た せ て 立ち上がっ た 。
漲り出す
(漲る.出す)
延べ語数:
3
0141
,15953,19: 多 計 代 の 状態 の わるい とき 、 佐々 の 家族 を おし つつむ 不安 な 空気 が
^
みなぎり だし た 。
0510
,25,8: 頬 に は 段々 紅 の 色 が
^
みなぎり 出し まし た 。
1092
,44,32: 一方 国際 的 に は 、 支那 事変 が 漸く 本格 的 な 貌 を 現し て 来 て 、 今更 研究 どころ で は ない という 風潮 が そろそろ 国内 に
^
漲り 出し た 時期 で ある 。
這い進む
(這う.進む)
延べ語数:
3
0141
,14329,60: 近代 科学 の 力 を ふるって 大量 に 人間 を 殺し あっ て いる 前線 で 、 一 人 の 男 が 、 機械 力 そのもの の 機械 的 な 性格 を 積極 的 に つかん で 、 砲弾 の 落ちる 時間 の 間隔 、 角度 を 測定 し 、 一つ の 砲弾 穴 から 次 の 穴 へ と
^
這い 進ん で 僚友 と 一緒 に 自分 の 生命 を 救う 場面 を 伸子 は 読ん で い た 。
1050
,293,50: むかし 、 ふたり の 上川 アイヌ が 、 人 の きらう この 穴 を 探っ て 見よ う と 、 穴 の 中 へ 入っ て 行っ たら 、 穴 が しだいに 狭く なっ て 立っ て 歩く こと が でき なく なっ た ので 、 やっと の こと
^
這い 進ん で 行く うち 、 急 に 明るく て 広い 所 へ 出 た 。
1072
,4708,38: なぜ なら ば 、 さき に 見 た 外 の 脚 だけ の 人影 は 、 いつか 五 人となり 十 人 と なり 、 さらに 数 を 増し て 、 この 床下 へ 、 包囲 形 に 、
^
這い すすん で 来 た の で あっ た 。
ゆき合う
(ゆく.合う)
延べ語数:
3
0141
,12843,46: 伸子 は 、 その 夕方 、 和一郎 、 小枝 、 つや子 を 自分 たち に 加え た 五 人 づれで 、 気持 よく 爽やか な 日暮れ 前 の リュクサンブール 公園 の なか を 歩き 、 ソルボンヌ大学 附近 や この 公園 の 中 で は 特に
^
ゆき 合う こと の 多い 中国 青年 たち が 、 素子 と 伸子 二 人 の とき より 、 あらわ な 侮蔑 を 示し て 通り すぎる の に 心づい た 。
0141
,21412,18: 裁縫 店 だの 、 帽子 店 だの 仕事場 から はき出さ れ て 来る 娘 たち は 、 偶然
^
ゆき 合っ た 伸子 たち に 専門 家 らしい すばやい 目 を くれ ながら 、 すぐ 無頓着 に かえって 陽気 に 喋っ て 通り すがる の だっ た 。
0141
,21413,11: とある 横 通り で はじめて こういう 娘 たち の 群 に
^
ゆき 合っ た とき 、 伸子 は 深く 心 に 刻ま れる もの を 見 た 。
見習う
(見る.習う)
延べ語数:
3
0141
,12220,11: 一方 に は 、 津山 進 治郎 が 日本 も
^
見 ならう べき だ という 軍国 主義 が あっ た 。
0197
,103,9: だいたい 、 文学 に 、 そっくり そのまま を
^
見 ならっ たり 、 模倣 し たり する 意味 で の 「 見本 」 という もの は 無い の が 本質 で ある 。
0781
,232,13: 車 長 九 郎 は 輩 下 の 者 が 自分 を
^
見 ならっ て くれ ない のに ガッカリ し た が 、 学業 を なげうっ て 乞食 の ため に 献身 しよ う という 重太郎 を 今度 は 彼 が いさめ て 再び 学業 に つか せ た 。
吸い切る
(吸う.切る)
延べ語数:
3
0140
,5012,34: しかし 浴衣 の ひと は 黙っ た まま 、 手 に もっ て いる 雑草 の 穂 を 指 の 間 で クルリ 、 クルリ と まわし て い た が 、 やがて 、
^
吸い きっ た タバコ でも すてる よう に それ を 足下 に すて て 、
0141
,11273,18: その わき で 、 片腕 を 不精 らしく テーブル の 上 で のばし て 遠く の 灰皿 で
^
吸い きっ た タバコ を 消し て いる 人 。
0149
,19,15: これ 迄 の フランス 文化 が 自身 の 古い 土壌 の 上 で 養分 を
^
吸い きり 、 地中 の 有害 な 微生物 を 、 その 根 から 駆除 する ため に は 、 よほど 深く 鋭い 鋤 かえし が 入用 で あろ う 。
押し包む
(押す.包む)
延べ語数:
3
0140
,4850,62: 豪雨 の 夜 の 天地 の 暗 さ と 、 人間 の 生き かた の 奇妙 な くら さ と は 、 ひろい 座敷 に 虫 籠 の よう に つられ て いる 白い 蚊帳 を 、 パッ と 瞬間 ひらめき 照らす 稲妻 が 消える ごと に 、 いよいよ 濃く なり まさっ て 、 伸子 の 心 と から だ と を
^
おし くるむ よう だっ た 。
0612
,1839,15: 庭 を 駆け て 来る はずん だ 足音 を 聞く と 、 私 を
^
圧し 包ん で い た 重い もの が 、 ぱあっと 逃げ て いっ た 。
1143
,71,31: 葛飾 北斎 が 描く ところ の 、 神奈川 の 沖 浪 、 —— あの 悪魔 的 な 水 の 巨塊 が 、 恐れ を 知ら ぬ 少女 皆川 美奈子 を
^
押し 包ん で 、 サッと 龍 宮 まで も さらっ て 行く の でしょ う 。
縫い取る
(縫う.取る)
延べ語数:
3
0140
,477,15: おとなしい 灰 水色 の 制服 の カラー に 金糸 で オリーヴ の 葉 飾り を
^
ぬい とり し た 服 を つけ た 保 が 、
0504
,274,6: 金糸 の 花 を
^
縫い 取っ て
0507
,978,27: 赤 味 の かかっ た うすい 茶色 の 厚い 紬 の 様 な 地 の 袢衿 が あっ た ので 、 その 模様 を 太い 綿糸 で
^
縫い とっ て 本 の 表紙 に する つもり で 買っ て 仕舞っ た 。
取り急ぐ
(取る.急ぐ)
延べ語数:
3
0140
,1857,22: 司会 者 側 は 、 こんな 結果 に なろ う と は 予想 も し て い なかっ た らしく 、
^
とり いそい だ 様子 で 小声 に うちあわ せ 、 また それ を 黒 服 の 小柄 の 人 に つたえ 、 すぐ つづけ て 日本 側 から の 婦人 に 挨拶 し て 貰う こと に なっ た 。
0318
,1594,20: 一 九 四 七 年 メキシコ に ひらか れ た 第 二 回 総会 に対して 、 日本 から も
^
とり 急い で メッセージ を 送る ため という 理由 で 、 日本 における ユネスコ 運動 者 たち は 、 一部 学生 を 動員 し て 日比谷 で 第 一 回 の ユネスコ 大会 を 開い た 。
0704
,128,21: ここ で オナラ を 発し て は 娘 の 絶交 は 永遠 に 解い て もらう 見込み が ない から 、
^
取り 急い で あやまる と 、 そそくさ と 近所 の 路地 へ かけこん だ 。
出取る
(出る.取る)
延べ語数:
3
0139
,283,3: 「 兎 が
^
出 とら あ 」
0866
,822,11: それに 、 当の 相手 は 、 あれ でも 高等 農林 を
^
出 とる し なあ 、 普通 の 百姓 より や 、 ち つ た あ 見どころ が あつ た ん ずら 。
0983
,457,6: あたし なんて 、 こうして 芸者 に
^
出 とる ばってん 、 芸 だけ で 立てる ほど の 腕 は 無 かし 、 この 先 きどん なこ つ に なる もん か 。
出切る
(出る.切る)
延べ語数:
3
0138
,495,23: 手術 後 、 ガーゼ の つめかえ の 方法 を いい 加減 に し た ので 、 膿汁 が 切開 し た ところ から
^
出 きら ず 、 内部 へ 内部 へ と 病毒 が 侵入 し て 、 病勢 は 退院 後 悪化 し た 。
0140
,1431,5: 自分 の 陣 から すっかり
^
出 きっ て から で なく ちゃ 、 敵陣 へ は 入れ ない ん です よ 」
0140
,5715,7: 伸子 が もう すこし で 大通り へ
^
出 きろ う と し た とき 、 まだ 見え て い ない 佐々 の 家 の 門 の ところ で 、 きき 覚え の ある 自動車 の クラクソン が 鳴っ た 。
照り返す
(照る.返す)
延べ語数:
3
0138
,217,4: 春 らしい 日光 を
^
照り かえし ながら そんな もの が 高く ほさ って いる 。
0140
,70,61: 普通 に いえ ば よく 似合っ て いる 縁 無し 眼鏡 も 、 寸法 どおり に きまっ て 、 ゆとり と 味わい の ない 越智 の 顔 の 上 に かかっ て いる と 、 伸子 は 本能 的 に 自分 が 感じ て いる 彼 の 人がら の 、 しん の 冷た さ や 流動 性 の 乏し さ を
^
照り かえし て いる よう に 思う の だっ た 。
0235
,66,60: そういう よろこび は 、 すべて 、 私 たち 日本 の 働く 人民 が 、 来年 五月 を 迎える まで の 一 年 の 間 に 、 どれ だけ 自分 たち の 団結 の 力 、 組織 の 力 を つよめ 、 日本 を 働い て 生きる もの の 幸福 の ため の 社会 に し た か という こと を
^
照り かえし て 見せる 鏡 と なる の で ある 。
沸き上る
(沸く.上る)
延べ語数:
3
0112
,417,65: 身動き も し ない で ピクピク 動く 眉 や 笑い そこね た 様 な 唇 を 見 て 居 た 、 すま ない 事 だけ れ 共 千 世子 の 心 の 中 に は かるい くすぐったい 様 な 気持 と 又 、 自分 を これ ほど 案じ て 居 て 呉れる の を 知っ た 感謝 の 心 等 が まぜこぜ に なっ て
^
わき 上っ て 居 た 。
0155
,201,5: 名状 し がたい 感激 が
^
わき 上っ た 。
0510
,28,19: けれ 共 さとい 美 くし い 詩人 の 胸 に は 若い 人 の 心 に ふさわしい 思い出 が
^
わき 上り まし た 。
出食う
(出る.食う)
延べ語数:
3
0109
,91,3: こんな 顔 に
^
出 喰わ し た の は 、 これ が はじめて で あっ た 。
0109
,92,15: が 、 それ より もっと 奇怪 な 顔 に 、 その後 私 は かぎり なく
^
出 喰わ さ ね ば なら なかっ た 。
0534
,52,20: 自分 達 の 周囲 に は 、 不幸 な もの や 、 恐ろしい 目 に 幾度 も 幾度 も
^
出 喰わ さ なけれ ば なら なかっ た もの が 、 ウジャウジャ 居る に も かかわら ず 、 此 の 自分 達 は 選り に 選っ た 様 に 、 たった 一 度 の 不吉 な 事 に も 恐ろしい 事 に も 出会う 事 なし に 過ぎ て 来 た の だ と 云う こと は 、 どれ 程 深く 彼等 の 心 を 感動 さ せ た 事 で あろ う 。
削ぎ取る
(削ぐ.取る)
延べ語数:
3
0109
,88,6: 見上げる 樹木 も おおかた 中空 で
^
削ぎ とら れ て おり 、 川 に 添っ た 、 この 由緒 ある 名園 も 、 今 は 傷 だらけ の 姿 で あっ た 。
0572
,205,33: 陳 振 東 は 二 人 の 仲間 を 引き連れ て 、 城内 地区 の 裏町 の 薄暗がり で 仲 毅 生 を 襲撃 し 、 その 左 の 耳 を 根本 から
^
削ぎ 取っ て しまっ た 。
0946
,237,49: 船 を 出し て 銛 で 突き とめ た 、 突き 鯨 にたいして は 二 十 ノ 一 、 死ん で 海岸 に 寄り 着 い た 、 寄り 鯨 にたいして は 三 ツ 二つ 、 死ん で 海 に 浮ん で い た 流れ 鯨 の 肉 だけ
^
そぎ とっ て 来 た 切り 鯨 にたいして は 二 十 ノ 一 、 浜 相場 が 立っ て から 、 十 日 以内 に 上納 金 を おさめる きまり に なっ て いる ので 、 隠し 鯨 は 重罪 だ 。
焼き払う
(焼く.払う)
延べ語数:
3
0103
,430,31: 勢 州 産まれ の 乞食 権 七 、 そんな もの に まで 身 を やつし 、 尾張 家 の ため と は いい ながら 、 あの 立派 な 船 を
^
焼き はらっ た こと は 、 もったいなく 思わ れ て なり ませ ん 。
0720
,28,18: 共産 主義 政府 が 樹立 さ れ 、 搾取 階級 が なくなっ て も 、 戦争 に
^
焼き はらわ れ た 資源 乏しい この 狭小 な 国土 から 、 安定 し た 豊か な 生活 が で て くる 筈 は ない の で ある 。
0803
,112,47: 昔 は 三 大 強国 と 自称 し 、 一等国 の 中 の その また A クラス から 負け て 四 等 国 に 落 ッ こ ッ た と 本人 は 云っ てる けれども 、 その 四 等 国 の しかも 散々 叩き つぶさ れ
^
焼き はらわ れ 手足 を もが れ て 丸 ハダカ に なっ て から や ッ と 七 年 目 に すぎ ない と いう のに 、 もう そろそろ 昔 の 自称 一等国 時代 の 生活 水準 と 変り が ない じゃ ない か 。
取り包む
(取る.包む)
延べ語数:
3
0098
,64,16: 朴 の 葉 や 、 柏の葉 、 杉 、 栗 、 楢 、 の 雑木林 に
^
とり 包ま れ た 、 下 へ 下 へ と 平野 の 中 へ 低まっ て いく 山懐 の 村 で ある 。
0098
,461,12: 畠 の 中 の 茄子 、 唐黍 、 南瓜 の 実に
^
とり 包ま れ た 別家 の 主婦 は 、 そう 云っ て 跼 み 込ん だ 。
0098
,2437,20: も 早 や 私 に は 観念 的 な 言葉 は 薬物 に 変っ て いる らしく 、 周囲 を
^
取り 包む 労働 の 世界 は 夢 、 幻 の よう に 見え たり する 。
去りゆく
(去る.ゆく)
延べ語数:
3
0098
,553,26: 妻 と 、 友人 と 、 親戚 と 、 知人 と 、 未知 の 人間 と 、 その他 、 一瞥 の 瞬間 に 擦れ ちがっ て
^
去り ゆく もの と 。
0903
,172,12: 手塩 に かけ た 好 青年 が 一 人 、 一 人
^
去り ゆく の を じっと 見 つむる こと は 言い よう も なく 寂しい 思い で ある 。
1182
,436,5: 夢 の 外 へ と
^
去り ゆく を いかんせん
吹き散る
(吹く.散る)
延べ語数:
3
0098
,1203,7: 紫苑 の 花 、 暴風 で
^
吹き ち 切れ た 柿 の 葉 の 間 から 、 実 が 眼 立っ て 顕れ て くる 。
0098
,1457,11: 精米 所 の 開け放さ れ た 戸口 から は 粉 が
^
吹き 散っ て 白く あたり の 樹 の 幹 で 廻っ て いる 。
0586
,52,11: 銀杏 の 葉 は もう 黄色く なっ て 、 風 に
^
吹き 散る に は 早い が 、 ちらほら と 落ち 初め てる 頃 だっ た 。
聞き質す
(聞く.質す)
延べ語数:
3
0098
,1076,16: 春秋 二 度 、 毎年 ある 巫女 から 、 自分 の 思い ためらう 心配 事 について
^
聞き 質し に 行く の だ 。
1012
,483,17: この 老 ピアニスト の 霊力 に 訴え た もの を 、 今度 こそ 仔細 に 、
^
聞き 質し て み たい と 思っ て いる の です 。
1013
,2066,51: 靴 を 隔て て 痒い ところ を 掻く よう な 、 物足りな さ は 感じる が 、 四 里 四方 一 軒 の 人家 も ない 山 の 中 の 姉妹 間 の 争い で あり 、 処理 し た の が 田舎 の 警察 で は 、 これ 以上
^
聞き 質し て み て も 仕方 の ない こと と 、 私 も 諦め た 。
拭き出る
(拭く.出る)
延べ語数:
3
0096
,244,27: しかし 服装 の 小ぎれい な わり に 、 顔 は やけ トタン の よう に でこぼこ し 、 四角 な 頬 に は 、 にきび が たくさん
^
ふき 出 て い た 。
0372
,4,11: あと から あと から と おさえ がたい 力 で 泉 が
^
ふき 出 て 来る よう な 創造 が まだ 私 たち の 毎日 に あふれ て い ない 。
1173
,1399,5: 宇治 は 全身 から
^
ふき 出 た 汗 が 急速 に 冷え て 行く の を 感じ ながら 、 それ と 一緒 に こみ上げ て 来る 兇暴 な 喜び を 意識 し て 、 素早く 自ら の 拳銃 を 胸 に 擬し た 。
返し解く
(返す.解く)
延べ語数:
3
0095
,2527,5: この ナイフ は 君 へ
^
返し とこ う 。
0098
,1512,11: 「 この間 お 小遣い もらっ た の 、 十 円 だけ
^
返し とこ う か 。
0098
,1516,5: 「 だって 僕 、 早く
^
返し とか ない と 、 使っ ちまう よ 、 一 枚 だけ ね 。
吹き流す
(吹く.流す)
延べ語数:
3
0091
,2201,23: あたし の 体力 が つき て しまっ たら 、 ああ その とき は あたし は 完全 に 四 次元 世界 の 中 へ
^
吹き 流さ れ て しまっ て 、 再び 三 次元 世界 に 近づく こと は でき なく なる でしょ う 。
0715
,57,7: シナ の 船 が 、 暴風 に
^
吹き 流さ れ て 、 種子 ヶ 島 へ 漂着 し た の で あり ます 。
1037
,2916,13: しかし ひどく 頼り ない 奴 で 、 少し の 風 に も 直ぐ
^
吹き 流さ れる 。
撃ち降る
(撃つ.降る)
延べ語数:
3
0091
,1605,16: 田山 課長 は 、 室内 を あっち へ 走り こっち へ 走り 、 両手 を
^
うち ふっ て わめきたてる 。
0777
,135,20: 兄 の 天 鬼 は しきりに 庭 を 眺め て い た が 、 訝し そう に 、 首 を
^
うち ふっ た 。
0848
,141,18: 海辺 の 山々 で は かなり 高い ところ でも まだ ススキ が 一 面 に 白い 穂 を
^
うち ふっ て いる よう な 南国 日向 で ある が 、 奥地 に なる と さすが に 寒く 神社 で の 夜明け は 一 面 に 霜 が おり て い た 。
し置く
(為る.置く)
延べ語数:
3
0091
,1311,11: 「 連絡 は すぐ とる よう に と 、 注意 を
^
し おい た のに 、 なぜ 君 の 旅行 先 へ 連絡 し なかっ た の か 」
1000
,1135,10: 乳人 が そんな 風 に 云う と 、 父 は
^
し おく と 、 子供 が 母 に 叱ら れ た よう に うなだれ て 、
1000
,1238,41: 使者 は 自分 も 感激 し て 涙 を 流し ながら 戻っ て 来 た ので 、 どう で あっ た と 上人 が 尋ねる と 、 さあ 、 その 事 で ござい ます 、 あの 男 が いつも 打ち沈ん で
^
し おく として い まし た の も 道理 で ござい ます 、 実は これ くし かく の 次第 で 、 夕暮 に なる と 見え なく なり ます の も 、 その ため だっ た の で ござい ます 、 あゝ 云う 貴い 聖 の 行い を し て い た 人 を 、 妄り に 疑っ た 罪 の 程 も 恐ろしゅう 存ぜ られ まし て 、 と 云う ので 、 主 の 上人 も 驚い て 、 その後 は その 中間 僧 を 敬う て 、 常人 の よう に は 扱わ なかっ た 。
叩き回る
(叩く.回る)
延べ語数:
3
0087
,457,37: その 気 の 配り 方 も 、 警部 なら ちらりと 一目 見 た だけ で 事件 に 関係 が ある か ない か が 分る のに 、 長谷 戸 と 来 たら いちいち 石橋 を 金槌 で
^
叩き まわる よう な 莫迦 丁寧 な 検 べ 方 を し て 、 貴重 な 時間 を 空費 する の だ 。
0088
,151,11: 第 二 に 、 キャバレ の 関係 を 丹念 に
^
叩き まわっ た 結果 、 怪しい こと を 聞き出し た 。
1074
,167,29: そうして その 代り に 十月 の 十 日 夜 と 名づけ 、 ちょうど 中国 地方 の イノコヅキ と 同じ に 、 藁 の 束 を もっ て 地面 を
^
叩き まわる 子供 遊び が あっ た の で ある 。
狙い撃つ
(狙う.撃つ)
延べ語数:
3
0087
,318,9: すると 、 犯人 は その ど ぶ 鼠 を
^
狙い 撃っ た の です か な 。
0791
,295,35: 庭前 に は 竹矢来 を めぐらし て 試合 場 の 用意 が でき て い た が 、 実は 竹矢来 の 外 、 屋上 や 樹 上 に 弓矢 鉄砲 を 伏せ 、 房吉 を
^
狙い 討ち に しよ う という 作戦 だ 。
1174
,3701,6: 白昼 な ので 、 敵 に
^
ねらい 討ち に さ れる 危険 が 充分 に ある し 、 実際 狙撃 さ れ た こと も ある 。
食い縛る
(食う.縛る)
延べ語数:
3
0084
,1915,20: そして 誰 も が 、 死 の 苦悶 の よう な 表情 で 、 目 を 閉じ 、 歯 を
^
喰い しばっ た 。
0989
,1279,26: … … ( 舟木 や 私 の 顔 を 見 まわし て いる うち に 、 眼 つき が 妙 に なり 、 歯 を
^
喰い しばっ て シュウ と 言う よう な 声 を 出し 、 それ が ヒイ と 聞こえる よう に なっ て 身体 を あお向け に そらし て スト ン と 倒れる )
1132
,33,5: 我慢 の 歯 を
^
喰い 縛っ て 、 それ を 迎え た の は 、 一つ 二つ 年嵩 の 、 妻木 右 太 之 進 という 、 これ も 五 十 俵 そこそこ の 御家人 です が 、 此方 は 内福 らしく て 身 扮 も よく 、 身体 も 顔 立 も 華奢 で 、 美男 と いっ て も 可笑しく ない 男振り です 。
上り出す
(上る.出す)
延べ語数:
3
0081
,973,6: 気温 は 、 また ぐんぐん と
^
のぼり 出し た 。
0081
,1704,13: だが 、 玉太郎 と 二 人 の アメリカ 人 が 崖 を
^
のぼり だす と 、 セキストン 伯爵 も 、 一番 最後 から 崖 へ 手 を かけ て のぼり はじめ た 。
0089
,559,21: 五井 が 合図 に 、 綱 を ひい て 、 それから むこ う を 向い て 、 せまい 階段 を
^
のぼり だし た 。
付き進む
(付く.進む)
延べ語数:
3
0081
,3641,19: 密林 の 、 雑草 の 中 を 、 三 人 は ボート の 帽子 を かむっ て 、
^
つき 進ん だ 。
0114
,767,26: 篤 は 自分 の わき に ぴったり 座っ て 居る 肇 の 事 を 思い 、 電車 は 闇 を かきわける 様 に し て
^
つき 進ん だ 。
0918
,934,11: 以上 の よう な ところ まで 、 この 考え かた は
^
つき 進ん で いく の で ある 。
防ぎ守る
(防ぐ.守る)
延べ語数:
3
0081
,2691,27: この 三 人 は 恐竜 を 怒ら せ て しまっ て 、 四 頭 から の はげしい 襲撃 を うけ た が 、 あやうい 瀬戸際 を どうにか
^
防ぎ まもっ て 、 やっと の こと で 生命 を ひろっ た 。
0901
,44,23: 納本 は 論ずる まで も ない が 、 有形 無形 の 、 この 図書館 を 助け 育て 、 自分 達 の 幸福 を
^
防ぎ まもろ う と する 好意 の ふん 囲気 を 、 私 達 は 今 、 求め て やま ない の で ある 。
1073
,2886,9: —— それ を 十 数 年 の 間 、
^
防ぎ 守っ て くれ た の は 誰 だ 。
見いる
(見る.いる)
延べ語数:
3
0080
,1602,17: 蜂 矢 は 、 その 破片 を 手 にとって 、 いく ども 裏表 を ひっくりかえし て
^
見 いっ た 。
0082
,590,55: 機械 人間 は 、 片手 に ダイナマイト の 箱 を ぶらさげ 室内 を ぐるぐる 見 まわし て い た が 、 壁 に 張りつけ て ある ダム の 断面 図 に 目 を つける と 、 そば へ 寄っ て まるで 生き て いる 人間 の 技師 の よう に 、 しげしげと 図面 に
^
見 いっ た 。
1101
,304,13: この 熔岩 の 一片 を とっ て 、 つくづく と その 色 に
^
見 いっ た 時 に 、 最初 に 頭 に 浮ん だ の は 、 古 備前 の 徳利 の 色 で あっ た 。
引き張る
(引く.張る)
延べ語数:
3
0080
,1306,3: 綱 は
^
引き はら れ た 。
0141
,13124,3: アンテルナシオナール を
^
引き はら う という 計画 は 、 多 計 代 を よろこば せ た 。
0988
,6021,30: 久保 と は その後 會 つ て い ない の です が 、 前 に 偶然 に 一本杉 に 會 つた 時 に 、 久保 が 荻窪 の 防空壕 を
^
引き はら つ て 、 赤 羽 に ある イモ ノ 工場 の 工員 寮 に 住ん で いる 事 を 聞かさ れ て い た の です 。
進み因る
(進む.因る)
延べ語数:
3
0079
,172,51: 東 助 と ヒト ミ は 、 その とき まで 声 を だす こと さえ でき なかっ た が 、 あまり おそれ て い て も よく ない と 思っ た ので 、 東 助 は ヒト ミ に 目 くば せ を し て 、 怪人 の 方 へ
^
すすみ よっ た 。
0141
,18068,11: 伸子 は 寝台 に 向っ て ふた あし み あし
^
すすみ よっ た 。
0774
,6,18: いい カモ を つかん で 一 パイ ありつき たい もの だ と 思っ て いる ところ へ 、
^
進み よっ た 一 人 の 紳士 、 黒い 外套 の 襟 に 顔 を うずめ 、 ハット を 眼 深 に かぶっ て いる が 、 色白 の 秀麗 な 眉目 は 隠し きれ ない 。
行き合う
(行く.合う)
延べ語数:
3
0079
,1114,12: 上る 東 助 と 、 下りる ウェイトレス と が 、 途中 で
^
いき あっ て 、 両方 から 手 を だし て つかまり あっ た もの だ から 、 こんど は 二 人 の からだ が からみつい て 、 空中 を ふ ー わ 、 ふ ー わ 。
1041
,579,11: 自分 を 目覚め させ て くれる よう な もの と
^
いき あっ たり 、 その よう な もの が 存在 する ところ に いあわせ たり 、 現場 を 経験 し たり し なけれ ば どう に も なら ず 、 いあわせ なかっ たり 経験 でき なかっ た 人 たち は 、 すくなくとも ロックンロール による 目覚め に関する かぎり 、 それ まで 、 で あっ た 。
1112
,373,13: 袴 野 は すぐ 塞 の 横手 で 野伏 ノ 勝 に
^
行き あっ た 。
差し招く
(差す.招く)
延べ語数:
3
0078
,304,29: 彼 は 余程 忍び込み に は 経験 が ある らしく 、 庭園 に 面し た 廊下 の 端 の 掃き出し の 戸 を 簡単 に こじあけ 、 仲間 を
^
さし 招い て はいっ た 。
0144
,1151,5: この 力 が ゴーリキイ を
^
さし 招く 。
1073
,7648,6: と 、 妓 たち を
^
さし 招い て 、 杯 を 、 改め させ た 。
立ち出る
(立つ.出る)
延べ語数:
3
0076
,217,29: 貫一 は その後 で 、 便所 の 戸 を 釘 づけ に し 、 そして 悠々 と 吉祥 天女 像 を 荷造 し て 背負っ て 寺 を
^
立ち 出 た の で あっ た 。
0613
,1337,5: よろよろ と 路上 に
^
立ち 出 で て 急ぐ 。
0787
,781,24: 「 定 助 は 殺さ れ た 日 に 限っ て 野良 着 に 着 かえ て 日 の 暮れ 方 に 家 を
^
立ち 出 まし た が 、 自分 の 畑 を 通り こし て 、 もっと 先 の 方 へ 立ち去り まし た 。
渡し解く
(渡す.解く)
延べ語数:
3
0076
,120,6: さあ 、 これ を そっち へ
^
渡し とく ぜ 」
0759
,244,22: ヤエ ちゃん が 気分 が 悪い そう です から 、 苦しかっ たら 、 やすん で いる よう に と 、 カギ を
^
渡し とい た ん です 」
0956
,1367,29: 造 麻 呂 ( 相 変ら ず 仕事 を 続け ながら 、 冷淡 に ) さあ 、 どう です か 、 … … まあ 、 渡す に は
^
渡し とき まし た が ね 。
吹き返す
(吹く.返す)
延べ語数:
3
0071
,693,10: つかまえ た の と 、 その 人 が 息 を
^
吹き かえし た の と ほとんど 同時 で あっ た 。
0095
,2883,19: が 、 すぐ 潜水 服 を 脱が せ て 、 手当 を 加え た ので 、 間もなく 息 を
^
吹き かえし た 。
0773
,475,18: ミコ が 立っ て 、 彼 の 身体 を さする うち に 、 彼 は 息 を
^
吹き かえし た 。
立ちのく
(立つ.のく)
延べ語数:
3
0070
,312,14: 器械 を しまっ て 、 足音 を 忍ん で 、 アパート の 前 を
^
立ち のい た 。
0089
,1151,9: 私 は 金 を 受取っ て この 屋敷 を
^
立ち のい た と 見せ た けれど 、 実は すぐ 秘密 の 地下道 から この 屋敷 の 中 へ もどっ た 。
0098
,203,27: ぼんやり 坐っ たり 、 寝 たり 起き たり 、 そんな こと を し て いる 一 週間 ほど たっ た とき 、 折 よく 強制 疎開 で
^
立ち のく 友人 が 来 て くれ た 。
出出す
(出る.出す)
延べ語数:
3
0068
,399,5: ボツボツ 家政 婦 に
^
出 だし た 妻 が まだ 一張羅 の 晴着 を 質屋 から 出し て ない の を 私 は 知っ て いる 。
0109
,54,5: 「 あ 、 煙 が
^
出 だし た 、 逃げよ う 、 連れ て 逃げ て くれ 」 と K は 頻りに 私 を 急かし 出す 。
0109
,318,11: 今度 の 遭難 者 で 、 頭髪 が 抜け 鼻血 が
^
出 だす と 大概 助から ない 、 という 説 が その頃 大分 ひろまっ て い た 。
潜み込む
(潜む.込む)
延べ語数:
3
0067
,317,12: 知ら ない うち に 、 みんな の からだ に 、 つかれ が
^
ひそみ こん だ の だ 。
0551
,253,13: 伸び 上り 拡がり 分散 し て 、 籔 や 灌木 の 陰 に
^
潜み 込む 。
0551
,254,0:
^
潜み 込ん で じっと 何 か を 窺っ て いる 。
噛み成る
(噛む.成る)
延べ語数:
3
0067
,219,5: 雨 を ともなっ た はげしい
^
かみ なり が 、 頭 の 上 を すぎ て いっ た あと 、 太郎左衛門 が 新一郎 君 に 、
0067
,220,12: 「 いま 、 雲 の 中 から ひばり が 一 わ 、
^
かみ なり に うた れ て むこ う に 落ち た から 、 見 に いこ う 。
0995
,3,2: 遠く で
^
かみ なり が 鳴っ て いる 。
引き放す
(引く.放す)
延べ語数:
3
0063
,63,14: 中 に は 、 引き づな に 取りすがる 者 も い た が 皆
^
引き 放さ れ て しまう 。
0091
,1500,30: しかし さすが に 犯罪 捜査 の 陣頭 に 立つ 人 だけ あっ て 、 この 黄表紙 の パンフレット を 重要 資料 と にらん で 、 それ を 研究 ノート から
^
引き 放し 、 服 の ポケット へ 入れ た の で あっ た 。
0647
,422,30: 私 の 全身 から 力 が 失わ れ て い た が 、 むしろ 、 磁石 と 鉄 の 作用 の 、 その 反対 の 作用 が 、 からだ を
^
引き 放し て 行く よう で あっ た 。
食い割る
(食う.割る)
延べ語数:
3
0063
,27,7: 初 の 七 日 は 、 どうしても
^
喰い わる こと が 出来 なかっ た 。
0063
,28,7: 中 の 七 日 は 、 ようよう
^
喰い わる こと が 出来 た が 、 最後 の 七 日 に は 見事 に 喰い 割る こと が 出来 た 。
0063
,28,23: 中 の 七 日 は 、 ようよう 喰い わる こと が 出来 た が 、 最後 の 七 日 に は 見事 に
^
喰い 割る こと が 出来 た 。
喚き合う
(喚く.合う)
延べ語数:
3
0062
,992,13: 互いに 英語 と 信じる 言葉 と マレー 語 、 日本語 の チャンポン で
^
わめき 合う うち 、 病院 に 運ん で もらう つもり が 着い た の は ジョン ・ F ・ ケネディ 空港 。
0842
,1274,14: と 、 しまいに は 強い 弱い と 力 一 パイ の 声 で
^
喚き 合う だけ に なっ て しまっ た 。
0842
,1276,25: さて 我々 は 明日 の 対局 場 で も ある 旅館 へ おもむい て 寝る こと に なっ た が 、 強い 弱い で
^
喚き 合っ て すぐ 眠る わけ に も いか ない から 、 三 人 で 碁 を 打つ こと に なっ た 。
醸し出す
(醸す.出す)
延べ語数:
3
0062
,35,24: そこ に は 何 か 発想 の 転換 と でも 呼ぶ しか ない もの が 介在 し 、 それ は 技術 という 言葉 が
^
醸し だす 無機 的 な 印象 と は 正反対 の 、 人間 くさい 要素 と 絡み合っ て いる の で は ない か という 気 が し て なら ない 。
0891
,129,12: だが それ は 主として 彼 の 芸術 の 総体 が 結果 として
^
醸し だす 或 る 気分 と 時代 と の 間 の アナロジー の 問題 に すぎ ない の で あっ て 、 彼 の 非情 が その 時代 の 枠 の 中 において こそ 発生 し 、 形成 さ れ た と 考える べき 根拠 は 、 どこ に も ない はず で ある 。
0893
,301,12: だが それ は 主として 彼 の 芸術 の 総体 が 結果 として
^
醸し だす 或 る 気分 と 、 時代 の 気分 と の 間 の アナロジー の 問題 に すぎ ない の で あっ て 、 彼 の 非情 が その 時代 の 枠 の 中 において こそ 発生 し 、 且つ 形成 さ れ た と 考 う べき 根拠 は どこ に も ない はず で ある 。
突き崩す
(突く.崩す)
延べ語数:
3
0062
,2609,3: 壁 を
^
突き 崩し た 反逆 者 の 名 は 、 AMD ( アドバンスト・マイクロ・デバイシズ ) で ある 。
0945
,112,33: 米 の 始末 を つけ た ところ で 、 岩穴 の 前 の 平ら な ところ を えらび 、 鳶口 と 大 釘 を 鍬 の かわり に し て 岩地 を
^
突き 崩し 、 二 年 の 間 たゆま ず やり 、 半 畝 ほど の 畑地 を つくっ て 籾 を 蒔き つけ た ところ 、 思っ た より 見事 に 生 立っ て 、 毎年 、 二 、 三 斗 ほど ずつ 収穫 が あがる よう に なっ た 。
1076
,1485,11: それ を 新た な 輸入 の 原理 が 、 だんだん に
^
突き 崩し て き た よう に 思わ れる 。
巡り巡る
(巡る.巡る)
延べ語数:
3
0062
,2177,63: さらに さかのぼる と 原爆 作り を 指揮 し た 科学 行政 官 ヴァニーヴァー・ブッシュ が 、 机 の 上 に 積み上げ られる 書類 の 束 に 嫌気 が さして 、 どん どこ 書類 の 検索 や 閲覧 が できる MEMEX と 名付け た システム の アイデア を 一 九 四 五 年 に 雑誌 に 発表 し て おり 、 ここいら へ ん が
^
めぐり めぐっ て マッキントッシュ に つながっ て くる こと も 見え て き た 。
0062
,2714,10: ノートブック で 煮詰め られ た パワー・セイビング の 技術 は 、
^
めぐり めぐっ て 電話 にまつわる オレ の 欲求 不満 を 解決 し て くれる だろ う 。
0617
,3645,11: 輪廻 の 車 は 妄執 の 業 によって 永劫 に
^
めぐり めぐる 。
巻き治す
(巻く.治す)
延べ語数:
3
0062
,2021,1: 新規
^
巻き 直し の PS / 2 から は ビデオ ・ コントローラ は 標準 で 組み込ま れ 、 A の 表す もの が アダプター から アレイ に 化け た 。
0853
,198,2: これから 新規
^
まき 直し だ 」
1152
,428,28: 元 の 奈々子 の 部屋 に 帰る と 、 花房 一郎 は もう一度 安楽椅子 に ド カリ と 腰 を おろし て 、 先刻 の 話 を
^
巻き 直し ます 。
泣き通す
(泣く.通す)
延べ語数:
3
0062
,1225,17: そう 気付い た 十 一 歳 の オレ は 、 半年 の 間 夜毎 ベッド で
^
泣き 通し た 。
0617
,2186,5: 二 人 は そこ で
^
泣き 通し た 。
0735
,259,11: 「 ママ が 乳癌 と 診断 さ れ て 一 晩
^
泣き 通し て い た じゃ ない か 。
噛み潰す
(噛む.潰す)
延べ語数:
3
0060
,924,14: 普段 なら 興味津々 で 飛びつい て くる はず の 話題 を 、 苦虫 を
^
噛み つぶし た よう な 表情 で 聞き流し て いる 渡辺 の 姿 に 、 勢い込ん で 報告 し た 後藤 富雄 は 肩 すかし を くっ た よう な もの 足り な さ を 感じ て い た 。
0095
,2036,19: だが 、 記者 たち は 、 いずれ も 困憊 し 、 そして いずれ も 苦 が 蟲 を
^
噛み つぶし た よう な 顔 を し て い た 。
0617
,207,6: いつも は 口 の なか で
^
噛み つぶし て いる の で ある が 、 今 思わず 「 芸術 」 という 語 に 力 を 入れ た 。
作り込む
(作る.込む)
延べ語数:
3
0060
,8437,15: 集積 回路 で は トランジスター 、 ダイオード 、 コンデンサー 、 抵抗 など の 機能 が
^
作り 込ま れ て 回路 が 実現 さ れ て いる が 、 ゲート は これら の 〈 部品 〉 が つご う 何 個 分 集め られ て いる か を 示す 。
0060
,9252,37: PC — 1 0 0 の 目指し た 世界 を 、 視覚 的 操作 環境 を 欠い た 現状 で 実現 しよ う と すれ ば 、 個々 の アプリケーション ごと に サード パーティー が GUI を
^
作り 込ん で いか ざる を え なかっ た 。
0060
,9453,12: 当初 ダイナウェア は 一つ 一つ の 製品 に 操作 環境 を
^
作り 込ん で い た が 、 インター フェイス を 組み立てる 仕掛け を 基本 ソフト の 側 に 用意 し た マッキントッシュ で は 、 異なっ た アプリケーション の あいだ でも 同じ よう な 統一 的 な 使い勝手 の 流儀 が 生み出さ れ て い た 。
囲い込む
(囲う.込む)
延べ語数:
3
0060
,8152,19: に も かかわら ず 一 六 ビット の ビジネス 分野 は 、 情報処理 事業 グループ の 領域 として すでに
^
囲い 込ま れ て い た 。
0062
,1125,18: 実際 に は 要員 が 確保 でき て い ない に も かかわら ず 日本語 化 作業 を
^
囲い 込み た がり 、 結果 的 に 作業 は 遅れ 、 仕上がり も 不満足 な もの と なる 。
1075
,768,38: その じ ぶん に は 、 まだ 武蔵野 は 薄 だらけ で あっ た が 、 つぎ の 葺き かえ の 時 の こと を 考え た もの か 、 この 家 で は 周囲 を 広々 と
^
かこい こん で 、 いち めん に 萱 を 生やし て い た 。
売り切る
(売る.切る)
延べ語数:
3
0060
,7800,50: ただし この 道 を 選ん で 最低限 元 を とろ う と すれ ば 、 OEM 先 の 想定 販売 台数 で ソフトウエア の 開発 費 を 割っ た 分 を マシン の 価格 に 上乗せ し 、 しかも 他社 製品 より その 分割 高 に なっ た もの を
^
売り 切っ て もらわ なけれ ば なら なかっ た 。
0732
,3265,33: 「 巷談 」 という 雑誌 が 創刊 さ れ 、 再版 三 版 と 重ね 、 五 十 万 、 イヤ 、 七 八 十 万 、 なん の 、 百 万 は
^
売り 切っ たろ う という 大変 な 評判 で あっ た 。
1108
,75,34: 聞い て み たら 、 昔 出 た ベン トレイ の 雪 の 本 は 、 現在 一 冊 も 残っ て い ない 、 この 本 も 、 二 十 年間 に は
^
売り 切る つもり だ という の で ある 。
書き足る
(書く.足る)
延べ語数:
3
0060
,7614,36: 大きな 反響 を 巻き起こし た 連載 は 一 九 七 七 ( 昭和 五 十 二 ) 年 の 五月 号 で 終わっ た が 、 編集 部 から は 内容 を 整理 し なおし 、
^
書き 足ら なかっ た 点 を 補っ て すぐ に 単行 本 に しよ う と 声 が かかっ た 。
0617
,3599,7: どこ も かしこ も 穴 だらけ で
^
書き 足ら ぬ がち で ある 。
0617
,3600,2: それでは その
^
書き 足ら なかっ た 理由 で も ちょっと 歌っ て おけ ば よい で は ない か 。
巻き直す
(巻く.直す)
延べ語数:
3
0060
,7307,26: この 偏向 コイル は 大変 に 高価 で あり 、 自作 する と なる と 手 巻き し て 調子 を 見 て は 、 もう一度
^
巻き なおす 作業 を 繰り返さ ざる を え ない と いう 。
0060
,7322,44: 記事 に 紹介 さ れ て い た 参考 文献 を 調べ て テレビ を 成り立た せ て いる 仕組み を 勉強 し なおし 、 電磁気 学 の 理論 に 立ち戻っ て 、 コイル の 巻き 数 を 割り出し て は 何 度 も
^
巻き なおし て み た 。
0613
,793,9: 傷 の 縫い 合わせ を する 、 三角巾 を
^
巻き なおす 、 沃丁 を 塗る 、 水 を のま せる 、 布団 や 筵 を 見つけ て き て かぶせる 、 副木 を 当てる 。
絞り込む
(絞る.込む)
延べ語数:
3
0060
,6425,15: この 一 六 ビット 機 の ターゲット を 、 三菱電機 は ビジネス 市場 に
^
絞り 込ん で い た 。
0062
,366,40: 自ら の 乗っ た 大型 という 名 の 船 が まさに 沈も う と する 中 で 、 新規 事業 の 可能 性 を ギラン ギラン に 目玉 を 光らせ て 探っ て い た 横綱 が 焦点 を
^
絞り こん だ ターゲット は 二つ 。
0062
,518,23: けれど ともかく も 一つ の 標準 に 沿っ て メーカー が 厳しい 競争 を 演じる 場 で こそ 、 ハード ウエア を
^
しぼり 込む 作業 は グングン と 進ん で いく 。
焼き直す
(焼く.直す)
延べ語数:
3
0060
,4984,28: その ため に は 、 最近 の 『 I / O 』 誌 で 、 ちょいちょい 見かける 米 誌 ポピュラー ・ エレクトロニクス を 、 日本 文字 に
^
焼き なおし た よう な 記事 は 、 なる だけ 避け た 方 が よ さ そう で ある 。
0060
,6507,39: その後 も ベーシック の バグ が 発見 さ れる たび に 彼ら は 身 の 縮む 思い を 味わい ながら 手直し に 努め 、 製造 責任 者 の 叱責 に 身 を さらし て その たび に ROM の
^
焼き なおし を 求め た 。
1041
,2188,23: 一 八 五 八 年 に 、 リンカ ン と スティーヴン ・ ダグラス と の あいだ に おこなわ れ た 共同 討論 の
^
焼き なおし な の だ 。
燥ぎ回る
(燥ぐ.回る)
延べ語数:
3
0060
,3437,31: これ なら 「 市販 の モデル に 肩 を 並べる 世界 初 の ミニコンピューターキット 」 という 『 ポピュラー エレクトロニクス 』 の 謳い文句 が 、 本物 に なっ て しまう と
^
はしゃぎ 回る ロ バーツ の かたわら で 、 アレン は 興奮 を 抑え 平静 を 装う のに 苦労 し た 。
0514
,51,25: オッチョコチョイ に それ を 大切 に する 人 の 群 は その ひろい 陰 に 欠点 を かくし 見 っと も ない ところ を かくして
^
はしゃぎ 廻っ て 居る と 私 は 思う 。
0529
,95,35: 先 に い つ だっ た か 私 と 一緒 に 来 た 時 も そう でし た が 、 多勢 人 が 居 て 、 ガヤガヤ し て 居る 時 に は 只
^
はしゃぎ 廻っ て 、 私 が 止める の を わざと 写生 を し て 居る 人 の 顔 を のぞき に 行っ たり 、 息 を 切らし て 下らない 、
使い切る
(使う.切る)
延べ語数:
3
0060
,1006,30: 授業 で コンピューター の 基礎 を 学ぶ や たちまち の うち に 虜 に なり 、 一 年 分 の コンピューター 演習 用 の 予算 を 、 二 週間 で
^
使い きっ て しまっ た と いう 。
0085
,228,10: その ため に 彼 は 、 全身 の 力 を
^
つかい 切っ た と 思っ た 。
0710
,303,4: どうしても 、 本日 、
^
使い きっ て しまわ ね ば なら ぬ 残金 が あっ て な 。
惹き込む
(惹く.込む)
延べ語数:
3
0059
,207,25: 十 銭 芸者 に なっ た 女 は 、 やがて 彼女 を 自分 の もの に しよ う と する ルンペン 達 の 争い に
^
惹き 込ま れ て 、 ある 夜 天王寺 公園 の 草 叢 の 中 で 、 下腹部 を 斬り 取ら れ た まま で 死ん で いる 。
0141
,5567,33: そう 思う とき 伸子 は 、 自分 という 意識 から 解き放さ れ て 、 アンナ・シーモヴァ という 一 人 の 女性 に 表現 さ れ て いる このましい 生活 ぶり へ の 想像 に
^
惹き こま れる の だっ た 。
0823
,159,12: 宝塚 に は そういう ハラハラ は 感じ られ ない し 、 時には
^
惹き こま れる こと も ある 。
出し抜く
(出す.抜く)
延べ語数:
3
0055
,866,6: 今日 こそ は あの 男 に
^
出し ぬか れ ない ぞ 」
0179
,38,15: デスデモーナ が 、 まばゆい ほど 白く て 美しい 額 の 奥 に 、 オセロ を
^
出し ぬく だけ の 生一本 な 正直 さ も しん の つよい 情熱 も もた なかっ た お姫様 気質 を 、 シェクスピア は 描き出そ う と し た の だろ う か 。
0651
,152,24: お たがい キッ スイ の 商人 の こと で 、 ショウバイ の カケヒキ は 身 に しみ て いる から 、 その こと で
^
出し ぬか れ て も 我が身 の 拙 な さ 、 ムキ に 怒る わけ に も 行か ない の で ある 。
効き治す
(効く.治す)
延べ語数:
3
0054
,2731,5: 豹 吉 は 思わず
^
きき 直し た 。
0140
,5429,4: 伸子 は 改 って
^
きき 直し た 。
0704
,27,8: 彼 が 耳 を 顔 へ 近づけ て
^
きき 直す と 、
蹴り倒す
(蹴る.倒す)
延べ語数:
3
0053
,3735,5: しかし 、 撲り 、
^
蹴り 倒す と いっ て も 、 今 と なっ て みれ ば 妻 の 体 に 指 一 本 ふれる こと も 、 けがらわしい もの の よう に 思え て なら ない 。
0788
,79,8: ついで に 亭主 の 横 ッ 腹 を
^
蹴り 倒し て クビ を ふんづけ て タタミ に こすり つけ た 。
0995
,742,0:
^
蹴り たおさ れ て 踏んづけ られ て … … する と 、 口 から も 鼻 から も 血 が 出る ん です 。
来解く
(来る.解く)
延べ語数:
3
0047
,28,7: 「 よう 、 織田 はん 、 よう
^
来 とく な はっ た 。
0047
,36,14: 戦争 済ん だら 、 また ここ で 喫茶店 しまっ さかい 、 忘れ ん と
^
来 とく な はれ 」
0047
,62,22: 今 親戚 の ところ へ 疎開 し て まっ けど 、 また 大阪 市内 で 本屋 しまっ さかい 、 雑誌 買い に
^
来 とく な はれ 」 と 、 三 ちゃん は 既に 捲土重来 の 意気込み で あっ た 。
通い出す
(通う.出す)
延べ語数:
3
0044
,90,45: 荒木 は その 家 の 遠縁 に 当る 男らしく 、 師匠 に 用事 の ある 顔 を し て 、 ちょこちょこ 稽古 場 へ 現われ て は 、 美しい 安子 に 空しく 胸 を 焦 し て い た が 、 安子 が 稽古 に
^
通い 出し て 一月 許 り たった ある 日 、 町内 に 不幸 が あっ て 師匠 が その 告別 式 へ 顔出し する ため 、 小 一 時間 ほど 留守 に し た 機会 を ねらっ て 、 階下 の 稽古 場 へ 降り て くる と 、
0053
,1200,22: 二 人 は 毎日 四 条 の もと 交潤 社 という 酒場 の あっ た 地下 室 の レッスン 場 へ
^
通い 出し た 。
0773
,198,21: これ を すまさ ない と 信徒 の 列 に 加え て もらえ ない 大切 な もの で 、 いったん 教会 へ
^
通い だし て から カケコミ を あげる まで の 期間 は 素人 ( ソ ジン ) と 称し て 信徒 と 区別 さ れ て いる 。
這い巡る
(這う.巡る)
延べ語数:
3
0040
,19,6: 私 は 爬虫類 が 背中 を
^
這い 廻る よう な 気 が し た 。
0450
,24,5: 精神 の 世界 を
^
這い 廻る の です 。
0617
,964,15: そして みずから を 大虫 に 擬し て 、 原始 的 の 泥沼 の なか を
^
這い 廻る こと すら 厭わ ない 。
磨き出す
(磨く.出す)
延べ語数:
3
0038
,380,3: と 、
^
磨き だし て 、 ひょいと その 客 の 顔 を 見上げ た 途端 、 赤井 は いきなり 起ち 上っ て 、 手 に し て い た ブラシ で 、 その 客 の 顔 を 撲っ た 。
0054
,523,3: いそいそ と
^
磨き 出し た 。
1071
,224,38: —— もし ほんとに 眠っ て いる よい 本能 を ゆり 起し て 、 素直 に それ を 現 わす 精進 を する なら ば 、 反対 な 悪 の 本能 を よびさます よう に 、 それ も 必ず
^
磨き 出さ れ ず に は い ない 。
書き悩む
(書く.悩む)
延べ語数:
3
0036
,316,3: 武田 さん が
^
書き 悩ん で いる わけ も うなずける の だっ た 。
0036
,327,0:
^
書き 悩ん で いる と いう より 、 どうしても 書き たく ない と 、 駄々 を こね て いる みたい だっ た 。
0829
,17,0:
^
書き 悩ん で い た の で あろ う 。
聞き回る
(聞く.回る)
延べ語数:
3
0035
,12,17: あの 男 は この 競走 は 穴 が 出 そう だ と 、 厩舎 の ニュース を
^
訊き 廻っ た が 、 訊く 度 に 違う 馬 を 教え られ て 迷い に 迷い 、 挽馬 場 と 馬券 の 売場 の 間 を うろうろ 行っ たり 来 たり し て 半 泣き に なっ た あげく 、 血走っ た 眼 を 閉じ て 鉛筆 の 先 で 出馬 表 を 突く と 、 七 番 に 当っ た ので ラッキーセブン だ と 喜び 、 売場 へ 駈け つけ て いく 途中 、 知人 に 会い 、 何 番 に する の か と 訊け ば 、 五 番 だ と いう 。
0060
,6971,30: コンピューター に関して は まったく 知識 の なかっ た 彼 は 、 アルブレヒト に 新しい 雑誌 の デザイン と 命名 を 頼ま れ 、 周り の 連中 に コンピューター 用語 を
^
聞き 回っ て 候補 を 探し た 。
0087
,757,10: ひとつ 兄貴 と 関係 の ある 弁護士 の 間 を
^
聞き 廻っ て 下さい ませ ん か 。
釣り込む
(釣る.込む)
延べ語数:
3
0034
,26,16: 事実 また 、 私 の 毒 に も 薬 に も なら ぬ 身の上 ばなし に
^
釣り こま れ て 夜 を 更かし た の が 、 離れ られ ぬ 縁 と なっ た 女 も ない で は なかっ た 。
0866
,2377,15: 真喜 が 首 を すくめ た ので 、 こ つ ち も それ に
^
釣り こま れ て 小鼻 を ふくらまし た 。
0983
,405,5: 五郎 ( これ も
^
釣り こま れ て 笑い ながら ) ばってん 俺 あ … … ハッハハ 、 そりゃ 、 博多 節 も うま か です !
持ち来す
(持つ.来す)
延べ語数:
3
0027
,1127,38: ある だけ の 酒 を のん で 、 人 の 子 よ 、 憎悪 を 消せ 消せ 消せ 、 って ね 、 むかし ペルシャ の ね 、 まあ よそ う 、 悲しみ 疲れ たる ハート に 希望 を
^
持ち 来す は 、 ただ 微醺 を もたらす 玉杯 なれ 、 って ね 。
0101
,61,10: では 、 何 が この よう な 現状 を
^
持ち きたし た の で あろ う か 。
0366
,6,18: 山林 の 自然 発火 から 学ん で 、 めいめい の 小 舎 の 炉 ば た に まで
^
もち きたさ れる よう に なっ た 火 という もの 、 文明 の 源泉 を 人間 が 掌握 し た おどろき と よろこび を 、 プロメシウス の 物語 は 力 づよく 語っ て いる 。
走り狂う
(走る.狂う)
延べ語数:
3
0023
,0,201: 奥さま は 、 もと から お客 に 何かと 世話 を 焼き 、 ごちそう する の が 好き な ほう でし た が 、 いいえ 、 でも 、 奥さま の 場合 、 お客 を すき と いう より は 、 お客 に おびえ て いる 、 と でも 言い たい くらい で 、 玄関 の ベル が 鳴り 、 まず 私 が 取次ぎ に 出 まし て 、 それから お客 の お 名前 を 告げ に 奥さま の お 部屋 へ まいり ます と 、 奥さま は もう 既に 、 鷲 の 羽音 を 聞い て 飛び立つ 一瞬 前 の 小鳥 の よう な 感じ の 異様 に 緊張 の 顔つき を し て い らし て 、 おくれ毛 を 掻き 上げ 襟 もと を 直し 腰 を 浮かせ て 私 の 話 を 半分 も 聞か ぬ うち に 立っ て 廊下 に 出 て 小走り に 走っ て 、 玄関 に 行き 、 たちまち 、 泣く よう な 笑う よう な 笛 の 音 に 似 た 不思議 な 声 を 挙げ て お客 を 迎え 、 それ から は もう 錯乱 し た ひと みたい に 眼 つき を かえ て 、 客間 と お勝手 の あいだ を
^
走り 狂い 、 お鍋 を ひっくりかえし たり お 皿 を わっ たり 、 すみません ねえ 、 すみません ねえ 、 と 女中 の 私 に おわび を 言い 、 そうして お客 の お 帰り に なっ た 後 は 、 呆然 として 客間 に ひとり で ぐったり 横坐り に 坐っ た まま 、 後 片づけ も 何 も なさら ず 、 たま に は 、 涙ぐん で いる 事 さえ あり まし た 。
0023
,111,54: けれども 、 奥さま が 私 に 口惜し そう な 顔 を お 見せ に なっ た の は 、 その 時 くらい の もの で 、 あと は また 何事 も 無かっ た よう に 、 お客 に 派手 な あいそ 笑い を し て は 、 客間 と お勝手 の あいだ を
^
走り 狂う の でし た 。
0732
,386,28: ダダダ 、 ダダダ 、 という 激しい 跫音 が 部屋 の 八方 に 荒れ くるっ た が 、 それ は 、 一 人 の 男 が 八方 に
^
走り 狂っ て 足 を 踏む 音 で ある 。
入り治す
(入る.治す)
延べ語数:
3
0016
,195,9: 私 は もう いちど 旅館 の 玄関 から
^
入り 直し て 、 こんど は あか の 他人 の 一 旅客 として ここ に 泊っ て 、 ぜ が 非 で も 勘定 を きちんと 支払い 、 そうして 茶代 を いや と いう ほど 大 ふんぱつ し て 、 この 息子 と は 一言 も 口 を きか ず に 帰っ て しまお う か と さえ 考え た 。
0866
,285,2: 中学 へ
^
はいり 直す の が 辛 ら かつ た らしい 」
0877
,385,27: むろん 、 その 境界 が 邪魔 に なる から こそ 、 あなた は 、 映画 女優 を 一時 廃業 し て まで 、 正規 の 組 へ
^
はいり 直そ う か と 迷っ て い られる の でしょ う 。
差し置く
(差す.置く)
延べ語数:
3
0014
,97,169: この 二 番目 の 女房 は 、 私 が 本郷 に 小さい ミルクホール を ひらい た 時 、 給仕 女 として 雇っ た 女 で 、 ミルクホール が 失敗 し て 閉鎖 に なっ て も そのまま ずるずる と 私 の ところ に 居 つい て しまい まし て 、 この 女 は また 金 を 欲し がる 事 、 あたかも 飢渇 の 狼 の 如く 、 私 の 詩 の 勉強 など は てんで 認め ず 、 また 私 の 詩 の 友人 ひとりひとり に対する 蔭 口 は 猛烈 を きわめ 、 まあ 俗 に 言う しっかり 者 みたい な 一 面 が あり まし て 、 私 の 詩 の 評判 など は どう だって かまわ ない 様子 で 、 ただ もう 私 の 働き の 無い 事 を ののしり 、 自分 ほど 不仕合せ の 者 は 無い と 言っ て 歎 き 、 たまに 雑誌 社 の 人 が 私 の ところ に 詩 の 註文 を 持っ て 来 て くれる と 、 私 を
^
さし 置い て 彼女 自身 が 膝 を すすめ て 、 当今 の 物価 の 高い 事 、 亭主 は 愚図 で 頭 が 悪く て 横着 で 一つ も 信頼 の 出来 ぬ 事 、 詩 なんか で は とても 生活 し て 行か れ ぬ から 、 亭主 を これから 鉄道 に 勤め させよ う と 思っ て いる 事 、 悪い 詩 の 友だち が つい て いる から 亭主 は この まま で は 、 ならず者 に なる ばかり だろ う という 事 、 にこり と も せ ず 乱れ た 髪 を 掻き あげ 掻き あげ 、 あたかも その 雑誌 社 の 人 が 仇敵 か 何 か でも ある みたい に 、 ひどく 憎々し げ に まくしたて ます ので 、 わざわざ 私 の 詩 を 頼み に 来 て 下さる 人 たち も 、 イヤ な 顔 を し て 、 きっと 私 と 女房 と 両方 を 軽蔑 なさっ て しまう の でしょ う 、 早々 に 退却 し て しまい ます 。
0053
,2856,4: 「 —— あて を
^
さし 置い て 、 鈴子 はん と お 寝 やし て 、 それで あて が 黙っ て られ ます か 」
0598
,317,6: そして 二 人 の 男 を
^
さし 置い て 、 娘 を 引留め た の で ある 。
荒み切る
(荒む.切る)
延べ語数:
3
0014
,1,98: —— もはや 、 もう 、 私 ども 老人 の 出る 幕 で は ない と 観念 いたし まし て 、 ながらく 蟄居 し て はなはだ 不自由 、 不面目 の 生活 を し て まいり まし た が 、 こんど は 、 いかなる 武器 を も 持っ て は なら ん 、 素手 で 殴っ て も いか ん 、 もっぱら 優美 に 礼儀 正しく この世 を 送っ て 行か なけれ ば なら ん 、 という まことに 有り がたい 御 時勢 に なり まし て 、 その ため に は まず 詩歌 管絃 を 興隆 せしめ 、 以 て
^
すさみ 切っ たる 人心 を 風雅 の 道 に いざなう よう に 工夫 し なけれ ば いかん 、 と 思いつい た 人 も ござい ます よう で 、 おかげ で 私 の よう に ほとんど 世の中 から 忘れ られ 、 捨て られ て い た 老いぼれ の 文人 も また 奇妙 な 春 に めぐり 合い まし た 次第 で 、 いや 、 本当に 、 気取っ て み た ところ で 仕様 が ござい ませ ん 、 私 は 十 七 の 時 から 三 十 数 年間 、 ただ もう 東京 の あちこち で うろうろ し て 、 そうして おのずから 老い 疲れ て 、 ちょうど 今 から 十 年 前 に 、 この 田舎 の 弟 の 家 に もぐり込ん で 、 まったく ダメ な 老人 として 此 の 地方 の 皆さま に 呆れ られ 、 笑わ れ て 、 いやいや 、 決して うらみ を 申し述べ て いる の で は ござい ませ ん 、 じっさい 私 は ダメ な 老人 で 、 呆れ られ 笑わ れる の も 、 つまり は 理 の 当然 と いう もの で 、 この よう な 男 が 、 いかに 御 時勢 と は 言え 、 のこのこ 人中 に 出 て 、 しかも 教育 会 !
0853
,436,2: 彼女 は
^
すさみ きっ て い た 。
1072
,2928,13: また 、 これ ほど まで に 、 一時 でも 、 堕落 し 、
^
荒み きっ た 弟 を も —— なお あの お 縫 どの が 、 良人 として 、 待つ か どう か 。
吹き送る
(吹く.送る)
延べ語数:
3
0004
,169,22: 芸術 家 は それ ゆえ 、 自分 の からだ を ひた隠し に 隠し て 、 ただ その 笛 の 音 だけ を
^
吹き 送る 。
0213
,128,16: イエス と マリア と の 間 に は 、 花 の 香 と その かおり を
^
吹き おくる そよ風 の よう に 微妙 な 心 の かよい が あっ た に しろ 、 マリア を 純一 に し 、 まじり け なく 行動 さ せ た の は 窮極 において 、 彼女 が 人間 の 関係 の うち に 見出し た まとも な もの へ の 献身 で あっ た 。
1148
,160,33: それ は 、 正に 世界 の 最後 の 日 の ため に 用意 さ れ た 、 悪魔 の 大軍 が 、 人間 の 罪 を 鳴らす ため に 地獄 の 底 から
^
吹き 送る 音楽 と 言っ た 方 が 適切 だっ た でしょ う 。
滑り出る
(滑る.出る)
延べ語数:
3
0003
,69,9: 新造 の 船 は 、 もう 既に 海洋 に
^
すべり 出 て いる の だ 。
0079
,2065,23: それ は 樽 ロケット を のせ て 二 の 扉 の ところ まで 下る と 、 第 一 の 扉 が 横 から
^
すべり で て 始め の よう に 穴 を ふさぐ 。
0505
,558,26: 何と 云う 事 は なし に 恭二 の 口 から 世間 の 味 を 噛みしめ た 人 の 様 な 口調 で こんな 言葉 が
^
すべり 出 た 。
帰り着く
(帰る.着く)
延べ語数:
3
0003
,2060,10: それだけ の 事 で あっ た が 、 道場 へ
^
帰り 着き 、 次第に 落ちつい て 来る と共に 、 何とも 言え ず おそろしく 、 心配 で 心配 で たまらなく なり 、 ついに 夜 、 蒲団 を 頭 から かぶっ て ひとり で めそめそ 泣き 出す に 到っ た の だ という の で ある 。
0060
,1584,9: ともかく も 早く 、 ヨーコ の 待つ アパート へ
^
帰り 着き たかっ た 。
0060
,1634,9: 時間 内 びっちり 働い て も 、 アパート に
^
帰り 着く の は 八 時 、 九 時 と なる 。
出し解く
(出す.解く)
延べ語数:
3
0003
,1715,38: つくし が 道場 を 出る 時 、 あたし が まち の 駅 まで 送っ て 行っ て 、 その 時 に 奥さん から 白 足袋 を 二 足 いただい た から 、 あたし 、 奥さん に 礼状 を
^
出し とい た の 。
0959
,136,11: —— それ 、 少 ねえ が 、 礼 は 先 に
^
出し とく ぜ 」
0986
,236,7: すぐ に なん だ 、 礼状 は
^
出し とい た が 、 しかし 叔母さん も もう 五 十 七 だっ た か な 、 八 だっ た か な 、 手紙 から 察 する と だいぶ 弱ら れ た よう だ なあ 。
吹き出る
(吹く.出る)
延べ語数:
3
0003
,138,20: ぐいぐい と 喉 から いくら で も 込み上げ て 来 て 、 眼 から も 耳 から も 血 が
^
噴き 出 て いる よう な 感じ が し た 。
0612
,116,54: それ まで 十 数 年 かかっ て 研究 し て き た 多く の 資料 —— 戦争 が 終わっ たら まとめ て 論文 として 発表 する 予定 だっ た 、 たくさん の レントゲン 実験 写真 、 ノート 、 図表 など は 、 研究 室 の 窓 から 赤黒い 炎 と なっ て しばらく
^
噴き 出 て い た が 、 明く る 朝 見 た とき に は 、 すでに 普通 の 灰 と なっ て しまっ て い た 。
1036
,44,7: 全身 は 戦慄 し 、 冷汗 が
^
噴き 出る 。
縫い治す
(縫う.治す)
延べ語数:
3
0002
,2832,15: あれ を 姉さん が 、 直治 が 来年 の 夏 に 着る よう に と
^
縫い 直し て 下さっ た でしょ う 。
0548
,17,4: 母 は 着物 の
^
縫い 直し もの や 繕い もの を やっ てる こと が 多かっ た 。
0556
,212,9: 新 らしい 仕立物 は 言うまでもなく 、 着物 の
^
縫い 直し まで 、 彼女 は 丹念 に やる 。
走り寄る
(走る.寄る)
延べ語数:
3
0002
,1839,16: どの よう に 道徳 に 反し て も 、 恋する ひと の ところ へ 涼しく さっさと
^
走り 寄る 人妻 の 姿 さえ 思い 浮ぶ 。
0987
,2991,15: こちら の 、 治子 と 俊子 は 聞き取ろ う として 、 トラック の 方 へ
^
走り 寄る 。
1000
,567,22: と 叫ん で 、 時 平 は 恰も 美しい 夢魔 から 解き放た れ た よう に 、 つと 御簾 の 傍 へ
^
走り 寄る と 、 大納言 の 手 を 振り払っ て 、 自分 が その 袂 を しっかり と 掴ん だ 。
綴り合わせ映す
(綴り合わせる.映す)
延べ語数:
2
0622
,9,41: その 映画 という の は 老い たる 農夫 の ゴツゴツ 節 くれ た 手 だ とか ツギ ハギ の 着物 だ とか 、 父 から 子 へ 子 から 孫 へ 伝え られる 忍苦 と 耐乏 の 魂 の 象徴 を
^
綴り合せ 映せ という 、 なぜなら 日本 文化 は 農村 文化 で なけれ ば なら ず 、 農村 文化 から 都会 文化 に 移っ た ところ に 日本 の 堕落 が あり 、 今日 の 悲劇 が ある から だ 、 という の で あっ た 。
0858
,9,41: その 映画 という の は 老い たる 農夫 の ゴツゴツ 節 くれ た 手 だ とか ツギ ハギ の 着物 だ とか 、 父 から 子 へ 子 から 孫 へ 伝え られる 忍苦 と 耐乏 の 魂 の 象徴 を
^
綴り合せ 映せ という 、 なぜなら 日本 文化 は 農村 文化 で なけれ ば なら ず 、 農村 文化 から 都会 文化 に 移っ た ところ に 日本 の 堕落 が あり 、 今日 の 悲劇 が ある から だ 、 という の で あっ た 。
くいたり満ち足りる
(くいたりる.満ち足りる)
延べ語数:
2
0891
,181,6: —— 僕 は 喉 もと まで
^
食い足り 満ち足り て 、 陶然 たる 気持 だ 。
0893
,376,6: —— 僕 は 喉 もと まで
^
食い足り 満ち足り て 、 今や 陶然 たる 気もち だ 。
仰っしゃり始める
(仰っしゃる.始める)
延べ語数:
2
0981
,448,9: 兄 が 言っ た 事 の ない 事 を
^
おっしゃり はじめ た
0993
,3461,23: 旦那 も 一昔 以前 は ここいら で あれ だけ 羽 ぶり を きかし た 方 な のに 、 それ が そういう 事 を
^
おっしゃり はじめる と 話 が おもしろく なく なっ ちまう ん です けど ねえ 。
取り掛かり始める
(取り掛かる.始める)
延べ語数:
2
0060
,1475,44: 例年 なら 進学 率 が 一 〇 〇 パーセント に 近い この 高校 で は 、 クラブ 活動 は 二 年生 の 秋 、 少なくとも 三 年 に なる まで に は 引退 と なり 、 学生 たち は 受験 の 準備 に
^
取りかかり はじめる 。
0264
,13,18: 選挙 場 に 土足 で ふみこむ 吉田 首相 が 、 首相 として 泰然 自若 と 首切り に
^
とりかかり はじめ た の は 、 民自党 が 第 一 党 に なっ た から です 。
引き上げ掛ける
(引き上げる.掛ける)
延べ語数:
2
0054
,2512,11: と 、 隼 団 の 連中 を 連れ て 、
^
引きあげ かけ た 。
0054
,2545,17: さ ア 行こ う と 、 隼 団 が 引きあげる と 、 青 蛇 団 も
^
引きあげ かけ た 。
結び付け合う
(結び付ける.合う)
延べ語数:
2
1041
,1717,22: 入りこん で しまう と 、 人 と 人 と を きりはなそ う と する 社会 の なか で 逆 に 人々 を
^
結びつけ あう 力 を 持っ た 。
1041
,2704,36: リーダー なし に 自然 発生 し た という こと は 、 アメリカ 社会 に対して 若者 が 持っ て い た 個人 的 な 体験 が 、 ひとつ の 思想 として 人 と 人 と を
^
結びつけ あう だけ の 力 を 持ち うる まで に 複雑 に しかも かなり 高度 に 抽象 化 さ れ て い た こと を 示し て いる 。
書き付け侍る
(書き付ける.侍る)
延べ語数:
2
1000
,789,100: 後 撰集 巻 十 一 恋 三 の 部 に 、 「 大納言 国 経 朝臣 の 家 に 侍り ける 女 に 、 いと 忍び て 語ら ひ 侍り て 行末 まで 契り ける 比 、 此 の 女 俄 か に 贈 太政大臣 ( 時 平 ) に 迎 へ られ て 渡り 侍り に けれ ば 、 文 だに も 通 は す 方 なくなり に けれ ば 、 かの 女の子 の 五つ ばかり なる 、 本 院 の 西 の 対 に 遊び歩き ける を 呼び寄せ て 、 母 に 見せ 奉れ と て 腕 に
^
書きつけ 侍り ける 。
1000
,1332,63: 出家 し た 滋 幹 の 母 が 住ん で い た 西坂本 、 即ち 今 の 京都 市 左京 区 一乗寺 の あたり に 敦 忠 の 山荘 が あっ た こと は 、 拾遺 集 巻 八 雑 上 の 部 伊勢 の 歌 に 、 「 権 中納言 敦 忠 が 西坂本 の 山 庄 の 滝 の 岩 に
^
かきつけ 侍り ける 」 として 、
取り掛かり得る
(取り掛かる.得る)
延べ語数:
2
0894
,14,12: 然し 一旦 戦争 が 起る と 直ちに 原子 爆弾 の 製造 に
^
とりかかり 得る から 、 どうしても それ は 使用 せ られ ざる を 得 ない 結果 に 陥る で あろ う 。
1104
,104,21: それ が 分っ て から はじめて 、 多数 の 結晶 の 集合 体 で ある ふつう の 氷 の 研究 に
^
とりかかり 得る の で ある 。
追っかけ回す
(追っかける.回す)
延べ語数:
2
0757
,15,11: 「 なん だって 、 君 は 又 、 暁 葉子 を
^
追っかけ 廻す ん だ 。
0993
,2848,66: 敦子 さん の こと は 年中 思い出し た けど 、 それ まで に あんまり 御 心配 を かけ た んで 、 もう お世話 に なる の が 心苦しく て 、 敦子 さん の 所 へ は 行け ない の 、 あの 方 の こと だ から 、 そりゃ 私 の こと を 心配 し て 下さっ て 、 近頃 で は 私 の 行先 々 を
^
追っかけ 廻す よう に し て いらっしゃる 。
叩きつけ合う
(叩きつける.合う)
延べ語数:
2
0077
,11,9: それ が あたり を 憚り つつ 凄 文句 を
^
叩きつけ 合う 。
0079
,934,3: 原子 弾 を
^
叩きつけ あっ て 、 人類 を 全滅 さ せる なんて 、 そんな こと ない と 思う の です 」
組み立て直す
(組み立てる.直す)
延べ語数:
2
0060
,3918,30: これ が 友人 たち に 好評 を 博し た こと から 、 MIT の 先輩 だっ た ボブ ・ フランクストン の 協力 を あおい で 本格 的 に プログラム を
^
組み立て なおし 、 機能 と 計算 速度 に 磨き を かけ た 。
0060
,8823,16: 普段 何気なく やっ て いる 動作 や 仕事 を いったん 解きほぐし 、 再度 コンピューター 言語 で
^
組み立て なおし て みる と 、 意識 の 下 に 潜り込ん で いる 人間 の 思考 の 回路 が 、 あざやか に 浮かび上がっ て 見える よう に 感じ られ た 。
繰り返し働きかける
(繰り返す.働きかける)
延べ語数:
2
0060
,8756,22: 浜田 から そう 指示 を 受け て 以来 、 早水 は サード パーティー に対して MS — DOS へ の 転換 を
^
繰り返し 働きかけ て いっ た 。
0060
,9542,95: 2 ・ 0 で は ハードディスク の 容量 に 二 〇 Mバイト まで しか 対応 でき なかっ た もの が 、 3 ・ 0 から は 三 二 Mバイト まで 対応 できる よう に なっ た こと 、 加え て 今後 ネットワーク 化 を 目指す とき 、 アプリケーション を 切り替える ごと に リセット ボタン を 押し て 、 バンドル さ れ て いる 古い バージョン で 起動 し て い た の で は 対処 でき ない こと など を 根拠 に 、 マイクロソフト の 古川 享 は 日本電気 側 に バンドル の 打ち切り を
^
繰り返し 働きかけ た 。
生まれ付いてる
(生まれる.付いてる)
延べ語数:
2
0542
,38,10: つまり 私 は 、 借金 を し 易い 人相 に
^
生れ ついてる の で ある 。
0759
,6120,2: パンパン に
^
生れ ついてる の さ 。
目覚め掛ける
(目覚める.掛ける)
延べ語数:
2
1041
,1487,6: 田舎 で ひとり なに か に
^
目覚め かけ て いる とき 、 まわり の 状況 に 耐え きれ ず 、 そんな とき レッドベリ を 聞い て ショック を 受け 、 サンフランシスコ に 家出 し た 。
1041
,2872,11: テキサス 州 の ポート ・ アーサー という 田舎町 で なかば
^
目覚め かけ て い た とき の ジャニス・ジョプリン は 、 みんな から 変り者 あつかい さ れ て い た 。
色褪せ掛ける
(色褪せる.掛ける)
延べ語数:
2
1001
,93,19: 桜 は も 早 満開 を 過ぎ て 葉桜 に 近く 、 桃 の 花 も すでに 花弁 が
^
色あせ かけ て いる 。
1172
,1576,2: 道 は
^
色褪せ かけ た 黄昏 を 貫い て い た 。
引っ張り下ろす
(引っ張る.下ろす)
延べ語数:
2
0995
,1746,28: ( 身 を 引い て 、 村 子 の 頭 で グリグリ やら れ た 股 の ところ に 片手 を やっ て 、 破れ た サルマタ を
^
ひっぱり おろす )
0995
,1748,4: 佐山 くすぐったい ——(
^
引っぱり おろし た サルマタ が 、 ビリビリ と 破れる )
遠ざかり消える
(遠ざかる.消える)
延べ語数:
2
0982
,59,10: コロ 、 コロ 、 コロ と 鈴 の 音 が
^
遠ざかり 消える 。
0982
,97,8: ( トンカン 、 トンカン 、 トンカン と 次第に
^
遠ざかり 消える )
結わえ付ける
(結わえる.付ける)
延べ語数:
2
0982
,46,6: 帯 の 横 に こうして 、
^
ゆわえ 附け て 、 と … … 早く 帰っ て 来る だ よ 。
1076
,2362,53: 我々 日本人 の ヌサ または 捧げ 物 は 、 出来る かぎり 清く 汚れ なく し て 、 元 は 最も 神 の 御座 に 近く 進 らせん として 、 時として は 眼 に 見え ぬ 霊 体 の 所在 を 標示 する 樹 枝 や 斎 串 の 木 に 、 直接 に
^
結わえ つける 習わし が あっ た らしく 、 今 でも 片田舎 に は それ が 多く 見 られる 。
掻き回し始める
(掻き回す.始める)
延べ語数:
2
0979
,358,2: コエ を
^
かきまわし はじめ た と 言う ん だ
0993
,702,10: しばらく 立っ て 見送っ て から 、 再び 泥田 を
^
かきまわし はじめる 音 。
行き届き過ぎる
(行き届く.過ぎる)
延べ語数:
2
0842
,1268,33: ゲリラ や 野武士 が 一番 心配 する の は 酒席 の 喧嘩 や そこ から 発し た 果し合い なぞ かも 知れ ず 、 紳士 の タシナミ に し て は いささか 神経 の
^
行き届き すぎ た ウラ ミ が あっ て 、 こういう ところ が いま 考える と 愛嬌 あふれ 、 おかしく て 仕様 が ない 。
0947
,3642,44: 芳夫 の 話 で は 、 コック と コック の 下働き と 、 メード が ふたり … … つまり 四 人 ひと 組 に なっ て ホテル から 出張 し て くる 仕掛け な の だ そう だ が 、 こんな ふう に
^
行き届き すぎる と 、 なに も する 気 が なくなる 。
ふらつき倒れる
(ふらつく.倒れる)
延べ語数:
2
0771
,593,0:
^
ふらつき 倒れる 五 兵衛 を 見 て い た の は 田所 ひとり 、 人 の うっ た 手裏剣 なら ば 奴 め が 見逃す はず は ござい ませ ん 」
0771
,831,11: 犯人 は やがて 毒 が まわっ て 、 加納 さん が
^
ふらつき 倒れる こと を 知っ て い まし た 。
苦しめ始める
(苦しめる.始める)
延べ語数:
2
0676
,289,20: 情慾 の みたさ れ て ゐる 自ら を さも さ も 得意 に 、 ヒロシ を から か ひ 、
^
苦しめ はじめる 。
1134
,45,38: 喜 田川 三郎 氏 は 、 自分 から 離れ て 行く 志津子 夫人 へ の 見せしめ に 、 その 社会 的 勢力 と 、 夥しい 財力 を 利用 し て 、 志津子 夫人 の 憐れ な 両親 を
^
苦しめ 始め た 時 、 一方 志津子 夫人 と 千束 守 の 親しみ は 、 友情 を 越え た 域 まで 醗酵 し た の も 無理 の ない こと でし た 。
恵まれ過ぎる
(恵まれる.過ぎる)
延べ語数:
2
0660
,37,69: われわれ の 多様 な 言葉 は これ を あやつる に きわめて 自在 豊饒 な 心情 的 沃野 を 感じ させ て たのもしい 限り の よう だ が 、 実は われわれ は その おかげ で 、 わかっ た よう な わから ぬ よう な 、 万事 雰囲気 で すまし て 卒業 し た よう な 気持 に なっ て いる だけ の 、 原始 詩人 の 言論 の 自由 に
^
恵まれ すぎ て 、 原始 さながら の コトダマ の さきわう 国 に 、 文化 の 借り 衣裳 を し て いる よう な もの だ 。
1149
,104,36: 申す 迄 も なく 、 ブラジル で 同じ 渡航 仲間 の 日本 婦人 と 結婚 し て 二 人 の 男の子 まで 産 れ 、 六 十 歳 に なっ た 藤波 金三郎 は 、
^
恵まれ 過ぎる ほど 恵まれ た 生活 を し て 居り まし た が 、
合わせ備える
(合わせる.備える)
延べ語数:
2
0617
,2521,15: 今 まで に 全く 知ら れ なかっ た 新味 と 独特 の 風格 と を
^
併せ 備え た 名 文章 で ある 。
1143
,47,18: ローランサン の 描く 美女 の 蒼白い 魅力 と 、 ルノアール の 描く 裸婦 の 生々しい 肉感 と を
^
併せ 備える 女 が ある と 想像 し 得 たら 、 それ は 即ち 皆川 社長 の 令嬢 美奈子 の 、 世にも 不思議 な 姿 を 彷彿 さ せる こと が でき た でしょ う 。
繰り返し尋ねる
(繰り返す.尋ねる)
延べ語数:
2
0582
,177,15: 保治 は 知ら ず 識 ら ず 、 藤の木 の こと を 何 度 か
^
繰り返し 尋ね まし た 。
0582
,181,21: 美代子 が 藤 の 花 の こと を なにか 言い は し なかっ た か と 、 保治 は また
^
繰り返し 尋ね まし た 。
言い出し兼ねる
(言い出す.兼ねる)
延べ語数:
2
0574
,151,31: そして 、 塚本 老人 に 問い 訊 し て みよ う と 思い ながら 、 その 、 慇懃 な 態度 に くるまっ た 無表情 に 当面 する と 、 何 も
^
言い出し かね まし た 。
0953
,274,24: 泰文 は 公子 が 子供 ら に 馴れ すぎる の を 面白く なく 思っ て い た が 、 さすが に そう は
^
言いだし かね 、 子供 ら に あたりちらし て 、 わけ も なく 鞭 で 打っ たり し た 。
ぐらつき始める
(ぐらつく.始める)
延べ語数:
2
0494
,12,20: × しかし 自分 が 、 高 さ に よじのぼる 機会 に 手 を かける や 、 この 高き 見解 は
^
ぐらつき はじめる 。
0866
,3427,11: が 、 この へん から 、 彼 の 気持 は 、
^
ぐらつき はじめ た 。
浴びせ続ける
(浴びせる.続ける)
延べ語数:
2
0242
,266,39: それら の 人達 が 自分 を 正しい 者 と しよ う として 論敵 マルクス に 加える 誹謗 と 、 マルクス を 最大 の 敵 と みる ブルジョア 社会 と は 、 カール に あびせ られる だけ の 雑言 を
^
あびせ つづけ た 。
0854
,260,29: 創刊 号 の 同人 の 座談 会 で 、 私 は 例 の 鼻 ッ 柱 で 威勢 よく 先輩 諸 先生 の 作品 に 悪口 雑言 を
^
あびせ つづけ た もの で あっ た が 、 その 中 で 一句 、 私 の 言葉 に 矢田 津世子 が 同感 し た 言葉 が あっ た 。
働かせ始める
(働かせる.始める)
延べ語数:
2
0209
,6,55: けれども 、 川端 康成 が 三月 号 の 『 文学 界 』 に 発表 し て いる 「 天授 の 子 」 を よめ ば 、 現代 の 文学 者 が 、 その 理性 と 人間 的 な 感覚 と を 日本人 の 運命 と その 文学 の 運命 と について 、 どの よう に
^
働かせ はじめ て いる か という こと は 明瞭 で ある 。
1152
,205,58: 玄関 から 引返し た 千種 十 次 郎 は 、 美保子 の こと が 気 に なり 乍 ら も 、 差出がましく 振舞う べき 筋合 で も 無い ので 、 新聞 社 へ 電話 を 掛け て 早坂 勇 を 呼ん で 、 それから もう一度 此処 へ 引返し て 、 早く も 持前 の 探偵 眼 を
^
働かせ 始め た の です 。
捕らえ切れる
(捕らえる.切れる)
延べ語数:
2
0150
,55,16: 作家 の 多く は 、 自己 と 文学 と の 歴史 的 展開 の モメント を
^
とらえ きれ なかっ た 。
0206
,95,33: 今日 の 社会 で 過去 の 私小説 の 現実 の つかみ かた 、 書き方 で は 、 主人公 一 人 の 実感 さえ 、 それ が 現実 に ある 複雑 さ で は
^
とらえ きれ なく なっ て いる 、 これ は 明瞭 で ある 。
立ち上り始める
(立ち上る.始める)
延べ語数:
2
0142
,276,9: 秋 の 夕暮 の かすか な 靄 が
^
立ちのぼり はじめ た 雑木林 の 間 の 小径 を 、 重吉 と ひろ子 と は 駅 まで 歩い た 。
0189
,38,28: その 実際 は 、 六 ・ 三 制 の 混乱 と 、 最近 全国 の 専門 ・ 大学 男女 学生 が 教育 防衛 復興 闘争 の 一環 として
^
立ち上り はじめ た 学問 の 自由 と 独立 擁護 および 授業 料 ね あげ 反対 の 大 運動 に も あらわれ て いる 。
めくれ上がる
(めくれる.上がる)
延べ語数:
2
0141
,8650,22: 心から そう つぶやい て 、 幾 人 も の 看護 婦 に 読み まわさ れ た らしく 頁 の 隅 の
^
めくれ あがっ て 手 ずれ た 本 を エプロン の 膝 の 上 に おい た 。
0141
,20053,35: テーブル に 置か れ た 平民 新聞 の とじこみ は 、 二 十 六 年 の 古び を 帯び ながら 、 実に よく 保存 さ れ て い て 、 新聞紙 の 端 さえ
^
めくれ あがっ たり 、 やぶけ たり し て い なかっ た 。
亡くなり始める
(亡くなる.始める)
延べ語数:
2
0141
,5102,3: 夜 の
^
なくなり はじめ た 広い 空 に 向っ て 、 あい て いる 二つ の 窓 に カーテン の ない 伸子 たち の 部屋 で は 、 いつの間に やら 二 時 三 時 に なっ た 。
1041
,2267,6: ドル の 力 が 、
^
なくなり はじめ た 。
目覚め始める
(目覚める.始める)
延べ語数:
2
0141
,17021,30: —— 一 九 二 九 年 の 十月 二 十 九 日 という 恐慌 の 日 が なかっ たら 、 そして 、 伸子 が 、 ソヴェト 同盟 を 中心 に
^
目ざめ はじめ て いる 人類 の 理性 の たしか さ に 感動 する こと が なかっ たら 、 蜂谷 は 、 あの 一 枚 の 水色 と 赤 と 白 の 切手 を 伸子 から もらう 機会 は なかっ た だろ う 。
0250
,34,59: これら の 中世 の おそろしい 情熱 の 物語 、 情熱 の 悲劇 は 、 当時 絶対 の 父権 —— 天主 ・ 父 ・ 夫 の 権力 の もと に 神 に 従う と 同じ よう に 従わ なけれ ば なら なかっ た スペイン や イタリヤ の 女性 たち の 胸 の 中 に 、 もう 「 人間 」 が
^
目覚め はじめ て き て い た 証拠 で ある 。
付き合い始める
(付き合う.始める)
延べ語数:
2
0141
,11237,34: 生れ た 国 の なか で 、 会っ た こと も なけれ ば 噂 を きい た こと も なかっ た 親戚 同士 が 、 外国 の 都 で 偶然 おちあっ て 、
^
つき合い はじめる という の は 、 おかしな こと だっ た 。
1174
,937,15: 城 介 に 特有 の もの で ある こと を 、 私 は 彼 と
^
つき合い 始め て 、 間もなく 知っ た 。
めくれ掛かる
(めくれる.掛かる)
延べ語数:
2
0140
,696,30: 頁 の 上 に は 、 鉛筆 で ところどころ に アンダ ・ ライン が ひか れ て い 、 書き こみ が つけ られ 、 本 の 角 は 少し
^
めくれ かかっ て いる 。
0140
,4348,18: 鴨居 に はら れ て いる メディテーション という 貼紙 の はし が 暑気 に 乾き 上っ て 少し
^
めくれ かかっ て いる 。
見極め兼ねる
(見極める.兼ねる)
延べ語数:
2
0095
,1723,5: また 左右 の ひろがり も
^
見極め かね た 。
0226
,48,20: 権力 者 ら の 、 眼 に あまる 大きい 堕落 は 、 大き すぎ て 私 たち に 一目 で
^
見きわめ かねる から と て 、 抵抗 力 ない 女 の 罪 を 喧々囂々 する こと で 、 自分 を 義人 と 感じる に は 、 私 たち 女 の 経 て 来 た 苦労 は 厳粛 すぎる の で ある 。
繰り返し考える
(繰り返す.考える)
延べ語数:
2
0080
,1987,18: かれ は 、 これ まで 針目 博士 邸 に つぎつぎ に 起こっ た 怪 事件 を 、
^
くりかえし 考え た 。
0401
,11,2: 題材 について
^
くりかえし 考え て 、 たとえば ある 事件 と 事件 と の 間にあっ て 表面 に は 出 ない 深い ところ の 客観 的 な 関係 まで しっかり つかま なけれ ば 事件 も 情景 も くっきり し なく て 、 芝居 の かき わり の よう に なっ て しまい ます 。
引っ張り付ける
(引っ張る.付ける)
延べ語数:
2
0079
,2343,25: ところが ね 、 ( ハ ) の 場合 だ から 、 引力 は 距離 関係 が なくなり 、 重い もの は どんどん 軽い もの を
^
引張り つける こと に なっ た ので 、 隕石 は みんな この 地球 へ 引き よせ られる の さ 。
0141
,16548,29: おばあさん は 、 肩 に かけ て いる 薄い 毛糸 の 肩 かけ を 、 一層 赤く なっ た よう に 見える 両手 で 胸 の 前 へ
^
ひっぱり つけ ながら 、 ためいき し た 。
うずめ尽くす
(うずめる.尽くす)
延べ語数:
2
0071
,1199,14: その 部品 も 、 番号 札 を つけ て 、 棚 という 棚 を
^
うずめ つくし て いる 。
0890
,1,30: 朝 がた から ちらつき だし た 粉雪 は 、 いつの間にか 水気 の 多い 牡丹雪 に 変っ て 、 午 を まわる 頃 に は 奈良 の 町 を 、 ふかぶかと
^
うずめ つくし た 。
繰り返し変わる
(繰り返す.変わる)
延べ語数:
2
0062
,931,18: だが コンピューター は 手書き や マルチメディア を 取り込ん で さらに 変貌 を とげ 、 時代 は なおも
^
繰り返し 変わる の だ 。
0062
,2317,4: アスキー は これ まで
^
繰り返し 変わっ て き た 。
叩き込み始める
(叩き込む.始める)
延べ語数:
2
0060
,6338,14: 西 が 了解 を 求め 、 古川 が ベーシック の 短い プログラム を
^
叩き込み はじめ た 。
0060
,6404,21: 手早く 接続 を 終え て 電源 を 入れ 、 ベーシック が 立ち上がる と 、 渡部 は 勢い よく プログラム を
^
叩き込み はじめ た 。
押さえ始める
(押さえる.始める)
延べ語数:
2
0060
,5787,34: だが LSI 化 し た オフィス コンピューター に 対話 型 の OS を 載せ た アストラ が 狙う 小規模 ビジネス の 市場 を 、 まさに この 時期 、 パーソナル コンピューター が 目覚ましい 勢い で
^
押さえ はじめ て い た 。
0060
,5790,8: だが 、 ビジネス の 現場 を 足下 から
^
押さえ はじめ た パーソナル コンピューター の 勢い の 前 に あっ て は 、 アストラ は 成果 を 残せ なかっ た 。
繰り返し聞かす
(繰り返す.聞かす)
延べ語数:
2
0060
,4043,19: エレクトリック ペンシル の 成功 を 睨み つつ 、 ディーラー から ワードプロセッサー こそ が 求め られ て いる と
^
繰り返し 聞かさ れ た ルービンスタイン は 、 バーナビー に 指示 し て ワード マスター の 機能 を 強化 さ せ 、 三つ 目 の この 製品 を ワード スター と 名付け た 。
0060
,8746,34: だが 「 MS — DOS に 比べれ ば CP / M — 86 の 方 が よほど 動作 が 安定 し て いる 」 といった 声 を サード パーティー の 開発 者 から
^
繰り返し 聞かさ れ て い た うえ に 、 マルチタスク の 可能 な コンカレント CP / M — 86 という 技術 の 発展 の 道筋 を 示し て いる デジタル リサーチ の 姿勢 に も 、 早水 は 信頼 を 置い て い た 。
繰り返し訪ねる
(繰り返す.訪ねる)
延べ語数:
2
0060
,4026,38: 流通 業者 の ルート に 乗せ 、 少し ずつ 生まれ はじめ た 小売 店 で 売る べき だ と 考え て い た ルービンスタイン は 、 二つ の 製品 の 販売 を通じて 関係 を 持っ た ディーラー を
^
繰り返し 訪ね 、 市場 が どんな ソフトウエア を 求め て いる の か を つかも う と 試み た 。
0060
,6455,49: 発表 時点 で 六 〇 本 、 出荷 開始 時 に は 一 〇 〇 本 を 加え 、 つご う 一 六 〇 本 の アプリケーション を そろえる という 目標 の 達成 の ため に 、 この 年 の 秋 、 早水 は サード パーティー 各社 を
^
繰り返し 訪ね て は 作業 の 進捗 状況 を 確認 し て いっ た 。
生み出し始める
(生み出す.始める)
延べ語数:
2
0060
,3837,20: 全面 LSI 化 によって 生まれ変わっ た システム 1 0 0 が 、 オフィス コンピューター 部門 単独 ながら 利益 を
^
生み出し はじめ た の は 、 日本電気 の コンピューター 事業 が 瀬戸際 まで 追い詰め られ た この 時期 だっ た 。
0062
,1128,24: そして 翻って 、 日本 の ソフトウエア 産業 が 、 アメリカ 製品 を しのぐ に は 至ら ない もの の 肩 を 並べる 商品 を
^
生みだし 始め て いる 点 に 光 を 当てる 。
繰り返し触れる
(繰り返す.触れる)
延べ語数:
2
0060
,122,2: 本文 で
^
繰り返し 触れ た 、 ホーム ブルー ・ コンピューター ・ クラブ の メンバー の 、 その後 を 追お う と する もの と も 出くわし た 。
0231
,598,2: 繰返し
^
くりかえし 触れ て いる よう に 、 この 事実 は 日本 の 生産 、 経済 の 機構 が 薄弱 で あっ て 、 どんなに 安い 労働 力 、 即ち 婦人 と 青少年 の 労働 に 多く 利潤 を 追って 存在 し て 来 て いる か という 証拠 で ある 。
誤魔化し切れる
(誤魔化す.切れる)
延べ語数:
2
0003
,78,65: 草 を むしり 、 また 、 からだ に さわら ぬ 程度 で 、 土 を 打ちかえし 、 トマト に 添木 を 作っ て やっ たり 、 まあ 、 こんな 事 で も 少し は 食料 増産 の お手伝い に は なる だろ う と 、 その 日 その 日 を ごまかし て 生き て い た の だ けれども 、 けれども 、 君 、 どうしても
^
ごまかし 切れ ぬ 一 塊 の 黒雲 の よう な 不安 が 胸 の 奥底 に こびりつい て い て 離れ ない の だ 。
0252
,17,35: 国会 で 隠退蔵 物資 特別 調査 委員 会 が 出来 た こと は 、 政府 も 権力 を もち つづけよ う と する ため に は 、 安定 本部 の 理論 数字 で 現実 は
^
ごまかし きれ ない こと を 認め て 来 た 証拠 で ある 。
生まれ鋳出る
(生まれる.鋳る.出る)
延べ語数:
2
0918
,1007,24: ここ に は 、 ゲル マン の 血 が 、 発出 的 な 創造 、 湧き たつ 激情 、 無 から 有 が 突然
^
生まれ い でる よう な 、 矛盾 の もつ 悲劇 的 快 さ という よう な もの が 、 ドイツ の 土地 貴族 として の ユンカートゥム と 、 土地 に しばりつけ られ た 農民 の 中 に 深く 喰い 入っ て いる 。
0918
,1442,72: アメリカ の 穀物 倉 を アメリカ 人 は 気がつか ぬ に も かかわら ず 、 それ の もつ 機械 の 美し さ を 把 え て 、 新しい 建築 美 論 を 打ち立て た コルビュジエ 、 また その 周囲 の ジャンヌレ 、 グロピウス たち は 徹底 し た 機械 の 美し さ に 酔う 人々 で あり 、 これら の 人々 の 群れ から 今度 の 国際 連合 の 建築 は
^
生まれ い で た の で ある 。
傷付け合う
(傷付ける.合う)
延べ語数:
2
1172
,545,28: もはや 此処 が 戦場 に なる という こと が 、 時間 の 問題 と なっ て いる 現在 に も 拘ら ず 、 味方 同士 で 何 を
^
傷つけ 合う 必要 が ある の だろ う 。
1175
,1224,51: 僕ら 二 人 は 同じ 被害 者 で あり 、 現在 で も ある 意味 で は 同じ 脅威 に さらさ れ て いる わけ な のに 、 二 人 の 努力 は その 脅威 を 取り のぞい て 平和 を 取戻す 方向 に は むけ られ ず 、 お互い を
^
傷つけ 合う こと ばかり に そそが れ て いる の です 。
まさぐり合う
(まさぐる.合う)
延べ語数:
2
1073
,174,32: 筑波 の 歌垣 の よう に 、 夜もすがら の 神前 で 、 かがり も 焚か ず 、 他 の 人妻 と 他 の 人夫 が 、 闇 の 香 を 、
^
まさぐり 合う 祭り に 似 た 風習 など 、 この 豊田 郡 、 相馬 郡 の 辺り に も 、 広く 行わ れ て い た 。
1146
,73,18: 二 人 の 手 は 、 何時の間に やら 卓 の 上 で 、 手巾 の 下 で
^
まさぐり 合っ て 居 まし た 。
ひそまり返る
(ひそまる.返る)
延べ語数:
2
1072
,2272,36: ふす ま の 音 や 、 わめき 声 が 、 なお 、 わずか な 間 、 聞え て は 来 た が 、 その うち に 、 シーン と 家 の 中 が 、 妙 に
^
ひそまり 返っ て しまっ た 。
1073
,3872,18: 次 の 日 も 、 この 具足 師 の や しき は 、 夜 の よう に 、
^
ひそまり 返っ て い た 。
引きずり倒す
(引きずる.倒す)
延べ語数:
2
0995
,807,5: 足 を くわえ て 、
^
ひきずり たおし て 、 ふんづけ て 、 キャンキャン いわす の が 、 おもしろい ん です よ 。
1171
,2155,12: 女 は 立っ た まま 、 両手 で 五 郎 を
^
引きずり 倒し た 。
遠ざかり行く
(遠ざかる.行く)
延べ語数:
2
0987
,3001,49: … … その 、 ツンボ に なる よう に 激しい ひびき の 静けさ の 中 に 、 よく 見え ない 眼 を こらす よう に し た 俊子 と 、 俊子 に 肩 を かかえ られ て 苦しみ を こらえ ながら 、 横顔 を 見せ た 治子 が 、
^
遠ざかり 行く トラック を 見送っ て いる )
0993
,4446,1: (
^
遠ざかり 行く 金太郎 の 声 の 後 を 追って 、 ジョン が ワン ワン と 吠え ながら )
ほっつき歩く
(ほっつく.歩く)
延べ語数:
2
0952
,24,32: もちろん よ 、 志貴 子 なんか の 話 を きい て やる 筋 は 、 あたし の ほう に は ない わけ な ん だ けど 、 いい 気 に なっ て
^
ほっつき 歩か れ でも し たら 事 だ から 、 うんと とっちめ て 、 昨夜 に でも 、 大阪 へ 追い返し て やる つもり だっ た の … … 銀座 の ボン ・ トン で 。
0956
,2104,11: 第 一 、 あんな 恰好 を し て 都 中 を
^
ほっつき 歩い て いる こと から し て 、 訝しい と は 思わ ない かい ?
取り次ぎ致す
(取り次ぐ.致す)
延べ語数:
2
0947
,2287,8: 「 なん でし たら 、 あたし が お
^
取次ぎ いたし ましょ う 」
1073
,4677,15: ほか に 、 御 書面 で も ある なら 、 持参 し て 、 お
^
取次ぎ いたし ましょ う 」
蹌踉け込む
(蹌踉ける.込む)
延べ語数:
2
0918
,1170,43: それ は 、 逆説 的 に いえ ば 、 また 同時に 、 その めぐりあっ た と は 、 その 自分 に 袂 別 し 、 自分 と 手 を わかち 、 新しい 未来 の 中 に 、 または 永遠 の 中 に
^
よろけ 込む 自分 の 中 に 見いだす 新鮮 さ に 身ぶるい を 感触 し た こと な の かも しれ ない 。
0947
,2463,39: なりわい の 渋 味 も 辛味 も 味わい つくし た 、 ひと 目 で ショウバイニン と 知れる 、 若い よう な 老け た よう な 女 が 二 人 、 不意 を くっ て 部屋 の なか へ
^
よろけ こん で くる と 、 た がい の 様子 が おかしい と いう ので 、 男 の よう な 声 で ゲラゲラ 笑っ た 。
生まれ出す
(生まれる.出す)
延べ語数:
2
0855
,80,15: けれども 、 そういう こと より も 、 人間 の 生活 が 歴史 の 奥 から
^
生れ だそ う と する 素朴 な 原形 に 還っ て い た 。
0988
,240,28: 「 そり や 、 君 など 戰爭 を くぐつ て 來 た と 言 つて も ズット まだ 子供 だ つた しね 、 言わば 、 戰爭 後 に
^
生れ 出し た 、 つまり 一番 新 らしい 人 たち と も 言える ん だ から ね 。
取り戻し得る
(取り戻す.得る)
延べ語数:
2
0852
,244,21: 然し 私 が この 女 を 「 所有 し なく なる 」 こと によって 、 果して ま こと の 貞節 を
^
取戻し 得る か という こと に なる と 、 私 は もはや 全く 自信 を 失っ て い た 。
0999
,13,132: この 作品 を 讀ん で くれ た 或 る 人 が 「 これ を 現 實 の 夜ふけ の 甲州 街道 の 街路 を 舞 臺 に 、 觀客 全部 を トラック の 上 に 乘 せ て 、 西 に 向 つて 走ら せ ながら 、 上演 し て み たら おもしろい だろ う 」 と い つ て くれ た が 、 私 は それ を 聞い て 實 に うれしく 、 そして 、 そういう 事 も 不可能 で は ない だろ う と 思い 、 そういう 事 が 全部 的 に は 實 現 でき ない として も 、 その よう な 考え方 や センス が 現在 の 演劇 に 多少 ずつ で も 生かさ れ て 行け ば 、 演劇 も 生々 と し た 生命 を
^
取り戻し 得る かも しれ ない と 思 つ た 。
生き残り得る
(生き残る.得る)
延べ語数:
2
0661
,90,83: けれども 日本 は もう 駄目 だ と いふ こと は 私 の やう な 者 の 目 に も 先 づ 明か で 、 やがて 日本 は 廃墟 と なる 、 その 中 で 否応 なく 立 籠ら ね ば なら ない ので 、 軍部 の 一 ツ 文句 で は ない けれども 最悪 の 事態 環境 の 中 で 困苦 欠乏 に た へる 精神 で なく て 私 の 方 の 考 へ で は 肉体 が 、 ともかく 最後 まで
^
生き残り うる 条件 だ と 考へ た 。
0798
,4,36: この 作品 に あふれ て いる 善意 の 大 い さ と たくましさ は 、 この 作者 が 今後 何 を 書か なく とも 、 この 一 作 で 、 ながく 人 の 心 に
^
生き残り うる 生命 を もつ こと を 示し て いる よう だ 。
千切れ飛ぶ
(千切れる.飛ぶ)
延べ語数:
2
0613
,678,4: 担架 すら ばらばら に
^
ちぎれ 飛ん で いる 。
0988
,6135,3: タミ子 は 、
^
ちぎれ 飛ん だ ルリ の 服 の ボタン を 地面 から 拾 つ て いる の です 。
のさばり出る
(のさばる.出る)
延べ語数:
2
0612
,196,37: 脾臓 は もともと 手のひら より 小さい くらい の もの な の だ が 、 私 の 腹 の 左 半分 全部 を 占領 し て まだ 余り 、 へそ を 越し て 右 の ほう へ かなり
^
のさばり 出 て いる 。
0645
,158,8: すると アキ子 が 喜び ハリキッ て 、
^
のさばり で て 、
繰り返し頼む
(繰り返す.頼む)
延べ語数:
2
0599
,207,8: 私 は 雑誌 の 原稿 の こと を
^
繰り返し 頼ん だ 。
1177
,394,23: 追いすがる よう に バス の 両側 に まつわりつき 、 彼女ら は 米兵 に 向っ て だけ 町 まで のせ て くれる よう に
^
くりかえし 頼み かける 。
仕立て治す
(仕立てる.治す)
延べ語数:
2
0559
,79,0:
^
仕立て 直さ なく ちゃ いかん じゃ ない か 。
0618
,617,10: 身代り に 着せ て あげる ため に 、 男物 に
^
仕立て 直し て おい た の です 」
ちらつき出す
(ちらつく.出す)
延べ語数:
2
0554
,1053,17: そして 柿沼 の あの 陰鬱 な 不吉 な 影 が 、 また 私 の 眼 先 に
^
ちらつき だし まし た 。
0890
,1,3: 朝 がた から
^
ちらつき だし た 粉雪 は 、 いつの間にか 水気 の 多い 牡丹雪 に 変っ て 、 午 を まわる 頃 に は 奈良 の 町 を 、 ふかぶかと うずめ つくし た 。
埋もれ切る
(埋もれる.切る)
延べ語数:
2
0449
,262,7: 生存 が お前 の 奥 に
^
埋もれ 切っ た 時
0570
,468,13: 体 も 手足 も 薄っぺら で 、 蒲団 の 厚み の 中 に
^
埋もれ きっ て 、 そこ に 人 が 寝 てる と は 見え なかっ た 。
湧き出ずる
(湧き出る.ずる)
延べ語数:
2
0449
,194,4: つき ぬ 思い
^
湧き出 ずる 。
1014
,305,29: と 、 正直 に 告白 し て いる 人 を 見る と 、 私 は その 人 に 何とも いえ ぬ 親愛 と 、 尊敬 の 念 の
^
湧き出 ずる の を 、 禁じ 得 ない 。
結びつき得る
(結びつく.得る)
延べ語数:
2
0189
,17,49: 資本 の 利害 と 打算 は 国際 的 で あっ て 、 ファシズム の 粉砕 、 世界 の 永続 的 な 平和 確立 の ため の 努力 という 、 世界 憲章 の たて まえ や ポツダム 宣言 の 履行 と 矛盾 し ながら 、 なおかつ 資本 は 資本 と
^
結びつき 得る 本質 の もの で あり 、 その 利害 に は 道義 を つき のけ た つよい 共通 性 が 生き て いる こと を 日本 の 旧 権力 が 実感 し た 時期 で ある 。
1002
,372,3: 君子 道徳 と
^
結びつき 得る 素地 は 、 ここ に 十分 に 成立 し て いる の で ある 。
突っ突き回す
(突っ突く.回す)
延べ語数:
2
0141
,12207,3: こんな 話題 を
^
つっつき まわす こと で 、 二 人 の 感情 と その 表現 の 上 に 保た れ て 来 て いる つり合い が 狂う こと が 、 伸子 として こわかっ た 。
0194
,100,33: たとえ 民主 主義 文学 の 基準 に 立っ て いる に しろ 、 一 作家 、 一 作品 の 枠 に 止まっ て 、 その 作品 、 その 作家 ばかり を 細かく
^
つっつき まわし て 、 その 作品 、 その 作家 が 民主 主義 文学 の 全体 の 中 で 、 どういう 意味 と 価値 を もっ た 存在 で ある か という こと を 読者 に 理解 さ せ て ゆく こと が でき なけれ ば 、 やっぱり 局所 的 で あり 、 個人 主義 的 な 観念 に しばら れ た 文学 感覚 で ある と いえる と 思い ます 。
ほっぽり出す
(ほっぽる.出す)
延べ語数:
2
0114
,146,28: 千世子 は 今月 が 去年 も 頭 を 悪く し た 月 だ と 思っ て 深い 呼 息 を 一度 する と 何 も 彼 も
^
ほっぽり 出し た 様 な 顔 を し て 眼 を ふさい だ 。
0141
,15621,6: 伸子 の 荷物 が 往来 に
^
ほっぽり 出さ れる こと も なく 、 七 階 の 屋根裏 部屋 を 伸子 の カギ で あけ た とき 、 先ず 目 を やる 枕 の 上 の 白い 猿 の おもちゃ に も 異状 は なかっ た 。
ほっつき巡る
(ほっつく.巡る)
延べ語数:
2
0113
,314,20: 少し 婦人 雑誌 で 名 が 売れる と 一つ 二つ 著作 し て もう 文士 気取り で カフェー を
^
ほっつき 廻る 。
0512
,12,9: 「 なあに ここ で 食え なく なっ たら 又
^
ほっつき 廻れ ば らち が あく わな 。
引かれ合う
(引かれる.合う)
延べ語数:
2
0112
,1654,6: 二 人 は 手 を
^
ひかれ 合っ て せまっ こい 一方 は 沼 の まわり を 森 で かこん で 居る ところ 、 一方 は 丘 の 様 に なっ た 畑 の 道 を 通っ て 行っ た 。
0119
,10,27: 恋愛 という こと は 字 が 示す 通り 、 人間 と 人生 を 愛する 心 の うえ に たっ て 、 男 と 女 と が 互いに
^
ひかれ あう 感情 です 。
苦しめ合う
(苦しめる.合う)
延べ語数:
2
0102
,22,23: いう まで も なく 、 これ は 無計画 な 癲狂 戦争 の 必然 の 結果 として 、 国民 同士 が 相互 に
^
苦しめ 合う こと なし に は 生き て 行け ない 状態 に 追い込ま れ て し まつ た ため に ほかなら ぬ の で ある 。
0311
,45,15: 日本 の 社会 全体 が 、 男 と 女 、 男 同士 、 女 同士
^
苦しめ あっ て 互に 抑え つけ あっ て いる 封建 的 な 感情 から 抜け出さ なけれ ば なら ない 時代 です 。
いそげ急ぐ
(いそげる.急ぐ)
延べ語数:
2
0082
,2771,5: 署長 さん が 、 あまり
^
急げ 急げ と いわ れ まし た し 、 それに また 、 この 車 が 思いがけなく とまり まし た ので 」
0829
,51,18: 越後 川口 で 降りる とき 、 彼 は 私 の 荷物 を ひ ッ たく ッ て 、
^
急げ 急げ と 先 に 立っ て 降車 口 へ 案内 し て 、 私 を 無事 プラットフォーム へ 降し て くれ た 。
噛み付き合う
(噛み付く.合う)
延べ語数:
2
0062
,989,28: 息 も たえ だ え に まぶた を 開い た ところ で よろめく ネズ 公 と 鼻先 で 目 が あっ て しまい 、 互いに 錯乱 状態 で
^
噛みつき 合い と なる 。
0098
,224,65: 農民 のみ と は 限ら ず 、 一般人 の 間 に も 生じ て いる この 不通 線 は 、 焼け た もの 、 焼け 残り 、 出征 者 や 、 居残り 組 、 疎開 者 や 受入れ 家族 、 など 幾多 の 間 に 生じ て いる 無 感動 さ の 錯綜 、 重複 、 混乱 が 、 ひん 曲り 、 捻じ あい 、
^
噛みつき あっ て 、 喚き ちらし て いる の が 現在 だ 。
繰り返し使う
(繰り返す.使う)
延べ語数:
2
0060
,3132,11: 手帳 に 例えれ ば 、 汎用 的 に 誰 も が
^
繰り返し 使う 情報 を 印刷 し た 部分 が ROM 。
0060
,3134,4: 汎用 的 に
^
繰り返し 使う ソフトウエア は 、 ROM に 焼き 込ん で 本体 に 組み込ん で おけ ば 、 読み込み の 手間 を 省い て マシン の 使い勝手 を よく する こと が できる 。
巫山戯合う
(巫山戯る.合う)
延べ語数:
2
0023
,65,176: 酔っ た 上 の ご 冗談 で も 何 で も 無く 、 ほんとう に 、 それ から 四 、 五 日 経っ て 、 まあ 、 あつかましく も 、 こんど は お 友だち を 三 人 も 連れ て 来 て 、 きょう は 病院 の 忘年会 が あっ て 、 今夜 は これから お 宅 で 二次会 を ひらき ます 、 奥さん 、 大いに 今 から 徹夜 で 飲み ましょ う 、 この 頃 は どうも ね 、 二次会 を ひらく の に 適当 な 家 が 無く て 困り ます よ 、 おい 諸君 、 なに 遠慮 の 要ら ない 家 な ん だ 、 あがり 給え 、 あがり 給え 、 客間 は こっち だ 、 外套 は 着 た まま で いい よ 、 寒く て かなわ ない 、 など と 、 まるで もう ご 自分 の お家 同様 に 振舞い 、 わめき 、 その また お 友だち の 中 の ひとり は 女 の ひと で 、 どうやら 看護 婦 さん らしく 、 人前 も はばから ず その 女 と
^
ふざけ 合っ て 、 そう し て ただ もう おどおど し て 無理 に 笑っ て い なさる 奥さま を まるで 召使い か 何 か の よう に こき使い 、
0612
,206,32: けれども そんなふうに し て いる 子供 が いつしか 慣れ て 、 こちら が うっかり 眠っ て いる 時 など に 、 いきなり ドン と 飛びつい たり 、 寝床 の すぐ 傍ら で
^
ふざけ 合っ て 私 の 上 に 倒れ かかっ て 来 ぬ と も かぎら ない 。
混ぜ合わせる
(混ぜる.合わせる)
延べ語数:
2
0865
,224,14: と 、 ひと言 、 あと は 黙 つ て 、 絵具 を しきりに
^
混ぜ 合せ て いる 。
1065
,85,20: 田舎 みそ なんて いう の は 、 元来 、 無い はず だ から 、 これ は 各地 の 長所 を
^
交ぜ 合せ た 味噌 の カクテル な ん だろ う 。
痩せほうける
(痩せる.ほうける)
延べ語数:
2
0527
,15,64: 家中 の 者 は 、 万 更 思わ ぬ で は なかっ た けれども 、 こう 明 ら さま に 云い 出さ れる と 、 今更 に はげしい 不安 に おそわ れ て 、 どうぞ そう なり ませ ん 様 に と 思う 傍ら 、 電 の 様 に 避病院 の 黒 馬車 と 、 白い 床 の 中 に 埋まっ て 居る
^
瘠せ ほうけ た 宮部 を 一様 に 思い 浮べ て 居 た 。
0600
,156,25: その 日当り の 中 に 、 この 坂 で よく 見かける よう な 仔猫 が 一 匹 、 黒 ぶち の 毛並 も 薄い
^
痩せ ほうけ た 体 を 、 よたよた と 動かし て 、 女 の 下駄 の あたり を 嗅い で い た 。
生きとおせる
(生きる.とおせる)
延べ語数:
2
0141
,4055,17: けれども 、 まだ ゴーリキイ が 子供 で 、 その 子 が その 境遇 の 中 で 、
^
生き とおせる もの か 、 生き とおせ ない もの か 、 それ さえ 確か で なく 餓え と たたかい 悪 と たたかっ て ご みすて 場 を さまよっ て い た とき 、 そして 、 若い もの に なっ て 、 ごみ く た の よう な 生活 の 中 に 生き ながら 自分 の なか で 疼き はじめ た 成長 の 欲望 と あて どの ない 可能 の 予感 の ため に 苦しみ もだえ て いる とき 、 周囲 は 、 その 生 について 知ら ず 、 無頓着 だっ た 。
0141
,4055,22: けれども 、 まだ ゴーリキイ が 子供 で 、 その 子 が その 境遇 の 中 で 、 生き とおせる もの か 、
^
生き とおせ ない もの か 、 それ さえ 確か で なく 餓え と たたかい 悪 と たたかっ て ご みすて 場 を さまよっ て い た とき 、 そして 、 若い もの に なっ て 、 ごみ く た の よう な 生活 の 中 に 生き ながら 自分 の なか で 疼き はじめ た 成長 の 欲望 と あて どの ない 可能 の 予感 の ため に 苦しみ もだえ て いる とき 、 周囲 は 、 その 生 について 知ら ず 、 無頓着 だっ た 。
すれちがえる
(すれる.ちがえる)
延べ語数:
2
0060
,1351,5: 人 二 人 が かろうじて
^
すれ ちがえる ほど の 狭い 階段 を 上がり 、 四 階 建て の アパート の 屋上 に 出 た 。
0141
,10130,20: ごたごた し た 錠前 や 古 時計 など が 並ん で いる 店 が あっ て 、 やっと 人 の
^
すれ ちがえる 歩道 の 上 で 子供 たち が かたまっ て 遊ん で い た 。
受け入れ兼ねる
(受ける.入れる.兼ねる)
延べ語数:
2
0231
,438,15: それ を きい た とき 、 私 たち の 心もち は 、 どうしても それ を
^
うけ 入れ かねる 。
0318
,226,34: 千 八 百 円 ベース は 保ち きれ なく なっ て 、 二 千 四 百 円 ベース 案 を 政府 は 提出 し て いる が 、 勤労 人民 は 、 それ を
^
うけ 入れ かね て いる 。
溜まり始める
(溜まる.始める)
延べ語数:
2
1171
,1347,12: 夕 焼 が 色褪せ 、 薄暗 さ が あちこち の 隅 に
^
たまり 始め て いる 。
1174
,4182,22: 外 は まだ 明るかっ た が 、 部屋 は 北 向き な ので 、 軒端 に は 少し ずつ 夕 昏 が
^
たまり 始め て い た 。
分かち韲える
(分かつ.韲える)
延べ語数:
2
1168
,8,14: 一定 の 年限 を 過ぎ た 作品 は 、 心 の 糧 として
^
分かち 合える の です 。
1168
,25,8: これら 共有 の 財産 として 自由 に
^
分かち 合える よう に なっ た 作品 を 、 出版 社 の 商品 を 買う こと で しか 味わえ ない の は 、 いかにも 不自由 です 。
借り立てる
(借りる.立てる)
延べ語数:
2
1153
,986,6: かつて 若い “ 栄吉 ” を
^
かり 立て た 並み は ずれ て 大きい 野心 の 炎 は 、 いま でも 七 十 九 の 老人 の 心 に 燃え 続け て いる の で ある 。
1172
,591,19: 痼疾 の よう に 、 吉良 兵曹 長 の 心 に 巣くう 何 物 か が 、 彼 を
^
かり 立て て いる よう で あっ た 。
溜まり兼ねる
(溜まる.兼ねる)
延べ語数:
2
1148
,31,54: 浮気 な 婦人 達 は 、 国 から 国 へ 、 都市 から 都市 へ と リスト を 追っかけ て 歩き 、 リスト の 吸っ た 煙草 の 吸い さし まで も 集め た という こと です が 、 当の リスト は 案外 正直 で 、 執拗 極まる 女 軍 の 襲撃 に
^
たまり 兼ね 、 終に 僧院 の 中 に 逃れ て 、 漸く 女難 を 避け た と 伝記 は 伝え て おり ます 。
1149
,115,3: S は
^
たまり 兼ね て 問い まし た 。
燃え弾ける
(燃える.弾ける)
延べ語数:
2
1114
,450,8: わずか な 芒 や 萱 の 節々 の
^
燃え はじける 音 は 、 一つ の 交響 的 な ほど ば しり に なっ て 寄せ た 。
1172
,1395,4: 時々 、 何 か
^
燃え はじける 音 が し て 、 火の粉 が ぱっと 散っ た 。
尋ね求める
(尋ねる.求める)
延べ語数:
2
1076
,836,46: ただし 沖縄 に は まだ ニルヤ の 大 主 の 年々 の 来訪 が わ ざおぎとして 形 を 存 し 、 ニラ 人 ミルヤニヤ の 古い 記録 、 アマミキョ が の だて 始め の 城 の 遺跡 も 、 『 お もろ 草紙 』 を通して
^
尋ね 求める こと が できる が 、 人 が 此方 から 彼 を 訪い 、 また 還っ て き た という 実例 は 、 僅か に 棚 晴 船頭 の 妻 の 話 ただ 一つ で ある に 反し て 、 宮古島 旧 史 の 中 に は 、 そういう 口碑 の やや 昔話 と 近い もの が 幾つ か 保存 せら れ 、 一方 道 の 島 の 三つ の 島 など で は 、 この 篇 の 初頭 に も 列挙 し た よう に 、 既に 完全 なる 民間 の 文芸 と 化し て 、 ニルヤ 往来 の 話 が 数 限り も なく 口頭 に 伝承 せら れ 、 しかも 旧 日本 の 竜宮 説話 と 、 規則正しい 連繋 を 保っ て い た の で ある 。
1076
,2443,22: 前 に 信濃川 流域 の スヂ 俵 について 一言 し た よう に 、 是 ただ 一筋 の 伝承 の 明らか に
^
尋ね 求め られる 御蔭 に 、 独り 農民 の 理論 なき 保守 主義 が 、 一通り 解説 し 得 られる のみ で なく 、 さらに 進ん で は 上古 以来 の 厳重 なる 農作 の 朝 儀 、 すなわち 祈年 と 新 嘗 と の 二つ の 祭 の 、 漢字 採用 以前 の 関係 が 、 ふたたび はっきり と し て くる よう に 、 私 に は 考え られる 。
傾け過ぎる
(傾ける.過ぎる)
延べ語数:
2
1074
,478,12: つまり は 盆 の 行事 は 、 この 方 に 力 を
^
傾け 過ぎ て い た の で ある 。
1076
,2367,17: この 期間 は 日本 最近 の 一 世紀 と 同じく 、 外国 の 文学 に 心 を
^
傾け 過ぎ て 、 国語 の 変遷 を 御 留守 に し た 時代 で あっ た 。
消え薄れる
(消える.薄れる)
延べ語数:
2
1074
,135,24: いくさ や 災害 が 度重なっ て 、 人 の 移動 が 繁く なっ た ころ から 、 少し ずつ この 月 の 楽しみ が
^
消え 薄れ て 、 今 で は かなり の 山村 か 、 遠く 中央 から 隔たっ た 土地 を 訪ね て 、 わずか に 残っ た もの を 見つける まで に なっ て いる 。
1076
,2540,44: これ は 三 十 年 近く も 前 から 、 心 に 掛け て いる 問題 だ が 、 旅行 を 止め て しまっ て 、 急 に 新 らしい 材料 が 集まっ て こ なく なり 、 しかも 関心 は まだ なかなか
^
消え 薄れ ない 。
上げ切れる
(上げる.切れる)
延べ語数:
2
1073
,8165,16: その ほか 、 将門 伝説 は 、 関東 地方 一 円 に あっ て 、
^
挙げ きれ ない 程 で ある 。
1074
,378,2: 例 は
^
挙げ きれ ない が 、 少し かわっ た もの だけ でも 、 立春 の 日 を 神 の 正月 、 正月 十 六 日 の 御 斎 日 を 仏 の 正月 、 女 の 正月 という の は 正月 十 五 日 、 または 同 二 十 日 を そういう 地方 も 多い 。
逃げ掛ける
(逃げる.掛ける)
延べ語数:
2
1072
,6894,17: かの 女 は 、 無意識 に 、 刀 を 投げ捨て 、 泳ぐ よう な かたち で 、
^
逃げ かけ た 。
1073
,1344,20: 過っ て 、 武器 を 手 に 得 た こと を 悔いる よう に 、 長柄 を 捨て て 、
^
逃げ かけ た 。
焼け抜ける
(焼ける.抜ける)
延べ語数:
2
1072
,3031,26: 四谷 塩町 から 出火 し 、 下町 は 火 の 海 、 山の手 も 、 青山 、 赤坂 、 麻布 と 焼け 、 芝浦 まで
^
焼け 抜け た 。
1135
,163,32: 激情 に 駆ら れ た 一 人 の 処女 が 、 凄惨 な 面 を 振り 仰ぎ 、 躍動 する 振袖 と 裾 に 燃え 上げ られ て 、 其儘 天井 に
^
焼け 抜ける か と 思う ばかり 。
捏ね混ぜる
(捏ねる.混ぜる)
延べ語数:
2
1041
,2868,30: この 高度 に 個人 的 な 世界 を 、 四 人 の 男性 メンバー が つくりだす ロック ・ サウンド に のせ 、 ジャ ニス は 自分 の 絶叫 と
^
こね まぜ て メッセージ に し て いる 。
1157
,3,50: おき な わ やまと ぐち という の は 、 その 言葉 自体 が 示し て いる よう に 、 言語 として は 正体 の あいまい な もの で 、 日本語 で も なけれ ば 方言 で も ない の で ある が 、 沖縄 方言 と 日本語 と を
^
こね まぜ た もの で ある 。
上せ上がる
(上せる.上がる)
延べ語数:
2
1014
,165,27: 明眸皓歯 、 風姿 楚々たる 、 二 十 三 、 四 の 独身 の 秘書 で あっ た が 、 私 は 、 この お嬢さん に 、 ゾッコン
^
上せ あがっ て しまっ た 。
1014
,177,2: なるほど 、
^
上せ あがっ た 時 は 、 心臓 は 恐怖 を 忘れ て 、 アレ の 方 へ ばかり ドキツク という こと を 、 私 は 身 を もっ て 体験 し た わけ で あっ た が 、 この お嬢さん が 亜米利加 へ 行っ ちまっ たら 、 また 駄目 だ !
仕舞いなする
(仕舞う.なする)
延べ語数:
2
0993
,3656,26: 敏子 さま は 泣い て 反対 なすっ た そう です けど ね 、 金吾 さん は しかた なく その 金 を 敏行 さま に 渡し て
^
しまい なすっ た そう で ござい ます 。
0993
,4108,43: は は … … ( と 寂しく 笑っ て ) と いっ て も 、 金吾 も その 時 は 白髪 の 方 が 多い ジジイ に なっ た し 、 春子 さん も 、 もう いい 年 で 、 すっかり やつれ て
^
しまい なすっ て ね 、 それ に 、 病気 が ひどい 熱病 だっ た そう で 、 それ 以来 、 どういう 加減 か 、 頭 が すっかり ぼけ て しまっ て 、 どうにか する と 十 二 三 の 子供 みたい に なっ ちまっ た 。
寂れ果てる
(寂れる.果てる)
延べ語数:
2
0988
,6191,1: 小さな
^
さびれ 果て た 村 の 汚い 宿屋 に 泊 つて 今日 で 二 日 です が 、 あたり の すべて の 思い切 つた 單調 さ と 、 一 分間 も 休み なく ゴーゴー と 濱 邊 を ゆす つ て 鳴りわたる 波 の 姿 など が 、 變 な ふう に 、 僕ら 三 人 に ピッタリ する ん です 。
1072
,313,13: で 、 京橋 尻 の 河岸 ぞい など は 、 一時 は
^
さびれ 果て た もの だ が 、 近頃 で は 、 また 、 たそがれ れ ば 裏 の 川面 へ 、 かぼそい 灯 の もる 家 も ぼつぼつ ふえ て い た 。
論じ立てる
(論じる.立てる)
延べ語数:
2
0988
,2025,10: たとえば 、 黨 の 地域 鬪爭 の 重大 問題 を
^
論じ 立てる 時 の 熱心 さ と 同じ 熱心 さ で 猥談 を し て いる 。
1067
,35,37: 間違い じゃ ない “ 帖 ” です と 言う と 、 あの 人 の こと だ から 、 イヤ 帳 の 方 が 正しい 、 と その 根拠 や 引例 を 電話 で 三 十 分 も
^
論じ たてる 。
分けまえる
(分ける.まえる)
延べ語数:
2
0986
,465,44: なるほど 、 今 こうして 、 こんな あり さま に なっ て しまっ た 後 に なっ て です ね 、 私 の よう に 、 以前 、 この 、 役人 を やっ て い て —— つまり 、 なん だ 、 この 獅子 の
^
分け まえ に あずかっ て い た —— ヘヘ 、 実に あわ れ ビンゼン たる 分け まえ でし た が ね —— とにかく そんな 人間 が 、 いまさら 、 こんな こと を 言う と 、 あんた がた に は 、 一応 も 二 応 も ヘン に 聞こえる だろ う と 思う が 、 しかし 、 たとえ どんなに ヘン に 聞こえよ う と だ ねえ 、 この 際 正直 に 思う こと を 言っ て しまい たい の です 。
0986
,465,59: なるほど 、 今 こうして 、 こんな あり さま に なっ て しまっ た 後 に なっ て です ね 、 私 の よう に 、 以前 、 この 、 役人 を やっ て い て —— つまり 、 なん だ 、 この 獅子 の 分け まえ に あずかっ て い た —— ヘヘ 、 実に あわ れ ビンゼン たる
^
分け まえ でし た が ね —— とにかく そんな 人間 が 、 いまさら 、 こんな こと を 言う と 、 あんた がた に は 、 一応 も 二 応 も ヘン に 聞こえる だろ う と 思う が 、 しかし 、 たとえ どんなに ヘン に 聞こえよ う と だ ねえ 、 この 際 正直 に 思う こと を 言っ て しまい たい の です 。
焼け広がる
(焼ける.広がる)
延べ語数:
2
0981
,673,8: もう その 頃 は 戦時 状態 は ますます
^
焼け ひろがっ て
0993
,3906,30: 国際 連盟 を 脱退 する の 、 二・二六事件 という の も あり やし た ね … … そい から 蘆溝橋 で 戦争 が 始まっ て 、 日 支 事変 が
^
焼け ひろがる 。
乱れ始める
(乱れる.始める)
延べ語数:
2
0979
,795,5: すると 木魚 の 音 が
^
乱れ はじめ て
1173
,403,6: その 頃 軍紀 は 既に
^
乱れ 始め て い た 。
覚め切れる
(覚める.切れる)
延べ語数:
2
0959
,220,28: 前夜 画会 の 崩れ から 、 京伝 、 蜀山 、 それ に 燕 十 の 四 人 で 、 深川 仲町 の 松江 で 飲ん だ 酒 が
^
醒め 切れ ず 、 二日酔 の 頭痛 が 、 やたら に 頭 を 重く する ところ から 、 お つねに 附け させ た 迎い 酒 の 一 本 を 、 寝 た まま これから 始めよ う と し て い た あの 時 、 格子 の 手触り も 荒々しく 、 案内 も 乞わ ず に 上っ て 来 た 家主 の 治郎 兵衛 は 、 歯 の 根 も 合わ ぬ まで に 、 あわて て 歌麿 の 枕許 へ にじり寄っ た 。
1073
,7239,21: やがて 、 相互 の いい 分 は 、 決裂 し た と みえ 、 維茂 父子 は 、 昂奮 の
^
醒め きれ ない 面 を 硬め た まま 、 国 庁 の 内 へ 戻っ て 来 た 。
溺れ掛ける
(溺れる.掛ける)
延べ語数:
2
0948
,618,3: 「 あなた は
^
溺れ かける 父 を 見捨て て 、 泳ぎ 帰っ て き た ひと でしょ う ?
0948
,1036,1: 「
^
溺れ かける 父 を 見捨て て 、 泳ぎ かえって くる よう な 、 非情 な 方 だ と 思っ て い まし た が 、 まったく の ところ 誤解 でし た … … そんな 方 だっ たら 、 父 に し て も 、 あれ ほど 強く あなた に 惹か れる こと は なかっ た ろうし … … はじめ から 、 わかり きっ た こと だっ た の です 」
濡れ萎れる
(濡れる.萎れる)
延べ語数:
2
0947
,852,21: ひと の 命 の はかな さ に 、 名 も しら ぬ 青年 の 不幸 な 最後 に 、 枕 が
^
濡れ しおれる ほど 泣い た 。
0947
,1995,4: 茶 の オーヴァ・コート が
^
濡れ しおれ て いる 。
治まり兼ねる
(治まる.兼ねる)
延べ語数:
2
0947
,285,1:
^
おさまり かねる もの が ある 。
0948
,1263,17: 書置 一 本 に 釣ら れ て 、 こんな 騒ぎ を し た と 思う と 、
^
おさまり かねる ん だ が 、 どう しよう も ない よ 」
流れ続ける
(流れる.続ける)
延べ語数:
2
0945
,23,24: 十一月 の 末 から 、 翌 、 享 保 五 年 の 正月 の 末 まで 、 船 は 潮 に 乗っ て
^
流れ つづけ て い た が 、 二 十 六 日 の 朝方 、 ゆく て の 海 の 上 に 雲 と も 見える 島山 の 影 が うかび だし て き た 。
1182
,936,7: ちょうど 私 の 心 から 血 が
^
流れ つづける よう に
勤め兼ねる
(勤める.兼ねる)
延べ語数:
2
0943
,25,28: 主 水 の 父 の 伝 内 は 番頭 兼用 人 から 勘定 役 頭取 に 役 替 に なっ た が 、 御 納戸 の 役 は
^
勤め かねる と 辞退 する と 、 それで あらためて 御 暇 に なっ た 。
0943
,105,5: こう なく て は 、
^
勤め かね ます 」
分かり韲える
(分かる.韲える)
延べ語数:
2
0918
,939,62: しかし 、 今 「 独創 」 という こと は 、 今 まで の 人 の やら なかっ た ところ の もの を 創る 、 人 と 違っ た もの を 創る という こと が 、 もし 、 万一 、 極端 に まで いたれ ば 、 もはや 流派 を 考える こと が 無理 と なり 、 危く する なら ば 、 おたがいに
^
わかり あえ ない 恐るべき 「 孤独 」 に 転化 する かも しれ ない の で ある 。
0994
,1647,13: 二 時間 や 三 時間 話し 合 つ たつ て 、 お互い に
^
わかり 合える もん で も ない 。
解け切れる
(解ける.切れる)
延べ語数:
2
0918
,13,4: この 問題 は まだ
^
解け きれ て は い ない 。
0946
,125,18: 八月 はじめ の 大風 の 夜 、 出窓 から 投げこま れ た 金 の なぞ は 、
^
解け きれ ぬ まま 、 心 に 淀み 残っ て い た が 、 その 話 を 聞く なり 、 さては と 思い しめ られる こと が あっ た 。
据え始める
(据える.始める)
延べ語数:
2
0904
,18,11: この 頃 から 協会 は 、 ほんとう に 腹 を
^
据え はじめ た 。
1175
,295,18: 運び 入れ た 洋服 箪笥 や 机 の たぐい を 、 野呂 が せっせと 中央 の 板の間 に
^
据え 始め た もの です から 、 僕 が 一 文句 を つけ た の です 。
波立ち始める
(波立つ.始める)
延べ語数:
2
0891
,294,19: 現に 科学 は 日 に 月 に 進歩 し 、 社会 的 自覚 は 伸長 し 道徳 問題 は
^
波だち はじめ て いる 。
0893
,566,20: 現に 科学 は 日 に 月 に 進歩 し 、 社会 的 自覚 は 伸長 し 、 道徳 問題 は
^
波だち はじめ て いる で は ない か 。
枯れ掛ける
(枯れる.掛ける)
延べ語数:
2
0866
,3534,10: でも 、 秋 、 一番 おそく まで 、 山道 の
^
枯れ かけ た 草むら の 中 に 咲い て いる 花 じ や ない の 」
0945
,164,23: 左 太夫 が 死ん で から は 、 米 作り の 仕事 も やり っぱなし に なり 、 せっかく の 力 米 も
^
枯れ かけ て い た が 、 大阪 組 の おかげ で 、 これ も すこやか に 立直っ た 。
伸ばし始める
(伸ばす.始める)
延べ語数:
2
0866
,286,31: 弟 の 深志 は 、 にやりと し 、 襟 に 「 L 」 と ある 大学 の 制服 を 、 ちや ん と 着込ん で 、 頭 の 毛 を
^
伸ばし はじめ て い た 。
1041
,60,18: 一 六 歳 に なる と 、 エルヴィス は 、 サイド バーンズ ( もみ あげ ) を 長く
^
のばし はじめ た 。
浸かり忘れる
(浸かる.忘れる)
延べ語数:
2
0865
,395,18: 「 あの 握り飯 … … おれ は あんな 握り飯 が この 世の中 に 在る こと を 、 す
^
つかり 忘れ て い た ん だ 」
0866
,4282,12: ダメ ねえ 、 ずいぶん 勉強 し た つもり な のに 、 す
^
つかり 忘れ ちや つたわ 。
口走り始める
(口走る.始める)
延べ語数:
2
0861
,173,29: 南平 が ミコ を よん で ヘイソク を 持た せ て おい て 、 ゴマ を たい て 祈っ て 神 イサメ を する と 、 ミコ が
^
口走り はじめ て 、
0861
,199,23: それから ミコ を よん で 、 南平 が し た 通り の 仕方 で 祈っ たら 、 ミコ が いろいろ の こと を
^
口走り はじめ た 。
落ち続ける
(落ちる.続ける)
延べ語数:
2
0859
,159,31: そして 、 私 は 私 自身 を 発見 し なけれ ば なら ない よう に 、 私 の 愛する もの を 発見 し なけれ ば なら ない ので 、 私 は
^
堕ち つづけ 、 そして 、 私 は 書き つづける で あろ う 。
1037
,2268,11: そうして その 空間 を 埋め て 、 無数 の 雪片 が
^
落ち 続け て いる 。
拗ね始める
(拗ねる.始める)
延べ語数:
2
0850
,26,16: もう 印刷所 へ 原稿 が 廻し て あり 、 校正 が で て いる 最中 に
^
すね はじめ て 、 あした まで に 何 か 書い て 頂戴 よ 、 とか 、 之 を 飜訳 し て 頂戴 よ 、 とか 、 じゃ 君 自身 書き たまえ 、 ウン 僕 も 書く けど さ 、 弱々しく 笑い ださ れる と 仕方 が ない ので 、 二 人 で よく 徹夜 し て 原稿 を 書い た 。
0850
,43,2: 葛巻 が
^
すね はじめる と 、 僕 は 怒気 満々 、 食っ て かかる 勢い で 口論 に なる の で あっ た が 、 葛巻 は 女性 の よう に 柔和 な 病弱 に も 拘ら ず 、 自説 の 執着 に 至っ て は 話 の 外 で 、 おだやか な 言い方 と 、 弱々しい 微笑 と 、 持っ て 廻っ た 表現 で 、 最後 の 最後 まで 食い さ がる 。
吠え掛ける
(吠える.掛ける)
延べ語数:
2
0824
,33,24: 愛犬 家 は 吠え 声 で 分る もの だ が 、 たいがい 「 遊び ましょ う 」 と 云っ て よそ の 犬 に
^
吠え かけ て いる の だ 。
1050
,77,9: その間 も 犬 ども は 絶えず おれ に
^
吠え かけ て いる 。
切れ掛ける
(切れる.掛ける)
延べ語数:
2
0792
,704,5: もう そろそろ ヒロポン が
^
きれ かけ て 、 やや モー ロー と し て いる の です 。
0845
,472,3: そのうち 麻薬 が
^
きれ かけ て 、 私 の 同行 者 が 、 時々 奈々子 さん に そう し て あげ た よう に 注射 し て あげ た の です が 、 彼 は 奈々子 さん の 変心 によって 、 新しい 密輸 ルート の 発覚 を 怖 れる あまり 、 奈々子 さん が 無自覚 の うち に 多量 の 注射 を うっ て 殺し て しまっ た の です 」
責め続ける
(責める.続ける)
延べ語数:
2
0792
,602,19: 彼 は 自分 の 病気 中 は 、 わるい 奴 だ 、 わるい 奴 だ 、 と 自分 を
^
責め つづけ て い まし た し 、 小夜子 サン の 病気 中 も 、 オレ が わるい 、 オレ が わるい と 自分 自身 を 叱り ながら 小夜子 サン の 足 を もみ 、 額 の 汗 を ふい て やり 、 一時 も 休ま ず に 身 も 心 も 使っ て い た の です 。
1036
,776,22: 既に 快い 酔い を 発し て い た 私 に は 、 記憶 は ない が 、 素子 は 私 を
^
責め 続け て いる 。
投げ下ろす
(投げる.下ろす)
延べ語数:
2
0782
,765,60: また 、 花房 が くる の を 知る と 炭 小屋 で 待ち ぶせ て い て 、 二 人 で 一夜 を あかし 、 翌朝 花房 を ねじふせ て 、 ナワ か 何 か で 後手 に いましめ て コモ で 包み 、 谷 へ 運ん で 牛 の 角 を めがけ て 花房 を 上 へ ふりかぶっ て
^
投げ おろし た 。
0988
,5541,29: しかし 、 それにしても 、 現在 は 、 なんだか 、 ブカブカ と 流れ ただよう て い た 舟 の 上 から 、 ドブン と 水 の 中 に イカリ を
^
投げ おろし た —— そんな 氣持 な ん です 。
起こり兼ねる
(起こる.兼ねる)
延べ語数:
2
0776
,99,8: その こと から も 不吉 な 異変 が
^
起り かね ない という 感じ 方 も ある もの です よ 。
0792
,643,17: 八千代 サン の 胃袋 は 空腹 の ため 思念 もとまれ ば 視力 も 薄れ 失心 状態 も
^
起り かね ない ほど 急迫 し て い た から です 。
迎え入れる
(迎える.入れる)
延べ語数:
2
0772
,208,7: 新 十 郎 は 彼 を
^
むかえ 入れ て 、
1134
,18,109: 「 —— その 喜 田川 三郎 氏 が 、 奥さん の 志津子 さん を 、 どんなに 溺愛 し た こと か 、 —— これ は 二 人 の 結婚 の 成立 から 話し て 行か なけれ ば よく わかり ませ ん が 、 あまり 話 が 長く なり ます から 、 兎 も 角 奥さん の 両親 が 、 昭和 初年 の 財界 の 変動 で 破産 に 瀕 し た 時 、 巨万 の 金 を 投げ出し て 、 恐ろしい 不名誉 と 陥 ちかかっ た 貧苦 の 淵 から 救い 、 その 代償 として 、 —— 誠に 怪しから ぬ こと です が 、 お嬢さん の 志津子 さん を
^
迎え 容れ 、 喜田 川 夫人 として 披露 し た の だ と 申 上げ た だけ で 充分 だろ う と 思い ます 。
調べ終わる
(調べる.終わる)
延べ語数:
2
0771
,805,30: いろいろ の 詰め 物 も とり 去り 、 死体 の 衣類 も とりはらっ て 、 風巻 先生 は 、 目 や 、 口 や 、 傷口 や 、 シサイ に
^
調べ 終っ た 。
0777
,941,3: すべて を
^
調べ 終っ て 、 千代 を よびだし た 。
高ぶり過ぎる
(高ぶる.過ぎる)
延べ語数:
2
0759
,987,4: 一方 の 感情 が
^
たかぶり すぎ て 、 非常 事態 宣言 の 線 を 突破 し て いる とき に は 、 平時 の 安眠 に ふける 庶民 の 魂 は 、 つい て 行け ない の が 自然 です 。
1114
,156,13: さすが に 定明 は 、 小太刀 を 持ち出し た こと が 、
^
昂り すぎ て 気 恥 か しかっ た 。
整え終わる
(整える.終わる)
延べ語数:
2
0745
,284,2: 身支度
^
ととのえ 終っ て 、 旅館 を とびだす 。
1040
,2980,2: 本棚 を
^
ととのえ 終り 、 いら ない 本 を 一 階 の 納戸 の なか に とりあえず 移し 、 次に デスク の 引き出し の なか の 整理 に とり かかっ た 。
渦巻き起こる
(渦巻く.起こる)
延べ語数:
2
0733
,130,12: この 一 升 が き て から 後 は 、 論戦 の
^
渦まき 起り 、 とうとう 三好 達治 が 、 バカア 、 お前 なんか に 詩 が 分る か ア 、 と 云っ て 、 ポロポロ 泣き だし て 怒っ て しまっ た 。
0745
,87,5: 火事 による 突風 が
^
渦まき 起っ て 百方 に 火 を 走ら せ 、 発火 から 二 時間 ぐらい の 短時間 で 、 全 被害 の 九 割 まで 、 焼き つくし た よう で ある 。
埋め替える
(埋める.替える)
延べ語数:
2
0732
,1710,40: アタシ は ていねい に 土 を かぶせ て 、 木の根 を 掘っ た 穴 ボコ も あらかた 埋め て 口 を ぬぐっ て 来 まし た が 、 実は な 、 念 の ため 、 後日 他 の 場所 に
^
埋め かえ て 、 この 秘密 は アタシ ひとり の 胸 に た ゝ ん で ござん す 。
0732
,2633,0:
^
埋め かえる なら 、 今日 の 昼 の うち に 、 早い とこ 、 やっ て ら ア 。
考え倦ねる
(考える.倦ねる)
延べ語数:
2
0726
,93,14: だから 彼ら は 徳義 上 の 内省 について は 普通 人 より も
^
考え あぐね 、 発作 の 時期 で なけれ ば 、 むしろ 行い 正しく 、 慎 しん で いる の が 普通 で あり 、 精神 病院 の 看護 婦 など が 、 患者 に 親切 で 、 その 仕事 に 愛着 を もつ よう に なる の も 、 患者 ら の 本性 の 正直 さ や 慎まし さ が 自然 に そう さ せる の で は ない か と 思っ た 。
0808
,235,5: ただ 途方 に くれ 、
^
考え あぐねる ばかり で あっ た 。
考え慣れる
(考える.慣れる)
延べ語数:
2
0695
,482,50: なにぶん に も 旅 の 出発 直前 に 雪国 の 冬 の 暗 さ について 書い た ばかり で あっ た から 、 約束 の 違う 明る さ に 戸惑う の も 当然 で 、 オレ の 心 に しみこん で い た 雪国 、 オレ が 今 まで
^
考え なれ て い た 雪国 は もう 終っ た 、 と そういう こと を 極度 に 強く 感じ させ られ た の だ 。
0842
,2876,19: 我々 は 桜 の 森 に 花 が さけ ば 、 いつも 賑やか な 花見 の 風景 を
^
考え なれ て いる 。
褒め過ぎる
(褒める.過ぎる)
延べ語数:
2
0687
,181,8: 勘定 を 払う 前 に あんまり 味 を
^
ほめ すぎる の は 考え物 だ 。
0784
,1104,6: まして 甚 しく 情熱 的 に
^
ほめ すぎる こと は 益々 明瞭 な ウソ を 自白 いたし て おる もの でしょ う 」
任せ過ぎる
(任せる.過ぎる)
延べ語数:
2
0660
,35,7: 言葉 に たより すぎ 、 言葉 に
^
まかせ すぎ 、 物 自体 に 即し て 正確 な 表現 を 考え 、 つまり われわれ の 言葉 は 物 自体 を 知る ため の 道具 だ という 、 考え方 、 観察 の 本質 的 な 態度 を おろそか に し て しまう 。
0676
,117,9: みんな が あまり 自分 の 「 花 」 に
^
まかせ すぎ て ゐる の だ 、 と 思 つ た 。
燃え失せる
(燃える.失せる)
延べ語数:
2
0649
,338,38: その 暗号 を タカ子 の もの と 思い 違え て い た こと は 、 今 と なっ て は 滑稽 で ある が 、 戦争 の 劫火 を く ゞ り 、 他 の 一切 が
^
燃え 失せ た とき に 、 暗号 のみ が 遂に 父 の 目 に ふれ た という この 事実 に は 、 やっぱり そこ に 一つ の 激しい 執念 が はたらい て いる と しか 矢島 に は 思う こと が でき なかっ た 。
0754
,553,1: みんな
^
燃え 失せ た の だ 。
跳ね散らす
(跳ねる.散らす)
延べ語数:
2
0645
,78,23: そして 、 今 まで より も ケタタマシク 額 を 集め たり 、 やにわに ノケゾッ て 哄笑 し たり 、 傍若無人 の フルマイ を
^
はね ちらす の だ 。
0708
,46,9: それで 信長 も お 風呂 で バチャバチャ 水 を
^
はね ちらし て 、 上 キゲン で あっ た 。
泊め出来る
(泊める.出来る)
延べ語数:
2
0642
,347,36: 問いつめ て みる と 、 自分 の 良人 は ダラシ なくなり 、 女中 に は 手 を つける 、 同居 の 娘 や 人 の 奥さん に も 怪しい フルマイ を し かける 、 だから お
^
泊め でき ない の だ 、 と ハッキリ 言っ た 。
0706
,417,6: 夏 なら 何 人 でも お
^
泊め できる が 、 春さき の 嵐 の 日 で は 、 一 人 だけ しか 泊 れ ない 。
口説き落とす
(口説く.落とす)
延べ語数:
2
0642
,1136,3: この 先生 を
^
口説き 落す に は 、 私 も ずいぶん 骨 を 折り まし た よ 」
1036
,377,8: 母 は 何とか し て 兄 を
^
口説き 落し 、 江 州 へ 帰る つもり だっ た よう に 思わ れる 。
燃え掛ける
(燃える.掛ける)
延べ語数:
2
0623
,98,11: 猛火 を くぐっ て 逃げのび て き た 人達 は 、
^
燃え かけ て いる 家 の そば に 群がっ て 寒 さ の 煖 を とっ て おり 、 同じ 火 に 必死 に 消火 に つとめ て いる 人々 から 一 尺 離れ て いる だけ で 全然 別 の 世界 に いる の で あっ た 。
0785
,723,2: チョイ と
^
燃え かけ た ところ で 、 赤い 頭巾 に チャンチャンコ を き て 皆さん 今日 は と 現れ 出 で て も 、 その あと で ボウ ボウ 威勢 よく 燃えさかっ て いる 火焔 の 方 に なんとなく 面映ゆくっ て 、 せっかく 生れ変っ た 人間 の 方 に は 威勢 の 良い ところ が 少い ねえ 。
告げ知らす
(告げる.知らす)
延べ語数:
2
0622
,62,10: 甚 しい 哉 、 総理 大臣 まで その 実相 を
^
告げ 知らさ れ て い ない 。
0858
,61,10: 甚 しい 哉 、 総理 大臣 まで その 実相 を
^
告げ 知らさ れ て い ない 。
裏切り続ける
(裏切る.続ける)
延べ語数:
2
0622
,24,7: 彼等 は 親友 隣人 を 執拗 に
^
裏切り つづけ て いる で は ない か 。
0858
,23,50: 今日 諸方 の 農村 に 於け る 相 似 た 民事 裁判 の 例 、 境界 の ウネ を 五 寸 三 寸 ずつ 動かし て 隣人 を 裏切り 、 証文 なし で 田 を 借り て 返さ ず 親友 を 裏切る 、 彼等 は 親友 隣人 を 執拗 に
^
裏切り つづけ て いる で は ない か 。
楽しみ始める
(楽しむ.始める)
延べ語数:
2
0622
,152,125: 人間 の 一生 は はかない もの だ が 、 又 、 然し 、 人間 という もの は ベラ ボー な オプチミスト で トンチンカン な わけ の 分ら ぬ オッチョコチョイ の 存在 で 、 あの 戦争 の 最中 、 東京 の 人達 の 大半 は 家 を やか れ 、 壕 に すみ 、 雨 に ぬれ 、 行き たく て も 行き場 が ない と こぼし て い た が 、 そういう 人 も い た かも 知れ ぬ が 、 然し 、 あの 生活 に 妙 な 落着 と 訣別 し がたい 愛情 を 感じ だし て い た 人間 も 少く なかっ た 筈 で 、 雨 に は ぬれ 、 爆撃 に は ビクビク し ながら 、 その 毎日 を 結構
^
たのしみ はじめ て い た オプチミスト が 少く なかっ た 。
0858
,151,127: 人間 の 一生 は はかない もの だ が 、 又 、 然し 、 人間 という もの は ベラ ボー な オプチミスト で トンチンカン な わけ の 分ら ぬ オッチョコチョイ の 存在 で 、 あの 戦争 の 最中 に 、 東京 の 人達 の 大半 は 家 を やか れ 、 壕 に すみ 、 雨 に ぬれ 、 行き たく て も 行き場 が ない よ と こぼし て い た が 、 そういう 人 も い た かも 知れ ぬ が 、 然し 、 あの 生活 に 妙 な 落付 と 訣別 し がたい 愛情 を 感じ だし て い た 人間 も 少く なかっ た 筈 で 、 雨 に は ぬれ 、 爆撃 に は ビクビク し ながら 、 その 毎日 を 結構
^
たのしみ はじめ て い た オプチミスト が 少く なかっ た 。
怯え続ける
(怯える.続ける)
延べ語数:
2
0618
,756,34: そして 腑抜け の バケモノ を 再び マトモ に 見直す 勇気 が 湧く まで に は 、 この 山 の 蛇 の 生き血 を 飲みほし て も 足り ない の で は ない か と
^
怯え つづけ て い た もの だっ た 。
0803
,10,18: 三 発 目 の 原子 バク ダン が い つ オレ の 頭上 に サクレツ する か と
^
怯え つづけ て い た が 、 原子 バク ダン を 呪う 気持 など は サラサラ なかっ た ね 。
生え初める
(生える.初める)
延べ語数:
2
0618
,46,6: 長者 の 頭 に シラガ が
^
生え そめ た ころ に ようやく 生れ た 一粒種 だ から 、 一夜 ごと に 二 握り の 黄金 を 百 夜 にかけて しぼら せ 、 したたる 露 を あつめ て 産湯 を つかわ せ た と 云わ れ て い た 。
1037
,2626,13: ある 日 、 私 は 下 唇 の 下 に 髭 が
^
生え 初め た の に 気づく 。
生け上げる
(生ける.上げる)
延べ語数:
2
0617
,261,10: 言いつけ られ た 小品 の 花 は 、 もう とっくに
^
活け 上げ て いる の で ある 。
0617
,274,3: 「 花 を
^
活け 上げ た 時 の 心持 だ ね 。
背負い掛ける
(背負う.掛ける)
延べ語数:
2
0612
,1863,12: 誠一 に スェーター の ホック を はめ て もらい ながら ランドセル を
^
背負い かける ので 、 小さな 兄さん は 、 そんなに 動い たら 着せ られ ん じゃ ない か 、 と 怒り 出し て しまっ た 。
0612
,1920,8: ご飯 を たべ かけ て 、 ランドセル を
^
背負い かけ て 、 兄さん から たしなめ られ た 。
膨らみ掛ける
(膨らむ.掛ける)
延べ語数:
2
0610
,41,9: 窓 越し に 見る と 、 莟 の
^
ふくらみ かけ た 大木 の 丁子 の 枝 遷 り し て 、 わが 世 の 春 の 閑 か さ 暖か さ を この 時 に 萃 め て いる よう に 。
0947
,1040,40: 飯島 で は 、 まだ 百日紅 の 花 が 咲い て いる と いう のに 、 北 鎌倉 の 山 曲 で は 芒 の 穂 が なびき 、 日陰 に なる ところ で 、 山茶花 の 蕾 が
^
ふくらみ かけ て いる 。
止まり慣れる
(止まる.慣れる)
延べ語数:
2
0603
,241,1: ふだん
^
とまり なれ た 木 の 上 で 、 凧 に ひっかかり 、 とまり なれ ない 地面 の 上 で 、 凧 から ぬけだし た ん だ から な 。
0603
,241,13: ふだん とまり なれ た 木 の 上 で 、 凧 に ひっかかり 、
^
とまり なれ ない 地面 の 上 で 、 凧 から ぬけだし た ん だ から な 。
枯れ朽ちる
(枯れる.朽ちる)
延べ語数:
2
0599
,104,11: たいへん 古い 木 と みえ て 、 上 の 方 は
^
枯れ 朽ち 、 横 枝 を 少しく 茂ら し て いる 。
0989
,75,9: そう 思っ て も 人 ごと の よう に
^
枯れ くち て 倒れ た 自分 の 死骸 を 冷たく 眺め て いる 私 が いる 。
微笑み掛ける
(微笑む.掛ける)
延べ語数:
2
0588
,268,8: 小さな 女 の 児 に 、 あなた は
^
微笑み かけ て 、 ちょっと 言葉 を かけ まし た ね 。
1013
,1165,45: 永い 秋 の 日 を 、 一 日 一 杯 寝 椅子 で 安臥 し て いる 病院 生活 の 間中 、 寝 て も 醒め て も ただ うつらうつら と 、 日 と なく 夜 と なく 頭 の 中 で 私 に
^
ほほえみ かけ て くる もの は 、 ただ ジーナ と スパセニア の 二 人 だけ だっ た と 申 上げ たら 、 その 時 の 私 の 焦慮 と 焦心 が 察し て いただける かも 知れ ませ ん 。
受け付ける
(受ける.付ける)
延べ語数:
2
0584
,168,6: 「 それで 、 会社 で は
^
受け 附け た かい 。
1078
,245,12: 今 失わ れ た 連鎖 が やって来る ところ よ 」 と 、
^
受け 附け も し ない 。
焼け枯れる
(焼ける.枯れる)
延べ語数:
2
0582
,199,1:
^
焼け 枯れ た 木立 は 、 ごく 短い 切株 を 残し て 、 すっかり 伐り 採ら れ て い まし た 。
0613
,1645,27: 珍しい 例 は 間接 障害 で 、 爆裂 時 に 放射線 を 受け た 草木 の うち 二 キロ ないし 七 キロ の もの は 赤く
^
焼け 枯れ 、 また 爆裂 後 に 降っ た 大粒 の 雨 の 付着 し た 草 の 葉 は 枯れ た 。
閉じ掛ける
(閉じる.掛ける)
延べ語数:
2
0580
,457,2: その 細く
^
閉じ かけ た 眼 の 、 厚ぼったい 重い 瞼 が おもむろに 持ち上がり 、 額 に 幾つ も の 皺 を こさえ 、 瞳 が 輝き を 含ん で 微笑ん で い た 。
0581
,22,7: 眼鏡 の 下 に う すら
^
閉じ かけ てる 眼 を 、 檜山 は びっくり し た よう に 見開い て 、 菊 千代 を 眺め まし た 。
落ち尽くす
(落ちる.尽くす)
延べ語数:
2
0577
,41,9: 幹 や 枝 は 半面 焦げ 、 葉 は
^
落ち つくし 、 ただ 下枝 の 先 に ふしぎ に も 若葉 が 少し 残っ てる きり でし た 。
0866
,245,15: そこ まで 来る と 、 もう 彼 の 家 の 屋根 が 葉 の
^
落ち つくし た 桜 の 梢 の かげ から 、 ちら と 見える 。
転がし落とす
(転がす.落とす)
延べ語数:
2
0570
,389,9: 地袋 棚 の 上 の 人形 を 一つ 、
^
転がし 落し て しまっ た 。
1076
,1706,39: 最も 普通 の 形 は 畠 の 片端 に 、 または 家 の 土間 の 隅 に 、 小さな 鼠 の 穴 が あっ て 、 爺 が 誤っ て 一 粒 の 団子 を 、 その 穴 へ
^
転がし 落し て しまう の で ある 。
通じ過ぎる
(通じる.過ぎる)
延べ語数:
2
0568
,481,3: 話 が あまり
^
通じ すぎる の で ある 。
0568
,492,3: 話 が あまり
^
通じ すぎる の だっ た 。
我鳴り立てる
(我鳴る.立てる)
延べ語数:
2
0567
,196,36: どんなに 親切 に しとやか に 内山 さん に 仕え てる か 、 少し 見習っ たら どう だい 、 と 言い 出す と 、 もう むくれ 返っ て 、 どうせ わたし は 不親切 で 莫連 だ と
^
がなり 立て 、 大 喧嘩 に なる の が 落ち です 。
0755
,2,32: けれども 温泉 場 で ある から 、 道路 に は 広告塔 が あっ て 休む こと なく 喋り まくり 唄い まくっ て いる し 、 旅館 から は 絶え間 なく ラジオ が
^
がなり たて て 、 ヘタクソ な ピアノ も きこえる 。
纏まり掛ける
(纏まる.掛ける)
延べ語数:
2
0566
,529,31: この 奉仕 的 という の について は 、 陰 に 或 る 不正 が 存在 する と の 噂 も ない で は なかっ た が 、 まあ だいたい 衆議 は
^
まとまり かけ た 。
0595
,352,3: 想念 は 次第に
^
まとまり かけ て き た 。
唱え終わる
(唱える.終わる)
延べ語数:
2
0563
,523,1:
^
唱え 終っ て 、 彼女 は ふっと 眼 を つぶり まし た 。
1000
,1097,24: 父 は 最初 、 子供 に 覚え 易い よう に 、 一句 ずつ 句切っ て ゆっくり と 云い 、 滋 幹 が 一句 を
^
唱え 終る の を 待っ て 次に 進む よう に し た が 、 そう し て いる うち に だ ん く 教え て いる と 云う 心持 を 忘れ 、 己 れ の 感情 の 赴く ま ゝ に 声 を 張り上げ 、 抑揚 を つけ て 朗吟 し 出し た 。
唱え続ける
(唱える.続ける)
延べ語数:
2
0563
,46,19: 肱 を 張っ て 合掌 し てる 両手 に 、 痺れる ほど 力 を こめ 、 なお 御題目 を
^
唱え 続け まし た が 、 その 声 は 次第に 低く 細く なり 、 瞑目 し てる 瞼 の うち に 顕現 し た もの が あり ます 。
0685
,104,17: ドシャ 降り で は ある し 、 お 加 久 は お 題目 を 声 はりあげ て
^
唱え つづけ て いる し で 、 ほか の 物音 は きこえ ない 。
腫れ掛かる
(腫れる.掛かる)
延べ語数:
2
0554
,364,2: 霧 が
^
はれ かかっ て き た よう な の 。
0554
,380,4: 霧 は じっさい
^
はれ かかっ て い た 。
乱れ流れる
(乱れる.流れる)
延べ語数:
2
0554
,26,32: 西 空 から 差し出 て き た 積乱雲 が 、 むくむく と 脹れ 上り 、 渦巻き 黒ずみ 、 周辺 の 白銀 の 一線 も 消え 、 引きちぎら れ た よう に
^
乱れ 流れ て 、 やがて 天城山 まで も 蔽い つくす と 、 一 陣 の 凉風 と共に 、 大粒 の 雨がさ ー っと 来 た 。
1174
,5425,14: 私 たち の 吸う タバコ の 煙 も 、 また ちり ぢ り に
^
乱れ 流れ た 。
生き切れる
(生きる.切れる)
延べ語数:
2
0541
,14,9: 死 に も 死に きれ ぬ 、 生き も
^
生き きれ ぬ 、 苦しい 苦しい 懊悩 に 、 人知れず 血 の 涙 を 流し て まいり まし た 。
0739
,154,12: ほか に 理由 は ない が 、 孤独 感 から 、 ツイ
^
生き きれ ない 思い で 、 一 思い に 死に たく なる 。
ねせ付ける
(ねせる.付ける)
延べ語数:
2
0530
,2,3: 自分 が
^
寝せ つけ られ て 居る 様 な 音調 で 彼女 は 子守 唄 を 唄い まし た 。
0628
,110,3: さては 子供 を
^
寝せ つけ て から 、 など と 十 時 十 二 時 まで 待っ た が 、 その ころ は もう ヤケ 酒 の 大 虎 と なっ て 、 エイ 、 畜生 め 、 二 号 の もと へ シケ 込み という こと に なる 。
攻め付ける
(攻める.付ける)
延べ語数:
2
0508
,897,26: お 関 の 不法 な 怒り に 会っ て 只 泣き ながら 震え て 居 た お 久美 さん は あまり 幾度 も 幾度 も
^
攻め つけ られる ので 、
0508
,1494,43: 恭吉 は 洗 場 で 洗濯 物 に 火 延し を 掛け ながら 小唄 を 唄っ て 万事 を 胸 に のみ込ん で 、 渦巻 の 中 に 落ち込ん だ 軽い 塵 の 様 に 自分 自身 を 自分 の 感情 に
^
攻め つけ られ て 居る お 久美 さん の 若い 姿 を ジイッ と 見 て 居 た 。
任せなする
(任せる.なする)
延べ語数:
2
0508
,628,10: あんな 人 に どうして 金 の 事 なんか 御
^
委せ なすっ た の 。
0508
,726,15: まあ 勝手 な 事 を 申し ます が 、 当分 は 家 に お
^
委せ なすっ て 居ら し って よう ござい ましょ う 。
枯れ果てる
(枯れる.果てる)
延べ語数:
2
0507
,694,12: 三 番 池 の 周囲 の 草原 の 草 は 皆 、
^
かれ はて て 、 茶色 に なり 、 朝 々 の 霜 で 土 が うき 、 ポコポコ に なっ て 、 見通せる 限り 皆 、 なだらか な でこぼこ に なっ て 居る 。
1041
,3463,33: プログレッシヴ な ロック として 私 たち が 大切 に し た ものの 多く は 、 音楽 的 に は 進歩 し て い て も 、 エモーション の 分野 で は 、
^
枯れ はて て しまっ て いる 。
食べ切れる
(食べる.切れる)
延べ語数:
2
0507
,648,38: それ が 、 裏庭 に ある 小学 校長 の 家 で 妻君 が 庭 を 掃い て 居る 時 に きこえ て から と 云う もの 、 もらい もの が 腐り そう に なっ て も 、
^
食べ きれ ない ほど 野菜 が あっ て も やる 事 は ぴったり やめ 用事 が あっ て も この 婆さん の 居る 時 は 必 し て 声 さえ かけ ない ほど に なっ た 。
0958
,114,0:
^
食べ きれ ない ところ は 、 乾物 を こしらえ 、 塩漬け に し た 。
求め過ぎる
(求める.過ぎる)
延べ語数:
2
0461
,170,4: ○ 愛 を
^
求め すぎる という 考 、
0866
,4601,21: ハギ の 言う と おり 、 相手 を あんまり 自分 流 に 愛し 、 自分 流 の 愛情 を 相手 に
^
求め すぎる から なん だ 」
付け終わる
(付ける.終わる)
延べ語数:
2
0446
,83,9: 煙草 を 出す ところ から 、 火 を
^
つけ 終る まで 、 悠 くり し た 心持 で 見 て 居 た 自分 は 、 突然 そう 云わ れ た 刹那 、 火 を つけ た ばかり の 煙草 を どう する の だろ う 、 と 云う 疑問 を 感じ た 。
0865
,328,60: と 、 秋 も ようやく 過ぎ て 、 十二月 の 声 を きく 頃 、 その 日 、 朝 から 降り だし た 雪 が 、 もう 夕方 に は 、 膝 を 埋める よう に なり 、 バス も 午後 から 通わ ぬ という 始末 で あつ た が 、 増田 健次 は その 日 の 日誌 を
^
つけ 終る と 、 急 に 岡本 弘 に 会い たく なり 、 ゴム 靴 の 底 に たまる 雪 を はたき はたき 、 信濃 屋 の 玄関 を は い つ た 。
食べ尽くす
(食べる.尽くす)
延べ語数:
2
0445
,30,22: 気の毒 な 小鳥 等 は 、 日の出 とともに 眼 を 醒し 、 兎 に 角 嘴 に 割れる ほど の 実は
^
食べ つくし 、 猶 漁っ て 羽 叩く ので 、 軽い 粟 の 殼 は 、 頼り なく ぱっと 飛ん で 床の間 に 落ち た の で あっ たろ う 。
0507
,833,8: お 汁 の 中 の 餅 を ありったけ
^
食べ つくし て から 甚五郎 は 水口 から 井戸 まで の 細道 を つけ 一 通り ぐるり を 見廻っ て から 、 手拭 を もらっ て 帰っ た 。
揺れ揺れる
(揺れる.揺れる)
延べ語数:
2
0430
,14,28: はるか な 西 の かん木 の しげみ の 間 から 、 現われ て 来る 流れ は 、 小さな 泡沫 を 沢山 浮べ ながら 、 さも 愉快 そう に
^
ゆれ ゆれ て 流れ 、 池 へ 入る 口 で は 、 せばめ られ た 水嵩 が 、 周囲 の 草 や 石 にあたって 、 心 の す が す が する よう な 高い 、 透明 な 響 を 起す 。
0954
,272,7: 滋子 は 波 の よう に
^
揺れ 揺れる 萩 の 花 むら を 眼 を 細め て ながめ ながら 、 二 人 にとって おそらく たった 一 度 の 油断 を 、 見る はず も ない やす に 見 られ た という の は 、 いったい どういう こと な の だろ う と つくづく 考え た 。
溺れ死なす
(溺れる.死なす)
延べ語数:
2
0427
,47,19: けれども 小池 富美子 さん の よう に 、 あやうく 残酷 な 商業 主義 出版 の 波 の 下 に
^
溺れ 死なさ れ そう だっ た 一つ の 力 づよい 才能 と 生活 力 と が 、 おびただしい 内 と 外 と の 困難 に からま れ ながら も 、 階級 的 成長 と 人民 の 運命 の 打開 の 可能 の 上 に 置き なおさ れ た の は 、 やはり 、 人民 の 歴史 そのもの の 前進 によって もたらさ れ た プラス の 実例 で ある と 思う 。
0452
,48,11: 此 あ われ に 早老 な 女 の 心 を
^
溺れ 死なせ 。
逃げ終わる
(逃げる.終わる)
延べ語数:
2
0378
,125,42: 肩 より も 高く しげっ て いる 草 の 間 を 息せききっ て かけ て 来 て 、 惰力 で 、 まだ 幾分 駈け 気味 に 段々 とまり かけ た とき 、 唇 を 開き 息 を はずま し 、 遠く まで
^
逃げ 終 せ た うれし さ で こっそり 笑っ て いる 女の子 の わたし の 前 に 、 いきなり 、 ひょっこり 蓬 々 と 髪 を のばし た 男 の 、 黒い よごれ た 大きな 顔 が あらわれ た 。
1172
,1406,15: 山 の 中 に 逃げ込む として も 、 幅 の 薄い 山 なみ で
^
逃げ 終 せ そう に も ない 。
撫で過ぎる
(撫でる.過ぎる)
延べ語数:
2
0316
,118,14: 文化 の 問題 は 、 その ため 、 いつも 手 ぎれいに 表面 だけ を
^
撫で すぎ て 、 したがって 一種 の 文字 上 の おしゃべり に 終る かた むき が つよかっ た 。
0570
,33,22: そして 男 の 方 も 女 の 方 も 、 相手 の 顔 が 時々 のっ ぺらぽうになるのは 、 あまり その 顔 を
^
撫で すぎ た から だ と 考え た 。
止め兼ねる
(止める.兼ねる)
延べ語数:
2
0288
,36,7: この 「 何故 」 は 止める に
^
止め かねる 歴史 の 勢 を はらん で 、 権力 が 人民 に 強い た 不幸 の 根源 に 迫る もの で ある 。
0555
,257,7: 瞼 に あふれ て くる 涙 を
^
とめ かね て 、 ハンカチ で 顔 を 蔽っ て しまっ た 。
乗せ終わる
(乗せる.終わる)
延べ語数:
2
0220
,3,61: 一部 の 終る ごと に 、 わたし は 弱気 に なっ て 、 編輯 者 の 重荷 に なり は し まい か と 心配 し た が 、 編輯 の 方 で は 、 ほか の 雑誌 で は し ない 仕事 として やっ て いる の だ から かまわ ない という こと で 、 とうとう 第 三 部 まで
^
のせ 終っ た 。
1177
,28,15: 汚 緑色 の 幌 を つけ た 米 軍 トラック は 、 彼ら を
^
乗せ おわる と 、 はげしい その 大 夕焼け に 向っ て スタート し た 。
認め始める
(認める.始める)
延べ語数:
2
0196
,8,34: さて この 投書 は 、 前 の と は 少し ちがっ て き て 、 一方 で は 私 の 作品 の 真実 が 多数 の 人 の 心 に 生きる 事実 を
^
認め はじめ た 。
1041
,2820,28: また 、 単に 新しく て 珍しい もの として で は なく 、 アルコール や タバコ より も すぐれ た もの として 、 大人 たち も マリ ワナ を
^
認め はじめ て いる 。
生き抜ける
(生きる.抜ける)
延べ語数:
2
0167
,18,26: 人間 性 を ゆすぶる 様々 の 経験 に対して 、 自分 として それ を どう 感じ 、 理解 し 、 その 経験 から 何 を 獲 て
^
生き ぬけ て 来 た か 、 という 諸 関係 について 、 本人 が どう はっきり それ を つかん で いる か 、 という 点 が 文学 と なっ て 再現 さ れる キイ ・ ポイント で ある 。
0422
,33,7: 創造 そのもの が きのう の 自分 から
^
生き ぬけ て 明日 に すすむ こと で しか ない の だ から 。
備わり始める
(備わる.始める)
延べ語数:
2
0160
,118,28: 一方 において 、 芸術 と 自然 科学 と を 幾 世代 にわたって 花 咲かせ て き た 人間 が 、 社会 認識 の 成熟 する 諸 条件 が
^
そなわり はじめ た 十 八 世紀 末 から 、 社会 を 学問 的 探究 の 対象 と し 始め た 。
0793
,251,7: また 新しく お 竹 の 身 に
^
そなわり はじめ た 色香 に も ミレン は 数々 あり すぎる 。
捨て兼ねる
(捨てる.兼ねる)
延べ語数:
2
0155
,108,7: ただ わたし は 、 あの 人 を
^
すて かねる ん だ よ 。
1152
,635,45: 朝 の 光 が 一 パイ に 入っ て 、 寧ろ 陽気 過ぎる ほど の 病室 に は お 友達 から 送ら れ た らしい 花 が 夥しく 飾っ て あっ て 、 その 前 に 萎れ た の を 一 と 束 、
^
捨て 兼ねる 風情 に 置い て ある の は 、 多分 旅行 前 に 千種 十 次 郎 が 持っ て 来 た もの でしょ う 。
応じ兼ねる
(応じる.兼ねる)
延べ語数:
2
0152
,3,10: 時間 が なく て 、 すぐ その 希望 に は
^
応じ かね た 。
0754
,407,4: 「 御 依頼 に
^
応じ かね ます な 。
過ぎ掛ける
(過ぎる.掛ける)
延べ語数:
2
0141
,5550,6: レーニングラード の 白夜 も やや
^
すぎ かけ て 薄暗く なり はじめ た 夜ふけ の 窓 に よりかかり 、 ネヷ から の 風 に ふか れ ながら 、 部屋 靴 に くつろい だ 伸子 が 、 ひか れる 心 を 抑え かねる よう に 素子 に 云っ た 。
0953
,68,30: それ は よかっ た が 、 子供 たち が 大きく なり 、 上 の 三 人 の 男の子 を 大 学寮 へ 送ら なけれ ば なら ない 齢 が
^
すぎ かけ て いる のに 、 泰文 は なに も 言いださ ない 。
剥げ掛かる
(剥げる.掛かる)
延べ語数:
2
0141
,4141,32: こうして 、 道 が 乾く と 乾燥 し はじめ た 春 の 大気 の なか で は 、 電車 の 音響 、 人声 、 すべて が 灰色 だの 古び た 桃色 だの
^
剥げ かかっ た 黄色 だ の の 建物 の 外壁 に ぶつかっ て 反響 し た 。
0959
,183,30: がっくり と 根 の 抜け た 島田 髷 は 大きく 横 に 歪ん で 、 襟足 に 乱れ た 毛 の 下 に 、 ねっとり にじん だ 脂汗 が 、
^
剥げ かかっ た 白粉 を 緑青 色 に 光らせ た 、 その 頸筋 から 肩 にかけて の 鮪 の 背 の よう に 盛り 上っ た 肉 を 、 腹 の ほう から 押し上げ て 、 ぽ てり と 二つ 、 憎い まで 張り切っ た 乳房 の ふてぶてし さ 。
膨らみ過ぎる
(膨らむ.過ぎる)
延べ語数:
2
0141
,2393,8: 厚い その 手紙 の たたみ め が
^
ふくらみ すぎ て い て 封筒 が やぶれ た 。
0768
,181,9: 生き て いる の が 、 いつも 精いっぱい 、
^
ふくらみ すぎ て オボツカナ かっ た のに くらべる と 、 死ぬ 時 の 方 が よっぽど 単純 で 清々し て い た らしい や 。
し吹き掛かる
(し吹く.掛かる)
延べ語数:
2
0141
,2163,41: 素子 が 、 キタヤンカ と 云わ れ た 瞬間 、 ホー ジャ と 呼ば れ た 瞬間 、 それ は 稲妻 の よう な 迅 さ で 中国人 に対する 侮蔑 の よび かた と なっ て 、 素子 の 顔 に
^
しぶき かかる の で は ない だろ う か 。
0141
,5923,13: 革命 の とき の こと を 知ら ない 伸子 の 顔 に
^
しぶき かかる よう な 憎悪 が ペラーゲア・ステパーノヴァ の 話 ぶり に 溢れ た 。
尽くし切れる
(尽くす.切れる)
延べ語数:
2
0141
,21492,20: パリ へ 来 て から 伸子 の こころ に 印象 さ れる もの は 、 素子 の 解釈 で は
^
つくし きれ ない の だっ た 。
0297
,36,18: まして 、 もう少し で 自由 に なれる とき 、 獄死 し た 共産 主義 者 たち に対して 、
^
尽し きれ ない 遺憾 が 表明 さ れ た 。
静め兼ねる
(静める.兼ねる)
延べ語数:
2
0141
,18177,22: 体 の 下 で 揺れ て いる よう な 寝床 の 中 で 、 伸子 は 自分 へ の 思いがけな さ を
^
鎮め かね た 。
0426
,37,29: 「 前進 の ため に 」 を よむ と 、 誤り を みとめ つつ 、 なお 林 房雄 など の 卑劣 さ に対する 本質 的 な いき どおり を
^
しずめ かね て 、 うた れ つつ たたか れ つつ 、 なお 自分 の 発言 し た 心情 の 地点 を 譲歩 しよ う と し て い ない わたし の 姿 が 浮ん で いる 。
撫で下ろす
(撫でる.下ろす)
延べ語数:
2
0141
,18105,24: シーツ ご し に 蜂谷 の 全身 が ふるえ 、 て の ひ ら いっぱい の 力 が 、 伸子 の 背中 を
^
撫で おろし た 。
0141
,21647,18: 同時に 、 片手 を うし ろ に まわし て 、 何 か を 払う よう に スカート を
^
撫で おろし た 。
降り掛かる
(降りる.掛かる)
延べ語数:
2
0141
,180,20: いかにも 鮮やか な 緑色 羅紗 に 毛皮 の ふち を つけ た 御者 の 丸 形 帽 に 雪 は
^
降り かかり 、 乗っ て いる 伸子 たち の 外套 の 襟 や 胸 に も 雪 が かかる 。
1132
,59,42: 朧 の 月 は 黒雲 の 中 に 入っ て 、 サッと 渡る 夜 風 、 何処 から 散っ た か 、 桜 の 花片 が ハラハラ と 飛ん で 、 二 人 の 刃 へ 肩 へ 鬢 へ と
^
降り かかる の でし た 。
広げ始める
(広げる.始める)
延べ語数:
2
0141
,15204,12: そして 、 テーブル の 上 へ 船 の エハガキ の アルバム を
^
ひろげ はじめ た 。
0168
,76,5: そして 自分 の 店 を
^
ひろげ はじめ た 。
極め付ける
(極める.付ける)
延べ語数:
2
0141
,1342,8: 慎重 な 顔 で 内海 が 、
^
きわめ つけ た 。
1036
,784,9: 勝手 な 仮定 を 設け 、 独断 的 に
^
極め つける の で ある 。
背負い上げる
(背負う.上げる)
延べ語数:
2
0141
,10700,44: ベートーヴェン の 音楽 の 人類 的 な 本質 、 それ は 文学 へ も つきぬけ て 来 て いる ほど の 本質 を 、 川辺 みさ子 が 個人 的 な 、 天才 の 光輝 と 思いちがい し 、 自分 の 光背 ともし て
^
背負い あげ た こと は 、 愚かしい 単純 さ で あり 、 思い あがり として 、 彼女 の 一 人 の 女 として の 真実 な 悲劇 まで 嘲笑 の うち に 忘 られ た 。
1177
,653,22: 「 たいした こと は ない です 、 授業 は めったに 休ん で ない から 」 答え ながら 信二 は 一反 風呂敷 を
^
背負い あげ た 。
芽ぐみ始める
(芽ぐむ.始める)
延べ語数:
2
0140
,821,42: 小説 の 綴じ あわ せ を 読ん で いる うち に 、 伸子 の 表情 に 濃く なり まさる かげ は 、 この 平穏 な 郊外 の 女 ぐらし の 家 に 流れる 生活 について 、 伸子 の 心 に いつしか
^
芽ぐみ はじめ た 疑い が ある から で あっ た 。
1136
,46,11: 窓 の 外 は 思いの外 の 木立 で 、 やや
^
芽ぐみ 始め た 枝 の 間 から 、 遠く 富士 も 見える でしょ う 。
降り掛ける
(降りる.掛ける)
延べ語数:
2
0140
,705,14: その 家 の せまい はしご段 を 、 伸子 は スリッパ を はい た まま
^
降り かけ て 、 スリッパ の 踵 が 滑っ た とたん 、 はっと 思う 間もなく 下 まで おっこち た 。
1072
,623,16: お 縫 は 、 門 を 出 て 、 薬研 坂 の 方 へ 、
^
降り かけ て き た 。
藻掻き始める
(藻掻く.始める)
延べ語数:
2
0140
,6290,12: 間もなく 、 伸子 は また その 生活 に 耐え なく て 、
^
もがき はじめ 、 そして 最後 の 逃げ出し を し た 。
0321
,12,1: ——
^
もがき 始め た ので 、 はっと なっ て 、 とりのぼせ た という の なら わかる けれども 、 だんだん 黒く なっ た と 見 て いる の は どうも あまり 沈着 な ん です 。
付け切れる
(付ける.切れる)
延べ語数:
2
0140
,6111,22: 多 計 代 流 に 派手 に うけとっ て いる 外国 ゆき という こと の なか で 、 素子 だけ 差別 を
^
つけ きれ なく なっ て いる 。
1076
,1891,26: 首 里 から すぐ 近い 別荘 の 前 の 海 で 、 手ずから 撈 い 捕ら れ た もの ばかり と いう のに 、 名 も
^
附け きれ ない ほど の 何 百 という 種類 で 、 形 より も 色 と 斑紋 の 変化 が 目ざましく 、 今 でも あの 驚き を 忘れる こと が でき ない 。
尽れ始める
(尽れる.始める)
延べ語数:
2
0140
,5404,4: 夏 草 の もう
^
すがれ はじめ た 庭 の 軒 さきで 、 かわりばんこ に 撮っ た 下手 な 素人 写真 を 添え て 書類 を 出し た 。
0141
,17454,5: 朝夕 の うす 霜 で
^
末枯れ はじめ たい らく さ の 小道 を のぼっ て 行く と 、 思いがけ ず 茶色 の 石 で つくら れ た 祭壇 風 の 建造 物 の よ こ へ 出 た 。
治まり切れる
(治まる.切れる)
延べ語数:
2
0140
,5258,5: 佃 と の 生活 に
^
おさまり きれ なかっ た よう に 。
0309
,3,29: インフレーション が とめど も ない 経済 事情 の 上 に 政治 の 問題 も 文化 の 問題 も 決して 四つ の 民主 主義 という 字 の 中 で は
^
おさまり きれ も せ ず 、 解決 も さ れ きれ ない 矛盾 の 中 に おか れ て いる 。
与え始める
(与える.始める)
延べ語数:
2
0140
,4914,55: その 余韻 は 、 細々 と し ながら しかも 消し がたく 、 丁度 相川 良之 介 が 「 蜘蛛 の 糸 」 という 小説 で かい た 一 本 の 細く 光る 蜘蛛 の 糸 の よう に 、 伸子 の 日々 を 縫い 貫い て 、 その 日々 に 何 か の 作用 を
^
与え はじめ て い た 。
0745
,380,36: これ が 熱海 の 新 風景 と なっ て 人気 を よび 、 熱海 人士 に 、 市 の 復興 は 糸川 から と 悟ら せ 、 肩 を 入れ て 糸川 復興 に 援助 を
^
与え はじめ た から 、 伊東 その他 へ 移住 し た 女 たち も 、 みんな 熱海 へ 戻り 、 熱海 の 女 で ない 者 まで 熱海 へ 走る という 盛況 に 至っ た の で ある 。
つつみ切れる
(つつむ.切れる)
延べ語数:
2
0140
,4282,2: そして 、
^
つつみ きれ ない 好奇 心 で 、 遠慮 がち に 、
0141
,13850,66: いくらか 頬 に やつれ が 目立っ て 、 それ が かえって 若妻 らしい おとなび た 美し さ を 添え た 小枝 は 、 親 たち の 留守 に 入っ て いる という 自分 たち の 立場 から ひかえ め な もの ごし を 失う まい と し て いる けれども 、 パリ へ 来 て はじめて 夫婦 ぎり の アパルトマン 暮し の 楽し さ は 、
^
つつみ きれ ない そ ぶり だっ た 。
しごき上げる
(しごく.上げる)
延べ語数:
2
0140
,3787,17: 素子 は 、 タバコ を もっ て いる 手 で 自分 の 顎 を 下 から
^
しごき あげる よう に し ながら 、 あおむい て 笑っ た 。
1173
,995,6: 略 刀 帯 を 上 に
^
しごき 上げ ながら 高城 に 言っ た 。
揺すり始める
(揺する.始める)
延べ語数:
2
0140
,3257,7: 保 は 一層 大きく 膝 を
^
ゆすり はじめ た 。
0802
,566,9: ほとぼり の さめ かけ た ころ 本格 的 に
^
ゆすり はじめ て 退散 し た わけ です が 、 彼 が 奥さん に 二 百 万 円 と ひきかえ た 品 は ラウオーモン や カラ 証文 とも ちょ ッ と ちがっ て 、 羅生門 、 たぶん 羅生門 の 鬼女 の 面 で は ない の です か ね 」
拵え始める
(拵える.始める)
延べ語数:
2
0140
,2735,29: その 日 は 、 素子 の 母 の 命日 と いう ので 、 素子 が 甘い もの 好き で あっ た ひと の ため に お はぎ を
^
こしらえ はじめ た 。
0241
,16,29: ヨーロッパ の 婦人 たち が 、 民主 平和 の ヨーロッパ 再建 の ため の 連合 国 憲章 に もとづい て 、 婦人 たち の 大 統一 戦線 を
^
こしらえ はじめ た こころ もち は 、 同感 さ れる 。
起こり続ける
(起こる.続ける)
延べ語数:
2
0140
,2674,29: 箱根 の 連山 が 見晴らせる その 家 の ヴェランダ の 椅子 で 、 多 計 代 は 、 そんな 役に立た ない モーター を すえつけ させ た こと を
^
おこり つづけ た 。
0140
,2681,11: けれども 、 モーター の こと で 居る 間 じゅう 母 が
^
おこり つづけ て いる こと は 馬鹿らしく 思え た 。
抜け掛かる
(抜ける.掛かる)
延べ語数:
2
0140
,1153,38: アトリエ の よう な 気分 の ある 、 からり と し て 未完成 な この 建物 の 土間 で あっち 向き に しゃがみ 、 七 輪 に 火 を おこし て いる 竹村 は 、 ひじ の
^
ぬけ かかっ た 鼠色 の ジャケツ を 着 て 、 テニス 靴 を はい て いる 。
0141
,5066,17: その 真実 は 、 伸子 が 生れ かかっ て いる イヴ の よう に 半分 そこ から
^
ぬけ かかっ て まだ 全体 は ぬけ きっ て い ない 中流 性 に も あてはめ られ た 。
掛け連ねる
(掛ける.連ねる)
延べ語数:
2
0139
,414,13: 十一月 の かかり で 、 店屋 で も 背戸 に 干 大根 を
^
かけ 連ねる 季節 で ある 。
1135
,240,15: いよいよ 五月 十 五 日 の 日 も 暮れ て 、 上屋敷 大広間 の 、
^
かけ 連ね た 銀燭 の 中 に 、 三 人 の 美女 、 多 与里 、 小浪 、 梅野 は 、 それ に め 合せる 筈 の 三 人 の 寵臣 、 六郷 左京 、 名川 采女 、 伊東 甚 三 郎 と 相対 し まし た 。
解け始める
(解ける.始める)
延べ語数:
2
0139
,1,25: 雨天 体操 場 の 前 へ 引き出さ れ た 台 の 上 から 痩せぎす な 連隊 長 の 訓辞 が 終り 、 隊列 が
^
解け はじめる と 、 四辺 の ざわめき と 一緒 に お 茂 登 も ほっと 気 の ゆるん だ 面持 で 、 小学生 が 体操 の とき 使う 低い 腰かけ から 立ち上っ た 。
0141
,3166,21: 二月 も 半ば を すぎる と 、 モスクヷ の 厳冬 が こうして どこ から とも なく 春 に むかっ て
^
とけ はじめ た 。
辞めなする
(辞める.なする)
延べ語数:
2
0112
,264,12: 「 私 今 うれしい ん だ から そんな 事 云う の 御
^
やめ なすっ て ネ どうぞ 、 ほんとう に うれしい ん です 、 もう どうして 良い か と 思う ほど な ん です の 」
0567
,120,2: もう お
^
やめ なすっ て は と 、 やさしく たしなめ ながら 、 内山 の 相手 を し てる の が 楽し そう な 様子 でも あっ た 。
考え終わる
(考える.終わる)
延べ語数:
2
0112
,1182,18: 千世子 は さえ に さえ に さえ ぬい た 頭 で 斯 ん なに 考え た 、
^
考え 終る と かるく 頭 を ふっ て まぶた を すこし すかし た まんま まっしろ な クッション の 中 に 頭 を うずめ て 聖徒 の 様 な おだやか な 清い 眠 に 入っ て しまっ た 。
1040
,729,0:
^
考え 終っ た 真理子 は 、
抜け果てる
(抜ける.果てる)
延べ語数:
2
0109
,90,2: 魂 の
^
抜け はて た その 顔 は 、 見 て いる うち に 何 か 感染 し そう に なる の で あっ た 。
0141
,13393,15: 多 計 代 は 、 むしろ 精神 的 に 、 力 も 何 も
^
ぬけ はて た 様子 で 、 伸子 の 方 へ 手 を さしだし た 。
静まり掛ける
(静まる.掛ける)
延べ語数:
2
0109
,122,6: 向 岸 の 火 が
^
鎮まり かける と 、 こちら の 庭園 の 木立 が 燃え だし た という 声 が する 。
0849
,274,3: その 荒波 が
^
しずまり かけ て 、 どうやら 通行 できる よう に なっ た ころ の 風景 が グラビヤ に のせ た 日本海 の 写真 で ある 。
苛め過ぎる
(苛める.過ぎる)
延べ語数:
2
0100
,37,7: 勉強 など で は とかく 子供 を
^
いじめ すぎる 。
0591
,383,6: 「 すこし 、 喜美 ちゃん を
^
いじめ すぎ た らしい の よ 。
掛け掛ける
(掛ける.掛ける)
延べ語数:
2
0098
,502,10: その くせ 人 は 、 おれ に まだ 何 か
^
書け 書け だ 。
0646
,161,9: トン 子 さん は 下駄 を 突 ッ
^
かけ かけ て 、 敵意 の 目 で ジッ と 私 の 顔色 を うか ゞ う 。
枯れ掛かる
(枯れる.掛かる)
延べ語数:
2
0098
,2209,10: 谷間 いっぱい に 生え て いる いたどり は もう 黄色く
^
枯れ かかっ て いる 。
0559
,564,11: その 松 の うち 、 二 本 ほど 、 昨年 から
^
枯れ かかっ て い た 。
色づき始める
(色づく.始める)
延べ語数:
2
0098
,2168,28: 猫 が 背 を 丸め た 閑散 な 午後 に なっ た と 思っ て いる と 、 また 強く なっ た 風 に 木の葉 が 飛び廻り 、
^
色づき 始め た 柿 の 実 が 葉 の 吹っ切れ た 枝 から 、 目立っ て 顕れ て 来る 。
0142
,903,3: 左手 は 、
^
色づき はじめ た 灌木 に おおわれ た 浅い 谷間 に なっ て い た 。
落ち溜まる
(落ちる.溜まる)
延べ語数:
2
0098
,1098,26: 朝 から 米 を 借り 歩い て いる 農夫 ら が 、 私 の いる 参 右 衛門 の 炉端 へ 、 木の葉 の よう に
^
落ち 溜っ て 来る 。
0098
,1851,29: 起き出し て 夢 破れる の は いや だ から 、 なるべく 、 この よう な 朝 は 朝寝 を し て 、 ここ だけ めぐる 山懐 に フランス が
^
落ち 溜っ て いる 愉し み で 、 じっと 耳 を 澄ま せ て いる 。
諦め兼ねる
(諦める.兼ねる)
延べ語数:
2
0095
,410,8: 野心 勃々 たる ハリ・ドレゴ は 、 まだ
^
諦め かね て 水戸 に 相談 を かけ た 。
0560
,11,31: 人通り の 多い 坂道 は 、 やがて 、 雪 が 除か れ 、 或 るい は 融け て 、 スキー も 出来 なく なっ た が 、 子供 たち は まだ
^
諦め かね て 、 雪 の ある 斜面 に 出かけ て いっ た 。
煮え替える
(煮える.替える)
延べ語数:
2
0091
,132,10: 道夫 は 、 あれ 以来 、 くやし さ に
^
煮え かえる よう な 胸 を いだい て い た 。
0994
,657,65: … … ( 言葉 の 調子 は 輕 くじ よう だ ん じみ 、 かつ 、 時々 全く 醉餘 の 一 人 ごと の よう に な つて し まつ たり する が 、 それ を いう 彼 の 表情 は 、 言葉 の 調子 と は 正 反 對 に 、 一語 々 々 に 自分 と 格 鬪 し ながら の 、
^
煮え かえる よう に 激しい もの で ある 。
ゆわき付ける
(ゆわく.付ける)
延べ語数:
2
0089
,1081,30: そして 五 少年 みんな で 力 を あわせ て 、 重い 大きな 振子 を 紐 で むすん で 、 その 紐 の 他 の 端 を 階段 の 手すり に
^
ゆわき つけ た 。
0987
,2786,27: 人見 は 時々 ニヤニヤ し たり 、 額 に シワ を よせ たり 、 複雑 な 顔 で 、 クリスマス ・ ツリイ の 下 の 方 に
^
ゆわき つけ た 銀色 の 星 に 眼 を やっ て いる 。
述べ終わる
(述べる.終わる)
延べ語数:
2
0087
,2668,7: これ で 事件 に関する こと は 大体
^
述べ 終っ た よう に 思う 。
0095
,2914,6: この 物語 は これ で すべて
^
述べ 終っ た の で ある が 、 なお 、 この 上 に 書きつけ て 置く の が いい か と 思わ れる こと は 、 エミリー が 遂に 水戸 夫人 と なっ た こと で ある が 、 これ は そう 簡単 な こと で なく 、 殊に 当時 水戸 が 仲 々 うん と いわ なかっ た の を 、 ドレゴ が さんざん 説きつけ て やっ と 結実 に 至っ た の だっ た 。
絞め付ける
(絞める.付ける)
延べ語数:
2
0084
,1718,5: 「 はい 」 グリーン は
^
絞め つけ られる よう な 声 を ふり あげ 、
0098
,1042,5: 妻 と 村 と に
^
絞め つけ られ た 脂肪 が 、 赭 黒く 顔 に 滲み 出し 、 髭 も 伸び 放題 だ 。
頑張り続ける
(頑張る.続ける)
延べ語数:
2
0083
,346,12: 水洟 を 啜り あげ ながら 、 なおも 来る 夜 来る 夜 を
^
頑張り 続け た 。
0087
,122,7: 「 ピストル なんか 知ら ない と 、
^
頑張り つづけ て 居り ます 」
逃げだせる
(逃げる.だせる)
延べ語数:
2
0081
,2867,19: たとえば 、 僕ら の 頭 の 上 に 別 の 穴 が あい て 、 そこ から 僕ら は
^
逃げ だせる の で は ない か という 見方 さ 」
0759
,5561,6: 「 その 気持 が あれ ば
^
逃げ だせる のに 、 逃げ ない と し たら 。
述べ切れる
(述べる.切れる)
延べ語数:
2
0080
,638,1: みんな
^
述べ きれ ませ ん 」
0891
,327,24: チェーホフ の 笑い が 彼 の 生活 と 芸術 に 与え た 影響 の 深 さ について は 、 とても この 短文 で は
^
述べ きれ ない の だ が 、 以下 は この 稿 の しめくくり を つける 意味 で 、 問題 の あり か を 二 三 指摘 する に すぎ ない 。
尋ね充てる
(尋ねる.充てる)
延べ語数:
2
0062
,986,22: 便所 という の は 「 トイレ 」 で 通じる の か な と 朦朧 と し 始め た 頭 を ふり ふり
^
たずね あて て 便座 に 腰 を 下ろす や 、 腹 は ナイヤガラ の 滝 の よう に 下る わ 、 イエロー ストーン の 間欠泉 の よう に 吐瀉 物 は 口 から 吹きだす わ 。
0833
,2,24: 違う な ア 』 行方 不明 に なっ て 以来 三 ヶ月 ぶり で やっと 三鷹 町井 ノ 頭 病院 の 一室 に
^
尋ね あて た 夫 は 取り縋ろ う と する 私 を はね返す よう に 冷 く 見据え て 言い切る の でし た 。
開け暮れる
(開ける.暮れる)
延べ語数:
2
0062
,1706,21: パーソナル コンピューター と 出会っ た 一 九 七 〇 年代 後半 、 オレ は 日本語 処理 の 消耗 戦 に
^
開け 暮れ て い た 。
0854
,49,21: 私 は 新進 作家 と よば れ 、 その ころ 、 全く 、 馬鹿げ た 、 良い 気 な 生活 に
^
明け くれ て い た 。
溢れ替える
(溢れる.替える)
延べ語数:
2
0062
,1630,4: コンピューター が どうせ
^
溢れ かえる の なら 、 ちゃんと 全体 に 脈絡 を 付けよ う よ と いう 。
0062
,2032,6: ただし 海外 に あっ て
^
あふれ かえる PC AT 互換 機 と PS / 2 に 囲ま れ 、 かつ 日本語 を 使う 必要 に 迫ら れ て いる ユーザー にとって 、 DOS / V は まさに 福音 で あっ た 。
籠もり続ける
(籠もる.続ける)
延べ語数:
2
0062
,1081,21: ワープロ の 使い勝手 の 良 さ という やつ も まったく もっ て この 口 で 、 今 も タコ 壺 に
^
こもり 続ける 人々 の 意思 の 堅固 さ に は 、 ただただ 頭 が 下がる 。
0140
,4930,13: 巣 に つい た 牝鶏 の よう に 、 伸子 は 家 に
^
こもり つづけ た 。
上がり続ける
(上がる.続ける)
延べ語数:
2
0061
,171,4: 性能 が 桁違い に
^
上がり 続ける コンピューター の 世界 で は 、 古い もの は たちまち 消える 。
1041
,776,16: 配当 を 一 度 も 払っ た こと の ない 株 が 、 いつ まで も
^
あがり つづける の だ 。
励まし続ける
(励ます.続ける)
延べ語数:
2
0060
,9676,30: 開発 中 の オーサリングツール を 使う こと の ストレス と 厳しい スケジュール に 、 繰り返し 爆発 寸前 に 追い込ま れ た 僕 を 、 野口 さん は 根気 強く
^
励まし 続け 、 身 を 粉 に し た 働き で プロジェクト を 前進 さ せ て 下さっ た 。
0062
,3298,17: この 締め切り 違反 の 連続 の 中 で 、 妥協 なく 注文 を 付け 、 しかも 辛抱強く
^
励まし 続け て くれ た の は 、 ソフトバンク 書籍 編集 部 の 沖山 克弘 さん だ 。
変わり続ける
(変わる.続ける)
延べ語数:
2
0060
,9489,43: だが パーソナル コンピューター 産業 が すさまじい 勢い で 発展 し て いく 中 で 、 業態 を つぎつぎ と 拡大 し ながら かけ 上っ て き た 西 は 、 マイクロソフト と の 提携 を 大 成功 さ せ た あと も 、
^
変わり 続ける こと を やめよ う と し なかっ た 。
0062
,3216,16: その アイデア が 人 の 心 の 内 で 枯渇 し ない かぎり 、 永遠 に
^
変わり 続ける 。
試み始める
(試みる.始める)
延べ語数:
2
0060
,935,50: さらに 翌 九月 号 に は 、 TK — 80 で タイニーベーシック を 走ら せる ため の 記事 が 登場 し 、 そうした 記事 を たより に 、 多く の ユーザー が 自分 の 持っ て いる TK — 80 を ベーシック の 使える コンピューター に 改造 しよ う と
^
試み はじめ た 。
0922
,18,101: ところが 、 アメリカ で 起っ た 一つ の 試み で ある が 、 この 大 工場 の よう な 図書館 が 、 只 一つ ずつ そびえ立っ て 威張る の で は なくし て 、 民族 を 単位 として 、 或いは 、 世界 人類 全体 を 単位 として 、 凡て の 図書館 が 大きな 組織 体 と なっ て 、 お互い の 本 の おぎない を し 、 カード を 共通 に し 、 その 地方 地方 の 特徴 を 生かし 、 また 特殊 性 を 生かし あっ て 、 組合 って 、 大 構造 の 図書館 と なる こと を
^
試み はじめ た の で ある 。
答え始める
(答える.始める)
延べ語数:
2
0060
,915,33: ところで その エレクトロニクス と は 、 当時 は 具体 的 に は 何 だっ た の か 問う と 、 「 我々 の ところ は 特殊 ケース で 」 と 笑っ て から
^
答え はじめ た 。
0080
,2447,11: と 、 博士 が 蜂 矢 探偵 の 質問 に
^
答え はじめ た とき 、 機銃 の よう な 形 を し た 人工 細胞 破壊 銃 を かまえ た 博士 に 、 ちょっと 隙 が でき た 。
伸び始める
(伸びる.始める)
延べ語数:
2
0060
,9002,77: 0 か 1 か を 記憶 する という デジタル 回路 の もっとも 基本 的 な 働き が 、 電子 的 な シーソー の よう な 構造 を 持っ た フリップフロップ と 呼ば れる 回路 によって 実現 できる こと や 、 加減乗除 が 二進法 で は 足し算 の 機能 を 持っ た 加算 回路 だけ で すべて 処理 さ れ て いる こと が 理解 できる よう に なる と 、 春 に 芽吹い た 草花 が 一気に
^
伸び はじめる よう に コンピューター へ の 興味 が 膨れ 上がっ て き た 。
1002
,200,27: ちょうど インド 航路 が 打開 さ れ 、 アメリカ が 発見 さ れ て 、 ポルトガル 人 や スペイン 人 の 征服 の 手 が 急 に
^
のび 始め た ころ で ある 。
恐れ始める
(恐れる.始める)
延べ語数:
2
0060
,8541,54: 千代田 区 外神田 に 同 研究所 が 所有 する 関根 ビル に 通っ て は 、 MS — DOS 版 の 開発 を 口説き 続ける うち に 、 古川 は CP / M で 体験 し た 分 の 悪い 戦い を もう一度 、 繰り返す こと に なる の で は ない か と
^
恐れ はじめ て い た 。
0060
,8550,42: MS — DOS に 対応 し た 日本語 ワードプロセッサー の 調達 が 難航 する 中 で 、 古川 は 「 一 六 ビット において も ディスク ベーシック は 再び OS を 封じ込め て しまう の で は ない か 」 と
^
恐れ はじめ て い た 。
口説き続ける
(口説く.続ける)
延べ語数:
2
0060
,8541,23: 千代田 区 外神田 に 同 研究所 が 所有 する 関根 ビル に 通っ て は 、 MS — DOS 版 の 開発 を
^
口説き 続ける うち に 、 古川 は CP / M で 体験 し た 分 の 悪い 戦い を もう一度 、 繰り返す こと に なる の で は ない か と 恐れ はじめ て い た 。
0672
,854,10: そして 十 年 一 日 の 如く ノブ子 さん を
^
口説き つづけ て いる の だ けれども 、 たぶん 暴行 に よら ない 限り 二 人 の 恋路 は どう する こと も でき ない の だろ う 。
求め続ける
(求める.続ける)
延べ語数:
2
0060
,8192,21: そして もう 一方 で 、 人 の 肌合い に 沿っ た 新しい ソフトウエア は 常に 、 新しい ハード ウエア を
^
求め 続ける はず だっ た 。
0956
,1407,22: 花 を かざし て 練り歩く 大宮人 の 中 に 、 ただ 彼 のみ は 空しく も ま こと の こころ を
^
求め 続け て い た の です 。
当たり始める
(当たる.始める)
延べ語数:
2
0060
,7950,16: そう 問いかけ た とき 、 松本 の 内 で パーソナル コンピューター に もう一度 光 が
^
当たり はじめ た 。
0775
,492,4: 先ず 、 そこ から
^
当り 始める の が 順序 で げす 。
固まり掛ける
(固まる.掛ける)
延べ語数:
2
0060
,7605,17: 日立 で は 、 卒業 証書 なし でも かまわ ない と いっ て くれ た が 、
^
固まり かけ て い た 気持ち に この 一 件 で ひび が 入っ た 。
0987
,503,8: その 左手 の シワ の 中 に 、
^
かたまり かけ た 血液 が 、 赤黒く スジ に なっ て 光る 。
垂れ込める
(垂れる.込める)
延べ語数:
2
0060
,7517,3: ところが 厚く
^
たれ 込め た 雲 の よう な ブラックボックス の もどかし さ を 、 μ COM — 4 の 一 本 の ピン が 払っ て くれ た 。
1013
,1292,12: ただ 、 ひたひた と 濃い 黄昏 ばかり が あたり 一 面 に
^
垂れ 込め て くる ばかり でし た 。
調べ尽くす
(調べる.尽くす)
延べ語数:
2
0060
,6688,21: より 洗練 さ れ た 回路 で より 小さく 装置 を 仕上げよ う と 、 電話 交換 技術 の 細部 まで
^
調べ つくし た ウォズニアック にとって 、 電卓 並み の サイズ で デジタル 式 の ブルー ボックス が 完成 し た 時点 で 、 ゲーム は 終わっ て い た 。
1078
,84,32: 近代 の 文明 人 は 、 大きい そして 強力 な 汽船 を 造っ て 、 即ち 科学 の 巨大 な 力 を 利用 し て 、 七 洋 を 隈 なく
^
調べ つくし て いる が 、 唯 一つ 大切 な こと を 忘れ て いる 。
擡げ始める
(擡げる.始める)
延べ語数:
2
0060
,5848,22: だが この 作業 を 続ける 中 で 、 早水 の 胸 の 奥 で しだいに 懸念 の 芽 が 頭 を
^
もたげ はじめ た 。
0060
,7900,9: 作る こと へ の 飢え が 頭 を
^
もたげ はじめ た 一 九 七 九 ( 昭和 五 十 四 ) 年 の 夏 、 松本 は 前橋 高校 で 同級 だっ た 黒崎 義浩 から 連絡 を 受け た 。
教え始める
(教える.始める)
延べ語数:
2
0060
,5427,47: さらに 彼 は 自宅 の 地下 室 に 組み立て 済み の アルテア や IMSAI を 並べ 、 エレクトロニクス の 基礎 知識 と 経験 者 から の アドバイス なし で は 、 とても 満足 に 組み立て られ ない キット について 、 興味 を 持っ た 者 に
^
教え はじめ た 。
0988
,2388,21: 僕 を 育てる のに 、 たしか 四 五 歳 頃 から 、 竹刀 を 握ら し て 、 いきなり 劍道 を
^
教え はじめ た こと で も わかる で しよ う 。
通じ始める
(通じる.始める)
延べ語数:
2
0060
,5150,19: 開き直っ て 大声 で わめこ う 」 と 腹 を くくっ て から は 、 ようやく 少し 話 が
^
通じ はじめ た 。
0915
,25,30: この 理性 の 受動 性 で ある 感覚 に それ が 関係 し はじめる と 、 それ は 、 ただ の 受身 で は なくなり 、 真直ぐ に 現代 に
^
通じ はじめる の で ある 。
満たし切れる
(満たす.切れる)
延べ語数:
2
0060
,5049,16: ただし マイクロソフト の もの そのまま で は 、 日本 の メーカー や ユーザー の 要求 は
^
みたし きれ ない 。
0060
,9235,10: 後藤 や 西 や 松本 は 、 思い の
^
みたし きれ なかっ た 点 を 残し て PC — 1 0 0 の 初代 機 の 仕様 を 固め ざる を え なかっ た 時点 から 、 すぐ に 改良 に 着手 す べき 点 を 確認 し あっ て い た ★ 。
並べ始める
(並べる.始める)
延べ語数:
2
0060
,4832,24: 羽振り の よい 学生 は さらに 何 本 も スチール 製 の 本棚 を 運び込み 、 まるで 資料 室 の よう に 本 を
^
並べ はじめ た 。
0464
,53,36: 困難 し 、 打ち合わせ など する うち に 、 後 の 廊下 で 、 一 人 の 老人 が 丹念 に 人造 真珠 の 頸飾 や 、 古本 や 鼈甲 細工 等 下手 に 見栄え なく
^
並べ 始め た 。
怒鳴り散らす
(怒鳴る.散らす)
延べ語数:
2
0060
,3332,8: 事態 に 気付い た 筆者 は いったん は
^
怒鳴り 散らそ う か と も 思っ た が 、 かなう なら ば コンピューター に 直接 興味 の ない 人 に も 読ん で もらえ ない もの か という はかない 願い に 一 歩 近づく うえ で は 、 同居 人 の 反応 を 指標 として 、 原稿 の 仕立て を 調整 する べき で は ない か と 考え た 。
0505
,627,11: お金 は 、 黒ずん だ 歯茎 を むき出し て 、
^
怒鳴り 散らし た 。
並べ換える
(並べる.換える)
延べ語数:
2
0060
,3267,40: アマチュア の パイロット の 資格 を 持っ て い た ドンピア は 、 低い 周波数 の 電波 を 受信 できる 小さな トランジスター ラジオ で 天気 情報 を 聞き ながら 、 入力 し た 数値 を 大小 の 順 に従って
^
並べ 替える 、 ソート と 呼ば れる 作業 の ため の プログラム を スイッチ から 入れ て いっ た 。
0060
,4022,8: 一つ は 集め た データ を ルール に従って
^
並べ 替える ため の スーパー ソート 。
溶け始める
(溶ける.始める)
延べ語数:
2
0060
,130,22: そう 思っ た とたん 、 『 パソコン 創世 記 』 は インターネット の 上 に 広がる 大きな 海 に 向かっ て
^
溶け 始め た 。
0433
,594,35: 太陽 の 明るみ が 何時 か 消え て 、 西岸 に 聳える プロスペクト 山 の 頂 に 見馴れ た 一つ 星 が 青白く 輝き 出す と 、 東 の 山の端 は そろそろ と 卵色 に
^
溶け 始め ます 。
濡らし始める
(濡らす.始める)
延べ語数:
2
0053
,27,12: そう 言い ながら 、 十 七 の 歳 より 体 を
^
濡らし はじめ て 、 二 十 三 の 今日 まで 、 沢山 の 男 に 触れ て 来 た せい か 、 むっちり し た 肉 づき に 、 したたる よう な 色気 を たたえ た 肩 を 、 いきなり どすんと 鶴雄 の 肩 に 寄せ て 行っ て 、
0059
,58,52: 引か さ れ て 清水 町 で 「 ダイス 」 の 店 を ひらい た の は 二 十 五 の 歳 だっ た が 、 旦那 が 半年 で 死ん で しまう と 、 酒 の あと で 必ず 男 の ほしく なる 体 を 浮気 の 機会 ある たび に
^
濡らし はじめ 、 淫蕩 的 な 女 と なっ た 。
凭れ掛かる
(凭れる.掛かる)
延べ語数:
2
0053
,1491,23: とにかく 、 尻 を 落ち着け て やろ う と 思う と 、 もう 鶴雄 は 糞度胸 を 決め て どっか と ソファ に
^
凭れ 掛っ た 。
0948
,1147,54: 大池 は 肩息 を つき ながら 、 家宅 捜索 で めちゃめちゃ に ひっくりかえさ れ た 広間 の 中 を 見 まわし 、 マントルピース の 端 に 縋っ て 食器 棚 の ほう へ よろけ て 行っ た が 、 曳 出し に 手 を かけ た まま 、 ぐったり と 食器 棚 に
^
凭れ かかっ た 。
溶け掛かる
(溶ける.掛かる)
延べ語数:
2
0043
,141,6: パトロン の 舌 に は 半分
^
融け かかっ た 仁丹 が いくつ も くっつく … … 。
0043
,144,1: 半分
^
融け かかっ た 仁丹 が 、 劇薬 だっ たら と 思っ て み たり し た 。
感じ過ぎる
(感じる.過ぎる)
延べ語数:
2
0040
,23,12: 情事 に 浮身 を やつす に は 心身 共 に 老い を
^
感じ すぎ て いる の で ある 。
0112
,523,29: 毎日 毎日 追わ れる 様 に 書か なくっ ちゃあ なら ない 事 が 沢山 ある 様 で 居 て 何 から し て 好い か わから ず あんまり
^
感じ すぎ て 手 が 動か なく なっ たり 一 度 書い た 事 を 又 くり返し て 書い て 見 たり 、 只 さえ 神経 的 な 千 世子 の 頭 は よっぽど 変 調子 に なっ て 来 た 、 かお 色 も 青く 目 も くぼん で い た 。
伸ばし掛ける
(伸ばす.掛ける)
延べ語数:
2
0040
,198,7: 近頃 人々 は あわて て 髪 を
^
伸ばし かけ て いる 。
0579
,390,13: 大きな 鉢 に いけ て ある 水 蓮 は 、 若葉 を
^
伸ばし かけ て い まし た 。
痛め付ける
(痛める.付ける)
延べ語数:
2
0027
,337,67: あまりに 人間 を 恐怖 し て いる 人 たち は 、 かえって 、 もっと もっと 、 おそろしい 妖怪 を 確実 に この 眼 で 見 たい と 願望 する に 到る 心理 、 神経質 な 、 もの に おびえ 易い 人 ほど 、 暴風雨 の 更に 強から ん 事 を 祈る 心理 、 ああ 、 この 一群 の 画家 たち は 、 人間 という 化け物 に
^
傷め つけ られ 、 おびやかさ れ た 揚句 の 果 、 ついに 幻影 を 信じ 、 白昼 の 自然 の 中 に 、 ありあり と 妖怪 を 見 た の だ 、 しかも 彼等 は 、 それ を 道化 など で ごまかさ ず 、 見え た まま の 表現 に 努力 し た の だ 、 竹一 の 言う よう に 、 敢然と 「 お化け の 絵 」 を かい て しまっ た の だ 、 ここ に 将来 の 自分 の 、 仲間 が いる 、 と 自分 は 、 涙 が 出 た ほど に 興奮 し 、
1073
,2707,17: おそらくは 昨日 、 毛 野川 の 河原 畑 で 、 わが家 の 奴僕 や 郎党 を
^
傷め つけ た の は 、 この 連中 に ちがい ない 。
温め始める
(温める.始める)
延べ語数:
2
0027
,1194,192: 男 は たいてい 、 おっかなびっくり で 、 お てい さい ばかり 飾り 、 そうして 、 ケチ でし た ) あの 煙草 屋 の ヨシ子 を 内縁 の 妻 に する 事 が 出来 て 、 そうして 築地 、 隅田川 の 近く 、 木造 の 二 階 建て の 小さい アパート の 階下 の 一室 を 借り 、 ふたり で 住み 、 酒 は 止め て 、 そろそろ 自分 の 定 っ た 職業 に なり かけ て 来 た 漫画 の 仕事 に 精 を 出し 、 夕食 後 は 二 人 で 映画 を 見 に 出かけ 、 帰り に は 、 喫茶店 など に はいり 、 また 、 花 の 鉢 を 買っ たり し て 、 いや 、 それ より も 自分 を しん から 信頼 し て くれ て いる この 小さい 花嫁 の 言葉 を 聞き 、 動作 を 見 て いる の が 楽しく 、 これ は 自分 も ひょっとしたら 、 いま に だんだん 人間らしい もの に なる 事 が 出来 て 、 悲惨 な 死に 方 など せ ず に すむ の で は なかろ う か という 甘い 思い を 幽か に 胸 に
^
あたため はじめ て い た 矢先 に 、 堀木 が また 自分 の 眼前 に 現われ まし た 。
0079
,592,9: 焔 は 金網 を通じて 、 ビーカー の 水 を
^
あたため 始め た 。
訴え始める
(訴える.始める)
延べ語数:
2
0003
,1110,47: かっぽ れ は 、 それ こそ 親 獅子 の ふところ に かき 抱か れ て いる 児 獅子 という よう な 形 で 、 顔 を 振り 振り 泣きじゃくり 、 はっきり 聞き とれ ぬ よう な 、 ろれつ の 廻ら ぬ 口調 で 、 くどくど と
^
訴え はじめ た 。
0221
,421,32: 由起 しげ子 、 関村 つる子 、 その ほか 多く の 婦人 の 作品 の モティーヴ は 、 ヨーロッパ 文学 の 中 で は 、 ジョルジュ・サンド が 婦人 の 人間 性 について
^
訴え はじめ て この かた 、 第 一 次 大戦 まで の 資本 主義 社会 の 自由 の なか で 、 婦人 の 文学 によって かき出さ れ て 来 た もの で ある と も いえよ う 。
生え始める
(生える.始める)
延べ語数:
2
0003
,1028,9: けれども 、 このごろ 、 その 梅干 に かび が
^
生え はじめ た 。
0790
,87,16: 「 寒 の うち で 地 の 下 の 方 に は もう 小さな タケノコ が
^
生え はじめ て ます よ 。
起き上り掛ける
(起きる.上る.掛ける)
延べ語数:
2
0016
,334,3: 男 は
^
起き 上り かけ た 様子 だ 。
0600
,344,3: 彼 は
^
起き 上り かけ て 、 また よろけ て 、 こんど は コンクリート 塀 の 方 へ 寄りかかっ た 。
駆けずり回る
(駆ける.ずる.回る)
延べ語数:
2
0771
,672,16: 昨夜 新 十 郎 に 命じ られ た こと を 、 殆ど 寝 も やら ず
^
駈け ずり まわっ て 、 今 しも 戻っ て き た ところ だ 。
0794
,629,7: 怒り が なかなか とまら ぬ らしく アチコチ
^
駈け ずり まわっ て は ジダンダ ふん で いる 。
名乗り合う
(名乗る.合う)
延べ語数:
2
1174
,2996,2: 名 を
^
名乗り 合っ た 。
1184
,42,28: 一度 、 西下 の 途中 、 名古屋 に 小酒井 君 を 訪ね て 半日 を 過し た 時 、 なにか の はずみ で お互い の 年 を
^
名乗り あっ た 。
決め込む
(決める.込む)
延べ語数:
2
1160
,5,26: ところが 何 ヵ月 経っ て も 、 詩集 は 出る 様子 も なく 、 話 に も 出 ない ので 、 もう 駄目 だ と
^
きめ 込ん で しまい 、 詩 稿 を 返し て もらっ た 。
1164
,16,19: ぼく は 優等生 だっ た ので 、 担任 の 先生 も 家族 も 一 中 へ の 入学 を
^
きめ 込ん で い た らしい の だ が 、 その 期待 を 見事 に 裏切っ て 落第 し 、 家 の 中 を 憂 欝 な もの に し て しまっ た 。
切れ込む
(切れる.込む)
延べ語数:
2
1101
,329,12: 恐ろしい 形 の 山 で 、 稜線 が 鋸歯 状 に 深く
^
切れ こん で い て 、 いかにも 峨々 という 言葉 が 文字どおり に あてはまる よう な 山 の 形 で ある 。
1173
,343,16: 昨日 高城 が 花田 と 会っ た の は 、 両側 から 草山 の 斜面 が
^
切れ こん だ 渓 あい の 小さな 部落 で 、 その 小屋 に は もはや 同盟 の 記者 は い ない 。
きこし召す
(きこす.召す)
延べ語数:
2
1076
,2471,13: 以前 は 朝家 が 万民 に かわっ て 、 まず 初穂 を
^
聞し めす の が 嘗 の 本義 で あっ た こと は 、 いわゆる 案 上 案下 の 幣帛 が 中央 の 祭 の 日 を もっ て 発 遣 せ られ た の を 見 て も わかる 。
1152
,22,13: 虎 井 満 十 は もう 良い 加減 で ガード 下 で
^
きこし 召し た らしい 、 トロ ン と し た 眼 を 挙げ まし た 。
尋ね知る
(尋ねる.知る)
延べ語数:
2
1076
,195,95: 支那 の 旧 書 に 見える よう な 、 盃 の 話 は あまり 聴か ない が 、 大抵 は 例 の 焼酎 入れ 、 または 小さな 酒 徳利 の 携帯 用 の もの 、 時として は 腰 下げ の 煙草 入れ など も あっ て 、 必ずしも 十 襲 珍蔵 と いう ほど で は なく とも 、 物 が 堅固 な だけ に 重代 の 品 が 多く 、 従って どうして 手 に 入れ た か 、 どこ の 海岸 へ 漂着 し た もの か を 、 今 と なっ て は
^
尋ね 知る こと が 難い 。
1076
,214,56: 或 る 日 新井 の 薬師 から 江古田 の 村 あたり を あるい て 、 路傍 の 休み 茶屋 の 豆腐 屋 を 兼ね た 店先 に 腰 を 掛ける と 、 その 家 の 老婆 が 頻りに 嘉 陵 が 携え て い た ヤシホ の 盃 に 目 を 留め 、 その 名 を
^
尋ね 知っ て いよいよ 珍 らし がり 、 やがて 出 て 行っ て 一 合 ばかり の 酒 を 求め 来り 、 どうか 一つ めしあがっ た あと で 、 私 に も その 盃 で いただか せ て 下さい 、 と いっ た という 話 が 、 至って 素朴 に 記述 し て あっ た 。
尋ね問う
(尋ねる.問う)
延べ語数:
2
1076
,1106,34: この 名 の 児童 遊戯 は 浜辺 で 一 人 を 顔 を 蔽う て うつむき 伏さ せ 、 その 上 から うんと 砂 を かけ て おい て 、 下界 の こと を
^
尋ね 問う 遊び だ と いう 。
1076
,2459,23: 時代 が 旧 生活 を 埋没 せ し むる 力 は 至っ て 大きい が 、 しかも 日本 で なら ば 、 まだまだ
^
尋ね 問う 路 は 絶え 切っ て は い ない 。
背負い歩く
(背負う.歩く)
延べ語数:
2
1075
,1342,56: いそい で 今 の うち に よく 見 て おか ない と 、 もう これ も だんだん と 少なく なり 、 絵 や 写真 など に も そう 残る まい と 思う が 、 この 人 たち だけ は 遠方 へ 物 を 持っ て 行く の だ から 、 よっぽど 村 々 の あいだ を
^
背負い あるく 者 と 、 ことなっ た し たく を し て い た の で ある 。
1075
,1516,68: 肴 屋 の ほう は 走ら ない と 新鮮 だ という 感じ が 出 ない ので 、 また 各 地方 で 天秤棒 を かつい で いる が 、 これ も だんだん と 汽車 電車 など に 乗る 故 に 、 長い 棒 が じゃま に さ れ て 、 しまいに は 亜鉛 の 板 で 張っ た 四角 の 箱 を 、 カン カラ と いっ て また
^
背負い あるく よう に なっ て いる 。
迎え祭る
(迎える.祭る)
延べ語数:
2
1074
,794,10: 祭 の 日 に 神輿 を 霊泉 の 上 に
^
迎え まつる 例 について も 、 前 に ちょっと 述べ て おい た が 、 いわゆる 神輿 洗い もしくは 浜 下り の 例 は 、 諸国 に あまり 多く あっ て この 序 に 列挙 する こと も むつかしい 。
1076
,726,8: 是 は 毎年 の 二月 四 日 に
^
迎え 祭ら れる ナルコ 神 と は 、 また 別 な 島 の 神 だ と 同書 に も ある が 、 とにかく に 海 を 対象 と し た 初期 の 信仰 に は 何 か 陰 微 なる 男女 関係 の 、 からみつい て い た 痕跡 の 一つ で あり 、 将来 の 汎 い 比較 の ため に 、 わから ぬ まで も なお 注意 し て み たい もの と 思う 。
着せ申す
(着せる.申す)
延べ語数:
2
1074
,2040,79: これ も 笠 地蔵 と いっ て 路傍 の 立石 と 、 関係 の ある 昔話 だ から 、 ついで に ざっと 話 を し て 見る が 、 誰 でも 知っ て いる の は 、 野中 の 六地蔵 が 雪 霙 に 濡れ て ござる の を 、 心 の 善い 老人 が 見 て お 気の毒 に 思い 、 市 へ 売り に 出 て 売れ なかっ た 笠 を 、 六体 の 石 地蔵 に
^
着せ 申し て 還っ て 来る 。
1075
,262,66: 越後 の 七ふしぎ の 一つ なる 弘 智 法印 の 寺 など で も 、 毎年 四月 八 日 の 御衣 が え という 日 に 、 もと は 海 べ 七 浦 の 姥 子 たち 、 おのおの 一 つかみ ずつ の 苧 を 持ち よ って 、 一 日 の うち に 紡 み 績 ぎ 織り 縫っ て 、 法印 の 像 に
^
着せ 申し た の を 、 日 中 機 といった という こと が 、 二 百 何 十 年 かまえ の 『 行脚 文集 』 に 見え て いる 。
降り為す
(降りる.為す)
延べ語数:
2
1074
,1714,11: すなわち 祭礼 の 日 に 神 の 行列 が 、 お
^
降り なさ れる 道路 で ある 。
1076
,2314,17: 春 の 農 始め に は 穀物 の 種子 を 持っ て 、 高い 空 から 御
^
降り なさ れる もの と 信じ て いる 点 は 、 すこぶる 是 から 考え て み たい と 思う 南端 の 宮古島 の 、 ムナフカ という 神 の 信仰 と も 似通う て いる 。
駆け入る
(駆ける.入る)
延べ語数:
2
1073
,5181,4: —— 敵 地 へ
^
駈け 入っ た とき 、 将門 が 敵 へ 与え た 通り な 惨害 が 、 今日 は 、 彼 の 領 下 に 、 加え られ て い た 。
1073
,5990,16: と 、 自身 、 真っ先 に 、 しぶき を あげ て 、 浅瀬 へ 、
^
駈け 入っ た 。
連れ帰る
(連れる.帰る)
延べ語数:
2
1073
,3027,47: 玉虫 は 、 かつて 彼 が 、 官途 の 公用 で 、 上洛 し た とき 、 左京 の 常 平太 貞 盛 の 案内 で 、 江口 の 遊里 に かよい 、 ついに 、 莫大 な 物 代 と 交易 し て 、 東国 へ
^
つれ 帰っ た 女 な の で ある 。
1074
,1241,15: その 一 人 の 羽衣 を 取 匿 し 、 困っ て いる 天人 を
^
つれ 帰っ て 、 共に 楽しく 暮し て い た が 、 馴れる に 任せ て 羽衣 を 匿 し た こと を 打明け た ところ が 天人 は 早速 その 羽衣 を 捜し出し て 、 それ を 着 て 天 へ 還っ て しまっ た 。
咎め出す
(咎める.出す)
延べ語数:
2
1073
,1788,14: 小次郎 ——」 と 、 ある 折 、 忠平 は 、 彼 に むかっ て
^
咎め 出し た 。
1153
,346,19: 借金 で 首 が 回ら ず 、 ついに 顔 を 上げ て 町 を 歩く の さえ 気 が
^
とがめ 出し た 。
与え切る
(与える.切る)
延べ語数:
2
1072
,7537,18: —— が 、 越前 守 は 、 あくまで 、 かれ の 飽悪 の 餌 に 、 自己 を
^
与え きっ た 。
1072
,7729,2: と
^
与え きっ て 、 なす が まま に 委せ た 。
まて焼く
(まてる.焼く)
延べ語数:
2
1072
,16,0:
^
待て やい 。
1072
,1299,6: —— 待っ て くれ よ 、
^
待て やい 」
指差し合う
(指差す.合う)
延べ語数:
2
1072
,1532,18: 夕闇 せまる 往来 に は 、 黒 々 と 人 立ち が し て 、 縄付 を
^
指さし あっ て い た 。
1073
,5632,27: —— で 、 船 が いま 、 ちぬ の 浦 を よぎる 頃 に なる と 、 旅客 は みんな 騒然と 一方 の 天 を 見 て
^
指さし あっ た 。
連れ添う
(連れる.添う)
延べ語数:
2
1072
,1395,6: 家 つき の お 縫 と
^
つれ 添う 将来 が 厭わしい の か 。
1135
,209,24: 一時 の 方便 で 、 多 与里 の 恋心 を 煽っ た に は 違い あり ませ ん が 、 それ を まさか 一生
^
つれ 添う 女房 として 背負い込も う と は 思い も 寄ら なかっ た の です 。
凍え死ぬ
(凍える.死ぬ)
延べ語数:
2
1072
,1325,27: 泥棒 は でき ねえ の 、 たかり は いけ ねえ の と 、 臆病 な こと ばかり い ッ て たん じゃ 、 この 子 が 、
^
凍え 死ん で しまう ぜ 」
1072
,2148,8: … … この まま で い たら 、
^
凍え 死ん で しまう 」
温め治す
(温める.治す)
延べ語数:
2
1067
,285,2: それ を
^
温め 直し て みる 、 そして また 、 新た に 気が付い て くる もの が あっ たり 、 構想 の うち に 変型 し て 来 たり 、 いろいろ な 場合 は あり ます が ね 。
1072
,1760,2: 酒 も
^
あたため 直し 、 燭 も 灯し て 、
やれ漕ぐ
(やれる.漕ぐ)
延べ語数:
2
1055
,20,24: など と 唄う の で あり ます が 、 この ホーチㇷ ゚ 、 ホーチㇷ ゚ という 掛け声 は 実は すなわち 「 それ 漕げ 、
^
やれ 漕げ 」 の 意味 で あり まし て 、 もともと アイヌ の 舟唄 の はやし だっ た の で あり ます 。
1055
,26,12: その ホーチポ 、 ホーチポ という 掛け声 が やはり 「 それ 漕げ 、
^
やれ 漕げ 」 という 意味 の 舟唄 の はやし だっ た の で あり ます 。
吠え付く
(吠える.付く)
延べ語数:
2
1050
,277,32: 見る と そこ に は 山 も 川 も あり 、 ムジナ や 魚 も たくさん い て 、 どっさり 魚 を つるし た 家々 が あっ て 、 犬 が しきりに
^
吠え つい て 来 た が 、 そこ に いる 人間 は 老人 たち の 来 た 姿 が 見え ない らしく 、 犬 が 吠える ので 、
1050
,297,37: そして そこ に 一 そう の 舟 が あっ た ので 近 よっ て みる と 、 死体 が いっぱい 入っ て い て 、 どこ から 集っ て 来 た の か 多く の 犬 が
^
吠え つき 、 今にも かみつこ う と する ので 、 それ を 追い払っ て いる と 、 とつぜん 頭 の 上の空 から 、
仕え祭る
(仕える.祭る)
延べ語数:
2
1047
,59,2: 天皇 に
^
仕え まつる 武人 は 大君 の ため に 命 を 惜しま ぬ という こと は 考え られ て い た が 、 それ は 武人 の 道徳 的 責任 として の こと で あっ て 、 近年 の 宣伝 者 が いう よう な 思想 を 根拠 として の こと で は なかっ た 。
1075
,231,12: 人 が 多く の 同志 者 と共に 、 同じ 祭り を
^
つかえ まつる 心づよ さ は 、 今 で は 田舎 の 住人 ばかり が よく 知っ て い て 、 都会 で は だんだん と わから なく なり かけ て いる 。
隠れ見る
(隠れる.見る)
延べ語数:
2
1041
,759,19: この 一 〇 年 の あいだ に 、 アメリカ の なか で は 、 禁酒 法 を すべて の
^
かくれ み の として 、 資本 主義 、 つまり 、 実業 と 享楽 が 、 勝ち ほこっ て いき つつ あっ た 。
1041
,2838,21: アメリカ にとって マリ ワナ や LSD が 持っ て いる もっとも 都合 の よい 性質 は 、 麻薬 とりしまり を
^
かくれ み のに 、 どんな 荒 技 で も できる 、 という こと な の だ 。
建て込む
(建てる.込む)
延べ語数:
2
1040
,2522,8: 曲がりくねる 細い 道 の 両側 に 商店 が
^
建て こむ 様子 と 雰囲気 が 、 彼 に は 楽しかっ た 。
1073
,5252,19: ここ は 郡 の 中心 地 で あり 、 将門 館 の 門前 町 な ので 、 人家 も
^
建て 混ん で いる 。
埋め込む
(埋める.込む)
延べ語数:
2
1040
,2176,12: プール の すぐ 背後 に せまる 丘 の 斜面 に 、 なかば
^
埋め こん だ よう に なっ て い た 。
1102
,246,8: 氷 の 大蛇 が 凍土 の 中 に
^
埋め こま れ た よう な 恰好 で ある 。
楽しみ着る
(楽しむ.着る)
延べ語数:
2
1017
,20,4: 鼻 も 口 も
^
楽しみ きる 。
1025
,8,6: 極言 する なら 、 食物 を
^
楽しみ きる 術 を 知ら ない し 、 また 意欲 も 足り ない 。
栄え得る
(栄える.得る)
延べ語数:
2
1010
,61,20: そう なる と 、 塑像 の 技術 が 伝わっ て 来 た という こと は 、 ちょうど この 地方 に
^
栄え 得る 技術 が 伝わっ て 来 た こと を 意味 する 。
1041
,3430,36: この 事実 を 誰 も 批難 せ ず 、 したがって ロック が 「 芸術 的 」 に 語ら れる こと など なかっ た とき に こそ 、 ロック は もっとも 純粋 な エキサイティング な かたち で
^
栄え 得 た の だ 。
接すり得る
(接する.得る)
延べ語数:
2
1002
,82,18: その 限り 我々 は 、 これら の 物語 において 応仁 以後 の 時代 の 民衆 の 心情 に
^
接し 得る の で ある 。
1004
,18,23: 何事 に も あせり が 目立ち 、 どぎつい 表現 が あふれ て いる 今 の 世の中 で 、 こういう 達人 の 歌 に
^
接し 得る こと は 、 不幸 に 充ち た われわれ の 生活 の 中 で 、 まことに ありがたい 幸福 だ と 言っ て よい 。
治め得る
(治める.得る)
延べ語数:
2
1002
,384,33: 五 十 八 歳 の 秀吉 が 征 明 の 計画 で 手 を 焼い て いる の を 静か に ながめ ながら 、 家康 は 、 馬上 を もっ て 天下 を
^
治め 得 ざる ゆえん を 考え て い た の で ある 。
1073
,6704,32: 年 も 七 十 に 近く 、 氏 の 長者 として 、 また 朝廷 の 元老 として 、 何事 に まれ 、 この 危うい 世 を 、 どう し たら 穏やか に
^
治め 得る だろ う か と 、 さすが は 、 憂慮 に たえ ない 立場 に あっ た 。
比すり来る
(比する.来る)
延べ語数:
2
1000
,735,13: 彼 は しずか に 夜着 の 中 に 顔 を 埋め て 、
^
ひし く と 迫る 悔恨 の 情 に 身 を 委ね た 。
1000
,1356,13: その間 に も 四 辺 の 暗 さ と 寂寥 さ と は
^
ひし く と 加わっ て 来る の で あっ た が 、 一 度 は 母 が 住ん で い た 跡 か と 思え ば 、 矢 張 直ぐ に は 立ち去り かねる の で あっ た 。
冷え来る
(冷える.来る)
延べ語数:
2
1000
,1173,69: 月 が 皎 々 と 冴え て い た の と 、 そこら に 虫 の 音 が 聞え て い た の と で 、 季節 が 秋 で あっ た こと は 確か で ある が 、 つ ゞ い て 庭 に 下り た 滋 幹 は 、 自分 も あり 合う 大人 の 草履 を 突っ かけ た けれども 、 足 の う ら が
^
冷え く として 、 水 の 中 を 渉 って いる よう な 感じ が し 、 月 の 光 で 地面 が 霜 を 置い た よう に 真っ白 だっ た ので 、 冬 で は なかっ た か と 云う 気 も する の で ある 。
1000
,1349,23: 此 の あたり は 山 に 近い 上 に 木立 が 深い ので 日 が 遠く 、 まして 黄昏 時 な ので 、
^
冷え く と し た 空気 が 身 に 沁む の で あっ た が 、 去年 の 落葉 の 積 って いる の を 掻き分け ながら 、 母屋 と 覚し い 建物 の 所 まで 行っ て 見る と 、 そこ も 今 は 廃屋 に なっ て いる らしく 、 格子 が 固く 鎖し て あっ て 、 夕ぐれ で ある の に 一 点 の 灯 も 洩れ て は い ない 。
堪え抜く
(堪える.抜く)
延べ語数:
2
0995
,1398,3: こらえ て 、
^
こらえ ぬい て 、 最後 の 最後 の ドタンバ で 、 どう 勝負 を つける か だ 。
1169
,6,17: 黙々 として 自ら 省み 、 己 れ を 責め 、 如何 に 辛 らい 試錬 で も
^
堪え 抜く 決心 を 極め て おり ます 。
舐め取る
(舐める.取る)
延べ語数:
2
0995
,1391,18: なあに を 、 お前 ——( 手 に つい て いる もの を 、 吐気 を こらえ ながら 、
^
なめ 取っ て 食う ) グッ !
1073
,363,22: 爪 の 伸び た 、 汚い 指 の 股 にく ッ つい た 一 粒 まで 、 うま そう に 舌 で
^
甜め 取っ て は 、 すぐ 次 の を 食べ に かかり 、 ついに 、 小次郎 に は 、 一つ も くれ ず に 、 みな 食っ て しまっ た 。
辞め散る
(辞める.散る)
延べ語数:
2
0994
,771,11: … … しかし 僕 は 、 耐え て 行く の を
^
やめ ち まつ た 人間 で 、 です から 、 そんな もの に 用 が なく な つ た 。
0994
,776,8: 御 橋 耐え て 行く の を
^
やめ ち まつ た という の は 、 死ぬ という こと だろ う ?
惚れ見る
(惚れる.見る)
延べ語数:
2
0993
,4261,0:
^
ほれ 見ろ 、 すぐ 下 が 県道 だ が 。
1037
,522,1: 「
^
ほれ み 、 どうも ない やろ 。
預け解く
(預ける.解く)
延べ語数:
2
0989
,365,14: 鉄 の 方 の 、 そら 、 保証 金 で 山 左 に
^
あずけ とい た の が 三 百 ばかり 有り まし たろ う ?
1177
,1187,11: 「 入れちがい に なる か と 思っ て 、 母 に
^
預け とい た ん だ けど ね 」 と 、 荻村 は いっ た 。
ねせ解く
(ねせる.解く)
延べ語数:
2
0989
,1297,8: … … そこ の ソファ の 上 に
^
寝せ とく か 。
0989
,2559,34: たとえば サナトリアム だけ を 取っ て 見 て も 、 大体 、 テーベー に対する 局所 的 な 、 しかも 主として 対症療法 を 、 主として 、 結局 一言 に 言う と 、 クランケ を 唯
^
寝せ とく と 言う の が 大 部分 です よ 。
垂れ遣る
(垂れる.遣る)
延べ語数:
2
0987
,477,66: 当の その 事 は 、 カゲ に まわっ て コソコソ いう だけ で 、 表 むき にゃ 、 なんにも いわ ない で 、 仕事 の こと で 、 俺 の 組立 に ケチ を つけ ちゃ 、 事 ごと に 俺 の 成績 を おっことし に かかる なんて 、 —— いや 、 そう な ん だ よ 、 みんな 班長 や 組長 に オベッカ を
^
たれ や がっ て 、 俺 が いっし ょけんめいやってる 仕事 に ケチ を つけ て オシャカ に し ゃがるんだ !
1073
,860,3: すると 、
^
たれ やら その 側 へ 来 て 、 だまっ て 、 小次郎 の 手 の 書物 を 、 共に 、 見おろし て いる 者 が あっ た 。
耐え忍ぶ
(耐える.忍ぶ)
延べ語数:
2
0987
,1064,15: そして 、 私 は 此処 に いる 、 安心 する が よい 、 苦しみ を
^
耐え しのべ と いっ て 下さい まし 。
0987
,2447,27: 小笠原 ( まだ 涙 を ふき ながら 、 ニコヤカ に 笑っ て ) それ を 思い ます と 、 先生 の オツム は 、 それ を
^
耐え しのん で い ら しった 印 みたい な もの です から 、 一 面 から 申し ます と 、 ミサカエ の 光 を 見せ て いただい て いる よう な もの で —— ホホ !
捨て解く
(捨てる.解く)
延べ語数:
2
0985
,1449,1: ——
^
捨て とけ ば いい 。
0985
,1661,5: … … まあ まあ
^
捨て とけ ば 、 よい 。
見え取る
(見える.取る)
延べ語数:
2
0983
,417,10: うん が 鼻 の 先 い 、 いつ でん
^
見え とる の に ——
1013
,2164,3: 「 近く に
^
見え とる で やす が 、 さ 、 まだ 七 、 八 町 の 余 も ごぜ え ましょ う か ?
震え取る
(震える.取る)
延べ語数:
2
0983
,233,5: 伍 助 声 め
^
ふるえ とる ぞ 、 杉村 あ !
0983
,234,9: 仲蔵 伍 助 、 お前 だって 声 め
^
ふるえ とる よ 。
食べ成る
(食べる.成る)
延べ語数:
2
0982
,486,18: いい から 、 婆 は いい から 、 明日 に なっ たら 、 坊や が キャラメル 買う て
^
食べ なん し 。
0993
,5027,2: これ を
^
食べ なん し 。
伝え解く
(伝える.解く)
延べ語数:
2
0982
,269,6: … … はあ … … 直ぐ
^
伝え とき ます 。
0986
,686,6: 大野 じゃ 、 ま 、
^
伝え とい て みよ う 。
尋ね申す
(尋ねる.申す)
延べ語数:
2
0956
,3662,15: お 父上 だって きっと 喜ん で 許し て 下さい ます でしょ う 、 とこう お
^
訊ね 申し て み た の です 。
1072
,8197,4: —— まず 、 お
^
訊ね 申す が 、 祖廟 の 定め おか れ た 天下 の 法令 は 、 その 根本 義 と 、 箇条 箇条 を 、 いったい 、 世 の 誰 と 誰 と に 適用 いたす もの で ござい ます る か 」
付け上る
(付ける.上る)
延べ語数:
2
0956
,1760,16: 女 2 まあ 、 そう 云う こと を 云っ てる から 、 男 達 が
^
つけ 上る ん だ わ 。
1000
,156,12: 此方 が 少し 情 を 示す と 、 直ぐ そんな 風 に
^
附け 上る の で は 、 まだ く 懲らしめ て やら ね ば なら ない 。
解け切る
(解ける.切る)
延べ語数:
2
0954
,55,9: やすも へん だ と 思っ た か 、
^
解け きら ない 顔 で 、
1099
,72,3: その 水 が
^
とけ 切ら ない 雪 と まじっ て 、 第 三 圖 の 上 の 圖 に 示し た よう に 、 表面 に 霙 の よう な 濡れ た 雪 の 層 を 作る で あろ う 。
掛け流す
(掛ける.流す)
延べ語数:
2
0947
,3035,3: ハンガー に
^
掛け ながし た 仮縫い の 服 の 間 から 、 サト子 たち が マネジャー と 呼ん で いる 天城 という 事務 員 が 顔 を だし た 。
1074
,742,30: 美しい 張子 押絵 の 人形 の 珍重 せ られる 以前 、 雛 に も やはり 草 を 結い 、 または 瓜 に 目鼻 を 描い た よう な 、 年々
^
掛け 流し て 差支え の ない もの が 、 国々 の 田舎 に は あっ た の で ある 。
貯め込む
(貯める.込む)
延べ語数:
2
0947
,2606,160: 「 ウィルソン が 、 一 枚 一 ドル で 、 香港 の 宝 彩 の よう な もの を つくっ て き て 、 水上 サト子 の 何 億 か の 財産 を 安定 さ せる に は 、 先立っ て 、 坂田 とかいう ひと から 、 鉱業 権 を 買戻す こと に なる の だ が 、 ひと 口 、 乗っ て おけ ば 、 一 枚 について 、 本国 ドル で 、 一 ドル 五 十 セント に なっ て 返っ て くる という ん です … … 水上 さん の 話 は 、 シスコ あたり の 新聞 に も 、 大きく 出 た そう です し 、 たかが 一 ドル の こと だ し 、 それ に 、 軍票 弗 で 買う と 、 五 割 の 利子 が つい て 、 本国 弗 に なっ て 返っ て くる という ところ が 魅力 な んで 、 大勢 の なか に は 、 五 年 がかり で
^
貯め こん だ 更生 資金 を 、 そっくり つぎこん だ 、 なんて の も いる ん です 」
1177
,764,10: ただ 、 彼 は 茅ヶ崎 に くる たび 、 いつも
^
貯め こん だ 一 万 円 近い 札束 を 内 ポケット に 入れ て くる こと だけ は 忘れ なかっ た 。
尋ね返す
(尋ねる.返す)
延べ語数:
2
0947
,2282,9: 由良 は 、 とぼけ た 顔 で 、
^
たずね かえし た 。
0947
,2344,8: 坂田 が 、 けげん な 顔 で
^
たずね かえし た 。
売れ出す
(売れる.出す)
延べ語数:
2
0925
,30,11: 取りかえ さ れ た 頃 に 、 ベスト ・ セラーズ が
^
売れ だす といった こと が 、 未だ くりかえさ れ て いる の で ある 。
1175
,176,13: もちろん 不破 家 に 引越し た と て 、 すぐ に 画 が
^
売れ 出す という わけ は ない 。
投げ打つ
(投げる.打つ)
延べ語数:
2
0899
,26,15: 本館 は 、 かかる 民族 的 危機 の 中 に 、 乏しい 予算 を
^
なげ 打っ て 、 これ を 支えよ う と し て おり 、 しかも それ を 支える べく 、 法 そのもの が われ ら に その 任務 を 課し て いる 。
0986
,54,31: 併せ て 、 われわれ が われわれ の 過去 の 罪悪 に対する 自ら の つぐ の い を 僅か でも 志す という 点 から いい まし て も 、 全 身命 を
^
なげ 打っ て 第一線 の 銃火 の 中 に ミソギ する こと こそ われわれ に 残さ れ た 唯 一つ の 路 で あり ます 。
馳せ寄る
(馳せる.寄る)
延べ語数:
2
0890
,484,29: こちら 側 の 経蔵 も やはり 同じ こと で あっ た の で ござい ましょ う 、 松明 を 振りかざし た 四 五 人 の 雑兵 が 一散 に
^
馳せ 寄っ て 参り まし た 。
1000
,1393,8: 尼 は 大きな 体 の 男 が いきなり
^
馳せ 寄っ て し が み 着い た のに 、 よろく と し ながら 辛うじて 路 ば た の 岩 に 腰 を おろし た 。
焼け上る
(焼ける.上る)
延べ語数:
2
0890
,213,90: その 十 三 日 に は 浄 華 院 の 戦 さ 、 守る 京極 勢 は 一 たまり も なく 責め 落さ れ 、 この 日 の 兵火 に 三宝 院 の 西 は 近衛 殿 より 鷹司 殿 、 浄 華 院 、 日野 殿 、 東 は 花山院 殿 、 広橋殿 、 西園寺 殿 、 転 法輪 、 三条 殿 を はじめ 、 公家 の お 屋敷 三 十 七 、 武家 に は 奉行 衆 の お 舎 八 十 ヶ所 が 一片 の 烟 と
^
焼け のぼり まし た 。
0890
,284,79: 翌日 に なっ て 人 から 聞かさ れ まし た 事 ゆえ 、 くわしい お話 は 致し 兼ね ます が 、 兼ね て 下京 を 追出さ れ て おり まし た 細川 方 の 郎党 衆 、 一条 小川 より 東 は 今出川 まで 一 条 の 大路 に 小屋 を 掛け て 住居 し て おり まし た の が 、 この 桃 花 坊 の 火 、 また 小笠原 殿 の 余炎 に 懸っ て 片端 より
^
焼け 上り 、 妻子 の 手 を 引き 財物 を 背 に 負う て 、 行方 も 知ら ず 右往左往 いたし た 有様 、 哀れ と 言う も 愚か で あっ た と 人 の 語っ た こと で ござい まし た 。
のめり出る
(のめる.出る)
延べ語数:
2
0866
,3707,13: なん の 抵抗 も なく 、 彼女 の 上体 が 前 に
^
のめり 出 た 。
1000
,1384,41: 身近 に 人 のけ はい が する の に 驚い た 尼 の 、 はっと 此方 を 振り返っ た 時 に 、 滋 幹 は 何 か の 力 で 背後 から 突か れ た よう に 尼 の 方 へ
^
のめり 出 て い た 。
忘れ去る
(忘れる.去る)
延べ語数:
2
0866
,3433,71: もう 、 まる 三月 、 なん の 消息 も きか ぬ 小 萩 、 この ま ゝ 、 永久 に 相 見る 機会 が ない かも しれ ぬ 小 萩 、 たとえ そういう 機会 が あつ た に しろ 、 おそらく 、 彼 の 手 に 再び 戻 つて 来よ う と は 思え ぬ 小 萩 、 その 小 萩 なる 一 女性 を 、 どうして 彼 は 、
^
忘れ 去る こと が でき ない の か ?
1073
,7378,26: 勲功 勲功 と 、 匂わせ て おき ながら 、 血 を ながし て 、 さて 、 乱 が 鎮まっ た と なる と 、 けろりと 、
^
忘れ 去る の が 、 公卿 たち の 前例 じゃ よ 。
閉じ遣る
(閉じる.遣る)
延べ語数:
2
0866
,2481,11: 「 こ ゝ へ 来 た の は 、 その 男
^
とじ や ない ん です か 」
0866
,2879,4: だ つて 、 ほん
^
とじ や ない か 、 二 人 は 、 さつき から 、 一 度 も 笑わ なかつ た ぜ 、 ちや ん と わかる よ 」
変じ遣る
(変じる.遣る)
延べ語数:
2
0866
,1961,3: それ も
^
変じ や ない です か 。
0866
,2128,3: 「 でも 、
^
変じ や ない 、 少し は 反省 つ ていう もん が なけれ や … … 」
預かり致す
(預かる.致す)
延べ語数:
2
0866
,1821,2: —— お
^
預り いたし まし た 書物 、 たしかに 長久保 の 奥さま に お 手渡し いたし まし た 。
1073
,2558,7: —— ともあれ 、 駒 を 、 お
^
あずかり いたし ましょ う 」
口説き得る
(口説く.得る)
延べ語数:
2
0859
,72,9: 私 は 然し 彼 が 真実 欲する 女 を
^
口説き 得 ず 姪 と 関係 を 結ぶ に 至っ た こと を 非難 し て いる の で は ない 。
0859
,73,16: 人 各々 の 個性 による 如何なる 生き方 も 在り うる ので 、 真実 愛する 人 を
^
口説き 得 ぬ の も 仕方 が ない が 、 なぜ 藤村 が 自ら の 小さな 真実 の 秘密 を 自覚 せ ず 、 その 悲劇 を 書き 得 ず に 、 空虚 な 大 小説 を 書い た か を 咎め て いる だけ の こと で ある 。
小突き回す
(小突く.回す)
延べ語数:
2
0853
,51,90: 転々 引越し 、 夜逃げ に 及び 、 居候 に 及び 、 鬼 涙 村 ( キナダムラ ) だの 風祭 村 など という ところ で 、 造り酒屋 の 酒倉 へ 忍び こん で 夜陰 の 酒宴 に 成功 し たり し なかっ たり 、 借金 とり と 交驩 し たり 、 悪 虐無 道 の 因業 オヤジ と 一 戦 に 及び 、 一泡 ふか し たり ふかさ れ たり 、 そして 彼 の 女房 は 常に 嬉々 として 陣頭 に 立ち 、 能 なし ロク で なし の 宿六 を
^
こづき 廻し たり する けれども 、 口笛 ふい て 林野 を ヒラヒラ 、 小川 に くしけずり 、 流れ に 足 を ひたし て 俗念 なき てい で ある 。
1141
,139,66: 追わ れる 女 は 十 八 九 、 それ が 二 人 の 男 の 手 を くぐっ て 逃 廻る ごと に 、 帯 も 解け 、 袖 も 千 切れ 、 最後 に は 袷 も 剥がれ 、 襦袢 も むしら れ て 、 殆 ん ど 半裸 体 の まま 、 傷つき 倒れ て は 起き 上り 、 起き 上っ て は
^
小突き 廻さ れ 、 真に 命 を 賭け て 争い 続け て 居る の でし た 。
付け足す
(付ける.足す)
延べ語数:
2
0852
,266,39: 女 は 主として 大衆 作家 の 小説 から 技術 を 習得 し て いる 様子 で あっ た が 、 その道 にかけて は 彼等 の 方 が 私 より 巧者 に きまっ て いる から 私 など それ に
^
附け 足す 何 も ない 、 私 が そう 言う と 女 は 満足 し た 様子 に 見え た 。
1000
,355,50: これ は 些か ながら 、 その お よろこび の しるし まで に 差上げる の です が 、 何卒 これら の 品々 を 御 受納 なさ れ て 、 よき 初春 を お迎え に なっ て 下さい 」 と 、 使者 は そう 云う 口上 を 述べ た が 、 なお
^
附け 足し て 、 時 平が 正月 の 三箇日 の うち に 、 大納言 の 館 へ 年賀 に 見える で あろ う と 云う 意 を 伝え た 。
跳ね飛ぶ
(跳ねる.飛ぶ)
延べ語数:
2
0852
,145,6: ガラス は 割れる 、 徳利 は
^
はね とぶ 。
0981
,779,9: 相手 を 抱こ う として 、 一番 遠く へ
^
はね 飛ん だり 、
付け狙う
(付ける.狙う)
延べ語数:
2
0841
,518,23: 花井 は 人見 医師 が 平戸 先生 を 全裸 に し て 辱 しめ た という 理由 で 復讐 の ため に
^
附け 狙い 、 また その 辱 しめ を 受け た 平戸 先生 は 汚れ ながら 生 く べき で は ない という 理由 で 殺す ため に 附け 狙っ た 。
0841
,518,50: 花井 は 人見 医師 が 平戸 先生 を 全裸 に し て 辱 しめ た という 理由 で 復讐 の ため に 附け 狙い 、 また その 辱 しめ を 受け た 平戸 先生 は 汚れ ながら 生 く べき で は ない という 理由 で 殺す ため に
^
附け 狙っ た 。
流れ来る
(流れる.来る)
延べ語数:
2
0825
,570,23: この 笛 の 音 の ハラ ワタ に しみる 哀調 について は すでに 述べ まし た が 、 異国 の 山中 に
^
流れ き て 死ん だ 亡国 の 一 貴族 の 運命 を 考えれ ば 、 かかる 哀調 切々たる 楽 が 神前 に 奏さ れる こと に は フシギ が あり ませ ん 。
0946
,259,27: 江戸 に いれ ば 御 儒者 衆 の 家柄 で 、 寛 濶 な 日々 を 送れ た もの を 、 こんな 辺土 の 浦 浜 へ
^
流れ き て 、 不法 の 漁撈 に 連座 し 、 つまらなく 腹 を 切る という の は 」
集め移す
(集める.移す)
延べ語数:
2
0825
,369,32: コマ 郡 の 成立 とても 霊 亀 二 年 と ある が 、 それ は 他 の 七 ヶ国 から 一 千 七 百 九 十 九 名 を ここ へ
^
集め 移し た 時 の 話 で 、 ここ に それ 以前 から コマ 人 の 誰か が 住ん で い た かも 知れ ない 。
0825
,370,15: だいたい 七 ヶ国 から 二 千 名 ちかい コマ 人 を 一 ヶ所 に
^
集め 移す からには 、 その 土地 に 彼ら と つながる 何 か の 縁 が ある から だろ う 。
洒落込む
(洒落る.込む)
延べ語数:
2
0825
,260,23: 昨日 の 三 人 に 写真 の 高岩 震 君 を 加え 、 四 人 の 大男 が 獅子 舞い 見物 ピクニック と
^
シャレ こん だ から だ 。
1014
,96,27: 雷 の 鳴り そう な 日 は 、 社長 は 御 欠勤 に なっ て 、 その 安全 地帯 の 自宅 で 、 悠然と 読書 に
^
シャレ 込も う という 寸法 で あっ た 。
騒めき立つ
(騒めく.立つ)
延べ語数:
2
0819
,384,24: そして 、 書 紀 全 篇 の 中 で 、 ただ 一 ツ 調子 が 妖しく 乱れ て 、 テン カン 的 に
^
ざわめき 立っ て いる の が この 一 ヶ所 で ある の を 知れ ば 、 書 紀 成立 の 重大 な 理由 の 一 ツ が 天孫 たる 天皇 家 の 日本 の 首長 たる 神慮 や 定め を 創作 する に あっ た という その 最も 生々しい 原因 が 蘇我 天皇 の 否定 、 蘇我 天皇 より も 現 天皇 の 優位 を 系譜 的 に 創作 する 必要 に 発し て い た と 見 て よかろ う 。
0819
,386,12: こと その 条 に 至る や 妖しく も 調子 が 乱れ て
^
ざわめき 立た ざる を 得 なかっ た ほど の 大 問題 で あっ た の さ 。
捧げ得る
(捧げる.得る)
延べ語数:
2
0797
,36,11: 詩人 純粋 なり と いえ 、 迷わ ず に いのち を
^
ささげ 得る 筈 は ない 。
1053
,16,14: 叔母 の 冥福 を 祈る とともに 、 集大成 の 完成 を その 霊前 に
^
捧げ うる 日 の 近い こと を も 祈り 期し たい もの と 思う 。
出来取る
(出来る.取る)
延べ語数:
2
0795
,503,2: 「 よく
^
でき とる じゃ ない か 。
0866
,2402,5: まだまだ 、 貯え なんぞ
^
でき とり やせ ん 」
戒め合う
(戒める.合う)
延べ語数:
2
0794
,388,6: しかし 他 の 者 一同 は
^
いましめ あい まし た 。
1073
,5300,3: と 、
^
いましめ 合い 、
駆け因る
(駆ける.因る)
延べ語数:
2
0792
,650,5: たまりかね て セラダ が
^
駈け より まし た 。
1037
,1669,2: 背後 から
^
駆け よっ て くる 下駄 の 音 が 聞える 。
相成り申す
(相成る.申す)
延べ語数:
2
0791
,95,5: 「 その 儀 ばかり は
^
相成り 申さ ぬ 。
1114
,272,21: 「 兄 上 、 去ら れ い 、 たとえ 兄 上 で ある とも 、 容赦 は でき ぬ まで に
^
相成り 申し て いる ぞ 、 暗 さ は 暗し 何 を 仕出かす か 、 分り 申し ませ ぬ 。
威張り腐る
(威張る.腐る)
延べ語数:
2
0791
,172,10: 「 ちかごろ は 田舎 者 の 世間 知らず め が
^
威張り くさっ て 甚だ 面白く ない 。
0851
,17,0:
^
威張り くさっ た 奴 だ と 思っ た 。
威張り遣る
(威張る.遣る)
延べ語数:
2
0786
,314,7: 「 目の玉 が ある と 思っ て
^
威張り や がる な 。
0788
,900,17: 新 十 郎 の 青二才 め 、 オルゴール なんて 西洋 の オモチャ で 日本人 を おどかし て
^
威張り や がる な ア 、 ああ 残念 だ と 口惜し がっ て いる 。
怒鳴り返す
(怒鳴る.返す)
延べ語数:
2
0786
,263,3: オカネ が
^
怒鳴り 返し た 。
0947
,116,6: サト子 は 、 座敷 から
^
怒鳴り かえし た 。
倒れ伏す
(倒れる.伏す)
延べ語数:
2
0783
,36,15: しかし 熊 を 斬り 殺し て 、 熊 肉 を 食い つつ その 場 に
^
倒れ 伏し て 死 を 待つ うち に 、 悪運 つよく 生き返っ た ばかり で なく 、 す ッ かり 人相 が 変り 、 別人 に 誕生 し て しまっ た 。
1000
,620,8: そして その ま ゝ 簀子 の 板敷 に
^
倒れ 伏し て 寝入り かけ た の を 、 女房 たち が 扶 け 起し て 寝所 へ 連れ て 行き 、 装束 を 脱がし たり 、 床 に 就か し たり 、 枕 を あてがっ たり し た の で あっ た が 、 当人 は 一切 前後 不覚 で 、 それ きり ぐっすり と 一 と 息 に 眠っ た 。
弾け出る
(弾ける.出る)
延べ語数:
2
0778
,446,9: 今にも 胸 が はりさけ て 破裂 し て
^
はじけ 出る か と 思わ れる その 切ない 言葉 が 、 たった 一 ツ 言う こと が でき ない の だ ッ た 。
0977
,12,18: やがて 時計 台の下 で 電気 ベル が 鳴りだす と 、 とたんに どの 建物 から も 職工 たち が
^
はじけ で て くる 。
埋め隠す
(埋める.隠す)
延べ語数:
2
0777
,219,71: 今 でも 土地 の 人々 が 信じ て いる こと は 、 千 頭 家 の 祖先 が 何者 か は 知れ ない が 、 高貴 の 出 で 、 祖先 伝来 の 山 の 如き 金箱 を つん で この 地 へ 移っ て き た が 、 移り住む と 、 盗難 を 怖 れ て 、 車 に 何 台 という 金箱 を い ず こ へ か
^
埋め 隠し た の で ある 。
0787
,447,43: つまり オーカミイナリ が 加治 家 から 黄金 二 十 二 箱 を 盗み だし て も 、 二 十 二 箱 を 一 度 に 山 まで は 運べ ない から 、 途中 の ミサ サギ と 称する 彼ら の 聖地 へ 一応
^
埋め 隠し て おい た 、 という 風 に 定 助 が 考え た の で は ない か 、 と 村 の 者 は 推量 し て み た の です 」
掛かり着る
(掛かる.着る)
延べ語数:
2
0774
,507,13: 「 ヒサ が 死ん だ から 、 今度 は 夢 之 助 に
^
かかり きる という わけ か ね 」
0814
,102,14: その くせ 何 か ツマラヌ こと を やり だす と 今度 は それ に
^
かかり きる という 妙 な こと に なっ て しまう 。
出来致す
(出来る.致す)
延べ語数:
2
0773
,34,26: 彼 が 密偵 に 入っ て すでに 半年 、 なんら の 見る べき 成果 も あがら ぬ うち に 、 三 度目 の 怪 事件 が
^
出来 いたし て ご ざり ます 。
0890
,511,34: 十月 に は 伊勢 殿 の 御 勘気 も 解け て 、 上洛 御免 の お 沙汰 が あり まし た と やら 、 また そのうち 嘸かし 色々 と 怪しげ な 物 ごと が
^
出来 いたす こと で ござい ましょ う 。
彷徨い出す
(彷徨う.出す)
延べ語数:
2
0765
,46,31: こういう 状態 の 時 に は 、 別に さしたる ショック や 、 見る べき 動機 が なく とも 、 綱 の きれ た 風船 の よう に 、 フラフラ と
^
さまよい だす こと が ある 。
0765
,63,9: 下山 氏 の 綱 が きれ て フラフラ
^
さまよい だし た 時 、 この 娘 の ところ へ 一目 会い に 行こ う と 思う の は 、 彼 の 精神 状態 の 場合 に は 、 甚 しく 自然 で ある 。
駆け歩く
(駆ける.歩く)
延べ語数:
2
0759
,8663,13: オレ たち が 足 すりへらし て 三拝九拝 、 ヘドモド し ながら 諸方 を
^
駈け 歩い て いる のに 、 妃殿下 は 寝 た ッ きり 身 うごき も し ねえ や 。
0759
,8665,1:
^
駈け 歩い て 疲れ きっ た 二 人 は 、 酒 の 酔い が よく まわっ て 、 舌 の スベリ が よかっ た 。
負け解く
(負ける.解く)
延べ語数:
2
0759
,356,1: 安く
^
まけ とく わ 」
0759
,406,3: 「 半額 に
^
まけ とく わ 。
凍み残る
(凍みる.残る)
延べ語数:
2
0759
,1184,13: それ を まぎらし て 笑っ て み て も 、 悲し さ が
^
しみ のこる ばかり で ある 。
0821
,301,7: マドロス 宿屋 の 壁 や 寝台 に
^
しみ 残っ た 流浪 者 たち の 無頼 ながら も 悟り きっ た 謎 の よう な 独り言 でも 嗅ぎ だし て らっしゃい 。
判じ得る
(判じる.得る)
延べ語数:
2
0742
,226,32: そして 、 この 番狂わせ が 八百長 か どう か は 分ら ない が 、 八百長 で も 有り うる こと は 、 私 が 今 まで 述べ た ところ で 、 ほぼ
^
判じ うる だろ う と 思う 。
0792
,789,38: そして 彼 の セラダ へ の 直感 が いかに 正確 で あっ た か と 云え ば 、 一目 見 た だけ で 小夜子 サン を モノ に する の を 予言 し た の で も
^
判じ うる と 思わ れ ます 。
似せ合う
(似せる.合う)
延べ語数:
2
0740
,194,10: 文士 二 人 結婚 し て 、 作風 を
^
似せ 合う という こと も ない 。
0853
,119,33: 根柢 に 現実 の 根 と まったく 遊離 し た 作品 世界 に 遊び ながら 、 その 偽 瞞 に 気づか ぬ どころか 、 現実 の うわべ だけ を 作中 世界 に
^
似せ 合わ せる こと に 成功 する こと によって 、 彼 は 益々 自作 の 熱愛 読者 と なり 、 自作 に 酔っぱらい 、 わが 現身 の 卑小 俗悪 を 軽蔑 黙殺 する こと に 成功 し た 。
逃げ出る
(逃げる.出る)
延べ語数:
2
0732
,977,9: その とき 白衣 の 人々 を かきわけ て
^
逃げ でよ う と し た の が 、 正宗 菊松 で あっ た 。
0744
,496,51: しかし カリコミ を 察知 さ れ た の が 早かっ た ので 、 便所 の 入口 へ 駈け つけ た 巡査 が 、 懐中 電 燈 で 中 を 照 しだし た 時 に は 、 七 人 の 男 が クモ の 子 を 散 す よう に 、
^
逃げ でる 時 で あっ た 。
燃え閃く
(燃える.閃く)
延べ語数:
2
0732
,2701,6: 乙女 の 祈り が 切々 として
^
燃え 閃い て いる の だ 。
0853
,293,2: せっかく
^
燃え ひらめい た 心 の 励み も 何 の 役 に も 立た なく なり 、 いったん 心 が 閃い た だけ 、 遅々 として 進ま なく なり 、 わが 才能 を 疑り だす と 、 始め に 気負っ た 高 さ だけ 、 落胆 を 深め 、 自信 喪失 の 深度 を 深 かめる 。
恐れ戦く
(恐れる.戦く)
延べ語数:
2
0732
,2364,1:
^
おそれ おののい て 、 祈り はじめ た 。
1072
,8343,51: 越前 守 も 、 遠く 、 芝 の 上 に 坐し て 、 吉宗 の す がた へ 、 随 臣 の 礼 を とっ て い た が 、 ふと 、 吉宗 が 立つ と 、 とたんに 、 五体 の 骨 が ばらばら に なっ た よう に 、
^
畏れ おののい て 、 いつ まで も 泣い て い た 。
伝え効く
(伝える.効く)
延べ語数:
2
0725
,12,0:
^
伝え きく ところ に よれ ば 目下 の 棋士 の 力 で は 名人 戦 を 争う と 結局 名人 位 が 呉 八 段 に 行く 、 つまり 中国 へ 持っ て 行か れ て しまう 、 それ を 怖 れ て いる の だ という 巷説 で ある が 、 こんな バカ な 話 は ない 。
0777
,439,5: ところが 、 この 話 を
^
伝え きい た 志 呂 足 が 思い も よら ぬ 大 立腹 。
見破り得る
(見破る.得る)
延べ語数:
2
0711
,30,46: この 阿呆 の 健全 さ が 、 日本 的 な 保守 思想 に は 正統 的 な 健全 さ と 目 さ れ 、 その 正統 感 は 、 知性 高き 人々 の 目 すら も くらまし 、 知性 的 に その ニセ モノ を
^
見破り 得 て も 、 感性 的 に 否定 し きれ ない よう な 状態 を つくっ て いる 。
0774
,723,20: ヤス が 愚 を 装っ て いる という カラクリ の 如き もの は 、 目 の ある 者 に は
^
見破り うる が 、 虎 の 如く に フシ 穴 の 目 に は 、 所詮 知り う べから ざる こと だ 。
暮れ切る
(暮れる.切る)
延べ語数:
2
0701
,516,18: 三 歩 ほど うし ろ に 相 変ら ず 信二 が つい て くる ので 、 日 が
^
暮れ きっ て みる と 、 とにかく その 存在 が なんとなく タノミ で も ある 。
0981
,1319,1: まだ
^
暮れ きら ぬ 夕空 を 映し て
転がし込む
(転がす.込む)
延べ語数:
2
0695
,376,21: 三 、 四 名 ずつ それぞれ の 芝生 を とりまい て 、 近距離 打 と 芝生 の 穴 へ タマ を
^
ころがし こむ 練習 を はじめる 。
0842
,2417,9: ただ 目的 の 穴 ボコ へ ボール を
^
ころがし こむ ため なら 、 フォーム なぞ いら ない 。
考え取る
(考える.取る)
延べ語数:
2
0690
,270,15: はじめ は 高血圧 の せい で 、 他 に さしたる こと は ない よう に
^
考え とっ た の です が … … 」
0757
,583,4: 敵 は 順 を
^
考え とる 。
任せ放す
(任せる.放す)
延べ語数:
2
0684
,396,7: 「 私 は 村政 を 皆さん に
^
任せ 放し に し て 無為 無能 をもって 自任 し て いる 村長 で ある から 多く の こと は 望ま ない が 、 ともかく 村長 に は 変り が ない から 、 皆さん の 決議 の 如き は 一応 これ を 私 に 報告 し て 村長 の 意見 も 徴 し て もらい たい もの と 思う 。
0957
,126,20: という の は 、 この 若い そして 新聞 記者 という 仕事 に は 経験 の 浅い 人達 に 仕事 を
^
任せ 放し で 、 外 を 遊び歩い た 。
ぐれ出す
(ぐれる.出す)
延べ語数:
2
0676
,63,15: 別れ た 当座 大いに ホッ と し た こと も 忘れ て 、 実は 内心
^
ぐれ だし て ゐ た 。
0790
,285,10: 石松 は ぐれる に は オクテ だっ た が 、
^
ぐれ だす と 始末 の つか ない 奴 で 、 齢 を く ッ てる から いったん ぐれる と 加 十 の 比 で は ない 。
借り解く
(借りる.解く)
延べ語数:
2
0672
,180,62: 焼け 残っ た 国民 学校 は 階上 階下 階段 まで 避難 民 が ごろごろ し て 、 誰 の 布団 も かまわ ず 平気 で 持っ て き て ごろごろ 寝 て いる 男 達 、 人 の 洋服 や 人 の ド テラ を 着 て いる 者 、 それ は 私 の だ と いわ れ て 、 じゃ ア
^
借り とく よ です んで しまう 。
0757
,918,8: 一々 旅館 へ 泊る より 、 アパート を
^
借り とく 方 が 便利 な ん です 。
たへ得る
(たへる.得る)
延べ語数:
2
0671
,45,63: 思想 性 が 稀薄 で ある から 、 戯作 性 、 面白 さ と 、 だき 合 ふ こと が でき なく て 、 戯作 性 といふ もの に よ つて 文学 の 純粋 性 が 汚さ れる か の やう な 被害 妄想 を いだい た わけ だ が 、 本当 の ところ は 、 戯作 性 と の 合作 に
^
堪へ うる だけ の 逞しい 思想 性 が なかつ た から に 外 なら ぬ 。
0671
,48,31: つまり は 本当 の 思想 が 欠け て を り 、 より 高く 生きよ う と する 探求 の 意慾 が なかつ た から 、 戯作 性 と の 合作 に
^
堪へ うる だけ の 思想 性 が なく 、 ロマン が なかつ た の で ある 。
借り喋る
(借りる.喋る)
延べ語数:
2
0667
,912,5: 心臓 が ブルブル 、 うつ
^
かり 喋る と 声 が ブルブル し て 、 心 の うち を 見 ぬ かれる から 、 無言 、 鑑賞 する 。
0792
,310,6: 私 は 女房 の ことば ッ
^
かり 喋っ ちゃ ッ て 、 カン ジン の 小夜子 サン へ の 気持 の こと が 、 出口 が なくなっ て しまっ ちゃ ッ た よ 」
値切り倒す
(値切る.倒す)
延べ語数:
2
0667
,428,33: アッパッパ で 、 小さく な つて 、 私 を 二 号 に し て ちやう だい よ 、 なんて 、 それ ぢ や ア 、 あなた 、 闇 の チンピラ より も 安く
^
値切り 倒さ れ て しまふ です よ 。
0732
,1537,3: 「 青二才 に
^
値切り 倒さ れ て 、 ふざける な 。
拵え遣る
(拵える.遣る)
延べ語数:
2
0652
,422,2: キリスト を
^
こしらえ や がる 。
0652
,423,4: まったく 、 とうとう 、
^
こしらえ や がっ た 。
見抜き合う
(見抜く.合う)
延べ語数:
2
0647
,377,2: それ を
^
見抜き 合っ て も い た 。
0647
,378,8: お 互 の 肉慾 の もろさ を
^
見抜き 合い 、 蔑み 合う 私 たち は 、 特に あの 人 の 場合 は 、 その 蔑み に対して 、 鉄 の 壁 の 抵抗 を つくっ て 見せ ざる を 得 なかっ た で あろ う 。
泊まり歩く
(泊まる.歩く)
延べ語数:
2
0637
,228,3: そして 男 と
^
泊り 歩く よう に なる 。
0709
,21,14: 彼女ら は 、 あの 男 、 この 男 と 、 代り ばん こ に
^
泊り 歩い て 、 店 へ 戻る と 、 ダタイ の 妙薬 と 称する 液汁 を のみ 、 ゲーゲー 吐い て いる の で あっ た 。
曲がり腐る
(曲がる.腐る)
延べ語数:
2
0627
,277,6: 時局 の 認識 を 与え 、
^
まがり 腐っ た 性根 ッ 骨 を 叩き 直し て やる ため だ 。
0627
,282,6: 「 キサマ の 性根 は 、
^
まがり くさっ て 治ら ん から 、 たった今 、 ヒマ を やる 。
替わり得る
(替わる.得る)
延べ語数:
2
0623
,39,0:
^
代り 得る もの なら ば 、 孔子 家 で も 釈迦 家 で も レーニン 家 で も 構わ なかっ た 。
0623
,40,1: ただ
^
代り 得 なかっ た だけ で ある 。
落ち抜く
(落ちる.抜く)
延べ語数:
2
0623
,145,5: だが 人間 は 永遠 に
^
堕ち ぬく こと は でき ない だろ う 。
0623
,147,18: 人間 は 可憐 で あり 脆弱 で あり 、 それ 故 愚か な もの で ある が 、
^
堕ち ぬく ため に は 弱 すぎる 。
眺め耽る
(眺める.耽る)
延べ語数:
2
0618
,776,13: さらに ヒメ は 下界 の 諸方 に 目 を 転じ て 飽か ず
^
眺め ふけっ た 。
0774
,626,13: 静か に とぎ 終っ て 、 薄い 刃 に 吸いこま れる よう に
^
眺め ふけっ て い た が 、 チョイ と 蚊 で も 払う よう な 軽 さ で 小手 を 後 に まわし た と 思う と 、 後 頭 を きり 、 懐紙 で 血 を ふい た 。
覚え出す
(覚える.出す)
延べ語数:
2
0617
,2536,21: そうした 空想 に 応ずる 自由 な 雰囲気 の なか で 、 かれ は 文芸 と 手 を 組む こと を
^
おぼえ だし た 。
1073
,2729,19: どこ か に 、 ふと 、 水 の せせらぎ も 聞え 、 将門 は 、 喉 の 渇き を
^
覚え 出し た 。
隠れ去る
(隠れる.去る)
延べ語数:
2
0617
,1033,22: 濡縁 に 這い出し た 蜥蜴 は 日光 を 浴び て 忽ちに 現われ 、 また 忽ちに し て 眼 の 前 より
^
隠れ 去っ た 。
1072
,1378,23: と 、 久助 の 膝 へ むかっ て 、 ぽん と 投げ 与え 、 翻 —— と 人 浪 の うち へ
^
隠れ 去っ て しまっ た 。
逃れ得る
(逃れる.得る)
延べ語数:
2
0613
,648,8: こうして 炎 の 中 から 運 よく
^
逃れ 得 た 者 は 、 十 人 に 一 人 くらい の もの だろ う 。
0877
,168,86: 第 一 は 、 新劇 草創 の 時代 から 、 俳優 は 常に 「 人形 」 或は 「 生徒 」 の 取扱い に 甘んじ 、 作者 と 演出 家 が 永久 に 「 先生 」 で あり 、 劇場 は あたかも 研究 室 乃至 実験 室 の 観 を 呈し 、 見物 を 惹く の は 概して 脚本 の 魅力 と 信じ込ま さ れ 、 舞台 の 退屈 さ は 俳優 の 未熟 より も むしろ 脚本 の 罪 に 帰し て やや 責任 を
^
のがれ 得る こと に 慣れ て しまっ た こと に ある 。
流れゆく
(流れる.ゆく)
延べ語数:
2
0613
,479,28: 「 縹渺 」 ここ において 肉体 は 寸尺 の 活動 の 余地 を 有 し ない が 、 精神 は 天地 宇宙 の 間 に ひょう びょう と
^
流れ ゆく の だ 。
0613
,919,5: この 放射能 原子 雲 の
^
流れ ゆく 果て は どこ か 。
親しみ合う
(親しむ.合う)
延べ語数:
2
0612
,300,60: 私 の 病気 が 絶望 的 な 性質 の もの で ある に し て も 、 まだ 少なくとも 三 年 ばかり は 大丈夫 だろ う から 、 今 の うち に 新しい 家庭 を 固め 、 継母 と 子 を 仲よく する よう に しつけ て ゆけ ば 、 たとえ 私 が おら なく なっ て も 、 そのまま
^
親しみ 合い むつみ 合い つつ 末 ながく 暮らし て ゆく の で は ある まい か ?
0989
,131,5: 一同 互いに むつみ 合い 、
^
親しみ 合い ながら 、 お互い の 中 へ 深く は 踏み込ん で 行く 人 は 無い ので 、 平凡 ながら 、 おだやか 過ぎる 程 に おだやか な 暮し だ 。
起き臥す
(起きる.臥す)
延べ語数:
2
0610
,28,22: 「 蓮月尼 の 『 岡崎 の 里 の ね ざめにきこゆなり 北白川 の 山 ほととぎす 』 が 私 は 好き で 、 その
^
起き 臥し た 跡 を 尋ね たい と 思い ながら 、 今度 は 果し ませ ん でし た 。
1000
,1353,13: そう だ と すれ ば 、 嘗て 中納言 と共に 此 の 山荘 に
^
起き 臥し ゝ 、 中納言 の 死後 も 何処 か 此 の 近く に 庵 を 結ん で い た と 云う 母 も 、 今 は 恐らく 此 の 地 に 住ん で い ない の で は ある まい か 。
白け切る
(白ける.切る)
延べ語数:
2
0593
,71,15: ただ 一 人 で 、 時に は 淋しい 憂苦 に 浸っ て 、 時には
^
白け きっ た 放心 状態 に あっ て 、 彼 は 耕作 地 の 野菜 を 育て まし た 。
1041
,2897,17: 完全 に 解放 さ れ て いる ステージ 上 の 彼女 を み て い ながら
^
白け きっ た まま で いる こと は 可能 だ 。
建て増す
(建てる.増す)
延べ語数:
2
0590
,101,12: 屋上 に 小さな 料理 店 が 作ら れ 、 それ が 更に
^
建て 増さ れ て いっ た 。
1094
,5,3: もっとも 一部 は
^
建て 増さ れ た もの で 、 二 階 建 の 普通 の 小学校 の 形 に なっ て い た が 、 雨天 体操 場 の 方 など は 、 昔 の 建物 を そのまま 使っ て い た ので 、 今 から 考え て みれ ば 、 随分 古風 な 学校 で あっ た 。
崩れ残る
(崩れる.残る)
延べ語数:
2
0583
,58,17: その 爆弾 に やら れ た 小さな 洋風 建築 が 一つ 、 高い 崖 の 上 に
^
崩れ 残っ て い まし た 。
0947
,2156,10: 岐阜 県 の 恵那 の 苗木 の 奥 に 、
^
崩れ 残っ て いる 先祖 の 家 に 住ん で 、 ガイガー計数管 を 持っ て 、 付知川 の 谷間 を 歩き まわっ て いる うち に 、 三 万 カウント の サマルスキー 石 に うち あたっ た 」
伸ばし解く
(伸ばす.解く)
延べ語数:
2
0582
,116,10: 「 そん なら 、 わたし 、 蔓 を 伸びる だけ
^
伸ばし とい て 、 あと は 、 その … … 自然 の 技術 に 任せ て 、 花 を 咲かせる こと に する わ 。
0989
,1000,77: それ を しかし 、 言い も し なけれ ば 実践 も し ない で 、 そう やっ て いる の は 、 何 か ズルイ 、 世間 の 動い て 行く 様子 を 見送れる だけ 見送っ て 、 そのうち 調子 の 良い 方 へ ナニ しよ う と 言う ふう な —— いえ 、 オッポチュニスト で あなた が ある など と は 思っ て い ませ ん けど さ 、 すべて の 事 を 一寸 のばし に
^
のばし とい て 、 今 現に こんなふうに 又 反動 しかけ てる 、 なん か エン ショウ 臭く なっ て 来 て いる 、 情勢 の 中 で です よ 、 二つ の 勢力 の どっち に も 附く まい と 言う —— 一 種 の サボタージュ と 言う か —— つまり 第 三 の 道 など を 言い立て て 、 なに も し ない で いる の は 、 結局 は 、 左右 いずれ の 勢力 に対して も 裏切り で は ない です か ?
伸び出す
(伸びる.出す)
延べ語数:
2
0579
,96,38: ところが 、 今 、 あたり は 焼け野原 と なり 、 その 野原 に は 、 畠 が あちこち に 作ら れ 、 麦 の 葉 が そよぎ 、 蚕豆 の 花 が 咲き そめ 、 いろんな 菜っ葉 が
^
伸び だし て 、 つまり 、 大地 の 肌 が 薄汚い 人家 の 古 衣 を 脱ぎ すて て 真裸 と なり 、 春 の 息吹き を する こと が 出来る よう に なり ます と 、 池 も 水 も すっかり 新鮮 に なっ た よう でし た 。
0947
,2368,4: 坂田 の 足 が
^
のび だし て き て 、 重い ドタ 靴 で 芳夫 の きゃしゃ な 靴 を グイ と 踏みつけ た ので 、 芳夫 は 腰 を ひったてる こと すら 、 でき なく なっ て しまっ た 。
飲め飲む
(飲める.飲む)
延べ語数:
2
0569
,489,2: さあ 、
^
飲め 飲め 。
0993
,3223,2: さあ 、
^
飲め 飲め 。
拵え出す
(拵える.出す)
延べ語数:
2
0547
,190,13: 何 の こと は ない 、 退職 希望 者 を 無理 に も
^
拵え 出し て 、 人員 整理 に 協力 しよ う という わけ だ 。
0570
,82,4: やっぱり 、 あたし が
^
拵え 出し た 話 じゃ ない の 。
転がり込む
(転がる.込む)
延べ語数:
2
0545
,119,17: それ が 進捗 する に 随 って 、 おれ の 懐 に は それだけ 原稿 料 が
^
ころがり 込む という わけ だ 。
1171
,435,25: うなずこ う と し た とたん 、 のれん を 分け て 丹尾 が あたふた と 出 て 来 て 、 五郎 の 傍 に
^
ころがり 込ん だ 。
並べ直す
(並べる.直す)
延べ語数:
2
0543
,254,3: 卓子 を
^
並べ なおし て 、 それぞれ 席 に 就き まし た 。
0852
,365,71: 私 は 女 の 顔 が 世にも 汚い 、 その 汚 さ は 不潔 という 意味 が 同時に こもっ た 、 そして から だ が 団子 の かた まり を 合せ た よう な 、 それ は ちょうど 足 の 短い 畸型 の 侏儒 と 人間 と の 合の子 の よう に 感じ られる 、 どう 考え て も 美しく ない 全部 の もの を 冷静 に 意識 の 上 に
^
並べ なおし た 。
連れ歩く
(連れる.歩く)
延べ語数:
2
0540
,252,5: 私 は 平然と 彼女 を
^
連れ 歩い た 。
0834
,11,39: 此 の 頃 、 ベニ ちゃん ミ ツキ ちゃん エイコ ちゃん と 七 人 の 弟妹 が 出来 まし て 慣れ た ので 、 留守番 を さ せる 事 が 多い の です が 、 以前 は よく
^
連れ 歩き まし た 。
凍て付く
(凍てる.付く)
延べ語数:
2
0530
,61,45: と 云っ た ので すけれ 共 彼女 は 変 に 上気 せ た 様 な 顔 を し て 小 窓 から 雪 の 散っ て 居る 外 を 暫く 見 て やがて 顔 を 洗い に 小春 の 様 な 室内 から 総て が
^
凍て 付い た 様 な 洗面 所 へ 出 て 行き まし た 。
0534
,2,28: 収 獲 を 終っ た 水田 の 広い 面 に は 、 茶筅 の 様 な 稲 の 切り株 が ゾクゾク 並ん で 、 乾き 切っ て
^
凍て 付い た 所々 に は 、 深い 亀裂 破れ が 出来 て 居る 。
跳ね巡る
(跳ねる.巡る)
延べ語数:
2
0529
,60,7: 手足 を ピンピン 振り 動かし て
^
跳ね 廻る 程 面白 がり 始め まし た 。
0535
,159,23: けれ 共 、 うっかり 私 が そんな 真似 で も 仕様 もの なら 、 お 茶碗 は 茶 □ の 上 で
^
跳ね 廻る だろ う し 、 お菓子 なんて 何 を 喰わ せる か 知れ た もの で は ない 。
蔓延り出す
(蔓延る.出す)
延べ語数:
2
0527
,35,8: 不安 が また 人 の 心 に
^
はびこり 出し た 。
0617
,2472,62: しかるに 昨年 の 秋 に なっ て 、 転出 先 から 疲れ 切っ た 翼 を 休め に もと の 古巣 に 戻っ て 来 て 、 さて 今年 の 夏 に なっ て 見る と 、 裏庭 を 畑 に おこし た その あと の 土 に 、 この 久しく 忘れ て い た とんぼ 草 が 一 面 に
^
はびこり 出し た の を 発見 し た 。
痩せ切る
(痩せる.切る)
延べ語数:
2
0509
,344,18: 絵 に 見 、 自分 の 想像 の 中 の お化け そっくり の 細い 骨 だらけ の
^
痩せ 切っ た 顔 の 様子 は 少し 開い た 口 の 形 と 一緒 に い つ まで も 私 の 瞼 に こびり付い て 離れ なかっ た 。
0792
,7,4: 当時 奴 は ガナガナ
^
やせ きっ て い まし た 。
変じ得る
(変じる.得る)
延べ語数:
2
0504
,364,1: 又
^
変じ 得る 人 の 感情 ほど 不思議 な 恐ろしい もの も ない 。
0918
,714,11: フィルム が その 回転 数 を 撮影 と 映写 において
^
変じ うる という こと は 、 コマ 落し 、 高速度 、 逆 回転 、 二 重 写し など の 技術 によって 、 多彩 な 時間 的 変化 を もたらし て いる 。
尽くし合う
(尽くす.合う)
延べ語数:
2
0486
,5,16: 昔話 が 此上 なく 上手 で 、 人間 は 、 辛 棒 づよく 正しく 親切 を
^
つくし 合っ て 生きる べき もの で ある こと を いつも ゴーリキイ 対 手 に 話し て きかせ た この 太っ た 大きい おばあさん は 、 ゴーリキイ の 生涯 にとって 一つ の 宝 の よう な 人 でし た 。
1072
,7335,16: どちら も 、 天職 の ため 、 仆 れる まで は 、 最善 の 任 を
^
尽し 合い ましょ う 。
化け抜く
(化ける.抜く)
延べ語数:
2
0462
,14,4: 鏡花 は 完全 に
^
化け ぬい た 。
0462
,18,3: 鏡花 、 よくも
^
化け 抜い た !
感じ見る
(感じる.見る)
延べ語数:
2
0458
,9,19: —— 彼 も 、 ヴィクトリア 時代 の 考証 癖 を 脱し 切れ ず 、 自分 が これ は どう
^
感じ 見る か と 思う より 先 に 、 シェークスピア や ホーマー の 文句 を 思い出し 、 そのもの を 徹し 、 その 描写 に まとめ て 、 自分 の 直観 に 頼ら ない 、 第 二流 文学 者 —— 否 、 芸術 家 的 素質 しか 持た なかっ た か 、 と 云う 些 の 物足りな さ 、 惜し さ 。
0913
,32,18: ただ 受身 の 何 か 、 それ が 動き 行動 し て いる こと を 肉体 的 に
^
感じ 見 まもっ て いる だけ で は ない か 。
流れ散る
(流れる.散る)
延べ語数:
2
0450
,167,0:
^
ながれ ちる わが 涙
1171
,3227,14: 阿蘇 ん 方 で 大雨 が 降っ て 、 よ な を 溶かし て
^
流れ ち 来 た ん です たい なあ 。
紛らし得る
(紛らす.得る)
延べ語数:
2
0448
,518,10: 自分 等 二 人 は 、 陰気 な 気分 を
^
紛らし 得 ず —— A が 、 心から 歓ん で 和解 を 迎え た の で は なく 、 如何にも 已 を 得 ず 義務 と 云う 感 で 承知 し た ので ——、 肴 町 まで の 長い 電車 の 間 、 私 は 殆ど 一言 も 口 を 利か なかっ た 。
1075
,1149,53: 最初 は 茶 塩気 と いっ て 梅干 か 漬物 、 まれ に は 小 匙 一ぱい の 塩 という こと も あり 、 そう で なく とも 腹 を 太く する ほど の 多量 の 物 は ともなわ ず に 、 ただ かん た ん に 一時 の 口 さびし さ を
^
まぎらし 得る という こと が 、 おそらくは 茶 の 人望 の 基 で あっ た 。
伝え致す
(伝える.致す)
延べ語数:
2
0358
,0,9: きょう は 、 うれしい ニュース を 、 お
^
つたえ いたし ます 。
0866
,1828,6: これ は 、 すぐ に お
^
伝え いたし て おき たい と 存じ ます 。
乱れ飛ぶ
(乱れる.飛ぶ)
延べ語数:
2
0332
,92,6: 軍部 の 「 怪文書 」 が
^
乱れ とん で 、 出所 も 正体 も わから ない まま 、 五 ・ 一 五 、 二 ・ 二 六 と 人心 を かきみだし て 行っ て 、 遂に 、 無 判断 無 批判 に ならさ れ た 人民 を 破滅 的 な 戦争 に 追いこん で 行っ た いきさつ は 、 こん に ち あらわれる 二 ・ 二 六 実記 と 称する もの を よん で さえ 、 よく うかがえ ます 。
1072
,7778,18: 何 、 昨夜 、 自邸 に もどっ て 自刃 し た とか 、 騒然たる 臆説 が 町 に
^
乱れ とん で おり まする 。
暴れ出す
(暴れる.出す)
延べ語数:
2
0313
,41,60: 第 一 次 大戦 の あと の ヨーロッパ 社会 が 急 テムポ で 社会 主義 的 に 進ん で ゆく こと に 危惧 を 感じ 、 その 防壁 として ドイツ の ナチス を 支援 し 、 成長 を 助ける こと が 得策 で ある と し た 国外 の 人々 は 、 間違え て ふた を あけ た 壺 から
^
あばれ 出し た 暴力 を 、 民主 的 な 理性 と 良心 と によって 粉砕 する まで に 、 七 年 の 歳月 と 、 一 五 〇 〇 万 人 の 軍人 と 、 その 幾 層 倍 か にあたる 一般 市民 の 生命 と 天文学 の 数字 の よう に 莫大 な 費用 を 費さ なけれ ば なら なかっ た 。
0988
,1926,9: カーッ と 虎 が 目 を さまし て 、
^
あばれ 出し た らしい ん です よ 。
固まり合う
(固まる.合う)
延べ語数:
2
0304
,26,13: その 時 一つ の 室 に 若い 男 と 女 と が 夜中
^
かたまり 合っ て い た から どう だ 、 という ふう な こと を 思う 人 は 、 もう 今 は い ない 。
1039
,328,3: じっと 一所 に
^
かたまり 合っ て 、 動か ない 一団 も いる 。
生き進む
(生きる.進む)
延べ語数:
2
0281
,22,24: 今日 、 こういう 過程 を 経 た 新聞 人 の 進歩 的 な 要素 が 、 わたし たち 人民 の 、 ひろく 強く
^
生き 進も う と する 熱意 と 本当に 自然 な 一致 を もっ て 結び 合わさ れ つつ ある の は 、 実に 意義 深い こと だ と 思う 。
0332
,244,28: その よう な 殺し て も 殺し て も 生きる 命 として の 抵抗 力 、 強い 生活 感覚 、 それ こそ が 、 きょう の 歴史 を
^
生き 進ん で いる わたし たち の 人民 的 センス で あり 、 抵抗 の 源泉 で ある と 思い ます 。
充てどる
(充てる.どる)
延べ語数:
2
0276
,59,40: 放浪 の 詩情 こそ 、 その ひと の 文学 の 一 管 の 笛 で ある 、 という 抒情 的 評価 を かち得 て いる ある 作家 は 、 日本 の 小 市民 の 生活 に つきまとう うらぶれ と
^
あて ど ない 人生 へ の 郷愁 の 上 に 財 を つん だ 。
0277
,22,37: 十 代 の 人 たち の 肉体 と 精神 と に うまれる 秘密 、 不安 、 はげしい 人生 へ の 欲望 が 燃える のに 、 その 内容 が 自分 に も まだ はっきり つかめ ない という 、
^
あて ど ない 寂し さ と あこがれ 。
背負い出す
(背負う.出す)
延べ語数:
2
0231
,678,12: 軍人 は 部隊 の 解散 に 伴っ て 沢山 の 資材 を
^
背負い 出し も し た し 、 金 も 貰っ た 。
0745
,295,26: 熱海 の 火事 で も 、 いろんな ウカツ 者 が い て 、 心気 顛動 、 ほか の 才覚 は うかば ず 、 下駄 箱 一つ
^
背負い だし た とか 、 月並 な 慌て 者 は タクサン い た が 、 一気に 多賀 まで 逃げ 落ち た という の は 他 に 一 人 も い なかっ た よう だ 。
揺るぎ出す
(揺るぐ.出す)
延べ語数:
2
0231
,222,7: 徳川 の 政権 は 次第 次第に
^
揺ぎ 出し た 。
1073
,7891,30: でも 、 ようやく 、 三軍 が 揃っ て 、 大宝 八幡 の 社前 から 、 蜿々 と 、 四 陣 の 兵 が 、 序 に 順 って 、
^
ゆるぎ だし た とき は 、 もう 春 らしい 朝 の 陽 が 、 大地 に こぼれ 出し て い た 。
伝え合う
(伝える.合う)
延べ語数:
2
0231
,210,32: 社会 の 身分 の 差別 は どう あろ う とも 、 偶然 の 機会 から 相寄っ た 一 組 の 男女 が 、 自然 の まま に 自分 達 の 感情 を
^
伝え 合わ ず に は い られ ない という こと を 、 一応 は 肯定 する ところ まで 、 当時 の 人間 性 の 本能 的 な 理解 が 拡がっ て 来 て おり 、 しかも 、 その 愛情 の 貫徹 の ため に 、 社会 の 枠 を 自分 達 の 力 で 破壊 し て 行く 努力 、 その よう な 建設 的 な 恋愛 という もの は 、 まだ 自覚 さ れ て い なかっ た 。
1041
,3359,11: おたがいに 遠く は なれ た 土人 たち が なに か を
^
伝え あう ため に 、 太鼓 を 叩く 。
えぐり出す
(えぐる.出す)
延べ語数:
2
0221
,300,41: 窪川 稲子 が 一 九 四 六 年 六月 に 発表 し た 「 女 作者 」 の なか で 、 その 頃 彼女 まで が 報道 員 として 戦争 協力 に まきこま れ て いっ た いきさつ を 、
^
えぐり 出し て 語っ て いる 。
0221
,338,46: 「 地底 の 歌 」 は やくざ の 世界 の 封建 性 を 批判 しよ う と し ながら 、 作者 は 彼等 の 世界 に ある 人情 に 妥協 し て 、 反 民主 勢力 として の 日本 の やくざ の 反 社会 性 を
^
えぐり 出し て い ない 。
恐れ憎む
(恐れる.憎む)
延べ語数:
2
0211
,111,19: 彼 が 「 一 人 の 男 に 握ら れ た 権力 や その 永続 を 極度 に
^
恐れ 憎む アメリカ 人 にとって 」 、 スターリン が どこ でも 必ず 顔 を 出し て いる ( 肖像 画 や 写真 や 彫像 で ) こと は 、 「 恐怖 す べき こと で あり 、 嫌悪 す べき こと で ある 」 と 云っ て いる こと も 現代 の アメリカ 市民 の 心理 に ある 特色 を 示し て い て 興味 ふかい 。
0250
,69,58: 彼 は 一 組 の 男女 が 人類 的 な 奉仕 の ため に どんな 努力 を しよ う と も し ない で 、 一つ の 巣 の 中 に からまり あっ て 、 安逸 と 些末 な 家事 的 習慣 と 慢性 的 な 性 生活 を ダラダラ と 送っ て いる 状態 を 堕落 として
^
おそれ 憎ん だ 。
生き続く
(生きる.続く)
延べ語数:
2
0198
,91,38: もし それ が 無 価値 で ある と いう なら ば 、 獄中 に たたかっ た 人々 の 価値 は 何 によって 今日 の 現実 の 人民 の 生活 の うち に 歴史 の 裏づけ を もっ て
^
生き つづく こと が でき た でしょ う 。
1067
,295,26: けれど 、 文芸 として 観れ ば 、 人間 の 興亡 は 、 時 の 現象 です から 、 生き 永らえよ う と する 本能 は あくまで
^
生き つづい て いる と 見え て 来 ます 。
流れ貫く
(流れる.貫く)
延べ語数:
2
0178
,23,22: 山口 淑子 が 、 ひと こま 、 ひと こま と 場面 場面 を まとめる よう に 熱演 し ながら 、 全部 に
^
流れ つらぬく 情熱 を 感じ させ なかっ た こと の 一つ の 理由 は 、 こういう ところ に も ある の かも しれ ない 。
0421
,39,18: 作品 批評 の 表現 を とっ て いる けれども 、 これ は わたし の 生き て 体 を
^
流れ 貫い て いる 血 が 信じる に 足り ない 者 で ある こと を 次々 に 示し て ゆく 、 かつて の 仲間 に対して 、 人間 として 妻 として 抗議 し ず に い られ なかっ た 絶叫 で あっ た 。
照らし合う
(照らす.合う)
延べ語数:
2
0168
,20,32: これ は 日本 の 出版 屋 が 、 目ざとく て 、 すこし でも 評判 な 作品 なら 、 最も 誇大 に かつい で 翻訳 を 売り だし て き た 慣例 に
^
照らし あわ せ て み て 、 なかなか 興味 ふかい 現象 で ある と 思う 。
0980
,129,10: そして 、 それら の 知識 や 推測 や 感じ に
^
照らし あわ せ て 、 自分 たち の 暮し や 生活 や 考え を 修正 し たり 、 いきいき と し た もの に し たり 、 もっと 広がり の ある もの に し たり 、 喜び の ある もの に し たり する こと が できる 。
生き貫く
(生きる.貫く)
延べ語数:
2
0154
,33,26: 小林 多喜二 の 文学 者 として の 生涯 は 、 日本 の 最悪 の 条件 の なか に あっ て 猶 且つ 、 その よう に
^
生き 貫い た 典型 の 一つ で ある 。
0203
,23,46: ほんとに わたし たち は 、 「 われ つねに 一 本 の 鉛筆 を 懐中 す 」 その 鉛筆 の しん は 決して 折ら れ て は い ない の だ 、 と 思っ て 、 一 本 の 鉛筆 さえ とりあげ られる よう な 生活 を
^
生き 貫い て 来 た の です から 。
荒れ狂う
(荒れる.狂う)
延べ語数:
2
0144
,955,27: 苦痛 が 嵩じ て 「 一種 冷やか な 狂暴 に 生れ変っ て 来る と 、 今度 は 若い 」 ゴーリキイ 自身 が 「 獣 の よう に
^
荒れ くるっ た 。
0732
,386,13: ダダダ 、 ダダダ 、 という 激しい 跫音 が 部屋 の 八方 に
^
荒れ くるっ た が 、 それ は 、 一 人 の 男 が 八方 に 走り 狂っ て 足 を 踏む 音 で ある 。
向け得る
(向ける.得る)
延べ語数:
2
0144
,750,38: 指導 し て の ない ため に 乱読 せ ざる を 得 なかっ た 十 三 歳 の ゴーリキイ が 、 現実 と 文学 と の 間 に 在る この 微妙 な 一 点 に 観察 を
^
向け 得 た という 事実 は 、 注目 す べき こと で ある と 思う 。
1177
,777,37: 乳房 や 尻 や 肌 、 性器 として の 女 より も 、 見え ながら 隔て られ て いる もの として その 「 黒 の 女 」 に 、 より 貴重 な もの 、 より 熱意 を
^
向け うる もの 、 より 恋 を ささげ て いる 自分 が わかっ て くる 気 が する 。
流れ走る
(流れる.走る)
延べ語数:
2
0142
,844,43: 更に 、 一方 に は 中国 、 満州 と 前線 を 活躍 する 作家 たち の 気分 と 経済 の インフレーション 活況 が あっ て 、 ひろ子 の 立場 は 、 まるで 孤独 な 河岸 の 石垣 が 、 自分 を 洗っ て
^
流れ 走っ て ゆく 膨 ん だ 水 の 圧力 に 堪え て いる よう な 状態 だっ た 。
0547
,325,26: 私 は 一息 に 盃 を 干し て 、 あと を 銚子 から つぐ と 、 酒 は 溢れ て 、 スタンド の 上 を
^
流れ 走っ た 。
拵え治す
(拵える.治す)
延べ語数:
2
0141
,8580,21: そのまま で は 伸子 に 使い よう が ない から 、 二つ の 耳飾り を 一つ に つない で ブローチ に
^
こしらえ 直す という 素子 の 計画 だっ た 。
0290
,87,36: 同時に 私 達 は 自分 の 人民 として の 権利 —— 人権 の 必然 に 立っ て 、 自分 達 の 生活 を より よく し て 行く 努力 、 社会 を より 合理 的 に
^
こしらえ 直し て 行く 権利 という もの を 持っ て いる 。
流れ漂う
(流れる.漂う)
延べ語数:
2
0141
,6247,18: 動 坂 の 人々 の 生活 の 気風 は 、 一定 の 経済 的 安定 の 上 に
^
流れ 漂っ て 、 泰造 に しろ 、 或 る 朝 新聞 を ひろげ て その 報道 に 三 ・ 一 五 事件 を よむ と 、 その とき の 短兵急 な 反応 で その 記事 に 赤 インク の かぎ を かけ 、 伸子 へ 送ら せ たり する けれども 、 つまり は それなり で 日 が 過ぎ て 行っ た 。
0988
,5541,11: しかし 、 それにしても 、 現在 は 、 なんだか 、 ブカブカ と
^
流れ ただよう て い た 舟 の 上 から 、 ドブン と 水 の 中 に イカリ を 投げ おろし た —— そんな 氣持 な ん です 。
答え滾る
(答える.滾る)
延べ語数:
2
0141
,3918,3: と 、 ぼんやり
^
答え たぎり 、 窓 の そ と に キラキラ する フラム・フリスタ・スパシーチェリヤ の 金 の 円 屋根 の 方 を 眺め て タバコ を ふかし て いる 。
0141
,16845,26: いま も 、 伸子 は 、 忘れ て い ない その とき の 蜂谷 の 言葉 を 忘れ た よう に 、 そう お 、 と
^
答え たぎり で 、 歩い て いる の だっ た 。
流れ動く
(流れる.動く)
延べ語数:
2
0141
,1903,29: なか に 交っ て 、 品質 は いい けれども 不器用 に 仕立て られ た 黒い 外套 を つけ た 伸子 の よう な 外国 人 まで も まじっ て
^
流れ 動い て いる の だ が 、 伸子 は 、 いつも 、 この 門 の アーチ を 境 に し て 、 その 内 と 外 と に くりひろげ られ て いる 景色 の 対照 の 著し さ に 興味 を もっ た 。
0918
,373,33: 時間 が 、 糸 の よう に 連続 し て 流れ て いる と 思っ て い た のに 、 むしろ 、 切断 さ れ て しまっ て 、 ほんとう の 自分 が
^
流れ 動き 、 新しい もの に なっ て いる の を 感ずる の で ある 。
含羞み遣る
(含羞む.遣る)
延べ語数:
2
0141
,18374,24: 都 久井 は 花柳 界 の ある 土地 に 、 一 人 の 情人 を もっ て い た が 、 日ごろ から
^
はにかみ や で 、 親しい 友人 で ある その 美術家 と 一緒 で も 、 決して 人前 で その 情人 の 手 を にぎっ たり 、 接吻 し たり は し ない 。
0550
,12,8: 或いは 、 あまりに 心 やさしく 、 内気 な
^
はにかみ や で 、 自分 一 人 だけ の 世界 に とじこもっ てる の で あろ う か 。
掛け治す
(掛ける.治す)
延べ語数:
2
0141
,17598,21: 伸子 は 、 窓ぎわ の 隅 から は なれ て 、 ベンチ の まんなか に いる 蜂谷 の わき に
^
かけ 直し た 。
1093
,127,6: 番号 を 間違えれ ば 、 改めて
^
掛け 直す から 、 それだけ 忙しく なる 。
溶け去る
(溶ける.去る)
延べ語数:
2
0141
,13932,28: 彼 の そんな 感情 の 鬱積 や 嶮 し さ も 、 いま の よう な 気 まかせ な パリ の アパルトマン 暮し の 中 で おだやか に
^
溶け 去っ て いる よう に 見える 。
0215
,167,8: 笑い や スペクタクル によって 精神 の 集中 を
^
溶け 去ら せる 愚民 化 の 方法 で ある 。
頑張り抜く
(頑張る.抜く)
延べ語数:
2
0141
,12938,49: 三月 に 式 を あげ て 、 五月 下旬 に 両親 や つや子 と フランス へ 出発 し て 来 た 和一郎 と 小枝 と の 結婚 は 、 伸子 が モスクヷ で 単純 に 思っ て い た よう に 、 とうとう 若い 二 人 も 、
^
がんばり ぬい た 、 と いう だけ の 愛嬌 の ある 婚礼 で は ない らしかっ た 。
0792
,752,9: なん でも かん で も 、 がんばっ て 、
^
がんばり ぬか なく ちゃ ア いけ ない や 。
駆け集る
(駆ける.集る)
延べ語数:
2
0141
,10009,38: 忽ち 、 その トラック に い た カーキ 色 レイン・コート の 連中 が 棒 を 片手 に トラック の 両側 から とびおり 、 あと に つづく 二 台 の トラック から 同じ よう に し て とびおり て
^
駈け 集っ た 連中 と 一 隊 に なっ て 、 す 早く 、 その 狭い 右手 の 町 口 に かたまっ た 。
0624
,408,17: それ を 目がけ て 畑 の 四方 から 忽ち 二 十 人 ぐらい の 老幼 男女 が
^
駆け 集っ て き た 。
生き返す
(生きる.返す)
延べ語数:
2
0140
,807,13: 佃 と わか れ 、 長い 小説 として また その 生活 を
^
生き かえし た 伸子 は 、 二 度目 の 結婚 とか 、 家庭 生活 とかいう こと について 、 素子 と の 暮し の うち に 出没 する 男 の 誰彼 を 連想 する こと は 全然 不可能 で あっ た 。
0790
,688,17: タケノコ 料理 の 印象 なら 、 まア 一 ヶ月 位 の 中 は 死にかけ た の を
^
生き 返す こと が でき そう だ な ア 」
落ち会う
(落ちる.会う)
延べ語数:
2
0140
,6074,44: 二 三 日 おい て 河野 ウメ子 に 会い 、 三 人 で 相談 し た 結果 、 家 の 始末 を つけ たら 、 素子 だけ 先 へ 京都 へ ゆき 、 あと から 伸子 が 出かけ て ウメ子 も 京都 で
^
落ち 会う こと に きまっ た 。
0141
,16274,14: ヴェルサイユ 門 の ところ で 、 四 十 分 後 に 皆 と
^
おち 会う こと に し て 、 伸子 は 、 モンソー・エ・トカヴィユ へ タクシー を 走ら せ た 。
綴じ込む
(綴じる.込む)
延べ語数:
2
0140
,3542,24: けれども 、 一 仕事 終っ た 素子 は はればれ と し た 顔つき で 、 赤く すきとおっ た パイプ を くわえ ながら 、 厚く
^
綴じ こま れ た 原稿 が いくつ も 重ね て のせ られ て いる 机 の まわり を まわっ て 歩い た 。
0368
,95,4: 重い 古 新聞 の
^
綴じ こみ を かかえ て 、 廊下 へ 出 て 来 て みる と 、 そっち へ 行く 大 扉 が 閉め られ て 、 つき 当り の 一室 が 開い て いる だけ で ある 。
眺め返す
(眺める.返す)
延べ語数:
2
0140
,2518,12: しんみり として 多 計 代 も 、 昔 の 俤 を
^
眺め かえし て い た が 、
1013
,315,9: 私 も ぼんやり と 、 娘 の 姿 を
^
眺め 返し て い まし た 。
老い込む
(老いる.込む)
延べ語数:
2
0126
,2,1: 早く
^
老い こむ 半 封建 的 な また 個人 主義 的 な これ まで の 文士 気質 を 一 しゅうする もの で あり ます 。
0793
,164,27: ちょ ッ と つくれ ば 相当 見 られる 女 で ある から 、 当人 の 身 に し て も 、 この 貧乏 ぐらし で この まま
^
老い こむ の は 残念 な 気持 は つよい 。
温め合う
(温める.合う)
延べ語数:
2
0115
,96,18: 私 は 、 丁度 、 濡れそぼた れ た 獣 同志 が 、 互に 身 を 寄せ て
^
暖め 合う よう な 、 生身 の 愛 と 憎 と 惨め さ を 感じ ず に は 居 られ ない の で ある 。
0981
,246,8: 三 人 が 、 からだ を 寄せ て
^
あたため 合い ながら の 暮し が 流れ 、
尋ね倦む
(尋ねる.倦む)
延べ語数:
2
0114
,86,5: 京子 は ほんとう に
^
たずね あぐん だ 様 に 云っ た 。
1146
,106,4: 山の手 の 迷路 を
^
尋ね あぐん で 、 漸く 錦 小路 家 を 捜し当てる と 、 想像 以上 の ひどい 家 で 、 応接 と は 名ばかり の 六 畳 の 日本間 に 通さ れ て 暫く 待つ と 、
凍み出す
(凍みる.出す)
延べ語数:
2
0112
,225,72: 千世子 は 子供 らしい つみ の ない うきうき し た 気持 で 明日 自分 の する 事 、 H の する 事 、 母親 の する 事 等 を 考え て 、 H が 製図 台 の 上 の 白い 紙 に 快い 音 を たて て 線 を ひく 、 その 傍 に 大理石 の テーブル の 上 に バラ の 生け て ある わき で 自分 の 心 から
^
しみ 出し て 来る しまっ た 感情 を 字 に し て 行く 、 その 時 の かお つき から さしこむ 光線 の 色 まで を 空 に 描い た 。
0141
,12246,49: 「 赤い 地区 」 ウェディング 、 ノイ ケルン は メーデー 以来 大きく 浮びあがっ て いる けれども 、 伸子 や 素子 が ベルリン で の こまかい ありふれ た 日々 の 間 に ふれ て いる 場面 の なか へ まで は 、 新しく 創ら れ た 生活 の 道 が
^
しみ 出し て い なかっ た 。
考え余る
(考える.余る)
延べ語数:
2
0112
,2103,18: 千世子 は 考える 事 の やたら に 沢山 な 生活 を し て 居 た 、 そうして
^
考え あまっ た 様 に こんな 事 も 云っ た 。
0785
,749,12: ヤマ 甚 は 聞き耳 を たて て い た が 、
^
考え あまっ た よう な 顔 を あげ て 、
膨れ返る
(膨れる.返る)
延べ語数:
2
0098
,986,2: 皆 ぷんぷん
^
膨れ 返っ て 待っ て いる 中 を 、 牛 は のたりのたり と 、 至極 ゆっくり 動い て くる 。
0098
,2320,12: 唇 が でれ り と 下っ て いる だ とか 、 むっつり
^
ふくれ 返っ て 、 言葉 一つ 云 や し ない とか 、 相撲取 みたい だ と か って 。
駆け出る
(駆ける.出る)
延べ語数:
2
0098
,2767,18: そら 芝居 が 始まっ た 、 と 云っ て 、 子供 ら は 釈迦堂 の 方 へ
^
駈け 出 て いく 。
0956
,924,8: 二 、 三 の 者 は 戸外 に
^
駆け 出る 。
溜まり込む
(溜まる.込む)
延べ語数:
2
0098
,2280,6: 谷間 の 樹 の 根 に
^
溜り 込ん だ 栗 の 実 。
0141
,1109,26: モスクヷ で の すべて の 印象 は 、 日本 の 生活 で そう で あっ た よう に せまい 漏斗 で 伸子 の 内面 に ばかり
^
たまり こま なかっ た 。
染み通る
(染みる.通る)
延べ語数:
2
0098
,2128,12: 雨 の 中 の 稲 刈 で 、 腹帯 まで 水 が
^
沁み とおっ た らしい 。
0147
,55,29: 藤村 は おどろく ばかり 計画 性 に とん だ 作家 で 、 その 自己 に 凝結 する 力 は 製作 の 態度 から 日常 生活 の 諸相 へ まで
^
滲み 透っ て い た 。
群れ飛ぶ
(群れる.飛ぶ)
延べ語数:
2
0098
,1595,1: はげしく
^
群れ 飛ぶ 赤蜻蛉 の 水平 動 。
0552
,55,17: 朝 から 少し ばかり 酒 を 飲ん で 、 僕 は ただ 、 浜辺 に 鴎 が
^
群れ 飛ぶ の を 眺め て い た 。
刺さり込む
(刺さる.込む)
延べ語数:
2
0098
,1185,32: 稲 は 倒れ て しまっ た が 、 雨 が 風 に 吹き込ん で い た ため に 、 穂 に 重み が 加わり 、 頭 を ふかく 垂れ 下げ て 互いに
^
刺さり 込み あっ た その 結果 、 実 が 風 に 擦り 落さ れ ず に 済ん だ 。
0336
,6,11: そして 、 だんだん 深く この 黒い とげ が 全 心 に
^
ささり こん だ 。
食べ繋ぐ
(食べる.繋ぐ)
延べ語数:
2
0098
,1027,4: 馬鈴薯 と 南瓜 で
^
食べ つなぐ 家 が 多く なる 。
0139
,312,29: 広治 が 入営 し て 一 人 に なっ たら 、 雑穀 や タバコ の 店 だけ を 細く つづけ て 、 二 年 三 年 は どうにか
^
食べ つなご う 。
掛け合う
(掛ける.合う)
延べ語数:
2
0092
,1357,38: ( 1 ) と ( 2 ) は 軽く パス し て 、 ( 3 ) は 除数 の 十 位 を まず 解く こと に し 、 ( 4 ) は 左右 対称 なる もの 同志 を
^
掛け あわ せ て ある ところ が 面白く 、 しかも その 答 たる や 敢えて 対称 で ない ところ に … … 。
1150
,413,18: 「 もと 父親 の 懇意 に し て い た 方 に 頼ん で 調べ も し 、
^
掛け あっ て も み まし た が 、 ビルディング は 父 が まだ 南方 へ 行く 前 に 、 小早川 という 人 に 売り渡し て あっ た そう で 、 私 たち の 言い分 は 一つ も 通り ませ ん 。
起き直す
(起きる.直す)
延べ語数:
2
0091
,1727,39: 厄介 な こと で は ある が 、 とにかく 大 金庫 が 戻っ て き た こと は 何より ありがたい と いう ので 、 課員 総出 で 力 を あわせ て 、 その 大 金庫 を ようやく まっすぐ に
^
おき なおす こと が でき た 。
1068
,300,9: 峨山 和尚 は 古木 の よう な 身体 を
^
起き なおし て 、 さて 弟子 ども に いっ た の は です ね 。
暮れゆく
(暮れる.ゆく)
延べ語数:
2
0091
,1643,21: それでは 上 か な と 思っ て 、 念 の ため に 上 を 向い て み た が 、
^
暮れ ゆく 空 に は 、 高い ところ に 断雲 が ゆっくり 動い て いる だけ で 、 やはり 何 も 見当ら なかっ た 。
0747
,129,2: ひろびろ と
^
暮れ ゆく 田 ンボ 。
掛け集る
(掛ける.集る)
延べ語数:
2
0089
,1097,18: 四 少年 は びっくり し て 、 腰かけ に あがっ て いる 八木 君 の 足もと に
^
かけ 集っ た 。
0141
,19004,5: 村人 たち が 現場 へ
^
かけ 集っ た 。
抱え治す
(抱える.治す)
延べ語数:
2
0084
,2183,10: そう いっ て 河合 は 、 食料 品 を
^
抱え 直す と 、 マートン 技師 の 許 へ 走り 戻っ た 。
1072
,831,25: その 跫音 と 、 提灯 の 光り を 見 —— 味噌 久 は 、 あわてふためい て 、 泣き ぬく お 燕 を 横抱き に
^
かかえ 直し 、 これ は 丘 の 裏 の 、 町 へ 抜ける 方 の 小道 へ 、 ころげる よう に 逃げ出し た 。
並べ出す
(並べる.出す)
延べ語数:
2
0083
,104,22: そして 今度 は 攻撃 の 目標 を 変え 、 和歌 宮 先生 の 手術 に けち を つける よう な こと を
^
並べ 出し た 。
0865
,331,7: 二 人 は すぐ に 駒 を
^
並べ だし た 。
借り合う
(借りる.合う)
延べ語数:
2
0082
,426,16: 博士 が 心配 する と 思っ て 、 少年 たち は 、 壁 に ぼっ
^
かり あい た 穴 や 、 こわれ た 戸棚 を 見 て も 、 あまり 大きな おどろき の 声 を 出さ ない こと に し た 。
0575
,13,8: 見知らぬ 人 同士 、 話しかけ て 智恵 を
^
借り 合う の も あり まし た 。
尋ね致す
(尋ねる.致す)
延べ語数:
2
0082
,1699,5: 職権 を もっ て お
^
たずね いたし ます が 、 ここ に 怪人 が い た はず です が 、 今 どこ に おり ます か 。
0087
,1104,6: 「 簡単 な こと を お
^
訊ね いたし ます が 」
責め殺す
(責める.殺す)
延べ語数:
2
0082
,1596,2: 博士 が
^
責め ころさ れ ない ま え に 、 一刻 も 早く 救い だし て ください 。
1012
,22,36: 叫ば ん ばかり の 気持 で 、 私 は 祖母 の 袂 を 掴ん で い まし た が 、 ともかく その 何 代目 か の 主人 の 勘気 に 触れ て 、 美しい 腰元 は
^
責め 殺さ れ て しまい まし た 。
窶れ切る
(窶れる.切る)
延べ語数:
2
0082
,1418,2: しかし 、
^
やつれ きっ た 博士 が 、 機械 人間 に 勝つ はず は ない 。
0141
,12597,36: 七月 の 晴れ た 朝 の マルセーユ の 港 で 、 まだ 船 から おり ず に いる うち の もの の 姿 を 見 た とき 、 特に 父 の 泰造 の 顔 と
^
やつれ きっ た 多 計 代 の 様子 を 見 た とき 、 伸子 の 心 は しめつけ られ て 、 ほんとに みんな の ため に 頼り に なり 、 役に立た なけれ ば なら ない と 思っ た 。
考え回す
(考える.回す)
延べ語数:
2
0081
,1995,6: 玉太郎 は 、 いろいろ と
^
考え まわし た が 、 すぐ に この 答え は 出 なかっ た 。
0549
,95,12: 愛し て い た から こそ 、 こんな ばかげ た こと を
^
考え 廻し た の で ある 。
遅れ出す
(遅れる.出す)
延べ語数:
2
0081
,1547,16: すると こんど は 、 ツル ガ 博士 と 娘 と マルタン が 、 後 に
^
おくれ だし た 。
0081
,1548,2: いや 、
^
おくれ だし た どころ で は ない 、 ツル ガ 博士 は 沼 を 見る と 大 興奮 の てい で 、 岸 の ところ に しゃがみこん で しまっ た の だ 。
騒めき出す
(騒めく.出す)
延べ語数:
2
0081
,1432,26: 話 が 、 ラツール 記者 と 愛犬 ポチ の 行方 が 今 なお 分ら ない という ところ まで すすむ と 、 探検 団 の 連中 は
^
ざわめき だし た 。
0084
,2495,13: すると 火星 人 は 踊り を ぴたり と やめ 、 また ざわざわ と
^
ざわめき 出し 、 危険 な しるし が 見え た 。
膨れ出す
(膨れる.出す)
延べ語数:
2
0079
,1938,4: それ が 急 に
^
ふくれ だし た 。
0612
,3188,18: そんなに 面倒 なら 自分 で さすれ ば いい と 思う が 、 腹 が 木魚 の よう に
^
ふくれ 出し て いる ので 、 体 が 曲がら ず 、 手 が とどか ない の で ある 。
付け治す
(付ける.治す)
延べ語数:
2
0071
,985,8: もし 悪い 者 が ある と 、 すぐ
^
つけ 直す 。
0407
,21,11: 題 を その とき 「 貧しき 人々 の 群 」 と
^
つけ 直し た 。
褪せ握る
(褪せる.握る)
延べ語数:
2
0069
,114,13: その 翌々日 の 午前 十 時 に 、 みんな が 手 に
^
あせ にぎっ て いる うち に 、 その 球 は 花 が ひらく よう に 、 しずか に 四つ に われ た 。
0071
,113,14: その 翌々日 の 午前 十 時 に 、 みんな が 手 に 、
^
あせ にぎっ て いる うち に 、 その 球 が ひらく よう に 、 しずか に 四つ に われ た 。
足り得る
(足りる.得る)
延べ語数:
2
0062
,1322,39: この 憲法 が あれ ば こそ 、 クエート 王政 の 非 民主 的 性格 に 視点 を すえ た 上 で 、 日本 は イラク の 侵略 に対して 決して 妥協 する こと の ない 根底 的 な 批判 者
^
足り うる の で は ない の か 。
0062
,1323,36: 同時に 中東 に対する 支配 力 を 嫌 でも 増大 さ せ ず に は おか ない 大 規模 な 軍 を 配備 し て 、 戦争 の 危機 を 増大 さ せる アメリカ の 牽制 者
^
足り うる の で は ない か 。
薄れ行く
(薄れる.行く)
延べ語数:
2
0062
,1066,12: だが 我と 我が 舌 が 暴走 する に 反比例 し て
^
薄れ 行く 意識 の 中 で ウイルス 男 が 考え て い た の は 、 九 〇 年代 において パーソナル コンピューター に 出会う だろ う 膨大 な 数 の ユーザー の 運命 だっ た 。
1149
,107,5: 色恋 が 年 と共に
^
薄れ 行く と 思う の は 、 それ は 現実 を 瞞着 し た 旧 思想 に 過ぎ ず 、 事実 は 生活 力 が 衰退 し て 、 異性 と の 交渉 が 少く なる につれて 、 若 かり し 日 の 記憶 は 強烈 に 鮮明 に 働き 出す の です 。
演じ切る
(演じる.切る)
延べ語数:
2
0060
,9679,18: 『 パソコン 創世 記 』 再生 の 物語 において 、 ジェフ ・ スミス の 役割 を 存分 に
^
演じ 切っ て くれ た 野口 英司 さん に 、 内心 で 頭 を 垂れ つつ 、 喝采 を 送り ます 。
0062
,1192,27: ここ で 「 悪い の は アメリカ だ 」 と 身内 叩き の 痛快 ネタ を 、 枝 雀 顔負け の 底 の 抜け た 迫力 で
^
演じ 切っ た もの だ から もう たまらない 。
生き治す
(生きる.治す)
延べ語数:
2
0060
,9652,17: 西田 さん に もらっ た スペース で 、 個人 の ため の コンピューター と の 出合い を
^
生き 直し の 機会 と し た 古い 友人 の こと を 書い た 。
0169
,23,16: 読者 に 、 何 心 なく 、 あるいは 夢中 ですぎ た 人生 の 一部 を また
^
生き 直さ せ その こと で 現実 を より ゆたか に 正確 に その 人 の うち に 構成 する もの で ある 。
固まり切る
(固まる.切る)
延べ語数:
2
0060
,9648,41: きれい な 物語り で 終わら せ て おけ ば よい もの を 、 真実 という 名 の 幻想 に 目 が くらん で もう 一 歩 踏み込も う と すれ ば 、 現在 と 地続き の 、 流し た 血 の
^
固まり きら ない 過去 を ほじくる こと に なる 。
0062
,1036,43: こいつ に べったり と 添い 切っ て しまう と 「 何とか 主義 」 で も 唱え たく なっ て それ は それ で また 厄介 な こと に も なる が 、 世界 観 なし で は 我々 は 脳 の 配線 の
^
固まり きら ない 赤子 で ある 。
建て直す
(建てる.直す)
延べ語数:
2
0060
,7265,23: 二 年生 に なっ て 部長 を 名乗る こと に なり 、 活動 らしい 活動 を やっ て い なかっ た クラブ を
^
建て なおそ う と 考え た 松本 は 、 予算 獲得 作戦 の 一環 として 、 読売新聞社 の 主催 する 学生 科学 賞 に 応募 し た 。
1075
,686,10: 帝都 以外 の 大きな 都会 で も 、 家 を
^
建て なおす 場合 に は 、 たいてい は この 形 を まね て 、 屋上 に 庭園 が あり 、 運動 場 の ある よう な 家 を つくる こと が でき ない と 、 建築 家 で ない よう に 思う 者 が 多く なっ た 。
掛け直す
(掛ける.直す)
延べ語数:
2
0060
,6406,35: 何 本 か プログラム を 入れ なおし て は その たび ごと に 処理 に 要し た 時間 を メモ し て い た 渡部 は 、 腰 を 浮かせる たび に 少し ずつ 浅く
^
かけ なおし て いっ た 。
0141
,2340,16: 伸子 は 膝 の 上 から つくろい もの を どけ て 、 ちゃんと 長椅子 に
^
かけ なおし た 。
入れ直す
(入れる.直す)
延べ語数:
2
0060
,3305,5: 試作 機 の 電源 を
^
入れ なおし た とき 、 ラジオ に 雑音 が 入る の に 気付い た 後藤 氏 は 、 モニター プログラム が 起動 さ れ て CPU が 動く こと で 雑音 が 生じ て いる こと を 直感 し た 。
0060
,6406,5: 何 本 か プログラム を
^
入れ なおし て は その たび ごと に 処理 に 要し た 時間 を メモ し て い た 渡部 は 、 腰 を 浮かせる たび に 少し ずつ 浅く かけ なおし て いっ た 。
こなし得る
(こなす.得る)
延べ語数:
2
0060
,2755,14: さらに 人 が 働きかけれ ば 応える よう な 振る舞い も 、 この メディア は
^
こなし うる 。
0060
,8447,33: 日本電気 版 の アルト の 子供 の 開発 は 、 こと ハード ウエア に関して は 一 九 八 三 ( 昭和 五 十 八 ) 年 五月 の 発表 予定 を 充分
^
こなし うる ペース で 進め られ て い た 。
締め直す
(締める.直す)
延べ語数:
2
0060
,2334,4: ねじ 類 を
^
締め なおし 、 はたき で 軽く ほこり を 払う 。
0613
,792,3: 止血 帯 を
^
締め なおす 。
焼べ刈る
(焼べる.刈る)
延べ語数:
2
0055
,1888,30: だから 、 この 表情 の ニュアンス を 知る こと は 、 信吉 あるいは 信吉 的 要素 を 持っ た 現代 の 青年 を 理解 する のに 、 必要 缺
^
くべ から ざる アプリオリ とも 、 言え ば 言える の で ある 。
1093
,97,12: 敗戦 国 で は 輸送 の 混乱 が 起こる の は 避
^
くべ から ざる こと で あろ う 。
燃え合う
(燃える.合う)
延べ語数:
2
0053
,3723,11: 二 人 の 視線 は 淡い 悔恨 の 想い に お互い
^
燃え 合っ た 。
1072
,793,11: 眸 と 眸 と は 、 曼珠沙華 の よう に 、
^
燃え あっ た 。
考え因る
(考える.因る)
延べ語数:
2
0041
,176,7: 「 へえ 、 巧 い こと を
^
考え よっ た な ア 。
0041
,181,10: 「 市電 の 回数 券 と は 巧 いこ と
^
考え よっ た な 。
澄まし込む
(澄ます.込む)
延べ語数:
2
0040
,33,10: 何故 男 は 若い 女性 と 歩く 時 、 あんなに
^
澄まし こん だ 顔 を し なけれ ば なら ぬ の だろ う か 。
0591
,92,5: それ きり で 、
^
澄まし こん でる ので 、 話 に も なら ない 。
向け合う
(向ける.合う)
延べ語数:
2
0034
,147,19: 宗右衛門 町 の 青楼 と 道頓堀 の 芝居 茶屋 が 、 ちょうど 川 を はさん で 、 背中 を
^
向け 合っ て いる 。
1072
,3216,15: そして 半ば 、 恐怖 に みち た 眸 を 、 じっと 番小屋 の 横 へ
^
向け あっ た 。
支払い得る
(支払う.得る)
延べ語数:
2
0033
,190,12: 」 という 返事 で 、 ついに 一 度 も 、 私 が
^
支払い 得 なかっ た という 醜態 ぶり で あっ た 。
0060
,2306,18: そうした 環境 を 準備 し うる もの 、 タケシ の 目 から は 天文学 的 な 金額 を
^
支払い うる もの のみ が 、 この 道具 を 利用 する こと が できる 。
飢え渇く
(飢える.渇く)
延べ語数:
2
0027
,556,9: 「 おれ は 、 今夜 は 、 女 に
^
飢え 渇い て いる ん だ 。
0027
,566,5: おれ は 女 に
^
飢え 渇い て いる ん だ 」
侘び敷く
(侘びる.敷く)
延べ語数:
2
0027
,435,41: 自分 は 、 この 人間 の 世の中 に 於い て 、 一生 その 意識 に 苦しめ られ ながら も 、 しかし 、 それ は 自分 の 糟糠 の 妻 の 如き 好 伴侶 で 、 そいつ と 二 人 きり で
^
侘び しく 遊び たわむれ て いる という の も 、 自分 の 生き て いる 姿勢 の 一つ だっ た かも 知れ ない し 、 また 、 俗 に 、 脛 に 傷 持つ 身 、 という 言葉 も ある よう です が 、 その 傷 は 、 自分 の 赤ん坊 の 時 から 、 自然 に 片方 の 脛 に あらわれ て 、 長ずる に 及ん で 治癒 する どころか 、 いよいよ 深く なる ばかり で 、 骨 に まで 達し 、 夜々 の 痛苦 は 千変万化 の 地獄 と は 言い ながら 、 しかし 、 ( これ は 、 たいへん 奇妙 な 言い方 です けど ) その 傷 は 、 次第に 自分 の 血肉 より も 親しく なり 、 その 傷 の 痛み は 、 すなわち 傷 の 生き て いる 感情 、 または 愛情 の 囁き の よう に さえ 思わ れる 、 そんな 男 にとって 、 れい の 地下 運動 の グルウプ の 雰囲気 が 、 へん に 安心 で 、 居心地 が よく 、 つまり 、 その 運動 の 本来 の 目的 より も 、 その 運動 の 肌 が 、 自分 に 合っ た 感じ な の でし た 。
1172
,771,2: 私 は
^
侘び しく その 音 を 聞い て い た 。
あおみどる
(あおむ.どる)
延べ語数:
2
0027
,1384,10: 罪 と 罰 を アント として 考え た ドスト の
^
青み どろ 、 腐っ た 池 、 乱麻 の 奥底 の 、 … … ああ 、 わかり かけ た 、 いや 、 まだ 、 … … など と 頭脳 に 走馬燈 が くるくる 廻っ て い た 時 に 、
0484
,22,3: 裏 、
^
青み どろ の 浮い て いる 水たまり を 隔て て すぐ 小高い 線路
上がり込む
(上がる.込む)
延べ語数:
2
0026
,150,9: そうして 、 僕 たち は その 座敷 に
^
あがり 込ん で 乾杯 し た 。
1082
,15,13: しかし 反物 など を 買う 客 は 、 畳 敷 の 上 に
^
あがり 込む 。
吠え狂う
(吠える.狂う)
延べ語数:
2
0015
,747,2: けれども 、
^
吠え 狂う よう な 、 はしたない 泣き 方 など は 決して し ない 。
0710
,296,10: 花田 が 身 も 世 も あら ず 、
^
吠え 狂っ て いる 。
枯れ見る
(枯れる.見る)
延べ語数:
2
0004
,299,3: まち の 誰
^
かれ 見 さかい なく つかまえ て 来 て は 、 その 金山 の こと 言っ て 、 わたくし は 恥ずかしく て 死ぬ る ほど で ござい まし た 。
0764
,61,7: 共産党 という 連中 は 特に 誰
^
かれ 見 さかい なく 一席 ぶち た がる 人種 で 、 それ について は キチガイ めい た 執念 を もっ て いる 。
教え合う
(教える.合う)
延べ語数:
2
0003
,463,24: 」 摩擦 の 時 など 、 他 の 助手 さん たち は 、 塾生 と 、 無駄口 を きい たり 、 流行 歌 を
^
教え 合っ たり 、 善く 言え ば 和気藹々 と 、 悪く 言え ば のろのろ と やっ て いる のに 、 この 竹 さん だけ は 、 塾生 たち が 何 を 言い かけ て も 、 少し 微笑ん で あいまい に 首肯く だけ で 、 シャッシャ と あざやか な 手つき で 摩擦 を やっ て しまっ て いる 。
0003
,1864,8: 日本 と 支那 と は 、 いつも 互いに
^
教え 合っ て 進ん で 来 た 国 だ という 事 が 、 いまさら の 如く 深く 首肯 せら れ 、 反省 さ せ られる ところ も 多かっ た が 、 けれども 、 それ に つけ て も 、 僕 の きょう の 秘密 が 、 どうにも 気がかり に なっ て 、 早く マア 坊 の 事 なんか 忘れ て しまい 、 以前 の よう な 何 の くったく も 無い 模範 的 な 塾生 に なり たい と つくづく 思っ た 。
捧げ奉る
(捧げる.奉る)
延べ語数:
2
0003
,3234,11: 今日 ただいま 、 この まま の 姿 で 、 いっさい を
^
捧げ たてまつる べき で ある 。
0008
,8,85: その 婦女子 を だます 手 も 、 色々 あり まし て 、 或いは 謹厳 を 装い 、 或いは 美貌 を ほのめかし 、 あるいは 名門 の 出 だ と 偽り 、 或いは ろ く で も ない 学識 を 総ざらい に ひけらかし 、 或いは 我が家 の 不幸 を 恥 も 外聞 も 無く 発表 し 、 以 て 婦人 の シンパシー を 買わ ん と する 意図 明々白々 なる に かかわら ず 、 評論 家 と 云う 馬鹿 者 が あり まし て 、 それ を
^
捧げ 奉り 、 また 自分 の 飯 の 種 に し て いる よう です から 、 呆れる じゃ あり ませ ん か 。
寄せ来る
(寄せる.来る)
延べ語数:
2
0003
,1523,2: 静か に
^
寄せ 来る 波 … … 然し 、 沖 に は 白波 が いたく 吠え て いる 。
0808
,130,36: 左 へ 走り 右 へ 廻り 、 林 を とび 、 伽藍 を こえ 、 あたかも 千 本 の 矢 が 入り みだれ て 走っ て いる よう に 叡山 を 縦横 に は せめぐ って
^
寄せ くる 敵 を バッタバッタ と 斬り 払っ た が 、 ついに 、 根本中堂 を とりかこむ 広場 は 首 と 胴 を 二 ツ に は なれ た 敵 の 屍体 で うずまっ て 、 石 も 土 も 見る こと が でき なく なり 、 足 の 踏み 場 が なくなっ た から 仕方 が ない 。
憎みにくまれる
(憎む.にくまれる)
延べ語数:
2
0768
,82,11: 大いに 現世 の 俗 情 を あらわ に し て 、
^
憎み 憎まれる 文士 の 商法 も 亦 可 で あろ う 。
0838
,153,23: 六 ツ 七 ツ という の は 、 私 が 私 の 実 の 母 に対して 非常 な 憎悪 に かられ 、
^
憎み 憎まれ て 、 一生 の 発端 を つく ッ た 苦しい 幼年 期 で あっ た 。
干しゃがれる
(干る.しゃがれる)
延べ語数:
2
0613
,198,17: しかし 、 せんべい 焼き に はさま れ た せんべい の よう に 、 かく も びっしゃり 圧し
^
ひ しゃがれ て いる と 、 身体 の どこ を 支点 に どう 動こ う か と 考える こと も でき ない 。
0613
,926,5: 工場 は 無造作 に 圧し
^
ひ しゃがれ て 煙突 は 折れ 、 商店 街 は 瓦礫 の 浜 と なり 、 住宅 地 は ただ 石垣 の 段 ばかり 、 畑 は 禿げ 、 林 は 燃え 、 森 の 巨木 は マッチ を 並べ た よう に 倒さ れ 、 満目 荒涼 、 犬 一 匹 生き て 動く もの は ない 。
鳴りはためく
(鳴る.はためく)
延べ語数:
2
0993
,5101,21: それ に 向っ て 発射 さ れる 高射 砲 の とどろき など が 、 殆ど 耳 を 聾せ ん ばかり に
^
鳴り はためく 。
0993
,5105,21: ダダーン 、 ガラガラガラ 、 ズシン 、 ダダーン と すべて の 物音 を 叩き つぶす よう に 爆音 が
^
鳴り はためく 。
帰りそびれる
(帰る.そびれる)
延べ語数:
2
0946
,112,7: 実家 へ 遊び に 行っ て 、
^
帰り そびれ て いる の だろ う と 、 召次 の 舎人 に 聞きあわせる と 、 実家 に お 帰り は なかっ た と いう 。
0946
,133,54: あの 夜 、 切に 、 お そば へ 帰り たく て 、 長屋 の 出窓 の 下 を いく たび か 往復 し 、 お しずまり に なる の を 待っ て い た が 、 朝 まで 行灯 の そば に 坐っ て い られ た ので 、 その ため 、 とうとう
^
帰り そびれ て しまっ た 。
突き和らげる
(突く.和らげる)
延べ語数:
2
0945
,106,21: 籾 種 と いっしょ に 、 あの よう な 道具 を くださ れ た の は 、 あれ で 岩地 を
^
突き やわらげろ という 心 だ と 察し た 。
0945
,200,36: おのれ の こと を 吹聴 する よう で おかしい が 、 お ぬ しら も 知っ て いる 岩穴 の 前 の 畑 は 、 われわれ の 船頭 の 才覚 で 、 鳶口 で 岩 を
^
突き やわらげ て つくっ た もの だ 。
飛びまわれる
(飛ぶ.まわれる)
延べ語数:
2
0866
,414,64: 条件 として は 、 自分 一 人 が 食 つ て いける こと 、 営利 本位 の 企業 で なく 、 どこ か 公益 という 目的 に 結びつい て いる こと 、 特殊 技術 として それ 以外 に もつ て い ない 外国 語 を いくらか 役立てる こと 、 できれ ば オフィス の テーブル に 縛りつけ られ ず 、 ある程度 自由 に 外 を
^
飛び まわれる こと 、 など で ある 。
0993
,2132,12: ううん 、 私 なぞ 居 ない 方 が かえって ノウノウ と
^
飛び まわれ て 、 いい ん でしょ 。
掴みとらせる
(掴む.とらせる)
延べ語数:
2
0786
,38,7: 多く の 弟子 を 抱え て 、
^
つかみ 取らせる 。
0786
,44,55: 明治 に なる と アンマ の 縄張り なぞ という 不文 律 は 顧 られ なく なっ て 、 誰 が どこ へ 開業 し て も 文句 が で なく なっ た から 、 つかみ 取る の も 容易 な 業 で は なくなっ た が 、 それでも 多く の 弟子 を かかえ て
^
つかみ 取らせる こと が できれ ば 、 アンマ の 師匠 御 一 人 は 悪い 商売 で は なかっ た の で ある 。
聞きちがえる
(聞く.ちがえる)
延べ語数:
2
0784
,694,4: あるいは 、 答 を
^
聞き ちがえ た の かも 知れ ない 。
1074
,1392,52: 御伽草子 の 天 稚 彦物 語 は 、 羽衣 と は 反対 に 人間 の 美しい 少女 が 、 天上 に 嫁 入 する 説話 で ある が 、 その 結末 に は やはり 月 に 一 度 と 男神 の 言う の を 、 一 年 に 一 度 と
^
聴き ちがえ て 、 怒っ て 薦 を 投げ たら 化し て 天の川 と なっ た という 条 が ある 。
干散らかす
(干る.散らかす)
延べ語数:
2
0667
,864,18: なるほど 、 ゐる 、 けれども 一癖 あり すぎ て 、 お客 を 吸 ひ よせる より も 追
^
ひ ちらかす 危険 が 多分 に あり 、 養 命 保身 、 天才 は ざら に ある もの で は ない 。
0667
,1160,12: さも なき や 子供 づれ の カミサン 連 が 押寄せ て 食
^
ひ ちらかし て 行く て え 話 だ けど 、 暴力団 で さ へ 一 軒 の ウチ を 寄 つて たかつ て 食 ひ 物 に する に は いくらか 慎み や 筋道 は あり さうな もの ぢ や ねえ か 。
書きつくせる
(書く.つくせる)
延べ語数:
2
0565
,21,12: それ が 、 いくら 書い て も 書い て も 、 なかなか
^
書き つくせ ませ ん 。
0947
,1726,25: 書く 気 に なっ て 書き だせ ば 、 書簡 紙 の 裏表 に 、 十 枚 くらい ギッシリ と 書き つめ て も 、
^
書き つくせ ない よう な 深い 思い が ある が 、 それでは 、 回り の おそい シヅ の 頭 に 、 よけい な 難儀 を かける こと に なる 。
欠きながせる
(欠く.ながせる)
延べ語数:
2
0538
,57,8: 口 の 中 で 切れ切れ に 歌う )
^
かき 流せる … … 筆 の あや に … … そめ し 紫 色あせ じ 。
0538
,287,0:
^
かき 流せる 筆 の あや に … … そめ し 紫 … … けい 、 又 出 て 来る 。
繰り合わせる
(繰る.合わせる)
延べ語数:
2
0447
,153,5: 翌日 は 、 時間 を
^
繰り 合わせ て 、 内 を 見せ て 呉れる 家主 の 細君 を 待ち合わせ た 。
0448
,68,8: 為 に 、 確答 が ない から 、
^
繰り 合わせ て も よい もの と 思い 、 林 町 へ 頼み 、 定 っ たら 来 て 貰う べき 日 で あっ た 二月 十 一 日 に 、 引越し を し て しまっ た の で ある 。
効きちがえる
(効く.ちがえる)
延べ語数:
2
0141
,850,1:
^
きき ちがえ よう の ない 最低 音 で 云い ながら 、 ノヴァミルスキー が 入っ て 来 た 。
0817
,380,23: 奥 湯河原 の 「 かまた 」 という 旅館 で も 、 まだ 仕事 が 終ら ぬ うち に 仕事 が 終っ た と
^
きき ちがえ た オヤジ が 仕事 完成 の 挨拶 に ノコノコ やってき て 、 私 の 雷 の よう な 罵倒 を うけ て 飛 上 ッ て 逃げ た こと が あっ た 。
思い知らせる
(思う.知らせる)
延べ語数:
2
0141
,8478,22: この 発見 は 、 伸子 に 、 自分 の 住ん で 来 た 社会 が どんなに 思いやり が ない か を
^
思い しらせる と いっしょ に 、 驚く ばかり の 新鮮 さ で 「 よそ と は ちがう ソヴェト の 生き かた 」 を 伸子 の 女 の 感覚 に 訴え た 。
0194
,12,18: 近代 戦争 の 無制限 な 戦線 拡大 は 、 戦争 の 非 人道 性 を あらゆる 人 に
^
おもい 知らせ まし た 。
歩きまわれる
(歩く.まわれる)
延べ語数:
2
0141
,17250,19: 伸子 が 野沢 の 室 で らくらく し た 気分 な の は 、 その 室 が 十分
^
歩き まわれる だけ 広く て 、 言葉 の 心配 の いら ない 三 人 の ひと が い て 、 そこ に は ベルネ の 家族 の 間 に はさまっ て いる とき の よう な 裏表 の ひどい 、 う ざっこさがないからだけではなかった 。
0507
,1131,40: 娘 で も 、 東京 へ 出 て 一 二 年 奉公 で も すれ ば 、 立派 な 奥様 に なりあがっ て 、 明日 は どこ の 芝居 、 その 次 の 日 は 何 の 会 と
^
歩き 廻れる もの の 様 に 思っ て 居る 。
取り散らかす
(取る.散らかす)
延べ語数:
2
0141
,17244,15: さらに そこ で すごさ れる たのしい 時間 を ものがたる よう に 書物 や 紙 の
^
とり ちらかさ れ て いる デスク 。
1000
,1064,37: そして 、 よく 見る と 、 父 が すわっ て いる あたり に 、 むかし 母 が 身 に 着け て い た 袿 や 、 単 衣 や 、 小袖 や 、 さま ぐな 衣裳 が
^
取り ちらかし て ある の で あっ た 。
載り合わせる
(載る.合わせる)
延べ語数:
2
0141
,14588,8: 泰造 たち と マルセーユ まで 同じ 船 に
^
のり 合わせ て 来 た 風間 夫妻 が 、 便利 な フランス語 の 出教授 を うけ て いる そう だ と 泰造 から きい た の だっ た 。
0142
,288,5: 重吉 は 、 あたり に
^
のり 合わせ て いる 人々 の 視線 を 心づか ない よう に 並ん で 立っ て い た ひろ子 の 肩 に 手 を おい た 。
隣り合わせる
(隣る.合わせる)
延べ語数:
2
0141
,13220,7: 見る と 、 伸子 の 室 に
^
隣り あわせ た ドア の 前 に も 、 ゆうべ まで 見かけ た こと の ない 女 靴 が 一足 、 平凡 な 男 靴 と ならべ て 出し て あっ た 。
0708
,272,8: 斎藤 と 織田 は 美濃 と 尾張 に
^
隣り 合せ て 、 年来 の 仇敵 で あり 、 攻め たり 攻め られ たり 、 互角 に 戦っ て 持ちこたえ た が 、 バカ 若殿 の 代 に なる と 、 たちまち やら れる 憂い が ある 。
遣りとおせる
(遣る.とおせる)
延べ語数:
2
0060
,9695,18: さまざま な サイト へ の リンク 付け の 作業 は 、 この 環境 なし で は とても
^
やり 通せ なかっ た 。
0141
,8522,10: 学課 だって かなり 骨 が 折れる し 、 女 は
^
やり 通せ ない 場合 も ある ん です 。
見間違える
(見る.間違える)
延べ語数:
2
0042
,262,38: 店 の 真中 に 立て られ て いる 「 波 屋 書房 仮 事務所 」 という 大きな 標札 も 、 店 の 三 分の 二 以上 を 占め て いる 標札 屋 の 商品 の 見本 か と
^
見 間違え られ そう だっ た 。
0095
,86,10: 彼 は 自分 の 顔 を 、 幽鬼 と
^
見 まちがえ た 。
縫い合わせる
(縫う.合わせる)
延べ語数:
2
0002
,1193,17: ドレス の 生地 を 間違っ て 裁断 し た 時 みたい に 、 もう その 生地 は
^
縫い 合せる 事 も 出来 ず 、 全部 捨て て 、 また 別 の 新しい 生地 の 裁断 に とりかから なけれ ば なら ぬ 。
0682
,348,10: 虎 の 皮 と 豹 の 皮 を 四半分 ずつ
^
縫い 合せ た 大 そう な 半 袴 を はい て い た 。
突き止め見つめる
(突く.止める.見つめる)
延べ語数:
2
0622
,92,46: 好き な もの を 好き だ という 、 好き な 女 を 好き だ という 、 大義名分 だの 、 不義 は 御法度 だの 、 義理 人情 という ニセ の 着物 を ぬぎ さり 、 赤裸々 な 心 に なろ う 、 この 赤裸々 な 姿 を
^
突き とめ 見つめる こと が 先ず 人間 の 復活 の 第 一 の 条件 だ 。
0858
,91,46: 好き な もの を 好き だ という 、 好き な 女 を 好き だ という 、 大義名分 だの 、 不義 は 御法度 だの 、 義理 人情 という ニセ の 着物 を ぬぎ さり 、 赤裸々 な 心 に なろ う 、 この 赤裸々 な 姿 を
^
突き とめ 見つめる こと が 先ず 人間 の 復活 の 第 一 条件 だ 。
着替え始める
(着る.替える.始める)
延べ語数:
2
0141
,22532,27: 話 の 中途 から 、 伸子 は 半開き に し た 衣裳 箪笥 の 扉 の かげ に かくれ て 、 外出 の できる なり に
^
着 かえ はじめ た 。
0866
,1804,14: こんな 風 な 戯談 に まぎらし て 、 彼 は 、 洋服 を
^
着 かえ はじめ た 。
ゐたせゐる
(ゐる.たせる.ゐる)
延べ語数:
2
0674
,62,20: それ は 彼 が 安穏 を 欲する から で あつ た けれども 、 又 、 レシイナ を 熱愛 し て
^
ゐ たせ ゐ だ つた 。
0676
,137,27: 三 匹 の 虫 の やう な 生活 に ともかく 夏川 が 堪へ られ た の は 、 ヒロシ といふ 虫 が 趣き が 変 つて
^
ゐ たせ ゐ だら う 。
し続け得る
(為る.続ける.得る)
延べ語数:
2
0012
,127,17: 私 に は 、 一つ の チャンス さえ 無かっ た のに 、 十 年間 の 恋 を
^
し 続け 得 た 経験 も ある し 、 また 、 所 謂 絶好 の チャンス が 一夜 の うち に 三つ も 四つ も 重っ て も 、 何 の 恋愛 も 起ら なかっ た 事 も ある 。
0012
,308,18: それでは もう 一つ の 、 何 の チャンス も 無かっ た のに 、 十 年間 の 恋 を
^
し 続け 得 た 経験 と は どんな もの で ある か と 読者 に たずね られ た なら ば 、 私 は 次 の よう に 答える で あろ う 。
走り辞める
(走る.辞める)
延べ語数:
2
1174
,1057,3: 「 君 が
^
走り やめ た と する と ——」
1174
,1218,4: 彼 は 曲り角 で
^
走り やめ た 。
漂い揺れる
(漂う.揺れる)
延べ語数:
2
1171
,48,5: 髪 油 の におい が
^
ただよい 揺れ た 。
1174
,4111,21: 舟 の 中 と 違っ て 、 家 の 中 に は さまざま な におい が 、 生活 の におい が
^
ただよい 揺れ て い た 。
押し始める
(押す.始める)
延べ語数:
2
1171
,3605,8: 女 の 指 が 脛 の 裏側 を
^
圧し 始め た 。
1171
,3718,4: 頭 の 皮膚 を
^
押し 始め た 。
痛み始める
(痛む.始める)
延べ語数:
2
1171
,3181,6: また 背中 の あちこち が
^
痛み 始め て い た 。
1174
,4062,25: さっき から 尿意 を 催し て い た し 、 胴の間 で あぐら を かい た まま だっ た ので 、 背骨 が しんしん と
^
痛み 始め て いる 。
揉み終わる
(揉む.終わる)
延べ語数:
2
1171
,2815,3: 背中 を 一応
^
揉み 終る と 、 あんま は 彼 の 腕 を 揉み 始め た 。
1171
,2840,2: 全身 を
^
揉み 終っ た あと 、 老人 は また 彼 に うつ伏せ の 姿勢 を 命じ た 。
注ぎ分ける
(注ぐ.分ける)
延べ語数:
2
1171
,1752,9: 主人 は カラカラ から 薩摩焼 の 器 に
^
注ぎ 分け た 。
1174
,4162,3: 湯呑み に
^
注ぎ 分け た 。
焼き始める
(焼く.始める)
延べ語数:
2
1139
,102,11: そして それ を 五つ 六つ ずつ 、 大火 を 焚い て
^
焼き 始め た の です 。
1153
,533,12: しかし こうして 娘 と いっしょ に 出かける の を 、 老人 が
^
やき 始め た 。
説き落とす
(説く.落とす)
延べ語数:
2
1134
,156,10: その ため に は 、 腹心 の 女中 を
^
説き 落し て 、 よく 言い含める だけ で 充分 だっ た の です 。
1138
,144,34: 五 人 扶持 で も 侍 の 切れ っ 端 に は 相違 ない 金之助 、 最初 は さすが に 打ち明け 兼ね まし た が 、 大寿 院 の 巧み な 口 に
^
説き 落さ れ て 、 ツイ 自分 の 望み を 打ち明け まし た 。
覆い掛かる
(覆う.掛かる)
延べ語数:
2
1114
,283,9: 「 兄 上 の 身 に も それ が
^
蔽い かかっ て ござる ぞ 。
1114
,439,16: 折 から 、 鐘 が 鳴り 、 非常 の 空気 が 村人 の 上 に
^
蔽い かかり 、 なお 、 ぐずつい て いれ ば 皆 召し捕ら れる こと に 、 武士 は 叫び ながら 呶 鳴っ た 。
思い充てる
(思う.充てる)
延べ語数:
2
1113
,117,3: 彼女 は
^
思い あて て いっ た 。
1114
,38,48: 長身 の 黒髪 は 海藻 に 似 た か が やき を 見せ て い た し 、 すべすべ し た 手足 は 経 之 自身 に も ふかく めで られ た 、 その 感じ の 生きいき と し た もの を 、 彼 自身 の なか に
^
思い あてる こと が でき た 。
語り替える
(語る.替える)
延べ語数:
2
1076
,606,19: 是 は 説話 を 運ぶ 人々 の 婚姻 慣習 の 変化 に 伴 の うて 、 追 々 と
^
語り かえ られる 部分 だっ た の かも しれ ない 。
1076
,1723,73: かつて 一 度 は 有り得 べき この世 の 不思議 として 、 親 から 子孫 へ と 語り継が れ て い た 時代 に は 、 なるべく まちがえ ず に 古い 形 を 記憶 しよ う と し た もの が 、 人 が 賢く なっ て 何 分 に も これ を 信じ 続け られ ず 、 どうせ 夢 なら ば 思い切っ て 痛快 な 夢 を という 風 に 、 次々 と
^
語り かえ られ て き た 過程 が 、 こうして 数 かぎり も ない 変転 の 段階 を 留め て いる の で ある 。
採り用いる
(採る.用いる)
延べ語数:
2
1076
,1865,14: ともかく も 日本 本土 で は 只 幼い 者 が 、 遊戯 として しか
^
採り 用い なく なっ た もの が 、 彼方 で は ずっと 後々 まで 、 実地 に 使わ れ て い た という の は 意味 が ある 。
1148
,17,35: 「 お 江戸 ファンタジー 」 の 持つ 華麗 に し て 優 艶 な 江戸 情緒 —— それ は 歓楽 極まっ て 哀愁 生ずる といった 、 まことに 纏綿 たる もの で 、 その 主題 として
^
採り 用い られ た の は 、 幾つ か の 江戸 小唄 と 、 江戸 浄瑠璃 でし た が 、 それ が 巧み に 消化 さ れ 、 変形 さ れ て 、 現代 人 の 胸 に 沁 々 と 訴える もの が あり 、 さながら 三 百 年 の 江戸 の 栄華 と 、 その 凄まじい 興亡 の 跡 を 描き 尽し た か の 感 が ある と 言わ れ まし た 。
取り伝える
(取る.伝える)
延べ語数:
2
1076
,1678,33: 是 は 昔話 の 始まり が 、 僅か な 人 たち の 作りごと で なく 、 いわゆる 誰 言う とも なく 、 い つ から と も なく 一つ の 社会 に 、
^
取り 伝え られ た こと を 意味 し 、 是 を 我々 の 学問 に 援用 する 場合 の 、 かなり 力強い 拠点 と なっ て いる の だ が 、 実際 に は その 真実 線 とも 名 づく べき もの が 、 話者 の 技術 と は 打合せ も なし に 、 だんだん と 後 の 方 へ 引き 下っ て 行く ため に 、 ついに は ただ の うそ つき の 作品 と 択ぶ ところ も ない 地位 に 、 昔話 を 置く こと に なっ て しまっ た の で ある 。
1076
,2005,37: 子供 の 所作 など は いつ の 世にも 、 軽々 に 看過 さ れ がち な もの で あっ た が 、 この 中 に は 前 生活 の 痕跡 が 、 まったく 無 意識 に
^
取り 伝え られ て いる 例 は 一つ や 二つ で ない 。
葺き上げる
(葺く.上げる)
延べ語数:
2
1075
,816,8: もと は かん た ん に 四方 から
^
葺き あげ て 中央 に まとめ 、 上 へ 一 束 の 藁 を ひろげ て のせ て も よく 、 または し まい の 藁 を 折り曲げ て も 置い た か 知ら ぬ が 、 こんな 事 で は 長く は もっ て い ない 。
1075
,856,47: すなわち 彼ら も また 農民 の 片 商売 な の だ が 、 数 を かけ て いる ので かん た ん な 技術 を おぼえ 、 また 道具 を そろえ て い て 、 ふつう の 人 より は 仕事 が はやく 、 手ぎわ も よく
^
葺き あげ た の で ある 。
巻き掛ける
(巻く.掛ける)
延べ語数:
2
1075
,24,22: それ ばかり か 、 この 糸 は 木綿 の よう に ふっくり と は し て い ない から 、 手毬 に
^
巻き 掛け て も 今 の ゴム 毬 の よう に は 、 つい て よく 弾ま なかっ た の で ある 。
1145
,202,34: あまり の 激動 に 医者 を 呼ぶ 智恵 も 浮かば ず 、 江守 銀 二 は 胸 から ブローチ を 引きちぎる よう に 外し 、 真新しい 側 の 卓子 掛け を 取っ て
^
巻き かけ まし た 。
積み蓄える
(積む.蓄える)
延べ語数:
2
1075
,142,17: 皆さん も これから 注意 ぶ かく 、 だんだん と 見 たり 聞い たり し た こと を
^
積み たくわえ て 行か れる なら ば 、 国 の 昔 の 交通 の 跡 を 明らか に し 、 昔 の 人 の 心持 を よく 理解 し 、 また それ を 一 生涯 、 おぼえ て いる こと も らく な の で ある 。
1075
,480,11: 老人 は かんがえ 深く 、 また いろいろ の 好い 経験 も
^
積み たくわえ て い て 、 なんか 困っ た こと が ある と 助け て くれる 。
取り混ぜる
(取る.混ぜる)
延べ語数:
2
1074
,79,12: あるいは その 時 の 様子 次第 で 、 あれ も これ も
^
取り まぜ て 使い 、 総称 という もの が なかっ た 時代 も あっ た か と 思う が 、 その 事 は 後 に もう少し 詳しく 説明 する として 、 とにかく に 今 で は セツ という の が 、 全国 にわたって 最も 普通 の 名 に なっ て いる 。
1111
,4,60: 先客 は あなた の 小説 なら 、 元来 が 短い の で ある から 二 枚 でも 、 結構 小説 に なり ます 、 却って 面白い 小説 に なる かも 知れ ない と いっ て 、 あきらめ ない 、 一種 の 面白 半分 と 調 戯半 分 に 、 実際 書け そう も ない 本物 の 困り 方 半分 を
^
取り 交ぜ て 、 どうしても 芥川 は 書け ない と いい 、 先客 は やはり ねばっ て 二 枚 説 を 固持 し て 、 何とか し て 書い て くれ と いい 張っ た 。
売り広める
(売る.広める)
延べ語数:
2
1074
,219,24: 版画 の 大量 生産 者 など は 、 信用 す べき 解説 者 で なかっ た の は 無論 だ が 、 それ が
^
売り ひろめ た お 姿 という もの は 、 年 徳 神 で も 恵比須 大黒 で も 、 または オシラ という 養蚕 の 神 で も 、 妙 に 力強く 人心 を 支配 し て い た 。
1076
,1980,62: 疣 から 多分 四 年 の 後 に 、 私 は 親 に 別れ て 関東 の 土 を 踏み 、 茨城 県 の 西南 隅 、 布川 という 町 に 暫く 住ん で い た が 、 その 頃 が ちょうど 鳩麦 煎餅 という 、 紙 の 筒 に 入っ た 丸い 煎餅 の 、 人気 に 投じ て 盛ん に
^
売り 弘め られ た 時 で 、 その 製造元 は 爰 から 五 、 六 里 の 、 たしか 鳩崎 という 小さな 町 に あっ た 。
招き上げる
(招く.上げる)
延べ語数:
2
1073
,719,17: … … それ を ば なんぞ 、 爺 、 おろそか に も 、 彼方 で は 、
^
招き 上げよ う と し て いる で は ない か 」
1073
,757,7: 結果 は 、 いちど そこ まで 、
^
招き 上げ られ た 小次郎 の 身 へ 返っ て 来 た 。
放り付ける
(放る.付ける)
延べ語数:
2
1073
,41,24: 男 が 、 なお 執 こく 、 くり返し て 、 すすめる と 、 彼 は 、 やにわに 、 石 を 拾っ て 、
^
抛り つけ た 。
1073
,5895,14: と 、 いきなり 、 抱い て い た わが子 の 首 を 、
^
抛り つけ た 。
射尽くす
(射る.尽くす)
延べ語数:
2
1073
,173,22: 掠奪 結婚 も 、 折々 ある し 、 恋愛 争奪 戦争 に 、 家人 奴僕 を 武装 さ せ 、 鏃 を
^
射 つくし 、 矛 に 血 を 飛沫 かす 場合 も 稀 で は ない 。
1073
,8035,30: と いっ て も 、 戦闘 に かかっ て みる と 、 手 に あう 敵 兵 は いくら も 出 て 来 ず 、 それら の 者 を
^
射 尽し て 、 あと の 船 を 調べ て 見る と 、 女 子供 や 老女 みたい な 者 ばかり が 、 苫 の 下 から 曳き 出さ れ た 。
住み兼ねる
(住む.兼ねる)
延べ語数:
2
1071
,119,20: 『 そんな 事 は ない 、 何 たっ て 社会 が わるけれ ば 、 俺 たち も 、 善く は
^
住み かねる 』
1105
,93,13: 個人 住宅 は 、 裏 と 表 と が ない と 、 ちょっと
^
住み かねる もの で ある が 、 アメリカ の 家 に も 裏 が ある こと を 知っ て 大いに 安心 し た 。
解き掛ける
(解く.掛ける)
延べ語数:
2
1064
,373,16: さあ お 進み 下さい 』 と 、 禅 床 の 真ん中 へ 出 て 衣 を
^
解き かけ た 。
1073
,687,31: 決して 、 客 らしい 扱い で は ない が 、 召使 たち から 、 一部 の 建物 の うち に 、 まず 上がる こと を ゆるさ れ 、 草鞋 など
^
解き かけ て いる と 、 中庭 を 隔て た あなた の 妻戸 の 蔭 で 、
漕ぎ続ける
(漕ぐ.続ける)
延べ語数:
2
1062
,63,12: それから オキクルミ は 、 大浪 の 谷 底 へ 追い 落さ れ
^
漕ぎ つづけ て 行く うち に 、 手 の おも て から 手 の う ら から 、 夥しい 血 まめ が 見る 見る ぶらさがっ て いく 。
1062
,65,9: オキクルミ は 、 ただ 一 人 に なっ て
^
漕ぎ つづけ て 行っ た あげく 、 手 廻 の 品々 を 入れ て ある 袋 の 中 を 手さぐり 手さぐり し て 、 イケマ の 小 弓 、 イケマ の 小 矢 を 前 に とりだし 、 大空 の お もて を にらみ にらみ 、 ひょう と 射 はなっ た 。
立ち分かる
(立つ.分かる)
延べ語数:
2
1062
,34,22: ま づ 、 人数 四 五 十 人 も 雇い て 、 一方 へ 四 五 十 人 づつ 、 両方 へ
^
立ち 分れ 、 さて 合図 を以て 、 双方 より 、 相互 に 銘々 鞭 を もつ て 、 眼 鼻 も わかた ず 、 はげしく 打ちあう こと 、 しばらく あ つて 、 後 、 東風 を 祈る 時 は 、 西方 の 者 ども 負け て 引 しりぞく を 、 東 の 方 から 追い くずす 。
1062
,35,8: 北風 を 祈る 時 は 、 南北 に
^
立ち 分れ 、 南 の 方 の 者 ども 、 負け て 引退 く を 、 北 に 立ち たる 者 ども 、 これ を 追い まわる 。
干し固める
(干す.固める)
延べ語数:
2
1050
,149,3: この 熊の胆 の
^
乾し 固め た 束 も あげる から 、 それ を 上 の 国 へ 持ち帰っ て みやげ と し 、 せめて これ ばかり を も 、 おれ たち に 会っ た 証拠 として 話し て もらい たい 」
1174
,3849,6: その他 支那 茶 を 円型 に
^
乾し 固め た の を 持っ て 歩い て い た し 、 日本 茶 を 土産 に 持っ て 行く と 、 たいへん 喜ん で 、 おかえし に 乾 肉 を くれ たり し た 。
蹴り飛ばす
(蹴る.飛ばす)
延べ語数:
2
1041
,1967,19: 〈 大人 たち が 、 自分 の 娘 くらい の 年齢 の 女性 を 、 さかん に 殴り 、
^
蹴り とばし た 。
1041
,2646,10: ボブ ・ ディラン は 、 この ポーズ を 、
^
蹴り とばし た 。
売り上げる
(売る.上げる)
延べ語数:
2
1041
,134,55: 『 ハウンド・ドッグ 』 に ひっかけ た 犬 の ぬいぐるみ 、 『 テディ ・ ベア 』 の 熊 、 帽子 、 Tシャツ 、 ジーンズ 、 ハンカチ 、 口紅 ( ハウンド・ドッグ・オレンジ 、 ハートブレイク・レッド 、 など ) 、 手ぶくろ 、 セーター 、 スニーカー 、 ブラウス 、 ネックレス 、 ブレスレット 、 便箋 、 本立て 、 グリーティング・カード など の 年間
^
売り あげ が 、 五 六 年 に は 二 〇 〇 〇 万 ドル に まで なっ た 。
1041
,2975,2: キップ の
^
売り あげ 金 が 入り はじめ て から 準備 に とり かかっ た パウダーリッジ は 、 だから 失敗 し て 当然 な の だ 。
擽り初める
(擽る.初める)
延べ語数:
2
1037
,2813,20: 右 の 男 が 例 の 鵝 ペン の よう な もの を 持っ て 、 貞子 の 腋の下 を
^
擽り 初める 。
1037
,2822,21: 改めて 左 の 男 が 鵝 ペン の よう な もの を 持っ て 、 貞子 の 腋の下 を 緩く り
^
擽り 初める 。
反り替える
(反る.替える)
延べ語数:
2
1036
,348,5: 瞬間 、 思わず 体 が
^
反り かえる よう な 激痛 を 覚える 。
1037
,593,5: 最後 に 、 たつ は
^
反り かえる 恰好 に なり 、 斜め 横 に 倒れる 。
縋り疲れる
(縋る.疲れる)
延べ語数:
2
1014
,153,3: 問題 は 、
^
縋り つかれ た 男 の 方 の 、 出方 で あっ た 。
1014
,154,9: ゴロゴロ ピカピカ の 真っ最中 に 、 いくら 艶 かしく
^
縋り つかれ た から と て そんな 恐怖 の タダ 中 で 、 味 な 気 なぞ が 起る もの か !
罵り付ける
(罵る.付ける)
延べ語数:
2
1012
,160,21: ふだん 姉 を 可愛がっ て 、 荒い 言葉 一つ かけ た こと も ない 父 が 、 人前 も なく こんなにも
^
罵り つけ て いる の は 、 姉 の 死 を 悼む 父 の 痛恨 の 一種 だっ た かも 知れ ませ ん 。
1014
,92,36: 夕飯 も 食わ ず に 、 へとへと に なっ て 、 夕立ち の 来る 方 来る 方 と 、 東京 中 逃げ 廻っ た バカ 野郎 は どこ の どい つ だ と 、 自分 を
^
罵り つけ て くれ たい よう な 気 が し た 。
盛り上がる
(盛る.上がる)
延べ語数:
2
1001
,12,54: 大矢野 島 と 千束島 ( この 島 は 天草 の 乱 の 策源地 と いわ れ て いる ) の 間 を ぬけ 、 やがて 上島 近く に さしかかる と 、 雲 は いく分 切れ 、 風 も 弱 まつ た よう で あつ た が 、 波 は いよいよ 高く 、 時に
^
もり 上がる うねり に 乗上げる と 、 からだ の 中心 を 失い そう に さえ なる 。
1008
,46,2: 内 から
^
もり 上がっ て くる 青春 の 情熱 は 、 それ に も かかわら ず 、 ありのまま の おのれ を 露呈 する よう に 迫っ て くる が 、 しかし そういう 激発 が あっ て も 、 普通 の 場合 なら ば 傷痕 を 残さ ず に すむ よう な 出来事 が 、 ここ で は 冷厳 な 現実 の ため に 、 生涯 癒える こと の ない 大きい 傷あと を 残す こと に なる 。
練り固める
(練る.固める)
延べ語数:
2
1000
,838,50: で 、 よく く 舌 で 味わい ながら 考える と 、 尿 の よう に 見え た 液体 は 、 丁子 を 煮 出し た 汁 で ある らしく 、 糞 の よう に 見え た 固形 物 は 、 野老 や 合 薫物 を 甘 葛 の 汁 で
^
煉り 固め て 、 大きな 筆 の つ か に 入れ て 押し出し た もの らしい の で あっ た が 、 しかし そう と 分っ て み て も 、 いみじくも 此方 の 心 を 見抜い て お 虎 子 に これ だけ の 趣向 を 凝らし 、 男 を 悩殺 する よう な こと を 工 むと は 、 何と 云う 機智 に 長け た 女 か 、 矢 張 彼女 は 尋常 の 人 で は あり 得 ない 、 と 云う 風 に 思え て 、 い よく 諦め が つき にく ゝ 、 恋し さ は まさる のみ で あっ た 。
1145
,2,24: そこ へ 行く と 、 私 の これから 申 上げよ う と 思う 話 は 、 譬喩 と 諷刺 と 当て込み と 教訓 で
^
練り 固め た よう な もの で 、 まことに 早 や 恐縮 千 万 です が 、 よく 噛みしめ て 、 言外 の 意 を 味わっ て 頂き たい と 存じ ます 」
挿し入れる
(挿す.入れる)
延べ語数:
2
1000
,549,35: そして 次 の 瞬間 に 、 座敷 の うし ろ を 囲っ て い た 屏風 の 方 へ 歩み寄っ て 、 それ を 手早く 押し 畳む と 、 御簾 の 隙間 へ 手 を
^
挿し 入れ て 、 中 に 隠れ て い た 人 の 袂 の 端 を ぐいと 捉え た 。
1000
,617,46: と 、 走り書き を し て 、 小さく 畳ん で 、 不意 に 何処 から か 左大臣 の 車 の 側 に 現れ 、 下 襲 の 尻 を 簾 の 中 へ 押し込む の と 一緒 に 、 人知れず それ を 北の方 の 袖の下 へ
^
挿し 入れ た の で あっ た 。
誘い入れる
(誘う.入れる)
延べ語数:
2
1000
,146,11: こんな 夜更け に わ ざく 人 を 自分 の 閨 まで
^
誘い 入れ て 置き ながら 、 いざ と 云う 時 に 姿 を 晦まし て しまう と は 。
1073
,4272,11: わざと 、 勝ち 誇らし て 、 彼奴 を 、 部落 に
^
さそい 入れ 、 四方 から 火 を 放っ て 、 焼き 殺し て しまえ ば いい 」
恋い焦れる
(恋う.焦れる)
延べ語数:
2
1000
,1281,3: 嘗て あんなに も
^
恋い 焦れ て い た その 人 を 、 一顧 の 価値 も ない 腐肉 の 塊 で ある と 観 じ て 、 清く 、 貴く 、 豁然 と 死ん で 行っ た で あろ う か 。
1076
,265,20: 太平 の 天子 が 人 の 世 の 歓楽 に 飽き 満ち て 、 そろそろ と 不老不死 の 術 を
^
恋い 焦れ 、 ついに 道士 の 言 に 欺か れ て 無益 の 探求 を 企 つる に 至っ た など は 、 いわば 支那 古代 の 小説 の 一つ の 型 で あっ て 、 たまたま その 中 の 特に 美しく 、 かつ 奇抜 に し て 人心 に 投じ た もの が 、 永く 記 伝 せら れ て 世 に 残っ た に すぎ ぬ こと は 、 今日 は もう 疑う 人 も ある まい 。
煽り続ける
(煽る.続ける)
延べ語数:
2
0995
,898,6: ( さき ほど から 、
^
あおり つづけ て い た ウィスキイ の 酔い が 出 て 来る の と 同時に 、 急 に 佐山 の 話 が 、 がまん でき なく なり 、 ほとんど 憎悪 に 近い 嫌悪 で ) 死ぬ ん だ なあ 、 そんな 奴 は !
1040
,3094,15: 吹き こん で くる 風 が 邦子 の 顔 に 当たり 、 髪 を 軽く
^
あおり 続け た 。
掘りあける
(掘る.あける)
延べ語数:
2
0995
,1629,22: 村 子 私 の いっ てる の は … … です から ——( 花岡 の 脚 を アゴ で さして )
^
掘り あけ られる かしら ?
0995
,1631,22: 村 子 だって 、 戸 の 厚 さ が 、 一 尺 あっ た として も 、 ナナメ に 曲っ て
^
掘り あける ん だ から 三 倍 と 見 て も 三 尺 … … もう それ くらい 掘っ てる から … … つまり 、 ワケ から いえ ば 、 もう 戸 の 前 に 出 て いる ん だ から ——
削り落とす
(削る.落とす)
延べ語数:
2
0995
,1576,15: エジプト の 女神 像 に ある よう な 、 肉 という 肉 を ゲッソリ と
^
けずり 落し て 、 三角形 に 、 全く 精神 的 に なっ て しまっ た 顔 と 、 まだ ムッ チリ と 豊か な 胸 や 腹部 や 腰 など の 、 ワイ セツ に 近い 曲線 を 露出 し て いる 首 から 下 と が 、 はげしい 対照 を なし て 、 それぞれ 別々 の 人間 の もの の よう に 見える 。
1175
,747,29: 「 そんな 言い分 が 通る ん だっ たら 、 僕 は 君 が 眠っ てる 時 に 、 安全 カミソリ の 刃 で 、 君 の 疣 を 全部
^
削り 落す ぞ !
叩き壊れる
(叩く.壊れる)
延べ語数:
2
0994
,1407,5: ただ 築い た もの が
^
叩き こわれ て も 、 それ の の つ て い た 地面 は 有る 。
0994
,1429,23: だから 見 た まい 、 人間 が 弱 つ ちや つた 時 、 國 が メチャメチャ に なつ た 時 、 文化 が
^
叩き こわれ た 時 、 その他 人間 全 體 の 調子 が ダメ に なつ た 時 に は 、 知 らん 間 に 人 は 、 みんな 歩き 出し て いる よ 。
刈り終わる
(刈る.終わる)
延べ語数:
2
0993
,5331,10: 目 を 放っ て 向う を 見る と 、 既に
^
刈り 終っ た 四 五 枚 の 水田 に 切り株 が 点々 と 闇 の 中 に 没し て い ます 。
1174
,2026,1:
^
刈り 終る と 、 城 介 は 妹 に 鏡 を 持っ て 来さ せ た 。
寝こける
(寝る.こける)
延べ語数:
2
0993
,4049,9: … … 見ろ ま 、 棟梁 すっかり 酔いつぶれ て
^
寝 こけ て ら 。
0993
,4479,21: へえ 、 よっぽど くたびれ なし た と 見え て 、 敏子 さま の お 顔 を 一目 見る なり 、 こうして
^
寝 こけ ちゃっ た よう な 有様 。
食い終える
(食う.終える)
延べ語数:
2
0993
,4044,6: いろり ば たで 、 めし を
^
食い 終え た 茶碗 や 箸 の 音 が し て 。
1175
,905,2: メシ を
^
食い 終え て 直ちに 中央 線 に 乗り 、 八王子 に すっ飛ん だ 、 あと の 頼み は オヤジ ばかり です 。
飛び跳ねる
(飛ぶ.跳ねる)
延べ語数:
2
0993
,2057,20: … … ( 鶴 に ) いえ ね 、 最初 に ここ に 来 た 時 に —— 川原 を
^
飛び はね て いる 小さな 小さな 仔馬 を 見 た の よ 。
1177
,23,17: 兄 は 横 板 を 半分 に 折っ た 座席 から 立っ て くる と 、
^
跳び はねる よう な 震動 の なか で 、 彼 の 首 に 自分 の 絹 の マフラア を 巻い た 。
出抜ける
(出る.抜ける)
延べ語数:
2
0993
,15,25: それ 迄 に 二 三 度 入りこん だ こと の ある 森 で 、 三 十 分 以上 歩い て 、 もう そろそろ 森 を
^
出 ぬけ て も よ さ そう だ と 思う 頃 、 不意 に 近く で 犬 の なき声 が 聞える 。
0993
,3161,12: この 時 、 離れ た 林 の 小道 を この 場 へ
^
出 抜け た 所 から 「 うまい 、 うまい 、 うまい !
語り広げる
(語る.広げる)
延べ語数:
2
0990
,117,7: だから 、 自分 だけ の 考え を
^
語り ひろげ て みる の です が 、 それ に は まず 、 よかれ あしかれ 、 自分 を タナ の 上 から 引きずり おろし 、 人 なか に さらし 、 クシザシ に し —— 一言 に いっ て 、 自分 が まず 少し ばかり 痛い 思 を し て みる こと が 第一歩 だ と 思っ た の です 。
0991
,43,12: しかし 待つ あいだ に 、 私 の 質問 を もう すこし くわしく
^
語り ひろげ て み たい 、 そして その こと によって 、 あなた の 答え を さらに 催促 し たい 、 それ が この 文章 で ある わけ です 。
失い尽くす
(失う.尽くす)
延べ語数:
2
0988
,685,17: それに 、 その 當時 の 、 言 つ て みれ ば 尊重 す べき もの を すべて
^
失い つくし て 、 バラバラ に 分解 し た まま 乾い て し まつ た よう な 私 の 心 に と つて は 、 流れ た の が 血 で あ つて も インク で あ つて も 、 たいした 違い は 無い か の よう で あつ た 。
1132
,116,13: 二 人 共 勤め を 怠り 果て て 、 最早 人がましい 性格 も
^
失い 尽くし た よう に 見える の です 。
叩き起こす
(叩く.起こす)
延べ語数:
2
0988
,3997,33: もう 夜 なか を 、 と つく に 過ぎ た 時間 だ つ た 筈 で 、 その 女 も い つ たん 寢 どこ に 入 つた 後 で M さん に
^
叩き おこさ れ た の で は ない でし よう か 。
1041
,1591,18: 「 毎朝 この 時間 に なる と 、 母親 は 、 就職 し なさい 、 と ボク を
^
叩き おこす 。
突き開ける
(突く.開ける)
延べ語数:
2
0988
,3053,30: 同時に 「 失 禮 し ます 先生 」 言う なり スッ と 室 を 出 て 玄 關 で 靴 を 突 つ かける や 、 表 の ドア を
^
突き 開け て 忽ち 小走り に 驅 け 出し た 足音 が し た 。
0988
,4069,2: ドア を
^
突き 開ける や 、 眞 つ 暗 な 家 の 中 から 出 て 來 る と いくらか ホ ノ 明るく 感じ られる 露 路 の よう な 所 を 、 方角 も 考え ず に 、 いきなり 走り出し た 。
突き混ぜる
(突く.混ぜる)
延べ語数:
2
0988
,1770,52: 三 四 日 たつ て 、 私 を 訪ね て 來 た 佐々 兼武 が 、 室 に 通 つて 坐 つ た か と 思う と 、 例 の 人 を いくら か 嘲弄 する よう な 調子 と 人 に 取り入る よう な 愛嬌 の ある 調子 と を
^
突き まぜ た 話し方 で 、 時々 舌なめずり を し ながら 、 ペラペラ と やり 出し た 。
0993
,830,6: つまり トルストイ と フエビアン 主義 を
^
突き まぜ た と 言う か なあ 、 日本 で 言う と 内村 鑑三 と 安部 磯雄 を 合せ た 式 の さ 。
巻き始める
(巻く.始める)
延べ語数:
2
0986
,450,43: ツヤ子 すばやい 動作 で ラジオ 台の下 から 鉄 帽 を 引き出し て かむり 、 床 の 上 に 腰 を おろし 戸外 の 空 を のぞい て 見 ながら 、 鉄 帽 の 中 に 入れ て あっ た ゲートル を 脚 に
^
巻き はじめる )
1147
,18,22: ところで 、 近ごろ 思い も よら ぬ 災難 が お 竹 の 身辺 を 取巻い て 、 真黒 な 渦 を
^
巻き 始め た の です 。
押し臥せる
(押す.臥せる)
延べ語数:
2
0985
,1964,4: しかし 弱い ため に
^
押し ふせら れ て 公然 と 戦争 に 反対 出来 なかっ た 事 と 、 積極 的 に 戦争 に 協力 し た 事 と は 、 違う よ 。
0995
,1921,4: 村 子 は 、
^
押し ふせら れ た 時 の 姿勢 の まま ペ タン として 動け ない で いる … … 間 )
拭き切れる
(拭く.切れる)
延べ語数:
2
0981
,870,3: 拭い て も
^
拭き きれ ぬ ほど 流れ た 涙 が
1114
,59,39: ただ 、 その きらびやか な 顔 立 に ある もの は 、 ことごとく 危険 な すぐ 男 の 手 に わたさ れる よう な きらびやか さ で あり 、 それ が はぎ 野 から いくら 拭い て も 、
^
拭き きれ ない もの だっ た 。
破き捨てる
(破く.捨てる)
延べ語数:
2
0981
,1939,9: ( ベリリ と 腰 の オダリスク の 片方 を
^
やぶき 捨て 、 片方 の モモ の 円柱 を 斜め に グイ と あげ 、 最下 等 の 媚び と 軽蔑 と を 混ぜ て 、 自分 の からだ を 男 に 投げ 与える ゼスチュア 。
0981
,2228,4: 自分 で 自分 を
^
やぶき 捨て て
脱ぎ散らす
(脱ぐ.散らす)
延べ語数:
2
0981
,1790,8: 女 一 人 の 部屋 の 隅 に
^
脱ぎ ちらし た 着物 が あっ たり
0994
,807,12: 着 て い た ワンピース や スリップ など 、 その あたり に
^
ぬぎ ちらし 、 醉 いし れ て ほて つた から だ を 冷たい コンクリート の 上 に 投げ出し て いる の が 氣持 よい の で あろ う 、 自由 で 樂 々 と し た 半裸 が 自然 で 健康 に 見え 、 意外 に ワイ セツ さ は ない 。
笑い始める
(笑う.始める)
延べ語数:
2
0978
,897,3: クス クス と
^
笑い 始め
1173
,207,15: うつむい た まま その 操作 を くり返し ながら 彼 は 低い 声 を 出し て
^
わらい 始め た 。
渡り越える
(渡る.越える)
延べ語数:
2
0978
,362,2: 俺 が
^
渡り 越え た の は
1073
,1425,26: 怪し と 見 て 、 追い まし た ところ 、 大勢 は 、 藍子 さま を かつい で 、 先 に 、 川 の 彼方 へ
^
渡り こえ 、 あと に 残っ た 賊 の 頭目 が 、 こう 申す の で ござい まし た 」
掻き寄せる
(掻く.寄せる)
延べ語数:
2
0959
,139,24: お 近 は 手 に し て い た 煙管 の 雁首 で 、 なま 新 らしい 二分 金 を 、 手許 へ
^
掻き よせ た が 、 多少 気味 の 悪 さ を 感じ た の で あろ う 。
0985
,634,14: 清水 … … ( その フロシキ を クシャクシャ に し て 右手 で
^
掻き 寄せ 、 ポケット に 突込み ながら 、 うつ向い て いる 顔 から 、 ポタポタポタ と 涙 が 食卓 の 上 に 垂れる 。
押し広がる
(押す.広がる)
延べ語数:
2
0958
,148,10: それ は 、 火山岩 か 火成岩 が 川 敷 に
^
押し ひろがっ て いる から で ある 。
0958
,154,59: 河相 の 合流 で 見れ ば 明らか に 区別 さ れる よう に 、 十津川 の 川底 の 石 は 灰色 に 小型 で 、 粗品 で ある のに 、 北山川 の 石 は 大きく 滑らか に 、 青く 白く 淡紅 に 、 この 川 の 上流 で ある 吉野 地方 一帯 に 古 成層 の 岩 質 が
^
押し ひろがっ て いる の に 気づく で あろ う 。
編み始める
(編む.始める)
延べ語数:
2
0956
,869,4: ( 再び 籠 を
^
編み 始める ) … … … 物騒 で しようが ない 。
0956
,881,9: 造 麻 呂 は 再び 一心に 竹 籠 を
^
編み 始め た 。
吹き消える
(吹く.消える)
延べ語数:
2
0956
,3024,4: 常世 の 緑
^
吹き 消え て
0956
,3026,4: 常世 の 緑
^
吹き 消え て
奏し始める
(奏す.始める)
延べ語数:
2
0956
,219,12: 懐 より 横笛 を 取り出し て 、 親しい 「 曲 」 を
^
奏し 始める 。
0981
,45,27: 音楽 も はじめ て いただき ましょ う ( 右手 へ 向っ て 手 を あげ て 合図 する と 、 バンド が ユックリ し た 曲 を
^
奏し はじめる )
疑い掛ける
(疑う.掛ける)
延べ語数:
2
0953
,290,23: その後 、 いろいろ と 思いあわせ 、 葛木 を 家 から 出し た の は 公子 の 仕業 で は なかっ た か と
^
疑い かけ て い た が 、 それ は それ と し て 、 花世 の 美し さ は なんと し て も 物騒 で ある 。
0987
,1061,5: そして 、 あなた さま を
^
疑い かけ て い ます 。
伺い出来る
(伺う.出来る)
延べ語数:
2
0947
,2969,24: いちど 、 お 伺い し なく ちゃ なら ない ん です けど 、 バタバタ し て 落着 か ない もん だ から 、 お
^
伺い でき ず に おり ます の … … 愛一郎 さん に は 、 ときどき 、 お 会い に なる ?
0947
,2999,4: い つ 、 お
^
伺い できる か わから ない けど 、 それで 、 よろしかっ たら 」
蒸し上げる
(蒸す.上げる)
延べ語数:
2
0947
,293,5: 風 が 落ち 、
^
蒸し あげる よう な 夕凪 に なっ た 。
1074
,423,7: それ を 粉 に はたき 、 または
^
蒸し 上げ て 、 餅 や 強飯 を 調整 する の に は 、 男 が 参与 する よう に なっ て から でも 、 なお なかなか の 時間 の 費え が あっ た 。
渡り掛ける
(渡る.掛ける)
延べ語数:
2
0947
,1855,3: 両国橋 を
^
渡り かける ころ 、 前 窓 の ガラス に 、 雨 の しずく が 、 白い 筋 を ひき はじめ た 。
1174
,950,17: 橋 の たもと に 学生 姿 の 男 が 三 人 い て 、 女 たち が
^
渡り かけ た の を 見 すまし て 、 急 に ゆすぶり 始め た の だ 。
舞い下りる
(舞う.下りる)
延べ語数:
2
0947
,1681,22: サト子 は 、 窓ぎわ の 椅子 に 掛け 、 灰色 の 霧 に 白い 筋 を ひき ながら 、 舞い たち
^
舞い おりる カモメ の 遊戯 を 、 所在 なく ながめ て い た が 、 その うち に 、 そう し て いる こと に も 耐え られ なく なり 、 椅子 から 立っ て 、 広く も ない アパート の 部屋 の なか を ウロウロ と 歩き まわっ た 。
0948
,876,31: 朽ち かけ た 貸 バンガロー が 落 々 と 立っ て いる ほか 、 人影 らしい もの も なかっ た 対岸 の 草地 に 、 大 白鳥 の 大群 でも
^
舞い おり た よう に いち めん に 三角 テント が 張ら れ 、 ボーイ ・ スカウト の 制服 を 着 た の や 、 ショート ・ パンツ ひとつ に なっ た 少年 が 元気 な 声 で 笑っ たり 叫ん だり し ながら 、 船着 場 に 沿っ た 細長い 渚 を 走り まわっ て い た 。
出離れる
(出る.離れる)
延べ語数:
2
0946
,152,3: 千住 を
^
出 離れ た が 、 いよいよ 数 は 増す ばかり 、 難民 の 群れ は 奥州 街道 を 埋め つくす 勢い で 、 草加 の 近く まで 切れ目 も なく つづき 、 新宿 、 品川 の お 救 小屋 を あて に し 、 道端 に 足 を 投げだし て 待っ て いる 。
1074
,1726,2: 村 を
^
出 離れよ う と する 路 の 三つ 股 、 野 を 横 ぎって 行く 路 の 曲り目 、 または 坂 の 口 や 峠 の 頂上 など に も 、 時々 は これ と よく 似 た 石 の 集合 が あっ て 、 そういう 地点 を 繋い で 見る と 、 だんだんに 古い 頃 の 交通 路 が 、 はっきり と し て 来る よう に 思わ れる 。
待ち暮らす
(待つ.暮らす)
延べ語数:
2
0946
,101,24: 金 十郎 は 子供 の 帰り を 案じる 子煩悩 の 父親 の よう に 長屋 の 門 で 夕 月 の 出る まで
^
待ち 暮らし て から 、 神泉苑 の 辻 へ 行っ て おろおろ と 東西 を ながめ 、 また 長屋 まで 駆け 戻っ て 、 もしや 帰っ て いる か と 出窓 から のぞき 、 痩せる ほど に 気 を 揉ん で い た が 、 四 ツ の 鐘 の 音 を 聞く と 、 さすが に がっくり と 疲れ た 。
1074
,143,27: ところが 内外 の 事情 の 次々 の 変化 の ため に 、 この 一月 余り の 物忌 の 期間 を 、 静か に 謹慎 し て
^
待ち 暮す こと が 出来 なく なり 、 結局 は やっと 農事 の 一 きり が つい た 旧 九月 に 、 多く の 収穫 後 の 行事 を 引上げ て しまう こと に なっ て 、 冬 は また 一段と 淋しい 退屈 な 、 人生 の 空白 の 如く 見 られる に 至っ た 。
及び付ける
(及ぶ.付ける)
延べ語数:
2
0944
,50,16: 相手 に 与える 苦痛 そのもの にたいする 洞察 力 と 想像 力 は 、 どんな 智力 でも
^
及び つけ ない ほど 深い 。
1113
,200,27: それ は わたくし の 至ら なかっ た こと ばかり で なく 、 わたくし は まだ 紀 介 様 の よう な 愛情 の 高 さ に まで
^
及び つけ ない で い た から で ござい ます 。
剃り終わる
(剃る.終わる)
延べ語数:
2
0944
,37,2: 頭 を
^
剃り 終る と 、 刑 僧 が ヤットコ を 受刑 者 の 一 人 に 渡し 、 父 に 子 の 歯 を 、 子 に 父 の 歯 を 、 という ぐあいに 交互 に 抜か せる 。
1171
,2753,0:
^
剃り 終っ て 、 背 が 立て られ た 。
降り捨てる
(降る.捨てる)
延べ語数:
2
0918
,457,19: わび 、 すき と いう けれども 、 その すべて が 、 重 くるしい もの 、 無理 な もの を
^
ふり 捨て て 、 みな 深く 切実 な 一心 の 集中 によって 、 心 の 飾り を ふり 捨て 、 深い 沈潜 と なり 、 人生 の 寂しい まで の 奥底 を 見せる こと な の で ある 。
0918
,457,36: わび 、 すき と いう けれども 、 その すべて が 、 重 くるしい もの 、 無理 な もの を ふり 捨て て 、 みな 深く 切実 な 一心 の 集中 によって 、 心 の 飾り を
^
ふり 捨て 、 深い 沈潜 と なり 、 人生 の 寂しい まで の 奥底 を 見せる こと な の で ある 。
払い捨てる
(払う.捨てる)
延べ語数:
2
0918
,455,68: 自分 が 自分 自身 の 無理 な もの 、 無駄 な 飾り 、 いら ない 重たい もの から 抜け だし て 、 日 に 新しく 、 日に日に 新しく 自由 な 、 ほんとう の もの に なる という こと の 中 に は 、 常に まとい つく 古い もの 、 進み いこ う と する 足もと に 群がっ て やっ て くる タックル の よう な もの を 鋭く
^
はらい 捨て 、 脱落 し 、 脱走 する ある 切実 な もの が ある わけ で ある 。
0995
,1383,13: しかし これ は 、 手 に 附い た ビスケット の 噛み かけ を
^
払い 捨てよ う と 一 度 は する が 、 よし て 、 それ を 見る 。
呼び掛ける
(呼ぶ.掛ける)
延べ語数:
2
0909
,69,12: あたかも 強靱 、 巨大 、 精巧 なる 機械 が 私 たち に
^
喚び かける もの が それ で ある 。
0909
,71,20: そして この 物理 的 集団 的 性格 は 、 社会 的 集団 的 性格 に 向かっ て 、 逆 に
^
喚び かけ つつ ある 。
言いなする
(言う.なする)
延べ語数:
2
0908
,49,28: この 言葉 に対する にあたって 、 如何なる 方向 によって 、 如何なる ワク の 中 で これ を とら れ 得る か という 場合 、 「 気持 が 好い と
^
云い なすっ た 」 「 気持 が 好い と 云っ た 」 「 気持 が 好い と ぬかし た 」 等々 の 立場 が あり 、 それ を 小説 は 表現 する 一つ の 「 面 」 を もた なけれ ば なら ない 。
0993
,2169,10: 春子 そら 、 お 父 さま が 、 よく
^
言い なすっ て た じゃ あり ませ ん の ?
書き替える
(書く.替える)
延べ語数:
2
0892
,26,16: なるほど 飜訳 は つまるところ 、 It is a book を It i s a book と
^
書き かえる だけ の 仕事 に 過ぎ ない かも 知れ ない 。
1041
,2115,18: しかし 、 “ 不名誉 除隊 ” し た 男 たち の すべて が 、 アメリカ の 歴史 が
^
書き かえ られ た とき 、 新た に 英雄 に なる の だ 。
漲り溢れる
(漲る.溢れる)
延べ語数:
2
0891
,124,16: 実際 チェーホフ の 生活 は 、 ほか なら ぬ この 無駄 話 そのもの の 中 に
^
みなぎり 溢れ て いる の だ 。
0893
,296,17: 実際 チェーホフ の 生活 は 、 ほか なら ぬ この 無駄 話 そのもの の 中 に こそ
^
みなぎり 溢れ て いる の だ 。
蒔き付ける
(蒔く.付ける)
延べ語数:
2
0866
,828,23: 水田 の 多い この 地方 で は 、 麦作 を する 以外 の 田 に は 、 肥料 用 の れんげ が
^
蒔き つけ て あり 、 花 に は まだ 早い けれども 、 やわらか な 薄 緑 の 葉 が もう 地面 を おおい 、 道ばた の 細い 流れ は 朝 の 光 を 吸 つて かすか な 瀬 の 音 を 立て ゝ いる 。
0945
,112,54: 米 の 始末 を つけ た ところ で 、 岩穴 の 前 の 平ら な ところ を えらび 、 鳶口 と 大 釘 を 鍬 の かわり に し て 岩地 を 突き 崩し 、 二 年 の 間 たゆま ず やり 、 半 畝 ほど の 畑地 を つくっ て 籾 を
^
蒔き つけ た ところ 、 思っ た より 見事 に 生 立っ て 、 毎年 、 二 、 三 斗 ほど ずつ 収穫 が あがる よう に なっ た 。
喋り掛ける
(喋る.掛ける)
延べ語数:
2
0866
,110,15: やがて また 、 それら の 一 人 一 人 が 、 なにやら 彼 に
^
喋り かける よう に 、 唇 を 動かし はじめる 。
0985
,356,7: … … ( ペラペラ と 取りとめ なく
^
喋り かけ られ て 返事 が 出来 ない )
呼び求める
(呼ぶ.求める)
延べ語数:
2
0851
,274,2: 常に 切なく
^
よび もとめ て い た 。
1073
,799,36: 女 は 、 おどろい て 、 衣 うち 被い て かくれ た が 、 男 は 妻戸 を 蹴っ て 逃げ出そ う と し た から 、 役人 は 声 を あげ て 、 人々 を
^
よび 求め 、 とうとう 、 男 を つかまえ た が … … これ が 何と 、 後 涼 殿 の 空き 部屋 から 、 さる 朝臣 の 衣裳 を 盗み だし て 、 それ を 着こ ん で まんまと 官 人 に なりすまし て い た 盗賊 だっ た という の だ から あきれる で は ない か 。
取り尽くす
(取る.尽くす)
延べ語数:
2
0848
,182,5: それで 近ごろ は 竹 も
^
取り つくし て 大 そう 残り 少く なっ て しまっ た そう だ 。
1176
,51,25: さらに 防波堤 の へり に 付着 する 黒 貝 の 肉 、 これ が 最上 な の だ が 、 これ は 常連 が おおむね
^
取り 尽し て 、 ほとんど 見当ら ない 。
付き果てる
(付く.果てる)
延べ語数:
2
0844
,306,7: しかし 、 そこで 精 も 根 も
^
つき はて て しまっ た 。
1072
,6667,4: 愚老 の 力 も
^
つき はて て おる のに 」
探り当てる
(探る.当てる)
延べ語数:
2
0833
,149,22: 医者 は 教科書 の 方法 や 順序 通り に 潜在 意識 を 学術 的 に ひきだす こと によって 、 その 病因 を
^
さぐり 当て た 気持 に なる かも 知れ ない が 、 自制 力 が ない 時 に は 本音 を はく の が 当り前 だ と いう だけ の こと で 、 その 潜在 意識 や 本音 という もの が 病因 と は 限ら ない でしょ う 。
0968
,9,21: それ 以上 は さぐっ て いる 中 に 過ぎ て いく ので 困る と 言い ながら 、 私 が 時間 を
^
さぐり 当て て みせる と 、 成 程 と 言っ た 。
書きこなす
(書く.こなす)
延べ語数:
2
0830
,74,34: もっとも 、 この 家 の 流儀 が 弐参 という 字 を 用いる 家風 な の かも 知れ ない が 、 それ に し て は 、 弐 の 字 を 馴れ た 手 で
^
書き こなし て いる の が アッパ レ で ある 。
1131
,1,69: 報知 新聞 の 応接間 で 初めて 逢っ て 、 私 は 「 面白い 探偵 小説 を 書こ う と する なら 黒岩涙香 を 研究 す べき で は ある まい か 、 今 の 人 は 涙 香 を 忘れかけ て 居る が 、 この 人 の 話術 は 古今 独歩 で 、 筋 を 面白く 運ぶ こと 、 人物 を 浮出さ せる こと 、 複雑 な 事件 を
^
書き こなし て 行く 技 倆 に 至っ て は 、 全く 比類 も ない もの で ある 」 と 話し た こと が あっ た 。
煌き始める
(煌く.始める)
延べ語数:
2
0826
,39,40: つまり 財界 官界 など の お歴々 や 会社 官庁 など が ここ の いくつ か の 広間 を 碁 会 に 使用 する に 至っ て 、 彼女ら の 日蝕 は 終り 、 かの 白光 サン たる 太陽 が 再び
^
きらめき はじめ た の だ 。
0956
,1646,13: 竹 の 葉 を 通す 陽光 は 再び 鮮 か な 緑 に
^
きらめき 始め た 。
切り伏せる
(切る.伏せる)
延べ語数:
2
0822
,230,21: すると アジ スキ は オレ を 死者 扱い は 何事 で ある か と 刀 を ぬい て 喪 屋 を
^
切り ふせ 足 で 蹴っ て 突き 離し た 。
0822
,232,7: つまり ワカヒコ の 喪 屋 は
^
切り ふせ て 蹴 とばさ れ て 離れ 去っ て いる 。
住み切れる
(住む.切れる)
延べ語数:
2
0818
,237,15: 三 十 五 六 万 も 人口 が あり 、 おまけ に 仙台 市 に
^
住み きれ ない 勤め人 など が 周辺 の 町村 に 七 八 万 も いる という 人口 を もち ながら 、 こんなに 工場 の ない 都市 という の は 珍しい の だろ う ね 。
0842
,1363,3: どこ に も
^
住み きれ ない の が 引越し 屋 な の で ある 。
滑り込める
(滑る.込める)
延べ語数:
2
0817
,513,97: 私 が 彼女ら と 会っ た の は 、 大阪 を 立ち去る 三 時間 半 前 ぐらい で 、 ゆっくり 話 も きけ なかっ た が 、 ミス 大阪 はじめ 二 三 の お嬢さん 方 は 私 たち を 送っ て コンドル という 織田 作 に ゆかり の バー へ 立ち寄っ た が 、 東京 の 娘 だ と 肩 を 怒らし て 堅く なる よう な こういう ところ へ 来 て も 、 彼女ら は 実に 楽々 と 同じ こと で 、 家庭 に いる と 同じ よう に 、 どこ へ で も コダワリ なく
^
滑り こめる 感じ で あっ た 。
0817
,534,13: 家庭 人 で あり ながら 、 そのまま どこ へ で も 気楽 に
^
滑り こめる し 、 どんなに 専門 的 な 仕事 に 従事 し て い て も いつも 立派 に そして 平凡 に 家庭 人 だ という よう な 、 理窟 ぬき で そう なっ て いる 自然 さ が あっ た 。
殴り掛かる
(殴る.掛かる)
延べ語数:
2
0809
,357,6: 大入道 が 拳 を ふるって
^
殴り かかる 。
0989
,1998,6: ( びっくり し て 、
^
なぐり かかる の を 忘れ て 、 それ を 見 て い た が 、 やがて 振 返っ て 戸口 を 見る 。
呼び替える
(呼ぶ.替える)
延べ語数:
2
0801
,7,23: 日本 で は ( たぶん 外国 で も そう らしい が ) 子 が できる と 女房 まで にわかに 亭主 を お父さん と
^
呼び かえる よう な 習い が ある から 、 いろいろ 思い合せ て 薄 気味 わるく なる ばかり で あっ た 。
1076
,526,38: 問題 の 中心 は ニルヤ の 起源 、 どうして そういう 不思議 の 国 が 、 海 の 彼方 に ある もの と 考え 始め た か という 点 で あろ う が 、 それ を 竜宮 と
^
呼び かえ て 怪しま なかっ た 北 隣 の 島々 で も 、 なお 若干 の 思い当る ふし を 、 持ち 伝え て は い なかっ た か どう か 。
書き変える
(書く.変える)
延べ語数:
2
0794
,131,36: どういう コンタン だ か 、 オヤジ の 商法 は 一般 の 商法 で は 見当 が つけ られ ない けど 、 たとえば 財産 を 無 智 盲 昧 な 異国 の 女 子供 名 儀 に
^
書き 変える よう な 必要 が ある に 相違 ない ね 。
0861
,94,33: あさって は 蔵前 の 八幡 の 祭り で あり ます が 一 ケンカ やり ましょ う から 一 しょ に い ら ッ し ゃいまして 一 勝負 なさい まし 」 ( 文字 を
^
書き 変え た 以外 は 原文 の まま )
驚き果てる
(驚く.果てる)
延べ語数:
2
0789
,578,4: 甚だしく 意外 に
^
おどろき はて た 顔色 。
0918
,225,5: しかし 、 世の中 が
^
驚き はて て しまう ほど 、 愚劣 が 巨大 で ある 時 、 自分 の 愚劣 が あまりに ばかばかしい 時 、 人々 は 、 この ダンテ の 地獄 を 思いだす 。
解き尽くす
(解く.尽くす)
延べ語数:
2
0781
,770,2: それで 全部
^
解き つくし て いる の だ が 、 バカ に は 分ら ねえ や 」
1149
,11,21: 「 —— 人 の 心 の 不思議 は 、 この 地球 の 上 に 人類 の 住ん で いる 限り 、
^
解き 尽す こと の 出来 ない 素 晴 しい 謎 でしょ う 。
絞り終わる
(絞る.終わる)
延べ語数:
2
0781
,631,5: ところが 海舟 は 悪血 を
^
しぼり 終っ て ナイフ を おさめ て 、
0786
,731,6: 海舟 は 小指 の 悪血 を
^
しぼり 終っ て 、 静か に 語り はじめ た 。
引き分ける
(引く.分ける)
延べ語数:
2
0781
,337,4: その 二 人 を
^
引き わけ て 、 母里 さん が 時田 さん を 担ぐ よう に し て 送っ て 帰っ た 筈 だ が ね 。
0953
,117,66: 国吉 と 泰博 が 陋巷 で 変死 し た とき 、 葛木 は 十 八 、 花世 は 十 一 、 四 男 の 光 麻 呂 は 六つ だっ た が 、 伜 ども の 願書 の 件 以来 、 泰文 は 猜疑 心 が 強く なり 、 子供 ら を いっし ょにしておくとろくなことをしないとでも 思っ た の か 、 葛木 と 光 麻 呂 を
^
ひき 分け て 東の台 で 寝起き さ せる よう に し た 。
呟き捨てる
(呟く.捨てる)
延べ語数:
2
0779
,321,12: しかし 光子 に 気がかり な の は 、 立ち去り ながら 英信 が
^
呟き すて た 一句 で あっ た 。
0779
,322,5: それ は 一 枝 が
^
呟き すて た 一句 と 同じ よう に 、 なんとなく 呪文 の よう な 薄 気味 わるい 暗示 が 含ま れ て いる よう な 気持 が し た 。
掘り当てる
(掘る.当てる)
延べ語数:
2
0777
,632,15: 奴 メ が 知っ て いる なら 、 今 ごろ は 石 の 下 を
^
掘り 当て て いる はず だ な 。
0788
,649,20: ところで 彼 が 役場 の 小使 を し て い た とき 、 村 の 誰か が 珍しい 古墳 を
^
ほり 当て た の です 。
煮立てる
(煮る.立てる)
延べ語数:
2
0777
,456,13: 五 十 を すぎ て 子供 も なく 、 デタラメ に 薬 を
^
煮 たて て 病人 を だまし て き た 呑気 な 夫婦 で 人生 を 達観 し 、 一向に クッタク が ない 。
0777
,920,20: 大きな トビン に 番茶 を いれ 、 熱湯 を さし て 、 さらに 火 に かけ 、 うんと 渋茶 に
^
煮 たて た 上 に 、 それ が この 家 の いれ 方 で ある が 、 若干 の 塩 を 入れ て だす の で ある 。
押し曲げる
(押す.曲げる)
延べ語数:
2
0777
,163,8: わざと 邪険 に 手足 を 折る よう に
^
押し まげ て も 、 彼 は 妹 の 手 の 位置 を 必死 に はかっ て 、 余念 なく 、 ただ 死者 の 正しい 姿勢 を 再現 する に 夢中 で あっ た 。
0947
,83,5: マサキ の 枝 を
^
おし まげ て 、 もの やさしく 入っ て くる の だろ う と 思っ て い たら 、 意外 な 身軽 さ で 、 ヒョイ と 垣根 を 乗りこえ た 。
酔い倒れる
(酔う.倒れる)
延べ語数:
2
0776
,612,11: なん しろ バカ 騒ぎ の 最中 だ し 、 半分 は
^
酔い 倒れ て いやがる し 、 ロウソク は 薄暗 え や 。
0953
,337,54: どう し た の か 、 その 日 は いい ぐあいに 酔い が 発し ない らしく 、 折敷 の 下物 を 手づかみ で 食い 、 夜 が 更ける まで 調子 を はずし た 妙 な 飲み かた を し て い た が 、 夜半 近く 、 杯 を 投げだす と 、 そこ へ
^
酔い 倒れ て すさまじい 鼾 を かきだし た 。
知り分ける
(知る.分ける)
延べ語数:
2
0776
,45,20: 息 綱 を 握っ て 加減 を はかり 、 海底 の 良人 の 様子 を 手 に とる よう に
^
知り 分ける 名手 で あっ た 。
0786
,217,22: その 上 、 商法 上 の カン と 要領 が 生れ ながら に 発達 し て いる から 、 上客 を
^
知り わけ て サービス よろしく 可愛がら れる コツ も 心得 て おり 、 よそ の 流し アンマ の 何 倍 も オトクイ が ある の で ある 。
育ち上がる
(育つ.上がる)
延べ語数:
2
0776
,43,37: 一般 に 深海 作業 に なる と 、 とても 非力 な 女 など で は 綱 持ち の 大役 は つとまら ない と 云わ れ て いる が 、 彼ら の 妻女 は いずれ も 海女 で
^
育ち あがっ た 海底 の 熟練 家 。
0786
,72,17: オカネ の 狙い たがわ ず 、 お 志乃 は 変 に 色 ッ ぽい 女 に
^
育ち あがっ た から 、 オカネ は 旨 を 含め て 、 お客 に 手 を 握ら れ た の を 報告 さ せ 、 その 中 から お 金持 の 爺さん を 選ん で 、 特に サービス を 差 許す 。
出過ぎる
(出る.過ぎる)
延べ語数:
2
0775
,551,42: 職人 の 腕 は 良い の です が 、 腕 に まかせ て 、 よそ の 職人 が 刈り こん だ ばかり の 庭木 を 頼ま れ も せ ず に 乗りこん で チョイ と 手 を 入れ て くる よう な
^
出 すぎ た 生意気 野郎 で 、 それ が 面白い という お方 も あり まし た が 、 そういう 奴 です から 、 若造 の くせ に 一 パシ 名人 気どり で 、 鼻 もち の なら ない ところ も あり まし た 。
0861
,184,10: 南平 の 言葉 も きか ず に 、 オヌシ が
^
出 すぎ た こと を 云う な 」
振り捨てる
(振る.捨てる)
延べ語数:
2
0775
,127,8: 博司 は 別れ がたい その 恋人 すら も
^
振り すて て 、 故国 を はなれ た の だ という 、 その 悲しい 話 は 正司 が 時々 咲子 に 語る こと で あっ た 。
1134
,68,60: 葬 い が 済ん で 何 も 彼 も 一段落 を 告げる と 、 夫人 を 死に 導い た 別荘 は 見る の も 嫌 だ と 言っ て 、 その 年のうち に 取り つぶさ せ 、 一 人 取 残さ れ た 喜 田川 三郎 氏 は 、 野心 も 、 功業 も 、 名誉 も 、 利益 も
^
振り 棄て て 、 そのまま 何処 と も 知れ ぬ 放浪 の 旅 に 上っ て しまい まし た 」
見初める
(見る.初める)
延べ語数:
2
0774
,160,27: 本郷 の 薬屋 の 息子 で 、 河竹 新七 の 弟子 と 称する 狂言 作者 見習い の 文学 青年 、 小山田 新作 という 者 が ヒサ を
^
見 そめ て 言い よっ て い た が 、 ついに 短剣 を つきつけ て 自宅 の 土蔵 へ つれこん で 手ごめ に し た 。
0848
,53,14: 高千穂 の 若い衆 は 神楽 など 見せ に 行っ て 椎葉 の 娘 を
^
見 そめる と 、 往復 三 十 六 里 の 山道 を 物 と も せ ず 夜道 を いそい で ランデブー に 通う の は 昔 も 今 も 変ら ぬ 由 。
言い逃れる
(言う.逃れる)
延べ語数:
2
0772
,253,1: なんとか
^
云い 逃れ まし た が 、 私 まで 大 そう お 叱り を 蒙っ た 次第 で ござい ます 」
0792
,534,3: ぼく を ノラリクラリ
^
云い のがれ て あざむく こと は 平 チャラ で も 、 トオサン を あからさま に は 裏切れ ない の です 。
移り変わる
(移る.変わる)
延べ語数:
2
0771
,647,7: 一瞬 ごと に 廻り の 者 が
^
うつり 変っ て ら ア な 。
0914
,11,18: 私 は 、 三 百 日 の 留置 場 生活 の 中 で 、 顔 前 を
^
うつり 変わっ た 数 百 人 の 人々 の 中 に 、 この 種 の 「 ほほえみ 」 と ギクッ と する ほど 似 た もの を 数 度 見 た こと が あっ た 。
突き刺さる
(突く.刺さる)
延べ語数:
2
0771
,355,5: 五 兵衛 の 脾腹 に
^
突き ささっ て いる 一 本 の 小柄 。
1040
,1341,19: 基本 的 な フォーム そのまま に 、 彼 の 体 は きれい に 空中 を 飛び 、 水面 に
^
突き ささっ た 。
勇み過ぎる
(勇む.過ぎる)
延べ語数:
2
0768
,166,14: 私 は 、 鎌倉 四 十 七 士 が 、 いささか 義 に
^
勇み すぎる 風情 が ある の を 怖 れる の で ある 。
0820
,203,16: 後 に 板 を ひか せ て 波のり を やっ たら 、 檀 一雄 が あんまり
^
勇み すぎ て 板 とともに 海中 に 逆 立 し て 網 に はさま れ 、 あわや 大事 に 及ぶ ところ で あり まし た 。
吐き苦しむ
(吐く.苦しむ)
延べ語数:
2
0767
,11,12: 利く と 眠る けれども 、 目 が さめる と 、 一昼夜 ぐらい
^
吐き 苦しま なけれ ば なら ない 。
0767
,17,21: 注射 で 痛み を とめ て もらう と 、 眠っ て しまう し 、 目 が 覚め た あと で は
^
吐き 苦しん で 、 新聞 小説 が 書け なく なる 。
疑い続ける
(疑う.続ける)
延べ語数:
2
0762
,116,2: その
^
疑い つづけ た 三 日間 で すら 、 私 は ダタイ さ せよ う という 気持 に は なら なかっ た 。
0797
,18,24: 私 は 文学 者 で あり 、 生れ つい て の 懐疑 家 で あり 、 人間 を 人性 を 死に 至る まで
^
疑い つづける 者 で ある が 、 然し 、 特攻隊 員 の 心情 だけ は 疑ら ぬ 方 が いい と 思っ て いる 。
だき寄せる
(だく.寄せる)
延べ語数:
2
0759
,3326,5: 青木 は 記代子 を
^
だき よせ て 、 くち づけ し た 。
0759
,5103,7: 接吻 し たい とか 、 肩 を
^
だき よせ たい とか 、 そういう 気持 に なる もん です よ 。
這い降りる
(這う.降りる)
延べ語数:
2
0759
,2507,5: 軽く さ する よう に
^
這い 降りる 。
0820
,126,8: ホウホウ の てい で 熔岩 の 上 から
^
這い 降り て 、 御 神火 茶屋 へ 同行 の 青年 に 尻 を 押さ れ て 這い 登り まし た よ 。
乗り合わす
(乗る.合わす)
延べ語数:
2
0759
,1689,3: 悪い 車 に
^
乗り あわし た と 後姿 を 目 で 追う と 、 ヤ 、 居る 、 居る 。
0830
,313,17: 仙台 から 帰り の 常磐 線 に のる と 、 中谷 宇吉郎 先生 と 同じ 箱 に
^
乗り 合し た の で ある 。
泣き明かす
(泣く.明かす)
延べ語数:
2
0759
,1652,3: 泣い て 、
^
泣き あかし たい の だ 」
0799
,132,4: 一 日 一 晩
^
泣き あかし た です 。
焼き過ぎる
(焼く.過ぎる)
延べ語数:
2
0750
,125,11: 邪教 退治 という もの は 、 新興 成金 に ヤキモチ を
^
やき すぎる 傾き 濃厚 で 、 もっと 大きな 悪質 の 狸 は 、 他 に ゴロゴロ し て いる よう だ 。
1174
,3536,6: と 言う より 、 世話 を
^
焼き 過ぎ た 。
語り過ぎる
(語る.過ぎる)
延べ語数:
2
0735
,427,24: 附記 本稿 は もと 別 の 雑誌 に 掲載 の 予定 で あっ た が 、 あまり 多く 「 にっぽん 物語 」 について
^
語り すぎ た ので 、 群像 へ 廻す こと に し た 。
0965
,138,7: —— 私 は あまりに 多く 昔 を
^
語り すぎ た という の で あろ う か ?
悩み始める
(悩む.始める)
延べ語数:
2
0735
,374,33: しかし 、 ヨット によって 猛烈 に 紫外線 を あび た こと ゝ 、 催眠 薬 の 作用 が きれ て き た せい か 、 この 日 から 、 終夜 不眠 に
^
なやみ はじめ た 。
0825
,28,13: けれども 裏 日本 の 海辺 が ウラジオ から の 漂流 機雷 に
^
悩み はじめ た の は 太平洋戦争 の 起る 前 から の こと だ 。
効き忘れる
(効く.忘れる)
延べ語数:
2
0732
,83,6: それでも 彼 は この 質問 を
^
きき 忘れる わけ に は 行か ない 。
0775
,374,19: 未亡人 に きい て みる と 、 彼 は 住所 を 誰 に も 言わ なかっ た し 、
^
きき 忘れ て も い た という の で ある 。
差し仕える
(差す.仕える)
延べ語数:
2
0732
,1220,15: 明日 の 夕方 、 底倉 へ 電話 で お伝え する が 、 石川 さん に
^
差し つかえ なかっ たら 、 遊び に でむい て い た ゞ き たい 」
0989
,2433,13: 犯罪 に さえ なら なけれ ば 、 みんな 殺し て しまっ て も
^
差し つかえ ない ん だ と 言っ て た 事 が あり ます 。
食い終わる
(食う.終わる)
延べ語数:
2
0731
,347,7: 馬 吉 は ようやく メシ を
^
食い 終っ て 、 ヤカン の 水 を 茶碗 に ついで ガブ く のん だ 。
1176
,116,4: 昼 の 弁当 を
^
食い 終っ て も 、 僕 の 魚 籠 は ほとんど 空 だっ た 。
狂い始める
(狂う.始める)
延べ語数:
2
0728
,272,24: 決して 音 の きこえる 筈 の ない 冷静 な 懐中時計 が 、 突如 と し て 、 目覚し 時計 と なっ て 、 鳴り
^
狂い はじめ た よう な もの で ある 。
0849
,165,32: 売人 ( 御用 聞き ) まかせ だ から 有利 で ある はず の 富山 薬 業 が 売人 まかせ の ため に 不振 を かこつ という の は 、 根本 が
^
狂い はじめ て いる せい だ 。
申し忘れる
(申す.忘れる)
延べ語数:
2
0727
,61,1:
^
申し 忘れ た が 、 ランナー が 走る たび に 、 シャッポ が 脱げ て 後 へ とぶ の は 見 て い て 苦しい もの で ある 。
1072
,5727,0:
^
申し 忘れ まし た が 、 義平 太 が 、 その 武家 の 姓名 を たずね まし た ところ 、 姓 は 藪 、 名 は 八 。
言い漏らす
(言う.漏らす)
延べ語数:
2
0719
,57,1:
^
言い もらし た が 、 近ごろ の 横溝 君 に は 、 作中 人物 に 性格 が で ゝ き た 。
0835
,95,18: つまり 体力 を 過信 し た こと が 急死 の 一因 で ある という 意味 の こと を
^
言い もらし て は い ない の で ある 。
掻き口説く
(掻く.口説く)
延べ語数:
2
0709
,124,6: ヤマサン が 、 私 に
^
掻き くどい た 言葉 は 、
1064
,366,14: ある 晩 、 尼 の 寝床 に 這い こん で 、 泣き ながら
^
掻き くどい た 。
取りみだす
(取る.みだす)
延べ語数:
2
0706
,144,10: アラ 、 イケネエ 、 シマッタ 、 など ゝ 、 慌しく
^
取り みだし ながら 、 喋り まくる の は 、 第 一 に 弁 吉 の 悪口 で ある 。
0831
,345,17: 女 一 人 の 留守 宅 へ き て 戸 の ガラス を 外し はじめれ ば 、
^
取り みだす の は 当り前 だ 。
崩し始める
(崩す.始める)
延べ語数:
2
0702
,363,7: そこで 子供 たち が 土 を
^
くずし はじめ た から 、 これ を 見 て おどろい た の は 親 たち で 、 駈け つけ て 来 て 子供 を つれ去っ た 。
0918
,1064,10: ルネッサンス は 、 それ を いろいろ の 方面 から
^
崩し はじめる 。
切り離れる
(切る.離れる)
延べ語数:
2
0694
,26,15: 我々 は ラジオ なし で 暮す こと は できる が 、 精神 の 伝統 から
^
切り 離れ て 物 を 考え 、 また 生きる こと は 大 そう むずかしい 。
1014
,56,8: 負け て も 、 相手 に 食いつい たっ
^
切り 離れ ない の だ から 、 抛っ とけ ば 、 命 の ほど が 危ない 。
築き掛ける
(築く.掛ける)
延べ語数:
2
0687
,220,28: 妻 女山 に つながる 山脈 は 松代 の 背面 を 迂回 し て おり 、 この 山々 の 麓 に は 過 ぐる 太平洋戦争 に 日本 軍部 が
^
築き かけ て 終戦 と なっ た 松代 大本営 の 地下 室 へ の 入口 の いくつ か が 望見 できる の で ある 。
1119
,163,5: 公 高 の おかげ で
^
築き かけ た 地位 は 忽ち 崩れ 、 私 は 奈落 の 底 に 突き 落さ れ て しまう の でしょ う 、 それ ばかり で なく 、 大切 な 大切 な 藤原 家 の 血統 に 不良 の 血 を 残し た と それ こそ 多数 の 人 の 憤り を 浴び なけれ ば なら ない でしょ う 。
引き落とす
(引く.落とす)
延べ語数:
2
0678
,12,10: 鋸 で 、 手 と 足 を 一 本 ずつ
^
ひき 落し て 、 最後 に 首 を ひく という の も ある 。
0720
,70,6: 日本人 を 一様 の 貧乏人 に
^
ひき 落す 代り に 、 高度 の 文化 人 に 、 文化 的 生活 者 に 高める ため の 方策 が 大切 な の で ある 。
殴り始める
(殴る.始める)
延べ語数:
2
0674
,15,38: 男 は 暫く 汀 に う づく まつ て ゐ た が 、 やがて 起き 上 つて 腰 に 巻き つけ て ゐ た ヂシビリナ ( 鞭 ) を ほどく と 、 力 一ぱい 自分 の 身体 を
^
殴り はじめ た 。
0995
,741,11: 古い 兵長 で 、 三 度目 の 召集 だって … …
^
なぐり はじめる と 、 シャベル の 柄 が 折れる まで やる ん です 。
突き伸ばす
(突く.伸ばす)
延べ語数:
2
0672
,224,80: タバコ ちょうだい 、 とっ て ちょうだい 、 そんな こと を いわ なく とも タバコ の 方 へ 手 を のばせ ば 分る の だ から 、 黙っ て 手 を ニュウ と だす 、 すると その 掌 の 上 へ 男 の 人 が タバコ を のせ て くれる もの だ と きめ て いる わけ で も なく て 、 のせ て くれ なけれ ば タバコ の ある 方 へ 腰 を のばし て ますます ニュウ と 手 を
^
突き のばし て 、 あげく に 、 ひっくりかえっ て しまう こと も ある けれども 、 私 は 孤独 に なれ て い て 、 人 に たよら ぬ たち で も あり 、 怠け者 だ から 一人ぽっち の 時 でも 歩い て 取り に 行か ず 、 腰 を のばし 手 を のばし て 、 あげく に 掴ん だ とたん 、 ひっくりかえる という やり方 で あっ た 。
0692
,148,27: 「 お前 さん が 長靴 を はい て 、 自転車 に 片足 つ ッ かけ て 、 オカモチ を ぶらさげ て 垣根 の 外 から 首 を
^
突き のばし て いる から 、 落着 い て タマ が 投げ られ やし ない ッ て 長助 が こぼし て いる よ 。
干集める
(干る.集める)
延べ語数:
2
0667
,456,68: そこで 店 に は 美形 が 七 人 居並び 、 楽屋 に は コック 一 名 、 この コック が 、 い つ たい 哲学 者 は 浮世 離れ が し て ゐる など ゝ は 、 いづ この 国 の 伝説 だ か 、 彼 が 又 実に 発明 、 ひどい 奴 で 、 よそ の うち の ハキダメ から 野菜 だの 何 だの 切れはし を 拾
^
ひ あつめ て マンマ と お客 に 食 はせ て しまふ 。
0667
,1262,40: そんなに 高い 酒 が 飲み たい なら 、 御意 に まかせ て 高く 飲ま せ て あげ ませ う 、 バカ な 奴ら だ 、 最上 先生 は アクビ まじり に かう 考へ て 、 酒 、 ビール を 買
^
ひ あつめ て くる 。
干終わる
(干る.終わる)
延べ語数:
2
0667
,241,2: 全部 払
^
ひ 終る まで 毎日 誰か 取り に やり ます 。
0676
,247,8: ところが 夏川 は その 言葉 を 言
^
ひ 終ら ぬ うち に 棒 を 飲みこん だ やう に な つて し まつ た 。
差し照らす
(差す.照らす)
延べ語数:
2
0667
,1545,66: こ ゝ の マーケット は 半分 店 を 閉 ぢ て ゐる が 、 その 中 の 馬小屋 を 三 ツ 占め て 、 先 づ 上る と 、 待合室 、 その 次 が 、 伺ひ の 間 と 云 つて 、 こ ゝ で 神様 の 高弟 が 人間 と 神様 と の 中間 的 な 仙境 から 冷酷 無慙 な 反射 鏡 を
^
さし てらし て 過去 の 罪障 に カシャク なく 迫る 。
0667
,1549,18: これ が 神様 の 高弟 で 、 人間 と 神様 の 中間 の 仙境 から 反射 鏡 を
^
さし てらす といふ 仙術 者 、 つまり 落合 天 童 な の で ある 。
擦り上げる
(擦る.上げる)
延べ語数:
2
0667
,1024,48: ふらふら 、 やを ら 立ち 上 つて 正面 を きり 、 手 で モゾ く 前 の あたり を 何 か し て ゐ た と 思ふ と 、 裾 を ひらい て 尻 を まくり あげ 、 なほ も 腹 の 上 まで ゴシゴシ 着物 を
^
こすり あげる 。
1171
,790,7: それ が 突然 五郎 の 情感 を
^
こすり 上げる 。
悟り済ます
(悟る.済ます)
延べ語数:
2
0652
,232,3: 然し 、 そう
^
悟り すまし て 、 冷然 、 人生 を 白眼 視 し て も 、 ち ッ と も 救わ れ も せ ず 、 偉く も ない 。
0673
,9,3: 然し 、 そう
^
悟り すまし て 冷然 人生 を 白眼 視 し て も 、 ちっとも 救わ れ も せ ず 偉く も なら ぬ 。
思い違える
(思う.違える)
延べ語数:
2
0645
,362,17: 学生 たち に は 分ら なかっ た が 、 先生 は パンパン を 逃げ た 奥さん に
^
思い 違え た に 相違 ない 。
0649
,338,8: その 暗号 を タカ子 の もの と
^
思い 違え て い た こと は 、 今 と なっ て は 滑稽 で ある が 、 戦争 の 劫火 を く ゞ り 、 他 の 一切 が 燃え 失せ た とき に 、 暗号 のみ が 遂に 父 の 目 に ふれ た という この 事実 に は 、 やっぱり そこ に 一つ の 激しい 執念 が はたらい て いる と しか 矢島 に は 思う こと が でき なかっ た 。
偏り過ぎる
(偏る.過ぎる)
延べ語数:
2
0637
,191,7: 現代 の 観念論 は 観念 に
^
かたより すぎ て いる から 、 飛躍 を 合理 化 せ ざる を 得 ない の で ある が 、 恋愛 から 殺人 へ 、 社会 へ の 不満 から 殺人 へ 、 武力 革命 へ という よう な 飛躍 は 、 合理 化 し 得 ざる もの で ある 。
0670
,20,11: 第 二 の 欠点 は 、 超 人的 推理 に
^
かたより すぎ て 、 もっとも 平凡 な ところ から 犯人 が 推定 し うる 手掛り を 不当 に 黙殺 し て いる こと 。
纏い掛ける
(纏う.掛ける)
延べ語数:
2
0628
,52,15: と 云っ て 、 キヨ子 が 惜しげ も なく 立 上 って 衣服 を
^
まとい かける の を 、 まだ 宵 の くち です よ 、 もう 、 ちょ ッ と 、 と 云っ て 、 幸吉 は 生れ て この方 、 こんな 不思議 な 思い を し た こと が ない 。
1073
,1307,7: 肌 も 拭わ ず 、 身 に
^
まとい かけ た 。
飲み減らす
(飲む.減らす)
延べ語数:
2
0627
,208,33: カメ は 正一郎 が 物心 つい た 時 に は もうこ の 家 に 働い て い た 主 の よう な 薄 ノロ で ある が 、 山羊 の 乳 を
^
飲み へらし て 持っ て くる 、 雞 の 卵 を 朝 ごと に 四 ツ 五 ツ の みこん で 三 ツ 四 ツ 残し て 運ん で くる 、 青大将 の よう な 奴 で 、 二度と 卵 と 乳 を 呑む と ヒマ を やる ぞ と 言い渡し て も ヘラヘラ 笑っ て 、 この 節 は 炭 を 焼い て も 日 に 百 円 に は なる もん だ 、 オラ の 月給 は た ゞ みたい の 二 十 円 で 、 マンマ は 腹 に 半分 食せ て くれ ん ガネ 、 ヒマ に なっ たら い ゝ もん だ と 捨 ゼリフ し て 二 三 日 炭焼き 小屋 へ 手伝い など に 消え て なくなり 、 三 日 も たつ と 忘れ た 顔 し て 下男 部屋 に 戻っ て おり 、 すでに 卵 を 四 ツ 五 ツ 飲ん で いる という グアイ で あっ た 。
0739
,129,28: あの 男 が 、 六 尺 、 二 十 貫 の からだ に コップ を ギュッ と にぎりしめ て 、 グビリグビリ と ビール の よう に ウイスキー を
^
のみ へらす の を 見る と 、 とても この 豪傑 と 一 しょ に 酒 は 飲め ない という 気持 に なる 。
剥ぎ落とす
(剥ぐ.落とす)
延べ語数:
2
0622
,111,15: 手 と 足 の 二 十 本 の 爪 を 血 に にじま せ 、
^
はぎ 落し て 、 じりじり と 天国 へ 近づく 以外 に 道 が あろ う か 。
0858
,110,15: 手 と 足 の 二 十 本 の 爪 を 血 に にじま せ 、
^
はぎ 落し て 、 じりじり と 天国 へ 近づく 以外 に 道 が あろ う か 。
突き立てる
(突く.立てる)
延べ語数:
2
0618
,319,40: 折 から の 満月 を 幸い に 、 夜中 に 起き て ノミ を ふるい 、 痛 さ に 堪え かね て 悶え 泣い た こと も あっ た し 、 手 を すべら せ て モモ に ノミ を
^
突き たて て しまっ た こと も あっ た が 、 苦しみ に 超え た もの は 仕事 だけ だ という こと を 、 あの 時 ほど マザ く と 思い知らさ れ た こと は ない 。
0843
,77,13: 身 を ふるわせ て 珠 数 もみ くだき 、 はては 錫杖 を
^
突き たて て 、 悪魔 すら も ハッタ と 祈り 伏せん ばかり 。
祈り終わる
(祈る.終わる)
延べ語数:
2
0613
,2071,7: 誠一 と 茅 乃 と は
^
祈り 終わっ て 、 十字 を きっ た 。
0843
,110,16: 山伏 は その 時間 を 知っ て いる から 、 油 の 尽きる 直前 に ちょうど
^
祈り 終る よう に する の です 。
折り焼べる
(折る.焼べる)
延べ語数:
2
0613
,1356,8: 活発 な 論戦 が いろり に 榾 を
^
折り くべ ながら 展開 さ れ て いる うち に 、 いつしか 南瓜 と 馬鈴薯 は おいし そう な 湯気 を ふき 始め て い た 。
0993
,1571,10: お 豊 … … ( ペシペシ と タキギ を
^
折り くべ ながら ) また 吹雪 が 来る よう だ なし 。
殺し兼ねる
(殺す.兼ねる)
延べ語数:
2
0601
,233,1: ほんとに
^
殺し かね ない 夫 の 性格 を 私 は 知っ て いる 。
0759
,7734,3: ルミ ちゃん を
^
殺し かね ない の は 、 あんた じゃ ない か 」
下り掛ける
(下る.掛ける)
延べ語数:
2
0600
,54,12: そして 薬剤 を 貰い 、 帰り に も 平気 で 坂 を
^
下り かけ た 。
0830
,19,11: 「 一 時半 ごろ 便所 へ 行く ため に 階段 を
^
下り かける と 、 下 の 方 から 声 を 殺し た よう な 男女 の 話 声 が きこえる から 、 女中 部屋 を のぞく と 、 いつのまに 来 た の か 女 の 敷い た 布団 の 上 に 男 が 膝 を かかえ た 姿勢 で カベ の 方 を 向い て すわっ て い まし た 。
押し動かす
(押す.動かす)
延べ語数:
2
0597
,102,12: あの 丸い 珠 が 、 加え算 や 引き算 で 、 指先 から
^
押し 動かさ れる の を 見 て いる と 、 珠 の 方 が 却って 、 人 を こばか に し て いる よう だ 。
0995
,2122,5: … … ( ガンドウ を
^
押し 動かし ながら 、 左手 の 方 へ 這いずっ て 行き かける )
乗り過ぎる
(乗る.過ぎる)
延べ語数:
2
0595
,201,6: 私 は 少し 図 に
^
乗り すぎ た よう な 思い が 、 ふっと 、 酔っ た 頭 に も 湧い た 。
0612
,2080,75: 手間どる うち に 作者 の 気 が 変わっ て 、 お 花見 が 海水浴 に なっ たり 、 筋 を 忘れ て 、 本原 の おじさん の うち へ 蜂蜜 を もらい に 行く はず の が 、 寺井 田 へ 行っ て 夏みかん を もらっ て しまっ たり 、 描き そこね て 姉ちゃん が お婆さん に なっ て 、 話 の 筋 が まとまら なく なっ て 困っ たり 、 伴奏 が 興 に
^
乗り すぎ クレヨン の 草色 が いち めん に 躍っ た ため 、 花 の 咲く 余地 が なくなっ たり 、 ぞうり が 片 一方 見え なく なっ たり する 。
踏み掛ける
(踏む.掛ける)
延べ語数:
2
0593
,102,22: 小さく 区切っ た 畑地 の 境界 線 伝い に 、 道路 から はいっ て 来 て 、 瓦礫 の 堆積 に ちょっと
^
踏み かけ た 時 、 正子 は よろけ て 、 籠 を 投げ出す と共に 、 自分 の 体 も 地上 に 投げ出し まし た 。
1173
,1372,7: 堤 に 足 を 一 歩
^
踏み かけ た 姿勢 を 、 ぎく っと し た よう に 花田 は 引い た 。
作りだせる
(作る.だせる)
延べ語数:
2
0590
,56,15: たとい おれ が 強要 し た に も せよ 、 そんな 話 を とっさ に
^
作り だせる ほど 利口 な 彼女 で は ない 。
0880
,3,17: それら の 芸術 を いかに 深く きわめ て い て も 、 それ だけ で 演劇 は
^
つくり 出せ ない し 、 また 、 味わい つくせる もの で も ない の で ある 。
飛び落ちる
(飛ぶ.落ちる)
延べ語数:
2
0589
,364,15: その 戸 を まとも に 受け て 、 山口 は よろけ 、 縁 外 に
^
飛び 落ち た 。
1036
,493,3: 物 の
^
飛び 落ちる 、 高い 音 が 聞こえる 。
惹き寄せる
(惹く.寄せる)
延べ語数:
2
0584
,116,16: 彼 は その 眼差し が 気 に なり 、 彼女 の 方 へ 却って 心 が
^
惹き 寄せ られ まし た 。
0956
,1568,11: 彼女 の 眼 は じっと 文 麻 呂 の 姿 に
^
惹き よせ られ て いる 。
踏み止める
(踏む.止める)
延べ語数:
2
0581
,198,42: 毒気 … … と も 言える もの を 菊 千 代 は 感じ て 、 ちょっと 身 を 退き かけ まし た が 、 瞬間 、 別 な 力 に 引き戻さ れる 心地 で 、 それ を 、 ウイスキー の 瓶 に
^
踏み 止め まし た 。
0687
,338,10: 必死 に 馬 を 走ら せ 、 また 馬 を
^
踏み 止め て 、 順慶 長光 の 太刀 ふりかぶり 、
咲き初める
(咲く.初める)
延べ語数:
2
0579
,96,32: ところが 、 今 、 あたり は 焼け野原 と なり 、 その 野原 に は 、 畠 が あちこち に 作ら れ 、 麦 の 葉 が そよぎ 、 蚕豆 の 花 が
^
咲き そめ 、 いろんな 菜っ葉 が 伸び だし て 、 つまり 、 大地 の 肌 が 薄汚い 人家 の 古 衣 を 脱ぎ すて て 真裸 と なり 、 春 の 息吹き を する こと が 出来る よう に なり ます と 、 池 も 水 も すっかり 新鮮 に なっ た よう でし た 。
0617
,167,4: 梅 の 花 が
^
咲き 初め た という こと が まだ かれ の 思考 を 繋ぎ とめ て いる らしい 。
滑り下りる
(滑る.下りる)
延べ語数:
2
0578
,151,3: 斜面 を
^
滑り おりる と 、 こんど は ソリ を 引き上げ なけれ ば なり ませ ん が 、 ただ 後 から つい て ゆく だけ で 、 あの 人 が 独り で 引き上げ て くれ まし た 。
0947
,3473,8: サト子 は グリル の 丸 椅子 から
^
辷り おりる と 、 なに 気 ない ふう で クローク の ほう へ 歩い て いっ た 。
咲き掛ける
(咲く.掛ける)
延べ語数:
2
0578
,124,15: 「 山 は 新緑 に なり かかっ てる し 、 桜 の 花 は ちらほら
^
咲き かけ てる し … … 。
0617
,776,2: 二つ 三つ
^
咲き かけ た の も ある 。
切り下ろす
(切る.下ろす)
延べ語数:
2
0577
,408,6: 初め に 、 上枝 が
^
切り おろさ れ 、 次 で 、 下枝 まで すっかり 切り おろさ れ まし た 。
0577
,408,16: 初め に 、 上枝 が 切り おろさ れ 、 次 で 、 下枝 まで すっかり
^
切り おろさ れ まし た 。
飲み初める
(飲む.初める)
延べ語数:
2
0576
,261,12: と いう より も 、 男 たち は 早め に 酒 を
^
飲み 初め まし た 。
1072
,2279,14: 市十郎 は そこ に ある 酒 を 独り で 酌 いで 独り で
^
飲み 初め た 。
歩き慣れる
(歩く.慣れる)
延べ語数:
2
0575
,4,11: 兵営 から 鉄道 の 駅 まで 、 一 里 ばかり 、
^
歩き なれ ない 足 を 運び まし た 。
0613
,239,4: 毎晩 灯火 管制 で
^
歩き なれ た 廊下 で は あっ た が 、 二 、 三 歩 行く と 、 ぐにゃりとしたものにつまずいた 。
言い忘れる
(言う.忘れる)
延べ語数:
2
0572
,377,11: 「 何 か 大事 な こと を 、 洪 正敏 に
^
言い 忘れ た よう な 気 が する ん だ が … … 。
1064
,494,42: 「 異見 会 の 儀 は 、 年来 われわれ が 致し 来り し 通り 、 月 毎 、 かならず 城内 の 釈迦 ノ 間 にて 、 催し 候 ふ べし 」 と 子息 忠之 へ の 遺言 状 の うち に も
^
言い 忘れ て い なかっ た 。
拭き清める
(拭く.清める)
延べ語数:
2
0570
,421,10: 祖母 が 息 を 引き取り 、 その 体 が すっかり
^
拭き 清め られる と 、 羽二重 の 白無垢 に 着 換え させ られ た 。
0592
,533,13: 私 は 起き 上っ て 、 枕 を 拾い あげ 、 袖 で
^
拭き 清め 、 それ を 頭 に あてがっ て 寝そべっ た 。
治りなする
(治る.なする)
延べ語数:
2
0565
,197,4: 「 病気 が お
^
なおり なすっ て 、 ほんとに 宜しゅう ござい まし た 。
0577
,121,3: 病気 が お
^
なおり なすっ て から でも … … 。
言い伏せる
(言う.伏せる)
延べ語数:
2
0563
,281,6: 村尾 さん は 一挙 に
^
言い 伏せら れ た よう な 風 で 、 もう 何 も 言い ませ ん でし た 。
1151
,222,6: 佐々 村 村 一 に
^
言い 伏せら れ て 、 茶谷 会長 は 黙っ て しまい まし た 。
吐き付ける
(吐く.付ける)
延べ語数:
2
0561
,69,6: 恐怖 と 絶望 の 毒気 を
^
吐き つける 呆け た 眼 だ 。
1112
,226,33: その 時 、 非常 に 素早い 滑らか さ です て は 起ち 上っ て 口元 に 手 を 遣り 、 手 に べたつく 一 杯 の 血 を 草 の 間 に ぺっとりと
^
吐き つけ た 、 そして なお ぬた つく 口元 に 手 を やっ て 、 いそい で 谷間 に 下りる と 、 続け様 に 水 を ふくん で 、 か あっと 口 を 灑 い だ 。
切り揃える
(切る.揃える)
延べ語数:
2
0561
,26,16: 長い 髪の毛 は 垂らし て いる らしく 、 前髪 だけ を お河童 風 に 短く
^
切り 揃え て 、 白い 額 の 上部 に 影 を 置い て いる 。
0561
,56,23: 十 五 六 才 ごろ で あろ う か 、 髪 を 編ん で 後ろ に 垂らし 、 前髪 だけ 取り分け て 短く
^
切り 揃え て いる 。
乱し掛ける
(乱す.掛ける)
延べ語数:
2
0554
,184,12: 顔 の 表情 は はっきり せ ず 、 洗い髪 を 左肩 に
^
乱し かけ 、 右手 に 風呂敷 包み らしい もの を さげ 、 腰 から 下 は ぼやけ て いる 。
0948
,162,13: こんな 雨 は 予想 し て い なかっ た ので 、 気持 を
^
乱し かけ た が 、 濡れる なら 濡れる まで の こと だ と 、 ガム シャラ に 雨 の 中 を 歩い て いる と 、 追い ぬい て 行っ た プリムス が 五 メートル ほど 先 で 停っ た 。
書き換える
(書く.換える)
延べ語数:
2
0554
,1837,20: ところで 、 あの 家屋 だ が 、 僕 の 名義 に なっ て いる から 、 あんた の 名義 に
^
書き 替える こと に し ます 。
0625
,105,19: この 争奪 戦 の わずか の 秘史 を 神話 と 三 十 代 の 天皇 の 長い 国史 に
^
書き 代え て 、 その 秘め られ た 史実 を 巧妙 に 偽装 し て しまっ た の で あろ う 。
食い切れる
(食う.切れる)
延べ語数:
2
0553
,62,18: 美味 で は ある が 、 大皿 一 杯 の 大き さ だ から 、 容易 に は
^
食い きれ ない 。
0821
,413,6: ここ で 五 人 でも
^
食い きれ ない よう な 大量 な 水 タキ が 運ば れ 、 サシ ミ が 現れ 、 ビール を 四 本 の ん で 、 御飯 を くっ て 、 この 二 人 分 の 勘定 が 二 千 円 で 何 十 円 だ か オツリ が 来 た の です よ 。
掃き寄せる
(掃く.寄せる)
延べ語数:
2
0553
,135,5: 硝子 の 破片 を
^
掃き よせ てる 少女 を 横目 で 見やり ながら 、 マネージャー の 森田 は 言う 。
0600
,259,2: 箒 で
^
掃き 寄せ られ た の で も ない 。
打ち震える
(打つ.震える)
延べ語数:
2
0550
,303,6: 素っ裸 に さ れ て 、
^
打ち 震え てる 、 私 自身 の 姿 が 見える 。
0995
,2123,46: 佐山 の 声 ( 左手 の 闇 の 中 から 、 これ も 、 弱り 果て て 地面 に 寝 た まま の 衰え た 声 で ある が 、 しかし 、 ほとんど 平静 に 近い 調子 の ため に 、 花岡 の 恐怖 に
^
打ち ふるえる 言葉 が つづい た 後 で は 、 異様 な くらい 冷徹 に 洞穴 いっぱい に 鳴り ひびく よう に 聞える ) 来る な よ !
寄り掛かる
(寄る.掛かる)
延べ語数:
2
0550
,229,7: 彼女 は 私 の 胸 へ ぐんぐん
^
寄り かかっ て き 、 全身 の 重み を ぶっつけ て き た 。
0552
,307,2: つい
^
寄り かかっ て ゆく よう な 気持ち に なる の を 、 踏みこたえ て 、 唇 を 噛みしめ た 。
酔い掛ける
(酔う.掛ける)
延べ語数:
2
0550
,220,5: むしろ 私 の 方 が
^
酔い かけ て い た の だ 。
0598
,201,3: 俺 は 少し
^
酔い かけ て い た 。
取り換える
(取る.換える)
延べ語数:
2
0548
,185,23: 熱 の 高い 時 は 、 夜 遅く まで 起き て い て くれ 、 夜中 に も 起 上 って 氷枕 を
^
取り 代え て くれ た 。
0803
,62,6: 天然 資源 的 に 見れ ば
^
取り 代える オシメ に も 事欠く 程度 の 素寒貧 だ し 、 持てる 五 反 の 畑 も 人里 は なれ て 山 の テッペン に 近い よう な 、 もしくは 湖水 の 中 の 小島 の よう な 不便 な ところ に 孤立 し て 細々 と 貧乏 ぐらし を 立て て いる 。
養い育てる
(養う.育てる)
延べ語数:
2
0545
,350,3: そういう 眼 を
^
養い 育てる に は 、 あらゆる 偏見 や 先入観 を 捨て去っ て 、 全く の 謙虚 さ に 自ら を 置か なけれ ば いけ ない と 、 僕 は 思う よ 。
0612
,847,18: わが身 の 健やか で あっ た ころ 、 私 の 力 を もっ て この 子 を
^
養い 育て て いる と 思っ て い た こと こそ 、 そもそも 笑止千万 で あっ た 。
貸し付ける
(貸す.付ける)
延べ語数:
2
0542
,361,28: あの 善良 そう な 西山 が 、 私 の こと を 何もかも 知っ て い て 、 恐らくは 自分 の 金 を 、 月 に 一 割 で
^
貸し つけよ う と し てる の だ 。
0783
,30,11: すると 天引き 二 割 、 月 の 利息 二 割 で
^
貸し つける 。
積み下ろす
(積む.下ろす)
延べ語数:
2
0538
,534,5: 船 から 荷物 が どんどん
^
積み おろさ れる 所 や 、 引渡し の 立合 の 目 の 廻る よう な 忙 さ や 今 迄 み た こと も ない 税関 の 交渉 なんか 、 何もかも 生き生き し て い て 、 頭 の 中 へ 涼しい 風 が 吹き こん で くる よう でし た わ 。
0945
,84,40: いずれ も 濡れ 米 だ が 、 乾 立て たら 、 一 人 宛 に 三 石 ずつ も ある 勘定 で 、 これ こそ は 命 の 法楽 と 、 雀 躍り し て 喜び 、 とりあえず 浜 へ
^
積み おろし 、 そこ から 岩穴 の 口 に 運ん だ 。
乗り掛かる
(乗る.掛かる)
延べ語数:
2
0538
,1034,1: どうせ
^
乗り かかっ た 船 な ん です から 今更 ちっと や そっと の 物 要り を 気 に し て どう する ん です 。
0563
,511,5: A 女 も もう
^
乗り かかっ た 船 と 諦め まし た 。
泣き倒れる
(泣く.倒れる)
延べ語数:
2
0510
,293,11: 美 くし い 詩人 は 彼 の 森 の 女 が
^
泣き たおれ て 正体 も ない 様子 を 夢見 た ん でし た 。
0538
,513,0:
^
泣き 倒れ て しまう 。
引き歪める
(引く.歪める)
延べ語数:
2
0509
,68,11: 私 は どうか し て 泣く まい として 口 を
^
引き 歪め たり 、 しかめ 顔 を し て 堪え 様 と し た 。
0617
,389,8: 景 彦 は 口 の 端 を
^
引き 歪め て 、 今にも 痛烈 な 皮肉 が 飛びだそ う と する の を 制し て いる よう な もどかし さ を 感じ ながら 、 思わず 片目 を つぶっ て 、 まじまじ と 鶴見 を 見 て いる 。
疑い切れる
(疑う.切れる)
延べ語数:
2
0508
,1594,7: 蕙子 は お 久美 さん を
^
疑い 切れ なかっ た 。
1073
,2240,9: —— と 、 小次郎 に は 、 どうしても 、
^
疑い きれ ない で —— しかし また 、 一抹 の 不安 も 、 拭い きれ なかっ た 。
運び始める
(運ぶ.始める)
延べ語数:
2
0507
,32,12: 微風 は 、 尊い 色 に 輝く 雲 の 片 を
^
運び 始める 。
0947
,2429,20: シヅ は 時計 を 見る と 、 椅子 から 飛び あがっ て 、 食器 を バタバタ と 流し へ
^
運び はじめ た 。
刈り溜める
(刈る.溜める)
延べ語数:
2
0507
,205,14: 松の木 の 根元 に ころがし て 置い た 「 負 籠 」 に
^
刈り ため た 草 を 押し込む と 、 鎌 を その わき に 差し込ん で 、
1075
,748,14: 大きな 家 なら ば 、 五 年 三 年 の 前 から 心がけ て
^
苅り ため て おく か 、 また 遠く へ 人 を やっ て 、 えらい 入費 を かけ て 集め て こ なけれ ば なら ぬ 。
言い浸かる
(言う.浸かる)
延べ語数:
2
0506
,80,26: 兄達 が 毬 投げ なんか する と 、 木 の かげ や 遠く の 方 に それ て 行っ た の を 拾う 役目 を
^
云い つかっ て 音 なし く 満足 し て やっ て 居る ので 、 しおらしい 感じ を 起さ せ た 。
0686
,108,4: アケミ は かね て
^
云い つかっ て いる から 、 大広間 を 横切っ て 、 久子 を 神田 の 居間 へ 通し た 。
取り上せる
(取る.上せる)
延べ語数:
2
0505
,251,17: 息子 は 、 信じ なかっ たけれ 共 、 あんまり せめ られ 様 が ひどい ので 、
^
取り のぼせ て 、 自分 で 猿轡 を はめ て 、 姑 の 床 の すぐ 目 の 前 で 、 夜中 に 喉 を つい て 仕舞っ た 。
0767
,111,6: 今 考えれ ば 僕 は きっと
^
取り のぼせ て 冷静 さ を 失っ て 居 た の でしょ う 。
渡り終える
(渡る.終える)
延べ語数:
2
0504
,50,52: その 一つ は 私 が 大変 赤い 着物 を 着 て 松茸 がり に 山 に 行っ た 、 香り 高い 茸 が ゾクゾク と 出 て 居る ので 段々 彼方 ち へ 彼方 へ と 行く と 小川 に 松の木 の 橋 が かかっ て 居 た 、 私 が
^
渡り 終え て フット 振 向 と それ は 大蛇 で ノタノタ と 草 を ない で 私 と は あべこべ の 方 へ 這っ て 行く 、 —— 私 は びっくり し て 向う岸 と 行き来 の 道 を 絶た れ た 悲し さ と 自分 の わたっ た 橋 が 大蛇 だっ た 驚き に しばらく は ボーッ と し て 居 て 、 やがて 気がつい て 自分 の 身 の まわり を 見る と 赤かっ た 着物 が いつの間にか すっかり 青い 色 に なっ て 居 た 。
1072
,8133,23: 淙々 たる 水音 を 知る と 、 渓谷 そのまま な 岩盤 に 、 危う げ な 丸木橋 が あり 、 それ を
^
渡り 終える と 、 初めて 、 広い 芝生 が 、 眼 の 前 に 展開 する 。
呼び慣らす
(呼ぶ.慣らす)
延べ語数:
2
0504
,341,22: 自分 は 中條 華子 と 云う 、 私 は ( 中條 で ) 自分 の 姉 だ から ね え ちゃんと
^
呼び ならし て 居 た から 「 中條 ね 」 で ある と 云っ て 「 中條 ね 」 「 中條 ね 」 と 笑い ながら 云っ て 居 た 。
1037
,949,19: 汽車 が 瀬田川 の 鉄橋 を 渡る 時 、 私 達 の 間 で 「 グリーンランド 」 と
^
呼び ならさ れ て いる 、 石 鹿 公園 の 緑 の 突端 が 見える 。
拭き上げる
(拭く.上げる)
延べ語数:
2
0469
,122,11: 午後 三 時半 頃日 沈 、 溶鉱炉 から 火玉 を
^
ふき 上げ た よう な 赤い 太陽 ( 円く 、 大きく ) 光輪 の ない 北極 的 太陽 雪 の ある 家々 の 上 に あり 細い 煙筒 の 煙 が その 赤い 太陽 に 吹き上げ て 居 た 。
1172
,175,10: ところどころ こわれ た 水道 の 栓 が 白く 水 を
^
ふき 上げ て い た 。
掴み損なう
(掴む.損なう)
延べ語数:
2
0466
,472,11: ○ その 癖 心 の よい 人 と 思っ て
^
つかみ そこなう 。
0806
,135,12: 息 の 切れ そう な 状態 で は 、 つかめる 魚 も
^
つかみ そこなっ て しも う 。
書き損なう
(書く.損なう)
延べ語数:
2
0465
,37,18: Y の 立っ た ばかり の ところ だ から 、 何となく 愛 を 感じ 、 私 は その
^
書き そこない を 手 に とりあげ た 。
1013
,1776,33: そして 、 決して 私 に 、 悪意 が あっ た こと で は あり ませ ん けれど 、 そんなに 待っ て い た の なら 、 どんなに 書き 辛かろ う とも 、 また
^
書き 損なっ て 真っ黒 々 の 消し だらけ に しよ う とも 、 なぜ もっと もっと せっせと 片仮名 の ハガキ や 手紙 を 出さ なかっ たろ う ?
頼み始める
(頼む.始める)
延べ語数:
2
0444
,85,4: 赤門 前 に
^
頼み 始め た 頃 から 、 此処 に 空家 の ある こと は 分っ て 居 た の だ 。
1075
,1127,6: 建築 に 専門 の 職人 を
^
たのみ はじめ て から 、 きゅう に 間食 が 大層 な ご馳走 に なっ て き た の で ある 。
配り終わる
(配る.終わる)
延べ語数:
2
0444
,146,23: 職人 に やる 金 を 包み 、 皆 に 蕎麦 を 食べ させ 、 裏 の 家 と 医者 の 家 に
^
配り 終っ た の は 、 もう 夕暮 に 近かっ た 。
0851
,187,0:
^
くばり 終る と 私 は 特に 跫音 高く 道化 た 笑い を 浮べ て 白紙 の 答案 を だす 。
噛み掛かる
(噛む.掛かる)
延べ語数:
2
0426
,31,3: それ は 、
^
かみ かかっ た 人々 の みんな が 、 わたし と 同様 に 若く て 、 幼稚 だっ た 、 という こと で は ない 。
0817
,134,20: しかし 、 こういう 食い 方 は 淀橋 太郎 一 人 の もの で は なく 、 概して ホルモン 焼き に
^
噛み かかる 人 たち が 共通 に 示す 食い ッ ぷりのようでもある 。
し韲える
(為る.韲える)
延べ語数:
2
0425
,4,22: 人間 の 生活 が 現在 に ある より も もっと 条理 に かなっ た 運営 の 方法 を もち 、 互に 理解
^
し あえる 智慧 と その 発露 を 可能 に する 社会 の 方 が より 人間らしく 幸福 だ という 判断 、 あこがれ に 、 何 の 邪悪 な 要素 が ある だろ う 。
0448
,162,4: お 互に もっと 諒解
^
し 合える まで 、 貴方 に も 百 合 子 に も 、 決して 御 目 に かかり ませ ん 。
入り始める
(入る.始める)
延べ語数:
2
0421
,13,35: そして 、 一 九 二 八 年 三月 十 五 日 、 三 ・ 一 五 として 歴史 的 に 知ら れ て いる 事件 の ころ から 共産党 の 組織 に 全国 的 に
^
はいり はじめ て い た 警察 スパイ が 、 最も あからさま に 活躍 し て 、 様々 の 金銭 問題 、 拐帯 事件 、 男女 問題 を 挑発 し 、 共産 党員 を 破廉恥 な 行為 へ 誘い こみ ながら 次 から 次 へ と 組織 を 売っ て は 殺さ せ て い た 年 で あっ た 。
1041
,2975,6: キップ の 売り あげ 金 が
^
入り はじめ て から 準備 に とり かかっ た パウダーリッジ は 、 だから 失敗 し て 当然 な の だ 。
呼び捨てる
(呼ぶ.捨てる)
延べ語数:
2
0370
,5,13: その 頃 、 さん づけ で よば れる こと は なく 女中 と
^
よび すて られ た 。
0777
,1106,12: また 、 実演 の 席 で 須曾 麻 呂 が 甚八 を
^
よび すて に し て 怒ら せ た の も 巧妙 な 策 。
思い過ぎる
(思う.過ぎる)
延べ語数:
2
0364
,11,24: 一 、 大体 、 もの を 考える 、 という こと を 、 私 たち は これ まで 大げさ に 、 むずかしい こと に
^
思い すぎ て 来 て いる と 思い ます 。
0508
,1554,5: 「 だから 、 それ が
^
思い すぎ な の よ 。
売り損ねる
(売る.損ねる)
延べ語数:
2
0356
,1,7: 女 慧 しゅう し て 牛
^
売り そこね
0356
,5,22: 小 慧 しく よそ おっ た 社会 的 な 地位 や 名声 に 目 を 眩ま さ れ て 牛 を
^
売り そこね ない よう 、 諺 の 汚名 を そそぐ よう に 勉強 し ましょ う 。
保ち切れる
(保つ.切れる)
延べ語数:
2
0318
,226,6: 千 八 百 円 ベース は
^
保ち きれ なく なっ て 、 二 千 四 百 円 ベース 案 を 政府 は 提出 し て いる が 、 勤労 人民 は 、 それ を うけ 入れ かね て いる 。
1076
,2517,22: 新 らしい 時世 の 生活 事情 の 変化 、 殊に 課税 や 交易 の 必要 によって 、 長い 物忌 の 精神 が
^
保ち 切れ なく なる と 、 それ が 前後 の 一端 に 偏 し て 行く の は 自然 で あり 、 且つ 収穫 祭 に は 特に 後 斎 を 際立た せ ね ば なら ぬ 事情 も あっ た 。
し損ねる
(為る.損ねる)
延べ語数:
2
0315
,109,31: この 次 の 機会 に こそ 、 日本 は 漁夫 の 利 を しめる か 、 さもなければ 大漁 祝い の わけ 前 に ありつい て 、 前回 で もの に
^
し そこね た 北 や 南 で の 領土 的 野心 を みたす こと が できる という 潜行 的 な 宣伝 が 行わ れ て いる 。
1072
,2765,38: しかし 、 い つ と は なく 、 この 風変り な 僧 は 、 もと 塗師屋 職人 で 半 さん と いい 、 道楽 という 道楽 は し 尽し た あげく 、 吉原 の 花魁 と 心中
^
し 損ね 、 日本橋 の たもと で 晒し 者 に まで さ れ た こと も ある —— という こと など を 、 いつか 彼等 は 知っ て い た 。
絞り尽くす
(絞る.尽くす)
延べ語数:
2
0302
,76,17: 出版 ・ 印刷 の 勤労 者 が ただ 煽っ て ケース の 前 で 精力 を
^
しぼり つくし て いる とき 、 文筆 家 が 、 個人 的 に 才能 に たよっ たり 、 流行 に おもねっ たり 、 闇 に つられ て 文化 性 を 喪失 し たり し て いる 間 は 、 物質 と 精神 の 暗黒 は 追い払え ない と 思う 。
0773
,480,5: すでに しぼる 血 を
^
しぼり つくし た 海舟 、 しかし 寸分 の 油断 も なく 耳 を すまし て 聞き 終っ た が 、 静か に 熟考 しばし 、 フッ と 我 に 返っ て 、 虎 之 介 の 顔 を なでる よう に 打ち 眺め 、
張り添える
(張る.添える)
延べ語数:
2
0301
,16,30: 買っ た 当時 は 、 その 封緘 に 印刷 さ れ て い た 四 銭 です ん だ もの が 七 銭 に なっ て 、 別に 切手 を
^
貼り 添え なけれ ば なら なく なっ た 。
0301
,49,13: 私 は そう 思っ て 丁寧 に 、 四 銭 の 封緘 に
^
はり 添え て 獄中 に 送っ た 。
食い始める
(食う.始める)
延べ語数:
2
0292
,30,15: 人間 の 労力 から 生まれ た 資本 は ためこま れ て 、 やがて 人間 を
^
喰い はじめ 、 その 精神 的 所産 まで を 貪婪 に 食いつく そう と する 。
0989
,388,5: 省三 ( 飯 を
^
食い はじめ ながら ) 表 まで 戻っ て 来 たら 、 門 の 所 で ボン ヤリ 立っ て いる 人 が いる んで 、 見 たら 須永 君 な んで 。
賄い切れる
(賄う.切れる)
延べ語数:
2
0275
,24,16: 内職 で 十 一 時間 —— 十 七 時間 働き つづけ て も 、 生活 を
^
まかない きれ ませ ん 。
0776
,120,27: しかし 、 実際 の 勝負 は いつか 給料 を ハミ だし て 、 彼ら の メモ を みれ ば 、 船員 の 普通 の 収入 で は
^
賄い きれ ぬ 多額 の 貸借 に なっ て い た 。
縫い続ける
(縫う.続ける)
延べ語数:
2
0249
,46,15: 王朝 時代 の 文化 と 文学 と の 中 に 美しい 綾 や 錦 を
^
縫い つづけ て 、 その 細い 指先 が 血 を 流し た 落窪 の 物語 が ある こと は 注目 に 価する 。
0948
,1119,13: 古び た 生活 の 糸 で 、 昨日 と 明日 の 継ぎ目 を
^
縫い つづけ なく て は なら ない 。
思い潜める
(思う.潜める)
延べ語数:
2
0241
,151,8: しかし 、 私 たち は 、 よく よく
^
思い ひそめ なけれ ば なら ない と 思う 。
0317
,24,14: しかし 、 日本 の 婦人 で ある わたし たち の 未来 の 運命 について
^
おもい ひそめ た とき 、 こういう 詮議 だ て は あながち 女 の 意地 わる さ から 出発 し て いる の で ない こと が 了解 さ れる だろ う と おもう 。
引きだせる
(引く.だせる)
延べ語数:
2
0231
,955,35: それに 、 主人 が 五 百 円 まで の 月給 を とっ て 来 て 、 不足 の とき は その 主人 ( 世帯 主 ) が 、 三 百 円 まで の 貯金 を
^
ひき 出せる 。
1102
,124,20: それで この 天然 の 資料 を 巧 く 使え ば 、 気候 の 長期 変化 について 、 なんらかの 知識 が
^
引き だせる かも しれ ない 。
上り詰める
(上る.詰める)
延べ語数:
2
0231
,935,25: 瀕死 の 病人 の 体温 表 を みる と 、 脈搏 の 数 は 益々 多く 、 高く 高く と 青 線 は 下 から
^
昇り つめる のに 、 体温 は 、 命数 の つきる に したがっ て 、 低く 低く と 衰え て 来 て 、 終に 十 の 字 に 、 ぶっ ちがえ に なる 。
0981
,1744,0:
^
昇り つめる と カギ の 手 の おどり 場 に なっ て い て
取り上げる
(取る.上げる)
延べ語数:
2
0231
,359,9: 福沢 諭吉 が 女子 の 経済 的 自立 を
^
とり あげ ず 、 戸主 と の 分配 権 を とりあげ た の は 、 全く 、 資本 主義 国 日本 として の 、 ブルジョア 民主 化 の 先鞭 を つけ た もの で あっ た 。
0574
,62,10: その他 、 それら の すべて の こと も 、 別に
^
取り 挙げる ほど の もの で ない の は 、 勿論 で あり ましょ う 。
届き兼ねる
(届く.兼ねる)
延べ語数:
2
0231
,266,18: 大体 、 明治維新 そのもの が 、 崩壊 する 武士 階級 の 下級 者 と 幕府 より 目 の
^
届き かねる 遠い 薩長 で 経済 力 を 膨脹 さ せ て 来 た 大名 たち と が 、 利害 を 一 に し て 、 近代 資本 家 貴族 に 転身 しよ う と し た 動き で あっ た 。
0315
,27,47: しかし 、 小 資本 の 企業 が バタバタ 整理 さ れ 、 竹 す だれ の かげ から モーター を うなら し て い た うすぐらい 町 工場 の 窓 が ひっそり 閑 として から は 、 便乗 は ますます 普通 の もの に は 手 の
^
とどき かねる ところ で 廻 わ さ れ て ゆく からくり と なっ て 来 た 。
守り立てる
(守る.立てる)
延べ語数:
2
0227
,56,27: 私 たち に 、 もし 帰る 家庭 が ある なら ば 、 それ こそ 私 たち 自身 の 社会 的 な 努力 によって その 構造 を 辛くも
^
守り たて て 来 て いる から で は ない だろ う か 。
0275
,12,48: けれども 、 そういう 人 の いる 村 で も 、 大 多数 の 人 が 、 こん に ち 本心 から のぞん で いる の は なにか と いえ ば 、 第 一 に 生活 の 安定 で あり 、 自分 の 国 の 人民 の 生活 を
^
守り たて て いく 実力 の ある 政府 が なく て は なら ない という こと で は ない でしょ う か 。
注ぎ続ける
(注ぐ.続ける)
延べ語数:
2
0223
,39,16: 戦争 中 、 虚偽 の 大本営 発表 で 勝利 へ の 妄信 に 油 を
^
注ぎ つづけ た 責任 者 は 誰 で あっ たろ う 。
1092
,76,71: ラサ フォード が キャベンディシュ 研究所 の 俊秀 を 総動員 し て 、 世界 の 物理 学 の 主流 を 原子 構造 論 から 一 歩 進め 原子 の 内部 に 足 を 踏み込ま せ 、 原子核 構造 論 の 樹立 に 眼 を 開か せ て から 約 十 年 、 それ を 受け た アメリカ が 、 莫大 な 物 と 金 と 人 と を 困難 な 実験 に
^
注ぎ 続け て 約 十 年 、 やっとこ の ウラニウム の 核分裂 の 発見 によって 、 原子 内 に 秘め られ た 恐るべき 力 が 、 科学 者 の 前 に 初めて その 姿 の 片鱗 を 現し た の で ある 。
聞き捨てる
(聞く.捨てる)
延べ語数:
2
0223
,19,10: 税 の こと は 男 の 世界 の こと として
^
聴き すて た の で あろ う か 。
0993
,4674,2: それ を
^
聞き すて て 、 金吾 と 金太郎 は 歩く )
掴み始める
(掴む.始める)
延べ語数:
2
0221
,397,27: 封建 的 な 要素 の 多い 人情 に からまり ながら 次第に それら が 、 日本 の 社会 の 歴史 的 な もの で ある という 本質 を
^
つかみ 始め て 来 て いる 。
0385
,6,26: 作者 は 材料 の 整理 に 失敗 し た し 、 テーマ を はっきり は 握 し ない で 百 枚 目 ぐらい から 、
^
つかみ はじめ て いる 。
描き尽くす
(描く.尽くす)
延べ語数:
2
0211
,183,16: 日本 の 現代 文学 は 、 世界 の 現実 として の これら 日本 の 現実 を
^
描き つくす 義務 を もっ て いる 。
1148
,17,97: 「 お 江戸 ファンタジー 」 の 持つ 華麗 に し て 優 艶 な 江戸 情緒 —— それ は 歓楽 極まっ て 哀愁 生ずる といった 、 まことに 纏綿 たる もの で 、 その 主題 として 採り 用い られ た の は 、 幾つ か の 江戸 小唄 と 、 江戸 浄瑠璃 でし た が 、 それ が 巧み に 消化 さ れ 、 変形 さ れ て 、 現代 人 の 胸 に 沁 々 と 訴える もの が あり 、 さながら 三 百 年 の 江戸 の 栄華 と 、 その 凄まじい 興亡 の 跡 を
^
描き 尽し た か の 感 が ある と 言わ れ まし た 。
腐り始める
(腐る.始める)
延べ語数:
2
0211
,101,16: 樹 の 下 に は 甘 熟 し た 果物 が 重なっ て 落ち て 、
^
くさり はじめ て いる 。
0995
,2970,10: —— そのまま で 、 息 が 絶え て 、 もう
^
腐り はじめ た と も 見える 三 人 の 姿 を 、 照らし 出し て いる ガンドウ の 光 の ロウソク が 、 燃え ちび て 来 た の か 、 プチプチ と 微か な 音 を 立て て 息 を つき 、 壁 の 上 の 三 人 の 影 が 、 ユラリ と 動く )
富み栄える
(富む.栄える)
延べ語数:
2
0206
,24,16: トルストイ や ドストイェフスキー の 小説 に は 貧しい 不幸 な 人々 に対する 同情 と 、
^
とみ 栄え て 権力 を 争っ て 、 冷酷 な 利己 心 に 一生 を つらぬか れ て いる 貴族 たち に対する 批判 が 強く あらわれ て いる 。
1076
,615,56: 是 も 日本 全国 どこ の 隅 に も 行き渡っ た 、 最も よく 知ら れ た 昔話 だ が 、 結末 が 二つ に 分かれ て 、 一つ は 生まれ た 子 の 運命 を 予定 し 、 今一つ は 軒並び に 男女 の 二 児 が 生まれ て 、 男 は 貧しく 女 は
^
富み 栄える 運 を もたせ た と 、 言っ た よう な 話 に なっ て いる ほか に 、 その 連れ立っ て 行こ う という 神 の 名 が 、 こちら で は 道祖神 ・ 山の神 または 箒 の 神 、 或いは 地蔵 が 観音 を 誘い に くる と も あっ て 、 土地 ごと に 少し も 定まっ て い ない 。
知り切れる
(知る.切れる)
延べ語数:
2
0197
,23,21: 第 三 回 大会 は もり 沢山 の 大会 で 、 この 重要 な 提案 が 時間 たら ず で
^
しり きれ とんぼ に なっ た ばかり か 、 さらに 次 の 日 、 ひきつづい て この 問題 を 討議 する こと も さ れ なかっ た 。
0511
,10,10: まだ 世の中 の こと を 知っ た よう で まだ
^
知り きれ ない 半 じ ゅく 玉子 の よう な ブヨ ブヨ し た 私 の 心 に は いろいろ な 不思議 な 事 が あり 又 不 安心 な 事 が 大 沢山 ある 。
噛み合わす
(噛む.合わす)
延べ語数:
2
0197
,177,106: 「 民主 主義 文学 運動 について の 報告 」 ( 岩上 順一 ) の 、 最後 の 部分 「 日本 民主 主義 運動 の 深まり や はげし さ を 強力 に 反映 する 創造 や 批評 の 活動 に つきすすむ 」 必要 、 「 全 人民 の 民主 化 運動 の なか に 成長 し はじめ て いる 」 「 市民 層 知識 層 の 活動 も けっして 見のがさ れ て は なら ない 」 という 部分 と 、 その ため に は 「 勤労 者 文学 」 について 新しく 大きい 見 かた が 緊急 に 必要 で は ない か という 点 と が 、
^
かみ 合わさ れ て い ない 。
1068
,221,32: そして その間 に は です ね 、 最初 いっ た ロシェ の 人間 愚か なる もの じゃ あり ませ ん けれど 、 にくみ も し ない 者 同士 が 、 たがい に
^
かみ 合わさ れ て いる 、 戦い を もっ たり する よう な 今日 な ん で あり ます 。
効き伝える
(効く.伝える)
延べ語数:
2
0197
,127,16: それ は 封建 時代 の 昔 から 、 「 百姓 、 町人 」 の 間 に
^
きき つたえ られ 、 語り つたえ られ て いる テーマ だ から で ある 。
0620
,318,26: そして 数 種 の 手当 を 工夫 し た が 、 患者 は それ によって 急速 に 肝臓 の 痛み が とれる ので 、 これ を
^
きき 伝え て 訪れる 肝臓 病者 が 激増 し 、 呼吸 器 病者 は にわかに 影 を ひそめ て しまっ た 。
取り付ける
(取る.付ける)
延べ語数:
2
0196
,11,4: もし めった に
^
とり つけ ない 内容 で あっ たり 、 一つ 一つ 逃げる 内容 だっ たり し たら 、 ひろく 人 の 心 に 生きる どころか 、 文学 作品 として 実在 する に たえ ない もの で ある 。
0602
,3,25: 二 階 の 窓 に は 、 錆び 捩れ た 鉄格子 が つい て い て 、 その 外側 に 白木 の 小さな 庇 が
^
取り 附け て ある ので 、 一層 さびれ て 見える 。
打ち立てる
(打つ.立てる)
延べ語数:
2
0194
,3,35: けれども 、 こん に ち 私 たち 日本 の 人民 にとって 、 世界 ファシズム に 反対 し て 平和 を まもり 日本 の 人民 として の 生活 と 文化 の 民主 的 な 独立 を
^
打ち たて て ゆく 努力 が 、 どんなに 切実 な 課題 で ある か という こと について 、 今日 午後 行わ れ た 討論 に ふれ 、 只今 中野 重治 の 行っ た 報告 に も そっ て 一言 のべ たい と 思い ます 。
0984
,150,19: しかし それ は 、 真実 だ とか 正義 だ とか 人間 平等 だ とか 寛容 とか 科学 とか が
^
打ち たて られ なけれ ば なら ぬ ところ で は 、 役 に たた ない ばかり で なく 、 有害 な もの で あり ます 。
引き添える
(引く.添える)
延べ語数:
2
0178
,16,20: 過去 へ の 訣別 という こと の 深 さ を 、 女 として の 彼女 自身 の 身 に も
^
ひき そえ て 、 どこ まで 彼女 は 真摯 に 把握 し たろ う 。
0319
,48,16: 汗顔 の 至り 、 という 東洋 の 適切 な 形容 の ことば を 我 身 に
^
ひき そえ て 感じ た 人々 は 、 世界 に どっさり おり 、 日本 の 中 に も たくさん い た だろ う 。
押し進める
(押す.進める)
延べ語数:
2
0176
,39,11: 日本 の 民主 主義 勢力 が 日本 の 民主 化 を
^
おし 進める 努力 と その 成果 と の 対照 なし に いえ ない こと です 。
1046
,266,5: 維新 に まで 局面 を
^
おし 進め た 力 の うち に は 、 むしろ 頑冥 な 守旧 思想 が あっ た の で ある 。
問い求める
(問う.求める)
延べ語数:
2
0171
,89,15: 偶然 持っ て き た 聖書 に 「 われ を 求め ざり し もの に
^
問い 求め られ 、 われ を たずね ざり し もの に 見いださ れ 、 わが 名 を 呼ば ざり し 国 に 」 という ところ で ハタ と 本 を 閉じ た 、 と 書い て い ます 。
0912
,42,2: と
^
問い 求める すがすがしい まなざし を 、 今 まさに われわれ の 瞳孔 に もた なけれ ば なら ない の で ある 。
乗し上げる
(乗す.上げる)
延べ語数:
2
0171
,228,27: 日本 の ブルジョアジー という もの は 、 そういう 半 封建 者 たち の 庇護 の もと に 、 それ と の 妥協 で 、 自分 たち を
^
のし 上げ た の で あっ て 、 階級 として 擡頭 し た はじめ から 、 封建 性 にたいする 否定 者 で あり ませ ん でし た 。
0214
,25,21: そして 、 日本 民族 の 運命 を 破滅 さ せ た 戦争 によって 財 を 蓄え 、 社会 的 地位 を
^
のし あげ た 新興 階級 —— 漱石 は こういう 社会 層 を 成金 と よん だ —— の 子弟 達 が 、 人間 と なっ た 天皇 の 子息 と ひとつ 学校 に 入れる という 親 の 感激 によって 、 入学 し て 来 て いる という こと 。
添い兼ねる
(添う.兼ねる)
延べ語数:
2
0155
,69,32: 彼女 の 几帳面 さ と 清潔 と を 見出さ れ て 、 或 る 西洋 人 の 阿媽 と なっ た が 、 春桃 に は 、 どうしても 西洋 の 体臭 に
^
添い かね て 、 やめ て しまっ た 。
0568
,456,21: 「 そういう わけ で は あり ませ ん が 、 どうも 私 は 我儘 で 、 あなた の 意向 に も
^
添い かねる こと が ある でしょ う し 、 また 酒飲み で 、 ふしだら な こと を 仕出かし そう です 。
著し切れる
(著す.切れる)
延べ語数:
2
0150
,17,18: そして また 、 文化 ・ 文学 の 活動 に たずさわる 人々 の 胸中 に は 、 言葉 に
^
あらわし きれ ない 未来 へ の 翹望 が ある 。
0229
,3,21: 四月 一 日 以来 各 家庭 から とり上げ られ た 二 百 円 は 、 金高 の 二 百 円 で
^
あらわし きれ ない 大きい 不安 を 、 あまねく 日本 の 国民 の 胸 に 烙 きつけ た の で ある 。
殺し掛ける
(殺す.掛ける)
延べ語数:
2
0144
,1566,33: 或 る 休み 日 の 朝 、 ロマーシ の 小屋 の 煖炉 用 薪 に 火薬 を つめこん だ 者 が あり 、 それ が 爆発 し て 、 あやうく 下女 を
^
殺し かけ た 。
1137
,240,2: 自分 を
^
殺し かけ た 相手 です が 、 憎み に 徹する 気 に は なれ なかっ た の でしょ う 。
話し切れる
(話す.切れる)
延べ語数:
2
0142
,879,11: 総て 、 すべて の こういう こと を 、 どうして 重吉 に
^
話し きれる だろ う 。
1144
,1,19: 「 徳川 時代 の 大名 生活 の ただれ 切っ た 馬鹿馬鹿し さ は 話し て も 話し て も
^
話し 切れ ませ ん が 、 私 に も その 一つ 、 取って置き の 面白い 話 が ある の です 」
引き詰める
(引く.詰める)
延べ語数:
2
0141
,9631,41: そう 大柄 で は ない が 重い 彼女 の 体 と 、 伸子 の 体 ご し に つっぱっ た 彼女 の 手 と の 間 で 伸子 の ベッド の かけ もの は 息ぐるしく 伸子 の 胸 の 上 で
^
ひき つめ られ た 。
0141
,12432,35: 伸子 が 東京 を 立っ て 来 た ころ は 、 いつも ふっ さ り と 結ば れ て い て 、 多 計 代 らしい 派手 ご のみ だっ た ひさし 髪 は 、
^
ひき つめ られ て 前 が み の ほとんど ない 、 髪 の ゆい ぶり に かわっ て いる 。
去り掛ける
(去る.掛ける)
延べ語数:
2
0141
,9518,16: 医者 の 一 人 は それだけ きき 終る と 手術 室 の ドア の 方 へ
^
去り かけ た 。
0982
,442,7: ( コトコト と 靴 の 音 が
^
去り かける 。
取り詰める
(取る.詰める)
延べ語数:
2
0141
,9012,2: 暗く せつなく
^
とり つめ て 、 髪 を 乱し 、 伸子 に くっ て かかっ て いる 女 に 、 伸子 は 自分 が 予期 し なかっ た おちつき で 、
0988
,2931,31: 然し それ と これ と は 別 で ね 、 私 ん と この 連中 は 、 黒田 が 相手 に なら なき やあ 、 仕方 が ない から 貴島 を
^
とり つめる 以外 に 仕方 が ない という 腹 だ し 、 もう 今 と な つて は 、 私 が 何 か 言 つて も 、 どう に も なら ない かも 知れ ませ ん ね 。
毟り捨てる
(毟る.捨てる)
延べ語数:
2
0141
,8623,22: ナターシャ にとって 、 それ は 軽蔑 す べき もの で あり 、 彼女 の 階級 の 歴史 が 憎悪 とともに それ を
^
むしり すて た もの な の だ 。
1075
,796,34: 青森 県 の 十 三 潟 の よう な 、 広い あさい 沼 の ほとり に 住む 村 々 で は 、 細い 一種 の 蘆 を 苅っ て き て 、 葉 を
^
むしり 棄て て それ で 屋根 を 葺い て いる 。
踏み減らす
(踏む.減らす)
延べ語数:
2
0141
,755,2: 大理石 が
^
踏み 減らさ れ た その 階段 を 二 階 へ 出る と 、 狭い 廊下 を はさん で 、 左右 に 同じ よう な 白 塗り の ドア が 並ん で いる 。
0141
,15591,4: な かく ぼ に
^
踏み へらさ れ た 煉瓦 の 床 に 窓 から の 日 かげ が 流れ て い て 、 高い ガラス張り の 天井 から 落ちる 光線 が 、 うっすり 埃 を かぶっ た 中 二 階 の 手すり や 、 その 辺 の がん じ ょうな 木組み を 見せ て いる 。
話し兼ねる
(話す.兼ねる)
延べ語数:
2
0141
,6018,32: —— 伸子 は そう し て よば れる と 、 じぶくっ て 出かけ て 、 その 晩 は 駒沢 の 奥 まで かえれ ず 、 翌 る 日 、 素子 に そのまま
^
話し かねる よう な 多 計 代 と の 云い 合い の 表情 を 顔 に のこし て 戻っ て 来る の だっ た 。
1072
,6547,7: くわしい こと は 、 ここ で は
^
話し かねる の だ 。
沈み掛かる
(沈む.掛かる)
延べ語数:
2
0141
,5291,53: 伸子 と 素子 が 日本 の 女 の 肌理 の こまかい 二つ の 顔 を 真正面 から 西日 に 照らさ れ ながら 見 て いる 前 で 、 太陽 は 赤い 大きな 火の玉 の よう に くるめき ながら 、 対岸 に 真黒く 見え て いる 三 本 の 大 煙突 の 間 に
^
沈み かかっ て い た 。
1181
,53,3: やがて 日 が
^
しずみ かかる
書き散らす
(書く.散らす)
延べ語数:
2
0141
,4302,15: イヷン・ブーニン は 、 ゴーリキイ が 結核 だ という こと さえ 捏造 し て ゴシップ を
^
書き ちらし た 。
0607
,3,27: 校正 刷 を 一覧 し た ところ 、 淡々 と 書き 進め た 作品 も ある けれど 、 それ より も 、 勝手 気 儘 に
^
書き ちらし た 作品 の 方 が 多い 。
乾き始める
(乾く.始める)
延べ語数:
2
0141
,3941,2: 「 ——
^
乾き はじめ た わ ねえ 」
0141
,5152,3: 春 とともに
^
乾き はじめ て 埃 っぽく なる モスクヷ は 、 メーデイ が すぎ 、 にわかに 夏めい た 日光 が すべて の もの の 上 に 躍り だす と 、 いかにも 平地 の 都会 らしく 、 うるおい の ない 暑 さ に なっ て 来 た 。
言い紛らす
(言う.紛らす)
延べ語数:
2
0141
,2272,50: と きく こと が 出来 た と し たら 、 多 計 代 は きっと あの つややか な 睫毛 を しばたたい て 、 ちょっと ばつ の わる そう な 顔 に なり ながら 、 あれ さ 、 ほら 、 この間 おくっ て くれ た じゃ ない か 、 と
^
いい まぎらす こと だろ う 。
0947
,2850,2: と
^
言い まぎらし た が 、 カオル に 顔 を 見つめ られ て いる うち に 、 うしろめたい 思い で 、 ひとりでに 顔 が 赤く なっ た 。
覆い掛ける
(覆う.掛ける)
延べ語数:
2
0141
,22631,29: 磯崎 の 子供 の 寂しい 葬式 の あんまり 鮮やか な 印象 と 、 須美子 の 悲しみ の 真新し さ は 、 伸子 自身 の 悲しみ の 上 を
^
おおい かけ て い た うす皮 を むく の だっ た 。
1076
,2234,97: あまり 微細 な 点 で ある ため に 看過 し やすい が 、 最初 から 各地 の 名 が 異なり 、 物 や 用法 も それぞれ 別 で あっ た よう に 思う 人 の ため に 説い て おき たい の は 、 この 稲 の 堆積 に は 一つ の 様式 の 共通 が ある こと で 、 すべて 稲 の 束 を 、 穂 を 内側 に し て 円錐 形 に 積む 以外 に 、 最後 の 一 束 のみ は 笠 の よう に 、 穂先 を 外 に 向け て
^
蔽い 掛ける 者 が 今 も 多く 、 さらに その 上 に なお 一つ 、 特殊 な 形 を し た 藁 の 工作 物 を 載せ て おく 風 が 今 も まだ 見 られる 。
迫り掛ける
(迫る.掛ける)
延べ語数:
2
0141
,22094,9: プラタナス の 木蔭 に は もう 木下 闇 が
^
迫り かけ て いる 時刻 だっ た から 、 男 の ゆるやか な 白い シャツ の 背中 は 、 くらい 緑 の 下 の ジンク・ホワイト の ひと はけ の よう な 印象 だっ た 。
1073
,5132,9: そして 、 ついに 、 主将 の 陣 へ 、
^
迫り かけ た 。
咲き満ちる
(咲く.満ちる)
延べ語数:
2
0141
,20159,27: 一方 に クレムリン の ダッタン 風 の 外壁 が 高く 聳え 、 モスクヷ 河 の ひろ や か な 流れ に 臨む その 公園 は 六月 に
^
咲き みちる リラ の 茂み の 美し さ と 、 モスクヷ に は 珍しい 水 の 眺め の ある 公園 として 、 人々 から 愛さ れ て いる 。
1000
,1366,15: それ と 同じ に 、 こう 云う 無人 の 境 に あっ て 静か に
^
咲き 満ち て いる 此 の 夕 桜 に は 、 何 か 魔物 めい た 妖麗 さ が 附き 纏っ て いる よう に 思え て 、 彼 は 我が 眼 を 疑い ながら 、 左右 なく 近寄ろ う と も せ ず 、 遠く から 眺め 渡し て い た 。
撃ち続ける
(撃つ.続ける)
延べ語数:
2
0141
,19907,46: もち よく 着 古 さ れ た 柔 か な 皮 の ジャンパー を 着 た 山上 元 は 、 はじめ っ から タイプライター の 前 から 立た ず に 伸子 と 口 を きき 、 それなり また 仕事 に 没頭 し て タイプ を
^
うち つづけ た 。
0917
,14,54: それ を 見つめる 電信 技手 の 瞳 、 止まる 手 、 その 音 の 消え た の を 深い 怖 れ で 、 見 かえす 少年 の 瞳 、 瞳 と 瞳 、 電信 技手 は 、 表情 を あらためて あたかも その 赤 さ が 消え て い ない が ごとく 、 カタカタカタ と
^
うち つづけ て いる の で ある 。
割り当てる
(割る.当てる)
延べ語数:
2
0141
,19761,26: その ひと の 目 を はばかっ て ノーソフ が 売ら ない という の で は なく 、 何 か の 都合 で 、 パッ サージ に
^
わり 当て られる 一 日 の バター の 総量 が 、 一 日 平均 の サーヴィス 予定 と ぎりぎり で ある という よう な 日 、 伸子 が 買える バター は ない の だっ た 。
0141
,21288,31: 表 の 入口 は モンパルナス の 通 に 向っ て いる が 、 ホテル の 部屋 部屋 は 、 その 大きい 石造 建物 の 一部分 を 縦 に 狭く 区切っ て
^
わり 当て られ て いる らしく 、 伸子 たち が のぼっ て ゆく 階段 は 暗かっ た 。
光り続ける
(光る.続ける)
延べ語数:
2
0141
,19642,43: 棺 の 左側 に 高く 一 台 の 照明 燈 が 据え られ て い て 、 そこ から ふりそそぐ 強い 光線 に 掠め られ 、 伸子 の 目 の 前 に ある マヤコフスキー の 大きな 靴 底 の 鋲 は 鋭く
^
光り つづけ て いる 。
1041
,135,10: 暗い ところ に 置い て おく と 二 時間 だけ
^
光り つづけ て いる シカケ の プレ スリー ・ ポートレート 、 という よう な もの まで つくら れ た 。
汲み立てる
(汲む.立てる)
延べ語数:
2
0141
,19167,15: だから 、 せいぜい 目先 の 新しい まわり 舞台 を 工夫 し たり 高い 櫓 を
^
くみ 立て たり し た の かも しれ ない 。
0272
,2,21: 洋装 の 九 人 の 婦人 たち も それぞれ 元気 そう に かたまっ て 歩い て い て 、 多忙 に
^
くみ 立て られ た ニューヨーク で の 見学 プラン が しのば れ た 。
畳み上げる
(畳む.上げる)
延べ語数:
2
0141
,1909,56: 広場 の つき 当り に 、 一 面 平ら な 雪 の 白 さ に 挑む よう に 、 紅白 に 塗り わけ られ た ビザンチン 教会 が ふくらん だ 尖塔 と 十字架 と で 立ち 、 その かたわら に 、 こっち の 方 は しぶい 黄 と 緑 で 菊 目 石 の よう に
^
たたみ あげ られ た 古い 教会 が 並ん で いる 。
0563
,10,19: 塚 全体 が 荒れ はて 、 茅 草 や 灌木 が 生え 、 と いっ て も 火山岩 を
^
畳み あげ た もの です から 、 気味 わるい 茂み を 作る ほど で は なく 、 あたり の 立木 の 蔭 に ひっそり と し て 、 つまり 、 人目 に つか ない 状態 の まま 、 うち捨て て あっ た の です 。
耽り始める
(耽る.始める)
延べ語数:
2
0141
,17990,13: ところ も あろ う に モスクヷ に い て そんな こと に また
^
耽り はじめる と すれ ば 、 その みじめ さ の 動機 は 、 伸子 が パリ に 勝手 に 暮し て いる から だ 、 素子 は そう 云お う と し て いる 。
0956
,209,18: 文 麻 呂 は 傍 の 木 の 切株 に 腰 を 下ろし て 、 冥 想 に
^
耽り 始める 。
住み捨てる
(住む.捨てる)
延べ語数:
2
0141
,15589,17: 古い 寂しい 横丁 に 面し た 一つ の 石門 を はいる と 、 その すぐ 右手 に
^
住み すて られ た よう な アトリエ が たっ て い た 。
0676
,110,4: 花 の 佳人 が
^
住み 捨て た あと の 廃屋 に 、 移り住ん だ 別 の 住人 が ゐる の で ある 。
描き終わる
(描く.終わる)
延べ語数:
2
0141
,15055,8: 先日 あっ た とき 、 もう じき
^
描き 終る と 云っ て い た 恭介 の サロン・ドオトンヌ の ため の 絵 だっ た 。
0170
,90,8: レオナルド ・ ダ・ヴィンチ が 一応 、 モナ・リザ を
^
描き 終っ た と 思う 間もなく 、 モナ・リザ の 顔 の 上 に 、 眼 の 中 に 、 そして 唇 の 上 に 、 忽ち これ まで レオナルド の 発見 し なかっ た 何 か 一つ の 新しい 人間 的 な 情感 、 女性 として の 美し さ が 閃き 出 た という こと を 語っ て い は し ない だろ う か 。
張り過ぎる
(張る.過ぎる)
延べ語数:
2
0141
,14560,15: それ も 、 和一郎 が 、 ガス に し て は 部屋 代 が すこし
^
はり すぎ て いる よう だ ね 、 と 云い 出し た の が はじまり だっ た 。
0500
,19,7: 「 お前 は アミ を 高く
^
はり すぎる 」 p .
因り掛かる
(因る.掛かる)
延べ語数:
2
0141
,1281,37: ドア を あける と 、 壁 ぎわによせた バネ なし の かたい 長椅子 の 上 に 、 秋山 宇一 と ドーリヤ・ツィン と が ぴったり よりそっ て かけ て い て 、 窓ぎわ の デスク に 内海 厚 が
^
より かかっ て いる 。
0141
,5568,12: 六月 も 終ろ う と する 晩 で 、 伸子 が
^
より かかっ て いる 窓 の あたり は 、 人気 ない 河岸 どおり を へだて て 、 ふんだん な ネヷ の 夜 の 水 の 匂い が し て 来る よう だっ た 。
言い包める
(言う.包める)
延べ語数:
2
0141
,11958,10: 愛国心 だの 、 正義 だ の って —— 何 て
^
云い くるめる ん でしょ う 」
0505
,362,10: 話 下手 な 栄蔵 は 、 お金 など を
^
云い くるめる 舌 は とうてい ない ので 、 否応なしに 、 お金 が やめる まで 、 じいっと し て 聞い て 居 なけれ ば なら なかっ た 。
思い初める
(思う.初める)
延べ語数:
2
0141
,10408,14: モスクヷ の 生活 の 習慣 で 、 夜 の 服 が いる など と
^
思い そめ なかっ た 伸子 と 素子 と は 、 一 組 二 組 新調 し た 服装 に たんのう し て 、 きのう も きょう も 一つ なり な の を 気 に も せ ず 黒川 隆三 と 郊外 の シェーンブルン を 見物 に 行っ たり 、 公使 夫妻 の 自動車 に のせ られ て 市外 に ある 中央 墓地 で 、 ヨーロッパ の 音楽 史 さながら の 歴代 音楽家 の 墓地 を 見 たり し た 。
1073
,1612,18: 酒 の 味 と共に 、 人間 同士 の 肌合い も 覚え 、 都 に 知己 あり 、 と
^
思い そめ た 。
回し掛ける
(回す.掛ける)
延べ語数:
2
0141
,10193,39: 御者 は 、 御者 台 の 上 で 体 を ひねっ て うし ろ の 座席 の 伸子 たち に そう 説明 し ながら 、 ゆっくり 手綱 を さばき 、 その 記念 像 の 正面 へ 馬車 を
^
まわし かけ た 。
0995
,2198,32: … … 花岡 に は 、 それ が そう だ と は 、 初め わから ない ので 、 見 すごし て 、 また すぐ ガンドウ の 光 を 自分 の 手元 に
^
まわし かける 。
引き側める
(引く.側める)
延べ語数:
2
0140
,972,7: 素子 は 、 上 まぶた を
^
ひき そばめる よう な 視線 に なっ て 、 じっと 吉川 の 、 きちんと 白 衿 を 合わせ て いる あたり を 見 た 。
0445
,84,10: 右 を 見 、 左 を 見 、 体 は
^
ひき そばめ て 、 咄嗟 に 翔び 立つ 心構え を 怠ら ない 。
上り掛かる
(上る.掛かる)
延べ語数:
2
0140
,514,13: その 坂 は 、 本郷台 から 下っ て 来 て 、 また すぐ
^
登り かかる 箇所 で あっ た から 、 電車 は ひどく のろく 坂 を のぼっ た 。
0142
,443,6: 話し ながら 二 人 が
^
のぼり かかっ て い た 大きい 勾配 の 坂 の 中途 で 重吉 が 立ちどまっ た 。
傾き過ぎる
(傾く.過ぎる)
延べ語数:
2
0140
,4897,15: まるで 行く 気 が ない と いえ ば 、 それ は 一 面 に
^
傾き すぎ た 答え だっ た 。
0990
,268,53: という こと は 、 抵抗 す べき 目標 物 が 一 目標 に かぎら れ すぎ 、 それ に むかっ て 論者 の 目 が 「 すわり 」 すぎ て 、 他 を 見 まわす 余裕 が 失わ れ て いる という こと と 、 論 の 力点 が 前 の 方 へ
^
傾き すぎ て 、 後 から ヒョイ と こづか れれ ば 、 前方 へ ひっくりかえる 態勢 に ある という こと だ 。
込み始める
(込む.始める)
延べ語数:
2
0140
,4666,8: 雨量 の 大き さ に は 、 忍び
^
こみ はじめ た 秋 が 思わ れ た 。
0824
,211,36: 戦争 に 負け た 今日 に 至っ て 、 アメリカ 的 な 政治 常識 を 猿 マネ し て 、 国民 の 生活 水準 を 高める という 政策 を にわかに どの 政党 も 一筆 書き
^
こみ はじめ た が 、 本心 から それ を 考え 、 その 理想 の ため の 個人 や 党 の 総力 を つくす こと を 真剣 に 考え て いる 政治 家 や 政党 が ある だろ う か 。
飲み掛ける
(飲む.掛ける)
延べ語数:
2
0140
,429,31: 多 計 代 は 、 そこ に 保 も 伸子 も い ない よう な 遠い 目 つき で 、 正面 の ドア の 方 を 見 ながら 茶 を
^
のみ かけ て い た が 、 急 に そのまま 湯呑み を 食卓 の 上 へ おい て 、 洗面 所 の 方 へ 立っ て 行っ た 。
0572
,419,15: 果して その 男 は 、 私 たち が 食事 を すまし て 珈琲 を
^
飲み かける と 、 静 に 立っ て き て 秦 に 挨拶 を し た 。
行き暮れる
(行く.暮れる)
延べ語数:
2
0140
,4201,60: 数 日 来 こと の ほか 暑く て 、 庭 の 夏 草 の いきれ さえ 息苦しい よう な 家 の なか で 、 伸子 は 、 いま は 鈍刀 の 庖丁 で 刻ま れる 思い から 、 ほそい 絹糸 で からだ じゅう を きつく 縛ら れ て いる よう な 痛 さ で 、 相川 良之 介 の
^
行き くれ て きわまっ た 人生 の 過程 を 辿っ て いる の で あっ た が 、 新聞 は 、 七月 二 十 五 日 の 朝 相川 良之 介 の 自殺 を 大きく 扱っ た だけ で 、 翌日 は もう それ について どんな 特別 な 記事 も のせ なかっ た 。
0140
,5454,21: そこ に は 、 島田 に 結っ た 若い 女 が 、 裾 を かかげ て 、 急流 の まんなか に
^
行き くれ て いる 絵 が かかれ て い た 。
傾き掛かる
(傾く.掛かる)
延べ語数:
2
0140
,354,21: そういう 家庭 の 推移 の なか で 、 多 計 代 の 感情 は 越智 に 向っ て 異常 に
^
傾き かかっ て いる の で ある 。
0141
,367,48: 鉄扉 は 堂々 と し て いる が その 奥 に は 煤 に よごれ て 荒れ た 大きい 五 階 建 の 建物 の 見える 前 や 、 せまい 歩道 に 沿っ て 田舎 っぽく 海老茶 色 に 塗っ た 木造 の 小 家 が 古び て
^
傾き かかっ て いる ところ など を とおっ た 。
結い終わる
(結う.終わる)
延べ語数:
2
0140
,3410,15: 唐紙 を あける と 、 鏡台 の 前 に 坐っ て 、 髪 を
^
結い 終っ た ばかり の 多 計 代 が 背中 に 白い きれ を かけ た なり 、 櫛 を ふい て い た 。
0141
,15695,21: 多 計 代 は もう 起き て い て 、 電 燈 を つけ た 鏡 に 向っ て 髪 を
^
結い 終っ た ところ だっ た 。
放りだせる
(放る.だせる)
延べ語数:
2
0140
,2404,28: でも ね … … それ ゃ お母様 は 、 いざ と なれ ば 貧乏 は 平気 だ と 思っ て いらっしゃる し 、 世間 的 な 名誉 なんか
^
放り 出せる と 思っ て いらっしゃる でしょ う 。
1041
,1023,5: 目覚し 時計 や スケジュール を
^
ほうり 出せる
切り下げる
(切る.下げる)
延べ語数:
2
0140
,1757,25: お客 に なっ て 椅子 に 並ん で いる 女学生 たち は 、 みんな 黒い 髪 を 肩 まで の お かっぱ に し て
^
きり 下げ 、 支那 服 を 着 て 、 きわめて 行儀 よく 並ん で いる 。
0507
,604,7: 大抵 は 白い 様 な 髪 を
^
切り さげ て 体 から いつも 酸っぱい 様 な 臭い を 出し て 居る が 、 それ は 必 し て 胸 を 悪く さ せる もの で は なく 、 その お婆さん 特有 の 臭い として 小さい 子供 達 や 、 飼い もの が なつかし がる もの で ある 。
干し上げる
(干す.上げる)
延べ語数:
2
0139
,270,21: 町 かた の よう に 楽隊 を つけ たり 歌 を うたっ たり せ ず 、 泥 の はね を 白く
^
干し あげ ながら 、 それら の 人々 は 歩い て 行っ た 。
0945
,71,12: 国 の 木 は 勿体なく て 焚木 に さ れ ず 、
^
乾し あげ て 数珠玉 を 彫っ たり 箸 に し たり し た 。
ゆき掛ける
(ゆく.掛ける)
延べ語数:
2
0139
,160,19: お 茂 登 は 、 坐 席 へ 包み と 洋傘 を 置い て 、 そっち へ 立っ て
^
ゆき かけ た 。
0538
,812,3: ( と 、
^
ゆき かける の を )
話し尽くす
(話す.尽くす)
延べ語数:
2
0139
,122,14: こんな こと も 、 云っ て 見れ ば もう 今日 まで に すっかり
^
話し つくさ れ た こと で ある 。
0595
,22,26: 紫 金城 、 万寿山 、 天壇 、 公園 、 市場 、 芝居 、 槐 の 並木 … … そんな こと ばかり で 、 それ も もう
^
話し つくし 、 その他 に 何 を 彼女 に 話す こと が あろ う 。
炙り付ける
(炙る.付ける)
延べ語数:
2
0138
,523,14: 低空 飛行 を やっ て いる と 見え て 、 プロペラ の 轟音 は
^
焙り つける よう に 強く 空気 を 顫 わし 、 いかにも 悠々 その 辺 を 旋回 し て いる 気勢 だ 。
0945
,73,21: もともと 秋冬 の ない 島 だ が 、 夏 の 季 に 入る なり 、 一帯 の 岩島 が 日輪 に
^
焙り つけ られ て 火 煙 を あげる ほど に 熱し 、 岩 層 に 手足 を つける と たちまち 大 火傷 を する 。
鳴き立てる
(鳴く.立てる)
延べ語数:
2
0138
,504,41: 警察 署 の 裏 、 北 向き の 留置 場 で は 花時 で も 薄暗く 、 演武 場 の 竹刀 の 音 、 すぐ 横 の 石炭 置場 の 奥 に ある 犬 小 舎 で キャン 、 キャン けたたましく
^
啼き 立てる 野犬 の 声 など が する 。
0440
,6,25: 青玉 の よう な 果 が 鈴なり に 成っ た 梅 の 樹 の 何処 か で 、 百舌鳥 の 雛 っ子 が 盛 に
^
鳴き 立てる の を 聞き ながら 、 自分 は 庭先 の 「 うこぎ 」 の 芽 の 延び 過ぎ た の を 樹 鋏み で 切っ て 居 た 。
握り詰める
(握る.詰める)
延べ語数:
2
0138
,422,5: と 思わず 手 を
^
握り つめ た 。
0521
,28,37: その 凄い 屏風 が 段々 くずれ かかっ て 来る 時 の 気持 と 云っ たら 、 何と 云お う か 、 その 恐ろし さ と 云っ たら しら ず しら ず の 間 に 手 を
^
握り つめ て 居る ほど で ある 。
生みだせる
(生む.だせる)
延べ語数:
2
0113
,164,14: 頭脳 の 機関 が 手早く 働い て ね うち の ある もの を
^
産み 出せる 友達 を 持ち た がっ た 。
0855
,99,8: 中途半端 な 混乱 は 中途半端 な モラル しか
^
生み だせ ない 。
凪ぎ立てる
(凪ぐ.立てる)
延べ語数:
2
0112
,460,26: 千世子 は かん しゃく を 起し た 様 に 白い 爪 の やたら に 小さい 指 さき を 動かし て そこ い ら 中 を
^
なぎ たて た 。
0504
,193,33: それに 涙 が 有ろ う が 有る まい が 死 の 司 は 只 冷然 と その と ぎす まし た 鎌 で 生 の 力 と 争い つつ 片 はじ から
^
なぎ 立てる のみ が 彼 の 仕事 で 又 楽しい 事 な の で あろ う 。
斬り掛ける
(斬る.掛ける)
延べ語数:
2
0112
,452,20: 酔っ て 手 を ふるわせ ながら まだ あふれ そう な 杯 を にぎっ て 袴 から ひざ に ダラダラ と
^
斬り かけ られ た 様 に 酒 を こぼし て あわて て ふこ う と する 拍子 に たもと の 先 を お 碗 の 中 に 入れ たり する 男 の 様子 を 千 世子 は 手伝っ て ふい て やろ う と も し ない で 眉 を ひそめ て 奥歯 を が チ が チ 云わ せ て にらん で 居 た 。
0943
,300,11: ね ず の 三 武 が 、 や ッ と
^
斬り かけ て き た が 、 刃 の 立て かた も 知ら ぬ 出鱈目 さ で 、 笑止 な ばかり で あっ た 。
笑い損ねる
(笑う.損ねる)
延べ語数:
2
0112
,417,9: 身動き も し ない で ピクピク 動く 眉 や
^
笑い そこね た 様 な 唇 を 見 て 居 た 、 すま ない 事 だけ れ 共 千 世子 の 心 の 中 に は かるい くすぐったい 様 な 気持 と 又 、 自分 を これ ほど 案じ て 居 て 呉れる の を 知っ た 感謝 の 心 等 が まぜこぜ に なっ て わき 上っ て 居 た 。
0112
,1025,0:
^
笑い そこね た 妙 に は ばっ たい 口元 を し て は なれ て 歩い た 。
押しつつむ
(押す.つつむ)
延べ語数:
2
0112
,344,6: 「 何 に も 感情 を
^
押し つつん で どうのこうの って 云う ん じゃあ ない んで すけれ 共 、 子供 の 一挙一動 に よろこん だり 悲しん だり し て 居る 親 を 安心 さ せる ため に し なくっ ちゃあ なら ない 事 と 思っ て たら いい じゃ あり ませ ん か … … 」
0141
,15953,13: 多 計 代 の 状態 の わるい とき 、 佐々 の 家族 を
^
おし つつむ 不安 な 空気 が みなぎり だし た 。
詰み始める
(詰む.始める)
延べ語数:
2
0112
,1677,17: 達 っ ちゃ ん は すぐ かがん で きれい な の 、 きれい な の と
^
つみ 始め た 。
0667
,1934,53: まるで もう 倉庫 を 自由 に 歩き 廻る やう に 、 勝手 に 奥 へ のりこん で 戸 を ガラガラ あけ 、 お勝手 で 水 を のん で ゐる 奴 、 遠慮なく 便所 で 小便 たれる 奴 、 乱暴 狼藉 、 すると 次に は 入り みだれ て 仙花紙 を セッセ と トラック へ
^
つみ はじめる から 、
居慣れる
(居る.慣れる)
延べ語数:
2
0112
,1583,7: それ は もう よっぽど ここ に
^
居 なれ た 頃 に なっ て の 事 だっ たけれ 共 、 ろ く で も ない 、 時に よる と 目 を つぶり たい ほど の 顔 や なり を し た 芸者 を つかまえ て 、 紫 の ハンケチ なんか を く び に 巻き つけ た 磯 くさい 男 達 や やたら に 黄金 色 に ピカツイ て 居る 男 達 が 多 愛 も ない 無 智 な 顔 を し て たわけ て 居る の や 、 箱根 の 山 の 夕方 の 紫 の も や の 中 に うい て あかり の チョビチョビ とも って 居る 路 を 駒下駄 を カラコロ と 「 今晩 は ——」 と 云っ て 行く 女 の 姿 を 見る の なんか は 山の手 に 東京 に 居 て は 住ん で 居る 千世子 に は かなり めずらしい 事 で も あり 又 いろいろ な 複雑 し た 生活 の 状態 を 教え られる 様 で あっ た 。
0508
,1472,65: 山田 の 家 で も 此頃 は 種々 な 事 が ゴタゴタ と 起っ て 来 て 、 お 関 の 見当 違い な 怒り を 受け て お 久美 さん や 小女 は 身 の 置所 の 無い 様 に 成る 事 も 一 度 や 二 度 で は なかっ たけれ 共 、 そんな 時 に は 、 すこし ずつ 家 に
^
居 馴れ て 来 た 重 三 が 低い 地 を 這う 様 な 声 で 、
見始める
(見る.始める)
延べ語数:
2
0112
,1468,22: 千世子 は こんな 事 を 思っ て 顔色 一つ 動か せ ず 落つ い た おだやか な 心 で それ を
^
見 始め た 。
0956
,2750,11: … … と 、 その 時 から 人 は 夢 を
^
見 始める の じゃ 、 … … 儂 だって 、 この 両 の 眼 で 何 度 あれ の 美しい 姿 を 見 た か 知り ませ ぬ 。
寝始める
(寝る.始める)
延べ語数:
2
0112
,1374,1:
^
寝 はじめ て から は もう 一月 も 二月 も 病ん で 居る 人 の 様 に 、 救け られ ない じゃあ は ばかり に さえ フラフラ し て 行か れ なく なっ た 。
0112
,1399,7: それから 十 日 ほど 立っ て
^
寝 はじめ て から ざっと 二 十 日 足らず で 起き て 歩い て も フラフラ し ない 様 に なっ た 。
吹き溜まる
(吹く.溜まる)
延べ語数:
2
0111
,44,21: 昨夜 来 の 雨 は 風雪 と なり 、 ラッセル の 跡 も 消え 、 深い 所 は 二 尺 も
^
吹き 溜まっ て いる 。
0141
,10753,5: 通路 も 、 ごみ の
^
吹き たまり そう な 廻廊 の 隅 も こざっぱり と 掃除 が ゆきとどい て い て 、 しかも 人影 の ない あたり の 空気 は 、 伸子 に 何だか なじみ にくかっ た 。
巻き終わる
(巻く.終わる)
延べ語数:
2
0111
,120,56: 調 制 池 ( 一 〇 ・ 三 〇)— 湯 俣吊 橋 = アイゼン ( 一 〇 ・ 四 五 〜 一 〇 ・ 五 五 )— 一ノ沢 ( 一 一 ・ 二 〇)— 二ノ沢 = 小高 捲き —( 一 一 ・ 三 〇)— 三 ノ 沢 ( 一 一 ・ 三 五 )— 大 高
^
捲き 終る ( 一 一 ・ 四 五 )— マチバ 吊橋 ( 一 一 ・ 五 五 )—※( 一 二 ・ 〇 五 〜 一 二 ・ 四 〇)— 第 三 吊橋 ( 一 二 ・ 五 〇 〜 一 三 ・ 一 〇)— 急 に なる 所 ( 一 三 ・ 四 五 〜 一 三 ・ 五 五 )— リッジ ( 一 四 ・ 四 〇)— P 2 ( 一 四 ・ 五 〇 〜 一 五 ・ 一 〇)— P 3 ( 一 五 ・ 三 五 )— 中間 P ( 一 五 ・ 四 五 — コル — 一 五 ・ 五 〇)— ガレ 下 の コル ( 一 六 ・ 〇 〇 〜 一 六 ・ 一 〇)— ガレ の P ( 一 六 ・ 四 五 ) 〈 − 4 ℃〉( 就寝 二 一 ・ 三 〇 )
0702
,434,4: しかし 、 カブ を
^
まき 終っ た 晩 、 鎌 で 腹 を さい て 死ん だ の で ある 。
振り立てる
(振る.立てる)
延べ語数:
2
0106
,24,13: と 、 たずね ます と 、 タロー は 急 に しっぽ を きつく
^
振り たて て 、
0945
,126,20: 甚八 と 仁一郎 の 二 人 が それ に とりつき 、 岩穴 の 前 に 立っ て 大 段 に
^
振り たて た 。
吹き流れる
(吹く.流れる)
延べ語数:
2
0105
,245,12: 炉端 の 雨戸 も 開け放さ れ て 気持ち の いい そよ風 が
^
吹き 流れ て い た 。
0106
,98,18: すると 、 また 、 その 霧 が 少し ずつ あわく とけ て 、 風 の 中 に
^
吹き ながれ て 行き ます 。
作り設ける
(作る.設ける)
延べ語数:
2
0103
,298,12: 庄内川 から この 屋敷 へ 、 大水 を 取り入れる ため に
^
作り 設け た 、 取 入口 を 探っ たり 、 行き倒れ 者 に 身 を やつし て 、 船大工 の 棟 領 持田 の 家 へ はいり 込み 、 娘 を たぶらかし て 秘密 を 探っ たり 、 最後 に は この 屋敷 へ 忍び 入り 、 現場 を 見届けよ う と し たり … … 」
1076
,1008,31: 鹿島 事 触 の 路頭 託宣 という 言葉 は 、 古人 の すでに 用い て いる の を 珍 らしい と 思っ た だけ で 、 新た に 私 が
^
作り 設け た もの で は ない 。
来嵌める
(来る.嵌める)
延べ語数:
2
0099
,890,59: その ゆ へ は わが は から ひ にて 、 ひと に 念仏 を まう させ さ ふら は ば こそ 、 弟子 にて も さ ふら はめ 、 ひと へ に 弥 陀 の 御 も よ ほし に あづかり て 、 念仏 まう し さ ふら ふ ひと を 、 わが 弟子 と ま うす こと 、
^
き はめ たる 荒涼 の こと なり 。
0667
,1485,12: 彼 は 然し 思索 癖 の 哲人 に 似合 はず 、
^
き はめ て 現実 的 な 実際 家 で も あり 、 富子 を 口説く とき も 、 天 妙 教 へ 乗りこむ 時 もさ う で あつ た が 、 かう いふ シニック な 御仁 は 年 と共に 浪 曼的 に 若返 へる もの で 、 彼 が 大学生 の 頃 は 鼻先 で 笑殺 し た 筈 の 夜 の 王様 の 想念 に 、 内々 極めて リアル な 憑かれ 方 を し て ゐる 。
狙い始める
(狙う.始める)
延べ語数:
2
0098
,913,39: この 家 だけ が 供出 も すませ 、 人 に も 貸し 、 なお 二 三 斗 を 残し て 自分 の 生活 を 楽 に し た の だ が 、 今 は これ を さえ 人人 は
^
狙い 始め た 。
0786
,816,27: いつ ヒマ を とっても 人 に 疑わ れる 怖 れ が ない の だ から 、 行きがけ の ダチン に 、 と さ ッ そく 機会 を
^
狙い はじめ た の でしょ う 。
振り充てる
(振る.充てる)
延べ語数:
2
0098
,70,41: 一 人 の 知人 も なく 、 親類 も ない 周囲 と まったく 交渉 の 糸 の 断た れ た 生活 は 、 戦時 の 物資 不足 の 折 、 危険 不便 は 多い に ちがい ない が 、 これ も
^
振り あて られ 追い詰め られ た 最後 の 地 で あれ ば 、 自分 にとって は 何処 より も 貴重 な 地 だ 。
0891
,393,7: チェーホフ は この 役 を スタニスラーフスキイ に
^
振り あてよ う と し た 。
聞き集める
(聞く.集める)
延べ語数:
2
0098
,479,4: 人 の 噂 を
^
聞き 集め て み て も 、 この 清江 の こと を 賞 讃 し ない もの は ない 。
0984
,146,27: 私 は 少し でも 自分 の 判断 を 正確 な もの に し たい と 思っ て 、 いろいろ の 多数 の 人 たち の 意見 を
^
聞き あつめ まし た が 、 その 中 で もっとも いちじるしかっ た こと は 、 私 の 知っ て いる 多数 の 共産 主義 者 の ことごとく が 、 一 人 のこらず 判 で 押し た よう に 、 しかも 即座 に 、 戦争 勃発 について は 北 鮮 に は 責任 なく 、 アメリカ と 南 鮮 が 陰謀 し 挑発 し た もの で ある と 確言 し た こと です 。
飲み交わす
(飲む.交わす)
延べ語数:
2
0098
,361,37: この 久左衛門 と 参 右 衛門 が 、 まったく 地位 の 転倒 し た 別家 と 本家 の 関係 に あり 、 それ も 三 間 の 空地 を へだて た 隣家 で 、 酒 を
^
飲み 交し て いる 場 で は 、 定めし 酒乱 の 殴打 は なみなみ なら ぬ 響き が 籠っ て い た こと だろ う 。
0590
,176,13: おれ は どうして 、 あんな 女 男 みたい な 奴 と 親しく
^
飲み 交わす よう に なっ た の か 。
洗い終わる
(洗う.終わる)
延べ語数:
2
0098
,3337,8: 私 は 筧 の 水 で 顔 を
^
洗い 終っ て から も 昨夜 の こと を 思う と 、 石 に 垂れ た 氷柱 の 根 の 太 さ が 気持ち良かっ た 。
0613
,1296,28: 篤農 家 の 松下 さん の 家 で は いつのまにか 朝 ご飯 の 支度 を ととのえ て くださっ て い て 、 私 たち が 手 を
^
洗い 終わっ たら 、 どうぞ こちら へ と いわ れ て 、 驚い たり 、 恐縮 し たり だっ た 。
歌い辞める
(歌う.辞める)
延べ語数:
2
0098
,3317,2: 清江 が
^
謡い やめる と 参 右 衛門 は 自分 も 一 寸 後 から 真似 て 謡っ て み た が 、 これ は ダミ 声 で とても 聞け た もの で は なかっ た 。
0995
,2038,12: 村 子 は 二 回 目 を 終っ て 、 自然 に
^
歌い やめ 、 無心 に 立っ て いる 。
澄み冴える
(澄む.冴える)
延べ語数:
2
0098
,3209,15: しかし 、 疑心 群れ 襲っ て 来る 怪 雲 の ごとき 底 から 、 じっと
^
澄み 冴え て 来る の は 正しい 彼 の 書体 で あっ た 。
0098
,3323,38: それ も 初め は 、 良人 を 慰める つもり だっ た の も 、 いつか 、 若い 日 の 自分 の 姿 を 思い描く 哀調 を 、 つと 立た しめ た 、 臆 する 色 の ない 、
^
澄み 冴え た 歌声 に 変っ た 。
押し狭める
(押す.狭める)
延べ語数:
2
0098
,310,2: しかし 、
^
押し せばめ て 来 て みる と 、 他 に 適当 な 論法 の ない 限り は 、 そう 思っ て みる 方 が 、 私 だけ に は 興味 が ある 。
1076
,909,8: 西方 の 弥 陀 の 浄土 に
^
押し せばめ られ て 、 弥勒 の 天国 は だんだん と 高く 遠のき 、 その ま ぼろし は いよいよ 幽か に なっ て 、 そこ に 往生 を 期する 者 も 今 は 至って 稀 で ある が 、 不思議 に 斯邦 で は あちら から の 消息 が 絶えず 、 それ も 現世 の 果報 に 結びつい て 、 墓 とも 寺 とも 縁 の ない 一種 の 東方 仏教 が 、 国 の 隅々 に は 成長 し て いる 。
遣り終わる
(遣る.終わる)
延べ語数:
2
0098
,2744,13: これ は 生命 の 破壊 を 事もなげ に 、 一瞬 の 間 に
^
やり 終る 訓練 に 身 を 捧げ た 若もの で ある 。
0642
,1345,24: 私 は 結果 の 怖し さ を 知り ながら 、 本能 的 な 何 か に 惹か れ て 、 すでに 事 を
^
やり 終っ て いる の で ある 。
来続ける
(来る.続ける)
延べ語数:
2
0098
,1706,28: 農夫 に し て は 稀 に 鋭い 頭脳 で 、 着眼 の 非凡 さ は 、 およそ 他 の 者 など 絶えず 蹌踉 めか せ られ て
^
来 つづけ た こと も 、 想像 し て あまり ある 。
0854
,256,7: 手紙 は 三 日 目 ぐらい に
^
来 つづけ て い た 。
言い換える
(言う.換える)
延べ語数:
2
0098
,1354,0:
^
云い 換える なら 、 物 と 精神 の 二つ の 代表 で ある 。
0744
,87,1:
^
云い 換えれ ば 、 私 の 一生 は 孤独 の 一生 で あり 、 常に 傍観 者 、 又 、 弥 次 馬 の 一生 で あっ た 。
擦り落とす
(擦る.落とす)
延べ語数:
2
0098
,1185,43: 稲 は 倒れ て しまっ た が 、 雨 が 風 に 吹き込ん で い た ため に 、 穂 に 重み が 加わり 、 頭 を ふかく 垂れ 下げ て 互いに 刺さり 込み あっ た その 結果 、 実 が 風 に
^
擦り 落さ れ ず に 済ん だ 。
0589
,368,31: 彼 は 何 と 思っ た か 、 それ きり で 、 額 と 腰 を さすり 、 縁 に はい 上っ て 、 足袋 底 の 泥 を 丁寧 に
^
こすり 落し た 。
嘆き悲しむ
(嘆く.悲しむ)
延べ語数:
2
0096
,200,17: 「 えらい こと に なっ た 」 と 、 青 二 は その 場 に うずくまっ て
^
なげき 悲しん だ 。
0096
,236,16: 「 いやいや 、 こんな 化け物 みたい な からだ を 持っ て 帰っ たら 、 お母さん が
^
なげき かなしむ ばかり だ 。
吹き下ろす
(吹く.下ろす)
延べ語数:
2
0095
,1319,33: 海 の 色 も 空 の 模様 も 、 もう すっかり 様子 が 変わり 、 西北 の 季節風 が 氷 の よう な 冷た さ を 含ん で 船橋 の あたり から
^
吹き 下ろし て くる の だっ た 。
0944
,279,8: 雪 を 含ん だ 烈風 が 真向 に
^
吹き おろし 、 睫毛 に 雪 花 が つい て 眼 が ふさがっ て しまう 。
白み掛かる
(白む.掛かる)
延べ語数:
2
0094
,326,3: 夜 は
^
白み かかっ た 。
0141
,17273,6: 階段 の ところ に 、 やっと
^
白み かかっ た ばかり の 初冬 の つめたい 光 が 漂っ て いる 。
撃ち始める
(撃つ.始める)
延べ語数:
2
0091
,931,11: その とき 、 ぽっぽ っと 、 鳩時計 が 時 を
^
うち はじめ た 。
0580
,629,9: ところが 彼 は 、 井野 老人 と 碁 を
^
うち はじめ て 、 殆 ん ど 意見 らしい もの を 述べ なかっ た 。
頼み出来る
(頼む.出来る)
延べ語数:
2
0091
,328,4: 「 じゃあ 今 お
^
頼み でき ない わけ です ね 。
1073
,1180,15: 「 そんな こと 、 師 輔様 へ も 、 右大臣 家 へ も 、 お
^
頼み できる すじ の もの じゃ ない 。
響き続ける
(響く.続ける)
延べ語数:
2
0091
,1655,35: 外 を しらべ 切っ た が 、 手がかり は 全く ない と 分る と 、 課長 の 心 に は 、 大 金庫 を 重要 書類 と共に 失っ た こと が 大 痛手 として
^
ひびき つづける の で あっ た 。
1037
,2260,10: 単調 な 車輪 の 音 が 私 の 耳 に
^
響き 続ける 。
吸い掛ける
(吸う.掛ける)
延べ語数:
2
0091
,1273,3: 課長 が
^
吸い かけ た 煙草 を 灰皿 の 中 に ぎゅっと 押しつけ た ので 、 黒川 医 は 課長 が かん しゃく を 起し た か と おどろい て 言葉 を とめ た 。
0138
,162,1:
^
吸い かけ た 煙草 を 床 の 上 へ すて 、 靴 の 先 で 揉み消し 、 縦 に 割れ た 一 尺 指し を テーブル の 上 から とり 、 それで 机 に かけ て い た 私 の 肱 を 小突い た 。
取り続ける
(取る.続ける)
延べ語数:
2
0091
,1242,11: と 、 警察 医 は 川北 先生 の 脈 を
^
とり つづけ ながら こたえ た 。
1075
,316,47: それ を 統一 する ため に まわり 神主 、 または 宮 座頭 屋 という かたい 約束 が むすば れ 、 あるいは 世襲 神職 の 家筋 という もの が 定め られ た の で ある が 、 これ が また 二つ とも 、 あたらしい 時代 に なっ て
^
取り つづけ て 行か れ ない 事情 が あらわれ た 。
催し始める
(催す.始める)
延べ語数:
2
0088
,246,24: 永く 見詰め て いる と 顔 が 赭 く なる よう な 、 そして ふと 急 に 胸 が わるく なっ て 嘔吐 を
^
催し 始める よう な 、 実に 妙 な 感じ の する 建物 だっ た 。
0814
,24,4: ムカムカ と 吐き気 を
^
催し はじめる 。
言い終える
(言う.終える)
延べ語数:
2
0087
,898,2: そう
^
いい 終える と お 末 は 丁寧 に お辞儀 を し た 。
0566
,342,4: 土居 さん は
^
言い 終え て 、 杯 を あおっ た 。
隠し果せる
(隠す.果せる)
延べ語数:
2
0087
,2642,28: これ に は 彼 亀 之 介 の 共謀 者 が 、 しばしば 鶴 彌 に 会っ た が 、 亀 之 介 は 最後 まで 自分 を
^
隠し おおせ た つもり で あっ た 。
0866
,3179,5: ともかく 、 ある こと を
^
隠し おおせる 腕 は 、 それ や 、 たいした もん です よ 」
書き足りる
(書く.足りる)
延べ語数:
2
0087
,2603,13: それ は それ として この 物語 の 上 で は 、 まだ
^
書き 足り ない ところ が ある よう だ から 、 それ を 補足 し て おき たい 。
1146
,31,22: 京極 三太郎 は あまり の 不思議 さ に 、 それ を 克明 に 書き記し て 置い た ばかり で なく 、
^
書き 足り ない ところ は 本人 の 口 から 私 に 説明 し て 、 一 年間 の 昼 の 生活 の 日記 と 、 それ と 並行 し て 経験 し た 、 夜 の 生活 の 日記 を 、 私 の ため に 、 —— いや 、 人間 の 学問 の ため に 、 人類 の 好奇 心 の ため に 遺し て 置い て くれ まし た 。
遣り替える
(遣る.替える)
延べ語数:
2
0084
,69,6: フェンダー を 直し 、 イグナイター を
^
やり かえ ね ば なら なかっ た 。
0290
,115,19: 基本 的 な 食糧 、 賃金 、 住居 の 問題 から 文化 の 面 まで 日本 で は すっかり
^
やり かえ られ て 人民 の 幸福 の ため に 運営 さ れる よう に し なけれ ば なら ない 。
笑い崩れる
(笑う.崩れる)
延べ語数:
2
0084
,499,34: そして ラッパ から しゃがれ た 張 の 作り声 が 、 はっきり し ない 言葉 と なっ て 飛出す たび に 、 その まわり に 集っ て い た 町 の 人々 は 、 どっと
^
笑い くずれる の で あっ た 。
0140
,326,3: 伸子 は
^
笑い くずれる よう に 父 の 肩ごし に 祝儀 袋 を 見せ た 。
舞い始める
(舞う.始める)
延べ語数:
2
0084
,2789,21: その うし ろ に い た たくさん の 火星 人 群 も 、 また 共に ワルツ の 曲 に 合わせ て
^
舞い はじめ た 。
0794
,283,5: 突然 メガホン も 宙 を
^
舞い はじめ た 。
降り立てる
(降る.立てる)
延べ語数:
2
0084
,2067,25: そして 彼ら の 或 る もの は 、 幹 に ぴたり と 寄り添っ て 、 大きな 目 を ぐるぐる 廻し 、 触角 を 盛ん に
^
ふり 立て て 、 宇宙 艇 の 方 を 注視 し て いる 様子 で あっ た 。
0553
,1,13: 八 本 の 足 を すぼめ て 立ち 、 入道 頭 を
^
ふり 立て 、 眼 玉 を ぎょ ろ つか せ て 、 ふらり ふらり 、 ゆらり ゆらりと 、 踊り 廻り 、 その 数 、 十 、 二 十 、 或 るい は 三 十 、 音楽 の リズム の 緩急 に は 殆 ん ど 無関係 に 、 淡い 赤色 の 照明 の 中 を 、 ふらり ゆらり 、 くっつい たり 離れ たり 、 踊り 歩き 、 音楽 が 止む と 、 狭い ホール の 四方 に 散り 、 足 を ひろげ て べたりと 屈み こむ の で ある 。
付き混ぜる
(付く.混ぜる)
延べ語数:
2
0084
,1416,9: 張 は 、 得意 と 恐怖 と を
^
つき まぜ て 、 口 を ゆがめ て 笑う の だっ た 。
1073
,5442,11: そして 大勢 の 郎党 たち と共に 、 雑穀 や 木の実 を
^
つき 交ぜ た 異様 な 粥 に 、 小鳥 の 肉 など 炙っ て 、 賑やか に 、 食べ て い た 時 で ある 。
守り切れる
(守る.切れる)
延べ語数:
2
0083
,415,18: 頸 から 上 だけ は 売る まい と 思っ て い た が 、 今 は それ さえ
^
護り 切れ なく なり 、 眼球 を 売っ たり 、 歯 を 全部 売っ たり 、 また よく 聴 える 耳 を 売っ たり し て 、 遂に は 頭髪 付 の 顔 の 皮膚 まで も 売払っ て しまっ た 。
1074
,350,14: それ は 世の中 が せわしく なっ て 、 永い 日数 の 慎 しみ が
^
守り きれ なく なっ た ため も ある が 、 また 一つ に は 人間 の 心 が かり 、 願い と 気づかわし さ が だんだん に 種類 を 増し て 来 た から で あっ た 。
移り始める
(移る.始める)
延べ語数:
2
0082
,2869,27: 高度 計 の 針 は ぐんぐん とく だり はじめ 、 ふたたび テレビジョン の スクリーン の 上 に は 、 三角 岳 と 研究所 の 建物 が
^
うつり はじめ た 。
0082
,3132,14: その 上 に は 、 X 号 を のせ た ロケット の 像 が
^
うつり はじめ た 。
居り始める
(居る.始める)
延べ語数:
2
0082
,2189,13: そして その 小さな 部屋 は たちまち 、 矢 の よう に 下 に
^
おり はじめ た 。
0978
,149,4: 高原 に 露 が
^
おり はじめ た よう だ
遣り上げる
(遣る.上げる)
延べ語数:
2
0081
,673,10: ラツール は 、 一刻 も 早く 枯草 積み を
^
やり あげ たい 考え で 玉太郎 を 激励 し 、 きびしい こと を いっ た 。
0087
,814,7: 「 雇人 の 取調べ を 一 通り
^
やり あげ たい ね 。
稼ぎ溜める
(稼ぐ.溜める)
延べ語数:
2
0081
,27,21: 小島 玉太郎 の 場合 は 、 夏休み を さいわい に 、 豪州 を 見 て こよ う と 思い 、
^
かせぎ ため た 貯金 を 全部 ひきだし て 、 この 旅行 に あて た わけ で あっ た 。
0970
,17,37: その 時 ふと 、 父 の こと を 想い 出し て 、 この 寒 さ に どう し て いる か と 思う と 、 矢 も たて も たまらなく なっ て 、 出稽古 から 帰る と
^
かせぎ ため た 何 が しか を 早速 、 父 に 送っ た こと も あっ た 。
弾き飛ばす
(弾く.飛ばす)
延べ語数:
2
0081
,2648,23: それ が うまく とどい て 命中 すれ ば 、 音 が する で あろ う し 、 また 位置 を かえ 、 あるいは
^
はじき とばす で あろ う 。
0304
,20,54: 純潔 という もの も いわゆる 「 無垢 」 なる もの だけ が 純潔 な の で は なく て 、 すべて の 不正 と すべて の 間違い と 、 すべて の 汚れ の 中 から 、 人間 が 自分 の 社会 認識 の 力 と 人間 性 の 油 で それら の 汚れ を
^
弾き とばし ながら 生き て いく 、 そこ に 純潔 性 が ある と 思う 。
唸り続ける
(唸る.続ける)
延べ語数:
2
0081
,2436,4: モレロ は 、
^
うなり つづけ た 。
0845
,58,3: 犬 が ウーウー
^
唸り つづけ て いる 。
眠りこける
(眠る.こける)
延べ語数:
2
0081
,228,9: しかし 彼 は い つ と も しら ず
^
睡り こけ て い た 。
0732
,620,16: ここ 二 日間 の つもり つもっ た 心労 の せい で 、 彼 は ダラシ なく
^
睡り こけ て しまっ た の で ある 。
扱い慣れる
(扱う.慣れる)
延べ語数:
2
0080
,665,5: 一同 は 、 これ まで
^
あつかい なれ ない 器械 器具 るい だけ に 、 どう しらべ て よい の やら 、 こまっ て いる よう で あっ た 。
0364
,47,40: 考える という こと を むずかしく いかめしく とり 扱わ ず 、 私 たち が 生き て いる からには 考え ず に いる こと は ない という 、 考え て 黙っ て いる わけ も ない という あたり 前 の こと に
^
扱い なれ たい と 思い ます 。
解き兼ねる
(解く.兼ねる)
延べ語数:
2
0080
,2358,20: 蜂 矢 探偵 は 、 壁 ぎわをはなれて 、 自由 の 身 と なっ た が 、 この 問題 を
^
解き かね て 、 あいさつ す べき ことば に 困っ た 。
0231
,850,8: この よう に 、 すべて の 課題 を
^
とき かね て 今にも 政権 の 橋 より すべり 落ち そう に 見える 現 政府 が 、 あれ や これ や と 身 を かわし ながら 、 今日 なお 権力 を 保っ て いる の は 、 どういう 仕組み な の で あろ う か 。
掃き散らす
(掃く.散らす)
延べ語数:
2
0079
,667,24: 七 時間 目 に は 、 仔猫 は 目 を ふさい だ まま だっ た が 、 あばれだし て 、 口 から もの を
^
はき ちらし た 。
1172
,210,13: 汁 液 の 少ない 、 甘味 に 乏しい 実 を 噛ん で
^
はき 散らし ながら 、 私 は そう 思っ た 。
縮み始める
(縮む.始める)
延べ語数:
2
0079
,1648,7: その うち に その 怪物 は
^
縮み はじめ た 。
0093
,47,10: すると 大 女 の 身体 が すう ーッ と
^
縮み はじめ た 。
売り尽くす
(売る.尽くす)
延べ語数:
2
0078
,9,15: だから 、 欧 洲 で 蒐集 し た 多く の 画 は だんだん 売っ て
^
売り 尽し に 近く なっ た が 、 この 一 枚 だけ は 手放さ なかっ た の だ 。
1132
,230,3: あらゆる 持ち物 を
^
売り 尽し て 、 一 年 一 年 と 没落 の 途 を 辿り 、 六 年 目 に は 、 奇瑞 の 枕 たった 一つ を 抱い て 、 明神下 の 棟割長屋 に 、 見る 影 も ない 姿 を 横 える 有様 でし た 。
描き改める
(描く.改める)
延べ語数:
2
0078
,341,26: すなわち 、 右端 の ニンフ が 原画 で は 七 三 に 向い て いる の が 、 彼女 の 手 によって 真横 向き に
^
描き 改め られ た 。
0078
,342,26: 真中 の ニンフ の 左手 は 、 原画 で は 垂れ 下っ て いる が 、 これ を 宝 角 を 抱い て いる 様 に
^
描き 改め た 。
合い続ける
(合う.続ける)
延べ語数:
2
0077
,464,19: 「 袋 探偵 も 、 もっと 自分 の 下 に 人員 を 殖やさ ない と 、 こんな 目 に
^
あい 続ける だろ う 」
1172
,807,7: その よう な 不当 な 目 に
^
あい つづけ て 、 あの 妓 は どの よう な もの を 気持 の 支え に し て 生き て 来 た の だろ う 。
見咎める
(見る.咎める)
延べ語数:
2
0076
,293,22: 仏像 を 背負っ て 出 て 来 た 貫一 を 、 やはり 前 四 夜 と 同じ よう に 遠方 から
^
見 咎め て 駆付け て 来る 縞馬 姿 の 刑事 !
1036
,275,3: 私 は 思わず
^
見 咎め た 。
見合わす
(見る.合わす)
延べ語数:
2
0071
,580,0:
^
見 あわす かい 」
0098
,3194,17: 食い物 の 入手 の 困難 な こと 、 強盗 が さかん に 出る ので 帰る こと を
^
見 合す よう に と 書い て ある 。
撃ち落とす
(撃つ.落とす)
延べ語数:
2
0071
,1484,14: 上 に のっ て いる 異人 たち を 、 銃 で もっ て
^
射ち おとし たい と 思っ た が 、 上 に のっ て いる の で は 射ち よう が ない 。
0797
,25,8: 否 、 その 大 部分 が 途中 に
^
射ち 落さ れ て しまっ た で あろ う けれども 、 敵艦 に 突入 し た その 何 機 か を 彼等 全部 の 栄誉 ある 姿 と 見 て やり たい 。
差し終わる
(差す.終わる)
延べ語数:
2
0070
,37,15: 探偵 は 、 自分 の 脳髄 の 中 の すべて の 継電器 に 油 を
^
さし 終っ た 。
0140
,3455,18: 鏡 に 向っ て 坐っ て いる 胸 を はっ て 、 しっかり 、 ゆっくり その ピン を
^
さし 終る と 、 伸子 の 方 は 見 ず 、 あらためて 鏡 の 中 に 髪 の 結い ぶり を しらべる よう な 目 を やり ながら 、
飲み明かす
(飲む.明かす)
延べ語数:
2
0068
,44,7: そうした 雑誌 の 編集 者 たち と
^
飲み あかす 晩 も 少なく なかっ た 。
0854
,77,14: 青山 二郎 は 身代 を 飲みつぶす 直前 で 、 彼 だけ は シャンパン を
^
飲み あかし たり 、 大いに 景気 が よかっ た が 、 他 の 我々 は 大いに 貧乏 で あっ た 。
吐き尽くす
(吐く.尽くす)
延べ語数:
2
0065
,158,13: 或 る 時 、 夕暮 の 微光 の 中 に 、 妖気 を
^
吐き 尽し た 白狐 の 如く 端然と 坐っ た 夏 姫 の 姿 を 横あい から 眺め た 時 、 如何 に 自分 の 運命 が この もの の 為 に 高い 価 を 払わ ね ば なら なかっ た か を 巫 臣 は 始め て マザマザ と 感じ た 。
1072
,7508,15: きっと 、 越前 守 を 睨め すえ た ものの 、 もう 怨み や 悪罵 は
^
吐き 尽し て いる 。
引き退ける
(引く.退ける)
延べ語数:
2
0063
,40,12: すると 、 大井 子 は 夜 の 間 に その 石 を
^
引き のけ て しまっ た 。
1076
,1762,95: 沖永良部島 など の 『 昔話 集 』 を 読む と 、 人 が この世 を 辞し て 行く 処 を 鬼 が 島 、 または オニグスク と 謂っ て 、 ちょうど 唐土 の 小説 に ある 冥 宮 の よう な 後生 の 使者 が 、 三 人 づれで 人 を 取り に き たり 、 または 寿命 の 帳面 に 照らし て 死期 を きめ たり する と いう が 、 その 鬼 が 島 の 入口 という の は 、 広い 野原 の まん中 に 大きな 平石 が あっ て 、 それ を
^
引き のけ て 見る と 下 に 穴 が あり 、 一 本 の 棕梠 縄 の 綱 が 垂れ て いる 。
炊き上がる
(炊く.上がる)
延べ語数:
2
0062
,719,16: ここ に お かま を 乗せる と 、 約 二 十 五 分 で 米 が
^
炊き 上がっ た と いう 。
1097
,15,2: ご飯 が
^
たき 上がる と 、 女中 が 釜 を もち 上げ 、 板敷 の 広い 台所 へ もっ て くる 。
拭き終える
(拭く.終える)
延べ語数:
2
0062
,3276,12: 激しく 降り出し た 雨 は 、 バス タオル で 頭 を ゴシゴシ
^
拭き 終え た ころ に は 唐突 に 上がり かけ て い た 。
0903
,1,17: 図書館 も その 本 を 疎開 先 より 帰し 、 館 の 汚れ た 窓 ガラス を
^
拭き 終え た の は 九月 の 末 頃 で あっ た 。
為し始める
(為す.始める)
延べ語数:
2
0062
,3230,51: ところが 一 九 九 一 年 の 半ば に 、 GO という アメリカ の 企業 が まとめ た ペン・コンピューティング 戦略 に関する まとまっ た 資料 を 読み 、 社長 の ジェリー・カプラン の インタビュー の 翻訳 を 仰せ 付 かっ た あたり で 、 オレ の 中 で 何 か が 形 を
^
なし 始め た 。
1140
,21,42: これ は 鈴子 夫人 と は 幼 な 友達 で 、 少く も 本人 だけ は 許婚 位 の 心持 で い た の でしょ う が 、 鈴子 夫人 が 女子大 を 卒業 し て 、 女流 詩人 として 名 を
^
成し 始め た 頃 、 不意 に 横 合 から 飛出し た 国府 老人 が 、 金 に モノ を いわ せ て 、 美しい 温め 鳥 の よう に 、 鈴子 夫人 を さらっ て 行っ て しまっ た の です 。
泣き暮らす
(泣く.暮らす)
延べ語数:
2
0062
,2812,23: なにしろ 餓鬼 の 頃 は 寝小便 を かま す たび 、 周り から 文句 を 付け られる 前 に 先回り し て 半日
^
泣き 暮らし た という 先天的 トラウマ 増進 性 精神 虚弱 体質 で ある 。
1072
,3551,8: 化物 刑部 の 土蔵 二 階 で
^
泣き 暮らさ なけれ ば なら なく なっ て から 後 。
焼き切れる
(焼く.切れる)
延べ語数:
2
0062
,247,24: どう やっ たら うまく 落語 を 繰 れる か 、 考え て 考え て 考え ぬい て 脳 の 神経 回路 網 が
^
焼き 切れる 寸前 で 、 枝 雀 の 中 で 問い は 相 変化 を 起こし た 。
0082
,2538,10: 「 それでは 火焔 放射 器 で 、 この 扉 を
^
焼き きれ 」
切り変える
(切る.変える)
延べ語数:
2
0062
,1945,23: 人 にとって より 親しみ の ある マシン を 目指す の なら 、 我々 は 早く 『 タイプライター 』 で 凝り固まっ た 頭 を
^
切り 変え て 、 『 紙 と ペン 』 と いう より 幅広い 世界 を 包含 する メタ ファー に 移行 す べき だ 。
0585
,225,11: それ を 少しく 改良 し て 、 二つ の 線 に
^
切り 変え て 二 様 の 熱量 に 調節 出来る よう に し 、 取り外し の 出来る 薄い 鋼板 を 上 に 被せ て み た の です 。
描き掛ける
(描く.掛ける)
延べ語数:
2
0062
,1905,34: 筆者 は すでに 紙 の 上 の 日本語 版 で 読ん で い た が 、 「 なん の こっ ちゃ 」 という 感じ で ところどころ に 入っ て い た フラクタル 図形 の
^
描き かけ は 、 拡張 本 に も ある 。
0141
,15455,25: カンヴァス の 上 に は つや子 の 性格 の あらわれ た 強い タッチ で 、 前景 に 露台 の ある 並木 越し の 風景 が
^
描き かけ て ある 。
練り上げる
(練る.上げる)
延べ語数:
2
0062
,1490,35: この 二 十 四 時間 世話焼き マシン の 成否 を 決する の は 、 誰 に でも 使える という ほとんど 絶望 的 な 目標 に 向かっ て 、 ユーザー ・ インター フェイス を どこ まで
^
練り あげ られる か に かかる 。
0871
,35,13: そう なる と 、 それ を 芝居 として 、 一方 、 今日 まで
^
練り あげ て 来 た 旧い 舞台 の 型 が 、 歌舞伎 の 女形 の 型 として 最も それ を 誇張 し て 示し て いる わけ だ から 、 どこ か それ に 似 た もの に なつ て くる 。
絞り上げる
(絞る.上げる)
延べ語数:
2
0062
,1448,20: IC カード の 採用 で フロッピーディスク の 駆動 装置 を 外し 、 現状 の ノートブック 型 を もう 一つ
^
絞り 上げる の は 当然 考え られる ところ 。
0141
,16590,3: 彼ら が すっかり
^
搾り あげ られ て しまっ て いる こと は 周知 で ある から 。
向き合わす
(向く.合わす)
延べ語数:
2
0060
,9634,45: だが 、 本 の 後書き 程度 と 思っ て 書き 始め た 原稿 が 十 万 字 に 近づい た ところ で 、 パーソナル コンピューター が どう 生まれ 、 いかに し て 育っ た の か 、 何 も わかっ て い ない 自分 に
^
向き 合わさ れ た 。
0062
,5,15: その後 の 私 の 道筋 に 、 大きな 影響 を 与え た 病気 と
^
向き 合わさ れ た の は 、 「 インサイドウォッチャー 」 の 連載 中 だっ た 。
傾き始める
(傾く.始める)
延べ語数:
2
0060
,948,12: 渡辺 の 心 の 中 で 、 シーソー は ゆっくり と
^
傾き はじめ た 。
0141
,14782,6: 彼女 の 前 に は 、
^
傾き はじめ た 午後 の 日 ざし に 、 大理石 柱 の 白い 影 を 光らせ て いる 池 の お もて が ある 。
流し続ける
(流す.続ける)
延べ語数:
2
0060
,9352,18: 浮川 自身 は 一挙 に 自社 ブランド に 切り替える より は 、 アスキー ブランド で 製品 を
^
流し 続ける 一方 で 独自 の マーケティング を 徐々に 進め て いき たい と 考え て い た 。
0060
,9353,7: だが アスキー から 一 〇 〇 パーセント
^
流し 続ける か 、 完全 に 切れる か の 二者択一 を 迫ら れ て 、 独立 の 道 を 選ん だ 。
学び始める
(学ぶ.始める)
延べ語数:
2
0060
,9006,48: 入力 は スイッチ 、 出力 は 発光 ダイオード の ランプ だけ の システム を 部品 を 集め て 手作り する 一方 で 、 竹松 は NHK の 教育 テレビ で 放送 し て い た ミニ コンピューター の 講座 で 、 ベーシック や フォートラン の 文法 を
^
学び はじめ た 。
0164
,74,51: ファシズム にたいして たたかう 民主 精神 、 ヒューマニズム の 主張 として フランス を 中心 に おこっ た 人民戦線 の 運動 が 、 この 度 の 大戦 中 、 どんなに 社会 的 ・ 文学 的 に 高貴 な 地下 活動 を 行っ た か は 、 今日 私 たち が 少し ずつ
^
学び はじめ て いる 。
聞き終える
(聞く.終える)
延べ語数:
2
0060
,8967,5: 藤井 の 答え を
^
聞き 終え た 後藤 は 、 しばらく 黙りこくっ て い た 。
0060
,9605,17: 自分 たち が どこ から き た の か を 、 あらためて 繰り返し 思い起こさ せる 講演 を
^
聴き 終え て ブース に 戻っ た 竹松 昇 は 、 スタッフ から 「 PC — 1 0 0 の 話 を 聞き たい という ライター が 来 て いる 」 と 声 を かけ られ た 。
流し始める
(流す.始める)
延べ語数:
2
0060
,8617,17: PC 』 編集 部 は フロッピーディスク に 収め た フライト シミュレータ を ソフトバンク 系列 の ショップ に
^
流し はじめ た 。
0084
,2367,8: が 、 彼ら は 次に ぽろぽろ 涙 を
^
流し 始め た 。
通し始める
(通す.始める)
延べ語数:
2
0060
,8566,32: 一 九 七 五 年 九月 に 創刊 さ れ た 『 バイト 』 や 一 九 七 六 年 一月 が 創刊 号 の 『 ドクター・ドブズ・ジャーナル 』 に 目 を
^
通し はじめ て 間もなく 、 松田 は 研究 室 の 作業 に マイクロ コンピューター を 使っ た システム が 利用 できる の で は ない か と 考える よう に なっ た 。
0142
,627,31: 青年 の いる 室 へ 入っ て 、 重吉 は 、 簡単 に 挨拶 する と 、 そこ に 来 て いる 雑誌 の 封 を あけ て 目 を
^
とおし はじめ た 。
探り始める
(探る.始める)
延べ語数:
2
0060
,7906,48: 松本 は 黒崎 の 友人 で この 試み に 共感 し て い た 玉城 重信 と 玉置 晴朗 とともに 、 群馬 県 桐生 市 の 桐生 第 一 養護 学校 を 訪ね 、 脳性 麻痺 の 子供 たち にとって どんな 道具 が ふさわしい の か を
^
探り はじめ た 。
0947
,296,15: 漁船 を だし 、 底 引 の 錨 繩 で 海 の 底 を
^
さぐり はじめ て から 、 もう 三 時間 以上 に なる 。
挑み始める
(挑む.始める)
延べ語数:
2
0060
,7486,33: 日本 の ラジオ 放送 は 一 九 二 五 ( 大正 十 四 ) 年 に 始まっ た が 、 その 直後 から 多く の 人々 が 受信 機 の 手作り に
^
挑み はじめ た 。
0221
,106,13: 資本 主義 社会 内 に対して 、 新しい 歴史 の 力 が 闘い を
^
いどみ はじめ た 第一歩 で ある 自然 主義 の 時代 、 特に 日本 の よう に 、 近代 化 が おくれ て 女 の 抑圧 さ れ て いる 社会 で 、 少く とも もの を 書く 婦人 が 、 封建 的 な 小 市民 道徳 に 抗議 する 男 自身 、 女 に対して もっ て いる 封建 性 へ の 抗議 を とびこさ なかっ た の は 一 必然 で あっ た 。
買い揃える
(買う.揃える)
延べ語数:
2
0060
,7110,2: 部品 を
^
買い そろえ て 組み立て を すませ 、 電源 と キーボード を 付け て 動かせる 状態 に 持ち込め ば 、 アップル Ⅰ は 家庭 用 の テレビ に 白黒 の 表示 を 出す こと が でき た 。
0572
,74,25: 彼女 は 金銭 に は 甚だ 恬淡 で 、 装身具 は は で ず き で 、 また 種々 の 化粧 品 を やたら に
^
買い 揃え て 喜ぶ 癖 が あっ た 。
作り過ぎる
(作る.過ぎる)
延べ語数:
2
0060
,683,15: ただ 一つ 注意 を 受け た の は 「 どうせ そんな もの 余る から 、
^
作り すぎる な よ 」 と の 一 点 。
1115
,190,4: 人 は 形式 を
^
つくり すぎる 、 そんな 形式 や 神式 の 何 物 か が 、 人 の 生活 を あらため させ た 例 が あろ う か 、 人 は その 人 自身 によって 何事 も あらためる もの を 更 め て こそ いい が 、 式 や 形 で それ を 司る こと は 無理 で ある と いっ た 。
稼ぎ始める
(稼ぐ.始める)
延べ語数:
2
0060
,6649,49: 大学 に 籍 を 置い た と いう より も むしろ 、 CDC 社 の 6 4 0 0 の 収まっ て い た コンピューター 室 に 所属 し た 形 の ウォズニアック は 、 書き上げ た プログラム を つぎつぎ と マシン に 流し込ん で 使用 時間 を
^
稼ぎ はじめ た 。
0144
,267,7: そして 、 ゴーリキイ も 「 銭 を
^
稼ぎ はじめ た 。
送り始める
(送る.始める)
延べ語数:
2
0060
,6616,19: 小学校 六 年生 で アマチュア 無線 の 資格 を 取り 、 自作 の 通信 機 で コールサイン を
^
送り はじめ た ウォズニアック は 、 この 時期 から 科学 展 へ の 応募 に も 熱意 を 燃やし た 。
0082
,2558,8: 万一 彼ら が 、 別 の 電波 を
^
送り はじめ たら 、 機械 人間 は また 動きだし て 、 自分 へ とびかかっ て 来 ない と も かぎら ない の だ 。
泳ぎ始める
(泳ぐ.始める)
延べ語数:
2
0060
,6584,17: 同じ 方角 の 彼方 に ゴール を 据え 、 同じ 時期 、 同じ 早い ピッチ で
^
泳ぎ はじめ た 西 の 立てる 水しぶき を 、 松本 は 常に 感じ ながら 泳ぎ 続け て き た 。
1040
,1425,25: そう 言い ながら 、 亜紀子 は 、 体 の のび きる きれい な ストローク で 、 プール の まんなか の コース を 縦 に
^
泳ぎ はじめ た 。
追い始める
(追う.始める)
延べ語数:
2
0060
,6553,6: あらためて リスト を 視線 で
^
追い はじめ た 浜田 は 、 PC — 9 8 0 1 用 の アプリケーション を 総ざらい し た 『 ソフトウエア 一覧 』 を 思い返さ ざる を え なかっ た 。
0842
,1039,14: そこで 新聞 社 の 全 機能 を あげ て ジコーサマ の 行方 を
^
追い はじめ た が 、 我々 の 食事 中 に も 往復 し て いる 刻々 の 通報 は いつも 形勢 非 で 、 ジコーサマ の 行方 は 全く 手がかり が なかっ た 。
揃い始める
(揃う.始める)
延べ語数:
2
0060
,6486,28: ショップ の 店頭 に は 、 従来 の 八 ビット 機 用 と 並ん で 、 PC — 9 8 0 1 用 と 銘打っ た パッケージ が
^
そろい はじめ た 。
0060
,6517,21: 一 九 八 三 ( 昭和 五 十 八 ) 年春 、 販売 店 の 店頭 に ようやく アプリケーション が
^
そろい はじめ 、 市場 に 送り出し た 低 価格 の 漢字 プリンター が 高い 評価 を 得 た 時点 で 、 浜田 俊三 は PC — 9 8 0 1 の 成功 を 確信 する よう に なっ て い た 。
陰り始める
(陰る.始める)
延べ語数:
2
0060
,6478,41: その PC — 9 8 0 1 の 当初 の 勢い が 、 皮肉 に も 早水 の 『 ソフトウエア 一覧 』 が 刷り上がっ た 一 九 八 三 ( 昭和 五 十 八 ) 年 の 一月 に は
^
陰り はじめ て い た 。
1101
,146,11: 日 が 落ち て 行く と 、 まず 鞍部 地帯 から
^
かげり 始め て 、 その 影 が 、 次第に マウナ・ケア の 山腹 を はい 上っ て いく 。
掴み切れる
(掴む.切れる)
延べ語数:
2
0060
,539,11: 試行錯誤 の 末 、 ついに マイクロ コンピューター の イメージ を
^
つかみ きれ ぬ まま 卒業 する こと に なっ た 加藤 だ が 、 石油 ショック 後 の 就職 難 の 中 で 、 第 一 志望 の 日本電気 に 職 を 得る こと が でき た 。
0060
,658,28: 何しろ 学生 時代 の 加藤 明 は 、 資料 不足 に 泣かさ れ て 一 年 近く も マイクロ コンピューター に 取り組み ながら 、 ついに その イメージ を
^
つかみ きれ ない まま 卒業 する という 悲惨 な 目 に あっ て いる の で ある 。
読み損なう
(読む.損なう)
延べ語数:
2
0060
,5063,6: 『 ビル ・ ゲイツ 』 は
^
読み そこない と 他 の 何らかの 誤っ た 根拠 から 、 これ を 一 九 七 七 年 と 取り違え 、 この 年 に 開か れ た NCC の 会場 を 別個 に 調べ て 、 ダラス と し た 。
0616
,65,2: 僕 は
^
読み そこなっ て い た が 、 いつか その 本 を 貸し て くれ た ま え 。
棲み分ける
(棲む.分ける)
延べ語数:
2
0060
,4575,33: IBM に ベーシック 以外 の 言語 も 求め られ た マイクロソフト に は 、 デジタル リサーチ を この プロジェクト に 引きずり込ん で ともに 全力 疾走 する か 、 言語 と OS で
^
棲み 分ける という 従来 の 協調 関係 を 清算 し て 、 別 の 新しい OS に 言語 を 対応 さ せる か の 二つ の 選択 が あっ た 。
0060
,9302,15: だが 新 機種 が なぞる 相手 として 選ん だ ジュニア は 、 市場 の
^
棲み 分け を 狙っ て PC と の 互換 性 が 制限 さ れ た 点 が 障害 と なっ て 、 アメリカ 市場 で 苦闘 を 強い られ た 。
回し続ける
(回す.続ける)
延べ語数:
2
0060
,4406,15: 大量 生産 、 大量 消費 に 向け て 勢い よく 資本 主義 の エンジン を
^
回し 続ける うえ で 、 計算 処理 を 自動 化 する 道具 は 潤滑 油 の 役割 を 果たし た 。
0082
,542,19: 何 も 見え ない 谷 博士 ばかり は 、 熱心 に 制御 台 の 前 で ハンドル を
^
廻し つづけ て いる 。
映り始める
(映る.始める)
延べ語数:
2
0060
,4225,21: パーソナル コンピューター は 、 誰 の 目 に も 大きな 可能 性 を 秘め た 魅力 的 な 市場 と
^
映り はじめ て い た 。
0231
,675,12: しかし 、 現実 生活 の 隅々 が 落着 い て 目 に
^
映り はじめ た 時 、 婦人 は 男 が 還っ た という 喜び 以上 の 、 新しい 驚愕 と 不安 に 、 心づい た と 思う 。
滾り始める
(滾る.始める)
延べ語数:
2
0060
,4105,26: どこ まで 突き進ん で いく の か 、 確かめ たい と 思っ た の は むしろ 、 渡辺 たち の 胸 に 湧き 上がり 、
^
たぎり はじめ て い た 熱 の 行方 だっ た 。
0060
,4146,15: 大内 が 発見 し た もの は むしろ 、 マイクロコンピュータ 販売 部 の 中 に
^
たぎり はじめ た 熱 の 勢い だっ た 。
育ち過ぎる
(育つ.過ぎる)
延べ語数:
2
0060
,4092,10: ただ パーソナル コンピューター は 、 予想 を 超え て
^
育ち すぎ た 。
0112
,660,17: 女中 が とりつい で 来る と すぐ その あと から 千 世子 が いつ でも 「
^
育ち すぎ た ん だ 」 と 云う ほど 大きな 商科 に 入っ てる 従兄 が 入っ て 来 た 。
売り始める
(売る.始める)
延べ語数:
2
0060
,4000,17: ユーイング の 用件 は 、 IMSAI が 「 OS は すぐ に 間に合わ せる 」 として すでに
^
売り はじめ て い た ドライブ 用 に 、 CP / M を 使わ せ て ほしい という 依頼 だっ た 。
1138
,160,31: 有金 を 全部 大寿 院 に 注ぎ込む と 、 今度 は 朋輩 から 借り集め 、 それ も 八方塞がり に なる と 、 次に は 身 の 廻り の 物 を
^
売り 始め まし た 。
読み切れる
(読む.切れる)
延べ語数:
2
0060
,3812,23: だが そうした さまざま な メリット が 重なり合っ て 、 製造 工程 が どう 変わっ て いく か に は 、 事前 に
^
読み きれ ない 要素 が たくさん 残さ れ て い た 。
0060
,3818,14: 製造 コスト を 二 割 削減 できる という 当初 の 予測 に対し 、
^
読み きれ なかっ た 要素 も 加わっ た 好 循環 によって 、 システム 1 0 0 の コスト は およそ 半分 に まで 切り下げ られ た 。
作り続ける
(作る.続ける)
延べ語数:
2
0060
,3803,18: 生産 ライン が 整備 さ れれ ば 、 それ こそ 煎餅 で も 焼く よう に つぎつぎ と
^
作り 続ける こと が できる 。
1041
,1300,58: ある 時期 の ジャズ に み られ た よう に 、 中産 階級 的 な 白人 と の 同化 を めざす 黒人 によって 白人 と 協力 し て つくら れ た 、 それほど ブラック で は ない ジャズ に 対抗 し て 、 あくまでも 白人 から 遠く は なれ た 、 黒人 だけ の ブルース を 黒人 が
^
つくり つづけ て いく 動機 として 作用 し た から だ 。
乗り始める
(乗る.始める)
延べ語数:
2
0060
,3497,5: マイクロソフト は 波 に
^
乗り はじめ て い た 。
0060
,5021,24: だが 一 九 七 八 ( 昭和 五 十 三 ) 年 が 明け て 『 ASCII 』 の 刊行 が 軌道 に
^
乗り はじめる と 、 西 の 腹 に 棲む 変化 と 成長 を 求める 虫 が 早く も 騒ぎ はじめ た 。
届き始める
(届く.始める)
延べ語数:
2
0060
,3227,15: アメリカ 中 から 、 小切手 や 郵便 為替 を 同封 し た 注 文書 が
^
届き はじめ た 。
0060
,6953,17: その とたん 、 『 PCC 』 に は 連載 の 継続 を 求める 手紙 が つぎつぎ と
^
届き はじめ た 。
巡り始める
(巡る.始める)
延べ語数:
2
0060
,2071,14: 熱 を 帯び た 神経 回路 を 、 すさまじい 勢い で パルス が
^
めぐり はじめ た 。
0981
,1275,13: 次第に 私 の からだ の 中 で 渦 の よう な もの が
^
めぐり はじめ て
問い続ける
(問う.続ける)
延べ語数:
2
0060
,1949,25: むしろ 安定 に 向かお う と する 価値 の 枠組み を こわし 、 その 時点 時点 で 果たして 何 が 真実 で ある か を
^
問い 続けよ う と する 姿勢 で あろ う 。
0062
,2291,45: 「 分子 機械 は 理解 できる 」 という 幻想 の 変わり に 、 当時 の ハッカー が 抱い て い た の は 、 「 一 人 一 人 の 人間 の ため に コンピューター は どう ある べき か 、 主体性 を もっ て
^
問い 続けれ ば 全て 問題 は 解決 する 」 と の 信念 だっ た 。
遣り終える
(遣る.終える)
延べ語数:
2
0060
,1640,23: 構内 ケーブル を 美しく 仕上げ たり 、 工事 の オーダー を 少し 多め に 持っ て いっ て 一 日 の うち に
^
やり 終え たり すれ ば 、 その 場 限り と は いえ ささやか な 達成 感 は あっ た 。
0062
,3297,5: ほんの ちっぽけ な 作業 も
^
やり 終え られ なかっ た 日 の 夕方 は 、 「 本当に この 本 を 出せる の だろ う か 」 と 不安 に すら なっ た 。
迷い始める
(迷う.始める)
延べ語数:
2
0060
,1607,3: タケシ は
^
迷い はじめ た 。
0060
,1666,22: 一 九 七 二 ( 昭和 四 十 七 ) 年 秋 、 タケシ が 警察 学校 を 続ける こと を
^
迷い はじめ た ころ 、 中国 研究 者 で 早稲田大学 教授 の 新島 淳良 は 心 の 虫 に 応え 、 ある 決意 を 固め て い た 。
沸き上がる
(沸く.上がる)
延べ語数:
2
0060
,126,4: そんな 感慨 が
^
わき 上がっ て き た の は 、 リンク を たどっ て 、 パーソナル コンピューター の 歴史 を めぐる ネット サーフィン を えんえん と 続け て い た 夜 だっ た 。
1040
,2784,46: あの 映画 館 で 二 日 にわたって 二 度 見 た あの 映画 に 登場 する 女優 に 、 彼 は 強く 惹か れ て 好き に なり 、 恋愛 の 感情 を 覚え 、 自分 だけ の 人 として 所有 し たい 気持ち が
^
わき 上がっ て い た 。
移し変える
(移す.変える)
延べ語数:
2
0060
,12,9: 私 たち は 、 コンピューター に 本 を
^
移し 変える 道 の 途上 に ある 。
0062
,1966,21: ところが T 田 は これ に かなり 失望 し ながら も 、 原稿 書き の 仕事 の すべて を マック に
^
移し 変え た の で ある 。
着変える
(着る.変える)
延べ語数:
2
0055
,462,17: 信吉 は 冴子 が 楽屋 へ 戻っ て 、 ドーラン を 落し て 、 衣裳 を
^
着 変え て 、 楽屋 の 裏口 へ 出 て 来る まで の 時間 を 、 計算 し て いる の だっ た 。
0055
,477,13: 冴子 が 楽屋 へ 戻っ て 、 ドーラン を 落し 、 衣裳 を
^
着 変え て 、 エレヴェーター で 降り て 来る まで の 時間 を 計る の は 、 勘 以外 に は ない 。
移り掛ける
(移る.掛ける)
延べ語数:
2
0055
,2193,10: そして 、 本格 的 な 欠伸 へ 生理 的 に
^
移り かけ た 時 、 信吉 は 満員 の 喫茶 室 の 中 で 見知らぬ 男 と 話し て いる 冴子 を 見つけ た 。
1073
,2,9: 坂東 平野 は 、 いま 、 大きく 、
^
移り かけ て い た 。
効き掛ける
(効く.掛ける)
延べ語数:
2
0054
,662,4: 豹 吉 は
^
きき かけ て 、 よし た 。
0141
,20591,15: 考え て い て 、 伸子 と 素子 と は 、 いちどきに 口 を
^
きき かけ た 。
効き入れる
(効く.入れる)
延べ語数:
2
0054
,3059,21: それに ガマン の 針 助 を つかまえ た という 小沢 の 功労 に 報いる に は 、 小沢 の 願い を
^
きき 入れ て やる の が 何より だ と 思っ た 。
0787
,277,6: いかに 当家 が 詫び て も
^
きき 入れ ませ ぬ 。
進み掛ける
(進む.掛ける)
延べ語数:
2
0054
,1909,25: ところが 、 やがて 電車 が 来 て 、 並ん で い た 人々 が 動き出し 、 針 助 も 二 三 歩 前 へ
^
進み かけ た 途端 、 次郎 は 何 か あわて て 、 いきなり 針 助 の 体 を 押す よう に 、 ぺたりと 背中 へ 自分 の 体 を つけ た 。
0989
,2767,16: ( 左手 を ピストル から 離し 、 それで 手さぐり に ソロ ソロ と 前 に
^
進み かける )
付き止める
(付く.止める)
延べ語数:
2
0053
,1218,3: 下宿 を
^
つき 止めよ う と 思っ た の だ 。
0053
,1219,3: 下宿 さえ
^
つき 止め て 置け ば 、 あと は 同じ 下鴨 だ から 、 近づい て 行く 手段 は いくらでも ある 。
被り続ける
(被る.続ける)
延べ語数:
2
0052
,16,3: 仮面 を
^
かぶり つづけ て いる と 、 それ が 真実 に なる 。
0141
,16679,24: 藤原 威夫 の 禅 坊主 の よう な 骨 の 高い 頭 の てっぺん は 、 まじめ な 軍人 として 、 軍帽 ばかり
^
かぶり つづけ て 来 た 男らしく 、 年 に 似合わ ず 薄く なっ て いる 。
吸い終わる
(吸う.終わる)
延べ語数:
2
0043
,241,28: 入浴 する 時 は 、 まず 新しい 煙草 に 火 を つける ほか 、 耳 に も 新しい 煙草 を はさん で 置き 、 その 二 本 を
^
吸い 終る まで は 左手 を 濡らさ なかっ た 。
0055
,483,6: 信吉 は ゆっくり 煙草 を
^
吸い 終っ た 。
取り変える
(取る.変える)
延べ語数:
2
0039
,115,4: そんな 家政 婦 は
^
取り 変えれ ば いい わけ だ が 、 それ が 面倒くさい 。
0553
,240,9: 情婦 は いつも ただ 一 人 、 だが 時々
^
取り 変え 、 事務所 に も 美人 の 女 秘書 を 置い て 、 コーヒー を わか せ 、 ウイスキー を 注が せ て いる 。
買い続ける
(買う.続ける)
延べ語数:
2
0035
,15,32: 寺田 は しかし そんな あたり の 空気 に ひとり 超然 として 、 惑い も 迷い も せ ず 、 朝 の 最初 の 競走 から 1 の 番号 の 馬 ばかり
^
買い つづけ て い た 。
1043
,169,16: そうして ついに 、 山口 氏 に 頼ん で 三 百 円 を 借金 し て 更に
^
買い 続け た 。
聞き付ける
(聞く.付ける)
延べ語数:
2
0034
,386,4: すると 、 それ を
^
聴き つけ た の が 、 府庁 詰 の 朝日新聞 の 記者 で 、 さっそく それ を 新聞 記事 に し て 「 秋山 さん い ず こ 。
1138
,133,32: 「 —— その 癖 我々 は 、 千 万 人 の 中 から でも 自分 の 恋人 を 見出し 、 百 間 の 外 へ 近づい た 恋人 の 足音 で さえ
^
聴き つける の です 。
言い負ける
(言う.負ける)
延べ語数:
2
0030
,87,35: しかし 、 だんだん 考え て みる と 、 相手 の 身勝手 に 気がつき 、 ただ こっち ばかり が 悪い の で は ない の が 確信 せら れ て 来る の だ が 、 いちど
^
言い 負け た くせ に 、 また しつこく 戦闘 開始 する の も 陰惨 だ し 、 それに 私 に は 言い争い は 殴り合い と 同じ くらい に い つ まで も 不快 な 憎しみ として 残る ので 、 怒り に ふるえ ながら も 笑い 、 沈黙 し 、 それから 、 いろいろ さまざま 考え 、 つい ヤケ 酒 という 事 に なる の で ある 。
1135
,14,36: 一 人 は 彫物 の 名人 で 六郷 左京 、 一 人 は 笛 の 名手 で 名川 采女 、 残る 一 人 は 小唄 と 鼓 の 上手 で 、 伊東 甚 三 郎 と
^
いい 負け ず 劣ら ず 、 殿 の 御 機嫌 を 取結ん で 、 その 恩寵 を 誇り 合っ て い た の です 。
呼び慣れる
(呼ぶ.慣れる)
延べ語数:
2
0027
,678,34: その 男 の 顔 が 、 殊に 眼 つき が 、 ヒラメ に 似 て いる と いう ので 、 父 は いつも その 男 を ヒラメ と 呼び 、 自分 も 、 そう
^
呼び なれ て い まし た 。
0890
,140,19: … … 実は 先刻 から 申し そびれ て おり まし た が 、 この 松 王さま が ( やはり
^
呼び 慣れ た お 名 で 呼ば せ て 頂き ましょ う ——)、 いつの間に やら 鶴 姫 さま と 、 深い おん 言 交し の 御 仲 で あっ た の で ござい ます 。
引き合わす
(引く.合わす)
延べ語数:
2
0024
,176,9: と 彼 は 私 を 、 細君 に
^
引き 合し た 。
0789
,120,2: と
^
ひき 合わし た 。
突き散らす
(突く.散らす)
延べ語数:
2
0013
,300,26: 地獄 だ 、 地獄 だ 、 と 思い ながら 、 私 は いい 加減 の うけ 応え を し て 酒 を 飲み 、 牛鍋 を
^
つつき 散らし 、 お 雑煮 を 食べ 、 こたつ に もぐり込ん で 、 寝 て 、 帰ろ う と は し ない の で ある 。
1172
,1132,21: 日 が 暮れ て 、 夜 が 明け て 、 夕方 鴉 が 何 千 羽 と たかり 、 肉 を
^
つつき 散らす 。
読み尽くす
(読む.尽くす)
延べ語数:
2
0008
,11,36: 余談 の よう に なり ます が 、 私 は いつ だ か 藤村 と 云う 人 の 夜明け 前 と 云う 作品 を 、 眠ら れ ない 夜 に 朝 まで かかっ て 全部
^
読み 尽し 、 そう し たら 眠く なっ て き まし た ので 、 その 部 厚 の 本 を 枕元 に 投げ出し 、 うとうと 眠り まし たら 、 夢 を 見 まし た 。
0507
,752,6: 持っ て 来 た 本 も
^
よみ つくし た 私 は 、 一 日 の 中 、 半分 私 が 顔 を 知ら ない うち に 没し た 先代 が 、 細筆 で こまごま と 書き写し た 、 戦記 、 旅行 記 、 物語り の 本 に 読みふけっ て 居る 。
煮付ける
(煮る.付ける)
延べ語数:
2
0003
,620,10: きょう の おかず は 、 めざし と 、 かぼちゃ の
^
煮 つけ だ 。
1096
,8,6: そして 酒 と 醤油 だけ で
^
煮 附ける 。
凝り過ぎる
(凝る.過ぎる)
延べ語数:
2
0003
,3242,4: 献身 の 身支度 に
^
凝り 過ぎ た 。
1103
,129,18: 外国 へ 一足 踏み出し て 、 第 一夜 が 窓 の ない 木賃宿 という の も 少し
^
凝り 過ぎ て いる が 、 時々 こういう こと に は 経験 が ある ので 、 別 に 慌て は し なかっ た 。
踏み堪える
(踏む.堪える)
延べ語数:
2
0003
,3026,16: 負け惜しみ を 言う わけ で は ない が 、 あれ は 、 僕 だ から こそ
^
踏み 堪える 事 が 出来 た の だ 。
0985
,509,23: その 拍子 に お 光 自身 も ヨロヨロ として 傍 の 壁 に ドシン と ぶつかっ て 倒れ そう に なる が 、
^
踏み こらえ て 、 サッと 出入口 へ 消える )
洗い流れる
(洗う.流れる)
延べ語数:
2
0003
,30,18: 或 る 日 、 或 る 時 、 聖霊 が 胸 に 忍び込み 、 涙 が 頬 を
^
洗い 流れ て 、 そうして ひとり で ずいぶん 泣い て 、 その うち に 、 すっと から だ が 軽く なり 、 頭脳 が 涼しく 透明 に なっ た 感じ で 、 その 時 から 僕 は 、 ちがう 男 に なっ た の だ 。
0003
,155,32: お父さん の 居間 の ラジオ の 前 に 坐ら さ れ て 、 そうして 、 正午 、 僕 は 天来 の 御 声 に 泣い て 、 涙 が 頬 を
^
洗い 流れ 、 不思議 な 光 が からだ に 射し込み 、 まるで 違う 世界 に 足 を 踏み い れ た よう な 、 或いは 何だか ゆらゆら 大きい 船 に でも 乗せ られ た よう な 感じ で 、 ふと 気がつい て みる と もう 、 昔 の 僕 で は なかっ た 。
着付ける
(着る.付ける)
延べ語数:
2
0002
,2753,58: 一 重 瞼 で 、 目尻 が 吊り 上っ て 、 髪 に パーマネント など かけ た 事 が 無く 、 いつも 強く 、 ひっ つめ 髪 、 と でも いう の かしら 、 そんな 地味 な 髪形 で 、 そうして 、 とても 貧しい 服装 で 、 けれども だらし ない 恰好 で は なく て 、 いつも きちんと
^
着 附け て 、 清潔 です 。
0602
,261,1: いつも
^
着 附け が 正しく 、 だらし ない 様子 を 見せる こと は ない 。
飲み疲れる
(飲む.疲れる)
延べ語数:
2
0002
,2185,79: 叔父 さま たち の お世話 で 、 お母さま の 密葬 を 伊豆 で 行い 、 本葬 は 東京 で すまし て 、 それから また 直治 と 私 は 、 伊豆 の 山荘 で 、 お互い 顔 を 合せ て も 口 を きか ぬ よう な 、 理由 の わから ぬ 気まずい 生活 を し て 、 直治 は 出版 業 の 資本 金 と 称し て 、 お母さま の 宝石 類 を 全部 持ち出し 、 東京 で
^
飲み 疲れる と 、 伊豆 の 山荘 へ 大病 人 の よう な 真 蒼 な 顔 を し て ふらふら 帰っ て 来 て 、 寝 て 、 或 る 時 、 若い ダンサア ふう の ひと を 連れ て 来 て 、 さすが に 直治 も 少し 間 が 悪 そう に し て いる ので 、
0581
,17,1:
^
飲み 疲れ て も 檜山 は まだ 立ち上ろ う と せ ず 、 一 人 ぽつねんと 、 脇息 に も たれ 、 両 腕 を 組ん で 、 憂鬱 そう な 溜息 を つく こと が あり まし た 。
吹き募り始める
(吹く.募る.始める)
延べ語数:
2
0956
,2889,4: 滅び の 風 が
^
吹き つのり はじめ た 、 … … この 伝え の 里 は 儂 と共に 滅び て 行き まする の じゃ 。
0956
,2893,14: 竹 の 葉 に 不気味 な 音 を 立て て 、 強い 風 が
^
吹き つのり 始め た 。
言い出し兼ねる
(言う.出す.兼ねる)
延べ語数:
2
0054
,1157,12: 帰ら ない で 、 上っ て は どう か と 、
^
言い だし 兼ね て 、 道子 は もじもじ し て い た 。
0054
,2653,38: 昼間 雪子 に 惚れ て いる の だ と 、 はっきり と お 加 代 の 前 で 言っ た —— その 手前 、 雪子 を 救い出す から 、 力 を 藉 し て くれ と は 、
^
言い 出し 兼ね た の だ 。
次ぎ次ぎ取る
(次ぐ.次ぐ.取る)
延べ語数:
2
0988
,478,3: しかた なく 、
^
次ぎ 次ぎ と その 邊中 の 燒 け 殘 り の 建物 の 前 に 立つ たり 、 それ を グルリ と 𢌞 つ たり 、 階段 を あ が つて み たり し て 、 一 時間 ばかり も 搜 し た 末 に 、 やつ と 、 コンクリート の 側面 全部 が 火 に あぶら れ て 薄 桃色 に こげ た ビルディング の 二 階 に 、 それ らしい 事務所 を 見つけだし た 。
0988
,5006,16: その間 、 短い 手紙 か ハガキ で もと 何 度 も 考え まし た けれど 、
^
次ぎ 次ぎ と いろんな 事 が あり まし て 、 居る 所 も 轉 々 として い まし た し 、 それ に かんじん の 僕 の 心 が 搖れ 動い て いる もの です から 、 手紙 など 書く 氣 が し ませ ん でし た 。
咲き鋳出る
(咲く.鋳る.出る)
延べ語数:
2
0140
,423,3: 自分 が どんなに
^
咲き い で て いる か 、 それ を 知ら ず 、 また 、 かくす こと も 知ら ず 大輪 の 花 の よう に 咲き乱れ て いる 母 。
0164
,27,24: その 時分 出現 し た 新 感覚 派 と 称する 流派 と 並ん で ブルジョア 文学 の 伝統 と その 流転 の はて に
^
咲き い で た 新種 の はやり で は なかっ た 。
住み合う
(住む.合う)
延べ語数:
2
1175
,6,20: でも 僕 の 感じ から すれ ば 、 同居 という の は 、 同じ 権利 を もっ て 一家 に
^
住み あう こと 、 一方 が 他方 に 従属 する こと なし に 住み 合う こと 、 ( もし 従属 すれ ば それ は 居候 とか 間借 人 など と 呼ば れる べき でしょ う ) そんな こと じゃ ない か と 思う ん です が 、 そこら の 関係 が 僕 等 の 間 で は たいへん 複雑 に なっ て いる の です 。
1175
,6,33: でも 僕 の 感じ から すれ ば 、 同居 という の は 、 同じ 権利 を もっ て 一家 に 住み あう こと 、 一方 が 他方 に 従属 する こと なし に
^
住み 合う こと 、 ( もし 従属 すれ ば それ は 居候 とか 間借 人 など と 呼ば れる べき でしょ う ) そんな こと じゃ ない か と 思う ん です が 、 そこら の 関係 が 僕 等 の 間 で は たいへん 複雑 に なっ て いる の です 。
灼き付く
(灼く.付く)
延べ語数:
2
1171
,3144,4: 彼 の 記憶 に
^
灼き つい て いる の は 、 特異 な 提灯 の 色 だけ で あっ て 、 あと は 模糊 と し て いる 。
1173
,414,20: しかし あの カアテン から 見 た 一瞬 の 光景 は 、 異常 な 鮮明 さ で 彼 の 心 に
^
灼き つい て いる 。
熱し切る
(熱す.切る)
延べ語数:
2
1149
,72,22: 駅 の 構内 が 遠く 見え て 、 右往左往 する ランタン の 光 を 数え て 居る と 、 金 三郎 の
^
熱し 切っ た 顔 も 、 いくらか 冷たく なっ た よう です 。
1173
,1402,0:
^
熱し 切っ た 宇治 の 頭 の すみ を 、 その 時 激しい 苦痛 を 伴う ある 考え が 通り抜け た 。
知り申す
(知る.申す)
延べ語数:
2
1115
,171,15: 「 これしき の こと で 心 の かわる よう な 女 は 、 やつ がれ
^
知り 申さ ぬ 。
1115
,263,45: 「 たとえば お 身 の 顔 が 右 に うごけ ば 右 の 方 が 明るく なる 、 左 に うごけ ば 階段 の 方 が 見え て くる で は ござら ぬ か 、 人 の 顔 に 明り の ある こと を 初めて
^
知り 申し た 。
押し上る
(押す.上る)
延べ語数:
2
1105
,6,6: それと 南方 の メキシコ 湾 から
^
押し 上っ て くる 暖かい 気 塊 と が 、 交代 に やってくる ので 、 その 都度 気候 が 激変 する 。
1145
,127,112: その 頃 、 天 プラ は 橋 喜 、 天金 、 鰻 は 神田 川 、 竹 葉 、 大黒屋 、 蕎麦 は 団子 坂 の 藪 に 麻布 の 更科 に 池 の 端 の 蓮 玉 庵 、 といった 頃 で 、 親 がかり で 小遣 に 不自由 の 無い 私 は 、 毎日 毎日 うまい もの 屋 を 漁り 、 大学 へ 行く 頃 は もう 、 うまい 物 横町 の 中華 とか 、 山谷 の 八 百 善 とか 、 新橋 の 花月 とか 、 百 尺 、 一 直 、 湖 月 、 亀 清 、 柳 光 亭 といった 一流 二 流 の 割烹 屋 に
^
押し 上り 、 やがて 麻布 の 興津 庵 、 向島 の 雲 月 など という 、 ひねっ た ところ まで 探険 し て 歩い た もの です 」
盗み読む
(盗む.読む)
延べ語数:
2
1094
,55,14: 子供 たち は 、 大人 の 読み 残し た 貸本 の 講談 本 を
^
盗み 読む くらい で 、 その 当時 あこがれ の 的 で あっ た 『 少年 世界 』 や 『 日本 少年 』 を 毎月 とっ て いる など という 子供 は 、 級 に 一 人 か 二 人 という 程度 で あっ た 。
1174
,839,4: 「 どうも 女中 が
^
盗み 読み し て いる 気配 が あっ て ね 、 これ にゃ 主人 の 悪口 など も 書い て ある ん です よ 。
復し遣る
(復す.遣る)
延べ語数:
2
1076
,1844,0:
^
ふくし や て うつし や かい か
1076
,2093,0:
^
ふくし や て う ツシヤ 買 ひ が
有り見る
(有る.見る)
延べ語数:
2
1075
,621,16: 「 あ すけ に や ( 彼処 に は ) 糸 太 が 行く ばい 、
^
あり 見ろ あり 見ろ 」
1075
,621,18: 「 あ すけ に や ( 彼処 に は ) 糸 太 が 行く ばい 、 あり 見ろ
^
あり 見ろ 」
持ち歩く
(持つ.歩く)
延べ語数:
2
1075
,1250,40: なにか ここ に ある 物 を あそこ まで 運ん で 行き たい と 思う 場合 、 鳥 や 獣 や 蟻 ・ 蜂 ・ 蜻蛉 など も 、 足 で つかん だり 口 に くわえ たり し て 、
^
持ち あるく こと まで はする 。
1075
,1265,42: 物 を 遠く の 土地 へ 何 日 も かかっ て 、 または 人 を たのん で 送ろ う と する に は 、 荷造り という こと を し なけれ ば なら ぬ が 、 それ が 近 まわり を 自分 で
^
持ち あるく 場合 なら ば 、 大した 丈夫 な 荷造り に も およば ず 、 また そう すれ ば かえって 解く の に 手数 が かかっ て 損 な こと も 多い 。
刈り残す
(刈る.残す)
延べ語数:
2
1074
,819,36: その 内容 は 、 白鳥 から の 帰り 途 、 三本松 の 駅 の 近く の 田圃 に 、 稲刈り の 跡 の 土 を 少し 盛り上げ て 、 そこ に 一 株 の 稲 を
^
刈り 残し 、 その 前 に 青竹 を 立て て 花 を さして 供え て あっ た という 、 たった これ だけ の 事実 で あっ た けれども 、 二つ の 点 において 私 を びっくり さ せ た の で ある 。
1076
,2437,49: 九州 の 北部 に 見 ら るる 霜月 丑の日 の 田の神 迎え 、 または 四国 の 一隅 に 今 も 残っ て いる 大黒 揚げ の 式 など は 、 ちょうど 八月 の 抜穂 と は 正反対 に 、 わざと 数 株 の 稲 を 田 の 中 に
^
刈り 残し て 置い て 、 是 だけ は 主人 が 鎌 と 棒 荷縄 を 持っ て 、 自分 で 刈っ て 担う て 家 に 迎え て くる もの と きまっ て い た 。
移り動く
(移る.動く)
延べ語数:
2
1074
,36,17: 年中 行事 という 名称 が 、 近世 に 入っ て から 少し ずつ 、 この 方向 に
^
移り 動い て 来 た の は 、 文化 の 学問 の 上 から いう と 、 好ましい 一つ の 進歩 で あっ た 。
1074
,1658,25: 八 日 の 日 の 畏 さ を 守護 しよ う と し た 霊 物 の 名 が 、 ミカワリ から ミカエリ に
^
移り 動い た という こと は 、 むしろ ほほえましい 自然 の 変化 とも 私 に は 受取ら れる 。
打ち回す
(打つ.回す)
延べ語数:
2
1073
,6478,3: 幔幕 を
^
打ち 廻し た 神前 で 、 将門 立会い の 下 に 、 双 互 の 者 が 居 ながれ 、 禰宜 、 神職 の 祝詞 、 奏楽 、 神饌 の 供御 など が あっ た 後 、 神酒 を 酌み わけ て 、 めでたく 、 和睦 が すん だ 。
1172
,721,49: もし 米 軍 が 日本 の 電波 状況 を 傍受 し て い た なら 、 此 の 突如 と し て 巻き 起っ た 電波 の 嵐 を 、 —— 大島 から 横 鎮 へ 、 横 鎮 から 全国 へ 、 部隊 から 部隊 へ 、 ひっきりなしに
^
打ち 廻さ れ た 作戦 特別 緊急 信 の 大群 を 、 何 と 解釈 し た だろ う 。
聞き治す
(聞く.治す)
延べ語数:
2
1073
,643,75: 放免 が 、 小次郎 に なり 代っ て 、 はるばる 訪ね て 来 た わけ やら 、 ゆうべ から の 仔細 を 、 つまびらか に 、 述べ たて て いる ま に 、 狼藉 人 と で も まちがえ た もの か 、 さらに 奥 から 、 家 司 、 侍 、 雑色 たち まで 、 あふれ 出 て 来 て 、 物々しく 放免 を 取り かこみ 、 さて 、 顔 見合せ たり 、
^
訊き 直し たり 、 さんざん に 議し た あげく 、 やっと 放免 に 、 小次郎 を 、 呼び入れ させ た 。
1171
,2581,3: しかし も 一度
^
聞き 直す の は 、 彼 の 自尊心 が 許さ なかっ た 。
奮い出す
(奮う.出す)
延べ語数:
2
1073
,5988,19: 「 怯ん だ ぞ 、 敵 は ——」 と 、 貞 盛 は 、 初め の 優勢 に 、
^
奮い 出し て 、 「 この 隙 に 、 千 曲 を 駈け 渡っ て しまえ 。
1073
,8007,26: 陰性 な 理智 と 、 舌 さき で 立ち 廻っ て 来 た 彼 も 、 今や 一生 を 賭け た 、 底力 を ここ に
^
ふるい 出し て いる 姿 が 見える 。
燥ぎ抜く
(燥ぐ.抜く)
延べ語数:
2
1072
,7726,5: 子ども ら は 、
^
はしゃぎ 抜い た 。
1073
,755,3: 一 日 、
^
はしゃぎ ぬい た 疲労 の 反動 も 、 それ に 手伝い 、 いきなり 、 臣 賀 爺 へ の 、 大 喚き と なっ た の で ある 。
聞き置く
(聞く.置く)
延べ語数:
2
1072
,7200,18: —— ただ 、 その 方 の 父母 の 素姓 や 、 きょう まで の 径路 について 、 ざっと
^
聞き おか ね ば なら ぬ 。
1073
,6768,9: お ぬ し が 会っ て 、 用向き を
^
訊き おい て くれ 」
戦ぎ立つ
(戦ぐ.立つ)
延べ語数:
2
1072
,6572,28: 切通し の 森 を 透い て 、 紅 提灯 や 虫 売り の 灯 が 、 夜空 の 星 と 争っ て 、 風 の ふく たび 、
^
戦ぎ 立っ て 見える 。
1073
,4183,25: シュッ 、 シュッ —— と 、 あたり の 草むら へ も 、 無数 の 矢 が 、 矢 音 を こぼし 、 矢 風 に
^
戦ぎ 立っ た 。
会い致す
(会う.致す)
延べ語数:
2
1072
,653,1: お
^
会い いたせ ば 、 一 も 二 も ござい ませ ん が … … 。
1073
,958,3: まだ 、 お
^
会い いたし ませ ぬ が 、 兄 上 の 貞 盛 どの に も 、 どうか よろしく 、 仰っ し ゃってください 」
隠し去る
(隠す.去る)
延べ語数:
2
1072
,6156,18: 当夜 、 医者 の 楽 翁 が 駕 籠 に のせ て 、 何処 へ か へ
^
隠し 去っ た お 燕 の 身 は 、 やはり こうして 、 楽 翁 の 手 で 、 ここ に 匿わ れ て い た もの と みえる 。
1073
,7815,13: そして 、 風 の よう に 、 天女 たち は 姿 を
^
かくし 去っ た が 、 たった ひとり 、 あと に 、 森 の 巫女 だけ が 、 立ち 残っ て い た 。
追い陥る
(追う.陥る)
延べ語数:
2
1072
,6084,11: 「 やはり 、 北町 奉行 の 輩 が 、 越前 を
^
追い 陥 す ため 、 誇大 に いいふらし おる せい か 」
1072
,7990,48: 彼 の 任 は 、 江戸 に ある 不平 、 無頼 、 野望 、 自暴 、 の 徒 を 駆っ て 、 さ なき だに 悪政 下 に ある 世相 人心 へ 拍車 を かけ て 、 とことん まで 、 人間 を 自堕落 と 不安 の 底 に
^
追い 陥 し 、 時 を まっ て 、 西国 の 仲間 の うち へ 奔 る 予定 で い た の で ある 。
罵り出す
(罵る.出す)
延べ語数:
2
1072
,541,24: 日ごろ 憎悪 する 相手 に めぐりあっ て 、 いきなり その 面 の 皮 へ ツバ し て かかる よう に 、 彼 は
^
罵り 出し た 。
1073
,1133,35: という ふう に 、 時 も わすれ 、 舌禍 の 難 も 知ら ぬ げに 、 残暑 の 蠅 を 、 蠅 叩き で 、 叩き ながら 、 藤原 氏 の 華奢 我欲 を
^
ののしり 出す の で ある 。
這い因る
(這う.因る)
延べ語数:
2
1072
,4695,1:
^
這い よる やい な 、 脇差 で 、 山本 左右 太 の 縄目 を 切り はらい 、 その 脇差 を 手 に 持た せ て 、
1072
,4845,17: さっき から 彼女 たち の 後 を 尾 け 、 そして 徐々 と 、 うし ろ へ
^
這い よっ て い た 黒い 人影 が あっ た 。
啜り合う
(啜る.合う)
延べ語数:
2
1072
,4474,20: 山本 左右 太 も 、 小林 勘蔵 も 、 また かく いう 義 平太 も 、 三友 、 血 を
^
すすり あっ て 、 大岡越前守 様 の お 身 を 、 何とか し て 、 守り ぬき たい 一心 で いる の です 。
1073
,5545,14: そして 彼ら も また 、 おいおい と 手放し で 泣き 、 洟 水 を
^
すすり あい 、 そして 遥か に 筑波 の 山影 を 望ん で 、
押し渡る
(押す.渡る)
延べ語数:
2
1050
,352,11: そして 岸 から 葦 の 茎 で 橋 を かけ て
^
押し 渡ろ う と し たら 、 葦 の 茎 が 折れ て 渡る こと が でき ない 。
1073
,5098,42: まず 、 前日 から 、 変装 し た 散 兵 を 放ち 、 この 辺 に 、 隠密 な 予備 工作 を とげ て から 、 一挙 に 、 筏 や 船 や 、 また 、 浅瀬 を 求め て 、
^
押し 渡っ て しまっ た の だ 。
寄り上る
(寄る.上る)
延べ語数:
2
1050
,307,21: 昔 大きな 鹿 が この 滝つぼ に 落ち た まま 上ら ず 、 土 の 下 を くぐっ て 浜 に
^
寄り 上っ た こと も あっ た 。
1062
,154,119: 例えば 、 日 高 と 十勝 の 国境 に 聳え て いる ポロシリ 岳 が それ で 、 沙流 アイヌ の 信仰 に よれ ば 、 この 山 の 頂 に は 神 々 の 降り て 舞い 遊ぶ 庭 が あり 、 また その 庭 の 傍 に は 、 “ カイカイ・ウン・ト ” ( kaykay - un - to 白波 の 立つ 沼 ) という 神秘 な 沼 が あっ て 、 そこ に は 海 の 鳥 や 魚 や 貝 が 住み 、 コンブ や ワカメ など も どっさり 生え て い て 、 殊に コンブ など は 、 水 の 中 に ある とき は コンブ な の で あり ます が 、 岸 に
^
寄り 上る と たちまち 蛇 に なっ て のたうちまわる と 言わ れ て い ます 。
働き合う
(働く.合う)
延べ語数:
2
1045
,64,84: 教科書 の 上 に 明 か に は 書き 現 わ さ れ て い なかっ た と 思う が 、 ごく 大ざっぱ に で は ある けれども 、 世界 の 歴史 の 動き の 大 すじ が 、 その 時 の ぼく の 浅薄 な 知識 の 程度 で 、 一 とおり わかっ た よう に 思っ た こと の 外 に 、 政治 、 経済 、 社会 、 宗教 、 または 文芸 や 学術 など の 、 種々 の 現象 が 互に
^
はたらき あっ て 一つ の 歴史 の 動き と なっ て いる こと 、 世界 は 一つ の 世界 で あっ て 、 多く の 民族 は その間 に 、 多かれ 少かれ 、 また 直接 間接 に 、 何らかの つながり が ある と共に 、 民族 によって それぞれ の 特殊 性 を もっ て いる こと 、 など を 、 ぼんやり ながら 知っ た の は 、 その おかげ で あっ た 。
1047
,194,555: 歴史 は 国民 の 生活 の 過程 で あり 、 国民 の 生活 は 過去 に 作り出し て 来 た 、 あるいは 過去 によって 与え られ た 状態 の うち に あり ながら 、 現在 の 生活 の 要求 によって それ を 変化 さ せ 、 未来 に 向っ て 新しい 状態 を 作り出し て ゆく もの で あり 、 そこ に 国民 の 意欲 と 志向 と が はたらく の で ある から 、 歴史 の 研究 は 過去 の 生活 の 展開 の 必然 的 な 径路 を 明 か に する のみ なら ず 、 その 径路 そのもの において 、 この 自由 な 志向 と 、 どうして それ が 生じ た か の 由来 と 、 どう それ が はたらい て 来 た か の 情勢 と を 、 究める こと が 必要 で ある という こと ( ここ に 昔 から むつかしい 問題 と せら れ た 自由 と 必然 と の 交渉 が ある ) 、 —— 一 国民 の 生活 に は 歴史 の 養っ て 来 た その 国民 の 特殊 性 の ある こと 、 —— この 特殊 性 とても 歴史 的 に 絶えず 変化 し て 来 た もの で あり また 変化 し て ゆく べき もの で あっ て 、 そこ に 生活 の 意義 が ある が 、 特殊 性 が あり また それ の 生ずる の を 否認 す べき で は ない という こと 、 —— 歴史 の 研究 の 任務 は 生活 の 進展 の 一般 的 な 、 人類 に 普遍 な 、 法則 を 見出そ う と する ところ に ある の で は なくし て 、 国民 の 具体 的 な 生活 の す がた と その 進展 の 情勢 と を 具体 的 な まま に 把握 し 、 歴史 として それ を 構成 する ところ に ある という こと 、 従って その 研究 の 道程 において も 、 何らかの 一般 的 な 法則 や 公式 や を 仮定 し て それ を 或 る 国民 の 生活 に あてはめる という よう な 方法 を とる べき で ない という こと ( 古典 の 記載 を 無 批判 に 承認 し ながら 、 それに こういう 公式 を 結びつける の は 、 二 重 の 錯誤 を 犯す もの で ある ) 、 —— 生活 の 進展 に 人類 一般 の 普遍 的 な 径路 が ある こと を 必ずしも 、 否認 しよ う と する の で は なく 、 また そういう こと を 研究 する いろいろ の 学問 、 例えば 人類 一般 を通じて の 考古学 なり 経済 学 なり 民俗 学 なり 宗教 学 なり 神話 学 なり の 成立 を 疑う の で も なく 、 却って これ まで 研究 せら れ た これら の 学問 の 業績 が 、 例えば 日本 の における が 如く 、 或 る 特殊 の 国民 の 生活 の 状態 を 考える に 当っ て 大 なる はたらき を する こと を 主張 しよ う と する の で は ある が 、 それら の 業績 は 現在 において は なお 不完全 な もの で あり 偏 する ところ の 多い もの で ある から 、 それ を 用いる に は 用いる 方法 が ある べき こと を 知ら ね ば なら ぬ という こと 、 —— 人 の 生活 に は 多方面 が あり それら が 互に
^
はたらき あっ て 一つ の 生活 を なす もの で ある から 、 その うち の 一 、 二 を とっ て 基礎 的 の もの と し 他 は それ から 派生 し た もの と 考える の は 僻見 で ある という こと 、 —— 過去 の 史学 者 の 深く 注意 し なかっ た 社会 史 ・ 経済 史 の 研究 が 行わ れる よう に なっ た の は 、 もとより 喜ぶ べき こと で あり 、 それ によって 人 の 生活 に 一層 深き 理解 が 与え られ 歴史 に 新 面目 が 開か れる こと を 承認 す べき で は ある が 、 それ だけ で 歴史 の 全体 もしくは 真相 が 明 か に なる の で は ない という こと 、 —— 歴史 の 科学 的 研究 という 語 に は 誤解 が 伴い やすい から 、 これ だけ の こと も いっ て おく の で ある 。
思い立つ
(思う.立つ)
延べ語数:
2
1043
,1,13: 病床 生活 で も し て い なけれ ば 、 こんな 閑文 を
^
想い 立つ 機縁 は なかっ た かも しれ ぬ 。
1164
,74,5: ぼく が 上京 を
^
おもい 立っ た の は 、 それ から まもなく の こと で あっ た 。
弾き捲る
(弾く.捲る)
延べ語数:
2
1041
,785,27: 『 グランド・オール・オプリイ 』 の オープニング ・ ナイト は 、 アンクル ・ ジミー ・ トムスン という フィドラー が 、 六 五 分間 、 自分 ひとり で ヴァイオリン を
^
弾き まくっ た の だ 。
1041
,1453,36: ピアノ を 弾く とき に は 両脚 の ヒザ を くっつける よう に し て キーボード の 前 に 立ち 、 ピアノ を 叩き こわそ う と でも する か の ごとき 勢い で 、
^
弾き まくる の だ 。
歌い直す
(歌う.直す)
延べ語数:
2
1041
,417,7: 黒人 の ヒット を 白人 が
^
うたい なおす 作業 は 、 この 頃 、 さかん に おこなわ れ た 。
1041
,1690,14: 除隊 後 はじめて の プレ スリー の レコード が 『 オーソレミオ 』 の
^
うたい なおし で あっ た こと も 、 すこしも 不思議 で は ない 。
弾き歌う
(弾く.歌う)
延べ語数:
2
1041
,2320,52: 一 九 六 〇 年代 の はじめ の フォークソング・リヴァイヴァル は 、 労働 者 の 闘争 意識 の 高揚 に あわせ て 自然 発生 し た 抗議 運動 で ある 、 と する 説明 は 、 楽観 的 に すぎる し 、 ピート ・ シーガー が 言う よう に 、 ギター で
^
弾き うたう フォークソング は 、 日曜 大工 と おなじ 、 「 あなた に も できる 」 こと の ひとつ だっ た 、 と の 説明 も 、 やはり あたっ て い ない 。
1041
,3295,14: 口 を つかわ なく て よい ので 、 ピアノ と おなじ よう に 、
^
弾き うたい が 可能 だっ た 。
下り着る
(下る.着る)
延べ語数:
2
1040
,2599,3: その 坂道 を
^
下り きる と 、 別 な 道 と 直角 に 交差 する 。
1177
,1079,6: うねっ た 石 の 坂道 を
^
下り きる と 彼 は 電車 通り を 駅 と 逆 の 方角 に 歩い て み た 。
注ぎ合う
(注ぐ.合う)
延べ語数:
2
1037
,2860,11: 私 と 妻 と は 互 の コップ に ビール を
^
注ぎ 合い 、 乾杯 する 。
1072
,7472,63: 傍聴 の 横目 たち も 、 白洲 木戸 の 小役人 たち も 、 慎む べき 法廷 と は 心得 ながら も 、 騒然 として 、 何事 か を 、 囁き 合っ て 、 不安 に みち た 眼 を —— 裁く 者 と 裁か れる 者 —— その ど ッ ち が 裁か れ て いる の か 分ら ない 二 人 に
^
注ぎ 合っ て い た 。
引き治す
(引く.治す)
延べ語数:
2
1011
,58,38: 先生 は 「 この 不思議 な 」 言葉 が どこ から 出 て 来 た か を いろいろ と 考え て み た が 、 どうも これ は 「 なけ ら に ゃならん 」 という 地方 なまり を
^
ひき 直し た もの らしい 、 と いわ れ た 。
1074
,2009,128: 最初 は ただ 新 嘗 の 夜 の 慎 しみ が 厳重 で 、 うっかり 知ら ぬ 人 を 入れ て 穢れ を 受け て は なら ぬ という 警戒 で あっ て 、 それでも 稀 々 に は 神様 が 御 自ら 訪ね て ござる こと が ある から 気 を つけ ね ば なら ぬ という 話 だっ た の が 、 後 に は 人間 の 慈悲 無慈悲 、 親切 不親切 を ためし て 見る ため に 、 姿 を かえ 口実 を 作っ て 、 家々 を 訪問 なさ れる という よう な 話 に なっ て 、 もう 必ずしも 一定 の 日 で ある こと を 要せ ず 、 常に 私 たち の 心 の 持ち 方 を 、 教え 戒める 例 に
^
引き 直さ れ た の は 、 見方 によって は 社会 道徳 の 進み という こと も 出来る 。
咲き続く
(咲く.続く)
延べ語数:
2
1003
,64,21: しかるに その 花 は 、 十間 先 も 、 一 町 先 も 、 五町 先 も 、 同じ よう に
^
咲き 続い て いる 。
1036
,517,16: 庭 に は いかにも 秋 の 花 らしい 、 黄蜀葵 の 淡 黄色 の 花 が
^
咲き 続い て いる 。
謀り取る
(謀る.取る)
延べ語数:
2
1000
,780,33: 時 平 公 は すべて おご れる 人 にて お は しける に や 、 御 を ぢ の 国 経 大納言 の 室 は 在原 棟梁 の 女 なり ける を 、
^
たばかり とり て 我が 北の方 に し 給 ひ けり 、 敦 忠 卿 の 母 なり 、 国 経 卿 歎 き 給 ひけれ ども 、 世 の きこえ に は ゞ かり て ち から 及ば ざり けり
1000
,786,17: た ゞ 、 こ ゝ に も ある 通り 、 時 平 は 夫人 在原 氏 を
^
たばかり 取る 目的 で 連れ去っ た の で ある から 、 もちろん 明く る 朝 に なっ て も 大納言 の 所 へ 返し て 寄越し は し なかっ た 。
察し得る
(察す.得る)
延べ語数:
2
1000
,687,26: それに 自分 は 、 謎 を かけ られる まで も なく 、 左大臣 の 所望 する もの が 何 で ある か を 、 大 凡そ
^
察し 得 た の で あっ た 。
1076
,1010,8: 近頃 の 踊る 宗教 を 見 て も
^
察し 得 られる よう に 、 見知らぬ 人 たち が 旅 から やって来 て 、 新 らしい 教え を 説こ う という の に は 、 踊る こと は 近 路 で あり 、 また 有効 なる 方法 でも あっ た 。
使み着く
(使む.着く)
延べ語数:
2
1000
,622,60: 国 経 は ぞっと 身ぶるい を し て 、 なぜ こう 今朝 は 寒い の か 、 自分 は 何処 に 寝 て いる の か 、 此処 は いつも の 自分 の 寝所 と 違う の か 、 ——— と 思い ながら 、 そこら あたり を 見廻す と 、 眼 に 触れる 帳 や 蓐 や 、 それら に
^
沁み 着い て いる 香 の 匂 や 、 すべて 朝 ゆう 馴染 の 深い 我が家 の 閨 で ある こと は 疑う べく も ない の で あっ た が 、 一つ いつも と 違う ところ は 、 今朝 は 自分 が ひとり ぼっ ち で 寝 て いる の で あっ た 。
1000
,978,23: そして 家 に 帰っ て から も 、 なお 二 三 日 は その 移り香 が 頬 や 掌 や 袂 など に
^
沁み 着い て い た ので 、 母 が 自分 の 身 に 附き 添う て いる よう に 思え た 。
押し拭う
(押す.拭う)
延べ語数:
2
1000
,1237,97: 使 は 合点 が 行か ない で 、 何 を する か と 窺っ て いる と 、 彼方 此方 を 蹈 み 分け て 行っ て 、 云い よう も なく 腐り た ゞ れ た 死人 の 傍 に 寄っ て 、 或は 眼 を 閉じ 、 或は 眼 を 開い て 祈念 を 凝らし 、 た びく それ を 繰り返し つ ゝ 声 も 惜しま ず 泣く の で あっ た が 、 夜もすがら そう 云う 風 に し て 、 暁 の 鐘 の 声 が 聞える 頃 に 、 漸く 涙 を
^
押し 拭う て 帰る の で あっ た 。
1145
,142,4: そして 悩ましい 苦笑 を
^
押し 拭い ながら 、 なおも この 話 を 続ける の です 。
欠き遣る
(欠く.遣る)
延べ語数:
2
0995
,2601,6: いう こと に 事 を
^
欠き や がっ て 、 この インポテ !
1055
,49,52: 叙事詩 の 中 で 、 炉 ば た に 坐っ て いる 人 に 何 か 心 の 屈託 が あっ て 、 それ を 言い出そ う として は ちゅうちょ し て いる さま を 形容 する のに 、 いつも 出 て くる 文句 は 「 岸 なる 灰 を 沖 へ
^
かき やり 、 沖 なる 灰 を 岸 へ かきよせ 、 その あいま あいま を 突き ながら かきまぜ ながら 」 という の で あり ます 。
躄り寄る
(躄る.寄る)
延べ語数:
2
0995
,1620,2: (
^
いざり 寄っ て 佐山 の 腕 を つかむ )
1153
,680,26: 私 は ふす ま を あけ て 両手 両 ひざ を つき 、 見よう 見まね の 渡世人 の 仁義 を よそおい 上目 づか い に
^
いざり 寄っ た 。
見立つ
(見る.立つ)
延べ語数:
2
0994
,377,12: どういう 見方 を し た つて 、 どんな 割引き を し て
^
見 たつ て 、 幸福 な ん ていう もの と 縁 も ゆかり も ある ツラ じ や ない 。
0994
,385,4: —— 眼 つき 一つ
^
見 たつ て 、 ち つ と は うまく 行 つ て いる 人 が 、 そんな 眼 つき を し てる もん です か 。
走り下る
(走る.下る)
延べ語数:
2
0993
,273,11: ( 急 な 崖道 を 勢い を つけ て トット と
^
走り くだる )
0993
,274,21: 金吾 だけん ど 、 足元 から 鳥 が 立つ み て え に … … ( これ も トットットッ と
^
走り くだる )
来撃つ
(来る.撃つ)
延べ語数:
2
0993
,1424,6: お 豊 を 連れ て
^
来 うっ !
1073
,690,6: 臣 賀 爺 、 急い で
^
来 うっ 」
散り来る
(散る.来る)
延べ語数:
2
0993
,1052,0:
^
散り くる 花 の ひらひら と
1073
,8052,8: よそ にて も 花 の 匂 ひ の
^
散り くれ ば わが身 わ びしとおもほへぬかも
叩き倒す
(叩く.倒す)
延べ語数:
2
0989
,896,17: 血 を 売っ たって 、 しかし 、 心臓 を 売っ たって 、 しかし 、 おれ たち は
^
叩き 倒さ なけれ ば なら ん 奴ら を 叩き 倒し て 見せる !
0989
,896,25: 血 を 売っ たって 、 しかし 、 心臓 を 売っ たって 、 しかし 、 おれ たち は 叩き 倒さ なけれ ば なら ん 奴ら を
^
叩き 倒し て 見せる !
動き得る
(動く.得る)
延べ語数:
2
0989
,819,2: 主体 は
^
動き 得る ん です よ 。
1177
,1266,20: 異常 事 、 —— その 、 自分 が 完全 に 単独 な 存在 で しか ない 事実 の まま に
^
動き うる 状況 は 、 恐怖 の それ で ある とともに どこ か 彼 の 夢 の 世界 に も 似 て い た 。
乗り取る
(乗る.取る)
延べ語数:
2
0989
,2625,21: 柳子 という もの を 間 に 置い て 、 お互い スキ が あっ たら ぶっ 倒し て 此処 の 家 を
^
乗り 取ろ う と 、 腹 ん 中 で 爪 を とぎ 合っ て いる 同志 だ 。
0993
,3673,15: それから 、 うち の 主人 の 話 で は 、 横田 が セメント 会社 を
^
乗り 取る 時 に 、 株式 の こと や なんか で 、 ずいぶん いかがわしい こと を し た らしい の 。
睦み合う
(睦む.合う)
延べ語数:
2
0989
,131,2: 一同 互いに
^
むつみ 合い 、 親しみ 合い ながら 、 お互い の 中 へ 深く は 踏み込ん で 行く 人 は 無い ので 、 平凡 ながら 、 おだやか 過ぎる 程 に おだやか な 暮し だ 。
1073
,438,7: と 、 さらに 車座 を 、
^
睦み 合っ た 。
し回る
(為る.回る)
延べ語数:
2
0988
,5653,6: 上京 の たび に 方々 搜
^
し まわり 、 リスト の 中 の 東京 と 東京 近く の 人 たち は 一つ 殘 ら ず 當 つて 見 まし た が 、 それら しい 人 に も ぶつかり ませ ん でし た 。
1073
,7396,26: 彼 の 部下 は 、 声 を からし て 、 勝鬨 を あげ 、 狂 せ ん ばかり 、 常陸 の 国土 を 、 蹂躪
^
し 廻っ た 。
往に成る
(往ぬ.成る)
延べ語数:
2
0988
,2780,35: 「 いつか お目にかか つ た 時 に 、 あなた 、 D 興業 會社 の 社長 秘書 の 貴島 という 男 に 會 うん だ とお つ し やつ て い た が 、 お 會
^
いに なり まし た か ?
0988
,2787,7: 「 … … … それから お 會
^
いに なら ない ?
絡み付く
(絡む.付く)
延べ語数:
2
0988
,1991,25: 一 人 で い ながら 、 まるで 目 の 前 に 相手 が 居る よう に 、 そして 、 その 想像 上 の 相手 に
^
からみ 付い たり 、 離れ て じらし たり 、 近寄 つて 抱きつい たり する ん です 。
1072
,4795,8: … … 何 か が 、 袂 に
^
からみ 付い て しま ッ て 」
し焼く
(為る.焼く)
延べ語数:
2
0988
,172,18: それ が 、 子供 が 輕 い 上等 の 酒 を 飮 まさ れ て 醉 つて は
^
し やい で いる よう な 具合 で 、 見 て い て 快 よい ので 、 私 も 強い て 避け なかつ た 。
1001
,18,62: 大浦 から 本渡 まで の バス が 来 ない です つ て 、 橋 が こわれ て いる から 、 歩か なく ちや なら ない わ 、 こま つたな 、 本渡 まで 七 里 よ 、 あんた どう する 、 歩い たら 七 時間 かかる わ 、 真夜中 まで かかる わ 、 困 つたな 、 など と 、 一 人 で は
^
し やい で いる が 、 その さ わざ 方 が あまり 大げさ な ので 、 乗客 も 退屈 しのぎ に 聞い て いる 程度 で 、 そう 困 つ た よう な 顔 も し て い なかつ た 。
凍り付く
(凍る.付く)
延べ語数:
2
0985
,1607,18: 捕え られ た ため の 悪びれ た 様子 は 全く なく 、 ただ いぶかる よう な 表情 の
^
氷り つい た よう に なっ た 瞳 で 、 喋る 相手 を キョトリ と 見 て いる 。
0993
,949,51: 所 も 同じ 信州 の 高原 地 の 冬 の こと です けど 、 物 みな が 凍てつい て 静まり返っ た 零下 二 十 度 から の 夜明け 方 に あちこち の 樹 の 幹 と 言わ ず 、 梢 と 言わ ず ホン の 一瞬 の うち に ビシリ と
^
氷り つい て 、 それ が 朝陽 に 真白く キラキラ と 光り輝い て 、 それ きり 春先 に なる まで 溶け ない の です 。
持ち為す
(持つ.為す)
延べ語数:
2
0982
,546,6: 遠慮 せ ず と 、 お
^
持ち なせ 、 さあ さ 。
1000
,219,23: 世に 珍しい 美女 に お 生れ に なり ながら 、 選り に 選っ て 祖父 か 曾祖父 の よう な 夫 を お
^
持ち なさ れ た の で は 、 嘸 御 不満 な こと が お あり で あろ う 。
行き為す
(行く.為す)
延べ語数:
2
0982
,531,17: ( 帯 の うし ろ に むすび 附け た 包 を ほどき ながら ) これ 食っ て
^
行き なせ 、 あい 。
0982
,553,30: しばらく 前 から 、 彼女 の 調子 に 、 夢 から 醒め た 人 の よう な 所 が 出 て 来 て いる ) そん じゃ ま 、 早く
^
行き なせ 、 おそく なる と 、 へえ 、 物騒 だ 。
干取る
(干る.取る)
延べ語数:
2
0982
,277,8: 吏一 あんた 、 御苦労 だ が 、
^
ひ とっ 走り 学校 さ 行っ て 、 そう 云っ て 来 て くれ ない か 。
0995
,2063,14: ダラシ が ねえ と いっ て も 、 ヘッ 、 インテリ なんて 、
^
ひ とっ た まり も ねえ ね 。
立ち治る
(立つ.治る)
延べ語数:
2
0980
,39,10: 何 か が 整理 さ れ 、 何 か が
^
立ち なおっ て いる 。
1041
,819,8: 不況 の なか 、 そして そこ から
^
立ち なおろ う と し て いる 人 たち にとって 、 おそらく 唯一 の 娯楽 は 、 カントリー ・ ミュージック だっ たろ う 。
干申す
(干る.申す)
延べ語数:
2
0966
,95,15: しかしながら 、 かな の つか ひか た 、 まだ じ う ぶん に お も
^
ひ 申さ ず 、 よく よく おん お ぼ へ なさる べく 候 。
1076
,961,3: 七難 を 払
^
ひ 申し て
引き継ぐ
(引く.継ぐ)
延べ語数:
2
0966
,47,32: 贋 貨 を 正貨 に 引換える こと を 人民 が 要求 する の は 、 旧藩 の 権利 義務 の いっさい が 名目 ( 版籍 奉還 ) だけ でも 新 政府 に
^
引き つが れ た いま と なっ て は 、 なおさら 正当 で ある だろ う 。
1174
,2369,1: 次第に
^
引き つが れ たり 、 あいまい に 消失 し たり ——」
成り取る
(成る.取る)
延べ語数:
2
0963
,77,67: 「 その 初め は 土 津 公 羽 州 最上 に あらせ られ し 時 幕 領 白岩 の 農民 強訴 に 及び たる 時 、 三 十 六 人 の 巨擘 を 捕 へ て 、 糾弾 も せ ず 一時 に 磔刑 に 行 はれ 、 それ を 鎮静 し 幕府 へ 届け られ し が 、 後世 恒例 家格 と なり し もの と
^
なり と ぞ 。
1140
,54,3: 「 何 ん
^
なり と 」
干奉る
(干る.奉る)
延べ語数:
2
0960
,26,38: 而 に 、 一 人 の 僧 ( 山 臥 云々 ) あり て 、 動 も すれ ば 仏法 に 怨 を なし つつ 、 結局 害心 を さしはさん で 、 聖人 を 時々 う か が
^
ひ たてまつる 。
0960
,29,7: す な は ち 尊顔 に むか
^
ひ たてまつる に 、 害心 たちまち に 消滅 し て あまつさえ 後悔 の 涙 禁じ がたし 。
並び称す
(並ぶ.称す)
延べ語数:
2
0958
,179,29: 天龍 の 鮎 は 上等 の 質 と は いえ ない けれど 、 形 の 大きい の と 力 の 強い の で は 、 飛騨 の 宮川 と
^
並び 称さ れる で あろ う 。
1071
,240,21: 李 唐 、 字 は きこ と いい 、 かつて は 書院 の 巨匠 朱 鋭 とか 李 辿 など と
^
並び 称さ れ た ほど な 画 人 で あっ た 。
探し申す
(探す.申す)
延べ語数:
2
0956
,474,3: ずいぶん 方々 お
^
探し 申し た ん です よ 。
0956
,3638,29: さあ 、 驚き まし て 、 手前 、 その 晩 は 夜通し あっち へ 行っ たり こっち へ 行っ たり し て 文 麻 呂 様 を お
^
探し 申し まし た 。
吹き来る
(吹く.来る)
延べ語数:
2
0956
,3082,4: 天空 の 彼方 から
^
吹き 来 たる 風 が 、 衣裳 の 袂 や 、 手 に し た 竹 の 枝葉 を かすか に 揺らし て いる 。
1182
,433,1: 風
^
吹き 来り 波立ち て
繰り上る
(繰る.上る)
延べ語数:
2
0956
,2609,9: 音 も なく 緑色 の 薄紗 が 次々 に
^
繰り 上っ て 行く 。
0956
,3074,7: 薄紗 の 幕 が 再び 次々 に
^
繰り 上っ て 行く 。
囀り止む
(囀る.止む)
延べ語数:
2
0956
,1672,3: とたんに 小鳥 の
^
囀り 止む 。
0956
,1696,3: とたんに 小鳥 の
^
囀り 止む 。
居立つ
(居る.立つ)
延べ語数:
2
0952
,64,19: うち 山 ン 中 に ひっこん でる せい か 、 こ ない し て いる と 、 中腰 で
^
居 立っ て いる よう な 気 イ し て 、 ちょっと も 落着け し ませ ん の ン 」 なんて … … そう な の 。
0988
,3291,3: あの 人 が
^
居 たつ て 私 もう 行き は し ない から 。
引き離す
(引く.離す)
延べ語数:
2
0952
,49,2: これ だけ
^
ひき 離し て おけ ば 、 絶対 大丈夫 と 思っ た の が 、 油断 だっ た の ね … … そう なる と 、 ジョーゼット まがい の 、 悪く 新し がっ た 薄っぺら な ところ 、 浮き あがっ た よう な レモン の 色合 の わざとらし さ が 、 悲しい ほど 嫌味 で 、 こちら は 泣き だし たい くらい に なっ て いる のに 、 志貴 子 の やつ 、 わざわざ 手 で 触っ て み て 、 「 まあ ま 、 これ 中村 だっか 。
1072
,3498,11: 大亀 と 三平 は 、 むり に 、 ふたり を
^
ひき 離し た 。
啜り込む
(啜る.込む)
延べ語数:
2
0948
,1367,19: 大池 は 小鳥 が 水 を 飲む よう に 、 時間 を かけ て チビチビ と 赤 酒 を
^
すすり こむ と 、 眠る つもり に なっ た らしく 、 クッション に 頭 を つけ て 眼 を とじ た 。
1072
,3126,15: と 、 庄七 は 、 喰 べ のこし の うどん を あわて て 、
^
啜り こん だ が 、 ふと 、 初午 祭り の 地口 行 燈 に 、
掘り崩す
(掘る.崩す)
延べ語数:
2
0947
,2759,10: 苗木 の 谷 の 斜面 を 五 里 ほど も
^
掘り 崩し たら 、 一 ミリグラム ぐらい の ウラニウム が とれる かも しれ ない って 」
0995
,1276,24: 佐山 … … しかた が ない から 、 外 から 、 戸 の 両 わき や 上 の 方 を ウンウン いっ て
^
掘り くずし た です よ 。
笑い流す
(笑う.流す)
延べ語数:
2
0947
,167,2: と
^
笑い 流し 、 西側 の 木戸 から 、 みな の いる 地境 へ 行く と 、 こちら へ 尻目 つかい を し ながら 、 頭 を よせ あっ て 、 なにか 相談 し だし た 。
0947
,3191,3: おだやか に
^
笑い 流す と 、 調子 を かえ て 、
飛び帰る
(飛ぶ.帰る)
延べ語数:
2
0947
,1359,9: サト子 の 心 は 、 一挙 に 東京 に
^
飛び 帰り 、 あす から はじまる 生きる ため の 手段 を 、 あれこれ と 考え ながら 、 気 の ない 調子 で つぶやい た 。
1074
,1285,80: たとえば 百姓 に 飛 羽 を 奪わ れ て 、 無理 に 伴わ れ て 行っ て その 家 の 妻 と なっ た 天 降 子 が 、 二 三 人 の 児 を 設け て 後 に 、 やはり 沖 繩 の 記録 に も ある よう に 、 上 の 児 の 子守 唄 によって 飛 羽 の 所在 を 知り 、 それ を 出し て 着 て 三 人 の 児 を 抱え て 天 に
^
飛び 還っ た 。
言い流す
(言う.流す)
延べ語数:
2
0947
,1113,6: サト子 は 、 さりげ なく
^
言い 流し た 。
1073
,6215,9: いったい 、 誰 が 、 そんな 事 を
^
いい 流す の か 。
漂い着く
(漂う.着く)
延べ語数:
2
0945
,32,4: 「 せっかく 島根 に
^
漂い 着い た が 、 おそろし げ な 焼け 島 で 、 草木 の アヤ も みえ ない 。
0945
,81,20: 焚木 とり に 東 の 入江 へ 行く と 、 百 石積み の 船 が 一 艘 、 浜 に
^
漂い 着い て い た 。
煮出す
(煮る.出す)
延べ語数:
2
0944
,99,37: 法皇 の 頭 を 剃っ て ユーカリ の 油 に 芥子 と アラビヤゴム を 混ぜ た 発泡 膏 を 貼り 、 馬 銭 子 ( マチン ) の 種 と 曼陀羅 ( チョウセンアサガオ ) の 葉 を
^
煮 だし た 熱湯 で 足 を 罨法 する 。
1000
,838,22: で 、 よく く 舌 で 味わい ながら 考える と 、 尿 の よう に 見え た 液体 は 、 丁子 を
^
煮 出し た 汁 で ある らしく 、 糞 の よう に 見え た 固形 物 は 、 野老 や 合 薫物 を 甘 葛 の 汁 で 煉り 固め て 、 大きな 筆 の つ か に 入れ て 押し出し た もの らしい の で あっ た が 、 しかし そう と 分っ て み て も 、 いみじくも 此方 の 心 を 見抜い て お 虎 子 に これ だけ の 趣向 を 凝らし 、 男 を 悩殺 する よう な こと を 工 むと は 、 何と 云う 機智 に 長け た 女 か 、 矢 張 彼女 は 尋常 の 人 で は あり 得 ない 、 と 云う 風 に 思え て 、 い よく 諦め が つき にく ゝ 、 恋し さ は まさる のみ で あっ た 。
着崩す
(着る.崩す)
延べ語数:
2
0943
,69,104: 上 邸 に も 下 邸 に も 、 昨日 まで 小唄 や 囃 で 世渡り を し て い た 、 素姓 も 知れ ぬ 輩 が 黒 羽 二 重 の 小袖 に 着ぶくれ 、 駄物 の 大小 を 貫 木 差し に し て あら ぬ 権勢 を ふるい 、 奥 は また 奥 で 、 お 糸 という あやし げ な 欠 込 女 が 押原 右 内 の 娘 と 偽っ て 寝所 の おし と ね へ 入り込み 、 薄毛 の 鬢 を 片 はずし に 結い 、 大 模様 の 裲襠 を 絆 纏 の よう に
^
着 崩す 飛ん だ 御 ち ゅうろうぶりで 、 呼出し 茶屋 の 女房 やら 、 堺 町 の 踊子 、 木戸 茶屋 の 娘 、 吉原 の か ぶろ 、 女 幇間 、 唄 の 小 八 など という むかし の 朋輩 を ひきこみ 、 仲ノ 町 の 茶屋 か 芝居 の 楽屋 の よう な 騒ぎ を し て いる そう な 。
1073
,3959,4: 烏帽子 、 衣紋 も
^
着 崩さ ず に 、 なにか と 、 客 待ち の さし ず を し て い た 。
辿り来る
(辿る.来る)
延べ語数:
2
0930
,0,40: この 数 年間 、 わが 図書館 界 は 、 この 法 の ため に 、 実に 多く の 討論 を し 、 実に 多く の 交渉 を し 、 海 を 越え 山 を 越え て 、 ここ に
^
辿り 来っ た の で ある 。
1115
,192,9: 「 しかし 花 桐 、 もう 、 我々 も
^
辿り 来 て みる と 、 どうやら 、 行き止まり に 出 て いる らしい で は ない か 、 きょう 、 みそ ぎをしながら 深く それ を 感じ た 。
写し取る
(写す.取る)
延べ語数:
2
0918
,1245,8: 宇宙 の 秩序 を 自分 の 中 に
^
写し とる こと が できる という こと は 、 この 大 宇宙 の 中 に 、 全然 新た に 人類 が 創り だし たる こと な の で ある 。
1047
,111,92: なお この 思想 と 関聯 し て 、 『 日 本紀 』 に ユウリャク ( 雄略 ) 天皇 の 詔勅 として 記さ れ て いる もの の うち に ある 「 義 乃 君臣 、 情 兼 父子 」 の 語 に 日本 の 皇室 と 国民 と の 関係 の 特色 が 示さ れ て いる よう に 説く こと も 行わ れ て いる が 、 この 詔勅 という もの は 『 隋 書 』 高祖 本紀 に 見え て いる 高祖 の 遺 詔 を 殆ど そのまま に
^
写し とっ た もの で あり 、 そうして その 君臣 という の は 、 君主 と その 君主 から 俸禄 を 与え られ て それ に 奉仕 する 官 人 と の 関係 を いっ た の で あり 、 民衆 に は 全く 関係 の ない こと で ある 。
看取る
(看る.取る)
延べ語数:
2
0890
,65,53: これ が 思え ば 不思議 な 御 縁 の はじまり で 、 松 王様 と は つい 昨年 の 八月 に 猛火 の なか で 遽しい お 別れ を 致す まで 、 もの の 十 八 年 ほど の 長い 年月 を 、 陰 に なり 日向 に なり 断 え ず お
^
看 とり 申 上げる よう な 廻り合せ に なっ た の で ござい ます 。
0949
,2,4: 疎開 先 で
^
看 とる もの も なく 死にかけ て いる の を あわ れ に 思う か し て 、 このごろ は 午後 か 夜 か 、 かならず 一 度 は やってくる 。
期し得る
(期す.得る)
延べ語数:
2
0890
,51,9: 今宵 を のがし て 又 い つ 再会 が
^
期し 得 られよ う 。
1075
,253,16: 人 の 心 の 集合 と 統一 と が 、 こんな もの から は ほ とんと
^
期し 得 られ ぬ から で ある 。
作り歩く
(作る.歩く)
延べ語数:
2
0866
,673,29: 別に 、 わざわざ 立寄る ほど の 理由 も 口実 も ない ま ゝ に 、 いく 月 か は 、 た ゞ 、 門 の 前 を いくぶん ゆ
^
つくり 歩き 、 二 階 の 窓 を それとなく 見 あげ 、 時たま 大きく 咳払い を し て みる ぐらい ですぎ た の だ が 、 遂に 、 彼 に と つて 忘れ 難い 日 が 来 た 。
0866
,735,15: 二 キロ あまり の 田圃 道 を 、 なんとなく のんびり し た 気分 で ゆ
^
つくり 歩い た 。
来結う
(来る.結う)
延べ語数:
2
0866
,3694,21: た ゞ 、 あの ひと の 束縛 から 自由 に なり たい 気持 … … なにもかも 、 うるさい 世間 も 、
^
き ゆう くつ な 習慣 も 、 払い のけ たい 気持 … … そんな わが ま ゝ な 気持 を 、 直接 あの ひと に ぶつけ て み た つて 、 どう に も なら ない と 思 つたの 。
1181
,20,0:
^
き ゆう と い つ て 息 たえ た 時
し照る
(為る.照る)
延べ語数:
2
0866
,2338,16: 「 大丈夫 よ 、 多津 お 姉 さま は 、 雲井 先生 を 完全 に キャッチ
^
し てら つ し やる わ 。
0866
,4662,5: 「 トシ 、 そこで なに
^
し てら つ し やる の ?
押し切る
(押す.切る)
延べ語数:
2
0866
,1647,49: 早速 ながら 折 入 つて 君 に 頼み たい の だ が 、 小生 の 姪 にあたる 娘 が 、 高等 学校 を 今年 出 た の は よい が 、 どうしても 東京 へ 出 て 文学 を やる の だ と い ゝ 、 両親 の 反対 を
^
押し 切 つ て 、 既に 小生 の ところ へ 転がりこん で いる 。
0988
,2129,4: 強い て それ を
^
押し 切 つて 外 に 出 て 行く 用事 も 別に 有り ませ ん から 、 ボン ヤリ し て 此處 に 坐 つ て いる の です 。
貸し得る
(貸す.得る)
延べ語数:
2
0855
,188,14: これ は まったく 悪魔 の 退屈 な ので 、 あの 青年 に 宿 を
^
かし 得 なかっ た 如き 、 私 は 元来 、 時間 的 に やや 永続 する 関係 に は 堪え られ ない という 意味 も 根強い の で あっ た 。
1173
,427,15: また 南 入口 の 砲撃 の 場 を どうして 女 が 花田 に 肩 を
^
貸し 得 た の か 。
笑い得る
(笑う.得る)
延べ語数:
2
0854
,240,3: 私 が 、
^
笑い 得 べき 。
0885
,95,6: この 笑い きれ ぬ 笑い を
^
笑い 得る もの こそ 、 本当 の 強い 、 正しい 、 人間 で は ない か と 考え ます 。
斬り下す
(斬る.下す)
延べ語数:
2
0842
,584,18: 常に ただ 一 手 、 身 切り と 称し て 真向 から 竹 割り に 頭上 へ
^
斬り 下す だけ で ある 。
0842
,585,18: また 、 それ を 受ける に は 、 体 を ひらい て 同時に 敵 の ミケン へ
^
斬り 下し て いる か 「 まき 落し 」 と 称し て 敵 の ツバ 元 へ とびこみ 、 こっち の ツバ 元 を ひっかけ 、 小手 に 小手 を まい て ひき 落す 、 あるいは 一瞬 とびのい て 空 を きら せ て ひき 落す 。
差し迫る
(差す.迫る)
延べ語数:
2
0833
,206,2: つまり それほど
^
差し せまっ た 現実 的 な 夢 ばかり 見る わけ です 。
0833
,207,98: たとえば 友人 に 会っ て 金策 を たのん だり 、 女房 が 悪い 病気 に なっ た と 思いこん で ( という の は 、 女房 が 病気 に なっ た と 私 に 打ちあけ た 、 それ も 実は 夢 だっ た が 、 私 は それ を 二 年間 も 本当に 女房 が うちあけ た こと が あっ た と 思いこん で い まし た ) 親しい 医者 の ところ へ 治し て やっ て くれ と 頼み に 行っ たり 、 借金 を 払い に 行っ たり 、 夢 という 夢 が そういう 身 に
^
差し せまっ た こと ばかり で 、 それ が 夢 だ という 考え は 全然 心 に 浮ぶ 余地 が ない 。
着遣る
(着る.遣る)
延べ語数:
2
0832
,143,7: だから 一 人前 に アロハ なんか
^
着 や がっ てる くせ に 新婚 初夜 に 木石 じゃ ない か 。
0832
,344,15: 都会 の 奴 が アロハ を 着る うち は まだ いい が 、 ギャバジン を
^
着 や がる と 、 いけ なく なる よ 。
残り得る
(残る.得る)
延べ語数:
2
0825
,353,5: そして それ を きりぬけ て
^
残り 得 た の は 、 祖神 を 祀る コマ 神社 に 仕え 一 生 を 修験 道 に 捧げ て 半分 山伏 生活 を し て い た せい だ と 系図 は 語っ て いる の で ある 。
0854
,276,6: 私 は ただ 、 幸い に
^
残り 得 た 一語 の いのち を 胸 に だきしめ て い た の で ある 。
通い合う
(通う.合う)
延べ語数:
2
0823
,72,15: つまり 伝説 上 の 宝塚 は 一般 の 人間 と は 生き た 血 が
^
通い 合わ ない よう に 感じ られ 、 信ぜ られ て いる の で あろ う 。
1138
,216,29: 封建 時代 の 自由 恋愛 が 、 どんなに 恐し い もの で あっ た か 、 青侍 と 将軍 の 娘 の 胸 に も 、 赤い 血 が
^
通い 合う という 、 —— これ が 奇談 で なく て 何 でしょ う 」
祈り出す
(祈る.出す)
延べ語数:
2
0819
,44,10: 役 の 行者 以来 、 法 術 によって 何 でも
^
祈り だす の が 山伏 という もの さ 。
0944
,88,1: せっかく
^
祈り だし て も 、 厄 鬼 が 逃げ て 行く 道 を つくっ て おか なけれ ば なん に も なら ない の で ある 。
振り下す
(振る.下す)
延べ語数:
2
0809
,388,27: 一瞬 も その 気配 を 察知 し 得 なかっ た 米 屋 の アンニャ 、 すでに 相手 が 間 に は いっ て いる から 、 いきなり
^
振り 下す 。
1172
,1200,6: 軍刀 を 壁 に 沿っ て
^
振り 下す と 、 体 を 開い て こぶし を 目 の 所 まで 上げ た 。
降り払う
(降る.払う)
延べ語数:
2
0808
,393,4: アネサ は 水平 に
^
ふり 払う ツモリ な の だ 。
0808
,395,13: ちょうど 野球 の バット ぐらい の 角度 に 、 肩 から ふり 下し
^
ふり 払う ツモリ な の で ある 。
取り払う
(取る.払う)
延べ語数:
2
0808
,28,9: すると 男 が 二 間 ほど 横 ッチョ へ
^
取り はらわ れ て いる から 、 アネサ は ワキ 目 も くれ ず に 行っ て しまう 。
1041
,459,36: まず 、 ポピュラー 音楽 の なか で 忠実 に 守ら れ て い た 、 ポップ 、 カントリー ・ アンド ・ ウエスタン 、 リズム ・ アンド ・ ブルース など の カテゴリー が 、 ロックンロール によって 、
^
とり 払わ れ た 。
差し抜く
(差す.抜く)
延べ語数:
2
0807
,372,6: 山犬 の 頭上 ま ッ すぐ
^
さし ぬく よう に 突き 閃い て 、 電光石火 、 横 に 虚空 を 切り はらう 。
0823
,223,45: 当節 は どこ に 生々しい 血痕 の よう な 黒 旗 の よう な もの が 掲げ られ て いる か 分ら ない から 、 女 の 学校 の 掲示 場 を のぞく に も 真剣 勝負 の 心構え を 忘れる と 、 胸 を
^
さし ぬか れ て しまう 。
切り払う
(切る.払う)
延べ語数:
2
0807
,372,20: 山犬 の 頭上 ま ッ すぐ さし ぬく よう に 突き 閃い て 、 電光石火 、 横 に 虚空 を
^
切り はらう 。
1072
,4695,15: 這い よる やい な 、 脇差 で 、 山本 左右 太 の 縄目 を
^
切り はらい 、 その 脇差 を 手 に 持た せ て 、
舞い回る
(舞う.回る)
延べ語数:
2
0794
,282,12: なぜなら ハモニカ は 人 の 頭 より も 高い ところ を クルクル
^
舞い 廻っ て いる から で ある 。
0819
,84,27: 私 の 泊っ た サクラ 花壇 という 妙 テコ リン な 名 の 旅館 の 座敷 から 見る と 、 はるか 眼下 に トンビ や カラス が
^
舞い まわり 木 の 枝 に とまっ て いる 。
盗み去る
(盗む.去る)
延べ語数:
2
0788
,294,15: また 、 伊助 が 一 人 で 居る とき 誰か が 来 て カギ を
^
盗み 去っ て も 、 伊助 は その 目的 に 気づか ない で あろ う 。
0842
,2674,21: 彼ら は お金 という もの が 財布 の 中 に ある 物 と 考え 、 財布 らしき 分厚 な もの だけ
^
盗み 去っ た の だ が 、 私 は お札 を 紙 クズ の よう に ポケット に ねじこん で おく だけ だ から 、 先生 方 は 気がつか なかっ た の で ある 。
引き払う
(引く.払う)
延べ語数:
2
0787
,281,18: オイナリ 様 直々 の タタリ だ という こと に なり まし た が 、 当家 が 故郷 を
^
ひき 払っ て 上京 し た の は 、 これ が 原因 で 、 どうしても 居たたまらなかっ た の でしょ う 。
0993
,51,71: こんな ふう に 私 は この 一家 と 知り合い に なっ た だけ で 、 別に それ 以上 立ち入る という こと も なく 過ぎ て い まし た が 、 そう こう し てる うち に 夏 も すぎ て 秋 も 深まっ て き た ので 、 私 は 東京 へ 帰ら なけれ ば なら なく なり 、 金吾 老人 と 金太郎 君 とも 別れ を 告げ 、 宿屋 を
^
引き はらっ て 東京 へ 戻っ て き た の です 。
忍び出る
(忍ぶ.出る)
延べ語数:
2
0786
,749,66: 「 火事 見舞い に でむい て 、 はからずも オカネ の ヘソクリ の 在り か を 見 て とっ た 仁助 は 、 弁 内 を おびきだし て 肩 を もま せ つつ オカネ が 酔っ て 熟睡 の こと 、 他 の 五 名 が 出払っ て 無人 の こと を 確かめ 、 弁 内 に 後口 の かかっ た を 幸い に 、 ひそか に
^
忍び で て オカネ を 殺し 、 金 を 奪っ た の さ 。
1000
,1167,56: その 頃 父 は 幾 日間 も 、 晝夜 の 別 なく 静坐 と 沈思 を つ ゞ け て い て 、 い つ 食事 を し 、 いつ 眠る の で あろ う か と 、 滋 幹 は 不審 に 堪え かね 、 夜中 乳人 に 気付か れ ぬ よう に 寝間 を
^
忍び 出 て 、 佛 間 の ところ へ 行っ て 見る と 、 障子 の 中 に は かすか に 燈火 が ともっ て い 、 父 は 晝間 と 同じ 姿勢 で 坐っ て い た 。
ぼり聞く
(ぼる.聞く)
延べ語数:
2
0786
,654,3: 根 ぼり 葉
^
ぼり 訊い て まし た が 、 相手 が メクラ の こと です から 、 仁助 の 知り たい ところ に 限っ て 弁 内 が まったく 不案内 という ワケ な ん です 」
0786
,750,12: あと で 弁 内 に 現場 の 様子 を 根 ぼり 葉
^
ぼり 訊き ただす の は 古い 手 だ 。
這い戻る
(這う.戻る)
延べ語数:
2
0784
,579,30: しかるに 短い 冬 の 一 日 が 暮れる まで の 時間 の うち に 、 妻 は 死 の 国 を 往復 し て 、 ようやく 再び この世 へ
^
這い 戻っ て き た よう な 様子 で ある 。
0944
,143,8: 何 週間 か かかっ て 国境 まで
^
這い 戻る と 、 裸馬 に 乗せ て はるばる 甘粛 新 彊 まで 送っ て 行き 、 カラコルム の 峠 を 越え た ツァイダム の 沙漠 の 入口 で 、 足 の う ら に 漆 を 塗っ て 釈放 する 。
し致す
(為る.致す)
延べ語数:
2
0784
,118,8: ま 、 かいつまん で 御 容体 を お話
^
し 致す から 、 おかけ なさい 」
1113
,139,26: 保則 様 、 いつか 、 きっと お話 する 機会 の ある まで は 、 たずね ない で 下さい と 申し上げ た こと も 、 きょう お話
^
し いたそ う と し ます それ な の で ござい ます 。
運び下す
(運ぶ.下す)
延べ語数:
2
0782
,441,47: 山腹 の 畑 の 方 に も 小屋 を つくっ て 、 忙しく なる と オタツ は 山小屋 に こもっ た が 、 留守番 の カモ 七 は 朝 と 夕方 山 へ 食べ物 を 運ぶ ついで に 、 トリイ レ の ムギ や イモ を いくらか
^
運び 下す 程度 で 、 日 中 と 夜間 は 何 も し ない 留守番 だっ た 。
0782
,764,22: それ を コモ 包み に し て 山小屋 へ 運び 、 畑 の 物 と 一 しょ に 下 の 家 へ
^
運び 下し て 、 いったん 自宅 へ おき 、 夜行 列車 の 通る 直前 に 線路 へ すて て き まし た 。
躙り進む
(躙る.進む)
延べ語数:
2
0777
,130,4: のたうつ うち に 、
^
にじり すすん で 方向 が 変り まし た が 、 お 苦しみ の うち に も 、 もがき 、 もがき し て 、 いつも 碁盤 の 方 を 指さそ う と なさる よう でし た から 」
0806
,606,7: 彼 は 殿様 の 前 へ
^
にじり すすむ と 平伏し て 、 ハラハラ と 涙 を 流し て 、
泣き合う
(泣く.合う)
延べ語数:
2
0772
,663,24: その とき 藤 兵衛 の 居間 に は 加 助 が き て おっ て 、 二 人 は 手 を とりあっ て 、
^
泣き あい 、 堅く 誓 を 立て あっ て い た ところ で あっ た 」
0835
,25,7: むくわ れ ない 愛情 の ため に
^
泣き 合っ た 。
抜き足す
(抜く.足す)
延べ語数:
2
0772
,662,5: 下駄 を フトロコ に 、
^
ぬき 足さ し 足 庭 を よぎり 、 土蔵 へ 忍び こみ 、 中 の 気配 を 見 すまし て 、 ヒキ 戸 を あけ て 、 藤 兵衛 の 居間 の 隣室 へ 身 を ひそめ た 。
0817
,306,27: と 、 芸者 に ふら れ て 恨み を むすび 復讐 を ちかっ て いる 盛り場 の アン チャン が 怪しき 様子 で 舞台 の 一方 から
^
ぬき 足さ し 足 現れ て くる 。
押し破る
(押す.破る)
延べ語数:
2
0772
,103,14: フシギ で ある から 、 お 槙 を よび 起し て 、 戸 を
^
押し 破っ て はいっ て みる と 、 藤 兵衛 は 脇差 で 胸板 を 刺し ぬか れ て 死ん で い た の で ある 。
0977
,16,5: 鉄 の 門 を
^
おし やぶる よう に し て 、 人々 は 三つ の 流れ を つくっ て いる 。
飛び来る
(飛ぶ.来る)
延べ語数:
2
0771
,381,4: どこ から とも なく
^
飛び 来っ た 小柄 一 本 が 瞬時 に 命 を 奪っ て いる 。
0771
,590,2: 手裏剣 の
^
とび 来っ た 方角 に 最も 近く 居 た 者 は 田所 で 、 すこし 離れ て フランケン が おり ます が 、 彼 の 位置 は 田所 に さえぎら れ て 手裏剣 を うつ こと が でき ませ ん 。
効き及ぶ
(効く.及ぶ)
延べ語数:
2
0761
,45,22: 「 野坂 中尉 と 中西 伍長 」 が 政治 家 の 演説 に 利用 さ れ て いる こと を 、 かねて
^
きき 及ん で い た から 、 サテハ 、 と 看破 し た の で ある 。
0771
,90,38: こうして 、 両々 対立 する に 至っ た から 、 いずれ から とも なく 秘密 が もれ て 、 政界 裏面 の 秘事 は 消息通 の 耳 に も きこえる よう に なり 、 かねて 海舟 も
^
きき 及ん で い た 。
叩き得る
(叩く.得る)
延べ語数:
2
0759
,6749,4: 因果 を 含め て
^
叩き うれ ば 、 承知 する に きまっ て い ます 。
0759
,6752,0:
^
叩き うる 一 手 です 。
効き回る
(効く.回る)
延べ語数:
2
0759
,5708,2: 方々 を
^
きき まわる うち に 、 記代子 さん が 、 こちら の お世話 を 受け て いる らしい 、 という 噂 を きい た の です 。
0774
,278,47: それから 、 どう なっ た か 、 みんな 多忙 を きわめ て いる から 注意 し て いる 者 も なかっ た が 、 二 三 時間 後 に 、 女中 風 の 女 の 方 が 、 奥さん は どこ だろ う 、 と 方々 ウロウロ
^
きき まわっ て い た が 、 誰 も 女 の 行方 を 知っ て いる 者 が なかっ た らしい 。
開き治る
(開く.治る)
延べ語数:
2
0759
,2200,1:
^
ひらき 直っ た 凄味 は なかっ た 。
0759
,6782,3: エンゼル は
^
ひらき 直っ た 。
出し渋る
(出す.渋る)
延べ語数:
2
0757
,664,18: 上野 光子 女史 が 現れ て 、 大鹿 と 懇談 し た けれど 、 本社 が 金 を
^
出し 渋る から 、 契約 が まとまら ない 、 と 云う の です ね 。
0852
,397,4: 女 は 酒 を
^
だし 渋っ た が 、 私 が 別人 の よう に 落 付い た ので 、 意味 が 分ら ぬ 様子 で あっ た 。
拭き取る
(拭く.取る)
延べ語数:
2
0757
,1105,1: かなり
^
拭き とっ た らしい が 、 よく 見る と 、 分る 。
0781
,123,8: しかし クラ ヤミ の せい か 、 よく
^
拭き とら れ て い ない の だ 。
突き壊す
(突く.壊す)
延べ語数:
2
0754
,81,2: イワシ を
^
突き こわし て 、 ゆっくり 食べ ながら 、
0987
,1173,7: … … 私 の 信仰 を
^
つつき こわし て しまっ た の は 、 片倉 の 信仰 だ 。
待ち振る
(待つ.振る)
延べ語数:
2
0754
,705,20: その 流説 を 裏書 する よう に 、 一 個 師団 が ゴッソリ かくれ て 敵 の 上陸 を
^
待ち ぶ せる こと が 出来る よう な 洞穴 が 伊東 の 四 周 の 山々 に 掘り まくら れ 、 亮作 も モッコ 運び に かりださ れ た 。
0830
,248,24: なぜなら 、 十 四 万 円 ひきだす の を 成就 する ため に 山口 が 起き たら 殺そ う と 九 時 ごろ まで
^
待ち ぶ せる 危険 を 冒す ほど 冷静 大胆 な 犯人 なら 、 山口 を 確実 に 殺す 方 が 安全 だ という 当然 な 結論 を 忘れる 筈 も ない し 、 実行 し ない 筈 も ない 。
湧き出る
(湧く.出る)
延べ語数:
2
0754
,420,7: 畑 の 中 に 温泉 が
^
湧き で て い た 。
0784
,601,0:
^
湧き で て くる 明る さ だけ で 心 が いっぱい だっ た 。
出回る
(出る.回る)
延べ語数:
2
0754
,1256,4: 品物 も いろいろ と
^
出 まわる よう に なっ て い た 。
0868
,151,24: 粉 を 常食 と する 以上 、 小生 は 、 なに より も 、 ネギ を もつ と たくさん 作 つて 各 家庭 へ
^
出 まわる よう に する と 同時に 、 なん の アブラ で も い ゝ から 、 脂肪 分 を なんとか 工面 する 方法 を 講じ たら 、 ( 栄養 の 点 から 動物 蛋白 が その 上 いる こと は 別 として ) 手 の あまり か ゝ ら ぬ 料理 で 、 粉食 が 活き て 来る し 、 存外 、 飽き ない で すむ と 思う の です 。
舞い踊る
(舞う.踊る)
延べ語数:
2
0747
,263,16: しかも 彼 の 前 に ヒラヒラ 、 サササッ 、 ヒラリ 、 蝶 か の 如く に
^
舞い 踊る の は イヴニング の 美姫 で ある 、 射的 屋 の 蔭 から 襲いかかっ て シャッポ を 強奪 し たり 、 ムンズ と 組みつく 女 レスラー の たぐい で は ない 。
1062
,189,30: “ タプカンニ ” “ ウポポウシ ” という 地名 が 北見 の 美幌 から 藻琴 へ 抜け て 行く 山路 の 途中 に ある の です が 、 いずれ も “
^
舞い 踊っ た 所 ” “ 舞い 歌っ た 所 ” の 意味 で 、 昔 そこ で 疱瘡 の 神 々 が 輪舞 し た 所 だっ た という 伝説 が あり 、 そこ に は 土俵 の よう な 形 の 畝 が 三 重 に なっ て い た という こと で あり ます 。
貸し解く
(貸す.解く)
延べ語数:
2
0744
,353,15: 持ち 合せ が 八 百 円 しか ない ん だ から 、 二 百 円
^
貸し とけ 、 と 言っ たら 、 それ も いけ ない 。
0993
,3557,46: 敏行 ( それ まで に ゾウリ の 音 を 忍ば せ て ベンチ の 背後 に 来 て 立 聞い て い た の が 、 寄っ て 来 て ) 春子 に は 後で 私 から 言う から 、 その 金 は 私 に
^
貸し とい て くれ ない か ねえ ?
狙い出す
(狙う.出す)
延べ語数:
2
0742
,114,67: 私 の 出かけ た 競輪 場 で も 、 大穴 は 午前 中 に でる 、 と 云わ れ 、 事実 、 その 通り で あっ た が 、 これ も 売り上げ の 数字 表 を 見る と 化けの皮 が あらわれ 、 大 番狂わせ の レース は 午後 も 行わ れ て いる の だ が 、 一度 大穴 が でる と 、 みんな 穴 を
^
狙い だし 、 又 、 午後 に なる と 自然 焦っ て 、 多く の 人 が 穴 を 狙い だす ので 、 どんな ボロ 券 に も 相当 数 の 買い手 が つい て 、 大 番狂わせ の 配当 率 が グッ と 下っ て いる だけ の こと だ 。
0742
,114,86: 私 の 出かけ た 競輪 場 で も 、 大穴 は 午前 中 に でる 、 と 云わ れ 、 事実 、 その 通り で あっ た が 、 これ も 売り上げ の 数字 表 を 見る と 化けの皮 が あらわれ 、 大 番狂わせ の レース は 午後 も 行わ れ て いる の だ が 、 一度 大穴 が でる と 、 みんな 穴 を 狙い だし 、 又 、 午後 に なる と 自然 焦っ て 、 多く の 人 が 穴 を
^
狙い だす ので 、 どんな ボロ 券 に も 相当 数 の 買い手 が つい て 、 大 番狂わせ の 配当 率 が グッ と 下っ て いる だけ の こと だ 。
狂い立つ
(狂う.立つ)
延べ語数:
2
0736
,152,27: 気違い は 、 裸 に なる と いう が 、 妙 な もの で 、 私 も 、 女房 や 女中 の 奸計 を 怒っ て
^
狂い たつ と 、 一糸 まとわ ぬ 裸体 に なっ て い た 。
0777
,161,3: もどかし さ に
^
狂い 立っ て いる の だ 。
言い遣る
(言う.遣る)
延べ語数:
2
0734
,391,13: 死ぬ 奴 は 吾 吉 一 人 じゃ ない わ よ 、 と
^
言い や がっ た が 、 お 尻 の 復讐 の 二 人 目 が 成就 し た の で ある 。
1158
,7,2: 」 と
^
言い や がっ た 。
打ち降る
(打つ.降る)
延べ語数:
2
0732
,417,9: あと の 二 人 は 鈴 を 頭上 に
^
打ち ふっ て いる 。
0732
,418,17: 踊る 足どり で 正宗 菊松 の 前 に 立っ た と 思う と 、 サッと 御幣 を
^
打ち ふっ た 。
養い得る
(養う.得る)
延べ語数:
2
0732
,3276,7: 薄給 の 教師 が 妻子 すら も
^
養い 得 ず 、 意 を 決して 天草 商事 の 入社 試験 を うけ 、 その 翌日 に は 、 モーニング を きせ られ 、 有無 を 云わ さ ず 箱根 へ 連れ ださ れ て 、 監禁 を うけ 、 一時 は 狂気 に 至る テン マツ 、 天人 とも に 泣かし むる 、 と は 、 この 如き 悲惨 、 誇り なき 人生 で なく て 何 で あろ う 。
1046
,56,46: さて この よう な 、 ヤマト を 中心 として 後 の キンキ 地方 を 含む 政治 的 勢力 が 形づくら れ た の は 、 一つ は 、 西 の 方 から 伝え られ た 新しい 文物 を 利用 する こと によって 、 その 実力 が
^
養い 得 られ た ため で あろ う と 考え られる が 、 一つ は 、 その 時 の 君主 の 個人 的 の 力 による ところ も 少なく なかっ た で あろ う 。
腐り切る
(腐る.切る)
延べ語数:
2
0732
,2578,3: 才蔵 は
^
くさり きっ て 、 シカメッツラ を し て いる 。
0759
,4975,5: と 、 青木 は
^
くさり きっ て 、
酔い潰す
(酔う.潰す)
延べ語数:
2
0732
,1968,6: ムリ に も サルトル を
^
酔い つぶそ う という の だ から 、 ジン だ 、 アブサン だ 、 沖縄 産 アワモリ だ と 強烈 な アルコール を 用意 する 。
0732
,1969,18: 接待 係り の 婦人 社員 連 、 本当 の 目 当 は 知ら ない が 、 サルトル を
^
酔い つぶす 目標 だけ は 教え られ て 知っ て いる 。
積み出す
(積む.出す)
延べ語数:
2
0732
,1711,32: 調査 し て 分り やし た が 、 戦時 中 、 富士 山麓 に アヘン 密造 工場 が あっ て 、 新 兵器 第 何 号 と やら 称し て 中国 へ
^
積み だし て い た の です な 」
1102
,358,2: もう そろそろ
^
積み だし た 頃 で あろ う 。
疑り出す
(疑る.出す)
延べ語数:
2
0726
,17,54: 僕ら は 酒 を のん で 話 を 交し て い た ので 、 こまかい こと は 忘れ て しまっ た が 、 この ルリヂヤス 何とか という 表現 が 、 二 人 の 手記 に 同じ 言葉 が 用い られ て いる ので 、 小林 は ゴッホ も テン カン じゃ ない か と
^
疑り だし て いる の で ある 。
0853
,293,34: せっかく 燃え ひらめい た 心 の 励み も 何 の 役 に も 立た なく なり 、 いったん 心 が 閃い た だけ 、 遅々 として 進ま なく なり 、 わが 才能 を
^
疑り だす と 、 始め に 気負っ た 高 さ だけ 、 落胆 を 深め 、 自信 喪失 の 深度 を 深 かめる 。
煮殺す
(煮る.殺す)
延べ語数:
2
0708
,298,12: 微罪 の 罪人 を 牛 裂き に し たり 、 釜 で
^
煮 殺し たり 、 おまけ に 、 その 釜 を 、 煮 られる 者 の 女房 や 親 兄弟 に 火 を たか せ た 。
1033
,52,7: しかも 、 拙劣 な 料理 法 によって
^
煮 殺し て いる 魚介 と き て は 、 品種 が 日本 の 百 に対して 一 、 二 で あろ う 。
付き払う
(付く.払う)
延べ語数:
2
0701
,568,22: 広告 費 、 その他 諸 雑費 、 賄える はず が ない が 、 元々 払う 気持 の ない 信二 だ から 落
^
附き 払っ て いる 。
0790
,242,7: 兇悪 そう な 目玉 を 落
^
附き はらっ て むい て いる 。
差し示す
(差す.示す)
延べ語数:
2
0693
,116,73: 魚 泥棒 が ツリ 竿 と ビク を おき 残し て 逃げ た のに フシギ は あり ませ ん が 、 その ほか に 、 もう 一品 、 異様 な 物 を おき 忘れ て 逃げ 去り まし て 、 それ が これ なる 手 ヌグイ 包み で あり ます が 」 平吉 は ツリ 竿 と ビク を 下 において 、 フトコロ から 例 の 物 を とりだし て 、 人々 に
^
差し 示し た 。
0880
,58,33: 最後 に 、 「 演劇 に 志す 人 へ 」 という 一 項 を 設け 、 初心 の 人々 の ため に 、 きわめて 迷い やすい 正しい 演劇 へ の 道 を
^
さし 示そ う と し た 。
掘り捲る
(掘る.捲る)
延べ語数:
2
0687
,227,1: ずいぶん
^
掘り まくっ た もの です な ア 。
0754
,705,37: その 流説 を 裏書 する よう に 、 一 個 師団 が ゴッソリ かくれ て 敵 の 上陸 を 待ち ぶ せる こと が 出来る よう な 洞穴 が 伊東 の 四 周 の 山々 に
^
掘り まくら れ 、 亮作 も モッコ 運び に かりださ れ た 。
追い迫る
(追う.迫る)
延べ語数:
2
0687
,194,5: 程なく 放 善 坊 の
^
追い せまる 音 を きい た が 、 余 は それ に 無 関心 で あっ た 。
0806
,125,25: 怒り くるっ た 女房 は 、 カメ が 外 へ にげる と 、 益々 気勢 が あがっ て 、 追いつめ て は 、 なぐりつけ 、
^
追い せまっ て は 、 突き 倒す 。
帰り遣る
(帰る.遣る)
延べ語数:
2
0685
,239,3: 一足 先 に
^
帰り や がっ た か 」
0692
,156,3: それで 負け て
^
帰り や がっ た 。
駆り出す
(駆る.出す)
延べ語数:
2
0684
,485,9: 村民 の 大半 も イヤイヤ ながら バケツ リレー に
^
駆り ださ れ て い た の です から 、 学校 の 先生 の 云い 分 が 尤も だ と 云っ て 、 根 作 の 評判 の 方 が 悪かっ た の です 。
0946
,122,13: 翌 八 年 の 春 、 金 十郎 は 用人 部屋 から
^
駆り ださ れ て 大阪 に 下り 、 川口 の 囲倉 から 廻米 を 受領 し て 京都 へ 差 送る 、 廻米 下役 を つとめ て い た が 、 その ころ 湊 入り し た 津軽 船 の 上乗り から 、 知 嘉 姫 の 消息 らしい もの を 聞い た 。
渡り歩く
(渡る.歩く)
延べ語数:
2
0682
,44,5: 彼 は 諸国 を
^
わたり 歩き 、 辻 に 立っ て 油 を 売っ た 。
1076
,1618,39: 日本 の 内地 で 感覚 の 是 と 近い もの は 、 旧 七月 盆 の 魂祭 の 後先 に 、 盛ん に 飛びまわる 色々 の 蜻蛉 、 又は ホトケノウマ など と 称し て 、 稲穂 の 上 を
^
渡り あるく 蟷螂 の 類 、 是 は 先祖 様 が 乗っ て 来ら れる と 云い 、 または 亡き 魂 の 仮 の 姿 かも しれ ぬ と いっ て 、 いかなる 悪太郎 も 捕獲 を さし 控え させ られる 。
捻り殺す
(捻る.殺す)
延べ語数:
2
0682
,265,11: 軽く 一 ひねり に 五 千 の 尾張 兵 を
^
ひねり 殺し て 信秀 の 落ち目 の 元 を つくっ た の は 道 三 だ 。
0696
,45,33: それで 犬 よ け の サク を 造っ て 子供 を 座敷牢 に 安置 する よう な 必要 が あっ た が 、 しかし 当時 は 私 自身 が い つ 子供 を
^
ひねり 殺す か 、 内々 その 不安 で 苦しん で い た 。
繰り出す
(繰る.出す)
延べ語数:
2
0676
,368,2: 威勢 よく
^
繰り ださ う と いふ ので 、 後始末 を オカミサン に まかせ て 、 これ より 一 軒 づゝ 、 軒並み に 蒲鉾 小屋 の 巡礼 が 始まる 。
0958
,231,52: 好き な 道楽 に は 、 医者 の 戒め を 利用 か 悪用 か し て 、 理屈 を つけ 、 自分 の 田 に 水 を 引き 、 老婆 が 引き止める の も 顧み ない で 、 娘 を 供 に 痛む 足 を 引き ながら 、 またまた 富士川 へ
^
繰り だし た の で あっ た 。
干戻る
(干る.戻る)
延べ語数:
2
0674
,47,55: 彼 は すでに 江戸 へ 逐電 、 信徒 の 旗本 の 手引 で 江戸城 の 大奥 へ まで 乗込ん で 小姓 の 間 を 伝道 し て 歩い て ゐ た が 、 江戸 の 生活 が 約 二 年 、 露顕 の 気配 が 近づく と 風 の 如く に 飄然 長崎 へ 舞
^
ひ 戻 つ て き た 。
0674
,59,5: 彼 は 天草 へ 舞
^
ひ 戻り 、 鳥銃 を ぶらさげ て 冬山 の 雑木林 を ぶら く 歩い て ゐ た の で ある 。
騒ぎ立つ
(騒ぐ.立つ)
延べ語数:
2
0674
,207,18: もし 諸国 の 切支丹 が 力 を 合せ て 反乱 する なら 、 異教徒 の 大名 ども まで
^
騒ぎ 立ち 、 悪魔 の 将軍 は 亡び ます 。
0759
,1074,18: 長平 の 血 に 浮気 の 虫 が 多 すぎる せい だ が 、 浮気 の 血 が
^
騒ぎ たっ て も 陽気 に なれ ない 時 も ある 。
ゐ遣る
(ゐる.遣る)
延べ語数:
2
0667
,587,15: 富子 の 奴 は あの 札束 で どこ で 誰 と 何 を し て
^
ゐ や がる か 、 札束 だけ が 残念 で たまらない 。
0667
,1258,38: 、 ヤケクソ 、 高価 を 物 と も せ ず 、 決死 の 覚悟 で 、 血相 た ゞ なら ぬ 様 を 冷静 に 見定め た から 、 なるほど 、 奴ら も 追 ひ つめら れ て
^
ゐ や がる な 、 最上 清人 が 見破 つ た 。
踏み越す
(踏む.越す)
延べ語数:
2
0667
,524,50: 目先 の 浮気 など より も 、 一城 一 国 の あるじ 、 国持 の 大名 に なる の が 大功 な ん だ と 、 彼 は 齢 が 若い から 理想 主義 者 で 、 倉田 が 自ら 考へ ながら 為し 至ら ざる 難関 を 平 チャラ に
^
踏み こす 力量 を 持つ て ゐ た 。
0857
,303,16: 有る もの を 書く の じゃ なく て 、 無い もの 、 今 ある 限界 を
^
踏み こし 、 小説 は いつも 背のび を し 、 駈け だし 、 そして 跳び あがる 。
切り回す
(切る.回す)
延べ語数:
2
0667
,374,18: オコウ ちや ん と 肌合 が 違 ふか ら 、 小娘 に 派手 に やら れ て
^
きり 廻さ れ て 何かと 言 はれる と 腹 を 立て 、 余波 は めぐ つて 倉田 軍師 も 煙たがら れ て なんとなく 反目 を 受ける 。
0946
,109,8: 詰り きっ た 下士 の 台所 を
^
切り まわす に は 、 亭主 の 内証 を 知っ て いる ほう が 便利 だろ う が 、 まだ 祝言 も すま ない 長屋 の 青 女房 が 、 勘定 割 場 まで 差し出る の は 、 少々 、 念 が 入り すぎ て いる 。
干付く
(干る.付く)
延べ語数:
2
0667
,1316,11: ミミズ を つけ て 糸 を たれる 、 とたんに 魚 がく
^
ひ つく 、 苦心 も 妙味 も ない 、 糸 を たれ ゝ ば 食 ひ つく だけ で 、 た ゞ もう 無限 の 同 一 運動 の 反復 が ある ばかり 、 面白い より も イマイマ しい ぐらゐ 。
0667
,1316,26: ミミズ を つけ て 糸 を たれる 、 とたんに 魚 がく ひ つく 、 苦心 も 妙味 も ない 、 糸 を たれ ゝ ば 食
^
ひ つく だけ で 、 た ゞ もう 無限 の 同 一 運動 の 反復 が ある ばかり 、 面白い より も イマイマ しい ぐらゐ 。
抱き縋る
(抱く.縋る)
延べ語数:
2
0663
,2,44: これ は 然し 遊び と 貞操 と の 限界 という 観念 から で は なかっ た ので 、 娘 は 男女 の そんな 行為 について 全然 知識 が なかっ た の で あり 、 愛情 の 肉体 的 な 表現 と は ただ
^
抱き すがり 抱きしめ 接 プン する だけ の もの だ と しか 知ら なかっ た せい で ある 。
1072
,1751,6: そして 、 こ よい 子 に
^
抱き すがら れる で あろ う 白い 乳 ぶ さ を 思い えがい た 。
酔い通す
(酔う.通す)
延べ語数:
2
0652
,270,10: 忘れ たきゃ 、 年中 、 酒 を のん で 、
^
酔い 通せ 。
0652
,276,1: 年中
^
酔い 通す ぐらい なら 、 死ん で らい 。
叫び合う
(叫ぶ.合う)
延べ語数:
2
0643
,44,10: オレ が 強い 、 お前 なんか 、 両 々
^
叫び 合っ た ところ で 、 私 が なんなく まとめあげ て 、 宿屋 へ もどる 。
1114
,279,27: そして その 定明 の 声 は 、 自分 で 何 を する か 分ら ない 警め を 、 自ら に も 、 経 之 に も
^
叫び あう よう な もの だっ た 。
蔑み憎む
(蔑む.憎む)
延べ語数:
2
0642
,740,8: からみつい て いる 限り は 、 男 を
^
蔑み 憎ん で い て も 、 女 の 方 から クサレ 縁 を 断ち きる こと は 出来 ない もの だ という こと を 、 ちゃんと 知りぬい て いらっしゃる 。
0642
,743,3: そして 極点 まで
^
蔑み 憎ん で いる もの だ 。
思い募る
(思う.募る)
延べ語数:
2
0642
,270,38: 美代子 は チンピラ 組 の 女王 で あっ た が 、 かねて 大 女王 に あこがれ た あげく 、 自分 も 成人 し て 大学 英文 科 に はいり 、 あの よう な 御方 に なり たい と
^
思い つのっ て 、 ラヴ レター の よう な もの を 差上げ て 、 ヤス子 に コンコン と 諭さ れ て 嬉し涙 を 流す という 古い ツキアイ の 由 で あっ た 。
0780
,402,20: タイコモチ は 自分 の 倅 の 女郎 屋 を 万が一 に し て しまえ ば オレ の もの だ と
^
思い つのる 一方 だ から 頭 に 血 が のぼっ て 心臓 が 早鐘 を うつ よう に なる 。
憎み蔑む
(憎む.蔑む)
延べ語数:
2
0642
,1367,18: 私 の 胸 に は 、 もはや 怒り も 復讐 も なかっ た けれども 、 私 を
^
憎み 蔑み ながら 私 に 従わ ざる を 得 ぬ 美代子 を 見る と 、 衣子 を 思い 、 あの 女 の 最後 の 底 なる 醜悪 なる もの を 思っ て 、 目 を 閉じ 、 耳 を ふさぎ 、 嘔吐 を 覚える の で あっ た 。
0642
,1369,5: どの よう に 私 を
^
憎み 蔑ん で も 、 私 は いたわり 、 貴重 な 品物 の よう に 、 大切 に 扱っ て やる 。
押し犇く
(押す.犇く)
延べ語数:
2
0639
,44,17: 人 は 雑居 し 、 骨 肉食 を 争い 、 破れ 電車 に 命 を かけ て
^
押し ひしめい て いる 。
0785
,276,14: 連呼 し て 、 もつれ つつ 駈け 上り 、 扉 の 前 で
^
押し ひしめく 。
服し得る
(服す.得る)
延べ語数:
2
0637
,370,19: 社会 的 責任 について は 、 文学 者 個人 として 、 文学 の 名 に 於 て 裁き に
^
服し 得 ざる もの で 、 社会 人 として の 責任 に 於 て 裁か れ 服罪 す べき もの だ 。
0855
,3,39: けれども 、 役人 は 私 を よほど 無能 と いう より も 他 の 徴用 工 に 有害 なる 人物 と 考え た 様子 で 、 小説 家 という もの は 朝寝 で 夜ふかし で 怠け者 で 規則 に
^
服し 得 ない 無頼漢 だ と 定評 が ある から 、 恐れ を なし た の だろ う と 思う 。
読み遣る
(読む.遣る)
延べ語数:
2
0628
,453,21: 「 へ へ 、 あの アマ が 、 木魚 を た ゝ い て 、 お とむらい に お 経 を
^
読み や がる か 」
0734
,205,20: 私ゃ 横文字 が 読め ませ ん から 分り ませ ん が 、 宿六 の 野郎 が 生意気 に 横文字 なんか
^
読み や がっ て 、 三 十 だ て え こと な ん です 。
召し出す
(召す.出す)
延べ語数:
2
0625
,65,44: 天武天皇 も 持 統 天皇 も ヒダ 王朝 出身 の 皇統 に 相違 ない の です が 、 嫡流 を 亡 し て 、 故郷 の ヒダ を 敵 に し た から 、 しばらく の 期間 は ヒダ の タクミ たち を
^
召し だし て ミヤコ づくり の 手伝い を やら せる のに 差支え が あっ た よう に 思わ れ ます 。
0625
,70,19: それ は 必ずしも 過去 の 感情 の 行きがかり の せい ばかり で なく て 、 他 の 国 から
^
召し ださ れ た 税 代り の 奴隷 や 使丁 も よく 逃げ た し 、 土地 に 定着 し て いる 農民 まで 税 が 重い ので 公 領 から 逃亡 し て 、 私 領 へ 隠れ た もの です 。
差し成る
(差す.成る)
延べ語数:
2
0623
,27,19: そう で も ある が 、 然し 又 、 日本 を 貫く 巨大 な 生物 、 歴史 の ぬき
^
さし なら ぬ 意志 で あっ た に 相違 ない 。
0765
,136,48: 私 は 、 そして 、 最も めざましい 孤独 感 や 絶望 感 の とき に 、 ただ 好色 、 もっと 適切 な 言葉 で 言っ て 、 ただ 助平 に なる という こと について 考え て 、 結局 、 肉慾 という もの は 、 人間 の ぬき
^
さし なら ぬ オモチャ で は ない か と 思っ た 。
減り見る
(減る.見る)
延べ語数:
2
0623
,2,7: 大君 の へ に こそ 死な めか
^
へり み は せ じ 。
1073
,7703,19: 公家 、 さらに 褒賞 の 典 は 無くし て 、 しばしば 、 譴責 を 下さる ゝ こと 、 か
^
へり みれ ば 恥 のみ 多し 。
絡み残る
(絡む.残る)
延べ語数:
2
0622
,96,16: 天皇 制 が 存続 し 、 かかる 歴史 的 カラクリ が 日本 の 観念 に
^
からみ 残っ て 作用 する 限り 、 日本 に 人間 の 、 人性 の 正しい 開花 は のぞむ こと が でき ない の だ 。
0858
,95,16: 天皇 制 が 存続 し 、 かかる 歴史 的 カラクリ が 日本 の 観念 に
^
からみ 残っ て 作用 する 限り 、 日本 に 人間 の 、 人性 の 正しい 開花 は のぞむ こと が でき ない の だ 。
見凝る
(見る.凝る)
延べ語数:
2
0619
,230,23: 私 は 不幸 という もの を 、 私 自身 に 就 て で なし に 、 生徒 の 影 の 上 から 先ず
^
見 凝 め はじめ て い た の だ 。
0624
,315,18: 僕 はね 、 ともかく 芸人 だ から 、 命 の とことん の 所 で 自分 の 姿 を
^
見 凝 め 得る よう な 機会 に は 、 その とことん の 所 で 最後 の 取引 を し て みる こと を 要求 さ れ て いる の だ 。
刻み残す
(刻む.残す)
延べ語数:
2
0618
,580,9: 今生 の 思い出 に 、 この 笑顔 を
^
刻み 残し て 殺さ れ たい と オレ は 考え た 。
0618
,595,2: それ を
^
刻み 残せ ば 、 あと は い つ 死の う と も 悔い は ござい ませ ん 」
握り得る
(握る.得る)
延べ語数:
2
0617
,811,7: 心 と いっ て も 掌 に
^
握り 得る もの で も ない 。
0852
,242,6: 自分 が 自分 の 魂 を
^
握り 得 ぬ こと 、 これ ほど の 虚し さ 馬鹿 さ 惨め さ が ある 筈 は ない 。
説き示す
(説く.示す)
延べ語数:
2
0617
,3417,8: それ によって 始めて 自 内証 の 法 が
^
説き 示さ れ た 。
1046
,276,10: 皇室 の 仁慈 という こと は 、 断 え ず
^
説き 示さ れ た の で ある が 、 儒教 思想 に 由来 の ある この 考 は 、 上 に 述べ た 如く 現代 の 国家 と 国民 生活 と の 精神 と は 一致 し ない もの で ある 。
引き返る
(引く.返る)
延べ語数:
2
0617
,3091,1: さて
^
引き 返 え そう と する と 、 ひどく 疲れ が で て 、 歩行 も はかどら ない 。
0784
,509,6: 二 人 は 静か に
^
引き 返っ た 。
引き破る
(引く.破る)
延べ語数:
2
0617
,3004,29: 女 は 激しい 痙攣 で も 起し た か の よう に 、 顫 える 手 に いきなり 鶴見 の 見 て い た 本 を 取り上げ て 、
^
引き 破っ て 、 座敷 の 隅 に 放り やっ た 。
1013
,815,8: 見 果て ぬ 楽しい 楽しい 夢 を 、
^
引き 破ら れ た よう な 気 が し て 、 何とも いえ ぬ 腹立たし さ を 感じ まし た 。
言い放す
(言う.放す)
延べ語数:
2
0617
,213,4: 」 鶴見 は そう
^
いい 放し て 置い て 、 自分 は 自分 で 、 やはり さっき から の 考 を 追っ て いる 。
1071
,168,2: と
^
云い 放し た 。
透き通る
(透く.通る)
延べ語数:
2
0617
,1727,4: 形 の 上 に
^
透き 徹っ て 見える 内 の 焔 が 面白い の です 。
1013
,1733,18: この 湖 は 一番 深い ところ でも 二 丈 ぐらい と いわ れ て い ます から 、
^
透き 徹っ て 湖底 の 礫 一つ 、 水草 一 本 さえ 数え られる か と 疑わ れる ばかり … … スパセニア の 死体 が 上がっ た の は 、 舟 を 出し て から 二 時間 余り の 後 だっ た という の です 。
読み至る
(読む.至る)
延べ語数:
2
0617
,1165,23: 一つ は 卯の花 の 事 を 別段 に 考え て い た 関係 も あっ たろ う が 、 鶴見 は ここ に
^
読み 到っ て 、 また 新 に 卯の花 が 眼 の あたり に 咲き 返っ て 来 た よう な 心地 が し た 。
0836
,157,2: ここ まで
^
読み 至っ て 、 私 は まったく 暗然 、 救わ れ ない ほど 、 やりきれなく なっ て しまっ た 。
弱り込む
(弱る.込む)
延べ語数:
2
0613
,1385,7: 一 キロ 行っ たら 豆 ちゃん が
^
弱り こん で しまっ た 。
0993
,2708,30: やっぱし 、 私 あ 、 これ まで 焼餅 やい て い た ん だ ね 、 だけん ど 、 ああ し て 乞食 み て え に なっ て 、
^
弱り 込ん で 、 泣い て お礼 を 言っ て いる 人 を 見る と 、 まるで へえ 、 あどけない と 言う か なあ 、 なん か 、 子供 み て え に 良い 人 だ もん 、 憎らし がっ て なぞ おれ は せ ん 。
歩みゆく
(歩む.ゆく)
延べ語数:
2
0613
,1323,33: あくまでも 真理 探求 の 一念 に 燃え 、 諸人 救護 の 悲願 を 立て て かかる 肉体 を もっ て 、 灼熱 の 中 、 爆音 の 下 、 傷者 を 捜し て
^
歩み ゆく 私 たち は 、 依然 大学 の 一 教室 で ある 。
0613
,1920,14: 私 たち は この 賠償 の 道 を 正直 に 、 ごまかさ ず に
^
歩み ゆか ね ば なり ませ ん 。
引き剥ぐ
(引く.剥ぐ)
延べ語数:
2
0613
,1270,25: ただ その 上 を ありあわせ の 布 切れ で 巻い て いる ばかり 、 多く は すでに 化膿 し て 、 こびりつい た 布 を
^
引き 剥ぐ と 同時に 腐敗 臭 の ある 膿 が どろり と 出る 。
0734
,426,19: 和尚 は ソノ 子 を 投げ 落す と 、 うし ろ を まくり あげ て 、 ズロース を
^
ひき はい だ 。
決り泣く
(決る.泣く)
延べ語数:
2
0612
,680,5: 声 を 殺し て 、
^
しゃくり 泣く 。
1073
,2944,5: いや 、 断続 し て
^
しゃくり 泣く 彼 の 異様 な 声 だっ た 。
探し探す
(探す.探す)
延べ語数:
2
0612
,1379,27: 町 に 孤児 を 捜し て ついに 見つけ た 喜び は 、 聖母 マリア が エルザレム から の 帰り道 の 混雑 に 幼き イエズス を 見失い 、
^
捜し 捜し て 三 日 目 に 神殿 で 見つけ た とき の 歓び で なけれ ば なら ぬ 。
0866
,2914,32: 高円寺 駅 で 省線 を 降り て 、 彼 は 、 戦災 後 一変 し た この 郊外 の バラック 街 を 、 その 昔 、 通り なれ た 道 を
^
探し 探し 、 北東 へ 進ん だ 。
鳴き止む
(鳴く.止む)
延べ語数:
2
0610
,40,4: 鶯 は まだ
^
啼き やま ない 。
1074
,1345,16: その 児 が よく 啼く 児 で アダコ ( 子守 ) が 幾ら だまし て も
^
啼き 止ま ぬ が 、 不思議 に 坪 庭 の 松 の 木の下 へ 来る と ぴたり と 啼か なく なる 。
押し通る
(押す.通る)
延べ語数:
2
0597
,2318,20: 平家 建て が 並ん でる せい か 、 屋根 の 上 を 、 轟々と 荒れ狂っ た 巨大 な もの が
^
押し 通っ て ゆき 、 庭先 や 路地 に は 闇 が 深かっ た 。
1072
,8146,13: ところが 、 越前 守 の 足 は —— いや 全身 は 、 そのまま
^
押し 通る よう な 態度 で 、 吉宗 の 顔 の 前 まで 行っ て しまっ た 。
飲み直す
(飲む.直す)
延べ語数:
2
0590
,246,0:
^
飲み なおし に 、 日本 酒 の 熱燗 を 頼ん だ 。
0993
,4031,5: 金吾 ん ち で 一杯
^
のみ なおし だ 。
躍り立つ
(躍る.立つ)
延べ語数:
2
0588
,31,26: 鼠 を 捕え た 猫 は 、 率直 に 飛び跳ね て 喜ぶ もの です が 、 あなた は それ より もっと 深刻 で 、 胸 が
^
躍り たつ の を 息 を つめ て 押し こらえ 、 そして 抑え に 抑え た 喜び を 、 瞳 の 光り と 眼 尻 の 皺 の なか に 深々 と 湛え て い まし た 。
0687
,349,14: 四 太刀 目 こそ は と 振り上げ た とき 、 余 の 馬 が
^
躍り 立っ て 駈け だし た 。
愛し愛す
(愛す.愛す)
延べ語数:
2
0582
,236,0:
^
愛し 愛さ れる 女性 を 一 人 、 どこ か に 持っ て いる という こと は 、 強い 生活 力 と も なり 闘争 力 と も なっ た 。
0587
,21,0:
^
愛し 愛さ れる 者 は 、 やたら に 酒 を 飲ん で 酔っ払う こと なんか ない 筈 で は あり ませ ん か 。
追い払う
(追う.払う)
延べ語数:
2
0579
,270,20: 「 よけい な 心配 を し ない で 、 ただ 、 そういう 幻 を 、 お上 さん の 頭 から
^
逐い 払え ば いい じゃ あり ませ ん か 。
0595
,337,6: 雑多 な 想念 を 無理 に
^
逐い 払っ て 、 ひたすら に 眠っ た 。
踏み潰す
(踏む.潰す)
延べ語数:
2
0573
,121,17: 足 先 を 返し て 、 草履 の 裏 を 見れ ば 、 芋 の 一片 が
^
踏み 潰さ れ て いる の だっ た 。
0585
,358,5: その 辺 の 人々 を
^
踏み 潰す かも 分り ませ ん でし た 。
翔巡る
(翔る.巡る)
延べ語数:
2
0572
,118,25: こう なっ て くる と 、 彼 は 信念 の 上 に 現実 を 構築 し て 、 言葉 は 広汎 な 天空 を
^
翔け めぐる 。
1073
,5606,17: 坂東 平野 は 、 赤城 颪 し や 、 那須 の 雪 風 に 、 冬 が
^
翔け めぐる 朝夕 と なっ た 。
吹き回す
(吹く.回す)
延べ語数:
2
0571
,321,6: 方向 の 定まら ぬ 風 の
^
吹き 廻し 、 そして 気紛れ な 渦巻き 。
0947
,2935,15: 浅間 な 庭 の 植木 棚 の サボテン の 鉢 が 、 風 に
^
吹き まわさ れ 、 いま に も 落ち そう に 傾 しい で いる が 、 そんな もの に 眼 を やる 暇 も ない 。
取り失う
(取る.失う)
延べ語数:
2
0564
,22,6: その 時 から 、 方向 を
^
取り 失っ て しまっ た 。
0601
,393,9: 愛情 の 上 の 思いつめ た もの を 、
^
取り 失っ て しまっ た の で あろ う か 。
刳り抜く
(刳る.抜く)
延べ語数:
2
0564
,18,5: 下方 は 幾 ヶ所 も
^
刳り 抜か れ て 、 線路 が 通っ て いる 。
1013
,642,33: なるほど ジーナ の 指 ざす とおり 、 二 、 三町 先 に は 絶壁 を えぐっ て 、 急 な 幾 百 階 か の 岩 の 階段 が 、 斜め に
^
刳り 抜い て あり ます 。
祭り治す
(祭る.治す)
延べ語数:
2
0563
,313,23: そんな こと に 何 も こだわる 必要 は ない し 、 屋敷 内 に 祭っ て あっ た もの なら 、 新た に
^
祭り 直し て も 構わ ない し 、 ついては 、 どういう 人 か 知ら ない が 、 村尾 さん の お 友だち とかいう その 人 に も 立ち会っ て 貰い たい が 、 その 代り 、 樹 の 切株 の こと や 、 地蔵 さん の こと に は 、 うち で は 一切 関係 し ない 、 と そう 言う の でし た 。
0563
,316,12: そして 、 相良 家 の 稲荷 さん は 、 新た に
^
祭り 直さ れ まし た 。
縮み込む
(縮む.込む)
延べ語数:
2
0560
,170,10: 真暗 な 中 で 、 清 さん は ただ 固く
^
縮み こん だ まま 、 どう する こと も 出来 なかっ た そう です 。
0597
,59,26: 父 の 前 に 出る と 、 裁判官 の 前 に でも 出 た よう に 、 わたし は 自然 に 、 身 も 心 も
^
縮み こま せ て しまう 。
洗い去る
(洗う.去る)
延べ語数:
2
0558
,418,10: 人間 として の 愛情 が 、 情慾 の 滓 を
^
洗い 去っ た か の よう だっ た 。
0822
,536,21: アア 美しい 、 と 云え ば 、 それ で 尽き て しまう ぐらい 、 カゲリ と 多く の 観念 と が
^
洗い 去ら れ て いる の です 。
抜き取る
(抜く.取る)
延べ語数:
2
0557
,167,15: 志村 が 煙草 の ケース を 差出す と 、 彼女 は 器用 に 一 本
^
ぬき 取っ た 。
0994
,1020,34: … … そい で 、 この リュック と —— 壁 に かか つ て い た の を そのまま —— と 、 机 の 上 の 花びん に 差し てあつ た この 花 を
^
ぬき 取 つたの が 、 どういう 氣持 だ つ た か 、 それ が 、 自分 に も わから ない ん です が ね 。
立ち交う
(立つ.交う)
延べ語数:
2
0557
,148,23: だから 、 志村 は 、 にこやか な 様子 で 、 内心 は 傲然 と 反り返っ て 、 彼女 等 の 間 に
^
立ち 交っ て い た 。
1138
,33,15: お姫様 と も あろ う もの が 、 十 幾 人 の 腰元 に
^
立ち 交っ て 、 ほのか に 緑 が かっ て 来 た 芝生 の 上 で 盲目 鬼 の 遊び に 夢中 でし た 。
踏み砕く
(踏む.砕く)
延べ語数:
2
0556
,221,2: 落葉 を
^
踏み 砕き 、 蹴 散らし て 、 颯爽 と 歩き たい の だ 。
0698
,219,27: そして 、 その 場合 に は 、 当然 彼 の 手 が その 眼鏡 を 取り除い て やる べき で ある が 、 眼鏡 を 投げ捨て て
^
踏み くだく べき か 、 静か に 彼女 の 手 に 返し て 理 を ジュンジュン と 説く べき で ある か 、 彼 は いまだ に 迷っ て い た 。
拭き去る
(拭く.去る)
延べ語数:
2
0549
,229,21: かきあげ た 束髪 の 毛並 は 濡れ てる よう な 感じ で 、 額 と 頬 の 皮膚 は 脂 を
^
拭き 去っ た よう な 感じ で ある 。
0774
,132,4: 又 、 汚物 を
^
ふき 去っ て 、 シサイ に しらべ て みる と 、 暴行 さ れ た よう な 形跡 が ない 。
執り合う
(執る.合う)
延べ語数:
2
0545
,174,24: おれ たち は 、 極めて 自然 に 、 初め から そう きめ られ て い た か の よう に 、 手 を
^
執り あい 、 互に 寄り添い 、 唇 を 接し た 。
0572
,171,6: それから 二 人 で 手 を
^
執り あっ て 泣い た 。
走り巡る
(走る.巡る)
延べ語数:
2
0529
,7,10: ほんとに いつも いつも 此処 へ 来る 時 は きっと
^
走り 廻る 事 の 面白い 身軽 な 兄 や 書生 と 一緒 で 少く も 四 五 人 の 者 が 高 声 で 喋っ たり 笑っ たり し て 来る の に 馴れ て 居 ます から 機嫌 よく 仕 ながら も 左様 兄達 の 様 に 騒が ない 私 と 二つ 限り の 影 坊 子 を 淋し がっ た の は 無理 も 有り ませ ん 。
0667
,1323,10: 早朝 から 自転車 で 闇 酒 を 買 ひ に
^
走り 廻る 。
思い誤る
(思う.誤る)
延べ語数:
2
0524
,3,42: 我々 及び 我々 の 背後 に 永劫 の 未来 に 瞑る 幾多 数 う べく も あら ぬ 人 の 群 は 、 皆 大いなる もの の 面 を みにくき 仮面 も て 被い 、 其 を 本来 の 面差し と
^
思い あやまっ て 見る と 云う 痛ましい 事実 を 抱い て 居る 。
0652
,307,20: 太宰 の よう な 人間 通 、 色々 知りぬい た 人間 で も 、 こんな 俗 な こと を
^
思い あやまる 。
迷い入る
(迷う.入る)
延べ語数:
2
0510
,11,5: 森 の 中 に 深く
^
迷い 入っ て 困っ て 居 ながら も 白銀 の よう な 粉雪 を 讚美 する の を 忘れ ませ ん でし た 。
1013
,193,21: ですから 、 どこ まで いっ て も 平坦 な 道 へ 出 ず に 、 めった 深い 山 の 中 へ
^
迷い 入っ て い た の です 。
来乱す
(来る.乱す)
延べ語数:
2
0508
,148,72: お 久美 さん が 少 許 の 間 を 置い て 静か に 話し出し た まで 、 ほんの 一 二 分の 間 に 、 蕙子 は 今 まで 生れ て 此方 一 度 も 感じ た 事 の ない 様々 の 思い に 、 熱く なっ た 頭 が 、 自分 の 云っ た 事 さえ 後 から 思い出せ ない 程 、 ご ちゃ 混 に 彼 も 此 も 攪
^
き 乱さ れ て 仕舞っ た 。
1074
,1178,30: 一つ の 混同 は 外 聖霊 、 土地 によって 無縁 とも 餓鬼 と も 呼ぶ もの が 、 数多く 紛れ込ん で 村 々 の 内輪 の 団欒 を 攪
^
き 乱す こと で あっ た 。
追い遣る
(追う.遣る)
延べ語数:
2
0508
,112,61: うつ向い た 眉 の あたり に は 苦痛 を 堪える に 練ら さ れ た 様 な 堅い 確か さ と 淋し さ が 浮ん で 居 た の を 見る と 蕙子 は 何 の 為 に わざわざ 今頃 に なっ て から お 関 が 人 っ子 一 人 居 ない 洗 場 へ お 久美 さん を
^
追い 遣っ た か が 明 か に 見え透い て 、 譬様 も 無い 程 情 無くなっ て 仕舞っ た 。
1014
,179,48: 物心 つい て この方 、 たった 一 夏 で も 、 雷 から 解放 さ れ た 夏 なぞ という もの は 、 私 に は かつて 覚え なかっ た が 、 この 夏 だけ は 私 にとって は 、 まったく 、 雷 を 意識 の 外 に
^
逐い やっ た 、 極楽 の ごとき 夏 だっ た 。
有り取る
(有る.取る)
延べ語数:
2
0507
,178,12: けれ 共 、 その 細い 、 やせ た 体 の 神経 の
^
有り と あらゆる もの を 、 鍋 の 中 に 行き来 する 箸 の 先 に 集め て 居る 小さい 者 達 は 、 どうして 兄 の 腹立たしい 「 たくらみ 」 を 見逃す こと が 有ろ う 。
0783
,540,10: 蔭 ながら 御 奮闘 を 祈る 者 が 二 人
^
あり と 御 記憶 下さい 。
言い解く
(言う.解く)
延べ語数:
2
0505
,894,24: お節 は 、 疑 が とけ ない で あの 様 に する の だろ う と 思っ て いろいろ 達 の ため に
^
云い 解き を し たけれ 共 、
1072
,4964,35: こう ふたり の 関係 が 、 公 と なっ た とき 、 果たして 、 越前 守 の 地位 が 、 なお 不動 で あり 得る だろ う か 、 世上 の 非難 にたいして どう
^
いい 解く か 。
踏み返す
(踏む.返す)
延べ語数:
2
0505
,787,65: 五 六 軒 ならん だ 人家 を よぎる と 又 一寸 の 間 小 寂しい 畑 道 で 、 漸く そこ の 竹 籔 の 向う に 、 家 の 灯 が かすか に 光る の を 見 られる 所 まで 来 て 、 何と なし 少し せい た 足取り で 六 七 歩 行く と 、 下駄 の 歯 先 に 何 か
^
踏み 返し て あっ と 云う 間もなく 、 ズシーン 、 いや と 云う ほど 尻餅 を つい て しまっ た 。
0505
,799,3: 「 何 か
^
踏み 返し て ころぶ 拍子 に 強く 亀 の 尾 を 打っ た らしい 。
有り待つ
(有る.待つ)
延べ語数:
2
0505
,213,12: 今 、 十 五 六 円 ばかり 、 すっかり で 、
^
あり まっ さかい 。
0505
,668,5: 病気 も 、 さまざま
^
あり まっ さかい な 。
縫い直す
(縫う.直す)
延べ語数:
2
0504
,386,4: 私 の を
^
縫い なおし た んで 赤い 縮緬 の 綿 入 が 今日 フト 箪笥 の 中 に 見え た 。
0520
,3,25: 今日 は 子供部屋 の 畳 を 取りかえる と 云っ て 中庭 中 に 、 台 を 持ち出し て ひどい 風 に 吹か れ ながら
^
縫い なおし の 表 を さして 居 た 。
湧き返る
(湧く.返る)
延べ語数:
2
0504
,187,14: 物凄い 形 に 引き しまっ た 痛ましい 感情 が 私 の 胸 に
^
湧き 返っ て 座っ て も 居ら れ ない 様 な さりとて 足 軽く あちら こちら と さ迷え も し ない 身 を たより なく ポツント はかなく 咲く は ち す のう す 紫 に 目 を ひか れ て 居 た 。
0504
,394,7: 身内 を 流れ て 居る 血 が
^
湧き 返っ て 居る 様 だろ う と 思う 。
打ち開く
(打つ.開く)
延べ語数:
2
0491
,28,16: 別 の 言葉 で 云え ば 、 自己 の 偉大 さ の 秘密 を 、 すっかり
^
打ち 開い て いる 。
0553
,145,14: 時に 瞼 を つぶっ て 、 その 内部 で なにか 考え 、 また ぱっと
^
打ち 開き 、 目玉 が ぐるぐる と 廻転 する 。
刷り出す
(刷る.出す)
延べ語数:
2
0484
,34,12: ◎ 雪輪 の 中 に 梅 と 菊 と の 花 を
^
すり 出し た 、 あと は くもり の 小さい 硝子 の 入っ た 障子 。
1072
,7393,5: —— さあ 、 たった いま
^
刷り 出し た 大 椿事 の 瓦版 じゃ 。
働き回る
(働く.回る)
延べ語数:
2
0455
,236,48: 八 畳 の 隅 を 一つ の 大きな 本棚 と 一つ の 本立て 、 本箱 と で 区切っ た 勉強 部屋 の 卓子 の 前 に 坐っ て 、 小説 を よみ 、 空想 に 耽っ て 居る とき 、 ふと 、 コトコト と 何処 か で
^
働き 廻っ て 居る 彼 の 音 を きく と 寛大 な 、 寂しい 、 何処 か に 不愉快 な 微笑 が 湧い た 。
1072
,2804,8: 市十郎 は 、 汗 に なる ほど 、
^
働き 廻っ た 。
通し得る
(通す.得る)
延べ語数:
2
0453
,39,10: 彼 は その 不幸 の そこ から 、 人生 に
^
徹し 得る と 云う 求道 的 の 歓 によって 光明 を 得 て 来 た 。
0537
,5,47: 戦局 の 険し さ が 加わる と共に 、 険し さ 、 とげとげし さ が 深く なる 人 の 心 に 和やか さ を 贈る こと こそ 、 女性 本来 の 生き方 で あり 、 かく て こそ 、 はじめて 女性 として 皇国 護持 の 道 に
^
徹し 得る の で は ない か と 思う 。
吹き捲る
(吹く.捲る)
延べ語数:
2
0452
,87,2: 仮借 なく
^
吹き 捲っ て
1139
,93,15: 本所 五つ 目 の 名刹 羅漢寺 も また 、 この 時代 の 嵐 に
^
吹き 捲ら れ て 、 一朝 に し て 壊滅 の 運命 に 叩き込ま れ まし た 。
浮き立つ
(浮く.立つ)
延べ語数:
2
0452
,110,5: 仄か に 花 脈 を
^
うき 立た せ 乍 ら も
0466
,171,13: 日 が 沈ん で 夕方 暗く なる 一時 前 の 優婉 さ 、
^
うき 立つ 秋草 の 色 。
輝き渡る
(輝く.渡る)
延べ語数:
2
0452
,106,0:
^
耀き 渡り
0504
,404,21: 「 死 」 によって 浄化 さ れ た 幼児 の 稚い 美 くし さ は ま ぼ し い ほど に
^
輝き 渡る 。
言い募る
(言う.募る)
延べ語数:
2
0448
,157,10: 涙 を こぼし 、 顔つき を 変え て 、
^
云い つのる 。
1072
,8112,16: 「 ありがたい 思し 召 に 反 い て 、 彼 が 、 無用 な 強情 を
^
いい 募っ て お ろう など と は 、 お上 に も 、 ゆめ 、 御存知 ない ので ござろ う が 」
為し能う
(為す.能う)
延べ語数:
2
0437
,18,18: そして 、 その 真理 は 、 只 真理 に 憧れる 事 を 知っ て 居る 霊 のみ が
^
為し 能う 事 な の だ と 云う 事 を 、 私 共 は 忘れ て は いけ ない 。
0837
,103,22: こういう こと を 恐れげ も なく やれる 人間 という もの は 、 天性 的 な 策士 は 別 として 、 常人 の
^
為し あたう ところ で は ない 。
思い患う
(思う.患う)
延べ語数:
2
0433
,163,9: どう し たら 怒ら せ まい か と
^
思い 患う 前 に 先ず その 一つ 先 の 笑わせる 事 を 考え ます 。
0732
,1883,6: 戦後 派 の 面々 は
^
思い 患う よう な 手間 の かかっ た こと は し ない 。
茂り出す
(茂る.出す)
延べ語数:
2
0430
,146,11: ○ 岩 の 間 に 菫 の 小さい 葉 が
^
しげり 出し て 居る 。
0430
,147,15: ○ 桑 の 尺 とり 虫 が 出 始め 、 道ばた に 青草 が
^
しげり 出し 、 くも が 這い まわる 。
し抜く
(為る.抜く)
延べ語数:
2
0411
,10,32: マクシム・ゴーリキイ という 一 人 の 真に 人民 中 の 人民 が 、 その 野蛮 と 穢 辱 に みち た 境遇 から ロシア 人民 の 歴史 の 発展 とともに 、 どんなに 成長
^
し ぬい て 行っ た という 足跡 は 、 わたし たち に 深い 感動 と 激励 を 与え ず に は い ない 。
1073
,3183,1: 心配
^
し 抜い て い たろ う な 。
欠き治す
(欠く.治す)
延べ語数:
2
0300
,19,3: もう 一遍
^
かき 直さ れ た とき 、 はじめて 日本 民族 は 、 自分 たち の 祖先 が 、 世界 進歩 の 波瀾 の 間 に どんな 失敗 を し 、 どんな 功 献 、 建設 を し た か という こと を 率直 具体 的 に 知る こと が 出来る だろ う 。
0421
,77,5: ある 部分 は 数 度
^
かき 直さ れ た 。
飛び返る
(飛ぶ.返る)
延べ語数:
2
0287
,34,30: 自分 たち だけ は 、 様々 の 軍事 上 の 名目 を 発明 し て 、 数 の 少い 軍用 機 で 、 逸早く 前線 から 本土 へ 逃げ て
^
翔び かえっ て しまっ た 前線 の 指揮 官 が ある こと を 、 これ 迄 何 と 度々 耳 に し て いる こと だろ う 。
1075
,666,38: 魚 狗 の 羽 に は 飛白 が ない ので 、 ただ 糸 を 染め て きれい な 着物 を こしらえる ため に おそく なり 、 雀 ばかり が 染め ない 桛糸 を かけ て 、 いそい で
^
飛び かえっ た から 、 今 でも 首 の まわり が 白い の だ と 言わ れ て いる 。
行き得る
(行く.得る)
延べ語数:
2
0284
,16,37: ひしと 身 に 迫り 、 身内 に 疼い て いる 生活 上 の 様々 の 問題 に対して 、 自分 の 一 票 は 、 どんなに 力 と なっ て それ を 展開 し 解決 に 向け て
^
行き 得る で あろ う か 。
0736
,44,21: 私 は よく 熱海 へ 行っ た が 、 希望 の 虚し さ に 苦悶 し て 、 熱海 まで
^
行き 得 ず 、 小田原 で 下車 し て ( 私 は 十 年 ほど 以前 に 小田原 に 一 ヶ年 ほど 住ん で い た ) 酔い 痴れ ざる を 得 なかっ た 。
押し戻す
(押す.戻す)
延べ語数:
2
0251
,37,14: 私 たち 婦人 の 家事 を 、 全く 封建 時代 の あり さま に
^
押し もどす よう な 電力 不足 の 原因 も 、 しらべ て みれ ば 、 こういう いくつ か の 事実 が ある わけ です 。
0987
,2274,7: ( 友吉 を 室 の 中 に
^
押し もどし 、 自分 も あがり ば なに 掛け 、 リク の 方 を のぞき込ん だり し て 、 ベラ ベラ と しゃべり つづける ) 早く 起き出し て 、 この 、 なん でも 食える よう に なら なく ちゃ ダメ だ ね 。
回り回る
(回る.回る)
延べ語数:
2
0249
,95,44: 貧乏 の ため に 娘 を 吉原 に 売る より は まだ 女工 の 方 が 人間 なみ の 扱い と 思っ て 紡績 工場 に 娘 を やっ て 、 その 娘 は 若い 命 を 減し ながら 織っ た 物 が 、
^
まわり まわっ て その 人 たち の 親 の 財布 から 乏しい 現金 を ひき 出し て ゆく という 循環 が はじまっ た 。
0613
,349,22: 正常 の 通路 は 潰れ 、 塞が れ 、 通れ ない ので 、 窓 を のり 越え 、 パイプ に つかまり 、
^
回り 回っ て 、 おやじ 救出 に 走っ て ゆく 。
奮い立つ
(奮う.立つ)
延べ語数:
2
0241
,112,4: それ は 気力 を
^
ふるい 立た せ 、 計画 ある 行動 に 立た せ て 窮地 を 打開 さ せる 力 と なっ て 来 た 。
0981
,845,8: 大空 に 血 の 色 を 見 て
^
ふるい 立っ た 。
憤り取る
(憤る.取る)
延べ語数:
2
0231
,516,9: けれども 、 ここ で 私 達 が 悲しみ と
^
憤り と を以て 思う こと は 、 戦争 遂行 者 たる 支配 者 たち が この 事実 を 、 どんなに 私 共 人民 の 眼 から 隠そ う と 、 努力 し て 来 た か という 事実 で ある 。
0296
,34,25: 私 は 、 その 事件 について は 、 全然 何 も 知ら ず 、 すべて を 新しい 駭 き と 、 人間 として の
^
憤り と をもって 傍聴 し た の で あっ た 。
持ち越す
(持つ.越す)
延べ語数:
2
0231
,255,33: 日本 の 明治維新 という もの は その 革命 として の 歴史 的 な 性格 の 中 に 極めて 強く 、 大きい 割合 で 過去 の 封建 的 な もの を そのまま で
^
持ち こし た 。
0817
,248,12: 彼 が 到着 し た 夜 は 、 私 は 大阪 へ
^
持ち こし た 仕事 の ため に 徹夜 し なけれ ば なら ず 、 外出 でき ない し 、 酒 も のめ ない 。
選び合う
(選ぶ.合う)
延べ語数:
2
0221
,62,16: 「 藪 の 鶯 」 の 中 で は 、 いわゆる 男女 交際 と 、 互いに
^
えらび あっ た 男女 の 結婚 が 限界 と なっ て い た 。
0250
,51,21: その 「 神聖 な 結婚 」 は どんなに 多く の 場合 男女 双方 から の 打算 を 基礎 に し た
^
選び 合い で あり 、 時に は 「 買い とら れ た 花嫁 」 を 教会 が 「 神聖 な 結婚式 」 で 祝福 し て い た か という こと は イギリス の 有名 な 諷刺 画家 ホーガース の 作品 に 辛辣 に 示さ れ て いる 。
鋤き返す
(鋤く.返す)
延べ語数:
2
0210
,73,71: 文壇 的 な 評論 家 や 批評 家 が 、 私小説 と その リアリズム を 否定 し た 先 の 創作 の 方法 について 、 より 社会 的 な ひろがり に たつ ため の 具体 的 前進 の 道 を 示し かね て い た この 年々 、 文学 上 の ひろば で ある 創作 方法 の 研究 は 、 民主 的 批評 家 たち によって も 、 決して 十分
^
鋤き かえさ れ た と は 云え ない 。
0211
,2,22: それ は 、 日本 の 現代 文学 は 総体 として 、 その 精神 と 方法 と において 、 きわめて 深い ところ から
^
鋤き かえさ れる 必要 が ある という 疼痛 の よう な 自覚 で ある 。
追い使う
(追う.使う)
延べ語数:
2
0205
,248,24: 永い 戦争 の 間 、 八 絋 一宇 精神 に したがえ られ て 、 「 日本 が 勝つ ため に は 」 と
^
追い つかわ れ て 来 た 働く 人々 の 間 から は 、 スパイ 制度 と 憲兵 の 活動 によって 、 労働 者 階級 として 読む べき 政治 的 な 書物 は 根こそぎ 奪わ れ て い た し 、 働く 人々 の 日常 から の 判断 として おこる 当然 の 戦争 に対する 疑問 や 批判 も 、 刑罰 を もっ て 監視 さ れ て 来 た 。
0221
,206,8: 職場 と 家庭 と で 二 重 に
^
追い つかわ れ なけれ ば なら ない 女 の 立場 を 改善 し て ゆか なけれ ば 、 女 は 人間 以下 の 生き かた を つづける だけ で ある 。
書き切る
(書く.切る)
延べ語数:
2
0194
,66,9: もちろん それ は この 作家 の 生長 過程 で
^
書き きる 必然 が あっ た でしょ う 。
0505
,117,11: と 云い ながら 「 いや に なり 申 候 」 と
^
書き 切っ て 頭 を あげる と 、 すっかり 知ら ない 間 に 陰 が 濃く なっ て 、 部屋 の 隅 の もの は 只 うす 黒く 浮い て 見える ほど に なっ て 居 た 。
繰り返る
(繰る.返る)
延べ語数:
2
0194
,27,102: だ けれど 、 なにしろ 日本 は ひどい 封建 性 と 軍国 主義 の 残り が 強い から 、 たとえば 文化 面 における 戦争 協力 の 責任 追求 も 、 実に いい加減 な もの だ し 、 追求 さ れ た それぞれ の 文学 者 たち が また 一向 本質 的 な 痛痒 を 感じ ない で 、 武者小路 実篤 の よう に 平気 で 、 その 平気 さ を ブルジョア 文壇 から 公認 さ れ て いる か 、 さもなければ 石川 達三 の よう に 日本 が 又 再び あやまち を 犯す こと が あれ ば 、 自分 も その あやまち を
^
くり 返 え す だろ う と 、 暗に 又 の 機会 を 期待 し て いる よう な 心持 の 人 が ユネスコ の 役員 に なっ たり し て い ます 。
0194
,171,46: 去年 の 第 一 回 民主 主義 文化 会議 の 折 に も 、 又新 日本 文学 会 の 第 三 回 大会 に も 云わ れ た よう に 、 創造 と 普及 の 統一 さ れ た 活動 の 必要 は 今日 でも まだ
^
くり 返 え さ れ て よい 点 だ と 思い ます 。
齎し得る
(齎す.得る)
延べ語数:
2
0171
,231,67: 今日 、 日本 の 民主 化 を いう とき 、 私 たち は 、 はっきり ブルジョア 民主 主義 の 完成 にたいして 実力 を もっ て い ない 日本 の ブルジョアジー の 歴史 性 を 理解 し 、 日本 の 社会 の 半 封建 性 を 打破 し て 近代 民主 主義 を 確立 する もの は 、 ブルジョアジー そのもの の 半 封建 性 に 革命 を
^
もたらし うる だけ の 実力 を もつ 勤労 階級 で ある 、 という 現実 を 知ら なけれ ば なら ない わけ です 。
0496
,8,34: 観光 日本 が 眼 を たのしま せる 何 を もつ か 、 という こと も 大切 だろ う が 其 を通じて 観る 人 の 精神 に 如何なる 生新 な 人生 の 断片 を
^
もたらし 得 た か という こと こそ 大切 だ と 思う 。
扱い得る
(扱う.得る)
延べ語数:
2
0171
,183,32: その 「 ぱ ッ と 顔 の 赤らむ 直截 な 感情 で ある 」 羞恥 と は なん で あろ う か 、 という こと を この 作者 は 生々しい 感情 から
^
扱い え なく て 中村 光夫 さん は こういう ふう に 論じ て いる 、 誰 それ は 、 という ふう に 、 と 羞恥 論 を やっ て い ます 。
1104
,258,5: けっきょ く 統計 的 に
^
扱い える だけ で 、 変形 の 機巧 に まで 立ち入る こと は でき ない 。
し残す
(為る.残す)
延べ語数:
2
0170
,293,23: 昭和 の はじめ 、 日本 の 歴史 の なか に プロレタリア 文学 運動 が あっ た こと は 、 明治維新 に 解決
^
し 残し た 沢山 の 社会 的 ・ 文化 的 の 矛盾 を はじめて 近代 社会 科学 の 光 の もと に 、 整理 し 解決 しよ う と し た こと で あっ た 。
0995
,1120,11: 村 子 ( コート の 方 へ もどっ て 、
^
し のこし て ある 仕度 を 手早く し ながら ) 早く し て ね 。
焼き出す
(焼く.出す)
延べ語数:
2
0170
,101,39: 彼女 が 、 はっきり 自分 の 女 として の 感情 の 実体 を つかん だ とき 、 あの よう な 微笑 は 、 苦痛 の 表情 に 飛躍 する か 、 さもなければ 大 歓喜 の 輝 やき に 輝
^
やき 出す か し ず に い ない もの で ある 。
0947
,583,40: サト子 が 、 先 に 行っ て 待っ て いる と 、 叔母 は 、 初 袷 の ボッテリ し た かっこう で 茶の間 へ 出 て き て 、 食卓 に つく なり 、 トースター で パン を
^
焼き だし た 。
生み得る
(生む.得る)
延べ語数:
2
0168
,192,62: 雄勁 で ある から こそ ほとんど 優美 で あり 、 堅忍 で ありえ て はじめて 湛え られる 柔和 の 情感 に みち 、 彼ら の 科学 の よう に リアリスティック で あり 、 彼ら の 生産 プラン の よう に テーマ と 様式 の 統一 にたいして 本気 で ある 、 そういう 文学 が 、 彼ら の 偉大 な 勝利 の のち に
^
生み え ない と どうして 信じ られよ う 。
1041
,3164,24: たとえば 個人 的 な 経済 活動 の 結果 で ある 個人 の 収入 は 、 その 人 の 生産 的 な 努力 だけ が
^
生み うる もの だ と 考え られ て い た 。
巡り来る
(巡る.来る)
延べ語数:
2
0160
,2,47: 戦争 が 不条理 に 拡げ られ 、 欺瞞 が ひどく なる につれて 、 日本 じゅう の 理性 を 沈黙 さ せ 、 それ を ない もの に し て い た 治安 維持 法 が 撤廃 さ れ た 記念 す べき 日 も 、 近く ふたたび
^
めぐり 来よ う と し て いる 。
0425
,17,19: 「 伸子 」 で 終っ た 一 巡 の 季節 は 、 「 二つ の 庭 」 で 新しく
^
めぐり 来 た 一つ の 季節 として の 情景 を 展開 し て いる 。
取り逃す
(取る.逃す)
延べ語数:
2
0150
,67,24: 作家 たち は 、 自分 たち の 生き て いる 意義 として 、 今日 、 真率 な 情熱 で 、 自分 が かつて
^
とり 逃し た 覚え が ある なら ば 、 その 人生 的 モメント を ふたたび 捉え なおし 、 抑圧 さ れ て き た 人民 の 苦き 諸 経験 の 一つ として しっかり 社会 の 歴史 の 上 に つかみ 、 その こと で 生活 と 文学 と の 一 歩 前進 し た 再 出発 を 可能 と し なけれ ば なら ない 。
0240
,5,14: 立候補 し た 婦人 たち は 保守 的 な 男女 の 一 票 を
^
とり 逃す まい として どんなに 「 女 は どこ まで も 女らしく 」 と 強調 し た だろ う 。
導き込む
(導く.込む)
延べ語数:
2
0150
,6,8: われわれ 人民 が 、 理不尽 な 暴力 で
^
導き こま れ た 肉体 と 精神 と の 殺戮 が 、 旧 支配 力 の 敗退 によって 終り を 告げ 、 ようやく 自分 たち 人間 として の 意識 を とりもどし 、 やっと わが 声 で もの を いう こと が できる 世の中 に なっ た こと を よろこば ない 者 が どこ に あろ う 。
0184
,44,50: 常識 的 な 大人 を 恐怖 さ せる ほど 率直 な 真実 探求 の 欲望 に もえる 十 五 六 歳 より 以後 の 年代 を 、 これら の 有能 な 精神 は 、 そのまま の 真率 さ で 戦争 の ため の 生命 否定 、 自我 の 放棄 へ
^
導き こま れ た 。
付き入る
(付く.入る)
延べ語数:
2
0144
,1540,23: 美しい 、 貧しい ヴォルガ の 漁夫 イゾート の これら の 言葉 は 、 鋭く 当時 の ロシア の 農村 の 現実 に
^
つき 入っ て いる 。
0205
,130,53: 十 九 世紀 の イギリス の ロマンティシズム が レルモントフ に 影響 し 、 サッカレー や ディケンズ の リアリスム が トルストイ など に 作用 し た に し て も 、 その 結果 あらわれ た ロシア の 六 〇 年代 の 小説 と 評論 は 、 それ が 本来 の 人生 の 問題 に
^
つき 入っ て い た から こそ 世界 精神 に つよい 響 を つたえ た 。
射通す
(射る.通す)
延べ語数:
2
0141
,9531,30: 天気 の いい 午前 十 一 時 ごろ で 、 大気 は つめたく ひきしまっ て いる けれど 、 三月 の 日光 は 晴れやか に その 爽やか な 大気 を
^
射 とおし 、 伸子 が 運搬 車 で 押さ れ て 行く ふみつけ 道 の あたり の し ず けさ の うち に は 、 樹 の 枝 々 から とけ た 雪 が 、 地面 に まだ 厚く 残っ て いる 雪 の 上 へ し た たり 落ちる かすか な ざわめき が あっ た 。
0142
,688,19: それ が 、 泣き 膨れ た ひろ子 の 精神 の 渾沌 を 一 条 の 光 と なっ て
^
射 とおし た 。
し歩く
(為る.歩く)
延べ語数:
2
0141
,9113,24: あいにく 自動車 が 家 の 前 まで 入ら ない もん です から かなり の ところ を 車 から 降り て 、 さがし さ が
^
し 歩い て 来ら れ た んで 恐縮 し まし た 。
0988
,5412,1: 搜
^
し 歩く こと に 疲れ た と も 言え ます 。
読み回す
(読む.回す)
延べ語数:
2
0141
,8650,13: 心から そう つぶやい て 、 幾 人 も の 看護 婦 に
^
読み まわさ れ た らしく 頁 の 隅 の めくれ あがっ て 手 ずれ た 本 を エプロン の 膝 の 上 に おい た 。
1168
,26,17: 誰 か が 一度 電子 化 の 作業 を にない 、 後 は みんな で 自由 に
^
読み 回す ほう が 、 よほど 健全 でしょ う 。
居り成る
(居る.成る)
延べ語数:
2
0141
,3883,45: 伸子 に しろ 、 素子 に しろ 、 フランス で は ない ソヴェト へ 来る について は 、 はっきり し た 目的 を きめ て いる ばかり か 、 いる 間 の 金 の やりくり だって 、 旅券 や ヴィザ の こと だって ひと と
^
おり なら ない こと で 来 て いる 。
0141
,18345,37: 「 あの ひと が 、 すこし 頭 の 調子 を おかしく し た とき の こと だ が ね 、 何しろ 普通 の 病人 じゃ ない から 、 家 の ひと も 医者 も 、 ひと と
^
おり なら ない 苦心 な ん だ 。
除き出る
(除く.出る)
延べ語数:
2
0141
,2459,18: 自分 が いま 保 に かい た ばかり の 手紙 を 思い 、 その 文面 に も
^
のぞき 出 て いる よう な 動 坂 の 家 の 生活 と ここ の 自分 の 生活 と の 間 に ある 裂けめ の 深 さ を 伸子 は 、 計る よう な まなざし に なっ た 。
0592
,10,12: —— 海岸 の 深い 淵 の なか 、 水面 から 僅か に
^
のぞき 出 てる 、 苔むし た 滑らか な 巌 の 上 に 、 誰か が じっと しがみつい て いる 。
見繕う
(見る.繕う)
延べ語数:
2
0141
,21954,35: それら の ネクタイ の ある もの は 素子 が 自分 で つかお う と する 分 で あっ た し 、 ある もの は モスクヷ の 友達 や 教師 に みやげ に する ため に
^
見 つくろわ れ た 。
0843
,17,18: 妙 庵 先生 は 自分 から 薬代 を 要求 し ない 人 です から 患者 の 方 から
^
見 つくろっ て 礼物 を さしあげる 。
嗅ぎ合う
(嗅ぐ.合う)
延べ語数:
2
0141
,19961,11: 年 とっ た 大きい 犬 と 、 仔犬 と が 、
^
かぎ あっ て 、 互に 不満足 で なかっ た とき の よう な 親しい 感じ が 伸子 の 心 に 湧い た 。
0433
,24,36: 丁度 、 雨 に そぼぬれ た 獣 物 が 、 一つ ところ に じっと 団 り 合っ て 、 お 互 の 毛 の 臭い 、 水蒸気 に 混 って 漂う 息 の 臭い を
^
嗅ぎ 合う よう な 親密 さ 、 その 直接 な —— 種々 な 虚飾 や 、 浅薄 な 仮面 を かなぐり捨て て 、 持っ て 生れ た 顔 と 顔 と で 向い 合う 心持 は 、 私 の 今 まで 知ら なかっ た 、 其 れ で 居 て 知ら なけれ ば なら ない 事 だっ た の で ござい ます 。
置き直す
(置く.直す)
延べ語数:
2
0141
,1841,24: そして 、 考え て いる 風 だっ た が 、 ほっそり し た 形 の いい 腕 を テーブル の 上 に すこし 深く
^
置き なおす よう に し て 、 リン 博士 は 伸子 に きい た 。
0427
,47,63: けれども 小池 富美子 さん の よう に 、 あやうく 残酷 な 商業 主義 出版 の 波 の 下 に 溺れ 死なさ れ そう だっ た 一つ の 力 づよい 才能 と 生活 力 と が 、 おびただしい 内 と 外 と の 困難 に からま れ ながら も 、 階級 的 成長 と 人民 の 運命 の 打開 の 可能 の 上 に
^
置き なおさ れ た の は 、 やはり 、 人民 の 歴史 そのもの の 前進 によって もたらさ れ た プラス の 実例 で ある と 思う 。
見飽く
(見る.飽く)
延べ語数:
2
0141
,17759,6: その デッサン 集 を 伸子 は
^
見 飽か なかっ た 。
0754
,556,0:
^
見 飽い て 、 立ちどまる 気持 も 起ら ない 。
しめく
(為る.めく)
延べ語数:
2
0141
,16213,6: それ を ホテル の 戸棚 へ
^
し めこ んで 忘れ て 来 た こと は 、 伸子 に 生きもの を 忘れ て 来 た よう な いや な 心持 を おこさ せ た 。
0988
,2945,43: 綿貫 ルリ が 私 の 家 を 訪ね て 來 て 案内 を 乞う たり し ない の は 、 いつも の 事 で ある が 、 この 日 は 「 先生 今日 は 」 も 言わ ない で 、 いきなり 、
^
し めき つ て 話し て い た 書 齋 の ドア を 默 つて スッ と 開い て 入 つて 來 た 。
覆い削ぐ
(覆う.削ぐ)
延べ語数:
2
0141
,16069,2: 伸子 は
^
おおい そぎ で タクシー を ひろっ て 百貨店 へ かけつけ 、 家具 しらべ が はじまる まで に セーブル 製 の 似 より の 品 を 買っ て 補充 し た 。
1181
,47,5: ばらばら に 散開 し て
^
おおい そぎ で 通る
成り勝る
(成る.勝る)
延べ語数:
2
0141
,14520,21: だけれども 、 思いがけ ず 佃 の 亡くなっ た しらせ を きい た 今 、 伸子 の 心 の うち に 強く
^
なり まさる の は 「 完結 し た 」 という 意識 だっ た 。
0508
,238,16: そして だまっ て 居れ ば 居る 程 自分 に対する お 久美 さん が 高まり 尊く
^
成り まさっ て 行く 様 に 思っ て 居 た 。
取り結ぶ
(取る.結ぶ)
延べ語数:
2
0141
,12562,12: こんど は 多 計 代 が 、 和一郎 の 機嫌 を
^
とり 結ぼ う として トランク の ところ に いる 小 枝 を せきたて た 。
0627
,135,27: それ は 正一郎 が 貞吉 の 生還 を ウルサガリ 、 ヤッカイ 者 に 扱う から 、 それ に ウマ を 合わせ て 正一郎 の 御 機嫌 を
^
とり 結ぶ という 様子 で も あり 、 それ は お 世辞 を 使っ たって 一文 の タシ に も なら ない の だ が 、 シシ として 、 たゆま ず 貞吉 を 咒 い 邪魔 がっ て いる の で ある 。
縫い出す
(縫う.出す)
延べ語数:
2
0141
,12393,22: その 辺 に 出 迎 人 らしい もの と 云え ば 、 ひさし の 人 に 金モール で ホテル の 名 を
^
ぬい だし た 丸 形 帽 を かぶっ た ホテル の 案内 人 が 二 三 人 いる ぐらい の もの だっ た 。
0142
,510,17: 袋 を とっ て 、 ひっくりかえし て 、 内側 から つぎ きれ を 当て て 、
^
縫い 出し た 。
彫り出す
(彫る.出す)
延べ語数:
2
0141
,10189,10: 大理石 の 塊 から 誰 か の 記念 像 が
^
彫り 出さ れ て いる 。
0237
,5,23: この 事情 は 、 クラブ の 社会 的 な 存在 意義 という もの を 、 い つ と は なし くっきり と
^
彫り 出し て 来 た 。
取り賄う
(取る.賄う)
延べ語数:
2
0140
,812,19: 男 の よう に 口 を きき ながら 、 実際 の こまごま し た こと は みんな 自分 で
^
とり まかなわ なけれ ば 気 の すま ない きわめて 女性 的 な 素子 に たよっ て 、 伸子 は 小説 を かき つづけ て 来 た 。
0141
,15569,23: そして 、 どこ か 武 骨 な ところ の ある 経営 者 は 、 自分 の 下宿 が 、 古い フランス 流儀 で
^
とり まかなわ れ て いる こと を 、 ほこり と し て いる に ちがい ない の だっ た 。
辿り治す
(辿る.治す)
延べ語数:
2
0140
,766,23: 五 年 の 間 苦しみ ながら 自分 として 生き甲斐 の ある 生存 を 求め て 来 た 道 を 、 そう やっ て
^
たどり 直し て 見る しか 伸子 に は 新しい 一 歩 の 踏み出し よう が なかっ た 。
0276
,173,15: だけれども 、 明治 文学 、 大正 文学 、 そして 昭和 を きょう の 文学 まで
^
辿り 直し て 来る 、 その こと から だけ 、 新しい 人民 の 生活 を 語る 文学 は うまれ ない 。
詰み出す
(詰む.出す)
延べ語数:
2
0140
,6229,15: 手伝い の 男 たち も それ に 同乗 し て ゆき 、 ふとん 類 も
^
つみ 出し た 伸子 たち は 、 すっかり 建具 の とりはらわ れ て がらんと し た 縁側 で 番茶 を のん だ 。
0315
,127,12: 昔 アフリカ に 奴隷 の 市場 と 買わ れ た 奴隷 を
^
つみ 出す 港 が あっ た 。
掬い出す
(掬う.出す)
延べ語数:
2
0140
,4653,3: 顎 を
^
掬い 出す よう に し て また うなずい た 。
0141
,21662,20: 素子 は 、 おこっ た 表情 で 、 けんか で も しかけ た よう に 下 顎 を ぐいと
^
掬い 出し て 、 また 男 たち の 方 を 見 かえっ た 。
毟り合う
(毟る.合う)
延べ語数:
2
0140
,3285,4: そこ まで 互い を
^
むしり あわ ない で 生活 の 破綻 が 救わ れる もの で あっ た の なら 、 初め から 佃 と 伸子 と の 生活 に 、 それだけ の 深い 離反 は 生じ なかっ た わけ で あっ た 。
0995
,1504,11: 二 人 が うなり 声 を 出し ながら 、 つかみ合い 、
^
むしり 合う 。
洗い出す
(洗う.出す)
延べ語数:
2
0140
,2096,16: 伸子 は 、 椅子 から 立ち 、 水道 の 栓 を ひねっ て 、 手 を
^
洗い だし た 。
0953
,318,41: 卯 ノ 花 の 汗 袴 を 着 て 式台 に 這いつくばっ て とぼけ て いる が 、 首筋 に 深く 斬れ こん だ 太刀 傷 が あり 、 手足 も 並々 なら ず 筋張っ て い て 、 素性 を
^
洗い だせ ば 、 思いがけない 経歴 が とびだし そう な 曰く あり げ な 漢 だっ た 。
編み込む
(編む.込む)
延べ語数:
2
0140
,1673,17: 伸子 は 、 編 むひとめひとめに 、 まぎらし よう の ない 心 の 憂さ と 屈託 と を
^
編み こん で いる の で あっ た 。
0144
,1274,19: それら の 云わ れ て いる こと は 「 容易 に 簡単 に 、 説得 的 な 思想 に
^
編み こま れ て 行く 。
汲み込む
(汲む.込む)
延べ語数:
2
0139
,347,17: トラック に のっ て 働き に 出かける 前 に 、 風呂 の 水 を 忘れ ず
^
汲み こん で 薪 まで 出し て おき 、 別に それ を 云い も し ない で 行っ て しまう よう な 広治 の やさし さ で ある 。
0904
,13,32: 文部省 で は 、 すでに 社会 教育 法 が 二 十 四 年度 の 提出 法案 として 重要 法案 と なっ て い た ので 、 この 中 に 図書館 法案 を
^
くみ 込ん で 公民館 と 図書館 と を 一連 の 組織 体 と し たら と 、 課長 会議 は 傾い て いっ た の で ある 。
出来る
(出る.来る)
延べ語数:
2
0138
,633,7: 「 失業 者 の 救済 なんて どうせ
^
出 来っ こ ない ん だ から 、 片 っ ぱす から 戦争 へ 出し て 殺し っ ちゃえ ば 世話 は いら ない ん だ 」
1171
,3601,1: 「
^
出 来っ です たい 。
招き出す
(招く.出す)
延べ語数:
2
0138
,41,5: 鍵 の 先 で
^
招き 出す よう な 風 に し た 。
1041
,1170,20: カントリー ・ ソング の 音 は 、 人 を 外 に 出 て いか せる 音 、 外 へ
^
まねき 出す 音 だっ た 。
差し引く
(差す.引く)
延べ語数:
2
0138
,312,10: 出征 兵士 は 欠勤 と し 軍隊 の 日給 を
^
さし 引い た 賃銀 を 支給 する こと 、 各駅 に オゾン 発生 器 を おく こと 、 宿直 手当 、 便所 設置 その他 を 獲得 し 、 婦人 従業 員 の 有給 生理 休暇 要求 は 拒絶 さ れ て 女子 の 賜暇 を 男子 と 同じ に よこせ 、 事務 服 の 夏 二 枚 冬 一 枚 の 支給 、 その他 を 貫徹 し た 。
0756
,100,14: 私 として は 、 抒情 怪奇 趣味 は とら ない が 、 それ を
^
差し ひい て も 、 彼 の 才能 は 大きい 。
食い遣る
(食う.遣る)
延べ語数:
2
0138
,271,8: 此奴 、 柄 に も なく 泡盛 なんか
^
喰い や がっ て … … 」
0731
,334,8: 戦地 じゃ 戦友 の 屍体 の 肉 まで
^
食い や がっ た っていう じゃ ない か 。
引き被る
(引く.被る)
延べ語数:
2
0138
,258,13: 看守 は 騒ぎ を よそ に 黒い 外套 を 頭 から すっぽり
^
引き かぶっ て 、 テーブル の 上 に 突っぷし て いる 。
0508
,1314,49: と 云う 許 り な ので 、 お 関 は 気 で も どうか 成りゃ あ 仕 まい か と 思う 程 無茶苦茶 に 成っ て 仕舞っ て 、 陰気 な 様子 で せっせと 動い て 居る お 久美 さん を 罪 も 無い のに 当り散らし たり 故意 と
^
引き かぶっ た 様子 を し て 一 日 長火鉢 の 傍 へ 、 へばり 付い て 居 たり し た 。
刈り倒す
(刈る.倒す)
延べ語数:
2
0138
,1068,5: —— お 店 だって よく
^
かり 倒さ れ ん の ヨ 」
0993
,4115,14: ( とこ の 二 人 は 林 の はずれ の 、 狭い 稲田 に
^
刈り 倒し て 並べて ある 稲 の 束 を 、 金吾 は まとめ て 束 る 、 金太郎 は それ を 二つ に 割っ て サヤ に 干し て いる 。
映し出す
(映す.出す)
延べ語数:
2
0120
,2,35: 落 付き を もっ た 筆 で 、 いきいき と 今日 の 学童 の 生活 雰囲気 、 その間 に おこる 小 事件 が 描か れ 、 歪ん だ 苦しい 社会 相 も その かげ に
^
映し ださ れ て いる 。
0140
,1947,24: —— 足もと も そぞろ に 、 せわしく この 家 を 出入り し て い た 自分 の 生活 の 姿 が 、 まざまざ と
^
映し ださ れ て 、 伸子 は 悲しく 、 すま なかっ た と 思っ た 。
流し出す
(流す.出す)
延べ語数:
2
0116
,113,19: これ 迄 は 、 黙っ て 、 そっと 、 心 に うけ 入れ ず 、 其 を 外 へ
^
流し 出し て しまう しか しかた が なかっ た でしょ う 。
0141
,16799,81: クラマール 洗濯 工場 主 ベルネ が 、 十月 三 十 日 の 夜 、 彼 の 商売 の なり ゆき について 心配 し た よう に 、 この レストラン の 帽子 かけ に 、 ずらりと 山高 帽 を かけ 並べ て いる 男 たち と その つれ の 女 たち は 、 平凡 な 昼食 を とり ながら 、 フランス の 経済 と 政治 と を 支配 し て いる 十 二 人 の 大 資本 家 たち の 大釜 から
^
流し 出さ れる 不安定 な 利潤 について 、 議論 し て いる の だっ た 。
話し振る
(話す.振る)
延べ語数:
2
0113
,295,9: 静か に 育っ た 頭 と 上品 な
^
話し 振 で 、 家庭 の 辛い 裡 に 育っ た 人 と は 思わ れ ない 様 な 調子 で あっ た 。
1148
,25,23: 仕立 の 良い 洋服 、 気 の 利い た 持物 、 そして 二 十 五 パーセント まで 外国 語 の 交 る
^
話し 振り 、 これ が 天才 左近 倉 平 の 肖像 画 でし た 。
踏み込む
(踏む.込む)
延べ語数:
2
0113
,277,15: けれ 共 千 世子 の 読む 物 、 書く もの に対して 一 歩 も
^
ふみ 込ま ない 事 が いかにも 快い 事 の 一つ で あっ た 。
1035
,284,35: 書記 長 の 仕事 は 中央 執行 委員 会 の 取りまとめ の 主 任務 の ほか に 、 演説 の 要請 が あれ ば 出 て いく 、 国会 対策 に も 足 も
^
ふみ 込む など 非常 に 忙しい 。
遊び抜く
(遊ぶ.抜く)
延べ語数:
2
0112
,948,3: 千世子 は
^
遊び ぬい た 男 が 云う 様 な 事 を 云っ た 。
0512
,35,2: 「 うんと
^
遊び ぬい て ——」
使み出る
(使む.出る)
延べ語数:
2
0112
,720,15: その 眼 から さける 様 に そっぽ を 向き ながら 、 頭 の 髄 から
^
しみ 出る 様 な 涙 の こぼれる ひやっこ さ を 感じ て 居 た 。
0825
,569,52: こう 考え て 改めて 笛 の 音 に きき 入る と 、 モウイイカイ 、 マアダダヨオ 、 という 子供 たち の 隠れん ぼ の 声 が 、 この 笛 の 音律 と 舞い の 内容 に 深い ツナ ガリ が あっ て 民族 の ハラ ワタ を しぼる よう に し て
^
沁み で て き た もの で は ない か と 思わ れ 、 そう 信じ て も 不当 で は ない と 言いきり たい よう な 大きな 感動 に 私 は ひきこま れ て い た の で あっ た 。
躄り出る
(躄る.出る)
延べ語数:
2
0112
,438,12: 叔母 に し た より も 一寸 ほど 低く 二 ひざ ほど
^
いざり で て 笑い ながら こんな 時 に つりあっ た おじぎ のし 様 を し た 。
0773
,449,42: 声 に つれ て 信徒 の 列 から 一 人 の 大男 か 亡者 の よう に 蒼 ざめ 、 死刑 の 絶望 の ため に 半ば 気 を 失い ながら 、 脂汗 を したたら せ て 、 よろめい て 、
^
いざり で て き た 。
洗い晒す
(洗う.晒す)
延べ語数:
2
0112
,309,23: 虹 の 様 な 光り を もっ て こ のう で まで つい て 居る シャボン の あぶ くに さっき の 気持 が
^
洗い さらさ れ て しまっ た 様 に なっ て 、 まっ ぴるまに 見る 瓦 屋根 の 様 な すき だらけ な は げっ ちょろ な もの に なっ て しまっ た 。
0155
,28,49: しかし 、 七 篇 を とおし て 流れ て いる 云う に 云え ない 生真面目 な 、 本気 な 、 沈潜 し た 作者 たち の 創作 の 情熱 は 、 少く とも 日本 の 、 浅い 文学 の 根 が 、 ジャーナリズム の 奔流 に 白 々 と
^
洗い さらさ れ て いる 作品 たち と は 、 まるで 出発 点 から ちがっ た もの で ある こと を 痛感 さ せ た 。
笑い返す
(笑う.返す)
延べ語数:
2
0112
,1795,49: 同じ 室 の すみ に 座っ て 居 た まだ そんなに 年 を とら ない イギリス 婦人 が 千 世子 の 方 を 時々 見 て は 何 か 云い た そう に 笑っ たり 手 を 動かし たり する の を 、 目 の 合う たんび に
^
笑い かえし て 居る の も うれしい 心 が さ せる 事 だ と 千 世子 は 思っ て 居 た 。
1075
,625,1: と
^
笑い かえし た 。
待ち合う
(待つ.合う)
延べ語数:
2
0112
,1028,16: 二 人 は どっち か 早く 「 もう 」 と 云い 出し て 呉れれ ば と
^
まち 合っ て 居 た 。
1073
,3472,36: 夜 は 夜 で 、 万 燈 を 一時 に 消し た 境内 で 歌垣 の 集い を なし 、 乙女 ら も 、 人妻 も 、 胸 とどろく 暗闇 に 、 男 の 手 を
^
待ち 合っ た 。
泣き叫ぶ
(泣く.叫ぶ)
延べ語数:
2
0106
,65,16: 眠っ て い た 木 や 草 が 、 きゃ アッ と 悲鳴 を あげ て
^
泣き さけび まし た 。
1072
,835,3: 泣き 狂い 、
^
泣き さけぶ の を 、 わけ も 糺さ ず 、 二つ 三つ 、 足蹴 を くれ て 、 悶絶 さ せ た 。
射し出す
(射す.出す)
延べ語数:
2
0103
,79,7: ところが 、 お 台所 口 から
^
射し 出し て いる 燈 の 光 で 、 その 男 の 地 に 倒れ て いる 姿 が 、 女中 衆 や 下 男衆 に 見え た と みえ て 、 飛び出し て 来 て 、
0612
,2625,13: 原子 爆弾 の 吹き飛ばし た 穴 を通して 、 新しい 世界 の 光 が
^
射し 出す の を 人類 は 見 た 。
騙し合う
(騙す.合う)
延べ語数:
2
0102
,23,28: そして 、 もしも 諸君 が この 見解 の 正し さ を 承認 する なら ば 、 同じ 戦争 の 間 、 ほとんど 全部 の 国民 が 相互 に
^
だまし 合わ なけれ ば 生き て 行け なかつ た 事実 を も 、 等しく 承認 さ れる に ちがい ない と 思う 。
0859
,108,0:
^
だまし あい 、 より 美しく より 愛らしく 見せよ う と し 、 実質 的 に 自分 の 魅力 の なか で 相手 を 生活 さ せよ う と する 。
取り張る
(取る.張る)
延べ語数:
2
0101
,75,32: すなわち 、 現在 の ごとき 粗悪 な 候補 者 ども を 退治 する 唯一 の 道 は 、 国民 一般 の 政治 教養 を 高め 、 もつ て 彼ら の 足場 を
^
取り はら つ て しまう こと 以外 に は ない の で ある 。
0988
,503,29: 以前 から 笑 顏 の きれい な 男 で 、 ふだん の 顏 つき が 、 少し いかつい だけ に 、 ニッコリ する と 、 まるで 面 を
^
取り はら つ た よう に 、 邪 氣 の 無い 顏 に なる 。
干得る
(干る.得る)
延べ語数:
2
0099
,899,31: 〔 欄外 「 『 たまたま 』 原始 歴史 」 〕 『 大 無量 寿 経 』 に は 、 「 法 を 聞き て よく 忘れ ず 、 見 て 敬
^
ひ 得 て 大 に よろこば ば 、 す な は ち 、 わが 善き 親友 なり 。
0676
,170,20: それ は 畸形 な 道化者 の 姿 で あつ た が 、 又 、 何人 が その 品格 を 笑
^
ひ 得よ う か 。
説き去る
(説く.去る)
延べ語数:
2
0099
,827,14: 『 教行信証 』 において 種々 の 経論 を 引い て 諄々 として 教法 を
^
説き 去り 説き 来る 親鸞 は 、 諸 所 において 突如 と し て 転換 し て いわゆる 自 督 の 文 を 記し て いる 。
1015
,8,13: その 難問題 を いとも 簡単 に 勘所 を 掴ん で 説き 起こし 、
^
説き 去ら れる という こと は 女史 の 聡明 さ を 証明 する もの で あろ う 。
頼み奉る
(頼む.奉る)
延べ語数:
2
0099
,224,13: しかれ ども 自力 の こころ を ひる が へし て 、 他力 を
^
たのみ たてまつれ ば 、 真実 報 土 の 往生 を と ぐる なり 。
0099
,225,45: 煩悩 具足 の われ ら は 、 いづれ の 行 にて も 生死 を は なる る こと ある べから ざる を あはれ み た まひ て 、 願 を おこし た ま ふ 本意 、 悪人 成仏 の ため なれ ば 、 他力 を
^
たのみ たてまつる 悪人 、 もと も 往生 の 正因 なり 。
帰り切る
(帰る.切る)
延べ語数:
2
0098
,997,31: 参 右 衛門 の 家 の 長男 の 嫁 は 、 良人 が 出征 の ため 夜 だけ は 寝 に 来る が 、 昼間 は 朝 から 実家 へ
^
帰り きり で ある 。
0098
,1661,31: ところが 、 本家 の ここ の 参 右 衛門 の 家 で は 、 樺太 出征 中 の 長男 の 帰り が いまだに 分ら ぬ ので 、 嫁 は 実家 へ
^
帰り きり で ある 。
食い繋ぐ
(食う.繋ぐ)
延べ語数:
2
0098
,958,20: 参 右 衛門 たち に は 食べる 米 が ない ので 、 自分 の 家 の 収穫 時 まで
^
喰い つなぐ 米 を 、 早 米 の 田 を 持つ 家 の 稲 を 刈り 、 そして そこ から 借りる の だ と の 事 で ある 。
1071
,123,5: こうして 深山 に 潜ん で
^
喰い つない で ゆく の が せき の やま じゃ ない か 』
揉み合う
(揉む.合う)
延べ語数:
2
0098
,936,11: 鬼瓦 と 仏 顔 が 一つ の 相 の 中 で
^
揉み あっ て いる 彼 の 表情 の 底 に は 、 貞 任 や 、 山伏 や 、 親王 や 、 山賊 や が 雑然と あぐら を かい て 鎮座 し た 、 西 羽黒 権現 の 何もの か を 残し て いる 。
1114
,288,35: 彼ら は 彼ら 自身 すら 知ら ない 間 に 、 相つい で 近づい た 、 そして 近づい た という こと は 、 それ が 合図 な よう に 重い 二 人 の 肉体 が
^
揉み あう 機会 を 、 もう 、 外す こと が でき ない ぎりぎり の ところ に 追いつめ て い た 。
映し合う
(映す.合う)
延べ語数:
2
0098
,898,14: 自身 の 中 から 燃える もの の 無くなる まで 、 火 は 火 を
^
映し あう だろ う 。
0906
,17,18: 図書館 が 一つ の 網 として 、 「 はたらき 」 の 網 として 、 重々 無尽 の
^
映し 合う 露 々 の 玉 として 輝く とき 、 それ は はじめて 生き て くる の で ある 。
飛び舞う
(飛ぶ.舞う)
延べ語数:
2
0098
,372,2: 群 り
^
飛び まう 蝿 の 渦巻 ——
0098
,634,2: 蝿 の
^
飛び まう 羽音 。
鳴き合う
(鳴く.合う)
延べ語数:
2
0098
,37,6: めい 、 もう 、 と 互いに
^
鳴き 合い 、 一方 が 庭 へ 出さ れる と 残っ た 方 が 暴れ出し た ほど の 仲良 さ だっ た の も 、 孰方 も しょんぼり と し て いる 。
0613
,1284,15: 草 は すでに 露 に しめり 、 ちん ちろり ん が 渓 を 隔て て
^
鳴き 合っ て いる 。
知り切る
(知る.切る)
延べ語数:
2
0098
,3384,9: も 早 や 一座 の 人人 は 、 何もかも
^
知り きっ て いる その後 の 会話 で 、 今夜 は 私 を 慰め て やろ う という 好意 ある 会合 と 分っ た 。
0792
,421,38: 小夜子 サン に 本当 の 愛情 が ない こと 、 自分 に も 愛情 が なかっ た よう に 、 小夜子 サン が 心中 し た の も 当人 の 都合 だけ による こと だ と は
^
知り きっ て いる セラダ でし た が 、 この 先生 にとって は そんな こと は 問題 で は ない の です 。
撃ち勝つ
(撃つ.勝つ)
延べ語数:
2
0098
,3249,10: 彼 は 、 この 村 で 農業 という もの に
^
うち 勝っ た 唯一 の 人物 だ 。
0759
,6737,9: エンゼル は 自分 の 凄み が 相手 に
^
うち 勝っ た の だ という 風 に 考え た 。
縫い進む
(縫う.進む)
延べ語数:
2
0098
,1325,17: 暗黒 の 運命 の 底 に も 駅 駅 が あり 、 そこ を 通過 し て
^
縫い すすむ 夜汽車 の 窓 よ 。
0917
,23,43: 『 赤い 靴 』 の 赤 さ は 、 やはり 、 色 の 韻律 の リフレイン の テーマ として 、 リズミカル に 、 その 筋 を 色 どる と共に 、 一 本 の 赤 の 錦 の よう に それ を しっかり と
^
縫い 進ん で いる 。
喚き狂う
(喚く.狂う)
延べ語数:
2
0098
,1072,0:
^
喚き 狂う 風 で 、 雨 も 吹 っ ち 切れ て 戸 に あたら ない 。
1072
,7535,25: しかし この 大亀 も 、 初め は 、 猛烈 な 反抗 を もっ て 、 越前 守 の 悪罵 を 昼夜 牢 内 で
^
わめき 狂っ て い た の で ある 。
成り行く
(成る.行く)
延べ語数:
2
0095
,1308,18: 彼 は 北 へ 走り だし た 快速 貨物 船 の 甲板 に 立っ て 、 小さく
^
なり 行く ワーナー 調査 隊 の 船団 の 姿 を 永い こと 見送っ て い た 。
0985
,849,9: 昨日 は 夢 の 如く 、 明日 は どう
^
なり 行く か 、 双葉 じゃ ない が アラア の 神 も 御存じ なし です 。
踏み入る
(踏む.入る)
延べ語数:
2
0091
,7,19: そして その 時 こそ 、 諸君 は これ まで に 聞い た こと の ない 不思議 な 世界 に
^
ふみ 入っ て いる 御 自分 を 発見 する こと で あろ う 。
0216
,106,17: 民主 的 な 立場 に 立つ 文学 者 は 、 裾 を かかげ て 水中 に
^
ふみ 入っ た 者 で ある から 、 中流 に 佇ん で 雲 の うつり を 見上げ て い て も 意味 が ない 。
打ち抜く
(打つ.抜く)
延べ語数:
2
0091
,1693,4: 「 とにかく 壁 を
^
ぶち ぬい て みる ん です ね 」
0713
,30,12: エイ と ヒキガネ を ひく だけ で 、 相手 の 胸 を
^
ぶち ぬく 。
消し去る
(消す.去る)
延べ語数:
2
0091
,1595,21: その さわぎ の うち に 、 雪子 の 幽霊 と 大 金庫 は ゆうゆう と この 部屋 から 姿 を
^
消し 去っ た 。
0920
,11,31: しかも 、 この 映画 に は 女 士官 が 電話 で 指令 する ただ 一 カット 出る だけ で 、 色恋 を すっかり 画面 から ぬぐう か の よう に
^
消し 去っ て い た 。
困り切る
(困る.切る)
延べ語数:
2
0091
,1570,1: そして
^
困り 切っ た という 表情 で 、 机上 に 立ちつくし て い た 。
0617
,2338,5: そういう 人々 の 家族 は
^
困り 切っ て 、 寄る と さわる と 、 窮乏 の 話 を ひそひそ と し て い た 。
塗り込む
(塗る.込む)
延べ語数:
2
0091
,1191,5: か べ の 中 へ
^
ぬり こま れ ちまっ た 。
0593
,48,17: 彼 が 彼女 の 肩 に 頭 を もたせかけ て い ます と 、 香油 を
^
ぬり こん だ 彼 の 長髪 を 、 彼女 は 静か に 撫で て くれ 、 いつ まで も 撫で て くれ まし た 。
得出す
(得る.出す)
延べ語数:
2
0087
,71,13: 僕 は それ を 聞く と 、 全身 が 急 に がたがた 慄
^
え だし た 。
0087
,851,31: なぜ って 旦那 様 が 首 の うし ろ を 真赤 に し て 死ん で いらっしゃる ん です から なあ 、 いや 、 その とき わし は 身体 が 慄
^
え だし て 、 脚立 の 上 から 地面 へ とび 下り た もの で ござい ます よ 」
送り返す
(送る.返す)
延べ語数:
2
0087
,1362,3: すぐ 警視庁 へ
^
送り かえさ れる の か 。
0953
,315,97: この世 に あろ う と も 思え ぬ 畜道 の 穢 に まみれる くらい なら 、 いっそ 死ん だ ほう が まし だ と 、 露見 し た 場合 の 泰文 の 仕置 を 覚悟 で 、 白川 の 邸 で 行わ れ て いる 、 目 も あて られ ない あさましい 行 態 を 日記 に し て 上訴 し た が 、 泰文 は そういう こと も あろ う か と 抜け目 なく その ほう へ 手 を うっ て い た ので 、 上書 は 三 度 とも 念入り に 泰文 の 手元 へ
^
送り かえさ れ た 。
躍り上る
(躍る.上る)
延べ語数:
2
0087
,1330,9: 長谷 戸 検事 が 突然 椅子 から ぴょんと
^
躍り 上る よう に し て 立っ て 、 そう いっ た 。
1037
,1524,11: その 上 に 、 真白い 積乱雲 が 紺碧 の 空 に
^
躍り 上っ て いる の が 見える 。
持ち来る
(持つ.来る)
延べ語数:
2
0084
,397,15: 料金 は 一切 不要 、 但し 後 より 何 か 食糧 品 一 品 を
^
持ち 来り て 大 仙人 に 献ず べし ”
0613
,1891,32: もしも これ が 事実 で あれ ば 、 米 軍 の 飛行 士 は 浦上 を 狙っ た の で は なく 、 神 の 摂理 によって 爆弾 が この 地点 に
^
もち 来ら さ れ た もの と 解釈 さ れ ない こと も あり ます まい 。
痛み出す
(痛む.出す)
延べ語数:
2
0084
,319,23: と 張 は 怒っ て 、 ネッド を 睨みつけ た が 、 とたんに 力 が 身体 に は いっ て 傷 が
^
痛み だし た 。
0767
,6,7: 机 に 向う と 胃 が
^
痛み だし た 。
剥き出す
(剥く.出す)
延べ語数:
2
0083
,365,8: そして 教授 の 長い 脛 を ズボン下 から
^
剥き 出す と 、 商売 もの の 懐中 電灯 を さっと 照らし つけ て 、 教授 の 毛脛 を まざまざ と 検視 し た 。
1036
,217,33: 少年 の 頃 、 郷里 の 医院 の 、 黒い リノリューム を 張っ た 診察 台 の 上 で 、 柿 の 花 の よう な 臍 の ある 、 白い 腹 を
^
剥き だし に さ れ て 、 ころころ と 恥し がっ て い た 自分 を 思い出す 。
合い済む
(合う.済む)
延べ語数:
2
0082
,1774,0:
^
あい すま ん こと でし た 。
1075
,932,67: ただ 、 戦国 時代 の 城下 の 町 の よう に 、 民家 は 焼ける もの 、 火 が くれ ば 家財 を かかえ て 、 逃げれ ば よい もの という よう な 考え かた が だんだん と 消え て 、 ここ は 一 国 の 大切 な 都 だ 、 これ を 美しく し 、 また 安全 な 場所 に しよ う 、 焼い て は
^
あい すま ぬ という 共同 の 念慮 が 、 日増しに 強く なっ て き て いる という こと だけ は 、 想像 する こと が できる の で ある 。
引き切る
(引く.切る)
延べ語数:
2
0082
,132,32: しばらく する と 、 煙 の 中 で 、 かんかん と 、 金属 を たたく よう な 音 が し 、 それから 次に は 、 ぎりぎり ごしごし と 、 金属 を
^
ひき 切る よう な 音 が し た 。
0141
,9489,34: ただ 、 教授 の 話しぶり から 伸子 自身 が 、 内科 的 な 治療 として は する べき こと が すべて 試み られ た こと 、 フロムゴリド 教授 は 現在 肝臓 の はれ の
^
ひき きら ない 状態 の まま 伸子 が だんだん 動ける よう に 訓練 し て いる こと 。
掴み直す
(掴む.直す)
延べ語数:
2
0081
,948,32: 彼 は スコール の 滝 に 全身 を 洗わ れ ながら も 、 斜面 の くぼみ に 足 を はめこみ 、 両手 で 崖 の 土 の かたい ところ を ひんぱん に
^
つかみ なおし 、 一生 けんめい に しがみつい て い た 。
0194
,98,63: それ は 民主 主義 文学 に たずさわる 者 の ため ばかり で なく 、 人民 の 文化 と は 何 か 、 人民 の 文学 と は 何 か 、 人民 の 精神 の 歴史 と は 何 か という こと を 、 あらゆる 人 が 自身 の 基本 的 な 人権 の 一つ として 、 人間 として の 誇り の ため に
^
つかみ なおす ため に なく て は なら ない もの です 。
載り込む
(載る.込む)
延べ語数:
2
0081
,3842,5: それから 一行 が 船 に
^
のり 込ん で 、 その 船 が 外海 に すすみ 出 て 行こ う と する まで 、 モレロ 達 三 人 は 恐竜 の ね て いる 洞窟 の すみ で 、 小さく なっ て 朝 の くる の を 待ち つづけ た の だっ た 。
0144
,877,8: ヤコヴ が 、 偶然 ペル ミ 号 に
^
のり 込ん で 来 た シベリア の 去勢 宗教 の ところ で 働く こと に きめ 下船 する 時 、 ゴーリキイ を 誘っ た 。
泳ぎ切る
(泳ぐ.切る)
延べ語数:
2
0081
,256,4: とても その 距離 を
^
泳ぎ きる こと は 、 玉太郎 に は 出来 なかっ た し 、 ラツール 氏 に し て も どう よう に 出来 ない こと だろ う と 思い 、 失望 し た 。
1040
,1471,24: 絵 に 描い た よう な 2 ビート の クロール で 、 あっ という ま に 彼 は むこ う の 角 まで
^
泳ぎ きっ た 。
騒ぎ出す
(騒ぐ.出す)
延べ語数:
2
0081
,1912,8: このごろ 、 時に よる と 、 急 に
^
さわぎ 出す ん です 」
0454
,33,55: 軽井沢 近く まで は どうか 斯 う が 無事 に 来 た が 、 沓 かけ 駅 から 一つ 手前 で 、 窓 から 小用 を し た 人 が 、 客車 の 下 に 足 を 見つけ 、 多分 バク 弾 を 持っ た 朝鮮 人 が かくれ て 居る の だろ う と
^
さわぎ 出す 。
見上る
(見る.上る)
延べ語数:
2
0081
,1651,15: 映画 監督 の ケン は 、 残念 そう に 、 崖 の 上 を
^
見 上る 。
0508
,1351,55: 大切 に 育て て 居 た 子 を 急病 で 一息 の 間 に 奪わ れ て 仕舞っ た 時 の 様 な 諦め 様 に も 諦め の つか ない 歎 きが 心 の 奥深く 染み込ん で 、 重 三 を 見る 度 に その 堪え られ ない 苦痛 が 鮮やか に 浮
^
み 上っ て 、 お 久美 さん を 苦しめる ので 有っ た 。
載り切る
(載る.切る)
延べ語数:
2
0081
,1360,23: 実業 家 マルタン 氏 が 舵手 だっ た が 、 氏 は 非凡 なう で を あらわし て 、 波 を うまく
^
のり 切っ た 。
0141
,21388,63: その 地点 を 、 どちら か へ 横切ろ う と する 通行人 たち は 車道 の まんなか の 三角州 に 立っ て い て 、 数 人 かたまっ た ところ で 、 これ も パリ 人 らしい か んで 、 絶え間 ない 自動車 の 流れ の 間 に ちょっとした いき の 切れめ を 見つけ 、 一団 に なっ た まま さっと 車道 を
^
のり 切っ て 行く 。
押し流す
(押す.流す)
延べ語数:
2
0081
,1170,14: その 波 に あおら れ て 、 船 は 一 マイル ほど 沖合 へ
^
おし 流さ れ た 。
0421
,145,4: その すべて を
^
押し ながす よう な 溢れる 心 で わたし は 一 九 四 六 年 一月 —— 七月 の 間 に 「 播州 平野 」 を 書き上げ た 。
立ち去る
(立つ.去る)
延べ語数:
2
0081
,1000,8: 玉太郎 は あきらめ て 、 そこ を
^
立ち さっ た 。
0082
,1957,14: 大学生 は 立ち木 に 礼 を いっ て 、 いそい で そこ を
^
立ち さっ た 。
見送る
(見る.送る)
延べ語数:
2
0080
,1586,4: ぼく は それ を
^
見 おくっ て 、 そこ を 引きあげ た ん です 。
0977
,535,4: 途中 でも 、 まだ
^
見 おくっ てる だろ う 母親 の 方 を ふりむか なかっ た 。
渡り取る
(渡る.取る)
延べ語数:
2
0080
,1303,16: 「 いよいよ 、 これ より 千 番 に 一番 の かねあい 、 大 呼び物 の 綱
^
わたり と ござい ます る 」
0080
,1308,11: 「 いよいよ もっ て 、 二 十 世紀 茶釜 の 綱
^
わたり と ござい ます る 。
移り出す
(移る.出す)
延べ語数:
2
0079
,759,25: 間もなく 急 に 画面 が はっきり し 、 くさっ た かぼちゃ の 上 に 五 六 ぴき の 蠅 が たかっ て いる ところ が
^
うつり だし た 。
0085
,82,20: 「 いや 、 この 器械 で は 、 あと 十 五 分 ぐらい で 百 年 後 の 光景 が
^
うつり 出す こと に なっ て いる 。
食い残す
(食う.残す)
延べ語数:
2
0079
,659,10: ぼく は 、 そっと 硝子 窓 を あけ て 、
^
喰い のこし た 鰊 を 見せ た 。
1050
,330,9: とり 残さ れ た 女 は 、 フレウ の
^
食い 残し の 骨 など しゃぶっ て い た が 、 やがて 餓死 し て しまっ た よう で ある 。
居り着る
(居る.着る)
延べ語数:
2
0079
,122,5: 長い 階段 を ようやく
^
おり きる と 、 そこ は がらん と し た 地下 室 に なっ て い た 。
0082
,330,12: 異様 な 顔 を し た 機械 人間 は 、 階段 を
^
おり きる と 、 谷 博士 と 五 人 の 少年 が かたまっ て いる ところ へ 、 金属 音 の 足音 を ひびか せ ながら 近づい た 。
送り得る
(送る.得る)
延べ語数:
2
0074
,4,25: 兇賊 烏 啼天 駆 は 一 日 も 早く 絞首 台 へ 送ら ざる べから ず 、 而 し て 今日 彼 を 彼処 へ
^
送り 得る 能力 ある 者 は 、 僕 猫 々 を 措い て 外 に なし 」 と 。
0095
,329,9: だから 僕 たち は 依然として 、 第 一報 を
^
送り 得る 恵まれ た 立場 に ある の だ 。
喘ぎ出す
(喘ぐ.出す)
延べ語数:
2
0071
,712,18: と 正吉 が きく と 、 キン ちゃん は また 顔 を しかめ て 苦し そう に
^
あえぎ だし た 。
0081
,1536,26: セキストン 団長 は 、 はじめ の うち は 元気 に 語っ て い た が 、 その うち に はげしい 暑 さ と 強い 湿気 に
^
あえぎ だし 、 もう 苦しく て しゃべれ ない から 、 別 の とき に 語ろ う と いっ て 、 物語 を やめ て しまっ た 。
舞い下る
(舞う.下る)
延べ語数:
2
0071
,2096,21: そして 火星 の 表面 に 着陸 地帯 として 、 もってこい の 平ら な 砂漠 を 探しあてる と 、 一気に それ へ
^
まい 下っ た の で あっ た 。
0079
,1412,27: ゴング の 声 に 、 二つ の 火の玉 に 、 ラッパ に 、 蘭 に 小 卓子 など が 、 みんな ゆらゆら ひらひら 飛び 上り 、
^
まい 下っ た 。
伺い致す
(伺う.致す)
延べ語数:
2
0070
,78,17: とにかく 早速 ご 依頼 の 仕事 に とりかかる こと と いたし まし て 、 只 一つ お
^
伺い いたし ます こと は 、 甚だ 失礼 で ござい ます が 、 御 つれあい 様 と の ご 情合 は ご 円満 で ござい ましょ う か 」
1013
,1645,22: 「 あの … … 橋 の ところ まで 送っ て い らし て … … で は つか ぬ こと を お
^
伺い いたし ます が 、 旦那 様 は 東京 で 、 大学 へ いっ て いらっしゃい ます んで 」
撃ち倒す
(撃つ.倒す)
延べ語数:
2
0070
,183,19: 甥 は 、 いざ と なれ ば 、 すぐ 伯父 の 前 へ とび出 し て 、 相手 を
^
撃ち 倒す だけ の 心がまえ を し て 、 しずか に ついて行く 。
0070
,545,53: 警部 の 話 に よる と 、 交川 博士 殺し の 嫌疑 で 碇 曳治 を 要 急 逮捕 に 向っ た ところ 、 彼 は いきなり ピストル を 二 挺 とり だし て 反抗 を し た ので 、 それから 双方 の 撃ち合い と なり 、 遂に ここ で 彼 を
^
撃ち 倒し た の だ と いう 。
焼き着る
(焼く.着る)
延べ語数:
2
0069
,81,10: この 底 の B と しるし た 金属 板 を
^
焼き きる と 、 その 中 に は 電気 の プラグ が ある 。
0071
,80,10: この 底 の B と しるし た 金属 板 を
^
焼き きる と 、 その 中 に は 電気 の プラグ が ある 。
見知る
(見る.知る)
延べ語数:
2
0069
,411,0:
^
見 しら ぬ 世界 の まっ ただ中 へ と びこんだひとりぼっちの 心細 さ —— という よう な もの が 、 とたんに 消え て しまっ た 。
0071
,408,0:
^
見 しら ぬ 世界 の まっ ただ中 へ と びこんだひとりぼっちの 心細 さ —— という よう な もの が 、 とたんに 消え て しまっ た 。
猛り狂う
(猛る.狂う)
延べ語数:
2
0062
,3097,15: 「 この 一文字 に 文句 を 付けれ ば 、 書き手 は 狂犬 の よう に
^
たけり 狂う かも 知れ ぬ 。
0944
,340,30: 一望 無限 の 野面 は 荒天 の 海 の よう に 盛りあがり 湧き たち 、 うねり かえし 逆巻き 、 想像 に 絶 し た 異様 な 波動 を 示し ながら
^
猛り 狂う 。
嬲り殺す
(嬲る.殺す)
延べ語数:
2
0062
,2799,26: だが 気流 の 関係 で 世界 に 降っ た 死の灰 の 吹き 寄せる 谷間 に なる という 日本 で 、 なす 術 も なく 放射能 に
^
なぶり 殺さ れる の が たまらない 。
0062
,2835,10: これ で は DOS 組 は 全て 、 死の灰 に
^
なぶり 殺さ れる 哀れ な 鋳物 工場 の おっさん と なる の で は ない か 。
並び合う
(並ぶ.合う)
延べ語数:
2
0062
,2748,32: この 手 の 機械 は 、 FAX と 留守番 電話 と ワープロ を 統合 し た 専用 機 として も 登場 する かも しれ ない が 、 ばらばら の インター フェイス が
^
並び 合う の は オレ の 趣味 で は ない 。
0227
,8,18: 世界 に は 、 現在 の ところ 、 興味 ある 民主 社会 の 三つ の 典型 が
^
並び あっ て 生活 し て いる 。
切り治す
(切る.治す)
延べ語数:
2
0062
,2215,20: もう 一つ の 柱 だっ た はず の デジタル イクイップメント は 、 RISC に関して 独自 路線 に 大きく 舵 を
^
切り 直し た 。
0141
,828,4: —— どうせ 、 ちゃんと
^
きり 直さ なけりゃ なら ない ん だろ う けれど … … 」
踊り出る
(踊る.出る)
延べ語数:
2
0062
,1327,11: 事 に際して 自ら の 主張 を 掲げ て 表 舞台 に
^
踊り 出る こと は 、 むしろ 政治 家 の 務め 。
0811
,94,6: 死人 が 墓石 を 倒し て
^
踊り 出 た よう な もの だ 。
掻き取る
(掻く.取る)
延べ語数:
2
0060
,9639,16: 難しかっ た の は 、 コンピューター の 歴史 という 巨大 な 鉱脈 の どれ だけ を
^
掻き 取っ た 段階 で 、 「 この 仕事 は ひとまず けり が 付い た の だ 」 と 諦める こと が できる か だっ た 。
0944
,186,95: チャンドラ に 出入 の 護 照 を 出し た 関 長 は もとより 、 滞在 と 通行 に 有形 無形 の 援助 を 与え た もの は 、 情 を 知る と 否 と に 関係 なく みな 永世 牢 へ 追いこま れ 、 チャンドラ の 西蔵 語 研究 を 指導 し た と いう ので 、 西蔵 一 の 高僧 センチェン・ドル・ジェチャン ( 大 獅子 金剛 宝 ) の 死体 を 一 年 の 間 、 毎日 、 百 回 ずつ コンポ 河 へ 沈め 、 骨 に つい て いる 腐肉 を 匙 で
^
掻き とっ て 蒼 朮 の 煎 汁 で 晒し 、 骨格 を 関門 の 地下 二 十 尺 の ところ へ 拝跪 する かたち に し て 埋め た 。
歩み出る
(歩む.出る)
延べ語数:
2
0060
,9474,9: スポットライト を 浴び て 闇 の 中 から
^
歩み 出 た 西 和彦 は 、 聴衆 の 中 の ただ 一 人 を 求め 、 目 を 細め て 視線 を 遊ば せ た 。
0199
,19,39: 丹羽 氏 は 現実 に対して 作家 の 人間 的 自主 的 な 評価 の 責任 を 放棄 し た 過去 の 受動 的 リアリズム を すて て 、 「 生き かた の 問題 」 として の 文学 創作 に
^
歩み 出 て いる の で ある から 、 文学 作品 と 、 こん に ち 日本 の 人民 にとって 最も 悲劇 的 な 軍国 主義 の 復活 、 戦争 挑発 の 影響 の 関係 について 、 真剣 な 考慮 を 払う べき で ある 。
祝い合う
(祝う.合う)
延べ語数:
2
0060
,8903,61: PC — 1 0 0 用 の 日本語 ワードプロセッサー の 仕様 が 最終 的 に 固まっ た 六月 、 ジャストシステム の 浮川 和 宣 と 浮川 初子 、 福良 伴 昭 の 三 人 は アスキー 側 と の 打ち合わせ を 終え て 赤坂プリンスホテル の 最上階 の レストラン で 、 チャンス を この 手 に つかん だ こと を 互いに
^
祝い 合っ た 。
1073
,2052,3: と 、
^
祝い あっ て い た 。
焼き治す
(焼く.治す)
延べ語数:
2
0060
,7894,28: それ も 古い コンピューター の 世界 に 転がっ て い た 言語 と OS を 、 パーソナル コンピューター という 新しい 包装 紙 で くるん だ だけ の 、
^
焼き 直し の 商売 だっ た の で は ない か 。
0060
,7896,14: 作る 代わり に やっ て い た の は 、 大型 の もの を
^
焼き 直し た ソフトウエア の セールス で は なかっ た か 〉
書き進む
(書く.進む)
延べ語数:
2
0060
,7772,31: ただし ユーザー の 要求 に 沿っ た 機能 拡張 に 備え て 、 機械 語 サブルーチン の 呼び出し 機能 を 付ける と 仕様 を 決め た あと は 、 一気呵成 に
^
書き 進ん で いっ た 。
0141
,4562,4: その 感じ は 、
^
書き 進ん で も 消え なかっ た 。
問い直す
(問う.直す)
延べ語数:
2
0060
,6899,37: 反 権力 、 反 権威 を かかげ 、 ベトナム 戦争 へ の 大学 の 関与 を 指弾 する 一方 で 、 大学 と は なに か 、 大学生 で ある 自分 と は なに か を
^
問い なおそ う と し た この 運動 は 、 のち に 世界中 で 火 を 噴い た 学生 運動 の テーマ と スタイル を 先取り し て い た 。
0060
,7883,41: 成功 の レール に 乗っ て ひた走り はじめ た PC — 8 0 0 1 を 前 に 、 松本 は 自分 自身 を マイクロ コンピューター に 向かわ せ た もの は なん だっ た の か を 、 繰り返し
^
問い なおす よう に なっ て い た 。
辿り直す
(辿る.直す)
延べ語数:
2
0060
,6597,3: 経歴 を
^
たどり なおせ ば 、 驚く ほど ウォズニアック の 歩み と 重なり合う 松本 吉彦 にとって も 、 心から 楽しむ こと が でき た の は 技術 を ふるい 、 新しい アイディア を 盛り込ん で なにか を 作り上げる こと だけ だっ た 。
0171
,375,111: もちろん 創刊 号 に 蔵原 惟人 さん の 民主 主義 的 文学 の 本質 を 明 か に し た 評論 が あり まし た し 、 窪川 鶴次郎 さん の 論文 、 除村 吉太郎 氏 「 民主 主義 文学 の 諸 課題 」 など という 有益 な 論文 が のっ て い ます が 、 十 何 年 もの 間 民主 主義 的 な 文学 の 伝統 から まったく 切り は なさ れ 、 文芸 評論 らしい 評論 一つ よむ こと なし に 成長 し て き た 今日 の ほんとう に 若い 世代 にとって 、 改めて 、 日本 文学 における 明治 以来 の 民主 的 文学 伝統 を はっきり
^
辿り なおし 、 プロレタリア 文学 発生 の 歴史 と その 複雑 な 過程 を はっきり さ せる こと は 、 大切 だ と 思い ます 。
紡ぎ出す
(紡ぐ.出す)
延べ語数:
2
0060
,6596,12: ウォズニアック の メッセージ は すべて 、 彼 自身 の 頭脳 が
^
紡ぎ 出し た 技術 の 中 に 込め られ て い た 。
0312
,67,51: 一つ の 戦争 ごと に 日本 の 社会 全体 が 国際 的 接触 を まし 、 日本 の 民草 も 、 自分 たち が 資本 主義 を こやす かい ば として の 蒼生 で は なく て 、 人民 で あり 、 生産 者 で あり 、 その 勤労 から
^
つむぎ 出さ れる 生産 の 利潤 で 支配 権力 を 養っ て いる 勤労 階級 の 男女 で ある という 事実 を 知っ て き た こと は 、 やむを得ない こと で あっ た 。
眠り出す
(眠る.出す)
延べ語数:
2
0060
,5205,55: その 古川 の 緊張 は 、 アメリカ 出張 から 帰っ た ばかり の 西 が 時差 に 耐え られ なかっ た の か 、 「 こいつ が いろいろ と よう 知っ とり ます から 、 こいつ に 聞い て やっ て ください 」 と 言う なり 床 に ごろりと 寝転がり 、 いびき を たて て
^
眠り だし た とき に 頂点 に 達し た 。
0079
,661,11: 仔猫 が 満腹 し て 、 椅子 の 上 で
^
睡り だし た とき 、 ぼく は モルフィネ を 注射 し て 、 完全 に 睡ら せ て しまっ た 。
這い入る
(這う.入る)
延べ語数:
2
0060
,4762,44: それでも 、 巨大 な 幼児 の 脳 に すり込ま れ た 「 ここ に 生きよ 」 と の 神 の 声 は 、 再び 眠り に 落ちる こと も 、 ぬくもり を 求め て 仲間 たち が 肌 を 寄せ 合う 溜まり に
^
這い 入る こと も 彼 に 許さ なかっ た 。
1000
,859,13: 満廷 の 朝臣 たち が 戦き 恐れ 、 或は 板敷 の 下 に
^
這い 入り 、 或は 唐櫃 の 底 に 隠れ 、 或は 畳 を 担い で 泣き 、 或は 普 門 品 を 誦し など する 中 で 、 時 平が ひとり 毅然 として 剣 を 抜き放ち 、 空 に 向っ て 雷霆 を 叱咤 し た の は 此 の 時 の 話 で ある が 、 その後 風雨 が なお 止ま ず 、 遂に 鴨川 の 洪水 を 見る に 至っ た 。
読み切る
(読む.切る)
延べ語数:
2
0060
,435,13: 一方 、 単価 の 低い 雑誌 に関して は はける だろ う 部数 を
^
読み きっ て 輪転 機 で 一挙 に 刷っ て しまい 、 コスト の 低減 化 を 図る 。
0783
,56,5: 相手 の 腹 を
^
読み きっ て お ちっ き 払っ た 五 忘 の 様 に 、 ベク 助 も 殺気 を 失っ て しまっ た 。
打ち直す
(打つ.直す)
延べ語数:
2
0060
,4036,7: タイプライター を 使っ て マニュアル を
^
打ち なおす 作業 に 飽き飽きし た シュレイヤー は 、 文書 が 作成 でき て 手直し が きき 、 プリンター から 打ち出せる よう に する ため の プログラム を 書こ う と 考え た 。
1075
,476,38: さて さて 困っ た と 困り抜い て いる と 、 それ も なん で も ない 事 だ と 小さい 太鼓 の 革 を はがし て 、 その 中 へ たくさん の 蜂 を 入れ 、 鋲 を
^
打ち なおし て むりな 殿さま の ところ へ 持参 さ せ た 。
積み増す
(積む.増す)
延べ語数:
2
0060
,3823,33: 自由 化 に 向け た 業界 再編 以降 も 、 グループ を 組ん だ 東芝 と 提携 先 の ハネウェル と の 意見 調整 に 手間取っ た 日本電気 は 、 累積 赤字 を
^
積み 増し て いっ た 。
0060
,6494,3: この 数字 を
^
積み 増す こと を 目指し て 、 ソフトハウス へ の 依頼 は 、 組織 的 に 徹底 し て 繰り返さ れ た 。
読み残す
(読む.残す)
延べ語数:
2
0060
,1685,5: 壁新聞 は 一 字 も
^
読み 残す まい と 隅 から 隅 まで 熟読 する 。
1094
,55,6: 子供 たち は 、 大人 の
^
読み 残し た 貸本 の 講談 本 を 盗み 読む くらい で 、 その 当時 あこがれ の 的 で あっ た 『 少年 世界 』 や 『 日本 少年 』 を 毎月 とっ て いる など という 子供 は 、 級 に 一 人 か 二 人 という 程度 で あっ た 。
推し出す
(推す.出す)
延べ語数:
2
0060
,1449,24: この こと は 政治 行動 の 手段 として は 、 うた の 持つ 連帯 促進 の 働き や 、 その アピール する もの を
^
推し 出す こと によって 目的 を 達する かも しれ ない が 、 うた の 側 から 言っ た 場合 それ は 非常 に 危険 な こと な の で ある 。
0060
,5869,42: ただし 三菱電機 は 、 CP / M — 86 に 対応 さ せ た さまざま な 言語 や 各 業種 業務 用 の アプリケーション 、 大型 の 端末 として 使う ため エミュレーション ソフト など を マルチ 16 の 売り物 として 前面 に
^
推し 出し て い た 。
引き越す
(引く.越す)
延べ語数:
2
0059
,788,44: 一月 の 間 魂 が 抜け た よう に 毎夜 通い 、 夜通し 子供 の よう に 女 の いい つけ に 応じ て いる 時 だけ が 生き甲斐 で あっ た が 、 ある 夜 アパート に 行く と 、 いつの間に どこ へ
^
引き 越し た の か 、 女 は もう アパート に い なかっ た 。
0104
,129,8: 家 の 方 今更 生半可 の 処 に
^
引き 越し て も 効果 は 少ない と 思う から 、 今 の まま で いる の も よかろ う 。
惹きずる
(惹く.ずる)
延べ語数:
2
0059
,301,13: しかし 莫迦 は 莫迦 なり に 、 私 は 静子 の 魅力 に
^
惹き ずら れ ながら 、 しみったれ た 青春 を 浪費 し て い た 。
0059
,302,22: その後 「 十 銭 芸者 」 の 原稿 で 、 主人公 の 淪落 する 女 に 、 その 女 の 魅力 に
^
惹き ずら れ ながら 、 一生 を 棒 に 振る 男 を 配し た の も 、 少し は この 時 の 経験 が 与っ て いる の だろ う か 。
出戻る
(出る.戻る)
延べ語数:
2
0058
,4,7: 敏子 は 二 十 七 歳 、
^
出 戻っ て 半年 に なる 。
0617
,2971,21: 一度 久留 米 近傍 の さる 名家 に 嫁 し た が 、 その 縁 も 長く は つづか ず に
^
出 戻っ て き た 。
起ち治る
(起つ.治る)
延べ語数:
2
0054
,2790,9: が 、 日本 は もう 混乱 、 頽廃 から
^
起ち 直っ て も いい 頃 じゃ ない か 。
0054
,3125,38: 豹 吉 や お 加 代 や 亀吉 が やがて 更生 し て 行く だろ う 経過 、 豹 吉 と お 加代 、 そして 雪子 と の 関係 、 小沢 と 道子 の 今後 、 伊部 の
^
起ち 直り の 如何 … … その他 なお 述べる べき こと が 多い が 、 しかし それら は この 「 夜光虫 」 と 題する 小説 と は また べつ の 物語 を 構成 する で あろ う 。
違い待つ
(違う.待つ)
延べ語数:
2
0054
,2033,18: 「 なんぜ 言う た か テ 、 刺青 いう たら 、 まとも な 人間 の する もん と
^
違い まっ し ゃろ 」
0054
,2373,20: 「 昨夜 ご 一緒 に 来 や はっ た 女 の 方 、 あれ は 本 真 の 奥さん と
^
違い まっ し ゃろ ——。
し因る
(為る.因る)
延べ語数:
2
0054
,1681,11: 今日 ちょっと 仕込ん だ だけ で 、 ちゃんと もう 一 仕事
^
し よっ た 」
0986
,362,28: それ を 忘れ て 、 道義 々 々 と 言いふらし て だ な 、 不合理 な 事 ばかり し て いる 精神 家 ども が 国家 を あやうく
^
し よっ た ん だ 。
探し取る
(探す.取る)
延べ語数:
2
0054
,1520,4: ひと が こ ない
^
探し とる のに … … 」
0105
,29,9: 「 網 を 逃がし て しまっ た で 、
^
探し とっ た の さ 」
引き返す
(引く.返す)
延べ語数:
2
0053
,3245,3: 鶴雄 は
^
ひき 返し た 。
1040
,1153,5: 県道 を 病院 まで
^
ひき 返し た 。
奪い返す
(奪う.返す)
延べ語数:
2
0053
,2973,36: いや 、 むしろ 、 君 勇 と 小郷 と は もと から 何 か あっ た の を 、 小郷 の 気持 が 鈴子 に 傾い た ので 意地 と 嫉妬 から 、 むり に
^
奪い かえし た と も 考え られ た 。
0231
,1053,16: 日本 婦人 の やさしい 雄々し さ は 、 それ を 逆用 し た 穢い 手 から
^
奪い かえさ れ て 、 自分 と 自分 の 愛する すべて の 者 の 幸福 の 確立 の ため に 、 まめ に 、 う まず たゆま ず 、 昔ながら の 温か さ に 今日 の 叡智 と 覚醒 と を 添え て 、 働か なけれ ば なら ない の で ある 。
見解く
(見る.解く)
延べ語数:
2
0042
,361,4: —— まア この 建物
^
見 とく な はれ 。
0047
,29,0:
^
見 とく な はれ 、 ボロクソ に 焼け て しまい まし た 。
書き張る
(書く.張る)
延べ語数:
2
0042
,263,12: 「 あ 、 そう そう 、 こないだ 、 わ て の こと
^
書き はり まし た な ア 。
0042
,308,16: お 内儀 さん も い て 、 「 雑誌 に 参 ちゃん 、 参 ちゃん て
^
書き はり まし た さかい 、 日 配 イ 行っ て も 、 参 ちゃん 参 ちゃん で えらい 人気 だっせ 」
し書く
(為る.書く)
延べ語数:
2
0037
,107,107: 私 は 十 五 分の 予定 だっ た その 放送 を 十分 で 終っ て しまっ た が 、 端折っ た 残り の 五 分間 で 、 「 皆さん 、 僕 は あんな 小説 を 書い て おり ます が 、 僕 は あんな 男 で は あり ませ ん 」 と 絶叫 し て 、 そして 「 あんな 」 と は 一体 いかなる こと で ある か と 説明 し て 、 もはや 「 あんな 」 の 意味 が 判っ た 以上 、 「 あんな 」 男 と 思わ れ て も 構わ ない が 、 しかし 、 私 は 小説 の 中 で 嘘 ばっか
^
し 書い て いる から 、 だまさ れ ぬ 用心 が 肝腎 で ある と 、 言う つもり だっ た 。
0059
,148,7: 併 し 君 も こういう 話 ばっか
^
し 書い て いる から … … 」
振り抜く
(振る.抜く)
延べ語数:
2
0027
,540,63: 男 に 金 が 無くなる と 、 男 は 、 ただ おのずから 意気 銷沈 し て 、 ダメ に なり 、 笑う 声 に も 力 が 無く 、 そうして 、 妙 に ひがん だり なんか し て ね 、 ついに は 破れかぶれ に なり 、 男 の ほう から 女 を 振る 、 半 狂乱 に なっ て 振っ て 振っ て
^
振り 抜く という 意味 な ん だ ね 、 金沢 大辞林 という 本 に 依れ ば ね 、 可哀そう に 。
1073
,4192,25: 矢 の 一つ もうけ たら それ まで な のに 、 彼 は 、 まだ 、 わざと 標的 に なる よう に 、 手 を 高く
^
振り ぬい て いる 。
掬い取る
(掬う.取る)
延べ語数:
2
0027
,1502,19: 自分 は 、 しばらく しゃがん で 、 それから 、 よごれ て い ない 個所 の 雪 を 両手 で
^
掬い 取っ て 、 顔 を 洗い ながら 泣き まし た 。
0449
,418,0:
^
掬い とる 小 籠 は ない か
聞き逃す
(聞く.逃す)
延べ語数:
2
0021
,44,15: たまに 私 の 作品 が 放送 せ られる 時 でも 、 私 は 、 うっかり
^
聞き のがす 。
0686
,527,14: その 彼女 が いかなる 瞬間 と いえ ども 隣室 の ピストル の 音 を
^
聞き 逃す こと が ある もの か 。
覗き回る
(覗く.回る)
延べ語数:
2
0019
,15,47: 銀座 の その 雑誌 社 から 日本橋 の アパート へ 帰る のに 、 省線 か 徒歩 か 、 いずれ に し て も 、 新橋 で 飲む の が 一 ばん 便利 だっ た もの です から 、 僕 は たいてい あの 新橋 辺 の 屋台 を
^
覗き まわっ て い た の でし た 。
0060
,7392,24: 予備校 に 通う と 称し て 、 祭り の 夜店 の よう な いかがわし さ と 勢い に あふれ た 裏道 の 店 を
^
覗き 回っ て い た 当時 、 秋葉原 に は IC 電卓 の ジャンク が 出回る よう に なっ て い た 。
誇り得る
(誇る.得る)
延べ語数:
2
0003
,2518,8: これ は 、 日本 の いま 世界 に
^
誇り 得る 唯一 の 宝 だ 。
0098
,1801,2: 私 の
^
誇り 得 られる こと と いえ ば 、 ただ 僅 に 一 日 四 杯 より 食べ ぬ という こと だ 。
盗み遣る
(盗む.遣る)
延べ語数:
2
0003
,1342,3: きゃ つ 、
^
盗み や がっ た な 。
0054
,1851,4: どい つ が
^
盗み や がっ た ん やろ 。
包み隠す
(包む.隠す)
延べ語数:
2
0002
,363,7: ああ 、 何 も 一つ も
^
包み かくさ ず 、 はっきり 書き たい 。
0068
,15,7: けれども 私 は 自分 の 過去 を
^
包み かくさ ず 、 彼女 に 語っ た 。
干く
(干る.く)
延べ語数:
2
0470
,80,6: 五 分 も する と 又
^
干 く 。
1038
,433,16: いつか 目 の 縁 を 引き 吊る よう に し て 、 自然 に 涙 の
^
干 く の を 待つ より 他 は ない 。
いらっしゃいいらっしゃる
(いらっしゃる.いらっしゃる)
延べ語数:
1
0096
,315,2: さあ 、
^
いらっしゃい いらっしゃい 。
ひっくり返し続ける
(ひっくり返す.続ける)
延べ語数:
1
0382
,27,26: せんべい 焼 の 黒い 鉄 の 道具 は 柄 が 長く て 、 その 長い 柄 を つかん で 、 左手 、 右手 で 敏捷 に
^
ひっくりかえし つづける の は 、 力 が いる 仕事 らしかっ た 。
押さえつけ始める
(押さえつける.始める)
延べ語数:
1
0242
,54,21: 一 八 四 〇 年 に 、 フリードリッヒ・ウィルヘルム 四 世 が プロシヤ 王 と なり 、 学問 の 自由 を 極力
^
押えつけ はじめ た 。
ひっくり返し始める
(ひっくり返す.始める)
延べ語数:
1
0140
,5276,34: 素子 は 、 台紙 に はら ない スナップ 写真 を 入れ て ある カステーラ の 古 箱 を 床の間 の 地袋 から もち 出し て 、 なか み を 机 の 上 に
^
ひっくりかえし はじめ た 。
浮かび上がり掛ける
(浮かび上がる.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,4696,14: 浜田 の て の ひ ら から 砂 が こぼれ落ちる よう に 、
^
浮かび上がり かけ た 選択肢 が 消え て いっ た 。
生まれ変わり得る
(生まれ変わる.得る)
延べ語数:
1
0985
,2133,3: それでは 日本 は
^
生れ変り 得 ない 。
言い聞かせ得る
(言い聞かせる.得る)
延べ語数:
1
0918
,432,27: ジョレース が 見 て いる 目 の よう に 、 「 今 」 と 「 ここ 」 に 生き て いる こと を 生き生き と 自分 に
^
いいきかせ うる 自由 な 魂 が 、 自分 の 中 に 姿 を 現 わす 時 、 初めて 私 たち は 自然 を 見 、 人生 を 見 、 自分 を 見る こと が できる の で ある 。
怒鳴り付け罵る
(怒鳴り付ける.罵る)
延べ語数:
1
0667
,1741,37: 同じ オアイソ 笑 ひも 品質 が 違 つて 、 自分 の 方 の 貧し さ が 分ら ぬ 男 で は ない から 、 近頃 は 無性に 怒り つ ぽく て 、 弱い 奴 に は のべつ
^
怒鳴りつけ 罵 つ て 蹴飛ばし かね ない 勢 ひ 。
放ったらかし解く
(放ったらかす.解く)
延べ語数:
1
0141
,21826,3: 「 これ 、
^
ほったらかし とい て 、 いい の かい ?
踏み締め踏み締めよじ登る
(踏み締める.踏み締める.よじ登る)
延べ語数:
1
0691
,539,19: ついに 木の根 に つかまっ て 、 よじ登り 、 岩 に 手 を かけ 足 を かけ て 一足 ずつ
^
踏みしめ 踏みしめ よじ登る 難 嶮 に と 差しかかっ て しまっ た の で ある 。
寄せ掛け寄せ掛け帰る
(寄せ掛ける.寄せ掛ける.帰る)
延べ語数:
1
0099
,843,24: 「 我が 歳 き はまり て 安 養 浄土 に 還 帰す と いふ とも 、 和歌 の 浦 曲 の 片 雄 波
^
よせかけ よせかけ 帰ら ん に 同じ 。
おびやかし駆り立てる
(おびやかす.駆り立てる)
延べ語数:
1
0989
,3045,3: 俺 たち を
^
おびやかし 駆り立てる 亡霊 だ 。
思い詰め待ちわびる
(思い詰める.待ちわびる)
延べ語数:
1
0956
,558,15: 瓜生 ノ 衛門 の 帰り を 、 四 十 年間 、 ただ ひたすら に
^
思いつめ 待ちわび て いる の は 美しい 、 ひとり の 忠実 な 心 の 少女 だ !
乗り越え乗り越える
(乗り越える.乗り越える)
延べ語数:
1
0903
,72,43: カント の 言葉 を 借り て 、 封建 より 脱落 し て 、 自我 の 尊厳 へ 青年 達 を 導く とき 、 時々 、 ルネッサンス の 中 に 火 に 炙ら れよ う が 、 獄 に 投ぜ られよ う が 、
^
乗越え 乗越え て やって来 た 、 荒々しい 学者 ども の 魂 が 、 亡霊 が 、 うろつき さ まよう か の よう な 、 胸 を 圧する よう な 感動 を 憶える こと が あっ た 。
突き当たり撥ね飛ばす
(突き当たる.撥ね飛ばす)
延べ語数:
1
0624
,355,96: そこ は もう 道 で は なく て 、 人間 と 荷物 の 悲鳴 の 重り あっ た 流れ に すぎ ず 、 押し あい へ しあい 突き進み 踏み越え 押し流さ れ 、 落下 音 が 頭上 に せまる と 、 流れ は 一時 に 地上 に 伏し て 不思議 に ぴったり 止まっ て しまい 、 何 人 か の 男 だけ が 流れ の 上 を 踏みつけ て 駆け 去る の だ が 、 流れ の 大半 の 人々 は 荷物 と 子供 と 女 と 老人 の 連れ が あり 、 呼び かわし 立ち止り 戻り
^
突き当り はねとばさ れ 、 そして 火の手 は すぐ 道 の 左右 に せまっ て い た 。
湧き上がり崩れ落ちる
(湧き上がる.崩れ落ちる)
延べ語数:
1
0617
,2654,9: その間 を 潮流 が 湍津 瀬 を なし て
^
沸きあがり 崩れ落ちる 。
殴り付け踏みにじる
(殴り付ける.踏みにじる)
延べ語数:
1
0547
,477,10: 私 は 自分 を も 、 彼女 を も 、
^
殴りつけ 踏みにじり たかっ た 。
引っ掛け煮染める
(引っ掛ける.煮染める)
延べ語数:
1
0382
,43,13: 小さい 根 下り の 丸髷 に 結っ て 、 帯 を いつも
^
ひっかけ にしめ て いる お ゆき は 、 その 家 で 縫物 を し て い た 。
嗅ぎ当て寄り添う
(嗅ぎ当てる.寄り添う)
延べ語数:
1
0027
,411,92: はた から 見 て 、 俗 な 言い方 を すれ ば 、 自分 は 、 淫売 婦 に 依っ て 女 の 修行 を し て 、 しかも 、 最近 めっきり 腕 を あげ 、 女 の 修行 は 、 淫売 婦 に 依る の が 一 ばん 厳しく 、 また それだけに 効果 の あがる もの だ そう で 、 既に 自分 に は 、 あの 、 「 女 達者 」 という 匂い が つきまとい 、 女性 は 、 ( 淫売 婦 に 限ら ず ) 本能 に 依っ て それ を
^
嗅ぎ当て 寄り添っ て 来る 、 その よう な 、 卑猥 で 不名誉 な 雰囲気 を 、 「 おまけ の 附録 」 と し て もらっ て 、 そうして その ほう が 、 自分 の 休養 など より も 、 ひどく 目立っ て しまっ て いる らしい の でし た 。
しがみ付き絡まり合う
(しがみ付く.絡まる.合う)
延べ語数:
1
0588
,153,1: 互に
^
しがみつき 絡まり あっ て 、 時折 は 水面 に 顔 を 出し て はっと 息 を つき ながら 、 または 水中 から かすか な 気泡 を 吐き ながら 、 その 僅か な 然し 根強い 生命 力 を 性行為 に 集中 し ます 。
遣っ付け切れる
(遣っ付ける.切れる)
延べ語数:
1
1182
,747,4: いくら やっつけ て も
^
やっつけ きれ ない 敵 で あっ た
突っ撥ね切れる
(突っ撥ねる.切れる)
延べ語数:
1
1173
,407,40: 宇治 は その よう な 出来事 を 見 たり 聞い たり する 度 に 、 同僚 の そんな 失態 が おれ と どんな 関係 が ある の か と 突っぱね て 考える の で あっ た が 、 何 か
^
突っぱね 切れ ぬ かす の よう な もの が 心 に 残っ た 。
掛かり合い遊ばす
(掛かり合う.遊ばす)
延べ語数:
1
1144
,198,14: 「 しかし 、 非人 は やはり 非人 に 相違 御座い ませ ん 、 御
^
掛り合い 遊ばさ ぬ の が 上分別 と 存じ ます 」
踏み分け終わる
(踏み分ける.終わる)
延べ語数:
1
1013
,2173,9: 十 六 町 の 道 を 、 全部
^
踏み分け 終っ て 、 今 ようやく 墓 の 前 に 立つ 。
作り上げ切れる
(作り上げる.切れる)
延べ語数:
1
0995
,2333,26: 全体 の やり かた に 、 自分 の 考え を 持っ て 行っ て 、 そいつ を 生かし て 行ける よう な やり かた を 、
^
作りあげ きれ ない で 、 ただ ボヤーッ として 、 オカミ の いう こと に ゾロゾロ くっつい て 歩い て 行っ た こと だ 。
起き上がり掛ける
(起き上がる.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,2211,3: ( ムク ムク
^
起きあがり かける )
立ち上がり掛ける
(立ち上がる.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,1222,28: 両 眼 が 、 次第に 大きく 、 まるで 飛び出し でも する か の よう に なっ て いる ) … … 雨 が … … ( ガクガク と
^
立ちあがり かけ て 、 出しぬけ に 、 ほとんど 人間 の 声 と は 思わ れ ない 叫び声 を あげ ながら 、 両手 で 空気 を 引っかく ) ギ 、 ギ 、 ギ 、 ギャーッ !
殴り付け始める
(殴り付ける.始める)
延べ語数:
1
0988
,6109,16: なぜなら 、 そうして 近づい て 來 た ルリ に 、 いきなり 、 おどりかか つ て 、
^
なぐりつけ はじめ て い た の です 。
問いかけ始める
(問いかける.始める)
延べ語数:
1
0987
,2366,5: すると ——( まじめ に
^
問いかけ はじめ た 自分 の 調子 を 自分 で ガラリ と 投げ出し て 、 ゲラゲラ 笑う ) ヘヘヘ 、 そいつ は 、 いけ ねえ よ !
扱き下ろし始める
(扱き下ろす.始める)
延べ語数:
1
0954
,37,3: と 、
^
こきおろし はじめ た 。
申し上げ兼ねる
(申し上げる.兼ねる)
延べ語数:
1
0943
,134,14: 主 水 は いよいよ 平伏し て 、 御 高家 御 同座 で は
^
申しあげ かねる こと な ので 、 お ゆるし ねがい たい と 言う と 、 宗春 卿 は お 糸 の 方 の ほう へ 底意 の ある 眼 づか い を し ながら ニヤニヤ 笑い だし た 。
投げかけ始める
(投げかける.始める)
延べ語数:
1
0918
,493,18: しかし やがて 破綻 の 寸前 、 地殻 の かなた から 、 太陽 が その 船体 に 光 を
^
投げかけ はじめ た 、 そして 重い 氷 は その 船体 から 一 塊 り 、 一 塊 り と 落ち はじめ た の で ある 。
纏わり付き始める
(纏わり付く.始める)
延べ語数:
1
0915
,6,16: もはや 主観 で は もり 切れ ない もの が 、 subject なる 言葉 の 周辺 に
^
まつわりつき はじめ た の で ある 。
持ち上げ始める
(持ち上げる.始める)
延べ語数:
1
0863
,168,42: それから 彼 は もと の 墓地 に 戻り 、 鍬 を 梃 代わり に し て 、 その 当時 何 か の 記念 碑 と 思わ れる 崩れ た 石 の 、 最も 近く に 横たわっ て いる 板 石 を
^
持ち上げ 始め まし た 。
話しかけ出来る
(話しかける.出来る)
延べ語数:
1
0831
,72,2: と
^
話しかけ でき まし た 。
取り立て出来る
(取り立てる.出来る)
延べ語数:
1
0790
,291,32: 三百代言 の ムコ が オレ を 訪ね て き た の も 、 石松 に 金 を 貸し て くれる な 、 それ を 承知 で 貸し た 金 は 無効 、
^
取り立て でき ない 、 そういう 証文 を 取り交し て くれ という タノミ だ 。
ムキになり過ぎる
(ムキになる.過ぎる)
延べ語数:
1
0788
,179,9: ナミ子 は 立ちはだかっ て 制し た が 、
^
ムキになり すぎ て 語気 が 荒かっ た から 、 オトメ を 怒ら せ て しまっ た 。
まかなえ切れる
(まかなえる.切れる)
延べ語数:
1
0778
,324,61: 残飯 が 上等 百 二 十 匁 一 銭 、 お 焦 百 七 十 匁 一 銭 、 残 菜 一 人 一 度 分 一 厘 、 残 汁 同上 二 厘 、 だいたい 残飯 生活 の 一 人 当り は 六 銭 です ん だ と いう が 、 残飯 に きりかえ て も 雨 の 日 は
^
まかなえ きれ ない 。
掛け離れ過ぎる
(掛け離れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0775
,351,19: 考え て みる と 、 あまりに フシギ で 、 あまりに 陰惨 で 、 人 の 世 の 常識 に
^
かけはなれ すぎ て いる 。
がんばれ負ける
(がんばれる.負ける)
延べ語数:
1
0672
,105,5: 雪夫 や 、 シッカリ 、
^
がんばれ 負ける な と いう か と 思う と 、 じれったい ね 、 おまえ 飛行機 乗り は 見張り が ついてる わけ じゃ ない ん だ から 、 敵陣 へ 着陸 し て 、 降参 し て 、 助け て 貰え ば いい じゃ ない か 。
酔い潰れ掛ける
(酔い潰れる.掛ける)
延べ語数:
1
0591
,350,24: おかしな こと に 、 喜美子 は もう どこ か 遠く に い て 、 私 達 だけ が そこ に 取り残さ れ 、
^
酔いつぶれ かけ て い た 。
彫りつけ始める
(彫りつける.始める)
延べ語数:
1
0577
,398,19: それから 次に は 、 ナイフ を 持ち出し て 、 そこ に 、 各自 の 名前 を 、 片仮名 で
^
彫りつけ はじめ まし た 。
落ち着け過ぎる
(落ち着ける.過ぎる)
延べ語数:
1
0553
,333,9: 俺 も どうやら 蛸 壺 に 腰 を
^
落ち着け すぎ た よう だ 。
殴り付けなする
(殴り付ける.なする)
延べ語数:
1
0539
,75,8: 女 —— そして ひどく 怒っ て 、
^
殴りつけ なすっ た わ ね 。
追っかけ始める
(追っかける.始める)
延べ語数:
1
0470
,272,5: そして 泣き叫び つつ 橇 を
^
追っかけ 始め た 。
引っ掛け交わす
(引っ掛ける.交わす)
延べ語数:
1
0466
,463,5: 相談 し て 岡田 を
^
ひっかけ 買わす 。
跳び上がり続ける
(跳び上がる.続ける)
延べ語数:
1
0318
,166,15: 以来 今日 まで 日本 の 物価 指数 は 三つ 四つ の 段階 を 経 て
^
とびあがり つづけ て いる 。
買いかぶり兼ねる
(買いかぶる.兼ねる)
延べ語数:
1
0293
,62,20: 又 、 婦人 が 生活 の 切迫 に 目 ざま さ れ て 民主 へ 進歩 の 結果 とも 、
^
買いかぶり かねる 。
当てはめ兼ねる
(当てはめる.兼ねる)
延べ語数:
1
0284
,77,34: 婦人 が 、 天成 の 直観 で 、 不具 な 形 に 出来 上っ て 人民 の 重荷 で あっ た 過去 の 日本 の 「 政治 」 に 、 自分 たち を
^
あてはめ かね て いる の は 、 面白い こと だ と 思う 。
つからせ始める
(つからせる.始める)
延べ語数:
1
0242
,270,19: ロンドン 生活 の 貧困 と 心労 、 ひどい 勉強 が 精力 に 溢れ た カール の 肉体 を も
^
疲らせ 始め た 。
填まり込み切れる
(填まり込む.切れる)
延べ語数:
1
0197
,68,8: 苦悩 の 身ぶり 、 宿命 の 観念 に
^
はまりこみ きれ ない も がき の 手 が 、 解放 に たたかう 人々 の 手 と 、 むすば れ て ゆく の で ある 。
付きまとい始める
(付きまとう.始める)
延べ語数:
1
0141
,7860,6: エクスペリメンターリヌイ 劇場 で 伸子 たち に
^
つきまとい はじめ て から 、 小僧 は 一 晩 じゅう 目的 に 向っ て 努力 を し た 。
引き受け出来る
(引き受ける.出来る)
延べ語数:
1
0141
,7542,16: 「 わたし ども の ところ で は 、 あなた がた の ため に 正餐 を お
^
ひきうけ できる か どう か も きまっ て い ない ん です 」
引っかかり過ぎる
(引っかかる.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,20733,31: あの ころ から 二 年 以上 たっ て 、 しかも 現在 の ソヴェト 生活 に くらべる と 、 伸子 の 印象 記 は 、 ロシア の 民族 性 という 興味 に
^
ひっかかり すぎ て い た 。
填まり込み過ぎる
(填まり込む.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,12239,13: 現代 の いやらし さ を 描き出す こと に 、 グロス 自身 が
^
はまりこみ すぎ て いる わ よ 」
引っかかり始める
(引っかかる.始める)
延べ語数:
1
0141
,11119,10: 「 ぶ こ ちゃん の 趣味 で あっち こっち へ
^
ひっかかり はじめ たら 、 それ こそ きり が ありゃ し ない 。
吹きかけ始める
(吹きかける.始める)
延べ語数:
1
0138
,1116,40: 母親 は 、 持ち前 の 性質 から 、 矢 張り 、 そんな 犬 の 仔 の 話 など し て おれ ない 気持 に なり 、 段々 焦 立っ て 、 遂に は 議論 を 私 に 向っ て
^
ふきかけ 始める の で あっ た 。
取り替え出来る
(取り替える.出来る)
延べ語数:
1
0108
,1,138: 雄二 は だんだん 素晴らしい 気持 に なっ て い まし た が 、 ふと 何だか 心配 に なり まし た 、 ほんと かしら 、 ほんとに 僕 は 描ける の かしら … … ふと 、 雄二 は まだ 明日 の 宿題 を やっ て い ない の を 思い出し まし た 、 急い で 家 に 戻っ て 、 机 の 前 に すわり まし た 、 めんどくさい 計算 な ので 、 雄二 は すぐ に いや に なっ て しまい まし た 、 鉛筆 を けずり ながら 、 また 雄二 は ひとり で 、 こんな こと を 考え まし た … … いや に なっ ちゃう な 、 こんな 宿題 なんか 、 僕 の 頭 と 兄さん の 頭 と とり か えっ こすれ ば 、 すぐ 出来る のに 、 首 から 上 だけ 、 そっと 、
^
とりかえ でき ない か なあ
出しゃばり過ぎる
(出しゃばる.過ぎる)
延べ語数:
1
0091
,1270,7: 「 実際 蜂 矢 氏 は すこし
^
でしゃばり すぎ ます ね 。
殴り付け兼ねる
(殴り付ける.兼ねる)
延べ語数:
1
0082
,3060,7: X 号 は 警部 を 、
^
なぐりつけ かね ない よう な 気配 で あっ た 。
起き上がり始める
(起き上がる.始める)
延べ語数:
1
0082
,2617,50: 部屋 の 中 に 倒れ て いる 機械 人間 こそ 、 頭 の 受信 装置 を 、 火焔 放射 器 で 焼き きら れ て いる ので 、 動きだし は し なかっ た が 、 廊下 に ひっくりかえっ て い た 、 無傷 の 機械 人間 は 、 むくむく と
^
起きあがり はじめ た の で ある 。
持ち上げ兼ねる
(持ち上げる.兼ねる)
延べ語数:
1
0082
,118,37: それ は 、 死体 と なっ て 一度 土中 に うずめ られ た 人間 が 、 その後 に なっ て とつぜん 生きかえり 、 自分 で 棺桶 だけ は やぶり は し た ものの 、 重い 墓石 を
^
もちあげ かね て 、 泣き うらん で いる よう な 、 それ は それ は いや な 声 だっ た 。
くっ付け愛する
(くっ付ける.愛する)
延べ語数:
1
0071
,2241,18: そして 、 ひ ゅうひゅうというような 奇妙 な 声 を あげ 、 たがい に 首 を ねじまげ 、 顔 を
^
くっつけ あいする 。
出来上がり始める
(出来上がる.始める)
延べ語数:
1
0060
,8486,7: 三月 に 入っ て ASIC が
^
でき上がり はじめ た 段階 で 、 西 は TRON を 取りあえず インターフェイスマネージャー 抜き で 発表 せ ざる を え ない と 覚悟 し た 。
吹き飛ばし兼ねる
(吹き飛ばす.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,8452,48: だが コムデックス に 登場 し た VisiOn は 、 視覚 的 な 操作 環境 に 向け た MS — DOS の 進化 の 道筋 を いち早く 固め 、 高速 の 表 計算 ソフト 1 — 2 — 3 は 、 デビュー し た ばかり の マルチ プラン を
^
吹き飛ばし かね ない パワー を 備え て い た 。
踏み越え始める
(踏み越える.始める)
延べ語数:
1
0060
,4139,16: 大内 は 、 彼ら が マイクロ コンピューター の 販売 という 与え られ た 役割 を
^
踏み越え はじめ た こと を 意識 し て い た 。
食い荒らし始める
(食い荒らす.始める)
延べ語数:
1
0060
,3749,10: 大型 コンピューター を 独占 する IBM の 足下 を
^
食い荒らし はじめ た DEC の 快 進撃 を 受け て 、 日本 で も 一 九 七 〇 年 前後 、 各社 が ミニ コンピューター に 参入 し て いっ た 。
押し上げ始める
(押し上げる.始める)
延べ語数:
1
0060
,1280,21: この 誤解 を 胸 に 刻み込ん だ ユーザー と サード パーティー は 、 超 貧弱 マシン TK — 80 を
^
押し上げ はじめる 。
ついて行き掛ける
(ついて行く.掛ける)
延べ語数:
1
0054
,613,18: 豹 吉 は 軽い 当身 を くらっ た よう な 気 が し て 思わず 畜生 と
^
ついて行き かけ た が 、 何 か すかさ れ た 想い に 足 を すくわ れ て ぽかんと 後姿 を 見送っ て い た 。
ひけらかし過ぎる
(ひけらかす.過ぎる)
延べ語数:
1
0003
,2135,7: どうも 僕 は 英語 の 知識 を
^
ひけらかし すぎ た ので 、 或いは 、 通訳 として 引っぱり 出さ れる かも 知れ ない ん です 。
追いかけ回し始める
(追いかける.回す.始める)
延べ語数:
1
0989
,2182,58: 若宮 ( その間 も つづけ て ) 女 たち は みんな おびえ て しまっ た 、 ひとかたまり に なっ て ちぢみあがっ て い た が 、 その 中 で 海千山千 の 、 枕 だ この 出来 た シタタカ 者 が 二 人 ばかり 、 どういう わけ か 、 眼 の 色 を 変え て 、 人殺し を
^
追いかけ まわし はじめ た 。
舞い上がり舞い落ちる
(舞い上がる.舞う.落ちる)
延べ語数:
1
0640
,8,34: 私 の 部屋 の 片隅 に は 一昨年 の 夏 の カヤ が その ま ゝ 壁 の 一角 に ブラ 下っ て いる が 、 この カヤ を つる と 埃 が
^
舞いあがり 舞い 落ち て 汚い から 、 吊る わけ に 行か ぬ 。
すすり泣き出震える
(すすり泣く.出る.震える)
延べ語数:
1
0141
,6161,39: その ひと の なか に 、 兄 の 和一郎 も 姉 の 伸子 も 、 父母 さえ も おい て 保 は 一 人 感じ つめ た の だ と 思う と 、 伸子 の 唇 は 乾い た
^
啜り泣き で ふるえ た 。
追い詰め追い陥る
(追い詰める.追う.陥る)
延べ語数:
1
1072
,8000,7: むしろ いよいよ 自ら を 、 自身 で
^
追いつめ 追い 陥 し て 、 ついに 問題 を 、 龍ノ口 評定 所 に まで 提出 し 、 あくまで 天下 白日 の 下 に 、 事件 を と いう より は 、 自身 の 裁か れん こと を 求め て いる ふう な の だ 。
ほうむれ得治す
(ほうむれる.得る.治す)
延べ語数:
1
1013
,1759,21: と 口癖 の よう に いっ て なさっ た だ から 、 今度 警察 の 許可 を 貰う て 、
^
葬れ え 直す こと に し た だ 。
書き付け侍り蹴る
(書き付ける.侍る.蹴る)
延べ語数:
1
1000
,789,100: 後 撰集 巻 十 一 恋 三 の 部 に 、 「 大納言 国 経 朝臣 の 家 に 侍り ける 女 に 、 いと 忍び て 語ら ひ 侍り て 行末 まで 契り ける 比 、 此 の 女 俄 か に 贈 太政大臣 ( 時 平 ) に 迎 へ られ て 渡り 侍り に けれ ば 、 文 だに も 通 は す 方 なくなり に けれ ば 、 かの 女の子 の 五つ ばかり なる 、 本 院 の 西 の 対 に 遊び歩き ける を 呼び寄せ て 、 母 に 見せ 奉れ と て 腕 に
^
書きつけ 侍り ける 。
取り上げ話し合う
(取り上げる.話す.合う)
延べ語数:
1
0164
,6,45: こういう 惨澹 たる 日本 の 現実 は 、 十 何 年 か の 昔 、 日本 文学 の 発展 途上 に 提起 さ れ て い た いくつ か の 重要 な 課題 について 、 その後 今日 まで 、 一 度 も まとも に
^
とりあげ 話し あう 折 を 与え ず に き た 。
ささくれ立つ
(ささくれる.立つ)
延べ語数:
1
1173
,225,14: 壁 は ニッパ の 葉 で 造っ て ある の だ が 古び て
^
ささくれ 立っ て いる 。
振り向け得る
(振り向ける.得る)
延べ語数:
1
1169
,12,46: その 新日本 は 厳粛 な 憲法 の 明文 を以て 戦争 を 放棄 し 、 軍備 を 全廃 し た の で あり ます から 、 国家 の 財源 と 国民 の 能力 を 挙げ て 、 平和 産業 の 発達 と 科学 文化 の 振興 に
^
振り向け 得 られる 筋合 で あり ます 。
築き上げ得る
(築き上げる.得る)
延べ語数:
1
1076
,1604,54: それ 故に たった 一つ の 土地 の 実状 を 注視 し た だけ で は 、 いかなる 明察 の 力 も その 推移 の 足取り を 跡づけ 得 ず 、 もしくは どの よう な 奇抜 奔放 なる 断定 も 下し 得 られよ う が 、 それ が 安全 なる 将来 の 常識 を 、
^
築き上げ 得る 望み は まことに 少ない 。
引き寄せ得る
(引き寄せる.得る)
延べ語数:
1
1076
,1014,25: 踊 も 芸能 だ から 、 ひとたび 天才 が これ に 参与 する なら ば 、 いくらでも 美しく 花やか に 、 したがって また 人 を
^
引き寄せ 得 られ た はず と 、 解し て すませる の は 月並 で あっ て 、 そんな 職業 が でき た の は ずっと 後 の 話 、 最初 凡人 大衆 の 群 を 面白 がら せ 、 是 を 何でもかでも 土地 の もの として 、 守り 育て て 行こ う という 気 に なら せ た 元 の 力 は 別に あり 、 それ は 技芸 と いう より も むしろ 宗教 的 で 、 ことに 外 から 入っ て 来 た もの が 多かっ た の で は ない か と 思う 。
投げつけ為す
(投げつける.為す)
延べ語数:
1
1074
,1307,21: それ で ある 時 七 夕 が 短気 を 起し て 、 機 を 織っ て おら れ た 梭 を
^
投付け なさ れる と 、 犬飼 さん も 腹 を 立て て 、 七夕 の 作っ て おら れる 瓜 畠 の 瓜 を 真 二つ に 切 割っ て しまわ れる 。
捕らわれ出す
(捕らわれる.出す)
延べ語数:
1
1073
,7267,12: それ を 眺める と 、 彼 も “ 将門 恐怖 ” に
^
囚われ 出し た 。
呼びかけ合う
(呼びかける.合う)
延べ語数:
1
1073
,4361,52: 館 の 下僕 から 、 郷 に 住む 地 侍 といった 類 の 者 まで 、 およそ 日頃 から 常陸 源 氏 の 一族 に 、 反感 を もっ て いる か 、 あるいは 、 被 圧迫 的 な 立場 に おか れ て いる 者 など 、 お互い に 、
^
呼びかけ あっ て 、
仰せ付け下す
(仰せ付ける.下す)
延べ語数:
1
1072
,8264,33: しかし 、 越前 ごとき 、 前身 も 自堕落 なら 、 なお まだ 欠点 や 短所 だらけ な 人間 を 挙げ て 、 片田舎 の 小吏 より 、 江戸 町 奉行 の 任 に
^
仰せつけ 下さ れ まし た 初め に 於い て 、 不肖 ながら 、 越前 は 、 今日 の 覚悟 を きめ て おり まし た 。
うらぶれ歩く
(うらぶれる.歩く)
延べ語数:
1
1072
,1329,17: いや 、 市十郎 は 、 こうして 毎日 、 泣く 子 を 負っ て 、 町 を
^
うらぶれ 歩く の も 、 今 で は 何 か 、 楽しみ に なり かけ て い た 。
はらたて申す
(はらたてる.申す)
延べ語数:
1
1064
,483,26: この 場 の こと 、 すべて 政道 施策 の 最良 の 一 を 選ぶ に 帰一 し て 、 いかなる 言 に も 、 決して
^
腹立て 申す まじき 事 。
受け止め直す
(受け止める.直す)
延べ語数:
1
1040
,2785,25: その よう な いま の 自分 を 心 の なか で 直視 し た 上 で 、 彼 は たった いま 気づい た こと を
^
受けとめ なおし た 。
受け止め得る
(受け止める.得る)
延べ語数:
1
1037
,3253,12: そうして かなり 深刻 に 、 しかし 冷然 と 、 その 結論 を
^
受け止め 得 た つもり で あっ た 。
誘き寄せ解く
(誘き寄せる.解く)
延べ語数:
1
0995
,126,15: 男 の 声 ふ … … いや ね 、 林 の 奥 に でも
^
おびきよせ とい て 、 黙ら し ちまう という 手 も ある が な 。
言いつけ遣る
(言いつける.遣る)
延べ語数:
1
0989
,2040,19: 部隊 本部 の 参謀 に 可愛がら れ て いや あがっ て 、 いつ でも 俺 たち の 事 を
^
言いつけ や がる 。
落ちぶれ切る
(落ちぶれる.切る)
延べ語数:
1
0988
,4835,0:
^
落ちぶれ 切 つ た 中年 の 女優 。
打っ付かり合う
(打っ付かる.合う)
延べ語数:
1
0985
,1920,50: ( この あたり から 、 欣二 も 誠 も 、 その他 の 人々 の 言葉 も 、 速射 砲 の よう に 早く 、 かん だ か に なり 、 かつ 、 互いに 他 の 人 の 言葉 を 中途 で たち 切っ たり 、 同時に 言い出し て 、
^
ぶっつかり 合っ たり する 。
打ち捨て置く
(打ち捨てる.置く)
延べ語数:
1
0966
,74,18: 旧幕 時代 に は 、 交換 に際して 鋳造 手数料 を とる という あたりまえ の 権利 すら 、
^
うちすて おい た の を 、 こんど は 一方 的 に 主張 し た から 、 その つもり で い て くれ という の で ある 。
やって来因る
(やって来る.因る)
延べ語数:
1
0956
,3583,23: … … それ が 、 どう し た わけ か 、 あんな 無口 の 偏屈 者 に なっ て 儂 の 所 に
^
やって来 よっ た 。
よろこべ笑う
(よろこべる.笑う)
延べ語数:
1
0904
,66,1: いくら
^
喜べ 笑え と いっ て み て も 、 喜び 笑う の は 顔 で ある 。
やり遂げ裁く
(やり遂げる.裁く)
延べ語数:
1
0855
,177,7: それ は あの 娘 自体 が 自ら
^
やりとげ 裁か ね ば なら ぬ 自分 だけ の 人生 な ので 、 私 の 生活 と その 人 の 生活 と 重なり合う もの で ない 限り 、 路傍 の 人 で ある の が 当然 で 、 キザ な 同情 など は 止し た 方 が よろしい の だ 。
書き立て得る
(書き立てる.得る)
延べ語数:
1
0852
,285,43: この 女 は 着物 の 着こなし の 技巧 など に 就 て 細々 と 考え 、 どんな 風 に すれ ば ウブ な 女 に 見える とか 、 どの 程度 に 襟 や 腕 を 露出 すれ ば 男 の 好色 を
^
かきたて うる とか 、 そして そういう 計算 から 煙草 も 酒 も 飲ま ない 女 で あっ た 。
酔い潰れ寝る
(酔い潰れる.寝る)
延べ語数:
1
0852
,214,35: 女 の 心事 は いささか 悲愴 な もの が あっ た が 、 私 の よう な ニヒリスト に は ただ その 通俗 が 鼻 に つく ばかり 、 私 は 蒲団 を かぶっ て
^
酔いつぶれ 寝 て しまう 、 女 は 外套 も ぬが ず 、 壁 に も たれ て 夜 を 明し 、 明け方 私 を ゆり 起し た 。
張り裂け死ぬ
(張り裂ける.死ぬ)
延べ語数:
1
0851
,312,13: 私 は 学校 を 休み 松林 に ね て 悲しみ に 胸 が
^
はりさけ 死ぬ とき が あり 、 私 の 魂 は 荒々しく 戸 を 蹴倒し て 我家 へ 帰る 時 が あっ て も 、 私 も 亦 、 母 の 鼻 すら 捩じ あげ は し ない で あろ う 。
割り切れ得る
(割り切れる.得る)
延べ語数:
1
0842
,2784,11: 科学 の 世界 は 窮極 において は すべて 理論 で
^
割切れ うる かも 知れ ない けれども 、 この 理論 的 世界 において すら 一つ の 発見 や 発明 に は 理論 に 先だち 冒険 を 必要 と する もの の よう で ある 。
こじつけ得る
(こじつける.得る)
延べ語数:
1
0825
,561,30: だが 、 その 段 の 内容 と 睨み合せ た 上 で 、 音 が 適当 の 日本語 に ほぼ 通じ て いる ため に 、 これ を 日本語 に
^
こじつけ うる の は 、 この 部分 だけ で ある 。
抱きとめ因る
(抱きとめる.因る)
延べ語数:
1
0771
,324,2: 両手 で
^
だきとめ よっ た から 、 手 に し た 尺八 が 音 を たて て 落ち まし た な 。
話しかけ解く
(話しかける.解く)
延べ語数:
1
0759
,4245,14: 「 話 の 途中 に 知らんぷり し て 立っ ちゃっ たり 、 自分 で
^
話しかけ とい て プイ と 行っ ちゃっ たり 、 そう か と 思う と 、 こっち で 話しかけ ない のに 、 な ア に イ なんて ね 。
押し付け遣る
(押し付ける.遣る)
延べ語数:
1
0747
,394,9: 自分 に でき ない こと を 、 人 に
^
押しつけ や がる よ 。
取り替え解く
(取り替える.解く)
延べ語数:
1
0732
,648,0:
^
とりかえ とい て あげる から ね 」
存じ上げ奉る
(存じ上げる.奉る)
延べ語数:
1
0732
,3230,3: ありがたき シアワセ に
^
存じ上げ 奉り ます 」
履き違え取る
(履き違える.取る)
延べ語数:
1
0732
,1660,6: キサマ ら は 民主 主義 を
^
はきちがえ とる 。
買い付け取る
(買い付ける.取る)
延べ語数:
1
0732
,1398,16: 「 目の下 に 見える 丘陵 地帯 、 あの 全体 の 杉 と ヒノキ は オレ が
^
買いつけ とる 。
立ち替わり眠る
(立ち替わる.眠る)
延べ語数:
1
0672
,214,120: 避難 民 は 避難 民 同士 という 垣根 の ない 親身 の 情 で わけ へ だて なく 力強い ところ も あっ た が 、 垣根 の な さ に つけこん で 変 に 甘え た クズ レ が あり 、 アヤメ も 分た ぬ 夜 に なる と 誰 が 誰 やら 分ら ぬ 男 が あっち から こっち から 這い こん で き て 、 私 は オソヨ さん と 抱き あっ て 寝 て いる から オソヨ さん が 撃退 役 で シッシッ と 猫 で も 追う よう に 追う の が おかしく て 堪ら ない けど 、 同じ 男 が くる の だ か 別 の 男 な の だ か 、 入り 代り
^
立ち代り 眠る まもなく 押し よせ て くる ので 、 私 たち は 昼間 で ない と 眠る ま が ない 。
荒れ果て澱む
(荒れ果てる.澱む)
延べ語数:
1
0667
,94,12: 病的 な ぐらゐ 透き と ほる やう な 白い 顔 で 、
^
荒れ果て 澱ん だ 翳 の 奥 に 、 冷め たい 宝石 の やう な 美し さ がた ゝ へら れ て ゐる 。
握り締め遣る
(握り締める.遣る)
延べ語数:
1
0628
,450,54: あの アマ に か ゝ っ ちゃ 、 男 は みんな アレ だけ な ん だ から 、 それで 結構 、 坊主 は 坊主 、 オデン 屋 は オデン 屋 、 坊主 と 一緒 に なりゃ お 経 の 稽古 を はじめる 、 オレ と 一緒 に なりゃ 、 さっそく サシ ミ 庖丁 ぐらい
^
握りしめ や がっ たろ う 。
死に掛け取る
(死に掛ける.取る)
延べ語数:
1
0613
,877,3: 学生 たち が
^
死にかけ とる 。
追っかけ合う
(追っかける.合う)
延べ語数:
1
0612
,2439,33: 腹 が へっ てる の なら すぐ 食べれ ば いい のに 、 ほか の もの に は やら ず に 自分 だけ 取ろ う と お互い に 争っ て 、 つつき 合っ たり
^
追っかけ 合っ たり 、 菜 ッ 葉 を 奪い合い 引き合い 、 とうとう 踏んづけ て 、 食べ られ ぬ よう に 汚し て しまっ た 。
引き立て願う
(引き立てる.願う)
延べ語数:
1
0561
,155,18: きれい に 支払い し まし た 代り に 、 こんど は 、 私 の 方 を も お
^
引立て 願い ます と 、 皮肉 な 語調 だっ た 。
差し支え合う
(差し支える.合う)
延べ語数:
1
0559
,516,6: その 按摩 が 、 昨日 は
^
差支え あっ て 、 代り に 婆さん 按摩 が 来 た 。
打ち連れ舞う
(打ち連れる.舞う)
延べ語数:
1
0528
,17,0:
^
打ち連れ 舞わ ん 桂 乙女
立ち上がり得る
(立ち上がる.得る)
延べ語数:
1
0505
,793,19: 痛 さ は 納まり そう に ない ので 、 体 の 全力 を 両足 に 集め て 漸く
^
立ちあがり 得 た 栄蔵 は 、 体 を 二つ に 折り曲げ た まま 、 額 に 深い 襞 を よせ て 這う 様 に し て 間近い 我家 に たどりつい た 。
踏みつけ壊す
(踏みつける.壊す)
延べ語数:
1
0466
,146,33: 何 か を カン に さえ 、 いきなり 庭 に お 膳 を 放り出し 、 膳 が ひょいと 立つ と 、 それ が シャク で 、 わざわざ 出 て 下り て 、
^
ふみつけ こわす 。
取り上げ得る
(取り上げる.得る)
延べ語数:
1
0404
,12,9: 世界 の 物理 学 が 原子 の 問題 を
^
とりあげ 得る 段階 に 迄 到達 し て い た から こそ 、 ポーランド の 精励 なる 科学 女学生 の 手 は ピエール ・ キュリー の 創見 と 結び 合わさ れ 、 彼女 の 手 も ラジウム の 名誉 ある 火傷 の あと を もつ よう に なっ た 。
書き分け走る
(書き分ける.走る)
延べ語数:
1
0378
,142,2: 草 を
^
かきわけ 走る 冒険 的 な たのし さ 。
引き付け得る
(引き付ける.得る)
延べ語数:
1
0211
,169,25: プロレタリア 文学 が 、 英雄 的 な 典型 を 見出そ う と し た が 、 芸術 を通じて その 人物 に 読者 の 実感 を
^
ひきつけ 得 ない こと が 多かっ た 。
詰め掛け座る
(詰め掛ける.座る)
延べ語数:
1
0142
,1088,35: それにしても 、 一つ 一つ の 顔 は 、 人生 の 一つ 一つ を 物語っ て おり 、 婦人 の 様々 な 必要 、 希望 、 苦痛 そのもの の 生き た 姿 として 、 そこ に
^
つめかけ 坐っ て いる 。
むすぼれ合う
(むすぼれる.合う)
延べ語数:
1
0098
,3470,13: 戦争 に 敗け た 原因 の 一つ も たしかに 、 こんな 癖 が
^
結ぼれ あっ て 、 各 宗派 が 戦い 合っ た 結果 かも しれ ませ ん よ 。
取り上げ解く
(取り上げる.解く)
延べ語数:
1
0098
,2102,20: 政府 は 出し た と いう し 、 おれ たち は 貰っ ちゃ おら ぬ し 、 取り上げる だけ は
^
取り上げ とい て 、 くれる もの は 一つ も くれ ぬ のに 、 もう 、 今年 の 新米 の さい そく と は 、 あんまり 無茶 じゃ のう 。
打ち連れ合う
(打ち連れる.合う)
延べ語数:
1
0095
,2789,25: すると 、 飾 窓 の よう な ところ へ 犇 き 合っ て い た 大勢 の 怪人 たち は 、 ぞろぞろ と 、
^
うち連れ 合っ て 、 部屋 を 出 て いっ た 。
言い聞かし解く
(言い聞かす.解く)
延べ語数:
1
0089
,92,5: 「 子供 たち に よく
^
いいきかし とけ よ 、 子供 は 、 こわい もの 知ら ず だ から 、 新興 班 について 、 幽霊 屋敷 の 中 へ は いる かも 知れ ん から な 」
組み立て治す
(組み立てる.治す)
延べ語数:
1
0070
,611,52: これ について 老 探偵 の やっ た おせっかい という の は 、 例 の 無電 局 の 江川 技師 に 頼み込み 、 木田 の 身体 を もう一度 分解 し て 空間 へ 電波 として 送り出し 、 それ を 別 の 局 で 受信 し て もう一度 木田 氏 の 身体 を
^
組立て 直し た の で あっ た 。
押し上げ得る
(押し上げる.得る)
延べ語数:
1
0062
,2493,12: いったん 優位 を 確保 し 、 自ら の 技術 を 標準 に
^
押し上げ え た もの は 、 これ によって 追いすがる ライバル を 坂 の 上 から 見下ろし ながら 狙い撃ち できる よう に なっ た 。
突き付け返す
(突き付ける.返す)
延べ語数:
1
0062
,1891,42: 新しい 提案 を 示さ れ た 側 として は 、 プラス と マイナス を 差し引い て この 時点 で 未熟 児 を 「 買い 」 と する の か 、 あるいは 今後 成長 す べき 点 として 拡張 本 に 何 を
^
突き付け 返す か だろ う 。
掘り起こし得る
(掘り起こす.得る)
延べ語数:
1
0060
,4438,30: 唯一 IBM に 脅威 を 与え え た の は 、 大 組織 、 大 企業 の データ 処理 要求 という 枠組み の 外 で 新た な 需要 を
^
掘り起こし え た 者 のみ だっ た ★ 。
押し退け得る
(押し退ける.得る)
延べ語数:
1
0002
,2875,19: けれども 私 は 、 これ まで の 第 一 回戦 で は 、 古い 道徳 を わずか ながら
^
押しのけ 得 た と 思っ て い ます 。
繰り返し思い浮かべる
(繰り返す.思い浮かべる)
延べ語数:
1
1037
,1276,25: 先刻 から 、 盥 の 中 に 中腰 に なっ て 、 窓 を 見上げ て い た 女 の 体 を 、 私 は
^
繰り返し 思い浮かべ て いる 。
突き進み踏み越え押し流す
(突き進む.踏み越える.押し流す)
延べ語数:
1
0624
,355,27: そこ は もう 道 で は なく て 、 人間 と 荷物 の 悲鳴 の 重り あっ た 流れ に すぎ ず 、 押し あい へ しあい
^
突き進み 踏み越え 押し流さ れ 、 落下 音 が 頭上 に せまる と 、 流れ は 一時 に 地上 に 伏し て 不思議 に ぴったり 止まっ て しまい 、 何 人 か の 男 だけ が 流れ の 上 を 踏みつけ て 駆け 去る の だ が 、 流れ の 大半 の 人々 は 荷物 と 子供 と 女 と 老人 の 連れ が あり 、 呼び かわし 立ち止り 戻り 突き当り はねとばさ れ 、 そして 火の手 は すぐ 道 の 左右 に せまっ て い た 。
繰り返し切り替える
(繰り返す.切り替える)
延べ語数:
1
1101
,242,26: スリップ を 始める と 、 四 輪 とも に 最低 の ギア に し て 、 思い切り アクセル を 踏ん で 、 ハンドル を 左右 に
^
繰り返し 切りかえる 。
思い切り懲らしめる
(思い切る.懲らしめる)
延べ語数:
1
0956
,3630,18: 大納言 様 の 道 なら ぬ 色恋 沙汰 を 世間 に 振りまい て 、 これ を 機会 に
^
思い切り 懲らしめ て やろ う と 、 そう 決心 なさっ た もの で ござい ます 。
飛び出し襲いかかる
(飛び出す.襲いかかる)
延べ語数:
1
0842
,539,43: 棒 を 刀 の よう に 振り 廻す もの と でも 考え たら 大 マチガイ で 、 まるで 棒 が 手中 に 吸いこま れ て 、 前後 左右 上下 の 諸方 から 無 際限 に 目 に も とまら ぬ 早 さ で
^
とびだし 襲いかかっ て くる もの と 思い知っ て おか ね ば なら ぬ 。
押さえ握り締める
(押さえる.握り締める)
延べ語数:
1
0698
,108,23: そして 彼女 に 目 を 上げ て 彼 を 見る だけ の ヒマ しか 与え ず 、 跪い て 彼女 の 手 を
^
押え 握りしめ た の で ある 。
飛び交いまいくるう
(飛び交う.まいくるう)
延べ語数:
1
0624
,352,26: 四 周 は 全く の 火 の 海 で 府 道 の 上 に は 避難 民 の 姿 も すく なく 、 火の粉 が
^
とびかい 舞い狂っ て いる ばかり 、 もう 駄目 だ と 伊沢 は 思っ た 。
酔っ払いまかり通る
(酔っ払う.まかり通る)
延べ語数:
1
0569
,283,0:
^
酔っ払い 罷り通る という もの だ 。
燃え立ち咲き乱れる
(燃え立つ.咲き乱れる)
延べ語数:
1
0365
,19,44: 低い 丘 の よう に なっ た 暗い 樫 の 樹 かげ を ぬけ 、 丘 の 一番 高い ところ に 立っ て 眺める と 、 一 面 の 罌粟 畑 で 、 色 様々 の 大輪 の 花 が 太陽 の 下 で
^
燃え立ち 咲き乱れ て い た 。
繰り返し取り上げる
(繰り返す.取り上げる)
延べ語数:
1
0141
,4679,28: むしろ 、 性 生活 の 規律 や 結婚 の 社会 的 な 責任 、 新しい 社会 的 な 内容 で の 家庭 の 確立 の こと が 、
^
くりかえし とりあげ られ て い た 。
繰り返し送り届ける
(繰り返す.送り届ける)
延べ語数:
1
0062
,2182,19: かくして 市場 に は 、 かつて 見 た もの が 『 新しい 波 』 と 銘打た れ て は
^
繰り返し 送り届け られ 、 オレ の 時間 感覚 は ますます 混乱 する 。
繰り返し思い起こす
(繰り返す.思い起こす)
延べ語数:
1
0060
,9605,12: 自分 たち が どこ から き た の か を 、 あらためて
^
繰り返し 思い起こさ せる 講演 を 聴き 終え て ブース に 戻っ た 竹松 昇 は 、 スタッフ から 「 PC — 1 0 0 の 話 を 聞き たい という ライター が 来 て いる 」 と 声 を かけ られ た 。
打ち返し打ち寄せる
(打ち返す.打ち寄せる)
延べ語数:
1
0027
,1445,35: つまり 、 その よう な 事件 は 、 たしかに 夫 にとって 大いなる ショック で あっ て も 、 しかし 、 それ は 「 ショック 」 で あっ て 、 いつ まで も 尽きる こと 無く
^
打ち返し 打ち寄せる 波 と 違い 、 権利 の ある 夫 の 怒り で もっ て どう に でも 処理 できる トラブル の よう に 自分 に は 思わ れ た の でし た 。
振り向き振り向き通り過ぎる
(振り向く.振り向く.通り過ぎる)
延べ語数:
1
1162
,176,19: 翌朝 、 土管 の 両端 から 、 ふたり が のそのそ と 出る と 、 牛乳 屋 さん が
^
振り向き 振り向き 通り過ぎ て 行っ た 。
追い越し追い越し駆け付ける
(追い越す.追い越す.駆ける.付ける)
延べ語数:
1
0776
,734,11: 幸い そこ から 新橋 は 程 近い から 、 人力車 を
^
追いこし 追いこし 駈け つける 。
繰り返し繰り返し眺める
(繰り返す.繰り返す.眺める)
延べ語数:
1
0301
,62,1:
^
くりかえし くりかえし 眺め て 、 私 は それ も 獄中 へ の 封緘 に 貼っ た 。
繰り返し繰り返し揺れる
(繰り返す.繰り返す.揺れる)
延べ語数:
1
0053
,2873,25: 夜 が にわかに 深く 落ち て 来 て 、 川音 の 単調 な 響き が 、 その 夜更け の 空気 の 中 に 、
^
くりかえし くりかえし 揺れ て い た 。
這い出這い出剥ぎ終わる
(這い出る.這い出る.剥ぐ.終わる)
延べ語数:
1
0990
,336,18: 方式 と いう より も 、 ばか な 猿 が 人 の くれ た ラッキョウ の 皮 を
^
はいで はいで はぎ 終っ たら 、 中 に は 何 も なかっ た ので 悲鳴 を あげ て 、 それ から は 、 どんな もの を 人 が くれ て も 、 その 中 に は 何 も 入っ て い ない と 、 はじめ から 思っ て 皮 を はぎ はじめよ う と 思う に いたっ た という よう な こと です 。
繰り返し繰り返し書き続ける
(繰り返す.繰り返す.書く.続ける)
延べ語数:
1
0059
,684,65: 自身 放浪 的 な 境遇 に 育っ て 来 た 私 は 、 処女 作 の 昔 より 放浪 の ただ 一色 で あらゆる 作品 を 塗りつぶし て 来 た が 、 思え ば 私 にとって 人生 と は 流転 で あり 、 淀 の 水車 の くりかえす 如く くり 返さ れる 哀し さ を 人間 の 相 と 見 て 、 その 相 を
^
くりかえし くりかえし 書き 続け て 来 た 私 も また 淀 の 水車 の 哀し さ だっ た 。
繰り返し繰り返し語る
(繰り返す.繰り返す.語る)
延べ語数:
1
0947
,2994,7: いっこうに 通じ ない こと を 、
^
くりかえし くりかえし 語っ て いる うち に 、 気持 が 落着 い た の か 、 曇り の ない 、 さっき の 澄みきっ た 顔 に なっ て 、
打ち返し打ち返し読む
(打ち返す.打ち返す.読む)
延べ語数:
1
0890
,325,13: 松 王様 も 押黙ら れ た まま 、 姫 の 御 消息 を
^
打ち返し 打ち返し 読ん で おら れ ます 。
繰り返し繰り返し蘇る
(繰り返す.繰り返す.蘇る)
延べ語数:
1
0060
,9504,85: IBM において いかに し て PC の 開発 が 進め られ た か を レポート し た 『 ブルー マジック 』 ( ジェイムズ・クポスキー / テッド ・ レオンシス 著 、 近藤 純夫 訳 、 経済 界 、 一 九 八 九 年 ) を 読み 進む うち 、 渡辺 の 脳裏 に は 、 後藤 富雄 が TK — 80 の プラン を ラフ な スケッチ に まとめ て 持っ て き て から の 燃える よう な 日々 の さまざま な 情景 が 、
^
繰り返し 繰り返し よみがえっ て き た 。
踏み潰し踏み潰す
(踏み潰す.踏み潰す)
延べ語数:
1
1172
,1150,18: かねてから 私 を 悩ます 、 ともすれば 頭 を もたげよ う と する の を 無意識 の うち に
^
踏みつぶし 踏みつぶし て 来 た ある もの が 、 俄 か に はっきり と 頭 の 中 で 形 を 取っ て 来る らしかっ た 。
立ち寄り撃ち殺す
(立ち寄る.撃ち殺す)
延べ語数:
1
1076
,1378,7: 浜 へ 引 寄せ て から 人々
^
立寄り 打殺し た けれども 、 其鼠 の 残り ども 悉く 陸 へ 上り 、 南部 秋田 領 まで 逃げ 散り 、 苗代 を 荒し 竹 の 根 を 食い 、 或は 草木 の 根 を 掘り 起し 、 在家 に 入り て 一夜 の うち に 五穀 を 損なう こと 際限 な かり し 。
立ち並びそうろう
(立ち並ぶ.そうろう)
延べ語数:
1
1073
,674,6: 輦 寄せ へ 、 そろそろ 、
^
立ちならび 候え 」
恐れ入りそうろう
(恐れ入る.そうろう)
延べ語数:
1
1014
,213,1: 甚だ
^
恐れ入り 候え ども 、 当 商会 は 雷 の こと について 非常 なる 興味 を 有し 居り 候 間 、 左記 御返事 下さ れ 候 は ば 、 有難き 仕合せ に 御座 候 、 とか 何とか 書い て 、 無 暗 やたら に 出し た 覚え が ある 。
見上げ見下ろす
(見上げる.見下ろす)
延べ語数:
1
0993
,3491,8: 金吾 ( 敏子 の 美しい 姿 を
^
見上げ 見おろし ながら ) いやあ 、 わし も ぶっ たまげ やし た 。
立ち戻り立ち直る
(立ち戻る.立ち直る)
延べ語数:
1
0853
,55,60: こう なっ て 欲しい という 願望 の 作風 が 頂点 に 達し 或いは 底 を つき 、 現実 と の ギャップ を 支える こと が でき なく なっ た から 、 彼 に は 芸術 上 の 転機 が 必要 と なり 、 自ら カラ を 突き破り 、 その 作品 の 基底 に 於 て 現実 と 同じ 地盤 に
^
立ち戻り 立ち直る こと が 必要 と なっ た 。
繰り返し考え直す
(繰り返す.考え直す)
延べ語数:
1
0617
,3349,10: 鶴見 は 妄想 がち な そんな 考 を さえ 、
^
繰り返し 考え直し て いる うち に その 考 に 客観 性 を 生じ て 、 今 で は そうした 考 を 信じ て 疑わ ぬ よう に なっ て いる 。
横たわり突き出る
(横たわる.突き出る)
延べ語数:
1
0617
,2653,7: 更に 前景 に は 大きな 岩礁 が
^
横たわり 突き出 て いる 。
言い出しそびれる
(言い出す.そびれる)
延べ語数:
1
0597
,840,40: 北村 が ひそか に 期待 し て い た こと 、 松本 順 造 の 病気 、 或は その 乱暴 な 振舞 の こと は 、 彼女 の 口 に は 少し も 上ら なかっ た し 、 北村 も
^
言い出し そびれ て しまっ た 。
引っ掻き噛み付く
(引っ掻く.噛み付く)
延べ語数:
1
0566
,245,10: ようやく 縁側 の 隅 で 捕まえる と 、 手 を
^
引っ掻き 噛みつい て 暴れ た 。
絡み合い縺れ合う
(絡み合う.縺れ合う)
延べ語数:
1
0140
,4807,5: 佃 と 自分 と が
^
からみあい もつれあっ て 生き た あの 姿 。
踏ん張り引っ張る
(踏ん張る.引っ張る)
延べ語数:
1
0081
,2833,3: 「 もう 一
^
ふんばり ひっぱり ましょ う 」
振り返り眺めわたせる
(振り返る.眺める.わたせる)
延べ語数:
1
0164
,86,48: したがって 、 文学 も 文学 の 自主 的 な 足場 とともに 、 民主 国 として の 日本 の 後進 性 を いまや 十分 自覚 する 能力 を 与え られ 、 その 自覚 に 立っ て 、 はじめて とっくり と 十 数 年来 の こと の なり ゆき を
^
ふりかえり 眺め わたせる 時期 に なっ た 。
くたばり損ね得る
(くたばる.損ねる.得る)
延べ語数:
1
0983
,586,1:
^
くたばり そこね え で あろ う と なかろ う と 、 おいら 、 景気 の 悪い の は ごめん だ よ 。
飛び出し駆け去る
(飛び出す.駆ける.去る)
延べ語数:
1
0853
,35,21: その くせ この 連中 の 蟇 口 の 中 の お金 に は みんな それぞれ 脚 が 生え て 我先 に
^
とびだし 駈け 去る シクミ だ から 、 まことに 天下 は まま なら ぬ 。
生まれたせゐる
(生まれる.たせる.ゐる)
延べ語数:
1
0676
,85,47: 金 廻り が 悪く なる と 却 つて オコノミ 焼 の 母 娘 や ヒロシ と 親密 さ が 濃く な つたの は 、 有頂天 時代 の 危 さ が なくなり 、 同じ 淪落 の 同類項 で 、 助け られ たり 助け たり といふ たのもし さ が
^
生れ たせ ゐ だ 。
押さえ付け合う
(押さえる.付ける.合う)
延べ語数:
1
0311
,45,19: 日本 の 社会 全体 が 、 男 と 女 、 男 同士 、 女 同士 苦しめ あっ て 互に
^
抑え つけ あっ て いる 封建 的 な 感情 から 抜け出さ なけれ ば なら ない 時代 です 。
知り合い励まし合う
(知り合う.励ます.合う)
延べ語数:
1
0192
,224,17: この こと は 通信 を 書く という 仕事 が 、 広い 多面 な 闘争 について お互い に
^
知り合い 励まし 合う ばかり で なく 、 正直 に 通信 を 書こ う と する わたし たち 一 人 一 人 に 、 現実 を 正確 に 観察 し て 主観 的 な 誇張 なし に それ を 書い て ゆく という リアリズム の 大切 な 訓練 を 与え ます 。
利かせ威張る
(利かせる.威張る)
延べ語数:
1
1182
,654,4: 近頃 羽 ぶり を
^
きかせ いばっ て い た 友人 を
揺すぶり始める
(揺すぶる.始める)
延べ語数:
1
1174
,950,28: 橋 の たもと に 学生 姿 の 男 が 三 人 い て 、 女 たち が 渡り かけ た の を 見 すまし て 、 急 に
^
ゆすぶり 始め た の だ 。
引っ張り起こす
(引っ張る.起こす)
延べ語数:
1
1174
,311,15: 折角 鎮静 さ せ て いる ので ね 、 寝 た 子 を 無理 に
^
引っぱり 起す よう な もの です よ 」
引きずり入れる
(引きずる.入れる)
延べ語数:
1
1171
,1596,11: 相手 を も どろどろ し た もの の 中 に
^
引きずり 入れ たい 。
留め置き遊ばす
(留め置く.遊ばす)
延べ語数:
1
1142
,158,42: それ より 御 領内 の 美女 を 悉く 集め た 上 、 その 顔 は 申す に 及ば ず 、 身体 から 身 の こなし まで 御覧 の 上 、 殿御 自身 にて 御 鑑定 に 叶い まし た 者 を 御
^
留置き 遊ばさ れる 工夫 が 御座い ます 」
無くなり始める
(無くなる.始める)
延べ語数:
1
1139
,46,18: その 頃 は 江戸 が 東京 に 変り 、 廃刀 令 が 布か れ 、 丁髷 が
^
無くなり 始め て 、 物 皆 新 時代 の 歯車 の 上 に 、 活溌 に 回転 し 始め た 時分 の こと です 。
合わせ述べる
(合わせる.述べる)
延べ語数:
1
1076
,2276,81: ただ 村 々 の 辻 に は 高倉 が あっ て 稲 を 蔵 し 、 また 一部 に は 八月 節 の 日 に シチヤガマ ( 節 小屋 ) が 設け られ て 、 そこ の 祭 に は 新 稲 が なし を 迎え 、 東西 の 稲 霊 を 礼 讃 する 言葉 が あっ た こと を 知る のみ だ が 、 是 ら は 後 に 倉 稲 魂 、 ウガノミタマ という 神 の 条 において
^
併せ 述べ たい 。
埋もれ果てる
(埋もれる.果てる)
延べ語数:
1
1076
,2002,23: 仮に その 順序 は 島 ごと に 異なり 、 或いは 一方 を 主として い た として も 、 ともかく も 人種 移動 の
^
埋もれ 果て たる 足跡 を 探る べく 、 是 は 無視 し 難い 目標 の 一つ に なる か と 思う 。
合わせ考える
(合わせる.考える)
延べ語数:
1
1074
,741,56: 嬉 遊 笑覧 六 上 に 相州 厚木 辺 で 、 古 雛 を 川 に 流す と て 棧俵 など に 載せ 、 児女 白酒 の 銚子 を 携え て 河原 に 出 で 、 別れ を 惜しみ て 一同 に 悲しみ 泣く と ある が 、 これ を 他 の いろいろ の 実例 と
^
合わせ 考える と 、 三月 三 日 の 川遊び も 山 遊び も 、 始め の 趣意 は 神 送り で あっ て 、 藁 の 人馬 の 腹 の ところ を 苞 形 に こしらえ 、 その 中 に 数々 の 食物 を 入れ て 野山 へ 棄て に 行く の と 、 一つ 儀式 の 変化 で あっ た こと が 想像 せ られる 。
付き合い切れる
(付き合う.切れる)
延べ語数:
1
1073
,4833,10: どうも 、 この 男 と は 、 これ 以上 、
^
つきあい きれ ない 気 も する の だっ た 。
追いつき切れる
(追いつく.切れる)
延べ語数:
1
1073
,3901,1:
^
追いつき 切れ ない 家来 たち を 、 時々 、 馬上 から 振り返っ て 叱り ながら 、 まるで 、 戦場 へ で も 急ぐ よう な 語気 で ある 。
亡くなり遊ばす
(亡くなる.遊ばす)
延べ語数:
1
1073
,2592,1: お
^
亡くなり 遊ばし た 良 持 様 と 。
飛び出し掛ける
(飛び出す.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,1303,10: ただ事 で は ない 」 小次郎 は 、 水 から
^
飛び出し かけ た 。
飛び付き掛ける
(飛び付く.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,8176,8: —— それ は また 、 うし ろ から
^
跳びつき かけ た 藪田 助 八 の 殺気 を 封じ 止める ため でも あっ た 。
仕立て済ます
(仕立てる.済ます)
延べ語数:
1
1072
,3415,53: と 、 小舟 の 上 で 、 しゃべり ながら 、 どんと 舳 を 寄せ て 来 た の は 、 これ も 今 で は 、 四 十 男 の 分別 ざかり と なり ながら 、 今 もっ て 、 いや いよいよ もっ て 、 自分 を 悪党 の 一 人前 に
^
仕立て すまし た 阿 能 十 こと 、 阿 能 十 蔵 で あっ た 。
思い出し切れる
(思い出す.切れる)
延べ語数:
1
1072
,2907,38: 彼 に いわ せる と 、 決して 、 つつみ 隠す の で は なく 、 まだ 、 本当 の 自分 に 立ち回っ て い ない の か 、 どうしても 、 所々 の 行為 が 、 われ ながら
^
思い出し きれ ない の だ という の で ある 。
ぶつけ合わす
(ぶつける.合わす)
延べ語数:
1
1072
,1962,0:
^
ぶつけ 合し て み たい 気 も し て 、 連れ て 来る なら 来い と いっ て おい た の だ が 。
蹌踉めき掛ける
(蹌踉めく.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1812,4: 賊 は 、
^
よろめき かけ ながら 、 うし ろ を 見 、 手 を 合せる よう な 恰好 を し た 。
合わせ用いる
(合わせる.用いる)
延べ語数:
1
1064
,245,60: どっち に しろ 、 男 の 観察 が 女 を こころみる 場合 の 眼 は 、 暴戻 無慈悲 な もの で ある から 、 万一 に も 男 から 氷 を 手 に 載せ られる など の 試し を 仕向け られ たら 、 女性 は よろしく その 処置 に 女性 特有 な 冷め たい 細心 と 美 の 放散 を
^
併せ 用い て 、 逆 に 男 へ 火 を つかま せる 思い を 与え なけれ ば なる まい 。
轢き殺し掛ける
(轢き殺す.掛ける)
延べ語数:
1
1041
,3657,25: 「 スター に なっ て から 、 サングラス を かけ て いい 気 に なっ て キャデラック を とばし て い たら 、 リス を
^
ひき殺し かけ た 」 という ジョーク も あっ た 。
見つけ始める
(見つける.始める)
延べ語数:
1
1041
,1437,11: ブラック ・ アメリカン として 、 どこ か なにか の 方向 を
^
みつけ はじめ た とき の 激情 の かたまり が 、 アメリカ の 再 発見 だっ た 。
いざない戯れる
(いざなう.戯れる)
延べ語数:
1
1037
,826,9: 一見 、 淑子 は むしろ 男 生徒 を
^
いざない 戯れ て いる か に 見える 。
繰り返し告げる
(繰り返す.告げる)
延べ語数:
1
1037
,2593,46: しかし 全癒 し た から 退院 する の で ない こと 、 人体 に 放射線 を 照射 し 得る 限界 に 達し た から で ある こと 、 従って 体力 が 回復 次第 、 再 入院 し なけれ ば なら ない 旨 を 、 医者 から
^
繰り返し 告げ られる 。
亡くなりなする
(亡くなる.なする)
延べ語数:
1
1013
,1968,5: 石橋 の 旦那 も お
^
亡くなり なすっ た し 、 みんな で 心 を 合わせ て 、 旦那 の お 気持 に 酬い に ゃなんねえと 、 必死 に やっ てる で がす 」
片付け切れる
(片付ける.切れる)
延べ語数:
1
1008
,109,24: ちょうど 「 物 が 言い 切れ ない 」 と 言わ れ て いる と 同様 に 、 人物 を も 一つ の 性格 に
^
片づけ 切れ ない という 趣 が 見える 。
立ち去り兼ねる
(立ち去る.兼ねる)
延べ語数:
1
1000
,1356,45: その間 に も 四 辺 の 暗 さ と 寂寥 さ と は ひし く と 加わっ て 来る の で あっ た が 、 一 度 は 母 が 住ん で い た 跡 か と 思え ば 、 矢 張 直ぐ に は
^
立ち去り かねる の で あっ た 。
立ち入り過ぎる
(立ち入る.過ぎる)
延べ語数:
1
0995
,835,50: 村 子 だって 、 お かみさん や 子供 まで ある という ん だ から ——( なに か 、 自分 自身 の こと が 頭 に 浮かん で 来 て いる ため に 、 この 場合 、 不 必要 な くらい に 熱心 に なり 、 相手 の 身の上 に
^
立ち入り 過ぎ て いる こと に 気がつか ない )
埋もれ掛ける
(埋もれる.掛ける)
延べ語数:
1
0993
,5312,51: … … 金 太郎 君 は 既に 二 十 を 越し た 立派 な 青年 に なっ て い て 、 それ が 今 は 亡くなっ た 養父 の 金吾 老人 を 思い出さ せる よう な 質素 な 、 ガッシリ と し た 百姓 姿 を し て 、 草 に
^
埋れ かけ た 二つ の 墓 を 見やり ながら 、 ポツリ ポツリ と 語る の です 。
思い出しなする
(思い出す.なする)
延べ語数:
1
0993
,2070,13: お 父様 が パリ で お なくなり に なっ て —— それ を
^
思い出し なすっ て 。
近づけ似せる
(近づける.似せる)
延べ語数:
1
0990
,223,10: 自分 の 姿勢 を 桃 の 木 の それ に
^
近づけ 似せる こと は でき ます 。
掻き毟り始める
(掻き毟る.始める)
延べ語数:
1
0989
,2697,12: 若宮 … … … … ( 立っ た まま 胸 を
^
かきむしり はじめる )
思い出し始める
(思い出す.始める)
延べ語数:
1
0988
,4126,13: ところが 、 その 頃 、 又 、 あの 女 の 事 を
^
思い出し はじめ まし た 。
飛び出し兼ねる
(飛び出す.兼ねる)
延べ語数:
1
0988
,1600,7: しかし 、 開い た 窓 から でも
^
飛び出し かね ない 樣子 な ので —— いや 、 いかに 綿貫 ルリ が 無 鐡砲 で も 走 つ て いる 電車 の 窓 から 飛び降り たり する 道理 は 無い の だ が 、 その 時 の 血相 から 私 に は そんな 氣 が し た の だ —— 私 は 彼女 の 左 の 腕 を し つかり と 掴ん だ 。
聞き入り始める
(聞き入る.始める)
延べ語数:
1
0988
,1334,22: 私 の 眼 は 、 いつの間にか ハッキリ と 醒め て しまい 、 強い 興味 で もつ て 二 人 の 議論 に
^
聞き入り はじめ た の で ある 。
差し当り起きる
(差し当る.起きる)
延べ語数:
1
0985
,2039,25: 本質 的 に 良く なっ た 、 良く なる 望み が 出来 て 来 た という 事 を 認め たら 、 その 事 から 今
^
差し当り 起き て 来 て いる いろんな つらい 事 位 がまん し て 、 こらえ て 行か なく ちゃ なら ない わ 。
押さえ臥せる
(押さえる.臥せる)
延べ語数:
1
0981
,389,6: 良い もの は 追いやら れ 、
^
おさえ ふせら れ
あしらい兼ねる
(あしらう.兼ねる)
延べ語数:
1
0958
,291,33: 鮒 釣り に 数 回 ほど の 経験 を 持っ た の で は 、 七月 の 鮎 が 友釣り の 掛け 鈎 に 掛かっ た 場合 、 到底 、 その 力 を
^
あしらい かねる の が 当然 で ある 。
可愛がり育てる
(可愛がる.育てる)
延べ語数:
1
0956
,2807,11: 儂 は まるで 宝物 を 扱う よう に 、 大事 に
^
可愛がり 育て まし た の じゃ 。
役に立ち過ぎる
(役に立つ.過ぎる)
延べ語数:
1
0947
,3908,4: 無 価値 どころか 、
^
役に立ち すぎ て 困る 面 が ある ん です よ 。
踏み外し掛ける
(踏み外す.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,3732,6: サト子 は 雲 から 足 を
^
踏みはずし かけ て いる あぶなっかし さ を 感じ ながら 、 おずおず と 中村 に 言い かけ て み た 。
繰り返し真似る
(繰り返す.真似る)
延べ語数:
1
0918
,167,31: しかし それでは まだ 、 ほんとう の 自分 に めぐりあっ て いる の で は なくし て 、 人 が ほめ た こと の ある 自分 の ポーズ を 、 自分 で
^
繰り返し まね て いる の で ある 。
繰り返し試みる
(繰り返す.試みる)
延べ語数:
1
0877
,493,14: この 修業 は 、 決して 、 特定 の 人物 の 浅薄 な 模倣 を
^
繰り返し 試みる こと で は ない 。
駆られ始める
(駆られる.始める)
延べ語数:
1
0866
,4201,32: 彼女 は 、 まる 二 た 月 、 彼 に 会わ ず に いる うち に 、 刻々 、 自分 の 生命 が すり 減 つて 行く よう な 不安 に
^
かられ はじめ た 。
ちらつき始める
(ちらつく.始める)
延べ語数:
1
0866
,106,12: 老 いこん だ 母 の 顔 が 眼 の 前 に
^
ちらつき はじめ た 。
思い込み信じる
(思い込む.信じる)
延べ語数:
1
0854
,24,14: 私 の 母 は 私 と あなた が 結婚 する もの だ と
^
思いこみ 信じ て い た が 、 ぐうたら な 私 に 思い を 残し て 、 死ん で い た 。
力尽き果てる
(力尽きる.果てる)
延べ語数:
1
0839
,5,1: まさに
^
力つき はて て 一滴 の 余す もの なし という 感 で あっ た 。
間に合い始める
(間に合う.始める)
延べ語数:
1
0835
,277,2: 一 ツ
^
間に合い はじめる と 、 天下 国家 に 表向き 間に合わ ん もの は 一 ツ も なくなっ て しまう 。
売り込み過ぎる
(売り込む.過ぎる)
延べ語数:
1
0826
,89,25: 彼 は 運 わるく 東京 中 で 一番 怖 る べき 婦人 の ところ へ 、 一番 先 き に 、 一番 多く 物資 を
^
売りこみ すぎ た の で ある 。
あたけ始める
(あたける.始める)
延べ語数:
1
0808
,338,33: まさか ミコサマ が 相手 に なっ て 出 て くる こと は ある まい が 、 アネサ が それ を 怒っ て 、 天狗 様 の 屋敷 の 門 を ぶち 破っ て
^
あたけ はじめ たら 、 家老 と 侍 が 取り抑え て くれる 約束 で あっ た 。
見極め掛ける
(見極める.掛ける)
延べ語数:
1
0802
,145,21: 当局 で は それ を もっ て 逆 に 外来 者 の 兇行 の 疑い は 失わ れ た もの と
^
見きわめ かけ た 様子 で あっ た 。
蹌踉めき兼ねる
(蹌踉めく.兼ねる)
延べ語数:
1
0792
,207,20: と 云っ て 、 胸 を 押え て 、 ピストル を 二 三 発 くらっ た よう に 本当に
^
よろめき かね ない 状態 に 見え た もの です 。
引きずり寄せる
(引きずる.寄せる)
延べ語数:
1
0786
,543,16: 「 犯人 は オカネ を しめ殺し た のち 、 フトン や アンド ン を 片隅 へ
^
ひきずり よせ て 、 部屋 の 中央 の タタミ と ネダ を あげ て 、 壺 を とりだし て 金 を 盗ん で いる の です よ 。
潜り込み訪ねる
(潜り込む.訪ねる)
延べ語数:
1
0778
,469,3: この 町内 へ
^
もぐりこみ 訪ね て くる の は 巡査 とか 借金取り とか 、 どうせ ロク で も ない もの に 限っ て いる から 、 表札 なぞ という もの ほど 無 役 有害 な もの は ない の で ある 。
ふらつき始める
(ふらつく.始める)
延べ語数:
1
0778
,154,18: しかし 犬 に 食べ させ て みる と 、 三 匹 の 犬 が 一様 に ヨタヨタ と
^
ふらつき はじめ て 苦しん だ あげく 、 まもなく 死ん で しまっ た 。
這い出見せる
(這い出る.見せる)
延べ語数:
1
0777
,476,22: 霊魂 を よぶ など と 云っ て どんな こと を 告げ させる に し て も 、 オレ が みんな 化けの皮 を
^
はいで みせる 。
浮かべなする
(浮かべる.なする)
延べ語数:
1
0772
,385,57: それで 私 も 困却 いたし まし て 、 その よう な 噂 の ある こと は きい た こと が あり まし た が 、 自分 の 目 で 見 て 気 の つい た 特別 な こと は 一 ツ も ござい ませ ん 、 と 申 上げ ます と 、 旦那 は 淋しい 笑い を
^
うかべ なすっ て 、 実は 、 オレ は 自分 の 目 で チャン と 見届け て いる の だ よ 、 と お ッ し ゃいました 」
見かけなする
(見かける.なする)
延べ語数:
1
0772
,209,5: 「 おまえ が 旦那 を
^
見かけ なすっ た 最後 の 時 は いつ ごろ だ え 」
繰り返し述べる
(繰り返す.述べる)
延べ語数:
1
0761
,20,22: 様 と 殿 の 手紙 に は 、 先生 と よぶ の は 変 です 、 という 意味 の 言葉 が 、
^
くりかえし 述べ られ て いる の が 通例 で ある 。
受け取り兼ねる
(受け取る.兼ねる)
延べ語数:
1
0759
,1130,7: しかし 青木 は それ を 素直 に
^
うけとり かね て 、
追い込み似合う
(追い込む.似合う)
延べ語数:
1
0748
,188,7: そして 、 力 の 強い 選手 の
^
追いこみ にあう と 、 負ける 性格 で も ある 。
絞め殺し兼ねる
(絞め殺す.兼ねる)
延べ語数:
1
0690
,6,25: 「 アナタ が バカ な こと を 口走る もの だ から 、 こういう こと に なっ た の です ぞ 」 と 並木 先生 は
^
締め殺し かね ない 目 ツキ で 狂 六 を 睨みつけ た 。
飲み込み始める
(飲み込む.始める)
延べ語数:
1
0687
,126,8: 丸薬 を のみこむ よう に バイ を
^
呑みこみ はじめ た の で ある 。
積み込み始める
(積み込む.始める)
延べ語数:
1
0684
,542,11: 羽生 は 作業 を 終え て 、 板 を 車 に
^
つみこみ はじめ た ので 、 余 は 彼 に 大工 道具 を 借り う け 、 宿直 室 の 床 張り 作業 に かかり はじめ た 。
冷やかし始める
(冷やかす.始める)
延べ語数:
1
0676
,151,24: 別して 娘 が 現れる と 特別 で 、 娘 と ヒロシ 二 人 ならべ て 、 淫売 さん とか 、 闇 の 姫君 とか
^
冷やかし はじめる 。
蹴飛ばし兼ねる
(蹴飛ばす.兼ねる)
延べ語数:
1
0667
,1741,41: 同じ オアイソ 笑 ひも 品質 が 違 つて 、 自分 の 方 の 貧し さ が 分ら ぬ 男 で は ない から 、 近頃 は 無性に 怒り つ ぽく て 、 弱い 奴 に は のべつ 怒鳴りつけ 罵 つ て
^
蹴飛ばし かね ない 勢 ひ 。
思い込み遊ばす
(思い込む.遊ばす)
延べ語数:
1
0652
,282,2: と 、
^
思いこみ 遊ばし た です 。
青ざめ果てる
(青ざめる.果てる)
延べ語数:
1
0647
,103,3: その 顔 が
^
青ざめ はて て 、 怒り の ため に 、 ひきしまり 、 狂っ た よう に 、 きつかっ た の だ 。
遠ざかり過ぎる
(遠ざかる.過ぎる)
延べ語数:
1
0645
,43,13: 昔 の 記憶 と 比較 する に は 、 昔 の 記憶 が
^
遠ざかり すぎ て いる よう で ある 。
這い出見破る
(這い出る.見破る)
延べ語数:
1
0642
,742,31: 女 の 感覚 は 憎悪 や 軽蔑 の 通路 を 知る や 極めて 鋭く 激しい もの で 、 忽ちに し て 男 の アラ を 底 の 底 まで 皮 を
^
はいで 見破っ て しまう 。
引きずり下さる
(引きずる.下さる)
延べ語数:
1
0627
,252,6: 燃える 火 の 前 へ
^
引きずり 下され て 、 カメ は さすが に ポ カン と し て いる の を 、 また 打ちのめし て 、 水 を かける 。
立ち直り掛ける
(立ち直る.掛ける)
延べ語数:
1
0626
,1,27: 知ら ない という こと は 情ない こと で 、 私 の 青年 期 は ヨーロッパ で は 前 大戦 後 の 混乱 を へ て 、 どうやら
^
立ち直り かけ た ころ 、 ニュース に 文学 に インフレ や 道徳 の 混乱 は ウンザリ する ほど 扱わ れ て い た が 、 戦争 と 死 、 戦争 と 陰謀 、 そんな こと は 考え て み て も 、 インフレ と ヤミ 、 戦争 に なる と 百姓 が もうかる 、 小説 で よん で も ピン と こ ない 。
見つめ伏せる
(見つめる.伏せる)
延べ語数:
1
0618
,57,3: のしかかる よう に
^
見つめ 伏せ て は ダメ だ 。
競り合い過ぎる
(競り合う.過ぎる)
延べ語数:
1
0617
,769,28: 今 は 季節 で ある から 盛 に 若芽 を ふい て いる が 、 仔細 に 見る と 、 老木 の 割 に 若芽 が ひどく
^
競り合い 過ぎる よう に 思わ れる 。
じゃれ疲れる
(じゃれる.疲れる)
延べ語数:
1
0612
,587,2: 子供 から
^
じゃれ つかれ て 微笑み 、 若者 から 石 を 投げ られ て は 微笑み 、 老人 から 怒鳴ら れ て 微笑む 。
口ずさみ掛ける
(口ずさむ.掛ける)
延べ語数:
1
0601
,439,7: 私 は ローレライ の 歌 を
^
口ずさみ かけ て 、 やめ た 。
もて扱い兼ねる
(もて扱う.兼ねる)
延べ語数:
1
0595
,281,21: 二枚重ね の ふっくら し た 布団 の 中 で 、 そんな の に 久しく 馴れ ない 私 は 体 を
^
もてあつかい かね た 。
差し出し掛ける
(差し出す.掛ける)
延べ語数:
1
0594
,41,4: 彼女 も コップ を
^
差しだし かけ た が 、 その 手 を とめ た 。
繰り返し浮かぶ
(繰り返す.浮かぶ)
延べ語数:
1
0593
,47,10: 直吉 の 思い出 の なか に 、 執拗 に
^
繰り返し 浮ん で くる の は 、 次 の よう な こと でし た 。
生まれ付ける
(生まれる.付ける)
延べ語数:
1
0593
,129,5: 五体 が 満足 に
^
生れ つけ ば それで よろしい 。
振り向き掛ける
(振り向く.掛ける)
延べ語数:
1
0589
,359,2: 山口 が
^
振り向き かけ た とたん に 、 おれ は 言っ た 。
浮かべ続ける
(浮かべる.続ける)
延べ語数:
1
0572
,421,14: 然し 相手 は あくまで 慇懃 な 態度 で 話しかけ 、 にこやか な 微笑 を
^
浮かべ 続け て い た 。
匂わせなする
(匂わせる.なする)
延べ語数:
1
0571
,240,61: 久子 さん は どこ と いっ て 取り柄 は ない が 、 ただ 僕 を 慕っ て い て くれる から 、 突っ放す の も 気の毒 で 、 先方 から 倦 きる まで 、 まあ そっと し て おい て やっ てる ん です 、 と そんな こと を 、 はっきり は 仰 言 ら ない が 、 それとなく あたし に
^
匂わせ なすっ た こと が あり ます 。
押さえ止める
(押さえる.止める)
延べ語数:
1
0569
,121,14: 議 一 の 腕 を 、 横 合 から 一 本 の 手 が
^
押え 止める 。
持ち出し兼ねる
(持ち出す.兼ねる)
延べ語数:
1
0566
,594,14: そういう 点 に なる と 、 私 は なお 自分 の 意見 を
^
持ち出し かね た 。
はぐれ見失う
(はぐれる.見失う)
延べ語数:
1
0561
,116,14: 身内 の 者 、 親子 、 兄弟 、 夫婦 など 、 どこ か で
^
はぐれ 見失っ て 、 見知らぬ 者 ばかり の 群れ の よう で ある 。
気触れ掛かる
(気触れる.掛かる)
延べ語数:
1
0554
,841,14: 遁 れ られ ない 運命 だ と 、 なんとなく 彼女 の 説 に
^
かぶれ かかっ て いる の で ある 。
和らげ慰める
(和らげる.慰める)
延べ語数:
1
0553
,228,6: 水 は 人 の 心 を
^
和らげ 慰める が 、 夜分 だけ で なく 、 昼間 も そう で ある よう に 、 これら の 掘割 を 清らか に し たい もの だ 。
言い出しなする
(言い出す.なする)
延べ語数:
1
0548
,347,7: 「 お母さま 、 急 に そんな こと
^
言い出し なすっ て 、 どう なすっ た の 。
請け合い兼ねる
(請け合う.兼ねる)
延べ語数:
1
0541
,220,16: 十 四 五 日 も かかる と の こと 、 そして 完全 に 着く と は
^
受合い かねる と 、 頼り ない こと 申し まし た 。
憑かれなする
(憑かれる.なする)
延べ語数:
1
0540
,208,7: もっと 、 本気 で 、 狐 に
^
憑かれ なすっ たら 、 面白かっ た でしょ う 。
しかれ始める
(しかれる.始める)
延べ語数:
1
0415
,1,33: 一 九 三 七 年 と 云え ば 、 中国 へ の 侵略 戦争 を 拡大 し ながら 日本 の 内部 の あらゆる 部面 に 軍事 的 な 専制 が 強力 に
^
しかれ はじめ た 時期 で あっ た 。
送り出し続ける
(送り出す.続ける)
延べ語数:
1
0398
,98,20: ちっとも 金 を もた ない 婦人 民主 クラブ が 、 ともかく ひとつ の 週刊 紙 を 借金 の 上 から
^
送りだし つづけ て ゆく こと は 、 楽 な やりくり で あり よう なかっ た 。
ほどけ始める
(ほどける.始める)
延べ語数:
1
0378
,39,3: かたまり が
^
ほどけ はじめ て 、 一 頭 の 牛 が こっち を 向い て 重 そう に 、 ゆっくり 歩い て 来る と 、 竹垣 の こちら 側 で 見 て いる 三 人 の 子供 ら は 、 緊張 の 極 に 達し た 。
匂わせ始める
(匂わせる.始める)
延べ語数:
1
0333
,27,31: テラス 、 ロマンス 類 が 、 もと の 軍 情報 部 に 働い て い た 人 を やとい 入れ て 、 戦時 秘史 だの 反 民主 的 な 雰囲気 を
^
匂わせ はじめる と 、 その 風潮 は 無 差別 に ぱっと ひろがっ て 二・二六事件 記事 の 合理 化 さ れ た 更生 から 文学 に まで 波及 し 「 軍艦 大和 」 の よう に 問題 と なる 作品 を うん だり し た 。
知らせ始める
(知らせる.始める)
延べ語数:
1
0319
,16,40: 官僚 統計 さえ 、 その 多く は 焼き すて られ なけれ ば なら なかっ た よう な 日本 の 実状 へ 、 新しく 響く 民主 化 の 声 は 、 世論 、 という もの の 意味 を 人々 に
^
知らせ はじめ た 。
亡くなり掛ける
(亡くなる.掛ける)
延べ語数:
1
0318
,1529,32: 日本 画 の 技法 に は さまざま の 芸術 上 の 問題 が 含ま れ て いる けれども 、 それ は あまり 画家 たち の 良心 を 苦しめる 問題 で は
^
なくなり かけ て いる 。
生まれ消える
(生まれる.消える)
延べ語数:
1
0316
,120,5: 社会 事情 の 推移 につれて
^
生れ 消える 現象 を おっかけ て 批判 し たり 要望 し て はおっ つか ない 段階 に たっ て いる 。
這い出仕舞う
(這い出る.仕舞う)
延べ語数:
1
0315
,34,35: 物価 の 一 一 〇 倍 にたいして 、 労働 賃銀 六 〇 倍 の あがり で は 誰 の 暮し も 追いつき かね 、 タケノコ 生活 は タマネギ と なっ て 、 もう しん まで
^
はいで しまっ た 有様 で いる 。
役立て始める
(役立てる.始める)
延べ語数:
1
0315
,121,21: その ため に 、 これら の 人々 は 戦時 中 は もっ て い なかっ た 輸入 の 知 慧 を
^
役立て はじめ た 。
言い表し切れる
(言い表す.切れる)
延べ語数:
1
0301
,31,2: 一言 に
^
いいあらわし きれ ない 思い が し た 。
振りまき始める
(振りまく.始める)
延べ語数:
1
0290
,103,28: 失わ れ た 笑い と 大声 で 遠慮なく 喋る こと と 、 人前 に 立っ て 遠慮なく 振舞う 自由 さ を 若者 らしい 陽気 な 演芸 会 が
^
振りまき 始め て いる 。
捕らえ兼ねる
(捕らえる.兼ねる)
延べ語数:
1
0283
,27,33: その 上 、 日本 の 今日 の 技術 で は 、 全波 に 切り替え て 行く スウィッチ の 製作 が 未熟 で あっ て 、 とても 自由 に 地球 を めぐる 電波 は
^
捕え かねる らしい 。
目覚め初める
(目覚める.初める)
延べ語数:
1
0277
,19,10: 十 代 の 若い ひと が 、 人生 に
^
めざめ そめ て 、 朝霧 が いつか はれ て ゆく よう に 自分 の 育っ て 来 た 環境 を 自覚 し はじめ た とき 。
送り出し始める
(送り出す.始める)
延べ語数:
1
0262
,8,14: 手 おくれ に なら ない うち に と 、 東京 から 疎開 荷物 を
^
送り出し はじめ て いる 人 の 話 も きい た 。
見極め始める
(見極める.始める)
延べ語数:
1
0248
,39,25: 若い 女性 たち は 自分 も その 一 人 として きょう の 人生 を 歩い て いる 女性 の 大群 の 道幅 という もの を
^
見きわめ はじめ て き た 。
問い質したげる
(問い質す.たげる)
延べ語数:
1
0239
,6,18: それ に かわっ て 、 一体 貞操 という もの の 本質 は どういう もの だろ う か と
^
問い質し たげ な 輝き が つよく あらわれ て 来 た の で ある 。
繰り返し振れる
(繰り返す.振れる)
延べ語数:
1
0231
,1032,36: 今日 の 日本 の 民主 化 は 、 明治 に やり のこさ れ た ブルジョア 民主 主義 化 の 完成 という 過程 な の で ある けれど 、 その 初め の 担当 者 は 先 に
^
くりかえし ふれ た よう に 、 もう 自身 で 民主 化 し て ゆく 発展 の 能力 を 失っ て しまっ て いる 。
かかれ始める
(かかれる.始める)
延べ語数:
1
0221
,354,70: 秋田 の 鉱山 に 生い立っ た 彼女 は 、 プロレタリア 文学 運動 の 時代 、 婦人 作家 として 一定 の 成長 を とげ た 技量 を 、 現在 の 多面 な 民主 的 政治 的 活動 の うち に 結実 さ せよ う と し て いる 小説 「 尾 」 ( 新 日本 文学 ) その ほか 多く の ルポルタージュ 、 民主 主義 文学 について の 感想 など が
^
かかれ はじめ て いる 。
とどまり兼ねる
(とどまる.兼ねる)
延べ語数:
1
0216
,39,77: こん に ち 、 「 明らか に 盲目 と 無力 という 言葉 が 日本 の 作家 に 冠せ られ て も 仕方 が ない 」 に しろ 、 「 日本 の 芸術 の 基本 的 方法 は イデエ の 根 を もた ぬ 感覚 による の だ から 、 近代 風 な イデエ の 操作 と 実 作 と は 歯車 が 合わ ない の だ 」 ( 同上 ) という 、 現状 解明 の 場 に
^
とどまり かねる 思い が ある 。
食われ尽くす
(食われる.尽くす)
延べ語数:
1
0185
,47,40: 温和 で 正直 で 忍従 的 な 人民 の 多数 が 、 その 温和 で 生産 的 な 社会 生活 を 継続 し 発展 さ せ て ゆく 可能 を 保つ ため に 、 それら の 人々 が ファシズム に
^
くわれ つくさ ず に 生き て ゆける だけ の 自主 的 余地 を この 社会 に 拡げる 力 として 、 日本 の レフティスト の 存在 意義 は 小さく ない こと が わかっ て き て いる 。
合わせ切れる
(合わせる.切れる)
延べ語数:
1
0168
,299,28: 個人 生活 は いや 応 なく おし ひろげ られ て い て 、 小 市民 風 な 保守 の 個人 主義 の 枠 内 で 、 つじつま は
^
合わせ きれ なく なっ て き て いる 。
引かれ初める
(引かれる.初める)
延べ語数:
1
0147
,28,33: そして 、 子供 が 絵 を かき はじめる とき は 、 よしんば それ が 「 へ へ の の も へ じ 」 で あろ う とも 、 まず 顔 に 目 を
^
ひかれ 初める もの で ある という 人間 の 素朴 本然 な 順序 に 、 すらり と のりうつっ て 、 こちら に 顔 を 向け て いる 三 人 の 距離 を 、 人間 の 顔 という よす が によって 踰 え て いる 。
引っ張り乗せる
(引っ張る.乗せる)
延べ語数:
1
0141
,8446,25: 身重 の 若い 看護 婦 は 赤い 頬 を なお 赤く し て 、 両 腕 で 動け ない 伸子 の 体 を 車椅子 へ
^
ひっぱり 乗せよ う と する が 、 二 人 とも が 似たりよったり の 背たけ しか なく 、 その 二 人 が 、 めいめい の 体 に いたわら なけれ ば なら ない ところ を もっ て いる ので 、 伸子 と 看護 婦 と は 、 からまり 合っ て よちよち する ばかり だっ た 。
生まれ掛かる
(生まれる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,5066,6: その 真実 は 、 伸子 が
^
生れ かかっ て いる イヴ の よう に 半分 そこ から ぬけ かかっ て まだ 全体 は ぬけ きっ て い ない 中流 性 に も あてはめ られ た 。
草臥れ過ぎる
(草臥れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,21309,18: 磯崎 夫妻 は 伸子 たち と はじめて の 夕飯 を RIJO です ます と 、 子供 が
^
くたびれ すぎる から と 、 まだ 夜 が ふけ ない うち に 帰っ た 。
煮え滾り始める
(煮え滾る.始める)
延べ語数:
1
0141
,20945,22: 伸子 は 、 素子 の 顔 が 見 られ ない よう な 気持 が し 、 また 、 自分 の なか で
^
煮えたぎり はじめ た ばかり の こと を 、 すぐ 素子 に 告白 し なけれ ば なら ない こと も いや な の だっ た 。
霜枯れ始める
(霜枯れる.始める)
延べ語数:
1
0141
,18391,9: 晩秋 の ヴェルダン の 日暮 、 ドゥモン 要塞 の
^
霜枯れ はじめ た 草むら の 中 に 、 落ち て いる 小さな 金 の 輪 の よう に 光っ て い た 一つ の 銃口 。
引き裂き始める
(引き裂く.始める)
延べ語数:
1
0141
,18010,18: —— 伸子 は 、 ゆっくり と 、 だが 決定的 な 手つき で 素子 から の その 手紙 を
^
ひきさき はじめ た 。
生き返り始める
(生き返る.始める)
延べ語数:
1
0141
,12255,5: 以前 より 悪辣 に
^
生きかえり はじめ て いる ドイツ の 帝国 主義 と 、 それ に 反対 する 民衆 の 勢力 と が 、 伸子 たち に さえ 感じとれる ほど 鋭く 対立 し ながら 足踏み し て いる の は 、 川瀬 勇 の 説 に よる と 、 独占 資本 に 尻尾 を まい た ドイツ の 社会 民主 主義 者 たち の せい だっ た 。
打つかり続ける
(打つかる.続ける)
延べ語数:
1
0141
,10704,10: 伸子 が 、 モスクヷ へ 来る まで の 生活 で
^
ぶつかり つづけ て 来 た 母 の 多 計 代 の もの の 考え かた 、 文学 上 の 名声 だの 名誉 だ の という もの について の 感じ かた は 、 伸子 が まとも に 生きよ う と 願え ば それ と たたかわ ず に い られ ない 本質 の もの だっ た 。
身じろぎ出来る
(身じろぐ.出来る)
延べ語数:
1
0141
,10587,29: それ を 否定 する どんな 徴候 も 彼女 に 会っ て い た 間 の 印象 の 中 から 見出せ なく て 伸子 は 人生 の 恐ろし さ に
^
身じろぎ でき ない よう だっ た 。
こごめ掛ける
(こごめる.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,6242,8: 電車 が 動き出し 、 丁度 また 腰 を
^
こごめ かけ て い た と よ の 七 三 の 前髪 が よろけ て 窓 ガラス に ぶつかっ た 。
仕立て上がる
(仕立てる.上がる)
延べ語数:
1
0140
,5682,8: そう 云っ て 、 本当に それ が
^
仕立て あがっ た 冬 は 着 なかっ た 。
受け取り切れる
(受け取る.切れる)
延べ語数:
1
0140
,4013,19: 素子 だけ が 外国 へ 行く 、 という こと が 伸子 に は 、 切迫 し た 実感 として
^
うけとり きれ なかっ た 。
話し込み掛ける
(話し込む.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,1146,7: 素子 と 挨拶 し た まま つい
^
話しこみ かけ て いる 細君 に 、
言付け寄越す
(言付ける.寄越す)
延べ語数:
1
0139
,112,27: 「 さっき 、 学校 で 、 佐藤 さん が 、 トラック 四 千 円 なら 会社 へ 売っ て も いい と 、 お 繁 さん に
^
ことづけ よこし た で 」
突っ突き落とす
(突っ突く.落とす)
延べ語数:
1
0112
,993,17: 千世子 は 斯 う 云い ながら H のせ なか について 居 た 葉 を 小指 で
^
つっつき おとし た 。
横たえ続ける
(横たえる.続ける)
延べ語数:
1
0091
,1289,32: 川北 先生 の 容態 も 、 あいかわらず 意識 不明 の まま で 、 今 は 帝都 の 中心 に ある 官立 の 某 病院 の 生ける 屍 同様 の からだ を
^
横たえ つづけ て いる 。
飲み込み兼ねる
(飲み込む.兼ねる)
延べ語数:
1
0089
,920,5: しかし 八木 少年 に は
^
のみこみ かね た 。
思い出し掛ける
(思い出す.掛ける)
延べ語数:
1
0088
,590,0:
^
思い出し かけ た こと が ある … … 」
繰り返し眺める
(繰り返す.眺める)
延べ語数:
1
0081
,1549,30: 博士 は 、 その 服装 に は ふ に あい の りっぱ な プリズム 双眼鏡 を 取出し て 、 沼 の 面 を 念入り に 、 いく ども いく ども
^
くりかえし 眺める の だっ た 。
繰り返し口走る
(繰り返す.口走る)
延べ語数:
1
0070
,469,19: 蜂 葉 は 、 そう する よう に 伯父 へ 薦め たい 一心 から 、 そんな 事 を
^
くりかえし 口走っ た 。
見据え続ける
(見据える.続ける)
延べ語数:
1
0062
,3060,10: オレ は コンピューター を ヒト 一 人 の 視点 から
^
見据え 続ける 。
乾上がり掛ける
(乾上がる.掛ける)
延べ語数:
1
0062
,231,74: その 結果 オレ は 、 飲み屋 に ギター 一 ちょう 持た せ て 朝 まで 放置 し て おく と 、 延々と ビートルズ や ストーンズ 、 ハーマンズ・ハーミッツ や デーブクラーク・ファイブ の ナンバー を インチキ な 歌詞 で が なり たてる 、 『 栄光 の 六 十 年代 リバプール・サウンズ 大全 』 男 に なっ て しまっ た わけ で は ある が 、 同時に 、 街 者 の 芸 に は 一家言 を 持た ない 、
^
干上がり かけ た 子供 プール の よう な 底 の 浅い 田舎 者 として 一生 を 終わる 宿命 を 背負っ た の だ 。
繰り返し現れる
(繰り返す.現れる)
延べ語数:
1
0062
,2199,21: ただ 一つ この 『 新しい 波 』 の 中 から も 、 すでに 見慣れ た マッキントッシュ タイプ の マシン が もう一度
^
繰り返し 現われる こと だけ は 間違い ない 。
草臥れ掛ける
(草臥れる.掛ける)
延べ語数:
1
0062
,1140,8: だが 母国 へ の 思い 深く 、
^
くたびれ かけ た ニワトリ を けしかける 意欲 を 失わ ず 、 日本 叩き を 選挙 民 の くすぐり に 利用 しよ う と する 政治 家 に は 本気 で 怒っ て しまっ て いる トッテン 師匠 は 、 レッド ・ ペーパー を 送り付ける に とどまら ず 、 去る 六月 始め に は ワシントン に 乗り込ん で 講演 会 を ぶちかまし 、 警鐘 の ハンマー を ぶんぶん 振り回し に かかっ た の で ある 。
追いつき掛ける
(追いつく.掛ける)
延べ語数:
1
0062
,1130,12: 追い抜く に は 至ら ぬ まで も 、 次 の ランナー が
^
追い付き かけ て き た 以上 、 これ まで は 許さ れ た 怠慢 と 不健全 は 自殺 行為 と なる 。
手こずり続ける
(手こずる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9451,46: ページ メーカー を はじめ と する グラフィックス の 強み を 生かし た アプリケーション の 登場 によって 、 マッキントッシュ の 視覚 的 な 操作 環境 に あらためて 幅広い ユーザー が 注目 し はじめる もう 一方 で 、 マイクロソフト は Windows を 標準 に 押し上げる こと に
^
手こずり 続け た 。
だぶつき始める
(だぶつく.始める)
延べ語数:
1
0060
,9069,52: 発売 開始 直後 は 、 予定 し た 年間 七 万 台 の 販売 計画 を 上回る 月間 一 万 台 ペース で 好 スタート を 切っ た PC — 9 8 0 1 だっ た が 、 年 が 明ける と ショップ や ディーラー の 手元 に は 在庫 が
^
だぶつき はじめ て い た 。
取り組み始める
(取り組む.始める)
延べ語数:
1
0060
,8917,17: ジャストシステム が PC — 1 0 0 用 ワードプロセッサー の 開発 作業 に 集中 し て
^
取り組み はじめ た 七月 、 後藤 富雄 は 「 コンピューターグラフィックス に 入れ 込ん で いる 面白い 大阪 の グループ が ある 」 と 紹介 さ れ て 、 藤井 展 之 と 名乗る 人物 から の 電話 を 受け た 。
繰り返し寄せる
(繰り返す.寄せる)
延べ語数:
1
0060
,8809,30: 日本電気 が 発表 し た ばかり の PC — 9 8 0 1 を はじめ 、 各社 の 新しい マシン に 波 の よう に 人 の 群れ が
^
繰り返し 寄せる 会場 の 熱気 に あおら れ ながら 、 浮川 は 全国 区 に 飛び出す こと の 可能 性 に あらためて 胸 を 熱く し て い た 。
近づけ過ぎる
(近づける.過ぎる)
延べ語数:
1
0060
,8273,14: 磁気 で 情報 を 書き込ん で いる フロッピーディスク に関して も 、 ブラウン管 に あまり
^
近づけ すぎる と 電磁気 的 な 影響 が 及ん で 信頼 性 が 低下 する 恐れ が あっ た 。
繰り返しこなす
(繰り返す.こなす)
延べ語数:
1
0060
,8174,16: 松本 吉彦 にとって 、 アルト の 子供 を 生み出す 作業 は 、 これ まで も
^
繰り返し こなし て き た マシン の 開発 作業 と は 決定的 に 異なる 何 か を 持っ て い た 。
片付け終わる
(片付ける.終わる)
延べ語数:
1
0060
,8159,5: 乗客 の 食事 を
^
片付け 終わっ た あと 、 客室 の 窓 を 閉ざし て スチュワーデス が 作り上げ た 人工 の 夜 の 闇 の 中 で 、 後藤 は 一 人 、 瞳 を 燃やし ながら 考え 続け て い た 。
狂わせ始める
(狂わせる.始める)
延べ語数:
1
0060
,8126,33: 加え て パーソナル コンピューター で も すでに 現実 の テーマ と なっ て き て いる 一 六 ビット へ の 転換 が 、 後藤 の 精神 の バランス を 微妙 に
^
狂わせ はじめ て い た 。
捕らえ始める
(捕らえる.始める)
延べ語数:
1
0060
,7958,18: ビジカルク と 出合っ て から 、 松本 は パーソナル コンピューター を もう一度 積極 的 な 視線 で
^
とらえ はじめ た 。
震わせ始める
(震わせる.始める)
延べ語数:
1
0060
,7339,20: 東 から 空 が 白み かけ 、 鳥 の 声 が 遠く 近く 重なり合っ て 朝 の 空気 を
^
震わせ はじめ た 。
引き出し続ける
(引き出す.続ける)
延べ語数:
1
0060
,6816,26: 試作 さ れ た 端末 の 延長線 上 に ある 未来 に 強い 確信 を 抱き 、 リーダーシップ を 発揮 し て ウォズニアック の 才能 を
^
引き出し 続け られ なかっ た カム ラット は 、 先駆 的 な パーソナル コンピューター の ベンチャー 企業 の 経営 者 と なる チャンス を 指先 で 失っ た 。
見つかり始める
(見つかる.始める)
延べ語数:
1
0060
,6112,37: PC — 8 8 0 1 や PC — 8 0 0 1 の ベーシック に は 、 マニュアル に 書か れ て ある の と は 微妙 に 異なっ た 動き 方 を する 箇所 が
^
見つかり はじめ て い た 。
食い込み始める
(食い込む.始める)
延べ語数:
1
0060
,5804,30: アメリカ で 開か れる 関連 の ショー を 覗け ば 、 アストラ が 狙っ て いる スモール ・ ビジネス ・ コンピューター の 市場 に 、 パーソナル コンピューター は 確実 に
^
食い込み はじめ て い た 。
売り出し始める
(売り出す.始める)
延べ語数:
1
0060
,5448,20: コンピューター 科学 の 研究 者 と 教育 者 という 経験 を 持つ ラス キン は 、 自社 ブランド で
^
売り出し はじめ た アップル Ⅱ 用 の ソフトウエア の 品質 を 、 マニュアル も 含め て 高め て いく ため の セクション の 設立 を 提案 し 、 この 仕事 に 携わる よう に なっ た 。
繰り返し覚える
(繰り返す.覚える)
延べ語数:
1
0060
,4792,34: 学年 が 進む ごと に 成績 は 上がっ た が 、 須磨 学園 で 好奇 心 に まかせ て 育て た 自我 を 押さえつけ られる よう な 窮屈 さ を 、 小学校 で は
^
繰り返し 覚え た 。
取り込み始める
(取り込む.始める)
延べ語数:
1
0060
,4751,16: あたり を 見回し ながら 、 流れ落ちる 水 を 呑む 滝壷 の よう に 世界 像 を
^
取り込み はじめ た 巨大 な 幼児 の 頭脳 は 、 この エレクトロニクス の 宝石 が 認識 の 限界 を 吹き飛ばす 翼 と なり うる こと を 直感 し た 。
切り開き始める
(切り開く.始める)
延べ語数:
1
0060
,4264,38: だが アストラ が 立ち上がり の きっかけ を つかめ ない で いる うち に 、 小規模 な ビジネス 現場 の コンピューター 需要 という まさに この プロジェクト が 狙っ て い た 市場 を 、 パーソナル コンピューター が 急速 に
^
切り開き はじめ て い た 。
繰り返し口説く
(繰り返す.口説く)
延べ語数:
1
0060
,3405,29: 再び 一緒 に 働く こと に なっ た 相棒 の ゲイツ を 、 すでに 大学 を け飛ばし て い た アレン は 、 会社 を 始めよ う と
^
繰り返し 口説い た 。
確かめ始める
(確かめる.始める)
延べ語数:
1
0060
,3274,15: 他 の プログラム で は どんな 音 が 出る の か を 一つ 一つ
^
確かめ はじめ た ドンピア は 、 八 時間 の 奮闘 の のち に どの 数値 が 音階 上 の どの 音 に 対応 し た ノイズ を 生じ させる か を 対照 表 に まとめ 、 かろうじて 音楽 の 範疇 に 収まる 音 の 連なり を 再現 する ソフトウエア 技術 を 確立 し た 。
繰り返し求める
(繰り返す.求める)
延べ語数:
1
0060
,2887,33: ★ コンピューター について 書こ う と すれ ば 、 カタカナ の 氾濫 を 許容 し て しまう か 、 日本語 で ま どろ っ こし い 説明 を 重ねる か の 判断 を
^
繰り返し 求め られる 。
取り戻し始める
(取り戻す.始める)
延べ語数:
1
0060
,2204,21: 午前 四 時 四 十 四 分 、 失っ て い た 白い 輝き を 、 月 は 東側 から
^
取り戻し はじめ た 。
すれ違い掛ける
(すれ違う.掛ける)
延べ語数:
1
0053
,24,9: そして 、 一寸 頭 を 下げ て 、
^
すれ違い かけ た が 、 何 思っ た の か 、 急 に 引き返す と 、
酔っ払い過ぎる
(酔っ払う.過ぎる)
延べ語数:
1
0015
,675,8: 田島 です が ね 、 こないだ は 、
^
酔っぱらい すぎ て 、 あ は は は は 。
見つけ効き付け駆けつける
(見つける.効く.付ける.駆けつける)
延べ語数:
1
0454
,105,67: ◎ 朝 、 鎌倉 の 倉知 の 様子 を 見 に 行っ た 小港 の 兄 、 自転車 に のっ て 行か えり 、 貞 叔母 上 、 季 夫 、 座敷 の 梁 の 下じき に なっ て 即死 し 、 咲枝 同じ 梁 の はずれ で 圧せ られ 、 屋根 から 手 を 出し 、 叫ん だ の を 、 留守番 の 男 が
^
見つけ きき つけ かけつけ て 出 そう として 居る うち 、 ツナ ミ が 来 た ので 、 あわて て そのまま 逃 て しまっ た 。
生まれ返り生き変わる
(生まれる.返る.生きる.変わる)
延べ語数:
1
0517
,36,3: 夜々 毎 に
^
生れ 返り 生き 変り て
取り巻き出出来上る
(取り巻く.出る.出来る.上る)
延べ語数:
1
0630
,17,15: 今 の 文壇 は 出来 損 い の 名人 カタギ の 専門 家 と その
^
取りまき で 出来 上っ て いる 遊園 地 みたい な ところ で ある 。
繰り返し頼み掛ける
(繰り返す.頼む.掛ける)
延べ語数:
1
1177
,394,23: 追いすがる よう に バス の 両側 に まつわりつき 、 彼女ら は 米兵 に 向っ て だけ 町 まで のせ て くれる よう に
^
くりかえし 頼み かける 。
滲み出し始める
(滲み出る.為る.始める)
延べ語数:
1
0140
,4050,22: 相川 良之 介 の 場合 に は 、 この 作家 の 精神 と 肉体 と の 危期 が 書く もの に も
^
にじみ出 し はじめ て いる こと は 、 彼 の 芸術 を 理解 する ほとんど すべて の もの が 最近 に なっ て 直感 し て い た 。
繰り返し問い続ける
(繰り返す.問う.続ける)
延べ語数:
1
0061
,238,41: 中世 の 封建 社会 から 、 ヨーロッパ が 近代 的 な 資本 主義 国家 を 築き上げる 過程 で 、 人 は 「 ここ は どこ か 、 私 たち は 誰 か 、 これから どこ に 向かう の か 」 と
^
繰り返し 問い 続け た 。
生まれ出ずる
(生まれる.出る.ずる)
延べ語数:
1
1169
,10,13: 陣痛 が 始まる と 、 健全 な 、 元気 溌溂 たる 新日本 が
^
生まれ 出 ずる こと を 信じ ます 。
知り合い出る
(知り合う.出る)
延べ語数:
1
1174
,956,10: 橋上 の 女 たち と その 学生 たち と
^
知合い で ない こと は 、 見 て い た 経緯 から し て 、 ほぼ 見当 が つい て い た 。
じゃれ合う
(じゃれる.合う)
延べ語数:
1
1174
,1899,1: 「
^
じゃれ 合っ た という わけ か 」
ぶらつき出す
(ぶらつく.出す)
延べ語数:
1
1162
,146,18: 仕方 なし に 、 ぼく は 彼 を 連れ て あて も なく 、 神楽坂 の 夜店 を
^
ぶらつき 出し た 。
こき使い遣る
(こき使う.遣る)
延べ語数:
1
1153
,513,9: おまけ に ここ なん ざあ 、 安い 賃金 で
^
こき使い や がる … … 』 これ が 主人 の 耳 に はいっ た から たまらない 。
切り立ち縮む
(切り立つ.縮む)
延べ語数:
1
1152
,477,6: 熊谷 三郎兵衛 は それ っ
^
切り立ち 縮ん で しまっ た の です 。
臈たけ来る
(臈たける.来る)
延べ語数:
1
1134
,2,16: 会長 の 吉井 明子 嬢 は 三 十 近い 吉井 明子 夫人 に なっ て 、
^
ろうたけ く 美しく 、 世にも めでたい 令夫人 に なり まし た が 、 限り なく ロマンス を 追う 情熱 は 、 少し も 吉井 明子 嬢 の 昔 に 変り は 無く 、 幹事 の 今 八 郎 を 督励 し て 、 吉井 合名 会社 の 会議 室 に 、 昔 の 会員 達 を 集め た の です 。
焦がれ抜く
(焦がれる.抜く)
延べ語数:
1
1132
,195,6: それ は 、 何 年来
^
こがれ 抜い た 、 お 綾 で なく て 誰 で ある もの でしょ う 。
枝垂れ込む
(枝垂れる.込む)
延べ語数:
1
1115
,75,16: さすが の 花 桐 も 、 また も 持 彦 の 言葉 の なか に
^
しだれ 込ま れ なけれ ば なら ない 、 是非 も ない もの が 感じ られ た 。
合わせ申す
(合わせる.申す)
延べ語数:
1
1115
,251,4: 「 悲しい 目 に
^
あわせ 申し た 。
恵まれ得る
(恵まれる.得る)
延べ語数:
1
1076
,1688,18: それ が フォクロア の 学問 の 単独 の 立脚 地 で あっ て 、 同時に また 文字 に
^
恵まれ 得 なかっ た 数 多く の 離れ 小島 の 生活 の 、 新た に 省察 せら る べき 側面 で も あろ う か と 私 は 考える 。
振る舞い抜く
(振る舞う.抜く)
延べ語数:
1
1073
,742,59: この ほか 、 産児 の 臍緒 が 落ち て い た と いう ので 、 辻 の 通行止め が あっ たり 、 火災 の 出 た 場所 の 土 を ふるわせ て 、 火 の 神 を 祀っ たり 、 およそ 気 病 い の 厄神 が 、 上流 層 の 心 に 、 これ ほど 悪戯 を
^
振舞い ぬい た 時代 は ない 。
見極め得る
(見極める.得る)
延べ語数:
1
1073
,5338,10: 到底 、 限り ある 命 で は 、 それ は
^
見極め 得 ない もの を 、 わし は 余りに 長生き を し 過ぎ た よう だ 」
とおせ通す
(とおせる.通す)
延べ語数:
1
1073
,4588,2: ま 、
^
通せ 通せ 。
聞こえ渡る
(聞こえる.渡る)
延べ語数:
1
1073
,4405,12: 野爪 の 合戦 の 結果 が 、 やがて 四隣 に まで
^
聞え わたる と 、 久しく 音 絶え て い た 父方 や 母方 の 縁類 まで が 、 おのおの 豊田 の 一族 と 名 の って 、 幾 組 も 将門 を 訪ね て 来 た 。
巫山戯出る
(巫山戯る.出る)
延べ語数:
1
1072
,6495,3: 畜生 、 お
^
ふざけ で ない !
取り次ぎ仕る
(取り次ぐ.仕る)
延べ語数:
1
1072
,6307,18: 「 何事 の 御 用向き か 、 もし 執事 の 私 で お さしつかえ なく ば 、 お
^
取次ぎ 仕り ます が 」
取り次ぎ賜る
(取り次ぐ.賜る)
延べ語数:
1
1072
,6301,1: お
^
取次ぎ 賜り たい 」
かえれ帰る
(かえれる.帰る)
延べ語数:
1
1072
,5022,1: 「
^
帰れ 帰れ 。
もどれ戻る
(もどれる.戻る)
延べ語数:
1
1072
,3223,0:
^
戻れ 戻れ 」
生まれ蘇る
(生まれる.蘇る)
延べ語数:
1
1072
,3002,12: そして 、 二 十 七 歳 の 初春 を もっ て いま
^
生れ 甦っ た 感じ で ある 。
仕立て上る
(仕立てる.上る)
延べ語数:
1
1070
,47,26: 私 は まだ 見 て い ない が 、 どっちみち 三 日 の 朝 に は 、 高島屋 に 頼ん で ある という その 紋付 が
^
仕立て 上っ て き て 、 私 は 四 十 年 ぶり で 呉服 たと う を 開け て 丸 に 鷹 の 羽 を 見る で あろ う 。
怖じけ付く
(怖じける.付く)
延べ語数:
1
1056
,76,100: 一方 、 チャシ の 方 で は 、 あいにく 男 たち が 皆山 へ 狩り に 出かけ て しまっ て 留守 だっ た ので 、 一 人 の 老婆 が カマ ナタ ( 鎌 山刀 ) の 目釘 の ゆるん で ガタガタ に なっ た やつ を 振っ て 、 カッタカッタ と ならし た ので 、 その 音 を 聞い た ツ ゚ ヌウォシ の 一 党 は 「 ここ に は 人 喰い 刀 の イペタム は ない と 聞い て い た が 、 あの 音 こそ 人 喰い 刀 に ちがい ない 」 と 急 に
^
おじけ つい て 逃げ出し た 。
押さえ着る
(押さえる.着る)
延べ語数:
1
1041
,3589,2: バッド・トリップ を
^
押え きる と 、 LSD は もはや 必要 で は ない 。
繰り返し聞く
(繰り返す.聞く)
延べ語数:
1
1041
,1164,33: テキサス や ニューメキシコ あたり の 田舎 で 生まれ て そこ に 育ち 、 貧乏 な 生活 の なか で ラジオ 、 特に トラック の カー ・ ラジオ で カントリー ・ サウンド を 毎日
^
くりかえし 聞い て いる と 、 どこ か へ 出 て いき たく なる し 、 出 て いく こと は むしろ 救い で も ある の だ 。
取り除き得る
(取り除く.得る)
延べ語数:
1
1039
,207,11: 更に 加納 副 部長 の 言葉 の よう に 、 全部
^
取り除き 得 た として も 、 再発 の 可能 性 は 十分 に ある 。
赤らめ合う
(赤らめる.合う)
延べ語数:
1
1037
,867,5: 二 人 は 顔 を
^
赤らめ 合っ て 、 会釈 を する 。
思い出し得る
(思い出す.得る)
延べ語数:
1
1037
,2943,20: 酔っぱらっ て 記憶 を 残さ なかっ た 出来事 は 、 後 に なっ て どんなに 努力 し て も 、
^
思い出し 得 た 例 は 今 まで に 一 度 も ない 。
亡くなり成る
(亡くなる.成る)
延べ語数:
1
1013
,2086,11: 「 到頭 あの お 若け え 書生 さん も 、 お
^
亡くなり な せ え やし た か ?
青ざめ切る
(青ざめる.切る)
延べ語数:
1
1013
,1553,27: 二 人 とも 妙 に 口数 が 尠 く て … … そして 気 の せい か 、 それとも 薄暗い 木陰 の せい か 、 顔色 が
^
青ざめ 切っ て 、 悄然 と し て いる よう に 思わ れ ます 。
草臥れ抜く
(草臥れる.抜く)
延べ語数:
1
1013
,1504,2: が 、
^
草臥れ 抜い た から だに 、 これから 四 里 の 道 は まったく うんざり し ます 。
投げ出し得る
(投げ出す.得る)
延べ語数:
1
1002
,206,59: その 中 で 最も 力説 せら れ て いる の は 「 正直 」 で あっ て 、 その 点 、 伝統 的 な 思想 と 少し も 変わら ない の で ある が 、 しかし その 正直 を 説く 態度 の なか に 、 前代 に 見 られ ない よう な 率直 さ 、 おのれ を 赤裸々 に
^
投げ出し 得る 強 さ が 見 られる と 思う 。
聞こえ侍る
(聞こえる.侍る)
延べ語数:
1
1002
,15,19: 「 程なく 今 の 世 に 万 の 道 すたれ 果て 、 名 を え たる 人 ひとり も
^
聞え 侍ら ぬ にて 思ひ 合 は する に 、 応永 の 比 、 永 享 年中 に 、 諸道 の 明 匠 出 うせ 侍る に や 。
繰り返し来る
(繰り返す.来る)
延べ語数:
1
1000
,167,62: そして 結局 、 又 あの 女童 を 呼び出し に 行っ て は 文 を ことづける より 外 に 、 此 れ と 云う 智慧 も 浮かば ない の で あっ た が 、 でも その 文 の 書き方 に は 心 を 砕い て 、 此の間 の 夜 の 己 れ の 越度 を 詫びる 言葉 を 、 さま ぐな 表現 で
^
繰り返し く 綴る よう に し た 。
しゃぶり合う
(しゃぶる.合う)
延べ語数:
1
0995
,2074,2: 骨 まで
^
しゃぶり 合う ん だ 。
つくせばる
(つくせる.ばる)
延べ語数:
1
0995
,194,11: ここら の 温泉 で 一月 や 二月 、 どんな ゼイ を
^
つくせ ばっ て 、 不自由 は さ せ ない 。
思い出し遣る
(思い出す.遣る)
延べ語数:
1
0993
,3247,1: うまく
^
思い出し や がっ た 。
言付け遣る
(言付ける.遣る)
延べ語数:
1
0993
,1775,134: 野郎 め 、 今日 こそ 白 か 黒 か 決着 を つけ べ えと 思っ て 海 の 口 で 一 升 買っ て 、 ここ さ やって来 て たら 、 水車 の 所 で 郵便 屋 の 辰 公 が うし ろ から 来 て 喜助 さん どこ さ 行く と 言う から 、 落窪 の 柳沢 金吾 を ぶっ殺し に 行く ん だ と 言っ たら よ 、 この トックリ を ジロジロ 見や あがっ て 、 一 升 ばっち じゃ 殺す わけ にゃ 行く め え なんず と 言 や がっ て 、 人 の 事 、 本気 に 取ら ねえ や 、 シャラクセエ 郵便 屋 め 、 そん で 俺 あ ——( と ベラ ベラ やっ て いる 内 に ヒョイ と 思い出し て ) そう だ っけ 辰 公 が
^
ことづけ や がっ た っけ 、 ええ と 、 キレエ な エハガキ だ … … ( と 、 モジリ の 外とう の ポケット を モガモガ と さがし て ) ああ これ だ 。
食らわし解く
(食らわす.解く)
延べ語数:
1
0993
,1747,51: そう だ ねえ か 、 先ず 第 一番 に この 俺 が お前 に おっ 惚れ て よ 、 あん だけ 笹屋 に 通い づめて 言う こと きけ 言う こと きけ で 、 いくら そ 言っ て も 聞か ねえ で 、 四 十 八 センチ ぐれ え の 肱 鉄砲
^
くらわし とき ながら よ 、 その お前 が 、 どこ が 好い だ か この 金吾 に 惚れ ちゃっ て 、 さて いくら 通っ て 来 て も 、 様子 が いまだに モノ に なら ねえ くせ え や 。
捕まえ得る
(捕まえる.得る)
延べ語数:
1
0989
,517,8: それ を つかまえる 、 そい で 、
^
つかまえ 得る 手がかり として 演劇 と 言う もの を ——
くっ付き歩く
(くっ付く.歩く)
延べ語数:
1
0989
,2145,6: あいつ は モモコ の 後 を
^
くっつき 歩い て いる し 、 柳子 は 眼 を 釣り上げ て 、 あいつ の 尻 を 追いまわし て いる 。
くすね込む
(くすねる.込む)
延べ語数:
1
0986
,474,37: たとえば です 、 たとえば 、 この 、 かりに 戦争 中 の 古い こと は 問わ ない として も だ 、 終戦 当時 だけ を 見 て も 、 軍 や 財閥 や 一部 の 官僚 が 、
^
くすね こん だり 、 横 へ 流し たり 、 イントク し たり し た 物資 だけ でも 、 いかに バクダイ な もの で ある か 、 それ を あん た がた に 聞か せ たら 、 およそ キモ を つぶす だろ う !
作り出し得る
(作り出す.得る)
延べ語数:
1
0985
,2126,27: すると 、 その 正しい 考え を以て し て も 、 国民 の 間 に それほど 弱い 力 、 殆 ん ど 無い に 等しい 弱い 力 しか
^
作り出し 得 なかっ た ところ の 、 国民 全般 の 無知 と 無能 —— つまり 日本人 の 低 さ だ 、 これ に対して は 国民 全体 に 責任 が 在る 。
まさぐり出す
(まさぐる.出す)
延べ語数:
1
0981
,2102,4: べつ の 所 を
^
まさぐり だし て いる
落ち着き和む
(落ち着く.和む)
延べ語数:
1
0980
,57,17: しかし 発車 し て 一 時間 も する と 、 それ は それなり に 、 身辺 が
^
落ちつき なごん で き て 、 小 仏 の トンネル を 越え た ころ から は 窓 の 外 を 眺め 入る 余裕 も でき て き まし た 。
片付け去る
(片付ける.去る)
延べ語数:
1
0961
,75,75: 検察庁 と 軍部 から の この 攻撃 は 大隈 、 伊藤 に 不正 が ある という の で あり 、 鉄道 の ごとき 不急 の もの を 棄て て 軍備 を さき に せよ と いう の で あっ た が 、 弾正 台 も 兵部 省 も ( 山県 有朋 は 外遊 中 ) 薩派 の 手中 に あっ た こと から 、 この あらそい をもって 単純 に 政府 内部 の 薩長 抗争 と
^
かたづけ 去っ て は あやまち で あろ う ( それ について は いま 詳述 の 余地 が ない ) 。
ほっつき回る
(ほっつく.回る)
延べ語数:
1
0956
,2107,25: あの 勉強 家 の 秀才 が 勉強 も そっちのけ で 、 あんな 妙 な 恰好 を し て 、 都 中 を 一 日 中
^
ほっつき 廻っ て さ 、 口 に 出す こと と 言っ たら 、 な よ たけ と 大納言 の こと ばかり だ 。
蹌踉け回る
(蹌踉ける.回る)
延べ語数:
1
0947
,535,19: サト子 は 、 め くら の よう に 両手 を 前 に 突きだし 、 戸口 の あたり を
^
よろけ まわっ た 。
かっ込み出す
(かっ込む.出す)
延べ語数:
1
0947
,2416,13: そう いう と 、 ひどく あわて て 、 ソソクサ と 飯 を
^
かっこみ だし た 。
咳き込み出す
(咳き込む.出す)
延べ語数:
1
0944
,286,30: 鉛 の よう に 重い 足 を ひきずり ながら 一 時間 ばかり のぼる と 、 凍っ た 薄い 空気 に やら れ 、 山 に 馴れ た テンバ まで が
^
咳きこみ だし た 。
見定め得る
(見定める.得る)
延べ語数:
1
0932
,4,16: しかし 、 この 流れ の 中 で 、 一つ の 事 は 間違う こと なく
^
見定め 得る 。
思い直し見る
(思い直す.見る)
延べ語数:
1
0926
,80,12: あの レース ・ コース に 立っ た 自分 を 、 今
^
思いなおし み て 深い 感慨 が ある 。
切り結び合う
(切り結ぶ.合う)
延べ語数:
1
0918
,463,5: つまり それ は 、 おたがいに
^
切り結び あう こと を もっ て のみ 、 存在 し うる という 時代 の 、 一つ の 大きな 特徴 と なっ て くる の で ある 。
とどまり得る
(とどまる.得る)
延べ語数:
1
0912
,25,4: どうして 俳句 だけ に
^
とどまり えよ う か 。
引っ付き合う
(引っ付く.合う)
延べ語数:
1
0905
,17,28: 円 ら な 眼 、 紅い 頬 の 村 々 の 少年 と 少女 の 手 に 、 よい 本 が 送ら れ て 、 たがい に
^
ひっつき あっ て 喰い 入る よう に 読み あっ て いる 姿 を 、 確実 な 幻 として 描く こと が できる こと は 、 深い 楽し さ で ある 。
探り出し得る
(探り出す.得る)
延べ語数:
1
0893
,451,16: シェストフ が チェーホフ の うち に 探ろ う と 欲 し 、 かつ 首尾 よく
^
探り出し 得 た もの は 、 要するに 「 絶望 の 神化 」 で あっ た と 言える 。
ゆるせ許す
(ゆるせる.許す)
延べ語数:
1
0890
,311,2: 「 いや
^
許せ 許せ 。
生まれ切る
(生まれる.切る)
延べ語数:
1
0890
,231,20: この 先 十 年 あるいは 二 十 年 百 年 、 旧い もの の 崩れ きる まで 新しい もの の
^
生れ きる まで は 、 この 動乱 は 瞬時 も やま ず に 続く で あろ う 。
のさばり返る
(のさばる.返る)
延べ語数:
1
0869
,95,49: たしかに 、 これ で は 、 「 自分 」 が どこ に いる か わから ぬ よう で は ある が 、 実は 、 「 確乎 と し た 自分 」 が い ない だけ の 話 で 、 「 あやふや な 自分 」 が つねに 必要 以上 に
^
のさばり 返 つ て いる す がた な の で ある 。
誤魔化し解く
(誤魔化す.解く)
延べ語数:
1
0866
,4076,32: 詳しい 事情 を 話す わけ に いか ず 、 あたし は 、 とにかく 、 親戚 の 子供 を ちよ つと 預る こと に なり まし て つて 、 い ゝ 加減 に
^
ごまかし とい た けれど 、 とにかく お 約束 が 違い ます から 、 なんと かし て い た ゞ か なけれ ば つて 、 それ や 、 強硬 な ん だ よ 。
落ち着き張る
(落ち着く.張る)
延べ語数:
1
0866
,3685,5: と 、 小萩 は 、
^
落ちつき はら つ て 、
張り合い抜く
(張り合う.抜く)
延べ語数:
1
0866
,2546,22: むしろ 、 眼 に 見え ぬ 、 周囲 の 暴力 に対して で ある よう に 思わ れ 、 彼 は 、 すこし
^
張り合い ぬけ が し て 、 大きく 溜息 を つい た 。
確かめ解く
(確かめる.解く)
延べ語数:
1
0865
,66,4: そいつ を はじめ から
^
たしかめ とく と よ かつ たん だ 」
思いつき得る
(思いつく.得る)
延べ語数:
1
0865
,384,10: なぜ 、 とつ さ に 、 あんな こと を
^
思いつき 得る の だ ?
繰り返し得る
(繰り返す.得る)
延べ語数:
1
0863
,248,12: わたくし は こう 聞い て も なお 狂的 な 質問 を
^
繰り返し 得る のみ でし た 。
住み着き遣る
(住み着く.遣る)
延べ語数:
1
0842
,1457,32: オレ の 子供 の ころ は オレンチ に も イタチ が い た が 、 洪水 の 時 に イタチ が い なく なっ て 、 一 丈 あまり の 青大将 が
^
住みつき や がっ た よ 。
蹌踉めき去る
(蹌踉めく.去る)
延べ語数:
1
0826
,72,6: フラフラ と いずれ へ か
^
よろめき 去る 。
あたけ遣る
(あたける.遣る)
延べ語数:
1
0808
,329,4: 万が一 、 アネサ が
^
あたけ や がっ たら 手 が つけ られ ね わ 。
詰め切り取る
(詰め切る.取る)
延べ語数:
1
0792
,237,27: なぜなら 、 セラダ は 約束 を まもら ず 、 万事 を ホーテキ し て 日 と なく 夜 と なく 毎日 毎日 小夜子 サン の もと に
^
つめきり と 相 なっ た から です 。
恐れ入り申す
(恐れ入る.申す)
延べ語数:
1
0791
,79,27: 「 我々 江戸 表 に 於 て は 多少 は 剣客 の 名 を 得 た 者 で ござる が 、 法 神 流 に は ことごとく
^
恐れ入り 申し た 。
泣かせ遣る
(泣かせる.遣る)
延べ語数:
1
0787
,158,2: オレ を
^
泣かせ や がっ た よ 。
這い出遣る
(這い出る.遣る)
延べ語数:
1
0785
,525,8: そんな 奴 は オレ の 方 が 身ぐるみ
^
はいで やる と 、 ふだん から そんな 強がり を 言っ て い た 方 です 」
繰り返し叫ぶ
(繰り返す.叫ぶ)
延べ語数:
1
0784
,617,33: 兄 が 発作 の ウワゴト の 中 で 、 シノブ 夫人 と 、 二 人 の 侍女 は 三位一体 、 三 人 は ただ 一 人 の 同じ 人間 だ 、 と
^
くりかえし 叫ん だ 言葉 は 忘れる 筈 は ない けれども 、 それ は 克子 を 納得 さ せ た 言葉 で は なかっ た 。
横たえ得る
(横たえる.得る)
延べ語数:
1
0782
,423,14: たった 四 十 分間 に 人 に 知ら れ ず 殺し たり 鉄路 に
^
横たえ うる で あろ う か 。
引かれ遣る
(引かれる.遣る)
延べ語数:
1
0782
,25,12: ふだん ボン ヤリ し てる 奴 だ から 、 とうとう 汽車 に
^
ひかれ や がっ た 、 という こと に なる 。
騒がせ致す
(騒がせる.致す)
延べ語数:
1
0773
,346,4: 「 喪中 に お
^
騒がせ いたし まし て 、 無礼 の 段 お ゆるし 下さい 。
見つけ為す
(見つける.為す)
延べ語数:
1
0771
,660,3: とうとう 犯人 を
^
見つけ なす ッ た ね 」
見分け得る
(見分ける.得る)
延べ語数:
1
0754
,1226,7: 彼ら が 乞食 で ある こと を
^
見分け うる の は 、 バケツ や ハンゴー や ナベ や 裁縫 の 道具 など 、 日 用品 一式 を 背負っ て 歩い て いる ため で 、 何 も 知ら ない 旅行 者 が 彼ら を 登山 家 に 見立て て も フシギ で ない ほど ハイカラ な 住人 も いる の で ある 。
懐かしみ出す
(懐かしむ.出す)
延べ語数:
1
0736
,202,9: まもなく 、 私 は 、 急速 に 外界 を
^
なつかしみ だし た 。
仕掛け遣る
(仕掛ける.遣る)
延べ語数:
1
0734
,263,18: 拙 僧 は 、 奴 め 、 口惜し まぎれ に クビククリ の 寸前 に アブリダシ を 前歯 に
^
仕掛け や がっ た な と 睨ん だ が 、 漬物 屋 の オカミサン は 、 亡魂 が この 地 に とどまっ て 、 歯 に 文字 を 書い た という の だ よ 。
突っ込み遣る
(突っ込む.遣る)
延べ語数:
1
0732
,1829,9: 才蔵 め 、 ドジ な 取引 に 首 を
^
突っこみ や がる 。
出かけ遣る
(出かける.遣る)
延べ語数:
1
0692
,155,38: 結婚式 も 借着 の 紋付 です まし た 野郎 が 、 新調 の 紋付 を き て 、 商売 を 休ん で 、 鼻 たれ 小僧 の 手 を ひい て 、 静 々 と 将棋 大会 へ
^
でかけ や がっ た じゃ ない か 。
這い出持つ
(這い出る.持つ)
延べ語数:
1
0672
,181,44: 顔 に ヤケド し て 顔 一 面 に 軟膏 ぬっ て 石膏 の 面 みたい な 首 だけ だし て 寝 て いる 十 七 八 の 娘 の 布団 を 、 三 枚 は 多 すぎ ら と いっ て 一 枚
^
はいで 持っ て 行っ て 自分 の 連 の 女 に かけ て やる 男 も ある 。
しくじり遣る
(しくじる.遣る)
延べ語数:
1
0651
,277,32: 水商売 は 本当 の こと を 言っ ちゃ なら ない もの な ん だ が 、 当節 の 芸者 は いっぱし 批評 家 づら ア し て お客 を やりこめ て 、
^
しくじり や がる 。
引っ叩き合う
(引っ叩く.合う)
延べ語数:
1
0643
,71,26: 将棋 だ から バタバタバタ と 手 と 手 が もつれ て コマ が 動く けれども 、 ケンカ なら パチ パチ パチ と 横 ッ 面 を
^
ひっぱたき 合っ た ところ だ 。
蹌踉めき出す
(蹌踉めく.出す)
延べ語数:
1
0624
,312,27: この 一瞬 の 遅延 の 為 に 焼け て 死ぬ 、 彼 は 殆ど 恐怖 の ため に 放心 し た が 、 再び ともかく 自然 に
^
よろめき だす よう な 身体 の 滑り を こらえ て い た 。
繰り返し続く
(繰り返す.続く)
延べ語数:
1
0621
,414,18: 空 は 昼 から 夜 に なり 、 夜 から 昼 に なり 、 無限 の 明暗 が
^
くりかえし つづき ます 。
おいたち得る
(おいたつ.得る)
延べ語数:
1
0617
,2724,8: そう 思っ て 見 て 、 伸び伸び と
^
生い立ち 得 なかっ た 性情 を 、 かれ は 一生 の 終り に なっ て 、 自ら 顧み て 自ら 憐 んで いる の で ある 。
引っ掻き巡る
(引っ掻く.巡る)
延べ語数:
1
0617
,1385,9: 頭 の 中 が その 爪 で むやみ に
^
ひっ掻き 廻 わ さ れ て いる よう な 刺戟 を 感ずる 。
苦しめ抜く
(苦しめる.抜く)
延べ語数:
1
0617
,116,11: そういう 状態 が 一進一退 し て 、 長い こと かれ を
^
苦しめ 抜い た 。
繰り返し思う
(繰り返す.思う)
延べ語数:
1
0613
,936,14: 紙 に 拾い 集め ながら 、 夢 なら ば 夢 なら ば 、 と
^
繰り返し 思う 。
寝かせ申す
(寝かせる.申す)
延べ語数:
1
0612
,1351,35: 月 みち て 、 旅先 なる ベトレヘム の 町 の 外 なる ほら穴 の 牛馬 の 留まる 所 で 神 の 子 イエズス・キリスト を 生み 、 布 に 包み 、 馬 ぶ ね に
^
寝かせ 申し た 。
見比べ合う
(見比べる.合う)
延べ語数:
1
0597
,3324,15: 茶の間 の 方 へ 行く と 、 千重子 と 八重子 が 、 まだ 指紋 を
^
見比べ あっ て い た 。
項垂れ眠る
(項垂れる.眠る)
延べ語数:
1
0592
,0,55: 深々 と 、 然し 霧 の よう に 軽く 、 闇 の たれこめ て いる 夜 … … 月 の 光り は 固 より なく 、 星 の 光り も 定か なら ず 、 晴 曇 さえ も 分から ず 、 そ よ と の 風 も なく 、 木々 の 葉 も みな
^
うなだれ 眠っ て いる … … そういう 真夜中 に 、 はっきり と 人 の 気配 の する こと が ある 。
ねむれ眠る
(ねむれる.眠る)
延べ語数:
1
0590
,28,24: 底 知れ ぬ ぬるま湯 の 深淵 、 だが 何 の 奇異 も 生気 も ない 深淵 、 ただ な ま 温い だけ で 、
^
眠れ 眠れ と すべて の もの を 誘う 盲目 の 淵 、 その 中 に おれ は もぐり込ん だ 。
突っ突き合う
(突っ突く.合う)
延べ語数:
1
0588
,111,30: それから 庭 に は 、 椎 の 古木 が あっ て 、 その 梢 近く の 空洞 に は 、 雀 が 巣 を つくり 、 雌雄 仲よく 嘴 を
^
つっつき あっ て は 愛 を 語っ て い ます から 、 自然 と その 方 へ 眼 も 向く でしょ う よ 。
突っ突き巡る
(突っ突く.巡る)
延べ語数:
1
0579
,60,7: やたら に そこ い ら じゅう 、
^
つっつき 廻る だろ う し 、 どう し た もん か な 。
繰り返し語る
(繰り返す.語る)
延べ語数:
1
0578
,72,67: もう 敏子 も 二 十 四 歳 に なっ て いる こと 、 筒井 直 介 の 家柄 や 人柄 の こと 、 副島 さん が たいへん 気 を 入れ て い て 下さる こと 、 副島 さん に は 父 の 歿後 ずいぶん 世話 に なっ て いる こと 、 もう 確か な 返事 を し なけれ ば 義理 が 立た ない こと 、 など を
^
繰り返し 語り まし た 。
飛び交い囀る
(飛び交う.囀る)
延べ語数:
1
0577
,16,20: 梢 近く の 幹 の 空洞 に は 、 昔ながら 椋鳥 や 雀 が 巣くっ て 、 朝夕 は 騒々しく
^
飛び交い 囀り まし た 。
聞き出し得る
(聞き出す.得る)
延べ語数:
1
0573
,84,25: 然し 吉村 氏 の 反感 など に は 一顧 の 価値 も 見出さ なかっ た ので 、 ただ 魚住 千枝子 の こと を も 少し
^
聞き出し 得 ない の が 心残り な だけ で 、 やがて 程よく 辞し 去っ た 。
投げ出し切る
(投げ出す.切る)
延べ語数:
1
0558
,71,3: ただ なに かしら
^
投げ出し きっ た よう な 愛慕 だけ だ 。
自惚れ切る
(自惚れる.切る)
延べ語数:
1
0554
,515,45: その 羽音 が どこ か に 消える と 、 琴 の 音 も 遠く かすか に なり 、 やがて 、 足音 も なく 千代乃 が 立ち 現れ て 、 にっこり と 眼 付き で 笑み かけ 、 指先 を 痛い ほど きゅっと 握りしめる … …
^
自惚れ きっ た 妄想 だ 。
うなづき合う
(うなづく.合う)
延べ語数:
1
0554
,1171,9: 石山 は 知人 も ある らしく 、 頭 で
^
うなづき 合っ たり し た 。
知らせ頂く
(知らせる.頂く)
延べ語数:
1
0554
,1113,33: 先般 御 紹介 を 忝 うし た 長谷川 梧郎 様 という 仁 は 、 どういう 御身 分 の 方 な の でしょ う か 、 御 差 支 なく ば 概略 御
^
知らせ 頂き たく 、 妹 千代乃 と なにか 訳 ある らしく 察せ られる ふし も あり 、 甚だ 失礼 の 至り ながら … … 云々 。
投げ出し入る
(投げ出す.入る)
延べ語数:
1
0538
,899,27: けい 、 帯 の 間 から 先刻 の 櫛 を 出し 、 ちょっと の 間 み て いる が 思いきっ て ぽっきり 二つ に 折り 庭 へ
^
投げ出し 入っ て ゆく 。
見つけ放る
(見つける.放る)
延べ語数:
1
0538
,742,7: 栄二 ( けい の たすき を
^
見つけ ほうっ て やる ) それ より 又 船見 に 連れ て っ て やろ う か 。
這い出縫う
(這い出る.縫う)
延べ語数:
1
0508
,120,72: 昨夜 は あんなに 好い 月 だっ た のに やっぱり 天気 が まだ か たまらない と 云い ながら 家 の 者 は 陰 の 多い 部屋 に こもっ て 、 各 手 に 解き物 を し たり 、 涼風 が 立つ 頃 に なる と 祖母 が 功徳 だ と 云っ て 貧しい 者 に 施す ため の 、 子供 の 着物 だ とか 胴着 だ とか 云う もの を 小切れ を
^
はいで 縫っ たり 口 も 利か ず に し て 居る ので 、 皆 から 離れ た がらんどう な 大部屋 に ポツン と 居る 蕙子 の 周囲 は こりかたまっ た 様 な 静けさ が 満ち て 居 た 。
打ち勝ち得る
(打ち勝つ.得る)
延べ語数:
1
0507
,277,50: その 根元 から 覆し て 、 世 の 外 へ 投げ やり たい 生活 の 苦しみ は 、 いつ の 世 に あっ て も 、 人間 が 生活 を し て 居る 間 は 絶え ない 事 で ある の を 思え ば 、 生活 の 苦しみ に
^
打ち勝ち 得る 智力 と それ に ともなう 肉体 を 持た ない この 子供 等 と 同じ 様 な 気持 の 人 が 幾 百 人 、 幾 万 人 、 また 無窮 に この世 に 生れ て は 死し 、 死し て は 生れ し なけれ ば なら ない だろ う と 云う 事 も 思う の で ある 。
さざめき渡る
(さざめく.渡る)
延べ語数:
1
0507
,102,19: 夏季 講習 が 折々 この 村 の 中学 で 行わ れる 時 は 、 村中 が 急 に 、
^
さざめき 渡る の で ある 。
気がつき出す
(気がつく.出す)
延べ語数:
1
0506
,94,79: 植木 屋 を 呼ん で 、 朝 早くから 指図 を し て 、 上 から 烏 の 入ら ない 様 に 張る と 云っ て せっせと 、 自分 で 、 植木 屋 が 地 を ならし て 居る 傍 で 金網 を 編ん で 居 た 弟 は 、 物 臭い 風 付 を し て 庭 を 歩い て 居 た 隣 の 主人 が 、 しきりに 自分 達 の 方 を のぞい て 居る の に
^
気がつき 出し た 。
利かせ待つ
(利かせる.待つ)
延べ語数:
1
0505
,953,8: 達 に よま せ て 事柄 だけ
^
きかせ まっ さかい 。
あるけ焼く
(あるける.焼く)
延べ語数:
1
0505
,454,5: 「 眼 を 明い て
^
歩け やい 。
受け取り治す
(受け取る.治す)
延べ語数:
1
0493
,23,20: そして 、 フランス の 知識 人 は 、 彼等 の 人生 に 正当 な おき 場所 で 政治 を
^
うけとり 直す ため に 全く 大きい 自己 の 犠牲 と 努力 を 要し た の で ある 。
巫山戯笑う
(巫山戯る.笑う)
延べ語数:
1
0482
,109,18: ギャーギャー と まるで お上 で もの を いう の と は ちがっ た 声色 で
^
ふざけ 笑っ て いる 女 の こえ 。
合わせ轟く
(合わせる.轟く)
延べ語数:
1
0470
,387,21: 臥 て 居 た 間 自分 の 心 に 最も 屡々 現れ た 民族 的 蜃気楼 は 林 籟 に
^
合わせ 轟く 日本 の 海辺 の 波 と 潮 の 香 、 日向 の 砂 の ぽかぽか し た ぬくもり と この 素麺 と で あっ た 。
打ち返し轟く
(打ち返す.轟く)
延べ語数:
1
0452
,52,2: 打ちよせ
^
打ち返し 轟く 永遠 の 動き は
追い込み遣る
(追い込む.遣る)
延べ語数:
1
0378
,80,54: その 上 、 はた でき い て いる 子供 たち に は 諒解 さ れ ない もっと いや な こと が あっ て 、 龍 ちゃん が インバネス を き た まま 火鉢 に またがる よう に し て 、 母 に 「 いくら 俺 が やくざ だって よくも あんな 外道 の 巣 へ
^
追いこみ や がっ た 」 と おこっ て 云っ て い た こと が あっ た 。
押さえ絞る
(押さえる.絞る)
延べ語数:
1
0313
,86,54: 日本語 を 強制 さ れ た 朝鮮 人民 の 生活 の 中 で 、 日本語 が 話せ 、 日本 字 の かける 朝鮮 人 が 、 総督 府 の 官吏 に なり 、 巡査 に なり 、 収 税吏 に なっ て 、 今日 に なっ て みれ ば 、 同胞 の 自由 を
^
抑え 搾る 仕事 に 協力 し て い た 。
繰り返し出る
(繰り返す.出る)
延べ語数:
1
0256
,61,7: まして 、 歴史 は 決して そのまま の
^
くりかえし で ない 、 という 事実 を はっきり 知り 、 あなた がた の 愛人 たち の 頭 の 上 に チョン 髷 は ない の だ という 事実 を しっかり つかん だ とき 、 若い 世代 が 歴史 そのもの を 発展 さ せ て ゆく 能力 は 非常 に 大きく 発揮 さ れ ます 。
繰り返し示す
(繰り返す.示す)
延べ語数:
1
0252
,23,33: 丸 公 の 配給 を 円滑 に し て 千 八 百 円 ベース で やっ て ゆけ ば 十一月 に は 黒字 が 出る 、 という 理論 数字 が 政府 から あんなに
^
くりかえし 示さ れ た 。
仕立て致す
(仕立てる.致す)
延べ語数:
1
0249
,117,2: 「 和服
^
仕立て 致し ます 」 「 裁縫 致し ます 」 と 細長く 切っ た 紙 に 書い た 広告 は その 家 の 前 に 大きく 堂々 と 掲げ られ て いる こと は 殆ど ない 。
生まれ行く
(生まれる.行く)
延べ語数:
1
0188
,13,35: 「 湖水 の 星 」 は 、 ナチス の 侵略 で 旧い ポーランド の 権力 が 崩壊 し 、 西部 ウクライナ が 解放 さ れ 、 そこ に 新しい 農地 と 新しい 人間 関係 が
^
生れ いく 姿 が 描か れ た 。
蹌踉めき立つ
(蹌踉めく.立つ)
延べ語数:
1
0149
,11,12: そして 悲し が なし 近代 的 個性 の 自覚 の 上 に
^
よろめき 立っ て い た 文学 は 、 最近 三 年間 に 、 殆ど 文化 として 抵抗 らしい 抵抗 さえ も 示さ ず に 崩れ 終っ た 。
こねくり回す
(こねくる.回す)
延べ語数:
1
0142
,1238,9: ひろ子 が 、 遂に 云い わけ や 口実 を
^
こねくり まわす 余地 が なくなる 迄 くりかえし た 。
千切れ走る
(千切れる.走る)
延べ語数:
1
0141
,6541,22: 淋しく 明るい 真珠 色 の 空 が 雨 あがり の 水たまり へ 映っ て い て 、 濃い 煤色 の 雨雲 が
^
ちぎれ 走っ て 行く の も その なか に 見え た 。
知らせ合う
(知らせる.合う)
延べ語数:
1
0141
,2348,27: 姉 と 弟 と が 別々 の 国 に 暮し て い て 、 お 互に どんなに 本気 で 生活 し て いる か という こと を
^
知らせ 合う の は あたりまえ だ し 、 いい こと だ と 思い ます 。
生まれ持つ
(生まれる.持つ)
延べ語数:
1
0141
,19927,24: さつき 夫人 は 、 髪 の あげよ う から し て ごく おとなしい 中流 の 主婦 の もの ごし で 、 その 人 として
^
生れ もっ て 来 た もの も 、 大杉 栄 の 妹 で ある という こと から 、 すべて を ころし 、 ありふれ た 意味 で 一 点 非 の うち どころ ない 妻 で あり 母 で あろ う として 来 た ひと の 姿 だっ た 。
見つけ合う
(見つける.合う)
延べ語数:
1
0141
,12198,37: そして 、 それ は この 特殊 な カフェー の 中 で は 偶然 と 見 られる もの で なく て 、 ここ に 集っ て いる 錯倒 的 な 女 たち に は 互 の 錯倒 を
^
見つけ 合う 一つ の 目 じ る し と なっ て いる 身なり だ という こと に 気づい た の だっ た 。
持たせ込む
(持たせる.込む)
延べ語数:
1
0141
,11074,7: ホテル の カウンター に ぐっと 上半身 を
^
もたせ こん で 部屋 の かけ合い を し て いる 男 連中 の 態度 は 、 いかにも 自分 たち が 工業 博覧 会 の ため に 来 て いる 客 たち な の だ という こと を 押し出し た とり なし だっ た 。
ふらつき歩く
(ふらつく.歩く)
延べ語数:
1
0138
,551,0:
^
ふらつき 歩い た 土足 の まま 何 と 云っ て も 足 を 洗わ ない 。
ざわつき出す
(ざわつく.出す)
延べ語数:
1
0138
,254,28: 第 二 房 で も 眼 を さまし 、 鈍い 光 に 照らさ れ 半 裸体 の 男 で つまっ て いる 狭い 檻 の 内部 が
^
ざわつき 出し た 。
うずめ取る
(うずめる.取る)
延べ語数:
1
0137
,90,9: … … だるま や の ケツ は 谷中 が
^
うずめ とる そう じゃ なあ 」
さざめき返る
(さざめく.返る)
延べ語数:
1
0098
,2800,38: 厳しい 老人 たち の 眼 から 離れ 、 ぺちゃくちゃ 喋る 話 の 中 に は 、 この 村 一 の 美人 と いわ れ るせつ の 新 婿 の 職業 は 、 異様 な 花 を 咲かせ て
^
さざめき 返っ て いる こと だろ う 。
思い出し話す
(思い出す.話す)
延べ語数:
1
0098
,2345,12: と 、 私 も つい 云わ ず も 良い こと を
^
思い出し 話し て しまっ た こと が ある 。
揺らめき上る
(揺らめく.上る)
延べ語数:
1
0098
,1952,29: 顔 や 姿 が まったく 見え ず に 、 伸び たり 縮ん だり する 足 だけ 見える 湯 の 妖艶 さ は 、 遠い 記憶 の 底 から 、
^
揺らめき のぼっ て 来る 貴重 な 断片 の 翻 える 羽毛 の よう な 官能 的 な 柔軟 さ に 溢れ て いる 。
繰り返し開く
(繰り返す.開く)
延べ語数:
1
0091
,1566,8: 全部 の 研究 ノート が 二 三 度
^
くりかえし 開か れ た が 、 彼女 の 硬い 顔 は いよいよ 硬 さ を 加え た 。
読み直し願う
(読み直す.願う)
延べ語数:
1
0086
,65,11: ご 判断 が つか ね ば 、 もう一度 始め から お
^
読み直し 願い たい 。
繰り返し吹く
(繰り返す.吹く)
延べ語数:
1
0081
,762,11: 玉太郎 は 愛犬 の 名 を 呼び 、 口笛 を
^
くりかえし 吹い た 。
じゃれ出す
(じゃれる.出す)
延べ語数:
1
0081
,603,22: ポチ も 、 二 人 の ところ へ とん で くる と 、 うれし そう に 尾 を ふっ て 、
^
じゃれ だし た 。
打つかり愛す
(打つかる.愛す)
延べ語数:
1
0081
,3929,17: 音 は 岩 の 洞窟 の 中 を はしりまわり 、 あちら こちら の 岩肌 に はねかえり 、
^
ぶつかり あいし て だんだん と 大きく なっ て いっ た 。
絡ませ合う
(絡ませる.合う)
延べ語数:
1
0081
,3891,22: 卵 から かえっ た ばかり らしい 恐竜 の 赤ん坊 が 、 四 匹 ばかり 、 長い 首 を ふっ たり 、
^
からませ あっ て じゃれ て い た 。
仕掛け合う
(仕掛ける.合う)
延べ語数:
1
0080
,1388,4: すると 、 あれ は
^
仕掛け あっ て 動い て いる の で は ない という 解釈 な ん だ ね 」
揺すぶり出す
(揺すぶる.出す)
延べ語数:
1
0080
,1033,20: 下 に おか れ た 釜 は 、 しばらく する と 、 また かた こと と 、 からだ を
^
ゆすぶり 出し た 。
つくれ焼く
(つくれる.焼く)
延べ語数:
1
0076
,49,14: 結論 を いえ ば 、 お 志 万 と 結婚 し 新 家庭 を
^
作れ やい 」
売り払い遣る
(売り払う.遣る)
延べ語数:
1
0076
,113,25: まさか 本尊 さま を 売飛ばす わけ に は 行か ない が 、 それ と 並べて ある 割合 立派 な 仏像 を 、 いい 値 で
^
売払い や がる ん だ 。
蹴落とし待つ
(蹴落とす.待つ)
延べ語数:
1
0075
,336,46: それ ばかり か 、 恋敵 の 弱い 心臓 を 切取っ て 、 その 代り に 強い 代用 心臓 を 取付け て やっ た もん だ から 、 君 の 恋敵 は 俄然 男性 的 と 化成 し て 忽ち 君 を 恋愛 の 敗北 者 へ
^
蹴落し まっ た 。
揺すぶり治す
(揺すぶる.治す)
延べ語数:
1
0075
,178,15: それから 彼 は 手の甲 で 洟 を すすりあげ 、 大きな 黒 眼鏡 の 枠 を
^
ゆすぶり 直す と 、 両手 を 後 に 組ん で 、 ぶらぶら と 歩き 出し た 。
引きずり戻す
(引きずる.戻す)
延べ語数:
1
0063
,124,15: 女 は やっと 、 機嫌 を なおし て 、 また 船 を 川 まで 、
^
引きずり もどし て やっ た 。
噛み殺し合う
(噛み殺す.合う)
延べ語数:
1
0062
,3257,25: 町内 会 の 知らせ は 八 十 まで 生き た 年寄り の 訃報 ばかり で 、 たくさん の ネコ が 暗い 目 で 欠伸 を
^
かみ殺し 合っ て い た 。
食い込み得る
(食い込む.得る)
延べ語数:
1
0062
,277,21: しかし 来日 直前 に IBM が 打ちだし た 新しい 動き の 余波 を 利用 すれ ば 、 日本 市場 に も
^
食い込み うる 可能 性 は 見え た 。
生み出し得る
(生み出す.得る)
延べ語数:
1
0060
,8624,29: 確か に 、 本格 的 な ビジネス の 要求 に 応える IBM PC の 1 — 2 — 3 に 相当 する 決定的 な ソフトウエア は 、 いまだ
^
生み出し え て は い なかっ た 。
振り返り得る
(振り返る.得る)
延べ語数:
1
0060
,2782,22: ブッシュ の 細い 希望 の 糸 は 、 民族 の 膨大 な 経験 を 蓄積 し 、 自在 に 過去 を
^
振り返り うる 道具 を 用意 する こと で 、 争い によって 自滅 する 前 に 人類 を 進化 さ せる こと だっ た 。
連れ込み宿る
(連れ込む.宿る)
延べ語数:
1
0054
,176,12: 女中 は ちらりと 娘 を み た が 、 さすが に
^
連込み 宿 らしく 、 うさん 臭 そう な 眼 付き も せ ず 、 二 階 の 部屋 へ 二 人 を 案内 し た 。
合わせ飲む
(合わせる.飲む)
延べ語数:
1
0045
,63,150: 「 暗夜 行路 」 の 文章 を お 経 の 文句 の よう に 筆写 し て 、 記憶 し て いる という 人 が 随分 いる らしく 、 若杉 慧 氏 など は 文学 修業 時代 に 「 暗夜 行路 」 を 二 回 も 筆写 し 、 真冬 に 午前 四 時 に 起き 、 素足 で 火鉢 も ない 部屋 で 小説 を 書く という こと で あり 、 この よう な 斎戒 沐浴 的 文学 修業 は 人 を 感激 さ せる もの だ が 、 しかし 、 「 暗夜 行路 」 を 筆写 し たり 暗記 し たり する 勉強 の 仕方 は 、 何だか みそ ぎ を 想わ せる よう な 古い 方法 で 、 この よう な 禁 慾 的 精進 は その 人 の 持っ て いる 文学 的 可能 性 の 限界 を ますます 狭める よう な もの で 、 清濁
^
あわせ のむ 壮大 な 人間像 の 創造 は そんな 修業 から 出 て 来 ない の で は ない か という 気 が する 。
おどれ言う
(おどれる.言う)
延べ語数:
1
0038
,358,16: こんな 時 に 、 落語 やれ いう の は 、 葬式 の 日 に ヤッチョロマカセ を
^
踊れ いう より 、 殺生 や ぜ 」
飛び出し立つ
(飛び出す.立つ)
延べ語数:
1
0034
,52,34: 山 滝 村 いう たら 、 岸和田 の 奥 の 紅葉 の 名所 で 、 滝 も あっ て 、 景色 の ええ とこ やっ た が 、 こんど は 自分 の 方 から
^
飛びだし たっ た 。
飛び込み死ぬ
(飛び込む.死ぬ)
延べ語数:
1
0030
,68,14: 父 は しばしば 発作 的 に 、 この 子 を 抱い て 川 に
^
飛び込み 死ん で しまい たく 思う 。
言い出し遣る
(言い出す.遣る)
延べ語数:
1
0019
,139,30: あいつ こそ 、 わから ず や の 馬鹿 野郎 だ が 、 あれ で また 、 これから 、 うち の 雑誌 に は 書か ねえ なんて 反り身 に なっ て
^
言い出し や がっ たら 、 かなわ ねえ 。
しくじり見る
(しくじる.見る)
延べ語数:
1
0016
,171,7: それ は れい の 、 天狗 の
^
しくじり み たい な 、 グロテスク な 、 役者 の 似顔絵 な の で ある 。
引っ張り出る
(引っ張る.出る)
延べ語数:
1
0015
,754,21: 田島 は 、 その 兄 と 顔 を 合せる の が イヤ な ので 、 ケイ子 を どこ か へ
^
引っぱり 出 そう として 、 その アパート に 電話 を かけ たら 、 いけ ない 、
引っ張り歩く
(引っ張る.歩く)
延べ語数:
1
0013
,184,6: この 次 に は 、 うんと
^
引っぱり 歩い て 、 こづきまわし て 、 面皮 を ひん むい て やろ う と 思っ た 。
恋い慕い得る
(恋い慕う.得る)
延べ語数:
1
0012
,66,23: ここ に 一 個 または 数 個 と 記し た の は 、 同時に 二 人 あるいは 三 人 の 異性 を
^
恋い慕い 得る という 剛の者 の 存在 を も 私 は 聞き及ん で いる から で ある 。
張り合い合う
(張り合う.合う)
延べ語数:
1
0004
,288,7: わたくし も 、 毎日 々 々 、
^
張り合い あっ て 、 身 を 粉 に し て 働き まし た 。
広がりおしかぶさる
(広がる.おしかぶさる)
延べ語数:
1
0514
,25,11: 呪わ れ た 影 が 文学 によって 人生 の 上 に
^
ひろがり おしかぶさっ た 時 の 事 を 思え ば 人 の 見え ない 四方 の 見え ない もの の 中 に 入っ て でも しまい たい ほど —— 又 より 以上 に 恐れ て 苦しま なけれ ば なら ない 。
教え説き伏せ言い負かす
(教える.説き伏せる.言う.負かす)
延べ語数:
1
0981
,1663,2: 人々 を
^
教え 説き伏せ 言い 負かす ため の 方法 や 、
凍え死に掛ける
(凍える.死に掛ける)
延べ語数:
1
1133
,31,29: 左 半面 しか 見せ ない 女 は 、 —— 雪 を 払う た 庭石 の 上 に 立っ て 、 雪見 灯 籠 に も たれ た まま 、
^
凍え 死にかけ て 居る に も 拘ら ず 、 その 曲線 の 美し さ を 燃焼 さ せ て 、 宗 三郎 の 理性 を 滅茶滅茶 に する だけ の 力 は あっ た の です 。
換え置き換える
(換える.置き換える)
延べ語数:
1
1076
,701,18: しかも 年 久しく 島 人 の 心 に 染み こん だ もの を 、 一朝 に さ し
^
替え 置きかえる こと が でき ない の は 、 どこ の 民族 も みな 同じ こと だ が 、 ことに 巫 言 を さながら に 信じ て い た 国 で は 、 まず この 人 たち の 経験 を 改めて ゆく 必要 が あっ て 、 それ を 気 永 に 企て て いる うち に 、 近世 史 の 舞台 は 幾度 と なく 廻転 し た の で ある 。
見せ申し上げる
(見せる.申し上げる)
延べ語数:
1
1073
,2213,22: 「 やがて 、 和子 様 が 、 都 の 空 から お もどり に なっ たら 、 そっと 、 これ を お
^
見せ 申しあげろ と いう て 、 あの 人 は 、 息 を ひきとり まし た 。
萎えうらぶれる
(萎える.うらぶれる)
延べ語数:
1
0956
,737,6: … … まるで もう 君 は
^
萎え うらぶれ て いる 。
固まり折り重なる
(固まる.折り重なる)
延べ語数:
1
0803
,6,24: 公園 の 大きな 空 壕 の 中 や 、 劇場 や 地下 室 の 中 で 、 何 千 という 人 たち が 一
^
かたまり 折り重なっ て 私 の 目 の 前 で まだ いぶっ て い た ね 。
抱え待ち伏せる
(抱える.待ち伏せる)
延べ語数:
1
0782
,298,13: 松の木 や ナガレ 目 の 屋根 の 上 に オタツ が 石 を
^
かかえ 待ち伏せ て いる の だ 。
味わい噛み締める
(味わう.噛み締める)
延べ語数:
1
0141
,19774,38: 伸子 の ささやか な 存在 は 、 生活 そのもの で 五 ヵ年 計画 の すべて の 壮大 さ と 、 同時に 、 うけとら ず に い られ ない 日常 的 な こまかい 現象 の 一つ 一つ を
^
味わい かみしめ て 感じとっ て いる の だっ た 。
掛け立ち上る
(掛ける.立ち上る)
延べ語数:
1
1172
,1179,34: 頭 を 強く 二 三 度 振り 、 今 まで の 考え から 抜け出よ う と 努力 し ながら 、 歌 でも 歌お う と よろめく 足 を ふみしめ 、 卓 に 手 を
^
かけ 立ち上ろ う と し た 。
極めつくせる
(極める.つくせる)
延べ語数:
1
1149
,6,47: 兎 に も 角 に も 亜 剌比 亜 物語 や 十 日 物語 の 昔 から 、 この 世の中 に は 幾 十 万 と も 知れ ぬ 物語 が 生まれ まし た が 、 この 物語 の 数 を 百 倍 し て も 、
^
窮め 尽くせ ない の は 人 の 心 の 種々相 と その 動き 方 の 端 睨 すべ から ざる 多様 性 で あり ます 。
極め明らめる
(極める.明らめる)
延べ語数:
1
1076
,903,12: 幸い に し て 諸君 の 学問 が 、 だんだんに これ を
^
究め 明らめる こと が できる と すれ ば 、 他人 は いざ 知ら ず 、 自分 は 何 より も まず 彼ら の 歩み 来っ た 途 が 、 どれ ほど の 変化 を もっ て 、 各自 の 艱苦 を 忍び 各自 の 幸運 を 味わっ て き た か を 尋ね て み たい と 思う 。
逃げはぐれる
(逃げる.はぐれる)
延べ語数:
1
1072
,3320,25: … … はてな 、 今夜 の 酷い 手 ぐち は 、 とても 女 の 業 じゃ ねえ が 、 さては ほか の 四 人 から
^
逃げ はぐれ た な 。
藻掻きはためく
(藻掻く.はためく)
延べ語数:
1
1055
,51,48: アイヌ が 海 の 民族 で あっ た こと は 、 また 叙事詩 の 中 に 出 て くる 種々 の 慣用 句 の 中 に も あらわれ て い て 、 たとえば 傷つい て も がき 苦しむ こと を 釣り上げ られ た 魚 の 断末魔 の
^
もがき はためく ごと に 譬え たり 、 急 に 引き返す こと を 「 魚 の 身 を ひるがえす に さ も 似 たり 」 と 形容 し たり 、 われわれ なら 「 まっ こう 唐竹割り に 切り下げる 」 と いう べき ところ を 「 魚 を 背割り する が ごとく 」 と 言っ たり 、 われわれ なら 「 青菜 に 塩 」 と いう べき ところ に 「 永く 水 に 漬け て おい た こんぶ の よう に 」 と いっ たり 、 とにかく 海 民 の 生活 から で なけれ ば 生れ て こ ない よう な 多く の 慣用 句 を もっ て いる の で あり ます 。
投げ散らかす
(投げる.散らかす)
延べ語数:
1
1050
,328,28: フレウ は 毎日 はるばる 海 まで 行っ て 鯨 や 魚 など を 捕っ て 来 て 食べ 、 食べ 残し た 骨 を 山 の くぼみ に
^
投げ ちらかし て い た が 、 食物 に 不自由 が なかっ た ため か 、 人間 に は 悪戯 を し なかっ た 。
膨らみはためく
(膨らむ.はためく)
延べ語数:
1
1041
,1454,26: クライマックス に 達する と 、 彼 は 片足 を あげ て その かかと で キー を 叩きつけ 、 ズボン の 裾 が 凧 の よう に
^
ふくらみ はためく の だっ た 。
崩れうずもる
(崩れる.うずもる)
延べ語数:
1
0995
,152,48: 壕 は 右手 の ところ で カギ の 手 に 曲り 、 それ が 、 ここ から は 見え ない 入口 に 通じ て いる が 、 入口 に 近づく に したがっ て 天井 から の 漏水 と 落盤 が ひどく 、 壁 は ぬれそぼち 、 四壁 は
^
くずれ 埋もっ て 、 やっと 人 が 通れる くらい の 丸い 穴 に なっ て いる 。
投げとばせる
(投げる.とばせる)
延べ語数:
1
0993
,1691,16: 喜助 へっ 、 悪気 が なく て 、 どうして シト の こと 三 間 も
^
投げ とばせる け え ?
あけ投げ出す
(あける.投げ出す)
延べ語数:
1
0992
,27,15: 廃墟 の ガラクタ が 、 叩き こわさ れ た まま の 姿 で 口 を
^
あけ 投げ出さ れ て いる だけ に とどまっ た 。
名乗りかえせる
(名乗る.かえせる)
延べ語数:
1
0956
,239,19: 文 麻 呂 一 ヶ月 前 だっ たら この 僕 も 同じ 「 名乗り 」 を 堂々 と
^
名乗り 返せ た のに なあ 。
掛けそびれる
(掛ける.そびれる)
延べ語数:
1
0947
,1346,22: 「 泣い て い らし た の で は 、 なかっ た の でしょ う か … … それで 、 声 を
^
かけ そびれ て … … 」
逆巻きどよもす
(逆巻く.どよもす)
延べ語数:
1
0916
,48,4: かえって それ は 、
^
さかまき どよもす 土用波 の よう に 、 波 の 穂 を 走ら せ ながら 、 理論 の 前 に そびえ立っ て いる 。
味わいつくせる
(味わう.つくせる)
延べ語数:
1
0880
,3,24: それら の 芸術 を いかに 深く きわめ て い て も 、 それ だけ で 演劇 は つくり 出せ ない し 、 また 、
^
味わい つくせる もの で も ない の で ある 。
懲り飛び出す
(懲りる.飛び出す)
延べ語数:
1
0866
,998,11: 裏 の 竹 藪 から 長久保 宇治 が ひよ つ
^
こり 飛び出し て 来 て 、
藻掻きのた打つ
(藻掻く.のた打つ)
延べ語数:
1
0853
,294,8: 徒 ら に 焦り 、 ただ もう 、
^
もがき のたうつ 如く 心 は 迷路 を さまよい 曠野 を うろつく 。
当たり散らかす
(当たる.散らかす)
延べ語数:
1
0841
,72,18: 家 に は 酒乱 で 怠け者 で 貧農 の 父 が い て 、 むやみ に 仁吉 に
^
当り ちらかし た 。
駆け苦しめる
(駆ける.苦しめる)
延べ語数:
1
0708
,317,5: 荒れ 馬 を 縦横 に
^
駈け 苦しめ て 乗り 殺す ほど の 達人 だ と いう で は ない か 。
綴じ合わせる
(綴じる.合わせる)
延べ語数:
1
0680
,3,27: 二 巻 ぐらい の 短篇 芸術 映画 という こと を 言いだし た の は 私 で 、 私 は 能 の 感覚 の 頂点 だけ を
^
綴じ 合せ た よう な 短篇 映画 という こと を 考え 、 伊勢物語 など に その 素材 に 手頃 な 短篇 など を 空想 し て い た 。
痛め傷付ける
(痛める.傷付ける)
延べ語数:
1
0612
,1176,7: それ は あの 自分 の 肉体 を
^
痛め 傷つけ て 快感 を 覚える 変態 性 心理 と は まったく 違う 。
果たし亡くなる
(果たす.亡くなる)
延べ語数:
1
0540
,164,24: 中程 に 交番 が あっ て 、 そこ まで は 無事 に 行け た が 、 それから 先 が 、 いくら 歩い て も
^
果し なくなっ た 。
覚えにくがる
(覚える.にくがる)
延べ語数:
1
0505
,460,9: 「 昆 田 」 と 云う 誰 でも が
^
覚え にくがる 栄蔵 の 名字 を 二 度 きき なおし て から 、 奥 へ 入っ て 行っ た が やがて すぐ に 客間 に 通さ れ た 。
背負い出かける
(背負う.出かける)
延べ語数:
1
0454
,214,10: さい 、 十 二 日 朝 カン づめ 類 を
^
背負い 出かける 、 前 晩 も 眠ら ず 。
重ね合わせる
(重ねる.合わせる)
延べ語数:
1
0309
,7,27: 世界 の 歴史 が 一つ の ページ の 上 に ブルジョア 民主 革命 と 、 勤労 人民 の 民主 主義 社会 の 建設 の 見通し と を
^
重ね 合せ て 、 日本 の 上 に それ を 課題 と し て いる 。
退け散らかす
(退ける.散らかす)
延べ語数:
1
0219
,6,28: 戦争 に かりださ れ 、 日本 の 帝国 主義 による 戦争 の 実体 に 疑問 を 抱き ながら 、 よぎなく 侵略 国 の 兵 として 他 民族
^
のけ ちらかさ れ た 生活 の あいだ に おか れ て き た 人々 。
数えつくせる
(数える.つくせる)
延べ語数:
1
0166
,85,0:
^
かぞえ つくせ ない 青春 が きずつけ られ 、 殺戮 さ れ た 。
感じ生み出す
(感じる.生み出す)
延べ語数:
1
0164
,165,34: わが 心 に 銘じる 悲しみ が 深き につれて 、 文学 は その 悲しみ を 追求 する こと によって 、 単なる 悲しみ から 立ち上っ た 人間 精神 の 美 を 発見 し 、 美 を
^
感じ 生みだす こと によって 、 個体 の 経験 を 社会 の 富 に 転化 し て 、 そこ から 成長 しきる の で ある 。
違え取り返す
(違える.取り返す)
延べ語数:
1
0145
,53,32: 悪党 ども なら 匕首 を 振っ た 後 に 仲直り する よう な 場合 に も 、 愛する 者 同志 は 、 ただ 一瞥 一 語 の ため に も 仲 を
^
たがえ 取り返す べから ざる に 至る 。
掛け押さえる
(掛ける.押さえる)
延べ語数:
1
0141
,2845,7: ポリニャーク の 肩 へ 手 を
^
かけ おさえ ながら 、 伸子 に そこ を はなれる 機会 を 与え た 。
加え合わせる
(加える.合わせる)
延べ語数:
1
0099
,1005,22: しかも 、 相対 的 真理 は その 相対 的 価値 において いかに 高まる に し て も 、 また その すべて を
^
加え 合せ て も 絶対 的 真理 と なる こと は でき ない 。
入れ間違える
(入れる.間違える)
延べ語数:
1
0060
,3202,27: プログラム は 、 機械 語 と 呼ば れる 0 と 1 の 組み合わせ によって 書く しか なく 、 入力 の 最中 に 一 度 でも スイッチ を
^
入れ 間違えれ ば はじめ から やりなおし と なっ た 。
あけ間違える
(あける.間違える)
延べ語数:
1
0060
,2537,18: これ を コンピューター に 読ま せる こと に なる の だ が 、 一つ で も 穴 を
^
あけ 間違える と カード ごと おじゃん 。
生き替わり生まれ替わる
(生きる.替わる.生まれる.替わる)
延べ語数:
1
1012
,47,1:
^
生き 代り 生まれ 代っ て 祟り を し て やれ 。
念じ上げ参らせる
(念じる.上げる.参らせる)
延べ語数:
1
1113
,224,43: どうぞ 、 遠慮なく お越し ください ませ 、 一つ 家 へ も 、 館 の うち の お 庭 に も 、 かつて の 山吹 が ご あん ない 申しあげ 、 かたわら 故郷 の お たより も 聞き たい と 、 それ のみ を
^
念じ 上げ まいらせ ます 。
満ち足り可愛がる
(満ちる.足りる.可愛がる)
延べ語数:
1
0672
,295,5: 私 は しかし あんまり
^
充ち 足り 可愛がら れる ので 反抗 し たい 気持 に なる こと が あっ た 。
考え考え出かける
(考える.考える.出かける)
延べ語数:
1
0141
,17810,19: まだ 早い か な 、 と 白い 猿 の 腕 に かけ て おい た 時計 を 見 ながら
^
考え 考え 出かけ て 来 た の だっ た 。
考え考え続ける
(考える.考える.続ける)
延べ語数:
1
0992
,18,4: 」 と ズーッ と
^
考え 考え つづけ て 、 その後 の 一 年 ばかり を 過し た の で ある 。
渦巻き渦巻き広がる
(渦巻く.渦巻く.広がる)
延べ語数:
1
0545
,398,11: 煙 の よう な もの が 、 どこ か に
^
渦巻き 渦巻き 拡がっ て ゆく 。
出来掛かり始める
(出来る.掛かる.始める)
延べ語数:
1
0142
,897,10: その 時分 、 そろそろ 新しい 文学 の 団体 も
^
出来 かかり はじめ て い た 。
受け入れ過ぎる
(受ける.入れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,18003,38: 年 を 重ね た 素子 と の 生活 の うち に 、 そういう 場合 が なかっ た から で は なく 、 反対 に 、 伸子 は いま は 自分 の 卑屈 さ として 、 そういう 場合 を
^
うけ 入れ すぎ て い た と 思いかえし て いる の だっ た 。
逃げ隠れ出来る
(逃げる.隠れる.出来る)
延べ語数:
1
0062
,1810,14: 受験 制度 や 徴兵 制度 を 改革 できる もの は 、 ここ から
^
逃げ 隠れ でき ない 若者 だけ だ 。
揺すり動かし砕き去る
(揺する.動かす.砕く.去る)
延べ語数:
1
0617
,2667,0:
^
揺すり 動かし 砕き 去ろ う と する 狂 瀾怒 濤 に 抗 し て 、 不滅 を 叫ぶ 興奮 から 岩礁 は いや が 上 に も 情熱 の 火 を 燃やす 。
たがい感じ合う
(たがう.感じる.合う)
延べ語数:
1
1072
,1763,13: と 、 初め た が 、 碁 の あいだ に 、 お
^
たがい 感じ あっ て い た 寂寥 の 空虚 が 、 やはり 、 膳 に も 、 杯 の 中 に も あっ た 。
よじりよじり舞う
(よじる.よじる.舞う)
延べ語数:
1
1062
,196,10: “ ホノイノエㇷ ゚ ” と は 、 “ 尻 を
^
よじり よじり 舞う 者 ” という 意味 で 、 雨 乞祭 の 際 の シャー マン の 踊 の 所作 を さし た もの でしょ う 。
判じ判じ読む
(判じる.判じる.読む)
延べ語数:
1
1013
,1190,18: 「 オテガミクダサラナイノデ … … ワタクシタチ … … マイニチシンパイシテオリマス … … ドウナサツタノ … … デスカ … … 」 と
^
判じ 判じ 読ん で 、 オホホホホホホホ と 、 母 は 笑い 出し まし た 。
止め解け言う
(止める.解ける.言う)
延べ語数:
1
0811
,35,16: 東京 の 上空 二 回 廻っ て やる から ビラ まく の は それ だけ で
^
止め とけ 言う ん や 。
付け加え得る
(付ける.加える.得る)
延べ語数:
1
0741
,98,69: 恐らく ヒロ ヒト 天皇 という 偶像 が 、 天皇 の 名 に 於 て 自分 の 意志 を 通し た の は 、 この 時 が 一 度 で あっ た かも 知れ ない が 、 これ を もっと 早い 時期 に 主張 する だけ の 決断 と 勇気 が あれ ば 、 彼 は 善良 な 人間 で ある と 同時に 、 さらに 聡明 な 、 と
^
附け 加え うる 人間 で あっ た で あろ う 。
考え考え言う
(考える.考える.言う)
延べ語数:
1
0613
,285,11: 急 に 気温 が 下がっ た ご たる 」 史郎 が
^
考え 考え いう 。
転がし駆け回る
(転がす.駆ける.回る)
延べ語数:
1
0602
,185,15: その 紙 の つぶ て を 投げ て やる と 、 猫 は あちこち へ
^
転がし 駆け 廻っ て 遊ぶ 。
受け入れ得る
(受ける.入れる.得る)
延べ語数:
1
0590
,437,18: 彼女 の 盲目 な 肉体 は 、 また 彼 の 萎靡 し た 精神 は 、 それ を
^
受け 容れ 得る かも 知れ なかっ た 。
行け行け言う
(行ける.行ける.言う)
延べ語数:
1
0505
,293,17: わし も 、 こんな や さかい 、 来ん と よかろ う 云う たん や けど 、
^
行け 行け 云う た ので 出 て 来 た ん や 。
歪め転げ回る
(歪める.転げる.回る)
延べ語数:
1
0084
,747,24: 今 まで 室内 で 研究 し た 結果 に よる と 、 モルモット など は 非常 に 強く 作用 し て 、 顔 を
^
ゆがめ 転げ まわっ て 悶々 と する そう だ 。
並べ終える
(並べる.終える)
延べ語数:
1
1177
,287,5: 」 彼 が ドラム を
^
ならべ 終え て 、 ふと スティック を 握る と 安達 が そう 声 を かけ た 。
のめり落ちる
(のめる.落ちる)
延べ語数:
1
1177
,237,18: トラック は 急 ブレーキ を かけ て 停り 、 人びと は 突きとばさ れ た よう に 床 に
^
のめり 落ち た 。
浮かし掛ける
(浮かす.掛ける)
延べ語数:
1
1175
,1192,1: だから
^
浮かし かけ た 腰 を 元 に 戻し 、 じっと 野呂 を にらみつける と 、 野呂 は そっぽ を 向い て にやりと 笑い まし た 。
見せ惜しむ
(見せる.惜しむ)
延べ語数:
1
1174
,813,7: 彼 は やはり 背中 の コブ を
^
見せ 惜しん で いる の だ 。
早まり過ぎる
(早まる.過ぎる)
延べ語数:
1
1174
,1427,4: しかし それ は
^
早まり 過ぎ た こと だ と 、 栄介 は 考える 。
褪せ掛ける
(褪せる.掛ける)
延べ語数:
1
1174
,1,14: ある 晴れ た 日 の 夕方 、 夕 焼 雲 の 色 が
^
褪せ かけ た 頃 、 私 は 郊外 の 道 を 歩い て い た 。
薄れ始める
(薄れる.始める)
延べ語数:
1
1173
,70,10: アパリ 上陸 の 公算 は 既に 此 の 頃 から
^
薄れ 始め て い た の で ある 。
錆び掛ける
(錆びる.掛ける)
延べ語数:
1
1173
,7,3: 蝶番 い の
^
錆び かけ た 網 扉 を 押し 階段 を 降りる と 、 おびただしい 朝露 で ある 。
止まり始める
(止まる.始める)
延べ語数:
1
1173
,638,10: 男 の 顔 に は 再び 蝿 が 戻っ て
^
止り 始める らしかっ た 。
朽ち始める
(朽ちる.始める)
延べ語数:
1
1173
,598,18: 籾 を 搗く き ね が 二 三 本床 に 転がっ て いる ばかり で 柱 も もはや
^
朽ち 始め て い た 。
脅かし続ける
(脅かす.続ける)
延べ語数:
1
1173
,1311,8: ただ 兇 い 予感 が しきりに 彼 を
^
脅かし つづけ た 。
粟立ち始める
(粟立つ.始める)
延べ語数:
1
1173
,1161,11: それなのに 宇治 の 背中 は 追手 を ひしひし と 感じ て
^
粟立ち 始め て 来 た の だ 。
焼け焦れる
(焼ける.焦れる)
延べ語数:
1
1172
,827,1: 黒く
^
焼け 焦れ た 市街 が 、 東 に ずっと 続い て い た 。
やかし続ける
(やかす.続ける)
延べ語数:
1
1172
,601,18: 桜島 に 来 て 以来 、 この こと は 常住 私 の 心 を 遠く から 鈍く 脅
^
やかし 続け て いる 。
燃え焦れる
(燃える.焦れる)
延べ語数:
1
1172
,1435,0:
^
燃え 焦れ た 暗号 書 の 灰 の 中 に 、 それ は 見え なく なっ た 。
燃え切れる
(燃える.切れる)
延べ語数:
1
1172
,1392,4: 厚い 暗号 書 は
^
燃え 切れ ず に くすぶっ た と 思う と 、 また 頁 が めくれ て 新しく 燃え 上っ た 。
吟じ始める
(吟じる.始める)
延べ語数:
1
1172
,1192,18: 雑然たる 騒音 の 中 から 、 獣 の よう な 声 を 出し て 、 詩 を
^
吟じ 始め た 。
焼け果てる
(焼ける.果てる)
延べ語数:
1
1172
,1128,5: 皆 前進 し て 、
^
焼け 果て た 広っぱ に 独り よ 。
薄れ掛かる
(薄れる.掛かる)
延べ語数:
1
1172
,1015,9: 出口 の 方 に 、 黄昏 の 色 が
^
うすれ かかっ た 。
治まり始める
(治まる.始める)
延べ語数:
1
1171
,1919,11: やがて 鴉 の 数 が 少し ずつ 減り 、 喧声 も
^
おさまり 始め た 時 、 五郎 は やっと 腰 を 上げ 、 とんとん と 階段 を 降り て 行っ た 。
萎び始める
(萎びる.始める)
延べ語数:
1
1171
,1669,4: ダチュラ は もう
^
萎び 始め て い た 。
向け続ける
(向ける.続ける)
延べ語数:
1
1162
,93,21: そして 、 暮れる まで 、 浜辺 の 白砂 の 上 に 立ちつくし て 、 水平 線 の 彼方 に 双眼鏡 を
^
向け つづけ て いる の で ある 。
夢見掛ける
(夢見る.掛ける)
延べ語数:
1
1159
,111,4: 鮪 の 刺身 を
^
夢み かける の だ が
向け出来る
(向ける.出来る)
延べ語数:
1
1153
,538,16: 国 もと で 近所 の 娘 か 、 女中 を はらま せ 、 世間 に 顔
^
むけ でき ず 、 水原 まで 流れ て き た もの らしい 。
伝わり伝わる
(伝わる.伝わる)
延べ語数:
1
1147
,169,64: やがて その 奇蹟 に 磨き が かかる と 、 お 竹 の 身体 から 後光 が 射し て 、 流し元 に 置い た 水 盥 —— その 隅 に 網 を 張っ て 残飯 を 洗い流し て 食べ た という 、 塗 物 の 粗末 な 水 盥 から は 、 異様 な 光明 が 輝き 出 た と 言わ れ 、 それ が
^
伝わり 伝わっ て 、 時 の 将軍 の 耳 に 入り 、 台覧 の 栄 を 得る という 騒ぎ に なり まし た 。
言わし群れる
(言わす.群れる)
延べ語数:
1
1145
,70,42: 「 世の中 に は 、 聴覚 型 の 人 と 視覚 型 の 人 と あり 、 或は 眼 の 記憶 や 判断 に すぐれ 、 或は 耳 の それ に 偏する と 言わ れ ます が 、 私 を し て
^
言わし むれ ば 、 嗅覚 型 の 人 も 、 触覚 型 の 人 も 、 味覚 型 の 人 も ある わけ で 、 かく 申す 私 など は 、 まさに 味覚 型 の 特質 を 持っ た 人間 と 申し て 宜しい の で あり ます 。
止まり遊ばす
(止まる.遊ばす)
延べ語数:
1
1144
,187,17: 御 関係 は お家 の 瑕 理 と も なり ましょ う 、 この まま お 思い
^
止まり 遊ばす よう 、 私 から お願い いたし ます 」
儲け過ぎる
(儲ける.過ぎる)
延べ語数:
1
1142
,213,36: 「 幾 人 の 娘 を 人身御供 に 上げ て 、 一 年 経て ば 蟲 の よう に 殺し て しまっ た 殿様 、 今 まで 生き て 居 た の は 少し 寿命 を
^
儲け 過ぎ まし た よ 。
傷つき倒れる
(傷つく.倒れる)
延べ語数:
1
1141
,139,55: 追わ れる 女 は 十 八 九 、 それ が 二 人 の 男 の 手 を くぐっ て 逃 廻る ごと に 、 帯 も 解け 、 袖 も 千 切れ 、 最後 に は 袷 も 剥がれ 、 襦袢 も むしら れ て 、 殆 ん ど 半裸 体 の まま 、
^
傷つき 倒れ て は 起き 上り 、 起き 上っ て は 小突き 廻さ れ 、 真に 命 を 賭け て 争い 続け て 居る の でし た 。
萌え始める
(萌える.始める)
延べ語数:
1
1138
,31,28: 話 は 嘉 永 三 年 の 春 —— 鉄砲 州 の 上屋敷 の 桜 が ハラハラ と 散っ て 、 築山 の 草 も 少し ばかり
^
萌え 始め た 頃 から 始 り ます 。
燃やし尽くす
(燃やす.尽くす)
延べ語数:
1
1138
,184,14: 姫 は 走り 寄る と 、 そのまま 命 の 最後 の 灯 を
^
燃やし 尽くし て 、 大地 の 上 に 崩 折れ そう な 男 の 手 を 取っ た の でし た 。
燃え上げる
(燃える.上げる)
延べ語数:
1
1135
,163,24: 激情 に 駆ら れ た 一 人 の 処女 が 、 凄惨 な 面 を 振り 仰ぎ 、 躍動 する 振袖 と 裾 に
^
燃え 上げ られ て 、 其儘 天井 に 焼け 抜ける か と 思う ばかり 。
ぶれ果てる
(ぶれる.果てる)
延べ語数:
1
1132
,271,25: トゲトゲしい 顔 、 ガサガサ の 声 、 ひがん だ 眼 —— 人間 は あんなに も 変る もの か —— それ に 比べる と 、 落
^
ぶれ 果て て も 貴公 や 俺 は まだ 人間 らしい 」
飢え始める
(飢える.始める)
延べ語数:
1
1118
,237,12: その 翌晩 も 、 次ぎ の 晩 も 、 少年 は またぞろ
^
飢え 始め た の です 。
称え始める
(称える.始める)
延べ語数:
1
1115
,122,34: そば に 彼ら と 連れ立っ た 二 人 の 神 巫 は 、 もう 、 花 桐 の そば に くる と 、 指 を 反らせ 、 呪文 の よう な もの を
^
称え はじめ た 。
向かい出来る
(向かう.出来る)
延べ語数:
1
1112
,344,17: 袴 野 は 自分 の 猛る より も 、 すて の 猛り が さかん で 手
^
向い 出来 ない 高飛車 な もの で ある こと 、 懸命 な その くそ 落 著き に この 女 、 人 が ちがっ て 来 た と 思っ た 。
立て巡らす
(立てる.巡らす)
延べ語数:
1
1105
,34,22: アメリカ の 住宅 地 で 、 日本 と 一番 ちがっ て いる 点 は 、 屋敷 の 周囲 に 、 塀 を
^
立て めぐらさ ない こと で ある 。
降り過ぎる
(降りる.過ぎる)
延べ語数:
1
1101
,710,10: それ は 雪 は 降ら なけれ ば 困る が 、
^
降り 過ぎ て も 困る という 点 で あっ た 。
伸ばし掛かる
(伸ばす.掛かる)
延べ語数:
1
1076
,81,126: 幸い に し て この 半 世紀 以来 、 問題 とか 疑問 とかいう 言葉 が 、 文化 諸 学 の 間 に も 流行 し て 来 た が 、 それ も 多く は 今 これから 答えよ う と する 者 の 用語 で あっ て 、 我々 の 切望 し て いる よう な 、 確実 なる 無知 無学 の 相続 に は 帰着 し なかっ た のみ か 、 一方 に は 根本 理念 など と 称し て 、 是 だけ は まず 論争 批判 の 外 に 置い て 、 その 残り で 仕事 を しよ う と する が ごとき 学風 が 、 何 か 新 らしい もの の よう な 顔 を し て 、 こちら へ も 手 を
^
伸ばし かかっ て いる 。
交え用いる
(交える.用いる)
延べ語数:
1
1076
,800,17: たとえば ニライ・ニルヤ という 言葉 は 、 神歌 祭文 の 衰微 とともに 、 軽々しく 日常 の 話 に
^
交え 用い なく なっ て 、 追 々 と 姿 を 隠し て 行く が 、 その かわり に なる 名詞 が 、 少し ずつ 後 から 生まれ て いる 。
用い費やす
(用いる.費やす)
延べ語数:
1
1076
,670,53: かの 仙郷 で 僅か 三 日 と 思っ て い た の が 、 この世 に 還っ て みる と すでに 三 百 年 、 或いは 三 年 で あり または 三月 で あっ た と いう など も 、 すべて 生命 が ニルヤ で は 豊富 で あり 、 惜しげ も なく
^
用い 費やす こと 、 ちょうど 米 絹 その他 の 財宝 も 同じ で あっ た という 風 に 、 類推 し た 空想 か と 考え られる 。
消え忘れる
(消える.忘れる)
延べ語数:
1
1076
,482,49: それ を 耳 に すれ ば 合点 せ ぬ 者 は 無かっ た かも しれ ぬ が 、 歌 や 文章 以外 の 交通 に は 、 何 か もう少し 覚え やすく 、 口 で しばしば 言い やすい 言葉 が 、 一 度 は 出来 て い て やがて
^
消え 忘れ られ た の で は なかっ たろ う か 。
覚え蓄える
(覚える.蓄える)
延べ語数:
1
1076
,2519,31: その 上 に なお 一つ 、 我々 日本人 の 民間 暦 の 進歩 、 すなわち 輸入 暦法 の 文字 知識 以前 に 、 自然 の 体験 によって 少し ずつ 、
^
覚え 貯え て い た 法則 が あっ た 。
述べ尽くす
(述べる.尽くす)
延べ語数:
1
1076
,2479,3: 本章 に も
^
述べ 尽さ なかっ た 箇条 の 多々 ある の に 心づく が 、 中でも 必要 だっ た の は 十一月 下 卯 、 すなわち 満月 の 前 二 日 から 、 下弦 の 後 二 日 まで の 間 に 、 年 によって ちがう 日 を 、 かねて 新 嘗 の 日 と 定め られ て あっ た 理由 で ある 。
並べ構える
(並べる.構える)
延べ語数:
1
1076
,2402,6: 二つ の 祭 の 殿 を
^
並べ 構える こと は 、 朝廷 の 大新 嘗 の 著しい 特徴 で ある が 悠紀 が 斎 忌 を 意味 し 、 主 基 が 第 二 の もの の 名 だっ た と する と 、 最も また 天地 陰陽 二 極 の 思想 に 基づい て 、 制度 として 新た に 設け られ た もの で は なかっ たろ う か 。
うて設ける
(うてる.設ける)
延べ語数:
1
1076
,2355,36: 久 しから ず し て 極 位 に 達し て 停止 に 帰し 、 いたずらに 稲荷 の 正 一 位 に 名残 を 留め て 弊害 を さえ 生じ た が 、 これ に 伴 の
^
うて 設け られ た 官 知 の 特典 と 、 社格 の 階段 制 と は 、 僅か 形 を 替え て 久しく 記憶 せら れ 、 且つ 明治 の 新政 において 復活 し た 。
迎え拝する
(迎える.拝する)
延べ語数:
1
1076
,2343,13: それ より も さらに 重要 な 差別 は 、 この 日 に
^
迎え 拝せ られる 神 々 について の 考え かた で あっ たろ う 。
食べ試みる
(食べる.試みる)
延べ語数:
1
1076
,2203,42: 現に 『 古事記 』 に も 『 常陸 風土記 』 に も 、 ともに 「 嘗 」 の 一 字 をもって 、 我々 の いわゆる 「 に ひな め 」 を 表し て おり 、 嘗 は また 新た なる 穀物 を
^
食べ 試みる 意味 を 初め から 持っ て い た 。
枯れ損じる
(枯れる.損じる)
延べ語数:
1
1076
,2028,50: 大同 三 年 ( 八 〇 八 年 ) に 成る と 伝う る 『 古語 拾遺 』 の 終り の 一節 、 大地 主神 が 田 を 営み 、 牛 の 肉 を 田人 に 食べ させ た 罰 によって 、 蝗 の 害 を 受け 苗 葉 忽ち
^
枯れ 損じ た という 条 に 、 三種 の 植物 を 田 の 畔 に 置い て 、 呪法 と し た という 記事 が あり 、 その 三つ の 中 に 薏子 、 古語 に 「 之 を 都 須 と 曰 ふ 」 と 註し た もの が 、 やはり この いわゆる 豆 之 太 末 ( ツシタマ ) と 同じ もの に ちがい ない が 、 今 ある 伝 本 の 構成 に 若干 の 不審 が ある ので 、 年代 の 証拠 に まで は 援用 し にくい 。
寄せ続ける
(寄せる.続ける)
延べ語数:
1
1076
,1873,36: 是 は 私 たち の 謂う 一 国民 俗学 の 問題 で は ない が 、 沖縄 諸島 の よう に 頸 飾り の 習俗 が 久しく 伝わり 、 是 に 宗教 的 関心 を
^
寄せ 続け て い た 社会 において 、 どうして また あの よう に 手近 に 豊富 に 産出 し 、 且つ あれ ほど まで 美しく 、 変化 の 奇 を きわめ て いる と いっ て よい 宝 の 貝 を 、 わざと 避け た か と 思う ばかり 、 利用 の 外 に おい て い た の か という こと が 説明 せ られ ね ば なら ぬ 。
割れ砕ける
(割れる.砕ける)
延べ語数:
1
1076
,185,31: 『 倭名 鈔 』 の 海 髑子 の 条 など は 、 明らか に 書巻 の 知識 で あっ て 、 もし 酒 中 に 毒 ある とき は 、 自ら
^
割れ 砕け て 人 を 警戒 する と あり 、 まだ どういう 樹 の 果実 なり と も 知ら ず 、 何 か 海中 の 産物 の ご とく に も 想像 せら れ て い た よう で ある が 、 なお 夜 之 という 単語 だけ は 、 すでに 和名 として 帰化 し て いる 。
焼け過ぎる
(焼ける.過ぎる)
延べ語数:
1
1076
,1740,19: 乃ち 其処 を 踏み しか ば 、 落ち て 隠れ 入り たま ふ 間 に 、 その 火 は
^
焼け 過ぎ ぬ と ある 。
信じ続ける
(信じる.続ける)
延べ語数:
1
1076
,1723,52: かつて 一 度 は 有り得 べき この世 の 不思議 として 、 親 から 子孫 へ と 語り継が れ て い た 時代 に は 、 なるべく まちがえ ず に 古い 形 を 記憶 しよ う と し た もの が 、 人 が 賢く なっ て 何 分 に も これ を
^
信じ 続け られ ず 、 どうせ 夢 なら ば 思い切っ て 痛快 な 夢 を という 風 に 、 次々 と 語り かえ られ て き た 過程 が 、 こうして 数 かぎり も ない 変転 の 段階 を 留め て いる の で ある 。
受け損なう
(受ける.損なう)
延べ語数:
1
1075
,73,36: それで 手毬 の 唄 に は 、 さい しょ に 傍 に いる 者 が こういう こと を いっ て 、 手毬 を 揚げる 者 の 眼 を 、 ふと 手毬 から 離れ させ て 、
^
受け そこなわ せよ う と し た 、 たわむれ の 言葉 で あっ た 。
変え改める
(変える.改める)
延べ語数:
1
1075
,711,61: そこで わたし たち の 、 つぎ に 知り たい と 思う こと は この 萱 屋根 と 板葺き の 屋根 と 、 二つ の 葺き かた は 二つ とも 、 昔 から 日本 に あっ た もの か 、 ただし は どちら か が 後 から はじまっ て 、 他 の いっぽう の 前 から あっ た もの を 、
^
変え あらため た の か という こと で ある が 、 それ を まだ はっきり と 答え られる まで に 、 日本 の 屋根 の 歴史 は 明らか に は なっ て い ない けれども 、 まず よっぽど 古い ころ 、 今 から 一 千 年 も 千 五 百 年 も まえ に 、 もう 両方 とも あっ た という こと は 言える 。
付け掛ける
(付ける.掛ける)
延べ語数:
1
1075
,650,6: 雀 だけ は ちょうど お歯黒 を
^
つけ かけ て い た ところ で 、 知らせ を 受け て すぐ に 飛ん で 行っ た から 、 間にあっ て 母 を よろこば せる こと が でき た 。
尋ね集める
(尋ねる.集める)
延べ語数:
1
1075
,582,19: 話 は 土地 によって 少し ずつ ちがっ て いる よう だ から 、 これから も まだ 数多く 、
^
たずね 集め て 見る ひつ よう が ある 。
慰め兼ねる
(慰める.兼ねる)
延べ語数:
1
1075
,506,2: 我が 心
^
なぐさめ かね つ 更級 や おば すて 山 に 照る 月 を 見 て
跳ね上がる
(跳ねる.上がる)
延べ語数:
1
1075
,26,20: 近い ころ の 手毬 は つく と いっ て 、 板の間 とか 土 の 上 とか に 打ちつけ て 、
^
はね 揚っ て くる の を また 打つ という 、 いくらか 間 の 早い 遊戯 に なっ て 、 それ を 上手 に つづけ て つく おもしろ さ が また 一段と 加わっ て き た の で ある 。
鳴らし続ける
(鳴らす.続ける)
延べ語数:
1
1075
,167,49: 二 十 三 夜 待 など と やや 似 て い た の は 、 立 待 と いっ て 氏神 さま の 社 の 前 に 、 氏子 が 何 人 か 交替 し て 立ち ど おし に 立っ て い て 、 その あいだ 鉦 を
^
鳴らし つづける こと 、 これ は 静岡 県 西部 の 海 近く など に も ある 。
懲り伝わる
(懲りる.伝わる)
延べ語数:
1
1075
,140,63: 京都 を はじめ と し 、 京 と 鎌倉 と の 中間 地帯 に も 、 おなじ 歌 は まだ 一つ も 採集 せら れ て い ない が 、 東京 の しゅう い の 村 々 の なか に は 、 この 「 鎌倉 の 椿 」 の 歌 の 断片 と 見る べき もの が 、 まだ 二つ 三つ は の
^
こり 伝わっ て い た 。
つつみ入れる
(つつむ.入れる)
延べ語数:
1
1075
,14,64: 女 の 児 たち が 自分 で 作っ た 手毬 は 、 できる かぎり 巻き つける 木綿 糸 を 多く し 、 その 芯 に は ごく 少し の 綿 を まるく し て 入れ 、 また よく はずむ よう に と いっ て 、 竜 の 髭 の みどり 色 の 実 を つつん だり 、 蜆 貝 に 小さな 石 など を
^
つつみ 入れ て 、 かすか な 音 の する の を 喜ん だり し て い た 。
並べ比べる
(並べる.比べる)
延べ語数:
1
1075
,1336,28: ちがっ た 土地 に 行く と まだ もと の まま の ところ も 多く 、 皆さん が 疎開 の 村里 において 、 直接 見 て いる もの を
^
ならべ くらべ て み て も 、 ほ とんと 昔 から の 変遷 の 、 すべて の 段階 を 知る こと が できる の で ある 。
乾かし蓄える
(乾かす.蓄える)
延べ語数:
1
1074
,662,71: それ を 確かめる 方法 として は 、 各地 の 言い伝え を 多く 集め て 、 細か に 比べ て 見る の が 尋常 の 順序 で ある が 、 寺方 で は 夏 花 は 盆 の かかり まで 、 一 夏 中 を通して 立て て おく と いう に 反し て 、 多く の 民家 で は 八 日 を 過ぎれ ば 卸し て 川 へ 流し 、 または
^
乾かし 貯え て 雷鳴 の 日 に 焚い たり 、 牛 が 遁 げた 時 の まじない に 盥 に 伏せ たり する 。
心付き始める
(心付く.始める)
延べ語数:
1
1074
,41,57: ところが 実際 はさ ほど の 変化 で も なく 、 同じ 一つ の 国 の 人 で ある 以上 は 、 どんなに 離れ て 年 久しく 住ん で いよ う とも 、 やはり 似通う た こと を し て い た の だっ た と 、 やっと このごろ に なっ て 少し ずつ 、 私 たち は
^
心づき 始め た 。
教え戒める
(教える.戒める)
延べ語数:
1
1074
,2009,124: 最初 は ただ 新 嘗 の 夜 の 慎 しみ が 厳重 で 、 うっかり 知ら ぬ 人 を 入れ て 穢れ を 受け て は なら ぬ という 警戒 で あっ て 、 それでも 稀 々 に は 神様 が 御 自ら 訪ね て ござる こと が ある から 気 を つけ ね ば なら ぬ という 話 だっ た の が 、 後 に は 人間 の 慈悲 無慈悲 、 親切 不親切 を ためし て 見る ため に 、 姿 を かえ 口実 を 作っ て 、 家々 を 訪問 なさ れる という よう な 話 に なっ て 、 もう 必ずしも 一定 の 日 で ある こと を 要せ ず 、 常に 私 たち の 心 の 持ち 方 を 、
^
教え 戒める 例 に 引き 直さ れ た の は 、 見方 によって は 社会 道徳 の 進み という こと も 出来る 。
衰え掛ける
(衰える.掛ける)
延べ語数:
1
1074
,1780,74: しかし こうした 自由 な 時間 の あっ た お蔭 に 、 人 は 物わかり の よい 話 好き に なり 、 また 眼 の 前 に 入用 の ない 事物 や 諺 を 覚え 、 一方 に は また 人 に 耳 を 傾け させる 話術 が 進ん で 、 国語 の 利用 が 国民 の 端々 に 行き渡っ た の で ある が 、 もちろん これ は 庚申 の 信仰 が 、 いささか
^
衰え かけ て から の 副産物 で あっ た 。
忘れ掛かる
(忘れる.掛かる)
延べ語数:
1
1074
,1191,13: そうして 睡 た も また ある 亡霊 の わざ で ある こと を
^
忘れ かかっ て 、 別に そういう 名 の 忌わしい もの が 、 独立 し て ある か の 如く 考え出し た の は 、 さして 珍しく も ない 信仰 の 分化 で あっ た 。
別れ掛ける
(別れる.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,960,14: 心配 する な … … 」 と 、 繁盛 は 、 のみ込ん で 、
^
別れ かけ た が 、 また ふと 、 足 を もどし て ——
生き足掻く
(生きる.足掻く)
延べ語数:
1
1073
,8145,11: が 、 彼 として は 、 精いっぱい 、 生きる だけ
^
生き 足掻い た 事 で は あっ た 。
任じ切れる
(任じる.切れる)
延べ語数:
1
1073
,7856,24: 納言 、 参議 を 始め 、 文武 百官 、 六 弁 八 史 の 叙 目 は 、 到底 、 一 日 に は
^
任じ きれ ぬ 。
忘れ惚ける
(忘れる.惚ける)
延べ語数:
1
1073
,7734,2: いや 、
^
忘れ 惚け た の か 、 この 、 老いぼれ は 」
収まり切れる
(収まる.切れる)
延べ語数:
1
1073
,7574,11: どう 分宿 し て も 、 夜営 し て も 、
^
収まり きれ ない ほど だっ た ろうし 、 夜 は 、 酒 や 女 を 漁る 将兵 の 影 が 、 うす 暗い 、 しかし 、 俄 に 激増 し た 人家 の 灯 を 、 あちこち 覗き 歩い て 、 夜もすがら 、 怪しい 嬌笑 や 、 悲鳴 に 似 た 悪ふざけ や 、 酔っぱらい の 濁 み 歌 など が 、 寒 さ も 知ら ず に 沸い て い た か と 思わ れる 。
燃やし掛ける
(燃やす.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,7463,17: 例 の ごとく 、 大 ざかもりとなって 、 将門 が そろそろ 爛 たる 酔い を 眸 に
^
燃やし かけ た とき で ある 。
よぎり過ぎる
(よぎる.過ぎる)
延べ語数:
1
1073
,677,15: あわただしい 轍 の 啼き 軋み に 、 まだ ら 牛 の 斑 が 宵闇 を
^
よぎり 過ぎ た あと は 、 糞 も 蠅 も もう 見え ない 。
暮れ始める
(暮れる.始める)
延べ語数:
1
1073
,6511,5: おまけ に 、 陽 も
^
暮れ はじめ た 夕闇 だ 。
いぶり始める
(いぶる.始める)
延べ語数:
1
1073
,6496,21: 境内 の そこ ここ や 、 町屋 の 辻 に も 、 かがり の 火 が 、 ほのか に 、
^
いぶり 始め た 頃 。
零れ掛ける
(零れる.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,6058,11: と 、 将門 の 眼 に は 、 涙 が
^
こぼれ かけ て 来 た 。
逃げ籠もる
(逃げる.籠もる)
延べ語数:
1
1073
,5597,17: と 、 一族 を つれ 、 逸早く 、 筑波 を こえ て 、 弓 袋山 へ
^
逃げ 籠っ て しまっ た 。
焼けいぶる
(焼ける.いぶる)
延べ語数:
1
1073
,5557,43: さき の 敗北 で 、 味方 は 半分 以下 に も 、 減っ て い た が 、 これ が 諸 地方 に 聞える と 、 かえって 、 以前 の 数 に 倍する ほど な 人数 が 、 山川 草木 まで 、
^
焼け いぶっ て いる 豊田 郡 へ 集まっ て 来 た 。
据え掛ける
(据える.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,5445,18: しかし 、 味方 の 物見 の 者 と わかっ た ので 、 すぐ に また 、 腰 を
^
すえ かける と 、 近づい て 来 た 味方 の その 物見 たち が 、 口々 に 、 たいへん だっ —— と いきなり 喚い た 。
駆け向かう
(駆ける.向かう)
延べ語数:
1
1073
,5065,5: 兄 者 人 、 すぐ
^
駈け 向っ て ください 。
訪れ始める
(訪れる.始める)
延べ語数:
1
1073
,4991,5: 爽涼 な 秋 が
^
訪れ はじめ た ある 日 の 早暁 で ある 。
集まり掛ける
(集まる.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,4963,43: 四方 の 小 地主 や 地 侍 は 、 招か ず し て 、 豊田 の 門 に 馬 を 繋ぎ に 来 、 そろそろ 、 将門 の 耳 に は 、 甘い 世辞 や 、 彼 を もちあげる 阿り が 、
^
集まり かけ て いる の で ある 。
交わし始める
(交わす.始める)
延べ語数:
1
1073
,4871,5: そして 、 やがて 杯 を
^
交わし 始め て から 、 愕然 と し た 。
くぐり損ねる
(くぐる.損ねる)
延べ語数:
1
1073
,481,53: —— その 結果 は 、 自暴 と 不平 の 仲間 や 、 土地 を 失い 、 故郷 を 追わ れ て 、 うろつき 廻る 百姓 や 、 ばかばかしい から 、 やり たい 事 を し て 送れ と 、 ごろつき 歩く 遊民 だの 、 淫売 だの 、 苛税 の 網 の 目 を
^
くぐり そこね て つかまる 百姓 の 群 だの 、 そして 、 おれ たち 八 坂 組 の 仲間 の よう に 、 悪い と 知り つつ 、 世の中 に 楯 つい て 、 強盗 で も 切り 盗り で も 、 太く 短く 、 やっ て 生きろ と 、 悪性 を 肚 の 本尊 に 極め こん で しまう 人間 も 、 うじゃうじゃ 出 て 来 た という こと に なっ ちまっ た の だ 」
いぶり燃える
(いぶる.燃える)
延べ語数:
1
1073
,4392,15: おそらくは 、 七 日 の あと 、 大雨 一 過し て 、 さしも 、
^
いぶり 燃え て い た 曠野 の 火 も 血 も 洗い 消さ れ た 後 で は 、 将門 も 、 凱旋 の 誇り も さめ て 、
駆け散らす
(駆ける.散らす)
延べ語数:
1
1073
,4264,21: それに 、 将 頼 、 将文 など 、 将門 の 弟 たち も 一つ に なり 、 お 味方 は 、
^
駈け ちらさ れ て いる 有様 です 」
設け取れる
(設ける.取れる)
延べ語数:
1
1073
,3863,24: —— 見よ う によって は 、 野 霜 の 翁 と 媼 へ 、 何 か を 、 焔 で 語っ て いる と
^
もうけ 取れる 。
入れ兼ねる
(入れる.兼ねる)
延べ語数:
1
1073
,3778,16: その ため 、 彼ら 兄弟 も 、 無下 に は 、 桔梗 どの を 手 に
^
いれ かね て いる し 、 桔梗 どの の 親 共 も 、 それ を 理由 に 、 どっち の 求め に も 、 巧み に 、 断る 口実 を 持っ て 来ら れ た の だ が … … もう そう そう は 、 その 口実 も 、 利か ない 切迫 に 追いつめ られ て いる らしい 」
つつみ遊ばす
(つつむ.遊ばす)
延べ語数:
1
1073
,3759,11: 想い を 、 想い の まま 、 いつ まで 、 お
^
つつみ 遊ばし て いる より は 」
駆け集まる
(駆ける.集まる)
延べ語数:
1
1073
,2963,3: 物音 に
^
駈け 集まっ て い た 家人 郎党 は 、 十 人 を こえ て い た 。
果て終わる
(果てる.終わる)
延べ語数:
1
1073
,2222,23: 無念 ながら 、 浦 人 ごとき 老骨 の 力 に は 及ば ず 、 ある まじき 非道 を 見 ながら 、 病 に
^
果て 終る こと は 、 何とも 心残り です 。
見せ仕舞う
(見せる.仕舞う)
延べ語数:
1
1073
,2115,18: 「 せっかく 、 お 帰り に なっ た ばかり の 兄 上 に 、 ベソ は 、 お
^
見せ しまい と 、 きのう から 、 じっと 、 気 を 張りつめ て い た の です 。
入れ切れる
(入れる.切れる)
延べ語数:
1
1073
,1994,26: 京 職 は 、 病人 や 飢餓 の 者 を 、 洛外 の 施薬 院 と 悲田院 に 、 収容 し た が 、 すぐ
^
入れ きれ なく なり 、 さらに 、 関 を こえ て 、 地方 の 飢民 まで 、 都 に はいり 込ん で くる 。
入れ遊ばす
(入れる.遊ばす)
延べ語数:
1
1073
,1800,17: … … が 、 大臣 に は 、 たれ から 、 そんな 事 を お 耳 に
^
入れ 遊ばし まし た か 」
開け切れる
(開ける.切れる)
延べ語数:
1
1073
,1738,7: 霧 も ふかく 、 夜 も
^
明け きれ て い ない ので 、 柳 の 木々 は 、 雫 を もち 、 大河 の 水 も まだ 眠 たげ で 、 江口 の 岸 に 、 波 騒い も 立て て い ない 。
荒れ古びる
(荒れる.古びる)
延べ語数:
1
1073
,1513,7: いま は 無人 で 、 いと
^
荒れ 古び て は いる が 、 ここ の 邸 が 、 宏大 な の は 、 ふしぎ で は ない 。
揺るぎ掛ける
(揺るぐ.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,1395,17: 気 が つく と 、 一乗寺 の 峰 の ふところ から 、 白い 雲 が 、
^
ゆるぎ かけ て い た 。
落ち介する
(落ちる.介する)
延べ語数:
1
1072
,910,11: そこ の ところ は 、 この 兄 も 、 刀 にかけて
^
おち かいする 。
燃え集める
(燃える.集める)
延べ語数:
1
1072
,8391,21: 尼 院 の しじま と 、 黙想 と は 、 それ ひとつ に 、 彼女 の 生命 を 、 いま は
^
燃え あつめ させ て い た 。
濡れ掛ける
(濡れる.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,8212,33: ああ 、 お 解り だ 、 必ずや 、 解っ て 下さる と は 信じ て い た が 、 … … もう 大丈夫 と 、 思う と共に 、 あやうく 、 睫毛 が 熱く
^
濡れ かけ て 来る の で あっ た 。
封じ止める
(封じる.止める)
延べ語数:
1
1072
,8176,17: —— それ は また 、 うし ろ から 跳びつき かけ た 藪田 助 八 の 殺気 を
^
封じ 止める ため でも あっ た 。
荒らし悶える
(荒らす.悶える)
延べ語数:
1
1072
,7840,27: 冬 の 夜 の 美しい 女 スリ の 肌 の ぬく み や 友禅 の 夜具 の 檻 に 、 いかに あの 頃 の 、 血 を
^
荒し もだえ た こと か 。
尽くし遊ばす
(尽くす.遊ばす)
延べ語数:
1
1072
,7660,18: それ より も 、 お 留守 の 家 を 、 御 安心 し て 、 御用 に お
^
尽し 遊ばす よう に も でき ず 、 私 の 不 つつか … … お ゆるし 下さい ませ 」
ねめ据える
(ねめる.据える)
延べ語数:
1
1072
,7508,5: きっと 、 越前 守 を
^
睨め すえ た ものの 、 もう 怨み や 悪罵 は 吐き 尽し て いる 。
溢れ掛ける
(溢れる.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,7425,49: 怨み の こもっ た 、 憤怒 に 燃え た 、 そして 呪 咀 に みちみち た 異様 な 光 を もち ながら —— その 底 に は なお 、 あわ れ 、 女 で ある ため の 、 どこ か 弱き 者 の 涙 が い ッ ぱい に
^
溢れ かけ て いる … … 。
負け仕舞う
(負ける.仕舞う)
延べ語数:
1
1072
,7422,45: おそらく 牢舎 の 一 日 二 晩 の あいだ に 、 お 袖 は 、 一時 混乱 し た 頭 を とり 戻し て 、 いかなる 官 力 の 圧迫 に も 、 いかめし そう な 裃 の 人間 たち に も 、 気
^
負け しまい と 、 心 を 夜叉 の よう に 持っ て 、 これ へ 曳か れ て 出 た もの に 違い ある まい 。
絡め上げる
(絡める.上げる)
延べ語数:
1
1072
,6917,17: 答え ず 、 あと も いわ せ ず 、 二 人 は 、 お 袖 を
^
からめ 上げ て 、 すぐ 自身番 の 方 へ 、 引 ッ たて た 。
果せじゃう
(果せる.じゃう)
延べ語数:
1
1072
,666,33: 「 来春 に は 、 婚儀 の お ゆるし が 出る よう に 、 何とか 、 その 前 に 、 お 目通り の 機会 を つくる —— と 、 但馬 どの の 、
^
仰せ じゃっ た 。
仕舞い掛ける
(仕舞う.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,5485,19: そして 、 二 人 の 間 に 置い て い た 印籠 を 、 帛紗 に つつん で 、
^
仕舞い かける と 、
濡らし掛ける
(濡らす.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,5428,22: 睫毛 に 支え られ て いる 涙 が 、 あやうく 、 あふれ 出 て 、 越前 守 の 頬 を 、
^
濡らし かけ た 。
分かり切れる
(分かる.切れる)
延べ語数:
1
1072
,5246,21: 「 あれ 程 、 越前 の 虚心 を 、 いっ て おい た が 、 まだ そち 達 に は 、
^
解り きれ ぬ もの か 」
折れ重なる
(折れる.重なる)
延べ語数:
1
1072
,4975,6: ところが 、 二つ の 影 の
^
折れ 重なっ て いる そば へ 、 ふい に 、 物 蔭 から 駈け 寄っ た 人影 が 、 義平 太 の 横 から 彼 を 突きとばし た 。
逸らし掛ける
(逸らす.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,4273,16: 気づか れ た か と —— 身 を 欄 へ 寄せ て 、 顔 を
^
そらし かけ た とき で ある 。
閉じ伏せる
(閉じる.伏せる)
延べ語数:
1
1072
,3805,14: 罪 の 父 は 、 苛責 に たえ かね 、 ついに 書物 も
^
とじ ふせ て 、 しんしん と 傷む 心 を 、 両 腕 に 拱 んで い た 。
迎え上げる
(迎える.上げる)
延べ語数:
1
1072
,3586,31: 吉原 帰り の 朝 の 客 が よく 立ち寄る 堀 の 茶漬 屋 で は 、 そこ の 内儀 さん が 、 すぐ 桟橋 へ 姿 を 見せ て 、
^
迎え あげ た 。
染まり掛ける
(染まる.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,3385,18: —— その頃 やっと 、 江戸橋 、 日本橋 の 欄干 に 、 ほんのり 、 暁 け の 紅 が
^
染まり かけ て い た 。
崩れ果てる
(崩れる.果てる)
延べ語数:
1
1072
,3048,4: 土蔵 らしい もの も
^
崩れ 果て た あげく 、 そこら も 焼け て 、 荒涼たる 一 面 の 灰 で しか ない 。
解け落ちる
(解ける.落ちる)
延べ語数:
1
1072
,2318,6: 時々 、 廂 の 雪 が
^
解け 落ちる 地ひびき の 中 に 、 後 から 後 から 絶え ない の で ある 。
働かし始める
(働かす.始める)
延べ語数:
1
1072
,2211,44: 牙 や 尻尾 の あと は 退化 し た まま でも 、 心 の うち の それ は 、 何 か の はずみ に 、 解放 さ れる と 、 たちまち 、 原始 の 野 へ 放た れ た ごとく 、 その 性能 を
^
働かし 始める 。
支え損ねる
(支える.損ねる)
延べ語数:
1
1072
,2114,7: うし ろ へ 、 手 を
^
ささえ 損ね て 、 市十郎 は ひ ッ くり かえっ た 。
慣れ切れる
(慣れる.切れる)
延べ語数:
1
1072
,179,30: いま 、 元禄 十 四 年 は 、 その 発令 から 十 年 め に あたっ て い た が 、 まだ 人間 は 、 その 法 に 、
^
馴れ きれ なかっ た 。
輝かし掛ける
(輝かす.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1682,24: かれ は 、 阿 能 十 の 語っ た 幕府 の 上層 や 奉行 所 の 腐敗 に 、 おもわず 義憤 の 眼 を
^
かがやかし かけ た が —— お 袖 の 居所 が 知れる 緒 を におわせ られ て は 、 心 何もの も なく 、 あらゆる 矜持 も 失っ て 、 阿 能 十 の 前 に 何 度 も 、 頭 を 下げ た 。
飢え死なす
(飢える.死なす)
延べ語数:
1
1072
,1339,4: がんぜない お 燕 を
^
飢え 死なす か 、 捨て 児 か 。
めくり掛ける
(めくる.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1148,11: 屏風 越し に 、 肱 を のばし て 、 蒲団 を
^
めくり かけ た 。
起き掛ける
(起きる.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1133,25: と 、 かれ は 伸び を し て 、 何 か 堪え きれ ぬ 心 の もの を 誤魔化し ながら 、 むく と 、
^
起き かける と 、
仕舞い兼ねる
(仕舞う.兼ねる)
延べ語数:
1
1068
,317,19: —— そんな こと を いっ てる と 、 宗教 は ついに 本願寺 を も 、 終着駅 に し て
^
しまい かね ない と 思う の で あり ます 。
生き絶える
(生きる.絶える)
延べ語数:
1
1068
,280,31: そして あの 信仰 、 あの 長い 間 、 七 人 の 子供 を かかえ て の 慈愛 を もっ て 、 私 たち が どうやら 世の中 に 出る まで 、
^
生き たえ て 、 生き 通し て おら れ た ん だ な 、 と 思い まし たら 、 私 が 多少 、 親鸞 の こと に 関心 を もち 、 そして その たとえ 半 行 半 句 でも 、 なにか 親鸞 さん の お 気持 を 、 その ご 恩情 から でも 説い て 、 母 と 合わせ て 胸 に もっ たら 、 これ は ほんとう に 母 を もっ た こと に なり 、 母 の 喜ぶ こと で も あろ う と 思う よう に なり まし た 。
怠け具する
(怠ける.具する)
延べ語数:
1
1067
,243,3: この 頃 は
^
怠け ぐせ に なっ た ん でしょ う か 、 勉強 の ため に なんて 、 読み ませ ん な 、 ひと の 小説 も よ ほど で ない と めったに 読ま ない 。
真似出来る
(真似る.出来る)
延べ語数:
1
1065
,13,34: だから 、 外国 風 に ならっ て 、 良人 が トランク や 買物 の 荷 を かかえ 、 夫人 は 手ぶら で 歩か せる という よう な 美風 も 、 私 に は とても
^
真似 でき ない 。
消え掛ける
(消える.掛ける)
延べ語数:
1
1064
,48,4: 噂 も さっぱり
^
消え かけ て い た 頃 、 私 は 土地 の 警察 署長 が 見え た ついで に 訊い て み た 。
植え並べる
(植える.並べる)
延べ語数:
1
1063
,8,17: これ を 獲る に は 、 マンガン と 称する 木 の 胴 に 鉄 の 爪 を
^
植え 並べ た 熊手 の 親分 みたい な 器械 を 磯 舟 に 積ん で 沖 へ 出 て いき 、 適当 な 場所 を 選ん で それ を 海中 に 投下 し 長い ロープ で 海底 を ひく の で ある 。
攻め寄せる
(攻める.寄せる)
延べ語数:
1
1056
,75,14: それで 日高 アイヌ は チャシ の 所在 を 知っ て 砦 下 へ と
^
攻め よせ て 来 た 。
生き栄える
(生きる.栄える)
延べ語数:
1
1050
,173,15: ただし 誰 か を 身代り に やれ ば 、 その 人 は 逆 に 長く
^
生き 栄える 。
寄せ上がる
(寄せる.上がる)
延べ語数:
1
1050
,118,55: ある 日 、 どこ と も 知ら ない 海岸 の けわしい 崖山 の 前 に 、 小さい 砂浜 が あっ て 、 ここ なら 舟 を 引きあげ て 泊れ そう に 見え た ので 、 その 夜 は ここ で 泊る こと に 決め 、 砂浜 に 舟 を 引きあげ て 、 なぎさ に
^
よせ あがっ た 木 を 拾い 集め て き て 、 火 を もやし 、 飯 を たき ながら 、 ふと 沖 の 方 を 見る と 、 大変 だ 。
並べ上げる
(並べる.上げる)
延べ語数:
1
1047
,188,5: それ を 今 ここ で
^
列べ あげる つもり は ない が 、 例えば 上代 史 を 考える について も 、 記紀 の 記載 を そのまま に 、 あるいは それ に 恣 な 解釈 を 加え て 、 上代 の 普通 に いう 、 歴史 的 事実 を 記録 し た もの と 見なし 、 それ によって 何らかの 見解 を 立てる こと が 行わ れ て い た よう で ある 。
用い初める
(用いる.初める)
延べ語数:
1
1043
,110,5: ところが この 言葉 を
^
用い 初める と 、 すぐ 反対 も 起っ た 。
連なり広がる
(連なる.広がる)
延べ語数:
1
1041
,3891,22: 撮ら れ た 瞬間 が ストーリー で ある と 同時に 、 その 瞬間 の 前後 に 向け て 、 さらに ストーリー は
^
つらなり 広がっ て いく 。
与え続ける
(与える.続ける)
延べ語数:
1
1041
,3513,18: なぜなら 、 人々 に 必要 な もの を あたえ ず に 、 人々 が 欲し がる もの を
^
あたえ つづける レコード 会社 や プロデューサー は 常に 存在 する から だ 。
向かい過ぎる
(向かう.過ぎる)
延べ語数:
1
1041
,3481,6: ジャズ は 、 内省 に
^
むかい すぎ て いる 。
錆び尽くす
(錆びる.尽くす)
延べ語数:
1
1041
,1636,18: 酒 瓶 が 床 に 落ちる の を みとどける の が カウボーイ で あり 、 鉄 釘 が
^
さび つくし て 折れる まで に は 二 〇 年 くらい は 楽 に 経過 する 。
果たし終える
(果たす.終える)
延べ語数:
1
1041
,1579,17: そして この 場合 は 、 月賦 を 払い 終る まで は 約束 は はたさ れ ず 、
^
はたし おえ た とき に は 、 再び ちがう かたち の 自動車 に対して 、 おなじ よう な 約束 を し なけれ ば なら なかっ た 。
関わり過ぎる
(関わる.過ぎる)
延べ語数:
1
1041
,1506,19: 一 九 五 〇 年代 アメリカ の ロックンローラー は 、 自分 たち の 時代 に あまりに も 深く
^
かかわり すぎ た 。
束ね始める
(束ねる.始める)
延べ語数:
1
1040
,614,20: いま 彼 が 使っ て いる 髪 止め は 、 長く し た 髪 を 彼 が うし ろ で
^
束ね はじめ た とき 、 真理子 が 彼 に あげ た もの だ 。
浮かび続ける
(浮かぶ.続ける)
延べ語数:
1
1040
,3211,34: しかし 、 その よう な こころみ と は まったく 反対 に 、 邦子 は 、 低い ところ から いきなり 高い ところ へ 舞い上がっ た よう な 、 そして そこ に ほうり出さ れ た まま
^
浮かび 続け て いる よう な 、 宙吊り の 心理 状態 に なっ た 。
綻び始める
(綻びる.始める)
延べ語数:
1
1039
,458,19: 桜 の 枝 に は 薄 桃色 の 蕾 が 沢山 つい て い 、 既に 数 輪 は
^
綻び 始め て いる 。
撥ね退ける
(撥ねる.退ける)
延べ語数:
1
1038
,83,7: 私 は 妻 の 蒲団 を
^
撥ね のけ た 。
入れたげる
(入れる.たげる)
延べ語数:
1
1038
,109,15: 父さん 式 、 粉炭 こっ ぽ り 入れ て 、 ほこ ほこ し た の
^
入れ たげよ う ね 」
案じ巡らす
(案じる.巡らす)
延べ語数:
1
1037
,2595,4: 先 の こと を
^
案じ めぐらす 余地 も ない ほど 嬉しい 。
受け終わる
(受ける.終わる)
延べ語数:
1
1037
,2558,14: 私 が 入院 し た 時 に は 、 谷本 さん は 手術 を
^
受け 終っ て 既に 何 日 か を 経過 し て い て 、 右 上顎 と 、 同じく 右 頸部 から 腋窩 へ かけ て 繃帯 を 巻い て い た が 、 かなり 元気 を 回復 し て い た 。
落とし初める
(落とす.初める)
延べ語数:
1
1037
,2409,6: やがて 公孫樹 が 夥しい 銀杏 を
^
落し 初める 。
乱れ初める
(乱れる.初める)
延べ語数:
1
1037
,1787,10: その後 の ある 夜 、 とく子 が 急 に
^
乱れ 初める 。
生き堪える
(生きる.堪える)
延べ語数:
1
1037
,1229,27: が 、 いつ の 時代 に も 、 権力 者 の 華やか な 文化 の 底 で 、 京都 の 庶民 は この よう に し て
^
生き 堪え て 来 た の で は ない か 。
隠れ初める
(隠れる.初める)
延べ語数:
1
1036
,863,9: 太陽 が 向かい の 家 の 屋根 に
^
隠れ 初め た よう で ある 。
傾け続ける
(傾ける.続ける)
延べ語数:
1
1036
,54,12: 私 は 側 近く 妻 を 坐ら せ て 、 盃 を
^
傾け 続け て いる 。
閉まり過ぎる
(閉まる.過ぎる)
延べ語数:
1
1029
,7,87: 客 は ガラス 越し に 見 て 、 好き な 大き さ の 奴 を 選べ ば 、 それ を すぐ 料理 し て くれる 仕 かけ に なっ て い ます が 、 味 は サンフランシスコ の グロット ( イタリア 料理 店 ) で 食べ た 伊勢 えび と は 比較 に なら ず 、 ロブスター は 頭 が 大きい から 、 もしか し たら 脳みそ が うまい かも 知れ ない と 思い 、 食べ て み まし た が 一向 うまく なく 、 肉 は
^
締まり 過ぎ て い て 味 が あり ませ ん 。
論じ切れる
(論じる.切れる)
延べ語数:
1
1025
,6,18: いずれ に し て も 、 食いもの 話 は あまりに も 広く 深い ので 、 軽々 に
^
論じ 切れる もの で は ない よう だ 。
崇め続ける
(崇める.続ける)
延べ語数:
1
1019
,32,13: 殊に 家元 の 人々 と いえ ば 、 茶 の 宗家 として 由来
^
崇め 続け られ て いる 人々 で ある 。
食べ慣れる
(食べる.慣れる)
延べ語数:
1
1016
,77,5: 古く から 、 人間 が
^
食べ なれ て いる 料理 だ から 、 この 料理 の 取り合わせ は 陳腐 だ と いい 切っ て しまっ て いい か どう か 。
越え終わる
(越える.終わる)
延べ語数:
1
1013
,1847,84: 渓谷 を 越え て 、 また 二 里 ばかり の 深い 山道 … … いよいよ 東水 の 尾 へ 抜ける 最後 の 山 の 背 梁 に なり ます が 、 足 の 弱い 女 連れ 、 殊に 昨夜 は 疲れ て 薄暗い 夕方 の せい か 、 心気 朦朧 として 、 随分 手間取っ た 道 も 今日 は 男 ばかり の 、 しかも 元気 一 杯 に 、 朝 の 十 一 時 頃 に は もう その 山 の 背 梁 も
^
越え 終っ て 、 いよいよ 赤 名山 を 左手 に 眺め 始め まし た 。
絶え入れる
(絶える.入れる)
延べ語数:
1
1013
,1306,2: ゴホゴホ と
^
絶え 入れる よう に 咳 入っ て 、 片手 が まさぐる よう に 、 枕許 の ハンカチ へ 行く 。
寄越し兼ねる
(寄越す.兼ねる)
延べ語数:
1
1013
,1049,12: また 実際 、 二 十 幾つ に なる 息子 に 迎え も
^
よこし かね ない 、 子煩悩 な 親 な の です 。
弁じ立てる
(弁じる.立てる)
延べ語数:
1
1007
,62,21: 特に よく しゃべっ た の は 赤木 桁平 で 、 当時 の 政界 の 内幕 話 など を 甲高い 調子 で
^
弁じ 立て た 。
接すり始める
(接する.始める)
延べ語数:
1
1007
,162,7: これ は 私 が 漱石 に
^
接し はじめ て から 後 に も わたっ て いる 出来事 で ある 。
勤め尽くす
(勤める.尽くす)
延べ語数:
1
1007
,122,14: 漱石 は 多く の 若い 連中 に対して ほとんど 父親 の よう な 役目 を
^
つとめ 尽くし た が 、 その 代わり 自分 の 子供 たち から は ほとんど 父親 として は 迎え られ なかっ た 。
浸かり落ちる
(浸かる.落ちる)
延べ語数:
1
1001
,161,3: 風 の す
^
つかり 落ち た 朝 の 大 矢崎 の 港 は 、 ほんとに 背伸び し たく なる ほど の 心 よ さ で ある 。
曲がり始める
(曲がる.始める)
延べ語数:
1
1000
,839,9: 人間 の 運 は 、 一遍 悪い 方 へ
^
曲り 始める と 何処 まで 曲る か 分ら ない もの で 、 さすが の 平中 も 、 侍従 の 君 の お 虎 子 の 匂 を 嗅い で から と 云う もの は 、 何処 へ 行っ て も 色事 が 成功 せ ず 、 悉く 失敗 つ ゞ き で あっ た 。
寝入り掛ける
(寝入る.掛ける)
延べ語数:
1
1000
,620,11: そして その ま ゝ 簀子 の 板敷 に 倒れ 伏し て
^
寝入り かけ た の を 、 女房 たち が 扶 け 起し て 寝所 へ 連れ て 行き 、 装束 を 脱がし たり 、 床 に 就か し たり 、 枕 を あてがっ たり し た の で あっ た が 、 当人 は 一切 前後 不覚 で 、 それ きり ぐっすり と 一 と 息 に 眠っ た 。
抱え始める
(抱える.始める)
延べ語数:
1
1000
,32,12: 時 平 は 途端 に 噴き出し て わ ッ はく 腹 を
^
抱え 始め た が 、 いつ 迄 たっ て も 笑い やま ず 、 体 が ふるえ て その 文案 を 受取る こと が 出来 ない ので 、 その間 に 道真 が 悠々 と 事務 を 執り 、 思い の ま ゝ に 裁断 を 下し た 、 と 云う の で ある 。
落ちたぎつ
(落ちる.たぎつ)
延べ語数:
1
1000
,1344,0:
^
おち たぎつ 滝 の 水上 年 つもり
紛らし切れる
(紛らす.切れる)
延べ語数:
1
1000
,1152,32: 思う に 父 は 、 母 恋し さ に 堪え かね て 、 酒 の 力 で 紛らそ う と し た の で あっ た が 、 酒 で は 到底
^
紛らし きれ ない こと を 感じ て 、 佛 の 慈悲 に 縋ろ う と し た の で あろ う か 。
損じ遊ばす
(損じる.遊ばす)
延べ語数:
1
1000
,1147,22: 「 あんな 風 に し て いらっしゃっ たら 、 しまいに は ほんとう に 気狂い に おなり 遊ばす か 、 体 を お
^
損じ 遊ばす か 、 … … … 」
汚れ萎びる
(汚れる.萎びる)
延べ語数:
1
0995
,363,23: ( その 光 の 輪 の 中 に 、 最初 に 見え た の は 、 シガレット を 指 に つかん だ 、
^
よごれ しなび た 片手 。
めくり下ろす
(めくる.下ろす)
延べ語数:
1
0995
,304,46: … … やがて われ に 返っ て 、 膝 の わき の ハンド ・ バッグ を 開き 、 なか を かき さ が し て 、 なにか 小さい もの を 取り出し 、 スカート の スソ を めくり 、 深く 穿い た ストッキング を 、 スーッ と
^
めくり おろす 。
燃え禿びる
(燃える.禿びる)
延べ語数:
1
0995
,2970,33: —— そのまま で 、 息 が 絶え て 、 もう 腐り はじめ た と も 見える 三 人 の 姿 を 、 照らし 出し て いる ガンドウ の 光 の ロウソク が 、
^
燃え ちび て 来 た の か 、 プチプチ と 微か な 音 を 立て て 息 を つき 、 壁 の 上 の 三 人 の 影 が 、 ユラリ と 動く )
折れ零れる
(折れる.零れる)
延べ語数:
1
0995
,2740,12: ギラリ と 底光り の する 刃 の 先 が 、 斜め に
^
折れ こぼれ て いる 。
跳ね転がす
(跳ねる.転がす)
延べ語数:
1
0995
,1511,18: ( 下 から 、 花岡 の 頭髪 を つかみ 、 花岡 の からだ を 、 向う へ
^
はね ころがす 。
折れ腐れる
(折れる.腐れる)
延べ語数:
1
0995
,148,15: デコボコ の 天井 を 不安定 に ささえ て いる 二 三 の 支柱 が 既に
^
折れ 腐れ て 、 にじみ出 た 水 が 伝わっ て ヌラリ と 光っ て いる 。
下ろし掛ける
(下ろす.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,1240,8: 佐山 … … ( ユックリ 腰 を
^
おろし かける が 、 コート の はじ の 地面 の 上 に 、 村 子 が 叫ん だ 時 に ほうりだし た 、 吸いかけ の タバコ が 落ち て いる のに 目 を つけ て 、 二 歩 ばかり 進ん で 、 それ に 手 を 出す が 、 途中 で やめ て 花岡 と 村 子 へ ) いい です か 、 これ ?
巣食い掛ける
(巣食う.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,1198,29: … … しかし 佐山 は フラフラ と 歩い て 中央 の 水たまり の そば に 行き 、 ユックリ と 膝 を 突き 、 両手 を 出し て 水 を
^
すくい かける が 、 これ も 泥 で ベットリ 黒く なっ て いる ので 、 腹ばい に なっ て 、 たまり 水 に ジカ に 口 を つけ て 飲み に かかる )
汚れ乱れる
(汚れる.乱れる)
延べ語数:
1
0995
,1190,2: 着物 も
^
よごれ 乱れ て いる の が 次第に 見え て 来る 。
苦しみ過ぎる
(苦しむ.過ぎる)
延べ語数:
1
0993
,836,51: ただ 僕 は 今 の 時代 を 見渡し て 見 て 、 こんな よう に 貧富 の 差 が 甚だしく なっ て 、 一部 の 特権 者 と 富豪 が ぜいたく し て いる 一方 、 その ギセイ に なっ て 貧乏 な 階級 が 、 あまりに 多く 、 そして あまりに
^
苦しみ 過ぎ て いる 。
垂れ始める
(垂れる.始める)
延べ語数:
1
0993
,501,46: そこ へ 、 赤ちゃん の 仔馬 が 気 が 狂っ た よう に 飛び出し て 、 どう し た ん だろ う と 思っ て 見 て いる うち に 、 お母さん 馬 の 所 に 駆け寄っ て お腹 に 頭 を こすり 附け て 甘
^
たれ はじめ た でしょ ?
尋ね尋ねる
(尋ねる.尋ねる)
延べ語数:
1
0993
,4849,127: わし あ 、 あんな こと で 、 あれ 達 を 捨て て 、 ほか に 二 人 も 三 人 も の へん な 女 を 渡り歩い て 、 挙句 、 上海 へ も ちょっと 渡っ た が 、 仕事 は うまく いか ん 、 帰っ て 来 て みる と 、 行く 所 も なくなっ てる し 、 その 中 に 空襲 だ 、 横浜 で 焼け出さ れ て な 、 ウロウロ し て いる 中 に 、 ヒョイ と 、 敏子 に 赤ン坊 が 生まれ た という 噂 を 耳 に 入れ て ね 、 どういう の か 、 こい でも 人間 の 内 か なあ 、 その 孫 の 顔 を 一目 見 たい よう な 気 が し て な 、 そい で
^
尋ね 尋ね て 、 こう やっ て ここ まで 辿り つい て 、 そい で 君 に 逢っ たら 孫 の こと も 敏子 の こと も 春子 の こと も お っぽ り 出し て こう やっ て 握り飯 に 噛 りつ い て いる の だ 。
起き兼ねる
(起きる.兼ねる)
延べ語数:
1
0993
,3989,48: 林 なんせ 実行 組合 の 方 で は 、 今日 明日 に でも 組合 の 決議 を し て 、 明日 が 日 から でも 開墾 の 鍬入れ を しよ う と 息まい て いる だ から 、 下手 を する と 力 づく の 争い が
^
起き かね ない 。
吠え始める
(吠える.始める)
延べ語数:
1
0993
,25,31: その 中 に 家の後 へ で も 廻っ て い た の か 、 秋田 犬 の 系統 に 属する 大きな 犬 が 走っ て 私 の 方 に 近づい て
^
吠え はじめ まし た 。
駆け始める
(駆ける.始める)
延べ語数:
1
0993
,2012,25: ——( 田舎 の 小 駅 を 囲ん だ 小さい 町並み の 感じ )—— やがて 町並 を 出 はずれ て 、 馬 は ダク 足 に
^
駆け はじめる 。
古び果てる
(古びる.果てる)
延べ語数:
1
0993
,20,50: 内部 は 大きな 広い 部屋 が 一つ ある きり の 、 しかし 石 を 畳ん だ 暖炉 が あっ たり 、 ガンジョウ な つくり の 椅子 や テエブル など が 見 られ て 、 すぐ に も 人 が 住める よう に なっ て い ます が 、 しかし いかにも
^
古び はて て い ます 。
離れ始める
(離れる.始める)
延べ語数:
1
0993
,1248,5: 「 ゆっくり と ハトバ を
^
離れ はじめ た 一 万 トン 級 の 汽船 の 船内 の 物音 。
荒れ汚れる
(荒れる.汚れる)
延べ語数:
1
0989
,37,65: 誰 も が 、 それ を ああ 眺め たり 、 こう いじくっ たり 、 明るい 光 を 当て たり 暗い カゲ を 投げかけ たり し て 色々 の 意味 を 附け ない 前 の 、 全く 意味 の わから ない 、 しかし たしかに 現実 そのもの に は ある —— 土 の 中 から 掘り出し た ばかり の 、 ひとかたまり の 岩 の よう に 、
^
荒れ よごれ て 何 の 岩 だ か わから ない が 、 岩 で ある こと だけ は まちがい ない 、 それ だけ が 必要 だ 。
浸かり覚める
(浸かる.覚める)
延べ語数:
1
0988
,695,5: 酒 の 醉 いは す
^
つかり さめ て い た 。
閉じ焼ける
(閉じる.焼ける)
延べ語数:
1
0988
,4506,16: 景子 は 、 そのまま 僕 の 方 へ は 目 も くれ ない で 、 ゴシゴシ
^
とじ やけん に オシロイ の ハケ を 動かし て い まし た が 、 急 に
投げ交わす
(投げる.交わす)
延べ語数:
1
0988
,3634,24: たちまち 、 電 燈 が 消え 、 人 と 人 の 間 に 、 短 かい 符 ち よう の よう な 言葉 が
^
投げ かわさ れ 、 刺さ れ て 倒れ て いる 男 を 一同 で サッと かつぎあげる や 、 ザザッ と 風 の よう に 走り出し 、 闇 の 中 に 散 つて 行 つ た 。
詰まり掛ける
(詰まる.掛ける)
延べ語数:
1
0988
,1220,5: 暗い 中 で 息 が
^
つまり かけ て いる よう な 氣 が し た 。
閉め始める
(閉める.始める)
延べ語数:
1
0987
,974,23: 義 − よし 、 わし が 、 じゃ … … ( ふるえる 両手 に 力 を 入れ て 友吉 の 首 を
^
しめ はじめる 。
支え助ける
(支える.助ける)
延べ語数:
1
0987
,488,4: 北村 が それ を
^
ささえ 助け て 、 二 人 が 、 光 の 輪 の 中 へ 入る 。
助け乗せる
(助ける.乗せる)
延べ語数:
1
0987
,2958,12: ( 友吉 の 背 に 手 を かけ て 、 トラック に
^
助け 乗せる )
抱え止める
(抱える.止める)
延べ語数:
1
0987
,2498,8: ( 笑い ながら 、 竜子 の 身体 を
^
かかえ 止める よう に する ) ああ 、 開ける こと 出来 まし た ね 。
伸び掛ける
(伸びる.掛ける)
延べ語数:
1
0987
,1739,7: 顔色 が 青白く 、 背広 に 、
^
伸び かけ た 頭髪 。
締め掛ける
(締める.掛ける)
延べ語数:
1
0987
,1674,20: 友吉 ありがとう ——( その 言葉 が 終ら ない 間 に 、 男 1 が 無言 で 、 監守 が
^
締め かけ た 扉 に かじりつい て 外 に 出よ う と する 。
じみ過ぎる
(じみる.過ぎる)
延べ語数:
1
0986
,776,33: 第 一 、 君 、 たとえば 、 その 米 の 袋 に したっ て だ な 、 そんなふうに 寝 て も さめ て も 、 ぶらさげ て いる なんて 君 、 少し キチガイ
^
じみ すぎる よ 。
よそい終わる
(よそう.終わる)
延べ語数:
1
0985
,1683,7: 双葉 も せい子 も 既に 汁 を
^
よそい 終っ て 自分 達 も 椅子 にかけて 食卓 に つい て いる ) チッ !
よそい始める
(よそう.始める)
延べ語数:
1
0985
,1653,18: せい いい わ フー ちゃん 、 私 が やる から ——( 鍋 から 椀 に 汁 を
^
よそい はじめる )
触れ掛ける
(触れる.掛ける)
延べ語数:
1
0985
,1492,40: 誠 … … ( なにか ギクン として 相手 を 見つめ て いる ) … … しかし … … 僕 の 言っ て いる の は … … だから … … ( 手 を 伸し て せい子 の 肩 に
^
触れ かける が 、 又 引っこめ て 、 泣い て いる 相手 の 姿 を 見 て いる うち に ) 駄目 だ !
崩れ寂れる
(崩れる.寂れる)
延べ語数:
1
0983
,574,48: 肥前 は それ に は 答え ず 、 鼻歌 まじり に ミシミシ と みんな の 枕元 を 通っ て 自分 の 寝 場所 に 行き 、 フトン を 引きずり出し て 寝 仕度 に かかり ながら 自分 だけ は 良い 心持 そう に —— しかし はた から 聞く と
^
くずれ さびれ た 投げやり な 調子 で —— 低い 声 で 唄い 出す 。
蕩け掛ける
(蕩ける.掛ける)
延べ語数:
1
0981
,2106,3: 珍 らしく 、
^
とろけ かけ た 薄 眼 を 開い て いる 。
腐れ掛ける
(腐れる.掛ける)
延べ語数:
1
0981
,1521,0:
^
腐れ かけ て 坐っ て い ます
枯れ尽くす
(枯れる.尽くす)
延べ語数:
1
0978
,99,1: まだ
^
枯れ つくさ ぬ
及ぼし始める
(及ぼす.始める)
延べ語数:
1
0977
,409,19: 小野 が 東京 へ で て ハッキリ と アナーキスト として 活動 し はじめ 、 故郷 へ その 影響 を
^
及ぼし はじめ た の と 、 その 正反対 の 道 な の だ 。
掛け変える
(掛ける.変える)
延べ語数:
1
0976
,14,39: 私 は 寝床 の すぐ 側 へ 蓄音機 を おい て 、 寝 ながら 聴い て い て 、 レコード を 裏返す 時 に は そのまま 手 を 延ばし 、 一 枚 済む と 上半身 を 起し て
^
かけ 変える 。
しとり纏める
(しとる.纏める)
延べ語数:
1
0965
,18,9: ともかく 私 は 、 感想 を なに が
^
しとり まとめ て みよ う 。
吊るし入れる
(吊るす.入れる)
延べ語数:
1
0958
,294,26: そして 、 静か に 竿 を 立て 、 徐に あしらい つつ 、 手許 へ 引き寄せ て 、 掛かっ た 鮎 を 手 網 の なか へ
^
吊るし 入れ た 。
連れ始まる
(連れる.始まる)
延べ語数:
1
0958
,197,35: 興津川 も 共に 濁っ た の で は あっ た けれど 、 澄み 足 の 早い この 川 は 、 既に 笹 濁り 程度 に 澄ん で 、 二 、 三 日 し たら
^
釣れ はじまる 見込み は つい た 。
食べ損なう
(食べる.損なう)
延べ語数:
1
0956
,938,11: あんまり 遠く へ 行く と 、 みんな また 晩 御飯 を
^
食べ そこなっ て しまう わ 。
腐れ果てる
(腐れる.果てる)
延べ語数:
1
0956
,2046,70: 今 の そこら の 若い 学生 達 みたい に 、 無気力 で 、 自意識 過剰 で 、 あんな 君 、 逃避 的 な 態度 ばかり 採っ て い たら 、 力 ある 文化 の 芽 は 新鮮 な 若葉 を も 齎 ら さ ず 、 来る べき 新 時代 の 雄渾 な 精神 の 輝 やかし き 象徴 たり 得 ずし て 、 ついに は 遊惰 の 長雨 に
^
腐れ 果て て しまう の だ 。
流離い求める
(流離う.求める)
延べ語数:
1
0956
,1417,16: 耐え難く も すさぶ 心 を 抑え ながら 、 昨日 は 西 、 今日 は 東 と
^
さすらい 求め て い た の です 。
投げ兼ねる
(投げる.兼ねる)
延べ語数:
1
0955
,77,35: K 子 が 、 わたくし と 青年 と の 間 の 農業 革命 の 進み かた に関する 、 ごく わかり やすい 話 に 耳 を かたむけ て い ながら 、 ほとんど わから ない と
^
なげ かね ば なら ぬ 教養 の 貧困 と 非 科学 性 も 現在 の わかい 教師 たち の 共通 の 問題 で あろ う 。
捻くり始める
(捻くる.始める)
延べ語数:
1
0954
,130,28: やす は のんびり と 庭 を ながめ て から 床 の ほう へ 立っ て 行っ て 、 青磁 の 安 香炉 を 掌 に 受け て 勿体らしく
^
ひねくり はじめ た 。
化け損ねる
(化ける.損ねる)
延べ語数:
1
0953
,349,11: 泰文 は ものすごい 呻き 声 を あげ 、 それ こそ
^
化け そこね た 大 鯰 の よう に 手足 を 尾鰭 の よう に バタバタ さ せ ながら のたうちまわっ て い た が 、 つづい て もう 一 本 、 咽喉 もと に うちこま れ た 犬釘 で 、 すっかり おとなしく なっ て しまっ た 。
濡れしおる
(濡れる.しおる)
延べ語数:
1
0948
,449,4: そう いい ながら
^
濡れ しおっ た 運動 靴 を とりあげる と 、 めずらしい もの でも 見る よう な 眼 つき で しげしげと 靴 底 を 眺め た 。
燃やし付ける
(燃やす.付ける)
延べ語数:
1
0948
,1099,57: 鍵 の かかる バンガロー なんか 一つ も ない のに 、 鍵 を 預っ て いる 男 が 吉田 へ 行っ て いる から 、 バンガロー は 使え ない だろ う と いっ た こと 、 部屋 の 中 は うっとうしい くらい の 陽気 な のに 、 むやみ に 松 薪 を おしこん で 、 煖炉 を
^
燃やし つけ た こと 、 大池 の ボート なら ロッジ の 近く の 岸 に ある べき はず な のに 、 一 町 も 離れ た ところ に 繋い で あっ た こと 、 なにか の 方法 で 催眠 剤 を 飲ま せ られ た らしく て 、 翌朝 まで 酩酊 状態 が 残っ て い た こと … … 心 に かかっ て い た こと を 、 ありったけ 吐きだし た が 、 主任 は 笑う ばかり で 相手 に も なら なかっ た 。
生き掛ける
(生きる.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,3721,24: 「 あなた が 神月 に 会っ た 日 、 秋川 と 愛一郎 が その 席 に い て 、 うまい ところ へ 話 が
^
いき かけ た ので 、 神月 が パーマー の ほう を キッパリ と 断っ たら 、 間もなく 、 愛一郎 が 急 に 強く なっ て 、 その 話 を こわし て しまっ た ふう な の … … それ だけ が 、 自殺 の 原因 だ と も 思わ ない けど 、 なぜ 愛一郎 が 急 に 強く なっ た の か 、 なにか 心当り は ない ?
弾け替える
(弾ける.替える)
延べ語数:
1
0947
,367,1:
^
はじけ かえる 金属 の 摩擦音 と 、 気ぜわしい ベル の 音 。
荒れ掛ける
(荒れる.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,2874,4: サト子 は 、 そろそろ
^
荒れ かけ て き た 、 さわがしい 風景 を ながめ ながら 、 あの ころ 、 あんなに 張切っ て い た の は なん の せい だっ たろ う と 、 しんみり と 思いかえし て み た 。
掛け換える
(掛ける.換える)
延べ語数:
1
0947
,2211,14: 芳夫 は 脇 卓 の ところ へ 行く と 、 巻 枠 を
^
掛け 替え て 、 スイッチ を あけ た 。
替え掛ける
(替える.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,2094,4: 由良 は 顔色 を
^
かえ かけ た が 、 笑顔 に なっ て 、 芳夫 の ほう へ 向き かえ た 。
落とし尽くす
(落とす.尽くす)
延べ語数:
1
0947
,2090,3: 葉 を
^
落し つくし た 街路 樹 の 裸 の 枝 々 が 、 氷雨 に 濡れ て 、 寒 そう に 光っ て いる 。
決め掛かる
(決める.掛かる)
延べ語数:
1
0947
,1501,8: サト子 を 、 愛一郎 の 愛人 だ と
^
きめ かかっ て いる の も 、 どう か と 思う が 、 慇懃 すぎる 態度 が 、 だいいち 、 じれったく て たまらない 。
受け切れる
(受ける.切れる)
延べ語数:
1
0947
,1371,33: この ひと の 父 に は 、 間違い つづき の 会話 で 、 頭 の 芯 が くたびれる ほど 悩まさ れ た が 、 息子 まで が こんな 調子 で は 、 とても
^
受け きれ ない 。
逆らい兼ねる
(逆らう.兼ねる)
延べ語数:
1
0947
,1010,24: 愛一郎 の 家 へ 行け ば 行っ た で 、 うるさい こと が はじまり そう だっ た が 秋川 の 親切 に は
^
逆らい かね た 。
離れ落ちる
(離れる.落ちる)
延べ語数:
1
0946
,60,71: 中納言 の 掛 言 は 、 米 を 運ん で き て 、 舅 の 口 を 養え と いう こと な の だ と 察し た ので 、 一 年 先 の 切米 を 社 倉 から 借り だし 、 上 の 方 が 面目 を 失わ ぬ よう 、 夜 闇 に まぎれ て 二 升 ほど ずつ 運ん で いる うち に 、 木の実 が 枝 から
^
離れ 落ちる よう に 、 自然 に 知 嘉 姫 と の 縁 が まとまっ た 。
口説き掛ける
(口説く.掛ける)
延べ語数:
1
0946
,17,27: そういう 鬱懐 が ある ので 、 烏丸 中納言 の 館 に 上っ た とき 、 つい 思い が 迫っ て 、 几帳 の 奥 の ひと に
^
口説き かけ たら 、 うれしく 思い ます 、 という 返事 が あっ た 。
涸れ尽くす
(涸れる.尽くす)
延べ語数:
1
0944
,338,1: 万物
^
涸れ つくし て 物音 一つ なく 、 死相 を おび て 寂 漠 と 静まりかえっ て いる 。
立て兼ねる
(立てる.兼ねる)
延べ語数:
1
0943
,53,17: 「 忠義 ばかり で は 、 いや さ 、 善人 ばかり で は 国 も 家 も
^
立て かねる という こと です 。
禁じ始める
(禁じる.始める)
延べ語数:
1
0925
,6,13: ( ところが 大学 図書館 など で は 、 生徒 へ の 開架 を
^
禁じ はじめ た の は 滑稽 な 逆行 と も いえる で あろ う 。
広がり伸びる
(広がる.伸びる)
延べ語数:
1
0918
,739,29: また あるいは 、 何 を 見 て も 、 物 は みな 自分 の 欲望 の 自由 な 対象 で ある と 見える もの にとって は 、 空間 は
^
ひろがり 延びる ところ の 延長 の 連続 として 感ぜ られ はじめる の で ある 。
支え始める
(支える.始める)
延べ語数:
1
0918
,460,10: そして その 人 たち が その 時代 の 文化 を
^
ささえ はじめる の で ある 。
暮らし明かす
(暮らす.明かす)
延べ語数:
1
0918
,409,52: 昔 の 本 の 『 耕 雲 口伝 』 に いっ て いる こと で ある が 、 「 唯 、 寝食 を 忘れ 、 万事 を 忘却 し て 朝夕 の 風 に 耳 を すまし 、 何時も 胸中 に 、 大 疑団 、 大いなる 疑 の ある 如く に
^
暮し 明かせ ば 」 いつか 、 かかる 自分 に めぐりあう と いっ て いる が 、 この 生き て いる こと に 大いなる 不安 、 大いなる 憤り 、 大いなる 疑い と 畏れ を 持ち つづける 、 まじめ な 態度 が 、 この めぐりあう こと の 前提 と なる の で ある 。
溶け解れる
(溶ける.解れる)
延べ語数:
1
0918
,36,29: 一言 に し て みれ ば 、 これ まで の 不自由 な こころ もち が 、 その 自然 を 見る こと で 、 意外 に も 自分 自身
^
融け ほぐれ て 自由 に なり 、 解放 さ れ た よう な こころ もち に なる こと な の で ある 。
耐え続ける
(耐える.続ける)
延べ語数:
1
0910
,86,22: しかし 、 この 苦闘 の 中 に 、 物 のけ に 憑かれ た よう に 飛び込み 、 そして 、 それ に
^
耐え つづける 人 は 少ない の で ある 。
試み続ける
(試みる.続ける)
延べ語数:
1
0910
,31,79: 音 の 中 に 、 一つ の 秩序 が ある らしい 事 に 気づい て 、 弓 絃 を ときほぐし 、 ハープ に まで もっ て いき 、 リーマン の 『 音階 函数 論 』 に まで もっ て くる に は 、 人間 の 一貫 し た 秩序 へ の 試み 、 無謀 な たわむれ の 積み上げ が おこなわ れ た と いう べき で あり 、 それ を 嗣い で なお 多く の 試み が 、
^
試み 続け られ て いる の で ある 。
発すり続ける
(発する.続ける)
延べ語数:
1
0902
,11,10: 孔子 など は 、 この 遊離 に 深い 嘆声 を
^
発し つづけ た 人 で ある 。
味わい続ける
(味わう.続ける)
延べ語数:
1
0893
,175,10: 母国 の 精神 的 風土 から の 隔絶 を はげしく
^
味わい つづけ た 彼ら の 運命 に し て も 、 そう 外見 ほど 違っ た もの で は ない はず で ある 。
薄らぎ初める
(薄らぐ.初める)
延べ語数:
1
0890
,251,22: お 文 倉 に も 火の粉 や 余燼 が 落下 いたし まし た が 、 それ は 難なく 消し とめ 、 やがて
^
薄らぎ そめ た 余 煙 の 中 で 、 松 王さま も わたくし ども も 御 文庫 の 無事 を 喜び 合っ た こと で ござい ます 。
出来掛ける
(出来る.掛ける)
延べ語数:
1
0883
,9,20: 一部 の 人 たち から 、 文学 座 の 俳優 の 演技 に は 、 一つ の 古い 殻 が
^
出来 かけ て いる という よう な こと が 言わ れ て いる とき 、 そういう 殻 を だ ん くに ふるい落す 、 一つ の 契機 に なつ て いる と 思う 。
浮かびだせる
(浮かぶ.だせる)
延べ語数:
1
0882
,6,79: 例えば 、 対話 による 描写 を 主 と する こと は 、 一見 ラジオ ・ ドラマ の 本質 らしく 考え られる が 、 しかし 、 その 対話 が 、 俳優 の 直接 表情 に よ つて 生かさ れる よう な 種類 の もの は 、 真に ラジオ 的 と は いえ ない ので あ つて 、 寧ろ 対話 そのもの が 、 おのずから 明確 な 表情 を 連想 さ せ 、 同時に 人物 及び 生活 の 雰囲気 を 髣髴 と
^
浮び 出せる よう に 書か れ て い なく て は なら ぬ の で ある 。
放れ過ぎる
(放れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0877
,634,35: 対話 の 語尾 が いつ でも 、 おなじ 音 で 終る の は うるさい 、 とか 、 母音 が 多 すぎ て 、 ダイナミック な 感じ が 出せ ない とか 、 主語 と 動詞 が
^
はなれ すぎ て い て 、 フレイズ として の 印象 が 鮮明 で ない 、 とか 、 こんな 例 は いくつ か 挙げ られ た よう です が 、 これ は いずれ も 、 日本語 の 宿命 的 な 性格 で 、 それ に 難癖 を つけ て も はじまら ぬ と 思う の です 。
離れ切れる
(離れる.切れる)
延べ語数:
1
0871
,34,23: 幾分 は 違 つた 、 新しい 、 自由 な 表情 も 含ま れる だろ う が 、 やつ ぱりそこには 伝統 や 風習 から
^
離れ きれ ない 、 一つ の 標準 に 寸法 を 合わせ て 行く 。
重なり過ぎる
(重なる.過ぎる)
延べ語数:
1
0866
,859,3: 偶然 が あんまり
^
重なり すぎる と 、 なん で も ない こと で も 、 ちよ つと 、 薄 気味 が わるく なる もん です よ 。
変え切れる
(変える.切れる)
延べ語数:
1
0866
,649,4: しかし 、 まつ たく
^
変え きれる もの か どう か … … 。
切らし始める
(切らす.始める)
延べ語数:
1
0866
,415,29: が 、 なに に し て も 、 そう おいそれと 、 彼 の 註文 どおり の 勤め口 が 待つ て いる わけ も なく 、 そろそろ しびれ を
^
切らし はじめ た ところ へ 、 旧友 の 南条 己 未 男 が ひよ つ こり 訪ね て 来 た 。
怒鳴り掛ける
(怒鳴る.掛ける)
延べ語数:
1
0866
,3139,14: と 、 彼 は 、 呼吸 を はずま せ て 、 受話器 へ
^
どなり かけ た が 、 なん の 返事 も なかつ た 。
借り尽くす
(借りる.尽くす)
延べ語数:
1
0861
,232,22: 老中 も 事 穏便 に と 心掛け て やっ た が 、 知行 所 から しぼる だけ しぼり 、 借りる だけ
^
借り つくし た あと で 一 両 の 金 も 出さ せる こと が でき ない 。
まえ過ぎる
(まえる.過ぎる)
延べ語数:
1
0857
,282,15: 人間 孤独 の 相 など と は 、 きまり きっ た こと 、 当り
^
まえ すぎる 事 、 そんな もの は 屁 で も ない 。
信じ過ぎる
(信じる.過ぎる)
延べ語数:
1
0855
,161,10: この 青年 の 魂 が 美し すぎ 、 私 を
^
信じ すぎ て おり 、 私 は それ を 崩す に 忍び なかっ た から で ある 。
堪え生きる
(堪える.生きる)
延べ語数:
1
0853
,120,19: 彼 は もう イヤ でも 自分 の 作品 に 酔っぱらわ なけれ ば 、 この 現身 の 息苦し さ に
^
堪え 生き て い られ ない の だ 。
慌て始める
(慌てる.始める)
延べ語数:
1
0851
,286,29: はてな 、 と 云っ て 、 石 が 死にかけ て から 真剣 に 考え はじめ 、 どうして 自分 が 負ける の か 原因 が 分ら なく て 深刻 に
^
あわて はじめる 、 それ が 白痴 の 一徹 だ から 微塵 も 虚構 や 余裕 が なく て 勝つ 方 の 愉し さ に 察せ られる もの が ある 。
息巻き始める
(息巻く.始める)
延べ語数:
1
0850
,98,19: けれども 、 電 燈 の 集金 人 が イキリ 立っ て 、 電 燈 を とめ て しまう と
^
いきまき はじめ た 時 に は 驚い た 。
定まり始める
(定まる.始める)
延べ語数:
1
0848
,235,7: 大和 朝廷 の 勢力 が どうやら
^
定まり はじめ た 当時 において 、 山陵 は すでに そういう 危険 に さらさ れ て い た の で ある 。
彷徨い始める
(彷徨う.始める)
延べ語数:
1
0844
,307,26: 再び 屋根裏 へ 戻っ て 、 素知らぬ 顔 で ね て いる よう な 芸当 は とても でき なく なり 、 足 に まかせ て 、
^
さまよい はじめ て しまっ た の で ある 。
威張り立てる
(威張る.立てる)
延べ語数:
1
0843
,141,3: 小僧 は
^
威張り たて て 隠居 に 恨み を 晴らし まし た が 、 これ を 見 て 、 折れる どころか 、 隠居 の 顔 は 一段と 蒼 ざめてひきしまり 、
食べこなす
(食べる.こなす)
延べ語数:
1
0842
,495,10: しかるに 多く の 人々 は おのずから コンニャク と ナマコ を
^
食べ こなし て いる 。
蔓延り栄える
(蔓延る.栄える)
延べ語数:
1
0842
,422,8: そして 日本 に これ ほど 怪談 が
^
はびこり 栄え た という の も 、 泣く 子 と 地頭 に かて ない 庶民 が 権力 に 抵抗 する 最後 の もの として 、 これ しか 武器 が なかっ た せい かも 知れ ない 。
痺れ掛ける
(痺れる.掛ける)
延べ語数:
1
0842
,381,28: 「 ウチ の 部屋 で は クソ 、 人糞 です が 、 アレ を 無理 に 食う の が よろしい と 言っ て まし て 、 私 も
^
しびれ かけ て しまっ た とき に 無理 に アレ を おしこん で もらっ て 、 幸い 吐き 下し て 命拾い し た こと が あり ます 」
食べ上げる
(食べる.上げる)
延べ語数:
1
0842
,315,0:
^
食べ あげる と 雑炊 に する 。
覚え切れる
(覚える.切れる)
延べ語数:
1
0842
,2944,8: しょ ッ ち ゅう 変っ て いる ので
^
覚え きれ ない 。
攻め掛かる
(攻める.掛かる)
延べ語数:
1
0842
,2504,15: 佐助 が 印 を 結ぶ と 無数 の 怪獣 が 現れ て 敵 に
^
攻め かかる 。
味わい分ける
(味わう.分ける)
延べ語数:
1
0842
,1903,4: 巨砲 の 音階 を
^
味わい わける バカ が いる もの か 。
兼ね備わる
(兼ねる.備わる)
延べ語数:
1
0838
,186,30: 女房 に 献身 の ある 限り 、 オメカケ の 容姿 の 美し さ 、 若 さ 、 天性 の 娼婦 性 、 性愛 の 技巧 等 が 敵 に
^
兼ね 具わっ て も 怖 るる に 足ら ぬ が 、 オメカケ に 献身 が あっ て は 、 女房 も ダメ で ある 。
考え尽くす
(考える.尽くす)
延べ語数:
1
0835
,139,18: しかし 、 むろん 、 他 に 犯人 が あり うる か どう か 、 考え 及ぶ 限り は
^
考え つくし た 上 で 、 その 怖 れ が ない よう だ という 確信 が あっ て 、 やっ た こと です 。
あけ忘れる
(あける.忘れる)
延べ語数:
1
0833
,317,9: 運転 台 と 客席 の 通路 の ドア を
^
あけ 忘れ た 運転 手 の 頭 の 悪 さ 、 ボン ヤリ 立っ て 見 て いる 工夫 たち 。
乗せ切れる
(乗せる.切れる)
延べ語数:
1
0831
,28,63: 佐藤 春夫 、 河 盛 好 蔵 両 先生 の 大 合戦 の 如き は ( 文学 界 二 三月 号 ) 、 期せ ずし て 両 先生 の 稀有 な 手記 が 机上 に 並ん だ よう な もの で 、 これ だ と この 時評 に なり うる の だ が 、 両 先生 の 名文 が 長 すぎ て 、
^
のせ きれ ない し 、 それ を 無断 で 載せる と 両 先生 に 今度 は 私 が 征伐 さ れる し 、 手記 を 載せ なけれ ば この 時評 の 体裁 が ととのわ ない という わけ で 、 人生 は ままならない 。
怪しみ始める
(怪しむ.始める)
延べ語数:
1
0831
,126,6: 喋っ た 言葉 の 内容 から
^
怪しみ はじめる 手法 は 普通 に 用い られる もの で ある が 。
尽くし始める
(尽くす.始める)
延べ語数:
1
0826
,134,11: つまり 誰 か が 酔っ払っ て 御 婦人 に 礼 を
^
つくし はじめる と 、 そろそろ 中安 吾 に なり や がっ た な 、 という グアイ で あっ た そう だ 。
吠え訴える
(吠える.訴える)
延べ語数:
1
0824
,36,8: 遊び ましょ う と よそ の 犬 に
^
吠え 訴え て いる 言葉 も 理解 でき ない し 、 その 原因 が 飼い 方 の 至ら な さ に ある こと も 理解 でき ない の で ある 。
現れ過ぎる
(現れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0824
,190,34: 冷害 や 水害 や 、 辛うじて 一毛作 しか でき ない という 風土 の 貧し さ や 暗 さ は 、 雪国 の 農民 住宅 に も 、 町 の 庶民 住宅 に も 生々しく
^
現れ すぎ て いる 。
褒め立てる
(褒める.立てる)
延べ語数:
1
0822
,445,28: 天武 帝 が 筑摩 の 温泉 へ 行宮 を つくろ う と し た の も 、 シ ナノ 側 に も ある 神聖 なる 霊泉 を
^
ほめ たて て 敵 を 喜ば せ て 敵 に とり いる コンタン で あっ た かも 知れ ませ ん 。
枯れ始める
(枯れる.始める)
延べ語数:
1
0820
,34,13: 三宅島 も 地熱 が 高く なっ て 水 が かれ 、 木 が
^
かれ はじめ た ので 、 噴火 が 起る の じゃ ない か と 調査 団 が 今朝 現地 へ 到着 し た と 新聞 が 報じ て いる 。
滅び失せる
(滅びる.失せる)
延べ語数:
1
0819
,382,11: 蝦夷 入 鹿 とともに 天皇 記 も 国 記 も
^
亡び 失せ た 意味 は 明瞭 だ 。
濡れ掛かる
(濡れる.掛かる)
延べ語数:
1
0818
,169,17: しかし 「 さん さ しぐれ か 茅野 の 雨 か 、 音 も せ で 来 て
^
ぬれ かかる 、 ショウガ イナ 」 という の は 男色 的 で も ある かも 知れ ぬ が 、 女色 と み て 不 適当 で は ない し 、 その 方 に 見る の が ムリ の ない 見方 で は ない か ね 。
藻掻き発する
(藻掻く.発する)
延べ語数:
1
0817
,468,24: だいたい ファルス ( 道化 芝居 ) という もの は 、 理 が 身 に つい た 人間 が 、 理 を のがれよ う として
^
もがき 発する バク ハツ です 。
見込みたがう
(見込む.たがう)
延べ語数:
1
0817
,411,0:
^
見込み たがわ ず 彼女 は 甚大 の 苦心 を 払っ て 、 至れ り 尽せ り の 人選 を し て くれ た の で ある 。
逃げ損なう
(逃げる.損なう)
延べ語数:
1
0817
,184,10: そこ へ 関東大震災 が あっ て 吉原 の 娼妓 が
^
逃げ そこなっ て 集団 的 に 焼死 し た ので 、 大阪 に 大火 が あっ たら 女郎 が みんな 死ぬ や ない か 、 人道 問題 や で 、 ほんま に 。
感じ当てる
(感じる.当てる)
延べ語数:
1
0809
,80,17: だが 五 寸 、 一寸 五 分 、 七 分 と ヒカリ モノ の 距離 を こまかく
^
感じ 当てる の は 、 又 、 甚 しく むずかしい や 。
悔い終わる
(悔いる.終わる)
延べ語数:
1
0806
,66,9: カメ は いそい で 梅干 の ムスビ を
^
くい 終る と 、 ミソ 漬 の ムスビ を くっ た 。
失せ掛ける
(失せる.掛ける)
延べ語数:
1
0794
,79,19: 九 太夫 に し て みれ ば 心霊 術 の カラクリ を 見破る こと に は もう 興 が
^
失せ かけ て い た の で ある が 、 ほか なら ぬ 後閑 仙 七 一族 の 血 と 金 に からん だ 一幕 で あっ て みれ ば 改めて 興 は シンシン だ 。
食べ終える
(食べる.終える)
延べ語数:
1
0794
,740,2: 食事 を
^
食べ 終え て から ポツポツ 取り 片づけ に かかっ てる ん です よ 。
離れ過ぎる
(離れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0794
,667,3: しかし ミドリ は
^
離れ すぎ て いる 。
抜け出来る
(抜ける.出来る)
延べ語数:
1
0794
,392,10: あの 人 に し て みれ ば 自分 で 縄
^
ぬけ できる の を 人 に 知ら れ たく ない わけ です が 、 様子 が 判っ て みれ ば いつ まで も ボックス に 鎮坐 し て い られ なく なっ た の でしょ う 。
生やし始める
(生やす.始める)
延べ語数:
1
0793
,209,5: 私 も ちかごろ 宿六 の
^
生やし はじめ た 鼻 下 の チョビヒゲ を 見る と 胸騒ぎ が し て ね 。
慌て過ぎる
(慌てる.過ぎる)
延べ語数:
1
0792
,119,3: 「 トオサン が
^
慌て すぎる から 、 こ ッ ち も つりこま れ ちゃ ったらしい や 」
焼け消える
(焼ける.消える)
延べ語数:
1
0792
,11,8: 戦災 で 奴 め の 裏長屋 が
^
焼け 消え て 、 華族 全部 が 消え失せ た ので 、 奴 め も にわかに 斜陽 族 に 出世 し た わけ で 、 それ から の 奴 め の 羽 ぶり 、 にわかに 斜陽 族 ぶっ た キザ と いっ たら 、 ぼく も ウンザリ する とき が あり まし た 。
散じ隠れる
(散じる.隠れる)
延べ語数:
1
0791
,8,10: 察 する に 、 そういう 一族 が この 山間 に
^
散じ 隠れ て 剣 を 伝承 する に 至っ た の かも 知れ ない と 考え て みる こと も できる 。
飽き過ぎる
(飽きる.過ぎる)
延べ語数:
1
0791
,326,6: ただ マ が ちょ ッ と
^
あき すぎ て い た から 斬り つけ た の は 剣先 で 、 致命傷 に は 至ら なかっ た 。
揶揄い始める
(揶揄う.始める)
延べ語数:
1
0790
,431,27: こう 云っ て 若い 女中 を よん で 、 二 人 に なる と 女 たち は 気 が 強く なり 、 珍し がっ て 、
^
からかい はじめ た 。
悲しみ泣かす
(悲しむ.泣かす)
延べ語数:
1
0789
,882,5: そして 、 うちつづく 脅迫 に
^
悲しみ 泣かさ れ て いる 人 が 実は 手紙 の 束 を 取り戻し た 人 かも 知れ ない 場合 だって 有り うる でしょ う 。
慣れ初める
(慣れる.初める)
延べ語数:
1
0789
,426,4: どうやら 新しい 生活 に
^
なれ そめ た ころ 、 乞食 男爵 の 三 人組 が そろっ て 姿 を 現し て 、
めくり兼ねる
(めくる.兼ねる)
延べ語数:
1
0789
,353,63: いっぺん 積み込ん だ もの を 引きずり 下し て 、 全部 改めて み た が 、 更に 奥 の 部屋 々 々 へ 走り 、 政子 に 指図 し て 、 あれ を 倒し 、 これ を ひろげ 、 ひ ッ くり返し たり 、 まくっ て み たり 、 タタミ が 帳面 の よう に めくれる もの なら 、 それ すら も タンネン に
^
めくり かね ない ほど 気 ちがい じみ て い た 。
掛け終える
(掛ける.終える)
延べ語数:
1
0788
,212,7: 大 伍 は ドア の カギ を
^
かけ 終え て 、
綻び初める
(綻びる.初める)
延べ語数:
1
0787
,90,11: それ は 春 が めぐり ぎて 桜 の 花 が
^
ほころび そめ た 明るい 朝 の こと で あっ た 。
収め切れる
(収める.切れる)
延べ語数:
1
0787
,546,2: 中 へ
^
納め きれ ない の が 、 外側 に も たくさん ぶら 下 ッ て い た 。
丸め終わる
(丸める.終わる)
延べ語数:
1
0785
,197,39: この 十 六 名 の いと 心 にくき 踊り 手 が 円陣 を つくっ て 楽 を 奏し 読経 し つつ 静 々 と 舞い 歩く 中央 に は 、 今 しも 老師 が 喜兵衛 の 頭 を
^
まるめ 終っ て 、 坊主 の コロモ を 着せ て やっ た ところ で ある 。
燃え絶える
(燃える.絶える)
延べ語数:
1
0784
,532,3: そして 香料 の
^
燃え 絶え た 時間 の 後 に 黒 布 を とりのぞき 、 油 を 去り 、 仕上げ に 薄く 化粧 し て 一 日 の 手術 を 終る 。
消え隠れる
(消える.隠れる)
延べ語数:
1
0783
,513,16: 金 の 延 棒 が ある と 、 島田 一門 は いつか シナ の 山中 へ
^
消え 隠れ て しまう から 」
調べ続ける
(調べる.続ける)
延べ語数:
1
0783
,453,14: 新 十 郎 は 石橋 を たたく よう に 一 ツ 一 ツ
^
調べ つづけ た 。
続け始める
(続ける.始める)
延べ語数:
1
0782
,266,31: 彼 は 手足 を バタ つか せ た が 、 同じ こと を 三 度 くりかえし て やら れる まで は 、 タン テイ が 手 を 放す たび 演説 を
^
つづけ はじめ た の で ある 。
膨れ聳える
(膨れる.聳える)
延べ語数:
1
0782
,209,13: 米 を 炊く 泡 が みるみる 盛りあがる よう に 肩 が 天井 に
^
ふくれ そびえ た が 、 その とき 大きな 鷲 が 二 ツ の 翼 を ユーレイ の 両手 の よう に 前 の 方 へ そろえ て ワッ と ひろげ た 。
占め掛ける
(占める.掛ける)
延べ語数:
1
0781
,96,34: ラク は 自分 の 気持 で は 首 を 浮かし た よう に 思っ た が 、 実は 首 を 浮かそ う と 思っ た だけ で 、 彼女 の 身体 の 過半 を
^
占め かけ て い た 睡魔 が 実際 の 行動 を とめ て い た よう だ 。
溺れ過ぎる
(溺れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0779
,790,5: だが 、 いささか 情 に
^
溺れ すぎ た ところ も ある 。
起き期する
(起きる.期する)
延べ語数:
1
0779
,773,23: ただ その 裏 附け を 確 め る ため に 、 テン カン と 夢遊病 者 の こと を 専門 の 先生 に
^
おき きする こと が 残っ て いる だけ の よう です 。
波打ち高まる
(波打つ.高まる)
延べ語数:
1
0779
,452,19: 呼びかけ は 高潮 し 、 木々 彦 の 髪の毛 が 逆立ち 騒ぐ か と 思わ れる ほど 妖しく 狂おしく
^
波うち 高まる 。
流行り兼ねる
(流行る.兼ねる)
延べ語数:
1
0778
,618,7: 「 人間 は 誰 でも 人殺し ぐらい
^
はやり かね ませ ん が 、 生理 的 に やや 縁遠い 人物 は いる もの です よ 。
生き別れる
(生きる.別れる)
延べ語数:
1
0778
,521,31: 貧乏人 は 金持 に なり た がっ たり 、 あこがれ て いる かも 知れ ん が 、 自分 が ドン底 へ 落ち て いる のに 、 二 十 年 前 に
^
生き 別れ て 死ん だ と 思っ た 亭主 が 金持 に なっ て 現れ て は 、 今 の 自分 の 境遇 以外 は 忘れ たかろ う 。
外れ掛ける
(外れる.掛ける)
延べ語数:
1
0776
,765,16: 屍 者 は 死 の 瞬間 に 足 を 蹴っ た ので 靴 の カカト が
^
外れ かけ て い た の です 。
念じ続ける
(念じる.続ける)
延べ語数:
1
0776
,288,17: 怪物 中 の 怪物 を 物色 し て 、 一時 も 長く 水中 を 歩き たい と
^
念じ つづけ た 。
用い過ぎる
(用いる.過ぎる)
延べ語数:
1
0775
,665,16: 親 殺し を 隠す に 癩病 の 手 を 用い た が 、 若干 ヘタ に
^
用い すぎ た と 悟っ た から 、 次に は その 癩病 を 隠す フリ を し て みせ なく ちゃ ア 、 親 殺し まで バレ て しまう 。
弄くり始める
(弄くる.始める)
延べ語数:
1
0775
,220,12: 一也 が 書生 に 似合わ ない 舶来 の 写真 機 を
^
いじくり はじめ た から 、
勤め終わる
(勤める.終わる)
延べ語数:
1
0774
,622,27: 日毎 々 々 の 報告 を 連日 怠り なく 講じ て おい た から 、 ちょうど 読みきり 講釈 の デン で 、 ただ今 最終 回 を
^
つとめ 終っ た ところ 。
考え明かす
(考える.明かす)
延べ語数:
1
0774
,52,17: 捨吉 は ピッ クリ 仰天 、 一夜 マンジリ と も せ ず 死体 の かたわら で
^
考え あかし た が 、 よい 思案 が うかば ない 。
連れ出来る
(連れる.出来る)
延べ語数:
1
0773
,304,3: 皆さん を お
^
連れ でき ない の は 残念 です が 、 そんな 事情 です から 、 私 に まかせ て 下さい 」
化かし果せる
(化かす.果せる)
延べ語数:
1
0771
,592,1: まんまと
^
化かし おおせ た ツモリ だ が 、 奴 め 、 この とき シッポ を だし て おり ます 。
冷やし続ける
(冷やす.続ける)
延べ語数:
1
0762
,92,2: 全身 を
^
冷やし つづけ た ワケ で 、 精子 という もの が 冷気 で 死ぬ なら 、 とっくに 死ん だ で あろ う 。
閉め掛ける
(閉める.掛ける)
延べ語数:
1
0759
,3341,5: 毎晩 あたし が 店 を
^
閉め かける ころ に ね 」
戯れ兼ねる
(戯れる.兼ねる)
延べ語数:
1
0759
,1672,3: 人前 で も
^
戯れ かね ない 有様 で ある から 、 別々 に アイビキ の 地 へ 赴く よう な 配慮 など は 念頭 に おい た こと も ない 。
教え出来る
(教える.出来る)
延べ語数:
1
0759
,1420,1: お
^
教え でき ませ ん でし た けど 」
預かり出来る
(預かる.出来る)
延べ語数:
1
0754
,473,7: そんな 国宝 的 な 品物 は お
^
預り でき ませ ん 。
気負い過ぎる
(気負う.過ぎる)
延べ語数:
1
0752
,16,2: 高級 を
^
気負い すぎ て 独善 的 な 批評 精神 は 、 コットウ の 曲線 を がん味 する 一 人 よがり の ワカラズ 屋 と 同種 の ぜい弱 さ を 骨子 に し て いる もの で ある 。
褒め始める
(褒める.始める)
延べ語数:
1
0745
,242,29: 一 しょ に 檻 の 中 で 酒 を のみ 、 はじめ は お 光り 様 の 悪口 を 云っ て い た が 、 酔い が 廻る と
^
ほめ はじめ て 、 どうしても 私 と 入れ 代り に 檻 の 中 に 残っ た 方 が 適役 の よう な 言辞 を 喋り まくっ て 戻っ て いっ た 。
嵌め忘れる
(嵌める.忘れる)
延べ語数:
1
0744
,542,15: 男 は 狐 に つまま れ た よう な 顔 で ズボン の ボタン を
^
はめ 忘れ て ボン ヤリ 立っ て いる 。
捧げ尽くす
(捧げる.尽くす)
延べ語数:
1
0735
,79,11: 私 の 健康 さ の 全部 の もの を 作品 に
^
捧げ つくし て 、 その 残り カス が 私 という グウタラ な 現身 な の だ よ 、 と 誇示 し 得 ない こと も ない の で ある 。
洒落のめす
(洒落る.のめす)
延べ語数:
1
0732
,97,8: お 酒 に 酔っ払っ た 勢い で 、
^
シャレ のめし た ん です よ 。
食べ散らす
(食べる.散らす)
延べ語数:
1
0732
,2001,0:
^
食べ ちらし た 皿 小鉢 、 林立 する 徳利 、 枕 を 並べ て 討死 し て いる ビール ビン 、 酒 も こぼれ て いる し 、 魚 が タタミ の 上 に 溺死 し て いる 。
弁じ終わる
(弁じる.終わる)
延べ語数:
1
0732
,1724,4: 悠々 一 席
^
弁じ おわっ て 笑み は 輝き を 増し 、 あたり を 払う 。
向かい続ける
(向かう.続ける)
延べ語数:
1
0724
,15,30: サンマ ン と なり 、 衰え は て ゝ 行く 注意 力 を 集中 する ため に 、 覚せい 剤 を 多量 に 用い て 、 ムリ に 机 に
^
向い 続け なけれ ば なら なかっ た 。
攻め始める
(攻める.始める)
延べ語数:
1
0714
,5,7: 私 が 呉 氏 の 大石 を
^
攻め はじめ て から の 彼 の 態度 が 、 真剣 で 、 その 闘志 や 入念 さ 、 棋院 の 大 手合 の 如く で あり 、 一 匹 の 虫 を 踏みつぶす に も 、 虎 が 全力 を つくす が 如く で ある 。
凍み付ける
(凍みる.付ける)
延べ語数:
1
0709
,141,35: ともかく 、 矢田 津世子 と 別れ た こと が 、 たかが 一 人 の 女 によって 、 それ が 苦笑 の タネ で あり 、 バカ らしく とも 、 死 の 翳 を 身 に
^
しみ つけ て しまっ た の だ 。
込め掛ける
(込める.掛ける)
延べ語数:
1
0706
,218,15: 御 本人 も 、 ビックリ し て 、 ちょ ッ と 手 を ひ ッ
^
こめ かけ た が 、 思い直し た らしく 、 私 の 袖 を ちぎれる ぐらい 掴ん で 、 一 しょ に 手 を ふっ て 歩き はじめ た 。
発すり過ぎる
(発する.過ぎる)
延べ語数:
1
0704
,8,32: 例月 例年 の 命日 の 読経 など は さしつかえ ない が 、 葬式 や お通夜 の 場合 は 泣き の 涙 で いる 人 も 多い の だ から 大 音 を
^
発し すぎ て は グアイ が わるい よう で ある が 、 オナラ の 戸締り に 力 を こめ て お 経 を 読む わけ に いか ない ので 、 自然 あきらめる よう に なっ た 。
立て替える
(立てる.替える)
延べ語数:
1
0701
,607,0:
^
立て かえ て おい て 下さい 」
垂れ死する
(垂れる.死する)
延べ語数:
1
0699
,63,5: 五郎 時致 なぞ は 野
^
たれ 死する が よい 」
受け損ねる
(受ける.損ねる)
延べ語数:
1
0697
,94,26: 天 流 斎 は 真剣 、 又 七郎 は ビワ の 木刀 で 相対 し た が 、 又 七郎 の 振 下し た 一撃 を
^
うけ そこね て 天 流 斎 は 即死 し た 。
馳せ向かう
(馳せる.向かう)
延べ語数:
1
0697
,265,12: 諸国 の 源氏 が 一族郎党 を ひきつれ て 急 を 知っ て
^
馳せ 向う 大昔 を 思いだし て い た の だ 。
懲り始める
(懲りる.始める)
延べ語数:
1
0693
,220,4: 彼 は パチンコ に
^
こり はじめ た の で ある 。
調べ出来る
(調べる.出来る)
延べ語数:
1
0693
,176,12: 知ら ない 者 に 餅 を 見せ て 、 なぜ 証拠
^
調べ できる か 。
口説き兼ねる
(口説く.兼ねる)
延べ語数:
1
0690
,327,12: しかし 、 たしかに 、 ちかごろ 、 めっぽう 色 ッ ぽい よ 、
^
口説き かね ない ねえ 。
グレ始める
(グレる.始める)
延べ語数:
1
0685
,38,4: 終戦 後 、
^
グレ はじめ た 。
論じ終わる
(論じる.終わる)
延べ語数:
1
0684
,242,2: かく
^
論じ 終る 暇 も なく 、
任せ兼ねる
(任せる.兼ねる)
延べ語数:
1
0684
,115,6: たばこ 一 個 で 身 を
^
まかせ かね ない 淫売 以下 の 淫奔 女 です 。
色めき始める
(色めく.始める)
延べ語数:
1
0682
,491,29: 道三 が 義龍 に 城 を とら れ て 山中 へ 逃げ こん だ から 、 それ まで 鳴り を しずめ て い た 信長 の 敵 は
^
色めき はじめ た 。
見知りごする
(見知る.ごする)
延べ語数:
1
0682
,365,24: 道 三 の 家老 堀田 道 空 が —— 彼 は この 会見 の 申し入れ の 使者 に 立っ て 信長 と は すでに
^
見知り ごし で ある から 、
落ち詰める
(落ちる.詰める)
延べ語数:
1
0676
,43,55: 淫売 で 露命 を つない で ゐる この 青年 に 御 不自由 は 致さ せ ませ ん も ない もの だ が 、 本人 は それ を 思ひ こん で ゐる の で ある し 、 事実 貧富 暖 寒 の 差 に 人 の 真実 の 幸 不幸 が ない と すれ ば 、
^
堕ち つめ て 行く 路 の 涯 に この 青年 の 献身 が 拠り どころ で あり 得る こと も 考へ られる ので あつ た 。
枯れ初める
(枯れる.初める)
延べ語数:
1
0674
,173,25: あゝ 、 二 年 ぶり で 見る なつかしい 港 、 四郎 に 別れ て 丘 の 藪 を かきわけ ながら 、 口笛 を 吹き 、
^
枯れ そめ た 木々 に 呼びかけ て ゐ た 。
泊まり戯れる
(泊まる.戯れる)
延べ語数:
1
0672
,288,28: 美 青年 に 手 を 握ら れ て み たい よう な 、 なんとなく そんな 気持 に なる 時 も あり 、 美 青年 と 一緒 に
^
泊り たわむれ て ウットリ さ せ られ たり 、 私 は しかし そんな 遊び の あと で は 、 いつも 何 か つまらなく て 、 退屈 、 私 は 心 の 重 さ に うんざり する の で あっ た 。
甘え過ぎる
(甘える.過ぎる)
延べ語数:
1
0672
,234,43: 特別 、 避難 所 の 国民 学校 で は 屈する こと なく し っきり なし の 猛襲 に うんざり し て 、 こんな 人 たち と こんな 風 に 都 を 落ち て 見知らぬ 土地 へ 流れる なんて 、 私 は とても 、
^
甘え すぎ た クズ レ が 我慢 の でき ない 気持 でも あっ た 。
よじり上げる
(よじる.上げる)
延べ語数:
1
0670
,6,5: この 死体 を 縄 で
^
よじり あげ て 五 階 の 窓 の 外 に つるし 、 縄 の よじれ が もどっ て 死体 が 外れ て 墜落 する まで の 時間 に 、 階下 へ 下り て 人々 の たまり に 顔 を だし て アリバイ を つくる 。
腫れ改まる
(腫れる.改まる)
延べ語数:
1
0667
,1546,19: すべて 罪障 が 明るみ へ さらけださ れ て 、 自ら 痛 悔 が 行 はれ 、 心 も 洗
^
はれ 改ま つて 赤子 の 無心 に 戻る こと が でき た とき 、 愈々 奥 の 間 で 神様 に 対座 する こと が できる 。
生え掛ける
(生える.掛ける)
延べ語数:
1
0661
,164,7: 見渡す 焼 野原 に も 雑草 が
^
生え かけ た 頃 で 、 もう 人間 の 死ん だ の など は 誰 も 珍し がり は し ない 。
乗せ替える
(乗せる.替える)
延べ語数:
1
0652
,92,23: 枕頭 に 侍り 、 カナダ ライ に 氷 を いれ 、 タオル を しぼり 、 五 分間 おき に 余 の ホッペタ に
^
のせ かえ て くれ たり 。
投げ転がす
(投げる.転がす)
延べ語数:
1
0639
,49,10: 木 杭 より も なお おそまつ に 焼 屍体 を
^
投げ ころがす 人々 。
増え過ぎる
(増える.過ぎる)
延べ語数:
1
0637
,380,2: 人間 が
^
ふえ すぎる から 、 洪水 の たび に 五 十 万 ぐらい ずつ 死ん で 、 これ が 天意 の 人口 調節 だ という 名論 が 、 千 年 も 前 から ハバ を きかし て いる 有様 で ある 。
育て愛する
(育てる.愛する)
延べ語数:
1
0637
,141,2: それ を
^
育て 愛する に 動物 本能 の 関係 で ある 。
凝らし始める
(凝らす.始める)
延べ語数:
1
0634
,67,16: 浅草 の 人 たち が 、 この こと に 気付い て 、 新風 に 思い を
^
凝らし はじめ た こと は 結構 で 、 なんと いっ て も 、 古い 根 の ある 土地 柄 だ から 、 心機一転 、 身構え を 変えれ ば 、 立直る だけ の 素質 は そろっ て いる 。
威張り替える
(威張る.替える)
延べ語数:
1
0633
,43,25: これ が 表向き の 日本 で あっ た が 、 実は 亭主 は 外 へ でる と 自信 が ない から 、 せめて 女房 に
^
威張り かえる ほか に 仕方 が なく 、 内実 は 女房 の 手腕 で 、 ワイ ロ が 行き と ゞ い たり 、 女房 の 親父 の 力 でも かり ない と ラチ が あか ない 有様 で 、 男 は 女 に対して 威張っ て いる が 、 男 に 実質 的 な もの が なく て 、 女 の 流儀 に 依存 し て いる の が 実状 で あっ た 。
考え兼ねる
(考える.兼ねる)
延べ語数:
1
0627
,415,6: それ ぐらい の こと は 平然と
^
考え かね ない ところ も ある が 、 また 何 か 、 途方 も ない デッカイ 夢 を いだい て いる よう な ところ も あっ た 。
冷え始める
(冷える.始める)
延べ語数:
1
0624
,448,5: 明方 に 近づく と
^
冷え はじめ て 、 伊沢 は 冬 の 外套 も き て い た し 厚い ジャケツ も き て いる の だ が 、 寒気 が 堪えがたかっ た 。
撫で続ける
(撫でる.続ける)
延べ語数:
1
0624
,181,10: 彼 は 女 の 枕元 で 、 ただ 髪の毛 を
^
なで つづけ て い た の で あっ た 。
燃え混じる
(燃える.混じる)
延べ語数:
1
0621
,342,62: すね たり 、 怒っ たり 、 憎ん だり 、 嘘 を つい たり 、 だまし たり 、 悲しい 顔 を し て みせ たり 、 けれども 二 人 の 情熱 が 一 度 に 燃え あがる とき は 一 人 の 火 が めいめい 他 の 一 人 を 焼き こがし て どっち も 焼か れ て 舞いあがる 火焔 に なっ て
^
燃え まじり まし た 。
助け上げる
(助ける.上げる)
延べ語数:
1
0620
,664,40: 私 は 茫然 として 為す 術 を 失い 、 ただ 先生 の 姿 を 待っ て 海上 に 漂う のみ で あっ た が 、 やがて 、 夕 頃 、 警報 も 解除 と なり 、 救助 艇 に
^
助け あげ られ た 。
痩せ果てる
(痩せる.果てる)
延べ語数:
1
0620
,598,13: すでに 数 日 食物 を とら ず 、 全身 黄色 に そまり 、
^
痩せ はて て 明日 を も 知ら ぬ 有様 で ある と いう 。
吊るし終える
(吊るす.終える)
延べ語数:
1
0618
,898,11: オレ が 高楼 の 天井 いっぱい に 蛇 の 死体 を
^
吊し 終え た 時 、 この 村 の 最後 の 一 人 が 息 を ひきとる に 相違 ない 。
吊るし終わる
(吊るす.終わる)
延べ語数:
1
0618
,812,12: オレ が 袋 の 中 の 蛇 を みんな 裂い て
^
吊るし 終る と 、 ヒメ は 言っ た 。
落ち崩れる
(落ちる.崩れる)
延べ語数:
1
0618
,537,7: その 白骨 は ヒメ の 肩 に
^
落ち くずれ た 。
朽ち掛かる
(朽ちる.掛かる)
延べ語数:
1
0617
,972,31: 朝日 は かく て 濡縁 の 端 に 及び 、 忽ち の うち に その 全面 に 射し込ん で 来 て 、 幾年 の 風雨 に 曝 ら さ れ て
^
朽ち かかっ た 縁 板 も 、 やがて 人膚 ぐらい の 温み を 帯びる よう に なる 。
定め兼ねる
(定める.兼ねる)
延べ語数:
1
0617
,883,16: そして 遠い 所 を 見渡す よう に し て い た が 、 見当 さえ も
^
定め かね た 目 に 先ず 映じ た もの は 、 時空 の けじめ を 超え て 、 涯 しも なく 蠢く 世界 の 獣 の 如き 幻影 で ある 。
撥ね上げる
(撥ねる.上げる)
延べ語数:
1
0617
,767,34: その 上 に 密生 し て 簇 って いる 細かい 枝 まで が この 木 特有 の 癖 を 見せ て 、 屈曲 し て 垂れ さがり 、 その 尖 を 一 せい に
^
撥ね あげる 。
尋ね当たる
(尋ねる.当たる)
延べ語数:
1
0617
,518,4: いくら 捜し て も
^
尋ね あたら ない 。
凍て果てる
(凍てる.果てる)
延べ語数:
1
0617
,3542,7: 大地 も 木の葉 も はげしい 霜 に
^
凍て はて て いる 。
うて仕舞う
(うてる.仕舞う)
延べ語数:
1
0617
,3144,8: とうとう 如法 の 闇 が かれ を 掩
^
うて しまっ た 。
縺れ絡まる
(縺れる.絡まる)
延べ語数:
1
0617
,2662,6: それ が メヅウサ の 頭 に
^
もつれ 絡まる 蛇 を おもわ せる 。
揺すり響めく
(揺する.響めく)
延べ語数:
1
0617
,2661,19: 全 画面 は かくして 、 左 から 右 へ 、 うし ろ から 前 へ 、 絶間 なく
^
揺すり どよめい て 、 動乱 の 極 に 達し て いる 。
備え付ける
(備える.付ける)
延べ語数:
1
0617
,1012,22: 庭 造り に は 地所 の 狭い 割 に 人夫 も 大勢 かかり 、 万力 など という 道具 も いろいろ と
^
備え 附け られる 。
染め付ける
(染める.付ける)
延べ語数:
1
0613
,814,19: 私 は 自分 の 頤 から 垂れ下がっ て いる 血 餅 を むしり取っ て 、 それで 大きな 日の丸 を
^
染め つけ た 。
焼け縮れる
(焼ける.縮れる)
延べ語数:
1
0613
,660,2: 髪の毛 が
^
焼け ちぢれ て 臭い 。
出回り始める
(出回る.始める)
延べ語数:
1
0613
,1979,14: 大工 手間 も 近郊 から 出 て くる よう に なり 、 資材 も
^
出回り はじめ た 。
受け伝える
(受ける.伝える)
延べ語数:
1
0613
,1894,21: 智恵 の 木の実 を 盗ん だ アダム の 罪 と 、 弟 を 殺し た カイン の 血 と を
^
承け 伝え た 人類 が 、 同じ 神 の 子 で あり ながら 偶像 を 信じ 愛 の 掟 に そむき 、 互いに 憎み 互いに 殺し あっ て 喜ん で い た 此 の 大 罪悪 を 終結 し 、 平和 を 迎える 為 に は ただ 単に 後悔 する のみ で なく 、 適当 な 犠牲 を 献 げ て 神 に お詫び を せ ね ば なら ない でしょ う 。
流れ伝わる
(流れる.伝わる)
延べ語数:
1
0613
,177,23: 右 の 眼 の 上 と 耳 あたり が 特別 大 傷 らしく 、 生 温かい 血 が 噴い て は 頸 へ
^
流れ 伝わる 。
振るい起こす
(振るう.起こす)
延べ語数:
1
0613
,17,5: これ は 少なくとも 勇気 を
^
振るい おこす 音 で は ない 。
飽き兼ねる
(飽きる.兼ねる)
延べ語数:
1
0613
,1555,8: 首 も 動か せ ず 、 眼 も
^
あき かねる が 、 なんだか 大勢 の 人 が 集まっ て 、 ひそひそ話 を し たり 、 ざわざわ 立ち 騒い で いる よう な 気配 が する 。
任せ出来る
(任せる.出来る)
延べ語数:
1
0612
,843,10: まことに わが 亡き あと 、 安心 し て お
^
委せ できる の は 神 —— 天 に まし ます われ ら の 父 で ある 。
積もり積もる
(積もる.積もる)
延べ語数:
1
0612
,2864,2: それ が
^
積もり 積もれ ば 大した もの さ 。
悲しみ苦しむ
(悲しむ.苦しむ)
延べ語数:
1
0612
,2771,14: イエズス・キリスト は 愛 の 神 で あっ た から 、 目 の 前 に
^
悲しみ 苦しん で いる 人 を あわれん で 、 死人 を よみがえら せ たり 、 病気 を なおし たり 、 パン を いくらでも 殖やし て たくさん の 人 の 空腹 を 満たし て くださっ た けれど 、 それ は イエズス が 真 の 神 で ある 証拠 を 見せる ため で 、 そんな ふう に し て この世 の 肉体 的 な 苦しみ から 人間 を 救う の が 神 の 主 な 目的 で は なかっ た の だ 。
生え変わる
(生える.変わる)
延べ語数:
1
0612
,12,24: —— 私 の 布団 を 押し入れ から 引きずり出し 、 まだ 残っ て いる 父 の におい の 中 に 顔 を うずめ 、 まだ
^
生え 変わら ぬ 奥歯 を かみしめ 、 泣きじゃくり ながら 、 いつしか 父 と 母 と共に 遊ぶ 夢 の わが家 に 帰り ゆく の で あろ う か ?
枯れ落ちる
(枯れる.落ちる)
延べ語数:
1
0603
,2,19: 根 かぶ が 張り ひろがり 、 幹 が まっすぐ につき 立ち 、 頂 の 方 は 、 古枝 が
^
枯れ 落ち て 、 新た な 小 枝 が こんもり と 茂っ て い まし た 。
並べ植える
(並べる.植える)
延べ語数:
1
0602
,93,23: それ だ と すれ ば 、 椎の木 は たいへん 防火 に 効果 が ある そう だ から 、 境界 近く に 椎の木 を
^
並べ 植え たら よかろ う と 、 桂 介 は 言っ た 。
錆び捩れる
(錆びる.捩れる)
延べ語数:
1
0602
,3,7: 二 階 の 窓 に は 、
^
錆び 捩れ た 鉄格子 が つい て い て 、 その 外側 に 白木 の 小さな 庇 が 取り 附け て ある ので 、 一層 さびれ て 見える 。
白け掛ける
(白ける.掛ける)
延べ語数:
1
0597
,515,3: 一座 が 少し
^
白け かける と 、 彼 は 隠し芸 を 提案 し た 。
漏らしなする
(漏らす.なする)
延べ語数:
1
0597
,2948,6: なんか の 時 、 ひょっと お
^
洩らし なすっ た こと が ある の 。
怠けなする
(怠ける.なする)
延べ語数:
1
0597
,2550,0:
^
なまけ なすっ た の 。
忘れなする
(忘れる.なする)
延べ語数:
1
0597
,2492,2: もう お
^
忘れ なすっ た の 。
治まり掛ける
(治まる.掛ける)
延べ語数:
1
0597
,1562,4: 暴風雨 は だいぶ
^
おさまり かけ て い た 。
静まり掛かる
(静まる.掛かる)
延べ語数:
1
0597
,1300,13: 暴風雨 は 、 電 燈 が つい た せい か 、 多少
^
静まり かかっ てる よう に も 思わ れ た が 、 まだ なかなか 止み そう に は なかっ た 。
勧めなする
(勧める.なする)
延べ語数:
1
0597
,1274,11: 「 よく 知ら ない けれど 、 お母さま が なんど も お
^
勧め なすっ て 、 お 父 さま も 決心 なすっ た らしい の 。
開けなする
(開ける.なする)
延べ語数:
1
0595
,287,6: この 節 は お 坊さん も
^
開け なすっ た の ね 、 と 言う と 、 彼 は 朗 か に 笑っ た 。
蒸かし掛ける
(蒸かす.掛ける)
延べ語数:
1
0595
,246,5: 彼女 は 煙草 を
^
ふかし かけ た が 、 ふと それ を やめ て 、 眼 に 深々 と 陰 を 宿し た 。
詣で掛ける
(詣でる.掛ける)
延べ語数:
1
0595
,176,29: なに も 人 の 家 の 玄関 先 で 客 待ち を し なく て も 、 と お 留 さん が 小言 を 言う と 、 奥さん は
^
もうで かけ ない の か ね 、 と 俥屋 は 怪訝 そう だ 。
甘え掛かる
(甘える.掛かる)
延べ語数:
1
0592
,193,20: —— その 清子 に なら 、 私 は い つ 如何なる 所 で でも 、 安 ん じ て 、
^
甘え かかっ て いっ たろ う 。
薄らぎ掛ける
(薄らぐ.掛ける)
延べ語数:
1
0589
,349,7: 庭 に は もう 夕陽 が
^
薄らぎ かけ て い た 。
怖じ恐れる
(怖じる.恐れる)
延べ語数:
1
0588
,161,5: 高木 君 は なにか
^
怖じ 恐れ て 、 顔 を 伏せ 、 手 を 引っこめ まし た よ 。
近寄り過ぎる
(近寄る.過ぎる)
延べ語数:
1
0587
,167,52: その 時 、 どうして だ か よく 分り ませ ん が 、 或は 、 踊っ て いる 一 組 の 者 が 近づい て 来 た の を よ け よう として か 、 或は 、 ちょっと いたずら な 身振り を する つもり で か 、 山崎 は 少しく 照子 に
^
近寄り すぎ た よう でし た 。
並べ続ける
(並べる.続ける)
延べ語数:
1
0586
,97,20: そういう 情趣 に は まるで 無 関心 の よう に 、 秦 は 卓上 に 銀杏 の 葉 を
^
並べ 続け た 。
並べ据える
(並べる.据える)
延べ語数:
1
0584
,127,17: 社内 に は もう 話し声 も せ ず 、 十 数 名 の 者 が 、
^
並べ 据え られ た 長 卓 の あちこち に 散らばっ て 、 居 配り を し たり 、 印刷物 を 読ん だり し て い まし た 。
止まり兼ねる
(止まる.兼ねる)
延べ語数:
1
0583
,295,22: 頭 を もたげ て 見る と 、 真白 な 大きな 蛾 、 掌 より も 大きな 白 蛾 が 、 蚊帳 に
^
とまり かね て 羽ばたい て い まし た 。
眺め続ける
(眺める.続ける)
延べ語数:
1
0582
,46,23: それ は すぐ に 車窓 から 飛び 去り まし た が 、 草 光 保治 は なお その 姿 を 心 で
^
眺め 続け まし た 。
積もり重なる
(積もる.重なる)
延べ語数:
1
0582
,28,6: それら の もの が 雑然と
^
積もり 重なっ て 、 異邦 に ある よう な 思い を さえ 起さ せ まし た 。
溢れ掛かる
(溢れる.掛かる)
延べ語数:
1
0580
,817,3: その 涙 が
^
溢れ かかる と 、 ハンカチ で 眼 を 拭い た 。
進め兼ねる
(進める.兼ねる)
延べ語数:
1
0580
,104,24: 未亡人 房江 が 、 彼女 を 洋介 に 引き あわ せ 、 近く へ と 差し招い た が 、 彼女 は 席 を
^
進め かね た 。
朽ち折れる
(朽ちる.折れる)
延べ語数:
1
0577
,11,35: 横 枝 の 拡がり は せいぜい 十 米 ほど で あり ます が 、 高 さ は その 三 倍 ちかく も あっ て 、 巨大 な 幹 が すっくと 伸び きり 、 梢 近く
^
朽ち 折れ て 、 空洞 を 幾つ か 拵え て い ます 。
芽ぐみ掛ける
(芽ぐむ.掛ける)
延べ語数:
1
0576
,187,32: その 夕方 、 町 の 小 松屋 へ でも 行こ う か な と 思っ て 、 河岸 へ 出 て みる と 、 夕日 が 赤く さし てる 中 に 、
^
芽ぐみ かけ た 柳 の 木 に よりかかっ て 、 じっと 河面 を 眺め てる 女 が い た 。
漏らし掛ける
(漏らす.掛ける)
延べ語数:
1
0575
,173,7: 八重子 は 、 感謝 の 言葉 を
^
洩らし かけ て 、 涙ぐみ まし た 。
朽ち果てる
(朽ちる.果てる)
延べ語数:
1
0566
,69,8: 両者 の 間 の 竹垣 は 、
^
朽ち はて て ぼろぼろ に なっ て い た が 、 それ が 、 やはり あの 颱風 の ため に 、 半ば 壊れ て しまっ た 。
決まり掛ける
(決まる.掛ける)
延べ語数:
1
0566
,534,4: それで 、 だいたい
^
きまり かけ た が 、 故障 が 一つ あっ た 。
仕舞い忘れる
(仕舞う.忘れる)
延べ語数:
1
0565
,127,11: 夕方 、 わたくし が 洗濯 物 を 取り込む 時 、 うっかり
^
しまい 忘れ た の でし た 。
求めなする
(求める.なする)
延べ語数:
1
0563
,354,2: 新しく お
^
求め なすっ た の 。
欠け損じる
(欠ける.損じる)
延べ語数:
1
0563
,323,37: 他 の 片 わき に 、 壬 辰 天 二月 十 四 日 、 という 文字 が あり ます が 、 これ だけ で は いつ の 頃 の もの やら 分ら ず 、 石 は だいぶ
^
欠け 損じ て い て 、 たいへん 古い もの の よう です 。
見せなする
(見せる.なする)
延べ語数:
1
0559
,552,6: 「 ほんとに 、 医者 に お
^
みせ なすっ たら … … 。
縮め上げる
(縮める.上げる)
延べ語数:
1
0558
,244,15: それら が 山田 の 精神 を 囚 え て 、 狭い 窮屈 な 世界 に
^
縮め あげ て ゆく 。
痩せ窶れる
(痩せる.窶れる)
延べ語数:
1
0558
,147,15: その 音 に 怪しい こと は ない として も 、 美津子 自身 、 だんだん
^
痩せ 窶れ て ゆく が よう だっ た 。
味わい始める
(味わう.始める)
延べ語数:
1
0555
,196,25: 紅茶 と 林檎 と が 来る と 、 彼女 は また 、 紅茶 に ウイスキー を さし て 、 一 匙 ずつ 嘗める よう に
^
味わい はじめ た が 、 ふと 、 その 手 を 休め た 。
乱れ掛ける
(乱れる.掛ける)
延べ語数:
1
0554
,1019,9: この へん で 、 なんだか 、 筆 が
^
乱れ かけ て き そう です 。
乱れ被さる
(乱れる.被さる)
延べ語数:
1
0551
,249,78: あの 底 深い 泥 川 の 、 藻草 の 間 に 、 仰向け に なっ て 、 足 先 は だらり と 水中 に 垂れ 、 両 腕 は 捩れ た よう に 痙攣 し 、 胸 と 腹 は 水 ぶ くれ に ふくらみ 、 縞柄 も 分ら ぬ ほど 汚れ た 衣服 が 肌 に からみつき 、 口 を 開き 眼 も 半眼 に 開い てる 顔 に は 、 鏝 で 縮らし た 毛髪 が
^
乱れ 被さっ て いる 。
萎れ掛かる
(萎れる.掛かる)
延べ語数:
1
0547
,150,0:
^
萎れ かかっ た 薄 紅い 花 群 に 、 蝿 が 二つ 三つ じっと とまっ て いる 。
足掻き念じる
(足掻く.念じる)
延べ語数:
1
0541
,320,65: 私 は 昔 、 肋膜 に 沢 山水 が たまり 、 熱 が 四 十 度 、 息 が 出来 なく なり 、 ほんとう に 恐ろしゅう ござい まし た 時 、 真 暗闇 の 死 の 底 に 落ち込む の が こわく て たまら ず 、 も 一度 起き て あの 太陽 の 光 の 中 を 歩き たい と 、 夢 の 中 で
^
あがき 念じ まし た ため 、 死 から のがれる こと が 出来 まし た 。
上がり遊ばす
(上がる.遊ばす)
延べ語数:
1
0541
,163,9: 先生 は お 酒 を あまり 沢山 お
^
あがり 遊ばさ ない で 下さい ませ 。
擡げ惚ける
(擡げる.惚ける)
延べ語数:
1
0539
,5,16: じっと 見 て いる と 、 ますます 狸 に 似 て き て 、 頭 を
^
もたげ とぼけ た 風 で 空 を 仰い で おり 、 眼 らしい 凹み も あり 、 前足 を 縮め てる よう な 突出 部 も あり 、 なお 見 て いる と 、 こちら に やさしく 抱きつい て き そう で ある 。
用い慣らす
(用いる.慣らす)
延べ語数:
1
0530
,79,28: けれ 共 十 一 時 頃 に なる と 又 気 が 引き たっ て 来 て 看護 婦 を 起す まで の 時間 を 珍 らしく
^
用い ならし た 茶色 に つややか な 太 短い ペン を 握っ て 何かしら 思っ た 勝手 な 事 を 書きつけ て 居る の でし た 。
立て閉める
(立てる.閉める)
延べ語数:
1
0530
,41,18: 彼女 の 頭 の 中 は 夕方 近く に 来る 某 博士 の 診断 の 想像 、
^
立て 閉め た 西洋 間 の 中 の 様子 、 手 伝 に 来 て 居る 者 に お菓子 を やり 医者 の 車夫 に 心づけ を 仕 なけれ ば 成ら ない 事 、 五 時 まで に 食事 を 出さ なけれ ば なら ない 事 、 … … … …
懲り固まる
(懲りる.固まる)
延べ語数:
1
0530
,26,72: 彼女 が —— 十 近く も 年 の 違う 姉 で は あり まし たけれ 共 —— 母 に 甘え て どうか し て 居る 晩 など は 「 気味が悪い よ 」 など と 云う 母親 の 顔 へ 無理 でも 自分 の 顔 を 押し あて 様 と する 事 が あり ます と 、 彼 は もう 此上 ない 憤り に 胸 を 掻き乱さ れ ながら 鳶色 の 愛情 で
^
こり 固まっ た 様 な 拳 を 作っ て 拳闘 を する 様 な 構え で 非常 に 「 無法 な 姉 」 に 掛っ て 来 まし た 。
冷やし過ぎる
(冷やす.過ぎる)
延べ語数:
1
0527
,59,27: 只 猫可愛がり に なり 勝 な 二 十 七 に なる 女中 は 、 主婦 が だまっ て 居る と 、 涼しい 様 に と 、
^
冷し すぎ た もの を 持っ て 行っ たり 、 重湯 に 御 飯粒 を 入れ たり 仕 がち で あっ た 。
飽き掛かる
(飽きる.掛かる)
延べ語数:
1
0519
,27,6: けれ 共 今 は もう
^
あき 掛っ て 居る 。
加え終わる
(加える.終わる)
延べ語数:
1
0514
,35,28: 自分 の 心臓 から とばしり 出る 血 を 絵の具 に し て 尊い 芸術 を —— 不朽 の 芸術 を 完成 し て 最後 の 一筆 を
^
加え 終る と 同時 死ん だ 画家 の 気持 を どの 芸術 家 に でも 持っ て もらい たい と 思う 。
閉め立てる
(閉める.立てる)
延べ語数:
1
0508
,140,55: 蕙子 は 長い 廊下 を 台所 まで とん で 行っ て 雑巾 を つまん で 来る と 、 拭く 間 も もどかしく お 久美 さん を 引きずる 様 に し て 障子 の 中 に 入れる と 、 凡そ 人間 の 入っ て 来ら れる 所々 を 一つ も 取り落し なく ピタリ ピタリ と
^
閉め 立て た 。
連れなする
(連れる.なする)
延べ語数:
1
0508
,1196,28: 今度 の 御 養子 の 事 だって 何 に も 伺っ て 居 ませ ん でし た のに いきなり 先日 その 御 養子 さん とか を 御
^
連れ なすっ て 御 披露 な ん です もの ねえ 、 御 隠居 様 。
寄越しなする
(寄越す.なする)
延べ語数:
1
0507
,574,50: 「 そう そう 、 私 が お 暇 いただく 三 日 ほど 前 に お 国 の 母 様 が 、 東京 さあ 嫁 づい て 居 なさる 上 の 娘 さんげ から 送っ て よこし たち ゅうて 紫蘇 を 細 あく 切っ て 干 た 様 な の を
^
よこし なすっ た ん です が ない 、 瓶 の 蓋 が 必 し て あき ませ ん で ない 又 、 東京 さ 、 たより し て 、 どうして 使う べ えて きい て やり なす た の え 。
呉れ負ける
(呉れる.負ける)
延べ語数:
1
0507
,369,5: 「 お前 の まけ て
^
呉れ まけ て 呉れ に は 、 ほんとう に いや に なる 。
分け始める
(分ける.始める)
延べ語数:
1
0507
,176,27: 丁度 その 時 、 大きい 兄 は 弟 や 妹 達 に 、 鍋 の 中 から ホコホコ に 湯気 の 立つ 薯 を 一つ ずつ
^
わけ 始め て 居る 。
受け慣れる
(受ける.慣れる)
延べ語数:
1
0507
,1100,35: 東京 の 急がし い 渦 が 巻き 来 まれ て 、 暇 だ と は 云い ながら 一足 門 の 外 へ 出れ ば 、 体 中 の 神経 に 、 はげしい 刺激 を
^
受け なれ て 居る ので 、 あんまり 静か に のびやか に 暮し て 居る と 、 日 一 日 と 体 中 の 機関 が 鈍っ て 行く 様 に 思わ れる 。
立て疲れる
(立てる.疲れる)
延べ語数:
1
0506
,276,3: 腹 を
^
立て 疲れ て 私 が 床 に 渋い 顔 を し ながら つい た の は 彼此 十 一 時半 頃 で あっ た が 、 母 の 話 で は 、 何 でも 雨戸 は 明け放し で 十 二 時 過 まで 、 ゴヤゴヤ 云っ て 居 た と 云う 。
小突き上げる
(小突く.上げる)
延べ語数:
1
0505
,4,39: 切りつめ た 暮し を 目 の 前 に 見 て 、 自分 の ため に 起る 種々 な 、 内輪 の ご たく さ の 渦 の 中 に 逃げ られ ない 体 を なげ 出し て 、
^
小突き あげ られ たり 、 つき 落さ れ たり する 様 な 眼 に 会っ て 居 なけれ ば 、 なら ない 事 は 、 しみじみ 辛い 事 で あっ た 。
群がり掛かる
(群がる.掛かる)
延べ語数:
1
0504
,403,17: 顔 は 銀色 に 光り 髪 は 深林 の 様 に 小さい 額 の 上 に
^
むらがり かかる 。
覚え初める
(覚える.初める)
延べ語数:
1
0504
,369,10: 亡くなる 少し 前 に 鳩 ぽっぽ の 歌 を
^
覚え 初め た 。
例え生ける
(例える.生ける)
延べ語数:
1
0504
,327,46: 食べる もの を 遠慮なく 欲し がる 、 その 時 に 白い 髪 の 黒い 子 が 口 を 小さく し ながら 膝 に すがっ て 堪え られ ない 魅力 の ある 美 くし いお 菓子 に 折々 流 眼 を 呉れ ながら ねだっ た なら
^
たとえ いけ ない と 叱る に も たまらない 愛情 が その 心 の 奥 に うごめい て 居る 。
考え及ぼす
(考える.及ぼす)
延べ語数:
1
0504
,158,22: 悲し さ が 湧く 、 涙 が こぼれる 、 終 に は 、 自ら の 身の上 に まで その 事 を
^
考え 及ぼし て 、 自分 が 亡き後 の 人々 の 歎 き 、 墓 の 形 まで を 想像 し て 泣く 。
撫で下げる
(撫でる.下げる)
延べ語数:
1
0504
,120,10: まぶた は 優しい 母親 の 指 で 静か に
^
なで 下げ られ 口 は 長年 仕え た 女 の 手 で 差 えら れ て 居る 。
拵え掛ける
(拵える.掛ける)
延べ語数:
1
0497
,51,37: その 結果 、 婦人 民主 クラブ の 方 は 、 下ごしらえ し ましょ う 、 この 前 、 みんな が ヤッキ で 反対 し た そう だ が 今回 加藤 さん は 、 ああ いう 会 さえ
^
こしらえ かけ た の だ から 反対 する ケンリ を 失っ た わけ です 。
兼ね備える
(兼ねる.備える)
延べ語数:
1
0490
,69,11: ○ 顕微鏡 の 力 と 予言 者 の 視力 と を
^
かね 備え た 彼 の 幻想 家 的 な 知力 に とむ リアリズム 、 p .
晴れ上がる
(晴れる.上がる)
延べ語数:
1
0483
,0,17: 三 四 日 梅雨 の よう に 降り つづい た 雨 が ひどい 地震 の あと
^
晴れ あがっ た 。
分かり出来る
(分かる.出来る)
延べ語数:
1
0474
,172,9: 工場 の ドア を しめきる と 、 各 工場
^
分り 出来る 。
逃げ替える
(逃げる.替える)
延べ語数:
1
0466
,150,13: きり ょうのぞみでもらわれた 十 七 歳 の 妻 、 それ が たまら ず
^
逃げ かえる 。
求め憧れる
(求める.憧れる)
延べ語数:
1
0460
,142,2: 静けさ を
^
求め あこがれる 心持 劇 し い 。
消え兼ねる
(消える.兼ねる)
延べ語数:
1
0452
,9,3: いまだ 淡雪 の
^
消え かね た 砂丘 の 此方
気負い高まる
(気負う.高まる)
延べ語数:
1
0452
,78,0:
^
きおい 高まっ た わが 心 と
撫で鼓する
(撫でる.鼓する)
延べ語数:
1
0449
,63,10: 自分 は 、 我と 我が ひろき 額 、 髪 を
^
撫で こする 。
恐れ悲しむ
(恐れる.悲しむ)
延べ語数:
1
0443
,10,59: 其那 こと を し 、 故意 に 生活 に 強制 し た 一 点 を 作る より 、 互に 理解 しよ う と 努力 し 、 友情 で 団結 し て 行く 気 に 、 どうして なれ ない の か と 、 自分 は 、 自分 の 心持 より 、 寧ろ 、 母上 と A と の 心持 を
^
恐れ 悲しん で 歎 い た の で あっ た 。
考え感じる
(考える.感じる)
延べ語数:
1
0433
,275,29: 此 の 雑 信 第 二 に 於 て 、 私 は 一 人 の 女性 として 、 此国 の 又 我が 故国 の 女性 に 就 て 近頃
^
考え 感じ て 居る 事 を 書き 度 いと 存じ ます 。
下げ切れる
(下げる.切れる)
延べ語数:
1
0433
,22,10: 頭 を 下げ て も 下げ て も 、
^
下げ 切れ ない 程 、 あらたか な 人 の 裡 に は 、 憎ん で も 憎み 切れ ない 或 物 が 倶 に 生き て 居り ます 。
面すり始める
(面する.始める)
延べ語数:
1
0422
,71,40: そして 当時 の ファシズム 権力 の 下 で サークル の 活動 は 、 人民 解放 運動 の ため の 二 重 三 重 の 必要 に こたえ なけれ ば なら なかっ た ため に 、 多く の 困難 に
^
面し はじめ た 時期 で あっ た 。
悔い尽くす
(悔いる.尽くす)
延べ語数:
1
0405
,5,24: 「 伸子 」 一 篇 によって 、 作者 は それ まで 自分 を 生かし て 来 た 環境 の 、 プラス も マイナス も
^
くい つくし た 。
若返り過ぎる
(若返る.過ぎる)
延べ語数:
1
0384
,4,38: アカハタ を よみ はじめ 、 黙っ て 考え を かえ て ゆく あたり は 、 さ も あろ う と 肯け る が 、 積極 的 に なっ て から 、 あの 父親 は 言葉 まで 急 に
^
若がえり すぎ て しまっ て は い まい か 。
止まり掛かる
(止まる.掛かる)
延べ語数:
1
0374
,14,9: プラットフォーム の 群集 は 、 例 の とおり 、
^
止り かかる 電車 目がけ て 殺到 し た 。
聳え始める
(聳える.始める)
延べ語数:
1
0371
,101,5: 崖 が 右手 に
^
聳え はじめ て いる が 、 しかし 左手 は まだ 平ら で 、 大根畑 など が ある あたり に 、 更に その 奥 へ 通じる 一 本 の 草道 が あっ た 。
流れ広がる
(流れる.広がる)
延べ語数:
1
0319
,77,37: ルーズヴェルト 未亡人 が 、 トルーマン を 支持 し ない という 声明 を 出し て 、 それ が 日本 の 新聞 に も 出る ころ から 、 デューイ の 元気 そう な 笑顔 が 世界 の 隅々 まで
^
流れ ひろがっ た 。
覚まし始める
(覚ます.始める)
延べ語数:
1
0318
,1736,24: 日本 の 人民 は 自分 たち の 政治 的 無 経験 が どんなに 悪用 さ れ て いる か という こと について 目 を
^
覚まし はじめ て いる 。
繋がり始める
(繋がる.始める)
延べ語数:
1
0317
,113,18: 日本 で も 、 ボタン ・ ホール の 花 が 、 働く 人民 の 意志 の 表示 に
^
つながり はじめ た こと は おもしろく 、 うれしい 。
儲け始める
(儲ける.始める)
延べ語数:
1
0315
,12,20: 戦争 が だんだん 大 規模 に なっ て 行っ た 時期 、 軍需 会社 は 大小 を 問わ ず
^
儲け はじめ た 。
渦巻き始める
(渦巻く.始める)
延べ語数:
1
0312
,2,12: わたし たち の まわり に 、 また 戦争 に対する 恐怖 が
^
渦まき はじめ た 。
励まし韲える
(励ます.韲える)
延べ語数:
1
0304
,51,11: その 願い で 結ば れ て 、 互い の 愛 で
^
励まし 合える 時 に 、 愛 の 純潔 という こと 、 結婚 生活 の 純潔 性 という こと も 実現 する の で は なかろ う か 。
苦しみ尽くす
(苦しむ.尽くす)
延べ語数:
1
0304
,44,12: 自分 の 人間 的 な 善意 が 裏切ら れ た こと に
^
苦しみ つくし て 、 とうとう 獄中 で 自殺 し た 。
生かし始める
(生かす.始める)
延べ語数:
1
0292
,90,13: 今 はじめて 、 私 たち は 公然 として 人民 たる 自分 を
^
生かし はじめ た 。
儲け尽くす
(儲ける.尽くす)
延べ語数:
1
0289
,28,31: 「 欠損 を し て いる 」 の は 、 帳面 づら だけ だ と 、 誰 に も 分り きっ た 軍需 生産 者 、 つまるところ は 、 戦争 で
^
儲け つくし た 者 たち に 、 何故か 幣 原 内閣 は 、 なおも 追 銭 を やら なけれ ば なら ない 義理 を 感じ て いる の で ある 。
老い過ぎる
(老いる.過ぎる)
延べ語数:
1
0265
,25,11: その ため に 、 人間 として の 母 の 愛 が
^
老い すぎ た という こと が あり 得る だろ う か 。
背負い続ける
(背負う.続ける)
延べ語数:
1
0263
,15,10: ぬける に ぬけ られ ない 境遇 を どこ まで も
^
背負い 続け て ゆか なけれ ば なら ない 人々 を 忘れ て おしまい に なら ない よう に という 願い です 。
替え低める
(替える.低める)
延べ語数:
1
0262
,7,15: あの ころ 、 また 戦争 が はじまる ん でしょ う か 、 と 顔つき を
^
かえ 低め た 声 で その 恐怖 を 示し た 日本 の 婦人 は 決して 一 人 二 人 で は なかっ た 。
供え始める
(供える.始める)
延べ語数:
1
0238
,5,9: ここ に 今日 の 少女 たち が 身 に
^
そなえ はじめ て いる 自然 な 女らし さ と 全く 異 っ た 不自然 さ が あっ た こと が 証拠 だ て られ て おり ます 。
揃え兼ねる
(揃える.兼ねる)
延べ語数:
1
0231
,970,11: それとも 、 人数 を 掛け た だけ の 百 円 を
^
揃え かね た 人 の 方 が 多かっ た か 。
育て終わる
(育てる.終わる)
延べ語数:
1
0231
,926,47: 出征 し て 再び 還る こと の なかっ た 良人 を もつ 妻 たち は 、 どんなに 、 自分 たち の 不安 が 社会 全体 の 連帯 保証 によって 守ら れ 、 自分 が 安心 し て 助ける 場面 と 、 安心 し て 遺児 たち を
^
育て 終 せる 条件 と を 求め て いる だろ う 。
食わし過ぎる
(食わす.過ぎる)
延べ語数:
1
0231
,861,3: それ は 、
^
くわし すぎる ほど 、 これ まで に 触れ て 来 た とおり で ある 。
脅かし付ける
(脅かす.付ける)
延べ語数:
1
0231
,639,35: この よう に し て 総て の 基本 的 な 面 で 人民 の 生活 が 破綻 し 始める につれて 、 政府 は それ に対する 真実 の 対策 を 立て 得 ない から 、 ひたすら
^
威かし つける こと で 戦争 を 遂行 し 表面 の 統一 を 保と う として 来 た 。
振るい始める
(振るう.始める)
延べ語数:
1
0231
,424,37: 平和 に対する 世界 の 努力 を 、 暴力 的 に 破壊 さ せる 切 掛 を 合図 し 合う ため の 同盟 を 結ん だ 三 国 は 、 西 に 東 に 兇暴 な 力 を
^
揮い 始め た 。
生かし続ける
(生かす.続ける)
延べ語数:
1
0220
,101,26: かつて 書い た 自身 の 古典 の まわり に い つ まで も うろつい て い られ ない 歴史 の たたかい の うち に 自身 を
^
生かし つづけ て ゆく とき 、 わたし たち は 自分 の 文学 作品 の 到ら な さ だけ を おそれ ない で 生き 、 書い て いい の だ という はげ まし を 感じる 。
乗せ続ける
(乗せる.続ける)
延べ語数:
1
0220
,1,16: 第 一部 、 第 二 部 、 第 三 部 と ずっと 『 展望 』 に
^
のせ つづけ て 一 九 五 〇 年 十月 二 十 五 日 に 、 ひとまず 三つ の 部分 を おわっ た 。
纏め過ぎる
(纏める.過ぎる)
延べ語数:
1
0217
,58,8: 作者 は その めずらしい 偶然 を ロマンティック に
^
まとめ すぎ た 。
投げ入れる
(投げる.入れる)
延べ語数:
1
0213
,126,45: 男女 の ぬかるみ に つっこま れ て 生き て 来 た マリア が 、 人間 と 人間 と の 間 に あり 得る 愛 という もの を 知っ て 、 その 信頼 から 湧く 歓喜 の 深み へ 、 わが 心 と 身 と を
^
なげ 入れ て 生きる よう に なっ た 、 その 純一 さ が 、 彼女 について の 物語 に 、 いつも 新鮮 な 感動 を 、 おぼえ させる の で ある 。
広め深める
(広める.深める)
延べ語数:
1
0212
,106,39: 特集 ルポルタージュ 「 鋳物 の 街 ・ 川口 の 表情 」 「 地 の 平和 の 緑樹 園 、 安行 植木 苗木 地帯 を 往く 」 など で 、 生活 的 ・ 文学 的 感覚 を 社会 的 に
^
ひろめ 深め て ゆこ う と 努力 し て いる 点 で 注目 を ひい て いる 『 埼玉 文学 』 に しろ 、 同人 たち は 、 より 人間らしい 社会 生活 の 確保 と 、 その 文学 の 確立 の ため に 尽力 し て ゆく という 大きく て 永続 的 な 人民 的 努力 の うち に 、 埼玉 在住 の 人々 の 各種 各様 の 文学 的 傾向 と 素質 と を つつん で 、 民主 的 方向 に 発展 さ せよ う と 志し て いる 。
暗まし切れる
(暗ます.切れる)
延べ語数:
1
0210
,47,56: この 実例 は 、 ある 人々 の 日ごろ の 社会 的 、 文学 的 態度 の 安易 さ が ばく ろ さ れ た モメント として 見る より は 、 むしろ 、 現代 文学 の この 崩壊 に かかわら ず 、 やはり 文学 に つながる 理性 と 人間 的 良心 の うち に は 、
^
くらまし きれ ない 責任 感 が のこさ れ て いる 、 という 角度 から 観 られ て よい と 思う 。
建て連ねる
(建てる.連ねる)
延べ語数:
1
0205
,12,54: 茶坊主 政治 は 、 護符 を いただい て は 、 それ を 一 枚 一 枚 と ポツダム 宣言 の 上 に 貼り つけ 、 憲法 の 本質 を 封じ 、 人権 憲章 は ただ の 文章 で で も ある か の よう に 、 屈従 の 鳥居 を 次 から 次 へ
^
建て つらね た 。
解ごし兼ねる
(解ごす.兼ねる)
延べ語数:
1
0204
,47,36: 平野 氏 は 、 この 数 年来 、 民主 主義 文学 を 語る とき 、 小林 多喜二 を 語る とき 、 党 について 語る とき 、 一種 の 圧迫 的 な コンプレックス から 身 を
^
ほごし かね て いる 。
見破り続ける
(見破る.続ける)
延べ語数:
1
0204
,28,34: 戦争 の 永年 、 軍隊 の 指導 部員 として の 生活 を し て 来 て 、 軍規 の 野蛮 さ 、 絶対 命令 に対する はかない 抵抗 として の 兵士 たち の 仮病 を
^
見破り つづけ て 来 た 人々 。
育て鍛える
(育てる.鍛える)
延べ語数:
1
0192
,119,15: 働く 人民 の 生活 安定 と 自由 と 建設 が なけれ ば その うち に
^
育て 鍛え られる 新しい 人民 的 自己 という もの の 確立 は あり ませ ん 。
避け切れる
(避ける.切れる)
延べ語数:
1
0181
,67,64: それ は 、 これら の 人々 も 日本 の インテリゲンツィア として 、 全 人民 の 一部 として 、 久しい 戦争 の 年々 の 間 、 理性 的 文盲 政策 の もと に 苦しみ 、 すき間 から 洩れる 光 を 追う よう に 、 自分 たち の 生存 と 文学 の 理性 を 辛くも もちこたえ て き た と 同時に 、 マイナス の 面 も
^
さけ きれ なかっ た という 事実 で ある 。
深まり広がる
(深まる.広がる)
延べ語数:
1
0171
,356,38: つまり 、 勤労 者 として 生き 、 社会 に 学び 、 この 作者 ぐらい 現実 の 解明 力 として の 勉学 の 意味 も 理解 し て いる と 、 いつか 、 モティーヴ そのもの の 社会 性 が
^
深まり ひろがっ て 、 たとえば 「 町 工場 」 で 描か れ て いる よう な 「 貧困 」 そのもの にたいして も おのずから 私 という 主人公 と 音 川 という 男 と 二 様 の 勤労 者 の 態度 の 生れる こと が つかめ 、 音 川 の それ を 遺憾 と する 精神 の 実感 に まで つきぬけ て くる の です 。
奏で始める
(奏でる.始める)
延べ語数:
1
0171
,173,11: 第 一 回 目 の 冒頭 に メロディアス な 技術 で
^
奏で はじめ た 、 わが 汚辱 を えぐり あばく という 文学 の 身 が まえ が くずれ て しまっ て い ます 。
見え感じる
(見える.感じる)
延べ語数:
1
0170
,4,15: 文学 は 人生 社会 の 諸相 を 、 眼 の 前 に まざまざ と
^
見え 感じる よう に 描き出す 。
逃れ始める
(逃れる.始める)
延べ語数:
1
0168
,14,9: 日本 で 、 やっと 半 封建 の 圧力 から
^
のがれ はじめ た 人民 が 、 民主 社会 を 実現 しよ う と する 複雑 な 努力 の かたわら 、 どんな 自身 の 文学 ・ 芸術 を 持と う と し つつ ある だろ う か 。
敗れ果てる
(敗れる.果てる)
延べ語数:
1
0166
,80,14: が 、 行動 性 に とみ 、 民主 精神 に 燃える 彼女 に 、
^
敗れ はて た ドイツ の 姿 は どう うつっ て いる で あろ う 。
向け集める
(向ける.集める)
延べ語数:
1
0164
,64,36: その ため に 、 こわい 、 いや だ 、 それ は まちがっ て いる 、 という 声々 を 治安 維持 法 に 向っ て 発せ ず 、 かえって 、 緊張 し た 顔 を わき に
^
向け 集め て 、 社会 主義 リアリズム 論争 、 文学 指導 の 政治 的 偏向 という 主題 に 熱中 し た 。
見出し兼ねる
(見出す.兼ねる)
延べ語数:
1
0160
,7,29: しかも 、 おくれ た 日本 の 覚醒 を めぐる 情勢 の 流れ は 迅 く て 、 内部 に ちぐはぐ な もの を 感じ 、 善意 の 焦点 を
^
見いだし かね て いる まま に 、 現実 は 、 むき出し な 推移 で 私 たち の 日常 を こづい て 、 ゆっくり 考え て みる ため に 止まる 時間 さえ 与え ない 。
痛め続ける
(痛める.続ける)
延べ語数:
1
0160
,65,13: これ は 、 とくに この 戦争 以来 、 私 たち の 精神 を
^
いため つづけ て き た 暴力 によって つくら れ た 、 われわれ の 内部 的 な 抗議 の 自意識 へ 固執 する 癖 、 という 複雑 な 社会 史 的 コム プレックス を とりあげ て 、 それ を ほぐし 、 そこ まで 飛躍 する こと で あろ う と 思う 。
歪め終わる
(歪める.終わる)
延べ語数:
1
0160
,51,16: 日本 の 権力 の 半 封建 な 野蛮 さ が 、 人間 性 を どれほど
^
歪め 終 せ た か という 現実 を 、 こまか に 眺める とき 、 こころ は 燃え立つ ばかり で ある 。
生き死する
(生きる.死する)
延べ語数:
1
0160
,120,11: 地上 の あらゆる 生物 の うち で 、 自分 たち の
^
生き 死する 社会 について の 科学 を もっ て いる の は 人間 ばかり で ある 。
儲け初める
(儲ける.初める)
延べ語数:
1
0153
,70,23: 改造 社 という 所 は 、 あの 頃 もりもり 大きく なり 、 講談社 は あの 頃 から 戦争 犯罪 人 に なる ほど
^
儲け 初め た 。
罰すり切れる
(罰する.切れる)
延べ語数:
1
0153
,198,6: これ は 輿論 が 喧しく て
^
罰し きれ ませ ん でし た が 、 一方 で は 無能力 者 で あり 、 不幸 に なっ た 時 だけ 能力 者 に なっ て いる 。
崩れ終わる
(崩れる.終わる)
延べ語数:
1
0149
,11,36: そして 悲し が なし 近代 的 個性 の 自覚 の 上 に よろめき 立っ て い た 文学 は 、 最近 三 年間 に 、 殆ど 文化 として 抵抗 らしい 抵抗 さえ も 示さ ず に
^
崩れ 終っ た 。
遅れ始める
(遅れる.始める)
延べ語数:
1
0144
,1146,19: 生れつき 非常 に 感覚 的 な 、 多彩 な ゴーリキイ が 既に ロシア の 現実 的 情勢 に
^
おくれ はじめ た ナロードニキ の 学生 達 の 観念 と ヴォルガ と の 間 で 揺れ 、 言葉 の からくり の 熟達 者 で あっ た 当時 の インテリゲンツィア に対し 、 秘か に 、 だが 、 頑強 に 民衆 の 真情 、 飾ら ぬ 言葉 を 主張 し て い た ところ に 、 彼 の 読者 で ある 我々 は 彼 の 初期 の 芸術 的 情熱 の 深い 根源 を 見出す の で ある 。
解れ始める
(解れる.始める)
延べ語数:
1
0142
,720,12: 苦しく 、 重く 閉さ れ て い た 重吉 の 表情 は
^
ほぐれ はじめ て 、 二つ の 眼 の 裡 に は いつも の 重吉 の 精気 の こもっ た 艶 が 甦っ て いる 。
焼け垂れる
(焼ける.垂れる)
延べ語数:
1
0142
,404,13: アスファルト の 道ばた に は 、 半分 焦げ のこっ た 電柱 だの 、
^
焼け 垂れ た まま の 電線 、 火 熱 で とけ て 又 かたまっ た アスファルト の ひきつれ など が あっ た 。
楽しみ過ぎる
(楽しむ.過ぎる)
延べ語数:
1
0142
,40,15: 労役 免除 の 日 は 食餌 を 減らし て 、 囚人 たち が 休日 を
^
たのしみ すぎ ない よう に する 。
投げ伏せる
(投げる.伏せる)
延べ語数:
1
0142
,1434,14: 小林 の おかあさん は 、 この 息子 の 顔 の 上 に 身 を
^
なげ ふせ て 、 優しく 優しく こめかみ の 傷 を 撫で ながら 、 どんなに 泣い たろ う 。
たで汚れる
(たでる.汚れる)
延べ語数:
1
0142
,1251,40: ひろ子 は そこで 、 潮 の 香 を かぎ 、 鯨油 ランプ の 光 に てらさ れる 夜 、 濤 の 音 を きき 、 豆 の 花 と 松 の 若芽 の 伸び を 見 ながら 、 井戸 ば
^
たで よごれ た 皿 など を 洗っ て 数 日 くらし た 。
収まり始める
(収まる.始める)
延べ語数:
1
0142
,1156,15: 重吉 の 左 脚 の 筋炎 は 、 一 週間 ほど し て 段々
^
納まり はじめ た 。
溢れ感じる
(溢れる.感じる)
延べ語数:
1
0142
,1092,3: そういう 熱意 が
^
あふれ 感じ られ た 。
痩せこける
(痩せる.こける)
延べ語数:
1
0141
,9885,38: でも 、 伸子 に は 、 雪白 な パン の 色 が 白けれ ば 白い ほど 、 それ は 何だか あたり の うす よごれ た 雰囲気 と 調和 せ ず 、 ウイ・マダーム とか ウイ・メダーメ と しか 云わ ない
^
瘠せ こけ た 爺さん の 給仕 の 依 估地 さ と 似合わ ない もの に 感じ られる の だっ た 。
被さり掛かる
(被さる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,9630,5: と 自分 の 上 へ
^
かぶさり かかっ て いる 女 助 医 の 白い 上っぱり の 腕 を おしのける よう に し た 。
微睡み掛ける
(微睡む.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,9258,7: あたり が ふっと 静まっ た とき
^
まどろみ かける 伸子 は 、 じき また 聞え て 来る 呻 り 声 で 目 を さまさ れ た 。
逃げ果せる
(逃げる.果せる)
延べ語数:
1
0141
,7853,4: ピオニェール は 完全 に
^
逃げ おおせ た 。
訪ね兼ねる
(訪ねる.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,6876,30: それに レーニングラード の ジプシー 料理 屋 の スタンド の かげ で 素子 の 吉之助 に対する 好意 が わかっ て いる もの だ から 、 なお 更 彼 の 部屋 へ
^
訪ね かね た 。
放れ兼ねる
(放れる.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,6355,22: ほんとに 保 が 多 計 代 の 情熱 の 子 なら ば 、 何 か の 不安 から 保 の そば を
^
はなれ かねる 気分 が 多 計 代 に なかっ た という 方 が 、 伸子 に すれ ば 納得 し かね た 。
生き兼ねる
(生きる.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,6176,33: 相川 良之 介 の よう に 複雑 な 生活 の 経験 が なく 、 また 性格 的 に 相川 良之 介 の よう に 俊敏 で ない 保 に 、 生きる に
^
生き かねる 漠然たる 不安 という よう な もの が あっ た と は 伸子 に 思い かね た 。
感じ詰める
(感じる.詰める)
延べ語数:
1
0141
,6161,24: その ひと の なか に 、 兄 の 和一郎 も 姉 の 伸子 も 、 父母 さえ も おい て 保 は 一 人
^
感じ つめ た の だ と 思う と 、 伸子 の 唇 は 乾い た 啜り泣き で ふるえ た 。
設け入れる
(設ける.入れる)
延べ語数:
1
0141
,5750,34: その とき 案内 者 が アベード の ため につれ 込ん だ 下宿 は 、 ずっと とまっ て いる 下宿 人 の ほか に 、 日曜 など に は そう やっ て 不意 の 客
^
もうけ 入れる 派手 な 落 付き の ない 家 だっ た 。
告げ掛ける
(告げる.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,5272,4: そろそろ 暇 を
^
つげ かけ た とき 伸子 が ゴーリキイ に 云わ れ て 贈呈 し た 小説 の 本 の 扉 へ 、 ロシア 語 で 署名 し た 。
告げ終わる
(告げる.終わる)
延べ語数:
1
0141
,4834,13: それから 一つ 、 二つ 、 と 時 を うっ て 十 時 を
^
告げ 終っ た とたん 、 赤い 広場 から そう 遠く ない ところ で 数 発 の 号砲 が とどろい た 。
吊るし始める
(吊るす.始める)
延べ語数:
1
0141
,4395,18: ニューラ は ダブル ベッド 用 の 大 シーツ や 下着 類 を 、 いそい で その 綱 に
^
吊るし はじめ た 。
苦しみ悶える
(苦しむ.悶える)
延べ語数:
1
0141
,4055,90: けれども 、 まだ ゴーリキイ が 子供 で 、 その 子 が その 境遇 の 中 で 、 生き とおせる もの か 、 生き とおせ ない もの か 、 それ さえ 確か で なく 餓え と たたかい 悪 と たたかっ て ご みすて 場 を さまよっ て い た とき 、 そして 、 若い もの に なっ て 、 ごみ く た の よう な 生活 の 中 に 生き ながら 自分 の なか で 疼き はじめ た 成長 の 欲望 と あて どの ない 可能 の 予感 の ため に
^
苦しみ もだえ て いる とき 、 周囲 は 、 その 生 について 知ら ず 、 無頓着 だっ た 。
拵え続ける
(拵える.続ける)
延べ語数:
1
0141
,3695,17: 伸子 は 、 長 テーブル の 端 三 分の 一 ばかり の ところ に 食卓 を
^
こしらえ つづけ た 。
替わり掛かる
(替わる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,3400,7: その 大量 な 恐怖 は 憎悪 に
^
かわり かかっ て いる 。
褒め切れる
(褒める.切れる)
延べ語数:
1
0141
,3285,9: 「 わたし に は 、 とても あの 子 を
^
ほめ きれ ない わ 」
訴え甘える
(訴える.甘える)
延べ語数:
1
0141
,3063,9: 伸子 は 、 その ヴェラ の 、 妻 として
^
訴え 甘え て いる 態度 を おもしろく 感じ た 。
とよみ上げる
(とよむ.上げる)
延べ語数:
1
0141
,2446,17: 伸子 は 、 いま でも 、 小さな 娘 を 前 において 、 ひな鳥 の むし 焼 、
^
とよみ 上げ た とき の 多 計 代 の 激昂 と 涙 に ふるえる 声 を 思い出す こと が 出来 た 。
切れ掛かる
(切れる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,2293,19: そして 、 物置 戸棚 に つみあげ て ある 古本 の 山 の なか から 、 勝手 に とじ の
^
きれ かかっ た 水沫 集 だの はん ぱものの 紅葉 全集 だの 国民 文庫 だ の を 見つけ て 来 て 、 自分 の 本箱 を こしらえ た 。
分かり掛かる
(分かる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,21547,3: —— なんだか 、
^
わかり かかっ て 来 て いる ん だ から 。
倦ね掛ける
(倦ねる.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,20376,8: 蒲原 と 伸子 と が 、 待ち
^
あぐね かけ た とき 、 ノヴァミルスキー が 部屋 へ 戻っ て 来 た 。
捩れ始める
(捩れる.始める)
延べ語数:
1
0141
,20221,10: 歩い て いる うち に すこし 下っ て それ が
^
よじれ はじめ て いる の に も 心づか ない で 、 活溌 な 足どり で 河 ぷち を 行く 。
値切り始める
(値切る.始める)
延べ語数:
1
0141
,1982,14: 素子 が 、 こごみ かかっ て 果物 を 手 にとって しらべ ながら 、
^
ねぎり はじめ た 。
現れ掛かる
(現れる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,19170,17: そして 、 メイエルホリド の こけ おどし は 、 この 場合 ソヴェト の 演劇 の 弱 さ として
^
現れ かかっ て いる 。
仕舞い切れる
(仕舞う.切れる)
延べ語数:
1
0141
,18573,6: それ は 伸子 が 荷物 を
^
しまい きれ なく なっ て 蜂谷 良作 から かり て 来 た 鞄 だっ た 。
跳ね越える
(跳ねる.越える)
延べ語数:
1
0141
,1811,18: アムステルダム 通り と よば れ て いる 寄宿舎 前 の 古い ごろごろ し た 石敷 の 坂道 を
^
跳ね 越え て 、 女学生 達 が よく かけこん で い た 向い 側 の 小さな 喫茶店 。
揺れ掛かる
(揺れる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,17970,11: 蜂谷 に 抵抗 する こと は 、 伸子 の 内 に
^
揺れ かかる 何 か に さからう こと だっ た 。
更け始める
(更ける.始める)
延べ語数:
1
0141
,14320,5: 赤坊 の とき から もう
^
ふけ はじめ て 、 それなり 育ち が とまっ た よう な 人間 の 大群 。
起き始める
(起きる.始める)
延べ語数:
1
0141
,14290,7: ミセス・ステッソン が 、 下宿 人 を
^
おき はじめ た の も 大戦 後 の こと だっ た 。
飽き疲れる
(飽きる.疲れる)
延べ語数:
1
0141
,13856,67: 多 計 代 の 性格 が かわら ず 、 和一郎 が 和 一郎 で ある かぎり 、 そして 、 おそらくは 伸子 も 伸子 で ある かぎり は 、 循環 小数 の よう に 、 あるいは 無為 な 人々 にとって の スポーツ で で も ある か の よう に 、 いくら で も 繰返さ れる 深刻 そう で 他愛 の ない ご たつき に 、 伸子 は
^
あき 疲れ た 。
向かい合わす
(向かう.合わす)
延べ語数:
1
0141
,13206,26: 一つ の ドア の 前 で 片ちんば に 組み合わさ れ た 男 の 靴 、 女 の 靴 が 、 いかにも 踊っ て いる 形 で
^
向い あわさ れ て いる か と 思う と 、 その さき の ドア で は 、 靴 の ぬげ た の を かまわ ず 逃げる 女 を 、 男 が 追っかけ て つかまえ た と でも いう よう な 形 に 男 靴 女 靴 が いりみだれ て いる 。
蒸かし始める
(蒸かす.始める)
延べ語数:
1
0141
,12967,17: 話し たかっ た こと を 、 ともかく 話し きっ た という 様子 で 、 タバコ を
^
ふかし はじめ た 和一郎 に 、 長い 沈黙 の のち 伸子 は ぽつり 、 ぽつり 云っ た 。
終わり掛かる
(終わる.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,123,3: 食事 も
^
終り かかっ た ころ 、 瀬川 雅夫 が 、
抜け掛ける
(抜ける.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,10613,39: その 様子 を 、 きょう は 現実 に 見 られる だろ う か と 半ば の 期待 で ステージ に 視線 を こらし て いる 聴衆 が 、 川辺 みさ子 の ゆるやか な 束髪 の うし ろ から 次第に
^
ぬけ かけ て 来 た 櫛 に 目 を つけ 、 やがて 音楽 そのもの より い つ その 櫛 が 落ちる だろ う か という 好奇 心 に 集中 さ れ て ゆく の が 、 聴衆 に まじっ て いる 伸子 に まざまざ と 感じ られ た 。
溢れ鄙びる
(溢れる.鄙びる)
延べ語数:
1
0141
,10485,32: しかし また 、 ヨーロッパ の 輝 や かしく 技術 の 練達 し た 、 社交 性 に 磨き ぬか れ た 音楽 の 世界 に 馴れ た ジンバリスト にとって そういう 真心 に
^
あふれ 鄙び た 日本 音楽家 と その 愛好 家 たち の 表情 は 、 素朴 に 感動 的 だっ た に ちがい ない こと も わかっ た 。
込め始める
(込める.始める)
延べ語数:
1
0141
,10211,4: かすか に あたり を
^
こめ はじめ た 夕 靄 と 、 薄い 雲 の 彼方 の 夕映え に つつま れ た ワルシャワ の 市街 に その とき 一斉 に 灯 が ともっ た 。
仕舞い始める
(仕舞う.始める)
延べ語数:
1
0140
,96,20: そして 、 とりあげ て 見 て い た 写真 を 、 テーブル の 下 に ある 手箱 の 中 へ
^
しまい はじめ た 。
溶け掛ける
(溶ける.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,5955,8: 灰色 の 大きい 眼 玉 が 黄 色っぽく
^
溶け かけ て いる 巨人 の よう な 外国 人 の 主人 。
色づき掛ける
(色づく.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,5594,6: 大根畑 が あり 、 唐辛子 が
^
色づき かけ て おり 、 大気 の 中 に は 草木 の みのる 香り と 午後 の 日光 に あたため られ た 強壮 な 下 肥え の におい が 漂っ て いる 。
固まり掛かる
(固まる.掛かる)
延べ語数:
1
0140
,5395,6: 行こ う という 決心 が
^
かたまり かかる につれて 、 伸子 も 当然 旅費 の こと は 考え た 。
波打ち悶える
(波打つ.悶える)
延べ語数:
1
0140
,4844,24: —— しか し 、 ベッド の 上 に 泣き伏し た のり子 の 綺麗 な 友禅 の 絽 の お たいこ は 、 なんと せつなく
^
波うち もだえ て い た だろ う 。
冷え固まる
(冷える.固まる)
延べ語数:
1
0140
,4499,26: そして 多 計 代 が 人生 の いろいろ な 面 、 とくに 男女 の いきさつ について もっ て いる 偏見 は 、 矛盾 し た まま
^
冷え かたまっ て 、 多 計 代 の 生活 に ある あらゆる 自己 撞着 は これから さき は ひとしお 威厳 の 加わっ た もの と なっ て 、 佐々 の 家庭 に 君臨 する で あろ う 。
燃え揺れる
(燃える.揺れる)
延べ語数:
1
0140
,4496,6: 多 計 代 の うち に
^
燃え ゆれ て い た 最後 の みずみずし さ 、 柔軟 さ は 徒労 の うち に 燃えつき た 。
つつみ掛かる
(つつむ.掛かる)
延べ語数:
1
0140
,4406,15: 出 た 途端 に 、 ボオッ と 炎暑 で やけ た 外気 が 体 に
^
つつみ かかっ て 来る の が わかっ た 。
悲しみ訴える
(悲しむ.訴える)
延べ語数:
1
0140
,4273,44: 久地 浩 の 哀傷 は 丸く 短い その 全身 から ほとばしり 、 ひとり 去っ た 旧友 相川 良之 介 に 向っ て 、 彼 によって あらわさ れ て い た 彼等 同 時代 人 の 芸術 性 も ともに 終焉 し た こと を
^
かなしみ 訴える よう だっ た 。
下ろし過ぎる
(下ろす.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,4243,13: 文士 が 余り 常識 的 で 平穏 な 日常 生活 に 腰 を
^
おろし すぎ て しまっ た から だ 。
纏まり掛かる
(纏まる.掛かる)
延べ語数:
1
0140
,3918,21: 伸子 と すれ ば 、 間もなく 、 自分 が この 二 三 年 かかっ て 書い た 長い 小説 が
^
まとまり かかっ て いる 。
破れ掛ける
(破れる.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,3279,5: 佃 と の 生活 が
^
破れ かけ た ころ から 、 離婚 し て しまう まで の 数 年間 伸子 は どんなに 、 その 「 いい 方法 」 を さがし て もがき つづけ た だろ う 。
汚れ古びる
(汚れる.古びる)
延べ語数:
1
0140
,2758,23: どの ひと も の どの ところ で 丸く エリ の 立っ た 茶色 だの 黒 だ の の ルバーシカ を 着 て 、
^
よごれ 古び た ズボン に 下駄 や 靴 や まちまち の 足もと で ある 。
炊け過ぎる
(炊ける.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,2736,5: 御飯 が すこし 柔らか に
^
炊け すぎ て 丸め にくい 。
建て始める
(建てる.始める)
延べ語数:
1
0140
,2608,24: 泰造 は 、 祖母 に 「 西洋 に ある とおり の 家 に 住まわし て あげる 」 と 、 洋風 の その 家 を
^
建て はじめ た 。
零れ掛かる
(零れる.掛かる)
延べ語数:
1
0140
,2354,14: ただ 、 まぶた いっぱい に なっ て き た 涙 が 、 頬 に
^
こぼれ かかっ た 。
決まり過ぎる
(決まる.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,1756,55: 茶話 会 と いう からには 主催 者 が 一座 の もの を 紹介 し て 、 通訳 を とおし て ながら も くつろい だ 話 が 出来る の だろ う と いくらか 楽しみ を もっ て 期待 し て 来 た 伸子 は 、 何 を 標準 に し て いる の か とにかく
^
きまり すぎ た 席次 や その 室 の 気分 を 意外 に 感じ た 。
引越し掛ける
(引越す.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,1607,34: 佃 は 、 気 を かえる ため に と 、 それ まで 住ん で い た 家 の 、 前 の せまい 通り を へだて た 向い 側 の 新しい 二 階 家 に
^
引越し かけ て い た 。
溢れ落ちる
(溢れる.落ちる)
延べ語数:
1
0139
,447,15: と 笑いかけ た が 、 眼 から は 自分 で も 思いがけない 熱い 涙 が
^
溢れ 落ち た 。
起き換える
(起きる.換える)
延べ語数:
1
0139
,433,15: お 茂 登 は 蹲ん だ 足 の 上 で 体 の 重心 を
^
おき 代える よう に 身じろぎ し て 、 凝っ と タイヤ に 目 を 落し た まま 、 云っ た 。
掠め始める
(掠める.始める)
延べ語数:
1
0139
,165,27: 待っ て くれ 、 という 才覚 も つか ない 間 に そのまま バス は 速力 を 出し 、 馴染 の ない 夜 の 街 が ガラス を
^
掠め はじめ た 。
転げ掛かる
(転げる.掛かる)
延べ語数:
1
0139
,164,20: 女 車掌 の 声 と 一緒 に 乱暴 に 一 揺れ し て 、 お 茂 登 は あやうく
^
転げ かかっ た 。
腐れ掛かる
(腐れる.掛かる)
延べ語数:
1
0137
,21,20: 近頃 で は 、 大勢 織 子 を つかっ て い た よう な 機屋 が つぶれる 代り に 、
^
腐れ かかっ た よう な 家 が ガラス を はめ た 窓 を 一つ 切っ て 、 その 下 に 借り もの の 機 を 据えつけ 、 カッ シャン 、 カッ シャン と やり はじめ た 。
考え潜める
(考える.潜める)
延べ語数:
1
0130
,21,61: 具体 的 事情 を よく 考え 、 自分 が もとめ て いる の は どういう 人生 で あり 、 また 子ども の 父 で あっ た 人 が 、 自分 たち 妻 と 子 と を その よう に 暮さ せ たい と 希望 し て い た 生活 は どういう もの で あっ た か という こと を じっと
^
考え ひそめ て 見れ ば 、 おのずから 判断 は おでき に なる と 思い ます 。
壊れ落ちる
(壊れる.落ちる)
延べ語数:
1
0115
,116,15: 戈 を 振 い ながら 、 彼等 の 右手 は 、 恐ろしい 執念 を以て 、
^
壊れ 落ちる 障壁 の 破片 を 、 しっかり と 、 命 に 掛け て 掴ん で 居る 。
燃え仕切る
(燃える.仕切る)
延べ語数:
1
0114
,64,7: 私 が 若し 描く ん なら
^
燃え しきる 焔 の 上 に 座っ て 室 咲 の 花 に 取り巻か れ て 居る の を 描く 。
白け掛かる
(白ける.掛かる)
延べ語数:
1
0114
,570,19: 何と 云う まとまり も ない ありふれ た 世間 話 が 四 人 の 間 を 走り まわっ て
^
白け かかる 空気 を 取り もどす ため に 、 篤 は 下らない 自分 の 日常 の 事 について まで 話し た 。
建て遊ばす
(建てる.遊ばす)
延べ語数:
1
0114
,412,6: どこ へ お家 を 御
^
建て 遊ばす ん で ござい ます ?
戯れ掛かる
(戯れる.掛かる)
延べ語数:
1
0113
,254,20: けれ 共 一 度 寄せ た 大浪 が 引く 様 に 高ぶっ た 感情 が しずまる と 渚 に
^
たわむれ かかる 小波 の 様 に 静か に 美 くし く 話す 、 その 自分 の 言葉 と 心理 を どう に でも 向け かえる 事 の 出来る の を 千 世子 は 羨み もし 又 恐ろしい 事 だ と も 思っ た 。
受け過ぎる
(受ける.過ぎる)
延べ語数:
1
0112
,2096,13: 「 若い 人 で なけれ ば うけ られ ない 特別 な 恩沢 を
^
うけ すぎ て 私 は もう あきあきし て しまっ た 、 しずか な ところ に 独り で 考え たい 事 を 考え て 居 たい 」
分け隔てる
(分ける.隔てる)
延べ語数:
1
0110
,45,8: 山 に 行く 人々 が お互い に
^
分け へだて なく 話し合える こと は でき ない の だろ う か 。
燃え尽くす
(燃える.尽くす)
延べ語数:
1
0109
,135,8: が 、 その 無気味 な 火 も やがて
^
燃え 尽す だけ 燃える と 、 空虚 な 残骸 の 姿 と なっ て い た 。
見え初める
(見える.初める)
延べ語数:
1
0109
,123,11: かすか な 煙 が 後 の 藪 の 高い 空 に
^
見え そめ て い た 。
煮え零れる
(煮える.零れる)
延べ語数:
1
0105
,48,9: 小さい 炉 で は 、 鍋 から 汁 が
^
煮え こぼれ て い た 。
占め続ける
(占める.続ける)
延べ語数:
1
0098
,999,17: 嫁 競争 、 息子 競争 の 本家 、 別家 を通じて 、 今 の ところ 第 一等 を
^
占め つづけ て いる の は 白痴 の 天 作 で あろ う 。
揺れ過ぎる
(揺れる.過ぎる)
延べ語数:
1
0098
,944,12: 白く 粉 を ふい た 青竹 の 節節 の 間 を 、
^
ゆれ 過ぎ て ゆく 釣竿 の 一団 の 中 に 、 私 の 子供 も 一 人 混 って いる 。
折れ崩れる
(折れる.崩れる)
延べ語数:
1
0098
,3374,13: 朝 から の 若やい だ 私 の 気持ち が 急 に ぺたんと
^
折れ 崩れ て 坐っ た 。
降り溜まる
(降りる.溜まる)
延べ語数:
1
0098
,3026,3: 落葉 の
^
降り 溜る よう に 、 それ は その よう に なっ て き た もの が あっ た から だろ う 。
溶け崩れる
(溶ける.崩れる)
延べ語数:
1
0098
,2478,8: 中央 の 大 鍋 いっぱい に とろり と
^
溶け 崩れ た 小豆餅 、 中 鍋 に は 、 白い 澄し 餅 が いっぱい 。
絞め上げる
(絞める.上げる)
延べ語数:
1
0098
,2090,23: 一見 、 供出 する もの に 同情 ある 様子 ながら も 、 悪 狡く 逃げる もの は 逃がし て 置き 、 その後 で
^
絞め 上げ て 見せよ う という 肚 も 見え 、 なかなか 油断 の なら ぬ 方法 で ある 。
育て眺める
(育てる.眺める)
延べ語数:
1
0098
,1283,50: 傍観 の 苦し さ に は 、 働い て いる もの に は 分ろ う 筈 が ない 徳義心 が ここ に 必要 で 、 私 の 愉し み は ここ から 何 か 少し ずつ 芽 の 出 て くる の を 感じ 、 それ の 伸びる の を
^
育て 眺める 愉し み だ 。
落とし掛ける
(落とす.掛ける)
延べ語数:
1
0098
,1248,34: しかし 、 彼 一 代 に 酒癖 の ため 貧農 に なり 下っ た 結果 は 、 まんまと 別家 の 久左衛門 に 位置 を とっ て 替ら れ 、 危く 死者 の 位置 まで
^
落し かけ た が 、 村 の 一同 の 納金 五 円 が 普通 の ところ を 、 彼 は 十 円 出す と 云い 張り 、 ようやく 中 壇 で 踏み とまら せ た 。
揺れ暴れる
(揺れる.暴れる)
延べ語数:
1
0098
,1109,3: 右往左往 し て
^
揺れ 暴れる 稲 の 穂波 。
抜け倒れる
(抜ける.倒れる)
延べ語数:
1
0098
,1091,7: 電線 が ふっ切れ 、 立木 が 根から
^
抜け 倒れる 。
閉め続ける
(閉める.続ける)
延べ語数:
1
0098
,1031,77: 明らか に 有る こと の 分っ て いる 家 へ 集まる 恨み から 、 超然と は し がたい 苦し さ や 、 いや 、 たしかに 自分 の 家 だけ は 無い という 堅苦しい 表情 など 、 それら が 雨 の 中 を さ迷い 歩く 暇 の 間 も 、 村 の 共同 精米 所 だけ は 、 どこ に どれ だけ ある か 、 無い か を 睥 ん だ 静けさ で 、 ひっそり と 戸 を
^
閉め つづけ て いる 無気味 さ だ 。
凍み広げる
(凍みる.広げる)
延べ語数:
1
0098
,1022,9: 紫蘇 の 青 さ が 雨滴 を 板の間 に
^
しみ 拡げ て ゆく 夕暮 、 雨蛙 が 鳴き 、 笊 に つもっ た 紫蘇 の 実 の 重い 湿り に あたり が 洗わ れ 、 匂い つつ 夜 に なる 。
考え合わす
(考える.合わす)
延べ語数:
1
0095
,1957,4: これら の こと を
^
考え 合わす と 、 ワーナー 博士 の 一行 が 全部 海底 で 死滅 し た ん で は 、 こんな しっかり し た こと は 報道 でき やし ない よ 。
群れ集まる
(群れる.集まる)
延べ語数:
1
0095
,1361,2: 埠頭 に
^
群れ 集まる 数 百 人 の 男女 の 群 が 、 はっきり と 双眼 鏡 の 奥 に 吸い込ま れ た 、 いろんな 顔 が 重なっ て いる 、 ドレゴ は 、 早鐘 の よう に 打ちだし た 自分 の 心臓 を 気 に し ながら 、 美しい 若い 女性 の 顔 を 探し 始め た 、 花束 を その 顔 と 一緒 に 並べ て いる ところ の … … 。
抱え起こす
(抱える.起こす)
延べ語数:
1
0091
,728,12: 武平 は 、 座敷 へ 飛び 上っ て 、 夫人 を
^
かかえ 起し ながら 、 息せき切っ て きい て いる 。
めくり始める
(めくる.始める)
延べ語数:
1
0091
,1484,28: が 、 しばらく し て 課長 は 気 を とりなおし て 部 厚い 雪子 学士 の 研究 ノート の 頁 を 、 ていねい に 一 頁 ずつ
^
めくり はじめ た 。
崩れ溶ける
(崩れる.溶ける)
延べ語数:
1
0091
,1126,5: が 、 やがて それ も
^
崩れ 溶け て しまい 、 雪子 学士 の 幽霊 は 完全 に この 部屋 から 消え失せ た 、 彼女 の 研究 ノート 第 八 冊 と共に … … 。
掛け集まる
(掛ける.集まる)
延べ語数:
1
0089
,48,29: 左 平 の 自殺 を 見つけ た の は 、 雇人 の 喜 三 という 老人 だっ た が 、 その しらせ に 村人 が この 屋敷 へ
^
かけ あつまっ た とき 、 さらに へん な 話 を 聞い た 。
蒸かし続ける
(蒸かす.続ける)
延べ語数:
1
0087
,620,9: 警部 は さっき から 退屈 げ に 煙草 を
^
ふかし 続け て い た わけ で ある が 、 この とき 椅子 の 上 に 腰 を 揺り 直し て 、
建て替える
(建てる.替える)
延べ語数:
1
0084
,476,11: 「 お金 は ある の です ね 、 そんなに 塔 を
^
建て かえる よう で は … … 」
詰め寄せる
(詰める.寄せる)
延べ語数:
1
0084
,2469,9: 棒 を 高く ふり あげ ながら 、 じわじわ と
^
つめ よせ て 来 た その 大群 。
やれ助かる
(やれる.助かる)
延べ語数:
1
0084
,2304,1:
^
やれ 助かっ た か と 思う 折 しも 、 こんど は 大きい 青い 岩 の よう な もの が 、 彼ら の 中 から とび出 し て 、 宇宙 艇 の 方 へ どんどん 投げつけ られ 始め た 。
上げ終わる
(上げる.終わる)
延べ語数:
1
0084
,132,16: 見送り の 善 童 悪童 たち は 、 ひとしきり 赤い 声 やら 黄いろい 声 を
^
あげ 終る と 、 こんど は 車 の まわり に 集っ て き て 、 手 に 手 に 餞別 の 品物 を さしあげ 、 山木 と 河合 に 贈る の だっ た 。
撫で始める
(撫でる.始める)
延べ語数:
1
0083
,205,50: 私 は 自分 の 脚 の 毛脛 を —— いや 、 これ は あの とき 売 物 を 買っ て 取付け た もの で ある が 、 今 は これ が 自分 の 脛 の 第 二 世 と なっ て いる —— それ を 撫でる と も なし に
^
撫で 始め た が 、 侘し さ が 一層 加わる ばかり で あっ た 。
冴え始める
(冴える.始める)
延べ語数:
1
0083
,194,16: 私 は 失望 を 禁じ 得 なかっ た と共に 、 珠子 に対して 或 る 不満 を
^
さえ 始め て 感じ た 。
溶け落ちる
(溶ける.落ちる)
延べ語数:
1
0082
,2369,24: その 火 に あたる と 、 がん じ ょうな 鉄 の 錠 も 、 みるみる あめ の よう に なっ て 、 どろどろ に
^
熔け おち て しまっ た の だっ た 。
変え始める
(変える.始める)
延べ語数:
1
0082
,1011,43: 附近 の 山々 は 、 早く も 衣 が え に うつり 、 今 まで の 緑 一色 の 着物 を 、 明 かるい 黄ばん だ 色 や 目 の さめる よう な 赤い 色 で いろどっ た 美しい 模様 の もの に
^
変え はじめ た 。
食べ過ごす
(食べる.過ごす)
延べ語数:
1
0081
,405,25: ラツール が 苦心 を し て 拾い あげ た 食料 品 を 、 玉太郎 は 世界一 の ごちそう だ と 思い ながら 、 思わず
^
たべ すごし た 。
傷つき過ぎる
(傷つく.過ぎる)
延べ語数:
1
0081
,4037,20: 海賊 船 は 調査 の 結果 は 、 やはり 大海 へ 乗り出す に は 、 あまり 古 すぎ 、
^
傷つき すぎ て い た 。
加え上げる
(加える.上げる)
延べ語数:
1
0081
,3945,16: 他 の 恐竜 が 、 海 から やっと 姿 を 見せ た フランソア の 身体 を
^
くわえ あげる 。
逃れ切れる
(逃れる.切れる)
延べ語数:
1
0081
,3938,5: 怪獣 に 追いまくら れ て
^
逃れ きれ ぬ 人間 が 、 最後 の 苦闘 を つづけ て いる 図 だ 。
投げ続ける
(投げる.続ける)
延べ語数:
1
0081
,2654,2: と
^
投げ つづけ た の で ある 。
閉め過ぎる
(閉める.過ぎる)
延べ語数:
1
0081
,216,6: その かわり 紐 が 手首 を
^
しめ すぎ て 、 少し 痛く なっ た 。
吠え続ける
(吠える.続ける)
延べ語数:
1
0081
,159,5: 犬 が すぐ そば で
^
吠え つづけ た 。
与えなする
(与える.なする)
延べ語数:
1
0081
,1376,14: え へ へ 、 なん でし たら 閣下 が 鱶 へ 食糧 を お
^
あたえ なすっ て は … … 」
つつみ始める
(つつむ.始める)
延べ語数:
1
0080
,865,34: その かわり 、 ラッパ の よう な 口 から は 、 銀 白色 の 粉 が 噴火 する 火山灰 の よう に ふきだし 、 陳列 棚 の 方 から の びてくるきみのわるい 黒い 煙 を
^
つつみ はじめ た 。
枯れ乗せる
(枯れる.乗せる)
延べ語数:
1
0080
,2753,1: そして
^
かれ のせ つ なる 願い として 、 午後 二 時 五 分 過ぎ まで は 、 ぜったいに 博士 邸 に 、 はいら ない こと に し て くれ と いっ た 。
向け掛かる
(向ける.掛かる)
延べ語数:
1
0080
,2387,24: なお 、 もう 一つ 蜂 矢 が 気がつい た の は 、 額 の 生えぎわ の ところ の 皮 が 、 妙 に
^
むけ かかっ て いる よう に 見える こと だっ た 。
投げ始める
(投げる.始める)
延べ語数:
1
0080
,1562,26: あげく の はて に 、 足もと に 落ち て い た 文 福茶 釜 の 破片 を 拾い あげ て 、 これ を 見物人 席 へ
^
投げ はじめ た から たいへん です 」
滅ぼし掛かる
(滅ぼす.掛かる)
延べ語数:
1
0079
,806,6: 人類 は 自分 で 自分 を
^
亡ぼし かかっ て いる 」
当たり過ぎる
(当たる.過ぎる)
延べ語数:
1
0079
,2375,29: ( ロ ) の 場合 に なる と 、 さっき も いっ た よう に 、 人間 の 身体 に 、 他 の 大きな 物体 の 引力 が 強く
^
あたり すぎ ます から 、 人間 は 今 より も ずっと から だ が 不自由 に なる し 、 おもしろく ない 力 を 外 から 受け なく て は なら ない の です よ 。
替え続ける
(替える.続ける)
延べ語数:
1
0079
,1641,18: その あやしい 物 は 、 一 秒 の 休み も なく 、 自分 の 形 を たえず
^
かえ つづけ て いる 。
取れまかる
(取れる.まかる)
延べ語数:
1
0077
,280,0:
^
とれ まか て ぎをちまめ
照らし上げる
(照らす.上げる)
延べ語数:
1
0073
,228,6: そして あやしい 人物 を 下 から
^
照らし あげ た の で ある 。
ほどき始める
(ほどく.始める)
延べ語数:
1
0071
,1300,11: と カン ノ 博士 が すい り の 糸口 を
^
ほどき はじめ た 。
煩わし過ぎる
(煩わす.過ぎる)
延べ語数:
1
0070
,21,28: —— いや 、 こんな こと を 一々 書き つらね て 、 彼 の 昭和 五 十 二 年 における 生活 ぶり を 説明 し て 行く の は
^
煩わし すぎる 。
急かし立てる
(急かす.立てる)
延べ語数:
1
0068
,186,8: 「 早く 、 乗っ て 下さい 」 と
^
せかし 立てる 。
褒め感じる
(褒める.感じる)
延べ語数:
1
0064
,98,22: 男 は 、 顔色 も 替え ず ( 出来 ます とも ) と 、 答える と 、 今度 は 前 より も
^
ほめ 感じ て 、 いろいろ 介抱 し て くれ た 。
遅れ掛ける
(遅れる.掛ける)
延べ語数:
1
0062
,84,20: 富士通 が 出し て いる FM TOWNS という パーソナル コンピューター の 新 機種 発表 会 に 、 危うく
^
遅れ かけ た から だ 。
倒れ続ける
(倒れる.続ける)
延べ語数:
1
0062
,588,1:
^
倒れ 続ける く そっ たれ ドミノ ども は 、 繰り返し オレ に そう ささやく の だ 。
ぼやき続ける
(ぼやく.続ける)
延べ語数:
1
0062
,554,24: この 大衆 運動 が なけれ ば 、 彼 が どこ か の 研究 室 で 「 経営 陣 が アホ で 」 と
^
ぼやき 続ける 時間 は もっと もっと 長かっ た はず だ 。
抜かし始める
(抜かす.始める)
延べ語数:
1
0062
,437,88: オレ は は なから 、 相撲 道 が 親方 と 合わ ぬ だ なん だ と 抜かし た 挙げ句 、 タレント 道 や スポーツ 冒険 家 道 ( 実際 笑わせ て くれる ぜ この アン チャン は ) に 首 を 突っ込ん で やたら 言い訳 ばかり を 繰り返す よう な 腑抜け 野郎 は 、 どこ か ねじ が 切れ ちまっ た よう な 危険 な 臭い の する 橋本 の キック で 首筋 で も 冷やし て 、 いずれ プロレス 道 が 合う だ 合わ ぬ だ
^
ぬかし 始める と 踏ん で い た の だ 。
上がり掛ける
(上がる.掛ける)
延べ語数:
1
0062
,3276,20: 激しく 降り出し た 雨 は 、 バス タオル で 頭 を ゴシゴシ 拭き 終え た ころ に は 唐突 に
^
上がり かけ て い た 。
反らし続ける
(反らす.続ける)
延べ語数:
1
0062
,3251,9: 心 に 開い た 大きな 穴 から 目 を
^
反らし 続け て いる うち に 、 自分 自身 が 厄介 な 病気 に かかっ て いる こと を 知っ た 。
化け続ける
(化ける.続ける)
延べ語数:
1
0062
,3210,10: 必要 と あれ ば 、 次 から 次 へ と
^
化け 続ける 。
集め続ける
(集める.続ける)
延べ語数:
1
0062
,309,6: また インパクト の ある 商品 を
^
集め 続け られる の か 。
乗せ終える
(乗せる.終える)
延べ語数:
1
0062
,2843,26: 一 九 八 三 年 の 初め 、 すでに IBM PC の 大 成功 によって MS — DOS を 地球 を 回る 軌道 に
^
乗せ 終え て い た マイクロソフト は 、 より まとも な マシン の 操作 環境 の 実現 を 目指し て Windows の 開発 を スタート さ せ た 。
掛かり続ける
(掛かる.続ける)
延べ語数:
1
0062
,2752,14: だが 激しい 競争 によって 、 物事 を 素早く 徹底 し て 進める 圧力 の
^
かかり 続ける PC 上 の Windows に は 、 いささか いびつ な マック の 真似 に とどまら ない 可能 性 が ある 。
溢れ始める
(溢れる.始める)
延べ語数:
1
0062
,2400,27: さまざま な 家電 製品 や 機器 に 組み込ま れ 、 あるいは ワードプロセッサー や パーソナル コンピューター に 身 を やつし て 、 世 に は マイクロ コンピューター が
^
あふれ 始め た 。
居座り続ける
(居座る.続ける)
延べ語数:
1
0062
,2363,14: もっとも 『 行方 不明 』 という の は 、 コンピューター 村 の 隅 に
^
居座り 続け た こっち の 勝手 な 言い草 で 、 本人 は 健康 に も その後 二 年間 、 鼻毛 抜き つつ 寝 て 暮らし て い た らしい 。
溜め過ぎる
(溜める.過ぎる)
延べ語数:
1
0062
,200,21: そして オレ 達 の 社会 は 、 あう ん の 仲良し クラブ に とどまっ て いる に は 小金 を
^
ため 過ぎ た の だ から 。
並べ変える
(並べる.変える)
延べ語数:
1
0062
,1718,10: ランダム に 入力 し た カタカナ は 、 見事 に
^
並べ 変え られ た 。
寄せ始める
(寄せる.始める)
延べ語数:
1
0062
,1267,16: 帰国 後 西 が 創刊 し て い た 『 アスキー 』 に 記事 を
^
寄せ はじめ た 古川 は 、 本場 の 流れ に 直接 触れよ う と 、 翌 一 九 七 八 年 、 留学 の 名目 で 再度 渡米 する 。
気取り始める
(気取る.始める)
延べ語数:
1
0062
,1144,22: 「 パーソナル コンピューター の ビジネス が ちょっと うまく いっ た もの だ から 、 我々 の 開発 スタッフ は 殿様 商売 を
^
気取り 始め た 」 と いきなり 社内 に 向かっ て 二 通 目 の レッド ・ ペーパー を 突き付け た 。
上げ続ける
(上げる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9493,21: 強烈 な 個性 を 備え 、 じつに よく 似通っ た 二 人 が 手 を 結ん で 大きな 成果 を
^
上げ 続ける その 一方 で 、 両者 の あいだ に は 歪み も また 蓄積 さ れ て いっ た 。
見直し始める
(見直す.始める)
延べ語数:
1
0060
,9484,40: 一 九 八 五 ( 昭和 六 十 ) 年 の 秋 から 株式 の 公開 を 真剣 に 検討 し はじめ た マイクロソフト は 、 事業 体制 整理 の 一環 として 、 日本 市場 へ の 取り組み を
^
見直し はじめ た 。
拘わり続ける
(拘わる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9427,3: グラフィックス モード に
^
こだわり 続け た こと の 成果 は 、 プリンター から どう 打ち出さ れる か を あらかじめ 画面 上 で 確認 できる という 特長 に 現われ た 。
応え切れる
(応える.切れる)
延べ語数:
1
0060
,9415,6: 互換 性 の 要求 に
^
応え きれ ない MS — DOS という 器 が 標準 として 生き 続け た こと で 、 PC — 9 8 0 1 の 市場 独占 は 圧倒的 な もの に なっ た 。
終え掛かる
(終える.掛かる)
延べ語数:
1
0060
,9312,43: ディスク 二 台 、 一 二 八 K バイト の RAM で 二 八 万 五 〇 〇 〇 円 という 価格 に のみ 対応 する 必要 を 感じ た 浜田 は 、 J X の 発表 の 直後 から 製品 寿命 を
^
終え かかっ た PC — 9 8 0 1 F の 仕切り 値 を 大幅 に 下げ て 店頭 の 実勢 価格 を 低め に 誘導 する こと で 、 日本IBM の 出鼻 を くじける と 考え た 。
だけ続ける
(だける.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9210,18: 小林 は ただ そう 答え 、 「 君 が それ で いい なら いい よ 」 と
^
だけ 続け た 。
落とし入れる
(落とす.入れる)
延べ語数:
1
0060
,889,15: そろそろ コンピュータ として 、 働い て もらい たい の だ が メーカー の 謀略 に
^
落とし 入れ られ 、 まったく 拡張 性 が ない の だ !
向け兼ねる
(向ける.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,8700,41: OS へ の 移行 が 、 頻繁 な ディスク の 抜き差し や これ まで に 経験 し た こと の ない 手順 を 求める と すれ ば 、 ベーシック に 慣れ親しん で き た ユーザー の 多く が 背 を
^
向け かね ない こと を 、 西 や 古川 は すでに 強く 意識 し て い た 。
固め終わる
(固める.終わる)
延べ語数:
1
0060
,8387,8: 開発 スタッフ は 設計 の 大枠 を
^
固め 終わっ た この 段階 で 、 TRON の 「 決起 集会 」 を 催す スケジュール を 立て た 。
当たり続ける
(当たる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,8115,32: 後藤 自身 も 先端 的 な 一 六 ビット 版 に 加え 、 ビット スライス 型 と 呼ば れる 特殊 な タイプ を 担当 する など 、 チップ の 販売 に も
^
あたり 続け て い た 。
育て始める
(育てる.始める)
延べ語数:
1
0060
,8060,22: それとも やはり 、 当然 の 流れ として OS へ の 切り替え を 受け入れ 、 その 流れ の 中 で パーソナル コンピューター が
^
育て はじめ た 間口 の 広い メディア として の 性格 に 対応 し て いく の か 。
備え始める
(備える.始める)
延べ語数:
1
0060
,8042,17: たくさん の 情報 を 高速 に 読み書き できる フロッピーディスク の 存在 を 踏まえ 、 マシン が
^
備え はじめ た より 大きな メモリー を 前提 として 、 機能 が 豊富 で しかも 速く 動く ソフトウエア を 開発 し たい と なれ ば 、 OS に 対応 し て 書く こと は 当然 の 流れ だっ た 。
冷め掛ける
(冷める.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,7890,1:
^
冷め かけ た 心 は 、 完成 品 の パーソナル コンピューター を 支える 技術 の 出自 を たどる こと で 、 いっそう 熱 を 失っ て いっ た 。
与え兼ねる
(与える.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,7719,40: CCC に 了解 を 求め た 経緯 に も 、 改良 に あたっ た 小野 に も いっさい 言及 し ない この 記事 は 、 手直し を 行っ た の が 筆者 で ある か の よう な 印象 を
^
与え かね なかっ た 。
伸ばし続ける
(伸ばす.続ける)
延べ語数:
1
0060
,7616,22: 年 が 明ける と すぐ に 増刷 が かかり 、 その後 も 編集 部 が 驚く ほど の 勢い で 部数 を
^
伸ばし 続け た 。
群がり始める
(群がる.始める)
延べ語数:
1
0060
,731,37: ラジオ 会館 七 階 に 足 を 運ぶ 人 は さらに ふえ 続け 、 ビット ・ イン は しだいに マニア の 情報 交換 の 場 と なり はじめ 、 マイコン ゲーム に は 小学生 や 中学生 が
^
群がり はじめ た 。
息衝き始める
(息衝く.始める)
延べ語数:
1
0060
,7255,22: エレクトロニクス の 精緻 な 世界 が 、 その とき 松本 自身 によって 命 を 吹き込ま れ 、 目 の 前 で
^
息づき はじめ て い た 。
躊躇い続ける
(躊躇う.続ける)
延べ語数:
1
0060
,7176,54: 会社 の 未来 に も 、 カラー 版 6 5 0 2 マシン の 事業 として の 成功 に も 確信 が 持て なかっ た ウォズニアック は 、 ジョブズ の 脅し やす か し 、 泣き 落とし に も 、 マークラー の 説得 に も 、 最後 まで HP を やめる こと を
^
ためらい 続け た 。
携わり続ける
(携わる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,6610,50: 当初 潜水 艦 から 発射 する 戦略 ミサイル 、 ポラリス の 姿勢 制御 システム を 担当 し た 父 は 、 その後 コンピューター を 利用 し て 集積 回路 の 設計 を 行う 部門 、 人工 衛星 関連 の 部門 など 、 エレクトロニクス の 最先端 に かかわる 分野 に
^
携わり 続け た 。
乗せ換える
(乗せる.換える)
延べ語数:
1
0060
,6472,47: 事前 に は まったく 働きかけ を 行っ て い なかっ た アイ 企画 と 名乗る 大阪 の ソフトハウス が 、 PC — 8 8 0 1 用 に 売り出し て い た 日本語 ワードプロセッサー の 文筆 を 、 あっと言う間に PC — 9 8 0 1 に
^
載せ 替え て 売り出し た 。
膨れ兼ねる
(膨れる.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,625,37: プロ の 技術 者 として の 経験 を 積ん で も いい 意味 で の アマチュア リズム を 失わ ない 男 で 、 こんな オモチャ じみ た ものの 設計 と なる と 、 他 の 人間 なら
^
ふくれ かね ない もの を 、 後藤 は かえって 嬉々 として アイディア を ひねっ て くる 。
演じ始める
(演じる.始める)
延べ語数:
1
0060
,6030,17: ソフトウエア は 、 コンピューター 技術 の 脇役 と 位置づける に は 余る ほど の 大きな 役割 を
^
演じ はじめ て い た 。
強まり続ける
(強まる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,5625,10: その 傾向 は 、 少なくとも 今後 しばらく の あいだ は
^
強まり 続ける だろ う 。
見守り続ける
(見守る.続ける)
延べ語数:
1
0060
,5529,62: ファースト クラス の 大きな 座席 から 身 を 乗り出す よう に し て 、 メモ用紙 に スケッチ し た ディスプレイ の 中 に いくつ も ウインドウ を 書き入れ 、 アイコ ン の 役割 や マウス を 使っ た 操作 の 利点 を 熱 を 込め て 語り 続ける 西 和彦 を 、 稲 盛 和夫 は 唇 を 固く 結ん で
^
見守り 続け て い た 。
高まり始める
(高まる.始める)
延べ語数:
1
0060
,5454,39: アップル Ⅱ 同様 八 ビット の 6 5 0 2 を 使う ものの 、 フロッピーディスク ドライブ を 本体 に 組み込み 、 メモリー の 容量 や 画面 の 解像度 を 一回り 高める こと で 、 アップル Ⅲ は 急速 に
^
高まり はじめ た ビジネス 分野 から の 需要 に 応える こと を 目指し て い た 。
越え始める
(越える.始める)
延べ語数:
1
0060
,5391,29: だが アラン ・ ケイ が 凝縮 さ せ た ダイナブック の イメージ は 、 たんぽぽ の 綿毛 が 風 に 運ば れる よう に 、 研究所 の 壁 を
^
越え はじめ て い た 。
纏め終わる
(纏める.終わる)
延べ語数:
1
0060
,4455,20: MIT で 修士 論文 の 準備 を 進め て い た ケン ・ オール セン は 、 論文 を
^
まとめ 終わっ た 直後 、 磁気 コア メモリー の 信頼 性 確認 を 主 目的 と する 実験 機 、 MTC ( Memory Test Computer ) の 開発 を 担当 する チャンス を 与え られ た 。
強張り始める
(強張る.始める)
延べ語数:
1
0060
,4338,25: 渡辺 が 炎 の よう な 言葉 を 投げ た 瞬間 から 、 室内 の 空気 は ゼラチン を 溶かし 込ん だ よう に
^
こわばり はじめ て い た 。
関わり続ける
(関わる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,4277,18: 日本電気 の コンピューター の 立ち 上げ から これ に 携わり 、 事業 の 方向 付け に 深く
^
かかわり 続け て き た 石井 に は 、 本家 として の 強い 誇り と 自負 が あっ た 。
売れ続ける
(売れる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,4213,6: そして 、 TK — 80 は
^
売れ 続け て い た 。
育て続ける
(育てる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,4088,12: 〈 だが 組織 の 壁 を 越え て どうしても パーソナル コンピューター を
^
育て 続け たい と 望む なら 、 ビジネス 用途 以外 に 市場 を 切り開く という 困難 な 条件 を 乗り越え て 、 三 者 の 競争 に 勝ち残っ て もらわ ざる を え ない 〉
はけ始める
(はける.始める)
延べ語数:
1
0060
,3814,24: LSI 化 以降 、 システム 1 0 0 の 販売 に は いっそう 拍車 が かかっ て 、 従来 の 倍 の 台数 が
^
はけ はじめ た 。
与え終わる
(与える.終わる)
延べ語数:
1
0060
,3350,9: こうして すべて の ユーザー に 小さな 時間 枠 を
^
与え 終わっ たら 、 コンピューター は もう一度 最初 の ユーザー に 向き直り 、 もう一度 一人ひとり の 要求 を 時間 枠 の 範囲 で 進め て いく 。
掛け続ける
(掛ける.続ける)
延べ語数:
1
0060
,2812,12: 軍事 も また 、 計算 の 高速 化 に 大きな 圧力 を
^
かけ 続け た 。
収まり掛ける
(収まる.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,2330,18: TK — 80 の 発表 から 二 年 四 か月 後 、 ワンボードマイコン の ブーム が いささか
^
収まり かけ た 時期 に この 本 を 出版 し た 小黒 は 、 いささか 皮肉 な 仕掛け を 凝らし て い た 。
揺れ続ける
(揺れる.続ける)
延べ語数:
1
0060
,2241,4: 視線 は 奇妙 に
^
揺れ 続ける 草 に はりつい た まま 、 動か なく なる 。
欠け始める
(欠ける.始める)
延べ語数:
1
0060
,2199,14: 午前 二 時 十 六 分 、 月 は ほんの わずか 東側 から
^
欠け はじめ た 。
冷まし始める
(冷ます.始める)
延べ語数:
1
0060
,2185,30: 死 の 淵 に 渡し た 細い 綱 の 上 を 、 蝸牛 の よう に ほんの わずか ずつ 進み ながら 、 タケシ は 精神 の 灼熱 感 を
^
冷まし はじめ た 。
思え始める
(思える.始める)
延べ語数:
1
0060
,2104,34: 「 彼ら は ロボット な の で は ない か 」 豊里 の 生活 に 根 を 下ろし た よう に 順応 し て 見える ヨーコ も 、 タケシ に は その 一員 に
^
思え はじめ た 。
育て過ぎる
(育てる.過ぎる)
延べ語数:
1
0060
,1659,29: しかし タケシ は 、 タケシ の 生き て き た 時代 は 、 誰 の 心 に も 棲ん で いる 心 の 虫 を 少し だけ 大きく
^
育て すぎ て き た 。
綻び掛ける
(綻びる.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,1564,3: 広島 で は
^
ほころび かけ た 桜 に 送ら れ た タケシ は 、 花見 に は もう少し 間遠 な 京都 で 新しい 生活 の スタート を 切っ た 。
答え続ける
(答える.続ける)
延べ語数:
1
0060
,1216,35: 総動員 さ れ た マイコン 販売 部 の スタッフ は 、 PC — 8 0 0 1 に 群がる 黒山 の 人だかり の 整理 に 追わ れ 、 つぎつぎ に 浴びせかけ られる 質問 に
^
答え 続け て いっ た 。
冴え過ぎる
(冴える.過ぎる)
延べ語数:
1
0055
,1313,4: 眼 が 理智的 に
^
冴え すぎ て いる の だ 。
あけ掛ける
(あける.掛ける)
延べ語数:
1
0055
,1104,6: と 信吉 は ドア を
^
あけ かけ た が 、 ふと 振り向く と 、 じっと 冴子 を 見つめ た 。
教えたげる
(教える.たげる)
延べ語数:
1
0053
,1940,5: 「 君 、 ええ 話
^
教え たげよ か 。
滅び掛ける
(滅びる.掛ける)
延べ語数:
1
0051
,14,42: 猫 と 杓子 が 寄っ て たかっ て 、 戦争 だ 、 玉砕 だ 、 そう だ そう だ 、 賛成 だ 賛成 だ 、 非国民 だ など と 、 わいわい 言っ て いる うち に 、 日本 は 負け 、 そして
^
亡び かけ た の です 。
砕け過ぎる
(砕ける.過ぎる)
延べ語数:
1
0042
,35,56: 放送 演説 の 名人 と いわ れ て い た 故 永田 青嵐 で すら 、 いつ 聴い て も 「 私 は 砕け て 喋っ て い ます よ 」 と いっ た 同じ 調子 が 見え透い て うんざり さ せ られる し 、 この 人 を 真似 た 某 大官 の 演説 は 、
^
砕け すぎ て 気 を 許し た の か 、 お 国言葉 の 東北 弁 まる だし だ 。
彷徨い過ぎる
(彷徨う.過ぎる)
延べ語数:
1
0037
,146,35: 心境 小説 的 私小説 の 過不足 なき 描写 を ノスタルジア と し なけれ ば なら ぬ くらい 、 われわれ は 日本 の 伝統 小説 を 遠く は なれ て 近代 小説 の 異境 に 、
^
さまよい すぎ た と でも いう の か 。
抱え入れる
(抱える.入れる)
延べ語数:
1
0036
,185,16: 運転 手 は 驚い て 、 彼 の 重い からだ を 車 の 中 へ
^
かかえ 入れ た 。
閉め下ろす
(閉める.下ろす)
延べ語数:
1
0034
,174,95: 古参 の 丁稚 で も それ と 大差 が ない らしく 、 朋輩 は その 小遣い を 後生大事 に 握っ て 、 一 六 の 夜 ごと に 出る 平野 町 の 夜店 で 、 一 串 二 厘 の ドテ 焼 という 豚 の アブラ 身 の 味噌 煮 き や 、 一つ 五 厘 の 野菜 天 婦 羅 を 食べ たり し て 、 体 に 油 を つけ て い まし た が 、 私 は 新参 だ から 夜店 へ も 行かし て もらえ ず 、 夜 は 大戸 を
^
閉め おろし た 中 で 、 手習い でし た 。
黙すり続ける
(黙する.続ける)
延べ語数:
1
0030
,42,41: しかし 、 その 時 、 涙 の 谷 、 と 母 に 言わ れ て 父 は 黙し 、 何 か 冗談 を 言っ て 切りかえ そう と 思っ て も 、 とっさ に うまい 言葉 が 浮かば ず 、
^
黙し つづける と 、 いよいよ 気まず さ が 積り 、 さすが の 「 通人 」 の 父 も 、 とうとう 、 まじめ な 顔 に なっ て しまっ て 、
演じ過ぎる
(演じる.過ぎる)
延べ語数:
1
0027
,270,40: 自分 が お 道化 を 演じ 、 男 は さすが に いつ まで も ゲラゲラ 笑っ て も い ませ ん し 、 それ に 自分 も 男 の ひと に対し 、 調子 に 乗っ て あまり お 道化 を
^
演じ すぎる と 失敗 する という 事 を 知っ て い まし た ので 、 必ず 適当 の ところ で 切り上げる よう に 心掛け て い まし た が 、 女 は 適度 という 事 を 知ら ず 、 いつ まで も い つ まで も 、 自分 に お 道化 を 要求 し 、 自分 は その 限り ない アンコール に 応じ て 、 へとへと に なる の でし た 。
演じ損ねる
(演じる.損ねる)
延べ語数:
1
0027
,219,13: それほど の 曲者 が 、 他郷 に 出 て 、 万が一 に も
^
演じ 損ねる など という 事 は 無い わけ でし た 。
舐め過ぎる
(舐める.過ぎる)
延べ語数:
1
0021
,110,3: 世の中 を 、
^
なめ 過ぎ て いる 。
黄ばみ始める
(黄ばむ.始める)
延べ語数:
1
0003
,1770,16: 僕 は 眼 を 大きく みはっ て 、 洗面 所 の 窓 から テニス コート の
^
黄ばみ はじめ た 銀杏 を 黙っ て 眺め て い た 。
教え叱り言い含める
(教える.叱る.言い含める)
延べ語数:
1
0981
,207,4: 女学生 の 私 を
^
教え 叱り 言いふくめ ます 。
持て向き引き継ぐ
(持てる.向く.引き継ぐ)
延べ語数:
1
1041
,2198,4: ケネディ を お
^
もて むき ひきつい だ の は わずか ひと月 で 、 その あと は 「 貧困 と の 戦い 」 を 「 偉大 なる 社会 」 に かえ て アメリカ の 利益 の 代弁 者 に なっ た ジョンソン は 、 一 九 六 四 年 の 大統領 選挙 で バリー ・ ゴールド ウォーター を 破っ た 。
捩れ合い縺れ合う
(捩れる.合う.縺れ合う)
延べ語数:
1
1000
,601,70: その 人 は 右 の 腕 を 左大臣 の 右 の 肩 に かけ 、 面 を 深く 左大臣 の 背 に 打つ 俯せ て 、 死ん だ よう に ぐったり と なり ながら 、 それでも どうやら 自分 の 力 で 歩み を 運ん で いる の で あっ た が 、 さっき 御簾 から こぼれ て 見え た きらびやか な 袂 や 裾 が 、 丈 なす 髪 と
^
よじれ 合い もつれ合い つ ゝ 床 を 引きずっ て 行く 間 、 左大臣 の 装束 と その 人 の 五 衣 と が 一つ の 大きな かたまり に なっ て 、 さ やく と 鳴りわたり ながら 階 隠 の 方 へ うねっ て 行く のに 、 人々 は さっと 道 を 開い た 。
藻掻き出疲れ果てる
(藻掻く.出る.疲れる.果てる)
延べ語数:
1
0399
,7,32: 手記 を かい て いる 少数 の 人々 の 生活 で さえ そう な の だ から 、 その 日 その 日 を 、 どうか し て 生き つなご う という 、
^
もがき で 疲れ 果て て いる 二 十 八 万 余人 の 人々 の 姿 と 心もち は 、 思いやら れる の で ある 。
考え抜き考え抜く
(考える.抜く.考える.抜く)
延べ語数:
1
0990
,361,11: しかしながら 、 いくら その よう な 決意 を もち 、
^
考え ぬき 考え ぬい て おい て も 、 また し て も 肉体 は うらぎる か も わから ない 。
封じ去り締め出す
(封じる.去る.締める.出す)
延べ語数:
1
0853
,106,21: 気の毒 な 彼 は その 作品 の 根柢 が 現実 の 根 から 遊離 し 冷厳 なる 鬼 の 目 を
^
封じ 去り 締め だす こと に 馴れる につれて 、 彼 は 然し あべこべ に 彼 の 現実 の 表面 だけ を 彼 の 夢幻 の 作品 に 似せ て 行き 、 夢 と 現実 が 分かち 難く なっ て き た 。
駆け巡り始める
(駆ける.巡る.始める)
延べ語数:
1
1139
,45,59: その 埋み火 が 、 新 に 薪 を 添え られ て 、 燃えさかる 情熱 と なっ た の は 、 綾 麿 が 十 七 の 年 、 声変り が し て 、 鼻 の 下 が 薄 黒く なっ て 、 理性 と 情慾 と 、 信仰 と 迷信 と 、 渦 を 巻い て 五体 を
^
駈け めぐり 始める 頃 でし た 。
刮げ抜き捨てる
(刮げる.抜く.捨てる)
延べ語数:
1
1074
,507,3: それ を 根
^
こそげ 抜き 棄てよ う という の なら ば 、 また 一つ の 議論 として 成立つ だろ う が 、 これ ほど 明々白々 な 民間 の 事実 に も 気がつか ず 、 ただ 今日 いう 所 の 何 々 サイ という 類 の 催し を以て 、 国民 を 統一 し 得 られる と 思う よう だっ たら 、 祝祭日 という 名称 の 如き は 、 むしろ ない 方 が 害 が 少なかろ う 。
疲れ弱り果てる
(疲れる.弱る.果てる)
延べ語数:
1
0990
,124,2: 心 が
^
つかれ 弱り はて た とき など 、 中学生 の よう に 、 ヒョッ と 死ん で しまい たく なる こと さえ あり ます 。
跳ね回り始める
(跳ねる.回る.始める)
延べ語数:
1
0987
,1726,24: 同時に 男 2 が 、 鉄棒 から 鉄棒 を つたわっ て 、 天井 に 近い 所 を 、 クモ が あばれる よう に 、
^
はね まわり はじめる ) あめ の みな もと に 、 みちびき たまえ 。
乱れ散り始める
(乱れる.散る.始める)
延べ語数:
1
0956
,2894,15: 竹 の 落葉 が 烈しい 渦 を 巻い て 、 二 人 の 足許 に
^
乱れ 散り 始める 。
泊め致し兼ねる
(泊める.致す.兼ねる)
延べ語数:
1
0642
,345,6: 「 私 の うち は お
^
泊め 致し かねる の です 」
跳ね回り落ちる
(跳ねる.回る.落ちる)
延べ語数:
1
0508
,198,22: 地面 に は 葉 の 隙間 を 洩れ て 来る 夏 の 日光 が キラキラ と きらら か な 色 に
^
跳ね 廻り 落ち た 実 が 土 の 子 の 様 に 丸まっ ちく ころっと し て あっち こっち に ある 上 を 風 の 吹く 毎 に すがすがしい 植物 性 の 薫り が 渡っ て 行っ た 。
分かり思いやれる
(分かる.思う.やれる)
延べ語数:
1
0241
,155,16: 婦人 立候補者 たち は 、 あれ ほど くりかえし て 女 の こと は 女 に こそ
^
わかり 思い やれる の だ から 、 婦人 の 辛苦 を 解決 する ため に は 婦人 代議士 を 、 と 演説 し た 。
こけ脅しじみる
(こける.脅す.じみる)
延べ語数:
1
0141
,761,0:
^
こけ おどし じみ た 空気 は 、 この 小 ホテル の どこ に も なかっ た 。
浮かび閃き過ぎる
(浮かぶ.閃く.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,3262,18: 伸子 の 心 に 革命 、 赤 露 、 社会 主義 という よう な 字 が 次々 に
^
浮び ひらめき すぎ た 。
遣らし鋳汚れる
(遣らす.鋳る.汚れる)
延べ語数:
1
0087
,821,3: 彼 は 爺
^
やらし い 汚れ た カー キー 服 を 着 て 、 帽子 を 手 に 持っ て い た 。
親しみ合い睦み合う
(親しむ.合う.睦む.合う)
延べ語数:
1
0612
,300,60: 私 の 病気 が 絶望 的 な 性質 の もの で ある に し て も 、 まだ 少なくとも 三 年 ばかり は 大丈夫 だろ う から 、 今 の うち に 新しい 家庭 を 固め 、 継母 と 子 を 仲よく する よう に しつけ て ゆけ ば 、 たとえ 私 が おら なく なっ て も 、 そのまま
^
親しみ 合い むつみ 合い つつ 末 ながく 暮らし て ゆく の で は ある まい か ?
羽織り居り通う
(羽織る.居る.通う)
延べ語数:
1
1075
,769,12: おもしろい 考え だ な と 思っ て 、 散歩 の ついで に
^
はおり おり 通っ て 見 た が 、 どうも 長く は 住み つづけ て い なかっ た よう で ある 。
撫すり語り見る
(撫する.語る.見る)
延べ語数:
1
0977
,369,1: 浪花
^
ぶし 語り み たい 仙台平 の 袴 を つけ た 深水 の 演説 の つぎ に 、 チョッキ の 胸 に 金 ぐさり を からませ た 高坂 が 演壇 に で て 、 永井 柳太郎 ばり の 大 アクセント で 、 彼 の 十 八 番 で ある 普通 選挙 の こと を しゃべる と 、 ガラン と し た 会場 が よけい め だっ た 。
生え鋳出る
(生える.鋳る.出る)
延べ語数:
1
0918
,786,19: スペイン の 帝王 の 艦隊 を うち 破っ た オランダ の 商人 たち の 海賊 船隊 の 中 から
^
生え い で た レンブラント の 絵画 以後 、 絵画 は 人間 と 太陽 の 中 に 、 その 体系 空間 の 確立 を 光 の 洪水 を もっ て 高らか に うたっ た の で ある 。
感じ見守る
(感じる.見る.守る)
延べ語数:
1
0913
,32,18: ただ 受身 の 何 か 、 それ が 動き 行動 し て いる こと を 肉体 的 に
^
感じ 見 まもっ て いる だけ で は ない か 。
抜け鋳出る
(抜ける.鋳る.出る)
延べ語数:
1
0890
,226,6: これ は 修羅 の 世 を
^
抜け い で て 寂光 の 土 に いたる という 何もの か の 秘 や かな 啓 しな の で も あろ う か 。
散らし揉み潰す
(散らす.揉む.潰す)
延べ語数:
1
0708
,207,10: 今川 軍 は 織田 の 砦 を 諸方 に 蹴
^
ちらし もみ つぶし つ ゝ 進ん で い た が 、 やがて 大 高城 に とりつい て 休養 し 、 兵糧 を 入れ て 前進 基地 と する こと が 明か で あっ た 。
下り居り思う
(下りる.居る.思う)
延べ語数:
1
0617
,3084,10: 夢 も さっぱり 落し て しまっ たら ば と 、
^
おり おり 思う 。
下り居り聞く
(下りる.居る.聞く)
延べ語数:
1
0617
,2424,2: おれ は
^
おり おり 聞い て 見よ う と し た が 、 口 に は 出せ なかっ た 。
交わし鋳疑る
(交わす.鋳る.疑る)
延べ語数:
1
0508
,157,92: 蕙子 は 両親 が 有っ て 而 も 大切 がら れ て 、 かなり 暖か な 気持 に 包ま れ て 居 て さえ 此 れ 程 感動 する のに 、 不幸 が 離れる 事 の ない 哀れ な 暮し を さ せ られ て 来 た お 久美 さん は 自分 の 倍 も 倍 も どうか 有り そう な もの だ のに 「 若し かし たら それ を 感じ ない 程 に 荒ん だ 気持 に なっ て 居る の で は 有る まい か 」 と 云う 歎
^
かわし い 疑 が 一寸 蕙子 の 頭 に 閃い た が そんな 事 は 瞬き を する 間 に 消え て 仕舞っ て 蕙子 は 純 な 涙 を 瞼 に 一 杯 ため て 、 尊い 話 で も 聞く 様 に お 久美 さん が 甘え た 口調 で ゆるゆる と 話し出す の を 聞い て 居 た 。
生き越し切る
(生きる.越す.切る)
延べ語数:
1
0211
,47,9: 一つ の 社会 が 、 ある 文学 を
^
生き 越し きる 、 卒業 する 、 という こと は 、 社会 史上 の 事業 に 属する 。
愛で有り得る
(愛でる.有る.得る)
延べ語数:
1
0160
,125,3: 愛 が
^
愛で あり うる の は 、 それ が つねに 具体 的 で ある から で ある 。
集め描き出す
(集める.描く.出す)
延べ語数:
1
0141
,4047,43: ゴーリキイ は 、 ツァー の 専制 の 下 で 無 智 と 野蛮 の 中 に 生 を 浪費 し て い た 人民 の 中 から 、 「 非凡 、 善 、 不屈 、 美 と 名づけ られる 細 片 」 を
^
あつめ 描き だし た 、 と 解説 は 感動 を こめ て 云っ て いる の だっ た 。
撫で片し遣る
(撫でる.片す.遣る)
延べ語数:
1
0141
,21666,10: 「 パリ の 男 って 、 何 て 器用 な
^
撫で かたし や がる ん だろ う 。
刺さり込み合う
(刺さる.込む.合う)
延べ語数:
1
0098
,1185,32: 稲 は 倒れ て しまっ た が 、 雨 が 風 に 吹き込ん で い た ため に 、 穂 に 重み が 加わり 、 頭 を ふかく 垂れ 下げ て 互いに
^
刺さり 込み あっ た その 結果 、 実 が 風 に 擦り 落さ れ ず に 済ん だ 。
外れ遣る
(外れる.遣る)
延べ語数:
1
1177
,238,10: 「 … … やあ 、 うし ろ の 板 が
^
外れ や がっ た ん だ な 」 と 安達 は いい 、 闇 の 中 で もぞもぞ と 床 を 這っ た 。
兼ね得る
(兼ねる.得る)
延べ語数:
1
1177
,144,10: 「 歌 が ねえ けど よう 、 まあ 、 悪
^
かね えよ う 」
言え練る
(言える.練る)
延べ語数:
1
1177
,1372,7: 「 ありゃ よう 、 大きい 声 で
^
いえ ねっ けど 、 ああ みえ て ひで え 慾 ばり でよ う 、 儲け が いいっ せ ば どこ へ だって 飛ん で 行く よ 。
止め解く
(止める.解く)
延べ語数:
1
1177
,109,1: 「
^
止め とけ 、 面白い と 思っ て いる の か 」 と 兄 が いっ た 。
紛れ去る
(紛れる.去る)
延べ語数:
1
1175
,95,14: 交番 に しょっぴく こと に 思い を 致し た の は 、 人混み に
^
まぎれ 去っ た 後 の こと な ので 、 どだい 話 に も なり ませ ん 。
預かり放す
(預かる.放す)
延べ語数:
1
1174
,852,5: それ 以来 その 日記 は
^
預かり 放し で ある 。
逸らし放す
(逸らす.放す)
延べ語数:
1
1174
,754,2: 背 を
^
そらし 放し な ので 、 栄介 も やや 疲労 を 感じ 始め て い た 。
知らし解く
(知らす.解く)
延べ語数:
1
1174
,5065,15: 「 とにかく お前 から 、 電話 で いい から 、 一応 税務 屋 さん に
^
知らし とい て 呉れ 。
掲げ遣る
(掲げる.遣る)
延べ語数:
1
1174
,4662,7: 役 に も 立た ない もの を
^
掲げ や がっ て !
紛れ入る
(紛れる.入る)
延べ語数:
1
1174
,2594,4: やはり 雑然たる 日常 に
^
紛れ 入る と 、 過去 に 冷淡 に なる の だろ う 。
詰め治す
(詰める.治す)
延べ語数:
1
1174
,2165,18: あわて て い た ので 、 土間 に 脱い だ 靴 を 入れ忘れ て 、 途中 で また
^
詰め 直し た 。
裂け下る
(裂ける.下る)
延べ語数:
1
1173
,601,2: 屋根 から
^
裂け 下っ た ニッパ の 古 葉 の 隙間 から 、 その 小屋 の 床 に 、 何 か 黒い 形 の もの が 横たわっ て いる らしい 。
鍛え成る
(鍛える.成る)
延べ語数:
1
1171
,3707,4: もう すこし 足 ば
^
きたえ なっ せ 」
慌て散る
(慌てる.散る)
延べ語数:
1
1171
,3248,0:
^
あわて ち パチンコ 屋 ん 二 階 に 避難 し て 、 そん 夜 から 翌日 に か けち 、 景品 の 缶詰 ばっかり 食べ 、 咽喉 を からから に し て 帰っ て 来 まし た 。
破れ散る
(破れる.散る)
延べ語数:
1
1171
,3229,2: 戸 が
^
破れ ち 、 泥水 が おどり 込む と です たい 。
掛かり遣る
(掛かる.遣る)
延べ語数:
1
1171
,2869,15: 「 揺り返し が 来 もん で な 、 明晩 も あんま か 指圧 師 に
^
かかり やっ た 方 が よろし ゅござんそ 」
付け散る
(付ける.散る)
延べ語数:
1
1171
,1792,24: あ しこ は 近頃 鰹 の 不漁 の ため に 人口 が 減る 一方 で ね 、 そこ に 紡織 工場 が 眼 を
^
つけ ち 、 娘 さん たち を ご っ そい と 雇っ て 行く 。
見縊り蔑む
(見縊る.蔑む)
延べ語数:
1
1170
,12,9: 満 人 は 、 日本人 と 見る と 、
^
見縊り 蔑ん で 、 北 支 辺り の 支那 人 の 日本人 に対する 態度 の 方 が 遥か に 厚い 。
訪ね巡る
(訪ねる.巡る)
延べ語数:
1
1162
,117,6: ぼく は 、 友人 知人 を
^
訪ね 廻 わっ た 。
知れ立つ
(知れる.立つ)
延べ語数:
1
1154
,119,1: ——
^
知れ たっ て い ゝ わ よ 。
萎れ切る
(萎れる.切る)
延べ語数:
1
1153
,758,18: 六月 に なる と いう のに 、 またもや 満州 以来 の ぼろ 冬 服 に 着替え 、
^
しおれ 切っ て 店 を 出よ う と する と 、 出戻り 娘 の お 光 ちゃん が 物 かげ から 手招き し て いる 。
手繰り出る
(手繰る.出る)
延べ語数:
1
1152
,148,22: 千種 十 次 郎 は 新聞 記者 らしく 、 巧み に 相手 の 口 占 から 、 何 ん か を
^
手繰り 出 そう として 居り ます 。
荒らし抜く
(荒らす.抜く)
延べ語数:
1
1150
,182,37: 相手 の 悪 者共 は 、 昨夜 奇抜 な 方法 で 愛子 を 誘拐 し 、 兄 の 三 郎 を そこ に 釘 づけ に し て 、 留守番 を 襲っ て こんなに まで も
^
荒し 抜い た の でしょ う 。
開け放つ
(開ける.放つ)
延べ語数:
1
1150
,173,32: 三郎 は さすが に 驚き まし た が 、 自分 で 自分 の 心 を 鎮め ながら 、 ともかく も 家 の 者 に 急 を 告げる つもり で 、 幸い
^
空け 放っ た まま の 玄関 から 怒鳴り まし た 。
苦しみ合う
(苦しむ.合う)
延べ語数:
1
1149
,12,59: どうか し たら 、 地球 は 老い さら ばい 、 その 上 に 住む 幾 十 億 の 人間 は 、 殆 ん ど 死 に 尽し て しまっ て 、 最後 に 男 と 女 と たった 二 人 だけ 、 生き残っ た として も 、 お 互に 解く こと の 出来 ない 心 の 謎 に 、
^
苦しみ 合わ なけれ ば なる まい と 思い ます 」
跳ね得る
(跳ねる.得る)
延べ語数:
1
1147
,209,3: 路用 は たんと
^
はね え が 、 貰い 溜め が 十 両 ばかり ある 。
食べ通す
(食べる.通す)
延べ語数:
1
1145
,71,21: 現に 私 は 、 あの 臭い 納豆 を 五 年間 、 盛夏 の 一 二 ヶ月 休む だけ で 絶対 に
^
食べ 通し た こと が あり ます 。
交わり合う
(交わる.合う)
延べ語数:
1
1145
,51,14: あの 黄色い トロリ と し た 汁 の 、 白い 米 の 飯 と
^
交わり 合う 具合 、 脂 の 多い 牛肉 と 、 新しい 馬鈴薯 の 舌ざわり など 、 私 は この 世の中 に なんと いう うまい 物 が 存在 する こと だろ う と 、 涙ぐましい 程 の 感激 で 、 それ を 二 た 皿 も 食べ た の で あり ます 」
燃え下る
(燃える.下る)
延べ語数:
1
1144
,26,75: 明 暦 三 年 正月 十 八 日 の 真昼 、 本郷 丸山 本妙寺 の 庭 で 焼い た 呪 の 振袖 が 、 一 陣 の 狂風 に あおら れ て 寺 の 本堂 の 屋根 に 絡み 、 それ が 魔 の 火 と なっ て 、 見る 見る 本妙寺 の 七堂伽藍 を 焼き払い 、 火 先 は 疾風 に 乗っ て 、 アッ という ま に 本郷台 から 神田 へ と
^
燃え 下っ た の です 。
責め問う
(責める.問う)
延べ語数:
1
1144
,146,47: その 理由 が 何 ん で あっ た か 、 どんなに 訊ね て も 芳江 の 口 を 開ける 由 も なく 、 強いて 問え ば 、 シクシク と 泣き 出す だけ 、 その 痛々しい 涙 を 見る と 、 伊予 守 忠弘 も 押し て
^
責め 問う 気力 も 無くなり ます 。
脅かし出る
(脅かす.出る)
延べ語数:
1
1142
,129,3: 「 いえ 、
^
脅かし で ない 証拠 は 、 あの 通り 」
濡れ腐る
(濡れる.腐る)
延べ語数:
1
1139
,211,0:
^
濡れ 腐っ た 聟 入 姿 の まま —— それ は また 何 ん という 浅ましい 風体 だっ た でしょ う 。
開け残す
(開ける.残す)
延べ語数:
1
1136
,45,11: 警部 は 半分 独り言 の よう に いっ て 、
^
開け 残し た カーテン を さっと 払い まし た 。
攻め悩む
(攻める.悩む)
延べ語数:
1
1134
,61,18: 其辺 は 犬 の 牙 を 噛み合せ た よう な 恐ろしい 岩 の 林 で 、 それ を
^
攻め なやむ 怒 濤 の 凄まじ さ 、 どんな 軽 舸 でも 近づける ところ で は 無い 、 近づい た ところ で 、 岩 と 藻 と が 怪奇 な 淵 を 形成 し て いる 中 から 、 死体 を 探し出す 工夫 など は つか なかっ た の です 。
委ね切る
(委ねる.切る)
延べ語数:
1
1132
,114,51: 庵室 の 清玄 の よう に 痩せ 細っ て 、 腑 甲斐 なく も お 綾 の おも かげ を 追い 続け まし た が 、 困っ た こと に 人間 は 自分 の 思う が まま の 夢 ばかり は 見 られ ず 、 唯 身 を 焼く 懊悩 に
^
委ね 切っ て 、 半 病人 の よう な 日 を 送っ て おり まし た 。
悶え抜く
(悶える.抜く)
延べ語数:
1
1123
,295,27: しかし 、 無理強い に 負 さ れ た の だ から 、 何とか し て それ を 逃れ たい と 思う 、 この 二つ の 悩み に
^
悶え ぬい て い た ので 、 時には 正気 の 人 と は 思え ぬ よう な 振舞い を する こと も あり まし た 。
褒め抜く
(褒める.抜く)
延べ語数:
1
1120
,265,10: 家元 は 今日 の 出来 栄 の 見事 さ を
^
褒め ぬい た 。
悄気返る
(悄気る.返る)
延べ語数:
1
1119
,111,2: 彼 は
^
しょげ 返っ て 涙 を こぼし ながら 首 を 垂れ て い まし た 。
萎れ返る
(萎れる.返る)
延べ語数:
1
1116
,254,1: と
^
しおれ 返っ て 頼む の です 。
暴れ狂う
(暴れる.狂う)
延べ語数:
1
1116
,196,51: 幼 さ い 時 から 頭 も よく 学校 の 成績 も よくっ て 利口 者 だっ た ので 、 両親 に 非常 に 可愛がら れ 気 儘 に 育ち まし た が 、 ひどい 疳 癪持ち で 、 自分 の 思う こと が 通ら ない と 気狂い の よう に
^
暴れ 狂う という 癖 が あり まし た の 」
まかり越す
(まかる.越す)
延べ語数:
1
1115
,155,8: 「 母上 様 の 仰せ によって 我々 は
^
まかり 越し た の だ 。
居着き申す
(居着く.申す)
延べ語数:
1
1114
,482,13: 「 虱 の わい て いる 乞食 武士 に は 、 女 は
^
いつき 申さ ぬ 。
忘れ申す
(忘れる.申す)
延べ語数:
1
1114
,128,1: 「
^
わすれ 申さ ぬ 。
滅び切る
(滅びる.切る)
延べ語数:
1
1113
,7,47: ことさら に 胸 に のこっ た 紀 介 様 の おから だの 重み も 御身 様 の 前 で 申し上げる の も 何となく 気 が 負ける よう な 気 に なり ます けれど 、 人 の 美し いち から は どの よう に し て も 、
^
滅び きら ない もの に 思わ れ ます 。
静まり切る
(静まる.切る)
延べ語数:
1
1112
,227,61: すて の 顔色 に 斑点 の よう な あ お 白 さ が 、 最初 は ぽつぽつ に 現れ は し た ものの 、 次第に その 斑点 は それぞれ に 溶け合っ て 全面 を 蔽い 、 彼女 は お 臀 の よう な 蒼白い 顔 の 女 に なっ た 、 それ は 美しい と いう より も 、 皮膚 の
^
静まり 切っ た ふく ら がり が 、 自分 の し た こと を 些 っと も 悔い て い ない 平坦 さ を 見せ 、 その 顔 は かがやい て いる ふう に 見 られ た 。
捨て乗す
(捨てる.乗す)
延べ語数:
1
1112
,217,9: 貝 ノ 馬 介 は 完全 に 、
^
すて のす がた を 自分 の 大兵 な 装束 の なか に 、 悠然と しまい 込み 、 すて は 気味 の 悪い ほど しずまり 返っ た 。
悔い来る
(悔いる.来る)
延べ語数:
1
1102
,361,13: トリチニウム の 分析 など も 、 もちろん 試み られよ う が 、 巧
^
くい く か どう か 、 今 の ところ 、 まだ なんとも いえ ない 。
流れ言う
(流れる.言う)
延べ語数:
1
1102
,193,36: 海岸 山脈 の 向う 、 内陸 は 一 面 に 真白く 、 氷 冠 に 蔽わ れ て い て 、 ところどころ に ある 渓谷 から は 、 雄大 な 氷河 が 、 海 まで
^
流れ いっ て いる 。
縮まり込む
(縮まる.込む)
延べ語数:
1
1093
,5,31: 何 度 も やっ て 見 て とうとう 諦め た らしく 、 外套 の 襟 を 立て 襟巻 を ぐるぐる 首 に 巻い て 、 身体 を 丸く し て
^
縮まり 込ん で しまっ た 。
調べ得る
(調べる.得る)
延べ語数:
1
1078
,93,7: 深海 探測 と いっ て も 、
^
調べ 得る ところ は 、 海 の 面積 から 見 たら 問題 に なら ない 。
乱れ狂う
(乱れる.狂う)
延べ語数:
1
1078
,9,16: 吹きまく 風 に もま れ て 木 という 木 は 魔女 の 髪 の よう に
^
乱れ 狂っ た 」 という の は 、 有島 さん の 有名 な 描写 で ある 。
称え出す
(称える.出す)
延べ語数:
1
1076
,769,13: 沖縄 の 史学 において 、 初期 の 王 統 を 天孫 氏 と
^
称え 出し た の は 、 『 中山 世 鑑 』 または 同じ 著者 の 述作 が 始め で あっ て 、 それ は 島津 氏 の 沖縄 入り より は 、 また 四 十 何 年 か 後 の こと で あっ た 。
繋がり通う
(繋がる.通う)
延べ語数:
1
1076
,762,39: もし そう だ と すれ ば 、 是 が 新た な 神 観 の 移行 を 導く に 便 だっ た こと は 、 海 を アマ と いい 、 天 を アメ という 二つ の 日本語 の 互いに
^
繋がり 通う て い た 実状 から も 類推 し 得 られる 。
訪れ来る
(訪れる.来る)
延べ語数:
1
1076
,737,19: すなわち 是 も 久米島 の オトヂキョ と 同じ に 、 ニルヤ を 出発 し て 人 の 国 を
^
訪れ くる 者 が 、 やはり 人 の 類 の 特に すぐれ た 者 で あっ た こと を 意味 する の で は なかっ た か 。
背負い下す
(背負う.下す)
延べ語数:
1
1076
,558,38: それ より も 注意 を 引く こと は 、 海 に 投げ入れ た 植物 は 売れ残り で 、 なかには 大晦日 の 門 飾り も すん だ 頃 に なっ て 、 松 や 裏白 など を 山 から
^
背負い 下し て 、 何処 でも 買っ て くれる 家 が 無かっ た という 類 の 滑稽 談 も あり 、 わざわざ 海 の 神 に 捧げよ う として 、 運ん で き た という 例 は 一つ も 無い に かかわら ず 、 きまって 迎え の 使者 の 口上 の 中 に は 、 ニルヤ で は 今 ちょうど 正月 の 松 が 無く て 、 もしくは 花 なり 薪 なり が 手 に 入ら ぬ ので 、 頻りに 求め て ござる ところ だっ た 。
興じ笑う
(興じる.笑う)
延べ語数:
1
1076
,533,41: ことに いわゆる 一 尋 鰐 の 物語 の 、 古い 印象 に 養わ れ た 人々 なら ば 、 猿 が 亀 の 背 に 乗っ て 、 得々 として 海 の 都 に 行く 絵 様 に 、 どれ くらい
^
興じ 笑っ た か しれ ぬ の で ある 。
迎え送る
(迎える.送る)
延べ語数:
1
1076
,513,30: 離島 の 中 でも 、 久米島 の 神歌 に は ヂルヤカナヤ 、 もしくは ヂロヤカナヤ が あり 、 伊平屋島 に は ナルクミテルクミ が あり 、 奄美 大島 の 春 祭 に
^
迎え 送ら るる ナルコ 神 テルコ 神 など も 、 まだ 確証 は ない が 、 同じ 系統 の 語 か と 想像 せ られる 。
照らし見る
(照らす.見る)
延べ語数:
1
1076
,339,54: 一つ 一つ の 内容 は 如何にも 茫漠 として は いる が 、 これ を 排列 し 綜合 する とともに 、 近く 現実 に 記憶 せ られる 戦前 戦後 における 島 人 ら の 海上 の 活躍 を 思い合わせ 、 さらに 将来 明 か に なっ て くる 潮流 と 季節風 と の 法則 に
^
照らし 見る こと が でき た なら ば 、 やや 大胆 に 過ぎ たる 今 の 私 の 仮定 、 すなわち 始めて 大陸 から 人 の 漂着 し た の は 、 この 島 で は なかっ たろ う か という 一説 など も 、 少なくとも 一応 の 検討 に 値い する もの だ と いう まで は 認め られ 、 さらに 進ん で は 是 より も 一層 有力 なる 一 地点 を 、 捜し出す 端緒 と なる の かも 知れ ない 。
老い去る
(老いる.去る)
延べ語数:
1
1076
,313,72: 国 の 端々 の 海上 知識 は 、 多く は 記憶 し やすい コト ワザ の 形 に なっ て 、 今 も その 土地 に は 散乱 し て いる の だ が 、 それ を 蒐集 し て みよ う と する 人 は 稀 に も なく 、 その うち に 世 は 動力 利用 の 時代 に なっ て き て 、 多数 の 桑名 屋 徳蔵 は
^
老い 去っ て 後 を 嗣ぐ 者 なく 、 湊 々 の 日和山 は 、 大抵 は もう 遊園 地 に 化し て しまっ た 。
楽しみ聞く
(楽しむ.聞く)
延べ語数:
1
1076
,266,26: ただ そういう さまざま の 趣向 の 取り合わせ の 中 において 、 今 の 言葉 で いう なら ば 自然 主義 、 すなわち 時代 の 人々 が
^
楽しみ 聴い て 、 さも 有り なんと 思い 、 また まったく 無かっ た こと と も 言わ れ ぬ と 、 心 に 刻みつけ て い た もの を 拾い上げ て みる なら ば 、 或いは そういう 中 から 逆 に 、 人類 の 現実 の 移動 を 支配 し た 、 古代 の 社会 力 とも 名 づく べき もの が 、 少し ずつ は 窺わ れ て くる の で は ない か と 思う のみ で ある 。
絶え切る
(絶える.切る)
延べ語数:
1
1076
,2459,27: 時代 が 旧 生活 を 埋没 せ し むる 力 は 至っ て 大きい が 、 しかも 日本 で なら ば 、 まだまだ 尋ね 問う 路 は
^
絶え 切っ て は い ない 。
伝わり守る
(伝わる.守る)
延べ語数:
1
1076
,2381,59: 『 古事 類 苑 』 という 類 の 記録 の 集積 は 大きい が 、 大 部分 は 個人 の 見聞 記憶 、 それ も 今後 の 機会 の ため に それぞれ の 所 役 の 心得 に なる こと を 書き留めよ う と し た もの ばかり で 、 何故 に 是 だけ の 珍 らしい 慣行 が
^
伝わり 守ら れ 、 しかも 内 と 外 と 、 昔 と 今 と の 解説 が 変っ て き た か を 訝り 尋ねよ う と し た もの が 、 有っ た の か も 知ら ぬ が 残さ れ て は い ない 。
借り知る
(借りる.知る)
延べ語数:
1
1076
,2378,143: しかるに 悠紀 ・ 主 基 二 殿 内部 の 作法 鋪 設 の ごとき もの は 、 特に 秘 儀 と いう まで の 厳重 さ で は なかっ た と いう に も かかわら ず 、 ただ その 無限 の 尊 と さ の 故に 、 是 を 群 庶 の 間 に は 知ら しめよ う と なさ れ なかっ た ため に 、 政治 の 動乱 の 永い 世代 に は 、 定め て 外部 から の 影響 も 多かっ た こと と 拝察 せ られる に も かかわら ず 、 現在 に 至る まで 、 なお 数々 の 古い 形 が 、 伝わっ て いる よう に も 承 わる の は 忝 い こと で 、 少なくとも 是 は 一 国 の 古事 を 学ば ん と する 者 に 、 或 る 方法 を 設け て 与
^
かり 知ら しめ て おく べき 尊 とい 事実 で あっ た 。
企て及ぶ
(企てる.及ぶ)
延べ語数:
1
1076
,2341,15: これら は とうてい 尋常 地方 に 割拠 する 大小 の 農場 主 たち の 、
^
企て 及ぶ ところ で は なかっ た 。
朽ち去る
(朽ちる.去る)
延べ語数:
1
1076
,225,24: 多数 の 漂着 物 は 永い 年代 に 亙っ て 、 誰 ひとり 省みる 者 も なく 、 空しく 磯山 の 陰 に
^
朽ち 去っ た 。
覚え得る
(覚える.得る)
延べ語数:
1
1076
,2179,5: 人 が 学問 によって 始めて
^
覚え 得る 前代 の 事実 で あっ た 。
企て望む
(企てる.望む)
延べ語数:
1
1076
,2144,4: 必ずしも 島 人 が
^
企て 望ん だ こと で ない に も かかわら ず 、 世 降っ て 価値 が 広く 認め られる よう に なれ ば 、 すなわち 彼ら は 風 濤 の 間 に 辛苦 し なけれ ば なら なかっ た のみ か 、 ついに は 無 始 の 昔 から の 自然 の 楽しみ を 挙げ て 、 これ を 忘却 の 奥 に 送り込む よう な こと に も なっ た の で ある 。
迎え取る
(迎える.取る)
延べ語数:
1
1076
,1749,21: 死ん で 地獄 に 堕ちる ほど の 悪い こと を し た 覚え も なく 、 さりとて 極楽 へ すぐ に
^
迎え 取ら れる という 自信 も ない 者 が 、 実際 に は 多数 だっ た ため も あろ う 。
折れどる
(折れる.どる)
延べ語数:
1
1076
,1506,2: 四 、
^
おれ ど ね どころ 、 と ね 所 や よる 云々
勧め諭す
(勧める.諭す)
延べ語数:
1
1076
,1444,25: ところが 戸口 の ようやく 増加 する に 際し て 、 ちがっ た 信仰 を もつ 為政者 が 、 単なる 殖産 政策 の 立場 から 、
^
勧め 諭し て 神山 の 樹 を 伐ら せ 、 それ を 開墾 し て 砂糖黍 など を 栽 え さ せ 、 鼠 の 居 処 を 狭め て 、 だんだん に 里 の 方 へ 導い て くる 結果 に なっ た の で ある 。
求め歩く
(求める.歩く)
延べ語数:
1
1076
,1431,6: もちろん 当て も なく 食物 を
^
求め あるく うち に 、 餓え て 殪 れ た 鼠 の 数 は 多かっ た に ちがい ない けれども 、 もともと 水 を 泳ぐ 能力 を もっ て いる の だ から 、 何 か 僅か の 誘導 が あれ ば 、 群 を なし て 海 に 飛びこみ 、 近く に 上陸 する ところ が あれ ば し あわ せ 、 広い 海上 へ 出 て しまう と 、 次 から 次 へ と 不利 な 条件 が 累加 し て き て 、 大 多数 の もの が 生命 を 失い 、 ただ その 際 少 部分 だけ が 、 種族 を 存続 し うる よう に 定まっ て い た の で は なかろ う か 。
信じ説く
(信じる.説く)
延べ語数:
1
1076
,1422,15: いわゆる 竹 実 登 熟 の 週 期 は 、 今 まで の 学者 が
^
信じ 説い た ごとく 確実 な もの だっ た 。
受け請う
(受ける.請う)
延べ語数:
1
1076
,1188,69: この 鷲 の 鳥 が 三 百 日 も かかっ て 、 たった 三 穂 だけ の 稲 の 種 を 運ん だ という こと は 、 『 由来 記 』 ばかり で なく 、 後 に 出 た 漢文 の 『 琉球 国 旧記 』 に も 省略 し て 、 阿 摩美 久 みずから が 儀 来 河内 に 往来 し て 、 稲 種 を
^
請け 乞う て き た と 明記 し た の は 、 単なる 誤解 や 忘失 で は なく 、 もっぱら その 阿 摩美 久 を 始祖 の 半 神 半 人 と 見 た ため に 、 鳥 など に 頼む わけ が ない と 推断 し た 結果 で あっ た 。
化け踏む
(化ける.踏む)
延べ語数:
1
1076
,1059,9: み み らく の 我 日本 の 島 なら
^
ばけ ふも 御 影 に あ は まし もの を
諫め成る
(諫める.成る)
延べ語数:
1
1076
,1034,6: ち はや ふる 神 々 を
^
いさめ なれ ば
痂せ沸く
(痂せる.沸く)
延べ語数:
1
1075
,613,15: カセ は 布 を 織る 経糸 を 束ね た もの で 、 その 糸 を
^
かせ わく という やや 大ぶり な 枠 に とっ て から 、 染め たり 色 を 合わせ たり 綜 たり する ので 、 糸 の かんじょう に つご う の よい よう に 、 長 さ の ちゃんと きまっ た 大きい 輪 に なっ て い た 。
開け進む
(開ける.進む)
延べ語数:
1
1075
,1331,110: その 一つ は 両 の 手 の 自由 に つかえる こと 、 山 へ 登る のに 木 に つかまり 萱 を わけ 、 または 杖 とか 少し の 武器 とか を とっ て 、 急場 の 危害 を ふせぎ 得 られる こと 、 その 二 は 練習 と 忍耐 または 持前 の 力 によって 、 荷物 の 分量 を よほど の ところ まで 増加 し 得 られる こと で 、 その ため に 人 が 余計 な 労苦 を する こと に なっ た けれども 、 一方 に は また この 二つ の 長 処 を 利用 し て 、 中世 いらい の 我 邦 の 交通 は 、 いちじるしく
^
開け すすん だ の で あっ た 。
植え見る
(植える.見る)
延べ語数:
1
1075
,1080,0:
^
植え み て ・ さ のぼり など という 祝い の 日 が 休み で 、 その わずか な 期間 が すぎる と 、 ほどなく 田 の 草取り が はじまっ て 、 それ が また 三 番 草 四 番 草 まで 続く の で ある 。
散じ被る
(散じる.被る)
延べ語数:
1
1074
,814,118: 日本 の 田の神 信仰 は 、 どこ の 国 から の 借り もの で も 真似 で も なく 、 言わば 我々 の 神 の 道 の まっ 只 中 で ある に も かかわら ず 、 神社 に 仕える 人 たち が 、 始終 申し合わせ た よう に これ を 研究 の 外 に 放置 し 、 たまたま こういう こと に 注意 しよ う と する 者 が あっ て も 、 それ を 民間 信仰 だの 民俗 学 だ の と 名づけ て 、 よそ の 道楽 の よう に 看過 し て い た ため に 、 時代 の 変遷 に 会う 毎 に 埋没 は いよいよ 甚だしく 、 結句 めいめい の 迷い を
^
散じ 蒙 を 啓 く ため に 、 手近 に 見つかる 知識 を さえ なく し て しまう の で ある 。
悲しみ泣く
(悲しむ.泣く)
延べ語数:
1
1074
,741,42: 嬉 遊 笑覧 六 上 に 相州 厚木 辺 で 、 古 雛 を 川 に 流す と て 棧俵 など に 載せ 、 児女 白酒 の 銚子 を 携え て 河原 に 出 で 、 別れ を 惜しみ て 一同 に
^
悲しみ 泣く と ある が 、 これ を 他 の いろいろ の 実例 と 合わせ 考える と 、 三月 三 日 の 川遊び も 山 遊び も 、 始め の 趣意 は 神 送り で あっ て 、 藁 の 人馬 の 腹 の ところ を 苞 形 に こしらえ 、 その 中 に 数々 の 食物 を 入れ て 野山 へ 棄て に 行く の と 、 一つ 儀式 の 変化 で あっ た こと が 想像 せ られる 。
聞け聞く
(聞ける.聞く)
延べ語数:
1
1074
,689,31: 宮城 県 石巻 など で も 、 元 は 長芋 を 三宝 に 載せ て 神 に 供え た 後 、 その 芋 を 耳 に あて て 「 ええ こと
^
聞け 聞け 」 という 式 が あり 、 その ため に 今 でも 長芋 を 耳 くじり 芋 と いっ て いる が 、 その 日 は 五月 の 節供 で は なく て 、 次に 言お う と 思う 六月 の 朔日 で あっ た そう で ある 。
迎え申す
(迎える.申す)
延べ語数:
1
1074
,669,23: それ を 米山 の 薬師如来 に 上げる と 言っ て い た の も 、 同じく また 山 から 農作 の 神 を
^
迎え 申す 意味 で あっ たろ う か と 思う 。
遅れ送る
(遅れる.送る)
延べ語数:
1
1074
,653,17: 仙台 の 「 梅若 の こと 」 という 日 は やはり 同じ 日 で 、 四百四病 を
^
送れ 送れ と 書い た 紙 を 笹 の 枝 に つけ て 、 草餅 を 添え て 家 の そば に 立てる 風 が 昔 あっ た と 、 真山 青果 君 の 仙台 方言 考 に 出 て いる が 、 これ など まだ 江戸 風 を 真似 た もの と も 想像 し 得 られる 。
設け出す
(設ける.出す)
延べ語数:
1
1074
,512,14: 正月 元日 という たった 一つ の 例 を 除け ば 、 都会 で
^
設け 出し た 年中 行事 など は 日本 に は ない 。
近づき寄る
(近づく.寄る)
延べ語数:
1
1074
,1985,37: その 行い によって 筑波 は 小さい 山 だ が 、 夏 冬 を通して 草木 が 栄え 、 お参り に 来る 人 の 数 が 多く 、 富士 は あの 通り 積雪 が 深く て 、 人 の
^
近づき 寄る 者 の 至って 少ない の は 、 天 つ 神 に 敬 を 尽さ なかっ た ため だ と 説明 せら れ て いる 。
起こり勝つ
(起こる.勝つ)
延べ語数:
1
1074
,1666,31: ただ そういう 中 で 一つ 目 の 方 は 行わ れ て いる 区域 が 広く 、 見返り 婆 の 方 は 大分 狭い らしい ので 、 後者 が 後 に
^
起り かつ 一方 の 暗示 によって 、 誘致 せら れ た か と 思わ れる だけ で ある 。
うて帰る
(うてる.帰る)
延べ語数:
1
1074
,1404,124: 土地 によって は 今 は ほとんど 何 の 理由 かも 忘れ て しまっ て いる が 、 児女 が 半ば 戯れ に 近く 、 背中 を 出し て 負う 真似 を し たり 、 あるいは もっと 厳重 に 必ず 両手 を 背後 に 組み 、 転ば ぬ よう に し て 帰っ て 来る 風 、 もしくは 墓所 近く の 小石 を 一つ 拾っ て 、 懐 に し て 来る 信州 東筑摩 辺 の 風習 、 新仏 は 墓地 を 去る こと が むつかしい から と いっ て 、 瓢 を 携え て 往 って 代り に 墓 処 に 置い て 来る 岩手 県 の 慣行 の 如き 、 共に 幼い 考え方 で は ある が 、 参る 人 が 伴 の
^
うて 還る という 古い 信仰 を 保存 し て いる か と 思う 。
攀じ上る
(攀じる.上る)
延べ語数:
1
1074
,1332,2: それ を
^
攀じ 昇っ て 天竺 まで 行く と 、 ある 家 の 裏 の 垣根 に やっと 蔓 の 端 が 引 掛かり 、 今にも はずれ そう に なっ て い た けれども 、 折 よく 水 汲み に 出 た 女 が 前 の 女房 で あぶない 所 を 手 を 執っ て 引上げ て くれ た 。
宥め賺す
(宥める.賺す)
延べ語数:
1
1074
,1190,29: すなわち 本来 は 盆 を 正月 同様 の 悦ばしい 祝い の 日 と する ため に 、 前 以 て 無縁 の 気味 の 悪い 霊 だけ を 、
^
なだめ 賺し て 立退か せ て さえ おけ ば 、 後 は 心安く 落 付い て 祭 を する こと が 出来 た の だ けれども 、 余り 熱心 に 多く の 死者 を 供養 する よう に なる と 、 もう一度 その 日 を 過ぎ て から 、 送り の 式 を せ ぬ と 気 が 済ま ぬ よう に 感じ 、 かつ 次第に この 方 へ 重き を おい て 、 第 一 次 の 分 を 簡略 に する 結果 を 見 た ので 、 言い かえる と 七 日 の 眠 流し の 方 が 、 一つ 古い 形 で あっ た の だ が 、 今日 は もう その 目的 を 局限 し て 、 主として 睡 たく なる 不幸 を 、 ここ で は 追いはらお う と し て い た の で ある 。
念じ願う
(念じる.願う)
延べ語数:
1
1074
,1097,24: その 一方 を 憎ん で 海川 に 流さ ん と し 、 他 の 一方 の 止まっ て 土地 に ある こと を 、
^
念じ 願っ た 心持 は よく わかっ て いる 。
真似得る
(真似る.得る)
延べ語数:
1
1074
,1050,6: これ は まだ 僻地 だ から
^
真似 得 られ なかっ た と も 見 られる が 、 これ と 大 よそ 同じ 頃 の 奥 民 図 彙 という 見聞 録 の 、 弘前 城下 の ネブタ 祭 記事 に も 「 万 燈 は 四角 、 上 に 風流 を 付く 、 青森 にて 見 たる もの と やや 同じ から ず 」 と ある のみ で 、 扇 とか 金魚 とかいう 最も 平凡 なる もの も 、 まだ 出来 て い た 様子 が なく 、 まして 大々的 な 人形 の 細工 など は 、 全く その後 数 十 年 の 間 に 、 次第に 新奇 を 好ん で 考案 せら れ た もの と しか 見え ぬ の で ある 。
逃げ入る
(逃げる.入る)
延べ語数:
1
1073
,8153,7: 将 平 は 、 陸奥 へ
^
逃げ 入っ た と も いわ れ 、 将 武 は 、 甲斐 の 山中 まで 落ち ながら 、 やはり まもなく 命 を 終っ て いる 。
乱れ立つ
(乱れる.立つ)
延べ語数:
1
1073
,8117,1:
^
乱れ 立っ た 敵陣 の さま を 見 て 、
気負い込む
(気負う.込む)
延べ語数:
1
1073
,8086,3: と 、
^
気負い 込ん で 、 敵 地 へ ふかく 這入り こみ 、 将門 の 本陣 と の 連絡 も 欠い て しまっ た ので 、 やがて 、 孤軍 の す がた と なっ た 。
興じ抜く
(興じる.抜く)
延べ語数:
1
1073
,7849,29: など と 、 出放題 な こと を いう の が 、 いちいち 拍手 を 呼び 、 爆笑 を 起し 、 将門 まで が 手 を 打っ て 、
^
興じ ぬい て いる 様子 な ので 、 彼ら は 、 いよいよ 図 に 乗っ て い た 。
迎え奉る
(迎える.奉る)
延べ語数:
1
1073
,7829,10: … … 須らく 三十二相 の 音楽 を以て 、 これ を
^
迎え 奉れ 」
満ち満つ
(満ちる.満つ)
延べ語数:
1
1073
,7809,40: 「 ひん が しの 、 空 の 曠野 を 、 な が むれ ば —— むら さき の 、 雲 は たなびき —— 春野 の 駒 か 、 霞む は 旗 か 、 つ わ も の ばら の 、
^
盈ち 満つ ところ … … 」
奏で出す
(奏でる.出す)
延べ語数:
1
1073
,7800,41: 笙 だの 、 ひ ちり き だの 、 笛 だの 、 胡弓 だの 、 竪琴 だの 、 竪 笛 だの 、 大 鼓 だの あらゆる 高級 な 楽器 が 、 田舎 伶人 の あやし げ な 感覚 によって 、 交響楽 を
^
奏で 出し た もの で ある 。
乱れ合う
(乱れる.合う)
延べ語数:
1
1073
,7606,38: —— また 、 諸 将 諸 官 の 席 に は 、 緋 の 袴 の 巫女 やら 、 舞 衣 を 着け た 門前 町 の 妓 たち が 、 入り交じっ て 、 銚子 や 杯 の
^
乱れ あう 間 に 、 嬌声 を ながし て い た 。
任じ合う
(任じる.合う)
延べ語数:
1
1073
,7408,18: 彼 が 、 振り向い て みる と 、 相馬 軍 の 帷幕 の 将星 として 、 自ら
^
任じ 合っ て いる 興 世 王 や 不 死人 や 玄 明 など が 、 国 庁 の 焼け跡 に 、 早く も 幕 を 張っ て 、 祝い の 酒 瓶 を あけ 、 各 〻 意気 軒昂 と 、 杯 を あげ て いる 。
告げ因る
(告げる.因る)
延べ語数:
1
1073
,713,33: いやいや 、 現に 、 昨夜 は 、 獄舎 に 寝 、 きょう は 門前 まで 、 不浄 者 の 放免 など に 、 送ら れ て 来 た と 、 われ 自身 、
^
告げ よっ た こと で は ない か 。
落ち入る
(落ちる.入る)
延べ語数:
1
1073
,6942,12: —— すべて の 場合 、 人間 が 他 の 陥 ※ に
^
落ち 入る 一 歩 前 という もの は 、 たいがい 得意 に 満ち て いる もの で ある 。
寄せ効く
(寄せる.効く)
延べ語数:
1
1073
,6905,14: 「 それ程 な 者 で なく て は 、 味方 に 寄せ て も
^
寄せ 効い が あり ます まい 」
賭け合う
(賭ける.合う)
延べ語数:
1
1073
,662,19: 文字 の 銭 面 と 、 文様 の 銭 面 と が 、 どう 出る か という 点 に
^
賭け 合う の で あっ た 。
続け合う
(続ける.合う)
延べ語数:
1
1073
,6451,30: … … 相互 に 、 明け て も 暮れ て も 、 今 の よう な 泥 合戦 を やり合っ て 、 焼 打ち だの 田畑 の 踏み 荒し を
^
つづけ 合う こと を 思え ば 、 国 庁 の 損失 は たいへん な もの だ 。
迎え出る
(迎える.出る)
延べ語数:
1
1073
,6392,6: 彼 は 、 深大寺 まで
^
迎え 出 て 来 た 武蔵 権守 の 興 世 王 と 介 ノ 経 基 へ 、 そう いっ た 。
駆け渡る
(駆ける.渡る)
延べ語数:
1
1073
,5988,31: 「 怯ん だ ぞ 、 敵 は ——」 と 、 貞 盛 は 、 初め の 優勢 に 、 奮い 出し て 、 「 この 隙 に 、 千 曲 を
^
駈け 渡っ て しまえ 。
閉め立つ
(閉める.立つ)
延べ語数:
1
1073
,5939,1: 「
^
しめ たっ ——」 と 、 将門 は 、 手 を 打っ て さけん だ 。
振れ歩く
(振れる.歩く)
延べ語数:
1
1073
,5922,13: いずれ 、 摂関 家 など を 立ち 廻り 、 ろくな 事 は 、
^
ふれ 歩く まい 。
触れ出す
(触れる.出す)
延べ語数:
1
1073
,5824,8: と 、 俄 に 、 戦備 を
^
触れ 出し た が 、 庁 の 地方 吏 たち は 、 日頃 から 彼 の 暴慢 を 憎ん で い た し 、 領民 も また 、 多年 、 武 芝 に 反感 を いだい て い た ので 、 進ん で 、 彼 と共に 、 難 に 当ろ う という 者 も ない 。
吠え脅す
(吠える.脅す)
延べ語数:
1
1073
,5362,33: 良兼 の 兵 が 、 あちこち 、 農家 の 一 軒 一 軒 まで 、 豊田 の 残党 は い ない か 、 将門 を 匿っ て は い ない か と 、
^
吠え 脅し ながら 、 調べ 歩い て いる よう です 」
崩れ合う
(崩れる.合う)
延べ語数:
1
1073
,5347,25: また 将 頼 、 将 平 たち も 、 「 残念 だ 」 「 無念 だ 」 と 、 口々 に さけび ながら 、 雪
^
崩れ 合っ て 来 た 。
気遣い為す
(気遣う.為す)
延べ語数:
1
1073
,5342,3: 余りに 、 お
^
気づかい なさ れる と 、 和子 さま の 、 お 乳 の 出 に も 障り ましょ うず 。
躊躇い出す
(躊躇う.出す)
延べ語数:
1
1073
,5158,38: そして 、 ザッザ 、 ザッザ と 、 草 の 波 を 分け て 、 押し 進ん で 来る の を 見 て 、 将門 は 、 急 に 馬 を 退 げ て 、 意気地 なく 、
^
ためらい 出し た 。
響めき渡る
(響めく.渡る)
延べ語数:
1
1073
,5128,5: など と 口々 に
^
どよめき 渡っ て 、 一瞬 、 彼 ひとり に 、 矢 を あつめ た 。
駆け合う
(駆ける.合う)
延べ語数:
1
1073
,5076,24: その間 に 、 五郎 将文 、 六郎 将 武 など も 、 大 結 ノ 牧 や 、 附近 の 邸 から 、
^
駈け あわ せ 、 また たくま に 七 、 八 百 騎 。
極め込む
(極める.込む)
延べ語数:
1
1073
,481,108: —— その 結果 は 、 自暴 と 不平 の 仲間 や 、 土地 を 失い 、 故郷 を 追わ れ て 、 うろつき 廻る 百姓 や 、 ばかばかしい から 、 やり たい 事 を し て 送れ と 、 ごろつき 歩く 遊民 だの 、 淫売 だの 、 苛税 の 網 の 目 を くぐり そこね て つかまる 百姓 の 群 だの 、 そして 、 おれ たち 八 坂 組 の 仲間 の よう に 、 悪い と 知り つつ 、 世の中 に 楯 つい て 、 強盗 で も 切り 盗り で も 、 太く 短く 、 やっ て 生きろ と 、 悪性 を 肚 の 本尊 に
^
極め こん で しまう 人間 も 、 うじゃうじゃ 出 て 来 た という こと に なっ ちまっ た の だ 」
近づき合う
(近づく.合う)
延べ語数:
1
1073
,4798,1:
^
近づき 合っ て 、 やっと 分っ た 。
参じ出る
(参じる.出る)
延べ語数:
1
1073
,4629,60: 「 そういう わけ で 、 都 へ 急ぐ 途中 で は あり ます が 、 先 に 、 御 弔 使 を 賜っ た まま 、 つい 今日 まで も 、 騒乱 に 暮れ て 、 御 音信 を 欠い て おり まし た ので 、 途 の ついで と 申し て は 、 失礼 です が 、 お礼 に
^
参じ 出 た 次第 で ござい ます 。
顧み合う
(顧みる.合う)
延べ語数:
1
1073
,4285,18: さすが に 皆 、 戦い つかれ て 、 血 と 土 に まみれ た 姿 を 、
^
かえりみ 合っ た 。
眺め知る
(眺める.知る)
延べ語数:
1
1073
,403,14: 相馬 の 小次郎 が 、 昼 、 初めて 、 逢坂山 の 高所 から
^
眺め 知っ た 平安 の 都 は 、 決して 、 彼 の 幻覚 で は ない 。
替え焼く
(替える.焼く)
延べ語数:
1
1073
,392,3: 「 酒 を
^
買え やい 」
掠め奪う
(掠める.奪う)
延べ語数:
1
1073
,3698,23: 遠い 昔 に は 、 望む ところ の 家 の 娘 を 、 聟 と 、 聟 の 一族 が 行っ て 、
^
掠め 奪っ て 来る の が 婚礼 で あっ た 習慣 も ある や に は 聞い て おり ます が 」
上げ合う
(上げる.合う)
延べ語数:
1
1073
,3641,8: みな 、 どよめい て 、 杯 を
^
上げ 合っ た が 、 さて 、 将門 が 正室 として 迎えよ う と 決意 し た ほど の 女性 は 、 誰 で あろ う か ?
物語り致す
(物語る.致す)
延べ語数:
1
1073
,3105,4: 先夜 も 、 お
^
物語り いたし た 通り 、 小殿 の お 父上 良 持 様 に は 、 どんなに 、 お世話 に なっ た こと やら 知れ ませ ん 。
辱め遣る
(辱める.遣る)
延べ語数:
1
1073
,275,6: 桓武 天皇 から の 血 を
^
辱め や がっ て 、 蝦夷 の 奴婢 と 、 交 く わる など と は 、 あきれ た 呆痴 者 だ 。
改め出す
(改める.出す)
延べ語数:
1
1073
,2726,36: 初め は 、 つまみ出し そう な 権 まく だっ た が 、 彼 が 、 毅然 として 、 小次郎 将門 だ と 告げる と 、 さすが に 気 押さ れ た 気味 で 、 ことば も
^
改め だし た 。
比べ得る
(比べる.得る)
延べ語数:
1
1073
,2575,56: こうして 、 名利 と 、 結婚 政策 の 両面 から 、 護 は 、 平 氏 の 三 家 を 、 手 も なく 、 常陸 源 氏 の 族 党 に 加え て しまい 、 そして いまや 、 この 地方 随一 の 豪族 中 の 長老 として 、 たれ も 、 威 権 を
^
くらべ うる 者 も ない 。
うて遣る
(うてる.遣る)
延べ語数:
1
1073
,2468,26: 将門 が 京 から 帰っ て 来 た と 聞く と 、 牛久 の 里 に まだ 生き て いる 乳母 が 、 ぜひ 、 召使
^
うて やっ て 下され と 、 むかし を 忘れ ず に 向け て 来 た 者 な の だ 。
擡げ出す
(擡げる.出す)
延べ語数:
1
1073
,1854,15: 自然 、 小次郎 の 意中 に も 、 栄達 の 欲望 が 、 頭 を
^
擡げ 出し た 。
覚め合う
(覚める.合う)
延べ語数:
1
1073
,1670,47: 朝 、 舟 の 中 へ つみこん だ 酒 や 弁当 も 、 飲み つくし 食い つくし 、 放歌 朗吟 に 、 声 も つぶし 、 果て は 、 舟 底 を 枕 に 、 思い思い 、 ひと 昼寝 し て 、 いま 、 眼 が
^
醒め あっ た ところ で ある 。
揺らぎ出す
(揺らぐ.出す)
延べ語数:
1
1073
,1396,5: その 辺り の 白雲 が
^
ゆらぎ 出す と 、 いつも 峰 の 肩 に 、 夜明け の 光 が ほ の 白む の が 近い 兆し で ある 。
固まり残る
(固まる.残る)
延べ語数:
1
1073
,1298,27: 折ふし 、 時刻 も 丑 満 を すぎ て 、 五更 に ちかく 、 しかも 見張 らしい 影 は 、 対岸 の 川原 に も 、 一
^
かたまり 残っ て いる し 、 築 土 の 下 に も 立っ て いる 。
戯れ合う
(戯れる.合う)
延べ語数:
1
1073
,1277,19: からだ の 垢 や 汗 を 流す ばかり で なく 、 自然 なる 水 の 意志 や 生気 と
^
戯れ あっ て 、 本来 の 野性 と 、 若い 体 熱 に 、 思い の まま な 呼吸 を さ せる 楽し さ が 、 何とも いえ ぬ よろこび だっ た 。
掛かり出す
(掛かる.出す)
延べ語数:
1
1072
,94,3: 目的 に
^
かかり 出し た 。
強い唸る
(強いる.唸る)
延べ語数:
1
1072
,850,16: 折々 ふと 、 奥 から 洩れ て くる 声 は 、 忠 右 衛門 の 憤ろ
^
しい 唸 き に 似 た 声 か 、 さも なく ば 、 かれ の 妻 か 、 お 縫 か の 、 すすり泣く 声 だけ だっ た 。
教え出す
(教える.出す)
延べ語数:
1
1072
,8448,17: —— もう 、 こんな ふう に 、 いろは の い の 字 から 手 を 取っ て
^
教え 出し て から 、 一 年 近く に なる 。
増え出す
(増える.出す)
延べ語数:
1
1072
,8230,28: 北町 奉行 中山 出雲 守 の 報告 に よれ ば 、 いちど 減っ た 市中 の 犯罪 者 も 、 昨年 あたり から 、 急激 に また
^
殖え 出し て いる と いう 。
定め置く
(定める.置く)
延べ語数:
1
1072
,8197,10: —— まず 、 お 訊ね 申す が 、 祖廟 の
^
定め おか れ た 天下 の 法令 は 、 その 根本 義 と 、 箇条 箇条 を 、 いったい 、 世 の 誰 と 誰 と に 適用 いたす もの で ござい ます る か 」
連れ致す
(連れる.致す)
延べ語数:
1
1072
,8120,1: お
^
連れ いたそ う 」
黙すり切る
(黙する.切る)
延べ語数:
1
1072
,792,10: 両 女 は 、 息 を つめ て 、
^
黙し きっ た 。
めくり返す
(めくる.返す)
延べ語数:
1
1072
,7197,9: 越前 守 は 落ちつき こん で 調書 を
^
めくり 返し て い た 。
色めき出す
(色めく.出す)
延べ語数:
1
1072
,7124,25: ( す わ 、 最後 の 時 が 来 た ——) という 空気 が 、 人々 の 跫音 や 、 深夜 の 灯 に も
^
色めき 出し て 、 江戸 市 中 は 何 も 知ら ず に 眠り 落ち て い た 頃 だ が 、 この 南 町奉行 所 の 内 だけ は 、 空前 な 緊張 を 呈し て い た 。
生き飽く
(生きる.飽く)
延べ語数:
1
1072
,7101,9: そう 、 四 十 や 五 十 で 、
^
生き 飽い て しまう 程 、 浅い 、 薄 ッ ぺらな 、 世の中 で も ない 」
燃え止む
(燃える.止む)
延べ語数:
1
1072
,6880,21: そんな 偽善 に 、 私 だけ は 、 騙さ れ は し ない —— と 、 かの 女 の 憤り は
^
燃え やま ない 。
寝かし解く
(寝かす.解く)
延べ語数:
1
1072
,6414,0:
^
寝かし とい て おくれ 、 すこし ここ で 」
留め得る
(留める.得る)
延べ語数:
1
1072
,6017,3: 少なくも 涙 を
^
とどめ 得 ない 嘘 で あっ た 。
更け沈む
(更ける.沈む)
延べ語数:
1
1072
,5739,29: ここ ず ッ と 、 毎夜 の よう に 、 越前 守 が 公務 から 解か れる こと は 遅かっ た が 、 今夜 も また 、 もう
^
更け 沈ん だ 時刻 だっ た 。
迎え得る
(迎える.得る)
延べ語数:
1
1072
,5707,6: 肉体 の 医師 は 外 から
^
迎え 得 られる が 、 心 の 医師 は 、 自分 が 名医 と なる しか ない 。
垂れ香る
(垂れる.香る)
延べ語数:
1
1072
,5512,1: 「
^
たれ かおら ぬ か 。
藻掻き抜く
(藻掻く.抜く)
延べ語数:
1
1072
,5278,34: 一時 の 、 発作 と は おもわ れ ます が 、 苦し げ に 、 口 に 泡 を ふき 、 眼 を つりあげ 、 顔色 蒼白 と なっ て 、 転々 と 、
^
もがき 抜い て いる 有様 。
垂れ言う
(垂れる.言う)
延べ語数:
1
1072
,5035,15: まだ なん の 発表 も なさ れ た わけ で は ない が 、
^
たれ いう と なく 、 堀 留 五 人組 強盗 は 、 南 の 手 によって 、 召捕ら れ た と 、 江戸 中 に 聞え て 、 北 町奉行 と の 対立 に 、 興味 を いだい て い た 市民 たち は 、
答え合う
(答える.合う)
延べ語数:
1
1072
,4905,47: 楽 翁 は 、 深く 思う ところ が あっ て か 、 頑として 肯か ない のみ で なく 、 急 に どこ か へ 馳 け 出し て 行っ た と 思う と 、 彼方 にあたって 、 お うい っと 呼び 、 おう いっ —— と
^
答え あう 声 が し た 。
藻掻き戦う
(藻掻く.戦う)
延べ語数:
1
1072
,4849,6: と 、 おどりかかっ て 、
^
もがき 闘う 美しい 鳥 を 、 羽交い締め に し ながら 、
蓄え出す
(蓄える.出す)
延べ語数:
1
1072
,4652,53: 元禄 の 半 頃 から 、 西国 方面 の 密 貿易 仲間 は 、 急激 に 、 数 と 力 を 加え 、 莫大 な 利 を しめ て 、 巨財 を もつ と共に 、 外国 製 の 武器 、 火薬 など も 、 ひそか に 、 諸 所 の 島 へ
^
貯え 出し た 。
藻掻き出す
(藻掻く.出す)
延べ語数:
1
1072
,4553,10: 「 なあに 、 野郎 が 、 正気 づい て 、
^
もがき 出し た のに ちげ え ねえ 」
縛め捕る
(縛める.捕る)
延べ語数:
1
1072
,4507,15: 「 けれど 、 もし 、 そち たち の 手 で 、 事件 の 一味 を
^
縛め 捕っ たら 、 これ や 当然 、 越前 守 さま の 過去 が 、 白日 に 出る こと に なる 。
映え出す
(映える.出す)
延べ語数:
1
1072
,4192,22: 左右 太 が 、 さき に 入り 、 次に 源吉 が 上がっ て 来 た 頃 、 空 が 、 美しく
^
映え 出し た 。
ぞめき出る
(ぞめく.出る)
延べ語数:
1
1072
,4137,16: 釣 舟 も 、 猪牙 舟 も 、 屋形 舟 も 、 これから 川 へ
^
ぞめき 出る 季節 で ある 。
数え来る
(数える.来る)
延べ語数:
1
1072
,3753,12: あの 時 、 幾 ツ 、 ことし で 幾 年 と 、
^
数え 来る と 、 年 ごろ も 合う 。
藻掻き悩む
(藻掻く.悩む)
延べ語数:
1
1072
,3548,46: —— 男 に 裏切ら れ た 女 の 真実 が —— 真実 に 生きよ う として 敢なく ふみにじら れ た 女 の 一生 が —— いかに 大きな この世 の 苦患 を うけ 、 苦患 は 次 の 苦患 を 生み かさね 、 永劫 の 非命 に
^
もがき 悩ま ね ば なら ない か を 。
浴び入る
(浴びる.入る)
延べ語数:
1
1072
,343,3: ざっと 、 ひと
^
浴び はいら ない ?
賑わい立つ
(賑わう.立つ)
延べ語数:
1
1072
,3424,12: しかし 、 刻々 に 、 空 は 白み 、 朝 は
^
賑わい 立っ て くる 。
鍛え治す
(鍛える.治す)
延べ語数:
1
1072
,2953,26: 祖先 の 前 で 、 この 身 を 捨て 、 さい ご の 一言 を もっ て 、 この 弟 の 心 を 、 根柢 から
^
鍛え 直し て やろ う 。
つつみ隠す
(つつむ.隠す)
延べ語数:
1
1072
,2907,9: 彼 に いわ せる と 、 決して 、
^
つつみ 隠す の で は なく 、 まだ 、 本当 の 自分 に 立ち回っ て い ない の か 、 どうしても 、 所々 の 行為 が 、 われ ながら 思い出し きれ ない の だ という の で ある 。
戯れ狂う
(戯れる.狂う)
延べ語数:
1
1072
,279,19: 驚く べき 犬 の 大群 は 、 朝 の 運動 に 堰 を 切 ッ て 流れ出し 、 やがて
^
戯れ 狂い ながら 、 朝霧 の 土 を 嗅ぎ まわり つつ 散らかっ た 。
煮え出す
(煮える.出す)
延べ語数:
1
1072
,2729,5: 大釜 の 粥 が 、
^
煮え 出し て 来 た 音 だに よ 。
藻掻き嘆く
(藻掻く.嘆く)
延べ語数:
1
1072
,2670,12: ま ッ 暗 な 冥府 の 底 に 落ち て 、
^
もがき 嘆い て いる よう な 亡霊 が 自分 の よう に 感じ られ た 。
燃え募る
(燃える.募る)
延べ語数:
1
1072
,2083,10: —— この 運命 に 、 女 として の 怒り が
^
燃え つのる たび 、 かの 女 の うらみ は 市 十 郎 へ 帰っ た 。
屈まり込む
(屈まる.込む)
延べ語数:
1
1072
,1998,23: お 袖 は 、 のけ反る よう に 面 を そむけ 、 全身 は 一瞬 に 白い 戦慄 だけ を 見せ て 、 丸く
^
屈まり こん だ 。
枯れ入る
(枯れる.入る)
延べ語数:
1
1072
,1671,10: と 、 ここ へ 来る 途 々 から 、
^
かれ はいっ た こと な の で ある 。
枯れ這う
(枯れる.這う)
延べ語数:
1
1072
,1531,6: 愕然 と し 、 ——
^
かれ はう し ろ に お 燕 が 泣く の も 捨て て 、 木賃 の 土間 から 飛び出し た 。
恐れ回る
(恐れる.回る)
延べ語数:
1
1072
,1475,22: そして 、 この 獰猛 な お 犬 様 に 、 雑鬧 の 露 ば らい を さ せ て 、 人々 が
^
恐れ まわる の を 、 愉快 と し て い た 。
暮れ為す
(暮れる.為す)
延べ語数:
1
1072
,1467,13: … … が 、 どうして 印籠 なぞ を 、 お前 さん たち に
^
くれ なす ッ たろ 」
慣れ抜く
(慣れる.抜く)
延べ語数:
1
1071
,7,33: いや でも 応 で も 、 宇宙 は 刻々 に 易 る という 法則 に 立つ 易学 を 生ん だ 隣邦 中国 で は 、 さすが に 世 の 転変 に は
^
馴れ ぬい て い た もの か 、 古来 盗 児 に関する 挿話 は 今 の 日本 に も 負け ない ほど 多い 。
屈め込む
(屈める.込む)
延べ語数:
1
1071
,128,4: 煙り の 中 に
^
屈め こん だ 友 の 肩 から 横顔 に 、 蕭照 は 、 人間 という もの が 、 極めて 短い 年月 の うち に 何 千 年 も 前 の 非 文明 時代 の 野性 に 忽ち 立ち回る もの だ という 事実 の 影 を 見 た よう な 気 が し た 。
燻べ込む
(燻べる.込む)
延べ語数:
1
1071
,127,28: 気 に さわっ た か 、 夏 駿 は 、 獰猛 な 顔 を し て 見せ ながら 、 仏像 の 頭 を 炉 の 中 へ
^
燻べ こん だ 。
興じ合う
(興じる.合う)
延べ語数:
1
1069
,54,71: そうして それ が 決まる と 、 その 朝 は 赤 の ごはん と いっ て おり まし た が 、 赤飯 を 炊い て 、 その 食卓 で それ を 開き 、 ああ 、 千代 ちゃん と つい た とか 、 加代 ちゃん と つい た とか いっ て 、 つまり 神様 や 仏 様 から 名前 を 頂戴 し た の だ と いっ て 、 その 朝 みんな で
^
興じ 合っ た もの です 。
溜め解く
(溜める.解く)
延べ語数:
1
1068
,87,55: それ は 殺し 屋 事件 として たいへん 大きな トップ 記事 として 、 それだけ な ん です が 、 私 が 最も 目 を 見張っ た の は 、 殺し 屋 に その 彼女 が やっ た お金 は 、 彼女 が 愛し て い た 彼氏 が 、 彼女 の ため に 働い て
^
ため とい た 金 だ という こと な ん です 。
楽しみ得る
(楽しむ.得る)
延べ語数:
1
1068
,218,36: そういう 科学 に 、 ただ こう 拍手 かっさい と 口 を あい て い て 、 なぜ 自分 の 内 に も ある 、 もう 一つ の 日本 に は 、 豊か な 、 楽しめ ば
^
楽しみ うる という 月 も あり 、 いろんな 環境 も あり 、 歴史 も あり 、 生活 条件 も あり 、 また 親鸞 の ごとき 人 も ある 、 この 国 において 、 精神 文化 の 上 で 、 楽しも う 、 豊か に なろ う と し ない の で あり ましょ う か 。
眺め飽く
(眺める.飽く)
延べ語数:
1
1065
,121,12: そして ミス たち の 、 豊麗 な 容姿 の 競い を 、
^
ながめ 飽い た 。
別れ合う
(別れる.合う)
延べ語数:
1
1061
,26,71: われわれ が 川 の 出発 点 と 考え て 「 みな もと 」 ( 水源 ) と 呼ん で いる もの を 、 アイヌ は 川 の 帰着 点 と 考え て 「 ペテトコ 」 ( 川 の 行先 ) と 名づけ 、 また われわれ が 川 の 合流 点 と 考え て 「 落合 」 と 呼ん で いる もの を 、 アイヌ は 「 ペテウコピ 」 ( 川 の
^
別れ あう 所 ) など と 名づけ て いる の は 、 そういう 考え方 の 現れ で ある 。
付け断る
(付ける.断る)
延べ語数:
1
1051
,87,22: 日頃 、 貧しい という こと で 知ら れ て い た この 人 に 、 近所 の 町医者 は なん くせ を
^
つけ 断っ た 。
投げ取る
(投げる.取る)
延べ語数:
1
1050
,282,4: それ を とっ て
^
投げ とっ て 投げ し て 、 やっと もと の 穴 から 外 に 出 て 来 た 。
用い得る
(用いる.得る)
延べ語数:
1
1047
,162,40: 日本 の 国家 の 形成 せら れ た 情勢 や その 時代 や その ころ の 文化 の 状態 や の 或 る 程度 に 知ら れる の は 、 シナ の 史籍 が あり 、 それ が 史料 として
^
用い 得 られる から の こと で ある 。
重なり得る
(重なる.得る)
延べ語数:
1
1041
,2244,14: ふたつ は 、 もともと おなじ 性格 を 持っ て い た から こそ 、
^
かさなり え た の だ 。
替わりゆく
(替わる.ゆく)
延べ語数:
1
1041
,1663,7: あの 映画 の なか に も 、
^
かわり ゆく 時代 の シンボル として 自動車 が 登場 する 。
込め直す
(込める.直す)
延べ語数:
1
1041
,1619,28: ピストル を 一 発 射っ た あと 、 ガン ベルト から 弾 を ひとつ ぬきとり 、 弾倉 から 空 の 薬きょう を すて 、 あらた に 弾 を
^
こめ なおし て おく もったいぶっ た リアリズム は あっ た が 、 おなじ リアリズム が 、 馬 について は いちど も み られ なかっ た 。
掲げ持つ
(掲げる.持つ)
延べ語数:
1
1040
,3282,7: 彼 の ため に 凧 を 高く
^
かかげ 持っ て い た とき の 、 息 が つまる よう な 胸 の ときめき や 高まり が 、 急激 に よみがえっ た 。
整え直す
(整える.直す)
延べ語数:
1
1040
,2481,8: 低い 丘 の つら なり を 削っ て
^
整え なおし た 広い 敷地 の なか に 、 日本 画 の 美術館 、 多目的 市民 ホール 、 文化 会館 、 遊園 地 、 運動 場 など が そろっ て い た 。
治め直す
(治める.直す)
延べ語数:
1
1040
,2220,6: 丁寧 に たたみ 、 紙袋 に
^
おさめ なおし た 。
撥ね返る
(撥ねる.返る)
延べ語数:
1
1039
,236,13: すると 、 今度 は 逆 に 新しい 恐怖 が 私 の 方 へ
^
撥ね 返っ て 来る の で ある 。
乱れ騒ぐ
(乱れる.騒ぐ)
延べ語数:
1
1037
,929,27: まだ 少女 の よう な しなやか な 脚 が 、 活溌 に 水 を 蹴っ て 動く 度 に 、 水 は 飛沫 を 上げ て
^
乱れ 騒ぐ 。
駆け帰る
(駆ける.帰る)
延べ語数:
1
1037
,876,10: 私 は 淑子 と 別れ 、 私 の 家 へ
^
駆け 帰っ た 。
添え合う
(添える.合う)
延べ語数:
1
1037
,2898,20: 言わば 、 私 と 妻 は そんな 冷酷 な 奴 を 中 に 置い て 、 互に そっと 手 を
^
添え 合っ て いる よう な もの で ある 。
責め得る
(責める.得る)
延べ語数:
1
1037
,1998,7: 勿論 、 八重 や 、 美保子 を
^
責め 得る 者 は 一 人 も い ない 。
入れ待つ
(入れる.待つ)
延べ語数:
1
1037
,1201,5: 「 さあ さあ 、 お茶
^
いれ まっ さかい 、 一服 し と くれ やす 」
通じ得る
(通じる.得る)
延べ語数:
1
1037
,110,9: しかし その 愛 は 肉体 から 肉体 へ のみ
^
通じ 得る よう な 、 極めて 幼く 、 優しい もの で ある 。
掛け得る
(掛ける.得る)
延べ語数:
1
1036
,7,8: しかし 放射線 の 照射 量 が 人体 に
^
かけ 得る 限度 に 達し た ので 、 一 まず 退院 が 許さ れ た まで で ある 。
駆け付く
(駆ける.付く)
延べ語数:
1
1036
,610,5: 「 どちら が 先 に
^
駆け つく か 」
破れ去る
(破れる.去る)
延べ語数:
1
1036
,379,12: 目的 を 達し よう と し た 寸前 に 、 事 は
^
破れ 去っ た の で ある 。
秘すり隠す
(秘する.隠す)
延べ語数:
1
1035
,287,45: この とき は 私 が 書記 長 に 再 就任 し た 大会 で は あり 、 その 大会 で 父 の 死 を 発表 する の は エンギ を かつぐ の で は ない が 、 党 に 悪い と 思っ て これ を
^
秘し かくし た 。
求め回る
(求める.回る)
延べ語数:
1
1033
,22,17: 総じて 何事 も 根本 さえ 飲み込む こと が できれ ば 、 枝葉 の 末端 に 道 を
^
求め まわっ て いる 無駄 が 省ける わけ で ある 。
落ち凹む
(落ちる.凹む)
延べ語数:
1
1013
,88,10: 見る 陰 も なく 瘠せ 衰え て 、 眼 が
^
落ち 凹ん で … … が 、 その 大きな 眼 が ほほえむ と 、 面長 な 眼 尻 に 優し そう な 皺 を 湛え て 、 眉 だけ は 濃く 張っ て いる 。
広げ出す
(広げる.出す)
延べ語数:
1
1013
,727,16: それで 湖 を 買っ たり 、 断崖 に 階段 を つけ させ たり 、 手 を
^
拡げ 出し た ん です わ 。
入れ出す
(入れる.出す)
延べ語数:
1
1013
,670,53: が 、 案外 成績 が いい ので 教師 たち から 惜し がら れ て 、 今度 は イドリア の 中学校 へ … … そこ を 終る と さらに 高等 学校 へ と 、 いずれ も 思いのほか に 成績 が いい の に 驚い て 、 鉱山 主 も 本式 に 身 を
^
入れ 出し まし た 。
強い願う
(強いる.願う)
延べ語数:
1
1013
,485,18: そして 、 暮れ かかる ところ を 眼 がけ て 飛び出す の は 、 どうにも ヤリキレヌ から 厚顔
^
しい 願い だ けれど 、 もう 一 晩 だけ 泊め て 欲しい 、 その 代り さっき の よう な 、 あんな 立派 な 部屋 で なく て も 結構 だ から … … 納屋 の 隅 で も 、 かまい ませ ん から と 、 本音 を 出し て 頼ん だ の です 。
別れ去る
(別れる.去る)
延べ語数:
1
1013
,1818,15: そんな 話 の うち に 、 夜 も ふけ て 、 やがて 人々 は
^
別れ 去っ て 、 私 も 疲れ た から だ を やっと 蒲団 に 横たえ まし た が 、 どんなに 私 が 輾転反側 し て その 夜 一 晩 、 まんじりと も せ ず に 夜 を 明かし た か は 、 もう 先生 、 貴方 に も 想像 し て いただける で あろ う と 思い ます 。
たくり取る
(たくる.取る)
延べ語数:
1
1013
,1631,5: と 宿帳 を 引っ
^
たくり 取っ て 、 逃げる よう に アタフタ と 階下 へ 降り て いっ て しまい まし た が 、 それから 十分 と も たた ぬ 間 に 、
縺れ歩く
(縺れる.歩く)
延べ語数:
1
1013
,1490,45: もう一度 引っ くり 戻っ て 、 あの 立ち かけ の 地下 工事 場 の あたり を 探し 、 どうどう と 飛沫 を 上げ て いる 断崖 の ふち まで いっ て 見 、 最後 に は 海水 着 の 姉妹 と 三 人 で
^
もつれ 歩い た 、 あの 溝渠 の 傍ら の 小径 に 沿う て 、 一 キロ ばかり 第 一 の 曲り角 の あたり まで も いっ て 、 空しく また 引き揚げ て 来 た 時 に は 、 私 は 疲れ と 暑 さ で 、 くたくた に なり まし た 。
焼け切る
(焼ける.切る)
延べ語数:
1
1012
,86,25: と 祖母 は 私 の 頭 を 撫で て 、 怖い 話 を 止め に する の でし た が 、 全身 真っ黒 に
^
焼け 切っ て から 、 歩き 出し て 、 ボロボロ の 灰 に なっ た 男 という の は 、 何 も あながち 、 棚田 の 仕置き 場 の 僧侶 に 限っ た 話 で は あり ませ ん 。
絡め捕る
(絡める.捕る)
延べ語数:
1
1012
,56,7: 追い 駈け て 行っ て 、
^
搦め 捕っ て これ へ 引き 据え エ !
責め抜く
(責める.抜く)
延べ語数:
1
1012
,14,41: 奥方 は 早く に 亡くなっ て 、 お気に入り の 美しい 腰元 が 身の回り の 面倒 を 見 て い まし た が 、 この 腰元 さえ も 、 自分 の いう こと を 聞か ない と いっ て 、 責め て
^
責め 抜い た 挙句 の 果て に 、 手 討ち に し て しまっ た という の です 。
味わい取る
(味わう.取る)
延べ語数:
1
1008
,123,21: 藤村 の 作品 から は 我々 は 苦労人 の 目 から 見 た しみじみ と し た 人生 の 味 を
^
味わい 取る こと が できる 。
覚まし因る
(覚ます.因る)
延べ語数:
1
1003
,54,28: それ を 船頭 に ただし て みる と 、 船頭 は 事もなげ に 、 ああ あれ だっ か 、 あれ は 鷭 どす 、 鷭 が 目 を
^
さまし よる 、 と 言っ た 。
失せ侍る
(失せる.侍る)
延べ語数:
1
1002
,15,43: 「 程なく 今 の 世 に 万 の 道 すたれ 果て 、 名 を え たる 人 ひとり も 聞え 侍ら ぬ にて 思ひ 合 は する に 、 応永 の 比 、 永 享 年中 に 、 諸道 の 明 匠 出
^
うせ 侍る に や 。
群がり付く
(群がる.付く)
延べ語数:
1
1001
,96,23: 麦 の 穂 も 、 ほとんど 出そろい 、 花期 の 長い 菜の花 大根 の 花 に は 、 もう 青い 実 が
^
むらがり つい て いる 。
近づき奉る
(近づく.奉る)
延べ語数:
1
1000
,855,83: 尊 意 は 胸騒ぎ を 隠し ながら 、 恭しく 持 佛 堂 に 請じ入れ て 、 深夜 の 御 光臨 は 何 御用 にて 候 哉 と 問う と 、 丞相 の 霊 が 答え て 、 自分 は 口惜しく も 濁世 に 生れ 合わ せ て 無実 の 讒奏 を 蒙り 、 左遷 流罪 の 身 と なっ た について は 、 その 怨み を 報ぜ ん ため に 雷神 と なっ て 都 の 空 を 翔り 、 鳳 闕 に
^
近づき 奉ろ う と 思っ て いる 、 此 の 事 は 既に 梵天 、 四 王 、 閻魔 、 帝釈 、 五 道 冥 官 、 司令 、 司 録 等 の 許し を 得 て いる ので 、 誰 に 憚 る ところ も ない の だ が 、 た ゞ 貴僧 は 法 験 が めでたく おわし ます ので 、 貴僧 の 法力 で 抑え られる の が 一番 恐ろしい 、 何卒 年来 の 師 壇 の 契り を 思っ て 、 たとい その 折 朝廷 から お召 し が あっ て も 、 お 請け に なら ない よう に 願い たい 、 自分 は 此 の こと を 申 上げ たい と 存じ て 、 只今 態 々 筑紫 から 参っ た の です 、 と 云う の で あっ た 。
千切り蹴る
(千切る.蹴る)
延べ語数:
1
1000
,795,4: うつ ゝ にて 誰
^
ちぎり けん 定め なき
見せ奉る
(見せる.奉る)
延べ語数:
1
1000
,789,94: 後 撰集 巻 十 一 恋 三 の 部 に 、 「 大納言 国 経 朝臣 の 家 に 侍り ける 女 に 、 いと 忍び て 語ら ひ 侍り て 行末 まで 契り ける 比 、 此 の 女 俄 か に 贈 太政大臣 ( 時 平 ) に 迎 へ られ て 渡り 侍り に けれ ば 、 文 だに も 通 は す 方 なくなり に けれ ば 、 かの 女の子 の 五つ ばかり なる 、 本 院 の 西 の 対 に 遊び歩き ける を 呼び寄せ て 、 母 に
^
見せ 奉れ と て 腕 に 書きつけ 侍り ける 。
覚まし為す
(覚ます.為す)
延べ語数:
1
1000
,503,10: 「 いっそ の こと 、 今 暫く 酔い を お
^
覚まし なさ れ て から お 帰り に なる こと です な 」
更け渡る
(更ける.渡る)
延べ語数:
1
1000
,466,3: 夜 は すっかり
^
更け 渡っ た が 、 宴 は いつ 終る と も 見え ず 、 馬鹿騒ぎ は 一層 盛ん に なっ て 行っ た 。
漏らし為す
(漏らす.為す)
延べ語数:
1
1000
,220,32: 御 自身 で も それ を お 歎 き に なっ て 、 あたし の よう な 不運 な もの が ある だろ う か と 、 お側 の 者 に お
^
洩らし なさ れ て 、 人知れず 泣い て おいで に なる こと が ある 、 など ゝ 、 その 女房 が 申し たり 致し まし て な 。
起こり蹴る
(起こる.蹴る)
延べ語数:
1
1000
,1249,176: 「 あやし の 男 野原 にて かばね を 見 て 心 を おこす 事 」 と 云う の も 、 大体 同じ 趣意 の 教訓 を 含ん だ 説話 で あっ て 、 或 る 男 が 野原 で 浅ましい 女 の 屍骸 を 見 て 帰っ て から 、 その 形相 が 頭 に こびりつい て 離れ ず 、 妻 と 相 抱い て 寝 ながら 、 妻 の 顔 を さぐり 合わす と 、 額 の あり どころ 、 鼻 の あり どころ 、 唇 の あり どころ 等々 が 、 悉く その 死人 の 相 に そっくり で ある よう に 思わ れ て 、 結局 無常 を 悟る に 至る と 云う 筋 で 、 「 止観 の なか に 、 人 の 死 にて 身 のみ だる ゝ より 、 遂に その 骨 を 拾 ひ て 煙 と なす 迄 の 事 を 説き て 侍る は 、 見る 眼 も 悲し う 侍る ぞ かし 、 斯 やう の 文 も 暗き 男 の おの づか ら その 心
^
おこり けん 事 」 は 、 猶々 有難い 事 で ある と 云っ て いる 。
乱れ腐る
(乱れる.腐る)
延べ語数:
1
1000
,1243,73: ——— 以上 が 、 「 あやし の 僧 の 宮 づか ひ の ひま に 不浄 観 を こらす 事 」 の 説話 で あっ て 、 「 閑居 の 友 」 の 著者 は 此 の あと に 、 「 いと あり がたく 侍り ける 事 に こそ 」 と 云っ て 、 説明 を 加え て 云う のに 、 愚か な 者 で も 、 塚 の ほとり に 行っ て
^
乱れ 腐っ た 死人 の むく ろ を 見れ ば 観念 が 成就 し 易い と 云う こと は 、 天台 大師 も 次第 禅門 と 云う 文 に 説い て おら れる くらい で ある から 、 此 の 中間 僧 も それ を 学ん だ の で あろ う 。
おもひ計る
(おもふ.計る)
延べ語数:
1
1000
,1121,2: 夕 として
^
思ひ 量ら ざる こと なし
満ち来る
(満ちる.来る)
延べ語数:
1
1000
,1063,45: それ が 何 に 原因 する の か 滋 幹 に も 最初 は 分ら なかっ た が 、 間もなく 彼 は 、 あの 、 母 が 常に 薫 き しめ て い た 薫物 の 香 が 、 此 の 部屋 の 中 に
^
満ち く て いる こと に 気づい た 。
信じ守る
(信じる.守る)
延べ語数:
1
0997
,26,12: それから すべて の 理念 も 、 その システム を トコトン まで
^
信じ 守る 人 にとって は 、 かかる 狂信 に 変わら ない 。
乳繰り合う
(乳繰る.合う)
延べ語数:
1
0995
,1816,33: 佐山 じ ょ 、 じ ょ 、 じ ょうだん ——( ふきだし て いる ) そ 、 そ 、 ヘヘ 、 枕元 で 、 おれ の 枕元 で 、 ほか の 男 と
^
ちちくり 合う ん だ ぜ え ?
撫すり見る
(撫する.見る)
延べ語数:
1
0994
,1563,6: もと 、 修 驗者 —— 山
^
ぶし み たい な 、 あれ です 、 —— を 永い こと を やつ て い た よう です が 、 途中 で どう し た の か 山 を おり て トウフ 屋 に な つた … … いえ 、 變 つ た よう な 所 は まるで ない 、 ごく 普通 の 人 です 。
念じ遣る
(念じる.遣る)
延べ語数:
1
0994
,1089,5: 一種 の 恐 迫 觀
^
念じ や ない か な 。
燃え成る
(燃える.成る)
延べ語数:
1
0993
,779,0:
^
もえ なん わが 胸 思い を 乗せ て
駆け抜く
(駆ける.抜く)
延べ語数:
1
0993
,5093,6: ( 二 、 三間 先 に
^
駈け ぬけ ながら )
食べ為す
(食べる.為す)
延べ語数:
1
0993
,4810,40: 金吾 ( 入っ た 裏口 の 、 たたみ の 土間 の 上り が まち に リュック を 置い て 、 その 中 から 竹 の 皮 包 の 握り飯 を とり 出す ) そい じゃ 、 これ を お
^
食べ なし て 。
暮れ散る
(暮れる.散る)
延べ語数:
1
0993
,4645,29: 金吾 うむ 、 俺 も この 前 に こちら へ やって来 た 時 に 、 そう 言っ て すすめ た し 、 敏子 さま も そう し て
^
くれ ちっ て 、 じょうぶ 言っ た が な 、 どうしても 銀座 の その 店 に 居る つう だ 。
詰まり言う
(詰まる.言う)
延べ語数:
1
0993
,46,32: 金吾 という 老人 は この 地方 きっ て の 精農 家 で 、 ことに この 地方 は 土地 が 高い せい で 、 秋 から 冬 へ かけ て 大変 冷える ——
^
つまり いう ところ の 寒冷 地 —— その 寒冷 地 における 稲作 について は 非常 な 研究 と 成績 を あげ て いる 人 で ある 、 という こと が だんだん に わかっ て き まし た 。
食べ零す
(食べる.零す)
延べ語数:
1
0993
,4140,52: きん に ょ 、 別荘 に つい たら な 、 罐 詰 だ とか 、 そい から お菓子 なんず を 、 俺 と 春子 おばさん に 次 から 次 と あけ て くれ て な 、 そしたら 春子 おばさん が 出さ れる もの を 、 はじ から 食べ ちまっ て 、 しまいに
^
食べ こぼし たら 、 敦子 おばさん が とても 叱っ た ぞ 。
こごみ込む
(こごむ.込む)
延べ語数:
1
0993
,3873,8: … … あの 、 あなた は ——(
^
こごみ こん で 、 金吾 の 肩 に 手 を かけ て ) ああ !
転がし解く
(転がす.解く)
延べ語数:
1
0993
,3827,9: 源 次 そう さ な 、 ここ に
^
ころがし とい ちゃ 邪魔っけ だ 、 みんな で 引っ担い で 、 県道 の 角 まで 行っ て 、 お っぽ り 出し て くる か 。
詫び解く
(詫びる.解く)
延べ語数:
1
0993
,3287,20: 金吾 お 豊 さん 、 どうも 、 へえ 、 申し訳 ねえ けん ど 、 喜助 さん にゃ 、 よく
^
わび とい て くん な 。
建て上る
(建てる.上る)
延べ語数:
1
0993
,3067,3: その 家 が
^
建て 上っ て 、 炉 びらき の 日 に 、 俺 と 喜助 夫婦 と それ から 金太郎 と 金吾 、 そこ へ 喜助 ん 家の子 たち が 他 に 二 人 ばかり よば れ て 行っ て ね 、 ちょうど 天気 も いい し 、 刈り上げ た ばっかり の 角 の 田圃 の ド 真ン中 に 莚 を 敷い て ね 。
掛け回す
(掛ける.回す)
延べ語数:
1
0993
,2980,37: ホント に 、 私 はね 、 この 二 、 三 年 、 春子 さん の こと や 敏 ちゃん の こと が 心配 に なっ て 、 次 から 次 と あの 人 の 後 を 追
^
かけ 廻す よう に し て き た の よ 。
うて合う
(うてる.合う)
延べ語数:
1
0993
,2577,27: 馬流 の 方 じゃ 土方 み て えな 行倒れ を 助け て やっ たら 、 それ が ドロ ボウ だっ たっ ち わあ 、 まあ ま 、
^
うて あわ ねえ こっ た 。
連れ成る
(連れる.成る)
延べ語数:
1
0993
,257,18: 俺 あ どうせ 、 落窪 に ち ょっくら 用 が ある から な 、 そこ まで 一緒 に
^
連れ なっ て 行っ て 、 直ぐ 試験 所 へ 戻ら ざならねえ 。
上がり為す
(上がる.為す)
延べ語数:
1
0993
,2494,10: 金吾 いえ 、 あの 、 まだ —— その 、
^
あがり なし て 、 敦子 さま !
だせ言う
(だせる.言う)
延べ語数:
1
0993
,2424,7: 喜助 グズグズ 言わ ず に 、
^
出せ いっ … …
聞け言う
(聞ける.言う)
延べ語数:
1
0993
,1747,27: そう だ ねえ か 、 先ず 第 一番 に この 俺 が お前 に おっ 惚れ て よ 、 あん だけ 笹屋 に 通い づめて 言う こと
^
きけ 言う こと きけ で 、 いくら そ 言っ て も 聞か ねえ で 、 四 十 八 センチ ぐれ え の 肱 鉄砲 くらわし とき ながら よ 、 その お前 が 、 どこ が 好い だ か この 金吾 に 惚れ ちゃっ て 、 さて いくら 通っ て 来 て も 、 様子 が いまだに モノ に なら ねえ くせ え や 。
強張り竦む
(強張る.竦む)
延べ語数:
1
0990
,326,28: こと が 多少 でも うまく 行く こと を 考え ながら 何 か を しよ う と する と 恐怖 が さき に 立っ て 私 の 足 は
^
こわばり すくん で 自由 さ を 失い 、 できる こと に まで 失敗 する の です 。
逃げおう
(逃げる.おう)
延べ語数:
1
0990
,198,8: 逃げ て も 逃げ て も 結局 は
^
逃げ おう せる こと は でき ない 。
認め解く
(認める.解く)
延べ語数:
1
0989
,953,2: 省三
^
認め とい て 、 そい で 第 三 の 道 、 つまり 、 線 の 上 に 立て と 言う ん です か ?
殖やし解く
(殖やす.解く)
延べ語数:
1
0989
,662,23: だって 、 あんな 妙 な 、 先生 なんて 人 まで 引きずり込ん で 来 たり し て 、 何かと 自分 の 味方 を
^
ふやし とい て ——
鍛え込む
(鍛える.込む)
延べ語数:
1
0989
,322,0:
^
きたえ 込ん だ 、 あんた 、 これ で 舌 だ もん 。
上げ浚う
(上げる.浚う)
延べ語数:
1
0989
,2285,17: 若宮 ヘヘ 、 あんた も ボヤ ボヤ し て いる と 、 とんだ トンビ に 油
^
あげ さらわ れる 。
伸び寄る
(伸びる.寄る)
延べ語数:
1
0989
,2180,20: それ が 、 エモノ を 見 附け た ヒョウ が 、 エモノ へ 向っ て 音 を 立て ない でし
^
のび 寄る よう だ 。
死なし解く
(死なす.解く)
延べ語数:
1
0989
,1663,30: そい で 、 その お母さん も 僕 の 顔 を 見る の が 、 うれしい よう な もん で … … もっとも 、 時々 、 あい子 だけ 一 人 で
^
死なし とい て 、 あんた が 殺し た くせ に 、 いつ まで も どうして 生き て いる 、 どうして 後 を 追って 死ん で 、 つまり 心中 し て くれ ない ん だ 、 と 言っ た よう な —— いえ 、 口 に 出し て 言 やあ し ない ん です けど 、 そんな よう な 眼 を し て 僕 を 見 まし た 。
脅かし解く
(脅かす.解く)
延べ語数:
1
0988
,5840,5: と 、 まあ 、
^
おどかし とい て さ 。
感じ通す
(感じる.通す)
延べ語数:
1
0988
,5627,26: 」 と 思い 、 それ を通して 、 そう 言 つた 日本 の 若い 女 たち に 對 し て ヘド の 出る よう な ケイベツ を
^
感じ 通し て 來 て いる の です が 、 その 點 で 、 久子 さん を 見 て いる と 、 なにか 男 として ホッ と 安心 できる よう な 氣 が し ます 。
覚め散る
(覚める.散る)
延べ語数:
1
0988
,5433,7: 兄 き も 、 もう ホトボリ は
^
さめ ち まつ たん だ から 、 又 戻 つて 來 ちや 、 どう です か ねえ 。
纏わり付く
(纏わる.付く)
延べ語数:
1
0988
,5232,8: 久子 は 、 眼 を さまし て 、
^
まつわり 附い て 來 る 幼 兒 を 叱り 叱り 、 バタバタ と 夕食 の 仕度 を する し 、 僕 は 、 ボン ヤリ と 暗い 中 に 坐 つ て いる きり 。
慣れ散る
(慣れる.散る)
延べ語数:
1
0988
,5197,4: 「 はあ もう 、
^
馴れ ち まつ た です よ 。
生え散る
(生える.散る)
延べ語数:
1
0988
,511,13: —— スッカリ 見 ちがえ て —— それ に 、 立派 な やつ が
^
生え ち ま つた 」 私 は ヒゲ の 恰好 を し て 見せ た 。
参じ遣る
(参じる.遣る)
延べ語数:
1
0988
,499,3: 「 おお 三好
^
さんじ や あり ませ ん か !
論じ遣る
(論じる.遣る)
延べ語数:
1
0988
,4952,58: それに 、 その よう な 事 を 言う と 、 「 男女 の 戀愛 は いつ でも 自由 で あ つて 、 法律 上 の 夫婦 關係 に こだわ つ たり 、 それ に 依 つて 相手 を し ばつ たり する 事 は 、 封建 的 な まちがい だ と 言う の は 、 あなた の 持
^
論じ や ない か !
おもひ切る
(おもふ.切る)
延べ語数:
1
0988
,4291,6: 恥 かしい 事 を 、
^
思ひ 切 つ て 洗いざらい 書い て しまい まし た 。
すれ散る
(すれる.散る)
延べ語数:
1
0988
,4276,2: 道 で
^
すれ ち が つた だけ でも 、 何 か 氣 に なる 匂い が 感じ られる と 、 いけ ない 、 いけ ない と 思い ながら 、 その 女 の 後 を つけ て 行 つて 見 たく なる の です 。
慌て切る
(慌てる.切る)
延べ語数:
1
0988
,3955,62: あなた も 多分 ご ぞんじ の よう に 、 あの 人 は 、 ホン の チョット し た 遊び を する に も 、 それ に 全身 を 打ちこん で 無我夢中 に なつ て やれる 人 でし た が 、 あの 晩 の 調子 と 來 たら 何 か ギラギラ と 燃え て いる よう な 具合 で 、 イライラ と 、
^
あわて 切 つ て 、 僕 が 何 か 言 つて も 耳 に も 入れ て くれ ない の です 。
悲しみ怒る
(悲しむ.怒る)
延べ語数:
1
0988
,3853,15: その 上 に 、 戰爭 という もの に 對 し て 腹 の 底 から
^
悲しみ 怒 つ て い られ た 。
調べ回る
(調べる.回る)
延べ語数:
1
0988
,3647,10: その ロウソク を 取り 、 壕 の 周 圍 を
^
しらべ まわ つ た が 、 やつ ぱり 見え ない 。
逃れ出す
(逃れる.出す)
延べ語数:
1
0988
,3478,7: それで 、 昨夜 おそく 横 濱 を
^
のがれ 出し て ここ に 來 た 。
慣れ問う
(慣れる.問う)
延べ語数:
1
0988
,339,11: 「 すると 先生 は 、 私 に 、 つまり パンパン に
^
なれ とお つ し やる ん です の ?
入れおう
(入れる.おう)
延べ語数:
1
0988
,1149,10: 手順 よく 、 ユックリ 手足 を 動かし て 茶 を
^
入れ おわ つ た 時 に は 、 それに 使 つた 道具 が チャン と 元 の 通り に 片づい て いる という 風 で ある 。
認め取る
(認める.取る)
延べ語数:
1
0987
,617,15: 国法 で は 、 まあ 、 宗教 という もの を 、 そういう もの として は
^
認め とら ん の だ なあ 。
更け込む
(更ける.込む)
延べ語数:
1
0987
,2084,24: 以前 は 少女 らしく フッ クリ し て い た 線 は 彼女 の 顔 から ソギ 落ち て しまっ て 、 鋭 どく
^
フケ こん で 、 無口 に 無表情 に なっ て いる 。
悄気切る
(悄気る.切る)
延べ語数:
1
0986
,145,21: 三芳 はあ 、 そりゃ 承知 し まし た が 、 その 、 これ な ん です が ( と 、
^
しょげ きっ て 、 まだ 手 に 持っ て いる 原稿 を 示す ) 明日 の 謝恩 会 に 、 これ で よけれ ば 、 一同 を 代表 し て これ を 読ん で 、 その ——
付け回す
(付ける.回す)
延べ語数:
1
0986
,118,12: 三芳 でも 、 近所 の なに が ゾロゾロ 、 その 、
^
附け まわし て —— 当人 も その 、 やっぱし 、 始終 イライラ し まし て 、 なん です か ——
弱まり痛む
(弱まる.痛む)
延べ語数:
1
0985
,378,6: 柴田 いや 、 その ——(
^
弱まり 痛ん で いる 皮膚 の 上 を ササラ で ひっかき まわす よう な 相手 の 粗雑 さ が 、 全く 悪意 に 発し た もの で ない こと が わかる だけ に 、 腹 を 立てる わけ に も ゆか ず 、 殆 ん ど 拷問 に かけ られ ながら ) … … え えと 、 金 の 事 だろ う ?
苛め抜く
(苛める.抜く)
延べ語数:
1
0985
,247,16: 特高 の 刑事 など も 、 始終 お 宅 に やって来 て は 、 先生 を
^
いじめ 抜い た そう じゃ あり ませ ん か 。
認め掴む
(認める.掴む)
延べ語数:
1
0985
,2115,26: ただ 、 どんな 思想 を 持つ 人 で も 、 どんな 立場 に 立っ て いる 人 で も 、 現在 の 事態 を 正確 に
^
認め 掴ん で です ねえ 、 その 上 で 積極 的 に 人間 的 に 生きよ う と する 人 なら ば 、 生き方 に それぞれ 多少 の 違い は あっ て も です 、 結局 は 世界 の 九 割 を 占め て いる 善良 な コンモンピープル —— つまり 人民 —— 勤労 者 と 言っ て も いい です —— それ と 反対 の 側 に 立つ わけ に は ゆか ない と 言っ て いる まで です 。
負け行く
(負ける.行く)
延べ語数:
1
0985
,1938,4: 私 に は 、
^
まけ いく さ そのもの より も 、 日本人 の 中 に この よう に たくさん の 卑劣 漢 が 生れ た こと の 方 が 悲しい 。
並べ置く
(並べる.置く)
延べ語数:
1
0985
,1666,23: その間 に 、 せい子 は 一同 の 椀 に 汁 を つぎ 、 双葉 が それ を 一つ 一つ 食卓 の 上 に
^
並べ 置く 。
揃え得る
(揃える.得る)
延べ語数:
1
0984
,7,13: それら の もの の 中 で 、 いま でも 私 の 手もと に
^
そろえ うる もの だけ を 先月 から 読みかえ し て み まし た 。
捏ね笑む
(捏ねる.笑む)
延べ語数:
1
0983
,583,12: 肥前 なあに 、 この 、 マキベ え の 、 くたばり ぞ
^
こね えめ !
行け因る
(行ける.因る)
延べ語数:
1
0983
,114,44: 佐賀 から の 注文 で な 、 これ ば 床板 に する ち う 、 町 にゃ ゼイタク な 仁 の ご ざる げ な 、 は は 、 もっとも 、 それ ん おかげ で 俺 み て えな 木 びき が 食っ て
^
行け よる と じゃ けん 。
焦れ抜く
(焦れる.抜く)
延べ語数:
1
0981
,90,4: じれ て じれ て
^
じれ ぬい て 、 しん から シミ ジミ うっとり し て 、
媚び勇む
(媚びる.勇む)
延べ語数:
1
0981
,830,9: 誰 に しろ 、 心から 、 残り なく 喜
^
こび 勇ん で
生かし得る
(生かす.得る)
延べ語数:
1
0981
,199,2: 自分 が
^
生かし 得 なかっ た 意志 を 生かし て くれる 者 に
入れ得る
(入れる.得る)
延べ語数:
1
0980
,114,48: それから 、 食物 や 飲物 を とる とき に は 、 たずさえ て いる ものの 全部 を 飲ん だり 食っ たり し て は なら ない 、 かならず 少し ずつ 残し て 進ま なけれ ば なら ぬ し 、 同時に 、 食物 や 水 を 手 に
^
入れ うる ところ を 通りかかっ たら 、 それら を いくら か ずつ で も 手 に 入れる よう に し なけれ ば なら ない という こと です 。
止め見る
(止める.見る)
延べ語数:
1
0977
,366,32: 会場 の 楽屋 で 、 菜 ッ 葉 服 の 胸 を はだけ 、 両手 を 椅子 の 背中 へ たらし た かっこう に こしかけ て いる 長野 は 、 一
^
とめ み て たち 上り も し なかっ た 。
付け探る
(付ける.探る)
延べ語数:
1
0977
,230,8: ちかごろ 三吉 は 、 何 か に
^
つけ さぐる よう な 母親 の 口ぶり や 態度 に あう と 、 すぐ 反ぱつ し たく なる 自分 を おさえ かね た 。
弾け貸す
(弾ける.貸す)
延べ語数:
1
0977
,179,13: 家 の 前 の 道 を 、 パッ と 陽 の 光り を
^
はじけ かし て クリーム 色 の パラソル が とおっ て ゆく 。
迎え見る
(迎える.見る)
延べ語数:
1
0965
,24,76: そして 鉄道 開通 八 十 年 記念 切符 で はじめて 渡 道 し た 私 という 「 内地 人 」 が 、 過去 半 世紀 にわたって なじん で き た 内地 の 大都市 —— アメリカ の 好意 で のこさ れ た という 京都 と 奈良 を のぞい て は もう どこ に も 見る こと の でき ない 八 年 前 まで の その おも かげ を 、 ありあり と この 北海道 の 玄関 口 で
^
迎え 見る こと が でき た の で ある 。
馳せ集う
(馳せる.集う)
延べ語数:
1
0963
,41,12: この 見世物 を 楽しも う として 、 数 万 の 群集 が
^
馳せ 集う 。
倒れ覆う
(倒れる.覆う)
延べ語数:
1
0958
,202,29: 私 は 路上 へ 突き 倒さ れる と 、 横 に なっ た 私 の 体躯 の 上 へ 、 人間 が 乗っ た まま 自転車 が 、 もろに
^
倒れ 覆う た の で ある 。
割れ込む
(割れる.込む)
延べ語数:
1
0957
,120,15: 手の甲 が 真っ 紅 に 膨れ て 、 幾 筋 も の ヒビ が 深く
^
割れ 込ん で い た 。
仕え申す
(仕える.申す)
延べ語数:
1
0956
,519,6: 手前 は 父上 様 に お
^
仕え 申す 身 に なっ て 四 十 年 。
掛け申す
(掛ける.申す)
延べ語数:
1
0956
,499,12: この 上 、 お 坊 ちゃ ま に 御 厄介 を お
^
掛け 申す の は 、 この 衛門 、 とても 忍 びのうございますでな 。
降り蹴る
(降りる.蹴る)
延べ語数:
1
0956
,3890,2: 雪 は
^
降り ける 語り継ぎ 言い 継ぎ 行 かむ
失せ塗る
(失せる.塗る)
延べ語数:
1
0956
,3503,0:
^
失せ ぬる ごとく 消 ぬる ごとく
振れ回す
(振れる.回す)
延べ語数:
1
0956
,2443,36: まあ 、 噂 を なさる の も 時には 愛嬌 が あっ て いい もの です が 、 いくら なん でも 、 そんな 、 あなた 、 根 も 葉 も ない 噂 を 都 中 に
^
ふれ 廻さ れ たら 、 どんな お人好し の 大納言 だって 、 そりゃ 、 あなた 、 怒り ます よ 。
振れ回る
(振れる.回る)
延べ語数:
1
0956
,1969,18: … … ひとり で 張切っ て 大納言 様 の 噂 を ああ し て こそこそ 都 中 に
^
ふれ 廻っ て さ 、 … … あれ で 自分 で は うまく 行っ てる もの と 思っ てる らしい けど 、 僕 あ 、 僕 あ 何だか 少し 恥しく なっ て 来 た よ 。
応え返す
(応える.返す)
延べ語数:
1
0956
,1930,24: あの まま 山 へ 入っ て 行っ て 魂 ごい を する と 、 隠れ た 人達 の 魂 が 、 あの よう に
^
応え かえす の だ そう です 。
掛け下す
(掛ける.下す)
延べ語数:
1
0956
,1487,14: むさ 苦しい 所 で は ござい ます が 、 … … どうか ひとつ お
^
掛け 下さ れ まし て 。
育て取る
(育てる.取る)
延べ語数:
1
0956
,1472,54: 生憎 、 手前 ども に は 子供 が ひとり も 恵まれ ませ ん でし た ので 、 大 喜び で 養女 に 致し 、 雨 が 降っ て はなよ たけ 、 風 が 吹い て はなよ たけ 、 やれ な よ たけ 、 これ な よ たけ と 、 もう 心配 ばかり し て
^
育て とり まし た が 、 … … いけ まし ねえ 、 大納言 様 。
留め置く
(留める.置く)
延べ語数:
1
0953
,287,23: 花世 の 美容 について は 、 「 かたち た ぐひなく 美し う 御座 まし て 、 後 の ため に 似せ 絵 など
^
とどめ おか まし う 思ひ ける 」 とか 「 カカル 美容 ( ミメ ) ナシ 」 といった よう な 記述 が 残っ て いる 。
馳せ下る
(馳せる.下る)
延べ語数:
1
0953
,24,14: 忠文 は そのかみ 将門 追討 の 命 を 受け て 武蔵 国 へ
^
馳せ 下っ た が 、 途中 で 道草 を 食っ て いる うち に 、 と いっ て も 余儀ない 事情 による こと だ が 、 将門 は 討ち しずめ られ 、 なん の こと も なく 京 へ 帰還 し た 。
馳せ戻る
(馳せる.戻る)
延べ語数:
1
0953
,104,64: 泰文 は 外道 頭 そっくり の 異形 な 真 額 に 冠 を のせ 、 逢坂 あたり まで 出迎え た 、 鉢 叩き 、 傀儡 師 、 素麺 売 など という 連中 に 直衣 を 着せ 、 なんと 形容 の しよう も ない 異様 な 行列 を したがえ て 入洛 する と 、 馬 を 早 乗り に し て 白川 の 邸 へ
^
馳せ 戻っ た 。
助け頂く
(助ける.頂く)
延べ語数:
1
0952
,12,30: すらっと し た もの な の … … 志貴 子 の 追悼 会 を やっ た あと で 、 久能 徳 が 本門寺 の 書院 で 、 いろいろ と お
^
助け いただい た ご 恩 にたいして も 、 生涯 、 志貴 子 は 東京 へ 出し ませ ん 。
下げ渡す
(下げる.渡す)
延べ語数:
1
0949
,48,13: フランス で は 磁器 に 使う 分 は 政府 が 廃 骨 を
^
下げ わたし て くれる ので 楽 です が 、 日本 に は まだ そんな 規則 も ない し 、 いざ 欲しい と なる と 、 これ で なかなか 手 に 入り にくい もん です 」
分けゆく
(分ける.ゆく)
延べ語数:
1
0949
,17,28: それ に 似 た よう な の が 内地 に も ある よ … … 野辺 に いで て 、 そぼち に けり な 唐衣 、 き つつ
^
わけ ゆく 、 花 の 雫 に 。
抱え取る
(抱える.取る)
延べ語数:
1
0948
,546,13: 久美子 は 生乾き の ジャンパー や 下着 を 腕 の 中 に
^
抱え とる と 、 着 換え を する ため に 、 二 階 の 部屋 へ あがっ て 行っ た 。
枯れ残る
(枯れる.残る)
延べ語数:
1
0947
,3615,25: 芝生 の 中 の 小径 に 沿っ て 、 唐草 模様 の 鉄骨 の アーチ が 立ち 、 からみ あがっ た 薔薇 の 蔓 が
^
枯れ 残っ て い た 。
焼け通る
(焼ける.通る)
延べ語数:
1
0947
,2877,2: 芯 まで
^
焼け とおっ た よう な 黒い 顔 を 、 汗 だらけ に し て はいっ て き て 、 サト子 の 部屋 の 縁 に 腰 を かけ 、 一 時間 ほど おしゃべり を し て 行く 。
慌て語る
(慌てる.語る)
延べ語数:
1
0947
,1618,10: 「 あの ひと が 玄関 へ 来 た とき の
^
あわて かたっ たら 、 なかっ た わ 。
構え込む
(構える.込む)
延べ語数:
1
0946
,233,2: 「 ひどく
^
構え こん で いる が 、 むずかしい 話 でも 持っ て き た の か 」
明るみ出す
(明るむ.出す)
延べ語数:
1
0944
,138,5: 異邦 伝道 報告 書 で
^
明るみ だし た と は いえ 、 それら は 人情 風俗 の ほのか な 瞥見 で しか ない から 、 地理 学 上 の 知識 を 得よ う と 思う なら 、 西蔵 へ 入っ て 自分 の 手 で ヴェール を 剥ぐ しか ない 。
乱れ出す
(乱れる.出す)
延べ語数:
1
0943
,74,8: たびたび の 前例 によって 、 いちど お家 が
^
乱れ だし たら 、 どう 手 を つくし て も 、 一家 離散 に まで 行きつく こと を 知っ て いる から で ある 。
求め抜く
(求める.抜く)
延べ語数:
1
0937
,6,10: 真理 が 何 で ある か を 、 ひたすら
^
求め 抜く 心 が 、 地球 に 拡がる とき に のみ 、 人々 の 上 に 美しい 平和 が くる の で ある 。
投じ去る
(投じる.去る)
延べ語数:
1
0935
,26,22: 個性 の 危機 を 乗り越え て 、 集団 の 部署 の 一員 として 、 みずから の 全 性格 を その 中 に
^
投じ 去る こと の もつ 命 の 味 は 、 また 世代 の 一つ の 戦慄 で ある 。
変え得る
(変える.得る)
延べ語数:
1
0927
,18,45: 「 私 の 在職 五 カ年 の 間 に なし 遂げ た いろいろ な 改変 の うち 、 私 が 最も 誇り に 思う の は 、 職員 を し て 益々 積極 的 に 、 運営 の 流れ の 中 に 引きずり込む よう に
^
変え 得 た こと で ある 」 と いっ て いる 。
面すり得る
(面する.得る)
延べ語数:
1
0926
,28,32: また 心 の 隅 に は 戦い が 初 まっ て 以来 、 かかる 意味 の 大衆 の 拍手 の 嵐 の 中 に 、 生き て いつ の 日 に か
^
面し 得る と 、 乾き に 乾い た もの が あっ て 、 今 、 それ が 、 スポンジ が ぬれ て ゆく よう に ふくれ 上っ て ゆく もの が あっ た 。
生かし合う
(生かす.合う)
延べ語数:
1
0922
,18,86: ところが 、 アメリカ で 起っ た 一つ の 試み で ある が 、 この 大 工場 の よう な 図書館 が 、 只 一つ ずつ そびえ立っ て 威張る の で は なくし て 、 民族 を 単位 として 、 或いは 、 世界 人類 全体 を 単位 として 、 凡て の 図書館 が 大きな 組織 体 と なっ て 、 お互い の 本 の おぎない を し 、 カード を 共通 に し 、 その 地方 地方 の 特徴 を 生かし 、 また 特殊 性 を
^
生かし あっ て 、 組合 って 、 大 構造 の 図書館 と なる こと を 試み はじめ た の で ある 。
教え諭す
(教える.諭す)
延べ語数:
1
0918
,98,54: また 道具 の 世界 で も それ を 飾ろ う と し た の で は なく て 、 人間 の 道具 に 必要 な 条件 を 充たし た のに 過ぎ ない のに 、 あっ という 驚き を もっ て 、 人々 を うち 、 しかも 、 人々 の こころ の あり かた を
^
教え さとす こと が ある 。
撫ぜ回す
(撫ぜる.回す)
延べ語数:
1
0918
,810,13: その 二 ミリ の 焦点 を もっ て 、 人間 は 世界 を
^
撫ぜ まわし て 、 世界 を 観察 し 、 世界 像 を つくる の で ある 。
費え去る
(費える.去る)
延べ語数:
1
0918
,768,6: かくして 上と下 の 身分 空間 は
^
潰え 去る の で ある 。
起こり来る
(起こる.来る)
延べ語数:
1
0918
,546,5: いわゆる シュール ・ リアリズム が
^
起り くる 原因 は ここ に ある の で ある 。
落ち行く
(落ちる.行く)
延べ語数:
1
0918
,501,47: 自分 の 心 の 中 の 滞っ て いる もの 、 古い もの が 、 落ち て いく 音 を 、 今 、 聞い た 思い を し た の で ある が 、 今 また ツェッペリン の 巨大 な 船体 から 大空 の 中 に 、
^
落ち いく 氷 の 、 一片 一 片 の 音 の ない 脱落 の 音 は 私 の 心 を 実に ゆすぶっ た の だっ た 。
上げ出す
(上げる.出す)
延べ語数:
1
0918
,494,12: ツェッペリン は 一 メートル 、 一 メートル と その 高度 を
^
上げ だし た の で ある 。
委ね任す
(委ねる.任す)
延べ語数:
1
0918
,387,12: これ を 叱りつけ て 、 ただ ひたすら に 水 に 身 を
^
ゆだね まかす こと で オール の コツ を 覚える の で ある 。
閉まり切る
(閉まる.切る)
延べ語数:
1
0918
,369,13: 前 に も 、 後 に も ない 、 鋼鉄 の よう に
^
しまり きっ た 時間 を 、 ポー ン と 、 凝集 し きっ た 形 で きめつける よう な 太鼓 な の で ある 。
支え切る
(支える.切る)
延べ語数:
1
0918
,349,26: 前章 で のべ た ギリシャ 人 の こころ が まえ は 、 この 考え かた で は 、 一瞬 一瞬 が 、 重い もの を
^
ささえ きっ て 耐え て き た こころ もち を 表わし て いる 。
解け込む
(解ける.込む)
延べ語数:
1
0918
,1398,45: 力学 的 な 連続 に 解体 さ れる か 、 もっと 具体 的 に 環境 へ の 有機 的 な 適応 として 、 流動的 に 解体 さ れる か の 別 は あっ て も 、 もう 意識 の ない 関係 構造 の 中 に
^
解け 込ん で いく の で ある 。
閉めゆく
(閉める.ゆく)
延べ語数:
1
0917
,24,13: そして 、 血汐 の 赤 さ の 中 に 濡れ て フィナーレ を
^
しめ ゆく の で ある 。
高め切る
(高める.切る)
延べ語数:
1
0916
,77,24: そして 、 美学 の 上 に イニシャティヴ を もつ に 至っ た の は 、 大衆 が それ を 芸術 として 取扱う パーセンテージ を
^
高め きっ た こと による の で ある 。
流れ蠢く
(流れる.蠢く)
延べ語数:
1
0916
,42,64: しかし 、 今や 、 プルースト 、 ピランデルロ が 示す よう に 、 「 人格 」 なる もの は 、 時々刻々 に 継起 する 「 自我 群 」 に 分割 さ れ て 、 他人 に も 伝え られ ず 、 自分 に も 捉え られ ない 自我 が 、 バラバラ と なり 自己 の 微粒子 と なっ て 、 寸断 さ れ つつ
^
流れ 蠢い て ゆく 。
閉じ込む
(閉じる.込む)
延べ語数:
1
0911
,12,10: 国 の 文化 を 、 冷蔵庫 の 中 に
^
閉じ 込ん で 、 じいっと 、 そのまま に 三 百 年 も 、 凍ら せ て みる という 大 実験 を し た の で ある 。
換え得る
(換える.得る)
延べ語数:
1
0904
,39,13: 魚 の 流線型 は 、 あの 鱗 の 動き で その カーヴ を
^
替え うる の だ そう で ある 。
敗れ去る
(敗れる.去る)
延べ語数:
1
0903
,37,19: その かわり 、 「 第 九 」 の 合唱 と なり 「 ああ 、 友 よ 」 と 遠い
^
敗れ 去っ た ドイツ から 、 二 百 年 の 彼方 シルレル 、 ベートーベン から 呼びかけ られ た とき 。
見逃し得る
(見逃す.得る)
延べ語数:
1
0894
,40,32: 又 爆弾 の 落下 地点 も 広島 は その 中心 で あっ た のに 反し て 、 長崎 は 中心 から 北 に 外れ た 処 で あっ た という こと も
^
見逃し 得 ない 点 で ある 。
止め得る
(止める.得る)
延べ語数:
1
0893
,647,50: さき に 僕 は 彼 の 非情 の 発生 を 考え て 、 それ が 必ずしも 所 謂 八 〇 年代 の 空気 から 生まれ た もの で ない こと 、 むしろ 殆ど 全く 彼 の 持っ て 生まれ た 稟質 による もの で ある こと を 、 ほぼ 突き
^
とめ 得 た よう に 思う 。
枯れ得る
(枯れる.得る)
延べ語数:
1
0893
,639,30: それ は 先 ほど 引合い に 出し た ジョイス に しろ ポウイス に しろ 、 畢竟 ある 種 の 緊張 ないしは 或 る 残酷 な 感じ から 、 必ずしも 免
^
かれ 得 て い ない の を 見れ ば 、 容易 に うなずける 事 がら で なけれ ば なら ない 。
枯れ萎む
(枯れる.萎む)
延べ語数:
1
0893
,447,45: 論証 は あざやか に 次々 と 展開 し て 、 遂に チェーホフ は 芸術 ・ 科学 ・ 愛 ・ 霊感 ・ 理想 ・ 未来 など 、 およそ 人間 の 抱く かぎり の 一切 の 希望 を 、 杖 の 先 の 一 触れ で 忽然と
^
枯れ 凋ま せる 稀代 の 魔術 師 に 仕立て られ て しまう 。
恐れ慎む
(恐れる.慎む)
延べ語数:
1
0892
,34,22: まあ 一種 の 語呂合せ みたい な もの で あり 、 それ を 一概に 「 飜訳 者 は 裏切り者 」 と 心得 て
^
畏れ 謹しん だ の で は 、 この 名句 の 発案 者 の 折角 の 笑い が 消し飛ん で しまう 。
住まい為す
(住まう.為す)
延べ語数:
1
0890
,96,53: … … いやいや そんな 段 で は ござい ませ ん 、 その 公方 さま 花 の 御所 の 御 造営 に は 甍 に 珠玉 を 飾り 金銀 を ちりばめ 、 その 費え 六 十 万 緡 と 申し伝え て おり ます し 、 また 義政 公 御 母 君 御台 所 の
^
住まい なさ れる 高倉 の 御所 の 腰障子 は 、 一間 の 値い 二 万 銭 と やら 申し ます 。
藻掻き巡る
(藻掻く.巡る)
延べ語数:
1
0890
,450,25: そもそも 俺 の よう な 下品 下 生 の 男 が 、 実理 を 覚る 手数 を 厭う て 空理 を 会そ う など と
^
もがき 廻る から 間違い が 起る 。
崩れ切る
(崩れる.切る)
延べ語数:
1
0890
,231,14: この 先 十 年 あるいは 二 十 年 百 年 、 旧い もの の
^
崩れ きる まで 新しい もの の 生れ きる まで は 、 この 動乱 は 瞬時 も やま ず に 続く で あろ う 。
念じ抜く
(念じる.抜く)
延べ語数:
1
0890
,218,5: わたくし が その よう に
^
念じ 抜き まし た 桃華 文庫 も 、 まったく 思い も かけ ぬ 事故 から 烏有 に 帰し た の で ござい ます 。
顰め為す
(顰める.為す)
延べ語数:
1
0890
,201,15: … … ああ 、 由 玄 どの 、 今 あなた は 眉 を お
^
顰め なさ れ まし た な 。
焼け滅ぶ
(焼ける.滅ぶ)
延べ語数:
1
0890
,176,116: 物見 の 者 の 持寄り まし た 注進 を 編み 合わせ て み ます と 、 この 両日 に 炎上 の 仏刹 邸宅 は 、 革堂 、 百 万 遍 、 雲 文 寺 を はじめ 、 浄 菩提寺 、 仏心 寺 、 窪 の 寺 、 水落 の 寺 、 安居 院 の 花 の 坊 、 あるいは 洞 院 殿 、 冷泉 中納言 、 猪熊 殿 など 、 夥しい こと で ござい まし た が 、 民 の 迷惑 も 一方 なら ず 、 一条 大宮 裏 向い の 酒屋 、 土倉 、 小家 、 民 屋 は あまさ ず 焼亡 いたし 、 また 村雲 の 橋 の 北 と 西 と が 悉皆
^
焼け 滅ん だ と の こと で ござい ます 。
漏れ聞く
(漏れる.聞く)
延べ語数:
1
0877
,76,18: 会社 は もう 既に 、 あなた の ため の 第 一 回 作品 を 準備 中 と
^
洩れ 聞き まし た 。
試み得る
(試みる.得る)
延べ語数:
1
0877
,204,16: そして 、 こういう 俳優 こそ 、 舞台 の 上 で 、 立派 な 戯曲 批評 を
^
試み 得る の です 。
潤け切る
(潤ける.切る)
延べ語数:
1
0877
,172,51: この 傾向 は 、 新劇 の 社会 に さえ 、 既に 、 既成 の 演劇 界 と 類似 の 風潮 を 生み 、 はっきり 言え ば 、 常に 甘やかす 周囲 と のみ うまく 調子 を 合せる こと に 慣れ 、 ちょっと 気 が 利い た よう に みえ ながら 、 実は
^
ふやけ きっ た 「 お 役者 」 と 呼ば れる ひとつ の 人間 の 型 が できあがり つつ ある こと は 否定 でき ませ ん 。
鍛え合う
(鍛える.合う)
延べ語数:
1
0872
,68,10: そして 、 みんな が 楽しみ 、 みんな が たがい に
^
きたえ あう の で ある 。
見なし得る
(見なす.得る)
延べ語数:
1
0869
,110,12: その 習癖 は 、 第 二 の 天性 素質 と みなせ ば
^
みなし 得る もの で あろ う けれども 、 それ は 、 あくまでも 比喩 的 に そう 云い 得る だけ の こと で あ つて 、 天性 は 天性 、 習癖 は 習癖 、 飽くまでも 私 は そこ に 区別 を つけ て 、 一切 の 悲しむ べき 習癖 から われわれ を 、 特に われわれ の 子孫 を 解放 する 手段 だけ は 講ず べき で あろ う と 思う 。
割れ来る
(割れる.来る)
延べ語数:
1
0868
,91,8: その ため に は 、 なに より も
^
われ く の 勇気 、 何もの を も 怖 れ ぬ と 同時に 、 何事 を も 容赦 せ ぬ 敢為 な 気象 を 養わ ね ば なら ぬ と 信じ ます 。
荒れ散る
(荒れる.散る)
延べ語数:
1
0866
,890,3: 手 も こんなに
^
荒れ ち まつ て … … 」
勤め取る
(勤める.取る)
延べ語数:
1
0866
,805,4: よう 勤める に や
^
勤め とる つ ていう 話 だ 。
触れ合う
(触れる.合う)
延べ語数:
1
0866
,620,5: 人 と 人 と の
^
触れ 合う 機縁 は 、 誰 が どう しよう も ない もの で ござい まし よう 。
構え散る
(構える.散る)
延べ語数:
1
0866
,530,14: あんなに 如才 の ない ひと だ つたの に 、 す つかり 、 でん と
^
構え ち まつ て 、 … … でも 、 貫禄 が つい たつ ていう の か 、 立派 に は なん なす つた 」
別れ散る
(別れる.散る)
延べ語数:
1
0866
,4475,16: 「 う ゝ ん 、 なん で も ない こと … … 母さん は お父さん と
^
別れ ち まつ たら どう か と 思う の よ 。
浸かり取る
(浸かる.取る)
延べ語数:
1
0866
,3449,31: 家 へ 帰り つい た の は 、 十 一 時 過ぎ で あつ た が 、 今日 の 結果 を みな に 話そ う と 、 茶の間 へ ど
^
つかり と 坐 つ た とたん 、 妹 の 多津 が 、 一 通 の 速達 便 を 彼 の 前 に 差し出し た 。
分かち持つ
(分かつ.持つ)
延べ語数:
1
0866
,3236,14: なんびと も 、 現に 、 どんな 程度 に しろ 、 心 の 奥底 に
^
分ち もつ て い ながら 、 それ が 、 なんらかの 形 に 現れ 、 互いに それ を それ と し て 、 素直 に 受け 容れる 機会 が ない かぎり 、 愛情 は 、 かえ つ て 、 わずらわしい 束縛 、 抵抗 と なる か 、 さもなければ 、 永久 に 冷たい 人生 の 壁 な の で ある 。
借り掻く
(借りる.掻く)
延べ語数:
1
0866
,3169,11: 向う の 言う こと が わから ん で 、 頭 ばつ
^
かり 掻い とる 。
老け込む
(老ける.込む)
延べ語数:
1
0866
,2920,31: そこ へ 出 て 来 た 老 婦人 は 、 小萩 の 母 で 、 うつ かり する と 、 こ つ ち も 間 誤 つく くらい に 、
^
老け こん で い た 。
別れ致す
(別れる.致す)
延べ語数:
1
0866
,2536,5: では 、 これ で お
^
別れ いたし ます 。
褒め照る
(褒める.照る)
延べ語数:
1
0866
,2329,4: 陰 で も 、
^
ほめ てら つ し やる ん です つて … … 。
言わし解く
(言わす.解く)
延べ語数:
1
0866
,2133,5: 「 言う だけ なら 、
^
言わし とけ よ 」
起き稼ぐ
(起きる.稼ぐ)
延べ語数:
1
0866
,1994,28: 「 ちよ つと 伺い ます が 、 長久保 小萩 という 患者 に 面会 し たい の です が 、 もし お わかり なら 、 簡単 に 容態 を
^
おき かせい た ゞ け ない で しよ う か ?
掛け立つ
(掛ける.立つ)
延べ語数:
1
0866
,1779,5: レントゲン を 三 度 も
^
かけ たつ て お つ し やつ て まし た わ 」
拗らし立つ
(拗らす.立つ)
延べ語数:
1
0866
,1777,0:
^
こじらし たつ ていう の は 、 腹膜炎 で も 起し た の か な 」
恥じ知る
(恥じる.知る)
延べ語数:
1
0866
,1134,2: 憩い は
^
恥じ 知ら ぬ 限り
任せ解く
(任せる.解く)
延べ語数:
1
0865
,279,19: 「 よくも ある め え 、 糞 面白く も ねえ 、 罪人 を ふん縛る 商売 なんぞ 、 人 に
^
任せ とけ 」
流行り出す
(流行る.出す)
延べ語数:
1
0865
,24,71: わずか 五 百 戸 に 足ら ぬ 辺鄙 な 山村 で ある が 、 なまじ 鉱泉 が 少し ばかり 湧く おかげ で 、 温泉 宿 と 名 の つく 旅館 が 二 軒 あり 、 それ につれて 、 旅 の もの が 入り込む 機会 も 多く 、 青年 男女 の 風儀 も とかく 乱れ がち で 、 終戦 後 、 他 村 に さきがけ て 社交 ダンス の 真似事 が
^
流行り だし た が 、 その 熱 が や ゝ さめ た と 思う と 、 それら の 青年 は 三里 の 道 を バス に 乗 つて 町 の ダンス ・ ホール へ 通 つ て い た の で ある 。
立て出す
(立てる.出す)
延べ語数:
1
0862
,256,16: 頭 の 中 の 歯車 が 一つ も 残ら ず ギギー と 不気味 な 音 を
^
立て 出し た 。
受け致す
(受ける.致す)
延べ語数:
1
0861
,318,2: ありがたく お
^
受け いたし ます 」
飲め遣る
(飲める.遣る)
延べ語数:
1
0861
,312,39: 百姓 ども が 集っ た から 、 上下 なく 打ちとけ て 酒 を のま せ 、 夢 酔 が 真 ッ 先 に 吉原 で 覚え た ハヤリ 唄 を うたっ て きかせる から 、 百姓 ども は
^
飲め や 歌え や 大いに 酔い が まわっ た 。
崩れ行く
(崩れる.行く)
延べ語数:
1
0859
,136,32: けれども 、 ともかく 、 希求 の 実現 に 努力 する ところ に 人間 の 生活 が ある の で あり 、 夢 は 常に くずれる けれども 、 諦め や 慟哭 は 、
^
くずれ 行く 夢 自体 の 事実 の 上 に 在り 得る ので 、 思惟 として 独立 に 存する もの で は ない 。
煮立ち切る
(煮立つ.切る)
延べ語数:
1
0855
,87,11: 空襲 下 の 日本 は すでに 文明開化 の 紐 は ズタズタ
^
にたち 切ら れ て 応仁 の 乱 の 焦土 と さして 変ら ぬ 様相 に なっ て いる 。
馴染み得る
(馴染む.得る)
延べ語数:
1
0855
,194,35: そう だろ う 、 女 に は ハリアイ という もの が 心 に ない の だ から 、 多分 、 多少 とも 物 を 考える 男 の 心 が 、 みんな むずかしく 見え て 、
^
なじみ 得 ない の で あろ う 。
着せ得る
(着せる.得る)
延べ語数:
1
0854
,349,49: 女 と 私 は 看板 後 あ いびき の 約束 を 結び 、 ともかく 中也 だけ は 吉原 へ 送りこん で こ なけれ ば なら ぬ 段 と なっ た が 、 ノビ て しまう と 容易 な こと で は 目 を 覚さ ず 、 もとより 洋服 を
^
きせ うる 段 で は ない 。
支え得る
(支える.得る)
延べ語数:
1
0854
,253,7: 如何なる 力 が ともかく 私 を
^
支え 得 て 、 私 は わが家 へ 帰り 得 た の か 、 私 は 全く 、 病人 で あっ た 。
掛け捩る
(掛ける.捩る)
延べ語数:
1
0853
,259,18: 庄吉 が ふりむい て 挨拶 しよ う と する と 、 女房 は 首筋 へ 手 を
^
かけ 捩じ むけ て 出口 へ 向け て 突きとばし 、 庄吉 は ヨロヨロヒョイヒョイ 突か れ 押さ れ て 往来 へ とびだし 、 天下 晴れ て 振り むい たら 、 もう マダム の 姿 は なかっ た 。
満たし能う
(満たす.能う)
延べ語数:
1
0853
,12,54: 予定 の プラン という もの は その 作家 の 既成 の 個性 に 属し 、 既成 の 力量 に 属し て いる の だ が 、 芸術 は 常に 自我 の 創造 発見 で 、 既成 の プラン を はみだし 予測 し 得 ざり し もの の 創造 発見 に 至ら なけれ ば 自ら
^
充たし あたわ ぬ 性質 の もの だ 。
くぐり出る
(くぐる.出る)
延べ語数:
1
0852
,377,20: けれども 女 を 押えよ う と する うち に 、 女 は もう すりぬけ て 、 あべこべ に 外側 へ
^
くぐり 出 て い た 。
食べ合う
(食べる.合う)
延べ語数:
1
0848
,305,4: 土地 の 人 が
^
食べ あい て いる 平凡 な もの が 実は 旅行 者 を よろこば せる もの で ある 。
重なり起つ
(重なる.起つ)
延べ語数:
1
0842
,722,5: 同時に いろいろ の 雑音 が
^
重なり 起っ て 、 しかも 、 それ を 単に 雑音 と 思う と 大間 違い で 、 それ は つまら ん 、 という つぶやき が その 人 の 掛値 なし の 全部 の 意見 で あっ たり する から 、 それ を 録音 で 聞き とる こと が できる 道理 が ない の で ある 。
震え通す
(震える.通す)
延べ語数:
1
0842
,2577,40: 当時 は 物資 窮乏 の 時代 だ から 、 年内 は 車内 暖房 を 行わ ない こと に なっ て おり 、 霜 を ふん で 駅 へ 駈け つけ た 私 は ガタガタ と 車内 で は ただ
^
ふるえ 通し て い た 。
借り取る
(借りる.取る)
延べ語数:
1
0842
,2207,20: 私 は 例 の 温泉 別館 の デン で 、 松井 石 根 大将 の 家 を 旅館 が
^
借り とっ て 自由 に 使用 し てる もの と 考え て 引越し た 。
冷え待つ
(冷える.待つ)
延べ語数:
1
0842
,2189,3: 「 京都 は
^
冷え まっ さかい 、 オコタ 用意 し ましょ 」
借り切る
(借りる.切る)
延べ語数:
1
0842
,1998,4: その 二 階 全部
^
借り きっ て 金 二 円 だ から 大 そう 安い 。
凍み知る
(凍みる.知る)
延べ語数:
1
0836
,216,57: 門下生 たち の 集り の 、 自分 が 生みの親 で ある が 、 菊 乃 さん が 育て の 親 で 、 一同 に したわ れ て い た なぞ と 、 タワイ も ない こと を 仰 有っ て おら れる が 、 その よう な 王国 の 雰囲気 の たより な さ を 身 に
^
しみ 知る 者 にとって 、 この よう な 先生 の 無邪気 さ は 、 たより なく も ある し 、 時に 甚だ 憎らしい もの で あっ た と 思わ れ ます 。
曲がり切る
(曲がる.切る)
延べ語数:
1
0835
,282,27: 実に これ は 珍 なる レース で 、 三 千 米 決勝 レース の 二 千 九 百 米 余 が 終り 最後 の コーナ を まさに
^
曲り きっ て 直線 コース に かかろ う という ところ で 、 先頭 の 松下 嬢 の クリップ が 外れ て 転倒 、 すると 次 から 次 へ 折り重なっ て 八 名 の 選手 の うち 七 名 が ころん で しまっ た 。
定め得る
(定める.得る)
延べ語数:
1
0835
,175,34: 小林 大内 が 犯行 を 否認 し て 自分 ら の 当夜 の 行動 として のべ て いる 事柄 の 中 から 、 犯人 で ある か ない か 、 かなり 明確 に
^
定め うる カギ は あっ た と 思い ます 。
律すり得る
(律する.得る)
延べ語数:
1
0832
,72,28: 聖賢 の 戒め の 中 に は 多少 似 た 意味 の こと が ある かも 知れ ん が 、 聖賢 の 戒め が 凡夫 の 生活 を
^
律し うる なら 、 天下 に 法律 など の 必要 は あり ませ ん さ 。
だせ解く
(だせる.解く)
延べ語数:
1
0832
,16,32: 羽山 が 家 を 出 て 後 、 吉野 氏 と 羽山 が 一 しょ に 参り 、 吉野 氏 は 私 を 馬鹿 野郎 よばわり し 三 十 万 円
^
出せ とい ゝ まし た 。
接すり持つ
(接する.持つ)
延べ語数:
1
0832
,136,31: それ に も 拘ら ず 原告 は 故意 に それら の 指導 を なさ ず 、 温く 抱擁 する こと も なく 、 いわば 木石 の 如き 態度 で 新妻 に
^
接し もっ て 処女 を 犯し た 」 ( 下略 )
罰すり得る
(罰する.得る)
延べ語数:
1
0831
,324,4: 法律 が これ を
^
罰し うる か どう か という 問題 など は 下 の 下 で あろ う 。
馳せ帰る
(馳せる.帰る)
延べ語数:
1
0831
,300,7: 子供 の 知らせ で 驚い て
^
馳せ 帰っ た 主人 は 早速 、 警察 へ 行っ て 詳しく 話し まし た が 一向に 埒 が あき ませ ん でし た 。
繋がり得る
(繋がる.得る)
延べ語数:
1
0825
,121,27: それから 更に チベット や 中央 アジヤ の 方向 へ さかのぼり うる か どう か は 見当 が つか ない けれども 、 とにかく 私 は 蒙 古 まで
^
つながり うる もの と 考え 、 正月 十 五 日 に 先祖 伝来 の 祭事 が ある の で は ない か と 考え た の だ 。
育て得る
(育てる.得る)
延べ語数:
1
0824
,393,39: また テンパー に 甚 しく 弱い そう だ から 、 今 まで 相当 犬 を 飼い もし 殺し も し て 、 自分 で 犬 の お 医者 が できる 程度 の 自信 の ない 人 は 、 結局
^
育て 得 ず に 仔犬 の うち に 殺し て しまう と 思い ます 。
数え得る
(数える.得る)
延べ語数:
1
0823
,158,53: 学芸 会 の 大がかり な 余興 の よう な 乳 くさい ところ が あっ て も 、 そこ に コンゼン たる 構成 が あっ て オヤジ が 娘 の 出来栄え に ハラハラ し なけれ ば なら ない よう な 危 ッ かし さ が なけれ ば 何より の 娯楽 の 一 ツ に
^
数え うる で あろ う 。
見張り合う
(見張る.合う)
延べ語数:
1
0821
,46,42: それから 判断 する と 、 いたる ところ の 山の上 や 中腹 など に こういう カンタン な 詰所 だ か 見 張 所 の よう な もの が あっ て 、 そこ から 対岸 や 左右 の 山中 や 市街 を 望遠鏡 で
^
見張り あっ て 、 お前 の ところ の 公園 の ベンチ に 変 な 奴 が 膝 の 上 の 紙 と 港 を 見 くらべ て いる 、 取調べ よ 、 という よう に 注意 し 合っ て いる もの の よう だ 。
遅れ取る
(遅れる.取る)
延べ語数:
1
0816
,55,70: 案内 役 の 田川 君 に は 気の毒 で ある が 、 未だ 夜 の 明け やら ぬ うち に 神宮 へ 参拝 し て 、 行く手 に ミソギ を 行う 怪人 物 の 待つ あれ ば 我 も 亦 ミソギ し て 技 を 競い 、 耳 の 中 から 如意 棒 を とりだし 、 丁々 発 矢 、 雲 を よび 竜 と 化し 、 寸分 油断 なく
^
後れ とる まじ と 深く 心 に 期し て い た 。
述べ来る
(述べる.来る)
延べ語数:
1
0816
,208,16: さて 、 私 が いとも 不思議 な タンテイ 眼 を 臆面 も なく ルル と
^
述べ 来っ た 理由 を お話 し なけれ ば なら ない こと に なっ て き た 。
現れ遣る
(現れる.遣る)
延べ語数:
1
0809
,353,14: 江戸 へ 連れ て 行っ て 見世物 に かけ たい よう な 大入道 が
^
現れ や がっ た 。
開け遣る
(開ける.遣る)
延べ語数:
1
0809
,169,6: ハテナ 、 誰 が 戸 を
^
開け や がっ た の だろ う 、 と ウロウロ 見 まわし て いる と 、
忘れ遣る
(忘れる.遣る)
延べ語数:
1
0808
,69,20: ンナ は 、 この 夏 の こと 、 夏 は 日 が 長 ア げ エ と 云う た がん
^
忘れ や がっ た か 。
仕舞い申す
(仕舞う.申す)
延べ語数:
1
0807
,396,20: かの チョーセイ 、 チョーセイ は 、 十 匹 の 山犬 を 赤子 を ねじふせる よう に 易々 と ねじふせ て
^
しまい 申し た 。
逃げ遣る
(逃げる.遣る)
延べ語数:
1
0807
,216,1: 野郎
^
逃げ や がっ たら 、 ぼっ たくっ て 、 天 ビン 棒 で しわ ぎつけてやれ 。
晴らし得る
(晴らす.得る)
延べ語数:
1
0805
,18,19: 又 、 犯人 で あり うる 多様 な 人物 を 組み合せ て 、 その いずれ も が 疑惑 を
^
晴らし 得 ない よう な 条件 を 設定 する という よう な ところ に 主として 手腕 を 要する の じゃ ない か と 思う 。
生え遣る
(生える.遣る)
延べ語数:
1
0803
,24,104: 昼 の うち 二 度 は 焼け 残り の 隣り の 区 の バク ゲキ を 見物 に 行っ て 、 第 二 波 に こ ッ ち が まきこま れ 、 目 の 前 た ッ た 四 五 間 の ところ に 五 六 十 本 の 焼 夷 ダン が 落ち て き て 、 いきなり 路上 に 五 六 十 本 の タケノコ が 生え て 火 を ふきだし た から 、 ふりむい て 戻ろ う と 思っ たら 、 ど ッ こい 、 うし ろ の 道 に も いきなり 足もと に 五 六 十 本 の タケノコ が
^
生え や がっ た 。
寝入り出る
(寝入る.出る)
延べ語数:
1
0802
,217,50: 大川 は 女 アンマ に 肩 を も ませる に も 鬼女 の 能面 を かぶら せる ぐらい 小心 で 用心深い 男 だ から 、 オツネ が 夫人 の 部屋 に いる こと を 知り ながら 起き だし て ゆすり に 行く の は おかしい し 、 彼 が タヌキ
^
寝入り で なかっ た こと は オツネ が アンマ の 感覚 と 経験 によって まちがい ない と 証言 し て いる 。
抱え去る
(抱える.去る)
延べ語数:
1
0799
,85,78: どの 指 が なく て も 不自由 です のに 、 指 は あと から 生え ませ ん 、 そんなに 忙しく 叩い て も 切れる もの です か 、 もっと 落 付い て 一撃 に 、 ホラ 、 木 が 飛ん だ 、 お 叱 言 は キリ も なく 続き ます が 、 男 は 風馬牛 、 自ら の 流儀 を あくまで 墨守 し て 熱闘 十 分間 薪 木 を 切り 終る と 今度 は それ を
^
抱え 去っ て 風呂 の 火 を たきつけ て い ます 。
跳ね狂う
(跳ねる.狂う)
延べ語数:
1
0794
,273,3: 部屋 いっぱい に
^
はね 狂う よう に 充満 し て 響き たつ の だ から たまらない 。
辞め取る
(辞める.取る)
延べ語数:
1
0793
,59,4: もう 人生 案内 は
^
やめ と くれ 。
惚れ抜く
(惚れる.抜く)
延べ語数:
1
0793
,219,17: 矢沢 という 織物 屋 の 旦那 が 浮気 心 から で は なく て 真剣 に
^
惚れ ぬい て 言い よる の が 尋常 で は なく クタクタ に なっ てる オモムキ が ある から 、 これ ぐらい なら 安心 できる な と 考え た 。
笑え遣る
(笑える.遣る)
延べ語数:
1
0792
,835,16: それ より 例 の 如く に メートル を あげ て 両 名 は 飲め や
^
笑え や です 。
見え遣る
(見える.遣る)
延べ語数:
1
0792
,46,26: 気まぐれ という わけ で も なかろ う が 、 ひ ょ ッ と 変 テコ な 入道雲 みたい の もの が ニジ か なん か に
^
見え や がっ て さ 。
捨て取る
(捨てる.取る)
延べ語数:
1
0790
,633,14: その あらゆる ワケ を 考え て 順に 追求 し て 捨てる べき 物 を
^
棄て 取る 物 を 取っ て 進む の が 、 あなた の 新しい 出発 の 一 ツ 。
掛け切る
(掛ける.切る)
延べ語数:
1
0788
,599,21: 病人 が 蒐集 品 と 病める 身体 と だけ で 一室 に こもっ て 余人 を まじえ ず に カギ を
^
かけ きっ て 同居 生活 を し て い た 心境 は 異様 な もの で は ない 。
整え得る
(整える.得る)
延べ語数:
1
0787
,808,54: しかし そんな こと より も 手 ッ 取り 早く 確実 に 犯人 が 誰 で ある か を 物語っ て いる の は 、 土蔵 破り の 場合 と 同じく 神 の 矢 が 用い られ た という こと で 、 その よう に 前もって 神 の 矢 や 猿 田の面 の 手筈 を
^
ととのえ 得る の は 、 その 日 定 助 が そこ で 穴 を 掘る こと を あらかじめ 知っ て い た 人物 で なけれ ば なり ませ ん 。
逃げ住む
(逃げる.住む)
延べ語数:
1
0787
,369,29: 彼 の 先祖 は 大倭 大根 大神 という 神 で 、 日本 全体 の 国王 で あっ た が 戦い 敗れ て 一族 を 従え て この 地 に
^
逃げ 住ん だ 。
老成遣る
(老成る.遣る)
延べ語数:
1
0786
,398,4: タップリ 三 人前 も
^
ませ や がっ た か 。
春めき出す
(春めく.出す)
延べ語数:
1
0786
,256,8: 長い 冬 が 終ろ う として 、 どうやら
^
春めき だし た ころ 有り がち な 陽気 。
下ろし得る
(下ろす.得る)
延べ語数:
1
0785
,737,20: また 三 方 を とりまい た 火消 人足 の 目 を かすめ て 、 誰か が そこ に 錠 を
^
おろし うる でしょ う か 」
分かち着る
(分かつ.着る)
延べ語数:
1
0779
,88,16: それどころか 、 風 守 の 悲し さ を 自分 の 悲し さ として 自ら 罪 を
^
分ち 着よ う と する に 至っ た 。
入れ申す
(入れる.申す)
延べ語数:
1
0779
,174,9: そういう 奇病 が ござる ため に 牢 に お
^
入れ 申し た もの じゃ 。
生き行く
(生きる.行く)
延べ語数:
1
0778
,42,21: 父 の 野辺 の 送り の すん だ 直後 に 、 身重 の 身 を 一 人 とりのこさ れ て は
^
生き 行く スベ も なかろ う 。
泊まり切る
(泊まる.切る)
延べ語数:
1
0778
,148,18: 清作 は 昼 は 時々 見廻り に 来 た が 、 夜 は 二 号 の ところ へ
^
泊り きり で あっ た 。
借り思う
(借りる.思う)
延べ語数:
1
0777
,77,5: 生き だ と ば ッ
^
かり 思っ て い た 。
手繰り遣る
(手繰る.遣る)
延べ語数:
1
0777
,630,21: オレ は 津 右 衛門 の 指す 盤面 から 見破っ た が 、 志 呂 足 は ほか の 筋 から
^
たぐり や がっ た の だろ う 。
捏ね付く
(捏ねる.付く)
延べ語数:
1
0777
,1085,47: 視線 は 厚み も 重 さ も ある 棒状 の もの と なっ て 、 目 の 中 へ グイグイ くいこん で くる し 、 そこ まで 意識 し て しまう と 、 モチ の よう に 宇礼 の 頭 に からみつき 、 重く 突き こみ 、
^
こね つい て 頭 全体 が その 重み だけ で つぶれ そう に なる の で あっ た 。
泊め置く
(泊める.置く)
延べ語数:
1
0774
,509,10: 連行 し た 容疑 者 一同 は 署 に
^
泊め おく こと に し て 、 新 十 郎 が でかけ た ところ は 、 根岸 の 夢 之 助 の 妾宅 で あっ た 。
凍み遣る
(凍みる.遣る)
延べ語数:
1
0774
,2,7: 昨日今日 から メッキリ 寒気 が 身 に
^
しみ や がる と 、 モー ロー 車夫 の 捨吉 は 毛布 を ひっかぶっ て 上野 広小路 に ちかい 小路 の 角 で 辻待ち を し て い た 。
転がり回る
(転がる.回る)
延べ語数:
1
0773
,469,9: 雷 象 は 血 の 海 の 中 を
^
ころがり まわっ て い た 。
荒れ叫ぶ
(荒れる.叫ぶ)
延べ語数:
1
0773
,233,16: 快 天王 の 音声 が 、 時に 百 歳 の 老翁 の 如く 、 時に
^
荒れ 叫ぶ 野獣 の 如く 、 又 、 美女 の 威 ある 如く むせび泣く 如く 、 幼女 の 母 を 恋う る が 如く 、 常に 変幻 ただならぬ こと は 先 に 述べ た が 、 主として 美女 の 音声 で ある こと が 多い 。
立て合う
(立てる.合う)
延べ語数:
1
0772
,663,30: その とき 藤 兵衛 の 居間 に は 加 助 が き て おっ て 、 二 人 は 手 を とりあっ て 、 泣き あい 、 堅く 誓 を
^
立て あっ て い た ところ で あっ た 」
投げ下す
(投げる.下す)
延べ語数:
1
0768
,6,21: ところが 作中 の 女 主人公 は セム シ の 娘 が 家出 しよ う と 屋根 から 大きな 荷物 を
^
投げ 下し て いる のに 、 自分 は 生れ て この かた 両手 に 大きな 荷物 を 二 ツ も ぶらさげ た こと は ない 、 と いう ので 、 クルリ と 屋上 の セム シ の 娘 に 背 を むけ て スタスタ 去っ て しまう の で ある 。
出会い知る
(出会う.知る)
延べ語数:
1
0767
,154,30: 「 山際 さん と は 上京 し て 数 日 くらい し て から 階段 や 朝 手紙 を 一 階 の 宿直 室 まで 受取り に 行く とき よく
^
出会い 知っ て い まし た が 、 七月 の 終り ごろ だっ た か 、 ちょうど お 休み の 日 、 私 が 用事 が あっ て 銀座 に 出よ う と 水道橋 まで 来 まし た ところ 、 後 から 追っかけ て 来ら れ 、 ちょ ッ と 話 が ある と 横道 に 呼ば れ 、 実は 君 と 初めて あっ た 時 から 君 の こと が 忘れ られ ない 、 君 の 気持 を きかせ て くれ 、 と 迫ら れ まし た 。
倒れ込む
(倒れる.込む)
延べ語数:
1
0759
,6901,10: 便所 から 戻る と 、 のめる よう に 部屋 へ
^
倒れ こん で しまっ た 。
腫れぼる
(腫れる.ぼる)
延べ語数:
1
0759
,6839,20: 彼 は ヒルネ から 目 を さまし た ところ らしく 、 いつも 寝起き に そう で ある よう に 、
^
はれ ぼ ッ たい 顔 を し て い た 。
凭れ切る
(凭れる.切る)
延べ語数:
1
0759
,5863,4: エンゼル に 甘え 、
^
もたれ きっ て いる 安心 が 、 包み きれ ぬ 喜び の 姿 で 現れ て いる よう だ 。
覚え研ぐ
(覚える.研ぐ)
延べ語数:
1
0759
,2618,0:
^
覚え とい で 」
借り捲る
(借りる.捲る)
延べ語数:
1
0759
,1206,6: 借り られる もの は 、 みんな
^
借り まく ッ て やる 。
高鳴り響く
(高鳴る.響く)
延べ語数:
1
0759
,1126,22: あらゆる もの に 未知 な 、 あらゆる 汚れ に 未知 な 青年 の 口 から 、 大 ら か な 言葉 が
^
高鳴り ひびく の が フシギ で ある 。
抜かし因る
(抜かす.因る)
延べ語数:
1
0757
,77,6: 大 それ た こと を 、
^
ぬかし よる 」
食べ切る
(食べる.切る)
延べ語数:
1
0754
,844,0:
^
食べ きら ぬ うち に 敵 が 上陸 すれ ば 、 これ も 丸損 に なり ます 。
投げ渡す
(投げる.渡す)
延べ語数:
1
0753
,10,47: たとえば 、 警視総監 は 、 女 主人公 を 突 ッ 放し て 笑 遁 の 術 を 用いる けれども 、 女 主人公 は 、 大きな 荷物 を 両手 に 二つ も 持っ た こと が ない から 、 という 理由 で 、 屋根 から 荷物 を
^
投げ 渡し て 脱走 しよ う という 少女 に 、 クルリ と 背 を 向け て しまう の で ある 。
燃え迫る
(燃える.迫る)
延べ語数:
1
0745
,65,14: 火 は 眼下 の 平地 全部 を やき 、 山上 に 向っ て
^
燃え 迫ろ う と し て いる 。
群がり起つ
(群がる.起つ)
延べ語数:
1
0743
,252,11: 敗戦 後 は まことに どうも 無意味 な 兇悪 事件 が
^
むらがり 起っ て いる 。
転がり得る
(転がる.得る)
延べ語数:
1
0742
,218,61: 同時に 又 、 スリバチ 型 の 頂上 へ のぼりつめ て 、 自然 に 速力 が 停止 する と 、 もし ペダル から 足 が 放せる なら 、 当然 片足 を ヒョイ と 降し て 、 支え て 止まる 状態 で も あり 、 それ が 出来 ない から 、 ころがる だけ の 、 きわめて スムース に 、 かつ 、 やわらかく 、
^
ころがり うる 状態 で ある こと を 知る 必要 も あろ う 。
訴え叫ぶ
(訴える.叫ぶ)
延べ語数:
1
0736
,200,9: 千谷 さん に 向い 、 蓄膿症 について 、 はじめて
^
訴え 叫ん だ 時 から 、 全然 とりあわ なかっ た 千谷 さん の 取り 澄し た 顔 を 、 時々 癪 に さわり つ ゝ 、 なつかしむ 。
惚れ遣る
(惚れる.遣る)
延べ語数:
1
0734
,4,10: 「 ウチ の 吾 吉 の 野郎 が 女 に
^
惚れ や がっ た ん です よ 。
働かし遣る
(働かす.遣る)
延べ語数:
1
0732
,595,2: 働かす だけ
^
働かし や がっ て 、 なめ て や がる よ 、 な ア 」
借り残る
(借りる.残る)
延べ語数:
1
0732
,2977,5: いくら ハゲ 頭 ば ッ
^
かり 残っ たって 、 智恵 が ない ッ たら 、 ありゃ し ない 」
現れ因る
(現れる.因る)
延べ語数:
1
0732
,2344,7: 奴 メ が オツトメ の 座 へ
^
現れ よる と 、 一同 の 魂 を ぬき よる ので 、 こまる 。
捏ね因る
(捏ねる.因る)
延べ語数:
1
0732
,2325,14: 神様 の 魂 も ぬい て くれる ぞ と 喚き おっ て ダダ を
^
こね よる から 、 これ に は 閉口 いたし て おる 」
負け遣る
(負ける.遣る)
延べ語数:
1
0732
,1430,10: その 代り 、 これ 以下 に は ビタ 一 文
^
まけ やら ん 。
生え取る
(生える.取る)
延べ語数:
1
0732
,1419,15: 尺 五 上 、 二 尺 上 と なる と 、 この 山 に は
^
生え とら ん な 。
心得取る
(心得る.取る)
延べ語数:
1
0732
,1352,6: 「 正宗 君 の こと は
^
心得 とる から 、 諸君 ら の 望む 時 に 助け だし て あげる 」
食らい遣る
(食らう.遣る)
延べ語数:
1
0731
,120,9: 配給 も ない くせ に 一 升 メシ を
^
食らい や がっ て 、 こっち が 持た ねえ よ 。
惚れ来る
(惚れる.来る)
延べ語数:
1
0721
,15,34: 俳句 を つくる アンゴ 氏 も おり 、 色紙 を 書き 与え 、 ホンモノ の 企て 及ば ざる 芸 達者 な 威風 を 発揮 し 、 先日 その 色紙 を 見 た が 、
^
惚れ く する 筆蹟 で あっ た 。
グレ出す
(グレる.出す)
延べ語数:
1
0715
,105,29: 初め の うち 、 ザヴィエル が そば に おり まし た 間 は 、 真面目 な 顔 を し て おり まし た けれども 、 間もなく 彼 は
^
グレ 出し た の で あり ます 。
論じ得る
(論じる.得る)
延べ語数:
1
0712
,65,7: 私 など に 、 そんな こと を
^
論じ うる 能力 が ある べき もの で は ない 。
燃え出る
(燃える.出る)
延べ語数:
1
0708
,81,50: 人 音 に 首 を あげ た の を 見る と 、 鹿 の 顔 みたい な もの に 目玉 が 星 の よう に 光り 、 紅 の 舌 が これ も 光り か ゞ やい て 、 ちょうど 人間 の 掌 を ひらい た 片腕 みたい に チョロチョロ
^
燃え で て いる 。
連なり出る
(連なる.出る)
延べ語数:
1
0704
,7,36: ところが この 読経 という もの は 極楽 と の 通話 で ある から 魂 が 天界 を 漂う せい か オナラ の 滑り が よく なっ て どこ に 当る という こと も なく スラスラ と
^
つらなり でる オモムキ が ある 。
乗せ致す
(乗せる.致す)
延べ語数:
1
0701
,502,20: 「 お 連れ の 方 は ボク が 最終 の バス に 御 案内 いたし まし て 、 無事 お
^
のせ いたし まし た んで 」
攻め上る
(攻める.上る)
延べ語数:
1
0697
,204,11: 引間 村 の 浦 八方 に 全員 集合 し 伊香保 へ
^
攻め 登る 用意 に かかる 。
伝わり残る
(伝わる.残る)
延べ語数:
1
0694
,23,54: 六 十 年 の ヒラキ が ある の だ から 判定 によって は 一 問題 で ある が 、 昔 の 人 は そんな こと が 問題 に なる と は 考え て い なかっ た らしく 、 干支 の 六 十 年 周期 という もの が 車輪 の 跡 の よう に 正しく
^
伝わり 残っ て 行く もの だ と 思いこん で い た の かも 知れ ない 。
起き残す
(起きる.残す)
延べ語数:
1
0693
,101,5: そこで 平吉 は 泥棒 の
^
おき 残し た 手 ヌグイ 包み の 餅 を 仏前 の タタミ の 上 において 、 仏壇 を 伏し拝ん で 落涙 し 、 ついに 御 先祖 様 御 一統 の 加護 が あらわれ た こと を 感謝 し た の で ある 。
受け流す
(受ける.流す)
延べ語数:
1
0690
,321,26: そこで 玄 斎 先生 は 花子 夫人 に 言い寄り まし た が 、 花子 夫人 が 風 に 吹か れる 柳 の 枝 の よう に
^
うけ 流し て おっ た から 、 風 に 吹か れ て 、 微風 に です な 、 ソヨ ソヨ と 、 柳 の 枝 が ゆれる 。
崇め祭る
(崇める.祭る)
延べ語数:
1
0689
,258,8: むかし の 二 号 を 神 サマ と
^
崇め まつっ て 、 話しかける こと も 許さ れ ない の です から な 」
綻び持つ
(綻びる.持つ)
延べ語数:
1
0684
,76,4: カスリ の 着物 は
^
綻び もつ ぎはぎも 目立た ない もの だ が 、 その 洋服 で は いもり が はらわ た を だし た よう だ 」
群がり立つ
(群がる.立つ)
延べ語数:
1
0682
,492,30: 織田 伊勢 守 の よう に 、 たちまち 義龍 と 組ん で 信長 の 城下 を 焼き払う 者 も あり 、 やがて 一時 に 味方 の 中 から 敵 が
^
むらがり 立つ 形勢 が 近づい て い た 。
気づき得る
(気づく.得る)
延べ語数:
1
0678
,140,29: その こと 自体 が カイビャク 以来 の 大事 で あり 、 私 自身 が 歴史 的 な 一大 異常 児 で ある こと を 、 その とき どうして
^
気づき え た で あろ う か 。
消え得る
(消える.得る)
延べ語数:
1
0676
,293,25: しかも その みたさ れ たる 肉慾 の 片 われ が 汝 自ら で ある とき て は 、 その 寂寞 、 その 虚し さ 、
^
消え 得る なら ば 消え失せ て 風 と なつ て 走り たい 。
冴え来る
(冴える.来る)
延べ語数:
1
0676
,194,8: その とき 、 娘 の 笑顔 は
^
冴え く と 明る かつ た 。
おもひ描く
(おもふ.描く)
延べ語数:
1
0676
,171,38: 然し 、 夏川 は 、 ねむれ ぬ 夜 や 、 起 上る 気力 とても ない 朝 の 寝床 の 中 なぞ で 、 うそ寒い 笑 ひ の 中 で ヒロシ の 妙 に トンチンカン な 気品 を
^
思ひ 描い て み た もの だ 。
おもひ付く
(おもふ.付く)
延べ語数:
1
0675
,20,37: 彼 は 知ら ない 親友 に 就 て 微細 な 描写 や 家庭 生活 や 人となり や エピソード など 彷彿 と 目のあたり 見る が 如く に 活写 する が 、 これ は みんな その 時 ふい に
^
思ひ つい た 彼 の 一瞬 の イマージュ に すぎ ない 。
捧げ切る
(捧げる.切る)
延べ語数:
1
0672
,299,47: けれども 充ち 足りる という こと が 変 に 不満 に なる の は 、 これ も 私 の わがまま な の か 、 私 は 、 あんな 年寄 の 醜男 に 、 など と 、 私 が もう 思い も よら ず 一 人 に 媚態 を
^
ささげ きっ て いる こと が 、 不自由 、 束縛 、 そう 思わ れ て 口惜しく なっ たり し た 。
見縊り遣る
(見縊る.遣る)
延べ語数:
1
0667
,852,11: その くせ 不 愛想 ぢ や ア 俺 の ふところ を
^
見くびり や がる 、 ヒガミ が 病的 な んで 、 全然 衰弱 し き つて いら つ し やる です な 。
見せ立つ
(見せる.立つ)
延べ語数:
1
0667
,423,27: だから 彼 は もう 軍師 の 情熱 を 失 つて 、 オコウ ちや ん に も 、 もう 止し なさい 、 あなた が いくら 働き を
^
見せ たつ て それ に 報い て くれる 人 ぢ や ア ない ん だ から 、 ムダ です よ 、 と 言 つ た が 、 オコウ ちや ん が 又 奇抜 な 娘 で 、 い ゝ え 、 私 は もう そんな の が 目的 ぢ や ア ない の よ 、 五 人 の 女給 さん に 一泡 ふか せ て それ から やめる わ 、 それ まで 、 ゐる から 、 と 言 ふ 。
儲け来る
(儲ける.来る)
延べ語数:
1
0667
,342,39: あげく に タヌキ 屋 が 破 算 壊滅 に 及ん で も 、 こ つ ちの 身 に は 関係 が なく 、 人生 面白し 面白し 然し 彼 は 外 に も 忙しい 男 だ から あつ ち で
^
儲け こ つ ち で 稼ぎ 、 御 自身 だ つ て あちこち 浮気 も し なけれ ば なら ず 、 まことに どうも 多忙 だ 。
たへ忍ぶ
(たへる.忍ぶ)
延べ語数:
1
0667
,228,3: こ ゝ は
^
堪へ 忍ん で 、 瀬戸 に 退場 し て もら ひ 、 千客万来 、 相手 を みつけ て 浮気 する 。
おもひ知る
(おもふ.知る)
延べ語数:
1
0667
,225,30: えい 、 ヤケ だ 、 とか 、 どんな 苦労 で も 、 とか 考へ て ゐ た が 、 宿六 の 方 に 分 が 良 すぎる といふ こと を
^
思ひ 知る と 、 残念 で 、 不安 で 、 追 ん ださ れ て は 大変 だ といふ 気持 に なる 。
浸かり動く
(浸かる.動く)
延べ語数:
1
0667
,2042,1: う
^
つかり 動く と 、 耳 だの 鼻 の 穴 から 蒸気 が ふき さ うに 思は れる 。
借り飲む
(借りる.飲む)
延べ語数:
1
0667
,182,5: 最上 も 然し 酒 ばつ
^
かり 飲ん で ゐ て 、 なん だ つ て 又 浮気 を し ない の か な 。
吠え鳴く
(吠える.鳴く)
延べ語数:
1
0660
,56,25: 極端 に いえ ば 、 あの よう な 恋歌 は 、 動物 の 本能 の 叫び 、 犬 や 猫 が その 愛情 によって
^
吠え 鳴く こと と 同断 で 、 それ が 言葉 によって 表現 さ れ て いる だけ の こと で は ない か 。
当たり舞う
(当たる.舞う)
延べ語数:
1
0658
,39,35: 文士 が 深刻 そう な 顔 を し なけれ ば なら ない の は 書斎 の 中 だけ で 、 仕事場 を はなれ た とき は 、 あたりまえ の 人間 で ある の が
^
当り まえ 。
似せ遣る
(似せる.遣る)
延べ語数:
1
0652
,77,5: 変 な ところ まで 、
^
似せ や がる よ 。
育て遣る
(育てる.遣る)
延べ語数:
1
0652
,374,57: 親 なんて 、 バカ な 奴 が 、 人間 づらし て 、 親 づらし て 、 腹 が ふくれ て 、 にわかに 慌て ゝ 、 親 らしく なり や がっ た 出来 損 いが 、 動物 とも 人間 と も つか ない 変 テコ リン な 憐れみ を かけ て 、 陰 に こもっ て 子供 を
^
育て や がる 。
起こし遣る
(起こす.遣る)
延べ語数:
1
0651
,304,40: ハテナ 、 変っ た こと が 起っ た の か な 、 ふりむい て も 、 客席 の 方 に は 別状 が ない から 、 ウッカリ する と 、 こ やつ 、 テン カン もち の 発作 を
^
起し や がっ た ん じゃ ない か 、 相撲 の 客席 など で も 、 年 に 三 四 度 テン カン もち の アブク を ふく の に ぶつかる もの だ が 、 酒興 に むく という もの じゃ ない 。
怒鳴り合う
(怒鳴る.合う)
延べ語数:
1
0643
,43,17: とうとう 、 離れ た 席 で 各々 立膝 と なっ て 、 人々 の 頭 越し に
^
怒鳴り 合っ て いる 。
惚れ合う
(惚れる.合う)
延べ語数:
1
0642
,456,4: 一目 見 て 、
^
惚れ 合っ た 、 胸 が ワクワク 、 恋 の 歓喜 、 バカバカしい 。
燃え育つ
(燃える.育つ)
延べ語数:
1
0642
,1070,2: マゴコロ の
^
もえ 育つ 日 と いう 。
倒れ去る
(倒れる.去る)
延べ語数:
1
0639
,46,2: バタバタ と
^
倒れ 去る 十 六 名 の 姿 の 中 で 、 冷然 と 注射 器 を 処理 し 、 札束 を ねじこみ 、 靴 を はき 、 おそらく 腕章 を はずし て 立ち去る 犯人 の 姿 。
掠め盗る
(掠める.盗る)
延べ語数:
1
0639
,26,14: そこ で は 一 本 の 薪 、 一片 の 炭 が 隣人 に
^
かすめ 盗ら れる こと を 憂い 、 い な 、 親 兄弟 が 配給 の 食膳 の 一 握り の 多寡 を 疑い 、 子 は 親 に 隠し て 食い 、 親 は 子 の 備蓄 を 盗み 、 これ を し も 魂 の 荒廃 、 魂 の 戦争 と いわ ず し て 、 何事 が 戦争 で ある か 。
委ね得る
(委ねる.得る)
延べ語数:
1
0639
,129,26: その 謙虚 に し て 誠実 な 自覚 が あっ て 、 初めて 政治 という もの に 向上 を 期待 し 、 われわれ の 生活 を
^
ゆだね うる の で ある 。
心得切る
(心得る.切る)
延べ語数:
1
0634
,39,38: 然し 、 決して 男 に 恥 を か ゝ せる よう な 素振り は し ない ところ が 、 また 、 よろしい ところ で 、 男 は 酔っ払え ば 女の子 を 口説く に きまっ た もの だ と
^
心得 きっ て い られる ところ 、 まことに 可憐 で 、 よろしい 。
舐め遣る
(舐める.遣る)
延べ語数:
1
0628
,432,22: 幸吉 は 叔母さん に 頼ん で と 考え 耽っ た こと も あっ た が 、 それ じゃ ア 益 々
^
なめ や がる だろ う など と 意地 を たて ゝ いる うち 、 月日 が 流れ て 、 気持 も すっかり 落ちつい て い た 。
嵌まり通す
(嵌まる.通す)
延べ語数:
1
0628
,352,5: 先様 の 思う 壺 に
^
はまり 通し じゃ 、 男 が 立た ない 。
荒れ切る
(荒れる.切る)
延べ語数:
1
0627
,446,48: あの ころ 可愛い ゝ と 思っ た 顔 は 、 まだ いくらか 面影 は ある が 、 頬 は この 冬空 に も 陽 や けし て 光り 、 その 手 は 女中 の 手 で は なく 、 農 婦 の 逞しく ふくれ 、 盛り 上っ て
^
荒れ きっ た 大きな 手 で あっ た 。
逃げ歩く
(逃げる.歩く)
延べ語数:
1
0624
,445,51: 伊沢 は 米 軍 が 上陸 し て 重砲 弾 が 八方 に 唸り コンクリート の ビル が 吹き とび 、 頭上 に 米 機 が 急 降下 し て 機銃 掃射 を 加える 下 で 、 土煙 り と 崩れ た ビル と 穴 の 間 を 転げ まわっ て
^
逃げ 歩い て いる 自分 と 女 の こと を 考え て い た 。
怯え戦く
(怯える.戦く)
延べ語数:
1
0621
,204,12: 女 が 「 都 」 という たび に 彼 の 心 は
^
怯え 戦き まし た 。
駆け狂う
(駆ける.狂う)
延べ語数:
1
0621
,106,12: 男 は 血刀 を ふり あげ て 山 の 林 を
^
駈け 狂い まし た 。
止まり得る
(止まる.得る)
延べ語数:
1
0620
,602,38: しかし 孤島 から はるばる と ヒタ 漕ぎ に 漕い で 来 た で あろ う 娘 を 待た せ 、 孤島 に 肝臓 を 病ん で 医者 を 待つ 病人 を 待た せ 、 どうして 、 ここ に
^
止まり 得よ う か 。
寄越し遣る
(寄越す.遣る)
延べ語数:
1
0620
,456,5: デタラメ な 請求 書 を
^
よこし や がる と 、 保険 課 の 係員 が 腹 を 立て た の は ムリ も ない ところ で 、 そこで 先生 の ところ へ 、 次 の よう な 公文書 が き た 。
砕け狂う
(砕ける.狂う)
延べ語数:
1
0620
,135,5: 荒天 の うねり の 高く
^
砕け 狂う 日 も 同じ こと で 、 平々凡々 に でかけ て 行く だけ の こと で ある 。
冴え輝く
(冴える.輝く)
延べ語数:
1
0618
,545,17: ヒメ は うなずき も し なかっ た が 、 やがて 満足 の ため に 笑顔 は
^
冴え かがやい た 。
悶え泣く
(悶える.泣く)
延べ語数:
1
0618
,319,22: 折 から の 満月 を 幸い に 、 夜中 に 起き て ノミ を ふるい 、 痛 さ に 堪え かね て
^
悶え 泣い た こと も あっ た し 、 手 を すべら せ て モモ に ノミ を 突き たて て しまっ た こと も あっ た が 、 苦しみ に 超え た もの は 仕事 だけ だ という こと を 、 あの 時 ほど マザ く と 思い知らさ れ た こと は ない 。
述べ遣る
(述べる.遣る)
延べ語数:
1
0618
,122,13: 「 オメエ は どういう わけ で 挨拶 の 口上 だけ は ヌカリ なく
^
述べ や がる ん だ 。
彷徨い抜く
(彷徨う.抜く)
延べ語数:
1
0617
,792,19: 鶴見 も また 、 藤原 南 家 の 一 の 嬢 子 と共に 風雨 の 暴れ 狂う 夜中 を
^
さまよい ぬい た 挙句 の 果 、 ここ に 始め て 言お う よう なき 「 朝 目 よき 」 光景 を 迎え て 、 その 驚き を 身 に 沁み て 感じ て いる の で ある 。
落ちゆく
(落ちる.ゆく)
延べ語数:
1
0617
,3341,7: 山 松 の あらし の なか に
^
落ち ゆく 月 いか ば
入れ持つ
(入れる.持つ)
延べ語数:
1
0617
,2465,13: ただ それだけ の なぐさみ に 過ぎ なかっ た が 、 それでも 籠 に
^
入れ 持っ て 歩い た 。
降り足る
(降りる.足る)
延べ語数:
1
0617
,2208,10: 多 かる べき はず で あっ た 流星 雨 が
^
降り 足ら なかっ た と いっ て も 好い 。
収め得る
(収める.得る)
延べ語数:
1
0617
,2197,38: 彼 に あっ て は 、 その 作品 は 幼時 の 溌剌 たる 官能 を 老い て ますます 増強 し た 炯眼 に 依 憑 さ せ 、 そこ から 推移 発展 さ せ て 、 始めて
^
収め え たる 数 十 篇 で ある 。
湛え得る
(湛える.得る)
延べ語数:
1
0617
,2194,26: おおよそ の 人 が 老年 に なっ て 、 往事 を 無邪気 に 顧み て 、 ただ それなり に 皺 ばん だ 口辺 に 微笑 を
^
湛え 得る なら ば 、 それでも 人生 の 静か な 怡楽 が 感ぜ られ もし 、 また その 境地 で 満足 し て も いら れよ う 。
眩めき入る
(眩めく.入る)
延べ語数:
1
0616
,101,34: そんな 山 の なか で 、 鷲 の 巣 らしい もの が かかっ て いる 、 大きな 楠 の 枯れ 枯れ に なっ た 枝 を 透い て 日 が 真赤 に なっ て
^
くるめき 入る 光景 だろ う 。
燃え因る
(燃える.因る)
延べ語数:
1
0613
,70,56: 私 ら が 婦人 科 の 炎 に バケツ を もっ て 駆けつけ た 時 、 まだ 敵 機 は 続い て 急 降下 爆撃 を し て い た が 、 上野 は その 弾 の 落ち て くる 中 で 「 おーい 、 敵 機 頭上 通過 、 大丈夫 、 出 て 来い 、
^
燃え よっ ぞ 」 とか 、 「 また 来 た ぞ 、 落とし た ぞ 、 退避 、 危ない ぞ 」 とか 、 いちいち 叫ん で 、 指導 し た 。
冷えゆく
(冷える.ゆく)
延べ語数:
1
0613
,417,14: 「 あー あっ 」 先生 は 深い 溜息 を つき 、 村山 君 の
^
冷え ゆく 裸身 を 土 の 上 に 横たえ 、 合掌 し て 、 次 の 荒木 君 の 上 に しゃがん だ 。
別れ住む
(別れる.住む)
延べ語数:
1
0612
,1935,23: 将来 あるいは 外国 に 離れ離れ に 住む よう に なる かも しれ ない が 、 たとい 地球 の 裏 と 表 と に
^
別れ 住も う とも 、 頼り 頼ら れ ね ば なら ぬ の は 血 の 直接 つながる 二 人 で ある 。
分かり得る
(分かる.得る)
延べ語数:
1
0611
,107,84: いわんや 、 いくつ か の 法規 の 組合せ で でき て いる 法令 は 、 法規 相互 の 間 に 一定 の 脈絡 を つけ て 全体 が 論理 的 に 矛盾 の ない 一つ の 統一 体 を なす よう な 仕組 で 作ら れ て いる から 、 法学 的 素養 の ある 人 の 解釈 を通して のみ 、 その 法令 全体 の 意味 も 、 また 一々 の 法規 に 含ま れ て いる 法 が 何 で ある か も
^
わかり 得る の で ある 。
預け放す
(預ける.放す)
延べ語数:
1
0602
,359,27: 彼女 名 儀 の 株券 など が まだ 残っ て い た 頃 、 それ を 売り払う のに 、 彼女 は 実印 を 桂 介 に
^
預け 放し だっ た 。
暴れ騒ぐ
(暴れる.騒ぐ)
延べ語数:
1
0602
,177,12: 或 る 晩 、 二 階 で 、 猫 が ひどく
^
あばれ 騒ぐ 音 が し 、 それから 、 猫 は 階段 に 出 て 来 て 、 駆け 降り たり 、 駆け 昇っ たり 、 途中 に 止っ て 身 を 隠し たり し た 。
群れ寄る
(群れる.寄る)
延べ語数:
1
0601
,358,9: 献身 の ため に 、 争っ て 岸辺 へ
^
群れ 寄っ て くる の だ 。
広がり得る
(広がる.得る)
延べ語数:
1
0599
,400,8: しかも その 可能 性 は 、 四方八方 に
^
拡がり 得る として も 、 つまり は 浅薄 な もの に 過ぎ ない 。
群れ咲く
(群れる.咲く)
延べ語数:
1
0599
,102,8: 散り やすい 優しい 花 が その 枝 に
^
群れ 咲く の が 、 ふしぎ に 思える 。
収まり返る
(収まる.返る)
延べ語数:
1
0597
,3253,29: 中立 として 当選 すれ ば 、 あと で 何 党 に はいろ う と 、 まあ 大抵 は 、 その 党 の 中軸 どころか 、 幹部 どころ に 、
^
納まり 返る こと が 出来 ます 。
気取り遣る
(気取る.遣る)
延べ語数:
1
0596
,298,4: 嘉代 さん は ちょっと
^
気取り や で 、 向う意気 が 強い くせ に 、 その 大きな お 臀 の よう な 善良 さ を 底 に 持っ て いる 。
縒れ合う
(縒れる.合う)
延べ語数:
1
0595
,303,20: 腹 の 底 から 湧い て くる 憤怒 と 肉 に きざみこま れ てる 愛着 と が 、 一緒 に
^
よれ 合っ て 燃え 上っ て くる 。
剥れ上る
(剥れる.上る)
延べ語数:
1
0593
,5,0:
^
むくれ 上っ た 瞼 の 裏側 が いや に 赤く 、 むき出し の 大きな 目玉 が いや に 白く 、 両方 相 俟 って ぎょろりと し て 、 物 の 底 まで 見通す か と 思わ れる よう な 眼差し でし た 。
懲りぼる
(懲りる.ぼる)
延べ語数:
1
0592
,44,9: 大きな 腹部 の 背面 に 垂れる と 、 ぼ
^
こり ぼ こり と 音 が する 。
群がり咲く
(群がる.咲く)
延べ語数:
1
0592
,406,44: 然し 、 庭 の 百日紅 は まったく 綺麗 だ 、 上方 が 折れ 朽ち てる 桜 の 古木 の 横手 、 山茶花 や 木斛 や 木犀 や 檜葉 など の 茂み の 中 に 、 鮮紅 色 と 白色 と の 花 が
^
群がり 咲い て いる 。
締め切る
(締める.切る)
延べ語数:
1
0590
,522,2: 扉 が
^
締め きっ て ある だろ う 。
生け込む
(生ける.込む)
延べ語数:
1
0590
,469,10: 陶器 の 花瓶 に 三 輪 、 無造作 に
^
活け こん だ 、 黄色い 杜若 の 花 だっ た 。
生かし解く
(生かす.解く)
延べ語数:
1
0589
,433,19: 薪 なんか に し て しまう の は 可哀そう だ から 、 どこ か に 植え て 、 やはり
^
生かし とい て 貰い たい ん だ 。
据え込む
(据える.込む)
延べ語数:
1
0589
,203,6: それ へ 梅 の 木 を
^
据え こむ 段 に なっ て 、 竹中 さん も 立ち上っ て 来 て 、 加勢 を し た 。
躊躇い惑う
(躊躇う.惑う)
延べ語数:
1
0588
,231,3: そして 、
^
ためらい 惑っ た あげく 、 まず 墓 詣り を しよ う と あなた は 思いつき まし た ね 。
怪しみ驚く
(怪しむ.驚く)
延べ語数:
1
0585
,351,2: 人々 の
^
怪しみ 驚く の も かまわ ず 、 人込み の 中 を 押し分け て 、 舞台 の まわり を 歩き まし た 。
責め叱る
(責める.叱る)
延べ語数:
1
0581
,102,64: 照明 が 変っ て 夜明け の 色 が 漂う あたり で 、 彼女 の 心 は 唄 の 文句 から 離れ て ゆき 、 稲妻 の 光り が 交叉 し 、 世 の 人 の 煩悩 に つきまとわ れる あたり に なる と 、 もう 彼女 は 高尾 の 霊 に なり きれ ず 、 なにか 夢 を 追い求める 一抹 の 気 が 、
^
責め 呵 ま れる 形 を 崩し て しまい まし た 。
閉め着る
(閉める.着る)
延べ語数:
1
0580
,400,10: 機械 的 に 彼 を 送りだし て 扉 を
^
閉め きる と 、 彼女 は そこ に ちょっと 佇ん だ が 、 それから 、 玄関 わき の 応接 室 に は いっ て 、 ソファー の 上 に 身 を 落し た 。
慌て騒ぐ
(慌てる.騒ぐ)
延べ語数:
1
0579
,361,4: いろいろ な 魚 が
^
あわて 騒い で いる の です 。
流れ注ぐ
(流れる.注ぐ)
延べ語数:
1
0577
,442,13: 庭 の 外れ 、 崖 の 上 、 一 面 に 斜陽 が
^
流れ 注い で い まし た 。
ぐれ潜る
(ぐれる.潜る)
延べ語数:
1
0576
,358,5: 空虚 の 底 に も
^
ぐれ もぐれ 。
掠め飛ぶ
(掠める.飛ぶ)
延べ語数:
1
0576
,347,4: ヒュンヒュン と 頭上 を
^
掠め 飛ぶ 弾丸 は 、 まもなく 、 シュッシュッ と 身近 か に 迫り 、 水煙 り を 立てる よう に なっ た 。
折れ込む
(折れる.込む)
延べ語数:
1
0575
,89,10: 町筋 を 通り ぬけ 、 街道 から 細道 へ
^
折れ こみ まし た 。
尋ね歩く
(尋ねる.歩く)
延べ語数:
1
0575
,245,12: 肌寒い 思い で 、 草履 の 足 を 引きずっ て 、
^
尋ね あるき まし た が 、 それら しい 家 は 見当り ませ ん でし た 。
滅入り込む
(滅入る.込む)
延べ語数:
1
0574
,316,12: 壁 の 表面 と すれすれ に 、 殆 ん ど 壁 に
^
めいり こん でる か と 思わ れる ほど でし た 。
転じ得る
(転じる.得る)
延べ語数:
1
0573
,171,25: —— 或 る 官吏 は 、 ダンス を 論じ て 、 欧米 の サロン に 於け る ダンス は 自然 に 自由 に 座席 を
^
転じ 得る 社交 方法 だ と 説い た 。
剥れ返る
(剥れる.返る)
延べ語数:
1
0567
,196,24: どんなに 親切 に しとやか に 内山 さん に 仕え てる か 、 少し 見習っ たら どう だい 、 と 言い 出す と 、 もう
^
むくれ 返っ て 、 どうせ わたし は 不親切 で 莫連 だ と がなり 立て 、 大 喧嘩 に なる の が 落ち です 。
壊れ去る
(壊れる.去る)
延べ語数:
1
0564
,212,2: それ が
^
壊れ 去っ た 後 は 、 人 は 完全 に 孤独 だ 。
求め合う
(求める.合う)
延べ語数:
1
0558
,330,11: 一緒 に 酔っ払っ たり 、 何 か 愛 の 保証 を
^
求め 合っ たり 、 口舌 を し たり 、 それ だけ が 二 人 の 生活 だっ た の か 。
付け遊ぶ
(付ける.遊ぶ)
延べ語数:
1
0557
,319,23: 「 ですから 、 志村 さん 、 芸者 遊び なんか は よろしい ん です けれど 、 素人 の 女 に は 、 お気 を
^
つけ あそば せ 。
生き上る
(生きる.上る)
延べ語数:
1
0554
,1573,8: 然し 、 その うち の どれ か は
^
生き 上る こと が ある かも 知れ ない 。
勧め置く
(勧める.置く)
延べ語数:
1
0554
,1307,8: そう する よう に 、 あなた から も
^
勧め おい て くれ ませ ん か 。
茶化し切る
(茶化す.切る)
延べ語数:
1
0554
,1121,2: 石山 の
^
茶化し きっ た 話 より も 、 千代乃 から 来 た 手紙 の 方 が 頭 に 一 杯 に なっ て い た 。
眺め歩く
(眺める.歩く)
延べ語数:
1
0549
,167,33: 寄席 に は いっ て み たり 、 映画 館 は いや に なっ て すぐ に 飛び出し 、 酒 を 飲ん だり 、 球 撞き を し たり 、 夜店 を ぼんやり
^
眺め 歩い たり 、 なに や か や 、 自分 で も 忘れ て しまっ た 。
退け剥ぐ
(退ける.剥ぐ)
延べ語数:
1
0545
,396,2: 深い 水底
^
のけ はい だ 。
向け解く
(向ける.解く)
延べ語数:
1
0545
,374,4: 顔 は 真直 に
^
向け とく もの だ 。
煮え返る
(煮える.返る)
延べ語数:
1
0541
,22,123: 文学 とか 芸術 とか 、 その よう な 立派 な もの に 我 身 を 打込ん で 精進 出来 まし た なら 、 どんなに うれしく 、 また 我 道 も 開ける の で は ある まい か と 、 夢 の よう な はかない 空想 に ひたる の で ござい ます けれど 、 何 の 才能 も ない 愚か さ に 気づく と 、 まっ くら な 恥 と 絶望 に 心 が めちゃめちゃ に 打ち 拉が れ 、 打ち なえ て 、 道 を 歩く 気力 も 、 人 の 顔 を 見る 気力 も 、 何 を する 気力 も 、 何もかも すっかり 失せ て 、 この世 に 身 の 置き どころ も ない 苦しい 苦しい 空虚 に 、 胸 が
^
にえ 返り ます 。
案じ合う
(案じる.合う)
延べ語数:
1
0536
,93,8: 旅 なぞ に 出る と 、 両方 で
^
案じ 合っ て 、 私 は 母 が 待っ て いる 、 一 日 も 早く 家 へ 帰り たい と 思い思い し た もの です 。
見回り出す
(見回る.出す)
延べ語数:
1
0535
,147,34: 暫く の 間 、 カーテン の 隙間 ばかり を 気 に し て 居 た 私 は 、 じいっと し て 居る より は 、 まだ まし だ と 家中 の し まり を
^
見廻り 出し た 。
生き出す
(生きる.出す)
延べ語数:
1
0534
,157,6: 目覚め 、 力づけ られ て
^
活き 出そ う と する 天地 の 中 に 、 雄 鴨 は 、 昨日 の 夜中 と 同様 に 、 音 なし く 仰向き 卵色 の 水掻き を しぼま せ 、 目 を 瞑っ て 、 繩 に 喰い つかれ て 居る の で ある 。
消え行く
(消える.行く)
延べ語数:
1
0516
,17,5: 闇 に 生れ 闇 に
^
消え 行く ——
色めき渡る
(色めく.渡る)
延べ語数:
1
0510
,287,5: にわかに 家 の 中 は
^
色めき 渡っ て 急 に 夕飯 の おこん だて を かえ た 母 は 白い エプロン の メイド と 一所 に 心地よく 働い て い ます 。
掛け入る
(掛ける.入る)
延べ語数:
1
0510
,279,12: 詩 「 お母さん 、 会い たかっ た のに 」 と 云っ て
^
かけ 入り まし た 。
絶え入る
(絶える.入る)
延べ語数:
1
0510
,211,11: 桃色 の ランプ の 影 で 細い 頭 を かかえ て
^
たえ 入る よう な 声 で 云い まし た 。
せがみ出す
(せがむ.出す)
延べ語数:
1
0509
,237,1: と
^
せがみ 出し た 。
群がり湧く
(群がる.湧く)
延べ語数:
1
0509
,202,14: 彼 の 最も 深い 苦悩 と 歓喜 は 此 の 時 に 一番
^
群がり 湧い て 居 た の で あろ う 。
冴え持つ
(冴える.持つ)
延べ語数:
1
0509
,20,39: けれ 共 其の 黒い 確か な 瞳 に は 力 が 籠っ て 居 て 多少 人 を 威圧 する 様 な 、 しっかり 自分 の 立ち 場 を 保っ て 動かさ れ ない 様 な 感じ を
^
さえ 持っ て 居 た 。
呉れ行く
(呉れる.行く)
延べ語数:
1
0508
,679,7: けれ 共 祖母 が 行っ て
^
呉れ 行っ て 呉れ と 繰返し 繰返し たのむ ので 、 生れ て 始め て の 経験 に 胸 を わくわく さ せ ながら 山田 へ 出かけ て 行っ た 。
信じ取る
(信じる.取る)
延べ語数:
1
0508
,509,3: だから やっぱり
^
信じ とっ た 方 が いい 。
擦れ切る
(擦れる.切る)
延べ語数:
1
0508
,470,47: 表面 の はで に 賑 か な 其処 の 暮し は お 関 に 如何にも 居心地 が よく て 、 あばれ でも 手荒 ら で も 何処 か 野放し の 罪 の 無かっ た の が すっかり 擦れ て —— 自分 の 方 から ぶつかっ て
^
擦れ 切っ て 仕舞っ た 。
すかし込む
(すかす.込む)
延べ語数:
1
0508
,18,4: と 黒い 中 を
^
すかし 込む ので 出場 を 失っ た 気味 で 居 た 蕙子 は 漸う 次 穂 を 得 た 様 に 出 て 行っ て 、
漏れ入る
(漏れる.入る)
延べ語数:
1
0508
,1657,23: 暫く の 間 その 意味 あり 気 な 運動 は 繰返さ れる と 小さい 灯 は 吹き けさ れ 、 外界 から
^
洩れ 入る 薄 明り の 中 に 鋭く 青白い 鏡 の 反射 が 一 条 流れ た 時 小 虫 さえ 憚 かる 囁き が 繰返さ れ た 。
恐れ出す
(恐れる.出す)
延べ語数:
1
0508
,1496,20: 自分 の 気持 が 自分 で 分ら なく なる につれて 、 お 久美 さん は すべて の 周囲 を
^
恐れ 出し た 。
占め出す
(占める.出す)
延べ語数:
1
0508
,1491,23: 重 三 は 醜い と 思う 裏面 に 恭吉 の まとまっ た 様子 が 一 日 一 日 と 広い 領域 を
^
占め 出し て 、 彼 の 云う 事 も 笑う 事 も 皆 自分 に 何処 か で 関係 が あり そう だ と 云う 事 まで も 、 心 の 底 に は 感じ られ て 居 た 。
呉れ出る
(呉れる.出る)
延べ語数:
1
0508
,1229,6: そんなに つけつけ 云っ て お
^
呉れ で ない よ 。
収め残す
(収める.残す)
延べ語数:
1
0507
,63,58: 表面 上 は 立派 に 自由 の 権利 を 持っ て 居る 様 で は 有る けれ 共 、 内実 は 、 まるで ロシア の 農奴 の 少し 良い 位 で 地主 の 畑地 を 耕作 し て 、 身内 から しぼり 出し た 血 と 膏 は 大抵 地主 に 吸い とら れ 、 年貢 に
^
納め 残し た 米 、 麦 、 又は 甘藷 、 馬鈴薯 、 蕎麦 粉 など を 主要 な 食料 に し て 居る の で ある 。
為さい上る
(為さる.上る)
延べ語数:
1
0507
,530,3: お上 ん
^
なさい お 上ん なさい と 進め られ て も いそがし そう だ から と 云っ て かえり かけ てる 処 へ 大きな 包 を しょっ て お 繁 婆 が 来 た 。
切れ抜く
(切れる.抜く)
延べ語数:
1
0507
,295,6: 袖口 は 切れ て 切れ て
^
切れ ぬい て 、 大変 長 さ が つまっ て 仕舞っ て 毛むくじゃら の 腕 が ニュッ と 出 、 浅く 切っ た 馬 乗 は 余程 無理 を する と 見え て 、 ひどい ほころび に なっ て バカバカし て 居る 。
年取り成る
(年取る.成る)
延べ語数:
1
0507
,197,11: お前 様 みたい な 方 は 、 若い うち も
^
年取り なっ て も 同じ なん べ え けど 、 己 等 みたい な もの は 、 婆 に なっ たら はあ 、 もう これ だ 、 これ だ 。
転がし仕る
(転がす.仕る)
延べ語数:
1
0507
,190,77: 各々 が 思い思い の 処 に 立っ て 、 夢 から さめ た ばかり の 様 に 気抜け の し た 、 手持ち ぶさた な 顔 を し て 、 今 まで 自分 等 の さわい で 居 た 処 を 見 て 始め て 、 折角 盛り分け た 薯 の 椀 の 或 る もの は ひっくりかえり 、 いつの間にか 上っ た 鶏 が 熱 つ そう に 、 あっち ころ が し 、 こっち へ
^
ころがし 仕 て こぼれ た 薯 を 突 つい て 居る 。
固まり付く
(固まる.付く)
延べ語数:
1
0507
,130,44: 梁 に ある 鶏 の 巣 へ 丸木 の 枝 を 「 な わ 」 で まとめ た 楷子 が 壁際 に 吊っ て あっ て その 細かく 出 た 枝 々 に は 抜羽 だの 糞 だ の が 白く 、 黄いろく
^
かたまり つい て 、 どっか 暗い 上 の 方 で クククク と 牝鶏 の 鳴い て 居る の さえ 聞える 。
しね来る
(しねる.来る)
延べ語数:
1
0506
,114,21: 極 く 明けっ放し な 、 こだわり の ない 生活 を し て 居ら れる 私 共 は 、 はた の
^
しね く ね し た 暮し 振り を 人一倍 不快 に 感じる ので 、 どうしても 裏 の 家 を 快活 な いい 気持 な と 思う 事 が 出来 なかっ た 。
解け行く
(解ける.行く)
延べ語数:
1
0505
,912,10: 私 を 可哀そう や 思う たら 、 父 はん
^
とけ 行か ず と いい から 居 とっ て おくれ な 。
呉れ言う
(呉れる.言う)
延べ語数:
1
0505
,612,6: たのん で 出し て 御
^
呉れ 云う て 来 た ん や 。
暮れ立つ
(暮れる.立つ)
延べ語数:
1
0505
,54,45: 少し は 読み書き も 明るい けれ 共 、 根 の ない お 君 は 、 ズーッ と 写真 だけ 見 て しまう と 、 邪険 に 、 雑誌 を 畳 に 放り出し て 、 胸 の 上 に 手 を あげ て 、 そそ
^
くれ 立っ た 指先 を 見 て 居 た 。
いびり殺す
(いびる.殺す)
延べ語数:
1
0505
,256,6: あの お金 はん に 、
^
いびり 殺さ れ て 仕舞う 。
伸ばし因る
(伸ばす.因る)
延べ語数:
1
0505
,186,8: 何と 思う て 、 今 まで 、
^
延ばし よっ た ん か 、 そい や から 彼 の 娘 、 いつも いつも 抜け や 云わ れる ん や 。
渦巻き返る
(渦巻く.返る)
延べ語数:
1
0504
,233,27: 見え が くれ する 金 金具 の 車 の 裡 に 妹 が 居る と 思え ば 不思議 な 淋し さ と 安らか な 気持 が
^
渦巻き 返る 。
冷え勝る
(冷える.勝る)
延べ語数:
1
0504
,111,9: 私 の 手 の 中 に 刻々 に
^
冷え まさる 小さい 五 本 の 指 よ 、 神様 !
過ぎゆく
(過ぎる.ゆく)
延べ語数:
1
0469
,86,34: ※ 、 何 か し て 遊ん で 居 て も 時々 人生 と は 何ぞ や 、 又 この よう に し て 居る うち に 貴重 な 一生 の 部分 の
^
過ぎ ゆく こと を 痛感 し 黙然 と する こと あり 。
和らぎ眠る
(和らぐ.眠る)
延べ語数:
1
0469
,69,8: ※ 、 その 優し さ に 泣き 、
^
和らぎ 眠る 。
高め得る
(高める.得る)
延べ語数:
1
0469
,115,5: 性慾 を 芸術 に まで
^
たかめ 得 ず
群れ遊ぶ
(群れる.遊ぶ)
延べ語数:
1
0468
,62,18: 遠く から 見下す と 、 まるで 凍っ た 白い 雪 の 上 を 沢山 の ペングィン 鳥 が
^
群れ 遊ん で 居る よう な 心持 が し た 。
群れ動く
(群れる.動く)
延べ語数:
1
0467
,103,25: 今日 昼間 、 ( あの 娘 たち の メリンス 好き な こと ) 町 の 四辻 に 、 活動 写真 館 の 前 に
^
群れ 動い て 居 た 色どり の 中 に 、 確 に その 大きい 矢絣 り も 交っ て 居 た 。
化け得る
(化ける.得る)
延べ語数:
1
0462
,15,4: ユニーク な 天才 と
^
化け 得 て 一 九 二 五 年 の 文壇 に 生彩 を 放っ て 居る から 。
任せ申す
(任せる.申す)
延べ語数:
1
0459
,17,25: 「 大臣 ふみ も え とら ず 、 手 わななき て やがて 笑 ひ て 、 今日 は 術 なし 、 右 の 大臣 に
^
まかせ 申す と だに いひ やり 給 は ざり けれ ば 々 々 」
せびり出す
(せびる.出す)
延べ語数:
1
0457
,92,1: と
^
せびり 出し た 。
転がり巡る
(転がる.巡る)
延べ語数:
1
0457
,17,9: 健康 な 、 子供 と ふざけ て 芝生 に
^
ころがり 廻る 幸福 な 飼犬 と 云う より は 、 寧ろ 、 主人 の 永い 留守 、 荒れ 生垣 の 穴 から 、 腰 を 落し て 這入る 憐れ な 生物 と 云う 方 が 適当 で あっ た らしい 。
揺れ瞬く
(揺れる.瞬く)
延べ語数:
1
0455
,55,27: 何 か 見え ない 糸 で 天 から 吊るさ れ 、 激しい 風 が 吹き 渡る 毎 に 、 吊 下げ られ た 星 や 月 も
^
揺れ またたく よう に 思える 。
流れ囁く
(流れる.囁く)
延べ語数:
1
0450
,52,4: 一方 の 心 は
^
流れ 囁く 。
群れ集る
(群れる.集る)
延べ語数:
1
0445
,37,38: 手 を 入れ た 時 、 さっと 上 の 止り木 に 舞い 上っ た 鳥 等 は 一枝 、 一枝 と 降り 、 私 の 指先 が まだ 皆 は 籠 から 出 ない うち に 、 もう
^
群れ 集っ て 食べ 始め た 。
生え切る
(生える.切る)
延べ語数:
1
0444
,67,11: 然し 、 私 の 力 で 、 彼女 の 裡 に
^
生え 切っ た 性格 を どう さ れる だろ う 。
起こし得る
(起こす.得る)
延べ語数:
1
0443
,24,8: 又 、 元 の いつ でも 争い を
^
起し 得る 固執 状態 が 帰っ て 来る 。
満ち輝く
(満ちる.輝く)
延べ語数:
1
0443
,20,21: 私 と 云う もの を 挾ん で 相対 する 彼等 は 、 私 に対して は どちら も 、 愛 に
^
充ち 輝い た 笑顔 を 向け て 呉れる の だ 。
負け切る
(負ける.切る)
延べ語数:
1
0440
,30,14: その 話し よう が 真個 に もう 恐ろし さ や 、 驚き に
^
負け 切っ て 、 到底 黙っ て 辛 棒 し て 居 られ ない と 云う 風 な の で ある 。
任せ得る
(任せる.得る)
延べ語数:
1
0438
,46,25: 其 が 故に 、 彼女 は その 忘我 の 裡 に 恍惚 と し た 我 を も 、 何 の 恐れ なし に
^
委せ 得る 人 を 、 見出さ なけれ ば なら ない 。
物語り合う
(物語る.合う)
延べ語数:
1
0435
,7,13: 魂 と 魂 と が 、 殆ど 聴 える よう な 声 で
^
物語り 合っ て 居る 時 、 真個 に 愛する 者 を 抱く 事 の 出来 ない 辛い 寂寥 は 、 何 物 に たとえる 事 が 出来よ う 。
分かち得る
(分かつ.得る)
延べ語数:
1
0433
,93,44: まして 、 現代 の 日本 の 男性 に 表 われ て 居る 二つ の 型 —— 勿論 其 は 至極 粗雑 な 大別 で は あっ て も —— は 、 保守 的 婦人 観 と 、 進歩 的 婦人 観 と に
^
分ち 得る と 思い ます 。
投じ合う
(投じる.合う)
延べ語数:
1
0433
,588,15: 毎晩 九 時 過ぎる と 、 まだ 夜 と 昼 と の 影 を
^
投じ 合っ た 鳩羽色 の 湖面 を 滑っ て 、 或 時 は 有頂天 な 、 或 時 は 優婉 な 舞踏 曲 が 、 漣 の 畳 句 を 伴 れ て 聞え 始め ます 。
練れ切る
(練れる.切る)
延べ語数:
1
0433
,366,14: 多種 な 容姿 と 表情 は 、 子供 時代 から の 両性 交際 に
^
練れ 切っ た 巧 な タクト と 倶 に 、 彼 の 周囲 を 輝 や かせ ます でしょ う 。
離れ得る
(離れる.得る)
延べ語数:
1
0433
,303,6: 箇人 と 国家 と は
^
離れ 得 ない もの で ござい ます 。
虐げ追う
(虐げる.追う)
延べ語数:
1
0432
,72,9: 又 如何 うし て 、 あらゆる 幸福 から
^
虐げ 追わ れ た 不幸 な 人々 の 魂 の 吐息 に 耳 を 傾け ず に 居ら れよ う 。
跳ね返る
(跳ねる.返る)
延べ語数:
1
0426
,54,41: 当時 小説 の 神様 の よう に 眺め られ て い た 横光 利一 の この 「 自由 な 自意識 の 確立 」 論 の 水源 は 、 「 マルクシズム という 実証 主義 の 精神 」 に 「 突きあたっ て
^
跳ね かえっ た もの なら 、 自由 という もの は 、 およそ どんな もの か という こと ぐらい 知っ て い なく ちゃ 、 もう それ は 知識 人 と は いえ ない ん だ 」 という ところ に あっ た 。
流れ渡る
(流れる.渡る)
延べ語数:
1
0421
,155,38: 一 九 四 五 年 八月 十 五 日 以後 、 日本 に は 、 それぞれ の 人 の 心 に それぞれ の 形 で 歴史 的 な 内容 を もつ 歓喜 と 悲哀 の 感動 が
^
流れ わたっ た 。
流れ通す
(流れる.通す)
延べ語数:
1
0421
,105,12: また 、 「 乳房 」 一 篇 の はじめ から 終り まで
^
流れ とおし て いる 感情 の 緊張 も 、 ブルジョア 小説 の 緩徐 調 に 配合 さ れ て いる ところどころ の ヤマ の 緊張 より 、 はるか に 密度 の たかい もの で ある 。
破れゆく
(破れる.ゆく)
延べ語数:
1
0419
,3,66: 「 伸子 」 に は 、 日本 の そういう 中流 的 環境 に ある 一 人 の 若い 女性 が 、 女 として 人間 として 成長 し て ゆき たい はげしい 欲求 をもって 結婚 し 、 やがて 結婚 と 家庭 生活 の 安定 について 常識 と さ れ て いる 生活 態度 に うちかち がたい 疑い と 苦しみ を 抱く よう に なっ て 結婚 に
^
破れ ゆく 過程 が 描か れ て いる 。
藻掻き通す
(藻掻く.通す)
延べ語数:
1
0404
,25,21: あんなに 時代 おくれ の 貴族 生活 の 雰囲気 の 中 で 矛盾 だらけ の 苦しみ の 中 から 生きよ う として
^
もがき 通し た 可憐 な マリア・バシュキルツェフ に し て も 、 たった 一 枚 彼女 の 生涯 の 記念 として のこさ れ て いる 「 出あい 」 は 、 ほんの ありふれ た 、 どの 街角 に も ある 壊れ た 板 塀 や 、 その 前 で 子供 らしく 円 まっ ちく て 曲っ た 脚 を し て 指 を くわえ て いる 一 年生 たち の 姿 を 生かし た もの で は ない か 。
生き繋ぐ
(生きる.繋ぐ)
延べ語数:
1
0399
,7,27: 手記 を かい て いる 少数 の 人々 の 生活 で さえ そう な の だ から 、 その 日 その 日 を 、 どうか し て
^
生き つなご う という 、 もがき で 疲れ 果て て いる 二 十 八 万 余人 の 人々 の 姿 と 心もち は 、 思いやら れる の で ある 。
求め戦う
(求める.戦う)
延べ語数:
1
0395
,22,26: 自由 と 、 独立 と 、 平和 と の ため の デモクラシー 、 私 たち が 日本 の 独立 と 自由 と 平和 の ため に
^
求め 闘っ て いる 人民 的 な 民主 主義 の バッジ で ある 。
強め合う
(強める.合う)
延べ語数:
1
0392
,22,60: 共学 は 、 いくら か 神経質 に 互 を 眺め あう 場合 で は なく て 、 人間 の 小さい 男 と 女 と が 集っ て 一緒 に 学び 、 いろいろ の 研究 や 催し を もち 、 ときには 競争 し ながら 互に ディスカッション し 批判 し つつ 、 おのずから 能動 的 な 社会 活動 の 機能 力 を
^
つよめ あっ て ゆく 場面 と なっ て 来 て いる 。
生き育つ
(生きる.育つ)
延べ語数:
1
0392
,21,34: 彼女 たち は 、 人間 の 小さい 男 が 少年 で ある こと を あやしむ もの が ない よう に 、 人間 の 小さい 婦人 として の 少女 の 人生 を 、 いっぱい に
^
生き 育と う と し て いる 。
づけ取る
(づける.取る)
延べ語数:
1
0382
,103,4: お ゆき の お茶
^
づけ と あの 箸 を 思い出し た 。
古び切る
(古びる.切る)
延べ語数:
1
0378
,26,0:
^
古び きっ て 朦朧 と し た 顔 に 苔 を つけ て 立っ て いる 小 地蔵 たち は 、 いろんな 色 の きたない よだれかけ を 幾 枚 も かけ て い た 。
避け通す
(避ける.通す)
延べ語数:
1
0347
,22,34: もし 、 昔 の 東大 の 「 よき 日 よき 大学 」 に よき アカデミズム が あっ た の なら 、 どうして ケーベル 博士 は 大学 の 教授 控室 の 空気 を 全く
^
避け とおし た という こと が 起っ たろ う 。
広げ得る
(広げる.得る)
延べ語数:
1
0332
,121,31: この 下地 が ある から こそ 日本 の ファシズム が 、 左 から まわっ て —— 共産 主義 の 批判 という こと を 正面 に たて て —— たやすく 影響 を
^
ひろげ 得る わけ です 。
流れ回る
(流れる.回る)
延べ語数:
1
0319
,53,13: 実利 実益 の 見込み に からん で 国内 を つよく ひろい 幅 で
^
流れ まわっ た この たび の アメリカ 大統領 選挙 の 予測 の 方向 に つりこま れ て 、 複雑 な 現実 が ひきおこす 誤差 に 思い も 及ば ず 、 一 二 の 雑誌 が みっともなかっ た として も 、 その 現象 を いたずら に 嘲笑 する こと は でき ない 。
費やし得る
(費やす.得る)
延べ語数:
1
0318
,769,18: 学生 らしい 娯楽 の ため に —— スポーツ 、 映画 、 音楽 、 演劇 など の ため に
^
ついやし 得る 金 は 、 五 パーセント に すぎ ない 。
解け得る
(解ける.得る)
延べ語数:
1
0317
,85,55: 第 三 党 として 出馬 し た ウォーレス の 進歩 党 が 、 率直 明白 な その 綱領 によって 、 民主 アメリカ の 幸福 と 世界 の 人民 の 民主 化 の ため に タフト・ハートレー 法 や 非 アメリカ 委員 会 の 活動 は 廃止 さる べき もの で あり 、 鉄 の カーテン は
^
とけ うる もの で あり 、 また と かせる べき もの で あり 、 利潤 を 追う あまりに 戦争 挑発 の とびこみ 台 と なる 基本 産業 は 国有 に さ れ た ほう が よい と 、 誰 に でも その 道理 が うなずける 綱領 を 示し た から で あっ た 。
嵌め切る
(嵌める.切る)
延べ語数:
1
0314
,16,29: 政治 の 表現 は 複雑 で あり 多様 で あっ て 、 人民 的 政治 の 表現 という もの を 決して 今日 まだ ある 社会 行動 の 型 に
^
はめ きる 必要 は ない 。
生き帰る
(生きる.帰る)
延べ語数:
1
0290
,50,1: まず
^
生き 還っ て から 、 戸籍 の 上 に 存在 する という 手続き を 経 て から 選挙 手続き も 改めて とら なけれ ば なら ない 。
捨て得る
(捨てる.得る)
延べ語数:
1
0290
,18,32: けれども 客観 的 に みれ ば これ は 日本 の 近代 的 重工業 の 生産 力 が 全く 立ち遅れ て いる 苦境 を 、 若く 、 一つ の 情熱 によって 命 を
^
捨て 得る 青年 の 生命 によって 埋め て 行こ う と し た 軍事 的 手段 で あっ た 。
陥れ思う
(陥れる.思う)
延べ語数:
1
0285
,86,10: 私 たち は 自分 たち 自身 を 過り に
^
おとしいれ 思わ ぬ ワナ に はめ ない ため に 、 食糧 管理 委員 会 の 運営 の 方法 について 正しい 知識 を もた なく て は なら ない 。
育て来る
(育てる.来る)
延べ語数:
1
0277
,20,12: 人間 として の 自我 が 覚醒 し はじめ て 、 自分 を
^
育て 来 て いま も 周囲 を とりかこん で いる 社会 と 家庭 の しきたり に 、 これ まで 思い も し なかっ た はげしい 批判 の 感情 が わき 立つ よう に なっ た とき 。
宛て書く
(宛てる.書く)
延べ語数:
1
0242
,195,9: 五 〇 年 五月 に イエニー が ワイデマイヤー に
^
宛て 書い た 手紙 は ロンドン に 於け る 一家 の 姿 を まざまざ と 語っ て いる 。
求め叫ぶ
(求める.叫ぶ)
延べ語数:
1
0241
,19,36: パリ の 華麗 な シャン・ゼ・リゼ の つき 当り の 凱旋 門 の 中 に 、 夜毎 兵士 に 守ら れ て 燃え つづけ て い た 戦死 者 記念 常 夜 燈 に 、 平和 は
^
求め 叫ば れ つづけ て い た 。
講じ得る
(講じる.得る)
延べ語数:
1
0231
,753,13: 先ず 食糧 問題 に対して 、 政府 は 今日 まで どんな 具体 策 を
^
講じ 得 て 来 たろ う 。
数え治す
(数える.治す)
延べ語数:
1
0231
,666,38: 統計 で 見れ ば 、 平面 的 に 見 られる 家屋 の 全焼 全壊 の 指数 、 半焼 半壊 の 指数 を 、 生活 の 現実 の 中 で 、 具体 的 に 、 即 物的 に
^
数え 直し て 見る なら 、 そこ に は 全く 生活 の 全 破壊 、 混乱 の 内容 が 現れ て 来る 。
隠れ得る
(隠れる.得る)
延べ語数:
1
0223
,43,38: 人民 同士 が 互に 不幸 へ の 憤り を 見当 違い に ぶっつけ 合っ て 苦 ん で いる 間 は 、 漁夫 の 利 で 「 御 軫念 」 という よう な 表現 の 陰 に
^
かくれ 得る 。
止まり通す
(止まる.通す)
延べ語数:
1
0221
,79,20: 与謝野 晶子 の 歌 として 、 世人 が 期待 する に なれ た 象徴 と 自然 鑑賞 の うち に
^
止まり とおし た こと は 注目 さ れ なけれ ば なら ない 。
悔い破る
(悔いる.破る)
延べ語数:
1
0221
,419,13: 関村 つる子 の 真率 さ は 、 どの よう に その まゆ を
^
くい やぶる だろ う か 。
下り入る
(下りる.入る)
延べ語数:
1
0221
,16,56: ふりがな を つけ て も 意味 の よく のみこめ ない よう な 漢文 調 で 書か れ た 感想 の 間 に 、 英 詩 が 原文 の まま 引用 さ れ て いる という 風 で 、 一種 の 婦人 政客 で あっ た 彼女 に は 、 婦人 大衆 の 日々 の 現実 に
^
おり 入っ て その 自覚 に 訴え かけ て ゆく よう な 真実 の 社会 性 は めざめ て い なかっ た 。
振れ得る
(振れる.得る)
延べ語数:
1
0218
,5,23: 夫婦 が 、 たすけあっ て 畑 仕事 を し たり し て いる ところ の 歌 は 、 世間 の どの 歌人 も
^
ふれ 得 ない 境地 に 立っ て いる と 感じ まし た 。
伸び立つ
(伸びる.立つ)
延べ語数:
1
0210
,36,42: それ が より 若い 文壇 の 世代 の 足 を 埋め て いる ばかり か 、 不可避 的 に それら の 文学 の 読者 で ある より ひろい 人民 層 の 中 から 新しく 別個 の 社会 的 素質 を もっ て
^
のび 立っ て 来よ う と し て いる 民主 的 な 文学 の 芽生え さえ も 、 その 成長 を 歪め 、 畸型 に する 作用 を 及ぼし て いる 。
生き付く
(生きる.付く)
延べ語数:
1
0206
,3,15: すべて の 文学 は 生活 から 生れ 、 生活 の うち に かえって そこ に
^
生き つい て ゆく 。
づけ得る
(づける.得る)
延べ語数:
1
0204
,35,62: 病気 は 病気 で ある という 事実 に たっ て 処理 し ながら 、 わたし が 仕事 を 中絶 し ない の は 、 階級 的 な 「 作家 の 資格 において 」 民主 革命 の 課題 は 文学 の 仕事 そのもの によって どう こたえ られ て ゆく もの か 、 革命 を 人間 の 事業 として どの よう に 肉
^
づけ 得る か という 一つ の 実例 を 発見 し たい と 思っ て いる から で ある 。
絡め取る
(絡める.取る)
延べ語数:
1
0203
,20,43: その モティーヴ の 必然 性 が より 高く 、 より つよく 、 より 美しく ある ため に こそ 、 わたし たち の 人生 は 「 風 」 を いとわ ず 「 猫背 」 を きらい 、 「 なん じゃ もん じゃ 」 に
^
からめ とら れ まい と する の です 。
勧め出す
(勧める.出す)
延べ語数:
1
0203
,12,29: ) 「 アレグロ・マ・ノン・トロッポ 」 に は 、 心 と 耳 と を かたむけ て それ を きき 、 いつしか 自分 も その 行進 に まきこま れ て 足 を
^
すすめ 出す よう な 音楽 が みち て い ます 。
たで洗う
(たでる.洗う)
延べ語数:
1
0190
,6,27: ただ 、 おしまい に 近い ところ で 佳子 が 間接 に 重吉 の 自分 に対する 好意 を きい て うれし 涙 に ぬれる 顔 を 井戸 ば
^
たで 洗う ところ の 描写 は 誇張 さ れ て いる 。
現れ得る
(現れる.得る)
延べ語数:
1
0185
,28,26: さもなければ 、 今日 の 日本 の 新聞 に 、 共産 主義 者 は 軍国 主義 者 で ある という よう な 愚劣 な 文字 が どうして
^
あらわれ 得る だろ う 。
たゆみ泣く
(たゆむ.泣く)
延べ語数:
1
0181
,115,6: 労働 階級 は 、 自身 の
^
たゆみ ない た た かい を 、 搾取 する 階級 に対して 行っ て いる と 同時に 、 おなじ 不屈 さ を もっ て 、 労働 者 階級 の うち に 巣くい むしばむ 搾取 階級 仕入れ の すべて の 考え かた 、 好み 、 偏見 と たたかっ て いる の で ある 。
巣食い蝕む
(巣食う.蝕む)
延べ語数:
1
0181
,115,36: 労働 階級 は 、 自身 の たゆみ ない た た かい を 、 搾取 する 階級 に対して 行っ て いる と 同時に 、 おなじ 不屈 さ を もっ て 、 労働 者 階級 の うち に
^
巣くい むしばむ 搾取 階級 仕入れ の すべて の 考え かた 、 好み 、 偏見 と たたかっ て いる の で ある 。
藻掻き回る
(藻掻く.回る)
延べ語数:
1
0172
,33,54: ディフォーメイション は 大づかみ に いえ ば そのもの として 発展 する 新し さ を 失っ た 、 近代 の 資本 主義 の 社会 の 現実 の 中 で 、 それ を 本質 的 に 飛躍 さ せる 力 を もた ない 精神 が 物憂く 非 人間 的 な 現実 から の 脱出 を もとめ て
^
もがき まわっ た 、 落着き ない 眼 玉 に うつっ た 事象 で ある 。
乗せ切る
(乗せる.切る)
延べ語数:
1
0171
,301,48: 徳永 さん の 御 都合 で 中絶 し た 面 も ある でしょ う が 、 ともかく それ は 中断 さ れ た まま に なり まし た し 、 だいたい 、 評論 に しろ 、 どうしても 、 どっしり と 百 枚 二 百 枚 という もの を
^
のせ きる こと が でき ませ ん 。
えぐり暴く
(えぐる.暴く)
延べ語数:
1
0171
,173,18: 第 一 回 目 の 冒頭 に メロディアス な 技術 で 奏で はじめ た 、 わが 汚辱 を
^
えぐり あばく という 文学 の 身 が まえ が くずれ て しまっ て い ます 。
流れ合う
(流れる.合う)
延べ語数:
1
0170
,94,16: 描か れる 美しい 婦人 と 、 描く 聰明 な レオナルド と の 間 に 、 いつか
^
流れ 合う 一脈 の 情感 が なかっ た という 方 が 不自然 で ある 。
隠れ住む
(隠れる.住む)
延べ語数:
1
0170
,260,17: 半井 桃水 が 借金 に 苦しめ られ て 居 どころ を くらまし て 、 小さい 部屋 に
^
かくれ 住ん で いる 。
生き動く
(生きる.動く)
延べ語数:
1
0164
,214,27: 人間 という もの が 本格 的 に リアリスト で あり 、 芸術 の 根 蔕 が リアリズム で ある からには 、 作家 として 現実 を 真に その
^
活き 動く 関係 の まま に 把握 し うる 眼 として の 世界 観 、 史的 唯物 論 に 立つ 現実 のみ かた と 、 そこ から の リアリズム を 求める の で ある 。
生かし殺す
(生かす.殺す)
延べ語数:
1
0160
,124,4: 人間 が 人間 を
^
生かし 殺す 力 の 媒介 物 たる 金銭 という もの の 魔術 性 を あらわ に し 、 それ が 近代 社会 を 支配 する 大 怪物 として 蓄積 さ れ て ゆく 過程 を 明らか に し て 、 人間 性 の 勝利 の 実質 、 生産 する 者 が 生産 を 掌握 する こと の 自然 さ を 示し た 社会 科学 者 たち の 業績 と 、 それ を 実践 する 人々 にたいして 、 その 雄々し さ と 真実 さ と 、 それ ゆえ の 美 を 感じ られ ない という こと が どうして あり うる だろ う 。
関わり合う
(関わる.合う)
延べ語数:
1
0160
,113,56: だが 、 そもそも 私 たち 人間 が ギリシア の 時代 から もち つたえ 展開 さ せ 、 神話 より ついに 科学 として 確立 さ せ た この 社会 について の 学問 、 社会 科学 と その 究明 より もたらさ れる 将来 の 構成 へ の 展望 と は 、 人間 情熱 の どういう 面 と
^
かかわり あっ た こと な の で あろ う か 。
混じり貶す
(混じる.貶す)
延べ語数:
1
0145
,49,44: 巨大 な バルザック の 精神 は 、 利害 の 出発 点 として 金 と 権力 と 名誉 と しか 見 なく て ( 「 幻滅 」 において 、 バルザック は セ・アルテ の 高邁 さ や その グループ の 人々 の 団結 を 友情 の
^
まじり けなさ として しか 把握 し なかっ た ) 、 階級 の 歴史 的 な 対立 の 中 に 高貴 な 精神 も この世 に 存在 する という こと は 知ら なかっ た 。
冷め切る
(冷める.切る)
延べ語数:
1
0144
,861,2: そして 、
^
冷め きっ て から また やる ん だ !
広がりゆく
(広がる.ゆく)
延べ語数:
1
0144
,725,9: けれども こういう 不便 は 彼 の 前 に 次第に
^
拡がり ゆく 世界 の 知識 に対する 歓喜 の 前 に は 、 決して 堪え られ ぬ もの で は なかっ た 。
眺め回る
(眺める.回る)
延べ語数:
1
0144
,448,10: だが 、 サーシャ は その 一つ 一つ を 丹念 に
^
眺め まわ し 大事 そう に 指先 で 撫で て いる 。
暮らし得る
(暮らす.得る)
延べ語数:
1
0144
,1149,23: 人間 の 精神 の 裡 に こういう 感情 が ある という 発見 、 そして 、 その 感情 に 身 を 献 げ て
^
暮し 得る 一 群 の 誠意 ある 人々 が 此世 に いる という 事実 。
焦げ残る
(焦げる.残る)
延べ語数:
1
0142
,404,7: アスファルト の 道ばた に は 、 半分
^
焦げ のこっ た 電柱 だの 、 焼け 垂れ た まま の 電線 、 火 熱 で とけ て 又 かたまっ た アスファルト の ひきつれ など が あっ た 。
捏ね潰す
(捏ねる.潰す)
延べ語数:
1
0142
,232,26: 宮城 刑務所 に い た 市川 正一 が 、 すっかり 歯 を わるく し た のに 治療 を うけ られ ず 、 麦飯 を 指 で
^
こね つぶし て 食べ て い た 。
流れ因る
(流れる.因る)
延べ語数:
1
0142
,1269,28: 十 日 ほど 重吉 が 引こもっ て い た うち に 、 丘 と 丘 の 間 に ある 自立 会 に 向っ て 、 四方 から
^
流れ よっ て 来 て い た 力 が 、 渦 に なっ て 、 そろそろ と 仕事 の 中心 を 、 市内 へ 押し 移し はじめ た 。
手繰り合う
(手繰る.合う)
延べ語数:
1
0142
,1024,52: 服装 が ばらばら な とおり 、 めいめい の 生活 も めいめい の 小道 の 上 に 営ま れ て 来 て いる の だ けれども 、 きょう は 、 その めいめい が 、 どこ か で つかまっ て い て 離さ なかっ た 一 本 の 綱 を 、 公然 と
^
手繰り あっ て ここ に 顔 を 合わせ た 、 そういう 、 一種 の つつまし さ と 心 はずみ の 混 っ た 雰囲気 が 材木 置場 の まわり 、 婦人 たち の 間 に ただよっ て い た 。
溶かし出す
(溶かす.出す)
延べ語数:
1
0141
,9552,7: 伸子 は 安心 を 笑い に
^
とかし 出し て 素子 と ふざけ た 。
馴染み切る
(馴染む.切る)
延べ語数:
1
0141
,9097,22: あの もつれ た 暗色 の 剛毛 の たま の よう な 女 の 感情 の 一部 に 、 そう 云う 用語 に
^
なじみ きっ た 一つ の 生活 が あっ て 、 ありがとう とも お 邪魔 さま と も 云わ ず 、 お前 さん は よく わかる よう に 説明 し た よ 、 と お礼 の つもり で 云っ て 帰っ た 。
馴染み振る
(馴染む.振る)
延べ語数:
1
0141
,7612,9: 舞台 で は 、 人々 の 耳 に
^
なじみ ぶ かい 華麗 な 乾杯 の コーラス の 余韻 を ひき ながら オペラ 「 椿 姫 」 の 第 一幕 め の カーテン が おり た ばかり だっ た 。
絡め合う
(絡める.合う)
延べ語数:
1
0141
,6581,23: この間 まで の 伸子 が そう で あっ た よう に 、 素子 は 自分 を ソヴェト 社会 の 時々刻々 の 生活 に
^
絡め あわ せ ながら も 、 一定 の 距離 を おい て い て 、 必要 な 場合 に は どちら も 傷つか ず に は なれ られる 関係 の まま に のこっ て い た 。
流れ通う
(流れる.通う)
延べ語数:
1
0141
,5565,8: リン 博士 と 伸子 と の 間 に
^
流れ かよっ た 共感 という の と は ちがっ た 。
生え出す
(生える.出す)
延べ語数:
1
0141
,4296,13: ゴーリキイ きのこ という 大きな 似顔 きのこ の まわり から 、 小さく かたまっ て
^
生え だし て いる いくつ も の 作家 の 顔 。
感じ直す
(感じる.直す)
延べ語数:
1
0141
,3493,27: 簡単 に 云い あらわさ れ て いる 文句 の なか に 、 保 が 、 姉 ・ 弟 として の 自分 たち の 関係 について 改めて
^
感じ なおし て いる 気持 が 、 はっきり 伸子 に つたわっ た 。
群れ騒ぐ
(群れる.騒ぐ)
延べ語数:
1
0141
,2929,28: 煤 が かかっ て よごれ て い た その 界隈 の 雪 の 色 や 、 空地 に くずれ た 柵 、 裸 の 梢 に 鈴なり に
^
群れ さわい で い た 烏 の 羽音 など 、 伸子 の 印象 に のこる 景色 だっ た 。
固まり取る
(固まる.取る)
延べ語数:
1
0141
,21569,20: つづい て 、 別 の 壁 に かかっ て い た キリコ の 石膏 色 の 円柱 の 折れ た
^
かたまり と 非 現実 な 馬 と 、 人間 が 。
建て舞う
(建てる.舞う)
延べ語数:
1
0141
,19699,21: その グループ の 農民 作家 たち は 、 農村 の 機械 化 の ため に 宣伝 し 協力 する こと を
^
建て まえ と し て い た 。
焼け死ぬ
(焼ける.死ぬ)
延べ語数:
1
0141
,19020,2: 自分 で
^
やけ 死ん で 、 こんな 迷惑 が おころ う と は 思わ なかっ た 。
借り越す
(借りる.越す)
延べ語数:
1
0141
,18907,14: その 明細 書 に よる と 伸子 が 三 千 幾 円 か を
^
借り こし て いる こと に なっ て いる の だっ た 。
立て擦る
(立てる.擦る)
延べ語数:
1
0141
,18841,8: 石鹸 の 泡 を 体 じゅう に
^
立て こすり ながら 伸子 は 尾 を 長く ひく 考え の 継続 から 自由 に なれ なかっ た 。
燃え乾く
(燃える.乾く)
延べ語数:
1
0141
,18012,2: 暗く
^
燃え 乾い た 眼 を 、 煖炉 の 燠 に 据え て いる 伸子 の 指 は 、 やがて 、 自 働的 に 動きだし 、 大きく 二つ に 裂か れ た まま に なっ て い た 素子 の 手紙 を 、 更に ほそい たて に さき 、 また それ を 、 もっと こま かいきれ に ちぎっ て 行っ た 。
解れ寛ぐ
(解れる.寛ぐ)
延べ語数:
1
0141
,1784,3: 伸子 は 、
^
ほぐれ くつろい で ゆく 心持 から 自然 に 、 にっこり し て 、 リン 博士 を 見 た 。
起き返る
(起きる.返る)
延べ語数:
1
0141
,17168,29: とりたて て どこ が 片づけ られ て も い ず 、 彼 は 、 やっぱり 片隅 の バネ の ゆるん だ よう な ダブル ・ ベッド の 上 に
^
おき かえっ て い て 、 その ありのまま の 様子 が 、 クラマール から ひっかかっ て い た 伸子 の 気分 を のびやか に し た 。
変わり織る
(変わる.織る)
延べ語数:
1
0141
,16288,63: 金色 の リボン で 口 を しめら れ た 出来上り まずい その 袋 の 中 に は 、 素子 が ブラウス に する だけ の 白い フランス ちり めん と 、 素子 が 泊っ て いる 宿 の 娘 たち へ の 御 愛嬌 に なり そう な ねり もの の 頸 飾り 二つ 、 ネクタイ ず き の 素子 の ため に
^
変り 織 の ネクタイ を 入れ て おい た 。
付け直す
(付ける.直す)
延べ語数:
1
0141
,1622,10: 比 田 は だまっ た まま 、 タバコ を
^
つけ なおし た が 、 その 煙 で 目 を 細め た 顔 を すこし わき へ ねじり ながら 、
起こり切る
(起こる.切る)
延べ語数:
1
0141
,15426,1:
^
おこり きっ た 顔 と 足どり で 、 伸子 は さっさと ホテル の 玄関 を 出 た 。
群れ出る
(群れる.出る)
延べ語数:
1
0141
,13189,21: 七月 十 四 日 の パリ 祭 に 、 パリ の 男女 は 午前 二 時 すぎ まで 戸外 に
^
群れ 出 て 踊っ た 。
連れ回る
(連れる.回る)
延べ語数:
1
0141
,12664,10: 泰造 さえ 、 あるいは 、 こういう 形 で 保 を
^
つれ まわる こと を 、 多 計 代 の 満足 の ため に だけ うけ 入れ て いる の かも しれ なかっ た 。
閉じ合う
(閉じる.合う)
延べ語数:
1
0141
,11831,31: 折 から 下り て 来 た エレベータア の 箱 が 、 床 から まだ 十 数 センチ も はなれ て 高い ところ に ある のに それ を 待て ない で 、
^
とじ あわ せ の 紙 を ヒラヒラ さ せ ながら 若い 一 人 の 行員 が その 中 から とび出 て 来 て 、 半分 かける 歩調 で 窓口 の 並ん だ ホール の 奥 へ 姿 を 消し て 行く 。
閉め込む
(閉める.込む)
延べ語数:
1
0141
,11449,4: 重く カーテン を
^
しめ こん だ 室内 で は 、 夜更け の よう だっ た 午後 九 時 すぎ も 、 戸外 へ で て みる と まだ ほのか に 明るい 初夏 の 宵 だっ た 。
汚れ腐る
(汚れる.腐る)
延べ語数:
1
0141
,10290,3: わたし だけ 、
^
よごれ くさっ た もの を 着 て 歩か なく ちゃ なら ない なんて !
起き遣る
(起きる.遣る)
延べ語数:
1
0140
,6263,30: 街 々 を つきぬけ いくつ も の 角 を 曲っ て 自動車 が 走っ て ゆく につれて 、 青山 一 丁目 の 街 の 光景 は 次第に 遠く に
^
おき やら れ た が 、 うなぎ や の 手前 に 、 青 塗り の 妙 に とび出 し た 露台 を もっ た 氷 問屋 が いまだに あっ た の を 思い出し 、 伸子 は ふと 、 あれ は 本当は どういう こと だっ た の だろ う と 思っ た 。
強張り痛む
(強張る.痛む)
延べ語数:
1
0140
,6244,16: 数 日 来 うちつづい た いそがし さ に 疲れ て 、 伸子 は いくらか 胃 が
^
こわばり 痛み そう だっ た 。
引け退く
(引ける.退く)
延べ語数:
1
0140
,5707,3: 丁度 そこ が
^
ひけ どき で 、 小さい 銀杏 が え し や 束髪 に し た 少女 の 女工 たち が 、 伸子 の ゆく 細い 道 を 群れ て 来 て すれちがっ た 。
燃え煌く
(燃える.煌く)
延べ語数:
1
0140
,4611,9: 草木 の 上 に は 夏 の 日光 が
^
燃え きらめい て いる 。
持て扱う
(持てる.扱う)
延べ語数:
1
0140
,4308,61: 世間 並 の 礼儀 は 一応 まもら なけれ ば なら ない が 、 しん から の 話 相手 と は 出来 ず 、 いくらか 手 もち ぶさた な よう な 、 退屈 な よう な とき 、 相川 良之 介 は 、 両方 の 手 を 、 蠅 が あし を すり 合わせる よう な 工合 に し て 、
^
もて 扱う 癖 が ある らしかっ た 。
働かし解く
(働かす.解く)
延べ語数:
1
0140
,3752,5: 「 あんなに 姉さん に ばかり
^
働かし とい て 、 いい ん です か 」
止まり合う
(止まる.合う)
延べ語数:
1
0140
,3577,5: 偶然 、 同じ 宿 に
^
とまり あわ せ 、 夏 の 休み の 勤勉 で ある が くつろい だ 集団 生活 の 中 で 接触 し 、 三原山 のぼり に も 参加 し た 。
燃え走る
(燃える.走る)
延べ語数:
1
0140
,3448,11: そう いえ ば 、 陽炎 と 一緒 に 野火 が チロチロ
^
燃え 走っ て いる よう に 感情 の 揺らぎ の あらわ だっ た 多 計 代 の 亢奮 し た 表情 は 、 沈静 さ れ 、 滑らか な 頬 の あたり は いくらか 蒼 ざめて 見える 。
据え治す
(据える.治す)
延べ語数:
1
0140
,234,15: 植木 屋 が それ につれて 石 燈籠 を 前 の 方 へ もち 出し て
^
すえ 直し た 。
跳ね巻く
(跳ねる.巻く)
延べ語数:
1
0140
,1106,45: しめり け の ある 温い 空気 は 、 粉 っぽい カーネーション の 薫り で 満ち 、 近 よって 眺める と 、 見事 な 花冠 を つけ た 茎 の ほそく つよく 節 だっ た 緑 の 美し さ 、 やわらか な 弾力 に あふれ て
^
はね 巻い て いる 細 葉 の 白っぽい よう な 青 さ 。
折れ屈む
(折れる.屈む)
延べ語数:
1
0139
,169,20: 涙 こそ こぼれ ない が 、 お 茂 登 は 何 か に つかまら ず に は 体 が 二つ
^
折れ かがみ そう に 切なく なっ て 来 て 、 運転 手 の うし ろ に ある ニッケル の 横 棒 へ しっかり と 節 の 高い 手 を かけ た 。
抱え出す
(抱える.出す)
延べ語数:
1
0138
,1171,12: と いやらし そう に こっそり 云っ て 、 せっせと 臭い 布団 を
^
抱え 出し た 。
撥ね返す
(撥ねる.返す)
延べ語数:
1
0138
,1000,2: と
^
撥ね かえす ばかり な の で あっ た 。
動かし出す
(動かす.出す)
延べ語数:
1
0137
,110,6: みんな 静まりかえっ て 手 ばかり
^
動かし 出し た 。
揺すり出す
(揺する.出す)
延べ語数:
1
0112
,568,13: Slumber Slumber ゆるい なだらか な 諧調 の 声 を 胸 の そこ から
^
ゆすり 出す 様 に 張っ て 歌っ た 。
垂れ憚る
(垂れる.憚る)
延べ語数:
1
0112
,219,8: 「 まわり は しずか で 思う 事 は
^
たれ はばから ず 思え て ふとん は 柔 に あったかい し 」 こんな 事 を 千 世子 は 大変 に うれしく 思っ て 押え きれ ない 笑い が ついつい 頬 に さしこん で 来る 。
冴え抜く
(冴える.抜く)
延べ語数:
1
0112
,1182,7: 千世子 は さえ に さえ に
^
さえ ぬい た 頭 で 斯 ん なに 考え た 、 考え 終る と かるく 頭 を ふっ て まぶた を すこし すかし た まんま まっしろ な クッション の 中 に 頭 を うずめ て 聖徒 の 様 な おだやか な 清い 眠 に 入っ て しまっ た 。
急かし出す
(急かす.出す)
延べ語数:
1
0109
,54,24: 「 あ 、 煙 が 出 だし た 、 逃げよ う 、 連れ て 逃げ て くれ 」 と K は 頻りに 私 を
^
急かし 出す 。
壊れ残る
(壊れる.残る)
延べ語数:
1
0109
,34,32: 私 は 自分 が 全 裸体 で いる こと を 気付い た ので 、 「 とにかく 着る もの は ない か 」 と 妹 を 顧 る と 、 妹 は
^
壊れ 残っ た 押入 から うまく パンツ を 取出し て くれ た 。
向け成る
(向ける.成る)
延べ語数:
1
0105
,165,43: 土地 も ない 小百姓 だっ た ので 、 現金 も 案外 持っ て は い なかっ た し 、 与平 にとって は 、 自分 の 貯え の 中 から 、 お産 の 金 を 出す と 云う 事 は 、 隆吉 に 顔
^
むけ なら ない 気持ち で 、 自分 の 自転車 は 盗ま れ た 事 に すれ ば よい と 思っ て い た の だ 。
棚引き光る
(棚引く.光る)
延べ語数:
1
0105
,10,16: 窓 ガラス の よう に 、 堤 ぎわ の 空 あかり が 、 茜色 に
^
棚引き 光っ て い た 。
仕え得る
(仕える.得る)
延べ語数:
1
0099
,960,43: これ によって 、 季 路 が 鬼神 に つかう べき で ある か と 尋ね た の に対し 、 孔子 は 、 つかえる こと が でき ない 、 人間 は 鬼神 以上 の もの で ある から 、 人間 より 低い 鬼神 に
^
つかえ 得る はず の もの で は ない と 答え た 、 と 解する の で ある 。
信じ奉る
(信じる.奉る)
延べ語数:
1
0099
,580,8: この う へ は 念仏 を とり て
^
信じ たてまつら ん とも またす てんと も 、 面々 の 御 はか ら ひ なり と 云々 。
隠れ使む
(隠れる.使む)
延べ語数:
1
0099
,505,4: 釈迦 の 遺 教
^
かくれ しむ
満ち見る
(満ちる.見る)
延べ語数:
1
0099
,49,4: 信ずる わが み に
^
みち み て り
悲しみ嘆く
(悲しむ.嘆く)
延べ語数:
1
0099
,379,4: 」 と 彼 は
^
かなしみ なげく の で ある 。
満ちどる
(満ちる.どる)
延べ語数:
1
0098
,872,5: 淡海 のみ ゆ ふ な
^
みち どり な が なけ ば 心 も し ぬ に いにしへ 思 ほ ゆ ( 人 麿 )
擦れ違う
(擦れる.違う)
延べ語数:
1
0098
,553,23: 妻 と 、 友人 と 、 親戚 と 、 知人 と 、 未知 の 人間 と 、 その他 、 一瞥 の 瞬間 に
^
擦れ ちがっ て 去り ゆく もの と 。
降り下る
(降りる.下る)
延べ語数:
1
0098
,3575,28: その 下 で 二 人 は 火鉢 に 対 き 合っ て 夕飯 を 待っ た が 、 私 の 行く 家 家 に 戦争 の 災厄 の
^
降り 下っ て いる 点点 と し た 傷痕 が 眼 について 、 この 平野 も 収穫 を すませ た と いえ 、 今 は 痕 だらけ の 刈田 と なっ て 横たわっ て いる のみ だ と 思っ た 。
潜め炙る
(潜める.炙る)
延べ語数:
1
0098
,3381,25: 公益 を 重んじ て 来 た 老人 たち の 眼 の 冴え 光っ て いる 慎 し さ に 、 しばらく 部屋 が 鳴り を
^
ひそめ 焙る 手 さき だけ 温かい 。
曲がり畝る
(曲がる.畝る)
延べ語数:
1
0098
,3120,11: 行く 路 は それ に 随 い 海岸 の よう に
^
曲り うねっ て い て 、 霙 の 降っ て いる その 突端 の 岬 に 見える 所 が 火 燧崎 だ 。
急がし繰る
(急がす.繰る)
延べ語数:
1
0098
,3100,24: それから 羽黒 へ 行っ て 、 帰っ て から 大山 へ 廻っ て —— 何 が 何 ん だ か もう 分ら ない 、
^
急がし くっ て ——」
染み込む
(染みる.込む)
延べ語数:
1
0098
,2988,7: 二股 大根 の 岐 れ 目 に
^
沁み こむ 夕暮 どき の 裾 寒 さ 。
弾け出す
(弾ける.出す)
延べ語数:
1
0098
,2552,3: 太股 を
^
はじけ 出し た 参 右 衛門 は 、 糖 黍 の 青 茎 を 噛 って み て は ふ ッ ふ 、 ふ ッ ふと 笑っ て いる 。
群れ渡る
(群れる.渡る)
延べ語数:
1
0098
,2495,4: 刈田 の 上 を
^
群れ わたっ て いく 渡鳥 。
伸び出る
(伸びる.出る)
延べ語数:
1
0098
,2491,27: 初め は どうして これ だけ の 餅 と 飯 と 汁 と を 食べる だろ う と 思っ て いる と 、 見る 間 に 八方 から
^
延び 出る 手 で 減っ て いく その 迅 さ 、 私 の 食慾 など という もの は 生存 の 価値 なき が ごとき もの だ 。
揺れ上る
(揺れる.上る)
延べ語数:
1
0098
,2463,37: この よう な 人 の 交流 が 旺 ん に なる と 、 より 合う 話 は また 自然 に 物 の 値段 の 噂 話 と なり 、 それだけ 値 の 低い 村 の 物価 が
^
揺れ のぼっ て いく 結果 と なる のみ だ 。
伸び下る
(伸びる.下る)
延べ語数:
1
0098
,2356,19: しかし 、 惜しい 傾斜 の 中ごろ の ところ で 、 その 一 本 の 赤松 だけ 不相応 に
^
延び 下っ た 枝 で 体 を 傾け 、 滑 か な 肌 に 日 を よく 浴び て 美しかっ た 。
攻め合う
(攻める.合う)
延べ語数:
1
0098
,1257,40: 日本 の 労働 力 に は 、 周知 の ごとく 仏 から 動い て 来る 労働 力 と 、 科学 から 揺れ て 来る もの と の 二 種類 が 、 歴史 と 自然 の 関係 の よう に
^
攻め 合っ て いる 。
慣れ成る
(慣れる.成る)
延べ語数:
1
0098
,1169,25: また 、 清江 の 実家 の 組合 長 が みな の 攻撃 を 受け て いる の に対して も 、 みな が 組合 長 に
^
なれ なれ と いう から なっ た ので 、 厭 だ という の を 無理 に し た の だ と 弁護 する 。
閉じ切る
(閉じる.切る)
延べ語数:
1
0098
,1099,2: 雨戸 を
^
閉じ きっ た うす 暗い 部屋 の 中 で 、 また 毎日 の よう に いつも の 不平 を ぶつぶつ と 呟き つづける 。
切れ飛ぶ
(切れる.飛ぶ)
延べ語数:
1
0098
,1092,7: 乱舞 する 木の葉 、 枝 ごと ち
^
切れ 飛ぶ 青 柿 。
借り得る
(借りる.得る)
延べ語数:
1
0098
,108,15: しかし 、 今 は 、 私 は 八方 手 を つくし て 、 部屋 の
^
借り 得 られる 村 村 を 探し 、 その 尽く に 失敗 し た 後 、 ようやく 独力 で 探しあて た 一室 で ある 。
濡れ光る
(濡れる.光る)
延べ語数:
1
0098
,1021,18: 芳香 が あたり に 漂っ て い て 、 窓 から 射す う す 明り に 葉 は
^
濡れ 光っ て いる 。
崩れ座る
(崩れる.座る)
延べ語数:
1
0095
,133,19: 彼 は 望遠鏡 を 窓 枠 の 上 に 置く と 、 そのまま 窓 の 下 に へたへた と
^
崩れ 座っ た 。
替え出す
(替える.出す)
延べ語数:
1
0094
,298,6: 「 おや おや 、 針路 を
^
かえ だし た ぞ 。
剥がし出す
(剥がす.出す)
延べ語数:
1
0092
,9,61: 「 覆面 算 」 という の は 、 数字 が 虫 に 喰わ れ て 穴 が あい て いる の で は なく 、 文字 または 符号 の 覆面 を つけ て いる 計算 な の で あっ て 、 みなさん たち 学徒 の 名 探偵 は 、 その 覆面 を 推理 の 力 で 叩き 落し て 数字 を
^
剥がし 出す の だ 。
調べ切る
(調べる.切る)
延べ語数:
1
0091
,1655,3: 外 を
^
しらべ 切っ た が 、 手がかり は 全く ない と 分る と 、 課長 の 心 に は 、 大 金庫 を 重要 書類 と共に 失っ た こと が 大 痛手 として ひびき つづける の で あっ た 。
上がり切る
(上がる.切る)
延べ語数:
1
0089
,704,5: やがて 、 壁 は
^
あがり 切っ た 。
溜まり放す
(溜まる.放す)
延べ語数:
1
0089
,539,7: 板 ばり に 塵埃 や 木の葉 が
^
たまり 放し で あっ た 。
掠れ切る
(掠れる.切る)
延べ語数:
1
0089
,1204,3: 腹ぺこ の
^
かすれ 切っ た 声 で 、 彼ら が 語っ た ところ に よる と 、 七 人 の 村人 は この 屋敷 の 中 へ はり いこん で 、 その 奇々怪々 なる 部屋 部屋 を 見 て 歩い て いる うち に 、 とつぜん 床 が 落ち 、 あッ という 間 に 一同 は この 部屋 へ 落ちこん だ の だ 。
入れ致す
(入れる.致す)
延べ語数:
1
0087
,576,17: その とき だけ 私 は 起き出し まし て 、 亀 之 介 さま を 家 へ お
^
入れ いたし まし た 。
痂せ遣る
(痂せる.遣る)
延べ語数:
1
0087
,263,2: 「 愕
^
かせ や がる 。
見せ願う
(見せる.願う)
延べ語数:
1
0087
,2555,18: 「 それでは 失礼 です が 、 あなた の 左 の ポケット に 入っ て いる ハンカチーフ を お
^
見せ 願い たい の です が … … 」
述べ得る
(述べる.得る)
延べ語数:
1
0086
,3,5: それ について 何 か を
^
述べ 得る 者 は 、 今 の ところ その 密林 荘 の 持主 の 息子 で ある 柴谷 青年 ただ 一 人 が 有る のみ で あっ た 。
晴らし喜ぶ
(晴らす.喜ぶ)
延べ語数:
1
0084
,645,6: そして その 言葉 によって 迷い を
^
はらし 喜ん で 一つ の 方向 へ 進ん で 行く の だ 。
くねり出す
(くねる.出す)
延べ語数:
1
0084
,2740,25: 彼 の 勝ち誇っ て いきり立っ た 触角 が だらり と 下がり 、 そして やがて それ は 曲 の 旋律 に あわせ て 、 すこし ずつ
^
くねり 出し た 。
借り行く
(借りる.行く)
延べ語数:
1
0084
,1565,15: 彼等 の 見 たい と 思う もの は 、 第 一 に 、 遠 去
^
かり 行く なつかしい 地球 の 姿 、 第 二 に 、 だんだん 近づく 火星 の 様子 で あっ た 。
濡らし放す
(濡らす.放す)
延べ語数:
1
0084
,133,10: 二 人 は 感激 の 涙 に 頬 を
^
ぬらし 放し で 、 かかえ 切れ ない ほど の 贈物 を うけとっ た 。
植え移す
(植える.移す)
延べ語数:
1
0083
,28,25: そういう 時 に 、 若々しい 手足 や 内臓 が 買取れ て 、 それ が 簡単 な そして 完全 な 手術 によって 自分 の 体 に
^
植え 移さ れ 、 忽ち 若返る 。
避け出す
(避ける.出す)
延べ語数:
1
0082
,674,14: 混乱 の うち に 、 めりめり 音 が し て 、 庁舎 が
^
さけ だし た 。
手伝い致す
(手伝う.致す)
延べ語数:
1
0082
,1597,7: もちろん ぼく たち も 一生 けんめい お
^
手つだい いたし ます 」
逃げ返る
(逃げる.返る)
延べ語数:
1
0081
,2694,3: 先 へ
^
逃げ かえっ た 実業 家 マルタン と ツル ガ 博士 親子 の 熱心 な 看護 によって 、 やがて 三 人 は 息 を ふきかえし た の だっ た 。
下り付く
(下りる.付く)
延べ語数:
1
0081
,2094,5: ダビット は ついに そこ へ
^
おり つく こと に 成功 し た 。
いぶり出す
(いぶる.出す)
延べ語数:
1
0081
,1095,9: すると 枯草 は すぐ 煙 を あげ て
^
いぶり だし た 。
控え願う
(控える.願う)
延べ語数:
1
0079
,1328,9: なお いつも の よう に お 煙草 は お
^
ひかえ 願い ます 。
捕まり合う
(捕まる.合う)
延べ語数:
1
0079
,1114,22: 上る 東 助 と 、 下りる ウェイトレス と が 、 途中 で いき あっ て 、 両方 から 手 を だし て
^
つかまり あっ た もの だ から 、 こんど は 二 人 の からだ が からみつい て 、 空中 を ふ ー わ 、 ふ ー わ 。
取れ付く
(取れる.付く)
延べ語数:
1
0077
,285,1: を
^
とれ つこ たで れ す は
始め遣る
(始める.遣る)
延べ語数:
1
0074
,206,4: つまら ん 真似 を
^
始め や がっ た 烏 啼天 駆 だ 。
掛け下る
(掛ける.下る)
延べ語数:
1
0072
,530,7: 二 少年 は 生 命からがら 山 を
^
かけ 下っ て 、 ふもと の 村 へ かえり つい た 。
落ち出す
(落ちる.出す)
延べ語数:
1
0072
,188,15: 折 悪しく 急 に 風 が かわっ て 、 粉雪 が 渦 を まい て
^
落ち だし た 。
映え茂る
(映える.茂る)
延べ語数:
1
0071
,2170,12: 池 の ふち に は 、 きみ ょうな 形 の 葉 が
^
はえ しげっ て いる 。
集め出す
(集める.出す)
延べ語数:
1
0071
,2164,32: キン ちゃん は 、 小刀 を だし て 巨木 の 幹 を 切り取っ たり 、 枝 や 葉 を 切り落し たり し て 、 料理 に 使う だけ の もの を
^
集め だし た 。
付け纏う
(付ける.纏う)
延べ語数:
1
0070
,331,15: だって 碇 氏 の 方 の こと を 調べ た って 、 シズカ 夫人 に
^
つけ まとう 恐ろしい 顔 の 男 の 方 は 解決 さ れ ない でしょ う から … … 」
勤め出す
(勤める.出す)
延べ語数:
1
0068
,89,17: また 私 と 別れ て ヤケ に なっ て いる という 桂子 が 、 社交 喫茶 に
^
勤め だし た という の も 気 に かかる 。
連れ剃る
(連れる.剃る)
延べ語数:
1
0068
,372,10: その 思い が 、 二 十 年間 、 仲 むつまじく
^
連れ そっ て き た 姉 の 夫 、 義兄 の 帰宅 し て き た 時 から 一層 、 ひどく なる 。
慣れ出す
(慣れる.出す)
延べ語数:
1
0068
,343,6: 彼女 が 折角 、 勤め に
^
慣れ だし た ところ に とびこん で き た 私 は 重々 、 悪い が 、 なん に し て も 仕事 が でき なけれ ば 仕方 が ない から 、 その 妻子 の 問題 と 、 薬 の 中毒 が 解決 する まで 、 また 桂子 と 別れ 、 姉 の もと に 行っ て いよ う と 思う 。
掛け通る
(掛ける.通る)
延べ語数:
1
0063
,65,14: 彼女 は 高い あし だ を はい て い た が 、 傍 を
^
かけ 通ろ う と する 馬 の 引き づなのはずれを 、 あし だ で むずと ふまえ た 。
話せ話す
(話せる.話す)
延べ語数:
1
0063
,55,10: 法師 は 、 初め たわむれ だ と 思っ て 「
^
はなせ はなせ 」 と いっ た が 、 お 兼 は いよいよ 力 を いれ た ので 、 法師 は 真赤 に なっ て こらえ て い た が 、 やがて 蒼白 に なっ て しまっ た 。
纏め治す
(纏める.治す)
延べ語数:
1
0062
,60,25: 本書 は ソフトバンク 刊 の 『 パソコン ・ マガジン 』 に 「 インサイドウォッチャー 」 と 題し て 連載 し た 時評 コラム を 、
^
まとめ 直し た もの だ 。
強請り倒す
(強請る.倒す)
延べ語数:
1
0062
,453,30: 何 を 隠そ う この オレ は 、 ビートルズ の アメリカ ・ デビュー から 連中 に 入れ 上げ て 、 小学校 五 年 の 時 に は 親 を
^
ねだり 倒し て ギター なぞ せしめ た 男 で ある 。
飛ばし捲る
(飛ばす.捲る)
延べ語数:
1
0062
,448,28: 一 九 七 〇 年代 の 初頭 、 オレ は 高田馬場 の 空 の 下 で 、 九 人組 の 不良 グループ の 一員 として ガン を
^
飛ばし まくっ て い た 。
抜け渡る
(抜ける.渡る)
延べ語数:
1
0062
,3236,13: マッキントッシュ と の 初めて の 出合い に 体験 し た 、 深く
^
抜け わたる 青空 を 仰い だ よう な 感覚 を 、 オレ は 思い だし て い た 。
立て続く
(立てる.続く)
延べ語数:
1
0062
,3083,22: それ が 電子 化 し た ファイル で 原稿 を やり取り する よう に なっ て から 、 改竄 事件 が
^
たて 続い た 。
決め張る
(決める.張る)
延べ語数:
1
0062
,244,17: 「 いろいろ 悩ま はっ た みたい や けど 枝 雀 はん 、 落語 を けとばす 覚悟 を
^
決め はっ た ん や な 」 と 思わず 大阪 弁 で つぶやい て しまう の だ 。
見向き燃す
(見向く.燃す)
延べ語数:
1
0062
,2064,42: * と まあ こう 書い て 雑誌 に 載せ て もらっ た 一 九 九 一 年 の 初頭 に は 、 「 DOS / V で 日本 の 市場 に 風穴 が 開く 」 と 吼え て も 、 それ こそ
^
見向き もさ れ なかっ た 。
揉め合う
(揉める.合う)
延べ語数:
1
0062
,1824,16: ここ で ポスト スクリプト の 開発元 の アドビ 社 が 高い こと を 言っ て 一
^
もめ あっ た が 、 欧米 の 市場 に関して は やはり これ で 蹴り が つく 。
化け出す
(化ける.出す)
延べ語数:
1
0061
,218,7: すべて の 文章 が 、 読み やすく
^
化け だし た 。
廃れ出す
(廃れる.出す)
延べ語数:
1
0061
,137,34: それ まで は 一 冊 ずつ 書き写す しか なかっ た もの が 、 活版 印刷 の 技術 が 生まれ 、 本 の 大量 生産 が 可能 に なっ た ところ で 、 羊皮紙 は
^
廃れ だす 。
伏せ合う
(伏せる.合う)
延べ語数:
1
0060
,8393,21: 情報処理 の PC — 9 8 0 1 と 、 半導体 の TRON は 、 互い の 情報 は 完全 に
^
伏せ 合っ た まま 、 水面 下 で 並行 し て 開発 が 進め られ て い た 。
起こし直す
(起こす.直す)
延べ語数:
1
0060
,7994,11: だが この 時点 で は 、 あらた に マイクロ コンピューター を
^
起こし なおす こと を 、 マイクロソフト 側 は 非 現実 的 で ある と 判断 し た 。
収まり切る
(収まる.切る)
延べ語数:
1
0060
,787,30: 標準 で 備え られ て いる 記憶 装置 の うち 、 ユーザー が 利用 できる 部分 が わずか 五 一 二 バイト で は 、 そもそも 翻訳 プログラム 自体 が
^
収まり きら ない 。
閉ざし切る
(閉ざす.切る)
延べ語数:
1
0060
,6578,6: 暗雲 が 再び 空 を
^
閉ざし きっ て しまう の を 恐れる よう に 、 浜田 は 『 CP / M 入門 』 の ページ を て ぜ わし くめ くっ た 。
くめ繰る
(くめる.繰る)
延べ語数:
1
0060
,6578,30: 暗雲 が 再び 空 を 閉ざし きっ て しまう の を 恐れる よう に 、 浜田 は 『 CP / M 入門 』 の ページ を て ぜ わし
^
くめ くっ た 。
当たり直す
(当たる.直す)
延べ語数:
1
0060
,6274,33: もともと 数学 に は 自信 を 持っ て いる 古山 は 、 水 漏れ の 報告 を 受け て 参考 に し た 論文 を 家 に 持ち帰り 、 夜っぴて アルゴリズム を
^
当たり なおし て み た 。
終わり切る
(終わる.切る)
延べ語数:
1
0060
,6056,8: こう もらし た 古山 の 言葉 が
^
終わり きら ない うち に 、 唇 を 薄く 絞っ て 視線 を 起こし た 浜田 は 、 プロジェクト が 初めて 動き出し た の を 意識 し た 。
透かし込む
(透かす.込む)
延べ語数:
1
0060
,4663,5: 骨 の 奥 まで
^
透かし 込ん で くる よう な 浜田 俊三 の 視線 に 、 西 は もう一度 絞り出す よう に 喉 を 鳴らし た 。
高め合う
(高める.合う)
延べ語数:
1
0060
,4574,20: デジタル リサーチ の OS と マイクロソフト の 言語 は 、 互いに 依存 し ながら お互い の 存在 価値 を
^
高め 合う 、 強力 な コンビ を 組ん で い た 。
応え得る
(応える.得る)
延べ語数:
1
0060
,4430,38: 3 6 0 という 名称 に は 、 すべて の 用途 と すべて の 規模 の 要求 に 、 三 六 〇 度 の 全 方位 の 対応 力 を 持っ た 互換 性 の ある シリーズ で
^
応え うる と の 意味 が 込め られ て い た 。
集め切る
(集める.切る)
延べ語数:
1
0060
,3258,15: だが MITS は この 時点 に いたっ て も なお キット の 部品 を
^
集め きる こと が でき て おら ず 、 いつ に なっ たら ユーザー へ の 郵送 を 始め られる の か 、 その めど も まだ 立っ て は い なかっ た 。
逃げ捲る
(逃げる.捲る)
延べ語数:
1
0060
,2678,5: そんな 世界 から は 、
^
逃げ まくる に 越し た こと は あり ます まい 。
重ね得る
(重ねる.得る)
延べ語数:
1
0060
,264,23: まず 一つ は 、 十 代 の ほとんど を ビートルズ が 活発 に 音楽 活動 を 行っ て い た 時期 に
^
重ね え た こと 。
混ざり込む
(混ざる.込む)
延べ語数:
1
0060
,1850,28: 自分 の 精神 が 少し ずつ 溶け 出し て ゆき 、 特 講 に 参加 し て いる 人 全体 の 集合 的 な 意識 の 中 に
^
混ざり 込ん で しまう 。
切れ散る
(切れる.散る)
延べ語数:
1
0059
,9,22: ところが 買っ て 来 た ものの 、 屠殺 の 方法 が 判ら ん ち ゅう 訳 で 、 首 の 静脈 を
^
切れ ち ゅう 者 も あれ ば 眉間 を 棍棒 で 撲る と え え ち ゅう 訳 で 、 夜更け の 焼跡 に 引き出し た 件 の 牛 を 囲ん で 隣組 一同 が 、 その ウ 、 わいわい 大騒ぎ し て いる 所 へ 、 夜警 の 巡査 が 通り掛っ て 一同 を ひっくくっ て 行っ たち ゅう 話 で が し て 、 巡査 も 苦笑 し て たち ゅうことで 、 いや はや … … 。
痩せ張る
(痩せる.張る)
延べ語数:
1
0059
,733,1: 「
^
痩せ はり まし た な 」
冴え返る
(冴える.返る)
延べ語数:
1
0054
,2572,10: 針 は 電 燈 の 光 を 浴び て 白く
^
冴え かえっ て いる 。
逃げ行く
(逃げる.行く)
延べ語数:
1
0054
,1577,5: 必死 に なっ て
^
逃げ 行く あと を 必死 に なっ て 、 どこ まで も 追う て いっ た 。
食べ来る
(食べる.来る)
延べ語数:
1
0054
,1491,8: もう 一 ぺん ハナヤ へ 行 て うんと
^
食べ こ まし たる ん や けど な ア 」
預け張る
(預ける.張る)
延べ語数:
1
0054
,1417,3: 「 荷物 を
^
預け はっ た … … 」
暮れ来る
(暮れる.来る)
延べ語数:
1
0054
,1218,6: 「 病院 から 、 来 て
^
くれ 来 て くれ って 、 喧しく 言っ て 来る ん です けど 、 どうしても … … 。
垂れ解く
(垂れる.解く)
延べ語数:
1
0053
,2707,21: あんた が 先斗 町 一 の 芸者 に なる 気 イ どし たら 、 小郷 はん みたい な お方 に も
^
たれ とき やす 」
彷徨き出す
(彷徨く.出す)
延べ語数:
1
0053
,2525,24: 木屋 町 の 方 へ 姿 を 消し て い た 男 は 、 いつの間にか また 現われ て 、 キャバレー の 前 を
^
うろつき 出し た 。
暮れ言う
(暮れる.言う)
延べ語数:
1
0053
,1859,14: 「 —— あ 、 そう そう 、 あの お客様 に これ を 渡し て
^
くれ いう て 、 ことづかり まし た 」
暮れ遣る
(暮れる.遣る)
延べ語数:
1
0042
,325,5: 「 —— ぜひ 来 と
^
くれ やっ しゃ 。
見せ足る
(見せる.足る)
延べ語数:
1
0042
,266,9: 「 —— 花屋 の おっさん に も あの 雑誌
^
見せ たり まし た 」
やれ言う
(やれる.言う)
延べ語数:
1
0038
,358,5: こんな 時 に 、 落語
^
やれ いう の は 、 葬式 の 日 に ヤッチョロマカセ を 踊れ いう より 、 殺生 や ぜ 」
訴え出す
(訴える.出す)
延べ語数:
1
0035
,51,16: ところが 、 一代 は 退院 後 二月 ばかり たつ と こんど は 下腹 の 激痛 を
^
訴え 出し た 。
預け因る
(預ける.因る)
延べ語数:
1
0034
,51,13: ところが 、 親父 は すぐ また 俺 を 和泉 の 山 滝村 イ
^
預け よっ た 。
掛かり因る
(掛かる.因る)
延べ語数:
1
0034
,34,42: つまり 言う たら 、 手っ取り早い とこ 乳 に ありつい た いう わけ や が 、 運 の 悪い こと は 続く もん で 、 その 百姓 家 の おば はん 、 もの の 十 日 も たた ん うち に チビス に
^
かかり よっ た 。
怠け出す
(怠ける.出す)
延べ語数:
1
0034
,201,15: が 、 とにかく 、 その こと が あっ て から 、 私 は 奉公 を
^
怠け だし た 。
脱すり切る
(脱する.切る)
延べ語数:
1
0027
,618,15: 所詮 その頃 の 自分 は 、 まだ お 金持ち の 坊ちゃん という 種 属 から
^
脱し 切っ て い なかっ た の でしょ う 。
落ち付く
(落ちる.付く)
延べ語数:
1
0027
,530,84: けれども 、 その ひと は 、 言葉 で 「 侘び し い 」 と は 言い ませ ん でし た が 、 無言 の ひどい 侘び し さ を 、 からだ の 外郭 に 、 一寸 くらい の 幅 の 気流 みたい に 持っ て い て 、 その ひと に 寄り添う と 、 こちら の からだ も その 気流 に 包ま れ 、 自分 の 持っ て いる 多少 トゲトゲし た 陰鬱 の 気流 と 程よく 溶け合い 、 「 水底 の 岩 に
^
落ち 附く 枯葉 」 の よう に 、 わが身 は 、 恐怖 から も 不安 から も 、 離れる 事 が 出来る の でし た 。
枯れ取る
(枯れる.取る)
延べ語数:
1
0027
,236,60: 表面 は 相 変ら ず 哀しい お 道化 を 演じ て 皆 を 笑わせ て い まし た が 、 ふっと 思わず 重苦しい 溜息 が 出 て 、 何 を し た って すべて 竹 一 に 木 っ 葉 みじん に 見破ら れ て い て 、 そう し て あれ は 、 その うち に きっと 誰
^
かれ と なく 、 それ を 言いふらし て 歩く に 違い ない の だ 、 と 考える と 、 額 に じっとり 油 汗 が わい て 来 て 、 狂人 みたい に 妙 な 眼 つき で 、 あたり を キョロキョロ むなしく 見廻し たり し まし た 。
転げ巡る
(転げる.巡る)
延べ語数:
1
0022
,260,6: 転進 という 、 何 か ころころ
^
転げ 廻る ボール を 聯想 さ せる よう な 言葉 も 発明 さ れ た 。
詰め寄る
(詰める.寄る)
延べ語数:
1
0021
,56,13: 民衆 の ひとり は 、 とうとう 泣き声 に なっ て 、 役人 に
^
つめ 寄る 。
足りどる
(足りる.どる)
延べ語数:
1
0016
,128,8: 冬 の 日本海 は 、 どす黒く 、 ど
^
たり ど たり と 野暮ったく 身悶え し て いる 。
褪せだく
(褪せる.だく)
延べ語数:
1
0014
,99,24: 私 は その 頃 、 或 る インチキ 新聞 の 広告 取り みたい な 事 も やっ て 居り まし て 、 炎天下
^
あせ だく に なっ て 、 東京 市 中 を 走り まわり 、 行く 先々 で 乞食 同様 の あつ かい を 受け 、 それでも 笑っ て ぺこぺこ 百 万 遍 お辞儀 を し て 、 どうやら 一 円 紙幣 を 十 枚 ちかく 集める 事 が 出来 て 、 たいへん な 意気込み で 家 へ 帰っ て まいり まし た が 、 忘れ も 致し ませ ん 、 残暑 の 頃 の 夕方 で 女房 は 縁側 で 両 肌 を 脱ぎ 髪 を 洗っ て い まし て 、 私 が 、 おい きょう は 大金 を 持っ て 来 た よ 、 と 言い 、 その 紙幣 を 見せ まし て も 、 女房 は にこり と も せ ず 、 一円 札 なら たか が 知れ て いる 、 と 言い まし て 、 また 髪 を 洗い つづけ ます 。
持て遣る
(持てる.遣る)
延べ語数:
1
0014
,57,28: 連れ の 職工 は 、 おい 旦那 、 と 私 を 呼び 、 奥さん の 手料理 を それでは ごちそう に なる と しよ う 、 お前 、 案外
^
もて や がる ん だ なあ 、 いろ おと こめ 、 と 言い ます 。
威張り得る
(威張る.得る)
延べ語数:
1
0014
,10,26: つまり 私 という 老人 は 、 何一つ 見る べき ところ が 無い 、 それ が 私 の 本領 、 など と 言っ て 居直っ て
^
威張り 得る 筋合い の 事 で は 決して ござい ませ ん が 、 その よう な 男 が 、 この 地方 の 教育 会 の お歴々 に 向っ て 、 いったい 何 を 講演 し たら よろしい の で あり ましょ う か 。
並べ遣る
(並べる.遣る)
延べ語数:
1
0010
,12,21: 何 の かの と 、 陳腐 きわまる 文学 論 だ か 、 芸術 論 だ か 、 恥 かしげ も 無く
^
並べ や がっ て 、 以 て 新しい 必死 の 発芽 を 踏みにじり 、 しかも 、 その 自分 の 罪悪 に 一向 お気づき に なっ て おら ない 様子 な ん だ から 、 恐れ いり ます 。
預け申す
(預ける.申す)
延べ語数:
1
0003
,2845,3: 命 を お
^
あずけ 申し て いる の です 。
楽しみ合う
(楽しむ.合う)
延べ語数:
1
0003
,1363,7: そうして 、 みんな で 一 日 を
^
楽しみ 合う 事 が 出来 たら 、 それで いい の だ 。
生き抜く
(生きる.抜く)
延べ語数:
1
0002
,2640,17: 生き て 行き たい ひと は 、 どんな 事 を し て も 、 必ず 強く
^
生き 抜く べき で あり 、 それ は 見事 で 、 人間 の 栄冠 と で も いう もの も 、 きっと その 辺 に ある の でしょ う が 、 しかし 、 死ぬ こと だって 、 罪 で は 無い と 思う ん です 。
教え聞く
(教える.聞く)
延べ語数:
1
0002
,2159,65: イエス が 、 この世 の 宗教 家 、 道徳 家 、 学者 、 権威 者 の 偽善 を あばき 、 神 の 真 の 愛情 という もの を 少し も 躊躇 する ところ なく ありのまま に 人々 に 告げ あらわさ ん が ため に 、 その 十 二 弟子 を も 諸方 に 派遣 なさろ う と する に 当っ て 、 弟子 たち に
^
教え 聞か せ た お 言葉 は 、 私 の この 場合 に も 全然 、 無関係 で ない よう に 思わ れ た 。
告げ著す
(告げる.著す)
延べ語数:
1
0002
,2159,38: イエス が 、 この世 の 宗教 家 、 道徳 家 、 学者 、 権威 者 の 偽善 を あばき 、 神 の 真 の 愛情 という もの を 少し も 躊躇 する ところ なく ありのまま に 人々 に
^
告げ あらわさ ん が ため に 、 その 十 二 弟子 を も 諸方 に 派遣 なさろ う と する に 当っ て 、 弟子 たち に 教え 聞か せ た お 言葉 は 、 私 の この 場合 に も 全然 、 無関係 で ない よう に 思わ れ た 。
接すりる
(接する.る)
延べ語数:
1
1070
,2,9: 文部省 から 十一月 三 日 当日 の 内達 に
^
接し る と 妻 は さっそく これ に 気 を もみ 出し た 。
炊けく
(炊ける.く)
延べ語数:
1
1002
,341,1: 心
^
たけ く 、 機 はしり 、 大略 は 弁舌 も 明らか に 物 を いい 、 智慧 人 に すぐれ 、 短気 なる こと なく 、 静か に 奥深く 見える の で ある が 、 しかし 何事 について も よわ 見 なる こと を きらう 。
考えく
(考える.く)
延べ語数:
1
1000
,1007,29: と 云い ながら 、 滋 幹 の 右 の 袂 を 肩 の 方 まで まくり 上げ て 、 二の腕 から 手 頸 の 方 へ かけ て 、
^
考え く 歌 の 文句 を 二 行 に 書い た 。
たぐいる
(たぐう.る)
延べ語数:
1
0759
,7882,10: 記代子 の 顔 を 見る こと が 他 に
^
たぐい る 物 が ない ほど 不快 な こと だ という こと を 、 ひきとっ て から 気がつい た 。
生きう
(生きる.う)
延べ語数:
1
0639
,35,14: これ を 忠実 に 守っ て 死ん だ 判事 が あっ た が 、
^
生き 得 べから ざる 現実 の 中 に われわれ は 生き て いる 。
朽ちく
(朽ちる.く)
延べ語数:
1
0140
,985,1:
^
くち か ず の 少い 、 ふっくり し た 蕗子 の 心 が 、 若い 自分 たち 仲間 の 就職 という こと について も 、 いろいろ 心 を 働かし て 考え て いる 。
し落ちぶれ切る
(為る.落ちぶれる.切る)
延べ語数:
1
0855
,121,39: 欲しい もの は せいぜい シャツ か 浴衣 ぐらい で 、 まるで 自分 の 物 と 同じ 気持 で ちょっと 風呂屋 で 着 かえ て 出 て くる くらい の こと は する が 、 本心 は 犯罪 に 痲痺
^
し 落ちぶれ きっ て い ながら 、 泥棒 も オイハギ も やら ない 。
慕い申し上げる
(慕う.申し上げる)
延べ語数:
1
1137
,51,9: 「 それから 、 日頃 尊敬 —— いえ 、 お
^
慕い 申し上げ て いる あなた 様 と 、 短い 間 で も お話 の 出来 た の が 、 どんなに 嬉しかっ た か という こと ——」
憎みおびやかす
(憎む.おびやかす)
延べ語数:
1
1075
,197,19: それで 人 の 目 を しのん で 働い て いる こと も あり 、 また それ を 見つけ て
^
憎み おびやかす 者 も あっ た の で ある 。
追いしりぞける
(追う.しりぞける)
延べ語数:
1
1073
,5341,2: 敵 を
^
追い しりぞけ て 後 、 かならず 、 お 見え 遊ばし ましょ う 。
悼み申し上げる
(悼む.申し上げる)
延べ語数:
1
1073
,4611,1: お
^
悼み 申しあげる 」
来申し上げる
(来る.申し上げる)
延べ語数:
1
1073
,3107,15: 良 持 様 の わすれがた み で お 在す あなた に 、 こう 、 傅
^
き 申しあげる こと が 、 人 の 世 の よろこび で なく て どう し ましょ う 」
守り申し上げる
(守る.申し上げる)
延べ語数:
1
1073
,2224,17: 浦 人 の 魂魄 は 、 世 を 去っ て も 、 和子 様 を 、 お
^
護り 申しあげ て いる でしょ う … … )
呼びならわせる
(呼ぶ.ならわせる)
延べ語数:
1
1073
,1379,37: 紫陽花 の 君 という の は 、 もともと 、 女 の 本名 で は なく 、 忠平 が 、 彼女 を 奪っ て 、 この 小 一 条 に 、 かくまっ て から 後 、 仮に
^
呼び 慣わせ て いる に すぎ ない 。
干落ちぶれる
(干る.落ちぶれる)
延べ語数:
1
1000
,1247,27: ———「 此 の ことわり を 知ら ぬ もの 、 こまやか なる 味 は ひ に は 貪慾 の 心 も 深く 起り 、 おろそか なる 味 は
^
ひ 落ちぶれ たる 衣 に は 瞋恚 の 思ひ 浅から ず 、 よしあし は 変れ ども 、 輪廻 の 種 と なる こと は これ 同じ かる べし 。
這いずり上がる
(這う.ずり上がる)
延べ語数:
1
0944
,303,11: いま こそ 成否 の わかれ目 と 、 夢中 に なっ て
^
這い ずりあがっ て いる うち に 、 急 に 風 の 吹き かた が ちがっ て き た 。
し打っ付かる
(為る.打っ付かる)
延べ語数:
1
0918
,480,9: 町人 が 武士 の 前 に 、 あくまで 抵抗
^
し ぶっつかっ て いっ た 新しい 人間像 な の で ある 。
付き申し上げる
(付く.申し上げる)
延べ語数:
1
0866
,3075,7: 「 あ 、 それ は 、 さ
^
つき 申しあげ ませ ん でし た が 、 僕 は 、 患者 の 小 萩 さん の 実家 を よく 知 つ て いる もの です 」
去り切り上げる
(去る.切り上げる)
延べ語数:
1
0866
,1973,8: 家族 の 手前 、 彼 も あつ
^
さり 切り上げる つもり で 、 不機嫌 な 父 の 鉾 先 を 封じよ う と し た 。
掻き消え失せる
(掻く.消え失せる)
延べ語数:
1
0854
,274,7: せめて 、 この 一言 のみ が 、
^
掻き 消え失せ て くれ ない よう に 、 と 。
し打ちのめす
(為る.打ちのめす)
延べ語数:
1
0804
,9,31: 日本人 は 概して ユーモア に 乏しく 、 又 之 を 好ま ぬ 傾向 が ある が 、 実は 根柢 的 に 楽天的 な 国民 で 、 日本人 が シン から 悲観
^
し 打ちのめさ れる など という こと は 殆ど 有り得 ぬ 。
開き酔い潰れる
(開く.酔い潰れる)
延べ語数:
1
0774
,382,7: 彼 は たしかに 一同 と 酒宴 を
^
ひらき 酔いつぶれ て 楽屋 に ねこん で しまっ た 。
死に追い詰める
(死ぬ.追い詰める)
延べ語数:
1
0754
,583,3: 亮作 も
^
死に 追いつめ られ た 一夜 の 恐怖 は 忘れる こと が でき ない 。
払い消え失せる
(払う.消え失せる)
延べ語数:
1
0710
,86,33: ともかく 、 金曜日 、 車 親分 が 社 へ くる と いう から 、 それ を 待つ こと に し て 、 二 十 万 円 は 、 見る 見る 借金 を
^
払い 消え失せ て しまっ た の で ある 。
干叩きつける
(干る.叩きつける)
延べ語数:
1
0667
,166,16: 富子 は ムカッ 腹 を たて ゝ 、 もう 堪ら なく な つて 洗 ひざ ら
^
ひ 叩きつけ て 、 私 は もう 瀬戸 と カケオチ する ん だ と 言 つて し まつ た 。
し待ち構える
(為る.待ち構える)
延べ語数:
1
0623
,73,78: 大井 広介 の 焼跡 の 防空壕 を 、 最後 の 拠点 に する つもり で 、 そして 九州 へ 疎開 する 大井 広介 と 別れ た とき は 東京 から あらゆる 友達 を 失っ た 時 でも あっ た が 、 やがて 米 軍 が 上陸 し 四 辺 に 重砲 弾 の 炸裂 する さなか に その 防空壕 に 息 を ひそめ て いる 私 自身 を 想像 し て 、 私 は その 運命 を 甘受
^
し 待ち構える 気持 に なっ て い た の で ある 。
し突き上げる
(為る.突き上げる)
延べ語数:
1
0597
,1884,6: 阿蘇 の 噴火口 から 噴出
^
し 突き上げ て くる 白熱 の 溶液 が 、 火口 壁 を 越える ほど の 高 さ で 散っ て 、 美しい 玉 簾 を 宙 に 懸ける 、 それ に 見入っ て いる と 、 妖しい 戦慄 が 伝わっ て くる 。
し吹きまくる
(為る.吹きまくる)
延べ語数:
1
0452
,69,8: 生 暖 い 二月 の 天地 を 濡
^
し 吹きまくる 颱風 。
振り振りかける
(振る.振りかける)
延べ語数:
1
0371
,61,33: 汽罐 車 だけ が 、 シュッ 、 シュッ と 逆行 し て いる と 、 その わき を 脚絆 を つけ 、 帽子 を かぶっ た 人 が 手 に 青 旗 を
^
振り 振りかけ て いる 。
し悔い改める
(為る.悔い改める)
延べ語数:
1
0348
,11,17: 元来 は 一つ の 宗教 運動 で 、 公衆 の 前 で 自分 の 罪 を 告白
^
し 悔い改める こと を 眼目 と し た が 、 告白 の 内容 は 性的 な もの が 多く 、 オックスフォード大学 から の 抗議 で オックスフォード 運動 という 名前 を 使う こと を やめ させ られ た 。
吐きまぎらせる
(吐く.まぎらせる)
延べ語数:
1
0098
,474,25: 久左衛門 の 主婦 の お 弓 は 、 ひき 吊っ た よう な 顔 で 本家 へ 来 て 、 共通 の 憂鬱 さ を
^
吐き まぎらせる 。
し投げつける
(為る.投げつける)
延べ語数:
1
0014
,95,60: 何 の 事 だ か 、 まるで ナンセンス の よう で ござい ます が 、 しかし 、 感覚 的 に ぞっと する ほど イヤ な 、 まるで 地獄 の 妖婆 の 呪文 みたい な 、 まことに 異様 な 気持 の する 言葉 で 、 あんな 脳 の 悪い 女 で も 、 こんな 不愉快 きわまる 戦慄 の 言葉 を 案出
^
し 投げつけ て 寄こす 事 が 出来る と は 、 実に 女性 という もの に は 、 底 の 知れ ない おそろしい ところ が ある と つくづく 感じ入り まし た の で ござい ます 。
刷り合わせばたつかせる
(刷る.合わせる.ばたつかせる)
延べ語数:
1
0603
,160,25: 片足 に からん でる 紐 を 、 ほか の 片足 で けおとそ う として 、 そちら に も 紐 を からま せ 、 両足 を
^
すり 合せ ばたつかせ て 、 ますます 紐 を からま せ まし た 。
刷り合わせ始める
(刷る.合わせる.始める)
延べ語数:
1
0732
,3171,5: 頭上 に 手 を
^
すり 合せ はじめる 。
振り振りまき散らす
(振る.振りまく.散らす)
延べ語数:
1
0445
,15,28: いずれ 行儀 の わるい 「 じゅう し まつ 」 が 、 例 の 通り 体 ごと 餌 壺 に 入っ て 、 ちっ 、 ちっと 、 首 を
^
振り 振り撒き ちらし た の だろ う 。
擦り合わせ頷き合う
(擦る.合わせる.頷く.合う)
延べ語数:
1
0112
,1548,58: 波 の よせる ごと 引く 毎 に 洗わ れる 小石 は 、 ささやか な 丸い 輝 を お 互に 放し て 、 輝き と 輝き と の ぶつかる ところ に 知る 事 の 出来 ない 思い と 音律 が ふくま れ て 波 の 引く 毎 に は ささやか な 石 が お 互 の 体 を
^
こすり 合わせ うなずき 合っ て 無窮 の 自然 を 讚美 する 歌 を 誦し て 居 た 。
来たくれ得る
(来る.たくれる.得る)
延べ語数:
1
0959
,127,21: おまえ に 、 ちっと ばかり 頼み が あっ て 、 わざわざ 駐 春 亭 の 料理 まで 持っ て 出かけ て
^
来 たくれ え だ から の 」
縋り付いてゆく
(縋る.付いてる.ゆく)
延べ語数:
1
0547
,401,6: 私 は 彼女 に なお
^
縋り ついて ゆく 。
読み合わせる
(読む.合わせる)
延べ語数:
1
1152
,42,23: 後ろ の 方 に は 瓦斯 ストーヴ が 燃え盛っ て 、 隣 の 校正 部 から は 、 原稿 と ゲラ 刷 を
^
読み 合せる 、 一種 の メロデー が 、 物淋しく 響い て 来る の でし た 。
付きまとえる
(付く.まとえる)
延べ語数:
1
1117
,318,16: 「 どうしても 離れ ない って 云っ たら 、 永久 に 僕 から 離れ て 、 二度と
^
附き 纏え ない よう に し て やる 」
入りそびれる
(入る.そびれる)
延べ語数:
1
1117
,20,16: 構え が 堂々 と し て いる ので 桃子 は 気 おくれ し て 、
^
入り そびれ て いる と 、 客 の 気配 を 聞きつけ て 、 奥 から 出 て 来 た 素人 臭い 女中 に 案内 さ れ 、 多摩川 砂利 を 踏ん で 、 右手 の 朱雀 門 から 庭 の 茶席 へ 通さ れ た 。
成り引き取る
(成る.引き取る)
延べ語数:
1
1114
,90,18: 仕え の 女腹 から 出 た 定明 は 、 父 の 歿後 、 母 の 許す ところ と
^
なり 引き取ら れ て 育っ た が 、 異常 な 野性 と 、 放埒 の 気性 は 経 之 と は まるで 違っ た 性格 を ひらい て 見せ た 。
成り立ち寄る
(成る.立ち寄る)
延べ語数:
1
1113
,99,15: 「 一 度 は あなた 様 の お 館 の 位置 を お たずね に
^
なり 立ち寄ら れ 、 わが つま に 当たる もの で ある が と の 仰せ に ござい まし た 。
申しつくせる
(申す.つくせる)
延べ語数:
1
1113
,126,8: 「 その お 言葉 に は お礼 を
^
申し つくせ ない くらい 、 忝 い 思い が いたし ます 。
乗りはぐれる
(乗る.はぐれる)
延べ語数:
1
1081
,12,34: 重い 荷物 を 持ち あぐみ ながら 、 いわ れ た 通り に 三 時間 ばかり 待っ て 、 次 の 列車 に 乗ろ う と し た が 、 恐ろしい 雑沓 で とうとう
^
乗り はぐれ て しまっ た 。
拾い合わせる
(拾う.合わせる)
延べ語数:
1
1076
,1775,42: 現実 に 残っ て いる もの なら ば 、 至って 幽か な 切れ切れ の 記憶 と 言い伝え 、 むしろ 忘れ そこ ない と 謂っ て も よい 隅々 の 無意識 伝承 を 、 少し も 粗末 に せ ず 湛 念 に
^
拾い 合せ て 、 今 まで 心づか ず に い た こと を 問題 に し て 行く だけ の 執心 が 必要 で あり 、 それ に は 日本 の 民俗 学徒 の 年来 の 実習 が 、 或 る 程度 まで は 役に立つ で あろ う こと も 疑わ れ ない 。
解き明らめる
(解く.明らめる)
延べ語数:
1
1076
,1127,56: それ より も 差 当っ て の 必要 は 、 ミミラク または ミーラク が もしも あの世 と この世 と の 境 の 島 で あっ た なら ば 、 それ が どういう 経路 を 通っ て 、 夙く 今日 の 簡単 なる 根の国 型 に 、 落つ い て しまっ た か という 問題 を
^
解き 明らめる こと で ある 。
誘い合わせる
(誘う.合わせる)
延べ語数:
1
1075
,374,26: 最初 は もっぱら 祈願 の ため だっ た かも 知れ ぬ が 、 こうして 季節 を えら み 休日 を 待ち 、 または 好い 同行 を
^
さそい 合わせる よう に なる と 、 半分 は 遠足 や ハイキング に 近い 。
窺い確かめる
(窺う.確かめる)
延べ語数:
1
1074
,217,54: こういう の は 多分 古来 の 節供 の 趣意 が 不明 に なり 、 どうして こう な の だろ う という 推測 の 中 から 、 奇抜 な おかしい もの が かえって もてはやさ れ た の で も あろ う が 、 なお 行事 の 特色 と いう べき 点 が 、 これから でも
^
窺い たしかめ られ 、 それ が また やや 広い 一致 を 示す の で あっ た 。
捕り押さえる
(捕る.押さえる)
延べ語数:
1
1072
,7598,3: ( 元兇 を
^
捕り 抑える 必要 が ある 。
見込み合う
(見る.込み合う)
延べ語数:
1
1072
,4023,12: —— おれ たち 三 名 を 、 頼む 者 と 、 お
^
見 こみあっ て 、 越前 守 様 が 、 御 自分 の 若い 日 の 過ち を 、 あんなに まで 、 かざり 気 も なく 、 お 打ちあけ し て 下 すっ た が 、 それ について 、 貴様 が ひきうけ た こと は 、 実際 に 、 何とか 、 目 ぼ し の 手懸り を もっ て お答え いたし た こと か 」
吹き途絶える
(吹く.途絶える)
延べ語数:
1
1061
,15,16: 風 が 終日 吹き荒れ て い た の が 、 夕方 に なっ て ハタ と
^
吹き とだえる こと が ある 。
読み間違える
(読む.間違える)
延べ語数:
1
1040
,1535,4: 自分 は 数字 を
^
読み まちがえ た 、 と 彼 は 思っ た から だ 。
貰い合わせる
(貰う.合わせる)
延べ語数:
1
1036
,818,20: そう 言え ば 、 以前 、 礼子 が 初めて 素子 の 病気 を 見舞っ た 時 、 素子 は
^
貰い 合わせ た 品物 を 土産 に 持た せ て 帰し た こと が あっ た 。
作りいそげる
(作る.いそげる)
延べ語数:
1
1004
,49,8: 苗代 の のこり く づして 苗 束 を
^
つくり 急げ り 日 の 暮れ ぬ と に
練り合わせる
(練る.合わせる)
延べ語数:
1
1000
,833,60: が 、 何しろ そう 云う もの らしく ない 世にも かぐわしい 匂 が する ので 、 試み に 木 の 端 きれ に 突き刺し て 、 鼻 の 先 に 持っ て 来 て 見る と 、 あの 黒 方 と 云う 薫物 、 ——— 沈 と 、 丁子 と 、 甲 香 と 、 白檀 と 、 麝香 と を
^
煉り 合わせ て 作っ た 香 の 匂 に そっくり な の で あっ た 。
行きかよわす
(行く.かよわす)
延べ語数:
1
1000
,799,55: 如才 の ない 平中 は かねてから それ に 眼 を つけ 、 巧 く 此 の 児 に 取 入っ て い て 、 或 る 日 此 の 児 が 本 院 の 館 へ 来 、 母 が 住ん で いる 寝殿 の 、 西 の 対屋 で 遊ん で いる ところ へ
^
行き 通わし て 、 すかさず 取次 を 頼ん だ の で あろ う 。
聞き間違える
(聞く.間違える)
延べ語数:
1
0995
,2779,48: 佐山 … … ( その 村 子 の 、 あお 向い た ノド が 動く の を 、 ボン ヤリ 見 ながら 、 単純 な 、 そして 意外 に 明るい 調子 で ) … … だから —— 自分 の 心臓 の 音 を 、 そう だ と
^
聞き まちがえ た ん だ 。
稼ぎ遣らかす
(稼ぐ.遣らかす)
延べ語数:
1
0994
,855,29: 自動車 で も 來 たら 、 しかれる 前 に ハロウ とか 何とか い つ て 、 乘 せ て つて もら つ て 、 ついで に あわよくば 、 ひと
^
かせぎ やらかそ う という 口 だろ う 。
出くぐもる
(出る.くぐもる)
延べ語数:
1
0993
,964,5: 金吾 ( 声 が
^
出 くぐもっ て 聞える の は 、 半 出来 の カマ の 内側 に もぐり込ん で 、 その 下方 を 石 で ならす 仕事 を し て いる から で ある ) いえ 、 上 の 方 は 結構 で がす 。
踏みはだける
(踏む.はだける)
延べ語数:
1
0989
,606,29: ( 懐中 電 燈 を 取っ て そっち を 照らす と 、 びっくり し て かけ あがっ た 拍子 に 柳子 の 着物 の すそ が 乱れ て
^
踏み はだけ た 下半身 ) どう し た ん だ よ ?
病みほうける
(病む.ほうける)
延べ語数:
1
0983
,592,57: 破れ わらじ と おいら が 仲 は 、 か … … なんだか 知ら ん けん ど よ 、 俺 なん ざ 、 こう やっ て 六 十 八 年 の 一生 の な … … そりゃ 良い こと も あっ た し 悪い こと も あっ た が 、 今 と なっ て は 、 こうして
^
病み ほうけ た 五体 の 一つ の ほか は 、 な あん に も 残っ ちゃ い ねえ … … そん 歌 聞い てる と 、 その 一生 の 、 言う に 言え ない 、 いろんな 事 が 、 足 の 裏 から にじみ出 て くる よう な 気 が し て なあ 、 いろんな 事 を 思い出す よう な 、 フフ 、 なつかしくっ て 、 俺 あ 泣け て くる だ よ 、 うむ 。
思い燃え立つ
(思う.燃え立つ)
延べ語数:
1
0981
,477,1: そう
^
思い 燃え立ち ながら
立ちそびれる
(立つ.そびれる)
延べ語数:
1
0977
,115,21: と 三吉 の 肩 を たたい て から 、 上機嫌 で で て ゆく の を みおくり ながら 、 やはり
^
たち そびれ て い た 。
捩り合わせる
(捩る.合わせる)
延べ語数:
1
0947
,860,21: 影 の つい た 大きな 目 で サト子 を 見 ながら 、 青年 は 、 祈る よう に 手 を
^
ねじり あわせ た 。
括り合わせる
(括る.合わせる)
延べ語数:
1
0943
,182,4: 「 こいつ ら を
^
括り 合せ て 連舞 を 舞わ せろ 。
呻きのた打つ
(呻く.のた打つ)
延べ語数:
1
0927
,31,31: 一 九 三 九 年 は 、 世界 が 個人 文化 より 集団 文化 に 移ら ん と する 歴史 の 傾斜 の 中 で 、 世界 の 人々 が
^
呻き のたうっ て い た 年 でも あっ た 。
撃ち散らばる
(撃つ.散らばる)
延べ語数:
1
0918
,680,10: 私 は 学生 時代 、 十字街 に 弾丸 に
^
うち 散らばら さ れ て いる 群衆 を 俯瞰 し た 十月 革命 の 一 スナップ に 、 刺し 貫か れる よう な 感動 を 覚え た 経験 を もっ て いる 。
編み合わせる
(編む.合わせる)
延べ語数:
1
0890
,176,9: 物見 の 者 の 持寄り まし た 注進 を
^
編み 合わせ て み ます と 、 この 両日 に 炎上 の 仏刹 邸宅 は 、 革堂 、 百 万 遍 、 雲 文 寺 を はじめ 、 浄 菩提寺 、 仏心 寺 、 窪 の 寺 、 水落 の 寺 、 安居 院 の 花 の 坊 、 あるいは 洞 院 殿 、 冷泉 中納言 、 猪熊 殿 など 、 夥しい こと で ござい まし た が 、 民 の 迷惑 も 一方 なら ず 、 一条 大宮 裏 向い の 酒屋 、 土倉 、 小家 、 民 屋 は あまさ ず 焼亡 いたし 、 また 村雲 の 橋 の 北 と 西 と が 悉皆 焼け 滅ん だ と の こと で ござい ます 。
申しそびれる
(申す.そびれる)
延べ語数:
1
0890
,140,5: … … 実は 先刻 から
^
申し そびれ て おり まし た が 、 この 松 王さま が ( やはり 呼び 慣れ た お 名 で 呼ば せ て 頂き ましょ う ——)、 いつの間に やら 鶴 姫 さま と 、 深い おん 言 交し の 御 仲 で あっ た の で ござい ます 。
いぢ亡くなる
(いづ.亡くなる)
延べ語数:
1
0874
,1,9: その 夫人 静子 さん が 、 急 な 病
^
いで 亡くなら れ た 。
作り出くわす
(作る.出くわす)
延べ語数:
1
0866
,860,20: ふだん 忘れ て いる よう な 奴 と 、 一 日 に 三 度 、 場所 を かえ て ひよ
^
つくり 出くわし て ごらん なさい 。
通り片付ける
(通る.片付ける)
延べ語数:
1
0866
,1987,8: 事務 的 な こと を 一 と
^
通り 片づける と 、 なん の 支度 も なく 、 その ま ゝ 、 二 三 日 休む かも 知れ ぬ と 言いおい て 、 熊谷 駅 から 直江津 行き の 準急 に 飛び乗 つ た 。
し思い込む
(為る.思い込む)
延べ語数:
1
0857
,100,11: 疑り も する 、 信じ も する 、 信じよ う と
^
し 思いこも う と し 、 体当り 、 遁走 、 まったく 悪戦苦闘 で ある 。
成り酔っ払う
(成る.酔っ払う)
延べ語数:
1
0854
,29,8: 私 が あなた の 家 で 御馳走 に
^
なり 酔っ払う の を 目 を 細く し て 喜ん で いる お母さん で あっ た 。
聞き合わせる
(聞く.合わせる)
延べ語数:
1
0850
,68,5: 後日 同好 の 士 に
^
訊き 合せ て みる に 、 結局 タバコ を 買う 方 が 共通 の 心事 の よう で ある 。
遣りぬかせる
(遣る.ぬかせる)
延べ語数:
1
0844
,191,4: 私 に ムリ に
^
やり ぬかせる の よ 。
食い為てやる
(食う.為てやる)
延べ語数:
1
0842
,346,3: 「 また 友
^
食い してや がる な 」
住みこなせる
(住む.こなせる)
延べ語数:
1
0842
,114,8: か と 云っ て 、 タダ モノ の
^
住み こなせる 家 で は ない 。
引きくだせる
(引く.くだせる)
延べ語数:
1
0841
,477,15: ヘソ の ところ へ 短刀 を 力いっぱい 突き さし て 、 下 の 方 へ
^
引き 下せる だけ 引き 下し て 腹 を さい て くれ と 云っ た 」
書き間違える
(書く.間違える)
延べ語数:
1
0830
,69,19: ラーメン 弐 、 ¥ 100 他 の 一 枚 は 、 ラーメン 弐 、 ¥ 200 と 、
^
書き まちがえ て 、 訂正 し て いる が 、 その 訂正 の 仕方 も 小器用 で 、 いかにも 馴れ た 感じ で ある 。
繰り捕まえる
(繰る.捕まえる)
延べ語数:
1
0818
,447,35: 大謀網 の 方 は 一 度 に 何 万 匹 という ブリ を 一 と まとめ に 追いこん だり 、 大きな マグロ 、 マンボウ 、 なん でも 、 はいっ て くる 奴 を そ ッ
^
くり つかまえる という 豪快 な もの だ 。
取り間違える
(取る.間違える)
延べ語数:
1
0808
,261,5: そらす け 、 ミコサマ が
^
取り まちがえ て しも うた がん だ わ 。
召し捕らえる
(召す.捕らえる)
延べ語数:
1
0778
,55,11: 豪傑 ぶっ て 落武者 を ひけらかし て いる と 、 いつ
^
召し 捕え られる か 知れ た もの で は ない 。
守りとおせる
(守る.とおせる)
延べ語数:
1
0777
,194,28: 屈強 な 豪 の 男 が い なく て は 、 この ドサクサ に 、 人 の 目 を つけ やすい 土蔵 の 金箱 や 品物 を 無事
^
守り 通せる もの で は ない 。
突きころせる
(突く.ころせる)
延べ語数:
1
0772
,552,9: 女 が 酔っ払っ て 男 を 一 刺し に
^
突き 殺せる わけ が ねえや 。
知りつくせる
(知る.つくせる)
延べ語数:
1
0771
,820,8: これ は 加納 さん の 性癖 を よく
^
知り つくせる 者 のみ の なし うる こと です 。
書きちがえる
(書く.ちがえる)
延べ語数:
1
0769
,228,15: 法師 温泉 の 主人公 が 、 本人 は さとら ず に 、 道標 を
^
書き ちがえ て い た の で ある 。
押しかえせる
(押す.かえせる)
延べ語数:
1
0672
,325,52: 有利 の 時 に は ちっとも つけあがら ず 、 相撲 し すぎる という こと が なく 、 理 づめ に 慎重 に さばい て 行く 、 いかにも 都会 的 な 理智 と たしなみ と 落着き が 感じ られる くせ に 、 不利 に対して 敏感 すぎ て 、 彼 の 力量 なら 充分
^
押し かえせる 微小 な 不利 に も 頭 の 方 で 先 廻り を し て 敗北 という 結果 の 方 を 感じ て しまう 。
し落ち着く
(為る.落ち着く)
延べ語数:
1
0667
,740,11: そこで 落合 天童 は 時代 の おの づか ら 要求
^
し 落ちつく ところ を 再思 三 考 に 及ん で 、 彼 の 自宅 の 町内 の 天 妙 教 支部 を 訪れ た 。
思い焦がれる
(思う.焦がれる)
延べ語数:
1
0660
,16,16: もっとも 、 恋す 、 という 語 に は 、 いまだ 所有 せ ざる もの に
^
思い こがれる よう な ニュアンス も あり 、 愛す と いう と 、 もっと 落ちつい て 、 静か で 、 澄ん で い て 、 すでに 所有 し た もの を 、 いつくしむ よう な 感じ も ある 。
書きしくじる
(書く.しくじる)
延べ語数:
1
0649
,309,8: 各 の 本 ごと に 、 暗号 を
^
書き しくじる 、 それ も 妙 だ が 、 それ を 又 、 本 の 中 に 必ず 置き忘れる という こと が 奇妙 で ある 。
飲み酔っ払う
(飲む.酔っ払う)
延べ語数:
1
0624
,69,40: 内 に あっ て は 才能 の 貧困 の 救済 組織 で ある けれども 外 に 出 で て は アルコール の 獲得 組織 で 、 この 徒党 は 国民 酒場 を 占領 し 三 四 本 ずつ ビール を
^
飲み 酔っ払っ て 芸術 を 論じ て いる 。
愛し懐かしむ
(愛す.懐かしむ)
延べ語数:
1
0623
,71,33: 私 は 爆弾 や 焼夷弾 に 戦き ながら 、 狂暴 な 破壊 に 劇 しく 亢奮 し て い た が 、 それ に も 拘ら ず 、 この とき ほど 人間 を
^
愛し なつかしん で い た 時 は ない よう な 思い が する 。
振り揺るがす
(振る.揺るがす)
延べ語数:
1
0617
,3674,13: と 思う と共に 、 きこえ ぬ 霹靂 の 大きな 音 が わたくし を
^
振り 揺がし て 気 を ひき 立て た 。
見合わせる
(見る.合わせる)
延べ語数:
1
0613
,343,9: 「 部長 先生 が 生き埋め 」 皆 顔 を
^
み 合わせる 。
浮きのぼれる
(浮く.のぼれる)
延べ語数:
1
0601
,421,2: 水圧 で
^
浮き 上れ なく なる こと は 、 ある かも 知れ ない が 、 人間 の 身体 は 、 頭 の 方 が 重く て 足 の 方 が 軽い 筈 だ から 、 立っ て いる と すれ ば 、 逆立ち に なる わけ だ が … … 。
囁き利かせる
(囁く.利かせる)
延べ語数:
1
0595
,284,12: 彼女 は 或 る 坊さん の 話 を 、 私 に
^
囁き きかせ た 。
書きそびれる
(書く.そびれる)
延べ語数:
1
0593
,164,16: この 場合 、 気合 に は 最も 時間 が 大切 な もの と なる ので 、
^
書き そびれ た 手紙 は いっそ 書か ない 方 が よい という の です 。
見捕らえる
(見る.捕らえる)
延べ語数:
1
0584
,205,6: 立川 は それ に 眼 を
^
見 捉え て 、 それ に 引き寄せ られる よう に 歩い て ゆき まし た 。
揉み合わせる
(揉む.合わせる)
延べ語数:
1
0579
,426,32: それから 鳥居 に 両手 を かけ て 、 押し倒そ う と する 身構え を し まし た が 、 俄 に 顔 を しかめ て 、 それ を やめ 、 両手 を
^
揉み 合せ て 埃 を はらい 、 振り向き も せ ず に 立ち去り まし た 。
干仕上がる
(干る.仕上がる)
延べ語数:
1
0573
,88,6: ちょいちょい 頂き ます ので 、 すっかり
^
干 しあがる まで に は 、 半分 は なくなっ て しまう でしょ う と 、 皆さん が 仰 言い ます し 、 また それ くらい 甘く なけれ ば 、 乾燥 に する 甲斐 が ない とも 仰 言い ます が 、 まったく です よ 。
置き合わせる
(置く.合わせる)
延べ語数:
1
0573
,162,12: 広間 の なか に 、 幾つ か の 大 卓 が
^
置き 合せ られ て 、 真白 な 卓 布 に 覆わ れ て い た 。
酔い草臥れる
(酔う.草臥れる)
延べ語数:
1
0544
,414,2: 栄子 は
^
酔い くたびれ て 眠っ て おり 、 家 の 人々 も 眠っ て おり 、 どこ の 家 も 眠っ て い た 。
追いしりぞく
(追う.しりぞく)
延べ語数:
1
0530
,21,23: 自分 より 幾 倍 か の 容積 と 重量 の 母 を 外出 の 時 は きっと 保護 し 迫害 者 を
^
追い しりぞか す べき 騎士 の 役 を つとめる の でし た 。
し動き出す
(為る.動き出す)
延べ語数:
1
0497
,101,11: 現実 に は 、 しかし 、 もう あの ひと が 着手
^
し 動き出し て いる の です から 。
立ちまわれる
(立つ.まわれる)
延べ語数:
1
0468
,328,15: ○ 横田 中央 出 、 両方 に はさまり どう し たら 利口 に
^
立ち 廻れる か と 考え て いる 男 。
覆いうごける
(覆う.うごける)
延べ語数:
1
0466
,268,6: 自分 、 片手 で 顔 を
^
覆い 動け ず 。
取り合わせる
(取る.合わせる)
延べ語数:
1
0466
,257,12: 幽霊 は 陰 の もの だ から 陽 の もの を 一つ
^
とり 合わせ て 見よ う てんで 柳 を 描い たら 、 うまい こと 行っ た ん だ って 。
驚き立ち上る
(驚く.立ち上る)
延べ語数:
1
0454
,3,2: 自分 は
^
おどろき 立ち上っ た が 二 階 を 降る の が 不安 な ほど 故 、 やや 鎮 る の を 待っ て 降りる 。
守り力づける
(守る.力づける)
延べ語数:
1
0453
,72,25: 私 は 、 有島 氏 の 死 が 、 どうか 自分 の 浮 々 し た 、 弱 さ に 満ち た 魂 を
^
守り 力づけ て 、 どんどん 芸術 家 として の 道 に 進ま せ て くれる こと を 祈る 。
取りもどせる
(取る.もどせる)
延べ語数:
1
0448
,355,4: 私 は 、
^
とり 戻せ た 平静 を 感じ て 帰宅 し た 。
書きうつせる
(書く.うつせる)
延べ語数:
1
0444
,5,20: 胸 を わくわく さ せる よう な 物 珍 らし さ が 去っ た 代り に 、 又 文字 に
^
書き 写せる 丈 、 心 に 余裕 が 出来 た の で ある 。
巡り合わせる
(巡る.合わせる)
延べ語数:
1
0421
,101,41: 「 乳房 」 に 即し て 、 この むずかしい という 批評 を 分析 し て みる と 、 それ は 作者 の 表現 の 到ら な さ と いう より も 、 より 多く 当時 公表 さ れ た 小説 が
^
めぐり 合わせ て いる 検閲 の 制約 によって いる 。
し絡み合う
(為る.絡み合う)
延べ語数:
1
0410
,0,28: 私 たち 日本 の 女性 が 今日 めいめい の 生活 に もっ て いる 理想 と 現実 と は 非常 に 複雑 な 形 で 互に 矛盾
^
し からみあっ て いる 。
継ぎ合わせる
(継ぐ.合わせる)
延べ語数:
1
0366
,2,53: それら の 人々 は 、 自分 たち に 一 本 の 棒 の 切れはし を 研究 さ せ 、 その 先 を とがら せ 、 手 に もち いい よう に 小型 の もの と し 、 さらに それ に めど を つけ て 、 からだ に かぶる 皮 と 皮 と を
^
つぎ 合わせる に 便利 な 道具 に 発展 さ せ て ゆく その あく こと ない 興味 を 、 幸福 に 生きよ う と する 人間 の 願い など という 言葉 で 表現 する こと さえ も しら なかっ た 。
訝り繰り返す
(訝る.繰り返す)
延べ語数:
1
0336
,45,52: 二 十 九 歳 の 元 検査 掛 の 被告 竹内 景 助 が 、 他 の 十 一 名 の 被告 たち と 同じ 発言 を し ない で 、 直接 取調べ に あたっ た 検事 たち が 、 きょう の 公判廷 に 姿 を 見せ て い ない こと を
^
いぶかり くりかえし て 、 係 検事 たち の 出廷 を 求め た 事実 は 翌日 の 各 紙上 に も つたえ られ た 。
覆いかくせる
(覆う.かくせる)
延べ語数:
1
0318
,653,12: 四 六 年度 の 選挙 で は この 点 の 批難 が
^
おおい かくせ なかっ た ほど で あっ た が 、 第 二 回 の 選挙 に は 少く とも 参議院 に は 民主 的 教育 者 が 当選 し た こと で 、 いくらか 一般人 の 教育 の 将来 に対する 見通し を 明るく し て いる 。
見まわれる
(見る.まわれる)
延べ語数:
1
0273
,19,22: わたし たち の 誰 が 、 また もう一度 、 しかも あの 恐ろしい 経験 に 幾 十 倍 かする 新しい 戦禍 に
^
見 まわれ たい と 思う でしょ う 。
成り合わせる
(成る.合わせる)
延べ語数:
1
0248
,36,23: あるいは また 、 いま 歩い て いる 道 は まとも な 道 だ けれども 、 実に その道 は すれすれ に 誘惑 と と
^
なり 合わせ て いる こと を 感じ て 生き て いる こと だろ う 。
病みほつれる
(病む.ほつれる)
延べ語数:
1
0242
,284,43: 「 二 人 は 一緒 に 若返り まし た —— 彼女 は 恋する 乙女 に 、 彼 は 恋する 若者 に 、 一緒 に 人生 に 歩み 入る ところ の —— そして 互いに 生涯 の 別れ を 告げ て いる ところ の ——
^
病み ほつれ た 老人 と 死に つつ ある 老婦 で は あり ませ ん でし た 。
追いはらえる
(追う.はらえる)
延べ語数:
1
0241
,57,14: 条理 に 立つ 判断 を 人民 の 精神 の 中 から 追いはらい 、
^
追い はらえ ない もの なら ば 、 出来る だけ それ を 封じこめ て 、 目 か くし を さ れ た 家畜 の よう に 戦争 に 狩り たて て ゆく ため に 、 日本 の 法律 は 、 全く 恥 という もの を 知ら ない 行動 を し た 。
綯い合わせる
(綯う.合わせる)
延べ語数:
1
0231
,377,30: そこ に 一貫 し て いる もの は 稚い 恋心 と 下町 の 情緒 、 吉原 界隈 の 日常 生活 中 の 風情 、 その 現実 と 夢 と を
^
綯い 合わせ た 風情 で ある 。
出分かれる
(出る.分かれる)
延べ語数:
1
0221
,87,5: 」 「 十月 も そわ
^
で わかれ たる 少女 心 を おもい み よ 。
慰み煮付ける
(慰む.煮付ける)
延べ語数:
1
0215
,43,13: 「 日本 脱出 」 は 、 考え て みれ ば 、 白鳥 の
^
なぐさみ につけ られ た 題 ばかり で なく 、 日本 の きょう の 文学 に 、 むしろ 、 文学 の 若い ジェネレーション に 大きい かかわり を もっ て いる 。
汲み合わさる
(汲む.合わさる)
延べ語数:
1
0215
,142,14: もとより 、 め の こ 算用 で 、 部分 品 の 全部 が
^
くみ 合わさっ た 状態 における 人間 を 考え たり 、 それ を 描い たり する こと は 、 現代 の 複雑 な 社会 機構 の 中 で は 不可能 で ある 。
噛み合わさる
(噛む.合わさる)
延べ語数:
1
0215
,130,21: 「 人間 という もの は 、 だんだん 部分 品 に なっ て ゆく もの だ から 、 部分 品 が 全部
^
噛み 合わさっ た 状態 における 人間 という よう な こと を 考える の は 大 へん な 難 事業 です から 、 部分 品 として の 消閑 慰安 の 具 と なれ ば 、 それ だけ で 社会 的 使命 を 果す という 考え かた が 非常 に ある ん じゃ ない か 。
紡ぎ合わせる
(紡ぐ.合わせる)
延べ語数:
1
0194
,106,28: 民主 主義 文学 運動 として 必要 な の は 、 批評 活動 が 活溌 に それら の 作品 同士 の もっ て いる 意味 や 連関 性 を
^
つむぎ 合せ て 、 作品 活動 の 全面 を その 多様 さ 、 変化 において 民主 主義 文学 の 成果 として 示す こと です 。
語りつくせる
(語る.つくせる)
延べ語数:
1
0170
,103,28: モナ・リザ は 、 自分 の 眼 を そこ から ひきはなす こと の 出来 ない 快い 情感 を ああ やっ て 見つめ 、 見つめ て 、 我 知ら ず
^
語り つくせ ない 心 の かげ を 映す 微笑 を 浮べ て は いる が 、 ルネッサンス 時代 の 彼女 は 、 その あこがれ に 向っ て 行動 し なかっ た 。
返し思い出す
(返す.思い出す)
延べ語数:
1
0144
,213,22: しかし 、 言葉 は 心 の 中 に 残っ て い て 、 何 か 特別 な 心持 を 伴っ て 繰
^
かえし 思い出さ れ た 。
聞き草臥れる
(聞く.草臥れる)
延べ語数:
1
0144
,1272,3: 」 ゴーリキイ は
^
聴き 草臥れる 。
炙り焦げ付く
(炙る.焦げ付く)
延べ語数:
1
0142
,876,26: 夏 は 、 六 十 八 年 ぶり という 暑熱 で 、 温室 の よう に 傾斜 し た ガラス 屋根 の 建物 を 蒸し 、
^
焙り こげつか せ て い た のに 。
巻きしぼめる
(巻く.しぼめる)
延べ語数:
1
0141
,6996,13: ひろがっ て い た 話題 が 、 再び 急 に 渦 を
^
巻き しぼめ て 、 吉之助 は 知ら ない 素子 の 感情 の 周辺 に 迫っ て 来 た 。
噛み合わせる
(噛む.合わせる)
延べ語数:
1
0141
,4969,33: 泰造 が 、 例 によって 一 人 が そこ に いる 朝 の 食堂 の テーブル で あの 新聞 を 読み 、 無意識 に 、 入歯 の はいっ て いる 奥歯 を
^
かみ 合せ ながら 、 しっぽ の ひろがっ た 太く 短い 眉 を ひそめ て すぐ テーブル の 上 において ある インク スタンド から ペン を 執り 、 せっかち な 手つき で 赤 インク の かぎ を かけ た とき の 顔つき が 、 手 に とる よう に 伸子 に わかっ た 。
剥ぎ合わせる
(剥ぐ.合わせる)
延べ語数:
1
0141
,2973,7: 黄色 と 純白 の 毛皮 を
^
はぎ 合わせ た 派手 な きれい な 毛皮 外套 を き た まま の 若々しい グットネル に タバコ の 火 を やり ながら 、 素子 は うす 笑い し て 、
買いそびれる
(買う.そびれる)
延べ語数:
1
0141
,21422,10: 伸子 が 、 つい その とき 自分 の 靴 を
^
買い そびれ た ほど 買い て の 横暴 な 風俗 だっ た 。
行きそびれる
(行く.そびれる)
延べ語数:
1
0141
,1445,6: 伸子 たち は 、 つい 、
^
行き そびれ て いる の だっ た 。
憎み合わせる
(憎む.合わせる)
延べ語数:
1
0141
,10964,12: もどっ て みる と 、 素子 が 、 胸 の 前
^
にくみ 合わせ た 右手 に 長い 女 もち の タバコ の パイプ を もっ た まま 、 並ん で その 胸壁 に かけ て いる 黒川 を 凝っ と 見 て 、 議論 し て いる 最中 だっ た 。
返り合わせる
(返る.合わせる)
延べ語数:
1
0140
,5758,5: 多 計 代 が 偶然
^
かえり 合わせ た こと は 、 伸子 の 単純 だっ た こころ もち を 複雑 に し た 。
向き合わせる
(向く.合わせる)
延べ語数:
1
0140
,4751,24: その 趣 が 趣 を ひきつけ た ところ から 、 のり子 として 真剣 な 問題 が おこっ て 、 初対面 の 伸子 に も
^
むき 合わせる こと に なっ た 。
言いそびれる
(言う.そびれる)
延べ語数:
1
0140
,3519,3: が 、 とうとう
^
いい そびれ た 。
読みくだせる
(読む.くだせる)
延べ語数:
1
0140
,2380,10: 細かく 書き つめ られ て いる 字 は 伸子 に
^
よみ 下せ ない ほど の 草書 で 、 幾 枚 も つづい た 終り の 宛名 に 、 英 京 ロンドン にて 、 なつかしき 兄 上様 まいる と 、 色紙 に かく よう に 優美 に 三 行 に 書か れ て い た 。
頼り為てやる
(頼る.為てやる)
延べ語数:
1
0112
,1709,21: 返事 を し ながら 千 世子 は まだ 美 くし い この 花 を 入れ て H の ところ に
^
便り してやろ う と 思っ て 居 た 。
吊り合わせる
(吊る.合わせる)
延べ語数:
1
0105
,186,21: さて 、 いくら つけ たら よい か と 問わ れ て 、 千穂子 は 、 このごろ の 物価高 の 相場 を
^
吊り あわせる 金銭 の 高 が 云え なかっ た 。
しとおせる
(為る.とおせる)
延べ語数:
1
0098
,1629,6: 「 しかし 、 あれ を 辛抱
^
し 通せる よう な 人 なら 、 女 として は まア 八 十 点 だ 。
歩き草臥れる
(歩く.草臥れる)
延べ語数:
1
0096
,227,5: その うち に 、
^
歩き くたびれ て 、 青 二 は 小 公園 の ベンチ に 腰 を おろし た 。
踏み間違える
(踏む.間違える)
延べ語数:
1
0082
,1883,19: ところが 二 人 は 、 あまり ふざけ ちらし て 歩い て い た ので 、 とうとう 道 を
^
踏み まちがえ て しまっ た 。
立ち騒がせる
(立つ.騒がせる)
延べ語数:
1
0082
,1631,34: ある 一つ の 窓 の 警報 器 が 故障 に なっ て い て 、 そこ を あけ て は いれ ば 、 研究所 を まもっ て いる くろがね の 怪物 ども を
^
立ち さわがせる こと なく 、 忍び いれる という 調べ が つい て い た 。
動きまわれる
(動く.まわれる)
延べ語数:
1
0080
,2618,21: 「 まあ 、 それ で —— 茶釜 が こわれ た ので 、 Q は 解放 さ れ て 、 自由 に
^
動き まわれる よう に なっ た の です ね 」
思いえがける
(思う.えがける)
延べ語数:
1
0061
,236,27: さらに 印刷 本 の 本質 を 絞り込ん だ 彼ら と て 、 本 が 自分 たち の 世界 を どう 変え て いく の か は 、
^
思い 描け なかっ た 。
取りはぐれる
(取る.はぐれる)
延べ語数:
1
0060
,5842,29: これ まで どおり 、 メーカー や ディーラー の 注文 を 受け て 開発 作業 を 請け負っ て いる 限り 、 少なくとも かけ た 手間 に 見合っ た 報酬 を
^
取り はぐれる 恐れ は なかっ た 。
飛びあがれる
(飛ぶ.あがれる)
延べ語数:
1
0060
,5090,19: 「 おまえ なあ 、 大きく ジャンプ しよ う という とき に 両手 に 荷物 を 持っ て たら 高く
^
跳び 上がれ へん やろ 」
追い草臥れる
(追う.草臥れる)
延べ語数:
1
0054
,1822,8: 次郎 と 三郎 は 豹 吉 を
^
追い くたびれ て 、 と いう より 、 豹 吉 の 姿 を 見失っ て 、 難波 の 闇市 の 食堂 の 軒先 に ある 職場 へ 戻っ て 来 た 。
読みとおせる
(読む.とおせる)
延べ語数:
1
0053
,2639,65: が 、 やがて 昼間 「 そろ ばん 屋 」 から 買う て 来 た (—— と いっ て は 嘘 に なる 、 実は 見知らぬ 女 から その 本代 を 恵まれ た ) シーグフリード の 「 アメリカ と は 何ぞ や 」 を 読み出し た が 、 冷静 を 欠い た 頭 で は 、 流暢 な 山吹 教授 の 訳文 も すらすら と
^
読み 通せ なかっ た 。
仕りそうろう
(仕る.そうろう)
延べ語数:
1
0053
,1339,24: —— 梶 鶴雄 君 は 小生 の 教え子 にて 、 学力 優秀 、 品行 方正 にて 家庭 教師 として 最適 の 人物 と 愚考
^
仕り 候わ ば 、 宜しく 御 引見 の 上 御 採用 下さ れ 度 く 願い 上げ 候 … … 。
探し草臥れる
(探す.草臥れる)
延べ語数:
1
0034
,385,1: とうとう
^
探し くたびれ て しまっ た ところ 、 ちょうど その ころ 今里 保育園 の 仕事 に 関係 し て い た 弘済会 の 保育 部長 の 田所 さん が この 話 を 聴い て 、 —— という の は 、 谷口 さん も 当時 今里 保育園 の 仕事 に 関係 し て い て 田所 さん と 親しかっ た ので 、 —— これ は 警察 に 探し て もらう 方 が よかろ う と 、 府 の 警察 部 へ 話し て くれ まし た 。
し咽び泣く
(為る.咽び泣く)
延べ語数:
1
0008
,4,20: 女房 、 俄 か に 上気 し 、 その 筋書 を 縷々 と 述べ 、 自ら の 説明 に 感激
^
し むせび泣く 。
喚き散らし言い立てる
(喚く.散らす.言い立てる)
延べ語数:
1
0775
,451,7: 明日 から 日本 中 駈け まわっ て
^
喚き ちらし 言いたて て やる から 覚え て や がれ 」
囁き掛け追っかける
(囁く.掛ける.追っかける)
延べ語数:
1
0098
,1846,10: しばらく は 、 後 から 稲 の 穂波 が まだ
^
囁き かけ 追っかけ て 来る よう な 余韻 を 吹か せ て くる 。
見上げ見下ろす
(見る.上げる.見下ろす)
延べ語数:
1
0987
,2634,10: ( 珍 らしい ケダモノ を 見る よう に 友吉 を
^
見 あげ 見おろす 。
突き上げ振り回す
(突く.上げる.振り回す)
延べ語数:
1
0782
,155,21: 腹部 の 二 ツ は 角 の 根本 まで 深く やら れ て 、 えぐら れ た 後 に 角 に
^
突き あげ 振りまわし て はね られ た らしく 、 傷口 は 四方 に ちぎれ て 大きな 口 を ひらき 、 ハラ ワタ が とびだし て い た 。
勝ち続け勝ち誇る
(勝つ.続ける.勝ち誇る)
延べ語数:
1
0702
,287,20: そこ まで 考え て いる 久作 と は 今 まで さすが に 知ら なかっ た が 、 それ は 常に
^
勝ち つづけ 勝ち誇っ て い た ため の 不覚 で あっ たろ う 。
聞き飽き見飽きる
(聞く.飽きる.見飽きる)
延べ語数:
1
0020
,34,48: 私 が どんな 人 の 手 から 、 どんな 人 の 手 に 、 何 の 目的 で 、 そうして どんな むごい 会話 を もっ て 手渡さ れ て い た か 、 それ は もう 皆さん も 、 十 二 分 に ご存じ の はず で 、
^
聞き 飽き 見飽き て いらっしゃる こと でしょ う から 、 くわしく は 申し上げ ませ ん が 、 け だ もの みたい に なっ て い た の は 、 軍閥 と やら いう もの だけ で は なかっ た よう に 私 に は 思わ れ まし た 。
踊り続け跳ね続ける
(踊る.続ける.跳ねる.続ける)
延べ語数:
1
1062
,70,6: それでも 、 わが 胴体 だけ で
^
踊り つづけ 跳ね つづけ て い た 。
立ち向かい始める
(立つ.向かう.始める)
延べ語数:
1
1041
,306,15: 六 〇 年代 の ヒッピー は 、 この 冒険 者 が 世 の なか に
^
立ち むかい はじめ た とき の 姿 な の だ 。
踏み下ろし掛ける
(踏む.下ろす.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,1532,9: … … ガリッ と 二 人 の 頭 へ
^
踏み おろし かける 。
積み終えなする
(積む.終える.なする)
延べ語数:
1
0979
,258,8: お父さん は 、 もう 花 を 自転車 に
^
積み おえ なすっ た から
読み違え始める
(読む.違える.始める)
延べ語数:
1
0918
,1357,20: すでに 、 人間 が subject なる 言葉 を 主観 的 な もの から 、 主体 的 な もの に
^
読み 違え はじめ て いる 現 段階 において 、 カント の 主観 の 確立 に つぐ 新しい 認識 論 が 、 今 、 待た れ て いる の で ある 。
見計らい過ぎる
(見る.計らう.過ぎる)
延べ語数:
1
0759
,8021,4: せつ子 は 程 を
^
見 はからい すぎ て 、 時 を 失し た の で ある 。
来掛かり見渡す
(来る.掛かる.見渡す)
延べ語数:
1
0621
,2,86: 近頃 は 桜 の 花 の 下 と いえ ば 人間 が より 集っ て 酒 を のん で 喧嘩 し て い ます から 陽気 で にぎやか だ と 思いこん で い ます が 、 桜 の 花 の 下 から 人間 を 取り去る と 怖 ろ しい 景色 に なり ます ので 、 能 に も 、 さる 母親 が 愛児 を 人さらい に さらわ れ て 子供 を 探し て 発狂 し て 桜 の 花 の 満開 の 林 の 下 へ
^
来 かかり 見渡す 花びら の 陰 に 子供 の 幻 を 描い て 狂い 死 し て 花びら に 埋まっ て しまう ( この ところ 小生 の 蛇足 ) という 話 も あり 、 桜 の 林 の 花 の 下 に 人 の 姿 が なけれ ば 怖し い ばかり です 。
見調べ始める
(見る.調べる.始める)
延べ語数:
1
0593
,231,31: その こと を 考え ながら 、 彼 は 長い 間 瞑想 に 沈ん で い まし た が 、 やがて 、 耕作 物 の 一 本 一 本 を 丹念 に
^
見 調べ はじめ まし た 。
見上げ見下す
(見る.上げる.見下す)
延べ語数:
1
0510
,27,50: 女 は 美 くし いと おっ た こえ で 「 どう なすっ た の 、 もう お なおり に なっ て 」 詩人 は 森 の 中 に 育っ た 児 の よう に 、 たまに 村 から 出 た 女 達 の する よう に その 気高い 姿 を
^
見 あげ 見下し まし た 。
掬い上げ切れる
(掬う.上げる.切れる)
延べ語数:
1
0211
,52,52: わたし として は 、 過去 の プロレタリア ・ リアリズム が 主張 し た 階級 対立 に 重点 を おい た 枠 の ある 方法 で は 、 階級 意識 の まだ きわめて 薄弱 な 女 主人公 の 全面 を 、 その 崩壊 の 端緒 を あらわし て いる 中流 的 環境 とともに
^
掬い あげ 切れ ない 。
押し勧め始める
(押す.勧める.始める)
延べ語数:
1
0205
,236,19: 一方 の 力 は 、 日本 を 防壁 として 確立 さ せる ため に 一層 積極 の 方法 を
^
押し すすめ はじめ た 。
貫き纏め掛ける
(貫く.纏める.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,4918,74: いつか 動 坂 の 客間 の 夕やみ の 中 で 保 の 心もち を 飛躍 さ せる 力 の ない 自分 を 不本意 に 苦しく 発見 し た とおり 、 これ まで の 伸子 の 心 ひとつ で は 、 自分 の わから な さ と こんぐらかっ て しまう だけ だっ た もの を 、 一条 の 蜘蛛 の 糸 が 、 細く 、 しかし 決して 切れ ない その 光る 粘り で 、
^
貫き まとめ かけ て いる よう に 思え た 。
巻き散らし始める
(巻く.散らす.始める)
延べ語数:
1
0062
,1860,24: すぐ に 漢字 が 出 て くる ワードプロセッサー は 、 やたら に 漢字 の 多い 文書 を 復活 さ せ て 世間 に
^
巻き 散らし はじめ た 。
吹き変わり始める
(吹く.変わる.始める)
延べ語数:
1
0060
,6054,5: 心 の 中 で
^
吹き 変わり はじめ た 風 に 、 古山 は 胸 の 内 で そう 名前 を 付け て み た 。
買い集め始める
(買う.集める.始める)
延べ語数:
1
0060
,5827,48: 早水 は 計画 部 の 平賀 正豊 と 二 人 で 年末 商戦 で 賑わう 秋葉原 を 歩き 、 PC — 8 0 0 1 や シャープ の MZ — 80 、 日立 の ベーシック マスター など 八 ビット の 人気 機種 用 の アプリケーション を 片っ端 から
^
買い 集め はじめ た 。
打ち掛かり打ち下ろす
(打つ.掛かる.打つ.下ろす)
延べ語数:
1
0697
,156,9: この 流儀 は 間 を はかっ て 突如
^
打ち かかり 打ち おろす 一手 に つきる よう で ある が 、 その 訓 錬 は ゴルフ の 訓 錬 に よく 似 て いる 。
脱ぎ捨て焼き捨てる
(脱ぐ.捨てる.焼く.捨てる)
延べ語数:
1
0597
,2076,18: 身 に ついてる すべて 、 心 に ついてる すべて 、 内臓 に ついてる すべて を 、 さっぱり と
^
脱ぎ すて 焼き すて て 、 ま 新 らしい 人間 に なる つもり だっ た 。
招き寄せ得る
(招く.寄せる.得る)
延べ語数:
1
1076
,989,19: すなわち その 世の中 を 復興 する 力 が 、 隠れ て 外 に あり 、 それ を 信心 によって
^
招き 寄せ 得る という こと が 、 悩み 苦しむ 生活 の せめて も の 楽しみ だっ た か と 思わ れる 。
蹴り降り来る
(蹴る.降りる.来る)
延べ語数:
1
1074
,1408,16: 久しい 歳月 の 異 信仰 に 反抗 し て 、 依然として 、 祖神 が 天 が
^
けり 降り 来る もの と 考え て い た の は なつかしい 。
見比べ合う
(見る.比べる.合う)
延べ語数:
1
0989
,1041,31: 私 だけ が 遠い 所 を 見つめ て いる だけ で 、 他 の 三 人 は 互い が 互いに 何 か 珍 らしい もの で で も ある よう に
^
見 くらべ 合っ て いる )
し浸かり遣る
(為る.浸かる.遣る)
延べ語数:
1
0988
,2057,0:
^
し つかり やれ 」 正直 、 佐々 に 對 し て 私 は そんな 氣 が し た の で ある 。
押し留め得る
(押す.留める.得る)
延べ語数:
1
0985
,760,11: お せいさん が 厨川 へ 戻り たきゃ 、 戻る こと を
^
押し とどめ 得る 者 は 居 ない わけ だ 。
見付け出す
(見る.付ける.出す)
延べ語数:
1
0890
,355,4: 何 か 事 を
^
見 附け だそ う と し て だ 。
知り生かし得る
(知る.生かす.得る)
延べ語数:
1
0823
,330,6: それぞれ の 本当 の 効能 を
^
知り 生かし うる 人 が 、 本当 の ゼイタク を 知り 、 味 う 人 な の で ある 。
斬り伏せ蹴る
(斬る.伏せる.蹴る)
延べ語数:
1
0822
,397,26: その他 、 忍 熊 王 、 五 瀬 命 、 天 ノワカヒコ 等 、 いずれ も 屍体 が 一時 は 見つから なかっ たり 喪 屋 を
^
斬り ふせ 蹴 とばさ れ たり する 始末 で 、 死体 が なかっ たり 墓域 が 荒らさ れ たり する の が この 型 の 神 の 宿命 で ある らしい から 、 水無 は 身 無 で 、 その 墓 に 屍体 が ない という 意 に も 解せ られ ない こと は ない 。
挑み掛かり逃す
(挑む.掛かる.逃す)
延べ語数:
1
0817
,162,12: その 味覚 の スバラシ さ は 寸分 の 油断 なく 身構え て
^
挑み かかり 逃し て なら ぬ 底 の 緊密 な もの で ある らしい や 。
喋り散らし遣る
(喋る.散らす.遣る)
延べ語数:
1
0795
,463,5: お前 に くだらない こと を
^
喋り ちらし や がっ た から さ 。
押し退け殺す
(押す.退ける.殺す)
延べ語数:
1
0708
,133,7: 実力 失せ た 先代 の 選手 を
^
押し のけ 殺し て 自分 の 世代 を つかみ とっ た 彼 は 、 次代 に 依存 する 賢明 さ を 、 自ら の 血 の 歴史 から 学びとっ て い た 。
打ち開け合う
(打つ.開ける.合う)
延べ語数:
1
0647
,164,29: なぜなら 、 私 は 矢田 津世子 に 再会 し た 一 週 ほど の 後 に は 、 二 人 の ツナ ガリ は その 激しい 愛情 を
^
打ち 開け あっ た と いう だけ で 、 それ 以上 どう する こと も でき ない らしい と いう こと を 感じ はじめ て い た から で あっ た 。
描き称え得る
(描く.称える.得る)
延べ語数:
1
0477
,29,21: 故に これ で 明らか な よう に 人体 の 美 も 、 社会 主義 の 社会 において 始めて 曇り なく
^
描き たたえ 得る もの な の で ある 。
返り掛け出す
(返る.掛ける.出す)
延べ語数:
1
0457
,11,38: 裏 は 、 人力車 一 台 やっと 通る 細道 が 曲りくねっ て 、 真田 男爵 の こわい 竹 藪 、 藤堂 伯爵 の 樫 の 木 森 が 、 昼間 でも 私 に 後 を 振 返り 振
^
返り かけ 出さ せ た 。
し尽くし得る
(為る.尽くす.得る)
延べ語数:
1
0282
,39,77: 日本人 が 今日 、 当然 もつ べき 一個人 として の 品位 と 威厳 と を 身 に つけ て い ない こと を 外国 に 向っ て 愧 じ る なら ば 、 それ は 、 現代 日本 の 多数 の 人々 を 、 明治 以来 真に 人格 的 尊厳 という もの が 、 どういう もの で ある か を さえ 知らさ ない よう に 導い て 来 た 体制 を 、 今 なお 明瞭 に 判断
^
し つくし 得 て い ない という 点 について 、 より 慚 ず べき で あろ う と 思う 。
し助け合う
(為る.助ける.合う)
延べ語数:
1
0169
,3,17: そして 、 年上 とか 貧乏 とか 、 そういう こと で こだわら ず 勤労 者 として 互に 理解
^
し たすけ 合っ て ゆく の が 本当 だ と 思っ て いる 青年 の 心 が モティーヴ と なっ て い た 。
去り流れ来る
(去る.流れる.来る)
延べ語数:
1
0141
,9953,14: 去年 の メーデー は 、 赤い 広場 の 観覧席 で 、 音楽 につれ 流れ
^
去り 流れ 来る 数 十 万 の 人々 の 行進 を 観 た 。
し色めき立つ
(為る.色めく.立つ)
延べ語数:
1
0141
,4806,5: 観覧席 は 俄 に 緊張
^
し 色めき たっ た 。
置き並べ見る
(置く.並べる.見る)
延べ語数:
1
0141
,17009,47: 蜂谷 の 細君 と 伸子 と は 互に あっ た こと さえ なく て 、 まるで 別 な もの な の だ し 、 蜂谷 にとって も 全く 別 な 角度 で 存在 し て いる もの の はず だ のに 、 細君 と 伸子 と を
^
おき ならべ 見 て でも いる よう な 比べ かた で 彼 が 話し た 。
続き溶け込む
(続く.溶ける.込む)
延べ語数:
1
0141
,10411,30: 公使館 の 庭 を かこむ 五月 の 新緑 の 色 が 寂び た 石 の 塀 を こし て 一層 こまやか に 深く 隣り の 植物 園 の 緑 に
^
つづき 溶け こん で いる 。
飛び越えく
(飛ぶ.越える.く)
延べ語数:
1
1000
,1361,55: 滋 幹 は 、 黄昏 の 色 が 又 一段と 濃 さ を 増し て 、 水 の 面 さえ 見分け にく ゝ なっ て 来 た ので 、 こ ゝ ら あたり で 引き返そ う か と 思い ながら 、 なお 何となく 心残り が 感じ られる ま ゝ に 、 川瀬 の 石 を
^
跳び 越え く 、 いつか 滝 の 落ち 口 より 上 の 方 へ 登っ て 行っ た 。
除き続ける
(除く.続ける)
延べ語数:
1
1182
,935,6: 私 が 死ぬ まで それ は
^
のぞき つづける だろ う
傾き没する
(傾く.没する)
延べ語数:
1
1182
,435,2: 波間 に
^
傾き 没する と 見え つつ
笑い辞める
(笑う.辞める)
延べ語数:
1
1177
,922,10: 「 うん … … 」 娘 は 、 ふい に
^
笑い やめ た 。
沸き替える
(沸く.替える)
延べ語数:
1
1177
,762,18: 二 本 の スティック を 使い ながら 、 だが 習慣 の よう に 、 彼 の 目 は
^
沸き かえる よう に 踊る さ も 愉し げ な 兵士 と 女 たち の 向う に 、 「 黒 の 女 」 の 姿 を さがし て い た 。
戻し掛ける
(戻す.掛ける)
延べ語数:
1
1177
,362,11: ふか むらさ き 」 やさしく 女 は いい 、 顔 を
^
もどし かけ た 。
増し始める
(増す.始める)
延べ語数:
1
1177
,3,9: 米 軍 の 軍用 トラック は いちだんと スピード を
^
増し はじめ た 。
吹き治める
(吹く.治める)
延べ語数:
1
1177
,222,6: アルト ・ サックス が コーダ を
^
吹き おさめ て 、 二 人 は 踊り 止め た 。
踊り止める
(踊る.止める)
延べ語数:
1
1177
,222,13: アルト ・ サックス が コーダ を 吹き おさめ て 、 二 人 は
^
踊り 止め た 。
澱み始める
(澱む.始める)
延べ語数:
1
1177
,1491,13: 彼 は 兵士 たち に 背 を 向け 、 重く 光 の
^
よどみ はじめ た 西 の 空 を みつめ た 。
拾い始める
(拾う.始める)
延べ語数:
1
1177
,1488,17: 丸刈り の 日 に やけ た 跣 の 少年 たち が 、 蟻 の よう に たかり
^
拾い はじめ た 。
叩き終わる
(叩く.終わる)
延べ語数:
1
1177
,1436,10: おれ は おれ の ダム ・ ビート を いまだ に
^
たたき おわっ て は い ない 。
殴り掛ける
(殴る.掛ける)
延べ語数:
1
1177
,1132,11: 「 ふん 、 理窟 屋 め 、 よく あの 伍長 に
^
殴り かけ なかっ た な 」
耕し始める
(耕す.始める)
延べ語数:
1
1175
,597,23: 彼 は 夕方 や 日曜 を 利用 し て 、 庭木 を 勝手 に 引き抜い て 、 その あと に せっせと 畠 を
^
たがやし 始め た 。
笑い過ぎる
(笑う.過ぎる)
延べ語数:
1
1175
,498,7: どうも 僕ら 二 人 は 最初 に
^
笑い 過ぎ た 傾向 が ある 。
話し終える
(話す.終える)
延べ語数:
1
1175
,1100,22: めん めん と くわしく 話し た もの です から 、 相当 に 時間 が かかっ て 、 そう です な 、 すっかり
^
話し 終え た 時 に は 徴収 員 は 四 杯 目 の コップ に 口 を つけ て い た ほど です 。
病み老ける
(病む.老ける)
延べ語数:
1
1174
,79,10: 光線 の 変化 で 、 矢木 の 表情 は かなり
^
病み 老け て 見え た 。
粘り疲れる
(粘る.疲れる)
延べ語数:
1
1174
,634,14: 杵 が 臼 の ふち に ご くん と 当っ たり 、 餅 に
^
粘り つかれ て 杵 が 持ち 上ら なく なっ たり し た 。
貪り始める
(貪る.始める)
延べ語数:
1
1174
,5246,12: 肉親 の 死 から 、 君 は 精神 的 な 栄養 を
^
むさぼり 始める の だ 。
啜り終わる
(啜る.終わる)
延べ語数:
1
1174
,4856,0:
^
すすり 終る と 、 幸太郎 が おもむろに 口 を 開い た 。
回り切れる
(回る.切れる)
延べ語数:
1
1174
,4011,20: 給水 専用 車 や 、 ドラム 罐 を 積ん だ トラック で 補給 する が 、 数 が 少く て
^
廻り 切れ ない 。
食い治める
(食う.治める)
延べ語数:
1
1174
,1741,4: 「 うどん も 当分
^
食い おさめ だ から な 」
切り損ねる
(切る.損ねる)
延べ語数:
1
1174
,15,18: トラック は 通り過ぎ 、 やがて 舗装 路 の 穴 ぼ こ を さけよ う として 、 ハンドル を
^
切り そこね た らしい 。
掴み兼ねる
(掴む.兼ねる)
延べ語数:
1
1173
,966,12: しかし 宇治 は その 時 の 気持 を 自分 で も はっきり
^
掴み 兼ね て いる 。
履き換える
(履く.換える)
延べ語数:
1
1173
,329,5: そして 長靴 を 軍靴 に
^
履き 換え た 。
適し切れる
(適す.切れる)
延べ語数:
1
1173
,153,9: しかし 精神 力 だけ で は 米 軍 に
^
敵し 切れ なかっ た 。
散り降りる
(散る.降りる)
延べ語数:
1
1173
,1243,18: 道 は 落葉 が 層 を なし 、 風 の 為 に 葉 は 次々 に 梢 から
^
散り 降り た 。
罵り始める
(罵る.始める)
延べ語数:
1
1173
,1143,5: 眉 を ひそめ て 口汚く
^
罵り 始め た 。
歌い止める
(歌う.止める)
延べ語数:
1
1173
,1048,3: 女 は 突然
^
歌い 止める と 大きな 声 で 笑い 出し た 。
呟き止める
(呟く.止める)
延べ語数:
1
1173
,1009,39: 髪 は 乱れ て 頬 に 垂れ 、 指 で しきりに 蓆 の 端 を むしっ て いる の だ が 、 宇治 の 声 に も 気 を 止め ぬ らしく 、 眼 を 大きく 見開い た まま
^
呟き 止め ない 。
浮き始める
(浮く.始める)
延べ語数:
1
1171
,3231,11: 戸 が 破れ た と 一緒 に 、 もう 畳 が
^
浮き 始め た と です たい 。
張り始める
(張る.始める)
延べ語数:
1
1171
,29,13: 大分 空港 に 着い た 頃 から 、 薄い 雲 が 空 に
^
張り 始め た 。
踊り辞める
(踊る.辞める)
延べ語数:
1
1171
,2403,2: 彼 は
^
踊り やめ た 。
絞り始める
(絞る.始める)
延べ語数:
1
1171
,2099,21: 女 は びっくり し た よう に 立ち上っ て 、 眼 を 五郎 に 据え た まま 、 刺子 を
^
しぼり 始め た 。
欠き掛ける
(欠く.掛ける)
延べ語数:
1
1167
,210,7: この 朝 、 まだ 、 日記 を
^
かき かけ て いる ん です 。
粘り続ける
(粘る.続ける)
延べ語数:
1
1164
,93,63: 宇田川 町 の 喫茶店 は 、 暖房 屋 の ころ から 懇意 に し て い た ので 、 そこ に 泊り込む わけ に は いか なかっ た が 、 朝 の 十 時 に は もう その 店 の 一隅 の ボックス に ぼく は 腰かけ て い て 、 夜 の 十 一 時 十 二 時 まで 、 殆ど 毎日
^
ねばり つづけ て 暮し た 。
干暮らす
(干る.暮らす)
延べ語数:
1
1159
,60,6: 鼻 の 様子 を うか ゞ
^
ひ 暮らし て ゐる うち に 夜 が 明け た
運び掛ける
(運ぶ.掛ける)
延べ語数:
1
1154
,381,16: と 思っ て 、 ぼく は 、 何 ん という こと なし 、 口 に
^
運び かけ た 猪口 を 、 下 に 置い た 。
帰り損なう
(帰る.損なう)
延べ語数:
1
1154
,281,8: … … う かくして たら 、 また 、
^
帰り そこなう 。
載り切れる
(載る.切れる)
延べ語数:
1
1154
,228,37: で 、 その あと 、 三 人 が 家 へ 帰る と 、 茶の間 に は 、 もう 、 あかく と 眩しい ほど の あかり が つい て 、 大きな チャブ 台 の 上 に 、
^
のり 切れ ない ほど の 、 たくさん の 料理 の 皿 が 並ん で い た ばかり か 、 長火鉢 の 、 た ッ ぴつにつがれた 火 の うえ に か ゝ っ た 鍋 の 中 に は 、 みる から 食慾 を そ ゝ る おでん が 、 ふつ く と 煮え て い た 。
渡り見回す
(渡る.見回す)
延べ語数:
1
1153
,467,9: 電車 が 動き出し て から 、 車内 を ひと
^
わたり 見回す と 、 私 の 筋向かい に 一見 請負人 らしい 親分 ふう の 男 が 座っ て いる 。
躍り始める
(躍る.始める)
延べ語数:
1
1153
,400,44: おり も おり 、 日 露 の 役 に 出征 し て い た 次兄 が 戦傷 が もと で 病死 、 同年輩 の 知人 が 常陸 丸 で 戦死 し た こと など を きく と 、 私 の 若い 血 も
^
躍り 始め た 。
住み変える
(住む.変える)
延べ語数:
1
1153
,248,16: 結局 ここ も おさらば し て 問屋 橋 に ある 板 問屋 の 俵 松 に
^
住み 変え た 。
飲み足りる
(飲む.足りる)
延べ語数:
1
1152
,63,9: 「 弱っ た な ア 、 俺 は まだ
^
飲み 足り ない ん だ 」
聞き試みる
(聞く.試みる)
延べ語数:
1
1152
,599,3: 僕 は いろいろ
^
訊き 試み た 、 美保子 さん の 健康 の 許す 限り 、 条理 を 尽し て 三 日間 に 亘っ て 説い た 積り だ 。
引き抱える
(引く.抱える)
延べ語数:
1
1152
,207,20: すると 矢 張り 、 曲者 は 邪魔 立て する 美保子 を 刺し 、 気 を 喪っ た 奈々子 を
^
引き 抱え て 、 南側 の 大 窓 から 逃げ出し た こと に なり ます が 、 下 の 食堂 で は 少く とも 三 十 人 の 半分 の 十 五 人 位 は 外 の 方 を 向き 、 間 昼 の よう な 電灯 が 庭 一 パイ に 照 し て 居 た 筈 です から 、 その 三 十 の 眼 を 誤魔化し て 、 忍び込む こと も 逃 出す こと も 出来る わけ は あり ませ ん 。
追い足りる
(追う.足りる)
延べ語数:
1
1151
,18,29: 男 の 会員 は 、 必ずしも 若い 元気 な もの ばかり で なく 、 中 に は 分別 盛り も 過ぎ て 居る 癖 に 、 歓楽 を
^
追い 足り ない 、 貪婪 な 肉慾 の 老 獣 —— 四 十 歳 、 五 十 歳 、 どうか し たら 六 十 歳 近い 男 を さえ 交え て 、 覆面 の 婦人 群 と共に 、 まことに たとえ よう も 無い 異様 な 空気 を 醸し て 居り ます 。
出し強張る
(出す.強張る)
延べ語数:
1
1150
,268,11: 照国 の 誠一 は 、 愛嬌 の いい 顔 を
^
出し こわばら せ 、 小さい 身体 を まり の よう に はずま せ ながら 、 テーブル の 上 を ドン と 叩い た 時 でし た 。
剃り下げる
(剃る.下げる)
延べ語数:
1
1148
,24,15: わけても その コール マン 髭 は 特色 的 で 、 髭 の 上 半分 を
^
剃り 下げ た 青々 と し た 笹縁 が 、 或 人 は 気 障 だ と 言い まし た が 、 浮気 な 若い 女 達 に は 、 たまらない 魅力 で あっ た らしい の です 。
苛み続ける
(苛む.続ける)
延べ語数:
1
1147
,17,18: むずかしい 主人 と 、 吝嗇 な 内儀 の 間 に 挟まっ て 、 朝 から 晩 まで 、
^
さいなみ 続け られ ながら 、 三 度 の 食事 も おちおち とる 暇 も ない 程 、 —— どうして こんなにも 身体 が 続く か と 、 自分 で 自分 が 疑わ れる ほど 、 真に 影 も 日向 も なく 働い て き た の でし た 。
解き下げる
(解く.下げる)
延べ語数:
1
1147
,146,31: 奥 座敷 の 床の間 に 、 大 座布団 を 三 枚 重ね て 座っ た お 竹 は 、 お 杉 の 遺し た 白無垢 に 輪袈裟 を 掛け 、
^
解き 下げ た 髪 、 水晶 の 念珠 を 掛け て 、 両手 を 高々 と 合わせ た 姿 は 、 全く 生身 の 大日如来 とも 、 弁天 様 と も 言い たい 姿 でし た 。
鋳上げる
(鋳る.上げる)
延べ語数:
1
1145
,97,6: 四 十 前後 の 鋼鉄 で
^
鋳 上げ た よう な 精悍 な 感じ の する 男 で 、 むぜんの 唇 を 拭き ながら 、 張り切っ た 調子 で 始め ます 。
漕ぎ抜ける
(漕ぐ.抜ける)
延べ語数:
1
1144
,180,14: 可愛らしい 掌 を 肉刺 だらけ に し て 、 火の粉 の 中 を
^
漕ぎ 抜け た あの 女 —— 継 の 当っ た 木綿 物 を 着 て いる くせ に 、 名香 の 匂い を 持っ た 不思議 な 娘 、 野蛮 な 情熱 と 、 聡明 さ と を 兼ね備え た 芳江 —— 忠弘 は その 幻 を 追って 、 夜 も 昼 も 、 うつらうつら と 考え 続け て い た の です 。
選りだせる
(選る.だせる)
延べ語数:
1
1142
,162,26: 唯 の 人形 の よう に 坐っ た 御目見得 と 違っ て 、 手振り 身振り 面白く 踊る 娘 達 の 中 から 、 御 好み 次第に
^
選り 出せる ので 御座い ます 」
凌ぎ切れる
(凌ぐ.切れる)
延べ語数:
1
1141
,125,39: 腹 の 空い て 来る に も 閉口 し まし た が 、 それ より も 深 酷 な の は 山 の 夜 の 寒 さ で 、 腐っ た 半纏 一 枚 で は 、 容易 に
^
凌ぎ 切れる もの で は あり ませ ん 。
貪り味わう
(貪る.味わう)
延べ語数:
1
1139
,40,51: が 、 二 人 の 美術 学生 は 、 如何なる 非難 に も 嘲笑 に も 耳 を 塞い で 、 朝 の 九 時 から 夕刻 の 五 時 まで 、 完全 に 八 時間 労働 を 続け て 、 名品 彦根 屏風 の 一 点 一 画 まで も
^
貪り 味わっ た の でし た 。
飛びすさる
(飛ぶ.すさる)
延べ語数:
1
1138
,76,11: 京 姫 が 汚い もの から 飛 退く よう に
^
飛び すさる と 、
似遊ばす
(似る.遊ばす)
延べ語数:
1
1136
,107,38: 「 まア 、 まア 、 よく いらっしゃい まし た 、 お 亡くなり に なっ た 奥様 から 双生児 の 御 姉妹 が お あり だ と は 承 わっ て おり まし た が 、 まさか こんなに お
^
似 遊ばし て いらっしゃる と は 存じ ませ ん ので 、 ホホホ 」
張り生ける
(張る.生ける)
延べ語数:
1
1135
,67,3: が 、 矢
^
張り いけ ませ ん 。
貸し遣わす
(貸す.遣わす)
延べ語数:
1
1135
,31,16: 多 与里 、 小浪 、 梅野 の うち 、 その 方 望み の 一 人 を
^
貸し つかわす 」
歪み果てる
(歪む.果てる)
延べ語数:
1
1134
,102,53: 今時分 に は 珍 らしい 紋付 の 羽織 袴 、 それ も 幾年 女 の 手 に かから ない か 、 見当 も つか ない よう に ヨレヨレ に なっ た の が 、 虫 喰い 頭 、 皺 だらけ の 額 、 半白 の 髥 、 冷笑 と 苦渋 な 表情 に
^
歪み 果て た 頬 、 —— そんな もの を 鎧っ て 、 風 に 吹か れる 案山子 の よう に 、 安定 を 欠い た 身体 が 、 壇 の 上 に 、 フラフラ し て 居る の です 。
怠り果てる
(怠る.果てる)
延べ語数:
1
1132
,116,5: 二 人 共 勤め を
^
怠り 果て て 、 最早 人がましい 性格 も 失い 尽くし た よう に 見える の です 。
見足りる
(見る.足りる)
延べ語数:
1
1130
,5,11: 海野 君 の 死 は 惜 ん で も 惜
^
み 足り ない 。
吹き試みる
(吹く.試みる)
延べ語数:
1
1127
,26,33: ある 武士 が 、 落城 の 時 で なけれ ば 吹い て は なら ぬ 保 螺 貝 の 曲 に 異常 な 誘惑 を 感じ て 、 山中 に 分け 入っ て
^
吹き 試み た ため に 、 永 の 暇 に なる という 筋 で あっ た が 、 その 落城 の 譜 に 限り なき 魅力 を 感ずる 、 武士 の 心持 が 非常 に 面白く 書け て い た と 思う 。
掘り尋ねる
(掘る.尋ねる)
延べ語数:
1
1123
,248,84: 中尉 の 紹介 で その 女性 の 隣 の 席 に つき まし た が 、 一雄 は 何 が 何 ん だ か わから ず 、 夢 の よう な 気 が し て ぼんやり し て いる と 、 背広 服 を はじめ 一同 は 夫 の ため に 乾杯 を する やら 、 いかにも 丁寧 な にこやか な 態度 で 、 ここ でも また 松岡 の 父 が 話題 に のぼり 、 父 の 交遊 関係 など 根 掘り 葉
^
掘り 訊ねる の でし た 。
渡り見回る
(渡る.見回る)
延べ語数:
1
1119
,73,32: それ が やっと わかっ た の です 、 その 御 報告 が 一つ と ——」 公正 は 言葉 を 断っ て 、 そこ に 集っ て いる 人々 の 顔 を ひと
^
わたり 見廻 わ し た 。
置き付ける
(置く.付ける)
延べ語数:
1
1119
,49,25: その 傍 に は 高蒔絵 の 御 厨子 、 蝶 貝 入り の 書棚 、 梨地 定紋 ちらし の 文机 等 が 極めて 体裁 よく
^
置き つけ て あっ た 。
蝕み始める
(蝕む.始める)
延べ語数:
1
1118
,257,15: そのうち 次第に 体 の 自由 を 失い 、 病気 は 本格 的 に 肉体 を
^
むしばみ 始め た ので 、 どうにも なり ませ ん でし た 。
侵し始める
(侵す.始める)
延べ語数:
1
1118
,253,10: その 頃 から 病 は 彼女 の 肉体 を
^
侵し 始め て い た らしい の です が 、 病床 に 倒れる まで 東山 は 、 一 度 も 医者 に かけ なかっ た と いい ます 。
殴り続ける
(殴る.続ける)
延べ語数:
1
1117
,414,11: 彼 は 喚 めき ながら 、 自分 の 胸 を
^
なぐり つづけ た 。
捩り上げる
(捩る.上げる)
延べ語数:
1
1116
,238,64: 愛くるしい 眼 を じい ッ と 見詰め て いる と 、 いつか それ が 赤ン坊 で なく ほん もの の 妾 の 顔 に 見え たり し て 、 この 眼 で 夫 を 惑わ せ た か 、 蕾 の よう な 赤い 唇 を 見る と 、 夫 の 心 を 吸い寄せ た 憎い 唇 —— と 、 思わず 口 尻 を
^
捻り 上げ て 泣かせ たり し まし た 」 と 云っ て 、 彼女 は 虚 の よう な 声 で 笑っ た 。
困り始める
(困る.始める)
延べ語数:
1
1116
,213,16: が 、 段々 無心 が 烈しく なり 、 額 も 多く なる ので 私 も 少し
^
困り 始め まし た 」
押し上がる
(押す.上がる)
延べ語数:
1
1115
,248,11: 持 彦 は 一瞬 の うち に 倉 の 階上 に
^
おし あがっ た 。
会い続ける
(会う.続ける)
延べ語数:
1
1115
,111,15: 花 桐 と 持 彦 は かく て 人目 も 恥じ ず に 、
^
逢い つづけ た 。
見止める
(見る.止める)
延べ語数:
1
1114
,76,26: 経 之 が 去ろ う と し た 時 、 突然 、 やかた から 定明 が 立っ て 出 て 、 経 之 のす がた を
^
見 とめ た 。
通り付ける
(通る.付ける)
延べ語数:
1
1114
,447,7: その 流れ の あたり に 人 の
^
通り つけ た 小径 が 、 ひとりでに 草 の 間 について い て 、 小径 は 山麓 と 野 の 境 の 間 に ある 一つ の ほら穴 の 前 に 、 行き 尽 い て い た 。
盗み始める
(盗む.始める)
延べ語数:
1
1114
,391,28: それ は まるで 村人 同士 が 、 お 互 の 隙間 に 乗じ て 畑 から 畑 へ と わずか な 、 しかも かけがえ の ない 菜根 を
^
盗み はじめ た の だ 、 そして それら の 盗み 手 は 、 野 と 麓 の 境目 に いる 男女 が 行う た 盗み の わざ という ふう に 言わ れ た 。
示し合わす
(示す.合わす)
延べ語数:
1
1114
,381,0:
^
しめし 合し た こと は 勿論 で ある が 、 春 が 来 て 秋 が なかば に なっ て も 、 かれ ら の 行方 が わから なかっ た 。
抉り立てる
(抉る.立てる)
延べ語数:
1
1114
,349,4: だが 、 充分 に
^
抉り 立て られ た もの は 、 彼女 の かゆい 乳房 の うえ に 覚え ある もの を よみがえら せ た 。
打ち充てる
(打つ.充てる)
延べ語数:
1
1114
,276,18: 答え は なく 、 枯木 に こだま し た 人間 の 声 は 、 固い 石 を
^
打ち あてる よう だっ た 。
惹き入れる
(惹く.入れる)
延べ語数:
1
1113
,98,6: 彼女 は 益々 驚き に
^
惹き 入れ られ 、 手 に つめたい 汗 を 感じ た 。
成り気づく
(成る.気づく)
延べ語数:
1
1113
,106,26: 彼女 は 胸 の うち で 紀 介 さま 、 かく も 、 お 心 づくし を 忝 うし て い ながら いま ごろ に
^
なり 気づい た 心 の ぬかり を お ゆるし ある よう に 、 と 、 よく 細かい こと に 気づく 紀 介 が 、 ここ まで 心 を くだい て 深い 用意 を し て い て くれ た か と 、 胸 もと が こころよく 緊 って くる こと を 感じ た 。
抗い切れる
(抗う.切れる)
延べ語数:
1
1112
,207,11: 逃げ て も 逃げ 切れ ない し 、 挑ん で も
^
抗い きれる もの で は ない 、 ただ ひとつ の 事 は うまく だまし て 貝 を そのまま 帰す こと だけ が 、 一 さい が 無事 に すむ こと に なる の だ 。
引き込める
(引く.込める)
延べ語数:
1
1112
,195,5: 貝 は おとなしく 手 を
^
引き こめる と 、 こんど は 肩 を いだこ う と し 、 それ も 、 すて によって はずみ が 食わせ られ た 。
読み分ける
(読む.分ける)
延べ語数:
1
1111
,16,51: 作家 という 手品 使い が 最初 に つかう 手品 を 見分ける 雑誌 記者 に 、 いい加減 な 手品 を つき 付ける という こと は あり 得 ない 、 雑誌 記者 は 原稿 の 字 づら を ひと 眼 見 た だけ で 、 内容 とか 作品 の 厚み とか を すぐ
^
読み 分ける かん を 持っ て いる から 、 油断 が なら ない し おっかない 人 な の で ある 。
記し終わる
(記す.終わる)
延べ語数:
1
1110
,17,42: その 中 に は 、 算術 の 授業 に 黒板 を 使用 し て いる 絵 が あり 、 そこ に は 「 図 の 如く 、 教師 、 数字 と 算用 数字 を 呼 で 石盤 に 記さ しめ 、 一同
^
記し 終り たる とき 、 教師 盤上 に 記し 、 これ と 照準 せしめ 、 正しく 出来 たる 者 は 各 の 手 を 上げ しめ 、 誤り たる 者 は 手 を 上げ ざる を 法 と す 」 と 、 書か れ て いる 。
撮り続ける
(撮る.続ける)
延べ語数:
1
1109
,47,11: 寒い ところ で 、 結晶 の 顕微鏡 写真 を 長時間 にわたって
^
撮り 続ける こと は 、 非常 に 困難 で ある 。
刷り過ぎる
(刷る.過ぎる)
延べ語数:
1
1108
,71,5: これ は 少し たくさん
^
刷り 過ぎ た ので 、 なかなか 売り切れ ない よう で ある 。
吊り下がる
(吊る.下がる)
延べ語数:
1
1107
,21,22: しかし 寅彦 を 愛する 人 たち に は 、 この 蠅 除け 玉 が 一つ 、 昔 の まま に 天井 から
^
吊り 下がっ て 居れ ば 、 それで すべて が 残存 し て いる の で ある 。
降り過ぎる
(降る.過ぎる)
延べ語数:
1
1101
,711,25: 四 十 日間 、 雪 が 降る の を 待っ て い た うち は 、 毎日 雪 ばかり を 待っ て い て 、
^
降り 過ぎれ ば 、 観測 所 と 山頂 小屋 と の 交通 が とまる こと に 、 気 が つか なかっ た 。
巻き垂れる
(巻く.垂れる)
延べ語数:
1
1101
,376,16: 噴火 孔 の 端 の ところ は 、 熔岩 が 雪庇 の よう な 形 に
^
捲き 垂れ て いる が 、 この 部分 の 色 の 変化 が 、 非常 に おもしろい 。
置き換える
(置く.換える)
延べ語数:
1
1076
,854,34: その ため に 村 々 の 先祖 祭 は 複雑 な もの と なり 、 今 まで あっ た 儀式 は 聊か 衰え た よう だ が 、 まるまる 古く から の もの を
^
置き 替える こと は でき ず 、 依然として 七月 の 盆 の あと に 、 また 八月 の コウソ 祭 が あっ て 、 この 方 が 多く の 行事 と 結びつき 、 踊 その他 の 色々 の 催し を 伴 の うて 、 力 の 入れ かた が 格別 で あっ た 。
書き乗せる
(書く.乗せる)
延べ語数:
1
1076
,787,69: 東恩納 氏 も すでに 注意 せら れ た よう に 、 『 中山 世 鑑 』 以下 の 沖縄 の 史書 に は 、 折角 始め て 天 降っ た 男女 神 が 、 そのまま 島 人 の 元祖 と は なっ て しまわ ず 、 改めて 天 に 昇っ て 天帝 子 を 乞い 降し 、 それ から 三 筋 の 人種 が 増殖 し た よう に
^
書き 載せ て いる 。
湧き替える
(湧く.替える)
延べ語数:
1
1076
,650,33: もちろん これ を 史実 と 見る 者 は ない で あろ う が 、 暁 ごと に 東 の 地平線 を 望ん で い た 島 人 等 が 、 かしこ に は
^
湧き かえる 不断 の 火 が あり 、 テダ ( 太陽 ) は その 中 から 新た に 生まれ 出る ものの ごとく 想像 し 、 また 次々 の 経験 によって 、 いよいよ それ を 確認 する に 至っ た として も 不思議 で ない 。
繋ぎ付ける
(繋ぐ.付ける)
延べ語数:
1
1076
,640,65: いわゆる 竜宮 入り 民話 の 単なる 一致 だけ なら ば 、 これ を 摸倣 とも 運搬 と も 解し て しまう 者 が あろ う が 、 ともかく も 一方 に は 文字 の 資料 が あっ て 、 他 の 一方 で 既に 常民 の 意識 の 底 に 沈潜 し た もの を 、 ここ で は しっかり と 現世 の 生活 に
^
繋ぎ 付け て いる 。
積み並べる
(積む.並べる)
延べ語数:
1
1076
,561,73: 或いは 昔話 の 興味 を 高 めん が ため に 、 次第に 附け 加え た 趣向 だっ た の かも しれ ぬ が 、 もう 眼 を あけ て も よい と 言わ れ て あたり を 見廻す と 、 そこ に は 立派 な 御 屋敷 が あり 、 門 を 入っ た 取りつき の 外 庭 に は 、 さっき ほうり込ん だ 薪 なり 門松 なり が 、 ずらりと きれい に
^
積み 並べ て あっ た という の が 多い 。
語り添える
(語る.添える)
延べ語数:
1
1076
,546,37: 『 書 紀 』 の 海神 宮 の 物語 において も 、 一 書 に ただ 一つ だけ 、 羂 に かかっ て い た 川 鴈 を 助け た こと が 、 むしろ やや 唐突 に
^
語り 添え られ て ある の を 見る と 、 そういう 話し かた も 試み られ て い た こと は 判る が 、 もと は 二 人 の 男女 の 相 喜ぶ と いう だけ でも 、 それ が 蓬莱 へ の パスポート として 、 十分 な 時代 が あっ た という こと が 推測 せ られる の で ある 。
移し入れる
(移す.入れる)
延べ語数:
1
1076
,538,22: 是 など も おそらくは 島 の 外 で 、 すでに 出来 上っ て い た 一つ の 説話 を 、 新た に
^
移し 入れ た 証拠 で あっ た 。
開き添える
(開く.添える)
延べ語数:
1
1076
,408,46: 是 を 稲作 の 振興 期 の よう に 解し た 人 も ある か 知ら ぬ が 、 実は 今 まで の 用水 が 不足 し た 際 に 、 その 分配 を 調 摂し 、 且つ 能う べく は 新た な 田 を 、
^
開き 添えよ う と し た もの で あっ て 、 その 点 にかけて は ( 四 ) の 堰 掛り と 同じ に 、 すでに 一種 の 外資 借入れ の よう な もの で あっ た 。
飽き満ちる
(飽く.満ちる)
延べ語数:
1
1076
,265,10: 太平 の 天子 が 人 の 世 の 歓楽 に
^
飽き 満ち て 、 そろそろ と 不老不死 の 術 を 恋い 焦れ 、 ついに 道士 の 言 に 欺か れ て 無益 の 探求 を 企 つる に 至っ た など は 、 いわば 支那 古代 の 小説 の 一つ の 型 で あっ て 、 たまたま その 中 の 特に 美しく 、 かつ 奇抜 に し て 人心 に 投じ た もの が 、 永く 記 伝 せら れ て 世 に 残っ た に すぎ ぬ こと は 、 今日 は もう 疑う 人 も ある まい 。
説き掛ける
(説く.掛ける)
延べ語数:
1
1076
,2591,6: この 事 は すでに 一端 を
^
説き かけ て いる が 、 なお この 以上 に 稲 米 収穫 の 家々 の 祭 の 、 今 は すでに 衰え 幽か に なっ て いる もの を 、 伝承 の 側 から 次々 と 考え て 行き たい の だ が 、 問題 が あまりに 広汎 な ので 、 よほど 多く の 同志 の 協力 を 必要 と する 次第 で ある 。
盛り当たる
(盛る.当たる)
延べ語数:
1
1076
,2505,42: 新築 葺替え の 日 の 屋 移り の 粥 に も 例 は ある が 、 東北 で は いわゆる 大師 講 の 粥 に 、 銭 とか 団子 とか の かわっ た もの を 入れ て 置い て 、 それ に
^
盛り 当っ た 者 の 来年 の 幸運 を 占わ しめる 土地 が 多い 。
思い構える
(思う.構える)
延べ語数:
1
1076
,2451,167: 新 らしい 今年 藁 を もっ て 念入り に 俵 を 編み 、 それ に 次 の 苗代 の 種籾 を 入れ て 、 年 越 に は それ を 床 の 前 、 神棚 の 下 、 または 大黒柱 の 根 もと とか 、 臼 柱 の 片脇 の 臼 の 上 とか に 積み上げ て 、 それ に 緑 の 松 を 立て て 年 神様 の 来訪 を 迎えよ う と する など は その 一つ で あり 、 さらに その 俵 の 種籾 を 、 必要 量 より は 何 倍 か 多く 、 余分 は ことごとく 初 田植 の 日 の 祭 の 供物 、 働く 人々 の 晴 の 食料 に 宛てる べく 、 予 ね て 用意 し て 年 神 の 祭壇 を 豊か に し 、 且つ は 祭 に 仕える 者 の 心 を 楽しく しよ う と し た など も 、 いずれ も 新制 の 正月 を 採用 する に 際し て 、 新た に
^
思い 構え た 趣向 で あっ た と は 考え られ ない 。
残り伝わる
(残る.伝わる)
延べ語数:
1
1076
,2442,42: ただ 我々 の 学問 にとって 、 一つ の 幸い と いっ て も よい の は 、 年 俵 を 祭 の 中心 と し た 正月 の 儀式 が 、 今 は まだ 国 中 の 片田舎 に 、 飛び飛び に
^
遺り 伝わっ て いる 。
訝り尋ねる
(訝る.尋ねる)
延べ語数:
1
1076
,2381,82: 『 古事 類 苑 』 という 類 の 記録 の 集積 は 大きい が 、 大 部分 は 個人 の 見聞 記憶 、 それ も 今後 の 機会 の ため に それぞれ の 所 役 の 心得 に なる こと を 書き留めよ う と し た もの ばかり で 、 何故 に 是 だけ の 珍 らしい 慣行 が 伝わり 守ら れ 、 しかも 内 と 外 と 、 昔 と 今 と の 解説 が 変っ て き た か を
^
訝り 尋ねよ う と し た もの が 、 有っ た の か も 知ら ぬ が 残さ れ て は い ない 。
構い付ける
(構う.付ける)
延べ語数:
1
1076
,2141,28: ともかく も タマ も て 身 を 粧う 風習 の 是 ほど 根強い 種族 が 、 この 美しく し て また 由緒 ある 宝貝 だけ を 、 まったく
^
構い つけ ず に い た という こと は 、 単なる 偶然 と は 解し 得 られ ない 。
装い立てる
(装う.立てる)
延べ語数:
1
1076
,2038,16: ともかく も これ を 頸珠 として 珍重 し た 動機 に も 、 ただ 容色 を
^
粧い 立てる 以上 に 、 まだ 何 か の 隠れ た 力 が 考え られる こと は 、 古史 を 読む 者 の 年 久しい 体験 で あっ た 。
築き立てる
(築く.立てる)
延べ語数:
1
1076
,2018,12: すなわち 旧来 の 慣行 の 基礎 の 上 に 、 新た に
^
築き 立て られ た 輸入 材 の 文化 だっ た の で ある 。
引き散らす
(引く.散らす)
延べ語数:
1
1076
,1946,42: ともかく も 中古 以前 に は 食用 の 記録 は まったく 無く 、 その他 の 用途 も 次第に 重要 性 を 失っ て 、 今 で は 田舎 に も 気づい て いる 人 は 少なく 、 僅か ばかり の 文献 を
^
引き 散らす より ほか に 、 現実 の 経験 を 基 に し て 、 或 る 一つ の 人生 問題 に 、 近 よって 行く こと が でき なく なろ う と し て いる 。
選び用いる
(選ぶ.用いる)
延べ語数:
1
1076
,1928,20: それとも 最初 に は 海 から 採り上げ た 色々 の 貝 の 中 の 、 最も 鮮麗 なる もの を
^
選び 用いる 趣味 が すでに 普及 し て い て 、 それ が 南 の 島々 で 見る よう に 、 特に 獲 難い 石 類 に あこがれる 傾向 を うながし た か 、 親しく 南北 洋上 の 島々 について 、 今後 は 日本人 が 比較 参照 す べき 問題 で あろ う と 思う 。
説き尽くす
(説く.尽くす)
延べ語数:
1
1076
,1777,31: 今 で は 子供 も 笑っ て しまう よう な 、 小さな 昔話 で は ある けれども 「 鼠 の 浄土 」 の 成り立ち に は 、 一朝 に は
^
説き 尽さ れ ぬ 歴史 が あっ た よう で ある 。
焼き巡らす
(焼く.巡らす)
延べ語数:
1
1076
,1738,23: 神 が 鳴鏑 の 矢 を 捜し に 、 大野 の 中 に 入っ て 行か れる と 、 火 を もっ て
^
焼き 廻らさ れ て 、 出る 路 が わから なく なっ た 。
招き迎える
(招く.迎える)
延べ語数:
1
1076
,163,58: ちょうど 伊勢 の 海 の 湾口 を ほぼ まとも に 向い て 、 潮 の 流れ と 主 風 の 方向 と に 、 今昔 の 変化 は 無い か どう か 、 まだ 自分 に は 確かめ られ ぬ が 、 ともかく も 爰 に 蓬莱 の 仙郷 を 夢想 し 、 徐 福 ・ 楊貴妃 を
^
招き 迎えよ う と し た 程度 に 、 大洋 と の 交通 の 考え られ やすい 土地 で あっ た 。
帰し掛ける
(帰す.掛ける)
延べ語数:
1
1076
,1625,20: 狐 が 農作 の 神 の ごとく 一般に 崇 祀 せ られ て いる 起原 は 、 ようやく 不明 に
^
帰し かけ て いる が 、 それ が 我々 の 仲間 の 採訪 によって 幸い に 湮滅 を 防ぐ こと が でき た 。
差し控える
(差す.控える)
延べ語数:
1
1076
,1618,76: 日本 の 内地 で 感覚 の 是 と 近い もの は 、 旧 七月 盆 の 魂祭 の 後先 に 、 盛ん に 飛びまわる 色々 の 蜻蛉 、 又は ホトケノウマ など と 称し て 、 稲穂 の 上 を 渡り あるく 蟷螂 の 類 、 是 は 先祖 様 が 乗っ て 来ら れる と 云い 、 または 亡き 魂 の 仮 の 姿 かも しれ ぬ と いっ て 、 いかなる 悪太郎 も 捕獲 を
^
さし 控え させ られる 。
取り捨てる
(取る.捨てる)
延べ語数:
1
1076
,1603,22: この 種 年々 の 行事 に 裏づけ られ た 信仰 は 、 世相 が 改まっ て も そう 根 こそげ に は
^
取り 棄て られ ない と 同時に 、 始終 周囲 の 条件 に 適応 し て 、 目 に 立た ぬ 少し ずつ の 変更 を 重ね ず に は い なかっ た 。
食み荒らす
(食む.荒らす)
延べ語数:
1
1076
,1502,53: 前 に 援用 し た 久米島 の オタカベ と 異なる 点 は 、 この 方 で は 鼠 の 来歴 を 明示 せ ず 、 また ニライ の 神 に 送り返す という 文言 は なく 、 ただ この 害 獣 の 地面 の 下 から 出 て き て 、 しばしば 田作り を
^
食み 荒らす を 憎み 、 それ を 呪詛 し て 無力 なら しめよ う と する だけ で ある が 、 次 の よう な 発端 の 数 句 が あっ て 、 それ が 是 から の 問題 に なる の で ある 。
防ぎ免れる
(防ぐ.免れる)
延べ語数:
1
1076
,1498,11: 弘 く 内外 の 島々 において 、 鼠 の 害 を
^
防ぎ 免れる 方法 は 、 どうして い た か 、 それ を 次々 と 突き とめる 必要 が ある 。
営み続ける
(営む.続ける)
延べ語数:
1
1076
,1284,100: 宮古 の 古見 という 地 の 存在 が 明示 し にくい だけ で なく 、 八重山 の 方 の 古見 に こそ 、 小浜 ・ 竹富 ・ 新城 ・ 黒島 という 四つ の 島 が あっ て 、 昔 の 首 邑 の 東 南面 を 防護 する か の よう に 併列 し て いる のみ か 、 現に 三 離 御岳 の 祭儀 の 一部 ずつ を 分担 し て 持ち 伝え 、 且つ 一方 に は 潮 の 迅 い 海 を 渡航 し て 、 今 も 親 島 の 地 に 毎年 の 稲作 を
^
営み 続け て いる の で ある 。
語り交わす
(語る.交わす)
延べ語数:
1
1076
,1273,27: それ を 読ん だ という 人 に は その後 何 十 人 と いう ほど も 出逢っ た が 、 各自 の 印象 は まだ 十分 に
^
語り かわす こと も でき ず に いる 。
走り近づく
(走る.近づく)
延べ語数:
1
1076
,1244,26: 国頭 郡 の 海岸 の 一 村 で は 、 或 る 青年 が 舟 から 上っ て くる 白衣 の 神 を 、 不意 に
^
走り 近づい て 捉え て 見 た ところ 、 それ は 自分 の 母 で あっ て 非常 に 叱りつけ られ た という 話 も 、 その 近く の 村 の 人 から 聴い た こと が ある 。
養い立てる
(養う.立てる)
延べ語数:
1
1076
,1194,23: 現在 残っ て いる 沖縄 の 「 お もろ 」 を 見 て ゆく と 、 この 人世 を 支え また は
^
養い 立てる ニライ の 力 を 、 本来 は セヂ と 呼ん で い た こと が わかる 。
蒔き散らす
(蒔く.散らす)
延べ語数:
1
1076
,1190,96: 是 ら の 旧記 類 は つい 近頃 まで 、 いずれ も 写本 で あっ て これ を 蔵する 家 も 少なく 、 また 読ん で 理解 する 者 も めったに ない ため に 、 鳥 が 大海 を 飛び越え て 稲 の 種 を 運ん だ という 言い伝え は 、 元 から 有っ た の で なく とも 、 次々 と 遠慮なく ひろまっ て 、 今 でも 国頭 郡 の 田港 の 海神 祭 の 神歌 に は 、 おし 鳥 が この 甘 種 白 種 を 口 にくく んで 、 畔 から
^
蒔き 散らし た と 唱え て いる こと が 、 島袋 源 七 君 の 『 山原 の 土俗 』 に 見え 、 遠く 北 に 離れ た 奄美 大島 など で も 、 その 鳥 が 鶴 に なっ て いる だけ で 、 やはり 稲 の 種 が ニライカナイ から 運ば れ た という 話 が 、 『 南島 雑話 』 に は 誌 さ れ て ある と 、 伊波 君 は 注意 し て おら れる 。
写し伝える
(写す.伝える)
延べ語数:
1
1076
,1149,37: そういう 中 でも 文章 は その 特技 を もつ 人々 の 手 に 委託 せら れ 、 公私 の 記録 は 漢文 を もっ て 訳出 する を 本意 と し 、 たまたま 現実 の 国語 を
^
写し 伝えよ う と し た 場合 に も 、 その 表記 は 主として 漢字 に 拠り 、 その 音韻 の 判別 は 驚く べく 精確 で あっ た と さえ 言わ れ て いる 。
養い続ける
(養う.続ける)
延べ語数:
1
1076
,1087,17: 久しく 南端 の 島々 に 分かれ 住ん で 、 互いに 異国 の よう な 感じ を
^
養い つづけ て い た 沖縄 諸島 の 人 たち が 、 近世 よう や くに し て 再会 の 機会 を 把 え て 、 言語 ・ 信仰 その他 の 生活 諸相 に 、 埋もれ たる 上代 の 一致 を 心づく に 至っ た こと は 、 我々 の ため に も 予期 せ ざる 大いなる 啓発 で あり 、 同時に また 南北 太平洋 の 洪 大 なる 水面 に 、 ぱらぱら と 散布 し て いる 島々 の 居住 者 に 取っ て も 、 測り 知ら れ ぬ ほど の 大いなる 希望 の 種 で あっ た 。
抜き捨てる
(抜く.捨てる)
延べ語数:
1
1076
,1044,33: それ より も 前 に 考え て み なけれ ば なら ぬ の は 弥勒 の 船 、 この 人間 の 遁 れ がたい 苦悩 と 哀愁 を 、 いつか は 完全 に
^
抜き 棄て ん が ため に 、 下 生し た もう べし という 仏 様 が 、 やはり 船 に 乗り 水 を 渡っ て この 岸 に お 着き なさ れる もの と 、 最初 から 想像 せら れ て い た か どう か 。
歌い換える
(歌う.換える)
延べ語数:
1
1076
,1041,24: この 「 熱海 の 浦 」 の 句 を 、 足柄下 郡 の 方 で は 「 真鶴 みな と に 云々 」 と
^
歌い 替え て おり 、 安房 で は 本 の まま に 「 鹿島 の 浦 に 」 と 歌い上げ て い た 。
話し替える
(話す.替える)
延べ語数:
1
1075
,656,36: たぶん は この ほう が 一つ 前 の もの で 、 のち に 歯 黒 の 風習 が ひろく 流行 し て き て から 、 それ が 珍 らしい ので この 点 だけ を 、
^
話し かえる こと に し た の だ と 思う 。
言い教える
(言う.教える)
延べ語数:
1
1075
,581,11: それで こういう 事柄 は みな 常識 と なっ て 、 わざわざ
^
言い 教える 人 も なく 、 今 と なっ て は かえって この めずらしい 昔話 の 心持 を 、 わかり にくい もの に し て いる の で ある 。
績み始める
(績む.始める)
延べ語数:
1
1075
,577,28: この 二 人 が 相談 を し て 、 めいめい 一 枚 の 麻 の きもの を こしらえよ う という こと に きめ 、 苧 の 糸 を
^
績み はじめ た 。
吸い枯らす
(吸う.枯らす)
延べ語数:
1
1075
,569,54: ふつう の 酸漿 の 他 の もの と かわっ て いる 点 は 、 うて な が 実 の 成熟 につれて だんだん と 伸び て き て 、 しまいに は 繋がっ て 袋 の よう に 縫い合わさ れ 、 そっくり あの 紅い 実 を つつん で しまっ て 、 蠅 や 小 蜂 に
^
吸い 枯らさ れる こと を 防ぐ こと で ある 。
ない上げる
(なう.上げる)
延べ語数:
1
1075
,473,22: どう し たら よかろ う か と 思案 投首 を し て いる の を 見 て 、 繩 を 千 束
^
ない あげ て から 、 それ を そっくり 焼い て 灰 に し て 、 献上 すれ ば よい じゃ ない か と 、 注意 し て くれ た の が その 父 で あっ た 。
聞き溜める
(聞く.溜める)
延べ語数:
1
1075
,405,30: そういう 中 でも ため に なり また 楽しみ に なる もの を 、 つい うっかり と 聴き 流し て しまわ ぬ よう に 、 わたし など が 若い ころ から
^
聴き ため て 、 だんだん と 深い 意味 の わかっ て き た いろいろ の 昔話 の なか で 、 親 棄山 という かわっ た 話 を 一つ し て 見よ う 。
拾い寄せる
(拾う.寄せる)
延べ語数:
1
1075
,342,24: 隠岐 島 の 海士 村 など で は 、 この 日 の 祈願 に さきだっ て 、 浜 の 小石 を 千 個 だけ
^
ひろい よせ て 、 めいめい が それ を 一つ ずつ 手 に 持っ て 、 お参り し て は 拝殿 に 置い て くる そう で ある 。
緩み始める
(緩む.始める)
延べ語数:
1
1075
,302,65: この 協同 の 信心 という こと は 、 もと は 村 かぎり の 小さい 氏神 の 社 において 生まれ 、 後 に おいおい と 国 の 大神 の 、 たがい に 知ら ぬ 信徒 の あいだ に も 拡がっ た もの と 思う の だ が 、 それ に し て は 、 その 本元 の 村 や 大字 において 、 やや 結合 の
^
ゆるみ 始め た の が 、 少し 早 過ぎる よう に 思わ れる の は 残念 で ある 。
汲み似通う
(汲む.似通う)
延べ語数:
1
1075
,1311,43: 司馬 江漢 の 『 西遊 旅 譚 』 という 紀行 は 、 今 から 百 四 、 五 十 年 前 の もの で ある が 、 これ に は 中国 の ある 山村 で 、 女 が 毎日 谷川 へ 水 を
^
汲み にかよう こと が 書い て ある 。
祭り始める
(祭る.始める)
延べ語数:
1
1074
,771,26: 月 の 八 日 は 薬師 の 賽 日 に は 相違 ない が 、 この 類 の 薬師 は かえって 八 日 という 所 から
^
祭り 始め た の で は ない か と 思わ るる 仔細 が ある 。
取り重ねる
(取る.重ねる)
延べ語数:
1
1074
,586,51: 太郎 の 朔日 または 次郎 の 朔日 、 中国 地方 で ヒトヒ 正月 と 称し て 、 この 日 一 日 だけ 正月 の 式 を 繰返し 、 あるいは 送り 正月 と いっ て 半日 年 神 を 送る など という の は 、 厄年 の 男女 が もう一度 年 を
^
取り 重ねる 習俗 と 、 関係 が あり そう で ある 。
進み加わる
(進む.加わる)
延べ語数:
1
1074
,2067,56: 学問 を する 人 が それ に 注意 を しよ う と せ ず 、 自分 で 祭 を する 農民 漁民 たち も 、 これ を 深く 考え て 見よ う と は し なかっ た ため に 、 忘れ た よう に なっ て いる ばかり で 、 どの よう に 新しい 文化 は
^
進み 加わっ て 来 て も 、 古い この 御国 の 神 ながら の 道 という もの は 、 尋ね て 行け ば まだ 必ず 見つかる の で ある 。
打ち滅ぼす
(打つ.滅ぼす)
延べ語数:
1
1074
,1978,24: 神 が 南 の 方 から 八 人 の 御子 を 連れ て 帰り たまう 日 に 、 お 憤り によって 巨旦 は たちまち
^
打ち 滅ぼさ れ 、 蘇 民 の 末 は 永く 神 の 御 庇護 を 受け た という こと に なっ て い て 、 現に 今 でも 国々 の 天王 社 または 祇園 さん の お 社 から 、 授け られる 疫病 除け の 守り 札 に は 、 蘇民将来 子孫 也 という 文字 を 、 書い た もの が 多い の で ある 。
恨み悲しむ
(恨む.悲しむ)
延べ語数:
1
1074
,1969,25: 正直 な 貧乏人 は 代り に その 屋敷 を 持つ こと に なっ た が 、 沖 繩 の 話 で は その 猿 が
^
恨み 悲しん で 、 毎日 山 から 来 て 門 の 石 に 腰かけ て 啼い た 。
拝み続ける
(拝む.続ける)
延べ語数:
1
1074
,1852,13: 弟 は 土 の 下 で も なお 二 十 三 夜 を
^
拝み 続け て いる と 、 三 年 目 の 九月 二 十 三 日 の 晩 に 、 お 月 様 が 三 体 に なっ て 出現 なさ れ 、 中央 の 一つ は 天 に 留まり 、 左右 の 二つ は 船 と 船子 と に なっ て 、 その 弟 を 載せ て 白浜 という 海辺 に 着い た 。
彫り入れる
(彫る.入れる)
延べ語数:
1
1074
,1789,29: それから まだ ある の は 、 この 日月 の お 形 の 下 に 、 一方 に は 鶺鴒 という 小鳥 、 他 の 一方 に は 鶏 が
^
彫り 入れ て ある こと で 、 説明 が ない と これ だけ は よく 解ら ない 。
刻み入れる
(刻む.入れる)
延べ語数:
1
1074
,1727,4: 年号 と 月日 を
^
刻み 入れ た の も この 頃 は 少なく ない 。
彫り付ける
(彫る.付ける)
延べ語数:
1
1074
,1724,21: 文字 を 知る 人 が 多く なっ て から の 石 は 、 大きく 立派 に 名 を 書い て
^
彫り 付け て ある が 、 古い もの は ただ 浮彫 り 線 彫り の 像 で あり 、 または 何 も ない ただ の 石 も ある ので 、 ちょっと 見 た だけ で は まちがえ やすく 、 土地 で は これ を 何と いう か を 、 聴い て 知る の 他 は ない もの も 多い 。
拝み崇める
(拝む.崇める)
延べ語数:
1
1074
,1709,23: それで 今 私 の 言っ た よう な 考え方 は 、 事 に よる と 日本人 の 古来 の 信仰 、 神 を
^
拝み 崇める 者 の 心持 の 上 に も 、 当てはまる もの で は ない か と 思う 。
忌み籠もる
(忌む.籠もる)
延べ語数:
1
1074
,1622,42: 捜せ ば なお 出 て 来る だろ う が 、 今 私 の 記憶 し て いる の は 、 たしか 徳島 県 の 剣山 周辺 に も あっ て 、 これ は 祭 の 準備 の 間 、 奉仕 者 が
^
忌み 籠る こと で あっ た 。
流し掛ける
(流す.掛ける)
延べ語数:
1
1074
,1522,25: 畑 の 中 に は 処々 に 一 尺 ばかり の 石 を 転がし 、 それ に 石灰 を 水 に 溶い た もの が
^
流し かけ て ある の は 、 兎 を 驚かす ため だ と いい 、 杉 の 小 枝 の 赤く 枯れ た の を 斜め に ぶらさげ た の は 、 鼬 の 形 に 似せ て 鳥 を 追う ため だ と いっ て い た 。
追い退ける
(追う.退ける)
延べ語数:
1
1074
,1493,27: すなわち 悪い 臭気 の する もの を 田畠 の へり に 立て て 、 動物 の 中 で も 主として 獣類 に 不安 を 感じ させ て
^
追い 退ける こと から 、 導か れ た 命名 な の で ある 。
放ち捨てる
(放つ.捨てる)
延べ語数:
1
1074
,1100,5: ただ ネブタ を 災厄 として
^
放ち 棄てよ う という の は 如何 と 、 カルモチン 常用 者 輩 は 一斉 に 批難 する かも 知れ ない 。
流し捨てる
(流す.捨てる)
延べ語数:
1
1074
,1074,95: つまり ネブタ と 豆 は 二つ の やや 似 た 所 の ある 植物 で あっ て 、 しかも 両 語 とも それぞれ に 別 の 意味 を もち 、 一方 は 甚だ 感心 せ ず 、 他 は 好ましい こと で あっ た 故に 、 彼 は 流れ て しまえ これ は 止まっ て おれ と 言っ た 所 に 、 水辺 の 行事 として の 言葉 の 綾 が 珍重 せら れ た ので 、 それ に も また 最初 何 か の 木 の 小 枝 を以て 、 身 を 撫で て
^
流し 棄てる 習俗 が 裏打ち を し て いる か と 思う 。
歌い楽しむ
(歌う.楽しむ)
延べ語数:
1
1074
,1012,16: 今 は ただ 簡単 に 酒食 を 携え て 川 の 辺 へ 行き 、 飲み食い
^
歌い 楽しむ だけ に なっ て いる が 、 それでも その 折 に 唱える 言葉 は 、
言い触れる
(言う.触れる)
延べ語数:
1
1073
,8098,19: 貞 盛 は 、 声 を 大 に し て 、 百姓 の あいだ に も 、 こう
^
いい 触れ させ た 。
伐り取れる
(伐る.取れる)
延べ語数:
1
1073
,7976,16: 「 この 分 なら 、 俺 たち に も 、 一 国 や 二 国 は
^
伐り 取れる ぞ 」
し散らす
(為る.散らす)
延べ語数:
1
1073
,7970,37: —— という の は 、 都 を 立つ 前 から 、 かねて 貞 盛 が いい さ と し たり 、 また 、 坂東 の 国司 たち が 、 逃げ のぼっ て 来 て は 、 吹聴
^
し ちらし た “ 将門 禍 ” の 誇張 が 、 余りに 効き すぎ て い た 結果 、 将門 旋風 の 波長 は 、 今や 、 極端 な “ 将門 恐怖 ” を ひき 起し 、 将兵 たち は 、 家 を 立つ に も 、 駅路 の 軍旅 の あいだ も 、 将門 将門 と 、 口 に する たび 、 悪魔 に 憑かれ た よう な 怯え を 募ら せ て い た 。
撒き降らす
(撒く.降らす)
延べ語数:
1
1073
,7814,40: たくさん な 鈴 の 音 の 数 ほど 、 天女 に 扮 し た 巫女 が 現われ 、 綾羅 の 袂 や 裳 を ひるがえし ながら 、 大勢 の 頭 の 上 へ 、 五色 の 紙 蓮華 を 、
^
撒き 降らし た 。
噛み散らす
(噛む.散らす)
延べ語数:
1
1073
,7664,33: 戦っ て は 悔い 、 勝っ て は 悔い 、 八 ヵ国 の 官民 に 、 万歳 を以て 迎え られる や 、 いよいよ 、 人知れず 、 後悔 の 蝮 に 、 腸 を
^
噛み ちらさ れ て い た 。
叩き散らす
(叩く.散らす)
延べ語数:
1
1073
,7652,10: 羯鼓 を 打つ 、 笛 を 吹く 、 鉢 を
^
たたき ちらす 。
頼み入れる
(頼む.入れる)
延べ語数:
1
1073
,7259,4: かねて お 味方 を
^
頼み 入れ て ある 田原 藤太 秀 郷 どの に 、 急 を お告げ し て 、 援軍 を 仰が ね ば なら ぬ 」
取り掛ける
(取る.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,6637,18: それ を 、 やにわに 、 酒 に かくそ う と する もの の よう に 、 杯 を
^
とり かける と 、 不 死人 が 、
飛び乱れる
(飛ぶ.乱れる)
延べ語数:
1
1073
,6508,9: きれ ぎれ に 、 そんな 大声 が 、
^
飛び 乱れる 。
付き流れる
(付く.流れる)
延べ語数:
1
1073
,6499,7: と 、 いう 声 が 、
^
つき 流れ た 。
叱り設ける
(叱る.設ける)
延べ語数:
1
1073
,649,17: お 客人 たち も おら るる 所 へ 、 ひょんな お 取次 は 、 興ざめ の お
^
叱り もうけよ う 。
酌み分ける
(酌む.分ける)
延べ語数:
1
1073
,6478,42: 幔幕 を 打ち 廻し た 神前 で 、 将門 立会い の 下 に 、 双 互 の 者 が 居 ながれ 、 禰宜 、 神職 の 祝詞 、 奏楽 、 神饌 の 供御 など が あっ た 後 、 神酒 を
^
酌み わけ て 、 めでたく 、 和睦 が すん だ 。
除き掛ける
(除く.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,638,30: 放免 は 、 轅 門 を はいっ て 、 白砂 の しきつめ て ある 広前 を きょときょと 見 まわし 、 もう 一 重 ある 右側 の 平 門 を
^
のぞき かける と 、 一隅 の 雑 舎 の うち から 、 水干 姿 の 小者 が 、 ぱっと 、 駈けよ って 、
踊り更ける
(踊る.更ける)
延べ語数:
1
1073
,6205,31: 天 慶 二 年 の 夏 中 は 、 夜毎 夜毎 、 空也念仏 の 称名 の 声 と 、 夢中 で たたく 鉦 の 音 と 、 妖しい まで に
^
踊り 更ける 人影 に 、 都 の 辻 は 、 異様 な 夜景 を えがい て い た 。
撃ち漏らす
(撃つ.漏らす)
延べ語数:
1
1073
,6031,0:
^
討ち 洩らさ れ た 貞 盛 の 郎 従 は 、 蜘蛛 の 子 みたい に 、 山地 の 方 へ 逃げ 散っ た 。
送り入れる
(送る.入れる)
延べ語数:
1
1073
,5872,19: ちょうど 、 年 暮 の 三 十 日 に は 、 炭 倉 へ 千 俵 の 炭 を
^
送り 入れ ます から 、 その 時 、 馬子 や 百姓 の 中 に 交じっ て 、 柵 の 内 へ 筑波 の 兵 を お 入れ に なれ ば 、 内 と 外 と の 両 攻め に 会わ せ て 、 難なく 、 ぶち 破る こと が でき ましょ う 」
労り慰める
(労る.慰める)
延べ語数:
1
1073
,5554,13: あらゆる 犠牲 と 同情 を あつめ て 、 将門 の 傷 魂 を
^
いたわり 慰め た で あろ う こと は 、 想像 に 難く ない 。
防ぎ疲れる
(防ぐ.疲れる)
延べ語数:
1
1073
,5284,17: 退い て は 襲 せ 、 退い て は 襲 せ て 来る 敵 に 、 こう
^
防ぎ 疲れ て しまっ て は … … 」
計り過ぎる
(計る.過ぎる)
延べ語数:
1
1073
,5199,16: —— 余り に も 兄 者 人 は 、 自分 の 気もち で 、 他 を
^
量り すぎる 。
射集める
(射る.集める)
延べ語数:
1
1073
,515,103: いつも の 山 の 穴 へ 」 と 、 不 死人 は 、 われ がち に 逃げまどう 仲間 へ 叱咤 し ながら 、 一方 の 腕 に 、 小次郎 の からだ を 引 ッ つるし 、 山門 を 横 に 、 山 寄り の 地勢 へ 向っ て 、 駈け 出し て ゆく と 、 彼 すら 予測 し 得 なかっ た 物 蔭 から 、 一 陣 の 人影 が 、 列 を すすめ 、 ばらばら と 、 虚空 に は 羽 う なり を 、 地 に は 空 走り の 音 を 立て て 、 無数 の 矢 を 、
^
射 集め て き た 。
拒み切れる
(拒む.切れる)
延べ語数:
1
1073
,4834,8: その くせ 、 彼 は やはり 、
^
拒み きれ ず 、 不 死人 について 、 洛 内 の 遊女 宿 へ 、 はいっ て 行っ た 。
出付ける
(出る.付ける)
延べ語数:
1
1073
,4751,1: 「
^
出 つけ ない 場所 へ 出 た ため か 、 あんなに 、 考え て い た のに 、 いい わすれ た 。
出し下さる
(出す.下さる)
延べ語数:
1
1073
,4528,26: 私 ひとり に 、 かく まで 、 苦心 さ せ て 、 さき に 書状 も あげ て ある のに 、 一 兵 も 加勢 を
^
出し 下さら ぬ と は 」
隠し入れる
(隠す.入れる)
延べ語数:
1
1073
,4241,43: その 第一線 から 戻っ て 来 た 物見 の 騎馬 たち は 、 あちこち の 味方 へ こう 呶 鳴り ながら 、 部落 の 中 の 一番 大きな 家 の 前 へ 来 て 、 土塀 の 中 へ 、 馬 を
^
かくし 入れ た 。
飲み更かす
(飲む.更かす)
延べ語数:
1
1073
,4035,22: 広間 の 燭 を 、 一隅 に 縮め て 、 国 香 を 中心 、 内輪 だけ が なお 夜 を
^
飲み 更かし て いる の は 、 話題 が 、 将門 の 事 に なっ た から で ある 。
言い解ける
(言う.解ける)
延べ語数:
1
1073
,4028,10: もし 叔父 共 が 責め たら 、 よい よう に
^
いい 解けよ 」
話し尽きる
(話す.尽きる)
延べ語数:
1
1073
,3871,25: 夜もすがら 、 この 老 夫婦 は 、 桔梗 が 生まれ た 時 から 、 きょう まで の 想い出 を 、 いくら 話し て も
^
話し つき ない よう に 、 語りあっ て は 、 泣き沈ん で い た 。
舞い千切る
(舞う.千切る)
延べ語数:
1
1073
,3857,60: 桔梗 は 、 うす 紅梅 、 緑 、 白 、 紫 と 襟 色 を 重ね た 小 袿 を 着 、 つややか な 黒髪 を うし ろ に 下げ て い た が 、 親 の 家 の 門 を 、 幾 歩 か 、 出る と 、 その 黒髪 も 小 袿 の 袖 も 、 空 へ
^
舞い ちぎら れる よう に 、 赤城 颪 し に 吹か れ て い た 。
泣き腫れる
(泣く.腫れる)
延べ語数:
1
1073
,3849,0:
^
泣き 腫れ た 顔 を 、 幾たび も 、 鏡 に むかっ て 直し た 。
酌み交わす
(酌む.交わす)
延べ語数:
1
1073
,3847,18: 夕餉 の 一刻 に は 、 親 娘 し て 、 そっと 、 土器 で 杯 が
^
酌み かわさ れ 、 桔梗 の 母 なる 媼 は 、 瞼 を ぬぐい 通し て い た 。
睦み戯れる
(睦む.戯れる)
延べ語数:
1
1073
,3475,1: どう
^
睦み 戯れ て も 、 祭 の 庭 で は 、 人 も ゆるし 神 も ゆるし 、 罪 と は し ない その 頃 の 習俗 で あっ た 。
貪り入れる
(貪る.入れる)
延べ語数:
1
1073
,3420,14: 薄く 巻き 上がっ て いる 腹の中 へ 、 い つ 鶏 や 兎 を
^
貪り 入れよ う と する か 知れ た もの で は ない 。
泣き治まる
(泣く.治まる)
延べ語数:
1
1073
,32,5: 彼 は 、 自然 に
^
泣き おさまる まで 、 自分 を 泣かせ て 、 やがて 、 嗚咽 が 止まる と 、 忘れ た よう に 、 けろりと 、 太陽 に 顔 を 乾かし て いる 。
持ち忘れる
(持つ.忘れる)
延べ語数:
1
1073
,3164,11: 団欒 の 中 でも 、 彼 は ふと 、 箸 を
^
持ち わすれ た まま 、 桔梗 の 横顔 を 見 て しまう こと が ある 。
担ぎ掛ける
(担ぐ.掛ける)
延べ語数:
1
1073
,2964,3: 将門 を 、
^
かつぎ かけ た 。
差し並べる
(差す.並べる)
延べ語数:
1
1073
,1784,13: 遊女 たち も 皆 、 船 の 上 に 、 日傘 を
^
さし 並べ て 、 淀 の 流れ の 中 ほど まで 、 一行 を 送り に 出 た 。
詠み入れる
(詠む.入れる)
延べ語数:
1
1073
,1699,5: 「 鳥飼 の 地名 を
^
詠み 入れ て 、 一 首 詠め 」
射落とす
(射る.落とす)
延べ語数:
1
1073
,1381,26: 忠平 は 、 かねてから 、 藍子 の 容姿 に 、 食指 を うごかし て い た ので 、 さまざま な 手だて を つくし て 、
^
射 落そ う と 試み た が 、 藍子 は 、 うるさく 思っ た か 、 かえって 、 紀貫之 の 甥 で 、 紀 史 岑 という 、 いとも 貧しい 一 朝臣 の 家 へ 、 再嫁 を 約し て しまっ た 。
寝悶える
(寝る.悶える)
延べ語数:
1
1073
,1279,10: しかし 彼 の ば あい は 、 蚤 虱 に
^
寝 もだえる 夜半 だの 、 未明 の 頃 に 限っ て い た 。
成り初める
(成る.初める)
延べ語数:
1
1072
,8459,14: 折々 に 、 ここ へ 来 て は 、 彼 が 熱心 に
^
なり 初め た の は 、 それ から だっ た 。
語り韲える
(語る.韲える)
延べ語数:
1
1072
,8243,14: —— 何しろ 、 彼 は 、 その 事 について 、 胸 を 割っ て
^
語り あえる 者 は 、 越前 守一 人 と 、 ひそか に 思っ て い た の で ある 。
弛み掛ける
(弛む.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,8211,17: —— と 、 感じる と 、 越前 守 も 、 にわかに 、 心 の 梁 が 、
^
弛み かけ た 。
渡り過ぎる
(渡る.過ぎる)
延べ語数:
1
1072
,7991,57: はしなくも 、 かれ は 、 自分 の かけ た ワナ に 懸っ て 炎 の 中 で 、 自刃 し 、 かれ を通じて 、 西国 方面 の 陰謀 や 、 密 貿易 仲間 の うごき が 、 どういう 現状 に ある か は 、 ついに 今度 の 調査 で は 、 余りに も 、 広汎 に
^
亙り すぎ て 、 知る を 得 なかっ た が 、 この 方面 の 、 幕府 にとって の 危険 なる 欠陥 も 、 ゆるがせ に 出来 ない もの に なっ て いる こと は 、 間違い ない 。
遣り尽くす
(遣る.尽くす)
延べ語数:
1
1072
,7849,4: やり たい 事 は
^
やり つくし た 女 です 。
鳴きすだく
(鳴く.すだく)
延べ語数:
1
1072
,7802,1:
^
啼き すだく 虫 の 秋 を この 朝 に 、 露 ふかい 木蔭 草 叢 に 、 しゅく と 、 家人 召使 たち の 嗚咽 が ながれ た 。
出向かう
(出る.向かう)
延べ語数:
1
1072
,7796,26: 聞けよ 、 越前 守 は 今日 、 畢生 の 勇 と 信 を かけ て 、 単身 、 世上 の 悪 の 元兇 を 逮捕 に
^
出 向う の じゃ 。
申し明かす
(申す.明かす)
延べ語数:
1
1072
,7795,8: さほど 、 その 儀 を 案じる なら 、
^
申し 明かし て も よい 。
申し告げる
(申す.告げる)
延べ語数:
1
1072
,7793,2: 一同 に
^
申し 告げ て 取り鎮め まする 」
抱き支える
(抱く.支える)
延べ語数:
1
1072
,767,8: 立ち よろめく の を 久助 が あわて て
^
抱き 支える と 、 お 袖 は 、 久助 の 手 へ 、 子 を 抱か せ て 、 ひとり 、 よろよろ と 歩み はじめ た 。
寝具する
(寝る.具する)
延べ語数:
1
1072
,7647,5: お 縫 は 、
^
寝 ぐせ の つい た 髪 を やや 整え 、 寝床 を 降り て 、 手 を つかえ た 。
聞き兼ねる
(聞く.兼ねる)
延べ語数:
1
1072
,7457,4: 余りに も 、
^
聞き かね て 、 も ず も ず し て い た 縄 取 の 山本 左右 太 が 、 われ を 忘れ て 、
死に殉じる
(死ぬ.殉じる)
延べ語数:
1
1072
,7386,17: けれど 、 あきらめ て くれ い 、 お次 さん 、 おれ たち は 、 お 奉行 の
^
死に 殉じる 覚悟 だ 。
思い燃える
(思う.燃える)
延べ語数:
1
1072
,7223,35: 日頃 から —— いや 十 何 年間 も 、 思いつめ て き た 無情 な 男 へ の 復讐 を 、 今 こそ いわ ず に おく もの か と —— 心 の うち で
^
思い 燃え て いる の で あっ た 。
眠り落ちる
(眠る.落ちる)
延べ語数:
1
1072
,7124,38: ( す わ 、 最後 の 時 が 来 た ——) という 空気 が 、 人々 の 跫音 や 、 深夜 の 灯 に も 色めき 出し て 、 江戸 市 中 は 何 も 知ら ず に
^
眠り 落ち て い た 頃 だ が 、 この 南 町奉行 所 の 内 だけ は 、 空前 な 緊張 を 呈し て い た 。
浚い掛ける
(浚う.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,708,21: こんな 時 に は 、 琴 でも と 、 部屋 に もどっ て 、 昼 、 習っ た 曲 を
^
さらい かけ た が 、 それ も 心 に 染ま ず 、 絃 に 触れる と 、 わけ も なく 泣き たく なっ た 。
翻し掛ける
(翻す.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,6834,16: —— 当然 、 かの 女 は 本能 的 に 、 びく ッ と 、 身 を
^
翻し かけ た が 、 また ふと 、 危険 も 忘れ て 、 立ちどまっ た 。
違いなする
(違う.なする)
延べ語数:
1
1072
,649,13: 「 あの 御 用人 の お 年寄 が 、 何 か 、 勘
^
ちがい なすっ た と みえ て 、 先程 、 お 取次 を ねがっ た ところ 、 市十郎 さま は 、 そんな 書肆 は 知ら ぬ と 仰っ し ゃる ッ て 、 お断り を く ッ ちまっ た ん です 」
覆い切れる
(覆う.切れる)
延べ語数:
1
1072
,6321,26: 将軍家 の 隠し 目付 が ここ に 臨ん だ という 囁き は 、 たちまち 、 全 院 の 僧侶 や 寺侍 に つたわっ て 、
^
蔽い きれ ぬ 動揺 を よび 起し て い た 。
除き下ろす
(除く.下ろす)
延べ語数:
1
1072
,6145,26: 藪 八 は 、 言外 の 意味 を 、 笑顔 に 見せ て 、 二 階 の 窓 から 、 庭 の 離 室 を
^
のぞき 下ろし た 。
奮い落ちる
(奮う.落ちる)
延べ語数:
1
1072
,577,11: 秋 も 末 頃 と なり 、 木々 の 落葉 が
^
ふるい 落ちる と 、 小さな 祠 が 、 小高い 雑木 の 丘 に 、 透い て 見える 。
咽び上げる
(咽ぶ.上げる)
延べ語数:
1
1072
,5684,15: 左右 太 が 、 背 を たたく と 、 義平 太 は なお 、
^
咽び あげ て 、 子ども みたい に 泣き 出し た 。
申し浸かる
(申す.浸かる)
延べ語数:
1
1072
,5563,5: お 奉行 から 拙者 へ
^
申し つかっ た 役目 を 」
起ち掛ける
(起つ.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,5484,13: 楽 翁 は 、 何 か 、 思いきっ た よう に 、
^
起ち かけ た 。
会い頂ける
(会う.頂ける)
延べ語数:
1
1072
,5383,7: 折 入っ て 、 暫時 、 お
^
会い いただける か と 、 お 伺い 申し て くれ い 」
聞き纏める
(聞く.纏める)
延べ語数:
1
1072
,5148,43: 「 多く の こと は 、 お 袖 の 父 まで の 、 代々 の 墓所 の ある 日暮里 村 の 湧 泉寺 で 、 過去 帳 を しらべ 、 和尚 に ただし 、 また 遠い 縁家 など を さがし 歩い て 、
^
聞き まとめ た もの 故 。
狩り上げる
(狩る.上げる)
延べ語数:
1
1072
,5118,19: それ に は どうしても 、 現実 の 罪悪 の 府 から 大罪 小 罪 の 人間 ども を
^
狩り あげる より も 、 まず 、 罪悪 の 苗床 から その 素因 を のぞい て ゆか なけれ ば —— と 考え られ 、 その ため に は 、 市政 、 わけて 社会 政策 に 、 心 を くだか ず に い られ ない 。
躍り掛ける
(躍る.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,4984,13: 義平 太 が 、 また 、 お 袖 へ 向っ て 、
^
躍り かける の を 、
散り混じる
(散る.混じる)
延べ語数:
1
1072
,4776,17: 堺 町 の 歌舞伎 飴 の みやげ を 持っ て 、 星 と 火 と の 、
^
散り まじる 夜空 を 仰い で 、 しばらく 、 何 か 考え て い た 。
噛み鳴らす
(噛む.鳴らす)
延べ語数:
1
1072
,4728,4: 刑部 が 牙 を
^
かみ 鳴らし た 声 と共に 、 初めて そこ に 、 血 の 犠牲 を 見 、 同心 の からだ は 、 宙 へ 、 かかと を 上げ て 、 庭 さき へ ころげ 落ち た 。
挽き初める
(挽く.初める)
延べ語数:
1
1072
,4605,20: —— 耳 を すまし 、 眼 を くばり —— そして また 、 忍びやか に 、 ギイ 、 ギイ 、 と
^
挽き 初め た 。
叩き覚ます
(叩く.覚ます)
延べ語数:
1
1072
,454,20: 幽 居 の 日 を 、 読書 に 没し 、 禅 に 参入 し 、 若い いのち を 、 自ら
^
たたき 醒ます につれ 、 ひとり とめどなく 涙し た 。
思い極める
(思う.極める)
延べ語数:
1
1072
,4526,8: あの お方 が 、 ひとたび 、 こう と
^
思い 極め た こと 、 決して 、 うごく もの で は ござい ませ ぬ 」
通い付ける
(通う.付ける)
延べ語数:
1
1072
,4236,12: いつも 、 この 家 から 、 刑部 の 家 へ 、
^
通い つけ て いる 駕 籠屋 という の を 頼ん で もらい 、 左右 太 は 、 源吉 と お次 へ 、
嗅ぎ充てる
(嗅ぐ.充てる)
延べ語数:
1
1072
,3910,8: ところ へ 、 義平 太 も 、
^
嗅ぎ あて て 来 て 、 辰 三 から 、 それ と 聞く と 、
食い兼ねる
(食う.兼ねる)
延べ語数:
1
1072
,3257,7: おれ が 生き て い て さえ
^
喰い かねる 女房 や 子供 は どう なる と 思う 」
縮み上がる
(縮む.上がる)
延べ語数:
1
1072
,3198,24: 「 それ に ひきかえ 、 北町 奉行 の 中山 出雲 守 様 は 、 いよいよ 凄腕 を 揮っ て 、 江戸 の 悪党 を
^
ちぢみ 上がら せ て いる 」
疼き掛ける
(疼く.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,3014,15: 同 苦 から 幾たび も いわ れ た —— 死ん だ 自分 を —— また
^
疼き かけ た 。
泣き恥じる
(泣く.恥じる)
延べ語数:
1
1072
,2887,29: 市十郎 は 、 総 毛 立 ッ た 襟 が み を つかま れ ながら も 、 両手 を 顔 へ やっ た まま 、 潸然 と 、
^
泣き 恥じ て い た 。
追い切れる
(追う.切れる)
延べ語数:
1
1072
,2880,23: もし 、 そのまま だっ たら 、 心ならずも 、 市十郎 は 姿 を 消し 、 主 殿 も その 脚 で は 、
^
追い きれ なかっ たろ う が 、 幸い に も 、 途端 に 、 同 苦 坊 の 腕 が 、 ぱ ッ と 、 市十郎 の 襟 が み を つかみ 戻し て い た 。
頂き集める
(頂く.集める)
延べ語数:
1
1072
,2851,25: わし は 、 日本 中 に またがる 大 地主 じゃ から 、 あちこち 、 諸国 の その 田 から 、 一穂 ふた 穂 と 、
^
いただき 集め て くる ん だ よ 。
積み終わる
(積む.終わる)
延べ語数:
1
1072
,2825,6: 車 に 、 米 を
^
積み 終っ て 、 佐賀 忠 と 同 苦 坊 が 、 茶 のみ ばなし を し て いる 間 に 、 車 の そば へ 寄っ て 来 た 老 番頭 が 、 やはり 彼 を 同 苦 坊 の 新 弟子 と おもいこみ 、
拾い掛ける
(拾う.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,2679,21: 市十郎 は 、 その 上 へ よろめき 倒れ 、 大亀 は 、 散らば ッ た 小判 を 、 無我夢中 で
^
拾い かけ た 。
踊り越える
(踊る.越える)
延べ語数:
1
1072
,2605,5: そして そこ の 塀 を
^
おどり 越え た —— と 思う と 、 内 から 、 潜り戸 を 開け て 、 また 顔 を 出し た 。
振り悶える
(振る.悶える)
延べ語数:
1
1072
,2407,9: 」 と 、 かれ は 自分 の 体 を
^
振り もだえ ながら 、 ひとり 歯 が み を 鳴らし て ——
病み傷つく
(病む.傷つく)
延べ語数:
1
1072
,221,22: 幕府 の 主旨 は 、 すべて 人民 は 、 将軍家 のみ なら ず 畜生 に も 仕え 、 もし 畜生 の
^
病み 傷つく とき に は 、 人間 の 子 に 喰わ せる 糧 は なく とも 、 女房 に 着せる 衣 は とぼしく とも 、 質 を おい て でも 、 犬 医者 を むかえ 、 薬療 手当 を してやら なけれ ば 、 掟 に 問わ れ 、 厳科 に 処せ られる ぞ —— と いわ ぬ ばかり で ある 。
持ち換える
(持つ.換える)
延べ語数:
1
1072
,2156,5: 傘 の 柄 を
^
持ち 代え て 、 女 は 、 彼 へ 肱 を 向け た 。
恨み詰める
(恨む.詰める)
延べ語数:
1
1072
,2085,12: 恋い焦がれる 市十郎 なる が 故に 、 夜 も 日 も 怨み に
^
恨み つめ なけれ ば 、 それ を 胸 に 持て なかっ た 。
咲き変わる
(咲く.変わる)
延べ語数:
1
1072
,2076,13: かの 女 は 、 恋 の 墓場 から 、 べつ な 女 に
^
咲き 変っ た 。
届き掛ける
(届く.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1813,39: —— が 、 主 殿 の 意外 さ は 、 一 そう な 憤怒 を 加え 、 足 は 砂 を 蹴っ て 、 もう わずか で 、 賊 の 襟 が み へ 、 その 手 が 、
^
とどき かけ た 。
掻き治める
(掻く.治める)
延べ語数:
1
1072
,1756,10: 兵 九 郎 は 、 ざら と 碁石 を
^
掻き おさめ て 、 盤 を 横 へ 押しやっ た 。
言い科する
(言う.科する)
延べ語数:
1
1072
,1738,37: お め え の 背中 で 寒風 に ふか れ て いる より 、 あの 色 の いい お 母 あ ちゃん の 乳 ぶさ に 抱か っ た 方 が 、 この 子 だって 、 どんなに
^
いい かし れ やし め え 。
焚き込める
(焚く.込める)
延べ語数:
1
1072
,163,21: 吉保 は 、 一門 一族 を あげ て これ を 迎え 、 歓楽 つき て 、 秘 室 、 伽羅 を
^
焚き こめ た 屏 裡 に は 、 自分 の 妻妾 で も 、 家中 の みめよき 処女 で も 、 綱吉 の 伽 に 供する の を 否ま なかっ た と さえ いわ れる 。
佇み掛ける
(佇む.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1546,6: ふと 、 足 を すくめ て
^
佇み かけ た が 、 歩け ッ と 、 たちまち 縄 尻 で 打ちすえ られ 、 ふし 眼 がち に 、 市十郎 の 方 を 見 ながら 、 すごすご 宵 の 辻 を 曲がっ て 行っ た 。
探り掛ける
(探る.掛ける)
延べ語数:
1
1072
,1076,16: 市十郎 の 手 は 、 無意識 に 、 またも 自分 の 腰 の 刀 を
^
さぐり かけ て い た 。
渡し下さる
(渡す.下さる)
延べ語数:
1
1071
,35,10: どう か 改葬 の ため の 通行 証 を お下げ
^
渡し ください )
戦い終わる
(戦う.終わる)
延べ語数:
1
1068
,113,1: まだ
^
戦い 終わっ た ばかり で 、 ちまた は たいへん でし た 。
治し切れる
(治す.切れる)
延べ語数:
1
1067
,60,20: ですから 、 今日 読み直す と 、 再版 の さい も 、 文章 など 、 むずむず 直し たく なる が 、
^
直し 切れ ない し 、 直し て は いけ ない と も 思っ て 、 その まんま に し て い ます 。
思い果たす
(思う.果たす)
延べ語数:
1
1067
,58,14: 自分 が 少年 時代 から 持っ て た 空想 の 習癖 を あんなに 、
^
思い 果たす ほど 、 ほしい まま に 駆使 し た こと は 以後 無い よう な 気 が し ます 。
挑み掛ける
(挑む.掛ける)
延べ語数:
1
1067
,258,23: 然し 、 その 空想 力 の 逞し さ は 、 たとえば 今日 の 科学 者 が 電子 、 量子 へ 向っ て 、
^
挑み かけ て いる 夢 とも 匹敵 する ほど な もん です よ 。
泣き乱れる
(泣く.乱れる)
延べ語数:
1
1064
,14,24: すると 翌朝 、 いざ 立ち 際 に なる と 、 前夜 は 得心 し て い た はず の 娘 が 俄 に
^
泣き みだれ て 、 どうしても 一 しょ に 連れ て 行け と いっ て おさまら ない 。
住み侘びる
(住む.侘びる)
延べ語数:
1
1054
,55,17: しかも そういう 心理 は 恐らく 北方 の 氷 を とかし て 使う 極寒 の 地 に 永く
^
住み 侘び た 民族 に し て 始め て 可能 だ と 考え られる から 、 それ を以て アイヌ の 傍証 南下 説 の 一つ と する こと も できる の で ある 。
払い出来る
(払う.出来る)
延べ語数:
1
1051
,82,18: 病床 の 老婆 は 、 薬 を もらう 度 毎 に 、 「 先生 さん 、 お
^
払い できる 金 が ない ん です 、 すま ない から もう いり ませ ん 」 涙 を こぼす 老婆 に 、 「 早く よく なら なく て は 、 この 薬 を のん で 、 横 に なっ てる ん だ よ 」 先生 は どんな とき でも ニコニコ と 笑っ て いる 。
通し続ける
(通す.続ける)
延べ語数:
1
1051
,22,21: 持論 を 徹底的 に おしすすめ て 、 50 数 年 にわたる 医師 生活 の 中 に 、 一 本筋 を
^
通し つづけ た 情熱 に 白老 の 町民 が 感動 し 、 無条件 で 高橋 氏 の 人格 を 受けいれ て いる の で は なかろ う か 、 「 恵まれ ない アイヌ や 白老 の 人達 に 、 それ を する の が 私 の 使命 だ よ 」 という 言葉 の 中 に 、 氏 の 一 面 を 見る こと が できる の で ある し 、 また 今 もっ て 自分 の 病院 に 、 高橋 医院 なり 病院 という 看板 を 出さ ない ところ に 、 私 は 高橋 氏 の 真面目 を くみとる こと が できる の で ある 。
踏み続ける
(踏む.続ける)
延べ語数:
1
1048
,8,76: それ は 、 わたし が 下総 の 店 から 東京 へ 帰っ て 、 浅草 の 三谷 堀 、 待 乳 山 の 裾 に 住 って い た ころ で 、 … … それにしても 八 人 の うち で わたし 一 人 が 何 ん の 仕事 も 持た ない 風来坊 だっ た から 、 それ こそ 雨 が 降っ て も 風 が 吹い て も 根気 よく 、 松永 町 へ 御百度 を
^
踏み つづけ た もの だっ た 。
違いじみる
(違う.じみる)
延べ語数:
1
1047
,3,187: 然るに それ が こと 新しい こと の よう に 叫ば れる の は 、 日本 の 国家 の 成立 の 情勢 とか 、 皇室 の 由来 や その 本質 、 ならびに それ と 国民 と の 関係 とか 、 皇室 の 種々 の 事蹟 とか 、 または 日本 の 世界 における 地位 とか 、 いう よう な こと が ら について 、 学問 的 の 研究 を も それ によって 知ら れ て いる 明 か な 歴史 的 事実 を も 無視 し た 、 あるいは むしろ 一般 的 な 常識 を 無視 し た 、 恣 な 主張 を もっ て いる もの 、 もしくは 歴史 を 政略 の 具 に しよ う と する もの が 、 政治 的 権力 者 の 地位 を 占め て 、 その 権力 を 弄び 、 学徒 や 文筆 に たずさわっ て いる ものの 一部 に も 、 それ に 迎合 追従 し 、 または みだりに 虚偽 迷妄 な 説 を 造作 し て それ を 支持 する もの が あり 、 それ が ため に 学問 的 の 研究 が 政治 的 権力 と 乱暴 な 気
^
ちがい じみ た 言論 と によって 、 甚 しく 圧迫 せ られる と共に 、 虚説 妄説 が 声 高く 宣伝 せ られる こと によって 、 国民 の 多く が 迷わさ れ も 惑わさ れ もし 、 そう し て それ が 起す べから ざる 戦争 を 起さ せ 、 また それ を 長びか せ た 一つ の 力 と なっ た ので 、 その 戦争 によって 国家 の 危機 が 来たさ れ た 今日 に 至っ て 、 急 に これら の こと が ら について の 正しい 知識 を 国民 に 与える 必要 が 感ぜ られ た から で あろ う 。
思い寄せる
(思う.寄せる)
延べ語数:
1
1047
,119,23: もっとも シナ に は 、 天子 は 民 の 父母 という よう な 語 も ある ので 、 それ が この 場合 に
^
思い よせ られ て いる の かも 知れ ぬ が 、 これ は 天子 に対して 民 を 慈愛 す べき こと を 教え た ことば で あり 儒教 思想 から 出 た 考 で ある ので 、 いわゆる 天子 によって 統治 せ られる こと に なっ て いる シナ の 政治 形態 の 本質 が ここ に ある という の で は ない 。
取り兼ねる
(取る.兼ねる)
延べ語数:
1
1045
,2,41: 人 に 語る ほど の 閲歴 も ない し 、 久しい 前 の こと は 記憶 も はっきり せ ず 、 その 上 に 、 じ ぶん の こと を 書く の は 書き にくく も ある ので 、 筆 を
^
とり かね た の で ある 。
祈り上げる
(祈る.上げる)
延べ語数:
1
1044
,42,2: 御 自愛
^
いのり 上げ ます 。
書き止める
(書く.止める)
延べ語数:
1
1044
,15,138: しかし 、 茂吉 は 、 脳 病院 の 院長 という 重要 な 職務 が あっ た ので 、 いつも 、 展覧 会 が 開か れ て いる 間 の 随意 の 日 に 、 見 に 来 た が 、 来る 前 の 日 に 、 その ころ 展覧 会 会場 の 近く の 上野桜木 町 に 住ん で い た 私 の 所 に 、 何 時 頃 に 行く と 速達 の 葉書 を よこし 、 その 「 何 時 頃 」 に たずね て 来 て 、 かならず 、 どういう 絵 が 印象 に 残っ た か を 聞かし て くれ と 云っ て 、 美術 の 門外漢 の 私 の アヤフヤ な 感想 を 、 大 へん 真面目 な 顔 を し て 、 「 例 」 の 手帳 を 出し 、 それ に
^
書き 止め た 。
負い切れる
(負う.切れる)
延べ語数:
1
1043
,211,5: 一個人 の 学究 に は
^
負い 切れ ぬ 多額 の 費用 と 煩瑣 な 事務 、 考える と 躊躇 す べき 事 のみ 多く 、 なかなか 実現 さ れ そう に なかっ た 。
聞き続ける
(聞く.続ける)
延べ語数:
1
1041
,702,1:
^
聞き つづけ て い た レコード 番組 で 、 ある 曲 が かかっ た とき 、 はじめ の ほんの 一瞬 、 彼女 は 、 それ まで と おなじ 状態 で 、 聞き ながし て い た 。
推し上げる
(推す.上げる)
延べ語数:
1
1041
,582,112: 五 一 年 、 ナット ・ キング ・ コール の 『 トゥー・ヤング 』 は 、 恋 を する ため に 年齢 が まだ 充分 で は ない という こと など ある もの か 、 大人 たち よ 、 いま に み て いろ 、 という 内容 の 歌詞 が はっきり 意味 を もっ て い て 、 これ を 支持 し て ヒット ・ パレード の 第 一 位 に し た 人 たち も い た し 、 チャック ・ ベリー の 『 メイベリーン 』 を 、 リズム ・ アンド ・ ブルース 、 カントリー ・ アンド ・ ウエスタン 、 ポップ 、 の 三つ の チャート で すべて 第 一 位 に
^
推し あげ た 人 たち も い た 。
練り合わす
(練る.合わす)
延べ語数:
1
1041
,452,17: 自分 が 身 を 置い て いる 世界 の 、 ほとんど あらゆる こと が 、 ロックンロール と
^
練り あわさ れ て 聞き手 の 心 に ぶつけ られ た 。
取り終える
(取る.終える)
延べ語数:
1
1041
,3959,2: メモ を
^
とり おえる こと によって 、 結論 は かため られ て いき 、 ぼく は さらに その むこ う に いける よう に なる の だっ た 。
計り続ける
(計る.続ける)
延べ語数:
1
1041
,3770,30: アメリカ という 階級 社会 が 、 クリーヴァー の 言う よう に 人間 の なか で 〈 から だ 〉 と 〈 こころ 〉 を ひきはなし て おこ う と
^
はかり つづける の で あれ ば 、 〈 から だ 〉 と 〈 こころ 〉 と が ひとつ に なる こと は 、 その 階級 社会 にとって 最大 の 威嚇 で ある はず だ 。
剃り整える
(剃る.整える)
延べ語数:
1
1041
,297,10: ヒゲ は 、 はやす もの と いう より も 、
^
剃り ととのえる 必要 の ない もの だっ た 。
盛り立てる
(盛る.立てる)
延べ語数:
1
1041
,2355,28: これ が 終る と 、 軍人 として 最も 正しい 態度 について いささか 感情 的 な 美文 で うったえ た 歌 を はなち 、 GI の 気分 を
^
盛り 立てる 。
因り生ける
(因る.生ける)
延べ語数:
1
1041
,1936,17: 徴兵 カード を 焼く の と 村 を ひとつ なくし て しまう の と 、 どちら が
^
より いけ ない こと だろ う か 。
払い終わる
(払う.終わる)
延べ語数:
1
1041
,1579,7: そして この 場合 は 、 月賦 を
^
払い 終る まで は 約束 は はたさ れ ず 、 はたし おえ た とき に は 、 再び ちがう かたち の 自動車 に対して 、 おなじ よう な 約束 を し なけれ ば なら なかっ た 。
出し倦ねる
(出す.倦ねる)
延べ語数:
1
1040
,594,21: 軽く 当惑 し た よう な 、 なにか 考えごと を し て いる よう な 、 あるいは 質問 に対する 回答 を
^
出し あぐね て いる よう な 表情 を 、 よく まとまっ た もの 静か な 色白 の 顔 に 、 いま の 彼 は 浮かべ て い た 。
選びだせる
(選ぶ.だせる)
延べ語数:
1
1040
,3323,12: 彼 が 凧 を 揚げ た 砂丘 を 邦子 が はっきり と
^
選び だせる 距離 まで 戻っ て も 、 少年 の 姿 は どこ に も なかっ た 。
宿り始める
(宿る.始める)
延べ語数:
1
1040
,3208,44: しかし 、 いっしょ に 歩い て いる 少年 は 、 ずっと 昔 から 自分 が よく 知っ て い た 、 そして 、 自分 にとって もっとも 大切 な 男性 で あり 続け た 人 だ という 感覚 が 、 強く 心 の なか に
^
宿り はじめ た こと に対して 、 邦子 は 動揺 し た 。
鳴り終わる
(鳴る.終わる)
延べ語数:
1
1040
,2332,4: 始業 の ベル が
^
鳴り 終る の と いれちがい に 、 彼女 は 祐一 たち の クラス に あらわれ た 。
咲き考える
(咲く.考える)
延べ語数:
1
1040
,2168,9: ぜんたい の なか の 一部分 だけ を 、 あと
^
さき 考え ず に 全力 で 飛ばす 、 という ふう に 祐一 は リレー を とらえ 、 その とおり に 全力 で 泳い だ 。
浮き立たす
(浮く.立たす)
延べ語数:
1
1040
,1856,22: 海 の 家 は どれ も みな 盛業 中 で あり 、 海岸 の 人出 は 亜紀子 や 裕一 の 気持ち を
^
浮き 立たす の に ちょうど よかっ た 。
通し兼ねる
(通す.兼ねる)
延べ語数:
1
1038
,345,22: 防空 演習 の 、 警報 の バケツ 叩い て い た 妻 の 姿 、 針 の 日 に 、 縫糸
^
通し かね て い た 妻 の 姿 、 破れ 財布 を 、 インフレ 札 で 脹らま せ て 、 走り 廻っ て い た 妻 の 姿 。
抱き初める
(抱く.初める)
延べ語数:
1
1037
,752,13: 私 は また 私 の 家 の 古臭い 家風 に 反感 を
^
抱き 初める 。
願い続ける
(願う.続ける)
延べ語数:
1
1037
,751,50: しかし 私 の 中 の 男性 的 な もの が 発育 し て 行く につれ 、 私 は い つ と も なく 自分 の 容貌 や 、 性格 に 嫌悪 を 感じ 初め 、 常に より 勇 しく 、 より 男らしく あり たい と 、 無意識 の 裡 に
^
願い 続け て い た 、 その 一つ の 現れ で ある と 思わ れる 。
繰り初める
(繰る.初める)
延べ語数:
1
1037
,624,11: たつ は ぶらんこ に 飛び乗り 、 脚 を 曲げ て
^
繰り 初める 。
挟み付ける
(挟む.付ける)
延べ語数:
1
1037
,588,10: しかし 私 の 両手 は たつ の 両 腕 に
^
挟み つけ られ 、 引き抜く こと も でき ない 。
下り初める
(下る.初める)
延べ語数:
1
1037
,469,3: たつ は やっと
^
下り 初める 。
来揺する
(来る.揺する)
延べ語数:
1
1037
,408,14: 例えば 父母 の 間 の その よう な 行為 を 、 心中 窃か に
^
き ゆする だけ でも 、 甚 しい 冒涜 で ある と 思っ た 。
畳み始める
(畳む.始める)
延べ語数:
1
1037
,3162,19: 附 添婦 は 大勢 の 人 の 前 で 、 一つ 、 一つ 、 丁寧 に 拡げ て 、
^
たたみ 始め た 。
笑い捨てる
(笑う.捨てる)
延べ語数:
1
1037
,2657,4: しかし 何故か 、 明るく
^
笑い 捨てる こと は でき なかっ た 。
注ぎ交わす
(注ぐ.交わす)
延べ語数:
1
1037
,2478,6: 私 は 妻 と 酒 を
^
注ぎ 交し ながら 、 いろいろ の 話 を する 。
敷き始める
(敷く.始める)
延べ語数:
1
1037
,1849,19: とく子 は 帯 を 解く と 、 いつ に なく 荒荒しく 押入 の 襖 を 開き 、 蒲団 を
^
敷き 始める 。
巻き入れる
(巻く.入れる)
延べ語数:
1
1037
,1299,6: 更に 学生 風 な 雰囲気 に
^
巻き 入れ られ て は なら ない から で ある 。
伝い落ちる
(伝う.落ちる)
延べ語数:
1
1036
,430,12: 見る と 、 素子 の 顔 に 一筋 の 涙 が
^
伝い 落ち て いる 。
括り上げる
(括る.上げる)
延べ語数:
1
1035
,85,14: おまけ に 監房 に 帰さ れ た 時 は 革 手錠 で 後手 に
^
くくり あげ られ て い た 。
追い詰める
(追う.詰める)
延べ語数:
1
1014
,83,7: 死 の 一 歩 手前 まで 、
^
逐い 詰め られ た よう な 私 の 気持 と は 、 およそ 、 似 て も 似つか ぬ 長閑 さ で あっ た 。
握り掛かる
(握る.掛かる)
延べ語数:
1
1013
,955,14: あの 時 、 もう ちょっと の こと で 、 ジーナ の 手 を
^
握り かかっ た こと を 思い出し て 、 私 は 赧 く なり まし た 。
見果てる
(見る.果てる)
延べ語数:
1
1013
,815,0:
^
見 果て ぬ 楽しい 楽しい 夢 を 、 引き 破ら れ た よう な 気 が し て 、 何とも いえ ぬ 腹立たし さ を 感じ まし た 。
眠り過ぎる
(眠る.過ぎる)
延べ語数:
1
1013
,484,40: 慌て て 階下 へ 飛ん で 降り て 、 ちょうど 勝手口 から 出 て 来 た 、 姉 か 妹 か わかり ませ ん が 出逢い 頭 の 娘 に 、 私 は ペコペコ と 頭 を 下げ て 、
^
眠り 過ぎ て しまっ た 不覚 を 謝り まし た 。
躍り越える
(躍る.越える)
延べ語数:
1
1013
,227,26: 小刀 を 投げ付け 、 洋 杖 で 右 に 払い 左 に 薙い で 、 必死 に 禦ぎ まし た が 、 犬 は ヒラリヒラリ と
^
躍り 越え て 、 私 は 顔色 を 失い まし た 。
吹き終える
(吹く.終える)
延べ語数:
1
1012
,40,3: やっと 尺八 を
^
吹き 終え た 坊さん は 、 笛 を 袋 へ 納める と 、 眼 に 一 杯 涙 を 湛え ながら 屹 と 屋敷 の 方 を 睨みつけ て い まし た 。
弾き始める
(弾く.始める)
延べ語数:
1
1012
,373,29: しばらく そう し て 掻き鳴らし て いる うち に 、 曲 意 が 飲み込め た の でしょ う 、 改めて 先生 は 初め から 緩やか な テンポ で 、
^
弾き 始め られ まし た 。
弾き終える
(弾く.終える)
延べ語数:
1
1012
,360,76: あちら の 棕櫚 の 陰 に 、 こちら の 椰子 や ゴム の 熱帯 樹 の 側 に 、 敷き詰め られ た 猩々緋 の 絨毯 の 上 に 、 足 を 組ん だり 煙草 を 吹かし たり 、 ヴァイ ン の 盃 を 傾け ながら 、 連中 は 教授 の ピアノ を 聞い て いる の でし た が 、 かねて の 約束 な の でしょ う 、 サンサーンス や 、 バッハ の 小曲 を
^
弾き 終え た のち 、 教授 は ピアノ の 上 に 載せ られ た 譜 本 を 取り上げ まし た 。
並び切れる
(並ぶ.切れる)
延べ語数:
1
1007
,59,17: 客間 は たぶん 十 畳 で あっ たろ う が 、 書斎 の 側 だけ に は
^
並び 切れ ず 、 窓 の ある 左右 の 壁 の 方 へ も 折れ まがっ て 、 半 円形 に 漱石 を 取り巻い て すわっ た 。
開き続ける
(開く.続ける)
延べ語数:
1
1007
,121,8: 日本 で 珍しい サロン を 十 年 以上
^
開き 続け て い た という こと は 、 決して 犠牲 なし に 行なわ れ 得 た こと で は なかっ た 。
使い減らす
(使う.減らす)
延べ語数:
1
1007
,117,36: もちろん 漱石 は 客 を 好む 性 で あっ て 、 いやいや そう し て い た の で は ない で あろ う が 、 しかし それ は 客 と の 応対 によって 精力 を
^
使い 減らす という こと を 防ぎ 得る もの で は ない 。
因り付ける
(因る.付ける)
延べ語数:
1
1006
,20,36: 人物 や 動物 の 造形 は 、 銅鐸 や 土器 の 表面 に 描か れ た 線描 において 現われ て いる が 、 これ は 縄文 土器 の 土偶 に 比べ て ほとんど 足もと へ も
^
より つけ ない ほど 幼稚 な もの で ある 。
刈り揃える
(刈る.揃える)
延べ語数:
1
1005
,50,9: ことに その 表面 が 、 芝生 の よう に
^
刈り そろえ て 平面 に なっ て いる の で は なく 、 自然 に 生え そろっ て 、 おのずから 微妙 な 起伏 を 持っ て いる ところ に 、 何とも いえ ぬ 美し さ が ある 。
勝ち始める
(勝つ.始める)
延べ語数:
1
1005
,134,34: 新緑 の 時 に 樹 の 種類 によって 遅速 が あり 、 また その 新芽 の 色 を 著しく 異 に し て い た よう に 、 緑 が あせ て 黄色 が
^
勝ち 始める 時期 も 、 また その 黄色 の 色調 も 、 樹 によって それぞれ 違う 。
押し沈める
(押す.沈める)
延べ語数:
1
1003
,97,10: しかし 舟 が 、 葉 や 花 を 水 に
^
押し 沈め ながら 進ん で 行く うち に 、 何となく 周囲 の 様子 が 変わっ て くる 。
粧し過ぎる
(粧す.過ぎる)
延べ語数:
1
1003
,122,5: 真紅 の 紅蓮 が 艶
^
めかし 過ぎ て 閉口 で ある よう に 、 純粋 の 白蓮 も また 冷た すぎ 堅 すぎ て おもしろく ない 。
見遊ばす
(見る.遊ばす)
延べ語数:
1
1000
,952,7: 「 さ あく 、 おとなしく お 眠
^
み 遊ばせ 。
契り起きる
(契る.起きる)
延べ語数:
1
1000
,934,4: 消え ば ともに と
^
契り おき て き
並び称する
(並ぶ.称する)
延べ語数:
1
1000
,912,27: 「 すけ まさ 」 と 云う の は 二男 の 佐 理 の こと で ある が 、 これ は あの 行 成 や 道 風 と
^
並び 称せ られ た 能書 家 の 佐 理 と は 違う 。
契り交わす
(契る.交わす)
延べ語数:
1
1000
,893,38: 今 、 敦 忠 集 を 見る と 、 その 大 部分 は 恋歌 で あっ て 、 中 に も 斎宮 雅子 内親王 と の 贈答 が 多く 、 此 の おん 方 と は 随分 長く
^
契り 交し て い た こと が 想像 さ れる が 、 後 撰集 巻 十 三 恋 五 の 部 に は 、 宮 が 斎宮 に ならせ られ て 伊勢 へ お 下り に なっ た 時 の 敦 忠 の 歌 が 、 次 の よう な 詞書 と共に 載っ て いる 。
聞き違える
(聞く.違える)
延べ語数:
1
1000
,873,86: 尤も 保 忠 の 歿年 は 四 十 七 歳 と 云う の で ある から 、 その頃 として 若死 と は 云え ない かも 知れ ない が 、 事実 は 菅公 の た ゝ り を 気 に 病む 餘 り病 気 に 取り 憑かれ 、 枕許 に 験者 を 招い て 薬師 経 を 読み上げ させ て い た ところ 、 経 の 中 に 宮 毘羅 大将 と 云う 文句 が あっ た の を 、 「 汝 を 縊 る 」 と
^
聞き 違え て 悶絶 し 、 それ きり に なっ て しまっ た と 云う ので 、 矢 張 尋常 の 死に 方 で は なかっ た 。
打ち忘れる
(打つ.忘れる)
延べ語数:
1
1000
,407,59: 春 と は 云っ て も まだ 冬 の 感じ の 、 うすら寒い 宵 で ある のに 、 此処 ばかり は 陽気 に 花やい で 、 笑い声 と 歌声 と 歓語 の 声 が 沸き返り 、 人々 は 皆 上衣 の 襟 を 外し たり 、 片 袖 を 脱い で 下着 を 出し たり 、 行儀 作法 を
^
打ち 忘れ て 騒い で い た 。
暴き立てる
(暴く.立てる)
延べ語数:
1
1000
,260,11: 彼 は 今 、 時 平に 突然 みそ か ごと を
^
発き 立て られ た ので 、 うろたえ た 返事 を し た の で ある が 、 正直 を 云う と 、 まだ 幾分 か 此 の 過去 の 恋人 の こと を 忘れ かね て い た の で あっ た 。
塞き入れる
(塞く.入れる)
延べ語数:
1
1000
,1358,110: 崖 の 高 さ は 七 八 尺 も ある で あろ う か 、 急 な 断崖 で は なく て 、 なだらか な 勾配 の ところ ぐに 形 の 面白い 石 を 配置 し 、 落ち て 来る 水 が それら の 間 を 屈曲 し つ ゝ 白 泡立っ て 流れる よう に 作ら れ て い 、 崖 の 上 から は 楓 と 松 が 参差 と 枝 を さし かわし ながら 滝 の 面 へ 蔽い かぶさっ て いる の で ある が 、 蓋し 此 の 滝 は 、 さっき の 音羽川 の 水 を 導い て 来 て 、 こ ゝ へ
^
堰き 入れ た の で あろ う 。
結い巡らす
(結う.巡らす)
延べ語数:
1
1000
,1346,57: とある の は 、 此 の 滝 を 詠ん だ の で ある と 云う が 、 滝 の 末 が 音羽川 と 云う ひとすじ の 流れ に なっ て おり 、 道 は その 川 の 岸 に 沿う て 下っ て いる ので 、 何 心 なく 辿っ て 行く と 、 低い 籬 を
^
結い めぐらし た 構え の 向う に 、 前栽 の 木 立ち を 透かし て 別荘 風 の 家 の 見える 所 へ 出 た 。
向き掛ける
(向く.掛ける)
延べ語数:
1
1000
,1337,32: そして 実際 、 彼 は 折々 山の上 から 西坂本 の 空 を 眺め て 恋々 と し た こと も あり 、 足 が 知ら ず 識 ら ず その 方 へ
^
向き かけ た こと も あっ た が 、 いつも 自分 で 自分 を 制し て 、 ことさら 外 の 道 を 選ぶ よう に し て い た の で あっ た 。
探り合わす
(探る.合わす)
延べ語数:
1
1000
,1249,72: 「 あやし の 男 野原 にて かばね を 見 て 心 を おこす 事 」 と 云う の も 、 大体 同じ 趣意 の 教訓 を 含ん だ 説話 で あっ て 、 或 る 男 が 野原 で 浅ましい 女 の 屍骸 を 見 て 帰っ て から 、 その 形相 が 頭 に こびりつい て 離れ ず 、 妻 と 相 抱い て 寝 ながら 、 妻 の 顔 を
^
さぐり 合わす と 、 額 の あり どころ 、 鼻 の あり どころ 、 唇 の あり どころ 等々 が 、 悉く その 死人 の 相 に そっくり で ある よう に 思わ れ て 、 結局 無常 を 悟る に 至る と 云う 筋 で 、 「 止観 の なか に 、 人 の 死 にて 身 のみ だる ゝ より 、 遂に その 骨 を 拾 ひ て 煙 と なす 迄 の 事 を 説き て 侍る は 、 見る 眼 も 悲し う 侍る ぞ かし 、 斯 やう の 文 も 暗き 男 の おの づか ら その 心 おこり けん 事 」 は 、 猶々 有難い 事 で ある と 云っ て いる 。
言い暮らす
(言う.暮らす)
延べ語数:
1
1000
,1148,6: と 、 乳人 は 蔭 で
^
云い 暮らし て い た が 、 そう 云う 父 が 、 それほど 溺愛 し て い た 酒 を 、 或 る 時 から ふっつり 止め て しまっ た の で あっ た 。
聞き届ける
(聞く.届ける)
延べ語数:
1
1000
,113,14: あゝ 、 さては 今夜 はか の 人 も 心 を 動かし て 願い を
^
聴き 届け て くれ た の か と 、 平中 は 夢 の よう な 気 が し て 、 嬉し さ に わな ゝ き ながら 恐る く 忍び 入り 、 戸 の 懸 金 を 内側 から 掛け た 。
太り始める
(太る.始める)
延べ語数:
1
0995
,811,22: … … する と 、 妙 です ねえ 、 そう なっ て しまっ たら 、 ムク むんですかねえ 、 青 ぶ くれ に
^
ふとり はじめる ん です 。
掘り散らす
(掘る.散らす)
延べ語数:
1
0995
,28,6: 男 の 声 あちこち 、
^
掘り ちらし て ある から なあ 、 ウッカリ する と 、 まちがえる 。
陥り掛ける
(陥る.掛ける)
延べ語数:
1
0995
,2780,30: 村 子 … … ( 飲み 終っ て ) 心臓 の ——( と 意味 なく いい かけ て 、 ビクッ として あたり を 見 まわし て 、 自分 が
^
陥り かけ て い た 夢 の よう な 状態 から 醒め 、 佐山 を 見る ) … … あんた は そい じゃ 、 助かり たく は ない の ?
争い始める
(争う.始める)
延べ語数:
1
0995
,2001,5: ( 二 人 が いい
^
争い はじめ た 頃 から 、 モズリモズリ と からだ を 動かし て 、 起きあがろ う と し て い た 村 子 が 、 やっと 顔 を あげ 、 つぎ に 上半身 を 起し て いる 。
狂い掛ける
(狂う.掛ける)
延べ語数:
1
0994
,640,2: 氣 の
^
狂い かけ た 人間 が 二 人 、 話し ながら 歩い て いる という 事 に しよ う 。
歩き過ぎる
(歩く.過ぎる)
延べ語数:
1
0994
,333,20: 御 橋 … … ( クス クス 笑い ながら 、 足 を とめよ う と も し ない で
^
歩き 過ぎ て 行く ) フフ 、 さあ さ 、 いつ しよ に 行こ う 。
見はぐる
(見る.はぐる)
延べ語数:
1
0993
,942,27: でも ほか の 事 は 、 まあ とにかく として 、 あの 頃 の 、 金吾 さん という 人 の 、 春子 さん に対する あんなに 深い 気持 を
^
見 はぐっ て い た こと に 就い て は 、 ホント に 私 は 自分 が 許せ ない よう な 気 が する の で ござい ます 。
見のれる
(見る.のれる)
延べ語数:
1
0993
,797,2: 豊か に
^
み のれる 石狩 の 野 に
履き終わる
(履く.終わる)
延べ語数:
1
0993
,763,5: 金吾 ( わらじ を
^
穿き 終り つつ 、 そちら へ ) はーい 、 そっち で が あす 。
刻み終える
(刻む.終える)
延べ語数:
1
0993
,592,11: 小諸 の 大工 が 、 もう へ え 材木 は すっかり
^
きざみ おえ た から 、 こっち が よけれ ば 直ぐ に 運送 に 頼ん で 四 五 日 中 に でも ここ の 建て前 に やって来る つう から 、 県庁 の 斉藤 さん に 頼ま れ て 様子見 かたがた 、 やっ ち 来 た だけ だ 、 俺 あ 。
選びなする
(選ぶ.なする)
延べ語数:
1
0993
,5220,27: 金吾 いや 、 あれこれ 考え やし た が 、 ちょうど 焼け 残り の 石 で 昔 黒田 先生 が 別荘 の 暖炉 を 築く ため に
^
選び なすっ た 石 が あり やし た から ね 、 海 の 口 の 石屋 に 頼ん で 刻ん で もらっ て 、 俺 が おぶっ て 来 やし た 。
探り上げる
(探る.上げる)
延べ語数:
1
0993
,455,1: (
^
さぐり 上げ て 来る よう な 妙 な のど 声 を 出す )
探しなする
(探す.なする)
延べ語数:
1
0993
,3654,8: それで 金吾 さん も あちこち 春子 さま を
^
探し なすっ て も 、 やっぱり 会え ない そう で 。
建ち上がる
(建つ.上がる)
延べ語数:
1
0993
,3060,38: それ や これ や 、 金吾 の 家 に も 嬉しい こと の 一つ や 二つ は その間 も あり やし て ね … … これ は その 一つ で 、 現在 の 金吾 の あの 家 が
^
建ち あがっ た 年 の こと を 、 俺 あ はっきり 覚え て い やす 。
し難ずる
(為る.難ずる)
延べ語数:
1
0993
,263,19: 金吾 うん 、 そりゃ そう かも しれ ん が … … ん で も 、 そんな 東京 の
^
し なんず と 口 い きく の 窮屈 で 俺 あ 、 ごめん だ なあ 。
売りこかす
(売る.こかす)
延べ語数:
1
0993
,2523,14: そん で ね 、 そういった わけ で 黒田 さん の 別荘 や なぞ が
^
売り こかさ れよ う と し て いる 所 へ 東京 から 敦子 さま が お金 を 持っ て かけつけ て 下さっ て ね —— いえ 、 内 の 喜助 も 金吾 さん の ため に 金 を 拵え て やる ん だ と 言っ て 変 な 場所 へ 飛び出し て 行っ た ん です けど ね 、 アベコベ に きれい に 巻き あげ られ て しまっ て 、 丸裸 か に なっ て 帰っ て 来 まし た っけ よ 。
振り変える
(振る.変える)
延べ語数:
1
0993
,1848,19: 向う が どんな 良い 女 だ か 知ら ねえ が 、 私 も 女 ご だ 、 チャーン と
^
振り 変え て 、 見返し て やら ず 。
言い宥める
(言う.宥める)
延べ語数:
1
0993
,1421,23: おしん まあ まあ 、 喜助 さん 、 そんな 大きな 声 出さ ず とも ——( あと は よく 聞え ぬ が 、 いろいろ
^
言い なだめ て いる )
遣り失せる
(遣る.失せる)
延べ語数:
1
0993
,1319,29: 私 が やり かけ て い た カラ 松 の 苗床 の 世話 いっさい を 委せ て 来 た が 、 あの 男 なら ば チャーン と そいつ を
^
やり お うせ て くれる だろ う と 安心 できる から 妙 だ 。
走り下りる
(走る.下りる)
延べ語数:
1
0993
,1249,27: —— ゴー と 言う よう な 鈍い 響 に 、 クリッ 、 クリッ と 何 か の 滑車 の 音 、 タタタ と デッキ の タラップ を
^
走り おりる 船員 の 靴音 、 それ に 舷側 に 並ん で ハトバ の 見送り 人 と 別れ を 告げ て いる 十 人 あまり の 船客 の 気配 と 、 その そば を 通り過ぎ て 行く 船客 や ボーイ の 足音 、 港内 を 走る ハシケ の ホイッスル の 響き など 。
し見える
(為る.見える)
延べ語数:
1
0993
,1016,6: … … あの う 、 おとど
^
し 見え た 敏行 さん と 言う 方 は フランス に おいで だ そう で やす ね ?
習い掛ける
(習う.掛ける)
延べ語数:
1
0993
,1008,5: … … 歌 が まだ
^
習い かけ だ 。
欠き過ぎる
(欠く.過ぎる)
延べ語数:
1
0991
,141,16: 使用 さ れ た 目的 と 、 使用 さ れ た 結果 と が バランス を
^
欠き すぎる の です 。
し飢える
(為る.飢える)
延べ語数:
1
0990
,61,45: そして 私 は 、 「 文学 者 という もの は 、 だれ から 頼ま れ た わけ で も ない のに 、 自分 から 好ん で 、 だれ に 必要 でも ない もの を 作りだそ う と し て いる 人間 だ から 、 貧乏
^
し 飢える の も しかた が ない 」 といった よう な センチメンタル な 考え に は 賛成 でき ない の です 。
積み立てる
(積む.立てる)
延べ語数:
1
0990
,46,20: 月給 は 、 劇団 員 たち が 映画 や ラジオ に 出演 し た 金 を 劇団 に 入れ て
^
積み たて た もの から 出る の です 。
剥ぎ始める
(剥ぐ.始める)
延べ語数:
1
0990
,336,68: 方式 と いう より も 、 ばか な 猿 が 人 の くれ た ラッキョウ の 皮 を はいで はいで はぎ 終っ たら 、 中 に は 何 も なかっ た ので 悲鳴 を あげ て 、 それ から は 、 どんな もの を 人 が くれ て も 、 その 中 に は 何 も 入っ て い ない と 、 はじめ から 思っ て 皮 を
^
はぎ はじめよ う と 思う に いたっ た という よう な こと です 。
買いはたく
(買う.はたく)
延べ語数:
1
0989
,657,15: いよいよ と なっ て 、 債権 を ひとまとめ に し て 、 こっち を 安く
^
買い はたこ う と 言う コンタン らしい の 。
縛り付ける
(縛る.付ける)
延べ語数:
1
0989
,393,11: ( 言い ながら 、 まだ 眼 が 桃子 の 方 に
^
しばり 附け られ て いる )
掻き切れる
(掻く.切れる)
延べ語数:
1
0989
,2171,27: そこ に 椅子 の 上 に キチン と 坐っ て 、 たった今 まで 弾い て い た 三味線 の 、 三 本 の 糸 が バラリ と
^
掻き 切れ た の を 左手 に 、 右手 に 象牙 の バチ を 振りかぶる 様 に 持っ た 柳子 が 、 何 か に 魅入ら れ た よう に 一方 の 方 を 見守っ て いる 。
振り鳴らす
(振る.鳴らす)
延べ語数:
1
0989
,195,16: 浮山 よし よし 私 が ——( 棚 の 上 の 大きい 鈴 を 取っ て
^
振り 鳴らす 。
囁き始める
(囁く.始める)
延べ語数:
1
0989
,1778,47: 織 子 … … … … ( ああ と 口 の 中 で 言い 、 同時に 膝 まずき 、 須永 に 向っ て 頭 を 垂れ 、 握りしめ た 両手 を アゴ の 所 に 持っ て 来 て 、 唇 を ふるわせ つつ 何 か
^
ささやき はじめる )
吹き辞める
(吹く.辞める)
延べ語数:
1
0989
,1371,5: モモ … … (
^
吹き やめ て ) 須永 さん 。
遣り散らす
(遣る.散らす)
延べ語数:
1
0988
,5913,36: もともと 以前 から 、 どうも 話 の 樣子 が 、 戀愛 問題 で ひどい 目 に 會 つた 結果 、 ヤケクソ に な つて し まつ た とか で 、 まるで もう 無軌道 な 事 を
^
やり ちらし て 來 た らしい 。
聞き始める
(聞く.始める)
延べ語数:
1
0988
,4751,10: それから 、 その 理由 を 根 掘り 葉 掘り
^
聞き はじめる ん です 。
掻き乗せる
(掻く.乗せる)
延べ語数:
1
0988
,3974,74: そんな ふう な 、 アヤフヤ な 氣持 の まま で 連れ て 歩か れ て いる 間 に 、 あちこち で 強い 酒 を ずいぶん たくさん 飮 まさ れ —— それ も 最初 から の M さん の 計 畫 の 中 に 有 つた らしい の です —— 最後 に 、 たしか 澁谷 あたり の 小料理 屋 を 出 て 、 小型 の タキ シイ に 、 肩 を 抱か れ て
^
掻き のせ られ た 時 に は 、 泥 醉 に 近く 、 自分 が どこ に 居る の やら わから ない よう な 状態 に なつ て い まし た 。
引き起きる
(引く.起きる)
延べ語数:
1
0988
,28,88: げんに 、 あの 時 —— 終 戰後 はじめて 私 を 訪れ て き た 時 に 、 あと から 訪ね て 來 た 綿貫 ルリ が 、 二 時間 ばかり 同席 し て いる うち に 、 彼 に 對 し て 急速 に 好意 を 抱く よう に なつ たこ と 、 そして その あげく 、 夜 おそく 二 人 が つれだつ て 歸 つて 行く こと に なり 、 そして 、 その 結果 、 あの よう な 、 わけ の わから ない 奇怪 な 事件 が
^
ひき 起き て しまう こと に な つて 、 その ため 私 まで が 事件 の 中 に 卷き こま れ て し まつ て 、 すくなから ぬ 迷惑 を こう むることになつた —— そういう 事 の すべて が 、 すくなくとも 最初 の 間 、 ルリ の 目 に は この 男 が 一 人 の 感じ の 良い 、 おとなしい 青年 に 見え た ため だろ う と 思わ れる の で ある 。
書き遅れる
(書く.遅れる)
延べ語数:
1
0988
,2389,0:
^
書き おくれ まし た が 、 僕 の 母 は 僕 を 生ん で 間もなく 死に まし た 。
滑り落とす
(滑る.落とす)
延べ語数:
1
0988
,1341,40: 今 ごろ から 寄り道 を し て い たり する と 、 全 體 が 無 際限 に 長く な つ て しまう 上 に 、 自分 が 最初 語 ろうと 思 つた 事 がら を 指 の 間 から
^
すべり 落し て しまう か も わから ない 。
差し掛かる
(差す.掛かる)
延べ語数:
1
0988
,1249,10: 全 體 、 今 どんなに キワ どい 所 に
^
差し かか つ て いる か 、 わから ん 筈 は 無い だろ う ?
叩き掛ける
(叩く.掛ける)
延べ語数:
1
0987
,648,51: ( その間 に 、 今井 は バケツ を 持っ て 友吉 の そば に 寄っ て 、 水 で 友吉 の 顔 を 撫で て い た が 、 いつ まで も グッタリ し て いる ので 、 この 時 、 バケツ の 水 を 友吉 の 頭 に ザッ と
^
叩き かける )
来掛ける
(来る.掛ける)
延べ語数:
1
0987
,487,7: … … ( こっち へ 歩い て
^
来 かけ て 、 ヨロヨロ と なる 。
絞り取れる
(絞る.取れる)
延べ語数:
1
0987
,1784,40: 」 と 二 声 ばかり 叫ぶ 声 が し て 、 同時に 全員 が 昂奮 し た 烈しい 拍手 を する ) … … ( 気持 よく 笑っ て ) ハハ 、 いや 、 まあ 、 なん です よ 、
^
しぼり 取れる 時 に は サンザン に しぼり 取っ て 、 そい で 、 こんな 時代 に なっ て 、 あんまり もうから なく なっ た ので 、 人手 を へらす 必要 が ある と いう んで 、 諸君 を お払い箱 に し たい という 人 たち は 、 居り ます 。
吹き荒れる
(吹く.荒れる)
延べ語数:
1
0987
,1721,5: 波 は さかまき 、 風
^
吹き あれ て ——( 男 3 は 、 それ に 合せ て 、 うなっ て いる 。
失い果てる
(失う.果てる)
延べ語数:
1
0987
,1452,11: 語る べき 事 は 語り つくし 、 互いに まったく 興味 を
^
失い 果て て 、 死ん だ よう な 無表情 。
洗いなする
(洗う.なする)
延べ語数:
1
0987
,1353,70: 観音 経 で は 、 この —— いえ 、 あの 、 友吉 の 本 を 読み ます と 、 あの カンジ という 人 が 、 あの 、 サチャグラハ と 申し まし て ね 、 やっぱり 、 それ が あの 、 同じ 事 で ござい まし て ね 、 スワラジ という 事 も 、 エス さま が 、 あの 、 一番 最後 に お 弟子 さん がた の 足 を
^
洗い なすっ た 、 あれ です 。
庇い過ぎる
(庇う.過ぎる)
延べ語数:
1
0986
,500,11: 正直 言う と 、 私 は あん た がた を あまりに
^
かばい 過ぎ て 、 自分 の 立場 を あぶなく し た こと も 二 三 度 ある 。
突き固める
(突く.固める)
延べ語数:
1
0985
,120,9: あと 二 三 本 、 根太 の 下 を
^
突き かためる だけ だ 。
歌い済ます
(歌う.済ます)
延べ語数:
1
0983
,762,2: と ユックリ
^
歌い すまし て から 、
拾い入れる
(拾う.入れる)
延べ語数:
1
0983
,639,11: ( と これ も ゴム 長 を ひっかけ て カゴ に
^
拾い 入れ て 、 又 歩き だす )
撃ち暮れる
(撃つ.暮れる)
延べ語数:
1
0983
,166,2: ねえ 唄
^
うち くれ ない !
結び付ける
(結ぶ.付ける)
延べ語数:
1
0982
,531,6: ( 帯 の うし ろ に
^
むすび 附け た 包 を ほどき ながら ) これ 食っ て 行き なせ 、 あい 。
愛し憂える
(愛す.憂える)
延べ語数:
1
0981
,899,3: 真に 国 を
^
愛し 憂える 真剣 な もの なら ば
し生かす
(為る.生かす)
延べ語数:
1
0981
,576,12: 山田 先生 の 思想 を 、 私 ども の 身体 で 実践
^
し 生かす こと で 。
降り暮れる
(降る.暮れる)
延べ語数:
1
0981
,304,9: そう いっ て 、 母 は 懐剣 を ひと
^
ふり くれ まし た
嫁ぎ仕える
(嫁ぐ.仕える)
延べ語数:
1
0981
,228,6: 厳格 な 父 の もと に
^
とつぎ つかえ て 、
出し過ぎる
(出す.過ぎる)
延べ語数:
1
0981
,2049,8: よし 、 虫 ケラ は 臭い 匂い を
^
出し すぎる
食い捨てる
(食う.捨てる)
延べ語数:
1
0981
,1791,3: 枕元 に は
^
食い 捨て た 皿 小鉢 や タバコ の 灰皿 が そのまま に なっ て いる
仰ぎ眺める
(仰ぐ.眺める)
延べ語数:
1
0981
,1485,6: 私 は ドキドキ と 先生 を
^
仰ぎ 眺め て ばかり い て
轟き始める
(轟く.始める)
延べ語数:
1
0981
,1117,2: 折 から
^
とどろき はじめ た 高射 砲 の 音 に
抱き掛かる
(抱く.掛かる)
延べ語数:
1
0981
,1040,10: 私 の からだ を こんな ふう に 、 シッカリ と
^
抱き かか え
休み過ぎる
(休む.過ぎる)
延べ語数:
1
0980
,113,22: したがって 、 あなた が 気持 よく 遠く の 道 を 歩く ため に は 、 疲れ すぎ ない うち に 休み 、
^
休み すぎ ない うち に 歩き だす の が 、 いちばん かしこい 方法 で ある こと を 知る という こと です 。
燃し過ぎる
(燃す.過ぎる)
延べ語数:
1
0979
,714,3: あんまり 火 を
^
燃し すぎ た と 見え て ね
蹴り退ける
(蹴る.退ける)
延べ語数:
1
0979
,649,2: フトン は
^
蹴り のけ て あっ て 、 父 は い ない
破り越える
(破る.越える)
延べ語数:
1
0979
,385,10: 内 の 母 は 、 これ は 今にも 垣根 を
^
破り 越え て 来 て
笑い転げる
(笑う.転げる)
延べ語数:
1
0977
,62,60: 三吉 は 縁 の はし に 腰かけ 、 手拭 で 顔 を ふい た が 、 二 人 の わらい ご え に つれ られ て 、 まげ に 赤い 手絡 を かけ た 深水 の 嫁さん が 、 うちわ を そ ッ と 三吉 の まえ に だす と 、 同時に から だ を ひき ながら 、 ころころ と
^
わらい ころげ た 。
込み上がる
(込む.上がる)
延べ語数:
1
0960
,58,43: 日程 に のぼ さ れ つつ ある 敗戦 日本 の 農業 革命 の 形態 と 本質 を 彼ら は 凝視 し て いる の で あり 、 それ をめぐって あらゆる 「 問題 」 が おどろく ばかり 旺盛 な 知識欲 を 刺激 し つつ
^
こみ あがっ て くる の が 聞こえる 。
効き覚える
(効く.覚える)
延べ語数:
1
0960
,36,18: 御 正 忌 の 夜 、 第 一段 から 、 ふし を つけ て 読む ので 、
^
きき 覚え て いる 。
寝崩れる
(寝る.崩れる)
延べ語数:
1
0959
,182,11: おそらく 昼間 飲ん だ 酒 の 酔 を 、 そのまま
^
寝 崩れ た ため で あろ う 。
描きなする
(描く.なする)
延べ語数:
1
0959
,15,34: 「 ところが 師匠 、 お前 さん は 相手 を 見 ねえ から そんな 豪勢 な 口 を きき なさる が 、 さっき も いっ た 通り 、 女 は ちょうど 師匠 が 前 に
^
描き なすっ た 、 あの 北国 五 色 墨 ン 中 の 、 て っぽう そっくり の 体 な んで 。
弾き落とす
(弾く.落とす)
延べ語数:
1
0959
,137,6: 親指 の 爪先 から 、
^
弾き 落す よう に し て 、 き ー ん と 畳 の 上 へ 投げ出し た 二分 金 が 一 枚 、 擦れ た 縁 の 間 へ 、 将棋 の 駒 の よう に 突 立っ た 。
喜び溢れる
(喜ぶ.溢れる)
延べ語数:
1
0958
,8,15: 瀞 八 丁 の 両 岸 の 崖 に 、 初夏 の 微風 を
^
喜び あふれる 北 山川 の 若葉 も 、 我が 眼 に 沁み 入る ばかり の 彩 で あっ た 。
照り栄える
(照る.栄える)
延べ語数:
1
0958
,5,34: 黄 、 淡 緑 、 薄茶 、 金 茶 、 青 、 薄 紺 など 、 さまざま の 彩 に 芽 を 吹い た 老木 が 香り 合っ て 、 真昼 の 陽光 に
^
照り 栄え て い た の で ある 。
釣り尽くす
(釣る.尽くす)
延べ語数:
1
0958
,37,40: 上賀茂 に ある 姪 夫妻 の 家 へ 足 を とどめ 、 そこ から 一 里 半 ばかり 上流 の 賀茂川 の 峡 を 探っ た が 、 その 年 は 放流 鮎 僅か に 二 万 尾 、 既に
^
釣り 尽くし た あと で 、 土地 の 若い 者 が 一 人 。
映し受ける
(映す.受ける)
延べ語数:
1
0958
,342,25: そして 、 ある 年令 に 達する と 、 つね 日ごろ 物 に 怠ら なかっ た 人 に のみ 、 幼き とき に 我が 心 に
^
映し 受け た 師 聖 の 姿 が 、 我が身 に 戻っ て くる の で ある 。
思い焦れる
(思う.焦れる)
延べ語数:
1
0956
,2463,21: 御行 ( 御所車 の 前 まで 文 麻 呂 を 連れ て 行っ て ) この 中 に あなた の
^
思い 焦れる な よ たけの 君 が いる の です 。
乱し始める
(乱す.始める)
延べ語数:
1
0956
,2369,27: 続い て 、 「 気違い 、 気違い 」 と 云う 私語 ・ 囁き 声 が 幻聴 の 如く 、 文 麻 呂 の 不穏 な 頭 を
^
乱し 始める 。
散り乱れる
(散る.乱れる)
延べ語数:
1
0956
,1733,23: もう 、 何 と 云い ます か 、 あたり は 夕 靄 に 大変 かすん で 、 花 が 風情 あり 気 に
^
散り 乱れ て いる 。
囀り泣ける
(囀る.泣ける)
延べ語数:
1
0956
,1695,3: とこしえ に
^
囀り 鳴けよ 君 が ため … … …
撃ち静める
(撃つ.静める)
延べ語数:
1
0953
,24,42: 忠文 は そのかみ 将門 追討 の 命 を 受け て 武蔵 国 へ 馳せ 下っ た が 、 途中 で 道草 を 食っ て いる うち に 、 と いっ て も 余儀ない 事情 による こと だ が 、 将門 は
^
討ち しずめ られ 、 なん の こと も なく 京 へ 帰還 し た 。
描き込める
(描く.込める)
延べ語数:
1
0953
,11,66: 刑 台 に 据え られ た 花世 が 着 て いる 浮線 織 の 赤色 唐衣 は 、 最後 の 日 の ため に わざわざ 織ら せ た もの だ と いわ れる が 、 舞い たつ よう な 色目 の なか に も 、 十 六 歳 の 気の毒 な 少女 の 心 の 乱れ が 、 迫る よう な 実感 で まざまざ と
^
描き こめ られ て いる 。
参り掛ける
(参る.掛ける)
延べ語数:
1
0948
,895,8: 「 引 揚げ た とき は 、 ほとんど
^
参り かけ て い た ん です が 、 あまり 水 を 飲ん で い なかっ た ので 、 心臓 麻痺 の 一 歩 手前 で 助かり まし た 」
霞み掛ける
(霞む.掛ける)
延べ語数:
1
0948
,863,3: 久美子 は
^
霞み かける 意識 の 中 で 敏感 すぎ た せい で 殺さ れる の だ と 、 はっきり と 覚っ た 。
叫び上げる
(叫ぶ.上げる)
延べ語数:
1
0948
,627,14: 甲走っ た 声 で 大池 の 細君 が 広間 から 二 階 へ
^
叫び あげ た 。
行き尽くす
(行く.尽くす)
延べ語数:
1
0948
,202,7: 林 の 中 の 道 を
^
行き つくす と 、 また 湖 の 岸 に 出 た 。
見切れる
(見る.切れる)
延べ語数:
1
0948
,1064,3: とても 面倒 は
^
見 きれ ない から 、 さっさと 、 どこ へ でも 行っ て くれ 」
呟き掛ける
(呟く.掛ける)
延べ語数:
1
0948
,1013,2: と
^
呟き かけ た ひょう し に 、 咽喉 の あたり に 灼け る よう な 痛み を 感じ た … … それで 、 いっぺんに 記憶 が 甦っ た 。
歌い付ける
(歌う.付ける)
延べ語数:
1
0947
,45,4: あんな 歌 、
^
うたい つけ ない んで 、 まずい ん です 」
買い掛ける
(買う.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,3909,10: 現に 、 ウィルソン という 男 が 三 万 ドル で
^
買い かけ た じゃ ない です か 」
咲き綻びる
(咲く.綻びる)
延べ語数:
1
0947
,3791,29: 去年 の 冬 、 袱紗 包み を 持っ て たずね て き た とき は 、 枯葉 の よう に 萎れ て い た が 、 きょう は
^
咲き ほころび た 春 の 花 の よう に 生々 と し て い た 。
押し切れる
(押す.切れる)
延べ語数:
1
0947
,3719,32: 飯島 の 家 の 屋根 部屋 か なんか へ ほうり あげ た きり 、 どこ に ある の か 思い だせ なかっ た の … … そういう 弱味 が ある ので 、
^
押し きれ なかっ た らしい … … それ は それ として 秋川 が 、 だまっ て お金 を 出し て くれ たら 、 パーマー なんか と 組ん で 、 あなた の もの を 裏 から 剥ぎ とり に かかる よう な あくどい こと は 考え なかっ た でしょ う 」
絡み上がる
(絡む.上がる)
延べ語数:
1
0947
,3615,18: 芝生 の 中 の 小径 に 沿っ て 、 唐草 模様 の 鉄骨 の アーチ が 立ち 、
^
からみ あがっ た 薔薇 の 蔓 が 枯れ 残っ て い た 。
見替える
(見る.替える)
延べ語数:
1
0947
,355,4: 窓 越し に
^
見 かえる と 、 いま の 紳士 は 、 まだ そこ に 立っ て 、 じっと バス を 見送っ て い た 。
引き起こる
(引く.起こる)
延べ語数:
1
0947
,3419,10: きょう は 、 つぎつぎ と 劇的 な 場面 が
^
ひき おこる 。
崩し掛ける
(崩す.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,2957,18: そう いう と 、 急 に 衰え た よう に なっ て 、 ぐったり と 身体 を
^
崩し かけ た 。
吹き落とす
(吹く.落とす)
延べ語数:
1
0947
,2873,15: 越中島 の 白い 煙突 、 黒い 煙突 から たちのぼる 煙 が 、 空 から
^
吹き 落さ れ 、 黒い 靄 の よう に 掘割 の 水 の うえ を 這っ て いる 。
渡し掛ける
(渡す.掛ける)
延べ語数:
1
0947
,2609,3: サト子 に
^
渡し かける と 、 カオル は 、 二 人 の 間 に 割り こん で 、
笑い上げる
(笑う.上げる)
延べ語数:
1
0947
,2544,8: と 遠慮 の ない 高調子 で 、
^
笑い あげ た 。
引きめくる
(引く.めくる)
延べ語数:
1
0947
,2357,44: 卓上 灯 の それ と 見せかけ て ある コード の ゆくえ を 、 目 で たどっ て い た が 、 椅子 から 立つ と 、 坂田 は 容赦 の ない 顔 に なっ て 、 脇 卓 の テーブル ・ クロース を
^
ひき めくっ た 。
踏み伸ばす
(踏む.伸ばす)
延べ語数:
1
0947
,2257,32: 芳夫 の ほう へ 陰 の ない 笑顔 を むける と 、 坂田 は 、 うし ろ の 脇 卓 の 端 に 肱 を かけ 、 長々 と 足 を
^
ふみ のばし た 。
入り込める
(入る.込める)
延べ語数:
1
0947
,1945,16: もっとも 、 そう でも し なけれ ば 、 他人 の 家 へ 、 そう 、 しげしげと
^
入り こめる もの で は ない から 」
押し分ける
(押す.分ける)
延べ語数:
1
0947
,1673,6: 小道 を とざす 萱 を
^
おし 分け ながら 、 中村 が 谷戸 へ はいっ て き た 。
泳ぎ切れる
(泳ぐ.切れる)
延べ語数:
1
0947
,146,42: 「 コソ 泥 が 、 この へん から 海 へ 飛びこん で 逃げ た こと が あり ます … … むこ う の 和賀 江 の 岬 の 鼻 を まわっ て 、 小坪 へ あがる つもり だっ た らしい が 、
^
泳ぎ 切れ ず に 、 溺れ て 死に まし た 」
切りだせる
(切る.だせる)
延べ語数:
1
0947
,1391,12: 「 お 返事 の ない ところ を みる と 、 父 は
^
切り だせ なかっ た の でしょ う … … ねえ 、 聞い て ください 。
薙ぎ立てる
(薙ぐ.立てる)
延べ語数:
1
0947
,132,13: 隣り の 地内 の 奥まっ た あたり で 、 竹 藪 の
^
薙ぎ たてる よう な 音 が し て い た が 、 その うち に 、 よく 通る 声 で 、 だれ か が こちら へ 呼びかけ た 。
食い抜ける
(食う.抜ける)
延べ語数:
1
0946
,97,15: 十 八 年 の 貧苦 で 痩せ 細っ た ひと に 、 充ち 足る ほど
^
食い ぬけ させ 、 輝き だす よう な 笑顔 を 見る と 、 それで 辛 さ も ひだる さ も 忘れ て しまう 。
脅しすかす
(脅す.すかす)
延べ語数:
1
0946
,127,1:
^
脅し すかし て 問い詰める と 、 才蔵 は 頭 を 掻い て 、 文 らしい もの を 預っ て 腹巻 へ 落し こん で 行っ た が 、 なにしろ あの 大 荒れ な ので 、 雨 と 汗 の しめり で 、 糊 の よう に 溶け て しまっ た 。
出し揃える
(出す.揃える)
延べ語数:
1
0946
,100,73: たぶん 腹 を すかし て 帰っ て くる の だろ う と 、 竈 突 に 土鍋 を かけ て 粥 を 炊き 、 なけなし の 鳥目 を はたい て 、 何 年 か 前 の 塩 ぶり か 、 石 の よう に 固く なっ た の を 買っ て き て 、 焼い て 向 付け に し 、 すぐ でも とりこめる よう に 、 飯櫃 と 箱 膳 を
^
出し そろえ て 待っ て い た が 、 なかなか 戻っ て こ ない 。
打ち上がる
(打つ.上がる)
延べ語数:
1
0945
,68,17: 東側 の 入江 の 岸 に 、 潮 の 流れ が 運ん で き た 浮木 が
^
打ち あがっ て くる 。
綴り合わす
(綴る.合わす)
延べ語数:
1
0945
,176,50: われ ら は 、 たがい に 見馴れ て 、 なんとも 思わ ぬ が 、 面 は 猿 の よう に 赤く 、 髪 は 蓬 々 、 髭 は 蓬 々 、 手足 は 餓鬼 の よう に 痩せ 、 着 て いる もの は 藤 九郎 の 羽根 を
^
綴り あわし た 天狗 の 装束 と き て いる 。
剃り始める
(剃る.始める)
延べ語数:
1
0944
,35,13: そう し て おい て 、 剃刀 で 二 人 の 髪 を
^
剃り はじめる 。
押し重なる
(押す.重なる)
延べ語数:
1
0944
,309,19: 山 は 北側 へ ゆるく なだれ 降り 、 西蔵 高原 の 山々 が 八重 波 の よう に
^
おし 重なっ て いる 間 を 、 一筋 、 河 が 白く 光り ながら 流れ て いる 。
引き巡らす
(引く.巡らす)
延べ語数:
1
0944
,219,41: ネパール は ブータン の 西 隣り 、 西蔵 と 印度 と の 間 に ある 半 独立 国 で 、 ほぼ 中央 の ところ を 、 東 から 西 へ 、 ヒマラヤ の 主 山脈 が 氷 の 障壁 を
^
ひき めぐらし て いる のに 、 エヴェレスト 、 アンナプルナ 、 ドーラギリ など 、 世界 で 一 、 二 の 高山 が 五 峯 も 集まっ て いる 削 峻 たる 地形 で ある 。
括り合わす
(括る.合わす)
延べ語数:
1
0943
,256,7: お 糸 の 方 と 手 を
^
括り あわさ れ 、 満座 の なか で 馬鹿 舞 を 舞わ さ れ た 沙汰 の かぎり の 痴 加減 を 聞かさ れ たら 、 腹 を 立て ず に は い られ まい 。
凌ぎ始める
(凌ぐ.始める)
延べ語数:
1
0939
,30,16: すでに 若い 図書館 人 は 、 会議 の 議事 整理 で 老 館長 たち を
^
しのぎ はじめ た 。
せき韲える
(せく.韲える)
延べ語数:
1
0929
,6,7: たまり に たまっ た 思い は 、
^
せき あえ ぬ ほど に 口 に あふれ て 出 て 来 た 。
押し掛かる
(押す.掛かる)
延べ語数:
1
0926
,27,23: 個人 の 決意 の 力 に のしかかる 集団 の 決議 の 力 は 、 かく も 断層 の 差 を もっ て
^
押し かかる か と 思わ れる ほど で あっ た 。
彫り続ける
(彫る.続ける)
延べ語数:
1
0922
,28,42: 全日本 の 図書館 人 は 、 六つ の ブロック の ウォーク ショップ を 貫い て 、 この 巨大 な 手 を かため 、 足 を 鎧っ て 、 日本 民族 を 封建 の 殻 から 引き はなつ 、 悲願 の 巨像 を
^
彫り つづけ て いる こと は 、 かの 大同 石仏 に 立ち 向う 数 万 の 人々 の 幻 の 描く もの に 等しい もの が ある 。
辿りきたる
(辿る.きたる)
延べ語数:
1
0918
,860,5: 紆余曲折 の 後 ここ まで
^
たどり きたっ た の で ある 。
踏み滑らす
(踏む.滑らす)
延べ語数:
1
0918
,83,25: しかし 、 歴史 の 永い 伝統 は 、 その 証拠 が 、 長い 長い 謬 り を ふみしめ 、 あるいは 、 足 を たびたび
^
ふみ 滑らし ながら も 、 より 高く 、 より 高く 立ちあがっ て き て いる こと を 示し て いる の で ある 。
漲り始める
(漲る.始める)
延べ語数:
1
0918
,591,40: ちょうど これ は 映画 が 電気 によって 新た な 光 の 世界 を 支配 する 段階 に も 似 て 、 カンヴァス の 中 に 太陽 とも 電気 とも 、 何 の 光 と も 知れ ない 青白い 光 が
^
みなぎり はじめる の で ある 。
思いきたる
(思う.きたる)
延べ語数:
1
0918
,580,55: 十 六 世紀 まで の 宗教 画 は 常に こういう 茶褐色 の 光 、 これ は 神 に 照らさ れ た もの のみ が 明 かるく 、 神 より 遠ざかっ た もの は 暗 の 中 に いる という 宗教 的 感覚 が 絵画 を かく の ごとく 描い て 、 当り前 だ と 常に
^
思い きたっ た の で ある 。
放り落とす
(放る.落とす)
延べ語数:
1
0918
,507,80: 万葉 の 「 さやけ さ 」 という 美 の す がた で も 、 藤原 朝 の 「 わび 」 という 美 の す がた で も 、 中世 の 「 すき 」 という 美 の す がた で も 、 町人 文化 の 「 いき 」 という 美 の す がた で も 、 その すべて が 、 無理 な もの 、 無駄 な 力ん だ もの 、 醜い 重い もの を 、 ほんとう の もの から さらさら と
^
ほうり 落し て 、 自然 さながら なる もの 、 鍛錬 を 貫い て の 裸 の もの に なっ て いく こと の 美し さ において みな 一つ な の で ある 。
使い捲れる
(使う.捲れる)
延べ語数:
1
0918
,406,71: それ が どんなに 悲しい 時 で あれ 、 それ が どんなに 怒り に 満ち た もの で あれ 、 ひしひし と 「 生き て いる 」 「 生き て いる 」 と 、 自分 が 自分 の 生命 に 驚き の 声 を あげる 時 のみ 、 人々 は 、 時間 に 、 空間 に 、 光 に 、 音 に 、 言葉 に 「 これ を こんなに 自由 に 、
^
使い まくれる ん だ 」 「 命令 し うる ん だ 」 と いい きれる の で ある 。
力み真似る
(力む.真似る)
延べ語数:
1
0918
,385,6: ちょっと ほめる と 、 それ を
^
力み まねる 。
上り切れる
(上る.切れる)
延べ語数:
1
0918
,323,25: あれ は 、 中央 アジヤ の 物語 に ある 、 バベルの塔 の よう に 、 天 に あがろ う という 憧れ 、 そして 天 に
^
のぼり きれ なかっ た 嘆き 、 その 魂 の 姿 を これ ほど みごと に 現 わし た 現 わし かた は ない の で ある 。
巻き疲れる
(巻く.疲れる)
延べ語数:
1
0918
,309,21: また 、 ギリシャ 彫刻 の 、 ラオ コーン の 像 を 、 二 人 の 子ども と共に 、 蛇 に
^
巻き つかれ ながら 、 全身 の 力 を こめ て 耐え て いる あの すばらしい 彫刻 を 見よ う 。
刺し始める
(刺す.始める)
延べ語数:
1
0918
,292,33: ちょうど 鬼 が 、 一寸法師 と 一緒 に 針 を のみ込ん だ よう に 、 その 針 が 、 すなわち 、 自分 自身 の 批判 精神 が 、 チクリ チクリ と 自分 を
^
刺し はじめる の で ある 。
戦い韲える
(戦う.韲える)
延べ語数:
1
0918
,290,53: ホッ ブス が 、 「 人間 は おたがいに 狼 で ある 」 といった 言葉 は 、 人間 が 、 封建 国王 の 獅子 に 喰わ れ て 文句 の いえ ない 羊 で は なく て 、 おたがいに 海 の 上 で は 剣 で わたりあう 男一匹 、 腕 一 本 で
^
戦い あえる 対等 の 対立 物 で ある と いい きっ た の で ある 。
織り混ざる
(織る.混ざる)
延べ語数:
1
0918
,1006,86: ドイツ 人 は 厳しい 重苦しい 北方 の 自然 の 中 で 生活 し て き た ので 、 南方 的 な ローマ 的 信仰 より も 、 原始 的 な 森 の オーダン 神 の 住む ゲル マン の 森 の 暗い 信仰 を 愛し 、 プロチヌス の 新 プラトン 主義 を よく 理解 し た 、 ヤコブ・ベーメ の 思想 、 また 三 十 年 戦争 の 成果 で ある ピエチスムス の 中 に 中世 の 古 ドイツ 神秘 主義 と 原始 キリスト教 が 、
^
織り まざっ て いる 。
吐き続ける
(吐く.続ける)
延べ語数:
1
0916
,95,9: 教師 が 、 新聞 が 嘘 言 を
^
吐き つづけ た 時 、 人々 は 「 歴史 そのもの 」 が 「 真実 そのもの 」 が 孤独 で ある こと を 感ずる 瞬間 すら 経験 し た 。
し定める
(為る.定める)
延べ語数:
1
0916
,16,6: 天体 の 回転 体系 を 測定
^
し 定める こと が 出来る の は 、 人間 だけ で あり 、 しかも 人間 の 主観 の 中 の 理性 が それ を 知る こと が 出来る の で ある 。
断ち切れる
(断つ.切れる)
延べ語数:
1
0914
,2,29: 「 志 」 と は 、 文学 と 文化 に 関係 を もつ もの たち が 、 政治 に対して 、 消し て も 消し きれ ない 断っ て も
^
断ち きれ ない 願い を もち つづける こと 、 そして その ため に 身 の 危険 を 冒し て も 、 あえて 挺 し て それ を 貫か なけれ ば なら ない ところ の もの で ある 。
消し切れる
(消す.切れる)
延べ語数:
1
0914
,2,23: 「 志 」 と は 、 文学 と 文化 に 関係 を もつ もの たち が 、 政治 に対して 、 消し て も
^
消し きれ ない 断っ て も 断ち きれ ない 願い を もち つづける こと 、 そして その ため に 身 の 危険 を 冒し て も 、 あえて 挺 し て それ を 貫か なけれ ば なら ない ところ の もの で ある 。
築ききたる
(築く.きたる)
延べ語数:
1
0912
,38,33: われわれ は 、 芸術 を通して 奴隷 性 から 封建 性 等々 、 歴史 の 濁っ た 角膜 を 切りとっ て 、 この 二 十 万 年 の 間 、 人類 が みずから
^
築き きたっ た 大いなる 宇宙 へ の 問い 、
見つむる
(見る.つむる)
延べ語数:
1
0903
,172,17: 手塩 に かけ た 好 青年 が 一 人 、 一 人 去り ゆく の を じっと
^
見 つむる こと は 言い よう も なく 寂しい 思い で ある 。
し伝える
(為る.伝える)
延べ語数:
1
0902
,68,4: この 法則 を 発見
^
し 伝え て ゆく 役割 を もつ 職業 的 階級 が 知識 人 で ある 。
説き続ける
(説く.続ける)
延べ語数:
1
0901
,31,21: 各 地方 に あっ て 多く の 指導 者 は 幾 年 か 、 口 を 酸く し て これ を
^
説き つづけ なく て は なら ない で あろ う 。
痛み悲しむ
(痛む.悲しむ)
延べ語数:
1
0899
,10,5: いや 、 知識 そのもの が
^
傷み 悲しん で い た と も いえよ う 。
歩みきたる
(歩む.きたる)
延べ語数:
1
0898
,23,13: 直接 に 血 を 流さ ない ため に 、 人類 は ここ まで
^
歩み きたっ た の で ある 。
取りだせる
(取る.だせる)
延べ語数:
1
0896
,21,25: 私 たち が 本 を あつめ 、 その 整理 を し 、 それ が 、 何 人 の 求め に も 応じ て 、
^
とり 出せる よう に 準備 する こと は 、 すなわち 図書館 の 活動 は 、 その 文字 を つらぬい て 、 文字 の 始 源 で ある 生活 の 「 文 」 、 すなわち 形 を 行動 を もっ て 捉え 、 より 高い 形 に まで 、 それ を 高める こと を 本質 と する の で は ある まい か 。
打ち医する
(打つ.医する)
延べ語数:
1
0896
,0,59: 人々 が 自然 の 美し さ の 中 に 見とれる という こと は 、 その 中 に 定か で は ない が 、 漲っ て いる 深い 秩序 に あっ と 驚き 、 その 中 に 、 溶け 入り 、 ともに 秩序 に 諧和 し 、 それ と 一つ に なり 、 力 が ぬけ 、 それ に
^
打ち 委す 心持ち の こと で ある 。
拾いだせる
(拾う.だせる)
延べ語数:
1
0893
,38,13: … … など といった 言葉 なら 、 チェーホフ の 手紙 から 無数 に
^
拾い だせる はず で ある 。
続き老成る
(続く.老成る)
延べ語数:
1
0890
,79,4: それ も 長く は
^
続き ませ ず 、 二 年 あまり にて 同じ 伊勢 殿 の お 指金 で むざんにも 家督 を 追わ れ 、 つむり を 円 め られ て 、 人 も あろ う に あの 蔭 凉軒 の 真 蘂 西堂 の もと に 、 お 弟子 に 入ら れ た の で ござい まし た 。
聞き澄ます
(聞く.澄ます)
延べ語数:
1
0890
,60,59: … … そう 肚 を 据える と 、 銅 提 が 新た に 榾 火 から 取 下ろさ れ て 、 赤膚 焼 の 大 湯呑 に とろり と し た 液体 が 満たさ れ た の を 片手 に 扣 え て 、 折 から どう と 杉戸 を ゆるが せ た 吹雪 の 音 を 虚空 に
^
聴き 澄まし ながら 、 客 は おもむろに 次 の よう な 物語 の 口 を 切っ た 。
治り遊ばす
(治る.遊ばす)
延べ語数:
1
0890
,501,32: そして 月 の 変り ます と 早々 、 これ も あなた 様 よく 御存じ の とおり 、 姫君 は おん 齢 十 七 を以て 御 落飾 、 法華寺 の 尼公 に お
^
直り 遊ばし た の で ござい ます 。
成り損ねる
(成る.損ねる)
延べ語数:
1
0890
,408,8: 俺 は 東福 で 育っ て 管領 に
^
成り 損ね て 相国 に 逆戻り し た 男 だ 。
浚い損ねる
(浚う.損ねる)
延べ語数:
1
0890
,329,14: 相国 も 焼け た 、 桃 花 文庫 も 滅ん だ 、 姫 も
^
さらい そこね た 、 は は は は 」 と 激しい 息 使い で 吐きだす よう に お 話しかけ に なり まし た 。
泣き折れる
(泣く.折れる)
延べ語数:
1
0890
,306,103: この 物語 を 耳 に し まし た とき 、 あまり の 事 の 似通い に わたくし は 胸 を つか れ 、 これ ばかり は 姫 の お 耳 に 入れる こと で は ない 、 この 心 一つ に 収め て 置こ う と 思い 定め まし た が 、 なおも 日数 を 経 て 何 ひとつ お 土産 話 も ない 申訳 な さ に 、 ある 夕まぐれ つい この お話 を 申 上げ まし た ところ 、 もはや 夕闇 に まぎれ て 御 几帳 の あたり は 朧 ろ に 沈ん で おり ます なか で 、 忍び音 に
^
泣き 折れ られ まし た 御 様子 に 、 わたくし も 母親 も 共々 に 覚え ず 衣 の 袖 を 絞っ た こと で ござい まし た 。
笑い切れる
(笑う.切れる)
延べ語数:
1
0885
,95,1: この
^
笑い きれ ぬ 笑い を 笑い 得る もの こそ 、 本当 の 強い 、 正しい 、 人間 で は ない か と 考え ます 。
起ち開かる
(起つ.開かる)
延べ語数:
1
0877
,537,17: 例 の 自由 劇場 の 創立 者 アンドレ ・ アントワアヌ は 、 幕間 の 廊下 に
^
起ち はだかっ て 、 誰 憚 ら ず 、 「 これ で フランス の 芝居 は 三 十 年 後戻り し た 」 と 、 大声 で 喚い た という 、 有名 な 話 が 伝わっ て い ます けれども 、 それ は まあ 、 自然 主義 舞台 の 信奉 者 アントワアヌ らしい 放言 で 、 もっと もっと 切実 な 疑問 を 多く の 作家 、 劇評 家 に 抱か せ た こと は 事実 の よう です 。
聞き逃がす
(聞く.逃がす)
延べ語数:
1
0877
,352,69: なるほど 、 すべて の 専門 的 知識 及び 技術 が そう で ある よう に 、 系統 的 な 教育 機関 の 存在 によって 、 ある程度 、 それぞれ の 専門 家 が 養成 さ れる こと に 間違い は あり ませ ん が 、 また 同時に 、 どんな 専門 の 領域 で も 、 学校 を 出 た だけ で は 役に立た ぬ という 一般 の 声 も
^
聞き 逃がせ ませ ん 。
打ち絶える
(打つ.絶える)
延べ語数:
1
0876
,13,22: 時 を 同じく し て 、 わが 戦後 の 文学 界 に も 、 演劇 に対する 一種 の 関心 、 久しく
^
打ち 絶え て い た 戯曲 へ の 興味 が 、 局部 的 に で は ある が 、 そろそろ 眼 ざめかけた 気配 が 感じ られる 。
察し切れる
(察す.切れる)
延べ語数:
1
0874
,21,101: た ゞ 、 結果 として は 、 今や 、 健やか に 伸び 育つ た 巴 絵 さん の うち に 、 亡き マリイ 夫人 と 、 同じく 亡き 数 に 入 つた 静子 夫人 の 、 軽重 の ない 祈願 と 、 慈しみ と が 、 見事 に 花 咲き 、 実 を 結ん だ と いえる ばかり で 、 生涯 に 二 度 、 妻 を 先立た せ 、 母 を 葬ら ね ば なら なかつ た 岩田 君 、 並 に 巴 絵 さん の 胸中 は 、 私 に し て も 、 もはや 察し よう に も
^
察し きれ ぬ ほど の もの で あろ う 。
導きだせる
(導く.だせる)
延べ語数:
1
0868
,126,48: さて 、 やかましい 議論 は ぬき に し て 、 ともかく 、 従来 の 日本人 の 生活 様式 を 、 この 際 、 根本 から 検討 し て み た うえ で 、 すくなくとも 、 衣食住 に関して は 、 次 の 三つ の 原則 が 結論 として
^
みちびき 出せる よう に 思い ます 。
似足りる
(似る.足りる)
延べ語数:
1
0866
,848,39: なぜなら 、 さつき から 座蒲団 を すゝ め たり 、 コタツ の 火 を もつ て 来 たり 、 いら つ し やい ませ と ていねい に お辞儀 を し たり する 若い 女 の 年頃 が ちよ うど
^
似 たりよ つ たり で 、 あの 瞬間 、 小萩 だ と 思いこん で も しかた が ない から で ある 。
編み分ける
(編む.分ける)
延べ語数:
1
0866
,665,2: 二つ に
^
編み 分け た お さげ の 髪 が 、 まだ 初々しい 肩先 に 軽く 垂れ 落ち て 、 薄い 藍 地 の 和服 だけ が 、 妙 に 大人 つ ぽく みえ た 。
作り降りる
(作る.降りる)
延べ語数:
1
0866
,521,44: ちよ つと 声 を かけ て は み た が 、 それ は 、 眼 を さまさ せ は し なかつ た か という 配慮 から で 、 反応 が ない と みる と 、 彼 は その ま ゝ 階段 を ゆ
^
つくり 降り て 行 つ た 。
構い出来る
(構う.出来る)
延べ語数:
1
0866
,4637,2: なんにも お
^
かまい でき なく つて … … 。
暈し始める
(暈す.始める)
延べ語数:
1
0866
,4563,17: 霧 は もう 、 崖 を 這 つて 、 向う の 林 を 墨絵 の よう に
^
ぼかし はじめ て い た 。
凝り訪ねる
(凝る.訪ねる)
延べ語数:
1
0866
,415,44: が 、 なに に し て も 、 そう おいそれと 、 彼 の 註文 どおり の 勤め口 が 待つ て いる わけ も なく 、 そろそろ しびれ を 切らし はじめ た ところ へ 、 旧友 の 南条 己 未 男 が ひよ つ
^
こり 訪ね て 来 た 。
切り見せる
(切る.見せる)
延べ語数:
1
0866
,3632,16: た ゞ 、 ひとつ の 事実 は 、 そこ に いたる 経路 を 表面 に はつ
^
きり みせ ない こと が ある と いう だけ の 話 で ある 。
揉み韲える
(揉む.韲える)
延べ語数:
1
0866
,3621,22: おまけ に 、 その 車 は 、 揺れ ほう だい に 揺れ 、 二 人 の 肩 と 肩 と は 、
^
もみ 合える だけ もみ あつ た 。
寝掛ける
(寝る.掛ける)
延べ語数:
1
0866
,3550,10: あなた なんか とち が つて 、 あたし が 眼 が
^
ね かけ たら 、 とても 気 障 に なる と 思う わ 」
拾い充てる
(拾う.充てる)
延べ語数:
1
0866
,32,44: 彼 は 、 幹部 候補 生 あがり の 軍曹 で あつ た が 、 収容 所 で は 、 外国 語 学校 中途 退学 の 語学 力 が もの を 言い 、 通訳 という 何 か に つけ て 役得 の 多い 地位 を
^
ひろい あて た の で ある 。
掃き溜める
(掃く.溜める)
延べ語数:
1
0866
,258,23: と 、 そこ に は 、 手拭 を 頭 に のせ た 母 が 、 散ら かつ た 薪 屑 を 箒 で
^
掃き 溜め て いる で は ない か 。
打ち溶ける
(打つ.溶ける)
延べ語数:
1
0866
,1929,20: 強いて 反対 も し ない ので 、 上野 の さる 中華 料理 店 で ビール を 飲み 、 すこし
^
打ち 融け た 気分 に なり かける と 、 急 に 、 弟 の 深志 は むつ つり 口 を 噤ん で しまう 。
斬り散らす
(斬る.散らす)
延べ語数:
1
0861
,105,48: 並木 通り の 入口 の ソバ 屋 か なんか の 格子 を 後 に し て 一生 けんめい 叩き 合っ て 四 五 人 に 手傷 を 負わ せる と 敵 に やや ヒル ミ が 見え た から 、 ここだ 、 と 見 こん で ムヤミ に
^
斬り ちらし て トビ 口 十 本 ぐらい 叩き 落し た 。
踏み外れる
(踏む.外れる)
延べ語数:
1
0859
,128,11: より 良く 生きぬく ため に 現実 の 習性 的 道徳 から
^
ふみ 外れる 方 が 遥か に 誠実 な もの で ある のに 、 彼 は 自殺 という 不誠実 な もの を 誠意 ある もの と 思い 、 離婚 という 誠意 ある 行為 を 不誠実 と 思い 、 この ナンセンス な 錯覚 を 全然 疑る こと が なかっ た 。
し忘れる
(為る.忘れる)
延べ語数:
1
0857
,162,7: 詩人 の つとめ て 隠そ う と
^
し 忘れよ う と し た もの を 暴く の は 鑑賞 の ため や 詩人 を 解する ため で は なく 、 自分 の 仮面 を はがそ う と する 同じ 働き が 他 へ 向け られ た だけ の こと で 、 普遍 的 な 真理 という よう な もの を 暴く ん じゃ ない 。
貪り眺める
(貪る.眺める)
延べ語数:
1
0856
,236,27: 私 は その 新鮮 さ に 目 を 打た れ 、 どこ か で 、 時々 、 思いがけなく 現われ て くる 見知らぬ 姿態 の あざやか さ を
^
貪り 眺め て い た が 、 私 は ふと 、 大きな 、 身の丈 の 何 倍 も ある 波 が 起っ て 、 やにわに 女 の 姿 が 呑みこま れ 、 消え て しまっ た の を 見 た 。
荒み果てる
(荒む.果てる)
延べ語数:
1
0853
,438,11: オメカケ と いう より も 売 娼婦 、 それ も 最も
^
すさみ はて た 夜鷹 、 そういう 感じ で 、 私 は 正視 に 堪え なかっ た の で ある 。
病み窶れる
(病む.窶れる)
延べ語数:
1
0853
,363,5: それ という の が 、
^
病み やつれ た 庄吉 と 話し て いる の が 苦痛 で 堪え られ なかっ た から で 、 一向に はやら ない 三文 文士 の 栗栖 按吉 に 〆切 に 追わ れる 仕事 も ない もの だ が 、 それ を きく と 庄吉 は 全然 すま な がっ て 、 そう だっ た か 、 無理 に き て くれ た の か 、 かんべん し て くれ 、 小さく ちぢん だ 顔 は それ だけ で もう 元々 涙 を ため て いる よう に 見える の で あっ た 。
し加える
(為る.加える)
延べ語数:
1
0853
,281,103: だから 、 通俗 雑誌 など から 注文 を つけ られ たり 、 こんな こと を 書い て くれ と 言わ れる と 、 却って それ を キッカケ に 独自 な 作家 活動 が 起り 易い もの 、 なぜ なら 、 作家 は 自分 一 人 で あれ これ 考え て いる 時 は 自分 の 既成 の 限界 に 縛ら れ そこ から 出 にくい もの で あり 、 他 から 思い も 寄ら ない 糸口 を 与え られる と 、 自分 の 既成 の 限界 を はみだし て 予測 し 得 ざる 活動 を 起し 新 ら た な 自我 を 発見
^
し 加える こと が でき 易い から だ 。
倒し蹴倒す
(倒す.蹴倒す)
延べ語数:
1
0851
,295,15: それ は 全く ある 人間 の 全身 の 体力 が 全力 を こめ て 突き
^
倒し 蹴倒し て 行っ た もの で あり 、 ただ その 姿 が 風 で あっ て 見え ない だけ の 話 で あっ た 。
託し潜める
(託す.潜める)
延べ語数:
1
0851
,275,33: だから 怖 れる 家 の 中 に 、 あの 陰鬱 な 一 かた まり の 漂う 気配 の 中 に 、 私 は 又 、 私 の やみ がたい 宿命 の 情熱 を
^
托し ひそめ て も い た の で あっ た 。
言い加える
(言う.加える)
延べ語数:
1
0851
,129,16: 見方 が 万事 人間 的 、 人性 的 な ので 、 それ を 特に つけたし て
^
言い 加え ず に い られ ぬ という 気質 が ある 。
揃い過ぎる
(揃う.過ぎる)
延べ語数:
1
0848
,37,23: ここ に は 岩戸 村 が あっ たり 、 天 の 岩戸 が あっ たり 、 高天原 も 天 安 河原 も みんな
^
揃い すぎる ほど 揃っ て いる 。
掘り荒らす
(掘る.荒らす)
延べ語数:
1
0848
,263,37: 古墳 から 何 か が でる という こと は 彼ら が 自然 に 知る こと で ある から 、 足利 の 毛利 田 という ところ の 大 集団 古墳 で は 戦争 中 に 誰か が すっかり
^
掘り 荒し て しまっ た と 土地 の 人 が 云っ て い た 。
推し動かす
(推す.動かす)
延べ語数:
1
0844
,163,38: 知っ て いる の は 、 高橋 おでん や 、 村井 長 庵 や 、 妲妃 の お 百 なぞ の 事情 と 行為 と で あり 、 それ が 彼ら を 内部 や 外部 から 実際 に
^
推し 動かす 動力 で あっ た 。
祈り伏せる
(祈る.伏せる)
延べ語数:
1
0843
,77,22: 身 を ふるわせ て 珠 数 もみ くだき 、 はては 錫杖 を 突き たて て 、 悪魔 すら も ハッタ と
^
祈り 伏せん ばかり 。
食いこなす
(食う.こなす)
延べ語数:
1
0842
,487,27: かよう に コンニャク という もの は 、 見る から に 、 また 見れ ば 見る ほど タン ゲイ すべ から ざる 怪物 で 、 こういう もの を
^
食い こなす よう に し て しまっ た の は 何 物 の 力 で ある か 、 と 考える と 、 人生 は 不可解 の 感 を 深め ざる を 得 ない の で ある 。
取り忘れる
(取る.忘れる)
延べ語数:
1
0842
,2673,23: 彼ら は 慌て て い た から 、 私 の チリ 紙 と 手帖 を 奪っ た だけ で 、 お金 を
^
とり 忘れ て い た 。
寄り切れる
(寄る.切れる)
延べ語数:
1
0842
,238,2: そのまま 一気に
^
寄り きれ ば 勝つ が 、 途中 で 食い とめ られる と 、 九 十 五 パーセント 負け て しまう 。
振り続ける
(振る.続ける)
延べ語数:
1
0842
,173,41: 今や 私 の 第 二 の 教祖 村田 プロ は こう 私 を 慰め つつ 、 女房 は とっくに アイアン で 習っ て いる が 、 あなた は まだまだ 、 と 私 だけ は 永遠 の 如く に ドライバア を
^
振り つづける の で ある 。
扱い切れる
(扱う.切れる)
延べ語数:
1
0842
,1068,26: 呉清源 が 宗教 に 走ら ざる を 得 ない の も 、 勝負 という もの が 黒 番 絶対 という よう な 理 づめ だけ で
^
扱い きれ ない もの が ある から に 相違 ない 。
置き変える
(置く.変える)
延べ語数:
1
0841
,23,22: そして 「 やっぱり 」 という 言葉 に ちょ ッ と 怯え て 「 とうとう 」 という 言葉 に 頭 の 中 で
^
置き 変え て み た 。
吹き終わる
(吹く.終わる)
延べ語数:
1
0839
,281,11: 日 が 暮れ て まもなく 、 光也 が ハーモニカ を
^
吹き 終る と 、
割りだせる
(割る.だせる)
延べ語数:
1
0838
,159,16: こんな 常軌 を 逸し た 異例 の 人間 の 一生 は 、 公約 数 から
^
割り だせる 筈 は ない し 、 そんな 異例 な ところ まで 易 が 見破る 必要 は ない もの な の で ある 。
通い過ぎる
(通う.過ぎる)
延べ語数:
1
0836
,57,3: あんまり 宝塚 へ
^
通い すぎる と いう ので 私 の 母 に 叱ら れ た こと が あっ た が 、 この 娘 は いささか も ヘキエキ せ ず 、 巧み な 方法 で 母 を 再々 宝塚 見物 に ひっぱり だし て 、 いつか 年寄り を ヅカファン に し て しまっ た 。
死に替える
(死ぬ.替える)
延べ語数:
1
0836
,275,32: 死 に 至る 原因 は 、 一 に 先生 の 無邪気 な 愛情 や ウヌボレ に対する 反感 や 憎悪 で あっ た に し て も 、 すべて の 悲し さ を
^
死に かえ て 、 われ 一 人 去れ ば 足る と 見 た 人 が 死ぬ とき に 、 誰 を 恨む 筈 も ない 。
読み止まる
(読む.止まる)
延べ語数:
1
0835
,112,5: 批評 家 が 中途 で
^
読み 止まっ て 批評 を 加える こと を 許さ れ ない し 、 その 先 へ 読み 進む 限り は 誤読 さ れる イワレ は あり ませ ん 。
付き転がる
(付く.転がる)
延べ語数:
1
0833
,279,5: そして 洋服 に 火 が
^
つき 転がっ た 人 の 上 を 飛ぶ よう な 恰好 で 踏み越える 人 を み まし た 。
切り過ぎる
(切る.過ぎる)
延べ語数:
1
0833
,129,27: 私 が 一 ツ 気 に 食わ ない の は 、 ちかごろ 潜在 意識 という こと で 、 人間 の 心 を むやみ やたら に 割り
^
きり すぎる という こと です 。
外し始める
(外す.始める)
延べ語数:
1
0831
,345,13: 女 一 人 の 留守 宅 へ き て 戸 の ガラス を
^
外し はじめれ ば 、 取り みだす の は 当り前 だ 。
疑り過ぎる
(疑る.過ぎる)
延べ語数:
1
0831
,245,66: 誰 の 胸中 に も 善悪 両々 相 対峙 し て いる の は 自然 で 、 その 対峙 を 破っ て 悪 の 方 へ 一方 的 に 走り だす の は 当人 に も 容易 なら ぬ 覚悟 を 要する もの で ある が 、 それ を 最も 簡単 に 破ら せ 易い キッカケ と なる の は 、 親 が その こと で
^
疑り すぎ て ヤケ を 起さ せ た 場合 。
思い付ける
(思う.付ける)
延べ語数:
1
0830
,386,4: これ は 誰 でも
^
思い つける という 凡庸 な ウソ で は ない 。
撃ち負かす
(撃つ.負かす)
延べ語数:
1
0826
,190,13: 木村 に は スランプ らしい もの は なかっ た が 、 塚田 に
^
うち 負かさ れ て 名人 位 を 落ち た 直後 の 一 年 は サンタ ン たる 不成績 で あっ た 。
行き合わす
(行く.合わす)
延べ語数:
1
0825
,246,15: 一 年 に たった 一 日 の お 祭り の その 前日 の 稽古 に
^
行き 合わす と は 。
踏み上げる
(踏む.上げる)
延べ語数:
1
0825
,207,21: グッ と そ ッ くり かえっ たり 、 前かがみ に なっ て タテガミ を ふっ たり し ながら 、 片足 を
^
踏み あげ て 、 太鼓 を うつ 。
出し切れる
(出す.切れる)
延べ語数:
1
0823
,36,35: そういう ダイコン 女優 は 自分 の 女 を 恃 み に する から 、 舞台 の 上 で 一 人 の 女 に なる こと も でき ない し 、 ナマ の 自分 も
^
出し きれ ない 。
散り隠れる
(散る.隠れる)
延べ語数:
1
0822
,29,9: 群 蠅 が 帝都 を 逃げ て 田舎 に
^
散り 隠れる 理由 が なくなっ た か 、 帝都 の 方 で 群 蠅 の 帰還 助力 を 必要 と する 何事 か が 起っ た の かも 知れ ない 。
読み解する
(読む.解する)
延べ語数:
1
0822
,138,25: しかし 、 これ を オノ 、 マサ カリ と 支那 の 字義 通り に よん で は なら ぬ 、 単に センベツ の ミシルシ と
^
読み 解する よう に と 後世 の 学者 は 妙 な 読み方 を で ッ ち あげ て い ます が 、 斧 は 当然 斧 でしょ う 。
這い起こる
(這う.起こる)
延べ語数:
1
0822
,113,31: こ ッ ち は 商売 だ から 我慢 も できる が 、 同行 の 大人 物 に は 気の毒 千 万 で 、 彼 は 翌朝 の 目覚め に 寝床 から
^
這い 起る こと が でき ない の です 。
待ち合わす
(待つ.合わす)
延べ語数:
1
0821
,417,22: ここ に 旅館 名 を 御 披露 し て 責任 を もっ て スイセン 致し て おき ます から 、 汽車 を
^
待ち 合す 時間 が 二 三 時間 あっ たら お 試し 下さい 。
照り合わす
(照る.合わす)
延べ語数:
1
0821
,345,19: 黒船 時代 に 於け る 開港 場 長崎 の 丸山 の 女性 が 、 今日 の 世態 風俗 に
^
照り 合し て 元 公爵 夫人 に 似 て いる か 、 映画 女優 に 似 て いる か 、 女 事務 員 に 似 て いる か 、 婦人 警官 に 似 て いる か 、 女学生 に 似 て いる か 、 と 云え ば 、 その どれ より も パンパン に 似 て いる らしく 思わ れる が 、 そんな 思弁 は 長崎 で は 通用 し ない ね 。
練り固まる
(練る.固まる)
延べ語数:
1
0818
,27,18: 時 まさに 関ヶ原 の 年 で あり 、 ドサクサ まぎれ に 火事場 泥棒 しよ う という コンタン で
^
ねり かたまっ て いる 政 宗 で あっ た 。
負い過ぎる
(負う.過ぎる)
延べ語数:
1
0817
,485,8: それ は 男 が 多く の 袋 を
^
負い すぎ て 、 狂おしい まで に 、 あやつら れ すぎ て いる せい かも 知れ ん 。
捲り始める
(捲る.始める)
延べ語数:
1
0817
,318,48: この 忍ん で き た 男 が 、 突如 と し て 、 ね て いる 芸者 を 刺し殺す わけ で も なく 、 抱きつく わけ で も なく 、 まず コタツ の フトン を まくり 、 ね て いる 女 の 裾 を 一 枚 一 枚
^
まくり はじめ た の だ ね 。
笑い立てる
(笑う.立てる)
延べ語数:
1
0817
,269,13: すると 飲ん だ くれ ども は 返事 の 代り に ゲタ ゲタ と
^
笑い たてる の で ある 。
酔い爛れる
(酔う.爛れる)
延べ語数:
1
0817
,259,4: 記者 連 が ゴロゴロ
^
酔い ただれ て いる ところ へ 、 檀 君 は 食堂 車 で のみ つづけ て 大 虎 と なっ て 現れ 、 一団 に 合流 し て いずれ へ か 車 で 去っ た と いう 。
泣き暮れる
(泣く.暮れる)
延べ語数:
1
0816
,169,6: 民衆 の 批判 の 陰 に
^
泣き くれ て いる 魂 も ある 。
飲み戯れる
(飲む.戯れる)
延べ語数:
1
0814
,84,33: まさしく そこ は 酒池肉林 で 、 彼ら は 湯 あみ し つつ 飲み食い たわむれ 、 飽食 し て ゲイ ゲイ 吐い て は 蒸気 室 へ とびこん で 汗 を 流し て 再び
^
飲み たわむれ て 尽く る ところ を 知ら なかっ た と いう 。
吐き上げる
(吐く.上げる)
延べ語数:
1
0814
,30,53: 私 の は 、 歯 ミ ガキ 粉 の シゲキ じゃ なく て 、 大口 を あけ て 歯 を みがく と 、 その 顔面 の 運動 が 、 鼻汁 が 胃 へ 自然 に 落ち て 行く 道 を ひらく 、 そして 鼻汁 が 落ちよ う と する と 、 猛然 として
^
吐き あげ て しまう の で ある 。
殺し始める
(殺す.始める)
延べ語数:
1
0809
,3,24: 町道場 の 槍術 師範 、 六 尺 豊か の 豪傑 が 逆上 し て 暴れだし て 道 往く 者 を 誰彼 かまわ ず 突き
^
殺し はじめ た こと が ある 。
降り飛ばす
(降る.飛ばす)
延べ語数:
1
0809
,221,12: 歯 が 立つ 者 が ない ばかり か 、 奴 め に
^
ふり とばさ れる と 柱 の 中 辺 より も 高い ところ へ 叩きつけ られ て 肋骨 を 折っ た 者 も ある し 、 腰 車 に かけ られ て イヤ と いう ほど 土 に 頭 を 叩きつけ られ て 目 を まわし て 息 は ふき 返し た が 薄馬鹿 に なっ た という 者 も ある 。
振り飛ばす
(振る.飛ばす)
延べ語数:
1
0808
,53,16: 更に 手 を 加え て 起そ う と する と 、 空 俵 の よう に
^
振り とばさ れ て しまう から 、 オカカ は わきたつ 胸 を ジッ と 抑え なけれ ば なら ない 。
斬り下げる
(斬る.下げる)
延べ語数:
1
0808
,385,7: 木 を 斬る 斧 に も 、
^
斬り 下げる 要領 は ある し 、 斧 の 先 に こもる 力 と 、 それ を 按配 し て ふり 下す 握り に かかる 力 と の 釣合い 。
召し寄せる
(召す.寄せる)
延べ語数:
1
0807
,402,12: 面 小手 の 用意 を ととのえ 、 ホラブン を 御前 へ
^
召し よせる 。
打ち慣らす
(打つ.慣らす)
延べ語数:
1
0807
,245,8: ドン 、 ドオン 、 と 大 太鼓 を
^
打ち ならす 。
沈み落ちる
(沈む.落ちる)
延べ語数:
1
0806
,152,10: 胸 の 息 を ぬい て 自然 に 水底 へ
^
沈み 落ちる 時 に は 、 先ず 足 の 方 から 下 へ 落ち て 行く もの だ 。
耕し切れる
(耕す.切れる)
延べ語数:
1
0803
,101,3: 有り余る お金 や
^
耕し きれ ない 広大 な 土地 は 財産 じゃ ない 、 それ を 羨む 必要 は ない の で ある 。
揉み終える
(揉む.終える)
延べ語数:
1
0802
,558,0:
^
もみ 終え て 面 を 卓上 へ おい て ドア の 鍵 を かけ ず に 退出 し た と 書か れ て いる 。
切り終わる
(切る.終わる)
延べ語数:
1
0799
,85,71: どの 指 が なく て も 不自由 です のに 、 指 は あと から 生え ませ ん 、 そんなに 忙しく 叩い て も 切れる もの です か 、 もっと 落 付い て 一撃 に 、 ホラ 、 木 が 飛ん だ 、 お 叱 言 は キリ も なく 続き ます が 、 男 は 風馬牛 、 自ら の 流儀 を あくまで 墨守 し て 熱闘 十 分間 薪 木 を
^
切り 終る と 今度 は それ を 抱え 去っ て 風呂 の 火 を たきつけ て い ます 。
計り切れる
(計る.切れる)
延べ語数:
1
0794
,95,34: 心霊 術 の カラクリ 同様 、 人間 の 心 の カラクリ も 概ね タカ の 知れ た もの で ある が 、 後閑 仙 七 一族 の 心 ばかり は 人間 なみ で は
^
計り きれ ない よう な 感じ を うけ た 。
狙い定める
(狙う.定める)
延べ語数:
1
0794
,842,17: レコード の 音 を 目当て に 後閑 サン の 後 へ まわり 、 気配 によって 充分 に
^
狙い 定め て 一 突き に 刺し殺し た 。
怒り付ける
(怒る.付ける)
延べ語数:
1
0794
,809,14: しかし 荷物 は とにかく 到着 し 、 凄い 見幕 で 八 十 松 を
^
怒り つけ て 荷物 を まきあげ 奥 の 部屋 へ 運び こん だ の です から 、 ビルマ の 孫 の 一 件 は それ で 役 が すん だ わけ です 。
操り始める
(操る.始める)
延べ語数:
1
0794
,363,12: こうして ガン と おどかし て おい て 夜光 塗料 の 品々 を
^
あやつり はじめ た わけ です が 、 え ?
拭き立てる
(拭く.立てる)
延べ語数:
1
0794
,135,6: 口中 から のべつ 泡 を
^
ふき たて て の 必死 の 熱弁 で あり 決意 で あっ た 。
鳴り立てる
(鳴る.立てる)
延べ語数:
1
0792
,877,7: ブーブー ブー と 景気 よく 自動車 が
^
鳴り たて まし た 。
探し纏める
(探す.纏める)
延べ語数:
1
0792
,319,48: こういう 心境 を はじめて 耳 に し て 面くらわ ない 人 が 世間 に たくさん いよ う と は 考え られ ませ ん が 、 小夜子 サン も 返答 に 窮 し て いる と 、 トオサン は 苦心 の あげく 自分 の 言う べき 言葉 を
^
さがし まとめ て 、
書き漏らす
(書く.漏らす)
延べ語数:
1
0792
,239,21: そして たちまち の うち に 例 の 熱海 心中 と 相 なっ た の です が 、 これ の 前 に
^
書き もらし て は なら ぬ 重大 な 出来事 が あっ た の です 。
突き続ける
(突く.続ける)
延べ語数:
1
0792
,210,26: すると セラダ も 今度 は 大いに マジメ くさっ て 歩き だし まし た が 、 右 の ポケット を 右手 で 突き上げ 突き上げ 、 お手玉 を
^
突き つづけ て 消え去っ た の です 。
打ち明かす
(打つ.明かす)
延べ語数:
1
0791
,273,8: この 決意 を 妻 と 舅 に は
^
打ち 明かし て 、
選び集める
(選ぶ.集める)
延べ語数:
1
0791
,201,41: 剣 の ほか に 弓 、 槍 、 ナギ ナタ に 腕 の たつ 者 を 選ん で つれ て き た の で ある が 、 伊 之 吉方 から は 鉄砲 に 熟練 の 者 十 数 名 を
^
選び 集め て 合計 三 十 余 名 、 これ だけ の 人数 で 房吉 を 討ちとる 策 を たて た 。
察し兼ねる
(察す.兼ねる)
延べ語数:
1
0790
,785,17: ただ 改心 を 見届け て 、 どの 程度 に なんと かする の か 、 それ だけ が
^
察し かねる こと だっ た だけ な ん です ね 。
聞きだせる
(聞く.だせる)
延べ語数:
1
0790
,704,9: ボク は 今 から その 婦人 を さがし て
^
訊き だせる こと を 訊き だし たく なり まし た 。
失い過ぎる
(失う.過ぎる)
延べ語数:
1
0790
,604,12: あなた は 他 の 場合 に も 、 不当 に 勇気 を
^
失い すぎ て い ます ね 。
立ち枯れる
(立つ.枯れる)
延べ語数:
1
0790
,288,9: ジッ と 見 て 、 石松 の 相 に
^
立ち 枯れる 若木 の 相 が あっ て 身 を 食い 枯らす 悪 虫 が 這っ て いる と 見 て とっ た から 、 金 を 貸し て やら なかっ た 。
食い枯らす
(食う.枯らす)
延べ語数:
1
0790
,288,19: ジッ と 見 て 、 石松 の 相 に 立ち 枯れる 若木 の 相 が あっ て 身 を
^
食い 枯らす 悪 虫 が 這っ て いる と 見 て とっ た から 、 金 を 貸し て やら なかっ た 。
思い遊ばす
(思う.遊ばす)
延べ語数:
1
0789
,605,34: 「 元子 さま から 兄 へ 当て て 重ね て 要求 あそばし た 提案 が ある に も 拘ら ず 、 それ と 無関係 な 脅迫 が つづい て いる の を フシギ に
^
思い あそばし た こと は ござい ませ ん か 」
結びづける
(結ぶ.づける)
延べ語数:
1
0788
,951,13: 糸 の 一端 は 置時計 の 踊り子 の 一 人 の 胴 に
^
結び づけ られ て い た 。
知り兼ねる
(知る.兼ねる)
延べ語数:
1
0788
,669,40: 古墳 の 主 が 朝夕 拝ん で い た 持仏 でしょ う が 一 尺 五 寸 ぐらい の 半 跏像 です が 、 観音 様 だ か 何 仏 だ か 、 ちょ ッ と 風変り で 素性 の
^
知り かねる もの で あっ た そう です 。
付き初める
(付く.初める)
延べ語数:
1
0788
,49,3: たまたま 病床 に
^
つき そめ て 不自由 を かこっ て い た 全作 が どこ を 見 こん で か 看護 人 に 選ん だ 。
遊び過ぎる
(遊ぶ.過ぎる)
延べ語数:
1
0788
,450,4: 「 ノン ビリ と
^
遊び すぎ た ぞ 」
取り立てる
(取る.立てる)
延べ語数:
1
0788
,10,6: 大変 な 貧乏 で 貸金 を
^
取り たてる 見込み が ない と 分っ た 上 に 、 カタ に とる と すれ ば 娘 の ほか に 目 ぼ し いも の が ない せい で あっ た 。
刷り寝込む
(刷る.寝込む)
延べ語数:
1
0786
,246,28: おそい から 、 泊っ て おい で 、 と 寝床 を しい て もらい 、 奴 め アイビキ で 疲れ て いる から 、 良い 気持 に グッ
^
スり ねこん で いる という 次第 で あっ た 。
成り生きる
(成る.生きる)
延べ語数:
1
0785
,43,5: そこで 喜兵衛 は 法体 と
^
なり 生き ながら 自分 で 歩い て ノコノコ と 棺桶 に おさまる 。
言い抜ける
(言う.抜ける)
延べ語数:
1
0785
,326,27: 人 の かたまり が 扉 に 当っ て 、 二 枚 の 扉 ごと 外れ た の は 、 錠 が シッカリ かかっ て い た という
^
言い ぬけ られ ぬ 証拠 だ 」
出遅れる
(出る.遅れる)
延べ語数:
1
0785
,260,3: 「 旦那 は
^
出 おくれる よう な お方 で は なく 、 足腰 は 二 十 の 火消 人足 と 同じ ぐらい 確か な んで 、 火 に まかれ て 死ぬ よう な ドジ を ふむ お方 で は ござい ませ ん 。
閃き上がる
(閃く.上がる)
延べ語数:
1
0785
,242,24: 各々 が 一つ ずつ の かた た まり と なっ て 、 互に 敵 音 を 打ち消そ う と 、 もみあい 、 くみあい 、
^
ひらめき あがる 。
着終わる
(着る.終わる)
延べ語数:
1
0784
,6,34: 目 を さまし て 顔 を 洗う 習慣 の ない 一助 、 シブシブ 起き て グチ の 一 ツ も 言い ながら 二 三 度 手足 を 動かす うち に 仕事 着 に
^
着 終っ て いる 簡易 生活 。
続き過ぎる
(続く.過ぎる)
延べ語数:
1
0784
,361,73: けれども 女 主人 や 侍女 たち や 訪客 たち の 明るい 笑声 の 蔭 に 男 主人 の 姿 だけ が だんだん 暗く 悲しく 苦し げ な カゲリ を 深め 、 いつも 何 か を 逃げる よう な 、 逃げ たい よう な 哀れ さ の 深まる の を 見る につけ 、 克子 は それ を 見る 苦し さ に も 堪えがたかっ た し 、 それ で なく とも 、 あまりに 長く
^
つづき すぎる 談笑 について 行け なく なる の で あっ た 。
飾り換える
(飾る.換える)
延べ語数:
1
0784
,354,41: 別に 禁ぜ られ た わけ で は ない が 、 兄 の 書斎 の 隣室 も 、 寝室 の 隣室 も 、 その他 の 多く の 部屋 部屋 が シノブ の 居間 や 化粧 間 や 応接間 や 寝室 など に
^
飾り 代え られ 、 それ に つづい て キミ子 に カヨ子 という 二 人 の 侍女 の 部屋 が あっ た 。
剃り清める
(剃る.清める)
延べ語数:
1
0782
,785,4: スッカリ 頭 を 涼しく
^
そり 清め て き た の は 敗北 の シルシ で あろ う か 。
走り現れる
(走る.現れる)
延べ語数:
1
0782
,121,11: この 秘境 から 一 匹 の 大 牛 が 猛然と
^
走り 現れ た 。
抜き放れる
(抜く.放れる)
延べ語数:
1
0780
,467,36: 左近 の 屍体 の 近所 に は 、 フシギ に も 、 八 本 の 刀 の サヤ と 七 本 の 刀身 が ちらかっ て いる が 、 いずれ も 刀身 は サヤ から
^
抜き 放れ て 別に なっ て 散らかっ て おり 、 サヤ が 一 本 多い の は 、 刀身 の 一 本 が 左近 の 身体 に さしこま れ て いる せい で あっ た 。
拭き忘れる
(拭く.忘れる)
延べ語数:
1
0780
,253,6: そこ へ 流れる 汗 も
^
ふき 忘れ た 如く に 急ぎ 来着 し た の が 幸平 で ある 。
食い付ける
(食う.付ける)
延べ語数:
1
0780
,121,22: 彼 は 酒 を あまり 飲ま ない が 水野 左近 に 奉公 し た 身 の 不運 に 一生 うまい 物 も
^
食い つけ ない から 、 草 雪 の もてなす あたり 前 の 料理 が うまく て 大 そう 食い ッ ぷり が よい 。
絞り続ける
(絞る.続ける)
延べ語数:
1
0779
,781,4: 心ゆく まで タンネン に
^
しぼり つづけ て いる よう だ 。
飲み付ける
(飲む.付ける)
延べ語数:
1
0779
,534,0:
^
飲み つけ ない 酒 を のん だ から でしょ う 」
止み終わる
(止む.終わる)
延べ語数:
1
0779
,464,17: 木々 彦 の 断末魔 の よう な 一声 に つれ て テーブル が ガタリ と 揺れ て
^
やみ 終っ た とき 、
繰り考える
(繰る.考える)
延べ語数:
1
0778
,577,13: できるだけ 余計 の 金 に なる よう に 、 一 ツ じ ッ
^
くり 考える か な 。
思い止める
(思う.止める)
延べ語数:
1
0778
,230,30: 正二郎 は その 宴席 で 始めて 見る 駒 千 代 の やさしく 華やか な 姿 に 見とれ て 、 さて さて 美しい 妓 が ある もの と 深く 心 に
^
思い とめ た 直後 で ある から 、 人生 は 微妙 な もの だ 。
有り兼ねる
(有る.兼ねる)
延べ語数:
1
0777
,566,14: しかし 、 大工 殺し の 秘密 だって この 家 の 歴史 の 中 に
^
有り かね ない から 、 根 掘り 葉 掘り 昔 の 秘密 を さぐりだし て 必ず 宝 の 在り 場所 を 、 否 、 宝 そのもの を わが 手 に 入れ て みせる ぞ と 誓っ た 。
採り尽くす
(採る.尽くす)
延べ語数:
1
0776
,86,39: この 貝 は 三 十 センチ に も 達し 、 その よう な 大きな 老 貝 に 限っ て 大きな 真珠 を 蔵 し て いる が 、 真珠 船 が 集っ て くる と 忽ち 老 貝 は
^
採り つくさ れ て しまう から 、 まだ 潜水 夫 の くぐら ない 処女 地 へ 一足 先 に 潜る ため に 船主 は 場所 を 争う の で ある 。
潜り続ける
(潜る.続ける)
延べ語数:
1
0776
,208,16: 四 名 は 、 一団 に かたまり つつ 、 四 時間 ほど も 海底 を
^
潜り つづけ た 。
敷き連ねる
(敷く.連ねる)
延べ語数:
1
0776
,15,32: 「 木曜 島 で 坐礁 し て 白 蝶 貝 の 採取 を 見学 し て の 帰路 に 又 坐礁 し て 白 蝶 貝 黒 蝶 貝 の 無数 に
^
しき つらね た 海底 を 発見 する と は 、 海神 の 導き と 云う より ほか に ない よう な もの で は ない か 。
置き痂せる
(置く.痂せる)
延べ語数:
1
0775
,289,17: 一也 さん が 、 まるで ヨソ の ウチ の 話 の よう に 皮肉 タップリ 語っ て
^
おき かせ だっ た の です 」
隠し立てる
(隠す.立てる)
延べ語数:
1
0775
,199,3: なまじ 召使い に
^
隠し 立て て は いけ ない と 思い 、 一同 に 、 癩病 、 自殺 を 打ちあけ て 、 業病 の 家 に 奉公 も つらい で あろ う から 、 自由 に ヒマ を とる よう に 。
嗅ぎ溜める
(嗅ぐ.溜める)
延べ語数:
1
0774
,98,10: 日本 に は めったに ない 品 だ から 、 たんと
^
嗅ぎ ため て おき なさい 」
説き明かす
(説く.明かす)
延べ語数:
1
0774
,674,37: その 日 の 午後 、 例 の 一行 を ひきつれ 、 所轄 署 へ 出頭 し て 係り の 探偵 一同 に 参集 を もとめ た 新 十 郎 は 、 犯人 の カラクリ を 静か に
^
説き あかし て きかせ た 。
買い口説く
(買う.口説く)
延べ語数:
1
0774
,208,9: と 、 ヒサ の 母 は 必死 に
^
かい 口説い た が 、
引き従える
(引く.従える)
延べ語数:
1
0772
,601,8: やがて 馬丁 と 四 頭 の 馬 を
^
ひき したがえ て 、 戻っ て き て 、 庭木 へ 一 頭 ずつ つない で しまっ た 。
立ち退ける
(立つ.退ける)
延べ語数:
1
0772
,458,30: そこで お 槙 に は 三 行 り 半 を 、 お前 に は 叔父 甥 の 縁 を 切っ て 、 今夜 の うち に と ッ と と
^
立ち のけ と 申し渡さ れ た ね 」
並び詰める
(並ぶ.詰める)
延べ語数:
1
0772
,221,8: 見世物 、 露店 、 植木 屋 、 ズラリ
^
ならび つめ て 客 を ひく 。
打ち込める
(打つ.込める)
延べ語数:
1
0771
,828,8: その 隙 が なく ッ ちゃ 小柄 を
^
ぶち こめる もの です か 」
研ぎ始める
(研ぐ.始める)
延べ語数:
1
0771
,595,10: 砥石 を ひきよせ 、 水 に しめし て ナイフ を
^
とぎ はじめ た 。
喜び膨れる
(喜ぶ.膨れる)
延べ語数:
1
0771
,535,15: 調べ を 終っ て 、 門 を でる と 、 虎 之 介 は
^
喜び ふくれる 胸 の 思い に 居 た たまら ぬ らしく 、 花 廼屋 を こづい て 、 新 十 郎 の 後姿 を 目顔 で さし ながら 、
泣き生きる
(泣く.生きる)
延べ語数:
1
0768
,218,14: そこ に こそ 、 今 なお 死 せる 勇士 の 生命 が 叫び 闘い
^
泣き 生き つつ ある が 如く に 。
効き続ける
(効く.続ける)
延べ語数:
1
0762
,248,80: やがて 、 人力車 で 南雲 さん へ 通う こと が できる よう に なっ た が 、 部屋 の 中 で 靴 を はい て 纏足 の 女 の よう な 足どり で 、 壁 づたいに 一周 し たり 、 夜更け に 靴 を だきしめ て 眠っ て いる の を 見る と 、 小さな 願い の 哀れ さ に 打た れ も し た が 、 それ に 負け て は いけ ない の だ 、 という 声 も
^
きき つづけ た 。
乾き過ぎる
(乾く.過ぎる)
延べ語数:
1
0762
,201,6: そして 、 いつも 、 眼 が
^
乾き すぎ た ため の よう な 痛 さ が つきまとっ て いる 。
嗅ぎ立てる
(嗅ぐ.立てる)
延べ語数:
1
0759
,8011,8: 記代子 から 必要 以上 の 動物 臭 を
^
かぎ たてる の も 、 こういう 間 の 悪 る さ の せい も ある 。
沸き掛ける
(沸く.掛ける)
延べ語数:
1
0759
,7891,11: 記代子 は 、 退院 の 日 、 なんとなく 希望 が
^
わき かけ た よう な 喜び を 感じ た 。
殴りづける
(殴る.づける)
延べ語数:
1
0759
,6868,14: 二度と あんな 声 を だし や がる と 、 腰 の 抜ける ほど 、
^
なぐり づける から 、 そう 思え 」
買い切れる
(買う.切れる)
延べ語数:
1
0759
,6531,8: 人 の 心 という もの が トコトン まで
^
買い きれ ない の は 分り きっ た こと で ある が 、 一応 物質 に 換算 し て 、 ある 限界 まで は 金銭 で 売買 する の が 、 むしろ 健全 だ 。
解し過ぎる
(解す.過ぎる)
延べ語数:
1
0759
,631,8: ナレアイ の 離婚 という の は 悪意 に
^
解し すぎる よう だ が 、 根 の 深い 別居 だ と も 思わ れ ない 。
探し終わる
(探す.終わる)
延べ語数:
1
0759
,4221,1:
^
捜し 終っ て 、 放 二 は 宿 の 人 たち の 話 を きい た 。
怒り過ぎる
(怒る.過ぎる)
延べ語数:
1
0759
,3213,4: あなた は 昨日 から
^
怒り すぎる よ 。
咽び始める
(咽ぶ.始める)
延べ語数:
1
0759
,3167,2: まもなく 、
^
むせび はじめ た 。
消し終わる
(消す.終わる)
延べ語数:
1
0759
,2491,5: 壁面 の ロー ソク を
^
消し 終る と 、 テーブル の 左右 の 燭台 を 吹き 消す ため に 長平 の 後 を すりぬけ た 。
笑い知れる
(笑う.知れる)
延べ語数:
1
0759
,2448,4: 涙 が にじむ ほど
^
笑い 痴れ た 。
掃き終わる
(掃く.終わる)
延べ語数:
1
0759
,2226,4: 青木 が 靴 を
^
はき 終る ころ 、
及び兼ねる
(及ぶ.兼ねる)
延べ語数:
1
0759
,1960,33: ぼく の 力 で は 、 先生 に 原稿 を お 依頼 する の も 容易 で は ない の です から 、 全集 出版 の こと など は 、 とても 力 が
^
及び かねる と 思い ます 」
噛みほぐす
(噛む.ほぐす)
延べ語数:
1
0759
,1864,5: 青木 は 泣き顔 を
^
かみ ほぐす の に 長い 手間 は かから なかっ た 。
突き上がる
(突く.上がる)
延べ語数:
1
0756
,1,28: すべて 、 すぐれ た 文学 は 人間 を トコトン まで 突きつめ て いく もの だ から 、 犯罪 、 それから 、 戦争 、 という 大きな 崖 に
^
突き あがっ て しまう 。
運び切れる
(運ぶ.切れる)
延べ語数:
1
0754
,724,2: 別荘 や
^
運び きれ ない 物品 が 捨て値 で 売り に 出 て いる 。
迫り始める
(迫る.始める)
延べ語数:
1
0754
,538,49: この 夜 の 空襲 は 、 敵 機 が 投 弾 を 開始 し て 諸方 に 火の手 が あがっ て から 、 ようやく 空襲 警報 が で た 始末 で 、 亮作 が 身支度 を 終ら ぬ うち に 、 バク ダン の 凄い 落下 音 が
^
せまり はじめ た 。
行き詰める
(行く.詰める)
延べ語数:
1
0754
,419,16: そこ は 駅 から 成年 男子 で 四 十 分 以上 も 平野 の 奥 へ
^
行き つめ た ところ で 、 わずか な 平地 を 残し て 三 方 は 山 に かこま れ 、 人家 は ほとんど なかっ た 。
仰ぎ続ける
(仰ぐ.続ける)
延べ語数:
1
0747
,294,22: しかし 美姫 は 巷談 師 が ビール を のん で いる 間 という もの 、 扇風機 より も 休み なく ウチワ で
^
あおぎ つづけ て くれ まし た 。
引き向ける
(引く.向ける)
延べ語数:
1
0741
,150,29: そして 高度 の 娯楽 は ブルジョア 的 で ある と し 、 工場 や 農村 の 窮乏 や 、 娯楽 も 文化 も ない 方向 へ 、 人々 を
^
ひき むける こと を 目的 と し て い た よう で あっ た 。
打ち伏せる
(打つ.伏せる)
延べ語数:
1
0736
,99,71: 京都 へ 着い たら 、 と 、 色々 と 思い描い て い た 希望 は 、 すべて 虚しく 、 約 二 時間 、 京都 の 街 を うろつい た ほか は 、 旅館 に とじこもっ て 、 炬燵 に 寝 倒れ 、 その 肉体 的 な 苦痛 より も 、 仕事 と 闘う ため に 最後 の 希望 を 托し て い た 、 その 打撃 が 、 まさしく 私 を
^
打ち ふせ て しまっ た の で ある 。
死に旅立つ
(死ぬ.旅立つ)
延べ語数:
1
0734
,349,9: ソノ 子 も 心 が きまる と 、
^
死に 旅立つ こと が 却って 希望 に みち て いる よう な 張り が わき 起っ た 。
釣り終える
(釣る.終える)
延べ語数:
1
0733
,63,1: それでも
^
釣り 終え て 帰る 時 に は 、 各自 四 五 匹 ずつ は 釣っ て い た よう で あっ た 。
嗅ぎ当てる
(嗅ぐ.当てる)
延べ語数:
1
0732
,494,5: いかなる 嗅覚 によって 危機 を
^
かぎ 当てる の で あろ う か 。
済み老成る
(済む.老成る)
延べ語数:
1
0732
,370,1: 相
^
すみ ませ ぬ 」
叱り散らす
(叱る.散らす)
延べ語数:
1
0732
,3111,11: こうして 帰京 する と 、 才蔵 は ハゲ 頭 を
^
叱り ちらし て 、 百 万 円 つくら せ て 、 雲隠れ の 奥の手 、 姿 を くらまし て しまっ た 。
包み替える
(包む.替える)
延べ語数:
1
0732
,2588,4: 中味 は ホンモノ に
^
包み かえ て き た の で ある 。
買い付ける
(買う.付ける)
延べ語数:
1
0732
,1137,15: 実は な 、 オレ が 商用 で 箱根 へ くる の は 建築 用材 の
^
買い つけ だ 。
食い減らす
(食う.減らす)
延べ語数:
1
0731
,23,10: 買い出し に やれ ば 、 買っ た 物 を
^
食い 減らし て くる とか 、 支那 ソバ を 五 杯 食っ て トウモロコシ を 十 本 が とこ 噛 って くる とか 、 それで 当人 は 大いに 自粛 し て いる つもり な の で ある 。
使い慣れる
(使う.慣れる)
延べ語数:
1
0729
,8,8: 僕 の よう に 日頃 催眠 薬 を
^
使い なれ て い た 者 に は 、 き ゝ が 遅れ 、 薬 量 も 甚だ 多量 を 要し て 、 病院 を まごつか せる が 、 それでも 、 結局 、 眠らさ れ て しまう 。
切り答える
(切る.答える)
延べ語数:
1
0715
,208,3: と 判っ
^
きり 答え て い ます 。
破り兼ねる
(破る.兼ねる)
延べ語数:
1
0714
,19,57: ジコーサマ の 生活 危機 は まさに 深刻 を きわめ て いる から 、 神様 の 生活 を 実質 的 に 一 人 の 腕 で 支え て いる 呉 氏 の 立場 も 一様 の もの で は なく 、 律義 名題 の 呉 氏 も 、 神様 の ため に は 、 人間 の 約束 を
^
破り かね ない 危険 が あっ た 。
臥し暮れる
(臥す.暮れる)
延べ語数:
1
0709
,122,24: 戦争 中 は 自分 の よう な もの に も 徴用 という こと が あっ て 、 セン バン を 握り 、 手 も
^
ふし くれ て 、 油 に まみれ て 働い た 、 国 に お 務め を し た 、 という よう な 、 落ちつい て 澄ん だ 心 のう か ゞ われる こと が 、 タド くし い 文字 で 綴ら れ て おり 、 今 、 宗 十郎 門下 に い て 、 青年 歌舞伎 に で て いる から 、 見物 し て くれ 、 と 書い て あっ た 。
継ぎ混ぜる
(継ぐ.混ぜる)
延べ語数:
1
0708
,341,13: 乗馬 の 心得 で 、 虎 の 皮 と 豹 の 皮 を
^
継ぎ まぜ て 造っ た 半 袴 を はい て い た 。
唸り始める
(唸る.始める)
延べ語数:
1
0702
,162,15: 中平 が リンゴ 園 で 成功 し て 「 鉢 の 木 」 を
^
唸り はじめ て から 、 この 村 の 先祖 の 天皇 は 誰 の 家 で ある か という こと について 、 中平 と 三吉 に 論争 が あっ た 。
思い決する
(思う.決する)
延べ語数:
1
0702
,152,15: しかし 彼 は 自分 の 名 を 残さ なけれ ば なら ない と ひそか に
^
思い 決する ところ が あっ た 。
乗り変える
(乗る.変える)
延べ語数:
1
0698
,98,7: そして この 可愛い 女心 理学 者 に
^
乗り 変える べき で ある 。
見当てる
(見る.当てる)
延べ語数:
1
0698
,60,14: その アゲク として 彼女 は すでに 天眼通 の 如く に 胸 の 秘奥 を
^
見 当てる 力 が ある らしい と 脅威 する 向き も あり 、 その 反対 に 、 彼女 が 心理 学 に 凝っ た の は 心理 学 の 名村 先生 に 惚れ てる せい に すぎ ない と 断定 し て いる 向き も あっ た 。
置き忘れる
(置く.忘れる)
延べ語数:
1
0693
,116,32: 魚 泥棒 が ツリ 竿 と ビク を おき 残し て 逃げ た のに フシギ は あり ませ ん が 、 その ほか に 、 もう 一品 、 異様 な 物 を
^
おき 忘れ て 逃げ 去り まし て 、 それ が これ なる 手 ヌグイ 包み で あり ます が 」 平吉 は ツリ 竿 と ビク を 下 において 、 フトコロ から 例 の 物 を とりだし て 、 人々 に 差し 示し た 。
力み始める
(力む.始める)
延べ語数:
1
0692
,46,22: それ まで 落ちつき 払っ て い た 金 サン が 、 ここ に 至っ て 真 ッ 赤 に なっ て
^
力み はじめ た の は 、 曰く インネン が ある らしい 。
指し終わる
(指す.終わる)
延べ語数:
1
0692
,366,29: ヒル 前 に は 戻れ ます から 、 対局 は 午後 から という こと に し て 、 もっとも 、 東京 行き の 終電 事 に 間に合う よう に
^
指し 終ら なく ッ ちゃ ア ね 。
掃き集める
(掃く.集める)
延べ語数:
1
0690
,223,14: それで ママ サン の 居間 と 寝室 の ゴミ を 毎日 朝晩 ボク に
^
掃き 集め て くれ ッ て 云う ん です けど … … 」
殺し損ねる
(殺す.損ねる)
延べ語数:
1
0688
,329,6: 生き返っ た シシド 君 も 、
^
殺し そこね た オタツ も 、 何事 も なかっ た 如く に 、 いささか も 取り乱し た 様子 が ない 。
斬り漏らす
(斬る.漏らす)
延べ語数:
1
0687
,296,5: 一 人 と いえ ども
^
斬り もらし て は なら ぬ ぞ 。
斬り損なう
(斬る.損なう)
延べ語数:
1
0687
,254,9: 無念 山 蛸 を
^
斬り そこなう
読み比べる
(読む.比べる)
延べ語数:
1
0686
,305,9: まず 冷静 第 一 と 各社 の 記事 を
^
読み くらべ て みる と 、 各社 とも 久子 に 不利 な 見解 らしく 、 自殺 と すれ ば 久子 が 電話 に 立っ た 間 。
笑い楽しむ
(笑う.楽しむ)
延べ語数:
1
0684
,602,8: 全 村 あげ て 余 の 噂 を
^
笑い 楽しむ 如く で ある 。
集り過ぎる
(集る.過ぎる)
延べ語数:
1
0684
,52,0:
^
たかり すぎ た せい か 、 よそ の 村 の 人 で ない と たばこ を くれ なく なっ た わ 」
説き始める
(説く.始める)
延べ語数:
1
0683
,165,17: 三高 は 例 の 如く まず 四方 を 拝ん で 、 再 軍備 反対 論 から
^
説き はじめ て いる 。
降り下げる
(降る.下げる)
延べ語数:
1
0682
,536,25: 河 を 渡っ て 斬り かかっ た が 、 敵 方 に 斬り 負け 、 道三 は 道 塵 を 斬り すて て 、 血刀
^
ふり さげ て 床几 に 腰かけ 、 ホロ を ゆすっ て 笑っ た 。
巻き落とす
(巻く.落とす)
延べ語数:
1
0681
,25,28: 受け手 の 方 は 体 を ひらい て 斬り 返す か 、 退い て かわし て 斬る か 、 もしくは 進ん で ツバ 元 で 受け て
^
巻き 落し て 斬り 返す か 、 いずれ か で 、 攻め て も 受け て も 、 どっち に し て も 一撃 で きめよ う という 剣法 だ 。
塗り兼ねる
(塗る.兼ねる)
延べ語数:
1
0676
,80,53: よく まア あんな 馬鹿騒ぎ が でき た もの だ と 夏川 は 思ふ が 、 あれ ぐらゐ 傍若無人 の 馬鹿騒ぎ に なる と 、 あたり が 呑ま れ て その 気 に なつ て しまふ もの で 、 オコノミ 焼 の 母親 まで 一 ぱし 芸者 めく 気持 に な つて オシロイ も
^
ぬり かね ない 打ちこみ 方 に なつ た から 笑 はせる 。
立ち遅れる
(立つ.遅れる)
延べ語数:
1
0676
,256,25: この 男 は 戦争 前 から 屋台 の オデン が 商売 な の だ が 、 田舎 に 疎開 し て ゐ た ため に
^
立ち おくれ て 、 闇市 で 魚屋 の 手 伝 ひ など を やつ て ゐ た の を 、 夏川 が 知り 合 つて 助け て やつ た の だ 。
突き向ける
(突く.向ける)
延べ語数:
1
0676
,199,10: 彼 は この とき ほど 自ら の 年齢 を 鋭く
^
突き 向け られ た こと は ない 。
干立てる
(干る.立てる)
延べ語数:
1
0674
,60,13: あの 男 は 平和 な 人々 を 破壊 と 死滅 へ 追
^
ひ 立てる 気 だ 、 と 渡辺 小左衛門 は 悟 つ た 。
掴み起こす
(掴む.起こす)
延べ語数:
1
0672
,685,41: 力 を いれ た わけ で は ない の だろ う けど 、 私 は ウッ と 目 を 白黒 さ せ た まま 虚脱 の てい 、 エッ ちゃん は 私 の 肩 に グイ と 手 を かけ て
^
掴み 起し て 、
寄り付ける
(寄る.付ける)
延べ語数:
1
0672
,45,41: ちょっと 映画 を 見 て き て も 渋い 顔 を する 母 が 私 の 願い を 許し た の は 、 ゴルフ と は 華族 とか 大金 満家 とか 、 特権 階級 という もの の 遊び で 貧乏人 の
^
寄り つけ ない もの だ と 人 の 話 に きい て 知っ て い た から で 、 だから 高価 な ゴルフ 用具 も まったく 驚く 顔色 も なく 買っ て くれ た 。
生み爛れる
(生む.爛れる)
延べ語数:
1
0672
,284,56: 久須美 は 目 を さまし 、 はじめ は 信じ られ ない 様子 で あっ た が 、 慌て て 医師 を 迎え た とき は 手 おくれ で 、 なぜなら 私 は その 苦痛 に も かかわら ず 彼 が 自然 に 目 を さます まで 彼 を 起さ なかっ た から 、 すでに 盲腸 は
^
うみ ただれ て 、 腹の中 は 膿 だらけ で あり 、 その 手術 に は 三 時間 、 私 は 腹部 の あらゆる 臓器 を いじり 廻さ れ ね ば なら なかっ た 。
押し固まる
(押す.固まる)
延べ語数:
1
0672
,172,0:
^
押し かたまっ て 揉み 狂い 、 矢 の 早 さ で 横 に 走る 火 、 私 は 吸い とら れ て ポ カン と し た 。
遊び続ける
(遊ぶ.続ける)
延べ語数:
1
0672
,130,56: 私 は 終戦 後 三木 昇 に 路上 で あっ て お茶 を の ん だ が 、 その とき 思いつい た よう に 私 を 口説い て 、 技巧 が うまく て そのうえ 精力 絶倫 で 二 日 二 晩 窓 も あけ ず 枕 もと の トースト や リンゴ を 噛 り ながら
^
遊び つづける こと も できる の だ から 、 どんな 浮気 な 女 でも 夢中 に なっ たり 、 感謝 し たり する など と いっ た 。
干寄せる
(干る.寄せる)
延べ語数:
1
0667
,864,13: なるほど 、 ゐる 、 けれども 一癖 あり すぎ て 、 お客 を 吸
^
ひ よせる より も 追 ひ ちらかす 危険 が 多分 に あり 、 養 命 保身 、 天才 は ざら に ある もの で は ない 。
飲み切れる
(飲む.切れる)
延べ語数:
1
0667
,581,17: 店 で は 一 週間 用 ぐらゐの 酒類 が 、 一 人 で 飲む と 却 々
^
飲み きれ ない 。
飲み暮らす
(飲む.暮らす)
延べ語数:
1
0667
,580,10: 最上 清人 は 店 を しめ て 、 ひねもす
^
飲み 暮し て ゐ た 。
干降りる
(干る.降りる)
延べ語数:
1
0667
,577,6: 宿六 は お勝手 へ 這
^
ひ 下り て 、 まさに 水道 を ひねら う として ゐる 。
干捨てる
(干る.捨てる)
延べ語数:
1
0667
,358,5: ひどい こと を 言
^
ひ すて た あと は 、 いつも プイ と 出 て 行 つ て しまふ 。
遣り損ねる
(遣る.損ねる)
延べ語数:
1
0667
,24,5: 彼 は 心中 を
^
やり そこねる まで は 独身 だ つ た が 、 その後 女房 を 五 人 か へ た 。
干占める
(干る.占める)
延べ語数:
1
0667
,1767,7: 一流 の 作家 と 作品 を 買
^
ひ 占め て 強引 に 押切 つて ごらん なさい 。
解き嵌まる
(解く.嵌まる)
延べ語数:
1
0667
,1692,49: といふ の は 、 自分 も サギ に か ゝ る 代り に 、 その ネタ に よ つて 更に 多額 の サギ を はたらく 見込み を つかん だ から で 、 サギ 師 と サギ 師 の 取引 といふ もの は 禅問答 以上 に 専門 的 で 不可
^
解き はまる もの で あつ た 。
引きあふる
(引く.あふる)
延べ語数:
1
0667
,1388,13: こ つ ち は 先 の 先 まで 見透し て 、 懲役 で
^
ひき あふ だけ の 計算 を たて ゝ 覚悟 の 上 で やつ てる こと だ よ 。
いひ含める
(いふ.含める)
延べ語数:
1
0667
,1127,7: 仕方 が ない から 玉川 関 に
^
いひ ふくめ て 迎 へ に 行 つて 貰 ふ 。
叶い生きる
(叶う.生きる)
延べ語数:
1
0665
,28,29: 然し それ は 全く 実体 の ない あだな ウヌボレ に すぎ なく て 、 それ が なけれ ば 首 で も くくる より 仕方 が ない から の は
^
かない 生きる 手がかり に すぎ ない 。
待ち設ける
(待つ.設ける)
延べ語数:
1
0661
,6,22: けれども 、 かう いふ チャンス は 人生 の 正規 の コース に は 有り得 ぬ ので 、 さ う いふ 場合 を
^
待ち もうけ て 秘策 や 工夫 を たてる わけ に は ゆか ない 。
干覚える
(干る.覚える)
延べ語数:
1
0661
,52,21: この とき ハワイ の カハナモク の クロール に 惨敗 し 、 クロール といふ バタ 足 の 異様 な 泳ぎ を 習
^
ひ 覚え て 日本 へ 持ち 帰 つて 伝へ た ので 、 私 達 は この 先生 から コーチ し て もら つ て ゐ た から 、 日本 古来 の 泳法 は 速力 の 点 で 問題 に なら ぬ こと を 知 つて ゐ た 。
服し切れる
(服す.切れる)
延べ語数:
1
0660
,98,12: この 規則 によって 心 の みたさ れ ず 、 その 偽り に
^
服し きれ ない 魂 が 、 いわば 小説 を 生む 魂 で も ある の だ から 、 小説 の 精神 は 常に 現世 に 反逆 的 な もの で あり 、 より よき なに か を 探し て いる もの な の で ある 。
扱き下さる
(扱く.下さる)
延べ語数:
1
0658
,140,19: 私 が 死ん で も 、 私 の 名前 が 残っ たり 、 伝記 を 書か れ て 、
^
こき 下され たり 、 ほめ られ たり 、 でも 、 マア 、 私 の ため に 、 もし 何 人 か ゞ 、 原稿 料 の 種 に なっ て 女房 を 養っ たり 、 酒 を の ん だり する の だ と する と 、 あゝ 、 その 何 割 か を 生き て いる 私 が せしめ て やれ ぬ の が 残念 。
睨み始める
(睨む.始める)
延べ語数:
1
0656
,45,47: 本因坊 、 温顔 、 美しい 目 に 微笑 を た ゝ え て 、 考え 、 石 を 下し て い た が 、 一 時間 ほど たち 、 十 四 手 目 ぐらい から 、 顔 が 次第に きびしく しまっ て 、 鋭く 盤 を
^
睨み はじめ た 。
選び育てる
(選ぶ.育てる)
延べ語数:
1
0653
,45,11: 生活 の 実質 的 な もの が 、 おのずから 言葉 を
^
選び 育てる の で ある から 、 問題 は その 実質 の 方 で ある 。
死に馳せる
(死ぬ.馳せる)
延べ語数:
1
0652
,429,3: 勝て ば 、
^
死に はせ ぬ 。
書き飛ばす
(書く.飛ばす)
延べ語数:
1
0652
,297,42: ところが 、 太宰 の 弟子 の 田中 英光 と なる と 、 座談 も 文学 も 区別 なし に 、 これ を やらかし て おり 、 その あと で 、 内々 どころか 、 大 ッピラ に 、 赤面 混乱 逆上 など ゝ
^
書き とばし て 、 それで 当人 救わ れ た 気持 だ から 、 助から ない 。
毟り上げる
(毟る.上げる)
延べ語数:
1
0651
,349,28: ソプラノ 嬢 は ハヤテ の 如く 襲い か ゝ って 、 千鳥 波 の 鼻 、 口 、 ホッペタ の あたり を つかん で 、 肉 を
^
むしり あげる 。
し生きる
(為る.生きる)
延べ語数:
1
0650
,14,9: 生きる こと 、 全 我 を 賭け て 努力
^
し 生きる こと を 知る もの に は 、 死後 は ない と 私 は 思う 。
焦り過ぎる
(焦る.過ぎる)
延べ語数:
1
0649
,255,8: やか れる こと を 直覚 し て 、
^
あせり すぎ て い た から 身支度 が でき て 、 外 へ で て 空 を 見上げる まもなく 、 探 照 燈 が クルクル まわっ て 高射 砲 が なり だし て 、 すると もう 火の手 が あがっ て い た の だ わ 。
出し忘れる
(出す.忘れる)
延べ語数:
1
0649
,223,4: それ を タカ子 が
^
出し 忘れ た 、 否 、 出し 忘れる という こと は 有り得 ない 、 いったん 書い て み た けれども 、 変更 す べき 事情 が 起っ て 、 別 に 書き 改め た 。
似切れる
(似る.切れる)
延べ語数:
1
0644
,4,4: 似 て 、
^
似 きれ ない 、 そういう 違い が 、 教祖 の 文学 という もの を 書か せ た の だろ う 。
愛し仕える
(愛す.仕える)
延べ語数:
1
0642
,926,17: 私 は あなた の 心 も からだ も 、 下僕 の マゴコロ の 尊敬 を こめ て
^
愛し 仕え ます から 、 どうか 私 と 遊ん で 下さい 。
思い窶れる
(思う.窶れる)
延べ語数:
1
0642
,67,12: 私 は 酒 間 に 、 わざと 、 何 年間 と
^
思い やつれ て いる 人 が いる ん だ けど 、 一 晩 ぐらい 、 なんとか 、 なら ない もの か な ア 、 など ゝ 三 日 に 一 度 ぐらい は 特別 の 大声 で 言う の で あっ た 。
焼き遊ばす
(焼く.遊ばす)
延べ語数:
1
0642
,402,6: 「 まア 、 まア 、 お
^
やき 遊ばす な 。
ずり向ける
(ずる.向ける)
延べ語数:
1
0642
,1410,9: 私 は それ につれて 、 からだ を 横 に
^
ずり 向け た 。
説き馳せる
(説く.馳せる)
延べ語数:
1
0639
,96,16: そう で ある から われわれ は 、 人々 に 窮乏 に 堪えよ 、 など と は
^
説き はせ ぬ 。
回り掛ける
(回る.掛ける)
延べ語数:
1
0628
,29,55: その 日 は 商売 を 休ん で 、 例 の 雞 や ロース や 蒲焼 や 天ぷら を 豊富 に 用意 し 、 そっち の 方 が 聟 さん だ と は 知る 由 も なく 、 待っ て いる と 、 婆さん が キヨ子 を つれ て き て 、 お 酒 が
^
まわり かけ た ところ で 、 じゃ ア 、 ご ゆっくり と 帰っ て しまっ た 。
払い兼ねる
(払う.兼ねる)
延べ語数:
1
0628
,107,52: 五 十 オヤジ の ホテイ 腹 に 粋筋 が 秘め て ある と は 知る 由 も ない お客 が 、 握る と 落 付か なく なる もん じゃ ねえ か 、 など と 薄気味悪く ニヤリ と する が 、 オヤジ は 当節 お客 が 物騒 な ピストル ぐらい 勘定 代り に
^
払い かね ない という こと など は 頓着 し ない ノボセ 方 で あっ た 。
抱き縺れる
(抱く.縺れる)
延べ語数:
1
0627
,427,17: 彼 は 祖国 へ 生還 し て 、 山奥 の 村里 に ポマード と パーマネント が
^
抱き もつれ て 野菜 ダンス を やっ て い て も 、 文明 を 感じ ず むしろ 原始 を 感じ 、 ビルマ の ジャングル を 思い だし た が 、 衣子 に だけ は 、 先ず 文明 、 いや 、 原始 で ない という 意味 の 、 そういう もの を 感じ させ られ た 。
帰り下さる
(帰る.下さる)
延べ語数:
1
0627
,280,10: だから 検事 局 も 感動 し て 、 どう かお
^
帰り 下さい 、 お 呼び出し 致し て 相 済ま ぬ こと でし た 、 と あやまる 」
譲り伝える
(譲る.伝える)
延べ語数:
1
0626
,42,5: つまり 我々 は 父祖 伝来
^
ゆずり 伝え た カミシモ を つけ 、 もう 電 燈 も ガス も 鉄道 も ある 、 道義 も 人情 も 仁愛 も ある 、 法律 も あり 統制 さ れ た 秩序 も ある 、 だから 中世 じゃ ない 、 こう 考え て 、 その カミシモ を 疑う こと を 知ら なかっ た 。
憎み咎める
(憎む.咎める)
延べ語数:
1
0626
,267,6: パンパン や ヤミ 屋 を
^
憎み 咎める 声 は 巷 に 溢れ て いる が 、 か ゝ る 政党 の 在り方 を 咒 う 声 は 殆ど ない 。
あき過ぎる
(あく.過ぎる)
延べ語数:
1
0625
,267,6: ナニ 、 だらし なく 口 が
^
あき すぎる と ?
作り捨てる
(作る.捨てる)
延べ語数:
1
0625
,18,16: 彼ら は 自分 の 仕事 に 不満 か 満足 の いずれ か を 味 い つつ
^
作り 捨て て いっ た 。
疑り始める
(疑る.始める)
延べ語数:
1
0625
,138,6: 私 が 日本 の 歴史 を
^
疑り はじめ た の は ここ から 出発 し て いる の です が 、 この 暗示 から は まだ 直接 の 解答 を ひきだす こと が でき ませ ん 。
沈み考える
(沈む.考える)
延べ語数:
1
0624
,263,25: もし この 街 に 焼夷弾 の ふりそそぐ 夜 が き たら … … 伊沢 は それ を 考える と 、 変 に 落着 い て
^
沈み 考え て いる 自分 の 姿 と 自分 の 顔 、 自分 の 目 を 意識 せ ず に い られ なかっ た 。
拝み掛ける
(拝む.掛ける)
延べ語数:
1
0623
,49,21: 宮本 武蔵 は 一乗寺 下り松 の 果し 場 へ 急ぐ 途中 、 八幡 様 の 前 を 通り かかっ て 思わず
^
拝み かけ て 思いとどまっ た と いう が 、 吾 神仏 を たのま ず という 彼 の 教訓 は 、 この 自ら の 性癖 に 発し 、 又 向け られ た 悔恨 深い 言葉 で あり 、 我々 は 自発 的 に は ずいぶん 馬鹿げ た もの を 拝み 、 ただ それ を 意識 し ない と いう だけ の こと だ 。
咲き溢れる
(咲く.溢れる)
延べ語数:
1
0623
,121,17: 戦争 中 の 日本 は 嘘 の よう な 理想郷 で 、 ただ 虚しい 美し さ が
^
咲き あふれ て い た 。
散り続ける
(散る.続ける)
延べ語数:
1
0621
,615,10: ただ ひっそり と 、 そして ひそひそ と 、 花びら が
^
散り つづけ て いる ばかり でし た 。
運び下ろす
(運ぶ.下ろす)
延べ語数:
1
0618
,685,11: バケモノ は 山上 の 長者 の 邸 の 門前 から
^
運び 降ろさ れ て 、 山の下 の 池 の フチ の 三ツ又 の にわか 造り の ホコラ の 中 に 鎮座 し た 。
射当てる
(射る.当てる)
延べ語数:
1
0618
,666,40: 黄金 を しぼっ た 露 で 産湯 を つかっ た から ヒメ の からだ は 生れ ながら に かがやい て 黄金 の 匂い が する と 云わ れ て いる が 、 俗 の 眼 は むしろ 鋭く 秘密 を
^
射 当てる こと が ある もの だ 。
泣き悶える
(泣く.悶える)
延べ語数:
1
0618
,584,25: そう 思う と 恐怖 に 息の根 が とまり かけ て 、 オレ は 思わず 必死 に 合掌 の 一念 で あっ た が 、 真に
^
泣き 悶え て 合掌 し た ところ で 、 あの 笑顔 が 何 を 受けつけ て くれる もの で も ある まい 。
作り終える
(作る.終える)
延べ語数:
1
0618
,487,10: オレ は 冬 に なっ て 、 ようやく 像 を
^
造り 終え た 。
刻み掛かる
(刻む.掛かる)
延べ語数:
1
0618
,476,6: しかし 、 仕事 の 急所 に
^
刻み かかる と 、 必ず 一 度 は ヒメ の 笑顔 に 押さ れ て いる オレ の ヒル ミ に 気がつい た 。
湧き流れる
(湧く.流れる)
延べ語数:
1
0618
,366,31: 一度 うろたえ て しまう と 、 それ を 恥じ たり 気 に 病ん だり し て 、 オレ の 顔 は 益々 熱く 燃え 、 汗 は 滝 の 如く に
^
湧き 流れる の は いつも の 例 で あっ た 。
貪り求める
(貪る.求める)
延べ語数:
1
0617
,963,9: 鶴見 は ここ に も 歓喜 の 予感 を
^
貪り 求める 。
押し延べる
(押す.延べる)
延べ語数:
1
0617
,766,24: その 根元 近く から 幹 の 分れ の 大枝 が 出 て 、 これ も 本 幹 に 添う て 斜 に 腕 を
^
押し 伸べ て いる 。
引き掛ける
(引く.掛ける)
延べ語数:
1
0617
,592,28: それで 電 燈 は 、 出 居 と 囲炉裏 の 間 と の 仕切 の 鴨居 に 釘 を 打ちつけ て 、 その 釘 に コオド を
^
引き 掛け て ある の を 、 夕食 の おり だけ はずし て 来 て 、 食卓 を 側面 から 照らす よう に 仕向ける の で ある 。
飲み伝える
(飲む.伝える)
延べ語数:
1
0617
,403,5: だれ か 南蛮 渋茶 を
^
飲み 伝え て くれる 人々 が あり そう な もの だ が ね 。
食み尽くす
(食む.尽くす)
延べ語数:
1
0617
,3662,5: 隙 も なく 魂 を
^
食み 尽す が 故に 無上 の 法楽 ——
書き了する
(書く.了する)
延べ語数:
1
0617
,3607,16: ただ 無計画 に 筆 を つけ はじめ 、 勢い に 駆ら れ て めくら 滅法 に
^
書き 了せ た と いう に 過ぎ ない 。
歌い上げる
(歌う.上げる)
延べ語数:
1
0617
,3344,26: 感傷 的 な 気分 は あっ て も 、 読ん で み て 、 それ が すこしも 瑕 に は なら ない 、 好い 歌 として
^
歌い あげ られる 。
塞ぎ止める
(塞ぐ.止める)
延べ語数:
1
0617
,3163,9: 口 が あい て 洩れ て くる 水 を
^
塞ぎ とめる だけ の 力 を 、 かれ は もっ て い ない の で ある 。
刈り尽くす
(刈る.尽くす)
延べ語数:
1
0617
,3156,10: ここ に は 生 ある すべて の もの を
^
刈り 尽す 大 鎌 が ある 。
欠き乗せる
(欠く.乗せる)
延べ語数:
1
0617
,2939,29: それ が 無実 で ある か どう か は 分ら ぬ が 、 密通 の 重罪 を 負わさ れ 、 まる 裸 に さ せ られ て 馬の背 に
^
かき 乗せ られ 、 そして 本 藩 の 城下 の 町 々 を 引 まわさ れ た 。
しじまう
(為る.じまう)
延べ語数:
1
0617
,2714,17: そういう 店 の 奥 に 将来 を 期待 さ れる 詩人 が 世に 容れ られ ず に
^
し じまっ て いる という こと を 、 少年 の 心 に は まだ 不思議 と も 思わ ず に い られ た 。
語り辞める
(語る.辞める)
延べ語数:
1
0617
,251,2: 鶴見 は
^
語り やめ た が 、 その 談義 が 果して 終っ た もの か どう か 、 それ さえ よく は 分ら なかっ た 。
釣り落とす
(釣る.落とす)
延べ語数:
1
0617
,2453,14: とんぼ 釣 と いっ て も 、 これ は 計略 で 、 あながち に
^
釣り 落す の で ある 。
呼び分ける
(呼ぶ.分ける)
延べ語数:
1
0617
,2450,13: その やんま の 両性 を おん ちょ ・ めん ちょ と いっ て
^
呼び 別け て い た 。
雇い上げる
(雇う.上げる)
延べ語数:
1
0617
,2306,28: 姉 は 相当 な 官吏 の 女 で ある と いう ので 、 勧め られ て 編物 も 少し は 出品 し た が 、 要するに 売子 に
^
雇い 上げ られ た の で ある 。
剥ぎ取れる
(剥ぐ.取れる)
延べ語数:
1
0617
,1822,14: 誰 が 何と いお う とも 、 これ だけ は 彼 の 体 から
^
剥ぎ 取れ ない 。
営み始める
(営む.始める)
延べ語数:
1
0617
,1748,37: しかし 思い返し て みれ ば 、 その 子 が 生れ て 来 た ばかり に 、 何 か は 知ら ず 、 人間 社会 の 片隅 で 、 抜き さし の なら ぬ 隠れ た 歴史 を
^
営み はじめる 。
蟠り始める
(蟠る.始める)
延べ語数:
1
0617
,1558,15: こういう 考 が 鶴見 の 心 の 隅 の 、 どこ か の 曲 に
^
蟠り はじめ た 。
塗り付ける
(塗る.付ける)
延べ語数:
1
0617
,1435,15: その 汁 を 地蔵 尊 の 冷たい 石 の 鼻 の 穴 の あたり に
^
塗り 附け て 見る 。
伐り下ろす
(伐る.下ろす)
延べ語数:
1
0617
,1045,0:
^
伐り おろし た 樫 の 枝 を 鉈 で こなし て 薪 に 束ねる 。
茂り蔓延る
(茂る.蔓延る)
延べ語数:
1
0617
,1039,3: 梅雨 時 を
^
繁り はびこる 雑草 は 今 の うち に むしっ て 置く 方 が 好い 。
貴び慣れる
(貴ぶ.慣れる)
延べ語数:
1
0615
,39,3: 日本人 が
^
尊び 馴れ て 来 た 観念 文学 に は 、 更に 奥 が あっ て 、 それ が この 人 に とりあげ られ て いる 。
焦り始める
(焦る.始める)
延べ語数:
1
0613
,456,4: まごまご でき ぬ と
^
焦り 始め た 。
去り答える
(去る.答える)
延べ語数:
1
0613
,289,9: 「 地球 も 終わり さ 」 長老 が ぼっ
^
さり 答え た 。
担い出来る
(担う.出来る)
延べ語数:
1
0613
,1417,2: 長老 が
^
担い でき た 罐 詰 で 簡単 な 夕飯 を したためる 。
引きかむる
(引く.かむる)
延べ語数:
1
0613
,136,25: その とき 、 だ あー ん と 爆風 が 到達 し 、 職員 室 は 震駭 し 、 皆 は ばらばら と 硝子 片 を
^
引き かむっ た 。
祈り求める
(祈る.求める)
延べ語数:
1
0612
,925,2: 主 に
^
祈り 求め つつ 、 御意 の 地上 に 行なわ れる よう 、 神 のみ 国 が 来る よう に 尽くし て こそ 、 初めて 与え られる の で ある 。
弱り疲れる
(弱る.疲れる)
延べ語数:
1
0612
,84,46: それ は 、 国家 が 私 に 働く こと を 求め て い た から でも あり 、 私 に 代わっ て その 任 に 当たる 専門 家 が ほか に なかっ た から でも あっ た が 、 私 に は 、 どんなに へとへと に
^
弱り 疲れ て い て も 、 患者 さん の 顔 を 見る と 診療 せ ず に は おら れ ぬ 本能 が あっ た 。
掘り開ける
(掘る.開ける)
延べ語数:
1
0612
,2978,32: 小さな 石ころ 一つ に も 、 宝石 か 、 ただ の 石 か と 鋭い 鑑別 の 目 を そそぎ つつ 、 全身 の 力 を こめ て 、 新しい 土 を
^
掘り 開け て ゆく 。
使い荒らす
(使う.荒らす)
延べ語数:
1
0612
,2650,15: 人類 が 本能 しか 持た ぬ 動物 と 同じく 、 天然 の 資源 を
^
使い 荒らし て い た 怠慢 時代 は 過ぎ た よ 。
匂い出来る
(匂う.出来る)
延べ語数:
1
0612
,2141,20: 釣り合い の とれ ない 構図 、 大胆 な 配色 、 不細工 な 鉄 枠 の 使い 様 、 まことに 素人
^
臭い でき ば え で ある 。
描き損ねる
(描く.損ねる)
延べ語数:
1
0612
,2080,50: 手間どる うち に 作者 の 気 が 変わっ て 、 お 花見 が 海水浴 に なっ たり 、 筋 を 忘れ て 、 本原 の おじさん の うち へ 蜂蜜 を もらい に 行く はず の が 、 寺井 田 へ 行っ て 夏みかん を もらっ て しまっ たり 、
^
描き そこね て 姉ちゃん が お婆さん に なっ て 、 話 の 筋 が まとまら なく なっ て 困っ たり 、 伴奏 が 興 に 乗り すぎ クレヨン の 草色 が いち めん に 躍っ た ため 、 花 の 咲く 余地 が なくなっ たり 、 ぞうり が 片 一方 見え なく なっ たり する 。
畝り寄せる
(畝る.寄せる)
延べ語数:
1
0612
,1791,3: 浪 は 絶えず
^
うねり 寄せ た が 、 足 の 裏 に あたる 所 だけ は ガラス の よう に 固く て 、 沈む どころか 、 ぬれ も し ない 。
食い飽きる
(食う.飽きる)
延べ語数:
1
0612
,1768,62: イエズス は それ を 見 て 、 哀れ に 思し召し 、 そこ に あっ た 五つ の パン と 二 尾 の 魚 と を とり 、 天 を 仰い で 祝 別 を あたえ 、 裂い て 分け与え なさっ た ところ 、 パン と 魚 と は 裂く に したがっ て 殖え て ゆき 、 ついに これ だけ の 人びと が
^
食い 飽き て 、 残し た くず が 十 二 かご あっ た 。
愛し育てる
(愛す.育てる)
延べ語数:
1
0612
,1360,11: この ナザレト の 家 で 、 どんなに マリア は イエズス を
^
愛し 育て た か ?
嗅ぎ始める
(嗅ぐ.始める)
延べ語数:
1
0603
,192,4: 猫 は それ を
^
かぎ はじめ まし た 。
忍び降りる
(忍ぶ.降りる)
延べ語数:
1
0602
,435,18: その 猫 を 眼 で 探す こと さえ 久子 は 恐れ 、 お盆 を 持っ て 階段 を
^
忍び 降り た 。
刷り始める
(刷る.始める)
延べ語数:
1
0602
,143,27: これ は 神聖 な 仕事 で 、 先ず 手 を 洗っ て き て 、 紫檀 の 机 の 前 に 端坐 し 、 ゆっくり 墨 を
^
すり はじめる 。
躍り跳ねる
(躍る.跳ねる)
延べ語数:
1
0601
,34,14: その 明る さ の 中 で 、 湖面 の 漣 が 白銀 色 に
^
躍り 跳ね て いる 。
彫り始める
(彫る.始める)
延べ語数:
1
0601
,205,32: そして 旅館 に 帰っ て から 、 増築 中 の 仕事場 から で あろ う か 、 木目 の 美しい 木片 を 一つ 拾っ て き て 、 ナイフ で 熊 を
^
彫り はじめ た の で ある 。
茂り聳える
(茂る.聳える)
延べ語数:
1
0599
,503,4: 銀杏 樹 が すくすくと
^
茂り そびえ て いる 。
話し忘れる
(話す.忘れる)
延べ語数:
1
0598
,279,5: そこで 俺 は 、
^
話し 忘れ て い た こと 、 あの ヤミ 宿 で の 一 件 を 、 あらまし 打ち明け た 。
動き掛ける
(動く.掛ける)
延べ語数:
1
0597
,79,7: いたずら めい た 眼 色 が
^
動き かけ た のに 、 わたし は 自分 で 気がつい て 、 つとめて 神妙 に いっ た 。
飼い遊ばす
(飼う.遊ばす)
延べ語数:
1
0597
,2952,9: お 宅 さま で は 、 驢馬 を お
^
飼い 遊ばし て は いかが で ござい ます か 。
舞い失せる
(舞う.失せる)
延べ語数:
1
0597
,209,16: 鳶 は 獲物 を まだ 掴ん だ まま 、 飛び立っ て 、 横手 の 方 へ
^
舞い 失せ て いっ た 。
毟り始める
(毟る.始める)
延べ語数:
1
0597
,172,10: 足 で しっかと 押え て 、 嘴 で 羽根 を
^
むしり はじめ た 。
敷き兼ねる
(敷く.兼ねる)
延べ語数:
1
0596
,302,11: 嘉代 さん の 方 で も 、 赤木 を 尻 に
^
敷き かね て いる らしい 。
操り兼ねる
(操る.兼ねる)
延べ語数:
1
0596
,300,12: だが 、 どうも 、 赤木 は 今 、 嘉代 さん を
^
操り かね て いる らしい 。
伸し掛ける
(伸す.掛ける)
延べ語数:
1
0594
,101,7: ただ 、 彼女 が 足 を なかば
^
伸し かけ て つっ伏し て い た 。
打ち案じる
(打つ.案じる)
延べ語数:
1
0593
,64,10: 彼 は 彼女 に 手紙 が 書き にくく 、
^
打ち 案じ ながら 月日 を 過し まし た 。
燃し生ける
(燃す.生ける)
延べ語数:
1
0593
,130,0:
^
もし いけ ない と すれ ば 、 さし 当り 傷痍 兵士 など は どういう こと に なる の でしょ う 。
労り眺める
(労る.眺める)
延べ語数:
1
0592
,395,11: 存在 する 凡て の もの を 、 ありのまま の 姿 で
^
いたわり 眺める 、 そういう 彼女 な の だ 。
潜り掛ける
(潜る.掛ける)
延べ語数:
1
0590
,481,6: おれ は 頭 から 布団 に
^
もぐり かけ た が 、 彼女 の 体温 に 引か れ て 、 その 大きな 乳房 に 顔 を 埋め た 。
貫き抜ける
(貫く.抜ける)
延べ語数:
1
0588
,180,16: その 意地 が 、 こんど 、 代議士 とか 参与 官 とかいう 空想 で 、 すーっ と
^
貫き ぬける 見通し が つい た もの だ から 、 つまり 前途 が 開け て 障碍 が なくなっ た もの だ から 、 あなた は すっかり いい 気 に なっ て 、 ちょっと 高木 君 を もてあそん で み た の でしょ う 。
瞑り掛ける
(瞑る.掛ける)
延べ語数:
1
0586
,281,12: 彼 は そこ に 思念 を 向け て 、 そして 眼 を
^
つぶり かけ た 。
祓い落とす
(祓う.落とす)
延べ語数:
1
0586
,210,23: そして 祈祷 を し て 貰っ た ところが 、 美春 は 蛭 の 本体 を 現 わし た そう で 、 それ を
^
祓い 落し て もらっ て から 、 彼女 の 夜 の 悩み は 遠のい た らしい 。
為し兼ねる
(為す.兼ねる)
延べ語数:
1
0583
,89,23: 然し 、 この 女 名前 が 果して 彼女 の で ある か どう か 、 そこ まで 探索 する こと は さすが に
^
為し かね まし た 。
裂き捨てる
(裂く.捨てる)
延べ語数:
1
0583
,342,17: 一 度 は 静岡 へ の 汽車 の 切符 を 買い まし た が 、 それ を
^
裂き 棄て て 、 代り に 手紙 を 書き まし た 。
開き兼ねる
(開く.兼ねる)
延べ語数:
1
0583
,108,7: その 往来 で 、 袋 を
^
開き かね ない 彼女 の しぐさ に 、 岸本 は ちと 驚き まし た 。
滑り始める
(滑る.始める)
延べ語数:
1
0581
,69,36: おずおず と 、 手摺 に つかまっ たり 、 友 の 手 に つかまっ たり し て 、 氷 の 上 を 歩い て いる うち は 、 まだ よかっ た の です が 、 独り立ち で
^
滑り はじめる 段 に なる と 、 全然 見当 が つか なく なり まし た 。
退き掛ける
(退く.掛ける)
延べ語数:
1
0581
,198,18: 毒気 … … と も 言える もの を 菊 千 代 は 感じ て 、 ちょっと 身 を
^
退き かけ まし た が 、 瞬間 、 別 な 力 に 引き戻さ れる 心地 で 、 それ を 、 ウイスキー の 瓶 に 踏み 止め まし た 。
捥ぎ捨てる
(捥ぐ.捨てる)
延べ語数:
1
0580
,879,21: つまり 、 手 か 足 か 何 か 大事 な もの を 、 ここ に いる 限り は 、 自分 で
^
もぎ 捨てる よう な こと に なら ない で 済む という わけ だ 。
座り掛ける
(座る.掛ける)
延べ語数:
1
0580
,436,16: 吉村 は 立ち上り 、 室 に は いっ て 、 房江 と 向い 合い に
^
坐り かけ た が 、 俄 に 、 身 を ずらせ て 、 彼女 の 膝 に 顔 を 伏せ て しまっ た 。
綴り掛ける
(綴る.掛ける)
延べ語数:
1
0577
,1,17: 隙 に 任せ 、 大政 翼賛 会 を 中心 と し た 戦時 中 の 記録 を
^
綴り かけ まし た が 、 それ も 物憂く て 、 筆 は 渋り がち で あり まし た 。
乾き掛ける
(乾く.掛ける)
延べ語数:
1
0576
,394,22: その 瞑想 から さめる と 、 もう 酒 の 酔い も ほぼ さめ て い まし た し 、 服 も
^
乾き かけ て い まし た 。
売り切れる
(売る.切れる)
延べ語数:
1
0575
,32,7: けれど 本日 分 の 切符 は 全く
^
売り きれ だ という こと が 、 切符 売場 で 確かめ られ まし た 。
包み掛ける
(包む.掛ける)
延べ語数:
1
0575
,178,11: 八重子 は なに が しか の 金 を 紙 に
^
包み かけ まし た が 、 さもしい 気 が し て やめ まし た 。
敷き述べる
(敷く.述べる)
延べ語数:
1
0574
,326,2: 白布 を
^
敷き のべ た よう な 月明 の 夜 で あり まし た 。
思い詰める
(思う.詰める)
延べ語数:
1
0573
,9,7: —— なりふり 構わ ず に 女 を
^
想い つめる 、 そんな 青年 を よく 見かける が 、 それ は ただ 性慾 の 奴隷 に すぎ ない 。
し出来る
(為る.出来る)
延べ語数:
1
0573
,359,11: 「 わたくし 、 その よう な こと は 一切 、 お話
^
し でき ませ ん 。
積み重なる
(積む.重なる)
延べ語数:
1
0573
,268,1:
^
積み かさなっ て 煙っ てる 落葉 を 、 子供 は しきりに かばう 様子 だっ た 。
耽り過ぎる
(耽る.過ぎる)
延べ語数:
1
0572
,30,41: 然し 、 秦 啓 源 は 自分 の 方 の 不用意 を 認め た し 、 また あの 夜 、 東京 で の 旧知 星野 武夫 と 久しぶり に 飲み 歩い た に せよ 、 自分 一 個 の 感慨 に
^
耽り すぎ た 不覚 を 認め た 。
飲み収める
(飲む.収める)
延べ語数:
1
0567
,315,5: 丁度 いい 、 これ で
^
飲み 納め だ から 。
揃い掛ける
(揃う.掛ける)
延べ語数:
1
0566
,538,20: もっとも 、 その 一 軒 だけ を 飛ばし て 工事 する こと も 出来 た が 、 折角 足並 の
^
揃い かけ た ところ だ し 、 全部 まとまる もの なら まとめ たかっ た し 、 また 、 その 一 例 によって 、 不服 を 言い出す 者 が 他 に 出 て 来 ない と も 限ら なかっ た 。
立ち会わす
(立つ.会わす)
延べ語数:
1
0566
,306,16: ところで 、 その 死亡 通知 の ため に 、 私 は 妙 な 場面 に
^
立ち 会わさ れ た の で ある 。
窺い済ます
(窺う.済ます)
延べ語数:
1
0566
,240,29: 襖 の 陰 とか 、 柱 の 陰 とか 、 廊下 の 曲り角 など に 、 じっと 蹲 まり 、 顔 だけ 出し て 、 こっち の 様子 を
^
窺い すまし て い た 。
食い散らす
(食う.散らす)
延べ語数:
1
0566
,235,27: 二 日 も 三 日 も い なく なっ た か と 思う と 、 こそこそ と 家 に は いっ て 来 て 、 飯 を
^
食い ちらし て 、 また 出 て 行っ た 。
辞し掛ける
(辞す.掛ける)
延べ語数:
1
0566
,198,18: 別に 用 が ある わけ で も な さ そう だっ た から 、 私 は ほどよく
^
辞し かけ た 。
跨ぎこせる
(跨ぐ.こせる)
延べ語数:
1
0566
,147,27: 両方 の 地所 に 区切り を つけ た だけ で 、 どちら から も 見通せる こと に 変り は なく 、 私 は 容易 に それ を
^
跨ぎ 越せる の だっ た 。
躓き掛ける
(躓く.掛ける)
延べ語数:
1
0564
,55,5: 立ち上っ た が 、
^
躓き かけ た 。
断り兼ねる
(断る.兼ねる)
延べ語数:
1
0563
,450,13: それ を 聞い て は 、 A 女 も 無下 に は
^
断り かね まし た 。
燻り続ける
(燻る.続ける)
延べ語数:
1
0562
,214,2: 火 は
^
くすぶり 続ける 。
痛み付ける
(痛む.付ける)
延べ語数:
1
0561
,77,6: 不届き 千 万 な 奴 、
^
痛み つけ て やれ と 、 足音 を ぬすん で 忍び寄り 、 襖 を 閉め切っ て 、 鼠 を そこ に 閉じ込める こと が 出来 た 。
渡し終わる
(渡す.終わる)
延べ語数:
1
0561
,154,11: 赤松 は 五 十 万 の 現金 を 十 内 に
^
渡し 終っ て 、 煙草 を ふかし ながら 言っ た 。
置きなする
(置く.なする)
延べ語数:
1
0554
,662,14: 「 あなた 、 別館 へ と 言っ て 、 別に お 茶代 を お
^
置き なすっ た わ ね 。
書き疲れる
(書く.疲れる)
延べ語数:
1
0554
,1091,1: 少し
^
書き 疲れ まし た し 、 それ に 、 近日 中 に お目にかかっ て お話し する こと ばかり です もの 。
貪り過ぎる
(貪る.過ぎる)
延べ語数:
1
0553
,68,34: 洋裁 店 で 、 デザイン も やり 、 ミシン も 踏ん でる の だ が 、 客筋 から 届け られ た 南京豆 を 朋輩 と いっしょ に 食べ てる 時 、 光子 が あまり
^
貪り すぎる と 皆 から 非難 さ れ た 。
差し延べる
(差す.延べる)
延べ語数:
1
0553
,122,12: 蛸坊主 ども が 如何にも 色気 たっぷり に 、 腕 や 足 を
^
さし 伸べよ う と 、 その 吸盤 は 、 深遠 な 論理 の 声音 が 宙 に 消え失せる と 同様 、 宙 に 迷っ て 何 の 手応え も 得 られ ない 。
憎み始める
(憎む.始める)
延べ語数:
1
0552
,263,6: わたし は あの 人 を
^
憎み 始め た の かも 知れ ない 。
来果てる
(来る.果てる)
延べ語数:
1
0552
,222,4: もう わたし に 倦
^
き はて た 、 という の で は ない 。
流し過ぎる
(流す.過ぎる)
延べ語数:
1
0550
,9,5: あまり 多く の 涙 を
^
流し すぎ た の で あろ う か 。
成り消える
(成る.消える)
延べ語数:
1
0549
,73,20: 却って 、 始終 思いつめ て い た の が いつしか 忘れ がち に なっ た 頃 、 愛情 が 淡く
^
なり 消え て いっ た 頃 、 その ひと の 影 が あまり 心 に ささ ない ほど 疎遠 に なっ た 頃 、 夢 に みる もの な の だ 。
座り尽くす
(座る.尽くす)
延べ語数:
1
0549
,43,44: 夢 の 中 の 私 は 、 彼女 の 枕頭 に 坐っ て 、 酒 の 酔い に 、 上体 を ふらふら さ せ 、 それでも 、 こそ と の 物音 も 立て ず 、 眼 は 半眼 に 閉じ 、 いつ まで も
^
坐り つくし て いる 。
言い辞める
(言う.辞める)
延べ語数:
1
0546
,330,23: 小野田 さん が 馬の背 に 手 を 休め て 、 わたし の 方 を じっと 見 て いる ので 、 わたし は
^
言い やめ て 、 唇 を かん だ 。
澱み湛える
(澱む.湛える)
延べ語数:
1
0543
,317,17: 濃い 深い 霧 で 、 少し も 動か ず 、 遠く まで 、 高く まで 、 じっと
^
淀み 湛え て いる の です 。
構い老成る
(構う.老成る)
延べ語数:
1
0541
,323,7: 私 は 今 すぐ 死ん で も
^
かまい ませ ぬ もの 。
買い上げる
(買う.上げる)
延べ語数:
1
0541
,259,15: 私 の 僅か な 田 が 、 不在 地主 とか で 、 こんど 政府 に
^
買い あげ られ て 、 小作 人 の 手 に 渡っ て しまい ます 。
打ち萎える
(打つ.萎える)
延べ語数:
1
0541
,22,79: 文学 とか 芸術 とか 、 その よう な 立派 な もの に 我 身 を 打込ん で 精進 出来 まし た なら 、 どんなに うれしく 、 また 我 道 も 開ける の で は ある まい か と 、 夢 の よう な はかない 空想 に ひたる の で ござい ます けれど 、 何 の 才能 も ない 愚か さ に 気づく と 、 まっ くら な 恥 と 絶望 に 心 が めちゃめちゃ に 打ち 拉が れ 、
^
打ち なえ て 、 道 を 歩く 気力 も 、 人 の 顔 を 見る 気力 も 、 何 を する 気力 も 、 何もかも すっかり 失せ て 、 この世 に 身 の 置き どころ も ない 苦しい 苦しい 空虚 に 、 胸 が にえ 返り ます 。
折り上げる
(折る.上げる)
延べ語数:
1
0540
,431,6: 私 は ズボン の 裾 を
^
折り 上げ て 、 靴下 の 上 に 古 足袋 を はき 、 秋子 は スカート の 裾 を 気 に し ながら 、 ストッキング の 上 に 古 足袋 を はき 、 どちら も 草履 を 紐 で ゆわえ て いる 。
付き飛ばす
(付く.飛ばす)
延べ語数:
1
0538
,353,4: 栄二 こら (
^
つき 飛ばし て ) 彼方 へ 行け !
稼ぎ過ぎる
(稼ぐ.過ぎる)
延べ語数:
1
0538
,1450,3: 栄二 あまり
^
稼ぎ すぎる の じゃ ない の です か 。
降り拗ねる
(降る.拗ねる)
延べ語数:
1
0538
,1059,3: ( からだ を
^
ふり すねる )
喋り考える
(喋る.考える)
延べ語数:
1
0535
,104,25: そして 種々 恐ろしい 様子 を 想像 し て 見れ ば 見る 丈 、 今 斯 う やっ て きのう と 同じ に 、 歩き
^
喋り 考え て 居ら れる 自分 が 、 又 外 の 家中 の 者 が 、 ほんとに 仕合わせ で あっ た 様 に 思わ ず に は 居 られ なかっ た の で ある 。
踏み損なう
(踏む.損なう)
延べ語数:
1
0534
,57,10: 所々 崩れ落ち て 居る 畔 路 を 、 ときどき
^
踏み そこなっ て 、 ころがり そう に なっ たり 、 大 狼狽 な 羽ばたき を し たり し て 、 先 へ 先 へ と 歩い て 行っ た 雌 鴨 は 、 フト 何 か 見つけ た らしく 小 馳 り に 後戻り し て 来 て 、 あわただしく クワッ 、 クワッ と 叫び 立て た 。
食い疲れる
(食う.疲れる)
延べ語数:
1
0534
,157,45: 目覚め 、 力づけ られ て 活き 出そ う と する 天地 の 中 に 、 雄 鴨 は 、 昨日 の 夜中 と 同様 に 、 音 なし く 仰向き 卵色 の 水掻き を しぼま せ 、 目 を 瞑っ て 、 繩 に
^
喰い つかれ て 居る の で ある 。
振り伸ばす
(振る.伸ばす)
延べ語数:
1
0534
,137,24: 白 と 黒 の 細かい だ ん だら の 腹 を 、 月 の 光り に さらし ながら 、 頸 ばかり を 長く
^
振り のばし て 、 悲しい 声 に 彼 は 叫び つづけ た の で ある 。
振り動かす
(振る.動かす)
延べ語数:
1
0529
,60,4: 手足 を ピンピン
^
振り 動かし て 跳ね 廻る 程 面白 がり 始め まし た 。
開き過ぎる
(開く.過ぎる)
延べ語数:
1
0529
,58,10: こないだ 地図 見 たら 太平洋 の 真中 が あんまり
^
明き すぎ てる から あすこ へ 一 杯 国 を 作っ て やろ う や 。
頼み過ぎる
(頼む.過ぎる)
延べ語数:
1
0525
,115,36: 森 の 木 の 枝 に 自慢 の 角 を 引っかけ て 玉 に うた れ た 鹿 だの 、 孔雀 の 羽根 で 恥 を かい た 可哀そう な 鳥 だの 、 片目 を
^
たのみ すぎ た 罪 の ない 驢馬 だ の ねえ 。
読み溜める
(読む.溜める)
延べ語数:
1
0522
,0,3: 少し 、
^
読み ため た の を 、 人 に 見 て もらう 。
畳み退ける
(畳む.退ける)
延べ語数:
1
0511
,37,19: 物 を いわ れ て も は ぎれのいい 少し 高 調子 の 丸み の ある 声 で 答え 、
^
たたみ のけ ば なんか むしら ない 人 、 いろいろ な 向 面 に 趣味 を もっ て 音楽 も 少し は 出来 文学 の 話 相手 も 出来る 人 、 髪 で も なん でも さっ ぱりしていやみのないめずらしい 形 に 結っ て 思いっきり 何 でも はっきり し た 娘 が すき 。
言いそやす
(言う.そやす)
延べ語数:
1
0510
,546,43: 家 の 中 、 村 の 中 は この 一 人 の 少年 の ため に 嬉し さ が みちみち て あの 様 な 立派 な 詩人 を もっ て 居る 村 、 あの 様 な えらい 人 を 産ん だ お母さん と
^
云い そやさ れ まし た 。
言い広げる
(言う.広げる)
延べ語数:
1
0510
,545,13: 世間 の 人々 は 美 くし い 人 を なお 美 くし く
^
云い ひろげ て 世の中 から は 詩 の 神様 が 人 の 世 に 姿 を あらわし た か の 様 に 尊び まし た 。
引き述べる
(引く.述べる)
延べ語数:
1
0510
,463,11: 二 人 は 月 の さす 小道 を 銀 を
^
引き のべ た 様 な 湖 を 後に 家 に 向い まし た 。
笑み崩れる
(笑む.崩れる)
延べ語数:
1
0509
,48,3: 私 は
^
笑み 崩れ ながら 跳び 付い た 。
し止める
(為る.止める)
延べ語数:
1
0509
,376,7: 其 れ を 苦しい 思い を
^
し 止め られる の を 振り切っ て 、 毎日 何 の 為 に 林 町 まで 歩い て 来 て 居 、 癒 り も し ない のに 病院 を 出 て しまっ た の か 。
説きすかす
(説く.すかす)
延べ語数:
1
0509
,116,16: けれ 共 私 の 母 や 親類 の 者 は 気 を 揉ん で 、 散々
^
説き すかし て 子供 を あやす 様 に し ながら 入院 さ せ た そう で ある 。
育ち掛ける
(育つ.掛ける)
延べ語数:
1
0509
,11,14: 又 分ら せ 様 と も 仕 な いけ れ 共 、 漸う
^
育ち 掛け て 来 た 感情 の 最大限 の 愛情 を 持っ て 対し た 私 と 、 宗教 的 に 馴練 さ れ た どちら か と 云え ば 重苦しい 厳粛 な 愛情 を 注い で 居 た 彼 と の 間 に 行き交う て 居 た 気持 は 、 極 く 単純 で は あっ た に しろ 他 の 何 人 の 手出し も 許さ れ ない 純 な もの で あっ た 事 を 思い出す 。
待ち迎える
(待つ.迎える)
延べ語数:
1
0509
,108,23: 魔法 の お婆さん は より 歓迎 さ れ 、 一寸 目 ば たき する 間 に 大きな 御殿 を 作れる お姫様 が
^
待ち 迎え られる 様 に なっ た の で ある 。
取り散らす
(取る.散らす)
延べ語数:
1
0508
,874,27: と 主人 が 云っ た 時 に は お 関 も 漸う 気 が 落つ い て おそれながら 下 の 様子 を 見 に 降りる と 、
^
取り ちらし た 中 に 恭 と お 久美 さん が ぼんやり たっ て 居る の を 見つけ た 。
呷り続ける
(呷る.続ける)
延べ語数:
1
0508
,871,29: 気 が 抜け て 崩れる 様 に 座 に つい た 二 人 は だまっ た まま 酒 を つぎ 合っ て 喉 の 渇き の 癒える まで
^
呷り つづけ た 。
見向かう
(見る.向かう)
延べ語数:
1
0508
,813,34: 誰 も 口 を 利く 者 も 立つ 者 も ない 位 魂 を 奪わ れ た 者 達 は 、 自分 達 を どうして 好い の か 惑う 様 に 互に 顔 を
^
見 向わ せ て 、 静まり返っ て 心 の 高まる 様 だっ た と 思わ れ て 居 た 前 の 瞬間 を 不思議 に 思い 浮べ て 居 た 。
行き抜ける
(行く.抜ける)
延べ語数:
1
0508
,8,7: ゆるい 勾配 の 畑 を かなり
^
行き 抜ける と 小高く なっ た 往還 を 越え た 向う が もう 山田 の 家 で 、 高い 杉 並木 が 道 一 杯 に 真黒 に 重い 陰 を 作っ て 居る 間 から 、 チラチラ と 黄色い 灯 が のぞい て 何 か ゴトゴト と 云っ て 居る 人声 が 聞え て 来 た 。
休み続ける
(休む.続ける)
延べ語数:
1
0508
,776,7: 先々 月 から ズーッ と お
^
休み つづけ です から ね 。
結び掛かる
(結ぶ.掛かる)
延べ語数:
1
0508
,334,22: 終り の 言葉 を 蕙子 が さも ヤレヤレ と 云う 様 な 何と なし 滑稽 な 調子 で 云っ た ので
^
結び 掛っ て 居 た 二 人 の 心 は 又 元 の 通り の 明る さ に 立ち 帰る 事 が 出来 た 。
被り終わる
(被る.終わる)
延べ語数:
1
0508
,1629,29: そして お 関 の 頭 の 中 から は 死 の 観念 は 全く 姿 を 消し て 仕舞っ て 、 どう し たら 巧 く 仮面 を
^
被り 終 せ 様 か と 云う 熱心 が グングン と こみあげ て 来 た 。
蒔きなする
(蒔く.なする)
延べ語数:
1
0508
,1267,3: 貴女 の
^
蒔き なすっ た 種 は 貴女 が 刈り なさる の さ 。
居付ける
(居る.付ける)
延べ語数:
1
0508
,121,54: 静か な 所 を 望ん で 居る 蕙子 に は その 時 位 嬉しい 時 は 無い 筈 な の だけ れ 共 、 あんまり まとまり なく 拡がっ た 部屋 な ので 、 東京 で は 三 方 を 本箱 で 封じ られ た 様 に 狭く チン マリ し た 書斎 に
^
居 つけ て 居る 蕙子 は どうしても 此 の 部屋 で は 専心 に 読み書き が 出来 なかっ た 。
合い切れる
(合う.切れる)
延べ語数:
1
0508
,1179,5: けれ 共 唇 が
^
合い 切れ ない 様 に 僅か の 隙 を 作っ て 外 に 向い た 歯 を 被う て 居る 所 は 、 どう 見 て も 似 て 居 ない と は 云え ない 。
待ち倦ねる
(待つ.倦ねる)
延べ語数:
1
0508
,1021,6: 歓楽 の 音 ずれ を
^
待ち あぐね て 居る 様 な 緊張 と 物 倦 い 倦怠 と が 混乱 し た なまめかし さ が 如何にも 若々しい 弾力 の 有る 皮膚 を 流れ て 、 何 物 か に 心 を 領 さ れ て 居る 快い 放心 が 折々 、 折々 其の 眼 を あて 途 も 無い 様 に 見据え させ たり 、 夢 の 様 な 微笑 を 唇 に 浮べ させ たり し た 。
縫い縮める
(縫う.縮める)
延べ語数:
1
0507
,91,7: 冬 は 、 母親 の を
^
縫い ちぢめ た 、 じみ い なじみ い な 着物 を 着 て 、 はげしい 寒 さ に 、 鼻 を 毒 われ ない 子供 は なく 皆 だら し ない 二本棒 を さげ て 居る 。
働き減らす
(働く.減らす)
延べ語数:
1
0507
,68,40: 独立 する 資力 が ない ばっかり に 、 地主 の 思う が まま に みじめ な 生活 を さ せ られ て 子供 の 教育 も 出来 ず 、 二度と ない 一生 を 地主 に 操ら れ て 、
^
働き へらし て 飼殺し 同様 に さ せ られ て 仕舞う 。
折り被せる
(折る.被せる)
延べ語数:
1
0507
,593,50: お 繁 婆さん が 永い 事 かかっ て カステラ を 喰 べ 幾重にも 礼 を のべ て 帰っ た 後 から 、 元 、 小学校 の 教師 か 何 か し て 居 た 人 の 後家 が 前 掛 を かけ て 前 の 方 に 半身 を
^
折り かぶせ た 様 に し て 来 た 。
聞き疲れる
(聞く.疲れる)
延べ語数:
1
0507
,324,48: それ を 云う まで に も 口 が よく も とら ない ので どもっ たり 、 「 ウウーウ 」 と 云っ たり する 間 と 、 茶 を 飲み 、 煙草 を 吸う 時間 が 加わる ので 、 それ だけ で もう 、 大抵 の 人間 は
^
聞き 疲れ て 仕舞う 。
見なする
(見る.なする)
延べ語数:
1
0507
,217,11: 「 お前 さま 、 今 まで 、 こんな むさい 家 は
^
見 なすっ た 事 が なかっ ぺい 。
炊き過ぎる
(炊く.過ぎる)
延べ語数:
1
0507
,1028,46: 祖母 と 私 は 紋 の 附い た 羽織 を 着 、 女中 も 、 仕立下し の 立っ たり 居 たり する たんび に カサコソ と 音 を たてる 様 な 着物 を 着 て 、 赤 っぽい メリンス の 帯 を 、 柔 く
^
たき すぎ た お萩 の 様 に まとまり の 悪い デロリ と し た 形 恰 に 結ん で 居る 。
生み始める
(生む.始める)
延べ語数:
1
0506
,146,25: 鶏 小屋 が 裏 の 家 の 近く に なっ て から 段々 一 人前 に なっ て 来 た 雛 が 卵 を
^
生み 始め た ので 、 日 に 新 らしい の が 巣 の 中 に 少く とも 六つ 七つ 位 ずつ のこさ れる 様 に なっ た ので 、 家 で は 殆ど 卵 を 買う と 云う 必要 が なくなっ て 居 た 。
刈り付ける
(刈る.付ける)
延べ語数:
1
0505
,926,7: 強い 胡麻塩 の 髪 を ぴったり
^
刈り つけ て 、 額 が 女 の 様 に 迫っ て 頬 に は 大きな 疵 が ある 政 の 様子 は 、 田舎 者 に 一種 の 恐れ を 抱か せる に 十分 で あっ た 。
話しなする
(話す.なする)
延べ語数:
1
0505
,748,5: 貴方 が 今 御
^
話し なすっ た 様 な 事情 が あっ た に しろ 又 なかっ た に しろ 、 川窪 さん に あれ だけ の もの を 御 返し する の は 義務 な ん です から 、
纏い付ける
(纏う.付ける)
延べ語数:
1
0505
,296,34: 病後 の 様 に 髭 を 生やし て 、 黒目 鏡 を かけ た 貧し げ な 父親 の 前 に 、 お 君 は 、 頬 や 口元 に 、 後れ毛 を
^
まとい つけ ながら 子供 の 様 に 啜 泣い て 居 た 。
泣き転げる
(泣く.転げる)
延べ語数:
1
0504
,76,13: と 云う 声 が 聞える と 女 達 は 私 の わき に
^
泣き ころげ た 。
白み初める
(白む.初める)
延べ語数:
1
0504
,212,1:
^
白み そめる 頃 から の 小雨 が まだ 止も う と も し ず に 朝明 の 静けさ の 中 に 降っ て 居る 。
有り切れる
(有る.切れる)
延べ語数:
1
0502
,18,11: 芸術 至上 主義 者 で あっ て 、 そう
^
あり 切れ なかっ た 彼 社会 と 芸術 について の 二元 的 な 動揺 を 統一 的 な 均整 に おこ う と し た すて ば ち な 努力
描き伝える
(描く.伝える)
延べ語数:
1
0501
,22,21: ルスタム と スーラーブ の 物語 は 昔 の ペルシア 人 が 、 云い つたえ 語り つたえ 、 ミニェチュア に し て
^
描き つたえ た 物語 だっ た こと が わかり 、 同時に 、 その 昔 譚 の あらまし も 知る こと が 出来 た 。
話し揉める
(話す.揉める)
延べ語数:
1
0484
,89,10: 「 自殺 する と 云っ ち ょるげな 、 息子 に
^
話し もめる さかい と 云っ ちょ る 」
寝続ける
(寝る.続ける)
延べ語数:
1
0470
,76,22: ○ 入院 し た 第 一夜 夜 十 二 時 まで 眠っ た が あと 眼 が さめ 、 どうしても
^
寝 つづける こと が 出来 なかっ た 。
掃き目立つ
(掃く.目立つ)
延べ語数:
1
0468
,210,44: 中 に 一 人 赤い リボン の 腕時計 を し 、 お下げ ど め の しかた も 東京 風 「 まあ いや だ 」 など という の も 東京 風 で 色 も 白い 、 一寸 リボン の つい た 靴 を
^
はき 目立つ 。
咽び流れる
(咽ぶ.流れる)
延べ語数:
1
0467
,33,11: 日 の ある 間 急 しく 雪 解 の 水 の
^
むせび 流れ て 居 た 樋 も 今 は 静か で 、 小さい 町 の 暗 さ が 襖 の 際 まで 迫っ て 来る よう だ 。
降り落ちる
(降る.落ちる)
延べ語数:
1
0466
,96,36: 大抵 一昼夜 経て ば 天候 は 変る のに 、 その 雨 は 三 十 日 に なっ て も やま ず 、 一 日 同じ ひど さ 、 同じ 沛然 さ で 、 天 から
^
降り 落ち た 。
擦り過ぎる
(擦る.過ぎる)
延べ語数:
1
0466
,508,1:
^
こすり すぎ た 象牙 の 表面 同様 に つや が ぬけ 、 筋 立ち 、 かさかさ し て 居る 。
干透ける
(干る.透ける)
延べ語数:
1
0466
,149,1:
^
ひ すけ た 風呂 桶 に どうしても 、 水 を はれ と 云う 、 だめ です 、 いや どうしても 一 杯 に しろ 、 と 駄々 を こねる 。
飛び抜ける
(飛ぶ.抜ける)
延べ語数:
1
0466
,138,3: 眼 玉 の
^
飛び ぬけ た よう な 、 口 を あい た 馬鹿 。
輝き揺れる
(輝く.揺れる)
延べ語数:
1
0465
,55,13: 八つ手 、 檜葉 、 樫 、 午 下り の 日光 と 微風 に
^
輝き 揺れ て 居る 一隅 の 垣根 ご しに 、 鶯 の 声 が し た 。
取り集める
(取る.集める)
延べ語数:
1
0464
,34,26: 遠見 に 淡く 海辺 風景 を 油絵 で 描き 、 前 に 小さい 貝 殼 、 珊瑚 の きれ は し 、 海草 の 枝 など
^
とり 集め て 配合 し た 上 を 、 厚く 膨 ん だ 硝子 で 蓋 し た もの だ 。
返り始める
(返る.始める)
延べ語数:
1
0454
,183,11: もう その 為 電車 は きか ない ので 歩い て
^
かえり 始める と 、 警視庁 の 裏 、 青山 の 方 、 神田 の 方 、 もう 一つ 遠い 方 で 火 が 見える 。
殴り退ける
(殴る.退ける)
延べ語数:
1
0449
,25,4: 原稿 紙 を か
^
なぐり のけ て 眼 を 動かす 。
渡り切れる
(渡る.切れる)
延べ語数:
1
0448
,399,39: 一方 、 母 は 、 客観 的 に 、 冷静 に 、 如何 う 働く か 、 彼 の 心 の 様 を 観よ う と 云う の で ある から 、 其間 に 、 どうしても 一 種 、
^
渡り 切れ ない 氷河 が ある 。
押し竦める
(押す.竦める)
延べ語数:
1
0435
,24,21: 大きな 机 に 向っ て 、 燃え 落ち た 黒い ストーブ を 眺め ながら 、 彼女 は 殆ど 夜 に
^
圧し すくめ られる よう に 成っ て 、 彼 の 事 を 思う の で ある 。
飲み考える
(飲む.考える)
延べ語数:
1
0434
,28,6: 各自 が 各自 の 事 を
^
のみ 考える の だ 。
盛り始める
(盛る.始める)
延べ語数:
1
0433
,582,26: 陰影 が 出来 、 光輝 を 与え られ て 漸 々 立体 的 に なっ た 万物 は 始めて 生き た もの らしい 活気 を
^
盛り 始め まし た 。
撒き始める
(撒く.始める)
延べ語数:
1
0433
,577,27: 絶壁 の よう に 厚い 雲 の 割目 から 爽やか な 水 浅黄 の 空 が 覗い て 、 洗わ れ た 日光 が チラつく 金粉 を
^
撒き 始め ます 。
書き溜める
(書く.溜める)
延べ語数:
1
0433
,563,23: 私 が 大きな 楡 の 樹 蔭 の 三 階 で 、 段々 近眼 に 成り ながら 、 緩 々 と 物 を
^
書き 溜め て 居る うち に 、 自然 は 確実 な 流転 を 続け て 居り ます 。
来違える
(来る.違える)
延べ語数:
1
0433
,160,9: 従順 と 、 屈従 と の 差 を 跨
^
き 違える 人間 は 、 自分 の 何事 を 主張 する 権威 も 持た ない 薄弱 さ を 、 「 私 は 女 だ から 」 と 云う 厭う べき 遁辞 の 裡 に 美化 しよ う と する のみ なら ず 、 小 溝 も 飛べ ない 弱 さ を 、 優美 と し 「 珍重 」 する ( 特に 珍重 という 言葉 を つかい ます 、 何故 なら 、 人間 は 、 畸形 な 小 猫 を も 、 その 畸形 なる が ため に 珍重 致し ます から ) 男性 は 、 その 遁辞 を 我 から あおっ て 、 自分 等 の 優越 を 誇っ て 居り ます 。
慕い切れる
(慕う.切れる)
延べ語数:
1
0432
,56,46: 家々 の 屋根 や 日覆 が 、 日没 前 の 爛れ た よう な 光線 を 激しく 反射 する 往来 は 、 未練 する 跡 も なく 撒き 散 し て 行っ た 水 で ドロドロ に なっ て 、 泥 から 上る ムッ と
^
したい きれ が 、 汗じみ た 人 の 香 と 混 って 、 堪ら なく 鼻 を つく 。
漕ぎ分ける
(漕ぐ.分ける)
延べ語数:
1
0427
,19,26: 小船 は 、 一つ 一つ の 波 に は ゆら れ て いる が 大局 から みれ ば ちゃんと 一定 の 方向 で 波 全体 を
^
漕ぎ わけ て ゆく 。
撃ち嵌まる
(撃つ.嵌まる)
延べ語数:
1
0421
,73,16: さかのぼっ て 考えれ ば 一 九 三 一 年 以来 、 はじめて 、 小説 に
^
うち はまっ て ゆける ゆとり が 作者 の 心 に 生じ た 。
巡り暮らす
(巡る.暮らす)
延べ語数:
1
0418
,63,35: 一 九 一 八 年 ごろ 日本 における アイヌ 民族 の 歴史 的 な 悲劇 に 関心 を ひか れ その 春 から 秋 急 に アメリカ へ 立つ まで 北海道 の アイヌ 部落 を
^
めぐり 暮し た 作者 にとって 公然 と 行わ れ た 朝鮮 人 虐殺 は 震撼 的 衝撃 で あっ た 。
飽き疲れる
(飽く.疲れる)
延べ語数:
1
0418
,17,27: 身もだえ する 若い 妻 として の 思い に 屈し て 何 年 も すごし て 来 て い た 作者 が 、 その 心情 の 昏迷 に
^
飽き 疲れ て 自分 という 始末 の つか ない もの の 身辺 から 遠く は なれ て それ を 眺める こと が できる 題材 。
歩み初める
(歩む.初める)
延べ語数:
1
0410
,20,18: この こと を 考え た だけ でも 、 日本 の 社会 が 絶大 な 犠牲 を 払っ て
^
歩み 初め た 今日 の 意味 は どんなに 深い か が 分る 。
進み終わる
(進む.終わる)
延べ語数:
1
0407
,29,23: その 意味 で 、 この 作品 は 、 一 人 の 少女 の 生活 と 文学 と の 可能 性 が それ によって
^
進み 終 せる か 、 夭折 さ せ られる か という 、 重大 な 危期 を その 第一歩 から もたらし た の で あっ た 。
汲み合わす
(汲む.合わす)
延べ語数:
1
0398
,83,27: 父親 に 早く 別れ た 男の子 と 女の子 と を 櫛田 さん が よい 母 として 育てあげ て 、 しかも 子供 たち が より 複雑 に
^
くみ 合わさ れ た 大人 として の 愛情 の 中 で 、 やっぱり 櫛田 さん を よい 母 として 信頼 し 愛し て ゆける よう に 生活 する 条件 を ひろげ て い た こと は 、 多く の 主婦 、 母 、 そして 家庭 の 内 で は 姑 と いわ れる 立場 に おか れる 婦人 の 生き方 について 示唆 する ところ が 少く ない と 思う 。
切りあける
(切る.あける)
延べ語数:
1
0368
,63,25: 何と 、 これら の 若い 顔 々 は 、 木彫り か 土偶 か の よう な 、 単純 に 目 、 鼻 、 口 と
^
切り あけ た という よう な マスク を し て いる の だろ う 。
繰り入れる
(繰る.入れる)
延べ語数:
1
0365
,1,23: 女学校 という ところ は 、 中学校 と さえ もち が って 、 いかにも 只 少女 時代 という 大ざっぱ な 思い出 の 中 に
^
くり 入れ られ て しまう よう な 気 が する 。
申し合わす
(申す.合わす)
延べ語数:
1
0353
,5,18: 第 二 次 大戦 で は 、 毒ガス の 使用 その他 細菌 戦 を 行わ ない こと が
^
申し あわさ れ た が 、 思いがけない 原子 爆弾 が 出現 し た 。
噛み千切る
(噛む.千切る)
延べ語数:
1
0352
,34,27: 粗暴 な 狼 たち は 、 この アキレス腱 めがけ て 、 菅 氏 に とびかかり 、 かん で かん で 、 遂に 彼 の 勇気 を 、
^
かみ ちぎっ て しまい まし た 。
残り続ける
(残る.続ける)
延べ語数:
1
0347
,8,51: 明治維新 の 誰 でも 知っ て いる こういう 特質 は 、 「 四民 平等 」 と なっ て 、 ふるい 士農工商 の 身分 制 を 一応 とりさっ た よう で も 、 数 百 年 に わたっ た 「 身分 」 の 痕跡 は 、 人民 生活 の なか に 強く
^
のこり つづけ た 。
申し述べる
(申す.述べる)
延べ語数:
1
0336
,314,31: たとえ 命 は あっ て も 獄中 で 老いさらばえ て 、 あの 時 真実 を いっ て おけ ば よかっ た と 思う でしょ う から 、 ここ に 真実 を
^
申し のべ まし た 。
繰り下げる
(繰る.下げる)
延べ語数:
1
0323
,16,40: その 上 学童 の 知能 は 低下 し た から と 、 文部省 は この 新 学期 に 、 四 学年 用 の もの を のぞい て 数学 の 教科書 『 さん すう 』 の 内容 を 一 学年 ずつ
^
くり 下げ た もの に し て 与え た 。
促し立てる
(促す.立てる)
延べ語数:
1
0318
,1119,12: これら すべて の こと が 、 戦争 協力 作家 の 活動 を
^
促し たて た 。
償い切れる
(償う.切れる)
延べ語数:
1
0317
,36,27: 戦争 の 惨禍 という もの の 人間 的 な 深刻 さ は 、 侵略 謀議 者 が どの よう に 罰せ られよ う とも 、 それ で
^
つぐない きれ ない 人民 生活 の 傷 が のこさ れる から だ 。
歪み萎える
(歪む.萎える)
延べ語数:
1
0316
,39,45: 作家 横光 利一 の 文学 の 破滅 と 人間 悲劇 の 軸 は 、 彼 の 理性 、 感覚 が 戦時 的 な 「 日本 的 な もの 」 に ひきずら れ て 、 天性 の 重厚 の まま に とりかえし の つか ない ほど
^
歪み 萎え させ られ た ところ に ある 。
湿り続ける
(湿る.続ける)
延べ語数:
1
0316
,3,6: このごろ の 夏 の 雨 に
^
しめり つづけ て たきつけ にくい 薪 の こと 、 その まき が 乏しく て 、 買う に 高い こと 。
脅し始める
(脅す.始める)
延べ語数:
1
0316
,146,44: 三 年 たつ うち に 、 民主 化 さ れよ う と する 波 を かいくぐっ て 生きのび て 来 た 旧い 権力 者 たち は 、 日本 の 封建 性 という もの を さ かて にとって 、 日本 の 民主 化 を 威
^
脅し はじめ て いる 。
殺し合わす
(殺す.合わす)
延べ語数:
1
0315
,90,28: なぜなら 、 戦争 は 全く ある 国 の 人民 と 人民 と が 、 それぞれ の 国 の 独占 資本 の より 強化 の 幻想 の ため に
^
殺し 合わさ れる に すぎ ない こと が 、 明々白々 な 事実 として わかっ た の だ から 。
消し始める
(消す.始める)
延べ語数:
1
0315
,5,28: ちょうど 便乗 という 言葉 が はやり はじめ た 時分 、 これ まで 東京 の 街 々 に あふれ て い た やすい タクシー も だんだん 姿 を
^
消し はじめ た 。
眠り兼ねる
(眠る.兼ねる)
延べ語数:
1
0315
,48,50: と 一 頁 ごと に 刷っ て ある 『 主婦 之 友 』 を 読み ながら 、 護国 の 妻 の 実話 に はげまさ れ て 、 良人 や 息子 を 戦場 に おくっ た 母 や 妻 は 、 きょう 未亡人 と なっ て 行末 を 思いわずらい 、
^
眠り かねる 夜 の 蚊帳 の 中 で 、 昔なじみ の 『 主婦 之 友 』 を ひろげ たり も する だろ う 。
取り仕舞う
(取る.仕舞う)
延べ語数:
1
0312
,72,97: いわゆる 労働 問題 を おこし たり 、 日本 の 労働 者 の 賃銀 は 世界 水準 から 半 奴隷 的 賃銀 と さ れ て いる こと 、 婦人 の 労働 が さらに その 半分 の 賃銀 しか 得 て い ない から こそ 、 明治 以来 日本 の 繊維 産業 は 世界 市場 で 資本 家 の ため に 利潤 を あげ て き て いる という よう な 事実 を あからさま に 語り 、 現代 の 社会 機構 の 見 とり 図 を 人民 に 与える 社会 主義 者 は 、 「 赤 」 として
^
とり しまっ た 。
殺し慣れる
(殺す.慣れる)
延べ語数:
1
0305
,5,33: 物 さえ とっ て 、 金 さえ 手 に 入れ て 、 あるいは サギ さえ うまく もの に なれ ば よ かり そう な もの だ のに 、 実に よく 殺す 、 いかにも
^
殺し なれ た よう に 殺す 、 殺す こと に 恐怖 が ない よう に 殺す 、 これ は なぜ で あろ う か 。
負い兼ねる
(負う.兼ねる)
延べ語数:
1
0304
,10,12: その 責任 を 忠実 に 感じ 、 履行 し 、 責任 を
^
負い かねる 時 に は 、 その 任 を 去る という の が 純潔 な 態度 で ある 。
巻き治める
(巻く.治める)
延べ語数:
1
0297
,33,34: 日本 の 治安 維持 法 は 十 七 年間 に 十 万 人 の 犠牲 を 出し て 、 一 九 四 五 年 の 秋 、 その 血なまぐさい 歴史 を 表面 上
^
まき おさめ た 。
学び尽くす
(学ぶ.尽くす)
延べ語数:
1
0291
,44,44: ヨーロッパ 、 アメリカ の 政治 家 たち は 、 「 反共 戦線 」 の 培養 が どんな 流血 と 犠牲 と 破壊 と を よびおこす もの で ある か という こと について は 、 第 二 次 世界 大戦 で 、 タンノウ する まで
^
学び つくし て いる の で ある 。
跪き兼ねる
(跪く.兼ねる)
延べ語数:
1
0291
,36,76: ゴジ 政党 が 、 所 謂 政治 的 な 政略 上 、 私 たち の おくれ た 感情 を 足場 として 、 自党 の 政権 欲 の 満足 の ため 、 不具 な 憲法 改正 草案 によって 反動 性 を 正当 化 さ れ ながら 、 再び この 私 たち を 虐げよ う と する なら ば 、 いかに お人好し の 私 たち で も 、 それ が 天皇 制 の 功徳 で ある と 、
^
跪き かねる で あろ う と 思う 。
し曲げる
(為る.曲げる)
延べ語数:
1
0290
,21,36: そういう 避ける こと の 出来 ない 事情 に おか れ た 若い 人々 にとって 最も 致命 的 で あっ た 点 は 、 ただ 外 に 現われ た 生活 の 道 が 強い 権力 によって へ
^
し 曲げ られ た という こと ばかり で は なかっ た と 思う 。
読み過ごす
(読む.過ごす)
延べ語数:
1
0285
,33,37: しかし 、 この 板橋 で の 出来ごと や 強制 買上げ 案 、 警視庁 の 意見 の 公表 の 調子 など の 間 に は 、 私 たち 人民 が 、 ふむ 、 こんな 風 か 、 と
^
読み すごし て は なら ない 、 極めて 微妙 、 深刻 な 、 何 か の 底流 が 潜ん で いる の で は なかろ う か 。
合い兼ねる
(合う.兼ねる)
延べ語数:
1
0284
,78,7: 婦人 の 責任 は 、 身 に
^
合い かねる 過去 の 社会 きりまわし の 形 を 、 娘 として 、 妻 として 、 母 として の 自分 たち の 柔かい 力 の こもっ た 肉体 の 勢 で 、 器用 に 綻ばし 、 程よく 直し て ゆく ところ に 在る 。
買い兼ねる
(買う.兼ねる)
延べ語数:
1
0284
,67,1: 刻々
^
買い かねる 方向 を 辿っ て いる 。
憎み悲しむ
(憎む.悲しむ)
延べ語数:
1
0277
,41,17: おとな の 世界 を 憎悪 し 、 その よう に 不 協和 な 自分 の 存在 を
^
憎み 悲しま なかっ た 若い ひと びと が ある だろ う か 。
轟き裂ける
(轟く.裂ける)
延べ語数:
1
0276
,137,8: 人民 の 生活 は 、 燃える 空 と
^
轟き 裂ける 大地 の 間 に 殲滅 さ れる 。
奮い立てる
(奮う.立てる)
延べ語数:
1
0265
,12,4: そして 、 戦争 に
^
ふるい 立て られ て い た 当時 の 「 あの すさまじい 皆 の 心 、 それ と 同じ もの が 世界 平和 の ため に 湧き 上ら ぬ もの かしら 」 という 言葉 は 、 燁子 さん に にじりよっ て 、 その 手 を とら せ たい 心 に さ せる 。
酔い食らう
(酔う.食らう)
延べ語数:
1
0262
,24,22: 大蔵 委員 会 で 、 数 百 万 の 人々 の 生命 に関する 新 給与 問題 を 扱い ながら 酒 に
^
酔い くらっ て 婦人 代議士 に 無礼 を する よう な 閣僚 を もつ 政府 は いや です 、 と 全日本 の 婦人 が 発言 し た として 、 それ の どこ が 不自然 だろ う か 。
し考える
(為る.考える)
延べ語数:
1
0256
,108,11: この 場合 、 勤労 という 実際 問題 について 正しく 理解
^
し 考える 必要 が 示さ れ て い ます 。
持ち変える
(持つ.変える)
延べ語数:
1
0253
,79,11: うち の こと で 精いっぱい だからこそ 、 その 気 を ちょっと
^
持ち 変え て 、 一 歩 ふみ 出し 、 気 を ひきたて て 、 何 か 一つ 身近 な 改善 に とり かかり 、 主婦 の はりつめ た 心 に 、 希望 の 窓 を きりひらく 年 だ と 思い ます 。
織り込める
(織る.込める)
延べ語数:
1
0246
,59,18: 世界 を つなぐ 花 の 輪 に 、 私 たち 婦人 の あつい 思い と 実行 と を
^
織り こめ て こそ 、 それ は 真実 に 命 ある 花 の 輪 と なる の だ と 信じ ます 。
弱り始める
(弱る.始める)
延べ語数:
1
0242
,274,8: けれども 、 その とき 、 愛する イエニー が
^
弱り はじめ た 。
置き切れる
(置く.切れる)
延べ語数:
1
0241
,95,22: 今日 の 現実 は あまり 大勢 あふれ て いる 未亡人 たち を 、 もう 昔 の 未亡人 型 に 押し はめ て
^
おき きれ なく なっ て いる 。
押し嵌める
(押す.嵌める)
延べ語数:
1
0241
,95,19: 今日 の 現実 は あまり 大勢 あふれ て いる 未亡人 たち を 、 もう 昔 の 未亡人 型 に
^
押し はめ て おき きれ なく なっ て いる 。
痛み溢れる
(痛む.溢れる)
延べ語数:
1
0241
,91,5: その 人々 の 真情 に
^
痛み あふれ て いる 良人 へ の 愛慕 や 、 その 愛 の 故に 、 自分 の 毎日 は 内容 が あり 生き甲斐 も ある もの として いか なけれ ば なら ない と 思っ て 努力 し て いる 若い 心 と 肉体 と は 、 未亡人 という よび名 を きい た とき どんなに 異様 に 感じ 、 気味 わるく 思う こと だろ う 。
着兼ねる
(着る.兼ねる)
延べ語数:
1
0241
,32,35: 日本 で は そういう 禁止 は 出さ なかっ た が 、 果して 生き て いる やら 、 死ん だ もの やら はっきり し なく て 、 実に 多く の 妻 たち が 黒 服 も
^
着 かねる よう な 状態 に おか れ た の で あっ た 。
整い切れる
(整う.切れる)
延べ語数:
1
0237
,3,17: そして 、 私 たち が まだ 未熟 で 、 クラブ として の 運営 の 形 も 十分
^
ととのい きれ ない うち に 、 日本 の 社会 の 事情 は 目まぐるしく 前進 し た 。
持ち兼ねる
(持つ.兼ねる)
延べ語数:
1
0231
,971,44: 一 人 宛 百 円 ずつ 預金 を 引出せ る と きく と 、 その 金 は 、 誰 に でも あっ て 、 誰か が ちゃんと 私 たち の ため に 用意 し て でも い て くれ そう な 錯覚 を
^
もち かね ない 。
表し切れる
(表す.切れる)
延べ語数:
1
0231
,668,49: その 荒廃 の 中 に 、 何とか し て 再び 生活 を 組立て て ゆく 私 たち の 努力 、 辛苦 は 、 資材 難 、 輸送 難 、 すべて 最悪 の 事情 の 下 に 、 これら の 数字 が 、 何 百 倍 に なっ て も
^
表し 切れ ない 辛苦 を 齎 らし て いる の で ある 。
追い寄せる
(追う.寄せる)
延べ語数:
1
0231
,581,39: 婦人 の 感情 は 、 現実 が 苦しけれ ば 苦しい 程 、 現実 から 離れ て 、 前線 に いる 兵士 達 、 或は 若き 空 の 勇士 に対する 憧憬 、 特攻隊 の 讚美 の 方向 へ と
^
追い よせ られ た 。
歩き終わる
(歩く.終わる)
延べ語数:
1
0226
,36,24: それ が 人民 の 幸福 の 建設 に 避け がたい 道 で ある と いう なら ば 、 泥濘 も 私 たち 人民 は
^
歩き 終 せる だけ の 勇気 を もっ て いる 。
庇い助ける
(庇う.助ける)
延べ語数:
1
0225
,42,26: 騎士 道 と 申し ます の は 、 女 の 人 に 大変 親切 に する 、 強い 者 を 挫 き 、 弱い 者 を
^
かばい 助ける という 精神 によって 貫か れ た ひとつ の 道徳 で あり ます が 、 あなた 方 も 、 もし 、 そういう ふう に 、 女 の 人 に 大変 親切 に やさしく やっ て くれ たら と 、 憧れ ます でしょ う 。
欺き続ける
(欺く.続ける)
延べ語数:
1
0221
,301,58: 「 兵隊 や 兵隊 を 送っ た 家族 の 女 の 感情 に も ひきずら れ て その 女 の 感情 で 」 中国 へ も 南方 へ も 行っ た の で あっ た が 、 一 九 四 五 年 八月 十 五 日 が くる まで 日本 の 人民 を 虚偽 の 大本営 発表 で
^
あざむき つづけ た 軍部 として は 、 彼女 たち の 「 泣い て 語る 話 が 手ごろ に 必要 だっ た の で ある 」 と 。
描き切れる
(描く.切れる)
延べ語数:
1
0220
,58,67: それぞれ の 国 の それぞれ の 現実 によって ヴァリエーション が 加え られ つつ も そう なっ て ゆか なけれ ば 、 従来 の フランス 文学 の 方法 で は 必 しも 新しい フランス 人 を 描け ない こと は わかっ て 来 て いる の だ し 、 日本 の 現代 文学 は 日本 の 社会 の 現実 に ある 動き 、 人間 的 諸 関係 を
^
描き きれ なく なっ て いる の だ から 。
戦い生きる
(戦う.生きる)
延べ語数:
1
0220
,50,82: ひとこと に 云っ て みる と 、 それ は 、 資本 主義 社会 の 現実 によって この 二 世紀 ばかり の 間 に その 外部 的 ・ 内部 的 生存 を きりこまざか れ て しまっ た 人間 性 を 、 二 十 世紀 の 後半 において 、 新しい 社会 的 人間 統一 に 復活 さ せよ う と 熱望 し て 、 その よう な 意志 と 理性 を もっ て きょう の 歴史 の 現実 の 中 に 精力 的 に
^
たたかい 生き つつ ある 人間像 を 、 描き たい と ねがう の で ある 。
語り勧める
(語る.勧める)
延べ語数:
1
0219
,25,4: 」 という 感情 で
^
語り すすめ て いる 。
頂き重ねる
(頂く.重ねる)
延べ語数:
1
0218
,0,17: 過日 『 仰 日 』 ならびに 『 檜 の 影 』 会 から お 手紙 を
^
頂き 重ね て あなた から の お 手紙 拝見 いたし まし た 。
化し始める
(化す.始める)
延べ語数:
1
0216
,86,63: きょう に 予感 さ れる この 推移 と 変革 の 過程 で は 、 一 九 四 五 年 八月 から のち 、 日本 の 文学 評論 の 上 に 活溌 に 云わ れ はじめ た 「 後進 日本 」 の 知性 を 制約 し て いる 社会 条件 の 解剖 さえ も 、 「 既存 の 通念 」 の 一つ と
^
化し はじめ て いる 。
帰り始める
(帰る.始める)
延べ語数:
1
0215
,58,6: 椎名 麟三 も 、 日本 へ
^
帰り はじめ て いる 。
歩み勧める
(歩む.勧める)
延べ語数:
1
0215
,29,11: 納得 の ゆく 方向 に 立っ て 生活 の 実体 とともに
^
歩み すすめ られ て は いる の だ が 、 その 足どり は 、 まだるっこい 、 という 種類 の もの 足り な さ で は ない 。
押し隔てる
(押す.隔てる)
延べ語数:
1
0211
,136,1: 互に
^
押し へだて られ て 生活 し た 十 二 年間 に 、 夫 と 妻 で ある わたし たち は 、 当時 の 不自然 きわまる 個人 的 ・ 社会 的 条件 —— コンプレックス そのもの で ある 日々 の 中 で 、 あらゆる 機会 と 表現 を とらえ て 可能 な かぎり 互 の コンプレックス を 解放 する 努力 を つづけ て 来 た 。
示し兼ねる
(示す.兼ねる)
延べ語数:
1
0210
,73,41: 文壇 的 な 評論 家 や 批評 家 が 、 私小説 と その リアリズム を 否定 し た 先 の 創作 の 方法 について 、 より 社会 的 な ひろがり に たつ ため の 具体 的 前進 の 道 を
^
示し かね て い た この 年々 、 文学 上 の ひろば で ある 創作 方法 の 研究 は 、 民主 的 批評 家 たち によって も 、 決して 十分 鋤き かえさ れ た と は 云え ない 。
掃き続ける
(掃く.続ける)
延べ語数:
1
0210
,4,16: ジャーナリズム の 上 に 一 年間 も 八方 に 向っ て 文学 的 へ ど を
^
はき つづける こと の でき た 強壮 な 三好 十郎 が 、 どうして 「 小 豚 派 作家 論 」 の 終り は 、 その よう に 我 から しんみり と なっ て 、 とどのつまり は 尾崎 一雄 に お もて を 向け 、 結局 君 なんか が もう すこし 、 しっかり し ない から いけ ない の だ 、 と 半ば たしなめ 、 半ば あきらめ て 歎息 する こと に なっ た の で あっ たろ う 。
移し切れる
(移す.切れる)
延べ語数:
1
0206
,97,51: 日本 の ジャーナリズム 小説 の 大半 を 占め て いる 風俗 小説 —— 中間 小説 と よば れ て いる 作品 の 作者 たち は 、 戦後 の 日本 の どっち を 見 て も バラック 、 ガタガタ な あさましい 世相 を 、 これ まで の 私小説 的 手法 で は
^
うつし きれ ない と 、 そこ から とび出 た 形 として 主張 し て いる 。
ゆき始める
(ゆく.始める)
延べ語数:
1
0206
,90,73: その ものう さ を 人生 の 姿 として それなり に 訴え ず に い られ なく て 、 書き はじめ られ た 小説 が 、 考え すすみ 書き すすむ まま に 、 やがて 次第に すべて それら の ものう さ の 原因 を 、 主人公 の 内部 に ある もの と 、 外 の 社会 と の あり かた と の 関係 の うち に 批判 を ともなっ て 、 発見 さ れ て
^
ゆき はじめる 。
せき分ける
(せく.分ける)
延べ語数:
1
0205
,332,41: 民主 革命 の 長い 広い 過程 を 思え ば 、 その 課題 の 必然 に したがっ て 文学 は ますます 批評 家 の 好み によって 点 づけ さ れ たり 、 文学 流派 の 堰 によって あちら と こちら と
^
せき わけ られる もの でも なくなっ て き つつ ある と 思う 。
貫き流れる
(貫く.流れる)
延べ語数:
1
0205
,319,25: 「 絵 志野 」 と あの 文章 と の 間 に は 、 それぞれ に 偽り で ない この 作家 の 一つ の 情感 が
^
貫き 流れ て いる 。
死に過ぎる
(死ぬ.過ぎる)
延べ語数:
1
0205
,308,40: 一つ の 階級 が 他 の 階級 を 自身 の 奉仕 に おく という 考え方 は 、 労働 階級 は 資本 家 階級 に 奉仕 す べき もの で ある という 資本 主義 的 な 考え方 の 裏 が え
^
しに すぎ ない 。
掴み掛かる
(掴む.掛かる)
延べ語数:
1
0197
,28,37: けれども その 半面 で は 、 ドストイェフスキー ばり の 椎名 麟三 の 作品 が 流行 し はじめ 、 また 新 日本 文学 会 と 同時に 活動 を はじめ た 『 近代 文学 』 の グループ が 、
^
つかみ かかる 相手 を とりちがえ た よう な 熱中 ぶり で 近代 的 な 「 自我 」 の 確立 の ため に と 、 過去 の プロレタリア 文学 理論 に対し 小林 多喜二 の 仕事 に対し 主観 的 で 局部 的 な 論争 を はじめ た 。
黙り過ぎる
(黙る.過ぎる)
延べ語数:
1
0196
,6,4: しかし 私 は このごろ
^
だまり すぎ て いる こと の 害 を 知っ た 。
守り過ぎる
(守る.過ぎる)
延べ語数:
1
0196
,2,18: この 三 年間 、 私 は 自分 の 仕事 へ の 数 多く の 批評 に対して 沈黙 を
^
守り すぎ て き た 。
示し尽くす
(示す.尽くす)
延べ語数:
1
0189
,46,22: すりかえ られ た 民主 化 が 、 どういう 本体 を もっ て いる か は 、 東宝 の 問題 に も
^
示し つくさ れ た 。
欠き尽くす
(欠く.尽くす)
延べ語数:
1
0180
,118,16: 歴史 が 前進 し ない もの なら 、 過去 の 天才 は 文学 の テーマ を
^
かき つくし て しまえ たろ う 。
置き添える
(置く.添える)
延べ語数:
1
0170
,93,50: モナ・リザ の 成熟 し た 芳しい 女性 として の 全 存在 に は 、 あの よう に 深い 愁 を もっ た まなざし で どこ か を 見つめ ず に は い られ ない 熱い 思い が あり 、 あの 優美 な 手 を 、 その ゆたか な 胸 に
^
おき 添え ず に は い られ ない 鼓動 の つよ さ が あっ た の だ と 思う 、 そして 、 また 、 レオナルド は 、 何と 敏感 に それ を 感じとり 、 自分 の 胸 に つたえ つつ 画筆 に うつし て いる だろ う 。
漂い続ける
(漂う.続ける)
延べ語数:
1
0170
,100,25: さもなければ 、 どうして 彼女 の 顔 の 上 に あの よう に 無限 に 迫り ながら 、 その 意志 の あきらか で ない 微笑 が
^
漂い つづけ たろ う 。
動きだせる
(動く.だせる)
延べ語数:
1
0164
,84,36: 日本 の わたし たち は 、 今 こそ 、 よかれ あしかれ 日本 の 社会 機構 の 現実 の 基盤 と ぴったり 結合 し た 文化 ・ 文学 の 理論 を もっ て 、 発展 的 に
^
動き だせる 時 に 来 て いる 。
従い切れる
(従う.切れる)
延べ語数:
1
0160
,93,19: 今日 、 自分 たち が 麗 わし い 精神 の 純朴 さ で 歴史 の 発展 的 面 に
^
従い きれ ない の が 、 一つ の ひねくれ で あり 、 日本 の 野蛮 によって 刻みつけ られ た 傷 で ある の は 、 よく わかっ て いる 。
拭き入れる
(拭く.入れる)
延べ語数:
1
0160
,83,12: なに か 新しい もの を 啓示 し て 、 新しい 情熱 を
^
ふき 入れ て くれ 。
絞り掛ける
(絞る.掛ける)
延べ語数:
1
0160
,162,10: パック が 二 人 の アテナ 人 の 瞼 に
^
しぼり かけ た 魔法 の 草 汁 の きき め は 、 二 人 の 男 たち の 分別 や 嗜好 さえ も 狂わせ て 、 哀れ な ハー ミヤ と ヘレナ と は 、 その ため どんなに 愚弄 さ れ 、 苦しみ 、 泣き 、 罵ら なけれ ば なら なかっ た だろ う 。
稼ぎ続ける
(稼ぐ.続ける)
延べ語数:
1
0158
,143,28: この 条件 は 、 作家 を わる 巧者 に し て 、 自分 にとって も 曖昧 な 「 文学 性 」 の 上 に 外見 高く とまり つつ
^
稼ぎ つづけ で 、 消耗 さ れ て き た の で ある 。
輝き初める
(輝く.初める)
延べ語数:
1
0153
,44,16: この 作品 を たとえば 、 昨夜 の 露 が 葉末 について い て 、 太陽 が
^
輝き 初める と それ が 非常 に 美しく 光る 、 しかし それ は 消え て 行く 露 で ある 、 そういう 風 な 美し さ 、 美し さ として は 「 たけ くらべ 」 は 完成 し て い ます 。
湧き起こす
(湧く.起こす)
延べ語数:
1
0152
,61,10: そして 、 生活 の 刻々 が 自分 の 心 に
^
湧き 起す やみ 難い 感想 こそ 、 ほか なら ぬ 今日 の 思想 で ある こと を 、 みずから 信じ なけれ ば なら ない 。
盛り付ける
(盛る.付ける)
延べ語数:
1
0150
,36,74: しかしながら 、 その 人々 の 心もち として は 、 まじめ で あっ た それら の 試み も 、 日本 の 社会 と 文化 と が 半ば 封建 的 で 、 ただ の 一 度 も 権力 にたいする 批判 力 として の 自主 性 、 自身 を 建設 する 力 として の 自立 性 を もた なかっ た 伝統 に わずらわさ れ 、 つまり は 戦争 遂行 という 野蛮 な 大皿 の 上 に
^
盛り つけ られ て 、 あちら 、 こちら と 侵略 の 道 を もち 運ば れ なけれ ば なら なかっ た 。
実り過ぎる
(実る.過ぎる)
延べ語数:
1
0149
,17,18: 決して 、 たっぷり と 開花 し 、 芳香 と 花粉 と を 存分 空中 に 振りまい て 、
^
実り 過ぎ て 軟 く なり 、 甘美 すぎ て ヴィタミン も 失っ た その 実 が 墜ち た という 工合 で は ない 。
熟し過ぎる
(熟す.過ぎる)
延べ語数:
1
0149
,15,4: 古い 果樹 の 、
^
熟し すぎ た 果実 として 、 フランス の 文化 伝統 たる 個人 中心 の 考え かた は 現実 に 破れ た の で あっ た 。
踏みたくる
(踏む.たくる)
延べ語数:
1
0144
,86,17: ミハイロ と ヤーコブ と は 、 ここ ぞ と ばかり その 手 の 指 を 踵 で
^
踏み たくる 。
切り縮める
(切る.縮める)
延べ語数:
1
0144
,677,18: ゴーリキイ が うまく 木片 を 見つけ て それ を 燃やし た 蝋燭 の 長 さ に 合わせ て
^
切り ちぢめ て 置か ない と 、 翌朝 、 台 処 、 家 じゅう に 罵声 の 龍 巻 が 流れ た 。
し立てる
(為る.立てる)
延べ語数:
1
0144
,632,28: 「 や 、 大変 ありがとう 」 主人 は 紙 へ 髪 を すりつける よう に し て 大笑い を はじめ た が 、 細君 は 夫 を 嗾
^
し 立て た 。
し信じる
(為る.信じる)
延べ語数:
1
0144
,1339,3: 自分 が 尊敬
^
し 信じ て い た ナロードニキ の 人達 の 暮し も 例外 で ない という 感想 は 、 ゴーリキイ を 一層 暗く する の で あっ た 。
噛みこなす
(噛む.こなす)
延べ語数:
1
0143
,5,87: 或は 「 精力 が 伝染 する よう に 無気力 も 伝染 する もの で 、 この 太古 の まま に 生き て いる 人々 の 魂 から 、 彼 の 活動 的 精神 を 毒する なにか 鈍い 毒気 の よう な もの が 、 機械 に つい た 錆 の よう に 発散 さ れる の だ 」 そして 、 「 少し ずつ 彼 を 吸い とっ て 弱め て ゆく 微妙 な ある もの 」 は 「 かつて 彼等 を 征服 し た あらゆる 民族 を
^
噛み こなし た 。
使い覚える
(使う.覚える)
延べ語数:
1
0142
,956,28: その 前 、 一 年 半 の 実刑 まで を 受け て 出 て 来 た 瀬川 は 、 ただ 工場 へ つとめ て 、 やっと ヤスリ を
^
使い 覚え た と いう ばかり だ のに 、 つかまえ られ た ばかり か 予防 拘禁 所 に 三 年 も 置か れ た 。
咲き連なる
(咲く.連なる)
延べ語数:
1
0142
,864,20: 省線 の 電車 が 、 颯 っと 風 を きっ て 通過 し た とき 、 あおり で 堤 に
^
咲き つらなっ て い た 萩 の 花房 が 瞬間 大 ゆれ に 揺れ て 乱れ た 。
干し連ねる
(干す.連ねる)
延べ語数:
1
0142
,857,5: 洗濯 物 を どっさり
^
干し つらねる という よう な 落 付い た 日暮し を 失っ て い た ひろ子 は 、 がらん と し た 物 干 に 置か れ た 、 その 風知草 に 、 数 日 の 間 、 熱心 に 水 を やっ た 。
遮り切れる
(遮る.切れる)
延べ語数:
1
0142
,820,25: その 茶色 の 古 畳 の 上 に も 、 ベッド の 上 に も 机 の 上 に も 、 竹 す だれ で
^
遮り きれ ない 午後 の 西日 が 夕方 まで 暑気 に 燃え て い た 。
泣き膨れる
(泣く.膨れる)
延べ語数:
1
0142
,688,3: それ が 、
^
泣き 膨れ た ひろ子 の 精神 の 渾沌 を 一 条 の 光 と なっ て 射 とおし た 。
話し辞める
(話す.辞める)
延べ語数:
1
0142
,422,4: 二 人 が
^
話し やめ た その 位置 で 、 重吉 は 、 はっきり と 又 その 表現 を とりあげ た 。
湿り始める
(湿る.始める)
延べ語数:
1
0142
,1139,1:
^
しめり はじめ た 草むら が 匂う 道 を 歩き ながら 牧子 が きい た 。
使み込める
(使む.込める)
延べ語数:
1
0142
,1086,11: その 味 は 、 雨 の 滴 も ころがり 落ち て
^
しみ こめ ない 漆 ぬり の 風貌 全体 と 、 一致 し て い た 。
掻き起こす
(掻く.起こす)
延べ語数:
1
0141
,9792,65: 伸子 の 心 の 中 に われ め を つくっ て いる その 精神 の 距 たり や 動 坂 の くらし に対する 否定 の 感情 は そのまま で あり ながら 、 娘 として ことわり きれ ない いきさつ や 肉親 として 思いやら ず に い られ ない 事情 が 一方 に 追っかけ て 来 て 、 伸子 は この間 まで の 苦労 な さ から
^
掻き おこさ れ て しまっ た 。
漂い過ぎる
(漂う.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,9750,38: 多 計 代 の 手紙 の 白い 紙 を スクリーン として 、 その 上 に は 黒 や 灰色 や あかね 色 が 、 どぎつく 神秘 的 な 水色 を のぞかせ ながら 、 あと から あと から
^
漂い すぎ て いる 。
覆い被せる
(覆う.被せる)
延べ語数:
1
0141
,9618,22: と いう なり 、 ベッド の はじ に 斜かい に かけ て い た 体 を 、 半分 伸子 の 上 へ
^
おおい かぶせる よう に し て 右手 を 伸子 の 体 の あっち 側 に つい た 。
思い高じる
(思う.高じる)
延べ語数:
1
0141
,9062,2: 女 は
^
思い 嵩じ て 、 脅迫 観念 の よう な もの を 感じ はじめ て いる らしかっ た 。
探し当てる
(探す.当てる)
延べ語数:
1
0141
,839,20: 約束 の 第 一 日 、 伸子 は 貰っ た 所書 と 地図 を たより に この 建物 を
^
さがし 当て て 来 た 。
蘇り始める
(蘇る.始める)
延べ語数:
1
0141
,8270,17: そして 、 伸子 に 普通 の 声 が もどり 、 生活 に 一 日 の 脈絡 が
^
よみがえり はじめ た 。
建ち連なる
(建つ.連なる)
延べ語数:
1
0141
,7965,11: 雪 の 中 に 黒い 四角 な 輪廓 で 堂々 と
^
建ち つらなっ て いる 大 アパートメント は 、 化学 航空 労働 組合 が 建て た もの だっ た 。
擦り合わす
(擦る.合わす)
延べ語数:
1
0141
,7515,19: おちつか ない 視線 を 伸子 たち から そらし て 台所 の 方 を 見 ながら 、 両手 を
^
こすり 合わし た 。
取り揃える
(取る.揃える)
延べ語数:
1
0141
,7260,13: 白い テーブル ・ クローズ を かけ 、 デザート 用 の 小 サジ まで
^
とり 揃え た テーブル で 。
し苦しむ
(為る.苦しむ)
延べ語数:
1
0141
,6954,49: 丁度 せり 上り の よう に 、 生活 の 半分 は 奈落 と 舞台 と の 間 の 暗やみ に のこっ て い て も 、 もう せり 上っ て そ と に 出 て いる 生活 の 半分 が 、 猛烈 に のこっ て いる 半分 について 意識
^
し 苦しむ の だ 。
笑い紛らす
(笑う.紛らす)
延べ語数:
1
0141
,6786,1: と
^
笑い まぎらす こと が 多かっ た 。
折り落とす
(折る.落とす)
延べ語数:
1
0141
,6585,18: その 衝撃 が 深く 大きく て 、 その ため に これ まで の 自分 の 半生 が ぽっきり
^
折り 落さ れ た と 感じ て いる の は 、 伸子 で あっ て 素子 で は なかっ た 。
吹き寄越す
(吹く.寄越す)
延べ語数:
1
0141
,6236,50: そこ に 動い て いる 若 さ に は 若い 人 たち の 生き て いる 社会 そのもの の 若 さ が 底 潮 の よう に 渦巻い て いる の が 感じ られ て 、 デーツコエ・セロー の 日曜日 は 、 たのし げ な ガルモーシュカ の 音 を 近く 遠く
^
吹き よこす 風 に も 、 保 が 偲ば れ た 。
思い兼ねる
(思う.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,6176,48: 相川 良之 介 の よう に 複雑 な 生活 の 経験 が なく 、 また 性格 的 に 相川 良之 介 の よう に 俊敏 で ない 保 に 、 生きる に 生き かねる 漠然たる 不安 という よう な もの が あっ た と は 伸子 に
^
思い かね た 。
踊り過ぎる
(踊る.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,5973,20: 折 から さっと 風 が わたっ て 来 て 大 楓 の 枝 が なびき 、 欄干 の 近く を
^
踊り すぎる 伸子 の 頬 に 雨 の しぶき が 感じ られ た 。
組み重ねる
(組む.重ねる)
延べ語数:
1
0141
,5613,13: そう 云い ながら 、 素子 は 椅子 の なか で 膝 を
^
組み 重ね て いる 体 の 重心 を ぐっと 落す よう に し た 。
歩き疲れる
(歩く.疲れる)
延べ語数:
1
0141
,4892,18: 赤い 紙 の 小さい 旗 を もっ たり 、 口笛 を ふい たり し ながら 、 みんな が
^
歩き つかれ た メーデイ 気分 で ゆっくり 歩い て いる 。
向き替わる
(向く.替わる)
延べ語数:
1
0141
,4775,36: うす 笑い を し ながら そういう 特派 員 の 言葉 を 、 素子 は ぼんやり し た 顔つき で きい て い た が 、 急 に その 特派 員 の 方 へ くるり と
^
向き かわっ て 、
吊り終わる
(吊る.終わる)
延べ語数:
1
0141
,4429,5: 最後 の 下着 を
^
吊り 終っ た ニューラ は 、 そのまま 足元 へ 押し て 来 た 、 から の バケツ を とろ う として かがん だ 。
干し続ける
(干す.続ける)
延べ語数:
1
0141
,4403,19: ニューラ は 、 すぐ に 返事 を せ ず 綱 に 沿っ て 横 歩き に もの を
^
干し つづけ て い た が 、
疼き始める
(疼く.始める)
延べ語数:
1
0141
,4055,74: けれども 、 まだ ゴーリキイ が 子供 で 、 その 子 が その 境遇 の 中 で 、 生き とおせる もの か 、 生き とおせ ない もの か 、 それ さえ 確か で なく 餓え と たたかい 悪 と たたかっ て ご みすて 場 を さまよっ て い た とき 、 そして 、 若い もの に なっ て 、 ごみ く た の よう な 生活 の 中 に 生き ながら 自分 の なか で
^
疼き はじめ た 成長 の 欲望 と あて どの ない 可能 の 予感 の ため に 苦しみ もだえ て いる とき 、 周囲 は 、 その 生 について 知ら ず 、 無頓着 だっ た 。
運び集める
(運ぶ.集める)
延べ語数:
1
0141
,3657,8: ロシア じゅう から 種類 の ちがう 大理石 を
^
運び あつめ て その 大 建造 が さ れ た こと 、 大円 屋根 が 本 もの の 金 で ふか れ て いる こと 、 大小 六つ の 鐘 の 音 は 特別 美しく 響い て 聳え て いる 鐘楼 から モスクヷ の 果 まで きこえる 、 という こと など で この 寺院 は モスクヷ の 一つ の 有名 物 らしかっ た 。
出住まう
(出る.住まう)
延べ語数:
1
0141
,3536,2: そして 、
^
出 すまえ に 見せる ん です よ 。
貫き震える
(貫く.震える)
延べ語数:
1
0141
,3399,20: 岸壁 で 荷役 を し て 、 酷使 さ れ て いる 灰色 の 苦力 の 大群 の なか を
^
貫き ふるえ て いる 。
凍り詰める
(凍る.詰める)
延べ語数:
1
0141
,3167,0:
^
凍り つめ て 一 面 の 白 だっ た 冬 の 季節 が 春 を 感じ て 、 或 る 夕方 の 霧 と なっ て 立ちのぼっ たり 、 ある 朝 は 氷 華 と なっ て 枝 々 に とまっ たり し はじめる と 、 北方 の 国 の 人 を 情熱 的 に する 自然 の 諧調 が 伸子 たち の 情感 に も しみわたっ た 。
閃き過ぎる
(閃く.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,2879,36: 白く 凍っ て そ と の 見え ない バス の 中 で 、 思いがけ ず こんな 一つ の 穴 を 見つけ た 伸子 は 、 その のぞき 穴 を 守っ て 、 チラリ 、 チラリ と
^
閃き すぎる 深夜 の モスクヷ を 眺め た 。
弾き退ける
(弾く.退ける)
延べ語数:
1
0141
,21840,5: その 勁 さ に 、
^
はじき のけ られ て 、 ディレッタント という ポーズ が 出来る ん だ と 思う 、 わたし 、 そういう 修正 は 、 ほしく ない 」
巻き解れる
(巻く.解れる)
延べ語数:
1
0141
,21550,24: 腕 環 を 眺め て いる うち に 、 伸子 の 心 の 中 で は いくつ も の 渦 が まき しまり 、
^
巻き ほぐれ て 、 何と なし 世界 の 人 が 、 パリ 、 パリ 、 と 特別 な もの を もっ ていう 感情 の 機微 が 自分 に わかっ て 来 た よう に 思え た の だっ た 。
畳み掛かる
(畳む.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,21109,1:
^
たたみ かかる 思い の 切な さ で 、 伸子 は 頭 を あげ 、 息 の 通り を 楽 に しよ う と する よう に 白い なめらか な 喉 を のばし た 。
急ぎ続ける
(急ぐ.続ける)
延べ語数:
1
0141
,19628,5: マヤコフスキー が 、 こんなに いつも
^
いそぎ つづけ て 、 はげしく 進む ソヴェト の 事業 の 第 一 列 より も 猶 先 へ 立と う と 力 を つくし て 生き た に も かかわら ず —— いいえ 、 そう で は ない 、 彼 が 詩人 らしい 正直 さ と 情熱 で 自分 により 高い 任務 を さずけれ ば さずける ほど 、 彼 の 革命 的 抒情詩 の 骨格 で ある シムボリズム と ロマンティシズム が 、 重荷 に なっ て —— いそい で も いそい で も 、 あるいは 、 いそげ ば いそぐ ほど 自分 から 抜け出る こと 、 自分 を 追い ぬく こと の ま どろ っ こし さ に 辛抱 し きれ ず 、 マヤコフスキー は 、 革命 へ の 愛 、 民衆 の 建設 へ の 愛 の 小舟 を 難破 さ せ て しまっ た 。
入り掛かる
(入る.掛かる)
延べ語数:
1
0141
,19564,12: 段々 列 は 動い て 、 作家 クラブ の 正面 に
^
入り かかっ た とき 、 伸子 たち の 前 に たった 一 人 で 来 て いる 若い 娘 が 、 迫っ て 来る 感動 を おさえ かね た よう に ため息 を つい た 。
熟し掛ける
(熟す.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,19306,6: 伸子 の 精神 の なか に
^
熟し かけ て い て 、 ひそか に 期待 する ところ の ある 未来 の 人生 も 、 それ は 、 素子 に さえ も うちあけ て は い ない 伸子 の 心 の うち で だけ の 変化 だっ た 。
包み上げる
(包む.上げる)
延べ語数:
1
0141
,19128,10: カール し た 髪 を 俄 に 赤い プラトーク で
^
包み あげ て 、 カルタ だの コニャック の 瓶 だ の を いそい で とりかたづけ て いる その 妻 など が 、 新しい 哄笑 の テーマ と なっ て いる ほか に 、 鰐 の 頁 に 、 テカテカ 光る 長靴 を はい た 富農 が 登場 し て 来 た 。
畝り流れる
(畝る.流れる)
延べ語数:
1
0141
,18694,19: バルダイ 連 丘 から 源 を 発し て 数 千 キロ の 間 を 白ロシア から ウクライナ へ と
^
うねり 流れ て 、 増水 期 に は 耕地 に あふれ 牛 や 子供 を 溺らし たり し て い た ドニェプル 河 の 下流 に 、 大 水力 発電 所 が つくら れよ う と し て い た 。
ばり過ぎる
(ばる.過ぎる)
延べ語数:
1
0141
,18663,8: トゥウェルスカヤ 通り に 郵便 局 として は 儀式
^
ばり すぎ て いる ぐらい 威容 の ある 車 よせ が あっ て 、 内部 へ はいっ て みる と 、 広々 と し た 窓口 で 事務 を とっ て いる 人々 の 姿 も 、 滑らか な ウラル 大理石 で 張ら れ て いる 床 を 、 こころ もち すり足 で 用 を 足し て いる まばら な 人 群れ も 、 いち よう に 小さく なっ て 見える ほど 、 白い 天井 は 高く 、 間接 照明 に てらさ れ て 明るい 。
去り下げる
(去る.下げる)
延べ語数:
1
0141
,17923,7: なか に 、 黒い ボヘミヤン・ネクタイ を ふっ
^
さり 下げ た 長髪 の 男 さえ 混 っ た 。
弾き鳴らす
(弾く.鳴らす)
延べ語数:
1
0141
,17778,21: 考える 目 つき で 伸子 を 見つめ ながら 、 柴垣 は 片腕 を 大きく 肩 から ふっ て 指 を
^
はじき 鳴らし た 。
鋳付ける
(鋳る.付ける)
延べ語数:
1
0141
,17519,15: 「 祖国 の ため に 死 せる 人々 の 名誉 の ため に 」 と
^
鋳 つけ られ た 記念 塔 は 、 セント ・ ポール に 棲ん で いる どっさり の 鳩 の 糞 を あび て 、 いかにも きたなかっ た 。
欠き添える
(欠く.添える)
延べ語数:
1
0141
,16762,31: はるか な エッフェル塔 と 、 それ に 加え て 伸子 は 、 もらっ た 小切手 で 買お う と 思っ て いる マチス の 素描 集 の 表紙 の 絵 を
^
かき 添え た 。
ずりこける
(ずる.こける)
延べ語数:
1
0141
,16519,18: その となり で 、 ジャック は 、 十 九 歳 の 長い 脛 を もてあつかう よう に いくらか
^
ずり こけ て 椅子 に かけ 、 うつむい て 、 ポケット に 入れ て い ない 方 の 片手 の 指 さき で パン 屑 を こね て いる 。
言い生やす
(言う.生やす)
延べ語数:
1
0141
,16388,1: あんなに
^
云い はやさ れ て 来 て 、 アメリカ 人 自身 本当 だ と 思いこん で い た アメリカ ばかり は 不景気 しら ず の 「 永遠 の 繁栄 」 。
拾い飽きる
(拾う.飽きる)
延べ語数:
1
0141
,16303,11: 森 の 小道 に は 、 クラマール の 子供 たち も
^
ひろい 飽き た という よう に 栗 が おち て い た 。
刺し続ける
(刺す.続ける)
延べ語数:
1
0141
,16115,22: 目 の 前 から 去っ て ゆく ほこり っぽい 旋風 は この 三 ヵ月 の 間 、 伸子 の 皮膚 を ちくちく
^
刺し つづけ た 。
泣き尽くす
(泣く.尽くす)
延べ語数:
1
0141
,15035,14: 須美子 の 、 濃い お かっぱ の 前髪 の 下 に 、 もう
^
泣き つくし て 赤く はれ た 両方 の 瞼 が いたましかっ た 。
縋り付ける
(縋る.付ける)
延べ語数:
1
0141
,15016,8: 須美子 は 、 けさ から 、 どんなに こうして
^
すがり つける 者 を もとめ て い た か 。
入り兼ねる
(入る.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,14628,44: 屋根裏 の 勾配 が 出 て いる 低い 天井 の 下 に 、 たった 一つ ディヴァン が ある きり の 、 枕 の 上 に おもちゃ が マスコット の よう に おか れ て いる 女 の 室 へ 、 蜂谷 良作 も
^
はいり かねる 風 だっ た 。
酔い始める
(酔う.始める)
延べ語数:
1
0141
,14255,6: 素子 は 伸子 より 早く
^
酔い はじめ て 、 青 黄色い 顔色 に なっ て は 、 そなえつけ の 紙袋 に 顔 を つっこん だ 。
載り損なう
(載る.損なう)
延べ語数:
1
0141
,14120,9: その よ わりかた は 、 郊外 電車 に
^
のり そこなう かも しれ ない こと より も 、 よそ で 泊る 用意 なんか 全く し て い ない 蜂谷 の 財布 の なか の 問題 の よう に 、 伸子 に は 思え た 。
伺い知れる
(伺う.知れる)
延べ語数:
1
0141
,13762,47: 年 とっ て 保 に 死な れ た 親 たち 夫婦 の こころ もち に は 、 まだ 人生 の 前方 ばかり を 見 はっ て いる 伸子 や 、 生活 を 保証 さ れ た 長男 の 若 夫婦 で ある 和 一郎 たち に 、
^
うかがい しれ ない 微妙 な 動機 が こもっ て いる 。
拭き散らす
(拭く.散らす)
延べ語数:
1
0141
,13311,10: 防寒 帽 の 耳 覆い の たれ を 北風 に
^
ふき ちらさ れ 、 蒙 古 服 の 裾 を 足 に からむ ほど 煽ら れ ながら 。
絡み合わす
(絡む.合わす)
延べ語数:
1
0141
,12940,29: けれども その 要求 は 、 多 計 代 が どうしても 外国 旅行 を しよ う と 決心 し た について の 老巧 な 計画 性 と 、 微妙 に
^
からみ 合わさ れ 、 若い 二 人 にとって は 、 ひと ぎきだけ 華やか な 海外 へ の 新婚 旅行 として 、 まとめあげ られ て しまっ た 形 だっ た 。
思いやれる
(思う.やれる)
延べ語数:
1
0141
,12680,35: 和 一郎 の 記憶 は 錦 の つつみ を 見る ごと に 刺戟 さ れ 、 それ は 新婚 の 彼 にとって 苦痛 で ある こと が 、 伸子 に は 同情 を もっ て
^
思い やれる の だっ た 。
誘い兼ねる
(誘う.兼ねる)
延べ語数:
1
0141
,12353,63: 伸子 が 素子 と 暮す よう に なっ た 五 年 この かた 、 素子 と 多 計 代 と の 間 に は 双方 から の 根ぶかい 折りあい の わる さ が あっ た から 、 佐々 の もの が フランス へ 来る から と 云っ て 、 伸子 は 、 素子 に も 迎え に 行っ て ほしい と は
^
誘い かね た 。
減り続ける
(減る.続ける)
延べ語数:
1
0141
,12341,11: しかし 最近 の 数 年間 に フランス の 農業 人口 は
^
減り つづけ て いる という こと だっ た 。
歌い疲れる
(歌う.疲れる)
延べ語数:
1
0141
,12242,4: 日 に やけ て
^
歌い つかれ た よう に 笑っ たり しゃべっ たり し ながら 野原 の 花 を もっ て 、 軍用 道路 の 上 を 陸続 と 明日 の 勤労 の ため に 自転車 を そろえ て かえって 来る 人々 を 見る と 、 伸子 に は 、 「 三文 オペラ 」 や グロス の 漫画 が 、 しん から それら の 人々 の 生活 感情 の 底 から 生れ て いる もの と 思え なかっ た 。
へし曲げる
(へす.曲げる)
延べ語数:
1
0141
,11756,21: どういう ずるい 考え が あっ た に しろ 、 人間 が 自分 の 口 から あんなに 堅く て 大きい スプーン を
^
へし 曲げ て のみこん だり 、 靴 の 踵 皮 を のみ 下し たり する 心理 は 普通 で ない 。
噤み続ける
(噤む.続ける)
延べ語数:
1
0141
,10634,13: 伸子 は 誰 に 向っ て も 、 がん こ に 口 を
^
つぐみ つづけ た 。
梳き付ける
(梳く.付ける)
延べ語数:
1
0141
,106,23: その 人 らしい と 云え ば 内海 厚 は 、 柔かい 髪 を ぴったり と 横 幅 の ひろい 額 の 上 に
^
梳き つけ て 、 黒 ぶち の ロイド眼鏡 を かけ て いる の だ が 、 その 髪 と 眼鏡 と 上唇 の うすい 表情 と が 、 伸子 に 十 九 世紀 の おしまい 頃 の ロシア の 大学生 を 思いおこさ せ た 。
庇い続ける
(庇う.続ける)
延べ語数:
1
0141
,10516,3: その 弟 を
^
かばい つづけ て 少女 に なっ た 伸子 は 、 自分 の ピアノ の 先生 が 激しい 跛 だ という こと に つよく 心 を うた れ た 。
買い遅れる
(買う.遅れる)
延べ語数:
1
0141
,10459,16: 日本 で はじめて 演奏 さ れる 第 九 シムフォニー だっ た のに 、 と 切符 を
^
買い おくれ た こと を 残念 に 思っ て い た 。
欠き越える
(欠く.越える)
延べ語数:
1
0141
,10438,10: かえって 静粛 を 求める シッシッ という 声 が どこ から
^
かき こえ た 。
載り入れる
(載る.入れる)
延べ語数:
1
0141
,10157,36: なるほど 暫く する と 、 伸子 たち の 馬車 は 、 その 馬車 の いかにも 駅前 の 客 待ち らしい うすぎたな さ が 周囲 から 目立つ よう に 堂々 と し た 住宅 街 に
^
のり 入れ た 。
吹き動かす
(吹く.動かす)
延べ語数:
1
0140
,835,22: 青く 晴れ た 空 の ひろ さ に くらべ て 、 その 雲 の かたまり は ごく 小さく て 、 それ を
^
吹き 動かす 風 も 立っ て い ない とき 、 その 雲 の かげ について 、 伸子 は なんと 話す こと が 出来る だろ う 。
引き留める
(引く.留める)
延べ語数:
1
0140
,6234,5: 伸子 を 、 日本 に
^
ひき とどめる よう な もの は なに 一つ ない 。
働き慣れる
(働く.慣れる)
延べ語数:
1
0140
,6227,0:
^
働き なれ た 人々 の 手 で 家 じゅう は 思っ た より ずっと 簡単 に 空っぽ に なっ た 。
降り広げる
(降る.広げる)
延べ語数:
1
0140
,5928,18: 霜降り の 背広 を き て 、 話 の あい 間 に は 、 両方 の ひじ を
^
ふり ひろげる よう に もみ手 を まじえる パルヴィン 博士 に 、 主として 素子 が 日本語 で 旅行 について の 計画 を 話し た 。
絡み纏める
(絡む.纏める)
延べ語数:
1
0140
,4920,39: 反対 に いくつ も 、 いくつ も の わから な さ の 間 を 、 相川 良之 介 が その 時代 に 向っ て 正直 に 示し た 、 ボン ヤリ し た 不安 という 蜘蛛 の 糸 が
^
絡み まとめ て 、 そろそろ 、 そろそろ その しぼり を 締め つつ ある よう な 心持 だっ た 。
閃き照らす
(閃く.照らす)
延べ語数:
1
0140
,4850,40: 豪雨 の 夜 の 天地 の 暗 さ と 、 人間 の 生き かた の 奇妙 な くら さ と は 、 ひろい 座敷 に 虫 籠 の よう に つられ て いる 白い 蚊帳 を 、 パッ と 瞬間
^
ひらめき 照らす 稲妻 が 消える ごと に 、 いよいよ 濃く なり まさっ て 、 伸子 の 心 と から だ と を おし くるむ よう だっ た 。
抱き伏せる
(抱く.伏せる)
延べ語数:
1
0140
,4788,19: のり子 の その 顔つき は 、 こうして それ を み て いる より 自分 の 胸 の 上 に
^
抱き 伏せ て しまっ た 方 が 、 まだ 楽 だ と 伸子 に 思わ せ た 。
押し過ぎる
(押す.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,4492,21: その 結果 は 、 丁度 ひと が 、 自分 の からだ の 全 重量 を かけ て 廻転 扉 を つよく
^
おし すぎ て 、 外 へ 出る より もはや すぎる スピード で ドア が まわっ て しまい 、 また 逆 に もと の ところ へ 戻っ た よう な 工合 だっ た 。
奮い集める
(奮う.集める)
延べ語数:
1
0140
,4249,31: 相川 良之 介 が 、 東京 の 炎暑 の 夜 を 徹し て 涎 を たらし つつ 、 手 を ふるわせ つつ 、 透明 に なっ た 神経 の 力 を
^
奮い あつめ て 最後 の 幾 行 か を かい て いる とき 、 小坂 村 夫 は 、 日光 か どこ か の 涼しい 湖 で マス 釣り を し て い た 。
使い覚める
(使う.覚める)
延べ語数:
1
0140
,4214,6: 〇 ・ 八 の ベロナール を
^
つかい さめ た のち は 、 はっきり し て いる の は 僅か 半 時間 か 一 時間 だっ た 。
折り屈める
(折る.屈める)
延べ語数:
1
0140
,4160,16: そして 、 じかに は 誰 の 視線 も 届か ない 方 を 向き 、 身 を
^
折り かがめ て 、 なに か を かき はじめ た 。
掘り詰める
(掘る.詰める)
延べ語数:
1
0140
,4124,18: 花 間 金次郎 の 「 道成寺 」 など を 観 て 、 伸子 は 運動 という もの を
^
ほり つめ て 精髄 だけ 凝結 さ せ た よう な 古典 の 芸術 を 面白く 思っ た 。
出続ける
(出る.続ける)
延べ語数:
1
0140
,3601,4: 余り あくび が
^
出 つづけ て 妙 に から だ が くたくた に 力抜け し て しまっ た 素子 は 、 その 岩 の ところ まで 戻っ て 来 た 一行 と 合流 し 、 みんな に たすけ られ て 宿 へ 戻っ た 。
射掛ける
(射る.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,3258,25: そして 、 平らか な 上 まぶた の 下 から ほとんど おこっ た よう に 苦しく 圧縮 さ れ た 視線 を 伸子 の 上 に
^
射 かけ た 。
放り乗せる
(放る.乗せる)
延べ語数:
1
0140
,3096,23: その テーブル の はし に 送り状 を 紐 に まきつけ た 三越 から の 届け 品 の 細長い 箱 が 二つ 、 ひょいと
^
抛り のせ た よう に 斜かい に のっ て いる 。
辿り続ける
(辿る.続ける)
延べ語数:
1
0140
,3088,31: けれども 実際 に は 伸子 に しろ そういう 母 の 判断 から 生じる すべて の 細目 に 力いっぱい 抵抗 する こと で 、 やっと 現実 に 自分 らしい 生きる 道 も
^
辿り つづけ て いる の で あっ た 。
消し尽くす
(消す.尽くす)
延べ語数:
1
0140
,2551,13: 多 計 代 の うち に は 、 決して 母 という 名 で
^
消し つくさ れよ う と し て い ない 若 さ が 自覚 さ れ て いる に ちがい なかっ た 。
書き埋める
(書く.埋める)
延べ語数:
1
0140
,2379,21: 封筒 は 行儀 よく 鋏 で 截 られ て い て 、 なかに 日本 の 雁皮紙 に しん かき で ぴっしり
^
書き 埋め た 厚い 手紙 が 入っ て い た 。
迸り掛ける
(迸る.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,2115,8: 越智 に対して つかみかかる よう な 激しい 言葉 が
^
ほとばしり かけ た の を 、 伸子 は やっと 自制 し た 。
消し掛ける
(消す.掛ける)
延べ語数:
1
0140
,2043,23: やがて 、 ゆっくり 歩い て 客室 の ところ に 行っ て ハンドル に 手 を かけ 、 うす緑 の 羽織 姿 を 半ば
^
消し かけ た とき 、 泰造 が 大きな 声 を 出し て こちら の 食堂 から どなっ た 。
歩み抜ける
(歩む.抜ける)
延べ語数:
1
0140
,1704,21: けれども 、 その 長篇 を かき 終っ た こと で 到達 し た 境地 から は 、 伸子 は 、 また
^
歩み ぬけ て ゆく ため に 必要 な 活力 は 、 二 人 の 日々 に 動い て い ない こと を 、 伸子 は ぼんやり と 、 感じ はじめ て い た 。
貰い付ける
(貰う.付ける)
延べ語数:
1
0140
,1302,6: かさばっ て 、 ぎょうぎょうしい もの ばかり
^
貰い つけ た 生活 で 、 伸子 が おくる ささやか な 品 は 、 多 計 代 に 品物 として の 刺戟 を 与え ない よう だっ た 。
踏み換える
(踏む.換える)
延べ語数:
1
0140
,1200,21: 伸子 は 当惑 し て 、 素子 の 椅子 の よ こ に 立っ た まま で いる 足 を
^
ふみ 代え た 。
繕い切れる
(繕う.切れる)
延べ語数:
1
0140
,1150,2: 体裁 で
^
つくろい きれ ない そそけ だっ た 夫婦 の 気分 で 、 伸子 は 、 なぜ 素子 が 自分 を つれ て ここ を 訪ね た の か 、 い づらかっ た 。
茂り過ぎる
(茂る.過ぎる)
延べ語数:
1
0140
,1143,5: 軒 近く まで 庭木 が
^
茂り すぎ て 、 土 庇 の 長い その 座敷 は 一層 陰気 に 見える なか に 、 気むずかしい 顔 で 、 眉 の 濃い 竹村 が あぐら を かい て い た 。
渡り眺める
(渡る.眺める)
延べ語数:
1
0140
,1120,9: 目算 する よう に 、 竹村 は ひと
^
わたり 眺め た 。
ゆき当たる
(ゆく.当たる)
延べ語数:
1
0139
,390,4: この 考え に
^
ゆき 当る と 、 お 茂 登 の 胸 は 息子 たち へ の 一層 深く 、 生々しい 憐憫 で ふるえる よう に なっ た 。
歩き掛かる
(歩く.掛かる)
延べ語数:
1
0139
,162,0:
^
歩き かかっ た とき 、
買い替える
(買う.替える)
延べ語数:
1
0139
,120,4: あと に なっ て
^
買い かえる という の も こと だろ う 。
追い下ろす
(追う.下ろす)
延べ語数:
1
0138
,222,17: 三 時間 ばかり し て ケイ 紙 は 白い まんま 、 自分 は 留置 場 へ
^
追い 下ろさ れ た 。
睨み詰める
(睨む.詰める)
延べ語数:
1
0138
,149,13: 煙草 の 灰 が たまり も し ない のに 三白眼 で こっち を
^
睨み つめ ながら 指先 を パタパタ やっ て 灰 を おとす 。
押し被せる
(押す.被せる)
延べ語数:
1
0138
,1110,0:
^
押し かぶせ て 、
畳み付ける
(畳む.付ける)
延べ語数:
1
0137
,30,24: と 立っ て 四月 の 昼間 でも 暗い 納戸 へ ゆき 、 勤め に 着 て でる 新 銘仙 の 着物 を 丁寧 に
^
たたみ つけ た 。
治し始める
(治す.始める)
延べ語数:
1
0137
,183,9: サワ が 渋々 たっ て 襟 もと を
^
直し はじめ た 。
取り損ねる
(取る.損ねる)
延べ語数:
1
0114
,773,7: ふだん に まし て 気むずかしい 機嫌 を
^
取り そこね て 女中 が 一 日 中 びく びく し て 居 なけれ ば なら ない 様 な の も その 頃 だっ た 。
行き詰まる
(行く.詰まる)
延べ語数:
1
0114
,295,3: 篤 は
^
行き つまっ た 様 に 千世子 の 方 を 見 て 笑っ た 。
引き終える
(引く.終える)
延べ語数:
1
0112
,811,1:
^
ひき 終え て 二 人 は かお を 見合わせ て わけ も なく かるく 笑っ た 。
弾き続ける
(弾く.続ける)
延べ語数:
1
0112
,739,13: こらえ て 千 世子 は H に 涙 を 見せ まい として
^
弾き つづけ たけれ 共 とうとう 象牙 の 鍵 板 の 上 に 頭 を 下し て しまっ た 。
書きよめる
(書く.よめる)
延べ語数:
1
0112
,2111,5: そうして 毎日 毎日 書ける だけ
^
書き よめる だけ 読ん だ 。
解き上げる
(解く.上げる)
延べ語数:
1
0112
,194,0:
^
とき あげ た 髪 を うし ろ に さげ て ふりかえっ た 時 H は いつも する ね しな の お祈り を し て 居 た 。
裂き始める
(裂く.始める)
延べ語数:
1
0112
,1741,11: 云う と すぐ 長い 手紙 を かきあつめ て 片っぱし から
^
裂き 始め た 。
居過ぎる
(居る.過ぎる)
延べ語数:
1
0112
,1696,39: 「 この 人 は 私 は どんな 人 だ と 思っ て 居る ん だろ う 、 いつ まで も 覚え て 居 て 可愛 がっ て 呉れる 人 かしら 、 私 を あんまり 子供 あつかい に し て
^
居 すぎる 」
詰み溜める
(詰む.溜める)
延べ語数:
1
0112
,1690,5: 両手 に あまる っ くらい
^
つみ ため た 時 達 ちゃん は はにかみ 笑い を し ながら 、
巻き始まる
(巻く.始まる)
延べ語数:
1
0111
,81,109: 湯 俣取 入口 ( 九 ・ 四 五 ) 〈 − 2 °〉— 第 一 吊橋 ( 九 ・ 五 〇 〜 一 〇 ・ 一 五 )— 疎林 ( 一 〇 ・ 三 五 ) = 小沢 あり 途中 十 五 分 休み — 中 東沢 ( 一 一 ・ 〇 五 〜 一 一 ・ 一 五 ) 〈 3 °〉— 比 岸 ガレ = 曲り 河原 、 小沢 あり — 二ノ沢 ( 一 一 ・ 二 五 ) = 小高 捲き 、 河原 を へ つる — 三 ノ 沢 ( 一 一 ・ 三 五 〜 一 一 ・ 四 〇 ) = すぐ 高
^
捲き 始まる 。
掘り終わる
(掘る.終わる)
延べ語数:
1
0111
,131,29: P 6 ( 一 〇 ・ 三 〇)— P 7 = 松濤 キジ ( 一 一 ・ 三 〇)— 北 鎌 コル ( 一 二 ・ 三 〇)— 雪洞
^
掘り 終る —( 一 四 ・ 三 〇 )
汲み取れる
(汲む.取れる)
延べ語数:
1
0109
,72,38: それ が 、 この 春 久し振り に 郷里 の 家 に 帰っ て 暮す よう に なっ て から は 、 どうも 、 もう 昔 の よう な 潤い の ある 姿 が 、 この 樹木 から さえ
^
汲み とれ ない の を 、 つくづく 私 は 奇異 に 思っ て い た 。
乾き果てる
(乾く.果てる)
延べ語数:
1
0109
,278,2: 涙 も
^
乾き はて た 遭遇 で あっ た 。
記し付ける
(記す.付ける)
延べ語数:
1
0107
,34,7: 『 あそこ の ところ に 何 か
^
しるし つけ て おこ う 』
踏み鳴らす
(踏む.鳴らす)
延べ語数:
1
0106
,8,12: すると 、 谷間 の 方 から 、 ざわざわ と ササ ヤブ を
^
ふみ 鳴らし て 岩山 の 方 へ 何 か が 登っ て 来る よう な よう す です 。
振り照らす
(振る.照らす)
延べ語数:
1
0103
,340,31: 声 に 応じ て 四方 から 、 おっ 取り 刀 の お 侍 さん や 、 鋸 や 槌 を 持っ た 船大工 の 群れ が 、 松明 など を
^
振り 照らし て 、 わたし たち の 方 へ 駈け つけ て 来 まし た 。
斬り下ろす
(斬る.下ろす)
延べ語数:
1
0103
,129,11: と 西条 様 は わたし の 背 を 目がけ 、
^
斬り おろし まし た 。
撃ち損じる
(撃つ.損じる)
延べ語数:
1
0103
,112,1: 「
^
討ち 損じ た は 貴 郎 様 の 未 熟 、 それ で さがし 出し て 討と う と なさ れ て も 、 あて なし に お さ が しなさ れ て は 、 なんで はしっ こい 江戸 者 など を 、 さがし 出す こと が でき ましょ う 」
為し終わる
(為す.終わる)
延べ語数:
1
0099
,836,3: かかる 転換 を
^
なし おわる こと によって 普遍 性 も また 真 の 普遍 性 に なる の で ある 。
思い巡らす
(思う.巡らす)
延べ語数:
1
0099
,657,6: 自己 の 信仰 の 径路 を
^
思い 廻らす とき 、 親鸞 は それ が 不思議 に も 弥 陀 の 三 願 によって 言い当て られ て いる こと を 驚き かつ 慶ぶ の で ある 。
干起こる
(干る.起こる)
延べ語数:
1
0099
,335,15: 六 百 年 に いたり て 、 九 十 五 種 の 外道 き ほ
^
ひ おこら ん 。
住みはつる
(住む.はつる)
延べ語数:
1
0099
,111,21: 「 あ だし 野 の 露 き ゆる 時 なく 、 鳥 部 山 の 烟 立ち さ ら で のみ
^
住み はつる なら ひ なら ば 、 いかに 物 の あはれ も なから ん 。
包み秘める
(包む.秘める)
延べ語数:
1
0098
,738,14: それ も これ も 、 すべて は この 海 の 表情 の 中 に
^
包み 秘め られ て いる 絶景 だ 。
飛び戯れる
(飛ぶ.戯れる)
延べ語数:
1
0098
,61,10: 庭 の 古い 石 の 上 を 白い 蝶 の
^
飛び たわむれ て いる 午後 の 日 ざし 、 —— 昼顔 の 伸び 悪い 垣 の 愁い 。
射過ぎる
(射る.過ぎる)
延べ語数:
1
0098
,401,6: 兵士 の 方 も 的 を
^
射 すぎ た 不手際 な 苦し さ で 、 眼 を ぱちぱち さ せ て 外 っぽ を 向い た まま 、 これ も 何 も 云わ なかっ た 。
零し始める
(零す.始める)
延べ語数:
1
0098
,3586,26: 久左衛門 は こう 云っ て から 今度 は 、 自分 の 死なし た 初孫 が どんなに 利 巧 だっ た か という こと を くどく
^
こぼし 始め た 。
踏み砕ける
(踏む.砕ける)
延べ語数:
1
0098
,3501,12: 雪明り で 道 は 幾らか 朧 ろ に なっ た が 、
^
踏み 砕ける 雪の下 から 水 が 足首 まで 滲み 上り 、 ご ぼ ご ぼ 鳴っ た 。
売り蓄える
(売る.蓄える)
延べ語数:
1
0098
,3031,62: 前 に は 由良 の 利枝 と 同村 で 料亭 の 酌婦 を し て い た の を 、 長老 の 漁色 の 網 に ひき 上げ られ て 坐っ て み た ものの 、 一家 の 経済 の 実権 は 六 十 過ぎ の 先妻 の 息子 に ある から 、 こうして 由良 から 魚 を 取り よせ ひそか に
^
売り 貯え て いる らしい 。
持ち溜める
(持つ.溜める)
延べ語数:
1
0098
,2967,13: 自分 という もの は 一つ も なく 、 人 の 心 ばかり を
^
持ち 溜め て 歩い て いる 一 個 の 袋 かも しれ ない 。
煮溜める
(煮る.溜める)
延べ語数:
1
0098
,2748,2: 先日 から
^
煮 溜め た 砂糖黍 の 液汁 に 浸し た 小豆餅 が 、 大 鍋 の 中 で 溶け て いる の も もう 忘れ 、 私 の 妻 は 、 特攻隊 員 だ と 聞かさ れ て から は 、 突然 戦争 が 眼前 に 展開 さ れ て いる の を 見る よう に 、 表情 が 変っ た 。
掻き苦しむ
(掻く.苦しむ)
延べ語数:
1
0098
,2646,36: 縛ら れ た 綱 の 張り切っ た 半径 で 円 を 描き ながら 、 めいめい 鳴き 叫び 草 を 蹴っ て いる 山羊 の 白 さ は 、 遠山 の 雪 の ひっ 切れ た 藻
^
掻き 苦しむ 純白 の 一 塊 に 見え て 、 動か ぬ 沼 の 水面 は ますます 鮮 か な 静けさ を 増し て 来る 夕暮 どき ——
引き充てる
(引く.充てる)
延べ語数:
1
0098
,2545,11: 配給 物 の 抽籤 の とき 彼 は いつも 一等 を
^
引き あてる が 、 どういう もの か 、 それ が また 人人 の 笑い を 波 立てる 。
拭き続ける
(拭く.続ける)
延べ語数:
1
0098
,2528,6: 私 の 部屋 の 縁先 まで
^
拭き つづけ て くれ て は 、 一寸 休む と 庭 の 竹林 を 眺め て いる 。
澄み重なる
(澄む.重なる)
延べ語数:
1
0098
,2494,1:
^
澄み 重なっ た 山脈 の その 重 なり の 間 に 浮い た 白雲 。
搗き始める
(搗く.始める)
延べ語数:
1
0098
,2476,14: 参 右 衛門 の 家 で は 今日 は 刈上げ 餅 を 夕方 から
^
搗き 始め た 。
話し過ぎる
(話す.過ぎる)
延べ語数:
1
0098
,2333,25: 米 の こと も いまだ 私 の 方 から 依頼 し た こと の ない の も 、 一つ は あまり 毎日 二 人 で
^
話し すぎ た 結果 で あろ う 。
添い崩れる
(添う.崩れる)
延べ語数:
1
0098
,2282,11: 花序 を 白ま せ た 紫苑 の 丈 が 垣根 に
^
添い 崩れ て 来る 。
取り脱する
(取る.脱する)
延べ語数:
1
0098
,2056,22: さっそく 参 右 衛門 は 立ち上り 、 竹筒 から 、 竿 に 縛りつけ た まま の 国旗 の 小さい の を
^
とり 脱し た 。
立ち籠もる
(立つ.籠もる)
延べ語数:
1
0098
,1912,30: ところが 、 幸運 な 花嫁 に なろ う と し て いる 娘 の 方 は 、 どうも 私 と どこ か で 縁 の あり そう な 気配 が
^
立ち 籠っ て 来 始め 、 思わず 私 も 他 人事 なら ず 胸 の ときめき を 覚える よう に なっ た 。
読み届ける
(読む.届ける)
延べ語数:
1
0098
,1437,21: 幾 千 年 も 食い つづけ て 来 た 物 の 中 から 、 未来 の 姿 の 何ら か を
^
読み とどける こと も 出来 ぬ 眼力 という の は 、 何 か もう 不足 な もの の ある こと ぐらい 気 が 附く べき とき だ 。
摘み終える
(摘む.終える)
延べ語数:
1
0098
,1052,11: 広い 仏壇 の 間 で は 、 宵 に 清江 の
^
摘み 終え た 紫蘇 の 葉 が 、 縮れ た 窪み に まだ 水気 を 溜め て 青青 と 匂っ て いる 。
喚き始める
(喚く.始める)
延べ語数:
1
0095
,956,25: 二 号 計器 へ 切り換えろ 」 「 おお 予備 を 持っ て 来い 」 など と 、 研究 員 たち が 競争 の よう に
^
喚き 始め た 。
注ぎ添える
(注ぐ.添える)
延べ語数:
1
0095
,465,18: 水戸 が 酒 壜 を 持っ て ホー テンス の 盃 に 琥珀 色 の 液体 を
^
注ぎ そえ た 。
叩き飛ばす
(叩く.飛ばす)
延べ語数:
1
0095
,2714,28: だが わが ウラル 号 の 場合 は そう は なら ず 、 そのまま 海中 を 後方 へ 一 キロ ばかり 押し返さ れ た —— と いう より も
^
叩き 飛ばさ れ た の だっ た 。
出掛ける
(出る.掛ける)
延べ語数:
1
0095
,270,5: もし ドレゴ 自身 ひとり で
^
出 懸け て 来よ う もの なら 、 通信 機 を 持た ぬ 彼 は 今頃 地団太 踏ん で 口 惜涙 に 暮れ て い た こと で あろ う 。
得切れる
(得る.切れる)
延べ語数:
1
0095
,2516,5: もう これ 以上 怺
^
え きれ ない という 風 に 、 ドレゴ が 相手 に 囁い た 。
放り掛ける
(放る.掛ける)
延べ語数:
1
0095
,2496,10: 彼 は それ を 捨てよ う として 隅っこ へ
^
放り かけ た 。
聞き当たる
(聞く.当たる)
延べ語数:
1
0095
,1969,39: アイスランド は 勿論 の こと 、 大西洋 全域 から 、 各国 の 重要 都市 が 一つ 残ら ず 探索 さ れ た けれど 、 どこ に も ワーナー 博士 一 行 の 新しい 消息 も 見当ら ず 、
^
聞き 当ら なかっ た 。
降り動かす
(降る.動かす)
延べ語数:
1
0094
,291,6: しきりに 恐 龍 の 頭 を
^
ふり 動かし た 。
見掛ける
(見る.掛ける)
延べ語数:
1
0093
,33,4: 彼等 は 私 を
^
見 懸け て 別に さわぐ で も なかっ た 。
運び兼ねる
(運ぶ.兼ねる)
延べ語数:
1
0091
,995,22: 紫 の カーテン の 奥 に 何 が ある の だろ う か 、 と 、 うす 気味 わるく 足 を
^
はこび かね て いる 道夫 の 耳 に 、 怪 紳士 の 強い 声 が 聞え た 。
進み兼ねる
(進む.兼ねる)
延べ語数:
1
0091
,744,10: 足 が だんだん と 重く なっ て 、 先 へ
^
進み かねる 。
驚き似合う
(驚く.似合う)
延べ語数:
1
0091
,455,6: が 、 道夫 は 大きな
^
おどろき にあう と 同時に 勇気 が 百 倍 し た 。
吐き始める
(吐く.始める)
延べ語数:
1
0091
,2271,41: 髪 が くずれ て 焔 の よう に 逆だち 、 両 眼 は 皿 の よう に かっと 見開き 、 口 は 今にも 裂け そう に なっ た が 、 とたんに はげしい 痙攣 と共に 口 から 真黒い 汁 を だらだら と
^
吐き はじめ た 。
捻り始める
(捻る.始める)
延べ語数:
1
0091
,141,43: そこで 道夫 は 、 事件 について の いろいろ な こと を ノート に 書きつけ 、 図面 も 描き 、 それ を 見 て 大人 たち の 見落し 考え 落し て いる 事件 の 鍵 を 発見 しよ う と 、 小さい 頭 を
^
ひねり 始め た の で ある 。
解き捨てる
(解く.捨てる)
延べ語数:
1
0088
,770,6: 帆 村 は 謎 を
^
解き 捨て た 。
噛み慣らす
(噛む.慣らす)
延べ語数:
1
0087
,1925,13: 三津子 は 、 いよいよ 身体 を 固く し て 、 歯 を
^
かみ ならし た だけ で 、 応え なかっ た 。
撃ち兼ねる
(撃つ.兼ねる)
延べ語数:
1
0087
,1595,5: 先生 は 三津子 さん が
^
撃ち かね ない もの と 考え て いる よう だ から 」
掃き飛ばす
(掃く.飛ばす)
延べ語数:
1
0087
,1418,8: これ は たとえ 一 枚 の 紙片 が
^
掃き とばさ れ て も 重大 な 結果 と なる こと が あっ た し 、 また 薬品 の 一 壜 が 壊さ れ て も 非常 に 困る こと が あっ た から で ある 。
劣り下さる
(劣る.下さる)
延べ語数:
1
0086
,9,5: さあ どうぞ 、 煙草 を
^
おとり 下さい 」
恨み重なる
(恨む.重なる)
延べ語数:
1
0083
,495,22: 私 は むらむら と 癪 に さわっ て 、 いきなり 立 上る と 檻 の 方 へ 飛ん で いっ て 、
^
恨み 重なる 不愉快 な その 男 の 小さな 顔 を 両手 で 抑え つけ 、 ぐわっと 噛みつい て やっ た 。
啜り上げる
(啜る.上げる)
延べ語数:
1
0083
,346,2: 水洟 を
^
啜り あげ ながら 、 なおも 来る 夜 来る 夜 を 頑張り 続け た 。
張り替える
(張る.替える)
延べ語数:
1
0083
,210,11: 私 が 、 この 厄介 な 脛 に 膏薬 を
^
貼り かえ て いる ところ へ 、 めずらしく 鳴海 が 入っ て き た 。
聞き当てる
(聞く.当てる)
延べ語数:
1
0083
,200,21: 私 は 縁側 に 出 て 日向ぼっこ を し ながら 、 郵便 配達員 の 近づく 足音 を 一 秒 でも 早く
^
聞き 当てよ う と 骨 を 折っ た 。
燥ぎ立てる
(燥ぐ.立てる)
延べ語数:
1
0082
,2858,27: 少年 たち は 、 今 まで の 命がけ の 冒険 も 忘れ て 、 大 陽気 に 、 まるで 遠足 に でも 行っ た よう に
^
はしゃぎ 立て て い た 。
抱き下ろす
(抱く.下ろす)
延べ語数:
1
0082
,1478,28: X 号 は 、 大 よろこび で 、 スイッチ を ひらく と 、 電撃 台 に とびつい て 、 生 を 得 た 女体 人造 人間 を
^
抱き おろし た 。
降り落とす
(降る.落とす)
延べ語数:
1
0082
,1420,4: 博士 は それ を
^
ふり 落とそ う と 、 しきりに 頭 を 振っ た が 、 それ は 空しい 努力 で あっ た 。
弾き上げる
(弾く.上げる)
延べ語数:
1
0081
,573,10: それ を 彼 は 指先 で ち ー ん と
^
はじき あげ た 。
減り過ぎる
(減る.過ぎる)
延べ語数:
1
0081
,410,3: しかし 腹 の
^
へり すぎ た 玉太郎 に は 、 そんな こと は すこしも 苦 に なら なかっ た 。
放り飛ばす
(放る.飛ばす)
延べ語数:
1
0081
,3949,17: モレロ の 体 は 、 フランソア より 、 二 倍 も 三 倍 も の 後方 へ
^
ほうり 飛ばさ れ た 。
通い慣れる
(通う.慣れる)
延べ語数:
1
0081
,3339,9: いく ども 、 いや いく 百 回 も
^
通い なれ た 路 に ちがい ない 。
喜び過ぎる
(喜ぶ.過ぎる)
延べ語数:
1
0081
,3187,4: 「 君 は 少し
^
喜び すぎ て いる よ 、 ラウダ 君 」
巻き下ろす
(巻く.下ろす)
延べ語数:
1
0081
,3018,2: 帆 は
^
まき おろさ れ て いる が 、 すでに ぼろぼろ に なっ て 、 使いもの に は なら ない だろ う 」
括り始める
(括る.始める)
延べ語数:
1
0081
,2421,30: モレロ は 、 もっと はげしく おどろい た と 見え 、 満面 朱 に そめる と 、 一 本 の ロープ を とりあげ て 、 自ら いそい で 岩根 に
^
くくり はじめ た 。
し激する
(為る.激する)
延べ語数:
1
0081
,1837,7: 生 ぐさいような 、 鼻 の 中 を
^
し げきする よう な いや な におい だっ た 。
説き宥める
(説く.宥める)
延べ語数:
1
0081
,1520,20: マルタン の 調停 に 、 モレロ は まだ 不服 で ぐずぐず いっ て い た が 、 しかし ついに
^
説き なだめ られ 、 モレロ は やっと 承諾 し た 。
解き終える
(解く.終える)
延べ語数:
1
0080
,2386,5: ただ 、 その 繃帯 を
^
とき おえ た とき 、 博 土 の 頭部 を ぐるっと 一 まわり し て 、 三 ミリ ほど の 幅 の 、 手術 の あと の 癒着 見 たい な もの が 見 られ 、 その ところ だけ 、 毛 が 生え て い なかっ た 。
脱ぎ飛ばす
(脱ぐ.飛ばす)
延べ語数:
1
0080
,2182,6: 博士 は 、 ワイシャツ も
^
ぬぎ とばし て 、 上半身 は アンダーシャツ 一 枚 に なっ た 。
取り逃がす
(取る.逃がす)
延べ語数:
1
0080
,1486,0:
^
とり 逃がし た 怪人 物 を あきらめ た よう な こと を いい ながら も 、 まだ かれ の 目 は 往来 へ いそがしく 動い て い た 。
渡り始める
(渡る.始める)
延べ語数:
1
0080
,1342,19: 雨 谷 の 口上 に 、 二 十 世紀 茶釜 は 、 そろそろ と 綱 の 上 を
^
わたり はじめ た 。
吹き入れる
(吹く.入れる)
延べ語数:
1
0078
,306,20: そして 小さな 笈 を 使っ て 隙間 から 部屋 の 中 へ 何 か 霧 の よう な もの を
^
吹き 入れ た 。
釣り下げる
(釣る.下げる)
延べ語数:
1
0075
,197,8: 「 とにかく こうして 代理 心臓 を 首 から
^
釣り 下げ て い た ん で は 、 恰好 が 悪く て あの 娘 の 前 に も 出 られ ませ ん し ねえ 」
抱き切れる
(抱く.切れる)
延べ語数:
1
0071
,2139,22: しかも その 幹 は たいへん 太い もの が あっ て 、 人間 が 四 、 五 人 手 を つない で も
^
抱き きれ ない ほど の もの も あっ た 。
叩き禿げる
(叩く.禿げる)
延べ語数:
1
0071
,1794,13: 全 隊員 は 、 ルナビゥム 運搬 で 疲れ 切っ た 身体 を 自ら
^
叩き はげ まし て 配置 に つき 、 死力 を つくし て 急ぎ 出発 準備 を ととのえ に かかる 。
上り尽くす
(上る.尽くす)
延べ語数:
1
0067
,315,10: 半田 池 を すぎ 、 長い 峠 道 を
^
のぼり つくし た ころ から 、 みんな は 、 沈黙 がち に なっ て き た 。
揃い伸びる
(揃う.伸びる)
延べ語数:
1
0067
,314,8: 白っぽい 松 の 芽 が 、 におう ばかり
^
そろい のび て いる の も 、 見 て いっ た 。
あきめくる
(あく.めくる)
延べ語数:
1
0067
,157,22: 目 を 大きく 見 ひらい て いる のに 、 手さぐり で そんな こと を し て いる ところ を みる と 、
^
あき めくら な の だろ う 。
行い済ます
(行う.済ます)
延べ語数:
1
0066
,40,4: 岸壁 の 洞穴 に
^
行い すます 高名 な 魔術 師 も 、 年老い て アモン・ラー の 心 を 体 し た と いわ れる 高僧 も 、 王子 の 問 に 答える こと が 出来 ない 。
し触れる
(為る.触れる)
延べ語数:
1
0065
,98,16: 老練 の 策謀 家 らしく 、 彼 は 、 直ぐ に は 夏 姫 を 独占
^
し 触れよ う と し ない 。
引き垂れる
(引く.垂れる)
延べ語数:
1
0063
,178,12: その 柱 を くぐり ながら 見 て いる と 、 烏帽子 を
^
引き 垂れ て 着 た 男 が 、 つかつか と 寄っ て 、 僧正 の 前 に 立っ た 。
差し充てる
(差す.充てる)
延べ語数:
1
0063
,137,25: すると 、 盗人 は 光 遠 の 妹 を 背後 から 両足 で 抱い て 、 その 胸 に 逆手 に 持っ た 短刀 を
^
さし あて て いる 。
寄り近づく
(寄る.近づく)
延べ語数:
1
0063
,134,0:
^
寄り 近づく 者 あら ば 、 この 女房 を さし 殺す ぞ ) と 、 村人 達 に 宣言 し た の で ある 。
書き上がる
(書く.上がる)
延べ語数:
1
0062
,646,2: しかし いったん
^
書き 上がっ た 文章 を 見直し 、 前後 を 入れ替え たり 字句 を 訂正 し たり といった 推考 の 段階 で は 、 手書き が 生きる 。
挟み続ける
(挟む.続ける)
延べ語数:
1
0062
,613,44: こう 主張 する D 博士 に インタビュー し た オレ は 、 車 の 運転 が 常識 と さ れる よう に 、 キーボード 操作 は 今後 、 誰 にとって も 当たり前 の 技術 に なる の じゃ ない か と 異論 を
^
はさみ 続け た 。
言い出来る
(言う.出来る)
延べ語数:
1
0062
,265,11: そして この 日 の 高座 が 、 いつ に も まして
^
いい でき だっ た の だ な 、 これ が 。
失い兼ねる
(失う.兼ねる)
延べ語数:
1
0062
,2614,18: 一 社 に 全面 的 に 依拠 すれ ば 、 納期 や 価格 面 で 交渉 力 を
^
失い かね ない から だ 。
寝飽きる
(寝る.飽きる)
延べ語数:
1
0062
,2364,11: その 結果 財布 が 空 に なっ た せい か あるいは
^
寝 飽き た の か 、 突如 おっさん は 起き出し た 。
呼び変える
(呼ぶ.変える)
延べ語数:
1
0062
,2194,32: 第 一 は 、 マイクロソフト の OS / 2 バージョン 3 ・ 0 ( これ は 後 に 例 の マイクロソフト と IBM の 大 喧嘩 で 、 Windows NT と
^
呼び 変え られ た ) 、 そして 第 二 は サンタクルズオペレーション の UNIX システム Open Desktop 。
得初める
(得る.初める)
延べ語数:
1
0062
,215,33: 南野 陽子 と 宮沢 りえ に 払っ た ギャラ は ドブ に 捨て た と 諦め て 観月 あり さ で がんばれ ば 、 マルチメディア ・ ソフト の 再生 器 として 人気 を
^
得 初め た TOWNS は 、 さらに もう 一 段 伸びる と 思う 。
解き起こす
(解く.起こす)
延べ語数:
1
0062
,2138,13: ただ 、 森高 千里 に 嫌わ れる の も 承知 で 昔話 から
^
解き 起こす に は 、 地図 を 無視 し た 暴走 の 挙げ句 に たどり着い た 「 やっぱり 歴史 観 が 大事 で ある 」 と の オレ なり の 思い込み が ある 。
使い捨てる
(使う.捨てる)
延べ語数:
1
0062
,2129,10: プロダクション を 経営 する 側 に まわっ て 社員 を
^
使い 捨てる 。
囃し続ける
(囃す.続ける)
延べ語数:
1
0062
,211,30: 新 社長 と なっ た 関澤 さん が 旗 を 振っ て い た TOWNS を 、 富士通 は その後 も 可愛い 子 ちゃん を 動員 し て 根性 で
^
囃し 続け た が 、 やはり 苦戦 は 免れ なかっ た 。
添い続ける
(添う.続ける)
延べ語数:
1
0062
,2050,17: 「 日本語 が タコ で ある 」 と の 批判 を 甘受 し 続ける 代わり 世界 に
^
添い 続け た マック は 、 サード パーティ と ユーザー に 引きずら れる 形 ながら 、 ソフトウエア から の 日本語 処理 の 技術 を 積み重ね て 世界 に 開い た 確固たる 日本 の 窓 と なっ た 。
築き始める
(築く.始める)
延べ語数:
1
0062
,1996,23: サード パーティ は こうした バカ に 支え られ 、 勝手 に ソフトウエア 側 から の 努力 によって マック 上 に 日本語 環境 を
^
築き 始め た 。
弄り変える
(弄る.変える)
延べ語数:
1
0062
,1977,14: アメリカ で 売っ て いる 製品 を カタカナ だけ 通る よう に ほんの 少し
^
いじり 変え て 、 アップルコンピュータジャパン は 日本 市場 に 『 対応 』 さ せ て い た 。
飾り続ける
(飾る.続ける)
延べ語数:
1
0062
,168,60: コンピューター 事業 の トップ が 実際 に マシン を 使う こと を 楽しん で いる か 否 か の 割合 を オレ は 世の中 一般 と 同 程度 と にらん で い て 、 インタビュー の 相手 と 向き合う やいなや 、 退職 し た 日 に この 人物 が マシン を ドブ に 捨てる の か 、 神棚 に
^
飾り 続ける の か 見抜く 特技 を 持っ て いる 。
紡ぎ始める
(紡ぐ.始める)
延べ語数:
1
0062
,1622,14: かつて アラン ・ ケイ が 個人 の ため の コンピューター の アイデア を
^
紡ぎ 始め た とき 、 当時 の コンピューター 業界 人 は その 試み を 現実 から 遊離 し た 夢想 と しか 見 なかっ た 。
語り終える
(語る.終える)
延べ語数:
1
0062
,1494,27: ジェネラル・マジック 社 の 目指す ところ を 、 驚く ほど 出席 者 の 少なかっ た 共同 記者 会見 ( たった 九 人 だ ぜ ) で そう
^
語り 終え た ビル・アトキンソン は 、 世界 に 冠たる 日本 の 家電 メーカー S 社 ( ソニー で ある ) の 切れ者 ( 土井 利忠 氏 、 人 呼ん で D 博士 で ある ) に 拉致 さ れ て 消え て いっ た 。
繋ぎ合わす
(繋ぐ.合わす)
延べ語数:
1
0062
,1399,10: 生み出さ れる 世界 は 、 いくつ か の 文化 が
^
繋ぎ 合わさ れ て 形成 さ れる パッチワーク だろ う 。
握り続ける
(握る.続ける)
延べ語数:
1
0062
,1378,10: * ワークステーション の チャンピオン の 座 を 、 サン は
^
握り 続け て いる 。
打ち上げる
(打つ.上げる)
延べ語数:
1
0062
,1344,17: 一方 、 ワークステーション の 世界 を 拡大 し て コンピューター の 全 領域 を 制圧 する と
^
ぶち 上げる サン ・ マイクロ システムズ は 、 これ は もう 格闘技 の ジャンル を 越え て 「 誰 と で も やっ て やる 」 と 吼える アントニオ 猪木 以外 の 何 物 で も ない 。
残し続ける
(残す.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9483,31: だが マイクロソフト 副 社長 と なっ て から も 、 西 が まず アスキー の 西 で あり 続け た こと は 、 二 人 の あいだ に 溝 を
^
残し 続け た 。
回り続ける
(回る.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9470,9: そして 歴史 の 歯車 は 、 今 も
^
回り 続ける 。
張り込める
(張る.込める)
延べ語数:
1
0060
,9455,15: さらに マック ペイント で 描い た 絵 を マック ライト の 文章 に 簡単 に
^
貼り 込める といった データ の 切り貼り の 機能 も 、 操作 環境 を 基本 ソフト に 持た せ た こと によって 提供 さ れ て い た 。
置き続ける
(置く.続ける)
延べ語数:
1
0060
,9422,48: だが PC — 1 0 0 を 伸ばす こと に 日本電気 が 意欲 を 持っ て い ない こと が 明らか に なっ て から も 、 ダイナウェア は アルト 型 の 操作 環境 を いち早く MS — DOS 上 で 実現 する こと に 目標 を
^
置き 続け た 。
絡み始める
(絡む.始める)
延べ語数:
1
0060
,937,34: TK — 80 を 発売 する 日 電 と 、 それ を 使う ユーザー その どちら に も 属さ ない 第 三 の グループ 、 サード パーティー が 、 TK — 80 に
^
絡み はじめ た の で ある 。
畝り始める
(畝る.始める)
延べ語数:
1
0060
,838,8: 何 か 、 とてつもなく 大きな 波 が 、
^
うねり はじめ て いる 。
捻りだせる
(捻る.だせる)
延べ語数:
1
0060
,8246,21: そして もう 一つ の 要素 が 、 ビット マップ の カラー 画像 を できる 限り 速く 表示 する ため に 、
^
ひねり 出せる だけ の アイディア を 盛り込ん で 徹底 し て 高速 化 を 図っ た ビデオ 回路 を 作り上げる こと だっ た 。
弄り始める
(弄る.始める)
延べ語数:
1
0060
,8051,13: 彼ら は グラフィックス を 、 音 を 、 自分 たち の マシン で
^
いじり はじめ た 。
移り兼ねる
(移る.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,8032,55: だが コンピューター 業界 で は 絶大 の ブランド 力 を 誇っ て き た IBM の パワー によって MS — DOS が 一 六 ビット の 標準 と なれ ば 、 実体 は 互換 OS で あれ 、 その後 の 発展 の 道筋 を つける リーダーシップ と 収益 の 転がり込み 先 は 、 マイクロソフト に
^
移り かね なかっ た 。
正し始める
(正す.始める)
延べ語数:
1
0060
,7886,31: 高校 二 年生 の 夏 、 手作り の テレビ カメラ が すくい 取っ た いびつ な 世界 が て の ひ ら の 調節 の 技 によって その 姿 を
^
正し はじめ た とき 、 松本 は 再び 、 電子 回路 に 魂 を 吸い取ら れる よう な 一瞬 を 味わっ た 。
飽き始める
(飽く.始める)
延べ語数:
1
0060
,7877,7: 松本 吉彦 が マイクロ コンピューター に
^
飽き はじめ て いる 自分 に はっきり 気付い た の は 、 発表 さ れ た ばかり の PC — 8 0 0 1 が ショー の 人気 を 集め 、 各誌 で つぎつぎ と 大きく 特集 さ れ はじめ た まさに その 時期 だっ た 。
飾り始める
(飾る.始める)
延べ語数:
1
0060
,7542,25: 当初 『 トランジスタ 技術 』 が ほとんど 唯一 の ニュースソース だっ た マイクロ コンピューター に関する 情報 は 、 さまざま な 雑誌 の 誌面 を
^
飾り はじめ て い た 。
し損なう
(為る.損なう)
延べ語数:
1
0060
,7204,44: ★ 『 コンピュータウォリアーズ 』 に 記載 さ れ た ジム ・ ウォーレン の 回想 に よれ ば 、 第 一 回 の WCCF を 手がけ た ブース の 装飾 家 、 ジム ・ エーガン は キャッシュ に こだわっ て 惜しい ところ で 大儲け を
^
し 損なっ た という こと で ある 。
噛み過ぎる
(噛む.過ぎる)
延べ語数:
1
0060
,6981,7: この 絵 の 謎 解き は 「
^
噛み すぎ なし で 軽やか に ランニング しよ う 」 が 正解 で ある 。
集い始める
(集う.始める)
延べ語数:
1
0060
,6873,16: ゲイツ に は ゲイツ の 道 が あっ た が 、 さまざま な クラブ に
^
集い はじめ た ホビイスト たち に も 、 彼ら 自身 の 道 が あっ た 。
断ち兼ねる
(断つ.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,6571,10: PC — 9 8 0 1 の 命脈 を
^
絶ち かね ない 最大 の 敵 は 、 PC — 9 8 0 1 の 筺体 の 中 に こそ 潜ん で い た の だ 。
塞ぎ始める
(塞ぐ.始める)
延べ語数:
1
0060
,6564,20: 精神 に みなぎる 積極 的 な 波動 を すさまじい 勢い で 呑み込み ながら 、 みるみる 闇 が 胸 を
^
ふさぎ はじめる 感覚 に 、 浜田 は 思わず 身 を すくま せ た 。
実り始める
(実る.始める)
延べ語数:
1
0060
,6485,48: マンション の 一室 で の たこ 部屋 作業 に 明け暮れる 若者 たち を 励まし 、 製品 の 出荷 に こぎ着ける ため に 、 ほとんど が 一 世代 下 の 社長 たち に あれこれ と 手 を 貸し た 成果 は 、 春 が 過ぎ て から ようやく
^
実り はじめ た 。
繋ぎ始める
(繋ぐ.始める)
延べ語数:
1
0060
,6403,51: 資料 を 開い て PC — 9 8 0 1 の 説明 を 始める と 、 しばらく は スペック に 目 を 走ら せ て い た 渡部 が 、 「 動かし て み ましょ う か 」 と 小澤 を さえぎり 、 段ボール から 取り出し た マシン に モニター を
^
つなぎ はじめ た 。
救い切れる
(救う.切れる)
延べ語数:
1
0060
,6299,24: けれど パーソナル コンピューター で は 、 重大 な 問題 が のち に 確認 さ れ て 手 を つくし た として も 、
^
救い きれ ない マシン が 数多く 残る 可能 性 が 強かっ た 。
差し込める
(差す.込める)
延べ語数:
1
0060
,6187,18: 確か に アップル Ⅱ を はじめ PC — 8 8 0 1 も 簡単 に ボード を
^
差し 込める よう スロット を 本体 に 内蔵 し て おり 、 IBM の PC も この 流儀 を 踏襲 し て は い た 。
陥り兼ねる
(陥る.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,6156,22: 結果 的 に は 、 各 ジャンル に 日本電気 製 の アプリケーション が 一 本 だけ 存在 する 、 といった 事態 に
^
陥り かね ない 」
使いだせる
(使う.だせる)
延べ語数:
1
0060
,6145,6: 買っ て き て すぐ に
^
使い 出せる パッケージ ソフト の 完成 を 待つ という 彼ら の 決意 を 前 に し て 、 浜田 は ある 種 の カルチャー ギャップ に さらさ れ た 。
刻み上げる
(刻む.上げる)
延べ語数:
1
0060
,6052,16: 指先 で 一つ 一つ 確かめ ながら 、 小さい けれど 複雑 な 彫り物 を 、 手早く 一気に
^
刻み 上げる よう な 仕事 だっ た 。
萎み始める
(萎む.始める)
延べ語数:
1
0060
,5555,57: その後 も サイバネット 工業 は 月産 三 〇 万 台 体制 を 維持 し て 快 進撃 を 続け て いっ た が 、 パーソナル コンピューター 元年 と なる 翌 一 九 七 七 年 へ の 年 の 変わり目 を 前後 する 時期 から 、 需要 は 急 成長 を 裏返し た よう に 急激 に
^
しぼみ はじめ た 。
練り始める
(練る.始める)
延べ語数:
1
0060
,5189,38: 西 和彦 が 話 を 聞き付け て 「 跳び たい の なら 余計 な 荷物 を 背負い込む な 」 と 声 を かけ て き た の は 、 古川 が 具体 的 な 渡米 スケジュール を
^
練り はじめ た 時期 だっ た 。
通い詰める
(通う.詰める)
延べ語数:
1
0060
,5135,3: さらに さんざん
^
通い 詰め た 挙げ句 、 古川 は アスター ・ インターナショナル で アルバイト を 始める こと に なっ た 。
乗り続ける
(乗る.続ける)
延べ語数:
1
0060
,5107,10: パーソナル コンピューター の 変革 の 波 の 最先端 に
^
乗り 続ける 。
沈み始める
(沈む.始める)
延べ語数:
1
0060
,4860,35: 西 は 資料 室 と 化し た 下宿 部屋 に 、 今度 は さまざま な 機械 まで 持ち込み 、 築 四 〇 年 の 家 の 床 は 、 重み に 耐え かね て
^
沈み はじめ た 。
除き始める
(除く.始める)
延べ語数:
1
0060
,4765,39: 類 まれ な 握力 で つかみ 取っ た 種子 に 、 揺りかご の 中 で 子守 歌 の よう に 聞き 覚え た 老人 たち の 知恵 の 言葉 を 吹きかける と 、 一つ また 一つ と 芽 が
^
のぞき はじめ た 。
呼び換える
(呼ぶ.換える)
延べ語数:
1
0060
,4583,15: シアトル・コンピューター・プロダクツ は 自社 の 名前 を 冠し て 、 これ を SCP — DOS と
^
呼び 替え た 。
敷き終える
(敷く.終える)
延べ語数:
1
0060
,4557,8: ロウ は ここ まで の レール を
^
敷き 終え た のち 、 エントリー システムズ に 籍 を 置い て い た フィリップ ・ D ・ エストリッジ に プロジェクト の 統括 を 任せ た 。
許し兼ねる
(許す.兼ねる)
延べ語数:
1
0060
,4501,17: この 市場 を 放置 すれ ば 第 二 、 第 三 の DEC の 台頭 を
^
許し かね ない と 懸念 し て い た 社長 の ジョン ・ オペル を はじめ と する トップ は 、 自社 開発 を 前提 として 計画 を まとめ 、 一 か月 で 試作 機 を 仕上げ た うえ で 再度 全社 経営 委員 会 に 諮る よう 求め た 。
燃し始める
(燃す.始める)
延べ語数:
1
0060
,4366,22: だが まがりなりにも ここ まで 独力 で 市場 を 切り開き 、 パーソナル コンピューター 文化 の 旗手 として マスコミ に 遇 さ れ
^
もし はじめ て いる 渡辺 和也 は 、 「 八 ビット の 延長 、 そして オープンアーキテクチャー こそ が 新 一 六 ビット 機 の 必須 の 条件 で ある 」 と 口 を きわめて 主張 し た 。
遣り果せる
(遣る.果せる)
延べ語数:
1
0060
,3988,30: インテル が 用意 し て い た 、 8 0 8 0 を 組み込ん だ 開発 システム の インテレクト — 8 に つなご う と 試み た が 、 うまく
^
やり おおせ なかっ た 。
及び始める
(及ぶ.始める)
延べ語数:
1
0060
,3808,25: だが 実際 に 生産 の 歯車 が 回り はじめる と 、 LSI 化 の 効果 は 目 の 届か なかっ た さまざま な 領域 に
^
及び はじめ た 。
沸き始める
(沸く.始める)
延べ語数:
1
0060
,3649,36: 東京大学 第 二 工学部 の 電気 工学科 を 卒業 し た 石井 は 、 一 九 五 一 ( 昭和 二 十 六 ) 年 、 朝鮮 戦争 の 特需 景気 に 日本 経済 が
^
沸き はじめ た 年 に 、 日本電気 に 入社 し た 。
頷き掛ける
(頷く.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,3608,27: 二 〇 〇 〇 万 円 もらえれ ば 、 すぐ に でも 完成 さ せ て みせる 」 と の 渡部 の 訴え に 、 内心 で
^
うなずき かけ て い た 。
読み飛ばす
(読む.飛ばす)
延べ語数:
1
0060
,3555,31: 本 文中 の 表記 が 多少 前後 で 入れ替わっ て い た として も 、 「 筆者 が そこ は 確認 し て いる だろ う 」 と 安心 し て
^
読み 飛ばし て いただけれ ば よい 。
雇い始める
(雇う.始める)
延べ語数:
1
0060
,3499,4: プログラミング の スタッフ を
^
雇い はじめ た マイクロソフト は 、 ベーシック 以外 の 言語 の 開発 に も 取り組み 、 8 0 8 0 以外 の マイクロ コンピューター へ の 言語 の 移植 に も 乗り出し て いっ た 。
突き動かす
(突く.動かす)
延べ語数:
1
0060
,3298,3: アルテア に
^
突き 動かさ れ た の は 、 彼ら だけ で は なかっ た 。
包み始める
(包む.始める)
延べ語数:
1
0060
,3155,5: TK — 80 を
^
包み はじめ た 小さな 流れ は 、 ここ アメリカ で は すでに 急流 と なっ て い た 。
齧り掛ける
(齧る.掛ける)
延べ語数:
1
0060
,3043,25: 一 九 六 七 ( 昭和 四 十 二 ) 年 四月 、 日本電気 に 入社 し た 時点 で は 、 実習 で
^
かじり かけ た マイクロ 波 が そのまま やれれ ば と 考え て い た 。
描き終える
(描く.終える)
延べ語数:
1
0060
,2414,24: この 本 を 読み 終え た とき 、 タケシ は ごく ちっぽけ な もの ながら 頭 の 中 に コンピューター の 地図 を
^
描き 終え て い た 。
思い入れる
(思う.入れる)
延べ語数:
1
0060
,199,44: この 国 は これ で いい の か と 焦れる 気持ち ばかり が 強かっ た 中 で 、 一 九 六 〇 年代 に 出合っ た 歌 と 一 九 七 〇 年代 に 生まれ た パーソナル コンピューター に は 、 素直 に
^
思い 入れる こと が でき た 。
突き始める
(突く.始める)
延べ語数:
1
0060
,1656,11: 餌 を よこせ と 、 タケシ の 心 の 壁 を
^
つつき はじめる 。
掴み取れる
(掴む.取れる)
延べ語数:
1
0060
,1327,22: だが その 言葉 の 意味 は 、 て の ひらに すくっ た 水 が 指 の あい だ から こぼれる よう に
^
つかみ とれ ない 。
噛み始める
(噛む.始める)
延べ語数:
1
0059
,98,12: 「 ああ 辛気臭 ア 」 と 私 の 人さし指 を キリキリ と
^
噛み はじめ た 。
飲み覚える
(飲む.覚える)
延べ語数:
1
0059
,766,6: 店 が 焼け て から
^
飲み 覚え た 酒 に 、 いくらか 酔っ て い た の で あろ う 、 天辰 の 主人 は 問わず語り に ポツリ ポツリ 語っ た 。
打ち枯らす
(打つ.枯らす)
延べ語数:
1
0059
,516,11: ところが 、 一 年 ばかり たった ある 日 、 尾羽
^
打ち 枯らし た 薄汚い 恰好 で やって来る と 、 実は あんな 悪い こと を し た ので 「 部屋 」 を 追出さ れ て しまっ た 。
買い溜める
(買う.溜める)
延べ語数:
1
0055
,2848,13: 身 の 廻り の もの 一切 、 冬 の 着物 、 夜具 、
^
買い 溜め て い た 靴 、 帽子 の たぐい まで 、 持っ て 行く こと に し て チッキ に し て 、 劇団 へ の 挨拶 、 友人 と の 別れ 、 町会 へ の 異動 申告 、 みんな 一 人 で 半日 かけずり 廻っ て 済ませ 、 信吉 と 汽車 の 中 で 食べる 弁当 まで 自分 の 手 で 作っ て 、 駅 へ かけつけ た 。
探し掛ける
(探す.掛ける)
延べ語数:
1
0055
,1281,9: 何 か 言お う として 、 言葉 を
^
探し かけ た が その 時 、 芝居 の 幕 が あい た ので 、 舞台 の 方 を 見 た 。
驚き掛ける
(驚く.掛ける)
延べ語数:
1
0054
,736,18: 人 を 驚かす が 自分 は 驚か ぬ という 主義 の 豹 吉 も 、 さすが に
^
驚き かけ た が 、 危く そんな 顔 は 見せ ず 、
したげる
(為る.たげる)
延べ語数:
1
0054
,705,3: 「 あんた 御馳走
^
し たげる の は いい けど 、 寝 てる 子 起す よう に なら ない … … ?
覗き掛ける
(覗く.掛ける)
延べ語数:
1
0054
,1776,8: と 、 その 胸 の 底 を
^
覗き かけ て 、 お 加 代 は あわて て 想い を そらし た が 、 しかし 、 星 が 見 て い た 。
破り掛ける
(破る.掛ける)
延べ語数:
1
0053
,357,7: 「 僕 は あの スピード 籤 を
^
破り かけ て たん だ 。
差し当たる
(差す.当たる)
延べ語数:
1
0053
,246,2: 「 まず
^
さし 当っ て 、 誰 とおし やす か 。
瞬き始める
(瞬く.始める)
延べ語数:
1
0053
,2367,68: 学生 たち が センター ( 中心 ) と 言っ て いる 三条 河原町 に 夜 が するする と 落ち て 来る と 、 もと の 京 宝 劇場 の 、 進駐軍 専用 映画 館 の 、 「 KYOTO THEATER 」 の 電 飾 文字 の 灯り が 、 ピンク 、 ブルー 、 レモン イエロー の 三 色 に 点滅 し て 、 河原町 の 夜空 に
^
瞬き はじめる 。
言い腫れる
(言う.腫れる)
延べ語数:
1
0053
,1807,7: 「 はい 、 お 名前 は お
^
言い はれ しめ へん どし た 」
寝足りる
(寝る.足りる)
延べ語数:
1
0043
,250,3: 私 は どんなに
^
寝 足り た 時 でも 、 眼 を さまし て から 半 時間 、 時に 一 時間 も 二 時間 も 、 寝床 の 中 で ぐずつい て いる 癖 が なおら ない 。
奪い上げる
(奪う.上げる)
延べ語数:
1
0043
,233,9: どんな 悲哀 も 倦怠 も 私 から 煙草 を
^
奪い 上げる こと は 出来 なかっ た の だ 。
出仕舞う
(出る.仕舞う)
延べ語数:
1
0042
,244,5: また 本屋 の 店 を
^
出 しまっ さかい 、 うち で 買う とく な はれ 。
有り売れる
(有る.売れる)
延べ語数:
1
0040
,137,7: 私 の 原稿 は 売れる 時 も
^
あり 売れ ぬ 時 も あっ た が 、 しかし それ は 私 の 長髪 と は 関係 が なかっ た 。
巡り韲える
(巡る.韲える)
延べ語数:
1
0038
,377,21: 一つ に は 、 大阪 で 一番 雑 閙 の はげしい 駅前 に おれ ば 、 ひょっと し て 妻子 に
^
めぐり 会える かも 知れ ない という 淡い 望み も あっ た 。
読み慣らす
(読む.慣らす)
延べ語数:
1
0037
,202,17: これ は 当然 の こと だ が 、 しかし これ は 日本 の 最近 の 小説 を
^
読み ならさ れ て いる われわれ に は 、 異様 な 感 さえ 起さ せる の だ 。
敷き終わる
(敷く.終わる)
延べ語数:
1
0035
,182,30: 寺田 は 今夜 は もう 眠れ ぬ だろ う と 、 ロン パン を 注射 する つもり で 、 注射 器 を 消毒 し て いる と 、 蒲団 を
^
敷き 終っ た 女中 が 、 旦那 様 注射 を なさる の でし たら 、 私 に も し て 下さい 。
飲み過ごす
(飲む.過ごす)
延べ語数:
1
0034
,372,12: もともと いける 口 だ し 、 借 も 利く ので 、 つい
^
飲み すごし て しまう 。
語り起こす
(語る.起こす)
延べ語数:
1
0031
,124,24: と 言い 、 そもそも 郵便 局 で 無筆 の あ われ な 爺さん に 逢っ た 事 の はじめ から 、 こまか に
^
語り 起す と 、 女房 は 半分 も 聞か ぬ うち に 、
勝ち尽くす
(勝つ.尽くす)
延べ語数:
1
0028
,73,8: 男 という もの は 、 そんなに 、 何もかも
^
勝ち つくさ なけれ ば 気 が すま ぬ もの かしら 。
し分ける
(為る.分ける)
延べ語数:
1
0027
,401,64: それ が 、 堀木 に 財布 を 渡し て 一緒 に 歩く と 、 堀木 は 大いに 値切っ て 、 しかも 遊び 上手 という の か 、 わずか な お金 で 最大 の 効果 の ある よう な 支払い 振り を 発揮 し 、 また 、 高い 円タク は 敬遠 し て 、 電車 、 バス 、 ポンポン 蒸気 など 、 それぞれ 利用
^
し 分け て 、 最短 時間 で 目的 地 へ 着く という 手腕 を も 示し 、 淫売 婦 の ところ から 朝 帰る 途中 に は 、 何 々 という 料亭 に 立ち寄っ て 朝風呂 へ はいり 、 湯豆腐 で 軽く お 酒 を 飲む の が 、 安い 割 に 、 ぜいたく な 気分 に なれる もの だ と 実地 教育 を し て くれ たり 、 その他 、 屋台 の 牛 めし 焼 とり の 安価 に し て 滋養 に 富む もの たる 事 を 説き 、 酔い の 早く 発する の は 、 電気 ブラン の 右 に 出る もの は ない と 保証 し 、 とにかく その 勘定 に 就い て は 自分 に 、 一つ も 不安 、 恐怖 を 覚え させ た 事 が あり ませ ん でし た 。
跨ぎ損ねる
(跨ぐ.損ねる)
延べ語数:
1
0027
,1068,284: お 弁当 箱 に 食べ 残し の ごはん 三 粒 、 千 万 人 が 一 日 に 三 粒 ずつ 食べ 残し て も 既に それ は 、 米 何 俵 を むだ に 捨て た 事 に なる 、 とか 、 或いは 、 一 日 に 鼻紙 一 枚 の 節約 を 千 万 人 が 行う なら ば 、 どれ だけ の パルプ が 浮く か 、 など という 「 科学 的 統計 」 に 、 自分 は 、 どれ だけ おびやかさ れ 、 ごはん を 一 粒 でも 食べ 残す 度 毎 に 、 また 鼻 を かむ 度 毎 に 、 山 ほど の 米 、 山 ほど の パルプ を 空費 する よう な 錯覚 に 悩み 、 自分 が いま 重大 な 罪 を 犯し て いる みたい な 暗い 気持 に なっ た もの です が 、 しかし 、 それ こそ 「 科学 の 嘘 」 「 統計 の 嘘 」 「 数学 の 嘘 」 で 、 三 粒 の ごはん は 集め られる もの で なく 、 掛算 割算 の 応用 問題 として も 、 まことに 原始 的 で 低能 な テーマ で 、 電気 の ついて ない 暗い お 便所 の 、 あの 穴 に 人 は 何 度 に いちど 片 脚 を 踏みはずし て 落下 さ せる か 、 または 、 省線 電車 の 出入口 と 、 プラットホーム の 縁 と の あの 隙間 に 、 乗客 の 何 人 中 の 何 人 が 足 を 落とし込む か 、 そんな プロバビリティ を 計算 する の と 同じ 程度 に ばからしく 、 それ は 如何 に も 有り得る 事 の よう で も あり ながら 、 お 便所 の 穴 を
^
またぎ そこね て 怪我 を し た という 例 は 、 少し も 聞か ない し 、 そんな 仮説 を 「 科学 的 事実 」 として 教え 込ま れ 、 それ を 全く 現実 として 受取り 、 恐怖 し て い た 昨日 まで の 自分 を いとおしく 思い 、 笑い たく 思っ た くらい に 、 自分 は 、 世の中 という もの の 実体 を 少し ずつ 知っ て 来 た という わけ な の でし た 。
選び上げる
(選ぶ.上げる)
延べ語数:
1
0025
,46,41: つまり 私 は その ひと が 、 生れ が いい とか 、 美人 だ とか 、 しだいに 落ちぶれ て 可哀そう だ とか 、 そんな 謂わ ば ロオマンチック な 条件 に 依っ て 、 れい の 「 唯一 の ひと 」 として
^
択び 挙げ て い た わけ で は 無かっ た 。
僻み過ごす
(僻む.過ごす)
延べ語数:
1
0016
,200,6: 僕 の ほう で 、
^
ひがみ すごし て いる の か な ?
剃り落とす
(剃る.落とす)
延べ語数:
1
0016
,155,32: 僕 はね 、 軍隊 で 、 あんまり 殴ら れる ので 、 こっち も 狂人 の 真似 を してやれ と 思っ て 、 工夫 し て 、 両方 の 眉 を 綺麗 に
^
剃り 落し て 上官 の 前 に 立っ て み た 事 さえ あり まし た 。
振り掛かる
(振る.掛かる)
延べ語数:
1
0015
,547,11: 山盛り の 底 の ほう の 、 代用 味の素 の
^
振り かかっ て い ない 一片 の カラス ミ を 、 田島 は 、 泣き たい よう な 気持 で 、 つまみ上げ て 食べ ながら 、
申し生きる
(申す.生きる)
延べ語数:
1
0014
,53,91: そもそも 吉原 の 女 と 言え ば 、 女性 の 中 で 最も みじめ で 不仕合せ で 、 そうして 世 の 同情 と 憐憫 の 的 で ある 筈 で ござい まし た が 、 実際 に 見学 し て み ます る と 、 どうして なかなか 勢力 の ある もの で 、 ほとんど もう 貴婦人 みたい に わがまま に 振舞い 、 私 は 呶 鳴ら れ は せ ぬ か と その 夜 は 薄氷 を 踏む が 如く 言語 動作 を つつしみ 、 心 しずか に お 念仏 など
^
申し 生き た 心地 も ござい ませ ん でし た 。
誤り伝える
(誤る.伝える)
延べ語数:
1
0004
,139,4: 天才 の 誠実 を
^
誤り 伝える の は 、 この 人 たち で ある 。
走り流れる
(走る.流れる)
延べ語数:
1
0003
,2883,16: それ は 羽衣 の よう に 軽く て 、 しかも 白砂 の 上 を 浅く さらさら
^
走り 流れる 小川 の よう に 清冽 な もの だ 。
労り切れる
(労る.切れる)
延べ語数:
1
0003
,1877,2: とても 、
^
いたわり きれる もの で ない 。
取り澄ます
(取る.澄ます)
延べ語数:
1
0003
,1493,1: 冷たく
^
とり 澄まし て 、 僕 の 枕元 の 小 机 の 上 に お 膳 を 置き 、 帰り しな に 固 パン の ところ に 立寄っ て 、 とたんに 人 が 変っ た よう に たわいない 冗談 を 言い出し 、 き ゃっきゃっと 騒ぎ はじめ て 、 固 パン の 背中 を どんと 叩い て 、 固 パン が 、 こら !
欠き逃げる
(欠く.逃げる)
延べ語数:
1
0002
,984,35: 僕 は 友人 の 心 から たのし そう な 笑顔 を 見 たい ばかり に 、 一 篇 の 小説 、 わざと しくじっ て 、 下手くそ に 書い て 、 尻餅 つい て 頭 かき
^
かき 逃げ て 行く 。
編み掛ける
(編む.掛ける)
延べ語数:
1
0002
,798,35: このごろ は 雨 が 陰気 に 降り つづい て 、 何 を する に も 、 もの憂く て 、 きょう は お座敷 の 縁側 に 籐椅子 を 持ち出し 、 ことし の 春 に いちど
^
編み かけ て そのまま に し て い た セエタ を 、 また 編み つづけ て みる 気 に なっ た の で ある 。
咲き続ける
(咲く.続ける)
延べ語数:
1
0002
,354,32: そうして 三月 に なっ て も 、 風 の ない おだやか な 日 が 多かっ た ので 、 満開 の 梅 は 少し も 衰え ず 、 三月 の 末 まで 美しく
^
咲き つづけ た 。
降り尽くす
(降る.尽くす)
延べ語数:
1
0002
,285,28: 午後 の 三 時 頃 で 、 冬 の 日 が 、 お 庭 の 芝生 に やわらかく 当っ て い て 、 芝生 から 石段 を
^
降り つくし た あたり に 小さい お 池 が あり 、 梅 の 木 が たくさん あっ て 、 お 庭 の 下 に は 蜜柑 畑 が ひろがり 、 それから 村 道 が あっ て 、 その 向う は 水田 で 、 それから ずっと 向う に 松林 が あっ て 、 その 松林 の 向う に 、 海 が 見える 。
切り分ける
(切る.分ける)
延べ語数:
1
0002
,28,14: お 肉 が 出る と 、 ナイフ と フオク で 、 さっさと 全部 小さく
^
切り わけ て しまっ て 、 それから ナイフ を 捨て 、 フオク を 右手 に 持ちかえ 、 その 一 きれ 一 きれ を フオク に 刺し て ゆっくり 楽し そう に 召し上がっ て いらっしゃる 。
巡り尽くす
(巡る.尽くす)
延べ語数:
1
0002
,2171,14: 誠に 汝 ら に 告ぐ 、 なん じ ら イスラエル の 町 々 を
^
巡り 尽さ ぬ うち に 人 の 子 は 来る べし 。
焼き焦げる
(焼く.焦げる)
延べ語数:
1
0002
,1533,2: 胸 が
^
焼き こげる ほど の 思い な の です 。
解き解れる
(解く.解れる)
延べ語数:
1
0002
,1278,53: この 、 むずかしい こと を 、 周囲 の みんな から 祝福 さ れ て しとげる 法 は ない もの かしら 、 と ひどく ややこしい 代数 の 因数 分解 か 何 か の 答案 を 考える よう に 、 思い を こらし て 、 どこ か に 一 箇所 、 ぱらぱら と 綺麗 に
^
解き ほぐれる 糸口 が ある よう な 気持 が し て 来 て 、 急 に 陽気 に なっ たり なんか し て いる の です 。
走り込み突き当たる
(走る.込む.突き当たる)
延べ語数:
1
0818
,409,14: かく てこ の 荒れ ミコシ が 市街 へ とびだす と 、 どこ へ どう
^
走り こみ 突き当る か 、 担い で いる 十 六 人 に は 分ら ない 。
飲み飲み吹きかける
(飲む.飲む.吹きかける)
延べ語数:
1
0816
,284,29: 又 、 焼酎 を 牛 に 吹きかけ て アンマ する と 肉 が よく なる そう で 、 時々 二 升 ぐらい 吹きかける が 、 牛飼 いが 、 半分
^
飲み 飲み 吹きかける から 実績 は 一 升 ぐらい 吹きかけ た こと に しか なら ない 由 。
撒き撒きやって来る
(撒く.撒く.やって来る)
延べ語数:
1
0141
,4880,43: 行進 を 解散 し た ばかり の 群集 が 押し合い へ し 合い し て いる 間 を 縫っ て 、 赤い プラトーク で 頭 を つつん だ 娘 を のせ た 耕作 用 トラクター が 、 劇場 の 方 から ビラ を
^
撒き 撒き やって来 た 。
押し合い圧し合い押し詰める
(押す.合う.圧し合う.押し詰める)
延べ語数:
1
0672
,305,8: そして 私 は 泥まみれ の 避難 民 に
^
押し あい へしあい 押しつめ られ て 片隅 に 息 を 殺し て いる 。
喘ぎ喘ぎ滑り込む
(喘ぐ.喘ぐ.滑り込む)
延べ語数:
1
1149
,46,13: 汽車 が 宮城 県 の 小牛田 に 、 大雨 の 中 を
^
喘ぎ 喘ぎ 滑り込ん だ の は 、 最早 夜 の 十 時 を 過ぎ て から でし た 。
掴み殺し引き裂く
(掴む.殺す.引き裂く)
延べ語数:
1
0822
,145,7: 日本 武 尊 は その 兄 を
^
つかみ 殺し ひきさい て 棄て て しまっ た から 、 天皇 は その 蛮勇 を 怖 れ 、 諸国 の 悪者 退治 に だし て 殺そ う と さ れる に 至っ た という の で ある 。
ぼりぼり引っ掻く
(ぼる.ぼる.引っ掻く)
延べ語数:
1
0612
,363,33: あか と 土 と 汗 と 雨 と で 、 がばがば に なっ た 服 、 それ に シラミ が うごめき 、 ノミ が 跳び 、 やぶれ から むき出し た 皮膚 に は
^
ぼり ぼり 引っかい た 爪 あと に 血 が にじみ 、 いち めん の カイセン が さ 。
罵り罵り逃げ回る
(罵る.罵る.逃げる.回る)
延べ語数:
1
1072
,4747,9: かれ は 、 うわ言 の よう に 、
^
罵り 罵り 逃げ まわっ て い た が 、
重り合い乱れ合う
(重る.合う.乱れる.合う)
延べ語数:
1
0584
,4,46: 午後 、 流れ 雲 が 空 の あちこち に 浮ん で い た の が 夕方 に なっ て 、 消え去っ たり 寄り 集まっ たり し て いる うち に 、 更に その 上方 高く 、 入道雲 が 出 て き まし て 、 両方 が
^
重り 合い 乱れ 合っ て 、 急 に 暗く なっ て ゆき まし た 。
吹き来波立つ
(吹く.来る.波立つ)
延べ語数:
1
1182
,433,1: 風
^
吹き 来り 波立ち て
抜き干し収める
(抜く.干す.収める)
延べ語数:
1
1076
,2421,11: その 役目 は 抜穂 の 田 に 出 て 稲 を
^
抜き 乾し 収める 以外 に 、 九月 に その 稲 を 京都 に 運ん で 行く 時 に も 、 木 棉 鬘 を 着け て 引道 する 者 は この 稲実 公 で あっ た 。
酔い見だれる
(酔う.見る.だれる)
延べ語数:
1
1073
,7750,20: … … だが 、 せっかく 、 仕組ん だ 宴 遊戯 の 筋書 で は ある が 、 こう 満座 が
^
酔い み だれ て しも うて は 、 ちと 遅い な 。
頷き出受ける
(頷く.出る.受ける)
延べ語数:
1
1073
,3687,20: 将門 は 、 大きな 味方 を 得 た よう に 、 弟 たち の 一語 一 語 を 、
^
うなずき で 受け て は 、 だらし なく 、 鼻 の あ たま の 涙 を 、 水洟 と 一 しょ に 、 こすっ て い た 。
迷い見だれる
(迷う.見る.だれる)
延べ語数:
1
1072
,4962,15: そして のめる が 如く その 影 を 追っ た ものの —— かれ は しどろ に
^
迷い み だれ た —— 搦め た もの か 、 見 遁 し た もの か 、 いずれ が 是 、 いずれ が 非 か 、 と 。
食い鋳添える
(食う.鋳る.添える)
延べ語数:
1
1045
,133,4: ここ で 少し
^
くい い そえ て おく 。
見回し始める
(見る.回す.始める)
延べ語数:
1
0989
,1030,6: 省三 は キョトキョト その 辺 を
^
見 まわし はじめる … … 間 )
歩き出し掛ける
(歩く.出す.掛ける)
延べ語数:
1
0988
,641,11: 待ち な と 言わ れ て その 男 は 、
^
歩き 出し かけ た 足 を とめ 、 グルリ と 國 友 へ 振り返 つ て 、 今 まで と 逆 の 位置 に なつ た 。
し出し訪ねる
(為る.出す.訪ねる)
延べ語数:
1
0988
,4435,16: 案 の 條 、 リスト を 追 つて 一 人 二 人 三 人 と 搜
^
し 出し 訪ね て 行 つて 見 て いる うち に 、 その 事 が 鼻 の 先 に 突きつけ られる よう に ハッキリ し て 來 た 。
付き回り始める
(付く.回る.始める)
延べ語数:
1
0988
,4319,15: それ が 、 黒田 組 を 出 て し まつ て 、 方々 を ウロ
^
つき まわり はじめ て 、 たつ た 二 三 カ月 で 、 まるで いつ ぺん に 幕 を 切 つて 落し た よう に 、 ギョッ と する ほど 見え て 來 た 。
作り見比べる
(作る.見る.比べる)
延べ語数:
1
0988
,3143,25: 例 の 急が ない 歩き 方 で 近寄 つて 來 て 、 睨み合う よう に し て 立つ て いる 私 と 男 を ゆ
^
つくり 見 較べ て から
書き込み始める
(書く.込む.始める)
延べ語数:
1
0988
,1173,34: そして 彼 自身 も 、 その 二 段 に 押入れ の よう に なつ た 下 の 段 に もぐりこみ 、 腹ばい に な つて 、 ポケット から 出し た 手帳 に 又 なにか
^
書き こみ はじめ た 。
浚い込み始める
(浚う.込む.始める)
延べ語数:
1
0985
,477,61: お 光 … … ( その 後姿 を 見送っ て から 、 チョット の 間 ジッ と し て い た が 、 清水 の 方 を チラリ と 見 て ニヤリ と し て 、 次ぎ に 獣 の よう な すばや さ で 膝 の 上 に 置い て い た 買物 袋 の 中 へ ジャガイモ を
^
さらい こみ はじめる )
吹き渡り始める
(吹く.渡る.始める)
延べ語数:
1
0956
,573,10: 強い 風 が 不気味 な 音 を 立て て 、
^
吹き わたり はじめ た 。
響き渡り始める
(響く.渡る.始める)
延べ語数:
1
0956
,211,15: 遠近 の 広大 な 竹林 の 竹 の 葉 の ざわめく 音 が 無気味 に
^
響き 渡り はじめる 。
降り回し始める
(降る.回す.始める)
延べ語数:
1
0852
,455,6: 女 の 良人 が 刃物 を
^
ふり 廻し はじめ た ので 、 逃げださ ね ば なら なかっ た の だ 。
舞い見だれる
(舞う.見る.だれる)
延べ語数:
1
0825
,175,4: ああ 、 獅子 が
^
舞い み だれ て いる で は ない か 。
踏み迷い絶える
(踏む.迷う.絶える)
延べ語数:
1
0799
,37,25: 不思議 な くらい 五郎 兵衛 の 頭 が 上ら なかっ た 理由 は 奈辺 に あり ます か 、 それでも 彼 は 常住 女色 に
^
踏み 迷い 絶え ざる 波瀾 を 捲き 起し て は おり まし た 。
動き回り始める
(動く.回る.始める)
延べ語数:
1
0794
,268,17: し ッ きりなし に 不快 きわまる 大 音 を 発する もの が テーブル の 向う側 を
^
動き まわり はじめ た 。
持ち崩し始める
(持つ.崩す.始める)
延べ語数:
1
0790
,277,19: 「 どうして そう なっ た か と いう と 、 次男 の 石松 が 兄 同様 に 身 を
^
持ち くずし はじめ た から だ な 。
斬り殺し兼ねる
(斬る.殺す.兼ねる)
延べ語数:
1
0784
,128,31: 彼 は 日本 刀 を 握り 、 シノブ 夫人 に 心中 を 追って 、 逃げる を 追いかけ 、 とめ に 入る 侍女 や 使用人 の 男 たち を も 一様 に
^
斬り 殺し かね なかっ た 。
狂い見だれる
(狂う.見る.だれる)
延べ語数:
1
0759
,2512,10: 二 本 の 光芒 は 客席 の 真上 を クルクル
^
狂い み だれ て いる 。
吹き消し始める
(吹く.消す.始める)
延べ語数:
1
0759
,2490,15: ストリップ の 女 は 踊り ながら 、 燭台 を 一つ 一つ 手 にとって 、
^
吹き 消し はじめ た 。
し飼い慣らす
(為る.飼う.慣らす)
延べ語数:
1
0626
,258,5: 権力 によって 人間 を 征服
^
し 飼い 馴らす 秩序 が 何 物 で ある か 。
湧き立ち溢れる
(湧く.立つ.溢れる)
延べ語数:
1
0618
,91,6: しかし 、 その 努力 と 、
^
湧き 立ち 溢れる 混乱 と は 分離 し て 並行 し 、 オレ は 処置 に 窮 し て 立ちすくん だ 。
し鋳眺める
(為る.鋳る.眺める)
延べ語数:
1
0618
,785,45: それ は 裏 の 山 から 村 を 見下す 風景 の 距離 を ちぢめ た だけ の もの だ が 、 バケモノ の ホコラ に すがりつい て 死ん で いる 人 の 姿 を 見る と 、 それ も わが身 に かかわり の ない ソラゾラ
^
し い 眺め ながら も 、 人里 の 哀れ さ が 目 に しみ も し た 。
噛み破り始める
(噛む.破る.始める)
延べ語数:
1
0332
,3,34: 日本 の ファシズム は 、 本年 に 入っ て から 、 特に 国鉄 を はじめ として 大量 の 人員 整理 を はじめて から 、 ひどい 勢い で 各 方面 で 人民 生活 を
^
かみ やぶり はじめ まし た 。
移し出し始める
(移す.出す.始める)
延べ語数:
1
0318
,1233,38: 新しい 短歌 グループ は 、 『 人民 短歌 』 を 機関 誌 として 、 短歌 の 三 十 一 字 の 形式 の 中 に 、 今日 の 市民 生活 の さまざま の 場面 と 情感 を
^
うつし 出し 始め て いる 。
見直し始める
(見る.直す.始める)
延べ語数:
1
0184
,39,60: 軍国 主義 の 餌 じき と さ れ て 来 て い た 日本人 民 の 人間 性 ・ 知性 が 重圧 を とりのぞか れ て むら 立つ よう に 声 を あげ はじめ た とき 、 自我 の 確立 とか 自意識 とかいう こと が 言わ れ はじめ た とき 、 そういう 角度 を 手がかり として 自分 の 人生 を
^
見 なおし はじめ た 若い 人 たち の うち で 、 何人 が 「 チボー 家 の 人々 」 を よん で い た だろ う 。
押し移し始める
(押す.移す.始める)
延べ語数:
1
0142
,1269,52: 十 日 ほど 重吉 が 引こもっ て い た うち に 、 丘 と 丘 の 間 に ある 自立 会 に 向っ て 、 四方 から 流れ よっ て 来 て い た 力 が 、 渦 に なっ て 、 そろそろ と 仕事 の 中心 を 、 市内 へ
^
押し 移し はじめ た 。
追い抜き掛ける
(追う.抜く.掛ける)
延べ語数:
1
0141
,11889,15: 大戦 後 の あの ドイツ が 、 どう です 、 もう そろそろ 英 仏 を
^
追い ぬき かけ て 来 て いる 。
占い出行ける
(占う.出る.行ける)
延べ語数:
1
0081
,566,20: どっち か なあ 、 どっち か なあ … … ええい 、 こんなに 心 の 迷う とき に は 、 金貨
^
うらない で 行け だ 。
擦り擦り起きる
(擦る.擦る.起きる)
延べ語数:
1
0081
,3504,5: みんな は 眼 を
^
こすり こすり 起き た が 、 あたり の よう す を 見る と 、 眠気 は 一 ぺん に 吹き とん で しまっ た らしい 。
囁き出知れる
(囁く.出る.知れる)
延べ語数:
1
0079
,1320,17: それ が 名 霊媒 の 岩 竹 女史 で ある こと は 、 会員 席 から の
^
ささやき で 知れ た 。
描き印し散らす
(描く.印す.散らす)
延べ語数:
1
0013
,104,41: たとえば 、 十 匹 の 蟻 が 、 墨汁 の 海 から 這い 上っ て 、 そうして 白 絹 の 上 を かさかさ と 小さい 音 を たて て 歩き 廻り 、 何やら こまかく 、 ほそく 、 墨 の 足跡 を
^
えがき 印し 散らし た みたい な 、 そんな 工合 い の 、 幽か な 、 くすぐったい 文字 。
付き合い切れる
(付く.合う.切れる)
延べ語数:
1
0002
,2510,26: あなた の 弟 の 直 さん も 、 貴族 として は 、 大 出来 の 男 な ん だ が 、 時々 、 ふっと 、 とても
^
附き 合い 切れ ない 小生意気 な ところ を 見せる 。
喘ぎ喘ぎ急き立てる
(喘ぐ.喘ぐ.急く.立てる)
延べ語数:
1
1072
,4876,22: お 燕 を 、 上 から 抑え つけ て 、 持て余し て い た 黒 ふく 面 の 老人 は 、
^
喘ぎ 喘ぎ 急き たて た 。
掘り出し拾い集める
(掘る.出す.拾う.集める)
延べ語数:
1
0852
,428,35: 私 の 女 の からだ に は 魅力 が ない と 言っ た こと 、 他 の 誰 より も 魅力 が ない と 言っ た こと 、 すべて 女 に 不快 な こと は
^
掘り だし 拾い あつめ て 仔細 に 語っ て きかせ た 。
喋り捲り歌い捲る
(喋る.捲る.歌う.捲る)
延べ語数:
1
0755
,2,17: けれども 温泉 場 で ある から 、 道路 に は 広告塔 が あっ て 休む こと なく
^
喋り まくり 唄い まくっ て いる し 、 旅館 から は 絶え間 なく ラジオ が がなり たて て 、 ヘタクソ な ピアノ も きこえる 。
絡み合い抱き合う
(絡む.合う.抱く.合う)
延べ語数:
1
0691
,554,4: いま 滝 壺 に
^
からみ 合い 抱き あっ て い た 若い 男女 と 同じ よう な もの だ 。
説き去り説き来る
(説く.去る.説く.来る)
延べ語数:
1
0099
,827,14: 『 教行信証 』 において 種々 の 経論 を 引い て 諄々 として 教法 を
^
説き 去り 説き 来る 親鸞 は 、 諸 所 において 突如 と し て 転換 し て いわゆる 自 督 の 文 を 記し て いる 。
斎き祭り申す
(斎く.祭る.申す)
延べ語数:
1
1076
,2345,52: 神祇 という 言葉 は 、 今 は 至って 心 軽く 、 範囲 を 明らか に せ ず に 用い られ て いる が 、 本来 は 天神 地祇 、 或いは 天 社 国 社 と 謂っ た の も 同じ で 、 つまり は 斯邦 の 有り と 有る 家々 に 、
^
斎き 祀り 申す 神 々 の 総称 と いう べき もの だっ た 。
聞き出し得る
(聞く.出す.得る)
延べ語数:
1
1074
,1284,26: 同じ 一つ の 喜界島 に も 、 まだ この 七夕 由来 と 結合 し なかっ た 、 以前 の 形 と も 見る べき もの が
^
聴き 出し 得 られる 。
踏み出張る
(踏む.出る.張る)
延べ語数:
1
1074
,1145,13: ガイキ は 感冒 、 ネコ モノ は 腫物 も 同じ で フンデハレ は
^
踏み 出 はれ だから 、 趣意 は ネブタ・マメノハ と よく 一致 し て いる 。
流し去り得る
(流す.去る.得る)
延べ語数:
1
1074
,1114,5: 次に そういう ネブタ を
^
流し 去り 得る もの だ と 、 心得 て い た の が おかしい と 思う 人 たち も もちろん 今 は 多い 。
聞き取り下す
(聞く.取る.下す)
延べ語数:
1
1073
,5715,9: ま 、 仔細 は 、 経 基 から お
^
聞き とり 下さ れ い 」
打ち仰ぎ引く
(打つ.仰ぐ.引く)
延べ語数:
1
0981
,531,3: 私 たち は
^
打ち 仰ぎ 引か れ て 行っ た
ぼりぼり掻く
(ぼる.ぼる.掻く)
延べ語数:
1
0956
,1297,3: ( 足 を
^
ぼり ぼり 掻い て いる )
飛び去りゆく
(飛ぶ.去る.ゆく)
延べ語数:
1
0918
,420,29: 私 は 、 私 の 問い の 中 に 、 私 の 魂 の 中 と 同じ よう に 大地 そのもの の わななき 、 進ん で いく 大地 の
^
飛び 去り ゆく わな なき を 感じ た 。
滾り打ち奮う
(滾る.打つ.奮う)
延べ語数:
1
0903
,174,49: 如何 に 、 第 二 年 目 を 組立て て 行く か 、 自分 の 家 に 集まる 一 握り の 青年 を 基礎 に 、 歴史 の この 大きな リズム の 中 に 、 いかに 再び 乗 入る る か 、 再び 自分 は 身 の 中 に
^
たぎり 打ち ふるう もの を 感ぜ ず に は い られ ない の で ある 。
探し縋り付く
(探す.縋る.付く)
延べ語数:
1
0857
,99,74: 生き てる 人間 という もの は 、 ( 実は 死ん だ 人間 で も 、 だから 、 つまり ) 人間 という もの は 、 自分 で も 何 を しでかす か 分ら ない 、 自分 と は 何 物 だ か 、 それ も てんで 知り やし ない 、 人間 は せつない もの だ 、 然し 、 ともかく 生きよ う と する 、 何とか 手探り で でも 何 か まし な 物 を
^
探し 縋り つい て 生きよ う という 、 せっぱつまれ ば 全く 何 を やらかす か 、 自分 ながら たより ない 。
飛び立ち得る
(飛ぶ.立つ.得る)
延べ語数:
1
0842
,3080,10: その とき 後足 が すぐ 地 を けっ て
^
跳び 立ち うる 状態 に そろえ られ て い たり 、 そらし た 目 が 実は それとなく ジッ と 主人 に そそが れ て いる 時 に は 、 彼 の 謝罪 の 意志 は 微弱 で 、 事 と 次第 によって は 主人 と もう 一 戦 やる 覚悟 を もっ て おり 、 彼 の 腹の中 は まだ ブス ブス 燃え て いる の だ 。
行き届き得る
(行く.届く.得る)
延べ語数:
1
0838
,179,14: 忠義 という 修身 上 の 言葉 、 女 大学 的 に 説明 の
^
行き とどき うる 言葉 は 形式 的 で 、 本当に 充実 し た 内容 が ない の が 普通 で ある が 、 献身 という の は 情愛 の 自然 に 高まり 発し た 内容 が あっ て 、 経済 的 に 女 を 従属 せしめ て いる 男 にとって 、 男 を ハラ ワタ から ゆりうごかし 、 男 を みたし うる 力 は 、 女 の 献身 に こす 何 物 も あり 得 ない もの で ある 。
聞き取り願う
(聞く.取る.願う)
延べ語数:
1
0816
,291,61: たまに サイダー 十 本 に ナマ 卵 を ぶちこみ 泡 の 立つ 奴 を 牛 に のま せ たり する こと も 秘訣 だ けれども 、 実際 は 愛情 、 主人 の 情 が 牛 に 通じる こと によって 、 牛 が スクスク 肥育 する という の で ある が 、 この へん は 伊勢 神話 の 現代 篇 として お
^
聞き とり 願う 。
成り隠し込む
(成る.隠す.込む)
延べ語数:
1
0794
,362,23: むろん これ に は 紐 が つけ て あっ て 、 あと で たぐり よせ て ポケット へ なり ボックス の 中 へ
^
なり 隠し こむ の です 。
羨み仰ぎ見る
(羨む.仰ぐ.見る)
延べ語数:
1
0792
,329,7: しかし だ ね 、 万 人 が
^
羨み 仰ぎ みる よう な その 肉体 を あの セラダ の よう な 奴 に くれ て やる気 に なる ぐらい 勇気 の ある あなた なら 、 あなた の 魂 の 方 を この 無学 の オイボレ に くれる だけ の 勇気 だって あり やし ない か と —— そこ は 助平根性 だ よ 。
ぼり聞き正す
(ぼる.聞く.正す)
延べ語数:
1
0786
,750,12: あと で 弁 内 に 現場 の 様子 を 根 ぼり 葉
^
ぼり 訊き ただす の は 古い 手 だ 。
取り見出す
(取る.見る.出す)
延べ語数:
1
0780
,527,10: 自分 の 一 個 の 大事 に 逆上 し て
^
取り み だし て い た の だ 。
書き出し解く
(書く.出す.解く)
延べ語数:
1
0759
,5907,17: 「 ええ 、 こんど い ら ッ し ゃる 時 まで に 、 必要 な もの を
^
書き だし とく わ 」
取り鋳出す
(取る.鋳る.出す)
延べ語数:
1
0759
,4861,8: 「 さて 、 鉛筆 の 代り に 、
^
とり い だし ます 品物 は 、 ハッハ 」
伐り出し取る
(伐る.出す.取る)
延べ語数:
1
0732
,1138,7: すでに 一 年 半 にわたって 用材 を
^
伐り だし とる 。
干作り返る
(干る.作る.返る)
延べ語数:
1
0661
,35,76: 雨 が 降 つて も 、 低 気圧 襲来 大 暴風雨 狂 瀾怒 濤 といふ 時 でも 、 風 を ひい て 熱 が あ つて も 出掛け て 行く ので 、 人 ッ 子 一 人 ゐ ない 狂 瀾怒 濤 に くる くま かれ たり 、 ぐいく 引き こま れ たり 、 叩きつけ られ たり 押し倒さ れ たり 、 あまり 気持 の い ゝ もの で は ない が 、 他日 輸送 船 が
^
ひ つくり 返 つ て みんな 死ん で も 自分 だけ 助から う といふ 魂胆 だ から 、 かう し て 人 ッ 子 一 人 ゐ ない 暴風雨 下 、 暗澹 たる 空 の 下 に 、 波 に くる くま きつけ られ て 叩きつけ られ て ゐる と 、 い つたい 外 の 日本人 は 自殺 する つもり な の か な 、 と 自分 だけ ひどく 頼もしく な つ て くる ほど だ 。
喘ぎ喘ぎ上る
(喘ぐ.喘ぐ.上る)
延べ語数:
1
0613
,641,7: 年寄り 夫婦 が 手 を つない で
^
喘ぎ 喘ぎ 登っ て ゆく 。
拭き拭き行く
(拭く.拭く.行く)
延べ語数:
1
0613
,324,13: 負傷 者 は だいぶん 多い よう です 」 婦長 さん が 手 を
^
拭き 拭き いっ た 。
躓き躓き歩く
(躓く.躓く.歩く)
延べ語数:
1
0544
,429,0:
^
躓き 躓き 歩い た 。
入り込み得る
(入る.込む.得る)
延べ語数:
1
0541
,337,34: その 手紙 の 幾つ か が 示す よう に 、 彼女 は 過去 の 時代 の 名残り の よう な 存在 で あっ て 、 その ため に すっぽり と 手紙 の 中 に
^
はいり 込み 得 た の で も あろ う か 。
出直し研ぐ
(出る.直す.研ぐ)
延べ語数:
1
0512
,15,2: 「 又
^
出 なおし とい で !
読み読み持つ
(読む.読む.持つ)
延べ語数:
1
0505
,773,24: 一 人 ほか 居 ない この 村 がかり の 郵便 配達 が 、 さぞ 可笑しい 顔 を し て あの 一 本道 を
^
よみ よみ 持っ て 来 た 事 だろ う と 思う と 、 他人 に 知ら れ ず に すむ べき 内輪 の 恥 が パッ と 世間 に 拡がっ た 様 な 気 が し て 、 居 て も 立っ て も 居ら れ ない 様 に なっ た 。
し描き得る
(為る.描く.得る)
延べ語数:
1
0477
,31,52: 性的 交渉 の 苦々し さ を 知ら ぬ 女 として 生活 し 得る 社会 に なっ て こそ 、 その よう な 恋愛 を し 得 て こそ 、 始めて 女 は 絶大 の よろこび をもって 、 階級 的 統一 体 として の 美 を 男 の 内 に も 発見
^
し 描き 得る 。
取り取り練る
(取る.取る.練る)
延べ語数:
1
0430
,149,81: 広い 桜 の 生 わっ た 野道 を 、 多勢 の 子供 に ぞろぞろ と あと を つか れ ながら 、 赤い トルコ帽 に 、 あさ ぎ の 服 を 着 た 楽隊 を 先頭 に し て 、 足 に 高い 棒 材 で つぎ足し を し 、 顔 を 白粉 や 何 で 可笑しく そめ た 男 が 、 ジョーカー の よう な 帽子 を かぶっ て 、 両手 を はげしく 振り 、 腰 を 曲げ て 調子 を
^
とり とり ねっ て 行く 。
描き出去る
(描く.出る.去る)
延べ語数:
1
0385
,9,47: その 背景 と し 、 侵略 者 として の 本質 を かたる エピソード として 、 土方 という 隊長 の 階級 的 タイプ を 一貫 し て 描き つつ 、 主人公 野田 その他 の 性格 と 動き と を 蒙 古 の 原始 的 生活 の 前 に
^
描き 出 さる べき で あっ た 。
湧き鋳出る
(湧く.鋳る.出る)
延べ語数:
1
0170
,99,10: そして 同時に 、 モナ・リザ は 、 自分 の なか に
^
湧き い で た 新しい 人生 の 感覚 について 、 それ が 、 どういう 種類 の もの で ある か という こと は 、 自分 に対して 明瞭 に し て い なかっ た と 思わ れる 。
移し汲み取る
(移す.汲む.取る)
延べ語数:
1
0160
,129,26: 詩情 の 究極 は 人間 へ の 愛 で あり 、 愛 は 具体 的 で 、 いつも 歴史 の それぞれ の 段階 を 偽り なく
^
うつし 汲み とる もの で ある から こそ 、 そこ に 真実 と 美 の より どころ と なり うる 。
刈り着めく
(刈る.着る.めく)
延べ語数:
1
0141
,18018,17: 刈 上げ た かぼそい ぼん のく ぼ を 見せ 、 厚ぼったい 部屋 着 が 、 大人 の
^
かり 着 めい て 見える なで肩 で ——。
噛み噛み呻く
(噛む.噛む.呻く)
延べ語数:
1
0112
,1387,45: 目 の 前 に は 、 すっかり 馬鹿 に なっ た 自分 が 元 の 完全 な 頭 だっ た 時 苦労 し て 書い た もの 、 あつめ た もの を 笑い ながら やぶい て 居る 様子 だの 、 夜着 の 衿 を
^
かみ かみ うめき ながら 死ん で 行く 自分 の 心持 を 想像 し て どうしても それ から のがれ られ ない きまっ た 時 の 様 に ボロボロ 涙 を こぼし た 。
飛び飛び行く
(飛ぶ.飛ぶ.行く)
延べ語数:
1
0098
,2829,6: 駅 まで 泥 路 を
^
跳び 跳び 行く の に も 二 人 は 何となく 気 も 軽く なっ た が 、 降っ たり やん だり し て いる 雨 の 中 で 、 開業 不明 の 行く先 き の 宿 を 思う と 少し 無謀 だっ た か と 思う 。
拾い拾い上る
(拾う.拾う.上る)
延べ語数:
1
0098
,2186,2: 焚木 を
^
拾い 拾い 登る と 一 歩 ごと に 、 平野 は 眼 の 下 に 稀 に 見る 美しい 全貌 を 顕し て 来る 。
巡り見渡す
(巡る.見る.渡す)
延べ語数:
1
0091
,1583,11: 彼女 は 大きく 眼 を 見開き 、 室内 を ぐるっと 一
^
めぐり 見 わたし た 。
見破り遣る
(見る.破る.遣る)
延べ語数:
1
0082
,1280,7: おれ を にせもの だ と いっぺん で
^
見 やぶり や がっ た 」
立ち鋳出る
(立つ.鋳る.出る)
延べ語数:
1
0080
,1307,28: 助手 たち は 、 左右 へ ぱっと 、 花 が 飛ぶ よう に わかれる と 、 三角 軒 狐 馬 師 が しずしず と 舞台 の 中央 に
^
立ち い で て 、 口上 を のべる 。
喘ぎ喘ぎ言う
(喘ぐ.喘ぐ.言う)
延べ語数:
1
0003
,1993,0:
^
喘ぎ 喘ぎ 言っ た 。
流し解く
(流す.解く)
延べ語数:
1
1183
,80,5: 手桶 に 五 六 ぱい
^
流し とい て 、 樋 の 水 を 引き ながら 湯 かき 棒 で 掻回 そう と し た 時 です 。
忍び出す
(忍ぶ.出す)
延べ語数:
1
1183
,135,19: それから 女 の 下着 は 窓 の 外 へ 投げ 、 女 の ド テラ を 着こ ん で
^
忍び 出す 。
走り来る
(走る.来る)
延べ語数:
1
1182
,229,6: 狂乱 の 犬 を ぞくぞく と
^
走り こ ませ
切り刻む
(切る.刻む)
延べ語数:
1
1182
,1119,1: 小さく
^
切り きざま れ て 肉屋 で 売ら れる ほう が いい か
ばり出る
(ばる.出る)
延べ語数:
1
1177
,1372,17: 「 ありゃ よう 、 大きい 声 で いえ ねっ けど 、 ああ みえ て ひで え 慾
^
ばり でよ う 、 儲け が いいっ せ ば どこ へ だって 飛ん で 行く よ 。
付き会う
(付く.会う)
延べ語数:
1
1175
,447,27: すると 陳 さん は すっかり 感激 し て 、 もっと 飲み なさい もっと 飲み なさい と コップ に 老酒 を 注い で 呉れ 、 以後 友人 として
^
つき 会っ て 欲しい など と 言う 。
し掻く
(為る.掻く)
延べ語数:
1
1175
,164,15: 「 うん 」 不破 は 面倒くさ そう に 顎 の あたり を が し が
^
し 掻き まし た 。
企み遣る
(企む.遣る)
延べ語数:
1
1175
,1026,2: 何 か
^
たくらみ や がっ た な 、 と それ を 持っ て 僕 は 部屋 に 戻っ て 来 た 。
掃き遣る
(掃く.遣る)
延べ語数:
1
1174
,982,27: 「 あいつ ら 、 さっき おれ たち と 売店 の 前 で すれ違っ た 時 、 ふん と 言っ た 調子 で 、 唾 を 地面 に
^
はき や がっ た 」
付き上る
(付く.上る)
延べ語数:
1
1174
,647,2: やがて
^
つき 上っ た 餅 が 縁側 に 運ば れ て 来る 。
庇い合う
(庇う.合う)
延べ語数:
1
1174
,478,11: 「 役所 の 汚職 を 、 役人 ども が 皆 で
^
かばい 合う よう な もん だ ね 。
移り行く
(移る.行く)
延べ語数:
1
1174
,2718,3: 栄介 は
^
移り 行く 景色 を 眺め ながら 、 ぼんやり し た 声 で 言っ た 。
刈り合う
(刈る.合う)
延べ語数:
1
1174
,2012,7: 子供 の 時 から 、 お互い に
^
刈り 合う の で ある 。
干し解く
(干す.解く)
延べ語数:
1
1174
,1035,6: 「 こんな ところ に ギプス を
^
乾し とく と 、 犬 や 野良猫 が 便 を し やし ない か な 。
進み悩む
(進む.悩む)
延べ語数:
1
1173
,787,10: 杖 を つい て サンホセ 盆地 へ の 道 を
^
進み 悩み ながら 、 自分 の 為 に だけ 生きよ う と 宇治 が しみじみ 決心 し た の も 、 彼 が 見聞き し た 現実 が はっきり それ を 教え た から で あっ た 。
傾き立つ
(傾く.立つ)
延べ語数:
1
1173
,600,19: 湿っ た 地面 を 踏ん で 横手 に 廻る と 、 其処 は 羊歯 の 乱れ 茂る 間 に
^
傾き 立っ た 小屋 で あっ た 。
喘ぎ進む
(喘ぐ.進む)
延べ語数:
1
1173
,425,0:
^
あえぎ 進み ながら 宇治 は 此 の 時 はじめて こう 思っ た の だ 。
行き磨く
(行く.磨く)
延べ語数:
1
1172
,452,16: 人間 の 心 の 奥底 に ある 極度 に 非情 な もの を 、 育て て
^
行き 磨い て 行き 、 それ を 自我 に まで 拡げ て 行っ た に 違い ない 。
申し継ぐ
(申す.継ぐ)
延べ語数:
1
1172
,292,25: その ため 夜 の 当直 で は 、 彼等 は そろっ て 居眠り し 、 一 通 の 電報 が 交替 の 度 に そのまま
^
申し 継が れ 、 朝 に なっ て も 完全 な 翻訳 が 出来 て い なかっ たり する 。
打ち奮う
(打つ.奮う)
延べ語数:
1
1172
,1333,3: 物すごい 速度 で
^
打ち ふるう 羽 の 感触 が 、 汗ばん だ 掌 に 熱い ほど 痛かっ た 。
這い伏す
(這う.伏す)
延べ語数:
1
1172
,1159,0:
^
這い 伏し て 助命 を 乞う だろ う か 。
訛りめく
(訛る.めく)
延べ語数:
1
1171
,441,3: 抑揚 に
^
訛り めい た もの が ある が 、 一応 標準 語 で あっ た 。
し荒む
(為る.荒む)
延べ語数:
1
1171
,3890,23: 丹尾 の 顔 は 疲労 の ため か 、 酔い の せい か 、 四 日 前 に くらべる と 、 すこし 憔悴
^
し 荒ん で い た 。
言い諭す
(言う.諭す)
延べ語数:
1
1171
,3746,5: 得意 そう な 、
^
言い さとす よう な 声 を 出し た 。
探し成る
(探す.成る)
延べ語数:
1
1171
,3555,11: 「 乗せ た か と なら 、 他 ん ひと ば
^
捜し なっ せ 」
来散る
(来る.散る)
延べ語数:
1
1171
,3257,21: 「 泥水 が ひ いち 、 水道 ん 栓 ば ひねっ たら 、 きれ か 水 が ジャーッ と 出 て
^
来 ち 、 あたし ゃあぎゃんなうまか 水 ば 、 飲ん だ こと は あり まっ せん と 」
漂い動く
(漂う.動く)
延べ語数:
1
1171
,2685,11: 武蔵野 の 逃水 の よう に ちらちら と 、 水 が
^
ただよい 動い て いる よう だ 。
踏み誤る
(踏む.誤る)
延べ語数:
1
1169
,1,54: 我々 は 昭和 六 年 満州 事変 の 発生 以来 、 昭和 二 十 年 太平洋戦争 の 終了 に 至る 迄 、 我国 が 対外 関係 に 於い て 執り 来っ た 行動 を 、 冷静 に 、 客観 的 に 顧み て み ます る なら ば 、 遺憾 ながら 正しい 道 を
^
踏み 誤 まっ た 事実 を 認め ざる を 得 ませ ぬ 。
執り来る
(執る.来る)
延べ語数:
1
1169
,1,29: 我々 は 昭和 六 年 満州 事変 の 発生 以来 、 昭和 二 十 年 太平洋戦争 の 終了 に 至る 迄 、 我国 が 対外 関係 に 於い て
^
執り 来っ た 行動 を 、 冷静 に 、 客観 的 に 顧み て み ます る なら ば 、 遺憾 ながら 正しい 道 を 踏み 誤 まっ た 事実 を 認め ざる を 得 ませ ぬ 。
腐し合う
(腐す.合う)
延べ語数:
1
1157
,2,41: 似 た よう な こと は 、 同郷 人 の 間 に しばしば 見かけ たり 、 経験 し たり する 風景 で 、 お 互 が お 互 の 日本語 を 、 おき な わ やまと ぐち だ と 言っ て
^
くさし 合っ て いる 図 な の で ある 。
笑い治す
(笑う.治す)
延べ語数:
1
1154
,76,9: と 、 お さわ は 、 もう一度 、
^
わらい 直さ なけれ ば 承知 し なかっ た 。
番い合う
(番う.合う)
延べ語数:
1
1153
,89,41: なんだか わから ない が 、 忘れ たら たいへん と 『 じ ばん じ ょう 、 じ ばん じ ょう … … 』 と お 経 の よう に 唱え ながら 道 を 急い で いる と 、 途中 で 犬 が
^
つがい 合っ て い た 。
忍び会う
(忍ぶ.会う)
延べ語数:
1
1153
,358,21: そして い つ と は なし に 、 あみ だ 池 の 「 ぼん や 」 で 人目 を 避け て
^
しのび 会う 仲 と なっ て い た 。
食い捲る
(食う.捲る)
延べ語数:
1
1153
,223,6: ところが 一 日 好き な だけ
^
食い まくっ たら 、 つぎ の 日 から は 見る の も いや に なる 。
飛び買う
(飛ぶ.買う)
延べ語数:
1
1153
,184,18: 棧橋 に 立っ て 思い切り 深呼吸 を し 、 巨大 な 外国 船 の 姿 や かもめ の
^
飛び かう 紺ぺき の 遠い 海 を ながめ ながら 、 さまざま の 空想 を 描く の だっ た 。
探し回す
(探す.回す)
延べ語数:
1
1152
,552,7: 「 気味が悪い な 、 花房 探偵 に
^
捜し 廻さ れ ちゃ —— 尤も お尋ね者 に なる ほど の 覚え も 無い が 」
罵り喚く
(罵る.喚く)
延べ語数:
1
1152
,490,25: 三郎兵衛 は 忿怒 と 失望 に かり 立て られ て 、 醜い 顔 を 紫色 に 上気 さ せ 、 地団駄 を 踏ん で
^
罵り わめく の です 。
打ち上る
(打つ.上る)
延べ語数:
1
1152
,228,9: 失踪 し た 令嬢 奈々子 の 、 少し
^
打ち 上っ た 、 貴族 的 な 上品 さ に 比べ て 、 美保子 の 美し さ は 庶民 的 で 、 そして 清潔 で さえ あり まし た 。
積み来る
(積む.来る)
延べ語数:
1
1152
,118,24: これ は 心 を 籠 め た 贈り物 だ 、 が 唯 の 死 で は 、 汝 が 五 十 八 年間 に
^
積み 来っ た 悪業 に 酬 ゆる ため に は 、 あまりに も 無造作 で 軽少 過ぎる 、 そこで 、
隠し残す
(隠す.残す)
延べ語数:
1
1151
,79,0:
^
隠し 残さ れ た 円い 頤 に は 、 桃色 真珠 の 凝脂 が 、 速い 廊下 の 灯 を 受け て 異様 に 神聖 な もの の よう に 私 の 眼 に チラ 付き ます 。
渡り済む
(渡る.済む)
延べ語数:
1
1151
,37,5: 「 それ が 一 と
^
渡り 済ん だ 後 で 、 今度 こそ は 、 この クラブ 始まっ て 以来 の 、 最も 魅力 ある 催 を いたし 度 いと 思い ます 。
吸い入る
(吸う.入る)
延べ語数:
1
1150
,138,6: 幸子 と 馬 吉 は
^
吸い 入る よう に 聴い て おり ます 。
揉み抜く
(揉む.抜く)
延べ語数:
1
1149
,48,17: 乗客 の 驚き と 不平 は 、 くだくだしく 申す まで も あり ませ ん 、 散々
^
揉み 抜い た 揚句 、 一部 の 客 は 列車 の 中 で 一夜 を 明かし 、 金 廻り が 良い か 、 健康 上 に 差 支 の ある 人達 は 、 不平 たら たら で 、 町 の 宿屋 に 分宿 する こと に なり まし た 。
覗き得る
(覗く.得る)
延べ語数:
1
1146
,15,51: 「 私 の 考え に よれ ば 、 夢 は 第 四 次元 の 未知 の 世界 と 我々 の 生活 し て いる 第 三 次元 の 世界 と の 交渉 で は ある まい か —— いやいや 、 人間 の 夢 こそ は 我々 が フォース・ディメンション の 世界 を
^
覗き 得る 、 唯一 の 窓 に 違い ない と 思う の で あり ます 」
去り行く
(去る.行く)
延べ語数:
1
1143
,72,37: 砂原 で 見 て い た 若い 男 が 二 三 人 、 たまりかね て 飛込み まし た が 、 第 二 、 第 三 の 浪 に 妨げ られ て 、 その 時 沖 に
^
去り 行く 浪 頭 の 上 に 吐き出さ れ た 、 黄色い 水着 に 近づく こと など は 思い も より ませ ん 。
踏み治す
(踏む.治す)
延べ語数:
1
1143
,206,11: 「 そして お互い に 許し 合っ て 、 もう一度 スタート を
^
踏み 直す こと だ 、 俺 も 、 君 も 、 まだ 年取っ た わけ で は ない 」
刈り出す
(刈る.出す)
延べ語数:
1
1142
,47,14: 早速 三 文字 紋 弥 を 呼ん で 、 もう一度 領内 の 美人 を
^
刈り 出す よう に 申し付け まし た 。
競い踊る
(競う.踊る)
延べ語数:
1
1142
,169,44: 囃子 と 唄 に は 男 を 交え まし た が 、 踊る の は 全部 妙齢 の 娘 達 、 一 隊 は 二 十 人 三 十 人 ずつ 、 真夏 の 陽 を 浴び て 、 此処 を 先途 と
^
競い 踊る 様 は 、 まことに 奇観 と 言う の 外 は あり ませ ん 。
誘い誘う
(誘う.誘う)
延べ語数:
1
1142
,123,4: 二 人 は
^
誘い 誘わ れる よう に 、 庭 の 闇 の 中 を 裏 木戸 の ところ へ 辿っ て 居り まし た 。
匂い来る
(匂う.来る)
延べ語数:
1
1141
,246,7: 涙 に 薫 蒸さ れ て 、
^
匂い こ ぼ るる 処女 の 顔 の 美し さ ——、
断り申す
(断る.申す)
延べ語数:
1
1141
,212,27: 「 お 気の毒 乍 ら 、 金森 家 の 御 嫡 、 出雲 守 頼 門 殿 と 聞い て は 、 この 縁談 確 と お
^
断わり 申す 」
荒み行く
(荒む.行く)
延べ語数:
1
1141
,181,12: 父 金森 兵部 少 輔 の 暴政 に 、 日毎 に
^
荒み 行く 領内 の 気風 や 、 八幡 城 の 不道徳 な 生活 など 、 頼 門 に 取っ て は 噴火 山上 の 生活 の よう に 思え て なら なかっ た 折 、 山中 の この 清らか な 生活 は 、 どんなに 心持 を 和め て くれ た こと でしょ う 。
奪い盗る
(奪う.盗る)
延べ語数:
1
1141
,177,13: 山中 にて 賊 に 逢い 、 腑 甲斐 なく も 衣類 両刀 まで
^
奪い 盗ら れ て ござる が ——」
食い太る
(食う.太る)
延べ語数:
1
1140
,89,11: 河馬 の よう に 醜く 、 河馬 の よう に
^
食い 肥っ た 六 十 歳 の 老人 が 、 二 十 五 歳 の 世にも 美しい 女流 詩人 を 、 金 の 力 で 配偶 に し 、 自分 の 死水 を 取ら せ た の さえ 、 世 の 常識 を 蹂躙 し た 怪しから ぬ し わざ な のに 、 自分 の 死後 に まで 干渉 の 手 を 伸ばし て 、 美しい 鈴子 夫人 に 一 年間 の 孤閨 を 守ら せる と は 、 何たる 醜い 嫉妬 ぞ や —— という の です 。
隠しおう
(隠す.おう)
延べ語数:
1
1140
,256,16: その 人間 は 私 の 同情 を 裏切っ て 、 自分 の 罪 を 永久 に
^
隠し おわ せる ため に 、 私 の 毒殺 を 計画 し 、 着々 実行 を 進め て いる こと が 、 今 —— 肝臓 に 致命 的 な 傷害 を 受け て から 始め て 発見 さ れ た の だ 。
込み残す
(込む.残す)
延べ語数:
1
1140
,234,47: 「 さて 皆様 、 か 様 な 席上 に 持出す の は 、 甚だ 無 躾 で 相 済み ませ ん が 、 明日 は 森川 夫人 に なら れる 鈴子 さん に 、 国府 未亡人 の 最後 の 思い出 として 、 金 弥 老人 の 吹
^
込み 遺し た 、 レコード を お 聴か せ しよ う と 思い ます 」
語り進む
(語る.進む)
延べ語数:
1
1139
,9,54: 事務 家 の よう な 風采 を し た 中 年男 の 和久井 献作 は 、 彼 自身 の 作品 に よく 出 て くる 、 刻み の 深い 特色 的 な 唇 に 物 優しい 微笑 を 湛え 、 クリ クリ と し た 子供 らしい 瞳 を 輝かし ながら 、 こう
^
語り 進む の です 。
切り来る
(切る.来る)
延べ語数:
1
1137
,175,25: その後 ヨタ 者 の 半沢 伝次 は 姿 を 見せ ませ ん が 、 困っ た こと に 、 幽 里子 も それ っ
^
切り 来 なく なっ て しまっ た の です 。
防ぎ戦う
(防ぐ.戦う)
延べ語数:
1
1136
,331,6: が 、 由紀子 は よく
^
防ぎ 闘っ て 、 さい ご に 書斎 と の 境 の 扉 に 追い詰め られる と 、 何処 から 鍵 を 出し た か 、 その 扉 を 簡単 に 開け て 書斎 に 飛び込み 、 追いすがる 卓 二 の 鼻 の 先 に ピシリ と 返り 扉 を 締め た の です 。
誇り合う
(誇る.合う)
延べ語数:
1
1135
,14,53: 一 人 は 彫物 の 名人 で 六郷 左京 、 一 人 は 笛 の 名手 で 名川 采女 、 残る 一 人 は 小唄 と 鼓 の 上手 で 、 伊東 甚 三 郎 と いい 負け ず 劣ら ず 、 殿 の 御 機嫌 を 取結ん で 、 その 恩寵 を
^
誇り 合っ て い た の です 。
死に導く
(死ぬ.導く)
延べ語数:
1
1134
,68,16: 葬 い が 済ん で 何 も 彼 も 一段落 を 告げる と 、 夫人 を
^
死に 導い た 別荘 は 見る の も 嫌 だ と 言っ て 、 その 年のうち に 取り つぶさ せ 、 一 人 取 残さ れ た 喜 田川 三郎 氏 は 、 野心 も 、 功業 も 、 名誉 も 、 利益 も 振り 棄て て 、 そのまま 何処 と も 知れ ぬ 放浪 の 旅 に 上っ て しまい まし た 」
迫り会う
(迫る.会う)
延べ語数:
1
1134
,27,44: 千束 守 は その 道 の 猛者 で は あり 、 歌 より も 恋 の 狩人 として 有名 でし た が 、 伊太利 から 帰っ て 間もなく 、 フト し た 機会 に この 素晴らしい 幼 な 馴染 の 志津子 婦人 に
^
迫り 逢っ て から は 、 身 も 世 も 忘れ た 姿 で 、 志津子 夫人 に 夢中 に なっ て 居り まし た 。
召し放す
(召す.放す)
延べ語数:
1
1132
,228,30: 勤め 向 の 不首尾 により 、 妻木 右 太 之 進 三月 目 に は 御 役 御免 に なり 、 三 年 目 に は もう 扶禄 を
^
召し 放さ れ て 、 一介 の 浪人 に なっ て 居り まし た 。
炊き上る
(炊く.上る)
延べ語数:
1
1132
,20,5: 盧 生 が 飯 の
^
炊き 上る まで に 五 十 年 の 夢 を 見 た という の も 、 決して 作り事 と ばかり は 申さ れ ませ ん 。
抜き合う
(抜く.合う)
延べ語数:
1
1132
,108,25: 「 それで よし 、 元々 貴公 達 は 、 莫逆 の 仲 で は ない か 、 一 婦人 の ため に 、 刀 まで
^
抜き 合う と は 何 ん たる こと だ 」
拭い燃す
(拭う.燃す)
延べ語数:
1
1126
,55,4: ずいぶん 部員 の 尻
^
ぬぐい もさ せ られ て ね 。
温み取る
(温む.取る)
延べ語数:
1
1124
,17,1: もっと
^
温み と 柔らか さ が 欲しい 。
有り出す
(有る.出す)
延べ語数:
1
1121
,26,20: しかし 、 彼 の 言葉 を ほんと と すれ ば 、 先生 に は いろいろ な 面 が お
^
あり だそ う です から 、 お 書斎 で の 御 生活 は あるいは あの 円満 な 社交 と は きり 離さ れ て おら れる の かも 知れ ませ ん 。
掘り返る
(掘る.返る)
延べ語数:
1
1119
,245,13: 公正 の 命 によって 、 直ちに 雑木林 の 栴檀 の 根元 が
^
掘り 返 え さ れ 、 間もなく 公 高 らしい 少年 の 白骨 が 現われ た と 執事 によって 報告 さ れ た の だっ た 。
盗み知る
(盗む.知る)
延べ語数:
1
1117
,299,33: 僕 は その 心 を 大切 に し て い た のに 、 その 心 の 中 に まで 忍び 入っ て 、 僕 一 人 で 思っ て いる こと を
^
盗み 知ろ う と する 者 が あっ て は 堪っ た もの で は ない 。
成り申す
(成る.申す)
延べ語数:
1
1115
,288,9: なるほど 、 もはや 倉 の 中 は 暗く なく
^
なり 申し た 。
置き下す
(置く.下す)
延べ語数:
1
1115
,272,8: 持 彦 さま 、 しかと 手 を おにぎり
^
置き くださ れ ませ 。
入り申す
(入る.申す)
延べ語数:
1
1115
,175,15: 「 水 に つかる こと が 厳か な 御 式 なら 、 やつ がれ 毎日
^
這入り 申そ う 。
渡り出る
(渡る.出る)
延べ語数:
1
1114
,48,6: 「 こ たび 初めて の 庭
^
わたり で ない こと を 今 から 考える と 、 覚え が あり ます 。
走り付く
(走る.付く)
延べ語数:
1
1114
,449,4: 彼 が 其処 に
^
走り つい た 時 に も 、 火の手 は 背後 に も 、 前 に も 幾 層 と なく 縞目 を 縒 って 追っ て い た 。
消し出す
(消す.出す)
延べ語数:
1
1114
,442,10: 村人 ら は 自分 の 放け た 火 を
^
消し 出し た が 、 生憎 の 追風 に は もう 手 の 尽し よう も なく 拡がっ た 火の手 は 、 四方 から 暗い 煙 と 、 粉 を 吹く 火の手 に かわり 、 墨汁 の よう な 一 面 の 煙 は もう 行く ところ まで 燃え 拡がら なけれ ば 、 おさまら ない ふう だっ た 。
呼び立つ
(呼ぶ.立つ)
延べ語数:
1
1114
,354,5: 経 之 は 鋭く
^
呼び 立っ た 。
突き戻す
(突く.戻す)
延べ語数:
1
1114
,293,3: 定明 は
^
突き もどさ れ た 。
齧り申す
(齧る.申す)
延べ語数:
1
1114
,116,17: 「 兄 上 の 飯 を はむ くらい なら 、 野 に 出 て 甘い 草木 を
^
かじり 申し て い たら さぞ 晴れ が まし い 気 が いたそ う 。
伝い致す
(伝う.致す)
延べ語数:
1
1113
,219,15: 保則 様 、 きょう は 思い切っ て 申し上げる こと も 、 心置き なく お
^
つたい いたし まし た 。
切り放つ
(切る.放つ)
延べ語数:
1
1112
,374,37: 勝 、 この間 から 苦労 を かけ た な 、 行く ぞ 、 彼 は そう いう と 藤蔓 を 鞘 の よう に 巻い た 山刀 を 、 石 の 上 で しごい て 藤蔓 を
^
切り 放っ た 。
生み放つ
(生む.放つ)
延べ語数:
1
1112
,349,39: 全 山 全 塞 に 緑 の 季節 が 来 て 、 媼 は 登山 し 、 野伏 ノ 勝 は 白鼠 の よう に はたらい て 、 ついに 、 すて は 一 人 の でかい 赤ん坊 を
^
生み 放っ た 。
暈し合う
(暈す.合う)
延べ語数:
1
1101
,379,22: 黒 から 赤 へ 移る 中間 の 部分 は 、 黄 褐色 で あっ て 、 これら の 色 は 、 互に
^
ぼかし あっ た よう に 、 連続 的 に 変化 し て いる 。
食い潰す
(食う.潰す)
延べ語数:
1
1092
,71,6: 事実 独逸 が 遺産 を
^
喰い 潰し て いる 間 に 、 米国 で は どんどん 貯蓄 し て 行っ て い た の で ある 。
持ち倦む
(持つ.倦む)
延べ語数:
1
1081
,12,4: 重い 荷物 を
^
持ち あぐみ ながら 、 いわ れ た 通り に 三 時間 ばかり 待っ て 、 次 の 列車 に 乗ろ う と し た が 、 恐ろしい 雑沓 で とうとう 乗り はぐれ て しまっ た 。
茂り誇る
(茂る.誇る)
延べ語数:
1
1078
,173,0:
^
繁り 誇っ た 熱帯 の 草木 は 、 水面 の 上 に 生 い かぶさっ て 、 自然 の 天蓋 を 作り 、 緑 の 葉 を とおし て 来る 黄金 色 の 日光 は 、 黄昏 を 思わ せる 美し さ で ある 。
付し去る
(付す.去る)
延べ語数:
1
1076
,972,63: 問題 の 中心 と す べき 点 は 、 こういう おそらくは 仏教 に 基礎 を 持た ぬ 弥勒 の 信仰 が 、 いかに し て 我 邦 に 生まれ 且つ 成長 し た か という こと で あろ う が 、 断定 は 容易 に 下し 得 ない まで も 、 是 が 単なる 愚民 の 訛 謬 として 、 不問 に
^
附し 去る ほど の 小さな 現象 で は ない という こと と 、 一方 に は また 幽か ながら も 幾つ か の 手がかり は あり 、 これ に 近 よっ て 行く 方法 も 決して 絶無 と は 言え ない こと だけ は 、 今 でも 一 通り 述べ て おく 必要 を 感ずる 。
見申す
(見る.申す)
延べ語数:
1
1076
,947,4: 其水 を 上げ 下し
^
見 申せ ば
歩み来る
(歩む.来る)
延べ語数:
1
1076
,903,35: 幸い に し て 諸君 の 学問 が 、 だんだんに これ を 究め 明らめる こと が できる と すれ ば 、 他人 は いざ 知ら ず 、 自分 は 何 より も まず 彼ら の
^
歩み 来っ た 途 が 、 どれ ほど の 変化 を もっ て 、 各自 の 艱苦 を 忍び 各自 の 幸運 を 味わっ て き た か を 尋ね て み たい と 思う 。
恨み憤る
(恨む.憤る)
延べ語数:
1
1076
,828,69: 少 彦名 神 が 国土 経営 の 功 を 終え て 、 あの 世界 に 赴い て 永く 止 住 なさ れ た こと は 、 「 神功 紀 」 の 寿 宴 の 御歌 に も 見え て 、 よほど 素 尊 の 根堅 洲 国 と 近く 、 且つ は 人界 と の 往来 も 考え られる が 、 一方 に は また 海上 の 危難 を
^
恨み 憤っ て 、 浪 の 秀 を 踏ん で 常世 郷 へ 、 往 って しまわ れ た という 皇子 も あっ た 。
移り得る
(移る.得る)
延べ語数:
1
1076
,759,35: 自分 の 仮説 を 試み に いう と 、 日本 で も 古く 経験 し た よう に 、 日 の 神 を 拝む 信仰 は 、 最も 容易 に 天 を 尊ぶ 思想 に
^
移り 得 た の だ が 、 それ が 沖縄 で は やや 遅く 始まっ た ため に 、 まだ 完全 なる 分離 を 遂げ なかっ た の で ある 。
罵り呪う
(罵る.呪う)
延べ語数:
1
1076
,729,6: そういう 場合 に は オトヂキョ も
^
罵り 詛わ れ た けれども 、 別に 雨乞い の ため に は 祈り タカ べ られ て も い た の で ある 。
摘み切る
(摘む.切る)
延べ語数:
1
1076
,661,35: 島 コーダ 国 コーダ ( 島 建国 建 ) は それ に も 構わ ず 、 折角 き た の だ から ただ 戻る こと は なら じ と 、 そっと 稲 の 穂 を
^
摘み 切っ て 袂 に 隠し 、 遁 げ て 帰ろ う と し た が 、 ニラ の 神 に 追いかけ られ て 打ち倒さ れ て 、 ニシン トー 原 アメノカタ 原 という 処 に 、 目 こぼれ 鼻 こぼれ し て 死ん で い た 。
潜り入る
(潜る.入る)
延べ語数:
1
1076
,581,42: 替り の 品 を 作っ て 返し て も 、 相手 は 怒っ て 受け取ら ず 、 是非 とも 元 の 物 を と 責め は たる ので 、 已 むなく 舟 に 乗っ て 同じ 場所 に 来 て 水中 に
^
潜り 入る と 、 いつの間にか 根 の 島 に 来 て しまっ た 。
干帰る
(干る.帰る)
延べ語数:
1
1076
,505,20: 曰く 「 棚原 の 祝 女 稲 福 婆 、 失せ て 三 年 の 後 に 海 に 漂
^
ひ 帰る 。
言い継ぐ
(言う.継ぐ)
延べ語数:
1
1076
,493,80: お もろ ・ おもり は 歌謡 で あり 、 善く 知る 者 同志 の 感情 の 共鳴 で あっ て 、 是 から ニルヤ の 解説 を 導く こと は 難い けれども 、 少なくとも 或 る 時代 に 、 この 名 が 信仰 界 の 重要 な 題目 で あっ た こと は 察せ られる のみ なら ず 、 是 と 関係 の ある 幾何 か の 事実 が 、 その ため に 記憶 せら れ 、 また 伝説 として
^
言い 継が れ て も い た 。
渡り付く
(渡る.付く)
延べ語数:
1
1076
,417,38: 日数 の かかる という こと を 問題 と せ ず に 、 次々 と 日和 を 見定め て ドアヒ ( 渡合 ) を 乗り切れ ば 、 いつ の 日 に か は 北方 の 大きな 島々 に も
^
渡り つく こと が でき た もの と 見 られる 。
贖い取る
(贖う.取る)
延べ語数:
1
1076
,345,9: そこ から 蘇 木 ・ 胡椒 の 類 を
^
購い 取っ て 、 これ を 中 朝 に 貢献 し た という 代償 物 は 、 いわゆる 海 肥 すなわち 宝貝 以外 に は あっ た と も 思わ れ ぬ から 、 それ を 運ん だ の も また この 島 の 船 で あっ たろ う 。
見振る
(見る.振る)
延べ語数:
1
1076
,3067,3: 壬生 部 (
^
み ぶ べ )
漕ぎ行く
(漕ぐ.行く)
延べ語数:
1
1076
,296,19: 『 万葉集 』 の 浦島 子 の 歌 に も 有る よう に 、 海 境 を 過ぎ て
^
漕ぎ 行く という 作業 が 普通 で あっ て 、 是 に は 帆 を 用意 せ ぬ 小舟 も 多かっ た から 、 次第に 大胆 に 遠く 出る 者 が あっ た と は いう ものの 、 いつ でも 地方 に アテ すなわち 目標 を 見定め て い て 、 よほど 確か な 船頭 を もた ぬ かぎり 、 山 ナシ という 水域 まで は 出 ない よう に し て い た 。
競い進む
(競う.進む)
延べ語数:
1
1076
,2357,22: 世 降っ て 恒例 臨時 の 奉幣 は しばしば 絶え 、 これ に かわっ て 個々 の 祈願 の 奉幣 のみ が
^
競い 進ん だ ため に 、 是 が 第 二 宗教 の 法会 など と 混同 し て 、 次第に 朝家 みずから その 祭典 を 執行 わせ られる よう に 、 速断 する 人 を 多く し た の も 是非 が ない 。
蒔き刈る
(蒔く.刈る)
延べ語数:
1
1076
,2338,15: 供御 の 料 田 は 十分 に 備わっ て い て も 、 それ を
^
播き 刈る 者 は 御内 人 で は なかっ た 。
営み得る
(営む.得る)
延べ語数:
1
1076
,2334,89: 是 は 霜月 下 卯 の 日 を 用い られ た 最古 の 例 と 認め られ 、 また 天皇 即位 の 第 一 年 なる が 故に 、 後世 謂う ところ の 践祚 大嘗祭 の こと と 思っ た 人 も あろ う が 、 もしも 是 が 『 延喜 式 』 第 七 巻 に 列記 せら れ た よう な 大 規模 の もの だっ た なら ば 、 同じ 日 に 大臣 たち が 家 に 退い て 、 各自 の 族 の 祭 を
^
営み 得る わけ が ない 。
拝み傅く
(拝む.傅く)
延べ語数:
1
1076
,2217,75: 是 は 「 釈迦 に 説法 」 とか 、 「 両替 屋 に 算盤 」 とかいう の と 一類 の 譬え ごと で 、 無益 の 心 づくし を 嘲笑 し た 警句 で あろ う が 、 これ に 由っ て 始め て 知り 得 た の は 、 江戸 期 の 初頭 まで 近畿 地方 に も 、 ニョウ に 近い 稲積 の 呼び名 が あっ た という 以上 に 、 ミョウ が
^
拝み かしずか るる 一種 野外 の 祭場 で あっ た らしい こと で ある 。
打ち為す
(打つ.為す)
延べ語数:
1
1076
,2113,66: 僅か に 判る の は テダ は 日輪 の こと だ が 、 ここ で は タクシ という 土地 の 頭目 を 意味 し 、 その 長久 を 石 と 金属 と の 永続 性 に よそえ た もの で 、 おそらくは この 「 お もろ 」 の 生まれ た 時代 に は 、 すでに 石 類 を 磨き 穴 を あけ 、 または 金銀 を
^
打ち 成し て 、 頸 飾り と し た もの も 輸入 せら れ て い た けれども 、 なお 総称 は ツシヤ で あっ た こと を 意味 する の で あろ う 。
為し遣る
(為す.遣る)
延べ語数:
1
1076
,1822,2: 夏 た
^
なし やれ は
送り申す
(送る.申す)
延べ語数:
1
1076
,1612,15: 必ず 来年 も また ござれ と 謂っ て 、 この 新 嘗 の 神 を
^
送り 申し た こと 、 それ が 一つ 一つ の 家門 ごと に 、 それぞれ 因縁 の 深い 神 なり と 信じ られ た こと 、 ことに 厳粛 なる 斎戒 と 、 それ に 引き続い た 自由 なる 歓楽 と が 、 最も 鮮明 に 神 の 去来 の 時期 、 迎え 送り の 感覚 を 際立た せ て い た こと は 、 こういう 新 らしい 世の中 に なっ て から でも 、 なお 或 る 程度 まで の 立証 が 可能 で ある 。
訪い寄る
(訪う.寄る)
延べ語数:
1
1076
,1576,73: 現在 の 後生 観 は 、 いずれ の 島 で も 漠然と し 、 また 村 ごと の 差異 も 著しい よう で あり 、 一方 に は また 二 種 幽界 の 思想 が 起こっ て 、 かなり の 混乱 を 与え て も いる が 、 少なくとも 職分 として 魂 を ニルヤ に 去来 せ し むという 者 が かつて 有り 、 または 毎年 季節 を 定め て 、 彼 より
^
訪い 寄る 霊 の あっ た こと も 、 文献 の 上 に は 痕跡 を 留め て いる 。
行き巡る
(行く.巡る)
延べ語数:
1
1076
,1518,34: しかし そういう 話 は 気 を つけ て 見る と 、 どれ も 是 も みな 水 に 属し て い て 、 水 が この 大地 の 内 と 外 を 、 絶えず
^
行き 巡っ て いる という 事実 から 、 導か れ た 想像 と も 見る こと が できる 。
仰ぎ望む
(仰ぐ.望む)
延べ語数:
1
1076
,1483,16: その いわゆる 大 テダ の 最も 美しく 輝かしく 、 また 畏 こく も 尊 とく も
^
仰ぎ 望ま れ た の は 、 大陸 で も そう だっ た かも 知れ ぬ が 、 海 の と なか の 島国 に あっ て は 、 ことに 早朝 の 一刻 、 旭 の 豊 さかのぼり と いわ れ た 日出 の 前 と 後 と で あっ た 。
憎み罵る
(憎む.罵る)
延べ語数:
1
1076
,1481,70: テダ の 子 の 一 人 に オトヂキョ という 神 が あり 、 鼠 は また その 生める 子 で あっ た と いい 、 或いは 直接 に テダ の 私 子 、 生み そこない の 子 として 生まれ た と も いっ て 、 人間 世界 に 降っ て 蕃殖 し 、 且つ 兇暴 を 逞しく する の だ と 、 ある 限り の 悪 称 を もっ て
^
憎み 罵っ て いる の は 、 珍 らしい 古 文献 と いっ て よい 。
寄り来る
(寄る.来る)
延べ語数:
1
1076
,135,33: 暗夜 に 火 を 焚い て 海 を 行く 船 を 迷わ しめ た と いう など は 、 遠い 昔 の 物語 に 過ぎ ぬ だろ う が 、 とにかく 海 から
^
寄り 来る もの は その 種類 を 問わ ず 、 本来 は すべて 浦 人 の 所得 だっ た の が 、 後 に 少し ずつ 法令 を もっ て これ を 制限 し た の で ある 。
至り及ぶ
(至る.及ぶ)
延べ語数:
1
1076
,131,4: かつて 文献 記録 の
^
到り 及ば ざる 世 において 、 是 ほど 痛切 に この 方面 の 経験 を 、 積み重ね て いる 民族 は 尠 なく 、 それ を 今 の 世 まで 持ち 伝え て き た の も 、 日本人 の よう に 久しい 者 は 稀 で あろ う から 、 こういう 知識 だけ は 、 恐らくは 外国 学者 の 足跡 に 、 ついて行く こと が でき まい と 思う 。
祈り申す
(祈る.申す)
延べ語数:
1
1076
,1239,16: いま 村 にて 世持 役 と 申す 役名 も 、 是 に 準 ら へ て
^
祈り 申す 由 に 候 。
拓き得る
(拓く.得る)
延べ語数:
1
1076
,1230,19: 砂地 石地 の 始め から 稲作 に 適 せ ぬ 地域 が 広い 上 に 、 たまたま 水田 に
^
拓き 得 た 場合 に も 、 僅か な 例外 を 除い て は 、 嵐 や 高 浪 など の 外部 の 障害 に対して 、 自衛 の 道 が 立て にくかっ た 。
俯き伏す
(俯く.伏す)
延べ語数:
1
1076
,1106,15: この 名 の 児童 遊戯 は 浜辺 で 一 人 を 顔 を 蔽う て
^
うつむき 伏さ せ 、 その 上 から うんと 砂 を かけ て おい て 、 下界 の こと を 尋ね 問う 遊び だ と いう 。
潜み残る
(潜む.残る)
延べ語数:
1
1076
,1045,47: 或いは 漫々 たる 大海 によって 取り囲ま れ たる 島国 で ある 故に 、 ここ のみ は そう 解せ ず に は おら れ なかっ た か 、 ただし は また 別に 元 から の 是 に やや 近い 言い伝え が 、 常人 の 心 の 底 に
^
潜み 残っ て い て 、 迎え て 彼 の 信仰 を この よう に 育て上げ た の で は なかっ た か 。
着き為す
(着く.為す)
延べ語数:
1
1076
,1044,62: それ より も 前 に 考え て み なけれ ば なら ぬ の は 弥勒 の 船 、 この 人間 の 遁 れ がたい 苦悩 と 哀愁 を 、 いつか は 完全 に 抜き 棄て ん が ため に 、 下 生し た もう べし という 仏 様 が 、 やはり 船 に 乗り 水 を 渡っ て この 岸 に お
^
着き なさ れる もの と 、 最初 から 想像 せら れ て い た か どう か 。
立ち続く
(立つ.続く)
延べ語数:
1
1075
,890,35: 東京 は その 地勢 から いう と 、 木 が すく なく 萱 や 葦 が 周囲 に 多く 、 自然 に まかせ て 置け ば 草屋根 の 大きな もの が 、 幾ら でも
^
立ち つづく べき 御 城下 で あっ た 。
葺き出る
(葺く.出る)
延べ語数:
1
1075
,882,5: 屋根 の 形 も 四方
^
葺き で なく 、 切妻 と 称し て 前後 は 壁 に なっ た もの が 多い 。
葺き込む
(葺く.込む)
延べ語数:
1
1075
,878,16: 石川 県 の 東部 を 汽車 で 通る と 、 笹 の 葉 を たくさん
^
葺き こん だ くず 屋 が 大分 ある 。
削ぎ割る
(削ぐ.割る)
延べ語数:
1
1075
,703,34: 板 屋根 を 葺く の は 枌板 と いっ て 、 もと は 杉 だの 檜 だ の の 柾目 の よく とおっ た ふとい 材木 を 、 鉈 の よう な 刃物 で
^
そぎ わっ た うすい 板 で あっ た 。
建ち並ぶ
(建つ.並ぶ)
延べ語数:
1
1075
,684,50: 東京 は 大正 十 二 年 九月 の 大震災 に あっ て 、 目 ぬき の 大通り の 町屋 は 、 ほ とんと みな 焼け くずれ て 、 その 跡 へ は まるで 以前 の もの と は ちがっ た 、 屋根 の 平たい 堂々たる 、 ビル という もの が
^
建ち ならぼ う と し て い た 。
為し合う
(為す.合う)
延べ語数:
1
1075
,356,109: これ を 見舞 参り という ところ も ある の を 見れ ば 、 今 で は 半分 は 世の中 の 義理 、 前 に は 自分 の 家 も 同じ よう に し て 助け られ た とか 、 いつか は 此方 も そうした 世話 に なる の だ から とか 、 村 の 附 合い という こと が 根 に なっ て いる の だろ う が 、 これ が 氏神 の 御 心 に かなっ て 、 危篤 な 病人 を 恢復 さ せる 力 に なる という 事 を 信じ て い なかっ たら 、 単なる 社交 だけ で は 、 これ まで の 協力 を
^
なし あう 者 は なかっ たろ う と 思う 。
結び繋ぐ
(結ぶ.繋ぐ)
延べ語数:
1
1075
,285,64: その 方式 という の は 、 まず この 家 より 上 の ほう に 男 の 児 を もっ た 家 の 屋 の 棟 に 繩 を ゆわえつけ 、 つぎ に その 繩 を 氏神 さん の 社 に 引き 、 さらに 子ども の ほしい 家 の 外 庭 まで 引い て き て 、 蓆旗 を 立て た 竿 の さき に
^
むすび つない で おく の で ある 。
織り縫う
(織る.縫う)
延べ語数:
1
1075
,262,58: 越後 の 七ふしぎ の 一つ なる 弘 智 法印 の 寺 など で も 、 毎年 四月 八 日 の 御衣 が え という 日 に 、 もと は 海 べ 七 浦 の 姥 子 たち 、 おのおの 一 つかみ ずつ の 苧 を 持ち よ って 、 一 日 の うち に 紡 み 績 ぎ
^
織り 縫っ て 、 法印 の 像 に 着せ 申し た の を 、 日 中 機 といった という こと が 、 二 百 何 十 年 かまえ の 『 行脚 文集 』 に 見え て いる 。
願い望む
(願う.望む)
延べ語数:
1
1075
,216,20: 人 の 願いごと が みな 一致 する という こと も 、 また そう 多く の 人 が 一致 し て
^
願い 望む よう な こと も 、 だんだん と 少なく なっ て き た 。
走り通す
(走る.通す)
延べ語数:
1
1075
,1435,63: もちろん これ は 荷物 の かるい 時 ばかり で 、 また そういう 物 を 運ぶ ため に 、 走る 練習 を さ せ た もの かも 知れ ぬ が 、 昔 の 大名 行列 の 挾箱 持ち は 、 馬 と おなじ 速力 で ついて行か ね ば なら ず 、 飛脚 という 者 など は 、 状箱 を 肩 にかけて 、 街道 を
^
走り 通さ ね ば なら なかっ た 。
負い歩く
(負う.歩く)
延べ語数:
1
1075
,1365,20: すなわち 荷 を くくっ た 繩 の あまり を 前 に まわし て 、 それ へ 左右 の 手 を通して
^
負い あるく よう な 、 かん た ん な 仕掛け を かんがえ 出し た 者 が あっ て 、 それ が 商い 物 など を 売り あるく のに 、 かるい と くらべる と ひじょうに 便利 な もの で 、 利用 する 者 が 多かっ た の で ある 。
運び得る
(運ぶ.得る)
延べ語数:
1
1075
,1251,10: 猿 だけ は 手 に 取っ て ある 距離 を
^
運び 得る が 、 手 という もの は 、 元来 ほか に も いろいろ の 用 が ある ので 、 永く 持っ て も おら れ ず 、 また そう 大きな 物 も 持て ない 。
張り切る
(張る.切る)
延べ語数:
1
1075
,1043,49: 家 の 内 と 外 の 食事 、 すなわち 親子 兄弟 水入らず で 、 気楽 に 食べ て しまう 毎日 の 飯 と 、 なにか 事 ある 時 だけ に あつまっ て 、 神さま や 貴人 の 前 で 、 または よそ から き た 人々 と共に 、
^
はり 切っ た 気持 で 食べる 物 と は 、 品 が 当然 に かわる ばかり か 、 これ を 調製 する 女 たち の 心づかい も ちがい 、 また その 材料 の 出どころ も べつ で あっ た 。
し遣る
(為る.遣る)
延べ語数:
1
1075
,103,8: よ ォ め り しょ と お ォ
^
し やる … …
祝い治す
(祝う.治す)
延べ語数:
1
1074
,921,7: 近世 に も 六月 を 正月 に
^
祝い 直し て 凶年 を 避け た 話 が あっ た よう に 思う 。
下し申す
(下す.申す)
延べ語数:
1
1074
,869,94: 私 など の 知っ て いる 限り で は 、 阿波 の 北部 の 村 々 で は 種下し の 日 、 苗代 の 畦 の 内側 に 樹 の 枝 を 插 し 、 焼米 と 雑魚 と を 供え て サンバイ を 祭っ た 例 が あり 、 伊予 大三島 の 北端 の 村 に は 、 正月 二 日 に 米 一 升 を 年 神 に 供え て 、 これ を サンバイオロシ という 習わし も あっ た が 、 その他 の 広い 地域 は 一般 に 、 この 神 を
^
降し 申す の は 初 田植 、 すなわち この 辺 で サイケ または サイキ 、 他 の 土地 で は サオリ・サビラキ・ワサウエ と も いう 日 に 限っ て いる か と 思う が どう で あろ う か 。
祭り申す
(祭る.申す)
延べ語数:
1
1074
,825,10: もし そう だ と する と 、 この 日 に
^
祭り 申す 稲 の 神 は 、 サ の 月 の サンバイサン と は どういう 関係 に あり 、 また いかなる 名 を以て 呼ん で いる の で あろ う か 。
斎き祈る
(斎く.祈る)
延べ語数:
1
1074
,782,35: 寺 で は 千手観音 を 本尊 に し て いる が 、 而 も 山上 に 鏡 ※ 池 と いう が あっ て 、 傍ら に 善女 龍王 雨 壺 の 三 祠 を
^
斎き 祈 雨 の 神 として 仰が れ て い た ( 三 国 地 志 二 十 六 ) 。
祈り呪う
(祈る.呪う)
延べ語数:
1
1074
,720,13: 私 の 知る 限り で は 、 壱岐島 の 続 方言 集 に
^
祈り 呪う こと を オコナイ 、 信州 の 南端 遠山 地方 で は 、 修験 者 など の 手 で 印 を 結ぶ こと が オコナイ だ と いう 。
燻し回る
(燻す.回る)
延べ語数:
1
1074
,563,19: と 唱え つつ 、 自由 に どこ の 家 に も 入っ て 、 自在鉤 の あたり まで も
^
燻し まわっ た から で 、 ヨガ と は 日 中 の カ すなわち 蚋 に対して 、 夜 の 蚊 を そういう の で ある 。
評し合う
(評す.合う)
延べ語数:
1
1074
,457,25: 本来 は 好ましい または 結構 な 、 人 が 共同 し て イワイ を し て いる 静か な 和やか な 状態 を 、 互いに
^
評し 合う 形容詞 だっ た の が 、 社交 に 用い られ て 甚だ 空々しく なっ た 。
噛み砕く
(噛む.砕く)
延べ語数:
1
1074
,417,6: 正月 に は ことに 歯 で
^
咬み 砕い て 、 米 嚼み の くたびれる よう な もの が 多かっ た が 、 それ 等 は ことごとく 不 人望 に なり 、 しかも 人間 の 歯 は あべこべ に 、 もと より も 悪く なっ て いる 。
誘い合う
(誘う.合う)
延べ語数:
1
1074
,399,14: 春 は 桜 の 咲きそろっ た 頃 に 、 家中 村 中 が
^
誘い あっ て 、 見晴 しの よい 岡 の 上 など で 、 べ ん とう 持ち で 一 日 遊ん で 来る こと を 花見 正月 と いい 、 または 田植 に 待ち 焦れ た 雨 の 降っ た 次 の 日 を 、 シメリ 正月 など と いっ て い た の は 、 まだ 正月 より も 楽しい から と 、 いう よう な 意味 も あっ たろ う が 、 千葉 県 南部 など の ミ アリ 正月 は 旧 十月 、 亥 の 子の日 の こと で あっ た 。
計り出す
(計る.出す)
延べ語数:
1
1074
,1945,12: この 女 が 布 を 機 から 卸し て 物 差 で
^
測り 出す と 、 何 尺 取っ て も その 跡 が まだ 残っ て いる 。
打ち欠く
(打つ.欠く)
延べ語数:
1
1074
,1930,29: 四国 の 一部 で は 、 その 旅僧 が 最明寺 時 頼 だっ た という 話 に なっ て いる が 、 女 が 茶碗 の 縁 を 少し
^
打ち 欠い て 、 ここ は 私 が 口 を つけ た ところ です から 、 他 の ところ から 飲ん で 下さい と 言っ た ので 、 これ も その 謹しみ 深い 行い が 大いに 賞せ られ た 。
押し堕す
(押す.堕す)
延べ語数:
1
1074
,1851,26: 甲賀 三郎 の 物語 など と 近く 、 三 人 ある 兄弟 の 末 の 弟 が 兄 に 憎まれ て 、 地 の 底 へ
^
押し 堕さ れる 。
下し賜る
(下す.賜る)
延べ語数:
1
1074
,1750,41: しかし 本来 は やはり また 恵み の 神 で あっ た こと は 、 今 でも 雨 の 少ない 夏 、 同じ 名 の 神 の 社 に 祷り 、 または 稀 に は 天 から 非凡 な 強い 児 を
^
降し 賜わっ た 、 記念 の 地 という 雷電 松 の 伝説 も ある 。
贈り合う
(贈る.合う)
延べ語数:
1
1074
,156,21: この 日 の 晩 に は 必ず 新米 の 団子 を つくり 、 それ を 重箱 に 入れ て 家々 互いに
^
贈り 合う 。
追い下す
(追う.下す)
延べ語数:
1
1074
,1288,9: あるいは 兄妹 の 二 人 が 天 から
^
追い 下さ れ て 、 島の内 を さまよう 内 に 、 妹 は ある 農民 に 嫁 し て 三子 を 設け た 。
佇み並ぶ
(佇む.並ぶ)
延べ語数:
1
1073
,998,63: 訪客 たち は 、 遠国 から の 人々 らしく 、 同日 、 市 坊 の 旅館 に 、 旅装 を とい て 、 あらかじめ 、 使い を もっ て 、 右大臣 家 の 内意 を うかがい 、 衣装 、 髪 かたち 、 供人 など が 担う て 来 た 土産 の 品々 まで 、 美しく 飾りたて て 、 いと ものものしく 門 へ
^
佇み 並ん だ もの だっ た 。
会い得る
(会う.得る)
延べ語数:
1
1073
,973,5: しかし 、 繁盛 と
^
会い 得 た こと から 、 彼 の 希望 は 、 一 そう 大きく 膨らん で い た 。
描き著す
(描く.著す)
延べ語数:
1
1073
,829,23: ( さすが は 、 お 筆 の 妙 、 名画 の しるし 、 時鳥 は 画い て も 、 啼く 声 まで を
^
画き あらわし た 者 は 、 古今 、 忠平 の 君 お ひとり で あろ う )
葬り消す
(葬る.消す)
延べ語数:
1
1073
,8127,29: いや 、 坂東 の 土 が 生ん だ 、 将門 という 一 個 の 人間 の 終末 を 、 吹き荒ぶ 砂塵 と 風 と の 中 に 、
^
葬り 消す に は 、 まことに 、 ふさわしい 光景 の 天地 でも あっ た 。
干散る
(干る.散る)
延べ語数:
1
1073
,7800,3: 笙 だの 、
^
ひ ちり き だの 、 笛 だの 、 胡弓 だの 、 竪琴 だの 、 竪 笛 だの 、 大 鼓 だの あらゆる 高級 な 楽器 が 、 田舎 伶人 の あやし げ な 感覚 によって 、 交響楽 を 奏で 出し た もの で ある 。
泳ぎ渡る
(泳ぐ.渡る)
延べ語数:
1
1073
,7765,12: 玄 明 は 、 よろめき 、 よろめき 、 酒 間 を
^
泳ぎ 渡っ た 。
送り来る
(送る.来る)
延べ語数:
1
1073
,7691,19: また 、 右 少 弁 源 相 職 より も 、 仰せ の 旨 と て 、 書 を
^
送り 来る 。
酔い消す
(酔う.消す)
延べ語数:
1
1073
,7642,6: その 滲み を お 顔 から
^
酔い 消す に は 、 まだまだ よほど 召上がら なけれ ば … … 」
寿ぎ合う
(寿ぐ.合う)
延べ語数:
1
1073
,7595,17: 全 軍 の 将兵 も 、 弓 を 袋 に 収め 、 この よき 新春 を 、
^
寿ぎ 合う が よい 」
沸き返す
(沸く.返す)
延べ語数:
1
1073
,7573,29: しかも 、 時 は 、 正月 でも あっ た し 、 大宝 八幡 を 中心 として 、 おそらく 未曾有 な 混雑 と 活況 が 、 この 土地 を
^
沸き かえし た こと で あろ う 。
醸し合う
(醸す.合う)
延べ語数:
1
1073
,7570,45: —— とにかく 、 坂東 特有 な 土 くさい 新開地 的 な 文化 と 、 神祭 的 な 色彩 と 、 そして 附近 の 官衙 に 住む 支配 族 の 取り すまし た 雰囲気 と が 、 ごみごみ と 、 人里 の 臭い と 騒音 を
^
醸し あっ て い た もの と いっ て いい 。
奮い治す
(奮う.治す)
延べ語数:
1
1073
,7481,3: お 心 を
^
ふるい 直し て 、 どう か 、 桔梗 さま に 勝る お方 を 、 天下 の 野辺 に お さ が し 下さい 」
呼び奉る
(呼ぶ.奉る)
延べ語数:
1
1073
,7455,3: と 、
^
呼び 奉っ て い たり し た 。
見歩く
(見る.歩く)
延べ語数:
1
1073
,7266,6: 庁 の 四 門 を
^
見 歩い て も 、 恟々 たる 守り の 兵 が 、 そそけ 立っ た 顔 を 鉄 に くるん で いる の が 騒 めい て いる の だ 。
致し因る
(致す.因る)
延べ語数:
1
1073
,700,22: なんぼ 、 客 の あと かたづけ に 忙しかろ う と 、 あれ 程 、 かたく いいつけ た 事 、 なぜ おろそか に
^
いたし よっ た 」
聞き誤る
(聞く.誤る)
延べ語数:
1
1073
,692,41: 世に 、 自分 の 意志 の 行わ れ ぬ こと を 知ら ぬ 藤原 一門 の 長者 たる 主人 の 声 癖 を 、 家 司 の 臣 賀 は 、 遠く で うける 老い の 耳 で も 、
^
聞き あやまる こと は なかっ た 。
匿い願う
(匿う.願う)
延べ語数:
1
1073
,6824,5: 「 どう か 、 お
^
匿い ねがい たい 」
慕い申す
(慕う.申す)
延べ語数:
1
1073
,6788,25: 将門 殿 と は 、 かねて 御 面識 も 得 て おる し 、 仁侠 寛 懐 な お方 と は 、 夙に 、 お
^
慕い 申し て おる 。
有り成る
(有る.成る)
延べ語数:
1
1073
,6680,4: 「 … … さも
^
あり なん 。
呼び回る
(呼ぶ.回る)
延べ語数:
1
1073
,6529,16: あたり へ 向っ て 、 彼 は 、 そう 三 名 を 、 さっき から
^
呼び 廻っ て い た が 、 いずれ も 、 部下 を 案じ て 、 駈け 出し て 行っ た もの か 、 いい 合せ た よう に 、 みな 見え ない 。
諮り合う
(諮る.合う)
延べ語数:
1
1073
,646,45: だが 、 後 に は 依然 、 小次郎 を 取囲ん で 、 はなし に のみ 聞く 、 蝦夷 の 子 でも 見る よう に 、 好奇 な 眼 と 、 疑惑 と を 、 露骨 に あびせ ながら 、 なお 騒 々 と 、
^
諮り 合っ て い た 。
追い巻く
(追う.巻く)
延べ語数:
1
1073
,6423,15: その 貞 盛 は 、 さき に 自分 が 、 信濃 の 千曲川 まで 、
^
追い 捲く し 、 ついに 、 長蛇 は 逸し た が 、 おそらく 、 骨身 に 沁む よう な 恐怖 を 与え て 、 都 へ 追いやっ て しまっ た 。
詠み誇る
(詠む.誇る)
延べ語数:
1
1073
,635,7: 自ら の 生活 を 、 こう
^
詠み 誇っ た 人々 を きょう も 呼び 集め て 、 小一条 の 対 ノ 屋 から 泉 殿 の あたり に は 、 奏楽 が やむ と 、 主 の 忠平 の 大きな 笑い声 やら 、 客 の 嬌笑 雑 語 の 溢れ が 、 大 表 の 轅 門 から 、 垣 舎 の ほとり まで 、 近々と 洩れ 聞え て い た 。
説き回る
(説く.回る)
延べ語数:
1
1073
,5652,32: 京都 へ 上っ て は 、 政治 的 工作 に 奔走 し 、 常陸 へ 帰っ て は 、 国々 の 郡司 や 、 国 庁 の 役人 たち を 、
^
説き 廻っ て 、
積み隠す
(積む.隠す)
延べ語数:
1
1073
,5382,34: 漁船 の 上 は 、 すっかり 、 苫 を 敷き ならべ 、 中 に 、 食糧 や 、 夜具 や 、 そして 豊田 から 運び出し た 重宝 の 一部 だの 、 すべて を
^
積み 隠し た 。
築き残す
(築く.残す)
延べ語数:
1
1073
,5324,21: 父 の 良 持 が 、 生涯 を かけ て 、 土 と たたかい 、 四隣 と 戦っ て 、
^
築き のこし た 物 も 、 今や 一 とき に 灰燼 に 帰す か と 思う と 、 将門 は 、 自分 も 館 と共に 灰 と なる の が 、 正しい 死に 方 みたい に 思わ れ た 。
呼び抜く
(呼ぶ.抜く)
延べ語数:
1
1073
,5314,19: 将門 は 、 広い 柵 内 を 、 走り 廻り 、 走り 廻り 、 炎 へ 向っ て
^
呼び ぬい た 。
盛り返す
(盛る.返す)
延べ語数:
1
1073
,5231,37: しかし 、 良兼 の 部下 は 、 先頃 に も まさる 大兵 で あり 、 あらかじめ 、 途中 の 伏兵 に は 、 要心 も し て い た らしく 、 たちまち 、 勢い を 、
^
もり 返し て 、
喚き囃す
(喚く.囃す)
延べ語数:
1
1073
,5157,22: と 、 相手 の 耳 も つん ぼ に し て しまお う と 計っ て でも いる よう に 、
^
喚き 囃し た 。
頼み切る
(頼む.切る)
延べ語数:
1
1073
,5113,27: 朝夕 に 、 将門 も 見 て いる 屋根 だ し 、 将門 にとって は 、 常に 自分 を 、 「 力 づよいお 館 様 」 と
^
頼み きっ て 、 鍬 を もち 、 漁業 を し て いる 、 可憐 しい 領民 な の だ 。
散り抜く
(散る.抜く)
延べ語数:
1
1073
,4795,15: きょう も 彼 は 、 八坂 、 祇園 林 など 、 遅 桜 の
^
散り ぬく 下 を 、 宿 の 方 へ 、 戻り かけ て い た 。
着至る
(着る.至る)
延べ語数:
1
1073
,4714,4: そして 太政官 に 、
^
着 到 を とどけ 、 しばらく 、 彼 は 街 の 旅 舎 に 泊っ て い た 。
仰ぎ奉る
(仰ぐ.奉る)
延べ語数:
1
1073
,4685,13: 「 よろしく 、 朝 集 にかけて 、 諸 卿 の 議 判 を
^
仰ぎ 奉り ます 」
引き出る
(引く.出る)
延べ語数:
1
1073
,4649,19: 貞 盛 は 、 意識 的 に 、 彼 が 、 将門 を どう 考え て いる か 、
^
ひき 出 そう と 試み た 。
壊し召す
(壊す.召す)
延べ語数:
1
1073
,4640,10: 「 苦労 負け し て 、 お からだ を 、
^
こわし 召さ る な よ 。
罵り止む
(罵る.止む)
延べ語数:
1
1073
,448,106: 小次郎 は 、 不 死人 の そば に 、 ぴったり と 寄せつけ られ て 、 立ち も 逃げ も でき ない よう に 置か れ て い た ので 、 ただ ぽかんと 、 この 光景 を 見 て い た が 、 彼 にとって 、 実に び ッ くり さ せ られ た こと は 、 この 連中 が 、 時 の 大臣 で あろ う が 、 親王 、 摂家 の 高貴 で あろ う が 、 片 ッ ぱし から 、 穀 つぶし の 、 無能 呼ばわり し て 、 まるで そこら の 凡下 共 より 劣る 馬鹿 者 視 し て 、
^
罵り やま ない こと だっ た 。
飲み回す
(飲む.回す)
延べ語数:
1
1073
,447,18: かく て 素焼 の 瓶 から 、 どろどろ し た 液体 を 、 酌 ぎ 交わし 、
^
飲み 廻し て いる 程 に 、 ようやく 、 火気 に あぶら れ た 手 脚 の さき に まで 、 酒 が まわり 始め た と なる と 、 彼等 の 卑猥 に 飽き た 話 ぶり は 、 一転 し て 、 胸中 の 鬱憤 ばらし に なっ て き た 。
巡り帰る
(巡る.帰る)
延べ語数:
1
1073
,4412,26: 住民 の 尊敬 も また 、 将門 の 一身 に あつまり 、 いまや 良 持 の あり し 日 が そのまま 豊田 の 館 に は
^
めぐり 還っ て 来る か に 見え た 。
洗い消す
(洗う.消す)
延べ語数:
1
1073
,4392,26: おそらくは 、 七 日 の あと 、 大雨 一 過し て 、 さしも 、 いぶり 燃え て い た 曠野 の 火 も 血 も
^
洗い 消さ れ た 後 で は 、 将門 も 、 凱旋 の 誇り も さめ て 、
挙り立つ
(挙る.立つ)
延べ語数:
1
1073
,4377,3: と 、
^
こぞり 立っ て 、 煙 を 目あて に 、 野 の 十方 から 、 駈け 出し た こと は 、 たしかに 、 ここ の 広い 土壌 に も めったに ない 大 異変 で あっ た 。
屈み合う
(屈む.合う)
延べ語数:
1
1073
,4294,17: 将文 も 、 兄 を まね 、 郎党 たち も 、 池 の まわり へ 、
^
屈み 合っ た 。
煙り出す
(煙る.出す)
延べ語数:
1
1073
,4281,22: やがて 土 旋風 の 運ん で 来 た 人声 やら 馬蹄 の 音 が 、 欅 林 の 中 に も
^
けむり 出し た 。
営み申す
(営む.申す)
延べ語数:
1
1073
,4082,11: 一族 相寄っ て 、 良 持 どの の 法要 を
^
営み 申し たい 。
絞り合う
(絞る.合う)
延べ語数:
1
1073
,3941,25: 行っ たら 完全 に 将門 の 致命 を 扼す よう な 策 で なけれ ば なら ない と 、 二 人 は 智恵 を
^
しぼり あっ た 。
拭い通す
(拭う.通す)
延べ語数:
1
1073
,3847,31: 夕餉 の 一刻 に は 、 親 娘 し て 、 そっと 、 土器 で 杯 が 酌み かわさ れ 、 桔梗 の 母 なる 媼 は 、 瞼 を
^
ぬぐい 通し て い た 。
争い合う
(争う.合う)
延べ語数:
1
1073
,3777,17: その 扶 と 、 次男 の 隆 と が 、 これ また 、 ひとり の 桔梗 を
^
争い あっ て いる わけ だ 。
飲み飽く
(飲む.飽く)
延べ語数:
1
1073
,3252,7: しかも 、 飲ん で 飲ん で
^
飲み 飽い た という 風 に 、 杯盤 や 、 肴 の 折敷 を 、 みぎ た なく 、 散らかし た まま 、 のうのう と 、 手枕 で 、 横 に なっ て いる の だっ た 。
詠み競う
(詠む.競う)
延べ語数:
1
1073
,325,40: また 、 それら の 辻 や 溝 の 辺 の もの で あろ う 、 所々 は 、 柳 、 桜 に 染め られ て 、 実に や 、 万葉 の 詞藻 を 継い で 、 古今 の 調べ を
^
詠み 競う 人 たち の 屋根 は 、 ここ に こそ ある べき はず —— と 、 ここ に 立つ 旅人 は みな 一 様 に 感じ あう に 違い ない 。
泣き咽ぶ
(泣く.咽ぶ)
延べ語数:
1
1073
,2957,11: 将門 は 、 身 を 揉ん で 、 まだ 、
^
哭き むせん で い た 。
窺い合う
(窺う.合う)
延べ語数:
1
1073
,2885,80: —— この 広い 坂東 の 曠野 で は 、 毎日 、 東 から 陽 が 出 て 、 西 に 陽 が 沈ん で いる だけ の よう に 、 貴様 など の 眼 に は 、 見える かも しれ ぬ が 、 どうして 、 間 が な 隙 が な 、 那須 、 宮城 など の 、 東北 の 俘囚 や 、 四隣 の 豪族 が 、 一 尺 の 土地 で も 、 蚕食 しよ う と 、
^
窺い あっ て いる の だ ぞ 。
住み飽く
(住む.飽く)
延べ語数:
1
1073
,2620,24: どの よう な 世話 も しよ う と 、 あの お 殿 の 御 親切 に も ほだされ 、 また 、 都 に も
^
住み 飽い た 心地 な ので 、 弟子 、 諸 職 の 者 を 語ろ う て 、 ここ に 住ん で から もう 二 十 幾 年 に なり まし た 。
訪い下す
(訪う.下す)
延べ語数:
1
1073
,2612,10: せっかく 、 かかる 野末 の あばら屋 へ 、 わざわざ お
^
訪い 下さ れ た もの を 」
言い触る
(言う.触る)
延べ語数:
1
1073
,2553,1: 「
^
いい 触ら す ほど に は 申し ませ ん でし た が 、 余り 先 で 訊き ます 故 、 豊田 の 将門 様 だ と 、 つい 申し まし た 。
漂い出す
(漂う.出す)
延べ語数:
1
1073
,2489,22: 馬 を 乗せ 、 自分 たち も 乗り 、 渡 舟 は 、 岸 を 離れ て 、 河 心 へ
^
漂い 出し た 。
習い得る
(習う.得る)
延べ語数:
1
1073
,2316,10: 「 お 恥 かしい こと です が 、 何一つ 、
^
習い 得 た 事 も あり ませ ん 」
呟き出す
(呟く.出す)
延べ語数:
1
1073
,2192,11: しきりに 、 彼 は 、 自分 へ むかっ て 、
^
呟き 出し た 。
余り参る
(余る.参る)
延べ語数:
1
1073
,2105,3: 大叔父 は 、
^
余り 参り ませ ん が 、 良兼 様 と 、 良正 様 と は 、 こもごも に 、 よく 来 ます 」
差し回す
(差す.回す)
延べ語数:
1
1073
,1980,14: 「 いや 、 たしかに 、 不 死人 の 身 は 、 左大臣 家 から
^
差し 廻さ れ 、 いちど は 、 獄 へ 入っ た が 、 二 晩 と 、 ここ に い ず 、 獄 を 破っ て 逃げ て しも うたわ 。
干塗る
(干る.塗る)
延べ語数:
1
1073
,1701,8: 浅 みどり か ひ ある 春 に 逢
^
ひ ぬれ ば
笑い抜く
(笑う.抜く)
延べ語数:
1
1073
,1544,22: こ よい 、 不 死人 や 、 ほか の 人々 の 前 でも 、 彼 は 、 こう いっ て 、
^
笑い ぬく の で あっ た 。
言い召す
(言う.召す)
延べ語数:
1
1073
,131,6: 「 御子 っ 、 なに を
^
いい 召さ る ッ 。
復し得る
(復す.得る)
延べ語数:
1
1073
,1026,19: しかも 、 帰国 し て 謹慎 後 、 一 年 の 余 で 、 さき の 官職 に も
^
復し 得 た の は 、 なみ なら ない 蔭 の 声 と 黄金 の 力 でも あっ た 。
鳴き渡る
(鳴く.渡る)
延べ語数:
1
1072
,8475,7: あれ 、 雁 の 群 が 、
^
啼き わたっ て 行っ た の です 。
拭き返す
(拭く.返す)
延べ語数:
1
1072
,842,17: 何 か の 弾み に 、 駕 籠 の うち で 、 ふと 、 息 を
^
ふき 返し た お 袖 が 、 くやし げ な 嗚咽 を もらす と 、
糺し申す
(糺す.申す)
延べ語数:
1
1072
,8324,6: 奉行 越前 守 が 、 お
^
糺し 申す こと は 、 終り まし て ござい ます る 」
窺い得る
(窺う.得る)
延べ語数:
1
1072
,8132,3: 何 人 も
^
窺い 得 ない よう な 巨木 や 密生 し た 熊笹 で 蔽わ れ 、 道 は 、 意識 的 に 、 紆余曲折 し て 造ら れ 、 案内 なし で は 、 とても 辿り つけ ない 。
祟り回す
(祟る.回す)
延べ語数:
1
1072
,7855,47: けれど 、 病 児 の 愛 の ため に 、 た ッ た 一 羽 の 燕 を 吹矢 で 射 た ばかり の 、 私 たち 両親 の 非業 な 罪 死 が 、 その とき の 幼い 姉妹 の 一生 に まで 、 こんなに
^
祟り 廻さ なく て も よ さ そう な もの で は ござい ませ ん か 。
裁き切る
(裁く.切る)
延べ語数:
1
1072
,7828,33: 「 お 身 自身 、 過去 の 白 業 黒 業 と も 、 余す なく 、 白日 に 曝し て 、 罪 を 、 天 に 求め 、 自身 、 自身 を
^
裁き 切ら ん として おら るる が … … 。
申し置く
(申す.置く)
延べ語数:
1
1072
,7329,5: 「 妻 に も 篤と
^
申し おい て ござれ ば 、 覚悟 の 事 と ぞんずる 。
致し置く
(致す.置く)
延べ語数:
1
1072
,7199,14: 「 仮 吟味 の 事 ゆえ 、 仔細 の 取調べ は 、 他日 と
^
いたし おく 。
白み出す
(白む.出す)
延べ語数:
1
1072
,7196,9: とこう する 間 に 、 東 の 空 が
^
白み 出す の で は ある まい か 。
打ち寛ぐ
(打つ.寛ぐ)
延べ語数:
1
1072
,7050,20: 義平 太 に は 、 見覚え も なかっ た が 、 越前 守 の 室 で 、 この よう に
^
打ち 寛い で いる からには 、 よほど 親密 な 間がら に ちがい ない 。
噛み裂く
(噛む.裂く)
延べ語数:
1
1072
,6882,12: 女 の 一念 と 呪い を 、 眦 に えがい て 、
^
咬み 裂く よう な 声 を 咽喉 に つまら せ 、
尖り切る
(尖る.切る)
延べ語数:
1
1072
,6550,4: お 袖 の
^
尖り きっ た 神経 は 、 すぐ 猜疑 の 刃 を 、 研い だ 。
呪い狂う
(呪う.狂う)
延べ語数:
1
1072
,6544,1: どんなに
^
呪い 狂う とき でも 、 子 の 行く末 を 意識 に 映す とき 、 その 瞋恚 は 、 一瞬 、 火 から 水 の よう な 冷静 に 返っ た 。
呪い通す
(呪う.通す)
延べ語数:
1
1072
,6263,11: いや 、 母 の お 袖 も また 、 男 を
^
呪い 通さ ね ば やま ない という 誓い の ため に —— ひいては 世 を 悪く 悪く と 観る 習性 の ため に —— 実は 、 ほん と の 自己 の 善 を 圧し かくして —— 本心 に は ない 悪 の 表現 に 自ら 身 を 苦しめ て いる 者 かも しれ ない の だ 。
厭い申す
(厭う.申す)
延べ語数:
1
1072
,6039,28: … … なお 御 不審 が あれ ば 、 楽 翁 に 縄 打っ て 、 いかに お 白洲 で 糺問 ある とも 、 また 、 拷問 も
^
いとい 申さ ぬ と 、 … … お伝え 下さ れ い 」
言い断る
(言う.断る)
延べ語数:
1
1072
,5911,6: 恋人 の お次 にたいして 、 こう
^
いい 断っ て も 、 決して 、 職分 を 裏切り 、 自己 を あざむく もの で は ない と 思っ た 。
し除く
(為る.除く)
延べ語数:
1
1072
,582,32: 稲荷 の 祠 と 、 背なか 合せ に 、 木 洩れ 陽 を 浴び 、 落葉 を しい て 、 乳 ぶさ の うち に 寝入っ た 子 を 、 俯
^
し のぞい て いる 若い 母 が あっ た 。
質し申す
(質す.申す)
延べ語数:
1
1072
,5583,19: 「 南 の 与力 で ござる が 、 駕 籠 の 内 の お 人 に 、 ちと お
^
質し 申し たい 儀 が ある 。
質し召す
(質す.召す)
延べ語数:
1
1072
,5434,4: 「 それ を お
^
質し 召さ れ て 、 お 奉行 に は 、 如何 なさ れる おつもり か 。
囁き寄る
(囁く.寄る)
延べ語数:
1
1072
,530,40: この 秋 を 、 書 に 親しん で 、 燈下 しずか に 、 過去 の 非 を 心から 洗っ て い た 市十郎 の 書斎 へ 忍び こみ 、 眼 ざし すごく 、 四隣 の しじま を 憚りながら 、
^
ささやき 寄っ て 来 た 従兄 の 亀次郎 の 姿 に も 、 そんな 考え方 が 宿っ て い た 。
断ち得る
(断つ.得る)
延べ語数:
1
1072
,522,11: 兄弟 の きずな 、 主従 の きずな は 、 なお
^
断ち え て も 、 悪い 仲間 の 籍 を 抜け て 、 正しき へ 返ろ う と する 道 は むずかしい 。
追い止む
(追う.止む)
延べ語数:
1
1072
,4972,21: しかも 、 惑い 、 悩み ながら も 、 彼 は なお 逃げる 影 を 、 追 ッ て 追 ッ て
^
追い やま なかっ た 。
乱し合う
(乱す.合う)
延べ語数:
1
1072
,4759,11: 捕手 たち が 、 あなた 此方 、 視 索 を
^
乱し あっ て い た とき 、 屋内 の 一室 から 、 赤い 火 光 が ぱっと 映し た 。
振り合う
(振る.合う)
延べ語数:
1
1072
,4671,9: と 、 三 人 は 、 手 を
^
振り あっ た が 、 悪党 性 の 深い 者 ほど 、 実は 、 たえ 間 なき 死に際 の おもい に 憑かれ 、 折 あれ ば 、 あわ れ な 人間 本来 の 本音 を 聞い て もらい たい の で あっ た 。
破り得る
(破る.得る)
延べ語数:
1
1072
,451,13: どんな 恋 も 、 この 厳戒 の 眼 と 、 この 鉄扉 は
^
破り 得 なかっ た 。
喜び抜く
(喜ぶ.抜く)
延べ語数:
1
1072
,4413,21: 老人 は すでに 、 南 の 手 で 、 事件 の 解決 は 見 た もの の よう に 、
^
よろこび ぬい た 。
取り持つ
(取る.持つ)
延べ語数:
1
1072
,431,1: (
^
とり 持っ て やる )
召し賜る
(召す.賜る)
延べ語数:
1
1072
,3695,7: 「 い つ な と 、 お
^
召し 給わり ませ 」
祈り奉る
(祈る.奉る)
延べ語数:
1
1072
,3512,0:
^
いのり たてまつる 。
漕ぎ出る
(漕ぐ.出る)
延べ語数:
1
1072
,3425,26: 小舟 は 程なく 彼女 たち を 苫 の 下 に かくし て 、 矢 の よう に 、 三叉 の 洲 から 、 大川 へ
^
漕ぎ 出 て 行っ た 。
洗い歩く
(洗う.歩く)
延べ語数:
1
1072
,3383,10: 倉橋 剣 助 を はじめ 、 町 々 を
^
洗い 歩い た 捕手 たち が 、 網 を しぼる よう に 、 やがて ここ に 戻っ て 来 た の は 、 それから 半 刻 も 後 だっ た 。
言い抜く
(言う.抜く)
延べ語数:
1
1072
,331,39: 聞く 人 も なし と 思っ て か 、 若い 母親 は 、 無心 な こと 神 の よう な 肉 塊 を あい て に 、 心 の うち の もの を 、 戯れ の よう に
^
いい ぬい て い た 。
抜き遣る
(抜く.遣る)
延べ語数:
1
1072
,3115,6: また おれ たち の 眼 を
^
抜き や がっ て 、 堀 留 河岸 の 呉服 問屋 へ 、 五 人組 の 押込 が は いったん だ 」
持ち扱う
(持つ.扱う)
延べ語数:
1
1072
,3005,7: —— 自分 の 生命 すら 粗雑 に
^
持ち 扱う 人間 が 、 何で 、 ひと から その 生命 を 祝福 さ れよ う か 、 愛さ れよ う か 。
貪り合う
(貪る.合う)
延べ語数:
1
1072
,289,27: かれ ら が 夜 の うち に 撒い た 揚 団子 は 、 あっち でも こっち でも 、 犬 ども の 嗅覚 に 争わ れ 、
^
むさぼり 合う 闘争 の 吠え 声 が つんざい た 。
掴み戻す
(掴む.戻す)
延べ語数:
1
1072
,2880,54: もし 、 そのまま だっ たら 、 心ならずも 、 市十郎 は 姿 を 消し 、 主 殿 も その 脚 で は 、 追い きれ なかっ たろ う が 、 幸い に も 、 途端 に 、 同 苦 坊 の 腕 が 、 ぱ ッ と 、 市十郎 の 襟 が み を
^
つかみ 戻し て い た 。
転び出す
(転ぶ.出す)
延べ語数:
1
1072
,2683,25: 彼 の 本心 は 幼い 者 の 叫喚 に 、 鞭打た れ 、 叩き 出さ れ 、 動 顛 し て 、 その 部屋 から
^
転び 出し た 。
捥ぎ放す
(捥ぐ.放す)
延べ語数:
1
1072
,2648,11: 夢中 の 市十郎 は 、 傷 負い の 手 を
^
もぎ 放し た 。
蔑み嘲る
(蔑む.嘲る)
延べ語数:
1
1072
,2464,17: かえって 従弟 の 市十郎 の 余り に も 変り果て た 見 す ぼら し さ を 、
^
蔑み 嘲っ た 。
映し込む
(映す.込む)
延べ語数:
1
1072
,2314,15: 朝 の 陽 と 雪 と の 反射 が 、 部屋 い ッ ぱい
^
映し こん だ 。
抱き戻す
(抱く.戻す)
延べ語数:
1
1072
,2271,4: おそらく お 島 が
^
抱き もどし た もの で あろ う 。
酔い臥す
(酔う.臥す)
延べ語数:
1
1072
,2218,17: そして ふたり とも 、 屋根 に 重たく 雪 の 降り 積ん だ 二 階 の 小座敷 に
^
酔い 臥し た まま 、 灯 ともし 頃 まで 、 降り て も 来 なかっ た 。
追い戻す
(追う.戻す)
延べ語数:
1
1072
,2213,19: 他 から で なく 、 自ら 、 原始 の 人間 に 近い もの へ 、 自分 で 自分 を
^
追い もどす こと だ 。
恨み返す
(恨む.返す)
延べ語数:
1
1072
,2204,6: 自分 を 怨む お 袖 を
^
怨み かえす 理由 は 毫も 見つから ない 。
罵り足る
(罵る.足る)
延べ語数:
1
1072
,2100,34: お 袖 は 、 自分 の 体 へ 纏っ て くる 男 の 手 を 、 心 に も なく 、 癇癖 に 振り払い ながら 、 いっ て も いっ て も まだ
^
罵り 足ら ない よう に 、
被り出す
(被る.出す)
延べ語数:
1
1072
,1865,14: 茶めし や の おやじ に 、 銭 を 払い 、 早く も 笠 を
^
かぶり 出し て いる 。
沈み入る
(沈む.入る)
延べ語数:
1
1072
,1781,17: 雨 を 連想 する と 、 主 殿 も 兵 九 郎 も 、 同じ 思い に
^
沈み 入っ た 。
処し置く
(処す.置く)
延べ語数:
1
1072
,1586,20: かかる 者 は 、 草の根 を 分け て も ひ ッ 捕え 、 世人 の 見せしめ に 、 極刑 に
^
処し おか ね ば 、 次々 、 いかなる 不心得 者 が 現われる や も しれ ます まい )
会い燃す
(会う.燃す)
延べ語数:
1
1072
,1550,16: が —— お 袖 の たより は 皆目 聞く こと も なく 、 ふと 、
^
会い もす まい か と 、 そら 恃 み の 偶然 も なかっ た 。
伐り残す
(伐る.残す)
延べ語数:
1
1072
,1523,25: 京橋 尻 の 、 もと 梅 賀 が い た 家 の 近く に 、 河 に 添っ て 広い 空地 が あり 、
^
伐り 残さ れ た 団栗 林 の わき に 、 軒 傾い た 木賃宿 が 二 、 三 軒 ある 。
漁り回る
(漁る.回る)
延べ語数:
1
1072
,1507,5: 久助 が 、 食物 を
^
漁り まわっ て は 持っ て 来る の だっ た 。
吹き殴る
(吹く.殴る)
延べ語数:
1
1072
,1334,10: すれ 草履 の 足もと を 、 霰 もつ 風 に
^
吹き なぐら れ て も 、 お 袖 に 似 た うしろ姿 を 、 ふと 人 なか に 見つけ た とき は 、 胸 の うち が 花火 の よう に どき と 鳴っ た 。
暴き合う
(暴く.合う)
延べ語数:
1
1072
,1290,9: と 、 お 燕 を 抱きとっ て 、
^
あばき 合っ た が 、 やがて それ が 市十郎 の 子 だ と 知る と 、 俄然 、 邪 けん に 突 ッ 返し て 、
働き出る
(働く.出る)
延べ語数:
1
1072
,1235,6: かれ の 悪 智 も 、
^
働き 出る すき が ない 。
匿い置く
(匿う.置く)
延べ語数:
1
1072
,1089,31: 中野 お 犬 小屋 の 犬 を 、 一夜 に 何 十 匹 も 殺し た 天下 の 悪戯 者 は 、 大岡 十 家 が 、 知っ て い ながら
^
匿い おい た 同族 五郎左衛門 の せがれ 亀次郎 だ と 」
死に澄む
(死ぬ.澄む)
延べ語数:
1
1072
,1014,5: かれ の 面 は すでに
^
死に 澄ん で い た 。
残し得る
(残す.得る)
延べ語数:
1
1071
,268,52: 一 箇 の 人間 の 場合 で は 、 一片 の 発心 を 絵筆 に こめ て さえ 、 かく も 長い 生命 の もの を 、 どう 世 が 変っ て も 決して 、 禍 を 人類 に 及ぼさ ない 文化 的 遺産 として 、 香り 高く 、 この 地上 に
^
遺し 得 て いる のに 。
盗み残す
(盗む.残す)
延べ語数:
1
1071
,18,4: 『 まだ ここ に
^
盗み 残さ れ て いる 俺 と いう から だ だけ が ある … … 』
訝り合う
(訝る.合う)
延べ語数:
1
1071
,174,28: 手下 達 は 、 やがて 老人 が 食物 を 貰い に も 来 なく なっ た ので 、 何 を 喰っ て 生き て いる の か と
^
いぶかり 合っ て い た 。
担ぎ歩く
(担ぐ.歩く)
延べ語数:
1
1071
,103,7: 『 柩 に 財宝 を 入れ て
^
担ぎ 歩い て いる じゃ ない か 』
営み合う
(営む.合う)
延べ語数:
1
1069
,58,23: 理念 的 、 観念 的 に 受け取ろ う と する の で なく 、 無碍 自在 に 神仏 と 人間 が 生活 を
^
営み あっ て い た かたち です 。
奮い残す
(奮う.残す)
延べ語数:
1
1065
,126,0:
^
ふるい 残さ れ た 女性 も 、 落さ れ た 組 も 、 さい ご の 栄冠 を さし て 、 なお 緊張 と 夢みる 眸 を 失っ て い ない の で ある 。
致し来る
(致す.来る)
延べ語数:
1
1064
,494,10: 「 異見 会 の 儀 は 、 年来 われわれ が
^
致し 来り し 通り 、 月 毎 、 かならず 城内 の 釈迦 ノ 間 にて 、 催し 候 ふ べし 」 と 子息 忠之 へ の 遺言 状 の うち に も 言い 忘れ て い なかっ た 。
触り合う
(触る.合う)
延べ語数:
1
1064
,255,45: —— 或 る 時 、 その 吉宗 が 、 大奥 から お 表 へ 出る 境 の 杉戸 で 、 吉宗 を 送っ て 来 た 奥 女中 と 、 表方 の 小姓 と が 、 そこ を 閉める 瞬間 に 、 そっと 手 を
^
触り あっ て い た の を 、 吉宗 が ちら と 見つけ た 。
見劣る
(見る.劣る)
延べ語数:
1
1064
,188,8: 『 これ を 見 て は 、 とても
^
見 劣る が 、 これ まで わし の 飼っ て 来 た 鶉 を みな 、 庭先 へ 並べ て みろ 』
追い回る
(追う.回る)
延べ語数:
1
1062
,35,33: 北風 を 祈る 時 は 、 南北 に 立ち 分れ 、 南 の 方 の 者 ども 、 負け て 引退 く を 、 北 に 立ち たる 者 ども 、 これ を
^
追い まわる 。
追い崩す
(追う.崩す)
延べ語数:
1
1062
,34,76: ま づ 、 人数 四 五 十 人 も 雇い て 、 一方 へ 四 五 十 人 づつ 、 両方 へ 立ち 分れ 、 さて 合図 を以て 、 双方 より 、 相互 に 銘々 鞭 を もつ て 、 眼 鼻 も わかた ず 、 はげしく 打ちあう こと 、 しばらく あ つて 、 後 、 東風 を 祈る 時 は 、 西方 の 者 ども 負け て 引 しりぞく を 、 東 の 方 から
^
追い くずす 。
舞い歌う
(舞う.歌う)
延べ語数:
1
1062
,189,36: “ タプカンニ ” “ ウポポウシ ” という 地名 が 北見 の 美幌 から 藻琴 へ 抜け て 行く 山路 の 途中 に ある の です が 、 いずれ も “ 舞い 踊っ た 所 ” “
^
舞い 歌っ た 所 ” の 意味 で 、 昔 そこ で 疱瘡 の 神 々 が 輪舞 し た 所 だっ た という 伝説 が あり 、 そこ に は 土俵 の よう な 形 の 畝 が 三 重 に なっ て い た という こと で あり ます 。
狩り殺す
(狩る.殺す)
延べ語数:
1
1062
,110,4: 熊 が 人間 に
^
狩り 殺さ れる こと を 、 “ マラㇷ ゚ ト・ネ ” ( marapto - ne ) “ 賓客 ・ と なる ” という の で あり ます が 、 それ は 山の神 が 、 はるばる 背負っ て 来 た みやげ の 食糧 で ある 熊 の 肉 を そっくり そのまま 人間 に 与える こと によって 、 —— すなわち 、 熊 が 死ぬ こと によって 、 —— 山の神 は 熊 の 肉体 から 解放 さ れ 、 その 本来 の 霊的 な 姿 に 立ち返っ て 、 人間 の 酋長 の 家 に “ お客 さん と なる ” という 考え方 な の で あり ます 。
弾き返す
(弾く.返す)
延べ語数:
1
1061
,19,53: 例えば 、 烈しい 風 が 森 を 襲う と 、 大地 は 轟々と 鳴りわたり 、 森 の 木々 は ヒュウヒュウ と 鳴り 続ける 、 そして 折れ やすい 木 は 幹 の まん中 から ポッキポッキ と 折れ くだけ 、 折れ にくい 木 は しなやか な 小 枝 の よう に 撓み 伏し 、 また
^
弾き かえす 、 風 が 野原 に 吹い て くる と 、 忽ち そこ に 生え て いる 青草 を 根こそぎ 吹き上げ て 、 宙 に まきちらし て しまう 。
見過つ
(見る.過つ)
延べ語数:
1
1056
,19,22: その ため 股間 の 一物 が 波 に 影 を 落し て い た の だ が 、 それ を おばけ と
^
見 あやまっ て 、 とんでも ない 憂 目 を 見 た の だっ た 。
畳み置く
(畳む.置く)
延べ語数:
1
1055
,12,64: その 作り方 は 「 舟 を トド の 皮 にて 張り 、 袋 の 如く こしらえ 、 中 に は 木 の 骨 を 入れ 、 夷 人 一 人 乗っ て 、 袋 の 口 を しめきり 、 水 の はいら ぬ よう に し 、 かい にて 左右 へ かき 走り 、 陸 へ 上れ ば 骨 を 去り 、 皮 は
^
畳み おく 」 という の で あり ます 。
祈り期す
(祈る.期す)
延べ語数:
1
1053
,16,22: 叔母 の 冥福 を 祈る とともに 、 集大成 の 完成 を その 霊前 に 捧げ うる 日 の 近い こと を も
^
祈り 期し たい もの と 思う 。
呪い殺す
(呪う.殺す)
延べ語数:
1
1050
,91,64: われわれ が この 神 の 国 に 来 て から ふりかえっ て 見る と 、 父さん の 弟 で ある あの 叔父 が 、 わが家 に 先祖 代々 伝わる 家宝 の 金 の 玉 六つ の 玉 、 銀 の 玉 六つ の 玉 に 目 を つけ て 、 それ が 欲しい ばかり に 悪魔 に 願 を かけ て 、 われわれ を
^
のろい 殺し た の だっ た 。
凪ぎ渡る
(凪ぐ.渡る)
延べ語数:
1
1050
,60,7: 見れ ば 海 は ひろびろ と
^
凪ぎ わたっ て いる 。
説き為す
(説く.為す)
延べ語数:
1
1047
,135,91: また 神社 の 祭神 が 上代 から 宗教 的 崇拝 の 対象 で あっ た こと は 、 明 か な 事実 で ある ので 、 それ は 神社 において 何ごと が 行わ れ た か を 古典 によって 考える だけ で も 明か な こと で ある が 、 祭祀 の 儀礼 に 報 本 反 始 とか 追孝 とかいう よう な 道徳 的 意義 を 附会 し た 儒教 思想 に 誘わ れ て 、 日本 の 神社 の 崇敬 を も そういう 思想 の 表現 の よう に
^
説き なす もの が 、 近代 に は 生じ た ので 、 それ に は 神 を 古人 と する の と 関聯 し て 考え られ た 場合 も ある 。
称し得る
(称す.得る)
延べ語数:
1
1046
,17,8: 日本 の 国家 は 日本 民族 と
^
称し 得 られる 一つ の 民族 によって 形づくら れ た 。
減り来る
(減る.来る)
延べ語数:
1
1044
,31,50: 」 と 書き 、 又 、 その 歌集 の なか の 、 「 ひとり 寝 に すでに 馴れ つつ 枕 べ に 書 を かさねて あかり を 消し ぬ 」 、 「 街 に いで て 何 を し 食 は ば 平 け き 心 は われ に か
^
へり 来 むか も 」 など と 詠ん だ 気もち で あろ う か 。
押し作る
(押す.作る)
延べ語数:
1
1044
,11,50: しかし 、 この 葉書 の 文句 を 読ん だ 時 は 、 私 は 、 いくら か 「 煽て 」 に 乗っ た よう で ある が 、 たしか 、 その 年 の 一月 号 の 「 アララギ 」 に 出 た 、 茂吉 の 「 わが 体 机 に
^
押し つくる ごとく に し て みだれ 心 を し づめつつ 居り 」 「 息づまる ばかり に 怒り しわ が こころ しづ まり 行け と 部屋 を 閉し つ 」 など という 歌 を 読ん で 、 短歌 で も 、 こういう 現し 方 が ある の か 、 と 感心 し た 事 が あっ た ので 、 「 僕 の 小説 など は 決して 「 見 さ くる 高峰 の やう な 」 もの で は あり ませ ん が 、 却 つて 先生 の 殊 に 最近 の お 作 の 短歌 こそ 「 見 さ くる 高峰 の やう な 」 もの で あり ませ う 、 」 と 、 返事 の 手紙 の なか に 書い た 。
思い返す
(思う.返す)
延べ語数:
1
1043
,8,32: こうして 配列 さ れ て 見る と 、 なる 程 こんな 順序 で 自分 の 仕事 や 思想 が 発展 し た の か と 、 他 人事 の よう に 初めて
^
想い 返す よう な 次第 で あっ た 。
し撮る
(為る.撮る)
延べ語数:
1
1043
,191,25: そうして 私 個人 を 非難 する 県 当局 の 公開 状 まで 出る さわぎ に なっ た が 、 その 頃 私 ども が 企画
^
し 撮 画し た 映画 『 沖縄 の 風物 』 二 種 は 、 当時 東京 で 推薦 映画 として ベストテン の 内 に 入っ た の は 皮肉 な 事 で あっ た 。
練り潰す
(練る.潰す)
延べ語数:
1
1041
,64,19: 朝食 で 特に 大 食い を する の が クセ で 、 白い パン に ピーナッツ ・ バター 、
^
ねり つぶし た バナナ など を 塗り こめ て サンドイッチ に こしらえ 、 ペプシ・コーラ と ミルク で 交互 に ながしこむ の だ 。
撃ち拉ぐ
(撃つ.拉ぐ)
延べ語数:
1
1041
,622,4: メンバー は 悲しみ に
^
うち ひしが れ て は い た が 、 ミネソタ 州 ムアヘッド で の 今夜 の 公演 は 、 予定 どおり おこなわ れ た 〕 ( グレイル・マーカス )
聞き直す
(聞く.直す)
延べ語数:
1
1041
,368,6: 黒人 の ブルース ・ レコード を
^
聞き なおし て み た 。
聞き言う
(聞く.言う)
延べ語数:
1
1041
,3455,24: 判断 の 基準 は リズム で あり 、 ファット・マットレス の ベース 奏者 の 微妙 な イニュエンド に 、 暗い 部屋 で ひとり ヘッドフォーン で
^
聞き いっ たり は し ない 。
頼り着る
(頼る.着る)
延べ語数:
1
1041
,327,32: たとえば チャーリー・パーカー で は 、 創造 する 人間 の 内面 で の 苦しみ を 表現 する 手段 が 彼 の ジャズ で あり 、 インスピレーション や その 場 で の 天啓 に
^
頼り きる 方法 で も たしかに パーカー の ジャズ と なっ て 外 に あらわれ た し 、 鈴木 大拙 が 書い た よう に 、 実存 を 内面 から つかむ こと に も なり え た の だ が 、 個人 的 な 感性 の 強烈 な 表現 は 、 エルヴィス・プレスリー の ロックンロール が そう だっ た よう に 、 ロマンティック で は ありえ て も 、 政治 的 に は なり 得 なかっ た 。
し覆す
(為る.覆す)
延べ語数:
1
1041
,3131,6: いま の アメリカ を 否定
^
し くつがえす ため に は 、 アメリカ の 構造 に 即し た 現実 的 な 闘争 が なさ れ なけれ ば なら ない 。
悟り得る
(悟る.得る)
延べ語数:
1
1041
,2837,6: それら を 用い て 自分 が
^
悟り え た なに ごと か 、 あるいは 、 うけとめる こと の でき た なに か の メッセージ を 、 冷静 に 抽象 する とき な の だ 。
運び回る
(運ぶ.回る)
延べ語数:
1
1041
,2607,22: 三 万 ドル かけ て 特注 し た サウンド ・ システム は 、 二 台 の トラック で 、 楽器 とともに 、
^
はこび まわる 。
売り来る
(売る.来る)
延べ語数:
1
1041
,2512,8: しかし 、 ヒビング の フェルドマンズ・デパートメント・ストア で パートタイム の
^
売り こ として 働い て いる 金髪 の 美しい ミセス・ジンママン に よる と 、 息子 の ボブ は 家出 など し た こと は 一 度 も なかっ た と いう 。
勝ち取る
(勝つ.取る)
延べ語数:
1
1041
,2176,9: ケネディ は 、 票 の 五 六 パーセント を
^
勝ち とっ た 。
飛びゆく
(飛ぶ.ゆく)
延べ語数:
1
1041
,1586,15: だから 、 一 九 五 七 年 、 サミュエル ・ フラー の 『 矢 の
^
飛び ゆく 道 』 という よう な 西部 劇 が 可能 に なっ た 。
好み合う
(好む.合う)
延べ語数:
1
1041
,1498,19: ある 種 の 心 の 動き が できる 人 たち は 、 おなじ 音 を 本能 的 に
^
好み あう 。
違い得る
(違う.得る)
延べ語数:
1
1041
,1242,10: そして 、 その 話し声 は 、 歌い手 によって さまざま に
^
ちがい うる 。
描き込む
(描く.込む)
延べ語数:
1
1040
,2432,15: 一 メートル 四方 ほど の 大き さ の 、 きわめて 詳細 に ディテール の
^
描き こま れ た 地図 だっ た 。
漂い匂う
(漂う.匂う)
延べ語数:
1
1039
,95,16: やはり この 花 の 香 は 、 早春 の 寒冷 な 空気 の 中 に 、
^
漂い 匂う の が ふさわしい の か 知れ ない 。
咲き並ぶ
(咲く.並ぶ)
延べ語数:
1
1039
,581,32: 隣家 の 庭 に は 、 紅 木蓮 が 夥しい 花 を つけ て い 、 若葉 を 開い た 山吹 の 枝 に は 、 黄色い 、 八重 の 花 が
^
咲き 列ん で いる 。
刳り取る
(刳る.取る)
延べ語数:
1
1039
,172,5: その 片方 の 目 は
^
刳り 取ら れ て いる 。
歩き入る
(歩く.入る)
延べ語数:
1
1039
,146,9: 男 の 患者 は 明るい 光線 の 中 に
^
歩き 入っ た が 、 直ぐ 左折 し て 、 階段 を 下り て 行く 。
付き沿う
(付く.沿う)
延べ語数:
1
1039
,122,8: 先刻 、 妻 は 看護 婦 に
^
附き そわ れ 、 手術 室 の 控室 に 入っ た 。
抱き下す
(抱く.下す)
延べ語数:
1
1038
,98,45: 妻 が 用 を 足し て いる 間 に 、 私 は 私 の 蒲団 を 敷き かえ たり 、 押入 から 破れ 蒲団 を 引きずり出し たり し て 、 妻 の 床 を 敷き 、 ようやく その 上 に 妻 の 体 を
^
抱き 下し た 。
見焼く
(見る.焼く)
延べ語数:
1
1037
,518,4: 「 こそ ぼっ て
^
み やい 。
噛み下す
(噛む.下す)
延べ語数:
1
1037
,386,4: 親 鳩 は 一度
^
噛み 下し た 餌 を 吐き出し 、 口移し に 与える 。
炙り出す
(炙る.出す)
延べ語数:
1
1037
,2941,10: 白紙 に 明礬 水 で 書い た 文字 が
^
炙り 出さ れ て 来る よう に 、 昨夜 、 妻 の 言っ た 言葉 が 、 私 の 頭 に 次第に はっきり 蘇っ て 来る 。
摘み絞る
(摘む.絞る)
延べ語数:
1
1037
,2705,8: その シーツ の 一 ところ に 、 強く
^
撮み 絞っ た 痕 が 残っ て いる の を 見 て 、 私 は ひどく 好色 的 な 気持 に なる 。
吹き乱す
(吹く.乱す)
延べ語数:
1
1037
,2492,9: 夕 風 に 川原 楊 が その 枝 を
^
吹き 乱さ れ て い た 時 も ある 。
遣り繰る
(遣る.繰る)
延べ語数:
1
1037
,2416,9: 妻 は 自ら 一 手 に 引き受け 、 辛うじて
^
遣り 繰っ て いる らしい 。
着流す
(着る.流す)
延べ語数:
1
1037
,1300,5: 私 は 不断 着 を
^
着 流し た まま で ある 。
成り言う
(成る.言う)
延べ語数:
1
1036
,253,25: 私 が 病院 から 帰る と 、 素子 は 既に 蒲団 の 上 に 坐っ て い て 、 私 の 顔 を 見る
^
なり 言う 。
散り零す
(散る.零す)
延べ語数:
1
1036
,161,16: 花 公方 も もう 盛り を 過ぎ 、 木の下 に 紫 紅色 の 小さな 花 を
^
散り こぼし て いる 。
言い込む
(言う.込む)
延べ語数:
1
1035
,98,4: 先 の 島流し と
^
いい こん どの 監視 つき と いい 、 父 も よほど 困っ た らしい 。
居並ぶ
(居る.並ぶ)
延べ語数:
1
1035
,25,15: 会場 は 化学 実験 の 階段 教室 で ある から 聴衆 が 高い 所 に
^
居 ならん で いる 。
握り出す
(握る.出す)
延べ語数:
1
1024
,63,48: その 当時 、 新橋 駅 付近 に 、 千成 と 名乗る 嵯峨野 の 料理 職人 が 、 度胸 よく 寿司 屋 稼業 を 始め 、 大衆 を 相手 に し て 、 いつの間にか 職人 十 数 人 を 威勢 よく 顎 で 使っ て 、 三流 寿司 を
^
握り 出し た 。
持ち漕ぐ
(持つ.漕ぐ)
延べ語数:
1
1024
,38,8: 東京 で は 首 を 長く し て
^
持ち こが れ て いる という 様子 が 、 彼ら 闇屋 の 目 に は 鋭く 映る の だろ う 。
浸り着る
(浸る.着る)
延べ語数:
1
1022
,39,12: 自分 ばかり 好む まま の 生活 、 好む まま の 食事 に
^
ひたり きる こと も でき まい 。
忍び能う
(忍ぶ.能う)
延べ語数:
1
1019
,94,31: 以上 の よう に 心 に も ない 悪口 を もっ て 現代 茶人 を 事もなげ に 片づけ て しまう こと は 、 実 の ところ 吾 人 の まったく
^
忍び 能わ ざる ところ で あり 、 われ ながら 無作法 も また はなはだしい と 感じ つつ ある の で ある 。
描き継ぐ
(描く.継ぐ)
延べ語数:
1
1016
,67,10: 年々 この よう に し て 梅 に うぐいす が
^
描き 継が れ て き た 。
鳴き叫ぶ
(鳴く.叫ぶ)
延べ語数:
1
1014
,54,15: こいつ の オヤジ は 、 昔 間違っ て 、 狼 罠 に かかっ て キャンキャン
^
啼き 叫ん で い た が 、 誰 も 助け に 来 て くれ ない と 知る と 、 罠 に かかっ た 自分 の 脚 を 、 自分 で 食い切っ て 、 三 本 脚 で ビッコ 引き 引き 戻っ て 来 た という 剛 の もの だけ に 、 この デカ の 強い こと も 、 また 無類 で ある 。
吐き遣る
(吐く.遣る)
延べ語数:
1
1014
,118,5: 人 に ウソ を
^
吐き や がっ て !
喜び切る
(喜ぶ.切る)
延べ語数:
1
1013
,62,10: 私 が 行く こと に なっ た ので 、
^
喜び 切っ て いる 母親 から 、 車 の 中 で 聞い た ところ で は 、 その 青年 は 病気 に なる まで 、 東大 医学部 の 三 年 に 在学 し て い た という こと で あっ た 。
折り入る
(折る.入る)
延べ語数:
1
1013
,3,43: 一 週間 ばかり 私 が 、 伊香保 の 温泉 へ いっ て いる 間 に 、 六 十 くらい の 下男 風 の 老爺 が 来 て 、 麹 町 の お 邸 から 来 た もの だ が 、 若旦那 様 が
^
折り 入っ て お 眼 に かかり たい と いっ て い られる 。
伝い上る
(伝う.上る)
延べ語数:
1
1013
,2120,3: この 山腹 を
^
伝い 登る こと 約 三 十 町 、 志方 野 を 越え て 、 さらに 次 の 山路 に 入る 。
押し拭く
(押す.拭く)
延べ語数:
1
1013
,2088,25: と 朴直 そう な 六 十 爺 は 、 湖岸 から 半道 あまり を 駈け つけ て 来 た 禿げ 頭 の 汗 を
^
押し 拭い つつ 、 悔やみ を 述べる 。
見炊く
(見る.炊く)
延べ語数:
1
1013
,1761,71: 「 その 伊手 市 どん の 彫っ た 墓 が 、 旦那 様 が お 逢い に なっ た という あの 笹 目 沢 と 赤 名山 と の 間 の 、 栃 の 木の下 の 分れ道 に なっ てる ところ を 、 何 でも 十 二 、 三 町 ばかり 下っ て いっ た 原っぱ に 、 建っ てる ん だ そう でし て … … 私 は いっ て
^
見 たこ た ア ござい ませ ん が 、 松の木 が 二 、 三 本 生え てる 根 っ子 で 、 えらく 景色 の いい ところ だ とか … … 」
休み続く
(休む.続く)
延べ語数:
1
1013
,170,44: 雲仙 国立 公園 の パンフレット なぞ を 見 て いる うち に 、 子供 の 頃 から 山 が 好き な もの です から 、 無性 と あの 辺 の 山 へ 登っ て み たく なっ て … … ちょうど 学校 が
^
休み 続き な もん です から 、 一 人 で ブラッ と 出かけ て いっ た の です 。
急き切る
(急く.切る)
延べ語数:
1
1013
,1537,6: と 、 私 は 息
^
急き 切っ て 、 病気 で 来る こと の でき なかっ た 今日 まで の 事情 を 、 まず 詫び まし た 。
刳り付く
(刳る.付く)
延べ語数:
1
1013
,1293,20: が 、 今一 瞬 の 間 に 顔 を 合わせ た スパセニア の 映像 だけ は 、 網膜 深く
^
刳り 付い て 、 忘れよ う として も 忘れ られる もの で は あり ませ ん 。
追い着く
(追う.着く)
延べ語数:
1
1013
,1226,29: と 見栄 も 外聞 も なく 大声 を 上げ て 、 やっと 角 の 救世 軍 の 煉瓦 建て の 前 あたり を 歩い て いる ところ へ
^
追い 着い た 時 に は 、 どこ へ 曲っ た の か ?
込み込む
(込む.込む)
延べ語数:
1
1013
,1207,5: あすこ は 狭い 通り に
^
混み 混み と いつも 人 が 雑踏 し て いる ところ です が 、 今 店 へ 入ろう と し た 途端 、 呀 っ !
綴り得る
(綴る.得る)
延べ語数:
1
1013
,1170,37: わずか に 、 片仮名 だけ が どう かこう か わかる 程度 … … 、 尋常 一 年生 の 書い た よう な 字 で 、 一 時間 も かかっ て 、 やっと 七 、 八 行 も
^
綴り 得る 程度 だっ た でしょ う か ?
擽り回す
(擽る.回す)
延べ語数:
1
1013
,1089,22: ただ さえ 暑い 陽 が 一層 眩しく 、 じっとり と 手足 が 汗ばん で き て 、 痛い ほど 全身 が
^
擽り 回さ れる よう な 、 気 が し て くる の です 。
愛し切る
(愛す.切る)
延べ語数:
1
1012
,356,32: 日本 の 楽壇 に 沢山 の 弟子 を 送り出し て 、 日本人 の 奥さん を 持ち 、 自国 語 同様 、 巧み に 日本語 を 操り 、 そして 東洋 の 風習 を
^
愛し 切っ て いる 、 この 七 十 に 垂んとする 老 教授 が 、 日本 に 骨 を 埋める で あろ う こと は 、 もはや 誰 の 眼 に も 明らか な ところ でしょ う が 、 教授 は 終戦 後 の 変り果て た 、 祖国 独逸 を 久しぶり に 訪問 し て い られる の でし た 。
怒り切る
(怒る.切る)
延べ語数:
1
1012
,162,8: そして なぜ 父 が あの よう に
^
怒り 切っ て いる の か ?
書き洗う
(書く.洗う)
延べ語数:
1
1008
,96,10: 自分 等 の 思う こと が いくら も 言葉 で
^
書き あらわ せる もの で ない と 感ずる 。
響き込む
(響く.込む)
延べ語数:
1
1007
,243,34: 人 静か に し て 月 同じく 照らす という ところ に 、 当時 の 漱石 の 人間 に対する 態度 や 、 自ら 到達 しよ う と 努め て い た 理想 など が 、
^
響き 込ん で いる よう に 思わ れる 。
労り合う
(労る.合う)
延べ語数:
1
1007
,152,10: しかし いずれ も 我が 強く 、 素直 に 理解し合い 、
^
いたわり 合お う と は し ない 。
語り残す
(語る.残す)
延べ語数:
1
1006
,10,26: あれ ほど 大きい 組織 的 な 軍事 行動 を やっ て いる くせ に 、 その 事件 が 愛らしい 息 長 帯 姫 の 物語 として
^
語り 残さ れ た ほど に 、 この 民族 の 想像 力 は なお 稚拙 で あっ た 。
帰り行く
(帰る.行く)
延べ語数:
1
1004
,45,17: ここ へ 来る 一 里 あまり の 田 の へり を 近 路 と いへ ば また
^
帰り 行く
来鳴く
(来る.鳴く)
延べ語数:
1
1004
,43,36: 蓮華草 の 田 が すき返さ れ 、 塀 の 外田 に 蛙 が 鳴き 、 米倉 の 屋根 に 雀 が 巣くう 、 という よう な 情景 も そう で ある が 、 やがて 郭公 の
^
来 鳴く ころ に 、
照り陰る
(照る.陰る)
延べ語数:
1
1004
,38,5: お ほど かに 日 の
^
てり かげる げんげ ん 田 花 を つむ に も あら ず 女児 ら
探し来る
(探す.来る)
延べ語数:
1
1004
,36,6: 蓮華草 この 辺 に も と
^
さがし 来 て 犀 川岸 の 下田 に 降り つ
抜き出る
(抜く.出る)
延べ語数:
1
1003
,67,8: 地上 に は 、 葉 の 上 へ
^
ぬき 出 た 蓮 の 花 の ほか に 、 何 も 見え なかっ た 。
漕ぎ下る
(漕ぐ.下る)
延べ語数:
1
1003
,22,3: それ を 少し
^
漕ぎ 下っ て から 、 舟 は 家 と 家 と の 間 の 狭い 運河 へ はいっ て 行っ た 。
言い消す
(言う.消す)
延べ語数:
1
1002
,338,9: 法螺 ふき を そしる とか 、 自慢 話 を
^
言い けす とか という の は 、 正当 な 批判 で あっ て 、 そねみ や 卑しめ で は ない 。
忍び侍る
(忍ぶ.侍る)
延べ語数:
1
1002
,16,18: 今 より 後 の 世 に は 、 その 比 は 延喜 一条院 の 御代 など の 如く
^
しのび 侍る べく 哉 」 。
取り行く
(取る.行く)
延べ語数:
1
1002
,147,20: 母親 は 「 四 万 の 倉 の 宝 に 代 へ て 儲け たる 子 を 、 何処 へ
^
取り 行く ぞ や 」 と 言っ て 追いかけ た が 、 鷲 は 四 か国 の 境 の 山岳 の 方 へ 姿 を 消し て しまっ た 。
し掘る
(為る.掘る)
延べ語数:
1
1002
,134,18: 死ん で 蘇る 妃 は 、 「 十 二 ひと へ に し や うずき 、 紅 のち
^
し ほ の はかま の 中 を ふみ 、 金泥 の 法華経 の 五 の 巻 を 、 左 に 持た せ 給 ふ 」 など と 描か れ て いる 。
行い返す
(行う.返す)
延べ語数:
1
1002
,125,12: そこで 不老 上人 に 乞う て 妃 を 元 の 姿 に
^
行ない かえし て もらう という こと が 、 話 の 本筋 に は いっ て くる 。
書き継ぐ
(書く.継ぐ)
延べ語数:
1
1000
,940,53: これ は 残 缺 で 、 遒古 閣本 以外 に も 写本 が 二 三 ある よう だ けれども 、 何処 に も 完本 は 伝わっ て おら ず 、 大体 に 於い て 天 慶 五 年 の 春 頃 から 以後 七 八 年 の 間 に 亙っ て 、 折々
^
書き 継が れ た らしく 思わ れる もの が 、 部分 的 に 残っ て いる だけ で ある が 、 その 内容 は 、 殆ど 全部 が 母 を 恋い慕う 文字 で 埋まっ て いる の で ある 。
恋い渡る
(恋う.渡る)
延べ語数:
1
1000
,898,29: 又 、 小野 宮 左大臣 実 頼 の 女子 で 、 彼 が 「 み くし げ 殿 の 別当 」 と 呼ん で いる 人 を 、 久しく
^
恋い わたり ながら な かく 逢う こと が 出来 ない ので 、 或 る 年 の 師走 の 晦日 に 、
干見る
(干る.見る)
延べ語数:
1
1000
,882,45: 時 平 の 三男 の 敦 忠 は 、 三 十 六 歌仙 の 一 人 で あっ て 、 本 院 中納言 とも 、 枇杷 中納言 とも 、 又 土御門 中納言 と も 云わ れ 、 百 人 一 首 の 、 「 あ
^
ひ 見 て の 後 の 心 に くら ぶれ ば 」 の 作者 として 知ら れ て いる が 、 「 此 の 権 中納言 は 本 院 の 大臣 の 在原 の 北の方 の 腹 に 生ま せ 給 へる 子 也 、 年 は 四 十 ばかり にて 形 有様 美麗 に なん あり ける 、 人柄 も よ かり けれ ば 世 の おぼえ も 花やか にて 」 と 今昔 物語 も 書い て いる よう に 、 時 平 と は 違っ て 、 優しい 、 人好き の する 人物 で あり 、 一 面 に は 母方 の 曾祖父 業平 の 血 を 引い た 、 多感 で 情熱 に 富む 詩人 でも あっ た 。
叱り蹴る
(叱る.蹴る)
延べ語数:
1
1000
,8,92: 今昔 物語 に は 、 「 兵衛 佐 平定 文 と 云 ふ 人 あり けり 、 字 を ば 平中 と ぞ 云 ひける 、 御子 の 孫 にて 賤 しから ぬ 人 なり 、 その ころ の 色好み にて 人 の 妻 、 娘 、 宮 仕 人 、 見 ぬ は 少く なん あり ける 」 と 云い 、 又 別 の 所 で 、 「 品 も 賤 しから ず 、 形 有様 も 美 しかり けり 、 け は ひ なんど も 物 云 ひも を か
^
しかり けれ ば 、 その ころ 此 の 平中 に 勝れ たる 者 世に なか り けり 、 か ゝ る 者 なれ ば 、 人 の 妻 、 娘 、 いかに 況 ん や 宮 仕 人 は 此 の 平中 に 物 云 はれ ぬ は なく ぞ あり ける 」 と も 云っ て ある が 、 こ ゝ に 記す 通り その 本名 は 平定 文 ( 或は 貞文 ) で 、 桓武 天皇 の 孫 の 茂世 王 の 孫 に 当り 、 右近 中将 従 四 位 上平 好 風 の 男 で ある 。
干侍る
(干る.侍る)
延べ語数:
1
1000
,789,28: 後 撰集 巻 十 一 恋 三 の 部 に 、 「 大納言 国 経 朝臣 の 家 に 侍り ける 女 に 、 いと 忍び て 語ら
^
ひ 侍り て 行末 まで 契り ける 比 、 此 の 女 俄 か に 贈 太政大臣 ( 時 平 ) に 迎 へ られ て 渡り 侍り に けれ ば 、 文 だに も 通 は す 方 なくなり に けれ ば 、 かの 女の子 の 五つ ばかり なる 、 本 院 の 西 の 対 に 遊び歩き ける を 呼び寄せ て 、 母 に 見せ 奉れ と て 腕 に 書きつけ 侍り ける 。
忌み辞す
(忌む.辞す)
延べ語数:
1
1000
,707,33: 自分 は 最初 は その 人 の 不幸 を 、 努めて 見 て 見 ない ふり を し て い た の で あっ た が 、 その 人 の めでた さ 、
^
いみ じさ が 、 肝 に 銘じ て 分っ て 来る に従い 、 自分 の よう な もの が これ だけ の 人 を 独占 し て いる 罪 の 深 さ を 、 反省 し ない で は い られ なく なっ た 。
寄り着く
(寄る.着く)
延べ語数:
1
1000
,68,24: で 、 いきなり ピシャリ と 横 面 を 張ら れ た よう な 気 が し て 、 さすが に その あと 暫く は
^
寄り 着こ う と も し なかっ た 。
継ぎ来る
(継ぐ.来る)
延べ語数:
1
1000
,583,4: 意外 な こと が
^
つぎ く と 起る のに 、 客人 たち は 度胆 を 抜か れ て 、 館 の 主 から 「 帰れ 」 と 云わ れ て も 直ぐ に は 動く けしき も なく 、 興奮 し きっ た 主 の 顔 の 、 喜ん で いる の か 泣い て いる の か 判断 の つか ない 眼 つき を 見 て い た 。
畝り出す
(畝る.出す)
延べ語数:
1
1000
,561,49: それ は 北の方 の 着 て いる 衣裳 の 一部 だっ た の で ある が 、 そんな 工合 に 隙間 から わずか に 洩れ て いる 有様 は 、 萬 華 鏡 の よう に きらく し た 眼 ま ぐる しい 色彩 を 持っ た 波 が
^
うねり 出し た よう で も あり 、 非常 に 嵩 の ある 罌粟 か 牡丹 の 花 が 揺ぎ 出 た よう でも あっ た 。
押し畳む
(押す.畳む)
延べ語数:
1
1000
,549,25: そして 次 の 瞬間 に 、 座敷 の うし ろ を 囲っ て い た 屏風 の 方 へ 歩み寄っ て 、 それ を 手早く
^
押し 畳む と 、 御簾 の 隙間 へ 手 を 挿し 入れ て 、 中 に 隠れ て い た 人 の 袂 の 端 を ぐいと 捉え た 。
し申す
(為る.申す)
延べ語数:
1
1000
,509,26: 「 殿 々 、 愚老 は あなた を 無理 に でも お 引き止め し ます ぞ 、 帰ろ う と 仰っ し ゃっても 決して お 帰
^
し 申し ませ ん ぞ 」
浮き来る
(浮く.来る)
延べ語数:
1
1000
,387,3: それ より もっと
^
浮き く と 騒ご う じゃ ない です か 」
置き為す
(置く.為す)
延べ語数:
1
1000
,386,5: 「 そんな こと は お
^
置き なさ れ い 。
酌み取る
(酌む.取る)
延べ語数:
1
1000
,363,48: そして 、 大臣 の 邸 と は 比べもの に なら ない 手狭 な 館 で は ある けれども 、 一夕 我が 方 へ 臨席 を 仰い で 饗宴 を 催し 、 心 の 限り もてなし を し て 、 感謝 の 念 の 萬 分 の 一 でも
^
酌み 取っ て 貰え ない で あろ う か と 云う こと も 、 考え ない で は なかっ た の で ある が 、 な かく 大納言 風情 の 所 へ など 来 て くれ そう な 人 で は ない ので 、 申し出 て も 無駄 で あろ う 、 却って 身の程 を 弁え ぬ 失礼 な 奴 と 、 物笑い に なる だけ で あろ う 、 と 、 そう 思っ て 差 控え て い た 際 で あっ た のに 、 図ら ず も その 人 が 自ら 望ん で 客人 に なろ う と 云い 出し た の で あっ た 。
飲み願う
(飲む.願う)
延べ語数:
1
1000
,347,47: 又 翻って 思う のに 、 もし 此 の 人 が 口 で 云う 通り の こと を 考え て いる の で あっ たら 、 ——— みずから の 性的 不満 など は 意 に 介 せ ず 、 ひたすら に 老い たる 夫 の 命 長かれ と
^
のみ 願っ て いる の が 本心 で ある なら 、 ——— その 有難い 志 に対して 自分 は 何 を 報い たら よい の か 、 自分 は 此 の 後 、 た ゞ 此 の 顔 を 眺める だけ で 満足 し つ ゝ 死ん で 行き も しよ う けれども 、 此 の 若い 人 の 肉体 を 、 自分 と共に 朽ち果て させ て しまう の は 餘 り に も 不憫 で あり 惜しくも ある 。
敬い労る
(敬う.労る)
延べ語数:
1
1000
,296,18: 位 は 下 で も 、 彼 に は 正しく 伯父 に 当る 高齢 の 人 を 、
^
敬い いたわる の に 不思議 は ない よう な もの だ けれども 、 菅公 を 失脚 せしめ て 以来 、 ひとしお 態度 が 驕慢 に なっ て 、 満廷 の 朝臣 ども に 颯爽 たる 威容 を 誇っ て い た 彼 は 、 ついぞ 此 の 伯父 の 存在 など を 眼中 に 置い た こと は なかっ た のに 、 どう 云う 風 の 吹き 廻し か 、 伯父 に 出 遇う と 変 な ニコ く 顔 を する 。
掘り問う
(掘る.問う)
延べ語数:
1
1000
,280,15: 平中 は 、 なお いろ く と その 人 の こと を 根 掘り 葉
^
掘り 問わ れる ま ゝ に 、 知っ て いる 限り は 知らし て やる のに 吝か で なかっ た 。
上り得る
(上る.得る)
延べ語数:
1
1000
,245,58: いったい 国 経 は その頃 として は 大変 長寿 を 保っ た 人 で 、 延喜 八 年 に 八 十 一 歳 を以て 歿 し た の で ある が 、 生来 一向 働き の ない 、 好人物 と 云う だけ の 男 で 、 兎 も 角 も 従 三 位 大納言 の 地位 に まで
^
昇り 得 た の は 、 長生き を し た お蔭 で あろ う 。
退り出る
(退る.出る)
延べ語数:
1
1000
,183,13: 帰り 途 に 目あて の ある 平中 は 、 自分 も 好い加減 に
^
退り 出 たい の で あっ た が 、 時 平 は 彼 と 差向い に なる と 女 の 噂 を 持ち出す の が お きまり で 、 何 か 最近 に 収穫 は なかっ た か 、 己 の 前 で 隠す に は 及ば ぬ ぞ 、 と 云う よう な 風 に 切り出す ので 、 彼 も 心 で は そわ くし ながら 、 ちょっと 座 を 立つ しお を 失っ て 、 それから 又 ひとしきり 、 親しい 友達 同士 で なけれ ば 交せ ない よう な 秘話 が はずん だ 。
見空く
(見る.空く)
延べ語数:
1
1000
,166,8: そう 云う 意慾 に 燃える こと は 、
^
見 すく か の 人 の しかけ た 罠 に 陥る こと で あっ た けれども 、 一歩々々 思う 壺 へ 誘い込ま れ て 行き つ ゝ どうにも 制し よう の ない 気持 で あっ た 。
見着く
(見る.着く)
延べ語数:
1
1000
,1393,13: 尼 は 大きな 体 の 男 が いきなり 馳せ 寄っ て し が
^
み 着い た のに 、 よろく と し ながら 辛うじて 路 ば た の 岩 に 腰 を おろし た 。
似出る
(似る.出る)
延べ語数:
1
1000
,1301,56: そして 、 自分 の 容貌 が 不幸 に し て 母 に 似 ず 、 父 に 似 て いる こと を 歎 き 、 母 が 逃げ 去っ て から の 父 が 、 母 を 恋し がる ばかり で 自分 を 可愛がっ て くれ なかっ た の は 、 自分 の 顔 が 母親
^
似 で なかっ た から で あろ う 、 と 云い 、 敦 忠 が 時 平 の 死後 も 母 と 一緒 に 暮らし て いる の を 羨み 、 母 は あの めでたい 男 ぶり の 敦 忠 を さぞ いつくしん で いる で あろ う が 、 自分 の よう な 醜い 顔 を し た 子息 は 、 たとい 一緒 に 暮らす こと が 出来 た ところ で 可愛 がっ て は 貰え ない で あろ う 、 母 は 父 を 嫌っ た よう に 、 必ず 自分 を も 嫌っ た で あろ う 、 など ゝ も 云っ て いる の で ある 。
打ち勝つ
(打つ.勝つ)
延べ語数:
1
1000
,1260,94: さて 、 少将 滋 幹 の 日記 に 依れ ば 、 彼 の 父 翁 の 老 大納言 も 亦 、 不浄 観 を 行 じ よう と し た の で あっ て 、 而 も 老 大納言 の 場合 は 、 かの 失わ れ た 鶴 、 ——— 声 を 碧雲 の 外 に 断ち 、 影 を 明月 の 中 に 沈め た 佳人 の 艶姿 が 、 いつ 迄 も 眼底 を 去り やら ず 、 断腸 の 思い に 堪え られ ない ま ゝ に 、 その 幻 に
^
打ち 克と う として 一念 発起 する に 至っ た こと は 明か で あっ て 、 その 夜 の 父 は 滋 幹 を 相手 に 、 まず 不浄 観 の 説明 から 始め て 、 自分 は 何とか し て 自分 に 背い た 人 へ の 恨み と 、 恋慕 の 情 と を 忘れ て しまい たい 、 心 の 奥 に 映っ て いる か の 人 の 美貌 を 払拭 し て 、 煩悩 を 断ち切っ て しまい たい 、 自分 の 行為 は 狂的 に 見える かも 知れ ない けれども 、 自分 は 今 、 その 修行 を し て いる の で ある 、 と 、 そう 語っ た の で あっ た 。
去り遣る
(去る.遣る)
延べ語数:
1
1000
,1260,76: さて 、 少将 滋 幹 の 日記 に 依れ ば 、 彼 の 父 翁 の 老 大納言 も 亦 、 不浄 観 を 行 じ よう と し た の で あっ て 、 而 も 老 大納言 の 場合 は 、 かの 失わ れ た 鶴 、 ——— 声 を 碧雲 の 外 に 断ち 、 影 を 明月 の 中 に 沈め た 佳人 の 艶姿 が 、 いつ 迄 も 眼底 を
^
去り やら ず 、 断腸 の 思い に 堪え られ ない ま ゝ に 、 その 幻 に 打ち 克と う として 一念 発起 する に 至っ た こと は 明か で あっ て 、 その 夜 の 父 は 滋 幹 を 相手 に 、 まず 不浄 観 の 説明 から 始め て 、 自分 は 何とか し て 自分 に 背い た 人 へ の 恨み と 、 恋慕 の 情 と を 忘れ て しまい たい 、 心 の 奥 に 映っ て いる か の 人 の 美貌 を 払拭 し て 、 煩悩 を 断ち切っ て しまい たい 、 自分 の 行為 は 狂的 に 見える かも 知れ ない けれども 、 自分 は 今 、 その 修行 を し て いる の で ある 、 と 、 そう 語っ た の で あっ た 。
説き及ぶ
(説く.及ぶ)
延べ語数:
1
1000
,1226,7: 尤も こ ゝ で は そんなに 深く
^
説き 及ぶ 迄 も ない の で ある から 、 た ゞ 順序 として 、 物語 の 進行 に 必要 な 面 に だけ 触れ て 置こ う 。
憎み出す
(憎む.出す)
延べ語数:
1
1000
,1058,25: そして 、 滋 幹 まで が その 媒介 に 利用 さ れ て いる こと に 気がつい て から は 、 い よく 讃岐 を
^
憎み 出し た よう で あっ た が 、 滋 幹 が 母 の 館 へ 行け ない よう に なっ た の は 、 或は そんな 関係 から 乳人 が 左様 に 取計らっ た の で も あろ う か 。
飛び着く
(飛ぶ.着く)
延べ語数:
1
1000
,1038,2: と 、
^
跳び 着く よう に 寄っ て 来 て 、 わ くく し た 口調 で 云っ た 。
掘り遣る
(掘る.遣る)
延べ語数:
1
0995
,35,9: 男 の 声 戦争 中 、 兵隊 が
^
掘り や がっ た ——
組み打つ
(組む.打つ)
延べ語数:
1
0995
,2758,26: ( 暗い 隅 の 壁 の 下 に 同体 に 落ち た 花岡 と 佐山 が 、 上 に なり 下 に なり し て
^
組み 打つ 。
突き殴る
(突く.殴る)
延べ語数:
1
0995
,2713,31: ( ビン を 持っ た 左手 を 、 から だ のう しろ に グッ と 伸ばし て かばい ながら 、 右 こぶし で 、 グッ と 佐山 の 頭 を
^
突き なぐっ て 置い て 、 また 三 四 歩 さがる )
好き合う
(好く.合う)
延べ語数:
1
0995
,1818,14: 村 子 だって 、 はじめ は 、 なん でしょ う 、 お互い に
^
好き 合っ て いっしょ に なっ た ん でしょ ?
掘り通す
(掘る.通す)
延べ語数:
1
0995
,1635,27: 村 子 ( 目 を すえ て いる ) … … 三 間 あっ た として も よ 、 よしんば … … その 、 そこ を
^
掘り 通せ ば 、 どうせ 、 くずれ 落ち た 土 だ から 、 固く は ない から ——
押し倒す
(押す.倒す)
延べ語数:
1
0994
,542,15: た と 思う と 、 ヘッドライト 接近 し 、 すべて の 影 は グラグラ と
^
押し たおさ れ 、 ガーッ と 音 が し て 暗く なり 、 トラック は 左 の 方 へ 疾走 し 去り 、 一瞬 に し て 、 もと の 、 ほの暗い 街道 に なつ て いる … … )
迷い歩く
(迷う.歩く)
延べ語数:
1
0994
,1503,10: 僕 は 、 もしか する と 、 君 より も
^
迷い 歩い て いる 人間 かも 知れ ない 。
しゆく
(為る.ゆく)
延べ語数:
1
0994
,1047,17: ( ビックリ し て ) いいえ 、 妻 は 、 固い 女 で 、 まあ 、 貞
^
し ゆく な 女 です よ 。
回り込む
(回る.込む)
延べ語数:
1
0993
,741,18: 金吾 いやあ 、 あんなふうに 見え ちゃ い ます が 、 登る の は グルグル と 右手 へ
^
廻り こん で やし て 、 第 一 、 ちゃんと 仕度 し て おい でん なら ね えと 、 あぶ のう がす 。
焼き頼む
(焼く.頼む)
延べ語数:
1
0993
,600,13: あの お嬢様 も 御 一緒 だら ず 、 お前 は ここ の 世話
^
やき 頼ま れ て っ から な 、 まあ ま 、 金吾 、 あの 人 見 ちゃ 泣き 出し て 、 よ 、 眼 え 泣きはらさ ねえ 用心 する だ なあ !
し見る
(為る.見る)
延べ語数:
1
0993
,584,19: 壮 六 そう 言え ば 、 あの 前 から お のし は 、 あの お嬢さん の ツラ ばっか
^
し 見 て い た なあ 。
飲み為す
(飲む.為す)
延べ語数:
1
0993
,4824,6: 金吾 さあ 、 これ を
^
飲み なせ え 。
使み入る
(使む.入る)
延べ語数:
1
0993
,4326,2: まるで
^
沁み 入る よう だ わ 。
守り見る
(守る.見る)
延べ語数:
1
0993
,4111,33: そういう 、 罪 が 無い と 言え ば 罪 の 無い 、 まあ 気の毒 な よう な お 人 に なっ て しまっ て ね 、 金吾 は 、 まあ それ の お
^
守り み て えな 事 だっ た なあ … … 。
し腐る
(為る.腐る)
延べ語数:
1
0993
,4002,2: 馬鹿 に
^
し くさっ て 、 金吾 が 黒田 の 春子 さん に おっ 惚れ た の が 、 何 が いけ ねえ ん だ !
引き話す
(引く.話す)
延べ語数:
1
0993
,3838,7: ( マイク は この 二 人 を
^
引き はなし て 、 金吾 を 抱え た 四 人 が 、 瓦礫 の 上 を トットットットットッ と 行く 、 それ に ついて行く 。
舞い解く
(舞う.解く)
延べ語数:
1
0993
,3416,11: 鈴 や 、 玄関 は ちゃんと しめ て 、 波の花 でも
^
まい とい て !
建ち上る
(建つ.上る)
延べ語数:
1
0993
,3171,27: 壮 六 あ は は 、 今日 は な 、 喜助 頭 梁 が 金吾 の 家 を 建て て くれ て な 、 それ が
^
建ち 上っ た だから その お祝い に こう やっ て みんな で 一杯 飲ん でる ん だ 。
囀り騒ぐ
(囀る.騒ぐ)
延べ語数:
1
0993
,2873,15: よく 晴れ た 、 昼前 の 山荘 を とりまく 林 に 、 小鳥 たち が
^
囀り 騒ぐ 音 。
飲み成る
(飲む.成る)
延べ語数:
1
0993
,1364,10: おしん 「 まあ そんな 事 云わ ねえ で 、
^
飲み なん し 」
出競る
(出る.競る)
延べ語数:
1
0993
,1362,4: お 豊 を
^
出 せっ たら !
振り見る
(振る.見る)
延べ語数:
1
0990
,217,52: 一 個 の 自然 物 だ から 、 これ を いま 話し て いる 抵抗 に ひっかけ て 考える の は 、 無意味 かも しれ ませ ん が 、 いつ だっ た か の 大嵐 の 日 に 、 この 桃 の 木 が 枝 々 を もぎとら れ そう に
^
振り み だ し 、 幹 も 根 もと の ところ から ユサユサ と ゆすぶり た てら れ て いる 姿 を 見 て い て 私 は この 木 が こうして 立っ て いる 姿 を 、 ソックリ そのまま 抵抗 の 姿 だ と 見 られ ない こと も ない と 思っ た こと が ある の です 。
死に浸す
(死ぬ.浸す)
延べ語数:
1
0989
,3119,2: 足元 を
^
死に ひたさ れ て いる 故 に 、 生 は 生 な の だ 。
毟り付く
(毟る.付く)
延べ語数:
1
0989
,2802,12: ただ 柳子 さん が 、 なんだか 、 僕 に 飛びかかっ て 、
^
むしり 附い て 来 て 、 一緒 に 逃げよ う と ——
切り結ぶ
(切る.結ぶ)
延べ語数:
1
0989
,2791,27: ( 失神 し た 柳子 の 、 はだけ た 胸 の 上 で 、 二 人 の 男 の 、 全く 動物 的 な 眼 が
^
切り むすぶ 。
研ぎ合う
(研ぐ.合う)
延べ語数:
1
0989
,2625,32: 柳子 という もの を 間 に 置い て 、 お互い スキ が あっ たら ぶっ 倒し て 此処 の 家 を 乗り 取ろ う と 、 腹 ん 中 で 爪 を
^
とぎ 合っ て いる 同志 だ 。
抱き付く
(抱く.付く)
延べ語数:
1
0989
,2481,3: ( と
^
抱き 附く よう に すり寄っ て ) どうにか し て ちょうだい 。
突き捲る
(突く.捲る)
延べ語数:
1
0989
,2058,2: 夢中 で
^
突き まくっ た 。
犯し得る
(犯す.得る)
延べ語数:
1
0989
,1932,2: これから も
^
犯し 得る 。
迷い出す
(迷う.出す)
延べ語数:
1
0988
,5537,18: いやいや 、 僕 みたい な 者 は 、 又 、 い つ 、 どんな キッカケ で ウロウロ と
^
迷い 出す か わから ない 。
疼き出す
(疼く.出す)
延べ語数:
1
0988
,3726,43: 腿 の キズ も 大した 事 は ない の です が 、 筋肉 が 切れ て い た そう で 、 手 當 を し て から も 、 しばらく の 間 は 歩く こと が 出 來 ず 、 現在 でも 時々
^
うずき 出す こと が あり ます 。
見散る
(見る.散る)
延べ語数:
1
0988
,3210,15: 俺 は 、 あいつ が おかしな 目 に 逢わ さ れる の を 默 つて
^
見 ち やあ おれ ない ん です 。
守り防ぐ
(守る.防ぐ)
延べ語数:
1
0988
,2374,20: 「 軍人 は 、 國 が 、 他 から 侵さ れ て 危く な つた 時 に 、 國 を
^
守り 防ぐ 任務 を 持つ た もの だ 。
し怒る
(為る.怒る)
延べ語数:
1
0988
,2323,13: 貴島 と 僕 の 名 を 言う つもり な の か 、 昂奮
^
し 怒 つた あまり の 齒 が み の 音 な の か 、 わかり ませ ん でし た 。
聞き下す
(聞く.下す)
延べ語数:
1
0988
,2107,18: 僕 が あの 晩 東京 へ 歸 れ なく なつ た わけ は 、 佐々 から お
^
聞き くださ つ た と 思い ます 。
移し解く
(移す.解く)
延べ語数:
1
0988
,1799,27: もちろん 、 二 人 を 組ま せ て 寫す ん で は なく 、 男 と 女 を それぞれ 別々 に いろんな ポーズ を さ せ て
^
寫し とい て モンタージュ する らしい ん です 。
押し離す
(押す.離す)
延べ語数:
1
0988
,1154,16: 默 つて 相 對 し て いる と 次第に 、 こちら が 無限 の 距離 に
^
押し 離さ れ 輕蔑 さ れ 切 つ て いる よう な 氣 が し て 來 る の で ある 。
押し下る
(押す.下る)
延べ語数:
1
0987
,796,12: よさ なけれ ば なら ん と 、 いくら 思っ て も 、
^
押し くだっ て 来 た 水 の 勢い を 、 今 ここ で せきとめる わけ に は 、 いかん 。
引き歪む
(引く.歪む)
延べ語数:
1
0987
,656,10: この 方 は 、 老い の 顔 が 苦痛 に
^
ひき ゆがん で 眼 が すわっ て いる 。
疑い出す
(疑う.出す)
延べ語数:
1
0987
,2159,7: … … 戦争 中 、 兄さん は
^
疑い だし た 。
し止む
(為る.止む)
延べ語数:
1
0987
,2027,56: ああ し て 、 急 に みんな 、 まるで 左翼 の 闘士 みたい な 調子 で 気勢 を あげ て いる けど 、 ホン の このあいだ まで 、 つまり 戦時 中 は 、 連中 、 ほとんど 全部 、 いや 、 今 鼻息 の 荒い 連中 で あれ ば ある ほど 、 終戦 まで 、 打ち て
^
し やま ん とか で カンカン に なっ て い た ん だ から 。
立ち治す
(立つ.治す)
延べ語数:
1
0987
,1922,18: 今 は もう 、 そんな 差別 は 抜き に し て みんな が いっしょ に なっ て
^
立ち 直し て 行く こと を 考え ない と 、 うまく 行か ん の じゃ ない か と 、 僕 ——
探り歩く
(探る.歩く)
延べ語数:
1
0987
,1425,21: 俊子 は 両手 を 空 に 突き出し て 、 ハダシ で 、 その へん の 焼 土 の 上 を 、
^
さぐり 歩き ながら ) 明 兄さん !
打ち倒す
(打つ.倒す)
延べ語数:
1
0987
,138,196: 政治 的 経済 的 に 、 この 事 は 立 證 さ れる こと は 、 もちろん で あり ます が 、 更に 文化 的 に も 哲学 的 に も 立 證 する こと の できる もの で あり まし て 、 人生 と 社会 と 国家 及び 諸 国家 の 連合 など に関する ヨーロッパ 的 理念 は 、 もはや 崩壊 し て おり まし て 、 その 点 、 くわしく 具体 的 に のべ て おり ます と 、 くだくだしい 事 に なり ます から 、 省略 いたし ます が 、 私 が 考え に 考え た あげく 到達 し まし た 結論 だけ を 申しあげる の です が 、 その 、 ルネッサンス において キャソリシズム が ヨーロッパ 全体 の 指導 権 を しっつい し た 時 に 、 すでに ヨーロッパ 的 理念 の 実質 は 没落 し た ので し て 、 以来 、 ただ 一つ 、 ソヴイエット・システム だけ が 、 ヨーロッパ 的 理念 の 最後 の ひと つかみ の より どころ 、 ないしは 修正 物 として 、 かろうじて 存在 し て おり ます が 、 しかし 、 それ も 、 特殊 な 地方 的 条件 として の ツァー リズム という もの が 、
^
打ち たおさ れる べき 反対 物 として 存在 し て いたれ ば こそ 、 可能 で あっ た の で あっ て 、 そういう 意味 で は 、 すでに 現 段階 の もの で は なく 、 世界 的 チツジョ 樹立 の ため の 現実 的 な 原理 として は 、 もはや 無力 で ある こと は 、 立証 さ れ て いる ん です 。
歩み寄る
(歩む.寄る)
延べ語数:
1
0987
,1328,15: 北村 … … ( しょ う こと なし に 、 四 、 五 歩
^
あゆみ 寄っ て 壕 舎 の 中 の 三 人 を かわるがわる 見 て い た が ) おじさん 、 ご せい が 出 ます ね ?
押し回る
(押す.回る)
延べ語数:
1
0986
,536,85: しかし 、 その ほか の です 、 その ほか の 大 多数 の 連中 が だ な 、 あんた がた を 前 に 押し 立て て です よ 、 この —— つまり 、 なん だ 、 つまり 私 たち など が 戦争 中 、 軍閥 や 財閥 を 押し 立て て 、 つまり 、 軍国 主義 的 空気 に 便乗 し て エテカッテ を し て い た という の なら 、 今 、 そんな 連中 だって 、 あんた がた を 笠 に 着 て
^
押し まわっ て いる ん だ と 、 言っ て 言え ない こと は ない わけ で —— とにかく 、 この 、 いえ 、 私 が こんな こと を 言う の は だ な 、 すくなくとも 津村 さん 、 あなた がた に は 私 ら の 真意 —— つまり 今 と なっ て 大きな こと は 言え ない けれども が です よ 、 すくなくとも 、 この 人間 として の 、 この わずか ながら です 。
敷き打つ
(敷く.打つ)
延べ語数:
1
0985
,44,13: ( 上手 の 壁 の わき に 敷き っぱなし に なっ て いる
^
敷き ぶと ん を 見る ) —— 裏 へ で も 、 じゃ 、 おいで かしら 、 呼ん で まいり ます 。
申し解く
(申す.解く)
延べ語数:
1
0985
,385,12: 柴田 すまん が 、 もう少し 待っ て くれ と 、 そう
^
申し とい て くださら ん か 。
拒み得る
(拒む.得る)
延べ語数:
1
0985
,2095,1:
^
拒み 得る だけ の 、 つまり 、 国民 の ホント の 民意 を 国家 の 重 大事 に 就 て 直接 に 反映 さ せる こと の 出来る よう な 政治 の 組織 を 作り 得 ない で 過ぎ て 来 た の は 、 誰 だ ?
遣り直す
(遣る.直す)
延べ語数:
1
0985
,1237,6: この 国 の なにもかも ——
^
やり なおし が 、 うまく 行く か 行か ぬ か —— いっさい がっ さい が 、 お前 達 に かかっ て いる 。
読み込む
(読む.込む)
延べ語数:
1
0984
,222,10: 私 は たいへん よろこび 、 勇気づけ られ 、 なるべく 深く
^
読み こも う と 努力 し まし た 。
切り切る
(切る.切る)
延べ語数:
1
0983
,51,20: 健二 おりゃ 、 日田 の 山奥 の 木こり です ばい … … 歌 あ 唄えん ばってん 、 木 を
^
切り きりゃ 、 いい きのう … … ヨッ 、 ホウ !
貰い待つ
(貰う.待つ)
延べ語数:
1
0983
,399,13: お よね ホホ 、 もっと 、 じゃ 、 持っ て 来 て
^
もらい まつ しうか ?
叩き切る
(叩く.切る)
延べ語数:
1
0983
,335,14: ナタ で 、 板 や ヌキ を しばっ て ある ツタ を ストンストン と
^
叩き 切る 音 。
流し取る
(流す.取る)
延べ語数:
1
0983
,236,6: 筑後川 に 夜 筏 を
^
流し とる と 、 舟 幽霊 が 出 て 、 筏 の 足 ば 止め て しまう とか 何とか ?
歪み決る
(歪む.決る)
延べ語数:
1
0983
,115,12: 健二 なんと 、 大 ノコ 一 丁 で こん だけ の
^
歪み しゃくっ た 木 が 糸 でも 打っ た こと 、 ピシリ と 引ける と か なあ … …
外し解く
(外す.解く)
延べ語数:
1
0982
,81,7: さ ぶ んじゃ 、 輪 を
^
はずし とく か な 。
有り出る
(有る.出る)
延べ語数:
1
0982
,318,26: 無事 で チャン と 働 ら い て い ます から 、 なん で やす 、 いろいろ 、 そちら さ まで も 御 都合 が お
^
有り で やし ょうけんど 、 どうぞ この 、 お願い で やす 、 早く 帰し て やっ て つか あ さ れる よう に … … いえ 、 ただ 身体 一つ で 帰し て さえ くだされ ば 、 それ だけ で 結構 で やす から 、 お願い 申し ます 。
脱ぎ切る
(脱ぐ.切る)
延べ語数:
1
0981
,99,9: 着 て いる もの を ぬい で ぬい で
^
脱ぎ 切っ て
揃い持つ
(揃う.持つ)
延べ語数:
1
0981
,875,11: 私 たち の 劇団 で も 、 日の丸 の 旗 を
^
そろい 持っ て 、
鳴り進む
(鳴る.進む)
延べ語数:
1
0981
,811,9: 音楽 だけ 、 やり過ごさ れ て 、 前 へ
^
鳴り 進む )
憎み殺す
(憎む.殺す)
延べ語数:
1
0981
,2150,2: お前 を
^
憎み 殺し て やる気 が なくなっ たら
説き進む
(説く.進む)
延べ語数:
1
0981
,1989,2: にこやか に
^
説き 進む 夫 の お前 の 言葉 を
疼き走る
(疼く.走る)
延べ語数:
1
0981
,1706,12: 女 の から だ が 、 生れ て はじめ て 、
^
うずき 走っ て 、 ふるえ 出し て 思わず 低く 叫ん だ ため に
吹き行く
(吹く.行く)
延べ語数:
1
0978
,907,4: 捨吉 が 笛 を
^
吹き 行く 後 から
吹き貫く
(吹く.貫く)
延べ語数:
1
0978
,474,4: 遠く へ 遠く へ
^
吹き つらぬい て
零し抜く
(零す.抜く)
延べ語数:
1
0978
,282,4: 生れ た 時 から
^
こぼし ぬい て
突き出す
(突く.出す)
延べ語数:
1
0977
,275,14: わかる の は 小野 の 性格 の 厭 な ところが 、 まるで そこ だけ
^
つつき ださ れる よう に 、 きわだっ て 現われ て き た こと で あっ た 。
立ち沸く
(立つ.沸く)
延べ語数:
1
0963
,52,19: 六 人 の 刑 手 が そろい の 大身 の 槍 を もっ て 三 人 ずつ 左右 に
^
立ち わか れ 、 その 槍 を 合わせ て 御 槍 参る ぞ と 一声 かける と 同時に 槍 で 罪人 の 胸 を とんと 打ち 、 左右 に ひき わかれ 、 進み ながら たがい に 三 槍 ずつ 合わせ て 六 槍 、 いずれ も 脇腹 から 肩 上 に 穂先 が 出る ほど 突き あげ 、 さい ご に 一 人 の 槍 で のど ぼ とけ を かきとっ て 、 終る の で ある 。
切り割る
(切る.割る)
延べ語数:
1
0963
,29,19: もろ ぐる ま が 終る と また 縫い合わせ て 首 の ない まま 直立 さ せ 、 背骨 を
^
切り 割る 。
眠り能う
(眠る.能う)
延べ語数:
1
0960
,87,23: 話 そのもの より も ここ に こうして 話し て いる こと じたい が 、 私 に は 感懐 ふかく 、 眠い くせ に
^
眠り あたわ ぬ よろこび で あっ た 。
干あり
(干る.あり)
延べ語数:
1
0960
,27,45: 聖人 板敷山 という 深山 を 、 つねに 往 返し たま ひける に 、 彼 山 に し て 度々 相 待つ と いへ ども 、 更に その 節 を とげ ず 、 つらつら こと の 参差 を 案ずる に 、 頗る 奇特 の お も
^
ひ あり 。
注ぎ切る
(注ぐ.切る)
延べ語数:
1
0960
,10,9: そして なみなみと 、 両手 が 重く 感じる まで に
^
注ぎ きっ た 。
香り合う
(香る.合う)
延べ語数:
1
0958
,5,26: 黄 、 淡 緑 、 薄茶 、 金 茶 、 青 、 薄 紺 など 、 さまざま の 彩 に 芽 を 吹い た 老木 が
^
香り 合っ て 、 真昼 の 陽光 に 照り 栄え て い た の で ある 。
縫い通す
(縫う.通す)
延べ語数:
1
0958
,277,27: 私 は 、 多年 の 経験 によって 、 瀞 場 の 鮎 が 囮 鮎 を 追って 、 ついに 掛け 鈎 に からだ の どこ か を
^
縫い 通さ れ た の を 知っ た 。
し負う
(為る.負う)
延べ語数:
1
0958
,233,22: 利根川 は 水量 が 豊か に 、 勾配 が 急 に 、 川底 に 点在 する 石 が 大きく 、 名 に
^
し 負う 天下 の 急流 で ある 。
掻き裂く
(掻く.裂く)
延べ語数:
1
0958
,205,20: 自転車 の どこ か に 付い て いる 金 の 棒 が 、 やわらかい 肉 に 突き ささり 、 そして
^
掻き 割い た らしい 。
思い残す
(思う.残す)
延べ語数:
1
0957
,82,9: 私 は 、 我が 父 が 私 に
^
想い 残し た よう に 、 私 も 倅 に 想い出 を 残そ う と 思いつい た 。
侮り貶す
(侮る.貶す)
延べ語数:
1
0957
,69,10: 私 は 、 故郷 の 人々 が どんなに 私 を
^
侮り 貶し て も 、 私 は 決して それ を 意 と し ない 。
響き残る
(響く.残る)
延べ語数:
1
0956
,855,20: 「 唄 」 が 終る と 、 な よ たけ の 弾い て いる 美しい 和琴 の 音 だけ が
^
ひびき 残る 。
契り合う
(契る.合う)
延べ語数:
1
0956
,528,10: … … 故郷 の 山 の 中 で 一生 を
^
契り 合っ た ひと と 二 人 っきり で 瓜 を 作る 。
歌い切る
(歌う.切る)
延べ語数:
1
0956
,3878,4: 心 の 底 から
^
詠い きっ て いる から 、 こっち の 心 の 底 に も ひびい て 来る の だ 。
降り見る
(降る.見る)
延べ語数:
1
0956
,213,8: 文 麻 呂 ぎょっと し て 後 を
^
ふり みる 。
戻り来る
(戻る.来る)
延べ語数:
1
0956
,1995,11: … … かしこ 過ぎ て 、 ここ 現実 の 園 に
^
戻り 来れ ば 、 何事 も みな はかなき 一 炊 の 夢 だ 。
吊り込む
(吊る.込む)
延べ語数:
1
0956
,1919,9: 男 3 ( 男 10 の 話 に
^
つり 込ま れ て 、 質問 する ) あの 、 神隠し の 子供 達 は 、 その後 どこぞ で 見付かり まし た の です か ?
塗り隠す
(塗る.隠す)
延べ語数:
1
0956
,1610,14: 表面 ばかり 華 か な 文化 に 飾ら れ 、 優雅 な 装い に
^
塗り かくさ れ て は いる けれど 、 人間 達 は みな 我利 私慾 に 惑っ て いる 。
回り会う
(回る.会う)
延べ語数:
1
0956
,1422,12: 今 こそ 、 まこと の こころ を 持っ た 女 に ようやく
^
廻り 逢う こと が 出来 た の です 。
取り繕う
(取る.繕う)
延べ語数:
1
0956
,1360,9: 荘重 な 歩み と 、 悲痛 な 表情 を
^
とり 繕っ て いる が 、 時として 彼 の まなざし は 狡猾 な 輝き を 露呈 する 。
成り塗る
(成る.塗る)
延べ語数:
1
0956
,129,146: 夕日 が 赤 々 と 輝き 始める ) 玉 だ すき 畝 火 の 山 の 橿原 の 日 知り の 御代 ゆ あれ まし し 神 の こと ごと 樛 の 木 の いや つぎつぎに 天 の 下 知ろしめし し を そらみつ やまと を おき て 青 に よし 平山 越え て いかさま に 思ほし け め か 天 さ かる 夷 に は あれ ど 石 走る 淡海 の 国 の さ さ なみ の 大津 の 宮 に 天 の 下 知ろしめし けむ すめろ ぎの 神 の みこ と の 大宮 は ここ と 聞け ども 大殿 は ここ と いえ ども 霞 立つ 春日 か きれる 夏 草香 繁く
^
なり ぬる もも しき の 大宮 処 見れ ば かなし も 。
躄り因る
(躄る.因る)
延べ語数:
1
0954
,242,15: 杜 松子 が 出 て 行く と 、 やす は 滋子 の そば へ
^
いざり よっ て き て 、
庇い出す
(庇う.出す)
延べ語数:
1
0954
,176,20: とぼけ たり する ところ を 見る と 、 たしかに なにか あっ た の らしい が 、 伊 作 を
^
かばい だし たら 挺 に も おえ なく なる の が むかし から の 例 な ので 、 きい て も 無駄 だ と 思っ て やめ に し た 。
拝み出す
(拝む.出す)
延べ語数:
1
0954
,168,16: 「 四 階 の 展望 台 で ポンポン と 拍手 を 打っ て お 日 さま
^
拝み だし た の は えらかっ た わ ねえ 」
練り回す
(練る.回す)
延べ語数:
1
0953
,91,56: あばれだす か と 思っ て い た 泰文 は 、 意外 に 素直 に 勅 を 受け 、 二 十 騎 ばかり の 伴 を 連れ て 宇治 の 平等院 で ひとしきり 水 馬 を やっ た うえ 、 一糸 纏わ ぬ す ッ 裸 で 裸馬 に 乗り 、 京 の 大路 小路 を
^
練り まわし た うえ 、 悠然と 敦賀 へ 下っ て 行っ た 。
泣き張る
(泣く.張る)
延べ語数:
1
0952
,91,28: 僕 も 間 も のう そっ ちゃ へ 行く さかい に 、 うろうろ せん で 、 待っ て くれ … … そ ない いう て 、 おろおろ と
^
泣き はり ます ねん 。
撃ち返す
(撃つ.返す)
延べ語数:
1
0951
,201,8: 警官 が 起きあがっ て 、 そこ から
^
射ち かえし た 。
買い探る
(買う.探る)
延べ語数:
1
0950
,22,19: 石 亭 は ひきつっ た よう な 笑い かた を する と も さも さ を 指 で
^
かい さぐっ て 小さな 翡翠 の 耳 飾 を つまみだし た 。
括り合う
(括る.合う)
延べ語数:
1
0948
,636,20: 「 母 も 私 も 、 父 と あなた の … … なんと いう ん です か 、 身体 を
^
括り あっ た みじめ な 死体 が 揚っ て くる の か と 、 ここ へ 着く まで 、 その こと ばかり 心配 し て い た の でし た が … … 」
陥り込む
(陥る.込む)
延べ語数:
1
0948
,542,9: それにしても 、 なにか 、 たいへん な ところ へ
^
陥り こん で しまっ た らしい 。
寝乱す
(寝る.乱す)
延べ語数:
1
0948
,317,1:
^
寝 乱し た 、 男 くさい ベッド の そば を すりぬけ て 窓 の そば へ 行く と 、 天狗 の 羽団扇 の よう な 栃 の 葉 繁み の むこ う の 湖水 に 船 が 四 、 五 隻 も 出 て 、 なにか ただならぬ 騒ぎ を し て いる の が 見え た 。
漕ぎ戻る
(漕ぐ.戻る)
延べ語数:
1
0948
,313,8: その うち に 、 ほか の ボート で
^
漕ぎ 戻る か 、 湖水 の 岸 の 道 を 歩い て くる か する の だろ う が 、 久美子 に は 生存 を 廃棄 する という さし迫っ た 仕事 が ある ので 、 あて の ない 大池 の 帰り を 待っ て い られ ない 。
振り切る
(振る.切る)
延べ語数:
1
0948
,173,1:
^
振り きっ て しまい たかっ た が 、 これ 以上 断る の は いささか 不自然 だ 。
入り遣る
(入る.遣る)
延べ語数:
1
0947
,781,22: 空巣 は 、 きのう の 夕方 、 つかまっ た よ … … 野郎 、 また 、 あの 辺 の 家 へ
^
入り や がっ た ん だ が 、 それ が 運 の つき さ 」
渡り返す
(渡る.返す)
延べ語数:
1
0947
,365,3: 広場 を
^
わたり かえし て 、 駅 の 前 の パチンコ 屋 へ 行く 。
書き置く
(書く.置く)
延べ語数:
1
0947
,2928,7: 「 そういう こと だっ たら 、 ちょっと
^
書き 置い て いっ て くだされ ば よかっ た 」
剃り込む
(剃る.込む)
延べ語数:
1
0947
,2004,14: 芳夫 は 、 見 たら わかる だろ う といった ふう に 、 細く
^
剃り こん だ 口髭 を 撫で ながら 笑っ て いる 。
抱き返す
(抱く.返す)
延べ語数:
1
0947
,1762,12: サト子 は 、 シヅ の 肩 に 手 を まわし て
^
抱き かえし ながら 、
降り放す
(降る.放す)
延べ語数:
1
0947
,1638,6: 愛一郎 は 、 手 を
^
ふり 放し て 立ちあがる と 、 カオル の 肩 の あたり を 蹴り つけ た 。
切り捲る
(切る.捲る)
延べ語数:
1
0947
,1549,27: 愛一郎 は 、 下草 の なか に しゃがみこむ と 、 夜目 に も それ と わかる 飛びだし ナイフ で 、 萱 の しげみ を めちゃめちゃ に
^
切り まくっ た 。
茂り合う
(茂る.合う)
延べ語数:
1
0947
,1331,34: 客間 の つづき から 庭 へ おり て 、 ガラス の 囲い の ある 四阿 の 近く まで 行く と 、 愛一郎 が ぼんやり と 籐椅子 に 掛け て いる の が 、
^
茂り あっ た ポインセチア の 葉 の 間 から 見え た 。
遣り合う
(遣る.合う)
延べ語数:
1
0947
,1272,11: 喫茶 室 の テラス で 、 横須賀 の ショウバイニン たち と
^
やり あっ た 情けない 現場 を 、 秋川 は 見 て いる 。
食い抜く
(食う.抜く)
延べ語数:
1
0946
,86,38: 「 白 飯 を 、 こんなにも たくさん いただける の でしょ う か 」 と 顔 を うつむけ て 涙ぐみ 、 食う わ 、 食う わ 、 見 て い て も 気持 の いい ほど 、 あざやか に
^
食い ぬけ 、 箸 を おく と 畳 に 手 を つい て 、
弾み出す
(弾む.出す)
延べ語数:
1
0946
,76,30: なにもかも 整い すぎ 、 それ が 障り で 、 人形 の よう な 無表情 な 顔 に なっ て いる が 、 見 て いる と 、 心 が
^
はずみ だす ほど 美しい 。
積み取る
(積む.取る)
延べ語数:
1
0946
,227,25: 七 戸 丸 は 五 日 ばかり 海 に 出 て い て 、 沼尻 へ 入っ て き た が 、 なに を
^
積み とっ た の か 、 言う に 言え ぬ 悪臭 が その ほう から 吹き つけ て くる 。
掴み乱す
(掴む.乱す)
延べ語数:
1
0946
,180,34: 金 十郎 は われ と も なく 声 の し た ほう に 行き 、 五 日月 の 淡い 月 の 光 に すかし て みる と 、 猟師 の よう に 髪 を
^
つかみ 乱し て 荒 繩 で 束ね 、 垢 づい た 布子 を 着 て 、 すさまじい 男 の 恰好 に なっ て いる が 、 顔 を 見れ ば 、 まぎれ も なく 年 若い むす め だっ た 。
煮来る
(煮る.来る)
延べ語数:
1
0946
,163,15: 郡山 の 目 抜 の 辻 に 大釜 を すえ 、 なにか さかん に
^
煮 く たら し 、 茶碗 を 待っ た 世話人 が 、
漕ぎ因る
(漕ぐ.因る)
延べ語数:
1
0945
,169,40: 島 組 の 三 人 が 東 の 入江 へ 出 て みる と 、 木 箱 の よう な もの を 積込ん だ 艀 が 、 いまにも 沈み そう な よう す で 、 真向 に 入江 へ
^
漕ぎ よっ て くる 。
漕ぎ寄る
(漕ぐ.寄る)
延べ語数:
1
0945
,167,13: 五 人 ばかり の 人 が 乗っ た 艀 が 、 こちら へ
^
漕ぎ 寄っ て くる 。
挟み出す
(挟む.出す)
延べ語数:
1
0944
,75,37: 自分 の 子供 が 法皇 に なる と 、 一族 の うるおい は たいへん な もの だ から 、 政務 使 や 大 参事 に 莫大 な 袖の下 を つかい 、 自分 の 子供 の 名 を
^
挾み だし て もらえる よう に 奔走 する 。
擦り消す
(擦る.消す)
延べ語数:
1
0944
,47,5: 受刑 者 が 火 を
^
磨り 消そ う と 努力 すれ ば する ほど 炎 の 面積 が 広く なり 、 燐 が 骨 を 腐蝕 する 時間 が 早く なる 。
掻き回る
(掻く.回る)
延べ語数:
1
0944
,341,13: 智 海 は 咫尺 も 弁ぜ ぬ 砂 霧 の なか で 藻
^
掻き まわっ て い た が 、 砂 の 大波 は 後 から 後 から うねっ て き て 、 あっという間に 胸 まで 埋め て しまっ た 。
窄み込む
(窄む.込む)
延べ語数:
1
0944
,288,23: 顔 も 唇 も おなじ よう な 土気色 に なり 、 唇 が 朝顔 の 蕾 の よう に 口 の なか へ
^
すぼみ こん で いる 。
縫い合う
(縫う.合う)
延べ語数:
1
0944
,271,39: さっそく 仕度 に とり かかり 、 食糧 として 小麦粉 、 炒 粟 、 乾 葡萄 、 塩 、 唐辛子 粉 、 榧 の 油 、 木 椀 に 木 匙 、 羊 の 長毛 を 内側 に し て
^
縫い あわ せ た ツクツク ( 寝袋 ) 、 燧 道具 、 薬品 といった 類 の もの を 、 八 貫目 ばかり 荷 に し て テンバ という 山 案内 に 背負わ せ 、 地図 と 磁石 を 靴 の なか に 隠し 、 カンプゥタン を 出発 し た の は 、 明治 卅 三 年 の 六月 十 二 日 の こと で あっ た 。
振り込む
(振る.込む)
延べ語数:
1
0944
,245,33: 火 に かけ た 鉄 鉢 の 磚茶 が 煮える と 、 その 黒 汁 を 椀 に 盛り 、 山羊 の 臭い バタ の 厚 切れ を 入れ て 炒 麦 を
^
振り こむ 。
這い着く
(這う.着く)
延べ語数:
1
0944
,146,38: 空気 の 乾燥 し た 土地 で は 、 水 無し で 生き られる の は 、 十 九 時間 を 限度 と し て いる が 、 異常 な 忍耐 で 、 水 の ある ところ まで
^
這い 着い た 人間 だけ が 、 生き て 帰っ て き た 。
除き出す
(除く.出す)
延べ語数:
1
0943
,80,29: 薄 小袖 の 紋服 に 茶宇 の 袴 は 毎日 の 出仕 の 身 装 だ が 、 袖口 から 薄 紅梅 色 の 下着 の 端 が
^
のぞき だし て いる の が 異様 で ある 。
削り合う
(削る.合う)
延べ語数:
1
0943
,50,6: 善人 と 善人 が 命 を
^
削り 合っ て いよいよ 世の中 を むずかしく する 。
思い思う
(思う.思う)
延べ語数:
1
0943
,138,1: いつか
^
思い 思わ れる 仲 に なり 、 行末 を 契っ た こと も あっ た が 、 その うち に 仲 絶え て 行 会え ぬ よう に なっ た 。
迫り見る
(迫る.見る)
延べ語数:
1
0943
,11,124: 近習 時代 の こと だ が 、 髪 は 白 元結 で きりりと 巻い た 大 髻 で 、 白 繻子 の 下着 に 褐色 無地 の 定紋 附 羽 二 重 小袖 、 献上 博多 白地 独鈷 の 角帯 に 藍 棒縞 仙台平 の 裏 附 の 袴 、 黒 縮緬 の 紋 附 羽織 に 白 紐 を 胸高 に 結び 、 大振り な 大小 に 七 分 珊瑚 玉 の 緒 締 の 印伝 革 の 下げ もの を 腰 に つけ 、 白 足袋 に 福 草履 、 朱 の 房 の つい た 寒竹 の 鞭 を 手綱 に 持ち そえ 、 朝 々 、 馬丁 を 従え て 三河 台 の 馬場 へ 通う 姿 は 、
^
迫り 視る べから ざる ほど の 気高い 美し さ を そなえ て いる ので 、 毎度 、 見馴れ て いる 町筋 の 町人 ども も 、 その 都度 、 吐胸 を つかれる よう な 息苦し さ を 感じ て 、 眼 を 伏せる の が 常 だっ た と つたえ られ て いる 。
移し込む
(移す.込む)
延べ語数:
1
0925
,20,26: また マイクロ ・ カード と いっ て 、 普通 の カード に 百 頁 から 三 百 頁 の 本 が 、 縮め て 写真 に
^
うつし 込ま れる の で ある 。
引き放つ
(引く.放つ)
延べ語数:
1
0922
,28,35: 全日本 の 図書館 人 は 、 六つ の ブロック の ウォーク ショップ を 貫い て 、 この 巨大 な 手 を かため 、 足 を 鎧っ て 、 日本 民族 を 封建 の 殻 から
^
引き はなつ 、 悲願 の 巨像 を 彫り つづけ て いる こと は 、 かの 大同 石仏 に 立ち 向う 数 万 の 人々 の 幻 の 描く もの に 等しい もの が ある 。
進み行く
(進む.行く)
延べ語数:
1
0918
,455,49: 自分 が 自分 自身 の 無理 な もの 、 無駄 な 飾り 、 いら ない 重たい もの から 抜け だし て 、 日 に 新しく 、 日に日に 新しく 自由 な 、 ほんとう の もの に なる という こと の 中 に は 、 常に まとい つく 古い もの 、
^
進み いこ う と する 足もと に 群がっ て やっ て くる タックル の よう な もの を 鋭く はらい 捨て 、 脱落 し 、 脱走 する ある 切実 な もの が ある わけ で ある 。
沈み行く
(沈む.行く)
延べ語数:
1
0918
,445,22: そして 命 は 、 高く けだかい もの に 連なっ て 、 あるいは 高く ひるがえり 、 あるいは 深く 地 の 底 まで も
^
沈み いく の で ある 。
動きゆく
(動く.ゆく)
延べ語数:
1
0918
,410,64: むしろ 、 ほんとう に 、 眼 を 見開き 「 何もの か が 宇宙 に ある に ちがい ない 、 何もの か が 人生 に ある に ちがい ない 」 と 、 問い 求め て いく 、 容易 なら ざる 命 の 一瞬 一瞬 を 手 離さ ない 時 、 私 たち は いつ の 日 に か 、 この 自分 自身 に 、 この
^
動き ゆく 自分 に 追いつき そして 追い抜き 、 自分 自身 に めぐりあう 時 が ある 。
探し得る
(探す.得る)
延べ語数:
1
0918
,141,8: この 探し求める こと の 自由 、 そして
^
探し え た 時 の 「 ああ これ だ 」 と いえる 充ち たり た こころ 、 これ が みんな 、 芸術 家 の もつ 、 自由 へ の もがき から 生まれる の で ある 。
煌き渡る
(煌く.渡る)
延べ語数:
1
0918
,1162,3: そうして その 、
^
きらめき わたる 光り の 帯 を とおし て 、 澄み切っ た 水 の 底 に 、 若い 小さい 芹 の 芽 の 浅緑 が 驚く ほど の 鮮 かさ で つつましく 見え て い まし た 」
躍りいづ
(躍る.いづ)
延べ語数:
1
0917
,44,16: ここ に 新た なる 有能 な 色彩 映画 の シナリオ ・ ライター が 、 斯界 に
^
躍り いで られん こと を 、 ひそか に まつ もの で ある 。
鋳治す
(鋳る.治す)
延べ語数:
1
0916
,73,26: そして その 結果 は 、 あやうく 成功 すれ ば 人間 を 「 利潤 対象 として の 大衆 」 いわゆる ミーチャン 、 ハー チャン 型 として
^
鋳 直す こと が 出来る かも しれ ない 危機 的 現象 が 内在 する こと を 注意 す べき で ある 。
崩し去る
(崩す.去る)
延べ語数:
1
0916
,14,24: この 地上 的 な もの を 作っ た 天上 の もの として の 主体 ( subjectum ) は 崩れ 去っ て 、 否 、
^
崩し 去っ て 、 否 、 闘う こと で 読み 違え て 、 主観 ( subject ) なる 意味 を 歴史 的 に 新た に 創造 し た 。
切り開く
(切る.開く)
延べ語数:
1
0916
,120,24: この 動き に つれ て 、 映画 は 、 その 偉力 を 漸く 発揮 する こと で 、 芸術 として の 新天地 を
^
切り ひらく こと で 、 寧ろ 、 美学 に対して 、 新た なる 方向づけ を なし 、 課題 を 与える こと で 、 それら を 新生面 に 導か ん と し つつ ある か の よう で ある 。
指し示す
(指す.示す)
延べ語数:
1
0915
,81,9: 「 方 」 「 手 」 ( 方向 を
^
指し しめす ) 「 違 」 ( 方 交う ) 「 副 」 ( 手 交う ) 「 滝 、 激 」 ( タギチ ) 「 猛 、 高 、 焼 〔 驍 ?
咲き張る
(咲く.張る)
延べ語数:
1
0915
,75,1: 言霊
^
さき はっ て いる から 、 文字 や 符牒 が いら ぬ の だ と 云う の かも 知れ ない 。
沈み揺る
(沈む.揺る)
延べ語数:
1
0913
,15,65: 朝 の 満員 の 省線 電車 の 中 に ラグビー の ごとく 突入 し て 、 ひしめく お た がい の 中 に わき い でる 無意味 な 憎しみ 、 肌 と 肌 を こんなに 密着 し ながら 、 顔 と 顔 を 、 こんなに 寄せ あい ながら 、 おたがいに 理由 なく 、 水 の よう に みなぎっ て いる 憎悪 の 中 に
^
沈み ゆら れ て いる の で ある 。
進み来る
(進む.来る)
延べ語数:
1
0906
,2,14: この 事 は 互いに 競争 し 、 互いに 追い つ 追わ れ つ 、
^
進み 来 たった 道 で あっ た 。
座り得る
(座る.得る)
延べ語数:
1
0902
,31,26: … … 殊に 自分 の 内部 が 整理 さ れ て い て 、 そこ に 入り さえ すれ ば 、 大 静寂 の 真ん中 に
^
坐り 得る 人 にとって なおさら で ある 。
歌い抜く
(歌う.抜く)
延べ語数:
1
0893
,307,27: だが また 同じ 条件 の もと で も 、 ガルシン の よう に 狂う こと も できれ ば 、 ヤクボーヴィチ の よう に 革命 の 歌 を
^
歌い 抜く こと も 、 コロレンコ の よう に 堅実 に 生き抜く こと も でき た はず で ある 。
盛り治す
(盛る.治す)
延べ語数:
1
0892
,28,29: 横 の もの を 縦 に 直す 、 という こと が 、 実は 、 横 坐 標 に 盛ら れ た 或 る 数値 を 縦 坐 標 に
^
盛り 直す という 飛ん で も ない 奇術 で ある こと に 、 存外 気 が つか ず に いる わけ で ある 。
成り断る
(成る.断る)
延べ語数:
1
0890
,65,48: これ が 思え ば 不思議 な 御 縁 の はじまり で 、 松 王様 と は つい 昨年 の 八月 に 猛火 の なか で 遽しい お 別れ を 致す まで 、 もの の 十 八 年 ほど の 長い 年月 を 、 陰 に なり 日向 に
^
なり 断 え ず お 看 とり 申 上げる よう な 廻り合せ に なっ た の で ござい ます 。
思いいづ
(思う.いづ)
延べ語数:
1
0890
,507,18: それ を 思い ます と 、 あらためて また 桃 花 坊 の あの 口惜しい 日 の こと も
^
思い いで られ 、 この 胸 は ただ もう 張り さける ばかり で ござい ます 。
喚き罵る
(喚く.罵る)
延べ語数:
1
0890
,475,10: 遽 か に 裏山 の あたり で 只 なら ず
^
喚き 罵る 声 が 起っ た か と 思う うち 、 忽ち 庫裡 の あたり から 火 が あがり まし た 。
押し揉む
(押す.揉む)
延べ語数:
1
0890
,328,15: と 、 松 王様 は ゆき なり お 文 を 一 くるみ に 荒々しく
^
押し 揉ま れ て 、 そのまま 懐 ふかく 押し込ま れる と 、 つと こちら を 振り向か れ て 、 「 どう だ 、 よう 焼け おっ た なあ 。
吹き巻く
(吹く.巻く)
延べ語数:
1
0890
,268,3: それ も やがて
^
吹き 巻く 風 に ちぎら れ て 、 行方 も 知ら ず 鼠色 の 中空 へ 立ち 昇っ て 参り ます 。
舞い入る
(舞う.入る)
延べ語数:
1
0890
,26,15: 風 さえ 加わっ て 、 庫裡 の 杉戸 の 隙間 から 時折 り 雪 を
^
舞い 入ら せる 。
打ち守る
(打つ.守る)
延べ語数:
1
0890
,247,68: わたくし は 、 居残っ て おり ます 十 人 ほど の 青侍 や 仕丁 の 者 ら と 、 兼ね て より 打合せ て あり まし た 御 泉水 の 北 ほとり に 集まり 、 その 北 に 離れ て おり ます お 文 倉 を そ びら に 庇う よう に 身構え ながら 、 程なく 寝殿 や お 対屋 の 崩れ落ちる 有様 を 、 あれよあれよ と ただ
^
打ち 守る ばかり 。
空き通る
(空く.通る)
延べ語数:
1
0890
,225,21: 今しがた まで 自分 の 語り 耽っ て い た 修羅 黒 縄 の 世界 と 、 この 薄ら氷 の よう に
^
すき 透っ た 光 の 世界 と の 間 に は 、 どういう 関わり が ある の か と 思っ て みる 。
押し悩む
(押す.悩む)
延べ語数:
1
0890
,118,11: 中 に は いたいけ な 童 児 が 手 押車 を
^
押し 悩ん で いる の も ござい ます 。
申し下す
(申す.下す)
延べ語数:
1
0890
,107,6: また 、 五山 の 衆徒 に
^
申し 下さ れ て 、 四条 五条 の 橋 の 上 にて 大 施餓鬼 を 執行 せしめ られ まし た ところ 、 公儀 より は 一紙半銭 の 御 喜捨 も なく 、 費え は 悉く 僧徒 衆 の 肩 に かかり 、 相国寺 のみ にて も 二 百 貫 文 を 背負い込ん だ と やら 。
与り知る
(与る.知る)
延べ語数:
1
0882
,30,7: この こと は ドラマ の 作者 の
^
与り 知ら ぬ こと で は ある が 、 私 が 最近 痛切 に 感じ た 点 で 、 これ を なんとか し なけれ ば 、 せつ かく の ラジオ ・ ドラマ の 発達 が ある ところ で 行き づまるのではないかと 思う 。
計り得る
(計る.得る)
延べ語数:
1
0878
,135,30: 劇場 と 観客 と の 関係 に よ つて 、 一つ の 特殊 な 雰囲気 を 作りだし 、 これ に よ つて 、 一 国 の 文化 水準 を
^
測り 得る 「 演劇 」 の 社会 制度 が 、 古い 文明 国 に は 存在 する 。
選び得る
(選ぶ.得る)
延べ語数:
1
0868
,48,8: 易き に つく こと が ほとんど 唯一 の
^
撰び 得る 道 だ つたの です 。
作り飲む
(作る.飲む)
延べ語数:
1
0866
,85,8: 今夜 は 、 あたし と 一緒 に ゆ
^
つくり 飲み まし よう よ 」
作り探す
(作る.探す)
延べ語数:
1
0866
,559,3: でも 、 ゆ
^
つくり 探せ ば 間違い が ない かつて いう と 、 そう も いか ない から ね 」
狙い誤る
(狙う.誤る)
延べ語数:
1
0866
,4548,33: その間 に 、 手 さえ 届け ば 、 人間 が 蜜蜂 の 助太刀 を する の で ある が 、 今 という 瞬間 を 見定め て 、 蠅 た ゝ きの 一撃 を
^
ねらい 誤 また ず この 悪鬼 の よう な 侵入 者 の 上 に 加える こと が できれ ば 、 それ で い ゝ の で ある 。
守り養う
(守る.養う)
延べ語数:
1
0866
,4294,2: 幼虫 を
^
護り 養う 本能 が つまり 母性 愛 の 変形 だ 。
出立つ
(出る.立つ)
延べ語数:
1
0866
,4066,22: 「 きよう 一 日 、 あんた の 帰り を 待つ て たん だ けど 、 夕方 から 、 ちよ つと 出掛ける つて
^
出 たつ きり 、 まだ 戻 つ て 来 ない ん だ よ 」
言い洗う
(言う.洗う)
延べ語数:
1
0866
,4032,14: しかし 、 こういう 言葉 で なけれ ば 、 自分 の 今 の 気持ち は
^
言い あらわ せ ない 。
見照る
(見る.照る)
延べ語数:
1
0866
,367,10: 兄 さまつ たら 、 あたし の 顔 ばかり 、 じろじろ
^
見 てら つ し やる ん です もの 」
のき待つ
(のく.待つ)
延べ語数:
1
0866
,3351,22: 父 の 秘密 が 明るみ に で た 動機 は 、 その もと を た ゞ せ ば 、 女 へ
^
のき まつ た 仕送り が 途絶え た こと から で あつ た が 、 それ という の も 、 例 の 会社 から 手 を 引い て 以来 、 怪しげ な 金融 ブローカー の 口車 に 乗り 、 多少 の 貯え も 次ぎ から 次ぎ へ と 吐き出し て しま つた 上 、 ついに 、 家屋 敷 を 抵当 に 入れ なけれ ば なら ぬ 羽目 に 陥 つ て い た の で ある 。
言い通す
(言う.通す)
延べ語数:
1
0866
,3231,53: だから 、 せめて 、 結果 だけ でも 、 立派 に 一 人 の 男 を 守り と おして 、 お家 の 方々 に 、 『 まあ 、 まあ 、 それなら 』 と い つ て もらい たい 、 小菊 ちや ん の 言 つ た とおり を 言う ん です けど 、 そう
^
言い とおし て まし た わ 」
有り焼く
(有る.焼く)
延べ語数:
1
0866
,317,5: 僕 は 寝る ところ さえ
^
あり やい ゝ 。
切り致す
(切る.致す)
延べ語数:
1
0866
,2929,23: あ たくし も 、 眼 を ひどく 患い まし て … … こうして い て も 、 あなた の お 顔 が はつ
^
きり いたし ませ ん の です よ 」
貰い出す
(貰う.出す)
延べ語数:
1
0866
,1885,7: 「 それ やい ゝ です が 、
^
もらい 出し て 、 さて 、 どう し ます か 」
読みおう
(読む.おう)
延べ語数:
1
0866
,1660,11: 京野 等 志 は 、 実は 、 この 手紙 を
^
読み おわ つ た 瞬間 、 文学 志望 の 娘 、 百瀬 しのぶ と やら の こと より も 、 病院 の ベッド で 呻い て いる かも しれ ぬ 長久保 小 萩 の こと で 頭 が い つ ぱいになつていた 。
干立つ
(干る.立つ)
延べ語数:
1
0866
,103,26: もう 、 その 時 、 京野 等 志 は 、 自分 が 今 、 なん の ため に こんな 女 を 相手 に 酒 に
^
ひ たつ て いる の か わから なく なつ て い た 。
掃き回す
(掃く.回す)
延べ語数:
1
0862
,193,44: 彼 は 私 の 存在 を も 忘れ て 、 くるっ た よう に 彼 の 眼 のみ に 全 神経 を 集中 さ せ て 、 部屋 の 内部 を 端 から 端 まで 突き刺す よう な 鋭い 、 そして 注意深い 視線 で
^
掃き 廻し た 。
稼ぎ得る
(稼ぐ.得る)
延べ語数:
1
0861
,52,16: つまり 月並 な 悪党 が 月並 な 方法 で 彼 の 何 十 百 倍
^
稼ぎ うる のに 、 彼 は イノチ を 張っ て 精進 練磨 し 、 熟慮 し 、 また 霊感 を 得 て 、 鬼神 を も 驚倒 せしめる 秘策 を 編みだし た けれども 、 その 収穫 は 小 悪党 の 月並 な 稼ぎ に も 及ば ない の だ 。
聞き許す
(聞く.許す)
延べ語数:
1
0861
,320,19: こう 云う と 百姓 ども は 涙 を 流し て 詑 び を 述べる から 、 これ も
^
聞き 許し て やる 。
撃ち成る
(撃つ.成る)
延べ語数:
1
0861
,319,4: 「 しかしながら 鐘 を
^
うち なら し 竹槍 とっ て 押寄せ た 段上 を 恐れ ざる フルマイ 、 大阪 奉行 に 命じ て き ッ と 詮議 致す から 左様 心得ろ 」
盗み返す
(盗む.返す)
延べ語数:
1
0861
,228,31: この ベラ ボー な 、 しかし 明細 な 計算 書 を いったん 主人 に 渡し て おい て 、 主人 が 酒 に 酔っ た 晩 を 見 すまし て
^
盗み 返し て 焼き すて た 。
壊し得る
(壊す.得る)
延べ語数:
1
0860
,155,11: 然し 、 私 だけ は 、 私 の 力 で は
^
こわし 得 ない ギリギリ の 物 を 。
力み出す
(力む.出す)
延べ語数:
1
0855
,54,26: 荒 君 は 元来 何事 に よら ず 力み かえって しか 物 の 言え ない たち な の だ が 、 空襲 の 頃 から 特別
^
力み だし た の は 面白い 。
帰り得る
(帰る.得る)
延べ語数:
1
0854
,253,15: 如何なる 力 が ともかく 私 を 支え 得 て 、 私 は わが家 へ
^
帰り 得 た の か 、 私 は 全く 、 病人 で あっ た 。
疑り蔑む
(疑る.蔑む)
延べ語数:
1
0853
,103,13: 宿六 の 愛読 者 で は なくなっ た から 、 作中 人物 を
^
疑り 蔑む こと によって 、 現実 の 宿六 を も 蔑み 、 その 犯し がたい 品位 まで 嘘 っ パチ いい 加減 の まやかし 物 だ という よう に 見る 目 が 曲っ て しまっ た の で ある 。
移り済む
(移る.済む)
延べ語数:
1
0852
,459,72: 男 が 私 の 住所 を 突き とめ 刃物 を ふりまわし て 躍り こむ から 、 と 言う の だ が 、 私 は 多分 女 の カラクリ で あろ う と 始め から 察し た ので 、 それ を 私 は 怖 れ ない と 言う の だ が 、 女 は 無理 に 私 を せきたて て 、 そして 私 は 知ら ない 町 の 知ら ない 小さな アパート へ
^
移り すむ よう に なっ て い た 。
縛り合う
(縛る.合う)
延べ語数:
1
0852
,225,19: 君 と 僕 と の つながり に は 、 つながっ た 部分 以上 に 二 人 の 自由 を
^
縛り あう 何 の 特権 も 有り得 ない の だ 」
嫌い抜く
(嫌う.抜く)
延べ語数:
1
0852
,112,2: 良人 を
^
嫌い ぬい て 逃げ 廻る 女 で あっ た が 、 本質 的 に タスキ を かけ た 女 で あり 、 私 と 知る 前 に は さる ヨーロッパ の 紳士 と 踊り 歩い たり し て い た 女 で あり ながら 、 私 の ため に 、 味噌汁 を つくる こと を 喜ぶ よう な 女 で あっ た 。
降り続く
(降る.続く)
延べ語数:
1
0849
,638,11: 昔 は 秋 の なかば から 雨 が ず ッ と
^
降り つづく ので 水田 は 湖水 の よう に 満々 と 水 が あふれ 農民 は 小舟 で 稲 の 取り入れ を し て い た もの だ が 、 その 雨 が 降ら なく なっ た から 冬 の 水田 に も 水 が ない の だ 。
書き成る
(書く.成る)
延べ語数:
1
0849
,560,5: 「 変 な こと 、
^
書き なん な や ア 」
越し住む
(越す.住む)
延べ語数:
1
0848
,229,13: もっとも 私 は これ も 古墳 の 多い 群馬 県 に 三 年
^
越し 住ん で いる ので そう 驚き も し なかっ た が 、 群馬 の 古墳 が 大方 盗掘 さ れ て いる の に くらべ て 、 この 地 の もの に 盗掘 の あと が ほとんど 見 られ ない という こと に 、 この 地方 の 特色 を 見 ない わけ に いか なかっ た 。
作り合う
(作る.合う)
延べ語数:
1
0848
,112,35: 高天原 の 伝説 なぞ という もの は こういう ノンキ で クッタク の すくない 連中 が 、 いつのまにか 自分 の ふるさと の 伝説 に つくりあげ て しまっ た ばかり で なく 、 一々 地名 を
^
つくり あわ せ 、 天 の 岩戸 を つくっ たり 、 念 に は 念 を 入れ て 悦に入っ て い た 連中 の 残し た 仕業 の よう な 気 が する の だ 。
語り治す
(語る.治す)
延べ語数:
1
0847
,3,18: そして それ を 私 自身 の 生存 の 意義 と 結び 合せ 、 私 自身 の 言葉 で
^
語り 直し て み たい と 思っ て いる だけ です 。
歩き止む
(歩く.止む)
延べ語数:
1
0845
,73,5: 二 人 は なかなか
^
歩き やま ない 。
降り着る
(降る.着る)
延べ語数:
1
0844
,270,6: 一段 ずつ 用心 し て
^
降り きる と 、 そこ が ちょうど 台所 で 、 一方 は 障子 を 距 て て 夫婦 の 部屋 だ 。
痛み入る
(痛む.入る)
延べ語数:
1
0843
,24,6: 「 これ は 御 隠居 、
^
いたみ 入り ます な 」
祈り殺す
(祈る.殺す)
延べ語数:
1
0843
,208,23: 鼠 が 物 を 運ん で 遠 歩き する ところ を 実地 に 見せ なく て は 、 その 隠居 が 一同 を
^
祈り 殺す 怖 れ も ある から 、 一 ツ お 力添え を 願い たい 」
語り取る
(語る.取る)
延べ語数:
1
0843
,114,12: 「 それ じゃ ア 、 あの 百 二 十 文 も 、
^
かたり 取ら れ た の です か 」
打ち喜ぶ
(打つ.喜ぶ)
延べ語数:
1
0842
,819,7: 天下 の 珍品 を 買っ た と
^
打ち 喜ん で 日本 へ もどる と 、 日本 の 女の子 が それ と 全く 同じ 物 を ネッカチーフ や スカート に 用い て いる ので 、 目 を まわし て 、 しばし 気絶 し て しまう こと に なる 。
寄り切る
(寄る.切る)
延べ語数:
1
0842
,255,4: つまり 立ち上っ た とたん
^
寄り きっ て しまう 。
焼き残す
(焼く.残す)
延べ語数:
1
0842
,2508,20: ピカッ と 光っ た 瞬間 に 何 キロ 四方 の 人間 が 大地 に 己 れ の 影 を
^
焼き 残し て 自ら は 消滅 し て いる 。
寄り出す
(寄る.出す)
延べ語数:
1
0842
,234,7: 彼 は 相手 を 土俵 から
^
寄り 出す こと しか 考え て い ない 。
足し得る
(足す.得る)
延べ語数:
1
0842
,2150,20: 駅 の 構内 や 映画 館 の 便所 など も 同断 で 、 常人 の 神経 で は 用 を
^
たし うる もの で は ない 。
巡り歩く
(巡る.歩く)
延べ語数:
1
0842
,1711,16: 私 は 太平洋戦争 の はじまる 直前 の ころ に 、 天草 、 島原 など を
^
めぐり 歩い た 。
移り歩く
(移る.歩く)
延べ語数:
1
0842
,1359,19: むろん 私 が お 金持 なら 、 日本 中 至る ところ に 別荘 を たて て 転々 と
^
うつり 歩く こと が できる から 、 あの 野郎 引越し キチガイ だ 、 なぞ と いわ れ ず に すむ の で ある が 、 これ も 貧 の 致す ところ 、 よんどころない 。
喚き立つ
(喚く.立つ)
延べ語数:
1
0842
,1275,46: しかし 、 むろん ゲリラ の 中 に 拙者 の 一 人 存在 する 限り 、 必ず 喧嘩 が はじまる かも 知れ ない が 、 必ず まるく 収まる の も フシギ な もの で 、 頃合 い を はかっ て 、 二 羽 の シャモ の
^
喚き 立つ うち に 、 宴 は めでたく 終り と なっ た 。
悩み切る
(悩む.切る)
延べ語数:
1
0841
,226,33: バス に のっ て しばらく の うち という もの は 、 乗客 の 会話 が みんな 彼 の 噂 の よう に 聞え て き て 、 彼 は 不安 と 羞恥 に
^
悩み きっ て い た ほど だ から 、 それ が ソラ 耳 かも 知れ ない こと は 彼 自身 も 納得 でき ない こと で は なかっ た 。
評し去る
(評す.去る)
延べ語数:
1
0836
,18,11: 尾崎 士郎 君 は 「 夢 より も 淡く 」 と
^
評し 去っ た が 、 夢 で は なく 、 現実 で あっ た 。
食い行く
(食う.行く)
延べ語数:
1
0835
,236,55: 魚屋 の アニイ が 愛犬 と 一 しょ に 必死 に 先頭 を きる と 、 八百屋 の ハゲ 頭 の 愛犬 が ハゲ 頭 の 心臓マヒ を 心配 し た わけ で は ない が 、 とにかく ハゲ 頭 の 一 大事 で ある と いう ので 、 魚屋 の アニイ の スネ に
^
食い いっ て しまう 。
証し得る
(証す.得る)
延べ語数:
1
0835
,168,21: また タタミ の 足跡 を 消し た という 証拠 が あれ ば 、 足跡 が あっ た という 反対 事実 を
^
証し うる が 、 消し た かも 知れ ぬ と だけ で は 、 なぜ 足跡 が ない か という 証明 に なら ない 。
使い潰す
(使う.潰す)
延べ語数:
1
0835
,16,11: かくして 人気 作家 が 生れ 、 追求 が 集中 し 、
^
使い つぶさ れる 。
覆し得る
(覆す.得る)
延べ語数:
1
0835
,142,16: 可能 な あらゆる 細部 にわたって 考察 を 重ね た 上 で 、 彼 の 容疑 を
^
くつがえし うる もの が あり え ない 、 他 の 何者 も 犯人 で は ありえ ない 、 という 確信 が 他 の いかなる 証拠 によって も 疑わ れる 余地 なく 納得 でき なけれ ば 、 とても やれる もの で は あり ませ ん ね 。
思い探す
(思う.探す)
延べ語数:
1
0833
,53,30: 最近 の 某 夕刊 紙 に 別 の 婦人 患者 の 例 が で て い た が 、 この 婦人 は 路上 で メガネ を 紛失 し た と
^
思い 探し て いる うち に にわかに 記憶 が うすれ た 、 と いう 。
欠き通す
(欠く.通す)
延べ語数:
1
0833
,192,6: もっとも 全然 コンコン と イビキ を
^
かき 通し て ねむり つづける 人 も あり ます ね 。
殴り返す
(殴る.返す)
延べ語数:
1
0832
,299,63: この 様 な こと は 私 が この 土地 に 来る まで は 毎月 一 回 位 あっ た の です が 、 私 が 青年 団 を バック として 、 運動 し 昨年 より 廃止 し て い まし た ので 、 村 の 大 ボス と 大口 論 に なり 、 相手 より ケ られ た ので カッ と なり 二つ
^
なぐり 返し た 処 が 鼻血 が 出 、 その こと を 種 に 待っ て まし た と ばかり 告訴 さ れ 傷害 罪 として 罰金 千 円 取ら れ た という 訳 です 。
消し取る
(消す.取る)
延べ語数:
1
0832
,182,4: だが 、 酔い も
^
消し とん じまい まし た 。
消しおう
(消す.おう)
延べ語数:
1
0830
,52,17: 惨殺 し た 四 人 の 枕元 で 冷静 に 証拠 を 消し 、 しかも 完璧 に
^
消し おわ せ て いる ほど の 不敵 な 沈勇 を もち ながら 、 なぜ 二 階 の 山口 さん を 訪問 し なかっ た か 、 どうにも 判断 に 苦しむ の で ある 。
縫い出る
(縫う.出る)
延べ語数:
1
0826
,32,18: マダム も 相当 の 負け ギライ で ある が 、 姉 サン の 実力 に は シャッポ を
^
ぬい でる 趣き が ある 。
移り集う
(移る.集う)
延べ語数:
1
0825
,92,30: コマ 村 の コマ 神社 の 宮司 コマ 家 に 伝わる 系図 に よる と 、 武蔵 の 国 現 入間 郡 コマ 村 の コマ 人 は ここ に
^
移り 集っ て 若 光 に 統率 さ れ て い た もの で 、 その 子孫 が コマ 神社 宮司 家 で ある こと に なっ て いる の だ 。
咲き去る
(咲く.去る)
延べ語数:
1
0825
,351,7: その ナゼ は 系図 の 前部 が
^
さき 去ら れ て いる ので 今日 で は 判然 し ない 。
来壊す
(来る.壊す)
延べ語数:
1
0824
,148,24: しかし ほ ッ たら かし て おけ ば 、 いつか は 倒れる だろ う し 、 いつか は 修繕 し たり 、 た ゝ
^
き こわし て 造り 代え たり する の で あろ う 。
巧み打つ
(巧む.打つ)
延べ語数:
1
0822
,545,6: かにかくに 物 は 思は ず ヒダ
^
たくみ 打つ 墨縄 の ただ 一筋 に
話し得る
(話す.得る)
延べ語数:
1
0822
,266,22: その 原形 が どちら か 、 あるいは どちら も 真実 相似 た もの で あっ た か 、 それ を ツマビラカ に
^
はなし 得 ない けれども 、 多く の 両面 神話 が 相 レンラク し て 暗示 する もの に は 、 天武 大友 の 悲劇 を ホーフツ せしめる もの が 含ま れ て おる し 、 天智 大友 天武 の 関係 から は 両面 神話 の 主人公 の 悲劇 的 な 運命 の 最も 大きく て 本質 的 な もの を ホーフツ せしめ て も いる の で ある 。
滑り下す
(滑る.下す)
延べ語数:
1
0820
,115,9: いまや 往昔 私 の よう な バカ モノ を
^
滑り 降し た 代り に 、 この 不毛 の 砂丘 へ 熔岩 を 落下 さ せよ う という 計略 だ そう だ 。
敷き隠す
(敷く.隠す)
延べ語数:
1
0820
,11,30: 砂 だ から 歩き づらい という こと も ある が 、 あの 沙漠 を うめる 熔岩 なら アタミ と 伊東 の 二 ツ の 市 を まとめ て 下 に
^
敷き 隠し て しまう の は ワケ は ない 。
濁り澱む
(濁る.澱む)
延べ語数:
1
0819
,80,69: 清水 という もの も 、 甚 しく 乏しい 量 で 、 後 ダイゴ 天皇 の 御製 に 、 枕 の 下 に 水 くぐる 音 、 と ある が 、 なるほど 吉水 院 の 門前 の 家 に は 竹 の トヨ で 山腹 から 清水 を ひい て チョロ く 流れ て いる の を 現に 用い て いる けれども 、 その 清水 の 溜り 水 が 深く
^
濁り よどん で 臭気 が ある ほど 流れ て いる 水量 は チョロ くに すぎ ない 。
採り去る
(採る.去る)
延べ語数:
1
0819
,428,31: 記紀 が 示し た 系譜 なる もの が 、 実は 誰 が 誰 の 祖先 やら 、 人 の もの まで みんな 採り いれ たり 、 都合 の わるい の を
^
採り 去っ たり し て いる に 相違 ない と 思わ れる 。
鳴き舞う
(鳴く.舞う)
延べ語数:
1
0818
,348,10: そして 頭 の 上 に は 海猫 という の が
^
啼き 舞っ て いる ね 。
歌い通す
(歌う.通す)
延べ語数:
1
0818
,191,12: 母 ゆずり の 「 さん さ しぐれ 」 を 彼女 も 一生
^
唄い 通し て いる の で ある 。
減り下る
(減る.下る)
延べ語数:
1
0817
,314,20: その 敬語 の 言い 廻し は 実に 相手 の 人格 を 最大限 に 認め て 同時に 自分 は 最大限 に
^
へり 下っ た 言い方 で ある から 、 エゲツ ない こと を ポンポン 言っ て も 、 その 角 が たた ない 。
言い捲る
(言う.捲る)
延べ語数:
1
0817
,292,13: 江戸ッ子 は タンカ を きる の が 好き で ある が 、 ポンポン
^
云い まくる 言い方 は 大阪 が はるか に 進ん で いる し 、 表現 が 適 確 で も ある 。
成り選ぶ
(成る.選ぶ)
延べ語数:
1
0813
,57,17: 恵まれ た 平和 時代 に 、 良き 品性 と 良き 仕事 によって 真に 民衆 の 友 と
^
なり 選ば れる 実力 は 全く ない が 、 戦争 し て 人 を 殺し たり 物 を こわし たり し ながら 、 かねて の ヤミ 屋 の 手腕 によって 、 東条 や 吉田 より も マシ な 公平 な 最低 生活 を 配給 し て カッ サイ さ れる 自信 だけ は ある 、 と 思っ て いる よう だ 。
博し選ぶ
(博す.選ぶ)
延べ語数:
1
0813
,54,15: ただ 「 愛さ れる 兵隊 」 に なっ て 、 真に 民衆 の カッサイ を
^
博し 選ば れる の だ 、 と 。
習い出す
(習う.出す)
延べ語数:
1
0813
,123,11: 漁師 や 魚屋 の 娘 が ピアノ や バレー を
^
習い だし た よう に 、 共産党 の テキ ハツ 隊 や ヤミ 屋 諸氏 も 、 娘 に ピアノ や バレー を 習わ せ たまえ 。
思い申す
(思う.申す)
延べ語数:
1
0807
,483,12: 世に か ほど の 達人 が あろ う と は 、 夢にも
^
思い 申さ な ん だ 。
願い申す
(願う.申す)
延べ語数:
1
0807
,406,8: 「 しから ば 、 一手 お 手合せ を
^
願い 申す が 、 貴公 は 何 流 で ござろ う 」
渡り遣る
(渡る.遣る)
延べ語数:
1
0806
,461,12: 姿 を 一 度 も 見せ ない で 、 どうして 河 を
^
渡り や がる の だろ う 。
扱き遣る
(扱く.遣る)
延べ語数:
1
0806
,279,5: 嘘 ば ッ かり 、
^
こき や がる 。
競い得る
(競う.得る)
延べ語数:
1
0805
,16,59: だから 専門 の 知識 を 必要 と し なけれ ば 謎 の 解け ない よう な 作品 は 上等 品 と は 思わ れ ない ので 、 たとえば ある 毒薬 の 特別 の 性質 が 鍵 で ある 場合 に は 、 その 特質 を ちゃんと 与え て おい て 、 それでも 尚 、 読者 と 智恵 を
^
競い 得る だけ の 用意 が なけれ ば なら ぬ と 考える 。
蹴り潰す
(蹴る.潰す)
延べ語数:
1
0803
,93,22: 女の子 が 暴行 さ れ たり 、 男の子 が 頭 の ハチ を 割ら れ 片腕 を ヘシ 折ら れ キンタマ を
^
蹴り つぶさ れる よう な こと が 相当 ヒンピン と 起る こと は キ印 相手 の こと で どうにも 仕方 が ない が 、 それにしても キ印 相手 に まとも に 戦争 し て 殺さ れ ぶ ッ こわさ れる の に 比べれ ば 被害 は 何 万 億 分の 一 の 軽 さ だ か 知れ やし ない 。
咲き得る
(咲く.得る)
延べ語数:
1
0797
,65,19: 平和 なる 時代 に 於 て 、 かかる 人 の 子 の 至高 の 苦悩 と 情熱 が 花
^
咲き うる という 希望 は 日本 を 世界 を 明るく する 。
敬い愛す
(敬う.愛す)
延べ語数:
1
0797
,4,64: もとより 死に たく ない の は 人 の 本能 で 、 自殺 で すら 多く は 生きる ため の あがき の 変形 で あり 、 死に たい 兵隊 の あろ う 筈 は ない けれども 、 若者 の 胸 に 殉国 の 情熱 という もの が 存在 し 、 死に たく ない 本能 と 格闘 し つつ 、 至情 に 散っ た 尊厳 を
^
敬い 愛す 心 を 忘れ て は なら ない だろ う 。
頷き得る
(頷く.得る)
延べ語数:
1
0795
,310,25: この 顔 から 急所 の 四 五 桂 を 見 て とる の は むしろ 無理 だ が 、 殺人 を 感じ た こと は
^
肯き うる かも 知れ ない と 野村 は 思っ た の で ある 。
鳴り続く
(鳴る.続く)
延べ語数:
1
0794
,843,6: 八十松 だけ は ガラガラ が 長く
^
鳴り つづく こと を 知っ てる の だ から 狙い 定め て 仕事 を 果す だけ の 落着き も あっ た わけ だ ね 。
舞い巡る
(舞う.巡る)
延べ語数:
1
0794
,555,19: さすが に 八十松 の 芸 は 巧妙 で 、 時間 の 間隔 まで 間髪 の 差 も なく 、
^
舞い 廻る 品々 も 同じ 場所 に 同じ 動き を 示し た よう に 思わ れ た 。
隠し切る
(隠す.切る)
延べ語数:
1
0794
,378,8: しかし 呼吸 の 乱れ や 何 か 、
^
隠し きる に は 一苦労 も 二 苦労 も し なけれ ば なら ぬ 道理 です 。
突き出る
(突く.出る)
延べ語数:
1
0794
,321,5: その 背中 から 真上 へ
^
突き で て いる もの が ある 。
騙し得る
(騙す.得る)
延べ語数:
1
0794
,3,22: 奇術 師 の 目 から 見れ ば 心霊 術 なぞ は 幼稚 きわまる 手品 で 、 暗闇 で やる から 素人 を
^
だまし うる 程度 の タネ と 仕掛 だらけ の 詐術 に すぎ ない の で ある 。
響き立つ
(響く.立つ)
延べ語数:
1
0794
,273,10: 部屋 いっぱい に はね 狂う よう に 充満 し て
^
響き たつ の だ から たまらない 。
働き抜く
(働く.抜く)
延べ語数:
1
0793
,215,14: 貧乏 すれ ば する ほど 自分 一 人 が 歯 を くいしばっ て
^
働き ぬい て 女房 子供 を 守る べき もの だ 。
刷り合う
(刷る.合う)
延べ語数:
1
0792
,635,35: と 云っ て ハイボール の コップ を とっ て キュー と 一息 に 飲みほし た もの です から 、 セラダ は 茫然 、 つづい て 狂喜 雀躍 、 ただ もう むやみ に 両手 を
^
すり あわ せ 肩 を ゆすっ て 相好 を くずし まし た 。
弄り出す
(弄る.出す)
延べ語数:
1
0792
,214,5: なん の ツモリ で ピストル
^
いじり だし た の かしら 」
弱り出す
(弱る.出す)
延べ語数:
1
0792
,115,40: しかし 、 もともと 小夜子 サン と セラダ が 死に 損 っ た こと について 日野 と 八千代 サン まで が 熱海 へ 駈け つける 必要 は ない の です から 、 トオサン も 熱海 へ 近づい た じ ぶん から
^
弱り だし て 、
死に付く
(死ぬ.付く)
延べ語数:
1
0791
,279,1: 好んで
^
死に つく わけ で は あり ませ ん が 、 満足 し て 小さな 死処 に つい た つつましい ところ を 地下 の 法 神 先生 も よろこん で 下さる か と 思い ます 」
担い出る
(担う.出る)
延べ語数:
1
0790
,800,4: 或いは 京子 も 片棒
^
担い でる かも 知れ ませ ん よ 。
斬り刻む
(斬る.刻む)
延べ語数:
1
0790
,761,28: 犯人 は 加 十 を 殺す 目的 を 果し た が 、 その 死体 に 左 の ヒジ から 下 が ない と 分れ ば 、 顔 を
^
斬り きざん で 人相 を ごまかし て も 身許 が さとら れ やすい 。
繰り貰う
(繰る.貰う)
延べ語数:
1
0789
,430,6: この 家屋 敷 を そ ッ
^
くり 貰う こと も でき ら ア な 」
斬り狂う
(斬る.狂う)
延べ語数:
1
0789
,36,14: ゴ 、 ゴ 、 ゴオーッ と 嵐 が 起っ て 土俵 上空 を
^
斬り 狂う 。
睨み下す
(睨む.下す)
延べ語数:
1
0789
,235,6: すると 政子 が 、 久五郎 を
^
睨み 下し て 、
願い致す
(願う.致す)
延べ語数:
1
0787
,475,9: その 折 は 、 泉山 さん 、 よろしく 御
^
願い 致し ます よ 」
読み漁る
(読む.漁る)
延べ語数:
1
0787
,424,55: 「 田舎 者 の こと です から 学者 と いう ほど の 者 は おり ませ ん が 、 しかし その 晩 古文書 を 改め た 人 たち は 、 蛭川 さん を 除け ば 、 とにかく 好事 家 で 、 長年 の 間 、 村内 の そういう 物 を 好ん で 探し だし て
^
読み 漁っ て き た 人 たち な の です 。
貸し渡す
(貸す.渡す)
延べ語数:
1
0787
,411,27: 事 面倒 と 思い の ほか 、 全国 的 な 古文書 調査 と きい て 、 天狗 は 大 喜び 、 進ん で 多く の 文書 を
^
貸し 渡す よう な 大乗 気 で あっ た そう です 。
射放す
(射る.放す)
延べ語数:
1
0787
,291,60: 「 私 ども その 土地 の 者 は オーカミイナリ を 信仰 致さ ず 、 一風 変っ た 邪教 の 類 いと 昔 から 考え られ て おり ます ので 、 くわしい こと は 存じ ませ ん が 、 年々 の お 祭り に 三 十 本 とか の 神 の 矢 を 暗闇 の 中 で 四方 の 山々 に
^
射 放す そう で 、 その ため に 、 神主 は 十 日 がかり で 一 本 ずつ の 神 の 矢 を つくる の が 日課 で ある と 云わ れ て おり ます 」
寝遣る
(寝る.遣る)
延べ語数:
1
0786
,487,23: それ を キレイ に 飲みほし て 、 お茶 づけ を か ッ こん で 、 ウワバミ の よう な イビキ を かい て
^
寝 や がる んで 」
取り遣る
(取る.遣る)
延べ語数:
1
0786
,29,2: 決して 特に
^
取り や がる ナ という 金 で は ない 。
呟き残す
(呟く.残す)
延べ語数:
1
0786
,259,4: 銀 一 が
^
呟き のこし て 出よ う と する と 、
集り遣る
(集る.遣る)
延べ語数:
1
0786
,229,16: ウチ の 野郎 ども と きた ひ にゃ ア 、 どうして こう 出来 損 い が
^
集り や がっ た の だろ う 」
施し為す
(施す.為す)
延べ語数:
1
0785
,611,8: 「 そこ は 親分 だけ が 手 を
^
施し なす ッ た ところ だろ う から 、 親分 が そう 言う なら 、 その 通り だろ う じゃ ない か 」
回し為す
(回す.為す)
延べ語数:
1
0785
,597,21: 「 コマ 五郎 親分 が 犯人 だ と は 思わ れ ない が 、 どうして 黙っ て 手 を 後 に
^
まわし なす ッ た ん でしょ う 」
煽り立つ
(煽る.立つ)
延べ語数:
1
0785
,278,3: 同時に ドッ と
^
あおり たつ 煙 に つつま れ た 。
押し開く
(押す.開く)
延べ語数:
1
0785
,212,33: 葬列 が ダビ 所 の 前 で 止る と 、 人足 頭 の コマ 五 郎 が カギ を 持っ て 進み で て 階段 を 登り 、 扉 を 左右 に
^
押し ひらく 。
舞い歩く
(舞う.歩く)
延べ語数:
1
0785
,197,25: この 十 六 名 の いと 心 にくき 踊り 手 が 円陣 を つくっ て 楽 を 奏し 読経 し つつ 静 々 と
^
舞い 歩く 中央 に は 、 今 しも 老師 が 喜兵衛 の 頭 を まるめ 終っ て 、 坊主 の コロモ を 着せ て やっ た ところ で ある 。
追い返る
(追う.返る)
延べ語数:
1
0784
,36,6: と ケン も ホロロ に
^
追い 返 え さ れ て しまっ た 。
驚き入る
(驚く.入る)
延べ語数:
1
0784
,1124,40: 外 から 見れ ば 棺桶 を 何 倍 も 大きく し た よう な 薄汚い もの だ が 、 美人 に なり たい 一心 の ため に 、 あの 棺桶 に 寝る という 御 婦人 方 の 気持 ばかり は
^
おどろき 入っ た もの だ て な ア 」
騙しおう
(騙す.おう)
延べ語数:
1
0783
,314,5: 大 怪物 を 見事 に
^
だまし おわ せ た 満足 だけ で 大きに 好 機嫌 で あっ た から だ 。
及び致す
(及ぶ.致す)
延べ語数:
1
0783
,198,2: 先生 と
^
および 致す は 島田 三次 郎 どの です 」
操り得る
(操る.得る)
延べ語数:
1
0783
,101,40: ふりかぶっ て 振り おろす 剣 に は 広 さ が 必要 だ が 、 四 尺 二 寸 の 杖 は 、 四 尺 二 寸 の 手 の 幅 が 上下 に あり さえ すれ ば 自由自在 に
^
あやつり 得る もの で 、 これ も また 意外 の 一 ツ 。
倒し得る
(倒す.得る)
延べ語数:
1
0782
,418,19: 誰 の 目 に も 非力 で ある と 云わ れる 質屋 の 倅 が ガマ 六 を
^
倒し うる か 。
効き逃す
(効く.逃す)
延べ語数:
1
0781
,737,33: その すぐ 上 の 二 階 に は 今村 小六 という 勉強 ず き の 神学 生 が い て 、 今 も 灯 が もれ て いる から 、 この 水音 を
^
きき のがす 筈 は ない 。
被り通す
(被る.通す)
延べ語数:
1
0781
,38,48: 当 吉 夫婦 と オソノ は まさしく カミナリ 病人 で 、 カヤ を つり 、 フトン を ひっかぶっ て 、 呼べ ど 叫べ ど 叩け ど 、 主命 と あっ て も カミナリ の 音 ある うち は 汗 の したたる も 意 と せ ず フトン を
^
かぶり 通す という 手 の 施し よう も ない 病人 で あっ た 。
拭き残す
(拭く.残す)
延べ語数:
1
0781
,257,13: 人 を 疑る の は 悪い こと かも 知れ ませ ん けど 、
^
ふき 残さ れ て い た 泥 の 足跡 が たしかに 二 人 の 人 の 足跡 な ん です 。
指し込む
(指す.込む)
延べ語数:
1
0780
,466,21: 背後 から 左近 の 背 の ほ ゞ 中央 を 突い た 小太刀 が 、 ほとんど ツバ の 附け 根 まで
^
指し こま れ 、 肝臓 の 下部 の あたり を 突き ぬい て 一 尺 ほど も 刀 の 尖 が とびだし て い た 。
閃き立つ
(閃く.立つ)
延べ語数:
1
0779
,664,39: すべて それら の こと は 、 コクリサマ の 後 に 、 英信 が 妙 に 確信 を もっ て 木々 彦 に 答え た 言葉 によって 、 真相 の 核心 に ふれ て いる 何 か が 目ざましく
^
閃き たっ て いる よう に 感じ られる の は なぜ だろ う 。
走り騒ぐ
(走る.騒ぐ)
延べ語数:
1
0779
,573,5: 人々 は 徒 ら に
^
走り 騒ぐ ばかり で 、 火 を 消す 手段 を 知ら なかっ た 。
効き致す
(効く.致す)
延べ語数:
1
0779
,354,4: 「 それ は お
^
きき いたし ませ ん 。
成り続く
(成る.続く)
延べ語数:
1
0779
,262,33: しかし 、 なん の 表情 も なく 、 声 の 抑揚 すら も ない 陰鬱 な 彼 の 言葉 に は 、 ぬき さ しなら ぬ 凶事 の 跫音 が 不気味 に
^
なり つづい て いる よう な 重 さ が あっ た 。
泣き狂う
(泣く.狂う)
延べ語数:
1
0778
,167,4: 死 の 瞬間 まで
^
泣き 狂っ て 、 ムジツ の 罪 だ 、 犯人 は お 源 だ 、 お 米 だ と 喚き つづけ た そう だ 。
成り動く
(成る.動く)
延べ語数:
1
0777
,899,31: 一 面 に ウドン の 海 だ が 、 甚八 は そんな こと は もはや 意識 に ない らしく 夢中 に 畳 を むしり 、 ときには 力つき で 俯 伏せ と
^
なり 動か なく なる か と 思う と 、 再び 畳 を むしり つつ ウドン まみれ に 這いずり まわっ て もがく 。
回り為す
(回る.為す)
延べ語数:
1
0777
,701,20: あんた は 村人 たち に 、 この へん に 名 の 知れ た 石 は ない か と 訊い て
^
まわり なす ッ た ね 。
繰り遣る
(繰る.遣る)
延べ語数:
1
0777
,366,4: それ を そ ッ
^
くり やる わけ に は いか ぬ が 、 長 の 山 に は 平地 が ある から 、 お前 一 人 の 腕 で 今年 一 年 かかっ て 山 を きりひらい て 畑 に し た だけ くれ て やる 。
蠢き進む
(蠢く.進む)
延べ語数:
1
0777
,165,13: 虚空 を つかみ 、 タタミ を むしり つつ 、 一寸 二 寸 、
^
うごめき 進ん だ 。
忍び得る
(忍ぶ.得る)
延べ語数:
1
0776
,98,24: 女 が 乗りこむ から と 云っ て 、 その 為 に 家族 の 一 人 を 除く という の は 情 に 於 て
^
忍び 得 ませ ん 。
隠し置く
(隠す.置く)
延べ語数:
1
0775
,744,3: わが子 に も
^
隠し おか ね ば なら なかっ た 秘密 が ある ため に 生じ た 悲しい カン 違い 、 悲しい 犠牲 者 と いう べき でしょ う か 」
忍び佇む
(忍ぶ.佇む)
延べ語数:
1
0775
,32,46: その 大 土蔵 の どこ に 、 どんな 風 に 戦利 品 が 陳列 し て ある の か 誰 も 見る こと が 出来 ない が 、 気品 あくまで 高き 未亡人 と 、 奔放 に し て 美しき 娘 と が 、 時々 そこ へ
^
忍び 佇ん で 戦利 品 に 魅入ら れ て いる 姿 を 想像 する と 、 咲子 は 怖し くも ある が 、 凄い よう な 美し さ を 感じ ない こと も なかっ た 。
移し回る
(移す.回る)
延べ語数:
1
0775
,234,16: 一也 は にわかに 写真 に 凝っ て 、 女中 から 来客 まで 、 やたら に
^
撮し まわる 。
思い焦る
(思う.焦る)
延べ語数:
1
0775
,215,31: そんな こと を トツオイツ 考え ながら 、 一 日 は 二 日 に なり 三 日 に なり 、 ニンシン の 知れ ない うち に 胎児 を おろし て 、 と
^
思い 焦る うち に 、 未亡人 の 目 に ニンシン を 見破ら れ て しまっ た 。
立ち塞ぐ
(立つ.塞ぐ)
延べ語数:
1
0775
,143,13: 咲子 は 自分 の 人生 が 、 暗い 幕 で 行手 を
^
立ち ふさが れ た よう な 絶望 を 思い知っ た 。
忍び戻る
(忍ぶ.戻る)
延べ語数:
1
0774
,641,3: 再び わが家 へ
^
忍び もどっ て 元 の ネマキ 姿 と なり 、 女中 に 水 を 命じ た の は 芸 の 細い ところ で 、 ズッ と ね て い た と 見せる ため だ 。
施し置く
(施す.置く)
延べ語数:
1
0774
,635,6: かく の 如く に 術 を
^
施し おか なく ちゃ ア 、 ヒサ は 夢 之 助 の 楽屋 部屋 で 行方 知れ ず なっ た の だ から 、 まず 第 一 に 疑ら れる に きまって ら ア な 。
働き捲る
(働く.捲る)
延べ語数:
1
0774
,373,60: それから あと は 心 を とり 直し 、 思いだす たび に 幻 を 払い つつ 、 ただ 懸命 に 荷造り に うちこみ 、 その 時 まで は 指図 する だけ で 、 めったに 自分 で 手 を ださ なかっ た が 、 それ から は 自ら 先 に 立っ て 荷造り し 、 人 の ぶん まで 汗水 たらし て
^
働き まくっ た の で ある 。
歌い踊る
(歌う.踊る)
延べ語数:
1
0773
,218,14: さて 信徒 に なる と 教会 に 来 て 日毎 の 行事 に
^
唄い 踊っ て 妙 花天 に 遊ぶ 果報 に ひたる の が 人生 最大 の 悦楽 と なり 、 自然 に 財産 を 寄進 し て 無一物 に なる まで に 至る 。
食い切る
(食う.切る)
延べ語数:
1
0773
,127,8: カケコミ 教 の 隠し 神 に ノド を
^
食い きら れ 腹 を さか れ 肝臓 を とら れ て 死ぬ だろ う と 。
酔い致す
(酔う.致す)
延べ語数:
1
0772
,399,4: それで 大 そう 悪
^
酔い いたし た の かも 知れ ませ ん 」
居揃う
(居る.揃う)
延べ語数:
1
0772
,213,4: ですが 、 店員 全部
^
居 揃う 必要 も あり ませ ん ので 、 五 日 の 縁日 に は 、 私 と 正 どんと 文 どん が 夜 の 八 時 から 休み を もらう こと に なっ て おり ます 。
取り因る
(取る.因る)
延べ語数:
1
0771
,325,5: 後 に アミ 笠 を
^
とり よっ た の を 見る と 、 この 虚無僧 は 油 絵描き の 田所 金次 です わ 。
立ち斬る
(立つ.斬る)
延べ語数:
1
0771
,222,6: からだ を 真 二つ に
^
たち 斬ら れ た よう な 、 小さな 、 鋭い 悲鳴 が 、 お 梨 江 の 口 から 発し た 。
見零す
(見る.零す)
延べ語数:
1
0771
,200,8: すでに 来 て いる はず です が 、
^
見 こぼし て おら れる の で は あり ませ ん か 」
来上る
(来る.上る)
延べ語数:
1
0769
,248,28: 幸い 彼 の 住む 山中 は 、 まことに 山 も 深く 、 雲 も 雪 も 深い 山中 で は ある が 、 附近 に 都人士 が
^
来り 登る よう な 名山 が ない 。
召し使う
(召す.使う)
延べ語数:
1
0769
,212,22: 主人 や 親 に 抵抗 する の を 悪事 と 見る の は 、 古来 の 風習 で ある が 、
^
召し 使わ れる 者 や 子供 に も 悲しく 切ない 理 の ある もの で 、 カサ に かかっ て 理 を 理 として 執り あげる こと を 忘れ て 特権 を ふり 廻す 。
書き流す
(書く.流す)
延べ語数:
1
0768
,87,17: しかし 、 通人 の 旦那 たる もの 、 大いに 道 を 楽しみ 、 人情 小説 を
^
書き ながす の は 結構 で ある が 、 カタキ で も ない トンデモ・ハップン の 姐 御 を 、 本気 で 目 の カタキ に する の は 、 大人げ ない 。
察し取る
(察す.取る)
延べ語数:
1
0759
,8149,16: 青木 は 持ち まえ の カン の 良 さ で 、 いろいろ の こと を
^
察し とっ た 。
疑り合う
(疑る.合う)
延べ語数:
1
0759
,7700,5: 五 人 は めいめい
^
疑り 合っ て い た 。
返り得る
(返る.得る)
延べ語数:
1
0759
,7109,12: 覆水 を 盆 に かえ そう と し たり 、 盆 に
^
かえり うる もの と 希望 を すて なかっ たり 、 ね 。
叫び立つ
(叫ぶ.立つ)
延べ語数:
1
0759
,7065,17: なん の ため に オレ の 心 が 京都 へ 行こ う 京都 へ 行こ う と
^
叫び 立っ た の か と 思っ たら 、 つまり 、 こんな こと だっ た らしい や 」
舞い狂う
(舞う.狂う)
延べ語数:
1
0759
,7053,34: 賀茂 の 河原 は 疫病 で 死ん だ 人 の 屍体 で うずまり 、 屍 臭 フンプン として 人 の 通る 姿 も なく 、 烏 の 群 だけ が 我が もの 顔 に
^
舞い くるっ て い た もの だ 。
組み上る
(組む.上る)
延べ語数:
1
0759
,6565,12: 無けれ ば 無い で 、 まにあう よう な 生活 環境 が ちゃんと
^
組み 上っ て いる もの だ 。
し使う
(為る.使う)
延べ語数:
1
0759
,6555,9: エンゼル は 、 それ を 十 万 円 と
^
し 使う で あろ う 。
奮い得る
(奮う.得る)
延べ語数:
1
0759
,6028,8: ヨタモノ 相手 に その 手腕 を 正当 に
^
ふるい うる か どう か は 疑問 で ある し 、 記代子 の こと を 考える と 、 せつ子 の 考え て いる らしい こと が 、 一 そう 妥当 で ない よう に 見える 。
戻し致す
(戻す.致す)
延べ語数:
1
0759
,5794,26: ここ へ 戻り たい と 仰 有る のに 、 先生 方 が 戻さ ない と 仰 有っ たら 、 命 に 賭け て 、 お つれ
^
戻し いたし ます 」
置き戻す
(置く.戻す)
延べ語数:
1
0759
,5547,15: どうしても 、 彼 自身 の 手 で 、 記代子 を 元 の 位置 へ
^
置き 戻さ なけれ ば 、 と 、 思っ た 。
噛み着る
(噛む.着る)
延べ語数:
1
0759
,3323,8: 「 君 、 ぼく の 指 を 本当に
^
かみ きる ツモリ じゃ なかっ た の ?
呷り出す
(呷る.出す)
延べ語数:
1
0759
,1333,13: 青木 は 安心 し た らしく 、 酒 を たて つづけ に
^
呷り だし た 。
拾い漁る
(拾う.漁る)
延べ語数:
1
0754
,823,16: しかし 、 私 の きい た の は 、 買い漁っ て と 云う より も 、
^
拾い 漁っ て と 云う 方 が 正しい よう な 話 でし た な 。
効き降る
(効く.降る)
延べ語数:
1
0754
,323,3: 克子 に は
^
きき 古り た 愚痴 で ある 。
放り出す
(放る.出す)
延べ語数:
1
0754
,202,25: 克子 は 膝 の 上 で お 弁当 を ひらい て 、 オカズ の 一 匹 の イワシ を つまみあげ て 、 流し へ
^
抛り だす 。
し憎む
(為る.憎む)
延べ語数:
1
0754
,186,3: 「 それほど 軽蔑
^
し 憎む もの を なぜ 食べる の だ ね 。
歩き進む
(歩く.進む)
延べ語数:
1
0747
,466,3: そして 大股 に
^
歩き すすむ 。
睨み抜く
(睨む.抜く)
延べ語数:
1
0747
,255,12: そして 、 約 三 時間 、 女の子 の 裸 の 姿 を
^
睨み ぬい た あげく 、 どう する か と いう と 、 椅子 から 立っ て 振 向い て 、 満員 の 同志 を かきわけ て 、 女の子 の いる 方 の 反対 側 の 戸 を あけ て 廊下 を 歩い て 、 ボン ヤリ 外 へ でる の で ある 。
繰り開く
(繰る.開く)
延べ語数:
1
0747
,122,4: と 、 そこ に
^
繰り ひらか れる 絵巻物 こそ は 。
住み得る
(住む.得る)
延べ語数:
1
0744
,92,21: まだしも 露出 は 地域 的 で あり 、 そういう もの に 触れ たく ない と 思う 人 が 触れ ず に
^
住み うる 程度 に 秩序 が 保た れ て いる こと は 、 敗戦 国 として は 異例 の 方 だ と 云い 得る だろ う 。
見嫌う
(見る.嫌う)
延べ語数:
1
0744
,86,12: それでも 性 来 、 徒党 を くむ こと を 甚 しく 厭
^
み 嫌っ た ため に 、 博徒 ギャング の 群 に も 共産党 に も 身 を 投ずる こと が なかっ た 。
込み遣る
(込む.遣る)
延べ語数:
1
0744
,317,28: 「 切符 を 買お う と し て い たら 、 こいつ が ね 、 酔っ払っ て よろける フリ し て 、 ポケット へ 手 を つ ッ
^
こみ や がっ て ね 。
見残す
(見る.残す)
延べ語数:
1
0743
,221,10: 保釈 に なっ て 、 それ を モトデ に 、
^
見 残し た 夢 を 見よ う という わけ です 」
走り得る
(走る.得る)
延べ語数:
1
0742
,205,80: 一 分 十 五 秒 で 千 米 を 走る 強い 選手 は 自分 の ペース で 走っ て おり 、 最終 回 まで に 全力 が つくさ れ て 一 分 十 五 秒 に なる よう に 配分 さ れ て おり 、 一方 、 弱い 選手 が 、 一 分 二 十 五 秒 で しか 千 米 を 走る こと が でき ない のに 、 逃げ きる こと によって 、 一 分 二 十 秒 に
^
走り うる 、 という 奇蹟 は 、 有り得 ない の で ある 。
喋り得る
(喋る.得る)
延べ語数:
1
0741
,16,40: たまたま 中西 伍長 が 独自 の 見解 を のべ て 、 それ を 党 中央 の オエラ 方 に 批判 し て もらお う と 思っ たら 、 徳田 中尉 は カンカン 怒っ て 、 伍長 が 二 三 分
^
喋り 得 た の に対し 、 中尉 は 二 三 十 分 喋り まくっ て 吹きとばし て しまっ た そう だ 。
噛み残す
(噛む.残す)
延べ語数:
1
0736
,83,0:
^
かみ 残さ れ た 何 分の 一 か は 常に 間断 なく 胃 に 流れ こみ 、 終日 吐き気 を 忘れる こと が 出来 なく なっ て い た 。
絡み込む
(絡む.込む)
延べ語数:
1
0734
,50,4: 頭 の シン に
^
からみ こん で 、 寝 た 間 も 忘れ られ た もん じゃ 、 ない ん です 。
憎み返す
(憎む.返す)
延べ語数:
1
0734
,256,4: それなら 、 私 も
^
憎み かえし て やり ます 。
怒り立つ
(怒る.立つ)
延べ語数:
1
0732
,703,11: 朱 を そそい だ 鬼 の 顔 、 ワナ ワナ と
^
怒り 立つ 肩 。
渡し願う
(渡す.願う)
延べ語数:
1
0732
,3219,28: 本日 参上 いたし まし た の は 余 の 儀 で は あり ませ ん が 、 御 遷座 に 当っ て 、 かの 正宗 菊松 を お下げ
^
渡し 願い たい と 存じ ます が 」
光り閃く
(光る.閃く)
延べ語数:
1
0732
,2700,4: その 瞳 に するどく
^
光り 閃く もの は 、 怒り で も 、 恨み で も ない 。
施し因る
(施す.因る)
延べ語数:
1
0732
,2347,11: しかし 奴 メ は 座敷牢 の 格子 越し に 術 を
^
施し よる ので 、 まことに どうも 扱い に 困却 し て いる な 」
効き因る
(効く.因る)
延べ語数:
1
0732
,2336,4: あんまり 術 が よう
^
利き よる ので 、 薄 気味 わるう て 、 かなわ ん わ 。
使い因る
(使う.因る)
延べ語数:
1
0732
,2312,6: 正宗 が 神 の 術 を
^
使い よる ので 、 こまる 」
ぼり効く
(ぼる.効く)
延べ語数:
1
0732
,2204,12: 半平 は 内心 おだやか で ない から 、 根 ぼり 葉
^
ぼり きき た ゞ す 。
汲み遣る
(汲む.遣る)
延べ語数:
1
0732
,1603,12: ノガミ の 浮浪 者 が 、 こんな 出会い で 集団 強盗 を
^
くみ や がる の さ 。
潰し遣る
(潰す.遣る)
延べ語数:
1
0732
,1539,2: 顔 を
^
つぶし や がっ たら 、 その ま ゝ じゃ ア おか ねえ ぞ 」
出し取る
(出す.取る)
延べ語数:
1
0732
,1412,12: 尺 五 上 が 秋田 営林署 で 千 五 百 円 で
^
出し とる 。
狂い死ぬ
(狂う.死ぬ)
延べ語数:
1
0732
,1104,19: オレ が 助け て やろ う と 思う とる が 、 あの まま で は 、 一 週間 で
^
狂い 死ん で しまう ぞ 。
戦い勝つ
(戦う.勝つ)
延べ語数:
1
0726
,55,26: 僕 は 然し 、 それ を 克服 する だけ の 意志 力 を 持た なけれ ば なら ない という こと を 信じ て おり 、 必ず
^
闘い 勝つ 、 勝た ね ば なら ぬ 、 と も 信じ て いる の で ある 。
施し得る
(施す.得る)
延べ語数:
1
0726
,121,49: 肉体 の 条件 が よけれ ば マラリヤ 療法 で くいとめる こと が できる が 、 僕 の 居 た とき 病棟 の 廊下 を うろつい て い た 四 十 ぐらい の 女 の 脳 梅毒 患者 は 、 もう 肉体 力 が なく て 、 マラリヤ 療法 を
^
施し 得 ず 、 仕方 なし に 、 ペニシリン を 打っ たり 、 人工 栄養 など で 、 ようやく 生き て 、 痴呆 状態 で 廊下 を うろつい て いる 始末 で あっ た 。
言い送る
(言う.送る)
延べ語数:
1
0715
,331,20: この よう な こと を 悟っ た の で あり ます が 、 こういう こと は 全部 、 本国 へ
^
云い 送っ て いる の で あり ます 。
打ち継ぐ
(打つ.継ぐ)
延べ語数:
1
0714
,92,19: この 時 は 、 打ち かけ を 、 一 週間 とか 二 週間 休養 の 後 、 また
^
打ち つぐ という 長日 月 の 対局 だ から 、 カンヅメ 生活 という ワケ に も 行か ない 。
説き迫る
(説く.迫る)
延べ語数:
1
0714
,89,89: 風呂 を で て くる と 、 呉 氏 は 読売 の 係り の 者 を よん で 、 争碁 という もの は 打ちあげる まで カンヅメ 生活 を する の が 昔 から の シキタリ で あり 、 特に 今回 の 手合 は 大切 な 手合 な の だ から 、 カンヅメ の 棋士 が シキタリ を 破っ て 外出 する の は 法 に 外れ た こと で は あり ませ ん か 、 と 、 言葉 は 穏 か だ が 、 諄々 と 理詰め に
^
説き 迫っ て くる 気魄 の 激し さ 、 尋常 な もの で は ない 。
飼い遣る
(飼う.遣る)
延べ語数:
1
0710
,289,6: 借金 とり 退治 に 熊 を
^
飼い や がっ た ん じゃ 、 ねえ だろ う な 。
飲み倒す
(飲む.倒す)
延べ語数:
1
0709
,9,10: 私 は 女 の 店 の 酒 を 平然と
^
飲み 倒し た 。
座り付く
(座る.付く)
延べ語数:
1
0709
,118,10: 二 人 の 魂 は 、 無 の どん底 に
^
坐り つい て い た の で ある 。
乗り殺す
(乗る.殺す)
延べ語数:
1
0708
,317,8: 荒れ 馬 を 縦横 に 駈け 苦しめ て
^
乗り 殺す ほど の 達人 だ と いう で は ない か 。
待ち得る
(待つ.得る)
延べ語数:
1
0708
,205,15: 百 万 人 の 幾 人 が 、 自若 として か ゝ る 運 を
^
待ち うる で あろ う か 。
打ち合う
(打つ.合う)
延べ語数:
1
0704
,198,8: それ と 同じ よう に 、 手 で
^
ぶち あっ たり 、 たがい に オナラ を もらし て 笑い あっ たり する 。
這い通す
(這う.通す)
延べ語数:
1
0701
,529,6: 七 八 丁 の 長距離 を
^
這い 通し て 、 ついに 人家 の 明り に 到着 し 、 ここ で チョー チン を 借り て 無事 わが家 へ ヤツ 子 を 案内 する こと が でき た 。
住み移る
(住む.移る)
延べ語数:
1
0699
,200,8: そして 多く の 者 は それぞれ 奥地 へ
^
住み 移っ て 土着 し た の で ある が 、 かの 有名 な 武蔵 秩父 の 高麗 村 の 高麗 家 の 記録 に も 彼ら の 祖先 が 大磯 に 上陸 し た という こと が 語ら れ て いる の で ある 。
漲り立つ
(漲る.立つ)
延べ語数:
1
0697
,272,2: 全身 に
^
みなぎり たつ 殺気 は ある が 、 それ は また この 上 も なく 無邪気 な もの で も ある 。
足り為す
(足る.為す)
延べ語数:
1
0692
,63,8: 八 千 万 じゃ ア 、 指 が
^
足り なす ぎら ア 。
割り致す
(割る.致す)
延べ語数:
1
0690
,243,8: 「 私 が 並木 先生 を おこ と
^
わり 致し まし た の は 先生 の お 見立 が オヘタ で い ら ッ し ゃるからですよ 。
憎み着る
(憎む.着る)
延べ語数:
1
0689
,348,13: 「 イヤ な 奴 で は ある が 、 この 冷酷 さ を
^
憎み きる こと も でき ない 」
使い捲る
(使う.捲る)
延べ語数:
1
0689
,241,15: あの 変 テコ な 気品 で 、 自分 で こしらえ た 勝手 な 新語 を
^
使い まくっ て 、 悩め る 者 に 解答 を 与える と 、 なるほど 相当 な 治 病 能力 が ある かも 知れ ぬ 。
殺し遣る
(殺す.遣る)
延べ語数:
1
0688
,132,4: シナ で 人 を
^
殺し や がっ たろ う 」
打ち成る
(打つ.成る)
延べ語数:
1
0687
,272,16: 余 は 将兵 に かく 諭し て 、 日夜 妻女 山々 上 に 小鼓 を
^
打ち なら し 謡曲 に ふけっ た 。
撃ち捲る
(撃つ.捲る)
延べ語数:
1
0682
,88,15: 二 発 目 も 三 発 目 も 、 否 、 無限 に 鉄砲 を
^
射ち まくる こと に 執着 し た の で ある 。
干流す
(干る.流す)
延べ語数:
1
0676
,355,21: 尤も 彼 が 徹底的 に 飲む の は この 日 に は 限ら ない ので 、 母 の 幻 を 洗
^
ひ 流す に 特別 多量 の アルコール が 入用 だ と いふ わけ で は ない 。
切り得る
(切る.得る)
延べ語数:
1
0676
,322,27: 然し 夏川 も ヒロシ の 身勝手 な 指 金 を 怒る 気持 に も なれ ない ので 、 オコノミ 焼 の 主婦 と てい よく 縁 を
^
切り うる なら 、 これ も 亦 、 いつ に よら ず 彼 に と つて は 魅力 ある 事柄 だ から で ある 。
太り出す
(太る.出す)
延べ語数:
1
0676
,178,8: 中学 の 頃 から 急 に ムク く
^
ふとり だし て スポーツ が 巧 く なつ たり 、 力持ち に なつ たり 、 い つ 頃 から か 人前 へ 出し や ばつ て 生きる こと に も 馴れ た もの だ が 、 かう し て ぎりくのところへくると 、 オド くし た 物 蔭 の 小学生 が 偽ら ぬ 自分 の 姿 だ と 思ひ ださ れ て しまふ の で ある 。
沈み得る
(沈む.得る)
延べ語数:
1
0674
,35,8: けれども 、 彼 の 魂 は 人間 の
^
沈み 得る どん底 に 落ち 、 石 より も 重く 沈黙 し 、 あらゆる 物 の 破壊 を 待つ て ゐる だけ だ 。
憎み呪う
(憎む.呪う)
延べ語数:
1
0672
,92,26: 私 の 母 は 、 これ は オメカケ で 、 女房 で は ない の だ けれども 、 これ また 途方 も なく 戦争 を
^
憎み 呪っ て い た 。
生み為す
(生む.為す)
延べ語数:
1
0672
,594,18: 私 は 思う に 日本 の 女房 てえ もの は 処女 の 純潔 なる 誤 れる 思想 によって
^
生み なさ れ た 妖怪 的 性格 な ん だ な ア 。
育ち作る
(育つ.作る)
延べ語数:
1
0672
,285,5: この 天然 自然 の
^
育ち 創ら れ て き た 媚態 を 鑑賞 し て いる 人 は 久須美 だけ が 一 人 で あっ た 。
書き表す
(書く.表す)
延べ語数:
1
0671
,74,0:
^
書き 現し たい と いふ こと 、 意慾 と 、 そして 、 書き つ ゞ ける といふ 運動 を 、 ともかく 私 は 信じ て ゐる の だ 。
抜き得る
(抜く.得る)
延べ語数:
1
0671
,52,20: 最高 の 理想 を めざし て 身悶え ながら 、 汚辱 に まみれ 、 醜 怪 な 現実 に 足 を
^
ぬき 得 ず 苦悶 悪 闘 の 悲し さ に 一掬 の 涙 を そ ゝ ぎ 得 ぬ の か 。
干表す
(干る.表す)
延べ語数:
1
0671
,13,24: 我々 の 言葉 は さ う いふ 時 に は 幻術 の 如き もの で 、 どんな 架空 な もの で も 言
^
ひ 表す こと が できる もの だ 。
似取る
(似る.取る)
延べ語数:
1
0668
,13,1: よく
^
似 とる 。
置き去る
(置く.去る)
延べ語数:
1
0667
,729,11: 私 が 小便 から 戻 つ て き たら 、
^
置き 去ら れ の 宿 六 先生 、 コック と 給仕 人 と 両方 忙しく 立 廻り ながら 、
為し至る
(為す.至る)
延べ語数:
1
0667
,524,42: 目先 の 浮気 など より も 、 一城 一 国 の あるじ 、 国持 の 大名 に なる の が 大功 な ん だ と 、 彼 は 齢 が 若い から 理想 主義 者 で 、 倉田 が 自ら 考へ ながら
^
為し 至ら ざる 難関 を 平 チャラ に 踏み こす 力量 を 持つ て ゐ た 。
干巡る
(干る.巡る)
延べ語数:
1
0667
,421,16: 最上 先生 の 思想 が 如何 に 地べた に 密着 し て 地平 すれすれ に 這
^
ひ 廻る に し て も 、 人間 が 国持 大名 を 望む 夢 を 失ふ と いふ こと は ない 」
成り焼く
(成る.焼く)
延べ語数:
1
0667
,355,3: 二 号 に
^
なり やい ゝ ん だ 。
行き対す
(行く.対す)
延べ語数:
1
0667
,244,4: 君 の ところ へ
^
行き たいさ う だ から 」
来足る
(来る.足る)
延べ語数:
1
0667
,2013,28: する て えと 、 あなた は 六 百 連 の 紙 代 を ヤミ 屋 さん に 渡し た 、 然し 、 得 で ども 、 いまだ 紙
^
来 たら ず 、 と いふ わけ な ん だ な 」
付き張る
(付く.張る)
延べ語数:
1
0667
,1682,56: その他 は 資本 家 も 政治 家 も 貴族 も 、 まして ボン クラ 共 は 、 みんな 一 まとめ に その他 大勢 の 有象無象 といふ わけ で 、 オヒゲ の ピン と はね て ゐる の が 陸軍 大将 だら う 、 など ゝ 俗 で ない 見解 に アッサリ 万事 を 托し て 落
^
付き はら つ て ゐ た の で ある 。
絞り抜く
(絞る.抜く)
延べ語数:
1
0667
,1414,36: 七 ・ 五 休業 令 、 たつ た それ だけ の 泡沫 の 如き 時間 な の だ から 、 た ゞ その 時間 の アブク の 流れ の 消え ない うち に 餓鬼 ども を
^
しぼり ぬい て 地下 に 財宝 を 貯 へ て しまは ね ば なら ぬ 。
履き散る
(履く.散る)
延べ語数:
1
0664
,55,31: 然し これ を 昔 の 笑 ひ 話 と 思ふ の は 軽卒 で 、 今日 日本人 の 自由 といふ とき 、 尚 多く の 人 は 五十歩百歩 、 わがまま と
^
履き ち が へ て ゐる 場合 が 多い 。
干残す
(干る.残す)
延べ語数:
1
0661
,45,26: 十 六 時間 で 泳ぐ つもり だ から 、 ちやう ど 夕方 暗く なる ころ 着く だら う と 何 で も ない やう に 言
^
ひ 残し た の を 私 は きい た が 、 私 は 此奴 は モグリ だ と 思 つ た 。
泳ぎ付く
(泳ぐ.付く)
延べ語数:
1
0661
,41,4: 先生 は 佐渡 まで
^
泳ぎ つい た が 、 さて 、 又 、 新潟 まで 泳い で 戻ら う と 出発 し て 、 その ま ゝ 先生 の 消息 は 地上 から 消え た の で ある 。
促し待つ
(促す.待つ)
延べ語数:
1
0653
,102,30: 全 日本人 の 言葉 を 法則 を 定め て 統一 しよ う と する の は ムリ で ある が 、 ある キッカケ を 与え て 自然 の 変化 を
^
うながし 待つ こと は 不自然 で は ない 。
成り返る
(成る.返る)
延べ語数:
1
0652
,254,20: 今度 も 、 自殺 を せ ず 、 立ち直っ て 、 歴史 の 中 の M ・ C に
^
なり かえっ た なら 、 彼 は 更に 巧み な 語り手 と なっ て 、 美しい 物語 を サービス し た 筈 で あっ た 。
来潰す
(来る.潰す)
延べ語数:
1
0652
,17,12: 原子 バク ダン で 百 万 人 一瞬 に た ゝ
^
き つぶし た って 、 たった 一 人 の 歯 の 痛み が とまら なきゃ 、 なに が 文明 だい 。
叩き折る
(叩く.折る)
延べ語数:
1
0651
,334,5: さも なきゃ 、 背骨 を
^
叩き 折っ て くれる から 、 そう 思え 」
見隠す
(見る.隠す)
延べ語数:
1
0651
,333,2: つ ゝ
^
み 隠さ ず 白状 しろ 。
焼き映す
(焼く.映す)
延べ語数:
1
0649
,270,34: 火 の 空 を うつし た ま ゝ 、 タカ子 の 目 は 永遠 に とざさ れ 、 もしや 、 今 も 尚 タカ子 の 目 に は 火 の 空 だけ が
^
焼き 映さ れ て いる の で は ない か と 矢島 は 思っ た 。
立ち歩く
(立つ.歩く)
延べ語数:
1
0649
,105,27: せめて 二 人 の 子供 が 生き て い て くれ た なら 、 そして この 娘 の よう に 生き生き と 自分 の 四 周 を
^
立ち 歩い て い て くれ た なら 、 そんな こと を ふと 思っ て 、 泣き 迷 しり たい 思い に なっ た 。
蔑み合う
(蔑む.合う)
延べ語数:
1
0647
,378,11: お 互 の 肉慾 の もろさ を 見抜き 合い 、
^
蔑み 合う 私 たち は 、 特に あの 人 の 場合 は 、 その 蔑み に対して 、 鉄 の 壁 の 抵抗 を つくっ て 見せ ざる を 得 なかっ た で あろ う 。
蹴り回る
(蹴る.回る)
延べ語数:
1
0645
,210,21: それ を 見る と 、 先生 は にわかに 気 が 強く なり 、 三 人 を いそがしく 殴り まわり 、
^
蹴り まわっ た 。
会い見る
(会う.見る)
延べ語数:
1
0642
,738,8: 美代子 と 種 則 に は 爾 今
^
逢い 見る こと かなわ ぬ 、 など ゝ 厳しく オフレ を だす 衣子 、 大浦 博士 の 魂胆 を 見 ぬい て おり ながら 、 やっぱり 、 まだ 二 人 の クサレ 縁 は 切れ ず に いる 。
退き下る
(退く.下る)
延べ語数:
1
0642
,608,12: ここ まで 踏みつけ られ て は 、 私 も た ゞ は
^
退き 下れ ぬ 。
止し遊ぶ
(止す.遊ぶ)
延べ語数:
1
0642
,554,7: 三船 さん の 新聞 社 など お
^
止し あそば せ 。
恋い狂う
(恋う.狂う)
延べ語数:
1
0642
,1203,6: 他 に 無数 の 踊り 狂い
^
恋い 狂う 人々 が ある こと に 、 目 も くれる 様子 が なかっ た 。
請い希う
(請う.希う)
延べ語数:
1
0639
,123,43: かかる 場合 に 、 われわれ は 、 罪 を 政治 に ぬり は せ ず 、 人間 の 宿命 の せつな さ に 思い を 寄せ 、 無限 の 愛 を 寄せ 、 せめて も 、 その 愛 によって 、 高まり たい と
^
こい 希う もの で ある 。
書き暴く
(書く.暴く)
延べ語数:
1
0638
,29,55: なぜ 、 W だけ が 仮名 で ある か 、 こういう ところ に 私 の 文学 を 読み解く 鍵 が 秘め られ て いる の で ある のに 、 丹羽 君 の 如く 、 W だけ 仮名 に する と は 言語道断 、 なぜ 他 の 人々 に 限っ て 実名 で スキャンダル を
^
書き あばく か 、 こう 平 ぺったく 、 紋 切 型 に しか 読め なく て は 話 に なら ぬ 。
だき合う
(だく.合う)
延べ語数:
1
0637
,83,31: 先日 、 帝人 の 江口 榛 一 が 酔っ払っ て 帰れ なく なり 、 新宿 駅前 の 交番 へ 泊め て もらっ て 、 居合 し た 浮浪 児 と
^
だき 合っ て 一夜 を あかし た そう で ある が 、 翌朝 帰る とき に 、 浮浪 児 が 、 オジサン 電車 賃 ない ん だろ う 、 これ やる から 持っ て き な 、 と いっ て 十 円 くれ た そう だ 。
持ち因る
(持つ.因る)
延べ語数:
1
0636
,36,19: まだ 素人 の 、 純粋 の 愛好 家 が 、 夫婦 で やる とか 友達 同志 智恵 を
^
持ち よる とか 、 つまり 好き の あげく に やみ がたい 興味 と 情熱 を もっ て 、 智恵 を 合せ て パズル を 組みたてる 。
伺い得る
(伺う.得る)
延べ語数:
1
0636
,17,44: 江戸川 乱歩 氏 など は 、 日本 の 探偵 作家 に 稀 れ な 論理 的 な 頭脳 を 持っ た 作家 で 、 彼 の 探偵 小説 批評 、 本陣 殺人 事件 の 批判 など を 見る と その 資質 を 充分
^
うかがい 得る の で ある が 、 そして 又 、 彼 の 探偵 作家 として の 初期 の 作品 は 極めて 独創 的 な 推理 小説 から 出発 し て いる の で ある が 、 職業 作家 として 多作 を 強い られ て 後 は 、 怪奇 小説 に 走ら ざる を 得 なく なっ た 。
握り遣る
(握る.遣る)
延べ語数:
1
0628
,17,6: あの 野郎 、 百 万 と
^
握り や がっ た ん です よ 。
彫り捲る
(彫る.捲る)
延べ語数:
1
0625
,220,19: 彼 は 千光寺 に 住ん で 、 放浪 の 足 を 洗い 、 やたら に ナタ 一 丁 で
^
彫り まくっ た 。
言い綴る
(言う.綴る)
延べ語数:
1
0624
,92,53: 口 の 中 で ブツブツ と 呟く よう に しか 物 を 言わ ず 、 その 呟き も こっち の 訊ねる こと と 何 の 関係 も ない こと を ああ 言い 又 こう 言い 自分 自身 の 思いつめ た こと だけ を それ も 至極 漠然と 要約 し て 断片 的 に
^
言い 綴っ て いる 。
貪り見る
(貪る.見る)
延べ語数:
1
0624
,392,41: 犬 で すら そう せ ざる を 得 ぬ 状況 だっ た が 、 一 人 の 新た な 可愛い 女 が 生れ で た 新鮮 さ に 伊沢 は 目 を みひらい て 水 を 浴びる 女 の 姿態 を
^
むさぼり 見 た 。
有り知る
(有る.知る)
延べ語数:
1
0624
,197,12: それ は 彼 の 留守 宅 の 近い ところ に 空襲 が
^
あり 知ら ない 変化 が 現に 起っ て い ない か という 懸念 で あっ た が 、 その 懸念 の 唯一 の 理由 は ただ 女 が とりみだし て 、 とびだし て すべて が 近隣 へ 知れ渡っ て い ない か という 不安 な の だっ た 。
漕ぎ急ぐ
(漕ぐ.急ぐ)
延べ語数:
1
0620
,705,21: ついに 孤島 に 肝臓 を 病む 父 あり て 空襲 警報 を 物 と も せ ず ヒタ 漕ぎ に
^
漕ぎ いそぐ
叩き直す
(叩く.直す)
延べ語数:
1
0620
,113,6: 君 の 曲っ た 根性 を
^
たたき なおす に は 、 そこ へ 泊め て もらう に 限る 」
狂い叫ぶ
(狂う.叫ぶ)
延べ語数:
1
0619
,159,20: 雨 の 日 は 雨 の 一 粒 一 粒 の 中 に も 、 嵐 の 日 は
^
狂い 叫ぶ その 音 の 中 に も 私 は なつかしい 命 を 見つめる こと が でき た 。
踏み回る
(踏む.回る)
延べ語数:
1
0618
,892,20: カガシ に 足 が 生え て 、 左右 に く の 字 を ふみ ながら ユラユラ と 小さな 円 を
^
踏み 廻っ て いる よう だ 。
刻み出す
(刻む.出す)
延べ語数:
1
0618
,667,18: ヒメ の 顔 を つつん で いる 目 に 見え ぬ 匂い を 、 オレ の ノミ が
^
刻み ださ なけれ ば なら ない の だ な 」
漂い行く
(漂う.行く)
延べ語数:
1
0617
,908,20: かく て 献身 者 は 生命 の 流 の しかも その 中流 に 舟 を 浮べ て 、 舟 の
^
漂い 行く に 任せ て 、 ひとり ほほえん で いる 。
書き放す
(書く.放す)
延べ語数:
1
0617
,656,8: 控 帳 に は 当時 この 長歌 を
^
書き 放し て おい た きり 、 まだ 題名 さえ も 附け て い なかっ た 。
成りいづ
(成る.いづ)
延べ語数:
1
0617
,640,5: 宝 う も かく も
^
成り いづ 。
貫き通る
(貫く.通る)
延べ語数:
1
0617
,569,21: どんなに 柔 艶 な 言葉 を 弄 し て も 、 底 の 底 から 揺ぎ の ない いき ざし が
^
貫き 通っ て い なく て は なら ない 。
匂い出す
(匂う.出す)
延べ語数:
1
0617
,49,9: 殊に 今日 は 梅 の 老木 に 花 が
^
匂い 出し た の を 見 て 、 心 の 中 で その 風趣 を いたわり ながら 、 いつ まで も その 余香 を 嗅い で いる の で ある 。
見嘆く
(見る.嘆く)
延べ語数:
1
0617
,3659,13: われ は 又 わが 心 に 本 より 死な ぬ 赤子 を 悲
^
み 嘆く 。
し奉る
(為る.奉る)
延べ語数:
1
0617
,3587,31: 三昧 の 夢 の 法界 に 、 生死 を 繰り返す 無尽 性 に 、 固定 を 通ずる 無礙 性 に 、 その 真実 性 に 、 われ ら は 帰依
^
し 奉る 。
引き添う
(引く.添う)
延べ語数:
1
0617
,3469,18: 喜 海 と 呼ば れ た 若者 は種 壺 を 抱え て 、 馬 の しり え に
^
引き 添っ て 、 「 さあ 、 よろしゅう ござい ます 」 と 、 いかにも 慎 しみ ふかく 申し上げ て 、 馬 の 歩み だす の を 待っ て いる 。
聞き放す
(聞く.放す)
延べ語数:
1
0617
,3241,17: 」 誰 に いい かける で も なく 、 そう いっ て いる 藤村 の 言葉 を
^
聞き 放し て 、 鶴見 は ひとり で 嘯い て い た 。
書き示す
(書く.示す)
延べ語数:
1
0617
,3054,17: これ など どう です と 高笑い を し て 、 翁 は 右 の 歌 を
^
書き 示し た 。
回り歩く
(回る.歩く)
延べ語数:
1
0617
,3047,4: 弟子 の 家 を
^
廻り 歩く の が 何より の 楽しみ で あっ た らしい 。
放り遣る
(放る.遣る)
延べ語数:
1
0617
,3004,37: 女 は 激しい 痙攣 で も 起し た か の よう に 、 顫 える 手 に いきなり 鶴見 の 見 て い た 本 を 取り上げ て 、 引き 破っ て 、 座敷 の 隅 に
^
放り やっ た 。
鈍り澱む
(鈍る.澱む)
延べ語数:
1
0617
,2583,4: ただ 暗 灰色 に
^
鈍り 澱ん で いる 天地 の 間 に 夕日 が 一筋 、 何 か の 啓示 で も ある よう に 流れ て いる 。
飲み待つ
(飲む.待つ)
延べ語数:
1
0617
,221,3: —— 花 を
^
のみ 待つ ら む 人 に 山里 の 雪間 の 草 の 春 を 見せ ば や 。
編み為す
(編む.為す)
延べ語数:
1
0617
,2198,9: その 一つ 一つ が 珠玉 を 聯 ね て
^
編み 成さ れ て いる 。
黙り切る
(黙る.切る)
延べ語数:
1
0617
,2011,3: 写真 は そんなふうに
^
黙り きっ て 、 永久 に こちら を 向い て いる 。
食み出す
(食む.出す)
延べ語数:
1
0617
,1980,15: 薄 の 穂 は 乱れ た まま に 、 蓋 から 胴 の 方 へ
^
食み だし て 来る 。
読み返る
(読む.返る)
延べ語数:
1
0617
,1699,9: 『 舞姫 』 時代 の 夢 が ここ に
^
よみ 返っ て 来る 。
養い来る
(養う.来る)
延べ語数:
1
0617
,1314,1: 夙く
^
養い 来っ た ニルアドミラリ の 精神 は 必然 の 径路 を 履 んで 自己 を あそび の 中 に 韜晦 する 。
咲き返る
(咲く.返る)
延べ語数:
1
0617
,1165,36: 一つ は 卯の花 の 事 を 別段 に 考え て い た 関係 も あっ たろ う が 、 鶴見 は ここ に 読み 到っ て 、 また 新 に 卯の花 が 眼 の あたり に
^
咲き 返っ て 来 た よう な 心地 が し た 。
切り殺す
(切る.殺す)
延べ語数:
1
0616
,25,17: 学生 いつ だ かお 書き に なっ て い た 、 昔 、 武家 に
^
切り 殺さ れ た 、 この 宿 の 遊女 の 墓 に 夜 ごと に 訪れ て くる 老 狐 の 話 —— なん でも その 墓 に ひとりでに 罅 が 入っ て 、 ちょうど 刀 傷 の よう に 痛いたしく 見え た 、 その 傷 の あたり を その 狐 が 舐め て やっ て い た とかいう 話 でし た ね 。
吹き崩す
(吹く.崩す)
延べ語数:
1
0613
,903,3: ある 時 は
^
吹き 崩さ れ た 石垣 を よじ登り 、 ある 時 は 板橋 の 吹き飛ばさ れ た の も 知ら ず 患者 もろ とも 溝 に はまる 。
救い致す
(救う.致す)
延べ語数:
1
0613
,695,5: 「 学長 先生 を お
^
救い いたし まし た 」 友清 君 の 声 に ふり 返る と 、 玄関 に 真っ赤 な 風呂敷 を おんぶ し て いる 。
降り注ぐ
(降る.注ぐ)
延べ語数:
1
0613
,679,39: 手術 器械 は そこら 一 面 に ばらまか れ 、 水薬 と 粉薬 と 注射 液 と 、 いずれ も 容器 が 壊れ て 内容 が 入りまじり 、 その 上 に 惜しげ も なく 水道 管 から 水 を
^
ふり 注い で いる 。
返り走る
(返る.走る)
延べ語数:
1
0613
,645,5: 後ろ を ふり 返り ふり
^
返り 走る の も あり 、 頭 も ふら ず 突っ走る の も ある 。
泣き回る
(泣く.回る)
延べ語数:
1
0613
,562,6: 「 お母さん 、 お母さん 」 と
^
泣き 回る 女の子 、 子供 の 名 を 呼び つづけ て のたうちまわる 母親 、 「 出口 は どこ だ 」 と 怒鳴っ て 走る 大男 、 「 担架 、 担架 」 と 叫ん で うろうろ する 学生 、 あたり は ようやく 騒然と なっ て き た 。
合い取る
(合う.取る)
延べ語数:
1
0613
,302,22: これ だけ 壊す に は この 室 に 命中 し なきゃ なら ん はず だ が 、 天井 に 孔 も
^
あい とら ん 」
有り蹴る
(有る.蹴る)
延べ語数:
1
0613
,2059,6: 「 主 のみ 使い の 告げ
^
あり けれ ば … … 」 誠一 も 茅 乃 も 跳ね 起き て 毛布 の 上 に 座り 、 お祈り を ささげる 。
白みゆく
(白む.ゆく)
延べ語数:
1
0613
,2053,8: うとうと と 浅き まどろみ の 夢 も いつか
^
白み ゆく 雨戸 の 隙間 。
負い行く
(負う.行く)
延べ語数:
1
0613
,1918,3: この 重荷 を
^
負い 行く この 苦難 の 道 こそ 、 罪人 われ ら に 償い を 果たす 機会 を 与える 希望 へ の 道 で は あり ます まい か 。
選び残す
(選ぶ.残す)
延べ語数:
1
0613
,1916,20: 余りに も 罪 の 汚れ の 多き 者 のみ が 、 神 の 祭壇 に 供え られる 資格 なし として
^
選び 遺さ れ た の で あり ます 。
折り倒す
(折る.倒す)
延べ語数:
1
0613
,119,13: あたり の 立木 が みんな 目 通り の 高 さ から ぽき ぽき
^
折り 倒さ れ 、 木 と いわ ず 草 と いわ ず 、 葉 は みんな どこ へ 消え た の やら —— さむざむ と 松脂 が 匂う ばかり 。
滾り湧く
(滾る.湧く)
延べ語数:
1
0612
,942,14: 私 の 心 の 中 に 、 この 子 いとし さ の 情 が
^
たぎり 湧い た … … 。
歌い歩く
(歌う.歩く)
延べ語数:
1
0612
,906,39: フラン シスコ は 一切 の 私有 財産 を 貧しき 隣人 に 分かち 与え 、 無一物 と なっ て 、 ひたすら 神 を 賛美 し 、 神 の 御国 の ため に 祈り 、 神 の 愛 に 酔う て
^
歌い 歩い た 。
因り頼む
(因る.頼む)
延べ語数:
1
0612
,846,8: 私 みずから すでに 天 なる 父 に
^
依り 頼ま ず に は 一 秒 たり と も 生き て ゆか れ ぬ 弱い 人間 で は なかっ た か ?
撃ち込む
(撃つ.込む)
延べ語数:
1
0612
,81,16: 一 日 〇 ・ 二 レントゲン 単位 を ずいぶん 上回る 放射線 が 私 の 肉体 に
^
射ち こま れ て い た 。
咲き開く
(咲く.開く)
延べ語数:
1
0612
,3206,25: 朝 の うち に つぼみ が ふくらん で い た の が 、 昼 ごろ に は ほころび 、 夕方 に は 初々しい 深紅 に
^
咲き 開い た 。
入りゆく
(入る.ゆく)
延べ語数:
1
0612
,3195,17: さすっ て もらう うち に 、 いつしか 痛み も 忘れ 、 私 は 快い 眠り に
^
入り ゆく 。
書き著す
(書く.著す)
延べ語数:
1
0612
,3168,8: この 痛 さ を 文章 に 簡単 に
^
書き あらわす の が 第 一 すでに 不人情 だ 。
踊り遊ぶ
(踊る.遊ぶ)
延べ語数:
1
0612
,2976,17: 明るい シャンデリア の 下 で 、 おいしい 酒 に 酔い 、 楽しい 音楽 に 乗っ て 、
^
踊り あそぶ 貴婦人 の 胸 に 輝く 宝石 は 、 だれ が どこ で どんなに し て 探し出し た の で あろ う か ?
保ち司る
(保つ.司る)
延べ語数:
1
0612
,2734,8: 全知全能 全 愛 の 神 が 宇宙 を
^
保ち 司っ て いる 、 その 美しい 秩序 、 正しい 法則 、 巧み な 機構 、 そんな もの を 見せ て もらう こと が できる の だ 。
問い治す
(問う.治す)
延べ語数:
1
0612
,2578,2: と
^
問い 直し たく なる 」
突き合う
(突く.合う)
延べ語数:
1
0612
,2439,30: 腹 が へっ てる の なら すぐ 食べれ ば いい のに 、 ほか の もの に は やら ず に 自分 だけ 取ろ う と お互い に 争っ て 、
^
つつき 合っ たり 追っかけ 合っ たり 、 菜 ッ 葉 を 奪い合い 引き合い 、 とうとう 踏んづけ て 、 食べ られ ぬ よう に 汚し て しまっ た 。
喜び躍る
(喜ぶ.躍る)
延べ語数:
1
0612
,2411,2: ほんとう に
^
喜び 躍っ た 。
見奉る
(見る.奉る)
延べ語数:
1
0612
,2396,17: イエズス は 「 さいわい なる か な 、 心 の 潔き 人 、 彼ら は 神 を
^
見 奉る べけれ ば なり 」 と 言っ た 。
包み育む
(包む.育む)
延べ語数:
1
0612
,1878,10: 父 私 の 愛情 ひとつ で この 子 を
^
包み はぐくみ たい 。
飛び渡る
(飛ぶ.渡る)
延べ語数:
1
0612
,1530,4: ただ 一 羽 で
^
飛び わたる 幾 百 キロ の 空 —— 突風 ・ 豪雨 ・ 猛鳥 ・ 雷電 の おそいかかる 大空 。
推し計る
(推す.計る)
延べ語数:
1
0612
,144,14: そこで 爆心 地 に は かなり 強い 残存 放射能 が あっ た こと を
^
推し はかる こと が でき た 。
ずり込む
(ずる.込む)
延べ語数:
1
0612
,1212,43: 真夜中 に 目 を あけ て みる と 、 熱 の ため に 軽い 目まい が し て 、 被い を かけ た 電灯 が なんだか 化け物 みたい に ゆらり ゆらり し たり 、 身体 が 寝台 もろ とも 地 の 底 へ
^
ずり こむ よう に 感じ たり 、 頭 が 割れ そう に 痛ん で い て も 、 そこ に まんじりと も せ ず 座っ て いる 母 の 姿 —— それ も はっきり は 見え ず 、 白い 古風 な えり 当て だけ 目 に うつっ て も 、 それ だけ で 安心 を し て 再び 目 を つむる 。
帰りゆく
(帰る.ゆく)
延べ語数:
1
0612
,12,44: —— 私 の 布団 を 押し入れ から 引きずり出し 、 まだ 残っ て いる 父 の におい の 中 に 顔 を うずめ 、 まだ 生え 変わら ぬ 奥歯 を かみしめ 、 泣きじゃくり ながら 、 いつしか 父 と 母 と共に 遊ぶ 夢 の わが家 に
^
帰り ゆく の で あろ う か ?
繋ぎゆく
(繋ぐ.ゆく)
延べ語数:
1
0612
,1140,4: … … 手 を
^
つなぎ ゆく 幼い 二 人 、 兄 は 十 四 、 妹 は 八つ 。
巻き取る
(巻く.取る)
延べ語数:
1
0603
,48,10: 一郎 と 二郎 が 、 凧 の 糸 を
^
まき とり ながら 、 椎 の 木の下 に やって来 まし た 。
飛び乗る
(飛ぶ.乗る)
延べ語数:
1
0603
,153,16: それから 、 凧 の 上 、 赤 いひ げ だるま の 顔 の あたり に 、
^
とび 乗っ て 、 足 で ひっかい て やり まし た 。
躄り退く
(躄る.退く)
延べ語数:
1
0601
,505,10: 私 は 半身 を 起し て 、 膝 で
^
いざり 退い た 。
座り切る
(座る.切る)
延べ語数:
1
0598
,332,7: 娘 は 臼 の よう に
^
坐り きっ た まま 、 食卓 へ 近寄ろ う と し なかっ た 。
飼い遊ぶ
(飼う.遊ぶ)
延べ語数:
1
0597
,2811,21: 主人 が 夜間 の 戸締り を うるさく 言う 由 を 開い て 、 親しい 某 夫人 が 、 鵞鳥 を お
^
飼い 遊ば せ と 勧め た そう で ある 。
担ぎ回す
(担ぐ.回す)
延べ語数:
1
0595
,38,26: 神社 の 裏庭 に は 、 小さな サーカス の 一団 が ジンタ の 囃 を 響かせ て おり 、 大通り に は 、 樽 御輿 が
^
かつぎ まわさ れ 、 お 稚児 姿 の 子供 達 が その後 に 続く 。
突き切る
(突く.切る)
延べ語数:
1
0593
,302,14: 狭い 通路 を 走り ぬけ て 、 一 面 の 火焔 の 海 を
^
突き 切ろ う と し かかっ た とたん 、 が ー ん と 横 面 に 燃える 木材 の 一撃 を 受け て 、 そこ に のめっ て しまい まし た 。
漁り歩く
(漁る.歩く)
延べ語数:
1
0593
,19,8: 蟻 が 巣 の まわり に 餌 を
^
あさり 歩く よう に 、 焼け 残り の 人家 の 聚落 から 四方 へ 耕作 の 手 が 延ばさ れ まし た 。
打ち揃う
(打つ.揃う)
延べ語数:
1
0592
,180,7: その 二 羽 が 少しく 斜め に
^
打ち 揃っ て 、 僅か な 間隔 を 常に 乱さ ず 、 真直 に 飛ん で 行っ た 。
待ち来る
(待つ.来る)
延べ語数:
1
0591
,51,4: 一 人 で
^
待ち く た ぶれ て 、 そして 飲ん で いる と 、 桃代 は 上気 し た 顔 で やって来 て 、 二 階 の 座敷 の すぐ 前面 に 馥郁 と 咲き匂っ てる 木蓮 の 方 へ 、 私 の 方 へ で は なく 、 笑顔 を 向ける の だっ た 。
庇い込む
(庇う.込む)
延べ語数:
1
0591
,104,30: こんな 所 の 女 に し て は いや に 手 の 太い 、 すべて が 大柄 な ぱっと し た 桃代 は 、 その 存在 で 、 喜美子 を
^
かばい こん で しまう よう だ 。
選り拾う
(選る.拾う)
延べ語数:
1
0586
,53,13: その 落葉 の 中 から 、 形 の 完全 な 美しい の を
^
選り 拾っ て 、 ポケット に つめこん で き た の で ある 。
差し伸す
(差す.伸す)
延べ語数:
1
0586
,40,18: 二 人 は じっと 見合っ た 後 、 殆 ん ど 無表情 の まま 、 手 を
^
差し 伸し て 、 固く 握手 し た 。
伐り採る
(伐る.採る)
延べ語数:
1
0582
,199,15: 焼け 枯れ た 木立 は 、 ごく 短い 切株 を 残し て 、 すっかり
^
伐り 採ら れ て い まし た 。
裂き取る
(裂く.取る)
延べ語数:
1
0579
,425,23: 恒吉 は 鳥居 を 眺め て い まし た が 、 やがて 、 その 片足 に まきつけ て ある 赤い 布 を 、
^
裂き 取っ て 地面 に 打ち捨て まし た 。
汲み干す
(汲む.干す)
延べ語数:
1
0579
,359,12: 川 や 小さな 淵 など を 堰き とめ 手桶 で 水 を
^
汲み ほす の です 。
結い回す
(結う.回す)
延べ語数:
1
0579
,29,12: 地所 の 三 方 に は 竹 の 四つ 目 垣 が
^
結い 廻さ れ 、 八手 の 青葉 など が 所々 に あしらわ れ 、 一方 の 崖 に は 、 焼け 残っ た 灌木 が 芽 を 出し 、 蔦 や 蔓 が 延び まし た 。
思い倦む
(思う.倦む)
延べ語数:
1
0579
,206,0:
^
思い あぐん だ 辰子 は 、 或 る 時 、 ちょっとした 買物 の ついで に 、 大井 増 二 郎 の 店先 に 腰 を 下し て 、 お上 さん の 時子 と 世間 話 を し た ついで に 、 例 の 噂 の こと を 持ち出し て み まし た 。
探り取る
(探る.取る)
延べ語数:
1
0576
,397,12: 正木 の 籬 の 柔 か な 葉 を 一 枚
^
さぐり 取っ て 、 彼 は 笛 を 吹き まし た 。
漕ぎ上る
(漕ぐ.上る)
延べ語数:
1
0576
,331,1: 少し
^
漕ぎ 上っ て おけ ば 、 あと は 流れ の まま です 。
驚き打つ
(驚く.打つ)
延べ語数:
1
0574
,75,20: その 彼女 の 全身 の 、 まるで 骨 の ない よう な しなやか な 柔か さ に 、 彼 は
^
驚き 打た れ 、 その 柔か さ を かき 抱き まし た 。
包み治す
(包む.治す)
延べ語数:
1
0572
,352,6: 洪 は それ を また
^
包み 直し て 言っ た 。
吹き遣る
(吹く.遣る)
延べ語数:
1
0571
,219,18: ゆるく 廻り 、 また 静止 し 、 また 廻り 、 い つ と なく 沖 の 方 へ
^
吹き やら れ て いっ た 。
澱み切る
(澱む.切る)
延べ語数:
1
0569
,453,7: そして 水 は 濁り 黒ずん で 、
^
澱み きっ て いる 。
積み重る
(積む.重る)
延べ語数:
1
0566
,563,11: 大きな 机 に は 、 大判 の 罫紙 や 白紙 が
^
積み 重っ て い て 、 さまざま な 線 が 縦横 に 引か れ て おり 、 たぶん 市木 さん の 特殊 な 研究 用 の もの だろ う が 、 何 の 研究 だ か は 私 に は 分ら なかっ た 。
暴き盗む
(暴く.盗む)
延べ語数:
1
0564
,384,10: こそこそ と 侏儒 ども が 、 地下 の 宝物 を
^
発き 盗も う と し てる か の よう な 、 錯覚 が 起っ た 。
制し込む
(制す.込む)
延べ語数:
1
0563
,522,16: かがみ の ごとく あきらか に 、 つる ぎのごとくいさぎよく 、 たま の ごとく うる は しく 、
^
せいし こん げん は つよう なさ しめ たま へ … …
思い回す
(思う.回す)
延べ語数:
1
0563
,190,3: それから ふと
^
思い 廻し て み ます と 、 そこ の 分譲 地 に 建っ てる 六 軒 の 家 に 、 みな 、 ろくな こと は あり ませ ん でし た 。
囁き得る
(囁く.得る)
延べ語数:
1
0562
,172,22: また 、 そこ で こそ 、 彼 は 天 に 向っ て 、 地 に 向っ て 、 真実 の こと を
^
囁き 得る の で ある 。
漁り読む
(漁る.読む)
延べ語数:
1
0562
,132,6: アパート に 来る いろんな 新聞 を
^
あさり 読む ばかり か 、 際どい こと まで 公言 し て しまっ た 。
漂い込む
(漂う.込む)
延べ語数:
1
0561
,24,10: はっと 、 眼 を さます と 、 室内 に まで
^
漂い 込ん でる 薄 明るみ に 、 蚊帳 が 白 々 と 垂れ て い た 。
聞き探る
(聞く.探る)
延べ語数:
1
0561
,138,22: 十 内 は 会社 に 大して 関心 を 持っ て い なかっ た が 、 事 の ついで に 、 それとなく
^
聞き 探っ て み た ところ 、 要領 を 得 ない 返事 ばかり で 、 誰 に も 真相 は わかっ て い ない らしかっ た 。
張り回す
(張る.回す)
延べ語数:
1
0555
,320,7: 紅白 の 幕 が 縁側 近く に
^
張り 廻さ れ 、 それ に 引き続い て 、 屋台店 に は 和洋 の 酒 瓶 が 竝 んで い た 。
差し解く
(差す.解く)
延べ語数:
1
0554
,344,18: 然し 、 深く 想お う と 、 浅く 想お う と 、 それ は 僕 の 自由 に
^
さし とい て 下す って も 、 いい でしょ う 。
抱き庇う
(抱く.庇う)
延べ語数:
1
0554
,1980,20: もう 大丈夫 、 心配 な こと は ない 、 そういう 気持ち で 、 長谷川 は 千代乃 の 清い 肉体 を
^
抱き 庇っ た 。
選り取る
(選る.取る)
延べ語数:
1
0554
,1466,7: その 小布 から 手頃 な の を
^
選り 取っ て 、 久恵 と 敏子 は 人形 の 着物 を 拵え て い た 。
踏み破る
(踏む.破る)
延べ語数:
1
0554
,1363,6: わたし と て 、 形式 を
^
ふみ 破る こと ぐらい は 知っ て い ます 。
軋り鳴る
(軋る.鳴る)
延べ語数:
1
0554
,134,51: 親しい 友 とか 身内 の 者 とか が 、 遠く 離れ て い て 死ぬ 場合 、 その 人 の 姿 が ぼんやり と 、 枕元 に 立ち 現われる 、 など という 話 は 嘘 だ けれど 、 家 の 棟 に 大きな 音 が し たり 、 柱 が
^
軋り 鳴っ たり する こと は 、 実際 に ある 。
滑り転ぶ
(滑る.転ぶ)
延べ語数:
1
0553
,336,4: 表 の 傾斜 に
^
滑り 転ん だ かも 知れ ない 。
寄り立つ
(寄る.立つ)
延べ語数:
1
0553
,248,32: 青い ジャケツ に 黒い ズボン 、 足 に は 何 を はい てる こと やら 、 柳 の 幹 影 から 足音 も なく 出 て 来 て 、 近々と そば に
^
寄り 立つ 。
拾い込む
(拾う.込む)
延べ語数:
1
0551
,91,14: その ぴちぴち し た やつ を 、 私 と 宗太郎 が 魚 籠 に
^
拾い 込む の で ある 。
打ち騒ぐ
(打つ.騒ぐ)
延べ語数:
1
0551
,28,23: お 祭り と いっ て も 、 特別 な 催し物 が ある わけ で は なく 、 飲ん だり 食っ たり し て
^
打ち 騒ぐ だけ で 、 その 中 に 立ち 交 る の も 私 に は 却って 気骨 の 折れる こと だろ う と 、 宗吉 が 気 を 利かし て くれ た の で ある 。
浸し切る
(浸す.切る)
延べ語数:
1
0551
,114,11: 身 も 心 も すっかり 、 大 自然 の 夜気 に
^
浸し きっ た 気持ち で ある 。
言い進む
(言う.進む)
延べ語数:
1
0549
,141,3: 私 は
^
言い 進ん だ 。
作り治す
(作る.治す)
延べ語数:
1
0547
,515,26: あ 、 駅 の フォーム で 見 た 闇 の 中 の 巨大 な 幻影 、 あんな もの に 乗っかっ て 、 自分 を 新た に
^
造り 直す こと だ 。
思い迫る
(思う.迫る)
延べ語数:
1
0541
,47,3: 先頃 は
^
思い 迫っ て 、 厚かましい 無茶苦茶 な お 手紙 を 先生 に 差上げ まし て 、 どう なる こと か と 恐ろし さ に 、 じっと 目 を つぶっ て おり まし た 。
歪み縮む
(歪む.縮む)
延べ語数:
1
0541
,146,27: それ は 病気 し た 体 の 弱い ため か 、 過去 に 受け た 心 の 傷 の ため か 、 それ から 長い 間 に
^
歪み 縮ん で い た 不幸 な 心理 状態 の ため か 、 私 に は わかり ませ ぬ 。
持ち出る
(持つ.出る)
延べ語数:
1
0538
,284,17: ふみ が ばたばた と 引き返し て き て 壁際 の 戸棚 を かき 廻し て 楽譜 を
^
持ち 出 て 行く 。
粧し込む
(粧す.込む)
延べ語数:
1
0534
,95,5: 二 羽 は 充分
^
めかし 込ん だ 。
飛び戻る
(飛ぶ.戻る)
延べ語数:
1
0534
,119,16: もう 此処 を 先途 と 叫び 立てる 彼 の 声 に 驚かさ れ て 、
^
飛び 戻っ て 来 た 雌 鴨 は まあ どんな 様子 を 見 た 事 か !
読み知る
(読む.知る)
延べ語数:
1
0533
,7,4: 多く 物 を
^
読み 知ら なけれ ば なら ない と 思う もの が 或 時 に 於 て は 陥り 易い 欠陥 で ある と 思う 。
見休む
(見る.休む)
延べ語数:
1
0530
,4,1: お
^
寝 み 遊ば せ お 静か に … … !
言い迫る
(言う.迫る)
延べ語数:
1
0527
,12,26: 午前 中 から お たのみ し て ある の に 御 都合 が つき ませ ん でしょ う か と 、 あんまり いかめしい 調子 で
^
云い 迫っ た ので 向う の 奥さん らしい 声 は へどもど し ながら 、 少し 工合 が 悪く て 横 に なっ て 居る が 、 もう じき あがる 様 に 申し て 居り まし た と 返事 する の を きい て 、 常套 手段 の 少々 加減 が を 腹だたしく 思わ ない わけ に は 行か なかっ た 。
歩き喜ぶ
(歩く.喜ぶ)
延べ語数:
1
0525
,92,23: 或 時 は 、 花 が 一 杯 咲い て 気 の 遠く なる 様 な よい 匂い の する 原っぱ を
^
歩き よろこん で 居る うち に 、 道 が いつの間にか 嶮 しい 山路 に なっ て 私 は 牡鹿 の 様 な すばや さ で 谷 から 谷 へ 渡ら なけれ ば なり ませ ん でし た 。
し飲む
(為る.飲む)
延べ語数:
1
0525
,148,1: そっと
^
し のむ で 来 て 見れ ば
咲き切る
(咲く.切る)
延べ語数:
1
0518
,58,11: 西洋 葵 に 水 を やっ て 、 コスモス の
^
咲き 切っ た の を 少し 切る 。
轟き取る
(轟く.取る)
延べ語数:
1
0517
,37,2: 地熱 の
^
とどろき と
探り見る
(探る.見る)
延べ語数:
1
0516
,9,3: 行手 すかし つつ
^
さぐり 見る なり
喜び歌う
(喜ぶ.歌う)
延べ語数:
1
0513
,42,1:
^
よろこび うたわ ん 夜 の ため に —— くすし き 夜 の ため に ——
取り入る
(取る.入る)
延べ語数:
1
0512
,22,22: 「 自分 の 過去 の 歴史 なんか は 一寸 も しら ない もの の 中 で 根 かぎり 働く 人 に うまく
^
とり 入る 。
転び出る
(転ぶ.出る)
延べ語数:
1
0510
,443,21: 白い 紙 は ひるがえさ れ て 白い 歯 の 間 から は 美 くし いそ し て 娘 らしい 声 が
^
ころび 出 まし た 。
刈り出る
(刈る.出る)
延べ語数:
1
0510
,384,29: 朝 まで 白い ベッド の 中 で 、 頬 を 赤く し て 唇 を かるく 開い た まま で 、 朝 起た 時 は もう 日 が スッ
^
かり 出 て 居 まし た 。
押し叩く
(押す.叩く)
延べ語数:
1
0509
,49,8: そうすると 叔父 は 私 の 頭 を
^
押し 叩い て くれ た 。
飛び付く
(飛ぶ.付く)
延べ語数:
1
0509
,48,6: 私 は 笑み 崩れ ながら
^
跳び 付い た 。
突き上る
(突く.上る)
延べ語数:
1
0509
,355,17: 其の 人 の 事 を 思う と 一 種 異様 な 感じ が 私 の 胸 に
^
突き 上っ て 来る の で ある 。
遣り座る
(遣る.座る)
延べ語数:
1
0509
,328,27: どうか し て 周囲 に は 人 が 誰 も 居 ない で 私 丈 が いつも の 様 に 火鉢 に あたり ながら 呆 ん
^
やり 座っ て 居る と 、 後 の 唐紙 を あけ て 、 大変 髭 の 濃い 顔 の 角張っ た 人 が 入っ て 来 た 。
持ち死ぬ
(持つ.死ぬ)
延べ語数:
1
0509
,30,14: 此 の 不意 の 出来事 に は 、 彼 地 で 家庭 を
^
持ち 死ぬ まで を 暮す 積り で 居る の だ と 予想 し て 居 た 多く の 者共 を 非常 に 喫驚 さ せ た 。
差し通す
(差す.通す)
延べ語数:
1
0509
,211,13: 幅 が 狭い 上 に 梢 で 遮 ぎられた 日光 が よく
^
差し 透さ ない ので 、 所々 に 苔 の 生え た 其の 道 を 弱い たどたどしい 二 人 が 登り 切る の は なかなか 大した 事 で あっ た 。
響き返る
(響く.返る)
延べ語数:
1
0509
,180,38: 二つ の 霊 の 交通 は 彼 の 時 の 純 な まま 愛 に 満ち た まま 何 物 に も 色付け られる 事 なし に 、 墓 に 入る 日 まで 私 の 胸 に
^
響き 返る 事 が 出来る の で ある 。
継ぎ合う
(継ぐ.合う)
延べ語数:
1
0508
,871,20: 気 が 抜け て 崩れる 様 に 座 に つい た 二 人 は だまっ た まま 酒 を
^
つぎ 合っ て 喉 の 渇き の 癒える まで 呷り つづけ た 。
犇き上る
(犇く.上る)
延べ語数:
1
0508
,844,18: 主人 夫婦 に対する 憎しみ は 喉 の 張り裂け そう な 声 と なっ て 二 階 に
^
犇めき 上っ て 行っ た 。
話し仕る
(話す.仕る)
延べ語数:
1
0508
,629,22: 「 だ けれど お前 、 丁度 私 が 、 来 て 居 なすっ た 小学校 の 先生 と その 事 を 御
^
話し 仕 て 居る 所 へ 来 て 『 ウン 、 そん なら わし が 引き うけ た 』 と 云う ん だ もの 。
頼み為す
(頼む.為す)
延べ語数:
1
0508
,627,9: だ けれど 、 お 祖母 様 も 御
^
たのみ なさ り よう が 悪かっ た もの 。
振り舞う
(振る.舞う)
延べ語数:
1
0508
,502,20: けれ 共 一 二 年 前 から は どう し た 事 か 急 に キリスト教 を 盛 に
^
振り 舞わ し て 何ぞ と 云っ て は 、
取り扱く
(取る.扱く)
延べ語数:
1
0508
,464,36: そして 何 でも 内 場 に 内 場 に と 振舞っ て 体 など も 親 に 似 げ なく 骨 細 に 出来 て 居る お 駒 を 却って どう でも 好い 様 に
^
取り 扱か って 、 祭り の 着物 など も 、
言い歩く
(言う.歩く)
延べ語数:
1
0508
,391,9: 伯母 さん は 私 を 片 輪 だって
^
云い 歩い た ん です って 。
漲り渡る
(漲る.渡る)
延べ語数:
1
0508
,261,8: 力強い 日 が 池 の 水面 に
^
漲り 渡っ て 、 水浴 を し て 居る 子供 達 の 日焼け し た 腕 が 劇 しい 水音 を 立て て 水沫 を 跳ね 飛ばし ながら 赤く 光っ て 、 出 たり 入っ たり し て 居る 。
喋り散る
(喋る.散る)
延べ語数:
1
0508
,234,28: と 、 友達 共 が 阿呆 な 目 を し て びっくり する の が 面白く て 、 やたら と 自分 と お 久美 さん の 事 を
^
喋り 散 し た 事 が あっ た 。
弾き込む
(弾く.込む)
延べ語数:
1
0508
,217,68: 蔓 から もい だ 許 り の 実 を 各々 が 一 粒 ずつ 拇指 と 人 指 指 の 間 に 挾ん で 蕙子 の は お 久美 さん に 、 お 久美 さん は 蕙子 の 口元 へ と 腕 を 入れ 違い に し て 置い て 「 一 二 三 」 で 一時 に 相手 の 口 の 中 に 透き通る 実 を
^
弾き 込ん だり 、 番小屋 の 汚れ た 板の間 に 投げ 座り を し て お 互に 寄っ 掛り ながら 得意 で 其の 頃 し て 居 た 口 から 出 まかせ の お 噺 を 蕙子 は 息 も 吐か ない 様 に 話し て 聞か せ たり し た 。
遣り立つ
(遣る.立つ)
延べ語数:
1
0508
,1696,14: お 久美 さん は その 手紙 を だらり と 下げ た まんま 呆
^
やり 立っ て 居 た が 、
引き攫う
(引く.攫う)
延べ語数:
1
0508
,1621,7: 大病 が 自分 を 一瞬 に
^
引き 攫う 事 も 、 天災 が 此 の 村 全体 を 無 に 帰さ せ て 仕舞え ば と 云う 事 も 真正 直 に 望ま れる 事 で あっ た 。
張り通す
(張る.通す)
延べ語数:
1
0508
,1612,71: 非常 に 臆病 に なっ て 蚊 の つぶやき 程 の 人 の 噂 に も 全身 の 注意 を 集め て 聞き落す まい と し 「 お 関 」 と 云う 言葉 「 重 三 」 と 云う 声 に 霊 の 底 の 底 まで 震わせ ながら も 、 外見 は ちっとも 常 と かわら ない 落 付き —— 年 の さ せる 図々し さ と 虚勢 を
^
張り 通す 事 を 仕 つづけ て 居 た 。
為し似る
(為す.似る)
延べ語数:
1
0508
,1606,16: 「 大きい 声 で は 申さ れ ませ ん 事 です けれど ね 、 どこ と
^
なし 似 て 居 らっしゃる 所 が 有り そう で ござい ます ね 。
泣き就く
(泣く.就く)
延べ語数:
1
0508
,1312,1: と
^
泣き 就い て も 重 三 は 重 三 で 、
打ち崩す
(打つ.崩す)
延べ語数:
1
0508
,1078,57: いずれ は 見 なけれ ば なら ない 悲しみ の 極み まで 無心 で 居る お 久美 さん を 歩ま せ て 行く の は 忍び 難い 事 で 有っ たけれ 共 、 又 今 切 角 お 久美 さん の 心 の 前 に 美 くし く 現われ て 居る 蜃気楼 を 自分 の 一言 で
^
打ち 崩す 事 も 出来 なかっ た 。
包み去る
(包む.去る)
延べ語数:
1
0507
,77,71: 空気 の 流通 と 、 日光 の 直射 を 受ける 事 が ない から 、 土 面 に じかに 敷い た 「 寝 わら 」 だの きたない もの から 、 「 あぶ 」 や 「 蠅 」 は 目覚ましい 勢 で ひろがっ て 、 飛び出 そう に も 出処 の ない 昆虫 は つか れ て 小屋 に 戻っ て 来る 馬 を 見る と すぐ その 身 を 黒く
^
包み 去る の で ある 。
遣り為す
(遣る.為す)
延べ語数:
1
0507
,574,85: 「 そう そう 、 私 が お 暇 いただく 三 日 ほど 前 に お 国 の 母 様 が 、 東京 さあ 嫁 づい て 居 なさる 上 の 娘 さんげ から 送っ て よこし たち ゅうて 紫蘇 を 細 あく 切っ て 干 た 様 な の を よこし なすっ た ん です が ない 、 瓶 の 蓋 が 必 し て あき ませ ん で ない 又 、 東京 さ 、 たより し て 、 どうして 使う べ えて きい て
^
やり なす た の え 。
致し遣る
(致す.遣る)
延べ語数:
1
0507
,474,14: 昨日 は 、 はあ 家 の 餓鬼 奴等 が 飛ん で も ない こと
^
いたし やっ た そう で なし 、 御 わび に 来 まし た だ 。
破り切る
(破る.切る)
延べ語数:
1
0507
,364,4: 「 くるみ 」 を
^
破り 切っ た ので 、 今度 は 茶 を 出し て 美濃紙 で 張っ た 「 ほ いろ 」 の 様 な もの を 、 炉 の 上 に のせ た 中 に あけ 火 を 喰わ せ 始め た 。
嗅ぎ巡る
(嗅ぐ.巡る)
延べ語数:
1
0507
,158,30: あまり の 羽音 に 「 き も 」 を 奪わ れ た の か 、 犬 は その後 に は 目 も くれ ず に じめじめ し た 土間 を
^
嗅ぎ 廻る 。
思い汲む
(思う.汲む)
延べ語数:
1
0507
,1155,47: それに したがって 興味 も うすい わけ だ が 、 農業 に したがう 事 は 、 大臣 と かわら ない 、 大切 な 立派 な 仕事 で ある と 自覚 し 、 はた で も また 、 雨 に つけ 、 風 に つけ て の 心づかい を
^
思い くむ 様 に し なけれ ば いけ ない と 思う 。
探し倦む
(探す.倦む)
延べ語数:
1
0507
,1144,47: そして 、 自分 も 大望 を 抱い て 東京 へ 飛出し は 飛出し て も 、 半年 位 後 に は やせ て しおしお と 帰っ て 来る か 、 帰る に も 帰れ ない 仕儀 に なっ た もの は 諸々 方々 に 就職 口 を
^
さがし あぐん だ 末 、 故郷 の 人 に 会わさ れ ない 様 な みじめ な 仕事 で も 、 生きる ため に し なけれ ば なら なく なる 。
燥ぎ切る
(燥ぐ.切る)
延べ語数:
1
0506
,298,2: 皆
^
はしゃぎ きっ て 居る 。
居取る
(居る.取る)
延べ語数:
1
0505
,912,16: 私 を 可哀そう や 思う たら 、 父 はん とけ 行か ず と いい から
^
居 とっ て おくれ な 。
話し歩く
(話す.歩く)
延べ語数:
1
0505
,81,32: 自分 の 夫 の 良吉 に かくして 小銭 を ため たり 、 息子 の 恭二 と 父子 が 出かけ た あと は 食事 時 の 外 大抵 は 、 方々 と
^
話し 歩い て 居る お金 が 、 たまらなく 小憎らしかっ た 。
食い齧る
(食う.齧る)
延べ語数:
1
0505
,759,5: 「 ああ なまじ 法律 を
^
喰い かじっ た 人 は 、 なみなみ の 手 で は 行か れん もん で なあ 。
祭り込む
(祭る.込む)
延べ語数:
1
0505
,738,14: 息子 の 大 けう なる も ええ が 、 すぐ 隠居 はん に
^
祭り こま れ て 仕舞う さかい 、 前方 から 思う とっ た ほど 善い 事 ばかり で は あら へん なあ 、 ハハハハ 。
効き直す
(効く.直す)
延べ語数:
1
0505
,460,17: 「 昆 田 」 と 云う 誰 でも が 覚え にくがる 栄蔵 の 名字 を 二 度
^
きき なおし て から 、 奥 へ 入っ て 行っ た が やがて すぐ に 客間 に 通さ れ た 。
話し会う
(話す.会う)
延べ語数:
1
0505
,390,21: 隣 の 間 の 夫婦 は 、 こっち に 声 の もれ ない ほど の 低い 声 で 、 何やら
^
話し 会っ て 居る らしい 。
滑り回る
(滑る.回る)
延べ語数:
1
0505
,342,24: 何 を し て も 要領 を 得 ない 様 な 、 飄箪 □ □ な ので 、 とげとげし た ものの 間 を
^
滑り まわる に は 却って 捕え どころ が なく て 無事 で あっ た 。
摘み下す
(摘む.下す)
延べ語数:
1
0505
,270,18: 栄蔵 は 一寸 まごつい た 様 に 、 古ぼけ た 茶 の 中 折れ を 頭 から
^
つまみ 下し た 。
沿い持つ
(沿う.持つ)
延べ語数:
1
0505
,214,0:
^
そい 持っ て お 行き や はっ たら 、 よう おっしゃろ 。
捩り込む
(捩る.込む)
延べ語数:
1
0505
,19,61: 始め 、 妙 に 悪寒 が し て 、 腰 が 延び ない ほど 疼い たけれ 共 、 お金 の 思わ く を 察し て 、 堪え て 水仕事 まで 仕 て 居 たけれ 共 、 しまいに は 、 眼 の 裏 が 燃える 様 に 熱く て 、 手足 は すくみ 、 頭 の 頂上 から 、 鉄棒 を
^
ねじり 込ま れる 様 に 痛く て 、 とうとう 床 に つい て しまっ た 。
軋り出す
(軋る.出す)
延べ語数:
1
0504
,231,6: 静 々 と 車 は
^
きしり 出す 。
引き裂く
(引く.裂く)
延べ語数:
1
0504
,177,17: 私 の 囲 り に は 常に めぐみ と 友愛 と 骨肉 の いかなる 力 も
^
引き 割く 事 の 出来 ない 愛情 の 連鎖 が めぐっ て 居る で は ない か 。
裂き開く
(裂く.開く)
延べ語数:
1
0490
,8,27: 159 ドストイェフスキー は 運命 に 刻印 さ れ た 両極 性 ( 狂喜 と 破滅 、 明 ・ 闇 、 幸福 と 受難 、 広大 に
^
裂き 開か れ た 感情 の 対立 性 ) という 点 で 、 まさに この 点 で のみ 理解 さ れる 、
照り合う
(照る.合う)
延べ語数:
1
0479
,5,13: 屋根 を くま れ たり する 新しい 木 の 色 は 新緑 と
^
照り 合っ て 互に すがすがし さ を 増す 眺望 で ある 。
取り飾る
(取る.飾る)
延べ語数:
1
0477
,19,20: しかも ブルジョア 社会 文化 は 、 いかに 表面 を 種々 様々 の 花束 ・ 手套 ・ 行儀 作法 で
^
とり かざろ う とも 、 本質 において 男尊女卑 で あり 、 婦人 の 性 は その 特殊 性 を も 十分 晴れやか に のばし 得る 形態 において 同位 で は ない 。
癒し得る
(癒す.得る)
延べ語数:
1
0469
,80,44: その 原因 は 、 下ら ぬ 奴 でも 或 社会 人 として の 力量 さえ あれ ば その 位 の もの に は なれる と 、 わかっ た が 故 、 又 実生活 の 経験 が 、 その 地位 で 人間 的 苦悩 を
^
癒し 得 ず 、 却って それ を 増す の で ある こと を 知っ た ため 、
使い遣る
(使う.遣る)
延べ語数:
1
0467
,47,33: ハッ ハッ ハッ 、 そんな こ た どう でも いい から 来い よ 、 風邪 なんか 熱い の 一 杯 ひっかけりゃ 癒 っ ちゃう 、 何ぞ って と 風邪 を だし に
^
使い や がる 。
し動く
(為る.動く)
延べ語数:
1
0464
,93,3: 今朝 、 発熱
^
し 動か れ ない 。
欠き払う
(欠く.払う)
延べ語数:
1
0459
,30,12: 大臣 公卿 が 七 八 人 、 二 三月 の うち に
^
かき 払わ れ て 仕舞う こと は 稀有 な 出来事 と 謂う べき で ある 。
返り振る
(返る.振る)
延べ語数:
1
0457
,11,36: 裏 は 、 人力車 一 台 やっと 通る 細道 が 曲りくねっ て 、 真田 男爵 の こわい 竹 藪 、 藤堂 伯爵 の 樫 の 木 森 が 、 昼間 でも 私 に 後 を 振
^
返り 振 返り かけ 出さ せ た 。
出散る
(出る.散る)
延べ語数:
1
0455
,151,8: ○ やあ 、 困っ た もん が
^
出 ち も うた やら と 思う て よ うく 見る と 、 … … じゃっ た ん だ そう だ 。
行き喜ぶ
(行く.喜ぶ)
延べ語数:
1
0454
,66,18: 自分 雨 を おかし 、 夜 、 二 人 で 、 ( モトイ と ) 林 町 に
^
行き よろこぶ 。
来直す
(来る.直す)
延べ語数:
1
0454
,178,99: もう 死ぬ もの と 覚悟 し たら 少し は 度胸 が 据 っ た ので 、 三越 の 窓 を 見る と 、 売場 ふ だ を かけ て ある の が まるで ころころ swing し て 居 、 番頭 が 、 模様 を 気づかっ て だろ う 、 窓 から 首 を 出し たり 引込め たり し て 居る 、 そう か と 思う と 、 夫婦 で しっかり 抱き あっ て 居る の も あれ ば 、 又 、 どの道 、 身 じん まく を ちゃんと し て 、 と 云う 風 に 、 着物 を ちゃんと
^
き なおし て 居る 番頭 も 居る 。
会い歩く
(会う.歩く)
延べ語数:
1
0454
,108,28: ◎ 国男 は 一 日 の 朝 、 小田原 養生 館 を 立ち 大船 迄 来 、 鎌倉 へ 行こ う として 居る とき 、 震災 に
^
会い 歩い て 鎌倉 へ 行っ た 。
込み従う
(込む.従う)
延べ語数:
1
0450
,283,3: 懼 れ 畏
^
こみ 従お う と し つつ も
咲き見る
(咲く.見る)
延べ語数:
1
0449
,206,4: 少女 の よう に
^
咲き み つる 薔薇 花 。
成り引く
(成る.引く)
延べ語数:
1
0448
,362,32: 西洋 間 に 坐り 、 自分 の 家 に は 、 殆ど 全然 欠け て 居る 趣味 的 な 圏 境 に ゆっくり 浸る こと 丈 で も 、 自分 を 可
^
成り 牽く こと な の で ある 。
滲み通る
(滲む.通る)
延べ語数:
1
0448
,354,38: それ が 、 不安 に なり 、 不自然 を 覚え 始め た 自分 の 心 に も 、 云い 難い 安息 、 流れる と 自覚 し 得 ない 程 、 身 に つい た ヒーリング・ウォーター と なっ て
^
滲み 通っ て 行く の だ 。
眠り直す
(眠る.直す)
延べ語数:
1
0446
,62,1:
^
眠り なおし て 八 時 過 に 起て も 、 私 は 何となく 頭 が 重苦しい の を 感じ た 。
切り残す
(切る.残す)
延べ語数:
1
0445
,60,13: 都会 で は 、 処々 に 庭 と 云う 名目 の 下 に
^
切り 遺さ れ た 大 自然 の 一部 が 、 辛うじて 、 大地 から 湧く 生命 の 泉 を 守っ て 居る 。
入り眠る
(入る.眠る)
延べ語数:
1
0444
,227,20: 一 時間 も 、 肴 町 、 白山 の 方 を 散歩 し 、 少し 勉強 し 、 風呂 に
^
入り 眠る 。
話し倦む
(話す.倦む)
延べ語数:
1
0442
,176,20: 愛 は 、 自分 だけ に しか 判ら ない 複雑 な 微笑 を 瞳 一 杯 に 漂 し 、
^
話し 倦む こと を 知ら ない 照子 の 饒舌 に 耳 を 傾け た 。
吹き越す
(吹く.越す)
延べ語数:
1
0440
,8,17: 頭 に 鍔 広 の 帽子 を 被っ て 、 背中 に 山 や 沼 を
^
吹き 越し て 来る 涼風 を 受け ながら 、 調子付い て ショキリショキリ と 木鋏 を 動 し て 居る と 、 誰 か 彼方 の 畑 道 を 廻っ て 来 た 人 が ある 。
し伴う
(為る.伴う)
延べ語数:
1
0437
,36,21: 性慾 は 、 本来 に 於 て 、 厳粛 な 責任 と 、 反省 と 、 義務 と を 負担
^
し 伴っ た もの で ある と 思う 。
導き合う
(導く.合う)
延べ語数:
1
0437
,19,36: 若し 、 子 を 産む 事 のみ が 結婚 の 全的 使命 で あり 、 価値 で ある なら ば 、 或 場合 、 非常 に 相互 の 魂 を 啓発 し 、 よき 生活 に
^
導き 合っ た 一対 の 夫婦 が 、 一 人 の 子 を も 持た なかっ た 場合 、 其等 の 人々 の 経 た 結婚 生活 の 価値 は 如何 う 定め られる べき な の だろ う 。
行き歩く
(行く.歩く)
延べ語数:
1
0436
,156,28: Wallace lodge を 見る ため 、 只 見 た 丈 で 森 を 抜け 、 小さい 美しい 家 を 見 て Home sick に なり 、 チョプスイ に
^
行き 歩い て 家 に かえる 。
取り散る
(取る.散る)
延べ語数:
1
0435
,21,13: 人々 が 寝室 に 退く その 一 瞬間 前 の 、 やや
^
とり 散 し た 位置 の まま 思い思い に 彼方 此方 を 向い て 居る 椅子 や 、 少し 隅々 の まくれ た カーテン や 歪め られ た クッション など は 、 却って 、 日 の ある 時 に は 思い も よら なかっ た 暗示 的 な 感銘 を 与える 。
削り回る
(削る.回る)
延べ語数:
1
0433
,44,23: 又 誰 も 、 「 彼 国 」 彼 の 国 と 指 差し ながら 、 周章 ふためい て 、 喚き ながら 馳
^
けずり 廻ら ない でも 好い の で は ござい ます まい か 。
凌ぎ得る
(凌ぐ.得る)
延べ語数:
1
0433
,413,17: 民族 的 悲運 に 陥っ て 居る 国民 が 、 生理 的 に 優越 国民 を
^
凌ぎ 得 ない 事 は 、 彼等 の 悲しめ る 魂 の 所産 で ござい ます 。
軋み合う
(軋む.合う)
延べ語数:
1
0433
,37,10: そして 、 時々 其 が 激しく 油 を 切らし て
^
軋み 合い ます 。
申し得る
(申す.得る)
延べ語数:
1
0433
,332,24: 従って 、 米国 女性 観 と も 申す べき もの は 、 殆ど 皆 男性 の 手 に 成さ れ た もの と も
^
申し 得る の で ござい ます 。
休み遊ぶ
(休む.遊ぶ)
延べ語数:
1
0433
,264,4: 御 ゆっくり 御
^
やすみ 遊ば せ 。
撒き散る
(撒く.散る)
延べ語数:
1
0432
,56,28: 家々 の 屋根 や 日覆 が 、 日没 前 の 爛れ た よう な 光線 を 激しく 反射 する 往来 は 、 未練 する 跡 も なく
^
撒き 散 し て 行っ た 水 で ドロドロ に なっ て 、 泥 から 上る ムッ と したい きれ が 、 汗じみ た 人 の 香 と 混 って 、 堪ら なく 鼻 を つく 。
報い得る
(報う.得る)
延べ語数:
1
0432
,39,13: 私 は 、 平静 な 微笑 を もっ て 、 其 に
^
報い 得る 。
掴み回す
(掴む.回す)
延べ語数:
1
0431
,3,17: 遠い 所 を 手荒 な 人足 の 手 で 、 船艙 へ 投 り 込ま れ 、
^
掴み まわさ れ て 運ば れ て 来る の だ から 、 満足 で 着く 事 は 今 まで 殆ど 無い 。
致し得る
(致す.得る)
延べ語数:
1
0430
,63,6: ○ 真に 自分 と 合一
^
致し 得 た 者 を 得 た と 云う 点 に 於 て 、 自分 は 、 罪 と 罰 の 、 ロー ジャ を 羨む 。
拭き晒す
(拭く.晒す)
延べ語数:
1
0425
,26,48: 「 道標 」 の 根 気づよい 時期 は 、 伸子 が 、 新しい 社会 の 方法 と ふるい 社会 の 方法 と の 間 に 、 おどろく ばかり の ちがい を 発見 し た 時 で あり 、 伸子 の 欲望 や 感情 も 手 きびしい 嵐 に
^
ふき さらさ れる 。
し働く
(為る.働く)
延べ語数:
1
0421
,5,52: それ まで は 「 コップ 」 や 「 ナップ 」 で 公然 と 文筆 活動 を し て い た 小林 多喜二 、 宮本 顕治 その他 の 人々 が 、 一 九 三 二 年 三月 以後 は これ まで の 活動 の 形 を かえ て 、 地下 的 に 生活
^
し 働か なけれ ば なら ない よう に なっ た 。
書き上る
(書く.上る)
延べ語数:
1
0418
,1,25: この 、 ペルシャ の 伝説 から 取材 し た 小説 は 一 九 二 三 年 の 夏 じゅう かかっ て 執筆 さ れ 、
^
書き 上っ て から 北海道 の 新聞 に のせ られ た 。
咽び鳴る
(咽ぶ.鳴る)
延べ語数:
1
0416
,13,2: 樽 は
^
むせび 鳴り ながら 自身 の なか み を ほとばしら せ た 。
偽り得る
(偽る.得る)
延べ語数:
1
0404
,2,8: そして 、 生活 は 、 何 と 堂々たる
^
偽り 得 ない もの で あろ う か 、 という こと で ある 。
結び直す
(結ぶ.直す)
延べ語数:
1
0388
,44,54: なぜなら 、 社会 の 歴史 の 進歩 は 、 わたし たち めいめい の 前進 の 総和 で ある し 、 常識 の 内容 が 新しい 命 を うけ て 生き て ゆく の も 、 どこ か で 、 誰か が その 生活 の 現実 で 常識 の 古び た 垣 を ひろく 新しく
^
結び なおそ う と 努力 し て いる から で ある 。
揉み込む
(揉む.込む)
延べ語数:
1
0374
,28,12: 次に 、 又 京浜 が 来 て 、 私 ども は 、
^
揉み 込ま れ た 。
言い降る
(言う.降る)
延べ語数:
1
0364
,4,13: 一 日 の 計 は 朝 に あり 、 と 世界中 で
^
云い ふる さ れ て い ます 。
踊り踊る
(踊る.踊る)
延べ語数:
1
0364
,30,2: ハア 、
^
おどり おどる なら 、 という 唄 が 流れ 、 夜更け まで 若い 人々 は 踊り まし た 。
詰み取る
(詰む.取る)
延べ語数:
1
0352
,6,10: そして いま 、 日本 から 理性 の 存在 そのもの を
^
つみ 取ろ う と する レッド ・ パージ に対する 反対 。
戦い得る
(戦う.得る)
延べ語数:
1
0348
,19,39: ブック マン 博士 の 「 新 世界 創造 の 闘争 綱領 」 という もの に は 、 「 民主 主義 の ため の イデオロギー 」 として 「 霊感 的 民主 主義 」 を 必要 として 「 かつて 軍隊 が
^
闘い 得 ず 、 政治 家 が 思い も 及ば ざる イデオロギー の 高度 武装 を せよ 」 と 宣言 し て いる 。
効き頂く
(効く.頂く)
延べ語数:
1
0345
,23,16: 同時に 、 わたくし の 心 に 生じ て いる 疑問 について 、 みなさま に お
^
きき 頂き たい と 思い ます 。
言い話す
(言う.話す)
延べ語数:
1
0336
,7,17: 「 でっちあげる の は わけ は ない の だ 」 と 被告 の 家族 に 向っ て
^
云い はなす こと の 出来る 検事 が 、 きょう の 日本 に 存在 し 得 て いる という こと は 、 わたし たち 人民 の 生活 の お かれ て いる どういう 状態 を 、 世界 に 向っ て 示し て いる こと だろ う 。
繰り下る
(繰る.下る)
延べ語数:
1
0336
,261,5: 執拗 に 裁判 長 に
^
くり 下る 勝田 検事 に 裁判 長 「 発言 にたいする 異議 は いい けれども 、 発言 し て いる もの に対して 妨害 し て は いけ ない 。
買い渡す
(買う.渡す)
延べ語数:
1
0333
,17,14: それ に つられ て 御 丁寧 に も 金権 政治 工作 に 毎日 を
^
買い わたし て しまっ て いる の は 、 ほか なら ぬ 購読 者 な の で ある から 。
射貫く
(射る.貫く)
延べ語数:
1
0332
,243,20: 感情 そのもの の せつない 動き が 、 いな ず ま の よう に 社会 の 価値 判断 の 急所 を
^
射 つらぬい て ゆく 。
吐き得る
(吐く.得る)
延べ語数:
1
0332
,161,22: どんな 権力 の 意識 が この 人 の 背後 に あれ ば 、 あの よう な 客観 性 の ない 暴言 を
^
吐き 得 た の でしょ う 。
絡み取る
(絡む.取る)
延べ語数:
1
0295
,9,31: 日本 の 作家 の おくれ て いる 状態 は 市民 精神 に 於 て おくれ た まま 、 文学 は 神聖 な 超俗 的 な 仕事 で ある という 先入観 に
^
絡み とら れ て いる 無力 さ に 現われ て いる と も 考え られる 。
噛み直す
(噛む.直す)
延べ語数:
1
0288
,59,32: 自分 も 今日 に 生きる ただ の 一 市民 として 、 良人 で あり 父親 で ある 自分 の 幸 多し と は いい よう の ない 日常 の 思い を 、
^
噛み なおす べき で あっ た 。
揉み来る
(揉む.来る)
延べ語数:
1
0288
,16,10: 一 私人 として 立て ば 、 やはり 我 身 を
^
もみ く しゃ に さ れ 、 妻 を 顧み て 「 おい 大丈夫 か 」 と いい 、 子 の 名 を 呼ん で 「 乗れ た か ?
吊り出す
(吊る.出す)
延べ語数:
1
0287
,70,51: 日本 の 重大 な 運命 に かかわる とき 、 上流 婦人 が 、 反動 的 で ある こと さえ 人民 の 発展 の 阻害 で ある のに 、 なお その 上 、 彼ら が 自分 ら の 無 智 を 知ら ず 、 厚顔 に なり きっ た 社交 性 に
^
つり 出さ れ て 、 男 で さえ 、 まとも な 暮し を する 者 は 、 行か ない ところ で ある 待合 で 、 待合 政治 の 真似 ごと を くりかえす と は 、 云う に 言葉 が ない 。
繰り込む
(繰る.込む)
延べ語数:
1
0286
,6,11: 残額 は いくら あろ う と も 全部 封鎖 預金 に
^
くり 込ま れる 。
積み買う
(積む.買う)
延べ語数:
1
0285
,4,21: 鉢巻 し た 売り て が 、 大きい 一 本 の 大根 を ぶら下げ て 、 あっち から こっち へ と
^
積み かえ ながら 、
騙し売る
(騙す.売る)
延べ語数:
1
0267
,26,12: 三 度 め の 世界 戦争 という 戦慄 す べき 悲劇 を
^
だまし 売り で 押しつけ られ て い られる もの でしょ う か 。
返り咲く
(返る.咲く)
延べ語数:
1
0263
,17,3: 自分 の
^
かえり 咲い た 春 の よろこび に つけ て さえ も 、 戦争 の 罪悪 に対して 強く 闘う 心持 を 新しく さ れる の が 自然 だ と 思い ます 。
使み通る
(使む.通る)
延べ語数:
1
0250
,83,11: 社会 の あらゆる 生活 の 隅々 まで 深く 封建 性 の
^
沁み 通っ て いる 日本 で は 、 総て の 人 が 今日 寧ろ 驚き を もっ て 理解 し た 通り 、 民法 で さえ 婦人 を おそろしい 差別 待遇 に おい て い た 。
織り紡ぐ
(織る.紡ぐ)
延べ語数:
1
0249
,20,7: ジュノー と アナキネ の 関係 が
^
織り 紡ぐ 仕事 における 奴隷 と 主人 と の 関係 、 義務 を 与える もの と 、 義務づけ られ た もの と の 関係 を 語っ て いる 。
殺し殺す
(殺す.殺す)
延べ語数:
1
0246
,33,19: 自分 たち ばかり で なく 、 中国 や 満州 の 働く 人民 も 、 生産 を 破壊 し 、
^
殺し 殺さ れる 無惨 な 戦争 を ちっとも したがっ て い ない の だ という こと を 知っ て い て 、 反対 し た から 、 メーデー の 行進 は 禁じ られ て 来 た の です 。
労り働く
(労る.働く)
延べ語数:
1
0245
,31,13: 同じ 一 枚 の ワンピース が ほんとう に 若い 女性 の 生活 を
^
いたわり 働く 婦人 の 身だしなみ を いたわっ て 、 その よう に 特別 に 染め られ た 布地 で 作ら れ て いる なら 、 どんなに 若い 人 たち の 心 の 楽しみ が ふえる でしょ う 。
入り切る
(入る.切る)
延べ語数:
1
0245
,18,14: そこ を 歩い て いる 日本 の 若い 女性 たち は 、 目 に
^
入り きら ない ほど の 色彩 や 、 現実 の 自分 の 生活 の 内容 に は 一つ も じっくり 入りこん で い ない 情景 を 、 グラス の なか の 金魚 を 外 から 眺める よう に 眺め て 、 時間 の たつ の も 忘れ 、 わずか 一 杯 の あったかい もの で 楽しも う と する 気持 を 現 わし て 歩き まわり ます 。
注ぎ出る
(注ぐ.出る)
延べ語数:
1
0242
,1,10: ドイツ の 南 の 小さい 一つ の 湖 から
^
注ぎ 出 て 、 深い 峡谷 の 間 を 流れ 、 やがて 葡萄 の 美しく 実る 地方 を 通っ て 、 遠く オランダ の 海 に 河口 を 開い て いる 大きい 河 が ある 。
し殺す
(為る.殺す)
延べ語数:
1
0241
,90,8: 結婚 後 一 週間 で 良人 が 出征
^
し 殺さ れ た 人々 さえ 少く ない と 思う 。
愛し貴ぶ
(愛す.貴ぶ)
延べ語数:
1
0240
,34,11: 女らし さ の ゆえ に こそ 、 婦人 たる 性 を
^
愛し 尊ぶ から こそ 、 今日 婦人 は 立っ て いる 。
築き守る
(築く.守る)
延べ語数:
1
0231
,907,14: 父 を 失っ た あらゆる 子供 たち の 将来 の 安寧 と 幸福 を
^
築き 守る もの は 、 共通 の 涙 と 奮起 する 心 と を 知り合っ て いる 婦人 たち の 実行 ばかり で ある 。
執り得る
(執る.得る)
延べ語数:
1
0231
,818,33: 自身 、 その 企業 家 サボタージュ と 双生児 の 性質 を 持っ て いる 民主 化 へ の サボタージュ を やっ て いる 政府 が 、 どの よう な 決定 的 方法 を
^
執り 得る という の だろ う 。
残し持つ
(残す.持つ)
延べ語数:
1
0231
,665,12: 四面 海 に 囲ま れ た 日本 が 、 動く 船 として
^
残し もっ た 頓 数 は 、 海外 に のこさ れ た 在留 民 ・ 復員 兵士 の 輸送 に も 事欠く ばかり に 僅か で ある 。
愛し守る
(愛す.守る)
延べ語数:
1
0231
,414,6: 私 たち は わが 祖国 を
^
愛し 守る こと において 、 聰明 で なけれ ば なら ない 。
遣り残す
(遣る.残す)
延べ語数:
1
0231
,1032,10: 今日 の 日本 の 民主 化 は 、 明治 に
^
やり のこさ れ た ブルジョア 民主 主義 化 の 完成 という 過程 な の で ある けれど 、 その 初め の 担当 者 は 先 に くりかえし ふれ た よう に 、 もう 自身 で 民主 化 し て ゆく 発展 の 能力 を 失っ て しまっ て いる 。
話し返す
(話す.返す)
延べ語数:
1
0223
,24,3: また 再び 詳しく
^
話し 返す に 堪え ない 残忍 な 話 で ある 。
いぢ増す
(いづ.増す)
延べ語数:
1
0221
,91,7: 「 すめ ら みこ と は 」
^
いで まさ ぬ 太平洋戦争 の 敗北 によって 、 日本 の 権力 が 武装 解除 さ れ た とき ( 一 九 四 五 年 ) この 「 君 死 に たまう こと 勿 れ 」 は 、 新しい 感動 をもって 紹介 さ れ よみがえら さ れ た 。
腐り着る
(腐る.着る)
延べ語数:
1
0221
,146,17: 俊子 の 人 及び 作家 として の 精神 の 中 に は 情痴 の 女 作者 として
^
腐り きる に は たえ ない もの が あっ た 。
愛し通す
(愛す.通す)
延べ語数:
1
0221
,131,22: 愛 の さめ た 良人 が 強制 する 良人 の 権利 に 屈従 し て 謝る より は 、 愛する 男 を
^
愛し 通し て 「 炮烙 の 刑 」 を うけよ う という はげしい 女 の 情熱 を もえたた せ た 。
障りめく
(障る.めく)
延べ語数:
1
0220
,29,12: プロレタリア 文学 に あらわれる 人物 は 、 ほとんど みんな プロレタリア 義太夫 の
^
さわり めい て いる 、 と 。
怒り得る
(怒る.得る)
延べ語数:
1
0215
,101,24: もし 、 そう で ある なら ば 、 高桑 純夫 が 十 五 年 前 に 立ち もどっ た きょう の 日本 において 「
^
怒り うる 日本人 」 ( 展望 十二月 号 ) の 価値 を 語っ て いる 文章 が 、 読者 の 心 に 訴える もの の ある の は 何故 だろ う 。
し話す
(為る.話す)
延べ語数:
1
0214
,11,14: 漱石 は 、 学習 院 という 特別 な 学校 の 性質 を はっきり 認識
^
し 話し て いる 。
戦い通す
(戦う.通す)
延べ語数:
1
0213
,28,18: D ・ H ・ ローレンス も 、 純潔 について の キリスト 教会 的 偏見 に対して 、 生涯
^
たたかい とおし た 。
欠き綴る
(欠く.綴る)
延べ語数:
1
0208
,5,17: その 包み の 中 に は 、 彼女 が 療養 所 生活 の 中 で あきず に
^
かき 綴っ た 作文 の 帳面 が いく 冊 か しまわ れ て い た 。
し戦う
(為る.戦う)
延べ語数:
1
0206
,85,69: その 十 五 年 の 後 に 、 一層 しっかり と 人間らし さ を 発展 さ せ た 自身 を 彼女 が 見出そ う と する なら ば 、 過去 の 年月 の 間 で 一 人 の 女性 を 化石 さ せ て しまっ た 家庭 という もの の あり かた 、 夫 という もの の あり かた そのもの を 、 日本 の 社会 の 問題 として 批判
^
し 闘っ て ゆく 男 の 新しい 社会 観念 とともに 、 出発 し なけれ ば なら ない だろ う 。
築き治す
(築く.治す)
延べ語数:
1
0206
,77,6: そして そこ に 新しい 生活 が
^
きずき 直さ れ た 。
推し回す
(推す.回す)
延べ語数:
1
0206
,171,47: 遠い よそ の 土地 の 美化 さ れ た 物語 として で は なく 、 この ごたつい た 、 でこぼこ の ひどい 、 けなげ な ひと びと の 足 も つまずき やすい 障害 だらけ の 日本 の 中 で 、 じ り り じ り り と
^
推し まわさ れ て ゆか なけれ ば なら ない 、 人民 の 民主 主義 に たつ 社会 へ 新しい まわり 舞台 。
偽り出る
(偽る.出る)
延べ語数:
1
0205
,319,15: 「 絵 志野 」 と あの 文章 と の 間 に は 、 それぞれ に
^
偽り で ない この 作家 の 一つ の 情感 が 貫き 流れ て いる 。
喜び得る
(喜ぶ.得る)
延べ語数:
1
0201
,24,12: ハーシー にとって 、 アメリカ が 国際 的 国家 で ある こと を
^
よろこび 得る 理由 は 「 ジョボロ 少佐 の よう な 人々 を もつ 」 可能 が ある から で ある 。
突き入る
(突く.入る)
延べ語数:
1
0172
,20,53: スペイン の 頽廃 し た 近代 の 歴史 と 、 そこで 生れ た ピカソ が パリ に 暮し て 絵画 の 世界 市場 で 自分 の 存在 を あらそっ て 来 た 過程 で かれ の 芸術 が どの よう な 変転 を し て き た か という 、 その 現実 に
^
突き 入っ て 理解 し なけれ ば ピカソ は 分ら ない 。
扱き出す
(扱く.出す)
延べ語数:
1
0171
,349,7: イデオロギー とか 社会 史 観 とか 、
^
こき 出さ れ た そういう もの が いっ た 。
買い煽る
(買う.煽る)
延べ語数:
1
0171
,295,29: いかがわしい 出版 社 が 、 まったく インフレーション に ともなう 現象 として どんどん でき て 、 妙 な 雑誌 が やたら に でき て 、 それら が みんな 紙 を
^
買い 煽る 。
辿り出す
(辿る.出す)
延べ語数:
1
0171
,203,35: 今日 の 歴史 に 生きる に は 、 それ に 先行 する 時代 から 受け た 苦しみ そのもの の 中 に 沈潜 し て 、 そこ から 自分 たち の これから の 新しい 発展 を
^
辿り ださ ね ば なら ない という 気持 が 、 広汎 に あり ます 。
死に晒す
(死ぬ.晒す)
延べ語数:
1
0171
,100,32: 農村 から 、 工場 から 、 勤 口 から 、 学校 から 兵隊 に さ れ て いっ て いる 人 たち が 、 人間らしく 悲しみ 、 人間らしく 無邪気 に 歓び 、
^
死に さらさ れ て いる あり さま を 目撃 し て 、 それ を 人々 に 伝え たい 、 という 意 企 で 書か れ た もの かも しれ ませ ん 。
睨み通す
(睨む.通す)
延べ語数:
1
0169
,32,16: 作者 は 表面 に 出さ ない にらみ として 日本 の 軍隊 という もの の 底 まで
^
にらみ とおす 必要 が ある 。
洗い流す
(洗う.流す)
延べ語数:
1
0168
,106,6: 感性 的 経験 は 時間 に
^
洗い ながさ れる 。
引き移す
(引く.移す)
延べ語数:
1
0164
,205,10: きょう も また 、 この 古き 地点 から そのまま
^
ひき うつし て 世界 観 の 問題 や 創作 方法 の こと を 語る 若い 人々 が ある 。
作り愛す
(作る.愛す)
延べ語数:
1
0161
,61,23: 人間 生理 が そもそも そういう もの で ある の だ から 、 最も 人間 的 な 、 人間 だ から こそ それ を
^
創り 愛す 芸術 に 社会 性 が ない という こと こそ 奇怪 で ある 。
焦り立つ
(焦る.立つ)
延べ語数:
1
0160
,15,28: やすい もの を 早く 、 どっさり こしらえ て 、 できるだけ あっち こっち に 売りさばか なけれ ば なら ず 、 その 原料 仕入れ に 気 も 狂わ ん ばかり
^
あせり 立っ て 、 あらゆる 国際 間 の 利害 に からん で 、 戦争 ばかり し つづけ て き た 。
著し得る
(著す.得る)
延べ語数:
1
0158
,155,51: 文学 が 、 社会 の 文化 生産 の 労作 で ある という 本質 を 理解 し て 、 作家 たち が 、 他 の 文化 関係 の 全 勤労 者 の 組合 と 連繋 を もつ 、 著作 者 として の 組合 を もつ なら 、 作家 の 社会 的 に
^
あらわし うる 能力 は 「 文士 」 の 域 から 必ず 脱し うる で あろ う 。
噛み治す
(噛む.治す)
延べ語数:
1
0153
,218,27: 立体 的 に 生きる という こと は 、 そういう 風 に し て 自分 の 生き た 喜び 悲しみ という もの を もう 一 遍 深く 深く
^
噛み 直し て 二 倍 に も 三 倍 に も し て 自分 が 一 人 の 人間 として 生き て 行く こと 、 それ を また 社会 に 拡 め る こと です 。
立ち焦る
(立つ.焦る)
延べ語数:
1
0152
,23,43: 人民 の 経済 生活 は 極めて 危機 に 瀕 し て いる から 、 もう 一 二 ヵ月 も すれ ば 出版 物 に対する 購買 力 も 低減 する だろ う から という 見越し で 、 すべて の 出版 業者 が 、 せき
^
立ち 焦っ て いる の も 、 結構 と 思う 。
映し返す
(映す.返す)
延べ語数:
1
0150
,68,44: 民主 なる 文学 という こと は 、 私 たち 一 人 一 人 が 、 社会 と 自分 と の 歴史 の より 事理 に かなっ た 発展 の ため に 献身 し 、 世界 歴史 の 必然 な 働き を ごまかす こと なく
^
映し かえし て 生き て ゆく その 歌声 という 以外 の 意味 で は ない と 思う 。
付き迫る
(付く.迫る)
延べ語数:
1
0149
,33,125: 作者 の 心 から なる 同感 と 愛情 を よびさまし た その テーマ に 沿っ て 題材 を 整理 し て ゆく とき 、 ワシリェフスカヤ は 、 過去 の 文学 における 文学 的 な 省略 法 、 テーマ の 進展 の モメント と なる 各 細部 を 、 印象 的 に 整理 し て ゆく 方法 だけ に 頼ら ず 、 もっと 深く 本質 に ふれ て 、 占領 地域 における ナチス 軍 の 窮極 における 敗退 の 生活 的 ・ 心理 的 な 理由 を 、 政治 的 に しっかり 把握 し た 上 で 、 政治 的 機動 性 と で も いう よう な ダイナミック な 力 で 、 描こ う と する 対象 を 取捨 し 、 必要 によって 、 ぐっと
^
つき 迫っ て いる 。
描き申す
(描く.申す)
延べ語数:
1
0144
,890,17: 御 注文 も 頂き まし て 、 どんな 聖人 方 で も 聖母 様 で も お
^
描き 申し ます 」
聞き合う
(聞く.合う)
延べ語数:
1
0144
,779,12: 半 裸体 の 人々 が 窓ぎわ へ 飛ん で 行っ て 、
^
訊き 合っ て いる 。
貪り読む
(貪る.読む)
延べ語数:
1
0144
,734,14: グリンウッド を 読み 、 バルザック 、 ゴンクール 、 オータア・スコット など の 作品 を 、
^
貪り 読ん だ 。
引き会う
(引く.会う)
延べ語数:
1
0144
,513,61: ここ でも 四 辺 に 満ち て いる の は 暗い 野蛮 、 卑猥 、 飽き も せ ず 繰返さ れ て いる 喧騒 と で あっ た が 、 計ら ず 「 母 なる ヴォルガ 」 は その 洋々 と し た 流れ の 上 で 、 ゴーリキイ の 生涯 にとって 実に 意義 深い 「 最初 の 教師 」 を
^
ひき 会わ せる こと に なっ た 。
囁き込む
(囁く.込む)
延べ語数:
1
0144
,1412,39: 禁酒 会員 で ある シャポワロフ は 、 この 教義 と 一 日 一 ルーブル の 稼ぎ で 、 母 、 妹 、 二 人 の 弟 を 養わ ね ば なら ない 現実 生活 が 彼 の 全身 に
^
囁き 込む 生き た 抗議 と の 間 に 生じる 矛盾 で 苦しん だ 。
聞き致す
(聞く.致す)
延べ語数:
1
0142
,935,11: 「 きょう 、 こちら へ いらっしゃる と お 友達 から 又
^
聞き いたし まし て ね 。
話し解く
(話す.解く)
延べ語数:
1
0142
,393,25: 「 どうして って こと は ない が 、 考え た から さ —— どうせ ほか に する こと が ない ん だ から こんな とき
^
話し とい た 方 が いい だろ う ?
喜び笑う
(喜ぶ.笑う)
延べ語数:
1
0142
,1457,37: しかし 、 その 大 看板 が 車 よせ の 庇 の 上 で 、 うらら か な 冬日 を 満面 に うけ て いる ところ は 、 粗野 だ が 真情 の ある 大きな 髭 男 が
^
よろこび 笑っ て いる よう な 印象 を 与え た 。
刻み出る
(刻む.出る)
延べ語数:
1
0142
,1028,19: その 母 たち 一つ 一つ の 顔 に は 生き て 来 た 経歴 が 表情 と なっ て
^
刻み 出 て おり 、 しかも 、 この ひととき の 共通 な 信頼 に くつろぎ 、 秋 の 日向 に かたまっ て いる 。
踊り合う
(踊る.合う)
延べ語数:
1
0141
,9924,2: そして 、
^
踊り あい て の 挨拶 に つい 誘わ れ た よう な し なで 、
踏み買う
(踏む.買う)
延べ語数:
1
0141
,941,29: 肉 を 入れ て 来 た 樺 製 の カバン を 足許 において 、 その 売手 は 、 膝 まで ある 防寒 靴 を 雪 の 上 で
^
ふみ かえ ながら せきたて た 。
流し合う
(流す.合う)
延べ語数:
1
0141
,9182,15: 母 と 娘 と さ し 向い なら ば 衝突 は 烈しく 互に 涙 を
^
流し 合お う とも 、 多 計 代 に対する 心底 から の 嫌悪 が のこさ れ て 行く よう な こと は ない のに 。
降り出る
(降る.出る)
延べ語数:
1
0141
,904,8: その 時間 の 並木道 は 、 ひどい 雪
^
降り で ない かぎり 、 戸外 につれ 出さ れ て いる 赤坊 と 子供 たち で いっぱい だっ た 。
畳み治す
(畳む.治す)
延べ語数:
1
0141
,8912,21: 伸子 から うけとっ た 下着 類 を 女らしい しぐさ で 何 という こと なし 自分 で 膝 の 上 で
^
たたみ 直し ながら 、 その 女 の ひと は 突然 、
射出す
(射る.出す)
延べ語数:
1
0141
,8597,31: 多 計 代 の 指 に いつも はめ られ て い た 指 環 の ダイアモンド が 放っ た よう な 高貴 な つよい 冷たい 焔 の よう な きらめき は
^
射 ださ ない 。
乗り移る
(乗る.移る)
延べ語数:
1
0141
,8445,19: が 、 痛み で どこ も かしこ も 強ばっ て いる 体 で は どうしても ベッド から 車椅子 に
^
乗り うつる 一つ 二つ の 身ごなし が まま に なら なかっ た 。
許し切る
(許す.切る)
延べ語数:
1
0141
,7869,20: 伸子 も 素子 も 、 陽気 すぎ 、 その 好奇 心 が うるさ すぎる ピオニェール 小僧 に対して 決して 気 を
^
許し きっ て は い なかっ た 。
おい出す
(おう.出す)
延べ語数:
1
0141
,7484,6: 「 ソコーリスキー が わたし たち を
^
おい 出す 理由 が ますます 貧弱 に なっ た だけ だ わ 」
騒ぎめく
(騒ぐ.めく)
延べ語数:
1
0141
,6588,16: 伸子 と 素子 と は こういう 状態 で 、 外国 に いる 日本人 にとって お 祭り
^
さわぎ めい た 出来ごと で あっ た モスクヷ へ 来 た 歌舞伎 の 賑わい に は いっ て 行っ た 。
漂い去る
(漂う.去る)
延べ語数:
1
0141
,6528,14: 動 坂 の 家 と いっしょ に 伸子 の 体 から は なれ て
^
漂い 去っ て いく 伸子 は 、 佐々 伸子 から ひきちぎら れ た う しろ 半分 で あっ た 。
噛み出す
(噛む.出す)
延べ語数:
1
0141
,6464,31: 伸子 が 夜 と なく 昼 と なく 自分 の 悲しみ を かみくだき 、 水気 の 多い 歎 き の 底 から 次第に 渋い 永続 的 な 苦し さ を
^
かみ だし て いる 間 に 、 パンシオン・ソモロフ の 朝夕 は エレーナ・ニコライエヴナ が 来 て から 変り はじめ た 奇妙 な 調子 で 進行 し て い た 。
死に置く
(死ぬ.置く)
延べ語数:
1
0141
,6253,26: 伸子 という 姉 の いる せい で 、 保 が 一層 保 らしく 生き そして 死ん だ として も 、 伸子 は 、 その 生 と
^
死に おい て やっぱり 密着 し つづけ て いる 彼 と 自分 と を 感じ た 。
描き示す
(描く.示す)
延べ語数:
1
0141
,562,32: 一定 の 事件 や 行動 の 主役 という もの が 、 どう やっ て 現実 の たたかい の 間 から 自然 に 生れ 出 て 来る か という こと を 物語り 、
^
描き 示し て い た 。
乗し回す
(乗す.回す)
延べ語数:
1
0141
,4690,20: 伸子 は あんまり 出会っ た こと が なかっ た が 、 菜っ葉服 を き た 若い 男女 が 銀座 を
^
のし まわす こと が 云わ れ て い た 。
晒し出す
(晒す.出す)
延べ語数:
1
0141
,4117,21: ゴーリキイ が 人生 に さらさ れ た の と 、 反対 の 角度 から 、 伸子 は 、 早く 世間 に
^
さらし 出さ れ た 。
撃ち守る
(撃つ.守る)
延べ語数:
1
0141
,3876,11: 再び 伸子 は 睫毛 の うっとうしい 宮野 の 顔 を
^
うち まもっ た 。
出渋る
(出る.渋る)
延べ語数:
1
0141
,3598,1:
^
出 しぶっ て 伸子 が 素子 を 見 た 。
見研ぐ
(見る.研ぐ)
延べ語数:
1
0141
,3595,14: 「 妙 だ な … … ともかく 、 ぶ こ ちゃん 、 見る だけ
^
見 とい で よ 、 どんな ところ だ か 」
浚い出す
(浚う.出す)
延べ語数:
1
0141
,3473,23: 伸子 は 、 何と なし はずみ の つい た 気持 で 、 棚 に 入れ られ て いる 郵便 物 を すっかり
^
さらい 出し た 。
撓み合う
(撓む.合う)
延べ語数:
1
0141
,3164,38: 氷 華 に つつま れ た 菩提樹 の 一 本 一 本 が いつも より 大きく 見え 、 際限 ない きらめき に 覆わ れ て 空 の 眩 ゆ さ と まじり ながら 広い 並木道 の 左右 から
^
撓み あっ て いる 。
読み書く
(読む.書く)
延べ語数:
1
0141
,2947,2: 伸子 の
^
読み 書く 能力 は 、 非常 に 劣っ て い た 。
照り出す
(照る.出す)
延べ語数:
1
0141
,2471,13: 雪 に 覆わ れ た モスクヷ の 軒 々 に 、 朝日 が
^
てり 出す と 、 馬 の 多い 町 に ふさわしく ふとっ た モスクヷ の 寒 雀 が そこ へ 並ん で とまっ て 、 囀り ながら 、 雪 の つもっ た 道 の 上 に 湯気 の 立つ 馬糞 が おちる の を 待っ て いる 。
煮取る
(煮る.取る)
延べ語数:
1
0141
,2440,11: ひな鳥 の むし 焼 に 、 何とか 、 果物 の 砂糖
^
煮 と 多 計 代 は よん だ 。
浮き出る
(浮く.出る)
延べ語数:
1
0141
,2276,55: 中村屋 の 、 「 か りん とう 」 とか い た 卵色 の たて かん 、 濃い 緑 と 朱 の 縞 の ビスケット の 角 罐 、 少し さび の 来 た 古い ブリキ 罐 、 そんな もの が 傍若無人 に 、 どっしり し た 英国 風 の 深紅 色 に 唐草 模様 の
^
うき 出 た 壁紙 の 下 に つま れ て いる 。
差し立つ
(差す.立つ)
延べ語数:
1
0141
,2239,6: 伸子 は 、 針 を
^
さし たつ くろい もの を ブルーズ の 膝 の 上 に のせ た まま 、 一 遍 よん だ 手紙 を また 封筒 から ぬき 出し た 。
守り合う
(守る.合う)
延べ語数:
1
0141
,22368,9: 恭介 と 須美子 が 若い 愛 で 互 を
^
護り あい ながら 、 それ に対して 奮闘 し て いる と 云っ て も 、 その いきさつ の なか で は 、 女 で ある 須美子 の 献身 が 自然 の 帰結 として 求め られ て いる 。
伺い取る
(伺う.取る)
延べ語数:
1
0141
,22296,49: 住居 の 部屋 の 壁 に 、 どんな 絵 も 複製 も 飾ら ず 、 殺風景 な むき出し の まま に し て いる ところ に も 、 伸子 たち は 磯崎 が どんなに 自身 の 画境 の 確立 に 神経 を 緊張 さ せ て いる か を
^
うかがい とっ て い た の だっ た 。
練り舞う
(練る.舞う)
延べ語数:
1
0141
,21452,6: 「 できるだけ 賑やか な ところ は
^
ねり まわ ない デモ なんて —— 妙 な ん だ な 、 パリ 式 って ——」
し帰る
(為る.帰る)
延べ語数:
1
0141
,21133,44: 彼女 が モスクヷ で 収穫 し た 学問 へ の 軽蔑 で は ない に しろ 、 伸子 は モスクヷ に 残っ た 、 という 事実 は 、 一方 に 、 どっさり の 本 を もっ て 、 ロシア の 現代 古典 に 通暁
^
し 帰っ て 来 た 素子 の 生活 態度 と 、 つよく 対照 する の は 当然 で あっ た 。
乗り継ぐ
(乗る.継ぐ)
延べ語数:
1
0141
,20371,15: 伸子 が その 同じ 十二月 に パリ から モスクヷ へ 帰る とき 、 列車 を
^
乗り つぐ 時間 、 ベルリン に い た 。
白み取る
(白む.取る)
延べ語数:
1
0141
,19659,22: 「 南京虫 」 は 大衆 の 現実 の なか で 珍しい 棲息 物 で ある どころか 、 云っ て みれ ば 、
^
しらみ と 同じ 日常 の 虫 だ から 、 スターリング ラード の ホテル の 寝台 で 伸子 を おちおち 眠らさ なかっ た ぐらい の もの だ から 、 五 〇 年 後 の 社会 で は その 虫 が 、 たった 一 匹 保存 標本 として 存在 し て いる という よう な 仮定 そのもの が 、 観客 を 笑わせ ず に おか ない の だっ た 。
絞り貸す
(絞る.貸す)
延べ語数:
1
0141
,1965,8: バケツ に 入れ た トワローグ ( クリーム の
^
しぼり かす ) など まで 売っ て いる 。
踏み成る
(踏む.成る)
延べ語数:
1
0141
,19591,11: マヤコフスキー の 遺骸 は 、 日ごろ 彼 の 足 が
^
ふみ なれ 、 その 声 を 響かし て い た この 作家 クラブ に 運び こま れ て 、 左 の 翼 に ある 広間 の 一つ に 安置 さ れ て いる らしかっ た 。
緩み出す
(緩む.出す)
延べ語数:
1
0141
,19329,18: そりゃ 、 御 勝手 です が ね —— 伸子 の 防寒 靴 の 下 に 昼間 は
^
ゆるみ 出し た 早春 の モスクヷ の 雪 が きしみ 、 素子 の その 言葉 も きしむ 。
削り成る
(削る.成る)
延べ語数:
1
0141
,18501,9: すべて は 粗末 で 無骨 だ が 、 荒
^
けずり な その 建物 に 漂っ て いる 木 の 匂い も 、 そこ に 働い て いる 女 の プラトーク で 頭 を つつん で いる 姿 も 、 すべて は 他 の どの 国 の 、 どの 国境 駅 に も なかっ た もの だ 。
し返す
(為る.返す)
延べ語数:
1
0141
,17658,20: いっぺん きり なんて —— それなら 、 僕 が はじめて 接吻 し た とき 、 どうして 君 は 、 自分 から
^
し かえし た ん だろ う 」
憤り拒む
(憤る.拒む)
延べ語数:
1
0141
,17496,28: おどろい て 心 を うごかさ れ た 善良 な 人々 は 涙 もろく なり 、 戦争 そのもの と 、 それ を おこす 者 ども が ある こと を
^
いきどおり 拒む より も 、 そこで 命 を おとし た 人々 を いとおしみ 、 神 よ 、 彼ら に 平安 を 与え た まえ 、 と 祈っ て ヴェルダン 発 の 汽車 に つみこま れ て ゆく に ちがい なかっ た 。
放ち出す
(放つ.出す)
延べ語数:
1
0141
,17205,24: 或は 、 いくつ か の 連続 し た スローガン が 順次 に かたまっ て 、 その 一 点 へ 来 て 強い 光り を
^
放ち 出し た 、 という 風 に も うけとれ て い た の だっ た 。
どり読む
(どる.読む)
延べ語数:
1
0141
,17194,6: モスクヷ で それら を たどり た
^
どり よん で い た ころ 、 伸子 は 、 声 に 出し て 「 わかっ て いる 」 という こと が あっ た 。
震い上る
(震う.上る)
延べ語数:
1
0141
,16556,4: それで 世界中 を
^
震い 上ら せる ん です 」
汲み治す
(汲む.治す)
延べ語数:
1
0141
,16473,20: 蜂谷 は 苦笑 し て 、 柔らかい 自分 の 髪 を 撫で 、 椅子 の 上 で 脚 を
^
くみ 直し た 。
鳴り立つ
(鳴る.立つ)
延べ語数:
1
0141
,16413,25: 同時に 、 この 理性 の 確認 は 、 段々 つよく なる よろこび の 鐘 の 音 の よう な もの を 伸子 の 裡 に
^
鳴り たた せ た 。
漕ぎ回る
(漕ぐ.回る)
延べ語数:
1
0141
,14302,30: 日曜日 の 午後 、 東 の 大 公園 ヴィクトーリア・パーク の せまい 池 は 、 そういう 若者 たち が 、 男 同士 、 または 女 の 友達 を のせ て
^
漕ぎ まわる ボート で 、 こみあっ て い た 。
話し切る
(話す.切る)
延べ語数:
1
0141
,12967,8: 話し たかっ た こと を 、 ともかく
^
話し きっ た という 様子 で 、 タバコ を ふかし はじめ た 和一郎 に 、 長い 沈黙 の のち 伸子 は ぽつり 、 ぽつり 云っ た 。
嫌い憎む
(嫌う.憎む)
延べ語数:
1
0141
,12061,19: 闘士 龍吉 の 妻 で ある お 恵 が 、 スパイ を いやがり 、 残虐 な 横柄 さ を
^
きらい 憎む 感情 の 描写 が 、 伸子 に 共感 さ れ た 。
凍り切る
(凍る.切る)
延べ語数:
1
0141
,119,25: 列車 が ノヴォシビリスク に 着い た とき 、 いつも の とおり 外気 を 吸お う として 雪 の 上 へ おり た 伸子 は 、
^
凍り きっ て キラキラ 明るく 光る 空気 が まるで かたく て 、 鼻 の 穴 に 吸いこま れ て 来 ない のに びっくり し た 。
立ち並ぶ
(立つ.並ぶ)
延べ語数:
1
0141
,11834,4: 大理石 の 角柱 が
^
たち 並ん だ 下 に 重り あっ て こみあっ て 動い て いる 外国 人 の あまた の 顔 の 間 から 、 伸子 は ちらりと 一つ の 日本 の 顔 を 発見 し た 。
憤りめく
(憤る.めく)
延べ語数:
1
0141
,11744,10: 伸子 は 、 段々 湧き あがっ て 来る 一種 の
^
憤り めい た 感情 で それ に 堪え 、 一同 について レントゲン 診察 室 に 案内 さ れ た 。
鬩ぎ合う
(鬩ぐ.合う)
延べ語数:
1
0141
,10664,14: その 光 の 波 が ひい て しまっ た ウィーン の 生きる ため に
^
せめぎ 合っ て いる 朝夕 の 現実 で 、 やがて は くたびれ て 見 す ぼ らしく なる だろ う 日本 の 着物 の 裾 を みだし て 、 馬車 に 乗っ て ばかり い られ なく なっ た 川辺 みさ子 が 街 を 行く 姿 は 、 ヨーロッパ へ 来 て 見 なけれ ば わから ない みじめ さ として 彼女 の 前 に 描きださ れ た に ちがい ない 。
狂い咲く
(狂う.咲く)
延べ語数:
1
0141
,10528,3: その 雰囲気 に
^
狂い 咲い た 花 の よう な ロマンティシズム が 匂っ た 。
流し遣る
(流す.遣る)
延べ語数:
1
0141
,10502,15: すらり と 手ごたえ の ない 返事 を し た きり 、 その 質問 を
^
流し やっ た 。
霞み立つ
(霞む.立つ)
延べ語数:
1
0141
,10162,15: その 住宅 街 を 貫い て 滑らか な 車道 と 春 の 芽 に
^
かすみ 立っ た 並木道 が 、 なだらか に 遙 か 見 わたせ た 。
着返す
(着る.返す)
延べ語数:
1
0140
,5748,15: 「 何 の 御用 かしら ない けれど 、 わたし は 、 ちょい と 着物 を
^
着 かえさ せ て もらい ます よ 」
縫い貫く
(縫う.貫く)
延べ語数:
1
0140
,4914,43: その 余韻 は 、 細々 と し ながら しかも 消し がたく 、 丁度 相川 良之 介 が 「 蜘蛛 の 糸 」 という 小説 で かい た 一 本 の 細く 光る 蜘蛛 の 糸 の よう に 、 伸子 の 日々 を
^
縫い 貫い て 、 その 日々 に 何 か の 作用 を 与え はじめ て い た 。
渇き上る
(渇く.上る)
延べ語数:
1
0140
,4660,17: あらゆる 草木 や 地面 から しめり け という しめり け を 蒸発 さ せ て 暑く
^
かわき 上っ て い た 空 の 模様 が 変っ て 、 八月 に 入っ た ある 夜 、 雷鳴 に つれ て 豪雨 が あっ た 。
飛び入る
(飛ぶ.入る)
延べ語数:
1
0140
,4440,24: 新聞 に 発表 さ れ た 「 ある 旧友 へ の 手紙 」 の 中 に 、 相川 良之 介 が 死 に
^
とび 入る ため に 一つ の スプリング ・ ボード として 女人 を 必要 と 感じ た こと が 書か れ て い た 。
乾き上る
(乾く.上る)
延べ語数:
1
0140
,4348,14: 鴨居 に はら れ て いる メディテーション という 貼紙 の はし が 暑気 に
^
乾き 上っ て 少し めくれ かかっ て いる 。
死に入る
(死ぬ.入る)
延べ語数:
1
0140
,4219,17: よ だれ を ながし ながら も 、 正気 を 失わ ず 、 一 歩 一 歩 と
^
死に 入っ て 行っ て いる 人間 の 文章 が 、 どうして もっ とき の まま の 恐怖 で よむ もの を うた なかっ たろ う 。
探り付く
(探る.付く)
延べ語数:
1
0140
,2304,12: おぼろ げ に 直覚 さ れ た その 別 の 動機 まで
^
さぐり つこ う と する よう に 、 伸子 は なお じっと 多 計 代 を 見つめ た 。
映し取る
(映す.取る)
延べ語数:
1
0140
,2183,28: しかし 、 今夜 、 伸子 は その 渦 に 巻きこま れ ず 、 不思議 に 悲しい 鮮やか さ で 、 この 家庭 の 全 情景 を 心 に
^
映し とっ た 。
漂い因る
(漂う.因る)
延べ語数:
1
0140
,218,19: 心 と 体 の 居場所 が なく て 、 あちこち を ふらつい て い た 伸子 は 、
^
漂い よっ た よう に 古風 な 客間 に 入っ て 来 た 。
干いる
(干る.いる)
延べ語数:
1
0140
,196,2: 梢 を
^
ひ いら せ て いる 銀杏 の 若葉 が 、 楓 の 芽立ち の 柔らか さ と まじり あっ て 美しく 眺め られる 。
嘲り挑む
(嘲る.挑む)
延べ語数:
1
0140
,1486,1:
^
嘲り いどむ よう に いっ た 。
立ち入る
(立つ.入る)
延べ語数:
1
0140
,1008,50: 言葉づかい ばかり で なく 、 つき合う 男 友達 の 表芸 の 範囲 で つき合わ ず 、 その 人 の くだけ た 面 と いう か 、 普通 女 の 友達 に は 男 の 側 から 公表 し ない 習慣 に ある 生活 面 の 方 へ 、 自分 から
^
たち 入っ た 。
滾り黙る
(滾る.黙る)
延べ語数:
1
0139
,307,2: と 云っ
^
たぎり 黙っ て いる 。
眠り切る
(眠る.切る)
延べ語数:
1
0138
,555,13: どの 監房 で も 横 に は なっ て いる が まだ
^
眠り 切ら ない 。
し出る
(為る.出る)
延べ語数:
1
0138
,509,10: 「 イマズ を まい たら 一どきに 八 十 匹 ば
^
し 出 た 」
絞り治す
(絞る.治す)
延べ語数:
1
0138
,408,11: 夜 なか 誰か が それ で 病人 の 濡手 拭 を
^
しぼり 直し て やる 。
咽び泣く
(咽ぶ.泣く)
延べ語数:
1
0138
,245,5: 声 を 出し て
^
咽び 泣い て いる 。
掻き合う
(掻く.合う)
延べ語数:
1
0138
,1292,23: 主任 は 、 例 の 酸っぱい よう な 口つき を し ながら 、 鼠色 合服 の 上着 の 前 を 左右 から
^
掻き あわ せ つつ 、
送り帰す
(送る.帰す)
延べ語数:
1
0138
,1256,25: この 前 は 拘留 が あける と 警察 から 真直 ステーション へ つれ て ゆか れ 、 汽車 に のせ られ 、 国元 へ
^
送り 帰さ れ た の だ そう だ 。
拭き因る
(拭く.因る)
延べ語数:
1
0137
,89,19: 「 あれ も 豊田 にとり 入っ て 県庁 跡 の 土地 を せしめ て から グン と 芽 を
^
ふき よっ た なあ 。
見降る
(見る.降る)
延べ語数:
1
0131
,75,8: 十 日 降る
^
み 降ら ず み 。
遣り来る
(遣る.来る)
延べ語数:
1
0116
,45,26: また 大人 が 経済 的 に 非常 に 苦しい 、 月給 で は 迚 も 足り ない こと から 、 闇 の 上前 を はね て
^
やり くる こと も 見 ない で は ない でしょ う 。
治り為す
(治る.為す)
延べ語数:
1
0114
,854,3: 早く 御
^
なおり なす って 。
置き遊ぶ
(置く.遊ぶ)
延べ語数:
1
0114
,43,5: 貴方 様 、 お
^
置き 遊ば せ 。
干吊る
(干る.吊る)
延べ語数:
1
0114
,147,13: 縁 の 下 で いつの間にか 鳴き 出し た 虫 が ジージー 、
^
ひ つっ こく 千世子 が 寝つく まで 鳴き つづけ た 。
沸き切る
(沸く.切る)
延べ語数:
1
0112
,434,28: 障子 を 細く あけ て 叔母 に 何 か 云っ て だまっ て 千 世子 の 背中 を 押し て やり ながら 後 から しめ て ソソクサ とか
^
わき きっ た 足音 を たて て 出 て 行っ た 。
置き成る
(置く.成る)
延べ語数:
1
0112
,2106,41: 私 は 私 を やたら に 思っ て 男 の 人達 の 心 を 犠牲 に し て もっと 尊い もっと 光 の ある もの を 作っ て 行か なくっ ちゃあ なら ない 様 に 神様 が 作っ て 御
^
置き なっ た ん だ !
歩み外す
(歩む.外す)
延べ語数:
1
0112
,2,16: 子煩悩 な 父親 、 理性 的 な 母親 は 二 人 ながら 道徳 の 軌道 を
^
歩み はずす まい として 神経質 に なっ て 居る ほど で 又 、 それ を する ほど 非常識 でも 感情 的 で も ない 。
請い光る
(請う.光る)
延べ語数:
1
0112
,1824,24: 「 この 頃 の 海辺 って 神経質 な 人 が 長く 居 たら 気違い に なっ て しまい そう に まで しずか で 、
^
こい 光っ た 色 と 香 い を もっ て いる もん です 事 ねえ 」
黙り合う
(黙る.合う)
延べ語数:
1
0112
,1656,1:
^
だまり あっ た まんま か なり の 道 を あるい た 。
打ち消す
(打つ.消す)
延べ語数:
1
0112
,1615,23: いくら 何 と 云っ て も H が すき だ と 云う 事 ばかり は 千 世子 の どんな 心 で でも
^
打ち けし て 、
効き為す
(効く.為す)
延べ語数:
1
0112
,1570,24: 白い 被い を すみ から 隅 まで かけ て 気持 の 好い 夜着 に くるまっ て 潮 の 笑声 を 子守 唄 に
^
きき なし て 眠っ た 千世子 は 六 時 に 起きる まで に H の 夢 ばかり 見 て 居 た 。
摘み抜く
(摘む.抜く)
延べ語数:
1
0112
,1423,45: 千世子 は 斯 う 云わ れる と もう 一 週間 も かかっ て きめ て 置い た もの で あり ながら 何と なし 不 安心 な 気持 が し て あっち こっち と せせっ た あげく 、 入り も し ない 書きぬき なんか を
^
つまみ ぬい て ヨチヨチ し た 神経質 な 目 つき を し て 母親 に ケース の 中 に つめ て もらっ た 。
会い話す
(会う.話す)
延べ語数:
1
0112
,1237,32: 「 そう し たら 私 は キット その 人 と 約束 し て 死ぬ まで 別 に 生活 し て 居る でしょ う よ 、 そい で 、 会い たい 時 に
^
会い 話し たい 時 に はなし て お 互に 金銭 の 事 なんか 云わ ない で 居 た 方 が 私 は いい と 思い ます 。
見向く
(見る.向く)
延べ語数:
1
0112
,1178,97: 顔 一つ 赤く し ず 考え 深い 目 で お 互 の 心 を 見合っ て しずか な 心 で 自然 に 接し 詩 を 思い 歌 を 思い し て 満足 し て 居ら れる ほど とびぬけ て すん だ 思想 の 恋仲 か それ で なけれ ば お 七 の 様 に まじり っけ の ない 夢中 な 恋 ほか する もの じゃあ ない 、 なま はん か の つい ちょっと の 出来心 なんか で 必 し て 恋 を し たり する もん じゃあ ない 、 そんな 恋 の あと に は きっと にがい
^
見 むく の も いや な ほど 見 っと も ない し がい を おき ざり に し て あかん ベエ を し て にげ て 行っ て しまう に きまっ てる 」
忍び足す
(忍ぶ.足す)
延べ語数:
1
0112
,1116,8: フカ フカ する カアペッツ の 上 を
^
しのび 足し て 千 世子 は すぐ わき の 椅子 に 腰かけ て 、 ほんとう に つかれ た らしく H の 目 を つぶっ て 居る 様子 を 見 た 。
見渡る
(見る.渡る)
延べ語数:
1
0112
,1,13: 一足 門 の 外 に 出れ ば もう 田 が あきる まで
^
見 渡 たせる ほど 田舎 めい た 何 の 変化 も ない 、 極 うすい 水色 の 様 な 空気 の 山 の 中 に 千 世子 の 一家 は もう 二 十 年 近く 住ん で 居る 。
煮治す
(煮る.治す)
延べ語数:
1
0111
,58,5: 岩 小屋 で 冷飯 を
^
煮 直し て 昼食 。
見入る
(見る.入る)
延べ語数:
1
0109
,8,47: 炎天 に 曝さ れ て いる 墓石 に 水 を 打ち 、 その 花 を 二つ に 分け て 左右 の 花 たて に 差す と 、 墓 の お もて が 何となく 清々しく なっ た よう で 、 私 は しばらく 花 と 石 に
^
視 入っ た 。
出し出す
(出す.出す)
延べ語数:
1
0109
,319,17: 頭髪 が 抜け て から 十 二 三 日 目 に 、 甥 は とうとう 鼻血 を
^
出し だし た 。
描き殴る
(描く.殴る)
延べ語数:
1
0109
,290,9: この 辺 の 印象 は 、 どうも 片仮名 で
^
描き なぐる 方 が 応 わ しいよ う だ 。
飲み耽る
(飲む.耽る)
延べ語数:
1
0109
,179,28: ふと 見る と 、 川 の 中 に 、 これ は 一 人 の 重傷 兵 が 膝 を 屈め て 、 そこで 思いきり 川 の 水 を
^
呑み 耽っ て いる の で あっ た 。
焼き取る
(焼く.取る)
延べ語数:
1
0109
,177,26: ( その後 、 一直線 に 頭髪 の 刈 上げ られ て いる 火傷 者 を 見る につけ 、 これ は 帽子 を 境 に 髪 が
^
焼き とら れ て いる の だ という こと を 気付く よう に なっ た 。
撃ち為す
(撃つ.為す)
延べ語数:
1
0103
,23,20: … … その 憂 欝 から お 心 が 荒み 、 継友 様 に は 再三 家臣 を お 手
^
討ち なさ れ まし た が 、 その 中 に 、 平塚 刑部 様 という 、 御 用人 が あり 、 生前 に 建て た 庄内川 近く の 別墅 へ 、 ひどく 執着 を 持ち 、 お 手 討ち に なっ て から も 、 その 別墅 へ 夜な夜な 姿 を 現 わ さ れる 。
飲み記す
(飲む.記す)
延べ語数:
1
0102
,113,21: しかし 、 それ は 、 御 勧誘 の 書面 に 自由 映画 人 連盟 の 目的 が 単なる 文化 運動 と
^
のみ しるさ れ て あつ た から で あ つて 、 昨今 うけたまわる よう な 尖鋭 な 実際 運動 で ある こと が わかつ て い たら 、 また 別 答 の しかた が あつ た と 思い ます 。
描き治す
(描く.治す)
延べ語数:
1
0100
,85,8: それで 五 、 六 年 前 に 新しく
^
描き 直し て やつ た 。
赴き成る
(赴く.成る)
延べ語数:
1
0099
,924,14: これ す な は ち 当流 に さだ むる ところ の おき て の
^
おもむき なり と こころう べき もの なり 。
潜み入る
(潜む.入る)
延べ語数:
1
0099
,73,34: 自己 を 懺悔 する 言葉 の うち に いかに 容易 に 他 に対して かえって 自己 を 誇示 する 心 が 忍び込み 、 また いかに 容易 に 罪 に対して かえって 自己 を 甘やかす 心 が
^
潜み 入る こと で ある か 。
し証す
(為る.証す)
延べ語数:
1
0099
,623,20: 親鸞 にとって 伝統 は 単に 客観 的 な もの で なく 、 これ を 深く 自己 の うち に 体験
^
し 証す べき もの で あっ た 。
思い計る
(思う.計る)
延べ語数:
1
0099
,469,10: 末代 の いわれ を 知り 、 自己 の 分限 を
^
思い はかる 者 は 、 自己 を 極 重 の 悪人 として 自覚 せ ざる を 得 ない で あろ う 。
吹き湧く
(吹く.湧く)
延べ語数:
1
0098
,961,10: 敗戦 の 底 から 地 の いのち の 早 や
^
噴き 湧い て 来 て いる 目前 の 田畑 が 、 無言 の どよめき を 揚げ 、 互いに 呼び あう よう に 見える 。
勝り来る
(勝る.来る)
延べ語数:
1
0098
,882,3: さみし さ 、
^
まさり 来る ばかり で ただ 日 を 送っ て いる のみ だ 。
集り覗く
(集る.覗く)
延べ語数:
1
0098
,819,25: これら が 雨 の 中 で 、 米 と 交換 の 売買 を し て いる 魚 籠 を 、 一 人 二 人 と
^
集り 覗く 農 婦 の 輪 。
続き得る
(続く.得る)
延べ語数:
1
0098
,782,38: 結果 は 米 を 作ら せ られ た だけ で 自身 たち 食う 米 が なくなり 、 その ため 村 全体 で ない 家 を 救い あう という 始末 だ 、 そして 、 今 は その 余力 の
^
続き 得る 限界 まで 来 かかっ た 米 不足 の 声声 が 、 満ち て 来 て いる 。
救い合う
(救う.合う)
延べ語数:
1
0098
,782,25: 結果 は 米 を 作ら せ られ た だけ で 自身 たち 食う 米 が なくなり 、 その ため 村 全体 で ない 家 を
^
救い あう という 始末 だ 、 そして 、 今 は その 余力 の 続き 得る 限界 まで 来 かかっ た 米 不足 の 声声 が 、 満ち て 来 て いる 。
湿り刻む
(湿る.刻む)
延べ語数:
1
0098
,63,33: 浮雲 の ただ よう 下 、 崩れ た 土 から 喰 み 出 て いる 石塊 の おもむき 蒼 樸 たる 古 情 、 小川 の 縁 の 石垣 ふかく 、 光陰 の
^
しめり 刻ん だ なめらか さ 、 今 も 掘り出さ れる 矢の根 石 など 、 東 羽 黒 に 追い詰め られ て 滅亡 し た 僧兵 ら の 辷り 下り 、 走り 上っ た 山路 も 、 峠 を 一つ 登れ ば 下 は 海 だ 。
噛み付く
(噛む.付く)
延べ語数:
1
0098
,50,55: 私 が 山中 の 峠 を 歩い て い た とき も 、 自転車 を 草 の 中 に 伏せ た 男 が 、 ひとり 弁当 を 食べ ながら 、 一 兵 まで 、 一 兵 まで … … と そんな こと を 云っ て い た が 、 傍 を 通る 私 に
^
咬み つき そう な 眼 を 向け た 。
踏み動く
(踏む.動く)
延べ語数:
1
0098
,370,4: 縄 なう 機械 の
^
踏み 動く 音 、 庭石 の 苔 の 間 を 流れる 雨 の 細流 。
去り来る
(去る.来る)
延べ語数:
1
0098
,3598,8: 駅 を 通る 貨物 が 来 て は
^
去り 来 て は 去っ て いく 。
戦い合う
(戦う.合う)
延べ語数:
1
0098
,3470,20: 戦争 に 敗け た 原因 の 一つ も たしかに 、 こんな 癖 が 結ぼれ あっ て 、 各 宗派 が
^
戦い 合っ た 結果 かも しれ ませ ん よ 。
乗り出る
(乗る.出る)
延べ語数:
1
0098
,3339,40: 今日 の 午後 から 農 会 の 人 たち と 釈迦堂 で あう こと に なっ て い た の が 、 それ が 先日 から 気 が すすま ず いや だっ た の も 、 よし 会お う と
^
乗り 出る 気 に も なっ たり し た 。
死に迫る
(死ぬ.迫る)
延べ語数:
1
0098
,3179,25: 僧兵 の 殺戮 し 合っ た 場所 は 、 あの あたり から 、 この あたり に かけ て で あろ う が 、 念念 刻刻
^
死に 迫る 泥中 の 思い に も 薄 雪 は こう し て 降っ て い た こと だろ う ——
縛り続く
(縛る.続く)
延べ語数:
1
0098
,2643,10: 眼 に 映る 山襞 が 胃 の 内部 に まで
^
縛り つづい て 来 て いる よう に 見える 、 ある 何 か の 紐帯 を 感じる 刻刻 の 呼吸 で 、 山波 の 襞 も 浸蝕 さ れ つつ ある よう に 痛ん で 来る 。
降り込む
(降る.込む)
延べ語数:
1
0098
,2621,14: 鮮やか な その 紅葉 の 中 に 日 が 射し たり 、 驟雨 が
^
降り こん だり する 間 も 、 葉 を 払い 落し た 柿 の 枝 に 実 が あかあか と 照り映え 、 稲 が その 下 で 米 に 変っ て いく 晩秋 。
響き通る
(響く.通る)
延べ語数:
1
0098
,2568,9: 紅葉 の 中 から 飛び立つ 雉子 の 空谷 に
^
ひびき 透る 羽音 。
刈り上る
(刈る.上る)
延べ語数:
1
0098
,2504,6: 「 あなた の 田 は まだ
^
刈り 上ら ない ん です か 。
煌き立つ
(煌く.立つ)
延べ語数:
1
0098
,1910,6: 他 の 一 人 は 眉目
^
きらめき 立っ た 才能 の 溢れ た 豊か な 青年 で これ は 助手 役 に 来 た らしい 。
拭き磨く
(拭く.磨く)
延べ語数:
1
0098
,1762,14: 出払っ て 誰 も 人 の い ない 家 の 中 に 、
^
拭き 磨か れ た 板の間 が 黒く 光っ て い て 、 そこ を 山羊 が こと こと 爪音 を 立て て 歩い て いる 。
めき返る
(めく.返る)
延べ語数:
1
0098
,14,31: その 背後 の 山 が 無言 の どよめき を 上げ 、 今にも 崩れ かかっ て 来 そう な 西日 の 底 で 、 幾つ も の 火 の 丸 が 狂
^
めき 返っ て いる 。
吐き流す
(吐く.流す)
延べ語数:
1
0098
,1396,16: 実に 美しい 姿 で 、 一ぷく の 煙草 を 美味 そう に 夜気 の 中 へ
^
吐き 流し て いる 若もの の 姿 も 見え た 。
呟き合う
(呟く.合う)
延べ語数:
1
0098
,1308,10: 草 の 中 に 跼 み 込み 、 何 か
^
呟き あっ て いる 二 人 もの が ある か と 思う と 、 汚 な らしい 笑顔 で 、 薄 黄色い 歯 を 出し て 外 っ 方 を 向く 。
吹き上る
(吹く.上る)
延べ語数:
1
0098
,1254,9: 無限 の 労働 力 は 、 遠く 死者 から
^
吹き のぼっ て 来 て いる 力 で 、 これ を 断ち切る と 、 みな 彼ら は 新しい 先祖 と なり 、 都会 工場 の 労働 者 に なる こと だろ う 。
研ぎ磨く
(研ぐ.磨く)
延べ語数:
1
0098
,1154,37: この 頭 の 良 さ は 、 小さな 米 粒 の 点 と 、 田 の 線 から なる 幾何 学 と を せ ず に は い られ ぬ 代代 の 習慣 により 、 自然 に
^
研ぎ 磨か れ て 来 て いる ため で あろ う 。
進み寄る
(進む.寄る)
延べ語数:
1
0095
,83,15: 彼 は 、 北側 の 壁 に かけ て ある 鏡 の 前 に
^
進み 寄っ た 。
図り得る
(図る.得る)
延べ語数:
1
0095
,2648,46: なお 博士 の 発表 に よれ ば 、 この 生理 電波 —— と 博士 は その 頭脳 使用 によって も 生ずる 電波 を そう 名付け て いる —— の 利用 こそ 、 かの 怪人 と われ ら 地球人 類 の 間 の 意志 疎通 を
^
図り 得る 純粋 通信 手段 だ と 信ずる という の で ある 。
握り込む
(握る.込む)
延べ語数:
1
0095
,2127,16: 早く も 彼女 の 手 に は 、 ピンク色 の 絹 の ハンカチーフ が 丸まっ て
^
握り こま れ て い た 。
泣き縋る
(泣く.縋る)
延べ語数:
1
0095
,2122,21: ドレゴ 記者 は 、 エミリー を 毎日 の よう に 慰問 に 来る が 、 来る たび に エミリー に
^
泣き 縋ら れ て ほとほと 閉口 の 形 だっ た 。
戻り得る
(戻る.得る)
延べ語数:
1
0091
,2296,45: 蜂 矢 十 六 は 、 それ は 多分 身体 に ある 特殊 の 振動 を 加える こと で は ない か と 思う と 道夫 に ちょっと 語っ た が 、 息 たえ た 雪子 の 死体 が 明らか に 三 次元 世界 へ
^
もどり え た こと 、 それ まで は 雪子 の 身体 に ふれ た もの は 気持 わるい 振動 を 感じ た こと から 思いあわせ て 、 それ は 本当 かも しれ ない 。
眠り込む
(眠る.込む)
延べ語数:
1
0089
,735,36: 恐ろし さ に 気がつか れ 、 その 上 に 、 ここ へ はいっ て から の 活動 の つかれ も 一時 に 出 て 来 て 、 八木 君 は い つ と も 知ら ず
^
睡り こん で しまっ た 。
解き切る
(解く.切る)
延べ語数:
1
0088
,825,4: まだ 何 か 、
^
解き 切っ て い ない 謎 が ある の か 。
進み入る
(進む.入る)
延べ語数:
1
0088
,573,16: 帆 村 は 、 再び 春部 を 抱える よう に し て 、 その 廊下 へ
^
進み 入っ た 。
響き来る
(響く.来る)
延べ語数:
1
0088
,525,4: と 、 内部 から
^
響き 来る 異様 な 音響 が 、 二 人 の 耳 を 突い た 。
急ぎ出す
(急ぐ.出す)
延べ語数:
1
0088
,382,8: 帆 村 は 急 に 先 を
^
急ぎ 出し た 。
揺り治す
(揺る.治す)
延べ語数:
1
0087
,620,27: 警部 は さっき から 退屈 げ に 煙草 を ふかし 続け て い た わけ で ある が 、 この とき 椅子 の 上 に 腰 を
^
揺り 直し て 、
看守る
(看る.守る)
延べ語数:
1
0087
,1763,22: 検事 が それ を 数え て いる 間 、 帆 村荘 六 は これ まで に ない 硬い 表情 で それ を
^
看 守っ て い た 。
笑い回る
(笑う.回る)
延べ語数:
1
0084
,810,5: そこで マートン たち は 、
^
笑い まわる 四 少年 を 再び 車 に 乗せ て 、 サムナー 博士 の 居る 本館 病院 へ と 移動 さ せ た の で あっ た 。
成り合う
(成る.合う)
延べ語数:
1
0084
,2622,7: われわれ は 皆 、 互いに 力 に
^
なり 合わ なけれ ば なり ませ ん 。
持ち戻る
(持つ.戻る)
延べ語数:
1
0084
,258,16: 河合 は 、 箱 自動車 の 方 へ とん で 帰っ て 、 救急 袋 を
^
持ち 戻っ た 。
回り切る
(回る.切る)
延べ語数:
1
0084
,2259,29: つまり 火星 は 地球 の 約 半分 の 遅い 速 さ で 廻っ て いる ので 、 二 倍 の 時間 を かけ ない と 一 日 分 を
^
廻り 切ら ない の だ 」
聞き成る
(聞く.成る)
延べ語数:
1
0083
,47,11: 尤も その 記者 は 、 倶楽部 で 仲間 から の 又
^
聴き なん だそ う な 。
買い治す
(買う.治す)
延べ語数:
1
0083
,209,9: 金 さえ ある なら 今 から 良い 脚 を
^
買い 直し て も いい の だ けれど 、 残念 ながら 珠子 と の 遊覧 の 旅 に すっかり 使い切っ て 、 実 を いえ ば 目下 金策 を あれ や これ や と 考慮 中 で ある わけ だ 。
叩き破る
(叩く.破る)
延べ語数:
1
0082
,555,41: 機械 人間 は 、 がっ ちゃ ん がっ ちゃんと 荒々しく 足ぶみ を し て みせ た が 、 その とき あい て いる 方 の 左手 を のばし た て 、 が ー ん と 制御 台 の パネル を
^
叩き やぶっ た 。
刺し殺す
(刺す.殺す)
延べ語数:
1
0082
,2472,17: と いっ て も 、 人間 と ちがう の だ から 、 絞め られ たり 、
^
刺し ころさ れ たり 、 頭 を 割ら れ たり し て いる の で は ない 。
泣き恨む
(泣く.恨む)
延べ語数:
1
0082
,118,41: それ は 、 死体 と なっ て 一度 土中 に うずめ られ た 人間 が 、 その後 に なっ て とつぜん 生きかえり 、 自分 で 棺桶 だけ は やぶり は し た ものの 、 重い 墓石 を もちあげ かね て 、
^
泣き うらん で いる よう な 、 それ は それ は いや な 声 だっ た 。
記し置く
(記す.置く)
延べ語数:
1
0081
,58,12: その とき の こと を 、 すこし ぬきだし て 、 次に
^
記し おく 。
忍び寄る
(忍ぶ.寄る)
延べ語数:
1
0081
,3671,11: 「 俺 たち は こっそり と 、 奴等 の 巣 に
^
しのび 寄っ て 行く ん だ 」
買い復す
(買う.復す)
延べ語数:
1
0081
,1918,16: 冷え冷え と し た 気候 が 、 少年 の 頭脳 の はたらき を 、 久しぶり に
^
かい ふくし た よう に 思わ れ た 。
削ぎ立つ
(削ぐ.立つ)
延べ語数:
1
0081
,1573,1: あの
^
そぎ たっ た よう な 崖 、 たおれ た 大 榕樹 、 うし ろ の 入道雲 の 群 。
成り回る
(成る.回る)
延べ語数:
1
0081
,1522,15: しかし その あと でも 、 モレロ は こわい 顔 を し て 、 が
^
なり まわっ て い た 。
勝ち誇る
(勝つ.誇る)
延べ語数:
1
0080
,814,6: 博士 の うし ろ に
^
勝ち ほこっ た 川内 警部 と 、 いよいよ むずかしい 顔 の 長戸 検事 が つい て いく 。
渡り着る
(渡る.着る)
延べ語数:
1
0080
,1356,10: 釜 は 、 綱 を 向う の はし まで
^
わたり きる と 、 こんど は 引き返し だ 。
渡り出す
(渡る.出す)
延べ語数:
1
0080
,1349,10: と 、 釜 は また そろそろ と 綱 を
^
わたり だし た 。
敷き直す
(敷く.直す)
延べ語数:
1
0080
,1018,4: そして 寝具 を ちゃんと
^
しき なおし た 。
買い直す
(買う.直す)
延べ語数:
1
0080
,1015,1: また
^
買い なおす と 、 三 十 円 ぐらい かかる 。
欠き破る
(欠く.破る)
延べ語数:
1
0079
,693,8: い つ その 猫 に 、 のど を
^
かき 破ら れる か 分ら ない ん だ 。
読み耽る
(読む.耽る)
延べ語数:
1
0075
,51,17: 「 は はあ 、 察 する ところ あなた は “ ベニス の 商人 ” の 物語 に
^
読み 耽け られ た ん だ な 。
漂い来る
(漂う.来る)
延べ語数:
1
0075
,255,32: すばらしく 鼻 の きく 袋 猫 々 の こと で ある から 、 辻 々 に 到れ ば 、 すなわち 鼻 を ひくひく さ せ て 、 今福 嬢 の 残香
^
漂い 来る 方向 を 、 嗅ぎ あて 、 その 方向 へ 驀 ら に すっとば し た の で あっ た 。
並び出す
(並ぶ.出す)
延べ語数:
1
0071
,2390,27: そう いっ て いる うち に 、 あと から 落ち て くる 「 光る 円筒 」 は 垣 みたい な もの の 一段 上 に 規則正しく
^
並び だし た 。
買い得る
(買う.得る)
延べ語数:
1
0071
,1958,18: これ が 地球 の 上 なら 、 磁気嵐 の せい で ある とか 、 デリンジャー 現象 だ と
^
かい える 種類 の 不調 だっ た が 、 こんな 宇宙 の 一角 で 、 そうした 原因 で こんな 不調 が 起る はず は なかっ た 。
し願う
(為る.願う)
延べ語数:
1
0070
,58,60: 「 彼 に 死 を 与える か 、 それとも 完全 に 約束 さ せる か の どっち か です が 、 果して 彼 が 完全 に 約束 を 守る よう な 男 か どう か —— おお 、 それ について 、 一体 、 かの 男 は 奥様 と どういう ご 関係 の 人物 で ある か 、 それ について お話
^
し 願い たい の です が … … 」
向き出す
(向く.出す)
延べ語数:
1
0070
,483,15: 帆 村 の 姿 も 蜂 葉 の 姿 も 、 光 の 中 に
^
むき だし で あっ た 。
付き倒す
(付く.倒す)
延べ語数:
1
0070
,231,7: そして 老 探偵 を その 場 へ
^
つき たおす と 自分 は 素早く ばたばた と 逃げ出し た 。
鳴り込む
(鳴る.込む)
延べ語数:
1
0068
,469,20: そこ に 七 十 三 に なる 私 の 老母 が 泣き崩れ 、 半 狂乱 に なり 、 呶
^
鳴り こん で くる 。
成り寝る
(成る.寝る)
延べ語数:
1
0068
,442,46: それで 私 は 大 暴れ 、 妻 の 唯一 の 財産 の 箪笥 を ひっくり返し 、 背広 を 着 、 オーバー を 纏い 、 外出 する 仕度 まで し た が 、 まだ 桂子 が 帰っ て こ ない ので 、 その 場 に 大の字 に
^
なり 寝 て しまう 。
制し合う
(制す.合う)
延べ語数:
1
0067
,311,25: とん だり 、 かけ たり 、 あるいは 、 「 帰り が くたびれる ぞ 」 など と 、 かしこ そう に お た がい を
^
制し あっ て 、 しばらく は 、 正常 歩 で 歩い たり し て 、 進ん で いっ た 。
漁り出す
(漁る.出す)
延べ語数:
1
0066
,37,19: セトナ 皇子 は 今 迄 の 勉強 に 輪 を かけ て 、 古文書 や 墓碑銘 を 熱心 に
^
漁り 出し た 。
耽り出す
(耽る.出す)
延べ語数:
1
0065
,96,30: 夫 の 死 を 忘れ 、 父 の 死 を 忘れ 、 喪服 を 着け た 夏 姫 と 黒 要 と は 何時 か 、 妖しい 愉し み に
^
耽り 出し た 。
指し出す
(指す.出す)
延べ語数:
1
0064
,48,60: ある 日 の 夕暮 、 京 の 町 を 歩い て いる と 、 ある 家 の 半 じ と み ( 小 窓 ) から 鼠鳴き を し て ( 浅草 の 六 区 や 玉の井 の 女 が 鼠鳴き し て 客 を よん だ が 、 これ は 古代 から の ならわし で ある ) 手 を
^
指し 出し て その 男 を よん だ 。
躙り潰す
(躙る.潰す)
延べ語数:
1
0063
,138,65: 光 遠 の 妹 は 、 恥しい と 見え て 、 袖 で 顔 を かくし て いる が 、 だんだん 退屈 し て 来 た と 見え 板の間 に 荒 づくり の 矢 竹 が 二 、 三 十 ちらばっ てる の を いじっ て い た が 、 それ を 板の間 に おしつける と 一 本 ずつ わら を にじる よう に 、
^
にじり つぶし て いる 。
差し殺す
(差す.殺す)
延べ語数:
1
0063
,134,9: 寄り 近づく 者 あら ば 、 この 女房 を
^
さし 殺す ぞ ) と 、 村人 達 に 宣言 し た の で ある 。
買い干す
(買う.干す)
延べ語数:
1
0063
,121,17: 船 の 連中 は 、 人 を 雇っ て 荷物 を 陸 に あげ 、 水 を
^
かい 乾し て 、 荷物 を 積ん で 、 動き出そ う として また 、 女 の 悪口 を いっ た 。
迷い出る
(迷う.出る)
延べ語数:
1
0062
,987,17: ズボン を 膝 まで ずり 下ろし た まま トイレ の 床 に 倒れ込ん だ その 場 に
^
迷い 出 た の が 、 折り 悪しく も ツツガムシ を 寄生 さ せ た ネズミ だ 。
選び抜く
(選ぶ.抜く)
延べ語数:
1
0062
,895,25: そうした 経緯 が あっ て CD の 開発 から コンピューター 事業 の マネージメント へ と 転じ た D 博士 は 、 開発 要員 として
^
選び 抜い た 連中 の 欲求 不満 を 商売 に する 道 を 選ん だ 。
死に成る
(死ぬ.成る)
延べ語数:
1
0062
,440,58: と ここ まで 書い て き て 海 より も 深く 反省 し た の だ が 、 ほら みろ 、 構成 を 決め ず に 書き 始める と 、 アラン ・ ケイ の 目 に 映っ た 東芝 の ダイナブック を テーマ と し た はず の 原稿 が 、 もう 東京ドーム における ビガロ の 突然
^
死に なっ て しまう でしょ う 。
漕ぎ返る
(漕ぐ.返る)
延べ語数:
1
0062
,3268,9: 家 の 近く まで 傘 を 片手 に
^
漕ぎ 返る と 、 ネコ 屋敷 の 軒下 に 別 の バアサン が 立っ て いる の が 見え た 。
足り得る
(足る.得る)
延べ語数:
1
0062
,2992,20: けれど そもそも 互い を 蹴 落とす べき ライバル を 抱え込ん で 、 果たして ACE は 一つ の 「 構想 」
^
足り うる の か 。
売り渋る
(売る.渋る)
延べ語数:
1
0062
,2910,6: アップル が マック の OS を
^
売り 渋っ て も 、 思いっきり 安く て 速けれ ば 、 これ で 何とか 勝負 に なる 。
引き写す
(引く.写す)
延べ語数:
1
0062
,2781,20: 使い方 の 流儀 は この ため に ばらばら と なり 、 ユーザー は 嘆き 、 出版 社 は マニュアル を
^
引き 写し た よう な 実用 書 で 儲け て き た 。
結び得る
(結ぶ.得る)
延べ語数:
1
0062
,2323,25: 企業 の 主張 で は なく 、 企業 その 物 が 生き残る 道 を 指向 し て 、 誰 も が 誰 と で も
^
結び うる 。
触り出す
(触る.出す)
延べ語数:
1
0062
,2134,7: 8 ビット の ベーシック ・ マシン から
^
触り だし て 、 この 野外 本 が で た ころ に は パーソナル コンピューター が 飯 の 種 に なら ない か と 、 オレ 自身 うろちょろ し て い た 時期 だ 。
捩り出す
(捩る.出す)
延べ語数:
1
0062
,2111,17: 出版 社 は 制作 費 を 抑えよ う として 外注 に 出し 、 そこ から 利益 を
^
捻り だそ う と 下請け の 親父 が コスト を 絞り上げる の だ から 当然 だ 。
汲み得る
(汲む.得る)
延べ語数:
1
0062
,1951,14: マッキントッシュ 上 の DTP は 日本語 の 組み 版 の 伝統 を うまく
^
汲み え て おら ず 、 それ が 大地 に 付け入る すき を 与え て いる と 書い た 。
通り行く
(通る.行く)
延べ語数:
1
0062
,1821,17: 「 やはり コンピューター 化 の 新しい 時代 に 入っ た の だ から 、 多少 これ まで
^
通り いか ない 点 は 我慢 し て もらわ ない と 」 「 もと が アメリカ 生まれ だ から 、 日本語 化 する と どうしても 問題 点 が 残り まし て 」 など と 鼻毛 を 抜き つつ そっくり 返っ て いれ ば 、 アメリカ 市場 を 抑え た 標準 の 勢い が そがれ て しまう 。
築き得る
(築く.得る)
延べ語数:
1
0062
,1607,24: せっかく 頭脳 を 持っ た 人間 が 寄り 集まり ながら 、 共通 の 言語 を 持っ て い なけれ ば 我々 は 社会 を
^
築き え ない 。
繕い治す
(繕う.治す)
延べ語数:
1
0062
,1416,39: ) の 効率 の 良 さ を 歴史 の タコ 壺 に こもっ て 楽しも う と する この 国 の 戦後 史 は 、 敗戦 が 生み出し た この パッチワーク を 時 の 流れ に 逆行 し て
^
繕い 直そ う と する 歴史 でも あっ た 。
張り繋ぐ
(張る.繋ぐ)
延べ語数:
1
0062
,1401,26: 人 の 心 は いずれ 、 遺伝子 の 規定 する 型紙 に そっ て 、 さまざま な 体験 を通じて 織りなさ れ た 小さな 布 を
^
張り 繋い で いっ た パッチワーク だろ う 。
騒ぎ捲る
(騒ぐ.捲る)
延べ語数:
1
0062
,1285,8: ここ の ところ ウイルス だ ウイルス だ と
^
騒ぎ まくっ て い た オレ は 、 ついに システム ・ ダウン し て 病院 に ほうり込ま れる 羽目 と なっ た 。
添い切る
(添う.切る)
延べ語数:
1
0062
,1036,4: こいつ に べったり と
^
添い 切っ て しまう と 「 何とか 主義 」 で も 唱え たく なっ て それ は それ で また 厄介 な こと に も なる が 、 世界 観 なし で は 我々 は 脳 の 配線 の 固まり きら ない 赤子 で ある 。
結び出す
(結ぶ.出す)
延べ語数:
1
0061
,149,26: 条件 を 整えれ ば 、 ダイヤル 式 の 黒 電話 を 繋い で い た 回線 が ファックス に 転用 さ れ 、 じきに コンピューター を
^
結び 出す 。
出し治す
(出す.治す)
延べ語数:
1
0060
,9632,8: 十 年 近く 前 の 本 を
^
出し 直す なら 、 その後 の 歩み を 補う べき だろ う 。
沿い得る
(沿う.得る)
延べ語数:
1
0060
,9494,8: マイクロソフト の 意向 に 一 〇 〇 パーセント
^
沿い うる 子会社 を 日本 に も 作る べき だ と する 社内 の 意見 に対して 、 西 へ の 共感 と 友情 は ゲイツ の 決断 を ためらわ せ 続け た 。
捧ぎ出す
(捧ぐ.出す)
延べ語数:
1
0060
,9058,12: アルト の 肉体 は 、 竹松 の 目 の 前 に
^
捧げ 出さ れ て い た 。
頼り得る
(頼る.得る)
延べ語数:
1
0060
,8477,6: 達成 す べき 課題 と
^
頼り うる ハード ウエア 資源 が 著しく バランス を 欠い た 中 で 、 マイクロソフト の 開発 作業 は 難航 を 極め た 。
差し挟む
(差す.挟む)
延べ語数:
1
0060
,8241,42: この きわめて 重い 役割 を 負っ た マシン の 開発 計画 を 、 マイクロソフト にとって の 恩人 の 一 人 で ある 日本電気 の 渡辺 和也 たち に 委ねる という 西 の 提案 に 、 ビル ・ ゲイツ は 異論 を
^
差し はさま なかっ た 。
学び直す
(学ぶ.直す)
延べ語数:
1
0060
,7547,27: 自分 自身 にとって も 多く の エレクトロニクス マニア にとって も 、 ここ で いったん マイクロ コンピューター の イメージ に リセット を かけ 、 一 から 冷静 に
^
学び なおし て みる 意義 は 大きい と 考え た 。
回し合う
(回す.合う)
延べ語数:
1
0060
,7285,40: 中学 で は 一 人 で 浮い て しまう こと の 多かっ た 松本 だ が 、 県下 から 早熟 で 頭 の めぐり の いい 生徒 を 集め た 前橋 高校 で は 、 酒 や 煙草 を
^
回し あい ながら 夜更け まで 話し込ん で い られる 友達 が でき た 。
育ち切る
(育つ.切る)
延べ語数:
1
0060
,5792,17: 日本 で は いまだ 、 パーソナル コンピューター は オフィス コンピューター の 市場 を 食い荒らす 敵 に
^
育ち きっ て は い なかっ た 。
知り会う
(知る.会う)
延べ語数:
1
0060
,4994,11: 目星 を 付け て い た 人物 や フェアー で
^
知り 会っ た 関係 者 を 訪ね 、 用意 し た 軍資金 を 使い切っ て 豪勢 な 旅 を 終え た 西 は 、 五月 に 日本 に 戻っ た 。
作り切る
(作る.切る)
延べ語数:
1
0060
,433,43: そして 半導体 メーカー に 、 新 製品 用 LSI の 設計 を 依頼 し 、 設計 が 終わっ て 原版 にあたる マスク が 作ら れる と 、 ともかく 想定 し た 個数 分 の LSI を 、 輪転 機 を 回す よう に
^
作り きっ て しまう の で ある 。
頼み得る
(頼む.得る)
延べ語数:
1
0060
,4201,9: と は いえ 、 渡辺 たち の マシン が
^
頼み うる 販売 ルート は 、 これ だけ で は あまりに も 細い 。
洗い直す
(洗う.直す)
延べ語数:
1
0060
,3375,28: 少年 たち の 熱中 ぶり に 手 を 焼い た CCC は 、 もともと 弱み を 残し て いる PDP — 10 の システム を 徹底的 に
^
洗い なおす ため に 、 逆 に 彼ら を 利用 する こと を 考え た 。
歌い込む
(歌う.込む)
延べ語数:
1
0060
,2309,31: この 運動 の 中 で 生まれ た 替え歌 の 中 に は 、 大型 コンピューター の 代名詞 的 存在 で ある IBM が 、 まさに 管理 ・ 支配 の シンボル として
^
歌い 込ま れ て いる 。
言い詰る
(言う.詰る)
延べ語数:
1
0059
,761,4: そして 暫 らく
^
言い 詰っ て い た が 、 やがて 思い切っ て 言い ましょ う と 、 置 注ぎ の 盃 を ぐっと 飲みほし た 。
来張る
(来る.張る)
延べ語数:
1
0059
,68,4: 「 こんど 店 へ
^
来 はっ たら 、 一 ぺん 一緒 に 寝 まひ ょな 」 と ぐんと 肩 を 押し ながら 赧 い 顔 も せ ず に 言っ た 。
吹き止む
(吹く.止む)
延べ語数:
1
0059
,41,4: 風 は なお
^
吹き やま ず 、 その 人 の 帰っ て 行く 十 町 の 道 の 寒 さ を 私 は 想っ た が 、 けれども 哀れ な その 老 訓導 に は なお 八 千 円 の 金 は あり 、 私 に は 五 千 円 も ない の か と 思え ば 、 貧乏 同志 形影 相 憐 むと は いう ものの 、 どちら が 形 か 影 か と 苦笑 さ れ た 。
余り遣る
(余る.遣る)
延べ語数:
1
0059
,343,4: 酒 も 煙草 も
^
余り やら ぬ と いう 。
帰りめく
(帰る.めく)
延べ語数:
1
0055
,517,28: 傘 を さし て とぼとぼ 夜更け の 雨 の 道 を 一 人 帰っ て 行く 冴子 の 姿 は 、 いかにも 大部屋 の 女優 の 稽古
^
帰り めい て い た 。
巻き殺す
(巻く.殺す)
延べ語数:
1
0053
,2604,5: 可憐 な 小鳥 を
^
巻き 殺し て しまう 蛇 の 残酷 な 快感 の 期待 に 小郷 は しびれ て い た の だ 。
入り張る
(入る.張る)
延べ語数:
1
0053
,239,11: 「 —— だいいち 、 鈴子 はん が 桔梗 屋 はん に
^
はいり はる たんび に 、 ぼんぼん 奥 の 間 で 、 そわそわ し て 、 赧 うなっ とい やす 言う こと どっ せ 」
振り離す
(振る.離す)
延べ語数:
1
0053
,1552,6: 弓子 は その 手 を
^
振り 離そ う と し た が 、 望月 は 執拗 に 離さ なかっ た 。
行き孕む
(行く.孕む)
延べ語数:
1
0047
,41,68: 「 梅本 はん とこ は 、 なん し 町会 長し や はる 位 だっ さかい 、 お金 は 馬 に 食わす ほど 持っ た はり ます し 、 何 も そんな 不自由 な 目 エ し や はらん と 、 どこ ぞ 田舎 で 家 買い な はっ たら 良 かり そう な もん でっ けど 、 責任 が ある いう て 、 一 ぺん も 家探し に
^
行き はらん と 、 あ ないし て ずっと あの 中 に 頑張っ て 、 町会 の こと し た はりま ん ね 。
写し得る
(写す.得る)
延べ語数:
1
0045
,91,47: 川端 康成 氏 の 「 十 六 歳 の 日記 」 は 作者 の 十 六 歳 の 時 の 筆 が 祖父 の 大阪 弁 を 写生 し て いる 腕 の たしか さ は さすが で あり 、 書き にくい 大阪 弁 を あれ だけ
^
写し 得 た こと によって この 作品 が 生かさ れ た と も いえる くらい で ある が 、 あの 大阪 弁 は 茨木 あたり の 大阪 弁 で ある 。
寝散る
(寝る.散る)
延べ語数:
1
0045
,6,7: 同時に 大阪 の 言葉 が どぎつく 、
^
ね ち こく 、 柄 が 悪く 、 下品 だ という こと も 、 周知 の 事実 で ある 。
押し計る
(押す.計る)
延べ語数:
1
0042
,283,36: 歴史 上 の 事実 を 挙げ て 、 現代 に 照応 さ せよ う と する 態度 や 、 こういう 例 が ある と いっ て 、 特殊 な 例 を 持ち出し て 、 全体 を
^
押し はかろ う と する 型 の 文章 や 演説 を 毛嫌い する 。
詰み上る
(詰む.上る)
延べ語数:
1
0041
,38,8: 考える と いう より も 、 最後 の
^
詰み 上っ た 時 の 図 型 が まず 直感 的 に 泛 び 、 そこ から 元 へ 戻っ て 行く の で ある 。
送り戻す
(送る.戻す)
延べ語数:
1
0039
,122,3: 振出 人 に
^
送り 戻し て 、 新しい 小切手 を 切っ て もらう の が また 面倒くさい 。
織り重る
(織る.重る)
延べ語数:
1
0037
,73,74: 当時 純粋 戯曲 という もの を 考え て い た 私 は 、 戯曲 は 純粋 に なれ ば なる ほど 形式 が 単純 に なり 、 簡素 に なり 、 お 能 は その 極致 だ という 結論 に 達し て い た が 、 しかし 、 純粋 小説 と は 純粋 に なれ ば なる ほど 形式 が 不純 に なり 、 複雑 に なり 、 構成 は 何 重 に も
^
織り 重っ て 遠近 法 は 無視 さ れ 、 登場 人物 と 作者 の 距離 は 、 映画 の カメラ アングル の よう に 動い て 、 眼 と 手 は 互いに 裏切り 、 一元 描写 や 造形 美術 的 な 秩序 から ますます 遠ざかる もの で ある と 考え て い た 。
飽き足る
(飽く.足る)
延べ語数:
1
0037
,188,30: フランス の よう に 多く の 古典 を 伝統 として 持っ て いる 国 で すら 、 つねに 古典 へ の 反逆 が 行わ れ 、 老大家 の オルソドックス に
^
飽き 足ら ぬ アヴァンギャルド 運動 から 二 百 一 人 目 の 新人 が 飛び出す の で は ある まい か 。
打ち巡る
(打つ.巡る)
延べ語数:
1
0035
,65,47: ロンパン が なくなっ た と 気がつい て 、 派出 看護 婦 が 近く の 医者 まで 貰い に 走っ て いる 間 、 一代 は 下腹 を かきむしる よう な 手つき を し ながら 、 唇 を 突き出し 、 ポロポロ 涙 を 流し て 、 の た
^
打ち 廻る の だ 。
擦り剥く
(擦る.剥く)
延べ語数:
1
0034
,128,4: 手 と 膝頭 を
^
擦り 剥い た だけ でし た が 、 私 は 手ぶら で 帰っ て も 浜子 に 折檻 さ れ ない 口実 が でき た と 思っ た の でしょ う 、 通りかかっ た 人 が 抱き 起し て も 、 死ん だ よう に なっ て い まし た 。
罵り合う
(罵る.合う)
延べ語数:
1
0030
,92,15: この 夫婦 は 既に 述べ た とおり 、 手荒 な こと は もちろん 、 口汚く
^
罵り 合っ た 事 さえ ない すこぶる おとなしい 一 組 で は ある が 、 しかし 、 それだけ また 一触即発 の 危険 に おののい て いる ところ も あっ た 。
悩み患う
(悩む.患う)
延べ語数:
1
0030
,29,6: それ こそ 「 心 に は
^
悩み わずらう 」 事 の 多い ゆえ に 、 「 お もて に は 快楽 」 を よそわ ざる を 得 ない 、 と でも 言お う か 。
撃ち砕く
(撃つ.砕く)
延べ語数:
1
0027
,591,12: 案外 と も 、 意外と も 、 自分 に は 霹靂 に
^
撃ち くだか れ た 思い でし た 。
欺き通す
(欺く.通す)
延べ語数:
1
0027
,451,45: 学校 は 欠席 する し 、 学科 の 勉強 も 、 すこし も し なかっ た のに 、 それでも 、 妙 に 試験 の 答案 に 要領 の いい ところ が ある よう で 、 どうやら それ まで は 、 故郷 の 肉親 を
^
あざむき 通し て 来 た の です が 、 しかし 、 もう そろそろ 、 出席 日数 の 不足 など 、 学校 の ほう から 内密 に 故郷 の 父 へ 報告 が 行っ て いる らしく 、 父 の 代理 として 長兄 が 、 いかめしい 文章 の 長い 手紙 を 、 自分 に 寄こす よう に なっ て い た の でし た 。
嘆き合う
(嘆く.合う)
延べ語数:
1
0027
,195,17: 演説 会 ほど 面白く ない もの は ない 、 と 帰る 途 々 、 下男 たち が
^
嘆き 合っ て い た の です 。
成り急ぐ
(成る.急ぐ)
延べ語数:
1
0027
,1639,135: それから 三 年 と 少し 経ち 、 自分 は その間 に その テツ という 老 女中 に 数 度 へん な 犯さ れ 方 を し て 、 時たま 夫婦 喧嘩 みたい な 事 を はじめ 、 胸 の 病気 の ほう は 一進一退 、 痩せ たり ふとっ たり 、 血痰 が 出 たり 、 きのう 、 テツ に カルモチン を 買っ て おい で 、 と 言っ て 、 村 の 薬屋 に お 使い に やっ たら 、 いつも の 箱 と 違う 形 の 箱 の カルモチン を 買っ て 来 て 、 べつに 自分 も 気 に とめ ず 、 寝る 前 に 十 錠 の ん で も 一向に 眠く なら ない ので 、 おかしい な と 思っ て いる うち に 、 おなか の 具合 が へん に
^
なり 急い で 便所 へ 行っ たら 猛烈 な 下痢 で 、 しかも 、 それから 引続き 三 度 も 便所 に かよっ た の でし た 。
問い正す
(問う.正す)
延べ語数:
1
0027
,1456,13: と 疑惑 は 疑惑 を 生み 、 さりとて 思い切っ て それ を
^
問い 正す 勇気 も 無く 、 れい の 不安 と 恐怖 に のたうち 廻る 思い で 、 ただ 焼酎 を 飲ん で 酔っ て は 、 わずか に 卑屈 な 誘導 訊問 みたい な もの を おっかなびっくり 試み 、 内心 おろかしく 一喜一憂 し 、 うわべ は 、 やたら に お 道化 て 、 そうして 、 それから 、 ヨシ子 に いまわしい 地獄 の 愛撫 を 加え 、 泥 の よう に 眠りこける の でし た 。
洗い合う
(洗う.合う)
延べ語数:
1
0024
,38,29: 私 は いまいましい 気持 で 、 彼 の うし ろ について 外 へ 出 て 井戸端 に 行き 、 かわるがわる 無言 で ポンプ を 押し て 手 を
^
洗い 合っ た 。
刈り治す
(刈る.治す)
延べ語数:
1
0022
,39,12: 私 の 刈っ た 草 など は 後 から また 彼等 が
^
刈り 直さ なけれ ば いけ なかっ た らしい の で ある 。
せき切る
(せく.切る)
延べ語数:
1
0021
,229,5: その 時 、 いき
^
せき 切っ て 、 ひどく 見 す ぼ らしい 身なり の 女 が 出産 とどけ を 持っ て 彼 の 窓口 に 現われる 。
打ち耕す
(打つ.耕す)
延べ語数:
1
0021
,217,60: 老母 妻子 の 笑顔 を 思え ば 、 買い出し の お 芋 六 貫 も 重く は 無く 、 畑 仕事 、 水 汲み 、 薪割り 、 絵本 の 朗読 、 子供 の 馬 、 積木 の 相手 、 アン ヨ は 上手 、 つつましき ながら も 家庭 は 常に 春 の 如く 、 かなり 広い 庭 は 、 ことごとく
^
打ち たがやさ れ て 畑 に なっ て は いる が 、 この 主人 、 ただ の 興 覚め の 実利 主義 者 とかいう もの と は 事 ちがい 、 畑 の ぐるり に 四季 の 草花 や 樹 の 花 を 品 よく 咲かせ 、 庭 の 隅 の 鶏舎 の 白色 レグホン が 、 卵 を 産む 度 に 家中 に 歓声 が 挙り 、 書きたて たら きり の 無い ほど 、 つまり 、 幸福 な 家庭 な ん だ 。
舞い飛ぶ
(舞う.飛ぶ)
延べ語数:
1
0019
,167,53: 僕 は 、 いまいましい やら 、 不安 な やら 、 悲しい やら 、 外套 の ポケット から 吸いかけ の 煙草 を さぐり 出し 、 寒 さ に かじかん だ れい の 問題 の 細長い 指先 で つまん で 、 ライタア の 火 を つけ 、 窓 外 の 闇 の 中 に
^
舞い 飛ぶ 雪片 を 見 て い まし た 。
燥ぎ出す
(燥ぐ.出す)
延べ語数:
1
0014
,39,47: 他 の 生徒 たち は 皆 、 雨 の 中 を 家 へ 帰っ て 行き まし て 、 教室 に は 、 私 と 奥さん と 二 人 きり に なり 、 そう する と 、 奥さん は 急 に 人 が 変っ た みたい に
^
はしゃぎ 出し て 、 きょう は 主人 は 隣村 へ 用 たし に 行っ て まだ 帰ら ず 、 雨 も 降る し 淋しい から 、 あなた と 遊ぼ う と 思っ て 、 それ だ から 居 残り を 言いつけ た の です 、 悪く 思わ ない で 下さい 、 坊ちゃん 、 かくれんぼ う でも し ましょ う か 、 と 言う の です 。
笑い狂う
(笑う.狂う)
延べ語数:
1
0003
,493,2: いつも あんなに
^
笑い 狂っ て いる くせ に 、 マア 坊 も 、 本当は 人一倍 さびし がり の 子 な の かも 知れ ない 。
寝ぼる
(寝る.ぼる)
延べ語数:
1
0003
,3166,0:
^
寝 ぼ すけ さ ん 。
挿し治す
(挿す.治す)
延べ語数:
1
0003
,2585,23: 」 と 君 は 受取り 、 無 雑作 に 花 を 挿し て 、 「 これ は 後で 、 竹 さん に でも
^
挿し 直し て いただく ん だ な 。
張り降る
(張る.降る)
延べ語数:
1
0002
,854,5: シュウマイ あり ます 、 と
^
貼り ふ だしろ よ 」
泣き騒ぐ
(泣く.騒ぐ)
延べ語数:
1
0002
,742,7: さっき あんなに 、 狂っ た みたい に
^
泣き 騒い だ の も 、 畑 仕事 の 疲れ と 、 悲しみ が ごっちゃ に なっ て 、 何もかも 、 うらめしく 、 いや に なっ た から な の だ 。
死に治す
(死ぬ.治す)
延べ語数:
1
0002
,626,38: だけど 、 あれ は 四季咲き だ から 、 薔薇 の 好き な ひと は 、 春 に 死ん で 、 夏 に 死ん で 、 秋 に 死ん で 、 冬 に 死ん で 、 四 度 も
^
死に 直さ なけれ ば いけ ない の ?
注ぎ足す
(注ぐ.足す)
延べ語数:
1
0002
,2266,28: 上原 さん は 、 私 の コップ に お 酒 を なみなみと いっぱい 注い で くれ て 、 それから ご 自分 の コップ に も お 酒 を
^
注ぎ 足し て 、
育ちゆく
(育つ.ゆく)
延べ語数:
1
0002
,1071,0:
^
育ち ゆく らし
有りう
(有る.う)
延べ語数:
1
1076
,38,41: どの 辺 に はじめて 上陸 し た か について は 、 いろいろ な 説 が 成り立ち 得る が 、 日向 の 高千穂 に 天 から 降り た という こと を 承認 すれ ば 問題 に なら ぬ けれども 、 それ が
^
あり 得 べから ざる こと と すれ ば 、 やはり 日向 など で 船 を 仕立て て 北上 し た こと が 想像 さ れる 。
熱しる
(熱す.る)
延べ語数:
1
1073
,1116,13: はなし 好き で 、 文学 の こと に なる と 、 すぐ
^
熱し る が 、 より 以上 、 夢中 に なる の は 、 時 憤 で あっ た 。
残りく
(残る.く)
延べ語数:
1
1004
,49,2: 苗代 の
^
のこり く づして 苗 束 を つくり 急げ り 日 の 暮れ ぬ と に
喘ぎく
(喘ぐ.く)
延べ語数:
1
1000
,608,12: 時 平が 重く て 美しい 肩 の 荷物 を 持て扱い ながら 、
^
喘ぎ く 車 の 際 まで 辿り 着く と 、 雑色 や 舎人 たち が 手 にく かざす 松明 の 火 の ゆらめく 中 で 定国 や 菅根 や その他 の 人々 が 力 を 添え 、 両側 から 掬い 上げる よう に し て 辛うじて その 嵩張る もの を 車 へ 入れ た 。
思いく
(思う.く)
延べ語数:
1
1000
,163,6: … … … そんな こと を
^
思い く 、 女 の 匂 が まだ こまやか に 立ち 籠 め て いる 暗がり の 中 に 佗 びしい 雨 の 音 を 聞き ながら 、 彼 は 夜もすがら まんじりと も せ ず に い た が 、 次第に 明け方 が 近く なっ て 来 、 彼方 此方 で ガヤ く 人声 が し 始める と 、 矢 張 きまり が 悪く なっ て コソ く 逃げ出し て しまっ た の で あっ た 。
繰りく
(繰る.く)
延べ語数:
1
0808
,431,67: しかし 、 ダイナマイト で は なかっ た から 、 同じ よう に 感じ は し た が 、 手 も 足 も バラバラ に なら ず にく ッ つい て い た し 、 く ッ つい て い た から 、 中空 の 四方 に とびちる 手足 に ひきずら れ て 、 アネサ の 胴体 は 、 二 十 六 貫 の もの を そ ッ
^
くり く ッ つけ た まま 、 あッ け なく 、 五 六 間 ケシ とん で い た の で ある 。
ゑみく
(ゑむ.く)
延べ語数:
1
0617
,634,4: うち 食む に 、
^
ゑみ く づほるるかなや 。
乗りる
(乗る.る)
延べ語数:
1
0505
,262,6: 栄蔵 は 、 汽車 を
^
乗り る と すぐ から 、 うっかり 傍 見 も 出来 ない 様 な 、 気ぜわしい 、 塵 っぽい 気持 に なっ た 。
屈しる
(屈す.る)
延べ語数:
1
0160
,49,7: 精神 を 低く 屈し させ られれ ば
^
屈し る ほど 、 その 息づき の せわし さ が 自覚 さ れる 三 分の 魂 を もっ て 、 自身 の うち に 疼く 内部 反抗 を 自覚 し た 。
整理番号
作家名
作品名
初出
URL (青空文庫)
0001
太宰 治
朝
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1562.html
0002
太宰 治
斜陽
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1565.html
0003
太宰 治
パンドラの匣
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1566.html
0004
太宰 治
十五年間
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1570.html
0005
太宰 治
わが半生を語る
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1601.html
0006
太宰 治
小志
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1602.html
0007
太宰 治
かくめい
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1603.html
0008
太宰 治
小説の面白さ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1604.html
0009
太宰 治
徒党について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card1605.html
0010
太宰 治
美男子と煙草
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card241.html
0011
太宰 治
眉山
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card243.html
0012
太宰 治
チャンス
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card244.html
0013
太宰 治
父
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card245.html
0014
太宰 治
男女同権
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card250.html
0015
太宰 治
グッド・バイ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card258.html
0016
太宰 治
母
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card261.html
0017
太宰 治
薄明
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card263.html
0018
太宰 治
犯人
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card265.html
0019
太宰 治
女類
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card274.html
0020
太宰 治
貨幣
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card276.html
0021
太宰 治
家庭の幸福
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card282.html
0022
太宰 治
苦悩の年鑑
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card288.html
0023
太宰 治
饗応夫人
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card291.html
0024
太宰 治
女神
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card293.html
0025
太宰 治
メリイクリスマス
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card295.html
0026
太宰 治
未帰還の友に
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card297.html
0027
太宰 治
人間失格
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card301.html
0028
太宰 治
庭
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card302.html
0029
太宰 治
おさん
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card305.html
0030
太宰 治
桜桃
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card308.html
0031
太宰 治
親という二字
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card309.html
0032
太宰 治
フォスフォレッスセンス
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card310.html
0033
太宰 治
酒の追憶
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000035/card318.html
0034
織田 作之助
アド・バルーン
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card42688.html
0035
織田 作之助
競馬
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card452.html
0036
織田 作之助
四月馬鹿
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46168.html
0037
織田 作之助
可能性の文学
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46170.html
0038
織田 作之助
昨日・今日・明日
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46299.html
0039
織田 作之助
鬼
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46300.html
0040
織田 作之助
髪
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46301.html
0041
織田 作之助
郷愁
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46302.html
0042
織田 作之助
神経
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46304.html
0043
織田 作之助
中毒
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46305.html
0044
織田 作之助
妖婦
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46307.html
0045
織田 作之助
大阪の可能性
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46351.html
0046
織田 作之助
終戦前後
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46352.html
0047
織田 作之助
起ち上る大阪 : ――戦災余話
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46353.html
0048
織田 作之助
武田麟太郎追悼
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46354.html
0049
織田 作之助
土足のままの文学
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46356.html
0050
織田 作之助
文学的饒舌
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46357.html
0051
織田 作之助
猫と杓子について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46358.html
0052
織田 作之助
私の文学
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card46362.html
0053
織田 作之助
それでも私は行く
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47287.html
0054
織田 作之助
夜光虫
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47288.html
0055
織田 作之助
夜の構図
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47289.html
0056
織田 作之助
好奇心
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47833.html
0057
織田 作之助
実感
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47835.html
0058
織田 作之助
薬局
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card47842.html
0059
織田 作之助
世相
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000040/card737.html
0060
富田 倫生
パソコン創世記
1985
http://www.aozora.gr.jp/cards/000055/card365.html
0061
富田 倫生
短く語る『本の未来』
1997
http://www.aozora.gr.jp/cards/000055/card550.html
0062
富田 倫生
青空のリスタート
1990
http://www.aozora.gr.jp/cards/000055/card698.html
0063
菊池 寛
大力物語
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card50447.html
0064
菊池 寛
女強盗
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000083/card50449.html
0065
中島 敦
妖氛録
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/card56243.html
0066
中島 敦
セトナ皇子(仮題)
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/000119/card56244.html
0067
新美 南吉
嘘
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000121/card639.html
0068
田中 英光
野狐
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000126/card1663.html
0069
海野 十三
三十年後の東京
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card1227.html
0070
海野 十三
断層顔
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2616.html
0071
海野 十三
三十年後の世界
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2617.html
0072
海野 十三 丘 丘十郎
雪魔
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2685.html
0073
海野 十三
骸骨館
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2686.html
0074
海野 十三
奇賊は支払う : 烏啼天駆シリーズ・1
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2711.html
0075
海野 十三
心臓盗難 : 烏啼天駆シリーズ・2
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2712.html
0076
海野 十三
奇賊悲願 : 烏啼天駆シリーズ・3
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2713.html
0077
海野 十三
暗号の役割 : 烏啼天駆シリーズ・4
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2714.html
0078
海野 十三
すり替え怪画 : 烏啼天駆シリーズ・5
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2715.html
0079
海野 十三
ふしぎ国探検
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2716.html
0080
海野 十三
金属人間
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2717.html
0081
海野 十三
恐竜島
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2718.html
0082
海野 十三
超人間X号
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card2719.html
0083
海野 十三
大脳手術
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3048.html
0084
海野 十三
火星探険
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3049.html
0085
海野 十三
洪水大陸を呑む
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3050.html
0086
海野 十三
密林荘事件
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3051.html
0087
海野 十三
地獄の使者
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3052.html
0088
海野 十三
千早館の迷路
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3053.html
0089
海野 十三
時計屋敷の秘密
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3054.html
0090
海野 十三
宇宙の迷子
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3354.html
0091
海野 十三
四次元漂流
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card3358.html
0092
海野 十三 佐野 昌一
虫喰い算大会
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card43533.html
0093
海野 十三
最小人間の怪 : ――人類のあとを継ぐもの――
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card43632.html
0094
海野 十三
恐竜艇の冒険
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card874.html
0095
海野 十三 丘 丘十郎
地球発狂事件
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card875.html
0096
海野 十三
透明猫
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card879.html
0097
海野 十三
予報省告示
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000160/card881.html
0098
横光 利一
夜の靴 : ――木人夜穿靴去、石女暁冠帽帰(指月禅師)
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000168/card3511.html
0099
三木 清
親鸞
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000218/card46946.html
0100
伊丹 万作
わが妻の記
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/card43638.html
0101
伊丹 万作
政治に関する随想
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/card43872.html
0102
伊丹 万作
戦争責任者の問題
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000231/card43873.html
0103
国枝 史郎
怪しの者
1970
http://www.aozora.gr.jp/cards/000255/card43566.html
0104
戸坂 潤
獄中通信
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000281/card55292.html
0105
林 芙美子
河沙魚
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000291/card1817.html
0106
林 芙美子
ふしぎな岩
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000291/card56871.html
0107
原 民喜
うぐいす
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000293/card43538.html
0108
原 民喜
二つの頭
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000293/card43539.html
0109
原 民喜
夏の花
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000293/card4680.html
0110
松濤 明
一つのエチケット
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000307/card43681.html
0111
松濤 明
槍ガ岳 : (北鎌尾根)
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000307/card56896.html
0112
宮本 百合子
千世子
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15945.html
0113
宮本 百合子
千世子(二)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15946.html
0114
宮本 百合子
千世子(三)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15947.html
0115
宮本 百合子
無題
1986
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15952.html
0116
宮本 百合子
美しく豊な生活へ
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15980.html
0117
宮本 百合子
「播州平野」創作メモ
1986
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15981.html
0118
宮本 百合子
「風知草」創作メモ
1986
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15982.html
0119
宮本 百合子
生きるための恋愛
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15983.html
0120
宮本 百合子
選評
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15984.html
0121
宮本 百合子
“生れた権利”をうばうな : ――寿産院事件について――
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15985.html
0122
宮本 百合子
私は何を読むか
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15986.html
0123
宮本 百合子
これでは囚人扱い
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15987.html
0124
宮本 百合子
平和を保つため
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15988.html
0125
宮本 百合子
東宝争議について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15989.html
0126
宮本 百合子
心から送る拍手
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15990.html
0127
宮本 百合子
山崎富栄の日記をめぐって
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15991.html
0128
宮本 百合子
批評は解放の組織者である
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15992.html
0129
宮本 百合子
泉山問題について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15993.html
0130
宮本 百合子
三つのばあい・未亡人はどう生きたらいいか
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15994.html
0131
宮本 百合子
「道標」創作メモ
1986
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15995.html
0132
宮本 百合子
「広場」について
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15996.html
0133
宮本 百合子
はしがき(『十二年の手紙』その一)
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15997.html
0134
宮本 百合子
気になったこと
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15998.html
0135
宮本 百合子
戦争・平和・曲学阿世
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card15999.html
0136
宮本 百合子
東大での話の原稿 : 一九五〇・十二月八日
1986
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card16000.html
0137
宮本 百合子
だるまや百貨店
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card1985.html
0138
宮本 百合子
刻々
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card1986.html
0139
宮本 百合子
その年
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2000.html
0140
宮本 百合子
二つの庭
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2011.html
0141
宮本 百合子
道標
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2012.html
0142
宮本 百合子
風知草
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2014.html
0143
宮本 百合子
「揚子江」
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2786.html
0144
宮本 百合子
マクシム・ゴーリキイの伝記 : 幼年時代・少年時代・青年時代
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2879.html
0145
宮本 百合子
バルザックについてのノート
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2924.html
0146
宮本 百合子
ベリンスキーの眼力
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2925.html
0147
宮本 百合子
あられ笹
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2926.html
0148
宮本 百合子
新日本文学の端緒
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2954.html
0149
宮本 百合子
よもの眺め
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2955.html
0150
宮本 百合子
歌声よ、おこれ : 新日本文学会の由来
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2956.html
0151
宮本 百合子
生活においての統一
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2957.html
0152
宮本 百合子
「どう考えるか」に就て
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2958.html
0153
宮本 百合子
婦人の創造力
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2959.html
0154
宮本 百合子
今日の生命
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2960.html
0155
宮本 百合子
春桃
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2961.html
0156
宮本 百合子
民主戦線と文学者
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2962.html
0157
宮本 百合子
新世界の富
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2963.html
0158
宮本 百合子
ある回想から
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2964.html
0159
宮本 百合子
ゴルバートフ「降伏なき民」
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2965.html
0160
宮本 百合子
現代の主題
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2966.html
0161
宮本 百合子
俳優生活について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2967.html
0162
宮本 百合子
明日咲く花
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2968.html
0163
宮本 百合子
誰のために : インテリゲンツィアと民主主義の課題
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2969.html
0164
宮本 百合子
作家の経験
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2970.html
0165
宮本 百合子
商売は道によってかしこし
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2971.html
0166
宮本 百合子
明日の知性
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2972.html
0167
宮本 百合子
婦人の生活と文学
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2973.html
0168
宮本 百合子
政治と作家の現実
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2974.html
0169
宮本 百合子
小説と現実 : 小沢清の「軍服」について
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2975.html
0170
宮本 百合子
女性の歴史 : 文学にそって
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2976.html
0171
宮本 百合子
一九四六年の文壇 : 新日本文学会における一般報告
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2977.html
0172
宮本 百合子
ディフォーメイションへの疑問
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2978.html
0173
宮本 百合子
作品と生活のこと
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2979.html
0174
宮本 百合子
プロレタリア文学の存在
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2980.html
0175
宮本 百合子
第一回日本アンデパンダン展批評
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2981.html
0176
宮本 百合子
一九四七・八年の文壇 : 文学における昨年と今年
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2982.html
0177
宮本 百合子
真夏の夜の夢
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2983.html
0178
宮本 百合子
復活
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2984.html
0179
宮本 百合子
デスデモーナのハンカチーフ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2985.html
0180
宮本 百合子
新しい文学の誕生 : 若い人に贈る
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2986.html
0181
宮本 百合子
両輪 : 創造と評論活動の問題
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2987.html
0182
宮本 百合子
“慰みの文学”
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2988.html
0183
宮本 百合子
自我の足かせ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2989.html
0184
宮本 百合子
生きつつある自意識
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2990.html
0185
宮本 百合子
世紀の「分別」
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2991.html
0186
宮本 百合子
巌の花 : 宮本顕治の文芸評論について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2992.html
0187
宮本 百合子
戦争と婦人作家
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2993.html
0188
宮本 百合子
ワンダ・ワシレーフスカヤ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2994.html
0189
宮本 百合子
三年たった今日 : 日本の文化のまもり
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2995.html
0190
宮本 百合子
『労働戦線』小説選後評
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2996.html
0191
宮本 百合子
なぜ、それはそうであったか : 歴史・伝記について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2997.html
0192
宮本 百合子
平和運動と文学者 : 一九四八年十二月二十五日、新日本文学会主催「文芸講演会」における講演
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2998.html
0193
宮本 百合子
小林多喜二の今日における意義
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card2999.html
0194
宮本 百合子
討論に即しての感想 : 新日本文学会第四回大会最終日に
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3000.html
0195
宮本 百合子
事実にたって : 一月六日アカハタ「火ばな」の投書について
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3001.html
0196
宮本 百合子
河上氏に答える
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3002.html
0197
宮本 百合子
その柵は必要か
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3004.html
0198
宮本 百合子
文学について
1967
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3005.html
0199
宮本 百合子
作家は戦争挑発とたたかう
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3006.html
0200
宮本 百合子
脈々として
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3007.html
0201
宮本 百合子
「ヒロシマ」と「アダノの鐘」について
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3008.html
0202
宮本 百合子
壺井栄作品集『暦』解説
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3009.html
0203
宮本 百合子
鉛筆の詩人へ
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3010.html
0204
宮本 百合子
孫悟空の雲 : 『近代文学』十月号平野謙氏の評論について
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3011.html
0205
宮本 百合子
五〇年代の文学とそこにある問題
1979
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3012.html
0206
宮本 百合子
文学と生活
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3013.html
0207
宮本 百合子
彼女たち・そしてわたしたち : ロマン・ロランの女性
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3014.html
0208
宮本 百合子
病菌とたたかう人々
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3015.html
0209
宮本 百合子
五月のことば
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3016.html
0210
宮本 百合子
現代文学の広場 : 創作方法のこと・そのほか
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3017.html
0211
宮本 百合子
心に疼く欲求がある
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3018.html
0212
宮本 百合子
しかし昔にはかえらない
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3019.html
0213
宮本 百合子
傷だらけの足 : ふたたび純潔について
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3020.html
0214
宮本 百合子
日本の青春
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3021.html
0215
宮本 百合子
「下じき」の問題 : こんにちの文学への疑い
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3022.html
0216
宮本 百合子
人間性・政治・文学(1) : いかに生きるかの問題
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3023.html
0217
宮本 百合子
『健康会議』創作選評
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3024.html
0218
宮本 百合子
歌集『仰日』の著者に
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3025.html
0219
宮本 百合子
ことの真実
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3026.html
0220
宮本 百合子
「道標」を書き終えて
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3027.html
0221
宮本 百合子
婦人作家
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3028.html
0222
宮本 百合子
一九三七年十二月二十七日の警保局図書課のジャーナリストとの懇談会の結果
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3173.html
0223
宮本 百合子
女の手帖
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3246.html
0224
宮本 百合子
婦人民主クラブ趣意書
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3247.html
0225
宮本 百合子
幸福について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3248.html
0226
宮本 百合子
人間の道義
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3249.html
0227
宮本 百合子
合図の旗
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3250.html
0228
宮本 百合子
幸福のために
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3251.html
0229
宮本 百合子
婦人の一票
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3252.html
0230
宮本 百合子
幸福の建設
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3253.html
0231
宮本 百合子
私たちの建設
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3254.html
0232
宮本 百合子
再刊の言葉
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3255.html
0233
宮本 百合子
春遠し
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3256.html
0234
宮本 百合子
新しい躾
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3257.html
0235
宮本 百合子
メーデーに歌う
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3258.html
0236
宮本 百合子
われらの小さな“婦人民主”
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3259.html
0237
宮本 百合子
三つの民主主義 : 婦人民主クラブの立場に就て
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3260.html
0238
宮本 百合子
自然に学べ
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3261.html
0239
宮本 百合子
貞操について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3262.html
0240
宮本 百合子
「女らしさ」とは
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3263.html
0241
宮本 百合子
世界の寡婦
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3264.html
0242
宮本 百合子
カール・マルクスとその夫人
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3265.html
0243
宮本 百合子
国際民婦連へのメッセージ : 「女性を守る会」から
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3266.html
0244
宮本 百合子
今度の選挙と婦人
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3267.html
0245
宮本 百合子
自覚について
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3268.html
0246
宮本 百合子
メーデーと婦人の生活
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3269.html
0247
宮本 百合子
人生を愛しましょう
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3270.html
0248
宮本 百合子
明日をつくる力
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3271.html
0249
宮本 百合子
衣服と婦人の生活 : 誰がために
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3272.html
0250
宮本 百合子
人間の結婚 : 結婚のモラル
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3273.html
0251
宮本 百合子
婦人大会にお集りの皆様へ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3274.html
0252
宮本 百合子
ほうき一本
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3275.html
0253
宮本 百合子
今年こそは
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3276.html
0254
宮本 百合子
砂糖・健忘症
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3277.html
0255
宮本 百合子
離婚について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3278.html
0256
宮本 百合子
新しい卒業生の皆さんへ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3279.html
0257
宮本 百合子
正義の花の環 : 一九四八年のメーデー
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3280.html
0258
宮本 百合子
わたしたちは平和を手離さない
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3281.html
0259
宮本 百合子
主婦と新聞
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3282.html
0260
宮本 百合子
妻の道義
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3283.html
0261
宮本 百合子
民法と道義上の責任
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3284.html
0262
宮本 百合子
今年のことば
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3285.html
0263
宮本 百合子
未亡人への返事 : 未亡人はどう生きればよいか
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3286.html
0264
宮本 百合子
求め得られる幸福 : 今こそ婦人の統一を
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3287.html
0265
宮本 百合子
その願いを現実に : 燁子さんへの返事として
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3288.html
0266
宮本 百合子
私の書きたい女性
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3289.html
0267
宮本 百合子
わたしたちには選ぶ権利がある
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3290.html
0268
宮本 百合子
権力の悲劇
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3291.html
0269
宮本 百合子
人間イヴの誕生
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3292.html
0270
宮本 百合子
新しいアジアのために : アジア婦人大会によせて
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3293.html
0271
宮本 百合子
宋慶齢への手紙
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3294.html
0272
宮本 百合子
この三つのことば : わたしたちは・平和を・欲している
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3295.html
0273
宮本 百合子
国際婦人デーへのメッセージ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3296.html
0274
宮本 百合子
親子いっしょに
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3297.html
0275
宮本 百合子
願いは一つにまとめて : 平和のために、原子兵器の禁止を
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3298.html
0276
宮本 百合子
戦争はわたしたちからすべてを奪う
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3299.html
0277
宮本 百合子
若い人たちの意志
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3300.html
0278
宮本 百合子
生きるための協力者 : その人々の人生にあるもの
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3301.html
0279
宮本 百合子
婦人デーとひな祭
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3303.html
0280
宮本 百合子
明日を創る : 婦人民主クラブ発起人のことば
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3305.html
0281
宮本 百合子
明日への新聞
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3429.html
0282
宮本 百合子
その源
1980
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3430.html
0283
宮本 百合子
みのりを豊かに
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3431.html
0284
宮本 百合子
現実に立って : 婦人が政治をどう見るか
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3432.html
0285
宮本 百合子
人民戦線への一歩
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3433.html
0286
宮本 百合子
モラトリアム質疑
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3434.html
0287
宮本 百合子
逆立ちの公・私
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3435.html
0288
宮本 百合子
石を投ぐるもの
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3436.html
0289
宮本 百合子
現実の必要 : 総選挙に際して
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3437.html
0290
宮本 百合子
青年の生きる道
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3438.html
0291
宮本 百合子
矛盾とその害毒 : 憲法改正草案について
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3439.html
0292
宮本 百合子
木の芽だち : 地方文化発展の意義
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3440.html
0293
宮本 百合子
一票の教訓
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3441.html
0294
宮本 百合子
公のことと私のこと
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3442.html
0295
宮本 百合子
作家への新風 : 著作家組合にふれて
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3443.html
0296
宮本 百合子
信義について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3444.html
0297
宮本 百合子
行為の価値
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3445.html
0298
宮本 百合子
若人の要求
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3446.html
0299
宮本 百合子
メーデーぎらい
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3447.html
0300
宮本 百合子
『くにのあゆみ』について
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3448.html
0301
宮本 百合子
郵便切手
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3449.html
0302
宮本 百合子
文化生産者としての自覚
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3450.html
0303
宮本 百合子
豪華版
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3451.html
0304
宮本 百合子
社会生活の純潔性
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3452.html
0305
宮本 百合子
戦争でこわされた人間性
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3453.html
0306
宮本 百合子
その檻をひらけ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3454.html
0307
宮本 百合子
社会と人間の成長
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3455.html
0308
宮本 百合子
本当の愛嬌ということ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3456.html
0309
宮本 百合子
明瞭で誠実な情熱
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3457.html
0310
宮本 百合子
共産党とモラル : 三・一五によせて
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3458.html
0311
宮本 百合子
悔なき青春を : 現場録音No.4 No.5をよんで
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3459.html
0312
宮本 百合子
平和への荷役
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3460.html
0313
宮本 百合子
それらの国々でも : 新しい国際性を求めて
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3461.html
0314
宮本 百合子
前進的な勢力の結集
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3462.html
0315
宮本 百合子
便乗の図絵
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3463.html
0316
宮本 百合子
偽りのない文化を
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3464.html
0317
宮本 百合子
新しい潮
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3465.html
0318
宮本 百合子
今日の日本の文化問題
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3466.html
0319
宮本 百合子
現代史の蝶つがい : 大統領選挙の感想
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3467.html
0320
宮本 百合子
ファシズムは生きている
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3468.html
0321
宮本 百合子
浦和充子の事件に関して : 参議院法務委員会での証人としての発言
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3469.html
0322
宮本 百合子
国宝
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3470.html
0323
宮本 百合子
平和をわれらに
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3471.html
0324
宮本 百合子
鬼畜の言葉
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3472.html
0325
宮本 百合子
「委員会」のうつりかわり
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3473.html
0326
宮本 百合子
質問へのお答え
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3474.html
0327
宮本 百合子
肉親
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3475.html
0328
宮本 百合子
「推理小説」
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3476.html
0329
宮本 百合子
犯人
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3477.html
0330
宮本 百合子
ボン・ボヤージ! : 渡米水泳選手におくる
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3478.html
0331
宮本 百合子
日本は誰のものか
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3479.html
0332
宮本 百合子
新しい抵抗について
1949
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0333
宮本 百合子
ジャーナリズムの航路
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3481.html
0334
宮本 百合子
アメリカ文化の問題 : パール・バックの答に寄せて
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3482.html
0335
宮本 百合子
しようがない、だろうか?
1949
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0336
宮本 百合子
それに偽りがないならば : 憲法の規定により国民の名において裁判する――鈴木裁判長
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3484.html
0337
宮本 百合子
講和問題について
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3485.html
0338
宮本 百合子
地方文化・文学運動にのぞむもの
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3486.html
0339
宮本 百合子
動物愛護デー
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3487.html
0340
宮本 百合子
長寿恥あり
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3488.html
0341
宮本 百合子
いまわれわれのしなければならないこと
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3489.html
0342
宮本 百合子
平和の願いは厳粛である
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3490.html
0343
宮本 百合子
地球はまわる
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3491.html
0344
宮本 百合子
私の信条
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3492.html
0345
宮本 百合子
「チャタレー夫人の恋人」の起訴につよく抗議する
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3493.html
0346
宮本 百合子
ふたつの教訓
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3494.html
0347
宮本 百合子
新しいアカデミアを : 旧き大学の功罪
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3495.html
0348
宮本 百合子
再武装するのはなにか : MRAについて
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3496.html
0349
宮本 百合子
指紋
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3497.html
0350
宮本 百合子
世界は求めている、平和を!
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3498.html
0351
宮本 百合子
修身
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3499.html
0352
宮本 百合子
若き僚友に
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3500.html
0353
宮本 百合子
「人間関係方面の成果」
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card3501.html
0354
宮本 百合子
ナチスの暴虐への抗議に関して
1981
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0355
宮本 百合子
熱き茶色
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4002.html
0356
宮本 百合子
家庭裁判
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4003.html
0357
宮本 百合子
結集
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4004.html
0358
宮本 百合子
婦人の皆さん
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4005.html
0359
宮本 百合子
大町米子さんのこと
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4006.html
0360
宮本 百合子
私の愛読書
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4007.html
0361
宮本 百合子
よろこびの挨拶
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4008.html
0362
宮本 百合子
青田は果なし
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4009.html
0363
宮本 百合子
人民のために捧げられた生涯
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4010.html
0364
宮本 百合子
朝の話
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4011.html
0365
宮本 百合子
女の学校
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4013.html
0366
宮本 百合子
いのちのある智慧
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4014.html
0367
宮本 百合子
双葉山を手玉にとった“じこう様”について
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4015.html
0368
宮本 百合子
図書館
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4016.html
0369
宮本 百合子
いのちの使われかた
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4017.html
0370
宮本 百合子
私の青春時代
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4018.html
0371
宮本 百合子
田端の汽車そのほか
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4019.html
0372
宮本 百合子
未来を築く力
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4020.html
0373
宮本 百合子
相当読み応えのあったものは?
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4021.html
0374
宮本 百合子
一刻
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4022.html
0375
宮本 百合子
でんきアンケート
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4025.html
0376
宮本 百合子
今年の計画
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4026.html
0377
宮本 百合子
愛
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4027.html
0378
宮本 百合子
道灌山
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4028.html
0379
宮本 百合子
世界は平和を欲す
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4029.html
0380
宮本 百合子
さしえ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4030.html
0381
宮本 百合子
目をあいて見る
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4031.html
0382
宮本 百合子
菊人形
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4032.html
0383
宮本 百合子
光線のように
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4033.html
0384
宮本 百合子
稚いが地味でよい : 「芽生える力」立岩敏夫作
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4034.html
0385
宮本 百合子
予選通過作品選評
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4035.html
0386
宮本 百合子
人生のテーマ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4036.html
0387
宮本 百合子
一つの灯 : 私の書いた頃
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4037.html
0388
宮本 百合子
歳月
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4038.html
0389
宮本 百合子
譲原昌子さんについて
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4039.html
0390
宮本 百合子
本郷の名物
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4040.html
0391
宮本 百合子
生きている古典
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4041.html
0392
宮本 百合子
小さい婦人たちの発言について : 『わたしたちも歌える』まえがき
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4042.html
0393
宮本 百合子
『美術運動』への答え
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4043.html
0394
宮本 百合子
今年こそは
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4044.html
0395
宮本 百合子
三つの愛のしるし : 自由・平等・独立の火をともす
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4045.html
0396
宮本 百合子
手づくりながら
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4046.html
0397
宮本 百合子
「未亡人の手記」選後評
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4047.html
0398
宮本 百合子
その人の四年間 : 婦人民主クラブの生い立ちと櫛田ふきさん
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4048.html
0399
宮本 百合子
『この果てに君ある如く』の選後に : ここに語られている意味
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4049.html
0400
宮本 百合子
「あたりまえ」の一人の主婦
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4050.html
0401
宮本 百合子
結論をいそがないで
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4051.html
0402
宮本 百合子
小倉西高校新聞への回答
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4052.html
0403
宮本 百合子
「修身は復興すべきでしょうか」に答えて
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4053.html
0404
宮本 百合子
まえがき(『真実に生きた女性たち』)
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4118.html
0405
宮本 百合子
あとがき(『伸子』第一部)
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4119.html
0406
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第一巻)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4120.html
0407
宮本 百合子
作者の言葉(『貧しき人々の群』)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4121.html
0408
宮本 百合子
序(『歌声よ、おこれ』)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4122.html
0409
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第三巻)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4123.html
0410
宮本 百合子
あとがき(『幸福について』)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4124.html
0411
宮本 百合子
あとがき(『作家と作品』)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4125.html
0412
宮本 百合子
再版について(『私たちの建設』)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4126.html
0413
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第四巻)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4127.html
0414
宮本 百合子
はしがき(『女靴の跡』)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4128.html
0415
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第五巻)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4129.html
0416
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第七巻)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4130.html
0417
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4131.html
0418
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4132.html
0419
宮本 百合子
あとがき(『伸子』)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4133.html
0420
宮本 百合子
はしがき(『文芸評論集』)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4134.html
0421
宮本 百合子
解説(『風知草』)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4135.html
0422
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第九巻)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4136.html
0423
宮本 百合子
あとがき(『モスクワ印象記』)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4137.html
0424
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第八巻)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4138.html
0425
宮本 百合子
あとがき(『二つの庭』)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4139.html
0426
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4140.html
0427
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第十五巻)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4141.html
0428
宮本 百合子
作者のことば(『現代日本文学選集』第八巻)
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4142.html
0429
宮本 百合子
序(『日本の青春』)
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4143.html
0430
宮本 百合子
「禰宜様宮田」創作メモ
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4157.html
0431
宮本 百合子
無題(一)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4158.html
0432
宮本 百合子
樹蔭雑記
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4159.html
0433
宮本 百合子
C先生への手紙
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4160.html
0434
宮本 百合子
無題(二)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4161.html
0435
宮本 百合子
無題(三)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4162.html
0436
宮本 百合子
「黄銅時代」創作メモ
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4163.html
0437
宮本 百合子
黄銅時代の為
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4164.html
0438
宮本 百合子
結婚問題に就て考慮する迄
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4165.html
0439
宮本 百合子
結婚に関し、レークジョージ、雑
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4166.html
0440
宮本 百合子
麦畑
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4167.html
0441
宮本 百合子
われらの家
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4168.html
0442
宮本 百合子
斯ういう気持
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4169.html
0443
宮本 百合子
傾く日
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4170.html
0444
宮本 百合子
小さき家の生活
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4171.html
0445
宮本 百合子
餌
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4172.html
0446
宮本 百合子
或日
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4173.html
0447
宮本 百合子
又、家
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4174.html
0448
宮本 百合子
二つの家を繋ぐ回想
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4176.html
0449
宮本 百合子
五月の空
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4177.html
0450
宮本 百合子
初夏(一九二二年)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4179.html
0451
宮本 百合子
声
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4180.html
0452
宮本 百合子
海辺小曲(一九二三年二月――)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4183.html
0453
宮本 百合子
有島武郎の死によせて
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4185.html
0454
宮本 百合子
大正十二年九月一日よりの東京・横浜間大震火災についての記録
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4186.html
0455
宮本 百合子
一九二三年夏
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4189.html
0456
宮本 百合子
一九二三年冬
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4191.html
0457
宮本 百合子
犬のはじまり
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4193.html
0458
宮本 百合子
無題(四)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4195.html
0459
宮本 百合子
余録(一九二四年より)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4197.html
0460
宮本 百合子
「伸子」創作メモ(一)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4198.html
0461
宮本 百合子
「伸子」創作メモ(二)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4199.html
0462
宮本 百合子
無題(五)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4200.html
0463
宮本 百合子
無題(六)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4201.html
0464
宮本 百合子
長崎の一瞥
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4202.html
0465
宮本 百合子
木蔭の椽
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4203.html
0466
宮本 百合子
一九二五年より一九二七年一月まで
1981
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0467
宮本 百合子
町の展望
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4205.html
0468
宮本 百合子
一九二七年春より
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4206.html
0469
宮本 百合子
一九二七年八月より
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4207.html
0470
宮本 百合子
一九二九年一月――二月
1981
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0471
宮本 百合子
無題(七)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4209.html
0472
宮本 百合子
無題(八)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4210.html
0473
宮本 百合子
大衆闘争についてのノート
1954
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0474
宮本 百合子
工場労働者の生活について
1954
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0475
宮本 百合子
「乳房」創作メモ
1981
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0476
宮本 百合子
「若い息子」について
1981
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0477
宮本 百合子
婦人作家は何故道徳家か? そして何故男の美が描けぬか?
1953
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0478
宮本 百合子
無題(九)
1981
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0479
宮本 百合子
窓からの風景(六月――)
1981
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0480
宮本 百合子
心持について
1981
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0481
宮本 百合子
生活の様式
1981
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0482
宮本 百合子
情景(秋)
1981
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0483
宮本 百合子
無題(十)
1981
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0484
宮本 百合子
Sketches for details Shima
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4222.html
0485
宮本 百合子
SISIDO
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4223.html
0486
宮本 百合子
マクシム・ゴーリキイについて
1952
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0487
宮本 百合子
国際観光局の映画試写会
1953
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0488
宮本 百合子
無題(十一)
1981
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0489
宮本 百合子
彼等は絶望しなかった
1953
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0490
宮本 百合子
ツワイク「三人の巨匠」 : ドストイェフスキーの部(偉大な統一の破壊者、永遠の分裂者としての)
1981
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0491
宮本 百合子
「青眉抄」について
1953
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0492
宮本 百合子
或る画家の祝宴
1981
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0493
宮本 百合子
折たく柴
1953
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0494
宮本 百合子
バルザック
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4232.html
0495
宮本 百合子
無題(十二)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4233.html
0496
宮本 百合子
観光について
1981
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0497
宮本 百合子
往復帖
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card4235.html
0498
宮本 百合子
よろこびはその道から
1981
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0499
宮本 百合子
無題(十三)
1981
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0500
宮本 百合子
「緑の騎士」ノート
1981
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0501
宮本 百合子
あとがき(『宮本百合子選集』第二巻)
1981
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0502
宮本 百合子
「敗北の文学」について
1981
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0503
宮本 百合子
きょうの写真
1953
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0504
宮本 百合子
悲しめる心
1981
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0505
宮本 百合子
栄蔵の死
1981
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0506
宮本 百合子
二十三番地
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7909.html
0507
宮本 百合子
農村
1954
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0508
宮本 百合子
お久美さんと其の周囲
1951
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0509
宮本 百合子
追憶
1981
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0510
宮本 百合子
無題(一)
1981
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0511
宮本 百合子
妙な子
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7914.html
0512
宮本 百合子
どんづまり
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7915.html
0513
宮本 百合子
小鳥の如き我は
1981
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0514
宮本 百合子
無題(二)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7917.html
0515
宮本 百合子
三年前
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7918.html
0516
宮本 百合子
夜
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7919.html
0517
宮本 百合子
片すみにかがむ死の影
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7920.html
0518
宮本 百合子
秋風
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7921.html
0519
宮本 百合子
秋毛
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7922.html
0520
宮本 百合子
通り雨
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7923.html
0521
宮本 百合子
冬の海
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7924.html
0522
宮本 百合子
短歌
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7925.html
0523
宮本 百合子
熱
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7926.html
0524
宮本 百合子
大いなるもの
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7927.html
0525
宮本 百合子
旅人
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7928.html
0526
宮本 百合子
無題(三)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7929.html
0527
宮本 百合子
黒馬車
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7930.html
0528
宮本 百合子
秋の夜
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7931.html
0529
宮本 百合子
小さい子供
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7932.html
0530
宮本 百合子
二月七日
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7933.html
0531
宮本 百合子
雨が降って居る
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7934.html
0532
宮本 百合子
動かされないと云う事
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7935.html
0533
宮本 百合子
無題(四)
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7936.html
0534
宮本 百合子
一条の縄
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7937.html
0535
宮本 百合子
盗難
1981
http://www.aozora.gr.jp/cards/000311/card7938.html
0536
上村 松園
わが母を語る
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000355/card49723.html
0537
上村 松園
大田垣蓮月尼のこと
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000355/card49742.html
0538
森本 薫
女の一生
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000827/card4332.html
0539
豊島 与志雄
狸石
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42588.html
0540
豊島 与志雄
憑きもの
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42649.html
0541
豊島 与志雄
一つの愛情
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42650.html
0542
豊島 与志雄
程よい人
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42651.html
0543
豊島 与志雄
男ぎらい
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42652.html
0544
豊島 与志雄
失われた半身
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42653.html
0545
豊島 与志雄
或る作家の厄日
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42654.html
0546
豊島 与志雄
牛乳と馬
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42655.html
0547
豊島 与志雄
悲しい誤解
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42656.html
0548
豊島 与志雄
新妻の手記
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42657.html
0549
豊島 与志雄
復讐
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42658.html
0550
豊島 与志雄
孤独者の愛
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42659.html
0551
豊島 与志雄
田園の幻
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42660.html
0552
豊島 与志雄
好人物
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42661.html
0553
豊島 与志雄
蛸の如きもの
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42662.html
0554
豊島 与志雄
女心の強ければ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42663.html
0555
豊島 与志雄
化生のもの
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42664.html
0556
豊島 与志雄
母親
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42665.html
0557
豊島 与志雄
無法者
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42666.html
0558
豊島 与志雄
春盲
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42667.html
0559
豊島 与志雄
怒りの虫
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42668.html
0560
豊島 与志雄
死因の疑問
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42669.html
0561
豊島 与志雄
広場のベンチ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42670.html
0562
豊島 与志雄
ものの影
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42671.html
0563
豊島 与志雄
霊感
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42672.html
0564
豊島 与志雄
どぶろく幻想
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42673.html
0565
豊島 与志雄
花子の陳述
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42674.html
0566
豊島 与志雄
絶縁体
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42675.html
0567
豊島 与志雄
庶民生活
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42676.html
0568
豊島 与志雄
擬体
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42677.html
0569
豊島 与志雄
囚われ人
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42678.html
0570
豊島 与志雄
窓にさす影
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42679.html
0571
豊島 与志雄
山吹の花
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42680.html
0572
豊島 与志雄
秦の出発
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42719.html
0573
豊島 与志雄
塩花
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42720.html
0574
豊島 与志雄
乾杯 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42721.html
0575
豊島 与志雄
沼のほとり : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42722.html
0576
豊島 与志雄
渡舟場 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42723.html
0577
豊島 与志雄
古木 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42724.html
0578
豊島 与志雄
旅だち : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42725.html
0579
豊島 与志雄
崖下の池 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42726.html
0580
豊島 与志雄
波多野邸
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42727.html
0581
豊島 与志雄
高尾ざんげ : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42728.html
0582
豊島 与志雄
白藤 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42729.html
0583
豊島 与志雄
白蛾 : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42730.html
0584
豊島 与志雄
落雷のあと : ――近代説話――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42731.html
0585
豊島 与志雄
水甕 : ――近代説話――
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42732.html
0586
豊島 与志雄
非情の愛
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42733.html
0587
豊島 与志雄
道標 : ――近代説話――
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42734.html
0588
豊島 与志雄
未亡人
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42735.html
0589
豊島 与志雄
早春
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42736.html
0590
豊島 与志雄
朝やけ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42737.html
0591
豊島 与志雄
白木蓮
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42738.html
0592
豊島 与志雄
聖女人像
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42739.html
0593
豊島 与志雄
土地に還る : ――近代説話――
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42740.html
0594
豊島 与志雄
紫の壜
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42741.html
0595
豊島 与志雄
祭りの夜
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42742.html
0596
豊島 与志雄
花ふぶき
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42743.html
0597
豊島 与志雄
自由人
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42744.html
0598
豊島 与志雄
ヘヤーピン一本
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42745.html
0599
豊島 与志雄
小さき花にも
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42746.html
0600
豊島 与志雄
猫捨坂
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42747.html
0601
豊島 与志雄
山上湖
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42748.html
0602
豊島 与志雄
蔵の二階
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card42749.html
0603
豊島 与志雄
椎の木
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45066.html
0604
豊島 与志雄
小説集「秦の憂愁」後記
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45947.html
0605
豊島 与志雄
小説集「聖女人像」後記
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45948.html
0606
豊島 与志雄
小説集「白蛾」後記
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45949.html
0607
豊島 与志雄
小説集「山吹の花」後記
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45951.html
0608
豊島 与志雄
随筆評論集「情意の干満」後記
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45953.html
0609
豊島 与志雄
随筆評論集「文学以前」後記
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000906/card45954.html
0610
金子 薫園
松園女史の思い出
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/000920/card49721.html
0611
末弘 厳太郎
法学とは何か : ――特に入門者のために
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/000922/card47100.html
0612
永井 隆
この子を残して
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/000924/card49192.html
0613
永井 隆
長崎の鐘
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/000924/card50659.html
0614
山本 禾太郎
探偵小説思い出話
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/000930/card49702.html
0615
折口 信夫
民族の感歎
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/000933/card55960.html
0616
堀 辰雄
雪の上の足跡
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001030/card4807.html
0617
蒲原 有明
夢は呼び交す : ――黙子覚書――
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001055/card43739.html
0618
坂口 安吾
夜長姫と耳男
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42614.html
0619
坂口 安吾
風と光と二十の私と
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42615.html
0620
坂口 安吾
肝臓先生
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42617.html
0621
坂口 安吾
桜の森の満開の下
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42618.html
0622
坂口 安吾
続堕落論
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42619.html
0623
坂口 安吾
堕落論
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42620.html
0624
坂口 安吾
白痴
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42621.html
0625
坂口 安吾
飛騨の顔
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42622.html
0626
坂口 安吾
現代の詐術
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42811.html
0627
坂口 安吾
淪落の青春
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42812.html
0628
坂口 安吾
出家物語
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42813.html
0629
坂口 安吾
現代とは?
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42814.html
0630
坂口 安吾
新人へ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42815.html
0631
坂口 安吾
阿部定という女 : (浅田一博士へ)
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42816.html
0632
坂口 安吾
感想家の生れでるために
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42817.html
0633
坂口 安吾
天皇陛下にさゝぐる言葉
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42818.html
0634
坂口 安吾
モンアサクサ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42819.html
0635
坂口 安吾
机と布団と女
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42820.html
0636
坂口 安吾
探偵小説とは
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42821.html
0637
坂口 安吾
ヤミ論語
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42822.html
0638
坂口 安吾
わが思想の息吹
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42823.html
0639
坂口 安吾
帝銀事件を論ず
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42824.html
0640
坂口 安吾
D・D・Tと万年床
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42825.html
0641
坂口 安吾
白井明先生に捧ぐる言葉
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42826.html
0642
坂口 安吾
ジロリの女
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42827.html
0643
坂口 安吾
将棋の鬼
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42828.html
0644
坂口 安吾
後記にかえて〔『教祖の文学』〕
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42832.html
0645
坂口 安吾
遺恨
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42833.html
0646
坂口 安吾
無毛談 : ――横山泰三にさゝぐ――
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42834.html
0647
坂口 安吾
三十歳
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42835.html
0648
坂口 安吾
不思議な機構
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42836.html
0649
坂口 安吾
アンゴウ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42837.html
0650
坂口 安吾
私の葬式
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42838.html
0651
坂口 安吾
ニューフェイス
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42839.html
0652
坂口 安吾
不良少年とキリスト
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42840.html
0653
坂口 安吾
敬語論
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42841.html
0654
坂口 安吾
探偵小説を截る
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42842.html
0655
坂口 安吾
集団見合
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42843.html
0656
坂口 安吾
本困坊・呉清源十番碁観戦記
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42844.html
0657
坂口 安吾
「花妖」作者の言葉
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42845.html
0658
坂口 安吾
私は誰?
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42848.html
0659
坂口 安吾
世評と自分
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42850.html
0660
坂口 安吾
恋愛論
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42851.html
0661
坂口 安吾
わが戦争に対処せる工夫の数々
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42854.html
0662
坂口 安吾
てのひら自伝
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42857.html
0663
坂口 安吾
貞操の幅と限界
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42858.html
0664
坂口 安吾
私の小説
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42860.html
0665
坂口 安吾
俗物性と作家
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42861.html
0666
坂口 安吾
ちかごろの酒の話
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42865.html
0667
坂口 安吾
金銭無情
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42866.html
0668
坂口 安吾
大望をいだく河童
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42870.html
0669
坂口 安吾
邪教問答
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42871.html
0670
坂口 安吾
推理小説について
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42874.html
0671
坂口 安吾
理想の女
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42875.html
0672
坂口 安吾
青鬼の褌を洗う女
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42877.html
0673
坂口 安吾
思想と文学
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42884.html
0674
坂口 安吾
わが血を追ふ人々
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42887.html
0675
坂口 安吾
足のない男と首のない男
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42902.html
0676
坂口 安吾
母の上京
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42912.html
0677
坂口 安吾
未来のために
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42918.html
0678
坂口 安吾
二合五勺に関する愛国的考察
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42920.html
0679
坂口 安吾
反スタイルの記
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42921.html
0680
坂口 安吾
日映の思い出
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42922.html
0681
坂口 安吾
馬庭念流のこと
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42946.html
0682
坂口 安吾
梟雄
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42947.html
0683
坂口 安吾
選挙殺人事件
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42948.html
0684
坂口 安吾
中庸
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42949.html
0685
坂口 安吾
山の神殺人
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42950.html
0686
坂口 安吾
正午の殺人
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42951.html
0687
坂口 安吾
決戦川中島 上杉謙信の巻 : ――越後守安吾将軍の奮戦記――
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42952.html
0688
坂口 安吾
吝嗇神の宿 : 人生オペラ 第二回
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42953.html
0689
坂口 安吾
神サマを生んだ人々
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42954.html
0690
坂口 安吾
影のない犯人
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42955.html
0691
坂口 安吾
発掘した美女
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42958.html
0692
坂口 安吾
町内の二天才
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42959.html
0693
坂口 安吾
餅のタタリ
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42960.html
0694
坂口 安吾
ヒノエウマの話
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42961.html
0695
坂口 安吾
桐生通信
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42963.html
0696
坂口 安吾
人の子の親となりて
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42964.html
0697
坂口 安吾
安吾武者修業 : 馬庭念流訪問記
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42965.html
0698
坂口 安吾
握った手
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42966.html
0699
坂口 安吾
曽我の暴れん坊
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42967.html
0700
坂口 安吾
安吾下田外史
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42969.html
0701
坂口 安吾
文化祭
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42970.html
0702
坂口 安吾
保久呂天皇
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42971.html
0703
坂口 安吾
近況報告
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42973.html
0704
坂口 安吾
お奈良さま
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42974.html
0705
坂口 安吾
ゴルフと「悪い仲間」
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card42975.html
0706
坂口 安吾
お魚女史
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43136.html
0707
坂口 安吾
太宰治情死考
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43137.html
0708
坂口 安吾
織田信長
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43138.html
0709
坂口 安吾
死と影
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43139.html
0710
坂口 安吾
カストリ社事件
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43140.html
0711
坂口 安吾
志賀直哉に文学の問題はない
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43141.html
0712
坂口 安吾
切捨御免 : ――貞操なきジャーナリズム――
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43142.html
0713
坂口 安吾
戦争論
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43143.html
0714
坂口 安吾
呉清源
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43144.html
0715
坂口 安吾
ヨーロッパ的性格 ニッポン的性格
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43145.html
0716
坂口 安吾
真相かくの如し
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43146.html
0717
坂口 安吾
哀れなトンマ先生
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43147.html
0718
坂口 安吾
私の碁
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43148.html
0719
坂口 安吾
「刺青殺人事件」を評す
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43149.html
0720
坂口 安吾
インテリの感傷
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43150.html
0721
坂口 安吾
西荻随筆
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43151.html
0722
坂口 安吾
作者附記〔「火」『群像』連載第一回〕
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43152.html
0723
坂口 安吾
作者の言葉〔『火 第一部』〕
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43153.html
0724
坂口 安吾
僕はもう治っている
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43154.html
0725
坂口 安吾
碁にも名人戦つくれ
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43155.html
0726
坂口 安吾
精神病覚え書
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43156.html
0727
坂口 安吾
神経衰弱的野球美学論
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43157.html
0728
坂口 安吾
日月様
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43158.html
0729
坂口 安吾
深夜は睡るに限ること
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43159.html
0730
坂口 安吾
単独犯行に非ず
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43160.html
0731
坂口 安吾
退歩主義者
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43161.html
0732
坂口 安吾
現代忍術伝
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43162.html
0733
坂口 安吾
釣り師の心境
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43165.html
0734
坂口 安吾
行雲流水
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43167.html
0735
坂口 安吾
わが精神の周囲
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43168.html
0736
坂口 安吾
小さな山羊の記録
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43169.html
0737
坂口 安吾
戦後新人論
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43170.html
0738
坂口 安吾
スポーツ・文学・政治
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43171.html
0739
坂口 安吾
安吾巷談 : 01 麻薬・自殺・宗教
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43172.html
0740
坂口 安吾
安吾巷談 : 02 天光光女史の場合
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43173.html
0741
坂口 安吾
安吾巷談 : 03 野坂中尉と中西伍長
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43174.html
0742
坂口 安吾
安吾巷談 : 04 今日われ競輪す
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43175.html
0743
坂口 安吾
安吾巷談 : 05 湯の町エレジー
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43176.html
0744
坂口 安吾
安吾巷談 : 06 東京ジャングル探検
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43177.html
0745
坂口 安吾
安吾巷談 : 07 熱海復興
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43178.html
0746
坂口 安吾
安吾巷談 : 08 ストリップ罵倒
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43179.html
0747
坂口 安吾
安吾巷談 : 09 田園ハレム
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43180.html
0748
坂口 安吾
安吾巷談 : 10 世界新記録病
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43181.html
0749
坂口 安吾
安吾巷談 : 11 教祖展覧会
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43182.html
0750
坂口 安吾
安吾巷談 : 12 巷談師退場
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43183.html
0751
坂口 安吾
便乗型の暴力 : ――競輪その他――
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43184.html
0752
坂口 安吾
百万人の文学
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43185.html
0753
坂口 安吾
由起しげ子よエゴイストになれ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43186.html
0754
坂口 安吾
水鳥亭
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43187.html
0755
坂口 安吾
温浴
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43188.html
0756
坂口 安吾
推理小説論
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43189.html
0757
坂口 安吾
投手殺人事件
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43190.html
0758
坂口 安吾
「街はふるさと」作者の言葉
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43191.html
0759
坂口 安吾
街はふるさと
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43192.html
0760
坂口 安吾
“歌笑”文化
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43193.html
0761
坂口 安吾
巷談師
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43194.html
0762
坂口 安吾
我が人生観 : 01 (一)生れなかった子供
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43195.html
0763
坂口 安吾
我が人生観 : 02 (二)俗悪の発見
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43196.html
0764
坂口 安吾
我が人生観 : 03 (三)私の役割
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43197.html
0765
坂口 安吾
我が人生観 : 04 (四)孤独と好色
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43198.html
0766
坂口 安吾
我が人生観 : 05 (五)国宝焼亡結構論
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43199.html
0767
坂口 安吾
我が人生観 : 06 (六)日大ギャング
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43200.html
0768
坂口 安吾
我が人生観 : 07 (七)芥川賞殺人犯人
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43201.html
0769
坂口 安吾
我が人生観 : 08 (八)安吾風流譚
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43202.html
0770
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 01 読者への口上
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43203.html
0771
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 02 その一 舞踏会殺人事件
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43204.html
0772
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 03 その二 密室大犯罪
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43205.html
0773
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 04 その三 魔教の怪
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43206.html
0774
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 05 その四 ああ無情
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43207.html
0775
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 06 その五 万引家族
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43208.html
0776
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 07 その六 血を見る真珠
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43209.html
0777
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 08 その七 石の下
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43210.html
0778
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 09 その八 時計館の秘密
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43211.html
0779
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 10 その九 覆面屋敷
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43212.html
0780
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 11 その十 冷笑鬼
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43213.html
0781
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 12 その十一 稲妻は見たり
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43214.html
0782
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 13 その十二 愚妖
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43215.html
0783
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 14 その十三 幻の塔
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43216.html
0784
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 15 その十四 ロッテナム美人術
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43217.html
0785
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 16 その十五 赤罠
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43218.html
0786
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 17 その十六 家族は六人・目一ツ半
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43219.html
0787
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 18 その十七 狼大明神
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43220.html
0788
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 19 その十八 踊る時計
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43221.html
0789
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 20 その十九 乞食男爵
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43222.html
0790
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物 : 21 その二十 トンビ男
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43223.html
0791
坂口 安吾
花咲ける石
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43244.html
0792
坂口 安吾
裏切り
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43245.html
0793
坂口 安吾
人生案内
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43246.html
0794
坂口 安吾
心霊殺人事件
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43247.html
0795
坂口 安吾
桂馬の幻想
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43248.html
0796
坂口 安吾
明治開化 安吾捕物帖 : 読者への口上
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card43572.html
0797
坂口 安吾
特攻隊に捧ぐ
2000
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45201.html
0798
坂口 安吾
『異邦人』に就いて
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45697.html
0799
坂口 安吾
露の答 : ぬばたまのなにかと人の問ひしとき露とこたへて消なましものを
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45708.html
0800
坂口 安吾
諦めている子供たち
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45733.html
0801
坂口 安吾
砂をかむ
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45739.html
0802
坂口 安吾
能面の秘密
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45743.html
0803
坂口 安吾
もう軍備はいらない
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45748.html
0804
坂口 安吾
予告殺人事件
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45749.html
0805
坂口 安吾
私の探偵小説
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45752.html
0806
坂口 安吾
落語・教祖列伝 : 01 神伝魚心流開祖
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45891.html
0807
坂口 安吾
落語・教祖列伝 : 02 兆青流開祖
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45892.html
0808
坂口 安吾
落語・教祖列伝 : 03 花天狗流開祖
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45893.html
0809
坂口 安吾
落語・教祖列伝 : 04 飛燕流開祖
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45894.html
0810
坂口 安吾
月日の話
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45895.html
0811
坂口 安吾
新春・日本の空を飛ぶ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45896.html
0812
坂口 安吾
わが工夫せるオジヤ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45897.html
0813
坂口 安吾
戦後合格者
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45898.html
0814
坂口 安吾
人生三つの愉しみ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45899.html
0815
坂口 安吾
“能筆ジム”
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45900.html
0816
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 01 安吾・伊勢神宮にゆく
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45901.html
0817
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 02 道頓堀罷り通る
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45902.html
0818
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 03 伊達政宗の城へ乗込む――仙台の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45903.html
0819
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 04 飛鳥の幻――吉野・大和の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45904.html
0820
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 05 消え失せた沙漠―大島の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45905.html
0821
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 06 長崎チャンポン――九州の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45906.html
0822
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 07 飛騨・高山の抹殺――中部の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45907.html
0823
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 08 宝塚女子占領軍――阪神の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45908.html
0824
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 09 秋田犬訪問記――秋田の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45909.html
0825
坂口 安吾
安吾の新日本地理 : 10 高麗神社の祭の笛――武蔵野の巻――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45910.html
0826
坂口 安吾
九段
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45911.html
0827
坂口 安吾
悲しい新風
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45912.html
0828
坂口 安吾
日本の水を濁らすな
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45913.html
0829
坂口 安吾
小林さんと私のツキアイ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45914.html
0830
坂口 安吾
フシギな女
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45915.html
0831
坂口 安吾
安吾人生案内 : 01 その一 〔判官巷を往く〕
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45916.html
0832
坂口 安吾
安吾人生案内 : 02 その二 大岡越前守
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45917.html
0833
坂口 安吾
安吾人生案内 : 03 その三 精神病診断書
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45918.html
0834
坂口 安吾
安吾人生案内 : 04 その四 人形の家
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45919.html
0835
坂口 安吾
安吾人生案内 : 05 その五 衆生開眼
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45920.html
0836
坂口 安吾
安吾人生案内 : 06 その六 暗い哉 東洋よ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45921.html
0837
坂口 安吾
安吾人生案内 : 07 その七 宮様は一級紳士
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45922.html
0838
坂口 安吾
安吾人生案内 : 08 その八 安吾愛妻物語
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45923.html
0839
坂口 安吾
牛
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45931.html
0840
坂口 安吾
「信長」作者のことば
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45932.html
0841
坂口 安吾
犯人
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45934.html
0842
坂口 安吾
明日は天気になれ
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45935.html
0843
坂口 安吾
屋根裏の犯人 : ――『鼠の文づかい』より――
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45936.html
0844
坂口 安吾
都会の中の孤島
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45937.html
0845
坂口 安吾
南京虫殺人事件
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card45938.html
0846
坂口 安吾
育児
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card48345.html
0847
坂口 安吾
安吾新日本風土記 : 01 「安吾・新日本風土記」(仮題)について
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card49949.html
0848
坂口 安吾
安吾新日本風土記 : 02 第一回 高千穂に冬雨ふれり≪宮崎県の巻≫
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card49950.html
0849
坂口 安吾
安吾新日本風土記 : 03 第二回 富山の薬と越後の毒消し≪富山県・新潟県の巻≫
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card49951.html
0850
坂口 安吾
青い絨毯
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56797.html
0851
坂口 安吾
石の思い
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56798.html
0852
坂口 安吾
いずこへ
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56799.html
0853
坂口 安吾
オモチャ箱
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56800.html
0854
坂口 安吾
二十七歳
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56803.html
0855
坂口 安吾
魔の退屈
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56805.html
0856
坂口 安吾
私は海をだきしめていたい
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56806.html
0857
坂口 安吾
教祖の文学 : ――小林秀雄論――
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56812.html
0858
坂口 安吾
堕落論〔続堕落論〕
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56814.html
0859
坂口 安吾
デカダン文学論
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56815.html
0860
坂口 安吾
余はベンメイす
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56819.html
0861
坂口 安吾
安吾史譚 : 05 勝夢酔
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001095/card56831.html
0862
酒井 嘉七
ある完全犯罪人の手記
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001142/card53054.html
0863
西尾 正
墓場
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001143/card55163.html
0864
岸田 国士
時 処 人 : ――年頭雑感――
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card43594.html
0865
岸田 国士
この握りめし
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card43849.html
0866
岸田 国士
光は影を
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card43859.html
0867
岸田 国士
文学座『夢を喰ふ女』を演出して
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44747.html
0868
岸田 国士
S夫人への手紙
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44750.html
0869
岸田 国士
いわゆる「反省」は我々を救うか
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44754.html
0870
岸田 国士
辻久一著「夜の芸術」
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44758.html
0871
岸田 国士
俳優と現代人の生活(対話Ⅴ)
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44811.html
0872
岸田 国士
劇の好きな子供たちへ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44814.html
0873
岸田 国士
秘伝の名訳 : ――ボーマルシエ、辰野隆訳『フィガロの結婚』
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44818.html
0874
岸田 国士
岩田夫人の死を悼む
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44819.html
0875
岸田 国士
生活から学ぶ : ――目立たない習慣
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44825.html
0876
岸田 国士
戯曲復興の兆
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44831.html
0877
岸田 国士
あるニュウ・フェイスへの手紙
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44833.html
0878
岸田 国士
演劇の様式――総論
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44840.html
0879
岸田 国士
十五年
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44841.html
0880
岸田 国士
演劇への入口
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44844.html
0881
岸田 国士
『演劇』あとがき
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44845.html
0882
岸田 国士
ラジオ・ドラマ私見
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44846.html
0883
岸田 国士
女優の親
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44850.html
0884
岸田 国士
岩田豊雄と私
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44854.html
0885
岸田 国士
笑について
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44855.html
0886
岸田 国士
近況
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44856.html
0887
岸田 国士
純粋戯曲への道
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44859.html
0888
岸田 国士
演出者として
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44861.html
0889
岸田 国士
稽古場にて
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001154/card44862.html
0890
神西 清
雪の宿り
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001157/card43646.html
0891
神西 清
チェーホフ試論 : ――チェーホフ序説の一部として――
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001157/card47511.html
0892
神西 清
翻訳のむずかしさ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001157/card47888.html
0893
神西 清
チェーホフ序説 : ――一つの反措定として――
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001157/card51402.html
0894
仁科 芳雄
原子力の管理
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001163/card54330.html
0895
中井 正一
調査機関
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43711.html
0896
中井 正一
図書館に生きる道
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43712.html
0897
中井 正一
図書館の未来像
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43713.html
0898
中井 正一
二十世紀の頂における図書館の意味
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43714.html
0899
中井 正一
「焚書時代」の出現
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43723.html
0900
中井 正一
生まれ変った赤坂離宮
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43724.html
0901
中井 正一
国立国会図書館について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43725.html
0902
中井 正一
知識と政治との遊離
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43726.html
0903
中井 正一
地方文化運動報告 : ――尾道市図書館より――
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43727.html
0904
中井 正一
図書館法楽屋話
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43728.html
0905
中井 正一
図書館法の成立 : ――燃えひろがる火は点ぜられた――
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43729.html
0906
中井 正一
野に山にかかる虹の橋
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43730.html
0907
中井 正一
民族の血管 : ――出版機構は常に新鮮に――
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43731.html
0908
中井 正一
生きている空間 : ――映画空間論への序曲
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43816.html
0909
中井 正一
レンズとフィルム : ――それも一つの性格である――
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43820.html
0910
中井 正一
脱出と回帰
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43825.html
0911
中井 正一
大衆の知恵
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43827.html
0912
中井 正一
映画と季感
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43828.html
0913
中井 正一
過剰の意識
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43829.html
0914
中井 正一
カットの文法
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43831.html
0915
中井 正一
言語は生きている
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43833.html
0916
中井 正一
現代美学の危機と映画理論
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43834.html
0917
中井 正一
色彩映画のシナリオ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43835.html
0918
中井 正一
美学入門
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card43877.html
0919
中井 正一
「良書普及運動」に寄せて
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46270.html
0920
中井 正一
映画のもつ文法
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46272.html
0921
中井 正一
機構への挑戦 : ――「場所」から「働き」へ――
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46274.html
0922
中井 正一
巨像を彫るもの
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46275.html
0923
中井 正一
国立国会図書館
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46276.html
0924
中井 正一
色彩映画の思い出
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46277.html
0925
中井 正一
集団文化と読書
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46278.html
0926
中井 正一
実践について : ――馬になった話――
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46279.html
0927
中井 正一
組織としての図書館へ : ――マックリーシュの業績――
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46280.html
0928
中井 正一
地方の青年についての報告
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46281.html
0929
中井 正一
聴衆0の講演会
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46282.html
0930
中井 正一
図書館法ついに通過せり
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46283.html
0931
中井 正一
図書館法と出版界
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46284.html
0932
中井 正一
歴史の流れの中の図書館 : ――個人的なものから集団的なものへ――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card46286.html
0933
中井 正一
「焚書時代」を脱却 : ――図書館法成立にあたって
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49707.html
0934
中井 正一
国会図書館のこのごろ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49708.html
0935
中井 正一
国会図書館の窓から
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49709.html
0936
中井 正一
支部図書館三周年に寄せて
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49710.html
0937
中井 正一
真理を求めて : ――平和祭に寄す
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49711.html
0938
中井 正一
大会を終りて
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49712.html
0939
中井 正一
図書館協会六十周年に寄せて : ――大衆に奉仕する一大組織体へ
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49714.html
0940
中井 正一
図書館法を地方の万人の手に
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49715.html
0941
中井 正一
新しい神話を追い求めつつ
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49716.html
0942
中井 正一
霧の中のヨードル
1962
http://www.aozora.gr.jp/cards/001166/card49717.html
0943
久生 十蘭
鈴木主水
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46074.html
0944
久生 十蘭
新西遊記
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46087.html
0945
久生 十蘭
藤九郎の島
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46102.html
0946
久生 十蘭
奥の海
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46103.html
0947
久生 十蘭
あなたも私も
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46146.html
0948
久生 十蘭
肌色の月
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46147.html
0949
久生 十蘭
骨仏
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46626.html
0950
久生 十蘭
水草
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card46631.html
0951
久生 十蘭
母子像
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card52183.html
0952
久生 十蘭
猪鹿蝶
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card52223.html
0953
久生 十蘭
無月物語
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card52224.html
0954
久生 十蘭
ユモレスク
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001224/card54332.html
0955
村山 俊太郎
石をしょわずに : ――わかい女教師の自殺
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001225/card46824.html
0956
加藤 道夫
なよたけ
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001240/card46361.html
0957
佐藤 垢石
利根川の鮎
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001248/card46751.html
0958
佐藤 垢石
瀞
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001248/card46799.html
0959
邦枝 完二
歌麿懺悔 : 江戸名人伝
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001261/card47513.html
0960
服部 之総
加波山
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50357.html
0961
服部 之総
黒田清隆の方針
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50360.html
0962
服部 之総
黒船来航
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50362.html
0963
服部 之総
せいばい
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50365.html
0964
服部 之総
武鑑譜
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50369.html
0965
服部 之総
望郷 : ――北海道初行脚――
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50370.html
0966
服部 之総
明治の五十銭銀貨
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50371.html
0967
服部 之総
Moods cashey
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001263/card50373.html
0968
宮城 道雄
雨夜の駅
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47106.html
0969
宮城 道雄
心の調べ
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47112.html
0970
宮城 道雄
五十年をかえりみて
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47113.html
0971
宮城 道雄
春雨
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47115.html
0972
宮城 道雄
耳の日記
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47116.html
0973
宮城 道雄
山の声
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47118.html
0974
宮城 道雄
私のすきな人
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47119.html
0975
宮城 道雄
私の若い頃
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47120.html
0976
宮城 道雄
レコード夜話
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001288/card47121.html
0977
徳永 直
白い道
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001308/card49290.html
0978
三好 十郎
捨吉
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card47942.html
0979
三好 十郎
詩劇「水仙と木魚」 : ――一少女の歌える――
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card47943.html
0980
三好 十郎
歩くこと
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card47944.html
0981
三好 十郎
殺意(ストリップショウ)
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card47945.html
0982
三好 十郎
鈴が通る
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card48123.html
0983
三好 十郎
破れわらじ
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49690.html
0984
三好 十郎
清水幾太郎さんへの手紙
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49706.html
0985
三好 十郎
廃墟(一幕)
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49718.html
0986
三好 十郎
猿の図
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49745.html
0987
三好 十郎
その人を知らず
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49746.html
0988
三好 十郎
肌の匂い
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49747.html
0989
三好 十郎
冒した者
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49763.html
0990
三好 十郎
抵抗のよりどころ
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49764.html
0991
三好 十郎
アメリカ人に問う
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49839.html
0992
三好 十郎
「廃墟」について
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49854.html
0993
三好 十郎
樹氷
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card49855.html
0994
三好 十郎
夜の道づれ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card50051.html
0995
三好 十郎
胎内
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card50080.html
0996
三好 十郎
「その人を知らず」について
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card50222.html
0997
三好 十郎
日記より
1966
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card50223.html
0998
三好 十郎
「冒した者」について
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card50254.html
0999
三好 十郎
あとがき : 「夜の道づれ」
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001311/card52932.html
1000
谷崎 潤一郎
少将滋幹の母
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001383/card56847.html
1001
長谷 健
天草の春
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001392/card49801.html
1002
和辻 哲郎
埋もれた日本 : ――キリシタン渡来文化前後における日本の思想的情況――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49881.html
1003
和辻 哲郎
巨椋池の蓮
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49883.html
1004
和辻 哲郎
歌集『涌井』を読む
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49884.html
1005
和辻 哲郎
京の四季
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49887.html
1006
和辻 哲郎
人物埴輪の眼
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49894.html
1007
和辻 哲郎
漱石の人物
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49898.html
1008
和辻 哲郎
藤村の個性
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49902.html
1009
和辻 哲郎
松風の音
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49909.html
1010
和辻 哲郎
麦積山塑像の示唆するもの
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49910.html
1011
和辻 哲郎
露伴先生の思い出
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001395/card49914.html
1012
橘 外男
棚田裁判長の怪死
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001397/card50070.html
1013
橘 外男
墓が呼んでいる
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001397/card50071.html
1014
橘 外男
雷嫌いの話
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001397/card50076.html
1015
北大路 魯山人
鮟鱇一夕話
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49957.html
1016
北大路 魯山人
梅にうぐいす
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49960.html
1017
北大路 魯山人
欧米料理と日本
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49962.html
1018
北大路 魯山人
お米の話
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49963.html
1019
北大路 魯山人
現代茶人批判
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49973.html
1020
北大路 魯山人
個性
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49975.html
1021
北大路 魯山人
材料か料理か
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49977.html
1022
北大路 魯山人
小生のあけくれ
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49981.html
1023
北大路 魯山人
尋常一様
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49983.html
1024
北大路 魯山人
握り寿司の名人
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49989.html
1025
北大路 魯山人
美食七十年の体験
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card49998.html
1026
北大路 魯山人
筆にも口にもつくす
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50002.html
1027
北大路 魯山人
料理芝居
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50007.html
1028
北大路 魯山人
料理の第一歩
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50009.html
1029
北大路 魯山人
アメリカの牛豚
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50014.html
1030
北大路 魯山人
カンナとオンナ
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50016.html
1031
北大路 魯山人
デンマークのビール
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50017.html
1032
北大路 魯山人
ハワイの食用蛙
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50018.html
1033
北大路 魯山人
フランス料理について
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001403/card50019.html
1034
浅沼 稲次郎
まあまあ居士の弁 : 私の歩いてきた道
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001487/card51166.html
1035
浅沼 稲次郎 日本経済新聞社
私の履歴書
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001487/card51167.html
1036
外村 繁
日を愛しむ
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/card51276.html
1037
外村 繁
澪標
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/card51277.html
1038
外村 繁
夢幻泡影
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/card51278.html
1039
外村 繁
落日の光景
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001499/card51279.html
1040
片岡 義男
夏と少年の短篇
1992
http://www.aozora.gr.jp/cards/001506/card56182.html
1041
片岡 義男
エルヴィスから始まった
1971
http://www.aozora.gr.jp/cards/001506/card56823.html
1042
柳 宗悦
改めて民藝について
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001520/card56522.html
1043
柳 宗悦
四十年の回想 : 『民藝四十年』を読んで
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001520/card56523.html
1044
宇野 浩二
茂吉の一面
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001533/card55955.html
1045
津田 左右吉
学究生活五十年
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001535/card53725.html
1046
津田 左右吉
建国の事情と万世一系の思想
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001535/card53726.html
1047
津田 左右吉
日本歴史の研究に於ける科学的態度
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001535/card53738.html
1048
喜多村 緑郎
「明治のおもかげ」序にかえて
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001537/card52465.html
1049
知里 真志保
『愛国心』私はこう思う
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53885.html
1050
知里 真志保
あの世の入口 : ――いわゆる地獄穴について――
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53886.html
1051
知里 真志保
生きているコタンの銅像 : ――アイヌの慈父・高橋房次――
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53887.html
1052
知里 真志保
おば金成マツのこと
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53888.html
1053
知里 真志保
金成マツとユーカラ
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53889.html
1054
知里 真志保
学問ある蛙の話
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53890.html
1055
知里 真志保
言語と文化史 : ――アイヌ文化の探求にあたりて――
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53891.html
1056
知里 真志保 河野 広道
性に関するアイヌの習俗
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53892.html
1057
知里 真志保
洞爺湖の伝説
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53893.html
1058
知里 真志保
日本語とアイヌ語の関係 : ――マタギという言葉の存在について――
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53894.html
1059
知里 真志保
図書館通い : ――私の中学時代――
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53896.html
1060
知里 真志保
アイヌ語学
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53897.html
1061
知里 真志保
アイヌ語のおもしろさ
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53898.html
1062
知里 真志保
アイヌ宗教成立の史的背景
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53899.html
1063
知里 真志保
ホッキ巻
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001540/card53901.html
1064
吉川 英治
美しい日本の歴史
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55262.html
1065
吉川 英治
押入れ随筆
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55264.html
1066
吉川 英治
舌のすさび
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55265.html
1067
吉川 英治
小説のタネ
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55266.html
1068
吉川 英治
親鸞聖人について
1962
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55268.html
1069
吉川 英治
親鸞の水脈
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55269.html
1070
吉川 英治
紋付を着るの記
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card55273.html
1071
吉川 英治
人間山水図巻
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card56058.html
1072
吉川 英治
大岡越前
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card56072.html
1073
吉川 英治
平の将門
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001562/card56076.html
1074
柳田 国男
年中行事覚書
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card53812.html
1075
柳田 国男
母の手毬歌
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card53813.html
1076
柳田 国男
海上の道
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001566/card54331.html
1077
中谷 宇吉郎
茶碗の曲線 : ――茶道精進の或る友人に――
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53200.html
1078
中谷 宇吉郎
イグアノドンの唄 : ――大人のための童話――
1952
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53201.html
1079
中谷 宇吉郎
テレビの科学番組
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53203.html
1080
中谷 宇吉郎
サラダの謎
1960
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53204.html
1081
中谷 宇吉郎
I駅の一夜
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53205.html
1082
中谷 宇吉郎
私の生まれた家
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53206.html
1083
中谷 宇吉郎
流言蜚語
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53207.html
1084
中谷 宇吉郎
立春の卵
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53208.html
1085
中谷 宇吉郎
一人の無名作家
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53213.html
1086
中谷 宇吉郎
比較科学論
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53214.html
1087
中谷 宇吉郎
天災は忘れた頃来る
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53217.html
1088
中谷 宇吉郎
寺田先生と銀座
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53218.html
1089
中谷 宇吉郎
淡窓先生の教育
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53220.html
1090
中谷 宇吉郎
線香の火
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53222.html
1091
中谷 宇吉郎
島津斉彬公
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53223.html
1092
中谷 宇吉郎
原子爆弾雑話
1945
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53227.html
1093
中谷 宇吉郎
硝子を破る者
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53229.html
1094
中谷 宇吉郎
簪を挿した蛇
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53230.html
1095
中谷 宇吉郎
貝鍋の歌
1961
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53234.html
1096
中谷 宇吉郎
面白味
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53235.html
1097
中谷 宇吉郎
おにぎりの味
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53236.html
1098
中谷 宇吉郎
『日本石器時代提要』のこと
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card53237.html
1099
中谷 宇吉郎
雪を消す話
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card55987.html
1100
中谷 宇吉郎
冬ごもり
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56012.html
1101
中谷 宇吉郎
黒い月の世界
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56726.html
1102
中谷 宇吉郎
白い月の世界
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56727.html
1103
中谷 宇吉郎
アラスカ通信
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56730.html
1104
中谷 宇吉郎
アラスカの氷河
1966
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56731.html
1105
中谷 宇吉郎
ウィネッカの秋
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56732.html
1106
中谷 宇吉郎
ウィネッカの冬
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card56733.html
1107
中谷 宇吉郎
寅彦の遺跡
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card57272.html
1108
中谷 宇吉郎
南極・北極・熱帯の雪
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card57273.html
1109
中谷 宇吉郎
雪の化石2
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001569/card57278.html
1110
小倉 金之助
黒板は何処から来たのか
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001570/card54866.html
1111
室生 犀星
芥川の原稿
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001579/card55957.html
1112
室生 犀星
舌を噛み切った女 : またはすて姫
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001579/card56454.html
1113
室生 犀星
玉章
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001579/card56455.html
1114
室生 犀星
野に臥す者
1951
http://www.aozora.gr.jp/cards/001579/card56457.html
1115
室生 犀星
花桐
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001579/card56458.html
1116
大倉 燁子
あの顔
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54461.html
1117
大倉 燁子
魔性の女
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54464.html
1118
大倉 燁子
和製椿姫
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54467.html
1119
大倉 燁子
魂の喘ぎ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54474.html
1120
大倉 燁子
鷺娘
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54479.html
1121
大倉 燁子
最初の印象
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54480.html
1122
大倉 燁子
今年の抱負
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54481.html
1123
大倉 燁子
恐怖の幻兵団員
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001669/card54483.html
1124
野村 胡堂
芸術としての探偵小説
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54834.html
1125
野村 胡堂
最近の犯罪の傾向に就て
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54835.html
1126
野村 胡堂 江戸川 乱歩
随筆銭形平次 : 19 探偵小説このごろ
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54836.html
1127
野村 胡堂
探偵小説と音楽
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54837.html
1128
野村 胡堂
随筆銭形平次 : 16 捕物小説について
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54838.html
1129
野村 胡堂
捕物小説のむずかしさ
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54839.html
1130
野村 胡堂
無題(故海野十三氏追悼諸家文集)
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54840.html
1131
野村 胡堂
涙香に還れ
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card54841.html
1132
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 04 枕の妖異
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56094.html
1133
野村 胡堂
猟色の果
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56103.html
1134
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 01 第四の場合
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56110.html
1135
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 02 左京の恋
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56111.html
1136
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 03 鍵
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56112.html
1137
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 05 代作恋文
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56113.html
1138
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 06 夢幻の恋
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56114.html
1139
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 07 観音様の頬
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56115.html
1140
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 08 音盤の詭計
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56116.html
1141
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 09 大名の倅
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56117.html
1142
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 10 暴君の死
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56118.html
1143
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 11 運命の釦
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56119.html
1144
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 12 乞食志願
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56120.html
1145
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 13 食魔
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56121.html
1146
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 14 第四次元の恋
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56122.html
1147
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 15 お竹大日如来
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56123.html
1148
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 16 結婚ラプソディ
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56124.html
1149
野村 胡堂
奇談クラブ〔戦後版〕 : 17 白髪の恋
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56125.html
1150
野村 胡堂
九つの鍵
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56705.html
1151
野村 胡堂
法悦クラブ
1949
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56716.html
1152
野村 胡堂
笑う悪魔
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001670/card56721.html
1153
井上 貞治郎 日本経済新聞社
私の履歴書 : ――放浪の末、段ボールを思いつく
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001685/card54902.html
1154
久保田 万太郎
三の酉
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001692/card55043.html
1155
山之口 貘
池袋の店
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55171.html
1156
山之口 貘
沖縄帰郷始末記
1959
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55172.html
1157
山之口 貘
おきなわやまとぐち
1962
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55173.html
1158
山之口 貘
声をあげて泣く : ――私の処女出版
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55174.html
1159
山之口 貘
詩とはなにか
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55175.html
1160
山之口 貘
装幀の悩み
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55177.html
1161
山之口 貘
夏向きの一夜
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55179.html
1162
山之口 貘
野宿
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55180.html
1163
山之口 貘
暴風への郷愁
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55181.html
1164
山之口 貘
私の青年時代
1963
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55182.html
1165
山之口 貘
チャンプルー
1956
http://www.aozora.gr.jp/cards/001693/card55184.html
1166
小津 安二郎
ここが楢山 : 〈母を語る〉
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001761/card55949.html
1167
内山 完造
魯迅さん
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001762/card55961.html
1168
青空文庫
青空文庫の提案
1997
http://www.aozora.gr.jp/cards/001790/card56572.html
1169
幣原 喜重郎
新憲法に関する演説草稿
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001794/card56614.html
1170
河本 大作
私が張作霖を殺した
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001797/card56628.html
1171
梅崎 春生
幻化
1965
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card56634.html
1172
梅崎 春生
桜島
1946
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card56635.html
1173
梅崎 春生
日の果て
1947
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card56636.html
1174
梅崎 春生
狂い凧
1963
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card56775.html
1175
梅崎 春生
ボロ家の春秋
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card56779.html
1176
梅崎 春生
魚の餌
1953
http://www.aozora.gr.jp/cards/001798/card57172.html
1177
山川 方夫
その一年
1958
http://www.aozora.gr.jp/cards/001801/card57062.html
1178
蔵原 伸二郎
五月の雉
1955
http://www.aozora.gr.jp/cards/001821/card56982.html
1179
蔵原 伸二郎
狐
1957
http://www.aozora.gr.jp/cards/001821/card56983.html
1180
蔵原 伸二郎
岸辺
1964
http://www.aozora.gr.jp/cards/001821/card56984.html
1181
蔵原 伸二郎
岩魚
1963
http://www.aozora.gr.jp/cards/001821/card56985.html
1182
高見 順
死の淵より
1963
http://www.aozora.gr.jp/cards/001823/card57024.html
1183
大坪 砂男
浴槽
1950
http://www.aozora.gr.jp/cards/001824/card57067.html
1184
森下 雨村
三十六年前
1954
http://www.aozora.gr.jp/cards/001826/card57173.html
1185
安西 冬衛
大大阪のれいめい
1948
http://www.aozora.gr.jp/cards/001863/card57435.html